外交防衛委員会 第4号
- 発言数
- 249 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/03/09
会議録
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官横田真二君外十八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀井巌君 自由民主党の堀井巌でございます。 本日は、発言の機会をいただきました同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げます。 時間がありませんので、早速質問に入らせていただきます。まずは防衛大臣にお伺いをしたいと思います。 御案内のとおり、去る三月六日午前に北朝鮮が四発の弾道ミサイルを発射いたしました。うち三発は日本の排他的経済水域内に落下したと推定をされています。また、本日の午前の菅官房長官の記者会見では、このうち一発は能登半島沖二百キロに落下したものと。まさに我が国の領土、本土に最も近づいた地点に今回初めて落下したということで、これ本当に重大な脅威であるというふうに考えています。 また、報道によれば、北朝鮮は在日米軍を攻撃する部隊が弾道ミサイル発射訓練を行ったというふうに述べているという報道もございました。これは我が国の領土、領海内に対する攻撃を意味しておりまして、我が国の自衛権行使ということにも直結するような非常に重大な事態であるというふうに私は懸念をいたしております。 昨日八日、我々、この参議院の方では、全会一致で北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議も採択したところであります。改めて、この北朝鮮の弾道ミサイル発射について、新たな脅威の段階に入ってきているというような御認識も稲田大臣も示されておられますけれども、大臣の今のこの弾道ミサイル発射に対する認識、そしてまた今後の対応について教えていただきたいと存じます。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回、北朝鮮は、四発の弾道ミサイルをほぼ同時に発射し、いずれも約千キロ飛翔して、そのうち三発は日本海上の我が国の排他的経済水域内に、残り一発は排他的経済水域付近に落下したものと見られます。 北朝鮮は、昨年、それまでは三年か四年ごとに行っていた核実験、一回やれば三年、四年空けていたものを僅か八か月の間に二回強行し、弾道ミサイルも年間では過去最多となる二十発以上を発射をしたところであります。核兵器は小型化、弾頭化の実現に至っている可能性もあり、今、弾道ミサイルについては技術的信頼性の向上や新たなミサイルの開発を追求していると見られます。 政府としては、このような北朝鮮の核・弾道ミサイルの開発、運用能力の向上に関して、昨年来、新たな段階の脅威になっていると認識をいたしておりまして、今般の弾道ミサイル発射に関しても、こうした新たな段階の脅威であることを改めて明確に示したものであると考えております。 我が国は、弾道ミサイルの脅威に対して、我が国自身の弾道ミサイル防衛システムを整備するとともに、日米安全保障体制による抑止力、対処力の向上に努めることにより適切に対応することといたしております。 この弾道ミサイル防衛システムに関して、日米両国は緊密に連携しております。例えば、早期警戒情報を始めとする情報の密接な共有、イージス艦やPAC3等の我が国への展開配備、能力向上型迎撃ミサイル、SM3ブロックⅡAの日米共同開発を進めているところでございます。 その上で、ミサイル防衛に関する我が国自体の取組として、例えば、中期防で、我が国全体を多層的、持続的に防護する体制の強化に向け、イージスシステム搭載護衛艦の増勢、能力向上型PAC3ミサイルの導入、能力向上型迎撃ミサイル、SM3ブロックⅡAの日米共同生産の推進、配備の検討、必要な措置等を行うことといたしております。 防衛省・自衛隊としては、北朝鮮の核、ミサイルに関し、関係諸国と緊密に連携をし、万全を期す所存でございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。 やはり新たな脅威ということを前提にした我が国の防衛能力というものをしっかりとこれから考えていく必要があるというふうに、今御答弁を聞いて改めて感じた次第であります。 今、防衛大臣にお伺いしましたので、続いてずっと、しばらく防衛省の方にお伺いをしてまいりたいと思います。 次に、中国についてお伺いをいたします。 中国の軍事費の増大は非常に顕著でございます。報道によりますと、この二十九年の軍事費は初めて一兆元、今のレートで約十六兆五千億円、昨年比七%増と言われておりますが、公表されている数字のみでこのぐらいの数字、日本の三倍強ということのようでございます。十年ぐらい前の二〇〇七年頃に日本の防衛費を初めて超えたんじゃないかというふうによく言われておりますけれども、今はもう三倍強、これが公表されている数字だけであると。 我々は、この隣国、大事な国でありますけれども、中国というものの軍事費、国防費を捉えるときに、やはり今の姿というのは十年前とは大きく質的、量的に異なっていることを前提にしっかりと捉えていかないといけないというふうに感じているところであります。 また、東シナ海では、尖閣諸島周辺など我が国の周辺海空域において急速に活動を活発化させています。また、南シナ海においては、南沙諸島で大規模な埋立活動がまだまだ強行されております。力による一方的な現状変更の試みが継続をされているというふうな状況にあります。南シナ海、東シナ海共に、海洋国家我が国にとって、これは本当に海域の交通の要路であります。航行の自由を確保し、国際法に基づいて全ての国がこの地域で共に抑制的に行動していくということは、死活的に重要ではないかと考えております。 まず、この南シナ海における中国の軍事活動の現状についてと、この南シナ海についてお聞かせいただきたいと存じます。
○政府参考人(前田哲君) お答え申し上げます。 先生今御指摘になりましたように、中国、継続的に非常に高い水準で国防費を増加をさせ、核・ミサイル戦力あるいは海空軍力を中心として、その軍事力を広範かつ急速に強化をしつつ、そしてまた、周辺海空域等においての活動を急速に拡大、そして活発化をさせているというふうに認識をいたしております。 今先生、南シナ海のお尋ねでございました。 南シナ海においては、周辺国などと領有権について争いのある南沙諸島の七つの地形におきまして、急速かつ大規模な埋立活動を強行をいたしております。そして、砲台といった軍事施設のほかにも、滑走路、格納庫、レーダー施設等々の軍事目的にも利用し得る各種のインフラ整備を推進するなど、一方的な現状変更、そしてその既成事実化を進めているというふうに認識をしているところでございます。 このような中国の軍事動向等については、軍事力強化の具体的な将来像が非常に不明確であるといった不透明性と相まって、我が国を含む地域、国際社会の安全保障上の懸念となっておりまして、今後とも強い関心を持って注視していく必要があると、このように考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。 そのような中で、七日の所信のときにも大臣が言及されましたけれども、昨年秋、日本とASEANの諸国の間の防衛担当大臣会議で、稲田大臣自らビエンチャン・ビジョンというものを提唱されたというふうに伺いました。法の支配をこの地域で貫徹していこうという恐らく取組ではないかというふうに、私は拝聴しておりまして、大変その稲田大臣のリーダーシップなり提唱に注目をいたしておりますが、それについて、大臣、どのようなものであるか、一言教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 我が国にとって、南シナ海における航行の自由及びシーレーンの安全確保は重要な関心事項であって、自由で開かれた平和な海を守るため、国際社会が連携していくことが重要であると考えております。 これまでにも、フィリピンやベトナムなど南シナ海周辺の国々に対する能力構築支援、防衛装備協力や、南シナ海において海上自衛隊と米海軍等の各国軍隊の共同訓練を行うなど、地域の安定に資する活動に積極的に取り組んできており、今後とも二国間、多国間による共同訓練・演習を推進することといたしております。 私が着任した以降の具体的な取組例としては、まず、海上自衛隊航空機TC90のフィリピンへの移転が挙げられます。フィリピンの海上安全に係る能力の向上は地域全体にとっても有意義なものであって、現在移転に向けたパイロット教育等に取り組んでおります。 また、委員が今御指摘いただきました昨年十一月にラオスで開催された第二回日・ASEAN防衛担当大臣会合においては、南シナ海情勢についても意見交換を行い、法の支配及び紛争の平和的解決の重要性で一致したほか、私から、我が国の独自のイニシアチブであるビエンチャン・ビジョンを表明し、ASEAN全体への防衛協力の方向性について透明性を持って重点分野の全体像を初めて示しました。現在、同ビジョンに沿って、一つは法の支配の貫徹、二つ目は海洋安全保障の強化、そして三つ目として多様化、複雑化する安全保障上の課題への対処という三つの重点で実践的な防衛協力を進めるべく、具体的な取組について検討しています。 本年二月の日米防衛大臣会談において、私から、南シナ海における米軍の行動は法に基づく海洋秩序の維持に資するものであって、米軍による取組を支持する旨述べつつ、互いに能力構築支援などを通して南シナ海への関与を継続していくことで一致をしたところです。 このような取組を始めとして、法の支配に基づく国際秩序を維持するため、今後とも、関係国との協力を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 取組なり提唱に敬意を表したいと思います。 やはり、南シナ海を取り巻く関係国全てが、みんなで法の支配貫徹、そして国際法を遵守して平和的に様々な物事を解決していくんだという、そのような努力、姿勢を取り続けることが、中国も含めた全ての国々が国際法に基づいて物事を解決していくという方向で動いていくことに私はやはりつながると思いますので、今後の御尽力を大いに期待したいと存じます。 次に、日米関係についてお伺いをいたします。 やはり、我が国の安全保障の要は日米関係であることは論をまちません。その中で、この国会においては、一昨年、大きな論議が行われ、平和安全法制が一昨年九月末に成立をいたしました。そして、昨年三月から施行がなされています。 この平和安全法制、私も当時この議員でありましたから、いろいろな議論がありましたけど、私は非常に重要な平和のための法制であるというふうに確信をしておりますけれども、この平和安全法制が施行されてから、具体的にこの日本とアメリカとの様々な協力関係がどのように深くまた発展をしているのか、少しその辺は国民の方々からすればまだ見えていないところもあると思いますけれども、これは当然、訓練とかいろんな現場というのはなかなかすぐに見えないところがあるかもしれませんが、是非今この場で御披露いただけるところがあれば教えていただければと思います。
○政府参考人(前田哲君) お答え申し上げます。 今先生御指摘いただきましたように、新ガイドラインの策定、そして御指摘いただいた平和安全法制の整備、これによって日米の信頼関係は大きく向上し、同盟関係が一層強固なものになってきているというふうに認識をいたしております。 まず、新ガイドラインの方について申し上げると、平時から利用可能な同盟調整メカニズムといったものが設置をされました結果、不審な兆候を把握した段階で速やかに必要な協議、協力を開始することが可能になってきております。対処に当たって、日米の連携、従来よりも一層緊密かつ円滑に行われるようになったと考えてございます。 その上で、平和安全法制でありますが、平和安全法制、例えばこれに基づく訓練を順次実施することといたしております。昨年は十月から十一月に実施をいたしましたが、日米共同の実動演習、キーンソードと申しますが、このキーンソード17、あるいは本年一月の自衛隊の統合演習、これは指揮所演習でございますが、こういった訓練などにおきまして、日米の連携を円滑に実施するために必要な訓練というものを重ねて実施をしてきているところです。これらは新ガイドラインの趣旨も踏まえて日米の相互理解を推進するというものであり、今後とも、準備が整ったものから逐次訓練を行っていきたいと、こう考えているわけです。 このように新ガイドラインを言わば裏打ちをしているというのが平和安全法制でございまして、あらゆる事態に切れ目なく対処し得る平和安全法制が整備された結果、日米防衛協力が一層深化し、日米間の連携も切れ目なくスムーズに行うことが可能となっていると、このように考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。 是非、新ガイドライン、そしてこの平和安全法制を基に日米同盟の更なる深化、具体な形で進んでいくことを期待をしております。 稲田大臣も、この日米関係について、トランプ政権成立後も例えばマティス国防長官と早期に会談されるなど積極的に連携強化図っておりますけれども、是非とも日米同盟の強化ということで連携よろしくお願いしたいというように存じます。ここはちょっと要望ということにさせていただきます。 次に、南スーダンのPKOについてお伺いをいたします。 私は、国連の活動であるUNMISSに日本が参加をし、南スーダンでのPKO活動を通じて国際社会とともに南スーダンの自立を支援をしていくということは極めて重要なことだというふうに考えております。したがって、今の日本の唯一のPKO活動である南スーダンへの自衛隊施設部隊の派遣、これは極めて重要な意義を持つというふうに考えております。 その中で、私は、最も重要な点は、何といっても派遣されている自衛隊員の方々の安全確保であると、これに尽きると思っております。現地の治安情勢については様々な報道がなされますけれども、私ももちろん日々重大な関心を有してその報道をつぶさに見ているところでございます。 そこで、お伺いしたいのは、南スーダンに派遣されている部隊についてどのような安全確保措置をしっかりととられているのか。特に、隊員の安全確保を図る観点から、仮にPKO五原則が満たされている場合であっても、自衛隊員の安全を優先し、派遣の継続の是非について判断する場合もあり得るのかどうか、この点について、私はこれあり得ると考えておりますが、その点についての大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) この南スーダンのPKO、我が国の自衛隊施設部隊を派遣をした。これは平成二十四年一月に部隊を派遣をして、丸五年が経過をしたわけであります。 今委員御指摘のように、もちろんPKO五原則が維持をされているということは非常に法的に重要ですけれども、その法的な要件のみならず、それと同じように重要なのが、自衛隊員が自らの安全を確保しつつ、そして有意義な活動ができるかどうか、ここをしっかりと見ていかなければならないし、仮にそういう状況でないとすれば、撤収することにちゅうちょすべきではないということを派遣延長のときの閣議決定にも書いたところでございます。 したがいまして、委員御指摘の要員の安全を確保した上で有意義な活動を行えるかどうか、ここをしっかりと見るために、私も日々情報を得て、そして判断をしていきたいというふうに思っております。 そして、安全確保という意味においては、国連施設外で活動するに当たっては、活動場所についてあらかじめ綿密な情報収集を行うほか、活動中は常に警備要員により防護するなどして安全に留意しております。また、それぞれの活動現場において予想される状況等の評価に応じて、医官等の衛生要員を活動現場に同行させ、隊員が負傷した場合に備えております。この医療の充実という点については、前回の国会でも議論をさせていただいたことなども踏まえて充実をさせているところでございます。 こうした現地情勢をしっかりと把握をして、要員の安全を確保した上で有意義な活動ができるかどうかしっかりと見ていかなければならないというふうに考えております。 現在、その二つとも要件は満たしておりますけれども、南スーダンの状況は、治安が極めて厳しい、特に北部と南部においては非常に厳しい状況であるというということなども踏まえて、しっかりと見ていきたいと考えております。
○堀井巌君 要員の安全確保について最大限の留意をお願いしたいと改めて私からもお願い申し上げます。 次に、参議院のこの我々外交防衛委員会で二月二十二日と二十三日に委員派遣で、福岡県の航空自衛隊の築城基地、そして長崎県福江島にあります福江島の分屯基地に行ってまいりました。そして、航空自衛隊の方々が一年三百六十五日、昼夜を分かたず警戒監視に当たり、領空侵犯のおそれのある航空機等が近づいてきた場合には緊急発進をして任に当たっている、我が国の領空を守っている、その実情について、これは地上及び上空で実際の訓練の様子等を視察をさせていただきました。緊急発進回数が非常に多くなってきている、この厳しい安全保障環境の現状も肌で感じました。 私は、この航空防衛能力、航空自衛隊の能力というものをやはりこれは更に一層強化するということが極めて重要である、特に、空の世界では相手は軍でありますので、そこに警察力同士が対峙するという世界ではなくて、相手は軍が出てくる、こちらは航空自衛隊そのものが対峙をする世界でありますので、やはりよっぽどしっかりとした能力を持って、抑止力を持って対峙をするということが、これはむしろ平和的に、相手がそれ以上の挑発行動を抑制するという意味においても重要だということで、私は強くそのように感じた次第であります。 この航空自衛隊の能力のより一層の強化の必要性について一言、大臣のお考え聞かせていただければと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 委員の先生方におかれましては、御視察いただきまして本当にありがとうございます。 平成二十八年度における緊急発進の回数は、昭和三十三年に対領空侵犯措置を開始して以来過去最多となり、初めて千回を超えるなど、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増していると思います。 我が国の防空を全うするためには、航空優勢を確保することが非常に重要です。防衛省としては、防衛大綱や中期防に基づいて戦闘機を増勢するほか、ステルス性を有し高い能力を有するF35戦闘機、新早期警戒機のE2D、弾道ミサイル対処能力が向上したPAC3MSEの取得などを行ってきております。 国民の生命、身体、財産、我が国の領土、領海、領空、断固として守り抜くため、防衛力をしっかりと構築していくことが不可欠であり、防空能力の総合的な向上を図ってまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございました。 防衛大臣の方には最後の質問にさせていただきたいと思いますけれども、私の地元の話で恐縮でございます、奈良県の五條市への陸上自衛隊の誘致の件でございます。 平成二十三年の九月に紀伊半島大水害という大きな災害がありました。このときに陸上自衛隊の方が展開をしてくださいました。そして、救助活動をしてくださいました。本当に地域の皆さん、これはもう心から感謝をしております。そして今、県の方では来るべき東南海地震に備えて、紀伊半島の一番のど真ん中にあって紀伊半島全体を見渡す交通の要衝に当たります奈良県の五條市というところに県としてヘリポート等を含む防災拠点を今整備すべく進行中でございます。 そのようなところで、地元の五條市そして県ともに、できればその同じ場所に是非とも陸上自衛隊に来てもらいたい、このような今誘致活動をずっと繰り返し行っているところでございます。奈良県は航空自衛隊の奈良基地、幹部候補生学校がございますが、陸上自衛隊に関して基地がない唯一の県でございます。仮に五條市に陸上自衛隊の拠点ができましたら、これは災害対応の大きな力になるのみならず、主たる任務においても私は非常に有用なものとして利用し得る、非常に大きな活用性の高いものになるというふうに考えております。 是非ともこの陸上自衛隊の奈良県への誘致について、大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 奈良県と五條市においては、自衛隊の大型ヘリコプターも活用できる広域防災拠点の整備についての検討を進めていただいているというふうに聞いております。 奈良県につきましては、紀伊半島の中心に位置しており、南海トラフ地震等の大規模災害が発生した際に津波被害のおそれがなく、また周辺各府県の防災拠点への後方支援機能が期待でき、防災拠点として優れた地理的特性を有すると考えております。 防衛省として、奈良県に直ちに駐屯地を新設するということは困難ですが、大規模災害等が発生した際に自衛隊が奈良県の広域防災拠点を有効に活用できるよう、現在奈良県が行っている広域防災拠点整備に関する調査検討に積極的に協力させていただきたいと考えております。 防衛省としては、引き続き奈良県や五條市と緊密に連携していく考えであり、機会を捉えて奈良県を是非訪問させていただきたいと考えているところです。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今大臣から、奈良県、是非機会あれば訪問もということで力強いお言葉をいただきました。本当に陸上自衛隊が存在するということは国民の、特に奈良県民の方々の自衛隊に対する理解の一層の増進にも私は大きく寄与すると思います。是非とも大臣のリーダーシップでよろしくお願いしたいと存じます。 では次に、外務省関係についてお伺いしたいと存じます。大分時間が押してまいりまして、何問か質問できなくなってしまうことをまずもってお許しをいただきたいと思います。 まず、日米関係についてお伺いをしたいと思います。一つ飛ばさせていただきますが、日米関係の方でお伺いしたいと思います。 我が国の外交の基軸は言うまでもなくこの日米関係であります。前のオバマ政権との間では昨年の五月の日米両首脳の広島訪問、そして昨年十二月のハワイの真珠湾訪問と、本当に歴史的な訪問が実現しました。この後ろでは岸田大臣が御尽力されたというふうに我々も推察をいたしております。本当に歴史的な訪問を実現されたということに心から敬意を表したいと存じます。 また、今度は現トランプ政権との間でどのような関係を構築していくかということでありますが、昨月の安倍総理の訪米、また、マティス国防長官の訪日、また、ティラーソン国務長官が訪日されるというような報にも接しておりますけれども、現政権との間でも非常に緊密な関係が構築されているというように我々は受け止めております。国民の方々も、どんな関係になるのかなというところが、今相当、日米関係について安心感が広がっているのではないかというふうに思っております。これを更に深く発展させていただきたい、それが国益につながるというふうに考えております。 岸田大臣の今のこの日米関係の評価と、そして今後の取組について教えていただきたいと存じます。
○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、日米同盟は我が国外交の基軸でありますし、七十一年間掛けて基本的な価値を共有しながら揺るぎない関係を築いてきたと考えます。そして、二月十日の日米首脳会談、日米外相会談、こうした会談を通じましても、日米同盟は揺るぎないものであるということを内外に明確に示すことができたと考えています。 そして、一方、このアジア太平洋地域における安全保障環境、一層厳しいものになってきています。是非、トランプ新政権ともこの密接な関係、しっかり構築し、日米同盟を強化していきたいと思いますし、さらには、この世界あるいは地域の平和や安定に日米でしっかりと貢献できる、こういった役割、そして、こうした平和や安定を構築する上で主導的な役割を果たせるような関係、こういったものを築いていきたいと考えます。今月中旬のティラソン国務長官の訪日に当たりましても、こうした日米同盟の重要性をしっかり確認し、協力できることをしっかり確認していきたい、このように考えます。
○堀井巌君 ありがとうございます。是非とも御期待を申し上げております。 日ロ関係で一問だけ。これ本当済みません、大臣に確認をさせてください。 今、新しいアプローチということで、日ロ関係、交渉が動き始めております。私は、戦後七十年以上にわたって領土問題が解決されず、平和条約がまだ結べてこられなかったという現状を鑑みたときに、何とかこれを打開して、領土問題を解決し、そして平和条約の締結につなげていくんだという今の政権の取組には心から敬意を表しております。 他方で、経済の話だけが前に進んで、領土問題が置き去りになるのではないかというような不安があるのも事実だろうというふうに思います。もちろん、私は今の政府においてはそういうことは絶対ないと、しっかりとこの北方四島は我が国固有の領土である、これは交渉に当たって、その点については、その前提にはいささかの変更もない、その上で様々な形での交渉をやっているんだということだろうと、私はそのように考えておりますが、この四島が日本固有の領土であるという、この点についていささかの変更も今ないんだということを大臣から一言確認をさせていただきたいと存じます。
○国務大臣(岸田文雄君) 日ロ関係については、政治的な対話を積み重ねながら日本の国益に資する形で日ロ関係を進め、そして、北方四島の帰属の問題を明らかにした上で平和条約を締結する、こういった取組をこれからも続けていきたいと思いますが、その中にあって、御指摘のように、この北方四島は我が国の固有の領土である、このことについては全く揺るぎないところであります。この一貫した立場に立って、平和条約交渉を進めていきたいと考えます。
○堀井巌君 ありがとうございます。是非、その前提の中で交渉を進めていただければというふうに期待を申し上げます。 次に、外交力強化についてお伺いをいたします。 私、本年一月に参議院ODA特別委員会の調査団の一員としてアフリカ諸国を訪問した折に、モーリシャスという国を訪問いたしました。インド洋にある島国であります。ここには日本の大使館が今年の一月から設置をされました。まだ部屋を借りていないので、ホテルの一室を借りて外務省の職員の方が業務を始めておられました。この日本の大使館ができたということについては、私がお目にかかった今のモーリシャスの総理大臣や外務大臣、多くの方々がもう一様に歓迎と、そして日本との関係発展に対する期待の言葉を述べられたのが印象的でありました。やはり在外公館、きちんと設置をすることの意義というのは本当に切に感じた次第でございます。 他方で、非常に小さな公館でありますので、業務としては大変だなという感じも受けました。これは館の運営ということもあります、それからまた、在留邦人の保護ということもありましょう。また、外交活動をしっかりそこでやっていかないといけない。 私は、やはり在外公館というのは、設置する以上はその能力を発揮し得る最適な規模というのがやはり重要ではないかというふうに思います。よく非常に小さな公館のことを霞が関の中でミニマム公館とかというふうに言われたりしますけれども、せっかく在外公館を新設しても、そういったものを置いてしまって機能が発揮していないとなると、かえって、せっかく限られた資源を置いてもなかなか有用に活用できないのではないかというふうにも懸念をするわけであります。 内閣人事局にお尋ねをいたします。 内閣人事局の中では、行革に基づく厳しい定員管理を行いながらも、めり張りの利いた査定によって、定員管理の考え方によって、特にこの在外公館についてはスクラップ・アンド・ビルドではなくて、少しずつ増強の方向で今まで取り組んできていただいた、これは心から敬意を表したいと存じますけれども、やはりそれを進めていく上で、こういった余り小さなものを置くということではなくて、最適な規模ということにも配慮しながら今後進めていただきたいなというふうに思っているんですが、その点についてちょっと一言、どうでしょうか。
○政府参考人(若生俊彦君) 外交実施体制の整備につきましては内閣の重要課題であると認識しておりまして、外務省の定員、あるいは在外公館の新設については、政府全体、先ほど委員御指摘いただきましたけれども、大変厳しい状況の中で重点的に整備を図ってきているところでございます。 こうした中で、在外公館の新設に当たっては行政組織の膨張抑制、あるいは限られた資源を効果的に配分をする、こういった観点から、既存の公館を含めてできるだけ効率的な業務実施体制となるように見直しをしていく必要があると、このように考えております。このため、外務省とも十分調整をしまして、在外公館の業務の状況等を踏まえて、必要な機能を確保しつつ、可能と考えられるところについては小規模公館化等の効率化を行ってきているところでございます。一方、これまでも、例えば不健康地の在外公館における要員配置についてはその事情を考慮して増配置を認めるなど、各公館の業務の実態を踏まえて必要な対応を行ってきたところでございます。 今後とも、政府全体として簡素で効率的な行政組織体制の確立を図る中で、在外公館については、各公館の業務の実態に応じて必要な機能が十分確保されるように適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。 最後に、ODAの量的拡充について大臣に、一言で結構ですので、お願いしたいと思います。 よく開発協力白書を読ませていただくと、質の高い援助だと、日本は、というふうに書いてあって、確かにODA予算を支出するときに質の高い援助をしていくことは大事であります。しかし、予算を見てみると、ODA予算のピークは平成九年の一兆一千六百八十七億円でありました。今度の二十九年度の予算案では五千五百二十七億円、ピーク時の半分以下であります。質が高ければどんどん、量は二分の一、三分の一、四分の一に減らしていいということにはやはりならないんだろうと。 ODAというのは、非常に大きな、外交力強化を支える私は大きなツールであるというふうに思います。外交力の強化、それからまた、このODAの量的拡充ということについて、大臣から一言お伺いしたいと存じます。
○国務大臣(岸田文雄君) ODAというものは我が国の外交にとりまして大変重要な外交手段であると認識をしています。そして、ODAの実施に当たっては、円借款の活用ですとか、民間資金の活用ですとか、様々な工夫を加えることによって効果的そして戦略的に実施をするように努めています。ただ、御指摘のように、こうした質の向上、もちろん大事でありますが、ODA自体の拡充、これも大変重要であると認識をしております。 御審議いただいている平成二十九年度予算においては、ODA予算、二年連続で増額計上となっておりますが、ただいま御指摘いただきましたようにピーク時からは半減しており、国連で決定されましたODAの対国民総所得比〇・七%目標との比較においても我が国は〇・二一%にとどまっている、こうした現状であります。是非、必要な予算確保に努めて、ODAを活用した外交をしっかりと展開していきたい、このように考えます。
○堀井巌君 ありがとうございました。 今日は岸副大臣にも答弁をお願いしておりましたが、質問できず恐縮でございます。申し訳ございませんでした。 終わります。ありがとうございました。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 岸田大臣、稲田大臣、午前中の安保委員会に引き続きありがとうございます。また、田野瀬文科大臣政務官もありがとうございます。 今日の、私も午前中の安保委員会を少し見させていただきましたけれども、やはり北朝鮮関係の話題というのも多くありました。特に、七日の日米首脳電話会談を受けて、総理自ら日米同盟を、抑止力を高めるために日本はより多くの責任と役割を果たすということを述べられました。 この弾道ミサイル対処関連でいいますと、とにかく日本独自の防衛力を高めると同時に、弾道ミサイル対処のために展開をしている米軍に対する後方支援、これも平和安全法制でかなり幅が広がりました。この分野も含めてより多くの責任や役割を果たすという認識でよろしいでしょうか。外務大臣に伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 七日の日米首脳電話会談ですが、御指摘のように、日本は同盟におけるより大きな役割及び責任を果たすこと、これを確認しました。これは、我が国として国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、我が国の安全及び国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与する方針であり、日米同盟の中でも自らが果たし得る役割の拡大を図っていく、こういった趣旨を述べたものであります。そして、今般の北朝鮮による弾道ミサイルの発射を含め、厳しさを増す地域の安全保障環境の中で必要な防衛力の強化を進めていく、こうした考えを示したものであると考えています。 今後、日米の間で2プラス2の議論も予定されていますが、こうした議論の中にあって、平和安全法制を含めた我が国の国内法に基づく弾道ミサイル防衛に当たる米軍との連携の在り方、あるいは弾道ミサイル防衛能力の強化、こうした議論も含まれ得るものであると考えます。
○佐藤正久君 やはり、新たな段階の脅威という認識であれば、2プラス2も早期に開いていただいて、その検討も加速化していただきたいと思います。 そういう中で、十五日から十七日の間、ティラソン米国の国務長官が来られます。北朝鮮の弾道ミサイル対処を話し合う極めていい機会だと思います。岸田外務大臣に、ティラソン国務長官との会談に臨む意気込みをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) ティラソン国務長官とは、政権が発足しましてから二月十日にワシントンで会談をし、そして二月十七日にはドイツのボンで日米韓の外相会談を行い、そしてこの度、ティラソン国務長官が訪日したならば、当然のことながら日米外相会談を行います。 政権が発足してから大変短い間にこうして連続して日米の外相が会談を持てるということは大変意義あることであると考えますし、今回のティラソン国務長官の訪日、これを歓迎したいと思います。そして、今、北朝鮮問題を始め、地域の安全保障環境、大変厳しいものがあると指摘される中での訪日ですので、こうしたタイミングを考えましても時宜を得たものであると考えております。 是非、北朝鮮情勢を含めた諸問題についてしっかりとした議論を行い、更なる日米同盟の強化に向けて努力をしていきたい、このように考えます。
○佐藤正久君 くしくも韓国の方では米軍のTHAADミサイル配備がもう始まったという状況もあります。しっかりとした協議を経て成果を出していただくことを期待したいと思います。 当然、日米関係の強化、これも大事ですけれども、やはり自分の国は自分で守るという観点から、我が国独自の弾道ミサイル対処能力の強化も必要だと思います。 稲田大臣にお伺いします。今回の北朝鮮の弾道ミサイル、四発発射したあの映像、多分御覧になったと思いますけれども、印象をお聞かせください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回も北朝鮮は四発ほぼ同時に発射をして、そしてまた、ほぼ同時に着水をさせるという、非常に能力が向上しているという、そういう印象を受けました。 したがいまして、そして三発は排他的経済水域、残りの一発も非常に近いところに着水をさせているわけでありますので、そういう意味からも、昨年来、新たな脅威の段階というのを改めて確認をしたということでございます。
○佐藤正久君 多くの国民はやはり不安に思っています。どんどん北朝鮮の方が、ミサイルの射程が伸び、正確性が上がり、投射手段も多様化する。また、移動発射式のTEL、あるいは潜水艦からの発射と、事前の探知が難しいというような状況がどんどん増えている中であの映像が流れています。それに対して我々も今までと違って、やはり新たな段階の脅威ですから、腹を据えてこの我が国独自のミサイル防衛体制も強化する必要があると思います。 そこで、防衛大臣に伺います。 我が国の弾道ミサイル防衛体制の課題、これはどのように捉えておられるか。対応は後ほど議論しますので、まず課題についてのみお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘になったように、新たな段階の脅威である、それは同時に、同じときに発射して同じように着水する、さらには核開発も行い、弾頭が小型化しているということも可能性はあるということであります。 そして、我が国自身の弾道ミサイル防衛システムを整備し、日米安保体制による抑止力、対処力の向上に努めるということでございますけれども、やはり同時多発的に行われる弾道ミサイル攻撃、さらには核開発のスピード等、そういった点が課題になるというふうに考えております。
○佐藤正久君 今日はまだ、あえて敵基地攻撃能力のことは聞きません。これはまた別途やりたいと思います。 いかにして防ぐか、盾の部分についての議論を中心にやりたいと思いますが、実は自衛隊が持っているPAC3もイージス艦も、展開をしなければ対処できません。展開をして初めて対応ができます。となると、やはりこの即応態勢をいかに向上させるか。なかなか潜水艦とか移動式だと事前の兆候が発見しにくい。即応態勢をどうするか。 今大臣言われたように、今回四発でした。更にこれが増えたときに、同時対処能力をどうするのか、しかも、一か所だけでなく二か所、三か所あった場合にどうするのか、また、この一回展開した後、継続的な対処をどうするかと、いろいろ課題はあろうかと思います。さらに、日本列島は広うございます。北海道から沖縄まで全ての地域を守る体制も取らないといけない。こういう部分については、まだまだ体制整備というのは必要だと思います。 その中で、特に今、イージス艦とかあるいはPAC3MSEを整備するという計画はありますけれども、これは新たな段階の脅威ですから、三十二年とか三十三年と言わず、それを更に前倒しをするというぐらいの政府のやっぱり覚悟が必要だと国民は見ておりますけれども、そのぐらいの前倒しで整備をするという考えについてお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、弾道ミサイル防衛、これは平成二十五年十二月に閣議決定をした大綱と、そして中期防に基づいて整備をしているわけでありますけれども、今委員が御指摘になった課題というのは共通の認識をしております。やはり、変わり行く我が国を取り巻く安全保障環境の中で、不断にそれは検証すべきことだというふうに考えております。
○佐藤正久君 我が党の方でも検討を加速化して、やっぱり守るためには、その計画に縛られるのではなくて、環境が変わって新たな段階の脅威となったのであれば、やはりそれは大綱も見直す必要があるし、整備前倒しという部分も必要だと思います。さらに、そのぐらいの覚悟がなければ米軍に対してもなかなか物を申すことができないと思います。当然、日米同盟ですから、自分の能力を高めると同時に、やっぱりアメリカに対しても協力を願うと。しかも今回は北朝鮮は、日本にある米軍基地をたたく任務をする部隊が参加をしたという、ここまで初めて明言をしました。 今、沖縄の嘉手納基地にはPAC3が配備されています。これは日米安保六条における事前協議の対象となったのか、あるいは、仮にTHAADミサイルを在日米軍基地に配備しようとするときに、このTHAADは事前協議の対象となるのか、これについて外務省の見解をお伺いします。
○政府参考人(小野啓一君) お答え申し上げます。 日米安保条約の実施に関する交換公文の規定により事前協議の対象とされている事項は、一つ、合衆国軍隊の日本国への配置における重要な変更、二つ、同軍隊の装備における重要な変更、三つ、日本国から行われる戦闘作戦行動、これは条約五条に基づいて行われるものを除くものでございますが、そのための基地としての日本国内の施設・区域の使用、この三つでございます。このうち、装備における重要な変更とは、核弾頭及び中長距離ミサイルの持込み並びにそれらの基地の建設を意味しております。 その上で、ここで言います装備における重要な変更とは、米国が日本政府の意思に反して核兵器の持込みを行うことがないようにするために置かれた規定でございますので、中長距離ミサイルとはあくまで核専用の中長距離ミサイルというものを当然念頭において了解されております。 したがいまして、御指摘の米軍嘉手納基地におけるPAC3は事前協議の対象ではなく、また、仮にTHAADを在日米軍基地に配備する場合にも事前協議の対象とはなりません。
○佐藤正久君 ということは、韓国と同じように、THAADミサイルを横田基地に配備をしようというときも事前協議の対象とはならないということだと思います。 今日お配りしました資料一を御覧ください。 これは日本経済新聞の朝刊の絵をちょっとコピーしたんですけれども、今回の東倉里から一千キロメーターにはもう岩国基地や佐世保基地も入ります。今回のミサイル発射場所を西側ではなくて東側の方に移動すれば、三沢の基地もスカッドERの射程圏内に入るというようになります。 であればやっぱり、当然日本の防衛努力も高めますけれども、米軍基地に更にPAC3等々の配備をしてもらうということも私は一つの手段ではないかと思いますけれども、これについての防衛省の見解をお伺いします。
○政府参考人(高橋憲一君) 我が国の現在の弾道ミサイル防衛でございますけれど、海上自衛隊のSM3搭載イージス艦による上層での迎撃、航空自衛隊のPAC3ミサイルによる下層での迎撃を組み合わせ、多層防衛による我が国全域を防衛することとしております。 また、日米両国につきましては、弾道ミサイル防衛に関して緊密な連携を図ってきており、米国は米国保有のミサイル防衛アセットを我が国に段階的に配備している状況でございまして、先ほど御発言にありましたように、嘉手納基地には既にPAC3が配備されているほか、弾道ミサイルに対処可能なイージス艦については現在七隻を横須賀に配備しているところでございまして、本年夏にはこれが八隻に増強される予定でございます。 御指摘の佐世保、岩国、横田、三沢各基地等の在日米軍基地に係る弾道ミサイル防衛につきましては、我が国全域を防護するためのイージス艦を展開させるとともに、拠点防護に使用するため、全国各地に分散して配備されているPAC3を状況に応じてこれらの基地周辺に機動的に移動、展開させることにより対応することも考えられると考えております。 防衛省としましては、これまでも、国際情勢などを踏まえ、弾道ミサイルへの対処能力を整備してきたところですが、引き続き、大綱に基づき、我が国独自の弾道ミサイル防衛能力を強化するとともに、様々なレベルでの米国との弾道ミサイル防衛に関して緊密に協議を行い、協力を深化させてまいりたいと考えております。
○佐藤正久君 やっぱり、今の大綱に縛られていては新たな段階の脅威に対抗できないと思います。 航空自衛隊が持っているPAC3の数も限定されています。それは米軍基地を守るためのPAC3だけではなく、やっぱり日本の主要な都市、主要な機能を守るためのものですから。今、嘉手納にしかない。さっき言ったように、日本全国を守る体制も必要ですし、その即応態勢考えたら展開したら間に合いませんから、含めて、ここは真剣に考える時期だと思います。 同じように、資料二を見てください、資料二。 これは南西諸島の地図なんですけれども、これには、鹿児島県には有人離島が二十五あります。沖縄県には五十の有人離島があります。 今、南西諸島防衛を議論するときに、弾道ミサイルに加えて巡航ミサイル対処、これが非常に大きな課題になります。中国は、火砲あるいは爆撃機、戦闘機、潜水艦、艦艇から巡航ミサイルを発射する能力がありますし、数千キロ飛ぶ巡航ミサイルがあります。大量な巡航ミサイルからいかにこの日本の国民を、命を守るかというときに、守るためにはアセットが必要です。航空自衛隊の戦闘機の空対空のミサイル、あるいはPAC3や、あるいは近SAM、短SAM、中SAMというもので守るにしても、これも地上の対処部隊は展開しなければ対応できない、沖縄にいるだけではこの島は守れないんです。 沖縄本島から与那国島まで実は五百キロ以上あります。その島々の展開、これは非常に大きな問題になっていて、島嶼間輸送の手段がありません。口永良部島の噴火の際に、実は海上保安庁は住民避難のために港に入れませんでした。理由は、喫水が足らないから。町営フェリーの方で運んでいただきました。同じように、今、この島々に展開しようと思っても、PAC3とか、あるいは近SAM、短SAMが展開しなければ守ることができません。でも、そのための輸送手段がない。展開しなければ守れない、幾らあっても。 これについての私は非常に問題意識を持っているんですけれども、防衛省の方として、いかにこの島々、港が、非常に喫水が少ない島々に対しての、この住民を守る。国民保護等派遣の任務も防衛省はあります。どうやってこの島々の人たちを巡航ミサイル、これから守る体制を整備しようとしているのか、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(高橋憲一君) 南西地域の防衛につきましては、島嶼部に対する巡航ミサイル攻撃に際しましては、陸上自衛隊、航空自衛隊の防空ミサイル、短SAMや中SAM、ペトリオットシステムなどにより迎撃することを考えておりまして、これらのアセットを平素から配備しておくことが重要だと考えております。そのため、例えば、宮古島、石垣島、奄美大島に中SAMを運用する陸自部隊を配備する計画でございまして、現在、必要な調整を進めているところでございます。 また、攻撃の兆候を事前に察知した場合には、所要の部隊や弾薬を機動的に展開することが重要だと考えておりまして、現在整備を行っております航空自衛隊の輸送機C2によりまして中SAMあるいはペトリオットを空輸することを考えてございます。また、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」などを用いましてより多くのアセットを輸送すること、あるいは平素からフェリーなどの民間船舶を活用することにより、必要な輸送力の確保に努めているところでございます。 また、他方、武力攻撃事態におきましては、民間事業者の活用が極めて困難であることを踏まえ、平素からPFI方式に基づき契約している民間船舶を有事の際には民間事業者から借り受け、自衛隊の船舶として海上自衛官が運航するための枠組みを既に設けているところでございます。 いずれにせよ、今後とも、輸送力を強化するため必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
○佐藤正久君 これは両大臣にも、今の答弁、上っ面ですから。 実際にC2輸送機が降りれる空港がこの島のうちに何個あると思いますか。石垣とか宮古とか奄美とか大きなところはともかく、ほとんど降りれませんから。海上自衛隊の輸送艦が入れる港は幾つあると思いますか。この南西諸島の方では四つか五つしかありません。やっぱり輸送力をいかに整備するかというのは、これは民主党政権時代、ずっと大きな課題なんです。展開できないんです。PAC3とか短SAMを展開しようと思っても港がないんですから、空港がないんですから。その部分はしっかり、どういう形で整備をするか。 しかも、今ちょっと言われたように、有事になってしまったら民間の、この前PAC3運んだような民間フェリー、これは自衛隊法百三条の第二項地域、第二項地域という部分は多分この南西諸島外れますから、自衛隊の活動地域が一項地域、そこには入れませんから、事態でそれはどうやって整備するんだと。まさに、この弾道ミサイル対処も展開しなければ対応できない。また、この巡航ミサイル対処も展開しなければ対応できないんです。 上っ面の話している段階ではなくて、実は、南西諸島の方も新たな段階に入っているという認識は多くの自衛官も防衛省も持っているはずなんです。去年の八月、まさに今までにないぐらいの、二百から三百隻の漁船が尖閣周辺に来て、それに公船も多いときで一日で二十数隻入ってきている。初めてです。しかも、沖縄の海峡を通過する爆撃機の数も増え、爆撃機にスホーイ30が護衛をして入ってくる。台湾の東沖の方で中国海軍と空軍が連携した訓練をやる、そういうのが今年なんです。これもう新たな段階の脅威ですよ。 というときに、どうやって国民を守るか、島を守るか。石垣と宮古と奄美だけが島じゃないんです。実際に、宮古、石垣にPAC3を展開したときがありました、テポドン対応で。だけど、軌道直下の、ここにある多良間島、宮古と石垣の間にある多良間島にはPAC3は届きません。それが、一番その真上を通るというのが北朝鮮の発表です。でも、多良間島にはフェリーや「おおすみ」が入る港がないために展開できなかったんです。連絡員しか置けなかった。連絡員じゃ守れませんから。というふうなことを真剣にもう考える時期だというふうなことを訴えたいと思います。これについてはまた後ほどやりたいと思います。 次に、資料三、資料四を見ていただきたいと思います。 これは、自衛隊で一生懸命取り組んでいる武道、格技の銃剣道についての質問を田野瀬政務官の方にしたいと思います。 この資料三は、これは文部科学省が武道等の充実のための予算要求した予算のペーパーで、二十九年度予算、この真ん中に、支援体制の強化に、相撲等に加えて銃剣道に拡充、これは文部科学省が作ったペーパーです。 さらに、資料四、これは中央教育審議会が昨年十二月二十一日に文科省に出した答申です。そこで、一番下の方に書いてありますように、我が国固有の伝統と文化への理解を深める観点から、日本固有の武道一八四の考え方に触れることができるよう、内容等について一層の改善を図る。武道一八四の考え方は何かというと、この脚注に書いてあります日本武道協議会加盟団体実施種目、柔道から銃剣道、この九種目に触れることができるよう、内容等について一層の改善を図るというのが答申です。 この三月一日に、武道議員連盟の方に、文部科学省から中学校の体育の新たな指導要領についての案の説明がありました。今パブコメを掛けている最中だと思います。そのときには、この中央教育審議会、中教審の答申を受けてこれを作りましたというふうに説明してはいるんですけれども、ここからなぜか銃剣道一つだけが外されました。 まず、田野瀬政務官にお伺いします。銃剣道って御覧になったことありますか。
○大臣政務官(田野瀬太道君) お答え申し上げます。 銃剣道、私、奈良県なんですけれども、航空自衛隊幹部学校、寄せていただきまして銃剣道やらせていただいたことがございます。 以上です。
○佐藤正久君 田野瀬政務官も柔道三段ということで、武道については思いがある仲間だと思いますけれども、武道教育の目的は何だと思いますか。
○大臣政務官(田野瀬太道君) 非常に幅広い目的が多分あろうかと思うんですけれども、今ふと問われて申し上げることは、日本の精神であったりとか武道に流れる心の部分、しっかりと教育で広めていきたい、そういう思いは少なくともあろうかと思っております。
○佐藤正久君 まさに、武道を通じて心身の修養とかそういうものを広げていきたいということから、逐次中学校の体育科目に武道というものを導入したと。 武道の定義というものがあります。武道は、武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修練による心技一如の運動文化で、心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間形成の道であると。まさにこの精神に基づいて、文部科学省は逐次この武道教育を充実させてきた。結果が今、その今道半ばだと思います。よって、この指導要領で広げたいという思いだと思います。 政務官にお伺いします。中教審からの答申の後、この銃剣道が外れました。このことはいつ承知されましたか。
○大臣政務官(田野瀬太道君) 委員にちょっと御説明、それは外されたというか、今現在の学習指導要領に加えた部分に銃剣道が入っていないという、そういう状態になっておりまして、今まで銃剣道があったのに外したということではないということだけちょっと御説明させていただいた上で、この度の中教審の諮問は……
○佐藤正久君 手短に。
○大臣政務官(田野瀬太道君) はい。 ちょっと今ふと思い出せませんが、しかるべき時期にこういう答申が出ましたという報告は受けておるということでございます。済みません。
○佐藤正久君 これ非常に大事な話であって、ちゃんと武道議員連盟の方にも文科省が説明に来ている。私は、今回のその意思決定に政務三役の方がどれだけ関与しているのかという部分を問題視しているんです。十二月に中教審からこれ出て、ところが、二か月以内にそれが一つだけなくなったわけです。九種目追加という方向で来ていたのが急に二か月で一つだけ減って八科目になったと。 そういうときに、昨日私がレクを受けて驚いたのは、中学校の体育科目なので後のことは知りませんと言うんですよ、担当は。高校とか大学とか一般社会のその基礎になる、最初のきっかけになるということも私は非常に大事な中学校の武道教育だと思っているんですよ。まさに、それは武道をやっている政務官も同じだと思います。本当に文部科学省は、中学校さえ教えれば、あとは高校、大学、一般の方で武道の普及ということについては全く関係ないと、関心がないと、中学校だけやればいいという考えなんでしょうか。
○大臣政務官(田野瀬太道君) 昨日、文科省の説明で大変不足の説明であったかと思います。文科省といたしましては、中学校だけでもう武道の教えはやらなくていいというようなことでは決してないということを御説明します。
○佐藤正久君 であれば、どういう学校でやっているかだけではなく、どのぐらいの競技人口がいるかという部分も大事なポイントなはずなんですよ。どういう形でこれをこれから広げていくか、そのために学習指導要領にこれが載る載らないで、この予算措置を踏まえて、明確にここにも銃剣道と入れている中で、外された経緯をどこまで大臣や副大臣や政務官が分かっているのか、非常に疑問を持ったもので、今日お伺いしました。 これは極めて大事で、例えば、政務官はこの入っているなぎなたとかあるいは合気道、銃剣道、今競技人口とか愛好者、どのぐらいいるか説明を受けていますか。
○大臣政務官(田野瀬太道君) 説明を受けております。数字申し上げましょうか。 九つの武道の団体、相撲でいいますと、一応文科省からその団体にどれぐらいの会員数おられますかという確認を取ったんですけれども、相撲、競技者数は会員制を取っておらないのでちょっと人数は不明だという回答がありました。柔道におきましては競技者数が十六万ちょっと。弓道は十三万七千人少しですね。剣道、これはまた段位者のみを把握しておりますので全競技者数は把握しておりませんが、剣道の段位者数は百六十五万六千五百四十一名。銃剣道は約三万人というふうにお伺いいたしておるところでございます。なぎなたは段位者数が約六千。空手道が競技者数約八万三千。少林寺拳法、競技者数が四万百九十三。合気道がちょっと不明だという、そういう回答をいただいております。
○佐藤正久君 よく分からない状態でやっているんですよ。だから、これは日本の固有の伝統文化で精神を育むというのは中学校だけじゃなくて、それは文部科学省でも非常に大事にもかかわらず、それを把握せずに決めていると。 実際、銃剣道は、今日防衛省に聞いてもいいんですけれども、航空自衛隊、陸上自衛隊、大体年間に一万から一万二千人入ってきます。全員やりますから、海上自衛隊と違って陸と航空自衛隊は全員が最初やるんです。だから、数的に自衛隊だけでも大体八万から九万人はやっていますから。私も当然部隊でもやりましたし、防具もほとんどの人間は持っています。 というふうに、実態を踏まえないで、下から上がってきたやつだけをやるのではなくて、政務の方がしっかり把握をして、将来に向かってこの武道教育をどうやって広げていくんだと、まさにその大事なきっかけとしてこの指導要領があるということを踏まえた上で最終的な結論を出していただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございます。
○大野元裕君 民進党・新緑風会の大野元裕でございます。 今日は質問の機会を与えていただきまして、両大臣の所信に対する質疑ということの機会を賜りました。 昨年来、外交・安全保障、我が国にとって極めて重要なものになっていると私は考えております。もちろん、ふだんから外交も安全保障も大事ですけれども、しかし、もう皆さん御存じのとおり、アメリカにおいても大統領が替わり、安倍政権、オバマ政権とはぎくしゃくしたようですけれども、新しく予測不可能とも言われるような大統領が就任したと、そういう報道もあります。 そんな中で、この所信について伺ったところ、余り今までと代わり映えしないなということで伺いました。ただ、さはさりながら、やはり中身が極めて重要だと思いますので、それらについて質問をさせていただきます。 なお、今日は六十分という短い質問でございますので、若干できない質問もあるかもしれませんけれども、御容赦をいただきたいと思っております。 まず、質問通告しておりませんが、というのは、今日発売の週刊誌の記事で拝見したので、稲田大臣にまずお伺いをさせていただきたいと思うんです。 週刊誌の記事によると、大臣の御主人の龍示さんというんでしょうか、森友学園若しくはその系列の幼稚園、保育園の顧問弁護士であったという記事がありますが、それは正しいんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 稲田龍示、私の夫ですけれども、夫は、私が国会議員になる前もなった後も一私人でございまして、その一私人の弁護士活動の内容についてお答えをする立場にはありません。
○大野元裕君 これも記事そのままで申し上げますけれども、この記事によると、大臣は御主人とともに共同で弁護士事務所を開設しておられた、恐らくその頃であろうと書いてありますが、二〇〇三年の件についてのこれ記事なんです。 森友学園については、御承知のとおり、現在多くの国民が疑念の目を向けています。その学校が大臣の事務所、当時のですね、のクライアントであったかどうかというのは、政治家がどのようにこの学園に関与していたかといったことに関わるものでありますから、私は、決して私人であるということで済まされる話ではないのではないかと思っています。 特に、大臣、二〇〇六年のことだということですけれども、雑誌で、教育勅語を素読している幼稚園が大阪にある、これは森友だと思いますが、適当でないと文科省がコメントしたそうだがどこがいけないのかと文科省に聞いたと、こういう御発言についての記事もあります。 大臣に対する、それがもし要らぬ誤解であればなおのことだと思いますけれども、それを解くためにも、御主人あるいは大臣が所属されていた弁護士法人、光明会というんでしょうか、と森友学園との関係については私は明確にされるべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 同じ弁護士事務所におりましても、全く違う事件をやっております。私自身、何回か国会でも御答弁いたしましたように、森友学園若しくは籠池氏の法律相談を受けたこともなければ、事件を扱ったこともありません。 そして、私自身、これもまた国会で何度かお話をしておりますけれども、ここ十年ほどですけれども、籠池御夫妻とはお会いもしておりませんし、お話もしておりませんし、関係を絶ったと、絶っているという状況でございます。
○大野元裕君 関係が絶ったかどうかというのは私にはもちろん分からないことですけれども。 大臣、先ほど私読ませていただいた雑誌の文章ですが、大臣が言及されていた教育勅語については、衆議院で教育勅語排除の決議、参議院では教育勅語失効確認の決議というものがありますね。昨日のことですけれども、この教育勅語の核を取り戻すべきだと発言されたそうですけれども、私も実は教育勅語の中には学ぶべき点も多いと思っています。しかしながら、その一方で、教育勅語そのもの、あるいは取り戻すべきとされた核なるものによっては、政権を構成されている大臣としての見識を問われる、あるいは国会軽視と取られることになろうかと思います。 そこで、確認をさせていただきますが、取り戻すべき核とは何ですか。教えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 昨日も福島委員に対して何度も申しましたが、私自身は今、安倍内閣の、しかも防衛大臣として国会で答弁をする立場にございます。私の十年以上前の個人的な、しかも長い対談の中の一部についてコメントをすることは差し控えたいと何度も申し上げたところでございます。 その上で、何度も御質問になりますので、私自身は、その教育勅語の中にある親孝行ですとか、夫婦仲よくするとか、友達を大切にするとか、日本は世界中から尊敬される道義国家を目指すべきであるという、そういう考え方、それを核だというふうに認識をしているということを申し上げました。
○大野元裕君 この件は通告もしておりませんので、大臣、ここでこれ以上細かな事実関係等をやったり、今やり取りをやっても私は余り生産的ではないと思う、これでやめておきますけれども、ただ、委員長にお願いをさせていただきます。 稲田大臣が勤めておられた弁護士法人光明会と森友学園の顧問契約関係に関する資料の提出について、大臣に要求をいただきたいと思いますので、お取り計らい願います。
○委員長(宇都隆史君) 後刻理事会において協議いたします。
○大野元裕君 この委員会でも既に議論がされましたけれども、北朝鮮が六日の朝、再び国際社会の意思を踏みにじる、そして地域あるいは国際の安定をないがしろにする、こういった暴挙に出ました。このミサイル発射に対しましては強く抗議をし、政府に対しては遺漏のない対応をまずは求めさせていただきたいと思っております。 その上で稲田大臣にお伺いをいたします。 今回のミサイル発射ですけれども、午前七時三十四分の発射であったと伝えられておりますが、防衛省の政務三役がオペレーションルームに入られたのは何時何分でしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 六日の北朝鮮による弾道ミサイル発射への対応について、防衛省の政務三役は防衛省の地下にある中央指揮所には入っておりません。 私は、第一報を受けた後、速やかに引き続き情報収集、警戒監視に万全を期せと指示をした上で、六日の午前中に参議院予算委員会への出席が予定されていたことから、国会内の控室に関係者を参集させ、関係幹部会議を開催をし、ミサイルの飛翔状況を含む情報収集に当たったわけでございます。
○大野元裕君 中央指揮所において事態の確認はしなかったと。八時三十五分と聞いていますけれども、予算委員会の前に幹部会議を行った、臨んだという、そういう理解であります。 実は、先月の二十日ぐらいから今月にかけて、総理の動静なども見ていると、外務省、防衛省、国家安全保障局、内閣情報官、自衛隊の幹部等が非常に頻繁に入っている。また、二十三日のNSCでは東アジア情勢について五十分という長い間の会議が行われている。恐らく北朝鮮をめぐる情勢についてもこの会議の中からは外れていないんだろうというふうに思いますし、そこは恐らく緊張感を持って政府としてもこういった事態が起きるのではないかと考えておられたのではないかと思います。 また、報道によれば、二十八日、先月だったと思いますけれども、アメリカではトランプ大統領がシチュエーションルームで軍人を集めて北朝鮮に関する会議を主宰し、どういった対応を行うかというのが議論されたと、こういった報道もあります。このように、北朝鮮をめぐる動きが高いレベルで極めて慌ただしく動いているように私には思えたんですが、そのときにやはり中央指揮所に行かずに、実際のその現場というものに実は政務三役誰も入っていないと私は理解しますけれども、そこで議論をするというのは私はどうかと思っています。 特に、政府としての対応、これ全体でもちろん決めるわけですけれども、今回防衛省は極めて重要なその中でも役割を担っていて、指導的な役割を担うためにはやはり事実関係、しっかりと政務三役誰かが把握をしていかないといけない。また、入らなかったという事実関係だけでも北朝鮮に誤ったメッセージを送りかねないのではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、昨年来、北朝鮮は弾道ミサイルの発射をこれまでに例のない頻度で繰り返しておりますが、北朝鮮が事前に発射を予告したテポドン2の対応を除き、政務三役が弾道ミサイルの飛翔状況を確認するために中央指揮所に入った例はありません。中央指揮所に入らずとも、必要な資料を使用しながら、専門的な知見を有する職員から説明を受けることで飛翔状況を把握することは十分可能であると考えております。
○大野元裕君 テポドンのときにはあった。その以前はありませんか。
○政府参考人(前田哲君) 北朝鮮が事前に、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、事前に発射を予告したテポドン2への対応を除きますと、政務三役が飛翔状況確認のために中央指揮所に入った例はないというふうに承知をいたしております。
○大野元裕君 先ほど即応態勢の議論が、佐藤委員との話もありました。私は、やはり是非そこについてはしっかり行っていただくと、どういう状況になっているかというものが、私も政務三役やっていましたので中身については言えませんけれども、多分より細かく分かるというふうに理解をしておりますので、是非そこについては検討いただきたいと思っています。 今回、北朝鮮はミサイルを数発発射した、我が国の排他的経済水域内に三発が落ちたというのが共通した見方だと思っています。これを受けて総理は、北朝鮮が新たな脅威になったことを明確に示すものだと強調をされました。また、七日に行われた日米首脳電話会談において、今回の発射は明確な安保理決議違反であり、地域や国際社会に対する明らかな挑戦である、その脅威は新たな段階に入っていることを確認したとされました。 先ほど佐藤委員との議論の中でも、新たな段階の脅威というものが何度か問いただされていましたけれども、実はこれ何が新たな脅威なのか、何が新たな段階の脅威なのかというものが私にはちょっと曖昧というか、明確に定義するべきではないかと思っているんですが、何をもってこの新たな脅威、あるいは予算委員会で総理が述べられた新たな段階に入った脅威というのは何でしょうか、教えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回、北朝鮮は四発の弾道ミサイルをほぼ同時に発射し、いずれも約千キロ飛翔して、そのうち三発は日本海上の我が国の排他的経済水域内に、残り一発は排他的経済水域付近に落下したものと見られます。 北朝鮮は昨年、三年から四年ごとに行っていた核実験を僅か八か月の間に二回強行し、弾道ミサイルも年間では過去最多となる二十発以上を発射しております。核兵器は小型化、弾頭化を実現した可能性があり、弾道ミサイルも技術的信頼性の向上や新たなミサイルの開発を追求していると見られます。 政府としては、このような北朝鮮による核・弾道ミサイルの開発や運用能力の向上が昨年来、我が国を含む地域及び国際社会に対する新たな段階の脅威になっていると認識をしており、今般の弾道ミサイル発射は北朝鮮がこうした新たな段階の脅威であることを改めて明確に示したものであると考えており、御指摘の総理の発言はこのような政府の認識を示したものと承知をいたしております。
○大野元裕君 確認させていただきますが、韓国軍の発表によると、飛翔距離が平均で約千キロ、それからその高度が約二百五十キロということで考えると、昨年の九月に発射されたミサイルとほぼ同じ軌道をたどったのではないかというふうに思っています。そのときは実は三発のやはりミサイルが撃たれて、そして我が方の排他的経済水域に着弾をしたというふうに言われています。要するに、大体一緒なんですね。今回四発で、そのうち三発という話ですけれども。 ところが、当時の記者会見で総理は、新たな脅威も新たな段階の脅威という言葉もおっしゃっていないんです。その後、九月の二十三日になってから、記者会見で総理は、今月、北朝鮮が核実験を強行しました、断じて容認できません、弾道ミサイルの発射を繰り返しており、今までとは異なるレベルの脅威となっています、この新たな段階の脅威、北朝鮮の明確な挑発というふうに発言をされているんですね。 つまり、最初の、私が確認したいのは、数発のミサイルを撃った段階、ほぼ同じ軌道で、同じ場所ではないにしても、排他的経済水域に落ちたときにはそれが使われずに、そして、核実験とそれから一連のミサイルということを両方併せて言っているのかなというふうに私には聞こえたんです。他方で、今回は在日米軍を対象とするというような発言も北朝鮮側からありました。 非常に挑発的な行為だと思うんですけれども、改めて確認ですが、一連の全ての行為を指しているのか、それとも今回の、技術的にも安全保障的にも、政治的にもそうかもしれませんが、ミサイル発射を捉えて新たな脅威というふうに位置付けているのか、確認させてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘になりましたように、昨年、二回核実験を行いました。これは、今まで一回やれば三、四年空けていたものを、同じ年に、僅か八か月の間に二回核実験をやった。と同時に、ミサイルも二十発以上発射をし、それも例を見ない多さであった。 そういったことから、九月九日の核実験、二回の異例な核実験以降、総理は新たな段階の脅威という言葉を使っておられるのではないかと思います。
○大野元裕君 思いますというか、先ほどの与党の委員の方との審議の中でも、実は非常に幅広いことをもって新たな脅威とどうもおっしゃったような私は気がするので、やはりそこはきちんと定義した方がいいと私は思っています。 なぜかというと、どうしてこういう議論をするかというと、もちろん、今回のミサイル発射事件、事案自体が私は極めて深刻ですし、それから、国会としてもこれを取り上げて、日本がオールジャパンで与党も野党もなく議論をしなきゃいけない問題だと私も思っています。ただ、それが何を指すかによっては、技術的な対処にするべきなのか、もちろん両方大事ですけれども、より広範な政治的な枠組みというものを大事にしていくのか、予算はどうするのか、そういったその議論をこれから進めていくべきだと思うからこそ、このように申し上げているわけでありますし、それが一般論としての北朝鮮脅威論をあおるだけであっては私はならないと思っています。 そこで伺いたいんですけれども、大臣、例えば、複数の今回弾道ミサイルが我が国の排他的経済圏に入ってきたというふうに言われていますが、複数の弾道ミサイルに対処する方法というものがなかなか、私も厳しいのではないか、特に我が方が現在保有している四隻のBMD鑑が、当然ローテーションで改修もあります。そういった中で、おのずと限界があるのではないかというふうに思います。 そうだとすると、大臣にお伺いしたいんですが、アメリカ軍、アメリカの艦隊と我が国が保有するイージス艦の連携というものは極めてこれから重要になってくるのではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 弾道ミサイルの脅威に対して、我が国自身の能力、弾道ミサイル防衛システムを整備するとともに、日米安保体制による抑止力、対処力の向上に努めることにより適切に対応することといたしております。 弾道ミサイル防衛システムに関しては、その効率的、効果的な運用のため、政策面、装備面、運用面の各分野で日米両国は緊密に連携をしております。例えば、早期警戒情報を始めとする情報の密接な共有、イージス艦やPAC3等の我が国への展開、配備、能力向上型迎撃ミサイル、SM3ブロックⅡAの日米共同開発を進めているところでございます。 また、日米間では現時点においてもBMD運用情報及び関連情報の常時リアルタイムな共有を行っておりますが、今後とも、北朝鮮による弾道ミサイル発射に際し、日米のイージス艦同士の連携も含め、米軍と一層効率的、効果的な連携を図っていくことが重要だと考えております。
○大野元裕君 まさに、実はこれまでの枠組みの中、それから平成三十三年ですか、ⅡAのたしか配備は、そういったことも含めてだと思いますけれども、例えば、アメリカのイージス艦は、ADCCSというんでしょうか、それぞれの位置を最適なものとして割り振って、いわゆるアライメントをしっかりと確保するという、そういうシステムを持っています。また、我が国としても、こういったADCCSを米軍と共有をするとか、導入をする、あるいは、今回特に在日米軍基地を標的にしたということですからアメリカ側に対しても理解が得られやすいと思うんですが、極東のアメリカのイージス艦との連携というものを技術的に図るような措置、イージス艦同士の措置を図るべきと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のADCCS及びMIPSは、米国が提唱している弾道ミサイル、巡航ミサイル、航空機等の脅威に対し複数の艦艇、航空機、レーダー等の防空用装備品を統合的に用いて対処するための概念であるIAMDにおける作戦の評価等を行うシステムであり、米海軍が導入していると認識をいたしております。 防衛省としては、現時点で当該システムの導入の計画はありませんけれども、現在行っている将来の統合防空の在り方に関する調査研究において、技術的評価等も踏まえ最も効果的な防空体制について検討しているところでございます。
○大野元裕君 大臣、実は今回のミサイル発射を受けて、本当に真面目に検討してほしいんです。というのは、今ADCCSとそれからMIPS、私、MIPS聞いていませんでしたけれども両方答弁されましたが、ADCCSは既にアメリカの中でシステムとして運用されていると承知をしています。MIPSはこれからのことだと思います。 したがって、今まずあるシステムについて共有をすることは私は可能だというふうに思っていますし、これから検討して最善のものが何かということについてはそうなんですが、まずは在日米軍基地を対象にしたということが例えば話にあった、それから、先ほど高橋局長が八隻目のイージス艦の話をされておられましたけど、たしかIAMD艦だと思っています。そういった意味では、新しく展開される艦はこういったものに対応している艦なんですよ。だからこそ、今の機会にまずはあるシステムについて連携を進めること、それと将来とまた違います、そこは大臣、是非検討してください。国民も見ていますので、よろしくお願いします。
○政府参考人(高橋憲一君) 現在建造中のイージス艦、二隻ございます。また、BMDの改修を行っております「あたご」型のイージス艦、現在二隻ございまして、それにつきましては、複数のイージス艦が最適な迎撃を行うためのイージス艦の機能であるDWESを既に導入するということになってございまして、先生御指摘の日米の連携は技術的にはより容易になるというふうに考えてございます。 また、先ほどございましたように、ADCCSあるいはMIPSにつきましてはIAMDの技術的なアセットだというふうに考えておりまして、これは先ほど大臣からも御答弁させていただきましたように、現在まだ我々としては導入する計画はございませんが、今後とも必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○大野元裕君 局長はそこまでしか言えないから大臣に聞いているんです。是非導入してください。 それから、DWESについても今話はありました。これも相当先の話だし、まずは、だって今度の前倒しの予算になって初めてベースライン9・0になるわけですから、そのまさに一番下のところができるだけですから、大臣、国民の命を守っていくためには、やはり必要なもの、そして今導入できる可能性があるものもありますので、政治的な決断でお願いしたいんです。是非、そういった連携について前倒しで進めていただくということを大臣に聞きたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、高橋局長から答弁したように、DWES、すなわち弾道ミサイルを最も効果的、効率的に迎撃することが可能なイージス艦を自動的に選択、迎撃する機能ですけれども、これを搭載するBMD改修後の「あたご」型イージス艦及び現在建造中のイージス艦に搭載される予定でありますし、先ほど委員が御指摘になったADCCS、またMIPSは、今、高橋局長からも申し上げたところでございますけれども、現時点で当該システムの導入計画はありませんが、現在行っている調査研究の中で最も効果的な防空体制についてしっかりと検討したいと思います。
○大野元裕君 大臣、何で言えないんですかね。 これまでに事前に予告されたもの以外は中央指揮所に行かなかった、だから行かない、で、今検討しています、政治の意思そこへ入れてくださいよ。やはり、今回新しい事態が起こっているということですから、是非そこはお願いをしたいと思っています。 内閣官房に聞きます。 前回の我が国排他的経済水域に着弾した際には、そこで我が国が経済活動を行っているおそれがあるにもかかわらず、政府は今回なぜJアラートを通じて情報提供をしなかったか、教えてください。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。 ミサイルの事案の場合、ミサイルが我が国に飛来する可能性がある場合には、御指摘のJアラートなどによりまして国民や関係機関に迅速に情報伝達することとしております。 今般の事案では、発射されたミサイルが我が国に飛来する可能性はないと判断しましたことから、Jアラートなどを使用しなかったものでございます。
○大野元裕君 過去二回Jアラートを使ったケースがあります。一回は民主党政権でした。一回は二月の七日、昨年でした。両方とも私の理解では日本の領土の上を飛び越していったということだったと思うんですが、今回は排他的経済水域圏のあの中でもイカ釣りの漁船が操業する地域であります。領土、領海ではないけれども、そういった地域です。そして、結果から言えば、これまでの北朝鮮が発射したミサイルの中で、私の理解では日本の本土に最も近い地点に着弾をしているというふうに思います。そうだとすると、私は、少なくとも今後はこういったミサイル事案に対してはJアラートを通じて関係する機関や地方自治体等に情報提供を行っていくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。 Jアラートにつきましては、先ほども申し上げましたが、ミサイルが我が国の領土又は領海に落下するという情報がございまして、住民を直ちに避難させる必要があるというふうに認められる場合で、加えて落下前に住民にお知らせすることが可能な状況である場合に使用するということにいたしております。 おっしゃられるように、付近を航行し得る航空機や船舶の事業者等に対しましては、政府としては、ミサイルが発射された事実を注意喚起を行うということが適切であると考えまして、関係省庁を通じましてその時点で判明している事実関係を速やかに警報等として発出したということと承知いたしております。
○大野元裕君 要するに、今後はそういった船舶等に発出をするということですね。それ、ちょっと確認だけさせてください。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。 今回の事案に関しましても、関係省庁から警報等を発出したところでございます。
○大野元裕君 いやいや、だって今回着弾した後でしょう、それ。一番早かったのが。たしか着弾して三分後じゃないんですか。だから、既存の例えば制度があるところを利用してやったらどうかって私は御提案を差し上げているんです。今回について問いません、悪いとか。ただ、さっき言ったように、イカ釣り漁船がすぐそばにいるところですっ飛んでいくわけですから、やはりそこは既存のあらゆるリソースを利用しながら対応してほしいと、それに対して前向きなお答えっていただけないんでしょうか。
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。 Jアラートは、先ほどのように、行った先が例えば防災行政無線とかそういうものにつながっているもの、仕組みでございますので、船とか船舶とか航空機などにつきましては、先ほど申し上げましたように、関係省庁からの警報を訓練等によって改善を図って対応していきたいというふうに考えております。
○大野元裕君 何でそこまで後ろ向きなんですかね。あらゆるリソースを使うこと自体、悪い話じゃないと思いますよ。不安を払拭し、そして正確な情報を与えるというのは当然の話だと私は思いますけれども、そこは是非御検討いただきたいと思います。 次の質問に移らさせていただきます。 外務大臣にお伺いをさせていただきたいと思っています。若干質問の順番が変わることを御容赦をいただきたいと思っています。 昨年の十二月にはプーチン大統領が訪日をされました。そして、日ロ合意というものがあったというふうにも新聞等で報道をされています。プーチン大統領の訪日につきましては、ウクライナ紛争及びクリミア併合の後、各国がロシアに厳しい態度を維持する中、我が国はプーチン大統領にとって最初でかつこれまでで唯一のG7の訪問国となりました。また、対ロ制裁が維持される中で、経済協力についても我が国は合意をいたしました。 大臣は、本委員会に対する所信の中でプーチン大統領訪日の成果と述べられましたけれども、我が方がこれだけの譲歩を行って、国際協調を代償にしてなお得た成果というのは何だか教えてください。
○国務大臣(岸田文雄君) 昨年十二月の日ロ首脳会談についての御質問ですが、首脳会談の結果、両首脳の間で真摯な決意を声明に書き込むことができたわけですし、プーチン大統領自身、記者会見で最も重要なのは平和条約の締結である、これを明確に述べる、こういったこともありました。 そして、その中で、元島民の方々の墓参等に関する手続の改善で一致するとともに、北方四島における特別な制度の共同経済活動について交渉を開始する、このことについて合意をいたしました。もしこの特別な制度に基づく共同経済活動が実現したとしたならば、戦後七十年以上たって初めて日本の企業あるいは日本人がこの北方四島において経済活動を行うことになります。このことは、北方四島のロシア側の住民の方々における日本に対しての信頼醸成ですとか、あるいは北方四島の未来像を描くということにつながるということから、平和条約交渉における大きな一歩であると私は認識をしております。 もちろん、この日ロ首脳会談を受けて両国の間でこれから真剣な議論を積み重ねていかなければなりません。三月十八日には次官級協議も予定されています。是非、この今回の日ロ首脳会談、大きな一歩でありますが、成果に、結果につながるよう、これから引き続き努力をしていかなければならない、このように考えます。
○大野元裕君 大臣が所信で成果とおっしゃったので私はその成果をお伺いしたわけですけれども。 二国間には様々な問題が今も存在しています。そのうちの大きなものは、平和条約の締結と、それから領土と主権の問題であろうというふうに私は理解をしています。平和条約の締結については、これまでいろんな紆余曲折はありながらも、実は何度もそれについては確認というか、向かっての協議というものに意思が示されてきたことは事実です。その一方で、この領土と主権の問題については今回どうなったんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、ロシアとの間において政治対話を行い、そして国益に資する形で両国関係を進めて北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する、こうした基本的な方針に基づいて日ロ関係の進展に臨んでいます。そして、この四島の帰属の問題を明らかにして平和条約を締結する、この部分において、先ほど申し上げました特別な制度に基づく共同経済活動というものは、七十年以上たって初めて日本人が、日本の企業が北方四島において経済活動を行うことになるという意味において、平和条約締結に向けての大きな一歩であると考えています。 是非、この両国首脳の真摯な決意の下に、北方四島の帰属の問題を明らかにし、平和条約締結に向けて努力を続けていきたい、このように思います。
○大野元裕君 七十年以上、初めて我が国の企業が北方領土において経済活動を行う、これが我々の求めていたものなんでしょうか。私は、先ほど申し上げたとおり、平和条約の締結と領土と主権の問題というものが極めて大事であり、仮にこういった経済活動が行われたとしても、領土と主権の問題を損なうことなく行われなければいけないと強く信じています。ロシア側によれば、ロシアの主権の下での共同経済活動が行われる、こういった話もありました。仮にそういったことを認めれば、将来に禍根を残すことになりかねないようにすら私には思われてなりません。 この点は、実は本院では参考人で質疑をさせていただきまして、その中で、木村先生という北大の名誉教授の先生にお越しをいただきました。木村先生は、例えば、新聞紙上でこの点について取り上げられて、安倍総理は我が国の領土を失った戦後最悪の首相となる可能性があるというふうに懸念を表明をされておられます。共同経済活動なるものは、我が国の主権をないがしろにし、あるいはロシアの主権の下で行われて彼らの領土主権を肯定するようなものにはならないというふうに大臣には明言をいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 北方四島における共同経済活動については、これまで戦後延々と行われてきました日ロの交渉の中でも度々議論された課題であります。そのたびに大きな壁になりましたのは、日本の法的立場を害することがあってはならないということであります。このことは、今日もそしてこれからも全く変わらないと思っています。 そして、日本の法的立場を害さずにこれを実現するためにはどうしたらいいかということから、この声明の中にも書いてありますように、特別な制度に基づく共同経済活動を検討しようということになったわけであります。特別な制度、国際的な約束等とされていますが、国際的な約束、条約等が念頭にあるわけでありますが、こうした工夫をすることによって我が国の法的な立場を害することなくこの制度を実現しようということで両国の間で一致を見た次第であります。 是非、我が国の法的な立場、これからも決して害することはあってはならないと思っていますし、その立場を守りながらこの合意を実現するべく努力をしていきたい、このように思います。
○大野元裕君 確認します。ロシアの主権の下で行われることはないですね。
○国務大臣(岸田文雄君) これは、単純にロシアの主権の下で経済活動を行えば、これは我が国の法的な立場を害することになります。それはあってはならないと思います。だからこそ特別な制度ということについて触れているわけであります。
○大野元裕君 非常に明確に答えていただき、ありがとうございます。 そうしたら、大臣、重ねて伺います。今、特別な制度、若しくは国際約束、条約を念頭に置いているという話がありました。そうだとすると、この特別な制度が合意される場合、国会に図られるという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 国際的な約束についてはこれからロシアと議論するわけですので、具体的にはこれからの議論の結果であります。 国際的な約束ということになりますと条約等が考えられるわけですが、逆に、条約の中には行政取決めというものもあります。国会の承認が要るもの、要らないものがあります。ですから、全く今は、これから議論を行うわけですから、決まっているものではありませんが、理屈として国会の承認を必要とするものになることはあり得ると考えております。
○大野元裕君 よく分からないんですが、一九七四年に大平三原則というものが、当時の外務大臣であります、三原則というものが表明をされています。これは、国会承認の約束、合意といったもの、どういったものがあるかということを定めたもので、大臣、御存じだと思います、大変有名なものですから。 そのうちの、三つのうちの最初のカテゴリーは、法律事項を含むものであって、国際約束の締結により新たな立法が必要となる場合、又は既存の法律を変更せず維持する必要がある場合ということを指していて、ちょっと分かりにくいんですが、要するに、これは憲法第四十一条が国会を国の唯一の立法機関と定めていることを踏まえたものであって、領土又は施政権の移転のように、立法権を含む国の主権に直接影響を及ぼすような国際約束も入るというのが外務省の見解であります。 そうだとすると、これ、主権について特別な制度を設けるということですよね。だとすると、これは国会に諮られてしかるべきだと思いますけれども、そういうお約束はできないんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) いずれにせよ、まだこれから議論いたします。どんなものができるか、どんな合意に至るか分かりません。 ただ、おっしゃるように、国会の承認をいただかなければならない、こういったものになることはあり得ると考えております。
○大野元裕君 質問を変えさせていただきます。 プーチン大統領訪日前、これは予算委員会でも一度外務大臣にお伺いしましたけれども、ロシアは北方領土に二種類の地対艦ミサイル、バルとバスチオンですね、を配備をしました。そのうちバスチオンと呼ばれるミサイルは、北海道の東半分を射程に収めるものです。また、この地域の漁船あるいは航行する船舶に脅威を及ぼすようなものだと理解をしています。実際に対応できるかどうかは分かりませんが、対艦ミサイルが低空で飛来するとき、例えば自衛隊艦などではCIWSなどを用いてこれに対応することが想定をされると思うんですけれども、稲田大臣にお伺いしますけれども、このバスチオンというミサイル、専門誌等によればマッハ二・二で超低空で飛んでくる、こういうミサイルを、我が国が一般船舶を守るために何らかの実効的に守るすべというものはあるんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) ロシア軍は、周辺海域を航行する船舶を陸上から高速で飛翔し攻撃する地対艦ミサイル、バスチオンが択捉島で任務を遂行していると明らかにしたと承知しております。 特定のミサイルからの攻撃への対処能力については、具体的に申し上げることは我が国の手のうちを明らかにすることから、お答えは差し控えますが、一般論として申し上げれば、このような地対艦ミサイルが低空で我が国民間船舶に対して飛来する場合には、当該民間船舶を護衛する海自護衛艦が装備する艦対空ミサイル、「あきづき」型に搭載する発展型シースパローミサイルなどにより対処することとなります。
○大野元裕君 性能に関わることなのでこれ以上聞きませんが、マッハ二・二ですから、私は、とても困難なミッションになるというふうに思わざるを得ないんです。 そうすると、外務大臣に伺いますけれども、プーチン大統領の訪日を前にして、こういった危険な兵器が我が国固有の領土に展開をされたということになります。例えば、一九七九年のことですが、ソ連が当時、歯舞、色丹の軍備を増強して恒久基地を造ったときに、我が方の政府は、これに厳重に抗議するのみならず、即時撤回と北方領土の返還を強く求めています。 なぜ政府は今回、ロシアのこのような措置に対して、状況を注視している、遺憾であるという話は聞きましたけれども、かつての立場を後退させて、即時撤回することを求めなかったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回のミサイル配備につきましては、我が国の北方領土に関する立場と相入れず、日本国民の懸念を呼び起こすものであり、誠に遺憾であると考えていますし、そして、このことは様々なレベルでロシアに伝え、そして抗議を行っています。昨年十二月行われました日ロ外相会談においても、私の方からラブロフ外相に直接抗議を行っている次第であります。
○大野元裕君 なぜ撤回を求めなかったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 撤回を求めたかどうか、その具体的なやり取りについては控えさせていただきますが、我が国の考え方をしっかり伝え、そして抗議を行い、それをしっかり相手に伝えさせていただきました。そして、この問題につきましては、今後も引き続き日ロ間でしっかり議論をし、我が国の立場を伝え続けていかなければならないと思います。三月二十日にも予定されております日ロ2プラス2でも議論として取り上げたいと思います。
○大野元裕君 是非撤回を求めてください。大きく後退したような我が国の立場はロシアに誤ったメッセージを与えかねません。これは国益を損なうものであり、大臣に是非お願いをさせていただきたいと思います。 稲田大臣、平成二十四年の七月二十五日のことです。衆議院の外務委員会で、民主党政権のときですけれども、メドベージェフ・ロシア外務大臣が国後島を訪問して、その後、日本の外務大臣がロシアを訪問したときに、これを強く批判して、こう述べていらっしゃいます。メドベージェフが二度目の国後島を訪問しているのに、のこのこと日本の外務大臣がロシアを訪問する。しかも、秋田犬を持っていくんじゃなくて、結局同じフライトで行くんですよ。見てみれば、秋田犬にあなたが付いていくんです、犬に。犬にあなたが付いていって、犬を貢ぎ物にしているというふうにロシア側に取られるんですよ。そういうことは私やめていただきたいと、こうおっしゃっているんですね。 ロシアが今回も我が国の喉元にナイフを突き付けるような、そんな態度に出ていて、それを撤回しろということも言えずに、経済協力をお土産にプーチン大統領を迎え、そして共同経済活動、主権についてはまだよく分かりませんけれども、ないがしろになると困るんですが、そういった共同経済活動を約束をしています。 大臣、通告していませんけど、一連の外務大臣と私とのやり取りを聞いていてどうお考えになりますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘になった平成二十四年の私の委員会質問ですけれども、それは野党時代の一政治家としての質問でございますし、そのときの状況に応じて質問している問題であって、そのことについては差し控えさせていただきますが。 今、委員と外務大臣のやり取りを聞いておりまして、今度開催をされます2プラス2においてしっかりと我が国の立場を述べる、さらには忌憚のない意見交換をしたいというふうに考えております。
○大野元裕君 大臣のそういった答弁、我々が与党になったら使いたいものだと思っております。 さて、話を変えさせていただきますけれども、慰安婦像の問題であります。 慰安婦像の問題については、不可逆的な解決を定めたとされる日韓合意から一年以上がたちました。釜山の総領事館前の新たな慰安婦像についての報道は最近もちろんたくさんありますけれども、外務大臣、在韓日本大使館、ソウルですね、の前の像については今どうなっているんでしょうか。大臣、以前、私の質問に対して、国民の血税十億円を支払っても大使館の前の慰安婦像は撤去されるのではなく移動にすぎないということをお認めになりましたけれども、いつの間にか数センチぐらい動いたということでよろしいんでしょうか。教えてください。
○国務大臣(岸田文雄君) 在韓国日本大使館前の慰安婦像についての御質問ですが、これは一昨年の合意によって、韓国政府として、日本政府が公館の安寧、威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、適切に解決されるよう努力すること、これを韓国政府として確認をしているところです。こうした日韓合意の中身は誠実に履行されなければならないと考えています。 その日韓合意の中身としましては、財団の設立等の対応が進んでいるわけでありますが、残念ながら、在韓国日本大使館前の慰安婦像については、現状動いておりません。以前と同じままであります。
○大野元裕君 大臣は大変お優しいので、韓国側の立場をおもんぱかり、合意が適切に実施される、解決されるべきというお言葉を何度も繰り返されておられますけれども、この移動すら具体的に働きかけるつもりというのはやっぱりないんでしょうか。 しかも、なおかつ昨年七月には和解・癒やし財団設立された。これは先ほど大臣がおっしゃったとおりだと思っています。 この財団なんですが、当初聞いていたのは、運営費は韓国側が負担し、生存している、あるいはお亡くなりになられた慰安婦やその家族への拠出を、我々の十億円を含めて拠出を行っていく、こういうふうに聞いているんです。ところが、財団側の話が明らかになりまして、先月末なんですが、財団の運営費は我が方からの拠出金により賄われることが明らかにされました。韓国政府は、これまで日本政府が拠出した十億円の全額を元慰安婦のために使うとしてきたはずなんですが、財団側は、政府の予算削減などの現在の状況を考慮し、最小限の行政費用を日本の拠出金から賄うとしたと言われていますが、これについて事実関係を確認されておられますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 一昨年の日韓合意に基づいて昨年七月に韓国に設置された和解・癒やし財団、これは日韓両政府が合意する範囲内で事業を実施することになっており、日韓両国は日韓合意の着実な実施で一致をしています。 その上で、今御質問がありました運営費についてですが、これは韓国政府が予算から支弁すること、これを想定しておりました。しかしながら、二〇一七年度予算において韓国の国会で当該予算が認められなかった、こういった事実が発生をいたしました。そして、その後の取扱いについては今現在まだ決まっていないというのが実情であります。
○大野元裕君 決まっていないというのはおかしくないですか。我々はそういう想定の下に十億円払うという話については誠実に履行したわけですよね。もう既に我々の責務を果たしているわけですよね。その上で、これを彼らが予算をどう組もうが、癒やしのために使うというふうに言っている以上そこに使っていただく、あるいはその運営については韓国側で責任持つ、そんなことは当然ではないんでしょうか。 大臣、この確認をもしされたとすれば、これについてはやはり彼らの見解が誤っているということを認めて訂正を求め、さらには抗議するべきだと思いますけれども、抗議し訂正を求めたんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この財団の運営費については、韓国政府自体がこれは基本的に韓国政府から支弁することを想定していた次第であります。ただ、その後の動きとして、韓国国会において予算が承認されなかったということであります。その上でどうするかということにつきまして、韓国政府としても、これは真剣にどうするのか、これを決定していかなければならない立場にあると考えます。
○大野元裕君 お答えいただいていないようです。 訂正を求めて抗議したんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 韓国政府もこの運営費は自ら出すということを想定しておりました。ただ、韓国国会でこれが承認されなかったわけですので、今後どうするかをこれは韓国政府として決定しなければならない、これが現状であると思います。訂正云々ではなくして、韓国政府としてどうするのか、これを明らかにしなければならないと考えます。
○大野元裕君 外務大臣、血税が元手です。そして、想定と異なる、合意と違う、不可逆的というのは恐らく変わらないということだと思うんですけれども、その不可逆的な合意に基づくものであって、それが違う形で使われたとしたらば返還を求めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) これは仮定に基づいて申し上げるのは控えなければなりません。 いずれにしましても、一昨年の日韓合意は、合意の内容、国際社会が高く評価した内容であります。日韓両政府ともこの合意を履行する大きな責任を担っていると思います。中身を誠実に履行するべく両国が努力をしなければならない、このように思います。
○大野元裕君 両国が責任を負っていることは分かります。合意もありました。しかしながら、我々はその責務を果たしたけれども、慰安婦像は一センチたりとて動いていない。そして、中身については違うふうに使われている。こういうのを世に振り込め詐欺と言うんじゃないんですかね。それは、我々は国民の血税を元にしてそれをしたと。それを履行させるのは当然政府の責任であって、そうでない場合にはお金返してもらうのは当然のことなんじゃないんですか。 しかも、仮定の話には答えないとおっしゃいましたが、先ほどから外務大臣は、こういう想定でしたというふうにおっしゃっておられます。我々は、やはり責任を持った形で、できないものについては返還を求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この運営費に日本から拠出された資金を使う云々の話は、財団の関係者で一部そういった発言をしたということは承知をしておりますが、これは韓国政府が何かそういったことを発言したとか決めたとかいうものではないと承知をしています。 韓国政府においては、国会の承認が得られていない現状にあるわけでありますので、その上でどうするのか、これをはっきりさせなければなりません。この推移についてしっかり注視していきたいと思います。そして、慰安婦像そのものについては、是非この合意に基づいて韓国政府が誠実に対応することを我が国としてもしっかり注視し続けていかなければならないと思います。
○大野元裕君 それはおかしいですね。大臣、私が一番最初に大臣に、確認しましたかと聞いているんです。確認したかというのは、もちろん財団がそうやっておっしゃったというのはあるでしょうが、それは報道でも見ました。相手国政府と、外務省というのはその窓口ですよね。相手国政府がどうされるかということも含めて確認をするというのは当然の話じゃないんですか。それはほっておいて、これからそうするべきであるというのは、おもんぱかるのはいいですけれども、しっかりと、これ一年数か月たっていますから、合意からですね、なさることが外務省の仕事ではないんでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほどから御説明しているように、韓国政府も運営費は自らの予算で出すということを考え、そしてそれを国会の承認を得るべく手続を進めたわけであります。ところが、承認が得られていないというのが現状であります。韓国政府も、この運営費については今申し上げたような考えに基づいて作業を進めていた、これが事実であります。ただ、国会の承認が得られていない今、今後どうするか、これを韓国政府として真剣に考えなければならない、こうしたことだと思っています。
○大野元裕君 不可逆的な合意をお互いに実施する責任を担っていると、韓国側の事情でそれがうまくいっていない。これは二国間の国際合意やマルチの国際合意でも、もちろん承認されなければ、例えばですよ、国会が承認をしなければ、それぞれの国の批准手続が行われなければそういった機関にお金振り込まない、これは当然であります。ただ、我々はもう既に振り込んでいますから、そうですよね、だからこそ、振り込め詐欺と言われないためにもしっかりとした措置をお願いをしたいというふうに申し上げているんです。 時間がないので、最後にもう一点だけ伺います。 大臣、韓国との関係というのはこの慰安婦問題だけにとどまりません。私は、言うべきことはしっかりと言って合意をしっかり実施させるというのはとても大事だと思うんですが、もう一つ大事なことは、韓国というのは常に隣人です。そして、今北朝鮮をめぐる状況は風雲急を告げており、国益に鑑みてより広い視野というのも両方大事だと思うんです。 もちろん、メンツだけの外交、これだけでは駄目です。その上で我々は、例えば釜山の問題もそう、総領事館前のですね。それから今回のお金もそう。韓国側での高いレベルで働きかけていくということも同時に大事だと思います。つまり、メンツだけじゃなくて、高いレベルで北朝鮮を含めた東アジアの情勢等についてお互いに利益となるところについては進めていくということも私は両方大事だと思うんです。 その意味でも、アメリカを含めて韓国と共通の利益については、お互いに関係の悪いこと、都合の悪いことはあるかもしれないけれども、もう一方で、しっかりとしたパイプをつないでいくということは我が国の国益にかなうんだと思っていますけれども、大臣、私の最後の質問になりますけれども、そういった幅広い視野での、北朝鮮それから東アジアを見据えての韓国との関係について、最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、日本と韓国の間においては大変難しい課題も存在いたしますが、一方で、韓国は、我が国にとりまして戦略的な利益を共有する大切な隣国であります。ましてや今、北朝鮮のこの状況が大変緊迫した状況にある。こういった状況を考えますときに、韓国との意思疎通、米国も含めたしっかりとした連携、この大切さは言うまでもありません。 是非、協力できる分野においてはできるだけ協力の幅を拡大するべく努力をし、そして、ひいては日本の国民の命や暮らしや、そして繁栄を守っていくために努力を続けていかなければならない、このように考えます。
○大野元裕君 日本の外交・安全保障、正念場です。しっかり頑張っていただきたいと思います。 そして、若宮副大臣を始めとし、何人かの方には御質問、お越しいただきながらできませんでしたが、御容赦をいただきたいと思います。 これで質問を終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として森本真治君が選任されました。 ─────────────
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 少し質問の順番を変えたいと思いまして、まず北朝鮮の関係から質問させていただきたいと思います。 最初に稲田大臣にお聞きしようと思いましたのは、実は、既に大野委員、また佐藤委員から質問がございました。我が国への脅威が新たな段階に入った、明確になったという表明があったわけですが、その内容と、判断する根拠を聞こうと思っておりましたが、今までの稲田大臣の答弁は三つのことを言われたんですね。一つは、四発を同時に発射して、一千キロ飛翔して我が国のEEZの一定の地域に着弾をしたというミサイルの能力について言われました。二番目には、今までは三、四年に一回だった核実験が八か月で二回あったと。これは、いわゆる兵器用核分裂性物質の生産能力が上がってきているということを示しているわけですね。そして三番目に言われたのが、そのミサイルの弾頭に詰める小型化の技術もできているんじゃないかと。 この三つのことが、単なる予測ではなくて、核実験やミサイル実験という客観的事実によって明確になってきたということをもって新たな脅威と言われたような感じがするんですが、そういうことでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) そういうことでございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。 ただ、一般の国民は、これとともに、特に印象として、北朝鮮が今回、在日米軍を標的にしていると、その訓練する部隊がミサイル実験をしたということに多くのショックを受けたわけですけれども。 ただ、これにつきましては、今日、予算委員会が午前中、公述人の質疑がありまして、慶応大学の小此木先生はこうおっしゃっていました。従来からも、北朝鮮はミサイルの標的については、第一には青瓦台、つまり韓国の大統領府ですね、第二には、いわゆる在韓米軍基地を含む太平洋にある米軍基地と言っていたので、一応、概念としては対象に入っていたんだけれども、在日米軍という形で日本というのが入ってきたというのは、やっぱり国民としてはショックだと思います。 そういう意味では、我々としてはこれを真剣に受け止めなきゃいけないなという気がしました。ただ、それがどういう、北朝鮮、意図なのかも考える必要があると思います。今までは、我々は、一般の認識というのはICBMを造るんだろうなと。アメリカを交渉の席に着かせようというためにそれを言ってきたわけですよ。だから、それについては、大気圏への再突入実験もしましたけれども、なかなか、うまくいったかどうかは分からないという中にあって、いわゆる在日米軍という形で米軍に向けるよということを言っているのかもしれませんが。ただ、あくまでも日本の領土の対象ではありますので、これについてはより我々としては真剣に受け止める必要があると思っております。 そういう意味では、北朝鮮にもう一度、核とミサイルの開発放棄をさせるための国際的なやっぱり連帯といいますか、これを再構築するのが重要と思っております。 国連安保理の非難声明も出されたわけでございますけれども、一方、この国連制裁がちゃんとワークしているかどうなのかという点なんですけれども、これについては、新たな国連決議二三二一の履行状況の報告については、今年の二月末締切りでまだ結果出ていないと思いますが、その前の決議、国連安保理決議二二七〇に基づく北朝鮮制裁についての報告については、これは、古川勝久さんという国連安保理の北朝鮮経済制裁専門家パネルの委員をされていた方がある雑誌に書いておられたんですけれども、この方は二〇一一年から一六年までこのパネルの委員をされていましたが、アフリカ、中東、中央アジアを含め、半数ほど北朝鮮とつながりが深い国は未提出ということも言っています。インドネシアなども十年間で一ページの紙を報告しただけだということも言っているわけですが、この報告については実態はどのようになされているのか、外務省の事務方から答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(滝崎成樹君) お答えいたします。 昨年三月に採択されました、今委員から御指摘のあったその安保理決議の第二千二百七十号では、それぞれ全ての加盟国に対して、決議採択から九十日以内に決議を履行するためにとった具体的な措置について安保理に報告するよう要請がなされています。 その後、この要請に基づいて各国が安保理に提出する決議の履行状況に係る報告については、提出後に国連によって対外公表されることとなっているわけですけれども、この二千二百七十号に関する報告については、現在、安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の下に設置されている専門家パネルの発表によれば、七十六か国が報告を行っているということになっております。したがって、百十六か国がまだ報告を行っていないということですけれども、未報告の国の内訳は、アフリカ地域が四十三か国、アジア地域が二十六か国、アメリカ地域が二十四か国、オセアニア地域が十二か国、ヨーロッパ地域が十一か国ということになっております。 安保理決議の実効性を確保するためには、各国がきちんとこれを実行しているかどうかというものを監視していき、その厳格な履行を確保していくということかと思います。引き続き、日本といたしましても、未報告の国に対しては決議を履行するためにとった措置をきちんと報告するようにという働きかけをしていきたいというふうに思っております。
○浜田昌良君 七十六か国が報告していて、百十六か国が報告していないという話がありました。これは、ある意味ではゆゆしき事態かなと。これを実効性あるものにしていかなければ、北朝鮮への制裁というのが本当に効いているか効いていないか分からないわけです。そういう意味では、これを強化していく必要があるわけですが。 一方、北朝鮮の輸出の九割が中国向けと言われていまして、その四割が石炭であると。この石炭についても、中国は今まで安保理決議の限度の二倍から三倍の石炭を輸入していたという報告を逆にしているわけですね。今年の二月十八日になって、初めて中国が北朝鮮の石炭輸入を年末まで停止することを発表したわけですが、この効果をどのように評価するのか。また、先日、この外交防衛委員会での参考人質疑で岡本参考人からは、中国から北朝鮮への石油を禁輸するのが一番効くんだけれども、なかなか中国はそれをやってくれないという発言もありました。 これの可能性及び効果について、外務大臣から御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、二月十八日、北朝鮮と貿易額の九割を占める中国は、安保理決議二三二一号の履行のため、本年末までの間、北朝鮮石炭の輸入を暫定的に停止する旨発表した次第です。 そして、この二三二一号、北朝鮮からの石炭輸入に上限を定めており、中国による輸入停止措置などにより同決議が厳格に履行されたならば、これは石炭輸出を通じた北朝鮮の外貨収入を昨年より約六割、約六・五億ドル減少させることになると承知をしております。 ただ、これも委員が御指摘になったように、昨年十二月の中国による北朝鮮からの石炭輸入、これは決議二三二一号の定める上限を上回るものであり、この決議に違反するものであったということも認識をしております。 いずれにしましても、二月十八日に暫定的に停止することが発表されました。この効果につきまして、安保理の下に設けられました北朝鮮制裁委員会専門家パネル等とも協力しながら、しっかりと注視、確認をしていきたいと思いますし、また中国に対しては引き続き全面履行を働きかけていきたいと思います。 そして、原油供給について御指摘がありました。北朝鮮が中国からの原油供給に依存しているという情報、これについても承知をしております。こうした情報も踏まえつつ、関係国と連携しながら、今後の対応について累次の安保理決議や我が国独自の措置に対する北朝鮮の反応も見極めた上で、何が最も効果的かという観点からこれを不断に検討していきたいと考えております。
○浜田昌良君 今回、ミサイル事案を通じまして北朝鮮の脅威が新たな段階になったことが明らかになったわけでありますから、そういう意味では、北朝鮮への制裁、また国際的な包囲網についても新たな段階に移していかなければならないと、そう思います。そういう意味では、外交努力を、こういう報告していない国はもう国別に分かるわけでありますし、在外公館を通じてでも結構ですし、これを個別に更なる対応を求めていく、そしてさらに、現在の国連決議の遵守だけではなくて、更なる制裁決議も含めて、日本は今、非常任理事国でもありますので、そういうことについての外交努力の強化について、外務大臣、もう一度答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず今考えなければならないのは、既に採択されている決議に基づく制裁内容を完全に履行するということだと思います。そのために、北朝鮮制裁委員会専門家パネルと協力しながら履行を各国に働きかけていかなければならないと思います。 そして、更なる措置につきましては、こうした現状の決議の履行状況を受けて北朝鮮側がどのような反応を示すのか等もしっかり確認した上で、何が最も効果的なのか、この観点から判断していくべき課題であると考えます。
○浜田昌良君 効果的なものは何かということをしっかり見詰めながら、関係国とも議論を深めて、お願いしたいと思います。 北朝鮮の関係では、二月十三日にマレーシアのクアラルンプール国際空港で金正男と言われる男性が殺害されたという事案がありました。これにつきましては、昨日、その子息でありますキム・ハンソル氏のユーチューブの画像も流れたというニュースも流れておりました。 本人確認がまだできていないという、DNAサンプルも取れていないという状況でございますが、これに関して、この金正男氏は平成十三年五月に我が国に不正入国をしております。そのときに指紋などの本人を確認できるものは採取していたんでしょうか。また、採取しているならば、保存期間は何年となっているんでしょうか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 特定の個人の情報についてお答え申し上げますのは差し控えさせていただきまして、一般論としてお答え申し上げます。 退去強制の手続を取った外国人につきましては、規則に基づき、その手続の中で指紋を採取しております。その保管につきましてですが、一定年齢を超えた場合等でかつ再来日の可能性がない等保管の必要がないと認められる場合に破棄する取扱いとなっておりまして、それ以外のものにつきましては保存をしております。
○浜田昌良君 今、法務省から答弁ございましたように、退去人物については指紋を取っていると。これについては例外的な場合を除き保存を続けているということがあったわけでございまして、そういう意味では日本政府は金正男氏の本人確認をできる情報を持っているわけですね。 そういう意味で、外務大臣、お聞きしたいんですけど、マレーシア政府から、今回の暗殺と言われていますこの事案に関しまして、捜査共助要請があった場合には政府として協力する用意はあるんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、今現在マレーシア政府から捜査共助の要請はありませんが、一般論として言うならば、マレーシア当局から捜査共助の要請があった場合には、関係省庁間で国際捜査共助等に関する法律にのっとって適切に対応することになると考えます。
○浜田昌良君 淡々と外務大臣はお答えいただいたんですけれども、これは一つの我が国政府が持っているカードなのかもしれないんですね。国際的に、今回の事案については、もし金正男氏ということが本人確認されるのであれば国際的な非難の的にもなるわけですし、特にVXが、使っているかどうかという、化学兵器の使用の問題もあるかもしれないわけですよね。 そういう意味では、実はちょっとこれ残念だったのは、私自身はこの指紋があるかなと思ったのは昨日の朝気付いたんですけれども、確認させていただいたのは昨日夕方だったんですね、警察ではなくて法務省にあることが分かったわけですが。それで、これの捜査共助の可能性について五時半頃質問通告させていただきました。そうしたら何か外務省と法務省でどっちが答えるかという消極的権限争議が五時間ぐらいあったそうでありまして、夜の十時半頃に我が事務所の方に、外務省が答える、外交防衛委員会なので、という話もあったんですが。そういうことではなくて、先ほど言いましたように、北朝鮮をいかに国際的に包囲をしていくかということが、まさにもう脅威が新たな段階になっているわけですから、どんなカードでも使っていくという、こういう外交姿勢が必要じゃないでしょうか。 オバマ政権の八年間というのは、戦略的忍耐という言葉の下で結局北朝鮮に核の開発の猶予を、ミサイルの開発の猶予を与えてしまったわけですね。日本政府も、六者協議については成果の出ないものは対話しないということだったんですが、確かに一つの論理だと思いますけれども、もうそういうことではなくて、その結果、瀬戸際外交をする北朝鮮が外交的な一番成果を収めているかもしれないという皮肉な結果になっているということであれば、もう少し我が国の外交においてもより必死に対応していかなければ国民の生命、財産は守っていけないと思うんですけど、もう一度、外務大臣にその決意を答弁いただきたいんです。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の事件につきましては、今、マレーシア政府によって捜査、そして刑事手続が進められているものだと承知をしております。そうした状況にありますので、日本政府としてコメントすることは控えたいと思いますが、マレーシアを始め関係国と連携しながら、情報収集や分析に努めることは大変重要であると認識をいたします。
○浜田昌良君 是非、情報の収集、分析をしていただいて、日本としてのできることを対応していただきたいと思います。 次に、日米関係について質問移りたいと思います。済みません、最初の方の質問に移りますが。 そういう意味で、今回、この北朝鮮のミサイル事案がある中にあって、トランプ大統領と安倍総理との直接会談ができていたというのは大きな成果だったと思いますね。あわせて、マティス国防長官も来日されて稲田大臣とも会談をされ、訪米時には岸田大臣もティラソン国務長官とも会談をされました。そういう関係をつくっていたというのは非常に良かったと思います。 それで、岸田大臣にお聞きしたいと思うんですが、ティラソン長官はまた三月十五日に来日されるとも聞いています。今まで答弁されましたように、二月十日の訪米時、また二月十七日のボンのG20の場ですか、二度会談されていますが、その印象はどんな感じだったでしょうか。そんな長時間じゃなかったかもしれませんが、率直な、外務大臣の印象、特にティラソンさんはエクソンモービルのCEOでビジネスマンなんですけれども、こういう安全保障の問題とかについての感覚というのはどんな感じなのかなと少し懸念持ったりもするんですが、率直な外務大臣の印象をちょっとお答えいただきたいんですけれども。
○国務大臣(岸田文雄君) ティラソン国務長官とは、まず二月七日に電話会談を行い、二月十日にワシントンDCで日米外相会談を行い、そして二月十七日にドイツのボンで日米韓の外相会談を行い、そして、この度、北朝鮮のミサイル発射が三月の六日にありましたが、その直後にティラソン国務長官と日米外相電話会談を行うということで、この一か月余りの間に極めて濃密に意思疎通を図らせていただきました。 その中で感じることですが、まず人柄として大変誠実な人柄であるということ、さらには日米同盟の重要性、さらには厳しいアジア太平洋地域における安全保障環境に対する理解は大変深いものを持っているのではないか、こんなことを感じた次第であります。
○浜田昌良君 また、ティラソン長官は、今言いましたようにエクソンモービルのCEOだった関係もありまして、ロシアのプーチン大統領とも親交があるという話も聞いております。先ほどの同僚議員の質問でも、これから我が国が日ロ関係の関係改善に取り組まなきゃいけない、特に、共同経済活動の次官級の公式協議も三月十八日から始まるとも公表されておりますけれども、これについてアメリカ側の理解も割としていただけるんじゃないかなと、一般の方はそう思っているんですけれども、こういう問題について外務大臣の率直な印象がありましたら、いかがでしょうか、つまり、アメリカの政権が替わったことによって日ロ関係はより進めやすくなっているのかどうなのかについて。
○国務大臣(岸田文雄君) 日ロ関係については、二月十日、総理が訪米をし、そして日米首脳会談を行った際に、総理の方から北方領土問題の解決に向けて日ロ関係を進めていくことについて説明をし、トランプ大統領の理解が得られ、そしてロシアとの対話の重要性についても一致したところであります。 〔委員長退席、理事堀井巌君着席〕 こうした日米トップの間の確認や意思疎通を基に、私も今後、ティラソン国務長官との間において、日ロ関係、我が国の対ロ政策の進め方につきまして説明をするとともに、しっかりと意思疎通を図っていきたい、このように考えます。
○浜田昌良君 ありがとうございます。 また、トランプ大統領自身でありますけれども、一月二十日の就任演説のときについてはいろいろと物議を醸した発言もあったかもしれませんけれども、先般の二月二十八日の施政方針演説につきましては、かなりマスコミの評価も高かったようでございます。それを支持する声も高まってまいりました。 そういう意味では、周辺の布陣も固まってまいりまして、一定の安定感も出てきたかと思いますが、まずはこの二月二十八日のトランプ大統領の施政方針演説をどのように評価されるか、外務大臣、また防衛大臣に御質問させていただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の二月二十八日のトランプ大統領の施政方針演説ですが、大統領は、この演説におきまして、税制改革やインフラ投資、そして規制改革等により強い経済を実現し、国防予算の拡大、さらには国境制度改革等の推進を通じて、米国を再び偉大な国にするとの決意を強調したと承知をしています。 〔理事堀井巌君退席、委員長着席〕 受け止めですが、世界に不確実性が増していると言われている中にあって、米国が強い国となり、そして日米同盟が更に強化されるということ、これは地域や世界の平和と繁栄にも資するものであり、トランプ新政権と緊密に連携し、揺るぎない日米同盟のきずなを更に強化するべく努力をしていきたいと考えております。
○国務大臣(稲田朋美君) トランプ大統領は二月二十八日の議会演説において、米国の偉大さという新たなチャプターが今始まっているとした上で、安全保障については、米国史上最大級の国防費増額を求める予算案を議会に提出、NATO、中東、太平洋のパートナーが戦略的作戦面において直接的で意味のある役割を果たし、公平な負担を共有すると期待、利益を共有する新たなパートナーシップの構築や、米国が戦争や衝突ではなく調和と安定を望んでいるなどの認識を示したと承知をいたしております。 アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中において、地域の平和と安定にとって米国のコミットメントは不可欠です。米国の国防費の増額を含めた各種取組を通じ日米同盟が強化されるということは、日米両国だけでなくアジア太平洋地域の平和と繁栄にとってプラスになると考えております。
○浜田昌良君 今、両大臣から御答弁いただきましたように、二月二十八日のトランプ大統領の施政方針演説は、割と民主党の方々へも配慮をしたようでありまして、マスコミの評価も高かったようでございます。胸をなで下ろした方も多いと思いますが。 そうしますと、残された課題といいますか、日本にとっての課題、続いておりますのがTPPの関係なんですね。これについては、二月十日の日米共同声明において、日本が既存のイニシアティブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することというのが、これが入ったわけです。 これを受けて、今後日本がTPPの求心力をどう維持していくのかという外交が問われているわけでありますが、具体的には、三月十五日にチリで太平洋同盟の閣僚レベルの会合が開かれると聞いております。その際には、中南米諸国だけじゃなくてアジアの国々も参加してこのTPP閣僚レベル会合も開催されると聞いておりますし、また、五月でしょうか、ベトナムでのAPECの貿易大臣会合や、十一月には首脳会合もあります、APECの、こういう場を通じて我が国がTPPの求心力をどのように維持していくのか、我が国の主導的外交の方針について、是非外務大臣から御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国は自由貿易の旗手として、自由で公正な市場をアジア太平洋地域を始め世界に広げていくことを目指していかなければならないと考えます。日米の首脳間においても自由で公正な経済圏をつくる必要性については一致しているわけですし、御指摘のように、米国は、日本が既存のイニシアティブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することについても了解をしています。米国の離脱表明後も、日本がTPPにおいて持っている求心力を生かしながら、今後どのようなことができるのか、米国以外の各国とも議論をしていきたいと考えます。 そして、その中で、御指摘の太平洋同盟との関係においては、今月十五日にチリで開催される太平洋同盟とアジア太平洋諸国とのハイレベル対話においてTPP署名国閣僚会合も開かれます。しっかりとこの議論を行いたいと思いますし、TPPの経済的、戦略的意義についてはしっかり確認をしたいと思っています。 そして、十一月のベトナムでのAPEC首脳会合においては、議題はまだ決まっておりませんが、TPPの今後の在り方について同会合を含む適切な機会を利用して各国との議論しっかり深めていきたい、このように考えます。
○浜田昌良君 確かにこのTPP十二か国でそれぞれどういうふうに持っていくかに意見の違いがあるかもしれませんが、違いをしっかり認識しながら率先して承認をして、国として求心力維持に責任と義務を果たしていただきたいと思います。 最後に、簡単にお聞きします。 一方、TPP以外、連携協定として日EU連携協定があるわけですが、これにつきましては、二月十七日にマルムストロム欧州委員と外務大臣も協議をされたようでございます。これについては、今年、政治日程がいろいろとヨーロッパであります。フランスの大統領選挙、またドイツの総選挙、そういう政治日程があるからもうまとまらないんだという見方もありますし、そういう政治日程があるから自由貿易のまた結束のメッセージも出すべきだという話もあるわけですが、これについては、TPPのような細かな大筋合意じゃなくて、もうちょっと政治決断の、大枠合意的なものを早く、この政治の季節になる前に出すべきじゃないかという意見もあるんですが、外務大臣の御所見を承れれば有り難いと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、二月十七日、EUのマルムストロム委員と私はドイツのボンで会談をいたしました。その際に確認したことですが、日EU・EPAは日EU間の最優先課題であるということはまず確認しました。また、国際社会において保護主義的な動きが強まる中にあるからこそ、日本とEU、しっかりと協力をして、可能な限り早期の大枠合意を目指すことが重要である、こういったことを再確認した次第です。そして、委員御指摘のように、ヨーロッパには今年、様々な政治日程が予定されていますが、だからこそ、日EU双方が強い意思を持って交渉を継続するこのモメンタムをしっかり維持することが大事だということを確認した次第であります。 こうした会談の成果を踏まえて、政府一丸となって、引き続き、可能な限り早期の大枠合意の実現に向けて交渉に取り組んでいきたい、このように考えております。
○浜田昌良君 終わります。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、武見敬三君及び中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君及び松川るい君が選任されました。 ─────────────
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 南スーダンPKOについて聞きます。 この間、廃棄済みとされていた現地の陸自派遣部隊からの日報が統幕にあったとして開示をされまして、現地からの生々しい戦闘の報告が、国会答弁や派遣部隊家族への説明では衝突と言い換えられていることも明らかになりました。政府が派遣継続ありきという立場を取っている下で何が起きているのか。 まず、外務大臣にお聞きいたします。 昨年の十一月に、南スーダンに関する国連専門家パネルは中間報告を出して、南スーダンにおける治安状況、継続中の大規模な人権侵害の一層の不安定化を防止するためにとして、南スーダンへの武器、弾薬、軍事車両などの輸出禁止を国連安全保障理事会に勧告いたしました。それを受けて、十二月に、民族対立が虐殺につながりかねないとして、アメリカが主導して、安保理に南スーダンへの武器輸出禁止決議案が提出をされました。ところが、日本はこの決議に棄権をして廃案にしてしまったわけでありますが、その理由は何だったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の決議ですが、安保理の理事国十五か国中八か国が棄権をいたしました。我が国も棄権をしたわけでありますが、南スーダン政府がこの状況改善のための取組を進める中で、制裁に関する安保理決議が南スーダンの平和と安定に資するものであるかどうか、こういった観点から我が国として真剣に検討を行った次第であります。 その結果、当時は、南スーダン政府は、新たに創設が決定されたPKO地域保護部隊の即時受入れを閣議決定し、そしてキール大統領が国民対話に向けてのメッセージを発信したばかり、こういったタイミングでありました。このようなタイミングで武器禁輸及び主要な当事者への制裁を行うこと、これは南スーダンの平和と安定において生産的ではない、こういった判断を行った次第であります。 我が国としまして、その後も南スーダン政府に対して、地域保護部隊の早期展開、そして包摂的な国民対話等を実施するよう働きかけるなど、外交努力を続けている次第であります。
○井上哲士君 勧告が指摘しているような、流入した武器が大虐殺とか大規模な人権侵害に結び付く、こういう認識はなかったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国として決議に賛成するか反対するか、これは、様々な観点から物事を考え、総合的に判断するということになります。様々な点が指摘されるわけでありますが、総合的に判断して、あのタイミングでこの決議を出すことが南スーダンの平和と安定にプラスになるのかどうか、こういった判断をぎりぎりに行った次第であります。そうした判断の下に棄権という態度を選んだ次第であります。
○井上哲士君 賛成をすれば日本政府自身が現地の危機的状況を認めることになってしまうじゃないかと、これが理由ではなかったかと我々は思うんですが、アメリカのサマンサ・パワー大使は、この決議の採択前に、消極的な日本に対して大変厳しいコメントを出しておりまして、人々が飢えている国の政府に食料でなく武器になけなしの金を使わせることがPKO要員にとって大切なことなのか、重火器を少なくすることはPKO要員を含め全ての者の利益だと、こういう発言もされておりました。 今、棄権をした理由の一つに、キール政権が国民対話の方向性を打ち出したということも言われましたけれども、これについて、南スーダンから帰国をされて、先日、衆議院の予算委員会の公述人にも来られたJVCの今井氏はこういうふうに言われております。マシャール派も含め反大統領派の武装勢力が対話の対象となっておらず、開催場所が南スーダン国内であるため、命を狙われるような反大統領派のメンバーは実質的に対話参加への道が閉ざされている、本気で和平を目指すならば、反大統領派の各勢力を交え、第三国で国民対話を行うよう日本政府も働きかけるべきだと、こういうふうにコメントされておりますが、このように、国民対話といっても、実際上、反大統領派が参加できないものになっているんじゃないか。それを改善するように日本として働きかける、そういうことはありますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 南スーダン政府は、国外に滞在する反政府勢力を含め、国民対話に参加しようとする全ての勢力の安全と自由を保障する意向を表明しています。こうした表明も含めて包摂的な国民対話の実施に向けて取り組んでいる、このように承知をしております。現地からの情報によりますと、現政権と対立する小勢力の中には国民対話への支持や参加の意向を表明する勢力も出てきていると承知をしています。 南スーダンの情勢改善のためには、包摂的な国民対話の実施、大変重要であると思います。全ての敵対行為の停止を始め、衝突解決合意の着実な履行、これが重要であると認識をしています。こうした取組が進むように、是非国際社会と協力して日本政府としても働きかけを行っていきたいと考えています。
○井上哲士君 対立していたマシャール派を武力でジュバから追い出したわけでありますから、参加してくださいと、門戸は開いているといっても、実際上できる条件があるのかという問題なんですね。 これは、和平合意の履行を監視する合同監視評価委員会のモハエ議長、元ボツワナの大統領でありますが、八日、和平合意が侵害されているとした上で、対話が意味あるものになるためには政府に同意するグループ以外の参加が必要だと、こういうことも言われているわけでありまして、国民対話と言うけれども、意味あるものになっているのかということは甚だ疑問なわけですね。 一方、南スーダン政府が今の様々な事態の解決に役割を果たしているのかという問題です。 資料をお配りしておりますが、資料の一、これは、国連のアダマ・ディエン事務総長特別顧問が七日に、南スーダン情勢について、民族間の大虐殺が発生するリスクが常に存在しているという警告をしております。そして、キール大統領は暴力を止めると約束したが、衝突が続いている、約束を果たしていないと言った上で、一月だけで隣国ウガンダに五万二千人超が逃れており、多くの避難民が市民の殺害や性暴力、家屋の破壊、財産の収奪などを証言している、そして、決議が廃案になった下で武器の流入は続いていると、こういう指摘をしております。 政府は、だからキール政権がきちんと対話をするということで決議に棄権をしたわけでありますけれども、全く逆の事態になっているということではないでしょうか。認識、どうでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども答弁させていただきましたが、南スーダン政府として包摂的な対話に向けて様々な努力を続けています。不十分な部分があるという指摘はあるとは思いますが、ただ、現実として、この対立する諸勢力の中には支持や参加の意向を表明する勢力も出てきている、こういった状況が報告をされています。 この包摂的な国民対話の重要性を考えますときに、厳しい現地の治安状況が続いているのは承知しておりますが、是非この国民対話、実現に向けてしっかりと後押しをしていかなければならないのではないか、国際社会と協力して働きかけを続けていきたい、このように考えます。
○井上哲士君 反体制派もいろいろ参加をしてきているという話でありますが、部族間の対立などがむしろ広がっているというのが現実だろうと思うんですね。 資料二は、国連が出した機密報告の報道でありますけれども、真ん中の下辺りですね、グテレス事務総長の報告でありますが、南スーダンの国内では各地で治安状況が悪化の一途をたどっている、長引く紛争と暴力行為がもたらす影響の大きさは民間人にとって壊滅的な規模に達している、スーダンの人民解放軍や反体制派の緩い指揮命令の下で次々と民兵集団が台頭し、組織の分裂や支配地域の移動が広がっている、こういう傾向が続けばいかなる政府の統制も及ばない状態がこの先何年も続くおそれがあると、こういう極めて厳しいことを言っているわけですね。 ところが、稲田防衛大臣、二月二十日の衆議院の予算委員会の答弁で、南スーダン政府は、問題はあるけれども、キール大統領を中心にしっかりと政府の体を成しているというふうに答弁をされました。こういう事態、何をもってしっかりと政府の体を成していると言われるんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 一部政府要人の辞任はありますが、南スーダン政府は、キール大統領及びタバン・デン第一副大統領の下、全体として機能は維持していると認識をしています。 例えば、キール大統領は二月二十四日にエチオピアを訪問して首相と会談し、道路、エネルギー、国境管理や安全保障協力等に係る合意文書を締結した模様です。また、タバン・デン第一副大統領も、二月十八日にミュンヘンにおいて小田原外務大臣政務官と会談し、南スーダンにおいて戦争やジェノサイドは起きていないことを説明するとともに、引き続き衝突解決合意の履行を通じて平和を実現していきたい旨、発言をしたと承知をいたしております。 また、キール大統領は、二月二十一日、暫定国民議会での施政方針演説において、国民対話の実施、衝突解決合意の履行、経済問題の解決、外交関係の改善の四点を優先課題として取り組んでいく旨を述べたと承知をいたしております。 このように、南スーダン政府は、内政、外面の両面において機能をしていると考えております。 政府としては、南スーダン政府の動向を含め、現地の政治、治安状況について引き続き緊張感を持って注視していきたいと考えております。
○井上哲士君 政府が何かといえばタバン・デンさんを出して、マシャール派をちゃんと、その後の代表になっていると言うんですが、先ほど言ったように、国連の機密報告でも、既にもう民間人にとっては壊滅的な規模に達していると言っているんですよ。にもかかわらず、国連の場で虐殺は起きていないとか、そういうことをすること自身、報告していること自身が私はおよそ政府の体を成していない、全く国内の現実を発信をしていないということだと思うんですね。 今も少しありましたけれども、この間、南スーダン政府の高官や軍の幹部の辞任が相次いでおりますけれども、外務大臣はどのように具体的に御承知されていますか、挙げていただきたいと思いますし、その事態をどう評価されているでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 二月の中旬ですが、南スーダン政府関係者として労働大臣が一名、軍関係者として参謀副長一名、准将二名、大佐一名、それぞれ辞任したと承知しています。 どのように評価するということですが、他国の内政のことですのでお答えは控えなければならないと思いますが、この辞任の理由につきましては種々の情報があります。民族的な理由、あるいは公的横領捜査、派閥内争い、こういったものと関連する、こういった指摘もあると聞いております。 いずれにしましても、南スーダンの情勢改善のためには衝突解決合意の着実な履行、包摂的な国民対話、これが重要であると認識をしております。
○井上哲士君 誰がどういう理由で辞任したのか、報道を国会図書館にまとめてもらって資料に配っておりますが、辞任理由の一つが、和平協定の履行を今の政府が妨害しているということなんですね。ナシケ・アラン・ロチュル労働・公共サービス副大臣、和平合意の実現に向けた政治的意志が大統領と政府高官に欠如しているとして辞任、それからラム・アコル・アジャウィン農業・食糧安全保障大臣、政府の和平合意への関与が欠如しているとして辞任、そしてトマス・シリロ・スワカ中将、大統領とその出身民族の政府軍幹部が民族浄化を行っているということを言っていますし、ここには書いていませんが、政府と軍が和平協定の履行を組織的に妨害しているということも抗議の声明で出しております。 しっかりどころか、政府自身が和平合意を妨害していると言って政府の高官が辞任をしていると。もはや和平合意は崩壊しているということなんじゃないでしょうか。防衛大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 南スーダン政府幹部の辞任などは他国の内政に関することであって、お答えは差し控えますけれども、このような南スーダン政府の動向に関しては日々関心を持って注視しておりますし、関連の情報についても説明を受けているところです。 南スーダン政府については、主流派を代表するキール大統領と反主流派を代表するタバン・デン第一副大統領の下、全体としては機能を維持しており、両者は衝突解決合意を履行している考えを繰り返し述べていると承知しております。 我が国としては、現時点において衝突解決合意が崩壊したとは考えておらず、衝突解決合意の当事者が合意の履行に取り組むことが重要だと考えております。 一方で、南スーダンにおいては現在も武力衝突や一般市民の殺傷行為が度々生じており、その治安状況は極めて厳しいものと認識をいたしております。自衛隊が展開しております首都ジュバについても、今後の状況は楽観できず、引き続き注視する必要がありますが、現在は比較的落ち着いております。 このような我が国としての情勢認識については、国連とも基本的に異なるものではないと認識をしており、PKO参加五原則上の問題は生じていないと承知しておりますが、防衛省としては、引き続き南スーダン政府の動向を含め、現地の政治、治安情勢について緊張感を持って注視してまいります。
○井上哲士君 そのキール氏などが和平合意は維持されていると言っていますけれども、その足下から逆だと言って辞任をしているというのが実態なんです。 そして、辞任のもう一つの理由が、そこにありますように、この大統領やその出身民族のディンカ族の幹部が民族浄化を行っていると、こういう指摘なんですね。そこにありますヘンリー・オヤイ・ニャゴ准将、大統領による戦争犯罪と民族浄化を非難して辞任。ハリド・オノ・ロキ大佐、大統領の出身民族でない民間人の犯罪を捏造して逮捕、拘束しているとして参謀総長を非難して辞任。先ほどのシリロ中将も、大統領とその出身民族の政府軍幹部が民族浄化を行っていると、こういうふうにして非難をしているわけですね。 ですから、今やキール政権が、もう出身民族の代表としての実態を強めて、従来のこのキール派とマシャール派の対立にとどまらないと。先ほどの今井氏は、もう南スーダン政府軍に対して現地部族による武装勢力が幾つも組織されていると、戦国時代のような事態だと、こうも言われておりまして、その中でキール政権がもう全土を統治できず紛争の一当事者のようになっているんじゃないかと私は思うんですが、日本のPKOの中立性はもはや崩れているんじゃないでしょうか。新任務はやめることはもちろん、撤去すべきと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 南スーダンPKO派遣は、スーダンと南スーダンの紛争が終結した後の、まさしく三条一号ロ号の「武力紛争が終了して紛争当事者が当該活動が行われる地域に存在しなくなった場合」に当たるものでございます。したがいまして、PKO法上の中立性が問題になる紛争当事者が今南スーダンにはいない、そして昨年の七月、大きな武力衝突が起きた際の反政府軍のマシャール元第一副大統領は国外に逃亡して帰ってこれない状況にあります。 今委員が御指摘になったように、マシャールさんの出身の北部でありますとか南部においては、部族間対立や多くの衝突事案が散見されることは事実でありますけれども、PKO法上における中立性は問題にならず、PKO五原則は維持をされている。しかしながら、PKO五原則が維持をされればいいという問題ではなくて、自衛隊が自らの要員の安全を確保しつつ有意義な活動ができるかどうか、この点についてもしっかりと情勢を見極めていきたいと思っております。
○井上哲士君 政府の認識は、私は実態と懸け離れていると思います。改めて撤退を求めて、時間ですので、終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 私も北朝鮮のミサイルに関して質問をさせていただこうと思っていましたところ、もう佐藤委員とそれから大野委員の方からほとんど同じようなことを質問されてしまいましたので、ちょっと残っているところを質問させていただきたいと思っております。 佐藤委員、それから大野委員の方から装備とか展開について質問がありましたので、私は防衛省側としてのオペレーション的なところからちょっとお尋ねしていきたいと思います。 新聞とかテレビを調べますと、六日の午前七時三十四分に一発目が発射されて、七時四十四分に着弾を確認という報道はされておるんですが、防衛省、政府の事実認識についてお伺いしたいんですが、発射時間が何時何分で、着弾時間が何時何分というふうに把握されておられますか。
○委員長(宇都隆史君) 防衛省、よろしいですか。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案してということになりますが、発射時間は六日の七時三十四分頃でございます。ほぼ同時に四発が東方向に発射したと見られます。それで、一千キロメートルほど飛翔しておりますけれども、着弾、着水の時間については、ちょっと現在は把握をしていないところでございます。
○浅田均君 着弾というのは、いつ着水したというのは分析の対象になっていないんですか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 レーダーで航跡を追尾をするわけでございますけれども、レーダーが、地球が丸いということで、水平線以下のところまで確実に見えるというわけではございませんので、そういう意味で、確実な着水時間というものを把握をしていないということでございます。
○浅田均君 そうしたら、千キロを飛翔したというのは把握されているんですか。千キロ飛んだというのは。
○政府参考人(前田哲君) 飛翔距離につきましては、四発いずれも約一千キロ程度であるというふうに考えてございます。
○浅田均君 一千キロ飛んだというのは何から計算されるんですか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたが、飛翔するミサイルをレーダーで追尾をいたします。弾道ミサイルでございますので、一定のところまで加速をした上で、その後は慣性、引力に従って落ちてくるわけでございます。その軌跡というものをある程度把握をしておりますので、それに基づきまして飛翔距離というものを計算しているわけでございます。
○浅田均君 弾道軌道から飛翔距離を把握するというのは、角度がどれだけでというのはもう全部分かっているということですよね。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 飛翔するミサイルの軌跡につきまして、防衛省の有しております各種のレーダーによってその軌跡を捉えてございます。それに基づきまして分析をした結果でございます。
○浅田均君 そうしたら、次の質問ですが、防衛省、今、事実確認をさせていただいて、発射時間が七時三十四分、着水時間は詳細には分からない、ただ千キロ飛んだという事実は把握されていると。防衛省が北朝鮮がミサイルを発射したという事実を把握されたのは何時何分ですか。
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(前田哲君) 七時三十四分頃に飛翔体四発を発射したというふうに考えてございますけれども、我々の方でいつの時点でそれを把握したかという時間についてはお答えを差し控えさせていただいております。 ただ、七時三十七分以降に逐次内閣官房に御連絡を差し上げているところでございます。
○浅田均君 三十四分に発射して、三十七分から連絡を入れているということは、三十四分から三十七分の間ですよね。何でそれが言えないんですか。
○政府参考人(前田哲君) 大変恐縮でございますけれども、SEWという早期警戒情報の入感をもって我々このオペレーションを開始するわけでありますけれども、その正確な時間については従来から差し控えさせていただいております。 ただ、それを入感をいたしました以降、今回の場合でありますと七時三十七分以降、逐次内閣官房等々に御報告をさせていただいていると、こういうことでございます。
○浅田均君 七時三十七分に内閣官房に通知されたと。防衛大臣がこれをお知りになったのは同じ時間ですか、七時三十七分ですか。
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 逐次御報告をしてきたわけでありますが、大臣にはその七時三十七分以降、間を置かずして御報告をいたしております。その結果、防衛大臣指示を七時四十分に発出をしていただいていると、こういうことでございます。
○浅田均君 その七時四十分に発出した防衛大臣指示というのはどういう内容でしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 情報収集、警戒監視、万全を期せでございます。
○浅田均君 その後、第一回目のNSCが開かれたのは何時何分ですか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 第一回目の国家安全保障会議が開かれたのは十時四十二分であると承知をいたしてございます。
○浅田均君 先ほど、大野先生の質問かな、Jアラートをなぜ使わなかったのかというと、日本に来るとは思わなかったからという御答弁でした。これ、日本に来るとは思わなかったというのは七時三十四分から三十七分の間に判断されたということでいいんですか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 これは内閣官房の方からお答えすべきかもしれませんけれども、私どもがレーダーの航跡等々を報告をしていく過程で、着弾の予測地点というものを情報の一部としてお渡しをいたします。恐らくその着弾の予測地点が日本に入っていないということをもって先ほどのような御答弁をされたものと、このように承知をしております。
○浅田均君 何でこんな細かいことを聞いているのかといいますと、このミサイルですよね、弾道ミサイル、千キロ飛んでいると。中距離弾道ミサイルと思われますから四キロメーター・パー・セックで飛んでいると。角度によって変わりますけど、じゃ、真っすぐ四キロで行ったら二百五十秒で着弾するんですよね。四十五度の角度で飛ばしたとしても、大体六分で日本に到着すると。弾道軌道ですから一番高いところに行くまで三分。落ちてくるまで三分ですよ。 この三分の間に日本に来るか来ないか、それを判断して、もう北朝鮮なんて今何するか分からないような状況の国になっていますから、ミサイルの弾頭にABC兵器と言われるものを積む可能性もあります、それがもう直接日本に向かっているというのを三分の間に判断して、三分の間に防衛大臣は、最悪の場合、ミサイル破壊措置に関して命令を出すか出さないか、総理大臣と相談して決めぬとあかんわけですよ。これ、三分で果たしてそういう判断ができるような体制になっているんですかということを聞きたかったんです。 第一回目のNSCが開かれたのが何と十時四十二分。これ三時間たっていますよね。実際に、先ほど来お答えになっていますけれども、中央指揮所に入らずとも事態は把握できると防衛大臣はお答えになっていますけれども、他省庁との連絡、とりわけそういう現実として日本の領土に着弾するおそれがあるミサイルが飛んできていると、そこに何が搭載されているか分からない、そういう状況下で三分間で判断しなければならない。 これ、中央指揮所に入らずして、防衛大臣、一人でそれできるとお思いになりますか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 まず、ハードウエアのお話をさせていただきますと、先ほど来様々お答えをしておりますけれども、我が国のBMD体制、二層防衛ということで、イージス艦から発射をいたしますSM3のミサイル、それからPAC3のミサイル、こういうもので弾道ミサイルの攻撃を防護をするという形を持っているわけでございます。 と同時に、いついかなる事態においても国民の生命、財産を守るべく万全の態勢を取るという観点から、情勢も見ながらでありますが、所要の態勢を取ってございます。その詳細につきましては、具体的な対応を明らかにすることになりますのでお答えを差し控えさせていただいておるところでありますけれども、今申し上げた所要の態勢を取れば、仮に日本に到達するとなりますと、およそ十分間ぐらいの時間があるわけでございますが、その間の迎撃というのは物理的には十分可能であると、このように考えてございます。
○浅田均君 今のミサイル防衛システム、イージス艦とそれからSM3ですか、イージス艦からSM3を撃って、地上からPAC3で迎撃すると。二百キロ、三百キロならこれは対応可能だけれども、超高度ですね、以前も話題になりましたけど、ロフティッド軌道とか、この間飛んだやつだったら千キロ以上、もう人工衛星が飛んでいるよりはるか上まで打ち上げて、それで弾道軌道で落としてくるから対応が難しいというふうに言われているんですけど、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 先生今御指摘のとおり、昨年撃ったミサイルの幾つかがロフテッドという形で撃たれた、こういう事実はございます。 様々な形の撃ち方がございますけれども、今我が国のBMDシステムでどういうものが対応可能か具体的に申し上げることは、これ手のうちを明らかにするのでお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、ロフテッドになってくると対応がなかなか難しくなってくるというのは事実でございます。 ただ、そういうことも踏まえまして、BMDの先ほど御説明をしたSM3あるいはPAC3、能力向上等々にも我々取り組んでいると、こういうことでございます。
○浅田均君 何か悔しい話ですけれども、北朝鮮のミサイル開発が我が国の防衛の整備というか改良よりもはるかに進んでいるという気がするんです。 先ほど、大野委員の方からもありましたけれども、THAADですとか、次のやつをもう考えるというより装備しないことには、千キロを超える物すごく高いところにまで上がる弾道軌道に関しては対応できないというのが、事務方の方にお尋ねしたら、もう撃つ弾がないと、対応できないということだったんですけれども、そこまで考えておく必要があると思うんですけれども、この点はいかがですか、THAADの配備について。
○政府参考人(前田哲君) 繰り返しになりますが、能力がどういうものかというのをつまびらかにすることはお許しをいただきたいわけでありますけれども、先生御指摘に今なりましたように、北朝鮮のミサイル技術が非常に進歩をしてきた結果、御指摘いただいているのは撃ち方の問題、それから秘匿性が非常に上がっているという問題、つまりいつ来るか分からないという問題、こういった様々な課題があると認識をしております。 こうした弾道ミサイル能力の向上に対応するために、どのような形を取っていくことで万全の体制が取れるか、こちらの能力が向上していくか、こういうことについては不断に検討を行っておりますし、我々が今持っている非常に大きな課題だというふうに認識しております。中期防の中でも一定の能力向上というものを様々な形で図っておりますけれども、その先も見据えて十分検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○浅田均君 これは防衛大臣にお伺いしたいんですが、今の御答弁ですと、十分掛かって飛んでくると。弾道軌道ですから、一番高いところにまで上がるのに五分、落ちてくるのに五分ですよ。五分間でそのミサイル防衛ですか、これ撃ち落とせという判断を大臣御自身でできると思われますか。正直に答えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 詳細はお答えを控えますけれども、万全の体制を取っているところでございます。
○浅田均君 万全と違うんですよ。大臣御自身、五分後、自分は殺されるか分からへんと。どないしはるんですか。五分後飛んでくる、落ちてくると。五分以内にそれを撃ち落とすという命令権は防衛大臣にあるんですよ。防衛大臣が総理大臣の承認を得てそういう措置を講ずることができるようになっていたと思うんですけれども、防衛大臣は五分間でそういう判断がおできになりますかと聞いているんです。
○国務大臣(稲田朋美君) 可能だと思います。
○浅田均君 可能ってそれ、可能だと思います、ですけど、七時三十七分に撃たれて、第一回のNSCが開かれたのが十時なんですよ、二時間掛かっている。もう五分後には落ちるのに、それを総理大臣と相談せなあかんわけでしょう。だから、オペレーションの初動体制がどないなっているかというのをくどく聞かせていただいたわけです。 今はそういう体制になっていないということはよく分かりましたので、大変やと思いますけど、お心安らかに眠れない日が続くかもしれませんけど、これはもう防衛大臣として国家国民を守るということなんですから、睡眠不足には耐えてこれから頑張っていただきたいと思います。 終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればコンニャクもうまい、何だか分かりますかね。「笑点」という番組があって、座布団をやり取り、もらったり取られたりしますけど。次にれんがと言ったら分かりますかね。この間初めて知りました。座布団は一億円です。れんがが一千万円で、コンニャクは百万円ということで、多分、時代が変わってきて、だんだんだんだんいろんなことが狭くなってきたなと。昔、いろんな偉い先生も知っていましたが。 そんなことも含めて、今回、テレビはいろいろ金正男さんのニュース、本当に見ているとどの局も同じような放送を流しています。今日は北朝鮮問題についてお聞きしようと思いましたが、先ほどから浅田議員も言われたとおり、今もう、出尽くしてはいませんが、いろいろ出ていましたので、その中で、三月六日の北朝鮮がほぼ同時に四発の弾道ミサイルを発射という、これはもう先ほども出ております。 複数のミサイルが一斉に発射された場合、現状で迎撃できるのか。移動式となると更に難しい。前にもこの問題については触れたことがあります。本当に、移動式というものも、我々はまだ、どこから発射するというのであれば、それに対して合わすことは可能かもしれません。非常に専門的な、さっき話も出まして、確かに、今までに撃ち落とした経験があるのかないのか、そういうことを考えていくと、今ミサイルの本当に研究が北朝鮮も進んでいるし、それに日本が対応できるのかというのがちょっと心配になりますが、それについて答えられる範囲内でお答えをいただければと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 我が国のBMDシステムは多目標対処を念頭に置いたシステムであって、SM3搭載イージス艦とPAC3による多層防衛により、複数の弾道ミサイルが我が国に向け発射された場合であっても対処できるよう整備を進めています。 一方、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、特に北朝鮮については、昨年二回の核実験を強行するとともに、二十発以上の弾道ミサイルを発射するなど新たな段階の脅威となっております。また、今月六日にも北朝鮮は四発の弾道ミサイルをほぼ同時に発射し、そのうち三発は我が国の排他的経済水域内に、残り一発は排他的経済水域付近に落下したと見られます。これは北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものです。 そのため、我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制の強化に向け、本年一月に成立した平成二十八年度第三次補正予算では、PAC3MSEの導入、イージスシステム搭載護衛艦の能力向上等に必要な経費を計上し、また現在国会で審議中の平成二十九年度予算案では、SM3ブロックⅡAの取得といった所要の経費を計上しているところです。これら新たな迎撃ミサイル等の導入によって同時対処能力はより一層向上するものと考えております。 その上で、我が国防衛力の指針である防衛計画の大綱においては、我が国弾道ミサイル対処能力の総合的な向上を図ることとしており、現在、防衛省において、将来の弾道ミサイル防衛体制の調査研究を行うなど種々の検討を行っているところでございます。そうした取組を通じて、我が国の平和と安全の確保、国民の安全、安心の確保に万全を期していきたいと考えております。
○アントニオ猪木君 ミサイルには固体燃料とそれから液体燃料というのがあります。その液体と固体の違いというんでしょうか、今回は多分固体燃料を使われたという報道がありますが、その違いについてお聞かせください。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 北朝鮮、様々なミサイルを持っているわけでありますが、私どもが承知をいたしておりましたのは、非常に短いミサイルを除きますと、潜水艦から発射するタイプのミサイルが固体燃料を使っていると、このように考えておりました。ただ、先般、二月の十二日に発射しましたミサイル、これが恐らく固体燃料であっただろうと、このように考えてございます。 その液体燃料と固体燃料の違いでございますが、様々ありますけれども、固体燃料の方がより取扱いに簡便さが増す、そういう意味があろうと思います。そういう意味では、軍事的な観点からいいますとやや優れた、進化、進歩をした形ということが言えようかと、このように思います。
○アントニオ猪木君 先ほども質問に出ておりましたが、北朝鮮の経済制裁ということについてお伺いしたいと思います。 安保理決議に基づく金融制裁、我が国が独自の制裁、北朝鮮に対して金融制裁措置を強化していますが、何回かこの制裁という話は聞いておりますが、実際にどのような成果が、あるいはどのような影響が出ているのかお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、米国、韓国等の関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮への人、物、金の流れを厳しく規制する安保理決議の実効性を確保するとともに、我が国独自の措置を着実に実施しています。 その中で、御指摘の金融制裁、要は金の流れについて申し上げるならば、北朝鮮向けの支払を原則禁止にするとともに、北朝鮮を仕向地とする現金等の携帯輸出の届出下限額を十万円超に引き下げる等の措置を講じています。また、北朝鮮の核・ミサイル計画等に関連する団体、個人に対する資産凍結措置、これを実施しています。 効果ということですが、北朝鮮の厳しい経済状況を考え合わせた場合に、これは一定の効果を及ぼしてきたと考えています。今後とも、関連安保理決議の実効性の確保、我が国独自の措置の実施を徹底していきたいと考えますが、その上で、北朝鮮の反応を見極めつつ、諸懸案の包括的解決に向けて何が最も効果的なのかという観点から、今後の対応を不断に検討していきたい、このように考えます。
○アントニオ猪木君 次に、ウィーン条約についてお聞きしたいと思いますが、北朝鮮の姜哲大使が、ペルソナ・ノン・グラータというんでしょうか、認定され、マレーシア政府から国外退去を通告をされましたが、外交官、外交特権がありますが、今回の事件に関連する条約について詳しくお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 三月四日ですが、マレーシア政府は、姜哲駐マレーシア北朝鮮大使に対して、ペルソナ・ノン・グラータ、好ましからざる人物であることを宣告し、六日に同大使はマレーシアを出国したと承知をしております。 このマレーシア政府による対応の法的根拠について、日本政府としてコメントする立場にはありませんが、一般論として申し上げるならば、外交関係に関するウィーン条約第九条は、外交使節団の接受国によるペルソナ・ノン・グラータ通告について規定をしていると承知をしております。
○アントニオ猪木君 今年の初めに菅官房長官が、韓国の慰安婦像設置について、ウィーン条約に照らしても大きな問題があると述べられました。領事関係に関するウィーン条約を基に、具体的な見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 一昨年末のこの日韓合意ですが、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認いたしました。にもかかわらず、在釜山日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことは、日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、領事関係に関するウィーン条約第三十一条三に規定する領事機関の安寧を妨害し、威厳を侵害するものと考えており、同条規定に照らして問題があると考えております。
○アントニオ猪木君 その国々の事情があると思いますが、私も試合も何回か韓国としましたし、その国の、何ですか、文化というか、この部分に関して、いつも報道を見ながら、何でだろうという思いが走ってきます。 今一番やっぱり、連日、前は中国の問題が報道されていましたが、ここのところちょっとニュースも少なくなったのかなと。そんな中で、今回の中国の国防予算についてお聞きしたいと思いますが、中国が国防予算を上げ続け、二〇一七年予算が一兆四百四十三億九千七百万元ですかね、日本円で十七兆二千億円と国営新華社通信が報じていますが、日本を取り巻く状況は危機感を増していますが、世界各国と比較して日本は平和に慣れ過ぎているのではないかと思います。 そういう意味では、本当にこれから先、現実も大事だし、同時に、これから十年、二十年先の見通しというんでしょうかね、その辺も含めて、前にもここでお話ししましたが、何だったですかね、マラソンという、百年の大計というよりは、一つの、アメリカ人の研究者が中国をあれしておりましたが、その辺を日本として今どのように捉え、そして中国の国防予算の伸びについてどのように分析しているのか、防衛大臣にお聞きします。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 中国の二〇一七年度の国防費につきましては、六日に中国国営新華社通信が、財政部の幹部による発言として、前年度執行額比七%の伸びの、金額にして一兆四百四十三億九千七百万元になると報じたものと承知をいたしております。 中国の公表国防費、これは従来から継続的に高い伸びで増加を記録をしてきております。また、予算の内訳などの詳細が不透明であるほか、公表国防費は軍事関連予算の一部にすぎないと、こういう指摘もあるわけでございます。このような国防費の高い伸びを背景に、中国は積極的な海洋進出、そして軍事力の広範かつ急速な強化を進めておりまして、こうした中国の軍事動向等はその不透明性と相まって我が国を含む地域、国際社会の安全保障上の懸念となっていると考えています。 我が国といたしましては、国防費を含めた中国の国防政策について引き続き注視するとともに、透明性の向上あるいは国際的な行動規範の遵守につきまして、関係国とも連携をして中国に働きかけていきたいと考えておるところでございます。
○アントニオ猪木君 次に、宇宙ステーションについてお聞きをしたいと思いますが、中国は、防衛予算だけではなく、宇宙ステーション開発にも多額な予算を投じて力を入れています。 まず、現時点で、開発状況について、分かる範囲内で結構ですが、お聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 中国は、まず二〇二二年頃をめどに独自の宇宙ステーションを開発する計画を進めていると承知をしております。 最近では、昨年九月に、宇宙実験室天宮二号を打ち上げ、十月から十一月にかけて約一か月間の有人宇宙滞在を実現したほか、本年にも無人補給船を打ち上げて、天宮二号にドッキングさせる、こうした予定があると承知をしております。 我が国としても、こうした中国の取組、注視をしているところです。
○アントニオ猪木君 次に、宇宙ステーション開発に注力する理由について外交上どのような分析をしているのか、あるいは、先ほど申し上げたように十年、二十年先の展望というんでしょうか、そういう意味ではこの宇宙ステーションの目的は何でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 中国のこの宇宙ステーション開発に注力する理由、あるいはこの目的についての御質問ですが、中国は、最新の宇宙白書において、宇宙開発の目的、これを記述しております。その中で、地球や宇宙に関する理解の促進、平和目的での宇宙空間利用、経済、科学、技術発展への対応等と並んで、国家安全保障への対応や、中国の国家的権利、利益の擁護、こうしたものにも言及がなされています。 また、中国の宇宙ステーション開発は人民解放軍が主導しておりますので、軍事利用の可能性についても様々な指摘があることも承知をしております。
○アントニオ猪木君 地球外から見れば、本当にいつの日から国境ができて、国境紛争が起きたかと。 平和外交を私も信条としていろんなスポーツ交流外交というようなことをやってまいりましたが、日中間により良い関係構築のために何か進行している施策はあるのか。というか、ちょうど今年は国交四十五周年ですかね、中国との。そういう意味でのいろんなイベントを企画している人もいますが、まだ具体的に、本当にもっと大きな、国と国が向き合ったようなイベントがあればよいと思いますが、その辺についてお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 昨年のG20杭州サミット、それからペルーのAPECの際に、安倍総理は習近平国家主席と会談を行っています。その際に、御指摘の今年、日中国交正常化四十五周年、そして来年の日中平和友好条約四十周年、こうした節目の年の機会に関係を改善させていく、こういったことで両首脳は一致をしています。私も、先般、G20ボンの外相会合におきまして日中外相会談を行いまして、王毅外交部長とこの点、確認をしてまいりました。 日中間、様々な課題がありますが、日中関係、言うまでもなく最も重要な二国間関係の一つです。戦略的互恵関係の考え方に立って、大局的な観点から引き続き努力を積み重ね、政治、経済のみならず文化・人的交流など様々な分野で対話と交流を促進し、何よりも安定的な友好関係を築いていくべく努力をしていかなければならない、このように認識をしております。
○アントニオ猪木君 最後に、ロシア外交について、先ほども幾つか質問が出ておりましたが、私も八九年にロシアと、いろんな人脈もありました。そんな中で、五月ぐらいにまた日本とロシアの首脳会談があるんではないかと。差し支えなければお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 昨年十二月、日ロ首脳会談が行われました。両首脳が真摯な決意を表明し、北方四島における特別な制度の下での共同経済活動について協議を開始すること、このことで合意をいたしました。 このことを受けて、先般、外務大臣を座長とする共同経済活動関連協議会を政府内において設置をいたしました。そして、二月初めに私の指示で秋葉外務審議官を訪ロさせ、フォローアップを行いました。先般のG20ボン外相会合の際にも日ロ外相会談を行いましたし、近く訪日予定のラブロフ・ロシア外相とも議論を行いたいと思っています。 是非、しっかりフォローアップをし、この機運を高めていくことによって、御指摘の総理訪ロですが、本年の早い時期に実現をしたいと考えております。
○委員長(宇都隆史君) 質疑をおまとめください。
○アントニオ猪木君 はい。 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 沖縄県民を含め日本国民の生命を危険にさらす北朝鮮の弾道ミサイル発射訓練に対し、沖縄の風として抗議の意思を表明いたします。 今国会でも、主に沖縄の関係する問題を取り上げてまいります。 岸田外務大臣は所信で、「日中関係は最も重要な二国間関係の一つです。日中国交正常化四十五周年に当たる本年、戦略的互恵関係の下、様々な分野での対話、協力、交流を強化します。」と述べられました。私もそうすべきだと思います。 ところが、今、日中間には尖閣問題が大きな壁として立ちはだかっています。二〇一〇年の中国漁船衝突以降、二〇一二年の尖閣諸島国有化以来、中国公船による領海侵犯が続き、緊張関係が高まっています。二〇一四年の十一月のAPEC首脳会談に向けた日中関係の改善に向けた話合いで、尖閣に関して異なる見解を有していることを認識していることを含め、今後の基礎として四項目を確認いたしました。 そこで、外務大臣にお尋ねいたします。日中間の対話、協力、交流を進めていくためには、尖閣問題を現状凍結し、国有化は変えずに、二〇〇九年以前の状態に持っていくことが必要ではないでしょうか。岸田外務大臣の所見を伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 二〇一四年十一月の四項目について御指摘がありました。東シナ海海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有している、こういった認識が示されたものであります。 そして、尖閣について御指摘があったわけですが、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に、我が国は尖閣諸島を有効に支配しています。したがって、尖閣諸島をめぐる解決すべき領有権の問題は存在しない、これが我が国の立場であり、この立場は変わることはないと考えています。 そして、その上で、日中間には様々な課題はありますが、御指摘のように、日中関係、これは言うまでもなく最も重要な二国間関係の一つです。日中国交正常化四十五周年に当たる本年、戦略的互恵関係の考えの下に、様々な対話、協力、交流を強化していきたいと思います。関係改善に努めていきたいと思いますが、何よりもこの大切な二国間関係、安定した関係を維持することが重要であると考えます。
○伊波洋一君 ありがとうございます。 来年は日中友好条約締結四十周年です。今年と来年を大切にして、日中友好の動きを是非つくり出していただきたいと思います。 次に、日米首脳会談では、二月十日の共同声明がございます。その中に、「辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に普天間飛行場の代替施設を建設する」と、それと、また、「これは、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策である。」と書かれています。 外務大臣に伺います。辺野古が唯一の解決策とされていますが、解決策の中には、現状の普天間飛行場の危険性の除去も含まれているのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性除去、この二つを考え合わせたときに、辺野古移設が唯一の解決策であるという考えを、御指摘のこの二月十日の首脳会談における共同声明において記載したわけであります。この共同声明の記載はこうした趣旨を踏まえたものであるということであります。 抑止力を維持しながら負担軽減を進めるため、在日米軍の再編をこれまでどおり進めていく考えであり、普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならない、こういった方針の下に、約二十年越しの懸案であります普天間飛行場の全面返還、実現するべく、引き続き全力で取り組んでいきたいと考えます。
○伊波洋一君 抑止力のために沖縄県民が危険にさらされてはならないと思いますし、普天間飛行場の危険性をそのまま放置してはならないと思います。 仲井眞前知事は、普天間の五年以内の運用停止を求め、政府も県民に約束をしていたはずです。その後の菅官房長官は、五年以内は、一四年二月から五年をめどとすると。つまり、一九年二月頃までと明らかにしました。 そこで防衛省にお尋ねしますが、普天間の五年以内運用停止は履行されるでしょうか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 普天間飛行場の五年以内の運用停止につきましては、仲井眞前知事に対しまして辺野古移設に必要な埋立承認申請を行っている中で、平成二十五年十二月十七日、前知事から要望が出されまして、その後、前知事から埋立承認をいただいたわけでございます。 政府としては、埋立承認をいただいて工事を進める中で、特に移設までの間における普天間飛行場の危険性の除去、これを中心とした負担軽減が極めて重要な課題であるという認識の下で、平成二十六年二月、仲井眞前知事及び佐喜眞宜野湾市長の御要望に基づきまして普天間飛行場負担軽減推進会議、これを設置して、相手のあることではあるが、できることは全て行うという姿勢で沖縄の皆さんと協議を行ってきたわけであります。 このような経緯を踏まえますと、政府としては普天間飛行場の五年以内運用停止の実現については普天間飛行場の辺野古移設について地元の御協力が得られることが前提であると、このように認識をいたしてございます。 しかしながら、普天間飛行場の移設をめぐる状況は、知事が交代をされ、翁長知事が埋立承認を取り消したことによりまして政府と沖縄県との間で訴訟が起きるなど、当時と変化をいたしており、このような状況の中で五年以内の運用停止を実現することは容易ではないものであるというふうに認識をしてございます。 いずれにいたしましても、安倍政権といたしまして、普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならないという方針の下で、約二十年越しの懸案である普天間飛行場の全面返還、これを実現するため、引き続き全力で取り組む考えでございます。
○伊波洋一君 翁長知事が協力しないから困難というようなことでは、できることは何でもやるというその所信には本当に反するのではないでしょうか。確かに沖縄県民が反対をしております。しかし、政府はまたこれを強行しております。私を含め多くの沖縄県民は辺野古新基地建設に断固反対であります。仮に政府が辺野古移設を強行するとしても、何年も普天間の危険な運用を放置することは許されないと考えております。 航空機や周辺住民の安全確保のために米連邦航空局の連邦航空規制では、民間、軍事にかかわらず飛行場の滑走路の両端から九百メートルをクリアゾーンとして土地利用を制限をしております。このようなことが実は普天間では行われていないということを御指摘しておきたいと思います。 国防総省指令第四千百六十五の五十七号を受けた〇八年十月九日の米海軍作戦部長指令一一〇一〇・三六C号における航空施設整合利用ゾーンプログラム、AICUZですけれども、の中でもクリアゾーンや事故可能性ゾーンが定められております。 私は、宜野湾市長時代に宜野湾市が入手した一九九二年普天間飛行場マスタープランで、米海兵隊は「Airfield clear zones have been established at MCAS Futenma.」と、つまり、クリアゾーンが実現されていると記述されていました。 一方、二〇一二年五月のMV22、普天間飛行場配備及び日本での運用に関する環境レビュー最終版で、クリアゾーンは全ての固定翼機使用滑走路にて必要、普天間飛行場について、基地外まで伸びるクリアゾーンは基地外にある居住区域や商業区域といった適合的でない地域も含んでいるようであると記述し、基準を満たしていないとしています。 防衛省に聞きますけれども、クリアゾーンの設置目的は何ですか。普天間飛行場にクリアゾーンは設置されていますか。
○政府参考人(深山延暁君) 米国連邦航空法におきまして、クリアゾーンの設置に関する規定が存在することは承知いたしております。米国法であり、その詳細まで把握していないことから、確たることをお答えするのは困難でございますが、その上で申し上げますと、米軍は、飛行場滑走路の両端の最も事故の発生の危険が高いとされる区域についてクリアゾーンとして指定しているというものと承知いたしておるところでございます。 クリアゾーンにつきましては、事故の危険性、そしてまたその地域に航空の離着陸の障害となるものが設置されないためのものとした解説があることは承知しておりますが、公定的なちょっと解釈を申し述べる立場にないことは御理解いただきたいと思います。
○伊波洋一君 皆さんのお手元に資料を配付してございますが、米空軍関係資料によると、米空軍は一九七三年に、一九六八年から一九七二年までの滑走路から十海里以内で起こった大事故三百六十九件について分析を行い、その結果、七五%が滑走路上か滑走路周辺で発生していることが判明しました。このエリアを三つに区分して、一切の利用を禁ずるクリアゾーン、事故可能性ゾーンⅠ、Ⅱとしました。 最も事故が起きやすいクリアゾーンは、米連邦航空規則でも規制されています。配付している普天間飛行場マスタープランの図に示されている地域です。この図の中では、クリアゾーンが実現しているとされた普天間のクリアゾーンの中に、普天間第二小学校や新城児童館、上大謝名公民館など十八の公共施設があり、三千六百人の住民が居住し、日々航空機の墜落の危険にさらされています。普天間第二小学校は一九六九年から、南側住宅地は一九五〇年代からありました。明らかに普天間飛行場マスタープランは意図的に捏造されています。私はこれを二〇〇七年に入手をいたしましたが、それ以前、これは全て隠されていたわけです。 そこで、お尋ねします。 普天間に米連邦航空規則やAICUZ、適用されているのでしょうか。日本政府は、普天間飛行場の最も事故が起きやすいとされているクリアゾーン内に普天間第二小学校などの施設や三千六百人の住民が暮らしていることをどのように考えていますか。
○政府参考人(深山延暁君) 御指摘のとおり、例えば環境レビュー等に示されたそのクリアゾーンでカバーされているエリアに普天間第二小学校が入っていることは承知いたしております。 先ほど防衛政策局長から答弁があったところですが、普天間飛行場について最も大切なことは、住宅や学校に囲まれ市街地の真ん中にある飛行場を移設させるということであると考えておりまして、その固定化は絶対に避けなければならないと考えておるところでございます。 先ほど申し上げましたとおり、防衛省としては、普天間飛行場の一日も早い返還のために、辺野古移設事業を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○伊波洋一君 常に固定化を避ける云々と言っていますけれども、二十年も返還合意からこのような危険な状況を放置しています。本当はもっと前からなんですけれども。なぜそういうことが起こっているのか含めて、国交省にも伺います。 普天間飛行場は航空法に基づく飛行場ではないと承知していますが、滑走路端の安全区域など、航空法に基づく安全規則は適用しないということですか。
○政府参考人(松本大樹君) お答えいたします。 航空法第三十八条第一項では、国土交通大臣以外の者が空港等を設置しようとするときには、国土交通大臣の許可を受けなければならないとしております。許可に当たっては、滑走路端安全区域の確保など、空港等の設置に係る基準に適合していることを求めております。 一方で、普天間飛行場などの合衆国軍隊が使用する飛行場については、日米地位協定等の実施に伴う航空法の特例に関する法律に基づき、航空法第三十八条第一項の規定が適用除外とされております。 この結果、合衆国軍隊が使用する飛行場については、同条に基づく許可を得ることは求められておらず、したがって、航空法における空港等の設置に係る基準は適用されないこととなります。
○伊波洋一君 今答弁がありましたように、実は普天間飛行場には航空法上の安全基準が適用されておりません。皆さんのお手元の資料にもありますけれども、このような鉄塔が滑走路の真正面にあっても、日本の政府はこれに対して何らの規制をすることができないわけであります。 そういう形で危険性をさらし続けている普天間飛行場であります。立法事実として現実に航空機墜落の危険性が存在するにもかかわらず、普天間には航空法の適用がなく、それに基づく安全対策もされていません。現状は憲法違反の立法不作為状態だと言わざるを得ません。 二〇〇〇年九月十一日の日米環境原則に関する共同発表での、日米の目的は、米軍基地施設に隣接する地域住民の健康及び安全を確保すること、日米の関係法令のうち、より厳しい環境基準を選択するという約束が全く守られていません。 外務大臣も所信で、沖縄の負担軽減に全力で取り組む、防衛大臣も、沖縄の基地負担軽減のためにできることは全て行う、このように申しています。特に、米軍機の飛行安全は駐留の大前提と所信の中に表明いたしました。普天間飛行場の安全性の確保は、やはりこれは政府の責任です。 そこで、両大臣にお尋ねします。住民の安全確保のため、普天間飛行場を対象とした安全対策のための何らかの特別立法が必要ではないでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 日本の国民の命や暮らしを守る、日本の安全保障にとって重要な在日米軍が安定的に駐留するためには、地元の皆様方の御理解、これを欠くことはできない、これは当然のことであると思います。そして、その地元の皆様方にとって最も大きな関心事は、平穏な生活、そして安全であるということ、これもしっかり認識しておかなければなりません。 そうした重要な安全という観点において何をするべきなのか。今委員の方から、特別立法が必要なのではないか、こういった御指摘がありましたが、こうした安全を確保する観点から何をするべきなのか、これは絶えず検討を続けていかなければならない課題であると思います。米国との協議も含めて、政府としてこの問題に是非しっかりと取り組んでいきたい、このように考えます。
○国務大臣(稲田朋美君) 普天間飛行場において最も重要なことは、市街地の真ん中にある、そして住宅や学校に囲まれたこの普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならないということでございます。 辺野古の移設により普天間飛行場は全面返還されることとなるわけでありますが、防衛省としては、普天間飛行場の一日も早い返還のため、昨年末の最高裁判決に従って移設事業を着実に進めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 まとめたいと思います。残りの方はまた引き続きやりますけれども。 普天間飛行場の返還合意は一九九六年十二月です。そのときに五年ないし七年以内の返還ということになりまして、最長でも二〇〇三年には返還されるはずだったんですね。私はその年に市長になりました。そのときに、あと九年すれば返還するからということで、絶対に短くするからと言いましたが、私は、やはり沖縄県民の反対がある以上、これは難しいと。今でも同様なんです。 ですから、辺野古移設とは切り離して、普天間飛行場の安全性を確保するということは国の義務だと思います。そのことについて、引き続き次回以降の委員会で質疑をしてまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(宇都隆史君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会