決算委員会 第2号
- 発言数
- 255 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/03/28
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、里見隆治君、吉良よし子さん、そのだ修光君及び藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として山本博司君、大門実紀史君、足立敏之君及び小野田紀美さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に田村智子さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 平成二十七年度決算外二件を議題とし、本日は全般質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。 冒頭に、昨日、栃木県で大変大きな被害が、事故がありました。総理の思いと、それと対策をお聞きしたいと。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日、栃木県那須町で雪崩が発生し、登山訓練に参加していた高校生ら八名、生徒七名、引率者一名の方が亡くなられ、多数の方が負傷するという痛ましい災害が発生しました。亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、御遺族に心からお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。 政府では、融雪出水期を迎え、雪崩等の発生に備えた防災体制の強化を関係機関等に働きかけていたところでありますが、今回の事態を踏まえ、再発防止を徹底するため、原因の徹底究明を行うとともに、警戒避難体制の強化、危険箇所等の巡視、点検の実施の徹底等による防災体制の一層の強化を図っていく考えでございます。
○山田俊男君 総理おっしゃいますように、再発防止に向けまして万全の対策を講じていただきたい、こんなふうにお願いするところであります。 年度内に決算の委員会を開くことができるということは、参議院の決算、大変意義があるわけでありまして、そういう面では関係者の努力に対しまして御礼を申し上げるところであります。 さて、今一番議論になっており、かつ影響力が大きいのは、規制改革推進会議についてであります。パネルを出しております。資料にも出しておりますが、大変な形での取組が行われております。(資料提示) 一覧表を見ていただきます。これは資料がありますが、ここ数年だけで、農協改革、全農改革、さらには酪農制度を焦点にして、大変な議論がなされておるわけであります。安倍内閣の三本の矢のうちの成長戦略の象徴として、そして取り上げられているのかと、こんなふうに思うところであります。JA全中は農協法の世界から外れて傍らにいてくださいよということになっていますし、全農も株式会社化を選択してくださいということになっていまして、そうはいいましても自己改革に全力を挙げてもらっているところであります。 そして、戦後の学校給食におきます牛乳供給で日本人はその健康をつくり上げてまいりました。この健康をつくり上げてきた酪農制度について、大きな見直しがなされかねない動きがあるところであります。一体どんな農業と農村をつくり上げようとするのか、現在の規制改革推進会議の在り方について危惧を抱かざるを得ないというのが率直なところであります。 そこで、質問させていただきます。パネルを出してください。 内閣府の組織構成図であります。行政組織か、それとも諮問機関なのか、委員はさらにまたどういう審議で選ばれているのか、疑問を持たざるを得ないわけです。兼務されている方もおいでですし、長年同じような職に就いておられる皆さんもおいでになるわけです。 私は、これだけの取組をやるということであれば、もう委員は国会の同意人事で選任されてしかるべきではないかと、こんなふうに思うところでありますが、官房長官に御答弁をお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 委員から、今、農協関係が極めて多いということでありました。やはり、例えば農協法、六十一年間変わっていなかったわけですから、やはり改善すべき点はしっかり改善するというのが、これが基本方針であります。 また、今委員から御説明のありました規制改革会議、これについて国会同意人事ということでありました。 現在の規制改革推進会議でありますけれども、これ、第二次安倍政権発足して、内閣府設置法に基づく審議会等で、関係政令によって三年間の時限組織であるこの会議を設置しているところであります。この国会同意人事にするには、法律で会議の設置根拠を規定をして、併せて国会同意人事を行うための所要の規定を整備する必要があります。そのようなことにすることが必要なのかどうか、そうしたことが、各方面の意見を幅広く聴取をしながら検討していく必要があるというふうに思っています。
○山田俊男君 私は是非、経済財政諮問会議の委員はかつては国会の同意人事にしていた経緯もあります。どうぞよく御検討をお願いしたいと、こんなふうに思います。 さて、規制改革推進会議等の検討の分野が大変多岐にわたっております。ですから、テーマごとの担当大臣も大変な数になっておられるわけでありまして、どうそれぞれのテーマに関わるのかということがあります。 山本幸三担当大臣は、会議は全部出席されるんでございましょうか、お聞きします。
○国務大臣(山本幸三君) お答え申し上げます。 規制改革推進会議は、内閣府設置法及び内閣府本府組織令に基づく審議会等として、大田議長を始め、委員である民間有識者により運営が行われております。 また、規制改革推進会議は、経済社会の構造改革を進める上で必要な規制改革を総合的に調査審議するため、農業のほか、介護分野、人材分野など取り扱う議題は多岐にわたり、本会議やワーキンググループの開催も多うございます。 このような中ではありますが、私は、規制改革担当大臣として改革を推進する観点から、国会対応や他のやむを得ない事情のない限り会議に出席することとしておりまして、委員御指摘の農業ワーキング・グループにつきましては、平成二十八年九月以降、本日までに開かれた農業分野を議題とする十二回の会合中で六回出席してまいりました。
○山田俊男君 規制改革推進会議、この間、先ほども申し上げましたが、農協、全農、さらには酪農制度について議論が進められたわけです。その開催回数たるや大変なものであります。 一体、この三つの課題、農業に関わる課題でありますが、山本有二農水大臣は、この会議にしっかり出席されるなり関わるなりされていたんでしょうか、お聞きします。
○国務大臣(山本有二君) まず、規制改革推進会議、これは総理大臣の諮問でございまして、それで、農業ワーキング・グループにつきましては農業分野の検討課題に調査審議していただいているということでございます。 言わば、制度、仕組みというのは、その制度ができ上がりましてからすぐに老朽化していくという運命でございますので、PDCAサイクル、常にこれをもって検証しつつやっていかなきゃなりません。その意味での機能が規制改革推進会議にあるということでございますので、私が一々出ていくというよりも、その方々にいろんな目で御批判をいただきながら、事実につきましては当省がしっかりとした実態、これを御報告するという対応を取っている次第でございまして、毎回出ていくとかいうわけではありません。むしろ、呼ばれればいつでも出ていく、そういう考え方の下に立っているわけでございます。
○山田俊男君 それでは、この間、酪農制度等につきまして大変な議論がなされてきたわけでありますが、この間、山本農水大臣は呼ばれて出席したことはおありですか。
○国務大臣(山本有二君) 公式の場で呼ばれて出席したことはございません。
○山田俊男君 そういう形で果たして本当に理解をもらう取組ができているのかということを大変心配するわけであります。また、農林水産省は別途審議会をそれぞれ設けているわけで、それぞれにつきましてテーマごとの部会が設置されているはずであります。 この間、先ほど申し上げました農協問題があって、全農問題があって、さらには酪農問題が出ているわけですが、それの関連の部会はこの三年間の間、開催されましたか。
○国務大臣(山本有二君) ちょっと、その部会というのは審議会の部会ですか。
○山田俊男君 そうです。
○国務大臣(山本有二君) その審議会の部会につきましては、私は開催したかどうかはちょっと承知しておりません。
○山田俊男君 どうぞ、官房長官、各省庁のテーマでもあるわけであります。より専門的な議論がそこでなされているということもあるんです。委員も、多様な委員がちゃんと配慮をして配備されているといいますか、選ばれているわけでありますから、どうぞそこの有機的連携をどんなふうに取るのかということについて意を尽くしていただきたい、是非お願いする次第であります。 さらに、申し上げますが、取り上げられたこの農協、全農、酪農制度、これらにつきまして与党も相当な検討をやってきているわけです。検討体制通じてやってきております。ところが、与党がまとめた意見や決議について、それを提出したら、規制改革推進会議がそれに反論するといいますか、ないしは、それとは違う意見を更に出してくるということも多々あったわけであります。 例えば、今これ政府広報を差し上げますが、これは一月十八日の政府広報であります。資料にも皆さんのところへお出ししております。パネルで示していますが、「酪農家の自由な販売を支援」、「生産者が自由に出荷先を選べる制度に改革。指定団体以外・部分委託にも補給金を交付。」とする政府広報が地方紙の一面を飾ったわけであります。まだ党として協議中ですよ、そしてまだ結論も出していないんですよ。しかし、そのときに、政府広報がかくのごとく自由な販売を我々は促進するんですよという形で出したときの、それは関係者の衝撃は大変なものでありました。 一体、この広報はどこが行ったんですか。それとも、これは内閣府の一方的なものですか。それとも、農水省とちゃんと相談された内容のものなのかどうかお聞きいたします。これはどなたですかね。山本幸三大臣、担当大臣、よろしゅうございますか。
○国務大臣(山本有二君) 農業競争力強化プログラムは、昨年一月以降、与党で御検討いただきました。昨年十一月に与党及び政府の農林水産業・地域の活力創造本部で取りまとめていただいたものでございます。 このプログラムを実行していくために、現場の農業者にその内容を知っていただく必要があるということから、内閣府政府広報室と連携いたしまして、新聞広告、今年の一月十八日に本プログラムの政府広報を掲載したという経過でございました。 広報中の酪農家の自由な販売を支援するという表現でございますが、このプログラムの中の、生産者が、出荷先等を自由に選べる環境の下で、経営マインドを持って創意工夫をしつつ所得を増大させていく必要があるという表現を分かりやすく端的に表現したという理解をしております。 この委員御提出の政府広報の中に、一番上の表題で一番大きな活字が「日本の農業、もっと強く。」という、これは誰も異存がないと思います。ただ、下の酪農家の自由な販売支援、これを端的に読みますと、指定生乳団体が言わば解体されるんじゃないかというような、あるいは機能が没却するんじゃないかという不安を起こしてしまうという、そういう見方があることにこの掲載時期に気が付いていなかったわけでございまして、その意味では、注意深くこうした表現をしていかなきゃならぬというように反省もしているところでございます。
○山田俊男君 山本農水大臣から注意深く反省していかなきゃいかぬというお話がありました。まさにこの時点では法律の形も政省令の形もできていないんですから、そのときにこういう形でリードして大丈夫なのかということを思うわけでありまして、今後注意していただきたいと、こんなふうに思います。 さて、その次でありますが、実は総理、通常国会で所信表明演説をなされたわけであります。一月二十日です。その際、牛乳や乳製品の流通を事実上農協経由に限定している現行の補給金制度を抜本的に見直し、生産者の自由な経営を可能にしますというふうにおっしゃっているわけであります。 まさに、これを所信表明で聞いたときに私は本会議場で大変なショックを受けました。同時にまた、逆に言いますと、規制改革推進会議メンバーは大変ハッスルしているわけですよ。一方、詰めの作業を行っている農水省のお役人やそれから党の農林関係の議員は大変、これは、総理がそこまでおっしゃればどうしても遠慮するわけでありますね。先に総理がここまで言って、発言されてしまうと、一体それはもうどこへ行っちゃうのかということなんです。 是非、ここは本当お聞きしたいんですが、こういう形で所信表明がなされることについて、関係省庁はどのクラスが承知した内容だったのかということを私はどうしても確認したいんです。もう一度聞きますが、山本有二農水大臣は御承知だったんでしょうね、当然。お聞きします。
○国務大臣(山本有二君) 全体として、今の農業を今の農業のままでいいと思っていらっしゃる方々は生産者を含めていないのではないかと思っております。縮小する人口、高齢化する人口の中で、当然、強い農業を希求する限り輸出というものを視野に入れていかなきゃなりません。 そのときに、オランダが千六百万人の人口で九兆円の輸出でございますし、ニュージーランドが四百万人の人口で一兆円を超える酪農だけの輸出をしているわけでございまして、その意味で、検証しつつ、これから強い農業をどうやっていくかということを総理が御懸念されているというように私どもは受け取って、その改革を進めたいというように思っております。
○山田俊男君 全体として日本農業をもっと強くということについては私も大賛成です、それをやるんです。ただ、私が今問いかけたのは、かつまた総理の所信表明にあった話は、まさに酪農の仕組みについて自由な販売を促進しますという中身だったから、だから懸念を申し上げているところであります。 さて、官房長官、ちょっと立ち入ってお聞きしたいことがありまして、何かというと、具体的な話になるんですけど、酪農制度について党が大変議論した上で一定の取りまとめを行った後、規制改革推進会議の農業ワーキングチームの会合で座長さんが、今朝、その会議が始まる前の今朝らしいんですけれど、官房長官にお会いしましたと、改めて政府の方針を確認してまいりましたと言って、おっしゃっているんですよね。官房長官はこうおっしゃったですよということが議事録にしっかり載っています。私読ませてもらって、これもまたショックを感じたところでありますが、そういう形になっちゃいますと、一体、党はあれだけ議論したのに、どこへ行っちゃうんですかということなんですよ。だから、こことの連携がちゃんとできていたのかどうかですね。 官房長官の思いは私も分かるところは幾つかあるんですけれど、しかし、こういう形で党の方針と、それと党の取組と、それと官房長官の取組ないしは規制改革会議の多様な議論、これで、後者の方に、規制改革に重点を置いたような取組になっていくということになると大変心配であります。 どうぞ、官房長官、金丸座長には当日の朝お会いになったんですか、確認します。
○国務大臣(菅義偉君) 立ち入った発言をさせていただきたいと思います。 実は、私は農家の長男です、秋田県の。この農業が衰退することに対して非常に危機感を持っているんです。例えば、この生乳ですけれども、五十年間変わっていないんです。世の中どれだけ大きく変わったんでしょうか。そうしたものについて、規制改革、委員会の中で方向性を示してくれる、当然、方向性がそのまま通るわけではないんです、これは党で議論して、自民党は農林水産部会で議論をして、そして政調で決定をして、総務会通ってこれ法案になるわけですから、私ども政府として、そのまま政府の思いを法律にするという、それは思い上がっていません。 やっぱり、党の中でしっかり議論をしてもらって、それについて、この規制改革会議も、それは権限ないじゃないですか、方向性だけじゃないですか、最終決定はやっぱり党ですから。是非、委員も党の中でしっかりと議論をしていただいて、行って、強くそれを望みたいと思います。 私、金丸座長にお会いをしました。そして、これは政府・与党で示している改革のプログラムあります。そうしたことについて、これは当然のことでありますから、それは政府としては全く変わりませんよという話を申し上げたことは事実であります。生産者の方の所得を上げて利益ができるようにする、そしてまた、同時に消費者のためにもなるような改革というのはこれ極めて大事だというふうに思っていますので、押し付けることでなくて、やはり金丸座長と私お会いをしたとき、その改革の方向というものについては、そこは一緒でありますので、そうした発言をしたということは事実であります。
○山田俊男君 内閣の意向が実は各省庁のお役人にもいろんな形で影響しているんじゃないかと、内閣人事局がありますからね。大変それ萎縮するんですよ、政府の関係者は、政府のお役人は特に。だから、日夜彼らも悩んでいるんですから、だから、その内閣の意向にやっぱり逆らえないという仕組みになってしまうのは極めて私は残念ですので、どうぞ内閣は、逆に言いますと、ちょっと一歩引いて、どうだと、しっかり議論しろと。党と、官房長官おっしゃいますように、政府もしっかり意見出せよという取組を是非是非進めて、それこそ強い農業をつくっていこうではないですか、そんなふうに是非お願いしておきます。 ところで、最後に、規制改革推進委員のメンバーの中には、議事録丁寧に読ませてもらいますと、何と特定委員からの発言で、要は酪農の生乳についても自由な販売をどんどん認めるべきだという意見になっちゃうんです。 御案内のとおり、資料も出しております、パネルにもありますが、酪農生産は季節によってこうして搾乳の量が多いときもあれば低いときもあるわけです。牛は夏の暑いとき乳出しませんから。それから一方、需要の面、消費の面でいうと、それこそこれもまた、夏は牛乳はよく飲みますが、冬はやっぱり飲まないという、この需給調整をどうするかということが基本になるわけです。 ところが、委員によっては、もう自由に販売すべきなんだ、自由に販売すべきなんだということだけが先行している。さらには、これは酪農のそれなりの専門家であるにもかかわらず、自由に流通させて、不足したら輸入すればいいんじゃないかというみたいな議論を堂々とおやりになっている。これではやっぱり制度の根幹を私は誤る、誤りかねないという心配をしているところであります。 どうぞ、これ最後に総理にお聞きしたいんですけれど、世界各国でも、この牛乳の扱いについてそれぞれ大変な苦労をしているんです。イギリスでもそうです、カナダでもそうです、アメリカでもそうです。ですから、どうぞその安定した仕組みをどうつくるかということについて総理の考えをお聞きしたいと思います。簡潔にお願いします、もう時間が。恐縮です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山田委員の情熱はしっかりと伝わってまいりました。 御指摘のとおり、多くの国において酪農は国民に対する牛乳、乳製品の安定供給や地域経済の発展に重要な役割を果たしており、各国はそれぞれの課題や財政事情に応じて必要な酪農政策を実施しています。 我が国の酪農は、これまで加工原料乳生産者補給金制度と乳製品の国家貿易制度を適切に運用すること等により着実な発展を遂げてきたわけであります。しかしながら、国内における牛乳の消費が減退する中で、特色ある牛乳や乳製品の生産による付加価値の向上など、酪農家が創意工夫を生かせる環境の整備が重要な課題となっている、この点は同意していただけるのではないかと思うわけでありますが、このため、この国会に関連法案を提出をし、酪農改革を進めていきます。牛乳や乳製品の流通を事実上農協経由に限定している現行の補給金制度を抜本的に見直しをし、酪農家が生乳の出荷先を自由に選べるようにするとともに、乳業の業界再編や設備投資を支援をしていきます。 私は、日本の酪農家や生産者団体が高品質な牛乳や乳製品を生産する能力は非常に高いと考えています。安倍内閣は、酪農の成長産業化を実現し、若者にとって新たな発想を生かせる魅力ある産業にしていく考えでございます。
○山田俊男君 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 関連質疑を許します。二之湯武史君。
○二之湯武史君 自民党の二之湯武史でございます。 早速質問に移らせていただきます。 私は、我が国は今、歴史的な変革期に差しかかっているというふうに思っております。近代以降の日本を総括すると、これ、明治維新しかり、また戦後の高度成長しかり、共に欧米へのキャッチアップとして成功してきたというふうに言えると思うんです。しかし、今そういった形がなかなか難しい、そういうことが機能しない、そういう時代になっているというふうに思います。明治期、戦後共に、人口ボーナスというプレゼントも享受できました。人口一億人を超える先進国はたった二つしかありません。そういう巨大な国内市場を抱え、かつ一億総中流と言われたように、ほぼ同じ生活水準や価値観のマーケットに対応するだけで十分に経済成長を果たすことができました。 しかし、バブル崩壊によって、安定成長期が終わり、先ほどの前提条件は崩れました。人口ボーナス期から人口減少社会へ。国民の価値観も多様化し、かつグローバル化が急速に進むなど、こうした劇的なパラダイムシフトに我が国の多くの制度や組織が十分に対応できていないのではないか。 今、我が国に求められているのは、こうしたパラダイムシフトに対応したイノベーションであり、それを起こすことのできるイノベーション人材であり、そういう人材が継続的に生まれるイノベーションのエコシステムであります。キーワードは異次元とイノベーション。我々政治家は、持ち場持ち場で、既存の延長線上にある発想ではなく、異次元の改革によってイノベーションを支えるということが必要だと考えます。 そういった時代認識について、まず総理から御所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、委員がおっしゃったように、日本の高度経済成長というのはベビーブーマーが事実上支えてきた。彼らが成長していく段階でどんどん消費が増えていく、学校に入ればたくさん学校ができる、そして就職していけば生産者人口が増えていく、消費が増えていくという中で成長もしてきました。 しかし、と同時に、為替においても日本はある程度利益を享受する立場にあったと言ってもいいと思います。しかし、その後、変動相場制に変わっていく、グローバル化が進んでいく中において、かつ日本の人口がだんだん減少し始めた、生産年齢人口がまず減少し、人口全体が減少していく中において新しいモデルをつくらなければならなくなったんだろうと、こう思うわけであります。その転換がなかなかできない中、日本は二十年間デフレの中にあったと。どうしても慎重になりますから、人口が増えていかないという中において。 第一次政権、あのときも企業は空前の収益を上げていたんですが、それが残念ながら賃金に回らなかった、あるいは設備投資に回らなかった。その反省点から、まさに異次元の金融政策を行う、そして思い切った財政政策を行っていく、新たな成長分野に思い切って投資をしていく、改革をしていくという成長戦略をしっかりと進めていくという三本の矢で取り組んだところでございます。 まさに、委員がおっしゃるように、新たなこれは改革を、新たな時代を迎えて新たな改革を行っていく、今、ソサエティー五・〇という概念を打ち出しているわけでありますが、そういう中において日本がトップランナーとなるように全力を尽くしていきたいと考えております。
○二之湯武史君 全く同じ時代認識で大変心強く感じました。 総理におかれましては、非常に困難な時代にこの総理という天命を受けられた中で、すばらしい努力をされていると思います。アベノミクスの成否は日本の運命を左右すると、それぐらいの大きな使命を持った政権だと思いますので、これからも異次元の政策でイノベーションを起こし続けていただきたいと思います。 私は議員生活三年八か月になりますが、政治の議論ではお金を使う話が大半でありまして、お金を生む議論というのが極端に少ないなというふうに実感をしております。私、経営者ですので、何かやろうと思えば財源が必要です。財源を生むためには売上げを増やして利益を上げないといけません。国でいえば、経済を活性化して税収を増やすということです。そのために今党でたくさんのことに取り組んでおりますが、今日はポイントを絞って異次元の提案をしていきたいというふうに思います。 まずは、義務教育について。総理は教育再生というものを掲げておられます。その一つに、私の掲げるこの教育のイノベーションというものを是非取り上げていただきたいと思います。(資料提示) 日本の教育もある時代まで非常にうまく機能していたと思います。優秀で献身的な教員が保護者の尊敬や信頼を受けて教育を行う学校、専業主婦が六〇%を超え、子供に向き合う十分な時間があった家庭、そして、人の子供でも目配り、指導ができる人間関係があったコミュニティーと。しかし、こういうものはもう過去のことでございます。社会構造の大きな変化によって家庭や地域の教育力は大きく弱まりました。結果として、学校現場にしわ寄せが来ています。OECDの調査では、日本の教職員は世界一忙しい、世界の平均よりも十五時間以上も働いている、教員の多忙感やストレスは、これは常軌を逸しています。 一方で、我が国には、塾や英会話やピアノ教室といった民間教育が広く社会に根を張っている。全国で六割を超える中学生が塾に通い、学力対策や受験対策はもはや学校以上の信頼感を保護者や生徒から得ております。しかし、このコストは家計負担ですから、経済的余裕のない子供は塾に通えず、学力面で大きなハンディを背負うという現実があります。義務教育と民間教育のダブルスクールを強いられるということは、これは義務教育のコストパフォーマンスが本当にいいと言えるんでしょうか。また、子供の目線からしても、平日の夕方に学校から帰ってきて、さらに塾に行って、週末は部活に塾と、これ、子供の働き方改革も必要だと言わざるを得ません。 こうした今の義務教育の現状について、総理の教育再生というのはこの義務教育の改革というものを含まれるんでしょうかということをまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 我が国の義務教育制度は、これまで全国的に高い水準の教育を普及し、成長を支える人材の育成に大きな成果を上げ、国際的にも高く評価をされていると認識をしております。 また、第一次安倍内閣時代の平成十八年には、六十年ぶりに全面的に改正された教育基本法において初めて義務教育の目的を定め、平成十九年には、学校教育法を改正して義務教育の目標を規定したところであります。これを踏まえ、新しい学習指導要領の策定を進めるなど、義務教育を始めとする教育改革を進めているところであります。 こうした中、学校を取り巻く環境は複雑化、困難化をしており、委員御指摘のような対応が求められる課題も生じています。このため、例えば教員の長時間勤務につきましては、本年一月に発表した学校現場における業務の適正化に向けた取組方針等を踏まえ、適正な労働と生活のバランスの下、教員が子供と向き合う時間を確保できるよう取り組んでいるほか、これからの時代に求められる教育に対応するため、英語教育についてはALT等の外部人材の活用を一層推進するとともに、プログラミング教育については未来の学びのコンソーシアムを設立し、教材開発等を始め官民一体で推進していくこととしています。 今後とも、我が国の人材育成の根幹を支える義務教育について、不断の見直しを行いつつ、その充実を図ってまいります。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 今お話しの内容も踏まえて、私はこういう学びのイノベーションというのを提案したいと思います。 これは、教職員だけではなくて、民間の教育者を始めとした多様な担い手で義務教育を支える。集団やクラスから、個に対応していく。対面講義、板書、ノート、こういうものから、もうICTやアクティブラーニングへと移行していく。こういうことがメーンであります。 義務教育という枠組みは維持しながらも、そのプレーヤーの多様化を図ることによって、子供にとっては教育の質が上がる、そして教員にとっては負担感が軽減される、保護者にとっては家計の二重負担解消や義務教育費の効率化につながると。まさにウイン・ウイン・ウインだというふうに思うんですが、こういった取組というのは今の制度の枠内でもどこの程度までできるんでしょうか、簡潔にお願いします。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 現在の義務教育制度におきましては、まず、多様な担い手を教育現場に活用することについて、現在も、学校外の専門性を有する人材を教員として登用するための枠組みといたしまして、特別免許状や特別非常勤制度の制度が活用されております。 また、集団やクラスから個への対応につきましては、現行の学習指導要領におきまして個に応じた指導の充実について記載されており、また、今回の学習指導要領の改訂案におきましても引き続きそれを掲げているところでございます。 さらに、アクティブラーニングの視点に立った授業改善につきましては、これまでの授業実践の実績をしっかりと踏まえながら、更に子供たちの学びを充実させることであるため、当然現行制度の下でも行うことが可能でございます。 ICTの活用による教育につきましては、教員が行う授業の中でICTを活用して優れた映像資料を取り入れるなど、授業の質の向上に生かしていくことは現行制度でも可能でございます。 最後に、履修主義に関しましては、義務教育段階において基本的に学年ごとに一年間学んだ上で進級する制度になっておりますが、子供一人一人の学習理解の状況を踏まえた効果的な教育を行うため、指導方法工夫改善のための加配も活用しながら各自治体で習熟の程度に応じた学習が行われているところでございます。
○二之湯武史君 ありがとうございます。もう答弁もイノベーションしていただきたいというふうに思います。 現在の制度の枠でも相当のことができるということが分かりましたので、これは各自治体の首長のリーダーシップでどんどんそういう取組を広げられるように、文科省としても御指導をお願いいたしたいと思います。 次に、スポーツビジネスについてお伺いいたします。 スポーツは日本社会における大きなポテンシャルを秘める分野ですが、十分にそのポテンシャルを引き出せていません。私は昨年、党にスポーツビジネス小委員会を立ち上げ、事務局長として政府に数回の提言を行い、それらを受けて、政府はスポーツビジネスを十五兆円にするというビジョンを掲げられました。 次のパネルを御覧ください。日米のスポーツ産業の比較であります。 この二十年で大きな差が付いておりますが、たくさんの理由がありますが、その根底にはやはり日本のスポーツは教育、体育でありまして、スポーツでビジネスなどけしからぬという文化がまだ根強くあるのは事実です。しかし、スポーツを国の予算だけで支えていくことは難しいわけでありまして、オリンピックのレガシーとしても、スポーツを取り巻く民間資金の好循環をつくり、持続可能性を高めながら経済活性化や健康の増進など様々な分野に波及し得るビジネスモデルをつくらなければなりません。 こうしたスポーツにおけるパラダイムシフトについての総理の御見解、ございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにスポーツには人々を夢中にさせる大きな力があると思います。地域や経済の活性化や国民の健康増進など様々な分野の課題を解決をし、そして我が国の未来を切り開いていく大きな可能性を秘めているんだろうと思います。 このため、政府としては、スポーツの成長産業化について日本再興戦略二〇一六に盛り込み、スタジアム・アリーナ改革として、魅力的な収益性を有する施設のためのガイドラインの策定や、スポーツ経営人材の育成、活用のための仕組みの構築に取り組んでいます。また、先日の未来投資会議においては、スポーツについて、ローカル・アベノミクス実現の重要な柱と位置付けた上で、二〇二五年までに多様な世代が集う地域の交流拠点となるスタジアム、アリーナについて全国二十か所の整備を指示したところであります。 いずれにせよ、スポーツの成長産業化については民間事業者の投資やノウハウを呼び込んで行うことが重要でありまして、スポーツ振興はもとより、地域や経済の活性化などの観点から官民の力を結集して取り組んでいきたいと思いますが、とにかくこれをしっかりと産業化していこう、この魅力コンテンツをどんどん売り出していこうというまだ意欲が私足りないんだろうと思いますね。 おとといのあの相撲、本割、決勝戦、あれは世界に発信できるコンテンツですよね。大変もったいないんですよ。ですから、ああいうものをどうすれば世界に発信できるか、もっと多くの人たちに楽しんでいただき、そしてそれをGDPに変えていくかということをしっかりと考えていきたいと思います。
○二之湯武史君 力強いお言葉いただきました。今、本当に戦っております。そういったコンセプト、今までの考え方と、そういうことを、意識を改革していくことが非常に大きな可能性を秘めているというふうに思います。 今総理からも大分御言及いただいたんですけれども、今示させていただいたのは、二〇〇二年ワールドカップのときに整備をしたいわゆる会場のその後の収支なんですが、もう単年で赤字、しかもこれ減価償却を含んでおりません。さらに、市街地ではなく、ぽつんと郊外に建っているというのが多いんですね。 次のパネルを御覧いただきますと、これは今の欧米のスタジアムの現状であります。いわゆる九〇年代までは日本と同じ郊外型のスポーツ単体施設だったんですが、今やショッピングモールやホテル、また介護施設なんかとも複合施設になりまして、しかも市街地の中心にあると。こういうものをスマートベニューというふうに言います。 今、日本の実はスポーツ施設というのは、国、地方を合わせて、新設、改修で年間四千億円のお金が投資されているんですね。こういうものがしっかりと成長戦略につながっていかなきゃいけないということで、今総理も言及いただきましたように、スポーツ庁から施設整備に当たってのガイドラインというものを作らせていただきました。こういうものを活用して、全国の自治体がこういったスマートベニューをしっかりと整備していくことによってその地域のにぎわいにつなげていくと、そういう発想が私は非常に重要だというふうに思っております。 次の、もう一度最初のやつに戻りたいんですが、これ、NCAAというアメリカの大学スポーツなんですね。日本の甲子園大会と大体観客動員数と決勝戦の視聴率が一緒なんです。しかし、その団体の収益たるや、片や一千億、片や八億なんですね。これ、甲子園二回で八億ですから、一回で四億なんです。 そういう違いはどこから生まれてくるかと。これ、総理さっきおっしゃったように、やはりそれぞれの団体のトップの認識だというふうに思います、ビジネスの発想があるかどうかだと。アメリカでは、こうした収益は最終的に学生の環境整備に還元されますから、スポーツがビジネスであるということのそういう罪悪感はないわけです。そして、そういうビジョンを持っておられる現場の監督や大学関係者も増えているんですね。しかし、残念ながら、こういったスポーツ団体に対するガバナンスがなかなか行政から直接利かない。 ですので、私は、政府が、やはりこのスポーツのビジネスというのは現場の好循環をつくるためにも非常に大事な政策なんだという思いをよりもっと多く発信をしていただくことによって、より現場にそういった思いが浸透するというふうに思っておりますので、是非これからも成長戦略の一丁目一番地としてこのスポーツビジネスを活用いただきたいというふうに、これは提言にとどめておきたいというふうに思います。 続きまして、文化政策についてお伺いいたします。 昨年、党で文化GDP拡大プロジェクトチームというチームと文化による国家ブランド戦略プロジェクトチームと、二つのチームを立ち上げました、私が事務局長をしておりますが。過去最高記録を更新しているインバウンドを始め、東京オリパラをきっかけとして日本文化への注目がこれからも一層高まることが予想されます。観光や町づくりなど、産業政策と文化政策の融合というものが必要です。 そんな中、内閣官房に省庁横断型で文化経済戦略特別チームというのを立ち上げていただきました。この役割について簡単に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(中岡司君) お答えいたします。 全国各地の魅力ある文化を一層活用することは、我が国のブランド力の向上やGDP拡大に向けた経済波及効果の創出につなげていく上で重要でございます。 このことにつきましては、委員が関わってこられました自民党の文化伝統調査会の決議におきまして、文化による国家ブランド戦略の構築と文化GDPの拡大の二つの柱でこれまでにない新次元の文化政策を策定し、展開すべきであるとの提言をいただいたと承知しております。このような文化政策を実現するためには、観光産業、町づくり、福祉、外交等、様々な関連分野との連携強化により文化の力を最大限に活用する政策を展開する必要がございます。 このため、内閣官房の協力を得て、文化庁の枠組みを超える体制として、関係府省庁の職員が参集した文化経済戦略特別チームを本年三月一日に設置したところでございます。このチームにおきまして、これまでの文化庁における文化振興にとどまらず、内閣官房や関係府省等が行う文化関連施策を横断的に取り扱って、文化の力を活用した経済拡大に向けた政策の展開に取り組んでまいりたいと考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 是非積極的な提言活動をお願いしたいと思いますが、私らも昨年末も提言を出させていただきまして、その中から一つ御紹介したいことがあります。 今、政府のリーダーシップで迎賓館やお城、また国立公園などのプロジェクトが動き始めておりますが、それに是非付け加えていただきたいのがこの文化施設なんですね。いわゆる欧米主要都市の世界水準の美術館や博物館と我が国のそれとの比較なんですが、収入や収蔵点数、職員数、あらゆる数字が一桁から二桁違うんです。こうした文化施設は、観光政策上はもちろん、その町の品格という観点からも非常に重要です。日本の文化施設は教育や研究のコンセプトが強いですから、どう見せるか、どう魅了するか、どう稼ぐかという視点によるガバナンス改革は必要だと思います。 一方で、頑張って収入を上げても、これ国立文化財機構全体の予算に組み入れられて、個々の美術館、博物館にはなかなか分配されないというような組織の問題もありますから、そういった機構全体の問題でありますとか、複数年にわたる予算編成、また所蔵品の活用とか民間人の登用など、そういった多岐にわたるガイドラインをやはり文化庁の方から制定してもらったらどうかなというふうに思うんですが、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 美術館や博物館などの文化施設は、優れた文化芸術の保存、継承の拠点であるのみにかかわらず、地域の生涯学習活動や観光の拠点としても大きな役割が期待されていると認識をしております。国立の美術館、博物館では、平成二十七年度には九館合計で年間延べ約一万八千点の所蔵作品の展示を行い、約三億円の利益が上がったところであります。 委員御指摘の美術館や博物館の文化施設をより魅力ある資源として活用するためには、各館では、これまでの金曜日に加えて、昨年九月から土曜日も二十時まで開館時間を延長し、また点字や音声ガイドの四か国語化に取り組んでおります。さらに、企業のイベント等に活用されるユニークベニューの取組も行っております。 委員の御提案の趣旨も踏まえつつ、今後こうした取組を更に充実させながら、美術館、博物館が我が国の観光の主要分野を担えるよう積極的に取り組んでまいります。
○二之湯武史君 これは引き続き党の方からもしっかりと提言をしてまいりますので、是非前向きに取り組んでいただきたいと思います。 最後に、農林水産物の輸出についても質問を用意していたんですが、ちょっと時間がありませんので、私の方から提言だけさせていただきたいと思いますが、昨年の輸出額は七千五百億余りでございますから、増加基調も踊り場に来ました。私はこれはもう抜本的な政策の転換が必要だというふうに思っておりまして、今、党の農林部会の主査や食料産業調査会の事務局長として様々な提言をしている中で、今回、輸出に関する、輸出促進をする新しい組織、日本版SOPEXAということを言っておりますが、これを提言し、四月からジェトロに設置していただくことになりました。 これは、一言で申し上げますと、海外のいろんなプロモーションを国や自治体はされているんですけれども、要は、市場の正確な情報がつかめていない、輸出に関する知識がない、常設店舗がないからどこで買えるか商談相手に言えない、見積りもできない、サプライチェーンが長過ぎて価格が高過ぎる、そして継続的な営業活動もほとんどされていない、こういうものにプロモーションのお金を付けるのは私はいかがなものかなというふうに思っておりまして、このSOPEXAがするのは、現地のマーケット、消費者に対して日本の農産物のブランドイメージを高める専門的な、専門性を持った民間人のスタッフを登用して、そして、そういったもう既に流通体制を、仕組みを持っている人たちにとって今まで出していた単価がどんどん上がっていくと、こういうプロモーション組織をつくろうということでございます。 農水大臣におかれましては、この組織を抜本的に異次元に活用いただきまして、一兆円どころか三兆、五兆と輸出額を目指していただきますようにお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。
○委員長(岡田広君) 以上で山田俊男君、二之湯武史君の質疑は終了いたしました。
○大島九州男君 民進党の大島九州男でございます。 今日は決算のこの質疑をさせていただく冒頭に、栃木県の雪崩の事故でお亡くなりになられた皆さん、そしてまた、栃木県と福島県でも雪崩が起こっております、そこでけがをなされた皆さんに心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。 平成二十七年度決算外二件の全般質疑に当たり、野党筆頭として質疑の機会をいただいたこと、関係者全ての皆さんに感謝を申し上げて、いろんな問題を多角的な観点で全般的に質問をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 まず最初に、総理、三年前、ちょうど平成二十六年の文教科学委員会で、私が総理に、総理が過去いろんな人に影響を受けたと思うんですけれども、誰の言葉が印象に残っていますかという質問をさせていただいたときに、総理が、私は、小学校のときの担任の先生で野村純三先生という先生がおられたんですが、もう九十歳で他界をされましたが、この先生が担任になった最初の日のことを今でも覚えているんですが、いきなり、君たちはスターだと言うんですね、びっくりしたんですが。そして、私は君たちのことを、みんなのことを信じていると、君たちは間違いなく素質がある、こういう話をしていただいて、私自身は割と授業中もぼうっとした子供で、よく先生から怒られることもあったんですが、また、余り学力の面で先生の期待に応じていたとも言えないわけでありますが、しかし、常に先生との個人面談のときにはとにかく褒めてくれるんですねと。この褒めてくれるというのはとてもうれしいですし、だんだん自信にもつながっていきますし。そう言われれば、そういう意味においても、こうやって人を信頼するということと、その人の可能性を信じるということを相手に伝えることはとても大切なんだ、それはなかなか、やろうと思っても、つい私の事務所の部下を叱ったりしてしまうんですが、むしろ相手のことを信頼することによって初めてこちらも信頼されるんだなと、こんなことを思っているところでございますという御答弁をいただいたんです。 私はこれを聞いて、ああ、やっぱり一国の総理になられる方はそういう人の言葉をしっかりかみしめて、そして生きてこられたんだなというのをしみじみ感じたんです。もし総理がこの野村純三先生に出会っていなかったらどうだったんだろうな、だから、どういう影響を受けられたのかなというふうに思い出していただいてちょっと御答弁いただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、私の恩師である野村純三先生の言葉をまた紹介をしていただいて大変恐縮なんですが、この野村先生が初めて担任を持たれたときに、クラスにいつも余り勉強ができなくてややみんなからばかにされている少年がいたそうなんですが、しかし、あるとき朝早く学校に行くと、その子が朝早く来て学校を掃除しているんですってね。実は、毎日毎日掃除をしている。そのことを野村先生が、いや、この子は、みんないじめたりしているけど、毎日掃除しているんだよと言ったら、クラスの子供たちが見る目が変わったと。しかし、その子はその後病気になって亡くなるんですが、小学生時代にですね。でも、亡くなる前にとにかく野村先生に会いたいと言って、最期、先生が私のことを褒めてくれてうれしかったと言って亡くなっていった、そのことが野村先生の教師としての人生を決めたというお話を、相当これは先生がお年を取られてからお話を伺ったことがあるんですが。 そういう意味においては、もし先生との出会いがなければ、私の人生も言わばOBラインを越えていく危険性もあったのではないかなと、このように思います。
○大島九州男君 やはり教育というのはすごく大切なんだなということを改めて教えていただきましたけれども。 麻生副総理、麻生副総理の御地元、まあ私の地元でもありますが、麻生副総理のお父様は実業家でもあり政治家でもおありになりました。麻生塾をおつくりになられましたですよね。昭和十四年に開校をされました。全寮制で、生徒は全員男子でありました。授業料から寄宿、食事まで全部無料だったんですね。そして、向学心に燃えながら進学できない子供に門を広げるという、そういう精神でおつくりになったこの学校は、普通以上の学力があり、協調性のある人柄ということで選考して生徒を入れられたと。 この麻生塾というのはまさに専門職をしっかり学ぶ場所だったと理解しているんですけれども、副総理、その当時の話を何か覚えていらっしゃることがあったら教えていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) あの頃はまだ奨学金なんという制度がほとんどない時代でしたので、当時、三井、三菱、住友等々の大手の炭鉱が大島先生のところにも私らのところにも多く出てこられて、その地域の優秀な学生というか生徒というのは全部三井、三菱、住友に取られるという状況下の中であって、自分たちの経営している学校に優秀なっていうのをつくらないと、これはとても勝てませんから。 そこで、今の話ですけれども、全寮制の学校をつくって、学費がなくて上の学校に進めないというような子を、たくさんおりましたので、その学生を全部集めて全寮制でやって、それで中堅の技術屋を育成する、もってその人たちは、そこで成績が優秀であれば上の大学にも行かせましょうといって、事実、大学に行って九大の総長になられた方もいらっしゃいますから、そういった意味じゃ結構優秀な人を集めたんだと思いますが。 全寮制、二年まで働いて、尋常小学校、高等小学校終わって集めていましたので、とにかく学校を出た後半の残りの一年は現場で働くというためには、学費がただの、プラスそれなりの給与も支給しているという形を取っておったと思いますけれども、私はそこの小学校に、そこに入れられて、そういった教育をしている先生の下でいきなり、私は小学生からその学校に入れられるんですけれども。 そういったことで、教育することに関しては、やたらできるやつはさっさと上の大学に行くがいいが、優秀な、能力は、別に勉強ができるだけが能力と思っていなかったんで、現場で働ける人はどんどんということで、その頃は、まあ石炭、給料が高かったせいもあるんだと思いますが、かなり多くの中堅の職員はそこから育っていったというんで、今でもその学校の精神は生かされたんですが、残念ながらなくなっていったのは、舎監がない、舎監という者がなかなかおられなくなりましたもんですから、今考えたら、自衛隊OBでも舎監に採用すればよかったなと、今になってはそう思っているんですけれども、当時はそういう発想が出ませんで、塾は今専門学校として全然別の種類の学校になっておりますけれども、元のスタートはそういうスタートで、私、そこの小学校の一期生で入りましたので、そういう記憶があります。
○大島九州男君 その人材の育成ということが本当に大切だということをお父様はやっぱり実践されたと思うんですね。 ちょっとこのパネルを見ていただきたいんです。(資料提示) 皆さんにきれいな生け花を見ていただきたいと思って出しているわけではございませんで、これ見ていただいて、皆さんはこのきれいな花を見て、ああ、いいなというふうに、心洗われるなと思うんでしょうけれども、ここに見えないもの、何があるかというと、もう当然お分かりのように、下には剣山があるわけですね。要は、そのきれいな花が社会としたときに、この見えないもの、きれいな社会を支えているのは剣山であります。 ちょっと次のパネルを見ていただくと、剣山の高さというのはみんな一緒なんですよ。だから、人材は全てみんな尊い、同じであるというその視点の中に社会が構成をされていると。よく、大学へ行くと何か学力が高いからこの針が高い、専門職の職人さんは低いという誤解をされているんだと。まさに、そういう剣山は社会を構成できないわけです。正しく理解をしていただく、多くの皆さんに御理解をいただきたいのは、専門職も、そしてアカデミックな人、プロフェッショナルもみんな同じ人材である。 まさに、それで社会が構成されているんだということを是非御理解をいただいて、今回、専門職大学の法律が提出をされてありますけれども、これはもう文教科学委員会でしっかりと議論をさせていただきますが、今の時代に合った、麻生副総理が先ほどもおっしゃった、まさに時代に合った専門職大学の在り方ということを今後はしっかり議論をさせていただきたいと思っております。 次に行きますが、働き方改革、安倍総理も一生懸命おっしゃっていただきますが、今、学校の先生の働き方というのはすごく大変だと。このパネル見ていただくといいんですけど、健全な精神は健全な肉体に宿るというのは一つの精神でありますから、学校の先生の働き方改革、文科省はどのような取組をされているのか、文科大臣からいただきたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 平成二十六年度に公表された中学校教員を対象としたOECD国際教員指導環境調査や先般公表されました連合総研の調査の結果等において、我が国の教員の長時間労働の実態が示されていると認識をしております。 文部科学省としては、教員の業務負担の軽減を図ることは喫緊の課題であると認識しており、二十か所程度の重点モデル地域を指定をし、学校現場の業務改善を加速するためのプロジェクトを開始をしております。これに併せ、部活動の適正化の推進、業務改善等に知見ある有識者や教育関係者等を業務改善アドバイザーとして派遣する仕組みの創設などを柱とし、学校現場における業務の適正化に向けた取組方針を本年一月に発表をしております。あわせて、教職員定数につきましても、学校現場における喫緊の課題に対応するため、義務標準法の改正法が昨日成立をしたところであります。 文部科学省としては、適正な労働と生活のバランスの下、教員が子供と向き合える時間を確保し、教員一人一人が今まで以上に誇りとやりがいを持てる学校現場の環境を実現するため、学校現場における業務の適正化を着実に推進し、学校教育の質の向上に努めてまいります。
○大島九州男君 このパネルにあります新たに制度化された部活動指導員の役割、黄色と緑で分けてありますが、黄色の部分にしっかり勉強していただく、先生たちが学校で力を注いでいただいて、放課後や土日は、部活動指導員という外部の人、若しくは学校の先生でもクラブに情熱を持たれる方はその部活動指導員としてしっかり働いていく、活動していくと。こういうふうにすみ分けることによって精神的にすごく楽になるんだということを私もずっと主張してきましたし、今回これを制度化されたことはすばらしいことです。だから、これを全ての分野において、生徒指導、それからやっぱり学習の分野でも、二之湯先生からも話がありましたけれども、民間教育を使って土曜学習、そういった土日の学習においても民間活力を使っていくということが大変必要だと。 要は、学校の先生も週休二日にしてあげてくださいということですよ。世間の皆さんはみんな週休二日でありますから、これを学校週五日制というような詭弁をもってやった改革が失敗したわけであります。素直に学校の先生たちも週休二日でいいじゃないかということをしっかりと定着をしていただくように、それをお願いしたいと思います。 先生の環境もそうですが、子供たちの学ぶ環境、これが一番大事。特に、今回の学習指導要領の改訂では、理科の学習、実験だとかそういうことをしっかりやりましょうというふうに授業時間数も増やしてもらっている。じゃ、その実験する状況、そういった環境がこれ都道府県によって全然違うんですよね。まさに、その都道府県によって違う環境をどのように整備をしようとしているか。まさに、そのことについて文科省から答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 小学校及び中学校学習指導要領の改訂案においては、観察、実験などの指導に当たり環境整備に十分に配慮をすることが記載をされています。これは、今回の理科の改訂案において、科学的に思考する力などは観察、実験における問題解決や探求の活動を通して育まれるものであり、これまで以上に観察、実験の質を重視する中で、各教育委員会等による理科教育の環境整備が重要であることから新たに規定をしたものであります。 こうした観察、実験を充実するため、御指摘の例えば理科教育設備整備費等補助金については、各種の会議における周知だけでなく、申請額が低い教育委員会等に対する個別の働きなども行ってまいります。また、今年度新たに作成した観察、実験設備の充足状況を各学校が自己点検するためのチェックシートの活用により、各自治体等の積極的な申請を促してまいりたいと考えております。
○大島九州男君 そこの点は文科省の皆さんが本当に一生懸命頑張っていただいているのは評価をしたいと思います。ただ、地方の現場がそこにまだたどり着いていないということを、引き続きその件についてはしっかりと力を注いでいただくことを要望して、次へ行きたいと思います。 中小企業、私の父は鉄工所でありましたけれども、その中小企業の経営は資金繰りと営業が大きな仕事だというふうに常々父が言っておりましたので、私も、国会へ来させていただいて、交際費課税の撤廃と資金繰り対策についてということをずっと言ってきました。 政権交代以前は、税理士会の要望に交際費課税の撤廃というのはずっと自民党政権のときに言われてきましたけれども、これ交際費課税の撤廃はなかった。我々民主党政権、余り、評価は低いですけれども、この交際費課税についてはしっかりと撤廃をするという流れをつくってきたと思っているんですが。 ちょっとこのパネルを見ていただきたいんですが、議論するときに、実は中小企業庁にこう言われたことがあるんです。当初、四百万までの枠を六百万にしました、しかし、中小企業の交際費は百万しか使わないので、先生、意味なかったですねと。それは何を言っているかというと、交際費使うと一〇%をはなから取られちゃうんですね。この交際費の一〇%の取られるその課税を撤廃したらどうなるのかと、それを撤廃してから言ってくれというふうに言ったわけですが、ここのパネルを見ていただくと分かるように、平成二十五年度の定額控除限度額、六百万から八百万に引き上げて、一〇%の不算入割合措置を廃止をしたということで、これグラフ上がっていますよね。 これ、撤廃の効果というものを、経済産業大臣、お願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今、大島委員御指摘のように、平成二十五年度の税制改正において、中小企業の交際費について年間八百万円まで全額損金算入できるような制度になりました。その結果、平成二十四年度、中小企業の交際費支出額は二兆一千四百億円でしたが、二十六年度が今一番新しいデータになりますが、二兆四千六百億円と、三千二百億円増加をしました。しかも、そのうち、増えた分のうち七割は資本金が一千万円以下のまさに小さな中小企業によるものでありまして、特に規模の小さい事業者の利用が拡大しているというふうに見られています。 このように、交際費の支出額は増加をしておりまして、地域経済の活性化などに一定の効果があったのではないかと思っております。
○大島九州男君 これ是非、二十五年度というから、何か自民党政権がやったように錯覚している人が多いので、ここは明快に言っておきますが、これは民主党政権の成果であったと。その翌年に麻生副総理が大企業もやれというふうにお声掛けをされて、それで五割算入になったんです。これは麻生先生の成果でございましたが、本当にやっぱりそういうことは大事なんですよ。だから、中小企業が本当に活性化するということがこのやはり日本の経済を下支えしているということを、これを是非皆さんに共有してもらいたかったということであります。 次に行きますが、これは資料、パネルはないですけど、ちょっと新聞見ていただいて、これは中小企業融資の実態ということで金融庁がアンケートを取るんですよね。何でアンケートを取るかというと、過去に融資を断られた経験がありますかとか、担保や保証がないとして融資をしてくれないと感じますかというふうに尋ねている。 何でそういうふうに尋ねるかというと、金融庁が金融機関の融資先企業に異例の調査に乗り出すのは、地方銀行などが担保や保証がない融資に消極的だという指摘がずっと続いているんですね。日本銀行の金融緩和で大量のお金が市場に供給されているけれども、なかなか伸びないと。 それは何だといったら、麻生副総理がこういうふうにコメントされているんですよ。質屋じゃねえんだから、担保を取って金貸すだけじゃ意味がない、事業の内容を見て中小企業を育ててもらいたいという、こういうふうに御発言された。 まさに我々中小企業の味方だなと思って私は聞いたんですが、これ、でも現実はどうなっているかというと、担保がないと金貸さないんですからね。新たに制度的な融資で、担保がなくても、保証人がいなくても貸すという制度があるんですが、元々ずっと頑張ってきた中小企業、これは担保いっぱいいっぱいもう借りている、そしてその担保が目減りする、土地の価値が下がるから、そうしたらまた貸し剥がしされる。まさにそういうことで中小企業の本当に経営を圧迫しているんですよ、それも真面目に長くやってきた人。 私も経験がありますけれども、担保いっぱいいっぱい、返してちょっと枠が出たらその分だけは貸してくれる、しかし、それ以上は貸してくれない。だから資金繰りが厳しいんです。だから、私は麻生副総理にも前、御提案したんですよ。これを一気に解決する策があると。 それはどういうことかといったら、簡単なことです。担保の価値を高く評価すればいいんです。だから、一億の物件を六千万ぐらいで評価して六千万しか貸さないんですから、だから、それを五割増しにすれば、九千万までじゃ担保を上げましょうといったら、そこに自動的に三千万の金が流れる。中小企業にはそれが一番効果があるんだということを私はずっと主張してきたんですけど、麻生先生が、いや、評価は適切にされていらっしゃるものだという答弁を一回いただいたんですが、副総理、是非、副総理がぽんと言えば、財務省として、いろんな金融庁に指導をするということが可能でありますから、ちょっとコメントをいただければ。
○国務大臣(麻生太郎君) うかつにそんたくすると問題になりますので。 おっしゃるとおりですよ。この点は、金融庁というのができたときが、御存じかと思いますが、いわゆる九七年、八年のあのいわゆる金融危機のときにできた、あの前後にできておりますので、極めて金融というものは内容が不良資産等々をいっぱい抱えて、急激なデフレによって各企業は債務超過、ちょっと単語が難し過ぎますかね、普通に借金の方が増えちゃって、担保の方が極端に少なくなって債務の方が超過しているという状況に多くの企業がなったものですから、企業の場合は、基本的には金を借りるということをしないで、まずは利益は全て借金の返済に充てる、それを優先された結果がデフレを非常な勢いで進めた。これは、間違いなく日本のデフレがどんどんどんどん進んでいった最大の背景がこれですから、過去二十年間、それはもう間違いなく金融庁も政策を間違えたし、日銀も政策を間違えたし、というのは、デフレというものを戦後やった国はありませんから、世界中で。したがって、デフレ政策を失敗した、はっきりしています。 したがって、それを変えないかぬということで、金融処分庁というイメージから金融育成庁というイメージにイメージを変えないかぬと。これ五年間、ずっと毎年正月同じことしか言っていないと思いますが、少しは変わってきていると思っていますが。 おっしゃるように、担保の価値というものは、これはなかなか正当な評価というものになりますので、要は、その担保の持っている分だけ貸す、プラスその事業の内容、いわゆるやろうとしている事業の内容、また経営能力、その経営者の姿勢、これまでの実績等々を考えて、この人は間違いなくというのはちゃんと地方銀行はその歴史を持っていますから、都市銀行とは違ってちゃらちゃらちゃらちゃら行員が転勤していませんから、ずっとそこにいるんですから、そういったところは幾らマネタリーベースが、マネタリーベースというのは、日銀から金が来ても、来た金をマネーサプライとして銀行から市中にという、の方に移っていないというのが今の最大の問題なんですから、ですから、そういった意味で姿勢を変えないかぬということで、随分変わってきていると思っておりますので、私どもとしてはこの方向は今後とも更に進めていかないと、銀行も貸出先がありませんから、今のような態度だったら銀行も潰れますよ。人口は減っている、企業のあれが少なくなれば、それはもう間違いなく銀行も生きていけませんから、融資態度をきちんと変えない限りは銀行も生き残っていけぬと、そういう感じがします。
○大島九州男君 まさにそういうことでありますから、中小企業をしっかり育成をするという観点に立って融資する基本は大事なので、その資金繰りにしっかり寄与する政策をやっていただきたいということを要望しておきます。 それで、今大企業、中小企業の話をしましたけれども、原発の問題、私は、原発は大企業中心の企業戦略、だから、再生可能エネルギーは中小企業をしっかり育てる戦略だと私は位置付けておりまして、この見解について、経済産業大臣、どのような見解をお持ちか。
○国務大臣(世耕弘成君) 原発もかなり裾野の広い事業でありますので、原発が必ずしも私は大企業中心のものだというふうには考えないわけでありますが、ただ一方で、委員御指摘のように、再生可能エネルギー、これを導入拡大していくということは、雇用創出ですとか、あと地域の中小企業の仕事が増えるという観点からも意義が大きいと考えています。 例えば、具体的に申し上げますと、太陽光発電ですとか小水力発電は設置工事がありますけれども、こういった工事とかあるいは保守点検といった作業は地元の工務店なんかでもやれる水準のものであるということ、あるいは機器についても、特に小水力発電設備の場合は、これ機器のメーカーが中小企業が非常に多いということ、また風力発電についても、これはもう部品が二万点ぐらいあると言われていまして、非常に裾野が広いということ、あるいは地熱発電は、その発電した後の温水を地域の例えば農業ですとか旅館で活用いただいているということで、中小企業活性化、地域の活性化という意味で非常に意義が、再生可能エネルギー、意義があると思っていますし、地方自治体でも既にそういった視点で取り組んでおられます。 例えば、北九州市は再生可能エネルギー関連産業集積地をつくるということを取り組んでおられますし、秋田県では再生可能エネルギーで発電をする事業者と地元の業者のマッチング事業なんということをやっておられるわけでありまして、既にもうそういう視点での取組が各地域で起きているということも御紹介しておきたいと思います。
○大島九州男君 今おっしゃったように、再生可能エネルギーは地域の中小企業の仕事が増えるんです、間違いなく。だから、これはエネルギー戦略という部分においても、中小企業戦略においても、これはもう絶対大事なことでありますので、そのことについてはしっかりと進めていただくように要望をしたいというふうに思っております。 そういう働く人が収入を得て、そして家庭を守っていくわけでありますけれども、そういう安定した収入があって、そして一つの家庭をつくっていける状況がある。高度成長時代はそうやって公共工事をやれば、その公共工事がまさに家庭に入ってきて、そしてそれで家族が潤ってきたと。 一つの今高齢化社会の問題の中でも、当時、公団ができて、その公団に入居していた人たちが高齢してしまって本当に家賃を払うのが厳しくなっているような、そういう状況があるわけでありますね。そういうことについても、今いろんな政策で家賃の軽減だとかいうことをやっていただいておりますけれども、もうこれはちょっと要望にしておきますが、長く住み続けてくださっている人のおかげでその公団が今まで運営できたわけですから、URになってもしっかりとそういう長く住み続けられている人たちに対するそういう特典、それこそ今は携帯なんかでも何とか割とか長く使っていると割引があったりするようなこともあるわけですから、そういう新たな制度を導入して、高齢者の家賃の部分について安定して住み続けられるようにしていただけるような政策を講じていただくことをしっかりと要望させていただきたいというふうに思っております。 それから、当然、お年寄りが多くなると医療費だとかそういうものも増えてくる。そうすると、医療費の削減。我々は統合医療というのを民主党政権の中で打ち出してきました。そういう統合医療についても、西洋医療という部分だけではなくてあらゆるものを駆使して医療費の削減をするということが非常に大切になってくるわけであります。 いろんな問題はあることも多々ありますけれども、そういう意味においては、しっかりといろんな医療分野の技術を駆使して、そして医療費の削減をしていただくということも是非やっていただきたいということの、これも要望しておきます。 次に、高齢者の成年後見人制度の問題もちょっと触れておきたいんですが、結局いろんなことが記憶に抜けると、稲田防衛大臣じゃないですけど、やはりそういう人たちにしっかりと成年後見が付いているからこれは大丈夫だと思っていたら、不正が起こって結構お金を搾取されたりしているんですね。 この問題を解決するにはどうしたらいいかということをこれ一つ私言っておきますが、不正防止の取組のメーンが金融機関を活用することと被成年後見人の資産を信託することというふうにされていますが、そもそも財産目録の作成や収支状況報告書の作成、随時正確な帳簿を作成することで未然防止につながることに言及していないんですよ、この不正防止の取組は。だから、中小企業が作成する決算書には、会社法四百三十一条、公正妥当な会計基準に基づくことを要求して、四百三十二条により帳簿作成を随時正確に作成することを求めているんですね。成年後見の不正防止対策の議論の中には、中小企業に求めた会社法四百三十一条、四百三十二条のような角度からの見直しがないので、しっかりとこういうことを入れて不正防止をしていただきたいということも要望しておきます。 次に、どんどん進まないといけないものですから、それでは、これ、福島の震災、原発事故、この観点で一つちょっと違う視点で見ていただきたいと思ってこのことを言うんですが、この間、新潟県の前知事の泉田前知事が講演をされたんですね。そこで、その泉田知事がおっしゃったのは、新潟水俣病、これは高度成長時代この国を支える産業の犠牲になったと、だから、社会でみんな支えなきゃならないというふうにおっしゃったんです。そのことを聞いて、なるほどと。当時、昭和電工で生産していたアセトアルデヒドというのは高度成長時代に絶対必要だった、だからそういう国策で進めてあったんだと、そういう観点なんですよね。 原発も国策、この昭和電工、チッソも国策と。じゃ、この国策で被害に遭った人たち、原発の被害に遭った人たちは賠償がある、その賠償はどういう賠償になっているかというと、沖縄電力以外の原発由来にいただいている電気に享受されている国民は、電気代に全部その賠償に関わるお金を払っているわけですよね。でも、水俣の場合は一企業の責任だというようなことで、その企業と、国もいろいろ支援をしているところはありますけれども、それが十分じゃない。 こういうふうな視点を見たときに、国策で犠牲になっている国民、まさにそういう視点を、泉田知事は、社会でそれを支えるんだというふうにしなければ、賠償という言葉を使うとそこに偏見や差別が生まれるという、そういうお話だったんですが、総理、ちょっとその見解についてどのようにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公害被害者への補償や救済は、第一義的にはその原因者が責任を持って対処すべきものであります。このような考えの下、水俣病に関しては、原因者による補償等を規定した公害健康被害補償法による補償を行ってまいりました。これに加え、多くの方々が救済を求め、その解決には長期間を要すると見込まれたことから、平成二十一年の水俣病特措法により、国や関係県が療養費を給付するなど、被害者の救済に当たってきました。 御指摘の新潟水俣病地域福祉推進条例等については、新潟水俣病が発生した地域として、地域の実情に応じた取組が行われているものと承知をしています。 今後とも、関係法令の適切な運用を積み重ねていくとともに、新潟県や県下の地方公共団体と密に連携し、相談窓口の設置等、地域の医療、福祉の充実や水俣病の正しい理解を促す普及啓発等にしっかりと取り組んでいく考えでございます。
○大島九州男君 この問題は、原発と本当に同じように、今、水俣は六十年たっても解決しないんですよ。 原発事故も、東日本大震災発災当時、私は宮城県の担当で宮城に行かせていただきました。あの本当に悲惨な状況の中で、被災された方が私にこうおっしゃった。私は御遺体が上がっただけでも有り難いとおっしゃった。そして、福島に行かせていただいた。福島に行かせていただいたら、東電にだまされた、企業にだまされたという、そういう恨み言しか聞こえなかった。まさに、自然災害と人災は大きく違うということを私はすごく目の当たりにしたわけでありますから、これは国の責任として今後もしっかりと取り組んでいただきたいということを要望しておきます。 それから、先日、決算委員会で熊本の視察に行かせていただきました。数あるいろんな災害の中でも、やはり交通網の部分というのは非常に大切であります。九州のへそでもありますその熊本のJR豊肥線というものが大変厳しい状況にあります。これは、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の附帯決議、国等は、九州地区における鉄道を取り巻く厳しい環境を十分に勘案して、適切な輸送の確保に向けて適切な措置を講じることとあるように、一企業だけじゃなくて、国、地方公共団体がしっかりと連携して早期の復旧をしていただきたいというふうに思っておりますので、そのことも要望をしておきます。 それでは、ちょっとこれ是非聞いていただきたい、この言葉、防衛大臣。防衛大臣、あなたは自分の役目が分かっているんですか、あなたの役目はこの国を守ることであって、あなたの身の保身を守ることじゃありませんよ、いいかげんにしてくださいと。部下に厳しくて自分に甘い、決して責任を取らないという。これ、今回の国会で野党議員が防衛大臣に言った言葉かと思ったら、いや、実はこれ、二〇一一年十二月五日に、当時の一川防衛大臣に稲田議員が言った言葉だったんですよ。あれっと思いましてね、私。平気でうそをつく人間性とひきょうな政治姿勢は問題だというふうに、これも今回の国会で出てきたのかと思ったら、実はこれ、民進党の岡田代表に対する稲田大臣のお言葉だったんですよ。 何か、言ったものが返ってきているんだなというのをすごく思ったんですが、稲田大臣、今回、いろいろ大臣が答弁をされている、その答弁でいろんなそごがあるわけですよね。この問題について稲田大臣は、なぜそういう虚偽答弁とか、今言われるような答弁になっているのかというのは、自分自身で思い当たるところがございますか。どうぞ。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、私は記憶に基づいて答弁をしております。虚偽を言ったという認識はありません。十三年前の抵当権抹消事件についていきなり小川委員から、テレビ入りの質疑で、準備書面とおぼしき一枚目、これは資料にも出ておらず、出所不明だったものを示されて、私は記憶にありませんでしたものですからそのように、私はそれを、訴訟は担当しておりませんでしたと言いました。もちろん、それは夫が担当していた事件でありまして、本件とも何にも関係のない十三年前の事件でございます。その後、第一回口頭弁論期日に夫の代わりに出廷していたことが分かり、その点については訂正をし、謝罪をさせていただいたわけでございます。 私は、虚偽答弁ということではなく、私の記憶に基づいて十三年前の、十三年前の……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 抵当権抹消訴訟について記憶が間違っていたこと、これは訂正をして謝罪をさせていただきました。 今後とも、誠実な答弁に心掛け、誠心誠意職務に邁進してまいりたいと考えております。
○大島九州男君 大臣、どこに問題があるかというと、今のような姿勢に問題があるんですよ。どういうところに問題があるかと。そうしたら、出てきて、聞いていないことをだらだら言うでしょう、そこでいろんな墓穴を掘っているわけじゃないですか。だから、小西先生の質問のときでも、聞かれていないことを答えて、それで墓穴を掘ったという記憶はありませんか。 今新聞だとか、全部いろいろ言われているじゃないですか。結局、土地取引には全然関与していないとか、それで主人は全然関係ないとか、いや、それは家族ですから守るのは当然です。いやいや、当然ですよ。それを、ううんとかいうこと、強弁するからそうなるんです。だから、素直に認めて、いや、それは自分の記憶が誤りでしたと言えばそれで済むところに、いろんな理屈を、へ理屈を並べるからおかしいわけでしょう。だから、そういう精神が問題だということです。だから、強弁しないということですよ。素直に受けるということはすごく大事なんだと。 だから、私、総理に本当申し訳ないと思うんですけれども、奥さんのことをいろいろ言われると、やっぱり家族ですから、守ろうとするのは僕はそれは当然だと思うんです。しかし、あれ、寄附するという行為というのは、いや、これ森友の話じゃないですよ、寄附する行為というのは別に悪いことじゃないですよね。総理、寄附の行為についてどういうお考えか、言ってください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 念のために申し上げておきますけれども、私が妻に託して寄附したということはございません。 寄附につきましては、例えば公職選挙法に係る形の寄附行為は禁じられておりますが、私人が善意で寄附するということについては、これは全く、それは私が私人ということではなくて、例えば妻が善意によって寄附をするということは全く問題ないと、こう思っております。
○大島九州男君 いや、そのとおりなんですよ。だから、総理が最初の答弁のときに、いや、その奥さんの寄附があったかどうかということは抜きにして、いや、それは自分は、まあ夫婦でも知らないことはありますから、寄附をしているということがあったとするならそれは確認をしてまた御報告しますと、それで別に問題なかったんだけど、総理が、いや、それで俺は議員も辞める、総理も辞めるなんて言うから大問題になっている。いやいや、だからそこは私人、よく私人と、稲田さんも私人とおっしゃいますけれども、やはり総理夫人となればそれはもう公人という形にみんなが見るし、そんたくするのは当たり前というのは、これはみんな国民の皆さんがそういうふうに思っていると思うんです。 だから、今回の一番の問題は、やはり総理が一番最初におっしゃった信頼なんですよ。籠池さん、元々、昭恵夫人は、本当に総理のことを一生懸命応援してくださっている籠池さんだし、子供たちが安倍総理頑張れと言われたら、画像で見ましたけど、もう本当に涙ぐんで感動されていた。私は、もうその素直な心で応援したと思うんですよ。 だから、そのことは、それはそれで僕はいいことだと思っている。それを、その籠池さんがどういう気持ちでこういう形になったかと。その最大の原因は、多分、尊敬している安倍総理からしつこい人だと言われて、やっぱり人格否定されたというふうに感じたんだと思うんです、総理はそういう気じゃないかもしれないけれど。そして、籠池さんを証人喚問を呼ぶときに、いやいや、補助金の不正な、言わばこれは刑事罰に関わることをやっているかどうかだというふうに答弁されて、いや、やっぱりそういうふうに何か自分を悪人にされるというのは、これは信頼関係がもう崩れちゃったと思うんです。だから、こんなごちゃごちゃな問題になって、今この国会審議の中でもこういう問題に時間を取られるような状況になっているということに関しては、稲田大臣も、僕は麻生総理も素直に、あっ、済みません、安倍総理、済みません、安倍総理、安倍総理も素直に反省をしていただきたいというふうに思うわけであります。 だから、この件については、私たちの同志が本当に一生懸命いろいろ調査をし、調べて、いろんな問題を指摘をされてあります。その件については真摯に御答弁をいただきたいし、私は、籠池さんに対して、総理がその籠池さんの今までの思いをしっかり受け止めて、籠池さんがいろいろやっている、何ですか、見積りが三つあったとか、非常に何か不明確な、不誠実なその対応の部分は抜きとして、やはりその部分を総理がどのように受け取られているかということ、籠池さんに対してはどういう思いを持っているかというのをちょっと聞かせていただきたいと思うんです。その部分を切り分けてでもいいですから、それを教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御質問の最初の部分でちょっと事実と違うことがございましたので申し上げさせていただきたいと思うんですが、私が申し上げたのは、私が申し上げましたのは、この土地の取引、言わば一億円、一億数千万円になったという取引とあるいは学校の認可について、私や妻やあるいはまた事務所が関わっていればまさにこれは私の進退問題だということを申し上げたわけであります。事実、そんなことには全く関わっていないのも事実でございます。 それともう一点、言わば私が妻にこの寄附を託したという点については、最初私はこう答えたはずであります。私は託しておりません、しかし、妻は名誉校長をやっておりましたので、これはもう一度確認をしてみますと言ってお答えをさせていただき、その後、領収書等、あるいは付いていた同行の秘書等々から話を聞いて、そんなことがないということを確信を持ってお答えをさせていただいたところでございます。 そして、これはもうこの問題が発生した冒頭の段階で、安倍晋三記念小学校ということを私は了承していないわけでありまして、最初から了承をしていないんです。最初から了承をしていないわけでありまして、これは、実はその後、私がお断りをした後、今、私がどういう人物だと思っているかと……(発言する者あり)済みません、ちょっと委員長、場外がうるさいので静かにさせていただけますか。
○委員長(岡田広君) 発言者以外の方は御静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そこで、言わば記念小学校ということについてはお断りをしたわけでありますが、しかしその後、実は何回か事務所に向こうの事務所の方あるいは御本人等が何回もこれは依頼をしてきたわけでありまして、そういう意味においては、何回か来られたわけでありますから何回もお断りをしていたにもかかわらず、しかし、残念ながらその寄附金集めに使われたということにおいては、これはもう信頼関係がその段階でなくなったのは事実でありまして、事務所からもその旨お伝えをさせていただいたわけでございます。 先方からは謝罪があったのでありますが、しかしその際、うちの事務所がそうお伝えをさせていただいたときには、これは記録が残っておりますが、使ったのは一日、二日ですと、こう先方は言ったわけでありまして、これは記録が残っておりますが、その後ですね、その後、証人喚問においてですね、証人喚問において、一瞬の間と、そしてそれを消却したと言った後、またさらには約五か月間使っていたと言い、さらには、私が総理大臣のときには使っていないと言ったにもかかわらず、しかし実際は、あの領収書を使ったときには私が総理大臣のときであったわけでございますから、これは間違いなく、言わば言ったことと全く違うということを言わざるを得ないということでございます。
○大島九州男君 今、要は信頼関係がもう崩れてしまっているということですよね。 証人喚問の関係で一つ指摘をさせていただきますと、証人喚問というのは国政調査権の一つであります。でも、この調査権には限界があって、そもそも証人自身に刑事事件に関することを証言させることは、憲法三十八条一項の「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」ということでその権利が認められているわけですね。だから、国会に国政調査権が与えられているけれども、証人の犯罪に関することには調査が及ばないのは当たり前でありますから、こういう証人喚問は犯罪捜査のためではないということは当然確認をしなければならないし、総理が、この籠池証人が補助金に不正な、この言わば刑事罰に関わるようなということを言うと、みんながまたそんたくしちゃいますからね。だから、そういうことはやっぱり慎んでいただきたいと。 それで、もう一つ最後に、信頼を持ってしっかりと携わっていくことが崩れたからこうなった。私は、外交においても全てにおいてもこの信頼が基本だと。やっぱり総理が野村純三先生から言われたそのことをしっかり胸に持っていくならば、外交上、平和憲法というものはまさにその平和の源であります。その源の信頼を壊すようなことがあってはなりませんから、まさにその平和憲法九条やそういう改正をするようなというようなことがあってはならない。まさに、今回の森友問題で信頼関係の重要性を学んだ総理だからこそ、国家間の信頼を損なうことのない平和の源泉である平和憲法をしっかり守っていただくことを要望して、終わります。
○委員長(岡田広君) 関連質疑を許します。斎藤嘉隆君。
○斎藤嘉隆君 民進党の斎藤嘉隆であります。 今日は、いろいろお聞きをしたいこともあったんですけれども、この森友学園の問題、やっぱりいまだ収束せずということでありますので、この点を中心にいろいろお伺いをさせていただきたいと思います。 まず冒頭、先般二十三日の証人喚問におけます籠池氏の証言についてお伺いをします。とりわけ百万円や講演料の授受について、この部分に限らせていただきます。 総理も官房長官も、会見あるいは答弁の中で、これは事実ではない、極めて遺憾だという旨の発言をされていらっしゃいます。もう真っ向から否定をされていらっしゃるんですが、これは、籠池氏の発言は事実ではない、虚偽答弁だ、虚偽証言だと、こういうような認識を持っている、改めてお伺いをしますが、こういうことでよろしいでしょうか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 従来から申し上げているとおりであります。
○斎藤嘉隆君 官房長官、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私も全く同じに考えています。
○斎藤嘉隆君 確認をさせていただきますけれども、百万円のやり取り等は籠池さんの明確な虚偽の証言であると、こういうことだろうというふうに思います。 今月の十六日に昭恵夫人が籠池夫人に送ったメールの内容が示されています。夫人は、百万円の記憶がないのですがというように率直に言われています。極めて曖昧な表現だなというふうに思っていますけれども、まあ一年半前に百万円を寄附したかどうか記憶にないというのもどうかというふうに思いますけれども、片や籠池さんは証人喚問の場で百万円を受け取ったと言っているんです。片や記憶にないと言っている総理夫人の言でありますけれども、現金の授受を明確にこうやって否定をする根拠は何ですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) それは、ないということですから……(発言する者あり)いや、そこはない。行っていないものを証明するというのは難しいと思いますよ。ですから、私は、ないということです。
○斎藤嘉隆君 否定をされているわけですから、否定をする以上、もっと明確に説明ができる根拠が私はないといけないと思うんです。 官房長官も総理も御発言は極めて重いわけでありますので、これはうそだ、こんなことはあり得ないと、そうやって公の場でおっしゃるのであれば、それを立証するだけの何らかの根拠がないといけないんじゃないですか。いかがですか。だって、立証し得る根拠がないのは総理夫人も一緒ではないですか。なのに、なぜこの籠池さんの発言のみを否定をされるのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは御党の辻元さんとも同じことが起こって、辻元議員との間にも起こっているじゃないですか。辻元議員は、辻元議員はですね、メールの中で書かれていたことが、書かれていたことが今日産経新聞に「三つの「疑惑」」と出ていましたね。(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、一緒にするなとおっしゃっていますが、これを、そんなことはなかったと辻元議員はこれは言わば真っ向から否定しているわけでありまして、これも証明しなければいけないということになるわけでありますが、ここは、そうしたことがないと言っている人に対して、あると言っている人が証明しなければならないわけでありまして、たった二人っきりで渡した渡さないとなれば、こちらは渡していないということについては証明のしようがないというのは、これは常識、言わば悪魔の証明と言われているわけでありまして、彼らが出してきた、言わば彼らが出してきたものが果たして本当だったかということについては、これはしっかりと検証されるべきだろうと、このように思っております。
○斎藤嘉隆君 証人喚問の位置付けというか、こういったものを改めて確認をしたいというふうに思います。 証人喚問は、証人は真実を述べなければいけないわけです。証人喚問で証人によって語られた内容というのは、これは基本的に真実だと、こういう受け止め方を少なくとも私たち国会はするべきだと、これが大前提だというふうに思います。そうでなければ証人喚問を行う必要はもう全くないんじゃないか、そのように思います。 国会としては、やっぱり証人喚問で語られた内容を、まずは事実としてそれを捉える、その上で様々検討をしていくと、こういうことが必要だというふうに思いますけれども、そうではない、これは虚偽の証言だということを言われるのであれば、これは極めて大きなこと。これは議院証言法に基づいて告発をしていくということになろうかというふうに思いますけれども、これ、それができるんですか。それをする何らか与党に用意があるんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 今の委員の発言というのは全て籠池証人が言ったことが事実だという前提のということですけれども、しかし私どもは、例えば総理夫人は一対一じゃないと言っています。しかし、これは水掛け論になるじゃないですか。ですから、ここへ出てきて言ったって同じことですよ。ですから、これはやはり客観的な証拠を示していく、このことが一番大事だと思います。 ですから、私たちは、そういうものを、あの証言の中で違うことがあるというふうに思っていますので、やはり真実を明らかにしていきたいというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いします。
○斎藤嘉隆君 いや、そのことをお聞きをしているのではなくて、これは官房長官がお答えになる立場にあるかどうかはともかくとして、ということは、これはもう虚偽証言で告発をすると、こういうことでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 事実と違ったらそのようになるというふうに思っています。ですから、客観的な内容について今私ども精査しています。
○斎藤嘉隆君 証言が虚偽であるというふうに明確に否定をされるのであれば、その告発の在り方についても、党内も含めて、あるいはこれ予算委員会のマターだというふうに思いますけれども、その場でですね……(発言する者あり)これは決算、それは分かっています、そんなことは。予算委員会等でしっかり議論すべき中身だというふうに思っています。 今日は、このフェイスブックの内容について少し御意見をお伺いをしたいというふうに思っています。(資料提示) これは、先日、二十三日の日に総理御夫人が二十一時二十三分にフェイスブックに投稿された中身であります。総理御夫人の様々な活動については私も非常に好ましいと思っている部分は多々ありまして、私の地元でも、例えば障害のある方に対する御支援とかいろんなことされている。私も、フェイスブック、友達ではありません、友達ではありませんけれども、フォローはさせていただいているというところであります。 二十三日も、籠池さんの証言に関してコメントをさせていただきますということで、その内容を否定するこの投稿がありました。これは御本人の投稿でありますから御本人が書かれたものだというふうに思いますけれども、そこで、一つ確認をさせていただきたいと思います。 投稿前の段階で、これ、政府あるいは官邸、関係者、この中身については何かチェックをされたんでしょうか。官房長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 全く関与していません。
○斎藤嘉隆君 これは、投稿前に中身について、もう一回確認しますが、長官ももう全く承知をしていなかったということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 全くそのとおりです。
○斎藤嘉隆君 それでは、これ二十三日の二十一時二十三分の投稿であります。どこで投稿されたのかは分かりませんけれども、総理の動静を確認をさせていただくと、この日、二十一時十三分にお帰りになっている、戻られているということであります。その十分後に投稿ということでありますけれども、これ、この投稿の中身あるいは投稿するという事実について、安倍総理は何らか御夫人から御相談を受けたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、夫婦でありますから、投稿する前にこれで投稿しますよということで見せられました。
○斎藤嘉隆君 昭恵夫人が御自身で書いて、投稿前に総理に確認をされて、そして投稿されたということであります。 これは、様々な場でいろんな指摘、指摘というか、このメールの中身についていろんな指摘がされているので、今日はちょっとそれを御紹介をさせていただきたいというふうに思います。まあ本人が書いたものだろうと思いますけれども、誰かの手が入っているんじゃないかと、こういう指摘が様々なところであるわけです。 ちょっとそれを今この場で申し上げさせていただきたいと思いますけれども、数か月にわたって私も御夫人の投稿を遡って確認をさせていただきましたけれども、通常、御夫人がこのように段落ごとに一文字行を下げると、こういうことはされていません。私の見た限り、これが初めてであります。それから、夫人のフェイスブックの投稿は基本的に全て西暦の表示でありまして、これは元号の表示であると、こういう投稿も過去にはほとんどない。それから、言葉を見ると、その旨とか、行っていない旨とか、当該秘書とか、こういったところが、これは議員の皆さんだったら理解ができると思いますが、極めて、何というか、役人言葉に非常に近いような言葉遣いであると。それから、主語も、籠池さんと籠池さん側とか、極めて綿密にこの辺りも使い分けていらっしゃって、本当にこれ綿密な文章だというふうに思っています。これは御本人のみで作られたんじゃないんじゃないかと、どなたかが関わられたんじゃないかという声が出ている。これも一定理解ができるというふうに思います。 私は、そのことを否定しているわけではなくて、別に御自分でいろんな方に御相談をされてこういったものを書かれることは、まあ別に特段問題があるというふうに思いませんが、その件をちょっと御確認をさせていただきたいんですよ。 総理、今のいろんな中身お聞きになられて、いかがですか、感想。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、この決算委員会でこの今の質疑は何の意味があるんだろうというふうに考えざるを得ないわけでございまして、まあそれしか印象はないわけであります。
○斎藤嘉隆君 今回の問題がなかなか収束しないというのは、やはり様々な疑念、国民の中で広がっている疑念にきちんとお答えにならないのでいつまでも問題が引きずっているというふうに思っています。極めて鈍感ではないかなというふうに思いますけれども、このことも申し上げておきたいというふうに思います。 それでは、もう一点、これは昨日の予算委員会でも話題になりましたけれども、土地の取得をめぐって総理あるいは総理の知人が破格の条件で土地を入手したのではないかと一部で報道されている疑問について、少しお伺いをしたいというふうに思います。加計学園の件であります。 ここにパネルを用意させていただきました。合法な手続にのっとって進められたとはいえ、思うように希望がかなっていくこの状況について国民の中で話題になっている、こういうことであります。 中身を少し御説明をさせていただきますと、学校法人加計学園、来年四月に今治市に開設をする岡山理科大学の獣医学部、市によると、五十数年ぶりに獣医学部が新設をされるということになりました。今治市が戦略特区に認定をされたからこそ実現をするということでありますけれども、事業者についても募集をされていますけれども、今年の一月四日に開始をし十一日に締切り、一週間で応募はこの学園のみと、こういう状況であります。これは岡山理科大学の今治キャンパスとして加計学園が今月中に文科省に設置申請をするということでありますので、こういう獣医学科が四国に誕生するということであります。 いろいろ話題になっていることは、この十六・八ヘクタールの用地について、市が三十六億七千四百万円で購入、今月の三日付けで加計学園に無償譲渡をされています。校舎建築費も、百九十二億円の半額の九十六億円が債務負担行為、こういう議案も可決をされているということであります。 これ、総理の過去のお言葉を引用すると、この学校法人の加計理事長はどんなときも心の奥でつながっている腹心の友ということをおっしゃっていられますが、その総理の腹心の友でいらっしゃいますこの理事長から、この獣医学部創設についてこれまで何らかの相談を受けていらっしゃったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 斎藤先生、少しこの問題についてしっかりと調査されたんでしょうか。この加計学園については、今治市から土地の無償譲渡を受けていることを問題視する議論が週刊誌等であります。恐らくそれを見られたんだろうと思いますが、私立大学等の設置に当たり地方自治体から土地の無償譲渡を受けることは、これは全く珍しいことではありません。 確認したところ、二十五例、事例があります。これ、無償譲渡であります。他方、無償貸与というものもあるわけであります。 これは、多くの地方自治体というのは、町づくり、町おこし、若い人たちが来て町ができる、学校に対して土地を譲渡しなければ大体来てもらえないところがほとんどと言ってもいいと思います。 特区の指定、規制改革項目の追加、事業者の選定のいずれのプロセスも、関係法令に基づき適切に実施をしています。加計学園から私に相談があったことや圧力が働いたということは一切ないわけであります。 そもそも、今治市の獣医学部誘致は、平成十九年、これ福田政権ですね、また構造改革特区に最初の提案があって以来、これは平成十九年、あって以来ですね、福田政権、麻生政権、自民党政権下では対応不可とされていました。これが民主党政権下で、平成二十二年度中を目途に速やかに検討と、これ前向きに格上げされたことを指摘しておきたい。言わば皆様のときに格上げされて、そして安倍政権において検討、これは安倍政権においても四年掛かっておりますから、皆さんが格上げされたものを四年掛かって決定をしたわけでございます。 そして……(発言する者あり)済みません、後ろのバックベンチの人がですね……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 議事の妨げになりますので、御静粛にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 余りにもうるさいので……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 総理、答弁を続けてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。ちょっとうるさいと少し私も答弁がしにくいものでありますから……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、かつ、この無償譲渡等を決定しているのは今治市であり、そして今治市議会であります。これは、議会においても、反対された方が一、二名おられたと聞いておりますが、ほとんど満場一致に近い形で議決をされているわけでございまして、私が影響力の行使のしようがないわけでありまして、そういう意味において、ただ単に私のイメージを下げようという行為は、これはまさに皆さんに返ってきますよ。
○斎藤嘉隆君 それでは、これは山本担当大臣にお聞きをしたいというふうに思いますけれども、今のような経緯の中で五十数年ぶりに獣医学部が新設ということであります。この加計学園の今治市以外にも、新潟ですとか関西圏など二区域から提案が出ていたと、過去、というふうに思います。この今治が選択をされた最も大きな理由は何でしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) その前に先ほどの補足をいたしますけれども、私どもの、特区の指定とか改革項目の追加、事業者の選定のいずれのプロセスも関係法令に基づいてやっておりまして、しかも全ての会議は詳細な議事要旨を公開しております。極めて透明性が高い。したがって、政治的圧力が介入するというような余地は一切ありません。政策決定がゆがめられることは全くないということを最初に申し上げておきたいと思います。 そして、今治が指定されましたのは、獣医学部の新設について、感染症拡大等に係る機関の重要性の高まりを受けまして、約二年前から具体的な検討を行ってまいりました。その中で、ほかのところも若干お話がありましたが、私も聞きましたけれども、一番熟度の高いそういう計画を示したのは、具体的な先端サイエンス研究あるいは地域での水際対策の強化といったような意味で、しかも大学のカリキュラムの内容あるいは先生の募集等のことについても熟度が高まっている計画はこの今治市だけでありまして、しかも国家戦略特区の一つであるということで今治がこの会議で選ばれたということであります。
○斎藤嘉隆君 私たちが、今大臣が熟度が高いというふうにおっしゃられましたけれども、そのことについて我々が知り得る資料は、ヒアリングの際の議事録ですとか、その際に出されたそれぞれの特区からの添付資料等々しかありません。 私、ホームページを見て、内閣府のホームページで、例えば京都産業大学の獣医学部の設置構想についてというこの添付資料を読ませていただきました。二十一ページにわたってかなり細かい、しかも様々な、学生の志向ですとか、あるいはiPS細胞に関わって、京都大学のiPS細胞研究所との様々な関わりとか、非常に中身、熟度が高いというふうに私はお見受けを、読む限り、素人ですのでそれ以上のことは言えませんけれども、と思いました。 けれども、片や今治から出ています獣医学教育特区の添付資料を見ますと、該当する部分は僅か二ページであります。内容も、確かに四国にない、空白地域につくるんだということですとか、地元密着型の誘導措置をするんだとか、そういうところも書かれておりますけれども、私は、比較をする限りにおいて京都産業大学のものの方が熟度が高いのではないかと、そのようなことも今思うんですけれども、こういう議論は内部でどのようにされたんでしょうか。そういったやり取りはなかったんですか。
○国務大臣(山本幸三君) そういう要請についてのことも承知しておりますが、そうした中で、学部の中、学校の中のどこまで実現性があるのかというような話については、京都産業大学については若干の問題があるというように聞いております。そしてまた、そうしたことは、ワーキンググループ、区域会議、特区の審議会の委員の皆さん方もいろいろ検討した上で、最終的に皆さん方で判断したわけでございます。
○斎藤嘉隆君 これは私、なかなか熟度が高いと今申し上げましたけれども、京都産業大学については新設をやっぱり断念をせざるを得ないと、こういう状況に昨年十一月になりました。それは、獣医学部の新設を空白地域に限るという方針を諮問会議が打ち出されたと、こういうことであります。この会議で、安倍総理も、広域的に獣医師を養成する大学の存在しない地域に限って獣医学部の設置を可能とするための関係制度の改正を直ちに行うというふうに発言をされています。 これまでのスタンスと大きく変わったのがこの十一月の諮問会議でありますけれども、これは、山本大臣、どういう状況の中で、何が変わってこのような空白地域に限るということになったのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(山本幸三君) これは区域会議、諮問会議等でいろいろ議論がございました。その中で、元々、最初の出発であります日本再興戦略の中で、そうした地域的に限られているところ、地域的な偏在があるところに限るということになっているわけであります。そこのスタートで議論を始めてきて、そして、そういう形で最終的に十一月九日の区域会議で……(発言する者あり) それからもう一つは、私どもはその中で……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛に願います。
○国務大臣(山本幸三君) 当然、獣医師会等とも議論をしております。そうした獣医師会との議論の中で、獣医師会からは、是非一校に限ってほしいと、そういう地域的な偏在ということについては理解するけれども、そのことについては一校に限ってほしいという要請もございました。そういうことを踏まえて、最終的に特区諮問会議で決まったということであります。
○斎藤嘉隆君 いや、よく分からないんですけれども、一校に限ると。これ、獣医師会の皆さんも、今、獣医師の学部を卒業してもなかなか獣医師になり得ない、そんな状況もあるわけで、こういう状況を勘案をして、このことはずっと新設そのものに反対をしてきたわけです。 そこで、当然ですけれども、つくるなら一校に限ると、これは分からないでもないけれども、私がお聞きをしているのは、なぜこれ空白地域に限るという、こういう結論が見出されたのか、この経緯をお聞きをしています。
○国務大臣(山本幸三君) 元々、先ほども申し上げましたけれども、こうした先端的なサイエンス等の、あるいは感染症等の問題が起こってまいりまして、そして、二〇一五年の日本再興戦略でこうした獣医師のことについて検討するということが行われたわけでありますが、そのときに既に、現在の全国的、獣医師の新たに対応すべき分野に対する先端分野における具体的な需要が明らかになりというような、そういう方向が定められました。そして、それを受けて区域会議で議論をしていくわけでありますが、その中で、私ども農水省、文科省とも議論している中で……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いします。
○国務大臣(山本幸三君) 農水省の方から、地域的な偏在が産業動物医関係についてはあるというような話があって、それではそうした地域に注目した空白地域ということで、そこをまず考えていこうということになったわけであります。
○斎藤嘉隆君 いや、本当に素朴な疑問をちょっとお伺いをしているんですよ。 今、地域の偏在のことも言われましたけれども、鳥インフル一つ取っても、基本的に渡り鳥って、大陸の方から渡ってきまして日本海を渡るというケースも多いと思うんですけれども、中には、瀬戸内って余りそういう渡り鳥が渡っていかない地域じゃないかと、こんなようなことも指摘されているんですよ。日本海に面した地域にある方が望ましいんじゃないでしょうか。 偏在の話をしましたけれども、獣医師が最も不足をしている地域というのはどこですか。
○国務大臣(山本有二君) 麻生大臣が最も詳しい分野でございますけれども、昨日も麻生副総理が御答弁されましたように、都会と地方との偏在ということはなかなか埋まりません。 特に、四国ということに限って申し上げれば、産業動物獣医師の確保が困難を来しておりまして、それで、獣医師を志す学生に対しまして修学資金を貸与するという事業まで行っております。特に、この貸与の主体というのは都道府県単位の畜産協会でございまして、言わば日本地図で畜産振興が図られているところには獣医師の学校があるというような地図の格好になっておりまして、我々四国の畜産分野の産業としても、大いに興るためには獣医師の学校も必要だという認識を従来から持っておりました。 平成二十八年の四国におきまして、愛媛、高知、徳島、三県から新たに六人の貸与枠の申請があったと承知しておりまして、四国のこれら三県では産業動物獣医師の確保が課題になっております。私の高知県は、県庁で獣医師の募集をいたしましても、募集定員に満たない応募しかないというようなこともございますので、獣医師の確保について懸命に取り組んでおられる方々に対しては、この立地というのは適切な私は行為ではないかというように思っております。
○斎藤嘉隆君 いや、済みません、偏在ということですので、どの地域に獣医師が足りなくて、どの地域がもう十分足りているのかということをお聞きしたんですが、もう時間がないので、ちょっとあえて別の中身に。 これやっぱりちょっと脇が甘いんじゃないでしょうかね。総理、本当に近しい知人の方の関わる特区でありますし、諮問会議でも今のやり取りを聞いていただいたような発言もされていらっしゃいます。 ちょっと文科大臣にお伺いをさせていただきますが、この加計学園グループというのは、文科省の役人が天下りをしている状況はあるんですか。あるとすると、いつ、何人、どのような形で天下りをしているんでしょうか。ないならないで結構です。
○委員長(岡田広君) 答弁は要点を簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 国家公務員法に基づく再就職状況の届出によれば、文部科学省OBでいわゆる加計学園グループに再就職した者はおりません。 しかし、文部科学省において、文部科学大臣所轄の学校法人、すなわち大学等の高等教育機関を設置する学校法人について役員の変更があった際、役員の変更の届出を受けており、当該届出において確認できる範囲では、平成二十三年四月以降、二名の文部科学省OBが理事に就任をしております。
○斎藤嘉隆君 この問題については、もう時間が参りましたので、文教委員会等でまた確認をさせていただきたいと思います。 いろんな声に対して是非、合法であればいいというものではないというふうに思います。何か不自然だと、こういうことから国民の疑念が広がるので、こういった声に誠実に応えていただくことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(岡田広君) 以上で大島九州男君、斎藤嘉隆君の質疑は終了いたしました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。決算委員会の質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 本日は、子育て支援と発達障害を抱える方々の支援について質問をしたいと思います。 〔委員長退席、理事松下新平君着席〕 まず、平成二十七年度の決算に関して伺います。 決算審査の審議は、国の予算の執行状況を審査することによりまして、今後の予算編成で財政の無駄を減らし、民主的コントロールを徹底させることにございます。参議院では、その独自性を発揮すべく、決算審査の充実に努めてきたところでございますけれども、平成二十七年度の決算は、平成二十年度決算以来、約七年ぶりに来年度の予算編成前から審査に入ることができましたのは、誠に意義深いことと考えます。 今回、対象となっております平成二十七年度の予算につきましては、地方創生、子育て支援、一億総活躍など、我が国の諸課題への対応を強力に推進し、経済再生と財政健全化の両立を実現することを目指しておりまして、着実な成果を上げていることに高く評価をしたいと思います。 しかしながら、会計検査院からは、官庁や政府出資法人などを検査した平成二十七年度決算検査報告の中で、税金の無駄遣いや不適切な会計処理、また資金の積み残しなどとして四百五十五件、計約一兆二千百八十九億円の指摘があった次第でございます。こうした指摘は大変に残念なことでございまして、検査報告をしっかり受け止め、見直しが必要であると考えます。 そこで、こうした会計検査院の指摘を踏まえて、昨日成立をしました平成二十九年度予算においてどのように反映をされたのか、総理の見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十七年度決算検査報告において、会計検査院から四百五十五件、一兆二千百八十九億円の指摘を受けたことは誠に遺憾であります。検査報告の指摘事項は様々なものでありますが、その内容に応じて一つ一つ着実に改善策を講じ、その後の予算や会計事務などにしっかりと反映させていくことが重要だと考えています。 昨年十一月の検査報告を受け、私からも各大臣に対して、検査報告事項について確実に改善するよう指示を行い、平成二十九年度予算編成等においても適切に反映を行っているところであります。例えば、農業基盤整備促進事業等における助成単価について、実際の作業内容、現場条件などを踏まえた単価を導入する、独立行政法人住宅金融支援機構において出資金の規模を適正に見直し、不要と見込まれる出資金について国庫納付を行うこととするなど、適切に対応しています。 決算結果や決算報告を次年度以降の予算編成や予算執行に反映させていくPDCAサイクルの取組は極めて重要と考えており、今後とも的確に反映するように努めてまいります。
○山本博司君 今後とも、それをしっかりと推進をお願いしたいと思います。 次に、子育て世代への支援に関しまして伺いたいと思います。 自民党、公明党による安倍連立政権となりましてから、経済対策により、経済・雇用環境は大幅に改善をしてまいりました。しかし、長いデフレ経済が続いたことによりまして、いまだにゆとりや豊かさを十分に実感できないという声も多く聞かれます。特に、子育て世代の家庭にとりまして、経済的な負担が重くのしかかり、生活への不安がいまだに解消されないという声も多く伺ってきているわけでございます。 公明党は、一人一人が輝き、活躍できる社会の実現を目指し、成長戦略の着実な実行とともに、成長と分配の好循環を機能させることが重要であると考えております。最も支援が必要とされるこうした子育て世代に対しまして、働き方改革による長時間労働の是正や保育所の整備、また児童手当の拡充を始め教育費や医療費、こうした社会全体で様々な子育てに係る負担を軽減し、結婚や子育てに希望を見出せるように、抜本的な支援強化が必要でございます。 また、子育て世代の支援には貧困の連鎖の解消も大きな役割を果たします。二月十五日の政府の経済財政諮問会議では、民間議員から、子育て世代に焦点を当てた所得の再分配や教育費の負担軽減、さらには長時間労働の削減の必要性について提言があったと伺っております。 こうした経済の好循環という観点から、子育て世代への支援重視ということを打ち出すことが大変重要であると思います。政府として、これまで少子化対策に取り組んでこられておりますけれども、まず、この子育て世代への負担軽減に対する総理の認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権が進めている政策は、成長と分配の好循環をつくり出していくことであります。成長によって果実を生み出し、そしてその果実を子育て世代、あるいは介護、社会保障にしっかりと充実をしていく、そして安定した社会基盤の上に更に成長していき、それがまた果実を生んでいくという、成長と分配の好循環であります。そして、それは広く国民に均てんされていく、多くの人たちがその成長を享受できるようになっていく、そういう社会をつくっていくわけであります。 その中でも、今委員が御指摘になられたように、子育ての環境整備は重要な位置を占めています。希望どおりの人数の出産、子育ての実現に向け、若者の経済的な不安定さや長時間労働、仕事と子育ての両立の難しさ、教育費負担の重さなど、希望の実現を阻む壁を一つ一つ取り除くため、取組を進めてまいりました。 平成二十九年度予算においても、保育人材の処遇改善として、保育士等について、おおむね経験三年以上で月額五千円、七年以上で月額四万円の加算を行うとともに、全ての保育士等を対象に二%の処遇改善を盛り込んでおります。こうした取組によって、保育士等の処遇は、政権交代後、合計で一〇%の改善が実現するわけであります。民主党政権時代には、プラスではなくて、実はマイナス一・二%、保育士の皆さんの処遇は下がっていたわけでありますから、それから比べれば、この四年間でプラス、劇的に一〇%増やすことができたと思っておりますが、まだまだ不十分であろうと、こう思っております。 子育てをしながら仕事を続けることができる社会をつくり出すことは、子育て世帯の所得を支えることになるのはもちろんでありますが、日本経済の持続的成長にもつながっていくわけであります。成長と分配の好循環の実現に向けて、引き続き安倍内閣の取組を進めていく考えであります。
○山本博司君 ありがとうございます。 公明党は、社会のための教育ではなく、教育のための社会を目指しております。平成二十九年予算編成の過程で、長年取り組んでまいりました給付型奨学金制度の導入を進め、経済的理由による進学を断念することのない社会に向けて大きな前進を遂げることができたと思います。この機会に、こうした子育て世代の教育費負担を軽減するために、幼児教育から大学などの高等教育まで、教育費の無償化の実現へ向け取り組む必要があると考えます。 人格形成の基礎を培う幼児教育の無償化につきましては、連立政権が発足してから一貫して取り組んでおりまして、平成二十六年以降はこの無償化の範囲も段階的に拡大をしております。小中学校は義務教育として無償でございますし、高校等も実質的に無償化されました。今後は、大学などの高等教育の無償化につきまして、教育立国を築くという、こういう意味からも、将来的に無償にするのは大きな流れであると考えます。 財源の確保は、これは大きな課題であると思いますけれども、未来への投資という、こういう観点から教育費の無償化に取り組むべきと思いますけれども、総理の認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公明党の皆様が教育費の無償化に向けての強力なエンジンとしてその役割を果たしてこられたことに対しまして、改めて敬意を表したいと思います。 まさに教育投資は未来への先行投資であります。特に、どんなに貧しい家庭に育っても、意欲があれば専修学校や大学にも進学できる、そういう日本をつくっていきたいと考えております。それは私の信念でもあります。 このため、これまでも、幼児教育無償化の段階的推進、奨学金制度の充実、授業料免除の拡大など、教育費負担の軽減に取り組んできたところであります。 来年度からは、幼児教育の無償化や高校生への奨学給付金、授業料免除の拡充に加えまして、無利子奨学金について低所得者世帯の子供に係る成績基準を実質的に撤廃するとともに、残存適格者を解消することとしております。これは長い間の宿題でありましたが、やっと果たすことができると思います。そしてまた、卒業後の所得に応じて返還月額が変わる所得連動返還型奨学金制度を導入することとしております。つまり、なかなか給与が少ない段階では、これは返済が猶予されていく、給与が増えていく段階で返済が可能になっていくという、そういう仕組みであります。さらに、意欲と能力があるにもかかわらず、経済的理由によって進学を断念することがないよう、給付型奨学金制度を、これ返済不要の給付型奨学金制度を新たに創設をいたします。 〔理事松下新平君退席、委員長着席〕 高等教育については、これら一連の施策を一体的に進めることにより、確実に子供の進学を後押しすることが可能となると考えています。 いずれにせよ、優先順位を付けて一歩ずつ諸施策の充実を図っていくことが重要であり、今後とも、必要な財源を確保してしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○山本博司君 力強い答弁、本当にありがとうございます。 教育の目的は子供の幸せにあると言われております。一人の子供をどこまでも大切にして、子供の可能性を開く教育、そして教育のための社会の実現を目指し、是非推進をしていただきたいと思います。 ここで、医療費負担に関連してお伺いをしたいと思います。 地域で安心して子育てするには、子供の医療費無料化も大きな視点でございます。公明党が中心となって各地方議会で推進してきたこともございまして、子供の医療費無料化は大きく今前進をしております。 ところが、地方自治体が子供の医療費を無料化するなどの窓口負担で独自に助成をしていることに対しまして、いわゆるペナルティーという形で国が国民健康保険の補助金を減額措置をしているという、こういう現状がございます。これはまさしく少子化対策に逆行するものと言わざるを得ません。そのため、公明党はこれまでにも政府に対して強く見直しを求めてまいりました。 この補助金減額調整措置、早急に見直すべきと思いますけれども、方針を大臣に御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただきました子供の医療費助成に係るいわゆる国保の減額調整措置、これにつきましては、かねてより公明党の皆様方から繰り返し御指摘をいただいてまいりました。 それを踏まえまして、昨年六月二日に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランにおいて、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会の取りまとめを踏まえ、見直しを含め検討し、年末までに結論を出すと、こういうふうになっていたわけでありましたが、これを受けて、関係審議会における議論なども踏まえまして検討を行った結果、全ての市町村で未就学児までは何らかの助成措置をやっているということでございますので、そういう実態を踏まえて、自治体の少子化対策の取組を支援する観点から、平成三十年度より、未就学児までを対象とする医療費助成については減額調整措置を行わないということといたしまして、昨年末に各都道府県宛てに通知を行ったところでございます。
○山本博司君 これは、対象を未就学児までということで、来年の四月から実施をされるということで、これは大変大きな一歩でございます。この見直しを行った場合に生じた財源、これを各地方自治体が他の少子化対策に確実に充てられるように、そのことも含めて推進をお願いをしたいと思います。 こうした少子化対策を始め社会保障の充実といいますのは極めて重要でございまして、今後も財源の確保が求められている次第でございます。 平成二十七年から開始されました子ども・子育て支援新制度、最終的には一兆円超の財源が必要とされておりまして、そのうち七千億円が消費税増収分から充てるとされております。平成二十九年度の本予算では、この制度における保育サービス量の拡大に当たりまして六千九百五十八億円が計上されておりまして、当初予定されておりました消費税増収分とほぼ同額が計上をされる形になっております。今後も、増税の延期等によりまして子育て世帯に深刻な影響が出ることのないように、安定的な財源の確保に取り組んでいただきたいと思います。 安倍政権におきましては、財政健全化目標として、平成二十七年度までに対GDP比の赤字を平成二十二年度比半減、また平成三十二年度までには黒字化するという、こういう目標を立てております。そこで、社会保障の財源の確保と財政健全化目標同時達成に向けてどのように取り組むのか、総理の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 社会保障制度を持続可能なものとして次世代に引き継ぐということが極めて大事な安倍内閣としての責務だと思っておりますが、世代間、そして世代内の負担の公平を図るために、給付と負担の在り方につきましては、これは不断の見直しをしないといけないということで、社会保障改革を着実に進めていく、そして同時に、現役世代、子育て世代への支援を強化をしていくと、こういうことだと思います。 一方で、財政健全化目標の達成も重要でございますので、こうした考えの下で、来年度予算につきましては、医療や介護などの給付と負担の在り方について一定の見直しを行いつつ、社会保障・税一体改革やニッポン一億総活躍プランに掲げた充実策を取っていくということを考えております。 具体的には、社会保障の充実について、安定財源を確保しながら、保育、介護の受皿整備、あるいは年金の受給資格期間の短縮などを実施をすることといたしましたほかに、保育士、介護人材などの処遇改善を実施をしていくこととなっておりまして、着実な取組を続けてまいりたいというふうに思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。是非とも推進をお願いしたいと思います。 次に、発達障害のある方への支援ということでお伺いをしたいと思います。(資料提示) 今パネルにありますように、発達障害といいますのは、自閉症、アスペルガー症候群などの広汎性発達障害、LDと呼ばれる学習障害、ADHDと呼ばれる注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害でございまして、その症状が通常低年齢で発生すると定義されておりますけれども、実際の症状には、言葉の発達に遅れがあったり、集中力とか注意力が続かなかったり、また、読み書き、計算、人とのコミュニケーションが極端に苦手だったりと多種多様でございます。こうした発達障害のある方にそれぞれの特性に応じた支援を強化する改正発達障害者支援法が昨年の五月に成立をいたしました。 私も、発達障害の支援を考える議員連盟のワーキングチームの実務者の一人として、この法改正に一貫して取り組んでまいりました。当初の支援法成立から十年が経過をいたしまして、発達障害という言葉は大分国民の間には浸透してまいりましたけれども、その中身の理解というのはまだまだでございます。 そうした中、こちらのパネルにありますように、これは、四月二日は国連が定めた世界自閉症啓発デーとして、世界中、日本各地で青色に染める啓発イベントが開催をされるわけでございます。東京タワーもブルーにライトアップされます。このイベントに安倍総理も出席をされたことがございます。四月二日から八日までが発達障害啓発週間ということでございますけれども、こういう啓発活動に取り組まれておりますけれども、まだまだ細やかな支援というのは十分とは言えません。 今回の法改正では、障害者基本法の理念にのっとり、乳幼児期から高齢期まで、ライフステージに応じまして切れ目のない支援が盛り込まれております。また、教育、それから福祉、医療、労働、こういう縦割り行政を壁を越えてスムーズに連携が進むよう期待されるわけでございますけれども、そこでまず総理に、この発達障害者支援法の改正の受け止め、どのように思っていらっしゃるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の発達障害者支援法の改正は、法制定から約十年間の社会状況の変化を踏まえ、山本議員も中心メンバーである超党派の議員連盟で精力的に議論が行われた結果、実現したものと承知をしています。 今回の改正は、医療、教育、労働など関係機関が相互に連携し、一人一人の発達障害者への切れ目のない支援、そして保護者、家族への支援を身近な地域で受けられるようにするものでありまして、障害者本人、家族の生活に資するものと考えています。 政府としては、今回の法改正に沿った取組を重ねることで、発達障害者の方々がその能力や個性を発揮できる社会の実現に向けて、支援の一層の充実を図っていきたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 そうした中、総務省行政評価局が一月二十日に文部科学省とそれから厚生労働省に改善を勧告をしております。その勧告の概要、大臣、御報告をお願いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 総務省の行政評価局が行いました調査でございますけれども、発達障害者支援法施行から約十年という機会を捉えまして、初めて発達障害者支援の実態を調査したものでございます。 調査の結果、乳幼児健診において発達障害が疑われる児童を見逃しているおそれがあるということ、それから、乳幼児健診の結果について市町村から保育所及び幼稚園に積極的に引き継ぐ意識というのが十分でない事例、専門的医療機関において発達障害が疑われる児童生徒の初診待ちが長期化している事例などが明らかになりました。 そこで、今年の一月二十日に文部科学大臣及び厚生労働大臣に対して勧告をさせていただいたのですが、市町村における乳幼児健診の取組実態を把握して発達障害が疑われる児童の早期発見に資する有効な措置を講ずること、学校などにおける適切な支援と進学先への情報の引継ぎを促進すること、専門的医療機関の確保のための一層の取組を行うことなどの内容でございます。 しっかりとこの勧告を実行していただいて、関係者による支援の充実を図っていただきたいと考えております。
○山本博司君 早期発見、早期療育の重要性や連携の必要性、そして切れ目のない支援ということが大事だということが示されていると思います。 そこで、その勧告にも指摘されている個々の課題について伺いたいと思います。 まず、早期発見の体制について伺います。 現行の乳幼児健康診査は、母子保健法の規定によりまして、対象年齢が零歳児、一歳六か月児、また三歳児、こうなっておりまして、その後少し空きまして就学時健診となっております。 この小学校入学前の就学時健診は、短時間の健診では的確に判断できないとか担当する医師が発達障害の専門医ではないなどとの理由から、早期発見につながる発達検査とか行動観察を導入していないところがたくさんございますので、発達障害が見逃されている可能性もあります。そのため、社会的なつながりが増えてくるちょうど五歳、集団的な行動をする五歳の頃に健診を行う自治体が増えておりまして、発達障害の早期発見に効果が出ている事例も多く見られておりまして、この五歳児健診の法定化も求める声も上がっております。 また、早期療育も大きな課題を抱えております。 発達障害に関する診断、診療を行っておる医療機関におきまして、申込みから初診までに十か月間掛かっているという事例も実際あるということでございまして、適切な対応が取れずに問題となっております。申込者数の増加や専門医の不足が要因でございまして、特に専門医の養成は急務でございます。 そうした状況に対しまして、高知県では四年前からこうした発達障害の専門医の育成に着手をして、平成二十八年度からは医師以外の専門人材の研修も始めております。 また、山口県では、独自に指導を行っている医師にもお会いさせていただきました。年間三千人を超える発達障害の診療を行っているお医者さんでございまして、年三回から四回の勉強会で発達障害を診る小児科医の医師の育成もされておられました。そのお医者さんいわく、一人やっぱり一時間とか一時間半診察時間が掛かりますから、手間と診察時間が掛かるということで、診療報酬が安いために小児科医は発達障害の診療を避ける傾向にあるんだということも御意見を伺った次第でございます。 いずれにせよ、こうした発達障害の早期発見とそして健診、また早期療育の体制整備、これが必要であると思いますけれども、塩崎厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 発達障害を見逃すことなく早期に発見をして支援をしていくと、こういう観点からの御質問をいただきました。 一歳六か月健診や三歳児健診におきまして、精神発達の状況とか言語障害の有無などの健診項目を盛り込むように、今私どもから通知で示しているところでございます。また、市町村が任意に、今お話がございましたけど、任意に実施する健診、例えば五歳児健診などでも項目として盛り込まれている例もあるというふうに承知をしておりますので、私どもとしてもよく検討してまいりたいと思っております。 このことに加えて、保護者の理解を得て乳幼児健診の結果が就学時の健康診断に確実に引き継がれるということが大事でありますので、その連携も必要と考えておりまして、このためにどのような対応が必要か、そしてできるのかということを文科省ともよく議論をしてまいりたいと思っております。 それから、発達障害のある方が早期に適切な療育を受けるということについての重要性についてもお触れをいただきましたが、発達障害の診療ができる専門の医師などを育成するとともに、かかりつけ医等がこの発達障害に対応できるということが、そういうような裾野を広げるということも同時に大事だと思っております。 厚労省では、今、地域で指導的な立場にある医師などを対象にいたしまして、国立精神・神経医療研究センター、ここで専門的な研修を実施をいたしております。同時に、都道府県等が発達障害に対応できるかかりつけ医などを育成する場合に国から費用の二分の一を補助をしているわけでございまして、今後とも、このような取組を通して、発達障害の早期発見、早期療育に努めてまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも、大事な視点でございます。そしてさらに、家族支援ということも大変大事でございますので、あわせまして、ペアレントトレーニングとかペアレントプログラムという制度がございますので、推進をお願いしたいと思います。 次に、教育の課題に関して伺いたいと思います。 文科省の平成二十四年の調査によりますと、公立小中学校の通常学校に通う児童生徒の六・五%に発達障害の可能性があると言われております。今、小中学校に一千万人の方が通っていらっしゃいますから、六・五%といいますと六十五万人でございます。これに特別支援学校などを加えますと、およそ十人に一人の割合で発達障害の人がいると考えられます。 障害のある子供たちに早期から継続的に適切な教育や支援を提供して能力を伸ばせるようにするとともに、保護者の不安を解消して安心して子育てができる環境整備が求められております。特に、特別支援教育の担当教員だけでなく、全ての教職員に対する発達障害に関する専門性の向上が重要でございます。 平成二十九年度の予算に関しまして、小中学校における通級指導担当職員の基礎定数化が実現する運びとなりました。このパネルは通級での児童生徒数の推移でございますけれども、毎年増えておりまして、平成二十七年は九万人を突破しております。そうした中で、教員拡充の背景は、発達障害がある子供が急増して、希望しても教員不足で通級指導を受けられない待機児童の方々が一万人にも上る実態がございます。 公明党は、こうした教員確保におきまして基礎定数の導入ということを提案し、平成二十九年度の予算編成の議論では、一度は見送られる方向に傾きましたけれども、粘り強く訴えた結果、今、麻生大臣がいらっしゃいますけれども、実現の道筋を付けることができました。ありがとうございました。関係者からは喜びの声が上がっております。 こうしたことを始め、ICTの利活用であるとか特別支援教育コーディネーターへの支援であるとか、これは特別支援教育の充実が大変必要であると思いますけれども、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 特別支援教育の充実に関しましては、まず、山本議員を始め御党の大変な御尽力もあり、障害に応じた特別の指導、いわゆる通級指導の担当教員の基礎定数化を含む義務標準法の改正法が昨日成立をしたところであります。 また、ICTの利活用も有効な施策であると考えており、文部科学省としては、障害のある児童生徒が入手、使用しやすい支援機器等の教材開発を支援するとともに、児童生徒の障害の特性に応じた効果的なICTの利活用について、実証研究等を通じて普及をしてまいります。 さらに、特別支援教育におけるコーディネーターについては、当該教員が学校の中で組織的に機能するよう努めることを各教育委員会等に求めており、今後とも、コーディネーターとしての業務を中心に行えるよう促してまいります。 なお、障害のある児童生徒の支援内容等の引継ぎが適切に行われるよう、次期学習指導要領の改訂において、特別支援学級に在籍する児童生徒及び通級による指導を受ける児童生徒について、個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成を義務付ける予定としております。 文部科学省としては、これらの取組を通じて引き続き特別支援教育の充実に取り組んでまいります。
○山本博司君 大変大事でございまして、一人一人の個人の教育の指導計画を、やはりしっかり情報を共有しながら進めていくことが大事でございます。また、これは福祉とそれから教育の連携も大事でございますので、しっかりお願いをしたいと思います。 また、発達障害の障害を特性と捉えて社会に多様な受皿を整備していくことが重要でございまして、既に様々な形で取組が進められております。 東京大学の先端科学技術研究センターでは、突出した能力を持ちながらも学校になじめない小中学生に学びの場を提供する異才発掘プロジェクト、ROCKETを実施をしております。ここでは、未来のエジソンを育てようということで、将来の日本を牽引する人材育成を目指し、各分野のトップランナーの講演やワークショップを通じて、様々な子供たちの能力を伸ばして可能性を開花させることができるように今取り組んでおられます。 一億総活躍の加藤大臣はこのROCKETプロジェクトを視察されたということでございますけれども、一人一人の状況に応じてその力を最大限伸ばすという支援が大変重要であります。加藤大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今月二十三日に、今の異才発掘プロジェクト、ROCKETを視察に行かせていただきました。このプロジェクトは、二〇一四年から始まったということで、今委員御指摘のような目的を持ってやられております。ユニークな子供たちが自分らしさを発揮できる場をつくることでユニークな人材が育つ社会的な素地を生むという、まさに学びの多様性を切り開く挑戦というふうに思いますし、毎年五百人を超える応募者もあるということであります。 また、こうした先端的な研究に取り組んでいる研究者の中にも、かつては不登校だったと、こういう方もいらっしゃいます。そうやって自らの力で切り開ける方ばかりではなく、障害を乗り越えられる方ばかりではなくて、やはり障害がどうしても乗り越えられない、そうしたことに関して、また政府としてしっかりとした支援をしていく必要があるというふうに思います。 政府においても、誰もが個性を尊重され、家庭で、地域で、職場で将来の夢や希望に向けて取り組める、まさに多様性が認められる一億総活躍社会の実現を目指しているわけでありますし、先般六月の閣議決定のプランでは、発達障害など社会生活を円滑に営む上での困難を有する子供、若者等の就労、自立に向けて、また、個々の人の特性に応じた教育、中退からの再チャレンジ、就労などについて関係機関が連携して伴走型の支援をしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○山本博司君 大変大事でございますので、そうした推進をお願いをしたいと思います。 さらに、就労の課題について伺いたいと思います。 発達障害は子供の問題とみなされがちでございますけれども、社会に出てからも継続した支援というのは欠かすことができません。今回の法改正におきましては、就労支援におきましても国が主体となって就労定着支援を行うことということを法律に明記いたしました。また、発達障害者の支援地域協議会、これを都道府県、政令市に設置をして、そして住民が幅広く相談できるような支援体制の強化を図ることも盛り込んでおります。 昨年、障害者差別解消法が施行されまして、職場においてもこうした合理的配慮が求められることになりました。相談体制を整えるなどのこうした職場環境の整備が重要でございますけれども、こうした発達障害者の方の就労支援に関しまして、厚労大臣の認識をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) このところ、発達障害のある方々から新規の求職申込件数がハローワークに大変増えております。就労支援に対するニーズがこうやって高まっているわけでありますので、教育現場、学校とよく連携をしながら就職支援というのをやらなきゃいけないというふうに考えておりまして、厚労省として、まず特別支援学校等の関係機関とチームを組んで、就職から職場定着まで一貫した支援を行うチーム支援というのを実施をしております。それから、普通高校や一般の大学においても、発達障害のあります学生さんが存在をすると考えられるために、全国のハローワークや新卒応援ハローワークなどの場において、個別相談や本人の希望を踏まえた求人開拓など、担当者制によるきめ細かな就職支援、これをやっているわけであります。 また、事業主に対しても、昨年四月から、障害のある方の募集、採用等に関しまして、今御指摘をいただいた合理的配慮の提供義務、これを課されているわけでありますが、このことについては、発達障害の特性というのがありますので、これに配慮をした事例を掲載をいたしました事例集、これを周知をするなどによって事業主に対してその理解を促進をして、発達障害のある方の職場定着というものを図っているわけでございます。 今後とも、発達障害のある方の特性に応じたきめ細かな支援を実施をいたすとともに、職場の方々の理解の促進を図って、雇用や職場定着を推進してまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 あとの質問は午後にしたいと思います。
○委員長(岡田広君) 午後三時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後三時三十分開会
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、足立敏之君、小野田紀美さん及び新妻秀規君が委員を辞任され、その補欠としてそのだ修光君、藤井基之君及び里見隆治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 休憩前に引き続き、平成二十七年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。午前中に引き続き、質問をいたします。 発達障害の方とも大きく関係をしております引きこもりに関しまして伺います。 内閣府は、昨年九月、十五歳から三十九歳の引きこもりが約五十四万人に上るとの推計結果を公表いたしましたが、四十歳以上の増加しているとされる大人の引きこもりの実態は不明でありました。 今回、KHJ全国ひきこもり家族会連合会が初めて四十歳以上の引きこもりに関して家族らから聞き取り調査を実施いたしました。その調査によりますと、引きこもりの平均期間は二十二年間に及び、一度は行政や病院の支援を受けたにもかかわらず、その後に途絶えていたケースが半数に上っております。生活時間が昼夜逆転したり、家庭内暴力などの行動が多く見られたとのことでございます。 この引きこもりは、若者だけの問題ではなくなっております。八〇五〇問題とも言われておりまして、八十歳の親が五十歳の子供の面倒を見る事例も多くなっております。 私も議員となってからこの十年間、引きこもり支援について取り組んでまいりました。長期化すればするほど孤立は深刻になり、社会復帰が困難となります。安倍政権では、一度失敗してもチャレンジできる社会を目指しておりまして、大人の引きこもり支援は大変大事でございます。 こうした四十歳以上の大人の引きこもりの実態調査も含め、支援を拡充すべきと考えますが、加藤大臣、塩崎厚労大臣の見解を伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、内閣府においては、子ども・若者育成支援推進法に基づき、引きこもり状態にある若者の状況を把握するため、平成二十七年に十五歳から三十九歳の方々の調査をさせていただきました。そこでも確かに長期の引きこもりが問題として指摘されておりますし、また、我々が目指す一億総活躍社会の実現を図っていく観点からも、四十歳以上の引きこもりの状態にある方々の実態把握は重要だというふうに認識をしておりまして、次回調査に向けて、関係省庁や引きこもり状態について知見のある有識者などと十分に連携をさせていただいて、四十歳以上の方々も対象に加えるべく検討してまいりたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 四十歳以上の方を含めた引きこもり状態の方々に対しましては、都道府県等に設置をされております専門相談窓口でございますひきこもり地域支援センター、ここでの相談支援、それから生活困窮者自立支援制度における相談窓口での御本人の状況に応じた包括的な支援、そして、すぐに就労が困難な方々への就労準備の支援などを行っておりますが、現在、国会にも提出をして、先ほど審議入りをいたしました地域包括ケアシステム強化法案、この中においても包括的に支援をする体制を整備しているというところでございまして、この中で、これまでの支援に加えて、大人も含む引きこもり等の社会的孤立の状態に置かれている方々を早期に発見をし、確実に支援することができる地域づくりを目指してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山本博司君 是非とも、大事な問題でございますので、しっかりと調査と、それから生活困窮者支援法の枠組みでございますけれども、任意事業という形でなかなかまだまだ支援が不足しておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(岡田広君) 山本博司君の質問は終了いたしました。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 まず、森友問題に関連して質問いたします。 先日、安倍総理の昭恵夫人付きの政府職員から二〇一五年十一月十七日に籠池氏宛てに送られたファクスの内容が明らかにされました。 籠池氏の要望に対し答えた形のファクスでございますけれども、総理はこのファクスの内容について、結果的にゼロ回答なんだから何の便宜も図ったことにならないというふうに答弁されておりますけれど、その認識は今も変わらないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) あの中身は全てゼロ回答となっており、何ら影響がなかったというふうに考えております。
○大門実紀史君 実は、昭恵夫人付きの政府職員から籠池氏宛てに送られたファクスというのは、元々森友学園側から送られてきた手紙での要望に答えたものであるということは分かっております。その手紙は二〇一五年十月二十六日に政府職員宛てに送られたものでございます。菅官房長官はその手紙をお持ちなので、籠池氏に確認してもらった上で予算委員会に出してもらうよう我が党からも要請をしておりましたけれども、予算委員会、昨日で一旦終わってしまいまして、提出されないままになっております。 そこで、我が党は独自にその手紙のコピーを入手いたしまして、籠池氏の弁護士を通じて籠池氏御本人が書いたものだという確認が取れましたので、裏付けが取れましたので、その手紙に基づいて質問をさせていただきたいというふうに思います。 この前のファクスの回答に即して申し上げますと、まず定期借地契約について、籠池さんの方の手紙なんですけれど、何を要望したかなんですけれども、定期借地契約十年は短過ぎる、五十年契約にしておいた上で、実は一番の眼目は早く買い取ることはできませんかということでございました。財務省のファクスにはその部分がありませんで、その回答として十年は短くない、五十年契約は難しいということしかありませんので、いかにもゼロ回答のように見えますけれども、しかし、籠池氏が要望していた主な内容は、早く買い取ることはできませんかということだったわけですね。これが実は、その後、二〇一六年六月二十日、半年後に実現をしているわけであります。 二つ目の賃料ですね。これは籠池氏からの手紙によりますと、賃料が高いと。二百五十万と手紙になっておりますけれど、実際は二百二十七万円なんですけれども、その賃料を半額程度にしてもらえないかというような要望が出されて、それは財務省がファクスで回答されておりますけれど、契約上のことしか答えておられません。 実はこのことも、その後の二〇一六年六月二十日に先ほど申し上げました売買契約が締結されて、森友側から支払う年間支払額を月額にしてみるとどうなるかというと、月額百万円程度になったと。森友が二百二十七万じゃ払えない、半額ぐらいにしてくれと、払える金額と言った金額の範囲で月額の支払が抑えられたということで、実質的に求めていた、二百万は負担できない、百万程度ということが、実はこの要望も実現しているわけでございます。 三つ目に、工事費の立替払、これも手紙の中で、ファクスで答えたように要望があります。結局、籠池さんの方は、平成二十七年度予算で工事費を立替えした分返してくれると言ったのに、二十八年度に遅れるのは何事かということが手紙で来ているわけですね。その答えとして、この前のファクスでは、いろいろ考えますと、方向で検討中だということを書いていますが、結局これは、年度またいだ二十八年度といっても、二十八年四月六日、年度替わった途端に支払われております。 つまり、申し上げたいのは、ファクスだけ見ますと、それだけの切り取ったQアンドAですから、いかにもゼロ回答が並んでいるように見えますけれども、籠池さんの手紙と突き合わせていくと、時間差はありますけれど、その後、籠池氏の要望は全て実現したことになります。ゼロ回答どころか、満額回答ではないかというふうに思うわけですね。 総理は、先ほど言われましたけれど、総理は大体、この籠池氏からの手紙、お読みになっておりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私自身は一部しか読んでおりません。
○大門実紀史君 菅官房長官は当然読まれていると思いますけれども、これはもうゼロ回答どころか、時間差ありますけれど、これ全部籠池氏の要望が実現している満額回答だと思うんですけれど、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は読みました。しかし、内容からしてまさにゼロ回答であったと思っています。
○大門実紀史君 全然意味が不明なんですけれども、結局、今日はほかの問題やりたいので長々やりませんけれど、この手紙、ファクスのやり取りの後、ごみの発見を理由にして大幅な値引きで土地が売却されたことで籠池氏の要望はとんとん拍子に実現して、もう半年後には満額回答となっているわけでございます。 総理が言われる今回の問題の本質であります、自民党委員からも指摘ありました、問題は、この国有地売買に関する疑念、その疑念を解消することだろうと、そのとおりだと思います。ですからこそ、このときに何があって、その後何があったか大変重要になっているわけでありまして、この問題は決算委員会こそ本来扱うべき課題でありますので、予算委員会で、一人一人名前を挙げませんけれど、野党が求めてきた人たちの証人喚問を是非この決算委員会でも求めたいと思います。 是非協議をお願いしたいと。委員長、お願いします。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○大門実紀史君 総理は国会答弁で、妻から森友学園の教育の熱意はすばらしいという話を聞いている、あるいは籠池氏について、言わば私の考えに非常に共鳴している方というふうに答弁されていますし、また、昭恵夫人も森友学園での講演会でこうおっしゃっています。主人もこちらの教育方針は大変すばらしいと思っているということを講演会で述べておられます。 もしも今回のようなこの土地売却に関わる問題が、こういうものが起きなければ、数年前の段階という仮定で結構なんですけれども、この森友学園が目指していた教育理念とかそういうものについては共感をし、この小学校の開校を応援してもいいというお気持ちは当時はあったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私自身は、当時、そもそも全く会っておりませんから、お目にかかっていないわけでございますので、当然、開校とか、その具体的なことに関わるつもりは全くなかったわけであります。 ですから、安倍晋三記念小学校という命名も含めて、それは全てお断りをしているところでございます。
○大門実紀史君 何といいますか、保守の方々にとっては、この学校をつくるということは、いろんな方関わっておりますけれど、かなりつくりたい学校だったということがあると思いますけど、その点では、籠池さんが言ったり、昭恵夫人もおっしゃっているように、総理のお考えに沿った学校ということがあったんだろうというふうに思います。 今回の森友学園の問題は、何といいますか、日本で皇国史観に基づく、そういう教育をする小学校をつくりたい、それを応援したいという保守勢力の方々の強い、何といいますか、願いとか大きな力が働いてきたように思うわけであります。そうでなければ、財務省とか国土交通省とか大阪府という、それぞれ縦割りの役人が急に一丸となって、しかもこんな速いスピードで動くなど考えられないわけでありまして、更なる真相解明のために全力を尽くしたいと思うところでございますけれど。 国民の皆さんがこの問題で何を怒っていらっしゃるかということなんですけど、何を不満に思っていらっしゃるかということなんですけれども、やっぱり格差と貧困が広がる下で皆さん一生懸命日々働いておられて、つらい目に遭ったりしているわけですよね。そういう中で、国有財産ですから、自分たちの財産である国有地が、国有財産が、もしもですよ、政治家とかあるいは政権とかあるいは官僚の勝手な判断で不当な安値で売却されたのではないか、もしそういうことがあったらおかしいと、その疑念がいまだ晴れないということで、世論調査でも六割、七割がこの問題をちゃんと解明してもらいたいとおっしゃっているんだというふうに思います。 この点、真摯に受け止めて、真相究明に政府が全面協力されるように改めて求めておきたいと思います。 次の質問に入りますけれども、今日の本題でございますが、今申し上げたように格差の是正が課題になってきておりますけれども、株高で大株主すなわち富裕層が大もうけをいたしました。民間シンクタンクの調査によれば、二〇一一年から二〇一五年にかけて、いわゆる金融資産、株、証券、預貯金などを一億円以上持ついわゆる富裕層が五割も増えて、百二十二万世帯に増加したという統計が出ております。 大金持ちになればなるほど、所得のほとんどは金融所得、給料よりも金融所得になります。つまり、株や証券の取引、配当、譲渡による所得が中心になってまいります。今、世界各国でも貧富の格差が問題になっておりまして、格差是正にそれぞれの国が取り組んでおりますけれど、特にこの金融所得、すなわちマネーゲームでの所得に対する課税強化が各国でも進んでいるところであります。(資料提示) パネルにいたしましたけれども、アメリカからフランスなどの配当所得、株式譲渡に関する税率を並べてみました。それぞれの国によっていろんな事情はあるんですけれども、大体課税税率は三〇%から高いところで六〇%ラインであります。日本は、証券優遇税制で一〇%だったのが二〇%に私たちも要求して戻ったんですけれども、その二〇%でもこうやって比べるとかなり低いわけであります。 この下の方なんですけど、海外ではほかの所得と合わせた総合課税にしている国もございます。つまり、総合課税にしますと、累進が働いて格差が是正されるといいますか、たくさん税金をこういう所得には取ろうということでございます。この下段の方なんですけれども、これはちょっと複雑な仕組みですから、一定の要件の下ではありますけれども、株式の配当所得を仮にほかの所得と一緒にする総合課税にした場合、国としてどれだけ税収増になるかを財務省の資料を基に試算したものでございます。二〇一五年でいえば八千九百億、二〇一六年でいえば一兆円近い税収が増えるということになります。これは配当だけですから、株式譲渡所得を総合課税にした場合だと更に数千億収入が増えるんじゃないかというふうに思うわけであります。 こういうふうにすると、国の税収も増えるし所得の格差の是正にもなるというふうに思いますので、我が党は、一石二鳥だということで、この総合課税を基本的にするべきではないかという意見を持っておりますけれども、まず今、この上の方のあれですけれど、日本の金融所得課税に対する税率が低いという点からいくと、まずその税率を上げるところからでも出発すべきじゃないか、手を着けるべきじゃないかと思いますが、麻生大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この配当所得を含みます金融所得等々、こういったものは、いわゆる御存じのように分離課税になっておるんですが、平成二十六年度から、上場株式等々に関する配当とか譲渡益というものについては、それまで軽減税率が掛かって一〇%だったと思いますけれども、それを地方税を含めまして二〇%の本則税率に戻したというか、させていただいたというのはもう御存じのとおりなんで、これで所得の再配分機能の回復には一定の効果があっただろうと、私どもはそう思っております。 今後のこの税率の見方というのは、改正の効果というのは、これからしばらく、始めたばかりなんでちょっと見ていかないかぬところですが、株式がちょっと上がっている、上がり止まっておるぐらいのところですけれども、なっておりますので、今後の景気状況とか市場の動向とか財政の状況とか、さらには税制とか社会保障制度とかいろいろありますけれども、そういった所得の再分配機能というものの状況というのも考えながらこのあれを考えさせていただきたいと思っておりますが。 ただ、細かくはあれですけど、これはイギリスでもフランスでもドイツでもこういった数字になっている、このところだけは確かですけれども、このほかに、資本性の所得に関しましてはそれぞれ一定の控除がドイツもフランスも認められているので、これがそのまま三八全部というわけではないというのは御記憶いただければと存じます。
○大門実紀史君 その資料の説明は分かっているんですけど、要するに、やっぱり二〇%、低いんじゃないかと。やっぱり税率のところから検討すべきじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは即株価やら何やらに影響するところでもありますので、私どもは税金を頂戴したい方なんですけれども、それをやらせていただいた途端に株価が上げ止まったとか言われるとまたちょっと別の影響がこっちは出ますので、そこのところは大門先生、直ちにというのに関しましては今しばらく、ちょっと流れをよく見た上で決めさせていただきたいと考えております。
○大門実紀史君 是非、本当に各国もこの格差是正で動いておりますので、税からの格差是正ということを、特に富裕層に対する問題を進めてもらいたいというふうに思います。 そういう富裕層が増加する一方で、預貯金がない人、金融資産がゼロの人がどんどん増えております。二人以上の世帯でとうとう三割を超えて、単身者は実に半分近くがもう預貯金ゼロという状況になっております。年収が二百万以下のいわゆる働く貧困層、ワーキングプアと言われていますが、も一千百万人をずっと超えているということで、先ほどの話と比べると、この貧富の格差がどんどん広がっております。 こういう下で、今日取り上げたいのは、そういう生活苦に追い込まれている人々を食い物にしているのが何と大銀行のカードローンだという話でございます。 パネルの上の方でございますけど、銀行のカードローン残高は、安倍内閣発足後で見ると、安倍内閣発足後の二〇一三年から急伸をしております。これは、異次元の金融緩和でじゃぶじゃぶにマネーが供給された関係があるわけですけれども、今や五兆四千三百七十七億円ということで、消費者金融、いわゆるサラ金の二兆五千五百四十四億円を大きく引き離しております。今申し上げたように、銀行はアベノミクスの異次元金融緩和でじゃぶじゃぶに日本銀行からお金を供給されて、それをこの個人のカードローンに振り向けてきたわけであります。 一般の貸出しの金利は、住宅ローンにしろ企業の貸出しにしろかなりもう低金利になっておりますから、この上限金利が何と十数%に設定できることになっているカードローンというのは、大銀行にとっても大変うまみのある商売になってきたわけですね。しかも、サラ金を対象にした貸金業法と違うのは、貸金業者の方は年収の三分の一を超えて貸してはいけないということが貸金業法改正で原則禁止というのが決められたわけですけれども、いわゆる総量規制、これが銀行にはないんですよね。だから、本人の年収三分の一超えてもどんどん貸すというようなことが行われてきたわけでありますし、高い金利で幾らでも貸せるということで、銀行の方もこのカード契約を増やすということをノルマを課してやってきたわけであります。 下段の方なんですけれど、じゃ、借り手の理由なんですけれど、これはカードのキャッシングローンの方なんですが、内容はほとんど同じだと思いますが、カードの利用目的は、なぜカードでキャッシング、カードローンを借りるかということなんですけど、これは金融庁の委託調査によりますと、一番は生活費不足を補うためというのが四割近くになっております。あと、細かいですけど、複数回答ではあるんですけど、医療費が足りないから、お医者さんに払うお金が足りないから、冠婚葬祭の費用が足りないから、住宅ローンの支払が足りなくなってというような生活関連を含めると、もう半分以上、生活関連であります。むしろ、遊ぶ金欲しさとか欲しいものを買いたくてというのは、そういう浪費型はほんの僅かであります。つまり、今のこの生活苦、貧困の拡大がこのカードの利用にも反映しているんだというふうに思います。 しかも、そういう生活費が足りなくて借りる人というのはなかなか返せないんですよね、生活費が足りなくて借りるわけですから。滞りますと、高い金利ですから、それが膨らんでいくということで多重債務に陥って、また借換え借換えで自転車操業になるということになるわけですけれども。 それで、実は自己破産の申請件数なんですけれども、最高裁の統計によりますと、二〇一六年の個人の自己破産の申請件数は六万四千六百三十七件で、ずっと減っていたんですね、貸金業法の改正から。それが増加に転じたということになっているわけです。現場では、かつてのサラ金の融資が問題になりましたけれども、二〇〇六年十二月に与野党一緒に頑張って貸金業法改正をやったわけですけれども、あれから十年ちょっとたって、今や銀行のカードローンが第二のサラ金問題化しているということになっているわけであります。 具体的にどういう貸付けを行っているかということで、次のパネルを。 実は、このパネル、最初は銀行の名前も入っていたんです。こちら側に女優さんの顔もあったんですけれども、与党の方から消せということなので。私、予算委員会の理事会のメンバー長くやっていますけれども、こういう当の銀行が公表している資料を消せと言われたのは初めてでございます。現場の方々は頑張ってもらったらしいですけれども、執行部が駄目だということで、取りあえずは仕方がないかと思いますが、名前を言いますと、これ三井住友銀行です。これは構わない、三井住友銀行、ホームページやっているんですから。三井住友銀行の場合は金利四%から一四・五%というふうに宣伝しています。四%ぐらいならまあ借りても返せるのかなという感じで思っちゃうんですね。しかも手続が簡単、三十分審査、これ、昔のサラ金と同じ宣伝文句なんですね。 下段の方です。これも、これこそなぜ名前を隠せと言われたのか私さっぱり分かりません。これこそ銀行の資料、金融庁の資料でございます。金融庁も今問題にしていることなんですね。A行、B行、C行にしろと言うのでしましたけど、これ名前を言いますと、A行は三井住友ですね、B行は三菱東京UFJ、C行はみずほでございます。これ、金融庁が出している資料ですから、こんなの隠す必要何もないんですよね。 何を申し上げたいかといいますと、四%から一四・五というのは、もちろん三井住友だけじゃなくてほかの銀行もそういう宣伝をしているわけです。しかし、実際に貸している金利はというと、大体百万円未満ですよね、最初。大体もう上限金利に張り付いて貸しているんです。一番高い金利で貸しているんですね。これを何か四%から借りられるような広告でするというのは、かつてのサラ金を本当に私は思い起こすんですけれども。 こういう宣伝広告は誤解を招くということで、実は銀行業界自身もちょっと何とかしなきゃと思っていて、こんなの隠す必要全然ないんですけれども、金融庁に聞きますけれども、こういう宣伝広告、これは融資の実態を反映した広告とは全然違うと思うんですけど、やっぱりこれ是正すべきじゃないかと思いますが、金融庁、いかがですか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 銀行カードローンの広告における金利表示につきましては、委員御指摘のように、メガバンクを中心に多くの銀行におきまして、例えばそのパネルにありますように年利四・〇%から一四・五%といった金利幅のみを表示するだけではなくて、利用限度額と適用金利の関係を表形式でありますとか具体例などで明示しているものというふうに承知しております。しかしながら、必ずしも全ての銀行においてそのような取組がなされているとは限らず、顧客から見て分かりやすい表示となるよう改めて徹底する必要があるというふうに考えております。 先般、三月十六日でございますけれども、全国銀行協会は申合せを公表いたしました。配慮に欠けた広告、宣伝の抑制に努めるとその申合せにおいて記述されております。 今後、各行におきまして、申合せを踏まえつつ、金利表示についても自主的に改善に向けた取組を行うことが重要であるというふうに考えますし、金融庁といたしましても、各行の金利表示の改善状況を含めた業務運営状況について、引き続きモニタリング実施してまいりたいと思います。
○大門実紀史君 先ほど言われた、実は今日私が国会で取り上げるということは、金融庁ともいろいろレクしていますからしばらく前からやり取りしているわけですが、そのことを察知して、先日、急遽、全銀協が自ら、これは金融庁の指導があったと私は思っているんですけど、申合せをやって、広告、宣伝そのものを自粛すべきだと申合せやりまして、今日、これテレビでやられることを想定してアリバイづくりのようにやったわけですね。しかし、その中身が余りにも内容がないんですよ。 この上の三井住友のカードローン、これ、いまだ直っていません。何週間か、一週間以上たっても直っていません。こんな宣伝まだやっております。スマホでも見られます。だから、私はもう根本的に、サラ金のときもかなり問題化されましたので、この広告について言えば、あのときも半分自主規制でしたけど、きちっとしたものをしてもらいたいと思います。 しかも、大銀行は一四・五%もの高金利で貸し付けるお金を実は幾らで調達しているかというと、一番下のところに小さい数字でありますけれど、何と僅か〇・〇七%の金利で調達したお金を一四%で生活に困っている人に貸しているという話でございます。 そういう下で悲惨な事態がたくさん生まれているわけでありまして、今日は時間の関係で全部紹介できませんけれど、弁護士事務所の方々とか司法書士の皆さんからいろんな実態を聞いてきましたけれど、一つだけもう時間がないので紹介しますと、非正規雇用で収入が百十八万円の女性の方です。生活費が足りないので、最初はサラ金のアイフルから借りたんですけれども、もう返せないで、先ほど言ったように借入れが膨らんでいったと。ところが、サラ金の方は総量規制があるんですね、収入の三分の一以上貸しちゃいけないと。それでも返せないということで、それで銀行のカードローンを東京三菱UFJなどから借りて、今はサラ金、銀行合わせて二百七十一万円。年収百十八万円ですよ。サラ金、銀行合わせて二百七十一万円の借金になって、これはもう返せないということで弁護士事務所に相談して自己破産、債務整理の手続に入ったという例があります。こういう例がいっぱい出てきているので、今日この場で取り上げているわけであります。 問題は、大銀行がこの返済能力の低い人にもカードローンを契約させて、さきに述べたように、サラ金のような総量規制がないものですから、どんどん貸し付けられるものですから。更に言えば、貸して焦げ付いた後なんですけど、銀行がカードローンで貸し付けるときはサラ金が保証するんですよ、消費者金融会社が保証するんですよ。仮に焦げ付いたときは消費者金融が肩代わりして取立てまでやるんですね。だから、大銀行は手を汚さずにどんどん借りて金利を稼ぐというような、まあ、ちょっとあこぎと言いたくなるようなことをやられているわけであります。 遠藤監督局長、聞きますけれど、先ほど申し上げましたけど、全銀協が申合せをやったと、十六日に、アリバイ程度ですけれども。この申合せの内容を見ますと、一番最大の問題であります総量規制を超える貸付けについてどう改善すると言っていますか。教えてください。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 全銀協の申合せでございますけれども、審査体制の整備として、改正貸金業法を踏まえた年収証明書の徴求、それから貸金業者や他行の貸付けを勘案した返済能力の確認、年収に対する借入額の比率を意識した代弁率のコントロールといった取組に努めるというふうにしております。 この申合せに基づきまして、今後、各行におきましては、この年収証明書を適切に徴求し顧客の収入状況を正確に把握する、それから自行カードローンや貸金業者の貸付けのみならず他行のカードローンも勘案することで顧客の返済能力を正確に把握する、それから年収に対する借入れの状況等、代位弁済率の推移を定期的に分析して代位弁済率を低位に抑制するといった適切な審査体制の構築に向けて自主的に取り組むことが期待されております。 金融庁といたしましては、銀行が、自らの社会的責任、それから改正貸金業法の趣旨を踏まえまして、多重債務問題の発生を防止する観点から適切に業務を行うことが重要と考えております。各行のカードローン業務の運営状況につきまして、この申合せに係る取組状況も含め、引き続きしっかりとモニタリングしていきたいと思います。
○大門実紀史君 この全銀協のお互いの申合せを見ますと、要するに、結論から言えば、貸す相手に年収の証明書を求めない、サラ金は求めますけど求めないと。要するに、自分たちの持っている情報の中で審査をやりましょうという程度で、総量規制を行う意思が更々感じられません。 今貸している人、どうするんですか、もう年収三分の一超えて貸している人、どうするんですか。そういう問題とか、ほとんど何かアリバイづくりに終わっているわけであります。 これは、麻生大臣、本当にもう社会問題化しておりまして、いろんなところでも取り上げられ始めております。高利貸しというのも、昔はサラ金と言われていましたけど、今はもう大銀行、メガバンクと言われるようになってきているわけであります。こういう大銀行がアベノミクスでじゃぶじゃぶに供給してもらったお金を使って、こういう生活に苦しい人に貸し付けている、大変な問題だと思うんですけれど、具体的には、やっぱり今ちょっといいかげんな話になっている総量規制のところをもう少しきちっと検討させることで踏み込まなければいけないと、一番肝腎なところだと思うんですが、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 総量規制、御記憶かと思いますけど、これ、例のサラ金とか高利貸しとか言われた、サラ金を対象にやらせていただいたのは、たしか平成二十何年だったと思いますけれども、あの頃から比べますと、あの頃は全国で多重債務者百七十万人だったか何かおられたんだと、とんでもないというのでこれ始めさせていただいた記憶があるんですけれども、以来今日まで、その多重債務者の絶対量というのは十二、三万人まで減ってきておるというのは事実です。 百七十が十二万にずっと減ってきたのは確かなんですが、その資料の中にありますように、貸金業者のさっきのグラフ、そのグラフが正しいんだと思いますが、このグラフを見ていただいたら分かりますように、青い方がその貸金業者の数なんだと思いますが、代わってその分が大銀行が同じ手口、もうちょっと品のいい表現をしないとちょっと委員会としては申し訳ないので、大門さんの顔見たら手口と言ったんじゃないんですが、そういったやり方になっておるんですよ、実態問題として。第一、この貸金業者に金貸している元の金はどこから出ているかといったら、銀行から出ている可能性ありますからね。だから、(発言する者あり)そういったようなことはあんたらより詳しいから、俺の方が。 だから、そういった意味では、この実態というのは、総量規制というのをやらせていただいてずっと減らさせていただいたのは事実なんですが、間違いなくここのところの行き過ぎというのは、これは先ほど遠藤の方、金融庁の方から答弁させていただきましたけれども、ここらのところは私どもとしても事がどんどんどんどんエスカレートしているという状況にあるのではないかということを危惧をしておりまして、これは時々個別にやっていっていて、我々が少なくともこういったものに対していかがなものかということをやる前に御自分たちできちんと対応されるということをしないと、これはいかにもみっともないことになりはしませんかという話は前から申し上げておったので、今、現実問題として今日この質問が出てこられたということなんだと思って、大門さんの御意見が出るということをそんたくした銀行側がその対応をしたんだと思いますけれども、いいことですよ。 私はそうだと思っておりますので、これはそこそこなところで収めてもらわないと、銀行も極めて今、金を借りてくれる人がいないものですから、結果的に貸付先がない。だから、マネタリーベース、日銀から銀行に来るまでの金のマネタリーベース、そこから先のマネーサプライの方が増えていかないという状況を補っているかなりの部分がこれになっているので、額は少なくとも二兆ぐらい増えてきていますから、そういった意味ではちょっといかがなものかという感じがしておるということだけ申し上げておきます。
○大門実紀史君 是非、いいそんたくはしてほしいなというふうに思います。 最後に、総理に一言いただければと思いますが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この貸金業法は改正されたわけでありますから、これが及んでいないのは、当然これは、メガバンクであり大銀行というのは信用があり社会的責任が大きいから自らしっかりと対応するということであります。 そこで、金融担当大臣、副総理から今の答弁があったことは大変重い答弁でありますから、これを受けてしっかりと対応してまいりたいと、このように思います。
○大門実紀史君 格差是正にとっても大事な課題でございますので、よろしくお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 早速質問に入らせていただきます。 私も、まず最初は国民の関心が高い森友問題についてお伺いしたいと思います。解明されるべき点はまだまだたくさんあると思います。そして、特に問題の核心と言える国有地の格安な払下げ、これについては、今現在、会計検査院が調査に乗り出しているので、また改めてこれはしっかりと議論を尽くすべきだというふうに思っています。 そして、今回の問題を通して思うのは、この問題の国有地の売却というのが随意契約で行われたこと、これが私は問題のもとだったなというふうに思っています。随意契約というのはやはり慎重であるべき。会計法では本来であれば競争入札というのを原則にしている、それで、随意契約にする場合には政令で認められたケースに限定されるとなっている。そして、今回の問題の国有地の売却については、その理由については、公共用、公用、そして公益事業用に当たるからということが、これが財務省の説明だと。 そうした場合に、まず聞きたいのが、学校法人の教育事業というのは全て随意契約が可能になるのかどうか。そして、今回の場合はこれがどういう法人だったのか、そして財務状況に問題はないのかということをしっかりと調べた上で判断をしたのかどうか、ちょっとこの二点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 制度の方は今委員がおっしゃったとおりでございまして、会計法に基づいて、予決令で、公共用、公用、公益事業の用に供する必要な物件を直接に公共団体又は事業者に売り払い、貸付けができる、こうなってございます。その上で、この随意契約で、明らかに、国有地を処分するに当たりまして、基本的には財務大臣にその協議を行うことになっているのでございますが、運用の統一性等々の観点からあらかじめ包括協議ということを各省としてございまして、その上で私ども、これ、学校法人の場合は学校教育法の第一条に規定する学校、幼稚園から大学までございますけれども、学校教育法の第一条に規定する学校の施設の用に供する場合については対象としておりますので、この点につきましては、森友学園が仮に小学校の認可ができるということであればこの対象になったというのがまず第一点目でございます。 それから、第二点目の審査の方をどういうふうに見てきたかという御質問でございますが、私ども、国有地の売却に当たって公的な取得要望をまず最初にするわけでございますけれども、今回、府や豊中市から要望がなくて、この学園からのみあったわけですが、この取得要望書とともに過年度分の決算書類あるいは収支計画書などの資料の提出を受けまして、二十七年の二月の地方審議会に諮る前の一月の段階でもその時点での決算書類の提出を受けてございます。そうしたものを近畿財務局において審査を行った上で審議会に付議をしまして、御了承いただいた上で同年の五月に契約をしているというのが今までの現状でございます。
○片山大介君 それで、この国有地をめぐっては、二〇一二年に別の大学が七億円で購入を希望していたけれども、価格が折り合わなくて結局断念をした。それで、その四年後に森友学園側に随意契約で売却をした。 それで、聞きたいのは、このときにはその別の大学に参加の意思を確認したのかどうか。本来であれば募ってこれ競争入札するのが、その方がよかったんじゃないかというふうに思いますが、そこはどうなんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今委員おっしゃいましたように、別の学校法人が平成二十四年当時に一応取得要望を出されまして、それで、自分たちの購入の希望価格と当時のいわゆる公表されている価格から推定されるその土地の価格とどうも折り合いが合わないということで自ら断念をされた経緯がございます。 今委員の御指摘は、その後、公的取得要望を出すときにその音大にも声を掛けるべきではないかということでございますが、それは森友も同じなんですけれども、私ども、運用としまして、基本的に、国有地を公的取得要望を掛ける場合には地方公共団体には通知を出すことにしてございます。これはもう全国的に統一的な運用でございますけれども、それ以外につきましては、基本的にホームページに様々な情報、例えば面積がどう、所在地がどう、どこの財務事務所のどこに電話連絡してくれ、受付の締切りはいつかというのを全部ホームページに出すことにしてございますので、それを見た上でいわゆる各地方公共団体以外の法人も申込みしてくださるということでございまして、あえて個別の学校法人に全部に声を掛けるということは全国的にしていないということでございます。
○片山大介君 だから、そうなるとやっぱり随契が多くなってしまうなというふうに思うんですよね。 それで、先ほど言われた予決令、予算決算及び会計令で随契を可能にするケースがやっぱり私は多過ぎると思っていて、先ほど言われた公共用、公用、それから公益事業に当たる場合でもやっぱり競争入札というのはまずは考えるべきだと思っていますし、それで、随契にするとした場合には、第三者の評価を入れるなど、まず客観的に、そして説明責任をしっかり持たせる、そういうことをやっぱりやらなきゃいけないと思います。今回それができていたらこういう問題は起きていなかったんじゃないかというふうに私は思うんです。 それで、だから、そうするとこの予決令、これの運用上の見直しも私は考えてもいいんじゃないかというふうに思いますが、これについては、麻生大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 私どもは、国有地を売却するに当たりましては、やはり社会とか地方にとって有効活用するというのは大変大事な視点だと思ってございます。そういう意味で、まず一般競争に掛ける前に、地方公共団体なり、公共の用途の御要望をお聞きして、なければそれは全部一般競争入札に掛けているというのが現状でございます。 その上で、私ども、今委員がおっしゃいました随契において客観的な指標も要るのではないかという御指摘でございまして、私ども、公的取得要望を受けた後にいろいろな審査の視点がございます。それは、事業の必要性、事業の実現可能性、あるいは、もう当然ですけれども、地方公共団体でどういう御判断をなされるかというのもお聞きいたします。 そういう中で、今委員がおっしゃいました、例えば資金計画のことをおっしゃっているのかもしれませんが、例えば一定の数値基準を設けたらどうかというお話かというふうにも思いますけれども、私ども、相手が地公体であったり、社会福祉法人であったり、学校法人であったり、あるいは公益事業をやっている法人もありますし、その他たくさん対象がございます。用途も、公園なり、運動場なり、介護施設なり、建物なり、学校なりと様々な用途がございますので、何か一つのものに対して数値的な一定の基準だけを設けるというのは、これなかなか困難かなというふうには考えてございますので、ただ、引き続き、資金計画も含めた上で、事業の必要性、実現性、地公体の御判断等を踏まえて、各案件ごとに引き続ききちんと審査してまいりたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 いずれにしろ、随契というのは恣意的と思われやすいので、運用に当たっては注意してほしいと思います。 それで、次の質問に行きます。次は、文部科学省の天下り問題についてお伺いしたいと思います。 新年度を前に、間もなくこの最終報告がまとまる予定になっていると思います。それで、松野大臣は、今月の初めに、文科省の許認可や財政支出の対象となっている大学や研究機関等に対しての就職について、疑惑が払拭できるまで自粛を要請すると言っています。その払拭されるまでというのはいつ頃までを想定しているのか、最終報告が出たらこれは解禁となるのか、まずこの点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 文部科学省における再就職等問題の調査については、外部有識者の指導、判断の下、三月末までに最終まとめを行い、公表を行うことを目指しております。これまでに判明した再就職等規制違反は、文部科学行政に対する国民の皆様の信頼を著しく損ない、当省職員の再就職に疑惑を抱かせているものであることを踏まえ、三月三日に、当省の許認可や財政支出の対象となっている大学、研究機関等の関係機関への再就職について自粛をお願いをしているところであります。 この自粛につきましては、期間をもって定めるものではありません。国民からの疑惑を払拭できる体制、再就職の手続において適正であると、それをチェックができて、そのことが国民の皆様の目から見ても信頼をいただける、その体制を構築するまでこの自粛をお願いをしたいと考えております。
○片山大介君 そうした中でも、新年度になれば、また文科省から大学側に補助金などが支払われることになると。 それで、文科省は、平成二十七年度、昨年度と今年度に、今回の問題の関係先となった私立大学など十八の法人に対して、補助金などとして合わせて四百五十億円余りを支出しているんですね。これについて、文科省はもう既に、違法行為はなかったから返還を求める必要はないと言っているんですが、これ、最終報告がまとまる前にこうしたことを簡単にどちらかというのを決め付けるのはちょっとまだ早いんじゃないかというのを私が思うのと、そもそも職員の再就職というのが補助金の交付や契約の締結に影響をどのように及ぼしているのかどうか、これをやっぱり一度きちんと私は調べるべきだと思うんです。それで、しかも、これは会計検査院にお願いしたっていいと思っているんですが、これ、松野大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 今回の再就職等規制違反に関しましては、これは文科省の現職職員に対して国家公務員法の違反が問われる問題でございまして、その他、受入先となった団体、法人が法律違反を犯しているものではございませんので、当該法人に対する支出というのは問題がないというふうに考えております。 予算に計上しておりますものに関しましては、例えば私立大学等であればもうこれは決まった算定式によって算出をされているものでありますし、また公募形式のものに関しては外部有識者の厳正な審査の下に支出をされるものでありますので、この支出に関しては問題がないというふうに認識をしております。
○片山大介君 でも、私の方は、今後は省庁と関係のある団体などには、当該職員の利害関係にかかわらず、今回この利害関係もちょっといろいろな解釈があったと思いますが、利害関係にかかわらず再就職を禁止すべきじゃないかなというふうに思っています。 それで、大阪府と大阪市では職員基本条例というのを作って、原則外郭団体への再就職というのは禁止しました。それで、それが認められるのは人事監察委員会というところが認めたときだけで、その個別個別のケースもきちんと明確化させたんですよ。そうすることによって退職管理がしっかりできるようになって、それで天下りが起きなくなったと、なくなったんですよね。だから、我々維新としては、これ国家公務員に対しても同じようなことができないかというので今法案の提出を進めている、そういう状況なんです。 そこで、総理にお伺いしたいんですが、今回の問題をなくしていくためには、国民に分かりやすい、そして思い切った対策を取っていかなければいけないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 天下りの根絶は、一貫した安倍内閣の基本方針でございます。国家公務員の再就職について問題なのは、官民の癒着につながりかねない予算、権限を背景とした再就職のあっせん等の不適切な行為であります。一方で、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには大変意味があると思っております。 このために、平成十九年の国家公務員法改正によりまして、再就職規制について、行き先を制限する外形基準から行為規制に転換いたしました。つまり、密接な関係のある営利企業への離職後二年間の再就職の原則禁止に代えて、それまで禁止されていなかった各府省による再就職あっせんの禁止等厳格な規制を導入することにいたしました。 その際、規制を実効性あるものにする観点から、離職後二年以内に再就職した場合にはこれを公表するとともに、極めて独立性が高くかつ強力な調査権限を有した再就職等監視委員会を設置し、厳しく監視することとしたものであります。 現行制度による厳格な監視が機能したからこそ今般の文部科学省事案が明らかになったものではございますが、本事案で生じた国民の疑念を払拭するため、安倍内閣総理大臣から私に対し、同様の事案がないかどうか全省庁について徹底的な調査を行うよう指示がございました。内閣人事局に立ち上げた再就職徹底調査チームにおいて、現在、全力を挙げて調査を行い、その結果を踏まえて、どのような対策を取れば実効が上がるか、しっかりと検討してまいりたいと思っております。 その中で、私どもも、今委員御指摘の大阪府、大阪市の再就職規制の例も勉強しております。そこでは、その再就職禁止法人、つまり外郭団体という定義になりますかね、出資をしたり補助金を出したりと、そういうところについては原則禁止ということでやって、例外的に知事が人事監察委員会の意見を聞いて承認する場合はいいということになっているんですが、ただ、その実態を見ますと、これは非常に多いんです。 実は、大阪府の場合でいえば、平成二十七年度、対象が二百十一名に対して実際に再就職禁止法人に再就職している方が百十四名います。また、平成二十八年度では二百十名に対して九十七名、市についてもほぼ同じような割合であります。つまり、半分ぐらいはちゃんと再就職禁止法人に再就職しているわけでありまして、ここは個別の承認ということだということでありますけれども、その辺の基準がどういうものかということがちょっとはっきりしないと、そこまで、半分ぐらいまで行っているのを原則禁止と言えるのかということもありまして、今我々は一生懸命勉強しているところでありますので、またいろいろ御教示をいただければと思っているところであります。
○片山大介君 その点でいうと、全ての再就職者に対して、人事監察委員会に話が上がって、そこで、ケースがいいかどうかで一個一個見ていくわけですよね。だから、その個別のケースにおいて明確にいいと、そうなった場合にはそれを積み上げてやっていく、それがそういう数字になっているということなので、そこはそれが問題あるという感じではないというふうに思っていただければと思います。 それで、再就職を禁止すると、じゃ、大阪でどんな効果が出たのかというと、ちょっとフリップを用意したんですが、これ、別の効果が生まれてきた。(資料提示) これは何かというと、外郭団体の数が減っていったんですね。平成二十四年には七十団体あったのが平成二十七年には二十七団体まで減ったんです。そうすると、やっぱり外郭団体には天下りの受皿だったところがあるんだなというのが何となく分かるんです。 今回の文科省の問題でも、文教フォーラムという一般社団法人がつくられて、それがあっせんの仕事場になっていたわけなんですよね。一般社団法人は、御存じのように登記さえ出せば簡単にできちゃうところでもあったんですから。 ですから、こうした問題のある社団法人がほかにどれくらいあるのかはちょっと分からないですけれども、これを見ると、やっぱり入口のところできちんと再就職というのを禁止にすれば自然とこういうのも減ってくる。すなわち、それが行革にも私はつながってくるんだと思うんですね。そこはどういうお考えなのか、これは総理にお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど山本大臣から既に答弁をさせていただいておりますが、第一次安倍政権の際に、いわゆる再就職あっせんを全面禁止したわけであります。言わば役所が権限あるいは予算を使って押し付け的に、あるいは人事の一環として再就職のあっせんをしていた。これはもう相当の抵抗があったんですが、厳格に禁止をいたしました。しかし、それをしっかりと実効あるものにするために再就職監視委員会を設置をしたわけでございまして、今回はこの委員会がしっかりとその機能を果たしたということだろうと思います。 他方、公務員の皆さんはそれぞれ専門的な能力を持っている、知識を持っているわけでありますから、それをしっかりと生かしていただくことが大切であろうと。言わば省庁が省庁の権限、予算の一環として各民間企業にでも天下る場合は、これは一体化したままなんですね。一体化したままで実はひもが切れていなくて、二年ぐらいしたらまた別の人が行くと。そうすると、そことの当然癒着が起こるわけでございますが、しかし、その能力が欲しいというところで、一旦切れて、自分の能力でそこに今までの仕事と関連したとはいえ行った場合でも、これは言わばそこの会社との基本的には癒着は起こらないはずでありますが、しかし、それは果たして本当にどうかということはしっかりとこれからも見ていかなければならないんだろうと。 あと、また今、問題意識として外郭団体ということをおっしゃったわけであります。今、徹底的に山本大臣の下で全ての省庁の状況を見ているわけでございますが、まさに天下りするために外郭団体をつくっているのであれば、これとんでもない問題でございますし、それは行革の観点からなくしていくというのは当然のことであろうと、このように思います。
○片山大介君 それと同時に、やはり公務員のキャリアパスを構築すると、これも大切だと思っています。 先ほど総理が第一次安倍政権のときのことを言われましたが、そのときに実は国家公務員法も改正して年功序列の廃止をうたった。だけど、実際のところ、それは余り効果がなかったと思っています。公務員の古い慣習というんでしょうか、同期入省組の中から一人の次官を出すために、その一人を残してほかの人が退職していく、こういうシステムがやはりなくならなくて、それがやっぱり天下りにはつながっていったというのがあると思います。 ですから、これを今後どのようになくしていけばいいのか。それは、まず、国家公務員でも早期退職をしないで最後まで役所に勤め上げられるようなシステムに変えていかなければいけないと思っています。そうなると、よく言われているような、優秀な後輩が先輩を追い越すこと、年次の逆転というのが役所では余りないと言われているんですけど、それがあったって私はいいと思っているし、民間企業だとそれは当たり前のことだというふうに思っているんですね。 だから、出世競争で敗れたからといって早期退職を強いられるような今のシステムを直していかなきゃいけないと思っているんですが、今回が、こういう問題が発覚したので、これを、この改革をきちんとやっていくチャンスだと思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 委員御指摘のように、年功序列人事の廃止や定年まで働くキャリアパスが必要ということ、そのとおりだと思います。 これまでの国家公務員法の改正において、人事評価に基づく能力・実績主義による人事管理を導入いたしました。また、幹部職員の候補となり得る管理職員としてその職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を総合的かつ計画的に育成するための幹部候補育成課程を導入いたしました。こうした制度をしっかりと運用することによりまして、能力・実績主義を踏まえた、採用年次等にとらわれない人事を推進してまいりたいと思っております。 加えて、中高年期の職員が長年培った知識や経験を有効に生かしていくことは重要であると考えておりまして、専門スタッフ職など知識や経験を生かせるポストの活用により、職員の多様な分野への積極的な活用を図っていきたいと考えております。 まだ十分とは言えないというところでもございますけれども、ただ、もう年功序列をというか、二階級特進したというような例も出てきておりますし、再雇用ももう一万二千人を超えるというような状況にもなってきております。そういう意味では、これから着実にそうした取組を進めてまいりたいと思っております。
○片山大介君 では次に、ちょっと時間がないので、マイナンバー制度についてお伺いしたいと思います。 去年の一月から任意で申し込むマイナンバーカードの交付が始まったと。それで、先日、この全国の普及率というのが公表されて、全国で八・四%にとどまっていることが判明をしたと。フリップ付けさせていただいています。 国民に広く普及させて、一枚で行政や民間の様々なサービスを提供しようという目的のカードなんですけれども、この普及率というのはちょっと少し寂しいような気がしますが、まず、大臣、どのような認識なのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 三月二十六日の時点で、マイナンバーカードについては、約千三百四十二万件の申請をいただいておりまして、約千九十五万枚が交付されています。申請を住基人口に対する率で見ますと一〇・五%で、交付については最新の数字で八・五%となっています。住基カードのときにこれ有効交付枚数というのが七百十七万枚でしたから、まあそれは超えたんですけれども、まだまだ普及枚数としては不十分だと考えています。 このマイナンバーカードというのはマイナンバーの提示と本人確認が一枚でできるという唯一のカードでございますので、やはりこのカードの意義について国民の皆様にしっかりと訴えて、説明を尽くしてまいりたいと思っております。
○片山大介君 それで、今回、その普及率に合わせてカードのロードマップというのも公表されて、それで、今後、カードを持つことによってどのようなサービスが受けられるようになるかということのロードマップであったんですけれども、ただ私は、やっぱりその普及率が低いので、これ普及率の設置目標というか数値目標をこのロードマップに入れるべきだと思うんですけれども、それがなければ、やっぱり幾らそのサービスのメニューをそろえても、カードを持つことが前提になっていますから、余り使われないようになってしまうんじゃないかと思います。だから、設置目標をつくった方がいいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) マイナンバーカードは、これはもう国民の皆様から申請をされて発行するもので、交付するものでございますから、取得を強制するということはできません。ただ、大変利便性も高いカードになってまいりますので、更なる普及に向けて取り組むということは必要だと思います。 さらに、総務省では、各地方自治体ごとの交付枚数ですとか申請の促進に向けたお取組について今公表をしております。それからまた、カードを申請するに当たって独自のサポートされている、そういう事例も公表させていただいております。 いい御質問をいただきましたので、私自身の取組姿勢を申し上げさせていただきたいんですが、昨年八月の内閣改造で、マイナンバーカード制度全体を総合調整する内閣府特命担当大臣を兼務することになりました。その翌月の九月にワンストップ・カードプロジェクトというのを立ち上げまして、戸籍や住民票などの証明書に関するコンビニ交付ですとか、マイナポータルを活用した子育てワンストップサービス、マイキープラットフォーム、これらは大変便利なサービスなんですが、全部の自治体で展開していただかないと本当に便利にはならないということで、全国展開に向けた方策をまず昨年十二月に取りまとめました。 さらに、マイナンバーカードの利便性を高める取組を分かりやすく発信したいと思いまして、民間サービスにおける展開、それからスマートフォンなどでもアクセスできるようにするということを含めましたマイナンバーカード利活用推進ロードマップを今年の三月に策定しました。しっかりこの進捗管理を行いまして、カードの普及促進に努めてまいります。
○片山大介君 是非普及促進に努めていただきたいし、強制するものではないといっても、これ、でも、だけど、広く浸透させていくことが目的であればしっかりやってほしいなと思っているのと、あともう一つ思うのは、マイナンバーに係る予算がすごく私は大きいなと思っているんですね。 私は国会議員になって八か月なんですけれども、その間、常々、予算のレクなんかを各府省から聞いていつも思うのが、各府省とも多額の予算を簡単に計上するなと思っていて、それで、この中でマイナンバー関連の予算だとこれまでで大体二千八百四十億円になっているんですよね。だけど、この中に本当にどこまで必要なものがあるのかというのは、私、実は思うところがあって、例えば、新年度に総務省では、マイナンバーカードを読み取る端末、これを一万台調達するんです。そして、全国の一千七百の自治体に最低二台ずつ配付していくということをやろうとしているんですけれども、ただ、これほど普及率が低い中でそれを配ったとしても、使わない自治体出てくるんじゃないかと思う。 それともう一つ、そのマイナンバーカードに名前の旧姓を併記するようにしようといって、それでシステム改修を急遽やることになったんです。システム改修については九十三億円掛かっているわけですよね。マイナンバー制度には、そもそも、まだ始まって二年たっていないのに、いきなりシステムを改修するという話になって、これだけのお金が付いている。そうすると、今、財政事情が厳しいと言っている折にそこまで多額の予算を簡単に付けるというのはどうなのかなというふうに思うんですけれども、それはどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) マイナンバー制度そのものというのは、より公平、公正な社会保障制度ですとか税制の基盤ですし、それから情報社会のインフラとして、国民の皆様の利便性の向上、行政の効率化に資すると思っております。 マイナンバーカードのロードマップについては先ほどお話をいたしましたので、これに基づいてPDCAサイクルを確保しながら適切に進捗管理を行って、その進捗管理を行う中で、やはりマイナンバー制度関連予算の効果というものもその都度きっちりと検証しながら進めてまいりたいと思っております。 先ほど、旧姓併記についての御指摘がございました。これは、男女共同参画会議が平成二十八年五月に取りまとめた重点取組事項で、女性活躍推進の観点から、住民基本台帳法施行令等の改正を行い、マイナンバーカード等への旧姓の併記が可能となるよう速やかに必要な準備を進めるべきであると、これを受けて対応したものでございます。 内閣府の世論調査でも、婚姻前から働いていらっしゃる方が、婚姻によって名字を変えると仕事上何らかの不便を感ずると考えておられる方が全体の五割近くになっておりますので、旧姓併記への潜在的なニーズはあると考えております。旧姓の預金通帳、口座など、それで住所変更するようなときにも今後御活用いただけるものとして対応いたしました。
○片山大介君 残り時間がないので、あとは、今度は政府の情報システムの課題についてというか、これをお話ししたいと思っています。 現在、各府省でばらばらになっている数多くある情報システムってあるんですが、これを、共通のシステムを、システム基盤をつくってそこに移行させようという計画が今進められています。ちょっと分かりづらいと思うので、これもフリップを用意しました。これ、政府共通プラットフォームシステムと言っていて、これ四年前に閣議決定された世界最先端IT国家創造宣言の下で行われているわけなんですね。 その共通基盤で共有をすれば、無駄も省けるし、効率よく使えるという判断なんですが、それで、この四年間で、四年前には各府省合わせて千四百五十も情報システムがあったんです。それをどんどんまとめていこうという話なんですが、それで平成三十年度には半分ぐらいになる予定なんですけれども、実はこの共通システムに移行させるのは十数%しかないんですね。あとは統合だとか廃止だとかということになっていて、この整備にも四百億円以上の整備費掛かっているので、これだけ少ないと。 そうすると、そもそも共通という目的を達していないんじゃないかと思うんですけれども、これについてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 世界最先端IT国家創造宣言に定めた原則クラウド化するというのは、全ての情報システムをクラウド化するということを目的としているものではなくて、システムを置く施設、それから機器を複数のシステムで共有するということによって政府の情報システム全体でコストの削減、情報セキュリティーの向上を図るということが目的でございます。そういう効果がきちっと見込まれる情報システムについてクラウド化を推進しております。 総務省が提供しているクラウドでございます政府共通プラットフォームでございますが、それもそのような効果が見込まれるものということで、現在六十六システムを移行しています。 この世界最先端IT国家創造宣言においては、平成三十年度までに政府情報システム数の半減を目標にしているんですが、二十四年度時点で御指摘のとおり千四百五十のシステムがございました。平成三十年度、見込みでございますが、五百五十六システムになる見込みです。六二%減ということでございます。これはシステムの廃止や統合も当然含まれておりますけれども、この目標も踏まえながら、引き続き、経費節減それから情報セキュリティーの向上に資するもの、その効果を見極めながら計画的に取組を進めてまいります。
○片山大介君 これ、各府省から集めていこうという、移行させていこうという話なんですけれども、府省、各省庁によってはその参加している割合にも結構ばらつきがあるんですよね。 だから、もしこれを本当に共通でやるんであれば、みんな、各省共に参加していただきたいなと思っていますし、これはそもそも先ほど言ったように政府が目指している世界最先端IT国家の礎になるものなので、しっかりと有効に活用していただきたいと思うんですが、これ最後に総理にお考えを聞きたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府情報システムについては、運用経費の効率化や情報セキュリティーの向上を図っていくことが重要であります。政府共通のプラットフォームはこれらを実現していくための基盤でありまして、これまでに既に六十六の情報システムが政府共通プラットフォームに移行していますが、今後更に移行の取組を推進して、政府全体としてのシステム経費の効率化やセキュリティーの向上を図ってまいりたいと思います。
○片山大介君 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。
○又市征治君 希望の会(自由・社民)の又市です。 まず、委員長、森友学園の国有地格安払下げ問題、今日も何人かから出ました。これは国有財産の管理に関する問題ですから、まさにこの決算委員会こそがやらなきゃならぬ課題であります。大きな任務があると思います。したがって、参考人招致あるいは証人喚問も含めて、当委員会での集中審議を行うようにまず要請をしたいと思います。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○又市征治君 本題に入る前に、通告していませんが、総理に一点お伺いしたいと思います。 総理は、この森友学園への格安な国有地払下げ疑惑問題で、私や妻が認可や払下げに関わっていたら首相も国会議員も辞めるというふうに断言されたんですが、私はどうも眉唾の感が否めません。 それは、南スーダンの派遣部隊の日報の隠蔽に疑念も持たず、存在しないと繰り返し答弁されたが二転三転をしたり、また現地からの戦闘との報告を衝突とごまかしたり、さらには、森友学園の訴訟への関与を否定したけれども証拠が出てきてこれを撤回、謝罪をするなど、言い逃れと虚偽答弁を繰り返す稲田大臣をかばい続けている、この総理の姿勢があるから、多くの人々がこれは信用できないと、こう言っている。 いまだにこれ、更迭を拒否されるのか、まず見解を伺っておきます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後とも、防衛大臣としてしっかりと職責を果たしてもらいたいと考えております。
○又市征治君 国防を預かる防衛大臣として、信頼を失った大臣、それはもう任に堪えられませんよ。重ねて更迭を求めておきたいと思います。 本題に入ります。 私は、昨年十一月の本会議で、補正予算は、財政法第二十九条で、特に緊要である経費の支出に限るとされているけれども、当初予算の防衛費の増額を小さく見せる粉飾的手法が取られている、こういうふうに指摘をいたしました。これに対して総理は、刻々と変化する安全保障環境に適応するためだと強弁をされたんですね。 しかし、二〇一五年七月の安保法制審議の際、私が、これによって自衛隊の任務が拡大すれば装備強化が求められ、防衛大綱や中期防の見直しにつながっていくんではないのかと、こうただしたところ、当時の中谷防衛大臣は、安保法制によっても自衛隊の任務に変わりはなく、新しい装備も必要なく、現行の防衛大綱、中期防に沿って着実に防衛力の整備を行っていく、こう答えられた。その舌の根も乾かぬ半年後に、厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、自衛隊による活動の増加傾向にあるとの名目で補正予算案に五百二十六億円が盛り込まれたわけです。 法案審議時点から半年で安全保障環境が一挙に変化したのか、中谷大臣の答弁がその場逃れだったのか、この点どちらなんでしょう。総理の見解を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の防衛費については、厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、安倍政権の発足直後、平和安全法制の審議に先立つこと二年前の平成二十五年に中期防衛力整備計画を策定しまして、毎年実質〇・八%ずつ予算を増額していく方針を閣議決定しているわけであります。 その上で、平和安全法制の審議において、私も防衛大臣も平和安全法制を整備することによって予算が増えるのではないかという御質問をいただきましたが、言わば防衛省の予算というのはこの中期防にのっとって予算を編成し執行していくわけでありまして、予算の大幅な増額が必要になるということはなく、今後とも現行の中期防衛力整備計画の範囲内で予算編成を行っていくとの方針を申し上げてきたところでございます。〇・八%上がっていくというのは、もうその二年前に決まり、それが今も続行しているということでございます。 と同時に、平成二十七年度補正予算は、当初予算編成後も刻々と変化する安全保障環境や自然災害の発生状況に応じて必要となる経費を財政法第二十九条に基づき計上したものでありますが、主要装備品の取得経費などについて、中期防衛力整備計画で定める予算の総額の枠内で予算編成を行ったものであります。また、平和安全法制の施行を目的とする経費は、これは全く計上していません。 このように、これまでの政府の答弁は一貫したものであり、何ら矛盾するものではないわけでありまして、防衛費の増大が不当であるというこの指摘は当たらないと、このように思っております。 今後とも、政府として、現行計画に従って防衛力の強化を進めていく考えであります。
○又市征治君 私が問題にしているのは、近年のこの安倍政権の補正予算が次年度予算と一体で編成をされて、緊要性のないものもむしろこの補正予算の中に盛り込んで、来年度の当初予算を、その増額を隠す手法が取られている、こう指摘をしてきた問題なんです。 会計検査院は補正予算の執行状況に関する検査を行いましたけれども、その意図と結果について、要点を説明をしてください。
○説明員(鈴土靖君) お答えいたします。 会計検査院は、平成二十七年度決算検査報告に、特定検査対象に関する検査状況として、補正予算の執行状況等についてを掲記しております。これは、我が国の財政の健全化が喫緊の課題となっており、予算の効率的、効果的な執行がとりわけ求められている中で、補正予算は毎年度作成されており、ほとんどの年度で補正予算によって歳出予算額の規模が拡大する傾向となっていることから、有効性等の観点から、補正予算に計上された多額の歳出予算の追加額の執行状況はどのようになっているか、またその財源はどのように確保されているかなどに着眼して検査したものでございます。 その検査の状況でございますが、七府省等における平成二十四年度から二十六年度までの間の補正追加額六兆四百六十五億余円のうち、補正予算が成立した翌年度に繰り越されてから支出されているものが、二十四年度は五千三百二億余円、二十五年度は一兆九百七十九億余円であり、また補正予算における財源の四六・八%が公債金によって確保されているなどの状況となっていました。 これらの検査の状況を踏まえた会計検査院の所見としまして、大規模な経済対策の決定や災害の後に作成された補正予算は歳出追加額が多額となる傾向であり、補正予算に計上された予算の翌年度繰越率が高い傾向であることなどを踏まえて、今後とも、補正予算に計上された予算の適切かつ効率的、効果的な執行に努める必要がある旨を述べているところです。
○又市征治君 今報告がありましたように、中にはもう八割以上が翌年度にそのまま繰り越されている、こういうことなわけですね。しかも、確保された財源の四六・八%、つまり約五割は国債費の追加発行、こういうことなわけです。そういう点では、補正予算で盛らなくても次年度の予算に計上してよい事例が多く存在をしているわけです。 検査院は、補正予算に計上された予算の適正かつ効率的、効果的な執行に努める必要がある、本院としては、以上のような補正予算の傾向や財政への影響に鑑み、その執行状況等について引き続き注視していく、こう指摘していますね。つまりは、事実上、財政法二十九条に抵触するという指摘でしょうよ、これは。 財務省はこの報告をどう受け止めて改善をされるおつもりなのか、大臣からお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、会計検査院の方からお話がありましたように、この二十七年度の決算報告におけます会計検査院からの御指摘というのは二十四年度から二十六年度のものなんですが、これらの補正予算につきましては、これは経済対策などに基づくもの、また当初予算の編成時に予測し得なかった財政需要に対応するため成立したものでありますので、いずれも年明けの二月に成立をいたしております。 したがいまして、これらの補正予算の執行については、結果としては当初の予算よりも繰り越す割合が高くなる事業が生じたことは御指摘のとおりですけれども、いずれも年度内執行を前提として計上したものでありまして、地元との調達とか、また気象条件などのやむを得ない理由により翌年度に繰り越された結果だと思っております。御指摘のように、補正予算では不要不急の事業が多く財政法上問題があるという御指摘でありますが、そのような御指摘は、今のような状況でありますので、これはなかなかそうではないと、私どもはそう思っております。 いずれにしても、決算報告にあっておりますとおり、補正予算に計上されました予算というもの、これは適切かつ効率的、効果的な執行に努めることが必要と考えておりまして、私どもとしては、引き続きこの各種手続の簡素化に取り組むなどやってまいりたいと思っております。 もう一点、先ほどの自衛隊の話出ていましたけれども、又市先生、最近、もう災害は全て自衛隊に来るんですよ。この間の雪崩もそう、もう全部自衛隊ですから。そうすると、防衛省の予算を増やしてくれという話、そっちが優先になるというのがちょっと実態でして、ちょっとその点もある程度考えていかないかぬところかなと思っております。
○又市征治君 私が申し上げているように、その年度内に執行できないことが分かっているならば次年度に計上すればいいんですよ。そういうものをあえてやって次年度のものを小さく見せるという問題があるから指摘しているわけで、年度ごとの予算実態が不明確になるような補正予算の編成はやめるべきだということを改めて申し上げておきたいと思います。 次に、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉について伺いますが、本委員会は、「もんじゅ」に関しては、二〇一一年、一二年に警告決議、措置要求決議を行いました。一二年には現地視察も行いました。私もずっと決算委員会の委員として、何度もこの一兆円以上の資金をつぎ込んで満足に運転もできないまま二十年余り延命している「もんじゅ」の廃炉を求めてきました。 そこで、原子力規制委員会が一昨年十一月に文科省に対して勧告を行い、日本原子力研究開発機構に代わり「もんじゅ」の出力運転を行う能力のある者を選定するか、それが困難な場合は「もんじゅ」の在り方を抜本的に見直すということを求めました。これを踏まえて政府は、昨年暮れに「もんじゅ」の廃炉を決定されたんでしょう。 まず、この廃炉決定の理由を簡潔にお答えいただきたい。また、廃炉には約四千億円弱掛かると言われますが、どのぐらいなのか、お答えください。さらに、文科大臣は「もんじゅ」の廃炉のけじめとして六十六万円給与を返納されたようですけれども、一体この一兆四千億円近い壮大な無駄遣いの政府の責任というのはこれで決着が付いた格好になるんでしょうかね。お聞きをいたします。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 「もんじゅ」の廃炉決定についてでございますが、「もんじゅ」については、運転再開に向けて真摯に取り組んできました。しかしながら、最近の情勢変化として、新規制基準対応に伴う時間的、経済的コストの増大や新たな運営主体の特定に関する不確実性が明らかとなり、高速炉開発の方針において、「もんじゅ」の運転再開で得られる知見は国内施設や国際協力の活用などの新たな方策によって獲得していくとの方針が示されました。これらの状況を踏まえ、「もんじゅ」について、原子炉としての運転再開はせず、今後、廃止措置に移行することとしたことでございます。 廃炉費用についてのお尋ねでございますが、「もんじゅ」の廃止費用に係る費用については、約三十年間の工程で三千七百五十億円程度の試算をしております。なお、原子力機構が廃止措置に係る計画を具体化していく過程において引き続き精査をしていくこととしております。 「もんじゅ」の廃炉に対する責任の取り方の問題という御質問でございますが、「もんじゅ」の廃炉については、我が国の高速炉開発を取り巻く環境について近年大きな情勢の変化があったことを踏まえてのものですが、結果として、多額の国費を投入したにもかかわらず当初期待された成果のレベルに至らなかったことは事実であり、政策責任者としての結果責任へのけじめとして給与及び賞与の自主返納をしたものでございます。 今後は、安全確保に着実に取り組みつつ、昨年十二月に原子力関係閣僚会議で決定された政府方針に基づく作業を進めてまいりたいと考えております。
○又市征治君 文科省は一貫してこの廃炉を避けようと抵抗してきた、それが税金の巨額な無駄遣いというものを生んできたという自覚が私はないんではないか、こういう気がしてなりません。 委員長、そこで、この一兆円を超える「もんじゅ」に掛かった費用、これが適正であったのかどうか、私は、国会法第百五条に基づいて、決算委員会として「もんじゅ」に関する経費等について会計検査院に対して検査要請をすべきだと考えますので、よろしくお取り計らいをいただきたいと思います。
○委員長(岡田広君) 後刻理事会において協議をいたします。
○又市征治君 政府は、この「もんじゅ」廃炉の決定と同時に高速炉開発の方針を打ち出しました。原型炉の稼働に失敗しながら、今度は実証炉の開発に突き進むということは、全く理解できません。 先ほど廃炉の理由説明がありましたが、端的に言えば、何か基準が高くなったから。元々いいかげんなことをやっていたということじゃないですか、逆に言えば。建設費に約一兆円もの巨額を投じながら、一九九四年に臨界に達してから運転日数はたかだか二百五十日ですよ。稼働していないのに毎年二百億円前後維持費を浪費してきたこのプロジェクトが失敗したからというのが真相でしょう。 高速増殖炉であれ高速炉であれ技術的困難さは変わらない、高速炉開発に関しては実用化の前の工学レベルにも達していないというのが大方の専門家の見解であります。だから、現代の錬金術じゃないか、こういう批判さえもあるわけです。 政府が高速炉開発に固執するのは核燃サイクルを維持したいからということなんでしょうけれども、しかし、日本の今の現状から見て、福島第一原発の廃炉を含めた後始末に国民負担を含めて二十一兆円以上掛かるとされ、さらに廃炉への技術開発が求められておるこの下で、安全も含めた開発が可能だという科学的裏付けや経済性の問題についても大きな疑問符が付くこの開発計画に予算を計上できる余裕なんてないんじゃないですか。 「もんじゅ」の廃炉を決定した今こそ政府は核燃サイクルを断念すべきだと、こう思います。百歩譲って、核燃サイクルが本当に合理的か、一体第三者機関による検討が本当に行われたのか、この点も併せてお聞きします。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、政府としてはエネルギー基本計画で閣議決定しているわけですけれども、高レベル放射性廃棄物の量が減るということですとか、あるいは放射能レベルの低減が行われるということですとか、資源の有効利用などといった観点から、高速炉開発を含めた核燃料サイクルの推進を基本方針としているわけであります。 具体的には、例えば使用済燃料について、直接処分をする場合と比べて、高レベル放射性廃棄物の発生体積を約七分の一に抑えることができる、放射能の有害度が天然ウラン並みになるまでの期間を三百分の一にできるなど、今取り組んでいる軽水炉サイクルより大きな効果が期待できるというふうに考えております。 「もんじゅ」については、プロジェクトの技術的な内容の問題というよりは、保全体制ですとか人材育成、関係者の責任関係などマネジメント上の様々な問題があったというふうに考えております。 文科省で行われた検討会においても、こうした「もんじゅ」の経験を踏まえた課題と教訓について議論と整理が行われたところでありまして、高速炉開発会議においても、実証炉の実現に向けて活用すべき教訓について議論がなされたところであります。 原子力関係閣僚会議で決定した高速炉開発の方針においても、「もんじゅ」で得られた教訓を真摯に踏まえて、各主体の役割の明確化、プロジェクトマネジメント機能の強化、そして効率化の徹底を図ることとしております。
○又市征治君 その「もんじゅ」の廃炉に、先ほど答弁がありましたが、これから三千七百五十億円ぐらい掛かるということですよね。福島原発の廃炉や損害賠償に二十一兆五千億円以上掛かると。高速炉の開発に投下できる予算というのは本当にあるんですか、こんなに借金まみれにしておきながら。結局は、何ですか、それは、二十一兆円も、これはみんな電気料金に上乗せで国民負担、こういうことなんですか。全く、核燃サイクルの意義にも大変やっぱり疑問がある。同じようなことを言って実は「もんじゅ」をやってきたわけですよ、今、世耕さんが答弁されたような中身で。今踏みとどまらないと、また「もんじゅ」の再来になるということだけ今日は指摘をしておきます。 ところで、総理は昨年十一月の本会議で、核廃棄物の最終処分場の選定は国が前面に立って取組を進めていくというふうに私にお答えになりました。また、政府は、審査を通った原発については再稼働の方針を堅持されています。 しかし、現存する原発では、最短で二年余りで使用済核燃料の管理容量がオーバーをするところが出てきます。日本学術会議も、廃棄物対策の確立が再稼働の条件だと、このように主張していますね。 総理に改めて伺いますが、再稼働を推進しておいて、後の処理は次世代に回すというのは無責任だと言わざるを得ません。これまで、原発、四十年以上前から動いてきて、ずっとこれやってこなかったんですよ、現に。そして、今またそういう点で政府が責任持ってとおっしゃるが、例え話だけれども、総理は憲法改正は在任期間中にと、こう公言されているんだが、総理在任中に国民が納得できる最終処分場の選定、まとめるというのはお約束できませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国は既に相当量の使用済燃料を保管しており、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の確保という課題を避けて通ることはできないと考えています。将来世代に負担を先送りしないように、処分場所をしっかり確保することが現世代、私たちの世代の責任であると、こう思っております。 このため、自治体から手が挙がるのを待つこれまでのやり方を見直し、地域の科学的な特性を国から分かりやすく提示するなど、国が前面に立って取組を進めていくこととしました。 この問題は、原子力を利用する全ての国に共通する世界的な問題であります。どの国も、現世代の責任で道筋を付けるべきとの考え方を共有しつつ、国民や地域の理解を得ることが不可欠との認識に立って、長い時間を掛けて地道に取り組んでいます。各国と知見や経験を共有し合いながら、しっかりと着実に取り組んでいく考えでございます。
○又市征治君 お答えになっていないんで。世界世界とおっしゃるが、何か国あっての話ししているんですか、この原発の最終処分場問題というのは。まして、私は任期中にどうですかと、こう申し上げたんだけれども、時間掛けてと。結局は先送りなんですね。任期中にできないんなら再稼働やめるべきですよ。そのことだけ申し上げておきます。 次に、各府省庁の保有する研修施設の利用について伺います。 私、この問題についても二〇一一年に本委員会で質疑をしました。そして、本委員会は同年に措置要求決議を行ったんですが、この度、会計検査院が二〇一五年度の研修施設の利用状況を検査した結果、宿泊可能な九十施設の五十八か所で稼働率が五割を下回っており、中でも最高裁判所が所有する施設利用は、最低が一%、最高で三五・八%だと言われています。 とすると、最高裁にお聞きしますけれども、宿泊研修施設が要るのかどうか、こう思えて仕方がないんですが、いかがお考えですか。
○最高裁判所長官代理者(笠井之彦君) お答え申し上げます。 宿泊施設の稼働率の状況につきましては、委員御指摘のとおりでございます。とりわけ、全国七高裁の所在地にございます裁判所職員総合研修所分室、いわゆる総研分室でございますけれども、稼働率が一〇%を切るものが多くを占めているものでございます。稼働率が非常に低い状況になっているというふうに認識しております。 この総研分室につきましては、高等裁判所における一般職員の研修等を円滑に行うというための施設として使用してきたものでございますけれども、今回の会計検査院の報告にございます稼働率の状況等を踏まえまして、今後の総研分室の在り方について検討を始めているところでございます。
○又市征治君 しっかりやってください。 そこで、会計検査院は、内閣人事局による総合的企画及び調整並びに人事院による監視等の状況についても検査をし報告しています。 内閣人事局は、会計検査院の報告のような研修施設の状況を把握されていたのかどうか、また、今回の報告を受けて研修施設の在り方について何か改善策を講じられるのかどうか、国有財産を所管する財務省は、報告のような研修施設の利用状況についてどう受け止めておられるのか、以上を伺います。
○国務大臣(山本幸三君) 内閣人事局は、各府省等における研修内容の充実等を推進しておりますけれども、各府省等が保有する研修施設の有効活用、管理については所管外ということで、状況については把握しておりませんでした。 ただ、内閣人事局としては、各府省等において研修が効果的、効率的に実施されることは重要であると認識しております。したがいまして、今回の会計検査院の所見及び各府省等のニーズを踏まえて、各府省等における効果的な研修の実施に資するよう、外部貸出しを実施している研修施設について各府省等間で情報共有できるよう働きかけを行う考えであります。 現在、他府省等への貸出しが可能な研修施設について各府省等に照会を行っているところであり、取りまとめた後、各府省等に対して情報共有したいと考えております。
○委員長(岡田広君) 時間が来ております。簡潔にお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 国有財産の有効活用ということで、促してまいります。
○又市征治君 森友問題でもこの国有財産の格安、不当な取扱疑惑が問題になっているわけでありまして、無駄のない利用というものを強く要請をして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 この国会は、森友学園問題に膨大な時間を割かれてしまっています。そもそも、この森友学園問題がなぜここまで大きな騒動になってしまったかという、その発端はといえば、総理夫人が森友学園と浅からぬ関係にあることが明らかになったからであります。 私は、これまで昭恵夫人がいろいろなことに関心を抱いて、そして様々なところで講演をされたり、また、御自身がいろんな会を主催されている、そういうお姿をメディアなどで拝見をしていて、とても率直なところ好印象を抱いております。 しかしながら、残念ながら今回の森友問題に関しましては、結果として、総理夫人の行動がこれほどまでに国会運営にも大きな影響を与えてしまって、そしてまた政権運営にも影響を与えているということについて、まず、総理、どのようにお感じになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題の本質につきましては、国有地の売却や学校認可について、籠池氏から便宜が図られ、政治家がその依頼に応えたのか否かということでありまして、従前から申し上げておりますように、私も妻もそして事務所も、一切これらに関わっていないことはこれまでも明確に申し上げてきたとおりでありまして、また、私の妻が名誉校長を務めていたことなどが行政機関にそんたくを働かせたと指摘をされておりますが、そういうそんたくが働くのであれば、これはそもそも、例えば私の地元の陳情は全て通っていくことになるわけでありまして、そのようなことは全くないわけでありまして、そのような決め付けは、これは日本の行政機関そのものをおとしめるものではないかと、このように思います。 現在、問題の本質から外れた部分が議論の中心となっていることは極めて残念でありますが、物事の本質を見極め、冷静に対応することが求められていると思いますし、また、この土地取引の問題につきましては会計検査院がきっちりと厳正に調査をするものと思っております。
○行田邦子君 総理夫人は、私人であるけれども総理の公務遂行を補助する重要な役割を担っているということで、常時、国家公務員が張り付いているということでありますが、ただ、例えば、総理夫人に対して、総理夫人のプライベートな、私的な活動について税金からお給料が出ている国家公務員が随行することが適切であるのかどうか。あるいはまた、別の見方をしますと、総理夫人は私人であるから、どこで講演をして何を言おうと、そしてまた、どういった役職に就こうとも、それは御自身の判断だから関係ないということで本当によいのかどうか。 私は、今回の件をきっかけに、総理夫人の活動の支援体制がどうあるべきか政府としても検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 今、行田委員から言われましたように、総理夫人については、国家公務員としての発令を要するものでなく公人ではないと。しかし、総理夫人であることは間違いないことでありまして、そうした総理夫人の行動に対してサポートをする、スケジュール調整や種々の連絡調整等のサポートをするために職員を置いている、こうしたことについてもう少し明確にした方がいいじゃないかという御意見だというふうに思います。 私自身も、今度の国会で様々な御指摘をされました。ですから、他の国がどうなっているのか、そうしたことも含めて研究をしていきたいということで今行っているところであります。
○行田邦子君 差し出がましいとは思いましたけれども、問題提起をさせていただきました。 それでは、働き方改革の同一労働同一賃金について伺いたいと思います。 総理は、昨年の通常国会の冒頭の施政方針演説で、同一労働同一賃金の実現に踏み込むという発言をされました。私は、率直なところ、本当に大変に驚きました。まさか自民党政権でこのようなことがというふうに思ったわけでありますが、ただ、それと同時に、総理がこのタイミングで御判断をされたということは、私はこれは大いに支持をしたいと思っております。 ただ、どうしても今日総理にまず伺いたいのは、どうしても私としては解せないのは、これまで総理は何年にもわたって同一労働同一賃金について、国会答弁で非常に後ろ向きな答弁を繰り返してこられたわけです。私が四年前に予算委員会でも質問したときにも、残念ながら後ろ向きな答弁しか得られませんでした。それがなぜ、私からすると唐突に、同一労働同一賃金に踏み込むんだとまで言われたのか、その間のどういった状況の変化があったのか、また、お考えを変化させたのは何だったのか、まずお聞かせいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までこの均等待遇について、例えば均衡待遇等というお答えもさせていただいたこともあると思いますが、我が国では能力や経験など様々な要素を考慮して働く方の処遇が決定されているため、私自身もかつては同一労働同一賃金の導入は直ちには難しいと、こう考えてきました。 しかしながら、女性では結婚、子育てなどもあって、三十代半ば以降自ら非正規雇用を選択している方が多いわけでありまして、非正規雇用で働く方の待遇を改善して、女性、若者などの多様な働き方の選択の幅を広げていく必要があると、こう思ったわけでございます。私もいろんな会でそういう方々からお話を伺う中において、その必要性を感じたわけでございます。 事実、ヨーロッパではやっている、欧州では事実上やっているわけでございますので、このため、何とかして我が国に同一労働同一賃金を導入したいと私も考え続けてきたわけでございまして、そして、今、例として挙げました欧州でも、同一労働同一賃金原則の適用に当たって労働の質、勤続年数などの違いが考慮されていることが分かってきたわけでありまして、欧州でやっていることは日本の今やっている労働慣行に近いことも、そういう考慮もしているのであればできるのではないかと、こう思ってきたところでありました。 そこで、欧州の実態も参考に昨年お示しをしました同一労働同一賃金のガイドライン案では、基本給の趣旨、性格が様々である現実を認めた上で、それぞれの趣旨、性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求めることとしたわけでありまして、我が国の雇用実態にも配慮したものとしております。 本日の夕刻に、この後でありますが、働き方改革実現会議を開催しまして、実行計画を取りまとめることとしたいと思います。その実行計画に沿って、手続を経て早期に、不合理な待遇差の是正を求める労働者が裁判で争えることを保障する実効性ある法案を提出していきたいと思います。
○行田邦子君 その実行計画を私も見させていただきたいと思いますけれども、経営者の皆さんと話をしていると、この同一労働同一賃金って余り受けが良くないんですね。やはり給与とか人事制度に余り口出されたくないなというのが本音だと思います。ただ、これは経営者の皆さんの協力がないとできないことですので、是非、総理も、労働法制改革という視点ではなくて、経済政策として今重要なんだということを力説していただきたいと思います。 それで、今総理もおっしゃいましたけれども、同一労働同一賃金というのは、元々欧州では男女間の格差を是正するという、こういった目的で取り入れられてきました。ただ一方で、日本は正規と非正規の格差是正という文脈で今まで議論をされてきました。 いよいよ日本で同一労働同一賃金を導入するとなりますと、そうしますと、これまで曖昧だった賃金を何によって決定するのかといった、賃金を決定する要素がどのぐらいどういうふうに影響するのかといったことが、それが客観的に説明されるようになると思います。そのことによって、日本型の雇用慣行、つまりは終身雇用そして年功序列、また企業体ごとの労働組合といった長く続いてきた日本型の雇用慣行がどのように変わると総理はお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど御指摘になられたように、同一労働同一賃金を進めていく、経営者側は確かに若干二の足を踏んできたこともあるんですが、議論を重ねていく上に、既にこの同一労働同一賃金を実行している会社で働いている人たちは、今までやっぱりちょっとやる気を失っていたものが、やる気が出てきたと。例えば、ボーナスが差が出る、あるいは忌引ができない、せっかく頑張ってきたのに何で違うのとなると、がっくりくると。しかし、それがなくなると、自分の能力や仕事の結果を認めてもらえるとなれば全然意欲が違う、生産性が上がっていくというお話も伺ったところでございます。 これまで非正規という言葉を日本国内から一掃するということを申し上げてきたところでありますが、同一労働同一賃金の実現によって正規と非正規の労働者の格差を埋め、若者が将来に明るい希望を持てるようにしなければならないと思っております。 このため、昨年末にお示しをした同一労働同一賃金のガイドライン案では、正規労働者と非正規労働者の間の不合理な待遇差を認めないこととしたわけであります。要するに、納得できるということに、例えば転勤の範囲が自分の好みの転勤の範囲だけということになれば、全部どこにでも行かされるという人と比べて賃金に違いがあるということは当然だと受け止めるわけでありますが、同じ条件であればやはり同じものを求めるというのは当然のことだろうと思います。 その上で、我が国の雇用慣行には十分に留意し、企業の待遇制度やビジネスモデルの多様性を認めています。雇用慣行の将来像については、今回の法改正を踏まえて個々の企業の労使で話し合っていただきたいと考えているところでございます。
○行田邦子君 その同一労働同一賃金を実現するためには様々な施策を講じていく必要がありますけれども、それにはお金が必要、財源が必要となりますが、その主要な財源となり得るのが雇用保険料であります。 そこで、今日は、事業主の皆さんが納めていただいている雇用保険料を財源とした雇用保険二事業について幾つか伺いたいと思っております。 その中の雇用関係助成金について伺います。 平成二十七年度の予算と決算、そしてその執行率、また、いろんな助成金のメニューがあるんですけれども、お手元にお配りしていますが、その助成金のコースの数と、そのうち執行率が三割に満たなかったコースの数をお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 雇用保険二事業のうち雇用関係助成金につきまして、平成二十七年度の予算額が二千四百五十四億円でございまして、決算額が千四百九十七億円でございます。執行率は六一%となってございます。また、雇用関係助成金、平成二十七年度のコース数は五十五コースございまして、そのうち執行率が三割以下のコースは二十五コースとなってございます。
○行田邦子君 五十五コースのうち二十五コースが何と三割以下、執行率が、ということであります。全体で、要するに四割はお金を余らせているということです。どういったものがあるのかをパネルにしてみました。(資料提示) 例えば、二つ目の人材育成支援コース、これは二百三十三億円予算を付けておきながら一千六百万円しか使われていない、〇・一%の執行率ということです。そして、このコースなんですけれども、これだけ低い執行率なのに、また翌年平成二十八年度に予算を付けて、そして今段階で一千百万円しか使われていないと。更に申し上げますと、それに懲りずにといいますか、これとほとんど同じコースを移籍人材育成支援コースということで平成二十八年度に設けて、実績は今のところゼロということであります。 塩崎大臣、これは私は常日頃から問題だと思っているんですけれども、この雇用関係助成金について、事業主にとってどうしたら使いやすいものになるのかどうか、ゼロベースで見直してはいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、ゼロベースから見直すということについては全く同感で、去年、ゼロベースから見直す総棚卸しを助成金についてやれということをもう既に言っているわけでございますが、ただ、一方で、今答弁申し上げたように、大体平均で六割ぐらいの執行率であるということはお認めをいただくとともに、また逆に、最近は、例えばキャリアアップ助成金の人材育成コースなんかは四十四億の予算に対して九十五億、つまり倍以上使っているというものもあります。それから、キャリア形成促進助成金、成長分野あるいは海外関連業務に従事する人材育成、こういったところで、これもやっぱり一七三%とか、そういうようなことで、かなり使っているものもあるということでありますが、しかし、一方で御指摘のように非常に低執行率のものがたくさんあったり、それから、昨年は労働移動助成金でリストラに悪用されてきたということもあって、総棚卸しをするように私の方から既に指示をしております。 例えば、執行率が何で低いんだろうかということを見てみると、目的が類似をしているとか、あるいは支給要件が複雑だったり、そんなことがあるものですから、二十九年度からは、執行率が低い助成金の廃止、それから支給要件の見直し、目的の類似した助成金の統廃合、それで三十六本から助成金の本数を十七本に削る、それからコースも七十二コースから六十二コースに整理するということで、それから生産性要件を設定するなり、やはり意味のある使い方というものをしていくということで、産業構造改革にも、そして働き方改革にも活用できるようにしていこうというふうにしているところでございます。
○行田邦子君 私が考えるゼロベースと大臣が考えるゼロベースって随分違うのかなというふうに思いました。 私は地元でよく国政報告会を行っているんですけれども、たまたま経営者の皆さんがたくさん集まったのでこの助成金の説明をしました。どういうものがあったらいいですかというふうに言ったらば、いや、どういうものがあったらいいじゃなくて、こんなのだったら金返せと、自分たちが納めている雇用保険料を返してくれと、もっと有効に使ってくれということを言われてしまいました。このことをお伝えをしておきたいと思います。 それで、働き方改革、同一労働同一賃金で大変に重要だと思うことが職業教育であります。雇用保険二事業でも職業教育を行っています。パネルを御覧いただきたいと思います。 どういうものがあるか厚生労働省に出していただきましたけれども、訓練内容を見ますと、物づくり系とか、量的には、あとは初心者向けのパソコン操作などに集中しています。こういったものはもちろん離職者が新しい仕事を得るために必要な訓練だとは思いますけれども、働き方改革を本当に実行するために、職業訓練のメニューがこれだけでよいのでしょうか。何かが足りないというふうに私は思っておりまして、例えば、成長分野で活躍ができるための人材育成のプログラムとか、あるいは高度なIT技術とか、あるいは日本の労働生産性を高めるための能力開発プログラムなどももっと充実させてもよいかと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今日、最終回になります働き方実現会議でかなりいろいろな議論をさせていただいて、今御指摘をいただいたような方向について、私どもの方からも既に提案をしているところでございます。 先ほど労働生産性については私も申し上げましたけれども、初めて金融機関と組んで、事業性評価を絡ませながら生産性の向上に資するような助成金について優遇をしていくということで、生産性向上のためにこの助成金を活用していくということをやっておりますし、それから、教育訓練だけではなくて、出産などを機に離職された女性のリカレント教育、これについても、今まで辞めてから四年たつと失効してしまう資格を十年まで延ばすことにいたしましたし、場合によってはもっとないと子育てが終わってからもう一回戻ってくるときにこの助成金が使えないということにもなるので、その辺は弾力的に考えていくべきかなというふうに考えております。 それから、先進企業の好事例を活用したオーダーメード型の訓練、つまり、旧来型だけではなくてそういう形で中小企業への新たな人材育成支援をする。それから、個人のキャリアアップ、あるいは子育ての、リカレントは今申し上げたとおりでありますが、この専門実践教育訓練給付の給付率は六割から七割へ二十九年度予算で引き上げたところでございますし、助成対象も広げたということであります。それから、やはりITの時代ですから、高レベルのIT資格など、資格取得などが長い、一年、二年掛かるものを、これも離職者訓練の新設、拡充などをやっておりますし、それから、子育て中の女性の再就職に向けてはやはり託児所付きの職業訓練でないとなかなかうまくいかないというようなこともあって、このようなことを広く二十九年度予算でもやっているわけで、新しい時代にふさわしいプログラムにしていきたいというふうに思います。
○行田邦子君 終身雇用のこれまでは、もう企業が丸抱えで教育をしてきた、名刺の渡し方から電話の応対、それから必要な資格の取得まで全部企業がやってきたわけでありますけれども、これからはもうそうはいかないと。現にまた、企業での能力開発、人材開発の費用というのは減少傾向にあります。ですから、今のうちに骨太な公的な職業教育支援制度を是非つくっていただきたいということをお願いを申し上げておきます。 それでは、もう一つ、同一労働同一賃金を実行するためには、これまで以上にハローワークなどの労働行政サービスの現場が重要になってくると思います。 まず、厚労大臣に伺いたいんですけれども、ハローワークなど都道府県労働局における国家公務員のうち、常勤職員と非常勤職員の数をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは都道府県労働局に勤務をいたしております職員の、まず常勤職員は平成二十八年度末時点で二万八百六十八人、そして相談業務等に従事をする非常勤の職員、これは平成二十八年の七月一日時点でございますが、二万八千三百四人というふうになっております。
○行田邦子君 約一・四倍、一・五倍ぐらい非常勤がいるということであります。これ民間と比べても非常に多い数でありますけれども、ただ、今日は私は、いわゆる非正規の公務員が多いということは、数は問題にしません、要は、問題なのは、こういった非常勤職員がどういう待遇を受けているのか、合理的などういう待遇を受けているのかということが問題だと思っております。 現段階でのこの非常勤職員の給与について、賃金決定の基準、それから昇給の有無、また期末手当や地域手当があるかどうか、お答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 現在、非常勤の賃金につきましては、職務の内容に応じて設定をしているということでございます。それから、昇給制度は設けてはおりません。それから、期末手当は支給していない状況でございます。それから、地域手当につきましては常勤職員の三分の一程度を原則として支給をしているということでございます。
○行田邦子君 常勤には与えられている期末手当や地域手当は現在は支給はされていないということでありますし、また、非常勤職員は実際長く働いている方も増えてきています。これからも増えるかと思います。昇給がないということで、本当にこれが合理的な常勤職員との待遇格差なのかということを、是非労働行政を所管するまずはハローワークからしっかりとやっていただきたいと思っております。 それから、国家公務員につきましては、今ハローワークについて伺いましたけれども、こういった手当とか、それから賃金決定システムだけではなくて、まだ違いがあります。例えば休暇なんですけれども、年次休暇も常勤と非常勤ではそもそも制度が違う、それから公務上での病気やけがのときの休暇も違う、産休も違うということですので、こういったことをしっかりと、要は、違いがある場合は、なぜその違いが生じるのか政府としてしっかりと説明をするような体制が必要だというふうに思っております。 それで、最後に総理に伺いたいんですけれども、総理が同一労働同一賃金を実現すると言ったこと、私はこれは大賛成でありますし、やるからにはもう徹底的にしっかりとやっていただきたいと思っているんですけれども、民間企業の皆さんにこれをお願いするのであれば、まずは安倍総理の下で働く国家公務員の皆さんの同一労働同一賃金がどのようにあるべきなのか、しっかりと自ら範を示すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もそのとおりだと思っております。国家公務員の非常勤職員の処遇については、常勤の職員の給与とのバランスを考慮して給与を支給する旨を定めた給与法等、法律や人事院規則等に基づき各府省において適切に行うことが重要と認識をしております。 昨年、内閣人事局において、国家公務員の非常勤職員の処遇の実態について把握するため、勤務時間や任期、給与等に関する事項の実態調査を行ったところ、今御指摘がございましたように、期末手当の支給状況等、一部の項目に差異があることが分かりました。国家公務員についても、昨年末に示された民間部門の同一労働同一賃金ガイドライン案における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という考え方なども踏まえて、非常勤職員の処遇改善を進めていきたいと考えております。 引き続き、実態調査の結果や民間の同一労働同一賃金の実現に向けた取組も踏まえながら必要な取組を進めてまいります。
○行田邦子君 まずは隗より始めよ、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 以上で行田邦子さんの質疑は終了いたしました。 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題とし、派遣委員の報告を聴取いたします。大島九州男君。
○大島九州男君 委員派遣について、御報告いたします。 岡田委員長、松下理事、山田理事、二之湯理事、河野理事、田村理事、片山委員、又市委員、行田委員及び私の十名は、去る二月十六日及び十七日の二日間、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する実情を調査し、もって平成二十七年度決算外二件の審査に資するため、宮崎県、鹿児島県及び熊本県に派遣されました。 第一日目は、宮崎市において独立行政法人航空大学校を視察いたしました。航空大学校は、質の高い操縦士を養成することにより、航空界の発展と安全運航の確立に寄与することを使命としている我が国唯一の公的な操縦士養成機関であります。 航空大学校では、増大する航空需要に対応するため、計画的な操縦士の養成や私立大学等の民間操縦士養成機関に対する技術支援のほか、平成三十年度から学生定員を拡大することとしております。航空大学校における操縦士の教育課程や各種施設の視察を通じて、航空業界で高く評価されている優れた教育内容の一端を見聞いたしました。 なお、委員からは、施設の老朽化が激しいことから、耐震性に係る問題に対する早期の対応の必要性が指摘されました。 その後、鹿児島県庁を訪問し、三反園知事と、今後の県政ビジョン、雇用の創出や地域活性化のための具体策等について意見交換を行いました。 次に、鹿児島市の気象庁鹿児島地方気象台において、火山、地震の観測業務、地方公共団体の防災活動への支援業務を視察いたしました。 二十四時間体制で桜島等の観測を行っている現業室を視察するとともに、専門職員の配置状況等について意見交換を行いました。 その中で、職員数等は拡充されているものの、予測能力等の強化はこれからの課題であるとの説明を受けました。気象庁が単なる行政機関の肥大化とならないよう留意しつつ、火山観測体制の一層の強化を政府に働きかけていく必要があると実感いたしました。 続いて、JR九州鹿児島支社を視察いたしました。同社は、二十八年四月に発生した熊本地震により生じた、九州新幹線の脱線や豊肥線沿線の斜面崩落などの甚大な被害からの復旧に努めております。また、同社は、二十八年十月に株式上場を果たし、鉄道事業における利便性の向上と増収に努めつつ、駅ビル不動産事業等の関連事業を積極的に展開しています。同社における安全確保の取組や駅ビル事業を中心とした地域振興の取組の視察を通じて、特色ある地域づくりや地方分権に公共交通が果たしている役割について知見を広げることができました。 九州のほぼ中央に位置する熊本県における交通網の整備は、九州全体の観光業に与える影響が大きいことから、公共交通機関である豊肥線の早期復旧は喫緊の課題であり、国としての支援の必要があると強く実感いたしました。 第二日目は、薩摩川内市において、九州電力川内原子力発電所を視察いたしました。川内原発は、国内で稼働している二か所の原発のうちの一つであり、現在、緊急時対策棟などの建設が進められております。 昨年、熊本地震が発生したことから、原発の安全対策は、早急に対応すべき重要課題となっております。川内原発が立地する鹿児島県には多くの火山や活断層が存在しており、当委員会においても、緊急時における安全性の確保策などの観点を含め、活発な質疑が行われてきました。 今回、川内原発の緊急時対策所、タービン、発電機、中央制御室等を視察いたしました。また、九州電力から、川内原発の概要、福島第一原発事故を踏まえた安全対策の取組等について説明を受けるとともに、地元の薩摩川内市の岩切市長に御参加いただき、大地震が発生した際の避難計画の策定状況、緊急時対策棟の完成までの安全確保策、東日本大震災以降に投じられた安全対策費用と運転期間延長の関連性等について活発な意見交換を行いました。 九州電力は、東日本大震災以降、原発の安全対策に四千億円を超える費用を投じており、今後も原発の維持管理に多額の費用が見込まれております。原発の安全性確保策について、様々な観点から注視していくことが重要であります。 次に、熊本市において熊本城を視察するとともに、大西市長と復旧の見通しなどについて意見交換を行いました。熊本城は、熊本県のシンボルでありますが、多くの石垣やしっくいの崩落、各種建造物の倒壊など、甚大な被害が生じております。 熊本城の復旧に関しては、熊本市が、二十八年十二月に、熊本城復旧基本方針を策定しているほか、関係機関との連絡調整の場が設けられていますが、復旧には二十年という長い期間と多額の費用が見込まれております。国としても、関係自治体との連絡調整を緊密に図りつつ、熊本城の復旧に向けた取組を確実に推進していく必要があると実感いたしました。 なお、移動の車中において、熊本県より、熊本地震による被害状況及び復興に向けた取組等について説明を聴取いたしました。 続いて、熊本地震で最大震度七を観測した益城町を訪問し、西村町長から被害状況の説明を受けるとともに、復旧復興に向けた取組等を視察いたしました。益城町では、多くの尊い人命が失われただけではなく、全壊二千七百七十三棟を含む一万二百八棟の家屋の被災など、甚大な被害が生じております。倒壊家屋の今年中の公費解体を目指すなど、復旧は徐々に進捗していますが、解体工事に当たっては、重層的な下請構造の存在により一部で作業に遅れが生じる事態となっており、また、今後の復興事業において更に多額の費用が掛かるとされております。 また、益城町においては、県内最大規模の仮設住宅であるテクノ仮設団地を視察するとともに、入居者に対する相談等の支援活動を行っているキャンナス熊本や入居者の方々と意見交換を行いました。 熊本地震からの復旧においては、各種建築物の再建などの復旧を確実に推進することに加え、被災者が直面する課題について相談できる仕組みの構築等、被災者に寄り添った施策の充実が重要であると認識した次第であります。 以上が今回の実情調査の概要でありますが、最後に、御多忙の中、今回の派遣に御協力をいただきました関係者の皆様に対して厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十六分散会