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193回国会参議院2017/04/04

環境委員会 第6号

発言数
139
登壇者
10
会派数
4
開催日
2017/04/04

会議録

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、里見隆治君、青山繁晴君及び鴻池祥肇君が委員を辞任され、その補欠として長沢広明君、尾辻秀久君及び松川るい君が選任されました。     ─────────────

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に石井苗子君を指名いたします。     ─────────────

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長中井徳太郎君外四名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 民進党の浜野喜史でございます。御質問をさせていただきます。  まず冒頭、山本大臣にお伺いをいたします。大阪の森友学園に関わる国有地の売却問題についてでございます。  総理は、この問題の本質は国有地の売却が適切に行われたかということと言っておられます。この総理の認識につきまして大臣はどうお考えになられるのか、お願いをいたします。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 森友学園の国有地の売却をめぐるいきさつについては、国会の審議においてこれまで一つ一つ丁寧に説明がなされてきたものだと思っております。  環境大臣としては、御指摘いただきました点についてはコメントは差し控えさせていただきますけれども、政府としては、今後も丁寧な説明をしていくものだと思っております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 コメントを差し控えていただくべきような質問じゃないんですね、これ。総理がこの問題の本質は国有地の売却が適切に行われたかということと言っておられることについて大臣はどうお考えかと、言わば感想ですので、お答えをいただければと思います。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 環境大臣としては、コメントは差し控えさせていただきたいと思っております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 大臣、これ答弁拒否だと私は認識をいたしますけれども、更に質問をさせていただきます。  一般論としてお伺いをしますけれども、官民を問わず財産を市中価格に比して大幅に安く売却するということになれば、その根拠を明確にして組織の意思決定をするということ、そして内外へしっかりと説明できるように必要記録を残していくと、これが常識的な対応だというふうに私は思うんですけれども、一般論として大臣はどのようにお考えか、お願いをいたします。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 一般論としてということならば、先生のおっしゃるとおりだと思っております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 一般論としても常識的な私はことだというふうに思います。  その上で、今回の森友学園に関わる国有地の売却につきましても、役所内部で十分検討が加えられて意思決定されたということだと私は思っております。そして、しっかりとその記録も残っているんだというふうに私は認識するんですけれども、いかがでしょうか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) その辺につきましては私どもは承知をいたしておりませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 私は、国民はこういうふうに考えているんだと思うんです。国有地の売却をする場合には、当然しっかりとした検討が加えられて、そしてそれぞれの権限に基づいて役所において意思決定がなされると、そしてしっかりと記録も残っているということであろうというふうに当然国民は認識をしているというふうに思います。したがって、今回の件も役所において意思決定がなされた記録を公開をして、しっかりと検討した上で売却したんだということを示せば、それで国民はなるほどというふうに理解するんだと思うんです。  しかしながら、公開されているものといえば売買契約書、それに加えて若干の資料ということであります。いろいろ御質問をしてまいりますと破棄したと、これは国民にとってはもう常識的に考えて考えられないことだと。そこで国民が理解できないという状況に現状陥っているんだというふうに思いますけれども、現状をどのようにお考えになっておられますか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 何度も申し上げますけれども、一般論としては先生のおっしゃるとおりだろうと、かように思いますけれども、環境大臣としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 この件はもう一問だけにさせていただきたいと思いますけれども、この国有地の今回の売却問題につきまして、政府において納得いく説明がなされたというふうに国民が認識しているというふうに大臣はお考えかどうか、お願いいたします。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 各社の世論調査の結果も承知をいたしております。国民の皆様方がまだまだ納得をされていないということは私どもは承知をいたしております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 とするならば、大臣、大臣が総理に対して、納得いく説明を更にすべきだと、資料を更に提出すべきだということを進言されたらどうでしょうか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 十分に予算委員会等で議論はされているというふうに思っております。私は総理にそこまで近い人間ではございませんので。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 もうこれで本件終わりますけれども、大臣も、内心は十分説明し切れていないと、国民の理解が得られていないということはこれ当然だというふうに内心思っておられるんだというふうに、苦しい大臣のお気持ちをそんたくをしつつ、質問に移らせていただきたいと思います。  まず、今回の法改正に際しまして、法の第六十二条の二の二という条文が追加されたというふうに理解をいたしております。読み上げをいたします。第六十二条の二の二、「原子力規制委員会は、この法律に規定する原子力施設に係る基準を定めるに当たつては、原子力の研究、開発及び利用における安全に関する最新の知見を踏まえつつ、それぞれの原子力施設の安全上の特性に応じ、当該基準の明確化に努めるものとする。」ということでございます。  こういう条文を追加された背景、理由を説明いただきたいと思います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 原子力施設はその種類や出力などが様々でございまして、それぞれ特性により安全上のリスクは異なってまいります。  そのような実情を踏まえまして、IAEAの安全基準におきましては、規制機関による審査や評価、それから検査等の規制は、いわゆる等級別扱い、グレーデッドアプローチと呼んでおりますけれども、に従って、放射線のリスクと釣合いの取れたものでなければならないというふうにされてございます。  また、原子力規制委員会では、新たな知見などに基づいて、より安全性が高まるよう規制基準の策定等を行ってございますけれども、その際、原子力施設の安全上の特性を考慮するということに加えて、規制で要求される内容や規制の判断に対する予見性が高まるよう、基準が明確なものになるようにということで努めてまいってございます。  今後とも、規制の運用に当たって、こうした考え方に基づく取組を継続することが重要であるという認識の下、御指摘の条文において、規制基準を策定するに当たっては、原子力の安全に関する最新の知見を踏まえつつ、等級別扱いの考え方を採用して規制基準の明確化に努める旨を明記したところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 その上で御質問をさせていただきます。  資料一を御覧いただければと思います。  新たな規制基準のいわゆるバックフィットの運用に関する基本的考え方、平成二十七年十一月十三日、原子力規制委員会。  核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律による原子炉等の規制において、新たな規制基準の既存の施設等への適用(いわゆるバックフィット)に関する基本的考え方は以下のとおりとする。  新たな規制基準を既存の施設等に適用する場合には、規制基準の決定後一定の期間を確保した施行日を定めるか、又は、当該規制基準の施行後の経過措置として当該規制基準に対応するために必要な期間を設定することを基本とする。  これらの期間は、原子力規制委員会が、当該規制基準の新設・変更の安全上の重要性、被規制者が対応するために必要な期間等を総合的に判断して、個別に設定する。  なお、安全上緊急の必要性がある場合には、新たな規制基準の新設・変更に際し、当該規制基準を即時に適用することもあり得る。  新たな規制基準の施行日又は経過措置として必要な期間の満了後、その時点で適用される当該規制基準を満足していない施設については、運転の前提条件を満たさないものと判断する。  このような決定内容でございます。このいわゆるバックフィット運用に関する基準はこれ以外に規制委員会としてはないというふうに理解をしてよろしいでしょうか。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) お答え申し上げます。  このバックフィットの運用につきまして原子力規制委員会で決定したものは、委員資料にも提示されておりますこの考え方、これだけでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 その上で御質問をさせていただきます。  先ほど、新たな条文が追加をされるということでございます。「原子力施設に係る基準の明確化」ということであります。こういう条文が加えられた上に立って考えてみますと、このバックフィットの運用に関する基本的な考え方、これを更に明確化をしていくという努力が求められるのではないかというふうに考えますけれども、見解を伺います。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) お答え申し上げます。  バックフィットルールの更なる明確化という御指摘でございますけれども、原子力規制委員会で定めておりますいわゆる新規制基準につきましては、既設の原子力施設に対して規定をしたものということでございまして、基本的に全てこういう基準に満足をしているということが必要である、いわゆるバックフィットすることが基本でございます。  その運用に関する基本的な考え方といたしましては、先ほどの新たな規制基準のいわゆるバックフィットの運用に関する基本的考え方に定めているということでございまして、この考え方に基づいて個々の案件の取扱いについて原子力規制庁において対応案を作成をし、規制委員会に判断を求めると、こういうシステムにしておるところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 ちょっともう一回聞きますけれども、この基本的な考え方、私は真っ当な考え方だというふうには理解するんですけれども、この中で、必要な期間設定、これらの期間は、原子力規制委員会が、当該規制基準の新設・変更の安全上の重要性、被規制者が対応するために必要な期間等を総合的に判断して、個別に設定すると。どう個別に判断をしていくのかという基準を明確にしていく必要がある、そういう努力をしていくんだということになるんではないかというふうに考えるんですけれども、いかがでしょうか。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) お答え申し上げます。  この基準につきましては、その施設に応じましてリスクが異なるということでございますから、新規制基準を、基準を作る際にもそういうことを十分勘案した上で、これは公の場で議論をした上で適切な基準を策定をするということでございます。  先ほど申しましたように、新たな基準を作りました際には、これを基本的には満たすことが条件であるということでございますので、この規制基準をどういうふうに作るのかというところにつきましてはしっかりと公の場で議論をして策定をしていると、それを適用するという考え方でございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明で規制基準を策定する際にはというふうにおっしゃいましたけれども、このバックフィット運用に関する基本的な考え方をどう適用していくのかということ、これも基準だというふうに思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) 繰り返しの答弁になりますけれども、基準を作る際には、その施設のリスク、こういうものを十分に勘案をして、どういった基準が適切であるかということをしっかり議論をして、これも事業者等も含めたパブリックコメントもいただいた上でしっかり策定をするということでございます。その上で、それを適用するというのは、基本的にやっぱり満足をしていただくということが大事でございますので、それを適用する、こういう考え方で運用してございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 どう適用するかということにおいてもやはり私は基準があるんだというふうに思います。  その上でお伺いしますけれども、今回、原子力施設に係る基準の明確化に努力をするという条文を加えるということになるわけですけれども、その場合に、直ちにこのバックフィットの適用に関して基準を作るんだというお答えを断定的にいただくのは仮に困難であるとしても、そういうことも検討対象になるんだということだと私は理解するんですけれども、いかがでしょうか。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) 何度も繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、基準を作る際に、その施設のリスクであるとか現場の状況、そういうものを十分我々としても把握をいたしまして、それでどういった基準が適用されるのかということを検討してまいります。  その際に、現実にどの程度の期間で適用できるか、対応できるかと、そういうことも含めて基準を策定をするということでございますので、どういった基準でというのは、新知見であるとか基準によっても様々でございますので、なかなかあらかじめこれをルール化するというのは非常に難しいというふうに考えてございますが、その案件に応じてしっかりとした基準を作り適用していくと、こういう考え方でございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 ちょっとここはこだわらせていただきますけれども、もう一度申し上げます。  原子力規制委員会が、当該規制基準の新設・変更の安全上の重要性、被規制者が対応するために必要な期間等を総合的に判断して、個別に設定すると。これは、いつから適用するのかという期間設定についてはということなんですね。  私が申し上げていますのは、個別に規制委員会が判断するということ、それはそれでいいのかも分かりませんけれども、その際にどのような基準にのっとって規制委員会が判断をするのかということ、そういうことを検討すべきだということをこの追加する条文は指しているんじゃないでしょうか、そういう検討対象になるんじゃないですかということをお伺いをいたしております。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房緊急事態対策監

○政府参考人(大村哲臣君) 誠に恐縮でございます。基準を作る際に、それぞれの施設のやはりリスクであるとか状況を十分勘案して作るということですので、例えば発電炉、実用発電炉とそれから試験炉とでは当然基準が違うということでございます。それは新たに新知見を反映して基準を作ってバックフィットをするという際も全く同じ考え方でございますので、基準を作る際に、どういったリスクそれからグレーデッドアプローチ、こういうものを勘案して策定をすると。それが策定された暁には、これが基本的には満足をしていただくということが必要であるということで運用している。  したがって、そのグレーデッドアプローチというものを十分勘案して作っているというところで差異を付けている、適切なものを作っている、こういう考え方でございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 もう一回質問しますけれども、私の理解では、こういう条文が追加されたと、基準の明確化に努めるんだという、これ努力義務ですね、努力義務の対象にこの先ほど申し上げたバックフィットルールも対象になるんじゃないでしょうかと。それを対象にならないということであるならば、その理由を御説明いただきたいと思います。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) お答え申し上げます。  この条文は、先生読み上げられたとおりに、基本的には、最新の知見を踏まえつつ、その施設の安全上の特性に応じて基準の明確化に努めるということでございます。したがいまして、それぞれの基準が、ただいま御答弁申し上げましたように、その施設の特性等に応じて明確なものでなければならない、それから、それをいわゆるバックフィットをする場合のその期間についても合理的なものでなければならない、そういった意味の基準の中身がきちんと明確でなければならないということであると思います。  どういった基準が最も合理的であるかというものをいろいろ考えるわけでございますけれども、つまり、ここで言う、先生お示しになりました二十七年十一月十三日の委員会の決定文書にありますような、個別の規制の新設、変更の趣旨にのっとって、どういった猶予期間を与えるかどうかを個別に判断するかということでございますけれども、それは、こういったそれぞれの基準を設定するに際して、まさにどういった趣旨で、どういった性格のもので基準を設けると、事業者に対してどういう影響があるかをきちんと考えるということで明確なものでなければならないということでございますけれども、じゃ、一体それを、その考え方についての抽象的なルールといいますのは、それはまさに個別の規制の中身によって違ってくるわけでございますので、その個別の規制の中身を見ないで一般的に物の考え方のルールみたいなものを作るというのは実際には困難であろうと思います。  そうではなくて、こういった考え方を踏まえまして、個々に実際に適用される基準そのものにつきましてきちんとした合理的で明確なものにする、そういう努力義務でございまして、それを作る際についての考え方についてのルールみたいなものを作るというのは、この条文の直接意味するところではないというふうに御理解をいただきたいと思います。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 ちょっとよく分からないんですけれども。  もう一回言いますね。原子力規制委員会が、当該規制基準の新設・変更の安全上の重要性、被規制者が対応するために必要な期間等を総合的に判断して、個別に設定すると。これ、総合的に判断して個別に設定すると。要は、規制委員会に言わば丸投げしているわけですね。  規制委員会が判断してもいいんだけれども、それは判断する基準はこうですよということ、こういうことを明確にしていくような努力をしていくんだということになるんじゃないですか。ここが、なぜその対象にならないのか、私はちょっと理解に苦しむんですけれども、いかがでしょうか。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) ただいま先生が言及されましたのは、規制委員会の決定文書にありますように、規制委員会が判断するに当たっては、当該基準の新設、変更の安全上の重要性、そういった規制を新たに設けることの重要性なり必要性ということと被規制者が対応するために必要な期間、そういった要素、被規制者側の事情といったものを勘案しろということでございます。  実際にそれをどう当てはめていくかといいますのは、まさに規制の内容、例えば新規制基準でいろんな基準を設けました。それは、外部事象でありますとか、あるいは内部的な事象でありますとか、いろんな事象につきまして個別に新たに基準を強化していったわけでございますけれども、その新たに設けるであろう基準の中身によってその重要性の程度も異なりますし、また、被規制者側で要するコストでありますとか工事等に対応する時間等も異なります。  そういったこと両方をきちんと考える、あるいはその考えるプロセスを明確化するということは当然でありますけれども、それについて、さらにその考え方はこういう考え方になるんだというその考え方の枠組み自身を抽象的に決めるということはむしろ困難でありまして、むしろ個別のまさに新たに新設される基準の中身に応じて判断すべきものかと思います。つまり、具体的な各論、個別の規制を見ませんと、それはその個別の規制の中身を見ませんと、それについてのバックフィットであろうと、あるいはグレーデッドアプローチについての判断は困難であろうかと思います。  ただ、そういったものをきちんと明確にお示ししていくということは必要でありますけれども、それ以上、あらゆる規制の中身、規制の中身の具体的な各論を問わずに、こういうふうに決めるんだということを抽象的に、考え方についての考え方というものを決めるというのは、事柄の性質上非常に困難なもので、そこまで意味するものではないというふうに考えております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 資料二を御覧いただきたいと思います。これ、米国のバックフィット規則の一部を抜き出してきたものでございます。  米国の場合、即時に適用する場合、そして、即時に適用しない場合には規制上の各代替案を摘出をいたします。そして予備評価を行う、安全目標スクリーニング基準なるものに適合しているかということを評価する、バリューインパクト評価なるものを行う、そしてその結果を整理、表示する、判断根拠を提示する、そしてその上でバックフィットを実施すると、こういう基準が存在するわけです。私は、これをそのまま採用すべきだなどということを申し上げるつもりはありません。  規制委員会で決めるんだと、個別に決めるんだということ、これも基準が極めて曖昧というふうに言わざるを得ません。こういう米国の基準等も参考にしながら基準の明確化に努めていくんだということが、今回の条文を追加する上に立ってのしかるべき対応だというふうに理解をしますけれども、いかがでしょうか。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) 先生お示しいただきましたものは、アメリカのNRCにおける運用についての御説明のものかと思います。  何といいますか、基本的な考え方として、こういった規制にもたらされる利益と、被規制者側が受ける、の負担、それからそれ以外の外部的な効果等を総合的に考えるといったプロセスにつきましては、非常に説得力のあるものだというふうに考えております。  ただ、いずれにしましても、こういったものは一つの考え方の枠組みというようなものでございますけれども、それをこの条文で言うような基準として決めるというのはちょっと困難ではないかと、そういうことを申し上げております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 私は全く理解ができません。  今回、条文を追加されて、原子力施設に係る基準の明確化ということに努力するというふうにされているわけですので、基準を明確にしていくその検討の対象にこのバックフィットの考え方、ルールはなってしかるべきだということを強く主張申し上げて、今日のところはこれに関して質問を終わりますけれども、全く私は理解できないということは申し上げておきたいと思います。  次の質問に移ります。  今回の法改正の背景には、国際原子力機関、IAEAによる総合規制評価サービス、IRRS報告書での指摘事項が踏まえられているというふうに理解をいたします。  そもそも、IAEAによるIRRSというのはどういった活動か、全般的に御説明をいただきます。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) 御答弁申し上げます。  IAEAでは、加盟国における原子力利用に当たっての安全を確保するため、各種のレビューサービスを加盟国の要請に応じて実施をしております。  今回の総合規制評価サービスもその一つでございまして、加盟国における原子力規制に関しまして、その許認可、検査等に係る法制度でありますとか、関係する組織の在り方等々を含む幅広い課題について総合的なレビューを行う、そういう性格のものでございます。  今回のIRRSミッションでございますけれども、フランスのASN、原子力安全規制機関など各国の規制機関の幹部や専門家、またIAEA自身のスタッフがレビューチームをつくって、我が国の原子力規制につきましてIAEAの安全基準に照らして総合的な評価を行った、そういうものでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 その上で質問させていただきますけれども、IRRSの報告書には十三の提言、十三の勧告というものがなされております。  いろいろ見てまいりますと、特にマネジメントシステムに関する記述が多いように思われます。資料三を御覧いただきたいと思います。  所見の後段から読み上げさせていただきます。  規制活動の実施とマネジメントシステム関連文書の作成において、等級別扱いが一貫して適用されていない。勧告の六。原子力規制委員会は、所掌業務を遂行するために必要な全ての規制及び支援プロセスに対する統合マネジメントシステムを構築し、文書化し、完全に実施すべきである。マネジメントシステムには等級別扱いを一貫して適用し、文書・製品・記録の管理、及び変更管理などの組織共通のプロセスを組織内全てに展開すべきである。改善の機会を特定するために、包括的な方法で原子力規制委員会マネジメントシステムの有効性を監視及び測定するようにすべきである。  専門家でも読み取るのが難解な表現かも分かりません。少しかみ砕いて解説をいただきたいと思います。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) お答え申し上げます。  勧告の六は、規制機関のマネジメントシステムについての指摘でございます。規制機関は、基準の策定でありますとか審査、許認可、検査など様々な業務を行っておりますが、マネジメントシステムといいますのは、これらの仕事の言わば各論ではなくて、仕事全体が効率的、効果的に遂行されるように管理する仕組みそれ自体に着目をするといったものでございます。  仕事の管理につきましては、それぞれの部署が現場の状況に応じて多種多様なマニュアルを作るといったことをやっているわけですが、こういった言わば現場任せの個別の管理だけでは必ずしも効果的、効率的に成果を上げるとは限らないのではないかと、むしろ組織全体として仕事の管理の仕方の質を高めることが必要ではないかと、こういう観点の指摘かと思います。  勧告では、様々な業務を体系的に整理し、階層構造を明確にしてマニュアル等の文書を作成するなどして、仕事の管理の仕方の改善を求めたというものでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 この勧告の中に、等級別扱いを一貫して適用すべきだということが強調されてあります。その部分について説明をいただきたいと思います。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) 御指摘は、勧告六における等級別扱いということでございます。ここはマネジメントシステムについての勧告でございます。  マネジメントシステムにおける等級別取扱いでございますけれども、IAEAの安全基準にもありますが、業務、仕事の管理において、仕事を管理するに当たって、その仕事の重要性や複雑性、それから一定の場合のリスクの大きさやその影響の度合い等を勘案してその仕事に適切な資源の配備を行うと、そういうことを等級別扱いとここでは呼んでいると考えられます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 IRRSの勧告の中で、先ほど申し上げましたように、マネジメントシステムということに関する記述は極めて多いということだと思います。  この勧告六をしっかり踏まえて規制委員会として対応されているというふうに理解をいたしますけれども、状況を御説明願います。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) 御指摘のとおり、勧告六では、マネジメントシステムには等級別取扱いを一貫して適用し、途中ちょっと略しますが、組織共通のプロセスを組織内全てに展開すべきであるというふうに勧告をしているところでございます。組織としてのマネジメントシステムが画一的な管理にもならず、また逆に現場任せの業務運営にも陥らないというようにする必要がある、そのために仕事全体について体系性、階層性といったものを明確にしながら仕事の管理を改善せよと、そういうような指摘であると考えられます。  そこで、原子力規制委員会では、昨年十一月にマネジメントシステム改善ロードマップというものを策定いたしました。これに沿って仕事の管理についての改善を図っているところでございます。  内容でございますが、一方では、組織文化、安全文化の醸成といったことが要請されておりますので、それに向けて、組織トップから職員に語りかけ、職員の研さん支援あるいは行動のきっかけづくりを進めるといったもの、これと同時に、ボトムアップといいますか、ボトムアップの観点から現場の声を吸い上げ、業務効率の阻害要因の点検でありますとか有効性の向上などによりまして業務品質の向上を図るといったことを進めております。  このような改善を組織全体で、言わば横串で進めていくということによりまして、勧告六で言うところのマネジメントシステム、すなわち仕事の管理の仕方における等級別管理という考え方が組織全体に浸透するように努力してまいりたいと考えております。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 この関係でもう一つだけ質問させていただきますけれども、ここで勧告されていますのは、一言で言えば、等級別扱いが一貫して適用されたマネジメントシステムなるものを構築しなさいということ、これが勧告六だというふうに理解をいたします。  努力されているんだと思うんですけれども、どういうところまで実現できていて、今後どういうことを検討していこうというふうにされるのか、御説明いただきたいと思います。  といいますのも、いろいろ資料を拝見させていただきましたけれども、炉安審、燃安審の方々からもいろんな御意見、提起も、対応をなされております。  全て資料を見てみますと、ロードマップに基づいて今後いろいろ検討していくんだという表現に全て収れんされているような感じが私はいたしました。御努力されていると思うんですけれども、等級別扱いが一貫して適用されたマネジメントシステムの構築というところがどういう形で構築されている状況なのか、御説明いただきたいと思います。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) まさにマネジメントシステムにおける等級別取扱いということでございます。等級別取扱い、グレーデッドアプローチ、いろんな局面、規制の内容についてのグレーデッドアプローチもありますし、こういったマネジメントシステムにおけるグレーデッドアプローチということもあろうかと思います。  非常に卑近な例ということで申し上げますと、業務上いろんなマニュアルを作るわけでございますけれども、比較的軽微なことについてのマニュアルもあれば大事なことについてのマニュアルというのもあり得ると思いますけれども、そういったときに、やはり大事なものについてのマニュアルを例えば優先して整備をするとか、あるいはその労力をきちんと掛けるといったような意味での資源配分ということがあり得るわけでございます。  一律に例えばどんな業務でも一個ずつマニュアルを作るということではなくて、全体を見渡した上で、きちんとマニュアルを整備するなら整備するで、計画的あるいは全体を見渡した上で大事なものからマニュアルを整備していくといったことを考えなさいと。それを各それぞれの担当任せで担当ごとにやるということではなくて、そこはやっぱり全体を見渡した上で管理して進めていきなさいと、そういったようなものが、例えばそういったような指摘でございます。  それを踏まえましてロードマップというのを策定いたしましたのが昨年十一月でございまして、確かにまだ緒に就いたばかりということではございますけれども、例えばマニュアルでありますとか、あるいはいろんな職員の技能の伝承でありますとかいった面につきまして、各課任せではなくて横串を刺す、その場合でも、やみくもに一律にやるのではなくて重要性を判断してやるといったことについて進めつつあるということでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 IRRSの勧告の関係、更に質問させていただきますが、この勧告、提言以外にも汲み取るべき事項というものがあるという指摘が炉安審、燃安審の両会長からなされております。  汲み取るべき事項があるというふうに明言されているので、それを明らかにしていただきたいということをお願いしましたところ、対応いたしますという御返事もいただいております。検討の状況について、これは田中委員長から御説明いただければと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) IRRSのレビュー結果をいただいた後、両審査会の方にお願いして、その中身の検討をお願いしました。その結果について、幾つかありましたけれども、原子力規制委員会は両会長と意見交換をいたしました。その中で、こういった汲み取るべき事項というようなことがありました。  言葉としてはそういうことはありましたけど、具体的に何かということについて御質問しておりますけれども、まだ、そこについては両審査会で今後検討しますという返事をいただいております。  いずれにしても、そういった両審査会については、このIRRSレビューのフォローアップもお願いしておりますので、そこで具体的な提言があれば私どもに報告が、意見具申等があるんだというふうに期待しているところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 炉安審、燃安審に対しては、規制委員会が指示をできるということだと私は理解しておりますので、汲み取るべき事項というものがあると明言されているわけですから、それを明らかにしてほしいという指示を規制委員長の方から出していただくように、これはお願いを申し上げておきたいと思います。  検査制度の関係につきまして質問をさせていただきます。  この原子力検査に関する規制につきまして国際的な動向はどのようなものであるのか、そして、その動向の中で我が国の検査制度の現状はどのように位置付けられるのかということにつきまして御説明をいただきたいと思います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) IAEAの安全基準では、規制要件や許認可条件を守るための事業者の活動を確認するために、規制機関が放射線リスクと釣合いの取れた検査、グレーデッドアプローチに基づく検査を実施しなければならないというふうにされてございます。また、この検査では、いかなる施設や活動に対しても目が行き届き、安全上重要な設備のみならずマネジメントシステムや運転活動などの多様な側面から安全確保の状況の確認を行わなければならないとされてございますし、さらに、規制機関が行う検査は事業者が行う検査を代替するものであってはならないといったようなことが示されてございます。  現在の我が国の検査制度は、様々な対象ごとに国が行う検査と事業者が行う検査が混在しているものがございまして、それら検査の内容や実施時期が限定的であるということもございます。基準への適合性を確認することに主眼を置く余りに、検査の結果として、その適否、合否だけを判断をしているといったような指摘もございました。いわゆるチェックリスト方式にとどまっているのではないかといったような認識を持っているところでございます。こうした制度では、ともすると事業者にとって検査の対象が規制上の最低限の要求を満足してさえいればよく、それ以上の対策は必要がないという意識を生じさせないといったような問題があるというふうに認識しているところでございます。  今回の検査制度の見直しでは、このような懸念を払拭するため、規制で要求している基準を満たしていることを確認するといった検査、これの実施義務は事業者に課すとした上で、この実施の現場の確認も含めて事業者の保安活動全般を規制機関が監視し、チェックリスト型で適否のみを指摘するのではなくて、多様な視点で安全確保の状況を確認、指摘するものとして、国際的に要求される検査の在り方に近づけたものとしたいというふうに考えているところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 今回の検査制度の見直しにつきましては、IRRS報告書の勧告九に基づくものであるというふうに理解をいたしております。  資料四を御覧いただければと思います。  勧告の九。政府は、効率的で、パフォーマンスベースの、より規範的でない、リスク情報を活用した原子力安全と放射線安全の規制を行えるよう、原子力規制委員会がより柔軟に対応できるように、原子力規制委員会の検査官が、いつでも全ての施設と活動にフリーアクセスができる公式の権限を持てるように、可能な限り最も低いレベルで対応型検査に関する原子力規制委員会としての意思決定が行えるようにするために、検査制度を改善、簡素化すべきである、こういう勧告であります。  その中で、リスク情報を活用したという記載があります。この内容について御説明をいただきたいと思います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 先ほども申し上げましたけれども、IAEAの安全基準におきましては、規制を放射線のリスクと釣合いの取れたものにしなければならないというふうにしてございます。勧告の九におきますリスク情報を活用した規制としては、施設の状況や事業者の活動の安全への影響度、これを踏まえて改善すべき項目を指摘するものとして、より安全性が高まる活動を実現していく検査制度とすべきという趣旨だと受け止めてございます。  したがって、今回導入する原子力規制検査では、原子力規制委員会による検査対象の選定ですとか検査における気付き事項の安全上の重要度の評価を行うに当たりまして、リスク情報、すなわち安全への影響度を考慮していきたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 少し分かりやすく御説明いただければ有り難いんですけれども、これまでもリスク情報を活用した検査が全く行われていなかったかといえば、私はそうではないんではないかというふうに思うんですけれども、新旧比較で説明いただくならばどのようなことを求めていこうというふうにされているのか、御説明をいただきます。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 先生御指摘のとおり、これまでも検査の対象については安全上の重要度の高いものということで選定をしてございました。ただ、それは従来から技術的判断に基づいてということで選定をされてきたものでございますけれども、今回はアメリカの制度も参考にしてということで、可能な原子力施設については確率論的なリスク評価といったような手法も活用しまして、それに基づいて検査対象の重要度ですとか発生した事象の重要度、これを評価をした上でどのように検査をしていくのかということを決めていきたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 この勧告九には、余り聞き慣れない言葉として、パフォーマンスベースのというようなことも記載されております。これにつきましても御説明を願います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) IAEAの安全基準では、検査を実施する際に事業者の活動の状況等について考慮するものというふうにされてございます。  勧告九におけるパフォーマンスベースの規制というものにつきましては、事業者により達成された安全確保の実績をデータなども活用しながら評価し、その結果に応じて検査の重点ですとか確認の程度などを設定することで、より効果的に安全性が高まるように事業者の活動が改善していくような検査制度とすべきという趣旨であるというふうに認識をしてございます。  今回の改正で導入する原子炉規制検査におきましては、事業者の安全確保の取組を把握、評価するに当たり、検査における気付き事項に加えて、例えば設備の故障件数といった原子力施設の安全確保の水準に係る定量的な指標、これもアメリカではパフォーマンスインディケーターといったような言葉を使ってございますけれども、こういったようなパフォーマンスを示す指標を用いることを念頭に置いているところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 これも少し分かりやすく解説をいただければと思うんですけれども、我が国の検査制度に関してはパフォーマンスベースの考え方は一切取られていなかったということなんでしょうか。御説明願います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 検査制度につきましては、これまでもいろいろと改善の取組は進められてきてございます。現在あります安全管理審査制度というものがございますけれども、こちらでは、事業者が優良な成績を示している場合については検査の内容を少し勘案するといったような取組は一部取り入れられてきてございますけれども、今後は、事業者の活動自体をしっかりと見るという観点で、よりパフォーマンスと事業者の実績を重視した形で制度の運用を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、具体的な制度づくりについてお伺いをいたします。  今回は制度の骨格がつくられただけであり、引き続き、基準の整備など詳細な制度設計が必要だというふうに考えております。これも膨大な内容になるのではないかというふうに推測をいたしますけれども、どのような内容をお考えになっておられるのか、スケジュールも示していただけるのであればお願いを申し上げます。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 先生御指摘のとおり、今回の法改正においては、事業者に原子力施設に求められる安全確保のための基準を満足しているかを検査する義務を課すこと、それから、原子力規制委員会は、事業者の保安活動を包括的に検査する原子力規制検査を行い、その結果に基づき総合的な評価を行った上でその後の検査に反映させるといった大枠だけを決めているものでございます。  法律の施行までには更に詳細な制度設計を行う必要がございますけれども、そのひな形として考えてございますのは、米国の検査制度でございます原子炉監視プロセス、ROPと呼ばれてございますけれども、これを参考にというふうに考えてございまして、検査項目としてどのようなものを設定をするのか、事業者の保安活動の結果を定量的に表す、パフォーマンスを示す指標の活用の方法、検査における指摘事項等について重要度をどのように決定をしていくのか、規制機関による評価結果を以後の検査へどのように反映させていくのかといったことを検討していく必要があるというふうに考えてございます。  既に被規制者の参加も得ながら詳細な制度設計を開始しているところでございますけれども、新たな制度の運用に必要な規則やガイドライン等を作成するなどの準備を進めていきたいと考えてございます。  今回のこの検査制度につきましては三年以内の施行ということで規定をされてございますので、その間に事業者との間で試行的に検査制度を運用してみるといったようなことも含めながら準備を進めていきたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明がありましたように、被規制者との間でも十分に議論を行っていただきながら具体的な制度設計を行っていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  衆議院での質疑を見ていますと、原子力規制検査の結果につきましては、セキュリティーに関することを除いて原則全て公表するというふうに説明をされておられます。検査結果を公表する上では、単に評価結果だけを公表するのではなく、そのように評価をした根拠につきましても事業者及び国民に対して明確に示す仕組みをつくることが必要であるというふうに考えますけれども、見解をお伺いいたします。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 先生御指摘のとおり、新たな制度につきましては、検査及び評定の結果の通知、公表については、セキュリティーに関わることを除いて、個々の評価の理由、根拠も含めて原則全て公開をするということで考えていきたいと思ってございます。  これにより、制度の運用の透明性、予見性を確保するとともに、公開された内容を踏まえて他の事業者が指摘事項から学ぶということも可能になるというふうに考えてございますので、そういったことも含めて事業者の自主的な継続的改善というものを促す、そういった運用をしてまいりたいというふうに考えてございます。  今後、個別の具体的な公表の取扱い、例えば公表の対象範囲ですとか記載の詳細さの程度などについて検討を進めるとともに、規制機関による監視、評価の実施に係るプロセスや基準などの運用を定めるガイドライン等においても明確にしてまいりたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、検査官の養成、力量の向上についてお伺いをいたします。  今回の見直しによりまして、検査官の法的権限が強くなるというふうに理解をいたします。そのような中で、一貫した基準で検査官が対応していくということが重要であり、恣意的な対応に流れることのないようにしなければならないというふうに認識をいたしますけれども、どのようにお考えになられて、どんな取組をしようというふうにされているのか、御説明を願います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 新たな検査制度におきましては、従来の定型的な検査ではなく、検査官は、法律に基づき、日常的に事業者の保安活動全般について検査を行えるということになります。このため、先生御指摘のとおり、検査の実施に当たって検査官が恣意的な判断をするような、そういった制度運用に陥るということは望ましくないというふうに考えてございますので、検査の透明性や予見性を確保するということがより一層重要になってくるというふうに考えてございます。  したがいまして、新たな検査制度におきましては、検査官が適正に職務執行ができるように、米国の先例にも倣いまして、検査実施のマニュアルを体系的に整備をするとともに、研修ですとかOJTを抜本的に充実をすることによりまして検査の実務を習得させていくといったような取組に注力してまいりたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 検査官の力量を向上していくための教育訓練の充実も重要だと考えますけれども、どのようなことを検討しておられるのか。また、優秀な人材を検査官として集めるためには、キャリアアップの見通しを明確に示す必要があるとも考えます。その手段の一つとして、資格付与といった能力管理の仕組みも整備をすることが必要ではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。

荻野徹原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(荻野徹君) 御指摘のとおり、検査官が新たな検査制度を担うためには、専門的かつ幅広い知識を有することが必要でございます。  原子力規制庁では、原子力安全人材育成センターという組織がございますが、この組織を見直しまして、一つに、専門性の観点から、原子炉工学、核燃料サイクル工学、放射線、あるいはシビアアクシデントなどの専門分野ごとに検査官の指導を行える職員を増員をいたしております。また、重大事故における原子炉の挙動の再現等を行えますプラントシミュレーターがございますが、こういった用いた訓練の更なる充実を図るための課の設置といったことをやっておりまして、こういったことで専門性の高い人材の育成の抜本的な強化を進めております。  また、研修の体系性といったことも重要でございますけれども、検査官として必要な多種多様な知識、技能を計画的に習得できますように、米国NRCの例にも倣いまして、研修の内容の体系化を進めております。また、研修が御指摘のようにキャリアアップにつながるように、新たな資格制度を導入することとしておりまして、その資格の認定のプログラムの整備に着手をしております。  また、規制庁職員全体につきまして、職種ごとにキャリアパスモデルといったものをつくりまして、それに必要な力量を、力量管理をするといった仕組みを整備しているところでございますけれども、検査官につきましても、先ほど申し上げました資格取得後も継続的に再訓練あるいは高度な専門事項に係る教育訓練を実施いたしまして、その個々の職員の力量をきちんと評価、管理できる仕組みをも活用いたしまして、職員が段階的に自らレベルアップを図れるように、組織的にそれが管理されるように検討しているところでございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、スムースな制度移行についてお伺いをいたします。  今回の制度変更は、規制者、事業者双方にとって非常に大幅な変更であるというふうに認識をいたします。制度運用の実務を担う現場において過度な混乱や負担が生じないよう、試運用、そしてその上での評価、分析も含め、十分な準備を行うべきだというふうに考えますけれども、どのように考えておられるのか、見解を伺います。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 新たな検査制度を円滑にかつ効果的に実施をするため、規則、ガイドライン案の整備、検査官の力量確保といった運用準備を進めてまいりますけれども、先ほど申し上げましたとおり、施行の時期までに事業者と原子力規制委員会の双方で試運用を行いたいというふうに考えてございます。  この試運用の結果を検証いたしまして、規則やガイドライン案を修正をし、リスク情報を活用するためのツールの活用といったようなものについても習熟をしたり、修正、改善を行った上で円滑な制度の導入に結び付けていきたいというふうに考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 その試運用について、今現時点で何か具体的なことをイメージされているのであれば御説明いただきたいと思います。  さらに、この新たな検査制度の考え方が実務を担う現場に浸透するよう説明会等を開催し、解説を行うといったような配慮も必要だというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

山田知穂原子力規制委員会原子力規制庁原子力規制部長

○政府参考人(山田知穂君) 現時点、まだ検査のガイド類についての検討を始めたところでございますので、具体的な試運用をどうするのかということについての詳細までは検討してございませんけれども、先ほど申し上げました事業者も含めての検討の場におきましては、試運用をしてお互いに習熟をしようという話を進めてございますので、実際の施行までの間にどこかの発電所を候補として選んで、それで試運用を進めてまいりたいというふうに考えてございます。  それから、説明についてでございますけれども、新たな検査制度の導入のみならず、真に実効的な仕組みとして事業者による主体的かつ継続的な安全性向上の取組を促進するというものとするためには、実務を担う現場における制度の趣旨と理解が必要であるということは先生御指摘のとおりだと思います。したがいまして、検討チームの事業者の参加にとどまらず、本年二月から原子力規制庁の職員が全国の原子力施設に出向きまして、新たな検査制度の考え方ですとか法案の概要について説明を行っているところでございます。  今後とも、新たな制度の運用準備の進捗に応じまして、事業者との認識共有が図れるようにコミュニケーションに努めてまいりたいと考えてございます。

浜野喜史民進党・新緑風会

○浜野喜史君 そろそろ時間も迫ってまいりましたので、質問は以上にさせていただいて、最後に要望を申し上げておきたいと思います。  今回の制度変更につきまして、原子力規制委員会、規制庁におきましても、立地自治体や立地地域の皆さん、国民各層に対して十分かつ丁寧な説明を尽くしていただきたいということが一つ。二つ目は、原子力施設の実質的な安全向上につながる効果的な検査制度を是非構築していただきますようお願い申し上げます。  最後に、冒頭質問をさせていただきました原子力施設に係る基準の明確化、第六十二条の二の二を踏まえて考えましたときに、新たな規制基準のいわゆるバックフィットの運用に関する基本的な考え方、これが明確な基準化されているかといえば、私は極めて疑問があるところでございます。  当該規制基準の新設・変更の安全上の重要性、被規制者が対応するために必要な期間等を総合的に判断して個別に設定するという部分、これを更に明確な基準として示していただくことを強くお願いを申し上げ、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

武田良介日本共産党

○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  今回のいわゆる原子炉等規制法について質問いたします。  今回の改定の柱の一つは、原子力施設の検査制度の見直しだというふうに思っております。国と事業者とが行っている現在の検査の仕組みを、事業者自らが検査することを義務付ける仕組みにするというものであります。事業者、つまり電力会社が自ら検査をすることで本当に安全が守られるのかどうか、この点はきちんと審議しなければならないだろうというふうに思っております。  今日、とりわけお聞かせいただきたいと思っておりますのは、東京電力の柏崎刈羽原発です。新潟県にありますこの柏崎刈羽原発、七つもの原子炉を持つ最大の原発ということであります。この原発で、今年の二月の十四日に、免震重要棟が想定される基準地震動、これに耐えられないという解析結果を東電は既に持っていたにもかかわらず公表していなかったと、隠していたという事実が明らかになりました。  そこで、一つずつお聞きしていきたいというふうに思っております。  まず、免震重要棟、これがどういうものかということですが、言葉のとおり、大規模な地震でも、免震構造で、事故が発生した場合も倒壊せずに事故対応の拠点として機能すべき、そういう建物だと思います。最初に東電に確認をしたいと思いますが、免震重要棟、福島第一原発の事故の際にどういう役割を果たされたでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  まず初めに、今先生御指摘ありました今年の二月の審査会合におきまして、私どもの説明、本当に至らない説明をし、データの示し方も非常に悪いものがございましたので、審査を混乱させてしまいました。それによりまして、本当に規制委員会、規制庁の皆さんにも大変御迷惑をお掛けしておりますし、また、当然、新潟の県民の皆さんにも大変な御心配をお掛けしてしまいました。この点については、まずおわびを申し上げたいと思います。  その上で、今御質問のありました福島第一原子力発電所における免震重要棟でございますけれども、御存じのように、免震重要棟そのものは、新潟の中越沖地震、二〇〇七年の七月十六日だったと記憶しておりますが、それを受けて免震構造の建物を造ろうということで、柏崎原子力発電所と、それから福島第一原子力発電所に造りました。福島第一原子力発電所の免震重要棟は、二〇一一年の三月十一日の東日本大震災のときの半年程度前に完成したものであります。  あとは皆さん大変御存じのとおりですけれども、免震重要棟は、元々は、あの時点では原子炉の爆発による放射能汚染までを考慮しておりませんでしたが、したがって、一時期、免震重要棟は建物の中も放射能に汚れてしまいまして大変な思いをしましたけれども、ただ、構造物自身としては免震構造であったためにかなりの被害は免れて、その後、事務棟という職員が普通に勤務をしている場所などは相当やられましたけれども、その人たちが免震重要棟に移ってきて、そこで、当然狭いわけですけれども、大変な思いをしながらもその機能を維持して、その後の事故対応に当たったという設備でございます。  以上でございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 非常に重要な施設だというふうに私も思うわけです。あの当時の清水社長も、なかったらと思うとぞっとするというふうに述べておられるわけで、非常に重要な施設だと思うんです。  ちょっと事実関係を確認していきたいというふうに思うんです。  免震重要棟について、二〇一三年十二月に解析を行われていると思います。七つの基準地震動のうち五つでは許容値を満足しないということを確認しているというふうに思いますが、間違いないでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 間違いございません。

武田良介日本共産党

○武田良介君 資料の一にも配りましたが、これ、東京電力で作成をされている今回の問題の経緯であります。二〇一三年十二月の部分にそのことも記されております。  もう一つ確認したいと思いますが、二〇一四年四月の解析では七つの基準地震動全てにおいて許容値を満足しないことを確認している、間違いないでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) これにはちょっと少し説明をさせていただきたいと思います。  二〇一三年の十二月の解析は、その後、免震重要棟の新規制基準上における耐震性をしっかり確認するために行った解析であります。一方で、その時点で、先ほど先生がお示しになったように、七つのうちの五つが新しいクライテリアに満足しないという結果を得られておりますので、その時点で免震重要棟は新しい規制基準上は満足しないということをつかみました。  したがって、同じことを一四年にやってもいけませんので、それとは全く別の目的で、すなわち、どうもその免震重要棟は新規制基準に耐えられない、しからば何か補強をしてそれを耐えられるようにすることができないだろうかということで、そういう目的のために社内で実施した解析であります。先生御指摘のように、一四年の四月に解析の結果が出ました。  しかし、元々同じ解析を、一三年と一四年と同じことをやっても同じ結果が出てしまいますので、一四年の解析のときには、一三年の解析とは別にかなり地中深く解放基盤面という、私も詳しくは分からないんですが、二百七、八十メートル低いところで地震の波を発生させて、全てはコンピューターの解析ですのでいろいろやることはできるんですが、そこである意味どのぐらい揺れていくかを見てみたということです。  一方で、一三年の解析は、免震構造の建物のすぐ下に同じ波を入れてみてどのぐらい揺れるかというのを解析して、これをもって、七分の二しか耐えられず七分の五は駄目だったということで、ある意味、その時点で免震重要棟は、これはあの新規制基準に耐えられないという結果が出ておりますので、これ先生の年表にもあるように、一四年の二月の段階で社内では、免震重要棟単独では、これは基準、いわゆる緊急時の対策所としての機能を維持するのは難しかろうということで、三号機にもう一つ緊急時対策所の機能を持ったものを造ろうとしたということでございます。  済みません、長くなりまして。

武田良介日本共産党

○武田良介君 これでは耐えられないということを少なくとも確認しているわけですね、七つのうち七つ。もう資料にあるとおりであります。  東京電力に改めてお伺いしたいと思うんですが、二〇一三年、一四年とそれぞれ免震重要棟が基準地震動に耐えられないという結果を得て、直ちにこれ規制委員会に報告して公表すべきだったと思うんですけど、いかがですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 申し訳ございません。繰り返しますが、一四年の解析は、どういう補強工事をすればいいかというための解析でありまして、新規制基準上、耐震性は問題ありという結論は一三年の十二月の解析で行っております。  その上で、今の先生の御質問にお答え申し上げますけれども、これは私が申し上げるのもなんですけれども、審査上は、まず、ある事象に対してどういう対策、どういう方法でその事象について対応を取るかという、ある意味その対応方策みたいなものを説明する機会がございます。例えば、津波が来るということであれば、我々としては防潮堤というもので津波を対策したいという、そういう過程がございます。それを有効性評価の審査と呼んでおりますけれども、まずそこで、防潮堤でいけるのかどうかということをまず審査していただきます。その上で、その防潮堤はどんなに強いものにしていったらいいのか、液状化対策はどのぐらいしていったらいいのかというような議論をしてまいります。そういうプロセスで審査が進んでまいります。  まず、私ども、その一四年の二月頃に社内で、これは免震重要棟単独では無理で、三号機の建物の中に新たな緊急対策所を造ろうということをしてから、一四年の十一月、これが最初の審査会合だったわけですが、その段階で、今、先ほど申しました有効性評価の評価といいますか、我々はどうやってこの事態を対処するのかということを説明いたしました。その時点では、我々、免震重要棟単独ではもたないので三号機でやりたいという、いわゆる方針を説明しました。  その後……(発言する者あり)ごめんなさい、その後、一五年の二月、問題となっていますけれども、一五年の二月に、さて、それは実際どういうことでどういうふうにやっていくのだという具体的な解析、データ等々の話になってきて、一五年の二月にそのお話をさせていただいたということで、そういう順番で、一五年の二月の審査会合で免震重要棟はもたないという解析を公表させていただいたということでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 審査のプロセスだとか、それから、この後聞きたい具体的な話までもうお話しされておりますけど、答弁短く、聞かれた問題にお答えいただければいいと思うんです。  資料にあるとおりでありまして、基準地震動を満たさないということを認識したのであれば直ちに公表するという当たり前の話だと思うわけであります。  もう一つお聞きしたいと思うんですが、その資料にもありますが、二〇一五年二月の審査会合、この際には、先ほど言いました七つのうち五つの基準地震動に耐えられない、七つのうち全てで耐えられない、まあ目的が違うということはあるにして、そういうデータを持った状況で、一部の基準地震動には耐えられないという表現で規制委員会に報告した、これは間違いないですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 間違いございません。

武田良介日本共産党

○武田良介君 やっぱりこれもおかしいと思うわけですね。あたかも多数ではクリアできるような、そういう表現でこれを報告していた。結局隠していたということになるんじゃないでしょうか。いかがですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 確かに、審査会合での説明の仕方には大いに反省すべき点があると思います。  全くの言い訳でございますけれども、この時点で我々は免震重要棟が規制基準に耐えられないという説明をする必要がありました。だから、三号機にもう一つ造らなければいけないということです。したがって、耐えられないという説明をするために、御存じのように、七分の七耐えられないと規制は通りませんので、七分の二でも七分の五でも七分の一でも駄目なものは駄目だったわけで、したがって、我々としては大いに反省すべき点はありますけれども、その当時、担当者が、七分の二しか耐えられず、七分の五、大部分は耐えられないと書くべきだったと思いますけれども、そうした一部のという表現で、その後の本当に大きな誤解を生じさせてしまったことについては大いに反省すべきだと思っています。

武田良介日本共産党

○武田良介君 非常に重大な問題だというふうに思っております。言い訳になりますがという話でありましたが、それではやっぱりならないと思うわけですね。  規制委員会にもお聞きをしたいと思うんです。  規制委員会も、少なくともこの二〇一五年二月の審査会合では基準地震動に耐えられないという報告を受けていたわけですから、この報告をもっと重視して、更に東京電力に詳細な資料を出させるだとか、そういうこともやって見抜くべきだったというふうに考えますが、規制委員長、どうですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生の御指摘もうなずけないことはありませんけれども、私どもの審査は、まず被規制者、事業者からの提出される報告に基づいてまず審査をするということで、そこで議論をしているわけであります。それで、そういう意味で順次説明を受けながらやってきております。  免震重要棟というよりも、私どもが求めていますのは緊急時対策所なんです。だから、それが免震構造であるか耐震構造であるかということについては問わないと。要するに、緊急時対策所としての機能を十分満足しているかどうかというところで審査を進めてきたというところがありますので、東京電力からは、その時点で、既存の免震重要棟は耐震性がないという報告があったという時点で、私どもとしてはそういう観点から審査を進めてきております。  少し余分なことですけれども、三号機を緊急時対策所にするという提案があったんですけれども、その後、三号機サイドの方については液状化の問題があってそれが認められないということで、現在は五号機という提案に変わって、それについて今審査を進めているところでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 審査を出されてやるということですよね、もちろん、ということなわけですけど、何かデータ隠しをしているということがあってそれを見抜けないということであれば、これは非常に問題だというふうに思います。田中規制委員長自身も、東京電力の隠蔽の体質ということなんかも今回の問題が起こった後にも繰り返しお話しされて、過去にもそういう事象が何度も何度もあったわけですから、やっぱりこの点では厳しく見て、見抜くべきだったということは重ねて指摘をしたいというふうに思うわけです。  そういうことを許してきたこの適合審査、やっぱり事実上審査をしてこれでオーケーというふうになれば再稼働になっていくわけですから、その適合審査の責任、その重み、重大性ということがあると思うんですけれども、ちょっともう一度、田中委員長、お願いします。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 虚偽報告というのは当たっているかどうか、ちょっと表現があれですけれども、そういったことが見抜けたか見抜けなかったかというのは、それは審査のプロセスではそういうこともあろうかと思いますけど、私どもとしては、申請書の記載内容が規制基準に適合しているかどうかということ、で、事業者の説明をきちっと十分に検討した上で判断を行っております。今回も事業者の説明の中でそういったものが、実際には我々の理解と違っているところが出てきたということでありますので、結果的には、きちっと審査の過程でそれは、まあ見抜くとか見抜かないという表現は余り適切かどうか分かりませんけれども、そういう点できちっと見ているということであります。  こういったことが、お互いに信頼関係の中で審査を進めるということが大変大事ですから、そういったことのないようにということで、先日二月に廣瀬社長においでいただいて、私ども規制委員会としては我々の考えをきちっと伝えたということであります。

武田良介日本共産党

○武田良介君 今、答弁にもありましたけど、記載内容を判断するとか説明がどうであるかということを判断すると、やっぱり東京電力の側が、こういうデータがある、こういう計画でいきたい、その説明がどうなのかということを東京電力の方が出さなければ規制委員会の方がそれに対して適合審査できないという、やっぱりそういうことになっているわけで、今回の炉規制法の改正部分の柱の部分に重く関わる。後の質問でも、この点非常に重要だと思いますので、今の答弁、確認したいと思います。  今、お話が少し出ておりますが、免震棟が駄目だということで、今度は三号炉内に緊急時の対策所、これは免震構造ではなくて、先ほどお話があったいわゆる剛構造、耐震構造でこれを造るという話であります。  お聞きしたいのは、東京電力にお聞きしたいと思うんですが、しかしこの三号炉も使えないということに、先ほどもお話がありましたが、なったわけです。なぜ三号炉が使えないということになったのか、どういう指摘があったのか、お願いします。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 三号炉が使えないということではございません。私どもが三号炉から五号炉に変更をしたということでございます。その理由を今から申し上げます。  御存じのように、今回の今問題となっております免震重要棟の耐震性の問題とは全く別の話でございますけれども、御存じのように、先生のお配りになった地図にもございますように、一号機から四号機側にあるこの赤い防潮堤、これの液状化の問題が指摘されました。一六年の二月のことであります。したがって、その後そうした議論があって、ここに防潮堤の液状化対策をしっかりやっていかなければいけないということが明らかになってまいりました。これをしっかり時間を掛けて、どういうものにしていくのが安全かということを我々は時間掛ける必要があると思いましたので、五号機の原子炉建屋の中に緊対所を、三号機から別に五号機に移すことによって防潮堤の議論をしっかり時間を掛けてできてまいるということで、五号機の方は御存じのように高台にあって全く別の防潮堤がございますので、そうした経緯から、三号機から五号機に緊急時対策所を移したということでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 液状化がやっぱり指摘をされたということだと思うんですね。  この柏崎刈羽の地下に地下水が多いということはやっぱり、これは東京電力に事前にお聞きしても多いというお話でありましたし、液状化があった。これは東電自身がそういうふうに知っていたのに、やはり三号炉内に緊急時対策所を造ることでこの審査を通そうと、パスしようとしていたわけでありますが、なぜそんなところに、そういう指摘が以前から分かっていたようなところに緊急時対策所を置くのか。余りにお粗末じゃないかというふうに思いますが、いかがですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 我々は、防潮堤を東日本大震災、福島の事故のすぐ後から造りまして、まずはしっかりした、いつ津波が来るか分かりませんので、造りました。  その段階で私どもとしては、しっかりとした構造のもの、しっかりとした液状化対策をして防潮堤を造っておりますので、当然、その段階で免震重要棟も全て、一号機から二号機、三号機、四号機、いわゆる荒浜側にあるものもしっかりと津波から守れるということを考えて、いろいろ検討してまいりました。(発言する者あり)

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 武田君。    〔参考人廣瀬直己君「したがって、ですから、そういう元々液状化が問題になるということは我々はもちろん考えておらず、我々としては、液状化対策をしっかりやったものとして、津波対策として防潮堤を造ったということでございます」と述ぶ〕

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 廣瀬参考人に申し上げます。  委員長の指示の後に発言してください。

武田良介日本共産党

○武田良介君 重大な答弁じゃないかなというふうに思うんです。液状化の問題は、やっぱり中越沖のときに既に経験をされていたわけですよね。それが想定されなかった。実際には、これ三号炉、その液状化の問題、防潮堤が液状化をして、五十枚でしたか、板を並べて防潮堤造っていますが、防潮堤自身がずれて、そこから津波等々で浸水することがあり得るんじゃないかということまで指摘されているわけで、先ほどのではちょっとお答えになっていないと思うんですけど、いかがですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 中越沖地震をもちろん踏まえて考えております。したがいまして、中越沖地震の表層の部分についての液状化対策はされております。  今回の新規制基準上で更に液状化対策をどういうふうにしていくのかという議論は今まさに行われているところでありまして、それの対策については追加的に対策が必要だろうということで、時間を掛けて我々は今それを検討しているところでございますが、元々造ったものが液状化対策を全く考慮していないということでは全くありません。液状化対策を当然しております。もとより、免震重要棟自身が防潮堤の中にありますので、そんなことであればもう全滅してしまいますので、そんなことで造っていることでは全くありません。我々として、液状化対策を盛り込んだ防潮堤を建設しております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 それは、対策取らないということがないというのは、それは当たり前だと思うんです。そういう対策を取ったにもかかわらず、やはり液状化の影響が出るのではないかということが指摘をされて、三号炉内ではなくて、実際五号炉にしようという話になっているわけですから、こういう対策をやったから大丈夫だというふうに、やっぱり東電がそういう対応をしてきたということになると思うわけです。  私も何度か柏崎刈羽行きました。液状化の問題は、先ほどの答弁じゃないですが、対応をずっと取ってきたというふうに繰り返し繰り返し言われていました、今回の問題が明らかになる前です、そういうことをずっと言われておりました。しかし、実際こういうことになっているわけだから、今の答弁確認したいと思いますけど、結局、問題を小さく見せようとしていた、問題を隠そうとしていた、三号炉でも大丈夫なんだというふうにしようとしたということになるんじゃないですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 新規制基準、世界で一番厳しいとされている新規制基準をまさに今審査をいただいているところでございます。その審査の過程で、我々が考えていることでは満足できずに、更なる対策が必要とされている例は本当に枚挙にいとまがございません。  したがって、そうしたものをしっかり踏まえて許可をいただいて、その後のプロセスに入っていくと認識しておりますので、もとより、我々が施した対策が全ていいのでそれでやろうと思っているということではなくて、それを踏まえて審査をいただいているということだと思っております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 その新規制基準自身もどうなのかというふうに多くの国民の皆さんも思っているときに、そういう姿勢ではならないだろうというふうに思うわけです。  ちょっと次の話にもう進めたいと思いますが、その三号炉建屋内の緊対所は駄目ということで、今度は五号炉内だという話であります。  私も、三月の十三日に柏崎刈羽原発に伺って、東京電力から説明を聞かせていただきました。まず、免震重要棟ですね。一番最初にお聞きした免震重要棟、ここは床面積は八百十平米だというふうにお聞きをしました。これ、対策所として使う際に、実際作業員の方が作業できるスペース、機器だとかそういうものを置いているスペースを除いた、いわゆるその場で飲食をしたりだとか仮眠を取ったりだとか、そういうことも緊急時にはしなければいけないわけですが、そういういわゆる居住スペースで八百十平米だというふうにお聞きをいたしました。  確認したいと思うんですが、五号炉建屋内に建設するというこの緊急時対策所、この居住スペースは何平米になるでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 今先生の御指摘になった居住スペースという概念はちょっとなかなか難しいと思いますけれども、五号機の高気密室は百四十平米でございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 百四十平米で、そのときも説明聞きましたが、いざというとき、ここで八十六名もの方が作業に当たられると。百四十平米で八十六人なので、大体一人当たりにしたら一・六平米ぐらいしかスペースがない、そういうところで免震重要棟のこの代替の役割を果たさなければならないということになるわけですが、そういう役割を果たせるとお考えですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 緊急時対策所というのは、事故が起こった場合に、その事故を防ぐための様々な運転は引き続き中央操作室という元々その原子力発電所が動いているときに操作をするオペレーションルームでずっとそのまま継続して行われます。一方、緊急時対策所というのは、そうした運転員のバックアップ、あるいは物資の供給であるとか、あるいは地方自治体への連絡等々をするためのものであって、そこには、保安検査員の方二名を含んで八十六名の方が今御指摘のようにそこで仕事をするということになります。  当然、この設備、この要員で事故にしっかり対応できるかということについては審査いただいており、それについては可能であるというふうに確認をしております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 審査いただいて対応可能というふうに考えているという話もありましたが、これ、いざというときに七日間は最低限その場にこもって作業しなければならないと。それだけのスペース、作業の中身がどうであれ、一人当たりにしたって一・六平米程度しかないような、そういうところで作業を続けなければならない。  田中規制委員長にもお伺いしたいと思うんですが、とても緊急時の対応ができるような環境にないというふうに思いますが、いかがですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 御指摘の緊急時対策所五号炉の件でのお尋ねですけれども、これについては、現在、そういった重大事故が起きたときにきちっと対応できるかどうかということについてはまだ審査進行中であります。  ですから、そのスペースの狭さとかそういうことも含めて、全体としてそういった判断を今後していく必要はあると思っています。ですから、まだ審査中だということで、それ以上のことは今結論を出しているわけではありませんので、申し上げることはできません。

武田良介日本共産党

○武田良介君 いや、これで本当に対応できるのかということで、これで審査通すなんということになれば、いざというとき本当に対応できるのかどうか、誰が聞いたって心配するような話だと思うんです。  これは何とかしなきゃいけないというふうにお考えになるかどうか、その点だけでももう一度、どうですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 緊急時対策所の機能としては幾つかあります。ですから、それがきちっとできるかどうかということについては、ここにきちっと今後、今現在審査を詰めているところですから、それで許可するとかしないとかという判断を今しているわけではありません。

武田良介日本共産党

○武田良介君 許可するしないということではなくて、これが問題だ、やっぱりこういう緊急時対策所ではならないというふうに規制委員会の方がきちっと言わなければいけないだろうというふうに思うわけです。  もう一つお聞きしたいと思うんです。  そもそも、今出されているその設置変更の申請、いわゆる再稼働のための手続ですが、これ、六号機と七号機を動かすために五号炉内に緊急時の対策所を造るということになっているわけです。先ほど廣瀬社長も私の資料の二番、御紹介いただきましたが、六号機と七号機、そのすぐ隣に五号機があるわけですね。  七と六でもし重大な事故が発生した場合に、五号炉内でこの緊急時対策、本当にできるというふうにお考えでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答えします。  今御指摘のように、六号と七号に近うございますので、当然、放射線環境は厳しくなるということは予想されます。したがって、事故に支障のないような対策を講じる必要がございます。具体的には、緊急時対策所、清浄空気で加圧をして放射性物質の侵入を防止する装置、いわゆる圧を高める陽圧化装置を設置し、遮蔽なども強化するということでやらせていただいております。  ただ一方で、近いということのメリットもございます。対応がそこから近くでできるということがありまして、そうしたメリットを生かしつつ、デメリットをしっかりとした対策で防いでいくという考え方でございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 福島第一の事故を見ても、メルトダウンという意味でいえば、一、二、三というところはあったにして、四号機もやっぱり損傷するわけですよね。それだけ並んでいれば、大規模な災害が起こったときにこれで大丈夫ということを本当に言えるのかということはやっぱりあると思うわけです。  やっぱりこの点でも田中規制委員長にも認識お伺いしたいと思うんですが、七、六、すぐ隣に五と、これで本当にいいんでしょうか。    〔委員長退席、理事高橋克法君着席〕

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 御懸念の距離が近いということについては、今、廣瀬社長の方からもちょっとありましたけれども、対策要員の被曝の問題あるいは交代要員体制とか、適切に事故対応ができるかについては今詳細に確認しているところですので、これについては今後ともきちっと詰めていきたいと思っています。

武田良介日本共産党

○武田良介君 常識的に考えたら、やっぱり七と六ですぐ隣に五なので、地震が起こってそれこそ水蒸気爆発だ何だということが福島でもあったわけで、本当にこれでいいのかというふうに多くの方が心配されるというのはこれ当然のことだというふうに思うわけです。  三月の十三日に柏崎刈羽原発に私も行かせていただいて、先ほどの五号炉の緊急時対策所の面積、余りにも狭いんじゃないかと、これ広げるということを考えていないのかということも私お聞きしましたが、そのときにこういう説明があったんですね。五号炉を動かす際にはさすがに五号炉内には緊対所を設けられないので、離れた丘側というか、海の反対側の方というふうにおっしゃっておりましたが、そこに別の建物で緊急時対策所を造るというような説明もあったんです。これは私、本当にとんでもない話じゃないかなというふうに思うんですね。  結局、やっぱり六号、七号、これを動かすというためには、五号炉内の緊急時対策所、これを造れば十分だという、そういう姿勢だというふうに思うんですね。やっぱり再稼働のためだったらそれでいいと、そういう立場に立っているということになるんじゃないでしょうか。東京電力廣瀬社長、いかがですか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 当然のことながら、設置変更許可申請の今審査をいただいておりますので、まずはその設置変更許可に適合するような状況に私どもは持っていく必要があると思っています。もちろん、私どもは福島の事故を起こした事業者でございますので、それについては幾重にもしっかりとした対策を取って、そして、その上でももうこれで大丈夫だと絶対思わないというのが福島の事故の反省の一番大きなものと考えており、以来六年間、社内にもそれを徹底しております。  したがって、現在でも、もちろん許可が通ったとしても、様々新たな技術も開発されるでしょうし、新たな方法も出てくるかもしれませんので、そうしたものをどんどんどんどん変えて絶えずより良いものにしていこうということで、今回、審査上にはありませんけれども、自主設備として、またそれ、いろいろなものを我々として対策を持とうとしておりますので、そうしたことを併せて、全ていろいろ、絶えずより良いもの、より安全なものにしていこうと、そういう姿勢で今後ともやらせていただきたいというふうに考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 五号炉を動かすときには五号炉内には造れないという、やっぱりそういう説明だったんですね。六、七で再稼働するときには五号炉内と。やっぱり、とにかくその五号炉内の建屋でというふうになっているわけで、これはもう再稼働ありきというふうに言わざるを得ないだろうというふうに思うんです。  田中規制委員長にも重ねてお伺いしたいと思うんです。規制委員会としても毅然とした態度でこういった問題に当たる必要がやっぱりあるだろうというふうに思うわけです。  冒頭言いました、免震重要棟が基準地震動に耐えられないという問題が明らかになって、規制委員長もこれは許されないということで厳しく指摘をされているというふうに私も承知しておりますが、指摘をされている一方で、早く申請の書類を出し直せということになっているわけですね。こうなれば、規制委員会も一緒になって早く再稼働を進めようと、そういう立場になっているというふうに思うわけであります。  今回だけの問題だけではなくて、これまでも、東京電力の隠蔽の問題といいますか、数々あったということは田中規制委員長御自身がよく御承知のことというふうに思うわけですが、そういうことも踏まえたら、今回の柏崎刈羽六号、七号のこの申請、これはもう、一回御破算にして一から出直すというのが当然ではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。    〔理事高橋克法君退席、委員長着席〕

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 私どもは、社長にお伝えしたのは、早く申請を出し直せと言ったことは一言もありません。東京電力として、これで十分に自分たちとして自信の持てる、信頼の持てるというような、きちっとした補正申請を出し直すようにということを伝えました。いつまでに出してくださいとか、そういったことは申し上げておりません。ですから、東京電力は現在そういうことで補正申請の出し直しについて努力しているだろうというふうに推測します。

武田良介日本共産党

○武田良介君 柏崎刈羽が、再稼働の申請、現時点で最も早いだろうというような新聞報道もこれまでもずっとあって、それの見通しが今後どうなるのかも不透明だなんていうこともずっと言われる中で、再稼働の申請を今出して、それが今後どうなるのかということも非常に注目をされているわけです。  先ほど冒頭の方に、廣瀬社長も、審査を混乱させて申し訳ないという趣旨の話もありました。もちろん住民の皆さんにも申し訳ないという話もあったけれども、一緒に審査を混乱させて申し訳ないということもおっしゃっていたのを私お聞きしまして、審査が混乱というか、安全かどうかということを確認することが何よりの仕事だというふうに思うわけですので、その点が基本的な立場としてどうなのかということを私は考えております。  山本環境大臣にもここでお聞きしたいと思うんですが、やっぱり規制官庁として、今日、免震重要棟の問題、緊対所の転々としてきたそれぞれの問題も私指摘をさせていただきましたが、やっぱり原子力防災として、それを所管する官庁として、これ原子力防災の強化へと向かうべきだというふうに思うわけです。このまま原発の再稼働を進めていったらまずいんじゃないかというふうに考えますが、大臣、いかがですか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 今日は環境大臣という立場で答弁させていただきますけれども、規制と利用の分離の観点から、独立性の高い三条委員会として原子力規制委員会が環境省の外局として設置をされているために、環境大臣である私は再稼働の判断に関する発言は差し控えるべきだと、そのように考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 何もコメントできないということなんでしょうか、いかがでしょうか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 原子力防災担当大臣という立場であるならば、一つの考え方は出てきております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 であれば、何か出るんですか。

山本公一自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山本公一君) 当委員会は環境委員会だと承知をいたしておりますので、環境大臣としてのコメントを申し上げたわけでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 何か大臣なりのお言葉が出れば非常に私もうれしいわけですが。  今日は経済産業省の方からも政務官に来ていただいておりまして、今お話ずっとしてきましたが、この原発を国策として推進してきたそういう立場からこの状況をどう見るのかと、やっぱりこの問題非常に問われているというふうに思うんです。隠蔽だとか、それから緊対所も法令にのっとっているから大丈夫とか、そういう話があるわけですが、これがもう余りにも狭過ぎるとかいろんな問題が出てきている。こういう下で再稼働を進めて、これで本当にいいというふうにお考えでしょうか。

井原巧自由民主党・こころ経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(井原巧君) 今回の事案に対しましては、もう大臣からも何度も発言をさせていただいておりますが、まず、原子力発電所については、いかなる事情よりも安全性をとにかく最優先をするのが当然であると。高い独立性を有する原子力の規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた原発のみ、その判断を尊重し、もう一つは地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針でございます。  同時に、信頼が基の原発事業でもございます、おっしゃるとおり。今回、東京電力が柏崎刈羽原発の免震重要棟の耐震性に係る審査対応に関しましては、批判を招く事態を引き起こしたことは大変遺憾に感じているところでありまして、とりわけ福島で事故を起こした事業者である東京電力でありますから、安全審査における正確かつ十分な説明はもとより、過去の企業文化と決別をしていただいて、地元の方々への丁寧な説明を含め、国民の信頼を取り戻すべく努力をすることが極めて重要というふうに考えております。  経産省といたしましても、東京電力がしっかりと対応できるよう強く指導してまいりたいと、このように考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 新規制基準に適合して再稼働という政府の立場だと思うんですけれども、そういうことをやったらやっぱり新たな安全神話を生み出すということになるということだというふうに思いますし、東京電力のこの間の一連の問題を見れば、これではならないということをきちっと言うべきだというふうに思います。  もう一つ、東京電力にも私の感じたことを率直にお聞きしたいと思うんですが、視察に行かせていただいた際にも、ずっと説明をしていただきました。あの解析のデータ、どういうふうに取っただとか液状化の話だとか津波の想定だとかいろんな話があったかというふうに思うんですが、私は率直に感じたのは、東京電力は自分たちの技術力に非常に自信を持っているなと。私たちだったらどんな新たな基準でもそれをクリアできるし、必ず審査も通せるという、やっぱり一種慢心もあったのではないかというふうに率直に感じました。それが一番危ないのではないかというふうに感じたわけですが、廣瀬社長、いかがでしょうか。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 繰り返しになりますが、福島の事故から本当にたくさんのことを学ばなければ事故を起こした事業者としていけないと思っております。その中でも特に一番大事なのが、もうこれで十分だと思ってはいけないということであります。  したがいまして、三月十三日に先生が柏崎刈羽を御視察されたときに、引き続きまだそうした説明ぶりというふうに先生がお感じになったのであれば、まだまだ直すべきはたくさんあるということだと思っていますが、引き続き、これも、とにかくとにかくこれでいいと思ってはいけないということですので、そうしたことが仮に改善されたとしても、更なる高みを目指して、とにかく終わってはいけないと、これでいいと思ってはいけないということをずっと言い続けてまいりたいというふうに思っております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 廣瀬社長も、二月の二十八日だったでしょうか、規制委員会の臨時会合の場に呼ばれてお話しされているというふうに思いますが、その際にも社長御自身がおごりがあったということも述べられていたと思うんです。やっぱりそういう姿勢では安全を守ることができないんじゃないかということは重ねて指摘をしたいというふうに思います。  それから、柏崎刈羽原発に私行かせていただいたときに、併せて現地の規制庁の職員の方からもお話を聞いてまいりました。日頃の保安検査だとか保安調査、こういったものも取り組まれているわけでありますが、そういった調査についておっしゃっておりました。防潮堤だとか専門性の高い、今新たな対策を取っているという専門性の高いものになってくると、私たちでも日常的に入っても全て気付けないこともあるということをもう率直におっしゃっておりましたし、当然ですが、東電の方が私たちより技術もデータも持っているということも述べられておりまして、東電に慢心があるというだけではないと思うんですね。  規制委員会も、現在でも東電のそうした技術だとか知見を上回るような十分な安全確認ができないでいるというのが今の実態ではないかというふうに感じたわけですが、規制委員長、いかがでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) いろんな立場で私どもの仕事はさせていただいています。現場の検査でやるべき仕事と、あるいは審査の段階でやるべき仕事、人も違う、担当者も違います。当然、その専門性を持った、地震なら地震、液状化についても、今回指摘したのは、東電はこれで大丈夫だろうということで防潮堤の施工をしているわけですけれども、実際には新たな基準地震動で本当に大丈夫かどうかということを確認を求めたというのが今回の経緯ですから、今先生の御指摘は、現場の声としては、現場の一人、一個人としては、それは個人一人一人には限界がありますからそういう発言もあったかと思いますけど、規制庁全体としてはそういったことのないように努めています。完全とは申しませんけれども、相当レベルの高いものになっているというふうに思っています。

武田良介日本共産党

○武田良介君 個人の問題だけでもないと私は思っておりまして、この柏崎の事務所は定数九名だけれども八名しかいない、ずっとそうなんだ、新たな人が入らないということをおっしゃっておりました。だから、保安検査、保安調査、それぞれやられていますが、原発のあそこを見よう、ここを見ようという計画を立てていくわけですけど、一巡するまでに三年掛かるという話もされておりました。これでいいのかどうか。検査員の体制を強化するということも検討しなければいけないというふうに思いますが、規制委員長、いかがでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御承知のように、柏崎刈羽、七基の原子炉については現在停止しております。それで、稼働していた段階ではもう少し人が多かったわけですけれども、今後そういった事態に、運転という段階に入れば当然検査の内容も変わってきますので、人の増強も含めて対応していきたいと考えています。  定員というのは、別に柏崎に何名ということではなくて、規制庁全体として検査員何名ということですので、そういったことの全体の状況を判断しながら適正な人員配置をしていくという考え方でおります。

武田良介日本共産党

○武田良介君 時間が迫っていますので最後にお聞きしたいと思うんですが、まず、東京電力廣瀬社長に、今回の一連の問題を受けて、市民の皆さんから本当に不安の声、東京電力信頼できるのかという声もあると思いますし、あわせて、新潟県の米山隆一知事なんかは、これはもう信義の問題だと、東電の体質そのものに踏み込んだ説明を求めたいという話もされておりますし、柏崎市の櫻井市長も、自分の考えを見直さないといけない可能性もあるというふうに述べられて、再稼働に対して条件付で賛成というふうにしていた姿勢を変える可能性にも言及をされていると思うんです。  東電にも、それから規制委員会にもお聞きしたいと思うんですけど、こうした市民の方の理解も得られない、それから地元の自治体からもこういう声が上がっている、こういう声にどう応えていくのか、お願いします。

廣瀬直己東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 冒頭にも申し上げましたけれども、今回の免震棟をめぐる審査の過程で大変地元の皆さんにも御心配をお掛けしてしまいまして、本当に申し訳ないと思っております。  それも踏まえて、しっかり、まずは、新潟県知事から私どもの方に要請文が来ておりまして、それにお答えするということがまだ残っておりますので、そうした過程を捉えて、しっかりと地元の皆さんに改めて丁寧に御説明をして御理解をいただき、そうしたことを、また今回のものだけでなく今後ともずっと続けていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 私たちの立場としては、まず、科学的、技術的な観点から安全を十分に、新規制基準に適合しているかどうかということを厳格に審査をしてまいります。  それだけで十分かということになりますと、技術的能力とかいろんな要件もそのほかありますので、実際に運転するとかセーフティーカルチャーの問題とか、そういうこともあります。そういったことで、地元の理解を得るという合意が得られなければ多分運転というところにはたどり着けないんだろうと私は想像しますけれども、そこについては私どもが所掌する範囲ではありません。それは、事業者が誠意を持ってそういった理解が得られるように努力していただくことが大事だと思います。

武田良介日本共産党

○武田良介君 福島第一の事故もあり、その原因究明もまだ十分にされていない、そういう状況での再稼働ということはやっぱりこれ絶対許されないだろうというふうに思いますし、今度の原子炉等規制法は、今ずっと質問してまいりましたが、こういう東京電力、そういった電力会社に一義的に検査の責任を与えるものであって、これは決して認められない、再稼働は絶対に許されないということも併せて述べまして、質問を終わりたいというふうに思います。

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案について、経済産業委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森まさこ自由民主党・こころ

○委員長(森まさこ君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十二分散会

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