経済産業委員会 第12号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2017/05/18
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、朝日健太郎君及び今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として丸川珠代君及び松村祥史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、中小企業庁長官宮本聡君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に株式会社商工組合中央金庫代表取締役社長安達健祐君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のうち、株式会社商工組合中央金庫の危機対応業務における不正行為に関する件を議題といたします。 まず、政府から報告を聴取いたします。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 商工中金の危機対応業務において、不正行為が行われていた事案について御報告申し上げます。 昨年十一月、商工中金において、危機対応業務の融資の際に、職員が試算表等の数字を改ざんしていたことが判明しました。その後、商工中金において第三者委員会を中心に調査が進められてまいりましたが、四月二十五日、商工中金からこれまでの調査結果について報告を受けました。 当該報告によれば、九十九名の職員により、疑いがあるものも含めて九百一件の口座について試算表等の改ざんが行われていたことが確認されています。このうち、危機対応業務の要件合致が確認できない四百二十三件の口座について、利子補給金や補償金等について、商工中金から日本政策金融公庫に対して返還を行う必要があると承知しております。 さらには、過去に改ざんが疑われる事案が多数発覚した際に、当時の内部調査における監査部等の不適切な対応により、十分な再発防止が図られなかったことも判明しております。 中小企業の資金繰りを支えるための重要な制度である危機対応業務において、このような不正行為が過去何年にもわたって続けられてきたことは大変遺憾であります。既に、商工中金がこれまでの自らの調査に基づき、役員の減給処分を発表しておりますが、このような処分だけでこの問題が解決できるというものではありません。この問題を根絶すべく、現経営陣にはまず、徹底的に問題を洗い出し、全容を解明することを求めてまいります。 このため、これまで行われた調査が危機対応貸付け全体の一二・六%にとどまっていることを踏まえ、五月九日、商工中金に対して、株式会社商工組合中央金庫法第五十九条に基づく業務改善命令等を発出し、調査未実施の危機対応貸付けについて全件調査を実施し、問題の所在とその根本原因を特定することなどを求めたところであります。また、経済産業省としても、主務省として関係省庁とも連携しつつ、徹底した立入検査を実施してまいります。 その全容解明の結果を踏まえた上で、直接関与した職員の処分や担当役員の管理責任の明確化とともに、ガバナンスの抜本的な強化に向けた組織体制の見直しの検討など、商工中金に対して更なる対応を求めてまいります。 以上です。
○委員長(小林正夫君) 以上で報告の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮本周司君 おはようございます。自由民主党・こころの宮本周司でございます。 この度、一九三六年の商工中金設立以来初めてとなる行政処分が行われました。このことに関しましては、大変残念に思っております。 従来、商工中金は、リーマン・ショックであったり東日本大震災といった危機時における対応を含めまして、地域における中小企業の資金繰りであったり円滑な経営、これを支える重要な役割を担ってきたと認識をしております。だからこそ、先ほど世耕大臣からも御報告ございましたように、今回の商工中金職員による危機対応融資の際の書類の改ざん等不正行為が行われたこと、このことに関しましては極めて遺憾に思っております。 公的金融機関の役割を逸脱する行為であり、また、我が国の制度の信頼性を揺るがしかねない、そんな事象だと思っております。問題を根絶し、一刻も早い立て直しを図り、そして今後も中小企業を支える存在として商工中金にはしっかりと機能をし続けていただきたいと考えております。 そのような観点から、先ほど大臣の方からも御発言がございましたように、危機対応貸付けの全件調査により、問題の所在、またその根本原因をしっかりと特定をしていただく、その上で全容を徹底的に解明することが何より必要だと思っておりますし、その全容解明の結果を踏まえた上で、役職員の適切な処分、組織の体質改善、そしてガバナンスの抜本的強化など、確実な改革を実施していただきたいと思っています。 まず、本日、商工中金安達社長に御出席をいただいておりますので、お伺いをしたいと思います。 今回のこの問題、危機対応融資において職員によって試算表の改ざんなどが行われて、規定の要件に当てはまらない、そんな中小企業にも融資が行われたということです。本来、危機対応融資は、量で稼ぐものではなく、質を重視していかなければいけないものだと私は考えております。こうした不正行為が行われた原因や動機、まず、このことに関しまして、どのようなものだったと把握をされておりますでしょうか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 国費が投入されております危機対応業務におきまして不正行為を発生させてしまい、危機対応業務の指定金融機関としての信頼を損ねてしまったことにつきまして深く反省してございます。この場をお借りいたしまして、改めて心よりおわびを申し上げたいと思います。申し訳ございませんでした。 本事案を踏まえまして、第三者委員会を設置いたしました。第三者委員会の結論によりますと、今回の原因や動機につきましては、まず、不正行為に対する経営陣のリスク認識が甘かったことに起因いたしまして、危機対応業務の要件確認を営業担当者に任せ、牽制が十分でなかったこと、二つ目といたしまして、危機時に備えて措置された危機対応業務の予算を営業店の業績評価に組み込んで配分したことにより、国の施策の制度趣旨にのっとった運用を十分徹底できず、本部から現場に過度なプレッシャーを与えてしまったことやコンプライアンス意識が低下していたことが主な要因であると認識してございます。 今後、調査未実施の危機対応貸付けの全件調査を継続し、当該調査の結果や第三者委員会の結果を踏まえて問題の所在や根本原因を特定し、二度とこのような事態を起こさないよう、再発防止に努めてまいりたいと考えてございます。
○宮本周司君 ありがとうございます。 今回、商工中金において、今回発覚した事案のみならず、平成二十六年に池袋支店においても不正事案が発覚した。また、その際も、本来であれば現場における不正行為の是正を担うべき本部がそれを隠蔽するような行為をしていた、そういった指摘も第三者委員会の報告書にはありました。私も別の資料で確認した中では、この危機対応業務の融資の案件が増えてきたときには、当初は本部の方で決裁を仰いでいた、でも、それも途中から省いて支店で決裁を行うようになってきたという記事も私は確認をしております。 金融機関として、今回のこれはやはりあるまじき行為が蔓延し、それが隠蔽されてきた。社長、これやっぱりコンプライアンス意識の欠如というレベルではなくて、もう本当に組織ぐるみの不正だったという批判もやはり発生していると思うんですね。 実際これ、本部の方の対応も含めまして何があったのか、どうしてこのような行為に至ったのか、なぜ本来準備していたはずのガバナンスの機能が、全くそれが効果を示さなかったのか、このことに関してはどのようにお考えでしょうか。
○参考人(安達健祐君) 委員御指摘のように、平成二十六年十二月、池袋支店において、危機対応業務の要件確認資料について、顧客から受領した資料の改ざんが疑われる事例が多数発覚いたしました。百十件でございます。当時の管理部門による内部調査の結果、職員による改ざんではなく、顧客からのヒアリングに基づき職員が自ら作成した資料であるということや、全ての案件において制度の要件の充足を確認し、不祥事案でないものとして処理されておりました。 しかしながら、今回、第三者委員会に調査をお願いしたところ、池袋事案につきまして、前の代表取締役や当時の本部担当ラインなど二十七名に対する六十一時間に及ぶヒアリングや残存する二十五冊のファイル等の調査を行うとともに、専門家によるサーバー上のデータ精査、デジタルフォレンジック調査等、徹底調査をしていただきました。 その結果、当時の監査部等の管理部門が内部調査を行う際に答えを誘導するペーパーを作成、使用していたことなどが判明いたしまして、対象となる貸出しのほとんどで不正が行われ、危機対応業務の要件に合致しないものも多数あったことが指摘されました。 第三者委員会の報告書では、こうした行為は、組織の指揮命令系統に沿った指示が認められる組織的隠蔽とは認められないけれども、明確な形での決断や指揮命令のないまま場の雰囲気や何となく行われる集団的な隠蔽行為であったと指摘を受けてございます。 いずれにいたしましても、当金庫といたしましては、本事案は深刻な問題であると重く受け止めておりまして、調査を継続して全容を解明した上で、当該調査の結果や第三者委員会の調査結果を踏まえて、ガバナンスの抜本的な強化に向けた再発防止の作成等、必要な対応にしっかりと取り組んでいきたいと考えてございます。
○宮本周司君 今の御答弁では、体制はあったと、ただ、実際機能しなかった。これに関しましては、やはり商工中金の中でのコンプライアンスといいますか、法令遵守に対する意識、これがやっぱりしっかりと醸成されていなかったということを指摘せざるを得ないと思います。 やはり改めて、しっかりと徹底的にこの全容を解明した上でガバナンスの抜本的な強化を図っていく、このことが必要不可欠だと思っておりますし、機能させていくためにも必要だと、改めて答弁を聞いて認識したところです。 では、ここで中小企業庁の方に伺いたいと思います。 池袋支店の過去の不正事案も含めて、これらの不正行為は過去何年にもわたって繰り返されてきた問題と認識をしています。これまで、商工中金に対する国の管理、これは本当に適切なものであったのかどうか、これに対するお考えもお聞きしたいですし、やはり今般のこの問題を受けて国のチェック体制をより強化していくべきだと考えますが、そのことに関してどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 経済産業省といたしましては、これまでも主務省として商工中金の監督を行ってきたわけでございますが、具体的に申し上げますと、危機対応業務の実績に関する半期ごとの定期報告や外部有識者から成る業務運営委員会による点検結果等により状況を把握し商工中金に対し指導を実施するとともに、二、三年ごと、定期的に商工中金本支店に対して数か月にわたる長期の立入検査を行い、実務の実施状況を確認してきたところでございます。 しかしながら、今般のような不正事案の発生を防げなかったこと、これは事実であり、商工中金を監督指導する主務省として重く受け止めているところでございます。 このため、今後、徹底的に問題を洗い出し、全容を解明していく中で、国の監督の在り方についても検証してまいります。その結果を踏まえて、立入検査について不正リスクを踏まえたものとし、その頻度を増やすことはもとより、あるべき検査体制についても検討してまいりたいと思っております。
○宮本周司君 続けて宮本長官の方にお聞きしたいと思うんですが、今回、一つの問題の根幹になっています危機対応業務、この制度に関してお伺いをしたいと思います。 冒頭でも申しましたけれども、危機対応業務は、リーマン・ショックや東日本大震災といった大規模な経済危機であったり経済に影響を及ぼす災害、こういったものが発生したときに機能する、これはもちろんのことなんですが、景気が比較的落ち着いている状況においても、やはり原材料高であったりデフレであったり、若しくは為替変動によるそういった影響を、いわゆる外部環境からの影響を受けやすい、そういった経営基盤が脆弱な中小企業においては、やはりなかなか民間からの融資が受けにくい、困難である、こういった現象も鑑みれば、中小企業の資金繰りを支えるためにやはりこの制度そのものは重要な役割を担っている、これからも担っていってほしいと、これは考えるところでございます。 ただ一方で、やはり危機対応業務による資金繰り支援が、大規模な経済危機や災害といった有事から、経済情勢が改善していく、平時の方に移っていく段階におきましては、先ほど申したような資金繰りに支障を来す経営基盤が脆弱な中小企業に関しましてはしっかりと支えていくということは担保しながらも、やはり民業圧迫、これを回避するという観点から、危機対応の融資規模を適時適切に縮小していくことも必要と考えます。 このことに関しまして、長官としてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御高承のとおり、危機時における中小企業向けの資金繰り支援の実績は景気の動向により変動するものでございまして、例えばリーマン・ショックあるいは災害対応などにより中小企業の業況が悪化する場合には利用が増加する一方で、これらの影響が緩和して中小企業の業況が改善するにつれてその利用は減少していくというものでございます。 例えば、商工中金のこの度の危機対応業務の新規融資実績、これをフローベースで見てみましても、いわゆるリーマン・ショック直後の平成二十一年度においては二兆三千二百億円だったものが、直近平成二十八年度においては五千四百億円と大幅に減少しております。 委員御指摘のように、有事の状況から経済情勢は改善するにつれてその規模は縮小しているところでありますが、一方で、リーマン・ショックのような危機に備えて当該制度自体を維持することは必要であると考えているところでございます。 また、現在の経済の情勢は、確かにある程度平時の状態にあるわけでございますが、そうした中でも、例えば世界経済の情勢で苦しまれたり、デフレからの脱却できていないことによる影響を受けて一般の金融機関から通常の条件で借入を行うことが困難な中小企業も存在するわけでございます。このため、平時においても引き続き危機対応業務を実施することは必要であると認識しているところでございます。 ただ、いずれにしましても、今後、全件調査による全容解明の結果を踏まえまして、例えばどのような分野の融資が行われているのかということもよく見まして、商工中金のガバナンスの在り方について検討していく中で、危機対応業務の在り方についても議論をしてまいりたいと思っております。
○宮本周司君 今まで確認をさせていただいたように、やはり商工中金でこの危機対応業務、このものにもやっぱりしっかりとその本質を守った対応をもう一度再構築をしていただかなければいけないと思っていますし、また一方では、これまでも地域の中堅企業、また中核企業、またグローバルニッチ企業といったような、そういった地域の活性化に資するような重要な役割を担ってきた中小企業の経営を支え、また成長の機会をしっかりと後押しする、こういったことにも効果を発揮してきたと私は思っております。 やはりこれまでのいろいろな質疑の内容も踏まえまして、改めて組織を抜本的に立て直して、そしてこれまで以上に地域の中小企業を支えていく存在として商工中金が機能する、このことを願うところでございます。 この後も多くの委員からまだいろいろな質疑が交わされると思いますが、今現時点での安達社長の今回のことに対するしっかりとした対応も含めた御決意と、あと、当然全容解明をした上での対策、対応もあると思いますが、当面措置をしなければいけない、当然再発防止を講じていかなければいけない、この当面の措置で今既に講じていることがあれば併せてお聞かせをいただけたらと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 今行っている再発防止策についてのお尋ねがございました。 既に平成二十九年一月までに、当座の再発防止策として、営業店において顧客から試算表等を受領する際に押印をいただき、それを管理職が確認するよう手続を変更し、また、本部におきましても危機対応業務管理室を設置し、危機対応業務の要件について、全件、事前及び事後のチェックを実施しております。さらに、危機対応業務を業績評価の枠組みから除外するとともに、役職員に対するコンプライアンス等の研修を拡充して実施してまいりました。 今回の第三者委員会の報告書を踏まえ、外部の弁護士の関与の下、私が先頭に立って改革本部を設置し、当面直ちに必要な再発防止策を実施することとしております。 組織体制につきましては、コンプライアンス及び内部監査に係る取締役会の関与の強化を行うこととし、また、リスク管理体制について不正リスクに主眼を置いた業務点検の実施や内部監査の強化等、加えて意識改革として経営と現場との間の企業倫理の共有やコミュニケーションの強化及びコンプライアンスの意識向上のための研修の充実等を図ってまいります。
○宮本周司君 やはり融資先、取引先の中小企業に影響を及ぼさないよう、またその中でもしっかりとした責任を果たす、再発防止にも努める、このことは十分に実現をしていただきたいと思います。 では、ここで世耕大臣にお伺いをしたいと思います。 商工中金の民営化に関してなんでございますが、今般のこの不正問題を受けまして、ともすれば、商工中金は指定金融機関として不適正であるにもかかわらず、この危機対応業務を理由に民営化を先延ばししているんじゃないか、こういった批判も出かねないのではないかと思っています。 商工中金の民営化に関しましては、委員の先生方の中にも当時御出席だった方もいらっしゃると思いますが、二年前の通常国会で、商工中金法の改正によって、将来的な完全民営化の方針を堅持しつつ、多くの民間金融機関が危機対応業務を行う指定金融機関となり、そして金融対応が十分に確保されるまでの当分の間、商工中金に危機対応業務を義務付け、そして政府が必要な株式を保有する、このような措置がなされております。 今回の不正問題にかかわらずでございますが、この二年前の法律の改正で定めた方針、これに関しましては変わりはないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今、宮本委員御指摘のとおり、平成二十七年の商工中金法の改正において、民営化の方針は堅持しながらも、当分の間、政府が必要な株式を保有するという形になっているわけであります。 当時、それは理由として説明をされていたのが、万が一、自然災害を始めとする危機があった場合にも、全国三百八十一万の中小企業・小規模事業者の資金繰りを支援する体制が整っているかどうかということを民営化の判断材料にするという趣旨であるが、現時点において危機対応業務を行う指定金融機関となっている民間金融機関が存在していないことを踏まえると、資金繰り支援に万全を期するためには商工中金による役割が必要である、こういう説明がずっと続けられてきたわけでありますが、そのまさに危機対応業務の水増しを組織ぐるみで行っていたというのが今回の事案なわけであります。 そして、商工中金の第三者委員会の調査でも、商工中金の民営化問題に関連する政治的プレッシャーも一つの要因になっていたと推測されるという指摘も行われているわけであります。 こういうことを踏まえますと、まずは全件調査による全容解明の結果を待ちたいと思いますけれども、そういったことも踏まえて、商工中金におけるまず危機対応業務、これの在り方あるいは制度運用、ガバナンスといったことも抜本的に見直しをしていかなければいけませんし、また民営化をめぐる商工中金の在り方についても議論をする必要はあるというふうに思っております。 ただ、経産省としては、中小企業・小規模事業者の資金繰りを切れ目なく支援をするという商工中金の機能、これは重要だというふうに思っておりますし、これは法律にも書かれているように、できるだけ早期に商工中金が完全民営化できるような状況はつくってまいりたいというふうに考えております。
○宮本周司君 ありがとうございます。 今回の不正事案に関しましては、世耕大臣には本当に早い段階から強く御指導いただきまして、そして、今御答弁の中にもありましたように、守るべきもの、そしてしっかりと全容を究明して、改善すべき、改革すべき、このことを明確に打ち出していただいております。 今回のこの不正事案が早期に解明をされまして、そしてまた、一日も早い中小企業にとってなくてはならない商工中金として再構築されますことを心より願って、少し早めではございますが、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○礒崎哲史君 おはようございます。民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。 本日は、商工中金におきまして発生しましたこの不正行為についての集中審議ということで質疑をさせていただきますが、やはり商工中金のその位置付け、今、宮本委員の方からも様々質疑の中でございました。その生い立ち、あるいは位置付け、そして今回のこの危機対応業務がどういった趣旨のものであったのか、そうしたことも踏まえれば、やはり今回行われたことということはとても許されることではありませんし、様々な方たちに対して大きないまだに疑義を抱かせるものになっていると思います。この状況を打破をしていくということは大変困難なことだというふうにも私自身も思いますし、しっかりと、現状何が起きたのか、今後何していくべきか、それを関係、特に社長を始め経営者の皆様には御認識をいただく必要があろうかというふうに思います。 今日は、事が事ですので、言葉としては多少厳しい言葉を使わざるを得ないというふうに私自身も思っておりますけれども、率直な質疑させていただければと思います。今日は商工中金から社長にもおいでをいただきました。お忙しい中、ありがとうございます。今申し上げましたとおり、是非率直なやり取りを今日はさせていただきたいと、そのように思っております。 まず、社長の方にお伺いいたしますが、今回の問題、発覚をしてから、社長を始めとして役員の皆様、これ現場で起きた、事件といいますか、ことではありますけれども、現場回りをして実際に現場で職員の方と意見交換をされましたでしょうか。その件について確認をさせていただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 今回判明した危機対応業務における不正行為は、全国の支店で発生し、またその原因も行為者の問題にとどまらず組織全体の問題として深く反省すべきものと認識してございます。こうした問題の認識を共有し、役職員全員で意識改革を行っていくことが必要であり、そのためには、私を含め役員、本部職員が現場の職員としっかりとコミュニケーションを図ることが不可欠と考えてございます。 昨年の事案判明以降、私を含めた代表取締役三人で十九店舗二十一回、常務を含めた役員全体では六十一店舗八十二回の出張を行い、現場職員と接する機会を設けてまいりました。今回の第三者委員会の報告で事案の内容が具体的に判明したことも踏まえ、今後、役員と現場職員とのより本格的な意見交換を行っていく予定でございます。 全国の中小企業の皆様に接する現場職員の声を経営としてしっかり受け止め、今後の再発防止と信頼回復につなげてまいりたいと考えてございます。
○礒崎哲史君 今、十九店舗二十一回、全部含めれば六十一店舗八十二回というお話がありました。 率直に、意見交換をされて、どんな意見交換をして、何を感じられましたか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 現場職員は、第三者委員会の報告や報道等を受けて、今回発生した事案の規模、広がりについての驚き、本部でも不適切な対応があったことへの失望、直接お会いするお客様からは心配される声を聞き、あるいはしっかり役割を果たしてほしいと激励されるなど、様々な意見をもらったところでございます。こういった中で、戸惑い、不安な気持ちになっている職員も多いと私ども役員としては考えているところでございます。 四月二十五日の第三者委員会報告を受領し記者発表の後に、全国の全ての職員に対してテレビ会議で私からのメッセージを発信いたしました。その中で、事案の概要、経営としての責任を痛感していること、全員の意識改革が必要なこと、抜本的な再発防止策と継続調査に取り組むとともに、お取引先中小企業の皆様の御期待に応えて信頼回復につなげることが重要であり、原点に立ち返り取り組んでいくことを伝えたところでございます。 こうした職員一人一人が再び自信を持って中小企業の皆様のお役に立てるよう全力で業務に取り組めるようにしていくことが社長である私の役割であり、強い決意を持って再発防止と信頼回復に取り組んでいきたいと考えてございます。
○礒崎哲史君 職場の方からも驚きやまた本部の対応に対する失望ということも御意見としてしっかりとお話をいただきました。 今、現場との対話されたということでありますけれども、やはりこれ、最終的には商工中金は誰のためにといえば、中小企業の皆さんのために活動されているということであります。であるならば、やっぱり直接その中小企業の皆さんが何をまたこれによって受け止めたのかということも今後やっぱりしっかりと私は確認をして、皆さん自身の中でかみ砕いてのみ込むと、そしてそれをどのようにしていけばいいのかということを考えていくべきだと思いますので、特に今回、実はこの集中審議の前に会派の中で事前にヒアリングを、中小企業庁さんにも来ていただいて事前にヒアリングもさせていただきました。 もしかしてですけれども、その中の質問で、これはお客様も分かった上で行われていた事案もあるんじゃないか、これは可能性としてです、あくまでも可能性としてそういう質問もしましたが、その場に来ていただいた方の話では、少なくとも今の時点でそういうことはないと、お客様には全く関係なく我々の側が行ってしまったという御説明がございました。 ただ、これ一歩間違えば、お客様も仮に知っていたとするならば、これ共犯になってしまうんです、お客様が、犯罪行為の。それぐらい重大なやはり問題だということからすれば、やはりお客様にもしっかりとそうした意見交換する場を私は設けていただきたいなというふうに思っております。 今回の質疑していく上で、改めて商工中金さんのホームページ含めて企業理念等々の確認をさせていただいたんですが、残念なことなんですけれども、ホームページを見て、私ちょっとがっかりしました。 なぜかといいますと、ホームページの中に本件に関する、特にトップページに本件に関して申し訳ありませんという言葉が一つもないんです、今の時点で。トップページにあるのは、熊本地震に対して被害を受けられた方へのお見舞い、これがトップページの一番上にありまして、それ以外は通常業務のお知らせになっています。 私、本当に今社長からは率直な意見を私いただいたと思っています、本当に思っています。前向きな気持ちが本当にある、改革していかなければいけない気持ちがあると思っていますが、ただ、関係者の皆さんが何かあったときに見るのは、やはり今の時代、ネットで調べること多いと思うんですね。そうしますと、ホームページというのは、会社の姿勢を発信をしていく、社長自らの思いを語っていく上では大変重要なツールだと思います。残念ながら、そのホームページには本件に関する記述は見受けられませんでした。 ただ、探していきますと、ニュースリリースの中に、こうしたことが中小企業庁からも言われ、我々としてはこういう対応をしていくということがニュースリリースの中に四月二十五日の部分をクリックすると出てくるという状況になっています。 大変残念な思いでこのホームページを見させていただいたんですが、改めて確認ですけれども、こうしたホームページの対応を含めて、まだ内部の中には何かを隠したい思いがあるのではないか、そういう疑義が残念ながら浮かんでしまうんですけれども、この信頼回復に懸ける意思というものを改めて確認をさせていただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、今回の事案が判明して以降、その都度、公表資料、そして四月の第三者委員会の調査報告書をホームページにアップしてまいりました。しかしながら、今御指摘のとおり、ホームページのトップページにおわびを掲げるということはいたしてございませんでした。 昨日御指摘をいただきまして、早速トップページの冒頭に今回の事案のおわびを掲げるとともに、これまでの公表について、第三者委員会も含め一覧いただける特設ページを整備いたしました。 こうした対応が思い至らず、誠に申し訳なく思っているところでございます。
○礒崎哲史君 やはり自分たちが犯してしまったこと、これは反省をしながらも、しっかりとそれを対外的に公表していくということは大変勇気が要ることだと思いますが、その勇気がなければ改革の一歩を踏み出せませんので、今回トップページ含めて、ホームページ含めて情報発信をしていただいたということは、しっかりと私も受け止めたいと思います。 今回、事の発端といたしましては、二〇一六年の十月に鹿児島支店で不正が発覚したというところが事の発端になっておりました。これ、鹿児島支店で不正が発覚をした、その発覚した経緯、何がきっかけで発覚をしたのか、その点についてまず確認をさせていただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 昨年十月二十四日に、鹿児島支店において、業務時間中の打合せのときの職員の発言を契機に、危機対応業務の要件確認においてお取引先の試算表等の数値等の改ざんが行われたという不正行為が、次長が発見したわけでございますが、判明いたしました。当日、直ちに本部に一報され、支店長が営業職員全員と面談をした上、翌日十月二十五日に私まで報告がありました。私は、その事案の重要性を踏まえ、直ちに監査部による特別調査の実施を指示し、内部調査に着手いたしました。 そして、内部調査を進めていく中で、鹿児島支店で不正行為の件数が増え、また他の支店への広がりも見られるなど、事態の深刻さを認識し、捜査の客観性、中立性、専門性を確保して説明責任をしっかり果たしていくことが重要と判断し、十二月十二日に第三者委員会を設置して以降、第三者委員会の調査に全面的に協力してまいりました。
○礒崎哲史君 今御説明をいただきましたが、私もこの四月二十五日に出された調査報告書の詳細、要約版と、それとあと詳細の方も見たんですけれども、まさに今御説明いただいたとおり、鹿児島支店は内部の会議においておかしいんじゃないかという声が上がって、しっかりとそれを本部にすぐに伝達をされ、本部が動いて、やはりおかしい、全面調査しようと、これ、極めて健全な動きだったと思うんです。 ところが、その後調査を拡大をしていく中でおかしい動きになっていっている。特に、先ほど宮本委員からもございましたが、池袋の事案が私はその最たるものだというふうに調査報告書を見て受け止めています。ほかの支店で行われたことは不正は不正としてしっかりと確認をされているんですが、この池袋の事案はなぜか本部から、本部の特に部署としてはコンプライアンス統括室、それから監査部、それから組織金融部、まさにガバナンスの中核といいますか中心を成すべき部署が、これはちょっと本当は質問しようかと思ったんですが、ちょっと時間の関係で私の方からお話をしますけれども、コンプライアンス統括室は、もしかするとこれは私文書偽造罪に当たるかもしれないということで弁護士と相談をし、意図したわけではないんでしょうけど、どうすれば偽造罪に当たるのか、どうなっていれば偽造罪に当たらないのかというロジックを考えて、結果として、この後コンプライアンス統括室は、偽造罪に当たらない、そうしたヒアリングの結果になるような形で誘導するペーパーを作ってヒアリングを促していくことになってしまいます。 そして、監査部は、支店報告からは不正があった、疑義があったという報告が上がっているにもかかわらず、現地調査をした結果として、疑義は問題なかったという報告書をなぜか上げることになっています。支店報告とは矛盾があったにもかかわらず、問題なかったという結果が監査部から上がっていくことになっていきます。 また、組織金融部は、コンプライアンス統括室からは結果的には犯罪行為はなかった、監査部からも問題なかったという結果を受けて、結果的に危機要件判定ロジックというものを考えているんですけれども、それについても全く問題なし。最終的には、最終的にお金を貸し出すときに行っているチェックシートとエビデンスの差し替え、これを現場に命じています。新しく作った資料に対して新たに当時の人間のサインをさせて、押印までさせて、古い資料は組織金融部の方で預かって保管をする。つまり、完全に差し替えて書類を作り直した、それを指示したというところまでこの報告書には書かれています。 鹿児島支店の例ではしっかりと問題があるということを指摘したこれら三つの中央の本部の組織が、逆にこの池袋支店では全く違う行為を行ってしまったと。私、本当にこれ分からないんです。この報告書を読ませてもらって、相当厳しい言葉で第三者委員会はこの点について指摘をしています。この報告書、五十数ページありますが、半分はほぼこの池袋の事案について書かれています。それぐらい大きな問題だったというふうに第三者委員会も指摘をしていますし、私もそのように受け止めました。 この点、やはり最終的には、本部も含めて組織的な隠蔽行為と受け取られてもこれは致し方ないと思いますけれども、社長の改めての御見解を伺いたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十六年十二月、池袋支店において、危機対応業務の要件確認資料について顧客から受領した資料の改ざんが行われる事案が多数発覚いたしました。当時の管理部局による内部調査の結果では、職員による改ざんではなく顧客からのヒアリングに基づいて職員が自ら作成した資料であることや、全ての案件において制度の要件の充足を確認し、不祥事案でないと処理されました。 それで、これにつきまして第三者委員会、今回調査をした結果でございますけれども、当時の監査部等の管理部局が内部調査を行う際に、答えを誘導するペーパーを作成、使用していた等不適切な調査であったことが判明しまして、対象となった貸出しのほとんどで不正が行われ、危機対応業務の要件に合致しないものが多数あることが指摘されたところでございます。 第三者委員会の報告書で、管理部門の内部調査の不適切な対応として大きく二点が指摘されてございます。まず、コンプライアンス統括室が作成した誘導質問ペーパーに沿って監査部がヒアリングを行いまして、疑われる事案百十件を全て偽造でないとしたこと、もう一つは、危機対応業務の要件の充足の確認に関して、組織金融部は、不十分な顧客へのヒアリング、事後的なエビデンスの当てはめにより疑われる事案百十件全てについて要件充足といたしました。 委員会報告によれば、本部のこれらの関係部室でございますけれども、これらの本部の関係部室は必要に応じて情報共有するなどしながらそれぞれの立場で対応を進めたとされており、誘導ペーパーはコンプライアンス統括室が作成し、監査部に渡していたとされてございます。 委員会の報告書では、こうした行為は組織の指揮命令系統に沿った指示が認められる組織的隠蔽とは認められないが、明確な形での決断や指揮命令のないまま場の雰囲気で何となく行われる集団的な隠蔽行為であったとの指摘を受けておりますし、本部における深刻な不祥事案だというふうに指摘されてございます。 商工中金といたしましては、こうした指摘を重く受け止めて、ガバナンスの抜本的な強化を含めた再発防止の策定や役職員の責任の明確化等、必要な対応にしっかりと全力で取り組んでいきたいと考えてございます。
○礒崎哲史君 まだまだ聞きたいことはいっぱいあるんですが、ちょっともう時間がありませんので、最後に、この件に関しまして、この一連の不正行為に対して、監督省庁でもありますが、まず金融全体ということでいけばやはり金融庁にも御意見をいただきたいと思いますし、その後、大臣の方にも御所見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 金融庁といたしましては、商工中金においてこのような不正行為が行われたことは誠に遺憾と考えております。 商工中金におきましては、第三者委員会のこの調査報告書で指摘されております例えばガバナンスや企業風土の観点も含めて根本原因をしっかりと特定していただいて、それを踏まえて抜本的な改善対応策を講じる必要があるというふうに考えております。 このため、五月九日に経産省、財務省、金融庁の三庁連名で商工中金に対して業務改善命令を発出して、調査未実施の危機対応貸付け全体について調査を継続して、その結果、あるいはその第三者委員会の調査結果も踏まえて、問題の所在や根本原因を特定することなどを求めているところでございます。 また、業務改善命令の発出と同日、三省庁共同で立入検査を実施する旨、商工中金に対して通知したところでございます。今後、この検査を通じて本件の実態把握に努めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(世耕弘成君) 商工中金において、危機対応業務の融資の際に職員がこういった試算表などの数字を改ざんをしていたということについては、これはもう誠に遺憾だというふうに思っております。特に本件は、過去何年にもわたって現場で延々と続けられてきた、また今も御指摘のように、本部組織が隠蔽行為に関与している可能性があるという形でありまして、これはもう非常に深刻な問題であって、今のところ、商工中金は第三者を入れた内部調査によって、自分たちの調査によって役員の減給処分ということを決めておりますけれども、それで済む話ではないというふうに思っております。 まずは、現経営陣には徹底的に問題を洗い出していただきたい、そういう意味で業務改善命令を出しまして、まず全件調査をやってほしいということを今求めているわけであります。また、我々も立入検査をやっていきたいというふうに思っております。 こうしたことで、まず全容解明をしっかりした上で、まずやはり問題なのは直接関与した職員であります。これはもうバンカーにあるまじき行為をやったわけでありますから、こういった人たちの処分をどうするかということ、そして担当役員の管理責任、これをどういうふうにしていくかということをしっかりと定めさせていただきたいというふうに思いますし、ガバナンスの抜本的な強化へ向けた組織体制の見直しの検討といったことも対応を求めていきたいというふうに思っております。
○礒崎哲史君 社長、現場は社長の背中を見ています、言動を見ています。社長、つらいかもしれませんけれども、嫌われ者になってリーダーシップ取っていただいて、それが何よりも大切だと思います。 この件、まだまだ確認しなければいけないこといっぱいありますので、引き続きこういった機会を設けていただけますことをお願いいたしまして、私の質疑、終わります。
○浜口誠君 皆さん、おはようございます。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。 まず冒頭、昨日の衆議院の委員会、あるいは昨日今日の新聞でも報道されておりますが、加計学園の件について、文科省並びに内閣府の方に確認をしていきたいと思います。 今回の一連の報道内容、文科省の方に文書があるのかないのか、その事実関係、さらには、内閣府の方から文科省に対して、今回の加計学園の獣医学部の新設について官邸トップレベルの意向が働いている、こういった内容のことを伝えているのかどうか、この事実関係を確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(浅田和伸君) お答えさせていただきます。 報道されております文書につきましては、今朝の報道も含め、現時点では事実関係について確認をしているという段階でございます。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 報道は承知しておりますけれども、新聞に記載されているような事実はないということでございます。 昨年九月に今治市分科会が開催されたこともございまして、内閣府と関係省庁とその後の進め方などについて事務的な議論をしていたことは事実でございますけれども、その中で、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向だと聞いているといったことはなく、総理からもそうした指示は一切ございません。
○浜口誠君 是非、国民の皆さんの関心も、森友学園だけではなくて、加計学園の件もこれから高まってくるというふうに思っておりますので、政府並びに関係省庁については、しっかりとした説明責任、これが求められてくるというふうに思っておりますので、今後も正しい情報をしっかりと国民の皆さんの方に示していただくことをお願いを申し上げたいというふうに思います。 続きまして、今回の商工中金の件についてお伺いをしたいというふうに思います。 まず、安達社長、四月二十五日に第三者委員会の方で報告書出されました。これ、百五十五ページ、非常に内容のある報告書が出されております。 安達社長として、この報告書、第三者委員会の方から説明を受けただけではなくて、一ページ一ページ、この百五十五ページにも及ぶ報告書は読まれましたでしょうか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 当然読み込んでおります。
○浜口誠君 その中に、今回の不正が起こった背景として指摘されている要因が、危機対応業務、これの計画、これが本部の方から各支店の方に割当てがされて、さらに支店の中ではそれが各営業課の方に割当てをされる、さらに個人ベースに割当てが行われたと。その結果、支店の業績評価、その目標値が業績評価に織り込まれる、あるいは個々人の営業担当者の方の人事考課にも、その割当てが達成できたかどうか、これが評価に反映されると。こういったスキームがプレッシャーとなって、過度なプレッシャーとなって、結果的に職員の方の不正を生んだのではないかというような指摘がされております。 こうしたスキームがどのような議論を経て誰が決めたのか、そのスキームが生まれた経緯を御説明いただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) 危機対応業務の業績評価への追加は、制度が始まりました、開始されました平成二十年十月当初から行っております。 商工中金としては、危機対応業務によりセーフティーネット機能を円滑に発揮すべく、制度の普及、周知並びに予算管理の観点から計画値を設定し、各営業店に配分しておりました。これを業績評価項目、支店の業績評価項目に組み込んだことが、それがゆえに、本部から現場に対して危機対応融資の計画達成について過度なプレッシャーを与えてしまったということが第三者委員会の報告でなされたところでございます。これにつきましては深く反省してございます。 既に当座の再発防止策として危機対応業務を業績評価の枠組みから除外しておりますが、今後、調査を継続して全容を解明した上で、抜本的な再発防止策の策定等、必要な対策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
○浜口誠君 今の社長の御説明だと、もう危機対応融資が始まったときからこういったスキームで運用されていたということであります。 今回の不正事案が表に出る前に、報告書の中にも指摘があるんですけれども、二〇一三年の十一月に長野支店でもエビデンスの改ざん、これがあったと。そのときには全社的な調査、こういったものが行われておりません。もう支店だけの処理で終わっていると。 このタイミングでも危機意識を持って対応すれば、もっと早いタイミングでいろんなことが把握できたんではないかなというふうに思うんですけれども、二〇一三年の十一月、長野支店でエビデンスの改ざんが行われたときに全体的な調査が行われなかった背景、理由を御説明いただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十五年十一月、長野支店において利子補給に係るエビデンスを改ざんしていた事実が発覚し、本部に報告が出されました。しかしながら、当時、報告を受けた本部におけるリスク認識の甘さから、当該職員個人の問題として過小評価し、当該職員が関わった他の貸出しについては点検を行いましたけれども、今御指摘のとおり、全社的な調査及び主務省への報告は行っておらず、本件については本部の対応が今から言えば本当に不十分であったと深く反省してございます。 今後、更に全件調査するわけでございますけれども、全容解明をしまして、問題の所在とかそれから原因、根本原因を特定して必要な対応を図っていきたいというふうに思ってございます。
○浜口誠君 是非、今後の全件調査の中でしっかりとした原因把握、それと対策をお願いをしたいというふうに思います。 一方で、二〇一一年の第四次補正予算の頃から、今回の危機対応業務については非常に融資先が見付からない、そういうところがなかなかないというような状況がもう既に二〇一一年の東日本の大震災の対応の後ぐらいから出てきているというような指摘も第三者委員会のレポートの中にはあります。そういった認識が商工中金の中にあったのかどうか、その辺りを確認したいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 危機対応業務は、危機の状況において資金繰りに支障を来している中小企業の方に対して融資を行うものであり、その実績は景気動向により変動するものと認識してございます。 本部におきましては、東日本大震災以降も、その時々の危機対応貸付けの実績推移や事業者へのアンケート調査等を踏まえまして、危機対応融資のニーズは相応にあると認識を持っていたので、引き続き十分な対応ができるよう一定の規模が必要であるというふうに考えてございました。 ただ一方で、現場においては要件に合致しない企業が多くなっているという認識があった中で、本部と現場とのコミュニケーション不足から認識のギャップを生じさせてしまったこと、それから、業績評価項目に組み込んでいたため本部から現場に過度のプレッシャーを与えてしまったということが起きたということは深く反省しているところでございます。
○浜口誠君 今御説明あったとおり、危機対応業務について、非常に、現場レベルでは融資先がなかなかないんじゃないかというような状況がある中で、本部の方は、主務省に対してのこの事業規模を確保するために積極的な予算要望を続けるということが続いていくわけです。 どうしてそこのギャップが埋められなかったのか、そうした積極的な予算要望というのを続けてしまったのか、その辺の理由、背景を教えていただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) 繰り返しの答弁となって恐縮でございますけれども、本部におきましては、東日本大震災以降も、そのときの危機対応業務の実績推移とか事業者のアンケート調査等で、一時期極めて円高になったときがございます、平成二十一年末くらいでしょうか、七十八円ぐらいの円高になったことがございます、それから、その後はデフレになったり、そういうことで、中小企業の危機対応融資へのニーズは相応にあるという認識を持っていたので、引き続き一定の事業規模が必要だというふうに考えていたところでございます。
○浜口誠君 そうした中で、今度は、主務省庁の方に確認したいと思いますけれども、商工中金の方から予算要望が来たときに、省庁としてどのようなチェック体制、対応を取ってきたのか、その辺りをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 危機対応業務の実施に必要な予算及びその事業規模、これにつきましては、その時々の経済金融情勢等を踏まえて総合的に検討する、これが反映されました経済対策に従って、業況が悪化している中小企業・小規模事業者の資金繰りに万全を期す観点から、十分な措置という趣旨で対応を講じているところでございます。 その際に、商工中金からは、現場の中小企業の資金需要を始めとしました情勢の分析ということで中小企業庁に報告があったというふうに我々としては捉えておりまして、繰り返しになりますが、それも含めて諸情勢を勘案した上で、遺漏なき予算規模というのを確保していたところでございます。
○浜口誠君 お手元に資料を一枚配らせていただいております。そちらちょっと御覧いただきたいんですけれども、これは商工中金の民営化に向けた国会での法改正の流れを一枚にまとめております。 ここにあるとおり、二〇〇七年のときに商工中金法ができて、そのときにはもう完全民営化、二〇一三年から一五年をめどにやっていこうということで国会の中で決まったと。その後、法改正が、ここにあるように三回ほど改正されておりまして、先ほども少し議論になりましたけれども、二〇一五年の五月に三回目の改正で、それまでは民営化の時期というのが明確に示されていたんですけど、このタイミングでやりましょうと、でも、先回の二〇一五年の改正のときには、民営化の方針は堅持しつつも時期としてはもう明記しない、こういう形の法改正になったと。なおかつ、危機対応業務については商工中金の当面の間は責務として、義務として明記をされたと、こういうことでございます。 実際、池袋の事案が起こったのはまさにこの法改正がされる直前でございます。レポートの中にも、報告書の中にも、今回の法改正を踏まえて、商工中金幹部の中には、政治的な問題にしてはいけないんだ、この危機対応業務について間違ったことがあってはならないんだと、そういうようなプレッシャーがあったことが背景にあるんではないかと、池袋事案の不正につながったのではないかというような指摘もされております。 現実問題、経営トップの方にこのような法改正、二〇一五年の通常国会で商工中金法の改正が行われるというようなことはどのタイミングで商工中金側に伝わっていたんでしょうか。その事実関係を教えていただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) 商工中金では、平成二十五年の秋ぐらいに商工中金として勉強会等に呼ばれてございまして、そのときから法改正の流れについては承知してございました。 そして、今委員御指摘のとおり、今回の第三者委員会の指摘によれば、本部の各部室において、危機対応業務に間違いがあってはならないという強い心理的プレッシャーがありまして、問題を過小評価する意図で行われたのでございますけれども、不正事案はなかったということにしたということでございますけれども、それは、そういう精神的プレッシャーが当時の部長とか次長にあったということが考えられるというふうに第三者委員会ではレポートには書いてございます。ただ、第三者委員会が本人に聞くと、一様に全員そんなことはなかったと言っているそうでございますけれども、第三者委員会としてはそう思うと判断するという結論になってございます。 ただ、この事案につきましては、経営陣による指揮命令の存在は認められないとされてございますし、また、結果として経営陣に対してはこの池袋事案には不正行為はなかったと報告されているため、会社としては法改正を意識して不十分な対応を行う意図はなかったというふうに考えてございます。
○浜口誠君 今回のいろんな事案を受けて、今後の商工中金に対する危機対応業務をどうしていくのか、あるいは民営化をどうしていくのか、これは少なからず影響はあると思いますし、今後もしっかり議論していかなきゃいけない部分だというふうに思っております。 加えまして、世耕大臣の方からの最初の御説明の中にもありましたけれども、今後のトップの方の処分も含めてどうしていくのか、これは全体の調査が終わってからだということでお話ございましたけれども、今示されております役員の方の報酬の月額の三割、二か月カットだとか、そういうものでは甘過ぎるというような御指摘もあるというふうに聞いておりますので、是非今後の対応について、いま一度世耕大臣の方から御説明をお願いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今お話しのとおり、この問題は役員の減給処分だけで済む話ではないというふうに思っています。ただ、調査自体が対象のこの危機対応業務の一二・六%にとどまっているわけでありますから、まず全貌、全件をしっかり確認をして、一体何人の職員がどれぐらい関与しているのか、これを具体的にやっぱりきちっと詰める必要があるというふうに思っていまして、その上で、まず関わった職員の処分をどうするかということと、そして役員の監督責任ということを明確にしていただきたいというふうに思っております。
○浜口誠君 まだこれから調査は続くというふうに思いますが、全体が分かった段階で是非この委員会でも最終的なまた議論をしていただきたいなということを思います。 是非社長はリーダーシップ取っていただいて、全体の解明と再発防止、しっかりとつなげていただくことを御要望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 中小企業の支援の重要性で、また、その中で本当に商工中金が担っておられる役割の重要性というのは、これまでの先生方のお話にもありましたとおり本当に重要なもので、これからまたしっかりと調査をして今後のことを考えるという中での途中経過という今日は報告ということになるのかと思いますけれども、本当に単なる途中経過という形だけではなく、これからにしっかりと生かしていけるような形でのまた機会にしていきたいというふうに思っております。 ちょっと、質問の方をつくらせていただいている中でかなり今までの先生とかぶるところもありますので、危機対応業務に関する最初のところの箇所の部分は全て省略をさせていただきたいと思っております。 商工中金さんが今回ニュースリリースとして発表されている中で今回の原因について書かれている部分があるんですけれども、その点について少しお聞きしたいと思っております。 今回の不正事件に関して、商工中金の認識としては、不正行為に対するリスク認識が甘かったことに起因して、要件確認の不正防止に係る手続に不備があるなど、管理体制が不十分であったというふうに一つまず書かれております。手続の不備というふうに言われますと、本来経なければならないチェックを経る流れをつくっていなかったというようなことが手続の不備かと思いますけれども、具体的に手続の不備というのはどういうことを指しておっしゃられているんでしょうか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 今回の危機対応業務は、売上げが一時的に減少しているとか、今後雇用が維持されるとか、そういうことの要件がございまして、その要件をチェックすることがまず融資の審査に入る前に必要でございます。その要件チェックを貸付窓口の現場の担当者に任せたわけでございます。そして、それについてチェックする体制が設けられていなかった、牽制が利かないことになってきたということでございます。やはり不正は行われることがあるんだというリスク認識の下に牽制が利いた管理体制をしかなきゃいけなかったことが、それがしかれていなかった、そういうことで手続の不備があったということでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 結局、担当者だけが見て、担当者以外の者がその要件を満たしているかどうかを実質チェックをしていなかった、する機会をつくっていなかったということでよろしいですか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 支店で稟議書を起こしますので、その稟議書が上に上がりますので、それは上の者はもちろん判断するわけでございますけれども、それはその中で、支店の中で判断されるわけでございますけれども、別の部署でそれをきちっとチェックするところがなかったということでございます。 例えば、融資判断であれば、金融の審査であれば本店に審査本部というところがあって牽制を利かせているのでございますけれども、この要件チェックについては入口チェックであったもので、本店でそこを監査する、管理する部門がなかったということでございます。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 次に、原因としまして、危機時に備えて措置された危機対応業務の予算を営業店の業績評価に組み込んで配分したことなどにより、国の施策の制度趣旨に沿った運用を十分に徹底できず、経営と現場との間に認識のギャップを生じさせてしまったことやコンプライアンス意識が低下したことを挙げておられるんですけれども、ここでお聞きしたいのが、本当にその経営と現場との間にギャップがあったのかと、経営の意識がそのまま現場に下りていたんじゃないかということなんですけれども、そもそも、危機対応融資に業務計画上の目標、数値目標を設定して業績評価に組み込んだということも経営側の方針ですし、まさにその経営側が危機対応融資に目標を設定して、それを現場に丸投げをしたと、それが今回の原因なのではないかというふうにも思っております。 融資残高を見ても、融資全体の中で危機対応融資が約三分の一程度ありまして、三分の一程度もあるというところからしても、特別な危機状態を前提としているような融資にはなかなか見えにくいと。経営と現場にギャップがあったのかどうか、また、ギャップがあるというのであればそのギャップがなぜ生じたのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 第三者委員会の報告書を踏まえまして、やはりギャップはあったと認識してございます。 ギャップが生じたのは、予算管理の観点から営業店ごとに計画値を設定するとともに、危機対応業務の実績を業績評価の対象としていたことから、結果として、経営側は予算の上限を配分したつもりだったんでございますけれども、それを業績評価の対象としたために、それは必ず実施しなきゃいけないんだというふうに現場は理解をいたしました。それで、現場におきましては、それが達成目標としてプレッシャーを現場に与えてしまったというふうに考えてございます。そういうギャップがあったという認識でございます。
○伊藤孝江君 それじゃちょっと、業績評価に組み込んだことという点について、なぜ組み込んだかというのを簡単にもう一度御説明いただけますか。
○参考人(安達健祐君) 通常の融資、商工中金のほかの業務も全て業績評価に入ってございまして、この業務についてもやっぱりこれを中小企業の方に普及させて、制度趣旨を普及させたいということで、広く中小企業の方に伝わってもらえるようにということで、職員に頑張ってもらいたいという趣旨でほかの業務と同じ観点から入れてしまったということでございます。 それで、この危機対応業務というのは国の制度でございまして、民間金融機関ができないところに対する貸付けでございますから、そういう意味では、先ほどどなたかの議論でございましたけれども、量的補完をするものじゃなくて質的補完をするものなので、量的に必要のないところに必要がないのにもかかわらずやるものではないということだと思いますが、この当時は、ほかの商工中金の行っている業務と同様に業績評価に組み込んだということでございます。 今回、直ちに業績評価から外してございます。
○伊藤孝江君 今回、業績評価から外してというところで、一つそういう意味でのプレッシャーが減ったというところはあるのかも分からないんですが、また、コンプライアンス意識の低下という話もありましたけれども、今回の試算表の改ざんとか数字の入替えなどを見たときに、教えてもらわなければ分からないというようなことではないと思うんですね、してはいけないということが。必ずしもコンプライアンスの講義を受けたから、教えてもらったからやらないというものではなく、そもそも銀行員の方であれば、行員の方であれば、また通常の社会人であれば当然してはいけないということがはっきり分かる中で、幾らそのプレッシャーがあったとはいえ、その中の一人、二人、また数人がやったということであればともかく、これだけたくさんの人数が手を染めてしまっているというのは、またそのプレッシャー以外のものがあったのか、それかプレッシャーが本当に極端なものだったのか、そこがちょっと理解できないところではあります。その点についてどうお考えですか。
○参考人(安達健祐君) 多くの人間がこういう行為を行っていた、行為者が増えていたということでございますけれども、やっぱり経営側として不正リスクへの認識が甘くて不正防止に係る手続が不備だったと。先ほど申し上げたとおり、要件確認を窓口の担当者に任せていたということが、そこが経営側のリスク認識の甘さだったということでございます。それから、先ほど申し上げましたとおり、それを業績評価に組み込んだということでございます。 それからもう一つ申し上げなきゃいけないのは、過去、池袋支店から、先ほど御指摘の長野支店においても、過去に不正行為を把握する機会があったにもかかわらず十分な再発防止策を講じることができなかったことがここまでの多数の件数に上ったことではないかというふうに認識してございます。
○伊藤孝江君 ここまで資料の正確性、また信用性に対して意識が低いというのを見ると、危機対応業務の融資だけの問題なのかと。 また、さっきもおっしゃったように、危機対応融資以外も含めて全ての業務がその評価対象になっているということであれば職員の方にとって全て評価対象になるわけで、危機対応融資のみこのような形での不正が行われているのかどうかというところは不安になるところでもあります。 危機対応融資以外の融資においてこういう不正な申請などはなされていないということでよろしいんですか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 今回の事象は、プロパー融資にはない、融資審査の前段階に当たる危機対応業務特有の危機事象の要件確認において不正が発覚したものでございます。危機対応業務融資、プロパー融資を問わず、融資審査自体は適切に行われており、いわゆる不正融資が行われたというわけではございません。先ほど申し上げたとおり、融資については、金融機関でございますから審査本部というところがございまして、本部において非常に厳しくチェックをしているという体制になってございます。
○伊藤孝江君 先ほどお話もいただいた池袋支店のことですね、たくさん聞かれていますけれども、ちょっとこの池袋支店の過去の隠蔽というところについては、私自身も、重要な本当に機会を逃してしまったというのか、非常に大きな失態だったと思っております。 そのことについて少しお聞きをしたいんですが、池袋支店で、本部の管理体制に問題があったというようなこともおっしゃっていますけれども、コンプライアンス統括室、また監査部、組織金融部といった複数の部署で多くの人間が関与していながら、また、百十件という件数も先ほど上がっていましたけれども、それだけの疑義があるんじゃないかということをきっちり調査しない、また、問題がなかったかのように誘導する、そこまですることなのであれば、もうどんな体制を組んでも意味がないんじゃないかと。 調査報告書によれば、特別調査班において、この池袋支店の事案に対して、本件行為者らに対して、各人数分間ずつ、全件についてまとめて、誘導質問ペーパーに従ったヒアリングを行い、これに沿った回答を得た、その上で、統括室は本件行為者らから明確な回答を得られたことを確認した。各人数分間ずつ、全件についてまとめてという調査で、なおかつ誘導質問のペーパーを作っていると。これだと、不適切な調査があったということよりも、本当にそれ以上に調査をそもそもしていないんじゃないか、また、偽証に加担したんじゃないかというふうに言われてもやむを得ない調査だったと思います。 このときに、まず事実関係の確認をしたいんですが、この池袋支店で調査対象となった融資件数、また対象者の数ですね、職員の方の。融資の数と、あわせて、融資案件や対象者をどのように選んだのかについてお教えいただけますでしょうか。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 池袋事案の調査対象融資件数は百十件、調査対象者は四名でありました。二年半前の池袋事案でございますけれども、事案発覚の原因となった貸出口座の担当者及びその担当者が所属する課を中心に、支店の貸出金口座のうち七百三件を抽出し、様式に共通性がある等顧客作成が疑われる点がある試算表を百十件、四名分洗い出したものでございます。
○伊藤孝江君 じゃ、逆に、調査に関わった方のコンプライアンス統括室、監査部、組織金融部の方はどのぐらいいらっしゃったんですか、人数としては。
○参考人(安達健祐君) 二年半前の池袋事案の調査に携わった者の人数は、コンプライアンス統括室三名、監査部十九名、組織金融部六名となってございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 実際に二十八名の方が直接に調査に携わっていて、誰一人そこで声を上げる人がいなかったというのが本当に大きな問題として指摘せざるを得ないのかと思いますけれども、この調査に携わったコンプライアンス統括室、監査部、組織金融部の方々は、実際に、例えば監査部において、答えを誘導するようなペーパーを作る前の前提として、そもそもの事実関係については把握をされていたということでよろしいんでしょうか。
○参考人(安達健祐君) 当時、監査部等の管理部局によって、職員による改ざんではなく、顧客からのヒアリングに基づき職員が自ら作成した資料であることや、全ての案件において制度の要件の充足を確認したことから、不祥事案でないと誤解を、判断を行ったわけでございますけれども、委員会の報告書では、明確な形での決断とか組織命令のないまま場の雰囲気とか何となく行われる集団的な隠蔽行為であるとの指摘を受けてございます。 それぞれがこの危機対応業務という業務で間違いがあってはならないということが強くて、不祥事案でなければいいなというふうに思って、それぞれが、そういう場の雰囲気で結果として隠蔽がなされてしまったというのが第三者委員会の報告書の結論でございます。
○伊藤孝江君 ちょっと今の御回答への確認ですが、じゃ、不祥事案じゃないといいなと思って確認をしたというのは、その不祥事案かどうかのそもそもの把握自体はしないまま調査をして終わったということでよろしいですか。
○参考人(安達健祐君) 先ほども質疑がございましたが、監査部では、不祥事案に当たる場合には法律違反かどうかという観点でその当時調査をいたしました。それで、その当時、法律は何に違反するかということですけど、私文書偽造に違反するのではないかということでございました。私文書偽造の、それは、どういう場合に私文書偽造が該当するのかというのを法律的に詰めたわけです。 そのときに、私文書偽造は他者の資料を改ざんして、故意に基づいて改ざんすると私文書偽造に当たると。それで、ただ、自分の資料であれば、それは自分の資料なので私文書偽造に当たらない。となると、このエビデンスの資料は他者、お客様からいただいたものなのか、自らお客様に頼まれて作ったのかという議論で、だから、お客様の資料ではなくて自分で作ったものであれば、それは私文書偽造に当たらないということで、ヒアリングの過程で、それは自らお客様から聞いて作成した資料ですねというふうに聞くというようなペーパーであったということが、第三者委員会の報告ではそういう報告でございました。
○伊藤孝江君 一応、このときの調査では、平成二十七年三月に一旦池袋支店ではもう調査を終了しましたということで、行為者らに始末書を提出させて、人事部長名での厳重注意、その上で賞与が減額されるという形での処分があったというふうに報告がなされております。 これらの行為者につきましては、この平成二十七年三月以降、更に同じことを繰り返しているということはありましたでしょうか、なかったでしょうか。
○参考人(安達健祐君) 非常に残念ながら、二件、直後に、二十七年一月と二十七年四月に二件ございましたが、それ以外はございません。
○伊藤孝江君 商工中金の方でコンプライアンス統括室による管理体制ができた時期がいつ頃なのかということと、これまでにこの統括室が対応、調査をして発覚した不正事件があるのかどうか、あるとすれば、今回はなぜその以前のときと異なり隠蔽という方向に向かってしまったのかどうかというところをお教えください。
○参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。 コンプライアンス統括室が設置されたのは二十年の八月でございます。コンプライアンスに係る企画、管理、個々のコンプライアンス違反への対応、職員への教育、研修を主管してございます。 設置以降、コンプライアンス統括室は、金庫の定めた事務手続に違反した内部規定違反、顧客情報漏えい、苦情、お客様の声、金融円滑化関連の不備事案等、広く事案についての対応、調査を行ってございます。これまでに発覚した不祥事案もありまして、適切に処理しているものと認識してございます。 ただ一方、池袋事案につきましては、委員会の報告書にも記載されているとおり、当金庫の存在意義を発揮するとの質的側面から、危機対応融資を遺漏なく行うことが何よりも優先された意識が共有されて隠蔽、集団的に隠蔽されたわけでございますが、今となって、これ今後再発防止を考えるわけですけれども、今となって考えれば、こういう不祥事案の早期の端緒の段階から経営の幹部なりに伝わること、あるいは特別の組織を設けて、そういうところが不祥事案の端緒の段階からそれを知り、かつそれをどういうふうに処理していくかの検証を行うというようなことを、今回のこの池袋事案とか、ほかの事案でもそうでございますけれども、そういうことが重要ではないかというふうに考えてございます。第三者委員会からもそういう御指摘を受けているということでございます。
○伊藤孝江君 最後に一言。これからの真相究明等でまたしっかりと本当にあるべき姿に、商工中金に戻っていただくというために、大臣の方からのこれからの決意というか、御所見についてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) ともかく、まず全件調査の結果を待って、この危機対応業務の在り方も含めて抜本的な改善を行っていきたいというふうに思いますし、経産省としても、やはり監督の在り方というのはよく考えていかなければいけない。今までは書類がきちっと整っていればそれでということだったんですが、まさかそれが改ざんされているという前提に立っておりませんでしたので、そういう視点での監督も含めて、我々の監督体制というのも少し強化をしていくということを考えていきたいというふうに思っております。
○伊藤孝江君 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 商工中金の質問に先立って、昨日、関西電力が福井県の高浜原発四号機の再稼働をした問題について一言申し上げます。 四号機はトラブルが相次ぎ、地震や津波の想定や安全対策、避難計画などへの不安は払拭をされておりません。福井地裁は、新規制基準について、緩やかに過ぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されないと根本的な疑問を突き付けました。避難計画の策定が義務付けられている三十キロ圏内には京都府と滋賀県も含まれており、避難の対象となる人口は約十八万人に上ります。滋賀県知事は、再稼働を受けて、実効性ある多重防護体制の構築は道半ばであり、県民に原発に対する不安感が根強く残る現状では、再稼働を容認できる環境にないとコメントをしております。 福島原発事故の原因も究明されていないのに、原発再稼働などあり得ません。国民多数の声に反し原発再稼働を推進する国のエネルギー政策を見直すべきだということを強く求めて、質問に入ります。 商工中金は、中小規模の事業者を構成員とする団体及びその構成員に対する金融の円滑化を図るために必要な業務を営むことを目的としている、中小企業による中小企業のための金融機関です。政府系金融機関である商工中金で不正行為があったことは非常に重大です。この不正行為に関わって、幾つか確認をいたします。 まず、大臣にお聞きいたします。 今年の二月末までに実行した危機対応業務口座二十二・一万件のうち、第三者委員会が約一二・六%に当たる二・八万件の口座について調査をした結果、不正行為が判明をした口座は三十五支店、不正行為の疑義を払拭できなかった口座は二十三支店で、不正行為が判明した支店との重複を除くと、四十三支店で不正行為があったことが判明をしております。約一割の調査で既に約半数の支店で不正行為があったことが明らかになったことは非常に重大です。なぜ不正行為がこれほど大規模に起きたのでしょうか、大臣にお聞きします。
○国務大臣(世耕弘成君) あくまでもこれ、商工中金からの報告による商工中金が行った第三者委員会の調査結果ということになりますが、その調査結果によれば、不正行為に対する認識が甘く、管理体制が不十分だったこと、あるいは、予算管理の観点から危機対応業務の支店ごとの量的目安が示され、それがかつ業績評価の対象となっていたということが主な要因だというふうに考えております。
○岩渕友君 経済産業省は、主務省として関係省庁と連携をしつつ徹底した立入検査を実施する、調査未実施の危機対応貸付けについて全件調査を実施するとして、商工中金に対して、調査未実施の危機対応貸付け全体について外部の専門家のチェックを受ける等により調査を継続することを求めています。 先ほどからもいろいろ質問でありましたけれども、内部調査で不適切な対応があったことから考えると第三者による調査が必要なことは明らかだと思いますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘がありましたように、この五月九日に商工中金に対して政府としては業務改善命令を発出いたしまして、調査未実施の危機対応貸付け全件につきまして、やはり外部の専門家のチェックを受けるなどにより客観性を十分に確保した調査を継続するよう命じておりまして、その具体的な改善計画について六月九日までに提出するように求めておるところでございます。 そういう意味で、この外部の専門家、客観性をまさに保つための外部の専門家チームの編成につきましては、現在検討中と伺っておるところでございます。
○岩渕友君 外部の専門家のチェックということではなくて、やっぱり第三者の目でしっかり調査をするということが必要だということを指摘をしておきたいと思います。 この第三者委員会の調査の結果、危機対応業務の要件に該当しない口座の数、これを改めて確認をいたします。そして、既受領利子補給額及び補償金額は大体どうなっているでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 四月二十五日に発表されました危機対応貸付け全体の一二・六%を対象としたこの第三者委員会の調査によればということでございますが、疑いがあるものも含めて九百一件の口座について試算表等の改ざんが行われたことが確認されております。このうち、危機対応業務の要件合致が確認できない四百二十三件の口座に対して支払われた利子補給金は約一・六億円、それから補償金は約六千万円となってございます。
○岩渕友君 お配りをしている資料の①を御覧ください。危機対応業務の概要についてということで、危機対応業務に係るお金の流れですけれども、政府から日本政策金融公庫に、そして公庫から商工中金に、商工中金から中小企業にというふうになっております。 これ国費が投入をされています。大臣の冒頭の報告の中では、危機対応業務の要件合致が確認できない口座について、利子補給金や補償金は商工中金から日本政策金融公庫に対して返還を行う必要があると承知をしているとのことでした。これ当然返還をするべきだというふうに思いますけれども、同時に、借り手が不利益を生じるようなことがあってはならないというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、要件合致が確認できていない口座に支払われた利子補給金それから補償金等については、商工中金から日本政策金融公庫に対して返還する、こういうことを予定してございます。また、その際、これも委員御指摘のとおり、実際に貸付けを行いましたお客様方には御迷惑を掛けるわけにいきませんので、ここについては不利益にならないように、しっかりした対応を取るように商工中金に命じているところでございます。
○岩渕友君 今の答弁のようにしっかりとした対応が求められております。 今回の不正行為に危機対応業務が使われましたけれども、そもそも危機対応業務は中小企業の事業継続、改善にとって重要な役割を果たしております。この危機対応業務の目的について御説明ください。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 危機対応業務は、一般の金融機関が通常の条件により、内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズム若しくは感染症等による被害に対処するために必要な資金の貸付け等を行うことが困難な場合に、指定金融機関が日本公庫からの損害担保等を受けて中小企業に貸付けを行い、危機時の中小企業の資金繰りを支援する業務と理解しております。
○岩渕友君 今答弁があったように、この危機対応業務は、業績が悪化をして民間金融機関から資金の調達が困難で資金繰りに支障を来している中小企業が低利で資金調達を行えるように支援をする仕組みだと。そして、内外の金融秩序の混乱や大規模災害などの危機のときに、一般の金融機関が通常の条件による貸付けなどを行うことが困難な場合に、危機に対処するために必要な資金供給が確保される仕組みだということで、言わば金融のセーフティーネットと言える政策金融の一つであります。 この中小企業のための商工中金ですけれども、二〇一五年五月十八日の決算委員会で我が党の大門実紀史参院議員が、中小企業協同組合に大企業が加入をして商工中金から融資を受けているんだという問題についてただしました。 資料の②を御覧ください。これは商工中金による一部上場企業向けの貸出残高の状況です。二〇〇九年以降、貸出残高は二倍以上になっていると。しかも、危機対応から通常融資はどんどん増えているということなんですよね。 先ほど紹介した質問では、中小企業の相互扶助を目的としていることに鑑みて、中小企業協同組合に大企業がかなりの数入っているということは必ずしも正常とは言えないんだ、こういう答弁があったわけなんですけれども、中小企業支援が本来の役割だということから考えると、こうした状況は不正常な状況ではないでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 商工中金法では組合及びその構成員が融資対象として規定されておりまして、そういう意味でいいますと、大企業であっても組合の構成員であれば融資を受けること、これ自体は可能でございます。 こうした大企業への融資も、当該企業のニーズに応えることは、ある意味、所属する組合の活動を下支えし、中小企業との取引等を通じまして、多くの中小企業の経営の安定あるいは地域経済の維持発展、こうしたものにも資するという観点から、商工中金の目的に沿った仕組みとして限定的に対応しているところであります。 ただ一方で、組合の方の基になります中小企業等協同組合法、こちらがございまして、ここでは、中小企業の相互扶助といった法律の目的に合致する場合には大企業が加入することを排除しておらず、ただ、例外的にやはり大企業が入ってくる場合もあるんですが、その際に、例えば理事会の決議等を経て組合が判断するわけですが、大企業を含めた事業者の加入に関しては理事会の承諾を得る旨を定款で定めるよう、こういうふうに示しておりますし、また、同法では、大企業が一つでも加入した場合には公正取引委員会への届出を義務付けるというようなこともございます。 こうした形で、基本的に組合という形の中では中小企業の発展ということがメーンに据えられていることは確かでございます。
○岩渕友君 大企業は日本政策投資銀行からの融資を受ければいいわけで、大企業がこの中小企業向けの商工中金の融資枠を使うのはおかしいということだというふうに私考えるんですね。可能だけれども、やっぱり不正常だということだと思うんです。これ、きちんと調査をする必要があるということを指摘をしておきます。 現在、危機対応業務を担う金融機関に指定をされているのは、中小企業向けでは商工中金だけになっています。この間、政府は危機対応業務に民間金融機関の参入を促すんだというふうに言い続けておりますけれども、これは今一体どうなっているでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 現時点において危機対応業務を行う指定金融機関となっている民間金融機関は存在しない状況であります。そういう意味でいうと、危機があった場合の資金繰り支援に万全を期すという意味では、商工中金が一定の役割をいまだに果たしているというところでございます。 もちろん、なるべく多くの民間金融機関がこの危機対応業務を行う指定金融機関になっていただく、その環境を整えるというのが、これが政府の役割だと思っていますので、例えば、これまでも、指定金融機関になるための申請手続の簡素化、あるいは危機対応業務の実施要領のひな形の公表などの業務内容の明確化、さらには関係省庁とこうした民間金融機関との意見交換の場をつくる、その他、商工中金自身が民間金融機関との間でいろんなノウハウの共有をする、こうしたことを重ねまして、少しでも民間金融機関が危機対応業務に積極的になっていただけるよう取組を続けておりますし、引き続き続けていきたいと思っております。
○岩渕友君 危機対応業務に参入をしている民間金融機関は存在していないということで、この民間金融機関が危機対応業務に参入しない理由をどのように把握していますか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 私どもが民間金融機関からお聞きしているところによりますと、まず、大規模な景気変動や自然災害の際における投融資、これは通常の金融のリスク、リターンの分析ではなかなか測り切れないというもので、通常の融資とは異なるノウハウが必要になってくる、それからまた、金融対応業務に必要なシステムを構築してこれを常時稼働させる、そのためのコストが掛かる、こうした理由がございまして、なかなか積極的に指定金融機関に手を挙げてこれないというふうに伺っているところでございます。
○岩渕友君 今の答弁聞いても、民間金融機関はこの危機対応業務に参入をする見通しは立っていないということだと思うんですね。この商工中金の完全民営化は、リーマン・ショックそして東日本大震災を受けて期限を先延ばしすることになって、前回、二〇一五年の法改定のときには期限の定めが削除をされております。 この期限の定めが削除されたのは、危機対応業務が重要な業務だからなのではないでしょうか。答弁お願いします。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、この民営化の期限が何回か、二回延期されているわけですが、その最後、平成二十七年の商工中金法の改正時点において、まさにこの危機対応業務を行う指定金融機関となっている民間金融機関が存在していないという状況を踏まえまして、こうした万全な体制がいつまでに整うかについて期限を示すことが困難であったということから、具体的な期限についてはこの度は明示していないというところでございます。
○岩渕友君 資料の③を御覧ください。政府系金融機関と民間金融機関による中小企業向け貸出残高の推移というものなんですけれども、これ見ていただければ分かるように、民間の金融機関の貸出しが落ち込んで谷になっているときには政府系金融機関が山となっていると。政府系金融機関は中小企業の資金繰りを下支えする役割を果たしているということは、これまでの経過を見ても間違いありません。 そこで、大臣にお聞きをするんですけれども、この商工中金の危機対応業務を含めて、政府系金融機関が果たしている役割について、大臣はどのように考えていますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 中小企業という観点からいきますと、日本公庫や商工中金は、危機対応業務も含めて、信用リスクが高い場合や長期の資金など、民間金融機関では対応が困難な資金を中小企業に供給するという点で重要な役割を担っていると思っております。 特に、過去のリーマン・ショック、この資料でも赤のグラフがとんがっているところがリーマン・ショックのときなわけでありますが、リーマン・ショックや東日本大震災等の有事において民間金融機関のみでは中小企業の資金繰りが十分じゃなかったという経験からすれば、その重要性というのは非常に疑うところがないところだというふうに思っております。
○岩渕友君 非常に重要な役割を果たしているんだということです。危機対応業務を担う政策金融から商工中金が撤退するという方針は破綻をしているんだというふうに思います。 商工中金の不正問題における第三者委員会の調査では、不正行為の原因について、公的な性格を色濃く残す金融機関であり、事実上、自由に営利を追求することができるわけではない、しかし、株式会社である以上、営利を追求し、株主の利益の最大化を目指すことは当然に要求をされると分析をしています。結局、公的な役割と民営化は矛盾をしているんだということを示しています。 そこで、大臣にお聞きをしますけれども、この完全民営化の方針、これを見直す必要があるのではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、全件調査による全容解明の結果を待ちたいと思いますが、それを踏まえて、商工中金における危機対応業務の運用、在り方について、またガバナンスを強化することはもちろんのこと、民営化をめぐる商工中金の在り方についても、この全件調査を踏まえて議論をしていきたいというふうに思いますが、官から民へという方針の重要性に変わりはないというふうに考えています。 経産省としては、引き続き、中小企業・小規模事業者の資金繰りを切れ目なく支援するという役割はしっかり維持しながら、できるだけ早期に商工中金が完全民営化できるような状況をつくってまいりたいと考えております。
○岩渕友君 第三者委員会による不正行為の原因分析では、株式会社として利益追求を要求されるところに危機対応融資を行わせれば、本来これを利益追求の手段とするべきではないという制度趣旨があったとしても、現場がこれを顧客にとって有利な商品の一つとして営業することになること、また、支店や課への割当てが営業ノルマとして認識され得ることは容易に想像ができるところである、制度の導入時にそのような状況が生じ得ることに思いが至らなかったとするならば、それは想像力の欠如とリスク認識の甘さとして批判されてもやむを得ないと、こういうふうに厳しく指摘をしています。 危機対応業務を担う政策金融から商工中金が撤退するという完全民営化は破綻をしています。中小企業の資金繰りを下支えする政策金融として位置付け直すべきだということを指摘をして、質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章、通告に従いまして質問いたします。 まずは最初に、安達参考人に冒頭お伺いしますが、商工中金の役目、使命、仕事というものはどういうものなのか、まずその大義というか、それをお答えください。
○参考人(安達健祐君) 商工中金は、中小企業による中小企業のための金融機関というのが一番のポイントだと思ってございます。商工中金の株主は、国が四六%、残りを中小企業の組合とその構成員が占めてございます。まさに中小企業による中小企業のための金融だということでございます。 それで、じゃ、どういう分野でやっていくのかというと、まず、危機に対してはちゃんと対応しなきゃいけないということで、危機対応業務ということでございます。それから、中小企業の成長に役立たなきゃいけないということ、成長支援でございます。それから、あとは地域の活性化にもそのことによってつながるようにしなきゃいけない。それが一番、こういったものが根幹だろうというふうに思ってございます。
○石井章君 そのとおりでありまして、その大義を忘れたらこれは大変なことになるわけなんですけれども、ただ、その危機対応についての融資の中で改ざんがあったということなんですが、恐らく、あなたは運が悪くて、天下り行って二年間で移る間にこういう問題が起きて、三割給与返上ということなんですが、ちょっと三割じゃ足らないと、私は、小池さんみたく五〇%返上してもいいんじゃないかと思うんですけれども。 そこでお伺いしたいのは、融資の申込件数に対して、申込みから今度実行、もちろん改ざんとかも全部含めてですよ、改ざんしたものも含めて融資の実行率、件数でもってどの程度になるか、お伺いします。
○参考人(安達健祐君) 申し訳ございません、今ちょっと手元に資料を持ち合わせてございません。済みません。
○石井章君 かわいそうにね、ここまで参考人で呼ばれているのに、普通後ろでちゃんとメモを出したりしっかりフォローするのに。国会に呼ばれるわけですから、その程度のことはきちんと調べて、幾ら天下りさんでもその程度のことはしっかり勉強してこないと、通告してあるからその内容だけだと思ったら大間違いで、この程度のことはやっぱりきちんとしていただきたいと思います。 それから、まず、例えば政府系ということでありますから、大企業などには貸さないのが普通なんでありますけれども、例えば政府系のお金の流れからすると、当然ながら日本政策金融公庫、旧国金ですね、国金が橋本元総理大臣のときに合併しまして、農林とかいろんな合併して一つになっていますけれども、もう一つは、民間の金融機関に保証付きとして保証協会が利用することもできています。 保証協会の利用の限度額が二億八千万、たしか二億八千万だと思うんですけれども、この商工中金の利用の限度額について幾らなのか、お伺いします。
○参考人(安達健祐君) 日本政策公庫のように、限度額は特にございません。
○石井章君 私、自分で勉強してきたのは後で質問するんですけれども、やっぱり改ざんをしなくてはならないほど融資の実行をするには難しい案件が多かったのか、でも、やっぱり利用者は中小企業がメーンだということでありますから、やっぱり政府側も、例えば担当主務省の世耕大臣にもお伺いしたいんですけれども、少し基準が厳しいんじゃないかと、貸付けする基準が、だから改ざんしなきゃならないようなことにもなっているんじゃないかと。 例えば、日本政策金融公庫などを見ると、例えばこれは民間の金融機関を通して保証協会付きの保証付きの借入れをする場合には、まず決算書を三期分、新規の場合は三期分取り寄せる、あるいは実績があれば二期分。自治金融でもあるいは振興資金でもそうなんですが、赤字のところには通常貸さないです、保証協会付きのものは。ですけれども、日本政策金融公庫などは、決算書が赤字でも、どんなに赤字でも、今まで借りたお金、例えばマル経資金とかって昔ありました。いわゆる無担保無保証人で貸付けが今二千万まで上がっています、枠が。この貸付けにしても、例えばほかの金融機関の貸付けが滞っていたにしても、赤字でも、唯一日本政策金融公庫の分は、返してもらっていれば追加で融資をするんですよ、日本政策金融公庫は。 ここが民間と違ってやっぱり日本政策金融公庫のいいところで、共産党の今委員さんが民間にするのは反対だということをおっしゃっていましたけれども、やっぱり今の中でいいところはそういうところもあるので、そういう貸付けの基準が余りにも厳しいので改ざんをせざるを得なかったということもあるんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) この今回問題になっている融資というのは、これ危機対応業務ということになるわけでありますから、当然これも法律上も一定の危機でなければならない。 この危機をどういうふうに認定しているかといいますと、一定の金融機関が通常の条件により内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズム若しくは感染症等による被害に対処するために必要な資金の貸付けを行うことが困難な場合という形で危機の認定の要件が定められているわけであります。 これ、大規模な金融危機や大災害だけではなくて、例えば中小企業の外部環境の変化への脆弱性も踏まえて、例えば急激に原材料ですとかエネルギーコストが上がった場合ですとか、あるいはデフレ状況が続いていて脱却できていないというような状況、多くの中小企業の経営に悪影響を与えて我が国の経済活動に支障を来すおそれがある事象についてもなるべく、前広と言うとちょっと語弊がありますけれども、そういった案件は拾い上げて認定するという形になっております。
○石井章君 ありがとうございます。 確かに危機対応についての融資の改ざんということであったと思うんですが、恐らく一般の貸付けなども見ても、それに近いようなものが必ず出てくると思います。それはきちんと調べていただいて、ただ、トカゲの尻尾切りにならないように、根本的にやっぱり問題があるんだと、確かにやっぱり行員さん、行員と言っていいんですかね、商工中金の職員の方々もそれなりのプロパーの方も、プロでありますから確かに改ざんするのも簡単にできるかもしれませんが、しかし、本意でやっているとは思えないんですよ。余りにも政府側の基準が厳し過ぎて、やっぱりお客様に、困っている人に貸出ししたいという本旨なのか、それともまず厳しくして貸さない方にするのかということもありまして、やっぱり私はこれを機に貸付けの基準を多少緩和する。じゃ、返してもらえないから取立てするという考えじゃなくて、安倍政権の三本の矢のうちの大きな一つの仕事として、やっぱり困っている中小企業には大いに門戸を開いて、基準をちょっと緩和すべきだと。 確かにやったことは悪いんですけれども、その基準が果たして厳し過ぎたんじゃないかどうかということも、私、いろんな先ほどから質問を聞いて、やったことはいけないとしても、やっぱり基準を緩和すべきだと思いますけれども、大臣の考えをお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、商工中金が公的金融機関として中小企業の事業をしっかりサポートしていく、これは重要だと思います。 これは、危機対応業務というのはやっぱり危機対応、リーマン・ショックのようなときに出動する。だから、今回問題になっているのはそこでありまして、商工中金が通常の業務の中で中小企業をどう支援していくかというのは、これはまた別の問題かなというふうに思っております。
○石井章君 ありがとうございます。 それじゃ、最後に大臣にお伺いいたしますけれども、行政改革の一環として小泉政権が二〇〇二年に日本政策投資銀行と商工中金の段階的な民営化を決めましたが、さきにも述べましたとおり、二〇一五年の法改正で、政府が当分の間、期限を決めずに株式を保有することになったままであります。当時の衆議院の経産委員会の政府の答弁では、民間金融機関が危機対応業務を行う状況が実現するまでの年限を示すことは現状では困難であるため、期限を切ることなく、当分の間延長すると説明しておったわけであります。 政府の当分の間とは、基本的には我々がオーケーと言うまでという意味にもなりますが、ほかの省の話では、恐縮でありますけれども、例えば、せんだって民進党の浜口先生も御質問していましたガソリンの暫定税率に関してでもありますが、ガソリンの暫定税率の暫定という期間が三十年以上続いたと。暫定が三十年以上ですよ。しかし、当分の間の税率であったにもかかわらず、その当分の間がいつの間にか、終わる気配もなく、みじんもなく今まで続いておりますが、当時は目的税、いわゆる道路使用税の暫定税率であったわけですけれども、それが全く外されてしまいまして、いまだに不公平税制として残っています。こういったことが我が国の政治の中では往々にしてあるわけであります。 我が党は、日本維新の会は、今国会に商工中金・政投銀完全民営化推進法案を提出をしております。これは、現在、政策金融改革の当初計画どおりに進行していない状況に対して、商工中金と日本政策投資銀行の完全民営化を早期に実現し、必要な政策金融改革の着実な達成を目指すためのものでもあります。 今回のような問題が発生するのも、中途半端に商工中金が株式会社化されたままのために国会の監視も以前より働きにくくなっている状況にあるのが要因の一つとも考えています。政府は、民間金融機関が危機対応業務を行う状況が実現するのはいつか分からないから危機対応業務や成長資金供給を担うための完全民営化ができないという理屈で民営化が先延ばしになっているとも考えられます。 しかし、これまで政府は、民間金融が危機対応業務を早期に行えるようにするための方策を検討しているのかどうか、まずお伺いします。また、政策の決定権を握る政府なら、それを担保する政策を実現することは容易とも考えられますが、担当大臣に最後に御答弁願います。
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、平成十七年に閣議決定をされた行政改革の重要方針において、政策金融の役割は、中小零細企業、個人の資金調達支援などに限定をした上で、商工中金は完全に民営化をする、そして危機対応については、商工中金も含む民間金融機関も活用した危機対応体制を整備するということになったわけであります。 そして、平成二十七年度に商工中金法の改正が行われました。この中で、今御指摘のように、民間の金融機関がまだ指定金融機関になっていないという状況の中で、危機対応が十分に確保されるまでの当分の間、商工中金に危機対応業務を義務付け、政府が必要な株式を保有するとなっておりますが、一方で、早期の完全民営化の方針を堅持するということもうたわれているわけであります。 民間金融機関にこの危機対応業務の指定金融機関になってもらうための取組は、これは金融庁などとも連携をしながらいろいろとやっております。民間金融機関ともいろんな形で対話もさせていただいていますし、指定金融機関になるに当たってのいろんなQアンドAを整えたりとか説明会を行ったりとかいうことも行っているところでありまして、できるだけ早く民間企業が指定金融機関の役割を担ってくれる状況ができるように、政府としても努めてまいりたいというふうに思っております。
○石井章君 丁寧な御答弁ありがとうございました。 これで質問を終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 地域経済は、企業収益や雇用が好調な一方で、人口減少が本格化する中、一部の製造業や商業で以前の力強さを失っており、新たな地域経済の担い手が必要とされています。実際に地域では、医療機器や航空機部品等の先端物づくり分野や観光、スポーツ、ビッグデータの利活用など今後の成長が期待される新たな事業が生まれつつあります。 このような状況の下、我が国経済の持続的な成長を図るためには、地域の将来を担う新たな取組が全国津々浦々で活発になり、地域経済の好循環を実現することが重要であります。そのためには、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する相当の経済的効果を及ぼすものを、地域経済を牽引する地域経済牽引事業と位置付け、地域経済の成長発展の基盤強化を図ることが必要であります。 以上が本法律案を提案した理由であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、地域経済牽引事業に係る計画を承認する制度の創設であります。具体的には、市町村及び当該市町村を区域に含む都道府県が、国が定める基本方針に基づき、地域経済牽引事業の促進に関する基本計画を作成し、国に同意を求めることができることとするとともに、地域経済牽引事業を行おうとする事業者等が、基本計画に基づき、地域経済牽引事業計画を作成し、都道府県知事等の承認を受けることができることとします。 第二に、承認された地域経済牽引事業計画に従って行う事業に対する支援措置の整備であります。具体的には、設備投資減税等の課税の特例措置や予算措置との連携、工場立地法や商標法等の特例措置、補助金等交付財産の処分制限に係る承認手続の特例措置、農地転用許可や市街化調整区域の開発許可等に係る配慮等の支援措置を講ずるとともに、事業者が基本計画を作成した地方公共団体の長に対して、事業環境の整備に係る措置を提案できる制度を創設します。 以上が本法律案の提案理由及びその要旨でありますが、この法律案につきましては衆議院において修正が行われたところであります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員近藤洋介君から説明を聴取いたします。近藤洋介君。
○衆議院議員(近藤洋介君) ただいま議題となりました企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、地域経済牽引事業の促進に際し、政府は、土地利用の調整の状況について検討を加え、優良な農地が十分に確保できないと認めるときは、所要の措置を講ずるものとする規定を附則第七条に追加するものであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五分散会