経済産業委員会 第16号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2017/06/06
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、中小企業庁長官宮本聡君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○北村経夫君 おはようございます。自由民主党の北村経夫でございます。 世耕大臣ほか、初めて質問することになりますけれども、よろしくお願い申し上げます。 今回の中小企業信用保険法についてでありますけれども、ちょうど私が経産大臣政務官に就いて、その直後に金融ワーキンググループというものが設置されました。そこで議論なされてきたわけでありますけれども、計十一回にわたりまして、大変熱心な、そして極めて丁寧な議論が行われたというふうに聞いております。その結果、こうやって改正法として出てきたわけでございますけれども、まず関係各位の皆様、御尽力に対しまして敬意を表したいと思っております。 それで、中小企業・小規模事業者の振興というのは、地域経済にとってはもちろんでありますけれども、大企業にとりましても大変重要なものであります。そして、その派生効果は極めて大きいわけでありまして、国民生活全般にとって大変不可欠なものであるわけであります。 そこで、初めに私、指摘しておきたいことは、今回の改正で、今後日本経済を襲うであろう未知のリスクに十分対応できるのか、特に影響を受けやすい中小企業・小規模事業者を守るのに有効であるかどうかという点であります。 日本は災害大国であります。そして、世界経済の変動の影響を大変受けやすい国であるわけであります。この持続可能な経済発展を実現するためには、そうしたリスクをいかに回避していくか、短時間に対応することも大事でありますし、そして、組織的にリスク分散を図っていく、これも大変重要であろうかというふうに思っております。本日はその観点から質問をしたいと思います。 初めに、信用保証制度の真価が問われる災害時の対応についてお伺いいたします。 私が政務官のとき、平成二十八年四月十四日、熊本地震が起こりました。前震と言われる地震でありました。そして、十六日に本震が起こりました。当時、私、本震のときは私の地元の下関におりました、林先生の地元でございますけれども。早朝でありましたけれども、本震が起きたとき、二百キロ離れたその下関でも大変な揺れを感じたわけであります。 そして、その日は日程をキャンセルいたしまして東京に戻り、経産省で、当時は林幹雄大臣でありましたけれども、共に対応を協議したわけであります。そして、現地にも赴き、被災された自治体の首長さん、中小企業の社長さんたちの御要望もお聞きいたしました。そうしたこともあり、地震の発災直後には、特別相談窓口の設置、災害復旧貸付け、セーフティーネット保証四号の実施など、中小企業・小規模事業者対策を講じる施策を決めたわけであります。こうした施策については地元の皆様から大変評価を受けたというふうに聞いております。 そこで、地元であります松村副大臣にお伺いいたします。 当時、松村副大臣は、現地において不眠不休で陣頭指揮を執っておられたのを私はよく承知しておりますけれども、改めて、そのときの地元の受け止め、そしてどのような成果があったかをお伺いいたします。
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 まず、北村先生におかれましては、当時政務官をお務めでございまして、地元のいろんな御陳情に対して誠意を持って早急に対応いただいたこと、改めて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。また、おいでの先生方のおかげさまで、僅か一か月で七千七百八十億の予算が措置ができましたし、迅速な対応をいただいたことに改めて地元の一人として感謝を申し上げたいと思います。 当時を振り返りますと、やはり熊本の地震の特徴というのが、地震の震度七を超すものが二回あったということ、それから余震が四千回以上続いていたと、これが経営者にとりましても被災をされた方々にとっても大きな心の不安になっていたと、こう思っております。現実、私も四月の十六日に本震に遭遇をいたしましたから、朝まで路上難民でございました。 そんな状況の中で現場を回りますと、経営者の皆様方は、もうやめてしまおうという声が大半でございました。現実、南阿蘇、商工会員三百名いらっしゃいますが、三分の二の二百名の方々は、これはもうやめてしまおうというような不安が大きかったと聞いております。そんな中において、北村先生の御尽力のおかげで、四月の十五日にはセーフティーネット保証四号を発動いただいて、まずは安心をさせていただいたというふうに思っております。 今回、現場でよく聞いた声は、非常に政府の対応が早くて安心感が持てたと。それはやっぱり安倍総理のトップリーダーとしての一言であったと私は思っております。これは、やれることは全てやると、この一言で安心をいたしました。その上に予算措置、その上にこういう最後のとりでであるセーフティーネット保証四号、これが出てきたことは、非常に経営者にとっても、もう一回頑張ってみようという、心が折れたという方々に安心感を与えたと思っております。 特に被害の大きかった十一の市町村では、信用保証協会の方々が七十九名いらっしゃいますけれども、現場に出て二千三百四十九件の個別企業訪問をしていただきました。まさしく頭の下がる思いでございます。現実、職員の方々も被災をされた方々もいらっしゃいました。支援者であり被災者でもあったという方々が丁寧にやっていただいたことは、感謝の言葉以外何も見付かりません。 これによりまして、おかげさまで本年の四月末までの保証実績は一万三百十五件、一千三百七十四億円となっておりまして、震災を受けた方々の運転資金への提供ができたものと思っております。例えば宇土市でいいますれば、縫製工場の方々が、機械をやられ工場をやられ、そんな中にもうやめてしまおうと思われた方々が、この保証協会の方々がお声を掛けていただいたおかげで、もう一回やってみようということで復旧をなさったり、また、阿蘇においては、旅館の方々、これ阿蘇は非常に震災がひどかったものですから、特に温泉の源泉のパイプが断層がずれて断ち切れたりと、仕事ができない状況もございました。こういった方々へのお声掛けのおかげで、つなぎ融資に迅速に対応いただいたおかげだと、復旧を果たしているところでございます。 こういうことで、やはり今回の信用保証、信用保証のみならず、いろんなことで対応が早かった、安心を与えた、その中での信用保証がつなぎ融資につながり、廃業をもう一度思いとどまって頑張ってみようと、こういった経営者の方々に非常に効果があったと、こういうふうに認識をしております。
○北村経夫君 ありがとうございました。 やはり迅速な対応の重要性というのを改めて認識した次第でございます。そして、現地の皆様の御努力というのも併せて、それがあったから結果が出たんだろうというふうに今のお話を伺いながら感じた次第でございます。 さて、今回の改正でありますけれども、創設される危機関連保証というのがございますけれども、これは、著しい信用収縮が全国レベルに至らなければ適用されないことになっております。これからすれば、あの熊本地震は適用されないことになるのかもしれませんけれども、それはさておき。 そして、適用される期限でございますけれども、期限は原則一年というふうになっております。そして最長で二年間ということになっているわけでありますけれども、しかし、災害というのは規模も違うし、どこで起きるかによっても影響というのは違うんだろうというふうに思っております。その意味で、災害の大きかったところ、二年で済まないところも、回復まで時間が掛かる可能性だってあるわけでございます。 そこで、確認でございますけれども、二年を超えても回復しない地域に対しては弾力的に対応するという理解でよろしいですね。
○副大臣(松村祥史君) 今回の危機関連保証につきましては、まず、措置の発動に関しましては、例えばリーマン・ショックと同程度に資金繰りDI等の指標が短期かつ急速に低下しているなど、著しい信用収縮が全国レベルで生じた場合に直ちに発動することをまず想定をしております。 一方、措置の終了に関しては、リーマン・ショック等の過去の危機を分析をいたしました。これにおきまして、信用収縮は基本的には一年程度で発生前の水準まで戻っている状況でございます。このことを踏まえまして、原則一年以内とあらかじめ期限を切って実施をいたします。 ただ、危機によっては信用収縮が一年で収束しない場合もございます。したがいまして、この場合は、経済産業大臣が認める場合に更に一年の延長を可能にしております。ただ、ここで融資を切ってしまうということではございません。災害はそれぞれの状況によって違ってまいります。したがいまして、災害からの復旧等に引き続き時間を要する地域に対しましては、自然災害を対象とするセーフティーネット保証四号を通じて引き続き支援をしてまいる予定でございます。 こういったことを踏まえまして、中小企業の方々がしっかりと資金需要を対応できて、持続できるように対応してまいりたいと、このように考えております。
○北村経夫君 ありがとうございました。よく分かりました。 今回の危機関連保証というのは、今言われましたセーフティーネット保証四号と異なりまして、被災した知事の個々の要請を待たずして広範囲に一括適用できると、そういうふうになることになるわけで、今後の災害時対応というのはかなり柔軟、そして充実するものであろうというふうに私は期待しているところでございます。 さて、改めて信用保証制度というものを振り返りますと、今も出ました二〇〇八年のリーマン・ショック、このときからいろいろな論議が出てきたわけでございます。リーマン・ショックのときは、大企業、これは生産を見合わせました。そして、金融機関は融資に消極になったわけでございます。そのときにこの制度がなかったらどうなっていたのかと、金融機関あるいは金融行政だけでどこまで支えられたかということを振り返ってみますと、やはりこの信用保証制度の存在意義というのは極めて大きいものがあろうかというふうに思います。 私が政務官在任中、三菱自動車の燃費の不正問題というのが起こりました。そして、岡山県の水島、一連の関連企業があるところでございますけれども、そのとき、一部生産停止に対しましてセーフティーネット保証二号を講じました。これによって、一時的な外的要因による中小関連会社への影響を最小限に抑えることができたというふうに思っているんです。 その一方で、この保証五号につきましては、構造不況業種においてむやみに一時しのぎの融資、信用保証などを行っていけば、かえって傷口を広げ、根本的な問題解決に至らない場合もあるわけでございます。現在でも、顧客獲得と自社のリスク軽減を最優先する一部の金融機関では、プロパー融資が可能な企業に対して、一〇〇%保証五号の対象業種であることに便乗いたしまして、信用保証制度を活用するいわゆるフリーライド、それが行われております。 今回の法改正によりまして、今後は、信用保証融資とプロパー融資のバランスを金融機関と保証協会が連携して実現することになるわけでありますけれども、やはりその実効性を担保することが極めて重要であろうかと思います。特に、今回のセーフティーネット保証五号が八〇%保証になる、そのことによりまして貸し渋りがあってはならないというふうに思うわけでありますけれども、先週、当委員会で参考人質疑が行われました。その中でも、バランスと連携が保たれていることを確認するモニタリングの重要性が指摘されたわけであります。つまり、保証協会を中小企業庁が、金融機関を金融庁がしっかりと見ていく必要がある、さらに、金融機関内の人事評価指標につきましても、事業性評価の積極活用を盛り込むことが有効であるという発言もあったわけであります。 そこで、信用保証協会や金融機関をモニタリングするその具体的項目はどのようなものであるか、さらに、万が一貸し渋りの具体的事例が明らかになった場合どのような対応策を取られるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、今般の見直しにおいては、金融機関がより前面に立って中小企業の経営改善、生産性向上を支援するよう促していくという観点から、委員御指摘のように、保証付きの融資、それから保証の付かないプロパー融資の適切な組合せや、セーフティーネット保証五号の見直しといった、保証協会と金融機関の適切なリスク分担を促す措置を講ずることとしております。 まず、委員御指摘のように、これらによりまして資金繰りへの懸念も指摘されるところでありますが、まず、小口向けの一〇〇%保証の限度額を現行の千二百五十万円から二千万円に拡大すること、それから、仮にメーンバンクが十分な融資を行えない場合には保証協会は他の金融機関を紹介するといった取組を行うこと、それから、保証協会と中小企業支援機関の連携によって相談体制の強化、あるいは万一に備えて日本政策金融公庫などの丁寧な相談を行う、こうしたことを併せて講ずることによって資金繰りに大きな影響が生じないようにしていきたいと思っております。 加えまして、中小企業庁と金融庁が緊密に連携し、中小企業の資金繰りに支障が生じないことを含めまして、適切にモニタリングを行うこととしていきたいと思っております。あわせ、各保証協会、金融機関ごとのプロパー融資等の状況を見える化することにしているところでございます。 モニタリングの項目につきましては、まず、経産省側からいたしましては、保証協会がしっかりと金融機関と対話をしながら中小企業の資金繰りに対して対応しているのかどうか、今回の見直しに応じて、それによって資金繰りの支障が生じていないかという観点を保証協会の監督指針を変更いたしましてしっかりと見ていきたいと思っております。また、金融庁サイドからは、これは金融機関に対して、今回の保証見直しを受けてしっかりと中小企業の経営改善に積極的に取り組んでいるか、あるいはそれを通じて資金繰りについて支障のない対応をしているか、こうした点につきましてしっかりとモニタリングをすることになっております。
○北村経夫君 中企庁としてもしっかりとモニタリングをお願いしたいところでございます。 次に、事業性評価、これが重視されることになるとどういうことが起きるかということについてちょっと質問したいと思うわけでありますけれども、これによりまして事業者側の準備作業というのは当然増えてくるわけでありまして、準備が増えるから時間がたつという、これは避けなければならないと思うわけです。やはり、保証審査の期間の短縮、書類の簡素化を図っていく、こういった工夫も必要ではないかというふうに思っております。 そしてもう一つ、事業性が重視されることによりまして都市部以外の地域で不安に感じることも懸念されているところがございます。例えば生活必需品、これが、過疎地で販売する小売業というのは、都市部における大規模小売業とはその役割は当然異なってくるんだろうというふうに思います。つまり、社会性が高い取組と言えるわけであります。ですから、事業の成長性だけを見ておりますと、地域コミュニティーを維持していく言わばソーシャルビジネス的な観点も重視すべきではないか、そういうケースも多々あるのではないかと思うわけであります。 こうした地域の様々なニーズというものがある中で、やはりいろんな連携というのが必要だろうというふうに思うわけであります。保証協会専属スタッフというのがおられます。そして中小企業診断士、いわゆる士業という者もいる、専門コンサルタント、そういう方もいるわけでありまして、こういう方の連携というものが大変重要ではないかというふうに思っております。その辺どのような御所見があるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、委員御指摘のとおり、全国の保証協会では、各保証協会で異なっていた審査書式を統一化する、あるいは添付書類を簡素化するなど、とにかく業務の効率化あるいは審査の迅速化、こういうことを図ってきております。そして、今回の見直しにおいても、特に保証協会による経営支援、これを法律上明記することによりまして、保証協会のこうした取組を全国的に底上げしていくということを考えているところでございます。 こうした審査期間短縮とか経営支援の取組を強化するには、やはり委員言われたように、目利き力とか経営支援能力など保証協会の人材を育成すること、これが重要ではありますが、一方で、保証協会の人材のみでは限界があることから、これと併せて、士業などの外部専門家を積極的に活用していくということが不可欠と思っております。 このため、中小企業庁といたしましても、こうした保証協会が外部専門家を派遣して行う事業について、補助金等によって支援を行っているところでございます。 また、これも委員御指摘のとおり、特に小規模事業者が各地域経済を支える重要な存在である一方で、やはり財務基盤が非常に脆弱である、あるいは一つの商品とかサービスだけに頼った経営にどうしてもなりがちなもので、少ししたトラブルなどでたちまち経営が立ち行かなくなるということもございますので、まさにこうした地域を支える事業者を支援する意味でも信用保証というのが必要になってくると思い、今回、その小口の部分の拡充を図ったところでございます。
○北村経夫君 次に、信用保証の制度の守備範囲についてお伺いいたします。 昨今、機動力のある中小企業・小規模事業者は、これまで新規参入が困難でありました農業ビジネスにも入っていく、参入する、転業あるいは協業ということも、兼業というものをしている事業もあるわけでございまして、これは、国策であります強い農業づくり、この強い農業というのは林農水大臣のときに打ち出されたわけでありますけれども、この強い農業づくり、あるいは自給率の向上といった、そういった観点からも重要でありまして、様々なアプローチを私は歓迎すべきだろうというふうに思っております。 平成二十五年、このときに国家戦略特区の農業保証制度というのがスタートいたしました。新潟市、兵庫県の養父市、愛知県の常滑市の信用保証協会においては、農業を営む事業者に対しましても債務保証を実施しているわけであります。逆に言えば、それ以外の地域では商工業と農業の信用保証の垣根はいまだに高いということであります。 今後、それぞれの信用保証機関が中小企業・小規模事業者の柔軟な事業参入、拡大をサポートすべきだと私は思っておりますけれども、実現の必要性について世耕大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的に、農業ビジネスの信用保証は農業信用基金協会と、ここがやることになっておりまして、今御議論いただいている我々の信用保証制度の対象外ということになっているわけでありますけれども、ただ一方、昨今、六次産業化ということで商工業と農業が組み合わさるというケースも増えてきていますので、国家戦略特区において商工業とともに農業ビジネスを実施する場合には、特例的という形でこの信用保証の対象となっているわけであります。 この制度が開始して以降、特区の三地域、新潟市、養父市、常滑市において三十一件、三億六千四百万円の信用保証の実績が上がってきております。例としては、例えば、イチゴ大福を作る和菓子屋さんが隣にハウスを建ててイチゴの栽培を始めるようなケースですとか、あるいはブルーベリーのソース、粉末の製造を行うブルーベリー農家がこのブルーベリー栽培に関する資金を調達する場合ですとか、あるいは、これはよくあるケースで、ワイナリーとかレストランを営むブドウ農家がブドウ栽培を拡充するような資金などについても信用保証を具体的に適用してきた例が出ております。 今は、ただ、一応特例的という形で、国家戦略特区に限ってという形になっているわけでありますが、全国信金協会など、地域のいろんな要望が上がってきておりまして、更なる六次産業化の推進を図るために、こういった要望、全国でやれるようにしてほしいという要望も出てきていますので、こういう要望も踏まえて、この措置の拡大について対応を検討してまいりたいというふうに思っております。
○北村経夫君 今大臣おっしゃったように、私も、信用保証協会とかいろいろなところ、お話をいたしましたけれども、かなり強い要望が上がってきているというふうに感じております。是非よろしくお願いしたいところでございます。 そして、今後注目したいところで、いわゆる銀行業による融資以外の方法、出資についてお伺いしたいと思います。 出資は、既に多くの民間投資会社、これが将来の発展を見込める事業の発掘、育成などで有効活用しているわけでありますけれども、保証協会でも、二〇〇八年から事業再生ファンドに限って出資してきております。今回、さらに創業や経営の改善を支援するファンドへの出資が可能となりますけれども、改めて、これまでの事業再生ファンド出資をどう評価されているのか、また、今回の追加による具体的な効果をどのように見込んでおられるのか、御所見を伺います。
○国務大臣(世耕弘成君) この保証協会は、平成二十年の法改正以降、いわゆる事業再生ファンドに対して出資が行われるようになりました。 これまでの実績は、累計二十三件、合計約四・五億円ということになっております。まだ数字としてはそんなに大きくはないわけでありますけれども、ただ一方、この再生ファンドに出資をすることによって、例えば地域の金融機関と再生対象の企業に対する支援方針のすり合わせがしやすくなったということがあります。 例えば、再生後の新会社が必要とする新規の資金を入れる際のリスク分担、こういったことも金融機関との間で円滑に進められるようになりました。また、間接的な効果としては、保証協会が参画することによって、ここは、保証協会はやっぱり自治体との連携度が非常に強いわけでありますので、自治体のいろんな政策があります、そういった政策との連携ができるようになったという意味で、地域の産業施策との相乗効果というのも、これは二次的、間接的効果としても出てきているというふうに考えております。 こういったことを踏まえて、事業再生ファンドだけではなくて、創業ですとか中小企業者の経営の改善発達を支援するファンドに対しても信用保証協会の出資を可能としたいというふうに考えております。こうすることによって、例えば、さあこれから商売を始める、企業を立ち上げるというときに、リスクマネーとしての出資と、そして立ち上がった当面の運転資金としての融資、それに対する創業保証をセットでやることもできる、そうすることによって、支援にいろんなバラエティーとか深みが出てきて、いわゆる創業したての企業が死の谷でつまずくことがないようにできるという効果が期待されるというふうに思っております。 こうした取組を通じて、保証協会が一層地域の中小企業や地域経済の活性化に貢献していくことが重要だというふうに思っております。
○北村経夫君 ありがとうございました。 最後ですけれども、中小企業・小規模事業者についてお伺いいたします。 事業を継続、発展する意欲のある事業者からすれば、今回の改正は大変大きなプラス材料となるわけであります。しかし、これを現実のメリットとするためには、やはり事業者側のガバナンス強化、これが不可欠だろうというふうに思います。事業計画あるいは財務計画をきちんと作成し、自らの経営状態を的確に把握していく、このことは、事業の担保価値が適正評価されることで個人保証が抑制されるという効果も期待できるわけであります。あるいは、事業承継を円滑にするためにも重要な取組となってくるわけであります。 その意味で、地域経済を支える中小企業・小規模事業者、これを維持し、これも地方創生を可能にするためにも、それにもつながってくるんだろうと思いますけれども、このガバナンス強化、これが極めて重要と考えておりますけれども、どういうふうに考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 中小企業の経営支援に当たっては、中小企業と密接な取引関係にあるまず金融機関が過度に信用保証に依存せずに、事業性評価融資あるいは期中管理などを使って本来の機能を果たしていくこと、これが重要でありまして、今回の見直しにおきましては、金融機関がより前面に立って中小企業の経営支援を促していくという観点からのリスク分担などを検討しているところでございます。 ただ他方で、そもそもその前提といたしまして、委員御指摘のとおり、やはり中小企業において、自らが日頃からその経営状況をしっかりと把握した上で経営情報の適切な開示に努めて、これに基づきまして金融機関と密接な対話を継続していくこと、これが経営改善につながる重要な、そして基本的な取組だと考えております。こうした観点から、特に経営者が資金繰り管理やあるいは採算管理等について自発的に取り組むこと、これが必要と考えております。 このため、中小企業庁といたしましては、本格的な経営改善が必要となるその前の段階、日頃の段階から経営者が税理士や中小企業診断士などの認定支援機関を活用して資金繰り計画の作成や事業計画の見直しなど、言わば簡易な経営改善計画を作成する取組に対して新たな支援措置を先月から始めたところでございます。 こうしたことにより、中小企業がしっかりと経営改善や生産性向上に取り組むことができる環境を整備し、経営者の個人保証あるいは事業承継等の中小企業が抱える課題に対する早期の段階からの取組、解決を推進してまいりたいと思っております。
○北村経夫君 本当の最後になりますけれども、信用保証料率についてお伺いいたします。 低金利時代ということもありまして、これは、中小企業・小規模事業者の皆様からすれば高いのではないかという声も聞かれるわけであります。今後も信用保証メニューの改廃等が行われていくことが予想されますけれども、柔軟な保証料率の設定というものを検討するかどうか。つまり、私は、今回の改正で結果的にこの信用保証料率の引下げということが行われなければ成功と言えないんじゃないかというふうに思っているわけです。 ですから、そういう意味で、信用保証料率、これを下げていくということを、それをどうやって、いかにそこに持っていくかと、これが重要かと思っておりますので、その辺の柔軟な対応、検討をお願いしたいというふうに思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、現在の保証料につきましては、個々の中小企業の信用リスク、これをクレジット・リスク・データベースと言われる言わばビッグデータを用いて定量的に判定して、これも、現在でも中小企業の実態に応じてきめ細かく適用する、そういう仕組みになってございます。これは、結果的に、中小企業が信用リスクを低減する、こういう努力をすれば保証料が下がるという意味で、言わば経営改善を進めるインセンティブにもなっている体系ではございます。 ただ、現在の保証料体系、これは、その導入から既に一定期間がたっていることもありまして、今回の制度見直しを議論いたしました中小企業政策審議会の場におきましても、料率の水準あるいは体系そのものについて見直しを行うべきという議論がございました。このため、まずは今回の保証協会と金融機関とのリスク分担の見直し、これを始めとします保証制度の改正を着実に進め、その効果、これを検証した上で、委員御指摘のように、中小企業の経営改善に一層つながること、信用補完制度の持続性を確保すること、そして、いかにそれが柔軟に中小企業のニーズに応えることになるか、こうした点を総合的に勘案して、保証料率の在り方、体系についても今後検討してまいりたいと思っております。
○北村経夫君 ありがとうございました。 最初に申しましたように、やはり中小企業・小規模事業者というのは大変この国にとって重要でございます。その振興というか守る、いかに守っていくか、育てていくかも含めましてそうした対策というのは重要だというふうに思っておりますので、引き続きまして経産省としては一生懸命取り組んでいただきたい、そのように要望を申し上げて、ちょっと時間が早いですけれども、終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○宮本周司君 自由民主党・こころの宮本周司でございます。 今ほど北村委員の方からも、今回の信用補完制度の改正に関しまして様々御質問がございました。冒頭、委員も触れました、この中小企業の資金繰りを支える上で本当に重要な制度でありますが、特に危機時におけるセーフティーネットとしては最後のとりでとして機能している、そのように認識をしております。 これまでも、大規模自然災害が発災した折には、様々な設備の損壊であったり風評被害等、いわゆる事業の業況が悪化する中でも中小企業を支えてきた、事業の継続を後押ししてきた、そして多くの困難を乗り越えてきた、このことに機能してきたのがこの制度だと認識をしております。今般の制度改正でも更なるセーフティーネット保証の機能強化が図られますし、その中で十分な規律を働かせながら中小企業の経営を支える仕組みになっていくものと期待をしております。 昨年、熊本地震が発災した折にも、このセーフティーネット保証以外にも、例えばグループ補助金であったりとか、また小規模持続化補助金の中においても熊本、大分版、また風評被害対策の九州版が創設されるなど、本当にいろいろな部分で中小企業の取組を、また不安定な状況に追い込まれた中小企業の経営の安定化を図るためにいろいろな措置がなされてきました。ただ、やはり現場は混乱している、情報も錯綜している、そして、本来そういった中小企業者を支援する商工会や商工会議所の指導員、職員さんもまた被災者という立場でありますので、なかなか、環境は整えても、それを支援する体制が整わない、これも現実の問題だったかなと私は認識をしております。 自然災害は、やはり、いつ、どこで、どのような規模で起こるか分かりません。有事の際に現場も情報も混乱する中におきまして、被災中小企業を伴走型で支援する仕組み、こういったものも必要なんじゃないかなと考えております。早期にやはり地域外から必要な支援人材であったり有識者、エキスパートですね、十分に確保して、その施策を被災地の現地、現場に届ける、その体制をつくっていく、そのスキームを確立しておく、こういう必要があるんじゃないかなと思っています。 我が国の領土の市町村ごとに全ての面をカバーしているのは商工会議所そして商工会だと認識をしておりますので、例えばこの商工会議所、商工会による小規模事業者の支援に関する法律を改正するとか、若しくは中小企業庁から指導という形、誘導という形で包括的なこういった災害協定を結ぶことによって有事の際に早期に対応できるような仕組みをつくるとか、そういったことも必要なのではないかなと思っています。 迅速にそういった経営指導員、専門家を現地に派遣する、そして不安定になった現地、現場の中小企業者をしっかりと支える、このような制度、また予算措置が必要と考えますが、このことに対してどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、災害等の有事の際には各地の商工会、商工会議所が連携して被災地等の小規模事業者を支援する体制、これを構築することは極めて重要だと考えております。例えば、昨年の熊本地震においては、全国の商工会、商工会議所から約九十人の経営指導員等の方々が小規模事業者の相談対応等のために被災地に派遣され、被災事業者に寄り添った支援活動を展開されておりました。中小企業庁といたしましても、小規模事業対策推進事業の予算などを活用いたしまして、まさにこうした活動を支援してきたところでございます。 また、平時からやはり災害に備えることで、実際に災害が発生したときの初動対応、これを迅速なものにしていくこと、これもまた極めて重要だと考えております。このため、全国の商工会、商工会議所が事前に広域で災害時に相互支援するための協定、これを締結しておくことは大変有効な手段であると考えております。既に、例えば東北地方等では、災害時における被災商工会連合会の物資の供給あるいは人材の派遣などを定めた相互支援協定が締結されておりますし、また、昨年の熊本地震、これを受けて、九州、沖縄地方でもこうした協定の締結に向けた検討が進められていると伺っております。 国といたしましても、被災地域における相談対応等が今後とも迅速に行われるよう、引き続き支援を行うとともに、商工会、商工会議所等におけるこうした相互支援協定の締結を促してまいりたいと思っております。
○宮本周司君 ありがとうございます。 長官には当時、中企庁次長として現場に入って、本当に様々な形で御支援をいただいたこと、私も商工会組織の一員としても本当に感謝をするところでございます。 ただ、自治体による支援パッケージが確立したり、様々なことで現場で混乱をするということも、多分長官も御理解、御認識いただいていると思いますので、あってはならないことですが、何らか有事の際に本当に円滑にこういったことが機能するように、これからも御指導、またいろいろな形でのお力添えをいただきたいと思います。 次に、金融庁の方にお伺いをしたいと思います。 十分な担保や保証のある先、当然、高い信用力のある先、ここは融資の対象としても望ましいと思いますが、それ以外に対する金融機関の取組がこれまでは十分でなかったのではないか。企業価値の向上が実現できない、また金融機関自身もビジネスチャンスを逃している、そういった状況があったのではないか、このことは金融庁による企業ヒアリングの中でも明らかになったと思いますし、こういったことを分析、また問題視をすることによって今回のこの制度改正、法改正にもつながる要因の一つになったんじゃないかなと認識をしています。 金融庁としても、当然、金融監督行政として保証を付けているわけですから、金融機関が適切な事業性評価の下で中小企業を支える、その際に必要な保証を積極的に活用する、このことは望んでいると思います。 昨年秋には、金融機関がそれぞれの経営理念であったり、また事業戦略で掲げている金融仲介機能を発揮する、その質を高めていくために、金融機関が自身の取組の進捗状況や課題を客観的に分析、評価するための金融仲介機能のベンチマーク、これを策定していただき、担保や保証依存の融資姿勢からの脱却、これを促すような環境を積極的に整備をしていただいている、そのことに努めていただいていると認識をしております。金融機関がやはりある程度リスクを取り、そして一方で信用保証によりリスクを分散しながら中小企業を応援していける制度にする、それが今回の改正の趣旨であると認識をしております。 しかし、先般の日銀のマイナス金利政策等によって、今、この金利が低下傾向にある、こういった状況であったり、また融資の競争も激化する、こういった環境を鑑みますと、中小企業者も当然なんですが、地方のより小さな規模の金融機関の経営への影響も十分にあり得るのではないかなと、この部分を私は心配をしております。金融機関自体の力が落ちれば、当然、中小企業のためにリスクを取れない、こういったような判断をすることも、なりかねないのではないかなと考えるところでございます。 東京などの首都圏と地方、これでは状況が全く異なります。例えば、同一の県内であっても県庁所在地とそれ以外の地域、仮に言えば消滅可能性都市、こういったところではやはり経済の環境、また企業の状況、在り方も異なると思います。 そのような地域間格差も散見する中で、金融庁における金融監督行政として、育てる金融、この育てる金融を再構築をしながら、その上で地域金融機関の体質改善も図っていく、このことに対してはどのように考えていて、どのように実施をされるのか、是非お聞かせをください。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 今議員御指摘のとおり、金融庁といたしましても、人口の減少であるとか低金利環境の継続などによって、地域金融機関の経営環境、大変厳しさを増しています。そういった中で、これまでの横並びで単純な量的拡大競争に集中するようなビジネスモデルというのは限界に近づいてきているのかなと考えています。 地域金融機関のその規模あるいは競争環境、あるいはその顧客基盤とする地域経済の状況というのは様々でございますけれども、金融庁といたしましては、それぞれの金融機関がそれぞれ問題意識をしっかり持って、自らのビジネスモデルというものを検証して、自主的な創意工夫の下で持続可能なビジネスモデルを構築していくことが重要であるというふうに基本的に考えております。 その上で、地域金融機関におけるこの持続可能なビジネスモデルの構築に向けましては、まず、信用保証も含め、担保、保証に過度に依存することなく、顧客企業の事業の内容あるいは成長可能性などを適切に評価して、企業の経営改善あるいは生産性向上に資するような融資あるいは本業支援を行うことで、地域金融機関自らも安定した顧客基盤と収益を確保すると、こういった言わば顧客との共通価値の創造に向けた取組、議員のお言葉をお借りすれば、育てる金融の実現、構築ということが一つの有力な選択肢ではないかと考えています。実際、地域金融機関の中には、厳しい経営環境の中にあっても、こうした金融仲介の取組によって持続可能なビジネスモデルを構築している先であるとか、その構築を目指している先もあるものと承知しています。 金融庁といたしましては、金融機関におけるこうした自主的な取組というものを一層促進するために、地域金融機関の融資姿勢等に関する実態把握であるとか企業アンケート調査を行いながら、それらの結果とか、先生から御指摘ありました金融仲介機能のベンチマーク等も活用して金融機関の経営陣との間で深度ある対話を行うなどの施策を進めてまいりたいと考えております。
○宮本周司君 西田審議官、ありがとうございます。 中小企業、特に小規模企業においては、やはりその事業規模であったり売上げを拡大していく成長発展というタイプもあれば、地域に根差しながら、強い経営を実現しながら維持、継続をしていく持続的発展というタイプもございます。いろいろな形でこの中小企業、特に小規模企業の努力を支え育てる金融を各地域の隅々でも実現できるように、今後も、その監督行政の中でお力添えをいただけたらと思います。 その意味におきまして、やはり中小企業側もしっかりと努力をしていく、自助努力をしていく、このことは必要なのであります。 我が国の企業におきましては、新陳代謝が少なく、当然、アベノミクス、成長戦略の中で掲げた開廃業率の一〇%という目標もございますが、開業率以上に廃業率が一貫して低位であり、この少ない廃業が開業の機会を逸している、難しくしている、このような可能性もあるんじゃないかと考えております。 実は、このことに関しましては先週木曜日の当委員会の参考人質疑の中でもお伺いしたことなのでありますが、我が国では、例えば二〇一三年の臨時国会で定めた産業競争力強化法による創業支援、これは市町村ごとに創業支援の認定を取ったところが地域に根差した形でのいろいろな取組をしていく、また、それに付随しまして、中小企業庁の方でも様々な創業支援の補助金であったりとか、その環境整備は十分にされてきたと思います。 今回の創業関連保証の付保限度額拡充、これもこの新陳を推進していく上では大変に有効であると考えますが、やはり転廃業の支援がまだ不十分じゃないのか。代謝を促す機会が乏しいから、事業からの退出、若しくは事業の再編統合など、健全な代謝を促進していく必要がやはりあるんじゃないか、このように考えるところでございます。 中小企業、特に小規模企業にも多いと理解はしておりますが、所有といわゆる経営が一体化した中小企業の業務改善を促していく、これはやはり貸し手である金融機関と借り手の企業の経営を監視する、この貸し手、金融機関からのいわゆる監視するデットガバナンス、これが欠かせないものと思っておりますが、これまではやはり余り機能してこなかったんじゃないか。 今回の制度改正によりまして、この部分も抜本的に現場での機能性の強化というものが図られるとは思っております。ただ、金融機関が取引先企業の経営に対する規律をしっかりと働かせながらこのデットガバナンスを強化をしていく、このことを更に推し進めるために経済産業省ではどのように考えて誘導していくおつもりなのか、これを是非、井原政務官にお聞かせをいただけたらと思います。
○大臣政務官(井原巧君) お答えをいたします。 宮本委員御指摘のとおり、中小企業においては経営者がイコール株主であるというふうに、所有と経営の分離が十分に行われていないということが多いために、いわゆる資本によるエクイティーガバナンスが効きにくい側面があります。ですから、特に金融機関による適切なガバナンスの下、その経営の規律を高めて経営改善を推し進めていくという、先ほどお話あったデットガバナンスが重要というふうに言えると思います。 今般の信用保証制度の見直しでありますが、まさにこうした観点から、プロパー融資が金融機関の中小企業に対する支援姿勢に直結するという、その実態に着目をいたしまして、保証協会は金融機関としっかりと対話をしながら適切にプロパー融資とのリスク分担を進めるということにしているところであります。 また、加えまして、中小企業庁と今度は金融庁がしっかりと連携してモニタリングを行うとともに、各保証協会、金融機関ごとのプロパー融資等の状況を見える化することで金融機関における期中の管理や経営支援を促していくことといたしております。 また一方で、中小企業側もやっぱり努力をしなければなりません。自らの経営状況をしっかりと把握し、金融機関と対話をしながら経営改善を行うことが重要でありますから、経営者が税理士などの認定支援機関を活用いたしましてビジネスモデルの俯瞰図とかあるいは資金実績とか計画表等の早期の経営改善計画を策定することに対する支援を、先月、五月二十九日から申請開始ということに、始めたわけでございます。 このような施策を通じまして、中小企業の経営に対する規律を高め、金融機関の支援の下で経営改善を促し、また健全な代謝を進めてまいりたいと考えております。
○宮本周司君 ありがとうございます。 是非、今御答弁いただいた内容を現地、現場の状況にも御配慮いただきながら力強く進めていただければなと思います。 ただ、こういった市場における開廃業も含めた新陳代謝を考えたときには、やはり、今御答弁の中にもありましたけど、経営改善であったり経営改革、こういったものもやはり企業の現場で努力をして実現していかなければいけないなと思います。ただ、そういう意味におきましては、新しい風を企業の中に取り込む、新しい考え、また新しい強みを創出をしていく、こういったことも大切だと思いますし、そのきっかけとなるのが事業承継というタイミングなんじゃないかなと私は考えます。 今般の制度改正におきましても、事業承継を一層促進するための改正も一部盛り込まれております。ただ、事業承継というのは一朝一夕には実現できないものと思っています。私の実家も小規模な酒蔵ではございますが、明治九年に創業して、私は二十九歳のときに第五代目の蔵元、代表取締役に就きまして、今もそのままなんですが、ただ、やはりかなりの時間が必要なんですね。それで、今までの旧態依然とした、本質のいいところを守りながら、でも今の時代に合った調整もしなければいけない、改善もしなければいけない、このような実体験をしてきた当事者の一人としましても、やはり経営を磨き上げる、徐々に承継する準備を進めていく、環境整備を進めていく、ここには十分な時間も掛けなければいけないとも思っています。 ただ、昨今、全国的にこの経営者の高齢化が進んでおります。また、経営の世代交代が遅れる現状を鑑みましても、やはり早いタイミングで経営者自身がこのことに気付き、意識をして事業承継を計画的に進めていく必要もあるんじゃないかな。当然、必要な支援を中小企業庁としても実施もしながら、その承継の準備を、早期に気付いていただいて、意識をしていただいて、計画的に進めていただくということも必要なんじゃないかなと考えています。 事業承継の在り方として、当然、今までの事業をそのまま引き継ぐという在り方もあるでしょう。また、場合によってはMアンドAという第三者の承継もあったり、また親族外承継という形もあると思いますし、最近党内で議論している中では、キーワードが家業で起業というベンチャー型の事業承継、こういった在り方もあるんじゃないかなと思っています。 事業承継を早い段階に適切に、また円滑に、計画的に実践、実施していくためにも、経済産業省の方で具体的にどのように考え、どのように今後お取組をしていただけるのか、この部分に関しまして、世耕大臣からお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、中小企業経営者の高齢化が進んでおりまして、事業承継は待ったなしの課題だというふうに思っています。 後継者不在の中小企業が相当存在をしているというふうに認識をしていますが、一方で、この事業承継の準備というのが進んでいない中小企業が非常に多くて、日々の経営に追われて事業承継の準備に着手できていないということだろうというふうに思っています。あるいは、漠然とした不安があっても誰に相談したらいいのか分からないという状況があるんではないかというふうに思っています。 そういう中で、今年度予算において、都道府県単位で商工会、商工会議所、金融機関などの身近な支援機関から構成される事業承継ネットワークを構築する事業を開始しました。また、具体的には、今後五年間、毎年五万人程度の経営者の方に対して、これらの支援機関が事業承継に向けた準備状況を診断シートを用いてセルフ診断してもらうというきめ細やかなプッシュ型の情報提供を行って、経営者の皆さんに早期に承継の準備を進めることの重要性について自覚をしていただくということも考えているわけであります。 また、個別の課題を個社毎に抽出をして、後継者不在であればマッチング支援を行う事業引継ぎ支援センターなど適切な支援機関に引き継いでいくということも考えていきたいと思っていますが、おっしゃるように、これはもう霞が関の役人が考えているあれで、事業承継というのは本当にもっと生々しい話で、御実家の酒屋さんもそうだと思う。 私も、同族の学校法人を伯父から父親が引き継いで、父から私が引き継いだというのを経験してきておりますけど、それはやっぱり兄弟間の問題、親族との問題とか、先代との経営方針の違いとか、あるいは先代の部下との関係とか、あるいは銀行に対する信用力の問題とかいろんな生々しい問題があるわけでありまして。 もう少しちょっとこれ、私はここまで中小企業問題は下請対策をずっとやってきましたけれども、少し事業承継をしっかりスポットライト、余りちょっと仕事の手を広げるともう本当に死にそうになるんですが、事業承継問題というのは重要な課題としてちょっと腰を落ち着けて、これらの対策はしっかりやりながら少し中身に入って考えていきたいというふうに思いますし、今おっしゃったように、ある程度経営リソースを引き継ぎながら新しい分野にチャレンジをしていくということも非常に重要。それで成功している人、私、何人も知っています。例えば、親はラブホテルをやっておられたんだけど、そのノウハウを生かしてラグジュアリーリゾートとか飲食店を、もう今、飲食店は名前を言ったら誰でも御存じの立派な会社になりましたけれども、そういう例も出ているわけでありまして、そういういろんな親の事業をうまく発展的に展開をしていくベンチャー型のこういった事業承継というのも注目をしていきたいというふうに思っております。
○宮本周司君 ありがとうございます。大変心強く感じております。 我が自民党の方でも中小企業・小規模事業者政策調査会というのがありまして、世耕副長官時代からも御指導いただきながら下請であったりこの事業承継取り組ませていただいておりますので、我々も現場に寄り添った形でしっかりと政治で果たすべき役割を意識しながら努めてまいりたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子が選任されました。 ─────────────
○浜口誠君 皆さん、こんにちは。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。 今回の中小企業の信用保険法の改正、私が思うのには、保証協会ですとかあるいは金融機関がしっかりとその役割、機能を果たして、中小企業の競争力を高めて、中小企業を元気にして、その結果として地域経済も活性化していく、そういったものに資する法改正だというふうに受け止めております。 そうした点を踏まえまして、今治市の獣医学部の新設に関してですけれども、地域の経済に対してどんなインパクトが今回の件であるのかということでいいますと、市民団体の皆さんからは、今回の獣医学部の新設に対して市税が九十六億円拠出されると。その一方で、獣医学部が新設された後の税収面での効果は年間三千万円ぐらいだというふうに言われております。こうした中で、本当にこの獣医学部の新設が必要なのかどうか、今治市の市民の中にもそういった議論があるというのが現状だというふうに聞いております。 そういう状況の中で、今日、文科省の方にも来ていただいておりますけれども、この前、我が党から、官邸トップが言っていることだと、あるいは総理の御意向だといったような内容の文書について、メールで、メールで文科省の中で共有化されていたのではないかと、こういった指摘がございます。昨日の参議院の決算委員会の中でも、隣におります平山委員も、本当に国民目線で素直な疑問を総理にも投げかけられていたというふうに思います。 そんな中で、昨日も追加の調査はもうやらないんだというような御答弁がありましたけど、もう一度文科省の方にお伺いしたいと思いますけれども、こういった状況の変化がある中で、これまで指摘されているメールなんかも踏まえて、再調査、追加の調査、やる予定があるのかないのか、この場でもう一度御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(浅田和伸君) お答えさせていただきます。 基本的には、メールを含む文書の出所や入手経緯が明らかにされていない文書については、その存否や内容などの確認の調査を行う必要はないと考えております。
○浜口誠君 行政文書ということでいうと、省内の役所の方が作ってそれが共有化されていれば、これはもう行政文書だという見方が一般的だと思います、いわゆる公文書ですね。今回の文書もそれに該当するのではないかという専門家の意見も多数ございます。 今回は、そのメールは専門教育課の企画係長の方が発信されて、その宛先も文科省の中のメンバーに行っていると。昨日の御答弁の中では同姓同名の人がいらっしゃるということだったので、難しいことを言っているわけじゃないです、その方たちに、今日も出勤されていると思いますよ、職場にいらっしゃると思います、そういう方たちに聞いてもらえばいいんです。そのことが何でできないんでしょうか。
○政府参考人(浅田和伸君) 繰り返しになって恐縮でございますが、基本的には、メールを含む文書の出所や入手経緯が明らかにされていない文書については、その存否、内容などの確認の調査を行う必要はないという考えでございます。
○浜口誠君 出所はもう明らかになっているんじゃないですか。その出所も含めて確認をしていただきたいというのが我々の要請でありますし、国民の皆さんも直近の世論調査、今回の加計学園の政府の説明に対して納得しているという方は一六%です。納得してないという方は七二%。圧倒的に政府の説明に対して、文科省の調査に対して不信感を持っておられるんです。 もう横綱相撲をやってくださいよ。どっしり構えて、もうしっかりと調べて、ここまでやったんだから何も文句はないだろうと、野党にそう言わせてくださいよ。それぐらいのしっかりとした真相を明らかにしていただくことを重ねてお願いしたいと思いますが、どうですか。
○政府参考人(浅田和伸君) 御提示いただいております例のメールの添付ファイルの文書に記載されている事項について調査する考えはございませんけれども、あえて事実関係を申し上げれば、官邸の関与等の事実はなかったこと、開学時期についてはあくまで国家戦略特区としての目標設定であることなど、関係大臣が既に事実関係について答弁しているところであり、改めて調査する必要はないと考えております。
○浜口誠君 本当に七人の方の調査で今回の件を終わらそうというのは、本当に国民に対して不誠実だと思います。もう改めて、文科省を始め政府の中で今回の件についてはしっかりとした調査をしていただいて、国民のそういった疑問に対して真正面から答えていただくことをお願いをしたいというふうに思っております。 では、続きまして、今回の法案の中身についてお伺いしたいと思います。 まず、信用保証制度のこれまでの改革ということでいいますと、二〇〇六年の四月に保証料率の弾力化、あるいは二〇〇七年の十月には責任共有制度、こういった制度も入ってきております。また、二〇〇八年の八月には緊急保証と、いろんな改革をこれまでも、中小企業を取り巻く環境、あるいは保証協会、金融機関を取り巻く環境なんかを踏まえて改革を行ってきているということだと思います。 今回の法改正に至った環境変化、課題意識、この点について、まず世耕大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 信用保証は中小企業の資金繰りを支える重要な制度でありまして、中小企業の多様な資金ニーズに一層対応できるものとしていくことが重要でありますけれども、一方で、金融機関が過度に信用保証制度に依存するということになりますと、金融機関自体の本来の機能である事業性を評価して融資をするという機能ですとか、あるいはその後、融資した後も、いわゆる期中管理という形あるいは経営支援という形で貸出先の企業に対して経営に寄り添っていくという、そういった機能が失われていく可能性もあるんではないかという問題意識を持っておりました。 こういった問題意識から中小企業政策審議会において議論が進められまして、昨年末に見直しのパッケージが取りまとめられました。そのうち、法的に手当てをすることが必要なものについてこの法案に盛り込ませていただいているところであります。 具体的には、まず一つは、中小企業の多様な資金需要に一層きめ細かく対応する措置として、大規模な経済危機、リーマン・ショック並みのことを考えていますが、こういったことに備えたセーフティーネット保証の創設、そして、創業者や小規模事業者向けや、事業承継時の支援措置の拡充を行う。これをまず決めた上で、その上で、一方で、信用保証協会と金融機関との間で規律を確保しながら中小企業への経営支援を促すための措置として、保証協会の業務に経営支援を法律上明記をするとともに保証協会と金融機関が連携する旨を規定をして適切なリスク分担を進めていく。更に深掘りして申し上げれば、セーフティーネット保証のうち不況業種に対するもの、セーフティーネット五号については、保証割合を一〇〇%から八〇%にさせていただくことによって保証協会と金融機関のリスク分担をしっかりとやっていくということをやりたいというふうに思っています。 この法律によって全国三百八十一万の中小企業への支援を強化をして、経営改善や生産性の向上を進めて、地域経済を含む日本経済全体の活性化につなげてまいりたいと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 これまでの中小企業政策審議会の金融ワーキンググループの議論経過でいいますと、二〇一五年の十二月にまとまった中間的な整理では、一律八割の保証というのを見直して、企業の成長ですとかライフステージに応じて徐々に保証の割合を下げて、一方で金融機関の責任割合を高めて、最終的には保証から卒業するような、そういう方向性でいったらどうかというのが二〇一五年の中間的な整理でした。 ただ、最終的な報告書、二〇一六年の年末にまとまった報告書は、今、世耕大臣が御説明いただいたように、プロパー融資を含めた融資全体の中でリスクを実質的に分担していこうと、こういう考え方に一年後の最終的な報告書では変わったということなんですけれども、その辺りの考え方が一年の議論の中で変わってきた背景だとか理由について、少し詳しく教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、中小企業政策審議会の金融ワーキンググループにおいては、金融機関が中小企業に寄り添って経営改善、事業再生を支援するよう促す方策として、確かに、八〇%保証割合、これをライフステージごとに調整するという案も含めて議論がなされました。 その後、議論を重ねる中で、まず、金融機関にとって、取引先の中小企業に対し、信用保証により保全されていない融資、いわゆるプロパー融資と称しているところでございますが、これを維持していくことが、金融機関にとっては、自分の損失につながらないようにするという意味で、適切な期中管理とかあるいは中小企業に対する経営支援、こうしたことを行う強い動機になっているということをヒアリング等で判明してきました。 また、ある程度の規模、業歴のある、しかもその業況も安定している中小企業の場合は、既に一定程度のプロパー融資というものが行われているという実態もございます。 さらには、保証協会と金融機関の連携の仕方として、例えば設備投資のときに、長期の設備投資はリスクが高いので保証付きでやる、その際の追加の運転資金は短期のプロパー融資で対応すると、こうした組合せ、ポートフォリオをつくることが中小企業の財務にとってもいい形で配慮した対応ができると。 こうした、言わば融資とか保証の実態などを丁寧に勘案した結果、プロパー融資を含めた債務者への融資全体でリスクを分担する、これが中小企業の支援の観点から有効ではないかというふうに考えて現在の案になったところでございます。
○浜口誠君 それでは、具体的に、個々の制度というか見直しの内容について質問させていただきたいと思います。 まず最初に、セーフティーネット保証五号に関してお伺いしたいと思います。 これまでも、セーフティーネット保証五号については、リーマン・ショック時のときに緊急保証が開設されたり、あるいは二〇一〇年の二月には景気対策の緊急保証というのが適用されまして、不況業種がもう原則全業種にまで拡大するというような対応も取られてきております。その後、徐々に、景気の回復に伴いまして、その不況業種の対象も、二〇一二年の十一月には、千百十八あった不況業種が六百八十七まで大幅に減っております。また、二〇一四年の三月からは、六百四十二あった不況業種が百九十六まで減少していると。 大きな変化点がこれまでもありましたけれども、そういう不況業種の対象を一気に減らしたときに大きな混乱が起きなかったのかどうか、逆に、そういった混乱を避けるために激変緩和の措置としてどのような措置をこれまでとられてきたのか、その辺の経緯についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、リーマン・ショックの発生のときには、セーフティーネット保証五号の対象となる不況業種を全業種にまで順次拡大して措置を講じたところでございます。 その後、資金繰りのDIの水準自体は、リーマン・ショックから一年程度で危機発生前の水準に戻ったところなんですが、このとき、そのセーフティーネット五号の対象業種については、業種拡大措置が計四年間にわたって実施されておりました。このため、逆に申し上げますと、その対象業種の指定を減少させて平時の運用に戻す際には大きな混乱というのはなかったものでございまして、むしろ、長期にわたってこういう特別措置を継続することによって借入金の返済期限の延長を行う企業が増加し、その水準が今でも高止まっているという問題につながっているところが考えられます。 対象業種の指定を減少する際には、中小企業の資金繰りにやはり万全を期すという観点では、日本政策金融公庫等において資金繰りの相談窓口を設置するなど、これはこれで丁寧な対応をしてきたところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 いろんな経験を積まれていますので、今後の対応においてもそういった経験を是非生かしていただきたいなというふうに思います。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 さて、もう一つ確認したいんですけれども、今回、セーフティーネット保証五号には責任共有制度というのが適用されるということになります。今まで一〇〇%保証が八〇%保証という形になるんですけれども、この措置が法改正ではなくて責任共有制度の要綱の改正措置だけで対応されるということになっておりますけれども、なぜ法改正という対応を取らないのか、その理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 信用保証協会あるいは信用保証の少し成り立ちに立ち戻るところはあるんですが、全国に五十一今あります信用保証協会は、それぞれの地域の自治体等の発意あるいはその出捐等に基づきまして設立されて、その後、その機能を存続、発展させる趣旨で信用保証協会法というのが整備されてきたというところでございます。したがって、この法律におきましては、債務の保証等を行うこと、これ自体は業務として規定しているんですが、その具体的な金額や期間などの運用は各保証協会の自主的な判断に委ねられているという立て付けになってございます。 他方、当然ながら、この制度の運用に当たっては国としても財政支援等を行っています。それから、制度として中小企業の資金繰りを支援する重要な制度ということでもありますので、信用保証が真に中小企業の支援として機能しているかどうかという観点から必要な制度整備、これは行っているところでございます。 このため、不況業種向けのセーフティーネット保証五号を含む信用保証の保証割合については、法律では手当てはしていないものの、八〇%保証を原則とする委員言われた責任共有制度、これを平成十九年度に導入した際には、中小企業政策審議会において、当事者たる保証協会、中小企業団体あるいは金融機関団体、ここで十分議論した上で要綱という形で、言わばガイドラインという形でその運用を示したところでございます。 したがって、今回におきましても、このセーフティーネット五号保証の保証割合の見直しに当たっては、この要綱を改正して保証割合を変更するという手当てを行ったところでございます。
○浜口誠君 理解できました。ありがとうございました。 一方で、このセーフティーネット保証五号の保険収支を見てみますと、現状、収支は一兆三千億円ぐらいの赤字というかマイナスが生じております。今回、こういう形で責任共有制度が適用されることによって収支の面では改善するんではないかなという期待感があるんですけれども、具体的にどのような見通しを保険収支の面で今捉えられているのか、その辺についてのお考えだったり見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、一般的な話で恐縮なんですが、景気の低迷時には、これ信用保証を利用する中小企業者の資金繰りが悪化して、信用保証の利用が増える、そうすると短期的には信用保証料が増加するということですが、ただ、結果的には、代位弁済が増加していくこともあって、保険金の支払が増えて保険収支が悪化すると。それから、景気が良くなればまさにこの逆で、短期的には保証料が減って、全体として代位弁済が減少して、保険収支は改善していくということでございます。 このように、保険収支そのものはかなり景気の状況によって大きく影響を受けるところでございまして、例えば、リーマン・ショック後の平成二十三年度にはセーフティーネット保証五号の保険収支はマイナス二千三百十八億円でしたが、その後、景気回復とともにこれが徐々に改善していきまして、平成二十八年度にはマイナス八百六十八億円まで改善しているところでございます。 それで、今回の見直しによる五号の保険収支への効果ということですが、これはなかなか、そういう意味でいうと、具体的に今の時点で示すのは難しいところが正直ございますが、ただ、この五号の保証の割合を八〇%にする、そのほか金融機関との間でリスク分担を実施するということで、金融機関により前面に立って中小企業の経営改善あるいは事業転換等をしていただくという趣旨でございますので、それが実現すれば、代位弁済が減少し、結果的には保険収支が改善する方向に働くものと期待しているところでございます。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕
○浜口誠君 では、引き続き保険収支の面でもしっかりとした管理を、フォローをお願い申し上げたいというふうに思っております。 もう一点、今回、責任共有制度がやっぱり導入されることによって、今まで一〇〇%保証だったものが八割になるということで、やはり中小企業の皆さんからすると、金融機関の方の貸し渋り、先ほども少し話題になりましたけれども、貸し渋りが出るんじゃないかとかいうような懸念する意見も多く寄せられております。 また、事業者側の方からも、経営者団体の皆さんからは、そういう事業者の方が経営改善をやるためのやっぱり準備期間だとか猶予期間、これをしっかり設けてほしいというような意見もありますし、事業者の方が新たな分野だとか新事業に展開をしていくための、それを促すような総合的な支援策、こういったものを是非考えてほしいというような要望も寄せられているというふうに思っておりますが、こうした経営側からの要望、事業者側からの要望に対して、行政として、政府としてどのような対応を行っていくのか、その点について世耕大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回の見直しの内容を決めるに当たっては、中小企業の代表者の皆さんと丁寧に意見交換を行いながら、中小企業政策審議会で検討が行われました。最終的には御理解をいただいて、取りまとめに至ったものであります。そのときに、セーフティーネット保証五号の見直しについては、資金繰りが悪化しないよう万全の対応を取ることですとか、あるいは今御指摘のような新規事業展開を促すための総合的な支援策を併せて講じるなど、対象となる事業者に対してきめ細かな対応を行うといったことが意見として示され、それが盛り込まれたというふうに承知をしております。 具体的には、信用力に乏しい創業者や小規模事業者向けの一〇〇%保証枠を拡充することですとか、あるいは保証協会と中小企業支援機関の連携による相談体制の強化を行うことですとか、資金繰りに大きく影響が生じないよう進めていくということになっております。さらに、経産省と金融庁が緊密に連携をして、中小企業の資金繰りに支障が生じていないかどうかをしっかりとモニタリングをしながら、この新しい制度を施行していくということにしているわけであります。 それに加えて、この保証制度の外の部分でも、中小企業の新規事業展開などについて、持続化補助金による小規模事業者の販路開拓取組への支援ですとか、あるいは地域産品の海外展開支援ですとか、中小企業のIT導入支援ですとか、あるいはものづくり補助金による新たな物づくりやサービスへの開発を行う中小企業の取組への支援なども加えて実施をしていますし、これからもそういったことを活用していくということになります。 今回の制度の見直しによって中小企業の資金繰りに支障を生じていないことを含め、適切にモニタリングを行うとともに、中小企業の新事業展開をしっかりと支援していきたいというふうに思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、中小企業の経営者の皆さんとも本当に綿密なコミュニケーションを取っていただいて、いろいろな課題があれば、その課題についても真摯に向き合っていただきたいなというふうに思います。 続きまして、危機関連保証について少しお伺いしたいと思います。 今回の危機関連保証、従来のセーフティーネットと別枠で、大規模な経済危機ですとかあるいは自然災害が起こったときに迅速に対応するためのセーフティーネットとして新たにつくろうということで今回の法案に織り込まれております。具体的に、リーマン・ショックだとかそういうお話も先ほど来出ていますけれども、大規模な経済危機あるいは自然災害、どういった基準でこの危機関連保証を適用していくのか、その基準だったり、そのメジャーみたいなところが明確にあるのかないのか、その点をまず世耕大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回新設する危機関連保証というのは、我々は、リーマン・ショックあるいは東日本大震災のような大規模な災害とか経済的なショックによって、突発的な事態でそして著しい信用収縮が全国レベルに生じた場合、業種、地域を問わずに一〇〇%保証ということを考えているわけであります。 その発動に当たっての指標でありますけれども、今回改正を行う信用保険法の規定に基づいて、全国的な資金繰りの状況を示す資金繰りDIなどの客観的な指標が、リーマン・ショック時や東日本大震災時などと同程度に短期かつ急速に低下をした場合ということを考えております。そういう場合が、著しい信用収縮が全国的に起こったという形で判断をさせていただくことになるんだろうというふうに思います。 ただ、この客観的な指標はもちろん重要でありますし、これは法律で規定をされているわけですが、私もリーマン・ショックのとき、もう既に与党の議員であったわけですが、やはりこれはもうただ事ではないなということは、これはもう皮膚感覚でもある程度分かる。そういう状況を見ながら適切に、客観的な指標も使いながら発動していく、発動の判断をしていくというふうに考えております。
○浜口誠君 まさに緊急事態だと思いますので、そういったところの判断の迅速性というのを非常に問われるというふうに思いますので、その都度状況を見ながら適切に判断されるということだと思いますけれども、意思決定のスピード感もしっかりと持っていただいて御対応いただくことをお願い申し上げたいというふうに思います。 あと、ちょっとテクニカルな面で少し確認なんですけれども、今回の危機保証は従来のセーフティーネット保証とは別枠でというようなことがうたわれております。具体的に、従来のセーフティーネット保証ですと、一〇〇%保証の最大の保証額が二・八億円あるというふうに理解をしております。それとは別個に、一つの企業が両方とも対象になったときは、今回の危機保証も併せて一〇〇%保証の二・八億円が適用されて、トータル五・六億円まで保証の対象になるのかどうか、その事実関係だけ確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 この度の危機関連保証は、委員御指摘のとおり、一般保証、それから既存のセーフティーネット保証とは更に別枠で保証を行うものでございます、それぞれの要件を満たした場合という前提でございますが。したがいまして、一般保証、セーフティーネット保証、それから危機関連保証、この保証枠が全て使える場合には、それぞれが二億八千万円となってございますので、最大で三倍の八億四千万円の保証枠ということになってございます。
○浜口誠君 分かりました。 続きまして、小規模事業者の方に対する特別小口保険、これは、従来、付保限度額千二百五十万円だったものを二千万円まで拡大しますということになっております。また、創業関連の保証、これについても、従来、付保限度額一千万円なんですけれども、今回の改正で二千万円と、それぞれ限度額が拡充されて引き上がるということになっておりますが、二千万円にした背景だったり根拠というのは何か明確なものがあるんでしょうか。その辺あれば、この場でお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、小口保険につきましてでございますが、いずれにしましても、その融資の実態等を、あるいはヒアリング等を通じて確かめているところでございます。まずは、従来の千二百五十万円の保証枠では七割の小規模事業者の融資のニーズが全て対象となっていたところ、二千万円にすることでそれが八割までの事業者の必要額を満たせることになります。 加えまして、この保証以外で小規模事業者を対象に融資をしております、例えば日本政策公庫の国民事業部がございますが、ここの実績を見ますと、一千万円未満の貸付けは約八割でありますが、二千万円未満となるとこれは九五%までカバーできるということで、しっかりとしたニーズに対応できるということがございます。 さらに、少し細かく申し上げると、事業者が運転資金を調達する場合、一般的にはですが、平均的に月商の三か月分を借入れすることが多いと言われております。これを小規模事業者で見た場合には約一千八百万円程度になるということでございます。こうした実態を踏まえて、中小企業政策審議会でどの程度小規模事業者向けに資金繰り支援をしっかりと配慮するかという議論をさせていただいた結果、限度額二千万円まで拡充するということになったところでございます。 一方、続けましてで恐縮ですが、創業の方でございますが、創業の方も、まず実態を申し上げますと、今の一千万円ですと約七割の創業者の融資のニーズ、これが全て対象になっているところが、二千万円までとなると八割の事業者の必要額を満たすことになります。 それからまた、創業ですと、実は開業当初はそんなにお金が要らないことが多くて、例えば自己資金、平均三百万円ちょっとですが、これを含めて一千万円未満で開始することが多いので、今の一千万円でも対応することが可能な部分でありますが、実は年数を経るに従って、いわゆる死の谷、五年後とか言われていますが、に向かって、三年、五年掛けて、やはり平均的に見て、業種、業態に応じて差はありますが、一千五百万円から二千万円までの資金がトータルで必要になってくるという、こういう実態もございますので、これを踏まえて、創業についても二千万円という枠の拡大をさせていただきたいと思っているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございました。 では、続きまして、信用保証協会の件についてお伺いさせていただきたいと思います。 信用保証協会も、これまでいろいろな改革というか取組が行われてきたというふうに思っております。これまでも、中小企業の皆さんへの経営改善支援強化ですとか、あるいは公正な業務運営体制を整備していく、こんな視点で二〇一四年の十月には信用保証協会向けの総合的な監督指針というのが見直されてきたというふうに認識しております。 この総合的な監督指針の改正でどんな取組をやったのか、そしてどのような成果がそのときにあったのか、まずはこの点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 この平成二十六年度の信用保証協会向けの総合的監督指針の改正におきましては、関係する地方自治体からの理事を選任するに当たっては透明性の高い手続を経なければならないという基準を示したところでございます。これは、やはり保証協会の役員の選定については、公的機関としての透明性や公平性を確保するために適切なプロセスに基づいて人物本位で選任すべきという、こういう考えに基づいたものでございます。 各保証協会においては、この基準を踏まえまして、その後、公募や第三者委員会による選定といった適切な手続で対応を進めているところと認識しておりますし、中小企業庁といたしましても、引き続きこうした保証協会の健全な運営の確保のために適切に監督してまいりたいと思っているところでございます。
○浜口誠君 その保証協会ですけれども、全国に保証協会がございまして、今、五十一保証協会があるということになっております。それぞれの地域で本当に重要な役割を保証協会の皆さん、担っていただいているというふうに思っております。だからこそ、地域によるばらつきですとか差異が極力発生しないようにしていくことが非常に重要だというふうに思います。 そうした信用保証協会の底上げをしっかりと図っていく、全国で五十一ある保証協会のレベルアップを図っていくためにこれまでどんな取組を進めてきたのか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この五十一の信用保証協会は、それぞれ各地域の自治体の発意で設立されたという経緯がありますから、どうしても保証メニューですとか保証料といったところで若干の違いが出てくるということがあるのは事実であります。 しかし、一方で、この制度というのはやはり我が国の中小企業の資金繰りを支える基盤的な制度でありますから、余りばらつきがあってもいけないということで、国や全国信用保証協会連合会が定める各種の共通ルールに基づいた運用が行われているということであります。 具体的には、まず、保証割合を始めとして保証業務に関する要綱を制定しているということ、また個々の中小企業の信用リスクを考慮した九段階の保証料率体系というのを統一的に導入をしているということ、また、これまで各保証協会で例えば審査書式がばらばらだったんですけれども、こういったものを統一ですとか、あるいは、システムも個別に運営していたのを、システムについても共同化をしていくと、こういったこともやってきておりますし、各信用保証協会において事業評価などの自己評価ですとか外部評価なども進めていて、なるべく同じレベルのサービス、今底上げと言っていただきましたが、それが提供できるように努めてきたところであります。
○浜口誠君 ありがとうございました。 是非、引き続き、信用保証協会の役割、本当大事だと、地域にとっても本当大事な役割担っていただいていると思いますので、今御説明あったような取組を継続してお願いを申し上げたいというふうに思っております。 また一方、今回の法改正によりまして、信用保証協会の役割として、中小企業への経営支援というのをしっかりとやることが明記をされるようになります。今までは結構、各保証協会の自主性に任せられた部分があったんですけれども、今回の法改正でもう一律に法として規定されるということになりますので、全保証協会が、しっかりと中小企業の皆さんの経営支援をやるということですとか、あるいは金融機関との連携ということをしっかりやるようにということも規定される形になります。 こうした中で、具体的に、信用保証協会としては、金融機関の皆さんのプロパー融資の状況ですとか、あるいは経営の支援の方針ですとか、こういったことを保証協会の保証をしながらしっかりと確認をして、全体としてリスクの分担を保証協会と金融機関でやっていくということになるんだろうというふうに思います。 こうした取組をしっかり実効性あるものにしていくというのがこれからの、法改正後の一番重要なポイントだというふうに思っておりますが、関係する省庁として実効性ある取組をしていくための具体的な対応というのについて、世耕大臣の方から御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、今回の法律で、保証協会の業務として経営支援を法律上明確化したということと、業務の運営に当たっては保証協会と各金融機関が連携をするというところを規定をさせていただきました。この法律が成立すれば、今後、保証協会においては、金融機関と対話をしながら、保証付きの融資と保証の付かないプロパー融資をうまく組み合わせることによってリスク分担を進めていくということになります。 それに加えて、例えば、経営改善の局面で、保証協会が呼びかけて経営者と複数の金融機関が一堂に会したいわゆるバンクミーティングと、こういったものを開催することで経営改善計画へのコンセンサスを円滑に形成していくということができるようになると思いますし、また、中小企業に対する個別の経営支援というのは、本来はこれはメーンバンクの仕事になってくるわけでありますが、場合によってメーンバンクがその中小企業に対して経営支援、機能できないというような状況になっているときは、例えば保証協会が間に入って、例えば専門家の派遣などを行って支援をする、こういうことを進めていけますし、これを全国的に同じレベルでしっかり底上げをしてやっていきたいというふうに思っています。 また、経産省としては、保証協会向けの監督指針を改定をして、保証協会における取組を促すとともに、各保証協会における取組状況を見える化をしていきたいというふうに思いますし、関係省庁と言っていただきました、中小企業庁と金融庁ということになりますが、この二つが連携をして適時適切にモニタリングをしていくことによって全国の保証協会における対応をしっかりと底上げをしていきたいというふうに思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 まさに今大臣おっしゃっていただいたモニタリングしていくというのが今後の、この法改正後の取組として非常に重要な位置付けではないかなというふうに思っております。 実際にこの法の趣旨が現場レベルでどう生かされているのか、どう使われているのか、実際に中小企業の皆さんから見たときに課題みたいなものが本当に現場レベルで生じていないのかどうか、こういったものをしっかり適切なタイミングでレビュー、チェックしていただいて、もし課題があれば、次のまた法改正だったり次の措置につなげていく、そのやっぱりPDCAのサイクルを着実に回していくということが、中小企業の皆さんにとっても非常に重要なことですし、あるいは保証協会、プロパー融資をするメーンバンク、金融機関にとっても非常に重要なステップではないかなというふうに思っておりますので、大臣、最後にもう一度、そのモニタリングの進め方、あるいは今後の制度の検証の在り方についての今のお考えがあれば、是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 制度の検証は不断に行っていくことが必要だと思いますし、今回の改正が中小企業にどういう影響を与えているかというのを金融庁ともよく連携してやっていきたいと思います。 具体的には、経産省はやはり保証協会側の目から見たアプローチとして、保証協会が金融機関と対話をしながらきちっとリスク分担ができているかどうかとか、経営支援にしっかり取り組めているかどうか、こういったところをモニタリングしていきたいと思いますし、金融庁側は、恐らく金融機関のサイドから、金融機関が担保、保証に過度に依存していないか、事業性評価しっかり行って経営支援寄り添っているかどうか、こういったことをモニタリングをしていくことになるんだろうと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございました。 時間の関係で少し質問を飛ばさせていただきましたけれども、最後になりますけれども、本当、今回の法改正、中小企業の皆さんにとって、本当の経営改善に資する、あるいは保証協会、金融機関の方から見ても、本来の自分たちの役割が十分に発揮できる、そうした法改正につながってほしいなというふうに思っておりますので、是非その法改正後の、先ほど大臣言われたモニタリングですとか制度のチェック、不断のチェックをしっかりとやっていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○石上俊雄君 おはようございます。民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。 先ほど、浜口委員がこの中小企業の信用保険法の保険制度の改正、この基本的なところを質問をいただきましたので、私からは、制度的なところはちょっと深掘りしたところをお聞きさせていただきますし、さらには、今回の法の改正が、中小企業さらには小規模事業者の皆様の資金繰りをしっかりとしたものに確立していくための制度改正、そのことによって、企業数では日本の中で九割、働いている皆さんにとっては七割を占める中小企業・小規模事業者の皆様が、活力ある、そういうふうな環境になっていく、そのための法の改正だと思っておりますので、ちょっと幅広に質問させていただければと、そういうふうに考えております。 時間に限りがありますので、早速質問に入らせていただきますが、前回、一般質疑のときにちょっと質問をさせていただいて、ちょっと残っていたものが一つありまして、よくよく考えると中小企業・小規模事業者の皆さんにも関連が深いという内容で、ちょっとエネルギー関係の内容について、一回、一つだけ質問をさせていただきたいと思いますが。 半導体事業を始め、装置産業全体に今、ほかのところと競争していく面で、イコールフッティングという観点から考えれば、かなり日本というのは厳しい状況にあるというのは皆さんも御存じのことだというふうに思っております。 そういった意味で、そもそも大変な状態の中で、FITという制度ができましたよね。このFITという制度が、今後のエネルギーミックス、二二%から二四%を達成していくためには、二〇三〇年の買取り総額の目標三・七兆円から四兆円というふうになるわけですが、これを一キロワットアワーに換算しますと大体三・九円になるというんですね。そうすると、私たちのちょっと現場に聞いてみましたら、再エネの賦課金が年間数十億円、もう将来を見渡すと、高止まりして上がっていくわけでありますので、百億円ぐらいになってしまうのではないかという、悪夢とも思われるようなことが現実的なものになってきてしまうのではないかという話もあるんですね。 こういった、国際競争力の低下を防いでいかないといけないわけなんですが、そういった面で、このことについての大臣の御認識をお伺いしたいというのが一つと、あした、六月七日、二回目になるというふうに聞いていますが、再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会、一回、五月の二十五日に開催されたというふうに聞いておりますけれども、再エネ導入を持続的にするには、将来的にFITから卒業して自立化が図られることが必要だということで経産省自体も認められているわけでありまして、この委員会はいわゆるFIT卒業研究会と呼ばれるのではないかというふうに思いますが。 この再生可能エネルギーの普及は国民がしっかりと進めていく、これは可能な限り進めていくことは必要なんですが、やっぱりこれはばらつきが大きいですね。そういうものを、何というんですかね、送配電施設というか、そういったところに無理やり押し込んでというよりは、やっぱり家庭用の蓄電池の普及、これに対する補助等もしっかりと進めていく、こういう施策も進めるべきではないかなというふうに思うんですが、この二点について大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり電力料金の負担というのは中小企業に非常に重たいものになっていますし、今原発が多く止まっているという状況の中で、家庭用で二割、中小企業向けも含めた産業用で三割程度電気代が上がっている、これが非常に中小企業の負担になっていて、信用保証制度の今後にも影響してくるというふうに思っております。 そういう中で、特に再生可能エネルギーについては、国民負担を抑制をしながら最大限の導入を進めていくことが政府の基本方針であります。このため、今年四月に施行した改正FIT法では、中長期的な価格目標を設定すること、あるいは入札制度の導入によってコスト効率的な再生可能エネルギーの導入を促す仕組みを措置したところであります。加えて、太陽光発電などの低コスト化に向けた研究開発を実施をして、これらの施策を総合的に進めることによって再生可能エネルギーのコストの低減を図って賦課金の抑制に努めてまいりたいというふうに思っています。 また、固定価格買取り制度においては、我が国の国際競争力の強化、維持の観点から、電気を大量かつ集中的に使う事業者に対して最大で事業者の賦課金負担の八割を軽減するという賦課金の減免措置が設けられているところであります。改正後のFIT法においてもこの減免措置は維持をされているところであります。 また、変動の大きい再生可能エネルギーの普及拡大に向けては、出力変動の事前予測ですとか系統側によるシステム制御などの取組に加えて、需要家側に家庭用蓄電池を設置をして再エネの自家消費ですとか電力の需給調整のために活用することも重要だというふうに思っていまして、家庭用蓄電池に関する取組もいろいろ行っているところであります。 こういった取組を通じて、国民負担を抑制しながら再生可能エネルギーの最大限の導入も進めていきたいというふうに思います。 今御指摘の研究会でありますけれども、これは省エネ・新エネ部で開催を五月から行っているものでありまして、再生可能エネルギーに関する短期から中長期の課題と政策オプションを洗い出してもらう、そういった研究会であります。ただ、この研究会は具体的な施策を決定をする場ではありませんので、よく今後のことをこの研究会を通して、いろんな選択肢について勉強をしてまいりたいというふうに思っております。
○石上俊雄君 是非お願いしたいと思います。 資料の一に何か賦課金がこう上がっていくやつとか付けておりますので、後ほど皆さん見ていただければと思います。 続きまして、信用保険制度の内容になりますが、先日、参考人質疑でもちょっと触れさせていただいていたわけですが、やっぱり税で支えるモラルハザードと言われているところも結構ありまして、その点についてちょっと質問させていただきたいと思いますが。 資料の二に示させていただきましたけれども、日本の信用保険制度は先進主要国に比べてかなり手厚いというか、規模が大きいというのが指摘されているわけであります。これを受けて、OECDの報告ではゾンビ企業論とか、経済同友会では一〇〇%保証の全廃論が出てくるということになってきているわけでございます。これは何でかというと、先ほど申し上げたように、どちらも税金で支えられているシステムということで、行く行くはモラルハザードにつながってしまうのではないかという問題意識から出てきている内容だというふうに思っております。 このことに対して大臣の御認識をお伺いしたいのと、もう一つは、目下の課題というのをしっかり見ていきますと、中小企業金融円滑法というのがリーマン・ショックを背景にしっかり出てきたわけでありますけれども、これが二〇一三年三月末に終了しました。その後、リーマン・ショックの後、東日本大震災があって、リスケ、リスケで、何というか、やめるのが先延ばしになって今に至っているわけであります。二〇一三年の三月末に終了したわけでありますが、実際はまだ継続されていると。 この中小企業の金融円滑化法というのは、倒産の回避とか雇用の維持という、危機を封じ込めるということについては成果があったというのは事実でありまして、これはいいことだと思うんですが、一方で副作用として、そういうふうに緩和緩和で、条件変更とかで先延ばししてきているという、功罪両面というものがあるわけでございます。 このことに対して、いまだに継続されている、今後どうなっていったらいいんだろうかということで、資料の四の下の方にもあるんですけれども、要はこの赤い部分ですね。赤い部分というのは事故が減っているわけですね、金融から貸出しの。これというのは何でかというと、円滑化法とかで先延ばし先延ばししてきているわけで、いずれは事故に陥って税金を投入しないといけないというときが来るわけということになっているんですね。 このことについて、大臣としてどういう御認識でおられるかというところについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) OECDからは、OECDの対日審査報告書の中において、かなり債務保証の残高が大き過ぎるんじゃないかとか、いろんな指摘をいただいています。確かに、日本の信用保証の残高は欧米諸国と比べると非常に高い。ただ、日本と韓国が非常に高いわけであります。 これはいろんな事情があって、例えば企業向けの貸出し、融資の残高の中でやっぱり中小企業の占める比率が日本は七割と非常に大きいという点もありますし、先ほど中小企業政策に精通している松村副大臣からは、やっぱり日本の中小企業は貸倒れにそう簡単に陥らないと、やっぱり一生懸命返そうとする、非常にモラルが高いとか、そういったいろんな事情が組み合わさって信用保証の残高が高くなっているという面があるんじゃないかというふうに思っていますが、このままでいいとは思っておりませんで、我々も、OECDの意見も少し横目で見ながら今般の見直しをさせていただきましたし、今回の見直しについては、全体としてOECDからも、これは市場の力を強化する改革であるという評価もいただいているところであります。 具体的に、信用保証について、やはり、先ほどから何度も申し上げているように、非常に重要な中小企業にとっての制度ではありますが、金融機関が過度に信用保証に依存をして、事業性評価融資ですとか期中管理、経営支援、こういったところのインセンティブが失われることがあってはならないということ、また、リーマン・ショック時には一〇〇%保証であるセーフティーネット保証五号の対象を拡大する措置を約四年間行ったわけでありますが、今御指摘のように、金融円滑化法等の影響も相まって、借入金の返済期限の延期、いわゆるリスケ、これを行う企業が著しく増加をして、その後も金融機関から適切な支援を受けないまま条件変更、リスケを繰り返している企業の数が依然高い水準になっています。リーマン・ショック前は大体十・二万件だったんですが、現在十七・五万件ということになっているわけであります。 このため、今回の信用保証制度の見直しにおいては、大規模な経済危機などに備えた期限を定めた新たな危機関連保証を創設をする、そして、創業や小規模事業者向けの支援拡充などを行うことをやる一方で、規律を確保して金融機関の経営支援を促すための措置として、保証付融資と保証の付かないプロパー融資の適切な組合せやセーフティーネット保証五号の見直し、これは保証を一〇〇から八〇へ下げるという、こういったことをやることによって適切なリスク分担を進めてまいりたいというふうに思っております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 続きまして、また制度の方ですが、融資の入口で信用保証協会と金融機関の方でバランスを取って対応するというふうになっているわけでありますが、この入口だけではなくて出口のところでもしっかりとバランスを見ていかないと、その連携、モラルハザードにつながってしまうのではないかということについてちょっとお伺いをしたいと思いますが、これは経産省と金融庁にお伺いをしたいわけでありますが、まず信用保証制度、これは中小が償還不能になると信用保証協会が代位弁済する、この仕組みとなっているわけでありますが、償還不能というのは、例えば二度不渡りが出たらそれになるのか。要は、機械的にばさっと切られる状態にあるのかどうかというのを一つお伺いしたいのと、また、信用保証付融資とプロパー融資の組合せになるわけですね。この場合、経営悪化の局面では金融機関はどちらか一方の返済を優先することができるのか。要は、何か考えると、片方は保証が付いているわけですから、こっちの方を、こっちを先に回収してしまえとか、そういうのができるのかどうかといったところをお伺いしたいと思います。 もう一つは、資料三と四に示させていただきましたが、要は、審議会の中では、より柔軟な仕組みが望ましいということでリスクシェア方式が今回採用されたわけなんですね。それは、さっきも言ったように、融資の入口のところです。資料三の下の方を見ていただくと、悪い例とか、すばらしい、大成功と書いてありますが、このすばらしい、大成功、三のところは、初め保証付きが出ましたけれども、企業が頑張ってプロパー融資に変わって、今度は最終的には投資につながったと、これは大成功ですね。あとは、Bは改善されたというやつですね。たくさん保証付融資があったんだけれども、まとめて、あとは設備投資も絡めることができた。一番悪い例がDですね、D。これなんですね。入口のところは振り分けられているんです。危機発生が起きて、プロパー融資からこの保証付きというバランスを取っていたわけです、入口では。しかし、ずっと行ったら何かいつのまにか保証融資だけになってしまった、そして倒産をしてしまう、そうするとそこに税金が投入されてしまうというふうな、こういうような流れになってしまうんではないかというちょっと疑問があるわけなんですが、このことに対して、制度立ての部分を経産省から、監督する意味で金融庁からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吾郷進平君) お答え申し上げます。 まず最初、どういう要件、どういう状態のときに代位弁済が履行されるのかというお尋ねがございました。 これにつきましては、保証協会と金融機関との間で締結しております約定書上では、その保証債権について、債務者が最終履行期限あるいは期限の利益喪失の日の後一定期間、例えば九十日を経てもなおその債務の全部又は一部を履行しなかったときに代位弁済の履行を行うというふうに規定されております。しかしながら、実際には、これを機械的に適用するということではなくて、返済条件を緩和することで経営を立て直して事業を継続していけるというふうに判断される場合には、金融機関と保証協会は貸付期間の延長等の条件変更に応じているものと承知しております。 次に、信用保証付融資とプロパー融資の、経営悪化時、どっちの返済を優先するんだというお話がございました。 これにつきましては、返済が滞った場合には保証付融資とプロパー融資を同じ方法で債権回収するということが約定書に記載されているということでございます。 それから、最後に、プロパー融資が保証付債務に置き換えられなければその経営支援等が実現されないんじゃないかというお話がございました。 これにつきましては、保証協会による保証付融資によって金融機関の既存債務を弁済する行為、いわゆる旧債振替というものでございますが、これを約定書において原則禁止しておりまして、金融機関がこれに違反した場合には、保証協会はこの金融機関からの代位弁済請求には応じないということになっているわけでございます。 いずれにいたしましても、こういう個別の契約上の対応に加えて、各金融機関が全体として保証協会とどの程度リスク分担をしているかということにつきましては、その状況について見える化をして、金融庁あるいは中小企業庁としてもモニタリングをしていくことにしております。こうした個別の契約上の対応とそれから全体的なリスク分担の状況の見える化、これを併せまして保証協会と金融機関の適切なリスク分担を担保していく考えでございます。 以上でございます。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 今ほど御説明がありましたように、金融機関は、信用保証協会と締結している約定書上におきまして、信用保証付融資の履行が遅延した場合、プロパー融資と同じ方法による債権の取立てが義務付けられております。 また、金融機関が信用保証付融資により既存債務を返済させるいわゆる旧債振替については、同じく約定書において原則として禁止されております。 金融庁といたしましては、金融機関において保証制度を利用した旧債振替が行われていないかどうかというような観点も踏まえまして、金融機関の適切な業務運営が確保されるように検査監督に努めているところでございますが、今後とも、引き続き、信用保証制度の趣旨を踏まえて、中小企業に対する円滑な資金供給が行われるように監督に努めてまいりたいと考えております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 最終的に税金が投入されるというふうになってしまうと、これいろいろな面で不幸になるわけなので、是非、制度の運営については、情報開示とかやる必要がありますし、金融庁におかれましてはしっかりと監督をしていただくということでお願いできればというふうに思います。 それで、ここまではちょっと制度についていろいろお聞きしましたが、これからは、先ほども申し上げましたけれども、中小零細企業事業者の生産性改善、経営改善という視点でちょっと何問か質問させていただければと思います。 先日の参考人質疑で、金融庁が行ったアンケートで、中小企業・小規模事業者の皆さんがメーンバンクに何がしか相談をしているかというアンケートを取ったら、何を隠そう一二%の方しか相談はしていないと。四五%の方でしたか、全く相談なしというんですね。何で相談をしていないかというと、余り良いアドバイスや情報が期待できないが四一%で一番だったということで、これちょっと大変だなと思いまして、そういった意味でちょっと質問をさせていただきたいんですが。 攻めの投資をしていく面で、いろいろ信用保証協会とか金融機関が相談を受けるわけでありますが、そのときに、こういう制度がありますよとかこういうものを使ったらどうかという、そういうことが言えないとやっぱりいけないのかなというふうに思いまして、今どういう状況にあるのかという視点でお伺いしますが、資料の五に示させていただきましたが、生産性向上につながる技術革新というのがかなり進んできているわけでありますが、例えて言うならば、完全自動セルフレジというんですか、電子タグの付いた商品を買物籠に入れてレジに置くと、一瞬で会計と袋詰めが完了するというんですね。これすごいなと、ドラえもんみたいな感じになっているわけでありますが。店員の作業量も一割減るということで、これが効率化になると。 さらには、インバーター冷凍機搭載の省エネショーケース。皆さんもスーパーとか行かれると思いますが、ショーケースですね。冷気が外に逃げると電気料金たくさん掛かってしまいますので、エアカーテンをしっかりとつくって、それで中に収め込むという、これ某電機メーカーで開発しているわけでありますが、そういったものを使うと電気代金が何と六七%も削減されるという、こういうことに切り替えたらどうかとか、あとほかの、工場でのIoT化などでの技術革新とかそういったものをどんどんどんどん入れていくと、中小企業・小規模事業者の皆さんも、ちょっとお金は掛かるわけでありますが、そこでの投資効果での、ペイできるかどうかが微妙でありますけれども、そういったのをやる必要があると。 ここでお聞きしたいんですが、普及に対する支援制度、そしてどんなメニューがあるのかどうか、普及していくための支援メニュー、これどういうふうなものがあるのかというのを教えてほしいのと、そのメニューというのがどれくらい今、中小企業で活用されているのか。そこについての、それもし活用余りされていないなというのであれば、どういうところに課題があって、今後どういうふうにしていったらいいかなとお考えか、経産省、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(吾郷進平君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、中小企業あるいは小規模事業者の生産性の向上には、設備投資による最新技術の導入が有効である場合が非常に多うございます。昨年の七月に施行いたしました中小企業等経営強化法におきましても、事業分野ごとに御指摘の設備投資でありますとか省エネ対策の取組を含め、生産性向上の方策を事業分野別指針としてまとめているところでございます。こうした指針に基づきまして中小企業が経営力向上計画を作成いたしまして、所管省庁から認定を受けた場合には、その認定計画に基づく新規設備投資について、固定資産税の三年間、二分の一軽減措置といった大きな支援を講じているところでございます。この制度に基づきまして、昨年末の集計では、約一万件の計画認定がございました。このうち半数以上、五千四百件が設備投資を計画したものでございました。 ただ、他方、昨年度の制度ですと減税支援の対象が機械装置に限定されていたということもございまして、特に商業、サービス業関係の事業者の方からは使いづらい、使うメニューが余り広くないというようなお話がございました。そこで、本年四月からは、この固定資産税軽減措置や即時償却の適用対象を器具備品、建物附属設備などに拡大したところでございます。委員御指摘のセルフレジでございますとか省エネショーケースについてもこの形で対象設備になったということでございます。 また、省エネに関する設備投資につきましては、これまでも省エネ補助金によりまして、省エネ効果の高い設備、高効率照明でありますとか高効率空調でありますとか、そういったものの入替えを支援してまいりました。また、無料の省エネ診断や相談を実施してまいったところでございます。省エネ補助金の採択審査の際には中小企業に加点措置を講じるとともに、申請手続の簡素化を図っているところでございまして、二十八年度実績では、採択案件の約五割程度が中小企業の案件となっております。 今後とも、これらの支援施策の一層の周知、広報、特に信用保証協会なども含めてでございますが、に取り組んでまいりますし、また、特に今年度から支援策を充実した商業、サービス業の分野につきましては、関係省庁とも連携いたしまして、この分野の事業分野別指針の追加などについても取り組んでまいりたいと考えております。
○石上俊雄君 是非お願いします。 今は投資をすると省エネとか効率が上がるという話ですけど、一方でこんな話もあるんだというので次の質問に入りたいと思いますが、先ほどのセーフティーネットの五号関連になるわけでありますが、資料の六に示させていただきました。 セーフティーネット保証五号の指定業種、二百四十七、現在ではあるわけでありますが、音楽教授業というのもあるんですね。ピアノやギターなどの音楽教室をいうわけでありますが、この少子高齢化の時代、お子さん、今の子供さんのみならず、元子供さんも対象に、いろいろ幅を広げようというふうに業界としては頑張っているわけでありますが、そこにこの試練が直撃してきているというのが今、現状なんですね。それが資料の六のところの、新聞のあれを付けさせていただいておりますが、何かというと、日本音楽著作権協会、JASRACが音楽教室からも演奏著作権料を徴収すると宣言されたわけでございます。 料金は、何というか、授業料の二・五%でありますが、やっぱり零細のところが多いわけなので、結構ボディーブローのように効いてくるということなんですね。なので、音楽教授業の皆様はどう言っているかというと、著作権法二十二条の演奏権は公衆に聞かせる目的の演奏だが、教室では教育、技術指導を行うのであって全く別物だ、まあ当たり前のような気がしますけどね。また、生徒が支払うのは演奏の対価ではなく教育に対する対価で、技術、技能の指導に対する月謝であるというふうに反論しているわけでございますので、これは応じなくていいんじゃないかという、そういうふうなことを言っているわけですね。 このことについて、音楽教室で行っているのが音楽教授業であって著作権法で言う演奏ではないということで、著作権料を支払う必要がないというふうに、繰り返していますけど、こう言っているわけでありますが、このことについて文化庁としての御認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(永山裕二君) お答え申し上げます。 著作権法におきましては、複製権、演奏権、公衆送信権など、利用行為ごとに権利が定められております。著作権法第二十二条、これは演奏権を規定しておりますけれども、二十二条では、著作物を公衆に直接聞かせることを目的として演奏する場合には、原則として著作権者の許諾を得る必要があるということになってございます。 他方、著作権法には権利制限規定と言われております著作権者の権利を制限する規定が設けられておりまして、御紹介がございましたが、著作権法の三十八条第一項では、営利を目的とせず、かつ聴衆等から料金を受けない場合であって、演奏等を行う者に対して報酬が支払われない場合、非営利、無料、無報酬と言っていますが、その三つの要件に該当する場合については許諾を得ずに演奏等が行うことができるというふうに法律では規定されております。 したがって、一般論として申し上げれば、著作権法上、いわゆる音楽教室における著作物の演奏であることをもって直ちに著作権者の許諾を得ることなく演奏することができるというふうにはされておりません。したがって、当該演奏が公衆に直接聞かせることを目的とされるものであり、かつ権利制限規定の適用がなされない場合については、当該演奏についても許諾を得る必要があるというふうに考えております。 その上で、御指摘の事案につきましては、音楽教室における演奏が著作権法第二十二条に規定する演奏権を行使できる利用行為に該当するか否かや、また権利制限規定に該当するか否かにつきましては、具体的な事実関係に照らしまして個別的に判断されるものというふうに考えておりまして、文化庁として、当事者間の私法上の関係に係る個別具体の問題についてはお答えを差し控えさせていただきたいと考えております。
○石上俊雄君 まあ、そうなんでしょうね、私法上なのでいろいろ難しいと思いますが。感情的には結構、これはちょっと頑張ってもらわないといけないなというふうに思っているところでございます。 そういうことで、次の質問に移らせていただきますが、今度は、資料の七に付けさせていただきましたけど、我が国の原子力エネルギー産業でございます。ここの資料七の上の方に絵が描いてありますが、原子力事業産業というのは、大手の原子炉ベンダーだけでなくて、中小・小規模事業者の皆様に極めて裾野が広い産業構造になっているというのは、これ皆様も何となく理解いただけるんではないかなというふうに思っているわけであります。 しかし、業界は、福島第一原子力発電所の事故によって停滞を今は余儀なくされているというのが現状でございます。しかし、世界各国のエネルギー需要への対応、さらには安全性確保に貢献する技術力は我が国は世界トップクラスというのは、これは紛れもない事実だというふうに思っているわけであります。 実際、我が国は、非核国ではありますけれども、フルセットの核燃料サイクルを有している世界唯一の国であるわけでありますので、東電の福島第一原子力発電所の事故の経験を生かした安全対策ということに対して、世界に貢献していくべき位置付けにあるんではないかというふうに考えているわけでありまして、技術基盤を維持して発展させて世界の課題に貢献していく、このことをしっかり進めるべきだというふうに思っているわけであります。 その中で、現在、日・インド原子力協定の承認が今の参議院で審議されているわけでありますけれども、中小を含む我が国の原子力エネルギー産業にとってこの協定はどのような意義があって、さらに、国のインフラ輸出戦略などの観点からどんな効果があるのか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 現在、確かに日印原子力協定、御審議をいただいています。これが締結をされまして原子力の平和的利用と核不拡散等が確保されることになれば、先方側の求めがあるということが前提になりますが、原子力関連の資機材の提供などを行うことが可能ということになってくるわけでございます。日本としては、核不拡散の枠組みは絶対的に堅持をしながら、相手国の事情や意向も踏まえて、安全性や信頼性に優れた原子力技術やノウハウを提供していくこととしているわけであります。 これは、インドだけではなくて、原子力輸出全般に関する政府の基本的な考え方であります。特に、福島の過酷事故を経験をした、それを踏まえた安全の技術などで世界各国に貢献していくことができるというふうに思っていますし、また、世界各国からそういう期待も具体的に寄せられているところがあるわけであります。 そして、こういった原子力に関わる国際協力は、特に国内の技術、人材の保持を目的にするものではないわけでありますけれども、機器の製造などを通じて、結果として副次的に裾野の広い原子力産業の健全性ですとか、あるいは国内の既設炉の適切な保守を確保するための原子力の技術、人材の維持といったことに一定の効果があるだろうというふうに考えております。 また、昨年五月にインフラ輸出戦略というのを改訂をしておりますが、その中でも、先進的な低炭素技術の海外展開支援の一環ということで、原子力発電に関する協力の推進も位置付けられているところであります。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 その一方で、先ほど大臣からもありましたが、不拡散の観点でちょっと異論があるというのは事実だというふうに思うんです、本協定に対してですね。 インドが核実験を行った場合、二国間の協力停止を法的に担保できるかという考えでちょっと異なる部分があるというのは私としても承知しておるわけでありますが、しかし、インドの立場から考えますと、インドにとってこの日本との二国間協定は、今まで協定を結んだ九か国があるんですが、その次に続く十か国目になるわけでありますが、インドが核実験しやすい方向に寄与するというふうなものではないわけであるわけであって、決してこういうふうに考えて協定を結んでいるところは一国もないわけであるということが基本でありますが、国際的に決定したそのターニングポイントというのは、二〇〇八年のNSG、原子力供給国グループ臨時総会で決定をされましたインドの例外化でありまして、当時はこのことに対して日本も賛成しているわけでございます。 国際的な不拡散枠組みであるNPT、IAEA体制からインドを仲間外れ扱いしてずっと続けていってもその効果が薄いわけですね、核実験をさせないとか不拡散とか抑え込むの。そういうふうに、国際的にはその考えを統一してかじを切り直したというところになってきているんだというふうに私は考えているわけであります。 したがって、インドを排除するというよりも、インドを国際の不拡散体制に直接関与させまして、IAEA保障措置や核実験モラトリアムも含む制裁下に置くことで中長期的に体制に取り込んでいく方針に転換をしていくというのが今回の協定の基本ではないかというふうに考えているわけでございます。 二国間協定を締結した各国とも、先ほども申し上げましたが、インドが核実験を行いやすくするというふうにするのではなくて、そこはしっかりと規制していくということの体制は緩めていないわけでありますので、こういう考えの中で、外務省から、この異論に対してどういうふうな形で考えられているのかというところに対してお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、今般の日印原子力協定は、そもそもNPT体制を前提とするNSG、原子力供給国グループが、インドが表明した核実験モラトリアムの継続やIAEAの保障措置の適用などを前提に、インドと各国との原子力協力を例外的に可能としたことに基づいております。これを受けまして、これも委員御指摘のとおり、九か国が既にインドとの原子力協定を締結し、インドを国際的な不拡散体制に実質的に取り込むための取組を行っているところであります。今般の日印原子力協定は、このような国際社会の取組の中で締結しようというものでございまして、あくまでもインドが表明した核実験モラトリアムの継続などを前提としております。 加えまして、本協定を締結することにより、インドは我が国との間で核物質等の平和的目的に限った利用や不拡散の義務などの新たな国際法上の義務を負うこととなり、インドが原子力の平和的利用について責任ある行動を取ることが確保されます。インドが我が国との間でこのような新たな義務を負うということは大きな意義を有すると考えております。 すなわち、日本は、原子力先進国として、二国間原子力協力において安全性や信頼性を含め世界最高水準のものを提供してきているところでありますが、仮にインドが核実験モラトリアムの継続などの協力の前提を覆したり義務に反した行為を行えば、我が国からのこのような協力を失うこととなるわけであります。 このように、インドと今般の協定を締結することは、インドを国際的な不拡散体制に実質的に参加させるための国際社会の重層的な取組において大きな意義を有するものと考えております。
○石上俊雄君 この話はなかなか難しいところでありますけれども、やはりそこの枠の中に実質的に入れ込んでしっかりと対応していくというのがいいんだろうなというふうに思いますので、しっかりとその考えを広めるように頑張っていただければと、そういうふうに思います。 時間がなくなってきましたので最後の質問になるかと思いますが、資料八に今回の法案の趣旨を改めて付けさせていただきました。 今回の中小企業信用保険法の改正案のポイントというか目玉になる部分というのは、やはり中小企業への経営支援について信用保証協会と金融機関の連携を明文化した、ここにあるんではないかなと、そういうふうに思っておるところでございます。 その上で、何点か併せて大臣に御質問させていただきたいと思いますが、まず、その実効性は担保できているのかというところ、さらには、この二つの機関が自ら進んで連携に取り組むインセンティブはどう考えられているのかというところ、さらには、何らかの見える化などを行いそれをモニタリングすることで効果を期待できるのかというところ、さらには、金融機関そのものでも難しいと言われている経営支援、この役回りがどこまで可能というふうに考えられているのか、最後になりますけれども、この法改正、低迷する日本の中小企業の体質改善につなげられるのかというところについて、ちょっと欲張り過ぎましたが、最後です、大臣の決意とお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) もう時間も来ていますので短めに答えたいと思いますが、まず、やはり見える化という観点から、中小企業庁と金融庁がしっかり連携をして、この法律の運用状況、それぞれ信用保証協会及び金融機関における対応状況をしっかりモニタリングをしていきたいと思います。そのことによってまた実効性も担保していきたいというふうに思っています。 また、インセンティブという点でいけば、もう今、地域の金融機関は非常に経営も苦しくてなかなか先の展望が見えないという中で、やはりきちっと中小企業、地元の地場の企業の事業性評価融資にしっかり取り組んで、そして適切な金利で適切な融資を行っていく、これをちゃんとやらないともう地域の金融機関ってなかなか生き残っていけない。そういう意味で、まさに金融機関に対しては、これは、こういう取組をする、事業性評価融資をする、プロパー融資をしっかり充実をさせていく、そのために経営者及びその企業としっかりと向き合っていくというインセンティブは私は十分あるというふうに思っています。 また、信用保証協会にその能力があるのかという点でありますが、これはまだまだ補強しなければいけない点はあるというふうに思っておりまして、例えば中小企業診断士など目利きの人材の育成は今後もしっかりと進めていきたいというふうに思いますし、また経産省の補助金も活用しながら、外部の専門家を派遣をして行う経営支援事業なんというものもしっかりと今後も実施をしていきたいというふうに考えております。 この法改正によって全国の中小企業を取り巻く金融状況をしっかりと改善をして、地域経済の活性化につなげていきたいというふうに思っております。
○石上俊雄君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として吉川ゆうみ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 休憩前に引き続き、中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。 今日は、中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案の関係での質問ということで、まずは、午前中から議題の一つともなっておりました適切なリスク分担、金融機関、信用保証協会のリスク分担のための連携というところについてお聞きさせていただきたいと思っております。 今回の法案の柱の一つとして、個々の事業者のライフステージや状況に合わせて当該企業の成長や再生を支援するという観点から、リスク分担の割合を保証協会と金融機関の間で柔軟に調整していくという考え方が取られているところであります。金融機関が過度に信用保証に依存することなく、信用保証協会と金融機関の適切なリスク分担がなされることが金融機関が中小企業に対して支援を強めることにつながっていくはずであるというのがその前提の考え方かと思います。 ただ、私自身、議員になる前に弁護士として仕事をさせていただいていた中で、やっぱり直接見せていただくときには経営が苦しくなっていたり、破綻の寸前の状態であったりというような中小企業・小規模事業者の方が多かったんですけれども、一体なぜこれだけ金融機関は貸し続けてくれるんだろうと。本当にもう駄目だと、もう一円たりともないという、本当にそういう状況になるもう一か月前、二か月前でも、もちろん新たに借りるというのは難しいのかも分からないですけれども、条件変更とかリスケであったりで、また、当面の支払のために取りあえずはまた引き続きでというような形で借入れを継続していたというのは本当にずっと見せていただいたというふうに実感をしております。もちろん、もちろんという言い方もあれですけれども、そこで信用保証協会さんの保証が付いているというのがやっぱりあるからなんだろうなというのは正直思っておりました。 実際に、今回、金融機関と信用保証協会の適切なリスク分担をして、金融機関が中小企業に対して支援を強めることにつなげていきたいということなんですけれども、そもそも国として、金融機関に対して中小企業に対するどのような支援をしてほしい、あるいはどのような支援が現在不足しているというふうに考えておられるのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 中小企業の経営支援に当たりましては、中小企業と密接な取引関係にある金融機関が過度に信用保証に依存せずに、事業性評価融資、その後の期中管理、コンサルティング機能の発揮といった本来の機能を発揮していくことが重要であるというふうに考えております。 このため、今回の見直しにおきましては、金融機関と保証協会が対話をしながら、保証付融資と保証の付かないプロパーの融資を、適切に組み合わせによりましてリスク分担を進め、金融機関がこれは前面に立って中小企業の経営支援を行うことを促していくこととしておる次第でございます。 そのリスク分担によって経営改善がどのように進められていけばよいのかということなんですけれども、一つ例を挙げますと、ある二輪車販売店のケースでありますけれども、こちらは少し経営が悪くなってきたところだったんですが、メーンではない金融機関が経営者の再建の強い意思を酌み取りまして、複数行の債務を整理して一本化をして、まずその資金繰りを安定化をさせた、加えて、この金融機関はプロパー融資で運転資金を追加的に供給をした、これによりまして信用枠の方が空きましたので、その枠を使って新たな設備投資の資金を調達できた、結果としてこの一連の経営改善がうまく進んだ、V字回復をしたという例でございますけれども、こうした事例を是非広げていきたいというふうに考えているところでございます。 今般の見直しによりまして、このような事例を全国で増やしていくべく、金融機関による中小企業に対する支援姿勢を確保していくことが重要であるというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 現状のリスク分担という点なんですけれども、この点についてどのような評価を国としてされているのかというのをお聞きしたいと思っております。 先日の参考人質問では、朝日信用金庫専務理事である中村参考人の認識としまして、リスク分担の考え方は今更始まったことではなくて、既に従前からそういった形で私どもは取り組んできたことでございますというようなことで、現状においても信用保証協会とのリスク分担については適切になされているという趣旨での見解が示されたというふうに思っています。 金融機関自身がリスク分担について再検討しなければならないという意識がなければ、リスク分担について整備をしても余り現状に変化が生じない可能性があるのではないかと考えます。現状のリスク分担について、国と金融機関、また信用保証協会との間にそもそもの認識のそごというのはないのでしょうか。あるとすれば、どのような違いがあり、そこをどのようにこれから調整をしていくのかということを世耕大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今の金融機関のプロパー融資の実態について申し上げれば、今御指摘いただいた参考人のように、業況が悪化した場合でもプロパー融資を一定きっちり維持をして、そして保証協会と対話をしながら必要な資金を供給をして、当然、プロパー融資ということは焦げ付きのリスクもあるわけですから、その分、経営者に寄り添って経営改革をしっかり進めていく、そういう金融機関もあれば、一方で、残念なことに、業況が悪くなったら徐々にプロパー融資の比率を減らして、最終的には全て保証付融資にする、ということは、保証が付いているからもういいやということで、冒頭に御指摘があったように、もうずっとそのままにしておいて、いわゆる経営支援も行わないような金融機関もある、こういうばらつきがあるわけであります。 今回の見直しをやっぱりしっかりと実行していく、モニタリングその他も金融庁から金融機関に対してやっていただきますので、この金融機関による対応のばらつきというものを解消をして、中小企業に対する金融的支援体制をしっかりと底上げしていくことが重要だと思いますし、これ別に金融機関をいじめているわけではなくて、金融機関もやはりこういう姿勢で臨まないと、今後きちっと生き残っていくことができないのではないかというふうに思っております。
○伊藤孝江君 今大臣の方からモニタリングというお話で、また午前中にも、モニタリング、見える化が本当に大事だというお話もあったところではあるんですけれども、金融機関、また信用保証協会が中小企業の経営支援を行うに当たっては相互に連携が必要となると、その実効性をどう担保していくのかということについてお聞きしたいと思っております。 これも先日の参考人質問の中で、家森参考人のお話としまして、信用保証協会が民間金融機関の行動をモニターしていくこと、そうした信用保証協会の姿勢を中小企業庁がモニターすること、金融庁が金融機関の行動をモニターすることが必要だというふうな御主張がありました。 まず、中小企業庁に対して、中小企業庁が信用保証協会の姿勢をモニターするということに関し、何をどう見ていくことが求められているというふうに考えられるか、その現状と課題、また今後の取組についてお伺いしたいと思います。また同様に、金融庁に対して、金融庁が金融機関の行動をモニターすることが必要と言われていることについての現状と課題、取組についてお伺いできればと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 先ほど大臣の方からの答弁にもありましたとおり、金融機関による対応のばらつきを解消するためには、リスク分担を全国の保証協会が適切に実施できるよう制度環境を整備することが必要というふうに考えております。このため、今般、信用保証協会法に保証協会と金融機関が連携する旨を規定をいたしまして、これを踏まえて保証協会向けの監督指針を改定することとしております。 当該監督指針におきましては、保証協会は、金融機関と対話をしながら、金融機関の個別の中小企業に対する足下のプロパー融資の状況やその推移、業況や事業性の理解度、今後のプロパー融資の実施の方針などを確認しながら保証を承諾していくこと、それから保証協会、金融機関ごとのプロパー融資の状況等を見える化していくことなどを規定することとしておりまして、その取組状況を中小企業庁が適切にモニタリングしていくことによりましてリスク分担の実効性を確保していくことといたしております。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 家森参考人の御発言の中にもあったかと思いますけれども、金融庁といたしましては、金融機関が顧客企業のメーンバンクとして、信用保証も含めて担保、保証に過度に依存することなく、企業の事業の内容であるとか成長可能性であるとか、そういった課題といったものを適切に評価して、企業の経営改善、生産性向上等に資するような融資あるいは本業支援というのを行っていくことが重要だと考えております。これまでも、検査監督を通じてこうした取組を促してきたところでございます。 ただ一方、中小企業の方々からは、例えば金融機関は相変わらず担保、保証がないと貸してくれないといった声が聞かれるなど、金融機関と顧客企業との間の認識の相違があることも事実でございます。 したがって、このため、金融庁といたしましては、まずは金融機関の融資姿勢等に関する実態把握であるとか企業アンケート調査等を行いまして、その結果を使いながら、また、金融仲介機能のベンチマーク等も活用して、金融機関の経営陣との間で深度ある対話を行っていきたいと思っています。それを通じて、金融機関が信用保証も含め担保、保証に過度に依存しない、企業の事業内容とか成長可能性を適切に評価した融資、本業支援というものを組織全体として継続的に取り組んでいくよう促していきたいと思います。 また、金融機関においては、まずは今般の信用保証制度の改正の趣旨に沿った対応が行われていくよう、中小企業庁さんとも連携しながら、保証利用とかプロパー融資、さらには経営支援の状況についてもモニタリングをしていきたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 そのリスク分担の前提となるところでどう事業を評価していくのかというところで、担当者の目利き力がどうなのかというような問題提起もあったかと思います。 前回の参考人質問でも、中村参考人からは、担当者個々の目利き力が少し弱まっているのが実態だというふうに認識しているというお話もありました。その上で、担当者が事業性評価シートを用いていると、営業担当者が顧客のところに行ってもどういう話をしたらいいかが分からないということがあるため、この事業性評価シートというのを本部で作って、いろんな質問の仕方などを手取り足取り本部の方から営業店に赴いて説明をして、それを担当者が実際に顧客のところに持っていって話をするという現状を述べられておりました。 もちろんその経験が必要でなければ難しいお仕事でしょうし、知識と経験とを本当にどうやって先輩と後輩とで高めていくのかというところが課題になってくるところなのかなと思うんですが、この目利き力というのが、適切なリスク分担の前提としても、また中小企業に対して適切な支援を行うためにも重要な要素となることは間違いないと思います。 金融庁として、現状の金融機関の目利き力をどのように評価をして、更なる実力アップのためにどう取り組んでいかれるのかということをお伺いいたします。
○政府参考人(西田直樹君) 議員御指摘のとおり、目利き力の向上というのはなかなか一朝一夕には実現できるものではございません。したがって、金融機関においては、職員の能力の向上、専門性を有する人材の育成、さらにはそのノウハウの蓄積などの取組について、やはり組織全体として地道に継続的に取り組んで職員のこの目利き力というものを養っていくことが重要ではないかと考えております。 実際のこうした取組を継続的に実践している銀行においては、例えば、営業現場が自ら開発した評価ツールというものを活用して、企業との間で定性面に着目した経営計画支援のためのヒアリングというものを行ったり、あるいは地域の主力産業について、サプライヤーなどの裾野企業群まで含めた面的な分析を行ったりするなどして取引企業の今後の事業の方向性というものを検討する能力を養っているという事例があるのも事実でございます。 金融庁といたしましては、こうした金融機関による目利き力向上の取組というものをより一層促進するため、例えば金融仲介機能のベンチマーク等の客観的な指標も活用しながら、その中で目利き力向上に向けた取組の状況について金融機関との間で深度ある対話をやるとか、あるいは事業性評価等の能力向上のため金融機関に対して地域経済活性化支援機構による専門家派遣の活用を促すといったことも進めております。 また、金融庁自身も、金融機関との間で目利き力向上について深度ある対話を行うためには対話の担い手である検査官の能力向上も不可欠であると考えておりまして、引き続き効果的な検査官向けの研修というものも継続していきたいと考えているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 次に、創業支援、また事業承継支援についてお伺いいたします。 今回の法改正におきましては、創業関連保証の付保限度額を一千万から二千万円に引き上げるというふうな改正がなされる予定です。このことによって、開業率の引上げであるとか、また、これまで開業できにくかった業種が開業できやすくなるなど、どういうような効果が見込めるのかということをお聞きしたいと思います。 また、あわせまして、先日の参考人質問でも、この創業期の保証に関連して、創業して数年のうちに経営悪化することも多く、先行きの見通しが難しいと、モニタリングの更なる充実が求められるという趣旨の御要望もありまして、創業時はより担当者の目利き力が問われる難しさがある一方、創業支援としては、創業支援だけでなく、創業から当面の間、継続して手厚く相談対応するなどの支援が必要ではないかと思われますが、この点、世耕大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 御存じのように、創業者は、手元資金も信用力も乏しいという状況でありますし、また過去のトラックレコードというか財務データもありませんので、なかなか十分な資金を最初から調達するのが難しいというのが実態であります。 万が一創業の資金を何とか調達をすることができて創業ができたとしても、やはりその後の軌道に乗る前に運転資金が枯渇する、あるいは本当に利益を上げるためにもう少し拡大すればというときにその資金が足りないといういわゆる死の谷と、そこでもう終わってしまうということが非常に創業者のパターンは多いわけであります。 今回の改正では、創業者が手元資金なしで保証を受けられて、そしてその上で、恐らく数年後に来る死の谷を越えて事業を継続していけるよう、一〇〇%の保証の限度額を現行の一千万円から二千万に拡充することにいたしました。 例えばですけれども、大手の、大企業の製造業からスピンアウトしてニッチな物づくりをするような創業をされた方が、最初八百万円ほど創業資金を借りて、何とかえっちらおっちらやっていて、三年後ぐらいにやはりもう少し販路を大きく広げるためにも投資をしたいというときに、今の制度だともう二百万しかないわけですが、これ拡充すれば、じゃ一千万という融資枠があって、もう一段拡充をした上でなおかつまだ二百万、万が一のときの資金繰りに使える枠が残るということで、非常に創業と創業後、事業を軌道に乗せるまでやりやすくなるんだろうというふうに思っております。 あともう一つは、やはり創業者向けのセミナーの開催ですとかきめ細やかな創業計画ですとか資金計画の策定支援、これを一部の保証協会ではもう既に行っております。あるいは、必要に応じて保証協会が取引金融機関を紹介して、その後、その金融機関と連携をしてモニタリングをしていくことなどのいわゆるハンズオン型の経営支援を実施をしておりまして、政府としてもこうした取組に対して補助を行ってきているところでありますので、今後、保証協会におけるこうした対応をやはり全国に拡充をさせていくことが重要だろうというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 この創業と併せて、事業承継というところでも団塊の世代の経営者の引退期が到来してくることで、また、中小企業全体の半数近い企業が十年以内に事業承継の時期を迎えるというような、そういう時代背景も踏まえて、世耕大臣の方からもこれまでに、この創業支援に積極的に取り組むことと併せて、今後五年程度、事業承継の集中実施期間として施策を抜本的に強化する必要があるというような御意向を示されております。 この点について、世耕大臣の方向性について改めて具体的にお教えいただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、二〇二〇年頃に数十万人の団塊の世代の中小企業経営者が引退の時期に差しかかるわけであります。そこで、経産省としては、今後五年程度を事業承継の支援に集中的に取り組んでいく期間としてやっていきたいというふうに思っています。現状、事業承継の準備が必ずしも進んでいない状況を踏まえて、経営者にまず気付いてもらうということ、事業支援のプラットホームの構築に取り組んでいきたいと思います。 今年度の予算で、都道府県のリーダーシップの下で、商工会、商工会議所、金融機関などの身近な支援機関から構成される事業承継ネットワークを構築する事業を開始しました。それと、今後五年間、毎年五万人程度の経営者の方に対して支援機関が事業承継に向けた準備状況を診断シートを用いて診断するというきめ細かなプッシュ型の情報提供を行って、経営者の方の注意喚起を図っていきたいというふうに思います。 また、後継者問題や株式の承継などの課題を個社ごとに抽出をして、後継者不在であればマッチング支援を行う事業引継ぎ支援センターであるとか適切な支援機関に取り次いでいくということも重要だというふうに思っています。 先ほども申し上げましたが、しばらくは下請問題に集中していましたけれども、少し事業承継問題、これも重要な取組ではありますが、もっとディープな問題もあるというふうに思っていますので、そういうことも含めて少し事業承継問題に腰を据えて取り組みたいというふうに思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 この事業承継のいろいろな対応をする制度、仕組みをつくっていただくという中で、その中でまた次の課題というのが、相談に対応して実際に承継を進めていくこと、それをリードしていくことができる人員の確保というのが問題かと思っております。 相談を受ける側といいましても、中小企業、また小規模事業の経験がある方ばかりではなく、また当然、自ら従事したり、近くで見ることができた職種が多い人はそれほどいないかというふうに思います。また、技術、経理、営業、総務、本当に得意分野も異なると思われる中で、この事業引継ぎ支援センターの担当者など、事業承継に関わる専門家の育成支援、また強化の必要があるのではないでしょうか。 中小企業庁としてこれからどのように取り組んでいかれるのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 事業引継ぎ支援センターでは、後継者不在の中小企業に対する相談対応や後継者マッチング支援を行っておりまして、発足以来一万七千件を超える相談に応じておりますし、これは二十三年十月から二十九年三月まででありますけれども、七百九十一件の成約も実現をしているところでございます。 御指摘のように、事業引継ぎ支援センターにおきましては、相談対応、それからMアンドAのマッチングなどを行う専門家のスキルアップを図ることなどによりまして各センターの能力を高めていくことが課題であるというふうに認識をしております。また、各都道府県ごとに順次これセンターの方、整備してまいりましたので、人員体制に地域差がある、全体の底上げも必要であるというふうに認識をしております。 こうしたことから、平成二十九年には、専門家のスキルアップを図るために、中小企業基盤整備機構に設置されている全国本部において、センター間で経験、ノウハウを共有するための研修会の実施やマニュアルの整備、それから予算を拡充いたしまして体制が弱い地域のセンターを中心に人員体制の強化などの取組を行っているところでございます。 また、事業引継ぎ支援センターだけではなく、商工団体や地域金融機関等に対しましても、中小企業基盤整備機構主催で事業承継に関する知見、ノウハウを習得するための研修を実施しておりまして、地域における事業承継支援人材の育成に取り組んでいるところでございます。 これらの取組を通じまして、地域の事業承継に関わる専門家の育成強化に努めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 そのような取組を進めていっていただく中で、次にやはり問題となるのが後継者をどうやって探すのかという現実的な問題かと思います。 後継者がいてこそ事業承継というような話につながっていくわけですけれども、これまでは経営者の子供であったり親族による承継が一般的だったことも影響して、まだまだ日本の中では中小企業や小規模事業の後継者探しが家庭内の問題というイメージが強かったり、また、もちろん経営者の方御自身がまだまだ自分がしっかりとやっていくという意識の中で、後にだんだんと先延ばしになっていくという問題にもなっていくのかなと思います。 経営者自らが後継者を探すというのには限界があり、国により支援を進めていく必要が大きいと思われる中で、二〇一四年から、既に後継者不在の小規模事業者と創業を志す起業家をマッチングする後継者人材バンクを国が開設されております。 これまでこのような形でマッチングに取り組んでこられたことは評価できることかと思いますが、この後継者人材バンクの設置状況や今後の見通し、また、これまでの実績などについてお教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) 委員の方からも御紹介がございましたとおり、二〇一四年に、これ静岡県の事業引継ぎ支援センターにおいて後継者不在の小規模事業者と起業家をマッチングする後継者人材バンクを開始いたしまして、その後、これを扱うセンターは順次拡大してきておりまして、現在は全国各地二十一センターがこの事業を実施しているところでございます。 この事業は、小規模事業者にとりましてはその資産や雇用を第三者に引き継ぐことができる、また、起業家にとりましては、その資産、雇用、顧客、取引先を併せて引き継ぐことから、ゼロから起業する場合に比べて起業のリスクが大幅に低減すると、そういう特徴を有しているわけでございます。 この後継者人材バンクの成約の実績でございますけれども、平成二十六年度からの累計で二十件と、平成二十八年では十二件と、成約件数は少しずつ増加はしてきておりますけれども、まだ十分な成果は上げられていない状況であるというふうに認識をしております。 この事業の課題でございますけれども、後継者不在の事業者が外部に相談することをちゅうちょするため、なかなかニーズが顕在化をしないという面、それから起業家の方々への周知が十分でないといったところが挙げられると思っております。 このため、平成二十九年度から開始をいたします事業承継のネットワーク事業におきまして、地域の商工会、商工会議所、金融機関等が掘り起こした事業承継ニーズをこの事業承継引継ぎ支援センターに取り次ぐでございますとか、それから市区町村を通じて、商工会、商工会議所等の創業支援機関から地域の起業家の情報収集を行うとともに、創業支援機関から起業家に対して後継者人材バンクを紹介してもらいまして起業家への浸透を図ってまいりたいと思っております。 こうした取組によりまして、後継者人材バンクの更なる活用を促進してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 では、引き続いて、人材確保支援という観点から一つ質問をさせていただきます。 一昔前であれば、人手不足というのがぜいたくな悩みで、それだけ仕事があっていいんじゃないかというような捉え方もあったかと思いますが、今はそういう時代でもありませんし、本当に人がたくさんいる中でどうやってうちの会社を選んでもらうのかという状況にはないというのがまずあります。少子高齢化社会が進む中でそもそもの働き手が少なくなって、深刻な人材不足に直面していく中で、とりわけ中小企業・小規模事業者をめぐる状況が一層厳しく、人手不足が事業に支障を及ぼすような影響を与えかねないという状況でもあると思います。 この中で、今年の三月、中小企業庁におかれまして、中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドラインを取りまとめられました。政府としてこの人手不足という難題に取り組むという姿勢かと思いますが、中小企業庁としてこのガイドラインを作成した目的、狙いについてお伺いいたします。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 この中小企業の人手不足感、これ全業種において高まっておりまして、中小企業・小規模事業者にとって人手不足は経営課題として深刻化をしていると思っております。 これまで、私ども中小企業庁では、マッチング事業を通じた人材の確保などの支援措置を講じてまいりましたけれども、そうした中で、中小企業を選択する傾向が比較的大きい、これ育児から復職された女性の方々ですとか、それから中小企業において従業員に占める割合が高い高齢者の方々、こういう方々はさらに活躍可能な人材ということで、経営者にとってはそういった方々を工夫次第で活用するということで課題の解決につながることが見込まれるというふうに認識をしております。 そこででありますけれども、この人材不足に悩む経営者の方々にヒントを与え、取組を促進する観点から、昨年度、この人材不足に関する研究会を設置をいたしまして、中小企業・小規模事業者の人手不足対応の好事例を収集、分析をいたしまして、そのポイントとなる考え方を抽出したものとしまして、先ほど御紹介のありました人手不足対応ガイドラインをこの三月にまとめたところでございます。 このガイドラインでございますけれども、つい先日公表されました中小機構のアンケートでは、その対応をするために、中小企業の方々にとってノウハウ、知識がなかなかないんだといったような声が上がってきております。したがいまして、今後このガイドラインを、豊富な事例それから支援策とともに中小企業に周知することで、好事例の横展開をしっかり図ってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 このガイドラインの方には、人手不足の対応のポイントとして、一つ目が経営課題や業務を見詰め直す、二つ目が生産性や求人像を見詰め直す、三つ目が働き手の目線で人材募集や職場環境を見詰め直すと、三つ挙げられております。この流れに沿う形で、人手不足を後押しする施策として、四十八も掲載がなされております。 中小企業・小規模事業者では、経営者の決断次第で働き方や環境を大きく変えることができますし、そのためにも、経営者に対して、このガイドラインで示されている施策であるとかまたその観点をしっかりと広く普及して理解を得ていくことが何よりも大切になります。ガイドラインを渡されるだけでは、どれが自分の会社に合う制度なのかということも分かりにくいというのが一方であると思います。このガイドラインを広めていくためには、商工会議所など中小企業団体とも連携をしていく必要があると思いますし、また、このような団体に属しない中小企業等へも広めていくことを考えなければならないと思います。 現在、中小企業庁として、ガイドラインの普及、理解の促進のためにどのような取組を進めておられるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 ただいま御指摘ございましたように、この人材不足対応ガイドラインですが、百を超える好事例と、それからガイドラインに関連する支援策を多数含むものでございまして、今後、中小企業・小規模事業者が活用しやすいように留意をして周知に取り組んでいくことが重要というふうに考えております。 こうした観点から、自社の特徴や関心に近い好事例を検索できるように、業種や企業規模、地域、経営課題別等の様々な要素からその事例がたどれるように、索引といいますか目次を付けまして使いやすくしております。今後、さらに簡易で分かりやすいガイドラインのリーフレットの作成や、ガイドラインに沿った取組別に、支援策の概要や相談窓口を紹介するハンドブックの作成に取り組んでまいりたいと考えております。 また、周知に関しましては、中小企業支援ポータルサイト、ミラサポで発信をするほか、今後、先ほど申し上げました研究会に参加をいただきました有識者の方々や地元の自治体などの協力を得つつ、全国でセミナーを開催したいというふうに考えております。 加えて、御指摘のように、事業者にとって身近な中小企業支援機関でございます商工会、商工会議所、それから中小企業団体中央会などの中小企業団体と連携した周知も大事かと思っておりまして、この後、それぞれの機関で実施されます各種セミナー、それから会報といったものの機会を通じまして、それらと連携をしてガイドライン、支援策の周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 また、このガイドラインの中には、よろず支援拠点をしっかりと利用していこうという中で、今年度から体制を強化すべく、人手不足に対応するアドバイザーをよろず支援拠点に配置するというふうになっております。これは、従前の経営相談員とは異なる立場の方なんでしょうか。また、このアドバイザーにどういう方がなるのか、どの程度の人員が配置されるのか、また今年度限りの事業なのか等を含めて、人手不足アドバイザーの概要について御教示いただきたいと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 よろず支援拠点におきましては、様々な分野の専門家が売上げ拡大や経営改善などの様々な経営課題に関する相談に対応しておりまして、この人手不足ガイドラインに盛り込まれている、例えば業務の見直しでございますとか生産性向上、職場環境改善について相談に応じる、できる人材は現在も相応に配置はされているものというふうに考えております。具体的には、社会保険労務士の方ですとか中小企業診断士の中にはそういうことに関して詳しい方もおられるというところでございます。 ただ一方、中小機構が最近実施したアンケートでは、中小企業の人手不足対応の主な課題として、業務効率化を実行できる人材がいない、支援をしてくれるところがよく分からないことが挙げられているのですけれども、よろず支援拠点において労務や雇用に関連する相談件数、これは必ずしも多くないということで、その点少しうまくかみ合っていないというところでございます。この点、よろず支援拠点が人手不足に関する相談にも対応するといったことが十分に認識されていないということではないかと思っております。 このため、今年度からでございますけれども、先ほど申し上げましたガイドラインの普及を進めつつ、よろず支援拠点においてガイドラインに沿った取組の相談に対応できる人材をアドバイザーとして個別に指名をした上で周知をして、また、その各地域のニーズに応じて随時アドバイザーを増加するとともに、アドバイザーの能力向上を図ることでよろず支援拠点の人手不足に関する相談体制を強化してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 では、続きまして信用保証協会の求償権の放棄と条例というテーマについてお伺いいたします。 午前中にもこの信用保証協会の保証の出口の問題というお話がありましたけれども、実際に信用保証協会が金融機関に代位弁済をした場合にどのようなことになるのかというところですけれども、この保証協会の保証が付いていた融資について、保証協会が金融機関に残債務を代位弁済した場合に、保証協会が債務者に求償権を行使するのかというところで、中小企業をしっかりとサポートしていくためにも、求償権を放棄するなりカットするなりということで対応されていることも多いと思います。 ただ、保証協会で終わるところばかりではなく、その保証協会に対して自治体が損失補償をするという制度があるかと思うんですが、自治体が保証協会に対して損失補償を行うというのはどういうような場合なのでしょうか。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 保証協会は、各地域の自治体等の発意により設立された法人でございまして、自治体によっては、その自治体ごとの重点政策を推進するために、特定の資金について保証協会が代位弁済を行った場合に損失補償を行うことでリスクを緩和をして、その積極的な保証の承諾を促しているというところでございます。 その対象は、自治体ごとに異なりますけれども、例えば創業時に必要となる資金でございますとか、小規模事業者向けの小口の資金、設備投資資金、それから、委員の御地元の兵庫県であれば、こうしたものに加えて、中小企業が施設のバリアフリー化を行う場合、それから空き店舗対策を行う際の資金と、こういうものに対しても信用補償について損失補償が行われているということを承知しております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 その自治体が保証協会に対して損失補償を行った場合のことについてお伺いしたいんですが、今度はその自治体が回収納付金を受領する権利を有することになる。要するに、債務者が保証協会に払って、そこからまた自治体の方に払ってもらうということになるわけなんですけれども、ただ、法的にはこういうふうになるといっても、その他の債権者が債権カットをしたりであるとか保証協会が求償権を放棄するという中で自治体だけが回収にこだわるということでは、中小企業に対して支援という方向からは遠ざかっていくというふうになってしまうかと思います。 そこで、自治体においてもこの回収納付金を受領する権利を放棄するということが考えられますが、そのためには理屈上は地方議会の議決が必要になります。ただ、これであれば、やはり迅速に債権カットもできなければ事業再生計画を進めることができないということで、自治体が知事の権限で放棄するか否かを判断できるよう条例を制定すべきであると考えますし、実際に制定されているところも多いかと思います。 そこで、このような条例が未整備の自治体がどの程度あるのかについて、まず自治体の整備状況に関する現状についてお伺いいたします。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 現在は、全国で約半数の自治体におきまして条例が整備をされております。残りの自治体の中でこの条例があればという地域のうち、二十一の自治体ではまだ条例が未整備な状況であるというところでございます。 最近の動きなんですけれども、この直近、四月におきましては、香川県それから奈良県で新たに条例が制定されたと、こういう動きが見られているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 条例で迅速に債権カットができるようになるという仕組みをつくること自体は、債務者、中小企業の側から見るともちろん喜ばしい方向への話かと思うんですが、ただ、そこにおられる住民の方、税金を払っていらっしゃる方からすると、財政への影響がどの程度あるのかということで、やはりそのバランスを考えないといけないところもあるのかと思う中で、ただ、元々の制度趣旨から考えますと、この保証協会による保証自体は、中小企業の再生を後押しし、また地域経済の活性化につながるものでもあります。それを自治体が迅速に権利放棄をしないから再生を諦めるというような事態に陥ることは避けなければならないと思っております。 条例が未整備の自治体について、整備に向けての課題を国としてはどのように捉え、また、今後、自治体に対してどのように対応されていくのかということについてお伺いをいたします。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 事業再生の局面におきましては、スポンサー企業、金融機関や保証協会などの債権者が債権放棄を含む再生計画に迅速に合意をすることが非常に重要であるということでございます。今委員御指摘のとおり、その際、保証協会が保証する債権について、その中に地方自治体から損失補償を受けているものが含まれている場合に、保証協会がその債権を放棄するためには地方議会の議決が必要になるということでございます。 前述の、先ほど申し上げましたとおり、約半数の地方自治体におきましては地方自治体の議決を経なくても首長の権限で債権の放棄を認めることができる条例を整備しておりますけれども、こういう条例がない場合には債権を放棄するために議決が必要となると。その際に、個社名の公表によりまして評判が悪化するおそれがあるため再生を諦める、また手続に時間が掛かり迅速な再生の妨げとなるといった問題があるということを認識しておりまして、私ども、これまでも、その求償権放棄条例の整備を促すために、全国の自治体に対しまして、中小企業庁から、また、総務省、金融庁とも連名で文書による要請を行ってまいりました。その後も継続して働きかけを行っておりました結果、先ほどのようなところまではようやく至ったというところでございます。 また、この信用保険制度の見直しの検討と並行いたしまして、やはりこの条例の制定必要だということで、さらに、昨年の七月から、中小企業庁と金融庁とで、これは管理職が直々に自治体に赴きまして、個別に訪問をして説明をするということをしてきましたところ、先ほどのような香川県、奈良県のような例が出てきたということでございます。 残り二十一の自治体に関しましても、引き続き、中小企業の事業再生、それから経営者の再チャレンジを支援を後押しする観点から、こうした条例が早期に整備されるように働きかけを続けてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございました。以上で終わります。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。 今回の法改正に当たって、法案の提案理由で、信用保証制度は中小企業の資金繰りを支える制度であり、中小企業がライフステージの中で必要とする多様な資金需要に対応できるものとしていくことが重要と述べられております。 先日の参考人質疑で、今回の法改正の検討を行った金融ワーキンググループの家森参考人も、リーマン・ショックの際に信用保証制度が果たした役割を思い起こせば、中小企業金融において信用保証制度の果たすべき役割は今後も重要であることは明らかだというふうに述べられております。 他方、金融ワーキンググループを設置した中小企業政策審議会に対する経産大臣の諮問文書では、中小企業・小規模事業者が生産性を向上させ稼ぐ力を強化できるようにとされております。生産性向上といいますけれども、中小・小規模事業者の皆さんが、売上げや利益、従業員数などの規模の拡大が必ずしも行われていなくても、技術の向上や雇用の維持といった事業の持続的発展のために努力や苦労を現場でされております。中小企業、とりわけ小規模事業者の持続的発展を支える信用保証制度という位置付けが後退することがあってはならないというふうに考えます。 そこで、大臣にお聞きいたします。中小・小規模事業者が持続的発展をしていくことは、地域経済社会、日本の経済にとってどのような意味を持っているでしょうか。そして、それを支える信用保証制度はどのような役割を果たしているでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 中小企業は全国で三百八十万者、これは企業全体の九九・七%になります。雇用という意味では七割が中小企業で働いているわけでありまして、地域経済、そして日本経済を支える極めて重要な存在だというふうに思っています。小規模事業者はそのうち今度は九割を占めておりまして、特に地域の特色を生かした事業活動を行っていたり、あるいは地元になくてはならない需要に応えたり、あるいは就業の機会を提供するということで、地域経済の安定と地域住民の生活の向上に寄与する重要な存在だというふうに認識しています。我々は成長戦略ということを言うんですが、事地方に関しては、成長していなくても、やはりその企業なりお店にいてもらわないと生活が成り立たない、そういう小規模な事業者もあるというふうに思っています。 そういう中で、信用保証制度というのは、中小企業の三分の一に当たる百三十七万者が利用しています。そのうち七割超は従業員五人以下の小規模事業者が占めています。中小企業・小規模事業者の資金繰りを支える重要な制度であるのが信用保証制度だというふうに認識をしております。 そして、これを通して中小企業・小規模事業者の多様な資金需要に一層対応していくことが重要でありますけれども、一方で、持続可能性ということを考えたときに、金融機関が過度に信用保証に依存することになると、事業性評価融資ですとかあるいは期中管理、経営支援といった、経営者、会社に寄り添った金融支援というものの動機が失われていくおそれがあるのではないかというふうに思っています。 そのため、今回の制度の見直しに当たっては、信用力の乏しい創業者、小規模事業者が危機時に対する支援措置を拡充するということはしっかりやりながら、一方で、金融機関がより前面に立って中小企業の経営改善や事業転換等が促されるよう適切なリスク分担を進めていくこととしているわけでございます。
○岩渕友君 中小・小規模事業者が地域経済、日本経済にとって非常に重要な存在だと、特に地方では、小規模事業者が地域で成長をなかなか難しいということであっても小規模事業者がいなければ地域は成り立たないんだと、それを支える信用保証制度は非常に重要だという答弁でした。 参考人質疑での意見陳述で、商工会の副会長も、売上高の約六割が同一市町村を販売先としており、近隣市町村向けの約二割と合わせて八割を占めている、同一都道府県まで含めると九割弱となっており、小規模企業の売上げのほとんどが同一都道府県内、地域内における資金循環に貢献をするとともに地域の雇用の受皿になっている、小規模企業は我が国の経済、特に地域経済において重要な役割を果たしているんだというふうに述べておられました。そして、信用補完制度は、経営基盤が脆弱で信用力の乏しい中小・小規模企業にとって大変重要な経営課題である資金調達に関して必要十分な信用供与を果たしており、小規模企業にとってまさに命綱とも言える極めて重要な制度だというふうに述べておられます。 信用保証制度は、とりわけ小規模事業者が持続的発展をしていく上で重要な役割を果たしています。実際、信用保証制度が中小企業にどのぐらい利用をされているでしょうか。そのうち小規模事業者にどのぐらいの利用をされているでしょうか。そして、融資全体のうち信用保証付融資が占める割合を従業員の規模別に見るとどうなっているかということで、従業員ゼロ人から五人、六人から十人、百一人以上の区分でそれぞれどうなっているかを答えてください。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からの答弁にもございましたが、信用保証制度は、中小企業約三百八十万者の約三分の一となります約百三十七万者が利用しており、そのうちの七割超は従業員五人以下の小規模事業者が占めております。 また、保証付融資の割合ですが、保証付融資のみの利用者の事業者の割合という形で見たところ、従業員がゼロから五人の区分では六五%、従業員が六から十人の区分では四六%、従業員が百一人以上の区分では一二%となってございます。
○岩渕友君 規模が小さいほど保証付融資の必要性が高いということが今の答弁でも明らかになったと思います。衆議院の参考人質疑では、セーフティーネット保証について、中小企業団体中央会の方が危機を支える最後のとりでなんだというふうに述べておられました。 そこで、業況の悪化している業種に属する中小企業者を支援するための措置であるセーフティーネット保証五号ですね、このセーフティーネット保証五号についてお聞きをいたします。 リーマン・ショック直後の二〇〇九年度のこのセーフティーネット保証全体の保証承諾額とセーフティーネット保証五号の保証承諾額、そして全体に占める割合はそれぞれどうなっているでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 リーマン・ショック直後の二〇〇九年度において、まず、セーフティーネット保証全体の保証承諾額は十兆二百九十三億円、このうちセーフティーネット保証五号の承諾額は九兆九千三百八億円となってございます。その結果、セーフティーネット保証全体に占めるセーフティーネット保証五号の割合は九九%となってございます。
○岩渕友君 極めて高いということだと思います。 このセーフティーネット保証五号があることで倒産を回避することができた事業者の件数はどのぐらいあるでしょうか。そして、セーフティーネット保証五号がこれまで果たしてきた役割、これはどういうものだったでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 まず、現行のセーフティーネット保証五号は、委員御承知のとおり、不況業種に該当する企業が経営改善や事業展開等に取り組む際に必要となる資金を別枠で一〇〇%保証する支援制度でございます。 構造不況に該当する中小企業は、運転資金確保のため既に相当程度の負債を抱えていることが多うございますので、中小企業が自らは経営改善あるいは事業展開という、こういう意思があったとしても、そのための追加資金を調達することは容易でない場合が多うございます。このため、セーフティーネット保証五号は、一般保証とは別枠で二・八億円の保証を可能とすることでこうした中小企業の資金繰りを支援しているものでございます。 また、特にリーマン・ショックの際には、対象業種を順次全業種に拡大することで対応いたしまして、これが全国の中小企業の資金繰りを支えたものと認識しております。その実績は、累計で、件数にして約百五十万件、金額にして約二十七兆二千億円となっており、この支援によりまして約一万六千百先の倒産を回避したと推計されております。 なお、一方で、金融円滑化法の影響等も相まって借入金の返済期限の延期を行う企業が著しく増加し、その後もこうした企業が高い水準で維持されているというのもまた現状でございます。
○岩渕友君 今の答弁にあったように、セーフティーネット保証五号が非常に重要な役割を果たしてきたということです。中小・小規模事業者の命綱と言えるこのセーフティーネット保証五号について、本法案では一〇〇%から八〇%への保証割合の引下げが示されております。 先日、北海道の経済部地域経済局から話をお聞きしました。北海道には経営の環境変化に対応する貸付制度があって、その中にセーフティーネット保証五号が要件となっている認定企業というものがあります。経営環境変化対応貸付の融資実績を見ると、認定企業が圧倒的に多くなっています。リーマン・ショックなど景気が悪化したときに多くの融資をしたという実績があり、倒産を防ぐなど非常に貢献をしているということでした。この五号の保証割合が八割になることについてお聞きをしたところ、融資が慎重になることが考えられるということで懸念を示しておられました。参考人質疑でも、商工会の副会長が、八割保証になることで一番懸念をされるのは金融機関の貸し渋りだと、こういうふうにも述べておられました。 大臣にお聞きをしたいんですけれども、こうした不安の声にどのように応えるのでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 信用保証制度というのは、それは一〇〇であればあるほど、借りる側にとっても貸す側にとってもある意味有り難い制度であるわけです。 ただ、長い目で見たときに、やはりこれを続けていると、これに過度に依存していると、金融機関がもう目利きする能力がなくなっていく。特に事業性評価融資ですとか、あるいは経営者の人柄を見て貸すとか、そういうこともできなくなりますし、一〇〇%保証されていたら、その貸している間の期中管理ですとかあるいは経営支援、こういったものへの動機も失われてしまうわけでありまして、長い目で見たら、地域の金融機関の機能が落ちて、それが中小・小規模事業者に余りいい影響を及ぼさないんじゃないかと我々は考えているわけです。 今回の信用保証制度見直しでは、御指摘のように、構造不況に対応するためにあるセーフティーネット保証五号について、金融機関がより前面に立って経営改善や事業転換などを促せるよう、保証割合を一〇〇から八〇にしてリスク分担を進めさせていただきました。 ただ、今御指摘のように、貸し渋りになるんじゃないかとか、あるいはリーマン・ショックのときに果たした役割があるじゃないかとか、いろんな資金繰りに関する不安の声があるということは我々も承知をしております。だからこそ、今回は危機関連保証という形で、リーマン・ショックや東日本大震災のようなことが起こった場合は一〇〇%保証するという枠組みはつくりましたし、また、先ほどから小規模事業者が重要だということ、小規模事業者が非常にこれに頼っている率が高いという、信用保証に頼っている率が高いという御指摘がありました。まさに小口向けの一〇〇%保証というのが、今、限度額が千二百五十万円なわけですが、これを二千万円に拡充をするということもやらせていただきました。 また、今後、資金繰りという面で、例えばメーンバンクが十分な融資を行えない場合には保証協会が間に入って他の金融機関を仲介するという取組も行うことにしましたし、保証協会と中小企業支援機関の連携による相談体制の強化、こういったことも併せて講じることによって資金繰りに影響が生じないよう万全を期したいというふうに思っています。 さらに、この法律を運用していく中で、経産省と金融庁が緊密に連携をして、中小企業の資金繰りに支障が生じていないかどうかを含めてきちっとモニタリングをしながら新たな制度を運用していきたいというふうに考えております。
○岩渕友君 今いろいろ答弁いただいたんですけれども、今の答弁聞いても、やっぱり八割保証になることで貸し渋りが起きるんじゃないかという懸念に十分応えられているのかと、やっぱりいろんな不安あるんだというふうに思うんですね。結局は貸し手の側に、貸し手の側の姿勢に委ねられるということにもなるわけです。 先日の参考人質疑の中で、信用金庫の方が、信用金庫は地域に密着した地域金融機関で、従業員が十名未満の小規模事業者が九割近くを占めると、小規模事業者のための金融機関ですと、最大の目的は、お客様の成長、発展、それを通じて地域の成長、発展を支援することだというふうに述べて、一〇〇%保証があるがために金融機関の方がそれに依存してしまうという傾向は特にないと思っているというふうに述べておられました。 信用金庫で働く方からもお話お聞きしたときに、信用金庫には、地域社会繁栄への奉仕、中小企業の健全な発展、豊かな国民生活の実現という三つのビジョンがあって、信用金庫法の第一条の中には、国民大衆のための金融の円滑化を図るんだと、金融業務の公共性に鑑みてというふうにあるんですけれども、お話をお聞きした方はこの一条をいつも持ち歩いているということで、信金魂という言葉もお聞きをしました。小まめに実際訪問しながら親身に経営相談に乗ると。それだけではなくて、時には頼まれれば電球を交換したりだとか、地域に密着して頑張っておられるということがお話聞いてすごくよく分かったんですよね。 一方では、そうでないところもあるというお話も聞いていて、岩手県で話を伺いました。一関信用金庫は、東日本大震災前の二〇一〇年の三月の預貸率、これが四四%、東北三県の金融機関で最も悪い状況でした。震災後更に悪化をして、二〇一四年三月には四〇%まで低下をしています。これと比例をするように、中小企業向けの貸出比率はどんどん低下をして、一方では経常利益は増やしていると。ほかの信用金庫も、岩手銀行も同じような状況になっています。 資料の一を御覧ください。 岩手県は圧倒的に小規模事業者が多い、特に従業員五人未満の事業所の比率が非常に高いという状況です。本来だったらば地域に密着した小規模事業者を支援するべきところ、信金でも銀行でも借りることができない、断られるんだという、そういうお話でした。 今でさえ借りることができない実態があるのに、保証割合が下がれば借りることが更にできなくなるというふうに思うんですけれども、金融庁はどういうふうに対応するんでしょうか。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 まず、議員御指摘ありました中小企業、さらには小規模事業者の持続的発展という点については、金融庁でも大変重要な政策課題だと思っております。 金融庁といたしましては、金融機関が、信用保証も含めて担保、保証に過度に依存しないで、取引先企業の事業の状況、経営課題、成長可能性などを適切に評価して融資や本業支援を行うことが重要であると考えております。 他方、金融庁としては、かねてより金融機関に対して、中小企業や小規模事業者等の資金ニーズや相談にきめ細かく対応して円滑な資金供給が行われるよう促してきたところであります。 議員の方からお話ありました、とりわけ信用金庫につきましては、特定の地域で中小企業、特に小規模事業者をサポートする協同組織金融機関でございますので、地域に密着して、地域の中小企業や小規模事業者の資金ニーズあるいは経営課題を把握して、きめ細かな対応を行うことによってその地元の経済の発展に貢献していかないと自分たちの経営の持続的発展にもつながらないというふうに我々としては考えています。 したがって、金融庁といたしましては、今後とも、引き続き、信用金庫も含めた金融機関に対して、適切な金融仲介機能を発揮するとともに、金融機関のそうした取組というものをよく見ていきたいと思います。 そして、信用保証制度との関係で申し上げますと、今回の信用保証制度の見直しがやはり営業の現場において円滑に実行に移されることが重要であると考えています。金融機関において今回のこの制度の見直しの趣旨に沿った対応がなされるように、引き続き、今申し上げましたような取組を組織全体として継続的に行っていくよう促していきたいと思いますし、中小企業庁さんとも連携して、金融機関による中小企業への資金供給が円滑に行われるよう、きめ細かくモニタリングをしていきたいと考えております。
○岩渕友君 北海道で事業者の方から話をお聞きしたんですけれども、信用金庫に行くと利息が八%以上の事業ローンを勧められると、こういう話をお聞きしました。宮城県でも、制度融資を申し込んだら金融機関のカードローンを勧められたと、こういう話をお聞きしました。 貸金業法では年収の三分の一を超える貸付けを原則禁止する総量規制があるわけなんですけれども、銀行は対象外となっていて、無制限で高い金利での貸付けができるということになると。本来だったらば制度融資で対応されるべきところが、こういう実態になっています。 金融庁が言っているようなこととはちょっと遠いような実態があるということなんですけれども、こうした実態を把握しているでしょうか。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 事業者による融資の申込みの内容、申込みの経緯、さらにはそれに対する金融機関の対応については、個別にいろんな御事情がありますので金融庁として一概に申し上げることは難しいんですけれども、その上で、一般論として申し上げれば、事業者から融資の申込みがあった場合は、金融機関においてまずは事業者のニーズ等をきめ細かく把握して、事業者にとって最適な融資商品を提供するなど、顧客本位といいますか、顧客の立場に立った円滑な資金供給に努めることが重要だと考えております。 金融庁としては、これまでもこうした円滑な資金供給が行われるよう促してきておりますが、今後とも、引き続きこうした取組を行うよう促していきたいと思っております。
○岩渕友君 先ほどのような実態があるということなんですよね。 参考人質疑で家森参考人が、信用保証を使って支援することが効果的な先に対して保証を提案しないという本末転倒な事態が起こらないように気を配る必要があるんだと、これは資料でそのように述べておられたんですけれども、これ、実態を直ちに把握するべきだということを指摘をしておきます。 セーフティーネット保証の五号が部分保証化されれば、今後新たに五号を利用する中小業者に対する貸し渋りの懸念、既に五号を利用している中小業者の追加融資が厳しくなるのではないかという懸念、信用保証制度を基盤とする自治体の制度融資にも影響が及ぶのではないかという懸念が出ております。中小・小規模事業者の資金繰りに支障が出ないように、経済産業省、金融庁はどう対応しようとしているでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からの答弁にもございましたが、今般の信用保証制度の見直しに当たって、資金繰りに影響が生じないよう、例えばモニタリングや保証協会による金融機関の紹介等、これをしっかりと実施していきたいと思っております。 具体的に申し上げれば、モニタリングについては、やはり金融機関と保証協会のリスク分担が現場レベルでしっかりと浸透する、その結果、中小企業の資金繰りに大きな影響が生じないように中小企業の経営改善につながっていく、こういう観点から、まず経産省としては、保証協会側からのアプローチといたしまして、保証協会向けの監督指針を改正して、保証協会が金融機関と対話をしながらプロパー融資とのリスク分担を適切に進めているか、あるいは経営支援に十分に取り組んでいるか、こうした点を中心にモニタリングをしていきたいと思っておりますし、金融庁におかれては、これと表裏一体だと思いますが、金融機関側からのアプローチとして、金融機関が事業性評価融資を行い経営支援を行っているか、こういった点をモニタリングしていき、双方からしっかり連携して、金融機関が中小企業の資金繰り、中小企業の経営改善に尽力するということを担保していければと思っております。 また、保証協会による金融機関の紹介ということでございますが、これは既に一部の保証協会は現在も行っておりまして、例えば、創業時とかに保証協会が創業スクールを開催して具体的な計画までたどり着いた場合に、自ら創業関係の保証を行う前提で、金融機関の候補、これを示してマッチングをすると、こういうことをやってございます。 ただ、まだこれは全国的な、統一的な動きになってございませんので、今回の見直しを機にいたしまして、こうした取組を全国的に展開できればと思っているところでございます。
○政府参考人(西田直樹君) 先ほども申し上げましたように、やっぱり今回の信用保証制度の見直しというものが営業現場に円滑に実行に移されていくことが重要だと思っております。 具体的には、金融庁といたしましては、中小企業庁さんとも連携しながら、それぞれの金融機関における保証利用の状況であるとかプロパー融資の状況であるとか、さらには中小企業に対する経営支援の状況について検査監督のモニタリングを行っていきたいと思いますし、仮に、その結果、今回の信用保証制度の趣旨に反するような業務運営が認められた場合には、適切な対応を行うようきめ細かく指導していきたいと考えております。
○岩渕友君 いろいろ言っていただいたんですけれども、これまでやり取りしたような実態があるということなんですよね。事業者にとっては、本当に今日明日の営業をどうしていくのか、商売どうしていくのかということが問題になるわけで、やっぱりこれ、政府がきちんと対応するべきだし、資金繰りに支障が出ないようにというこの懸念に応えていくという必要があるんだということを指摘します。 これ、衆議院でも、午前中の答弁の中でもあったんですけれども、一〇〇%保証の信用保証制度があるために金融機関のモラルハザードが起きる、借入金の返済期日の延期など貸付条件の変更を行う企業が著しく増加をして、その後も金融機関から適切な支援を受けられず条件変更を繰り返す企業の数が依然として高い水準になっていると、こういう答弁がありました。こうした答弁に対して、現場からは、条件変更しながら頑張っているのにというような声も上がっているんです。 新潟県内のある製造業者は、平成十年に法人化をして、最高時には従業員二十人を抱える企業でした。けれども、売上げが減少し始めて、平成十七年には初めて営業赤字になり、従業員も八人に減らさざるを得ませんでした。売上げは回復したものの徐々に資金繰りが苦しくなって、平成二十年にセーフティーネット保証五号の認定を受けて、市の中小企業振興資金を利用して運転資金八百万円を借り入れることができました。その後も取引先が減るなど売上げは回復せずに、返済の条件変更も行ったんだけれども、現在も約十社と取引をして四人の従業員を雇用しているとのことでした。 この方は、地域で商売を頑張っていられるのはセーフティーネット保証、五号保証で借入れができたおかげだと思っている、頑張って商売を続けたい、五号保証は更に拡充して存続してほしいというふうに述べておられます。 ここで大臣にお聞きするんですが、中小・小規模事業者が条件を変更しながら事業の持続的発展のために頑張っていること、これを評価するべきではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 私は、別にリスケを繰り返す企業がけしからぬとか経営者がけしからぬと言っているわけではないんですね。リスケを繰り返す企業の数自体が増えていっている、減っていない、この現状こそが私は問題ではないかというふうに思っております。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 リスケを受けている企業の中には、これは中小・小規模事業者であったとしても、まだまだ事業分野に可能性がある、あるいは場合によっては、うまく縮小すればきちっと財務が立ち直る、こういう会社もたくさんあると思っているわけであります。経営者の強い意思と、あるいはこれを最後まで支える金融機関のしっかりとした姿勢があれば、金融機関と保証協会から支援を受けて財務面の改善を行うことで息を吹き返せる、そういう中小企業・小規模事業者もあるというふうに思っておりますので、私は、こういった中小企業の経営改善を進めて、結果としてリスケを受ける企業の数を減らしていくことが重要ではないかというふうに思っているわけであります。 これに当たっては、金融機関が保証協会とリスク分担をしながら、より前面に立って中小企業の経営支援を行っていくことが重要だというふうに思っておりますし、今回の見直しでは、金融機関と保証協会が対話をしながら保証付融資と保証の付かないプロパー融資を適切に組み合わせてリスク分担を進めていく、そして、金融機関とともに、保証協会や金融機関の連携の状態、また中小企業の資金繰りの状態も適切にモニターをしていきたいというふうに思っています。 そして、条変、条件変更を繰り返している中小企業の皆さんにも、やはりきちっと相談に乗ることが重要だというふうに思っていまして、経営改善などを進めていくという視点の上で、保証協会による専門家派遣などの経営支援を加速させていくことに加えて、認定支援機関を活用した経営改善計画の策定支援、そして中小企業再生支援協議会による再生計画の策定支援などの取組を進めていきたいと思います。 リスケを繰り返している企業が本当にしんどい中で日々汗をかいて事業を続けておられるということは、私は十分認識をしています。ここに少し目先を変えて、立ち直れる、リスケから脱せられる企業があれば、できる限り経営改善を行って脱することを手伝いをするということも中小企業政策の非常に重要な視点ではないかというふうに思っています。 なお、小規模事業者に対しては、先ほども、小口の信用保証については一〇〇%の枠を二千万円まで増やすなど、温かい支援もしっかりと行ってまいりたいというふうに思っています。
○岩渕友君 資料二を御覧ください。 資金繰りDIの推移を示すグラフです。リーマン・ショックでぐっと落ち込んでいるんですけれども、中小企業はそれ以前もそもそもマイナスで、リーマン・ショックの後もマイナスのままの状況です。 資料三も御覧ください。 これ、上は北海道内の企業の状況です。倒産件数は減っているんですけれども、休廃業・解散件数は増えていると。これは、下にもあるように、全国的に見ても同様の状況になっています。 景気が良ければ条件変更を繰り返す必要はありません。条件変更を繰り返さざるを得ない実態というのは景気が悪いということを示しているのではないかと思います。 北海道で話をお聞きした方が、お金は人間の血と一緒で、流れていれば生きてくるんだと、循環していくんだというふうにおっしゃっていたんですけれども、だからこそ支援をする必要があるということです。 次に、資料の四を御覧ください。 これは、一関の民主商工会が情報開示を求めて出てきた十一市のデータを基に作成をしたものです。セーフティーネット保証五号の指定業種が減らされるのと同時に、申請・認定数も減っています。けれども、一関民主商工会が行った管内小企業調査では、五八%の業者が資金ニーズがあるんだというふうに答えています。申請・認定数が減っているのは、必要がないからではなくて、指定業種が減っているからです。 北海道の経済部地域経済局では、五号保証は地域の特性を踏まえて柔軟に業種指定をしてほしいんだという国への要望がありました。参考人質疑で商工会の副会長さんが、今なお厳しい環境下に置かれているんだというふうにも述べておられました。 セーフティーネット保証五号の対象業種、全業種千百三十八業種で、そのうち今は二百四十七業種というふうになっていますけれども、五号保証を利用しているのは圧倒的に小規模事業者です。景況が悪い下で、指定業種を減らすんじゃなくて、全業種指定にするべきではないでしょうか。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 過去、セーフティーネット保証五号の一〇〇%保証を全業種に適用する対応は、いわゆるリーマン・ショックによる全国的な信用収縮に対応するための緊急的な措置として講じられたものでございます。 このリーマン・ショックの対応におきましても、長期にわたってこうした対応を取ったことによりまして、リスケの企業、先ほどお話がありましたリスケの企業が高止まったままになっているというような事態も生じている一方で、逆に、日本経済全体に甚大な影響を与える突発的な事態が生じていない場合までもこうした措置を継続することは、やはり金融機関による中小企業への経営指導、経営支援、こうした動機がどうしても失われまして、本来進めるべき構造改革も進まずに、結果としてやはり中小企業のためにならない部分が多いと考えているところでございます。 このため、今般の保証の見直しでは、セーフティーネット五号保証について、金融機関がまさに前面に立って中小企業の経営改善に取り組んでもらうよう八〇%とする一方で、こういう全国的な信用収縮に対応するため、別途、危機関連保証、一〇〇%保証を新たにつくったものでございます。 このバランスによりまして、円滑な資金繰りと中小企業の経営改善あるいは生産性の向上の促進のこの双方を両立することで中小企業や地域経済の活性化を促進してまいりたいと考えているところでございます。
○岩渕友君 全業種指定が必要だということを改めて指摘をしておきたいと思います。 次に、危機関連保証についてお聞きします。 本法案では、危機関連保証を創設すると、しかしその期間については原則一年で最大二年というふうになっています。 以前、当委員会の中で、東日本大震災で直接被害を受けた中小企業向けの東日本大震災復興緊急保証制度について、その延長についてお聞きしたことがあったんですけれども、平成二十三年度の発足から被災した中小業者やその取引先の資金ニーズに貢献しているということを認識しているということで、今年度も延長するということを決めたというふうに答弁がありました。東日本大震災の実態を見ても、とても二年で保証を終われるような状況ではないということです。 北海道の経済部地域経済局では、そうなってほしくない、弾力的な余地を残してほしいという要望があったんですけれども、これ、期限を区切るべきではないのではありませんか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 今回創設を検討しております危機関連保証は、リーマン・ショックや東日本大震災のような大規模な災害等の突発的な事態によりまして著しい信用収縮が全国レベルで生じた場合に、業種、地域を問わずに直ちに一〇〇%保証を実施するものでございます。例えば、リーマン・ショックと同程度の資金繰りDI等の指標が短期に急速に低下しているなど、著しい信用収縮が全国レベルで生じた場合、発動することを想定しております。 他方、これは大変異例の措置でもあることから、危機の状況が去った段階で速やかに終了しなければ、逆に政府の過度な支援となることもありまして、原則一年以内とあらかじめ期限を区切って実施することとしております。 この根拠といたしましては、実際、リーマン・ショックのときに過去の危機を分析してみたところ、信用収縮は基本的に一年程度で発生前の水準まで戻っていることなどを踏まえたものであります。ただ、危機によっては、もちろん信用収縮が一年で収束しない場合もあり得ることから、経産大臣が認める場合には、更に一年延長し最大二年の措置を可能としているところでございます。 また、この保証自体は二年ということでございますが、二年を経過しても、例えば災害からの復旧等に引き続き時間を要する地域に対しては自然災害等を対象とするセーフティーネット保証四号を通じた支援、又は特定の業種、地域に影響が残る場合には事故等に対処するセーフティーネット三号、こうした他のセーフティーネット保証を通じてしっかりと支援していくことが可能だと思っております。
○岩渕友君 今、危機関連保証が終了した後はセーフティーネット三号、四号につなぐんだというような答弁あったんですけれども、どちらも地域が指定されている、指定地域内だということなんですよね。これでは必要な事業者が支援を受けられないということが考えられると。危機関連保証を受けた業者が三年目に資金が必要な場合、危機関連保証を使えず、三号あるいは四号の適用地域から外れる業者が出てくるということも想定されるわけですよね。このことも指摘しておかなくてはならないと思います。 次に、特別小口保険についてお聞きをします。 そもそも、特別小口保険の創設の趣旨がどんなものだったかということで、当時の佐藤栄作総理は施政方針演説の中で、その創設意義について、担保も保証人も得難い小規模零細業者に対し、簡易な信用保証を通じて金融の円滑化に資する制度を創設するなど、経営の安定とその従事者の生活の向上を図るための施策を画期的に拡充する考えだというふうに述べております。小規模零細業者の経営の安定のみならず、従事者の生活の向上を図るということにまで言及をしていて、非常に重要なものだというふうに考えます。 この特別小口保険の上限、二千万円に引き上げるというふうになっているんですけれども、これで資金需要の八割カバーできるというふうになるとしているし、先ほども答弁ありました。小規模事業者の資金需要というのは一体どういうものでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 この度、特別小口保険の限度額を引き上げるに当たって、小規模事業者の資金需要というのを、融資の実態等を調べたところ、一つは、先ほど委員から御指摘ありましたように、現在七割の事業者のニーズに対応していたところが、この二千万円にすることで八割の事業者の必要額に対応することができることになるということに加えまして、事業者が運転資金を普通調達する場合は平均的に月商の三か月分を借り入れるということが一般的に多いと言われておりまして、小規模事業者にこれを当てはめた場合には約千八百万程度となるというのが実態でありまして、これも踏まえたところでございます。 そして、具体的な資金ニーズ、これをヒアリングしてみますと、例えばですけれども、家具の製造業者の方が増加運転資金としてまさにこの月商三か月分に相当する二千万円を調達する、こうした事例とか、通常は一千万円程度の保証だけを利用して、これで十分な旅館とかが、集客のために設備投資、改装を行うために追加一千万を借り入れてやはり二千万というニーズがあると、このような幾つかの事例が出てきているところでございます。こうした状況も踏まえまして限度額を二千万に拡充するということを検討しているところでございます。
○岩渕友君 参考人質疑で家森参考人が、中小企業への支援を強化するという観点で今後の制度が運営されるべきだとしながら、例えば、法案には小規模事業者向け一〇〇%保証の枠の拡大が盛り込まれているけれども、単に返済負担を先送りするために拡大した枠を使う金融機関があるとすれば、それは考え違いだと認識しているというふうに述べているんですね。でも、これは、貸す側が決めることではなくて、小規模事業者のやっぱり需要に応えるものであるべきです。先ほど紹介したようなそもそもの創設意義から考えれば、例えば、経営の立て直しのため、新しいビジネスへの挑戦のためなど、運用で条件を付け加えたり縛りを掛けることはあってはならないと思います。 最後に、事業承継に関わる経営者の個人保証についてお聞きをします。 事業者の方から、うちの会社の四代目に女性社長が就くことになったと、経営者の個人保証がないことが決断の後押しとなったという話をお聞きしました。一方で、実際には金融機関によって対応が違う、対応が厳しいという話もお聞きしました。特に信用保証協会は難しいという方もいらっしゃいました。こうした実態を受けて、保証の解除をどのように進めていくのでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。 御指摘のとおり、個人保証に依存し過ぎない融資慣行の確立、これは我が国にとっても極めて重要なものであると考えております。このため、中小企業庁では、融資の際、一定の要件を満たす場合には経営者の個人保証を求めないこと等を定めたいわゆる経営者保証に関するガイドラインの周知、普及に取り組んでいるところでございます。 まず、政府系金融機関について申し上げると、経営者保証に頼らない融資、これが、平成二十六年二月―三月で融資全体の一五%、件数でいうと一五%だったものが、直近の二十八年四―九月では三三%まで増加しているところでございます。 引き続き、金融庁と連携して、こうしたガイドラインの普及とかあるいは相談体制を強化しているところでございます。 また、御指摘のあった保証協会の対応でございますけれども、やはり保証協会を利用する企業の方々は、まさに先ほどからお話ありますように、どうしても家族経営のように法人、個人が一体となっている、あるいは零細の方が多いことと、また、当初、金融機関においてもまだ十分な実績がなかったということで、少し、一定の基準を満たすものだけという制限的な運用をしていたところでございます。 ただ、昨今、政府系、それから民間金融機関もそうでございますけれども、個人保証に頼らないこうした融資の実例が積み上がってきたこともあって、保証協会においても、こうした金融機関と歩調を合わせた対応をすべく、運用を見直していきたいと思っているところでございます。 具体的には、中小企業が財務基盤の強化を進めているか、あるいは金融機関そのものがプロパー融資を行っており、そのプロパー融資について個人保証を外しているか、こうした点を金融機関とも対話しながらしっかりと見極めて、この保証ガイドラインの普及に努めていきたいと思っております。
○岩渕友君 以上で質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章、信用保険法の一部を改正する法案について質疑いたします。 二〇〇八年のリーマン・ショック以降、企業収益状況の悪化などを受け、中小企業の資金繰りを支える政策が相次いで実施されてきました。現在、中小企業の一割程度が利用しておりますうち、中小零細企業においては三七%が信用保証制度を利用し、中でも従業員五人以下の零細企業は七五%以上の割合となっております。 アベノミクスでは、第三の矢の成長戦略の一つとして中小零細企業の生産性の向上、あるいは中小企業のもうける力を拡大することのみに主眼が置かれ、生産性の低い小規模事業者は成長戦略を阻害しているかのごとくの考えに基づいて中小企業への経営支援力の向上をさせるために信用保証制度改革を推し進めるということでありますけれども、申し上げましたとおり、セーフティーネット五号などの金融支援策の縮小は数万規模の中小零細企業には多大な影響を及ぼす。 先ほど来ずっと質問が出ておりますけれども、同じようなことでありまして、そこで質問したいんですが、中小企業の、経営基盤の脆弱な資金力に乏しい零細企業にとってはこの信用保証あるいは信用補完制度はなくてはならないものであるということであります。最後の支えとなっているのが現況であります。その中で、弱者に厳しい改正によって、倒産はもちろん、倒産件数には表れない自主廃業の増加などが懸念されております。バブルの崩壊以降の廃業件数は年平均二十万から三十万件ともなっており、そのほとんどが中小企業であります。日本経済にとって、廃業による雇用の喪失はもちろん、我が国が世界に誇る町工場を始めとする優秀な技術を失うことは大きな損失であり、言をまたないと思います。 政府は、そのような事態を回避するために中小零細企業への総合的な支援策をどのように考えているか、井原政務官、よろしくお願いします。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。 種々これまで議論があったわけでありますけれども、この度の改正案というのは、一つは中小企業の資金需要にきめ細かく対応しようというものです。時代とともに変わってまいりました。もう一つは、保証協会と金融機関が、ともすれば、金融機関にしてみたら、自分のところ、リスクなければどうぞという、そういう環境がありましたから、どうやってこの両者を連携させるかということをポイントとして、もちろん信用保証制度、補完制度というのは非常に重要なことでありますけれども、同時に、中小企業の経営の健全化にも資する取組をパッケージとして行っていこうというのが今回の大きな目的だろうと考えております。 その中で、先ほどお話あったセーフティー保証五号というのは一〇〇%が八〇%になるということで、委員の方からも懸念をいろいろ言われているところでありますけれども、一つは、デメリットとしては、お話あるように、一〇〇%保証を継続するということになると、金融機関が過度に信用保証に依存する体質になってしまっていた、かえって中小企業の経営改善や事業転換等が進まない場合もこれまで指摘されていたところであります。ですから、今般の見直しでは、金融機関がより前面に立って経営改善や事業転換等が促されるよう、セーフティーネット保証五号の保証割合を八〇%としたと。ここはメリットとデメリット両方あるということになります。 ただ、この見直しによりまして、資金繰りへの影響を懸念する声も確かにあるわけでありまして、中小企業団体等と丁寧に意見交換を行いながらも検討を進めてまいった中で、先ほどもお話ありましたけれども、小規模事業者向けの特別小口保険の付保限度額を千二百五十万から二千万円に上げるとか、あるいは一〇〇%保証を維持するというような支援拡充も行うなど、総合的なパッケージで何とか円滑な資金繰りも、そしてまた中小企業の経営改善も、両方を成立させていこうというのが目的であります。 その上で、御指摘のとおりでありますが、小規模事業者がそういう中で経営に対して不安を抱くということもございますから、小規模事業者の経営の改善、事業再生を支援していくということで、今般の改正によりまして、保証協会の職員によりまして、専門家等と一緒に企業を訪れて経営支援を行うということを加速させようということになりました。 また、中小企業が経営改善計画を策定する際の、税理士や中小企業診断士等の専門家による支援を行う、通称四〇五事業と言われる経営改善計画策定支援事業、そして、産業競争力強化法によりまして各都道府県に設置された中小企業再生支援協議会によります再生計画策定への支援や、債権放棄、条件変更等のための債権者間調整の支援等を進めていこうということで、中小企業の経営の改善のためにできるだけパッケージとして評価をしていただければというふうに考えております。
○石井章君 懇切丁寧な答弁ありがとうございます。 今のお話は、今までずっといろいろな方々が質問されて、その答弁のとおりでありまして、一つ、今、井原政務官がおっしゃっていた、保証協会のいわゆる中小企業診断士のようなことをやりながら、先ほど大臣がおっしゃっていましたけど、銀行さんと協力して目利きを上げていくというようなことでしたけれども、そうすると、じゃ、今の保証協会の体制を拡充していくのかどうか、いわゆる人を増やせる余力があるのかどうか、今回の法案の中できちっとそこをサポートできるのかどうか、これ質問出していなかったんだけど、もし井原さん、突然であれば隣の大臣でも結構ですけど。 それで、やっぱり銀行も一緒なんですよ。銀行もこのためにわざわざ目利きをできる職員を育てようなんという余力はありませんので、メガバンクのある銀行にも聞き取り行きまして、私は、地元にも銀行たくさんありますから聞いたんですが、とてもそういう余裕ないと。できれば、これは全て、例えば、基本的には八〇%共有でやっています。だけど、私が思うのは、せめてこの中小企業関連の保証ぐらいは、中小関連特別保証ですか、この関連の四号と五号ぐらいは一〇〇%でしておかないとこれはなかなか厳しいんじゃないか。いろいろな、共産党の議員さんも言っていましたけど、民商を抱える共産党さんだけじゃなくて、私も本当に同じように思うんですよ。だから、せめてその辺の、じゃ担保があればいいですよ、例えば保証協会の職員をここで増やそうと、世耕大臣のお考えによってですね。その辺のことがどうなのか、しっかり、井原政務官、御答弁お願いします。
○大臣政務官(井原巧君) 委員は商工会で副会長もされていましたから大変お詳しいというふうに思っておりますが、ちょうど私も首長の頃に、信用保証協会は大体各県、副知事さんとか部長さんが会長をされておりまして、市町村と県単の融資制度等で議論も種々してまいりました。 御指摘のとおり、その保証協会の目利き力とか、どういうふうに上げていくかということを同時にしなかったら効果がないじゃないかという点はそのとおりだと思います。この点については、平成十七年の信用保証制度の見直しの際にも、保証協会職員における中小企業診断士等の目利き人材の育成を進めていく方針を定めておりまして、これを踏まえて取組を進めてきているということであります。 また、リスケ状態にあります中小企業の経営改善のために平成二十六年度から実施しております保証協会の外部専門家事業においても、人材育成につながる取組を進めてきているところであります。 具体的には、保証協会におきまして、中小企業診断士等の資格取得を奨励し積極的に経営支援に充てていくこととか、経営支援の専門部署の創設、保証協会職員が外部専門家とともに経営支援を行うことにより実践力を向上していくこと、さらに、全国信用保証協会連合会における経営支援の成功事例、ノウハウの水平展開や研修等の実施等を進めてきたところでありまして、こういう取組で中小企業診断士はこの十年で約二倍、四百七十人となっております。多くの経営支援の実績、五千五百企業、平成二十八年度で支援しているわけでありますが、着実に実を結びつつあるところと認識しております。 ただ、私も、実感としては、都道府県によって、やっぱり大分規模によって力の差があることもこれは事実でありますが、金融機関と一緒になって取組を進めることで双方が目利きが上がるのではないかと、こういうことも期待しているところであります。
○石井章君 井原政務官、ありがとうございました。 それでは、本丸の大臣に質問を移しますが、最後の質問なのでしっかり質問したいと思うんですけど、今、井原政務官の方からしっかり御答弁いただきまして本当にありがとうございます。 ただ、地域に差があるという実情はそのとおりでありまして、保証協会、何年前だかはちょっと忘れましたけれども、今皆さん話しているのは、いわゆる責任の共有の割合を一〇〇%を八〇%にするということに突出して質問していますが、いわゆる企業力の弱い、企業力といったって五人以下の、三ちゃん農業と同じで、この間も言いましたけれども、本当に、じいちゃん、ばあちゃんでやっているところはもう企業じゃなくて、もう本当に町場の商店、たばこ屋さんとかその程度のところでもやっぱり、そういうところの人が大体商工会連合会に加盟しているんですね。ある程度力あるところは入っていないところも多いんです。 その中で、もう一つ大臣に御質問したいんですけれども、普貸しで、普通貸付けで貸付けする場合は今八〇%が責任共有の割合であります、八〇%は保証すると。しかし、その中で、もう一つ、その先のところあるんですよ、これ、保証協会の保証の料率の問題。これ、目利きじゃないんですね。これ、機械がやっているんですよ。その辺、大臣、どういうふうにお考えか。分かりますか、分からなければ次の質問に行きますけど。
○国務大臣(世耕弘成君) 中小企業が保証付融資を受けるに当たって支払う保証料、今御指摘の点ですけれども、個々の中小企業の信用リスクをクレジット・リスク・データベースと言われるビッグデータを用いて定量的に判定してきめ細かく適用される仕組みとなっているわけでありますが、これは、中小企業が経営改善を進めることで信用リスクを低減させることに成功すれば保証料の方も段階的に引き下がる、そういうインセンティブが働くわけであり、まさに今回は、保証協会が経営改善にしっかりとコミットする、また金融機関もきちっと期中管理や経営支援をしっかりやる、この仕組みがちゃんとワークしていけば、長い目で見る、長くも見なくてもいいか、中期的に見れば保証料というものは下がっていく、そういう仕組みがもう既に中に仕組まれているということだというふうに思います。
○石井章君 確かにそのとおりなんですけれども、いわゆるCRDといっています、機械、そのデータベースのことをCRDというんですが、一段階から九段階までありまして、一番企業力の弱いところ、いわゆる余りもうかっていないところとかそういったところは、当然ながら一・九〇、保証料がですね。比較的順調でいいなというところが〇・四五。これが小刻みになって、ちょうど真ん中が一・一五なんですね。大体初回の貸付けの基準が一・一五%を取るんです。 ただ、ここで問題なのは、大臣、じゃ、これ、金利じゃないんですよ。手数料なんです、手数料。そうすると、貸付けの内容、例えば自治体で保証料を負担している自治金融とか、あるいはそのほかの自治体特有の貸付けなどは、自治体の方で、ある一定の期間一%を保証料持ちましょうとか全額保証料持ちましょうとか、これは条例によって決められているんです。 しかし、決まらないのが、この一・九〇から九段階にある保証料率の違いによって、銀行によって普通貸付けの場合には、特に普通貸付けの場合には金利まで一緒にそれ連動してくるんです。例えば一・九〇だったらば三%取りましょう、例えば〇・四五だったらば一%にしましょうというのが今のこの制度なんですね。 だから、ここを改めないと、本当にこれから頑張ってやろうというじいちゃん、ばあちゃんもいるかもしれません。そういうところの人に高い金利で、高利貸しで貸すようなことがあっては私はならないと思うんですが、その辺、大臣のお考えはどうですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的に、この保証料率はあくまでも信用保証のための料率でありまして、金融機関はこれと別途、自分でやはり事業性評価をするとか経営者の人柄を見るとか、そういう形で、あるいはそこに少し担保が絡んでくるとか、いろんな組合せで、これは金融機関は金融機関で決めるべきだと思いますから、保証料に何か自動的に金利が連動している、私、ちょっと今現場の状況よく分かりませんけれども、それは余り適切ではないんだろうというふうに思います。 ただ、どうしてもこれリスク評価ですから、ある程度連動するのは仕方がないと思いますね。リスクの高いところは保証料率も高ければ金利も高いということになるんだろうというふうに思います。 ただ、この保証料のやはり高さということについては、中小企業政策審議会においても料率の水準とか体系の見直しということについて議論が行われているところであります。また、公明党からも、中小企業の保証料の負担を減らすべく、今回の制度改正の結果、これで経営改善が進んで代位弁済の状況が減少する、改善をすればその分保証料を引き下げるという方向で検討をしたらどうかというような御提言もいただいてあります。 さらに、もう一つ申し上げると、足下の業況が非常に厳しくて保証料が負担となっている中小企業を支援するために、保証協会の支援などを受けながら実効的な経営改善計画を策定した場合には低廉な保証料を適用する保証メニューというのも政策的に措置をしております。このときの保証料は、これ経営改善サポート保証ということになっていまして、保証料は〇・八%ということになるわけであります。 こうした利用も含めて中小企業の経営改善を進めることで、実質的な保証料の負担軽減につなげていくべきだというふうに考えます。
○石井章君 それと、この間、参考人質疑で商工会連合会の副会長さん、宮本先生の御紹介で来ていただきましたけれども、商工会連合会のいわゆる組織率というのは実質的には五〇%あるかないかなんですね。私がこの間、副会長に聞くの失礼だったんですけれども、いわゆる中小企業、零細企業のための保証協会なんですね。いわゆる上限で基準は二億八千万まで貸付けすると。その中で、特に零細企業、五人以下の人が商工会の組織率では相当な割合を占めています。 そうすると、じゃ、この制度論を含めて、どこを窓口にしてお金を借りに行ったらいいのかということになったときに、例えばメガバンクでは恐らく相手にしませんから、いわゆる地方の信用金庫とかあるいは地銀で何とか対応してもらう。しかし、地銀でも保証料率は保証協会が決めます。 しかし、金利についてはもちろん金融機関で決めますが、これは企業の論理で決めると思うんですけれども、そのほかに、いわゆる三重苦というか、借入れの三重苦といって、この間、会長がいたので会費のことは余り言いませんでしたけれども、相当会費が高いんですよ、今。それで、会費が高くてやめる人が多い。じゃ、やめるとどうなるかというと、今度いじめに遭うんですね。いじめといったら何かというと、いわゆる制度ローンなどを借りるときに、例えば自治金融とか借りるときに、当然ながら商工会の会長の推薦の印鑑がないと借りられないんです。そうすると、借りられないだけじゃなくて、借りさせてもらえるけれども、手数料取るんですよ、商工会は。保証協会の保証料どころじゃないです、高い、もっと取りますから。ただ、地方によってはどうか分かりませんけれども、私は茨城県内調べましたけれども、とにかく相当な手数料を取る。 ただし、商工会の会員さんに関してはそこまでは余り取らないということなんですが、その辺のところを、せっかくいい制度をこれから拡充しようというときに、やっぱり経産省の傘下にあります商工会でありますから、そういったところを、それはそれぞれの個々に任せますではなくて、ある程度歯止めを掛けるように指導をしないと、みんな一千万借りて手取りで十万とか引かれちゃったら、これは大変な痛手になりますから、そうじゃなくたってこれで、さっき言ったとおりCRDで九段階にも分かれていて、信用保証のないところは担保として保険料が高くなって金利も高くなって、そのほか商工会の会費も取られる。商工会の会費拒んだ者は手数料でがっちり取られるということになっているので、その辺、大臣のお考えをお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 商工会の会費というのは、法人で入るのか個人で入るのかによっても違いますし、地域でも随分違います。 議員お地元の取手市商工会は法人会費は年二万四千円でありますが、鹿児島商工会議所の場合は法人、個人共に八千円ということでありますから、取手はかなり高い方なのかなというふうに思っています。 ただ、これ、ここはよく区別しておいていただかなきゃいけないのは、信用保証というのはこれ商工会に入っているかどうかは関係ありませんので、当然自治体が独自に設けているいろんな融資の仕組みとかの中に、商工会が一種取次ぎの手数料みたいなのを取るのはケースとしてあるかもしれませんが、今議論している信用保証というものについては、商工会に入っているかどうか、会費を払っているかどうかは関係ないということは申し上げておきたいというふうに思います。
○石井章君 大変貴重な御答弁ありがとうございました。 これで質問を終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として今井絵理子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○岩渕友君 私は、日本共産党を代表して、中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。 中小企業信用補完制度は、担保力、信用力の弱い中小・小規模事業者が金融機関から融資を受ける際に、信用保証協会が公的保証人として中小企業と金融機関の橋渡しをすることで資金調達を容易にし、中小企業金融の円滑化を図ることを目的とするものです。中小企業の四割が利用し、そのうち従業員二十人以下の小規模事業者が占める割合は八割にも上ります。 本法案は、金融機関との適切なリスク分担を口実に、セーフティーネット保証の大部分を占める五号保証の保証割合を一〇〇%から八〇%に引き下げるものです。 参考人質疑で、中小・小規模事業者の代表が、金融機関の貸し渋りを一番懸念していると述べられました。民間金融機関が中小企業向け融資を減らしてきた中で資金繰りの支えとなってきたのが信用保証です。中でも、取引先の倒産や事業縮小、災害等の不測の事態に見舞われた中小企業を対象としたセーフティーネット保証は、まさに最後のとりでともいうべき存在です。セーフティーネット保証五号に部分保証を持ち込むことは、中小企業の資金繰りの命綱を断つことになり、断じて容認できません。 さらに、これを突破口に、特別小口やほかのセーフティーネット保証にも部分保証が導入される危険性が一層高まります。経産省は、部分保証が原則で全額保証は例外との方針を掲げており、今後、部分保証の対象拡大や保証割合の引下げに向けた議論が加速することは明白です。 日本経済の根幹である中小・小規模事業者は、企業の九九・七%を占めており、働く人の三人に二人が働いている雇用の担い手です。地域に根を下ろし、物づくりやサービスでの需要に応え、雇用を生み出している中小企業の役割はますます大きくなっています。 日本経済、地域経済に不可欠な役割を果たしている中小・小規模事業者を支える信用保証制度に大きく転換、拡充すべきであることを指摘して、反対討論とします。
○委員長(小林正夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、石上君から発言を求められておりますので、これを許します。石上俊雄君。
○石上俊雄君 私は、ただいま可決されました中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 信用保証協会と金融機関の連携を図ることが法文上明記されたことを踏まえ、その趣旨を金融機関の現場まで周知徹底すること。また、両者が、事業者ごとにプロパー融資と保証付き融資による適切なリスク分担を行い、緊密に連携して中小企業の経営改善支援や事業再生に着実に取り組むよう、取組状況のモニタリングや金融仲介機能のベンチマークの活用等により、その実効性の確保に努めること。 二 保証割合が八割に縮減される不況業種に係る経営安定保証については、事業者に対し丁寧な説明を行うとともに、融資等の状況について把握し、相談対応の充実や政策金融機関の補完的な活用等により、中小企業とりわけ小規模事業者の資金調達に混乱が生じることのないよう十分に配意すること。 三 危機関連保証については、危機時の売上減少や信用収縮等の状況を速やかに把握し、迅速かつ的確な対応を行うための体制を整備すること。あわせて、透明性の確保のため、十分な情報開示を行うこと。 四 信用保証協会が地域の実情に応じ、人材の育成・確保等に努め、実効ある経営の改善発達支援が確実に実施できるよう支援するとともに、各協会の支援体制の底上げを図ること。また、信用保証業務や経営の改善発達支援業務に関する情報開示や外部評価を推進し、ガバナンスの向上に努めること。 五 今般の制度改正による効果を検証し、国民負担の軽減及び制度の持続可能性向上の観点も踏まえ、引き続き信用補完制度について検討を加え、所要の措置を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) ただいま石上君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小林正夫君) 多数と認めます。よって、石上君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。
○委員長(小林正夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十分散会