経済産業委員会 第4号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2017/03/22
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局審議官藤原豊君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について、まず世耕経済産業大臣から説明を聴取いたします。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 平成二十九年度の経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。 安倍内閣が発足してから四年がたち、名目GDPは四十七兆円増加、中小・小規模事業者の倒産は二十六年ぶりの低水準となるなど、経済の好循環は着実に回り始めています。この好循環を加速させ、日本経済を成長軌道に乗せるため、未来への投資を進めてまいります。 このため、平成二十九年度の経済産業省関係予算案は、一般会計三千四百二十億円、エネルギー対策特別会計八千四百七十四億円、特許特別会計千四百七十二億円、合計一兆三千三百六十六億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災特別会計のうち六百五十億円が経済産業省関連予算案として計上されております。 平成二十九年度予算案の柱は六つございます。 第一の柱は、福島復興の加速化です。 東日本大震災から丸六年がたちましたが、福島の復興と廃炉・汚染水対策は経済産業省が担うべき最重要課題です。 被災した方々の帰還に向けて、これまで浪江町や富岡町など九つの市町村で避難指示解除が決定し、また帰還困難区域についても復興拠点を整備する方針が決定されるなど、一歩ずつ前へと進んでいます。 早期帰還に向け、インフラや生活環境の整備を加速し、事業、なりわいや生活の再建、自立に向けた取組を拡充するとともに、福島イノベーション・コースト構想や福島新エネ社会構想を推し進めます。 廃炉・汚染水対策については、中長期ロードマップに基づき、国も前面に立って、安全かつ着実に取り組んでいきます。 第二の柱は、世界に先駆けた民間の未来投資を誘発する取組の推進です。 成長戦略の柱である第四次産業革命の実現に向け、人や物の移動、医療、介護、物づくりなど幅広い分野を変革し得る人工知能やロボットを活用し、グローバルな競争に勝ち抜かなければなりません。 このため、IoTを活用した各分野における実証や、人工知能技術とロボット要素技術の融合、ロボットやドローンによる物流やインフラ点検等の効率化、隊列走行による自動運転の実証、バイオ技術の医療、素材分野における活用などを進めてまいります。 第三の柱は、中小企業等の活力向上です。 日本経済の屋台骨である中小企業・小規模事業者の生産性向上を図っていくことが我が国の成長に不可欠です。 そのため、中小企業・小規模事業者が大学などと連携して行う物づくり、サービス開発や小規模事業者に対する伴走型支援、国内外の販路開拓支援など、意欲ある中小企業・小規模事業者の経営力強化を行ってまいります。 また、経営者の高齢化が進む中小企業・小規模事業者が円滑に事業承継を行えるよう、活力ある担い手の拡大に向けて支援を強化してまいります。 さらに、中小企業・小規模事業者の安定した事業環境の整備のため、下請企業の取引条件改善や資金繰り支援などを行ってまいります。 そして、全国津々浦々の地域の魅力を最大限に伸ばすため、地域経済を牽引する事業への支援を進めてまいります。 第四の柱は、不透明感が増す世界経済リスクの克服です。 英国のEU離脱表明や米国新政権発足など、経済の環境は大きな変動期を迎えています。こうした中にあっても、自由で公正な共通ルールに基づく自由貿易体制こそが世界経済の成長の源泉であることは疑いありません。 そのため、日EU・EPAの大枠合意や質の高いRCEPの実現などに力を尽くすとともに、多国間、二国間の貿易投資促進などの拡大に取り組みます。また、中小企業を始めとする我が国企業の海外展開や我が国の優れたインフラシステム輸出、新興国等における人材育成を支援してまいります。 あわせて、ジェトロを活用し、我が国への対内直接投資の呼び込みにも取り組みます。 第五の柱は、産業安全保障の強化です。 近年、社会インフラに物理的なダメージを与え、国民の生命、財産を脅かしかねないサイバー攻撃が世界各国で増加しています。 そのため、模擬プラントなどを用いた実践的な研修による人材育成を通じて、電力などの重要インフラ分野におけるサイバーセキュリティーを強化してまいります。 また、休廃止鉱山の鉱害防止や高圧ガス施設の耐震化など、防災や強靱化に向けた対策も引き続き取り組んでまいります。 第六の柱は、エネルギー政策の再構築と地球環境への貢献です。 まず、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、ネガワット取引など新たなエネルギーシステムの構築を加速してまいります。 同時に、水素社会の実現に向けて、燃料電池自動車や水素ステーションの普及拡大、水素発電の実証などに取り組みます。また、低炭素技術の海外展開やイノベーションの実現により、世界全体での温室効果ガスの排出削減に貢献してまいります。 さらに、最大のエネルギー源である化石燃料の安定供給確保のため、JOGMECによるリスクマネー供給を通じた我が国上流開発企業の国際競争力強化を図るとともに、国内の石油、天然ガスやメタンハイドレート等の資源開発も推進してまいります。 加えて、原子力については、事業者による更なる安全性向上のための取組を後押しするとともに、立地地域の実態に即したきめ細やかな支援を行ってまいります。 以上が平成二十九年度予算案の概要でございます。 委員各位におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(小林正夫君) 次に、杉本公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。杉本公正取引委員会委員長。
○政府特別補佐人(杉本和行君) 平成二十九年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 内閣府所管一般会計歳出予算のうち、公正取引委員会の予算額は百十二億二千二百万円となっております。これは、前年度予算に比べますと、総額で二億二千八百万円、二・一%の増額となっております。この内訳は、人件費が三億五千九百万円の増となっており、物件費が一億三千百万円の減となっております。 以下、その内容について御説明申し上げます。 第一に、公正取引委員会に必要な経費として九十三億四千九百万円を計上しております。これは、人件費、経常事務費等の経費であります。 第二に、独占禁止法違反行為に対する措置等に必要な経費として三億六千三百万円を計上しております。これは、独占禁止法違反事件の審査、企業結合審査等のための経費であります。 第三に、下請法違反行為に対する措置等に必要な経費として二億三千百万円を計上しております。これは、下請法違反事件の審査等のための経費であります。 第四に、競争政策の普及啓発等に必要な経費として一億四千百万円を計上しております。これは、競争政策普及啓発、国際関係事務処理等のための経費であります。 第五に、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保に必要な経費として十一億三千九百万円を計上しております。これは、消費税の転嫁を拒否する行為等の是正等のための経費であります。 以上、平成二十九年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げました。 何とぞ御審議のほどよろしくお願いいたします。
○委員長(小林正夫君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○渡邉美樹君 自由民主党の渡邉美樹でございます。質問の機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。 三年半前に議員になりまして、アベノミクスを何とか成功させたいと、そんな思いの中で議員をさせていただいてまいりました。そのためには実体経済の成長しかないと、そう考えております。 賃上げ等において官邸からの様々な御意見もございますが、まさに賃上げがしっかり実行されることでアベノミクスのいい循環が行われていくということは、これは明らかだと思います。しかし、実際に中小企業、日本の九九・七%の中小企業の実際黒字は一八%しかないと。実際、二割以下の黒字の中で、八割以上が赤字の中でどうやって賃上げをするのかということにおいて、私は、賃上げしようという前に、まず中小企業をしっかり支援することが大事であり、中小企業をしっかり支援し八割が逆に黒字になれば、いやが応にもこのアベノミクスは成功していくと、そのように考えております。よって、今日は、アベノミクスを成功させるためにこの中小企業支援という点に絞って御質問をさせていただきたいと、そのように思います。 まず、経産省の皆さんにはちょっと耳の痛い話かもしれませんが、最近の中小企業支援の事業を振り返らせていただきます。 平成二十、二十一年度には、地域力連携拠点事業として地域力連携拠点を三百二十七か所設置いたしました。平成二十二年度には、中小企業応援センター事業として中小企業応援センターを八十四か所設置いたしました。平成二十三年、二十四年には、中小企業支援ネットワーク強化事業として巡回対応相談員が三千五百十七か所の支援機関を巡回し、経営相談等に対応いたしました。平成二十五年からは、専門家派遣事業として地域プラットホームに加盟している支援機関などの要請に基づき、ミラサポに登録されている専門家を派遣するようにいたしました。そして、平成二十六年からは、よろず支援拠点事業として四十七都道府県によろず支援拠点を設け、経営相談に対応しているわけでございます。 何を申し上げたいのかというと、看板の付け替えを毎年行い、そして屋上屋を重ね、そして、まさに一言で言うならば混乱の状態にあるというふうに私は感じております。 現場も大変混乱しております。ワンストップ支援窓口というのがございます。日本商工会議所が作成された資料によりますと、困っている中小企業・小規模事業者がまず気軽に相談するかかりつけ医が商工会議所であり、ワンストップ相談窓口であるとあります。一方、よろず支援拠点の案内にもワンストップ支援窓口と、そのように記載されております。また、インターネットでワンストップ支援窓口と検索いたしますと、各地の市役所の商工観光課が自らをワンストップ相談窓口と称して相談を受け付けていたわけであります。つまり、ワンストップだらけでございます。ワンストップがテンストップぐらいになっているわけでございまして、実際これでは、中小企業の方々のアンケート結果からも、数が多過ぎて役割分担が不明確であって、役割を明確にして分かりやすくしてほしいという声が実際アンケートでも上がっております。 先日、静岡に視察に行かせていただきましたが、案内してくれた方が、役人の方が、静岡県はすごいんですよ、中小企業支援機関が八つもあるんですよ、その八つが全部稼働しているんですよということで、何か勘違いされているのかなと。その支援機関が稼働することが目的なのか、そうではなく、やはり支援機関がしっかりと支援の結果を出すことが目的なんではないかなというふうに思います。 まず最初に質問させてください。なぜこのようなことが起きているとお考えなんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 中小企業支援事業は、委員御指摘のとおり、平成二十年度以降、数次にわたって見直しを図ってきており、まさに御指摘のとおり、地域力連携拠点事業、それから中小企業応援センター事業については、いわゆる事業仕分によりまして、外部有識者から、商工会議所などとの役割分担が不明確、あるいは商工会議所等の本来事業ではないか、こうした御指摘をいただいて、結果、廃止しているということでございます。 その上で、平成二十五年度以降からの専門家派遣事業とともに、二十六年度以降のいわゆるよろず支援拠点事業、これを継続実施して現在に至っているところでございます。このよろず支援拠点については、基本的には基礎的自治体単位であります商工会あるいは商工会議所とは異なりまして、支援対象地域を広域、都道府県とするとともに、より高度な相談に応じられる支援機関とするなど、いわゆる商工会議所等とは差別化を図って改善を図ってきたところでございます。 その上で、この商工会あるいは商工会議所も中小企業・小規模事業者の最も身近な支援機関という意味で、よろず支援拠点と同様に、分野横断的ないろんな経営相談を受けるという点がございますので、そういう意味で恐らくワンストップ窓口というふうにうたっているものだと理解しております。 このように、いろんな支援機関が身近な中小企業の方々の経営相談に応じること自体、これは決して悪いことではないと思います。ただ、御指摘のとおり、やはり地域の中小企業支援の実を上げていくという観点でいえば、現場の混乱を避けること、それから、当然ですが、各支援機関の担う役割を明確にしていくこと、こうしたことは重要だと思っています。そのため、御指摘のアンケートの声も踏まえまして、現在、中小企業政策審議会の中で、中小企業・小規模事業者が抱える様々な経営課題ごとに、支援機関の果たす役割の明確化、あるいは支援機関同士の連携強化、こうしたものを検討しているところでございます。
○渡邉美樹君 ありがとうございます。 後でよろず支援についても御質問させていただきたいと思いますが、その前に、中小企業支援事業のこのPDCA、どのような視点の中でこの中小企業支援がうまくいっているかうまくいっていないかということを判断されているのかということについてお聞きしたいというふうに思います。 そのよろず支援拠点でございます。中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業、いわゆるよろず支援拠点でございますが、平成二十八年度の事業レビューシートを拝見させていただきました。それによりますと、この事業の定量的な成果目標が一つ、以下のように挙げられております。よろず支援拠点にあった相談に対して、経営課題の解決の対策が立てられた件数の割合が八〇%になることを目指す。つまり、よろず支援に何か相談が来たら八〇%対策が立てられるかどうか、それをまずしっかりとチェックしましょうということなんです。それに対して、結果は、相談件数に対して九八%の実績があったんだと、だから非常に成果実績は目標に見合ったものになっていると評価されているわけです。 しかし、私は本当にその対策が正しいのかと、若しくは対策によってどんな効果が出たのかということを測るべきであって、対策を立てるだけだったら誰でもできるわけでございまして、適当な対策であるならば。ですから、私は、PDCAを回すと言われておりますが、このP自体が大きく間違えられているんじゃないのかなと。 ちなみに、行政事業レビューでは外部有識者からそんな意見も出ております。よろず支援拠点への相談後の事業者の改善実績やこの事業による地域への波及効果など、事業の成果をより具体的に示し、成果を検証しなさいと、こう非常にまともな意見を外部有識者が言っているわけであります。 しかし、にもかかわらず、その所見を踏まえた改善点は現状どおりということになっております。そして、なぜ現状どおりかというと、その対策が八〇%以上立てられているし、また改善内容については相談事例集として公表しているからだと言っているわけであります。 私は、このPDCAを回すという言葉を最近よく聞くわけですが、本当にそのPが何か、そしてCによって本当にアクションを変えているのかということが非常に大事でありまして、このよろず支援拠点のPDCA、それからそのほかの中小企業支援のPDCAがどのような形になっているのか、一つずつ細かくは難しいと思いますので、全体のそのPDCAを回すということについて今どう捉えているか、教えてください。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のよろず支援拠点事業の目標につきましてですが、正直、売上拡大や経営改善などの事案について、その当該年度に必ずしもその成果が出るという事態にいかない場合もあるということなどを鑑みまして、現在、その課題解決の対策の割合というのを成果目標として設定しているところでございます。 ただ一方で、よろず支援拠点、今年度末までで三年間を迎え、約四十九万件ほどの相談実績の見込みも、これが上がってきているところでございますので、こうしたことも踏まえまして、次年度から、例えば高水準な実績を挙げているコーディネーターをモデルとした行動指針を作って、これを基にそのパフォーマンスの評価をしっかりしていく、こうした形で相談対応後のフォローアップを強化していきたいと思いますし、こうした中で今後の目標の在り方についても検討していきたいと考えております。 また、その他の支援機関ですが、例えばということで、いわゆる中小機構では、独立行政法人通則法あるいは改革の基本方針に基づきましてPDCAサイクルを有効に回すように、当然ですが、主務大臣が中期目標を設定し、実務、実績の評価を実施しているところでございます。特に中小企業支援に関係するところでいうと、例えば再生支援協議会あるいは事業引継ぎ支援センター、これらは毎年度、国が作成した事業方針に基づきまして、中小機構に設置された全国本部が各都道府県ごとの協議会あるいは支援センター、これを個別に評価し、それをしっかり次年度の事業にも反映させているというところでございます。 また、商工会、商工会議所でございますが、これは一義的に今監督権限は都道府県に移っていることもありまして、なかなか難しい部分も正直あるんですが、経産省としても、平成二十六年に改正いたしました小規模支援法、これに基づきまして商工会、商工会議所に経営発達支援計画というのを策定いただいて、これを認可しているところでございまして、この中にしっかり、毎年、一年に一回以上事業評価、見直しを行うこと、こういうのを要件として入れておるところでございます。 団体によって多少そのやり方は違いはありますけれども、私どもといたしましても、やはり中小企業支援のPDCAをしっかりと回して、より効果的な施策へつなげていきたいと思っております。
○渡邉美樹君 どうもありがとうございます。 次に、中小企業政策の三つのKPIについてお聞きしたいというふうに思います。 二〇一三年六月に閣議決定された日本再興戦略で掲げられた中小企業政策の三つのKPIでございます。 一つは、開業率が廃業率を上回る状態にし、開廃業率を米国、英国レベル、一〇%台にする。二つ目が、中小企業・小規模事業者の成長分野への進出を支援し、二〇二〇年までに黒字中小企業・小規模事業者を七十万社から百四十万社に増やす。つまり、黒字を現在の一八・四%から三六・八%まで増やしていきますよという目標。それから、今後五年間において、今後五年間というのは二〇一三年からですが、二〇一三年から新たに一万社の海外展開を実現するということで、冒頭からこの経済産業省の政策についてお話をしてきましたが、私は、実際にこの二〇一一年からの数字を見させていただくときに、開業率が四・五パーが五・二パー、廃業率においては三・九パーが三・八パー、そして、黒字化も七十万社が、このアベノミクスの金融緩和があるにもかかわらず八十六万社、海外展開におきましては六千三百三十六から六千三百九十七と。はっきり申し上げて、全く実績が出ていない、全く結果が出ていない。この経済産業の中小企業庁自体が何の結果も出していないというのは、これもう数字が明らかなわけです。 もちろん、これは掛け声ではなく実際の必達目標という形で捉えられていると思うんですが、これは質問通告していないんですが、これらは全てブレークダウンして、例えば黒字の企業数ならば都道府県で何社ずつ増やさなきゃいけないとか、例えば海外企業進出ならば各都道府県で何社ずつ増やさなきゃいけないとか、それぞれに細かくブレークダウンして数値責任のようなものはしっかり持たれているんでしょうか、それとも、大きな掛け声で国がやるぞと言って、みんながそれをただ漠然と数字として捉えているだけなんでしょうか。ちょっと教えていただけますか。
○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。 今御指摘いただいたような形で細かく各機関に細分化する形でブレークダウンはしておりませんが、私どもとしては、例えば各支援機関でどのような目標を持っているか、もちろん施策によりますが、そういうのをお聞きしたり、あるいはそれをサポートするような支援策というのを講ずることで、全体としてこの目標を達するような形にしていきたいと思っているところでございます。
○渡邉美樹君 分かりました。どうもありがとうございます。 私は、何かの目標を達成するときには、やはりそれに対してしっかり細かく、要するに、大きなことをやるためにはいかに小さな数字を捉えていくかということが非常に大事で、それに対して数値責任を誰が持つのか、それに対してその数値を達成するためにどういうストーリーを一番小さい部門でどう持つのかというのが私は経営にとって一番大事だというふうに思っておりまして、掛け声では数字は達成できないと、そう思っています。 ただ、一つだけ申し上げたいのは、廃業率だけは、これは私は本来KPIに入れるべきではないなというふうに思います。いい開業と悪い開業というのはないです、開業は本当にいいことだと思います。しかし、実際にこの三年半現場を回って、実際に中小企業の方とずっとお話しして、実際自分も中小企業だった経験からして、悪い廃業はあります。つまり、廃業すべきでなかったにもかかわらずサポートがうまくできなかった、そのときの金融機関が例えば裏切ったとかいうような形で悪い廃業があるわけで、その悪い廃業があるにもかかわらず、私は廃業をKPIにするべきではないと、まず、それはちょっと申し添えておきます。 どんな組織でも、どんな会社であっても、どんないいものを持ったとしても、簡単に言えば、組織がしっかりしていることと、それからそこで働く人たちがしっかり教育され成長していることがなければ数字は達成することはないというふうに思います。 日本中で私も今社長塾を開かせていただいております。また、いろんな講演会でもお話をさせていただいております。ある一つの勉強会がございまして、一万二千社ほどが参加している勉強会がございます。ここの勉強会の実は黒字率というのは八十数%なんです。つまり、勉強の仕方によっては、しっかりとした指導によっては八〇%以上黒字になり得ると。これは業種、業態にかかわらないんです。要するに、この業種が伸びているとかそんなのではなくて、業種、業態にかかわらず満遍なく、学び、しっかりサポートのある会社はしっかり伸びているという実績でございます。 ですから、私は、この組織と人、ここをてこ入れすることによって日本全体も十分八割以上の黒字が取れる、アベノミクスが成功への大きなステップを踏むことができると、そう思っています。 ここから、組織と人ということの二つについて御提案をさせていただきたいというふうに思います。 経営の話ですので、経済学者で有名なドラッカーという方がいますが、ドラッカーは、成果を上げる者は新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てるんだと言っております。つまり、屋上屋を重ねてはいけない、どこかでここで失敗したと思ったら一回やめるんだということと、それからもう一つ彼が繰り返し言っているのは、組織は明快じゃなきゃいけないんだと。組織は明快じゃなければその組織は機能しないんだということなんですが、資料一をどうぞ御覧ください。これが中小企業支援体制についてということで中小企業庁から出されているもので、これを見る限りにおいては、私は、これは明快な組織、シンプルな組織ではないというふうに感じております。 ちなみに、じゃ、どうすればいいのということで資料二を御覧ください。もちろん、法的なこと、いろんなこと、問題があるのも存じ上げております。しかし、この資料二の真ん中にある薄い字で書かれた、今まで屋上屋をずっと重ねてきていろんなことをやってきた、それから商工会、商工会議所、それから中小企業団体中央会、本来ならば、本当にその窓口としては、かかりつけ医といいますか、市町村にブレークダウンした、それこそ三つのKPIを達成するためのかかりつけ医として一つの組織さえあればいい。つまり、新商工会という名前も、そんなものはどうでもいいんですが、この新商工会というものがしっかりと機能すればそれでいいじゃないかと、一つで。そして、それをサポートするための専門医としてよろず支援拠点は、これを本当に強化していくと。例えば、地域をまたがったマッチングやMアンドAとか、それから非常に高度な経営支援の場合にはこのよろず支援拠点が出てくる。そして、このよろず支援拠点はジェトロと連携し合いながら本当の意味での海外進出のお手伝いもしていくと。 ですから、組織はシンプルな方がいい、明快な方がいい、そして分かりやすい方がいいという視点の中で、もう一度、今まで屋上屋を重ねてきた様々な組織の役割を見直して、そして、でき得ればこの新商工会、そして中小機構、それからジェトロ、三つの組織で何とかこの中小企業支援をまとめることができないだろうかというふうに思うわけであります。 大変乱暴な意見だとよく分かっておりますが、やはり今までずっとできなかったことは何かが間違っているわけです。であるならば、ゼロベースで考えて、本当に何が正しいのかということを考えることも大事なことだと思います。であるならば、私は、現場を回って、そして中小企業の方々と話して、いや、どこへ相談したらいいか分からない、どこ相談しても大した答えは返ってこないというならば、ここに行けばいいんだということをしっかりつくってあげることが本当の意味での中小企業支援になるんではないかと思うんですが、これについて、御意見というよりも御感想だけで結構でございます。どうぞ。
○政府参考人(宮本聡君) お答えいたします。 確かに、日本再興戦略に掲げられたKPI、これを達成していくためには、支援機関の役割がこれは重要でありますし、今後ともその能力の向上、あるいは支援機関間の連携の強化、これを是非進めていきたいと思っております。そのため、中小企業支援機関について、窓口機能と専門機能という二つの機能に着目して現在存在している地域の支援機関を統廃合するという委員の御提案でございますが、中小企業の支援体制の一つの在り方としては、これはあり得るものだとは思っています。 その上で、委員御指摘のとおり、例えば関係機関を一つに統合するということで組織が対外的に分かりやすくなるとか、あるいは全体の管理コストが削減されるメリットがある、こういうのがある反面、例えば事業再生とか引継ぎ支援とか知財、こうしたものはやはりかなり専門性が要求される分野であるので、統合後であってもそれぞれの専門部門がどうしても対応せざるを得ず、結局、大きな機関になって内部コストがかえって掛かる可能性もあるのも確かでありますし、またそれぞれの業務が違う、あるいは出自が違う現存する支援機関が統廃合する間の混乱、こうしたことが懸念される点もあるのも、これも確かでございます。 ただ、いずれも組織統合については、当然、委員も御指摘のとおり、一長一短、これあるわけでございますので、大事なことは、地域の中小企業にとっては、質の高い支援を行ってくれる機関がしっかりと存在して、しかも、それがどこなのか、どこに行けばいいのかというのが分かりやすくなること、これが重要だと思っていますので、この点につきましては、先ほども申し上げましたように、我々としても、審議会を含めまして引き続き検討してまいりたいと思っております。
○渡邉美樹君 ありがとうございました。 この組織について申し上げるのは、要は有為な、有能な人材が少ないであろうという前提でございます。これは、有能な人材が全部の組織に散らばっているならば、それはそれでどんな組織がたくさんあろうが構わないわけであります。しかし、有能な人材が本当に少ないのであるならば、そこに固めなければなりませんし、そこでしっかりとしたボードを組まなきゃいけないというわけでありまして、人員、人ということについて、次は提案及び御質問をさせていただきたいというふうに思います。 先日、これは自民党の部会でございますが、多くの中小企業や小規模事業者を支援されている方のお話を聞きました。内容としてはこういう内容でした。 小規模事業者は丼勘定である、企業であれば当たり前である試算表、顧客リスト、売上分析、経営計画等を作成している小規模事業者はほぼないと言っても過言ではない、丼勘定の脱却からが最重要課題なんだ、毎月、棚卸し表や試算表を作りきちんと管理するだけで効果が実は期待できます、仕入れを五%下げれば利益が五%増えるんだ、乾いたタオルを絞るのではなく、絞ったことがないタオルを絞るのだから即効性が高い、商工会議所や商工会の青年部は、イベントや消防団、PTA等地域のために金と時間を使って大変立派だが、決算書は見ていないというような意見が出ておりました。 実際、私も日本中で社長塾を開いていて、これは実感しております。八割が赤字であるというこの現状の中で、じゃ、本当にどこまでどうしようもない赤字があるのかというのを見ていったときに、しっかりと指導すればすぐに黒字になる会社は幾らでもあると、こう実感しているわけであります。 今、教育における格差、貧困における教育格差ということがよく言われているわけですが、私は、一番感じるのは、経営者がしっかりと指導を受ければ会社が立ち直る、それこそ経営者が、会社がお金がないがゆえに指導を受けられない、そういう格差といいますか、これが一番中小企業において大きな問題で、であるならば、しっかりとしたサポート体制と指導員がそこにいるならば、私は、日本の中小企業は立ち直ると、そのように思っています。 指導員のお話も実は随分聞いてきました。被災地においては、復興関係の助成金の獲得と資金繰りがほとんどの仕事で、それ以外のことはできないとか、例えば十数年商工会に入られていた方においては経営指導員と一度も会ったことがないとか、それから、ある商工会議所においては、どうやって売上げを伸ばすのかといった目の前の課題を解決するセミナーやイベントがほとんどないんだというようなことですとか、十年以上会員になっているけれども一度も指導を受けたことがないですとか、それから、経営指導員の最大の問題は、経営指導する能力、若しくは技術、知識がないことだと、経営の課題の本質が見抜けていない、それによって、経営指導員が口を出すことによって余計混乱してしまうというような、これは決して悪い意見だけを集めたわけじゃありません。ずっと中小企業の方にアンケート、ヒアリングをする中で出てきた意見でございまして、今現在、中小企業に対する指導員、商工会にも商工会議所にもいらっしゃるわけですが、この経営指導員についての仕事の内容ですとか、それからその仕事の内容が十分なのか、若しくはその指導員の人数は足りているのか足りていないのかということについてはどのような形で把握されているのか、教えていただけますか。
○政府参考人(宮本聡君) 商工会、商工会議所の経営指導員の方々は、主としてですが、地区内を巡回いたしまして、小規模事業者から寄せられる各種の相談を受けて指導、助言を行うことを業務としているところでございます。具体的なその内容につきましては、当然、記帳、税務などの相談から、経営革新、あるいは金融、資金繰りなど、幅広い相談を対応いただいているところでございます。 人数についてのお尋ねですが、最新時点では、商工会四千百四人、商工会議所三千四百三十七人、合計七千五百四十一人ということで、十年前の指導員の合計八千二百五十三人から七百十二人減少しております。 ただ一方で、この間、小規模事業者の数自身も三百六十六万から三百二十五万に四十一万減少しておりまして、これが正しい指標かは別としてですが、経営指導員一人当たりの小規模事業者の数はおおむね横ばい、一定というふうになっております。 それからさらに、人数の過不足についてのお尋ねなんですが、これは先ほどちょっと申し上げましたように、経営指導員の人件費、これは累次の地方分権で一般財源化されていることもありまして、都道府県ごとに各地の実情を踏まえた設置基準、これがございまして、これに基づいて管理しているということで、国として一概にどこが足りている足りていないと、なかなかこれ言いにくいところはあるところでございます。 ただ、我々の施策でいうと、小規模企業振興基本法が制定されたことを機といたしまして、小規模事業者持続化補助金など、まさにこういう指導員の方々を対象としていただきます小規模事業施策、これが充実していることもありまして、やはり指導員の役割は高まってきていると思っております。 そういう意味でいうと、従来どおりの人数よりはもう少しいてもいい、現在必ずしも十分でない部分はあるかなというふうには思っております。
○渡邉美樹君 どうもありがとうございます。 簡単に申し上げて、本当に組織として相談する場所がしっかりあって、そしてその相談を受ける方が経営というものを本質的にしっかり理解していて、しっかりとそれについてサポートする、その体制は、幾らお金掛かってもそれをやることができれば、私は、日本の中小企業の多くの会社が立ち直ってくると、そのように思っております。 しかし、残念ながら、この資料三を御覧ください。商工会、商工会議所の経営指導員の様々な資格について、ここで出させていただいております。資格を持っているかどうかというよりも、それよりも経験とか勉強が大事なわけですが、この資格、簿記三級、簿記二級というレベルで商工会、商工会議所で本当に経営指導員ができるんだろうかと。 それからまた、資料四も御覧になってください。これを見ますと、職歴でございますが、三八%が学生などの職歴のない方、残りの方でも、五年以上の社会の経験を持って経営指導員になられた方というのは四人に一人しかいらっしゃらないわけですよね。本当にこの方々が指導ができる方々なのかというのが最大の問題であって、率直に申し上げて、簿記二級、一級よりも、最低でもですよ、最低でも中小企業診断士レベルは持っていなきゃいけませんし、会計士等も持っていて当たり前ですし、でき得れば、私は、この経営指導員の方々をしっかり長期研修をして、そして、大事なことはケーススタディーでございますから、ケーススタディーを繰り返し繰り返し共有していく。そして、それこそ十年間経営指導員をやったら企業から引っ張りだこになるぐらいの、是非来てくれとかいうぐらいの状態じゃなければ経営指導員でも何でもないんじゃないかと。 私は、日本版のMBAをつくるぐらいの意欲の中で人を育てるということ、いろんな仕組みをつくるとか補助金じゃないんですよ、この国が立ち直るのは、人を育てるというこの視点で経営指導員の育成に、せっかく経営大学校があるわけですから、この経営大学校を中心に経営指導員の本格的な育成というものを行ったらいいのではないかなというふうに思うわけですが、これについてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(宮本聡君) 委員御指摘のとおり、確かに経営指導員のうち、診断士の資格、あるいは保険労務士等、こうした専門的な資格を有している方々は一部でありますし、また、商工会議所、商工会に勤務する前の職歴がない、あるいは短い方、これがある程度いらっしゃることも、これも事実です。 ただ一方で、商工会、商工会議所の役割としては、これだけではもちろんないですが、中小企業・小規模事業者の最も身近な機関としていろいろな相談を受ける、それに丁寧に対応する、それで自ら指導で対応できないものについてはよろずを含めたより高度なところに丁寧につないでいくという役割もあるとは思っております。 ただ一方で、我々としましても、委員御指摘のとおり、実際に相談された事業者から見て十分対応が取れていないと感じられるケースがあるということは、これは誠に遺憾なことでございますので、やはり経営指導能力の向上を図っていくこと、これは必要と考えております。 例えばですが、平成二十六年度から全国四十七都道府県で経営指導員向けの研修を実施しておりまして、経営計画の策定、あるいは販路拡大の実施、これを支援するための必要なノウハウを学ぶ機会、これを提供しておりまして、既に延べ四千人以上の指導員の方々が受講されております。 また、指導員の方々の年齢構成、これは世代交代も進んでいることから、やはり全国団体からも企業支援のノウハウや実績を有するスーパーバイザー、これを各地に派遣し、OJTによる若手の指導、教育を支援しているところでございます。 そのほか、例えば御指摘の中小企業大学校における研修ですが、具体的には、経営指導員が約一か月間、財務や経営学などの経営指導に必要な基礎知識を学ぶ合宿研修、こうしたものを実施しておりますし、ケーススタディーの重要性を御指摘いただきましたが、例えば商工会、商工会議所は全国団体でウエブ動画による研修システムというのを構築しておりまして、ここで指導の好例ですね、いい例、こうしたものを充実させる、あるいは定期的に経営支援の実例についての発表会、研修会、こうしたものを開いておりまして、指導員の相談能力の向上には努めているところでございます。
○渡邉美樹君 どうもありがとうございます。 私は、本当に組織がしっかりする、そしてそこにしっかり人が張り付く、指導できる人がいる、これが非常に重要であって、そしてもう一つは、やはりよろず支援拠点のコーディネーターというんですか、ドリームチームという言葉を使われていますが、この存在が非常に大きいと思います。中小企業庁の資料によりますと、よろず支援拠点の今後の改善点として支援手法の高度化と人材高度化を図るためのドリームチームを組成するということで、私もこれは全く同感でございまして、このドリームチームが必要だというふうに思っております。 資料二をもう一度、済みません、御覧ください。まさに資料二の下の方に書いてあるわけでありますが、このよろず支援拠点にもドリームチームは必要ですし、私は、新商工会議所、とにかくそこに集める、地域における支援拠点にもミニドリームチームは必要だというふうに思っております。 ドリームチームは何かと申し上げると、ここに書いてありますように、百億円以上の企業を起業した経験を持つ経営の本当のプロですね、これをリーダーに、ブランディング、マーケティング、IT、デザイン、商品開発、生産管理、物流、会計、とにかく企業に関わる様々な高度の専門家チームをそこで組成するということなんです。つまり、その経営指導員を指導する本当の意味でのボードメンバーがそこにいて、その中心としてゼロから百億以上自分で立ち上げた人間がそこにいるということです。そんなにたくさんいるのかというのですが、四十七人ぐらいはいるだろうということで御提案をしております。 なぜそういう提案をするかと申し上げると、企業というのは、三億のときに必要な人、物、金と情報とか、十億のときに必要な手法とか、三十億のときに必要な手法が全く違うんです。つまり、経営というのは技術なんです。この技術を分からない方が、海外はともかく、大手のメーカーか何かで役員をやられた方が、じゃ、その技術を分かっているかというと分かっていないんですよ。だって、分かっているわけないです、経験していないわけですから。 ですから、私は、本当にゼロから、それこそ銀行とやり合いながら、土をなめながら一歩ずつ進んできて、ああ、このときにはこういう技術が必要だとかこういう人間が必要だとか、今この会社がマーケティングの相談に来ても、いや、マーケティングじゃないよ、今あなたのところに必要なのはこういう技術だよということをちゃんと指導できる、これこそが私は重要だと。ですから、ドリームチームの育成においてはとにかく本当の経営のプロをど真ん中に置くことが大事だというふうに思っています。 そして、もう一つ大事なことは、これは大変口幅ったいんですが、恐らく経産省の中小企業庁がこうやって結果出せないのは、中小企業庁の方々が、別にこれは責めるわけではありません、経営が分かっていらっしゃらないからだと思うんです。つまり、分かっていない人が指導したって分かるわけがないわけでありまして、そういう面からして、ちょっと二、三分時間借りて、実際、いろいろと経産省の方が視察に行きましょうといったところでいろんなことを見るわけでございます。 例えば、先日、TPPのことで水戸に行ったんですが、ある企業がベトナムに進出したいと。ベトナムに進出したいから商工会を通して、ジェトロを通して進出したと。これ、成功事例として御案内があったわけであります。しかし、実際に、じゃ、ベトナム進出した結果どうなったのかというと、その会社さんはベトナムでビジネスモデルをしっかりと構築していませんでしたから、結果、日本に輸入しているだけなんです、結果としてですよ。それで、今の状況になるとベトナムでつくった方が割高になっているというわけですね。そして、その後何が心配かというと、TPPが本当に実行されたらメキシコの企業との競争になってしまう。そして、日本がもし円安になったらもう持ってくることさえもできなくなる。そうすると、そのベトナムの拠点はもう本当に無駄になってしまうということをその経営者の方から後で相談を受けました。 実際、今の商工会、ジェトロで、こういう成功事例ではなくて、本来ならばその相談があったときに、先ほど言ったドリームチームが、ちょっと待てと、海外進出については本当にどんなやり方でどういうビジネスモデルでやっていくんだ、これからの変化に対応できるのか等々をしっかり見極めて初めてジェトロにつなぎ、だったらそのとき、ジェトロにつなぐときに、そのジェトロだって、単純に進出のためのお手伝いじゃなくて、そのビジネスモデルに合ったパートナーとかいうものをつなげていく、こういう本当のきめ細やかなところがないし、でも、経産省の方は成功事例とされているわけなんです。 例えば、先日も静岡に皆さんと行かせていただきました。決してその会社を非難するわけじゃありません、すごい立派な工場でございまして、七十年、八十年続いている立派な会社でございます。特別な技術も持っている会社でございます。しかし、私はその工場を見て、それから売値見て、それから利益見て、あれっ、これ物すごいROAとかROEが低いんだろうな、つまり利益が出ていないんだろうなと。これだけの工場でどのぐらいの期間で返済するんだろうか、つまり回収はどう考えているんだろうかということで質問をさせていただいたわけであります。 そうしたらば、その社長さんが、いや、実はうちは自己資本比率九十数パーだと言うわけです。自己資本比率九十数パーってどういうことですかと。その後、実は社長さんがバランスシートを持ってこられました。バランスシートを持ってきて、いや、渡邉さん、こうなんですよと。まさに預貯金と売上げはほぼ一緒です。もう何十年とおじいちゃん、お父さんが積み重ねてきてくださった現金を持って、その現金で一〇〇%無借金で工場を建てているわけであります。そして、自己資本比率は九十数%であります。ROE、ROAはもうじり貧であります。 これを優良企業ですよと紹介する経産省、中小企業庁は、悪いとは言いませんよ、でも、多分経営が分かっていらっしゃらないんだろうなと。本当ならば、こういう、まあ余り、駄目な会社がありましたと、簡単な話、しかし、自己資本比率落としてでもこの企業と提携させることによってこういう事業領域を広げて、結果としてROEがこれだけ上がってきたんですよ、だからいい会社になりましたならまだ分かるわけですよ。実際にその自己資本比率九〇%以上を紹介してくる。 ちなみに、よろず支援拠点のコーディネーターとも随分お話をさせていただいたんですが、皆さん、僕は逆にかわいそうだと思います。なぜなら、知識も経験もないのにそこにいるわけで、そして、今までの、銀行にいました、メーカーにいました、役員でしたという肩書の中で商売するしかないわけですよね。 ですから、この間もお会いした方が、どういう仕事されていますか、最近どんな仕事されましたかと言ったら、いや、販売促進、広告のチラシを作ったと。チラシについてもっと値段を大きくしなきゃ駄目だよ、当然その方はメーカーでチラシに関わったことがあるから、ここの価格を大きくしなきゃいけないんだよということを言ってそうなって、良かったんだと言っています。しかし、本当にそうでしょうか。今その会社にとって必要なことは、本当はチラシをまくことじゃないかもしれないじゃないですか。本当にその会社にとって必要なことは、もっと別の経営の視点を持ってあげてアドバイスすることかもしれないわけですよね。 ですから、そういう人材を本気で育てない限りは、私は、今までの例えば補助金増やしました、信用保証どうしましたということではこの日本の経済は絶対立ち上がらないというふうに強く思うわけでございます。 一生懸命お話をさせていただいているわけでありますが、例えば地域未来投資促進法も今国会で出てくるということでございますが、これにつきましても、どなたが承認するのか、この間官僚がいろいろ説明しに来てくれたとき、これ誰が承認するんですかと言ったときに、いや、官僚だと言う。ちょっと待ってください、官僚の方分かっていないのにどうして承認できるんだろうか。それこそさっき言ったドリームチームのようなところがちゃんと目利きをしてあげる、そしてそれについてまたデータが積み上がっていくということが重要なんじゃないかなと。 例えば、中小企業経営強化法でございまして、これ、大臣には申し訳ないんですが、この間大臣が予算委員会でも、書類実質二枚で申請ができるようになったんだということをおっしゃっていましたが、私は、中小企業庁のホームページにある、申請書類実質二枚のみであり、郵送による申請が可能です、いかにもさあ簡単にというのは違うんではないかなと。経営強化法であなたの事業を見詰めなさいよといったときには、しっかりとサポーターがちゃんと付いてあげて、事業計画を一緒に考えて、それこそ二枚で事業計画ができるわけがないわけですから、そこに対してお金を出すということは、かえって私はその会社のためにはならない。正直申し上げて、最近のこの経済産業の様々な動きというのは日本の農業の二の舞になるなと思っております。つまり、強くしなきゃいけないから援助する。援助すれば弱くなるんですよ。 例えば、前回、私がこの中小企業経営強化法で言わせていただいたときも、新たに融資を受けることとか、それこそ工場を造るということはその企業にとっては本当に大事なことなんだから、そのことについてしっかり考えさせる方が大事なんじゃないですか、簡単に申請することはその企業のためにならないんじゃないんですかということも言わせていただきました。ですから、そのドリームチームが私は必要だと、そのように思っております。 今日はいろんなことをお話をさせていただきましたが、実際自分もゼロから会社をつくってきました。そして、どの段階でどういうものが必要かも一番分かっているつもりです。そして今、中小企業の方の今が分からなきゃいけませんから、日本中で中小企業の方とお話をしています。社長塾ということで私は実際たくさんの教え子を持ってやっております。 その中で、今のこの日本の中小企業政策の私は間違いは、組織が混乱していること、それから人がいないこと、それからそれに対して人を育てる中心的なボードもないこと、この三点だというふうに思っています。そこに何十億、何百億掛けてもいいと思っています。それができればこの国は立ち直ると思っています。それ以外のこと、余計なことをすればするほど、経産省の方が忙しくなればなるほど私はこの国は駄目になっていくと、そう確信をしているわけでございまして、出張から帰られて大変お忙しいのは分かっているわけでございますが、今日は是非最後に大臣に、私の意見について感想を教えていただければ幸いでございます。
○国務大臣(世耕弘成君) 先ほどから御質問聞かせていただいて、やっぱり実際に経営の現場、修羅場をくぐってこられた渡邉議員だけあって、かなり痛い指摘だなと思うようなところもありました。KPIがブレークダウンされていないことですとか、あるいはワンストップを名のっている相談拠点が幾つもあったとか、この辺はちょっと私もよくもう一回点検して、考え直していかなきゃいけないなというふうに思いました。 ただ、具体的な組織の統合ということになりますと、これ、もう御存じのように商工会議所、商工会、中小企業中央会、それぞれ経緯と役割がありまして、これはなかなか、統合するとなるとまた大変な政治的エネルギーを使うことになりますから、具体的に組織をどうこうするというよりは、やっぱり中小企業の皆さんにワンストップ感を持ってきちっと対応できる調整というか、そういうことは、ホームページの工夫とかそういうことでやっていかなければいけないだろうというふうに思います。 また、経営相談に応じる相談員の人材の問題、これはなかなかそう簡単に解決はできないですね。ここにいる特に地方選出の議員の方はよく分かると思いますが、もうそもそも人材が不足しているという面があります。これは単に経営相談だけではなくて、この日本の全体の人材の問題、例えばMBAが全然まだ数えるほどしかありませんですよね。アメリカへ行けば、もうどんな大学院でもMBAがあって、それぞれ自分のニーズに合った経営学が勉強できるような体制も整っているわけですけれども、日本の場合はそういう点がない。もし本当に経営相談でばんばん活躍する人材がいるんだったら、それは直接経営やってもらった方が日本のためになるんじゃないかとも思うわけでありますけれども、そういう人材育成をどういうふうに進めていくかというのも、これは少し深刻な課題として、教育の面も含めてしっかり取り組んでいかなければいけないだろうというふうに思っております。
○渡邉美樹君 ありがとうございます。 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○浜口誠君 皆さん、おはようございます。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。今日はよろしくお願い申し上げます。 まず最初に、質問の通告してないんですけれども、やっぱり森友問題についてちょっとお伺いをしたいなというふうに思っております。 直近のいろいろな世論調査なんかを見てみますと、やっぱり国民の皆さん、今回の森友学園問題の一連の経緯について、国からの説明、納得していないという方が、やはりいろんな調査によってばらつきありますけれども、七割から八割の方は納得されてないと、こういう結果が出ている。このことに対して世耕大臣としてどのようにお受け止めになられているかということと、あと、三連休で私も支援者の皆さんのところに行くと、森友学園問題についていろいろ聞かれます。いろいろ話もするんですけれども、大臣なんかが地元に行かれたときに、国政報告なんかでこの件についてお話をされたりしているのかどうか、あるいは支援者の方から御質問なんかがあるのかどうか、この辺も含めて、まずお伺いをさせていただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、経産大臣というのはなかなかつらい仕事でして、海外出張とか地方視察とかすごく多くて、森友問題が顕在化してから、残念ながら私、まだ地元へ帰れていないという状況であります。また、この問題については累次予算委員会中心に、特に理財局長なんて答弁回数すごいんじゃないでしょうかね、しっかり御説明はしているんだろうというふうに思います。 国民の皆さんから見て分かりにくいのは、籠池さん御本人のおっしゃっていることが一体何なんだか分からない、あるいは、何か変なうわさレベルの情報が出ると。私も、何か閣僚Sがお金をもらっているなんていうネット上で変な風説が流れまして、ワシントンへ別の仕事で行っているのに、いきなりカメラ向けられてこの問題についてどう思いますかなんてこと言われても、全く事実無根なわけですが、そんな根拠のない話がちょろちょろ出るというところがこの問題分かりにくくさせているんじゃないかというふうに思います。 いずれにしても、あした国会で、衆参で証人喚問という形できちっと事実の説明が御本人から行われるということでありますから、その辺で事実関係が明らかになっていくことを期待したいというふうに思います。
○浜口誠君 まさに今大臣言われたとおり、今回の問題、国民の期待値は、真相を、真実を明らかにしてちゃんと説明してほしいということだと思います。その真実を明らかにする責務は、まさに政府と国会にあるというふうに思っております。 今後の議論の中で真実が明らかになることを期待したいと思いますし、世耕大臣には主要閣僚のお一人として、安倍総理にも真相究明に向けて是非意見具申なんかもしていただければなというふうに思っておりますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) いずれにしても、これは証人喚問というところではっきりしてくるんではないでしょうか。 総理は、御自身に関することについては、明確に誠心誠意答弁されているというふうに思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 それでは次に、日米経済対話の件でお伺いしたいと思います。 まさに大臣、先週訪米されてロス商務長官始めいろんな皆さんと会談もされてきたというふうにお伺いをしております。今日は、その中で、四月にマイク・ペンス副大統領が訪日されて、いよいよ日米経済対話が始まるということになろうかと思いますが、先週の訪米の中で、この日米経済対話に関してどのようなやり取りがあったのか、前哨戦みたいなところで、日米経済対話ということの地ならしという観点でどんな御議論があったのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回の訪米では、日米経済対話がスタートする前の下準備ということで、経済産業政策という意味ではカウンターパートであるロス商務長官、そしてエネルギー政策という意味ではこれはペリー・エネルギー長官、そしてホワイトハウスで経済政策の司令塔とも言えるコーン国家経済会議委員長、この三者と会談を行ってまいりました。 ロス長官、コーン委員長とは、日米首脳間で合意されている日米両国間及びアジア太平洋地域の経済関係の強化へ向けてお互いの意見の交換をさせてもらいました。これ、ちょっとまだ下準備ということでお互い余り中身は、これは本番は経済対話が始まったときでありますから、中身は言わないことになっているんですけれども、私の方からは、特にアメリカがTPPを離脱表明をした後、アジア太平洋をめぐる情勢、例えば今RCEP、先月、交渉官会合が日本で行われていますけれども、これが今どういう状況になっているか、あるいはTPP、アメリカを除く十一か国がこの間チリで集まっています。私はちょっと行けませんでしたので中川政務官に経産省からは行ってもらいましたが、このTPP11、イレブンと言っていいのかどうか、十一か国、残る十一か国の会合でどんな話が行われたかなど、そういったところを説明をして、そして、首脳間で合意されているアジア太平洋全体で自由で公正な高いレベルのルールを作っていくという考え方について、日本の考えを改めて説明をさせてもらいました。また、ペリー長官とは、今後のエネルギー協力の一層の深化について検討を進めていくことで一致をしたわけであります。 ほとんど午前二時に着いてもう夜には出発するという大変ハードな短い日程でありましたけれども、非常に有意義な、いい初顔合わせがそれぞれお三方とはできたというふうに思っています。 今後は、経済産業、エネルギーを担当する閣僚として、麻生副総理の下で行われる日米経済対話の準備にしっかりと貢献をしていきたいというふうに思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。非常にタイトなスケジュールの中で訪米、お疲れさまでした。 そんな中で、アメリカ政府が三月にWTOに対して、日本の自動車市場、非関税障壁が残っているですとか、あるいは農産物市場が非常に高関税になっていると、こんな意見書をWTOにも提出しております。また一方で、三月一日に同じアメリカ政府の方で二〇一七年の通商政策課題というのが公表されておりまして、この中では、アメリカ政府の基本スタンスとして、通商政策に対して米国の主権、これを擁護していくんだというようなスタンスが前面に出されています。 こういう動きを見てみると、何か時計の針を一九九五年のWTO発足以前にアメリカの方は戻したいんじゃないかなと、こんな思いもするわけでございます。そもそも一九九五年にWTOができたその目的は、まさに世界の貿易秩序を力によるものからルールに基づくものに変えていこうと、こういうことであったというふうに思います。 こんな中で、今のアメリカ政府のスタンスを見ると、多国間の貿易ルールですとか、あるいは紛争解決制度を有しているWTO体制、これ自体が本当に維持できるのかと、このような懸念もするところでありますけれども、こんな中で今後の日本政府としての基本スタンス、この点についてお伺いできればというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 日本は、これはもう自由貿易が国の基盤だというふうに思っていますので、こういった自由貿易体制こそが世界経済の成長の源泉であると。特に、通商国家として成長してきた日本の立場として、この多角的貿易体制の維持強化にはしっかり努めていかなければいけないというふうに思っています。 トランプ政権はいろんな幹部の方々、実は次官級以下はまだほとんど決まっていないんですね。今回も私行ってみて、閣僚は出てくるんですけど、そのすぐ下とか、その下の下とか、その辺はまだ国会の承認がずぼっと抜けていまして、閣僚の次はもう課長かそれ以下級の人が出てくるという状況ですから、いろんな方がいろいろ発信をされていますが、まだ十分練られて発信されているという感じではないんだろうというふうに思っています。 この間の首脳会談でもそうでしたけども、やはりしっかりと粘り強く説得をしていくことが重要だというふうに思います。トランプ大統領もある程度、この間、安倍総理からの説明で納得された部分も多かったから、あの首脳会談ではやっぱり自由で公正な貿易・投資ルールということが明確にうたわれている。その自由で公正な貿易・投資ルールというのは、すなわちWTOとかそういったことが当てはまってくるわけでありますから、これからも総理、首脳間を始め、そして副総理、副大統領の間、あるいは私とロス長官の間でそういったことをしっかり、引き続き粘り強く議論をしていくということが一番重要ではないかと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非日本の立場をしっかりと今後の日米経済対話の中でも主張をしていくべきだというふうに思っております。 じゃ、ちょっと話題を変えまして、次に、地域経済の活性化と自動車の税金の課題、この点について少しお話をさせていただきたいというふうに思っております。 地方経済の活性化、これは日本の経済全体を元気にするためにも非常に重要なテーマだというふうに思っております。経産省の皆さんもいろいろな地域の経済を元気にするための事業も行っていただいているというふうに認識しておりますが、その一方で、自動車もこれ地域に行けば行くほど非常になくてはならないもの、もう生活の糧、生活必需品になっています。ちょっとした買物に行くにも車を使う、会社に行くにも車がないと仕事場に行けないと、こんな状況が地域に行けば行くほど、地方に行けば行くほどそういう実態にあるというふうに思っております。 その辺を少しお手元の資料で数字も見ながら、是非委員の皆さんも見ていただきたいんですけれども、資料の一でございます。 ここに、各都道府県の中で、東京と、あと世帯別の車の保有台数の多い福井県、富山県、そして保有台数ではちょうど真ん中、四十七都道府県のうちの真ん中である香川県、さらには大臣の御地元であります和歌山もちょっと載せさせていただきました。 東京なんかは、これもう世帯別の保有台数、全国最下位なんですね、物すごく少ないということであります。この表、グラフを見ていただくと、まさに地方に行けば行くほど二台、三台持っている世帯が非常に多いということが分かっていただけるというふうに思います。もう二台、三台、三台持っている世帯もかなり多いというのが今の実態なんですね。これがまさに車の保有の、東京のような都市部と地方の違いということであります。 じゃ、そんな中で実際に自動車の税金でどれぐらいの負担感があるのか。一枚めくっていただいて、次のページでございます。これはもう車体課税だけです。普通車、軽乗用車、五年間でここに記載の自動車に関する税金がどれだけ必要になってくるかというのを一覧表にしたやつでございます。 これで見ていただくと、例えば三台の車、お父さんが普通乗用車、お母さんが軽、子供さんが軽と、三台持っている家庭で五年間でいくと、車体課税だけの負担額で約五十万近くの負担になるというのが今の実態でございます。この自動車課税を低減することは、ひいては地方の家庭の生活コスト、家計支援、これにつながっていくという観点もあるというふうに思っております。したがって、自動車の税の軽減はまさに地域支援にもつながっていって、地域の経済を活性化させる、そういう位置付けもあるというふうに思っております。 こうした自動車減税の地域に対する波及効果、この辺に関して世耕大臣のお考えなり思いがありましたら、是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 自動車保有に当たって、今この資料に出していただいたような自動車関係諸税の負担水準が高いというユーザーの声があることは十分承知をしております。 特に、和歌山もそうですけども、都市に比べて公共交通機関が非常に不十分で、自動車が生活に欠かせない日常の足、道具になっている地方の方々にとっては、特に今このグラフで、やっぱり東京って車本当に持っている人少ないんだなと、その分、駐車場は高いですけれどもね。そういう意味で、地方の方々にとっては、やっぱり自動車関係諸税の負担というのは都市部よりも重たい感覚があるんだろうというふうに思います。 経産省としては、そういったユーザーの声や地方の実態も踏まえながら、引き続き、車体課税のユーザー負担の軽減に向けた検討をしっかりと行ってまいりたいというふうに思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、車体課税の今後の軽減というのは粘り強くやっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思っております。 ちょっと視点変えまして、車体課税の低減も国内の需要喚起という面でも非常に重要な要素だというふうに思っているんですが、ちょっと切り口を変えて、もっと新たな着眼点で考えていく必要もあるんじゃないかなと。 国内の販売をどう活性化させるかという観点でいいますと、ちょっと着目したいのは、私もそうだったんですけれども、地方で働いていると、やっぱり通勤に車を使うんですね。車がないとやっぱり通勤できないというような方も多くいらっしゃいます。 そんな中で、通勤に使う車の購入費、これが所得控除できないかなということでございます。実際、今サラリーマンの所得税の控除を見てみると、給与所得控除というのがあって、その上に特定支出控除というのがあるんですね。この特定支出控除の中には勤務必要経費というのがあって、例えば私の着ているこういう背広、あるいは作業着、こういったものの購入費は、一定の条件をクリアできれば、これ所得から控除できるんですね。こういう制度があって、そこに、車は通勤のときに必ず必要なんです、そういう人もいらっしゃるんです、仕事をするためにはなくてはならない、スーツだとか作業着と同じような位置付けだというふうに捉えれば、所得控除の対象にすることもできるんではないかなと。そのことが、ひいては国内の自動車の需要喚起にもつながっていくんではないかなというふうに思っているんですけれども、まさにサラリーマンの視点から、こういうことも是非経産省の皆さんともいろいろ研究、議論もさせていただきたいなというふうに思っているんですけれども、その点に関して、大臣の御所見がございましたらお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) なかなか面白い、ユニークな御提案だとは思いますが、一方で、これ特定支出に認められるためには、やはり主に仕事で使っているということを証明しなければいけません。というと、週末ちょっと買物に行くとか家族で旅行に行くというのと仕事に使っているウエートがどうなんだとか、その辺の議論が相当行われるし、それはまた個別の管理になると思いますね。統一的に見るのは非常に難しいと思いますから、個々の人によって見ていくということになるんじゃないかなという気がしておりまして、なかなかこれ税務当局との交渉は大変なんじゃないかなというふうに思います。 経産省としては、それよりもやっぱり車体課税本体と各種いろんな購入の際の補助ですね、補助的なものを充実をさせることによって自動車販売のサポートをしていきたいというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 まさに車体課税の軽減が本流というか、これがもうメーンだと思っておりますが、でも、いろんなアイデアを工夫していくということも僕は必要だというふうに思っていますし、事業主からは通勤で使っている車両はこれですということはガソリン補助なんかをもらうときに必ず登録しますので、そういうものがオフィシャルなエビデンスとしては使えるんではないかなというふうに思っていますので、いろいろな可能性を今後も経産省の皆さんとはディスカッションさせていただきたいというふうに思っております。 もう一点、自動車三連発で申し訳ないんですけれども、もう一点がいわゆる若者の保有コスト、自動車を若い人たちが持つときにどれぐらいのコストが掛かっているのかというのをちょっと皆さんにも考えていただきたいと思います。 資料をめくっていただきまして、資料三です。これは二十五歳未満の若い人たちの消費支出の実態です。大体月十五万ぐらい消費しているそうです。主な消費として、食料費だとかアパート代だとか、携帯なんかでは八千六百円ぐらいと、こんな消費の実態になっております。 こんな中で、車を買うときに、自賠責は必ず入らなきゃいけないんですけれども、任意保険も、車の何か事故が起こったときの安心感を担保するためにはほとんどの方は任意保険に入られます。じゃ、任意保険、二十歳の方が千㏄クラスの車を買ったときに月々の任意保険料幾らなのか、皆さん大体想像付きますでしょうか。これは国会で金融庁が答弁で答えています。二十歳の方、千㏄クラス、小さい車ですね、エントリーカー、保険の種類によっても月々の保険料の幅はあるんですけれども、実は月二万から四万です、月二万から四万。年間でいえば二十四万から四十八万ですね。三年間保険料を払えばもう一台車買えちゃうぐらいの、それぐらいの保険料なんですね。したがって、若い人に車買ってよと、車乗ったらどうと言っても、保有コストという観点からすると非常に保有コスト高いんですね。若い人なんか持てないというのが現実じゃないかなというふうに思います。 一方で、生命保険なんかは、これ所得控除の対象になっているんですね。同じ保険料であれば任意保険も、これはやっぱり入っておかないといけないということだと思いますので、若い人たちの保有コストを下げるという観点からは任意保険の自動車保険の保険料なんかも控除の対象にするような、こんな検討も値するのではないかなというふうに思っております。 この点に関して、是非大臣からも御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、若者の車離れというのは、これはちょっと深刻だと思いますね。これだけ関心を持っている人がこの数年でもこんなに減ってきている。私の若い頃はもう車命で、どういう車に乗るかでどの女の子と付き合えるかが決まるぐらいのもう運命の分かれ道みたいなところがありましたけれども、最近はそういうことはないんだろうなというふうに思っています。 それは単に負担が問題なのかどうか。私も若い頃、やっぱり負担だったわけです。特に、東京で学生で車持ったら駐車場代のためにアルバイトやっているみたいな、そんなところもあったわけでありまして、そういう意味では、逆に魅力ある車が足りないという面もあるんではないかなというふうに思うわけでありますけれども、あと、若者の草食化とか、そういったことも関係しているんじゃないかというふうに思うので、これ、単に負担だけと断ずるのはなかなか難しい。 ただ、当然負担は少なければ少ないほどいいわけですから、そこは車体課税とかそういったことを中心にコスト軽減していきたいと思いますし、保険という意味でいくと、これ、やっぱり生命保険とはちょっと任意保険は位置付けが違うので、なかなか控除の対象は難しいんだろう。ただ、これから例えば運転のアシスト、いろいろ付いてきていますですよね。そういうことによって事故が減る、そのことによって保険料が減っていくという、今若い人はどうしても保険料は高くなりますから、それが例えばセンサーで自動ブレーキとかそういったものが付いていれば逆に保険料は安くなるというような仕組みをうまく活用しながら、全体的に保険料を抑えていくということが重要ではないかと思います。
○浜口誠君 いろいろなアプローチがあると思いますし、若い皆さんに車を買っていただける環境をどう整えていくのか。それはメーカーの役割もあるでしょうし、コストの面での負担の低減という面でも、いろいろ今後も引き続き議論させていただければなというふうに思っております。 続きまして、ちょっと話変わりますけれども、中小企業の支援ということで、先ほど渡邉委員の方からも中小企業の経営者の視点からのお話ございました。 私からは、私も経営者の方とお会いする機会があっていろんな御意見も伺っておりますので、まず一点目として、やっぱり人手不足感というのが非常に中小の方、今危機的な状況だというふうに伺っております。経産省の方も平成二十七年から三年連続でその中小の人手不足対策、採用面での支援事業というのもやっておられるというふうに認識しておりますが、現状、具体的にどんな取組をやられておって、どんな成果が出ているのか、まずその点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、深刻化しております人手不足、これは中小企業・小規模事業者にとりまして大きな経営課題となっております。 これまで中小企業庁では、御指摘のとおり、若者のみならず女性、高齢者、外国人等、こういう多様な人材を対象といたしまして、人材活用のためのセミナーあるいは合同就職説明会、こうしたものを開催して人材確保を支援してきたところでございます。 今年度についてですが、一月末時点では八百回以上のセミナーあるいは合同企業説明会等のイベントを実施しまして、一万社以上の企業、二万四千人以上の参画を得ておりまして、実際人材確保につながったというのは、まさに今まだ採用活動中で、これからまさに年度末伸びていくところではございますが、暫定的な数字で申し上げると、千人以上の人材確保につながったという報告を受けております。 そして、こうした人材確保に実際に成功している企業は、例えば育児を行う女性に対して短時間の勤務制度を導入している、こうした職場の環境の改善、これを積極的に取り組んでおりますので、こういう潜在的な労働力を掘り起こすためにも、今後こうした取組をできるだけ広く広めていきたいと考えているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、今いろんな事業、若い人たち、シニアの方、女性の方を分けて御対応されているというふうに伺いましたし、いわゆる経営者の方にも、人材を確保するためにはこういう勤務制度を入れたらどうかとか、そういうアイデアも是非横展開していただく。あるいは、若い方がこの企業に決めた、なぜその企業に、中小に決めたのか、そういった意見、いろいろあると思うんですね。その琴線に触れる言葉だったりアピールポイントがあるはずなんで、是非そういったことも経営者の方にもちゃんと理解していただいて、それを次のそういう事業に、次のイベントに生かしていくような、そんなサイクルも着実に是非回していただきたいなというふうに思っております。 ただ、足下でもまだまだ中小の方からすると人が採れないということが継続していると。いろんな指標を見ても人材不足感は非常に高いというふうに思っておりますので、その辺踏まえて、大臣から一言お願いできればと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、人手不足のDI、非常に厳しい状況になっている。特に中小企業は非常に人を集めにくい状況になっている。そういう中で、逆に中小企業の経営者もいろんな工夫をしていただいて、今御指摘のような女性や高齢者が働きやすい職場をつくってもらう、そういうことによって多様な働き方ができる、働き方改革も進んでいくということが重要だというふうに思います。 私の方でも、柔軟で多様な働き方に関する懇談会というのを経産省で開いておりまして、私も直接お話を伺いました。もう大分、やっぱり必要は発明の母みたいな感じで、いろんなアイデアも出てきています。短時間の勤務制度ですとか、在宅勤務制度ですとか、七十歳まで働ける雇用制度ですとか、この委員会でも一回御紹介したと思いますが、早朝限定勤務で早く目が覚める高齢者の人をどんどん来てもらっているとか、そういう工夫も出てきているようであります。そんな企業ほど業績は良くなるという傾向もあるわけであります。 こういったいろんなヒアリングの結果などを踏まえて、好事例集を全部集めて分析をして、人手不足対策のポイントとなる考え方を抽出したガイドラインを先週十四日にまとめたところであります。今後いろんなセミナーとかを通じてこのガイドラインをしっかり広めていって、こういうやり方がありますよというのを中小企業、全国の経営者に広めていければというふうに思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非全国の経営者の方に横展開をお願いしたいと思います。 もう一点、九月に大臣の名前が付いた世耕プランというのが公表されて、いわゆる未来志向型の取引慣行に向けてということで、重点テーマとしては、価格決定方式の適正化ですとかコストの負担の適正化、さらには決済条件の改善、こういったところを中心に取り組もうということでスタートしていると思いますが、この世耕プランの今の進捗状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、昨年九月にいわゆる世耕プランというものを取りまとめ公表させていただきまして、まず十二月に、このプランに基づきまして関係法令の運用を大幅に強化したところでございます。 具体的に申し上げますと、公正取引委員会と協力させていただきまして、下請代金法の運用基準に、原価低減要請、金型保管に関する違反行為事例、こうしたものを追加し、従来六十一の事例を百四十一まで大幅に増加して分かりやすい形にしたと。それから、下請振興法の振興基準、これも改正いたしまして、例えば労務費上昇分に対しての考慮、こうした項目を加えたりしています。また、手形に関して、これは中小企業庁と公正取引委員会の通達、これを五十年ぶりに見直しいたしまして、現金の支払を原則とし、ただ、手形の支払の場合も支払期間を六十日以内へと短縮することや割引料を下請事業者に負担させることのないようなこと、こうしたことを要請したところでございます。こうした取組を、まず親の事業者のうち大企業から率先して実行してもらいたいということを考えております。 また、こうした基準等を十分に浸透させていくためには、やはり大企業を始めとする産業界に対してサプライチェーン全体で行動していただく必要がありますので、自主行動計画の策定を要請し、七業種十二団体、これが年度内に計画を策定、公表することになっておりまして、既に多くの団体、業界で正式に公表いただいております。 また、手形については、一部報道にもございますが、既に一部の大手の自動車メーカーあるいは部品メーカーの方で中小企業に対する代金の支払を全てを現金に統一すると、こうした動きも出てきておりますので、是非こうした動きが早めにほかの業界、ほかの会社に広がるように我々としても期待しております。 いずれにいたしましても、まだ始まったばかりでございますので、こうした取組が取引改善、全体に広がりますように、まだまだフォローアップを含めしっかりとやり抜いていきたいと思っております。
○浜口誠君 是非今後もしっかりと、この取組、非常に大事だというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思っております。 その一方で、いろいろ現場から聞こえてくる声を紹介しますと、ある企業の方が公正取引委員会の方に相談したらその情報がちょっと漏れちゃって、何か要注意企業みたいな感じの扱いを受けて大変苦労しているというようなそんな声も届いたりですとか、あと、お手元にちょっと資料あるんですけれども、下請法の対象は、ここにあるように、資本金で適用するかどうかというのが決まるんですね。これは物の製造の場合ですけれども、例えばA社とB社、これ同じ資本金の企業になるんで、取引関係があっても下請法の対象外になります。一方で、このB社とC社は下請法の対象という形になりますが、この中間に挟まっているB社が非常に苦労していると。ただ、A社とB社の間でも優越的な地位にある場合は独禁法の対象にはなるということで、いろんな縛りは掛かっているんですけれども、こんな実態もあるということなんですね。 この辺もしっかり目を向けていただきたいなということと、もう一つは、今部品の調達ってグローバルに広がっています。したがって、こういう縛りを掛けると親事業者の調達先が海外に出ていくみたいな、そういうリスクもあるんですね。結果として、中小企業の国内の仕事が減って海外に出ていくと。で、日本の経済全体の活力が損なわれるというようなこともありますので、その辺のバランス感覚をしっかり持ってこういった取組は是非お願いをしたいというふうに思っておりますが、その辺、最後に大臣の方からお願いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的には、下請関係で直ちに海外へ出るということはないと思っています。なぜならば、やっぱり供給が安定していることですとか技術力ですとか品質、そういったものが評価されて、やっぱり調達、国内で行われているという面が多いというふうに思います。 ただ一方で、これだけ金額カットしなかったらもう中国へ持っていくよみたいなことを言ったら、これはもう下請たたきに当たりますからそういうことはできない。逆に、サプライチェーン全体で、発注元の大手企業が中心になりながら、技術的アドバイスをしながらサプライチェーン全体の生産性拡大、コストダウンというのを図っていくという取組は引き続きやっていただきたいと思います。
○浜口誠君 どうもありがとうございました。 質問できなかった項目もございました。申し訳ございません。ありがとうございました。
○石上俊雄君 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。 まずは大臣、本当に先週から今週にかけまして、アメリカとドイツですか、短期間で海外出張お疲れさまでした。 その中で、先ほど浜口委員からも質問、ちょっと触れられましたけれども、大臣がアメリカの方でロス商務長官、さらにはペリー・エネルギー長官と会談をされたと。そこの中で、ロス商務長官とペリー・エネルギー長官は、報道によりますと、米国で原発建設を進めるウェスチングハウスの親会社、東芝の財務的安定は重要ということを言及されたということで出ていました。さらに、国内では菅官房長官が、両国間でしっかり情報交換を進めていくことになったと記者会見の中で述べられております。 このことについてちょっと質問させていただきたいんですが、個社の経営判断という観点を超えまして、両国政府の関心、懸念は果たしてどの辺りにあるのだろうか、そしてこのテーマというのは、先ほどもちょっと出てきましたが、来月あります日米経済対話の中でも出てくる内容なのか、大臣のお考えをお聞かせ願います。
○国務大臣(世耕弘成君) 実はこれ、ロス長官とそしてペリー・エネルギー長官、両方から言及、私の方から言っていません、向こうから言ってまいりました。ただ、ちょっと新聞は若干センセーショナルに書き過ぎなんですが、本当に淡々とでありました。今おっしゃったように、ウェスチングハウスの親会社である東芝の財政的安定性は米国にとって重要と言っただけでありまして、その後、今後情報交換はしていきましょうということで一致をしたということであります。もう本当にそれだけでありました。日本に何かしろとかアメリカが何かするとか、そういう話は全くありませんでした。 当然のことながら、東芝とウェスチングハウスの問題というのは、これは個社の経営判断に関する問題であります。これから経済対話の中身は決まっていきますが、常識で考えて個社の経営問題を経済対話で議論をするということはないんではないかと思います。
○石上俊雄君 分かりました。 さらに、ウェスチングハウスの案件と対を成すというか一緒に語られているのが国内のメモリー事業の売却についてでありますが、先日、経団連の、二月二十日だったと思いますが、榊原会長が記者会見の中で、技術や人材が国外に流出するのは問題、日本の国益を考えると国や産業界として対応が必要ということで述べられておるわけでございます。 こういうことで、振り返りますと、過去にも半導体のメーカーというのはいろいろ国の支援を受けながら対応してきたという歴史があったりするわけでありますが、政策投資銀行の関与したDRAMの、今ちょっと名前は変わっていますけど、昔の名前でいうとエルピーダ、さらにはアナログ半導体のエスアイアイ・セミコンダクタ、さらには、産業革新機構では、非メモリーではございますが、ルネサスですね、ここ等の支援があるわけであります。 ここで大臣に質問させていただきたいと思うんですが、半導体はメモリーもありLSIもあり幅が広いわけでありますけれども、産業競争力強化の担当という立場から、我が国の半導体事業、この半導体産業の現状について大臣は今どんな御認識でおられるか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと半導体の専門家を前にあれなんですけれども、半導体産業は、残念ながら今世界シェアが一一%まで低下というなかなか厳しい状況に追い込まれています。ただ、依然として国内の出荷額は三兆円に上るわけであります。当然、あらゆる製品ですとかサービスに付加価値を付けようと思ったら、この半導体をもう使わざるを得ないということであります。当然、裾野も大変広い産業でありますから、我が国経済の活力と雇用を支える非常に重要な産業だというふうに思っています。 そんな中で、特にNANDフラッシュメモリー、これが今問題になっている東芝が持っている技術であります。これ、今世界二位ですね。一位は韓国に取られていますが、ちょっと離れて二位が東芝、そしてすぐその後にもうアメリカが来ているという厳しい競争環境にあるわけですけれども、このNANDフラッシュメモリーは、今のところスマホとかに使われているわけですが、今後はデータセンターで使われていく。そうなると、その技術を外国に頼ってしまうと、データセンターというもう本当にセキュリティーが高くなければいけないところの部品にいろんな仕掛け、本当に悪意があればそういうことだってあり得るわけでありますから、そういう意味で、情報セキュリティーの観点からもこのNANDフラッシュメモリーの技術というのは日本にとって非常に重要だというふうに思っています。 もう一つ、いわゆるマイコン、コンピューター的能力を持っている半導体ということになりますと、これまたルネサスという車載のマイコンで非常に強い能力を持っている企業も日本にはあります。これも今後、自動運転とかが始まったときに、やはり車に載せるマイコンとかというのがかなり心臓部的な技術ということになってまいりますので、こういったところの技術も非常に重要だというふうに考えております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 産業の米と言われてかなりたつわけでありますが、なかなか最近、本当に半導体、大臣言われるように厳しいわけでありますけれども、やはり強いところを軸にしながらいろいろなところと連携して幅広にやることで何とか盛り上げて、盛り返していきたいというふうに思いますので、引き続き御協力をいただければと思います。 ちょっと話が変わりますが、先ほど浜口委員からも出ましたけれども、私も全国比例の人間なものですからいろいろなところで国政報告します。そうすると、やっぱりどうしても触れないといけないテーマが森友学園の話で、森友学園の話というのは何で触れないといけないかというと、国有地が八億円超ディスカウントされて払い下げられたという、何でそうなったのかという説明がなかなかよく国民の皆さんに分からないというか疑念を抱かれている。いまだにまだちょっとそこはしっかりやっていかないといけないというふうな状況になっていると。国民の皆さんの血税というんですかね、予算も同じで、やはり疑念というところをしっかり抱かれないとか、もしあるとしたら払拭していくようなことをしていかないといけないというふうに思っていて、そういった意味で、今日はちょっと国民の皆さんの不安を解消するような形でちょっと予算に関しての質問をさせていただければというふうに思います。 経済産業省の予算はそういったところはないというふうに思っていますので、ちょっと違う観点になるかもしれませんが、質問させていただきたいと思います。今日は予算、皆さんと闊達な議論というか分かりやすい議論をするために資料を作ってきましたので、これを使いながら、資料一に経済産業省の予算一兆三千三百六十六億円というのがあるわけであります。中身を見ますと、さっき大臣からもありましたが、第四次産業革命とかIoTとか、様々な幅広の項目が入っているわけであります。 しかし、ここで資料一の下の方にちょっと危うい雲が出ているわけでありますが、この予算を脅かす内容が、まさしくそこに書いてある福島第一原発の事故費用の約二十二兆円ということですね。これを全部経産省というか経産で持つというわけではありませんが、基本は東電さんが対応するということでございます。 しかし、そうはいっても、先ほども予算の説明の中であったように国も前面に立つということで、建設、管理運営にエネルギー特会から四百七十億円を三十五年間で約一・六兆円というところとか、さらには除染費用四兆円というのを、今機構が保有している株式を、株価を上げて、そしてそれを四兆円というものにすると。ですから、株価は五倍にならないといけないという換算になるわけであります。本当に大丈夫なのかなって多分疑問に思われるところも多いんじゃないかと。 一方で、その廃炉の研究開発には、今まで予算をつぎ込んだのが〇・二兆円。難しい廃炉なのに何かこっちは少ないなとか、いろいろ、しかし、そういったものをしながらも一気に廃炉費用というのは当初の四倍に膨れ上がっている。 こういう中で、貫徹委員会の中間とりまとめに寄せられたパブリックコメントというのがいろいろありまして、ちょっと紹介させていただくと、燃料デブリの状況さえ六年たっても一向に見えず、取り出し技術は未確立で費用は八兆円をはるかに超えるはず、そもそも六兆円ものコスト増額はスリーマイルアイランドの原発事故費用一千億の六十倍というだけで極めて根拠が薄弱だ、その内容は資料二の下の方に、一番に書いてありますが、ただ単に一千億掛ける六十倍で六兆円ということでありますから、こういうのを見ると、ちょっとえっというふうになるわけです。しかも、審議会の資料には、機構の責任で評価したものではないとか経産省として評価したものではないと、さらに、さっきちょっと疑念という言葉が出ましたが、疑念が深まる注意書きが入っているというところにつながってくるわけであるんです。 したがって、確かに私は、廃炉というのは今まで経験したことがないわけです、事故による廃炉というのは、日本としてですね。ですから、このことをしっかりやるのは本当に難しいと思うんですけれども、しかし、優秀な英知を結集した技術陣を総動員しているわけでありますから、その方々が考えれば手も足も出ないという状況にはないんじゃないかというふうに思うわけであります。 したがって、国民の皆さんの疑念を払拭するために、今どういう形の検討がなされて、どういったところまで進んでいるかというのをしっかりと皆さんにお伝えをして、そして国民の皆さんとして廃炉に対する共通認識というんですか、ああ、何となくできそうだなという、今、本当にできるのかという不安が多分あるというふうに思っていて、そこから広がってくるんじゃないかというふうに思っているわけでございます。こういったところの疑念が払拭しませんと、当然、東電さんの非連続の経営改革といったところで、中心となるのは他社との連携といったところをしっかり強化していくというところがやっぱり方々で出てくるわけです。 となると、1Fの内容が切り離されないとやっぱりそういう手を挙げてくれる人もいなくなるんじゃないかという、そういうことで、今日はちょっと前置きが長くなりましたが、これをしっかり言わないと話がつながらなくなるので、1F廃炉の具体的なイメージを社会で共有できるよう今日は質問させていただくということで、今日は資料も準備させていただきました。 そこで、経産省に質問します。 メルトダウンした核燃料は、各号機、一号機、二号機、三号機あるわけでありますが、どこまで溶け落ちていかなる状態にあることを念頭に廃炉を進めようというふうにお考えなのかということですね。我々がいろいろ分析したというか、資料を見させていただくと、取り出しが困難なデブリを、号機の順は悪い方から一号機、三号機、二号機というふうな認識でおるわけでありますけれども、この考えでよろしいかどうか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。 各号機におけます燃料デブリの分布状況、これにつきましては、事故時のプラントデータに基づきました事故進展解析ですとか、透過力の非常に強い宇宙線のミュオンというものを活用いたしまして圧力容器の内部までを透視する調査結果等、こうしたものを使いまして大まかな分布状況、これをまず想定させていただいております。この想定に基づきまして、ロボット等を用いました格納容器内部調査といったものを累次進めてきているところでございます。 そもそも、もう釈迦に説法になってしまいますけれども、核燃料につきましては、通常、圧力容器内炉心部に位置しているわけでございますが、これが溶融した場合には圧力容器内の底に溶け落ちて、更に溶融が進んだ場合には圧力容器の底から外に溶け出しまして格納容器の底部に落下しているというふうに想定されるわけでございます。さらに、圧力容器の直下にはペデスタルというふうに称します円筒形のコンクリートの台座に囲まれているわけでございますが、ここのうちの一部が、作業員が出入りするための開口部が造られてございまして、その部分から燃料デブリが流れ出したという可能性も認識されているところでございます。 これまでの分析によりますと、一号機の方が二号機と比べて燃料デブリがより広範囲に分布している可能性があるというところが認識されておりまして、燃料デブリの取り出し工法の研究開発におきましても、これらの分布状況、更なる調査検討結果も踏まえましてこれを研究してまいるとともに、これを念頭に置きまして、格納容器の上部あるいは横からアクセスするといったような複数の工法についての検討を行っているところでございます。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 ちょっと、ペデスタルがどこかというのは、資料三の上の図の左を見ていただくとあるわけでありますが、そこに人が入るハッチというか扉があるんですが、そこで溶け落ちた燃料が水みたいになるわけでありますからそこから出ていると。初め、コンクリートで固められているんでその外に出ることはないだろうというふうに思っていたわけでありますが、扉があったということですね。 そういうことで考えますと、今説明していただきましたが、ペデスタルの外にあるということは、スリーマイルアイランドの事故のときの上から注水をして上から取り出すというのは、これ不可能になるわけですね。しかし、さらにその上のいろいろなものをどかす年月が一号機はまだ二〇二二年ということで、そうなると、結局、一号機は、いろいろ一番ひどいわけですけど、横からデブリを取り出すというような形を考えざるを得ないんじゃないかと私は素人的に思うわけでありますが、この辺、経産省、いかがでしょうか。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。 最も早期に燃料溶融が発生したと想定されております一号機につきましては、御指摘のありました開口部というところを通じましてペデスタルの外側にまで燃料デブリが広がっているというふうに考えられているところでございます。 これにつきましては、ちょうど先週末からスタート、十八日から開始されました格納容器内部調査、本日もまだ続行しているところでございますが、この調査におきまして、その分布の広がりの程度を把握するため、線量データ、画像情報を収集しているところでございます。これまでに、格納容器の底部に近い水中での画像を取得いたしますとともに、底から一メートル地点におけます放射線量として毎時約六・三シーベルトというのが計測されるなど、着実に調査が続けられているところでございます。 ペデスタルの外側に分布しました燃料デブリの取り出しにつきましては、御指摘のありました横からアクセスする方法の適合性が高いというふうに考えられているところでございます。上部からアクセスする方法といったようなことも組み合わせまして考えるということもそのワンオプションとして考えながら、現在、原子力損害賠償・廃炉等支援機構におきまして実現性評価を進めているところでございます。これらの評価結果を踏まえまして、本年夏頃をめどに号機ごとの燃料デブリ出し方針を決定することとさせていただいておるところでございます。
○石上俊雄君 ありがとうございます。 資料四のところに一号機のペデスタルの横にデブリが広がった図をちょっと付けておきましたので、見ていただきたいというふうに思いますし、やはり横から入っても、上の部分、圧力容器の部分のものというのは取り出せませんので、横から、いずれは横からデブリを取って、あの上をきれいにして上からアクセスするような形でやっていかないと、だから、横と上と両方やるということがやっぱり必要になると思います。 次なんですが、二号機ですね。これも要は燃料プールがまだありますので、燃料プールにある燃料を取り出さないといけないのでちょっと時間が掛かるわけでありますが、そこでやっぱり横からのアクセスになるわけであります。 しかし、単純に横からのアクセスで多分いけばいいんじゃないかというふうに思うんですが、当初、この福島の事故が起きたときは、いや、ロボットを中に入れて人型のロボットが動いていってがりがりやって取り出すというイメージが多分皆さん多かったんじゃないかと思うんですが、それはもう多分現実的ではないというふうに私は思っています。 やはりもう実現性を、何というんですかね、重視した、横からただ単純に棒を伸ばして削り取って、それを中で箱に入れて引っ張り出すというようなやり方が一番手っ取り早いというふうに思うわけでありますけれども、この辺につきましてどんな感じで、奇抜なアイデアというよりはやっぱり現実味がある施策で取り組んでいく必要があるんではないかというふうに思っているわけでありますが、ここについては、経産省、どういうお考えでおられますでしょうか。
○政府参考人(平井裕秀君) まず、二号機の状態でございますが、二号機につきましては、宇宙線ミュオンによる圧力容器の透過調査、これによりまして溶融燃料の多くが圧力容器の中に残存している可能性が示唆されたところでございますが、一方、先々月、一月の末から二月にかけて実施いたしました格納容器内部調査におきましては、溶融物が圧力容器を貫通したといったようなことも示唆される情報を得たところでございます。こうした調査結果を踏まえながら、デブリの取り出しのための研究開発を進めているところでございます。 御指摘の作業の確実性といったような点につきましては、計画的にリスク低減を確認していく上での基本原則の一つとして我々は掲げているところでございまして、その点につきましては、政府の中長期ロードマップですとか、原子力賠償・廃炉機構の戦略プランにおいてもそれを指摘しているところでございます。 さらに、御指摘のありました横からアクセスする工法の研究開発といったようなところにつきましても、比較的大きな貫通部というところからアクセスするという工法の概念検討でありますとか、それを実現するためにいかなるものを使っていくかというところで、例えばでございますけれども、半導体を用いないことで耐放射線性を高めるような機器についての、若しくは遠隔操作装置の開発などについても確実性重視といったような視点を念頭に取組を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、こうした炉内状況ですとか研究成果を踏まえながら、横アクセス工法を先行させる方法も含めまして、燃料デブリ取り出し方針を検討するということで考えているところでございます。
○石上俊雄君 そうなると、一、二とお聞きしましたので、三号機ですね。三号機、ちょっと一個質問を飛ばしますが、三号機はまだ水がたくさん入っているんです。漏れないでいるわけでありまして、これがほかの一号機、二号機と違うところで、六メーターぐらい入っているわけであります。そうすると、うまくすれば、上のその燃料取り出しも一番早く終わりますから、上のものをしっかりきれいにしますと上からのアクセスが一番早く可能になるんではないかなというふうに考えておるわけであります。 上からアクセス冠水工法によってやる、これが三号機では一番適切ではないかというふうに素人考えでまた考えてしまうわけですが、この辺について、経産省、どういうお考えでおられるか、お聞かせください。
○政府参考人(平井裕秀君) 三号機につきましての御質問をいただきました。 三号機につきましては、燃料デブリ取り出し方針の決定に向けまして、炉内状況をより詳細に把握すべく、宇宙線ミュオンによる透過調査というところ、さらには水中遊泳型のロボットというものを炉内に入れまして、格納容器内の内部調査の実施といったものも現在予定をしているところでございます。 また、御指摘の冠水といったようなところにつきましては、その前提になります格納容器の止水、要するに水が外に漏れ出さないといったようなことにつきましても現在研究開発を進めているところでございまして、これらの成果も踏まえながら、取り出し工法の実現性評価といったことを進めていく予定にしているところでございます。 いずれにいたしましても、一号機、二号機と同様、三号機につきましても、格納容器内や建屋の状況というのを可能な限り情報把握をいたしまして、周到な準備を行った上で、安全を最優先に燃料デブリの取り出しに取り組んでいく方針でございます。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 一号機、二号機、三号機、それぞれ違いがあって、まずデブリを取り出さないことには放射線量が高過ぎて作業が難航するということになりますので、そのデブリを取り出すにも、デブリを削るとデブリ粉というやつが舞い上がってしまうわけです。そうすると、それを、じゃ、どうやって抑えるんだというと、水を掛けながらやる、温泉じゃないですけど掛け流しでやるとかね。そうすると、今度は水はどうするんだというと、循環をしてろ過をするという、そういう装置を遠くに置いていたらあれですから近くでやらないといけないという、こういう様々な技術開発が今行われていて、どれをどういうふうに見込んで投入していくのかというのが今検討されているというふうに思うんですが、その辺の進捗等、経産省、御説明ください。
○政府参考人(平井裕秀君) まず、燃料デブリの取り出しに当たりましては、御指摘のとおり、作業時における周辺環境や作業員への環境にこれ十分配慮することが何をおきましても大変重要なことでございまして、安全を最優先に対処していくというふうに考えているところでございます。 これを実現するに向けて求められる様々な技術開発、現在それを進めているところでございます。一例を申し上げますと、御指摘のありました燃料デブリ切削時のダスト飛散対策ということにつきましては、格納容器内を負圧、要するに圧力が低い状態に管理すること等によりまして放射性物質を中に閉じ込めるといったような方法も検討しているところでございます。 また、燃料デブリ取り出し時には臨界に至ることのないようにすることもこれまた重要な点でございまして、こうしたことを徹底しつつ、万が一臨界となった場合でも速やかにこれを検知する技術の開発、さらには臨界の拡大を防止できるよう中性子吸収材の技術開発といったようなことを含めまして、こうした準備を進めているところでございます。 また、水中での燃料デブリの切削というところについては、御指摘のありましたように、汚染を拡大させないよう、水中に流出した燃料デブリの切削粉を適切に回収処理する循環水の浄化システムの検討といったようなことも行っているところでございます。 これらの個々の課題への対応を進める中で、必要な情報の収集、技術、ノウハウの蓄積を行いまして、周到な準備を行いました上で燃料デブリの取り出しに確実、慎重に対処していく方針でございます。
○石上俊雄君 いろいろ開発をしたり、やらないといけないことがたくさんありますが、是非頑張って、私たちも協力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 最後の質問になりますが、こういうふうに、福島第一原発の事故費用見積りというのは約二十二兆円ということで、途方もない金額に膨れ上がっているということが不安の一つの材料になっているわけであります。 しかし、その中で、六兆円の試算ですね、その廃炉費用見積り、これ、やはりこの見積りに対して、見積りは自分の責任ではないとか、ボトムアップアプローチは取り得ないとか、殊更言っても有益とは私は思わないわけでございます。それよりも、実現可能と思われる廃炉シナリオや具体的なデブリの取り出し、作業のイメージを社会全体で早期に共有することがまず一番大切ではないかなというふうに思うわけであります。 廃炉工程の細部まで詰めることはなかなか難しいかもしれませんが、大づかみで作業をブロック化して、それによってコストの積み上げというのが可能になるのではないかなというふうに思っているんです。そういうようなことをやっていくと、その費用の算出に対して、国民の皆さんの不安というか不信というか疑念というのは払拭されていくのではないかというふうに思っているわけです。 そこで、大臣にお伺いします。国として今後の廃炉工程について積極的な情報発信を行うことで疑心暗鬼の念を払拭すべきと私は考えるわけですが、この点について大臣の御認識と今後に懸ける決意をお伺いして、最後の質問にさせていただきます。
○国務大臣(世耕弘成君) 二兆円と見積もっていたものが六兆円膨らんで八兆円になったわけではないんです。二兆円というのは見積もれるものを見積もって何とか二兆円、残りはどれぐらい掛かるか分からないという状況でありました。 ただ、これ分かるまでずっと待っていると東電にどれぐらいの改革をしてもらわなきゃいけないかということが議論に入れないわけでありまして、そこで、原賠機構が外部の有識者にもお願いをして、特にスリーマイルアイランドの事故を一つの物差しにして、その五十倍、六十倍という計算をしてまあ六兆、これで専門家の方の目で見てもかなり保守的だというふうに言っていただいて、そして八兆円という金額を算定したんです。今おっしゃるように、積み上げで全部の工程でこれぐらいということができればいいんですが、残念ながら、まだ今それができる状況にはないわけであります。 ただ、今後、今回も今国会に法案提出させていただいていますけれども、管理積立金制度というのができて、そして東電が毎年毎年こういう作業をやっていく、こういう工程を今年はやっていくということがはっきりすれば、それをしっかり積み立てていくという形になりますので、そこで金額は明らかになっていくというふうに思います。 私も、やっぱりこの二十一・五兆、この数字だけ聞くと、本当にのけぞるような数字であります。ただ、それを一つ一つどういう内容のものなのかということを説明し、そしてそれを将来何十年か掛けてどういうふうに東京電力中心に負担をしていくのかというそのやり方を国民にしっかり理解をしていただくということは、やはり福島の問題を全国民で共有をするという観点からも非常に重要だというふうに考えています。
○石上俊雄君 ありがとうございました。以上で終わります。
○委員長(小林正夫君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。 時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。 本日は、二〇二五年国際博覧会の大阪誘致、いわゆる大阪万博の検討状況についてまずはお伺いをしたいと思います。 昨年の十一月、総理より関係省庁に対しまして立候補を検討するよう指示があり、その後、検討会が行われてきて、報告書の案も先般示されたところでございます。本年五月の二十二日が立候補の締切りになるということもありまして、近く閣議了解を経て立候補届を出されることになると理解をしております。 大事なことは、これは決して大阪、関西だけの万博ではないという点だと思っております。日本政府として立候補をするわけでございますし、ジャパン・ブランドというものを国際社会に発信をし、また観光立国としての海外からのインバウンドを更に増加させていく、地方創生にも生かしていく、また日本経済全体の底上げを図っていくという、特にこれからの成熟した先進国の在り方というものを国際社会とともに考えていくという点もあろうかと思います。 そういう意味で、国を挙げてしっかりと取組を進めていただきたいと考えているところでございます。与党としてもバックアップしてまいりたいと考えておりますし、また、超党派の議連も既に立ち上がっておりまして、精力的に活動が行われているところでございます。 今後、今年六月、十一月、さらには来年の六月のBIE総会でプレゼンを行ったり、あるいは調査団が日本に来て審査をすることなどを経て、来年の十一月の総会で開催地が決定することとなりますが、対抗馬は、全て出そろっているわけではありませんけれども、強力な候補となるフランスのパリということになり、極めて厳しい選挙戦が想定されるわけでございます。 私自身も議員外交等を通じて働きかけを進めてまいりたいと考えておりますけれども、この決定には、総会において百六十八か国の加盟各国の、各国一票ずつでございますが、投票で決まるということから、明年末までの、政府に誘致活動を精力的に行っていただきたいと考えております。 全省庁挙げて連携をして、政府のあらゆるレベルで、例えば経産省でありますとJOGMECやジェトロなどは海外との連携窓口多いわけでございます。こうしたことも活用しながら、また外務省も様々なツールを生かしながら取り組んでいただきたいと思いますが、経済産業大臣、そして各省庁を代表いたしまして今日は滝沢外務政務官に来ていただいておりますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 二〇二五年万博の誘致に向けて、御指摘のとおり、政府全体で協力、連携して進めることが必要不可欠だというふうに思います。また、地元大阪、関西も是非盛り上がりを見せていただくということも非常に重要だというふうに思っています。 まだ立候補はしていないわけであります。これは閣議了解して正式に立候補ですが、今の段階でも精力的に働きかけを進めています。百二十か国以上に対して働きかけを行いました。総理からも、あるいは私からも、今回の出張の際も関係のところに働きかけています。総理からは、メルケル首相にパンフレットとバッジを渡しました。オランド大統領に総理がバッジを渡しかかったので、まさかと思ったら、それはオリンピックのバッジでしたので、万博の方ではなかったということでありました。 今御指摘のように、これから、在外公館だけではなくて、経産省のJOGMEC、ジェトロといったところ、あるいは商社を始めとした国際的ネットワークのある民間企業にも御協力をいただいて、国を挙げてこの選挙に勝てるように頑張っていきたいというふうに思います。 また、十二月には次官級の関係省庁連絡会議も設置をいたしましたので、経産省以外の省庁ともよく連携をしてまいりたいというふうに思います。
○大臣政務官(滝沢求君) お答えいたします。 二〇二五年国際博覧会の大阪誘致に当たっては、委員御指摘のとおり、外務省としても、大臣以下、在外公館を含めあらゆるレベルで総力を挙げて立候補した際の支持要請や情報収集に取り組んでいるところでございます。 とりわけ、在外公館においては、過去の研修及び招聘等で日本に招待したことのある方々を含めて、各国の親日派、知日派などの様々なチャンネルを最大限活用して誘致活動を進めているところでございます。 よろしくお願いします。
○石川博崇君 是非力強く推し進めていただきたいと思います。その際、一点強調していただきたいなと思うのは、BIE、これは博覧会国際事務局でございますが、パリが事務局なんですけれども、ここへの分担金の拠出額、これは我が国が世界最大の財政貢献国でございます。フランスを上回っているということを是非強調していただきたいと思います。 一方で、ちょっと残念だなというふうに思いますのは、このBIE事務局には今のところ邦人職員が一名もおりません。また、このBIEは総会あるいは各委員会とあるんですが、総会の議長、副議長、あるいは委員会の委員長ポストも日本は今のところ一人も獲得していないという現状にございます。これは任期もございますので直ちにというのはなかなか難しいとしても、二〇二五年に向けて、事務局における邦人職員、あるいは総会、委員会の委員長ポスト、こうしたことを獲得していって、人的貢献にも積極的な姿勢を示しているんだということを力強く推し進めていただきたいと思いますが、経済産業大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のとおり、BIEに対して人的貢献を行うというのは、これ非常に意義深いことだというふうに思っております。 今、我が国は、BIE総会の下に四つの委員会があります、その委員会の委員長は取れていないんですが、副委員長は一人入れさせていただいております。このことでも大分情報は取れるようになっておりますし、経産省からもパリの大使館に出向している人間はかなり集中的にBIEの人たちと、それだけが仕事ではありませんけれども、そこへしっかり付き合うようにということで指示もさせていただいているわけであります。 この選挙はBIEのメンバーが直接投票するということになります。しかも無記名ですから、ここは非常に信頼関係を築いて、個々人的な支持を得るということも非常に重要だというふうに考えています。外務省とよく連携をしてやってまいりたいと思います。
○石川博崇君 今大臣おっしゃっていただきましたけれども、現場、特にBIE本部のあるパリにおける誘致活動というものが個人的な信頼関係をつくるに向けても大変重要かと思っております。 パリが本部でございますので、そういう意味では最大の相手国のある、対抗馬のあるアウエーの地で、まさに四面楚歌の状態で誘致活動を行っていただくということになりますが、そういう意味で、実際に現場で行っていただく体制を強化していく必要があろうかと思います。 今、このBIE日本政府代表部というのは在フランス大使館の商務班が行っていただいておりますが、現状、先ほど大臣からもありましたとおり、経産省からの出向者二名の体制で政府代表をしておられるフランスの公使を支えておられるというふうに聞いております。この在仏大の商務班というのは今非常に極めて多忙である日EU・EPA交渉も担当しているということもございますので、是非とも外務省と連携しながら体制を強化していただきたいと思います。 大使館の人事の話でもございますので、外務大臣政務官から御所見をいただきたいと思います。
○大臣政務官(滝沢求君) お答えいたします。 先ほど委員御指摘のとおり、博覧会国際事務局、BIEはフランスのパリに所在しております。各国のBIE政府代表の多くはパリに駐在しているため、国際博覧会の誘致活動においては在フランス大使館の役割というのは極めて重要だと私どもは考えております。 外務省としても、関係省庁と連携しつつ、在フランス大使館を含め、必要な体制づくりに全力で取り組んでまいりますから、どうぞよろしくお願いいたします。
○石川博崇君 是非よろしくお願いを申し上げます。 話を変えさせていただきまして、これまで地方創生の観点から政府関係機関の地方移転というものが議論なされてまいりました。文化庁の京都移転等も決定を見たところでございますけれども、経産省の関係でいいますと、これまで特許庁の大阪への移転というものが検討されてきたわけでございます。結果として、昨年の九月のまち・ひと・しごと創生本部決定におきまして、特許庁そのものを大阪に移転するのではなく、特許庁の管轄下にあります工業所有権情報・研修館、INPITといいますが、これの近畿統括拠点を近畿地方七府県の知的財産総合支援窓口として統括した形で、専門家による指導、助言などワンストップサービスを行う拠点を設置することが決定をされたところでございます。 その後の調整状況について、まずはお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小宮義則君) お答えを申し上げます。 昨年三月、まち・ひと・しごと創生本部におきまして、INPIT近畿統括拠点(仮称)を設置することが決定された後、担当職員を大阪に派遣し、大阪府を始め、大阪商工会議所や関西経済連合会といった経済団体、弁理士会近畿支部などの関係者と累次にわたり拠点の在り方について議論を重ねてまいりました。そうした意見交換を通じて寄せられた中小企業のニーズを踏まえ、平成二十九年度当初予算政府原案では、INPITの運営交付金として拠点の新規設置や初年度の運営に必要な予算を確保したところでございます。 また、本年十月までの開所を目指し、その名称、設置場所や中小企業向けの支援機能、支援人材の確保などについて、鋭意必要な検討、調整を行ってきているところでございます。
○石川博崇君 予算成立後、具体的な設置拠点あるいは名称等が発表される予定となっているというふうに伺っております。 今、設置場所について公募がなされているわけでございますが、この公募の条件として他の機関と連携するということが条件として付されているというふうに伺っております。設置されることになるこの近畿統括拠点にどのような他の機関との連携を行っていくことを期待しているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小宮義則君) お答えを申し上げます。 INPITは、まち・ひと・しごと創生本部の決定に沿って、昨年十二月に大阪市内の交通至便地の範囲で、拠点の入居先候補となるオフィス賃貸物件の公募を行いました。その公募におきましては、交通アクセス、経費などに加えまして、地元自治体や商工会議所、弁理士会などの関係機関との連携を円滑に進められることといった点も勘案し、拠点の設置場所を決定することといたしました。 実際の連携策につきましては、引き続き、当地の中小企業のニーズを踏まえ、それらの関係機関のお考えもお聞きしながら具体化していくこととなりますけれども、例えば、関係機関のネットワークを活用した拠点の機能、役割に関する情報提供、関係機関による拠点への中小企業の案内、それから、講演会、セミナーなどの共同開催、さらに、拠点が担う知財分野での支援と関係機関が担う販路開拓や金融面での支援などを組み合わせた幅広い支援メニューの提供など、中小企業の現場のニーズに寄り添った形できめ細かい支援を行っていくことを想定してございます。
○石川博崇君 このINPITの近畿統括拠点の設置、地域におきましては中小企業から大変高い期待が寄せられているところでございます。設置に当たって是非充実した体制あるいは機能を備えたものにしていただきたいというふうに思いますし、また設置された場合には広く地域の中小企業に周知を図っていただきたいと思いますけれども、この点について大臣の御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この設置に当たっては、先ほど特許庁長官から説明がありましたように、地元のいろんな自治体や経済団体ともよく意見交換をして、ニーズをくみ上げた形で設置へ持ってきております。その上で、特に、単なる知財の一般的な相談対応だけではなくて、知財を活用した海外展開の支援ですとか、あるいは知財紛争へのどういうふうに対応したらいいかといった助言、こういった機能を持たせたいというふうに思っておりまして、そういうノウハウを持った専門職員の公募を行うなど、体制の整備をしっかりと行っていきたいと思います。 また、特に近畿からの御要望としては、面接審査の利便性を高めてほしいと。わざわざ東京へ行くのが非常に面倒だということがありましたので、この拠点を使って出張面接審査室を設置をしたいというふうに思います。面接の定例日を決めて特許庁から審査官を派遣をして、定期的に大阪で審査をしていただけるようにしていきたいというふうに思っています。 こういう機能を、商工会議所、商工会などを通じて地元の中小企業にもしっかり周知徹底してまいりたいというふうに思っております。
○石川博崇君 ありがとうございます。 これは、今回初めてこのINPITの地方方面における統括拠点というのができるわけでございます。当然、関西地域の中小企業から大変期待の声が高いわけでございますけれども、全国的にもこういった知財に関する相談、特に専門的な相談を受ける窓口を増やしてもらいたいという声は大きいわけでございますので、こういった方面の窓口、近畿でまずは成功させた上で、全国的に方面で広げていくということも是非御検討いただきたいということを申し上げて、質問にさせていただきます。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。今日はよろしくお願いいたします。 今日は、事業引継ぎ支援センターの事業を中心に、中小企業に対する事業承継の支援ということをお聞きさせていただきたいと思っております。 中小企業において、高齢化や後継者の不足というのが大きな課題になっていて、本当にこのサポートが必要だという状況にあるというのは皆さん共通認識かと思われます。 先般、東京都の事業引継ぎ支援センターの方に今なされている活動等を含めてお話をお聞きしに行かせていただきました。こちらでは、平成二十三年度に事業が始まってから、相談件数、成約件数とも順調に伸びてきていること、また、そのために引継ぎセンターの広報や相談の掘り起こしなどにも広く取り組み、事業を廃業したくないという企業であったり、また買い取りたいという双方からの相談に対して熱心に今事業を進めておられると。まだまだ課題は多いというものの、やはり中小企業にとってはこういうところがしっかりと機能していくのが本当に心強いんだろうなというのを思わせていただいた次第です。 この事業引継ぎセンターが今全都道府県に設置をされて全国で動き出してきたという中で、課題も見えてきたところかと思っております。平成二十九年度、来年度の目標として、事業引継ぎの支援においては、事業引継ぎを実施した結果として雇用が継続されることになった人の数が年間一万五千二百人となることを目指すというふうに国としてはされております。 まず、これまでの実績と今回の成果目標の持つ意味についてお教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 この事業引継ぎセンターでございますけれども、後継者不在の中小企業に対する幅広い相談対応や後継者マッチング支援を行っておりまして、二十三年十月の発足以来、一万五千件を超える相談に応じ、六百七十二件の成約を実現してきているところでございます。足下の平成二十八年度でございますけれども、四月から十二月までの数字で三百十一件の成約、それから、これによりまして引き継がれる事業に従事する約四千五百人の雇用確保につながっているということでございます。二十九年度におきましては、委員御指摘のとおり、人員体制の拡充などによりまして、一千件の成約、一万五千人の雇用確保を目標としているところでございます。 この事業引継ぎセンターの意義でございますが、業績が悪くないにもかかわらず、後継者不在等を理由に企業が廃業し、そこに従事していた方々の雇用が失われることを防ぐといったことにございます。その意義にかなう取組であるか否かを測るための一つの指標として、成約件数とともに雇用確保数を参照に供しているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 今回、事業引継ぎセンターの事業のために予算を約一・五倍に上積みをして、今後、センターの事業を拡充していこうという方向を持たれているのかと思いますけれども、今後、センターの方向性を考えるに当たって、当然この引継ぎセンターの事業がどれだけプラスの効果を生み出しているのかというのが一番大事になってくるかと思います。 今のお話の中で、年間一万五千二百人の雇用の継続であるとか、また成約件数を千件ということで挙げているということですけれども、確かに、取組を具体的に進めるためには成約件数を目標に掲げるということも大切かと思いますが、ただ、事業を譲渡したくても今の状況では難しいという相談もたくさんあるでしょうし、成約に至らなくても、しっかりと今の事業を見直したりであるとか将来の譲渡を含めて経営課題などを把握して経営の改善化を図っていくと、それ自体も事業引継ぎセンターの本来の目的から少し離れるのかも分からないですが、やはり大きな成果であるかと思います。 この事業引継ぎセンターの事業の有用性を測る材料というのが、成約件数一千件ということを、例えば来年度であればこの一千件ということだと思われるんですけれども、センターの有用性は必ずしも成約件数では測れないのではないかというふうに思います。また、あえて各センターごととか、例えば都道府県ごとに成約の目標を掲げてしまってそのマッチングを急がせて、結局は、成約したはいいわ、その後がどうなったかというところの調査もできていないということであれば、何のための成約か、成立かということにもなるかと思います。 その成約件数だけを有用性の評価の対象としてしまうというのは、センターの存在意義を過小評価したり、また誤った評価に導くおそれもあると思いますが、この事業引継ぎセンターの有用性をどう評価していくのか、この点についての御見解をお教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 二〇二〇年頃までに新たに数十万人の中小企業の経営者の方々が引退期を迎えるということで、事業承継を円滑に進める環境を整備することが必要というふうに考えております。 そのためにですけれども、まず、事業者の皆様方が早期かつ計画的に承継準備に取り組んでいただくことが大切というふうに考えます。このため、今般、各都道府県ごとに事業承継ネットワークを構築をしまして、事業承継診断などを通じまして事業承継に対する気付きをまず促していきたいと。その上で、引継ぎセンターは、専門家と連携しつつ、掘り起こされたニーズに対して、個々の事業者に寄り添い、事業承継の進め方などについて丁寧にアドバイスを行うこととしているわけでございます。 今回のこのネットワーク、プレ承継支援といっております。承継の入口のところでの御支援を非常に重視しているわけでございますけれども、この取組自体は個々の事業承継に向けた準備の開始につながると。つながれば、先生おっしゃられましたような様々な事業改善に向けての取組につながっていくと思うんですが、これもやはり一つの成果であると考えております。その結果として、将来、廃業ではなくて、事業引継ぎセンターなどの支援のその先になる可能性を増すことにもつながるというふうに考えているところでございます。 以上のように、丁寧な対応を心掛けることとしておりますけれども、その一方で、事業目標設定をしまして、その達成に向けて関係者が一丸となって取り組んでいくことも大事だろうということで、成約件数一千件という高い目標を掲げて取り組んでいきたいというふうにも考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 成約件数を高めていくために事業を充実させるということでお聞きしたんですけれども、午前中の渡邉先生の方からの質問にもあったところと少し次かぶっていくかとは思うんですけれども、実際、事業引継ぎセンターの事業を拡充していくために、相談員、担当する方の人員の確保、充実というのがどれだけ今できているのかというところで大きな課題があるかと思います。 相談件数が増える前に専門家の方を全部配置するのも一方では困難という事情もあるでしょうし、どのような形で相談員を配置するかというところで次お聞きしたいんですが、例えば東京の事業引継ぎセンターの方では、この前お聞きしたときには非常勤の方も含めて七名いらっしゃって、ただ、全都道府県センターを見たときに、ほかのセンターでは一名で相談員が対応しているところも多いと。また、一名じゃなくても二名というところもたくさんあるということで、実際にその一名、二名といった人数で事業承継の相談を受けて、その後またしっかりと対応までしていくということを考えたときに、やはり対応は困難ではないかと、事実上、というふうに思われます。 また、その知識や経験、当然ある分野に偏ることにもなるでしょうし、広い範囲での相談に応じられないということになれば、単純にまず人員の数が不足していることもそうですけれども、きちんとした対応ができるのかという点にも大きな課題があるのではないかと懸念されます。 現状としては、人員不足を補うために、センター間における経験、ノウハウの共有、また各自のスキルアップを図る、また専門家と必ず連携をしていくということなど、人員体制を適切に構築していくこと、これが何よりも重要であるかと思います。 全都道府県に事業引継ぎセンターが設置されて見えてきたその現実と課題にどのようなものがあるかということと、特にこのセンターの人員体制に関する課題と今後の取組について、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、各都道府県ごとでばらばらに準備をやってきたという面がありますので、結果として、人員体制に地域差が出ているというのは事実だと思います。これを全体を底上げする必要があると思いますので、今回、予算額を増やしたことによって人員そのものを増強して、特に遅れている地域に関してはしっかり人員を増強していきたいと思いますし、またその中身も、各人のスキルアップをしっかり図っていかなければいけない、そういうことで各センターの能力を高めていきたいと思います。 特に人員のスキルアップを図るために、中小企業基盤整備機構の中に全国本部を設置をして、そして、それぞれ各都道府県のセンターの間で経験やノウハウを共有するための研修会の実施ですとかマニュアルの整備を行っていっているところであります。 また、MアンドAみたいなことになるとちょっと専門知識が要りますので、これは金融機関や税理士などをセンターに登録してもらいまして、今大体三百六十名を超える方が登録をされていますけれども、そういう方々によってMアンドAの仲介機能等を担っていただいているわけであります。 人員を充実しつつ、その人員のスキルをアップをしていく、外部の力も借りてしっかりやっていくということに努めていきたいと思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。是非、充実等、よろしくお願いいたします。 実際に事業承継を成立させるには、もう本当にどうしようもなくなってからの相談ということよりも、やはりある程度早い時期での相談をしていただくというのが必要だということで、先ほど気付きの機会を与えていくというような御回答もいただいたところかと思います。 東京の事業引継ぎセンターのホームでは、ホームページなどのほかに、月に一、二度新聞に折り込みチラシを入れたり、またダイレクトメールを発送するなど、今後のことを考えていただくきっかけづくりとしても、またセンターの広報としても力を入れているということをお聞きさせていただきました。 今般、平成二十九年度に新たな予算を付けられたという中で、モデル地域を選定して、六十歳以上の経営者に事業承継診断を実施して対象企業を掘り起こし、支援するというのがあるというふうに聞いております。これも事業者に対する啓発という意味合いを含めたものかと思われますが、モデル地域を二十ほど選定して取り組むというこの点について、どのような基準でモデル地域を選定するのか、また、例えば事業承継に関して地域ごとに異なる課題を見付けるということかなど、この地域ごとのモデル事業を今後どのように生かしていくというような御見解なのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) 委員御指摘のとおり、平成二十九年度には二十程度の都道府県において事業承継ネットワークを構築することを予定をしております。 その選定に当たりましてでございますけれども、まずやはり意欲の高い都道府県によるリーダーシップが期待できることが一つ目、それから商工会、商工会議所、それから地域の金融機関、会計士、税理士などの専門家といった事業者にとって身近な支援者の方々が相当数ネットワークに参加をされている、で、事業承継診断等に取り組む計画があることを考えております。さらには、今おっしゃられましたように、地域の実情に応じた特色のある支援計画があること、こうした内容を総合的に評価をして地域を選んでいきたいと考えております。 また、その二十九年度事業における取組をベストプラクティスのような形で整理収集いたしまして、三十年度以降の全国での展開に結び付けてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○伊藤孝江君 今、意欲の高い地域でということで、多分手挙げ方式でということなのかなと思うんですけれども、例えば本当にたくさん希望があればいいかなと思うんですが、もし地域的に偏りがあった場合とかにどのように対応されるのかなというのを少し今疑問に思いましたのと、また、この事業承継ネットワークの支援機関の年間の事業承継診断件数、これも国としての目標として五万件というふうに掲げているということでお聞きしております。 この承継診断の目標件数を五万件というふうに設定をされた理由とそのための今後の取組について、大臣の方にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 円滑な世代交代を促進をして中小企業の再活性化を図るということは、日本経済に必要な経済の好循環の実現に向けても極めて重要な取組だというふうに思っています。 二〇二〇年頃までに経営者が引退の時期を迎える中小企業の中で、業績が悪くないにもかかわらず後継者が確保できていない、しかも、ある程度の規模になりますとそれは地方銀行とか金融機関が面倒を見ると思いますので、従業員規模が二十名以下程度の企業だとすると、大体二十六万社程度というふうに把握をしているところであります。 こういう試算も念頭に置きながら、このような中小企業が後継者問題で廃業することを避けられるよう、今後五年間、事業承継診断を二十六割る五で毎年五万件程度実施をすることを目標としていきたいというふうに思います。 平成三十年度から全国で実施できる体制を目指しますが、そのため、二十九年度には地域の事業承継ネットワーク構築を開始をして、経営者の事業承継の潜在的ニーズの掘り起こしや、早期に適切な支援機関、支援者につなぐ体制の構築を進めることとしております。
○伊藤孝江君 ありがとうございました。 しっかりとこの取組が本当に功を奏するような形になるようにということで期待をしております。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 昨年三月二十八日に予算委員会、五月二日に決算委員会でコンビニフランチャイズの問題を取り上げましたので、今日は、このコンビニの問題も取り上げたいと思います。 まず、世耕大臣、コンビニはよく行かれますか。
○国務大臣(世耕弘成君) よく行くどころか入り浸っているぐらい、三大コンビニは全部ポイントカードを持っていますし、非常に愛用して、私の生活にはなくてはならないものでございます。
○辰巳孝太郎君 私もコンビニも行きますし、ここで仕事をしている限りはコンビニにお世話にならなきゃいけないというのが実態だと思うんですね。ATMもありますしコピーもできる、公共料金の支払もできるということで、今、社会的役割というのは非常に大きくなっておりまして、我々にとってなくてはならない社会インフラだというのがコンビニだと思うんですね。 今、コンビニは、御承知のとおり、どんどん店も増えておりますけれども、実際どれぐらいの数がコンビニあるのかということを教えていただけますか。
○政府参考人(吉村忠幸君) お答えします。 直近の商業動態統計調査結果におきまして、店舗数は本年一月末におきまして約五万六千店になっております。
○辰巳孝太郎君 小売販売額に占める割合というのはどれぐらいになっていますかね。
○政府参考人(吉村忠幸君) 販売額は、昨年の年間販売額が約十一兆四千億円、その販売額の小売業全体に占める割合は八・二%というふうになっております。
○辰巳孝太郎君 今日の資料にも付けましたけれども、小売全体だとがっと落ち込むところもあれば、山、谷もあるんですけれども、コンビニの売上げということでいえばもう右肩上がり、全体に占めるコンビニの売上げの比率というのも右肩上がりになっているというのが実態だと思います。 先月、毎日新聞でこのコンビニに関わって非常にニュースになった問題がありました。二枚目の資料にも付けておりますけれども、「恵方巻き商法」、「コンビニ戦略のひずみ」と題された、これは毎日新聞の社説でございます。コンビニの恵方巻きは予約販売が中心であり、学生アルバイトにも一人三十本などのノルマが課せられることもあるんだと、家族や知人から注文を取らないと自腹を切って買うことになるというふうに書かれております。いわゆる自爆営業であります。 厚労省にちょっと確認しますが、アルバイトの皆さんがノルマを課されて達成できない分は買い取らせるということ、これ、問題ではないでしょうか。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 学生アルバイトなどの働く方々に商品の売れ残りなどを買い取るという義務はございません。
○辰巳孝太郎君 簡潔にありがとうございます。 当然義務はないわけですね。しかし、このようなことが起こるのは加盟店のオーナーの全て責任なのかと。もちろん、買い取らせることは許されるものではありませんけれども、そこをちょっと考えたいと思うんですね。 今日はもう一枚、三枚目の資料に付けておりますけれども、これはあるコンビニが、ある地区でコンビニの本部の方がファクスをされたりオーナーの皆さんに配られている資料なんですけれども、店の名前は隠しておりますけれども、隠れているところには店の名前がずらっと並んでいるわけであります。これは恵方巻きなんですけれども、どれぐらい各店舗が恵方巻きの予約注文をしたのかということをリストにして、ある意味競争をさせているということなんですね、他店と競争させられているわけであります。 次の資料に行きますと、これはある、あるといいますか、もう店名出ていますけれどもコンビニで、これも本部の人がオーナーさんに配っている資料なんですけど、ここに書いてあるのは、「やるか。やらないか。 お店としてのやるか。やらないか。 全員でやるか。やらないか。 本気でやるか。やらないか。」、こういう話なんですね。 コンビニフランチャイズというのは、経営者ですからオーナーも、対等、平等というのが原則で、共存共栄していくと。ですから、直営店でもなければ別に支店でもないんですね、直営店、中にはありますけれども。それぞれが独立したオーナーなんですけれども、これを見ていただいたら分かるとおり、従業員のように、支店、直営店のように扱われているというのが私は現状ではないかと。つまり、オーナー自身も、恵方巻きなどの事実上のノルマを本部から課せられていると。だから、ああいう問題というのが起こってくるんじゃないかというふうに私は思わざるを得ないと思うんですね。 ちょっと公取に確認しますけれども、これら恵方巻きなどの仕入れの強要ですね、本部からの、これは許されないと思いますけど、どうですか。
○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。 フランチャイズシステムにおける本部と加盟店との取引におきまして、個別の契約条項や本部の行為が独占禁止法の優越的地位の濫用に該当するか否かは、個別具体的なフランチャイズ経営ごとに判断することになると思っております。 そうしたことを前提といたしまして、取引上優越した地位にある本部が加盟店に対して、フランチャイズシステムによる営業を的確に実施するために必要な限度を超えまして、加盟店の販売する商品について返品が認められないにもかかわらず、実際の販売に必要な数量を超えて仕入れ数量を指示し、当該数量を仕入れることを余儀なくさせることにより正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える場合には、優越的地位の濫用に該当するものと考えております。
○辰巳孝太郎君 こういった恵方巻きなどで何ぼ売るのかと、やるか、やらないのかと。こういう目的がなかなか達成できなければ、フランチャイズの契約ですから、やはり一番怖いのは契約できない、再契約できないということ、契約が更新できないということなんですね。幾らオーナーさんが再契約したいと思っても、本部が、あんたのところは目標も全然やらないんだからやらないよ、再契約しないよと言われれば、これもうできないわけでありまして、やはりこういった強要まがいのことが現場では行われていると、これが実態だということを我々しっかり認識しておく必要があると思うんですね。 先ほども申し上げたとおり、オーナーと本部というのは、フランチャイズ契約、対等、平等で共存共栄をうたっております。ところが、実はこの本部とオーナーの契約というのは、これオーナー側に非常に不利なものになっているんじゃないかということがこの間ずっと指摘をされてきました。 その根幹を成すのが、実はコンビニ会計と言われるコンビニ独特、特有の会計方式であります。このコンビニ会計において、ロイヤリティー、チャージとも言いますけれども、これを本部に納めるということになるんですけれども、これ粗利分配方式というのを取っております。この粗利の定義がコンビニ会計と一般では実は違うわけですね。一般的には、売上げからその原価、経費ですね、これを引いたもの、これが粗利ということになるわけですけど、コンビニの場合は、廃棄をするお弁当とかおにぎりとか、また万引きをされた分というのはこの仕入れの原価に含まないという方式を取っております。 今日は、分かりやすく説明するために次の資料を付けましたので、御覧をいただきたい。 申し上げたとおり、フランチャイズ契約というのは、ロイヤリティー、仮にこの図では六〇%とするわけですけれども、利益の分から六割は本部に行く、残り四割は店舗のオーナーが受け取ると。これを前提に考えますと、例えば、原価七十円のおにぎりを十個仕入れて、一個店頭で百円で販売をしたと。結果八個売れたとき、これ計算どうなるかといいますと、売上げは八個ですから八百円、それに掛かった原価というのは七十円の十個ですから七百円、したがって利益は百円ということになるわけですね。ロイヤリティーが六割だったら、本部が六十円、そしてオーナーが四十円と普通はなるんです。普通の会計方式だとそうなるんですが、コンビニはそうじゃないというんですね。 それが次の資料なんです。コンビニの独特な会計システム。今、同じように、七十円で仕入れたおにぎり十個、八個売れたということで考えますと、売上げは八百円です。原価どうなるかといいますと、七十円掛ける十個、これが掛かっています。ところが、コンビニの場合は、売れ残った二個分、つまり七十円掛ける二つ分の百四十円というのは原価に含まないという、そういう計算をするんですね。そうしますと、架空の利益といいましょうか、利益は二百四十円になるわけなんですね。それを六対四で分配をしますと、オーナーの方には九十六円が残ります、本部には百四十四円が行くということになるんです。 しかし、考えていただきたいんです。先ほど原価に含まれなかった百四十円分というのは、これは計算上含まなかっただけで、これは実際はオーナーが負担をしているわけですね。それをオーナーが負担をするということになるわけです。ですから、九十六円たとえ残ったとしても、その百四十円分というのはオーナーが負担することになりますから、結局オーナーに、手元に残るお金というのは、これはマイナス四十四円、赤字なんですよ。ですから、今の設定で考えますと、おにぎり十個、これ二つ残ったらオーナーは立ち所に赤字というふうになるというのがコンビニの会計方式になるわけなんですね。 そこでオーナーは考えるわけですよ。これは廃棄をしたら赤字が出ると。十個のうち二つ廃棄しただけで赤字が出るわけですから、どうしても売り切りたい、値下げをしてでも売り切りたいというふうにオーナーは考えるわけです。そして今、仮定で考えますと、例えば、この百円で売っているものが八個売れたと、そして五十円で、百円のものを五十円値引きして半額で残りの二つを売った場合、売上げというのは九百円になります。原価というのは七十円掛ける十個の七百円ですから、手元に残るお金は二百円。そうなりますと、六対四で割りますと、八十円と百二十円になるわけですね。ですから、先ほどマイナス四十四円だったオーナーの取り分は、五十円におにぎりを値下げしたことによって手元には八十円残るということになるわけです。これは誰だってオーナーやりたいですよね。 ところがなんですが、コンビニの本部の取り分を見ていただきたいんです。そうしますと、本部の取り分は百二十円なんです。先ほど二個廃棄させたときはコンビニの本部は取り分は百四十四円ですから、コンビニの本部にとっては、見切り販売、値下げ販売をオーナーがするときよりも、廃棄をむしろさせた方が取り分が大きくなるというのがこのコンビニ会計の特異な面なんですね。 ですから、本部は必死にこの間オーナーに対して値下げ販売するな、見切り販売するなということを強要して、公正取引委員会がこれに対しては排除措置命令を下して、本部は加盟店の値引き販売を妨害したら駄目だというところまで来たわけなんですね。 大臣にちょっとお聞きしたいんです。今の説明を聞いていただいた上で、これ、やっぱり廃棄ロスをさせた方が本部の利益が高くなる、廃棄させた方がいいんだというようなコンビニ会計のシステムは、私はちょっと考えなあかんのちゃうかなと思うんですけれども、大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今、コンビニ会計とおっしゃっているのは、コンビニの本部と加盟店の間の費用とか利益の分配ルールだというふうに思っています。 これは、いろんな計算の仕方があるんですね。私も計算してみましたけれども、例えば百円のおにぎり、見切り販売で九十円だったら、やっぱり見切り販売した方が本部の利益も大きくなるという計算なんですね。コンビニは、私の経験からいうと、見切り販売といっても、スーパーとかだと五割とかありますけれども、コンビニは割と九〇%とかそんな感じでありますから、現実には今御指摘のようなことが起こっていないんではないかなという気もするんですが、これは、もうどういう計算になるかということだと思います。 その上で、いずれにしても、廃棄ロスはなるべく起こさない方がいいわけですし、廃棄ロスが発生した場合の負担についても最近随分見直しが行われていて、一方的に廃棄ロスの分を販売店の方が負担をするのではなくて、フランチャイズの本部の方が負担をするメカニズム、これ、それぞれ三大コンビニチェーン、入れているというふうに聞いています。大分変わってきているのかなというふうに思っています。 また、廃棄ロスを、いずれにしても、これはいろんな観点から減らしていくということも重要でありまして、このコンビニ本部は、それぞれ加盟店の発注精度を向上させるということを取り組んでいらっしゃるというふうに思っています。そういうことをやっていただいた上で、廃棄が生じた場合の本部と加盟店の間の負担の在り方が、共存共栄の形でそれぞれのフランチャイズチェーンで確立されていくことを期待したいと思います。
○辰巳孝太郎君 今大臣おっしゃっていただいたように、九十円という話ありましたけれども、しかし、近所のスーパーの場合は確かに半額とかよくあるんですけど、だけど、やっぱりコンビニの場合はそもそも見切り販売というのを余り見ないですよ、やっぱり九十円と値引きしてもね。ですから、この見切り販売を抑制する、そういうインセンティブというのが本部からオーナーにやはりあるということが実態だと思うんですね。ですから、本部が廃棄ロスの原価相当分、一部を負担するということであっても、私は、やっぱりそもそも根本のこのコンビニ会計というところに踏み込まなければ、やはり本部からは見切り販売をしちゃ駄目だよと、そういう話になっていくんじゃないかと私は思っているんですね。 今日、次の資料にも付けましたけれども、これもある店舗のものですけれども、オーナーが見切り販売をするときに、値下げ販売をするときに、わざわざ本部に対して申請書を出させて、なぜ見切り販売をするのかという、これ下の欄に申請の理由というのもありますけれども、そういうことも書かせて、見切り販売するときにはちゃんと報告しなさいよと、こういうことまでやらせているんですよ。私は、これ本部がやっちゃうと、本当は見切り販売したいと思っているオーナーに対する抑止といいますか、できないということになるんじゃないかというふうに思うんですね。 公取にもう一度確認しますが、こういうものを書かせること自体はやはり見切り販売を制限する優越的地位の濫用に当たるんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。
○政府特別補佐人(杉本和行君) 個別事案についてはそれぞれお答えを控えさせていただきたいと思いますが、私どもの考え方を申し上げさせていただければ、議員がおっしゃるような例えばコンビニエンスストアのフランチャイズチェーンにおいて、加盟店に対して優越的な地位にある本部により、加盟店が商品等の見切り販売を制限され売り残りとして廃棄されることを余儀なくされている場合には、同本部の行為は、加盟店に対して正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えるものとして優越的地位の濫用に該当し、独占禁止法違反になるおそれがあるというのが私どもの基本的な考え方でございます。
○辰巳孝太郎君 是非、資料もお渡ししますので、これ調査をしていただきたいと思うんですね。 このように、実際、契約の更新を考えますと、なかなか加盟店が物を言えないんだと。契約期間も長いですから、話合いの場を設けてほしいという声は常にあるんですけれども、なかなか設けてもらえない。団体交渉をオーナーさんはこの間ずっと本部に対してさせてくれさせてくれと言っているんですけれども、それがなかなか認められずに闘っております。 この間、その団体交渉でいいますと、本部が交渉を拒否したということに対して、二〇一四年、岡山労働委員会は、オーナーたちを労働組合法上の労働者としてきちんと判断をして、全部救済の命令を出しております。二〇一五年には東京労働委員会も、ファミリーマートに対してオーナーたちの団交を拒否してはならないという救済命令も下しております。こういう動きにも是非注目をしたいというふうに思っております。 同時に、やはりオーナーさん、あらゆる面で苦境に立たされていると私は思っております。この間、最低賃金もこの十年で二〇%上昇をしているわけでありますが、同時に、コンビニの場合は、人件費は上がっていると、しかも人手不足ということでありますので、更に上げなきゃならないということになっております。一つ一つの店舗の、日販といいますけれども、それは人件費ほどは上がっていないというのが実態ということになっているんですね。 そんな中で、今オーナーさんからの要望で多いのが、三百六十五日二十四時間営業を見直してほしいということなんですね。最近ではファミリーレストランの幾つかの企業がこれを見直すというようなことも報道されておりますけれども、コンビニの二十四時間営業の店舗の割合というのは、これ大体どれぐらいになっているんでしょうかね。
○政府参考人(吉村忠幸君) お答えします。 平成二十六年商業統計調査結果におきまして、八六%というふうになっております。
○辰巳孝太郎君 会館の中に入っているコンビニとか、これ二十四時間開ける必要はないのでこれは閉めるわけですけれども、そういうところを除いては、やはり町中にあるコンビニというのは二十四時間というのが基本だと思うんですね。 ところが、オーナーさんにしてみれば、深夜はお客さんも少ないわけです。物も売れないと。だけど、防犯上の問題から、一人、ワンオペではなくて二人以上置いているというオーナーさんも少なくありません。しかし、その場合、二五%の割増し賃金を払わなければならないと。アルバイトの方なんかは、オーナーさんに言わせると、突然来れないということが間々あるらしいんですね。そんなときには、皆さん、コンビニというのは人がいないからといって本日臨時休業しますというのはありませんから、これ絶対開けていますから、じゃ、誰がレジ打っているかというと、これオーナーさんなんですよ。ですから、コンビニというのはオーナーさん一人で回せないので、夫婦で経営されているというのが多いというのは、推奨もされていますけれども、そういう理由なんですね。 韓国では、実はコンビニの深夜営業の強制を禁じる法改正というものが行われておりまして、これによって千店舗以上の深夜営業というのが取りやめになったという報道もされております。 大臣にお聞きしたいんですけど、やっぱり時代は流れていると思います。今、二十四時間が当たり前だと思われていた業種でも見直してもいいんじゃないかと、こういう一般的な声も私はあると思うんですね。この二十四時間営業、せめて選択制にしてほしいというこのオーナーの声を、大臣、どのように受け止められますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 我々、働き方改革も進めている中で、そういう深夜営業とか二十四時間営業を見直していくという動きも出てくるのはありだなというふうには思っています。ただ、これはあくまでもフランチャイザーの経営判断であり、あるいはフランチャイザーと販売店側の契約によってしっかり決められていくべきものだというふうに思います。 私も通告いただいてちょっと勉強しましたら、コンビニの契約ってやっぱり選択制になっているらしいですね。二十四時間を選択必ずしもしなければいけないというものではない。さらに、中小小売商業振興法という法律でフランチャイズ本部の説明義務というのが規定をされていまして、きちっと選択できますよ、選択したらある一定期間、契約期間はその選択したようにやってもらわなきゃいけませんよということをちゃんと説明をしなければいけないということになっているわけでありまして、現実、二十四時間というのは、そういう契約の中で販売店側も理解して選択をしてなっているのかなというふうに思っています。 しかも、やっぱりコンビニというのは今社会的機能もかなり大きくなってきていまして、深夜のちょっと何か防犯上のトラブルが起こったときにぱっと飛び込める拠点になっているとか、そういう面もあって、また、地域の人にとっても、二十四時間、何か必要なものがあったときいつでも買いに行けるという、そういう状況にもなっているわけでありますから、この営業時間の在り方については、こういう社会的ニーズと、そして今御指摘いただいている人手不足の問題と、いろんなファクターをコンビニと加盟店とそして地域社会がしっかり議論をしながら結論を出していっていただくべきものかなというふうに思っています。
○辰巳孝太郎君 大臣、勉強していただいてありがとうございます。 二十四時間にするかどうかは選択できるんだという話、確かにそのとおりなんです。二十四時間を選んだ場合は、ロイヤリティーの比率が数%、チャージの比率が下がるようになっているんですね。だけど、オーナーさんに言わせれば、それにも増して二十四時間というのは赤字になるんだ、たとえロイヤリティーが二%、数%下がっても、深夜営業するというのは赤字が、足出るんだというのが現状なんですね。 ですから、コンビニの契約というのはしかも十五年とか長いですから、一年、二年じゃないので、これはやっぱり途中からでも選択できるように、変えられるようにというのがオーナーさんの要請だということも知っていただきたいと思いますし、説明義務という話もありましたけれども、これもなかなか、コンビニフランチャイズの仕組みをまず最初にどこまで説明、きちんと理解をしてもらえているかというのは大きな問題だと思うんです。 確かに今、フランチャイズの本部は大体これぐらいの売上げがありますよというのは示しているんです。だけど、本当に必要な情報というのは、売上げではなくてオーナーさんの所得なんですよ。チャージをされ、人件費を払い、どれだけ最終的に残るのか、年収、所得が三百万なのか五百万なのか七百万になるのか、そこが一番知りたいんですよね。だけど、そういう情報はないんですよ。それはどのコンビニチェーン店も流していないんですよ。私はそこもきちっと説明すべきだと思いますし、防犯、確かにそうなんです。だけど、コンビニのオーナーさんにすれば、我々は商売人ですよ、小売業ですよ、防犯、それは警察やってくださいよと、我々にそういうことを求めるんだったらそれなりの何か補助をいただけないかと、こう考えるのは当然だと私は思うので、何もかもコンビニに押し付けるというのは余りにもちょっとかわいそうではないかなというふうに思わざるを得ないと思うんですね。 この二〇一五年の十二月に安倍政権は、下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議を設置をいたしました。設置の目的というのはどのようなものですか。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘の連絡会議は、中小・小規模事業者が賃上げを行いやすい環境をつくる観点から、下請等中小企業の取引実態を把握し、取引条件改善に必要な検討を行うことを目的として設置されたものでございます。
○辰巳孝太郎君 下請等ということになっているんですが、これはコンビニ本部と加盟店とのフランチャイズ契約というのも含まれるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(宮本聡君) 御指摘の連絡会議の検討対象には、事業者間取引、いわゆるBツーB取引であって、下請取引に限らず、優越的地位の濫用が懸念される取引なども含まれるものと認識しております。その後、アンケート調査、ヒアリング等で具体的な課題を認識した上で、これまで主に製造業等の下請取引、あるいは建設業、トラック運送業の取引を中心に対策を講じてきたところでございますが、御指摘のフランチャイズ契約についても検討対象には含まれ得ると考えております。
○辰巳孝太郎君 含まれるということなんですね。 大臣、やはり中小企業の取引条件の改善が重要だという認識の下にこういう会議が設置をされていると。政府自身が、経済の好循環実現のためにこれも重要なんだと言っているわけです。この会議の中には本部と加盟店の取引条件の改善も含まれているということだと思うんですね。 ですから、今後、是非この会議の中で大臣自身が、フランチャイズ本部とオーナーさんの取引条件の改善、ここにもスポットを当てて議論をしていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘の連絡会議立ち上げたときというのは、私、官房副長官で、当時、これを中心的に立ち上げた立場なんです。そのときに心掛けたのは、いわゆる下請法の狭義の下請取引ではなくて広くいこうと。だから、建設業も入れますし、あるいはお弁当とか給食とかそういったものも入れていこうということでやらせていただいていますから、当然、このコンビニのフランチャイズの取引でもいわゆる下請たたき的な行為が見られるのであれば、これはきちっと対応していかなければいけないというふうに思いますし、実態の把握もしていかなければいけないと思っております。
○辰巳孝太郎君 実態の把握も以前経産省としてされているんですけれども、是非改めて、いろんな社会情勢の変化もありますから、コンビニの実態把握もしていただきたいというふうに思います。大臣言っていただいたので、是非していただきたい。 奈良県議会は二〇一五年にフランチャイズ法、FC法とも言いますけれども、制定を求める意見書を出しております。この中には、本部から実態と懸け離れた売上予測や目標が示されたりとか、またロイヤリティーの問題、中小小売商業振興法や独禁法などもあるんだけれども、本部の加盟店に対する様々な優越的地位の濫用によって、加盟店を保護する機能が働いていないという指摘をこの意見書の中でされております。 コンビニ業界の健全で持続的な発展のためにも、この問題に私は与野党問わず超党派で取り組む必要があると思っているんです。 最後に、大臣、お聞きしたいんですけど、やはり今、FC法、フランチャイズ法の制定、これに取り組んでいくべきではないかと思うんですけど、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 現状では、中小小売商業振興法によって、いろんな本部が加盟希望者に対して契約内容に関して説明する、あるいは書面交付の義務があるなど、その辺の枠はしっかり掛かっているのかなというふうに思っています。現行のこの中小小売商業振興法に基づくフランチャイズ契約の下、結果として、本部と加盟店の間は、一部問題はあるかもしれませんが、総じて良好であるというふうに認識しています。 経産省としても、引き続き、本部が関連法令やガイドラインを遵守して加盟店を支援することによって、お互いが共存共栄かつ健全で持続的に発展していくことが望ましいというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 やはり既存の法律ではなかなか規制し切れないからこそフランチャイズ法が必要とされているというふうに思います。今後もこの問題、取り上げていくことを告げて、私の質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章、通告に従いまして質問したいと思います。 今日は委嘱審査ということで、トップバッターの渡邉先生、浜口先生、石上先生、石川先生、伊藤先生、辰巳先生と非常に中身の濃いすばらしい質問で、私も元々地元の商工会の経営指導員だったものですから、もうすばらしい質問を聞かせていただきまして、ありがとうございます。そして、それに対して切れ味の鋭い大臣の答弁、大変勉強になりました。私、最後のバッターですので、静かに聞いていてください。よろしくお願いします。 今日は、私は地元が茨城県の県南でありまして、三・一一のあの震災のときには、震災の後、常に注目を浴びたのは東北三県ということで、福島、宮城、岩手でありました。しかし、茨城は岩手よりもはるかに被害額が大きくて、それから放射線量もホットスポットで、取手から守谷、あるいは栃木の方まで、非常に放射線量の多い地域ということもありまして、今回、経済産業省が二〇一五年の七月十六日に発表しました長期エネルギーの需給見通しも決定しました。これを背景に、松村副大臣始め井原政務官まで、幅広く御答弁をいただければと思っております。 今回の政府の電源構成についての基本的な考え方は、当然ながら、安全性、安定供給、経済効率性及び環境適合に関する政策目標を同時達成する中で、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の効率化等を進めつつ、原発依存度を可能な限り低減するということであります。 これを基に、まず一点目、質問したいんですが、まず、二〇一五年に決定された長期エネルギー需給見通しの二〇三〇年度の電源構成に関して、原発の電源構成に占める比率は震災前の約三割から震災後は約一%となっております。仮に廃炉が決まっている六基、敦賀、美浜、玄海、島根、伊方以外が全て再稼働した場合でも、原則四十年の廃炉ルールが適用されますと、二〇三〇年には原発の比率は一五%までに落ちるという試算があります。それを二〇%以上に高めるということは、多くの原発に例外的規定を適用して二十年の稼働延長を図るか、あるいは原発の新設が必要となりますけれども、二〇%以上を原発に頼るという目標を掲げているその点について、政府はどのような考えかを松村副大臣にまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のとおり、エネルギーミックスの原発比率二〇から二二パーというのは、まず、規制委員会の審査を経て安全が確認されるということが大前提ですが、既存の原発が再稼働する、そしてその上で、一部の炉については法令で認められた四十年を超える運転期間延長を行うなどの対応、これも規制委員会が認めるということが大前提でありますが、そういう対応によって達成可能だというふうに考えております。
○石井章君 それでは、次の質問に移りますけれども、原発由来の電気の価格については、三・一一を経た今でも過小に見積もられているのではないかという疑念があります。東電原発事故の賠償、廃炉費用が一兆円を増えるごとに単価は〇・〇四円キロワットアワーアップすると政府の平成二十七年の五月の電源コストの検証にあります。福島の事故後の処理においては、賠償、廃炉、除染などが止めどなく膨張しており、その額は既に三十兆円を超えているとも言われております。国民負担は十四兆円との試算もある中で、1Fの処理についても見通しが立っていません。また、今後に発生する事故によらない原発の廃炉でも、一基当たり三十年くらいの年数と多額の費用が必要と言われております。まさに廃炉の処理費用は青天井と言っても過言ではないと思います。それでも政府は原発を安い電源と考えているのかどうか、お伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 廃炉とか賠償とか除染、中間貯蔵といった費用は決して青天井ではなく、今我々は二十一・五兆円という合理的な見込みをさせていただいているわけであります。 その上で、この事故関連費用が一兆円増加した場合でも〇・〇一から〇・〇三円の増加ということになりますから、引き続き、石炭やLNGと比較しても安い電源ということになるんだろうというふうに思っております。
○石井章君 そもそも、原発は他の電源と比較しましても、電源コストの安さが売り物だったわけであります。しかし、三・一一より前ですね、政府は、電事連は、特に電事連の方は、二〇〇四年の試算で一キロワット当たり五・九円、コスト検証委員会での報告がありますけれども、そのように試算しておりました。当然、原発事故後、同価格が八・九円以上、エネルギーミックスでは、二〇一四年モデルプラントとして試算で十・一円以上に上方修正されておりますが、実際のところ、現在の日本の原発の発電の単価は幾らになるかをお伺いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) 現状のコストというものは、済みません、今手元にございませんけれども、原子力について、モデルプラントによって試算されたものは十・一四キロワットアワー以上ということになってございます。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと補足します。済みません。 いわゆる、今現実の費用というのはこれ財務諸表からはじけということになるんだろうと思います。過去既に実績のあるものを有価証券報告書などを用いて試算しろということになるんだと思いますが、これは、その原発によって減価償却の進み方とか全然違って、正確なコストは出せないということで我々はそれは使わない。これは世界でも基本的にはそれが常識であります。これから新たに造ったらどれぐらいになるかということを計算をして比較をするのが各電源ごとの比較の常識的なやり方ということになるわけでございます。
○石井章君 当然、バランスシート等から割り出せばその部分だけの数字は出てくると思うんですが、内部留保やいろんなものがありますので、今ここで答弁するのは難しいと思いますが、次の質問に移りたいと思います。 脱原発ということで考えておるんですけれども、福島原発事故後の電力供給がなかなかそのバックアップ体制が取れていない、その補完のための燃料費による企業の国際競争力の低下やCO2問題の危惧などを招いたわけであります。その中で政府が出した解決策が原発の再稼働であります。多くの国民が政府に対し疑義を感じているのは、どうしてそのような危機が生じたにもかかわらずまた原発再稼働にかじを切ったのか、そういう考えがまだいまだに政府の、特に経済産業省の中にあるのかどうか、原発の事故後もそういうことであるのかどうかを再確認したいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり資源に乏しい、もう我が国はほとんど資源を輸入に頼っているわけであります。ですから、そういう中で、安全性の確保を大前提に経済性、そして今もう一つ大きいのは、パリ協定発効後、気候変動の問題というのも非常に重要なファクターであります。そういうことを考えながら、エネルギーの供給の安定性を確保しなければなりません。 現在、我が国の電力供給は一見何の問題もないように見える、現実に停電は起きていないわけでありますが、それは、何と化石燃料に八割も依存するエネルギー供給の構造になっているわけであります。このことは、エネルギー安全保障の観点からも、あるいは地球温暖化対策の観点からも、発電コスト上昇といった面でリスクを抱えていると言わざるを得ないというふうに思います。 国内にある燃料だけで数年にわたって発電を続けることができる、そして運転時に温室効果ガスを一切発出しない経済性の高い電源である原発の利用は、安全性が大前提ということになりますけれども、こういったリスクに対処する上で引き続き重要だと考えております。
○石井章君 前回の質問のときに竹村公太郎さんのいわゆる水力発電所を利用してやる方法もあるということだったんですが、これは国交省マターなので今日はそのことについては触れませんが、特に欧州を始めとする世界各国の再生可能エネルギーへの転換は、東日本大震災が一つの契機となったと言われております。 中でも、御案内のとおり、ドイツは福島の後に再び大きく脱原発にかじを切り直し、既に国内の電力需要の三分の一を再生可能エネルギーで賄っており、二〇五〇年までに少なくとも国内の電力需要の八〇%を再生可能エネルギーで供給するとしております。 そのドイツでは、政府が二〇一二年よりEWeLiNEというプロジェクトで七百万ユーロ、日本円で約八億二千万円を予算化して、発電量を予測し、自動で送電量の調節を可能とするシステムを開発研究しております。 また、アメリカでもNCARで同様のシステムを二〇〇九年から開発しており、現在、アメリカの八つの州で使用が可能となっております。それにより、アメリカの大手電力会社では年間六千万ドル、約六十三億円の節約に成功したとも言われております。 日本は他国に比べてエネルギー関係研究費予算は豊富でありますけれども、政府の今後の取組についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) 石井委員にお答えを申し上げます。 再生可能エネルギーの導入拡大をするためには、当然、器をまず大きく整備をしなきゃならないというのが送電網の整備、運用だと思うんです。もう一つは、せっかく器をつくっても、うまく、自然変動電源であるために、その器を効率的に供給するという、調整するというところ、この二つを押さえなきゃならないと、こういうふうに思っておりまして、その器の送電網の整備については、複数の発電事業者が工事費を共同で負担して、できるだけ負担を軽くすることで系統の増強を進めようというプロセスの導入とか、あるいは系統増強の費用分担ルールを適切に見直すとともに、地域間の連系線の利用ルールを、現在は先着優先となっていますけれども、これを競争的なものに見直して、できる限りその受皿を、整備を進むようにというふうに考えております。 もう一点は、委員御指摘のように、太陽光発電とか風力発電は、先ほどお話ししたように、自然変動電源でありますから、当然それを、その電気の需給調整を円滑にするための技術の開発とか実証事業も進めていかなければならないということで、平成二十九年度の予算では、経産省の方では大きく二つの予算を組んでおります。 一つは、出力の変動を事前に予測するような、気象を見るような、そういうことを高度化するようなことに取り組んで、火力等を含めた運用を自動化するシステムの開発をしようじゃないかということで七十三億円、風力発電の適地として地域内送電網を整備し、技術開発を行うための事業として三十億円等を計上しておりまして、是非前に向いて進められるように取り組んでまいりたいと思います。
○石井章君 丁寧な説明ありがとうございました。 最後に、国民には、政府のエネルギー政策は原発推進ありきから逆算しての後付けで考えているからそうなるのではないかという疑念が少なからずもあると思います。世論調査結果においてもいまだに国民の半数以上が脱原発を望んでいるわけでありますから、政府はもっと正面から国民の意見と向き合い、メリットとデメリットを包み隠さず開示し、日本がこれから原発を続けるか否かを、それを全て総ざらい出して、国民的な議論を経てその判断を下せる環境を整えるべきだと思います。それによって国民の理解を得ることが最も肝要であると思います。 各国の脱原発が進む中で、日本は近い将来に原発依存マイノリティーとなる可能性さえあります。政府は、子や孫たちが世界に胸を張ることができる日本をこのまま維持していくためにも、どうすれば再生可能エネルギーによる脱化石燃料社会を実現することができるかについて常に真摯にお考えいただき、様々な施策について幅広く検討、研究、実践していただくことを強く要望して、私の質問といたします。 ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) この際、長坂内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。長坂内閣府大臣政務官。
○大臣政務官(長坂康正君) この度、公正取引委員会に関する事務を担当することとなりました長坂康正でございます。 松本副大臣とともに松本大臣を補佐し、公正かつ自由な競争環境の整備に努め、我が国経済がより豊かで活力あるものとなるよう全力で職務を遂行してまいります。 小林委員長を始め理事、委員各位におかれましては、一層の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。 どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(小林正夫君) 本日はこれにて散会いたします。 午後二時十六分散会