予算委員会第二分科会 第1号
- 発言数
- 327 件
- 登壇者
- 46 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2017/02/22
会議録
○武藤主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりました武藤容治でございます。よろしくお願いいたします。 本分科会は、総務省所管について審査を行うことになっております。 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算及び平成二十九年度政府関係機関予算中総務省所管について審査を進めます。 政府から説明を聴取いたします。高市総務大臣。
○高市国務大臣 おはようございます。 平成二十九年度における総務省所管予算案につきまして、概要を御説明申し上げます。 本予算案につきましては、現下の重要課題に的確に対応しつつ、経済再生と財政健全化の両立を実現する予算であるという政府方針のもと、総務省として、国民の生命、生活を守る、地方税財政制度の充実、地方創生と新たなチャレンジによる経済再生、国民生活の向上に直結するICT分野の取り組み、暮らしやすく働きやすい社会の実現、未来を開く行政基盤の確立に特に力を入れて取り組むために編成したものであります。 一般会計の予算額は、十六兆千七百七十二億円であります。 以下、事項等の説明につきましては、委員各位のお許しを得まして、これを省略させていただきたいと存じます。 よろしくお願い申し上げます。
○武藤主査 この際、お諮りいたします。 ただいま総務大臣から申し出がありました総務省所管関係の予算の概要につきましては、その詳細は説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○武藤主査 以上をもちまして総務省所管についての説明は終わりました。 ―――――――――――――
○武藤主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大見正君。
○大見分科員 おはようございます。自由民主党の大見正と申します。 本日は、予算委員会の第二分科会、最初に質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 きょうは分科会ということもありますので、ふだんなかなか聞くことができないような、少し変わった視点からの質問をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 大規模災害などが発生をしたときに、上空から被災地を撮影して状況を把握するドローンの活用というのが進んでおります。消防庁では、平成二十九年度から都道府県の消防学校にドローンを配置して、地域の消防団にも活用してもらうという予算が計上されております。 ドローンは、民間企業においては、建設会社が維持補修の現場を撮影したり、あるいは最近では保険会社がいろいろな事故の状況などを撮影する、そんなところにもいろいろ活用して、随分活用の幅が広がっているというふうに思っておりますけれども、消防庁で計画をしておりますドローンについては、どのような場面で利活用を想定されているのか、まずお伺いをしたいというふうに思います。
○大庭政府参考人 ドローンにつきましては、人が容易に近づくことのできない場所での被害状況の把握のほか、行方不明者の捜索、災害現場における救助支援等に活用可能性があるものと考えております。 御指摘のとおり、消防庁では、平成二十九年度当初予算案におきまして、新たに消防学校にドローンを無償で貸し付け、消防団に対する教育訓練を実施するための予算を計上いたしております。これによりまして、消防団による速やかな被害状況の把握や住民の安否確認につながるものと考えております。 消防庁といたしましては、技術的、制度的な課題を検証しつつ、消防活動におけるドローンの利活用につきまして引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○大見分科員 ありがとうございました。 今お話がございましたとおり、ドローンは、災害が発生をした場所において、被害状況など、人が立ち入れない場所であっても、上空から詳細に調査、把握をする場合には有効な手段だというふうに評価ができるものと私も考えております。 これとは別に、発災直後、特に、どこでどの程度の被害が発生をしているのか、また、複数の場所で発生をした場合に、状況把握と同時に、どういう対応の優先順位をつけていくかというときには、ドローンは局所的なところの詳細を調査するというときには有効だというふうに思いますけれども、もう一つは、ヘリコプターを活用することも非常に有用ではないかというふうに考えております。 ヘリコプターは、消防防災ヘリコプターを初め、行政のヘリが都道府県単位で配備をされておりますけれども、どうしても県下全域をカバーするということになろうかと思いますので、その地域に飛来をしてくるまでに時間がかかったり、あるいは被害状況を確認するにしても、それほどその地域に長く滞在ができないなどの点もあるのではないかなというふうに思っております。 そこで、以前からでありますけれども、民間のヘリコプターを活用できないかというふうに考えている次第でございます。どこにでもこれはあるものではないということでありますけれども、私の地元の選挙区には幸い、以前は二機でありましたけれども、今多分一機はまだあるという状況でありますけれども、そういう意味では、民間のヘリコプターがそこにある場合に、こうしたヘリコプターを使うということも考えてもいいのではないかなというふうに考えております。 ただ、民間のヘリでありますので、例えば民間機は航空法によって飛行場以外の離着陸の飛行は禁止をされているだとか、あるいは石油コンビナートなどの飛行禁止区域の飛行は禁止をされている、あるいは最低安全高度というのですか、百五十メーター以下での飛行も禁止をされているということで、非常に制限があるというのも事実であります。 ただ一方で、民間機が捜索救助を行う場合には、国土交通省や防衛省、警察庁、地方公共団体の消防機関からの依頼または通報があればそうしたこともできる、先ほど申し上げた禁止区間のところも除外ができるというような規定もあるようであります。 また、民間機の通信は、航空波、飛行に係る運用に限定をした無線しか使用ができないというようなこともあるようであります。 そうして考えてまいりますと、民間機を災害支援に活用できるのは、着陸をして、人員の輸送、物資の輸送の活動をする場合。実は、これは赤十字の飛行隊というのがありまして、ボランティアで全国に組織をされておりますけれども、そういったところに加盟をしている場合にはこういった活動に取り組むことができるということだろうというふうに思います。 それから、先ほどお話をさせていただきましたとおり、依頼があれば捜索活動等もできるということであります。 もう一つは、情報収集活動。捜索活動とは違って、先ほど申し上げたように、どういう被災の状況があるのかという情報を集める活動、これに行政機関の職員を搭乗させて偵察をするというような活動は十分考えられるのではないかというふうに思っております。 そういう意味で、民間ヘリの活用の有用性、これについてどんな御見解をお持ちかどうか、お伺いをしたいというふうに思います。
○大庭政府参考人 消防庁が所管しています消防防災ヘリは、地域における消防責任を果たすため、都道府県・政令市の本部に配備されておりまして、全国で、五十五団体で七十六機配備されております。 大規模災害時には、自治体相互の応援体制や緊急消防援助隊等の全国的な応援体制によりまして、被災地に必要かつ相当数の機数を迅速に投入する体制を現在構築いたしております。 また、消防防災ヘリを初め、状況に応じまして、自衛隊、警察等のヘリ、保有機数でいきますと数百機ベースになりますけれども、これらが出動いたしまして、情報収集を行い、政府全体として情報を共有するとともに、連携して救助活動や救急活動を迅速に実施することとしておりまして、現時点におきましては、消防庁においては、民間ヘリを活用することは現在検討いたしてございません。
○大見分科員 確かに、自衛隊のヘリ、警察のヘリ等を利用しますと、一つの都道府県の中にもかなりのヘリがあるということでありますけれども、さらに民間のヘリ、そこの消防の区域あるいは自治体の区域にあるものを活用することで、ほかの地域のところにそうしたヘリの力というのをより回すこともできるというメリットもあるのではないかなというふうに思います。 また、特に山間部に近いところの自治体では、どういった箇所で例えば土砂崩れがあって孤立集落等があるのか、緊急輸送道路において道路がちゃんと機能しているのか、あるいは橋の崩落がないのかどうか、火災が同時多発的に発生をした場合に、例えば農振地域で発生した火災と木造住宅が密集する地域で火災が発生した場合には、どういう消防力をどちらの方に向けていくかというような総合的な判断をする際に、できるだけ早くその地域の状況を把握していくためには、たくさんのヘリがあるならば、その地域はその地域なりに飛ばしていただいて情報収集に当たっていくやり方というのはあるのではないかなというふうに考えております。 その際に、もちろんヘリコプターの操縦士が飛ばしながら状況を把握するというのは非常に困難だというふうに思いますし、また、上空から地上を見たときに、どこを飛んでいるのかなかなかわかりにくいというようなこともあろうかと思いますので、やはり地理に明るい、例えば消防の職員であるとか建設部の関係の職員であるとか、そうした方も同乗しながら、この地域で、この地点でこういうことが起こっているということを逐次行政機関に連絡しながら活用していくと、より早くそうした状況が把握をできるのではないかというふうに思っておりますので、ぜひそうした検討もしていただきたいというふうに思います。 ただ、そこはやはり、今のお話しさせていただいた話もそうですけれども、無線が非常に課題になってくるというふうに考えております。 ヘリの無線は航空波というもので管轄をされておりまして、これは空港などとの連絡用であるということで限定をされておりますので、ヘリに載せてある無線を使いますと、どうしても空港の管制塔としか連絡ができないということになりますので、別に行政機関と連絡をする無線というものを持ち込まなければいけないということになろうかというふうに思います。 そうなりますと、よく一般的に言われる、飛行機に乗った際に電波を発信するものはお控えくださいというようなことがあるように、恐らく航空法でいろいろな規制があろうかというふうに思っておりますけれども、緊急時でありますので、できれば消防無線等々が持ち込めるような御研究というのはぜひしていただきたいと思いますし、航空法でも、万が一のときには携帯電話の使用も認められるということも聞いたことがあります。 ただ、携帯電話の使用を、万が一、こういう緊急時に認められるとはいうものの、それを前提に防災協定を結んで民間ヘリを借り上げるということをするというのはなかなかちょっとやはり難しい面もあろうかというふうに思いますので、きちっと位置づけをして、使えるものなら使えるという形の中で運用していくと、上空からそれぞれの被害状況をリアルタイムで行政機関に送ることができるのではないかなというふうに思っております。 物理的に本当に機器に電波の影響がある場合にはそれは難しいかというふうに思いますけれども、技術は日進月歩でありますので、そうしたことが可能になるということもあるのではないかと思いますので、そうした研究も含めて、ぜひ民間ヘリの活用について具体的に連絡手段や運用の課題解決のための研究また検討をしていただけないものかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○大庭政府参考人 現在、消防防災ヘリコプターと各被災地の都道府県の災害対策本部の間につきましては、消防救急無線で主に連絡をとっております。 消防救急無線につきましては、使用可能な無線チャンネルが限られているため、大規模災害時における運用体制の影響等を踏まえますと、慎重に検討する必要があるのかなと思っております。 仮に民間ヘリを活用する場合の通信手段についてでありますけれども、まずは、現在、ヘリでも多くの団体が、また都道府県でも多くの団体が配備しております衛星携帯電話の活用が考えられるんじゃないかなということを考えております。 以上です。
○大見分科員 ありがとうございます。 衛星携帯電話の活用等々の可能性もあるのではないかということでございますので、ぜひそうしたこともさらに深くまた検討していただいて、ある資材、資源というものは積極的に利用できるような環境、特に南海トラフ巨大地震等の大規模な地震が発生した際には、それぞれの場面でそれぞれの持てる防災資源というのを最大限に活用していくことが必要だというふうに思われますので、よろしくお願いをさせていただきたいというふうに思います。 次に、同じ防災でありますけれども、ハザードマップの活用についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 地震や津波、火山噴火、あるいは河川の氾濫によります浸水被害などを想定したさまざまな種類のハザードマップが、今地方自治体により住民に提供をされております。 私のところでも、地震の防災マップとそれから浸水の防災マップ、少なくとも二種類は来ておりますけれども、自宅のある場所の防災マップは大体頭に入っているというふうに思いますけれども、同じ市内でも場所が変わったりするとわからないというのが実際のところだと思いますし、また、地震、水害、あるいはほかのものというふうに種類がふえてくると、これもまたいよいよわからなくなるというふうに思っております。さらに、市外に行ったときであるとか、例えば地元から今ここに来ている、ここの防災マップが何があってどういうふうになっているのかというのは、申しわけないですが、私は実は頭に入っておりません。 それからまた、仕事やレジャーなどでほかの地域に行った場合なども、そういった情報というのは得られないのではないかなというふうに思っております。例えば、レジャーで東京ディズニーランドへ行ったときに、その状況がどうだとか、あるいは、そこへ行くまでに富士山の横を通るわけでありますので、火山の噴火のハザードマップというのは当然あるわけでありますけれども、そこの時点でそのようなことが起こった場合にどうだというのも、これは当然わからないというのが実際のところだというふうに思います。 したがって、ハザードマップが、それは紙媒体で自治体の住民、企業だけに提供されておるということでありますので、ほかの人はなかなかアクセスができない、わからないというところになろうかというふうに思います。 したがいまして、今、スマートフォンやパソコンの普及なども考えますと、出先からいつでも電子媒体でどんな種類のハザードマップでも見られるようにするということが、特に巨大地震などの広域災害が想定をされる中、必要だろうと思いますし、そうした技術というのはもう十分今できているのではないかなというふうに思っております。 そこで、こうしたことができるスマートフォンのアプリなどでハザードマップを見られるようにすることについての御認識と取り組みについて、まずどのような状況になっているのか、お伺いをさせていただきたいというふうに思います。
○大庭政府参考人 御指摘のとおり、スマートフォンのアプリを活用しまして、端末の位置情報とハザードマップなどの情報を組み合わせてわかりやすく伝達することは、防災行政無線、テレビやラジオといった従来の伝達手段と相まって、適切な避難行動を促す有効な手段の一つと認識しております。 消防庁におきましては、今年度、有識者等による検討会を開催しまして、津波災害を想定した避難支援アプリに必要な機能、あるいはハザードマップ、標高、避難場所などの防災データの形式などを整理した、アプリ開発者向けのガイドラインの作成に取り組んでいるところでございます。 今後は、このアプリ開発者に対するガイドラインの周知や、関係省庁と連携してアプリに取り込む防災データの整備を進めることによりまして、民間や自治体等におきますアプリの開発を促進してまいりたいと考えております。
○大見分科員 ありがとうございます。 以前、自民党の中のG空間の勉強会の中でこの種のことを発言させていただいた際には、それぞれの自治体のハザードマップの著作権を自治体がそれぞれ持っておられるということもお伺いをしました。 また、想定する地震の、例えば地震であれば震源域がそれぞれにやはり違うものですから、情報が必ずしも正確ではない部分もあるだろう。例えば、東北の方は熊本で発生をした地震のハザードマップというのは恐らくないということもありますけれども、九州の方は九州で発生した地震に対するハザードマップというものを多分備えておりますので、移動によって想定する震源域が違うということもあって、なかなかそれを一律的に扱うのは難しいのではないかということも何か聞いたことがありますので、いろいろな課題があろうかというふうに思っております。 いずれにしましても、紙媒体ではなかなかいろいろな活用がしにくいということもありますので、ぜひ、今年度も予算が計上されておると思いますけれども、G空間情報の利活用の中で電子化を進めていただいて、位置情報とともに、ハザードマップの中で自分が今いる位置がどういう場所で、最寄りの避難所がどこにあるか、そんな情報までもスマートフォンあるいはカーナビ、こうしたものでも提供ができるようにしていただきたいというふうに思っておりますけれども、その辺に対する所見はどんなふうか、お伺いをいたしたいと思います。
○今林政府参考人 お答え申し上げます。 位置情報などのG空間情報を利用することによりまして、迅速かつ的確な災害情報の収集、提供が可能となりますので、先生御指摘のとおり、例えば、スマートフォン、カーナビを用いた、避難所などにより円滑な誘導も実現できるというふうに考えております。 総務省におきましては、平成二十五年度から、G空間×ICTプロジェクトというものを推進いたしまして、G空間情報を活用した防災システムの構築に向けて取り組んできたところでございます。 具体的に若干申し上げますと、豪雨あるいは洪水などの災害情報を迅速に把握し、適切に情報提供を行う地域連携型の防災システム、あるいは、地下街などの屋内空間におきまして、それぞれ人がいる位置に連動した災害情報の提供を行う地下空間防災システム、こういったG空間情報を利活用した防災システムの構築を推進してまいりました。 平成二十九年度の予算案におきましては、ICTスマートシティ整備推進事業ということで、これまでの成果の普及、展開を図るための予算を計上しております。 また、災害発生時に、地方公共団体が発信する避難情報などをテレビ、ラジオ、携帯電話あるいはスマホ、ネットなどを通じまして発信するLアラートにつきましても、平成二十九年度予算案の中に、G空間情報を活用した地図化などによりまして、より視覚に訴えるような画像を用いた情報を提供できる、そういった取り組みの予算を計上してございます。 総務省といたしましては、こういった取り組みを通じまして、住民の皆さんがスマートフォンあるいはカーナビなどを通じまして、必要な情報を迅速かつ的確に把握できるような環境整備を進めてまいりたいと存じます。
○大見分科員 ありがとうございました。 ぜひ、今電子媒体は相当普及をしておりますので、どこでも見られるような環境整備に向けて、また大いにお取り組みを促進していただきたいというふうに思っております。 次に、最後の質問でありますけれども、少し視点を変えて、情報通信研究機構がつくっております翻訳アプリのVoiceTra、これを日本語教育のモデル、日本語教育の現場で活用するための機能向上について質問させていただきたいと思います。 これは平成二十九年度の、総務省の予算ではないんですけれども、文部科学省の施策の中で、外国人児童生徒の日本語指導のための教員定数の改善のための予算案と施策が提案をされております。 全国的に、外国人あるいは日本国籍であっても日本語指導が必要な児童生徒が、集住化と散在化の二極化しているものの、ふえてきており、国籍や言語も多国籍化、多言語化してきているという実態がございます。 私の地元のある公立小学校では、全校児童約三百人ぐらいの学校でありますけれども、百七十人ぐらい、約六割ぐらいが実は外国人だという普通の公立学校がございます。あるいは、外国人または両親が外国人で日本で生まれたため日本語が上手にしゃべれない、日本人であっても日本語指導が特別に必要な児童というのが約六割ぐらいいるという学校があります。国籍も、物づくりの愛知県でありますので、ブラジルの方が多いわけでありますけれども、ブラジル、フィリピンを初め、実はその小学校だけで十一カ国あるということで、言語も非常にたくさんになってきている。 また、同じ選挙区にある県立の特別支援学校でも、多分イスラム系の方だと思いますけれども、障害を持った外国人のお子さんがそこの特別支援学校に通っているということでありますので、今いろいろな現場で相当外国人がふえてきているというのが実態だというふうに思っております。 こうした教育現場では、もちろん通訳ボランティアなどのマンパワーを駆使して対応しているわけでありますけれども、どうしても必要なときに必要な言葉で対応ができるというところにまでは至っていないというのが現状であります。 そういう中、情報通信研究機構が無料で提供しております翻訳アプリ、VoiceTraというのは、私の携帯にいつも入っておるんですけれども、時々見せて、こういうのがあるけれどもどうだといって学校の先生方に紹介をしているんですけれども、音声だとかそれから入力によって日本語なりを入力しますと、その対応した言語、何カ国かあるようでありますけれども、選んで、その翻訳が出てくるという大変すぐれもののアプリで、非常に有用なものだというふうに感じております。これをもっと進化させて使いやすいものにしていく、また使えるように普及をしていくと、そうした現場では大いにまた使っていただけるのではないかなというふうに思っております。 特に外国人の子供が多く通うような教育現場では、日本語教育や父兄とのコミュニケーションなどでも一層活用ができるというふうに思っておりますけれども、そうした活用についてどんな御見解をお持ちかどうか、まずお伺いをしたいと思います。
○武田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の情報通信研究機構、NICTが研究開発を行っております多言語音声翻訳システム、これは現在三十一言語に対応しております。二〇二〇年には、英語、中国語、韓国語を含めた主要十言語の間で、旅行会話を中心とした一般的な生活会話で精度の高い実用レベルの翻訳の実現を目標としております。 総務省といたしましては、この翻訳システムの翻訳精度の向上と全国の普及を目的といたしまして、全国各地の商業施設あるいは観光案内などでの実証に取り組んでいるほか、NICTから民間企業に広く技術移転を行うことで、商用化された商品、サービスが誕生し始めております。 委員御指摘の学校での活用におきましては、学校現場固有の単語、表現、こういったものに対応することによりまして翻訳精度の向上を実現するということが課題であると考えております。外国人児童生徒が多く学ぶ学校での実証を通じました研究開発を行うことによりまして、これらの課題を解決するとともに、民間企業への技術移転による製品、サービスの実現に向けまして取り組んでまいりたいと存じます。
○大見分科員 時間の方が近づいておりますので、最後の質問をさせていただきたいと思います。 今答弁の中でおっしゃられたように、学校現場でよく使うようなそういった言葉、こうしたものの翻訳精度の向上というのは大いに期待をしているところでありますし、また、本当に必要な言葉というのをできるだけあらかじめ伝えておくというのが大事でありますけれども、いざそうしたときに必要な場合というのも出てこようと思います。 例えば、この間、何か大きな地震があったときに、NHKテレビは、津波、逃げろという言葉が全部平仮名で出ました。それは外国人にとっても読める話だと思いますけれども、ある民放では、津波、避難の避難が漢字で出ていました。これでは全く読めません。津波が漢字でも多分読めないというふうに思います。 そういうときに、近くの方が、気のきいた方がいれば、そういったことを少しずつ教えていくということもあるでしょうし、そんなときは言葉で、要は行動で合わせればいいような気もしますけれども、そういったときにも、何かのときにぱっと使えるという手軽さというのは非常に大事にしていきたいというふうに思っております。 そういう意味で、外国人集住地域でこうした翻訳精度の向上に向けた研究を共同で学校現場と一緒に行っていくというのは、現実的に研究なり開発を早めることになるというふうに考えておりますので、地域の協力が得られた場合には、具体的にこうした共同で研究をしていくようなことというのも考えていくのが大切ではないかというふうに思っておりますけれども、精度向上のためにいろいろなところと共同しながら、特に学校現場と共同して開発をしていくような考え方があるかどうかお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○武田政府参考人 お答えします。 ただいま御指摘の、地域での実証実験、まさにこれは二年前から予算を確保させていただきまして、公募しながら実験を進めております。 特に学校現場、父兄とのやりとり、実はこれは一部で既にやっている地域もございます。そういった成果もまとめましたら、ぜひ広く広報しながらその普及に努めていきたいと思っております。 以上でございます。
○大見分科員 ありがとうございました。 積極的にまた機能向上のための取り組みを進めていただくようにお願いをさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。
○武藤主査 これにて大見正君の質疑は終了いたしました。 次に、濱村進君。
○濱村分科員 おはようございます。公明党の濱村進でございます。 本日は、分科会で質問の機会をいただきました。ありがとうございます。 まず早速、今回は、質問を通して、通信についてお伺いをいたしたいというふうに考えておりますが、総務省さん、本年一月の二十七日に、MVNO事業者であります日本通信さんとMNO、キャリアのソフトバンク、この両者の間における電気通信事業法にのっとった接続の問題について、協議をしっかりしなさいということで、一部協議が調ったんですけれども、協議再開命令答申を出されたということがございました。 今回の、電気通信紛争処理委員会、こちらから答申が出たわけでございますが、この答申の内容について、まず確認をしたいと思います。
○富永政府参考人 お答えを申し上げます。 電気通信事業法第三十五条第一項の規定に基づく日本通信からのソフトバンクに対する接続協議再開命令の申し立てにつきまして、電気通信紛争処理委員会から、総務大臣の諮問を受けた答申が出されております。これは、平成二十九年一月二十七日でございます。電気通信事業法第三十五条第一項に照らし、ソフトバンクに対して協議再開を命ずることは相当であるとの答申でございます。 この答申では、電気通信事業法第三十五条第一項の規定に照らしまして、命令の要件となる接続協議の不調の事実が認められること、接続の請求に応じられない正当な事由への該当性について、ソフトバンクから主張がなく、接続に応じない正当な事由が認められないことにつきまして、電気通信紛争処理委員会において御判断いただいたものでございます。 以上でございます。
○濱村分科員 今ちょっと局長はおっしゃらなかったんですが、おおよそ概要については、三つポイントがあろうかと思っております。 今おっしゃっていただいた、協議が不調であるということ、そしてまた、接続に応じられない適正な理由、正当な理由なく、接続に応じられない事情があるのかどうか、それについてはソフトバンクも主張はしておらないということでございます。 もう一つ大事なポイントとしては、SIMロック端末で通信が可能となるSIMカードの提供を求める行為、これに対して、これが接続行為の一環であるかどうか、ここについても大変重要なポイントであろうかと思います。 その上で、今回の協議の内容をもう少しさらにお伺いしたいと思いますが、これは、SIMロックフリー端末については、フリーですね、こちらの方には、当初から接続協定は調ったという認識でおりますが、こういう認識でよろしいですか。
○富永政府参考人 そのとおりでございます。
○濱村分科員 フリーはオーケーなんですね、SIMフリーは。 SIMロック端末の方について、ソフトバンク側はどう考えていたのか。実は、SIMロック端末の方については当初協議が調わなかった、なので、協議をしなさいということで、総務省さんから協議再開命令を答申したということでございますが、当初、接続しなくてもいいとソフトバンクは考えておったということでございますが、なぜそのような認識であったと総務省が捉えておられるのか、確認したいと思います。
○富永政府参考人 お答えを申します。 ソフトバンクの考え方でございますけれども、SIMカードは電気通信設備及び電気通信回線設備のいずれにも該当しないということで、どういったSIMカードをMVNOに提供するかは、接続の義務について規定する電気通信事業法第三十二条の規制の対象外と考えるというふうにしておりました。 以上でございます。
○濱村分科員 そのとおりなんだというふうに私も認識しておりまして、電気通信設備あるいは電気通信回線設備、そのいずれにもSIMカードが当たらないというふうに認識をしていたというのがソフトバンクの当初の考え方でございました。だからこそ、SIMロック端末については接続に至らなかったというのが途中段階でございました。 その上で、今回、SIMロック端末のSIMカードをMVNO事業者に提供すること、このこと自体は接続義務の範囲に当たるのかどうか、これを確認したいと思います。
○富永政府参考人 MNOでございます大手携帯電話事業者の電気通信回線設備とMVNOの電気通信設備とを接続して通信を行うためには、現在とられている接続形態ではMNOによるMVNOに対するSIMカードの提供が必須となります。 このことから、MVNOがMNOに対してSIMカードの提供を求める行為は電気通信事業法第三十二条に基づく接続の請求の一環をなすものと考えられるため、MNOにおいてはこれに応諾する義務があると考えられます。 以上でございます。
○濱村分科員 今のお話、もう少し突っ込んで確認をいたします。総務省さんはSIMロックの移動通信についての接続義務についてはこれまでどのように考えていたのかということをちょっと確認したいんです。 もともとは、どちらかというと、通信というのは固定がメーンでございました。その中で、さらに、これだけ携帯電話というものが普及し、移動通信というものが普及していきました。 そういう中で、例えば日本通信さんとNTTドコモにおける接続についても、これまでも協議をしてきて接続をしてきたという話があるわけでございますけれども、実は、今回ソフトバンクが要求されているSIMロックに関するSIMカードの提供についても、NTTドコモさんはこれまで提供してこられて接続をやってきたという事実がございます。 一方で、ソフトバンクさんはそこを、解釈が違ったということで当初は接続していなかったということがございましたので、今回、これは何かが変わったのか、あるいは何か明らかになっていなかったものが明らかになったのか、この点を少し突っ込んでお伺いできればと思います。
○富永政府参考人 電気通信事業法では、接続という規定がございます。この接続でございますけれども、電気通信設備を電気的につなぐことに加えまして、それによって通信が可能となることを意味してございます。 そういった接続の意義からすれば、現在のMNOとMVNOとの接続形態では、MVNOがMNOから適当なSIMカードの提供を受けなければ通信を行うことができないので、SIMカードの提供を求める行為が接続の請求の一環をなすものであるということは明らかであったと考えられます。 以上でございます。
○濱村分科員 今、明らかであったということでおっしゃっていただいたんですが、そこは非常に難しい判断でして、実は、ソフトバンクさんが二〇一五年五月以前の端末については特別な設定等を行っていた、私も詳細は認識はしておりませんが、そういう趣旨もあり、なかなか簡単に、端末だけぽっと手渡しをすれば、ほかのSIMカードを入れて接続が可能だということにもなっていなかったというふうに認識をしております。 そういう環境もありましたので、要は、ソフトバンクさんからすれば、それはもともと想定もしていなかったですよと。なので、そういうSIMフリーのような環境ができてくるということも、あるいは、SIMカードを入れかえて接続が可能なようにしなければいけない、こういうことを想定していなかったので、なかなかそういうことに即座に対応しにくかったのかもしれません。 一方で、ここは、移動通信に関しての接続の部分においては、総務省さんとしてもなかなか整理をし切っていなかったところであろうかと思いますので、これが明らかになったということでいえば、携帯事業のみならず、通信事業の環境を健全に育成していくという意味では、非常によかったことなのであろうかというふうに思います。 協議再開命令答申を受けて、ソフトバンクと日本通信の協議がまた当然再開になったわけでございますが、それを受けて、即座にソフトバンクは、SIMロック端末のSIMカードについてもしっかりと提供し、接続をいたしますということになったわけでございます。 具体のSIMカードの枚数についても、まず、その前に、一月三十一日付で相互接続協定を締結したということでございますね。その内容といたしましても、三月二十二日までに二・七万枚のSIMロックのアイフォン、アイパッド用のSIMカードについて提供しますよという話になっているわけでございます。 さらに、三月末まで、これは三月の二十二日までに二・七万枚と言っているのに、三月末までにまたさらに二十万枚出さなければいけないと。結構ボリュームが違いますねと思ったんですが、さらにそれ以降については、市場でどれぐらい過去のSIMロックアイフォン、アイパッドが求められるかにはよるんですけれども、その状況を見ながら、四月末に二十万枚であったりとか、さらに何月までに何万枚というようなことを協議していくというようなことになっているわけでございまして、非常にこれはビジネスインパクトも大きいことであろうかというふうに思うわけでございます。 そういう意味でいうと、この接続義務の範囲という、総務省が判断をする、ここはこう解釈するべきですよということによって非常に大きなビジネスインパクトを及ぼすというわけでございますが、そうした背景からしても、まず、そもそもMNOになぜ接続義務を課しているのであろうか、こうした背景について確認をしたいと思います。
○富永政府参考人 そもそも接続義務を課している背景ということでございます。 電気通信事業法第三十二条でございますが、大手携帯電話事業者に限らず、電気通信事業者に対する一般的な規律ということで、電気通信回線設備を設置する事業者に、原則として、その設置する電気通信回線設備に対する他の電気通信事業者からの接続の請求に応じなければならないとしております。 これは、電気通信回線設備が電気通信設備と接続されることによって、利用者が多様なサービスを受けることができるようになるなど、公共の利益につながるということから規定されているものでございます。 以上でございます。
○濱村分科員 おっしゃるとおりで、公共の利益。 通信は、一方の通信事業者がいて、もう片方の通信事業者がいる。当然、競争環境、競争関係にあるわけでございますので、それぞれ対立をする部分があるんですが、お互いにそこを接続しない限り、通信というのは広がりを持ちません。 これが先ほど局長がおっしゃった、通信に対する、公共の利益だというふうに思うわけでございますが、これは、おっしゃっていただいたとおり、電気通信事業法の三十二条に規定されているというわけでございます。先ほどおっしゃっていただいたとおり、MNO事業者だけではなくて電気通信事業者一般に、つまり、電気通信回線設備を保有する事業者であれば、これは通信の接続義務がありますよというわけでございます。 そこで、私、ちょっと思うのは、この電気通信回線設備を保有しているかどうかというのは非常に大きな話でございまして、もともとNTTがありました。そこに、いろいろな固定における事業者が参入し、さらには移動通信に関する事業者が参入してきた。そうした事業者さんというのは、自前でこれまでも回線をしっかり全国に敷設して、こういう工事はどちらかというと土木工事なんですね、そういう土木工事を行いながら、全国に光ファイバーネットワークをめぐらせて、そして通信環境を整えてきた。大いなる投資がここにはあったわけでございます。 この投資ができるかどうかというのが非常に重要なポイントでございまして、なかなかこれは、通信における事業者をふやしていきたいという思いを持って、MVNO事業者というものが参入できるようにしたというのは、大臣の力強いリーダーシップのもとやってこられたわけでございますけれども、今、確かにMVNO事業者は相当ふえてきました。スーパーに行っても、格安スマホという形で売られるようになったわけでございますが、それはあくまで、先に電気通信回線設備をちゃんと自分たちで、自前で、要は、土木工事も俺たちはやったんだという方々の基盤に乗っかって事業ができている、そういう大前提があるわけでございます。 私は、この大前提は、非常に価値のあることですし、御苦労も多かったと。新規参入者である方々も、大変苦労して、当初はいろいろな文句も言われたわけですね、行儀が悪いなどいろいろ言われたわけでございますが、そういう中で、真っ当な事業者として育ってきたのであろうというふうに思うわけでございます。 こういう、接続の中で義務を課されているということは、やはり電気通信回線事業者としてはいたし方ないという部分はあるんですが、これはどこかの部分で適正なバランスをとっていかなければいけないのであろうというふうに思います。まだそれは、即座には来ているわけではないのかもしれません。 一方で、この競争環境が激しくなって、MVNO事業者がたくさん参入してきました、当初の目標であったMNOのキャリアにおける料金の低廉化ということが進んだとするのであれば、では、その次、どういうことを考えていきますか。これは、総務省さんの大事な大事なお役割であるということでございます。携帯電話事業というのは日本の産業の中でも大きな成長産業の一つであるというわけでございますので、ここをうまくバランスをとっていただきたいというふうに思っております。 ちょっとるるお話を申し上げたわけでございますが、今私が申し上げたようなMNOさん、キャリアの皆さんとMVNOさんのような格安スマホで新規参入者の方々、こういう競争環境をつくってこられたのは、総務省さんの強いリーダーシップでできてきたわけでございますが、この今の競争環境についてどのように評価されておられるのか、お伺いできればと思います。
○富永政府参考人 委員御指摘のとおり、総務省といたしましては、社会に大きな影響を及ぼす移動通信市場におきまして、競争を促進することによって、多様な料金、サービスの提供を促すことが非常に大事だと認識しております。 現在、移動通信市場は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの三つのグループが九割以上のシェアを占めるというような状況になってございます。 移動通信の場合には、有限希少な電波が必要となるということ、それから、巨額の設備投資が必要であること、そういうことから、MNOの新規参入には一定の制約があるであろうと考えております。MNOのネットワークを利用してサービスを提供するMVNOを含めて競争が行われる環境を整備することが重要であると理解しております。 このため、総務省としては引き続き、MVNOがMNOに支払う接続料の適正化ですとか、利用者がどの電気通信事業者のサービス提供を受けるかによらずに端末を利用可能とするSIMロック解除の円滑化、こういったことなどによりまして競争をさらに加速させて、多様な料金、サービスの提供を促していきたいと考えております。 以上でございます。
○濱村分科員 私、MNOとMVNOのやはり決定的な違いは、自分たちで、自前で投資をして回線を敷設できるかどうか、こうしたところが非常に大きいと思っているんですが、例えば、関西地域であれば、電力会社さんがそういった形で、電力の電線を引くということと通信の電線を引く、非常に似通った職能であるので、そういう形で投資を行って参入する。あるいは、こういった事業者は、地域地域でケーブルテレビ事業者さんが参入したりしている。 こういうのはやっていたりはするんですが、恐らく、人が電話をするという範囲内でいうと、もうそろそろここは限界があるんだろう。言っても、一億二千万人ぐらいがみんな携帯を持っていて、たまに二台持ちの人もいるとか、そういうのはあります。用途によって使い分けるということもあるでしょう。そういう中で、人と人との通信ということで競争するということは、これまではしっかりやってきたわけでございますが、それの次のフェーズはどういうことになるのかというと、恐らくIoT機器による通信がふえてくるのであろうというふうに思います。 このIoT機器についても、実際に電話番号をつけて通信をするというものもあれば、一方でWiFiのような形で通信をするというような形もあると思いますので、全部が全部電話番号がつくというわけでは決してございませんが、きょうちょっとお伺いしたいのは、この電話番号の割り振りに関連してのIoT機器に対する対応、ここについて、環境整備がどのように進められておられるのか確認したいと思います。
○富永政府参考人 委員御指摘のとおり、今IoT機器は急速に増加しております。世界のIoT機器は二〇二〇年には三百億を超えるとの予測もございます。これには、委員御指摘のとおり、電話番号を使うものと使わないものが含まれているわけでございます。 我が国でも、IoT機器は増加いたしまして、携帯電話のネットワークを介した機器間通信の拡大、それから、そのための電話番号に対する需要の拡大が見込まれます。 特に電話番号につきましては、従来の携帯電話向けの〇九〇、〇八〇、〇七〇の番号を機器間通信にも使うということになれば枯渇のおそれがあるということで、本年一月には電気通信番号制度を改正いたしまして、新たに機器間通信等の専用番号として〇二〇を創設いたしました。 この〇二〇でございますけれども、本年十月からは実際に使用が開始されるとの見込みでございます。 こういった取り組みを通じまして、私どもとしては、IoTの普及に向けた環境整備を進めていきたいと思っております。 以上でございます。
○濱村分科員 二〇二〇年までに三百億ものIoT機器。三百億とかと言われると、もうぱっとわからない数字でございますので、非常にインパクトがあるのであろう。それをどのように環境整備をしていくのか。 これは、恐らく日本だけでやっていけばいいというものでもなくて、聞き及んでいることで言えば、標準化団体も世界であって、それをITUでどのように行うのかということを協議しているというふうにも聞いております。ですので、しっかりここで議論をしていくべきことなのであろうと思いますが、昔、日本における人と人との携帯電話の通信も、一桁ふえるということがあったと思います。そういうことを機器に対してやっていけば何とかなるかというと、そういうものでもないかもしれません。ですので、非常に大きな考え方の整理が必要なのかなというふうに思っております。ここは恐らく、総務省さんも、大変な事業だと思いますので、取り組みをさらにお願いしたいというふうに思うわけでございます。 非常に、未来としても投資を行っていて、5Gなどの実現についても今取り組みが進んでいるというふうに認識をしております。この5Gを実現することによって、社会にどのようなインパクトを与えるのか、どのような社会が実現できると思っているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○富永政府参考人 5Gでございますけれども、3Gや4Gを発展させた超高速ということだけではなくて、身の回りの多数のものが同時にネットワークにつながる多数接続、それから、遠隔地にいてもロボット等の操作をスムーズに行うことができる超低遅延といった特徴を持つ次世代の移動通信システムでございまして、我が国といたしましては二〇二〇年の実現を目指しております。 5Gが実現されることで、例えばでございますけれども、超低遅延の通信が必要となる自動運転システムの実現に寄与しまして、公共交通機関が利用しにくい地域でも自動運転タクシーで好きなときに好きな場所に出かけることができる、高度なモビリティー社会の実現が期待できます。 また、災害時でございますけれども、町の中に多数設置された高精細な映像センサーによりましてさまざまなデータを収集し活用することで、被災状況を網羅的に把握するとともに被災者に最適な避難経路等を迅速に届けることができる、こういった災害に強い社会の実現も期待できます。 このほか、移動中でも高精細度映像を用いた遠隔手術などの先進医療が提供される社会ですとか、バーチャルリアリティー技術による迫力あるスポーツ観戦などの超臨場感をどこでも楽しめる社会が実現できるものと期待されております。 このように、5Gは、本格的なIoT時代のICT基盤ということで、安全、安心の確保、便利な社会の実現、地域の活性化、地方創生、新たなビジネスの創出などに寄与できるものと考えております。 以上でございます。
○濱村分科員 5Gはどのような要請にも応えられるということで、非常に期待をしているわけですが、超高速のことも可能でございます、あるいは多数接続も可能だし、超低速のものについても対応できますと。実は、これは通信の中でより分けができるかというと、そういうわけでは決してなくて、入り口で、つまり事業者さんがどういうサービス形態として提供するかによって変わってくるというふうに考えているわけでございます。 そもそも通信において、大きな通信という管の中に、水道管でいえば汚い水もきれいな水も一緒に入っているというのが今の通信の状況である、これをより分けるというのは通信の秘密にも抵触するんじゃないかというような議論もございますが、これは、実はルーターであったりスイッチであったりとかそういうものがヘッダーを見て情報を見ているというのはあるんですが、それは通信の秘密には適用いたしません。これはなぜかというと、それは必要性があってということなので、違法性阻却事由に当たりますねというような議論があります。 そうした話とは別の次元で、この5Gにおける通信の提供の仕方というのは、ユースケースごとにしっかりと定義をしていきながらサービス展開をされることを望むものであります。 そして最後に、5Gについて総務省さんが現在どのような取り組みを行っておられるのか、確認をしたいと思います。
○富永政府参考人 二〇二〇年の5G実現に向けまして、総務省では、研究開発や実証試験の推進、国際連携の強化、周波数の確保などに積極的に取り組んでおります。 具体的に申しますと、5Gの実現に不可欠な要素技術の研究開発に平成二十七年度から取り組むとともに、二十九年度からは、5Gの具体的な利用シーンなどを想定したユーザー参加型の総合的な実証試験を東京だけではなくて地方でも実施する予定でございます。 それから、グローバルなシステムである5Gでございまして、経済や社会の基盤になるという認識でございます。こういった認識のもとに、国際電気通信連合における5Gの国際標準化活動に積極的に貢献するとともに、欧米やアジア諸国との国際連携の強化にも努めております。 さらに、5Gの実現には、使用する周波数の早期の明確化が重要であるということでございまして、国際的な動向を踏まえつつ、5G用の周波数の確保に向けた検討を昨年十月より情報通信審議会において進めておりまして、本年夏ごろまでには答申をいただく予定でございます。 総務省といたしましては、引き続きこのような取り組みを着実に進めることで、東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年には5Gを実現したいと考えております。 以上でございます。
○濱村分科員 非常に大事な通信のインフラというものを担っておられますので、さらに大臣には御活躍をお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○武藤主査 これにて濱村進君の質疑は終了いたしました。 次に、泉健太君。
○泉分科員 民進党の泉健太でございます。 きょうは分科会ということで、大臣も本当に朝早くから御苦労さまでございます。また、きょうは盛山副大臣にもお越しをいただいて、ありがとうございます。 きょう私が取り上げますのは、以前も予算委員会で安倍総理にもお聞きをしたことがある案件なんですが、固定資産税、これについて、時代が変わってまいりまして、一つは土地に対する認識が随分変わってきたんじゃないかという時代に入ってまいりました。 例えば、人口の減少、そして都市への集中ということで、地方で長く持っていた山林や農地についての土地の監視が非常に緩くなってきているということで、結びつきも弱くなってきておりますので、そうしますと、相続がしっかりと行われなくなっている。相続というのは法的には進んでいくわけなんですが、登記も含めて、そういった手続をしないケースというのが徐々に出てきているのではないかという問題。 当然に人の移動も激しくなっていますので、もともとあった土地と違う場所に住むケースが非常にふえている。もっと言えば、外国に行って住まれている方もおられる。もっと言うと、外国から日本に入ってこられて土地を購入されるというケースもふえている、しかし居住地や所在地は外国であるというケースも当然ふえているということであります。 きょう、資料をお配りさせていただいております。地方税の滞納残高の推移ということで、ピーク時の平成十四年に比べますと、個人住民税、固定資産税、その他が最高だったときに比べれば、役所の説明では、景気も回復してきているので納税環境も改善しているというような御説明をいただいたわけですが、それでも固定資産税は現在も四千四百五十五億円滞納ということで出ております。これは、率にすれば大したことのない話というふうになるわけですが、四千億円以上の額が滞納になっているということ。 それ以外にも、こうして、滞納の結果、最終的に取りっぱぐれたというか、取れなかったケースというのが欠損処理、不納欠損処理をされるわけですが、この不納欠損処理も、平成二十六年度でいいますと、固定資産税だけで三百九十八億円取りっぱぐれがあった。これはもちろん、相手側に資産がない、あるいは本当に相手側の所在が不明になった、そういういろいろなケースがありますけれども、やはり税というのは一つ公平公正でなければならないということもございますし、それが、今私が懸念しているような外国人の土地所有の問題も含めてということもございます。 高市大臣におかれましては、かつてから外国人の土地所有についても立法作業を、与党のとき野党のとき問わず御努力をされてきたということだろうと思いますが、まず一つ目の御質問としては、固定資産税の滞納状況ということについてどのような認識を持っておられるかをお聞きしたいと思います。
○高市国務大臣 滞納残高は、委員が資料を出していただいていますが、平成十四年度の約九千億円をピークに減少傾向にはございます。平成二十六年度では約四千五百億円となっています。これは各市町村の懸命な徴収の御努力の結果だと考えております。 今後とも、滞納残高の減少に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○泉分科員 そして、今私が言った外国人の土地所有、全てが悪いということじゃないんですが、一時期は、国の重要施設の隣を買収してしまったケース、あるいは水源地の確保と見られるようだけれども土地利用の意図がよくわからないケースというのもございました。 あるいは、最近ですと、本当に住宅地の中の一軒家が買われる。これは民泊ですね、いつの間にかたくさんの人が出入りする。これはもちろん外国人も日本人もということではあるんですが、中には、私の地元京都なんかでもそうなんですが、外国人で、投資のために民泊を購入されて、しかしずっと海外で生活をされているということで、果たして本当に適正にちゃんと固定資産税が取れるんだろうかということをやはり懸念、心配をするわけであります。 そういった意味で、住民などから不安視されている向きもありますけれども、大臣は外国人の土地所有ということについてどのような御認識をお持ちでしょうか。
○高市国務大臣 私自身も、大臣になる前ではございますけれども、外国人の土地保有に係る住民の方々の不安や、そしてまた森林資源、水資源なんかの保全に関しまして、議員立法に励んできた一人でございます。 外国人による土地取得の網羅的な実態把握は現在行っていない状況だと承知しています。個人の財産権は尊重しつつも、国土の望ましい利用というものを図りながら、水資源も保全し、住民の方々に不安を感じていただくことのないように、これは総務省だけではできませんが、政府一丸となって取り組んでいかなければならないと考えます。
○泉分科員 そうですね、今おっしゃっていただいたように、農水省や国交省を含めて、ぜひ一丸となって取り組みを進めていただきたいというふうに思います。 関連しまして、法律の中には、外国人土地所有者に限らずですが、土地を持っている方がその市町村に住所を持っておられない場合には、納税管理人制度というものがありまして、納税管理人を別に置くということになっているわけであります。 特に私が心配しますのは、国内に居住している方が納税管理人を置くということであれば、それなりに適正にというふうに思うんですが、外国人土地所有者についても、今、厳正に、適正に、全て納税管理人がちゃんと置かれているというふうに認識をしてよろしいでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御紹介いただきましたように、地方税法上、固定資産税につきまして、土地や家屋の所有者に課されるものでございますけれども、外国人や外国法人が所有する土地や家屋につきましても、登記簿情報等に基づきまして、その所有者に対して賦課徴収を行っているところでございます。 納税義務者が納税義務を負う市町村内に住所等を有しない場合には、原則として納税管理人を定めることとされておりまして、また、仮に滞納が発生した場合には、土地や家屋を差し押さえた上で換価するといった対応を行うことが可能、そういう制度になっております。 そして、固定資産を所有するという場合には、一般的には資産が当然おありになって、その際に登記等も行われているものというふうに存じておりますけれども、今申し上げたような納税管理人制度というものは、これは納税義務者の国籍にかかわらないものでございまして、現状、適正な運用が基本的にはなされているものというふうに理解しているところでございます。
○泉分科員 今御答弁いただきましたけれども、外国人の場合に、事実上、納税管理人を置いていないケースがあるというふうに聞くこともあるんですが、そういったことを聞かれたこと、あるいは認識、把握はされていますでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今申し上げましたように、納税管理人という制度があるわけでございますけれども、必ずしも納税管理人を定める必要がないという場合もございます。 これは地方税法上もそういう定めがございますけれども、市町村長がその納税義務者に係る固定資産税の徴収の確保に支障がないと認定した場合には納税管理人を定める必要がないとされておりまして、現状の運用として、具体的な例といたしましては、口座振替によって納税が行われる場合には、市町村において納税管理人を定める必要がないと認定される場合が多いというふうに承知をしているところでございます。 こういった仕組みを活用しまして運用されている中で、特に、これまでのところですけれども、私どもの方から、外国人の土地所有者の方に関して運用がうまくいっていない、そういう話は聞いたことはございません。
○泉分科員 その辺は私自身もまた調査を進めていかなければいけないというふうに思っておりますけれども、状況によってはそういった情報も出回っているというか、そういったケースがあるというふうにも聞いているところもございますので、私としては、ぜひ今後、サンプル調査という形であっても、何らかの形で、この三百五十五条の納税管理人制度、特に外国人の方に関して、これは申請をして認定を受けるということにもなっていたり、申請をして承認を受けるということにもなっていたりするような条文になっておりますので、これがしっかり適正に行われているかどうかということについては、ぜひ総務省として調査をしていただくことも考えていただいてよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○林崎政府参考人 特に今御指摘があったような外国人の所有者の方に限ってということではございませんけれども、実は私ども、過去、もう五年以上前ですかね、二十三年度になりますけれども、一度、国外の納税義務者がどの程度納税管理人を定めているかにつきまして、それほど立派な調査ではないんですが、市町村を抽出しまして簡易な調査を行ったことはございます。 その場合、当時の資料、ちょっと古いものでめくってみたんですけれども、数字としては、納税管理人を置いている者の割合は七割程度という数字でございます。これをどう評価するかというのはございます。先ほど御紹介申し上げたような形で口座振替を指定しているといったような事例が残りの中にもあるでしょうし、状況だけ申し上げればそういう状況でございまして、御指摘いただいたような点につきましては、私どもとしても関心を持って臨んでまいりたいと思います。
○泉分科員 ちなみに、納税管理人は誰でもがなれるということでよろしいんでしょうか。
○林崎政府参考人 納税管理人につきましては、これは納税義務者が申請をするというわけでございます。一般的に申し上げますと、納税義務者の親族でありますとか、あるいは司法書士、不動産管理会社など、適切な者が定められているというふうに認識しておるところでございます。
○泉分科員 ですから、そこは別に、納税管理人そのものに、年齢ですとか国籍ですとかということが問われているわけじゃないという理解ですね。はい。今うなずいていただきましたので、わかりました。 先ほどお話があったように、調査も五年前にも一度あらあらでしていただいているものもあるということでありますので、私もまた後にそれをいただいて、しっかりと、またさらに、実態がどうなっているかということについて調査をさせていただきたいというふうに思っております。 さて、関連してなんですが、国土交通省さんが、私も数年前に質問させていただいたということも先ほどお話ししましたけれども、そのときにも各省庁で連携して取り組んでくださいというお話をさせていただいたわけですけれども、そういったさまざまな議員の、またさまざまなアプローチもありまして、政府の方でも関心を持っていただいて、所有者の所在の把握が難しい土地への対応方策に関する検討会というものを立ち上げてくださいました。とてもありがたいことだと思います。 あるいは、民間では、東京財団さんがずっと長らくこの問題について取り上げておりまして、「土地の「所有者不明化」」ということでの冊子を幾度も発行されております。こういった中でも、先ほど話をしたように、外国人土地所有の問題や、あるいは土地に対する意識が変わった、そして相続が難しくなっている、また、登記が果たして任意でよいのかというような提言も含めてさまざまにされているというものも東京財団からございました。 この国交省の資料を読みますと、法務省、農水省、国交省などと連携をしたということは資料上は読み取れるわけですが、総務省が実は書かれておりませんでして、書かれていないからどうということではないんですが、総務省はこの検討会にどのように関与されたのかということについて、お聞かせいただけたらと思います。
○大野大臣政務官 御質問にお答えさせていただきます。 今委員より御指摘のございました点でございますけれども、国交省においては、平成二十七年四月より、総務省を初め関係府庁と協力して検討会を開催し、探索、利活用のためのガイドラインの策定を行ってまいりました。多分お手元にもあるとは思いますけれども、そのような、まず総務省に御協力をいただいたとともに、総務省におかれましては、何といっても住民との直接の窓口でございます地方公共団体を所掌する総務省においては、このガイドラインの周知を今後とも御尽力いただくとともに、総合窓口の設置やきめ細かな対応により、土地を相続した者への確実な案内等ができている、御地元の京都府の精華町のような優良事例の普及等に努めていただきたいということをお願いしております。
○泉分科員 ありがとうございます。 多少、二問あったうちの両方にお答えいただくような御回答でありました。 今お話がありました。総務省には、窓口についての業務を受け持っているということで、ぜひ期待したいというような御回答であったかと思います。 そして、きょうお配りしている資料の、先ほどの固定資産税の推移の裏の方に、ちょっとごらんをいただきますと、これも国土交通省の資料で、ちょっと読みにくくて申しわけありません。総合窓口の設置というお話が今ございました。 京都府の精華町という町では、死亡届を持って行った際に、はい、受け付けますだけではなくて、やはりそこは、大臣の御地元からも近いですね、精華町、ぜひ視察にも行っていただきたいと思いますが、死亡届を持って行った際に、関連して手続資料をお渡ししたり紹介したりするという取り組みを一元的にしているということで、これまで相続に関係するような手続が年二、三件だったというところが、二十件から三十件ぐらいにまでふえてきたというような、そういう実例も上がっておって、これは好事例として取り上げられているわけであります。 そういった窓口の一元化、総合窓口の設置ということについて、ぜひ総務省にもお力を入れていただきたいというふうに思うわけですけれども、総務省としては、国交省で取りまとめられたこの対応方策というものを受けて、あるいは、この精華町のような先進事例をどのように広げていくというふうにお考えになられているか、お答えいただきたいと思います。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 私どもとしても、登記の促進というのは強い関心を持っております。 固定資産税は、原則として登記簿上の所有者に課税をするわけでございますし、また、登記簿上の所有者が死亡しているような場合につきましては、現実の所有者を市町村が探して課税をしているわけでございますけれども、所有者が不明であれば税を課すことができないということになりますので、固定資産税徴収の観点からも、所有者が不明の土地が発生しないようにするということが重要であるという認識を持っております。 そういう意味で、登記の促進というのは非常に重要でございまして、私どもにとっても重要でございまして、相続人の方に登記の意義について理解を深めていただけるように、今委員御指摘ありましたような京都府精華町が行っている取り組み、御遺族などが死亡届の提出のために来庁された際に、固定資産税係が窓口まで出向いて、そして法務局などでの相続登記の際に必要となる書類一式を渡す、そうなれば、相続人となられる方も非常に手続がわかりやすいということがあるでしょう。 そういった取り組みは一つの効果的な先進事例というふうに言えるものだと考えているところでございまして、総務省としても、税務担当者会議などの機会を捉えまして、適宜情報共有を図るなど、こうした取り組みが全国的にも広がるように努めてまいりたいと考えているところでございます。
○泉分科員 ありがとうございます。ぜひ広げていただきたいというふうに思います。 住民の立場に立ってみれば、やはり手続というのは、教えていただかなければなかなかわからないし、そして教えていただいても、場所が違えば手間がかかるというのは、もう真情でありまして、残念ながらと言うと言い過ぎかもしれませんが、余りに土地関連の職務、業務というのは非常に多いものですから、登記、法務局というのは別に存在をしているわけですね。これをもし自治体の中に置いてしまったら、それこそ自治体もひっくり返ってしまうぐらいの業務であろうと思うわけであります。 そういったことでいっても、役所に寄って、さらに法務局までちゃんと寄って、そして手続をするという方ばかりではない。ましてや、そこに住んでいない方が手続だけしに来るというケースも非常にふえている。実家でお父さんが亡くなった、お母さんが亡くなったというときに、東京から実家に戻って手続をしなきゃいけないなんという方も出てきている中で、利便性を高めていくということはとても大事であろうというふうに思いますので、そういった観点で、やはり総務省にはぜひ主導権を発揮していただきたいというふうに思っております。 さて、きょうは盛山副大臣にもお越しをいただいておりますけれども、固定資産税の法律なんかも読ませていただいていますと、過去の歴史的経緯上、固定資産税が地方税になって、そして、それをまずは一気に全体像を把握しなければならないとなったときには、最初は登記簿を活用せざるを得なかったのかなというふうにも思います。 しかし、固定資産税というのはちゃんと取らなければならない、これは当然ですが、前段にも申し上げました。しかし、では、固定資産税は何に頼っているかといえば、これは登記簿に頼っているという法律になっている。では、その登記簿は何に頼っているかといえば、手続をしてくださいねという任意に頼っているという状況であります。 なぜならば、登記簿というのは、あくまで私人対私人の取引を円滑化するために存在するものであって、税に使用することがそもそもの目的ではなかったからだということにはなっているんですが、恐らく、高市大臣も盛山副大臣も、ここには多少なりとも矛盾を感じられるのではないのかなというふうに思います。 これをどう改善していくかということは今後の検討事項であるわけですが、法務省、改めて、登記を義務化というか、そういったことを検討することができないのかと思うんですが、いかがでしょうか。
○盛山副大臣 今、泉委員の方から背景も含めて詳しく御説明もございました。私が申し上げるまでもなく、十分に御認識のことかと思いますが、登記の義務化ということは大きな一つの懸案ではございます。 しかしながら、明治二十九年の民法制定以来、百二十年を経て、対抗要件制度ということでこの登記というものが定着しているものですから、これを根本から見直すということにつきましては大きな議論があります。慎重に検討する必要があると私たちは考えているところであります。 しかしながら、先ほど来の泉先生の御指摘、我々も同じような問題意識は共有しているところでございますので、相続登記の促進のための各種取り組みを通して、関係省庁等とも連携をしながら、引き続き相続登記の促進に向けて取り組んでいきたいと思っております。 特に、先ほど来御質問がありましたいわゆる所有者不明土地問題、空き家問題、こういったものが取り上げられておりますので、相続登記が未了のまま放置されるということをできるだけ少なくするようにということで、各省とともに連携をしているところであります。 また、昨年六月二日に閣議決定されたいわゆる骨太の方針においても、相続登記の促進に取り組むことが政府の方針として示されているところであります。 具体的な方策はいろいろ講じております。ホームページ、それから法務省の窓口、ほかの関係の市町村その他の窓口、あるいは申請手続の簡素化、そんなこともやっているところでございますが、こういった取り組みを通しまして、関係省庁等と連携しながら、引き続き相続登記の促進に向けて取り組みを強化していきたいと考えております。
○泉分科員 ありがとうございます。 今もお話がございました各省との連携という意味では、先ほどお示しをさせていただいた国交省の検討会の中でも、国、地方公共団体及び関係団体が取り組むべき対策ということで、提言という形で幾つか出ております。 そこには、やはり行政職員だけではなかなか業務が追いつかないということで、都道府県や市区町村の委託ということで、例えば司法書士さんを活用して、司法書士さんがさまざまに調査を行う、そういうときに、戸籍の職務上の請求の制度の活用を図るということも提言をされております。非常にいいことではないのかなというふうに思います。こういったこともぜひ御検討いただければというふうに思います。 そのほかにも、税務上の守秘義務が課されている固定資産税情報、これを、他の行政機関への提供や同一市区町村内の内部利用を可能としている事例もあるということでありますので、やはりこういった情報共有を進めていただきたいということ。 また、この後、今法務省としてもパンフレット等々で啓発もされているということでありますが、手続の簡素化ということもやはり提言がありまして、私もそれを具体的に検討していただきたいと思うわけであります。 例えば、相続登記に係る登録免許税の免除、減免措置、こういったもの。そして、オンライン登記というものもあるわけですが、これも、恐らく一般の方が行うにはかなり難解なものであり、基本的に司法書士さんを対象にしているものということでありますが、今、確定申告等々につきましても、e―Taxですとかを含めて、一個人がさまざまな手続をできるということもやはり追いかけていただきたいというふうに思っております。 そういった意味で、ちょっと質問の順番も変わりますけれども、オンライン登記の現状と、今後どれぐらいの目標を目指しておられるのかということをお答えいただければと思います。
○盛山副大臣 今、泉委員お尋ねの法務省の登記手続関係のオンライン利用率でございますけれども、平成二十三年度は五四%でした。平成二十四年度、五七、二十五年度、六一、二十六年度、六四、二十七年度は六六というふうに着実に増加をしているところでございます。 そして、このオンラインの利用率というのは、我々の方では、平成二十八年度、今年度でございますが、六九%とするところを目標としておりますので、今、それに近づきつつあるというところでございます。
○泉分科員 まさにこのオンライン登記、今お話をしたように、なかなか司法書士さん以外ではさわりにくいような状況の改善、これをぜひお願いをしたいというふうに思います。もちろん、司法書士さんには、できるだけこれを使って、業務に携われる時間がない、手続に携われる時間のない方々の手助けをしていただきたいという気持ちもあるわけです。 登記のさまざまな法務省さんのインターネット等を見させていただいたんですが、いろいろキャンペーンを行おうという気持ちは感じられるものの、やはり一国民がみずから手続を行うには少しハードルが高いなという気がいたしますので、そういったハードルを下げる努力をしていただきたいということが一つと、オンライン登記も徐々にこうして定着をしてきておりますので、そういった意味で、やはり利用料の引き下げも含めて、もちろん窓口利用料の引き下げも含めて、ぜひ御検討いただきたいと思います。 さて、こういった根本的な問題も含めて、最後、高市大臣に、今後もさらに頑張っていただきたいと思うわけですが、一言お願いしたいと思います。
○高市国務大臣 登記の促進については、法務省が中心となって検討されるべきものではございますけれども、しかしながら、所有者が不明の固定資産というものがふえてきますと、例えば空き家対策、それからまた災害につながるようなケースもあります。先ほど委員が御指摘になった、外国人の保有に係る一定の不安感といった、さまざまなことがございますし、固定資産税は地方団体にとっては大変貴重な基幹税でもあるということもございますので、やはりこの登記がしっかりと進んでいくように、先ほど御紹介いただきました京都府での先進事例の横展開なども含めて、できるだけ周知広報に努め、協力をしてまいりたいと思っております。
○泉分科員 ありがとうございました。
○武藤主査 これにて泉健太君の質疑は終了いたしました。 次に、角田秀穂君。
○角田分科員 おはようございます。公明党の角田秀穂でございます。 本日は、質問の機会を与えていただきまして、まずは感謝を申し上げたいと思います。 それでは、早速、順次質問を進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 最初に、ふるさと納税について少しお伺いをしたいと思います。 これは、制度が活用されていることのあかしでもあろうかと思いますけれども、最近、マスコミ、また国会でも議論に上ることが多くなったように感じております。 最初に、これは改めてなんですけれども、このふるさと納税、導入をされたそもそもの目的、理念というのはどういったところにあったのかというところを、まず確認の意味でお伺いをさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○冨樫大臣政務官 ふるさと納税制度創設時においては、地方から都会に転出した者が、みずからを育んだ地域の教育や福祉のコストに対して還元する仕組みがあってもよい、みずからとかかわりの深い地域を応援したいとの納税者の気持ちも大切にすべきなどといった意見が検討の出発点であります。 ふるさと納税制度は、このような意見を踏まえ、ふるさとや応援したい地方団体のさまざまな取り組みを応援する気持ちを形にする仕組みとして、平成二十年度に創設されたところであります。
○角田分科員 そもそもが、やはりふるさと納税というのは、税制を通じて自分のふるさとへ貢献する、そうした手助けをしたい、役立ててもらうという気持ちを有効に活用したい、そういったものが趣旨であったかと思います。 このふるさと納税については、件数また寄附の金額とも年々増加の一途をたどっておりまして、それに伴って、ふるさと納税によってもたらされた収入を教育であるとか子育てに活用して、住民サービスの充実が図れるようになったというような事例もふえておりますが、その一方で、より多くの寄附金を集めるために返礼品の競争というものも激しくなっていて、返礼品関係の経費を除いた実際に政策に活用できる金額自体は余りふえていないというようなことも言われております。 また、寄附する側も、その返礼品の内容によって寄附する先を選ぶといったようなことも見受けられて、ふるさと納税の本来の趣旨、目的から逸脱している状況になっているのではないかという指摘もあります。 この返礼品については、受入額に占める返礼品の購入費であるとか、また、ポータルサイトの運営業者への支払いなど、そういった返礼品関係、直接活用できない部分の割合というものも年々ふえてきて、これも競争の結果だと思いますけれども、今では四割以上を占めるまでになっている、半返しぐらいが相場になっているというような報道もありますが、そうした中、こうした競争の激化で結局赤字になってしまうために、返礼品をもう取りやめてしまうという自治体もあらわれてきております。 こうしたふるさと納税をめぐる現在の状況について、総務省としてはどのように受けとめているのか、その現状認識についてお伺いしたいと思います。
○冨樫大臣政務官 総務省が行った調査結果によると、平成二十七年度におけるふるさと納税の受入額は千六百五十三億円となっております。 また、同じ調査によれば、平成二十七年度におけるふるさと納税に関連する返礼品の調達に係る経費は約六百三十三億円、返礼品の送付に係る費用も含めた経費は六百七十五億円となっております。 返礼品送付は、ふるさと納税制度という税制上の措置とは別に、各地方団体が独自の取り組みとして行っているものだが、受入額と比較すると、この費用は受入額のおおむね四割程度となっております。 返礼品に要する経費が高くなり過ぎることは、せっかく多くのふるさと納税が寄せられても、地方の生活や住民サービス向上のための施策に充てるための財源が実質的に減ってしまうということにもつながる問題であります。 そのため、総務省としては、平成二十八年四月の通知において、高額または返礼割合の高い返礼品などを用いないように地方団体に要請するとともに、個別団体の返礼品の見直しについて、都道府県とも連携しながら働きかけ等を行っているところであります。
○角田分科員 ふるさと納税のそもそもの目的を維持する上からも、これまでも国として、今お話もありましたけれども、制度の趣旨に照らして好ましくないもの等について地方公共団体に示されてきたということですけれども、こうした返礼品競争の激化というのはやはりまだ続いているわけで、これに対して、さらにやはり国として考えるべき余地があるのではないかというふうにも感じております。 返礼品というのはあくまでも感謝の気持ちだと思いますので、逆に寄附を募るために返礼品を豪華にするというのは、かえって制度の趣旨からどんどん逸脱していってしまうんじゃないか。こういったところを、やはりもう少し具体的な基準を示す、例えば返礼品に係る費用の割合の上限を設けるとか、その枠内でそうした知恵を絞ってもらうとか、本来の趣旨に立ち返ってもらう手だてをさらにやはり考えていくべきではないかと考えます。 こうしたことについて、御見解をお伺いしたいと思います。
○冨樫大臣政務官 繰り返しになりますが、総務省としては、平成二十八年四月の通知において、高額または返礼割合の高い返礼品などを用いないよう地方団体に要請を行っているところでありますし、この返礼割合については、まずは、社会通念に照らし地方団体がみずから判断すべきであることから、これまで総務省では具体的な基準等を示してきていないわけであります。 しかしながら、総務省としては、過度な返礼品競争については問題があると認識していることから、今後、個別団体への働きかけを強化するとともに、御指摘の返礼割合のあり方等も含めて、有識者や地方団体から御意見をいただきながら、返礼品送付に係る課題の洗い出しと改善策を検討してまいりたいと考えております。
○角田分科員 ぜひ、積極的な御検討、取り組みをお願いできればと思います。 寄附によって収入がふえている自治体がある一方で、当然、寄附がされることによって地元の税収が減ってしまっている自治体がある。そうした中で、それぐらいのことで騒いではいかぬと言っている市長もいらっしゃいますけれども、本来入ってくる税金が寄附として持っていかれている自治体の中からは、このままふるさと納税がふえると、実際に歳入の見込みが立たないといった悲鳴が上がっているのも事実であります。こうしたことも踏まえて、何らかの規制を求める声も自治体からも上がっているという現状がございます。 ふるさと納税を受ける側、寄附金を受領する団体においては、この寄附金自体は基準財政収入額に算入をされないということで、寄附金を受けた分、交付税は減少することなく、寄附金が収入増ということになりますが、一方で、ふるさと納税をした方が現に住んでいる住所地の地方公共団体では、これはあくまでも交付団体についてですけれども、住民税が減少した分のうちの七五%については交付税が増加をするという仕組みにはなっておりますけれども、残る二五%については収入減となってしまっている。これが歳入の見通しが立たないという悲鳴につながっているかと思います。 そもそも、地方交付税というのは、団体間の財源の不均衡を調整し、どの地域に住んでいようとも国民に一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するというのがそもそもの目的、機能でございます。あくまでも地方固有の財源。 私自身、決してふるさと納税を否定するものではありません。私の地元でも、この制度を活用して、返礼品のメニューに障害者の就労施設での産品を加えて工賃の向上を図るなど、いろいろな工夫をしている自治体もあります。 ただ、今申し上げた点も踏まえて、自治体の税収減に対するこうした今の手当ての見直しについてもぜひ検討すべきではないかと思いますけれども、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
○冨樫大臣政務官 ふるさと納税制度における特例控除額は、個人住民税所得割額の二割が上限となっており、各納税者の税額の大半は住所地団体に残る仕組みとなっております。 また、ふるさと納税に係る寄附金税額控除の額は、例えば東京特別区で見ると個人住民税収の一から二%程度であり、全国の市町村で見ても個人住民税収の一%程度となっております。 いずれにしても、ふるさと納税による減収や財政運営への影響については、地方団体の実情や意見を伺いながら注視してまいりたいと考えております。
○角田分科員 ぜひともそうしたそれぞれ地方の声をしっかり丁寧に酌み取って、適切な運営、また地方財政への影響が過度にならないよう、これからも検討して適切な対応をとっていただきたいということをお願いしたいと思います。 引き続いて、水道事業について質問をさせていただきたいと思います。 水道事業については、現在、小規模な簡易水道を、水源転換による安全、安定給水の確保、上水道との一体化による経営基盤の安定などを目的に、国の指導のもとに上水道への統合というものが今進められております。 このことについて、実際に水道事業を経営する自治体側からは不安や要望も寄せられておりますので、ここでは、特に、簡易水道統合に伴う諸課題のうち、総務省の関係について幾つかお伺いしておきたいと思います。 そもそも、簡易水道は、山間の集落であるとか入り組んだ海岸線に点在する漁業集落など、一般的に、地理的にも条件が悪く、料金収入のみで事業を運営することが困難な条件、そうしたところで生活に不可欠な水の供給を担ってきた、言いかえれば、民間経営にはそもそもなじまない、福祉的な事業であると言えます。国の手厚い補助金や地方財政措置によって初めて成り立ってきた事業と言えるかと思っております。 そうした性格を持つ簡易水道事業を上水道に統合しても、直ちに経営基盤の安定が望めるかといえば、むしろ、給水区域全域に対する将来的な安定供給の確保など新たな課題の方が浮き彫りになってきた、そうした事業も多いように見受けられます。 つい最近も、市町村合併に伴って、多くの簡易水道事業を抱えながら上水道事業への統合に取り組む自治体で話を伺ってまいりましたけれども、合併によって広大となった市域に点在をする簡易水道の施設の維持管理であるとか、さらには施設の更新、水源の転換など、統合によって不用となった資産のこれからの解体も含む安全管理など、施設の維持管理上の課題を多く抱え込むようになっているという実情もお伺いをいたしました。 そうした中で、水道事業の使命を果たし続ける上で、特に財政面での不安というもの、これを強調されておりました。例えば、高料金対策繰り出し金であるとか簡易水道の建設改良に係る繰り出し基準と地方交付税措置について、平成二十八年度から、統合後十年の激変緩和措置がとられておりますが、この激変緩和の十年を過ぎると高料金対策繰り出し金に対する財政措置が全くなくなってしまう、地方交付税のうち、簡易水道の給水人口で算定される分が入らなくなるとか、これらによって事業の継続すら困難になってしまう、将来に対するそうした不安の声というものも伺いました。 こうした声は、同様の事業を抱える多くの自治体に共通した声でもあり、将来にわたり安定した水道事業を経営できるようにするためにも、ここはやはり国の積極的な支援が求められるところであろうというふうに考えております。 あわせて、今、少子高齢化の進行、人口の減少、東京圏への一極集中の是正などに向け地方創生が叫ばれており、地方において新たなまちづくりの取り組みが本格化しようとしている中で、水道事業というのはまちづくりを進める上でも欠くことのできない基盤施設でもあります。 将来にわたって水道事業の経営基盤安定には、これは、まず厚労省の補助制度の充実、こうしたものも不可欠であることは言うまでもありませんが、総務省においても、地方の置かれた現状を理解していただいた上で、現行の財政措置の恒久化などを含め、安心して水道事業経営に取り組める環境整備に特段の配慮をお願いしたいと思いますが、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 簡易水道の統合につきましては、厚生労働省におきまして、平成十九年度から平成二十八年度までの十年間、期限を区切って推進しております。 総務省といたしましても、この簡易水道の統合により経営基盤の強化が図られますよう、統合後に実施する旧簡易水道の建設改良に要する経費につきまして、平成二十八年度までの措置として、国庫補助にあわせまして一般会計からの繰り出しについて地方財政措置を講じております。 今般、厚生労働省におきまして、平成二十八年度までに統合することとした団体で、この統合計画に基づき統合後に実施することとしております事業が終わらない団体があることを踏まえまして、平成三十一年度までの三年間、国庫補助の延長を行うこととしております。 総務省におきましても、この国庫補助の延長にあわせまして、特に過疎団体等に対する措置も拡充しまして、引き続き一般会計からの繰り出しに対しまして地方財政措置を講ずることとしております。 また、ただいま水道事業に関してのさまざまな諸課題について御指摘いただきました。この水道事業を初めそれぞれの公営企業に対しまして、将来にわたって安定的に事業を継続するため、広域化等や民間活用などの抜本的な改革の検討により、投資の見直しや財源の確保などの取り組み方針を含む経営戦略の策定を強く要請しているところでございます。 あわせまして、これらについてより的確に取り組むため、公営企業会計の適用であるとか、経営比較分析表の活用を推進しているところでございます。 この経営戦略の策定及び公営企業会計の適用につきましても、総務省として、必要経費に対する地方交付税措置や策定ガイドラインの公表、都道府県と協力した助言などにより支援しております。 こういう大きな措置とあわせまして、先ほどの簡易水道に対する経過措置的な措置を含めまして、引き続き水道事業の経営改善に向けた取り組みを支援してまいりたいと考えております。
○角田分科員 ありがとうございました。 給水人口の減少など、特に地方、そういった簡易水道を多く抱えているような地域におきましては、やはり将来的にますます経営をめぐる環境というものは厳しくなってきている。そうした中で、やはり水道というものは常に供給を続けなければいけないという使命を担っておりますので、そうした事業を運営する方々がやはり将来に対して見通しを持てる、安定して供給をできる、そうした支援策というものもこれからますます求められてくるようになってくると思いますので、ぜひ、制度の恒久化も含め、あわせてまた、地方の公共団体に対する水道事業経営に対するアドバイスも含めて、積極的に支援をお願いしたいというふうに思います。 続きまして、情報へのアクセシビリティー、ここでは特に放送のアクセシビリティーについてお伺いをしたいと思います。 現行の第三次障害者基本計画において、情報通信における情報アクセシビリティーの向上などを推進するとして、放送も含めて、出版など各分野での施策の推進が目指されているところでありますが、放送について質問をさせていただきます。 障害者が放送を通じて必要な情報を得るためには、聴覚障害者にとっては字幕放送や手話放送、視覚障害者にとっては音声解説放送の普及が求められているところで、このために、現行の放送法では、放送事業者に対して、字幕、解説が付与された番組をできる限り多く設けるようにしなければならないという努力義務を課し、総務省が定めた字幕放送等の普及目標を含む視覚障害者向け放送普及行政の指針の実施であるとか放送事業者に対する制作費助成を通じて、字幕、解説、手話放送などの普及、これによる障害者の円滑な放送の利用を図ることとしております。 このことについて、まず、行政指針に定められた字幕、解説、それから手話放送の普及目標、そしてこれまでの実績についてお伺いをしたいと思います。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘いただきました放送法に基づく視聴覚障害者向け放送普及行政の指針、いわゆるガイドラインは十年前に策定をされております。その中で、目標でございますけれども、平成二十九年度までに対象となる放送番組の全てに字幕を付与するという目標を掲げております。 それで、東日本大震災以降、大規模災害等緊急時放送につきましても、できる限り全て字幕を付与する、特にNHKにおきましては全ての定時ニュースに字幕を付与することという目標を追加させていただいたところでございます。 それから、解説放送につきましては、権利処理の理由から解説を付すことができない番組を除く全ての放送番組のうち、平成二十九年度までに一〇%の解説を付与する、特にNHKの教育番組につきましては一五%という目標を定めさせていただいております。 その実績でございますが、平成二十七年度の直近の実績につきましては、字幕につきましては、NHK総合で九三・八、教育で八〇・一、民放のキー局の平均で九九、それからローカル局も含めた民放全体はまだ七三・四ということでございます。 それから、解説放送につきましては、NHKが、総合が一一・八、教育が一七・〇、既に目標をクリアしております。民放キー局の平均で八・四、ローカル局を含めた全体で四・二ということになってございます。 それから、手話放送につきましても、途中で目標を追加させて、数値目標ではないんですけれども、手話放送の実施時間をできる限り増加させる、これはNHKでございます。それにつきましては、既にNHKにおきましては、手話ニュースを毎日放送するなど取り組みの充実を図っているというふうに伺っております。 以上でございます。
○角田分科員 目標達成まで全般的にはまだ道半ばという状況かと思います。 実際に、情報の受け手、視覚障害者であるとか聴覚障害者であるとか、情報を受ける側がどういったところに困っているのかについて、これは総務省が障害者団体を対象に行った調査を見てみますと、字幕放送については、字幕の見えやすさや字幕のわかりやすさ、こういった点については以前行われた調査よりも向上している、評価をされるようになっている一方で、字幕の時間差が気になるという回答は逆に増加をしております。これは生放送への字幕付与がふえたことも要因になっているのではないかというふうに思います。 また、解説放送については、おおむね満足を含めて、満足とする割合がこちらの方は低下をしており、理由として、解説が簡単過ぎるであるとか、状況がうまく伝わってこないといった、解説放送のつくり手側に対するそうした不満というものが聞かれております。 手話放送については、手話つき番組を見ている割合というものは五割程度、半分ぐらい、一方で、時間が合わないなどで見られないという声も三割程度ある。 障害者団体等から上がってきている要望としては、日本盲人会連合では、緊急ニュースの音声化、これは、ニュース速報のチャイムが流れるだけで、内容がわからなくて不安ばかりかき立てられてしまうというものですが、さらには、音声による説明の徹底、アナウンサーがごらんのとおりですと言ったきりその内容を伝えていないとか、そういった事例に対しての要望だと思いますけれども、あと、外国語のインタビューに対する音声化、これはニュースなどで外国人のインタビューが字幕だけということに対する要望だと思います。また、全日本ろうあ連盟では、手話通訳の普及目標の数値設定などについても求められております。 こうした放送のアクセシビリティーを確保するために、海外では放送事業者に強い義務づけを行っている国もあります。例えば、アメリカでは字幕の一〇〇%付与を義務づけていたり、イギリスも字幕、解説、手話にそれぞれ目標を設定して、その達成を義務づけていたり、お隣の韓国でも同様の義務づけ、地上波放送については字幕は一〇〇%、解説は一〇%、手話は五%など、目標を設定して、その達成を義務づけております。 これに対しては、日本の今の現状は、放送事業者に字幕、解説放送の努力義務のみで、行政指針で十年先の目標を定めているということにすぎません。海外には強い義務づけを放送事業者に対して行っているところもあるということを踏まえ、さらに情報の受け手側の要望に応え、早急に情報バリアフリー化を進めるためにも、普及目標達成のために、法制度のあり方も含め、対策の推進を図るべきではないかというふうに考えておりますが、今後の取り組みを含め、御見解をお伺いしたいと思います。
○南政府参考人 御指摘ありがとうございました。 障害者の皆様方の御要望、御意見等を伺うために定期的に、私ども年に一回は障害者団体の方、あるいは放送事業者、有識者の皆様との意見交換の場をつくらせていただいて、その中でさまざまな御要望をこれからもお酌み取り申し上げていきたいというふうに思っております。 御指摘いただいた、平成十九年、十年前につくりましたガイドラインが、平成二十九年度で一応期限が参りますので、十年たったこの節目で、まずこのガイドラインに基づいて、計画的に字幕放送、解説放送、あるいは手話放送も含めた普及目標を定めて、その取り組みの充実を図ってきておりますけれども、これをさらにどう充実させていくのかということも含めまして、ガイドラインをどう見直すのかということも含めて、平成二十九年度までの実績も踏まえた上で、見直しの議論にも着手してまいりたいなというふうに思ってございます。 それから、総務省としまして、こういったガイドラインの取り組みに加えまして、放送事業者の取り組みを実質的に後押しするという観点から、特に字幕の生放送、解説番組の制作経費の負担が重いという御指摘もありましたので、それに対する助成も今充実をさせてまいりたいというふうに考えておりまして、引き続き、放送分野のアクセシビリティーの向上に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○角田分科員 最後の質問になりますけれども、放送アクセシビリティーに関してもう一点、受け手側の要望の中で、CMへの字幕付与がおくれているという指摘もあります。これは放送事業者の問題ではないと思いますけれども、障害がある人も差別なく必要な情報が得られる環境づくりという観点から、無視できない、考えなければいけない課題だと思いますが、この点についてどのような取り組みを進めていこうと考えているのか、お伺いしたいと思います。
○南政府参考人 お答えいたします。 CM番組も放送番組の立派な一部でございますけれども、放送事業者のみではなかなか字幕付与の動きは加速しないということもございまして、広告主さん、あるいは広告業者さん、この三団体が連携をして、字幕つきのCM素材の制作からオンエアまでの円滑な運用ルールを取り決めていただくための協議会というものを設立して、今取り組みを加速していただいているところでございまして、総務省としても、それをバックアップすると同時に、字幕付与のチェックを行うためのチェッカーと言われる機器を放送事業者が整備する際に、それも助成対象に加えるなどの後押しもしているところでございまして、CM番組への字幕付与が少しでもふえるように、私どもも引き続き努力してまいりたいと思っております。
○角田分科員 時間が参りましたので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○武藤主査 これにて角田秀穂君の質疑は終了いたしました。 次に、宮路拓馬君。 〔主査退席、長坂主査代理着席〕
○宮路分科員 このたびは、質問の機会を頂戴いたしまして、まことにありがとうございます。自由民主党の宮路拓馬でございます。 総務省の皆様を前に質問に立たせていただくのは大変感慨深いものがございますが、ぜひよろしくお願い申し上げます。 高市大臣も、よろしくお願い申し上げます。 では、私からまず初めに、昨年末に起こりました糸魚川の火災について御質問をさせていただきたいと思います。 昨年十二月でございましたけれども、皆さんも御案内のとおり、大火が発生をいたしました。まず、被災に遭われた皆様方に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。 それに当たりまして、安倍政権におきましては、できることは何でもやるという強いメッセージを被災者の皆様にも発しまして、その言葉のとおりに、大変迅速果断にその対応を行ってきたというふうに思っております。 その中で、今回、被災者生活再建支援法、こちらは阪神大震災を受けまして成立した法律でございます。支給金を給付するというものになりますけれども、その適用がこのたび行われたということでございました。先般、予算委員会におきまして、我が党の高鳥衆議院議員、高鳥先生の方から質問もなされたようでございますが、今回は火災としては初めて被災者生活再建支援法の適用が認められたということでございます。 ちなみに、被災者生活再建支援法第二条には、まず自然災害の定義がなされておりまして、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害をいうと定義されております。そして、被災世帯、こちらは、自然災害により被害を受けた世帯であると。そして、その被災世帯に対して都道府県は被災者生活再建支援金を支給するというたてつけになっているわけでございます。 高鳥先生の方からもありましたとおり、今回初めて火災として被災者生活再建支援法を適用したということでございますが、この点について、どのような解釈のもと適用が行われたのか、政府の見解を伺いたいと思います。
○緒方政府参考人 お答えいたします。 被災者生活再建支援法につきましては、ただいま御指摘のあったとおり、暴風、豪雨、地震など、その他の自然災害により生活基盤に著しい被害を受けた方に対し適用するものでございます。 今回の糸魚川の大規模火災でございますが、焼損棟数が百四十七棟に上りますが、消防庁が発表いたしました資料では、これは強風により広範囲に延焼拡大した模様とされています。 また、気象庁によりますと、当日の気象状況は、強風により北陸地方でフェーン現象が発生をし、出火前後に糸魚川市で最大風速十四・二メートル、最大瞬間風速二十四・二メートルを観測していたということでございまして、気象庁では、出火前より糸魚川市に対しまして強風注意報を発表していたところでございます。 こういったことから検討いたしましたところ、今回の大規模火災につきましては、通常の火災とは異なり、出火前後の強風により広範囲に延焼拡大したものと見られるため、被災者生活再建支援法の適用に当たりましては、このような強風を異常な自然現象として位置づけることにいたしたものでございます。
○宮路分科員 特殊な要因があって、本来、火災というのは自然災害ではないけれども、今回は、強風ということで、被災者生活再建支援法に規定する自然災害というふうに位置づけたということであったと思います。 実は、先般、こちらは愛媛県西予市になりますけれども、そちらにおいても十棟以上に延焼した火災が発生したということで伺っているところであります。そしてまた、当日、同地方には強風注意報が発令されていたとも聞いております。 西予市につきましては被災者生活再建支援法の適用が議論されたということは伺ってはおりませんが、今後、先般の糸魚川火災と同様の災害が発生するということも、我が国は非常に住宅が密集しておりますし、やはり木の文化、木造住宅も多いということでございます。我が国の歴史は火災との戦いであったと言っても過言ではないわけでありまして、そういう災害が発生した場合、今後、被災者生活再建支援法が適用されるかどうかというのは、住民の皆さんにとって、国民の皆さんにとって大変関心のあるところでありますし、行政側としても、自治体側としても、それが適用されるかどうかというのは非常に関心の高いところであります。 今後の同様の災害が発生した場合の同法の適用基準について、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○緒方政府参考人 お答えいたします。 今後の火災への被災者生活再建支援法の適用についてでございますが、この法律は、大規模な災害に対して支援を行う制度でございまして、例えば一市町村当たり十世帯以上の住宅が全壊する場合などに限って適用されるというふうになっております。 したがいまして、まずは、発災時に異常な自然現象が生じていたと考えられる火災で、この規模要件を満たした火災につきまして、気象庁、消防庁などの関係機関と協力をいたしまして、今回の糸魚川大火のように、発災前後の風の強度や向き、湿度などを総合的に勘案することにより、自然災害に該当するかどうか、個々の事案に即して判断していきたいと考えております。
○宮路分科員 今回の政府の対応につきましては、市民の皆様方からも、大変ありがたかった、そういう感謝の声が寄せられているとお聞きしております。一方で、我が国は法治国家でありまして、法令に基づいて行われる行政ということでございまして、その点について今後ともしっかり検討して、そして被災者の皆様に寄り添って適切な対応ができるようにお願いしたいと思います。 続きまして、消防団について御質問をさせていただきたいと思っております。 何を隠そう、私、実は元消防団員でございました。広島市中消防団千田分団という分団に二年間所属をしておりました。 そして、忘れもしない、これは二〇一四年八月に発災いたしました広島市土砂災害。 私は、もう広島市から霞が関の方に戻り、当時は内閣官房の安全保障・危機管理担当の仕事をしておりました。直前までおりました広島市で発災した大規模な土砂災害、それに当たりまして、私も内閣官房の職員として現地対策本部に入り、当時、西村康稔現地対策本部長のもと、活動をさせていただいたわけでありますが、その際、我が千田分団の仲間は、当時はまだ暑い時期でありましたので、汗と泥にまみれ、行方不明者の捜索に当たっておりました。発災から大分時間が経過しておりましたので、存命しているかどうか、そういう思いの中、本当に、どうか生きてほしい、そういう思いで、自分たちも被害に遭われた方も多かったと思いますが、そうした中で活動に当たっていたわけであります。 先ほど御質問させていただいた糸魚川火災におきましても、幸いなことに死者は出なかったということでありましたけれども、負傷者十七名のうち十五名は消防団員だったということであります。 消防団員の皆様方は、私にとっては同志、仲間であります。その消防団につきましては、しかし、残念ながら、戦後一貫してその数が減少傾向にあるというのが実態でございます。 そのような中、平成二十五年十二月にいわゆる消防団基本法というものが議員立法により成立をいたしました。古屋元防災担当大臣、あるいは石田真敏先生、そして我が先輩でもあります務台俊介先生が中心となって、議員立法でできた消防団基本法ということでございます。私も、地元において消防団の皆様に消防団基本法の中身について御説明させていただくことがありますが、大変期待を持って受けとめられた議員立法であります。 ぜひ、その内容について、消防団の強化に関する施策がいろいろと規定されているところではありますが、その概要について総務省の方から御説明をいただきたいと思います。
○大庭政府参考人 お答えします。 平成二十五年十二月に公布、施行されました消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律は、消防団を中核とした地域防災力の充実強化を図り、もって住民の安全の確保に資することを目的として制定されました。 同法においては、将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在として消防団を位置づけ、消防団の強化を図ることが規定されております。 この法律に基づきまして、消防庁といたしましては、消防団の加入促進に向けて、意識の啓発、事業者の理解の増進、大学等の自主的な取り組みの促進、さらには、消防団の活動の充実強化に向けて、処遇の改善、装備の改善、教育訓練の改善及び標準化などに取り組んでいるところでございます。
○宮路分科員 考え得る限りの施策を講じて、そして、特に、今御答弁いただきましたとおり、消防団を将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在と規定した、これは大変大きな意味があると思っております。その考え方に基づいて、考え得る限りの施策を講じていただいているということであります。 しかし、残念ながら、その法律施行後も減少傾向には、底を打ったとはいえ、いまだ減少が続いているという状況でございます。私は、しかし、この法律の効果がしっかりと発揮をしていけば、消防団は、減少に歯どめがかかり、そして、やがて増加に転じるというふうに思っているところでございます。 そのために、消防団基本法の効果をより発揮させるため、高市大臣初め消防庁の取り組み、そして、消防団の強化にかける大臣のできれば意気込みを聞かせていただければと思います。
○高市国務大臣 宮路委員には、総務省在職中に消防庁でも活躍され、また、実際に御自身も消防団としても活躍しておられました。 なぜ減っていくかという原因については、もう本当に体感しておられると思うんですけれども、私も強い問題意識を持っております。 平成二十五年の十二月に、先ほど来御紹介いただきました法律が成立して、翌年、平成二十六年の九月に私は総務大臣に就任いたしました。その後、五カ月後なんですが、平成二十七年の二月になりますが、まずは地方公共団体や経済団体宛てに書簡を発出させていただいて、被用者の方々、会社員の方も、それから公務員も含みますけれども、消防団への加入促進ですとか、また、それぞれの職場で被用者の方々の消防団活動を正当に評価していただくことをお願いすることといたしました。その後も、講演ですとか、さまざまな団体の行事で話せる機会があるときに、何度も何度もお願いをしています。 特に、女性や学生の方々の加入促進については、女性活躍の観点からも、積極的に取り組むよう市町村に働きかけておりますし、あと、消防団に所属する大学生などに対する支援の一環として、学生消防団活動認証制度を創設して、その普及を図っています。 それから、被用者の方々の消防団への加入促進を図るために、消防団協力事業所表示制度の普及を進めていまして、既に一部の地方公共団体においては、この協力事業所に対する法人事業税などの減税措置ですとか入札における加点もしていただいております。 消防団の加入促進に向けた施策については、地方公共団体の長、経済団体、事業者の方々に対して、私だけではなく、消防庁を挙げて直接お願いをするといった取り組みもしております。 全体の団員数の減少幅は、近年、縮小傾向にあります。それから、女性団員、学生団員は、今、増加傾向でございますので、引き続き全力で取り組んでまいります。
○宮路分科員 高市大臣から大変心強いお言葉をいただきました。こんなすばらしい大臣からお願いされたら、みんな喜んで協力しちゃうかもしれないと思いました。 実は、消防団基本法の中では、兼職の認め、あるいは職務専念義務の免除ということで、消防団員となる公務員、公務員に消防団員にもなってほしいということで、そうした規定も設けられているところであります。 実は、広島市、私は市役所に勤めておりました当時に団員になったわけでありますが、当時の市長、私が消防団に入ったことを大変喜んでくださいまして、私以降、国から広島市役所に行った人間は全て消防団に入るということで、私も活動したかいがあったものだなと思っておりまして、そうした動きが全国に広がればありがたいなというふうに思っているところでございます。 もう一点、消防団に関しまして御質問させていただきたいと思います。 ちょっと話はかわりますが、先般の道路交通法の改正によりまして、自動車の分類として準中型というものが創設されたということでございます。それにあわせて、免許につきましても、準中型免許という分類が新設されたということであります。 これは、近年の輸送、運輸行政においてそうした要請があったことに基づくものであろうと考えております。しかし、ここで消防団にちょっとした影響が出るということで、実は、地元の奄美にある、ある自治体の市議の方から相談を受けたわけでありますけれども、その準中型の部類にいわゆる消防自動車、ポンプ車などが該当してしまう、したがって、これまでは普通免許を持っていればそうした消防自動車、ポンプ車などは運転できていたということでありますが、今後は、今後普通免許を取得した方が団員になった場合、実はそうしたポンプ自動車を運転できない、つまり、準中型免許がないので運転できないということになってしまうということであります。 これから若い団員の確保もしっかり図っていかなければならない中にあって、そうした問題については何らかの対策を講じる必要があると思っております。ぜひ総務省の見解をお伺いしたいと思います。
○大庭政府参考人 御指摘の道路交通法の改正に伴いまして、車両の総重量が三・五トン以上七・五トン未満の自動車を運転するためには、準中型免許の取得が今後必要になってまいります。 一般に、御指摘のように、消防団で使用するポンプ自動車等につきましては、車両総重量が四、五トンということになっておりまして、このため、平成二十九年三月十二日以降に普通免許を取得した者につきましては、消防ポンプ自動車を運転できないケースが発生し得ると考えています。 ただし、改正前の普通免許を受けている者は、改正後も五トン未満を運転することができるということ等がありまして、改正法施行後も、当分の間、ポンプ自動車の運転者は確保できると考えておりますが、御指摘のように、中長期的には消防団の活動に影響が及ぶものと考えられるため、今後の消防団員の確保や消防団活動に支障が生じないよう、消防団員の準中型免許取得に係る実態につきましてきちんと踏まえた上で、どのような対応が必要か検討してまいりたいと考えております。
○宮路分科員 あくまでも消防は自治体行政、自治体消防でありますので、最終的には、一義的には自治体の対応ということになろうと思いますが、総務省としても、地方財政措置等もありますので、そうした全面的な支援を行っていただきたいというふうに思っております。 続きまして、三つ目の質問項目といたしまして、救急行政について御質問をさせていただきたいと思います。 先般、こちらは地方分権改革提案ということで、昨今は、地方自治体からの提案を受けて、規制の緩和あるいは分権といったものが行われているわけでありますが、その要望として、近年の人口減少、それと厳しい財政状況のもと、救急隊は三人で編成するということに現行はなっているわけでありますが、なかなか人材の確保も難しいということで、救急隊を二人で編成したいとの要望、これが、実は先ほどお話にも出しました愛媛県の西予市の方からそうした要望が出されたというふうに聞いているところでございます。 地方からのそうした切実な思いに対しまして消防庁がどのように対応されることになっているのか、お伺いしたいと思います。
○大庭政府参考人 お答えします。 近年の人口減少や厳しい財政状況などにより、過疎地域や離島におきましては、救急隊が配置できない地域や時間帯が生じるなど、救急業務の空白が生じる可能性が出ているところでございます。 こうした中、愛媛県の西予市から、救急隊の編成基準について緩和を求める地方分権改革の提案があったところでございまして、過疎地域及び離島におきまして、この四月から、救急隊員二人と准救急隊員一人で救急隊を編成することを可能とする消防法施行令の改正を先般行ったところでございます。 准救急隊員につきましては、九十二時間の救急業務に関する基礎的な講習を受けた常勤の消防職員とすることとしており、例えば役場の職員を准救急隊員として併任することなどが考えられるところでございます。 准救急隊員を活用した救急体制の実施を検討している自治体に対しましては、消防庁として、円滑な実施に向けて必要な助言を行うこととしております。
○宮路分科員 ありがとうございます。 ただいま、准救急隊員という新しいものを設けて対応していく、そして、そうした准救急隊員には役場の職員の方などになっていただくことを想定しているということでございましたけれども、仮に准救急隊員が自治体、役場の職員だったとすれば、最近は、市町村合併、あるいは消防行政の広域化が大分進んでおりまして、一部事務組合も多数つくられているところでございます。そうした場合には、消防署と役場が物理的に離れているというケースが多々見受けられるところであります。 そうした場合には、准救急隊員に役場の職員の方がなられたとすれば、准救急隊員が結局遠く、つまり役場から駆けつけなければならず、今おっしゃいました政令改正の対応の効果が発現しないケースも出てくるものと思っておりますけれども、その点について、消防庁の見解をお伺いしたいと思います。
○大庭政府参考人 お答えします。 役場職員などで勤務地が離れている者を併任する場合には、例えば、准救急隊員として複数の者を任用し、ローテーションを組むことによって、必要な時間に消防署で勤務していただくというようなことが考えられるかと思います。 また、それ以外といたしまして、救急隊員の退職者などを専任の准救急隊員として例えば再任用の形で任用し、常時消防署で勤務していただくなど、地域の実情に応じてさまざまな任用形態が可能であるのではないかと考えております。
○宮路分科員 消防職員の退職者の方の活用、これは一億総活躍の考え方にもつながるものでありますし、まさにプロ中のプロ、そして、そうしたノウハウを後輩の職員に伝えるという意味でも、大変効果があると思います。あるいは、消防の退職者ができるのであれば、消防団で長く活動されている方が消防署の近くにいらっしゃれば、そうした方々にも准救急隊員になっていただく余地はあるのかなと思っております。 ぜひ、せっかくそうした要望に基づいて迅速な対応をしていただいたわけでございますので、その内容について、地方自治体の方にはしっかりその真意が伝わり、そして活用が図られるようにお願いしたいというふうに思っております。 続いて、救急行政の救急サービス、いわゆる救急車による搬送の有料化の議論について質問させていただきたいと思います。 昨今、救急搬送も高齢社会の進展に伴いまして大変件数が伸びている状況にございます。そうした中で、救急搬送時間もどんどんどんどん長くなってきておりまして、そうしたことに対応するために、かつて財政審の方でも、救急車の有料化、これは軽症者に限ってということで聞いておりますけれども、一部有料化について検討すべしということが財政審より提言されたというふうに聞いておりますけれども、総務省消防庁における救急車の有料化に対する考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○大庭政府参考人 お答えします。 消防庁では、昨年度、救急医療の専門家や各消防本部の代表者などで構成される検討会におきまして、救急業務の一部有料化につきましても検討課題として取り上げたところでございます。 この検討会から消防本部に対し、この有料化についての御意見を伺ったところでございますが、生活困窮者などが救急要請をちゅうちょするのではないか、有料か無料かの線引きや判断が難しいのではないか、また、お金を払えば希望する病院に搬送してくれると思われ、傷病者とのトラブルがふえるのではないかなど、消防本部からさまざまな課題が示されたところでございます。 検討会におきましても、各委員の方から、料金徴収の対象者の範囲をどうするのか、対象者の決定には医師による判断が必要ではないか、料金の額や徴収方法をどうするかなど、導入の際に多くの課題があることや、各消防本部からさまざまな懸念が示されていることなどを踏まえ、引き続き慎重な議論が必要であり、まずは、救急電話相談事業の普及や転院搬送の適正化など、救急車の適正利用の推進に取り組むべきという結論をいただいたところでございます。
○宮路分科員 確かに、我が国の消防は、先ほど御質問させていただきました消防団も含め、大変士気高く、そして住民に寄り添い、特に、やはり被災者、病気になられた方、あるいは火災に遭われた方々は弱者でございますので、そうした方々に寄り添う、本当に住民の安心、安全の最後のよりどころとして活動いただいているところでございますので、なかなか我が国において、諸外国におきましては一部有料化をしている国もあると聞いておりますが、我が国においてそれがふさわしいかどうかというのはまた大いに議論の余地があるというふうに思っておりますし、まさに国民的な議論が必要だと思っておりますので、それについては引き続きしっかりとした議論を行っていただければというふうに思っております。 一方、実際、先ほども申し上げたとおり、搬送者のうち半数近くを軽症者が占めているというデータもあるところでございます。 聞いたところによりますと、軽症者といっても、我々がイメージするようなちょっとしたかすり傷とかそういうものではなくて、入院しない程度ということで、骨折だろうが、あるいは大きな切り傷であろうが、そうしたものも軽症に分類されるということで、一概に軽症者が半数を占めるといっても、それがいたずらに救急車が使われているということではないとは思いますが、一方で、先ほど申し上げたとおり、救急出動件数が著しく増加をしているために、本来一刻を争う重症者の搬送に支障が生じているという声も聞いております。 そうした中、これについてはやはり一方でしっかりと対応しなければならないわけでありまして、そうした課題に対する消防庁の取り組みについてお伺いしたいと思います。
○大庭政府参考人 お答えします。 御指摘のとおり、平成二十七年中の救急出動件数は約六百五万件、搬送人員は約五百四十七万人で、過去最高となっておりまして、現場到着時間も八・六分と年々増加傾向にありまして、救急車の適正利用が重要な課題であると考えております。 救急車の適正利用を推進するためには、住民が救急車を呼ぶのを迷った場合に相談できる体制が必要と考えておりまして、救急相談窓口である救急安心センター事業、シャープ七一一九と言っておりますが、シャープ七一一九の事業は極めて有効な方策であると考えております。 この事業では、現在、東京、大阪など全国七団体で実施されておりますけれども、消防庁といたしましては、さらに拡大するため、各都道府県に精力的に働きかけを行っております。 現在のところ、来年度から宮城県、埼玉県、神戸市が実施を予定していると聞いておりまして、シャープ七一一九の拡大に向け、着実に進んでいるのではないかなということを考えております。 また、救急車の適正利用には転院搬送の適正化の推進も重要と考えておりまして、昨年度末に、転院搬送のガイドラインを作成しまして、各地域においてルールづくりをしていただくよう、厚生労働省と連名で通知したところでございます。 消防庁といたしましては、救急車の適正利用を推進するためには不断の取り組みが必要と考えておりまして、引き続きシャープ七一一九の普及や転院搬送の適正化などに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○宮路分科員 シャープ七一一九の取り組み、これは、実は、救急車を呼ぶのを大変ためらわれる方もいらっしゃるんですね。私の妻も、娘に何かあったとき、けがをしたときに、救急車を呼んでいいのかな、どうなのかな、タクシーで行った方がいいのかなと迷ったということであります。七一一九の取り組みは、そうした本来救急車で運んでもいいような方がためらわずに済むような意味もあると思いますので、ぜひしっかりと普及拡大を図っていただきたいと思います。 きょうは、消防行政について質問をさせていただきました。消防は、我が国が持つ本当に重要な、そして貴重な宝であると思っております。高市大臣以下、消防庁の皆様含めて、日本の消防力を強化するために御尽力いただきますことを最後にお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○長坂主査代理 これにて宮路拓馬君の質疑は終了いたしました。 次に、神田憲次君。
○神田分科員 おはようございます。自由民主党の神田憲次でございます。どうぞ三十分よろしくお願いを申し上げたいと存じます。 また、本日は、政府参考人の皆様にお運びいただいておりまして、まことに恐縮でございます。御多用の中、質疑に応じてくださいましたことに重ねて感謝を申し上げたいと存じます。 早速質問に入らせていただきます。 私は税理士出身でございまして、国会議員を目指しましたのも、税こそ国家を支える根幹であって、そして、よりよき税制の体制の確立というものに参画したいという思いで、この国政にそんな志から上がっております。私にとって、税制というのは政策の一丁目一番地であると自負しております。 日ごろは財務金融委員会の方に所属しておりますので、国税のことはお伺いすることができますが、地方税のことは全く聞く機会が乏しくて、本日はこの機会を楽しみにしておりました。どうぞよろしくお願いを申し上げたいと存じます。 御承知のように、総務省は地方税の官庁であります。ITC政策の主管庁でもありますし、率先して電子申告の導入に努めてこられたというふうに理解をしております。 国税ではe―Tax、それから地方税ではeLTAXと、それぞれ主管庁である国税庁と総務省がシステムの構築をしてまいりましたので、それぞれの官庁の独自性が出たつくりになっているのだと思うわけですが、先ほど申しましたように、税理士出身ということもありまして、実務的な立場からいたしますと、インターフェースの部分だけでも統一してほしいなと思ったりもいたすところでございます。 導入当初、両者、つまり、e―TaxもeLTAXもなかなか普及が推進できないということなどの意見もありましたが、実際に税務の申告という実務を行っておりますと、今まさに確定申告が始まったところでございますが、本年はマイナンバーも始まるなど、着実にその利用率が上がり、定着も図られておるかと存じます。 そこで、質問なんですが、現在の地方税の電子化の進捗状況、どの程度進んでおられますでしょうか、お答えをお願い申し上げたいと存じます。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今お話しいただきましたeLTAXの状況でございますけれども、平成十七年一月に稼働しましたeLTAX、現在、全ての地方団体が対応して、電子申告などのサービスを提供しているところでございます。 平成二十七年度における電子申告の利用率でございますけれども、都道府県の法人事業税などにつきましては五六・一%、五年前、平成二十三年度でございますけれども、五年前に比べて一六・五%ポイントの増という状況。それから市町村の方の法人住民税は五七・四%、同じく二五・七%ポイントの増。給与支払い報告書の提出は三二・六%ということで、同じく二三・六%ポイントの増となっておりまして、着実に向上してきているところでございます。 また、個人住民税の特別徴収税額の通知につきまして、平成二十八年度課税分から、eLTAXを通じて正本送付が可能となりまして、平成二十九年一月からは、給与支払い報告書及び源泉徴収票について、一括して作成、提出を可能とする電子的提出の一元化が開始されるなど、順次サービスの拡充にも努めてきているところでございます。 そういった状況になっております。
○神田分科員 ありがとうございます。 利用率、電子政府の推進という施策もありまして、一旦は緩やかなカーブを描くわけですが、今、おおむね五〇%を超えたところで、せっかく運用した制度ですから、ここからが頭打ちにならないように、引き続き制度推進に努めていただけたらと思います。 そういった中で、ことしの一月三十一日でしたね、地方税の電子申告、eLTAXへのアクセスが集中いたしまして、システムがダウンするという事件が起こりました。 この一月三十一日、地方税の申告という観点から考えますと、十一月の決算法人の確定申告と五月分決算法人の中間申告、さらには、個人の住民税関係ということで申しますと、給与支払い報告書の提出とか償却資産税の申告とか、非常に多くの申告書類の提出ということが重なりまして、サーバーに負荷がかかったことから障害を起こしたということで、これは既に御報告をいただいておるわけでございます。 その結果、申告期限内に到着していない、データの未達の分も二週間の幅を切って受理することになりましたから、全国の税理士や公認会計士の皆さん方が、こういった状況というのは、やはり申告納税、そしてさらには、期限を厳守するという観点からいっても、このコンピューターのダウンというのは、代理人としての立場の思いは、本当に恐ろしい思いをさせられた、そういったところが実感じゃないかと思うんです。 そこで、引き続きお伺いしたいわけですが、こういったトラブルに対して、まず、総務省がどのように対応されたのか、改めて詳しくお伺いさせていただけたらと存じます。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘がありましたeLTAXの件でございますけれども、今般、一月二十七日の金曜日以降にアクセス集中とシステム障害が生じまして、電子申告等が一時的につながりにくい状況となりました。二月一日水曜日の午後以降はそれらの問題が改善をして、現在は安定的に稼働しているという状況と承知しています。 総務省として、このeLTAXのふぐあいによって、やむを得ず申告などが期限までに行えない場合も生じ得るというふうに、直ちに報告を聞いたときに考えたものでございますから、利用者の方々に不利益が生じることがないようにということを第一に考えまして、地方団体に対しまして、地方税に係る申告の期限の延長などにつきまして、適切な対処を要請する通知を平成二十九年の一月三十一日付及び二月二日付で発出をしたところでございます。各地方団体におきましても、この通知を受けまして必要な措置を講じられたものと承知しているところでございます。 今御紹介ありましたとおり、eLTAXの利用者であります企業や税理士を初めとする方々に御迷惑がかかったということで、私ども地方税制度を所管する総務省としても大変遺憾に思っているところでございます。 これも御案内のように、eLTAXは全地方団体で運営をされている共同システムということがありまして、地方税電子化協議会というところがその運営主体となっておりますので、形としては一義的に同協議会が責任を持って対応すべきものではありますけれども、先ほど申し上げたように、利用者の方々に御迷惑がかかるというのが一番問題になりますので、私どもとしても、eLTAX側と地方税電子化協議会側とやりとりをして、極力御迷惑、御不安にならないような対応を図るように努めたところでございます。 また、当の地方税電子化協議会におきまして、原因を究明するとともに必要な対策を講じたという状況ではありますけれども、総務省としましては、このようなふぐあいが今後生じることがないように万全の再発防止策を講ずるよう、同協議会に対して申し入れも行ったところでございます。
○神田分科員 ありがとうございます。 救済措置はとられたわけですけれども、各自治体間で告知の時期それから方法がばらばらで、納税サイドでは大分混乱したというようなことも聞いております。統一的な指示がありましたら、もう少し混乱も少なかったんじゃないかという気もいたしておりますが、こういった万が一の場合について、速やかにそういったリスクに対応するためのマニュアルなどの準備はしておられたのでしょうか、お伺いしたいと存じます。 〔長坂主査代理退席、主査着席〕
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げたように、実施主体としては地方税電子化協議会でございまして、そちらの方でリスク管理のためのマニュアルというものは作成をしておったという状況でございますが、正直申し上げて、そういったマニュアルに対する訓練の練度といいますか、そういった点についても今回は問題があったと思います。 また、私どもの方としても、今回のような事例、事案が発生した場合にどう対応すべきかという点について、あらかじめその統一的なマニュアルを想定していたわけでも正直ございません。 今回の事例につきましては、ふぐあいと申し上げますけれども、ふぐあいが生じたという連絡を受けてから直ちに対応策を講じるということはしておったわけですが、私どもとしては、今後はこういった事態が起きないのがもちろん一番ですし、そのために最善の努力を尽くしていくということがまず第一だと思いますけれども、万々が一それでも起きた場合にどうするかという点について、あらかじめ、より周到な手順といったものも考えておくということ、そういう検討をしたいと思っておるところでございます。
○神田分科員 ありがとうございます。 国の行政的なシステムの問題ですから、これ以上深掘りいたしますとセキュリティー上の問題も生じる可能性もあるかと思いますので、深掘りはいたしません。ただ、二度と起きないように、お願いとして受けとめていただけたらと思います。 こういった専門職であるところの公認会計士さん、税理士さんという方々が、期限を厳守するために必死の面持ちで作成したデータを送信し続ける。この期限を守るということが、本当に申告納税というところのかなめなわけです。その結果、それを守ろうとした余り、データの集中、負荷がかかってシステムが混乱するというのは、運用面からいっても建設的な話ではないと思います。地方税務当局においても注意喚起をお願い申し上げたいと存じます。 私たち納税側からいたしますと、アクセスの集中解消という点においては、電子申告の受け付け時間を拡大していただけたらよいのではないかという思いがあります。当初の運用から漸次拡大は進んでおり、そして納税者にとっての利便性も向上が図られておるわけですが、さらに、二十四時間、土日も含めて三百六十五日の拡大を検討いただければ、そのデータの集中というのも幾分かでも分散していくということにもなるかと思います。 この点について、当局の見解を教えていただければと存じます。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 まず、現状でございますけれども、eLTAXの電子申告の受け付け時間につきましては、原則は、土日祝日を除く平日の八時半から二十四時までとなっているところでございます。加えて、繁忙期であります一月、二月、五月、八月及び十一月の最終土日、期限の直前ということになりますが、最終土日につきましては同じく八時半から二十四時まで受け付けを開いている、そういう状況になっているところでございます。 今委員から御示唆がありました二十四時間三百六十五日の受け付け時間の拡大という点につきまして、実は日本税理士連合会からも御要望をいただいているところでございますけれども、当然これは利用者の利便性の向上にはつながるわけでありますが、一方で、全地方公共団体が共同で運営をしているという中で、費用対効果の問題というのもやはりこれは大事な問題でございますので、地方税電子化協議会におきまして、地方団体の意見も踏まえながら検討すべきものと考えているところでございます。 同協議会におけます検討を私どもとしても注視してまいりたいと考えております。
○神田分科員 御答弁ありがとうございます。 決して今すぐにというわけではございませんが、やはり……。それから、コンピューターですからメンテナンス維持というところ、そして、毎年のように税制が変わる流れの中で、そういった費用がかさむということは十分承知しております。しかしながら、国の施策でもございますし、前向きに御検討いただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、次に移ります。 我が国では、二〇一一年以降、社会保障と税の一体改革というものが進められてまいりましたわけですけれども、その中でも重要な柱であった所得税改革につきましては、昨年末の政府・与党税制改正議論で二十三年ぶりに検討が行われたところでございます。 最終的には、配偶者控除につきまして、所得制限を設けつつ百五十万までの収入を認めるとしたわけですね。就業調整の主因とならないような配慮がなされたということになるかとも思いますが、しかしながら、この決定を受けて、今度は百五十万の壁などと言われる方もおられます。 個人的には、壁などと言うわけですけれども、そもそもその壁というものがあるのかどうか。百三万の壁というのは、配偶者特別控除が導入されている以上、幻想の壁でしかないと思うわけです。さらには、本来、本当の壁というのは違うところにあるというふうに思っているわけです。 要は、壁というのは、本質的には手元に残る現金、つまり可処分所得の問題で、そこには配偶者の勤務先からの手当であったり、社会保障費であったり、税制控除にだけ起因するものではないと考えております。 就業調整というのは、地方行政も含めた一体的な改革を行わないといけない、つまり国税と地方税がバランスをとらなきゃいけないということも考えておるわけですが、地方行政をつかさどる官庁として、総務省の見解をお願いしたいと存じます。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘のとおり、就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築するためには、税制のみならず、社会保障制度、企業の配偶者手当などの面で総合的な取り組みを進めていく必要があると考えております。 税制に関連しては、これまで、納税者本人に配偶者控除が適用される百三万円以内にパート収入を抑えるために、配偶者が就業時間を調整する傾向があるという指摘があったところでございます。 これも御指摘のとおり、実は、税制上は配偶者特別控除がございますので、いわゆる百三万の壁は解消しているところでございますけれども、この百三万円という数字に、今度は企業の配偶者手当が支給基準としてのっかってくるという実態がかなり大きくございまして、そういう指摘があったところでございます。 今般、配偶者控除等を見直しまして、配偶者の収入制限を、所得税の場合は百五十万まで、それから個人住民税の場合は百五十五万円に引き上げることとしたところでございまして、そういった意味では、これまでいわば呼びならわされてきた百三万の壁という言葉について、いわばよりどころの一つになっていた部分が動くということにはなろうかと思います。 企業の方の話になりますけれども、企業が支給をしております配偶者手当につきまして、経済界の方で実施された調査がございますけれども、配偶者控除などの適用となる所得基準が変更となった場合の対応として、全体の四分の三程度の企業が、基準の変更に合わせて家族手当の支給基準の変更を検討するという回答をいただいているということで、配偶者手当制度を有している企業におきましては、今般の税制上の見直しを踏まえて、労使の真摯な話し合いのもとでは当然ございますでしょうけれども、就業調整問題を解決する観点から見直しが進んでいくことが期待できるのではないかというふうに思っているところでございます。
○神田分科員 与党の税制改正大綱の中でも、配偶者控除と配偶者特別控除の見直しが個人の所得課税改革の第一弾ということが言われております。今後も改革は継続していくというくだりもあります。税制や社会保障、労働政策面等で総合的な取り組みを進める必要があるわけですが、個人所得課税においては、所得再配分機能ということがございますので、これが一番重要な点、そして、各種控除等の総合的な見直しも丁寧に検討していくとあります。 我が自民党の宮沢洋一税調会長の執筆されました税務の専門誌を拝読しておりましたときに、所得税改革議論については平成二十九年度が改正一年目というふうに示されております。始まったばかりということが正しいんだと思います。ぜひ、地方税務当局も忌憚のない意見をお示しいただきながら、一億総活躍社会の実現を目指して御検討いただければと存じます。 それでは、次の質問に移ります。 地方税の税務行政について伺ってまいりますが、実務を行っております我々的立場、つまり専門職にとって一番困りますのが、地方税の申告で自治体ごとに書式が発行されて、帳票の紙や書式が異なっているという観点でございます。自治体別に何々市用箋、何々町用箋なんというふうになっています。 具体的には、住民税の申告書ですとか特別徴収の通知書などのことでございまして、記入する内容は一緒なんですが、ちょっとずつレイアウトが違っている。その都度、書類を一から起こさなくてはならない。これは、全国の自治体の印刷コスト、紙のコスト、ソフトの開発のコスト、それからそれにかける労務と言われる人件費の面から余り好ましく思えない。逆に言えば、国税の書式を援用すればそれで十分足りるという側面が多々あります。 自主権を守らなきゃいけないということは十分理解しておりますが、なぜこのような異なる書式で行われ続けておるのか、また、総務省としてガイドラインの策定などをお考えかという点について質問させていただきたいと存じます。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今委員からお話があったような点につきましては、これまでも私もいろいろな場面で耳にすることが多うございました。 地方税手続における申告書や通知の様式につきましては、原則、いわば国の法令であります地方税法の施行規則において定めておりまして、地方団体はこの様式を用いるということになっているわけでありますが、一方で、地方団体ごとにシステムや印刷が異なるということもございます、それから、独自の項目を追加しているようなこともございまして、紙の様式が一部異なっているといったようなことがある、これもまた承知しておるところでございます。 総務省としては、特に、今後電子化を進めていくということを考えたときに、eLTAXにおける各種申告や通知の手続の電子化を進めていくわけですが、その様式を統一化することは必須でありまして、そういった形で統一を図ってきているところでございます。 具体的に申し上げると、特別徴収税額通知書につきまして、これは地方税法の改正によって、平成二十八年度の個人住民税から電子署名つきの電子データの送付、これは正本の送付でございますが、これが可能となったところでございまして、地方税電子化協議会におきましてeLTAX用の統一様式の策定を行って、これに関係者がみんなのっかってくるということで統一が図られるということになります。 現在、同通知書の正本の電子化につきましては、各市町村に対しまして、私どもの方から早急な対応を求めて、対応団体の拡充に努めているところでございます。 住民税の申告書というものもございますけれども、こちらになると、各納税義務者がそれぞれの住所地市区町村に提出するもの、割合シンプルな全体の流れでございますので、特段これまで御意見があるとは承知しておりませんので、せっかくこういう御指摘もいただいたので、この際、私どもとしても地方団体から実情を伺ってまいりたいと思います。 今申し上げましたように、電子化という非常に大きな要素がございますので、そういったこともてこにしながら、様式の統一化を進める方向で努力してまいりたいと思っております。
○神田分科員 御答弁ありがとうございます。 実務的な話なんですが、自治体別に書式が違いますので、繁忙期なんかですと、特に住民税非課税世帯なんかは自治体別に書類が来る、ところが国税の側の申告で事は足りる、国税と地方税で控除の金額が若干ずつ違いますけれども、そこで、乱暴なやり方なんですが、国税の書式をコンピューターのボタン一つで地方税側に変えて、コンピューターで打ち出して、自治体から送られてきた申告書は、住所と名前、記名押印だけして、そして、打ち出された国税から転嫁された地方税の申告書をホッチキスでとめて出すというような、こんなこともあって、そして、それが出されると、自治体は、今度は自分のところの書式に自治体の職員さんが転記するというような状況も見受けられます。こういうのが事務コストの点からも本当に効率としていいのかどうか。 今お答えいただいたように、電子申告利用者の利便性向上という観点ということからいっても、今、五六%余りとか、五割強を超えたところです。まだ四割強は紙ということもありますので、御検討をいただけたらと思います。 それと、あと一点なんですが、個人住民税の特別徴収にかかわることなんです。 従業員に渡す個人別通知書というのがございます。それから、従業員全員の住民税額が記載された総覧型の決定通知書が封入されているわけですね、送られてくるものの中には。ところが、経理、総務というセクションに行きますと、社員が望まない個人情報が、結果として事業主や経理担当者に知られてしまう、プライバシーの保護という観点なんですが。逆に言うと、まかり間違うと、プライバシーが漏えいという懸念もございます。 ここのところも今後考えていっていただかなければいけない点だと思っておりますので、この点はお願いにとどめて、時間が参りましたので、質疑を終わらせていただきます。本当に御多用の中、御答弁賜りましてありがとうございました。
○武藤主査 これにて神田憲次君の質疑は終了いたしました。 次に、福田昭夫君。
○福田(昭)分科員 民進党の福田昭夫でございます。 現在、全国各地でLRT事業導入の検討が進められておりますけれども、宇都宮市、芳賀町が進めるLRT事業を通して、地方公営企業法違反の事実を明らかにして、税金の無駄遣いを防止するために質問いたしますので、答弁は簡潔にお願いをいたします。 なお、高市大臣、最後に、やりとりを聞いた後で、大臣の所見も求めますので、しっかり聞いておいていただきたいと思います。 まず、地方公営企業法の適用についてであります。 一つ目は、地方公営企業法が全部適用される法定七事業についてであります。 地方財政法第六条は、政令で定める公営企業については、独立採算制を採用すべきこととし、その経理は、特別会計を設けてこれを行うことを義務づけておりますけれども、その一つに交通事業があります。それを受けて、地方公営企業法は、法が全部適用される法定七事業を定めておりますが、その一つに軌道事業があることは間違いないか、答弁を求めます。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 地方公営企業法の中の全部適用される七事業のうちの一つに鉄道事業がございます。
○福田(昭)分科員 軌道事業は、地方公営企業法に定められている法定七事業であります。 そのことについて、実は、きょうは分厚い本を持ってきましたけれども、昭和五十三年に発刊された「現代地方自治全集」の第十六巻、「地方公営企業制度」についてであります。この著者は、当時の自治省の地方公営企業課の第一課と第二課のそれぞれ課長補佐が執筆している本であります。 その解説を読んでみますと、このように書いてあります。 「第二章 地方公営企業法の適用」で、「第二款 法定事業に対する全部適用(当然適用)」ということでありますが、 地方公営企業法二条一項は、「この法律は、地方公共団体の経営する企業のうち次に掲げる事業に適用する。」と規定し、水道事業、工業用水道事業、軌道事業、自動車運送事業、地方鉄道事業、電気事業、ガス事業の七事業を列挙している。地方公共団体が、これらの七事業を経営する場合には、その事業の規模の大小を問わずこの法律の規定の全部(組織、財務、職員の身分取扱い等全部の規定)が当然に適用される。この場合、「当然に」とは、地方公共団体の意思如何にかかわらず、かつ、なんらの手続を要せずに法律の規定の効果として適用関係が生じるという意味である。地方公営企業法は、これらの七事業を最も典型的な公営企業として定めているわけであり、その意味で、これらの七事業は法定事業といわれるのである。 このように解説されております。法律をつくった自治省の当時の人たちがこう定義をしているわけであります。 したがって、こうしたことに異存はありますか。
○黒田政府参考人 今の点は、御指摘のとおりだと思います。
○福田(昭)分科員 そういうことになりますと、二番目、地方公営企業法を全部適用させる効果及びその理由については聞かなくてもいいのかなと思います。 これは、効果については、長によって任命された特別職の管理者が設置され、企業としての合理的、能率的な経営を確保するため、企業の日常の業務に関しては全面的に管理者に委ねられる。また、会計方式も官庁会計ではなく複式簿記による企業会計を採用し、また、職員も、一般の地方公務員と違って、労使の協議で給与なども決められる、そのようなことが定められているわけであります。そうした効果があるということであります。 次に、二番目ですけれども、時間の関係で早目に行きますけれども、地方公営企業の運営についてであります。 このことについて、六点挙げておりますけれども、これは私の方で法律を読み上げますので、財政局長は、そのとおりですと言ってくれれば問題ありません。違いますとかだったら違うと言ってくれればいいわけですね。 まず一つ目、経営の基本原則、法の第三条に書いてありますけれども、「常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。」これが経営の基本原則。 そして二番目が、地方公営企業の設置、法第四条についてでありますが、「地方公営企業の設置及びその経営の基本に関する事項は、条例で定めなければならない。」 三つ目が、地方公営企業に関する法令等の制定及び施行、法第五条についてでありますが、「地方公営企業に関する法令並びに条例、規則及びその他の規程は、すべて第三条に規定する基本原則に合致するものでなければならない。」 四つ目は、管理者の設置、法第七条についてであります。「地方公営企業を経営する地方公共団体に、地方公営企業の業務を執行させるため、第二条第一項の事業ごとに管理者を置く。ただし、条例で定めるところにより、政令で定める地方公営企業について管理者を置かず、又は二以上の事業を通じて管理者一人を置くことができる。」 五つ目でありますが、特別会計の設置、法第十七条についてでありますが、「地方公営企業の経理は、第二条第一項に掲げる事業ごとに特別会計を設けて行なうものとする。」 次に、六つ目でありますが、減価償却、同法施行規則第十三条についてであります。地方公営企業は、償却資産について、「毎事業年度減価償却を行うものとする。ただし、償却資産のうち管理者の定めるものにあつては、取替資産として計理することができる。」 このように地方公営企業法あるいは同法施行規則に規定してありますが、これに間違いございませんか。
○黒田政府参考人 今の御指摘のとおりでございます。
○福田(昭)分科員 それでは、地方公営企業法について確認をしてまいりました。 次に、いよいよ本題でありますけれども、宇都宮市、芳賀町が進めるLRT事業についてであります。 まず、ちょっと順序を変えますけれども、一つ目は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく上下分離フレームの問題点についてであります。 国土交通省にお尋ねしますが、この法律の目的は何ですか。
○潮崎政府参考人 地域公共交通活性化法は、地域の自治体、住民の皆さんのために、その地域にふさわしい公共交通のあり方を規定するものでございます。 同法の目的、いろいろと詳しく書かれてございますが、一言で申し上げますと、持続可能な地域公共交通網の形成に資するような地域公共交通の活性化及び再生のための地域における主体的な取り組み及び創意工夫を推進し、もって個性豊かな活力に満ちた地域社会の実現に寄与するということを目的に定められていると考えております。
○福田(昭)分科員 そのとおりですよね。目的は持続可能な地域公共交通網の形成ですよね。ですから、これから私が指摘することは、持続可能ではないんじゃないかという指摘をしますので、ぜひそれはよく心得てください。 それでは、資料の一と二をごらんください。 これは、まさに今の活性化に関する法律が平成十九年の十月に施行されまして、上下分離スキームというのが認められるようになりました。これは宇都宮のLRT事業ですけれども、まず上の四角でありますが、整備に必要な建設費及び車両購入費は宇都宮市及び芳賀町が負担をする。宇都宮ライトレール株式会社は、運賃収入を得て、運転、運輸費等を負担する。宇都宮ライトレール株式会社は、線路、車両使用料を宇都宮市、芳賀町に支払い、宇都宮市及び芳賀町は、施設、車両の維持管理費に充当する。これが今回のLRT事業の概要です。 それを絵に描いてあるわけでありますが、そうすると、一番下の方を見ていただきますとわかりますように、軌道整備事業者、宇都宮市、芳賀町とありますけれども、行政が下の部分を整備します。運営するのは民間企業と言っておりますが、宇都宮の場合は残念ながら民間企業はどこも手を挙げませんでした。そこで、宇都宮市が中心となって第三セクターをつくって、宇都宮ライトレール株式会社をつくって運営させる、こういうことになりました。それで、下の軌道整備事業者の右の方の欄にありますように、一般会計等で全部これは整備できることになりました。これは、まさに先ほどの地域公共交通の活性化及び再生に関する法律によってこれが可能となりました。 しかし、先ほどから申し上げていますように、地方自治体が軌道事業を行う場合には地方公営企業法の適用を受けるんですね、これは。ですから、資料の二を見ていただきたいと思いますが、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づいて上下分離し自治体が施設等を保有した事例ということでありますが、上の方は富山ライトレールの例であります。それから、下の方は今回の宇都宮の例であります。 ここにありますように、社会資本整備総合交付金などが、富山には十億円でありましたが、今度、宇都宮には約二百三十億円ですね。事業費が四百五十八億円で二百三十億円、約半分交付されるということであります。起債は公共事業等債が充当されるということであります。右の方の自治体会計のところを見ていただきますと、それぞれ、富山については、特別会計を設置しているが、公営企業会計ではない、減価償却費は計上せず。宇都宮市の場合は、やはり特別会計を設置する予定なんでしょうけれども、公営企業会計ではない、減価償却費は計上せず。ここが実は大きな問題となってきます。 今の国土交通省がつくった説明図でもわかりますように、公営企業としての位置づけが全くないんですね。公営企業としての特別会計も設置されず、また、これからそれこそ持続可能な公共交通をつくるためには、減価償却費を見積もっておかなければ持続可能にならない。ならないですよね。なのにもかかわらず、減価償却費も計上されない。これが大きな問題だと思っているんですが、国土交通省、これに対してどう答えますか。
○潮崎政府参考人 今御指摘がございました点ですが、鉄軌道事業について、地方公営企業法に基づく地方公営企業として実施をするか否かについては、その事業を実施する自治体の判断によるものであると基本的には認識しております。 したがいまして、この地域公共交通活性化再生法に基づきまして上下分離を実施し、自治体が軌道整備事業者や、または鉄道の場合は第三種の鉄道事業者になるわけでございますが、こうした鉄軌道事業者に自治体がなっているケースについても、それぞれの自治体の判断によりまして、地方公営企業としては実施はされていないものと認識をしております。 そうなりますと、これも自治体の判断によりまして、減価償却費というものは計上されないという選択になるのであろうというふうに考えております。
○福田(昭)分科員 国土交通省、これは技官でしたか、自治体の経営というのは、基本の法律というのは地方自治法なんですよ。地方財政法、地方公営企業法、これにがっちり縛られているんですよ。ほかの法律があっても、これを抜け出して、この自治法、財政法、公営企業法、これを逸脱して経営できないんですよ。わかりますか。どうですか。
○潮崎政府参考人 もちろんそういう法律があることは私どもも承知をしておりますけれども、ほかの全国の事例にもございますとおり、そうした公営企業にはよらないで実施をして事業が経営されている例もございますし、私どもとしては、そういう選択肢もあり得るものではないかと考えております。
○福田(昭)分科員 それがそもそも間違いなんですよ。 この地域公共交通の活性化及び再生に関する法律をつくるときに、地方公営企業法との整合性をとるということを忘れていたんじゃないですか。整合性をとらなかったらだめですよ。法律違反ですよ、これは。そう思いませんか。
○潮崎政府参考人 繰り返しになりますが、そうしたスキームも、そうした法律があることは承知しておりますけれども、現実にいろいろな選択肢が考えられる中で、最適な方法が選択されているものと考えております。
○福田(昭)分科員 だから、それは、自治体が選択するときに地方財政法、地方公営企業法の縛りがあるんですよ。それを、縛りを解除するための項目がこの地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に書いてありますか。どこに書いてありますか。書いていないじゃないですか。どうですか。
○潮崎政府参考人 そこのところは、この公共交通活性化法は、先ほど申し上げましたような目的のもとに、地域にとって最適な交通のあり方を目指すためのスキームを規定した法律でございます。これに基づいて、公営企業としての形をとらなくてもやるということは、決して矛盾をしないものと考えております。
○福田(昭)分科員 全くよくわからない人だね。 だって、法律の目的は、持続可能な公共交通をつくるんでしょう。そうしたら、減価償却費を見込まなかったら、これがもし、三十年、四十年後に、みんな施設が老朽化しちゃって大幅に取りかえなくちゃならない、そうなったときにはどうするんですか。持続可能じゃなくなっちゃうじゃないですか。
○潮崎政府参考人 鉄軌道事業は当然、今お話がございましたように、いろいろなハードの設備、車両等のメンテナンスや維持が必要なことは確かでございまして、それは、日ごろの日常の保守から、それから、ある程度期間がたったときの老朽化施設の取りかえ等が生じてまいることは事実でございますが、こうした一般会計なりなんなりに基づいて自治体がそうした施設を維持するという選択をした以上、それは、将来にわたってもそうしたスキームの中で適切な対応が図られていくということであると考えております。
○福田(昭)分科員 この問題、幾らやってもだめなようですから、理解できないようですから、時間がありますから、その先に行きます。 二つ目は、LRT事業の位置づけについて、三つ目は、地方公営企業法に基づく条例の制定について、四つ目は、特別会計の設置と減価償却費の計上の有無についてでありますが、宇都宮、芳賀町の場合は、これはいずれもやっていない、こういう話ですね。 地方公営企業法としての位置づけもない、条例の制定もない、それから特別会計の設置も減価償却費の計上もないということで確認をしたいと思いますが、それでいいですか、国土交通省。
○潮崎政府参考人 そのとおりであると認識しております。
○福田(昭)分科員 それでは、この宇都宮市のLRT事業の問題点については、あした、国交省の第八分科会でもっと詳しくやりますけれども、基本的にこの事業は、ほぼ、地元の人たち、多くの人たちが、赤字で倒産すると見込んでいます。 ですから、先ほど申し上げましたが、上の経営は民間企業に任せようと思って公募しましたけれども、どこも手を挙げませんでした。しようがなくて、東武鉄道一社にお願いしました。それでも東武鉄道は断ってきました。絶対黒字にならないとみんなが見ているからです、専門家は。 そこへ、わざわざ行政が出資する第三セクターをつくって、会社をつくって、運営させて、これは赤字で倒産することは明らかですよ。だからみんな反対しているんですよ、これは基本的に。しかも、整備するだけは、それはできますよ、国交省がこの法律に基づいて半分も補助金を出すんだから。それは簡単に整備はできますよ。 問題は、この法律の目的にあるように、本当に持続可能なのか。減価償却費を組んだら毎年何億赤字なのか。全くそういうことが明らかにされていない。議会にも説明されていない。市民の皆さんも、もちろん知らない。 そうした中で、議会がたまたま市長の多数派が占めているので、たまたまこれがどんどん進んでいる。そのことに対して国交省が事業認可をおろしている、こういうことなんです。だから、国交省と宇都宮の市長は、これは二人とも、そういう意味では法律違反の事業推進者ということになるんですよ。わかりますか。 会社が潰れたとき、誰が責任をとるのか。責任をとる人がいない。市長にも、この間、責任をとる覚悟はあるかと言ったら、返事がない。しかも、市民合意も得られていない。市民の皆さんから一回住民投票にかけろという提案があった。議会からは二回提案があった。三回も住民投票条例を否決させた、市長が議会に。こんなところに市民合意が得られているのか。全く得られていない。 だから、この間、たった二カ月前に出馬表明した無名の新人候補に六千票差に迫られちゃった。だから、これは本当に、政治経験者でも出たら負けたかもしれないよ。それぐらい市民の皆さんが理解していないし、反対している。 選挙が終わった後、今度は宇都宮市が一生懸命たくさんのお金をかけて広報紙を市の広報で出したり、チラシをつくったり、新聞広告を出したりしても、全く理解は深まらない。説明になっていない、中身が。今申し上げたような、減価償却費分は一般会計で、市民の税金で補填しますという説明を議会にも言っていない。市民の皆さんにも説明していない。こんなままやって、三十年、四十年たって、はい、終わりですということになったり、それだけたたないうちに赤字で倒産しちゃうでしょうけれども、そうなったときに誰が責任をとるんですか。 国の税金も半分行くんですよ、二百三十億円。こんな無駄遣いはないじゃないですか。そんな無駄遣いを国土交通省がやろうとしているんですよ。一時はダムの話がいっぱいありましたけれども、今度はそれに続く無駄遣いになるんじゃないですか。どう思いますか。
○潮崎政府参考人 この宇都宮のLRT計画につきましては、かねてから地元でさまざまな議論がなされてきた、いろいろな計画の検討がなされた上で、議会においても了解の上で活性化再生法に基づく申請がなされたものと考えております。また、地元の皆さん方にも説明会等も行われておると聞いております。 私どもとしては、そうした手続を踏んでこの計画が進められていると考えております。
○福田(昭)分科員 本当にわからない人だね。 それでは、最後の五つ目の話なんですが、地方公営企業法違反のLRT事業についてということでありますが、今までるる指摘してきたように、LRT事業、軌道事業に地方自治体が取り組む場合は、地方公営企業の全面適用を受けるということになっている。 しかるに、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく上下分離スキームを導入することによって地方公営企業として運営しなくてもよいという根拠はどこにもない。 したがって、宇都宮市、芳賀町が進めるLRT事業は地方公営企業法違反と断ぜざるを得ないと思いますけれども、どうですか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 冒頭、御指摘いただきましたように、地方公営企業法第二条第一項で全部適用の対象としておりますものにつきましては、地方公共団体の経営する企業が対象になるというふうに規定されております。 一方、地方公共団体が軌道整備事業を行う場合には、公営企業で行うほか、一般会計で公共事業として行い、本来、運行事業者から軌道使用料として収受して充てるべき経費につきまして、地方公共団体がみずからの財政の中からこれを拠出することによって事業を実施することも可能とされております。 この宇都宮市及び芳賀町による事業につきましては、運行事業者から、維持管理費相当分のみを収受し、軌道施設等の建設に要する経費に相当する使用料を収受せず、市町がみずからの財政の中からこれを拠出し、一般会計で公共事業として行うこととしているものでありまして、建設投資等を減価償却によって費用化し、それを料金等の収入で回収するものではないので、公営企業法の対象となる経営する企業には当たらないということで考えております。
○福田(昭)分科員 それは、財政局長、間違いだね。そんなことを財政局長が言うんじゃだめだね、これは。あなた、失格だよ。昭和四十一年に地方公営企業法を改正したときに、どういう意図を持って改正したのよ。あなたたちの先輩がちゃんと説明しているじゃないか。 では、民間企業に頼むといったって、委託をして頼むんでしょう。ということは、地方自治体がLRT事業、軌道事業を運営するということと同じじゃないですか。たまたま直接運営するか、間接的に運営するか、その違いだけじゃないですか。局長、違うんですか。その違いだけじゃないですか。
○黒田政府参考人 あくまでも地方公営企業の経営の基本原則としましては公共性と経済性の二つの原則がある、これはおっしゃるとおりだと思っております。 ただ、今回の問題につきましては、基盤の部分を整備するということにつきましては、これは公共事業として行うということですから、あくまでもこれは公共の福祉を増進する事業として一般会計で行う、そういう事業として市町は整理されておりますので、そもそも企業ではないというふうに認識しております。
○福田(昭)分科員 局長、あなた、先ほど地方公営企業法の第三条と第五条を私が読んだでしょう、それをちゃんとわかっているの。 第五条では、地方公営企業に関する法令等の制定及び施行、「地方公営企業に関する法令並びに条例、規則及びその他の規程は、すべて第三条に規定する基本原則に合致するものでなければならない。」まさに、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律はこの第五条に違反しているんだよ。第五条に違反しているんですよ、これは。 地方公営企業に関する法令、これはまさにこの法令の第三条に合致しなきゃならない。合致していないじゃないの、これは。それは違反に決まっているじゃないか。 これは、このまま推進するということになると、高市大臣に聞きますけれども、今までのやりとりを聞いていて、どう思いますか。
○高市国務大臣 まず、地方公営企業法の対象になるかどうかというのは、これは当該事業が地方公共団体の経営する企業であるか否かということによると思います。 今回の宇都宮市及び芳賀町による事業については、地方公営企業としては行っていないと聞いております。先ほど来局長が答弁したとおり、地方公営企業法の問題はないと思っております。 また、市民の皆様の御意思ということも委員は触れておられましたけれども、市長そしてまた議会の先生方も含めて、それぞれ選挙を経て市民の声を代弁する方々として当選されており、それぞれの地方自治体また議会での議論を通じて市民の声というのが反映される、私たちはそれを判断して、国としてできるお手伝いをするしかないと考えております。
○福田(昭)分科員 大臣、そんな悠長なことを言っていると、これは裁判に訴えられたら負けますよ、国も自治体も、基本的に。これは裁判になったら国や自治体も負けますよ。 そんなことを言ったって、今まで軌道事業をやっていないものを、市の提案で軌道事業を始めるんですよ。そうしたら、市が経営するのと一緒じゃないですか。たまたま運営する会社は第三セクター。第三セクターは市が出資しているんですから、市が経営するのと一緒じゃないですか、これは。そう思いませんか。
○高市国務大臣 地方公営企業法の対象ではないと考えております。私どもの判断です。
○福田(昭)分科員 それでは、裁判で決着するほかないでしょうけれども、いずれこれは裁判になりますから、基本的に。関心を持っている人たちがおりますから、必ず裁判になります。しかも、失敗したら誰も責任をとらない、こんないいかげんな事業はありません。 ですから、しっかり、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律を地方公営企業法と整合性をとるようにしなきゃだめだというふうに思いますよ。そういうことも考えないと、本当にこのままいったら税金の大きな無駄遣いになる、基本的に。ですから、そこをしっかり指摘をして、またあしたも、今度は国交でやります。その後、また国交委員会で今度はもっと詳しくやりますけれども、こんなことをやっちゃだめですよ。 以上で終わります。
○武藤主査 これにて福田昭夫君の質疑は終了いたしました。 次に、中川康洋君。
○中川(康)分科員 公明党の中川康洋でございます。 きょうは、予算委員会の第二分科会ということで、総務関連の質問をさせていただきたいというふうに思っております。高市大臣、午前中最後でございますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 具体的には四点ほど、きょうは御質問をさせていただきたいというふうにも思っております。 一点目は、NHKの受信料について、総務省の御見解を賜りたいと思っております。 NHKの受信料につきましては、放送法の第六十四条で、大要、NHKのテレビ放送を受信できる受信設備を設置した者はNHKと受信契約をしなければならない、このように規定をされております。しかし、今日、この受信設備につきましては、家庭用のテレビに限らず、パソコンやワンセグ機能つきのスマートフォンや携帯電話、さらには車に搭載するカーナビなど、その形態は多様化してきておる実情がございます。 そのような中、昨年の八月でありましたが、さいたま地裁での判決では、ワンセグ機能つきの携帯電話の所持者は受信設備を設置した者に該当しないため、受信契約を結ぶ義務はないと判示をされるのとともに、その判決の根拠として、放送法第二条十四号の条文で書かれております受信設備の設置と携帯、これを第二条十四号では区別をしておりますが、同法第六十四条にある「受信設備を設置した者」に記された、ここにおける設置には、この第二条十四号との整合性を考えると、この設置には携帯の概念が含まれないというふうにさいたま地裁では判示をされております。 この件につきましては、現在控訴中の案件であることも十分承知をしておりますが、私は、この判決については、平成二十一年ないしは二十二年の放送法改正前ならまだしも、この二条十四号が加えられた法改正後の今においては、ある意味非常にすっきりした判断ではないのかと感じておる一人でございます。 近年、私が知る限りにおいても、このワンセグ機能つきの携帯電話、さらにはスマホなどについては、特に、ひとり暮らしの学生などにおいて、その所持だけで契約をしてしまっている、また、しているケースがございます。何件か私も御相談を受けました。 また、そもそもこのワンセグは通常のデジタル放送で使う周波数帯幅の十二分の一しか使っておらずに画質も劣るために、携帯電話等においてワンセグが受信できるからといって、通常の放送と同じ契約を結ばせ、同じ料金を徴収していいのかという疑問も残ります。 そこで、私は、この問題については、現在続いている控訴審の結果にかかわらず、国民感情なども考慮して、早急に有識者会議などを立ち上げて、見直しに向けた検討を進めるべきではないかというふうに思いますが、総務省の御見解をお伺いしたいと思います。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 さいたま地裁の判決につきましては、当事者間でなお係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、先生御案内のとおり、ワンセグと申しますのは、我が国の地デジの方式の一つの大きな特色として、十年前からスタートした放送サービスでございまして、ワンセグのチューナーを搭載した携帯電話の取り扱いにつきましては、十年前にサービスがスタートした当初から、NHKの受信契約の対象になるということを国会答弁その他で繰り返し私どもとしては申し上げてきたところでございます。 先生御指摘のとおり、受信契約というのは原則一世帯一契約でございますので、仮に御家族の中でワンセグつきのデバイスが幾ら種類がふえたとしても、既に御家庭で一契約を結んでいただいている場合には、追加的に受信契約を求める、受信料の支払いを求めることはないということでございますけれども、先生御指摘のとおり、今、インターネット時代に向けたNHKのあり方ということで、業務と受信料とガバナンス、この三位一体でどう改革を進めていくのかという議論を、大臣のもとで検討を加速しているところでございます。 また、NHKにおかれましても、新体制のもとで、将来の受信料制度やその運用のあり方というものにつきまして検討会をスタートしたところだというふうに伺っておるところでございますので、判決の推移でございますとか、あるいはNHKにおける検討状況なども、あるいはきょう先生からいただいた御指摘も踏まえまして、さらに議論を深めさせていただきたいと思っております。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 総務省としても、またNHKとしても広く検討していただいているという御答弁をいただいたかというふうにも思っております。 私も、受信料については、まずは大前提として、適正に徴収をしていく、この大前提は変わらないというふうに思っていますし、さらには、その徴収の目標もNHKは掲げていただいて、そこに向かって徴収をしていく、やはり国民全体に対する公平の原則からいっても、ここはそこまでも否定するものではありません。しかし、非常に受信設備が多様化している中で、さらには、今後さらに総務省なりNHKが想定していないようなそういった受信機なんかも開発されてくるかもしれない、そこに法律がどう追いついているのか、ここだと思うんです。 そこにおいて、今までの六十四条であれば、これは全体のところを十分に読み込めるというふうに思いましたが、二十一年、二十二年の法改正後に二条十四号というのが加わって、これは当然、移動式の通信設備を定義づけたものであって、携帯なり設置を定義づけたものではありませんが、そこで明らかに「又は」ということで分けておる、明文がされているところを考えると、やはり今後の部分は広く検討をしていいのではないかというふうにも思っております。 また、私もさまざま、学生の方ないしは学生の親から、やはりこういった状況での話があったんだけれどもどうだろうかという御相談を受けました。ここにおいては、非常に素朴な疑問として、携帯電話にワンセグがついているということのみをもって契約をしている、私、きょうの場では、させられているというふうには断言はいたしませんが、という状況もあるというところも踏まえると、御検討をいただくそういった一つの案件になるのかなということで、あえてここで提案をさせていただいた部分でございます。 次に、もう一点確認をさせていただきたいと思います。 このさいたま地裁での判決が示された後の昨年の九月七日付の朝日新聞の報道によりますと、総務省は九月六日に、NHKがワンセグ放送を受信できる携帯を持っていることを理由に受信契約を結んでいる実情について、近くNHKから事情を聞く方針を固めたとあり、具体的には、契約の現場でどのようなやりとりが行われているのか、さらには、ワンセグ携帯を理由にした受信契約がどのくらいあるかなどをNHKから聞くと書かれております。 そこで、お伺いをしますが、この記事からおよそ五カ月ほど経過をしておる状況がございますが、総務省は実際にNHKに対して、先ほど申し上げた内容と事情を聞かれたのかどうか。さらには、聞かれたといたしましたら、その結果はどうであったのか、ここの部分をお教えください。
○南政府参考人 お答えいたします。 昨年の九月に、判決が出た後、NHKに対して、ワンセグつき携帯電話に関する受信料徴収の実態がどうなっているのかということを事務的にお尋ねをしてございます。 具体的に申し上げますと、携帯電話に係る受信契約をお願いする際、先ほど先生から御指摘いただいたように、ひとり暮らしの学生さんですとか単身赴任の方も多いというふうに思われますが、その場合に、同一生計だというふうに認められると受信料が半額になる家族割引も適用されるわけでございますので、そういった制度の対象ですとか割引の内容について丁寧に御説明しているのかどうかということをお伺いしてございます。 この点については、NHKから、パンフレット等も用いてできる限り丁寧に説明するよう心がけているという御説明でございましたけれども、引き続き、受信契約について、視聴者の皆さんからどのような御質問や御意見が寄せられているのかということも含めて、実態について聞き取りを続けているところでございます。 それから、NHKさんは、受信契約に際して、受信機の種類、テレビか、ワンセグなのかどうかという種別をお届けいただいていないので、ワンセグ携帯電話の実態がよくわからないというふうに一貫しておっしゃっておられますけれども、実は、五年に一度、国勢調査に合わせてNHKさんみずからが実態調査というのをやっていただいています。そこをひとつ手繰り寄せまして、例えば、そもそもワンセグつき携帯電話のみを保有していらっしゃる方々がどのくらいいるのか、おおよその割合は推計できるのではないかというふうに伺っておりまして、現在、数字を精査していただいているところでございますので、近くきちんとした数字を公表していただけるだろうというふうに考えてございます。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 実態の調査をさらに進めていただくということでございますので、その実態調査に基づいて、やはり今後のあり方というのも御検討いただきたいというふうにも思いますが、今、丁寧に説明しているのかどうかというところ、同一生計かどうかでファミリー割引が適用になるとか、本当にどういったものを所持しているのかというところ、ここが非常に大事だと思うんですね。 実は、私も、何件か御相談があった中で、当然、訪問員さんの個人差があると思うんですが、例えば、都内に住むひとり暮らしの女子学生の例を少し御紹介したいと思うんです。 訪問員さんが訪問をされまして、その女子学生さん、お一人で部屋におられたという中で、最初に、テレビを持っていますかというふうに御質問があって、持っていませんと。最近の若い方は、やはり持っていない方が多いです。これは事実です。持っていませんと言うと、その後に、何の詳しい説明もなく、携帯はありますかというふうに御質問をするそうです。ありますというふうに言うと、では、その携帯の機種は何ですかと言う。なぜそれを聞くかということは説明せずに、機種は何ですかと言う。機種は何々ですと言うと、それはワンセグ対応機種です、ですから受信料をお支払いくださいというふうにすとんと言われてしまう。 ここからさまざまなやりとりになるわけですが、私は見ていませんとか、そもそもついていたもので、そういったことは想定していないと言うんですけれども、訪問員さんは、そこで、義務ですから契約してくださいというふうに言いまして、女子学生ですから、その場で親に相談を電話等ですればいいんでしょうけれども、やはり少し押される感じがあって、引き落としの契約をその場でもう書いてしまって、それから引き落としが始まっている。 この女子学生さん、いわゆるこの前の地裁の判決があったときに、わざわざNHKにまで電話をしているそうです。あの契約は、やはり非常に自分の印象として強く言われて契約をしてしまったので、返してほしいと。当然、それは返してもらえないという状況があったわけですけれども。 やはり、特に、ひとり暮らしの女子学生さんのところへの訪問員さんの訪問、さらには丁寧な説明、これはどうされているかというところ、実態的に聴取していただいて、本人からも親御さんからも、特に親御さんからは、非常にNHKに対して俗に言う憤慨した思いで私のところに御相談があった、その記憶を、覚えております。 実際、ワンセグ携帯だけで契約している、その額のボリュームってそんなに多くないと思うんです。しかし、NHKの受信契約という部分においては、国民の皆さんの感情、思い、これをやはりどう能動的に捉えて、気持ちよく、快く契約をしていただくのか、また受信料を納めていただくのか、この部分も大事かと思いますので、そういったことも含めて、今後、御検討なり御議論を重ねていただきたいというふうにも思っております。 二点目に参ります。 電波法改正に関連をしまして、まず一点目に、携帯電話等エリア整備事業について、その中身についてお伺いをしたいと思っております。 電波利用料というのは三年ごとに見直すというふうにされておりまして、平成二十六年に見直されて、今回、二十九年、その料額が出ておるわけですけれども、この携帯電話等エリア整備事業、その中の一つ、電波利用料の中にあるわけですが、過疎地等の地理的に条件不利な地域において、地方が携帯電話等の基地局の施設等を整備する場合等において、その事業費の一部を補助するものであります。この予算額を見ますと、平成二十六年度は十五億円だったものが、平成二十九年度は三十六億円ということで、二倍強になっております。 これは地方にしてみたら非常にうれしい話なんですが、そこで確認的にお伺いしますが、今回、この携帯電話等エリア整備事業の予算が倍増したことは、過疎地や離島など、いわゆる地方部においては大変に喜ばしいことであるわけですけれども、そして期待できる内容でありますが、今回の改正の中で新たに例えば拡充したこと、さらには見直しなどされたこと、こういった内容があれば、この場でお伝えをいただきたいというふうに思います。
○富永政府参考人 お答えを申し上げます。 携帯電話が国民に広く普及している中で、過疎地など地理的に条件不利な地域においても携帯電話が利用できるようにすることは非常に重要だと認識しております。 地理的条件により民間事業者による携帯電話の整備が及ばない地域では、委員おっしゃったとおり、総務省の補助事業でございます携帯電話等エリア整備事業を活用して整備を推進しております。 この事業につきまして、平成二十九年度予算案では、新たに二つの観点から施策を拡充いたしました。予算額を増額して、約三十六億円といたしておるところでございます。 まず、拡充の一点目でございますけれども、携帯電話基地局の開設に伴い必要となる伝送路の設置を新たに補助の対象としたということでございます。 伝送路の整備につきましては、現在の補助スキームでは、携帯電話事業者が回線を有する電気通信事業者等から伝送路を賃借する場合の十年間分の賃借料のみ補助の対象としてはおります。今回、地方自治体が伝送路を設置する場合の費用を新たに補助の対象に追加するということといたしました。 それから、拡充の二点目でございますけれども、携帯電話システムの高度化を新たに補助の対象としたことでございます。 携帯電話基地局の整備につきましては、現在の補助スキームでは、第三世代携帯電話システムによる基地局の設置費用のみを補助の対象としております。今回、既設の第三世代携帯電話システムの基地局を第三・九世代携帯電話システム等の、より新しいシステムに高度化する場合の費用を新たに補助の対象に追加するということにいたしました。 総務省といたしましては、これらの施策の拡充によりまして、引き続き携帯電話のエリア整備に取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 今回、予算が倍増されたこと、非常に地方部にとってはやはり喜ばしい話だと思います。やはり今、携帯電話というのは生活の必需品の一つでありますので、そういったところを解消していただく、引き続き御努力をいただきたいというふうに思っています。 また、電波法改正に関連してもう一点、電波遮へい対策事業、これも出ておりますが、この部分についてもお伺いをしたいと思っています。 具体的には、新幹線のトンネルの不感対策に主に活用されるものであり、政府の日本再興戦略二〇一六にも、新幹線トンネルにおける携帯電話の通じない区間の解消、これが明記をされております。 二十六年度は予算が二十億円だったものが、二十九年度七十一億円と、三・五倍にふえております。 この新幹線トンネルの不感対策については、例えば東海道とか山陽新幹線、これは対策が済んでおりますが、それ以外の新幹線については、一部対策済み、ないしはこれからというところがあります。 私は、やはり、二〇二〇年の東京オリパラに向けて、新幹線のトンネルのいわゆる不感対策を着実に進めていく、この必要性は非常に重要だというふうに思いますが、その点についても具体的に御説明を願いたいと思います。
○富永政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の電波遮へい対策事業でございますけれども、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される二〇二〇年には多数の観光客が見込まれております。総務省といたしましては、それまでに新幹線の携帯電話の不感区間を解消することが重要であると認識しているところでございます。このため、来年度から、新幹線トンネルの不感対策を大幅に前倒しいたしまして実施することといたしております。平成二十九年度予算案では、今年度予算の二倍以上となる約七十・五億円を計上しております。 総務省といたしましては、二〇二〇年までに、それもなるべく早い時期までに新幹線の全区間の不感対策が完了できるよう、JRですとか携帯電話事業者と調整しながら取り組んでまいりたいと思っております。 以上でございます。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 やはりこれを二〇二〇年の東京オリパラまでというのは一つの大きな目標ですし、さらには、インバウンドをさらに加速させていきたいという状況からも、この部分をぜひ進めていただきたいな。 私は、実は、地元が三宅総括審議官と一緒で三重県でございますから、東海道新幹線ですので、余りストレスは感じていなかったんですけれども、ほかのところの議員の先生方に聞くと、ぶつぶつ切れるという話なんかを聞いて、いつうちはつながるんだという話なんかもありますので、やはり多くの方がお越しになられる、そこを目標にこの体制の整備、お願いをしたいというふうにも思っております。 三点目、次は、海上における情報通信インフラの整備について確認をさせていただきます。 海運産業は、四方が海に囲まれた我が国においては、海上物資輸送さらには旅客輸送などにおいて安定的な供給などをし、そして国民生活の安定や経済の維持発展に大きく寄与している重要な産業であります。また、船舶や船員は災害時においては大量の物資及び人員輸送に重要な役割を果たすなど、その有用性が広く認識をされているところでございます。 しかし、我が国に不可欠な産業を支えている船員を取り巻く環境、これは非常に厳しい状況が続いておりまして、外航、内航、さらには水産の各分野においても本当に課題が山積をしております。船員の皆さんが将来にわたり安心して就労できる平和な海の維持はもとより、海運さらには水産産業における高齢化また後継者不足への実効性ある施策の実施、これは私は必要不可欠であるというふうに思っております。 具体的な課題の一つとして、地域社会や家族と遠く離れた海上という特殊な環境のもとで就労する船員にとって、船の安全運航に欠かせない気象情報の取得や緊急時における無線医療体制の維持はもとより、船員の生活環境の改善、さらにはメンタルヘルス、また家族とのコミュニケーションや陸上社会とのつながりを保つためにも、海上における情報通信インフラの整備、これは必要不可欠なものになっているというふうに思っています。特に、若い船員の雇用を確保するには、これら環境整備は私は絶対に大事であるというふうにも思っております。 近年、通信技術の進展によりまして、船舶においてもインターネットの利用環境の整備、これは進んできている状況がございますが、しかし、大容量高速インターネット、これは非常にまだ高い状況がありまして、安価に利用できる環境には至っておりません。さらには、日本沿岸の航行時においては、まさしく今言った携帯電話とか地上デジタル放送の不感地帯がたくさんございます。 そこで、確認的にお伺いしますが、この大容量高速インターネットのさらなる低廉化や、いわゆる船陸間、船と陸の間の通信をこれまで以上に充実させる情報通信インフラの整備、これは若い船員の方も含めた船員の皆さんの生活環境や陸上社会とのつながりを保つためにも大変重要な課題であるというふうにも思いますが、総務省の取り組みと御見解をお伺いしたいと思います。
○富永政府参考人 委員御指摘のとおり、総務省といたしましても、海上における安心、安全の確保ですとか船上での生活環境の充実の観点から、海上通信インフラの拡充が重要と認識しております。新たな無線システムの導入のための制度化ですとか技術実証に積極的に取り組んでおります。 具体的には、現在、海上でインターネットを利用していただけるようなサービス、これは現行のサービスでございますけれども、通信速度が最大一メガビット・パー・セカンド程度ということでございます。これを十倍以上の通信速度ということで実現するために、平成二十七年度から研究開発、技術実証を実施しております。二十ギガヘルツ帯それから三十ギガヘルツ帯という高い周波数帯を活用した次世代移動衛星通信システムの技術実証ということでございます。これは、当初、二十七年度から三年間の予定でございましたけれども、早期に制度化できるようにということで、二年間でできるようにということで今頑張っております。 それから、この次世代移動衛星通信システムの技術的条件につきましても、情報通信審議会において昨年から並行して検討をもう進めておりまして、本年夏ごろの制度化を予定しております。 総務省といたしましては、海上におけるデジタルデバイドの解消ということで、こういった取り組みを着実に推進していきたいと考えております。 以上でございます。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 きょうは船員の環境の整備ということでお伝えをしましたが、やはり今、日本人の船員は非常に高齢化が進んでおります。どういった方を確保していくのかということで、非常にこれは重要な課題でありまして、いわゆる日本の安全保障とか、さらには日本の海域をどう守っていくかという意味においても、この海事の政策をどうしっかりとつくり上げていくのかというのは大事でして、そこで、やはり人材というところで、若い船員さんをどう雇用して、そしてその方々が永続的にお勤めいただくことができるのかという部分においても、この課題はひとつやはり早急にクリアしていただきたいなというふうにも思っております。 やはり若い方々、この部分は非常に、自然と使用できるような状況、さらには、長く航海に出る中で、家族とのコミュニケーションが図れるような環境、こういった部分、確かに時間のかかる問題もありますが、それを進めていくというベクトルをしっかりときょう示させていただいて、それを現場の船員の方々にお感じをいただきながらその場でしっかりと頑張っていただく、こういった状況をつくりたいという思いで提案をさせていただいた次第でございます。 最後は、残った時間、国土強靱化地域計画に基づき実施される取り組みに対する総務省の支援について確認をさせていただきます。 この国土強靱化地域計画につきましては、平成二十五年の十二月に公布、施行された国土強靱化基本法第十三条に基づき、現在、都道府県及び市町村でその策定が進められております。 本年、私は一月一日現在の数字しかちょっと持っておりませんが、都道府県では、全四十七都道府県が計画策定中あるいは計画策定済み、また市町村においては、二十五の市区町村が計画策定済み、または三十二の市町村が計画策定中でありますが、政府は、今後、この国土強靱化を実効あるものとするためにも、地方がこの地域計画を策定した場合、国土強靱化に関する具体的な支援を行うとされておりまして、具体的には、地方の計画に基づき実施される取り組みに対して、政府として、国土強靱化に資する九府省庁が所管する二十九の交付金、補助金において、その交付の判断時に一定程度配慮すると明記をされております。 例えば、総務省におきましては、無線システム普及支援事業費等補助金でありますとか、さらには消防防災施設整備費補助金、また緊急消防援助隊設備整備費補助金等がその対象に含まれておりまして、その数は、全体の二十九の補助金、交付金のうち五つを所管しております。 そこで、お伺いをいたしますが、この無線システム普及支援事業費等補助金を初め五つの総務省所管の交付金、補助金については、当該地方自治体が国土強靱化地域計画を作成し、その計画に基づき申請がなされた場合、一定程度配慮すると明記されておりますが、具体的にどのような配慮、支援が講じられるのか、お伺いをいたします。 確かに、内閣官房国土強靱化推進室の資料には、これは私は見せていただきました、一定程度配慮するとの文言が書かれておりますが、この表現では、本当に何らかのインセンティブがあるのかないのか、正直言ってわかりません。ここでは、より具体的に、わかりやすく、もっと言うと、さらに地方がやる気になるような、さらには、これはやはり地域計画をつくらないかぬ、そういった思いになるような御答弁を願いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○三宅政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、五つの事業につきまして、総務省におきましては、二十九年度予算案におきまして、補助金の交付の判断に当たりまして一定の配慮ということを行うことにしております。 具体には、補助事業の採択に当たりましては、さまざまな要素を考慮することになりますけれども、この国土強靱化地域計画に位置づけられた取り組みである場合には、優先性の高い要素の一つとしまして評価をするということをいたしておるところでございます。 このような配慮を通しまして、総務省といたしましても、公共団体におけます国土強靱化地域計画の策定及びこの計画に基づく取り組みを推進し、国土強靱化が実効あるものとなるように取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○中川(康)分科員 ありがとうございました。 国土強靱化とか防災、減災というのは、やはり今の内閣にとっても非常に大きな課題であるというふうにも思っております。 それで、限られた予算の中ですから、何でもかんでもつけるというわけにはいきませんし、私は、何か具体的にないのかという中で、例えば補助率を上げろとか、そういったことまで申し上げる思いはございません。しかし、地方にしてみると、実は、市町村はこれから地域計画をつくっていく段階に入るんですね。そうすると、その作業というのは当然大変な作業になりますので、一定程度配慮するという中でどういったインセンティブがあるのかというのは、非常にやはり地方にしてみたら気になるところだと思います。 これが単なる役所言葉に終わっていって、結局、つくったけれども、それをもとに申請したけれども何も意味がなかったというのでは、それはよくないですし、実は、全体の二十九をグリップしているのは内閣官房なわけです。しかし、内閣官房はグリップしているだけでして、現場で予算を持っているのはやはり各省庁なんですね。ですから、そこがどういった思いというか意思を地方に対して示していただけるのか、この部分を、今後、市町村がこれから作成に入りますので、各府省庁がそれぞれの立場の中でお示しをいただく姿勢、これは大事であるかなと。 私も地方が長かったものですから、やはり彼らの立場に立ってきょうは質問をさせていただいたわけでありますし、将来的には、私は、こういった補助金とか交付金の申請において、国土強靱化地域計画が策定されていなければ、それは申請はできないと言ったらちょっと言い過ぎになるかもしれませんが、要するに、地域計画があることがスタンダードなんだ、その一定程度配慮するという、上げるんじゃなくて、もうそれがスタンダードなんだ、そういった意識まで地方が意識を持っていく。そういった部分で、やはり各省庁がそのインセンティブをしっかりとプレゼンスしていただきながら全体を上げていく、こういった方向性を各省庁が協力、さらには連携しながらおつくりをいただきたいという思いで御質問をさせていただきましたので、よろしくお願いをいたします。 きょうは大臣には御質問の機会がありませんで、本当に恐縮をいたしました。午前最後でございましたので、少しゆっくり聞いていただければという思いもありました。また次の機会がございましたら、ぜひ御質問等をさせていただきたいというふうにも思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 以上で、午前を最後にいたしました公明党からの質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。
○武藤主査 これにて中川康洋君の質疑は終了いたしました。 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○武藤主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中島克仁君。
○中島分科員 民進党の中島克仁です。 お時間をいただきましたので、私からも質問させていただきたいと思います。 二枠いただいてしまいましてというか、一時間時間がございまして、前半は、一昨日も高市大臣にお尋ねをいたしましたNHK記者による強姦致傷問題に関連して、後半は、私、こう見えて医者でございまして、私も自治体病院に勤務をしておった経験から、今の病院改革のガイドラインのその後の現状について、さらには障害福祉にかかわる質問をさせていただきたいと思います。 まず、きょうはNHKの上田会長にもお越しをいただいておりまして、お忙しい中、ありがとうございます。 一昨日も御質問をさせていただいた、今月六日、NHK山形放送局に勤務をいたしますNHK記者による強姦致傷事件、これが報道をされました。まだ捜査段階ということでございまして、全容はわかっていないわけですが、赴任地であります山形、そして、私は地元が山梨でございまして、現段階で、少なくとも五件の事件に関与しておるということも言われております。また、不可解な部分もあるということも含めながら、今回、NHK記者の立場を利用して被害者を特定した可能性も現段階では否定できないという中で、今まさに来年度の予算、さらにはNHK予算も審議をされようとしておるところであり、この件に関しては、国民の疑念、こういったものをやはり払拭する必要がある。 先日、高市大臣も、この件に関して、監督官庁、総務省、総務大臣として、必死になってガバナンスの強化、そして再発防止策の徹底、ひいては信頼の回復に努めていただきたいと強い希望をされておった。そういったことも含めながら、改めて、きょう上田会長来られておられますので、公共機関であるNHK、その記者が起こした今回の事件、その重大性に関する認識、受けとめをまずお尋ねをしたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。 先生が今おっしゃいましたように、山形放送局の元職員が、女性の住宅に侵入して乱暴し、けがを負わせたとして、今月の六日に逮捕されました。報道に携わる者がこのような悪質な事件で逮捕され、公共放送への信頼を著しく損ねた責任は極めて重く、皆様に深くおわび申し上げます。 九日に懲戒免職の処分を決めまして、厳しく対処いたしました。また、十日には全職員に対しまして、私の方から、みずからを律した行動をとるのはもちろん、信頼回復に全力を挙げるよう指示するメッセージを発信いたしました。 私といたしましては、改めて、組織の隅々にまでコンプライアンスの意識を根づかせ、公共放送の使命と役割をしっかり果たしてまいりたいと考えておる次第です。
○中島分科員 組織全てのコンプライアンス重視ということと、信頼回復のために全力を尽くすというお言葉でございました。 私、前提として、先ほど言った私の地元、山梨県、非常に中山間地が多く、私も医者でありまして、往診をしていたりする中で、御高齢の方、特にNHKに対する信頼、非常に強いんです。そして、従来から、今、衛星放送とかいろいろなテレビを見ることができるわけですが、数十年前はやはりNHKを頼りに情報を得ていた、そういう方々が非常に多い。そして今回、山形で逮捕されたわけですが、前任地、初任地が山梨県ということで、私の地元の支援者の方や多くの方から、今回の事件、本当に大丈夫なのか、そういう御意見を多々いただいております。 さらには、こういう仕事をしておりますと、やはりNHKの記者さん、いろいろな方ともおつき合いもしますし、私は、基本的に多くの皆さんが真面目に勤務していると。ただ、一たびこういうことが起きると、その方々までもそういう疑いの目で見られてしまう。やはり自浄作用をしっかりと機能させること、これは、今現在、NHKに勤務しておられる方々、この方々を守るんだ、そういう意味にもつながる。 さらには、先ほども言ったように、御高齢の方々を中心にと言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、やはり信頼していた分、裏切られたという感覚が非常に強くなる可能性があるので、私は、上田会長も就任間もないという、前会長のことも含め、いろいろな御苦労があるかと思いますが、今、決意を述べられたように、ぜひ積極的に今のお言葉を実行していただきたい。 そういう観点から、ちょっと種々御質問をさせていただきたいと思います。 先ほど二月の九日に処分を決定し、発表されたと。今回の対応は非常に迅速だったというふうに思います。しかし、その迅速さが逆にちょっと違和感を感じるところもあったのも事実です。 二月六日に逮捕されたという報道があり、翌日二月七日には専務理事さん、記者会見、おわび会見という。そして、その二日後、逮捕から三日目の二月九日、先ほど会長からもお話がございましたが、容疑者が現段階で容疑を否認しておる、その段階で懲戒免職を発表され、二月の十六日付で懲戒免職された。 この間、どういう根拠というか、どういう理由でこのような対応、一般論として、起訴もされていない、さらには、本人が容疑を否認している状況で、この早い段階での処分はどういう理由なんでしょうか。
○今井参考人 お答え申し上げます。 今回の事件でございますが、やはり、公共放送の報道に携わる者がこのような悪質な事件で逮捕される、そして、NHKへの信頼を著しく損ねた責任というものは大変重いものがある、こういうふうに心得ております。 今回の事件に関しましては、就業規則にのっとりまして懲戒免職としたところでございます。 今回の処分を決めるに当たりましては、委員御指摘のように、職員の人権上の立場も十分考慮する必要があるということは十分承知しております。その決定に当たりましては、外部の弁護士の意見も聞くなどいたしまして、適正な手続を踏んだ上で、総合的に判断して決定したものでございます。
○中島分科員 今、外部の意見を聞いて適正にということなんですが、内規に沿ってのことなのか、その辺はいかがなんですか。
○今井参考人 手続につきましても、内部の規定がございますので、それにのっとって、きちっと対処したということでございます。
○中島分科員 外部の意見、弁護士さん、また内規も含めて適正というお言葉がございましたが、過去に、こういう言い方はまた失礼かと思いますが、たびたび不祥事がNHKでもありました。今回のようなこういう段階でのこういった処分、過去にはあったんでしょうか。
○今井参考人 過去にも、事案の内容によりますが、前例がないわけではないというふうに承知しております。
○中島分科員 私、別に容疑者を擁護しているわけではなく、やはり一般論として、容疑者が容疑を否認している状況、六日に逮捕されて翌日記者会見、そして三日後に処分ということで、恐らく、短期間でいろいろ内部調査もされたと思うんです。 赴任地である山形、そして前任地である山梨、それぞれの放送局で調べ、内部調査もされた結果、さらには、外部の弁護士さん初め御意見を聞いた結果ということなんですが、当初NHKの記者会見において、勤務態度等には何ら問題がなかったということをお話しされたと思います。その後、二日余りの間に処分とすると、非常に重い処分、もちろんこの事件の重大性を鑑みれば当然と言わざるを得ないんですが、ただ、たびたび答弁の中で捜査段階というところで、短時間のうちにこの判断、さまざまな情報を調査の結果だと思うんです。 言いかえると、山形放送局さらには甲府放送局、容疑者に多々問題があったことが従来から把握されておったのではないか。その結果、今回、もちろん捜査段階ではございますが、事件の重大性等を鑑みてこのような処分を早期に決定したのか。そうなると、これは、従来からこの容疑者、どういう問題かわかりませんが、いろいろな問題を抱えていた可能性も否定できないのではないか。 そして、甲府放送局にいるときには、富士吉田、これは一人支局でございます、そして今赴任しておったのは酒田支局ということで、どちらも一人支局ということで、問題がある記者を結果的に野放しにして今回の事件に結びつけてしまった、その可能性は、私は、もしそうであるならば否定できないのではないかというふうに思うわけですが、内部調査されたんですよね。その結果に基づいて今回の早期の処分に至ったということで、確認ですが、よろしいでしょうか。
○今井参考人 事件自体につきましては現在警察の方で捜査を継続中でありますので、具体的内容につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが、今御指摘ございましたように、本人が以前勤務しておりました山梨県内でも同様の事件があって、警察が関連を捜査しているものと承知しております。 いずれにしましても、警察の捜査にはNHKとしては今全面的に協力してまいるというふうに考えておるところでございます。
○中島分科員 内部調査はされたんですか。今回の処分に至る必要性がある内部調査、それをもとに今回決めたということでよろしいですか。
○今井参考人 本人の勤務態度等につきまして上司、同僚からヒアリングを鋭意、現在も続けているところでございます。 事件の内容そのものにつきましても、可能な限りの情報収集等はやっているところでございます。
○中島分科員 先ほど私、疑念と言ったのは、この短時間、数日のうちに、やはりそこの処分に至るまで、明らかに問題行動があったことがわかったのかなと。先ほど言ったように、それを、適正な指導等々を怠ったためにもしそうなったとすれば、これは早期の幕引きと見られてもしようがないんじゃないかなと。 そういう内部調査を含めて、もしやられたのであれば、やはり明確に理由、今捜査段階とおっしゃいましたが、捜査段階です、まさに。ですから、容疑を否認している以上、容疑が確定していないという状況で、NHKでは、これはもうある意味、黒と判断したと言わざるを得ないんだと思うんです。 ですから、私は、恐らく今も内部調査を種々しておると思います。どういった内容をされたのか、しかるべき時期にしっかりと私は公表するべきだというふうに思いますが、その予定はございますでしょうか。
○今井参考人 事件そのものにつきましては現在警察の方で捜査をされておりますので、その捜査の動向、行方を十分に見きわめてまいりたいというふうに思っております。事件の内容そのものにつきましては、捜査当局の方で公表されている事実につきましてはその都度明らかになっていくものというふうに理解をしております。
○中島分科員 堂々めぐりかもしれませんので、ぜひ、先ほど会長おっしゃいました信頼回復、そのためには、やはりNHK内部でどういう調査をしてどういうところをクリアにしたというところは明確にしていただきたいと思います。 上田会長、就任の会見のときに種々いろいろなことを述べられておったんですが、記者の質問、たび重なる不祥事に対してということで、一月にございました横浜の事例、徴収料の着服、これに関する点について、社会的影響の大きさなどを踏まえ、とりわけ公金に対しては厳しく対処するため公表基準を見直したいという趣旨の御発言もございました。社会的影響の大きさという意味では、今回も、何度も言うようですが、まだ捜査段階ですから、結果的にどうなのかわかりませんが、やはりこのときにもこのように、新しい基準というような言葉を述べられておりました。 会長として、会長に就任されて間もないんですが、三年半前から経営委員としてNHKのことはよく御承知しておられると思います。そういう意味では、やはり今回の事案も、私もすぐにとは言いません、しかし、今回内部でどういう調査がされて何がクリアになって、何を疑念を晴らすんだということをちゃんとしかるべきときに公表するべきだと、会長のこの就任会見のときのお言葉をお借りすれば、そのようなことを述べていると思うんですが、会長はいかにお考えでしょうか。
○上田参考人 先ほど申し上げましたけれども、信頼回復というのが私にとっては最大の課題でありますので、その信頼回復に向けては全力を挙げて取り組みたいというふうに考えております。
○中島分科員 ぜひ、しかるべきときにそのような公表はしっかりしていただきたいというふうに思います。 そして、今回の最大のポイント、先ほども言いましたように、かつてもいろいろな、前会長の不適切なハイヤーの使用であったりとか、先ほど言った受信料の着服であったりとか、公共放送、公共機関であるNHKの不祥事がたびたび取り沙汰されています。 しかし、私、今回はやはり性質がちょっと違うんじゃないかと。最大のポイントは、NHK記者の立場を利用して被害者を特定した可能性が否定できない。これは当然ながら今捜査中ではございますが、ここが大変ポイントになるんじゃないかというふうに思っています。 この言葉、NHK記者の立場を利用、具体的に、私も考えるところがあるんですが、今考えられる、立場を利用して、今回も含め、どんな事案が想定できると考えられますか。
○今井参考人 現在、NHKとしても、本人の勤務状況その他につきまして上司とか同僚から聞き取りをいたしております。何か、今予断を持って、あるいは想定を持ってどのようなことがあったかということを推測する段階ではないというふうに承知しております。 いずれにしましても、現在警察の方で捜査をされておりますので、NHKとしましては、これに全面的に、この全容解明に向けて協力する立場でございますので、今後の捜査の推移を見て、御指摘の点につきましてもどうであったのか判断してまいりたいというふうに思っております。
○中島分科員 私、口ごもってもしようがないので、高市大臣にもそのとき御質問しましたが、やはり受信料徴収、さらには受信契約、こういった個別の、NHKが固有する情報、個人情報、こういったものをもとに被害者を特定した可能性、やはり非常に可能性はないわけではないと思っています。 これに関しては、NHKさんにも、今の体制、レクを受けまして、営業部と一般ではきっちりとその情報管理はできていると。先日の高市大臣の答弁でも、個人情報保護法、内部規程に沿ってしっかり管理されておる、このことは承知しております。 しかし、徴収体制、今現在、NHK職員が約四割、そして外部、一般法人であったり、そして人材派遣会社であったり、そういったところに徴収作業、契約作業が委託をされておる。もちろん、NHK内部で、入ってきた個人情報に関してはしっかり管理されておるということだと思うんですが、やはり、外部に委託をしている、そこの個人情報までもがしっかり明確に管理されておるのか。これは、先ほどの事案はちょっと置いておいたとしても、今現在、その管理体制がしっかりできていると言い切れるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○松原参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、四千万以上の個人情報を扱うNHKにおいて、個人情報の保護と管理は最優先で、最も重要だという認識をしております。 その上で、受信契約者の個人情報については、取り扱える人を限定した上で、個人情報のデータベースにアクセスできる人を限られた者にするというような厳格化をして、その管理を徹底しています。 その上で、先ほども委員の方からもありましたように、営業部の部屋には施錠がかかっていて一定の人しか入れないということもありますし、御指摘の、営業のセキュリティーガイドラインというのをつくって、そのことは、NHK本体はもちろんですが、業務委託先のところについても、その管理の徹底を指導しているとともに、契約書の中にもそういう条項を設けて、覚書等も結んでいるということでございます。 いずれにしても、改めて、指摘を受けて、徹底をしたいというふうに思います。
○中島分科員 今の答弁からすると、できているはずだというような御答弁なんじゃないかと思うんです。 きょう、資料を提示したんですが、不適切ということで資料としては配付できませんでしたが、先週の週刊文春にも、これは個人情報の話ではないんですが、徴収体制、徴収のあり方、また契約のあり方が非常に不適切だという記事です。 そうなると、できているはずというふうに思われるかもしれませんが、私、少なくとも、今回の事案は置いておいたとしても、まさに今、先ほど言ったようにNHKは経営計画の途中で、来年度が三カ年の最後の年で、支払い率を八〇%、そして衛星受信契約は五一%という目標を掲げながら、来年度の予算、当然ながら受信料が予算の大部分を占めているわけですから、やはり、その事件の進捗状況とは別に、しっかり末端まで個人情報がしっかり管理されておるか、これは、徹底して、まさに、先ほど言った事件とは関係なく、調査して、大丈夫です、問題ないですということは、やはり国民の皆さんに向けて、問題ないなら問題ないとしっかりと明確に公表すべきだと思いますが、いかがですか。
○松原参考人 お答えします。 法人委託事業者における個人情報の管理については、NHKの方でも、定期的に事業所に直接出向いて確認をしているということですし、もともと業務委託を開始するときの前提の条件として、事務所の中のセキュリティー体制をチェックした上で開始をするということをやっています。 その上で、個人情報の管理方法あるいは管理体制等については、その都度確認を行っているということでございます。
○中島分科員 今、現段階で、例えば今回の事件をきっかけに、そういう個人情報が何かに利用されている可能性も含めて、ふだんからやっておられるという話ですから、では、今現在、間違いなく問題ないということは言い切れるということでよろしいですね。
○松原参考人 一〇〇%絶対ないということは私も申し上げられないと思いますけれども、改めて、今やっていることをさらに徹底していきたいというふうに思います。
○中島分科員 わかりました。 私の地元でも、やはり個人情報、これはどこまで信憑性があるかわかりませんが、例えば、今回、女子大生、ひとり暮らし、そしてよくある、住所を移さずマンション、アパートを借りて、それなのにもかかわらず、引っ越した途端にNHKの徴収が来られたとか、そういう事例って結構聞くんですよね。 ですから、先ほど言ったように、三カ年計画で支払い率の高みを目指しておる、それに対して、委託されている法人事業者は歩合制だということを鑑みると、やはり、契約をとるのありき、徴収をとってありき、そういうことに実際本当になっていないのかということは、私も確認する必要があるんじゃないかということ。 もう一つは、先ほど言った先週の週刊誌で、衛星放送の契約に関して詐欺まがいの方法があるんじゃないか、この週刊文春の記事は、委託されている企業が、その社長が、そういう手口を伝授してやっておるという記事だったわけです。そして、実際にやっていた本人が話した内容が記事になっておるわけですが、こういったことも含め、個人情報はいいでしょう、しかし、例えば強引な徴収方法や詐欺まがいの受信契約、この記事、私、別に信用しているわけではないんですが、ここで確認したいんですが、今現在、そういったことはないとしっかり言い切れるのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○松原参考人 お答えします。 今回、報道された衛星契約の不正な取り次ぎ事案については、NHKの方でも今現在調査を進めています。 具体的には、該当法人の元社員の取り次いだ全ての衛星契約についてお客様対応を含めて事実確認を行っています。それ以外に、その会社、事業者のほかの社員の取り次ぎ分についても同様の事実確認を今行っているところです。また、全国調査についても今やっていこうというふうに思っています。いずれにしても、調査の結果がまとまり次第、速やかに公表したいというふうに考えています。 また、法人委託のところについては、改めて丁寧なお客様対応、あるいは説明不足のないように指導を強化していきたいというふうに思います。
○中島分科員 事実確認の調査等いろいろな調査をして公表されるということでしたので、これは、では、しかるべきときに公表されるということでよろしいんですね。いいですね。
○松原参考人 お答えします。 先ほど申し上げたように、調査結果については、調査が完了次第、速やかに公表したいと思います。
○中島分科員 できればめども聞きたいところなんですね。なぜかというと、冒頭にも言ったように、今まさにNHKの予算、これから審議をされようと、来年度予算にも、毎年国からの交付金も三十五億前後配分されておるという状況ですので、やはり、この前提となる受信料の徴収や契約が本当に適正に行われておるのかと。これはもう大前提になると思います。 私が調べたところによると、全国各地、二百五十以上の法人委託されている法人があります。私、全部見たわけではないんですが、本当、種々さまざまですよ。一応コンプライアンスというか、そういう基準を設けて委託されていて、私、決して全ての事業所を変な目で見ているわけではないんですが、やはり、こういう記事が出て、実際に今現在もNHKの記章を持って、そういう契約や受信料徴収に当たっている方々もおられるわけでして、万が一というか、実際にあると思います。 今回の事件を受け、支払いを拒まれたり、逆に契約解除を申し入れたり、そういう方々にどうやって説明するのか。その前提は、先ほど言った調査の結果、どういうふうになっているのか。だから心配は要らないとか、そういった事実をもとに説明をしていかなければならないことだというふうに思います。 ですから、その前提であるその部分、来年、支払い率八〇%、さらに衛星放送の契約率五一%、私は、確実に、このままそういったNHKの安心、安全は守られていますという公表がなければ、必ず影響が出る。過去にも、NHKの不祥事の後、支払い率、契約率に影響が出たときもございました、私が知っている限り。今回もそれに当たるのではないかというふうに思います。 しかるべきというのは、なかなか難しいのはわかりますが、やはり予算にかかわることだと私は思うので、しっかりと期限を決めて、だらだらとならないように、ぜひ公表をしていただきたいと思います。 今、間違いなく公表するということでしたので、次の質問に入りたいと思います。 先ほど、山梨でも富士吉田という富士山の近くでの一人支局、さらには酒田支局も一人支局ということで、端的にお伺いいたしますが、一人支局は今全国でどのくらいあるのか。もしわからなければいいです。 さらには、その一人支局のコンプライアンスはどのように管理されておるのか、お尋ねします。
○今井参考人 お答えいたします。 支局への記者の配置につきましては、地域の情勢ですとか選挙、あるいは文化、産業など、都道府県ごとに親局がございますけれども、親局とは異なるテーマに取り組むことで取材力を高めるといったような観点から、主に記者の新人層を対象に配属をしているところでございます。 一人で勤務をしている支局の記者につきましては、勤務管理や経費のチェックというものは親局の放送局の方の担当の管理職が実施しております。また、この管理職は、日常的に支局の記者と連絡をとり合い、取材予定や進捗状況を確認したりといったようなことで指導をしているということでございます。 御指摘の職員の管理の点について、本件、今回の事件について何か問題があったのかなかったのか、この辺につきましては、事件の内容をきちっと確認いたしまして、必要なことがあればきちっと対処してまいりたいと思います。
○中島分科員 今回の事件、先ほどの徴収体制や契約状況、そういったものも、事件とは関係なく、今回容疑者がたどったそこの部分がちゃんと管理されておるのか、これは前提ですから、ぜひ早急に、処分が早かったということは、ある程度今回の事件の重要性を鑑みてということであるわけですから、そうであるならば、しっかりとそういう不明な点、確認しなきゃいけない点は早急に調査をして、先ほどと同様に、一人支局でのコンプライアンスがちゃんと維持できているということも含めて公表していただきたいと思います。 言えないのかもしれませんが、めどとして、どのくらいまでにこの調査の結果を公表するお考えでしょうか。
○今井参考人 今回の事件は、報道に携わる者がこのような悪質な事件で逮捕されたということで、公共放送への信頼を著しく損ねたというふうに考えております。 したがいまして、まず、今後、事案の内容をきちっと確認した上でございますけれども、公共放送人としての当然わきまえるべき倫理観について、職員教育が十分だったのか、十分この点について見直してまいりたいというふうに思っております。 また、先ほど御指摘がございました職員管理のあり方についても、問題がなかったかをきちんと検討して、必要な対応を早急に取りまとめていきたいというふうに考えております。 時期的なめどについてお尋ねでございましたので、この点につきましては、やはり、まずは事案の内容をきちっと確認した上で判断してまいりたいというふうに思っております。
○中島分科員 先日、一昨日、高市大臣にお尋ねしたときは、監督官庁である総務省、これは上田会長も就任会見でもおっしゃられておりますが、公共放送の公平公正で自主自律を貫く、この観点は非常に私も大事だと思います。しかし、自律を重んじる余り、こういった事件がもし起こってしまったとしたら、やはりどこが監督、どこが信頼性あるところが管理するのか。逆に、そこに介入する、例えば総務省がグリップをきかせるとすると、逆に硬直化するという相反することもあるかもしれませんが、やはり今回の事件、先ほど申し上げたように、ちょっと性質が私は違うと思っています。 ですから、もちろん、記者、職員の教育、そういったことは大前提ではありますけれども、NHK記者の立場を利用してという話が一番のポイントだということを考えると、やはり透明性を持った調査、さらに、私が言いました、地元でも、NHKに本当に信頼感が厚い方がおられるんです。そういう方々の期待に応えるためにも、しっかりとした調査をして、事件とは別に、上田会長も就任され、おかわりになられたばかりですから、ある意味、会長がかわってNHKはこんなに変わったんだということを国民の多くの皆さんに知らしめていただくことが、先ほど冒頭に会長がおっしゃいました、全力で信頼を回復する、その第一歩がそこにあると私は思います。 会長、就任会見でもおっしゃられておりますが、こういう不祥事は全く根絶はできないんだ、でも、今回も含めて、その根源がどこにあるのか、これを徹底することが大事だということは就任会見でもおっしゃっています。 改めて、会長、先ほど専務理事からもお話がございました、会長からも、しっかりと公表する、そして信頼回復の第一歩を踏み出すという決意をぜひお聞かせ願いたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。 不祥事が後を絶たないことに関しましては、本当に遺憾であるというふうに考えております。一つ一つの不祥事の原因を究明いたしまして、再発防止策をつくっており、ルール、チェック体制、それから職業倫理の徹底に総合的に取り組んでまいりたいと考えております。 組織の隅々にまでコンプライアンスの意識を根づかせ、公共放送の使命と役割をしっかり果たしてまいる覚悟でございます。
○中島分科員 時間も限られておりますので、最後に高市大臣に、先日もお尋ねいたしましたが、ちょうど今お忙しい時期で、なかなか総務省にもおられず、おられずと言うとちょっと変ですが、いられず、しっかりとした報告、常日ごろからコンプライアンスを徹底するようにということは言っておるということでしたが、改めて、この問題、今までとはちょっと性質が違う、そして、まさに今、NHK予算、来年度の予算が審議をされておるところで、早急に、そして早期に調査結果を公表すべく、私からの今の質疑を聞いて御答弁をいただきたいと思います。
○高市国務大臣 NHKに関しましては、これまで、一月十日の横浜放送局職員による受信料の着服があり、また十二日に福島放送局職員によるタクシー券の不正利用があり、そして二月十六日には、先ほど来委員がおっしゃっている受信料、これが衛星契約のないところから過分な受信料を取ったといったようなことがあり、そして山形放送局での事案もございました。 山形放送局の件は、まだ被疑者である元職員の方が容疑を否認しておりますので、先ほど来委員からも懸念の声があると聞いていた個人情報との関連性はまだ私にもわかりませんけれども、いずれにしてもちょっと不祥事が相次いでおります。 一月十二日に、これは横浜放送局の事案についてでしたけれども、私から厳重注意の行政指導を行ったところでもあり、また、国会に提出しました二十九年度のNHK予算に付する総務大臣意見におきましては、横浜放送局の事案、福島放送局の事案について再発防止の徹底を求めました。 ここでちょっと改めて、私も今週、あすも含めますと四日連続、委員会で答弁を続けているという状況ですので、なかなか会長とじっくりお話しする時間もなかったんですが、委員のこの質疑時間をいただきまして、改めて全国調査を徹底していただきたいと思います。 特に、委託会社による受信料の徴収のあり方が適切かどうかということについては、今般判明した三件だけではない可能性が高いと思います。といいますのは、私の地元の事務所にも数件の電話そしてメールなどで、うちも過分に取られた、返してもらえないとか、徴収に来られた方が余りにも強引な態度で非常に柄が悪かったとか、さまざまなお声をいただいておりますので、一回きっちりと全国調査をしていただくということで、さっき理事の方からもその旨お答えがございましたので、できるだけ早急に全国調査をしていただく。と同時に、やはり、それらの多くの委託会社において個人情報が適切に管理されているかということについても、せっかくの調査ですから、この際、していただく。 できるだけ速やかに調査をし、結果の公表を行い、そして国民・視聴者の皆様への説明責任を果たしていただくということが、これからの、公共放送としてのNHKの役割を果たしていただくための予算の審議、そしてまた多くの方々が納得して受信料を払っていただく、そういう環境づくりにつながっていくと思いますので、ぜひとも会長にもよろしくお願いしたいと思います。
○中島分科員 大臣からもそのような力強いお言葉をいただいたと思います。 私は、先ほど冒頭にも言ったように、決してNHKのあらを探しているわけではないんです。そうではなくて、むしろ真面目に取り組んでいる方々を守るためにも、やはり今回の調査は早期に明確にして、そして受信料を気持ちよく払ってもらうというのが大前提だと思います。それに応えて、NHKがいい番組をつくったり、そして災害時には貴重な情報を発信したりと、本当に公共放送だからこそというところを、上田会長も就任され、新たなNHKをというぐらいの気概で今回取り組んでいただきたいと思います。 ちょっと長くなって予定の時間を過ぎてしまいましたので、NHKの件に関しましてはこれで終わりたいと思います。どうぞ御退席いただいて結構です。
○武藤主査 では、参考人の方は御退席ください。
○中島分科員 続いて、冒頭にも言いました、後半、自治体病院の現状と今後の課題について御質問をさせていただきたいと思います。 公立病院は、地域の基幹病院として、民間では困難な医療、小児や救急、精神、高度医療、過疎における一般医療、そのようなある意味不採算な部分も担っています。地域によってその役割はさまざまだというふうに思いますが、高齢化、災害時、また救急医療など、特に過疎な地域においてその必要性は今まさに再認識されておるのではないかなと思います。 しかし、先ほども言ったように、救急医療も小児医療もそうなんですが、不採算な部門、診療報酬上不採算になりがちであって、困難な医療を伴うために経営状況は依然として厳しい状況が続いておる。直近では、全国で赤字率が五八・四%、私の地元の山梨では、平均よりも上回る六一・五%の自治体病院が赤字経営を余儀なくされておる。 そういった中で、今から十年前、平成十九年に公立病院改革ガイドラインにおいて、経営形態の見直し等による経営改善を求めてきたわけであります。新たなガイドラインも平成二十七年の三月に示されましたが、さまざまな取り組みを踏まえて、その効果と現在の自治体病院の現状と課題について、どのように整理をされ、分析をされておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えします。 平成十九年に策定いたしました公立病院改革ガイドラインに基づきます公立病院改革の取り組みによりまして、平成二十年度から二十五年度にかけましては、経営黒字の病院の割合が一六・七%改善しまして四六・四%となり、また、再編・ネットワーク化が六十五事例、百六十二病院で、地方独立行政法人化が六十九病院で取り組まれるなど、一定の成果が上がっております。 ただ、依然としまして今御指摘のあったような経営状況でございます。持続可能な経営を確保し切れていない病院も多く、医師不足など公立病院をめぐる環境は厳しい状況が続いております。さらに、地域医療構想を踏まえた医療提供体制の改革との連携が必要となっております。 こうした状況を踏まえますと、今後とも各公立病院が不断の改革に取り組む必要があるものと認識しております。
○中島分科員 まだまだ課題が残るという御答弁だったと思います。 まさにそのとおりでございまして、新しいガイドライン、二十七年の三月に示されたわけですが、資料の一枚目は、従来の平成十九年に示された公立病院改革ガイドラインです。ポイントは、三つの視点に立って公立病院改革を推進ということで、経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しということを大きな柱にして取り組まれた。 そして資料の二枚目が、ここ十年の公立病院、病床数の推移と病院数の推移。これを見ていきますと、平成十六年には病院数は九百九十九、病床数も二十三万八千あったものが、その途中の経過、平成十九年に公立病院改革ガイドラインが示され、現段階では病院数は八百八十一に減りました。そして病床数も二万床ぐらいですか、減少しておる。 結果的に、この効果は一体どうだったのかということは、先ほど言ったように、一定の、例えば赤字だった病院が若干程度改善はされておるようですが、一方で、ベッド数そして病院数は、恐らく再編やベッド数の減少、先ほど地域医療計画という話がございましたが、この経過の中で、地域医療計画が、今三カ年計画ですか、来年、三十年度が最終年になりますけれども、その整合性というのが非常に大事になってくる。 基本的に、やはり、この平成十九年に出されたガイドラインの結果、赤字率は改善はしたかもしれませんが、実際に地域の医療体制がどのように変化したのか、その検証はされたんでしょうか。
○黒田政府参考人 今の地域の医療体制の検証ということも踏まえまして、新しいガイドラインを作成して今プランに取り組んでいただいている、そういう状況でございます。
○中島分科員 では、平成十九年のときのガイドライン、要するに、政策効果というものは明確には検証されておられないということでいいんですか。
○黒田政府参考人 検証という言葉にお答えになっているかどうかというのはございますけれども、前回のガイドラインの結果、一定の成果はございましたが、いわゆる地域医療構想の問題等もございまして、まだまだ改善しないといけない点もあると。 新しいガイドラインの中でも、前回のガイドラインと基本的に目指すべき方向は同じであるという前提のもとでやっておりますので、まだまだという状況であることは間違いございません。
○中島分科員 何かよくわからないんですけれども。 資料の三枚目。これが平成二十七年三月に出された新公立病院改革ガイドラインです。今おっしゃったように、基本的な方向性は変わらないと言ったのは、さっきの三つの、経営効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直し、これプラス、途中経過で出た地域医療計画というのが盛り込まれた。プラスここの部分だけで、それ以外は大きく変わらないということなんだというふうに思います。 そこで、この地域医療計画は、二〇二五年問題、ここに向け、病床の機能分化、推進を進めるために、医療機能ごとに二〇二五年の医療需要と病床の必要数を推計し、各県が定めることとなっています。法律上、先ほど言ったように平成三十年、来年末までに各都道府県が策定するということになっておるわけですが、先ほど答弁の中でも、地域医療計画との整合性ということをおっしゃっておりました。この整合性は本当に大事なんですよ。 なぜかというと、人口減少を想定しながら地域の必要な、再編も含めてですが、例えば私の山梨県は地域によっても多少の数字の違いはありますが、トータルでいくと、二次医療圏ごとの推移でございますが、山梨県全体では二千六百床ぐらいベッドが減るということが想定される。地域医療計画ではそのような現状になっておるわけです。それが、地域医療構想ありきで、ベッドの削減が、公立病院が数合わせに使われないかどうか、私は大変懸念します。 そういう意味からいくと、きょう厚生労働省にも来ていただいておりますけれども、この地域医療構想と公立病院改革、この整合性、そのために総務省と厚生労働省がどのような連携をとって、今後どのように進めていくつもりなのか、お答え願いたいと思います。
○椎葉政府参考人 地域医療構想につきまして、昨年末に地域医療計画の見直しに関する意見の取りまとめということで、検討会の方から報告書が出ております。その中で、実際の地域医療構想を進める際には地域医療構想調整会議というのを開く必要がありまして、ここの中でどういったことを議論するかということを定めております。 その中の整理した内容でございますけれども、まず、医療機能の役割分担をしっかりすべきだということで、その構想区域における将来の医療提供体制を構築していくための方向性の共有ということで、まず構想区域における医療機関の役割の明確化が必要だということでございます。 この中で、例えば、将来の医療提供体制を構築していくための方向性を共有するために、その構想区域の医療機関の中でどのような医療機関があって、どういう役割を担うかというのをきちんと検討を進めていくべきだということでございます。 その中で、例えば、救急医療や災害医療等の中心的な医療機関が担う医療機能でありますとか、公的医療機関、これは公立病院も入っておりますが、こういった公的医療機関、それから国立病院機構の各医療機関が担う医療機能をどうするか。そして、公立病院につきましては、公立病院の担う医療機能につきましては新公立病院改革ガイドラインに基づき検討することと。また、地域医療支援病院、それから特定機能病院が担う医療機能など、こういったものをきちんと明確にして検討すべきであると。 それ以外の医療機関につきましても、例えば重心の医療機関でありますとか地域の多様な医療ニーズを含め、それぞれの役割を明確化して議論をするようにということでございます。 そして、六年後の療養病床についても報告されていることから、将来的にどういうことになるのか、そういうことも含めて、その転換の内容が地域医療構想の方向性と整合性のあるものとなっているかについて確認をするということで、要は、まさに総務省のやっておられます新公立病院改革ガイドラインに基づいて、こういったことも検討すべしということで整合性をとってやっているところでございます。 以上でございます。
○中島分科員 まだ聞きたいことはあったんですが、ちょっと時間がないので、厚生労働省には厚生労働委員会でまたお尋ねをしたいと思います。 先ほど言ったように地域医療構想ありきで、当然、厚労省に聞けば別に病床削減ありきじゃないというふうにお答えになると思うんですが、その数合わせに公立病院が使われることがないように、もっと大きなネットワークの中で公立病院が果たす役割、地域のニーズというものを十分に考慮して対応していただく。そのためには、厚生労働省と総務省が常にこの問題について膝を突き合わせて話し合っていただかなければならないということは御指摘をさせていただきたいと思います。 それで、冒頭にも言ったように、私は、余り最近見られないんですが、一応医者でございまして、もともと外科の医者だったわけですが、山梨大学の病院にいるときに、各地の公立病院、ほとんど地域の中核病院は公立病院でございますので、行かせていただきました。 この公立病院の本質的な問題というのは、端的に申し上げると、民間病院と比較して、公立病院の最も特徴というのは権限の不明確さだと私は思っています。当然ながら、実施主体は各自治体なわけでして、本来であれば、予算さらには人事権は各自治体が持っているはずですが、実際は、例えば病院長の人事権は、たてつけ的にはそのようになっているかもしれませんが、実際の人事権は各医局、大学、派遣機能を持つ医療機関が持っているというのが現実であるというふうに思います。 ですから、例えば病院長が、その地域の医療とか、その地域の特徴、そこを改善するべく来るかと思いきや、例えば教授選に落ちた、教授選から外れた医師が充てポストとしてくるケースが多々ある。これは、余りそういうことを言うと怒られるかもしれませんが、私は現実だと思います。 その結果、例えばAという地域では外科の医者が欲しいと言っているにもかかわらず、院長は例えば小児科の医師が来たり、私の地元北杜市というところは、市町村合併で公立病院が今、北杜市の中に二つあります。そして、一つの病院には内科医が不在、そしてもう一つの病院には外科医が不在、そして各それぞれの病院は派遣されている基本的な大学が違う。一足す一が二にならない、なり得ない状況が長らく続いております。幸い、内科医が不在だった病院には一人内科医が常勤で来ていただけることになりましたが。 やはり、私は、根本的な問題として、医師派遣機能、その権限を各自治体がしっかりグリップをきかせられない現状、一年前も、ある町の首長さんから、どうもうちの方針と病院長との考え方が合わないと。そこで、首長さん方がいつも懸念するのは、強く出た結果、総撤退する、医者が総撤退するぞと、やはりそれを盾にとられてしまうと、こういう改革プランを出したいんだと言っても、その結果、総撤退をされてしまうと身もふたもない、そういう状況が私は多々あると。私は、現実にそういう病院にいましたので、多くの病院はそういう問題、各自治体は悩ましい問題として抱えておるんだと。 そんな中、国からガイドラインが示され、取り組みたいんだけれども取り組めないという自治体が数多くある。もちろん、先ほど、平成十九年のガイドラインによって赤字率は改善された、一定の効果があったというふうにおっしゃっておりましたが、私は、新ガイドラインも含めて、できない自治体はできないと。なぜなら、そういう問題が根っこにあって、この問題を解決しないと各自治体の取り組み方、自由度は増さないんじゃないかと。 それで、もう時間がないので端的に申し上げると、きょうそこも答弁していただこうと思いましたが、地域医療介護総合確保法の中で地域医療支援センターというものが位置づけられております。これは、端的に言うと、資料の四枚目にもございます、これは医師偏在、これを各県単位で把握をして、その医師派遣機能のコントロールタワーと位置づけ、さらには医師偏在の解決策として、各大学、各県で地域枠の学生が卒業した後、道筋をつけてある、医師のキャリアアップのためということになっております。 私は、この地域医療支援センターを、各県単位でいいと思います、医師派遣機能のまさにコントロールタワーとする、そして、各自治体がそれぞれ各大学病院とか、違う基幹病院との派遣機能に委ねるのではなくて、県単位でそれぞれの公立病院もしくは、ここは民間が入ってもいいと思うんですけれども、医師派遣機能を発揮する拠点としていくこと、そのようなことになれば、先ほど言った、自治体の首長が、医師撤退ということにおびえず、あるべき姿を示せるのではないかと私は思いますが、これは誰に御答弁いただいたらいいのかちょっとわかりませんが、この件について御答弁をもしいただければと思います。
○武藤主査 申し合わせの時間が来ていますので、高市大臣、簡潔にお願いします。
○高市国務大臣 今委員の資料にもありました地域医援支援センター、全ての都道府県に設置されておりますし、十分に機能を発揮していただくことと、それからやはり医療機関、公立病院と地域の医療関係機関の連携、それから、何より大事なのは、やはり公立病院と自治体の長そしてまた議会との間で、地域医療のあり方、それから持続可能な病院経営についてもしっかりと認識を共有していただくということで、医師確保対策も、健康、予防対策もそうですが、充実をしていただくということで、総務省の方では交付税措置を充実しておりますので、しっかりとこの連携体制というものも支援してまいります。
○中島分科員 質問を終わります。ありがとうございました。
○武藤主査 これにて中島克仁君の質疑は終了いたしました。 次に、鈴木隼人君。
○鈴木(隼)分科員 自由民主党の鈴木隼人です。 本日は、予算委員会での質疑の場をいただきまして、ありがとうございます。 初めに、きょう、私、質問は全部政府参考人から答弁をいただきますので、大臣、もしよろしければ外していただいて、三十分間、御自由に過ごしてください。 近年、欧米諸国においては、社会の分断が危惧されるような現象が散見されています。特に、英国のEU離脱に関する国民投票では、世代間の分断が顕著になりました。 こうした現象は、我が国にとって対岸の火事とは言い切れません。これからの人口減少、超高齢社会を乗り越えていくには、幅広い世代を巻き込んだ健全な民主主義を維持し、国の判断を誤らないようにしていく必要があります。 投票率は年齢とともに上がっていきますが、その上昇率は時代によって大きくは変わりません。このため、若いときの投票率はとても重要な指標です。 そこで、本日は、若者の政治参加について質疑をさせていただきます。 まず一つ目のテーマは、主権者教育についてです。 まず、模擬選挙について伺います。 模擬選挙を経験した人の投票率は経験しない人よりも高くなる傾向が見られ、主権者教育の中でも若者の政治への参加意識を向上させる効果が高いと言われています。今後、主権者教育を行う新しい教科として「公共」が導入されますが、これは必ずしも投票率向上を意図した教育内容にはならないことが見込まれています。このため、模擬選挙の実施については、引き続き学校単位での判断となります。 一方で、選挙管理委員会やNPO等、模擬選挙のノウハウを持つ団体は限られており、普及に向けた体制は十分ではありません。より多くの高校で模擬選挙が取り入れられていくことを目指し、模擬選挙の普及体制を強化するため、関係団体等への支援を充実させるべきと考えております。 そこで、まず基礎情報を押さえておきたいと思います。 政府として、模擬選挙を実施している団体はどれくらいあって、どれくらいの学校が模擬選挙を実施しているか、このことについて把握をしておられますでしょうか。
○大泉政府参考人 お答え申し上げます。 総務省においての把握でございますが、選管に対する調査によりまして、模擬選挙などを含めた出前授業の実施状況については把握しております。 高校において、平成二十七年度の実施につきましては、実施選管数でいいますと四百七十二団体、実施校数は千六百五十二校と把握しております。 また、平成二十八年度の状況、参議院議員選挙がございました七月十日までの三カ月間でございますけれども、実施選管数四百八十七、実施校数は九百三十六校となっておるところでございます。
○藤江政府参考人 お答え申し上げます。 文部科学省におきましては、政治的教養の教育の一層の推進に向け、高等学校等における政治や選挙等に関する指導の状況等を把握するために、昨年の四月から五月にかけて、全国の高等学校、特別支援学校高等部を対象に調査を実施したところでございます。 この調査によりますと、平成二十七年度における高等学校等の第三学年におきまして、二九%の学校が模擬選挙や模擬議会等を含む実践的な学習活動を実施したとしておるところでございます。 また、二十八年度における予定でございますけれども、模擬選挙等の実践的な学習活動につきましては、第一学年で三二・五%、第二学年では三六・九%、第三学年では三九・七%の学校が実施予定としていたところでございます。
○鈴木(隼)分科員 ありがとうございました。 私が思っていたよりも多くの、三割から四割程度の学校で模擬選挙が実施をされているということで、これは非常にうれしく感じました。ただ、逆を返せば、六割から七割の生徒はまだ経験をできないということでありますので、引き続き、もっともっと多くの学校で模擬選挙がなされることを願っております。 そこで、模擬選挙を普及するためにも、実施をする、実施をしているのは選管とそれからNPO等かと存じていますが、今ここで申し上げるのはNPOなどについて、より一層の支援が必要ではないかと考えておりますが、現状、支援はどのようなことが行われているのか、答弁をお願いします。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 支援という御質問でございますけれども、内閣府におきましては、模擬選挙を実施する団体に対しまして、子供、若者育成支援の観点からの補助金等の支援は行ってはおりません。
○鈴木(隼)分科員 行っていないということをはっきり答弁いただきましたが、NPOにおいて模擬選挙をやっているという事例も非常に多い。選管だけに任せておいてできるのであれば任せたいところではありますが、なかなかそうもいかないということで、NPOがしっかりとすき間を埋めてくれているということだと思います。この活動をもっともっと支援していくということをぜひ検討していただきたいと思います。 今の関連で、できれば模擬選挙を学校において自前でできるようになると一番いいとは思うんですが、現状、自前でやっているところというのは余り聞かないんですが、これはある程度やはりノウハウがあるのかなというふうにも想像をしたりいたします。 そこでお尋ねいたしますが、模擬選挙のノウハウというのはどれぐらい専門的で、自前では学校ではできないものなんでしょうか。
○大泉政府参考人 お答え申し上げます。 模擬選挙のノウハウということでございますが、高校によっては、やはり、みずから模擬選挙を、ノウハウを一旦得て、それでみずからやっているというところがあるという事例はあると承知しております。 ただ一方で、選管が行う模擬選挙につきましては、実際の投票箱などの選挙機材を用いたり、やはり外部からの話ということで生徒さん方が関心を持ちやすいなどというようなお話も聞いております。 いろいろなやり方があると思います。先ほどありましたが、選挙、政治の教材などで指導を受けた人の投票率が高いということなので、模擬選挙を進めていきたいということでございます。 それで、模擬選挙を含みます主権者教育の取り組みにつきましては、現在、有識者会議において、現状と課題について議論を取りまとめております。この中にはNPO法人でいろいろやられている方なども入っておりますので、それらの意見も参考に今後進めていきたいと考えております。
○鈴木(隼)分科員 今、総務省さんから、広めていきたいという非常に前向きなお言葉をいただいて、本当にうれしく思います。 今後もっともっと模擬選挙を普及していくべきと私も考えておりますが、政府として、この点を進めるに当たって、何か課題のようなものをお感じでしょうか。今、少なくとも、最初の方でお話があったように、大体六割から七割程度の生徒がこの模擬選挙をまだ経験できていないということでありますが、普及に向けての課題をお願いします。
○大泉政府参考人 お答えいたします。 これは、参議院選挙後に調査をしたときの、模擬選挙に向けて、選管の方でございますが、問題点として、課題として挙がってきたのは、出前授業として挙がってきたんですけれども、出前授業を実施している団体の意見としては、やはり人員の調整あるいは学校の指導カリキュラムとの調整、あとは、選挙時に近いと近いほどまた繁忙期であるということなどの課題が挙げられておりました。 また、出前授業を実施していない団体の意見としては、やはり対応する人員の不足、あるいは学校からの接触、応募などがなかったというようなこともありまして、この辺は改善点かなと考えております。
○鈴木(隼)分科員 ありがとうございました。 今後も、模擬選挙がもっともっと普及されるように、ぜひお互いに頑張っていきたいと思いますので、政府におかれましてもどうぞよろしくお願いします。 次に、萎縮対策について御質問させていただきます。 あらゆる社会問題が政治的課題となり得る現代社会において、政治的な議論を避けるということは社会問題の議論までも避けることにつながっていきます。 欧米主要国では、政治的中立性とは、対立する立場をフェアに紹介することと理解をされており、この考え方を政治教育の原則として明確にしています。 我が国の学校教育では、政治的中立性の要求が非政治性の要求と誤解をされ、政治的テーマを取り扱うこと自体がタブー視されてまいりました。これが若者の低投票率の大きな一因となっております。 まず、おさらいをしたいと思います。 昭和四十四年に文部科学省から通知が出されております。これが非常に厳しい内容であったことから、学校での政治教育に大きな萎縮を招きました。そこで、文科省において、平成二十七年に「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について」という通知を出し直されております。 この通知は昭和四十四年の通知からどのように改善をなされたのか、この点について御説明をお願いします。
○藤江政府参考人 委員御指摘のように、公職選挙法改正によりまして選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられたことに伴いまして、有権者となった高校生が選挙活動を行うことが可能になったということで、御指摘の昭和四十四年の通知を見直しまして、平成二十七年十月に新たな通知を発出したところでございます。 昭和四十四年通知におきましては、現実の具体的な政治的事象の取り扱いにつきまして、例えば、客観的かつ公正な指導資料に基づくとともに、教師の個人的主義主張を避けて公正な態度で指導するよう留意することなどの留意事項を列挙しております。 この留意点は平成二十七年の通知におきましても同様に示しておりまして、これを踏まえることは当然ではあるものの、他方で、一部の高校生が有権者となることを踏まえまして、議会制民主主義など民主主義の意義、政策形成の仕組みや選挙の仕組みなどの政治や選挙の理解に加えて現実の具体的な政治的事象も取り扱い、一層具体的かつ実践的な指導を行うことですとか、生徒が有権者としての権利を円滑に行使できるよう、模擬選挙や模擬議会など現実の政治を素材とした実践的な教育活動を行うこと等を新たに示し、その充実を図ったところでございます。
○鈴木(隼)分科員 ありがとうございます。 大変改善をされていると思うんですね。なので、非常に現場での萎縮も改善されているのではないかというふうに想像をしているんですが、では、その平成二十七年の文科省の通知によって、模擬選挙の実施に際しての学校現場における萎縮の問題は解決をされているのか、何かいまだに萎縮の問題が現場で生じているような、そういった報告はなされているかどうかについて、御説明をお願いします。
○藤江政府参考人 先ほど申し上げましたように、昭和四十四年の通知におきましては、現実の具体的な政治的事象についての留意事項が列挙されておりますけれども、一方で、模擬選挙等の具体的、実践的な活動については言及がなかったところでございます。このような通知などにより、学校現場において具体的な政治的事象を扱おうとする機運が十分であったとは言えないものと考えております。 他方、先ほど申し上げましたように、平成二十七年の通知におきましては、政治的中立性を踏まえつつ、選挙管理委員会との連携などにより、模擬選挙や模擬議会など現実の政治を素材とした実践的な教育活動を通して指導することを示したところでございます。 こうした通知に加えまして、総務省と連携して作成いたしました副教材の活用ですとか、そのための指導資料ですとか、あるいは中央教育審議会答申でも示されている、先ほど委員からも御指摘ありました次期高等学校学習指導要領における新科目「公共」の設置等を通じて、国家、社会の形成者としての自覚を持って考え、議論しながら社会を支えていこうとする資質、能力を育むことが大切であろうというふうに思っております。 文科省としては、こうした取り組みを通じて、各学校において、政治的中立性が確保されつつ、高校生が一層積極的に社会に参画するようになるための教育の充実が図られるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○鈴木(隼)分科員 いろいろと御説明をいただいたんですが、恐らく萎縮の問題は聞いていないというようなことだと思いますが、引き続き、教育現場においてそういった問題が生じないように、文科省としてしっかりと現場を見ておいていただきたいと思っております。 次に、二つ目のテーマ、意思決定への参画について入らせていただきます。 一つ目として、審議会改革についてお尋ねいたします。 それで、大臣、戻っていただいたんですけれども、私、質問を結構たくさん用意していまして、三十分、目いっぱいありますので、本当に御自由にされて。 法律案等、政府の重要な政策に関する事項は、おおむね、審議会における検討を経た上で国会に提出をされます。子供・若者育成支援推進大綱において「子供・若者育成支援施策や世代間合意が不可欠である分野の施策については、子供・若者の意見も積極的かつ適切に反映されるよう、各種審議会、懇談会等の委員構成に配慮する。」とされていますが、依然として審議会委員の年齢構成は高く、政府の政策が幅広い世代の意見を踏まえたものとなっているかどうかについては懸念が残ります。このため、今後は、より多くの若者を審議会の委員に任用すべきであるというふうに考えております。 まず、国の先行事例に学びたいと思っております。 政府の審議会では女性委員を一定割合以上とすることとしていますが、これを決めたとき、導入したときにさまざまな意見が出ているはずであります。賛成意見、反対意見、どのようなものがあったのか、教えていただけますか。
○大塚政府参考人 お答えをいたします。 審議会等への女性の登用の数値目標の件でございますが、そもそも基本的な考えといたしましては、やはり我が国の活力ある経済社会の発展のためには、国の方針決定過程へ多様な視点を導入していく、幅広い議論を行って新たな発想を取り入れていくということ、それから、行政への国民参加という点からしますと、やはり国の審議会等は国民の意見を的確に反映する必要性があるということで、当然そういった委員構成にもする必要があるだろうということでございます。 そのためには、やはり、人口の半分を占める女性が委員として参加する割合をさらに向上させ、男女の人数をできるだけ均衡させることが望ましいという考え方に立っておりまして、そのもとで、今現在の目標といたしましては、平成三十二年までに、政府全体として、男女のいずれか一方の委員の数が委員の総数の十分の四未満とならないようにという形の目標を定めているところでございます。 こうした目標設定に際しましては、過去にいろいろな議論が行われておりまして、一つは、やはり、女性専門家がまだまだ少ないという状況にもあるし、その中にあって、目標を達成するために、結果として委員としてふさわしくない方を委嘱せざるを得ないような、そういうこともあるのではないかという懸念の声も正直ございました。 ただ、その一方で、やはり、幅広い視野を有する委員の参加によって、バランスのとれた成果、答申をまとめることができる、あるいは、最近の少子高齢化の急速な進展ですとか、そういった経済社会の構造変化に着目をいたしますと、やはり女性の視点からの意見というものがふえて議論が活性化するという肯定的な意見もあったところでございます。 そういった議論を踏まえまして、今現在、審議会等委員の女性の参画拡大がやはり男女共同参画社会の形成の促進に資するだろうということで、先ほど申し上げましたような数値目標の設定に至っているところでございます。
○鈴木(隼)分科員 ありがとうございます。 多様な意見もあったけれども、賛成意見も非常に多かった中で、結果的に女性の割合を高く設定したことでよかったということだと思います。今の若手、若者の中にも非常に立派な若者がたくさんいますので、やはり若者をもっともっと審議会の委員として任用していくと、結果としてよかったなということになっていくんじゃないかと思います。 次に、海外や地方の事例にも学びたいと思います。 国内外における議会や審議会における委員構成、これに係るクオータ制や努力義務の導入事例を政府として把握しておられますでしょうか。
○河内政府参考人 お答え申し上げます。 国内外の審議会において委員の年齢構成に関するクオータ制や努力義務を導入している事例については、承知しておりません。 なお、国の審議会等の委員につきましては、平成十一年に閣議決定されました審議会等の整理合理化に関する基本的計画の中に盛り込まれました、審議会等の運営に関する指針に沿って任命が行われております。 その指針には、委員の年齢に関しては、委員がその職責を十分果たし得るよう、高齢者については、原則として委員に選任しないと規定されているところでございます。 こうした指針に基づき、各府省の責任のもとで、適切に委員は任命されているものと承知しているところでございます。
○安田政府参考人 お答えいたします。 地方における審議会等の委員の年齢構成に関するクオータ制や努力義務を導入している事例についてのお尋ねでございますけれども、それにつきまして、私どもとしては承知していないところでございます。
○鈴木(隼)分科員 承知していないが連発をしましたけれども、こういった事例もきちんと勉強をしておかないと、将来そういった検討がいざ必要となったときに、その場になってあたふたしてしまうと思います。ぜひ、政府にはその辺、事実関係の調査を幅広くしておいてもらいたいと思います。 政府や地方の審議会により多くの若者を任用するために、クオータ制や努力義務を仮に導入しようとすると、どんな課題が生じ得ると考えられるか、そのあたりについて教えていただけますか。
○河内政府参考人 お答え申し上げます。 審議会等の委員の任命に当たりましては、当該審議会等の設置の趣旨、目的に照らし、委員により代表される意見、学識、経験等が公正かつ均衡のとれた構成になるよう留意するものとすることが、先ほど申し上げました審議会等の運営に関する指針において規定されているところでございます。 この指針に基づき、最終的には任命権者の責任のもとで、各府省において委員の任命が適切になされるべきものと考えておりますが、委員の年齢構成に関して、一律に何らかの基準等を設けるのではなく、審議会等の設置の趣旨、目的に照らして個別に判断されるべきものではないかと考えているところでございます。 以上でございます。
○安田政府参考人 お答えいたします。 地方における審議会の委員の構成についてでございますけれども、地方自治法上は特段の規定がないところでございます。 ただいま内閣府の方から御答弁申し上げましたように、地方の審議会におきましても、その審議会等の趣旨、目的等を踏まえて判断されるべきものと考えておりますが、いずれにいたしましても、各地方公共団体において、地域の実情を踏まえて判断されるべきものと考えているところでございます。
○鈴木(隼)分科員 その審議会の趣旨に沿って個別にということでありますが、どんな政策であっても、若者が関係しない政策なんてないと思います。ですから、そこは、そうおっしゃるのであれば、そういう趣旨にのっとって、きちんと若者を任用していってもらいたいと思います。 次に、若者議会についてお尋ねします。 山形県の遊佐町の少年町長、少年議会、こういった取り組みや愛知県新城市の若者議会、それから英国ではヤングメーヤー、こういった先行事例がありますが、こういったものを参考にして、十八歳未満の生徒の民主主義社会への参加意識の向上を図るため、より多くの市町村に一定の権限を有する若者議会を設置するべきであるというふうに考えております。 そこで、実務上、若者議会を設置しようとするとどのような手続が必要になるのかについて、御説明をいただきたいと思います。
○安田政府参考人 いわゆる若者議会と言われる取り組みについてのお尋ねでございますけれども、まず、その例を申し上げさせていただきますと、若者の地域への愛着や当事者意識を醸成することなどを通じた地域の発展に寄与する人材育成の一環として、議会として取り組んでいる例として、岐阜県可児市の例がございます。また、今御紹介いただきましたけれども、若者を取り巻くさまざまな問題を考えることにより、若者の力を生かすまちづくりを進める観点から、市長が諮問している例といたしまして、愛知県新城市の例がございます。このように、自主的な取り組みとして行われているものと承知しているところでございます。 その設置方法でございますけれども、今申し上げましたように、議会が主導して行っているもの、執行部や教育委員会が主導して行っているもの、あるいは市民団体や青年会議所等の団体が主催している場合、こういうものもありまして、各地方団体においてさまざまな形で行われているものと承知しているところでございます。
○鈴木(隼)分科員 ありがとうございます。 つまり、今の御説明によると、若者議会を設置するハードルは決して高くないということかと思いますので、あとは地元の皆さんの意気込み次第ということですよね。ぜひ、私としても、そういった機運が広がっていくように努力をしていきたいと思いますし、もし政府におかれましても共感をいただけましたら、そういった活動をともに頑張っていきたいと思っております。 あと残り二分になってしまいました。たくさん質問通告させていただいていたんですが、意外と時間がなくなってしまったので、御準備いただいたのに申しわけありません。 最後に、今これまで質疑をさせていただいたとおり、私からは、若者の政治参加を前に進める観点でお話をさせていただきました。冒頭申し上げましたとおり、若者の投票率の向上はとても重要ですし、そのためには、若者が日常生活の中で社会形成に参画できる仕組みづくりをすることが重要であります。これは私たち大人の重要な責務であります。 一部で、本日の御説明の中で、政府で対応していただいていることもあるということがよく理解をできました。しかし、全体的にはやはり政治主導で進めていかなければならないということも改めて感じました。 私、三十九歳でありますが、三十代であって、今の国会の中では最も若い世代ですので、この分野について先頭になって進めていく決意を表明いたしまして、本日の質疑を締めさせていただきます。 ありがとうございました。
○武藤主査 これにて鈴木隼人君の質疑は終了いたしました。 次に、河野正美君。
○河野(正)分科員 日本維新の会の河野正美でございます。三十分間よろしくお願い申し上げます。 まず、きょうは、我が国における寄附行為、寄附の文化ということについて、現状を伺いたいというふうに思います。 まず、日本における寄附の現状について、総務省家計調査から見ますと、二〇一五年、平成二十七年の総務省家計調査によれば、二人以上世帯の年間平均寄附額は三千四百三円ということであります。これまでの推移を見ますと、多少の増減はありましても、おおむね年間三千円前後の寄附金額となっているかと思います。 総務省家計調査から見た年間平均寄附額の推移から、我が国のこれまでの寄附のあり方をどのように政府は捉えられているのか、伺いたいと思います。
○会田政府参考人 お答えいたします。 総務省の家計調査における二人以上の世帯の年間の寄附金の額について、二〇〇〇年以降の推移を見ますと、通常の年であれば、一世帯当たりおよそ二千円台から三千円台で推移しております。 直近の二〇一六年では一世帯当たり四千九百五十三円で、前の年に比べて千五百五十円の増加となっております。これは、熊本地震が発生した影響による寄附金の増加が一因と見られます。 東日本大震災の発生しました二〇一一年においても六千五百七十九円と、例年に比べ高い支出となっており、災害が発生した場合に寄附金が増加するという特徴が見られます。 また、特に二〇一五年からは十二月に寄附金が多くなる特徴が見られ、これは、家計調査の寄附金に含まれますいわゆるふるさと納税によるところが大きいと見られます。
○河野(正)分科員 個人や法人にとって、寄附としての支出が税金より一定程度引かれる寄附金控除の仕組みは、金銭的なインセンティブとしても機能しているものだというふうに思います。 現在の寄附金控除の対象といたしましては七つあるということで、国または地方公共団体に対する寄附金とか、指定寄附金、特定公益増進法人に対する寄附金、特定公益信託の信託財産とするために支出した金銭、認定NPO法人等に対する寄附金、政治活動に関する寄附金、七つ目として特定新規中小会社が発行した株式の取得に要した金額などという七つがあるというふうに聞いておりますけれども、それぞれの活動に対する寄附が寄附金控除の対象となっている理由と、実際どの程度利用されているのかをお示しいただきたいと思います。
○川嶋政府参考人 お答え申し上げます。 まず、適用状況についてでございますけれども、寄附先でありますとか寄附金額につきまして、確定申告書に記載することとはされておりますものの、国税庁におきましては、それぞれどのような寄附先あるいは寄附金額になっているかということまで集計していないものでございますから、寄附先やその適用人数については金額を持ち合わせておりません。 その上で、所得控除の合計額について申し上げますと、まず、二十二年分以降の所得控除の合計額でございますが、二十二年分が六百二十四億円、二十三年分が千二百六十二億円、二十四年分が六百三十五億円、二十五年分が五百十三億円、二十六年分が五百四十三億円、二十七年分が千十四億円となっております。 また、二十二年分以降の税額控除の合計額について申し上げますと、二十二年分が九億円、二十三年分が五十億円、二十四年分が五十二億円、二十五年分が四十三億円、二十六年分が四十六億円、二十七年分が五十七億円となっているところでございます。
○河野(正)分科員 随分年によって差があるなと思います。 平成二十三年の税制改正の際に寄附税制が変わったと思います。認定NPO法人や特定公益増進法人、公益社団とか財団法人、学校法人などの一定の要件を満たしたものへの寄附に新たに税額控除が導入されることとなりました。また、都道府県や市区町村が条例において個別に指定することにより、個人住民税の寄附金控除の対象とすることができるようになっております。 このような寄附金控除の拡充による効果を含めて、これまでの取り組みの評価をどのようにしているのか伺いたいと思います。
○浜田政府参考人 NPO法人に対します、平成二十三年税制改正によります寄附税制拡充の効果についてお答えをいたします。 NPO法人に関します寄附税制に関しましては、お話がございましたように、平成二十三年の税制改正におきまして、新たに税額控除の制度が導入されるでございますとか、税制優遇の対象となります認定NPO法人の要件の緩和、こういった拡充が行われたところでございます。 この認定NPO法人に関しまして、私どもで持ち合わせておりますデータといたしまして、一法人当たりの個人寄附金がどの程度の収入があったか、あるいは何人の方から寄附がされたかといったようなデータを持っておりますので、それについてお答えしたいと思います。 それによりますと、制度拡充後の平成二十四年度の認定NPO法人一法人当たりの個人寄附金の平均収入額は、三千五百四十一万円でございました。制度改正前の平成二十二年度はこの数字が千七百七十二万円という数字でございましたので、制度改正を挟みまして、約二倍に増加しております。 また、個人寄附の平均寄附人数で見ましても、平成二十四年度が平均して二千二百七人の方からとなっておりまして、改正前の二十二年度の七百八人に比べますと約三・一倍ということで増加を見ております。 さらに、認定NPO法人の認定数自身を見ましても、直近の数字、平成二十八年十二月末現在で九百九十三の法人が認定されておりまして、制度改正前、二十三年三月末の百九十八法人と比較しますと、五倍ほどに増加をしているということでございます。 したがいまして、二十三年税制改正におきます寄附税制の拡充の措置は、NPO法人の財務基盤の強化でございますとか、活動の継続、発展に寄与しているというふうに考えております。
○河野(正)分科員 次に、ふるさと納税について伺いたいと思います。 我が国における寄附のあり方に大きなインパクトを与えたものだというふうに思います。ふるさと納税は、納税と言っておりますけれども、実際には都道府県、市区町村への寄附行為に当たるのではないかと思います。普通に自治体に寄附をした場合は、確定申告を行うことでその寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されますが、ふるさと納税では、自己負担額の二千円を除いた全額が控除の対象となります。先ほどお示ししました寄附金控除の枠組みから、居住地以外の自治体宛ての寄附についてさらに優遇したものであると言えるんじゃないでしょうか。 まず、ふるさと納税導入のいきさつ、経緯やその狙い、制度の導入から現在に至るまでの実際の利用実績の推移をお示しいただきたいと思います。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 ふるさと納税導入の経緯でございますけれども、ふるさと納税制度創設時におきましては、地方から都会に転出した者が、みずからを育んだ地域の教育や福祉のコストに対して還元する仕組みがあってもよいのではないか、それから、みずからとかかわりの深い地域を応援したい、そういう納税者の気持ちも大切にすべきではないか、そういった意見が検討の出発点となったわけでございます。 このような意見を踏まえまして、ふるさとや応援したい地方団体のさまざまな取り組みを応援する気持ちを形にする仕組みとして、平成二十年度に創設をされたところでございます。 その後、その実績は推移してまいりましたけれども、近年急速に伸びまして、平成二十七年度、これは平成二十七年の四月から二十八年の三月までの間の寄附金ということになりますけれども、こちらのふるさと納税の実績額は約一千六百五十三億円となっておりまして、対前年度比で約四・三倍に増加しているところでございます。
○河野(正)分科員 みずからを育んだ地域ではないところに寄附されている方が多数おられるんじゃないかなと懸念しているところであります。 基本的には、ふるさと納税という総務省の施策がどんどん広く国民に受け入れられており、国民の支持を得たという意味では、いわばヒットした政策であるというふうには思います。 その要因がどこにあると考えておられるか、総務省としての評価をお聞かせください。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 ふるさと納税の実績額は今お示ししたように着実に伸びているところでありますけれども、要因として私どもが考えておりますのは、やはり何といっても、ふるさと納税制度が国民の皆様に広く認識をされて定着をしてきているということ、さらに、ふるさと納税制度を通じまして、各地方団体も切磋琢磨をして地域の魅力のアピールに努めているということ、また、ワンストップ特例制度の導入など、納税者にとって使いやすい仕組みとしたこと、こういったことが考えられると思います。 ふるさと納税制度につきまして、地方団体から、交流人口の増加、子育て支援の充実など、地域の発展につながるといった積極的な評価をいただいておりまして、地方創生を進める上でも重要な制度であるというふうに考えているところでございます。 また、災害の被災地への支援としても活用されておりまして、昨年末の新潟県糸魚川市の火災後におきましても多くのふるさと納税が寄せられたと聞いておりまして、多くの国民の皆様からの支援について、大変ありがたいと思っております。 他方、これも御承知のとおり、返礼品競争が過熱しているのではないかという御指摘がありまして、その点、問題であると認識しているところでございます。
○河野(正)分科員 確かに、ふるさと納税の本とかガイドブックみたいなのが本屋さんに行ったら並んでいる状況にありますので、非常に盛んにそういったのが広報されているわけであると思いますが、また返礼品についても少しずつ聞いていきます。 最近、このようなふるさと納税について、自治体の首長からの発言、問題提起が相次いでいるかと思います。 ふるさと納税にまつわる問題としては、寄附された自治体が寄附相手に送る返礼品のために多くの税金を使っていることにより、納められるはずの税金が実質的には個人に還元されてしまっているという点も指摘されています。制度発足当初はこうした返礼品はさほどは問題にならなかったと思いますが、プリペイドカードや商品券など換金可能なものが返礼品となることによって、寄附した個人に対してお金に近い形で戻っていくことになり、これはいかがなものかというふうに思います。 また、税額が控除されるために、高額所得者ほど多額の税金を取り戻すことができる仕組みとなってしまっております。 そもそも、返礼品の金額や内容について制限する仕組みがないことを問題視する指摘もありますが、これはふるさと納税に限ったことなのか、他の寄附金控除と同様の仕組みか。加えて、こうした返礼品への批判に対する見解を伺いたいと思います。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 返礼品送付につきましては、これは御承知のとおりではありますけれども、ふるさと納税の制度という税制上の措置とはまた全然別のものでございまして、各地方団体が独自の取り組みとして行っているものでございます。そういった意味で、今委員の方からお尋ねがあった、例えば他の税額控除の仕組みとの比較といった点においては、特段その点について差異はないわけでございます。 このふるさと納税に係る返礼品送付について、地域の特産品のPRなど、地域の創意工夫を発揮する手段として評価するという意見がある一方で、先ほども申し上げましたけれども、地方団体間の競争が過熱をしている、趣旨に反するような返礼品が送付されているといったような御指摘がありまして、これは私どもも問題であると考えているところでございます。 そういったことから、昨年の四月の通知におきまして、総務省として、商品券など金銭類似性の高いもの、あるいは高額または寄附額に対し返礼割合の高いものなど、ふるさと納税の制度の趣旨に反するような返礼品を送付しないように地方団体に要請をしたところでございますし、また、個別団体の返礼品の見直しにつきましても、都道府県とも連携をしながらこれまで働きかけを行ってきているところでございます。 ございますが、現状、依然として制度の趣旨に反するような返礼品の送付を行っている団体がございまして、総務省としては、行き過ぎた返礼品競争について問題があるという認識でございます。
○河野(正)分科員 私の知り合いとかでも、パソコンがもらえるとか、そういったことも話を聞いたことがございます。 繰り返しになるかもしれませんが、返礼品の問題は、制度の利用が拡大するにつれて指摘されるようになってきました。この間、制度見直しも行われていたと思います。平成二十七年からは、確定申告を不要にする、先ほどお話があったワンストップ制度を設けることなどの取り組みが始まっております。そうした制度改正のタイミングでこの返礼品競争への対応を進めることができなかったのか、政府の見解を伺います。
○林崎政府参考人 お答えいたします。 ただいま御指摘のとおり、二十七年度税制改正の際に、ワンストップ特例制度等を導入するということで、さらなるふるさと納税の活用ということが見込まれましたので、地方団体の主体的な判断のもとで、制度の趣旨に沿った節度ある運用を進めていただく必要があると考えまして、制度の趣旨を踏まえた対応を地方団体に要請したところでございます。 具体的には、先ほども一部御紹介申し上げましたけれども、返礼品の価格や寄附額に対する割合の表示など、寄附の募集に際しまして、対価の提供との誤解を招きかねない行為、あるいは、換金性の高いプリペイドカードや、高額または寄附額に対し返礼割合が高いものなど、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品の送付を行わないように要請する総務大臣通知を平成二十七年四月一日に発出したところでございます。
○河野(正)分科員 パソコンがもらえるというのもあれですけれども、やはりプリペイドカードとかであれば換金できてしまうので、これは本当に、きちんとこの制度を見直さなきゃいけないのかなというふうに、きょうは寄附の文化ということで伺いますけれども、このふるさと納税も絡めて、しっかりと寄附税制を考え直さなきゃいけないんじゃないかなと思っているところでございます。 高市大臣からも、さきの総務委員会で強い問題意識を持っているとの趣旨の御答弁があったと伺っております。その後の記者会見でも発言されているようでございますけれども、自治体の首長さんからの問題提起に対する受けとめとあわせて、改めて大臣の問題意識を伺いたいと思います。
○高市国務大臣 そもそも、ふるさと納税制度が創設されたときの非常に崇高な精神、目的については、先ほど委員の質問に対して答弁があったところでございます。 私は、ふるさと納税制度というのは、地方創生の観点からも、それからまた、災害が発生したときにたくさんの寄附をお寄せいただいている温かいお気持ち、これにとても感謝をしているといった点からも、健全に発展させていきたい制度だと思っています。 昨今、返礼品に関する過熱競争、この批判が沸き上がりまして、そもそものふるさと納税制度のすばらしい精神というもの、これが本当に残念なことになってしまうような御批判もたくさん出ていると承知しています。 例えば、せっかくふるさと納税で寄附をいただきながら、返礼品の金額が高過ぎてしまうと、地方の公共サービスのために使えるお金が減ってしまう。また、さまざまなサイト事業者に支払うお金ですとか、事務がふえたので臨時職員を雇っておられるお金ですとか、余りにもコストが大き過ぎて手元に残っていない自治体があるということと、ふるさと納税制度がせっかくできたのに、持ち出しになって赤字になってしまっている自治体まである始末でございます。 そうしますと、そもそも、このふるさと納税制度には返礼品というものは制度として組み込まれていなかった、各自治体独自のお取り組みではございますけれども、それでもやはり、先ほど委員が御指摘になったような換金性のあるものということになると、これは一時所得という、税法上の問題からも疑念が生じるものでございます。 総務省としては、この過度な返礼品競争を何とか自粛していただきたいということで、今回、個別団体への働きかけというのは都道府県と協力しながら今もやっているんですが、その働きかけを強化するとともに、現在、主に返礼品の問題ですけれども、ふるさと納税制度に係る課題を全て洗い出した上で改善策を検討してみよう、こういうことで行動を起こすつもりでございます。できるだけ速やかにということで、ことしの春を目途にということで洗い出しの作業に入らせていただきます。
○河野(正)分科員 ありがとうございました。多分、共通の認識を持って頑張っていただいているものと思います。 またちょっと事務的なことを伺って確認していきますが、ふるさと納税は、都市から地方へお金を流すということもその目的の一つであるというふうに思います。最近のふるさと納税の利用拡大に伴って、都市部の自治体では、自主財源の流出が進んで、地域の抱える課題に対応するための財源が失われているとの懸念が示されております。 きょう、たまたま、私どもの仲間でもあった吉村大阪市長がいろいろコメントしているようでありますけれども、こういったことについて政府の見解を伺いたいと思います。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 ふるさと納税制度でございますけれども、ふるさとへの思いや地方団体のさまざまな取り組みを応援する気持ちを形にする仕組みとして設けられたというのは先ほど申し上げたとおりでございまして、住所地団体へ納税をする個人住民税の一部をふるさとなどへ実質的に移転させる制度となっているわけでございます。地方団体に対してふるさと納税を行った方につきまして、原則として、ふるさと納税額から二千円を除いた額が住所地団体の個人住民税から控除される、こういう仕組みでございます。 ただし、ふるさと納税制度における特例控除額につきましては、個人住民税というのはやはり現在住んでいる団体の行政サービスを賄うための重要な財源ということがございますので、個人住民税所得割額の二割を上限としているところでございまして、各納税者の税額の大半は住所地団体に残る仕組みとなっているところでございます。 そういったことを受けまして、現状でございますけれども、ふるさと納税に係ります寄附金税額控除の額は、例えば東京特別区で見ると、個人住民税収の一%から、特に都心の区だと二%程度といったような状況でございます。全国の市町村で見ますと、個人住民税収の一%程度となっているところでございます。 という状況でございまして、ふるさと納税における減収が直ちに行政サービスに大きく影響するとは考えにくいと思っておりますけれども、いずれにしても、ふるさと納税が減収、財政運営に影響を与えるということで、地方団体の実情や意見を伺いながら注視してまいりたいと考えているところでございます。
○河野(正)分科員 時間も余りありませんので、大臣にもお聞きしたいことがあったんですが、もう先ほどいろいろ踏み込んで答弁していただいたので割愛させていただきたいと思います。 次に、ふるさと納税自体は、先ほど来話があった、生まれ育ったふるさとに貢献できる制度、自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度として創設をされました。私の知り合いでも、お父さんとかの出身地であったところに、村に寄附をしたいとか、そういったことをされている方もいらっしゃいます。 日本では寄附文化が育たないというふうによく言われますけれども、納税者がみずから寄附先や使い道を選べる制度というのは、国民の意識を変えていく可能性をもたらし得るものと考えますが、こういったことについて政府の見解はいかがでしょうか。
○高市国務大臣 ふるさと納税制度を創設したときに研究会で議論されたのがまさにそうでございます。みずから寄附をする先を選択するということで納税者意識を向上させるとともに、それを受ける自治体においても、その寄附を受けてどのようにそれを使ったかと使途をアピールする競争、これによってまた自治体側、住民側の意識も変わってくる、こういったことがそもそもの目的の一つでもございました。
○河野(正)分科員 では、次にちょっと移りたいと思います。 先ほど、災害のときの寄附という話がありました。冒頭で御答弁いただきましたように、大規模災害が発生した年というのは寄附金額が非常に大きくなっています。阪神・淡路大震災のとき、一九九五年は五千八百三十四円、東日本大震災の二〇一一年は六千五百七十九円と、先ほど質問の冒頭でお話しした額からすると、ほぼ倍増と言えるほど大きくなっております。 災害時は国民の間に共助の意識が広まって、寄附の動きが広がっているようにも思われます。実際、ふるさと納税制度でも、昨年の熊本地震、台風被害の被災自治体への寄附がふえたというふうに聞いております。私も昨年、党の仕事として、十二月二十八日に糸魚川に行って市長に寄附をさせていただいたところですけれども、そういった被災地への寄附が盛んに行われるというふうになるかと思います。 寄附が多く寄せられるのは自治体にとって大きな力になる一方で、自治体が独自に返礼品を用意しているふるさと納税の仕組み等では、返礼品の確保、手配を初め、自治体にも大きな事務負担が重なってしまいます。 災害時には返礼のないふるさと納税の利用も進んでいるようでありますが、被災自治体の事務負担の軽減を図るためにも、災害が起きたときのみに使えるような寄附の仕組みを考えておけばと思いますが、いかがでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 ふるさと納税制度そのものは、災害のとき、その他ということで区別はないわけでございますけれども、そういったふるさと納税制度が災害の被災地への支援としても活用されているのは御承知のとおりでございます。 被災団体には、その際に、寄附を受け付けるとか、それから領収書を発行する、あるいは返礼品ということであればその返礼品の手間といったような事務負担が生じるわけでございますけれども、こういった点について被災地以外の地方団体がお助けをするということで、被災団体にかわってふるさと納税を受け付けて領収書の発行をするといったところも出てきておるわけでございまして、こうした地方団体間の協力の仕組みを広げていくということがまずは考えられるのではないかと思っております。
○河野(正)分科員 最後に、政治活動と寄附について幾つか伺いたいと思います。 我々日本維新の会の国会議員団では、本来、議員歳費カットということを言っておるわけですけれども、他党他会派の方に同調いただけませんで、残念ながらカットできないということで、では、その分、一人当たり月額十八万円を被災地支援に充てようということで、党に党費として納めて、それを集めて、今、衆議院十五名、参議院十二名、二十七名おりますので約五百万円近いお金になりますので、それを被災地に寄附しようということでやっております。 背景には、現在の制度では公職選挙法の寄附禁止の規定に抵触するために、国会議員が自主的に歳費や期末手当を国庫に返納することができないというルールの存在がございます。そこで我々は、当分の間、公職選挙法の寄附禁止の適用除外とする議員立法を提案しましたが、これも実現できておりません。 そもそも公職選挙法の寄附禁止の規定は、いかなる趣旨、理由によるものなのか。我々の提案に対する受けとめとあわせて、政府の見解を伺いたいと思います。
○冨樫大臣政務官 公職選挙法第百九十九条の二第一項は、「公職の候補者等は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。」と規定しています。「当該選挙区内にある者」とは、当該選挙区内にある全ての者を意味し、自然人や法人のほか、国や地方公共団体も含まれております。したがって、国会議員が国に対して寄附をすることは、公職選挙法第百九十九条の二により禁止されている。 また、公職選挙法上の寄附禁止については、いろいろな名目の寄附が行われ、これが選挙に金のかかる大きな要因となっていたことから、金のかかる選挙を是正し、選挙の浄化に資するため、選挙に関すると否とを問わず、また、いかなる名義をもってするを問わず、特定の場合を除き、一切禁止されることとなったところであります。 日本維新の会が、さきの臨時国会において、国会議員が歳費や期末手当を国庫に返納する場合について、公職選挙法の寄附禁止の規定を適用しないことを内容とする法案を提出したことは承知しておりますが、議員の政治活動のあり方や民主主義の根幹にかかわる重要な課題であり、各党各会派において御議論をいただくべき事柄であると考えております。
○河野(正)分科員 政治活動はお金がかかりますし、そういった寄附文化がしっかりと根づいていけばいいのかなというふうに思いますが、そういう中で我々としては、例えば所属の地方議員であれば、熊本にその二割カット分を寄附させていただいたりとかしておりますが、国会議員はなかなかそういったことができませんので、党に党費として納めて、党から寄附をさせていただくということをしているところでございます。 一方で、政治家が政治団体に寄附をしたら、自分の政治団体であれば、ほとんど同じようなお財布なのに税控除ができてしまったりとか、さまざまな問題もありますので、こういった点はしっかりと我々は提案させていただきたいと思いますので、今後そういったことが進んでいけばいいなというふうに思っているところでございます。 時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○武藤主査 これにて河野正美君の質疑は終了いたしました。 次に、大西英男君。
○大西(英)分科員 私は、東京都江戸川区選出の大西英男でございます。 このたび、質問の機会を与えていただいて、光栄でございます。 今も河野さんからふるさと納税の問題、質問がありました。今回のこの分科会でも、多くの人たちがこの問題に触れているのではないかと思いますね。そして、マスコミ等も、この問題、サービス競争に焦点を当てて報道をされています。 私も、私どもの地域で、高額所得者の人が、お正月に御一緒したら、こんなことを言うんですね。いや、大西さん、ふるさと納税を徹底的にやったよ、食材を中心に、うちの家内と相談してやったよ、うちの冷凍庫はもう全国の食材であふれるほどだ、こう言っておりましたですけれども、こういった傾向がやはり顕著になりつつあることは事実でございます。 もちろん、総務省が、総務大臣も、こういった経緯について、本来のふるさと納税の趣旨とは違うものであるということで自治体へ御指導をなさっている経過も我々は重々承知しています。 驚いたことに、一千万円以上寄附したら、七百五十万円分の土地を提供するとか、あるいはパソコン、あるいは金券、これが金券サイトで売買をされていたとか、いろいろな問題が指摘をされているわけでして、これは、総務大臣の先輩であります片山善博さん、鳥取県知事も務められましたが、こんなことまで言っていますね、ある雑誌で。ふるさと納税で寄附を集めるために絞る知恵は、振り込め詐欺の連中が絞る知恵に似ている、地方自治からいって本当に恥ずかしいことだということを片山元総務大臣はおっしゃっておられるわけですね。 やはりこれは本来のふるさと納税の崇高な趣旨から逸脱した顕著な傾向がますます増大をしているわけでして、これについてさらに一層の努力を総務省としてもしていただきたいと思うんですね。 そして、もう一つこのふるさと納税の返礼品で言えることは、高額所得者優先なんですね。 それこそ、限度額が先ほど二割と言いましたけれども、これは、多額納税者にとって二割というのは大変な金額になるわけでして、これらによって、寄附がしたくてもできない、本当にふるさとを愛し、そして地域の振興を願っている人たちと比べて大きな不公平が生じていることも事実であるわけでございます。 この返礼品の問題は、法的に制限ができないとか、なかなか難しい問題がある。自治体の自主性があるとか、いろいろ御答弁がありますけれども、何か知恵が出ませんかね。そして、本来の趣旨に立ち返るような御努力を、春を目途に、四月を目途に総務大臣は取り組まれるとおっしゃっていますけれども、その辺のお考えについて率直にお聞かせをいただきたいと思います。 〔主査退席、長坂主査代理着席〕
○林崎政府参考人 確かに頭の痛い部分ではございます。 返礼品送付は、繰り返し申し上げているように、ふるさと納税制度という税制上の措置そのものとはまた別の仕組みというか別の現象でございまして、各地方団体が独自の取り組みとして行っているということがございます。 そしてまた、その返礼品送付につきましても、地域の特産品のPR、あるいは創意工夫を発揮する手段になっているといったような、そういう評価する声もありますし、また、実際、そういった運用を行っている団体の方がはるかに多いだろうとは思います。 ただ、一方で、地方団体間の競争が過熱をしてきて、一部の地方公共団体ではありますけれども、どう見ても制度の趣旨に反するような返礼品を送付しているということは明確でございまして、問題であるというふうに認識しているところでございます。 先ほども大臣から御発言もありましたけれども、私どもも、これまでも、大臣通知、そして個別団体に、これは各都道府県とも協力をしながら、いわばその是正に努めてきたわけでございまして、一定の成果は上がってはいるんですが、やはりなかなか、新たにまたそういった、いかがなものかという取り組みをするところが出てきたりといったようなことがあるのも現状でございます。 せっかく先ほどお聞きになられたような形でふるさと納税という仕組みができたにもかかわらず、返礼品問題というところでゆがんでしまうというのは本意ではないということでございますので、この返礼品競争について、何とかしなければいけないという思いで今取り組んでいるところでございます。
○大西(英)分科員 これは、一つは返礼品の問題がクローズアップされてきていますけれども、我々大都市の自治体にとっては大変な減収になるんですね。 それこそ、林崎局長は、一%なんというのは大したことはない、一・五%なんかは大した影響を与えないと言うけれども、東京二十三区だけとっても約百三十億円の減収になっているんですよ。これは、例えば、今一番都市で問題になっている待機児童解消のための保育園の建設、そして、その保育園を運営していく費用の何と百十園分の費用が東京二十三区から消えていっているんですよ。これが何で大したことのない金額なの。そういう認識が総務省にあるから、大都市はいじめ続けられているんですよ。どれだけ収奪していると思うんですか、東京や大都市から。 一番顕著な例でいけば、法人事業税の暫定措置、これはまだ続いているんですよ。これは、平成二十一年度から二十九年度まで、累計一兆七千百十三億円が東京から持っていかれているんですよ。 そしてさらに、平成二十八年からスタートした法人住民税の国税化、これによって、累計で四千八百五十四億円、二十三区の影響額は七百億円にも上っているんですね。 東京は自治体じゃないんですか。地方自治の根幹、そして、その財政上の調整というのは地方交付税によっているんですよ。東京都は、巨額な交付税の税源となる国税を納めていますよ。そして、国税の還元率というのは全国自治体の中で一番低いわけですよ。我々は一生懸命稼いでいる。そして、リーディングシティーとして、日本の前進のために重要な役割を東京は果たしているわけですよ。それに伴って、確かに税収は上がりますよ。しかし、その大半と言っては語弊がありますけれども、国税のうち九五%近くを全て地方に回しているんですよ。しっかりと責務を果たしているわけですよね。 そうした中で、このふるさと納税の場合に、実質的な税負担の恩恵を受ける住民に対して、失われているわけですから、百三十億円が東京二十三区から。そうすると、それによって住民サービスが低下する。先ほどお話ししたように、保育園の改修費あるいは運営費、こういうことですら厳しい状況に追い込まれる。この住民の受けるデメリット、これは一体誰が補填するのかということなんですよ。 それこそ、交付団体については、ふるさと納税でなくなった分については補填をされるんですね。しかし、不交付団体である東京都は一切補填されない。こういった意味では、行政サービスの低下が都市でこれからどんどんどんどん、来年はマスコミの試算によると二百億円にもなると言われているんですよ。 それこそ、これによって東京や大都市が受ける損失というのははかり知れないものがあるわけでして、こういった問題についてどのようにお考えなのか、率直な御意見を伺いたいと思います。
○林崎政府参考人 今御指摘いただいたように、各地方公共団体、東京もそうですけれども、限られた予算の中で、非常にやりくりに苦労しながら、さまざまな行政サービスを提供されている。そういう御苦労をいただいているということは、私ども重々承知をしておるつもりでございます。 一方で、今問題になっているふるさと納税でございますけれども、これは、もともとは、地方から都会に転出をした者が、みずからを育んだ地域の教育や福祉のコストに対して還元する仕組みがあってよいといった意見を検討の出発点としているわけでございます。そういう中で、住所地団体へ納税する個人住民税の一部をふるさとなどへ実質的に移転させる制度、そういう制度となっているわけでございます。 ということでございまして、先ほどお叱りを受けましたけれども、住民税の意義からいきまして、当然、住所地の行政サービスを賄うための重要な財源ということ、これはもう明らかでございますので、今申し上げたような形でできましたふるさと納税についても、住民税の上限二割ということが一応設定をされているわけでございます。その結果は、今御指摘あったように、現状、実績として、割合に直すと一、二%といった姿になっているわけでございます。 ただ、他方で、冒頭申し上げたように、財政運営に影響を与えるということは当然大事なことでございますので、私どもとしても、減収が財政運営に与える影響につきまして、よく実情や御意見を伺いながら、注視してまいりたいと考えているところでございます。
○大西(英)分科員 いろいろ今問題が出てきています。そして、このふるさと納税制度を私は否定するものではありません。すばらしい日本人の美風がここにあらわれているし、一方で弊害もあらわれている。 あの熊本の地震や、あるいは糸魚川の大火についても、糸魚川で四・四億円ですか、熊本地震では県と熊本市だけで七十億円近いふるさと納税が行われているわけですね。これはすばらしいことだと思うんですよ。こういう美風を私は否定するわけではありません。 しかし一方で、おっしゃるとおり、東京に住んでいる人たちの大半はふるさとを地方に持っていますよ。そして、ふるさとのおかげで教育もされ、そして美しい自然と風土の中で伸び伸びと育って、さあ就職したというと、東京で働いた。それについては、確かに地方税は住んでいる自治体に払っているかもしれないけれども、国税はきちっと払っているんですよ、所得に応じて。それは、国税はあらゆる施策によって地方に配分されていきますし、地方交付税によって地方を潤しているわけで、ある意味ではその牽引役を、ふるさとに対する思いを持ちながら、ふるさとのためにも頑張ろうといって東京に住んでいる人が働いているわけで、今税務局長がおっしゃったような意味だけであれば、これは十分、現在の税制度で果たされているわけなんですよ。 さらに、私は、ここはそういう質問通告もしていませんから持論を述べさせていただくと、法人住民税の国税化の問題というのは、まさに地方の疲弊をさらに増長していることだと思うんですよ。 法人住民税の意義というのは、努力する自治体が報われる。そして、税収を上げるために企業誘致をしていく、あらゆる創意工夫を凝らして地域を発展させようとする自治体、これに応じて配分をしていく税であるわけですよ、住民に対して。そこから一定の率でそれを国税化するなんというのは、地方自治の根幹に触れる問題ですよ。 こういうことを、例えば、ふるさと納税を促進しましょう、そのかわり、法人税の国税化をやめますよなんという、こういう大胆な、勇気ある施策が行われるのだったらまた別ですけれども、屋上屋で、都市をいじめれば地方が復興できる、地方が繁栄できる、あるいは地方の過疎化が防止できる、そんな甘いものじゃないでしょう。そんなことによって、私はあえていつも言っているのは、生活保護化を全国で広げたって、立ち上がる自立と、希望と夢で地方で頑張ろうという、そういう機運は生まれてこないですよ。それだけに、私は、この問題について広い角度から御検討をいただきたいと思っております。 さらに申し上げますと、このふるさと納税、このままサービス競争でいくと、東京、このままおとなしくはしていられませんよという声が出てきているんですよ。二十三区のうち十区で、サービス品を提供する、あるいは考えているところがあるんですよ。東京をばかにしちゃいけませんよ。 例えば、千代田区。花のお江戸のど真ん中、ここだって、例えば宝塚の観劇券とか帝国劇場の観劇券とか、そういう文化的なものを仮に返礼品として出すと言ったら、全国から大分税金が集まるんじゃないんですか。 我々江戸川区だって、何もないわけじゃないんですよ。花卉栽培が発達していますよ。そして、ランとか、あるいはさまざまな美しい花々、それをお送りしますよ。そういう返礼品だって、つくろうと思えばつくれるんですよ。 墨田区だって、大相撲の観劇券を、今人気がありますから、それをつけるとか。 そんな、お互いの自治体同士で競争なんか、物欲競争が起きてどうするんですか。やはりこれは、今、冷静に立ち返って、税の本来のあり方、そしてふるさとに対する私たちの感謝の気持ち、あるいは疲弊していくふるさとに対して何らかの助成をしていく、みんなで、国家全体としてバックアップをしていく、そういう税制度というのか施策を考えていくべきだと思うんですよ。 そういった流れの中で、私は、幾つか提案もし、ぜひ総務大臣の、ことしの、この春の見直しに生かしていただけたらありがたいと思うんですけれども、まず、何らかの法的な工夫をして、返礼品はやめるような、そういう流れをつくっていく。もう一つは、例えば、返礼品の中ですばらしいのがありましたよね。田舎の実家の雪おろしをやらせますよとか、そんなものがありましたけれども、こうした地域貢献とか社会貢献にふるさと納税の原資を特化するとか、あるいは、教育でお世話になりましたよ、だから教育環境を整備するためにふるさと納税を特化するとか、そういう工夫も必要なのではないかと思うんですね。 さらに、先ほどちょっと触れましたけれども、限度額です。 林崎税務局長、あなたたちは、いつも何兆円、何十兆円、何百億円、それが当たり前と思っているけれども、何百億円、何億円、何千万も大切なお金なんですよ。だから、そういう意味では、限度額の二〇%というのを一〇%にする、そして、それによって広く多くの方々の共鳴をいただく、これも一つの考え方じゃないかと思うんですね。 もう一つは、不交付団体を目のかたきにするの、やめましょうよ。 不交付団体というのは、ただ努力も何もしないで税収が、総務省が決めた一定割合以上も、基準財政需要額以上に基準財政収入額が上がっているわけじゃないんですよ。大都市は大都市なりの努力をしているんですよ。それを、一律に総務省は線を引いて、一定以下は不交付団体だと決め込んでいるわけでしょう。 だから、その辺ももう少し弾力的に考えたらどうですか。こういったふるさと納税は志でしょう。ふるさとに対する愛情でしょう。そして、日本の国土に対する夢と希望を与えたいという使命感でしょう。こういうものについては、不交付団体だから一律に切っちゃおうなんて言わないで、東京から巨額の富を吸い上げているんですから、その一部を使ってきちっと補填をすればいいじゃないですか。 そういったもろもろの問題について、高市総務大臣、御苦労は重々承知しておりまして、きのうも七時間、総務委員会でこの問題にも触れられましたし、あしたもあるんでしょう。本当に御苦労さまでございます。私たちも総務大臣の改革を応援したいと思っておりますので、ぜひ、この四月に向けて、全国民が納得するようなふるさと納税のあり方をお示しいただきたいと思うんですけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 〔長坂主査代理退席、主査着席〕
○高市国務大臣 大西委員には、恐らくふるさと納税制度の意義そのもの、つまり、地方創生に資する、また災害が発生したときに温かい寄附が寄せられる、そういう意義そのものには御賛同いただいた上での御質問だと思います。 確かに、今、東京一極集中という傾向はとまらず、そしてまた、大都市で高齢化も進んでおりますから、特に、大都市圏においても、高齢者の福祉に係るお金、そしてまた子育てを応援するために必要なお金、また災害に備えるために必要なお金、さまざまな財政需要があるということも承知をいたしております。その上で、随分たくさんの地方を応援していただいているということにも感謝を申し上げます。 先ほど来、大西委員のぜひというのがぜしになっているので、ちゃきちゃきの江戸っ子というか、東京生まれの東京育ちでいらっしゃるんだろうなと思いながらお話を伺っていたんですけれども、返礼品の問題というのは、これがかなり過熱をしてしまっている一つの要因なんですけれども、そもそも、ふるさと納税制度、税制上は組み込まれていなかった各自治体の自主的なお取り組みですから、例えば税法に書き込んでいないものを法律で完全に禁止というような立法ができるかといったら、これはなかなか私は難しいと思っております。 ただ、大西議員のような東京生まれの東京育ちの東京在住の方々が、また、自分のふるさとに、自分のお住まいの地域に積極的に寄附をしていただけるような環境づくり、機運づくりというのも一つは大事だと思います。 さらには、やはり東京一極集中で過度に東京に負担がかかっているということも考えますと、多くの方々が、人や情報の流れが地方に起きていく、最後はまたふるさとに帰って、少し仕事なんかもしながら、そこで暮らしていこうというような機運が盛り上がっていく、そういうことを促す政策も、貴重な税金を使わせていただいているわけですから、行ってまいろうと思います。 今、結論を全ては申し上げられないんですけれども、最近、返礼品に対して、さまざま通知を出したり、個別団体ごとの働きかけも都道府県を通じてやっておりますので、もう返礼品やめますと宣言された市長さんも出てきましたし、あとは、それぞれの地域でのすばらしい体験をお礼にしましょうというようなことで、いろいろ取り組みが多様化してきたように思いますので、何とか四月に向けまして、この制度が健全に発展するように、東京の方々の御懸念も十分わかりますから、お声も伺いながら、一歩でも二歩でも、ちょっと十歩とか百歩とかいう約束はできません、時間に限りがありますが、まずは四月までにできる改善策を打ち出します。 そしてまた、これは税制の問題でございますので、与党税調などからもお知恵をいただきながら、政府税調のお知恵もいただきながら、息長く取り組んでまいりたいと思っております。
○大西(英)分科員 期待をさせていただきます。 私は東京生まれの東京育ちですけれども、私の父は、福島県の只見、それこそ福島のチベットと言われている土地の出身でして、そして貧しい貧しい農家の息子でした。昔は、師範学校制度がありまして、ある程度の資金を支給されながら、奨学金みたいなものですね、師範になって、そして、学校の先生の資格を取って、何と花のお江戸のど真ん中の中央区の泰明小学校の教諭としてずっと勤めていたんですよ。そのときに我が母と出会いまして、そして私が生まれたわけでございますけれども、そうした意味では、父を育んだ福島の自然、風土、これは私どもも大事にしています。 毎年、孫も引き連れて、今全員で十四名になりますか、家族全員で福島の祖父のところにお線香を上げに行っています。そのときに、只見の町長やなんかともいろいろな話をするんですよ。ふるさと納税をやりなさいよ、ねえ。私だって、ばんばんできるかどうかわかりませんけれども、政治家というのは厳しい生活状況でございますから。しかし、愛するふるさとのためには納税しろということであれば、できますよね。 そういう意味では、東京人は、完全な、パーフェクトな東京人というのはいないんですよ。みんな、ふるさとを持っているんですよ。ふるさとを愛する気持ちは同じですよ。そして、ふるさとがこのまま限界集落としてなくなっていくことに対して大きな危機感を感じていますよ。だから、それは、私たちはいつでも、公平公正な、あるいは民主主義の本義に立脚した税制度のもとであるならば、どんな支援も我々はやぶさかではないわけでございまして、ぜひ今後とも、こうしたふるさと納税の改革も含めて、東京一極集中によって、東京パッシングだけはなさらないような、もちろんなさって、一部やっているかもしれませんね、なさっていないと私も言い切れませんけれども、みんなで力を合わせて、いい日本をつくっていきましょうよ。 春の高市総務大臣の勇気ある見直しに期待をいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○武藤主査 これにて大西英男君の質疑は終了いたしました。 次に、高橋ひなこ君。
○高橋(ひ)分科員 自由民主党の高橋ひなこです。 予算委員会の総務分科会で質問の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 世界のマグニチュード八を超える巨大地震の二割が日本に集中しており、地震、津波、台風、豪雨、豪雪など自然災害への対応が急務で、防災対策の一層の充実強化が必要なことは国民の共通認識です。 そこで、災害発生時に最重要課題の生命身体の保護に直結する医療、救援活動への支援について伺います。 災害発生後は、まず被災状況把握と急性期医療体制の確立、災害時の医療チームの派遣調整、災害対策本部や消防機関等との連携が必要で、そのためのツールとして、ICTを活用した情報伝達、共有が極めて重要です。 平成二十三年三月に発災した東日本大震災では、地震及び津波による直接的被害に加えて、長時間の停電により、固定、携帯ともに多数の回線が途絶しました。ほぼ全ての医療機関が何らかの通信の途絶、ふくそうを経験し、特に津波の被害を受けた沿岸部の医療機関が深刻で、発災後数日間は固定、携帯が使用不可の状態に陥りました。 これを踏まえ、総務省は、災害医療、救護活動に不可欠な非常用通信手段のあり方等について検討するため、平成二十七年十一月から、大規模災害時の非常用通信手段の在り方に関する研究会を開催し、翌二十八年六月、報告書及び災害医療・救護活動において確保されるべき非常用通信手段に関するガイドラインを公表したと伺っています。 研究会報告書及びガイドラインでは、災害拠点病院等の災害医療救護拠点ではあらかじめ非常用通信手段を確保しておくべきであると提言しています。 その中で、主要な衛星携帯電話サービスで、東日本大震災後のピーク時でも衛星通信インフラの容量に余裕があり、衛星携帯電話同士の通話にふくそうは発生しなかったと確認をされています。このため、災害時に適切に衛星携帯電話を使用することができれば非常用の連絡手段として十分に活用されたとの認識を示した上で、災害医療救護拠点は衛星携帯電話及び衛星データ通信の確保を推進する必要があると指摘しています。実際に私も、この震災後、首長や県の関係者と衛星電話で連絡をとることができて、その重要性は体感をさせていただきました。 そこで、大規模災害時の衛星通信手段の確保に向け、政府として災害医療救護拠点など重要拠点を後押しすることが求められていると考えていますが、これまでどのような支援措置を講じてきたのか、また、研究会報告書を踏まえ、新たにどのような支援措置を講じようとしているのか、本予算案における措置も含めて、総務省にお伺いしたいと思います。
○富永政府参考人 お答え申し上げます。 総務省におきましては、災害時における被災地域の通信確保を目的に、災害対策用移動通信機器といたしまして、地上系の無線通信機器のみならず、衛星携帯電話を保有しておりまして、これにつきましては現在三百台備蓄しております。 これらの通信機器は全国十一カ所に配備しておりまして、災害時には災害救護医療拠点等でも活用していただけるよう、地方自治体等からの要請に応じて無償貸与を行うこととしておりまして、これまで、平成二十三年の東日本大震災、昨年四月の熊本地震、十月の鳥取県中部地震を初めといたしまして、地震、豪雨、豪雪等の自然災害が発生した際に地方自治体に無償貸与を行ってまいりました。 昨年六月に報告書を取りまとめた大規模災害時の非常用通信手段の在り方に関する研究会では、災害医療、救護活動の強化に向けて広く活用していただけるように、関係機関等が確保すべき非常用通信手段について、配備計画の策定や調達時の指針となるガイドラインを作成いたしました。 今後、このガイドラインをもとに、非常用通信手段の確保について周知啓発を図るなど、災害対策としての衛星通信システムの配備が進展するよう取り組んでいきたいと考えております。 また、実際に大規模災害が発生した際に、医療、救護活動等において衛星通信などの非常用通信手段を的確に利用することができることが重要でございます。そのためには人的能力の確保が必要であることから、来年度予算案におきまして、非常用通信システムに関する研修、訓練等を支援する予算を約一億円計上しております。 総務省といたしましては、大規模災害が発生した際、医療機関等による医療、救護活動の維持が非常に重要であるとの認識のもと、これらの機関において衛星通信などの非常用通信手段が適切に確保されるよう、引き続き取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。
○高橋(ひ)分科員 しっかり取り組んでいただいているということ、本当に大変な東日本大震災を経験した者として、どうぞ皆さんのそういういろいろな被災地への取り組みをさらに浸透していただきますよう、そして予算の方も感謝を申し上げながら、次の質問に入らせていただきます。 続いて、ラジオ放送について伺います。 震災直後、先ほど私、携帯が非常に重要でしたということを、衛星通信のお話をしましたけれども、私の情報の全てはラジオでした。それ以外のものは一切、全く情報は入ってきませんでした。今後の災害でも、このラジオの役割というのは非常に重要だと思っております。 私の地元のエフエム岩手では、震災前から地域との連携を放送の中で行っていたということで、震災のとき、そして震災の後、大変重要な、地域のコミュニティーの中でしっかりとした情報を提供していく、そういう役割を担っていました。コミュニティーFM推進という施策もありますけれども、ランニングコストの面で存続が非常に心配をされますので、ぜひ、ラジオの推進にはコミュニティーFMと既存のラジオ局との連携が鍵を握っているというふうに考えております。 実際、岩手では、エフエム岩手が全国に先駆けて中継局放送による地域情報の発信のための実証実験を実施して、コミュニティーFMの開設が困難な地域における放送ネットワークの強靱化に貢献をしています。 今後、県域放送の中継局放送を活用した取り組みを推進すべきだと考えますが、総務省の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、ラジオは、アナログのメディアではございますけれども、いざというときにファーストインフォーマーとして大変重要な役割を発揮すると考えております。 先生御指摘の、エフエム岩手が全国に先駆けて実証を行いました中継局放送方式というのは、一つのエリアで、ほかのエリアとは違う、その地域固有の放送を流すことができる仕組みでございますので、コミュニティーFMが開設できないような地域において臨時災害放送局のような役割を非常に果たすということを期待される仕組みであるというふうに考えております。 それで、FM事業者さんが中継局放送を行うことは現在でも制度的に可能となってございますが、中継局放送を実施するに当たりまして、必要な設備の整備が求められてまいります。それにつきましては、放送ネットワークの強靱化を支援するという観点から、本年度から補助対象に加えさせていただいたところでございます。 総務省としましては、中継局放送の制度につきまして、関連する自治体への周知を行いながら、地元の要望もよく伺いながら、できる限りの側面サポートをしてまいりたいと考えております。
○高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。 防災対策として大変重要であるという認識のもとに、ラジオ放送に対しての御支援をいただいて大変ありがたく思っておりますが、市町村との連携も非常に重要になってまいりますので、ぜひこの点、本当に、災害を体験した者としての必要性を実感していますので、今後ともよろしくお願いいたします。 次に、昨年の台風十号によって、地域で設立した受信施設組合の保有する地上デジタル放送の共聴施設が大きな被害を受けて、昨年十一月に災害対策特別委員会でも質問をさせていただいて、大変心温まる答弁を頂戴いたしました。 大切なライフラインとして早急に復旧するための支援について、その後どのような形でお取り組みをいただいているのかをお知らせいただきたいと思います。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 昨年八月の台風十号で被災した岩手県のテレビの共聴施設でございますけれども、昨年先生から御質問いただいた後、被害状況の把握あるいは復旧方法、何が一番ベストなのかということを、地元の要望も伺いながら検討を重ねてまいりました。その結果、東日本大震災の被災地域において、復興期間内に激甚災害の被害を受けられたということ、そして、かつ、これらの自治体は財政的にも大変厳しい状況に置かれているということから、国としましても、その復旧費用の一部を補助することにいたしました。 実際にテレビ共聴施設の被害を受けられた久慈市と岩泉町、この二団体から速やかに申請がいただければ、速やかに我々としても交付決定をしてまいるように努めてまいりたいと考えております。
○高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。 実際に岩泉町の計画を今持っているんですが、平成三十年度までかかるようなんですね。一年目はいろいろ交付税措置などは非常によく見てもらっているようなんですが、二年目になると措置がちょっと変わってまいります。ぜひ、復旧がすぐにできない、そういういろいろな諸事情も鑑みて、さまざまな御支援をいただけますようお願いを申し上げたいと思います。 続いて、NHKのテレビ番組のネット同時配信解禁の件について伺いたいと思います。 災害時など限定的に行われてきましたけれども、もしこれが全面的に解禁化された場合に、独自番組の制作が難しい地方局の経営に打撃を与えるのではないかとの懸念があります。総務省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 今先生から御指摘いただいたとおり、今NHKはインターネットの同時配信に対する試験的な取り組みをスタートしたところでございまして、これは、放送法で禁じられております常時同時配信をとにかく実施したいという要望も私どもに寄せられているところでございます。 その取り扱いをめぐりまして、大臣のもとの有識者会議の中でも民放各社からもさまざまな御意見が寄せられておりまして、その中でも、特にローカル局への影響と言われるものを懸念する声が上がっているのも事実であるというふうに承知をしております。 一般論として申し上げますと、NHKと民放が互いに切磋琢磨する二元体制というものは、非常に我が国の誇るべき文化であり仕組みであるというふうに考えておりますので、NHKにおかれましては、新たなインターネットの時代におきまして、公共放送としての先導的役割がどうあるべきなのか、あるいは民放さんとどのように連携ができるのかということについても明らかにしていただく必要があるというふうに考えております。 このため、検討会の議論と並行しまして、同時配信のシステム構築をいかに効率化するかというようなこと、あるいはスムーズな権利処理を実現するにはどうしたらいいかというさまざまな技術的課題につきましても、今、審議会の中で、NHKさんと民放さん双方が議論に加わる形で進めさせていただいているところでございます。 こういった視聴環境の変化に対応して、民放とどのように連携してコストを下げていくのか、あるいはインターネット配信における地域性のあり方ということにつきましても、NHKにおいても明確にしていただけるよう我々としてもお願いをしてまいりたいというふうに考えてございます。
○高橋(ひ)分科員 私も検討会の状況などはちょっとチェックをさせていただいているんですが、地方創生の役も担っています地方局が今後どうしていくのかということは、それぞれの地方にとって大変重要な問題になってまいりますので、ぜひ総務省の配慮したいろいろな、ネット時代とはいえ、さまざまな御視点で御指導いただきますようお願いしたいと思います。 次に、現在、住みなれた地域で医療・介護サービスなどを受けられるよう、地域包括ケアの構築に向けて国全体として整備に取り組んでいますが、そのような中で、事業者の進出が困難な過疎地では、情報通信技術を用いる遠隔医療技術の活用により、効果的、効率的なサービス提供が可能となることが期待をされています。 総務省は、厚生労働省の協力のもとで、クラウド時代の医療ICTの在り方に関する懇談会を開催し、平成二十七年十一月に報告書を公表したほか、内閣官房健康・医療戦略室の協力のもとで、8K技術の応用による医療のインテリジェント化に関する検討会を開催し、平成二十八年八月に報告書を公表するなど、遠隔医療の普及に向けた取り組みを進めてきていると承知しています。 岩手県の遠野市での産婦人科の遠隔医療は、大変今若い方々からも子供を産むということでも利用をされ評価も受けているところは、私たち、誇りに思っているところです。 これまでの取り組みを踏まえ、今後総務省としてどのように取り組んでいくのかをお伺いしたいと思います。
○今林政府参考人 ありがとうございます。 先生御指摘のとおり、情報通信技術を活用いたしますと、医療サービスに新たな付加価値あるいはイノベーションをもたらすことが可能になると考えておりまして、厚生労働省など関係省庁と連携をしながら、医療のICT化を推進しております。 遠隔医療につきましては、先生から御指摘がございました、クラウド時代の医療ICTの在り方に関する懇談会、8K技術の応用による医療のインテリジェント化に関する検討会、こういった検討を踏まえまして、本年度から遠隔医療モデルの実証事業に取り組んでおります。 若干具体的に申し上げますと、モバイル技術の活用におきましては、旭川医科大学病院ほか道内の六病院の間で、スマートフォンとタブレット上のアプリケーションとクラウド技術を連携させて、検査画像の共有あるいはお医者様同士のコミュニケーションを簡便かつ安全に行う仕組みを構築することによりまして、画像を参照しながら専門医の方が診断をし、患者さんを転送する必要があるかどうか、こういったことや応急処置を指示する、こういったモデルの実証を行っております。 また、8K技術の応用につきましては、皮膚科専門医がおられない長崎の離島の病院に来院された患者に対しまして、遠方の大学病院、長崎大学病院でございますけれども、こちらの皮膚科の専門医が、通信衛星を通じて伝送される高精細で広色域の映像を8Kモニターを見ながら診断する、こういったモデル、あるいは、病理医の方が地方に不足しております中で、遠隔地の病理医が、病変のある組織、細胞を固定通信ネットワークで伝送される8K画像によってモニターを通じて病理診断するモデル、こういったことについても実証を行っております。 さらに、IoTデバイスや家庭のテレビも活用した遠隔在宅医療などの可能性についても、今後実証を行うこととしております。 総務省では、これらの実証を踏まえまして、医療情報システムのセキュリティーに関する厚生労働省のガイドラインへの反映、あるいはモバイル技術や8K技術を活用した遠隔医療モデルの普及、展開に取り組んでいく予定にしております。 医師不足の解消などに資すると思われます遠隔医療の実用化、普及には、お医者様、患者様双方の御理解が必要でございますし、実用にたえ得る技術的要件あるいは医学的な効果の検証が不可欠でございますので、今後とも関係省庁とともに積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
○高橋(ひ)分科員 東日本大震災のお話をさせていただいてまいりましたけれども、間もなく六年を迎えることになります。 遠隔医療の件なんですけれども、岩手県では、岩手医科大学が中心となっていわて医療情報連携・遠隔医療システムを構築して、被災地の沿岸部の医療機関を支援する遠隔医療に県を挙げて取り組んできたと承知しています。これを後押しするように、厚生労働省は平成二十七年八月に、医政局長通知、情報機器を用いた診療、いわゆる遠隔医療についてを発出されました。 一方で、岩手県の沿岸部では、医療機関の再開も少しずつ進んでいますが、人口の減少や医療資源の不足により、医師の確保など医療提供体制を復興するにはなお課題も多いものと思っております。 医師不足の地域において、遠隔医療は医療サービスの水準確保のため重要な手段と考えられていますが、政府として、被災地における遠隔医療の推進や活用に向け、どのような施策を講じていくのか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。 医療資源を有効活用する上で、遠隔医療の活用は大変有用であると考えているところでございます。 厚労省では、こうした考えのもとに、遠隔医療を実施するために必要となる設備に対する補助、また遠隔医療に関する知識や技術の習得を目的とした医療従事者に対する研修などの事業を通じて、遠隔医療の実施を支援してきているところでございます。この研修におきましては、岩手医科大の取り組みも紹介しているところでございます。 今後とも、こういった取り組みを通じまして、遠隔医療を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○高橋(ひ)分科員 ぜひ、今後遠隔医療をしたいという要望が出てくると思いますので、その節にはお力添えをお願いしたいと思います。 総務省では、平成二十五年八月に、医療安全対策に関する行政評価・監視について、安全な医療を確保する観点から、医療機関における医療安全体制の確保状況、国等による医療安全対策の実施状況等を調査し、医療事故防止対策の推進、院内感染対策の推進などを勧告したものと承知しています。 平成二十七年十二月には、この勧告に対する二回目のフォローアップの状況を公表し、医療事故調査制度の実施状況を含む医療事故防止対策の推進に係る各種取り組みについて、引き続き注視していくこととしています。 平成二十六年の第百八十六回国会においては、医療事故調査制度を医療法に位置づけることを盛り込んだ医療介護総合確保推進法が成立しました。 この医療事故調査制度は、医療事故が発生した医療機関で院内調査を行い、その調査報告を民間の第三者機関の医療事故調査・支援センターが収集、分析することで、医療事故の再発防止につなげ、医療の安全を確保することを目的としたもので、平成二十七年十月に施行されています。 平成二十九年一月末現在、医療事故調査・支援センターに対する医療事故報告の件数は、累計で五百十七件となっています。 医師会を初めとする支援団体の御協力もあり、医療機関が医療事故の原因究明と再発防止のために調査を行うことが医療関係者の間で徐々に浸透しつつあると思います。医療事故調査制度の対象範囲決定前の試算ではありますが、年間千三百件から二千件という報告件数の試算と比較した場合、報告件数が少数にとどまっており、その要因について厚生労働省としてのお考えと取り組みについてお伺いをしたいと思います。
○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。 現在の医療事故調査制度におきましては、医療機関の管理者は、当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡それから死産であって、管理者が予期しなかったものが発生した場合に、医療事故調査・支援センターに報告しなければならないこととされているところでございます。 平成二十七年十月の制度開始から一年間の報告件数でございますが、これが三百八十八件。また、本年一月までの累計でございますが、これが先生御指摘の五百十七件となっておるところでございます。一方、制度検討段階における試算におきましては年間約千三百件から二千件ということになっており、これと比較しますと少数にとどまっているのは事実でございます。 この件でございますが、制度検討段階の試算でございますが、これにつきましては、大学病院や国立病院機構などの急性期の医療を担っている病院からの医療事故について報告を受ける既存の制度の死亡件数をもとに試算したものでございます。さらに、管理者が予期しなかった死亡以外も含まれていることなどから、多目の計上となっているものと考えられているところでございます。 今後とも、制度につきまして理解を深めていただくことが重要と考えておりまして、医療機関それから支援団体の皆様への研修の実施など、制度の定着のために取り組んでまいりたいと考えております。
○高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 この医療介護総合確保推進法の附則の方なんですけれども、平成二十六年六月二十五日の法律の公布後二年以内に、医療事故調査の実施状況等を勘案し、医療事故調査制度のあり方を見直すこと等について検討を加え、法制上の措置そのほかの必要な措置を講ずる旨の検討規定が設けられております。 法施行後の状況を踏まえて制度の運用改善を図ったということは承知しておりますが、取り組み状況はいかがでしょうか。お知らせをいただければと思います。
○椎葉政府参考人 まず取り組み状況でございますが、大きく三点ございます。 まず一点目でございますけれども、支援団体等連絡協議会でございます。これにつきましては、医療事故に該当するか否かの判断、また医療事故調査等を行う場合に参考とすることができる標準的な取り扱いにつきまして意見交換を行う場として制度化したものであります。 これにつきまして、昨年十二月に中央における支援団体等連絡協議会が開催されまして、また各都道府県におきましても協議会に相当する会議が地元医師会を中心に開催され、今後規約等を整備して正式に発足させる準備を行っているところでございます。 また、医療事故調査・支援センターの取り組みでございますが、こちらにつきましては、医療事故調査制度の円滑な運用に資するため参考となる事例の共有、また研修の充実に向けた検討が進められているところでございます。 このほか、院内での死亡事例を遺漏なく把握できる体制の確保についても義務づけたところでございまして、各医療機関において適切に取り組んでいただけるものと認識しているところでございます。 以上でございます。
○高橋(ひ)分科員 いろいろお取り組みいただいていること、ありがとうございます。 この医療事故の調査制度なんですけれども、長きにわたる議論を経て、個人の責任追及や紛争解決のための制度ではなく、医療界が主体となって、医療事故の再発防止による医療安全の確保を目的としてつくられた制度です。 制度の運用に係る課題も多いということは十分承知しておりますが、制度を否定するのではなく、課題を一つずつ解決しながら、国民がより信頼できる医療事故調査制度となるよう、引き続き、関係者への丁寧な説明に努めていただくとともに、制度について国民に対する一層の周知を図っていく必要があるというふうに考えております。 医療者と患者を守るということを観点に、今後の医療事故調査制度の充実に向けた御決意をぜひお伺いしたいというふうに思っております。
○椎葉政府参考人 まず、医療事故調査制度でございますが、医療事故の再発防止に向けて自主的に調査を行うことを委ねられました医療界の真摯な取り組み、それから医療安全を願う国民の皆様と医療機関との間の信頼関係によって成り立っているものだと認識しております。 また、医療事故調査・支援センターでございますが、こちらが調査報告を収集、分析した結果として得られる再発防止のためのさまざまな情報に対しまして、医療界また国民双方からの期待が大変大きいものだと考えているところでございます。 今後とも、事故調査が適切かつ円滑に進められるよう、研修や参考事例の共有により、医療従事者が制度への理解を深めていくための取り組みを積極的に進めるとともに、リーフレットそれからポスター等の各種媒体を通じた周知、また再発防止のための啓発普及を行いまして、制度のさらなる浸透、充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○高橋(ひ)分科員 大変前向きな取り組みをしてくださるということ、ありがとうございます。 医療事故があった方の御家族の方のお気持ちを考えたときに、やはりしっかりとした取り組みが必要だということ、そして医療界の御協力が必要だということ、あわせて非常に大変な役割ではあるということを重々承知しながら、ぜひしっかりとしたお取り組みをお願いしたいと思います。 また、委員会の中で、大震災に関係します、また災害に関係します総務委員会のさまざまな質問、そしてそれに関係する厚労省の御質問などさせていただきましたことに心から感謝を申し上げ、質問を終了させていただきます。 本日は、まことにありがとうございました。
○武藤主査 これにて高橋ひなこ君の質疑は終了いたしました。 次に、塩川鉄也君。
○塩川分科員 日本共産党の塩川鉄也です。 きょうは、住民生活の安全、空の安全を守るという立場から、米軍、自衛隊の訓練空域問題について質問をいたします。 最初に、国交省に、岩国臨時留保空域について質問をいたします。 米軍再編のロードマップ、二〇〇六年ですけれども、これに基づき、空母艦載機の厚木から岩国への移転に伴い、訓練空域の調整が行われてまいりました。新たに設定をされたのが岩国臨時留保空域です。 配付資料の三枚目を見ていただきたいんですが、これは、国交省がつくりました岩国臨時留保空域と既存訓練空域等の位置関係のイメージ図となっているものです。青い線で囲まれた部分が岩国臨時留保空域です。高知県沖の太平洋側と山口・島根県沖の日本海側に設定をされているものです。 国交省に、この岩国臨時留保空域がどういうものか、まず説明をお願いします。
○坂野政府参考人 お答え申し上げます。 お尋ねの岩国臨時留保空域、ITRAでございますが、平成十八年五月の再編実施のための日米ロードマップに基づきまして、民間航空の安全確保を前提に、米軍、自衛隊及び民間航空機の訓練及び運用上の所要を安全に満たすよう、空域の設定について日米間で調整を行ってきたところでありますが、岩国周辺は交通量が極めて多く、太平洋及び日本海側に既存の自衛隊の訓練空域も存在しているため、新たに米軍の訓練空域を確保するためには、既存の訓練空域の場所を有効に活用することとし、今回、岩国臨時留保空域、ITRAを設定することといたしたものでございます。 このITRAでありますが、国際民間航空機関、ICAOにより提唱されているFUAの概念、すなわち、空域は単純に民間や軍に対して指定されるべきではなく、全てのユーザーの運用要件が可能な限り最大限満たされる連続体であるというICAOの基本原則に基づく空域管理の概念でございますが、このFUAの概念に基づき設定するものでありまして、恒常的に存置されるものでなく、必要なときにのみ設定し、それ以外の時間帯は消失する、空域の一時的留保のことであります。 これによりまして、米軍及び自衛隊のみならず民間を含めた訓練機のための訓練と、民間のエアラインのための空域の確保の両立をさせることとしたものでございます。
○塩川分科員 民間のエアラインの確保と同時に、こういった米軍の要望に応えるという形での新たな空域の設定ということです。 答弁にもありましたように、交通量が大変多い地域だということで、もともと民間の航空路線が集中している場所なわけですよね。瀬戸内海を通るような航空路線、岩国が大きな壁と言われているわけですけれども、そういったのもありますし、太平洋側、日本海側、東西の基本的な航空路線が集中している場所であります。 資料の四枚目を見ていただきたいんですが、これは、航空路誌に基づく航空路線の設定です。 背景が九州や四国や中国地方の地図になっているわけですけれども、その上をたくさんのエアラインの設定と、あと、枠になっているのが、さまざまな米軍や自衛隊の訓練空域に入っているわけです。ですから、こういうふうに非常に密集している地域というのが見てとれると思います。さまざまな空域が錯綜しているわけです。 そのもとで、民間の航空路線の需要も増加をしているわけですね。ですから、民間の航空路線の確保のために国交省は苦労しているわけです。一方で、自衛隊も訓練空域の拡大を要求してきました。この間、そういった、新たな空域の設定や、また民間のエアラインの設定についての措置をとってきているんです。 国交省にお尋ねしますが、二〇〇六年に設定をされた自衛隊の特別な臨時訓練空域とはいかなるものか、また、同じく二〇〇六年に設定をされた調整経路というのはどういうものかを説明してください。
○坂野政府参考人 まず、調整経路でございますが、これは、自衛隊の訓練空域でありますが、自衛隊の訓練が行われていない場合に、個別に自衛隊側と調整の上、民間航空機のエアラインが飛行するために調整をして、飛行ルートを設定して運用するものでございます。 それから、自衛隊の臨時訓練空域でございますけれども、これも同様に、自衛隊の訓練空域を、その都度調整して設定するというものでございます。
○塩川分科員 調整経路というのは、自衛隊の訓練空域を民間航空機が使用する、それから特別な臨時訓練空域というのは、民間航空が使用する空域を臨時的に自衛隊が使用するということですから、既存の民間のエアライン、それから自衛隊の訓練空域、その中に自衛隊や民間機が入っていくということになるわけです。 この四枚目の、航空路誌に基づく地図を見ても、下の方に、真ん中から右の方に赤い枠で囲まれているところが自衛隊の訓練空域のLと言われているものですけれども、その中に、東西方向に青いラインがあります。Zの27とか書かれているライン。Zの26、Zの25も入っていますけれども、これがいわゆる調整経路なんですよね。自衛隊の訓練空域の中を飛ぶんです。こういったことがどんどんどんどんふえてきているというのが今の空の現状だということになります。 このように、航空機の増大によって錯綜している日本周辺の空域に新たに米軍の訓練空域を設定するということは、民間航空機との事故の懸念があり、極めて危険なことじゃありませんか。この点について確認をしたい。
○坂野政府参考人 民間機の安全確保についてのお尋ねでございます。 この岩国の臨時留保空域、ITRAにつきましては、訓練等に使用する空域の範囲と時間帯を限定して運用することとしております。このため、民間のエアラインの飛行と訓練機の飛行は完全に分離された状態になりますことから、民間エアラインの安全は確保できるものと考えております。
○塩川分科員 今までは訓練空域全体について入りませんよというふうな整理をしていたのを、今度は、訓練空域の中を、時間とか空間的に区分けをすることによって飛ぶわけですから、ホットな空域の中で民間航空路線を確保するという中身になるわけです。 そういう点でも、いわば混んでいるところに、隣でまさに戦闘訓練を行っているような脇を民間航空路線を飛ばすというやり方ですから、やはり私は非常に懸念があるということを言わなければなりません。 そこで、防衛省にお聞きしますが、自衛隊の高高度訓練試験空域において、米軍機が訓練飛行を行っております。高知県沖のエリアL、さっき図で示したところにおいて、航空路誌に基づく事前調整というのを行っているわけですけれども、自衛隊に対して、米軍が、いついつ飛ぶよということを事前に連絡し、調整をする。その実績というのが挙がっているんですけれども、過去四年間、どのようになっているのかについて説明してください。
○岡政府参考人 お答え申し上げます。 御質問は、いわゆるエリアLにおける調整の状況ということであろうかと思いますけれども、ここにつきましては、平成二十四年三月から平成二十五年二月までの間については、調整が行われた実績の日数としては二百三十日間、ただし、平成二十四年三月及び同年四月については日数は不明でございます。それから、平成二十五年三月から平成二十六年二月については同じく五十一日間、平成二十六年三月から平成二十七年二月については三十四日間、平成二十七年三月から平成二十八年二月については二十四日間となっております。
○塩川分科員 今答弁してもらったように、資料の五枚目が、今お話ししていただいた自衛隊訓練空域を米軍が使用するに当たっての事前調整実績です。つまり、いついつ飛びますよ、何時間飛びますよというのは事前に自衛隊に連絡をして、調整をした上で米軍が使うということですから、事前の調整ですので、実際に飛んだかどうかというところはまた別途あるわけですけれども、しかし、これだけの日数、時間を飛びますよというのは要求をしているということが見てとれるわけです。 ですから、上の高高度の訓練試験空域のエリアのLを見てもらうと、二〇一二年のところは二百三十日間、先ほど答弁があったように、このうち三、四月については実績が不明なので、それを除いていますから、実質十カ月間で二百三十日も使っているんです。そうすると、土日を除けば毎日飛んでいるということなんですよ。それなのに、二〇一三年以降は五十一日間、三十四日間、二十四日間と激減しているんですよね。 これは、今までは目いっぱい使っていた、だから、新しい訓練空域の設定を、この空母艦載機の移駐に伴いよこせというやりとりをしていたんですけれども、実際に自衛隊の訓練空域を米軍が使っている実績というのが激減しているわけですよね。これはどういうことなのか。 わざわざ民間航空路線にまで割り込むような、そういった調整も行うような今回の措置を行うにもかかわらず、ここに見るような、実際の自衛隊の高高度訓練空域のLでの米軍の使用実績というのが激減をしているわけです。米軍機の使用が減っているのに、新たな訓練空域の設定をする必要はないんじゃありませんか。いかがですか。
○谷井政府参考人 お答えいたします。 米軍の運用に関する点につきましては、私どもとしても承知をしておらないところでございます。 その上で、この米軍再編に係る点につきましては、空母艦載機の移駐に伴って需要がふえるということから、そういった訓練空域の調整が行われたものと承知をしております。
○塩川分科員 運用について承知していないのに答えないでいただきたいんですが。 では、国交省はどうなんですか。この間ずっと、日米合同委員会の合意の枠組みの中で検討してきているわけだけれども、そもそも、米軍が使わせてくれ、何とかしろというのに対して、いや、民間のエアラインも大変なんだということでやりとりしてきたのは国交省なんじゃないでしょうか。それなのに、実際こういう形で米軍が自衛隊の訓練空域の使用が激減しているのに、何で新たな空域を設けるということを容認するんですか。空の安全を守る立場からおかしいんじゃないですか。
○坂野政府参考人 お答え申し上げます。 繰り返しになりますが、このITRAにつきましては、再編実施のための日米ロードマップに基づき、あくまで民間航空の安全確保を前提に、米軍、自衛隊等の運用上の所要を安全に満たすように調整を行ってきた結果、設定をしたものでございます。 それから、ITRAにつきましては、民間航空機への影響を最小限にするという観点から、既存の自衛隊の訓練空域におさまるように設定をしたものであり、なおかつ、時間帯等を区切って一時的に設定するといったものでございます。
○塩川分科員 その調整経路というのは、そもそも自衛隊の訓練空域を飛ばすんですよ。今の現行の民間のエアラインの枠ではおさまらないからそうやっているわけで、そういうところに新たに米軍の訓練空域をなぜ設定するのか。リマ空域、このLの空域において、こんな格好で米軍の使用実績が大きく変化しているにもかかわらず、そんなことに何ら考慮もしないで、結局は米軍の言い分をうのみにしているだけというのが今の日本政府の対応じゃありませんか。米軍の都合だけを優先した訓練空域の設定というのは認められないということを申し上げておくものであります。 次に、CV22オスプレイの配備の問題です。 CV22オスプレイの配備撤回を求める地方議会の意見書が相次いでおります。CVが配備される予定の東京都の米軍横田基地の自治体であります福生市議会は、福生市は米軍基地を抱える自治体として、基地騒音や事故に重大な関心を持っており、米軍基地へのCV22配備が検討されていること自体、極めて遺憾なことであり、福生市議会として容認できるものではない、このような意見書を採択し、東京都の羽村市議会は、今回のオスプレイの事故の徹底した事故原因の究明と再発防止策及び安全性の確認がないまま横田基地へのオスプレイの飛来、配備が行われないよう強く求めるという意見書を採択。長野県の飯山市議会は、CV22、MV22オスプレイのエリアH、ブルールート等における飛行訓練に反対し、その中止を強く要請する、このように述べております。 そこで、高市大臣にお尋ねいたしますけれども、地方行政を所管する総務大臣として、このような地方議会の意見をどのように受けとめておられますか。
○高市国務大臣 地方自治法第九十九条の地方議会の意見書につきましては、議会が住民を幅広く代表する機関であることに鑑み、当該地方公共団体の事務に属するものに限らず、当該団体の公益に関する事件であれば、国会または関係行政庁に対して意見書を提出することで、議事機関の意見表明ができるものでございます。 各議会において十分な審議を経て提出されている意見書については、関係行政庁の政策立案の過程における参考として活用されることが目的だと考えられますことから、この制度の趣旨を踏まえて、意見書の提出を受ける関係行政庁において適切に対応していくことが重要であると考えます。
○塩川分科員 住民の声を代表する地方議会の意見書というのは大変重いということで、ぜひ、政策立案の作成ということであれば、こういったCV22オスプレイの配備というのは認められない、そういう地方議会、住民の声を反映した施策こそとるべきだということを申し上げるものです。 そこで、このCV22ですが、二〇一五年の五月に、米国は、CV22を運用する特殊作戦飛行隊の横田基地配備を発表しました。日本及びアジア太平洋地域全体における危機や緊急事態に即応するための強化された能力を米特殊作戦部隊に提供するものである、同配備はまた、日本の自衛隊との相互運用性を増加させ、運用面での協力を強化し、より力強い防衛関係を促進することになるとしております。米空軍横田基地に十機が配備されることとなり、二〇一七年の後半に三機、二〇二一年までに残り七機とされています。 このCV22の日本国内での訓練について、米国政府は、東富士演習場、ホテル地区、三沢対地射爆撃場、沖縄の訓練場を使うと説明しているといいます。沖縄においてのMVのあの墜落事故を初めとして、こんなひどい米軍機における訓練がさらに拡大するなんというのは当然認められない。同時に、全国でもこれに対しての厳しい批判の声が上がっているのは、先ほどの地方議会の意見書でも示されているところであります。 そこで、きょうは、ここで挙げられている訓練場所の一つであるホテル地区についてお尋ねします。このホテル地区というのはどこでしょうか。
○岡政府参考人 どこというお話でございますけれども、ホテル地区につきましては、正確な場所を口頭で言うのはなかなか難しいんですが、北関東地区を中心とした上空にある場所になっているところでございます。
○塩川分科員 いや、事前に通告していることですから、わかるでしょう。米国政府からは、ホテル地区とは、自衛隊の訓練空域であるH訓練空域のことと説明を受けているということですが、それでいいですか。
○岡政府参考人 失礼いたしました。お答えを申し上げます。 基本的にはそういう認識でいるところでございます。
○塩川分科員 配付資料の一枚目をごらんいただきたいんですが、これは日本航空機操縦士協会がつくっております区分航空図であります。そこに入っている線を私の事務所の方で強調したものです。 ここで見ていただくと、グレーの線というのが横田の進入管制空域です。それから、オレンジの線が自衛隊の高高度訓練空域のHに当たります。そして、赤の線が自衛隊の低高度訓練空域の3に当たるわけです。このように、群馬上空を中心として、横田の進入管制空域、自衛隊の高高度訓練空域、自衛隊の低高度訓練空域が広がっているわけです。 このH訓練空域というのは、米海軍空母艦載機など米軍機の訓練場として、爆音被害をもたらし、住民生活を脅かすものとなっており、多くの自治体からも訓練中止を求める声が上がっています。 防衛省に寄せられている米軍機の飛行に係る苦情受付状況表を見ても、その六割に相当する苦情が群馬県から寄せられているというのも、余りにもひどい爆音被害が集中していると。沖縄は別途集計されていますので、本土における数字ではありますけれども、こういった実態というのがH訓練空域がもたらしているものであります。 今でさえ米軍機の訓練はやめてほしいと求めているのに、新たにオスプレイの訓練などとても受け入れられるものではありません。 そこで、防衛省にお尋ねしますが、そもそもこのホテル地区というのが書かれているのが、米空軍特殊作戦コマンド、CV22の横田飛行場配備に関する環境レビューですけれども、そこでは、「横田飛行場に配備されている航空機は、引き続き、既存の訓練区域・訓練場を使用する予定である。本環境レビューで検討される各案において、新たな空域の設定又は軍事訓練空域の側面境界の変更は求められていない。」としております。そうしますと、自衛隊の高高度訓練空域であるホテル地区というのは、米軍の既存の訓練区域、訓練場ということになるんですか。
○谷井政府参考人 お答え申し上げます。 米軍から、ホテル地区につきましては、自衛隊の高高度訓練空域であるエリアHのことであるという説明を受けております。 ホテル空域につきましては、日米地位協定に基づきまして米軍に提供している空域ではありませんけれども、米軍がエリアHを使用する際には、自衛隊の使用統制機関と事前調整した上で使用していることを踏まえ、CV22が使用する可能性があることから、米側は既存の訓練場、演習場として環境レビューを行ったものというふうに考えられております。
○塩川分科員 米軍の訓練空域に設定されていないわけですよね。それを結局、自分のものであるかのように使うという話で、米軍が自衛隊のH訓練空域を自分の訓練空域とみなしているということが示されるわけです。 配付資料の一にありますけれども、自衛隊の高高度訓練空域のHと低高度訓練空域の3は重なっています。ですから、低高度の部分は高高度の訓練空域から除かれている設定に自衛隊はしているわけですけれども、そうしますと、自衛隊の高高度訓練空域のHということでホテル地区が設定されているのであれば、低高度の訓練空域の3部分は除かれているということになるんですか。
○谷井政府参考人 お答えいたします。 米側が作成したCV22の横田飛行場配備に関する環境レビューにあるホテル地区につきましては、自衛隊の訓練空域であるエリアHのことである旨米側より提供を受けておりますけれども、ホテル地区に自衛隊の低高度訓練空域のエリア3が含まれるかどうか、あるいは使用するかどうかにつきましては、改めて米側に確認しているところでございます。
○塩川分科員 ですから、そういったことについても把握をしていない、どこを飛ぶのかもわからないというのは、国民への説明責任さえ果たそうとしていない姿勢だと言わざるを得ませんし、米軍が好き勝手に訓練飛行することを容認するものであるという点で極めて重大だ。 実際、自衛隊の訓練空域といっても、米軍が空の交通整理を行っている横田進入管制空域の中にあるわけで、結局、米軍の都合で設定された訓練場所となっています。米軍の都合で訓練場所がどんどん拡大していくというのが実態であります。 中谷防衛大臣は、各種事態の米特殊作戦部隊の迅速な長距離輸送という任務を達成するため、通常の飛行訓練に加えて、低空飛行訓練または夜間飛行訓練を実施すると述べました。航空法の最低安全高度以下の低空飛行や深夜の飛行を行うということになるんじゃありませんか。
○谷井政府参考人 米側の訓練につきましては、低高度訓練あるいは夜間飛行訓練を行うというふうに説明を受けております。
○塩川分科員 だから、最低安全高度以下で飛ぶとか、深夜も飛ぶのか、その点はどうですか。
○谷井政府参考人 平成二十四年九月のMV22オスプレイに関する合同委員会合意、これも、CV22の配備に当たっては遵守すると米側は言っておりますけれども、その際に、基本的には地上から五百フィート以上の高度を飛行することになっていますけれども、運用上の安全性を確保するためにその高度を下回る飛行をせざるを得ないこともあるというふうにはされてございます。
○塩川分科員 ですから、そんなもの守らないという話が出てくるわけですよ。そういう点でも極めて危険だと言わざるを得ません。 CVの性能というのが、地形追随、妨害物回避レーダーが装備をされていて、夜間飛行能力が高い。相手のレーダーに探知されないよう、山岳地帯の地形に沿って谷間を縫うように飛ぶ。このような高難度の飛行を行うために、CV22はMV22に比べても事故率が高い、そういったCV22オスプレイの配備、訓練はやめるべきだということを強く申し上げます。 こういったCV22、MV22の配備撤回、米軍機の低空飛行訓練の中止、横田空域の返還ということを求めるものであります。 このような海兵隊や空母打撃群の基地を国内に置くことを認めているのは、日本以外にはありません。こういった米軍機の訓練飛行というのも、海兵隊機あるいは空母艦載機も、まさにこの海兵隊や空母打撃群の基地があるがゆえに行われているものであって、このような米軍基地強化、無法な米軍機の訓練は認められないということを申し上げます。 最後に、陸上自衛隊ヘリの低空飛行訓練空域について確認をいたします。 配付資料の二枚目、陸上自衛隊東部方面隊が国交省に申請をした航空法八十一条のただし書きの規定に基づく最低安全高度以下の飛行許可申請についてお聞きします。 こういった最低安全高度以下の訓練飛行というのは、どの部隊が、いつ、どこで、どのような訓練を行っているんでしょうか。
○岡政府参考人 お答え申し上げます。 航空法第八十一条のただし書きに基づく許可に係る申請についてまず申し上げますけれども、直近のものとして申し上げますと、陸上自衛隊東部方面隊隷下の第一師団長が昨年の十月十一日に、国土交通省東京国際空港長、成田国際空港長及び百里空港事務所長に対して、また、同じく東部方面隊隷下の第一二旅団長が昨年の九月十六日に、東京空港事務所長、新潟空港事務所長に対して申請を行い、それぞれの警備地区の上空の一定空域における最低安全高度以下の飛行に係る許可を得ているところでございまして、その許可に基づきまして、中央即応集団隷下の第一ヘリコプター団や第一二旅団隷下の第一二ヘリコプター隊といった、主に東部方面隊管内に所在する航空部隊が使用しているところでございます。 そうした中で、具体的には、昼間の時間帯、地上百五十メートル以下の高度で単機または編隊により飛行し、航空偵察、空中監視、空中観測、航空輸送、射撃動作、ヘリボーン行動、写真撮影等を実施しているところでございます。
○塩川分科員 ですから、自衛隊のヘリが、まさに百五十メートル以下で射撃動作あるいはヘリボーン行動などの訓練を行っているわけです。 このように、河川や湖水、あるいは山間地域においてたくさんの訓練区域が設定されています。そういった意味でも、低空飛行訓練というのが過去にも相模原市で行われたときに、まさに住宅密集地でそんなことを行っていることに対して住民からも厳しい批判の声が上がり、相模原市も強くこの点を抗議するということがあったわけです。 こういった、自治体にも事前に連絡もしない、こんな低空飛行の自衛隊の訓練そのものが認められない。こういった場所で、まさかオスプレイの訓練をやるようなことはないだろうなと。自衛隊のオスプレイもありますし、米空軍のCVの話も出てくる。そういった点でも、こういった訓練区域がまさに生活の場であるがゆえに軍事訓練は認められない、まさに米軍、自衛隊のオスプレイの訓練もやめよということを強く申し上げて、質問を終わります。
○武藤主査 これにて塩川鉄也君の質疑は終了いたしました。 次回は、明二十三日木曜日午前九時から本分科会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十分散会