経済産業委員会 第7号
- 発言数
- 237 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2017/04/25
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 議事に先立ち、委員長から一言申し上げます。 今般、経済産業委員会で重要法案の審議を行っている中、経済産業大臣政務官が辞任されたことは、委員長としては誠に遺憾に存じます。 政務三役におかれましては、一層の緊張感を持って職務に当たるよう、委員会を代表して委員長として申し上げます。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 委員の異動について御報告いたします。 去る十二日、佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として丸川珠代君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、資源エネルギー庁長官日下部聡君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に株式会社国際協力銀行執行役員内藤英雄君、株式会社日本貿易保険代表取締役社長板東一彦君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。世耕内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から約六年が経過する中、福島の復興再生を一層加速していくため、昨年末に原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針を閣議決定し、必要な対策の追加、拡充を行うこととしました。 福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策の安全かつ着実な実施は、福島の復興再生の大前提であります。本基本指針に基づき、東京電力が廃炉の実施責任を果たしていくという原則を維持しつつ、長期にわたる巨額の資金需要に対応するための制度を国が整備し、廃炉の実施をより確実なものとしていく必要があります。 こうした状況を踏まえ、事故炉廃炉の確実な実施を確保すべく、本法律案を提出した次第であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、事故炉の廃炉を行う原子力事業者に対し、廃炉に必要な資金を、毎年度、国の認可法人である原子力損害賠償・廃炉等支援機構に積み立てる義務を課します。 第二に、積立金の金額は、同機構が、廃炉の実施に関する長期的な見通し等を踏まえて定め、主務大臣の認可を受けなければならないこととします。 第三に、事故炉の廃炉を行う原子力事業者は、廃炉作業に充てるために積立金を取り戻す際には、同機構と共同して取戻し計画を作成し、主務大臣の承認を受けなければならないこととします。 第四に、主務大臣による積立金の額の認可等に当たり、必要な場合には、国の職員又は同機構の職員が、事故炉の廃炉を行う原子力事業者の本社や廃炉作業の現場に立入検査を行うことを可能とします。 以上が本法律案の提案理由及び要旨であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○滝波宏文君 自由民主党、福井県選出の滝波宏文でございます。 原子力に関しましては、先月、三月九日の所信質疑においても「もんじゅ」の質問をいたしましたが、国の「もんじゅ」廃炉の方針については、いまだ地元了解が得られておりません。 この地元了解に向けた現状と地元尊重を中心とした決意を、文部科学省、経産省、両省にまずお伺いしたいと思います。
○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。 「もんじゅ」の廃止措置に当たっては、昨年末の原子力関係閣僚会議で決定された「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針におきまして、安全かつ着実に進めるために、新たな「もんじゅ」廃止措置体制を構築し、政府一体となった指導監督、第三者による技術的評価等を受け、国内外の英知を結集した体制を整えた上で、原子力機構が安全かつ着実に廃止措置を実施することとしております。 また、廃止措置作業の開始に当たっては、安全確保に必要な観点から、事前に福井県や敦賀市の十分な理解を得た上で進めることとしているところであり、私としても、地元に対し丁寧に対応することが重要と考えております。 「もんじゅ」の廃止措置体制につきましては、先月来、文部科学省の担当局長や担当課長が内閣官房及び経済産業省とともに福井県を訪問し、藤田副知事や渕上敦賀市長、県議会及び市議会の皆様などに対して、年末の方針を具体化した体制の案について説明を行いました。 地元からは体制案が抽象的であるなどの様々な御意見をいただいたところですが、文部科学省としては、いただいた御意見を踏まえ、内閣官房や経済産業省とともに検討を進め、廃止措置体制に関する政府としての回答をなるべく速やかに県と市にお示しをし、御理解を得られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、福井県と敦賀市の皆さんには、本当に長年にわたって国の原子力・エネルギー政策に多大な御貢献をいただいてきたというふうに思っております。改めて心から感謝を申し上げたいと思いますし、また、福井県には多数の原子力発電所が立地をしておりまして、地元の御理解、御協力なくしては我が国の原子力政策というのは成り立ち得なかったというふうに考えております。そのことをよく肝に銘じて、今後も原子力・エネルギー行政を行っていかなければならないことを痛感をしているわけであります。 ただいま水落副大臣から御説明のあったように、「もんじゅ」の廃止措置に当たりましては、昨年末の原子力関係閣僚会議で決定されました「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針において、新たな「もんじゅ」廃止措置体制を構築をして、政府一体となった指導と監督、そして第三者による技術的評価などを受け、そして国内外の英知を結集した体制を整えた上で、原子力機構が安全かつ着実に廃止措置を実施することとなっているわけでございます。 「もんじゅ」の廃止措置作業を開始するに当たっては、安全確保の観点から、地元に十分な御理解を事前にいただいた上で進めることとしております。先ほども文科副大臣からお話がありましたように、既に事務レベルで県庁、県議会、市長、市議会などにこの廃止措置体制の案について説明を行ってきているところであります。文科省だけではなくて、経産省もその説明には参加をしております。その際に御地元からいただいた様々な御意見もしっかり踏まえながら、体制の更なる具体化に向けて関係省庁間での検討を進めているところであります。 ともかく、地元の御理解を得られるよう、引き続き丁寧な対応をしっかり行ってまいりたいと思っております。
○滝波宏文君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 それで、この「もんじゅ」廃炉につきましては、福井県からは主に体制についての注文が出ておりますけれども、敦賀市の方からは別の話が出てきております。立地自治体としては、「もんじゅ」を中心に研究開発拠点として地域が花開くことを夢見て、そのことについての国からのコミットがあったので「もんじゅ」建設という国策に協力を承認したというふうな経緯があるわけでありますが、ところが、今回はその約束、期待が打ち破られてしまい、地域経済、雇用への心配が広がっているわけであります。 この中で、敦賀市の構想、すなわち敦賀周辺の町と滋賀県北部が一体化して地域の発展を目指すハーモニアスポリス構想、この実現支援を国は求められています。その中で、とりわけ原子力避難道にもなっていくかと思いますが、敦賀市から高島市のトンネルを含む道路整備の要望が出ております。この点については、なかなか簡単ではないという国側の感触が示されてはおりますが、私は、そもそも他の立地地域も含めて、この原子力避難道というものについて、三・一一という大きな事故があったにもかかわらず遅々として進んでいない、こういう声が聞こえてくることを重く受け止めなければならないと思います。 例えば、我が党の原子力政策・需給問題等調査会では、私が事務局長補佐として司会を務めたときですけれども、立地道県の議長と意見交換をした際にまさにそういう声を直に聞かせていただきましたし、また、先般、党の原子力規制PTの幹部が青森県に現地視察に行った際も、立地の首長様から同様のお話があったと聞いております。 もちろん、予算を中心とした制約があるのは分かりますけれども、三・一一後、立地地域にこれまで思っていた以上にリスクを背負わせている、これが判明している今、国としてこの声にちゃんと応えていかなければいけないのは当然のことだと思います。 既に、福井県内の道路につきましては、この数年間、累次の質問において、原子力避難道を含め、国土強靱化の観点から、中部縦貫自動車道、国道八号線バイパス、国道四百十七号線冠山峠、国道二十七号線青葉トンネル等々、その整備の必要性を訴えてまいりました。 その上で、改めてこの原子力避難道に焦点を当てれば、若狭湾の海に沿って東西に抜ける道として、今申し上げた国道二十七号線だけでなく、ようやく三年前に開通したもののいまだ暫定二車線である舞鶴若狭自動車道の四車線整備は不可欠。加えて、南北の山越えで逃げることを考えなければいけません。先ほどの敦賀市とそれから高島市をつなぐ道だけでなく、敦賀半島を縦に抜ける道の整備や、大飯原発のある大島半島から国道二十七号線につながる橋梁の老朽化が今心配されております。半島内に造っているバックアップ道路の延長として橋を架けてほしい、こういった話もございますし、また、美浜町から滋賀県に抜ける道の整備、そして岡田深谷線の完成等々、原子力避難道を着実に整備していかなければなりません。 しかし、他のエネルギー問題同様、この原子力避難道についても、いわゆる縦割り問題が以前からあります。とにもかくにも、本日関係各省から整備に向けた決意を順にお伺いしたいと思いますけれども、その際、以下の各点を踏まえて答弁をお願いしたいと思います。 国土交通省については、道路予算全体の中の話であると思いますが、福島事故を踏まえた単なる防災以上に重要な案件として、原子力避難道に最優先配分をすべきではないかという点。また、国交省予算では、地元の裏負担も生じることから、いわゆる特措法、すなわち原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法での国庫負担のかさ上げ措置、この比率について更に拡充すべきではないかという点。 加えて、エネ庁は、裏負担のない交付金でありますので大変大事でありますが、その財源である電源開発促進税の税収が落ちているという問題があります。同税収は一般会計経由でエネルギー特会に繰り入れるわけでありますけれども、一部当座必要がないということで一般会計に召し上げられてきております。しかし、今こそ、この原子力避難道というニーズがあるわけですから、これを返してもらうべきではないのかというふうな点。そして、その上で、やはり消費地がリスクを背負っている立地地域に対してしっかり感謝をするということを考えれば、電源開発促進税の引上げを将来的に考えなければならないのではないかという点。 そして、原子力避難道整備全体を取りまとめる内閣府防災においては、自前の避難道整備予算を要求したわけですが、調査費措置にとどまっております。自前か関係各局の予算かは格別、原子力避難道の財源確保という目に見える形が残らないと意味がないということでありますので、取りまとめ担当として一層の努力が必要ではないか。 こういう各点を踏まえて、関係各省から、続けて今の順で御答弁願います。
○委員長(小林正夫君) それでは、順に答弁を願います。
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。 道路整備につきましては、地域の現状を踏まえまして、交通の円滑化、交通安全の確保、それから防災の観点、様々な観点からその必要性につきまして総合的に検討した上で事業を実施しているところでございます。 御指摘の避難道路の整備につきましても、お話がございましたように、東日本大震災から得られました教訓を踏まえましても、津波、そして重大な原発事故等の災害が発生した際に、住民生活の安全確保でございますとか、あるいは広域的な緊急活動の経路となりますことから、これもお話ございました国土強靱化の観点からも、防災上、重要な視点の一つであろうというふうに認識しているところでございます。 国土交通省といたしましても、経済産業省等の関係省庁と連携しながら、地方公共団体において策定されております避難計画等の状況、こういったものも踏まえさせていただきながら、必要な道路整備について取り組んでまいりたいと存じております。 以上でございます。
○政府参考人(進藤秀夫君) お答え申し上げます。 原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法は、原子力発電施設等の周辺の地域について、当該地域の防災に配慮しつつ、生活環境、産業基盤等の総合的かつ広域的な整備に必要な特別措置を通じて、これら地域の振興を図ることを目的としております。この法律に基づきまして、関係省庁においては、原子力災害発生に備えた避難道路の整備に対する補助率のかさ上げを含め様々な特別措置を講じております。 本制度の運用に当たりましては、関係省庁における連絡会議を内閣府が主催しまして情報共有を図るなど、関係省庁の連携の下、取り組んでいるところでございます。本法に基づく措置に関して、連絡会議の場などを活用することで運用面での実効性の向上を引き続き図るとともに、どのような制度改善の余地があるかにつきましても関係省庁とも相談し、検討を進めてまいりたいと考えております。 よろしくお願いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、避難道路の整備を含みます原子力防災対策の充実は、住民の方々の安全、安心を高めるためにも重要だと認識しているところでございます。政府といたしましては、関係省庁の協力の下、各地域に地域原子力防災協議会を設置いたしまして、関係自治体と一体となって地域防災計画、避難計画の充実強化に取り組んでいるところでございます。 必要な避難道路の整備につきましては、地域原子力防災協議会での検討や当該地域の実情などをしっかり踏まえまして、内閣府、国交省など関係府省とも十分に連携しながら対応してまいりたいと考えております。 また、いわゆる電源立地交付金の効率的かつ適切な執行、また必要な財源確保も含めまして適切に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○政府参考人(山本哲也君) 内閣府の原子力防災担当でございます。 私どもといたしましても、道路整備を始めまして、避難経路の多重化あるいはその整備につきましては、住民の皆様の安全、安心の観点から極めて重要であるというふうに認識しているところでございます。 そのため、内閣府といたしましては、私どもの予算としまして、原子力発電施設等緊急時安全対策交付金に地域防災計画に位置付けられました避難経路の課題等を調査するためのメニューを新たに追加をいたしまして、本年度、二十九年度の予算に盛り込んでいるところでございます。 さらには、国や自治体が行います訓練あるいはこの予算に基づきます調査などを通じまして抽出されました課題につきましては、私ども内閣府が主催をいたします原発の立地地域ごとに設置をしております地域原子力防災協議会の枠組みにおきまして、地元自治体、国土交通省あるいは経済産業省などの関係省庁と一体となって改善策の検討を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 今後とも、地域の声をしっかりお聞きいたしまして、住民の皆様の安全、安心を第一に、避難経路の整備等避難計画の具体化、充実化に政府一丸となって取り組んでまいる所存でございます。
○滝波宏文君 今、それぞれの省庁から決意を伺いました。特措法についてどんな制度改善があるか、関係省庁と検討を始めていただくというふうな重い話もございましたので、関係省庁、しっかり連絡をしながら前に進めていただきたいと思います。 ここで、どうしても触れておきたいことがあります。それは、横浜で起きた原子力いじめの問題であります。 原子力事故が起きて福島から避難してきた慣れない土地、それだけで本当にお子さんには大きなプレッシャーがあったはずですけれども、その上に、小学校転校直後から名前に菌を付けられて呼ばれたり、蹴られたりのいじめを受けて、一回五万から十万円を約十回も十人前後に巻き上げられるという、もうもはや犯罪ともいうべき非道の被害者になる。気付いた親御さんが学校や教育委員会に言っても相手にされない。これはどこで起きたんでしょうか。福島にリスクを、そして被害まで負わせて、安定、安価な電力を享受してきた東電管内の大消費地なんですよ。本当に全く許されないと怒りに燃える思いであり、胸の詰まる思いであります。 これは、単に子供だけの問題ではありません。子供は大人を映す鏡と言われますし、実際に学校の教員や教育委員会、大人も絡んでおります。原子力を菌のように忌避する気持ちが大人たちにもあったんじゃないかと疑ってしまいます。何よりも立地に対する感謝の気持ちがあれば、こんな事件は起きないはずです。このようなことでは、まさに立地と消費地域、国との信頼関係が崩れてしまいます。東電管内に住んできた人、私も長く東京におりましたから私自身も含めて、まだまだ福島に対する感謝が足りないと思っております。 横浜を皮切りに各地で発覚したこの原子力いじめ、この再発防止と、そして決して風化させてはいけない、そのことについての文科省の対応と決意をお伺いしたいと思います。
○副大臣(水落敏栄君) お答えいたします。 原子力発電事故等により避難している児童生徒へのいじめにつきましては、今般、文部科学省から全国の各学校に対して確認を依頼したところ、全体で百九十九件認知されたところです。特にこのうち、原発事故等により避難してきたことを理由にいじめを受けた、放射能がうつる、福島に帰れなどの言葉を言われたなどの状況が明確に把握できた十三件につきましては、東日本大震災又は原子力発電所事故に起因又は関連するいじめとして計上したところですが、これらは被災児童生徒を更に傷つけるものであり、あってはならないと考えております。 このようないじめの背景には、周囲の大人も含め、避難を続ける方々のつらい思いに関する理解不足や放射線に関する理解不足が存在すると考え、先般、大臣からのメッセージを発表いたしました。 メッセージでは、まず、全国の児童生徒に対して、震災を経験して、故郷を離れて慣れない環境の中で生活を送る友達のことを理解し、その方に寄り添い、一緒に支えながら学校生活を送ってほしいとの思いを込めているほか、保護者、地域住民の皆様に対しては、学校等と連携して、被災地の状況や放射線に関する理解を深めようとする取組を行っていただくようお願いしております。 また、文部科学省におきましては、先般、いじめの防止等のための基本的な方針を改定し、被災児童生徒に対するいじめの未然防止、早期発見について明記し取組の強化を求めたほか、福島県教育委員会作成の道徳教育教材の積極的な活用、放射線副読本等の活用を含む放射線に関する教育の充実を各学校に促しております。 文部科学省としては、今後とも、各教育委員会に必要な指導、助言を行うなど、被災児童生徒に対するいじめの防止に努めてまいります。
○滝波宏文君 ちょっと時間の関係で順番を変えて質問したいと思います。 東日本大震災からの復興につきましては、福島も含めて、これは当然、国全体で支えるべきものでありますが、その中で、この福島事故に関する資金については、一義的には東電、そして東電の電気によって受益してきた東電管内の消費者の負担をまず原則とすべきであると考えます。それは、先ほど申し上げたように、福島にリスクを、そして被害まで負わせて安定、安価な電力を享受してきたのは誰なのかということを考えるべきであり、例えば沖縄とか福井とか他の地域の人々や事業者が東電及び東電地域より先に負担するということは、受益と負担の関係においておかしいと考えるからであります。 特別負担金と一般負担金の関係など、従前、この考え方に基づき整理されてきているとは思いますが、今回の法改正に当たり、今後もこの東電地域優先負担原則に基づいていることについて、経産省の見解を伺います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 福島第一原発の事故対応費用につきましてお答え申し上げます。 福島第一原発廃炉費用につきましては、これは事故当事者であります東京電力の経営改革によって捻出した資金で賄うというのが大原則でございます。その中で、消費者への御負担をできる限り抑制するという観点から、料金の値上げで対応するのではなく、東京電力グループ全体の総力を挙げた合理化努力を引き出すことによって必要な資金を確保するという方針で臨みたいと考えているところでございます。 今回の法改正案は、事故事業者が自らの負担によって廃炉を安全かつ着実に実施できるよう、事故事業者である東京電力が経営改革により捻出した資金を確実に廃炉に充てられるよう確保することを目的としたものでございます。 いずれにいたしましても、消費者の負担をできる限り抑制する、これを東京電力に経営改革を求めることにより、これにより捻出した資金をもって賄っていくという方針の下で廃炉費用については対応していきたいと、このように考えているところでございます。
○滝波宏文君 重ねて問いますが、東電地域と他の地域との関係においての優先順位について、先ほど申し上げたような東電地域優先負担原則について、明確にお答えください。
○政府参考人(村瀬佳史君) ただいま申し上げましたとおり、今回の措置は、できる限り国民の負担を抑制するというところで東電の改革努力を引き出す、そのためのインセンティブを与えるということで、この制度がなかりせば対応が生まれなかったであろう、そういった東電の改革の取組を引き出すと、こういうことを徹底してまいりたいと考えております。 他方、この措置をとった結果、他の地域と比較して東電管内の需要家の御負担が相対的に重くなるということもあり得るところでございますけれども、福島第一原発によって受益をしてきたのも東電管内の需要家であるといったことに鑑みますと、一定程度そのようなことは許容されるべきものと、このように考えております。
○滝波宏文君 先ほど申し上げたように、この話は、もちろんまず東電が一番頑張らなきゃいけない話でありますし、そのために東電は存続しているということであります。そして、その意味で、東電の管内の消費者にできる限り負担を行かないようにという気持ちは分かりますが、一方で、明確に申し上げたいと思いますけれども、他の地域の人たちは福島によって受益をしてきたわけではないので、そこはお付き合いの部分になると思います。 東電管内の消費者を含めて、まず最初に東電地域できちんと負担を最初にする。だから、それについて、ほかの地域も国全体でこの問題を支えようというふうな話がなければ、ほかの地域としては付いてこれない。そのことについては明確に御認識いただきたいと思いますし、これこそが私は受益と負担の関係であり、また、それぞれの消費地がそれぞれの立地に対してきちんと感謝をする、その関係を確保できる大事な部分だと思いますので、どうぞその点はゆるがせにしないようにお願いしたいと思います。 ちょっと早くなりましたが、ここで質問を終わります。
○青山繁晴君 おはようございます。自由民主党の青山繁晴です。 今回も党利党略のためでなく、ただ国益のためにこそ、不肖ながら質問いたしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 先般、この経済産業委員会の与野党合意のおかげさまで、福島第一原発を再び訪ねることが視察としてできました。ありがとうございます。委員長以下、ありがとうございます。 その際に、1Fの中の事情ももちろん丁寧に拝見したわけですけれども、やっぱり行く道、帰り道、大熊町を中心に通りまして、帰還困難区域の現状が改めて胸に迫りました。恐らく、一生を懸けて建てられたであろう立派なおうち、それから、きっと日本人らしく丁寧に手入れされていたであろうお庭、そこにバリケード封鎖が公の手によって、政府の手によってなされていて、行くたびに荒廃が進んでいます。 不肖私は、一番最初に被災地に入ったのは二〇一一年の四月十五日、自分で車を運転して被災地というか福島のほぼ全域を回りまして、そのときは、おうちも庭も桜の花の下すごくきれいな状態で、ただ人間だけいなくて、動物は既にさまよっていたというのが現状です。 あれから六年たって、今回何度目かに、行くたびに、もう本当にすさまじく荒廃が進んでいまして、構内については、最初の四月十五日の一週間後、二〇一一年の四月二十二日に、当時の吉田昌郎所長の英断によって、正式な許可を得て作業員以外では初めて、専門家の端くれとしては初めて現場を見たわけです。そのときに比べれば、随分目を見張るほど、困難な道のりではあっても、良くなっているというのも、これも視察のおかげで目の当たりにすることができました。一方、だから、周辺にお住まいの方々、原子力発電を支えてくださった住民の方々の苦渋というのはもう本当に、もう一度申しますけれども、胸に迫るものがあります。 したがって、最初に今日は賠償についてお聞きしたいと思うんですけれども、当初五兆四千億ぐらいと言われていた必要な資金が、今現在のシミュレーションでは七兆九千億まで膨れ上がっているのは皆さん御承知のとおりであります。それを法によって、政府も中心となってどのように賄おうとしているかというと、ここから私個人の見方も入りますけれども、ありのままに言って、相当複雑だと思います。電気の消費者、すなわち国民からすると、複雑というよりは複雑怪奇に見えるんじゃないかということも、与党の一員であっても懸念します。 まず、賠償に必要な資金をつくるときに、事故前と事故後に分けるという考え方がありますね。事故前というのは、つまり過去分と言われているやつですね。これ、普通の感覚からしたら、賠償というのは事故後に起きるんだから、なぜ過去分について背負わなきゃいけないのかということが非常に不思議に思われると思います。 しかし、法によれば、福島原子力災害の前には安全神話、法にはそんなこと書いていないけれども、一応支える理念としては、安全神話のために賠償せねばならないときの備えがしっかり準備されていなかった現実があると。だから、賠償金が不足する分を、妙な言葉だと思いますけれども、過去分として、東電だけで賄うのではなくて、この先二〇二〇年からは、例えばいわゆる新電力の事業者、あるいは東電から電気を買うことをおやめになってこの新電力からだけ電気を買う消費者、国民についても一緒に賄うんだと、その仕組みというのが託送料金によって回収するという表現ですよね。 託送料金自体が、実は、忙しい国民の方々にとってはなじみないと思います。もうちょっと分かりやすい言葉はないのかと思うと同時に、要は、つくった電気を送配電網を使って国民や企業などに届けるときに発生する料金のことですけれども、消費者のことを法律では需要家と言ったりしますけれども、電気を使う側が払う電気料金のうち実に三割から四割、この託送料金というものが占めるわけですよね。 したがって、こういう複雑な仕組みというのが果たして国民の理解と、理解だけじゃなくて支えを得られるのかという一番基本的なところを世耕経産大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり過去、現実に、こういう賠償に備えた積立てをしてこなかったというのが現実であります。これは、今御指摘のように安全神話に寄りかかっていたところがあって、そういう備えをしっかり考えてこなかったというポイントが一つと、もう一つは、これ総括原価という方式でずっと料金を算定をしてきたわけでありまして、その総括原価に一体幾ら掛かるか分からない、今でこそ三・一一を経験してようやく規模感というのがつかめてきているわけでありますけれども、当時、一体幾ら掛かるか分からないものを、例えば五兆とか十兆を仮に計算をして、そしてそれを総括原価という形で認めて、ということは、すなわち電気料金に反映をされてしまうわけですから、それを本当に消費者が受容しただろうかという問題点もあると思います。 ですから、安全神話に寄りかかっていたことは、これは真摯に反省しながらも、やはり総括原価方式でやってきたその一つの限界もあったんだろう。これからは違うと思います。今回で、この過酷な経験を通じて、福島の皆さんの大変な犠牲の上に、大体事故が起こったときはこれぐらいの賠償が、あるいはこれぐらいの廃炉費用がというのも、規模感も見えてきたわけでありますからこれからは違うと思いますが、当時、そういう事情があったんだろうというふうに思います。 そういう中で、先ほどの滝波議員の質問とも関連しますけれども、賠償に関しても、やはりまず東京電力は特別負担金というので負担をしている。そして、原賠機構法というのが二〇一一年に措置されてからは、一般負担金という形で他の電力会社もこれからの事故に備えた積立てという形は取っているんですが、それが、元々の備えがなかったわけですから、それも全部福島の賠償費用に現実として回っていっているという状況だと。 そこへ今度、新たな事情で電力自由化ということになってまいりました。今までであれば、旧十電力の請求書を国民は何らかの形で受け取っていたわけですけれども、今度自由化が進んで、このいわゆる十大電力から請求書を受け取らない人というのがいよいよ出てくる。そうすると、その人たちはその負担をしない、一般負担金の負担をしないということになっていくわけです。 ところが、じゃ、まだ今は新電力が大体シェアは五%とか言われていますからまだいいですが、これからどんどん競争が進展してきて、新電力のシェアが二割とか、電話だと新電電がもう五割行っているわけですよね、そういう状況になったときに、本当に、じゃ、半分の人が負担をしていない、過去の積立てしておくべきだった部分を負担していないというのが果たして公平なのかどうか、これは我々も非常に考えました。 考えた上で、やはりなるべく抑えながら、過去分として積み立てておくべきものは二・四兆円と上限を決めて、それに関しては託送料金という形で、託送料金をなぜ採用したかといいますと、沖縄なんかは原発使ったことがないわけであります。あるいは各ブロックによって、例えば関西は非常に原発の依存度が高いわけですが、低い地域もある。その辺のめり張りを託送料金では付けることができるということで、託送料金で広く消費者から、電力を利用している方から回収をするのが一番ベターなんではないかという判断をさせていただきました。 ただ、もうこれは本当に難しいです、説明するのがですね。これは、説明の努力はこれからも一生懸命続けていきたいと思いますが、今我々が判断させていただいたやり方が最も公平であり、しかも、最も東電にもきちっと責任を取らせるやり方ではないかなというふうに考えております。
○青山繁晴君 大臣から非常に懇切丁寧に答弁いただきました。ありがとうございます。 例えば、大臣がおっしゃった、これ今、過去分と言っているやつを事故前から電気料金に上乗せしていれば、当然電気代はすごく高くなって、庶民生活だけではなくて企業活動にも多大な影響を与えたと思いますから、そこから始まって、今おっしゃった、なるべく公平にやるなら託送料金からの回収だということも、言わば国会審議としてはよく分かるんですけど、これ、ありていに言えば、例えば米国でこの制度をやろうとしたらまず無理だと思いますね。日本国民の民度の高さ、それから、一生懸命、取りあえず立場の違いがあっても、まさしくこの委員会の審議のように、立場の違いはあっても共通点見出そうとするから辛うじて実施できるかもしれないという制度でありますから、今大臣が最後におっしゃった説明努力ということを与党の一員としても信じたいと思いますので、なるべく、もう一度申しますけれど、これちっちゃな、ささやかな提案として聞いていただきたいんですけど、託送料金から回収と言われて分かる人いないですよ。託送料金という言葉も問題ですけれども、この回収という言い方も言わばプロ好みの言い方なんですよね。要するに集めることですけど、それを回収と言いたいわけです、特に官僚制度においても。 その辺の、済みません、ここまで細かく通告しておりませんけれども、言葉の問題、大臣でしたら分かっていただけると思うので、そこの改革というか、分かりやすさのためにそこをもう一度だけお答え願えますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、託送料金というのはまさに業界用語であり、法律用語であるわけでありますが、当然、送配電事業に係る料金ということ、それでもまだ送電と配電の違いも一般の方はなかなか分からないと思いますから、そこはやはり用語はしっかり工夫をしていかなきゃいけないと思いますし、回収というのも、上乗せというとまた誤解を呼ぶ可能性があるんですね、結果としてはなるべく上乗せにならないように合理化努力を求めていくという面がありますから。そういう視点もあって、言葉も非常に難しいですけど、なるべく工夫をして、丁寧に発信をしていきたいというふうに思っております。
○青山繁晴君 次の質問に移りたいと思いますけれども、先ほど滝波委員からも、嫌な言葉ですけれども、放射能いじめという問題が非常に鋭く指摘がありました。 実は、私も皆さんと同様にブログなるものをやっておりまして、そこにたくさん書き込みが来ます。その中で、非公開にしてくださいという書き込みの中にむしろ大事なものが含まれていて、今回この委員会で不肖ながら質問することになったということをブログに書いただけで、僅か一日半ぐらいの間に物すごい量の書き込みがありまして、特に福島の地元の方からたくさんいただいた中身が、非公開の書き込みなので分からないように言わなきゃいけないんですけど、要は、賠償ということについて、どうしても福島の中でも誤解、妬み、その他のことが生まれて、それが実は滝波委員がおっしゃった横浜や各地で放射能いじめというものが広がっている根っこじゃないかと。 それは、非常に実は、例えばお勤めの会社が賠償金を受け取っているけれども、これ、さすが僕は日本国民だと思うんですけど、自分はおかしいと思う、本当は受け取る資格がないんじゃないか、でも、そこにうちの会社が依存しているように見えると。そうすると、仕事していても家帰って奥さんと話ししていても日々苦しいというような、それは、もっと本当は企業のことを詳しく書いてありました、ここでは申せませんけれども。 それやこれや考えますと、やっぱり賠償というのは、ただお金を渡すというものではなくて、誇りを失わないように、あるいは新しい誇りをむしろ事故後に事故を乗り越えた日本国民として持てるように、新しい仕事の創出につながるということは肝腎要の、放射能いじめが広がらないためにも肝腎要の一つだと思うんですね。 僕は、こういう仕事ですから、一昨年夏から政府で官民合同チームというものをつくって、事業の再開だけじゃなくて、再開が困難な場合は新しい仕事をつくっていくという取組なさっているのは存じ上げていますけれども、正直、これも知られていないです。地元の人からこういうのをやっていますねという書き込みは、実は、たまたまかもしれませんけどゼロ件でした。したがって、その官民合同チームなるものでどういう取組をなさっているかということを経産省の側から御説明今いただいて、なおかつ、もう少しみんなに知られるような努力もお願いしたいと思いますので、お答えをお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 賠償は、これはやはり損害が発生している限りしっかり賠償をしていく、東電にしっかりと賠償の務めを果たさせるというのは、これは我々の基本方針であります。今も風評被害とかそういったものがなくなっていないのが現実でありますから、そういった面はしっかりと賠償していく必要があるだろうというふうに思っていますが、一方で、賠償だけではなくて、新しい仕事の創出などを通じて被災者の方々の、言わせていただければ人生の再出発そのものをお支えをしていくということも非常に重要だというふうに思っています。 まさに福島相双復興官民合同チーム、今御指摘いただいたのはそういう役割を果たします。物すごい数をともかく現場主義でやっていまして、四千六百の被災事業者を個別に訪問をして相談に乗っております。そんな中からビジネスを再開をされている方々というのもたくさんいます。実際にどういう支援のお金があるかとかということを、ここは役人も入っていますから、そういう人たちが支援をしたり、うまく融資の枠組みをつくったりとかそういうことをやったり、あるいは物を作っていらっしゃる方であれば販路の開拓とか支援というようなことを行っている。私も、理髪店からスーパーから、このみんな官民合同チームが手助けしたことによってようやく事業が再開できたというところも幾つも現場で視察をしてきております。 今後も、この官民合同チームの活動、これ非常に重要だと思いますし、あと、例えば雇用を生み出すという観点では、新規企業の立地を推進する企業立地補助金、こういうのも効いてきておりますし、またイノベーション・コースト構想などというのもあります。こういったものをうまく組み合わせながら、最後は官民合同チームがまさに人対人で、こういうお金使えますよ、こういうふうにやれば事業を再開できるんじゃないですか、お客さんが完全に戻ってくるまでの間はこういう手段がありますよとか、いろんなアドバイスをしながら、事業、なりわいの再建に向けて頑張らせたいというふうに思っております。
○青山繁晴君 再び大臣自ら非常に丁寧な答弁いただきました。おっしゃったとおり、一種の個別訪問というのか、足で稼いでなさっていることは、僕も民間人の時代から実は評価、僣越ですけど、評価いたしております。 より目に見える形でも是非お願いしたいと思います。というのは、福島の現場だけじゃなくて、北海道から沖縄までみんなが、賠償というのはただお金を渡して、極端なことを言うと働かなくてもいいというお金ではないんだと、みんな同じように働いて生きがいを見出したいので、そのような賠償なんだと、これが日本の賠償だというところを全国の皆さんに分かっていただけるように、今後もよろしくお願いします。 国会審議ですから、次々、次の問題行かざるを得ないんですけれども、さっき、帰還困難区域ということを申しまして、事故発生時は警戒区域の設定から始まって、事態の推移によって区域の設定が変わってきて、現実、今残っている区域というのは、事実上、帰還困難区域というものだけだと言ってもいいと思うんですね。 改めてお問いかけをしたいんですけれど、この帰還困難区域という設定、これ聞いただけで絶望的な気分になりますよね。帰還困難というのが一体いつまでなのか。一応、五年めどということになっているんですけど、それも実は知られていない。一生父祖の土地に戻れないのか、自分が建てた家、あの庭に戻れないのかというイメージだけがやっぱり先行しています。そうすると、用語の問題だけではなくて、例えばこの基準というのが、年間積算量、放射線量の年間の量が五十ミリシーベルトを超えて、そして五年たっても、下がっても二十ミリを下回らないおそれがある区域は帰還困難区域ということに現在なっているわけですね。 まず、この帰還困難区域って考え方をそろそろ見直すべきだと思うのは、適当なことを言っているんじゃなくて、実際私も線量計を持って、それも一応二種類必ず持って、隅々までこの六年間、ちょっと数え切れないぐらい見て回りました。そうすると、チェルノブイリ行ったときと一番違うことは、まだらだということですよね。それは当然、出た核種、放射性物質が違うからであります。チェルノブイリの場合は、お釜、原子炉の中でできた放射性生成物がほとんど出ましたから、少なくとも近いところ、日本で言ったら双葉や大熊の町辺りだとべたっと、物すごく線量高いです。 ところが、実際は日本の福島原子力災害は、放射性ヨウ素とセシウムと、非常に軽いものがふわふわと出ただけですから、風向きとか地形によって、双葉でも、さっき言いました、さっき言ったのは適当に言ったわけじゃなくて、これを言いたいから申し上げたんですけど、要するに、事故が発災して一か月ちょっとしかたっていないときですらもうまだらでした。したがって、帰還困難区域というところも、今回視察では測ることできませんでしたけれども、あの辺りでもべたっと、基本的な行政単位で帰還困難ということになっているんですけど、実は全然違うんですよね、おうちによっても違うし、実は庭の中でも違うということもあるわけで。 そうすると、そろそろこういう区域の設定の仕方自体を問い直すべきじゃないかということと、それからもう一点、一体どうやって測って、例えば今五十ミリシーベルトを年間に直せば超えているんだという、どうやって測ったらそうなるか。つまり、僕が測ってきたのと違い過ぎますし、ほかの学者の方も実は違うんで、済みません、通告しているのは測り方をお聞きしているんですけど、それともう一点、このままこの区域設定でいいのかということをお尋ねしたいと思います。原子力規制庁か経済産業省か、お願いできますか。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。 原子力規制庁では環境放射線モニタリングを担当しておりますので、どうやって測るのかという点についてお答えをしたいというふうに思います。 福島の事故後のモニタリングは、総合モニタリング計画に基づきまして、広い面的に押さえるための航空機によるモニタリング、それからリアルタイムでの線量の変化を測定するためのモニタリングポストによる測定、それから更にもう少し詳細に見るためのモニタリングカーを用いた走行サーベイ、こういったようなものを国と福島県と東京電力が役割分担を決めまして、継続的に実施をしてきております。 それから、委員御指摘の帰還困難区域の放射線量というのも一様ではないというのはまさしくそのとおりでございまして、原子力規制庁では、よりそういう状況を詳細に把握をするために、昨年度から、帰還困難区域を対象に歩行サーベイ、実際にサーベイメーターを担いで歩くというものですが、それとモニタリングカーによる走行サーベイを組み合わせまして、東京電力の協力を得てそれをやっておるわけでございますけれども、地元の市町村と調整をいたしまして、昨年度は八つの市町村を対象にそういう詳細なモニタリングをいたしました。その結果は百メーターメッシュの地図に落として、それぞれのメッシュごとの線量、平均線量が分かるような地図を作りまして、昨年十一月に規制委員会のホームページで公表しておりますし、当然地元の市町村にも御提供申し上げているところでございます。 今年度も引き続きそれを継続したいと思っておりまして、地元の市町村と現在調整をしているところでございます。
○政府参考人(星野岳穂君) 続きまして、帰還困難区域に対する考え方についての御質問についてお答え申し上げます。 帰還困難区域でございますけれども、平成二十三年の十二月二十六日に原子力災害対策本部が決定いたしましたステップ2の完了を受けた警戒区域及び避難指示区域の見直しに関する基本的考え方及び今後の検討課題についてにおきまして長期間帰還が困難であることが予想される区域とされまして、具体的には、将来にわたって居住を制限することを原則とするなどとされたものでございます。 他方、先ほど委員からの御指摘もございましたとおり、一部では放射線量が低下していることですとか、それから御地元の方々からの強い御要望があるということを受けまして、昨年、平成二十八年八月に、政府の方針としまして、帰還困難区域に復興拠点を設定いたしまして整備をすることといたしました。これを具体化するために、復興拠点を定めて除染など整備を集中的に進めることを盛り込みました福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいておりまして、現在御審議をいただいているところでございます。 この法案を成立させていただきましたら、速やかにこの法案の枠組みに基づきまして、復興拠点の復興再生に向けて関係行政機関、自治体と連携して全力で取り組んでまいりたいと考えてございます。
○青山繁晴君 今御答弁いただいた中で、まず測り方、当初ヘリが中心でしたよね。それが今おっしゃった地をはうような調査に少しずつシフトしているということ自体は評価しているので、それをより国民の目にも見えるように進めていただきたいということと、それから、帰還困難区域の中に復興拠点をつくるというのは、国会も実は審議が縦割りなので、違うところで審議することに、中心としてはもう法律が違うからそうなるんですけれども、誰しも分かるようにつくっていただくのと、それを単に帰還困難区域はそのまま温存して拠点をつくればいいという話、まさかそう思っていらっしゃらないでしょうが、それはあくまで帰還困難区域という絶望的なつくり方を克服していくための手段に是非していただきたいと思います。 今の問いかけと関連するんですけれども、不肖ながら私は、前に予算委員会とそれからこの同じ参議院の資源エネルギー調査会において、実は、そもそも福島第一原発から出た放射線量の総量、それについて、恐縮ながら、現在の原子力規制委員会主導の下での実測というのはまだ行われていないということを二度僣越ながら指摘いたしました。重要なことは、例えば原子力安全・保安院も内閣の原子力安全委員会ももうなくて、廃止された機関が、それも例えば六十三万テラベクレルという膨大な数字をコンピューターのはっきりとシミュレーションによって出していて、それだとチェルノブイリの五百二十万テラベクレルと十分の一ぐらいだからレベル7になってもしようがないかという誤解を生んでいる。 様々な見解はあるにしても、少なくとも、去年、本当は一昨年ぐらいから学会でそういう数字を言う人は僕は一人も会ったことがないです。現に、予算委員会でも調査会でも申しましたとおり、政府が信頼して海洋汚染や大気汚染を調べていただいている東京大学の先生などは、例えば一千分の一だと、実際に出たものは。そういう数字も公表されているわけですね。それに対して、予算委員会でも調査会でも前向きな答えはいただいたんです、原子力規制委員会から新たな知見が得られれば検討すると。 そのときはそれで僕も済まさざるを得なかったんですけど、新たな知見というのは何をおっしゃっているのか、委員長、お願いできますでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先日もお答えさせていただいていますけれども、今デブリの調査とか炉内の調査とか行っておりますので、そういったところで新たな知見が得られればということで、早々には新たな知見が得られるという状況ではありません。 それから、放出量の評価ですけれども、環境の汚染の状況等から逆計算したところで大体評価しておりますので、そう大きな差はないというふうに思っております。 ですから、先生御指摘の千分の一というのはどういう根拠の基なのか、つぶさには承知しておりませんけれども、恐らく環境の汚染状況から見て、今私どもの評価、これまで国際機関も含めて評価されていますので、そう大きな違いはないというふうに思っております。
○青山繁晴君 今、田中委員長がおっしゃっていただいたことに、はっきり言えば、うそだとか誇張があるとはゆめ思っておりません。IAEAの中にも、個人的なルートで言えば、いろんな意見があります。 何よりもお願いしたいのは、そのデブリの調査、この間も視察行ったときに炉の状況を見たわけですけど、その調査を通じて新たな知見が得られればというのは、僕はそれ支持しますから、なるべくやっぱり早く、本当の環境への放射性物質の漏えいはこういう規模だったということを、現在の新基準を作られている原子力規制委員会として国民に向けて分かりやすく公表していただくときが早く来ることを願います。 例えば、さっき申した一千分の一というのは別に僕が試算したわけではなくて、予算委員会などでお名前を出しましたけど、西村さんという方が今も残っている放射性物質の一部を基に事故直後から計算されたことですよね。僕の本来の専門は危機管理ですから原子力テロの防護のためにこういうことを全部調べているわけですけど、開きがあり過ぎるというのがやっぱり大きな問題だと思います。したがって、今の田中委員長の御答弁をそのまま受け入れますけれども、なるべく早く原子力規制委員会として取り組んでいただきたいと願います。 では、次のところに行きたいと思うんですけれども、事故の後始末について、先ほど賠償のことにまず絞ってお聞きいたしましたけれども、当然ながら、除染とそれから廃炉、本当はその先に中間貯蔵施設の設置、あるいは本当は最終処分まで含まれるんですけれども、とりあえず除染と廃炉について、これも賠償のところと同じなんですけれども、与党議員であってもやっぱり心配もしております。 例えば、除染について言えば、これも僕は案外国民にそう知られていないと思うんですけど、基本的には東京電力の株式売却益で賄うことになっていますね。これが七兆五千億の時価総額をやがて東電が持つだろうという見通しになっているわけですけど、これは、株価って日々変わるから今の時価総額はばっちり幾らだというのはむしろ危険だと思いますが、大体十倍ぐらいになるという見通しですよね。これを、不肖ながら経済記者だった時期もあるので、マーケットの知り合い、海外も含めて聞いてみて、東電の株価というのは先上がるという見通しを持っている人は結構いるんですけど、さすがに時価総額十倍と言われてそうなるよという人は、これもゼロ人なんですよね。 そうすると、これで大丈夫なのかということをやっぱりこの機会にお伺いしたいのと、それから廃炉費用は、先ほど滝波委員の御質問についても東電の事業改革で出るということがありましたけれども、三十年、四十年先の廃炉の完遂時期を考えると、今の東京電力の事業改革で果たしてそれ本当に賄えるのかと。 そうすると、御質問したいのは、実は僕は、これはさっき滝波委員もこういう責任を果たさせるためにこそ東京電力を存続させていると話ありましたけど、それと同時に、やがて抜本的な再編がやっぱり必要じゃないかと思っていますので、できれば、国のお考えになっている再編策についてお伺いしたいです。
○国務大臣(世耕弘成君) 東電の時価総額を十倍に上げなければいけない、そうしないと除染費用の回収につながらない。十倍というのはかなり野心的な目標だと思います。ただ、前例がなかったわけではないと思っていまして、やっぱり大規模な経営改革をやって、時価総額を五倍、六倍、一番多い例ではやっぱり十倍超えるレベルまで戻したという例も過去いろいろあります。これはまさに東電改革委員会でもプロの経営者の皆さんからいろいろ御意見をいただいて、頑張ればできるんじゃないかというお話もいただいて、こういう目標を設定をさせていただいた。 今七千億なんですが、実は事故前のピークのときは東京電力五・六兆円の時価総額があったわけでありますから、そこから七兆円ぐらいを目指すというのはあながち無理もなくはないのかなというふうには思っています。ただ、大変野心的でもあるし、それを実現するには東京電力に相当頑張ってもらわなければいけないというふうに思っています。 廃炉費用については、これは年間五千億の利益、収益水準を達成すれば、これは三十年、四十年掛けての仕事でありますから、今我々が見積もっている廃炉費用についてはカバーができる。これももう既に現時点で今四千億円の収益水準になっていますから、あと一千億円、これは合理化努力などによってやっていくべきだというふうに思っています。 その合理化努力の中には、これは東電改革委員会では他電力との共同事業をやっていくべきだと。これ、統合ということになると、それは東京電力も判断しなきゃいけませんし、相手もあることですから、それは民間企業としてしっかり話し合ってほしいというふうに思いますけれども、少なくとも共同事業はやっていくべきだというのが我々の改革の方向性です。 共同事業をやれば、例えば燃料の調達なんかは規模の経済が出てくる、あるいはケーブルとかそういった点についてもそうであります。あるいは、各会社でばらばらになっているようないろんな基準なんかがありますが、それを共同事業を通じて統一されることによって効率的な事業運営もできていくというような面が出てくるというふうに思いますので、政府としては、まず東京電力が真摯に他の電力会社に共同事業の申入れをやって、そしてその中からコストダウンを得ていくということが重要だと思っております。
○青山繁晴君 その共同事業のプランもステップとしては評価します。それから、今大臣はあえておっしゃらなかったですけれども、東電と中電の火力部門の統合ということも進んでいますよね。 これは、実は事故前からのささやかな僕の問題提起なんですけど、そもそも例えば原発を使って電力をつくる会社、十電力あって、沖縄電力を除いて、それが地域独占になって、それが癒着を生んで既得権益につながっているというのをまざまざと記者時代にも見ました。しかも、電力会社によっては規模が小さいので、海外から、例えば外為法のガードがあったとしても買収されてしまうリスクもあると。 それ考えれば、本当は、沖電は別にして、沖縄電力は別にして、例えば東日本電力、西日本電力というふうに二社に完全に再編統合する。大臣おっしゃったとおり、これは民間がやることですけれども、しかし実際は経産省と相談することになるわけですし、何よりも輝けるリーダーだった東京電力がその地位を言わば永遠に失って、新幹線で今でも二時間半以上掛かる関西電力が例えば電事連のトップを務めなきゃいけないとか相当無理があることも事実なんで、大胆な例えば二社体制にするといった再編、戦争に負けた直後の電力の再編統合も行われたわけですから、福島の災害というのは大きな大きな災害ですから、そういうことが国民の理解、あるいは電力事業者の場合によっては協力も得られるかもしれないと思いますので、これをもう一度経産省からお答えいただきたいのと、それから、東京電力の廣瀬社長に来ていただいたのは、今の質問に関連してなんですけれども、実は、議員になる前ですけれども、いろんな電力会社と話し合っていった中で、東京電力がなぜ黒字になるのかと、ほかの電力会社は福島原子力災害の後、莫大な赤字になってボーナスも払えないと。何で東電が黒字になるかというと、実は火力発電の絶対必要な項目のうち省いているところがあるんだということを複数聞きまして、僕なりに確認しようと思ったけれども全く確認できませんでした。しかし、いまだに、今日の時点というか今朝の時点までの僕なりの確認では、ほかの事業者でそう思っている人はいます。 その中で、火力部門の中電との統合がよく進められていると思いますけれども、もう一度、二社体制という大胆な再編は絶対ないのか、それともやがてはそういうこともあり得るのかということと、それから今の再編統合のことに関して東電の信用がやや毀損されているということについて、廣瀬社長の答弁、できればお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 再編統合、二社体制なんというのは、これは私の口からは軽々には言えません。あくまでも事業者同士の判断で、まずは共同事業からしっかり進めていただく。 今、JERAという形で火力部門は東電と中電の統合というのが進んでいるわけでありますが、これは、東京電力はこの共同事業を進めるに当たっても相当謙虚にならないと駄目だと思いますよ。ほかの電力から見ると、やはり東京電力というのは非常に強い会社、大きい会社で、のみ込まれちゃうんじゃないかという考えだって持つわけであります。 あるいは、福島事業と経済事業のこのファイアウオールを明確にしておかないと、東電と共同事業をやったら自分のところの本来の取り分も福島に充てられるんではないかとなると、これは他の電力会社、株主に説明ができないわけでありますから、そこの遮断をどうするかというところもしっかり議論しなきゃいけない。 ただ一方で、共同事業というのはこれから東京電力が利益体質になっていくに当たってのコストを抑えるという面で非常に重要だというふうに思っておりますので、東電の努力に期待をしたいというふうに思っております。
○参考人(廣瀬直己君) お答えいたします。 まず、それよりも、議員の皆さんには、福島第一、先週御視察いただきまして、本当にありがとうございます。お忙しいところ、何度も何度もありがとうございます。 今御質問ありました点でございますけれども、まず一つ、火力の定期検査の手抜きみたいなお話がちょっとございましたけれども、私ども、福島の責任をしっかり果たしていくために、あらゆる部門であらゆる業務で合理化なり効率化というのを今必死に図っておるところでございます。 したがいまして、火力発電においてもそうした努力をずっと続けてきておりますが、もちろんこれは法律に基づいた定期点検というのがございますし、その下で行われております。また、その中でも様々な工夫を凝らし、いわゆるカイゼン活動というやつですけれども、様々な小さなものを積み上げて今行っているところでございますので、決して御指摘のようなことはないというふうにこれは断言させていただきます。 その上で、再編統合についてでございますけれども、そういう意味で、東京電力としては、福島の責任を果たしていく、そのための資金を確保するためにあらゆることをやっていかなければいけないと考えておりまして、そのうちの一つの手段として再編統合ということを考えておりますが、御存じのように電力システム改革が始まっておりまして、昨年の四月から東京電力は発電部門と送配電部門とそれから小売部門というのを三つに分けて法的に分離をして、ホールディングカンパニー制を今しいておりますので、会社そのものが今そうした形になってきております。 先生の御指摘の東日本、西日本というのがちょっとどういう、発送電一貫でお考えなのか、ちょっと分かりませんけれども、今はそうしたシステム改革の下での分野ごとにどうした再編を進めていくのかということが今検討されているところでございます。 そうした中で、特に原子力と送配電部門についてもいろいろ様々な形を考えていかなければいけないと思っていますが、大臣の御指摘にもありましたように、お相手のパートナーとなる会社さんにとってもメリットのあるものでなくてはいけませんので、例えば両方それぞれでやっていたものを一緒にやることによって共同調達等々始まるとか、あるいは特に原子力では今後人材をどうやって確保して育成していくのかというのもかなり各社悩みの多いところでございますので、そうした分野を中心に、大臣も御指摘のような共同事業体の可能性というのを今これから様々議論をしていこうという状況でございます。
○青山繁晴君 社長も答弁ありがとうございました。 ちなみに、今社長がちらっとおっしゃった、東日本電力、西日本電力ってもしあるとしたら送配電分離はどうなんですかというのは、これ僕、極めて少数意見ですが、前から反対なんです。そのことは今日は審議する場ではありませんから、もう進んでいますのでそんなリアルじゃないことを申しませんけれども、基本的には実は反対です。 時間が迫ってまいりましたので、予定していた質問、幾つか少し省きまして、今日どうしても聞いておかなきゃいけないことを最後にお聞きしたいと思います。 今回の事故のようなことも含めて、これまでのリスク計算というのは、有事の場合というのは想定していませんでした。それは、私自身もそうです。テロ対策が本来の私に与えられた任務でありましたけれども、有事のことはもう別枠で、それを考えたら対策を取れないから、考えていなかったんです。それは僕も今反省しております。しかし、現在の朝鮮半島危機から学ぶべきは、そうした姿勢では本当は国のエネルギー安全保障を本当の意味で守ることはできないということが、仮に今後、半島がどうなるにせよ、やっぱり突き付けられている問題だと思います。 今日、冒頭からお聞きした賠償のことも含めて、要は、原子力災害から福島が再起してよみがえることを、日本国民らしく、日本らしくみんなで支えようというのが根っこだと思います。そうならば、やっぱり原子力発電所に弾道ミサイルが着弾するようなことも含めて、極端な想定をするという話ではなくて、現在の半島危機に備えた緊急対策の立案と避難訓練の実施はやっぱり必要じゃないかと考えます。最後に、時間短くて申し訳ないですけれども、内閣の方にお答えいただければと思います。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。 自然災害に起因するにせよ、武力攻撃に起因するにせよ、原子力施設から放射性物質が放出された場合の住民の避難に関する対処の基本というものは、違いはもちろんありますけれども、基本は共通しているんじゃないかというふうに考えておりまして、国民の保護に関する基本指針というのを国民保護法の下で政府で作っておりますけれども、その中では、防災基本計画の原子力災害対策編、これと同様の措置を講ずることを原則とするということにいたしておるところでございます。それに基づきまして、関係省庁、各都道府県において、その国民保護基本指針に基づいて状況に応じて適切に対応できるよう国民保護計画が策定されておりまして、これに基づいた訓練というのも各都道府県と国が共同で実施をしておるところでございます。 また、今般の状況の中で、弾道ミサイルが我が国に落下する可能性がある場合における対処について国民の理解を更に進めていく必要があるということで、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練を先月秋田県で実施をいたしましたし、今後も各地で実施をしていくということで、全国の都道府県に対して通知を行うとともに、説明会も開催をいたしまして参加を呼びかけているところでございます。今後とも、積極的な訓練の実施を広く働きかけていきたいと思っております。
○青山繁晴君 もう時間ありませんので答弁求めませんけれども、平成十六年に国民保護法が施行されて以来、実は弾道ミサイルが原発ないしはその周辺に着弾するという訓練は実際には行っていないです。自衛隊や警察の内部ではシミュレーションしたことはありますけど、住民等の避難訓練はないんで、それを是非進めていただきたいと思います。 じゃ、終わります。ありがとうございました。
○礒崎哲史君 おはようございます。民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。 質問に入る前に、一言だけお話をさせていただきたいと思います。 冒頭、小林委員長の方から前政務官の辞任についてのお話がございました。一つの区切りをつくるという意味で、小林委員長から一言いただいたことは大変良かったことだと思っております。やはり何かあったときに、様々なこの後大変重要な審議も進めていく中で、何もなかったかのようにフェードアウトというのは私は良くなかったと思いますし、その意味では、汗をかいて一つの節目をつくっていただいた岩井理事と石上理事にも感謝を申し上げたいと思いますし、お取りまとめをいただいた小林委員長には改めて感謝を申し上げたいと思います。 世耕大臣には、時として仏心が働くといいますか、そういう思いもあったかどうかは分かりませんけれども、やはり組織をおまとめいただいている長でございますので、組織の姿勢を正すといいますか律すること、そのためにも毅然とした態度で様々な面に対処をいただくことがやはり何よりも重要だと、改めて私も今回思いました。今後の様々な活動におきまして、そうした大臣の態度を進めていただけることを私からもお願いを申し上げたいと思います。 通告しておりましたが、もし大臣から一言あればいただければと思いますが。
○国務大臣(世耕弘成君) 国会会期中に政務官が一身上の都合で辞任することになったこと、これは本当に遺憾なことだと思います。 先ほど委員長からいただいたお言葉も重く受け止めさせていただいて、私も含め経済産業省全体に、しっかりと気持ちを引き締めて、これからも行政に当たってまいりたいというふうに思います。
○礒崎哲史君 是非よろしくお願いをいたします。 それでは、原賠機構法改正案についての論議、進めてまいりたいと思います。 もう先週の月曜日になりますが、本会議の質問で私も代表質問をさせていただきました。実に論点は多岐にわたりまして、いろいろ細かく見ていけば詰めていかなければならない内容が大変多い、そういった法案だというふうに受け止めております。 ただ、今日はもう時間も限られておりますので、私からは、やはり今回の法案の肝であります積立ての計画、その積立ての計画の整合性であったり確実性という観点で質問させていただきたいと思っております。 通常、私たちが様々買物をする、家でも車でもローンを組むときでも、やはり自分の収益といいますか、月々の収入がどうなっているのかということと、その中から無理のない積立て、あるいはローンの支払はどうなるのか、結果としてどれぐらいのものが自分は買えるんだろう、あるいはどれぐらい積み立てる目標を立てればいいんだろうと、期間も含めて、自分たちでも身近な点でそうしたことはやってきているわけであります。今回は福島第一原発の廃炉に向けてということですから、期間としては相当長い期間にもなりますし、金額を詰めていくという観点でも大変難しい点があったと思いますので、その点を今の少し身近な点にも置き換えた形で質問させていただきたいと思います。 本会議の中で私質問させていただいて、本当に三千億、あるいは毎年五千億、賠償も含めれば五千億という金額が本当に積み立てていくことが可能なのかどうかという質問をさせていただきました。そのときには可能だというお話をされたんですけれども、その後戻って東電の、じゃ収益状況を見ますと、やっぱり営業利益の平均、ここ三年でいきますと三千億という数字、営業利益ですね、これ、株主総会に提出されていますそうした資料を見ますと、三千億弱という数字もあります。やはりあのときの説明、もう一つ釈然としないところがあります。 改めて、稼ぐ力、問題ないというお話だったんですが、難しいのではないか、かなりチャレンジングな数字になっているのではないかと思いますけれども、その点について、まず大臣に改めて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 私の答弁がちょっと説明不足だったのかも分からないですが、経常利益という観点で見ますと、直近二〇一五年度が三千二百五十九億円であります。これ、過去三年、二〇一三、一四、一五、この三年の平均で経常利益を見ますと、大体平均二千百億円ということになります。ここに、この三年間、年平均で東京電力は廃炉のために八百億円、そして賠償のために一千二百億円支出しているというわけでありますから、更に二千億円は賠償費用に充てている、これを経常利益の平均に足し算しますと四千百億円、これが大体東京電力の基礎体力ということになるのかなと。それを更に一千億上積みをして五千億円あれば取りあえず、三十年、四十年というスパンを、じゃ絶対保証できるのかといったら、それはなかなか、それは私も確証を持って言うことはできませんが、かといって、じゃ、何も考えないというわけにはいきませんので、その仮説として年間五千億円ぐらいを今後三十年、四十年しっかり稼げる体質に東電がなれば、廃炉や賠償といったことはしっかりと東電の力で一定のカバーができるというのが我々の考え方であります。
○礒崎哲史君 そうしますと、今大臣、経常利益の部分の数字で御説明をいただいて、それにプラスの、これまで支出をしてきている、賠償ですとか廃炉のために支出している部分のプラスをすると四千百億だというお話だったんですが、先ほど私申し上げました営業利益としては三千億円弱なんですね、この三年間。営業利益ですから、実際に売上高から売上げに掛かった必要な経費を差っ引いた額ですから、まさにここの部分が東京電力が電力を発電をし売ってもうけたお金、ここが本当に稼ぐ力として純粋に稼いだお金がそうしますと三千億、およそ三千億という数字になると思うんですが、やはり大臣の説明でいくと、その三千億を超える額が稼ぐ額になっているという説明なので、やはりここが釈然としない最大のポイントになります。 なぜ経常利益に先ほどの数字を足すと営業利益を上回るのか、これを稼ぐ力ということで言っていいのかどうか、ここが私の最大の理解するための悩みなんですけれども、この点について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 先ほど大臣から御答弁いただいた二千百億円の過去の経常利益以外に八百億円の廃炉のための支出がございまして、それと千二百億円、これも一般負担金と特別負担金という形で、特別負担金は利益から出しておりますけれども、一般負担金の方は経費として落ちているところでございます。このような八百億円、それから一千二百億円のうち一般負担金の部分といったようなものも考え合わせますと、利益の二千百億と足して四千億の対応力がある、実収益力があると、こういうことでございます。 したがいまして、先ほどの営業利益というのは売上げから経費を引いたものということでございますけれども、それ以外に、この中に、引いているものの中に支出しているものがありまして、その支出の部分も勘案しますとさっき言った実収益力というものが導き出されておると、こういうことでございます。
○礒崎哲史君 やっぱり釈然としないところが実はあるんですが、稼ぐ力と言われますので、やはり本業としてやっている発電、売電という部分から、稼いだところから先ほどの廃炉に向けた積立金八百億、あるいは一般負担金、それから特別負担金という金額も当然その中から出ていないと、売上高の中からですよ、売上高の中から当然出ているものだというふうに理解をしていたものですから、なかなかその御説明だと釈然としないなという気がしたというところなんです。 ちょっと、それと加えてもう一点確認をさせていただきたいんですが、これ、実は事前にこの法案の御説明を経産省から受けたときに、今言われた経常利益にそれぞれプラスアルファをして四千億レベルの収益があるという、稼ぐ力があるというお話と併せて、それぞれホールディングスの収益に加えて、発電部門の収益、それから送配電部門の収益、それと小売部門の収益、これを足し合わせるとやはり四千億円程度、年間四千億円程度の収益の規模があるんだという御説明も同時にその際には伺っております。 あわせて、実はこの間の本会議の質問のときにも、最初、本当に大丈夫ですかという話をしたときに、大臣の答弁の中でも、今後、発電や小売部門での合理化や事業範囲の拡大に加えて、送配電事業における大胆なコスト削減などを行うことで大丈夫ですという答弁もいただいているので、項目としては、事前に経産省の方からいただいた話と項目としては合ってくるんですけれども、要は、四千億円という収益レベルに対する説明が二種類出てきたものですから、これ、どちらが理解する上で正しい認識になるのか、その点について、もう一度だけ御説明をいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 どちらも正しいんですけれども、この四千百億円というのは、要するに、先ほど申し上げたのは四千百億円を全体としてこれまで収益力としてどう計算したかと。過去三年間の平均で見ますと、廃炉で八百、それから賠償で千二百、この二千億円を支払って賄っていくことができた、その上で二千百億円の利益を生み出せていたということで、合わせて四千百。 この四千百を部門ごとに、先ほど廣瀬社長からも御説明がありましたけれども、今、東京電力はホールディング制を取っておりますので、東京電力ホールディング、その下に各カンパニーがぶら下がっているところでございます。この事業分野ごとにこの四千百億円の収益力をどうたたき出したかということを一定の前提を置いて割り振っているものです。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 この四千百というものをどの部門が生み出したのかということを割り振りますと、その割合が、発電で〇・一九兆円、それから送配電で〇・一三兆円、それから小売で〇・一五兆円、それと、ホールディングは若干これ原子力の部門も入っておりますのでマイナス〇・〇六と。この部門ごとの収益力を足し上げますと〇・四一兆円、つまり四千百億円ということになるということでございます。したがいまして、この四千百億円をどう割り振ったかというのが先ほど御指摘にあった部門ごとの収支ということになるものでございます。
○礒崎哲史君 ここまで結構こだわってお話を聞かせていただいているのは、これは、最終的にはやはり東電の皆さんが自分たちの事業構造改革あるいは日々の仕事を少しでも効率的にやる、そうした収益を上げていくための活動を積み上げていって最終的にそこに持っていくということになろうかと思います。そのためには、それぞれの細かいセクションにおいて自分たちはどこまで頑張ればいいのか、やっぱり目標を定めることになると思うんですね。ターゲットを見付けていくことになると思うんです。 そうしたときに、やはり会社が発表している様々な収益の数値から、じゃ、うちの部門としては何をどこまで頑張ればいいかというターゲットを決めていくときに、その数字を落とし込んでいく大前提の数字にこれはなるわけですから、その数字が要は株主総会に出されている数字からなかなか見付けづらい、発表されている、公にぱっと出されている数字から理解なかなかしづらいものになっていると、そもそもの理解を進めていくことがこれは大変になるのではないかなということも思って、あえてこの辺のことをちょっとしつこく今確認をさせていただきました。 あわせて、収益構造を見ますと、今言った営業利益や経常利益のほかにも、様々な収益の構造の中で特別損益額というのがあるんですよね。これは、先ほど来から出ております一般負担金、これは各電力会社から出されている、拠出されている一般負担金と、併せて東電から出ている特別負担金、これが機構の方に入って、その機構から東電の方に賠償のお金ということでお金が出てきています。この金額、大変大きい金額になっていて、最終的には、実は東電の収入と出費の中にはその特別損益額というのも大きな影響を与えているんだろうなと思いました。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕 ですので、東電としての入りの部分と出の部分、それから機構から入ってくる部分というのは、これはしっかりと分けた上できちんと整理をしていくということがこの数字を理解をする上では大変重要なのかなというふうに、いろいろちょっと調べている上で私そういうふうに感じましたので、是非、ここの部分が分かりづらくなると、最終的に電力の料金にも、負担を上げていかなきゃいけない、国民の皆さんにも負担をお願いしていかなきゃいけないという局面でまた説明が難しくなってもいけませんので、きちんと整理をしておいていただきたいということでございますけど、ございましたら。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりだと思います。企業経営に経営計画というのは必要だということでございまして、今、東京電力の方で、新・総合特別事業計画というのが東京電力の現在の経営計画なわけですけれども、その新・総合事業特別計画の改定プロセスにございまして、いわゆる新々総合特別事業計画を策定すべく、今、東京電力が準備を進めているところでございます。この総合特別事業計画と申しますのは、資金を支援する主体であるいわゆる原賠機構と東京電力が一緒になって策定をし、最終的には大臣認可に係らしめるものでございます。 現在、東京電力委員会で示された必要となる収益水準を踏まえまして東京電力の方でこの準備を進めているところでございまして、先日、三月末には骨子が示されているところでございますけれども、この骨子も踏まえまして新・総合特別計画の改定が今進められているところでございますので、この中に先ほど御指摘あったような収益目標といったような要素も含まれてくると、このように考えているところでございます。
○礒崎哲史君 是非分かりやすい説明を今後もしていただきたいと思います。 あわせて、もう少し数字ごとで確認をしていきたい数字があるんですけれども、廃炉、汚染水に係る費用ということで八兆円、今回数字を改められました。二兆円から八兆円ということで六兆円積み上げることとなりました。この点についても代表質問の中で大臣の方に確認をさせていただいたところ、最新の情報に基づき保守的に計算されたものというお話がございました。 また、正直言えば廃炉の工法などまだ決まっていないという状況の中で、上振れることは想定していないということでそのときの代表質問、回答がございましたけれども、何をもって保守的に計算されたものなのかなと、何をもって上振れることは想定していないというふうにおっしゃられているのか、ちょっとその根拠が分からなかったものですから、その点について改めて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) ここの算定というのは、今回このスキームを考える中で最も我々も苦労したところであります。残念ながら、まだデブリの取り出しの工法とか工程が確定していない中で、なかなか金額をボトムアップで、これぐらい人件費が掛かりますとか、こういう機材の費用が掛かりますとか、こういうことをボトムアップで積み上げて算定することは、現時点でははっきり言って難しいわけであります。 かといって、そこが算定できないと、東電改革どの程度やればいいのか、そういったことの議論になかなか踏み込めない。今までは二兆円、これは二兆円が増えたわけじゃなくて、はっきりしていたのが二兆円しかなくて、あと何だかたくさん掛かりそうだという状況だったわけでありますが、そこの何だかたくさん掛かりそうだの部分を、やはり一定の前提を置いて数字をしっかりと見せないと、数字を出さないとなかなか議論ができないということになりました。 かといって、一方で、責任を持った下から積み上げた数字というのは、これは残念ながら出ないという中で東電改革の議論をするときに、その東電改革委員会の委員長から、やっぱりここの数字は必要だということで原賠機構に要請があって、そして原賠機構が、これは日本と海外と、それぞれ廃炉に関して経験や知見を持っておられる方々の御意見を聞いて、そしてスリーマイルアイランド事故を参考にして、スリーマイルの事故で大体十億ドル掛かっているわけであります、そこから、デブリの散り方とか量とか、あるいは物価の上昇とか、そういったことをある程度勘案をして、五、六十倍見ておけば大丈夫だろうということで、我々は八兆円というのを上振れすることを想定していないということで数字として示させていただいて、それをベースに東電改革の議論をしてきたわけであります。
○礒崎哲史君 今大臣の方から御説明をいただいた有識者のヒアリングの結果、これは原賠機構の方から有識者ヒアリング結果報告ということで、昨年の年末ですね、十二月の九日に報告書の方も提出をされておりました。私も中身については拝見をさせていただいております。 その中のコメントとしましては、何というんでしょうか、機構としても、試算が困難の中、参考に資するためとか、見解の一例であるという、そういう言い方で機構の報告書も文言が始まっているわけでして、機構としてもなかなか、機構の責任において評価したものではないということも書かれているわけですね。あわせて、有識者の方の見解としても、合理性確保が極めて難しいと、当然だと思います。そういう中で、できる限りの情報で今回は検討してみたということで、確かにかなり条件が絞られた中での検討にもなっていることは注意しなければいけないという、これは有識者の方のコメントが載っておりました。なものですから、私としては、その大臣が言われた保守的に見積もったんだと、上振れすることは想定していないというその言葉にちょっと引っかかりがあったということであります。 この有識者含めてこういう言い方、もしかすると増えるかもしれないというふうにもこれ実はこの報告書では読み取れてしまうんですけれども、それでもやはり上振れは想定していないという見解は、そこは変わらないわけでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、かなり五、六十倍というのは保守的に見積もっているということで、一方でイノベーションもあるわけですね。スリーマイルの頃にはインターネットはなかったし、今のような光ファイバー、カメラ、センサー、こういったものも当時は今みたいな価格で使える状況ではなかったんですが、そういうのは別に差し引いていないわけであります。ですから、五、六十倍を見ておけばある程度保守的だというのは、これは有識者の皆さんから我々も聞いているわけでありまして、今の段階で上振れる、それは上振れることを前提にするとまた議論ができなくなるわけでありまして、上振れることは想定していない数字として、これをベースにして東電改革を議論させていただいたということでございます。
○礒崎哲史君 今の段階ででき得る限りのという考え方ということで今確認をさせていただきましたが、あわせて、もう一つここの点で確認をさせていただきたいのが、有識者会議のこのコメントの中にも載っているんですが、今回はスリーマイル島の事故のデータも持ってきているんですが、あくまでもデブリの取り出しと燃料の搬出までですかね、そこまでをベースとしてその五十倍から六十倍という検討をしていますから、当然、この検討の中にはそもそも福島第一原発を廃炉にするのに必要な全てを網羅しているわけではないというふうに私はこの報告書から理解をしております。 とすると、今回の八兆円に含まれない項目というものがそもそもあったんだと思いますけれども、今回の八兆円に含まれていない項目は一体何なのか。例えば、そもそもの原子炉の施設そのものの解体なんかもこれは入っていないんじゃないかと思うんですけれども、含まれていない項目について具体的に確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 解体の費用は含まれているわけであります。廃炉に係る費用として含まれているわけでありますが、今明確にここに含まれていないものは、デブリを取り出した後ですね、そのデブリをどういう形で処分をするかとか、あるいは、最後取り出した後、当然土壌は汚染をされているわけですから、その汚染土壌の最終処分の処理をどうするか、そういった費用は含まれてないわけであります。 ただ、いずれにしても、これらの費用は、ここからずっと廃炉の長い道のり、三十年、四十年掛けて廃炉が終わった後に発生する話でありますから、この三十年、四十年の間にしっかりとどういう形で、どれぐらいのデブリが出てくるかとかそういったことがはっきりしてきますから、そういったことに合わせて考えていくことになるんだろうと思いますし、当然、廃炉の作業というのは三十年、四十年後に終わってくれば、そのことに充てていた費用をこのデブリに充てることもできるわけでありまして、当然、東電が自らの負担で行うべきことではありますが、今の八兆円の廃炉・汚染水対策の中にはこのデブリ取り出し後の処置については入っていないということでございます。
○礒崎哲史君 最初に、二兆円から八兆円になった経緯でも、大臣が、はっきりしていた部分で二兆円積んで、今回はっきりしている部分で八兆円積んでというお話でしたから、その意味では、はっきりした時点で積むという姿勢で進まれてきているので、今の御説明でいけば、三十年、四十年先の完全に廃炉ができるタイミングが見えてきた段階で、はっきりしたところでもう一回積むということなんだろうというふうに理解をいたしました。 ただ、当然そのタイミングは必ず来るわけでありまして、そのときには必ず費用が掛かるわけでありまして、では、そのときの費用は果たして誰が支払うことになるのか。今の流れでいくとやはり東電になるのではないかというふうにも思いますけれども、正直言って、デブリをきちんと処理をして、その処理の方法もどうなるのか分かりませんし、ましてやそれを、じゃ中間貯蔵するのかというふうにいったときに、じゃ、その中間貯蔵する場所はどこだと、施設はどこに造るんだということも検討しなければいけないと思いますし、その費用負担はやっぱり膨大になるのであれば、東電ではなくて国が負担するのか、あるいは電気を使っている消費者、つまりは国民が負担することになるのか、やはり検討を始めておかなければいけないことはいっぱいあると思うんですが、その費用負担、あるいはこの後進めていくその工程に関しては誰がどういうタイミングで検討を始めるのか、今時点でのそのお考え、確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的には、デブリ取り出し後の処置も含めて、これは事故を発生させた東京電力が責任を持って対応するということが大原則だというふうに思っておる。ただ、三十年、四十年後のことでありますが、この大原則というのは東京電力の負担ということで変わらないんだろうというふうに考えております。
○礒崎哲史君 とにかく、論議を始める、検討を始めるタイミングというのは早きにこしたことはないと思います。いわゆる原発で使った放射性廃棄物の最終処分場の件もあと何十年掛かるか分からないと。その土地を決めていく、場所を決めていくのにも相当な時間が掛かる。これも中間貯蔵をしようというふうに決めるのであれば、それも相当長い間時間が掛かると思います。三十年後に論議を始めればいいのではなくて、三十年後を見越して、早い段階から論議は進めていくということが私は大切なのではないかと思いますので、この点についても是非御検討をいただきたいなと思っております。 あわせて、必要な利益、先ほどちょっと冒頭で四千億円、最終的には五千億円を積み上げるということでやり取りをさせていただきましたが、必要な利益、これを東電が上げられない場合には、やはり廃炉の計画そのものに何か影響があるのではないかということも危惧します。あるいは、その収益を上げられなかった場合に、誰かが負担をしなければいけなくなるということも考えなくてはいけないのかなと、こういうことも危惧をしております。 東電がなかなか利益を上げることが難しいという状況に陥ったときにはどうした対応をしていくことになるんでしょうか。その点について今のお考え、確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的には、五千億の利益は、私は上げられると思っています。ただ、リーマン・ショックのようなことが起こらないかとか、当然、企業経営ですから年によっていい年もあれば悪い年も若干出てくるだろうと思いますが、今からそのことを前提にしてこういう対策があるとなると、これはもう東電の努力を、熱意をそぐことになります。もしこうなったらこういうふうに手当てするから心配要らないよという話になると、じゃ、合理化努力を少し緩めようなんということになってはいけませんから、今はまず、新しい経営陣もこれから正式に決まりますけれども、そういう経営陣の下で、五千億円の収益水準というのはもう必ず、必達だという思いで東京電力にしっかりと取り組んでもらうことが重要だというふうに思っています。 その上で、今年は四千億だけど翌年は六千億とか、それぐらいの振れはあるんだろうというふうに思っています。廃炉事業というのは三十年、四十年掛かる長い仕事でありますから、そこはうまく変動を東京電力側でカバーをしながらやっていくということだというふうに思っています。 三十年、四十年をやはり平均五千億円の収益力、あるいはそれより更にプラスアルファの収益力を合理化努力等によって付けていく、その努力をまず東京電力に求めることが非常に重要だというふうに思っています。
○礒崎哲史君 当然、今大臣が言われたお考えもあろうかと思いますし、また、実際に廃炉そのものの期間が現実的に延びるということも、これ当然、技術的な面で延びるということも考えられると思います。そのために費用がまたかさむということもあろうかと思います。恐らく、この問題を検討していくのは今あります東京電力の改革委員会になるのかなとも思いますけれども、そういう検討をやはり常にできる体制、それは構築をしていくべきだと思いますので、その点については是非、何をするところまではいかなくても、誰が責任を持って常にその点についてチェックをし、先を見越して検討していくかという体制についてはしっかりとお考えをいただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。 もう一つ、これは新聞といいますか、調べてみましたら、この廃炉に関してどれぐらいの金額が掛かるのかということを試算をしたところがございまして、日本経済研究センターというところになりますけれども、こちらが試算の検討をしておりました。ここでは、実は条件が違うんですね。前提条件が違うので当然金額に違いが出てきているんですが、廃炉全体に関しては五十兆から七十兆円のお金が掛かるというようなここでは試算もしておりました。ただ、これは相当条件が違っていますので、あくまでもこの条件でやったらこれぐらい出ますよということでもあります。 ただ、違う言い方をすれば、この日本経済研究センターが試算をしている条件が現実のものとなればやはりこういう数字になり得ると、将来なり得るということでもありますので、今後大幅に数字が増えていく可能性はやはり消えていないということ。ですから、それに向けて、先ほども言いましたけれども、様々検討する体制づくりというものはしっかりと整えていただきたいと思います。 ちょっとこのお金に関しては最後もう一個だけ質問なんですが、廃炉、汚染水に係る費用六兆円増額分の計算、これ先ほど確認させていただいたところでいけば、試算そのものは有識者のヒアリングをもらって機構の方で検討をしてということでありましたが、機構も責任が持てる数字ではないというお話、あわせて、政府の方もこれについては明確な政府として算出したものではない、経済産業省として算出したものではないという条件付の提示になっています。 こういう提示の仕方というものが、やはり大きな事業を進めていく上で、誰が数字決めたか分からない数字を扱っていくというのが本当に適切なのかどうか、こういう事業を進めていく上で適切なのかどうか、この点についての大臣のお考えを改めて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 少し繰り返し的になりますけれども、現時点で本当にボトムアップで積み上げた費用の積算というのは、これは残念ながら不可能という状況であります。 そういう中で、これ責任持った数字を誰か計算しろといったら誰もできません。そうすると、数字がないままだと、東京電力改革の議論が進まないわけであります。そういう意味で、我々としては、一定の専門家に、しかも、なるべくこれが一番保守的だというラインで今できる材料から推計をしていただいて、そしてそれがトータルで八兆円という数字になったわけであります。 責任を持って数字を計算というよりも、やはりその数字を、一定の数字を出して、東京電力の経営改革の方向性を示すことこそが経産省の責任ではないかということで、今回こういう数字で東電改革の方向性を示させていただいたわけであります。
○礒崎哲史君 本来であれば、この法案の中に私はそれこそ金額もきちんと明記すべきだったのではないかなという思いです。これだけの金額が掛かるんだということを法律に明記をすれば、例えばこの金額が将来的に、上振れではなくて、条件が変わったからまた新たな算出の数字としてこういうのが出てきたということであれば、その数字に対しての確からしさ、その積み上げていくときの、今後東電が支払っていくときの確実性みたいな部分を国会のこの場でもう一度論議ができるからこそ、私は、本来であれば法律の中にこうした数字は書き込むべきではなかったかなという思いです。 ただ、再三、その算出の根拠あるいはスタンスということでお話を伺うと、なかなか確実性というところでは明確に言い切れないところがあって、今回これは法律に書き込んでいないのかなというふうには思いましたけれども、できればそうした体制は本来であれば条文に書き込むべきではなかったかなという思いがあります。 るる申し上げましたけれども、やはり今回のお金の算出、あるいは積み立てていくという、そうした制度を含めて明確にできたこと、それからまだ明確になっていないこと、今後検討していかなければいけないことということをきちんと明確にする、明文化する、明らかにするということがやはり私は大切なんだろうというふうに思います。であるからこそ、将来先が長い、更にその先にやらなければいけないことをあらかじめ認識しておくことができるんだと思いますので、特に東電の中身については、何か追加で東電が情報を出すと、隠していたんじゃないかとか、隠蔽体質が直っていないんじゃないか、こういう報道、本当に厳しい言葉が東電には向けられます。 そういう中にあって、今日確認をさせていただきましたけれども、事前の法案の説明の中では教えてもらえなかった内容というのが結構あるんですよ、いっぱい。そうすると、経産省の皆さんが、我々に対しての説明がそもそも、いや、隠しているとは言いたくないですよ、でも、決まっていないことがあるのに、それもきちんと明示してもらえていないのかなと思います。 東電と、それを監督をする経産省がやはり透明性を持ってきちんとオープンにしていく、論議についてもオープンにしていくということが国民の皆さんからの信頼回復目指す東電にとっても私は重要だと思いますので、その点、しっかりと踏まえた今後の論議、あるいは様々な政策を進めていただきたいと思います。 時間もほとんどもうなくなってきましたので、最後に、東電の人材育成の部分で一つ確認をさせていただきたいと思います。 代表質問の中で大臣にもお伺いをいたしました。その中で、大臣の御答弁としては、改革事業に必要不可欠な人材確保、育成という観点においてしっかりと指導をしていくと、現場が活性化するように適切に指導していきたいというお話もありました。また、安全対策や労働環境が整えられるように適切に指導監督もしていきたい、こんなお話もありました。 先日の1Fに行ったときに、向こうの廃炉の責任者の方とお話をさせていただいて、幾つも幾つも胸にぐっとくるお話、あるいは気を付けなきゃいけないことはあったんですけれども、その方がおっしゃった言葉で一つ僕がぐっと胸にきたのは、普通の現場にしたいとおっしゃったんですね。今働いている人たちのために、ここを普通の現場にしたい。いや、まさにそうだと思います。廃炉事業を進めていくために、本当に現場の人たちが前向きに働ける、安心して働ける職場づくり。結果として、それを整えることが廃炉を少しでも早く進めていく力の源泉にもつながっていくと思っております。 最後に大臣にお伺いをしたいのは、今、実際に四年間で九千人以上退職したりもしているんですね、東電は。これが実態です。ですから、むやみに人を削減するような経費削減というのもよくないですし、現場の士気を高めるようなやはり策が必要だと思いますけれども、答弁で言われていました適切に指導していきたい、その適切に指導していきたいというのは具体的にどのようなことを実施されていくか、最後、その点、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 私は、さきおとといですか、九州で玄海原発を見てまいりました。川内原発も同じ日に二か所見てまいったわけでございますけれども、非常にあのとき印象に残ったのは、九州電力の社長さんが私への挨拶の中で、自分たちは電力屋なので電力を止めないというDNAはすごいんだと、これは私も電話屋でしたからよく分かります。サービスを止めない、これ、ネットワーク屋の一番の根幹であります。ただ、九電の社長がおっしゃったのは、それに加えて、これからは安全というものも、止めないということに匹敵するDNAとして自分たちの中へ取り込んでいきたいというふうに言われました。 現場を見ていて、本当にその訓練を毎週やっておられる。しかも、協力会社じゃなくて、九州電力の社員だけで、いざ何かが起こったときに当直だけでも対応できるように、例えば水を維持するために水槽を組み立てるなんていう作業が緊急時にはあるわけですけど、ポンプからくみ上げる水をためておく水槽を組み立てる、ボルトを留めてと、これも全部社員が防護服を着た状態ですぐ組み立てられるかどうかという訓練を毎週やっておられるというのを全部説明をしてもらいました。 やっぱり人だと思いました。原子力政策を進めていく上で最後に重要なのは人材であるという思いを改めて強くいたしました。東京電力も今社員が大量に辞めているというような状況があるというのも私はよく理解をしております。ただ一方で、震災直後、すごく給与水準が下がりましたけれども、今も役員の方々はすごく低いですけれども、一般社員の給与水準というのはほぼ震災前に近いところまで戻ってまいりました。 これからも、この廃炉に取り組んでもらわなきゃいけない。それに加えて、やはり首都圏の電力の安定供給という重要な使命を担った会社でありますから、その東京電力が十分な人的資源を持てるようにしていきたいというふうに思いますし、それは個別に細かく指導というよりは、東電の全体の経営をしっかりと見ていくことによって、人材の確保に関してもきちっとした施策を取っているかどうかということは経済産業省としてもしっかり見ていきたいと思いますし、万が一それが不足しているようなことがあれば、それは適宜指導していきたいというふうに思っております。
○礒崎哲史君 是非、適切な指導をよろしくお願いいたします。 私の質疑はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○平山佐知子君 よろしくお願いします。民進党・新緑風会の平山佐知子です。 先日は、委員の皆様方と福島第一原子力発電所を視察に行かせていただきました。改めて感謝を申し上げたいと思います。 そして、駅からバスで現地に向かったわけですが、先ほど青山委員のお話からもありましたように、最初は満開の桜を見ながら、いや、美しいなと車窓を楽しんでいたんですが、現地に近づくにつれ、やはり人がいない、全くいなくなった異様な雰囲気、あの美しい桜の風景を見た後だっただけに、その異様さが際立って、大変強く印象に残りました。改めて、この東日本大震災から六年がたった今もなお、生まれ育ったふるさとに帰ることができない人たちがいらっしゃる、ふるさとに帰ることを諦めて新たな土地での生活を選択した人もいらっしゃる、また、現在も福島第一原発では日々必死で廃炉作業、除染作業に当たっている作業員の人たちがいらっしゃるということです。 視察時には私も、タイベックというんでしょうか、あれを着させていただき、視察もさせていただきましたけれども、初めて着用してみて、その着脱だけでも本当にどっと疲れてしまう状態、それから手袋を三枚ぐらい重ねて着けさせていただきましたけれども、それだけで手先が不器用といいますか、うまく使えなくなって大変ストレスになってしまうという、そういう状況、大変さの一端も今回経験をさせていただきました。 私は、こうした人々の心に寄り添いながら、一日も早く福島第一原発の完全廃炉を達成するこの道筋を付けることこそが政治の責任であり、まさに東日本大震災からの本当の意味での復旧復興、そして再生であると考えています。そうした中だからこそ、改めて申し上げたい、今月四日、今村復興大臣の発言、被災者の心を踏みにじるものであり、到底容認できるものではありません。世耕大臣も、福島第一原発始め、何度も被災地訪問されているというふうに思います。たとえマスコミから逆なでされるような質問があったとしても、やはり必死に避難生活をされている方々、それから廃炉、除染に全力で取り組んでおられる皆様の姿が心の中にあれば、あのような発言が出るとは到底思えません。 これからいよいよ廃炉に向けての本格的なスタートが切られるという今だからこそ、私は、本当に残念な思いでいっぱいになりました。恐らく世耕大臣も同じような思いでいらっしゃると思いますけれども、改めて大臣の思い、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘の御発言については、今村大臣御本人が誠心誠意おわびになっているというふうに思います。また、安倍総理も福島の現場視察の中で政府を代表する立場でおわびをしておられる、これらの言葉に尽きるんではないかというふうに思っています。 政府としては、帰還を望まれる避難者の方々が帰ることができるように、インフラ復旧ですとか医療、教育、あるいは鳥獣害対策といった課題に取り組んでいくことが重要だと思っています。中でも経済産業省としては、特に事業、なりわいの再生でありますね、すなわち、仕事ができて、雇用があって、きちっと生活ができる、そういう帰ることができる環境を整えていくことが何よりも重要だというふうに考えておりまして、省を挙げてこのテーマにもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○平山佐知子君 誠心誠意謝ったと今おっしゃいましたけれども、先日、再びマスコミの、今村大臣、質問を打ち切られたということもありました。やはりこれは、よくもっと反省をしていただかなくてはいけないと言わざるを得ない状況でございます。これは被災地の国民の声であるということをしっかりと皆様方にも認識をしていただきたいと改めて申し上げたいと思います。 それでは、資料一を御覧いただきたいと思います。よく御存じの参考資料でございますけれども、今回の法改正、表の左上、廃炉・汚染水費用が二兆円から八兆円へと、前回見込みから燃料デブリの取り出し費用分としてプラス六兆円となりました。そこで、詳細は皆さん御承知のとおりなので略しますけれども、原賠機構に管理型積立金制度を創設することにしたので原賠機構法の改正となったと理解しています。 まず、この廃炉費用について伺ってまいりたいと思います。 午前中の審議とかぶる内容も多々あると思いますが、これは経産省の有識者にお願いをして見積もったものであると認識しています。午前中の審議でも御答弁いただきましたけれども、スリーマイルアイランドのケースをベースにしながらも、福島の方がより深刻なので五十倍から六十倍は掛かるという保守的な試算を出されたということです。政府としては、東電改革の具体策などの検討を進めるに当たって廃炉費用についての規模感を示す必要があったため廃炉機構に試算を依頼したものと理解していますが、これやはり政府独自でもしっかりとした積算を行う方がいいのではないかと思うんですが、その辺り、いかがでしょうか。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。 先ほどの大臣の答弁でもありましたが、廃炉については前例のない大変困難な作業であるということでありまして、燃料のデブリの取り出し方も、具体的にはいまだその作業方針とか工法が決まっていないという現状でありまして、政府ということで、経済産業省として責任を持って廃炉に幾ら掛かるという資金を具体的かつ合理的に見積もることは現段階では非常に難しいということが事実であります。 といって、しかし、対応しないということではなくて、やっぱり復興再生の大前提となるのは廃炉ということでありますから、廃炉についてどれだけ掛かるだろうということをしっかりすることは責務でありますので、そのため、先ほど大臣からお話あったように、東電改革の具体策や廃炉費用に係る制度整備の検討を進めるためには、この廃炉費用について一定の規模感というのは必要だと。 そこで、客観性のある、東電委員会委員長の依頼に基づいて、廃炉に関する専門的知見を有する機構に依頼し、その機構において今度は有識者のヒアリング結果を基に現時点での最新の情報に基づいた一定の蓋然性を有するものとして算出をしたということでございますので、これを踏まえて適切に対応していくということが方針でございます。
○平山佐知子君 簡単に電卓をはじけるようなものではないというのは重々承知なんですけれども、配付資料の米印の一、追記のように、政府として判断したものではないことに留意などと書かれているのを見てしまいますと、じゃ、一体誰が責任を持って何十兆も掛かる未知の事業を推し進めるのかと、やはり国民、とりわけ被災地の皆様方は不安になってしまうことと思います。ですから、是非、引き続き政府には国が責任を持ってやり遂げるというふうな思いで発信をしていただきたいというふうに思います。 そして、福島第一原子力発電所の廃炉ですが、四十年もの長期にわたるだけでなく、今月十八日、視察でも五号機の原子炉格納容器内部を見させていただきましたけれども、大変内部構造、複雑になっているということを改めて分かりました。そのような中で、デブリの調査、取り出しも前例のないことで、大変困難な事業が数多くあって、見通しがやはり不透明な部分が多いのではないかと改めて感じているところでございます。 先ほどからも議論がありましたように、実際、今回の算定でデブリの取り出しについて保守的な試算しか公表されていません。これから多少の技術の進歩などによって効率化、あるかもしれないですし、私も実際期待しているところではございますけれども、これはあくまでも未知の事柄への取組でございますので、何度も恐縮でございますが、今後も費用が上振れする懸念があり得るのではないかというふうに考えているんですが、再び大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、なかなか積み上げた計算ができない、ミクロからきちっと積算することができないという中で、現時点で得られる最新の情報に基づいて有識者にヒアリングを重ねて、そしてその中で最も保守的な数値として試算をしたということであります。 誰が責任という話がありますけれども、やっぱりこういう規模感を示して東電改革、この廃炉がちゃんとやっていけるのかどうかということをきちっと議論をするということが、これこそが経済産業省の責任だというふうに思っております。 この数字は一定の蓋然性を有するものとしてお示しをしたわけでありまして、現時点で上振れるということは想定はしていないわけであります。
○平山佐知子君 現時点では上振れは想定していないという御答弁いただきました。 それでは、もう一度、先ほどの資料一を御覧いただきたいと思います。 今回は燃料デブリの取り出し分の費用が追加されまして、同じ表の米印七にありますように、二十一・五兆円には解体費用も含まれると午前中の審議でもお答えいただきました。しかし、燃料デブリ等の取り出し以降に生じる廃棄物の処分、中間貯蔵後の除去土壌などの最終処分等に要する資金、これは含まれないとされています。 燃料デブリ取り出し以降に生じるこの廃棄物の処分等に必要となる費用にはどのようなものがあり、数十年先に生じる費用ではあるものの、どれくらいの規模感、この費用が将来生じるのかということをより積極的に国民に情報発信していくべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回の試算に含まれていないものとしては、デブリを取り出した後のこのデブリの処理とか処分の費用、そして汚染土壌の最終処分の処理費用、この辺が入っていないわけであります。現時点では、まだデブリの取り出し工程もようやくこの夏に示せるという状況で、一体どれだけのデブリがどんな形でどういう状況であるかというのがまだ見通せていないということでありますから、ここはちょっと試算すら難しいというのが現状であります。 ただ、いずれにしても、そのデブリを取り出した後の作業というのは三十年後か四十年後に発生するわけでありますから、少し時間がありますので、廃炉作業をしっかり進めていく過程である程度見通せるようになってきた中で、きちっとこの費用について対処の方向性というのを示していかなければいけない。ただ、そのときの大原則は、やはりこれは事故発生者である東京電力が負担をする、これが大原則だということだと思っております。
○平山佐知子君 現時点では上振れはないという答弁の後でしたけれども、三十年、四十年後と言いつつも、やっぱりこの先のこと、量も分かっていないからどうか分からないというふうになりますと、ちょっと不安も覚えるように思いますので、様々いろんな事情が分かった時点でやはり情報発信、しっかりとやっていただきたいなというふうに思います。 続いて、新々総合特別事業計画の骨子の実現性について伺ってまいりたいと思います。 福島第一原子力発電所のこの廃炉については、福島への責任を果たしていくという使命の下に東電が実施していくのが原則であるというのは理解しています。 この新々総合特別事業計画には、1F廃炉については、引き続き汚染水対策に万全を期すとともに、今後中長期廃炉に力を入れていくことが極めて重要となる、そのため、中長期廃炉を見据えたプロジェクトを構築するなど、廃炉貫徹に向けた全体的な体制整備を進めていく、また、今後、1F廃炉については、経済事業の状況に左右されない持続的な廃炉体制を構築するとともに、資金、人材といった経営資源を適切に廃炉事業に配分し、安全確保を達成していくなど、東電の実施に向けた取組が明記されています。 しかしながら、当面の廃炉費用が見通されているものの、電力システム改革による全面自由化が進んで競争環境が厳しくなると想定される中におきまして、経済事業の状況に左右されず、東電だけで廃炉を実施することは本当に可能なのか、これ疑問が残ります。通常の廃棄物の最終処分場の見通しも立っていないのに、デブリ取り出し後の工程まで考えたとき、相当に長期の事業となることは明白であります。 さらに、先ほども大臣おっしゃっていましたけれども、デブリ取り出し後の費用についても東京電力の経営改革によって賄われていくと答弁をされました。この東電の費用負担だけで完全廃炉を達成することは本当に可能なのか、もう一度改めて大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、さっき上振れとおっしゃいました。このデブリ取り出し後の費用は上振れじゃありません。これは、今明確に含まれていませんということを申し上げています。 これまでも二兆円、解体とかあるいは汚染水対策できちっと見積もれた二兆円プラスもう少し掛かるという表現だったのが、今回、そこのプラスの部分が六兆だということをはっきりさせて八兆と示させていただきましたが、それはデブリを取り出すまでのことであって、取り出し以降の分というのは、これはもう含まれていませんということを我々明確にしておりますが、これは上振れではなくて、それはいずれ明らかになればここは明らかにしていくということであります。 今回、八兆円の廃炉・汚染水対策でありますけれども、三、四十年掛かるということを前提とすれば、東電の収益力が大体年間五千億円ぐらい確保できれば最低限これはカバーができるだろうということでありまして、その文脈で東電改革をしっかりと進めてもらえば、現時点でも四千億円程度の収益力があるわけでありますから、それにあと一千億の改革をしっかりとやってもらう。確かに、三十年、四十年ずっとそれがぴったり五千億かというと、もっとそれより伸ばしてもらわなきゃいけないし、年によって変動はあるだろうというふうに思いますけれども、これは東電改革委員会でいろんな、例えばプラザ合意後の極端な円高の中対応されたメーカーのトップの方とか、巨額の赤字からV字回復して利益体質の会社に生まれ変わらせた経営者の皆さんの御意見では、これぐらいの改革は十分東電がしっかりと腰を据えて取り組めばできるはずだという感触もいただいている中で、我々はこれをしっかりとやっていく。 デブリ取り出し後の費用は、これ済みません、今の段階では分かりませんが、あらあら今から推測をすれば、その頃には廃炉の作業というのがある程度明確になってきているし、デブリ取り出し後ということは、もうデブリ取り出しという最大の、かなりお金の掛かる作業は一段落をしているわけでありますから、そのときはまた東電の努力で、その時点で生まれている収益の中から対応できればいいなと思いますが、それは、いずれにしても、その処理費用の総額が幾らになるかということを見通してからという判断になるんだと思います。
○平山佐知子君 詳しい説明をしていただきまして、ありがとうございます。ただ、その都度分かるごとにやはり情報発信というのは徹底していただくようにお願いを併せて申し上げます。 そして、東電は、福島第一原子力発電所の廃炉等積立金だけではなくて、福島賠償に係る一般負担金、特別負担金の支払が必要な状況であり、午前中もありましたけれども、さらに、この電気の安定供給のための投資ですとか、今後、新々総特でも計画のある新たな事業などを実施する必要があります。 機構や国は、一般負担金、特別負担金、廃炉等積立金を適切に設定をして、それ以外の業務もうまく回るように運用していくことが大事だということを午前中にも詳しく説明がございましたので、ここは一つ質問を用意しておりましたけれども、飛ばさせていただきたいと思います。 また、これらの費用として、年間およそ五千億円を三十年から四十年にわたって捻出するとされています。年間五千億円という水準については、これもまた詳しく午前中御説明いただきました。 この費用の捻出に当たっては、新々総合特別事業計画におきまして詳細に示されていますけれども、まずは徹底した生産性向上により、主として送配電事業や原子力事業において賠償、廃炉の資金を確保し、その上で、経済事業の財務健全性や自律的運営を確保し、再編統合が先行する燃料・火力事業、異業種連携に着手した小売事業において企業価値を向上させる、加えて、送配電事業や原子力事業において、上記の再編統合を目指し、将来的には企業価値を向上させていくとあります。 この機構や国が関与する三つの支出のバランスを取って東京電力が企業価値を向上させていく必要がありますけれども、本当にこれらに実現性があって、また費用捻出が可能なのか、具体的にどのようなことを行っていくのか、伺わせてもらいたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 先生のお話のとおり、廃炉については八兆円という数字が出ておりまして、その作業は三十年から四十年掛かるだろうという中で、年間約三千億円程度の資金は確保しなきゃならないということになっております。 そこで、どういう改革をしていくかということでありますが、何より国民に負担を掛けないということが大前提で努力しなきゃなりませんから、経営改革をしていくということになります。 その中で、ステップとしては三つ提言をされておりまして、第一段階は、第一段階でまずは五千億を確保しようということになっておりまして、現段階四千億の水準を更なるコスト削減で五千億にしていこうと、廃炉や賠償に係る資金の確保をそこでまずは着実に押さえていこうということになっております。 そして、二つ目の改革としては、これは柏崎刈羽原発の再稼働ということになりますが、これは廃炉に係る資金の確保をより確実にしようというものでありまして、信頼回復を前提としてしっかり対応していこうというふうになっております。 そして、そこでとどまるのではなくて、更なる改革として第三段階の改革を行っていこうと。燃料・火力の事業についてはもう中部電力と共同発電会社、JERAを既に設立しておりますが、先ほど先生がお触れになったように、送配電や原子力等の共同事業についても検討していき、更なるコスト削減で企業価値を高めていこうというふうに考えているところでありまして、経済産業省といたしましては、東京電力はこのような提言の内容を踏まえつつ、あらゆる分野で様々な改革の取組を積み上げて、福島への責任をしっかりと果たすために、今までにないコスト合理化や収益拡大を実現してもらいたいと考えております。 賠償も含めて、東京電力は年間五千億の収益水準の達成が必要でありますが、現段階の年間約四千億円が収益水準であることを踏まえると、十分に達成が可能であると私どもも考えているところであります。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 それでは、除染費用について伺ってまいりたいと思います。 四兆円と見積もられて、これは東電の株式売却益を充てるということです。当然、現在の株価では賄える水準ではなく、これも午前中の審議の中でも出てきましたけれども、時価総額をおよそ十倍にしなければならないという相当野心的な目標であると大臣もおっしゃっていました。 この企業価値向上に向けては、新々総特においても、「世界市場で勝ち抜くことで、福島への責任を果たす」とあります。そのために、国際競争力を確保することで福島への貢献につなげていくために、共同事業体を早期に設立して再編統合を目指すとありますけれども、先行する燃料・火力事業以外での再編統合の具体的な見通しはあるのか、どのような時間軸で進めていくのか、お聞きをしたいと思います。 また、あわせて、例えば政府として、東京電力が新規事業を実施する場合に政府はこれをどこまで尊重するおつもりなのか。また、政府の定めた東電改革提言に基づく東電の経営改革が失敗したときには東電への損失が生じてしまいます。これでは企業価値を高めるどころではないというふうに思いますが、この影響を政府はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、除染の費用に充てるためには東京電力の株式益四兆円を確保するということが必要でありまして、それを実現、確保すべく取り組んでまいりたいと、このように考えております。これは決して容易な目標でないという認識ではございますけれども、東電が福島への責任を果たす中でこの目標を達成していかなければいけないというふうに考えております。 他方、先ほど大臣の御答弁にもありましたように、東電の現在の株、時価総額は一兆円を下回っているわけですけれども、震災前には五兆円を超えていたこと。それから、東電株式は二〇三〇年代前半までに売却をするという現在の新総特上の予定がある中で、腰を据えて長い時間を掛けて実現をしていくものであること。それから、これまでの事業エリアが基本的に、東京電力、関東に限られておりましたけれども、これからは全国大での事業展開、さらにはガスや情報通信を含む他事業分野への展開、さらには成長する世界のエネルギー市場への展開といったようなことで大きな成長機会が広がっていること。それから、先ほどの大臣の御答弁にもありましたけれども、他の産業においても経営改革の断行によりまして時価総額を数倍若しくは十倍程度に上昇させた実例が過去にもあることといったようなことを考えますれば、決して不可能なことではない、やり抜かねばならないと、このように考えております。 新々総合事業特別計画の骨子が三月下旬に示されているところでございますけれども、この中で、第三ステップの取組といたしまして、共同事業体を早期に設立するという方針がこの骨子の中で示されているところでございます。再編統合が先行いたします燃料・火力事業分野以外についても、特に御指摘の送配電事業につきましては、二〇二〇年代初頭に共同事業体を設立するという方針がこの骨子の中でも既に示されているところでございまして、今後具体化される新々総合事業特別計画の本体の中にもこういったものがより具体的に取り込まれて方針が示されていくと、このように考えておりまして、これらの取組を着実に実現させてもらいたいと、このように考えているところでございます。 この改革の取組でございますけれども、今回の提言の内容がしっかり東京電力によって実現されていくかどうか、これを確認をする、進捗を確認するということになってございまして、二〇一九年には、これは東京電力の改革提言の中に入っておりますけれども、その進捗を二〇一九年に確認をするということになっておりまして、この改革が確実に実現していくということは国としてもしっかりフォローアップをしていきたいと、このようなことで考えているところでございます。
○平山佐知子君 確実に実現していくためにという言葉もありましたけれども、国は東電の筆頭株主でもありますので、東電が利益が出るように、株主としての義務もあると思いますので、しっかりとこの後も見ていただきたいというふうに思います。 そして、先ほどのお話の中にも再稼働のお話出てきましたけれども、新々総特においても、廃炉、賠償への対応が確実なものとなるように原子力の再稼働を実現すると明記されています。これにはもちろん柏崎刈羽の再稼働を前提としているというふうに思いますけれども、再稼働に慎重派の知事が当選するなど、見通しは厳しくて不確定な前提になるというふうに思いますけれども、これについては、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) あくまでも、柏崎刈羽の再稼働というのは、三つあるステップの二つ目ということになっています。ですから、まず第一ステップのコスト構造の改革、ここをしっかりやってもらうことで廃炉や賠償への対応がきっちりやれるような、そういう体質になってもらうということが非常に重要だと思っています。 柏崎刈羽原発の再稼働というのは、あくまでも更にそれをより確実なものにするという位置付けで考えておりますので、これがなくてもやっぱりちゃんとやれるということが重要だと思っています。 ただ一方で、当然、我々のエネルギー政策上も、安全が確認された場合は再稼働させるという立場であります。柏崎刈羽原発については、まずは東京電力において規制委員会による安全審査にしっかりと対応するということと、やはり地元との信頼関係の再構築でありますね。これは、ずっと柏崎刈羽というのはいろんな経緯があって、また最近も少し信頼が揺らぐような出来事もあったわけでありますけれども、こういったことに関しては、過去の企業文化と決別をして、地元の皆さんに丁寧に説明をして丁寧に向き合うことで、新潟県民、そして国民の信頼をしっかり取り戻す努力をまず東京電力にやっていただく、その上で再稼働という形がもし安全が確認されたら行われるということが重要だというふうに思っております。
○平山佐知子君 おっしゃるとおり、地元の理解、信頼を得るということが一番大切だと思いますし、是非、地元の皆様が安心できるように、政府としても前面に立ってきめ細やかな対応をお願いしたいと思います。 さて、ここまで議論してきましたけれども、時間も僅かとなってまいりました。 福島の復興再生には、やはり廃炉を始めとする福島事故対応をやり遂げる必要があり、そのためには、東電が企業価値を高めて、廃炉、賠償の費用を捻出して除染のための株式売却益を確保できるようにする必要があります。 一方、現在、東電は実質国有化されており、筆頭株主は国であります。東電の企業価値を上げていくためには、やはり筆頭株主である国が前面に出て役割を果たしていくことが求められると私は考えています。しかしながら、部会を始め様々な会議で聞こえてくるのは、事故当事者である東電が責任を持ってという説明であります。例えば、再稼働に関しても、大臣は、再稼働は事業者が地元の理解を得ながらしっかり努力する必要があると発言するにとどまっており、肝腎なところは事業者に任せっきりのような印象を受けて、どうも冷たく感じてしまいます。 一方で、政府は、衆参の委員会や本会議のあちらこちらで福島の復興は国が前面に立ってと発言をされています。冒頭で申し上げましたけれども、福島の復興の本丸である1Fの完全廃炉、これはやはり国が主導して、原子力の平和利用を今日まで進めてきた我が国の威信を懸けてなすべきと思いますけれども、最後に大臣の思いを聞かせてください。
○国務大臣(世耕弘成君) 福島の復興再生には、ともかく、まず1Fの廃炉をしっかりと行っていくということが大きな前提になる、大きな重要な要素だというふうに思っております。これはもう閣議決定もしていますけれども、国も前面に立ってやっていく、あくまでも発生者である東電の責任ではありますが、東電任せにするのではなく国もしっかりとやっていく。 ですから、今回、廃炉に関しては、いわゆる研究開発に当たるような費用は国も一部負担をするということもやらせていただいています。また、今回の大体廃炉にどれぐらいの規模感が掛かるのかというのも示した上で、東電改革委員会というのを私の下につくって、そこで提言もいただいて、そのことに沿った形で東京電力が新しい特別事業計画を作っていくという道筋も、これは政府がきちっと責任を持ってやっているわけでありますから、これからも国としての役割はしっかりと果たしていきたいと思っております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。以上で終わります。
○浜口誠君 民進党・新緑風会の浜口誠でございます。今日はよろしくお願い申し上げます。 まず最初に、森友学園関連について質問をさせていただきたいと思います。 一部の報道によりますと、総理夫人付きだった経産省の職員の方が海外転勤されるというような報道もございました。この事実関係をまずお伺いしたいということと、あわせまして、国家公務員のⅡ種、Ⅲ種あるいは一般職の方で、経産省の中で海外勤務された方がこれまでどれぐらいの方がいらっしゃったのか、この辺の過去の実績も踏まえてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。 御指摘の内閣総理大臣夫人付きを行っていた現在経済産業省の職員でございますけれども、これまで、出向期間を終了後、海外赴任をさせる人事異動の発令を行った事実はございません。それから、今後につきましては、発令の前の段階では公表をいたしておりませんので、今後のことについては答弁を差し控えさせていただきたいと思います。 それから、経済産業省のⅡ種、Ⅲ種の職員がどれだけ海外赴任しているかということでございますけれども、地方支分部局を除きまして経済産業省の職員のうち在外赴任をしている者の数字を時系列で申し上げますと、平成二十七年四月一日時点で合計が二百十一名、そのうちⅡ種、Ⅲ種あるいは一般職の職員は七十八名、それから平成二十八年四月一日時点でいいますと、全体として二百八名の赴任者の中でⅡ種、Ⅲ種、一般職の職員は七十三名、それから平成二十九年四月一日時点では、全体が二百七名のうちⅡ種、Ⅲ種、一般職が七十五名という数字になっております。
○浜口誠君 事実関係ありがとうございます。 今後、実績が出ればまた改めて教えていただけるという御理解でよろしいですかね。今まだ発令が出ていないので、その夫人付きの方についてはまだ発令は出ていないということでしたけれども、実績が出ればそれは教えていただけるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(高橋泰三君) 発令後の職員の人事異動につきましては、個別の御照会があれば、可能な範囲で御回答申し上げたいと思います。
○浜口誠君 続きまして、世論調査で、毎日新聞なんかも直近で世論調査していまして、森友学園問題に関してまだまだ国民の皆さんの目は厳しいなという結果が出ております。森友学園問題に対して理解をしている人は一二%というような実績もございます。 また、共同通信も同じタイミングで世論調査をしています。先ほど平山委員の方からも、今村復興大臣の発言もありましたけれども、ほかにも山本地方創生大臣の発言、さらには中川政務官の一連の問題、こういったことも踏まえてだと思いますけれども、共同通信の世論調査では、今の政権に緩みが出ていると思うと、このことに対しては七三%の方がそう思うというような意見も寄せられておるというところであります。 世耕大臣はしっかり閣僚の中でもやっていただいているというふうに思っておりますが、政権全体として今の状態にある、そして国民の皆さんからも厳しい目が向けられていると、この点を踏まえて、大臣としての御所見なり今の受け止めがあれば、是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 私は、この第二次安倍政権、今三次ですけれども、発足以来、官房副長官、そして経済産業大臣という形でずっと閣内にいるわけであります。また、私は野党議員の頃から世論の動向とかそういうのはずっと分析をしてきました。この内閣の特徴の一つは、やっぱり仕事に真摯に向き合って、いろんな課題を、それは賛否はあるかもしれないけれども、きちっと方向性を出していく、そういうところが支持されているところだというふうに思っております。 今御指摘の世論調査で緩みが出ているんじゃないかという指摘、私も非常に世論調査を見て重く受け止めました。しかし一方で、内閣支持率はちょっと上がっていると。だから、仕事に対する期待はまだ国民は非常に強く持っているんだろうと思います。 閣僚だけではなくて、政府を構成する一人一人が気持ちを引き締めて日々の仕事にしっかりと取り組んで、国民が課題に思っていることを一つ一つ答えを出していくということ、もうこれに尽きるんだろうというふうに思います。引き続き、緊張感を持って仕事をしていきたいと思っております。
○浜口誠君 まさに、政府の皆さんのみならず、これ与野党を問わず、国会議員がしっかりと仕事をすることによって国民の皆さんの信頼をしっかり勝ち得ていく、このことが非常に重要だというふうに思っておりますので、政府の皆さんだけでなくて我々に対してもそういう目が向けられているということはしっかりと受け止めていきたいというふうに思います。 それでは、法案関係に関しまして質問させていただきたいというふうに思います。 まず、先般、この委員会のメンバーで、小林委員長を始め、福島第一原発を現地現物で視察をさせていただきました。本当にありがとうございました。なかなか経験できない貴重な機会を設けていただいたというふうに思っております。準備に当たっていただいた皆さんにも改めて御礼申し上げたいというふうに思っております。ありがとうございました。 また、今でも、今日もこのときも、福島第一原発では六千人の方がそれぞれの持ち場、立場で汗を流して、廃炉に向けてあるいは汚染水の対応に向けて様々な業務に今まさに取り組んでいただいているというふうに思っております。 廃炉に向けて一つの課題である汚染水の件についてまず議論を深めさせていただきたいというふうに思っております。これ、お手元に汚染水対策の概要という資料をお配りしております。 汚染水の対策は、基本方針三つあります。一つが近づけないということ、二点目は漏らさない、三点目として取り除く、これは大きな柱として今まさに取り組んでいただいております。この中で、近づけないという観点からは、原子炉建屋内に地下水の流入を防いでいこうということでいろんな対策が取り組まれております。一時期、日当たり四百立方メートルというかなりの量の地下水が入り込んでいましたが、いろんな対策で日当たり二百立方メートル、直近でもかなり下がってきているというふうに聞いております。 直近の最新の地下水の建屋内への流入量、これについてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。 もう先生の方からほとんど答弁していただいたんですけれども、直近では、以前は日量四百トン、で、二百トン、今回、今は約百二十トンまで低減しております。
○浜口誠君 その地下水の流入量は、いろんなこれまでの議論の中でも、いわゆる冬場というのは雪解け水が少ないから地下水の流入量も減るんじゃないか、夏になって雪解けが始まってくると地下水が増えるんじゃないかというような議論もあったというふうに伺っておりますが、現状としてそういう季節によっての変動があるのかないのか、その辺の実態についてお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 建屋の方に流入する地下水の供給源ということになりますけれども、調べてみると、主に地層が何段階もあって、地下水は大体上の方に通るのと下の方に通るのがあるそうでありまして、先生のおっしゃるとおり、夏場とか冬場で違うのではないかというお話でありますけれども、基本的に、廃炉・汚染水対策関係閣僚会議の下に設置された汚染水処理対策委員会において検証した結果、主として敷地内に降る雨水の浸透によるものが支配的、というのは、しみ込むものは上層の方に流れていっているので、それが建屋に入っていって、山側の方で降っているものはもっと地下に浸透しちゃうので建物よりずっと下の方を通っていっているというような評価になっておりまして、どちらかというと、雪解けとかいう冬の水の影響というよりは、台風とか来たときにどんと数字が上がるというような傾向になっております。
○浜口誠君 ありがとうございました。事実関係確認させていただきました。 地下水の流入量を抑制するための施策として凍土壁を、今まさに原子炉建屋並びにタービン建屋の周りに凍土壁造っております。当初は、東電側からは、その凍土壁を造るに当たっては、まず山側から凍土を固めたいというような申出があったそうですけれども、規制委の方からは、それでは駄目だと、山側からやるのは駄目だということでストップが掛かった経緯があるというふうに伺っております。 そのストップが掛かった背景、理由について、まずお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) まず、建屋の中の汚染水ですが、原子炉が溶けた状態で今冷やしておりますので、そこは非常に高い濃度の汚染水がたまっております。その水位よりもその周囲の水位が下がりますと、濃い、汚染度の非常に高い水が外に出てくるという現象が起きますので、その逆転が起こらないようにということで、まず、凍土壁については非常に慎重にその状況を確認しながら進めてもらっているところです。
○浜口誠君 今、凍土壁、ほとんど全体を覆うような形で海側も山側も固められておりますが、一か所だけ、我々も見に行ったんですけれども、西の三というところだけは今凍らせていなくて開けてあるということですけれども、これ将来的にはそこはもうクローズして、完全に山側も凍土として固めるようにするのかどうか、それを固めた後は、地下水の総量としては今よりも、百二十よりも減るように効くのかどうか、その辺りはいかがでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) まず、最終的に閉じ切るかどうかということについても、先ほどお答えしたとおり、排水の逆転が起こらないようにするということ、それから、炉心冷却をしている冷却水も、だんだん燃料が冷えてきておりますので、大分少なくなってきていますので、そういった水のバランスを考えながら最終的に閉じるということになります。 全部閉じればどの程度効果があるかどうかというのは、まだ実績がありませんので、これからその辺も見ていくことになるんだろうと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非現場の方とも連携取りながら進めていただきたいと思います。 もう一つ、地下水の抑制の方法として、規制委の方からはサブドレーン、いわゆる井戸をやっぱりしっかりと機能させた方がいいということで指摘があったというふうに聞いております。震災前は井戸は全体で五十七基あって、日当たり七百トンぐらいの地下水をくみ上げていたということですが、震災後は四十二基ぐらいの稼働で、日当たり四百トンぐらいまでにとどまっているというふうに聞いております。 現状として、そのサブドレーン、どれぐらいのサブドレーン数があって、日当たりどれぐらいの水量を地下水としてくみ上げておられるのか、最新の状況についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 本年三月の実績ということでありますが、くみ上げ用の井戸全四十二基のうち平均で三十五基が稼働しておりまして、四百トンではなくて、今は日量約五百四十トンをくみ上げております。 今後、地下水流入の更なる低減のためには既存の井戸の復旧もしなければなりませんし、事故後に新設した井戸の口径が小さいので、それを拡大してくみ上げていくなど、その強化に取り組むことといたしております。
○浜口誠君 是非、サブドレーン、有効な一つだというふうに思っておりますので、引き続きの対応をお願いをしたいと思います。 もう一点確認したいのは、いわゆる汚染水、それと汚染水をALPSという、放射能関連の物質を取り除いた後のトリチウム水、これが一部の報道によると全体で今は百万トン近くまであるのではないかというふうに言われておりますが、現状、その汚染された水、あと、ALPSで浄化されたトリチウム水、現状の量はどうなっているのか、最新の状況についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 基本的に、建屋内の汚染水というのは、セシウム、ストロンチウムの吸着装置を通過して、少し塩水が入っていますから淡水化装置を通って、その後、ストロンチウム処理済みの水が今度ALPSという多核種の方に行って、そして処理されていると、こういう流れになります。 そこで、全体としては約九十五万トンあるわけでありますけれども、内訳として、一番最終的に多核種除去設備等で処理した水は約七十四万トン、そして、セシウム、ストロンチウムまでを除去した段階の水は約二十一万トンということでございます。
○浜口誠君 今、そういった水をタンクの方にためて福島第一原発の敷地内で保管されているということだと思います。今後も建屋内に流入する水は継続して発生してくると思います。今後のそういった汚染水、増え続ける汚染水をためておくためのタンクも引き続き建設していくことにはなろうかというふうに思っておりますが、これから増えてくる水の量と保管するタンクの建設計画、これは整合性が取れているのかどうかということと、実際、現地に行ってみると、かなりたくさんのタンクがもう既にできていて、空きスペースもそうないんじゃないかなという感覚も持ったんですけれども、第一の敷地内でタンクを建設する用地としては確保できるのかどうか、その点についても確認したいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 結論から申し上げますと、タンク容量に支障は当面の間ないということになります。現時点で、二〇二〇年までに約五十五万トンのタンクを新たに確保する予定となっております。 今後も、原子力規制委員会の認可を得ながら、計画的に必要なタンクの容量を確保できるようにしっかり東京電力を指導してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、タンクの容量、オーバーフローしないような計画性を持って引き続き取り組んでいただきたいと思います。 実際、トリチウム水、そのALPSで処理した後の水なんですけれども、普通の、通常の原子力発電所でもこういった水は発生するんではないかなというふうに思います。こうした水の処理は、現状、普通であればどのような処理の方法をされているのかどうか、実際、トリチウム水というのは環境だったり人の健康に対して影響があるものなのかないものなのか、その辺の性質についてお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) トリチウム水を含めて液体の放射性廃棄物、これは多量の水で薄めて、いわゆる周辺監視区域から外に出す場合には、告示で定めた濃度の基準以下にして排水しております。これは、我が国の原子力発電所あるいは諸外国のいろんな原子力施設でも共通でございます。 それで、特にトリチウムについて申し上げますと、健康影響というのはないと、その告示濃度以下であれば健康影響はないということになっております。ちなみに、1Fの中のトリチウム水の量ですけれども、タンクの中に大体二十一ミリリットルぐらいですね、百万トンの。それから、全体の発電所サイトの中でも五十七ミリリットルぐらいの量だというふうに推定しております。 宇宙線でもトリチウムはできますので、それが大体その倍以上、年間できておりますので、トリチウムによる健康被害は、告示濃度以下であれば希釈されて、ないものと考えていいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 一方、汚染水でALPS処理をしたときに、二次廃棄物と言われるものも出てくるというふうに聞いております。実際、福島の原子力発電所、第一の敷地の中にも容器に入れられた二次廃棄物が保管をされておりました。その容器も我々見てまいりましたけれども、その二次廃棄物に対する今の現状、どれぐらいの量が出ているのかということ、これについてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 今の現状でありますけれども、セシウム吸着装置や多核種除去設備等による汚染水の処理におきましては、放射性物質を除去した後の浄化剤等が二次廃棄物ということになりますが、これらの廃棄物を吸着塔や保管容器等に収納する形で一時保管ということになっております。 三月の時点でありますけれども、吸着塔というのは一・五メーターで高さ二、三メーターあるものなんですけれども、それの保管量が約千二百本あります。保管容器、これは多核種除去装置から発生するものなんですけれども、これは約二千四百本ございます。そのほかに、事故当初に使用され、現在使用されていない汚染水処理装置から生じた廃スラッジ及び廃液がタンク等において約九千九百立方メートル保管されております。
○浜口誠君 結構たくさんの量がやっぱりあるんだなというのを改めて今お伺いして感じました。 こうしたトリチウム水並びに先ほど御説明があった二次廃棄物、今後の処理が非常に重要な課題になってくるというふうに思います。いろんな議論も今まさにされているところだと思いますけれども、世耕大臣として、今後こうしたトリチウム水並びに二次廃棄物への処理に対して現時点でのお考えなり御所見があればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 多核種除去設備などで浄化処理した水、まあ今トリチウム水という言い方をされていますが、この水を長期的にどういうふうに取り扱っていくかというときに当たっては、先ほど田中委員長からお話のあったような科学的な観点の検討も一つ重要でありますし、一方で、風評被害など社会的な観点も含めた総合的な議論をしていかなければいけないというふうに考えています。 そういった議論を行っていただくために、昨年九月に、汚染水処理対策委員会の下に多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会を設置をしました。十一月から議論を開始をしていただいております。この委員会では、現在、風評被害に関する専門家ですとか、あるいは福島県など地元の関係者、こういった方々の御意見を丁寧に伺っているところであります。 特に、社会的影響という点に関しては相当丁寧に議論をして、しっかりと検討を進めていかなければいけないだろうというふうに思っております。
○浜口誠君 まさに大臣言われました社会的影響、とりわけ風評被害等、地域の皆さんに寄り添うということからしますと、単に経済性原理だけで決めるということではなくて、いろんな観点をしっかりと踏まえていただいた上での御対応を是非お願い申し上げたいというふうに思います。これは、福島の地元の皆さんからもそういった要望、強く寄せられているというふうに思いますので、是非その点お願い申し上げたいというふうに思っております。 続きまして、最終処分地の件についてお伺いしたいと思います。少し時間もありませんので、当初予定した質問の中で絞り込んでお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 最終処分地選定に向けて今いろんな議論がNUMOを中心にやられているかと思います。今お手元にある資料は、今後、日本全国を科学的特性マップというので色分けしていこうという今動きがありまして、その中でも最終処分地に向けて、この資料のちょうど真ん中辺りにありますけれども、好ましくない特性があると推定される地域、あともう一つが、大きく言うと、好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い、その中でも最もいいのが輸送面でも好ましいと、こういう大きく三つあるいは四つの特性に分けて日本全体をマッピングしていこうと、こんな取組がこれから始まっていくというふうに聞いております。 この特性マップというのは、全国の各市町村が、今申し上げたような、どの分類に当たるエリアなのかどうか、これが市町村別にマップ上は表記されるのかどうか、具体的にどんなイメージのマップになるのかというのをお伺いしたいと思います。
○副大臣(松村祥史君) 科学的特性マップにつきましては、例えば火山からの距離や活断層の有無などの科学的な基準に基づいて地域の特性を客観的に区分をいたしまして、その区分ごとに全国地図を塗り分ける形でお示しをする予定でございます。 このため、市町村や都道府県の行政区分にかかわらずやっぱり色塗りを行いますので、各地域にどのような特性があるのかできるだけ分かりやすいように、今後の作成の中で検討してまいりたいと、このように考えております。
○浜口誠君 是非、今後の議論を進めるに当たってこのマップというのは第一ステップになっていくんじゃないかなというふうに思っておりますので、各地域の皆さんがその地図見たときに、ああ、うちはどこの区分に入っているんだろうなというのがこれ明確に分からないと、多分次の議論に入っていきづらいんじゃないかなというふうに思っておりますので、分かりやすくお示しいただくことが非常に重要だというふうに思います。 そうした地図が提示された後の今後の流れについてお伺いしたいんですけれども、最終処分地、本当に難しい課題だと思います。そんな簡単に決めれるものではないというふうに思っておりますが、今後の進め方として、国が主体的に絞り込んでいくのか、あるいは、各自治体の方からうちとしてやっていいですよと、主体的に各自治体から手が挙がるのを待つのかどうか、この辺りの、今後、マップを提示した後の最終処分地選定に向けたステップなり今の基本的な考え方についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、高レベル放射性廃棄物の最終処分については、これ、マップを作る前の段階の話として、もう今の時点で廃棄物が存在している以上、今の世代の責任で解決すべき重要な課題だというふうに思っています。 ところが、残念ながら、今に至るまで、処分地の選定どころかそれに必要な調査にさえ着手ができない状況、こういった状況を踏まえて、今までは自治体から手を挙げてもらうのを待っていたわけですが、もうそれを待つのではなくて、国も前面に立っていこうということで取組を始めた。その第一歩が、今、松村副大臣が答弁させていただいたマップの提示ということであります。 この地図の形でお示しすることで国民や地域の皆さんに理解と関心を深めていただく、まずこれが第一ステップです。その上で、その後、地域の状況を踏まえながら、待っているのではなくて、国の方も動きながら、地域の方々とも対話を積み重ねていって、その後に具体的に調査への協力をお願いするという流れになっていくんだろうというふうに思っています。 ただし、この最終処分地の選定について、最終処分地の実現に向けた取組というのは地域の皆さんの理解なしでは全く進むものではありませんので、ともかく何か国から地域への一方的な押し付けというふうに取られないように、ともかく丁寧に対話を進めながら、一歩ずつ着実に進めていきたいというふうに思います。 マップの提示にも随分時間が掛かっているわけでありますけれども、これもそういったところを踏まえながら有識者の皆さんに慎重に御議論をいただいている、その結果だと御理解をいただきたいと思います。
○浜口誠君 まさに丁寧な対話、理解活動が大事だというふうに思います。 そういう観点踏まえて、二〇一四年の四月にエネルギー基本計画というのが策定されております。その第五章に、まさにエネルギーに関する国民各層の理解の増進、これを図っていかないといけない、さらには、双方向のコミュニケーション、これも充実させる必要があるということがうたわれております。具体的には、第三者機関によるエネルギーに関する情報の発信ですとか、あるいは、全国の自治体を中心にした地域のエネルギー協議会、こういうものも設置をしながらいろんな課題について議論をしていくんだと、具体的な施策もその基本計画には織り込まれております。 現実、そういった第三者による情報発信ですとか、あるいは地域のエネルギー協議会、こういったものがどこまで今実績として進んでおるのかどうか、そして、そういった地域の皆さんとの深い丁寧なコミュニケーション、これからどんな形で具体的に進めていかれようとしているのか、これを最後、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) エネルギー基本計画の中では大きく二つ、国民の理解をいただくために、まず一つは、第三者、これは民間調査機関ですとかメディアですとか、あるいはNPO、NGO、こういった人たちがいろいろとエネルギーに関して分析を独自にやって発信をしてもらえる土台をつくるということであります。 そういう意味で、今、エネ庁のホームページに、我々が持っている統計情報データ、これのポータルサイトを設けまして、国内外のエネルギー関係統計を一覧性を持って見ていただけるようにしています。まだ使い勝手が悪いかもしれませんから、必要があればアクセスも改善していきたいと思います。また、学生を対象に各電源の特性などについて専門家による講義を踏まえてエネルギーの将来像について議論を行い、理解を深める授業なんというのもやらせていただいております。 二つ目が、やはり地域のエネルギー協議会という形で自治体等とのコミュニケーションを深めていくということでありますけれども、地域エネルギー・温暖化対策推進会議というのを北海道から九州、沖縄までの各地域で毎年開催をさせていただいています。この場では、国から情報提供を行うとともに自治体からも情報提供を行って、現状や課題などに関する意見交換を行うなど、双方向のコミュニケーションを図っているところであります。 こうした取組を通じて、国が積極的に関与して、自治体を始めとする地域の皆さんと国民各層とのコミュニケーションを強化をして、エネルギー政策の透明性、信頼性を高めることにつなげていきたいというふうに思っております。
○浜口誠君 是非、国民の皆さんとの対話、これは本当に重要なポイントだと思いますので、最後に重ねてお願い申し上げ、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。今日はよろしくお願いいたします。 まず、今日の、今回議題になっております原賠機構法の改正法ですけれども、目的を正確にさせていただきますと、東日本大震災で、また福島第一原発事故からの復興再生のために何としても事故炉の廃炉を安全かつ確実に着実に実施をしていかなければならない、そのための資金をどう工面するかというところに真正面から取り組むという趣旨での法改正だと認識をしております。これから長期にわたって巨額の資金が必要となることから、その資金の確保をどうしていくのか、また、事故を起こした東京電力に第一義的な責任をきちんと負担をしていただくというために、新しく廃炉等積立金制度をつくって東京電力において廃炉等積立金を機構に積み立てる、そのための措置を講じるということで確認をさせていただきたいと思います。 この改正法案では、事故事業者、東電においては事故炉廃炉に充てるために毎年度機構に積立てをしなければならないことになっております。この廃炉等積立金の積み立てるまでの手続を確認させていただきたいんですが、法文上、まず、東電が機構を経由して主務大臣に廃炉の実施計画を届け出る、その次に、その実施計画を基に機構が主務大臣の認可を受けて毎年度積立金の額を決める、そして、事故事業者、東電においてその額を機構に積み立てるというふうな流れになっております。 毎年度積立金の額を定めて積み立てるということになるわけですけれども、事故事業者が毎年度積立金を積み立てるまでの手続の流れについてどのようなスケジュール感で具体的には動いていくことになるのかを、村瀬電力・ガス事業部長、お教えいただければと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) 御答弁させていただきます。 まず目的、法律の目的はもう委員御指摘のとおりでございます。今お尋ねいただきました廃炉等積立金制度の運用につきましてでございますが、これにつきましては、この法律の下部法令で詳細は規定をしていくと、こういうことになってございますが、今、法律上、この法律が公布されてから九月以内の政令で定める日に施行するということになってございますので、その下部法令につきましてはその期間内に適切に手当てをしていくということになるということでございます。 今委員御指摘いただいたように、大きな流れについて御説明をさせていただきますと、まず、事故事業者、この場合東京電力でございますけれども、毎年度、最新の状況を踏まえまして、下部法令で規定された規定に沿って、廃炉等の実施に関する計画を作成して機構に提出することになります。この場合、長期のスケジュール、見通しに加えまして、足下のより詳細な見通しについて提出をするということになるわけでございます。 これを踏まえまして、機構の方では、この計画だけで十分であれば別ですけれども、必要があれば更に必要となる情報若しくは資料といったようなものにつきまして、事業者、東京電力に提出を求めることになります。そこで、東京電力に必要な資料、情報の提供を求めました上で、廃炉等積立金の年度額について算定をいたします。算定をした上で大臣の認可を得ると、これによって積立金の年度額が確定をするということになります。 これを踏まえまして、通知が事業者に対して行われます。この通知を受けた事故事業者、東電はこの額を積み立てていくと、こういったプロセスになるわけでございます。 これらの手続につきましては、先ほど申し上げた期限内に国として政省令、下部法令を手当ていたしまして、初年度は来年度、つまりこの当該年度の次の年度でございますけれども、その年度から積立てが始まりますので、これに十分に間に合うように初年度から遅滞なく準備をいたしまして、事業者の方にも遅滞のない対応を求めてまいりたいと、このように考えております。
○伊藤孝江君 丁寧な御答弁ありがとうございます。 毎年度積立金の額を定めるということですけれども、額を定める基準の一つとして、廃炉等実施認定業者の収支に照らしてという文言が入れられております。確かに、実際に積み立てられない金額を決めても実効性に乏しいとは言えますけれども、過去の収支を見て積立金の額を決めるということであれば、本来の目的である廃炉等の実施に関する長期的な見通しに照らし、廃炉等を適正かつ着実に実施するために十分な積立額を決めることができないのではないかという懸念も生じてきます。 廃炉等積立額を算定するに当たり、実際に要することになると想定される費用や事故事業者の収支状況など、相反するとも思われるそういう諸事情の中でどのような観点を重視するのかと、その算定するに当たっての基本的な考え方について、世耕大臣、御説明をお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 廃炉積立金の額については、事故事業者から提出された廃炉の実施に関する計画の内容、これを踏まえて、そして三つの観点から見ていく必要があるというふうに思っています。 まず一つは、長期的な見通しに照らして、廃炉を適正かつ確実に実施するために十分であるかどうか。そして二つ目は、事故事業者の収支の状況に照らして、電力の安定供給ですとか原子力事業の円滑な運営に支障を来さないか。そして三点目が、電力を使う立場の方々、需要家に著しい負担を及ぼさないか。この三点の視点から、これを同時に満たすような方向性でこれは原賠機構の運営委員会に最終的に決めていただくということになろうかと思います。 この運営委員会には、電気事業の専門家、経済、金融、法律あるいは会計についての専門家、こういう方々で構成をされておりまして、今後、今申し上げたような三つの要件を満たしながらどういう形で算定をしていくのかということについて、これから総合的に検討が進められていくものだというふうに考えています。 ただ、そのときにもう一つ大きな原則は、やはり福島第一原発の廃炉については事故の当事者である東京電力が責任を持って負担をする、これが大原則だということがまず大前提にあるということを申し上げておきたいと思います。
○伊藤孝江君 先ほど、今国会でこの法律が成立すれば次年度から、来年度からもう積立金の積立てが始まるということで教えていただきましたけれども、ただ、現実に、これまでにも東京電力においては一般負担金と特別負担金も実際には機構に納付をされております。この廃炉等負担金を積み立てるために一般負担金や特別負担金を負担するのが困難になるというような事態に陥ることはないでしょうか。 この一般負担金、特別負担金も賠償資金の返済原資に充てる大変重要な金額でありまして、一方で、特別負担金、また廃炉等積立金は事故事業者である東電だけに基本的には求められている負担になります。他の事業者での代わりというのは本来させるべき性質のものではないようにも思います。もちろん、一般負担金の中から賠償に回すということも含めて考えることはあり得るとは思いますけれども、一般負担金、特別負担金、廃炉等積立金共に非常に重要なものですので、どれが優先でどれが劣るというような性質のものではないと考えております。 まずは、東京電力において廃炉等積立金を積み立てるために一般負担金や特別負担金を負担できなくなるようにはならない、そのように機構が適切に監督をしていくということを確認させていただきたいと思います。さらに、新たに求められる廃炉等積立金とともに、一般負担金、特別負担金についても、いずれも劣らず同じく重要であるということ、また、東電が全てを適切に負担することの重要性について見解を求めたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今三つのお金を言っていただきました。それぞれ性格があるわけであります。 廃炉等積立金というのは、事故炉の廃炉を着実に実施するため、あらかじめ積み立てていくというものであります。一般負担金は、万が一の原子力災害に備えての相互扶助の考え方の下に負担をするものであります。そして、特別負担金というのは、賠償を充てるために交付国債を原資とした資金援助を受ける場合に、一般負担金に追加して利益から支払うべきものという形であります。 この利益から支払うということで、何かこれが、利益が出なかったら払わなくていいのかとかいう議論になるわけでありますけれども、これは、やはりこの今三つともこれは東京電力が、着実に賠償と廃炉を東京電力がしっかり実施をしていくという観点から、三つとも全て重要だというふうに思っております。ですから、東京電力はしっかり非連続の経営改革をやることによって、この三つの資金、いずれもしっかりと確保できるようにしていくということが極めて重要だというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 また、廃炉等積立金を定める基準におきまして、先ほども言っていただきました当該事業者の利用者に著しい負担を及ぼすおそれはないものというのもあります。ただ、これを逆に読むと、著しい負担を及ぼすおそれがなければ利用者に負担を掛けることも認めるというようにも読めてしまいます。 この負担というのはどういうものを指すのでしょうか。利用者の立場からすると、廃炉等積立金のために新たな料金負担が生じる可能性があるのか、仮に料金が上がらないとしても、その代わりに、例えばメンテナンスなどのサービスが低下するおそれはないのかなど、廃炉等積立金制度の影響がどうしても心配になってしまいます。廃炉等積立金を積み立てることで、実際に利用者に与える負担が大きくなるおそれがあるのでしょうか、この点についての見通しをお聞かせください。
○国務大臣(世耕弘成君) 我々が一番留意をしたのは、今回この廃炉のお金を東京電力が負担していく中で、そのことが一般の消費者の電気代の値上がりにつながる、そういうことはないようにしなければいけないという思いで取り組んできました。ですから、東京電力に合理化をしっかり求めて、値上げにつながることがない。ただ、これも解釈によっては、じゃ、その合理化分は本来値下げに回すべきではないかという議論も当然あるわけでありますけれども、ここは更に合理化をやって、料金値下げも消費者に還元という形でやれるように、東京電力には一層の努力を求めたいというふうに思っています。 また、今御指摘のいわゆるメンテナンスとかそういった問題に関しては、これはもうまさに国民生活の安心、安全に直結をすることでありますから、廃炉費用を出すために、そういった送配電網の維持管理のための費用について、何か本来出すべきお金を出さないというのは、これはあり得ないというふうに思っています。ただ、送配電網に関しても、合理化の余地はあるんだというふうに思っています。他電力と共同調達をするとか、そういうことによってコストダウンをできることがあればそれは取り組んでもらいたいというふうに思いますけれども、安定的な送配電に影響が出るようなことまで求めるべきではないというふうに思っております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 この積立金制度は廃炉の実施を資金面から担保するための措置でありまして、廃炉が完了するまでどれだけの期間になろうと東京電力において必要な積立金を確実に積み立て続けていかなければならないと、そういうものだと考えています。 私たちも厳しくチェックをする必要がありますし、東京電力において積立状況などに関する説明はもちろんですけれども、機構としても、管理をする立場で積立金の額、納付状況、運用状況などに関して情報を公開して説明責任を果たしていくことが重要であると考えております。この点に関しての機構の方向性を明確にしていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) 委員御指摘のとおり、透明性、それから情報公開、説明責任といった点は極めて重要だと認識しておるところでございます。 この廃炉等積立金につきましては、御指摘のとおり、機構が毎年額を定めて積み立てられた、事業者から積み立てられていくわけですけれども、その資金を適切に管理していくということが必要になるわけでございます。これらの手続につきましては、事業者の予見可能性がきちんと高められるように、しっかりと情報公開がされているというようなことが重要でありまして、しっかり機構においても対応していくよう指導監督していきたいと、このように考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 ところで、この廃炉等積立金につきましては機構において運用することが認められております。機構はこれまでにも、一般負担金の資金管理業務、また運用についても行ってきています。法文上は国債また預金など運用方法についても規定をされていますけれども、いずれにしても、積立金を減らさないというのが何よりもの命題であるというふうなところは争いがないかと思います。 これまで、一般負担金に関して機構においてどのような運用をして、またその実績はどのようなものであるのか、国としてはそれをどのように評価しているのでしょうか。今後の廃炉等積立金の運用に関して、これまでの一般負担金の運用のときとは異なる点があるのでしょうか。安全確実な運用を行うことをどのように担保をするのかなど、廃炉等積立金の運用に関して御回答いただけますでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 委員御指摘のとおり、これまでも、機構に対し原子力事業者から納付された負担金につきまして機構が運用してきたところでございます。賠償の円滑な実施を確保するため、その運用方法を、法律第六十二条に基づきまして、国債や預金といった安全度の高いものに限定しながら運用をこれまでもやってきたわけでございます。 これまでの実績でございますけれども、原賠・廃炉機構はこの規定に従って負担金を安全運用してきたところでございまして、その中で、この負担金が毀損されることなく一定の運用益を上げてきたところでございます。 当然のことながら、今回措置されます廃炉等積立金につきましても同様に、決してこれが毀損されることがあってはならないと、このように考えておりますので、法律第五十五条七によって、同様に、積立金の運用方法を国債や預金など安全度の高いものに限定するという規定がございますので、これに基づきまして、機構が法令に沿って積立金を安全に適切に運用していくということにつきましては、国としてもこれを確認しながら、この資金が着実に確保され、廃炉に充てられていくということをしっかり担保していきたいと、このように考えているところでございます。
○伊藤孝江君 また、今年度、廃炉等積立金制度の導入のための調査委託事業として、新規事業として二千万円の新規予算が付けられております。廃炉等に係る費用の中長期見通しなどを国として判断するためのノウハウを得るため、また判断に必要となる情報収集や調査研究などを行うためということです。 今般、この新規予算を用いてどのような調査を行う意向なのでしょうか。調査委託先や調査委託事業の具体的な内容について、また、それらがどのように廃炉等積立金制度の導入に当たっていかなる役割を持つことになるのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 御承知のとおり、この福島第一原発の廃炉は世界に前例のない困難な事業でございます。この積立金の年度額の取戻し計画の適正性などを適切に判断していくために、ノウハウを国それから機構としても蓄積していく必要がある、このように考えて今回の調査を実施したいと、このように考えているところでございます。 具体的には、海外にも廃炉の実績、経験、ノウハウ、それを管理するプロジェクト管理のノウハウといったようなものを持った機関、組織がございますので、主に例えば海外の廃炉の動向ですとか、これらの中でプロジェクト管理をしている主体、それが持っているノウハウといったようなこと、それから資金管理、会計処理などについても調査をいたしまして、これを我々の、今後制度を運用させていただけますならば適切に反映をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 最後に、世耕大臣にお伺いいたします。 廃炉の実施はこれから三十年、四十年にわたる、長期にわたる事業であります。先ほど来話もありましたけれども、東京電力の責任というのはもちろんありますけれども、国としても廃炉が完了するときまで関与をし続けていく、責任を持つというのが当然のことであると考えております。 国としての覚悟について、世耕大臣の方から決意を述べていただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 廃炉事業というのは、これは長期間相当な資金の投入が必要な国家的事業だというふうに思っています。そして、これが福島復興の前提だというふうに思っておりますので、これは国もしっかりと前面に立ってこの事業をしっかり進めるように頑張ってまいりたいというふうに思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございました。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。引き続きまして、どうぞよろしくお願いします。 冒頭、小林委員長より指摘があったところでございますが、先週木曜日の当委員会、大臣政務官の一身上の都合による辞任に起因をいたしまして開催をすることができなかったこと、極めて遺憾でございます。こういったことが二度と起こらないように、政府におかれましては、引き続き一層の緊張感を持って職務に邁進をしていただきたい、与党の議員としても強く申し上げさせていただきたいというふうに思います。 東日本大震災から六年余りが経過をいたしました。改めまして、お亡くなりになられた方々、また御遺族に対しまして、そして被災された多くの皆様に対しまして、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいというふうに思います。 未曽有の大震災からの復興はまだまだ道半ばでございます。引き続き、福島を始め、東北被災地の皆様の復興のために全力を挙げていく、その決意を申し上げさせていただきたいと思います。 現場では、避難指示の解除を含め、帰還に向けた準備が着実に進んでいるところでございます。この流れをしっかりと後押しをしていく、そのためにも東京電力福島第一原発の廃炉を着実に進めていく、また、その将来に向けて見通しを付けていくことが極めて重要でありまして、本日審議をされております法案もそのために重要な意義を有するものと考えております。 今回の原賠機構法の改正は、事故炉の廃炉事業を確実に実施するために、東京電力に対して廃炉に必要な資金を機構に積み立てることを義務付ける等を内容とするものでございます。これまでも各委員の先生方から御質問があったところでございますけれども、今後、東京電力として拠出する資金につきましては、従来からの一般負担金や特別負担金などに加えまして、廃炉等積立金を拠出していくことが必要となってまいります。電気の安定供給に関する業務、また他の賠償など福島関連業務を着実に実施をしていく必要がございますので、東京電力が廃炉に係る資金をどう確保していくのか、そのための東電改革をきちっと成し遂げられるのかどうか、これが極めて重要となってまいります。 そこで、先ほども大臣から御発言があったところでございますが、改めて念のため確認をさせていただきたいのは、東京電力福島第一原発の廃炉に関する費用については、事故を起こした当事者であります東京電力が責任を持って負担をするということがまず議論の大前提であるということを確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のとおり、福島第一原発の廃炉作業については、事故事業者である東京電力が責任を持って負担するのが大原則であります。一部国が前面に立つという面もありますので、研究開発に相当するような部分について国費を投入する部分は一部ありますけれども、でも、東京電力の負担で廃炉が行われるというのが大原則であります。 そのために、東京電力に対しては、もう非連続の経営改革を行って合理化を進めて、グループの総力を挙げた合理化を進めてもらって、その費用をしっかりと捻出をしてほしいというふうに思っています。その上で、国の役割として、この廃炉を確実に早期に実施をするという意味で、これかなりのお金が必要になりますので、そういった廃炉に係る資金を計画的に確保をして、そして適切に管理をして、そしてそのことによってこの廃炉事業を東京電力が安定的に実施できるように、まさに今回御審議をいただいている法改正をやっているわけであります。 こういう制度的な裏付けは、国として前面に立ちながらやってまいりたいというふうに思っております。
○石川博崇君 今大臣から、廃炉費用については東電が責任を持って負担をするというお話がございました。一方で、賠償に関する資金につきましては、これまでも御議論がありましたとおり、他の電力事業者等が将来、万が一への事故への備えとして納付しております一般負担金を、今は福島の被災者への賠償金に実質充てられている。また、今回の検討におきまして、自由化に伴う規制料金の撤廃を見据えて、その一部を全国の消費者の方々に託送料金に上乗せして、いわゆる過去分を御負担をいただくということになってまいります。こうした措置は、被災者の方々への賠償が確実に行われるために必要な措置と理解をしているところでございますが、廃炉資金と賠償資金が同じ機構の下で今後管理されるということになることから、この廃炉資金と賠償資金を明確に区分して管理をしていくということが極めて重要だというふうに考えております。 法文にもこの区分経理ということが明記されているところでございますけれども、具体的にどのような対策を講じるのか、政府に御説明を伺いたいと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) 御答弁させていただきます。 委員御指摘のとおり、この廃炉の資金と賠償の資金が明確に区分されて管理されていく、これ極めて重要だというふうに考えております。 御指摘のように、法律の五十八条の二におきまして区分経理の規定が設けられているところでございます。この区分経理の規定に基づきまして、詳細はこの後、今後検討することになるわけですけれども、例えますれば、積立金について特別の、例えば廃炉等積立金勘定といったような勘定を設けまして、そこで資金の入りと出が明確になっていくといったようなことを措置していきたいと、このように考えているところでございます。 もちろん、経理上の資料のみならず、ホームページ等におきましても機構から適切な情報開示、提供をさせたいと、このように考えているところでございます。
○石川博崇君 今、最後におっしゃっていただきましたけれども、国民への情報開示、透明性を持って明確な区分経理を進めていただくように、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 また、あわせまして、今回新たに創設される廃炉等積立金に東電が拠出していく財源というのは、東電改革を断行していく中で捻出されていくものというふうにこれまでの政府からの御説明でも理解をしているところでございます。間違っても、被災者の方々への賠償のために東電が支出している一般負担金、あるいは特別負担金を毀損させてこれを廃炉積立金に回すというようなことがあってはならないというふうに考えております。 先ほど伊藤議員への質問にもお答えいただき、それぞれの資金の重要性というもの、優先順位というものを付けずに取り組んでいくということを御答弁いただいたところでございますが、衆議院での御議論、議事録を読ませていただきますと、特別負担金の優先順位が劣後するというような御指摘も一部あり、被災者の方々に無用な不安を呼ぶことを懸念をしております。そういうことがないということを政府から明快に御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今おっしゃるとおりであります。先ほども、資金の性格を単純に文字で読んでしまうと何か特別負担金は利益が出たときだけなのかなというふうに読めてしまうんですけれども、これはもう取り組む精神として、まさに三つ全部重要な資金であるという考え方、そしてその三つ重要な資金を東京電力はしっかりと資金が捻出できるような改革を進めていってもらうという考え方で取り組んでいきたい。この三つに優先順位は全くありません、三つとも重要だというふうに考えております。
○石川博崇君 ありがとうございます。 あわせまして、今般、様々政府の方で検討いただき実現をしたものの一つに、小売全面自由化以降の廃炉会計制度の在り方について、廃炉に伴う資産の残存簿価を減損することで生じる負担分を回収、担保する仕組みとして託送料金の仕組みを利用することを決定をされたところでございます。この仕組みによりまして、今後事業者が廃炉すべき原発はしっかり廃炉していく、その廃炉の判断をちゅうちょすることなく廃炉作業を円滑に進めていくという道筋を開いたものと認識をしているところでございます。 エネルギー基本計画で示された原発依存度を今後低減させていく上で非常に重要な会計上の仕組みを取りまとめていただいたと考えておりますが、この速やかな制度の構築に向けて御尽力をいただきたい。この制度の意義と併せて経産大臣の御所見を賜りたいというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) いわゆる一般の廃炉ですね、事故炉ではなくて、一般の廃炉作業に要する費用は原則として原子力事業者が負担すべきもの、それは事故炉もそういうことになりますけれども、一般も廃炉費用は事業者が負担すべきものだということであります。 一方で、自由化によって競争が進展した環境下においては、廃炉に伴って一括して巨額な費用が生じることによって、事業者の合理的な廃炉判断がゆがんだり円滑な廃炉の実施に支障を来すようなことになりますと、これは我々の方針である原発依存度をできるだけ低減させるという方針が進まない懸念があるわけであります。このため、廃炉に伴って一括して生じる費用を原則十年間で分割計上する廃炉会計制度というのを既に措置をしているところであります。 ただ、この制度は規制料金によって費用が着実に回収されるということを前提にしたものでありまして、これから小売の規制料金が撤廃された場合にはこの制度自体がもう成立しなくなる、いわゆる総括原価で回収できなくなってくるわけであります。このため、制度の継続に必要な費用を、これは託送料金の仕組みを利用して回収する措置を講じることとさせていただいております。 このように、廃炉会計制度は、電力自由化の下で、あるべきエネルギー政策、すなわち、できる限り原発への依存度を減らすということを実現するために必要な措置であるというふうに考えております。
○石川博崇君 速やかな制度の構築に向けて引き続き取り組んでいただきたいと思います。 今般の法改正によりまして、東京電力福島第一原発の廃炉、これを着実に進めていく道筋を付けることができたというふうに考えておりますが、いずれにしても、世界に類を見ない困難な事業でございます。国内外のあらゆる知見、ノウハウを結集して取り組む必要があると考えております。 様々、関係者からお話をお聞きしておりますと、こうした国内のあらゆる知見、ノウハウを結集していく、そういった協力をしていくスキームというものがまだ十分には構築できていないのではないかというような御指摘をお聞きをいたしました。 今後、政府として、こうした様々な知見、ノウハウ、また人材の協力などを得ていく上で、国内の様々なメーカーあるいは東電以外の電力事業者の協力をどのように得ていくのか、見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございまして、福島第一原発の廃炉・汚染水対策、これは世界に前例のないそうした取組でございまして、国内外の英知を結集することということが肝要であるというふうに我々も認識しているところでございます。 その一例といたしまして、東京電力におきましては、既に平成二十七年三月に、日本原子力発電株式会社、いわゆる原電というふうに我々呼んでおりますけれども、この会社との間で福島第一原発の廃炉事業の協力に関する基本協定、これを締結しておりまして、原電からの人材の受入れですとか、原電に対しての一部管理業務の委託といったようなことを行っているところでございます。 また、それに限らず、社内の福島第一廃炉推進カンパニー、こちらの幹部といたしまして、原電のみならず原子炉メーカー各社からも人材を招聘いたしまして、技術や知見の面で協力をいただいているところでございます。 こうした例は東電にとどまりません。多様な主体の有する知見やノウハウ、人材を有効に活用すると、そうした観点から、福島第一原発の廃炉技術に関する司令塔というふうに我々は考えております原賠・廃炉機構におきましても、御指摘のありました他の電力会社、そしてメーカー、ゼネコン、JAEA等の研究機関といったところからも人材を集結いたしまして、研究開発の一元的マネジメントや技術戦略の策定に当たっていただいているところでございます。 政府といたしましても、引き続き、冒頭にありましたように、国内外の英知を結集してこれに取り組むという観点から、国内外を問わず、東京電力、メーカー、その他の電力会社等の連携強化が図られるよう、我々としても取り組んでまいる所存でございます。
○石川博崇君 是非ともよろしくお願いいたします。 関連いたしまして、この後、これから非常に長期にわたって作業が必要になってまいります廃炉事業に関する人材育成、そして人材確保について議論をさせていただきたいというふうに思います。 東京電力福島第一原発につきましても三十年から四十年という話が累次出ているところでございますし、また、今後も老朽化した各地の原発の廃炉作業というものが想定されるわけでございます。こうした極めて重要な廃炉事業等に関わっていただく将来の人材をいかに育成していくのか、そして必要なあらゆる分野の人材をどう確保していくのかということは極めて重要な課題でございます。 二十六年四月に取りまとめられましたエネルギー基本計画には、1F、東京電力福島第一原発や今後出てくる古い原子力発電所の廃炉のための人材の維持、発展の必要性というものが明記をされているところでございまして、経済産業省におかれては、この方針に従って軽水炉の安全性を効率的に実現をする技術開発と人材育成の将来を見据えた道筋を示すロードマップを平成二十七年六月に策定し、今年の三月に改訂をされたところでございます。 まず、その概略を御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 御答弁させていただきます。 御指摘いただきました軽水炉安全技術・人材ロードマップにつきましては、総合資源エネルギー調査会、いわゆる審議会の下に設置されました自主的安全性向上・技術・人材ワーキンググループにおきまして専門家において議論をいただき、我が国の原子力発電の安全性向上を実現する人材育成、又は技術開発の方向性を示すものとして平成二十七年六月に策定されたものでございます。その後、安全規制の動向ですとか廃炉の進展といったようなものを含めて原子力の取り巻く環境変化等を踏まえまして見直しを行ってきておりまして、本年三月に改訂をされたものでございます。 改訂に当たりましては、廃炉ですとか核セキュリティーの専門家を新たに評価者に加えるといったような形で評価の手法を見直してみたりですとか、策定時からの環境変化を踏まえた上で改訂を行っていくというプロセスを進めておりまして、また、ロードマップ上各課題というのを設定しておりますけれども、この重要度、プライオリティーを二重丸とか丸とか三角といった形で優先順位を付けまして、この優先順位付けの見直し等も行ってきているところでございます。 特に、人材育成に関する取組につきましては、廃炉が進んでいるといったような実態も踏まえたりいたしまして、原発の安全性向上に資する技術開発を実現するための必要な人材確保の育成に着目いたしまして、短期、中期、長期といったようにステージを分けまして、それぞれごとに先ほど申し上げたような課題、それからプライオリティー付けをいたしまして、安全かつ効率的な廃炉を進めるための人材をどう進めていくかといったようなことについて計画を作りまして、また大事なことではありますけれども、国のみならず電気事業者ですとかメーカー、それから研究機関といったような関係者の方々にも御参加いただきまして、この計画をみんなで共有をして一緒に実現をしていくということで取り組むべき道筋というものを共有させていただいて、これを計画的に進めていくと、このためのロードマップでございます。
○石川博崇君 今御説明をいただきましたとおり、経済産業におきまして短期、中期、長期のロードマップというものを策定をしていただき、それを進めていこうというふうにしていただいているわけでございますが、その担い手がどういう実態なのかということを見たとき、様々懸念されることもございます。 今日、皆様のお手元に資料を配らせていただいておりますけれども、文部科学省におきましては原子力人材育成作業部会を立ち上げていただいて、昨年八月に中間取りまとめを実施をしていただきました。 この一枚目を見ていただきますと、原子力関連の学科等における大学の入学者数の推移が示されております。実は、東北、東日本大震災発災以前より、この大学原子力関連学科における入学者数の推移というものは平成四年、五年をピークに減少を続けてきておりまして、発災前、平成十九年度以降増加に転じておりましたが、その後、震災を受けて減少し、横ばいということが現状でございます。ピーク時に比べますと、見ていただいて分かるとおり、六百名から七百名のオーダーであったものが、今三百名程度の入学者数しかいないという現状でございます。 二ページ目を御覧いただけますと、今の入学者数に大体相応した形で学生数の推移というものが示されているところでございます。学部、修士、博士号を含めて、ピーク時に比べると、ピーク時二千名を超えていた学生数の総数が、今千名を下回っているという現状にございます。 さらに、三ページ目を御覧いただけますと、原子力関連で教員を務めておられる教員の先生方の動向というものが示されております。平成十六年度、教員総数四百三十八人原子力関連ではいらっしゃったのが、平成二十五年度では教員総数三百四十五人と、約百名減となっております。中でも、この赤く囲んであるところを見ていただくと、若手の教員の現状が非常に課題となっているということが御理解をいただけるのではないかというふうに思います。 こうした資料を文部科学省から提出された上で原子力人材育成作業部会で中間取りまとめをしていただいたわけでございますが、文科省、今日来ていただいておりますけれども、課題についての対応状況、また今後の取組について御説明をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(増子宏君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、特に原子力関連の学科の入学者、減少しております。特に平成四年度以降、原子力工学科のかなり再編、改編がございまして、学科自体がかなり減少しているということがございます。また、東京電力の福島第一原発事故の直後から、学校基本統計における原子力関連の学科への学生の入学者数は減少しておりまして、いまだ震災前の水準には戻っていないという状況でございます。また、原子力・エネルギー系以外の分野の学生の原子力関連企業の合同企業説明会への参加学生数も震災以降減少したままという状況でございます。 このような中、文科省におきましては、平成二十七年七月に科学技術・学術審議会の下に原子力人材育成作業部会を設置いたしまして、先生御指摘のとおり、昨年八月に人材育成における課題と今後の取組について中間取りまとめを行ったところでございます。 この中で、まず取り組むべき課題として四つ掲げております。具体的には、一つ目に、将来必要となる原子力分野の人材の見通しの明確化、二つ目といたしまして、人材育成に関わる関係機関の連携や分野横断的な取組の必要性、三つ目といたしまして、人材育成施策の継続性の課題、四つ目といたしまして、人材育成で重要な役割を担う施設に関する課題が掲げられているところでございます。 文部科学省としましては、人材育成で重要な役割を担う施設に関する課題に対する取組といたしまして、本年一月に原子力研究開発基盤作業部会を設置いたしまして、今後、我が国において原子力研究開発を進めていく上で必要となる研究炉を含む施設の在り方、あるいは適切な運営体制などについて検討を開始しているところでございます。 さらに、産学官が連携した人材育成の取組を支援する国際原子力人材育成イニシアティブ事業というものを取り組んでおりますが、この事業におきましては、機関横断的な取組への幅広い重点化や分野横断的な研究開発を通じた幅広い分野の研究者の原子力への関与の推進など、中間取りまとめにおいて掲げられた原子力人材育成に係る課題について着実に取り組んでいきたいと考えております。
○石川博崇君 今おっしゃっていただいた中で、施設に関する課題につきましては、先般、近大の東大阪における研究炉が再開をしたというニュースがございました。今後も京都大学が有しております熊取町の研究炉の再開ということも想定をされるわけでございますが、いかんせん、この人材の減少、特に教育分野における人材育成をどう進めていくのかというのは極めて深刻な状況ではないかなというふうに思っているところでございます。 資料の四枚目を見ていただければというふうに思うんですが、大学入学する方々、そして学生数も減ってきているんですが、その上でさらに、先ほど少し文科省から説明いただきましたけれども、企業の合同就職説明会に参加する学生の方々の推移がどうなっているのかということを示しておりますが、右のグラフを見ていただくと、原子力・エネルギー系、このオレンジ色の折れ線グラフでございますが、これは震災以降若干減ったんですが横ばいでございますが、いかんせん、その他の分野、機械系、電気・電子系、あるいは化学系、数学・物理系等々、こうした分野の方々の原子力関係企業への合同就職説明会への参加率というものが極めて減少している現状でございます。原子炉の廃炉あるいは今後のエネルギー政策を進めていく上で、あらゆる分野の人材を確保していかなければいけないということも重要な課題でございます。 こうした状況を踏まえて、世耕大臣にお伺いしたいんですけれども、廃炉など事業を今後長期に進めていくに当たって、その担い手となる人材育成をどのように取り組んでいくのか、その重要性と、また文科省と連携をしっかりしながら進めていただきたいというふうに思いますけれども、御決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 原子力関係の人材育成は、元々理事長をやっておりました近畿大学が日本で数少ない教育研究用の原子炉を持っているということで、前から強い関心を持っております。 近大炉は一ワットでして、豆電球一個つくかつかないかの出力なんですが、完全な軽水炉になっていて、新規制基準のクリアに物すごいコストが掛かっているそうでありますけれども、この間ようやく再稼働して、テレビで見ていますと、学生がやっぱりレバーを上げるときの緊張感とかを味わえたということでありまして、今後も、原子炉に関連した教育というのもやっぱり重要だというふうに思っております。 特に、廃炉に関しては、原子炉工学だけではなくて、土木ですとか電気とか、いろんな分野の人材が必要になってくるんだろうというふうに思っております。今までも、電力会社やメーカーなどの事業者が建設とか保守、メンテナンスなどで培ってきた技術などを生かしながら人材育成をやってきたわけであります。 また、経済産業省としても、先ほど、ロードマップを策定して随時改訂も行ってきているわけですが、原発の安全確保に係る現場技術者の人材育成などを行ってきました。特に、廃炉に関しては、廃炉現場技術者に対して技能向上に向けた実習や講義などの取組も経産省はやってきているわけであります。今後はさらに、文科省との間では、お互いの政策検討の場にそれぞれの担当者が出席をして、常時意見交換、情報交換をしたりなど、政策の相互連携を図っているところであります。 今後とも、原子力の基礎研究や教育分野の人材育成を担う文科省ともしっかり連携をして、廃炉を含めた原発を支える人材の確保、育成に取り組んでまいりたいと思います。
○石川博崇君 ありがとうございます。 やはり廃炉事業といいますと、なかなか将来への夢とか希望とか、あるいは学生からして魅力というものを感じにくいという、どうしてもそういう側面があるんだと思いますけれども、この廃炉をしっかり進めていくということは、我が国にとりまして極めて重要な視点でございます。 残念ながら、先ほどお示しをしましたとおり、他分野の学生の企業への就職説明会への参加数というものが減退したままであるという中で、こうした廃炉分野を含む原子力分野にどう優秀な人材を確保していくのか、そのためには、廃炉を進めていくことの社会的重要性であったりとかあるいは魅力というものも高めていくということが重要だというふうに考えております。 この点、最後に経産大臣の御所見を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 本当に魅力を高めるということと、あと、非常に重要な仕事だということを認識をしてもらうということは非常に重要だと思います。現実に、例えば廃炉一つ取っても、これは福島第一原発だけで終わる話ではないわけです。これからやはり寿命を迎えた原発が日本国内で、我々も依存度を減らしていくという方針でありますから、今後何十年かにわたってそれを廃炉していかなければいけないという仕事がたくさんあります。 これは日本国内だけではありません。これから海外でもやはり廃炉の必要性というのはたくさん出てくるわけでありまして、そんなに後ろ向きの仕事ではなくて、やはり世界的にこれからニーズが高まっていく仕事だということを是非認識をしてもらいたいと思いますし、また廃炉だけではなくて、これからも世界でやはりCO2を削減する上で原発の新設の動きもあるわけですから、そういったことに、特に1Fの過酷事故の経験というのは日本は蓄積をしているわけでありますから、その経験を生かして、また海外に羽ばたくような原子力関係の人材というのを育成をしていかなければいけない、その意味では、重要性、魅力といったものもしっかりと伝えていきたいというふうに思っております。
○石川博崇君 以上で終わります。ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 原子力損害賠償・廃炉支援機構法の一部を改正する法律案は、昨年十二月に閣議決定をされた原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針、東電改革提言を受けて提案をされました。基本指針は、福島の復興再生を一層加速していくために必要な対策の追加、拡充を行うとし、東電改革提言では、福島という原点に立ち返り、国と東京電力は何をなすべきかについて議論を取りまとめたもの、この東電改革が福島復興の礎にもつながるものと考えるとしています。基本指針でも東電改革提言でも、福島への責任を果たすため、福島を支えるんだといって、福島のための方針だということが強調をされています。しかし、果たして福島のためのものなのか、今日は具体的に聞いていきたいと思います。 初めに、大臣にお聞きをいたします。 基本指針では、復興の進捗と相まって、廃炉、賠償等の事故処理対応費用の見通しが明らかになりつつあることを踏まえて、改めて国と東京電力の役割を明確化するとして、国の行う新たな環境整備を示しています。 改めて、役割分担を明確化しなくてはならない理由と具体的な環境整備の内容について述べてください。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、福島第一原発の事故に係る廃炉、賠償等の対応については、事故を起こした東電自らが最後まで責任を持って行うことが大原則であります。一方で、福島の再生を加速する観点から国も前面に立つという考えの下、平成二十五年十二月の閣議決定において、国と東電の役割分担を見直したところであります。 今般、復興が進捗してきたことと相まって、廃炉、賠償などの所要資金が増大をすること、一方で電力自由化というこれまでとは異なる環境となったことなどを踏まえまして、昨年十二月の閣議決定において、改めて国と東電が担うべき役割を明確にさせていただきました。 その際には、東電に対しては非連続の経営改革を求めていくとともに、国は、新たな環境整備のために東京電力が廃炉を確実に実施できるような必要な資金を充てることを可能とする積立金制度、そして福島第一原発の事故前には確保されていなかった分の賠償の備えについてのみ広く需要家全体の負担として託送料金で回収することなどを措置することとさせていただいております。
○岩渕友君 今大臣から、東電改革提言に示されている背景についても答えていただきました。 衆議院での本法案の参考人質疑の中で、東京電力の廣瀬社長が東京電力が破綻処理を免れているというふうに述べているんですけれども、普通の会社であればとっくに潰れている状況になっています。要するに、東京電力が大変だから国民の皆さんに負担をしてもらうんだということですよね。 今述べられた新たな環境整備とは別に、基本指針では、帰還困難区域の復興に取り組むということで、原発事故による避難指示区域のうち放射線量が高くて将来にわたって居住を制限することを原則としてきたこの帰還困難区域について、復興拠点を定めて五年後をめどに帰還できるようにするとしています。そのために、復興拠点の除染とインフラ整備を一体的に行うんですけれども、国の新たな政策決定を踏まえて、復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであるということで、その費用は東京電力に求償をせずに国が負担をするとしています。 この拠点整備の費用と先ほどの新たな環境整備と、あわせて、これまで東京電力が支払うべきとしていた費用について、今回制度を変えることでそれぞれどうなるか、お答えください。
○政府参考人(村瀬佳史君) 福島原発事故に係る費用ということで、全体像二十一・五兆円の内訳について御説明をさせていただきます。 本委員会でも、配付資料の中にもございますけれども、福島事故に係る費用ということでは、廃炉・汚染水対策費用、それから賠償の費用、それから除染の費用、中間貯蔵の費用といったようなものがあるわけでございます。 まず、廃炉につきましては、これまで主として燃料デブリ取り出し工程前の対応に充てられるということで二兆円用意されてきたものがございましたけれども、今般、燃料デブリの取り出しの実行の工程が始まるという中で必要となる資金の規模感を示すために、先ほど来議論がなされておりますとおり、機構が有識者のヒアリング結果を基に算出しました金額である六兆円を追加いたしまして、これが八兆円ということになってございます。この八兆円につきましては、東電がその改革の中で資金を捻出していくと、こういうことになっているわけでございます。 それから、賠償につきましてはこれまで五・四兆円を見込んでおりましたけれども、商工業、農林水産業における営業損害や風評被害などがいまだ終結していないことを踏まえながら、当面必要となる資金ということで七・九兆円を見込んでいるところでございます。 除染、中間貯蔵につきましてはこれまで三・六兆円、それぞれ除染が二・五兆円、中間貯蔵が一・一兆円と見込んでおりましたところ、労務費や資材費の上昇などにより約五・六兆円と見込んでいるところでございます。 これを総計いたしますと二十一・五兆円となるわけでございまして、そのうち大宗を東京電力が改革によって資金を捻出していくという方向性が示されているということでございます。
○政府参考人(小糸正樹君) お答え申し上げます。 御質問の中で、復興拠点に係る除染費用等の費用につきましてお答え申し上げます。 福島特措法の改正法案におきましては、市町村が特定復興再生拠点区域の復興再生計画を策定し、国がこれを認定するという仕組みとしております。改正法の成立後に各市町村において具体的な拠点の場所、規模等を定めていくこととなるために、現時点では、拠点の面積とか、あるいは除染を含めた事業費をお示しすることは困難でございますが、法案成立後に除染も含めた具体的な計画を地元と調整してまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 今説明あったとおり、廃炉に係る費用は、従来の二兆円から追加費用が六兆円で、今回見込まれている額が八兆円となっています。大臣は、先ほどから繰り返し上振れしないんだということを言っているわけなんですけれども、改めて確認をします。この燃料デブリの取り出し後に掛かる費用はこの八兆円の中に含まれているでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 我々が二十二兆円、二十一・五兆円の総額について御説明している資料の中にも注として明確に記載させていただいておりますけれども、八兆円の中にはデブリ取り出し後に要する資金は含まれていないところでございまして、例えますれば、取り出した後のデブリ処理の処分の費用につきましては、現在では実際にデブリがどのような性状であるか若しくはどれだけの分量があるかといったようなものを見通せない中で試算することが困難であるといった理由により、これについてはこの内数に入れていないということでございます。
○岩渕友君 これまで繰り返し指摘をされてきていますし、先ほど大臣も少し触れていたんですけれども、送配電事業の合理化で捻出をした費用は本来なら託送料の値下げに充てて、東京電力の利用者に還元するべきものであります。そして、賠償の費用について託送料金として国民全体から回収するというのは、いろいろ説明聞いていますけれども、幾ら説明聞いても納得できないんですよね。 特に、原発の電気は使いたくないということで新電力を選択した消費者や団体からの抗議の声が殺到をしています。さらには、専門家の方も、エネルギー政策の失敗から出た問題なのに、しかも送配電に起因するコストではないのに託送に転嫁することはおかしい、こういうやり方を続けていくと行政に対する信頼の低下を招くというふうに述べています。 二〇二〇年から四十年間ということは、まだ生まれていなくて、これまで原発の電気の裨益を一切受けていなくても四十年間徴収するということになります。この賠償過去分を徴収するというのは、法律のどういう根拠に基づいて行われるものなのか、根拠条文はどうなっているか、お答えください。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 過去分につきましては、まず託送料金について御説明をさせていただきますけれども、託送料金につきましては、電気事業法上、送配電網の維持管理に係る費用などに加えまして、離島の発電費用も含むユニバーサルサービス料金など、全ての消費者が広く公平に負担すべき費用を含めることができる制度となっているところでございます。 具体的には、電気事業法第十八条がございまして、この規定が託送料金について規定しているものでございます。これは、託送料金制度の導入に際しまして、供給信頼度や望ましい電源構成の維持等の公益的課題の対応に必要な負担は全ての需要家が公平に負うことが原則とされた考え方を踏まえまして措置をされているものでございます。 今回の賠償の不足分というものにつきましても、自由化の進展がある中で、原発事故の賠償に係る費用を負担しない消費者が増えていく環境下におきまして、消費者の公平性、これをどのように確保するのかという点を考えまして、これまでの規制料金の考え方等も総合的に勘案をした結果、この規制料金の考え方といいますのは、合理的に費用が認識できるようになった時点でこれを公平な形で規制料金の中で回収していくといった仕組みでございますけれども、これを総合的に勘案した結果、現行法下の下で、電気事業法下の下で措置をさせていただくと、こういう考え方になっているところでございます。
○岩渕友君 賠償過去分という新しいコストが発生したということになれば、法律でその定義、拠出義務者、拠出させる期間を明定しなければなりません。過去分を口実とした徴収はこれまで二回ありました。二〇〇〇年のいわゆる最終処分法、二〇〇五年のいわゆる再処理等積立金法ではそうしてきています。この公共料金にコストを転嫁するんだということであれば、範囲を法定化するのは当然です。 そこでお聞きをするんですけれども、この賠償の過去分の範囲がどうなっているでしょうか。この最終処分法では、一九六六年から法が制定をされる前の年に当たる一九九九年末までの分を十五年間掛けて回収をするというふうにしています。今回はこの過去分の範囲を一九六六年から二〇一一年までと説明されているんですけれども、法案には過去分の範囲はどこに書いてあるでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) まず、事実関係からでございますけれども、再処理について、託送で過去回収したことがあるという御指摘については、これは今回の措置と同様に、電気事業法の下で措置されたものでございます。したがいまして、託送料金で回収するものについて法律で規定されたことはないということでございます。 その上で、二点。二〇〇〇年の最終処分法や二〇〇五年の再処理の積立金法についてどのような根拠条文により措置されているかという御質問につきましては、いわゆる最終処分法、これは特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律でありますけれども、使用済燃料を発生させた事業者等に対しまして、使用済燃料の再処理等に伴って生ずる廃棄物の最終処分に係る費用を、最終処分の実施主体となる原子力発電環境整備機構、いわゆるNUMOに拠出することを義務付けるものとして二〇〇〇年に措置されたものでございますが、御指摘の点につきましては、制度措置前に発生していた使用済燃料の再処理に伴って生ずる第一種特定放射性廃棄物、いわゆるガラス固化体について最終処分法附則第四条の規定により拠出金を納付すると、このようになっているところでございます。 また、もう一点御指摘いただきました再処理等積立金法、これは正式には原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律でありますけれども、これにつきましては、使用済燃料を発生させた事業者にその再処理等の費用の積立てを義務付けるものとして、これは御指摘のとおり二〇〇五年に措置されたものでありますけれども、これについても、制度措置前に発生していた使用済燃料につきましては、積立金法附則第三条の規定によりまして、その再処理等のための費用を積み立てることと規定されているところでございます。
○岩渕友君 いろいろ言われたんですけれども、法律に書かれていないわけなんですよね。 じゃ、次に、拠出義務者はどうなっているのかと。賠償過去分は託送料を通じて回収するということでこれまで説明あったわけですけれども、拠出義務者は誰なのかということがどこに書かれているでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) これは託送制度とは別でございまして、最終処分法、再処理積立金法は、それぞれ先ほど申し上げた法律の目的に基づきまして、各事業者がその責務を果たすことが規定されているものでございます。 具体的に申し上げますと、最終処分法に基づいては各事業者が発生させた使用済燃料、再処理積立金法につきましては各事業者が発生させた使用済燃料の再処理に伴う費用につきまして、各事業者がその自ら発生させた使用済燃料の量などに応じまして事業者が事業者ごとにその持分の応分の拠出や積立てを行うように求めていると、こういう規定でございます。 一方、原賠機構法は、被災者賠償に万全を期すために、相互扶助の考え方に基づきまして事業者に負担金の納付を求めるある種の保険のプールのようなものでございまして、これの制度の下で事業者に負担金の納付を求めるものでございます。 そういった観点から、最終処分法の拠出金や再処理積立金法の積立金と原賠機構法の負担金についてはその性格が異なっているということでございます。
○岩渕友君 四月十二日の衆議院の委員会のやり取りの中で、我が党の真島議員が、この最終処分法では過去分の拠出義務者に新電力は含まれているのかというふうに聞いたらば、法律で決められていないと、新電力は含まれていないんだというような答弁があったんですよね。だから、ちゃんと法律に基づいてやられているということなんですよ。 続けて聞きますけど、この回収期間についてはどうなっているでしょうか。先ほど紹介した最終処分法の中では、十五年掛けて回収するんだと言っているわけですよね。今回は、二〇二〇年から四十年間回収するというふうに説明されているんですけれども、これについてはどこに書かれているでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 今回の措置の回収期間につきましては、先ほど御指摘のありました指針の中におきます閣議決定の中で明確に二〇二〇年から回収するということが記述されているところでございます。これ、その閣議決定の中でも二〇二〇年からの回収を始めるということでございまして、この方針はいわゆる東電委員会、それから貫徹小委員会におきまして専門家において徹底的な御議論をいただき、規制料金が撤廃されることが予定されている二〇二〇年からの回収と、それから回収額については明確に上限を定めるということで、二・四兆円、これ以上にならないという……(発言する者あり)閣議決定において規定されております。
○岩渕友君 今の答弁では納得できないわけなんですよね。私、法律のどこに書かれていますかというふうに聞いたけれども、今の話でいけば指針の中ですということでね。 この今回提案されている法律案は私も見ましたけど、この中では、条文の改正されることになっていないわけなんですよね。条文が改正されないのに賠償過去分の根拠になるというのは、これはおかしい話だと思うんです。結局は何の根拠もないということになります。法的な根拠もなく四十年間電気代に転嫁するということは、多くの国民の納得が得られるものではありません。 新電力に関わる方からは、賠償過去分転嫁の問題に危機感を抱いている、これでは消費者の選択が実現できないという声も上がっています。消費者の選択権を侵害するものです。しかも、福島のためだと言って国民に負担をさせる。消費者団体の方が、みんな福島の事故に心を痛めている、福島のためと言われると反対の声を上げにくいと述べています。一方、福島県民の中からは、ちゃんと賠償してほしいと思うけれども、国民負担となると賠償してほしいと言いにくいという声が出ています。国民と福島県民のこうした思いを利用して国民に負担をさせるということにほかならないものです。 大臣は、こうした消費者の思い、そして福島県民の思いをどう受け止めますか。
○国務大臣(世耕弘成君) ただ、やはり過去分の二・四兆円はこれ何らかの形で措置をしなければいけない、そうでないと福島の皆さんへの賠償を貫徹ができないわけであります。これは、国が責任ですから、じゃ、国が払いますと言った瞬間にこれは税金ということになるわけです。そうすると、今まで原発を一回も使ったことがない沖縄県の人からもいただくのかという話になるわけであります。 我々は、いろいろ考えた上で、託送料で負担をしてもらうことが、電気の使用の度合いとかそういったものに応じ、あるいは各地域ごとで原発依存度というのが異なっている、そういったものもちゃんと反映することができて最も公平に回収できるのではないかというふうに考えて、託送料で回収をさせていただくということにしたわけでありますけれども、引き続き丁寧な説明には努めていきたいというふうに思っております。
○岩渕友君 法的な根拠もない、こんなことで消費者も福島県民も納得できません。 こんな東電救済、国民へのツケ回しのやり方は許されないということを指摘をして、質問を終わります。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 早速、まず世耕大臣にお聞きします。 大臣は、安全神話に浸ってきたことを反省するということをおっしゃっておられます。では、なぜスリーマイル、チェルノブイリなど過酷事故を見ながら、この安全神話、学ばなかったのかということだと思います。 本会議でも聞きましたけれども、改めて聞きます。原発の危険性を語れば原発を各地に造ることができなかったから、だから国民に安全神話を振りまいたと、こういうことではないんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 先般の本会議でも辰巳委員から御質問をいただきました。政府は、安全神話を振りまいて、地震大国日本に原発を増設させてきたのではないかという御指摘をいただいたわけであります。具体的な個々の原発の建設や運営については、政府が決めたものではなく、民間事業者の判断によって進められてきたものであるという答弁をさせていただいたところであります。 これまで各種の事故調の報告書でも指摘をされているとおり、政策当局も含め、原子力事業の関係者がいわゆる安全神話に陥って、福島第一原発のような悲惨な事故を防ぐことができなかったことへの反省はいっときたりとも忘れてはならないというふうに思っております。担当大臣として、エネルギー、原子力政策を進めていくに当たって、常にこのことを胸に刻まなくてはならないというふうに考えています。 こうした反省に立つからこそ、逆に政府として、独立した原子力規制委員会を設置をするとともに、福島第一原発事故の教訓を踏まえて世界最高水準の新規制基準を策定をしたところであります。万が一の事故に備えた避難計画についても、実践的な避難訓練などを通じて継続的な改善に努めてまいりたいというふうに思います。 原子力政策を担う立場からは、原発事故の教訓を忘れず、いかなる事情よりも安全を最優先する意識を徹底させていくことによって社会的な信頼の回復に努めていく責務があると考えております。
○辰巳孝太郎君 やはり私の質問には正面から答えていただけないわけなんですけれども、この安全神話から本当に決別をしたのかということなんですね。 昨日、玄海原発三号、四号機の再稼働に知事が同意をしました。せんだって、一月には規制委員会が規制基準の合格を示す審査書を決定をしております。今日は資料にも付けておりますが、この九州電力ホームページに掲載されている玄海原発のパンフにはこう書かれているんですね。万が一の事故の際においても、放射性物質の放出量は、福島第一原子力発電所事故時の約二千分の一の四・五テラベクレル(一基当たり)であることが確認されました。これ、私が下線を引いたわけじゃなくて、元々下線がそこには引かれているわけなんですけれども、この二千分の一というのは規制委員会の使っている数字では当然ないということは確認をしておりますけれども、この福島の二千分の一である四・五テラベクレルであれば、これ健康被害というのは起こらないという、こういう理解でよろしいですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 福島で放出されたセシウム137の量に比べまして、規制基準の基本はその大体百分の一ぐらいにしようと。この趣旨は、環境を汚染してしまうと長期の避難を余儀なくされるというようなことがありますので、そういったことのないようにするということで、要求としては百テラベクレル以下ということを要求して規制をしております。 それに対して、九州電力の玄海の方のいろんな対策を、いろんな重大事故を想定した場合の最大放出量というのを評価しまして、大体四・五テラベクレルぐらいということになります。四・五テラベクレルですと、その健康被害ということですけれども、大体、何もしないで外にいた場合でも、二キロぐらいのところでは一ミリシーベルト以下になると、被曝線量が。ということですから、もう基本的に何もしないでいるということではなくて、今事故が起きた場合には、その備えを、屋内退避をするとかそういったことも含めて対策を求めておりますので、はるかにそれよりも低くなるということでございます。 ですから、健康被害は四・五テラベクレルであればないと、ないというか、確率的影響というのがいろんな評価の仕方はありますけれども、そういったことで、確率がゼロかといったら、それは、国際的にも一応影響についてはリニアモデルを使っておりますので、ゼロではないですけれども、基本的に国際的にも評価されているようなことでの健康被害はないものというふうに思います。
○辰巳孝太郎君 規制委員長からそういう、まあ、ないんだ、確率的にはないんだという話を聞くと非常に違和感があるんですけれども、この資料の二枚目にはこうもあるんですね。重大事故が発生した場合でも格納容器は破損せず、放射性物質の放射量は四・五テラベクレルになることが原子力規制委員会で確認をされましたと、こういうことなんですが、この格納容器というのは、これはもう絶対に破損はしないと、こういう理解でよろしいんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 格納容器は、いわゆるこういった事故のときに最終的に放射能を閉じ込める最終的なとりでになるというふうに考えておりまして、福島事故の経験で、結局あれが水素の爆発によって壊れたということもありますので、水素の再結合装置を多重に備えるとか格納容器の冷却を備えるとかということで、格納容器が壊れる、格納容器から漏れないということではありませんけれども、格納容器が壊れるような事態は考えなくていいようにしてあります。 ですから、全く特別のことが起こればまた別ですけれども、今私どもが考えているいろんな想定をした範囲内では、格納容器は壊れないように求めております。
○辰巳孝太郎君 求めているということで、本当に壊れないかどうかというのは分からないということだと思うんですね。 この後段には、四・五テラベクレルなんだと、このため、UPZ圏内、発電所からおおむね五キロから三十キロの住民の皆様は、事故が起きてもすぐに避難する必要はなく、屋内退避していただくことになりますと、こういう記述があるんですよ。これは、四・五だから屋内退避でいいということなんですか。例えば、これが百とか二百テラベクレルであればそうじゃないということなんですか。これはどうなんですか。
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。 原子力災害対策指針の基本的な考え方といたしましては、原子力災害が発生した場合、まず、放射性物質が環境へ放出する前に、予防的に五キロ圏内、いわゆるPAZでございますが、については避難、三十キロ圏内、UPZは屋内退避を行うというのが基本でございます。 これは、放出量いかんにかかわらず、基本的にこういう考え方に立っているということでございます。その上で、放射性物質が放出された場合にはモニタリングを行い、その結果に基づいて一時移転等の防護措置をとると、こういう考え方になっております。 なお、この玄海原発の四・五テラベクレルということであれば、屋内退避で十分な防護措置がとられるというふうに考えてございます。
○辰巳孝太郎君 これ、別に四・五じゃなくて、百でも二百でも結局屋内退避なんですよ。 私が申し上げたいのは、これら九州電力が作っているパンフレットの例えば下線の引き方であるとか二千分の一であるとか、こういう作り方がどのように地域の人たちに伝わるのか、九州電力が伝えようとしているのかということだと思うんですね。 四・五テラベクレルだからよいというものではありません。結局、これ避難をしなきゃならないわけですよ。結局、福島のような避難をこういう事故が起こればしなきゃならないということなんですね。 世耕大臣にちょっとお聞きしますけど、世耕大臣はこういうPRの担当なんかもされていると思うんですけど、こういう書き方は、安全神話、これやめるんだというのであれば、やはり表現に気を付けるべきじゃないかと最低でも私思うんですけど、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと、この個別のホームページ全体の書き方がどうなっているかというのはちょっと今この段階では分かりませんので、コメントは控えさせていただきますけれども、当然、分かりやすい説明を誠実に行うことが重要だというふうに考えます。
○辰巳孝太郎君 法案の中身を聞いていきたいと思うんですけれども、政府の方針は、過去に積んでおくべきだった原発事故で発生した賠償の費用を新電力の利用者からも託送料金で徴収するスキームであり、これにもう誰も納得できないと、こういう声が出ているわけですね。大臣が言うとおり、通常の取引ではなくて、原賠機構法上の条文の根拠もなく国民にツケ回しをしようとするものであります。 政府の説明によると、福島事故前に確保されるべきであった賠償への備えは三・八兆円だと。二〇一一年から一九年までの一般負担金である一・三兆円を引いた残りの二・四兆円を二〇二〇年から託送料金に上乗せをするということですね。 ちょっと確認したいんですけど、二〇一一年から二〇一九年の間に納められる一般負担金は、これ事故以降に、つまりこれから事故が起こったときのために備えておくべきものであって、それを今回、過去の不足分から控除するというのは、これ理屈として私はおかしいんじゃないかと。つまり、万が一、二〇二〇年までの間、それ以降でも結構ですけれども、事故が、同様の事故が起こってしまったら、この一・三兆円分というのは、これ今既に福島の方にも回っていますから、返済にも回っていますから、ないわけですね。じゃ、新たに事故起こしてしまった場合の賠償費用というのは、これどうやって工面されるんでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、考え方をちょっと御説明させていただきたいと思っていますけれども、今回、福島の原発事故以前には原賠機構法が措置されていなかったものですから、いわゆる原発事故の賠償への備えが不足をしていた、これを現行の原賠機構法の一般負担金の算定方式を前提に算定をしていったということであります。 具体的には、現行制度では、各原子力事業者が納付する一般負担金の額は各事業者が保有する原子力発電所の設備容量などを基準に決定をされていることを踏まえて、現在の一般負担金の設備容量当たりの単価を千七十円キロワットと算出した上で、これに原賠機構法成立以前の全事業者の設備容量の累計である三十五億キロワットを乗じることで、福島事故前に確保すべきであったと考えられる額の総額を三・八兆円とさせていただきました。 その上で、現行の機構法において費用の発生が明らかになった時点で、その時点の料金原価に算入をして、全ての消費者から公平に回収するという規制料金の考え方を前提として、一般負担金というのは備えの不足分も含めたものとなっていたわけであります。 こうした経緯も踏まえた上で、全ての消費者に負担を求めるという観点から、最も保守的な考え方に立って、託送制度を利用した回収を開始する二〇二〇年までの間、回収開始を二〇二〇年と想定をして、二〇一一年から一九年までの間に納付されると想定される一般負担金の総額一・三兆円をあえて全て備えの不足分と整理をして、それを控除して二・四兆円と算定をさせていただいたわけであります。 二〇二〇年以降に事故が起こったらどうするのかということでありますが、そういうことはまず起こるべきではないとは思っていますが、起こった場合はこの原賠機構法に沿った対処がされることになるんだろうというふうに思っています。
○辰巳孝太郎君 ということなんですよ。今、一般負担金というのは福島の方に回っているんですね。今、託送料金、公平性という観点からという議論ですけど、私が言っているのはそうではなくて、つまり、東電はもう原因者として特別負担金を払っていると。それのみならず、ほかの電力会社も現在、一般負担金を負担をしているわけですけど、それは全部福島に回っているわけですから、仮に万が一もう一つ事故が、同様の事故が起こった場合というのは、これ、起こした事業者は特別負担金を負担するでしょうということになりますね、機構法上。じゃ、一般負担金どうなのかと。今、一千六百三十億円のこの決め方というのは、これは機構の業務に十分であることということと、もう一つは、電力事業者が安定的な電力供給に支障がないことということで一千六百三十億円なんですよね。つまり、ここから上振れしてしまうと、これは逆に言えば、安定的な電力供給に支障が出てくる可能性があるということなんですよ。 私が言っているのは、もし起こってしまえば、この機構法のスキームでは、一般負担金、これ取れなくなるんじゃないかということを言っているんです。これいかがですか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 機構法のスキーム自体は、仮に、あってはならないことでありますけれども、仮に事故が起きた場合にも対応できるスキームだというふうに考えております。その上で、仮に、起きてはならないことでありますけれども、仮にそういった事態が起きた場合には、機構の事業に必要な資金というものを運営委員会の方で改めて判断していくことになると思いますけれども、いずれにいたしましても、そのようなことは決して起こしてはいけないということだと思います。
○辰巳孝太郎君 可能な根拠を教えていただきたい、機構法で起こっても可能な根拠を教えていただきたい。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答えさせていただきます。 スキーム上は、この機構によって、そのスキームによって必要な賠償の資金を負担金として原子力事業者から回収することになっています。その原資は、そもそもは国が、この機構の資金の原資は交付国債によって賄われるものでございますので、この交付国債によって必要な資金は確実に国の方で手当てをした上で、その上で必要な資金を一般負担金と特別負担金という形で回収していく。その際には、先ほど、機構法の規定にあるとおり、必要な資金、それから事業者の経営に支障がないようにという観点から運営委員会が決めていくということになるということでございます。
○辰巳孝太郎君 確かに、交付国債で直接的な東電の救済のために流れていっているわけです。しかし、今回、過去分も含めて不足する分、取るべきだったものとして三・八兆円というのを徴収をしていくわけですね。ですから、これ必要なんですよ。これ、一般負担金は徴収しなければならないんです。それでもできるんだということを言うのであれば、一千六百三十億円というのがまだ低いと、もっと各電力会社は負担する能力が今でもあるということになってしまうわけですよ。そういうことなんですか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 済みません、もう一度お願いします。
○辰巳孝太郎君 つまり、おっしゃっているのは、賠償や事故の処理に直接交付国債で行くわけですから、そこの部分としては確かにお金がショートすることはないかもしれません。しかし、その分というのは、特別負担金や一般負担金などで各電力事業者が、これは託送になろうが何になろうが、これは賄うんだということで今回過去分の徴収ということをやるわけですよね。これ、やって返していかなあかんわけですよ。その金額として一般負担金は一千六百三十億円という金額を設定しているわけです。 これは、一千六百三十億円というのは電力会社にとって、安定的な電力、これ事業が継続できる、これいっぱいいっぱいなんだと、こういう話なんでしょう。そうじゃないんですか。もっと余力があるんだったらもっと負担させたらどうですか。
○国務大臣(世耕弘成君) もう一度問題を整理しておきますと、まず、起こっちゃいけない、万々が一もう一つ事故が起こった場合、その賠償に関しては交付国債できちっと担保がされるというのが原賠機構法のスキームであります。あとは、じゃ、その交付国債を事業者がどういう形で負担をしていくかという形になっていくわけであります。 その負担の金額については、今千六百数十億円という形になっていますが、これは運営委員会がその都度、電力会社の経営状況に合わせて総合的に、さっき大きく三つの要素を申し上げましたが、それで判断をしていくということであります。ですから、そのとおりのスキーム、そんな事故はあってほしくはありませんけれども、今私が申し上げたとおりのスキームが万が一もう一つ事故が起こった場合には当てはめられるということだというふうに思っています。
○辰巳孝太郎君 ということは、もう一度確認しますが、万が一事故が起こったとき、この一般負担金というのは増えると考えるのか、同じだと考えるのか、どうですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、ですから、運営委員会で決めていただく問題だというふうに思っています。千六百三十億円がもう本当に電力会社の事業運営上支障が生じるということであれば、それは、もうそれが限界値ということであれば、そのファクターで判断をされるというふうに思っています。
○辰巳孝太郎君 結局はっきりそれは言わないわけですね。 はっきり分かったことは、万が一事故が次に起こっても、これは国の税金で全部見ていくということなんですよ、交付国債で。これは返済がいつになるか分からないということなんです。千六百億、じゃ、これどれぐらい期間掛かるか分からないわけですよね。そういう原発は事業だということなんですよ。それがはっきりしたと思います。 続けて、解体引当金についてお聞きしたいと思うんですね。 解体引当金は、廃炉に必要な費用を積み立てるものであって、これ総見積額というのを算定した上で二〇一三年までは各原子炉、発電実績に応じて積み上げられてきたわけであります。電力システム改革貫徹のための政策小委員会中間とりまとめでは、この未引き当て分について廃炉会計制度の対象とすると、こういう記述があるわけですけれども、これは、つまり不足する分を、廃炉のために必要なお金、不足する分を託送料金に乗せるということで、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘の解体引当金の未引き当て分については、現在、解体引当金省令に基づいて原子力事業者が原則五十年掛けて自ら積み立てる、引き当てるという形になっているわけであります。小売部門の規制料金が撤廃をされた場合は、廃炉を決めた時点で、廃炉時点で引き当てが完了していない分、すなわち未引き当て分ということになりますが、これを一括して費用認識する必要が出てきます。 ただ、こういった費用認識が生じることによって、事業者が、それだったら、本来はもう廃炉をしたいんだけれども廃炉はやめておこうかなというようなことで判断がゆがむ可能性がある、円滑な廃炉に支障を来すことがあり得る、これは我々も原発依存度を下げていくという政策を持っているわけですから、適切ではないということで、一括で費用認識を求められる未引き当て分に限定して託送制度を利用して回収することで費用を分割して計上する仕組みとしたわけであります。託送を使うということは、みんなで負担するのが適当だということでありますが、これはやはり廃炉を、しっかりと適切な廃炉判断を事業者に行わせるという公益上の明確な理由があると考えております。
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、発電部門で徴収すべきものをなぜ託送でやるのかという、これ根本の問題なんですね。 もう一つ問題は、この各原発は運転期間を基本は四十年、設備利用量を七六%としてこれまで廃炉費用を見積もってまいりました。この制度の改変の前においても、二〇一三年、これ四十年原則にすると、こういう前においても、これは運転期間が四十年経過した時点で未引当金が存在する原発というのがあるわけなんですね。 つまり、それは制度改変由来の未積立金ではなくて、原発事業者自身の責任によってこれは生まれた未積立金だと、こう言えると思うんですね。それを今回託送に乗せるということは、これ原発と無関係の新電力にもこれを負担させるということになるんじゃないですか。これどうですか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 少しちょっと考え方が違うかなというふうに思います。 まず説明をさせていただきますと、解体引当金については、二〇一三年に制度改正をしたわけでございます。そのときに、そもそもは運転期間四十年、設備利用率七六%を前提としておりました。この生産高比例法に基づいて、事業者はこのルールに基づいて引き当てを行ってきたわけです。 ただし、その制度改正の中でこのルールが変わったということでございまして、事業者はこのルールに沿って引き当てをしてきたものですから、そのルールの変更によって生じたものというふうに解釈します。
○辰巳孝太郎君 違います。 つまり、二〇一三年の制度改変その時点で例えば四十年を過ぎた、美浜原発一号機だったらそうですね、四十年を過ぎた原発で未積立金が存在する原発もあるでしょう。それは事業者の責任なんですよ。制度が変わったから未積立金があるんじゃないんです。その前から、四十年過ぎた段階で未積立金があるんですよ。それを何で今回新電力にも負担させないといけないのかって言っているんですよ。考え方の話なんです。どうですか。
○政府参考人(村瀬佳史君) そもそも、この制度の趣旨でございますけれども、自由化が進む中で事業者に合理的な廃炉判断をしてもらう、合理的な廃炉判断がゆがまないように制度措置をするということで、解体引当金については、引き当てが完了していない分につきましては、この未引き当て分に限定をして当該費用を分割して計上する措置ということを講じているわけでございます。 本制度は、規制料金により費用が着実に回収されることを前提としたものでございまして、小売の規制料金が撤廃された場合には制度が成り立たなくなるわけでございます。したがいまして、この制度を措置しなければこの制度の趣旨が果たせないということで措置するものでございますというのが趣旨でございます。
○辰巳孝太郎君 それは私への明確な反論になっていないわけですけれども、結局、これ原発への優遇になっちゃうわけなんですね。 貫徹小委員会の委員からは、過去に事業者がこの未積立金の上振れのリスクを事業者は否定していたじゃないかと、こういう経緯もあるんだから、こういうスキームはおかしいじゃないかという疑念の声も出されております。それと、ワタミファーム・アンド・エナジーの方、創業者おられますけど、こうおっしゃっているんですよ。風力やソーラー事業を行う際、金融機関から融資を受けるけれども、これ最後の事業廃止の際に掛かる費用まで見込んで用意するんだ、なぜ原発だけ前もって廃炉費用を見込んでおらず、今から廃炉費用を託送に転嫁するのかと、こうおっしゃっているんですよ。これ私、当然の主張やというふうに思うんですね。 次の質問に行きたいと思うんですけど、原発の解体に必要な費用の総額ですね、総見積額。さきにあったように、解体引当金というのはこれ一定の算定式に基づいて算出をされております。じゃ、この総額が上振れした場合はどうなるのかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 まず、先ほどの点について申し上げますと、廃炉作業に要する費用は、これはやはり原則として原子力事業者が負担すべきものという考え方に立っております。したがいまして、前倒しで廃炉を判断するということがなければ、原子力事業者がこの引当金ルールに沿って期間の中で引き当てをしていくということになっているわけでございます。そのような中で、廃炉の判断にゆがみを与えてはいけないということで措置をするのがこの廃炉に伴う措置でございます。 その上で、今御質問の点でございますけれども、現行の解体引当金は、過去の審議会において技術的に検討された算定式に基づいて個別ごとに算出したものでございまして、現時点で合理的に見積もることができる費用が不足なく含まれているものと考えております。 他方で、今後の廃炉作業の進展等に伴って新たに得られる知見などを考慮しました場合に、発電所や原子炉ごとの個別の事情により総見積額の見直しが必要となる可能性も確かに否定はできないところでございます。 御指摘の措置は、こうした事態が生じた場合でも、廃炉作業に要する費用が適切に確保できるように、個別の事象が明らかになった時点で速やかにこの総見積額に反映できるように措置するということになっているところでございます。仮にこの仕組みを活用して総見積額が増加した場合も、残された引き当て期間で事業者が引き当てるということになりますものですから、その費用は発電部門の費用として事業者が小売料金で回収すると、こういうことが原則となっているところでございます。
○辰巳孝太郎君 時間が来ましたので最後一問だけにしますが、廃炉の過程で、三十年、四十年ですね、実際の費用が総見積額を超過する場合でも、これは託送ではなくて発電部門で徴収するということでよろしいですね。これ確認、大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) そういうことで結構でございます。
○辰巳孝太郎君 原発やめましょうということで、私の質問は終わりたいと思います。
○石井章君 ラストバッター、日本維新の会、石井章でございます。長時間の審議、お疲れさまでございます。 まず冒頭に、先週の1Fの視察に関しましては、小林委員長を始め、岩井、石上両筆頭の御努力のおかげで実現したものと心から感謝を申し上げます。怖い顔していますが、今日は優しい顔でありがとうございます。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 それでは、まず我が党の基本的な原子力に関する考えなんですが、この福島の原発事故の後、当時の我が党の代表でありました橋下徹が、三十年後にフェードアウトだということが基本的な考え方の根底にあるということをまず申し上げて質問したいと。 したがいまして、場合によっては、もちろん全ての法案に対しては是々非々で臨んでいますので、ただし、是々非々で臨む代わりに審議拒否はしない、しっかりと審議に応じて我が党の考え方を述べると。ですから、党によっていろんな事情がありますでしょうけれども、森友のこととか、それから中川政務官の辞任のことなどは、これはまた国対マターに預けまして、しっかり国民から預かった貴重なこの三十分という時間でありますから、世耕さんの思いをしっかり聞き出していきたいと思うんです。 まず、先ほど世耕大臣の答弁の中で、近大の話が出ました。一週間ほど前ですかね、夕方のニュースを見ていたら近大のニュースが出まして、これは、近大というとまたこれマグロかなと思ったら、いや、若い女の子が白衣を着て科学者のような格好をして、いわゆる原子力規制委員会のいろんな規制をクリアして初めて再稼働にボタンを押したときに、若い子たちがすごい拍手をしながら喜んでやっている映像が映ったんですね。私はすごい感動しまして、近大というのは私はマグロかナマズかと思ったんですよ、今ウナギの代わりにナマズをつくっていますから。 それで、私は週末地元に帰って、元々地方議員やっていたものですから、近所のじいちゃん、ばあちゃんたまに集めて国政の報告したときに、どうもそういう近大の原発の研究とか、あるいはすばらしい近大のマグロのこととかナマズは、石井さんがいる、その世耕さんという大臣が遠くの方で指導したり監督しているんじゃないかと、遠隔操作しているんじゃないかという人もいたんですが、その件に関してだけ、通告以外ではありますけれども、一言大臣の方から御答弁いただきたいんですが。さっき御自分でおっしゃったんで。
○国務大臣(世耕弘成君) いや、これはかつて理事長を務めていたと。私は、官房副長官就任に伴って民間の役職は全部辞めておりますので、今は関係がないということになるわけであります。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕 ただ、ずっと、原子炉のあれ、維持のコストも結構大変なんですね。はっきり言って、今、近大も原子炉工学科はもうやめてしまいました。原子力研究所という形で残していて、他の大学の学生とかあるいはほかの学部の学生が使っているという状況でありますけれども、私も当時経営の一角にいた人間として、やはり大学教育において原子炉の実機、たった一ワットなんです、何が起こっても全然どういうことにもならないどころか、燃料棒をそのまま目の前で見ることができるぐらいのものなんですけれども、それでも、そういう原子炉であっても、やっぱり実際学生がボタンを押してみる、レバーを操作してみる、そのときの緊張感というか、そういう経験をしっかりと積んでいくということは重要なのではないかなと過去の経験に基づいて考えているわけでございます。
○石井章君 近大のそういう研究には大変期待をしていると私の地元のじいちゃん、ばあちゃん方の御意見ですので、一応それだけ申し添えておきます。 まず、昨年九月までに作成されました経産省の内部資料には、年末に有識者委員会が提案しました賠償費用だけでなく、従来想定の二兆円が八兆円に膨らむ福島第一原発の廃炉費用についても、送電線の使用料、いわゆる託送料で回収する計画が明記されておりました。しかし、この案は年末に突如消えたわけであります。 当時の経産省の与党レクの資料には、事故炉を廃炉する際の確実な資金確保の方策として、二案が併記されておりました。一つは、今回の法案内容の原子力損害賠償・廃炉等支援機構への積立てによる廃炉費用の管理、そしてもう一つが託送料でありました。しかし、世論のいろんな批判の高まりも受けたと思いますが、その託送料案は消滅したわけであります。 他方で、賠償費は、電力自由化で新規参入した新電力も含めた託送料による回収で増加分を賄う案が年末の有識者委員の提言を受けた結果、沖縄県以外の地域において、標準家庭で電気料金、二〇二〇年から四十年間、月平均十八円上乗せされるということになったことが背景にあるわけでありますけれども、そこで質問をしたいんですが、東電と福島第一原発に関する費用負担の中で、賠償費用は国民と新電力などに託送料という形で御負担いただくということでありますが、しかし、本来、日本の社会通念上において、その責任は原則的には原因者負担とすべきところであると思います。この原因者負担は、実務上、故意、過失の判断は極めて難しいことなどから、故意、過失の要件を必要としない無過失責任の制度とされております。この原則に立脚するならば、F1についても事故原因者である東電が全ての費用を賄う、負う責任があると思います。 そしてその次に、東電の株主と東電への貸し手である金融機関の責任が追及されなければならないと思います。しかし、現実にはそうなっておりません。東電の株主や金融機関への責任を求めずに一般国民にだけ負担を求めることについては大きな誤謬があると考えておりますが、大臣の考えをお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、東電には、これは無限責任という形で賠償責任は負わせているわけであります。ただ、その上で、いろんな考え方の中で、やはり本来用意しておくべきだった積立て、電力会社相互の相互扶助で用意をしておくべきものについては、これは過去分という形でいただこうということで今回判断をさせていただいたわけでありまして、決して何か東電の負担を軽くするとか免責をするという考え方には立っていないわけであります。 その上で、金融機関、これはいろいろ議論しました、あのとき。私は一野党議員でしたが、当時はやはり東電破綻させて、貸し手責任というのもありじゃないかというふうに思っておりましたけれども、いろいろ、やはり東電にはしっかり立っていてもらって、廃炉と賠償の責任を東電がしっかり負っていくということが重要だというのが当時の議論の中で判断をされたわけであります。 じゃ、金融機関は貸し手責任を何も果たしていないかというと、やはり東電が非常に経営が苦しくなっていくわけであります。そういう時点でもきちっと資金の供給を続ける、あるいはより安い金利のものに借換えに応じていくという形で一定の責任が果たされてきているんではないかというふうに思います。 株主に関しては、元々五兆円あった時価総額が今七千億円ぐらいになっているわけですから、これはやはり株の減損というか、価値が下がったということで株主も一定の責任を負われているんではないかというふうに考えております。
○石井章君 現実として、事故の責任の所在自体が曖昧にされたままいろんな議論を重ねてきておりますけれども、先月の三月十七日に、前橋地裁で東電と国の責任を初めて認める判決が言い渡されました。 その内容は、東電は〇八年には実際に事故を予見していたと指摘しております。また、必要な措置を講じていれば原発事故は防げたと判断をしました。また、東電は、津波対策で経済的合理性を安全性に優先させたと評されてもやむを得ず、特に非難に値するとも指弾されております。また、政府に対しては、規制権限を行使していれば原発事故を防げたとして、東電と同等の賠償責任を認定しております。これまで予見可能性を否定してきた東電と国の主張を退けた初の判決となっております。 これまで、問題の本質から目をそらされるがごとく、責任の所在を曖昧なままに費用負担を国民に押し付ける論議が行われてきたことに多くの国民は欺瞞を感じていると思います。政府は、いま一度原則に立ち返って、これまで以上に東電、株主、貸し手の責務を完遂させる見地からの議論が必要と考えますが、大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、これは東電が廃炉、賠償に一義的には責任を負っているわけですから、当然、その東電の株主でありあるいは貸し手でありという株主や金融機関の皆さんにも当然、その東電を支えていく過程において一定の責任、責任というか負担というものが求められているんだろうというふうに考えております。
○石井章君 ありがとうございます。 東電、東京電力は黒字化が今進んで、先ほど大臣おっしゃったとおり、だんだん進んでおります。東電社員の生涯年収は、関西電力に比べて大きく上回るまでに回復していると。もちろん、過酷なF1での現場の御苦労をいただいている皆様には応分な手厚い給金が支払われるのはもう当然でありますけれども、あれだけ事故を起こした企業の平均給与が既に七百万を超える水準に達しているわけです。というのは、昨日、私、岩手の北上から大槌町等々に視察を含めて行ったんですが、平均給与が二百三十七万円と、同じ東北でですね。そういった現状を踏まえて、私は、こういったことも含めて国民を納得させる一番の方策は、東電の実質的な、本来であれば解体してもう一度一から出直すということが必要であろうかと思います。 株主責任を問う観点から減資を行って、国の東電株の保有率を引き上げるとともに、貸し手責任として金融機関には債権の放棄を求めると、金融機関にはですね、そういう考えも持っています。そして、一旦完全に国有化して、発電事業や小売事業を他の大手電力を含めた民間事業者に売却するなどして整理した後に、国民に我が国の将来のためであるということを十分に説明して御理解していただいて負担をお願いすると、このような選択が最良であると個人的には私は考えておりますが、現実には東電は解体されることはなかったわけでありますけれども、解体しなかった理由、今までにいろんな大手の企業さんがそういった目に遭いました。日航もそうです。それから東電もそうなんですけれども、この解体しなかった理由についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、当時、先ほども申し上げたように、東電は破綻整理した方がいいんじゃないかという選択肢も相当議論され、私もどちらかというとそっちの立場でありました。そういう考えに立っておりました。 ただ、よくよく考えていくと、当然被災者、被災企業への賠償、これしっかり行っていかなきゃいけない、あるいは廃炉が停滞する懸念があるということ、そしてこの破綻整理ということを強行すれば、結局は国に全部回ってくるわけであります。賠償や廃炉というのは、これほっておくわけにいきませんから、国がやるということになる。となると、結果としては、東京電力はある意味楽になっちゃうわけですね、東京電力の責任が一旦破綻ということで消滅をするということで楽になってしまうわけでありますから。 そしてもう一つは、破綻処理をするということになると、相当いろんな混乱が起きます。あるいは、場合によっては社員が大量に辞めるなんということも出てくるかもしれない。そうすると、東京電力というのは、もう一つ忘れてはならない機能は、首都圏に電力を供給するという会社でありますから、この首都圏への電力供給に支障が出るのではないか、そういった懸念があったことから、当時、東電を破綻させないで、国が資金繰りの支援などを通じて東電の賠償と廃炉を後ろで支えるという形を取って、そして東電には抜本的な合理化や経営改革を求めることで責任を全うさせるという経緯になったんだというふうに理解をしております。
○石井章君 ありがとうございます。 そこで、東京電力改革・1F問題委員会、電力システム改革貫徹のための政策小委員会について質問いたします。 まず、この構成メンバーの人選についての基本的な考え方と実際の選出方法についてお伺いいたします。また、候補者のリストアップなどは、経産省としてどの部署がどのような責任の下で行われたかをお伺いいたします。井原政務官。
○大臣政務官(井原巧君) お答え申し上げます。 今お尋ねの東京電力改革・1F問題委員会と電力システム改革貫徹のための政策小委員会の構成でありますけれども、まず一つ目の東京電力改革・1F問題委員会というのは、これは大臣の私的審議会という位置付けになります。すなわち、東電委員会は東京電力の個社の改革について議論をしていただく場でございますので、したがって、事業再編などの企業の再生の経験がある経営者とか、企業再生分野に深い知見を有する有識者の方々に参画をお願いしているという委員会になります。 次に、電力システム改革貫徹のための政策小委員会というのは、これ総合資源エネルギー調査会の下部組織という位置付けになりまして、まさに国の制度の議論をするところでございまして、この委員会は、電力自由化後の更なる競争活性化の方策とか、自由化の下での様々な公益的な課題に対処するための方策を検討するための場でございます。したがって、ここには法律、経済、技術、会計等に関する有識者や、また利用者側の消費者団体の方々に委員として参加をいただいているということでございまして、それぞれ指名については、これはもう経産省でみんなで協議しながらお願いをしているということになります。
○石井章君 ありがとうございます。 どの省庁でもそのような諮問委員会とか選び方は各省庁の、今回の人選は経産省マターで独断で選んだという、いわゆるそこの中の皆さんで協議したということでありますけれども、国民から見れば、自己都合の人選による結論ありきという委員会だという批判もなきにしもあらずということであります。 実際に、私が与党の民主党の衆議院議員時代にエネルギー政策の議連の事務局長をやっておりまして、あるPTのエネルギーの座長を務めさせていただいたときに、法案改正で与党内での意見が紛糾しまして、そのときも所管の省庁の幹部から、有識者会議での役所の意向に沿った形で提言をまとめさせようという申出が実際にあったんですけれども、世耕さんの下ではそういうことないと思うんですが、実際にそういう経験がありまして、私はそれに憤慨したこともあります。 今回の両委員会のメンバーは、ほとんどが原発で利益を得ているような事業者か、あるいは、御用学者じゃありませんけれども、学者であり、一般国民の代表は含まれていないと言っても過言ではないわけであります。 国民目線で議論がしっかりと行われたかについては疑問を感じますが、その辺について、もし御答弁あればお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 決してそんなことはありません。 例えば東電委員会のメンバー見ていただければ、小野寺さん、これは経団連代表という形で入ってもらっていますが、元々KDDI、元々というか今もKDDIの経営者でありまして、まさにネットワークの運営という意味では東京電力と共通した知見を持っていらっしゃるということでありましたし、小林喜光さん、これは経済同友会の代表幹事であります。それに加えて、過去、大赤字の企業からV字回復をさせた経験のある日立の川村さんですとか、あるいは日本商工会議所の会頭、だから経済三団体みんな代表入ってもらっています、その上で、鉄鋼業界の非常に苦しい時期を乗り切った経験もある三村日商会頭とかこういう方々、さらに、ジャーナリズム代表ということで読売の白石会長と船橋洋一さん、朝日ですね、ということで、これみんな非常に大変な論客であり経営者であり、決して御用学者的に何かこちらの意図どおりにまとめてもらったなんということは全くありません。非常に厳しくて有意義な議論が展開をされたというふうに思っております。貫徹委員会の方も同様だというふうに考えております。
○石井章君 確かに、だから見方によっては、一般の国民から見れば、そういう経済三団体だからこそ、つまり利益誘導じゃありませんが、我田引水のような形も、うがった見方をすれば、そういう方の集まりじゃないかと言う人もいるということだけ御理解していただきたい、それ以上質問はありませんので。 東京電力の改革・1F問題委員会は、原則非公開とされております。議事録も公開されておりません。 国会質疑での世耕大臣の答弁でも、議事要旨、そして委員長が会議の後に開いてきた記者ブリーフィングによって公表していると認識をしているとされておりますが、このように金額が膨大で国民生活への影響が大きく国民的重要事項であるにもかかわらず、誰の発言かも分からない議事要旨の公開では、国民は無用の疑念を抱くことになると思います。 私は議事録をつまびらかに公開すべきと考えておりますが、いかがでしょうか。井原政務官、御答弁お願いします。
○大臣政務官(井原巧君) 基本的には、大臣の審議会でありますけれども、大臣の意向は基本的にできるだけお知らせして伝えていこうというのが基本姿勢でございます。ただ、この東京電力・1F問題委員会というのは、まさにこれ個別の、個社の経営問題についての発言等々がたくさん含まれておりますので、会議自体は非公開の扱いとはしておりますけれども、できるだけ詳細な議事の概要を出そうということ、そして資料は原則全て公開しようということ、委員長が必ず毎回会議が終わった後に、長時間にわたり丁寧なブリーフィングを行うということを心掛けておりまして、一つだけ例を挙げると、例えば第三回の委員会は委員会自身が百十分で記者会見が百分とか、第七回は委員会が百十一分でブリーフィングは百四十三分とか、ほぼ大体同じ時間やっておりますので、そういう前向きな姿勢で取り組んでいることは事実でございます。 また、東電委員会における議論の模様に関しては、審議会等の整理合理化に関する基本的計画に基づき詳細な議事要旨を公開しているところであり、政府が定める規定にのっとり適切に対応していると認識をいたしております。
○石井章君 ありがとうございます。 次に、原子力損害賠償費用を東電の区域外の、事故と無関係な大手電力会社の電気料金に一般負担金などを上乗せして国民に広く負担させている根拠について、再度確認の意味を込めてお伺いします。松村副大臣、お願いします。
○副大臣(松村祥史君) この賠償費用の確保については、震災直後、大きな議論になったところでございます。石井先生におかれては衆議院でおられたと、こう記憶をしておりますけれども、当時は民主党政権下でございました。この中で賠償をいかに速やかに、また適切に実施をするのか、また先ほど大臣からお話がありましたとおり、東電は首都圏に電力を供給しておりますので、こういった電力の安定供給などをどうやって確保するのか、こういった議論があったわけですが、この中で原子力損害賠償支援機構法が設置をされたわけであります。 この法律の中というのは、今後同様の事故が発生した場合の備えが必要であるとか、また、これを実行するために相互扶助の基本的な考えの下で、他の大手電力会社も含めた原子力事業者が負担金を負担するであるとか、万が一事故が生じた場合には、国から交付された交付国債を原資にしまして事故を起こした原子力事業者に対して賠償のための資金援助を行う、こういった枠組みが決められたものと理解をしております。 今回、政府といたしましても、福島第一原発事故についてもこの枠組みで対応することとしておりまして、引き続き、同法の考え方に基づいて賠償を円滑に進めてまいりたい、このように考えております。
○石井章君 ありがとうございます。 当時、この件に関して、内閣法制局では憲法違反で財産権の侵害だという解釈を示したと聞いております。今回はそれを新電力にも拡大するということで、明らかに憲法二十九条に定める財産権の侵害であると考える見方もありますけれども、松村副大臣のお考えを御答弁お願いします。
○政府参考人(村瀬佳史君) 今御指摘があったような事実は承知しないところでございますけれども、しっかりとこの法律の趣旨に沿って賠償を万全を期していくということで、しっかりとこの運用を図ってまいりたいと、このように考えております。
○石井章君 このようなコスト負担には大手電力会社、国民は黙って応じてきておりますけれども、電力改革後の新電力ではそうたやすくはいかないのではないかなと思います。 例えば、行政訴訟など起こることも考えれば、例えば、その点について何か御答弁あれば、大臣かあるいは村瀬さんの方からお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回のこの措置は、これは電気事業法にのっとってとっている措置であります。電気事業法は、広く集める必要のあるお金は託送料金に乗せていい、何でも乗せていいというわけではなくて、例えばユニバーサルサービスコストのようなことも託送料金で回収するということが認められているわけであります。今回はその立場に立って、過去分の積立不足について、これは広く当然国民から、過去原発に裨益をしていたという観点からいただくのにふさわしいことだということで託送の仕組みを利用させていただいていますが、これは電気事業法に基づいた措置でありますのでそういったリスクは考えておりませんし、新電力側にもきっちり説明はしていきたいというふうに思いますし、最終的に負担することになる消費者にも分かりやすいように、料金の請求書の中などでしっかりとその内訳を出していくということをやっていきたいというふうに思っています。
○石井章君 新電力に対するインセンティブに関してですけれども、さきの委員会質疑で、私の質問で、新電力の多くは、政府の再利用可能エネルギーの利用促進による日本のエネルギー自給率向上や環境保護を標榜する施策に共感して崇高な理念を持って新規参入された企業も多く、その新電力各社に負担を強いるのは道義的にも電力自由化の趣旨にも大きく反するのではないかという私がこの間質問をいたしまして、世耕大臣からは、その答弁で、安価なベースロード電源の市場化などの新電力にもインセンティブを感じてもらえる仕組みなどを導入して世の中全体の理解を得ていくとの答弁をいただきました。 インセンティブ創出とは具体的にどのようなものなのか、またグロスビディングもその中に含まれるのかどうか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、新電力には一定の御協力をいただかなければいけない。ただし、託送料金そのものがどんと増えるということにはならない努力はしっかりとやっていきたい。これは、逆に送配電事業者が合理化努力をすることによってその分は抑えていくということがまず必要だというふうに思っています。 ですから、新電力に直接の負担が出ないようにまずしていきたいと思っていますし、それに加えて、今回こういう御協力をいただくに当たっては当然インセンティブも必要であろうということで、原子力、石炭、水力といった安価なベースロード電源、ここは今までなかなか新電力はアクセスするチャンスが少なかったわけであります。既存の電力会社がある程度自分のところの社内で使い終わった、ということは、やっぱり安いところから使っていくわけです、その上で出た分を卸電力市場へ出していくという形でありましたから、なかなか安い電力にアクセスするチャンスが少なかったわけでありますけれども、ベースロード電源の一部について、新電力も公平に調達できるようなベースロード電源市場を導入する、これをもって新電力に対するインセンティブにしていきたいというふうに思っています。 それと、今御指摘のグロスビディングでありますけれども、これは、卸電力取引市場における取引量、これがまだ我が国の販売電力量の約三%にとどまっておりまして、小売電力市場における新規参入を促して競争を活性化をさせるためには、この卸電力市場の更なる活性化も重要だというふうに思っています。 経産省としては、既存の電力会社に対して、余剰電力を卸電力取引所へ供出することや、あるいは電発との長期契約を見直して電源の切り出しを行うなど自主的な取組を促してきたところであります。 これらに加えて、今年度から、経産省からの働きかけも踏まえて、また諸外国における取組例も参考にしながら、既存の電力会社が社内取引でやっているものの一部をやはり卸電力取引所経由で行う、これをグロスビディングといいますが、このグロスビディングが開始をされたところであります。 具体的には、既存の電力会社は、平成二十九年度内に販売電力量の一〇%程度、数年以内には二〇から三〇%程度の取引を社内取引であっても卸電力取引所経由で実施をすると、このことを表明をしていただいておりまして、卸電力取引所における更なる取引量の増加や、それを通じた価格指標性の向上が期待をされるというふうに思っています。 これは、電力市場活性化という観点から、このグロスビディングには取り組んでまいりたいというふうに思っています。
○石井章君 ありがとうございます。 時間なので、もう最後なんですが、政府はこれまで、今もなお原発は安全で安いと言い続けておりますが、しかし今、我々日本国民は、現実には起こり得ないと政府が繰り返し強調してきた原発事故という、まるでフィクションの世界のような恐ろしく深刻な問題に直面する事態に陥っております。政府は決して認めようとなかなかしませんけれども、既に原発は危険で高い電源となっております。 1F後にエネルギー政策において最優先すべきだったものは、原発が日本に必要なのかどうか、元総理の小泉総理もおっしゃっておりますけれども、そういう根本的な政策について国民的な合意形成をすべきであったと。当時の私は政権与党におったんで、そのことも踏まえて、あのとききちんとしておけばよかったのかなという思いもありますけれども、原発に関する国民の世論は完全に割れたままの状態でありまして、歴史的にもこの重要な政策の転換期における政治に携わる者の責任は重大であると考えております。 世耕大臣には、政府の原発政策の責任者として、将来に禍根を残すことなく、子や孫に対して堂々と胸を張ることができ得るような最高の施策を先鞭を着けていただきたく、強く要望しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十七日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十一分散会