環境委員会 第2号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2017/03/07
会議録
○委員長(森まさこ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一月三十一日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として鴻池祥肇君が選任されました。 ─────────────
○委員長(森まさこ君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。 まず、環境行政等の基本施策について、山本国務大臣から所信を聴取いたします。山本国務大臣。
○国務大臣(山本公一君) 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の山本公一です。 第百九十三回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。 現在、環境行政の柱としては、大きく、東日本大震災からの復興、創生と循環共生型社会の構築の二つを基軸に考えております。 まず、東日本大震災からの復興、創生について申し上げます。 東日本大震災から今年の三月で六年が経過します。引き続き、被災地の復興を最優先の課題とし、取り組んでいかなければならないと考えております。 復興の更なる加速化に向け、まずは、本年三月までに除染実施計画に基づく面的除染を完了させるべく取組を進めてまいります。中間貯蔵施設については、昨年、土壌貯蔵施設等の本格的な施設の整備に着手いたしました。本年も、引き続き施設の整備と除染土壌等の継続的な搬入を着実に進めていきます。また、住民の方々の放射線に係る健康管理や健康不安への対応についても、福島県の県民健康調査への支援、疾病の動向の把握、地域のニーズに合ったリスクコミュニケーション事業の推進などの取組を適切に進めてまいります。 帰還困難区域については、復興拠点の整備につき福島復興再生特別措置法の所要の改正がなされた上で、必要な役割を果たしてまいりたいと考えております。 指定廃棄物については、各県それぞれの状況を踏まえつつ、引き続き安全な処理の実現に向けて地元と調整を進めてまいります。 さらに、放射性物質汚染対策を担う各組織を廃棄物・リサイクル部門と併せて一元化する等の機構改革を行い、復興、創生を加速してまいります。 まだまだ困難な課題がありますが、私は、被災地の皆様との信頼関係こそが一番大切であると考えています。何よりも被災地の皆様の思いに寄り添いながら、引き続き誠心誠意取り組んでまいります。 次に、循環共生型社会の構築について申し上げます。大きく、地球温暖化対策、自然の保全、活用と生き物との共生、資源循環の実現と安心、安全の確保という三つの柱から成ります。 まずは、待ったなしの地球温暖化対策について申し上げます。 昨年は、パリ協定が早期に発効するとともに、国連気候変動枠組条約第二十二回締約国会議、COP22において、各国が一致団結して温暖化対策に取り組むという固い決意を確認した年でした。世界は既に、産業革命以前と比べて平均気温の上昇を二度より十分低く保つとともに、一・五度に抑える努力を追求することを目的とするパリ協定の実現に向けてかじを切っており、私も会議に参加し、その潮流は変わらないものと確信しています。その中において、我が国は引き続き中心的な役割を果たしてまいります。 温室効果ガスの長期大幅削減に必要な技術、製品、サービス等の将来市場は巨大なものとなります。技術、経済、社会、ライフスタイルのイノベーションを通じて低炭素投資を拡大し、この市場を獲得し、経済戦略の重要な要素として気候変動対策を進めてまいります。その際、環境先進国である我が国が相応の責任を果たし、高い国際競争力を維持し、世界全体の削減にも継続的に貢献していく上で、国内での大幅削減を実現していくことが欠かせません。 このため、まずは、昨年五月に閣議決定した地球温暖化対策計画に基づき、国内での温室効果ガスを二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%削減する目標の達成に向け、徹底した省エネルギーの推進や最大限の再生可能エネルギーの導入、代替フロン対策、民生や運輸を始めとする各部門別の取組、ESG投資など環境金融の充実強化、低炭素なライフスタイルや製品等の選択を促進する国民運動等を進めます。我が国が有する優れた技術を生かして、二国間クレジット制度等も活用しながら、国内のみならず世界全体での削減に貢献し、我が国の更なる経済成長につなげてまいります。 また、二〇五〇年までに八〇%削減することを目指し、環境省として長期低炭素ビジョンの策定を進め、政府全体での長期低排出発展戦略の策定につなげてまいります。今後の中長期的な排出の大幅な削減と新たな経済成長のための有効な手段の一つであるカーボンプライシングについて検討を進めてまいります。 さらに、温暖化の影響が顕在化しつつある中、適応策についても、国内、国際両面で進めてまいります。 次に、自然の保全、活用と生き物との共生に向けた取組について申し上げます。 二〇一六年には、推計約五百四十六万人の訪日外国人が国立公園を訪れました。これを、自然環境の保護と両立した上で、大胆な利用の拡大を図り、二〇二〇年には一千万人の方々に日本の自然に親しんでいただくことを目指す国立公園満喫プロジェクトを進めます。まずは、八か所の国立公園において、昨年末までにステップアッププログラム二〇二〇が策定されました。これに基づき、優れた自然環境の保全を前提とし、自然の魅力を最大限引き出す取組や快適な利用環境の整備等を進め、世界水準のナショナルパークへと改革していきます。 また、人と自然との共生を目指し、生物多様性条約の愛知目標の達成に向け、生物多様性を確保するための取組を進めます。 まず、希少種の保全や遺伝子組換え生物の使用等の規制を更に図るため、今国会に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案及び遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の一部を改正する法律案を提出いたしました。また、鹿やイノシシなどによる被害を防止するための鳥獣管理を推進するとともに、外来種の防除などに取り組みます。さらに、災害時の対応も念頭に、ペットの適正飼養などを進めます。 次に、資源循環の実現と安心、安全の確保に向けた取組について申し上げます。 将来にわたり地域社会、暮らしを支えるための更新時期を迎えつつある一般廃棄物処理施設の整備については、地域の需要に的確に応えられるよう、広域化、集約化を図りつつ、早急かつ適切に支援を進めてまいります。あわせて、浄化槽についても普及を進めます。 また、熊本地震や台風十号などによる災害廃棄物の処理について、全力で支援を行ってまいります。さらに、近年の災害の経験を踏まえ、災害が起こってから行動を起こすのではなく、今後想定され得る大規模災害もあらかじめ念頭に置いて、災害廃棄物の円滑な処理体制の確保及び処理施設の防災拠点化等の強靱化対策を進めてまいります。 さらに、国内における廃棄物の適正な処理の確保と、特定有害廃棄物の輸出入規制の適正化を図るため、今国会に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案及び特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を提出いたします。また、使用済小型家電からのリサイクルメダルの取組を始めとする3Rの推進に取り組んでまいります。 現在及び将来の世代が良好な環境の中で健康に暮らす、そのための安心、安全の基盤を確保するための取組は、環境省の原点でもあります。様々に存在する環境リスクの低減に向け、しっかりと取組を進めます。 まず、水俣病を始めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済については、引き続き真摯に取り組みます。 また、土壌汚染に関する適切なリスク管理を推進するため、今国会に、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案を提出しました。 さらに、化学物質の環境リスクの低減により一層取り組みます。子供の健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査については、息の長い取組として引き続き着実に実施してまいります。 水銀に関する水俣条約実施の対応に関して、国内での取組を着実に進めるとともに、途上国の水銀対策の支援等を通じて世界の水銀対策をリードしていきます。 PCB廃棄物については、一番早い地域では来年度末にも処分期間を終えることから、その処分を確実に達成できるよう取組を進めます。 依然として環境基準達成率の低い微小粒子状物質、いわゆるPM二・五については、モニタリング体制を強化するとともに、科学的知見の充実を図りつつ、排出抑制対策を推進します。あわせて、中国を始めとするアジア各国と大気汚染対策に関する協力を推進します。 マイクロプラスチックを含めた海洋ごみ対策、瀬戸内海や琵琶湖の環境保全にも着実に取り組んでまいります。 次に、原子力防災等について申し上げます。 万が一の原子力発電所の事故に対応するため、内閣府特命担当大臣として原子力防災に取り組みます。原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画策定への支援、要配慮者への対応や防災資機材の整備への財政支援、原子力防災業務に携わる人材の育成など、きめ細かな取組を行います。 原子力災害に対する備えに終わりや完璧はありません。今年度は、泊地域で冬季の訓練を含めた原子力総合防災訓練を実施しており、これらの防災訓練等を通じて、各地域の防災計画、避難計画の継続的な充実強化に努めてまいります。 原子力規制に関しては、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣としてしっかりとサポートします。 また、今国会に、原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案を提出しました。 昨日より今日、今日より明日、未来に豊かな環境をしっかりと引き継げるよう、そして将来、子供や孫たちの世代に、我々が頑張ったから今の豊かな環境があるんだと思ってもらえるよう、私は全力を尽くしてまいります。 以上、環境大臣として、また、原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。 森委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(森まさこ君) 次に、平成二十九年度環境省予算及び環境保全経費の概要について説明を聴取いたします。関環境副大臣。
○副大臣(関芳弘君) 平成二十九年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計予算では総額三千二百六十六億円余を計上しております。 以下、その主要施策について御説明申し上げます。 第一に、地球環境保全対策については、昨年十一月にパリ協定が発効したこと等を踏まえ、国内及び世界全体での地球温暖化対策を着実に推進するとともに、気候変動の影響への適応策等に積極的に取り組んでまいります。そのために必要な経費として一千三百八十八億円余を計上しております。 第二に、廃棄物・リサイクル対策については、廃棄物処理施設や浄化槽の整備、災害廃棄物対策、循環産業の育成や国際展開の支援、リデュース、リユース、リサイクルのいわゆる3Rの取組の推進、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として四百八十億円余を計上しております。 第三に、自然環境の保全対策については、生物多様性の保全及び持続可能な利用に向けて、鳥獣保護管理の強化、希少種保護や外来生物対策の推進、国立公園や世界自然遺産などの優れた自然環境の保護と適正な利用の推進などに必要な経費として百四十五億円余を計上しております。 第四に、総合的な環境政策の推進については、環境、経済、社会が相互に高め合う社会経済の仕組みを構築するべく、事業活動や金融のグリーン化、環境教育施策の推進、実効ある環境影響評価の推進などに必要な経費として三十三億円余を計上しております。 第五に、公害健康被害対策等については、水俣病対策、公害健康被害補償制度や石綿健康被害救済制度の適正かつ円滑な実施、化学物質対策の着実な推進などに必要な経費として二百九十五億円余を計上しております。 第六に、大気、水、土壌環境等の保全対策については、微小粒子状物質、いわゆるPM二・五などの大気環境保全対策、漂流・漂着・海底ごみ対策、土壌汚染対策などの推進に必要な経費として五十八億円余を計上しております。 第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発については、地球環境の保全、化学物質対策等に関する調査研究、技術開発の推進などに必要な経費として四十億円余を計上しております。 第八に、国民のニーズ、地域の実情に応じた環境政策を展開するため、地方環境事務所における経費として六十億円余を計上しております。 第九に、原子力安全の確保については、原子力規制委員会が行う原子力安全規制対策の推進に必要な経費として四百二十八億円余を計上しております。 次に、特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、エネルギー対策特別会計予算では総額一千九百六十七億円余を計上しております。 以下、その内訳について御説明申し上げます。 第一に、地球温暖化対策については、環境が経済を牽引する社会となることを見据え、家庭・業務部門を中心とした地域における再エネ及び省エネの普及、先導的技術の開発と社会実装、環境金融や社会システムの低炭素化、我が国の技術による世界の低炭素化への貢献などに必要な経費として、エネルギー需給勘定に一般会計から一千三百五十四億円の繰入れを行い、総額として一千五百三十四億円余を計上しております。 第二に、原子力安全規制対策については、原子力安全規制の更なる高度化及び原子力規制委員会の専門能力の強化等を図るために必要な経費として、電源開発促進勘定に一般会計から三百二十六億円の繰入れを行い、総額として四百三十二億円余を計上しております。 次に、東日本大震災復興特別会計予算では、中間貯蔵施設の整備や除去土壌等の適正管理、搬出等の実施、廃棄物の処理等の推進などに必要な経費として、復興庁所管予算に総額七千百九十九億円余を計上しております。 以上が平成二十九年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。 最後に、各府省の平成二十九年度環境保全経費の概要について御説明申し上げます。 政府全体の環境政策の効果的な実施を目的として取りまとめております環境保全経費については、平成二十九年度におけるその総額として一兆八千七百八十四億円余を計上しております。 これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために五千百六十五億円余、生物多様性の保全及び持続可能な利用のために一千四百二十一億円余、物質循環の確保と循環型社会の構築のために八百七億円余、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために八百七十七億円余、大気環境の保全のために一千八百二十六億円余、包括的な化学物質対策の確立と推進のために四十六億円余、放射性物質による環境汚染の防止のために七千三百七十一億円余、各種施策の基盤となる施策等のために一千二百六十七億円余をそれぞれ計上しております。 以上、平成二十九年度の環境省所管の予算及び各府省の環境保全経費の概要について御説明申し上げました。
○委員長(森まさこ君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。富越公害等調整委員会委員長。
○政府特別補佐人(富越和厚君) 公害等調整委員会等が平成二十八年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 まず、公害紛争の処理に関する業務についてでございます。 第一に、平成二十八年に当委員会に係属した公害紛争事件は合計五十三件でございます。 主な事件といたしましては、空港を離着陸する航空機を増便する旨の計画案が実現すると近隣において事業を営む申請人らの人格権及び財産権に対し騒音により甚大な被害が生ずるとして滑走路の供用制限等を求めた東京国際空港航空機騒音調停申請事件、申請人らに生じた健康被害が建設工事において土地を掘削した際に発生、拡散させた何らかの化学物質によるものであるとの判断を求めた江東区における建設工事からの土壌汚染による健康被害原因裁定申請事件、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める水俣病損害賠償調停申請事件などがございます。 また、平成二十八年中に終結した事件は三十四件でございます。 主な事件といたしましては、申請人らの家屋の損傷及び健康被害が工場から排出されるガスにより生じたとして損害賠償及び因果関係の判断を求めた大東市における工場からの排出物質に係る大気汚染等による財産被害等責任裁定申請事件及び同原因裁定申請事件、油の漏えいによる土壌汚染をめぐる民事訴訟が係属中の大阪地方裁判所から因果関係の存否について裁定を嘱託された泉大津市における土壌汚染被害原因裁定嘱託事件などがございます。 以上のほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に症状の変化が生じたとして慰藉料額等の変更を求める申請が五件係属し、うち三件について手続が終了しております。 当委員会では、公害紛争の迅速、適正な解決に向け、多様化、複雑化する公害紛争への着実な対応と公害紛争処理制度の利用の促進を図ってまいりました。 具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにする事件調査の充実を図ること、国民や関係機関に本制度を積極的に周知することなどに努めてまいりました。今後もこうした取組を一層進めてまいります。 第二に、平成二十八年に都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件は九十三件でございます。公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は五十二件でございます。 第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情につきまして実態を調査いたしました結果、平成二十七年度の公害苦情の総件数は、前年度から約二千件減少して約七万二千件となっております。 これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭など、いわゆる典型七公害に関する苦情は約五万一千件、それ以外の苦情は約二万二千件となっております。 当委員会といたしましては、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体との情報交換などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。 続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。 鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者は、一般公益や他の産業との調整を図るため、当委員会に不服の裁定を申請できるものとされております。 平成二十八年に当委員会に係属した事件は、滋賀県甲賀市信楽町地内の岩石採取計画変更認可処分に対する取消裁定申請事件など五件でございます。 第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する業務についてでございます。 土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行おうとする場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。 平成二十八年に当委員会に係属した土地収用法等に基づく意見の照会は四十五件であり、そのうち、同年中に処理した事案は十七件でございます。 以上が平成二十八年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。 続きまして、公害等調整委員会における平成二十九年度歳出予算案について御説明申し上げます。 当委員会の歳出予算額は五億六千万円でございます。厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速、適正な解決に資するよう、第一に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、現地で審問期日等を開催する経費として千二百万円、第二に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千二百万円をそれぞれ計上しております。 以上が公害等調整委員会における平成二十九年度歳出予算案の概要でございます。 公害等調整委員会といたしましては、今後ともこれらの業務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(森まさこ君) 次に、原子力規制委員会の業務について説明を聴取いたします。田中原子力規制委員会委員長。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。 参議院環境委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定された新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請が出されております。 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉並びに四国電力伊方発電所三号炉の計十基に対して設置変更許可を行い、高浜発電所一号炉及び二号炉並びに美浜発電所三号炉について運転期間延長の認可を行いました。 一方、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉並びに四国電力伊方発電所一号炉の計六基について、廃止措置計画の認可申請に基づき審査を実施しております。 また、試験研究炉については、国立大学法人京都大学原子炉実験所の臨界実験装置及び近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更承認及び許可、国立大学法人京都大学原子炉実験所の研究用原子炉の設置変更承認を行うなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。 このほか、高速増殖原型炉「もんじゅ」については、昨年末の政府方針を受けて、安全かつ着実な廃止措置が行われるよう、関係規則を整備する等の所要の取組を進めております。 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の早期かつ安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視、指導を行うとともに、周辺地域のモニタリングに取り組んでおり、当初の様々なトラブルへの緊急対応が中心であった状態から、現在は、対策全般について、計画を一つ一つ十分に検討し、着実に対策を進めることのできる状態に移行したと認識しています。 引き続き、安全上の観点から優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを定期的に改定し、完了した措置と引き続き監視が必要な措置を明示するなどして、処理した水の処分や廃炉作業に伴って発生する廃棄物の処理等の対策が適切に行われるよう、監視、指導を行っていきます。 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。 原子力規制委員会では、最新の国際的知見を積極的に取り入れる等、防災計画の立案に使用する判断基準等が常に最適なものになるよう原子力災害対策指針の充実を図るとともに、原子力災害拠点病院の指定促進の支援等、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。 放射線モニタリングについては、地方放射線モニタリング対策官事務所における人員の増強等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所の事故に係るきめ細かな環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について、関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。 原子力規制委員会は、国際原子力機関、IAEAの勧告等を踏まえ、原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化、放射線審議会の機能強化等の措置を講ずるための検討を進めてまいりました。これを踏まえ、今国会に、原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案を提出したところであり、原子力規制委員会としては、引き続きより実効性の高い規制の実現に取り組んでまいります。 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会では、与えられた職責を踏まえ、真の安全文化を構築し、原子力利用の安全が確実に担保されるよう今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(森まさこ君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時散会