総務委員会 第4号
- 発言数
- 332 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/02/21
会議録
○竹内委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀君、人事官吉田耕三君、内閣府大臣官房審議官木下茂君、個人情報保護委員会事務局長其田真理君、総務省大臣官房地域力創造審議官時澤忠君、自治行政局長安田充君、自治行政局公務員部長高原剛君、自治行政局選挙部長大泉淳一君、自治財政局長黒田武一郎君、自治税務局長林崎理君、情報通信国際戦略局長谷脇康彦君、情報流通行政局長南俊行君、統計局長会田雅人君、政策統括官今林顯一君、文部科学省初等中等教育局長藤原誠君、厚生労働省大臣官房審議官橋本泰宏君、医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、農林水産省大臣官房審議官丸山雅章君、経済産業省大臣官房審議官前田泰宏君、国土交通省大臣官房審議官堀家久靖君、大臣官房技術審議官潮崎俊也君、観光庁次長蝦名邦晴君、環境省大臣官房審議官早水輝好君及び総合環境政策局長奥主喜美君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○竹内委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宗清皇一君。
○宗清委員 おはようございます。自由民主党の宗清でございます。 質問の機会をいただきました。ありがとうございます。今から質問をさせていただきます。 まず、配偶者特別控除、配偶者控除について、今回見直しが検討されておりますので、質問させていただきたいと思います。 就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するために、今回の税制改正には、所得税と個人住民税における配偶者控除、配偶者特別控除の見直しが盛り込まれています。いろいろと御批判もあるかもしれませんが、今回の見直しは、働きたい人が就業調整を行うことを意識しないで働くことができる環境を進めることができたという点では大きな一歩であると考えております。 あとは、女性活躍の観点からも、従業員の就業調整による人手不足の解消の観点からも、大きな意義があるのではないかと考えています。 例えば、地元の中小企業の経営者の方々にいろいろお話も聞いてきたんですが、女性が今、パートさんやいろいろなところで活躍をして働いていただいておりますので、就労の時間に制限があるというのは人材の確保が非常に大変であるというようなお声も聞いております。 特に、最近は賃金が上がってきておりますので、今までよりも短い時間しか働いてもらうことができず、特に年末になりますと就労の調整というのが大変だというようなお声を聞いております。特に介護の現場では、十一月や十二月に入ったら就労調整でシフトが組めない、そういう悲鳴のお声も聞いておりますので、今回の改正は本当に助かるというお声も聞いております。 一方で、そういった現場で働く方々にもいろいろお話を伺ってきましたけれども、もうちょっと働きたいのに百三万の壁があって調整をしなければならない、もうちょっと緩和してもらいたい、働きたい、こういう御意見も多かったと思っています。百三万を少し超えたところで働いている方も多いわけですから、こういう声は当然かなというふうに思うんです。 今回の改正は、もう万全だ、百点だとは言えないかもしれません。でも、最近、賃金が上がっている、中小企業や介護の現場では人手が不足しているということを考えれば、タイムリーで非常に意義のある改正であるというふうに考えます。 ところで、今回の見直しによって、国税は平年度で約三百九十億円の増収、地方税は約四百二十億円の減収の見込みであるというように伺っております。これでは、地方分権を進めていくという観点から、地方税の減収というのは逆行しておりますし、国策によって地方だけが減収になるということはあってはならないというふうに思います。 税制改正大綱では、今回の配偶者控除、配偶者特別控除の見直しによる個人住民税の減収額については全額国費で補填するというように明記をされていますけれども、地方の財源を補填するのには、大きく二つのやり方があるのかなというふうに考えます。一つは、地方交付税という仕組みを使う方法、もう一つは、交付税ではなくて交付金という手法があるというふうに考えるんですけれども、国費で補填をするということについては、具体的な補填方法をできるだけ早く明示することによって、地方団体の税収に穴があかないということ、不安を生じさせないということを考えていくべきではないかと思うんですが、その見解をお伺いいたします。
○冨樫大臣政務官 おはようございます。 今回の見直しは、配偶者控除等について、配偶者の収入制限を引き上げるとともに、配偶者控除等に納税者本人の所得制限を設けることとし、国、地方を通じた税収中立を確保することとしております。 個人住民税の減収額については、平成二十八年十二月二十二日に閣議決定された平成二十九年度税制改正の大綱において、全額国費で補填することとされております。 今回の見直しによる個人住民税の減収は平成三十一年度から生じるものであり、国費による補填の具体的方法については、今後、平成三十一年度地方財政対策までに検討してまいる所存であります。
○宗清委員 今の御答弁では、当然まだ先のことでありますから具体的には決まっていないということですけれども、私は、交付税といいますのは、この委員会、国会でも議論になっていますけれども、国と地方ではさまざまな意見の相違というのがあるんだというふうに承知をしておりますし、余り好ましい補填方法ではないのかなというふうに考えています。 いまだに、国が、地方が必要とする交付税総額の財源というのをなかなか確保できないで、臨時財政対策債なんかを発行しているということを考えても、交付税で補填をするのは、地方側から考えてみたら、きちんとお金をもらえないのではないかというような感覚になるんじゃないかな、地方の理解を得られにくいように思います。 さらに、地方からしてみたら、今、臨時財政対策債で臨財債の元利償還をしているというような感覚に思っている方々もいます。 また、交付税であれば、現在七十七団体は不交付団体ということになりますので、個人住民税の減収分は補填をされないことになります。絶対に不公平だというような意見も出てくるであろうというふうに思いますが、一つ一つの地方団体の御意見を聞いて、公平感のあるような制度にしていただきたいと思います。 私は、地方団体の財源不足をちゃんと積算して、毎年交付金で渡すというような財源補填が望ましいということを、私の考え方としてちょっと申し上げておきたいというふうに思います。 また、今回の見直しで一つ心配していることがございます。働きに出る人が増加をしたり、現に今働いている方々の時間というのが増加するという効果が出てくれば、今までよりもさらに保育を必要とする方々がふえるのではないかなというふうに考えます。 安倍内閣になって、保育の受け皿の整備、人材の確保ということについては、非常にスピード感を持って取り組んでいただいているというように認識をしておりますけれども、待機児童の問題というのは、首都圏のみならず、私たちの地方都市においても喫緊の課題になっていますので、今まで以上にスピードアップをして、待機児童に向けた取り組みを力強く推進していただく必要があると感じています。 総務省におかれましても、各省庁と連携して、保育の受け皿拡大をさらに積極的に進めていただくべきだと考えますけれども、御見解をお伺いします。
○冨樫大臣政務官 厚生労働省の調査によると、待機児童は都市部に多く見られる状況にあり、保育の受け皿拡大はこうした地域を中心に課題となっていると認識しております。 政府においては、平成二十五年四月に待機児童解消加速化プランを策定し、平成二十九年度末までの五年間で、新たに五十万人分の保育の受け皿を確保することとしており、待機児童解消に向けて取り組みを進めているところであります。 総務省としては、子ども・子育て支援新制度における保育サービス量の拡大や、人材確保のためのニッポン一億総活躍プランに基づく保育士等の処遇改善に係る地方負担等について、適切に地方財政措置を講ずることとしております。 引き続き、厚生労働省などの関係省庁と連携をしながら、保育の受け皿拡大に取り組んでまいりたいと思います。
○宗清委員 ぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、ふるさと納税について質問させていただきます。 この制度は、この委員会でもしばしば議論になっております。ふるさとを応援したい、また、地方団体のさまざまな取り組みを応援したい、そういう気持ちを形にする取り組みとして、平成二十年度につくられた制度であります。生まれ育った故郷や被災地への支援の活用としては、非常に大きな効果を上げているというふうに思っていますので、その趣旨については私も賛同しております。 一方で、ふるさと納税にかかわる返礼品の競争が非常に今過熱をしている。私の地元でも、さまざまな不公平感があるという問題意識を持っている方は一般の方々でも多いわけでございます。 返礼品の送付そのものはふるさと納税制度の仕組みに組み込まれていないということは十分に理解をしていますけれども、ふるさと納税による寄附をとにかく集めようとする余り、ふるさと納税の趣旨、またその目的と違う方向に進んでいるなというような危惧をしています。 この返礼品送付については、総務大臣通知で地方団体に良識ある対応を要請しているということでございますけれども、現状を考えましたら、抜本的に解決をされるところまでは至っておりません。 本日は、法的な解釈についてお伺いをさせていただきます。 ふるさと納税の返礼品に係る予算というのは、当然、地方団体の首長から、返礼品というような趣旨できちっと議会に提案をされています。議会の議決もされていると思うんです。この行為というのは、自治体の事務権限に基づいてされていることは承知をしておりますけれども、この支出に法的な問題はないのかどうかということを確認させていただきたいと思うんです。 自治体の支出、これは当然、原資が税金でありますから、その支出には必ず公益性というものが伴わなければならないと考えます。私は、地方自治法や地方財政法、また所得税法の観点からも、度を越した返礼品というのは、その自治体の税金を使って特定の個人に利益供与をしていることと同じであるということが考え方としてできるかもしれません。すなわち、そうとられましたら、違法、すなわち住民訴訟の対象になる可能性があるのではないかなというふうに思いますけれども、総務省の見解を聞かせてください。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 返礼品送付に係る経費支出についてのお尋ねでございます。 御指摘の点につきまして、個別具体というわけにはまいりませんけれども、一般論として申し上げますと、公益性が認められない支出であれば、違法となるおそれがあることは否定できないところでございます。 ただ、各地方団体の支出が違法かどうかの評価は、これは個別の事案において、それぞれ関係する法令の規定により判断されるものと考えるところでございます。
○宗清委員 ありがとうございます。 当然、個別のことについてはお答えができないということは承知しております。一般論として、当然、公益性が認められない支出については違法となるおそれがあることは否定はできない。 違法かどうか、その評価については当然個別だというふうに思いますけれども、これは返礼品の違法性を否定できないという答弁であると私は受けとめました。違法性が認められるような支出は、やはり違法もしくは住民訴訟の対象になりかねないのではないかなというふうに心配をしています。 ここで、事務方の方にお願いをしておきたいんですけれども、今まさに問題となっている高額な返礼品が、地方自治法上の問題はないのか、さらには地方財政法上の問題というのはないのか、所得税法の観点からも本当に問題はないのか、そういう違法性の認められたような支出というのはなかったのかどうか、また、その支出について、本当に公益性というものが伴っていたのか、高額な返礼品の支出に関して、公益性というのはどういった考え方に基づくどういった概念なのか、そういうようなものを、総務省内で、返礼品について、法的解釈についてさらに議論を深めていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。 今までの事例を申し上げても、プリペイドカードや商品券、マイルとか電子機器、貴金属、ゴルフ用品、自転車なども見受けられます。これは、住民からしてみたら、自分たちの税金を特定の人に利益供与したと理解されても仕方がない、理解される可能性もあるわけですから、総務省として、違法性が完全に否定できないのであれば、先ほど申し上げた法律上の問題をぜひ一度整理していただきまして、一定のガイドラインみたいなものを作成して、各自治体に周知をし、その中身を共有していただいて、過熱する返礼品競争に抑止をかけていただきたいと思うんですけれども、お伺いをいたします。
○高市国務大臣 今、さまざま明確な御指摘をいただきました。 宗清委員が最初におっしゃっていただいたとおり、返礼品送付そのものはふるさと納税制度には組み込まれておりませんし、また、総務省から、平成二十八年四月の通知で、ふるさと納税制度の趣旨に反するような返礼品を送付しないよう地方団体に要請するとともに、個別団体の返礼品の見直しについて、担当部局が都道府県とも連携をしながら働きかけを続けております。 しかしながら、過度な返礼品競争については問題があるということを認識しておりますので、今後、宗清委員の御指摘も参考にさせていただきながら、個別団体への働きかけを強化するということとともに、有識者や地方団体からも御意見を伺って、返礼品送付に係るあらゆる課題の洗い出しと改善策を検討してまいります。
○宗清委員 ありがとうございます。ぜひ一層のお取り組みをお願いしたいと思います。 この制度というのは、今は自分は大人になって、例えば、都会と言っていいんでしょうか、都市で生活をして一定の所得を、生活をしているけれども、それもこれも自分を育ててくれたふるさとのおかげ、何とかふるさとを応援したい、被災地なんかも応援したいという発想でつくられたんだというふうに承知をしております。そんな善意の制度が、返礼品合戦で何か当初の目的と違う方向に進んでいっているのではないかなというような感じをしております。 こういった問題の解決に向かわなかったら、せっかくいい制度が台なしになってしまう。この善意ある制度がおかしな方向になっていくことに非常に危機感を持っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 それと、私も地元の首長さんやいろいろな方々にもお伺いをしたんですけれども、大阪でもそうなんですが、よそのところで非常に高額な返礼品、そういうのをやっていたら、うちもやろうかと。今まで私どもの東大阪市はやっていないんですけれども、やろうかというような検討であったり、議会の議員の皆様方も、もっとやれというような声が出ている。心配の声が聞こえてくるわけでございますので、ぜひともこういう過熱競争にやはりブレーキをかけていかなくてはならないなというふうに思っています。ぜひお取り組みをよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、公共施設等の適正管理の推進、特に老朽水道管の問題についてお尋ねをしたいと思います。 公共施設は、高度成長期にその多くが整備されておりますので、全国的に老朽化が進んでいることは承知をしております。使用する住民の方々の安全というものを考えれば、その対策というのは待ったなしの状況になっていると考えます。 総務省では、今年度、予算についても三千五百億円の予算を確保しているということを聞いておりますが、幾つか私の意見を申し上げたいというふうに思います。 しかし、この公共施設というのは、自治体が管理をしている、自治体が持っている関係上、これは地方自治体の責任でやっていただくのが原理原則だというふうに思います。 公共施設というのは建てたときから経年によって劣化をし老朽化するというのは、これはもう簡単に誰でもわかることでございますし、適切な管理運営、管理運営というのは、これは料金収入なんかも含めてしっかりやっておくべきですし、この老朽化対策、長寿命化、人口が減りますから集約化、これは自治体の責任でやっておくべきことで、その費用もきちんと、本来は一般財源ではなくて基金なんかに積み立てておくべきである、これが原則であるというふうに思います。 さらに申し上げれば、今回は多くの自治体で、高齢化によって、また少子化が進んで人口が減少していくということはそれぞれの自治体で予測ができるというふうに思いますので、その想定の中で施設全体のマネジメントというのはやられるべきであるというふうに思います。 ただ、国として財源の苦しい自治体を応援する、このことについては、私はもう全く反対ではございません、賛成ですけれども、例えば、人口や予算の将来予測に基づいて、三十年先、五十年先を見据えた全体計画をきちんと立てて、集約化、適正配置をし、その浮いたお金は整備基金なんかをしっかりつくって積み立ててやっておくべきだろうというように思います。そして、適正にやっている、頑張っている自治体もあるわけですから、頑張っている自治体により大きな支援ということができるような仕組みをぜひ考えていただきたいというふうに思います。 こういう問題といいますのは、老朽水道管についても同じことが言えるんじゃないかなというふうに思います。 水道事業は、全国的に老朽化が進んできておりますので、その対策というのはもう待ったなしであります。あちこちで水道管の破裂ということも起こっているわけでございますから、私は、老朽水道管の対策のために多少水道料金が高くなっても、住民にそのことをしっかり説明して理解を得ていくということ、これは政治の責任であろうというように思います。 ただ、どうしても、料金を高くすることは住民に身近な市役所等において大変難しい問題であるというのは承知をしておりますけれども、かといいまして、これ以上の問題の先送りというのは許されないというように思います。 そこで、水道事業について、水道管の老朽化などの問題に対する総務省の見解を聞かせてください。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 御指摘のように、水道事業におきましては、人口減少などに伴う料金収入の減少が進みつつあります。そのため、経営環境が厳しさを増している中で、例えば、法適用事業のうち管路におきましては、法定耐用年数を超えたものの割合が二十七年度調査で一三・二%となるなど、施設整備が大量に更新時期を迎えております。 この老朽化に適切に対応するためには、更新需要の推計を行った上で、広域化等、あるいは民間活用などの抜本的な改革の検討によりまして、投資の見直しや財源の確保などに計画的に取り組む必要がございます。 このため、総務省といたしましては、これらの取り組み方針を含む経営戦略の策定を要請しております。この経営戦略の策定につきましては、総務省として、必要経費に対する地方交付税措置あるいは策定ガイドラインの公表、都道府県と協力した助言などにより支援しておりまして、現在、約八割の水道事業におきまして、この経営戦略の策定済みあるいは策定予定という状況になっております。 こうしたことを引き続き行いまして、水道施設の老朽化対策を支援してまいりたいと考えております。
○宗清委員 今の御答弁で、経営戦略を策定するということについては当然でありますし、大いに賛成でございます。 ただ、重要なのはその中身だというように思うんです。もちろん、経営戦略も立てぬと老朽化に対応するということはもってのほかでございますので、取り組みの内容というのは地方団体によってさまざまだというふうに思います。 水道料金というのは単純に比較をできないということは、私もよく理解をしております。例えば、その行政区内に取水ができる大きな川があるかどうか、地下水が豊富にあるかどうか、また、例えば平地が多くて住宅が密集しているかどうか、そういう条件のところは総じて水道料金は安くなる傾向があります。一方で、水源に恵まれない、地下水も出ない、域内に大きな川もない、そういうところ、また、盆地であったり山間部が多かったり住宅が密集していない、少ししか家がないんですけれども、そこにどうしても集落等がありますから水道管を引かなければならない、こういうところは、どうしても維持管理費も高くなりますし、水道料金は高くなる傾向になると思います。 そういう意味では、水道料金というのは、それぞれの条件によって料金が決まってきますから、そう一くくりにして論じることのできない問題だというふうに思うんですが、しかし、それもこれも、自治体というのは、住民の皆様方にしっかり自分のところの状況を説明すべきなんだろうというように思っています。 私の地元であります大阪でも、やはり安易な値上げをしているなと。水道管の老朽化の計画をしっかりやっていないような、安易に値下げを言っているような自治体もありますし、適切に更新をしっかりして、老朽水道管の対策をやっていただいている自治体もあるわけです。ちなみに、私の地元であっても、あの狭い大阪でも、二十立米、水道料金をよくあらわす指標ですけれども、四千六百円を超えている自治体もあれば、安いところは二十立米で千九百円台のところもあります。 私は、安易な値下げをせずに計画的に老朽水道管対策をやっている、頑張っている自治体こそぜひ応援をしていただきたいというように思いますし、水道事業に関して、先ほど申し上げたように、やはり不利な条件でやっていただいている苦しい自治体もあるわけです。そういうところは、どうしてもこれ以上の値上げはできない。住民の皆さんに大きな大きな負担がかかるというようなところは、積極的に国で支援をしていただくべきだというように思います。 水道料金というのは、条件が一律でない以上、国の支援についても一律ということはやはり不公平だというように思いますので、私は、頑張った自治体を応援していただくようなスキームをつくっていただくべきだと考えますけれども、総務省の見解を聞かせてください。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 この水道事業につきましては、施設の整備や維持管理、将来の更新投資などの費用を利用者からの料金収入で賄うという独立採算が原則の事業でございます。先ほど申し上げました経営戦略におきましても、十年以上の投資を見積もっていただいて、それに料金が追いつくかどうかということを十分検討していただきたいということを申し上げております。 ただ一方で、御指摘いただきましたように、いろいろな条件等で、どうしても高料金になる団体もございます。そういうところにつきましては、現在も、高料金対策として一定の措置を講じております。 あわせまして、例えば管路の耐震化による更新事業等につきましては、通常の事業量を超えて事業を行う場合には、その上積み事業分に対しまして地方交付税措置を行い、整備の促進も図っております。 ただいまの御指摘も踏まえつつ、基本は、御答弁申し上げましたように、それぞれの事業者による経営戦略の策定を積極的に支援しつつ、あわせて、それぞれの事業体の実情の把握に努めながら、引き続き老朽化対策を支援してまいりたいと考えております。
○宗清委員 ぜひ、頑張った自治体を応援していただきたいなというふうに思います。 最後に、ちょっと時間がありますので、要望をさせていただきたいと思います。質問ではございません。 この国会でも、長時間労働の是正ということが議論されています。当然のことだというふうに思いますが、私は、国家公務員の皆様方も地方公務員の皆様方も、本当に長時間労働の中で頑張っていただいているなというように考えています。そういう意味では、公務員の皆様方の職場環境の改善であったり、長時間労働、これも是正されていくべきだというふうに思います。 多くの地方自治体では、最近は、人員削減というのが非常に進んでおりますので、その影響によって、その部署、部署では当然繁忙期みたいなものがありますから、かつかつの状況で仕事をしている公務員さん、これは国家公務員さんも地方公務員さんも多いというふうに思います。 自治体によっては、七時退庁ですよ、八時退庁ですよということで、全員帰ってくださいというような指示もございますので、なかなかそれでは仕事が終わらない。仕事を今家に持って帰ることは禁じられていますので、どうしてもその仕事をこなすのに、休日に隠れてと言うと語弊があるかもしれませんけれども、出勤という扱いではなくて、土曜日も日曜日も本当に頑張っていただいている公務員さんを地方でたくさん実は見てきました。そういう公務員さんは、土日出ても本当に出勤扱いになっていないんですね。それは、なかなか残業時間ということで調査をしても出てこないんだというふうに思うんです。 この公務員さんの中には、職場環境の改善を言ってもなかなか改善されなかったり、もしくは、誰にもそういったことを相談できなかったり、中にはそれで体調を崩されたり退職を余儀なくされる方、中には、原因がそれだけだとは言いませんけれども、みずから命を落としている方、そういう方もいらっしゃると思います。 そういった問題に、特に総務省にお願いしたいのは、自分のところの庁内の中もそういったことにしっかりケアをしていただきたいと思うんですが、地方団体のそういった現状をより正確に把握していただいて、これはなかなかこうすると是正ができるという方法はないということは十分十分承知をしておりますけれども、まずは実情をしっかり把握していただいて、環境改善がされることを強く望んでいます。 こういった問題に、地方団体とよく連携し、相談をし、取り組んでいただくことをお願いして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○竹内委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 おはようございます。公明党の輿水恵一でございます。 本日は、地方交付税法等の一部を改正する法律案並びに地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案につきまして質問の機会をお与えいただきまして、まことにありがとうございます。 早速ではございますが、質問に入らせていただきます。 今、日本は、少子高齢化、人口減少、そういった状況の中で、高齢者がふえていくということで、しっかりとした社会保障の充実といったものを進めていく必要があるんですけれども、そういったためにも、やはり成長と分配の好循環というか、そういったものをきちっと生み出さなければならない。そういった中で、やはり地域、地方がどうやって成長していくかといったことがこれから非常に重要になるのではないか、このように思っているところでございます。 地方団体から、みずからの発想と創意工夫によって、地方創生や一億総活躍、そういった社会の実現が今着々と進められている、このように思っているわけでございますが、地方が自由に使える一般財源総額をしっかり確保していく、これがそのためにも重要だ、このように私も感じているわけでございます。 ここで、平成二十九年度の地方財政対策においては、さまざまな、本当にさまざまな手段を講じることによって、そして、何とかこの総額をしっかりと確保することができた。逆に、〇・四兆円上回る一般財源総額が確保されているわけであり、地方創生への積極的な取り組みを高く評価させていただきたい、このように思うわけでございます。また、きっと地方団体も大変安心をしている、このように感じているところでございます。 そこで、高市大臣にお伺いいたしますが、平成二十九年度の地方財政計画については、どのような点を重視し、どのような取り組みを行っているのかにつきましてお伺い申し上げます。
○高市国務大臣 つい最近まで一緒に総務省で働かせていただきました輿水委員でございますので、今回特に大変だったことが何なのか、よく御承知の上での御質問だと思います。 平成二十九年度の地方財政対策におきましては、平成二十三年度以来、地方交付税総額の確保に活用してきた前年度からの繰越金がないといった大変近年にない厳しい状況の中で、地方団体から要望の強い地方交付税総額の確保と臨時財政対策債の抑制について、できる限り地方の御期待に応えられるように懸命の努力を行いました。 この結果、概算要求時点において十六兆円を下回ると見込まれていた地方交付税について、十六・三兆円程度確保するとともに、概算要求時点においては対前年度〇・九兆円の増と見込まれていた臨時財政対策債の発行額も、〇・三兆円の増にとどめることができました。 また、地方の一般財源総額につきましても、子ども・子育て支援などの社会保障の充実分の確保を含め、前年度を上回る六十二・一兆円程度を確保いたしました。 このほか、公共施設等の適正管理、一億総活躍社会の実現、地方創生、防災・減災対策など、個別の課題につきましても、現行の公共施設等最適化事業債について、長寿命化、コンパクトシティー、市町村役場機能の確保など、内容を拡充して、公共施設等適正管理推進事業費として新たに計上しました。 一億総活躍社会の実現に向けて、保育士、介護人材等の処遇改善に必要な経費を地方財政計画の歳出に計上し、まち・ひと・しごと創生事業費についても、平成二十九年度においても引き続き一兆円を計上し、また、緊急防災・減災事業費について、対象事業を拡充するとともに、事業期間を復興・創生期間である平成三十二年度まで四年間延長することとしました。 いずれも地方団体の関心が高い事項で、また、国の財政も大変厳しい中にあって、最大限の対応ができたと思っております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 大変に厳しい中でも、必要なこと、やるべきところに的確に予算をつけていただき、また、積極的な取り組みをされているということ、よくわかりました。 そんな中で、さまざまな工夫によって一般財源を確保されたところでございますが、地方を取り巻く環境は引き続き厳しい状況にもあるかと思います。 そうした中で、めり張りをつけた歳出構造の見直しは必要であり、まち・ひと・しごと創生事業費の一兆円、あるいは地方創生交付金の二千億円、こういったものを地方が自主的に、また主体的に、さまざまな工夫をしながらその創生に取り組む、そういった攻めの予算といったものが、これから成長と分配の好循環を生み出す上で大変重要な予算であると私は感じているわけでございます。 そのような中で、自公政権におきましても、こういった予算の確保に全力で努めて、また一緒に協力をしてつくってきたわけでございますけれども、現在までに、ほとんどの地方で地方版総合戦略等を策定しながら地方創生の取り組みを本格化させている、そういったところであると思います。 しかし、この地方創生、なかなか、言葉では簡単なんですけれども、実際、具体的にきっちり進めていくためには、一年、二年で成果が出るものではない。じっくりやっていかなければならない。これまでの財政措置を講じる中で、地方団体の取り組み、ようやく芽が出て花が咲くか、そういった段階に来ているのではないでしょうか。 そういった中で、地方団体が地域の実情に応じた息の長い取り組みを継続的かつ主体的に安心して進めていくために、引き続き国としてもその取り組みをしっかりと後押ししますよ、そういったことが必要だと思います。 そこで、原田副大臣、お伺いします。 平成二十七年度から地方財政計画に計上しているまち・ひと・しごと創生事業費一兆円につきまして、引き続き総額を確保する必要があると考えますが、二十九年度以降の計上についてどのように考えているか、お伺い申し上げます。
○原田副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。 平成二十七年度に創設をいたしましたまち・ひと・しごと創生事業費につきましては、地方団体が地域の実情に応じて、自主性、主体性を最大限発揮して継続的に地方創生に取り組めるよう、平成二十九年度地方財政計画においても、引き続き一兆円を計上しているところでございます。 地方創生は、実際に取り組みを始めてから、委員御指摘のとおり、その成果が生じるまでには一定の期間が必要であり、息の長い取り組みが必要であると考えております。 このため、平成三十年度以降においても、地方創生に取り組む地方団体を息長く支援する観点から、まち・ひと・しごと創生事業費については、少なくとも、まち・ひと・しごと創生総合戦略の期間である五年間は継続をいたしまして、規模は一兆円程度の額を維持できるよう努めてまいりたいと存じます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 この創生事業費、五年間ということで、これをまずは目指して、何としても成果が出るようにまた取り組んでいければというふうに思っております。 そんな中で、一方で、この攻めの事業費とともに守りも大事でございます。先ほどから大臣からもお話がございました。昨年は、熊本地震を初め、北海道、東北でも、台風、集中豪雨などにより、各地で大きな被害が発生してしまいました。そうした被害を目の当たりにして、改めて、公共施設の機能を維持することの大切さ、これを再認識させていただいたところでございます。 来年度、地方財政計画においては、公共施設等の適正管理の推進として、長寿命化事業、さらに市町村役場機能緊急保全事業等を新規に対象としたところでございます。 昨年度から一千五百億を増額して三千五百億円が確保されているところでありますが、私としては、やはり非常に大切な取り組みなのですけれども、うちの稲津議員からも質問があったと思うんですけれども、こうやって新たな事業が出たんですけれども、地方公共団体、いきなり今までの計画を変えるとかどうするかというところで、やはり時間がかかるのではないか、ちゃんとした計画に基づいて、そして必要なことを適切に進めていく、そういったことが必要ではないか、このように思うわけでございます。 そこで、今回の地方財政措置についても、短期で終わらせてしまっては、慌ててとにかくやってしまっては、また、慌ててできないところもある、効果が限定的になってしまうこともあるのではないかと感じております。 そこで、冨樫政務官、お伺いしますけれども、総務省といたしまして、こうした公共施設の適正管理について、地方団体における取り組みにはどれくらいの期間がかかるのか、また地方財政措置の期間、新たなこの取り組みをどのように考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。
○冨樫大臣政務官 長寿命化や集約化、複合化などの公共施設の適正管理を行うに当たっては、住民や議会との合意を形成しながら、対象となる施設の具体的な構想を立て、その後、設計や既存施設の改修、新規施設の建設などに取りかかる必要があるため、一定の期間を要すると考えているところであります。 一方で、老朽化した施設の安全性を確保することや、将来の施設更新時期の集中を見据えて施設管理の最適化を図ることは喫緊の課題であり、地方公共団体には、できる限り早期の取り組みを望まれているところであります。 そのような中で、今年度末までに、ほぼ全ての地方公共団体で公共施設等総合管理計画が策定される見込みとなっております。各団体には、同計画の策定から個々の施設についての具体的な対策へと円滑に取り組みをつなげていただきたいと考えているところであります。 そのため、今般設けた公共施設等適正管理推進事業債は、市町村役場機能緊急保全事業を除いて、平成三十三年度までの五年間の措置とし、期限後のあり方については、制度の活用状況を踏まえて検討することとしております。 なお、市町村役場機能緊急保全事業は、熊本地震の災害状況を踏まえた庁舎機能の確保のために、発災時の業務継続に支障が生じないよう、未耐震の本庁舎の建てかえを緊急に実施するための措置であることから、緊急防災・減災事業の期限とあわせ、平成三十二年度までの四年間の措置としているものであります。
○輿水委員 ありがとうございます。 本当に、公共施設、老朽化の中での更新だとか、また、さまざまな適正配置、各自治体で進められている中で、今回の緊急の、震災等に対応した庁舎等の整備、これもこの四年間の間にしっかりと洗い出しをしながら、そして、一つ一つ、より効果的で、またいろいろなことをうまく考えて、これからの自治体運営の中でそういった維持管理も含めた適切な取り組みが進められるよう、我々もしっかりと取り組んでいきたい、このように思っているところでございます。 さて、今このような形で、攻めと、また地域のそういった災害対策等での守りの財源という形で、それをどう活用していくか、こういった議論をさせていただいたわけでございますけれども、地方創生、いよいよ、私は、もうここから夢があふれてきているというか、ここからが本当の勝負だと思っております。とにかく、やはり財源の確保のためには税収をどうしっかりと確保していくか、そのためには新しいものをどう生み出していくのか。 そんな中で、私は、まさにICT、情報通信技術、これが、今までの市町村ではなかなかできなかったことが新たにできる可能性が出てきた。これをどう活用するかで、今までの行き詰まっていた創生の事業が大きく開ける可能性があります。 大臣も積極的に進めていらっしゃるテレワークとかあるいはサテライトオフィスといった、地域で東京にいるのと同じような仕事がしっかりと進められる、あるいは、私も行かせていただきましたけれども、白浜町なんかは、サテライトオフィスで、東京にいたときよりもさらに業績もアップして効果も出ている、そういった取り組みが進められる。 また、地域の中に、そういったオフィス、職場と同時に、医療も、最近では遠隔医療だとかそういったものが相当進んできている。さらに、その医療も、病気になって慌ててかかるのではなくて、ウエアラブルないろいろなものをふだんからつけながら、病気を事前に予測して、そして病気にならないような、また緊急に病院に運ばれる前に病気を治す、未病のうちに対応していく、そんな仕組みもさまざまできてくる。そうなると、地域の可能性というのがますます広がってくる。 農業も、ICTを活用することによって、よりスマートな農業、そしてそこにまた地域の魅力も増してくる。こんな取り組みがさまざまできるのではないか。 そういった中で、社会保障のような義務的な経費がふえる中において、この攻めと守りの経費を引き続き確保しながら、地方がさらに大きく成長できるような、そして、本当の意味で地方創生を進めながら日本の未来を開いていくような、そんな取り組みが必要だと思っております。 そこで、大臣に伺いますが、平成三十年度の地方の一般財源の総額に向けてどのように取り組んでいこうとしているのか、ちょっと早いんですけれども、大臣の御決意をお伺い申し上げます。
○高市国務大臣 まさに先ほど来輿水委員が指摘をしてくださいました、命を守るための老朽化対策など守りの予算、そして、まさに総務省にいらしたときに走り回っていただいたテレワークや生活に身近なIoTを活用した新しい産業、また暮らしの創生、これは攻めの予算になっていくと思いますが、いずれにしましても、地方が自由に使える財源をしっかりと確保することが重要です。 二十九年度の地方財政対策でも、地方の一般財源総額については、前年度を〇・四兆円上回り、過去最高となる六十二・一兆円を確保しました。 気の早い話ですが、今後とも、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行っていけるように、地方交付税を初め、地方が自由に使える一般財源総額はしっかりと確保してまいりたいと存じます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 とにかく、私ども公明党も、国と地方一体となって働いていく政党として、一丸となって地方のさらなる成長と発展のために力を尽くしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 一方、必要な予算を確保することも大事ですけれども、やはり国と地方ともに非常に厳しい財政状況の中、財政の健全化の取り組みというのは、経済の再生による歳入の増加にのみ頼るのではなく、歳出をどう抑えていくのか、こういったことは大事になるわけでございます。 ここで、地方団体におきまして、地域の実情を踏まえ、工夫しながら民間委託等の業務改革に取り組んでいる、多くの分野で成果が出ていると認識をしております。この業務改革の取り組みが全国的に広がってきた業務については、地方交付税の算定において業務改革の状況を踏まえた算定を行うことも考えられ、トップランナーはそうした取り組みと理解をしているところでございます。 総務省において、地方交付税の算定において、二十八年度よりトップランナー方式を導入し、二十九年度においては新たに二業務を対象に追加することとしておりますが、このトップランナー方式というのは、トップランナーという言葉が他の追随を許さないような誤解を招くんですけれども、そうではなくて、他の団体がまねできない業務ではなくて、ちゃんとまねができる、一緒にできる、多くの団体が民間委託等の業務改革に取り組んでいる業務について、地方交付税の算定に反映させるものと認識しているのですが、このような理解でよいのか、見解をお伺い申し上げます。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 御指摘のように、行政の効率化については不断の取り組みを進めていく必要がございまして、総務省におきましてもその推進をしてまいりました。 この中、平成二十七年八月には、総務大臣通知としまして、「地方行政サービス改革の推進に関する留意事項」を発出しまして、民間委託等の積極的な活用等によるさらなる業務改革の推進に努めるよう、各地方団体に要請してまいりました。 こうしたことを踏まえまして、地方交付税の算定におきまして、平成二十八年度からトップランナー方式を導入することといたしまして、道路の維持補修、清掃、あるいは体育館、公園管理など、既に多くの団体が民間委託等の業務改革に取り組んでいる十六業務につきまして、業務改革を行っている団体の経費水準を基準財政需要額の算定基礎としたところでございます。 さらに、平成二十九年度におきましては、青少年教育施設管理及び公立大学運営の二業務につきまして、それぞれ、指定管理者制度を導入、地方独立行政法人化等の業務改革にこれもまた同様に多くの団体が取り組んでいることを踏まえまして、新たにトップランナー方式の対象としているものでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 つまり、多くの団体が取り組んでいることに対してそういった算定を基準として財政基準を進めていくということで、理解をさせていただきます。 一方で、地域の実情はさまざまであり、多くの団体がまさにまねできるような業務改革、取り組みを行っている団体もあると思います。そうした取り組みも全国的に、算定の基準とは別に、しっかりと広めていくことは確かに大事であります。 そういった意味で、地方公共団体が自主的に広げていく、取り組んでいる、そういったものに対しまして、例えば総務省としてホームページ等で事例紹介をして横展開を図っていくといった取り組みもあわせて必要かと思いますけれども、その点についての見解を伺います。
○冨樫大臣政務官 総務省としては、厳しい財政状況にあっても、質の高い公共サービスを効率的、効果的に提供する観点から、地方公共団体において民間委託等の推進などによる業務改革を進め、簡素で効率的な行政体制を実現することが必要との基本的認識を持っております。 このため、総務省では、平成二十七年八月に総務大臣通知を発出し、各地方公共団体における地方行政サービス改革の推進を要請しているところです。 また、地方行政サービス改革の推進のため、総務省としては、各団体の民間委託や指定管理者制度等、業務改革の状況や今後の対応方針について調査及びヒアリングを行い、実態を把握した上、見える化及び比較可能な形で公表に取り組んでいるほか、窓口業務や庶務業務等の内部管理業務の民間委託、指定管理者制度の活用などによって他団体の参考となるような行政改革の取り組み事例をホームページで公表しております。 さらに、総務省では、本年度から業務改革モデルプロジェクトを実施し、窓口業務等、住民の利便性向上につながる業務改革にモデル的に取り組む自治体を支援し、汎用性のあるモデルを他団体へ全国展開することとしております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 今まで、攻めの地方創生に向けての取り組みと、やはり地域の行政改革をしっかり進めていく、こういった内容で、地方を、どうやってさらに健全な繁栄と発展を目指していくかということを議論してきたわけでございますけれども、こうしたことを実際に的確に進めていくためには、やはり地域における人材、この人材が何よりも大切になるのではないか、このように感じているわけでございます。 私は、地方創生の実を上げるためには、本当の意味で地域に愛着を持ち、地域に根差した人材が必要であると考えています。しかしまた、地域への思いを持っているだけではなく、さまざまな取り組みを実行するための必要なスキル、実力を持たなければなかなかそれが進められない、そういうふうに感じております。そして、こうした地域の人材の発掘、育成は、中長期的に取り組む必要があると思います。 そんな意味で、総務省におきましては、地域の人材の発掘や育成に向けてどのような取り組みを行っているのか、伺います。
○原田副大臣 お答えを申し上げます。 これまで総務省では、全国地域づくり人財塾の開催などを通じて、地域づくり活動をみずからの手で企画し実践できる人材の育成に継続的に取り組んできたところでございます。 地域によっては、そもそもみずからのエリアにどのような人材がいるのか、十分に把握ができていないケースも見受けられるところでございます。 このため、今年度の第二次補正予算において、幅広く地域人材のスキルやバックグラウンド等に関する情報を集約、把握し、地域人材の育成、活用のあり方について戦略策定に取り組む地方公共団体を支援しておるところでございます。“地域の人事部”戦略策定事業を展開し、全国の地方公共団体のモデルとなるような取り組みを引き出していこうとしているところでもございます。 こうした施策を展開することなどによって、地域における人材の総活躍を促し、地域活力の維持向上を図ってまいりたいと存じます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。 地域人材の総活躍、そういった視点と、やはり地域のリーダーとなるような人材をしっかり育成していく。結構地域が活性化されているところというのは、やはりリーダーが、何としてもここをいい町に、そんな方がいる。そういった方も育てるような取り組みもあわせてお願いできればと思います。 最後になりますけれども、償却資産に対する固定資産税の特例措置について伺います。 この特例措置というのは、まさに地域の中小企業に攻めの投資を集中的に促す、そういった意味では大変重要な取り組みでございまして、我が党もそういった範囲を広げたりということで取り組んできたわけでございますけれども、一方で、固定資産税は基幹税でございまして、地域の基幹税をしっかり守っていく、このことは大変重要であると考えております。 そういった意味で、今回、この範囲を広げると同時に、基幹税の固定資産税の特例措置については平成三十年をもって廃止をするということに決まっているわけでございますけれども、この点についての所見を原田副大臣にお伺い申し上げます。
○原田副大臣 お答えを申し上げます。 今回の税制改正においては、小規模なサービス産業の生産性向上などを後押しするため、平成二十八年度に創設をされました特例措置の対象に、比較的低額な器具、備品などを、地域や業種について重点化を図った上で、残余の二年間に限って追加することといたしたところでございます。 その際、なし崩し的な対象拡大や期間延長に対する地方団体の懸念払拭のため、与党税制改正大綱において、償却資産に係る固定資産税を堅持するとともに、この特例措置の枠組みは予定どおり三年間で終了させる旨、あえて明記されたところでございます。大綱どおり、今回の追加分を含め、期限到来時には特例措置が確実に廃止されるものと考えております。 償却資産課税の堅持に向けて、今後ともできる限りの取り組みを行ってまいりたいと思います。
○輿水委員 どうもありがとうございました。 いよいよ地方創生、都市部が何か有利みたいなふうに見えるんですけれども、これから都市部は高齢化の中で、そこをどう支えていくかということで大変重い課題もふえてくる。 一方で、地方、過疎地域もいろいろあるんですけれども、逆にその地域というのは、まさに先ほどのICT等を活用することによって自在な行政運営ができる可能性がある。軽い形の中で、いろいろな地域で合意がとれることによって今までにはないような新しい取り組みもできて、大きく飛躍する可能性もある。 そういった意味では、この地方行政、しっかりと皆様とともに取り組みながら、新しい地域からの地方創生、そして日本のさらなる成長と発展をしっかり目指して頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 きょうはありがとうございました。
○竹内委員長 次に、武正公一君。
○武正委員 民進党、武正公一です。 地方税法について質疑を行わせていただきます。 まず、今年度の税収見通しですね。 さきの第三次補正予算で、税収が下振れて、リーマン・ショック以来七年ぶり、約二兆円の税収減、三千億円の税収増があって、差し引き一・七兆円の税収減、当然、地方交付税も減額ということで、それを増額補正せざるを得なかったということでございます。政権がかわって四年を過ぎて、アベノミクスの評価といったときに、やはりリーマン・ショック以来七年ぶりの税収減、これは極めて重く受けとめなければならないというふうに思っております。 そこで、きょうは財務省も政務官がお見えでございますので、なぜ本年度、税収が下振れたのか、その理由、お聞かせをいただきたいと思います。
○三木大臣政務官 御質問にお答えしたいと思います。 二十八年度の税収補正については、直近の課税実績や企業収益の見通し、政府の経済見通し等をもとに、対二十八年度当初予算で一・七兆円減の五十五・九兆円と見積もったところでございます。 税収補正の主な要因といたしまして、二十八年の当初から円高方向に推移したことにより、当初予算に比べ、輸出企業の円建て売り上げの減少を通じ法人税収が減少したこと、また、輸入額の減少を通じ消費税収が減少すると見込まれているところ、こういうところにあるというふうに考えております。 以上でございます。
○武正委員 そういう説明を財務省から受けるわけなんですね。税収補正の主な要因は、円高方向に推移した、当初予算に比べ、輸出企業の円建て売り上げの減少を通じ法人税収が減少、輸入額の減少を通じ消費税収が減少ということなんです。 ただ、為替は非常にこのところ乱高下しているわけで、これは平成二十八年度に限ったことではないというのがまず一点でございます。 特に法人税収の減少については、平成二十五年から見てみますと、平成二十五年は八兆七千百四十億円で当初見込んでおりましたのが増額補正十兆円、十兆六百五十億円、二十六年も増額補正四千九百五十億円で十兆五千百三十億円と十兆円台で推移をしておりまして、平成二十七年度も七千五百十億円の増額補正で十一兆七千四百十億円ということなんです。 この平成二十八年度当初予算額で法人税収を一挙に十二兆二千三百三十億円に見込んだ、法人税収を余りにも高く見込んだ、十兆、十兆、十一兆後半ということで、十二兆前半。今回一兆円強の補正減額十一兆一千三百六十億円ということであったので、やはり高目に法人税収を見込んだといったところに原因があったのではないでしょうか。
○三木大臣政務官 二十八年度の税収につきまして、これは毎年度になりますけれども、政府経済見通しにおける雇用、所得環境の改善、あるいは消費や生産の増加等、こういったものを勘案しまして見積もったものでございまして、繰り返しになりますけれども、今回の税収減の補正に関しましては、円高方向に推移したことによりまして、輸出企業の円建ての売り上げの減少を通じて法人税収が減少したこと、また、輸入額の減少を通じ消費税収が減少することを見込みまして、補正させていただいたというところでございます。
○武正委員 政府の経済見通しなんですけれども、これも、平成二十五年度当初が実質二・五、そして見込みが二・七ということで、実際は実質が二・六、そして名目二・六ということで、これはそれぞれプラス〇・一、マイナス〇・一ということですが、二十六年度からは当初の見込みが一・四、それがマイナス〇・四ということでマイナス一・八、実質は下方修正。名目も三・三で見込んだのが二・一ということで、マイナス一・二の下方修正。二十七年度も一・五で見込んだのが一・三で、マイナス〇・二。そして、名目は二・七が二・八ですから、これはプラス〇・一。一方、実質は二十八年度は今回一・七で当初見込んだのが一・三、マイナス〇・四ということであります。 実質成長率、名目成長率も高目にここのところ見込んで、それをマイナスに修正せざるを得なかったといったことがありますので、先ほどの法人税収の高目の目標設定ということがやはりここからもうかがわれるのではないかと思っております。 あわせて、消費者物価についても、これも平成二十五年度は政府経済見通し〇・五でありましたが、これが〇・九ということで、プラス〇・四ですが、二十六年度からは、三・二で見込んだのが二・九、一・四で見込んだのが〇・二、そして二十八年度は一・二で見込んだのは〇・〇ということで、いわゆるデフレ脱却には至らずというところで、この消費者物価も当初見込みよりも下方修正せざるを得ないということで、やはり政府の経済見通しが甘いというふうに言わざるを得ないと思うんです。 その上で、来年度の税収をどう見積もっているのかという話になりますが、その前に、地方税収、これについては今年度どうなのかということで、お手元の方の資料には、これは総務省から出していただいた資料ですけれども、今年度の税収見通しがございますが、総務大臣、今年度、地方税は税収見通しいかがでしょうか。
○高市国務大臣 平成二十八年度の地方税収については、地方財政計画においては三十八・八兆円を計上しています。 年度途中までの各税目の課税状況ですとか国税の税収見込み等を勘案して、現時点の地方税の見込みについては、計画額をマイナス〇・四兆円という三十八・四兆円と推計をしています。 主な減少要因は、国税、つまり法人税、消費税、所得税の減収見込みを踏まえたものであります。税目ごとに見ていきますと、地方法人二税が〇・二兆円減の六・三兆円、地方消費税が〇・一兆円減の四・七兆円、個人住民税が〇・一兆円減の十二・四兆円となっています。
○武正委員 資料の二ページに総務省に出していただいたものがありまして、地方税も今年度の減収三千五百三十億円ということであります。 先ほど国の税収減についてお話をしましたが、これは法人税だけではなく、源泉所得税が当初予算額に比べて四千三十億円の減ですね。所得税計では二千六百五十億円の減。法人税が一兆九百七十億円減ということで、これが最大なんですが、今、総務大臣が触れられたように、消費も落ち込んでおりますので、消費税の当初予算に比べ三千八百四十億円の、第三次補正予算で減額補正されているわけです。 ですから、先ほど財務大臣政務官は、円高によって、海外での収益が減ってしまった法人税収、減収、そしてまた輸入額が減少して消費税収が減少したと言いましたが、やはり消費が振るわないということでの消費税の減収といったこともあるというふうに思うんですが、その点、政務官、いかがですか。
○三木大臣政務官 質問にお答えしたいと思います。 財務省といたしましては、税収補正の主な原因といたしましては、先ほど申し上げましたように、輸出企業の円建ての売り上げの減少を通じて法人税収が減少したこと、また、輸入額の減少を通じて消費税収が減少すること、これを要因として消費税収の減少というふうに見込んでおったところでございます。
○武正委員 消費が回復していない、消費が冷えている、このことは政府も認めていることなので、前年度の税収減、消費税額が当初の予算に比べて三千億円減収、地方も一千億円の地方消費税の減収、こういったところには、やはり消費が喚起されていないといったことがあるということはお認めをいただきたいというふうに思います。 また、今、円高が原因だというお話がありましたが、これは地域別でそれぞれまた事情が異なるわけでありまして、実際、例えばヨーロッパについては、円安という要因がありますけれども、輸入額はふえております。ですから、今、円安で輸入額が減少したために消費税収が減少と言ったのは、こうした地域的なものを見ると必ずしも言えないのではないかというふうに思うわけであります。 そこで、平成二十九年度の税収見通しについてお伺いいたしますが、国税については、法人税も含めて、どのように二十九年度税収見通しを立てられたでしょうか。
○三木大臣政務官 ただいまお尋ねになられました二十九年度の税収につきましては、先ほども申し上げました雇用、所得環境の改善、また消費や生産の増加等を反映して見積もりを行いまして、二十八年度補正後税収から一・九兆円増の五十七・七兆円と見込んでおるところでございます。
○武正委員 法人税収はいかがでしょうか。
○三木大臣政務官 法人税収につきましては、十二・四兆円というふうに見込んでおります。
○武正委員 対前年度比、当初予算で幾らになりますか。
○三木大臣政務官 二十八年の当初の予算額で十二・二兆円でございますので、二千億の増と見込んでおります。
○武正委員 先ほどのように、一兆円強下振れた法人税収である平成二十八年度。そして、二十九年度の予算を、その一兆円下振れるもとの十二兆二千三百三十億円よりも、さらに一千五百八十億円増額をするということの意味がわからないんです。 財務省としては、今年度下振れた原因をあくまで急激な円高だと言い張ることによって、消費が冷えていることなども含めた経済全般で、あるいは国全般で底上げされていないことを糊塗する、そういう補正予算のある面言いわけなのかなというふうに思わざるを得ないんですが、一兆円も法人税収が前年度下振れたのに、なぜまた、補正後の増額でいえば一兆二千五百五十億円も法人税収を増収に見ている。その理由を御説明ください。
○三木大臣政務官 財務省といたしましては、政府の経済見通しを反映いたしまして見積もりを行いました。 政府としましては、二十九年度には、雇用、所得環境の改善が続く中で、民需を中心とした景気回復を見込んでおるところでございまして、先ほどの見積額はそういったところからきているところでございます。 いずれにしましても、経済対策の円滑かつ着実な実施などにより、これを着実に実現してまいりたいというふうに考えております。
○武正委員 源泉所得税も二千百五十億円増と補正後に比べ増額に見ておりますし、消費税については補正後に比べて三千三百七十億円増額にしております。 こういったところがやはり現実離れしているのではないのかというふうに思いますし、当総務委員会でありますので、やはりこの国税の高目の見積もりが、本年度第三次補正で、税収が二兆円下振れ、差し引き一兆七千億円下振れて、そして赤字国債発行、そして地方交付税、五千億円の増額をした上でまたこれは折半ルールで地方財政がかぶらなければならないということで、国税の税収の見通しというものは、当然、地方財政計画に大変な影響が、あるいは地方交付税に大変な影響があるわけなんですね。ですから、これはやはり高目の見積もりをなぜ平成二十九年度も行っているのかというふうに言わざるを得ません。 そこで、地方税収についても平成二十九年度の見込み、総務大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
○高市国務大臣 平成二十九年度の地方財政計画における地方税収は、三十九・一兆円と見込みました。 地方税収の見込みは、直近の課税実績などを基礎としながら、地方法人二税、地方消費税などについては、国税の見積もり等を反映しています。地方の独自課税である固定資産税につきましては、新築家屋の着工動向や設備投資の動向などを反映して推計を行っているものでございます。
○武正委員 国が、あるいは国税がこうであるから地方税もというような御説明でありますが、今回、二十九年度の予算編成で大変苦労をされたというようなお話がるる出てくる、地方財政計画あるいはまた地方の総額確保についてという話の中で。 資料の方でも一ページに示しておりますけれども、税収を前年度よりもさらに高く見積もるということが、やはり、平成二十八年度の税収が減額をして、国では一兆七千億、そして地方でも現時点で三千億強という中で、この地方税収をさらに高目に見積もる。 しかも、これは昨年の夏の概算要求のときと変わらないんですね。やはり国税が減額補正をせざるを得なかったことなども考えると、この半年間、概算要求から税収見積もりが変わらないといったことも非常に腑に落ちないんですが、現実を直視した場合に、この地方税収の見積もりもやはり高いのではないかというふうに思うんですが、総務大臣、御所見を伺いたいと思います。
○高市国務大臣 今後、海外経済の不確実性というものもあれば、金融資本市場の変動の影響もございます。 先ほど委員が消費について指摘をされておりましたが、この委員会でも、私自身、雇用環境、所得環境は改善しているけれども、残念ながら消費はまだまだ力強さには欠けるといった旨の答弁もしてまいりましたので、税収の動向には今後しっかりと留意をしていく必要があると思っています。 総務省としては、慎重に経済の動向を見きわめながら、二十九年度の地方税収の確保に向けて、政策資源を総動員してまいる覚悟でもございます。
○武正委員 先ほど、国税がこういった見通しなのでというお話があったんですが、例えば、法人税収が前年度一兆円下振れて、来年度の法人税収は前年度予算と同額見積もっている。こういった国税の見積もりは高過ぎるんじゃないのか、法人税収ですね。そういうような御所見は総務大臣として持たないということでしょうか。
○高市国務大臣 国の平成二十九年度の税収については、雇用、所得環境について、雇用者報酬が二・一%程度増加するということ、これに伴って民間消費が名目一・六%程度増加する、企業の生産も二・七%程度増加するといった経済見通しを反映して、平成二十八年度の補正後税収からプラス一・九兆円ということで五十七・七兆円とされているということを承知しています。 しかし、先ほども答弁しましたとおり、さまざまな要因もありますから、これはかた目に私たちも見積もっていただきたいし、そしてまた動向をしっかり注視し、なおかつ、やはり税収がふえるための取り組み、総務省でできる限りの取り組みを進めていくということに何よりも力を入れてまいりたいと思っております。
○武正委員 そこで、資料の三ページ、中長期の経済財政に関する試算をごらんいただければと思います。四ページが昨年の七月の経済再生ケースのマクロ経済についての姿と、そしてその次がことし一月ということで、この差をまたお話しいただきたいと思うんです。 まず、越智内閣府副大臣もお見えをいただいております。去年の七月の中長期の経済財政に関する試算と比べて、ここの三ページの四角囲いのところにも書いていますが、いわゆるプライマリーバランス赤字、どう変化をしたのか、またその理由、お述べいただけますでしょうか。
○越智副大臣 本年一月の中長期試算の経済再生ケースにおきましては、前回の試算から、国の基礎的財政収支は一・八兆円程度、また地方の基礎的財政収支は一兆円程度悪化をいたしまして、国と地方を合わせた基礎的財政収支は二・八兆円程度悪化する結果となったところでございます。 これにつきましては、二〇二〇年度の国と地方のプライマリーバランスが悪化したわけでありますけれども、その背景として、足元において、新興国の減速など世界経済の不確実性が増す中で、円高や株価下落が生じ、企業収益や配当、キャピタルゲインといった所得が減少したことなどから税収が伸び悩んだということがあるというふうに考えております。
○武正委員 二・八兆円もわずか半年で悪化をすると。このことは、先ほど、税収が前年度あるいはまた本年度以降不足をするということをここで記載されているわけなんですけれども、そういうことでよろしいでしょうか。
○越智副大臣 中長期試算におきまして、国の一般会計税収につきましては、二〇一六年度については、これは補正予算の数字を使っているわけでございます。また、地方の普通会計税収につきましては、地財計画を使っているところでございます。 そして、二〇一七年度につきましては、七月の段階では国の一般会計税収につきましては内閣府の推計でございまして、今回は本予算を使っているということでございます。 また、地方の普通会計税収につきましては、二〇一七年度につきましては、七月の段階では内閣府の推計、そして今回は地財対策を使っているということでございます。
○武正委員 ことし一月の中長期の経済財政に関する試算も先ほど触れていただきましたが、こう記載されています。財政面では、二〇一六年度の税収等の減少や前回試算と比べた消費の弱さ等により、二〇一七年度税収等の見込みが減少したことなどを背景として、経済再生ケースの二〇二〇年度プライマリーバランス赤字は前回試算より拡大し、マイナス八・三兆円程度残る姿であるということなんですね。 そこで、今ちょっと触れていただいていますけれども、税収について、先ほど、財務省、総務省、それぞれ高目の見通しをされておりまして、今それぞれ根拠を示していただいたんですが、四ページをごらんいただきますと、例えば二〇一六年、下ですね、国の一般会計、税収は五十七・六兆円で見積もっております。地方の税収は四十一・九兆円ということです。ちょっと細かい表で恐縮ですが。それが五ページに行きますと、国の税収は二〇一六年は五十五・九兆円。先ほど触れられたように、これで一・七兆円の減収ということで、この補正予算と符合もいたすわけであります。 一方、地方はといいますと、四十一・九兆円ということで、ここでは二〇一六年の地方税収四十一・四兆円ですから、〇・五兆円の減ということですね。 これが、先ほど触れた資料の二ページにある三千五百億円とちょっとそごがあると思うんですが、これはどういうことなのか、御説明できますでしょうか。
○高市国務大臣 内閣府が作成された中長期の経済財政に関する試算における地方の普通会計の姿の税収には、地方財政計画上の地方税及び地方譲与税のほか、地方財政計画には計上されない超過課税が含まれています。 このため、例えば二〇一七年度においては、平成二十九年度地方財政計画上の地方税三十九・一兆円に地方譲与税二・五兆円、超過課税など〇・八兆円を加えた四十二・四兆円となっているということで、差異が生じているということだと思っております。
○武正委員 四十二・四兆円の話に行く前に、四十一・九兆円と四十一・四兆円で五千億減収ということが、先ほどは、総務省の方は三千五百億円の減収なのでどうなんですかということで、これは内閣府の方でちょっと御説明いただけますでしょうか。
○越智副大臣 この点につきましては、今総務大臣から説明あったとおり、地財計画に含まれない数値を含んでこちらの方の中長期試算は計算をしているということでございます。
○武正委員 それでは、来年度の方に移りますけれども、来年度の国税の税収見積もりは、当初は五十八・九兆円だったのが、この一月では五十七・七兆円と、一・二兆円減収、国税ですね。先ほど総務大臣がお話しになったように、去年の概算要求と今回も変わらない税収見積もりを総務省は立てておりますが、一方、内閣府は、税収について、地方四十三・三兆円を四十二・四兆円と、九千億円、税収を減で見ております。 総務省は昨年夏と変わらない税収見積もりということなんですが、ここにそごが出ております。 この点、内閣府はどのようにこの数字を出しておられるのか、御説明をいただきたいと思います。
○越智副大臣 二〇一七年度の地方普通会計税収につきましては、地財対策に加えて、先ほど総務大臣から説明あったような項目も加えまして計算をしているということでございます。
○武正委員 いや、私が聞いているのは、なぜ、昨年の夏が四十三・三兆円だったのが、この一月には地方税収を四十二・四兆円と、九千億円減額をしたのかを伺っておるんです。
○越智副大臣 前の答弁でも申し上げましたけれども、地方の普通会計税収の二〇一七年度につきましては、昨年の七月の試算におきましては、内閣府の方で推計をしております。一方、ことしの一月の試算におきましては、地方財政対策をもとに計算しているということでございます。
○武正委員 根拠が違うというようなお話なんですが、片や、総務省は三十九・一兆円ということで、去年の概算要求のときと税収額は変わらない。一方、内閣府は税収額を九千億円、新年度で減収をしている。 これは、私はどちらかというと、やはり内閣府の数字の方が、先ほど来お話ししているように、実態に近いのではないのか。やはり、昨年の夏から、国税が一兆七千億円減収になった、そして地方税収も三千五百億円、総務省いわく減収になったということからして、当然、新年度の税収は去年の夏よりもこのように減額になるというのが至極一般的な、あるいは当たり前の見方だというふうに思うんです。 総務大臣、この内閣府の、去年の夏に比べて税収を九千億円、新年度低く見積もったことについては、総務省は変わらないんですね、三十九・一兆円で、税収見積もりは概算要求のときと。この違いをどのように御説明されますか。
○高市国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、内閣府と総務省で見積もりをしていく場合の要件が違うということ。 そして、総務省の概算要求時の仮試算について申し上げますけれども、二十八年度地財計画の地方税収を基礎として、例えば、地方法人二税、地方消費税は名目経済成長率、個人住民税は雇用者報酬の伸び率、固定資産税は地価動向などを勘案して推計しました。 二十九年度地財計画の地方税収については、直近の課税実績などを基礎としながら、地方法人二税、地方消費税などについては国税の見積もりなどを反映して、地方の独自課税である固定資産税については新築家屋の着工動向や設備投資の動向などを反映して推計を行っています。 ですから、両者は、個別の税目ごとに推計して積み上げたという点では同じなんですが、基礎としている税収が異なるということのほかに、八月の仮試算については地方税独自に推計している。一方で、二十九年度地財計画上の地方税収というのは、二十九年度の経済見通しを反映した二十九年度の国の税収を踏まえて推計するということで、その推計方法は異なっていますので一概に比較はできないんですけれども、結果的に近い数値となっています。 内閣府との違いということでの御質問ではございますけれども、総務省の見積もりの基礎とするところについて御説明を申し上げます。
○武正委員 財務大臣政務官もまだいていただいているんですが、国税も、これを見ていただくと、去年の夏、五十八・九兆円が、内閣府はこの一月時点で五十七・七兆円と、税収を一・二兆円低目に見積もっているんですよ、去年の夏に比べて。 これは、先ほど総務大臣が言ったように、夏の推計は二十八年度当初予算のさまざまな値を用いて内閣府はやっているんだと。それはそうですよね、年度途中ですから。 これは国税だって同じだと思うんですよ。五十八・九兆円と去年の夏の時点で内閣府は税収見積もりをしていたのを、やはり、国税が一・七兆円減額して、そして先ほど、ことしの一月のこの中に書いてあったのを読みましたが、今年度税収、二〇一六年度税収が減り、二〇一七年度以降も税収が減ることから、プライマリーバランスを二・八兆円マイナスにしたわけですよ、内閣府は。政府もこれは閣議決定しているわけです。 ですから、国税も五十八・九兆円が五十七・七兆円と、一・二兆円減額した。このことなのに、法人税収を含めて、前年度と同額の税収見積もりといったことは、やはり財務省も内閣府とそごがあると思うんですが、この点、可能であればお答えいただきたいと思います。
○三木大臣政務官 済みません、同じお答えの内容になるかと思うんですけれども、あくまでも政府見通しに基づきまして、財務省の方では当初予算を見積もっております。 その結果、雇用、所得環境の改善や消費や生産の増加等を反映して、二十八年度補正後から一・九兆円増の五十七・七兆円と見込んでいるところでございます。 以上でございます。
○武正委員 だから、国は、税収は、先ほども触れましたが、前年度予算額五十七・六兆円、それを二十九年度概算額五十七・七兆円と、一兆八千五百二十億円も税収を高目に見積もっているんですよ。一方、去年の当初予算と比べると一千八十億円です。ただ、補正後と比べると一兆八千五百二十億円も高目に見積もっているんですね。 去年の当初をもとにした内閣府の試算では五十八・九兆円だった。でも、これはやはり、税収も減っているし、来年度以降税収も減るぞということで、この試算では五十八・九兆円を一・二兆円も税収を低く見積もっているんですよ。 なのに、逆に、一千八十億円、当初でふやしている。補正に比べれば、一兆八千億円も国税をふやしている。これは地方も同じですよね。 内閣府の去年の夏というのは、要は前年度の推計値ですよね、前年度の当初予算でのさまざまな推計ですよ。それをこの半年で見直している。これは政府も閣議決定している。二十九年度は税収が減るぞと。地方でいえば、四十三・三兆円が四十二・四兆円に九千億減るぞ。国でいえば、五十八・九兆円が五十七・七兆円に一・二兆円減るぞと。 至極、今の経済実勢から見れば、あるいは先ほど累次触れました政府の経済見通し、あるいは消費者物価指数の見通し、ことごとくこの三、四年間、外れて下げているわけです、実態は。ですから、先ほど触れたような高目の経済見通し、財務省、これに基づいた税収、総務省も国税に右倣えというお話がやはり無理があって、このままこの新年度の予算案並びに、特に総務委員会ですから、地方税収を認めていくということになりますと、来年、また補正予算で、ことしと同じような税収の減額補正、そして赤字国債発行並びに交付税の国、地方折半、しかもそれを、この後触れる地方交付税の改正案では、交付税特会の返済の先送りだったり、あるいは折半ルールの三年後の実施だったりということで、財政再建先送り先送りということを助長しかねないわけでございます。 内閣府副大臣、改めてお聞きをいたしますが、二〇二〇年プライマリーバランス達成は、このわずか半年で二・八兆円悪化した中で、国際公約でありますが、達成は可能ということでしょうか。いかがでしょうか。
○越智副大臣 財政健全化につきましては、経済再生なくして財政健全化なしとの方針のもとで、二〇二〇年度にプライマリーバランスを黒字化して、債務残高対GDP比を着実に引き下げていくということを目指しているところでございます。
○武正委員 国、地方を合わせてのプライマリーバランス、総務大臣はいかがでしょうか。わずか半年で二・八兆円も悪化した、八・三兆円の悪化、マイナスです。二〇二〇年プライマリーバランス達成、国際公約ですが、達成可能とお考えでしょうか。
○高市国務大臣 総務省としましては、とにかくアベノミクスによって生まれ始めた経済の好循環の流れをより確かなものとするということで、ローカルアベノミクスの推進に取り組んでいます。具体的には、ローカル一万プロジェクトや分散型エネルギーインフラプロジェクトなどに取り組んで、雇用の創出、また地方での税収をふやすために頑張っているところです。 また、歳出においては、随分、地方の皆様にも工夫をしていただき、辛抱もしていただきながらですが、重点化を進めながら歳出改革に取り組んできました。 その結果、政権交代後、国、地方を合わせた税収は二十二兆円増加しております。二〇一五年度における国、地方を合わせたプライマリーバランスの赤字半減目標も達成いたしました。 これからさらに歳出の重点化、効率化も進め、またしっかりと歳入につながる取り組みも進めながら、二〇二〇年度における国、地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化を実現してまいりたいと思っています。 ただ、その際、地方歳出については、大半が法令などによって義務づけられている経費ですとか国の補助事業であるということから、これは経済財政諮問会議でも私は発言しておりますけれども、国の法令、補助金、制度などの見直しを行うということも必要だと考えております。
○武正委員 国、地方を合わせたプライマリーバランスということでありますので、経済見通しは内閣府だよというように内閣府にその責任を押しつけたり、あるいはまた、国税に準じて地方税の税収見積もりが立っているんだよということで財務省にその責任を押しつけたりすることなく、やはり総務省が、地方の自治体のさまざまな努力をしっかりと多とする、そうした予算編成上の政府内部での主張、主体的にお取り組みをいただきたい。来年、またこの総務委員会で、減額補正だ、そして赤字国債発行に伴う交付税増額、そして後年度、国、地方折半ということが繰り返されないようにというふうに言わざるを得ません。 ちょっと時間ももう最後になりましたが、では、地方自治体はどう来年度の税収を見ているかというのが六ページ、七ページでございます。 山口県が今月二十二日か二十三日に公表予定ということで、民進党の総務部門会議でも総務省に要求をしておりましたが、この表は、私の事務所の方で、各都道府県ホームページ等より作成をいたしました。 山口県を除いて、四十七都道府県、網かけの部分は前年度よりも税収を高目に見積もっている都道府県、北海道、青森、岩手、秋田、山形、茨城、長野、広島、香川、高知、宮崎、沖縄、十二県。残り三十五都道府県と言いたいところですが、山口は除きまして、三十四都道府県は減額、税収。その総額は三千七百二十五億円、減額の予算を組んでおります。 私は、地方の自治体、特に都道府県は、実体経済をしっかりと直視して、こういった税収の減額を、前年度予算に比べて、見積もったのではないかと思います。 一方、七ページの、政令市は四百五億円の増額ということでありますので、マイナスで見込んだのは相模原、静岡、京都、熊本ということで、残り十六政令市はプラスで見ておりますが、その幅もやはり百億円まではいかないということで、都市部についてはプラスに見ておりますが、四十七都道府県のうち三十四都道府県が減額、税収。 これは総務省の地方税収と乖離をしているというふうに言わざるを得ないんですが、この点について総務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○高市国務大臣 対前年度の伸び率で比較してみますと、地方財政計画における都道府県税収額がマイナス〇・四%であるのに対して、二月十六日時点で当初予算を公表している三十九都道府県の税収額の合計はマイナス二・一%で、どちらも微減という傾向がございます。 地方財政計画における地方税収は、政府経済見通し等を反映した、国税の見積もりなどを踏まえて算出しています。一方で、各都道府県の予算における税収は、各団体の御事情によって、例えば地方法人二税については県内企業からヒアリングを行うなど、それぞれ独自の方法で計上しておられますので、こうした違いがあることから、地方財政計画における税収と各都道府県の予算における税収の合計額を単純に比較するということはできません。 過去の地方財政計画額と各都道府県の当初予算額の伸び率を比べてみても、一定程度の乖離幅があるのが通例でございます。
○武正委員 今、総務大臣はいみじくも、各自治体は、実体経済を事細かにヒアリングもして、それぞれ自治体の主体性を持ってこの予算を組んだと。それが三千億円強の減額であるということは、総務大臣は、より実体経済を四十七都道府県が見据えての予算だというふうに認められたのかなというふうに思います。 重ねて、この地方税法改正案につきましては、特に地方税収の見積もり、国税もそうですが、極めて甘い予算案あるいは改正案ということで、到底こうした税収については認められず、当総務委員会がまた同じことを繰り返さないように、これについては、民進党は予算案の組み替え動議を提出しておりますが、認められないといったことを申し上げ、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○竹内委員長 次に、奥野総一郎君。
○奥野(総)委員 民進党の奥野でございます。 きょうは、五十分弱時間をいただいております。よろしくお願いをいたします。 今、武正委員の方から質問がございまして、私も、この間の減額補正のときに、見積もりは保守的にやるべきだと提言をさせていただきました。全く同じ意見なんですけれども、大臣は経済財政諮問会議の委員にも入っておられると思いますし、保守的に見積もるということを政府全体の立場として言い得る立場にあると思うんですね。ですから、ぜひ、今の質問を受けて、保守的に見積もりを行っていくように政府内をリードしていただきたいと思います。 通告してありますが、重ねて、今の質問と同じ話になりますが、下振れについて、来年度はないと言い切れるのかどうかということだけ確認したいと思います。 〔委員長退席、坂本(哲)委員長代理着席〕
○高市国務大臣 地方財政計画でございますが、多くの行政分野で国と地方の役割分担を法令などによって定めていて、地方に支出を義務づけているということから、国として地方団体が標準的な行政水準を確保できるよう地方財源を保障するという役割を持つものでございます。 ですから、こうした地方財政計画の役割のもとで、国の制度などの見直しや喫緊の政策課題にも対応して、所要の経費を歳出に適切に計上した上で、必要な一般財源総額を確保することとしております。 平成二十九年度の地財計画については、先ほど来与党議員にも答弁いたしておりますので省かせていただきますが、来年度以降の地方財政計画においても、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行うことができるように、歳入歳出を適切に計上した上で、地方が自由に使える一般財源をしっかりと確保してまいる覚悟でございます。
○奥野(総)委員 あらかじめ見通して保守的に見積もった方が、地方税、地方財源が下振れしているときに、あらかじめ見積もっておけば折半ルールが適用になる。ところが、途中で下振れして減額補正になると、そこは財源補填債ということで地方の負担になってしまうわけですね。 ですから、そういう意味で、事前にきちんと保守的に見積もった方が地方にとってはプラスになるということです。改めてその保守的な見積もりをお願いしておきたいと思います。 通告の順番に行きますけれども、一方で、今年度、非常に厳しい予算の編成だったということは承知をいたしておりますが、素朴に考えて、では、どこが厳しかったのかということなんです。税収は少なくとも今年度当初よりも少しふえるという見通しですので、税収がふえるという見通しをしている。では、一体どこが厳しいのか。 財源不足が拡大していますけれども、税収がふえると見積もっているにもかかわらず、どうして財政が厳しくなったのかということを改めて伺いたいと思います。
○黒田政府参考人 御指摘のとおり、確かに地方税収は増加で見込んでおりますけれども、社会保障の関係経費の増と、歳出についても増要因がございます。 その中で、これは概算要求時からでございますけれども、交付税についての繰越財源一・三兆円が使えない、それから、今回の補正に伴います精算の関係等々ございますので、全体として非常に厳しい地財対策になったということでございます。
○奥野(総)委員 伺うと、繰越財源、増額補正のときは翌年度に繰り越してそれを使うということなんですが、そもそもそこ自体がある種イレギュラーでありまして、前年度に余ることを前提に、それを当てにして予算が組まれるということはここ何年か行われてきたわけですね。ですから、財源としてはもともと足りない、上振れを当てにしてやってきたというところがあると思います。ですから、やはり恒常的な税収不足というのは間違いないと思います。 それから、偏在是正ですね。消費税の導入時に合わせて地方法人税の拡充を先送りしたわけですけれども、こうした偏在是正について、もう少しやれば財源が確保できるんじゃないかと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
○高市国務大臣 地方法人課税の偏在是正につきましては、法人住民税法人税割のさらなる交付税原資化、地方法人特別税・譲与税制度の廃止、法人事業税への復元、法人事業税交付金制度の創設を予定しておりましたが、昨年秋の臨時国会において、消費税率一〇%への引き上げ時期の変更に合わせて、その施行日が平成三十一年十月一日とされました。 この偏在是正措置は、消費税率一〇%段階における地域間の税源の偏在性を是正して、財政力格差の縮小を図るための措置として実施するものでありまして、消費税率の引き上げと同時に実施すべきものだと考えております。 これによって一定の偏在是正策を講じることができると考えておりますけれども、引き続き、税源の偏在性が小さくて税収が安定的な地方税体系の構築を目指して、各地方団体の仕事量にできるだけ合った税源配分となるように、地方税の充実確保に努めてまいりたいと存じます。
○奥野(総)委員 税収がふえてもなかなか全体として財源が足りないというのは、一つこの偏在性の問題があると思います。ですから、これも一刻も早く手を入れていただきたい。我々、消費税の先送りのときに、この部分について反対を申し上げたんですけれども、やはり現実にこういうことが起きているということでありますので、決まったことではありますけれども、偏在是正に力を入れていただきたいというふうに思います。 それから、今局長の御答弁にありましたけれども、社会保障の経費がふえている。具体的には一般行政経費補助のところだと思いますが、国からの補助金等もおりてきていると思いますけれども、具体的にどういう部分がふえて、地方の単独負担分というのは幾らぐらいかというのを伺いたいと思います。 〔坂本(哲)委員長代理退席、委員長着席〕
○黒田政府参考人 お答えいたします。 平成二十九年度の一般行政経費、この補助分の地方負担分につきましては、社会保障・税の一体改革による社会保障の充実や、ニッポン一億総活躍プランに基づく保育士や介護人材等の処遇改善に係る地方負担分を含め、前年度に比べまして〇・五兆円程度の増を見込んでおります。 これらにつきましては、地方財政計画に計上した上で、必要な財源を確保しているところでございます。
○奥野(総)委員 厳しい中で社会保障費がふえているということです。本来なら、消費税が引き上がってそこに充てられているはずでありますけれども、それが上がらないという中で苦心をされたんだと思いますけれども、大体四千五百億ぐらいですかね、地方分、ふえています。 では、それをどうやって賄って、適切に地財計画の中で処理しているとおっしゃられていますけれども、これをぱっと見て、税収はふえているといっても、水準超経費を除く部分というのは四百億しかないわけですね。だから、この四百億分、それからあと、ふえたところとしては、恐らく、地域経済基盤強化の部分、二千五百億減のうちの一千億部分とか、あとは公債費の部分とか、こういうところをかき集めて財源になっているんだというふうに思います。足りないところは、恐らく、財源不足ということで、そちらに食い込んでいるということなんですね。非常に財源がない中で苦心されているということが、今申し上げた数字でわかると思います。 さらに、今苦心されているという中で、もう一点伺いたいのは、交付税特会の剰余金ですね。 これについて、概算要求当初はそもそも上がっていなかったんですが、どういう経緯でこれが使われることになったのか。そもそも、特会の剰余金というのは、残高が今どのくらいあって、そのうち、今回、三千幾らかな、幾ら使ったのかも含めて伺いたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 交付税特別会計におきましては、この特別会計の借入金の利払い費を毎年度計上しておりますけれども、実際の利払い費が予算計上額を下回った場合に剰余金が発生いたします。 この剰余金の活用につきましては、これまで、毎年度の地方財政対策におきまして、この剰余金の額の状況、あわせまして、借入金利の変動に伴う利払い費の変動に備える必要性、これらを踏まえながら、地方交付税総額の確保、臨時財政対策債の抑制の観点から、その活用の必要性を総合的に検討しております。 二十九年度の概算要求の時点におきましては、今後の金利動向が不透明であったことなどから交付税特会剰余金の活用は見込んでおりませんでしたが、年末の地方財政対策におきましては、九月に日本銀行が政策を発表したこと等を踏まえまして、平成二十八年度において歴史的な低金利が継続したことなどによりまして、三千四百億円強の交付税特会剰余金が見込まれること、そういうことから、平成二十三年度以来、交付税総額の確保に活用していた前年度からの繰越金がない中で、臨時財政対策債ではなく、地方交付税総額を確保するよう、あらゆる手段を講じる必要があることを踏まえまして、この特会剰余金を活用しまして、交付税総額の確保と臨時財政対策債の抑制を図らせていただいたところでございます。
○奥野(総)委員 要すれば、マイナス金利政策が導入されて金利がさらに低下するだろうということでこれを使ったということだと思うんですが、剰余金というのは、本来、まさかのときのために備えておくもの、今がまさかのときということかもしれませんけれども、非常事態と御苦心の跡がうかがえると思います。 このほかにも、公庫債権金利変動準備金とかを使われている。 あの手この手で本当に財源をかき集めている、苦心の作だというのはよくわかるんですけれども、それより、先ほど来ずっと申し上げてきたんですが、やはり抜本的に財源を確保していかなきゃいけないんじゃないか。社会保障費も毎年毎年ふえていくでしょうし、それに合わせて財源をきちんと確保していく、そういう抜本的な改革が必要だと思います。 今回、私の感想なんですが、間違っていたら言っていただきたいんですけれども、もちろん、臨財債の発行を抑えるという点はそのとおりだと思うんですが、同時に、折半ルールでいうと、国の歳出もふえるわけですね。現に一般会計の入り口部分は少しふえています。 今回、政府が一番苦心したと言われているのは、新規国債の発行額を前年度より下げる、七年連続、ずっと安倍政権になって下がってきているわけですから、これを何とか維持したいということを政府全体としては恐らく苦心されていたと思います。結局、前年度より六百二十二億円ですか、新規国債の発行額が引き下げられた、こういう結果なんですね。 もちろん、地方財政だけが犠牲になっているとは言いませんけれども、あらゆるところで国債発行を抑制するということで無理をしたんだと思います。ただ、とりわけ、今言った特会の積立金をわざわざ使ってまでとか、あるいは変動準備金を使ってまでとか、地方が犠牲になりながらやっているというところがあるように思います。 例えば、これはちょっと的外れかもしれませんが、保険の財政安定化基金の積み増しなんというのも、本来、あれは国がやってもいいような話だと私は思うんですね。地方、交付税で措置するというよりは、国全体でやっていい話だと思うんです。とにかく、地方の財政が犠牲になってこれに協力しているというふうに見えるわけです。 いいかげんこういうのをやめて、先ほどのかた目の見積もりというふうなのでも申し上げましたけれども、きちんと、足りないところは足りないというのを示していく。そして、必要な財源の確保、地方の、交付税の世界でいえば法定率の引き上げということになるんでしょうし、国全体でいえば、先ほど武正先生もおっしゃっていましたけれども、ある意味、足りないところを負担を求めていく、こういう正直なやり方が必要だと思います。 大臣に伺いたいんですが、毎回伺っていますけれども、地方財政の抜本的な見直し、さらには国全体の財政の再建について、大臣、どうお考えでしょうか。改めて伺いたいと思います。
○高市国務大臣 毎回お答えしていることでございますが、やはり、本来は臨時財政対策債のような特例債による対応ではなく、法定率の引き上げによって地方交付税を安定的に確保するということが望ましい方向でございます。ですから、二十九年度の地方財政においても、交付税率の引き上げを事項要求しておりました。 なかなか、国、地方とも巨額の債務残高、財源不足を抱えているということ、二十九年度においては国、地方の役割分担に係る大きな制度改正がなかったこと、そして、先ほど委員もおっしゃっていただいたとおり、国債発行額を引き続き抑制するという中で、国の一般会計から交付税特別会計への繰入額を前年度から〇・三兆円増額して確保することができたということなどから、今回は、法定率の引き上げによらず、折半ルールを三年間延長した上で、国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は臨時財政対策債の発行によって対処することといたしました。 しかしながら、先ほど来申し上げておりますとおり、やはり国の制度そのものの見直しということも一つは大切なポイントであり、そしてまた、これから地方が自分で税収を生み出していける、その環境づくりに総務省の政策資源を総動員していくことも重要であります。 そしてさらに、今後も、法定率の見直しということについては粘り強く政府内で主張してまいります。
○奥野(総)委員 重ねて申し上げますけれども、ある種、びほう策ですよね。低金利に頼り、それから、違うとおっしゃるかもしれないけれども、高目の税収見積もりに頼って何とかやっていく、こういうびほう策ももう限界だと思いますので、そこはしっかり、総務大臣、地方を守る立場で政府内でも発言していただきたいと思います。 もう一つ、びほう策というか、配偶者特別控除について伺いたいと思います。 きょうは厚生労働省に来ていただいていると思うんですが、よく、百三万円の壁と言われて、みんなは百三万円の壁なんだなと思っているんですが、ところが、配偶者特別控除を入れた時点でこの百三万円の壁というのはもうない。要するに、百三万円を超えたら働いた分より一定手取りが下がるということはもうなくなっているわけですよね。 むしろ今言われているのが、百六万円の壁、あるいは百三十万円の壁ということが言われているようでありますが、これはどういう事象でしょうか。伺いたいと思います。
○馬場大臣政務官 お答えします。 被用者保険の適用拡大によって、例えば、適用基準に該当する方が賃金や労働時間が変わることなく新たに被用者保険に加入すると、社会保険料として本人に月額約一万三千円を御負担いただくことになるといったことも、今の質問の中にあろうかというふうに思います。 今回の適用拡大は、労働契約上の月額賃金が八・八万円以上あることが要件の一つでありますが、この適用基準である月額賃金には残業代や一時金などは含まれておりません。したがって、年末の繁忙期に残業代によって結果的に年収が百六万円を超えたとしても、それによって直ちに被用者保険が適用になるわけではないことは、これからしっかりと周知していきたいというふうに思います。 適用拡大の施行状況を見ると、昨年十月の適用拡大によって、昨年の十一月十日の時点で既に二十万人を超える方に被用者保険が適用されておりまして、さらに増加傾向にあると承知しております。 この施行に先立って企業からヒアリング等を行ったところ、適用対象のうち三割程度の方は、適用拡大を機により長く働きたいという希望を持っておられることもわかりました。 そのため、例えば週二十時間働いている方につきましては、週で約五時間多く働くと社会保険料を払ったとしても手取りがふえるという計算になることから、御本人の希望を踏まえ、労働時間を延ばして社会保険適用を行う事業主に対して、キャリアアップ助成金などで支援しているところであります。 なお、被用者保険の適用拡大を実施する以前から、サラリーマンの配偶者については、週二十時間以上三十時間未満で働く第三号被保険者の年収分布を見ると、分布の山は百三十万円ではなくて百万円前後に見られておりました。 こうした事実を踏まえると、就労時間を延ばさない方については、今般の被用者保険の適用拡大とは別の要因、具体的には、配偶者の企業から支給される配偶者手当の基準が百三万円に設定されていることなどが多いことが就業調整の要因となっているという問題点を持ちながら、これから適用していきたいというふうに思います。
○奥野(総)委員 ごめんなさい、わっと言われてよくわからなかったんですが、要は、おっしゃっていることを要すれば、まず、適用拡大になって、百六万を超えても就業したいという方がかなりの割合いらっしゃるということと、それから、そこで働かない、百六万円を超えて働かないと言っている方については、特段制度の問題ではなくて、特段の事情で、別の事情で働かないと言っている、こういうことをおっしゃっているんですかね。 要は、百六万円の壁なんというのはないんだ、こういうことをおっしゃっているというふうに理解したんですが、そういうことですか。
○馬場大臣政務官 お答えします。 関係ないということではございませんが、結果として、その山が百万円の前後に来ておるということを改めて確認したということでございます。
○奥野(総)委員 事実として、私はある試算を持っているんですけれども、百六万を超えたら、保険に入ること自体、私はそれは進めていくべきだと思いますが、手取りが減って、この試算が正しいかどうかはありますが、百三十三万を超えるまでは手取りは回復しないという数値もあるわけです。 申し上げたいのは、一億総活躍と言っている中で、やはり税と社会保険料を一体として捉えなきゃいけないと思うんです。例えばイギリスなんかは、ユニバーサルクレジットといって、税と社会保障を一体で見ているわけですね。支払いを見ているわけですよ。 日本も、ここは、せっかく税の見直しをしているわけです。というか、むしろ税の見直しは余り必要ないわけですね。配偶者特別控除があるわけだから、そこの谷間はなくなっているわけなんですよ。むしろ社会保険料の方に谷間があるわけです。ですから、そういう谷間が生じないような保険料体系に見直すことは今回なぜしなかったのかというのが私の問いなんです。
○馬場大臣政務官 お答えします。 厚生年金や健康保険といった社会保険は給付と負担のバランスで成り立っておりまして、適切な給付を公平な負担のもとに行う観点から、被保険者の賃金に一定の保険料を掛けた額を御負担いただくことによって、所得に応じて応分の負担をしていただくことを基本としております。 このため、負担能力に応じた定率負担ではなくて、仮に比較的低い賃金の人に対してはより低い保険料率とした場合に、将来の年金も本来の保険料率の場合よりも低くなりますが、これが適切かということ。 一方、低い保険料率でも本来の保険料率と同様の給付を行うとすれば、その分はほかの被保険者の負担となることについて広く理解が得られるか。 さらには、現在、社会保険が適用される下限以下の賃金の人について適用することとした場合に、自営業者の方などが負担する国民年金保険料よりも低い保険料負担で本人に厚生年金を含めてより手厚い年金が支給されることについて、自営業者の方などの理解が得られるかといった問題があると考えております。 こうしたことから慎重な検討が必要と考えますが、働きたい人が働きやすい環境を整えて、短時間労働者について年金などの保障を厚くする観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響等も見つつ、さらなる適用拡大に向けて検討を進めてまいりたいと存じます。
○奥野(総)委員 それは、いろいろ検討すれば検討事項は出てくるはずなんですが、私が言いたいのは、せっかく政府が一億総活躍だと言っている中で、なぜ今これをやらないのか、検討しないのか、実現に向けて動かないのかということを申し上げている。 これ以上言ってもお答えできないでしょうけれども、やはり社会保障の部分、社会保険料の部分が一番ネックにこれからなってくると思います。ぜひ、制度、イギリスなんかを参考にしながら、早急に取り組んでいただきたいと思います。 大臣に改めてまた伺いますが、となると、今回の配偶者特別控除の拡大、拡充の意義、どういったところに意義があるのか。地方税収、先ほど与党の方の質問もありましたけれども、四百億強、実質減税なんですね。国の方は、とんとんだ、増減税同額と言っていますが、わざわざ減税をしてまで、地方にとってですよ、減税をしてまでやる意義というのは一体何なのかを伺いたいと思います。
○高市国務大臣 今委員おっしゃったとおり、配偶者控除、配偶者特別控除見直しによって、平年度で、これは個人住民税ですが、四百二十三億円程度の減収と見込んでおります。 しかしながら、就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築するためには、税制、そして先ほど委員が御指摘のあった社会保障制度、それから企業の配偶者手当制度などの面で総合的な取り組みを進める必要があると思っております。 私は、今回の見直しというのは、働きたい方が就業調整を行うことを意識しないで働くことができる環境づくりに寄与するものですから、女性活躍の観点からも、それから従業員の方々の就業調整による人手不足の解消の観点からも、意義があると考えております。
○奥野(総)委員 意義があると言うためには、先ほどの話に戻りますけれども、やはり社会保険料と一体的に見ていかないと、意義があるとは言えないんじゃないか。大臣の立場とは違いますけれども、社会保険料と一体として見ないと、シームレスに働けないということだと思うんですね。 そういうところも含めて、やはり抜本的な改革が必要だと思います。今も結局、減税の話なんですね。配偶者控除を全廃だという話で当初議論していたはずなんですけれども、気がつくとこういう減税の話になってしまったということであります。 ですから、非常に政治家としては言いにくいんだけれども、負担を求めていくということも含めて、負担の見直しですね、ある人は負担がふえる、ある人は負担が減るかもしれないけれども、負担の見直しということも含めて、やはり抜本的な議論が必要だと思います。減税だけとか、ただ国債の発行額が減りましたというだけではもう済まないということを改めて申し上げたいと思います。 ここでちょっと話題をかえまして、久々に放送の話をさせていただきたいと思います。 きょうはBPOからお話を伺おうと思って、政府参考人の要求をさせていただいたのでありますけれども、残念ながら、お認めになっていただけませんでした。こういう専門的な知見の話については、なるべく当事者の方から御意見を伺って議論するのがいいかなと思ってきょう求めたのでありますけれども、ぜひ、今後検討いただいて、こういったBPOのようなところにも来ていただいて、意見を述べていただけるように、お取り計らいいただきたいというふうに思います。 きょう、BPO、なぜ来ていただこうかという話になったかといえば、「二〇一六年の選挙をめぐるテレビ放送についての意見」、こういう報告書が、意見書ですか、二月七日付で公表になりました。昨年来ずっとこれは私が大臣とやりとりさせていただいた件でありまして、こういう知見が出たことについて、この場で議論したいと思ったわけであります。 まず、この意見書については、大臣、どう捉えておられるか伺いたいと思います。
○高市国務大臣 BPOが意見書を公表されたことは承知いたしております。 BPOは、放送事業者による放送番組の質の向上に関する自律的なお取り組みの一環として、二〇〇三年の七月に、NHK及び日本民間放送連盟によって設立された機関でございます。 ですから、個別の意見書について特に私が見解を申し上げるということは差し控えさせていただきます。
○奥野(総)委員 きょう、BPOさんは来ておられていないので、少し中身について、書かれていることを中心に伺っていきたいと思います。 一つは、去年さんざん議論したんですが、番組編集準則、放送法四条は倫理規範である、こういうことをここの意見書では言い切っているわけですけれども、改めてまた大臣に伺いますが、大臣の立場としてはこれは倫理規範なのか法規範なのかということを改めて伺いたいと思います。
○高市国務大臣 BPOの意見書への考え方とは分けて、一般論として申し上げさせてください。 御指摘のありました第四条第一項については、放送は、公平及び社会的影響力の観点から、公共の福祉に適合することを確保する必要があるということから設けられているものでございます。この条文も、「放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。」という条文の書きぶりでございますので、文理上も法規範性を有することは明らかであり、その旨は既に閣議決定されております。 また、第四条第一項の法規範性に関しましては、民主党政権の時代にも、参議院総務委員会において、「この番組準則については、我々としては法規範性を有するものであるというふうに従来から考えている」という答弁がございます。
○奥野(総)委員 これは従来の答弁どおりなんですが、法的規範かどうか、名宛て人は番組編集者ですから、文理上は必ずしも法的規範性があると、必ず読めるとは言えないと私は思いますが、少なくとも、今、政府はそこは閣議決定してそういう見解になっているということを確認しました。 今回、さらに、この意見書の中で出てきている新しい言葉というか、選挙に関する報道と評論に求められる政治的公平性について、量的公平と質的公平、こういう言葉を出してきております。 この意見書においては、政治的公平性というのは量的な公平性ではないと。これは、量的な公平性というのは、去年も議論しましたけれども、例えば、一つの番組の中で与党の意見が何分、野党の意見が何分、これを厳密にはかってやりなさいというのが恐らく量的公平ということの意味合いだと思われます。ではなくて、質的な公平だ、こういう議論をしているわけですね。 ですから、法的規範ではなくて倫理規範だ、その中で守るべきは、質的な公平性を守ればいいんだというのが一言で言うとこの意見書の骨子だと思いますが、大臣は、では、量的公平なのか質的公平なのかという点についてはどちらだと思われますか。
○高市国務大臣 よく倫理規範という言葉を最近耳にするようになったんですけれども、私にとっては余りなじみのない言葉でございます。 例えば努力義務規定、政府は何とかするように努めるといった規定は法律でもよく見受けられるんですけれども、倫理規範と言われた場合に、倫理というのはとても重要な価値であるから絶対に守らなければいけないという意味で使われるのか、何か法律だけれども守らなくていいもののように使われているのか、どちらなのかよくわかりません。 けれども、先ほど申し上げましたように、BPOの意見書そのものについて、私はコメントをする立場にはございません。 例えば、政治的に公平であるということについての解釈ということになってしまうのですが、一般論としての。これは、放送事業者が不偏不党の立場から、特定の政治的見解に偏ることなく番組全体としてのバランスのとれたものとするということにしてまいりました。 最近話題になっていますのは、放送による選挙に関する報道、論評ということで、多分、先ほど委員が引かれたのも選挙に関する報道に係る部分なのかと思うんですが、これも、番組全体としてのバランスを確保するためには、これは公職選挙法第百五十一条三の逐条解説によるものでございますが、例えば、候補者数が多く、番組編成上一つの番組で全ての候補者を取り上げることが困難な場合には、放送日に著しい間隔を設けないこと、放送する時間帯に著しい差異を設けないことなどを通じ、番組全体としてできるだけ候補者の間の公平性が確保されるようにすることが考えられ、このようなことが選挙の公平性にもつながるんだろうと思います。 ただ、物すごくたくさん候補者がおられて、一部のいわゆる有力候補者の選挙活動に限って報道を行う場合であっても、当該有力候補者が有力政党の公認候補や社会的知名度の高い人物であり、他の候補者もその氏名だけは文字画面で放映するような場合においては、番組編集の自由の範囲内にあるとする裁判例もございます。これは東京高裁確定の判決でございます。 こういったことから、放送による選挙に関する報道については、また論評については、放送法が放送事業者による自主自律を基本とする枠組みであることを踏まえて、今申し上げましたようなかなり細かい判断材料があるんですけれども、質的、量的、どっちなんだと言われたら、大変難しい問題がございますけれども、放送事業者が放送法にのっとって自主的に判断されるべきものであろうと考えております。
○奥野(総)委員 確かに、厳密に量的な公平が求められる場合と、政見放送なんというのはそれはきちんとやらなきゃいけないんでしょうし、それから、ニュース番組のように、編集の自由が認められるものについては質的な公平性という場合もあると思います。 これも昨年の議論の確認ですが、では、その質的な公平が求められるというのは、あるいは量的な公平が求められる場合というのは、放送全体ではなくて一つの番組だという、その見解も変わっていないということでいいですね、一つの番組についてそこが求められると。
○高市国務大臣 昨年統一見解を出させていただきましたが、放送事業者の番組全体を見て判断するとしてきたもので、この従来からの解釈については何ら変更はございません。番組全体は一つ一つの番組の集合体であるから、一つ一つの番組を見て全体を判断するということは当然のことであります。 その一つ一つの番組を見ていく中で、昨年の統一見解で選挙に触れております。「選挙期間中又はそれに近接する期間において、殊更に特定の候補者や候補予定者のみを相当の時間にわたり取り上げる特別番組を放送した場合のように、選挙の公平性に明らかに支障を及ぼすと認められる場合」という例を挙げさせていただいております。 特定に、殊さらの候補者のみという表現でございますので、複数の有力候補者を取り上げた場合については、先ほどの高裁の判決にあったような考え方があるのかと思います。
○奥野(総)委員 一つずつ確認してきたんですが、法規範であるということ、そして場合によっては一つの番組においても政治的公平性を問うことができるということであれば、当然、行政処分、あるいは去年問題になった停波なんというのもその法規範性の違反である限りはとり得るということで、再度確認しますけれども、よろしいんですね。 要するに、法規範性があって、個別の番組について政治的公平性が問えるということになった場合に、それを理由に行政処分を科せる、あるいは、場合によっては、昨年問題になった停波なんかも一定の要件を満たせば科せるという政府の見解は、そこは変わりはないですね。
○高市国務大臣 昨年来議論をさせていただいて何度も答弁させていただいたのは、電波法第七十六条、無線局の運用停止命令、放送法第百七十四条、放送の業務停止命令の運用についてでございますが、これももう何度も申し上げましたとおり、法律の規定に違反した放送が行われたことが明らかであることに加えて、その放送が公益を害し、放送法の目的にも反し、これを将来に向けて阻止することが必要であり、かつ同一の事業者が同様の事態を繰り返し、かつ事態の発生の原因から再発防止のための措置が十分ではなく、放送事業者の自主規制に期待するのでは法律を遵守した放送が確保されないと認められるといった、極めて限定的な状況のみに行うとするということで、極めて慎重な配慮のもと運用すべきであると従来から取り扱ってきております。 これは民主党政権下でもそうでございました。その前の自公政権でも、現在の自公政権でも同じでございます。
○奥野(総)委員 民主党政権下でもそういう発言があったのはそうなんですが、個別の番組まで掘り下げてといったことはなかったということは申し上げておきたいと思います。 停波の話はおいておいて、昨日、同僚の本村議員の質問があったと思いますが、あれは、「ニュース女子」の問題について行政処分をするかしないかという話だったと思います。 今の流れでいくと、四条に違反すると認める場合については処分することもあり得るということなんですが、では、どういう場合に行政処分をするのか。 過去、大臣がおっしゃるように、与党、自民党さんの案件についても行政処分を科したこともあります。しかし、今回の場合は科さない、確かに、個別の番組の中身に我々が立ち入ることは余りよろしくないと思うんですが、一般論として、どういう場合に行政処分を行うのかということを伺いたいと思います。要するに、政治的公平違反で、どういう場合に行政処分が行われるか。
○高市国務大臣 昨日議論させていただいたのはTOKYOMXの番組についてでございましたけれども、これは、放送事業者の自主的、自律的な取り組みの状況を踏まえて、必要があれば総務省としても助言をしたり、さらなる取り組みを求めるということは想定をしています。 ただ、現在はまだ自主的に社内で調査をしておられるということですから、報告をお待ちしている状況でございますから、それを伺った上で、今後の推移もしっかり見守り、助言をさせていただくかどうか、対応を考えさせていただきます。
○奥野(総)委員 過去、いろいろなやり方があって、BPOの意見を待ってという場合もあるし、ある時期は、BPOに任せて行政処分を出さなかった時期もあったわけですね。 ですから、具体的にどういう場合に行政処分、行政指導をするのかという基準、それがあるのかないのか、重ねて伺いたいんです。
○高市国務大臣 行政指導というのは、処分に当たるものではございません。むしろ、こちらから要請をしたり助言をしたり、そういう位置づけのものであると思っております。 基本的には、放送事業者の自主自律的なお取り組みによって改善される、放送の内容に問題があるとしたら改善されるべきでございますし、また、BPOは放送事業者によって自主的に設置された団体であり、放送の、よい番組をつくること、また人権を守ることにも取り組んでおられますので、BPOのお取り組みも私としては関心を持って拝見をしたいと思います。 ただ、BPOが結論を出されたことによって、総務省が何か具体的に、処分をするとか、それから先ほどおっしゃった行政指導のようなことですとか、そういったことは、今後、やはり当事者である会社からの報告も受け、さまざまな状況を理解した上で対応を考えるべきことでございます。 現時点で、処分をするとかしないとか、そういう対象として考えているわけではございません。報告をお待ち申し上げています。
○奥野(総)委員 私が昨年来危惧しているのは、確かに行政指導は処分ではないんですが、その前段、一定の違法行為があると思うから、違法のおそれがあると思うから指導ということになるんだと思うんですが、伺っていても、その基準がどうもはっきりしないんです。あるときは行政指導する、あるときはしない、こういうばらつきがあるように思います。その時々の恐らく大臣の判断ということになると思うんですね。今伺っても、必ずしもきちんとした基準があるようには理解できなかったんです。 であれば、重ねて伺いますけれども、そもそも、やはりそういう指導あるいは処分はなるべく控えるべきである。極端なことを言えば、BPOに判断を委ねるということがあってもいいと思いますが、それはあくまでやはり政府として、問題があれば処分なり指導なりをしていくということなんでしょうか。
○高市国務大臣 ちょっと委員がおっしゃる処分ということの具体的な内容がわかりません。 電波法七十六条や放送法百七十四条の適用というのは、これはもう先ほど説明申し上げましたとおり、極めて限定的な場合に極めて慎重な配慮のもと行うものでございます。こういった処分にすぐつながるような事態が起こっているという認識はございません。同一の事業者が同様の事態を繰り返しということ、そして放送事業者の自主的な規制に期待するのでは法律を遵守した放送が確保されないというような状況、これはなかなか、一般的には現在の放送の中で想定しにくいものでございます。 一方で、行政指導、助言ですとか要請に係るものは、これは必要があると考えましたらさせていただきます。と申しますのは、あくまでも放送事業者の自主的な取り組みにお任せをする部分も多いんですけれども、さまざま問題が起きたときに、放送事業者自身も問題があったことをお認めになり、また再発防止策を考えられ、そしてまたそれが不十分だった場合、例えば昨年は「クローズアップ現代」の問題がありましたけれども、かなり時間がかかったにもかかわらず、待ちに待った再発防止策が十分だとはとても思えなかったといったことで、それは、できるだけ早く具体的な取り組みに着手をしていただきたいことから、文書による要請をいたしました。 今後も、どうしても必要があるというときには、処分ではない要請また助言ということはさせていただきます。
○奥野(総)委員 時間が来ましたけれども、今、「クローズアップ現代」は事実に反する報道をしたということをもっての指導だと思うんですが、もう一度、最後に確認を。政治的公平性のところをもって指導することはまたあり得る、そこもあり得るということでいいんですね。
○竹内委員長 時間が来ておりますので、高市大臣、簡潔に答弁をお願いいたします。
○高市国務大臣 ちょっと今の御質問の意味がわからなかったんですが、「クローズアップ現代」に関しましては、取材のあり方、社内のガバナンスなどのあり方についての再発防止策が不十分だったということでございます。
○奥野(総)委員 例えば「ニュース女子」のような問題、公平性が問われている問題についても指導することはあり得ますかという質問です。
○高市国務大臣 仮定の御質問でございますし、現在、MXから、社内でしっかりと調査をしているということで、報告をお待ちしておりますので、その後のことでございます。仮定の御質問ですから、お答えは差し控えさせていただきます。
○奥野(総)委員 制度上はあり得るという理解をされているというふうにとりました。 以上で終わりたいと思います。
○竹内委員長 次に、小川淳也君。
○小川委員 民進党の小川淳也です。 地方税法、地方交付税法についてお聞きをしたいと思います。 まず、高市大臣にお聞きをいたします。 今般の地方税法改正の全体の仕上がりについて、どのような所感をお持ちですか。ちょっと全体像についてお聞かせください。
○竹内委員長 質問の意味はとられましたか。 済みません、もう一度お願いいたします。
○小川委員 今回、地方税法の多岐にわたる改正ですが、その全体像、仕上がりについて、全体的な所感、まずお聞きしたいと思います。
○高市国務大臣 全体的な所感と言われましたのでなかなかお答えもしにくいんですけれども、精いっぱい、必要な税収を確保しながら、安定的な地方の運営が行えるように、そしてまた、特に働き方に関しまして、就業調整をしないで、働きたい方が存分に仕事ができ、女性活躍の観点からも、そしてまた、就業調整を従業員の方がたくさんされることによってお困りになる事業者の方々への配慮の観点からも、一定の改革に踏み出せたんじゃないかなと思っております。
○小川委員 大変多岐にわたる改正項目なんですが、根本的なテーマから個別特例まで、さまざまなものが入ってくるわけです。その中で、まさに大臣がお触れになった働き方改革に関連して、やはり目玉の一つはこの配偶者控除の見直しだったんだろうというふうに受けとめております。 ただ、議論の経過の中で、非常に驚きましたし、またがっかりもいたしました。最初は、この配偶者控除を廃止されるという前提で恐らくは議論が進んでいたはずなんですが、いつのころからか、逆に拡充という位置づけになったわけでありまして、これは制度改革の本旨からいいますと矛盾した対応だったのではありませんか、大臣。
○高市国務大臣 まず、配偶者控除の廃止という話につきましては、政府税制調査会が昨年十一月に取りまとめた経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告において、一定の収入以下の配偶者を有する者について担税力の減殺を調整しないのは、他の控除との整合性も含め問題があるのではないかといった課題が示されました。 また、与党の税制調査会においても、配偶者控除は、扶養控除と同様、一定の収入以下の配偶者がいる方の税負担能力に配慮する仕組みであること、諸外国においても配偶者の存在を考慮した仕組みが設けられていることを踏まえれば、廃止して配偶者に何らの配慮も行わないことには問題があるとされています。 こうした中で、就業調整をめぐる喫緊の課題には対応しなければなりませんので、そのために、配偶者控除等については、配偶者の収入制限の引き上げなどを行うこととしたということでございます。
○小川委員 まさに、配偶者の収入状況について一定配慮するということは一つの考え方としてあると思うんですが、この配偶者控除の見直しには、思い切った立場からいえば大きく二つの方法があって、収入制限を撤廃し、全ての配偶者を控除の対象にするというのが一つです。一方、この控除そのものを廃止して、これは完全なる増税でありますが、まさに子育てや教育、家庭環境を整えるための社会政策に充てる。この両方の大きな方向感の間からいうと、非常に中途半端な格好になったのではないかと思います。 ここは総務委員会ですから、少し税の理論に従って、今回のこの政策が、いろいろな税は一つの体系になっているだけに、一つがとっぴな形で、政府の立場からいえば突破口を開こうとしたんだと思いますが、税の体系からいうと非常にバランスが崩れたというふうにも感じていますので、ちょっと税理論上、大臣の御見識をお聞きしたいと思っております。 その前に、まず、先ほど奥野委員の指摘にもございましたが、きょうは厚生労働省からもお越しをいただいております。今回の対応について、所得税、地方税、住民税は、百三万の壁を百五十万に伸ばした。一方、社会保険は、百三十万と言われていた壁を百六万に縮めた。まさにこれは、あべこべ、矛盾する逆方向の改革案を、同じ目的に向かっているはずなんですが、まさに逆方向のことをやって、政策効果は互いに打ち消すんじゃありませんか。厚生労働省にお聞きいたします。
○馬場大臣政務官 お答えします。 働きたい人が働きやすい環境を整えるとともに、短時間労働者について、年金などの保障を厚くする観点から、厚生年金や健康保険といった被用者保険の適用拡大を着実に進めていくことが重要と考えております。 被用者保険は、給付と負担のバランスにより成り立っておりまして、加入し、保険料を負担いただくことによって、将来受け取ることができる年金がふえる、病気やけがで会社を休んだときの疾病手当金や出産手当金を受け取れるなどの、直接の反対給付が受けられることになります。 このため、被用者保険のメリットを受ける人をふやすためには賃金や労働時間等の適用基準を引き下げる必要があるというこの点を、税とは仕組み、目的が異なることを御理解いただきたいというふうに思います。 こうした観点から、昨年十月から、大企業で働く短時間労働者を対象に被用者保険の適用拡大が始まり、さらに、昨年末に成立した年金改革法に基づいて、ことしの四月からは、労使の合意を前提に、中小企業等で働く短時間労働者にも適用拡大の道を開いたところであります。 今後、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響等を見ながら、さらなる適用拡大について検討していきたいというふうに存じております。
○小川委員 答弁をお読みいただくのもいいんですが、質問に直接お答えをいただきたいんですね。 厚生労働省としては、社会保険、厚生年金の適用対象を百三十万から百六万に下げたわけです。所得税、住民税においては、百三万と言われる壁があったわけですね。そうすると、むしろこの壁はあった方が、税、社会保険料一体となった社会政策上、適切なのではありませんかというふうにお聞きしています。
○馬場大臣政務官 今の御質問に対しましては、今後まだ検討を進めながら、状況をしっかりと見ながら、検討はしっかりとやっていきたいというふうに思っています。
○小川委員 どういうふうに検討するんですか。
○馬場大臣政務官 今後の状況を、先ほども申し上げましたように、施行状況なりなんなり、これからしっかりと見させていただきながらということになります。
○小川委員 ということは、社会保険の方では限度額を引き下げ、税の方では限度額を引き上げたということは矛盾しているということはお認めいただけますね。
○馬場大臣政務官 お答えします。 先ほどお答えさせていただきましたが、保険料の負担をいただくことによって、将来受け取ることができる年金がふえる、あるいは病気やけがで会社を休んだときの傷病手当金や出産手当金を受け取れるなどの、反対給付が受けられることになります。 本当に先生御承知のことだというふうに思いますが、被用者保険のメリットを受ける人をふやすためにも適用基準を引き下げる必要があることは御理解いただけるというふうに思いますが、いずれにしろ、税とは仕組み、目的が異なることは御承知だというふうに思いますが、それを御理解いただきたいというふうに思います。
○小川委員 そうはいっても、働き方に対して中立な仕組みを目指すわけでありまして、現に、就労調整を疑わしめる百万円前後の壁と百三十万円前後の壁は存在しているわけですから。 ですから、当然、社会保険と税に政策目的の違いはあると思いますが、しかし、特定の給付を対価として、まあ税の場合は一般的給付でしょうね、社会保険の場合はその方に対する特定の給付でしょう。しかし、一定の公的負担を強制され、そして一定の給付を受け取るという意味において、それほど税制政策と社会保障政策は異なるとも思えません。 特に、この収入制限の引き方は、ダイレクトに就労調整に与える影響が大きいわけですから。改めて、今回の社会保険は下げたにもかかわらず税は上げたという対応については、極めて矛盾に満ちたものだという点は強く指摘しておきたいと思います。 二、三、これに加えて、ちょっと税理論上やはり整理していただきたい疑問点があるんですけれども、配偶者控除について、以前は扶養控除と同額の収入制限でした、百三万円。子供さんやあるいは老親、親も含めて扶養控除という制度がありましたし、今もあるわけですが、こちらは収入制限百三万です。ですから、配偶者控除と扶養控除は、その意味においては扶養親族に対する控除制度としては並びがとれていたわけですね。 なぜ配偶者に限って百五十万、そして扶養控除、扶養親族については百三万のままなのか。ここはどう説明されますか、高市大臣。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど高市大臣の方からも御紹介ございましたけれども、今般の改革につきましては、これは、就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するために、配偶者控除等について配偶者の収入制限を引き上げるということ、そして、配偶者控除に納税者本人の所得制限を設けて、国、地方を通じて税収中立を確保する、こうしたわけでございます。 この点につきまして、配偶者控除において納税者本人に所得制限を設けることにつきましては、政府税制調査会が昨年十一月に取りまとめましたいわゆる中間報告におきまして、「担税力の減殺を調整する必要性や所得再分配機能の回復の観点から高所得者にまで税負担の軽減効果を及ぼす必要性は乏しい」という指摘をされているところでございます。 関連して、現行の配偶者特別控除においても納税者本人の所得制限が設定されておりまして、前年の合計所得金額が一千万円超である場合には配偶者特別控除の適用はない、こういった制度も現状ある、こういうことでございます。
○小川委員 ちょっと林崎先輩、恐縮ですが、それは次お聞きする予定でした。 なぜ配偶者控除は収入制限が配偶者に限って百五十万、子供や親といった扶養親族については百三万のままなのですか、税理論上これはどう説明するんですかとお聞きしています。 できれば大臣から御見識をお聞きしたいんですが。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 今般の見直しは、先ほど申し上げましたように、就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するためということで、配偶者控除等について見直しを行ったわけでございます。 御指摘のように、他の扶養控除との水準は、今、状況が違っている、そういう状況がこれから起きるわけでございます。この点につきまして、これは与党の税制改正大綱でございますけれども、個人所得課税改革について、今般の改革は第一歩ということで位置づけをされているところでございます。
○小川委員 就業調整という意味では、子供であっても親であっても変わらないんじゃないですか。そういう意味では、今答弁されましたが、あくまで途中経過ということで受けとめていいんですね。
○林崎政府参考人 今申し上げたように、就業調整が主目的ということで、やはり一番大きいのは配偶者控除の扱いということだったというふうに理解をしております。 そして、今御指摘ありましたような今般の見直しにつきましては、個人所得課税改革の第一歩という位置づけとされているところでございます。
○小川委員 仮にそう受けとめるとしても、税制体系というのはある意味一つの本当に整った体系ですから、縦横、上下、前後ろ、それほど矛盾なく説明できるのがやはり理想でありまして、今般、非常に突起物が一つできたわけです。だから、途中経過ということであれば受けとめますけれども、やはり、非常にいびつな形になった、配偶者に限ってある種の矛盾を抱えた、そういうことはきちんと受けとめていただきたいと思います。 それからもう一点、先ほど少しお聞きする前に御答弁いただいた点でありますが、確かに、担税力という意味でいうと、高収入者の配偶者について控除を認めないという考え方は、それはあり得るのかもしれませんが、人的控除については、一般的な政策税制、一般的な政策誘導を行っている控除制度、税制特例とは異なり、極めて本質的な制度であり、なおかつ安定的な制度でなければならない。なおかつ、たとえ収入が何億あろうと何十億あろうと、当該その本人並びにその家族にかかる最低生計費というものはどの収入層にも存在します。 したがって、ここに、ただ担税力の一点で控除を廃止するということには非常に問題が多い、最低生計費は非課税であるべきだという考え方があり得ると思いますけれども、大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 配偶者控除において納税者本人に所得制限を設けることにつきましては、政府税制調査会が昨年十一月に取りまとめた経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告において、「担税力の減殺を調整する必要性や所得再分配機能の回復の観点から高所得者にまで税負担の軽減効果を及ぼす必要性は乏しい」という指摘がされております。 こうした指摘を踏まえて、今回の見直しにおいては、まずは就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するために、配偶者控除等について配偶者の収入制限を引き上げるということとともに、配偶者控除等に納税者本人の所得制限を設けることにして、国、地方を通じた税収中立を確保することとされました。 現行の配偶者特別控除においても、御承知のとおりではございますが、納税者本人の所得制限が設定されています。前年の合計所得金額が一千万円超である場合には、配偶者特別控除の適用はございません。
○小川委員 配偶者特別控除については、調整措置としてこれをどう位置づけるかというのは議論のあるところでしょうけれども、一番典型的なのは基礎控除ですよね、基礎控除。本人に関して、同額、国税であれば三十八万円、地方税が三十五ですか、六ですか、三十三でしたか、この基礎控除については所得制限は一切ないわけでありまして、余り、担税力次第だ、担税力次第だということになると、基礎控除ですら所得制限を設けるということもあり得るわけですよね。大臣、そういう意味でもちょっと二、三、申し上げました。 社会保険は百六万にむしろ下げました。扶養控除の収入制限は百三万のままです。それから、基礎控除を含めた基礎的な人的控除には、基本的に本人の収入制限はない。本来、体系として一つに整っているのが望ましい所得税制体系が、極めて乱れた、不均衡を抱えたものになったということに関して、改めてお尋ねします。 これはあくまで途中経過であり、今後、抜本的な、より整合性のある、また、現代の社会状況、あるいは家族の営み、就労状況等に合わせた抜本的な改革に向けては極めて道半ばのものである、したがって、多くの矛盾なり税制体系の乱れを抱えたものであるということをお認めいただいた上で、今後の抜本的な改革に向けた大臣の御決意をお聞きして、午前中の質疑を終えたいと思います。
○高市国務大臣 幾つか御指摘がございましたけれども、今回の配偶者控除の見直しについては、働きたい方が就業調整を意識せずに働くことができる仕組みを構築するという観点から、配偶者の収入制限の引き上げを行うことにしたんですね。 先ほど被用者保険のお話もございましたけれども、被用者保険については、その加入によって将来受け取ることができる年金がふえるという、直接の反対給付がある仕組みでございます。ですから、就業調整を防ぎながら、短時間労働者の方々の保障を厚くするという観点から、その適用対象者の拡大を図ることが望ましいと考えています。 ですから、この反対給付の有無など、ちょっと社会保障制度と税制でその性格が異なるものですから、それぞれの役割、性格に応じて、できるだけ働きたい方が働きやすい仕組みにするということでございます。 また、扶養控除と配偶者控除の給与収入でございますけれども、これは百三万円でそろっております。百五十万に上げたのが特別控除の方でございますので。 委員からいろいろ御指摘ございましたけれども、まずは今回は喫緊の課題、特に就労調整をめぐる喫緊の課題に対応するということで、なおかつ、国、地方を通じた税収中立を確保するといったこともあわせまして対応した税制でございます。 今後、まだまだ改善の余地は十分にあると考えております。
○小川委員 では、ひとまず午前中は終わりまして、午後、改めてお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○竹内委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○竹内委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小川淳也君。
○小川委員 小川淳也です。 それでは、午前中に引き続いて、まずは配偶者控除の点について追加でお尋ねをいたします。 重ねてになりますが、安倍総理大臣はことし、今国会の冒頭の施政方針演説で、「百三万円の壁を打ち破ります。」と大変強い表現で決意を表明されたわけですが、しかし、結果としてでき上がった百五十万円という拡充は非常に妥協的で中途半端だということを午前中御指摘しました。 それに関連して、きょうは財務省から三木政務官にお越しをいただいております。ありがとうございます。 地方税は、国税に比べますと、より地域の会費的な性格が強いと言われております。加えて、例えば、働き方に中立といったような政策誘導や、あるいは年収制限を加えるといった再分配機能の強化とは必ずしもそぐわない面が地方税にはあります。したがって、私どもも地方税法の改正に携わった経験がございますが、国税の観点からさまざまな税制改正が行われることに一〇〇%地方税が引きずられることについては、時として大きな疑問を持つことがございます。 そこで、せっかくですからお尋ねをしておきたいと思いますが、午前中の審議等を通して、今回の配偶者控除に係る制度改正は大変過渡的なものであり、かえって矛盾を呼び起こすものであったという点を指摘いたしました。なおかつ、国税の判断に地方税が一〇〇%つき合わされるということ自体にも大きな疑問を感じております。この点について、ちょっと財務省の立場からお述べをいただきたい。 せっかくですから、これからこの控除制度、今、ほとんど所得控除です。税率の高い高収入者ほど、税金が減る効果が大きいわけですね。これを思い切って、税額控除、つまり、収入の多寡にかかわらず一定額が税金から差し引かれる仕組みに変えていくことが、今後に向けては、控除制度の見直しに当たってはあわせて進めるべきだと思います。 三点申し上げましたので、整理していただくのは非常に大変かもしれませんが、ちょっと限られた時間の中で、財務省の立場から御答弁いただきたいと思います。
○三木大臣政務官 小川委員の御質問にお答えします。 同じ四国ということで、御質問いただいたお心遣いに感謝申し上げます。 地方税のことについては、総務省の方の管轄でございますので、総務省の方に御答弁いただけたらというふうに思っております。 高所得者についてのお尋ねがございましたけれども、一般論として申し上げますと、一定の収入以下の配偶者を有する場合には、そうでない場合と比べて税負担能力が減少するもの、これは委員も御存じのように、減少するものと考えられるわけでございます。 他方、高所得者につきましては、昨年十一月に取りまとめられた政府税制調査会の中間報告におきましても、税負担能力の減少分を調整する必要性や、また所得再配分機能の回復の観点から、高所得者にまで税負担の軽減効果を及ぼす必要性には乏しいとの考えが示されているところではございます。 さらに申しますと、諸外国の人的控除を見ましても、一定の所得水準の者に対しては適用しない国も存在いたします。 こういったことを踏まえまして、一定以上の所得水準の者については控除を認めない仕組みというものについては合理性があるというふうに財務省の方では考えておるところでございます。
○小川委員 その点は午前中も指摘しましたが、では、基礎控除もやるんですか。基礎控除も不適当なんですか。矛盾を抱えた制度ですよ、これは。 あえて御答弁があるならどうぞ。
○三木大臣政務官 基礎控除の方の見直しはどのようにしていくのかというお尋ねだと思いますけれども、昨年末の与党の税制改正大綱におきまして、現在、基礎控除などの人的控除が採用している所得控除方式は高所得者ほど税負担の軽減額が大きいことから、収入にかかわらず税負担の軽減額が一定となるゼロ税率方式や税額控除方式の導入や、また、所得控除方式を維持しつつ高所得者について税負担の軽減額を逓減、消失させる仕組みの導入など、控除方式のあり方について検討を進める旨が示されているところでございます。 こうした与党の御議論も踏まえつつ、控除全体の見直しに関する議論の中で丁寧に検討を進める必要があるというふうに考えております。
○小川委員 当然、配偶者控除でこうやった以上、そういう議論になるんでしょうね、整合的にいえば。しかし、午前中にも指摘したとおり、収入の多寡にかかわらず最低生計費というものはありますから、最低生計費には課税しないというのは税の基本的な考え方として大いにあり得る考え方であります。この辺は十分今後の議論に当たっては踏まえていただくように、この場をおかりしてお願いを申し上げたいと思います。 厚生労働省の関係で最後にお聞きしますが、もう一点、いわゆる専業主婦の方を優遇する典型的な仕組みとして国民年金の三号被保険者制度がありますよね。こういったものについても、どこまで今の状況の中で正当性を持ち得るのか。 非常に、甚だ時代状況は変わってきました。この三号被保険者制度についても今後大いに問題意識を持って取り組んでいただく必要があると思いますが、この点の御答弁をいただきたいと思います。
○馬場大臣政務官 お答えします。 働きたい人が働きやすい環境を整えるとともに、短時間労働者について、年金などの保障を厚くする観点から、被用者保険の適用拡大を着実に進めていくことは重要であり、今後とも段階的に適用拡大することは先ほども申し上げたところでありますが、こうした中で、国民年金の第三号被保険者制度についていろいろな御議論があっております。 三号被保険者、仮に全ての皆さん方に保険料を払っていただくというような議論になってくると、短時間で働いている方や、出産や育児のために離職した方、配偶者が高所得でみずから働く必要性が高くない方など、多種多様な属性を持つ方がおられることから、社会保障審議会の年金部会でも、まずは被用者保険の適用拡大を進めつつ、第三号被保険者制度の縮小、見直しに向けたステップを踏んでいくことが必要であると整理されているところであります。 第三号被保険者制度のあり方については、こうした整理を踏まえつつ、さらなる適用拡大の検討とあわせて議論してまいりたいと存じます。
○小川委員 これも長い間議論されつつ、しかし、なかなか踏み込むのが大変なことはわかります。わかりますが、やはり控除の問題とあわせて、この年金、社会保険の仕組みについても、働き方に中立で、そして不公平のない仕組みに見直していく、不断の取り組みをぜひともお願い申し上げたいと思います。 この点に関連して、最後に一点お聞きします。 先ほど来の政府側の各御答弁の中にも、控除制度の収入限度額等とあわせて、企業が支給しているいわゆる配偶者手当の支給基準が、収入限度額として例えば百三万円に線を引いている会社もあれば、百三十万円を境にしている会社もあるということでありました。 そこで、この点は最後に人事院にお聞きして終えたいと思うんですが、いただいた調査結果によりますと、全企業の中で家族手当制度を持っている企業が七六・八%、そのうち全体の六五・九%、ですから七六・八%の中の六五%は百三万円以上収入のある配偶者には配偶者手当を支給していない。そのうち二九・五%、約三割の会社は百三十万円で線を引いているということであります。 当然、配偶者特別控除の適用が百五十万になるわけですから、そうすると、民間企業においても、こういう政府側の立場からいえば、企業における配偶者手当の支給が今の百三万ないしは百三十万よりは高い方が望ましいわけですよね。ここで必ず就労調整をやりますよね、この状態を捨ておいたままでは。だから、そういう立場だと思います。答弁は求めませんが。 そこで、人事院にお聞きしたいんですが、現在、まず隗より始めよという意味では、これは財源もかかることだと思いますが、国家公務員に対する配偶者手当の支給は、配偶者の年収要件はどうなっているのか。 そして、今般の税制改正を踏まえて、その支給基準は今後どうしていくか。 この二点お聞きして、関連の質疑は終えたいと思います。
○吉田政府参考人 お答え申し上げます。 扶養手当は扶養親族がいる場合に支給されるわけですけれども、扶養親族の認定につきましては、他に生計の途がなくて、主としてその職員の扶養を受けていることが条件になっておりまして、その要件を満たすかどうかということが判断の基準になるわけです。 他に生計の途がないかどうかということにつきましては、いろいろな判断の仕方があると思いますけれども、統一的な運用を図るために、一定の所得制限というものを基準として設けている。これは、配偶者に係るものだけではなくて、例えば親であるとか、あるいは弟妹であるとか、現在の扶養手当の対象になる扶養親族全てに共通の仕組みでございます。 今先生御質問がありました、所得制限額は幾らになっているかということですけれども、現行は百三十万円というものを置いてございます。これにつきましては、国家公務員で東京に勤務する高卒の初任給の約半額というものが一つの参考指標となりまして、あわせて、共済の資格であるとか、あるいは所得税の被扶養者の額であるとか、そういうものを総合的に勘案して、現在、百三十万円というものを設定しているという事情にございます。 したがいまして、今お話がありましたように、所得税の方が百五十万に変わったら自動的に変わるのかという点につきましては、そう単純なものでもないだろうというふうに考えておりまして、扶養手当の基本にかかわる問題として、諸般の情勢というものを見ながら必要な検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○小川委員 ここで明確におっしゃれない部分だろうと思いますが、少なからず、ただ、影響は与えますよね。それから、民間企業にも影響すると思います、人事院がどうするかは。 加えて、午前中も指摘しましたが、今まさに配偶者と扶養親族を区別していない制度になっているというお話でした。しかし、今後、税制上はこれを区別する制度になりますから、それをどうするのかという意味でも、非常にこれから、ある意味、子細な検討なり難しい対応が求められると思いますが、就労調整に影響を及ぼさないために百五十万にしたというのが今回の政府の説明ですから、それに従った、全体的に均衡のとれた対応に持っていくというのが大きな方向感ではないかと思います。 その点だけ指摘をして、高層マンション課税について一点だけお聞きいたします。 これは珍しい制度を入れたなと思いました。路線価等を含めて固定資産を評価し、そして各部屋面積ごとに案分するというのがこれまでの制度でありましたが、恐らく市場価格を参考にしながら、高層階は税金を多く、そして低層階は税負担を和らげると。市場価格の面からいえば、一定の合理性はあるんだろうというふうに思います。 したがって、全体としては思い切った制度と前向きに評価しつつなんですが、一点ちょっとお聞きしたいのは、もしここまでやるとなると、例えば最上階というのは、特別、市場価格が高いんじゃないですか。それから、角部屋。南向き。それから、中には、高層マンションだと、例えば二部屋分を一部屋にしたオーナー向けの広い部屋、超富裕層向けの広い部屋があったりします。 階ごとに税金の額を変えた以上、よりきめ細かな対応を今後していかないと、課税の公平なり課税の理屈に少し合わなくなると思うんですが、この点、総務大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 現行では、居住用の超高層建築物に係る家屋の税額は、床面積が同じであれば高層階でも低層階でも同じとなっています。これに対して、不公平感を生んでいるのではないかという御指摘がありました。 こうした点も踏まえて、今般、実際の取引価格と階層の関係を調査して、固定資産税の税額の案分方法を、その調査結果を踏まえたものに見直すことにいたしました。よって、高層階の税額は増加して、低層階の税額は減少するんですが、タワーマンション一棟全体の固定資産税の総額は変わらないということです。 今回の検討過程におきましても、今委員が指摘されたような論点についても指摘がございましたが、取引価格と例えば方角や部屋の位置との関連性を示す明確かつ客観的なデータが存在しないんですね。それで、見直しの要素たり得なかったという事情がございます。 タワーマンションの最上階部分の住戸の中には、やはり今委員が例に挙げていただいたような、仕様の個別性が強いものが存在します。階層に着目した補正のみでは捕捉し切れないものについては、天井の高さ、附帯設備の程度などによる、さらなる補正をすることができるということとしております。
○小川委員 実際の取引価格に着目した課税方法の変更ですから、本当に、これはどう評価されるのか、もう少し時間を置く必要があるかなと思いますが、とにかく、思い切った対応という意味では前向きに受けとめたいと思います。 ただ、指摘したように、これを一旦やると、こういう仕様の方がもっと高いじゃないか、価値があるじゃないか、市場価値が認められているじゃないかという議論が際限なく恐らく出てくるでしょうから、そこは今後の制度の運用あるいは制度の改正に当たって非常に注意が必要だろうということだと思います。 最後に、ふるさと納税もよく議論になっています。それで、私も何年か前からこの点をよく大臣にお聞きしているんですが、私、一つ、かねてから、このふるさと納税、非常にこれも思い切った取り組みだと前向きに評価されるべき点はあると思うんですよね。 ただ一方で、この適用税額といいますか、税収、あるいはところによっては減収額が地方税の税目に匹敵するぐらいになったときには、なかなか従来どおりの説明責任では十分でない、より加重された正当性の理由なりあるいは説明が求められてくるだろうなというふうにかねてから感じていました。 いよいよ二十七年度が一千六百億円にこのふるさと納税が到達したということですから、参考までに、大臣も御存じだと思いますが、地方税の税目ごとの収入額、これはいただいた資料ですと決算ベースかな、ちょっと参考までに御紹介したいと思います。 道府県民税の法人均等割が大体一千四百億円です。それから、利子割が九百億、配当課税が一千八百億、株式譲渡所得が一千八百億、事業税の個人分が一千九百億、たばこ税が道府県分一千五百億、自動車取得税が一千三百億。 ざっと、地方税の中でも、何兆円という固定資産税とかは別としまして、いわゆる細目に位置づけられるが、主要な収入源であるという税目に並び立ち得るぐらいの存在にふるさと納税はなったということです。恐らく、二十八年度、そして来年度、二十九年度も今の調子だともっとふえるでしょう。 大臣は、毎年四月に、返礼品を適正化するという観点から指導されていますが、残念ながら、この努力はいまだ十分成果としてあらわれていないというふうに評価せざるを得ないのではないかと思います。 そこで、この方針を来年度に向けてどうされるかをお聞きしたいんですが、一つ、その前に、大臣はふるさと納税をされていますか。ちょっと個人情報にかかわるのかな。もし差し支えなければ。
○高市国務大臣 寄附が禁止されておりますことから、ふるさと納税はいたしておりません。
○小川委員 私も、魅力的な制度だなと正直思うこともあるんです。あるんですが、やはりちょっと制度的に、地方税の理論からするとどうかという問題を提起してきた側ですから、したことはありません。 加えて思いますのは、一千六百億ということは、相当数、件数ベースで七百万件でしたか、もちろん延べ人数ですから七百万人ということではないと思いますが、恐らく相当数の方々がしているが、私は今のところ誰からも聞かないんですよ、俺は、私は、ふるさと納税をここそこにしたことでこういう返礼品をもらったとか。 大臣、いかがですか、余り聞かないでしょう。私はふるさと納税してこんないい物をもらったとか、こういういいことがあったとか、余り聞かないでしょう。いかがですか。
○高市国務大臣 個人的には、被災地に対してふるさと納税をされた方、特に昨年の災害に関してされた方のお話も伺いましたし、また、私の地元でちょっと人気になっている、とても安いお菓子ではあるんですけれども、それが欲しくてしたという友人もおりました。
○小川委員 大臣も御答弁になられましたが、被災地とか、それからこの間の火災ですよね、こういったときに寄附が非常に厚くなるというのは、大変喜ばしく、また感動的ですらあると思います。 しかし、この返礼品については、私は、ある種、これはなぜなのかなと自分なりに考えたんですが、ある部分、背徳の制度なんだと思うんですよね。二千円の自己負担で、特に、収入額の多い人ほど限度額が積み増しをされ、そしてほとんど自己負担なく、多額の、あるいは時に高額の返礼品をもらえるわけですから、これは恐らく、ふるさと納税を実際に盛んにやっている方も、どこかで後ろめたい気持ちがあるんじゃないかなというふうに想像しています。 そこらあたりも含めて、四月の指導、各自治体に対する指導、どういうふうにされるのか注目したいと思いますが、きょうはもう時間ですので、答弁は求めませんけれども、また適切な指導をいただくように改めてお願い申し上げまして、次の高井委員に質問を交代したいと思います。 ありがとうございました。
○竹内委員長 次に、高井崇志君。
○高井委員 岡山から参りました高井崇志でございます。 きょうは、地方税法、地方交付税法等ということで、先般、衆議院の本会議でも、私、民進党・無所属クラブを代表して質問をさせていただきました。あのときは、ちょっと時間も短いし一方通行だったということもありますので、改めて、あのときに御質問をさせていただいて高市総務大臣からお答えいただいたことについて、さらにもう少し詳しく聞きたいというふうに思います。 二月十六日だったんですが、議事録を持ってまいりました。まず、地方交付税の件についてお尋ねをいたしますが、私は、地方交付税の法定率、これはやはりどうしても引き上げないと地方自治体はやっていけない、そういうことを申し上げたところ、高市大臣からも、本来的には、臨時財政対策債のような特例債による対応ではなくて、法定率の引き上げにより地方交付税を安定的に確保することが望ましい方向だ、そして、事項要求をしてきたというお答え。しかしながら、残念ながら、結果としてはそれが実現せず、国、地方とも厳しい財政状況であることから、法定率のさらなる引き上げは容易なものではない、ただ、議員の御指摘、もっともだと思っているとおっしゃっていただきました。そして、今後とも、法定率の見直し等による交付税総額の安定的確保について、私も粘り強く主張し、政府部内で十分に議論をしてまいりますと。 こういう答弁であったわけでありますが、これまでも、歴代総務大臣、頑張ってこられた。しかし、こういうふうに答弁されても、実現をしてこなかったわけであります。ぜひ、大臣、これは今回どこまで頑張っていただいたのか、あるいは、次の、来年度に向けての決意を込めて、どうやってこれを実現していくのかというあたり、まず大臣にお聞きしたいと思います。
○高市国務大臣 法定率の引き上げについては過去の大臣も苦労してこられたと思いますが、私が総務大臣に就任したのが平成二十六年の秋でございますけれども、平成二十七年には、約五十年ぶりに法定率の引き上げということが実現いたしました。 しかしながら、本会議でも答弁させていただいたように、本来的には、地方財政の健全な運営のためには、法定率の引き上げによって地方交付税を安定的に確保するということが望ましい方向だという考えは変わりません。 二十九年度の地方財政におきましても交付税率の引き上げを事項要求いたしました。また、法定率の引き上げを含めた地方交付税総額の確保については、大臣折衝を初めとしたさまざまなレベルで財政当局と徹底的に議論を行って、粘り強い交渉をしてきたつもりです。 しかしながら、二十九年度は、国、地方の役割分担に係る大きな制度改正がなかったことや、国、地方とも巨額の債務残高、財源不足を抱えているということから、法定率の引き上げには至りませんでした。 が、平成二十八年十二月十九日の財務大臣との折衝においては、現下の厳しい財政状況のもとで、国債発行額を引き続き抑制する中で、平成二十四年度以来五年ぶりに、国の一般会計から交付税特別会計への繰入額を前年度から〇・三兆円増額して確保することなどで、概算要求時点においては十六兆円を下回ると見込まれておりました地方交付税総額については、十六・三兆円を確保することができました。 今後の決意ということでございますが、委員がおっしゃる法定率の引き上げが正道であるということは私も同じ意見でございますので、引き続き、粘り強く、そしてまた、局長も含めて各レベルにおいてもこれから交渉を続けてまいりたいと思っております。
○高井委員 今、大臣からの決意もお聞きできました。 そうはいっても、やはりこれはトップだけで決める話じゃない。省全体として、もちろん今総務省も取り組んでいただいていると思いますが、しかし、結果が出ないことには、困るのは地方自治体でございますので、ぜひここはしっかり取り組んでいただきたいということを申し上げておきます。 もう一つは、ICTを活用したさまざまな地方自治体の活性化策ということも本会議で御提案し、また御議論いたしました。 その中の一つとして、自治体クラウドというものを取り上げました。 これはもうかつてから、私、この問題をずっと取り上げ、言い続けているんですけれども、地方自治体の情報システムに係る年間の運営経費というのが大体三千三百億円だ、総務省はそういう発表をしています。各自治体にアンケートをとって集計したものだと言いますが、ただ、これは結構詳しい地方自治体のITのそういった業務をずっとやってこられた方なんかに言わせると、いやいや、もっと、そんなものじゃないよ、関連する費用を含めれば五千億とも、まあ一兆円はちょっと言い過ぎかもしれませんが、まだまだ関連するコストというのはあると。 しかし、この三千三百億円だったとしても、その三割を削減できる可能性が十分あるわけです。 これは本会議で私が言ったら、やじ、不規則発言で、いや、そんなのできるか、三割もできるかという声が飛んだんですけれども、そんなことないんですよ。これは政府としても三割はできると言っているわけですし、国の方もやはり同じように四千億円近い情報システムの予算、コストというのは毎年かかっているんですけれども、国の方は二〇二一年度までには三割必ずやると言っている。 しかし、地方自治体の方は期限がないんですね。三割はできるんじゃないかということだけれども、期限がない。 期限がないことも私は問題だと思いますが、それ以上に、三千三百億の三割といえば一千億ですよね。もっと言えば、五千億とか一兆円の経費があるかもしれない、そうすると、その三割といえば、五千億とすれば千五百億だし、あるいは三割というのも、これは専門家に言わせると、そんなものじゃない、どんなに少なく見積もっても三割で、五割以上削減もできる、こういう意見が多いわけです。 であれば、私は、この自治体クラウドについてもっともっと力を入れるべきだ。ところが、毎年の総務省の予算を見ると、ことしもたった四千万円、調査研究費のようなものを積んでいるだけだということなんです。 実は、地方財政措置をやっているんだという答えがいつも聞くと返ってくるのでありますが、では、この地方財政措置というのが本当に機能しているのかなということをぜひ指摘したいと思います。 地方財政措置として、自治体情報システム構造改革推進事業というのを、一千五百億円の措置をしているということなんですが、これは実は自治体クラウドだけじゃないんですね。情報セキュリティー対策、マイナンバー関連システムの運営費、あるいは消防救急無線システム、どれもお金がかかるものばかりですよ。 ですから、自治体クラウドの推進にそれほど地方財政措置がされているとも思えないし、しかも、この地方財政措置というものは、その仕組み上、必ずしもこの予算に使うわけじゃない。交付税の算定基準として積み上げられているだけで、交付されてしまえば、それぞれの自治体は自由に使える。私も自治体で働いた経験がありますけれども、このICTというのはどうしてもやはり先の投資なので、なかなか自治体の判断で投資が向きにくい。 こういうものは、やはり国が、政府がある程度誘導していかないと進まない分野だと思うんですが、この地方財政措置というやり方が、本当に、自治体クラウドのような、あるいはICT、教育の情報化なんかもそうなんです、教育の情報化も地方財政措置をやっていますという説明なんですが、一向に進んでいかない。こういったものをやる方法として、この地方財政措置というやり方がいいのかどうか、ぜひお聞きしたいと思います。
○高市国務大臣 平成二十八年度からでございますが、今の地方交付税措置については、自治体クラウドの推進に要する経費四百五十億円を措置しております。 今委員がおっしゃいましたが、地方自治体の事務事業に係る経費については、毎年、地方財政計画の策定を通じて、そのために必要な財源を確保はしております。 具体的な財源としては、普通交付税や国庫補助金が考えられますけれども、個別の施策の財政措置については、当該施策の目的や地方自治体の事務としての同化定着の状況などにより、バランスを図りながら決定されています。 普通交付税措置なんですが、これは、法律や国の方針に基づいて地方自治体に広く担っていただくべき事務や、地方自治体の事務として同化定着した施策などに対して講じております。 ただし、地方交付税は、おっしゃいますとおり、使途の制限のない一般財源でございますから、具体的にどのように活用するかは各地方自治体が自主的に判断するものです。 しかしながら、先ほど申し上げました金額の財源があるわけでございますので、自治体クラウド、それから教育の情報化などの施策が推進されるということを強く期待しています。 また、自治体クラウドや教育の情報化については、総務省としても、地方自治体におけるモデル的な取り組みですとか実証研究、これは国費によって支援をしてまいりました。
○高井委員 期待をしていると。 地方自治体に要請するというかお願いしてはいるんでしょうけれども、しかし、なかなか進まないというのが実態であります。 また、今のその四千万円という予算も、先進的な自治体を紹介したりとか、あるいはモデルケースにしてそれを紹介するというようなことのようなんですが、やはり、どうも国の補助金のようなダイレクトに誘導していく予算のやり方と、この地方交付税措置、地方財政措置との中間がちょっとないなと。 こういうICT以外のものも、地方交付税の算定根拠としていろいろ積み上がっている。これは、本当に広くどの自治体も同じくひとしくやっていく、当たり前のようにやっていくようなものもあれば、こういうICTのように、ちょっとこれから力を入れてやっていかなきゃいけない、なかなか全自治体すぐには理解されないけれども、必要があるから、国として、政府としてやはりリードしていこうという政策をやろうと思っても、もう一気に補助金まで行かなきゃいけない。ここの乖離があるようにずっと感じています。 こういった、何か、中間的といいましょうか、やり方というのはないものですかね。特にこの自治体クラウドの推進について、もうちょっと今の地方財政措置以外に、そして、モデル的な取り組みをただ紹介するというようなやり方じゃなくて、もう少し踏み込んだ、総務省として、事務方の方で結構ですけれども、何かやり方はないですか、これは。
○時澤政府参考人 お答えいたします。 クラウド化につきましては、私どもも強力に、現在、地方公共団体が取り組んでいただくようさまざまな取り組みを進めております。 まず、クラウドの導入が進まない理由として、課題が幾つかございます。それは、標準化の調整がなかなか難しい、あるいは、ベンダーとの調整に交渉能力が必要ですので、そうした職員を確保することというのが難しい、さらに、システムの更新時期がばらばらでございますので、それをいかに統一していくか。 そういった課題がございますので、私どもとしましては、まずは、こういったクラウド導入を阻む要因となっている課題について、課題を除去することを支援していきたいと考えているところでございます。 そのために、標準化を行うことが基本であるということを改めて助言するとともに、クラウドグループの導入に携わりました職員を具体的に検討している団体に派遣いたしまして、そういう抱える課題についての参考にしていただく。さらには、クラウドの取り組みを進めておりました団体の分析を行いまして、昨年八月に事例をお示しして、それを参考にしていただくと同時に、私ども、市町村長に直接お会いしてクラウドの導入というのを勧めておる。そういったことをやっておりまして、その結果、新たに三百団体の地方公共団体がクラウドの検討を進めております。 したがって、まず、そのクラウドの検討が進んでいる団体の後押しをしたい。さらには、まだクラウドの導入の検討に至っていないところについて、検討いただくように、私ども、さらなる取り組みをしていきたいと思っています。 なお、財政措置につきましては、先ほど大臣からもありましたクラウドの経費につきまして、一部、クラウドの例えば共同化の計画、コンサルタント導入の経費、あるいはデータ移行経費、それから実務処理研修に要する経費、これは普通交付税じゃなくて特別交付税で措置をしておりますので、具体的にその年度に、例えばデータ移行に要した費用というものを特別交付税の算定の基礎ということにいたしておりますので、実需に基づいた算定ということになろうかと思います。
○高井委員 今るるお答えいただいたことは、私も承知しているんです。 しかし、一応、数の上はそれなりに進んでいるように見えますけれども、やはり単独クラウドが多かったり、あと、この間本会議でも私は指摘したんですけれども、この問題は、実は大手のベンダーがこの市場というのを独占していて、ベンダーロックインという状態で、なかなか、一度頼んだベンダーさんに、前もこの委員会でも指摘しましたけれども、新たに国保のシステムを全国標準で入れようとしても、別のベンダーが使っているものと一緒にやろうと思ったら、もともとあった方の改修費が二倍か三倍かかるみたいな、そういうことで自治体は悩んでいて進まないわけであります。 本当にこの分野は、私は、まさに自治体の、我々も、地域主権であり、地方自治は大事だと思っていますが、しかし、ここの部分は政府の後押しをもっとしてあげないと、標準モデルを示すみたいなやり方、あと、自治体の首長を回っているとおっしゃいましたけれども、しかし、千七百ある自治体をどれだけ皆さんが回れるのかということもあると思いますから、ぜひここは予算も確保し、また人員も配置して、繰り返しますけれども、最低でも年間一千億削減できることがもう見えている、わかっている分野でありますから、ぜひ本気で取り組んでいただきたいと思います。 それでは、もう一つ、本会議で指摘させていただきましたICTを活用した地域活性化策ということで、シェアリングエコノミー、シェアリングシティー。 これは、いろいろな自治体が、共通にある地域の課題を市民と共助しながら解決していこう、そういう目的で、シェアリングシティ宣言というのを五つの自治体、秋田県湯沢市、千葉県千葉市、静岡県浜松市、佐賀県多久市、長崎県島原市、この五自治体が昨年の十一月に宣言をした。そして、シェアリングエコノミー協会、ベンチャー企業、最新の資料だと百二十社となっていますが、協力をしてこのシェアリングシティーを一緒にやっていこうということで、非常に民間あるいは自治体は盛り上がっているんです。 では、果たして政府の方がこのシェアリングシティーに対してどういう応援をしているのか。どうも、自治体の方あるいはこのシェアリングエコノミー事業者の方から聞くと、なかなか、一部頑張っていただいている政府の機関もあるけれどもまだまだだな、そういう印象もあるようです。 まず、きょうは総務委員会ですから、総務省として、このシェアリングシティーについて、先般の本会議では余り詳しい答弁はいただけませんでしたので、もう少し詳しく、シェアリングシティーをどのように応援していくつもりなのか、お聞きいたします。
○高市国務大臣 総務省で、生活に身近な分野における先導的なIoTサービスの創出を後押しするIoTサービス創出支援事業というのを、身近なIoTプロジェクトとして実施をしております。 平成二十八年度の補正予算をお認めいただきましたので、これによってこの対象分野にシェアリングエコノミーを追加しました。公募による実証を通じて、必要なルールですとかガイドラインの整備も支援していく予定でございます。 二十七年度の補正の場合でしたら医療、農業、教育などという対象だったんですが、二十八年度の補正では、シェアリングエコノミーや、それから防災ということも対象分野に追加して、今、公募案件を審査中でございます。 また、IoTの成果を地域の隅々に早期に普及させるためのタスクフォースを開催しました。昨年十二月に、苦労の末、ロードマップを策定しました。誰がいつまでに何をやるかというのをちょっとはっきり整理しようということでやりまして、シェアリングエコノミーを含む新たな課題についても議論を行っております。 さらなる取り組みということについては、今申し上げました追加した対象の事業の成果、それからタスクフォースで今行っている検討も踏まえまして、優良事例集をつくるというのはよくあることでございますが、人材派遣も含めて、ロードマップ改定の議論にしっかりと反映をさせていただきます。
○高井委員 そういう補助の一要件として、たしか八つか九つある項目の一つに加えたということだったと思うんですが、その程度では、やはりICTを所管する総務省として、もっとダイレクトにというか力を入れて取り組んでいただきたいなというのが率直なシェアリングエコノミーのかいわいの皆さんからの声でありまして、それはぜひお願いしたいと思います。 この分野は、実はほかの省庁にもかかわる、特に経済産業省、経済産業省は結構頑張っていただいているなという評価を聞いておるんですが、それから、一番はやはり国土交通省ですね、ここがなかなか業規制との関係でうまくいっていないという話を聞くわけですが、きょう両省に来ていただいていますので、それぞれ、シェアリングエコノミー、シェアリングシティーについてどのような取り組み、支援策を行っているのか、お聞かせください。
○前田政府参考人 お答えいたします。 シェアリングエコノミーは、新しい経済領域として私ども大変注目しております。 具体的には、IoT推進コンソーシアムあるいはIoT推進ラボという枠内でベンチャーを支援する枠組みを持っておりますが、この中で、シェアリングサービスを行うベンチャーが結構手が挙がってきております。 昨今で申し上げれば、その中の、いわゆるいろいろなところのスペースを一時間ごとに貸し合う、こういうようなベンチャー企業がございますけれども、ここに対しましては、インキュベーションをやるという人がなかなかいないという人材不足の声があったものですから、メンターを派遣することを決めました。 さらに、これは一時間ごとにかえていくものですからプライシングが難しい、人手が少ないものですからAIでやりたい、こういう話がありまして、プライシングをするためのAIを活用したシステムをつくりたいんだけれども、少し資金が足りないという話がありました。したがって、これにつきましては、御案内のIPAを通じて必要な資金提供をするということも予定をしております。 このようなベンチャー企業と、シェアリングに対して非常に意欲的な自治体をどう結びつけていくのかということが非常に重要だと思っておりまして、御指摘の五自治体のみならずなんですけれども、具体的にベンチャーの企業とそれから自治体の意欲のある職員を結びつけるということを、今、日夜やっておるものでございまして、これをさらに拡大し、増強していきたいというふうに考えております。
○堀家政府参考人 お答え申し上げます。 まず、ライドシェアについてでございます。 国土交通省といたしましては、自動車による旅客の運送において、安全、安心の確保が最重要の課題と認識しております。 自家用車を用いたいわゆるライドシェアにつきましては、運行管理や車両整備等について、責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としております。このような形態の旅客運送を有償で行うことにつきましては、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要と考えております。 他方、委員が本会議でも御指摘のICTを活用した地域活性化策につきましては、自動車による旅客の運送においても大変重要であると認識をしております。 その支援の取り組みを御紹介いたしますと、まず、タクシーの利便性や生産性の向上を図るため、スマートフォンの配車アプリの活用による運賃事前確定サービスあるいは相乗りサービス等の新たなサービスの実現に向けた実証実験に必要な経費を来年度予算案に盛り込んでおります。 また、地域住民の生活に必要な足の確保につきまして、バス事業やタクシー事業によることが困難な場合に、市町村やNPO法人等が主体となりまして、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置いた上で、自家用車を用いて有償で運送できることとする自家用有償旅客運送制度を平成十八年に創設いたしました。現在では、全国で五百以上の市町村やNPO法人等によって活用されており、その運行に伴う欠損に対しましては、地域公共交通確保維持改善事業による支援を行っております。 さらに、昨年六月の国家戦略特区法の改正によりまして、自家用有償旅客運送制度の対象を、国家戦略特区におきましては訪日外国人を初めとする観光客にも拡大したところでございます。 なお、これらの地域住民の足の確保のための運送サービスと乗客の仲介、マッチングでございますが、これをスマートフォンの配車アプリなどICTの活用によって実施している事例もございます。
○高井委員 国交省、以上ですか。もう一方、では。
○蝦名政府参考人 民泊に関してでございます。 民泊につきましては、急増する訪日外国人観光客の多様なニーズへの対応等、新たな宿泊モデルとして期待されているところでございます。一方、民泊は実態が先行しておりまして、安全性の確保や騒音やごみ出しなど、地域住民とのトラブルに留意したルールづくりが必要であると考えております。 具体的には、昨年六月二日に閣議決定されました規制改革実施計画におきまして、住宅提供者に対して、民泊を実施する場合、行政庁への届け出を課して匿名性を排除すること、名簿の備えつけ、所要の衛生措置、騒音やごみ出しなど外部不経済への対応の措置といったことの義務づけ、住宅提供者が不在の民泊である場合における同様の義務がかかる登録された管理者への委託などについて盛り込まれているところでございます。 観光庁といたしましては、民泊につきまして、安全面や衛生面、近隣住民とのトラブル防止が図られた上で健全な民泊サービスが提供されますように、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めまして、本国会への法案提出に向けて準備を進めているところでございます。 また、来年度の予算といたしまして、健全な民泊サービスの普及のための予算を計上しておりまして、民泊事業の開始のための必要な手続の周知や民泊に関する相談窓口の設置などについて進めていく予定でございます。
○高井委員 経産省は私はよくやっていただいていると思います。ですが、やはり国交省は、今の御説明、後段お話しされたのは、タクシーのIT化とかそういう話じゃなくて、シェアリングエコノミーということに関して言えば、極めて慎重な物言いだったわけであります。 このシェアリングエコノミーというのを考えるときに、既存の業規制を大きく超える変革が世の中で、世界じゅうで起こっている。それは、インターネット、そしてこれだけスマートフォンが普及したら、必然的にそうならざるを得ない。そういう、社会が大きく変革して、今まではサービスをそれぞれ事業者が提供してきたものが、個人が、業としてじゃなくて、自分のあいているものを融通し合って、まさに共助、今、少子高齢化でいろいろな課題を解決しなきゃならないときに、広く市民がお互い助け合って共助をやっていこう。そういう発想に大きく変わっているのがこのシェアリングエコノミーです。 私は、先日、スウェーデン政府がボルボと一緒につくったビデオを見てすごく感動しました。シェアリングエコノミー、ライドシェアが進むと、もうみんな車を持たなくなるんですね。車が常に動いていて、そして乗りたいと思った人はぱっとそこで乗れるような仕組みになる。そうすると何が起こるかというと、駐車場が要らなくなるわけです。もう自家用車という概念がなくなる。駐車場がなくなると、実は国土の二〇%が駐車場で占められている、そうすると、では、二〇%の空き地ができたら、そこに公園をつくる、スキー場をつくるなんという人形劇みたいなビデオなんです。 まさに、このシェアリングエコノミーが、五年とか十年で来るかわかりませんが、しかし、そういう社会が確実にこれから来る、そういう中でこの問題をどう捉えていくかということだと思いますから、もう事業者中心の業法の発想を抜け出していかなきゃいけない。それは残念ながら国土交通省では難しいかもしれないので、やはり総務省、あるいはきょうは内閣官房からIT室の方、これは通告していないのであれですけれども、しかし、こういった業規制そのものを横断的にICTで見直していくということが私は必要だ。 ある方がこんな例えもしていました。シェアリングエコノミー事業者というのは、フリーマーケットで公園を管理しているだけの人だ。では、フリーマーケットをやっている人が何かそこでおかしなものを売ったり犯罪を犯したら、その公園管理者が罰せられるのか。ここの、フリーマーケットの公園管理者まで規制をする、そういうようなものを入れようとしているんじゃないか。私は、本当にそういう切実な声だと思うんですね。 ですから、この分野、ぜひICTを所管する総務省にもっと音頭をとってやっていただきたいと思いますが、大臣、今のお話を聞いて、いかがですか。
○高市国務大臣 シェアリングエコノミーは、政府全体としての取り組みの枠組みがございます。昨年の七月上旬から、このシェアリングエコノミーの健全な発展に向けて、民間団体などによる自主的なルール整備を初めとした必要な措置の検討にも資するということで、内閣官房IT総合戦略室長のもとにシェアリングエコノミー検討会議を開催しております。 これから、やはり委員がおっしゃったように、物すごくおもしろいことがどんどん起きてくると思うんですね。空間のシェア、物のシェア、移動手段のシェアですとかスキルのシェアですとか、これから、まちづくりにおいても空き家などを活用したさまざまな取り組みも始まっておりますので、政府全体の取り組みの中でしっかりと総務省は強みを生かして、地方の実情にも精通しており、なおかつ情報通信部局を持っておりますから、年頭の大臣訓示でも言ったんですけれども、局ごとの垣根を取っ払ってくれ、三省が合体してできた役所ですから、それぞれの政策資源をコラボさせて、いかに政策をよくしていくかということを考えてほしいということを職員にも申し伝えましたので、ぜひともしっかりとこの会議のもとで役割を果たしてまいります。
○高井委員 本当にシェアリングエコノミー課とかを一課つくるぐらいの話だと思いますので、ぜひそこは期待したいと思います。 向井審議官、ちょっと目が合ったので、通告していませんけれども、このシェアリングエコノミーを所管しているのは内閣官房、政府全体の取り組みを進めていると思いますので、今の私の指摘に対して何かコメントがあったらお願いします。
○向井政府参考人 お答えいたします。 シェアリングエコノミーというのは、確かに、大物もあれば、いろいろなものがございます。 それで、私どもIT室では、いろいろなベンチャー業者なり、シェアリングをやっている業者に聞きますと、子育ての手伝いとか、本当にいろいろなシェアがあり得るな、これはまさにそういうふうになっていくなという、まさに社会の変革を起こすような、これは多分時代の流れだろう。一方で、また、やはりこれまでの体制というのもまだ守られていく部分もあるだろうという、まさにそのせめぎ合いの時代、時期にあるのかな。 そういう意味で、私どもとしても、そういうITを使った、新たな時代へ導けるような取り組みをやってまいりたい。シェアリングエコノミーもその一環であると思っております。
○高井委員 これも内閣官房にも本当に期待をしたい。横断的な、ICTにかかわる規制改革とかはたしか内閣官房でやっていらっしゃったと思いますので、ぜひそれも進めていただきたいと思います。 それでは、通告しておりましたマイナンバーの件もお聞きしたいと思います。 もう時間が大分なくなってまいりましたので、ちょっとまとめて二つ聞きたいんですが、まず一つは、マイナンバーにかかったトータルの予算というのが一体幾らかということ、では、まずそれだけお聞きします。
○向井政府参考人 お答えいたします。 イニシャルコストといたしましては、新規に必要な付番システムや情報ネットワークシステムなどのシステム整備費として三百二十億円、それから、既存のシステム改修費として二千二百三十億円を見込んでおるところでございます。それから、個人番号、法人番号の通知費用につきましては、平成二十七年度に約二百九十億円となってございまして、以上の総額は約二千八百四十億円ほどとなってございます。 これらは、調達済みのものは決算、それ以外のものは予算というベースでやっておりますので、昨年お答えしたよりは若干減っているというのは、決算で減っているということでございます。 それから、さらに、情報提供ネットワークシステム、マイナポータル、それから個人情報保護委員会システムの維持、運用に係る費用でございますが、現時点で、平成二十七年度から平成三十一年度までの五年間で、単純な保守、運用経費にデータセンターや機器の借料、通信回線の費用等も含め、総額約五百九十億円を見込んでおるところでございます。 このほか、内閣官房、内閣府番号制度担当室におけるコールセンターの運用経費などの広報経費といたしまして、平成二十三年度以降約二十二億円、それから、マイナンバー制度の政府広報経費として、平成二十六年度以降の合計で約五十三億円を見込んでおるところでございます。
○高井委員 結局、トータルが幾らかちょっとよくわからなかったんですが、まあいいです、後で議事録を見て足します。 これだけの予算を使っているマイナンバー、私がきょう一つ指摘したいのは、この間、小林委員が、健康保険証とマイナンバーカードの一体化というのを厚労省に来てもらって聞いたら、非常に後ろ向きというか、しかも通信障害が起こるからできないという答弁で、本当にこの委員会でも失笑が漏れたわけでありますけれども、この答えに対して、担当として、審議官、いかがですか。
○向井政府参考人 お答えいたします。 マイナンバーカードと健康保険証の一体化につきましては、以前から取り組んでおりますけれども、最終的に、では医療保険の保険証がなくなるかなくならないかという問題につきましては、現時点では、マイナンバーカードは悉皆的に国民全員に持っていただくというふうな制度にはなっておりません。それは、やはり強制するのはどうかという問題があるので、そこのところはありますが、基本的な方向としては、マイナンバーカードがどんどん代替していって健康保険証がなくなっていく。 さらに、将来的に全てIT化が進みますと、見える番号等は要らなくなりますので、見える健康保険証の記号、番号というのが要らなくなるというのが最も進んだ将来のIT化された姿だというふうに思っております。 そういう中で、通信障害とかシステム障害とかというのは一種のインシデントでありますので、これは、むしろシステムの問題というか、制度の問題というよりは、危機管理の問題。したがって、業務の運営によって克服できる問題であると考えております。
○高井委員 おっしゃるとおりだと思うんですね。 ですから、私は、やはりこれは厚労省、きょうは来てもらっていないので、改めてこの問題はしっかり取り上げて、あと、大臣、ちょっといなくなっちゃいましたけれども、マイナンバーの担当大臣は高市大臣ということですから、これは厚労省ともしっかり話をしてもらうということを求めたいというふうに思います。 それでは、次の問題に行きます。 これも本会議で質問したんですが、個人情報保護条例、それぞれの自治体が個人情報保護条例をつくっています。 先般、個人情報保護法の大改正があって、そして行政機関の個人情報保護法の改正も去年この総務委員会で審議があり、そしてことしの五月から施行ということなんですが、実は、法律が変わっても、地方自治体の個人情報保護条例、あるいは地方自治体以外のいろいろな機関も合わせると大体二千近い条例がある。それで、通称二千個問題と呼んでいるんですが、この二千近い条例がばらばらであるという状態に対して、これをどうするんだということは、結構、自治体からも何とかしてほしいという声がありますし、また、個人情報を匿名化して活用しよう、まさにビッグデータ、オープンデータをやろうとする事業者からもそういう要望が出ているわけです。 これは、先般の本会議で私が質問したら、大臣から、必要な協力をしていきたい、個人情報保護条例の見直しなどに必要な協力を行ってまいりますという、ちょっと抽象的なお答えでしたので、改めて、これはどんな協力をするんでしょうか。
○時澤政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、個人情報保護につきましては、地方公共団体の条例によることとされているところでございます。 今回の個人情報保護法の改正を受けまして、総務省では、地方公共団体における個人情報保護条例の見直しの検討が円滑に進みますように、個人情報保護法、政令の内容あるいはガイドラインにつきまして情報提供を行っております。 また、昨年九月には検討会を我々開催いたしまして、今後整備されます個人情報保護法の規則なりガイドラインの内容も踏まえまして、今年度中に検討会の報告書の取りまとめを行う予定でございます。 その報告書を含めまして、必要な情報提供を地方公共団体に行いながら、非識別加工情報の仕組みなど、今回の法改正に関する地方公共団体の理解を深め、条例改正等の円滑な検討を促してまいりたいと考えているところでございます。
○高井委員 今、検討会が行われていることは存じ上げているんですが、その検討会の結論が出ないとわからないということですか。例えばモデル条例みたいなものをつくるのか、あるいは新たに法律をつくるのか、その辺、検討状況はどうなんでしょうか。
○時澤政府参考人 お答えいたします。 検討会におきましては、法改正を踏まえました条例改正に当たっての論点を摘出、整理すべく開催をしておりまして、例えば、個人情報の定義の明確化、それから要配慮個人情報の取り扱い、非識別加工情報の仕組みの導入等につきまして、条例改正に際して留意すべき点や今後の方向性を盛り込むこととしております。 具体的には、報告書の内容になりますが、その中にはモデル条例もお示しして、地方公共団体に役立てていただきたいと思いますし、さらには、個別の意見照会等にもお答えしながら、条例化に向けての支援をしてまいりたいと考えております。
○高井委員 私が専門の方から聞いているところでは、モデル条例ということぐらいで対応できるのかという問題があって、実は、各自治体の個人情報保護条例の中に、個人情報ファイルが定義されていない自治体がかなりある。この個人情報ファイルが定義されていないと、非識別加工情報あるいは匿名加工情報といったものが本当に自治体において導入できるのかという懸念があるわけですけれども、こういった点は検討しているんでしょうか。
○時澤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のファイルの面も含めまして、法律との整合性も踏まえながら、全国の地方公共団体が適切に導入していただくべく、先ほど申し上げましたように、個人情報の定義でありますとか要配慮の保護あるいは非識別加工情報の仕組み、これを導入していただく際の留意点なりをまとめたものプラスモデル条例をお示しして、適切に対応していただくべく検討を進めているところでございます。
○高井委員 本当に個人情報保護条例の問題は難しくて、もともと自治体の方が先行してつくっていたんですね。国の個人情報保護法の方が後で、多くの自治体が先につくっていたということもあるので、おっしゃるように、なかなか難しいんです。 ただ、一方で、自治体の中からも、統一して国がやってくれないと、個々にばらばらにやっていたらもう対応できないんだという声もありますので、ぜひこういった自治体の声もよく聞いていただいて、その三月の検討に向けて、しっかり早く結論を出していただいて、対応を進めていただきたいと思います。 それでは、もう最後の質問になると思いますが、先般、官民データ活用推進基本法が成立をいたしました。 超党派の議員立法で成立したんですが、都道府県はデータ活用計画が義務づけられています。それから市町村については努力規定となっていますが、いずれにしても、これはつくっていただいた方がオープンデータ、ビッグデータは進むと思うんですが、この活用計画をどのように策定を進めていくのかについてお聞きいたします。
○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。 今委員御指摘の官民データ活用推進基本法におきましては、官民データの円滑な流通のための基盤整備というものが求められております。 総務省としても、産学官の多様な主体のデータの利活用やオープンデータに向けた取り組みを強化していく必要があると考えております。 このため、平成二十九年度におきましては、都市経営の効率化を図る観点から、データ利活用型スマートシティーの構築を推進し、IoTなどを通じて収集された多様なデータを活用しつつ、地域住民の利便性の向上などを図っていくこととしております。 また、特に地方公共団体のオープンデータ化を支援する観点から、公共交通機関の運行情報や観光情報をデジタル化して公開し、地域住民にとって利便性の高いサービスの創出を促すほか、自治体の職員がオープンデータの提供などに必要な技術を習得できる環境の整備などの取り組みを開始することとしております。 総務省といたしましては、委員御指摘の官民データ活用推進計画の策定に係る支援を含めまして、地方自治体におけるデータの利活用やオープンデータ化の流れを積極的に支援してまいりたいと考えております。
○高井委員 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。
○竹内委員長 次に、田村貴昭君。
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。 質問に入る前に、高市大臣、通告がなくてまことに申しわけないんですけれども、アスクルの火災の件について教えてください。 アスクルの物流拠点の一つである埼玉県三芳町のアスクルロジパーク首都圏、きょうもお昼のニュースを見て、まだ鎮火をしていないという報道なんですけれども、出火原因、それから被害の詳細な状況について消防庁の方から何か連絡を受けておられるでしょうか、あるいは指示を出されておられるでしょうか。
○高市国務大臣 二月十六日に発生したこの倉庫火災なんですけれども、十六日は、県内の消防本部からの応援隊を含めて七十台の消防車両が出動して消火活動を行うといった継続的な活動を行い、二十日は二十七台の消防車両が出動、二十一日も同規模の体制で活動しているという状況です。 この消火活動に長時間を要した理由としましては、火災初期段階から火の勢いがとても強くて、防火シャッターや棚などで複雑な構造となっていたことから、建物内部での継続的な消火活動が困難であったということ。それから、外壁には小さな開口部しかないことに加えて、建物が百メートル掛ける二百四十メートル、軒が二十二メートルという高さでとても大きくて、燃焼物に直接放水できないということ。それから、建物内が原則として千五百平方メートル以内に防火シャッターで区画されていたんですが、長時間火災にさらされたことで次第に延焼拡大してしまったということ。それから、十九日の〇時十二分ごろに二回の爆発が発生しましたほか、二十日の十二時四十五分ごろにも小さな爆発が発生して、このとき、一時退避が必要であったということが挙げられています。 また、継続的な消火活動で火の勢いが一定程度おさまってきたことによりまして、二十日から消防隊員が建物内に進入しての消火活動を再開しております。 火災が起きたとき、地震、風水害もそうですけれども、私のスマートフォンに消防庁から適時連絡が入ってまいりまして、状況の把握はいたしております。 引き続き、安全管理をきっちり行いながら、着実に消火活動を進めていくという予定でございます。
○田村(貴)委員 火災現場付近では、避難勧告も出されて、避難生活、避難者の方もおられる。それから、煙、すす、におい等でやはり影響も出ています。五日たって建物火災が鎮火しないというのは非常に珍しいケースではないかなというふうに思います。 消防行政も所管する総務委員会で審議が続いていますので、ぜひ総務省消防庁の方から情報を出していただきたいというふうに思います。 それでは、質問に入らせていただきます。 県費負担教職員の給与支払い権限が、政令指定都市に来年度から移行されます。この四月からもう始まるわけなんですけれども、手当や休暇などの待遇が、県から市に合わせることによって不利益が生じる。こうした問題について、私は、本委員会あるいは地方創生特別委員会などでも取り上げてまいりました。 加えて、常勤講師の場合は、いわゆる任用の空白という問題が生じてまいります。政令市の教育現場に深刻な影響を与える懸念があります。 きょうは、このことについて伺います。 一部の政令市では、再度の任用の際に設けられる空白期間が一週間から二カ月とかなり長期間となっています。県費負担のときは一日でした。これがそのまま適用されれば、一定期間働くことができない先生を生み出し、産休や育休の代替などの必要な人員が確保できなくなってまいります。 そこで、文部科学省にお尋ねします。 この問題について、政令指定都市の対応を掌握されているでしょうか。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 文部科学省といたしましては、都道府県から政令市への県費負担教職員の給与負担の権限移譲に伴いまして、政令市の他の職員との均衡の観点から、臨時的任用教員を再び任用するに際しての新たな任期と前の任期の間に一定の期間、いわゆる空白期間を設けることとしている事例があることは承知しているところでございます。 臨時的任用教員の任期につきましては、各任命権者において業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定めることが必要であり、文部科学省といたしましては、臨時的任用教員の任用等について適切な対応を図っていただくように、引き続き各教育委員会に指導していきたいと考えております。
○田村(貴)委員 そもそも空白が必要なのかというところの疑問を持ちます。 そこで、総務省に伺います。 臨時的任用における再度の任用の際に空白を設ける、あけるということは、これは法的な根拠があるんでしょうか。二〇一四年の七月四日の総務省通知ではどのように指摘されているのか、紹介をしていただきたいと思います。
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。 臨時的任用職員の任期の設定については各地方公共団体において判断されるべきものでありますが、再度の任用の際に、新たな任期と前の任期の間に一定の期間、いわゆる空白期間を置くことを直接求める規定は、地方公務員法を初めとした関係法令において存在しないところでございます。 この旨は、平成二十六年七月の総務省通知においても、各地方公共団体に対し助言を行っております。 以上でございます。
○田村(貴)委員 法的な根拠は存在しない、ないということが確認できました。 高原部長、ちょっと聞いていただきたいんですけれども、この通知に基づくならば、担任等の恒常的な業務には、正規教員を任用することはもちろん、臨時の職でも、業務の遂行に必要な期間、先生としての仕事のある期間はきちんと任用するということ、そして無意味な空白を設定する必要はないというふうに私は受けとめているんですけれども、大要はそういうことでよろしいんでしょうか。
○高原政府参考人 御答弁申し上げます。 今先生御指摘いただいた形で、私ども、地方公共団体に対し助言をしているつもりでございます。
○田村(貴)委員 確認できました。 それで、この空白の問題が生じているある政令市で話を伺ってまいりました。空白の件と、それから、市に合わせる休暇の削減などの待遇によってダブルパンチとなっている。既に来年度を待たずして人材の流出が始まっているということについて紹介したいと思います。 まず、常勤講師の先生方の声であります。きょう、別の自治体に履歴書を出してきました、あの条件で常勤と言われてもね。別の方は、市外に出ます、正規採用される可能性が高い大阪か東京へ行って試験を受けようと思っています。昨年病気で一週間入院した常勤講師の方が、今年度でよかったというふうに話しておられるそうです。今は療養休暇があって有給で休みがとれるけれども、来年度からは市の方に移るので制度がない、休めたとしても、その期間分の給与はカットされる、病気で休暇をとって給料が半分になったらもう暮らしていけないじゃないかという声があります。 正規の先生方もこういう事態を心配して、また、学校長からも不安の声が上がっています。紹介します。同僚が十一月から産休に入ったのに代替が四月まで来ない、特別支援で二人担任のはずが二学期は一人で担任した、今でも常勤講師の未配置が四十校あるというのに、四月からどうなるのか。ある校長先生、来年大変だ、講師がいない、困っておられるということです。 空白期間と労働条件の引き下げで、今いるベテランの常勤の講師の先生が政令市を離れるという事態に直面しているわけなんです。 文科省にお尋ねします。 権限移譲の実施を前に、これだけ現場が混乱しています。四月の人員が確保できるかどうか、これは子供たちにとって大変な問題です。文科省はこの事態についてどう考えて、どう対応されているんでしょうか。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど総務省から答弁がありましたとおり、臨時的任用教員につきまして、いわゆる空白期間を置くことを直接求める規定は関係法令において存在していないところでございます。 そのため、具体的な任期の設定に当たりましては、各自治体における人材確保の必要性等の観点も踏まえまして、それぞれの任命権者において、職員に従事させようとする業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定める必要があると考えております。 これを踏まえまして、文部科学省といたしましては、必要に応じて、問題がある場合については助言等をしてまいりたいと考えております。
○田村(貴)委員 大いに助言をしていただきたいと思います。教育の現場において混乱と不安がこれだけ生じているのに文部科学省は何もしないのかと言われないように、人材の確保、空白問題の解決にやはり力を発揮していただきたいというふうに思います。 質問を続けますけれども、この権限移譲によって学校の先生がいなくなってしまう、講師が確保されなくなる、こうなってしまっては元も子もないわけであります。 そして、こうした政令市が特例措置をとっているということについても私は承知しております。しかし、これはずっと続くわけじゃないんですね。あくまでも特例ですから。そこで先生方がやはり不安になって、他都市に流出するという事態になっているわけであります。 県費採用職員のときだって、正規の先生と同じ仕事をしながら、待遇に差別、差がありました。今度は権限移譲でさらに状況が悪くなっている。病気であっても休むことができない、政令市で働き続けることができないという声が出ているんです。 こういう声が出るのは、改善がされていないから当然なんですよ。直ちに改善策を、文部科学省、イニシアチブをとってやっていただきたいというふうに思います。四月はもう目の前に迫っています。 高市大臣にお伺いします。 一昨年八月の総務委員会で、私、この権限移譲の、臨時職員の給料の問題を取り上げました。そのときに、大臣から次のような御答弁をいただきました。各職員の方々の具体的な職務内容に応じて、各地方公共団体の責任で適切に判断されるべきもの、教育水準の低下につながらないように、関係道府県、政令指定都市に設置されている協議会等でよく議論していただくことを期待しますというような回答でありました。 今、教育水準の低下につながりかねない、こういう実態がある中で、地方公務員でもある学校の臨時教員の皆さんが人間らしく働く、不安なく働く、政令市の子供たちが安心して学び成長することができる、そういう環境が維持されることは非常に大事だというふうに思います。 総務省としても、任用空白の問題解消へ、先ほど制度の説明がありました、可能な限り関係機関に働きかけていただきたいというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○高市国務大臣 一つは、指定都市において移譲された事務が円滑に執行できるように、普通交付税の算定上、事務の移譲に伴う標準的な経費というのは全額基準財政需要額に算入することとしております。 県単加配など地域の実情に応じて実施されている施策に係る財源措置については、教育水準の低下につながらないように、これは関係道府県と指定都市に設置されている協議会でよく御議論いただきたいと思っております。 それから、先ほど来委員がおっしゃっていた空白期間の問題でございますけれども、高原部長が答弁したとおり、臨時、非常勤職員の任期については各地方公共団体において適切に判断されるべきものでありますけれども、ただ、退職手当や社会保険料などの負担を回避するために空白期間を設けるということは絶対適切ではありません。それから、任用されていない者を事実上業務に従事させた場合に、公務上重大な問題を生じさせるおそれも懸念されます。 このようなことがないように、任期については、先ほどの文部科学省の答弁と同じですが、職員に従事させようとする業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定めることが必要であると考えております。平成二十六年通知でこの点について助言を行いましたし、そのほか全国の会議などでさらなる周知を図っています。また、平成二十八年十二月の総務省研究会の報告書においてもその旨の明確化を図り、全国に周知をしております。あれからも取り組みを続けてきております。 今後とも、地方公共団体に対して適切な助言を続けてまいります。
○田村(貴)委員 先ほどは先生方の声を出しましたけれども、保護者や市民の方も大変関心を寄せられています。 保護者の意見があります。一件だけ紹介します。教育は継続が大事である、特に小中学校では、子供の健康状態や家庭環境を知っている人でなければ務まらない、誰でもいいから欠員を埋めればいいというものではない。これは正論であります。 町の未来を担う子供たちにかかわることであります。常勤講師の先生が働き続けられる勤務条件となるよう、政令指定都市も国も全力を尽くすことを強く強く求めておきたいというふうに思います。 次の質問に移ります。 先日の本会議でも取り上げましたけれども、水道行政の民営化、コンセッション方式についてきょうは伺います。 政府は、日本再興戦略二〇一六や経済財政運営と改革の基本方針二〇一六に基づいて、水道分野におけるコンセッション方式の導入を促進しています。新水道プランにおいても、官民連携の推進、PPP、PFIの活用、検討を掲げています。 最初に、厚労省にお伺いします。 水道というのは、国民の命にかかわる、それから生活にかかわる大変大事なものであります。公共サービスをなぜ民営化するのですか。簡単に御説明いただきたいと思います。
○橋本政府参考人 お答えいたします。 今、先生御指摘のように、水道というのは今普及率が九七・八%に達しまして、今や国民の生活の基盤として必要不可欠なものとなっている。その一方で、近年、施設の老朽化ですとか職員数の減少、あるいは人口の減少に伴う料金収入の減少、こういったさまざまな課題に直面しているところでございまして、水道事業の基盤強化というのが喫緊の課題になっているところでございます。 このため、職員の確保あるいは経営面でのスケールメリットの創出ということにつながる広域連携を推進するということが一つでございますが、これにあわせて、民間事業者の技術あるいは経営ノウハウを活用する官民連携というのも基盤強化の有効な方策の一つとして、その多様化を図ることといたしております。 具体的に申し上げれば、官民連携の選択肢をさらに広げる観点から、官民連携の形態の一つでございますコンセッション方式の導入ということが現実的な選択肢となり得るように法制的に必要な対応を行うこととしておりますが、その際には、住民の不安を招かないように、市町村が水道事業者等としての位置づけを維持しつつ、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組み、こういったものを導入したいというふうに考えているところでございます。
○田村(貴)委員 基盤強化というのは当然のことであります。しかし、それがどうして官民連携なんでしょうか。そして、不採算なものを民間が担ったら解決できるというのは甚だ疑問であります。 先ほど理由をいろいろおっしゃいましたけれども、職員数の減少があるということであります。職員数の減少は、これはどうして生じてきたというふうに認識されていますか。
○橋本政府参考人 お答えいたします。 水道事業を支えます職員の数というのは、約三十年前となります昭和五十五年ごろがピークでございまして、その後減り続けてございまして、現時点ではピークから約三割程度減少しているところでございます。 このように職員数が減少していることにつきましては、平成二十五年の三月に策定いたしました新水道ビジョンにおきましては、一つには、これまでの徹底した組織人員の削減ということに加えまして、二つ目には、団塊の世代と言われた職員の大量退職によるもの、このように分析しているところでございます。
○田村(貴)委員 資料をお配りしています。1と書いているものが水道職員の推移であります。 二〇〇〇年代に入ってからの三位一体の行財政改革、そして合併によって、自治体の職員は大きく減少しました。さらに、二〇〇五年から五カ年にわたる集中改革プランがさらに拍車をかけた。徹底した人員の削減というところが、先ほど答弁があったんですけれども、そういうふうな流れになっているわけであります。まさに、この人員削減、政府が音頭をとってきた、その結果のあらわれになっているというふうに指摘せざるを得ません。 おめくりいただいて、資料の2に厚生労働省の資料をつけております。 この右側の表で、私も見てびっくりしたんですけれども、人口三万人から五万人未満の事業体において技能職が一人もいない、ゼロになっていますね。技能職というのは、管路の漏水修繕やポンプ室の作業に当たる、現場で働く、水道事業の最前線で働く職員のことを指すわけなんですけれども、ゼロとなっています。 きょうは、厚生労働大臣政務官、馬場政務官にもお越しいただきました。 政務官、水道の事業が、現場が大変深刻な状況にあることを御認識されておられるでしょうか。
○馬場大臣政務官 お答えします。 今、事務方からもお話ししましたけれども、職員数が不足していることについてのお尋ねだろうかというふうに思います。 水道事業を支える職員数の減少につきましては、水道事業の基盤を揺るがしかねない重大な課題と認識しておるところであります。加えて、施設の老朽化の進行や料金収入の減少など、水道事業は深刻な課題に直面しており、水道事業の基盤強化が喫緊の課題となっております。 このため、厚生労働省では、職員確保やスケールメリットの創出につながる広域連携の推進や、民間事業の技術等を活用する官民連携の多様化などを内容とした改正案を今国会に提出することとしております。まずは、水道法の改正に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 今答弁があったように、徹底した人員削減によって、今政務官がお答えになった深刻な事態をもたらしたわけなんですよ。 そうすると、民間導入といっても、あした、あさってできる話ではないんですね。後でまた説明しますけれども。 深刻な状況を招いて、重大な課題と認識されるのであったら、今、やはり技術吏員を確保すべきではありませんか。水道職員だけでも、わけても若い水道吏員、技術吏員を確保しないと、事業の継承はできませんよ。 私は、水道事業の現場における継承のためにも、こういう深刻な例がありますので、直ちに若い技術吏員を採用していく、そして事業を継承していくことが何より求められると思うんですけれども、その点についての認識はいかがでしょうか。
○馬場大臣政務官 お答えします。 御指摘のとおり、将来に向けて水道事業を盤石なものとするためには、若手技術職員の確保が重要と考えております。 人口減少社会において人材そのものが不足する中で、水道事業の持続可能性を高めるためには、職員の確保も含め、広域連携の推進等により水道事業の基盤強化を図る必要があると認識しております。 そういった中で、まずは基盤強化を目的とした水道法の改正に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 内閣府にお尋ねします。 公共施設の運営権を民間事業者に委ねるコンセッション方式について、目標をどのように設定されているのでしょうか。PPP/PFI推進アクションプランの集中強化期間、重点分野というのがありますけれども、これについて説明をしてください。
○木下政府参考人 お答えいたします。 コンセッション事業等の重点分野の目標につきましては、昨年五月に決定したPPP/PFI推進アクションプログラムにおいて定められておりまして、平成二十六年度から二十八年度までを集中強化期間とする重点分野として、空港六件、水道六件、下水道六件、道路一件とされております。また、平成二十八年度から三十年度までを集中強化期間とする重点分野として、文教施設三件、公営住宅六件とされております。
○田村(貴)委員 今お答えのあった平成二十六年度から二十八年度の重点分野について、現状はどうあっていますか。
○木下政府参考人 お答えいたします。 平成二十六年度から二十八年度までを集中強化期間とする重点分野についての現時点での進捗状況といたしましては、空港七件、水道二件、下水道四件、道路一件と承知しております。
○田村(貴)委員 空港は七件ということで、超過達成しているということです。いただいた資料でも、下水道は浜松市が募集要項を公表するという段階であります。 しかし、水道については、これはまだ実現に入っていませんよね。二つの自治体が手を挙げられているということでありますけれども、一つは大阪市であります。 大阪市の議論というのは、もう何年にもなります。二〇一三年に民営化検討の素案が出されて、翌年に基本方針案が出されて、一五年に条例案が出されたんだけれども否決された。そして、翌年にまた条例案が出されたんだけれども継続審議に至っているという状況です。 大阪市の水道というのは、経営的にも非常に安定していて、料金も安く会計も黒字であるということで、去年の秋の参議院の総務委員会でも、高市大臣は、大阪市の水道事業に対して、経常経費の削減や経営努力によって黒字を計上しておられると承知していますとの認識を示されました。うまいこといっているわけですね。 もう一つ。奈良市なんですけれども、二〇一六年の三月定例議会で条例提案しました。中心地から離れた山間部の都祁地区、月ケ瀬地区と東部地区の水道事業に十五年間契約のコンセッション方式を導入するとした条例案でありました。しかし、反対多数で否決となっています。 そもそもこの奈良市の計画は、赤字だった地域の事業をわざわざ切り出して、そしてコンセッションの導入を図るものであります。 内閣府に伺いますけれども、昨年十二月に内閣府により公表された上下水道コンセッション事業の推進に資する支援措置、この第一次分で奈良市がまた支給対象として決定されているわけなんですね。これは、奈良市が行うコンセッション事業導入の検討に要する調査委託費の全額を助成するという理解でよろしいんでしょうか。十分の十を助成するという理解でよろしいんでしょうか。
○木下政府参考人 お答えいたします。 御指摘の調査費につきましては、募集要領に基づきまして、適切な額につきまして、十分の十、全額を助成しております。
○田村(貴)委員 議会で条例案が否決されたばかりじゃないですか。それでまたこの調査費の助成をつけるんですか。 内閣府の総額は十三億九千二百万円だというふうに伺っています。恐らく、奈良市に対しても数千万円規模の助成額になるのではないかなというふうに思うわけであります。 しかも、市は、条例案否決の理由としてこう言っています。地元への理解が得られていない、市民が民間で経営を担うことへの不安を感じている。つまり、議会も住民も、認めて、納得していないのにかかわらず、調査費を国がぽんとつけてあげる。これは私は非常に違和感を感じますね。まさにコンセッション推進一辺倒であると言わざるを得ないというふうに思います。 PPP/PFI推進アクションプランでは、鳴り物入りで、先ほど御答弁あったんだけれども、集中強化期間というのをつくったんですね、集中強化期間。そこで、重点分野の一つに水道事業を掲げ、六件を目標としたんです。二件手を挙げたけれども、否決と継続審議となっているわけなんですよ。結果がこういう状況ですから、結論は出たんじゃないですか。 内閣府にお尋ねします。 水道事業というのは、PPP、PFI、コンセッション方式になじまないということではありませんか。いかがですか。
○木下政府参考人 お答えいたします。 コンセッション事業といいますのは、利用料金の徴収を行う公共施設について、所有権を公共主体が有したまま民間事業者に当該施設の経営を委ねる事業でございます。 そのことによりまして、公共主体によりましては、財政健全化に資する、それから、利用者にとりましては、民間の創意工夫を生かして良好なサービスを享受できる、そして、地域経済にとっては、新たな民間の事業機会の創出にもつながるといった効果が期待できますので、これは水道に限らず、ほかのものにつきましても、私どもとしてはコンセッションの進捗を図ってまいりたいと考えてございます。
○田村(貴)委員 奈良市のことなので、高市大臣御承知のことかもわからないんですけれども、奈良市の企業局が出したコンセッションの資料の中に、私、見て、思わずちょっと苦笑してしまったんですけれども、官民連携事業のデメリットというのを挙げているわけです。 そのデメリットの中に、災害時に県や市町村から十分な応援人員が派遣されない可能性があるとして、災害時におけるリスクを挙げています。また、役所みずからが経営しているわけではないので、放漫経営のリスクがあるというふうにされているんです。民間コンセッション方式、こういうデメリットを市がみずから挙げているわけなんですよ。わかっているじゃないですか。 そこで、今度は、厚労省の馬場政務官にも同じ質問なんですけれども、災害リスクが民間事業者によって生じてしまう、これはあってはならないことですよね。民営化で放漫経営になってしまったら、これは大変なことになってしまいます。あってはなりません。 水道というのは、これは全ての自治体、全ての住民にかかわることであります。住民の生活を支える水道というのはそもそも民営化になじまないのではないか、コンセッション方式になじまないのではないかなというふうに私は確信するものですけれども、いかがでしょうか。
○馬場大臣政務官 お答えします。 コンセッション方式を導入するに当たりましては、さまざまな懸念が寄せられていることは承知しておるところであります。 コンセッション方式の導入は、そういう中で多様な官民連携の選択肢を広げるものと考えておるわけでありますが、具体的には、コンセッション方式の導入が現実的な選択肢となり得るよう、法制的に必要な対応を行うこととしております。 その際、住民の不安を招かないよう、市町村が水道事業者としての位置づけを維持しつつ、議会のかかわりでありますとか、また市町村の責任でありますとか、そういったものも含めまして、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入したいと考えておるところであります。
○田村(貴)委員 笛吹けど踊らずと言わざるを得ないと思います。実態がこうなんですからね。 これは、空港施設とかほかの事業対象と違うんですよ、水道なんですよ。 一番最初に、水道事業をめぐる問題点について説明がありましたけれども、水需要が少なくなっている、それから施設が老朽化している、採算割れもある、職員が減少している。そうした基盤強化を、公共サービスを貫くという観点でやはりやるべきですよ。その視点を持たないと、これはやはり現場に混乱を与え続けます。そして、抜本的な改善になりません。そうした努力を、ぜひ厚生労働省、水道課を挙げてやっていただきたいというふうに指摘しておきたいと思います。 その民営化の流れと再公営化の経過について、昨年十一月二十二日、参議院総務委員会で我が党の山下芳生議員が質問をしましたけれども、海外での再公営化の経緯について、簡単に説明していただけるでしょうか。
○橋本政府参考人 お答えいたします。 昨年の十一月の山下議員の方からの御質問の際の件でございますが、世界で民営化された水道が再公営化されているケースもあるということでございまして、その中においては、民営の水道事業者が水を供給しておりました二億五百万人のうち四千五百万人分が再公営化というふうな形に変わっている、そういった御指摘、やりとりがあったわけでございます。 これにつきましては、世界銀行において二〇〇九年にまとめられた途上国等における調査報告に基づくものでございます。
○田村(貴)委員 フランス・パリ市の事例を述べたいと思います。世界的水メジャー二社と公設民営で一九八四年に契約したものの、水道料金が何と二・二五倍になった。財務の不透明さなどに市民の批判が高まり、二〇一〇年に再公営化して八%値下げになったという状況です。 こんな例が、厚生労働省も調査して把握されていますよね。件数で、二〇〇〇年から二〇一五年にかけて、再公営化は世界で二百三十五件であります。まさに世界の流れも、民営化になったんだけれども、これでは料金が生じた、そして会計が不透明であるということで、国民、市民の反発を招いて、再公営化になっている。これは世界の流れであります。 さらに、民営化とそれからコンセッションのやり方の中で、やはりいろいろ問題が出てまいります。 もう時間がなくなってきましたので多くを述べることはできないんですけれども、例えば、水道料金の算定の仕組みの中で、これを民間事業者がやった場合に、民間のいわゆる料金積算の根拠に、株主への配当、つまり事業報酬、これを原価として加えることは可能なんでしょうか。
○橋本政府参考人 お答えいたします。 昨年十一月に取りまとめていただきました厚生科学審議会の水道事業の維持・向上に関する専門委員会の報告書がございますが、この中におきましては、「民間企業が水道事業の運営に関わることを前提にした料金原価の算定方法については、公営企業の場合と同様に総括原価主義とするとともに、総括原価に法人税や配当金などを含めることができることを明確にすべきである。」というふうに提言されております。 厚生労働省といたしましては、この提言に沿って詳細の制度設計に取り組んでまいりたいと考えております。
○田村(貴)委員 配当も含まれる、それから法人税等の税金も、総括原価方式の中で料金収入の中に位置づけていくわけなんですよ。我が自治体の水道事業者が民間に移って、そこまで考えて料金を設定したらどうなるか。ほとんど値上げとなってまいりますよ。こういう事態が海外で示されているわけですね。これはやはりやってはだめです。 私、せっかくきょう政務官にお越しいただいたので、水道法に基づく水道事業の原点について確認させていただきたいと思います。 水というものは、生物が生きていくためには欠かせぬものであります。基本的人権であります。憲法二十五条に基づく基本的人権、生存権に基づく権利であります。そして、公共財であります。 この視点に立つことが何よりも大事だというふうに思いますけれども、厚生労働省は、水道法に照らして、この水道事業の原点をどのように考えておられるのでしょうか。
○馬場大臣政務官 水道法は、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与することを目的といたしております。 今や国民生活や産業活動にとって必要不可欠な存在となった水道について、今後もその持続性を確保することは非常に重要だと認識しております。 したがって、こうした基本となる目的を堅持しつつ、直面するさまざまな課題に対応するため、まずは、今般の水道法の改正に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 もうちょっと足元を見た方がいいんじゃないかなというふうに思います。 きょうは、国内と世界の水道の流れを見てきましたけれども、水道事業の民営化は、制度的にも、それから、笛吹けど踊らず、実態的にもなじまないことがはっきりいたしました。 水道というのは、憲法二十五条に基づく国民の生存権であります。そして、国民の命と生活に欠かせぬサービスであります。非営利の公共サービスを営利の経済活動にしてはならないのであります。 時代逆行の水道事業の民営化はやめるべきである、このことを強く申し上げて、きょうの質問を終わらせていただきます。 終わります。ありがとうございます。
○竹内委員長 次に、梅村さえこ君。
○梅村委員 日本共産党の梅村さえこです。 きょうは、二つのテーマについて伺います。 まず、夜間中学について伺います。 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律が施行されました。このうち、夜間中学について、第十四条では、地方公共団体に公立の夜間中学の設置を義務づけているとまず考えてよろしいでしょうか。確認させてください。 〔委員長退席、坂本(哲)委員長代理着席〕
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 昨年十二月に成立いたしました、委員御指摘のいわゆる教育機会確保法におきましては、第十四条で、「地方公共団体は、」「夜間その他特別な時間において授業を行う学校における就学の機会の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。」としておりまして、全ての地方公共団体に対して、夜間中学の設置を含む必要な措置を行うことを義務づけるものとなっております。 これを受けまして、地方公共団体におきましては、夜間中学を新たに設置することや、夜間中学を既に設置している場合には受け入れる対象生徒の拡大を図ることなどに取り組むことが求められます。 また、近隣の市町村と連携協力して就学機会の提供を図るなどの理由から、夜間中学を設置しない場合においても、例えば、他の市町村の夜間中学の設置、運営に関する経費の一部の分担、あるいは、就学機会につながるいわゆる自主夜間中学等での学習活動の支援などに取り組むことが必要と考えております。
○梅村委員 ただいまの質問は、設置を義務づけていますかという質問だけだったので、もうこれから質問しようと思うことがかなり先に御答弁いただいた形になってしまうんですけれども、さらに確認する形で進めさせていただきたいというふうに思います。 今の御答弁で、地方公共団体に公立の夜間中学を設置、義務づけているというふうに考えていいという御答弁だったというふうに思います。 さらに、第十四条の趣旨を踏まえると、各都道府県に少なくとも一つは早急に設置されるようにすることが欠かせないということで、これは今ありましたけれども、そういうことでよいかどうかだけ御答弁ください。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 夜間中学につきましては、義務教育未修了のまま学齢を超過した方々、あるいは本国において義務教育を修了していない外国人などの就学機会の確保に重要な役割を果たしているところでございます。また、今後は、不登校等によって実質的に十分な教育を受けることのないまま中学校を卒業した者の受け入れという役割も期待されているところでございます。 こうした中で、現在、夜間中学の設置につきましては全国で八都道府県三十一校にとどまっているところでございまして、文部科学省といたしましては、各都道府県ごとに少なくとも一つは夜間中学が設置されるように、その設置を促進してまいりたいと考えております。
○梅村委員 各都道府県に少なくとも一つは早急に設置をするように、促進したいということだったというふうに思います。 それで、この取り組みは、全国夜間中学研究会は、一九五四年の発足以来、実に半世紀にわたって声を上げてこられました。また、自主夜間中学や公立夜間中学をつくる会の皆さんも、長年、義務教育未修了者の学習権の保障のために夜間中学の整備を求めてこられたというふうに思います。こうした全国各地の関係者の皆さんの長年の念願がようやく第一歩を踏み出したものであり、極めて重要だというふうに思います。 そこで確認をいたしますが、法律の第十五条には設置に向けた協議会があります。その構成に自主夜間中学や公立夜間中学をつくる会などをメンバーに入れるべきと考えますが、どのような認識でしょうか。 この問題だけに答えていただけますか。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の教育機会確保法第十五条第二項第三号におきましては、ここで定めます協議会の構成員といたしまして、学齢超過者のうち就学機会を希望する者に対する支援活動を行う民間の団体その他の当該都道府県及び当該市町村が必要と認める者が挙げられておりまして、文部科学省といたしましては、各地方公共団体において、こうした協議会の仕組みも活用しながら、関係する委員御指摘の民間団体等も含めまして、協議、検討を進めていただきたいと考えております。
○梅村委員 ぜひ、現場の積極的な経験を生かすためにも、今の御答弁、実行していただきたいというふうに思います。 そして、配付資料一にありますように、現在、二〇一〇年の国勢調査に基づく義務教育未修了者は十二万八千百八十七人となります。それに対して、今も御答弁にありましたけれども、公立の夜間中学校は、今あるところを丸にしてありますけれども、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、奈良、広島の八都府県、二十五市区において三十一校となっています。ですので、圧倒的多数、三十九道県は公立の夜間中学がない道県であり、ここでの設置が今後大きな焦点になると考えます。そして、既存の公立の夜中、自主夜中の拡充も大事だというふうに思います。 私の地元の埼玉県川口市では、六人からスタートをした自主夜間中学が三十一年にもわたって週二回開設し続けられ、同時に、埼玉から都内の夜間中学に通った生徒は延べ千人以上にもなることなどを踏まえ、埼玉にも公立の夜間中学をとの運動が続けてこられました。 国会とともに、県会、市町村会でもこれまでにない超党派の取り組みになり、御地元の新藤元総務大臣を初め多くの議員の皆様の御尽力があったというふうに思います。ただ、これからが設置に向けて正念場だというふうに思います。 そこで、一つ確認をさせていただきたいと思います。 義務教育未修了者の数を政府調査として出すことが大事だと思いますが、それは国勢調査しかありません。私も、一昨年の当委員会で、国勢調査の教育項目を変更し、最終卒業学校について小中学を区分して把握すべきではないかと質問をいたしました。そのときは積極的に検討するとの御答弁がありましたが、二〇二〇年の大型国勢調査に間に合うのか、その後の検討状況を確認させていただきたいと思います。 〔坂本(哲)委員長代理退席、委員長着席〕
○会田政府参考人 お答えいたします。 国勢調査におきましては、統計法に基づきまして、大規模調査を十年ごとに実施しまして、その中間年に簡易調査を実施しております。教育につきましては、大規模調査において調査事項が設けられているところでございます。 大規模調査である平成二十二年の調査項目は、最終卒業学校の種類を選択してもらうものでありますけれども、小学校卒と中学校卒は義務教育としてまとめた選択肢となっているところでございます。 御指摘の、小学校を卒業したけれども中学校を卒業していない方を把握できるような調査項目とすることが可能かどうかは、本年七月に実施いたします第一次試験調査により検証を行うこととしております。 今後、平成三十二年の国勢調査に向けまして、当該調査項目の必要性はもとより、正確に記入されるかどうか、報告していただく国民の方々の負担が過度にならないかなど、さまざまな観点から総合的に検討を行ってまいりたいと考えております。
○梅村委員 まずはそういう方向で検討が始まり、七月の第一次試験調査も行われる段階に来ているということですので、ぜひそういう方向で実現するよう重ねて要望したいというふうに思います。 さて、具体的な設置への問題ですけれども、前向きな検討を始めている都道府県もあろうかと思います。そこで、未設置の都道府県で、夜間中学新設準備にかかわる調査研究の委託を受けて課題等、検討を始めているところは幾つあるか、お答えください。これは数だけで大丈夫ですので、長くは。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の事業につきましては、夜間中学が未設置である道県のうち、全国で十三の県で設置に向けての調査研究を既に実施しているところでございます。
○梅村委員 ありがとうございます。 既に御答弁のように、十三県が、国の助成も受けて、夜間中学新設準備に向けて調査研究、検討課題を始めているということだというふうに思います。準備が順調に進んでいけば、二年後ぐらいからの新たな新設も不可能ではないというふうにも思います。 同時に、そのためには、さまざまな具体的な課題が声としても上がってきていると思います。例えば、教員の配置の問題、遠方からも通いやすい場所の設置確保、教室や職員室などの確保、教科書、給食、就学援助など、さまざまあるというふうに思います。これらは、これまでも義務教育費国庫負担金や国庫補助、交付金や都道府県や市町村負担等、それへの国の裏負担などでさまざまやられてきている問題だというふうに思います。新たな設置となれば、新たな地方財政措置が必要となります。 特に、夜間中学は市町村を超えて集まってくるので、その地方負担をどうするかを調整、考えなければいけませんし、義務教育未修了者への学習権の保障として考えれば、同じ学校で学んでいる人たちが、住んでいるところの違いによって、修学旅行費や給食費負担の違いなどがあるということも考えなければいけない問題だというふうに思います。 こうした問題を含めまして、改めて、夜間中学の拡充推進法に伴う地方公共団体の役割、そして新設に当たっての地方財政措置のふさわしい拡充などがいよいよ求められていると思いますので、ここで総務大臣に御認識を伺いたいというふうに思います。
○高市国務大臣 夜間中学の重要性については、私も大変強い問題意識を持っております。 奈良県には三カ所あるんですけれども、一つは選挙区内にございますし、一つは私の母校でございます。そんなわけで、多くの学んでおられる方々と接するんですが、かなり御高齢になられてから、戦中戦後の混乱期で全く学ぶ機会がなかったということで、夜間中学に入られたおかげで、それまで字が読めなかった、書けなかった、それによって、普通に生活していく上で必要な情報が得られなかった、また、職場で出世の機会を諦めた、そんな方々が今学ぶことによって、自信をつけ、また生活でもとても便利になった、安全になった、そんなお声も伺っています。 設置を進めると同時に、やはりちょっと広報が足りないなということも感じております。学校によっては、天理北中学校なんかは学園祭をしていて、でも、それも生徒さんがチラシを配って、できるだけ多くの人に知っていただく努力をしておられるというようなことです。 地方財政措置ということで申し上げますと、市町村が新たに夜間中学を設置する場合に、それに伴って増加する教職員に係る都道府県の給与負担につきましては義務教育費国庫負担金の対象となりますので、その地方負担については適切に地方財政措置を講じております。 夜間中学の大切な役割に鑑みまして、さらなる設置の促進に向けて、文部科学省のお話もよく伺いながら、適切に総務省が対応してまいります。
○梅村委員 今、夜間中学の本当に大事な役割についても、御自身の御経験からお話ししていただきました。ぜひ、たくさんの方々の希望に沿うような設置が一日も早く実現するように、御努力を重ねてお願いしたいというふうに思います。 次に、JRの蕨駅での視覚障害者の転落事故について伺いたいというふうに思います。 駅での転落事故については、公共交通事業者の果たすべき責務と同時に、国と地方公共団体の役割という点も私は大事だというふうに思います。 この事故は、一月十四日の朝、盲導犬と一緒だった視覚障害者の方がJR蕨駅の線路に落ちて亡くなるという大変痛ましい事故でありました。改めて心より御冥福をお祈りしたいと思います。 私自身の住む町であり、毎日この駅を利用していますので、一報に大きな衝撃を受け、その日の夕方、事故現場に行き、手を合わさせていただくとともに、JR東日本支社の職員や駅助役さんからも状況を聞き、その場でホームドアの前倒しやマンパワーの強化を要望しました。 そこで、まず確認したいんですけれども、蕨駅の一月の事故は、昨年八月の東京地下鉄銀座線での視覚障害者の転落事故を受けて、国交省として駅ホームにおける安全性向上のための検討会を設置し、十二月に中間の取りまとめが出される中で起こりました。しかも、JR東日本は声かけ、サポート強化キャンペーン中でした。 そういう中にもかかわらず、五カ月間でまた視覚障害者の方が転落して亡くなるという事故、なぜ再発防止ができなかったのか。そして、中間取りまとめだけではなく、繰り返されるこうした事故については、交通政策基本計画において二〇二〇年までに八百駅という設置目標をやはり早急に見直すなどして、国として抜本的に対策強化に乗り出すべきだと考えますが、この点、いかがでしょうか。
○根本大臣政務官 駅ホームにおける転落事故防止は、視覚障害者の方を初め、全ての旅客にとって大変重要な課題であると認識しております。 昨年八月に発生した銀座線青山一丁目駅における視覚障害者の方の転落死亡事故を受けて、国土交通省において駅ホームにおける安全性向上のための検討会を設置し、昨年末に、ハード、ソフト両面における総合的な転落防止対策を取りまとめました。 このような中、一月十四日に、JR東日本京浜東北線蕨駅において、盲導犬を使用した視覚障害者の方が転落して亡くなられる事故が発生したことを重く受けとめております。お亡くなりになられた方の御冥福を心からお祈り申し上げます。 この転落防止対策の取りまとめにおいて、ハード面の対策であるホームドアについては、一日当たりの利用者数が十万人以上の駅のうち、車両の扉位置が一定などによりホームドア整備が可能な駅について、原則として平成三十二年度までに整備を行うものとしております。利用者数十万人未満の駅についても、駅の状況等を勘案した上で、必要と認められる場合には整備をしてまいります。 車両の扉位置のふぞろいやコスト面の課題に対応可能な新たなタイプのホームドアの技術開発を促進し、その導入を促進することなど等により、ホームドア整備の加速化を図ってまいります。 こうした取り組みにおいて、平成二十七年二月に作成された交通政策基本計画において平成三十二年度に約八百駅としている整備目標について、できる限り前倒しを図ってまいります。 さらに、ソフト面においても、申し出があった視覚障害者の方に対する駅員による誘導案内や、転落の危険時に視覚障害者が明確に気づく声かけの実施など、駅員による対応の強化を図ることとしております。また、旅客による声かけや誘導案内の促進、いわゆる歩きスマホなどの迷惑行為を行わないようにするための啓発活動を行っていくこととしております。 これらについては、本年一月十四日に発生した京浜東北線蕨駅における転落死亡事故を踏まえ、国土交通省から各鉄道事業者に対し、改めて現場への周知徹底を要請したところです。 こうした転落防止対策の実効性を確保するため、国土交通省において、検討会を活用した進捗管理を行い、鉄道事業者の積極的な取り組みを促すこととしており、引き続き、駅ホームの安全性確保に向けて最大限の取り組みを進めてまいります。
○梅村委員 御質問したのは、五カ月でまた起きたわけです。中間取りまとめも行われていたので、なぜ再発防止ができなかったのかという点。 今、中間の取りまとめの内容を先に全てお答えいただいた形なんですけれども、なぜその議論をしている最中に、しかも、JR東日本は声かけ、サポート強化期間ということで、もう絶対事故を起こさないんだという中で再び起こったわけですので、そこら辺をどういうふうに考えていらっしゃるのかを確認させていただきたいというふうに思います。
○潮崎政府参考人 御指摘のとおり、十二月に中間取りまとめをして、その後の一月にこの蕨の事故がまた発生してしまったことはそのとおりでございます。 私どもも、ホームドアの整備促進をとにかく図るということが非常に効果的な策だと思っておりますが、それまでの間、なかなか時間もかかる施策でございますので、できるだけ駅員による誘導案内等を強化する、これでもってフォローをしたいということをあわせて今回の取りまとめで打ち出して、それを徹底している最中でございましたが、やはり不幸にしてこういう事故が起こってしまったということで、先ほど政務官からも申し上げましたが、この事故の後、改めてその趣旨を各鉄道事業者に現場に対して周知徹底するということをさせていただいたところでございます。
○梅村委員 後でその問題は御質問したいと思いますけれども、中間取りまとめで、設置をしていくということとソフト面を重視するということでしたけれども、私は、駅の皆さんに聞きましたけれども、全くそういう内容は現場に伝わっていないということをまた後でも申し述べたいというふうに思います。 と同時に、やはり視覚障害者の皆さん自身にとってみると、今の御答弁を聞いても納得できないというふうに思うんですよ。それはかねてから、再発防止をしてほしいとずっと危険性を繰り返し繰り返し訴えられてきています。 私、きのう、視覚障害者の方から直接お話を伺う機会がありました。二〇二〇年にホームドアをつける予定だったということでは説明にはならない、しかも、亡くなってからでは遅いんだ、ホームドアがつくまで危険な中で我慢しろというのか、ホームドアがすぐつかないならホームに駅員をもっと配置せよ、ホームドア設置そのものにもっと抜本的に動き出すべきだと。こういう視覚障害者の皆さんの声は、私は当然のことだというふうに思います。 そこで、中間まとめに基づいて、もう少し具体的に伺っていきたいというふうに思います。 これまでどんなペースでホームドアの設置が進んでいたのかを確認させていただきたいと思います。二〇一五年末の設置駅は今幾つになっているのか、御答弁いただきたいと思います。
○潮崎政府参考人 お答え申し上げます。 二〇一五年度末におけるホームドアの設置駅、全部で五百十九駅でございました。
○梅村委員 事前に六百六十五と聞いていたような気がしたんですけれども、五百十九ですか。
○潮崎政府参考人 大変失礼申し上げました。訂正申し上げます。 二〇一五年度末、平成二十七年度末の設置駅は六百六十五駅でございます。間違いございません。失礼いたしました。
○梅村委員 全国には九千五百の駅がありますから、六百六十五駅だと七%の設置率というふうになるかと思います。 それで、もう御答弁があったんですけれども、中間まとめでは利用客十万人以上の駅を優先的に行うということでしたけれども、十万人以上の駅の二〇一一年と二〇一五年の数を比べると、何駅から何駅になったのか。これは中間取りまとめの中にある数字ですので、すぐ答えていただけると思うんですけれども、御答弁をお願いします。
○潮崎政府参考人 先ほど私が申し上げました全国の設置駅、二〇一一年度末における数字が五百十九駅で、一五年度末が六百六十五駅でございました。 また、乗降客数十万人以上の駅におきましては、二〇一一年度末が三十駅、それから二〇一五年度末が八十二駅となってございます。
○梅村委員 八十二駅ということです。これは、二百六十駅が利用客十万人以上だと、分母が二百六十駅となると思いますので、整備率は約三割かというふうに思います。 この到達について、中間取りまとめでは、「整備率は約三割であり、更なる取組が必要な状況となっている。」という表現となっています。これは、まだまだおくれているというふうに認識していらっしゃると考えてよろしいんでしょうか。
○潮崎政府参考人 私ども、平成二十三年以降、利用者十万人以上の駅に設置するという方針のもとに整備を進めて、この間、三十駅から八十二駅と着実にふえてきたと考えておりますが、それでも、確かに御指摘のとおり、全体の比率から見れば三割でございまして、これをさらに今般の取りまとめに基づいて推進していく必要があると考えております。
○梅村委員 今の御答弁のように、利用客十万人以上のホームドアを優先してつけるというのは、初めてそういう方針が掲げられたのではなく、おっしゃるように、もう二〇一一年のときから掲げてやってこられたというふうに思います。 それでもやはり進捗率が三割、事故が起こっているという状況を考えると、その速度を抜本的に速めていくということが必要かというふうに思います。先ほども、基本計画の八百駅の前倒しということも考えるということだったというふうに思います。 そのためにはやはり、事業者任せにするのではなくて、駅のホームドアについてはしっかりと事業者に義務づけをさせていく、そのもとで国もしっかりと点検、指導を行っていくというようなことが必要なのではないかというふうに思います。 そもそもバリアフリー法では、バリアフリー法ができた後に新しく設置をした駅についてはホームドアが義務づけられているんですけれども、その前につくられた駅については法律では義務づけられていないのではないかなというふうに思います。 もちろん、特急がとまるところと普通電車がとまるところとドアが一致しないので、技術的に大変難しい問題がたくさんあるということは十分承知をしております。それでも、やはり視覚障害者の人の一人でも命を失ってはならないというふうに考えれば、やはり、その進捗率、頑張っているんだということではなくて、その前倒しをしていくということ、そして何よりも法律で義務づけていくということも必要ではないかというふうに思いますが、その点、いかがお考えでしょうか。
○潮崎政府参考人 私ども、今回、昨年十二月に取りまとめました検討会の中間取りまとめにおきまして、鉄道事業者は、毎年度、ホームドアや内方線つき点状ブロックというのもございますけれども、そうしたハード面の整備や、先ほど申し上げましたソフト面の対策等につきまして、方針や計画を策定するということを取り決めました。 今後、国土交通省においては、この検討会を活用しまして、進捗管理を実施して、その進捗の状況を、鉄道事業者の取り組み状況などを公表することによりまして、より積極的な取り組みを促してまいりたいと考えております。 既設の駅につきましては、やはり、もともと我が国の駅のホームというのはこうしたものをつけるという構造になっておりませんでしたので、非常に、ホーム自体から抜本的に改造するところが必要であるとか、あるいは列車の運行頻度や利用者の混雑状況等もまちまちでございまして、そうした駅の状況に応じたきめの細かい計画の立案と対応が必要でございますので、まずは、こうした事業者も入った検討会の中で、このように進めるという計画をつくって、それを私どもがしっかりと毎年進捗管理するという方法でもって、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○梅村委員 今までもそういう立場で多分やってこられたと思いますので、私は、事故が立て続けに起こっている際には、やはり緊急対策なり、抜本的に対策を打ち直す必要があるのではないかなというふうに思います。 それで、資料を見ていただきたいと思うんですけれども、資料二のところに、二〇〇九年から二〇一五年、七年間に一体どれだけの人がホームから転落しているのか、ホームでの接触事故があるのか、それを全体の数と、うち視覚障害者の皆さんで分けて書いてあります。 これを見ていただくとずばりわかりますように、ホームからの転落というのは毎年二千件から三千件あります。そして、全体を見ましても、二〇〇九年二千六百三十五件だったのが、二〇一五年三千七百十六件ということで、一・四倍かふえてきているわけですね。ホームドアをつくってもつくっても、まだ転落する方々というのはふえているし、これを合計すると、トータルすると、二万三千六百二名の方が落ちたり、接触しているというのは、本当に公共交通機関としては危ない事態が続いているんだというふうに思います。 うち視覚障害者の方々が転落、接触事故、どれぐらいあったかというと、二〇〇九年が三十九件に対し、二〇一五年には何と九十四件で、トータルして五百二十件、二・四倍かにもなっているわけですね。ホームドアをつける努力をしていても、こういうふうにむしろふえている。 しかも、事故は、もう一枚次の資料三にありますように、二〇一〇年のときはお一人亡くなり、二〇一一年はお二人亡くなり、二〇一四年にはお二人亡くなり、そして、とうとう二〇一六年の今年度は三名、この数年間にはない、一番多い視覚障害者の死者になってきているわけですね。 ホームドアをふやしているのに、こういう件数がむしろ減らない、ふえているというのはどういう点に理由があるとお考えでしょうか。
○潮崎政府参考人 ただいま御指摘のとおり、統計上、今御利用いただいたような数字になっていることは確かでございます。 私どもも、こういうような傾向にあるのはどういう理由になっているのかというのは、正直申し上げまして、現在もはっきり分析できておりません、そこのところは。 ただ、一つ、想定されることとしては、十数年前から、転落防止対策の一環として、駅に非常押しボタンの設置ですとか転落検知マットの設置、転落してしまったときにすぐに列車をとめて極力事故にならないようにする、そういう対策をかなりの駅にやってまいりました。 そうしますと、例えばこれまでは、御本人が落ちられて、転落して、そのまま上がってしまえばわからなかった事故が、周りのお客さんなんかが非常押しボタンを押すことによって事故と認知されるとか、そういうような状況というのは以前に比べればふえているのではないかと思います。 したがって、そうしたことも背景にあるのではないかと推定はしておりますが、これがなぜふえているのかということは、はっきりとした見解はちょっと持っておりません。
○梅村委員 ホームドアをつけて安全性を管理するといいながら、ホームドアをつけても、転落や、そして視覚障害者の亡くなる方が逆に発生し、転落も視覚障害者の転落もふえているということについて、はっきり分析できていないという御答弁にはちょっと私はびっくりしてしまったんですけれども、ぜひこの点を分析していただきたいというふうに思います。 私自身考えるのは、非常に通勤客や乗る方もふえホームが混雑する、そして、そういう中で駅員さんも少なくなる、そういう中でホームドアをつくっていても、危険性に対して絶対数そのものが追いついていない、絶対数がやはり少ないということも私は一つ大きな要因なのではないかなというふうに思います。 ですから、この点においても、今、ホームドアをつけて、なくそうというその方向性は一つは間違っていないと思いますので、もっと進捗を早くし、いわゆる絶対数をふやしていくというところに挑戦しないと、こういう状況というのは横ばいやふえていくということもあるのではないかなと考えるところです。 そういう意味で申しますと、絶対数が足りないということについて、国が抜本的にこういうホームドアの引き上げについても力を注いでいく必要もあるのかなというふうにも思っています。 そこで、時間がありませんので、資料のところで、国交省からのホームドアについての補助制度が幾つかあるということですので、こういう制度を積極的に使っていく必要があると思います。 こういう制度を受けて、蕨の市長さんも、一七年度中に工事に入ってもらうためには財政的な支援が必要だということで、市としても積極的に対応したいけれども、県としてもお願いしたいと。つまり、事業者が三分の一、国が三分の一、地方公共団体が三分の一、そういう制度があるというふうに思いますけれども、どこかが手を挙げなければこれは成り立たないというふうに事前に聞きました。 ですので、市の方が、住民の命を守るためにやはりぜひ積極的に使ってくれということが、地元の公共団体の長さんからも、川崎市もそうですけれども、出てきているというふうに思いますので、ぜひ、こういう申し入れなどにも基づきまして、地方公共団体の役割が求められていると思います。 最後に、高市大臣の方に、こうした事故における、また、ホームドア、安全な駅をつくっていくこととの関係での自治体の役割と、そしてホームドアについては、先ほど御紹介しましたように、地方財政措置が必要ですので、その地方財政措置についての御認識を伺いたいというふうに思います。
○高市国務大臣 バリアフリー法におきましては、地方自治体に対しましても、国の施策に準じて、高齢者、障害者等の移動や施設利用の円滑化を促進するために必要な措置を講じるべき努力義務を規定しています。 こうした趣旨も踏まえまして、総務省としましては、ホームドアやエレベーターの設置など、民間事業者等が実施する鉄道駅のバリアフリー化について地方自治体が補助を行う場合には、特別交付税措置を講じることにしています。 また、バリアフリー法に地方財政法の特例規定を設けることによりまして、地方自治体が民間事業者に対して行う補助の財源に地方債を活用することも可能としております。 本当に、こういった地方財政措置もございますので、地方自治体において、それぞれの地域の実情に合わせて適切な対応が行われるということを期待しますし、引き続き支援をしてまいります。
○梅村委員 二度と悲劇を生まないよう、リニアなどへの税金投入ではなく、ホームドアに優先的にお金を使い、事業者も国も地方自治体も全力を挙げること、そのための抜本的財政措置を求めて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○竹内委員長 次に、足立康史君。
○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。 きょうは、私も久しぶりに四十五分ですよね。小川筆頭の御高配あるいは委員の皆様の御高配をいただきまして、何と何と四十五分の時間を頂戴しまして、なかなか、四十五分あるということで、質問をさせていただける機会が、もう本当に一期目のときにちょっと記憶があるぐらいで、余りないんですね。だから、きょうは本当にありがたいというか、皆様に感謝を申し上げたいと思います。 そして、きょうは法案の審議ということですので、最初、地方財政について質問をさせていただいて、その後、若干、きょうの議題となっている法案からはちょっと離れますが、政治資金規正法に係る議論をさせていただきたい、こう思っています。また、さらに時間があれば、豊洲市場の問題とか築地市場の問題、こういうのも取り扱えたらありがたいなと思っております。 まず、地方財政については、高市大臣に先般の本会議で御答弁をいただきました。本当にありがとうございました。高市大臣からすれば、何を今さら、こんな基礎的なことを何でこの本会議で聞くんだ、こういう感じがあったかも、いや、そんなことない、丁寧にお答えをいただいて、私は本当に心から感謝をしておるわけであります。 実は、きょう大阪の先生方もいらっしゃいますが、地方財政というときには、当然、全国四十七都道府県、あるいは千七百ぐらいあるのかな、基礎自治体、いろいろな地方公共団体があるわけでありますが、私たち日本維新の会が生まれた原点の地である大阪の財政については、この八年間、本当に大変な議論がありました。 例えば、おととしの五月の住民投票、大阪都構想のときには、まさに大阪の財政を悪くしたのは橋下・松井改革なんだということを共産党が言いまくって、もしかしたら、そこに自民党の皆さんも一緒にいらっしゃったような気もしますが、いずれにせよ、大阪維新の会以外の全ての勢力が、橋下が悪いんだ、松井が悪いんだ、こういう議論があったわけであります。そういう中で……(発言する者あり)早く質問をした方がいいですね。 そういう中で、実は、先般の本会議で高市大臣から正確な御答弁をいただいて、私の地元の関係者も、いや、初めてちゃんと聞いたと。当たり前のことなんだけれども、実は、これは大阪のことだからということで、なかなか国会で大臣に改めての質問をしてこなかったわけでありますが、改めて先般の本会議で質問させていただいて、御答弁をいただきました。 ただ、幾つかそれをフォローする形で、きょう、地元の原田先生も副大臣としていらっしゃいますので、改めてちょっと確認をさせていただきたいと思います。 特に、太田知事、太田房江さんという、今、参議院議員です、自民党の。私、経産省の大先輩で、大じゃないな、大というか、偉いんですけれども、そんな別に年が離れているわけじゃないんですが、太田知事の時代から橋下知事、そして松井知事へと引き継いでいく中で、財政について議論がありました。すごく端的に言うと、借金の全体の額はずっとふえているんですよ。ただ、地方公共団体の借金というのは大きく二種類あるわけです。自分たちで何とかできる借金と、総務省に言われたらもう仕方がない借金とあるわけですよ。いわゆる臨財債と言われているものであります。 常に共産党は、あえてここでは共産党はと言いますが、事実上、維新以外の全政党が、橋下、松井が悪い、特に起債許可団体に転落したのは橋下が悪いんだと。橋下さんが知事になって三年目だったかな、に起債許可団体に転落をしました。やはり橋下が悪いんだ、こうなったわけでありますが、先般の本会議で高市大臣の方から、いやいや、これは過去の借金の償還がどんとやってくるので、橋下さんが知事になる前の歴代の知事ががんがんがんがん借金していたから、その償還が来たことも起債許可団体に転落した理由の一つである、こういう御答弁をいただきました。 これは結構難しいテーマだと思っていまして、一つだということは、ほかにもあると思います、ほかにも。どんな理由が、例えば、ほかにひとつちょっと挙げていただくとどんなものでしょう。できれば原田副大臣、お願いします。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 実質公債費率につきましては三カ年平均で算出する仕組みとなっておりますので、起債許可団体になりました平成二十三年度決算、この実質公債費率は平成二十一から二十三年度の決算額を用いて算出されることになります。その前年の二十二年度決算に基づく実質公債費率は、平成二十から二十二年度の決算額を用いて算出されますので、二十年度と二十三年度の決算額の変化を見るというのが一つのポイントになろうかと思っております。 この変化の中で、分子になります公債費等でございますが、これは大臣の方からも答弁いたしましたように、元利償還金と準元利償還金の額が増加しております。これが実質公債費率を高める一つの要因になっております。 それから、もう一つございますのが分母でございます。この分母の方は、標準財政規模から基準財政需要額算入額を差っ引いたものになりますが、これにつきましては、二十年度が一兆三千三百四億円、二十三年度が一兆三千二百七十七億円、二十六億円余のこれは微減になっております。分母が微減になっていることもあわせまして、実質公債費率が上昇している、そういうことでございます。
○足立委員 今、大変、計算式を御紹介いただきました。私は別途拝見をしていますので、よくわかっているつもりでありますが、今おっしゃった中で、いわゆる臨財債は、事実上、大阪市も大阪府も、総務省がこれだけ発行していいよという額の一〇〇%を発行しています、当時も。この臨財債がこの起債許可団体の転落に与えた影響、今の話とダブるかもしれませんが、改めて臨財債の影響ということで御答弁いただけますか。
○黒田政府参考人 お答えします。 この分子の計算におきます公債費等につきましては、元利償還金から、特定財源それから基準財政需要額算入額というものを差っ引きますので、臨財債につきましては、基本的に影響いたしません。臨財債の元利償還金につきましては、公債費率の計算には影響しないということになります。
○足立委員 元利償還金ではなくて、新しく発行した臨財債は影響しているんじゃないですか。質問の意味がわかりませんか。
○竹内委員長 わかりやすく。
○足立委員 起債許可団体に転落したのは平成二十三年ですよね。平成二十三年に起債許可団体に転落したその背景に、臨財債の発行がふえたことは関係していないですか。
○黒田政府参考人 臨財債の発行に伴う元利償還金につきましては、全額、基準財政需要額に算定されますので、これにつきましては実質公債費率には反映されません。
○足立委員 ちょっときのう事務的に伺った話が間違っていたのかな、それは。 ちょっと今もう一回、きのう私が伺った内容とちょっと違うので、きのうのが間違っていたら、それはいいよ、いいんだけれども、もしきのうのが正しいんだったらもう一回御答弁をいただいて、今ちょっと事務方でやっていますが、どうでしょうか。
○黒田政府参考人 済みません、もう少し丁寧に御説明いたしますと、一般論的には、臨財債につきましては全額算定いたしますので、基準財政需要額に算定しますから、比率には反映されませんけれども、その発行条件に差がございますので、大阪の場合は、満期一括で発行する条件と臨財債の構成上の算定の差が出ますので、その点につきましては当然反映されるということになります。
○足立委員 これは、とにかく地方財政は大変複雑ですので、改めてやりましょう、この起債許可団体の問題は。 ただ、先般の大臣の御答弁は一定の理解をしています。 ただ、私は、起債許可団体に陥るという問題と国の政策とのかかわりを改めて実はきょう整理しておきたいと思って質問しましたが、ちょっとまた改めたいと思います。 原田副大臣、ぜひ、せっかくの機会なので。 私たちは大阪でずっと言ってきたことがあるんですよ。要すれば、太田府政の時代は、減債基金を取り崩してまでして、何とか財政を取り繕うというのは言葉が悪いかもしれませんが、少なくとも、手を本来つけることが望ましくない減債基金を取り崩してきたわけです。その減債基金は、橋下知事が誕生してから松井知事に至るまで、一貫して、食い潰された減債基金を復元する、本来積み上がっているべきお金をもう一回復元するために努力をしてきたんですね。 だから、私は、大阪府の財政ということでいえば、太田府政が、新規発行の債券であれ、あるいはその残高であれ、あるいは減債基金の取り崩しであれ、悪化させた大阪府の財政を橋下・松井府政で再生をさせてきた、こう思っていますが、副大臣もそこは同じお考えだということでよろしいですか。
○原田副大臣 大阪府におきましては、太田知事の任期は平成十二年二月六日から平成二十年二月五日まで、橋下知事の任期は平成二十年二月六日から平成二十三年十月三十一日まで、松井知事の任期は平成二十三年十一月の二十七日から現在も在職中でございます。 大阪府の地方債残高は、先ほど局長の方からお答えをしておりまして、平成十九年度以降は減少をしておるという状況であるということをお答えさせていただきたいと思います。
○足立委員 せっかくですから、新規発行についても改めて御紹介をいただきたいことと、あわせて、減債基金の取り崩し及びその再建がどうなっているか、副大臣からお願いします。
○黒田政府参考人 新規発行額でございますけれども、普通会計ベース、臨時財政対策債除きで見ますと、平成十二年度から十九年度までの間の一年度当たりの平均額が二千百七十四億円でありましたのに対しまして、平成二十年度から二十七年度までの間の一年度当たりの平均額は千二百三十六億円となっております。 それから、この財源不足を補うための減債基金の取り崩しでございますが、平成十三年度から十九年度までの間に合計五千二百二億円が行われておりましたが、平成二十年度以降は取り崩しは行われず、平成二十一年度以降は積み立てが進められているという状況でございます。
○足立委員 局長、せっかくだからもう一言。 今、普通会計とおっしゃった。大阪は、これをいわゆる全会計ベースで発表していると思います。これは簡潔で結構ですから、残高についての全会計での御紹介はいただけますか。
○黒田政府参考人 大阪府の方では、普通会計に公営事業会計を加えた全会計ベースで、地方債の新規発行状況や地方債残高の推移を公表しております。 それによりますと、地方債残高につきましては、平成十二年度以降、平成十八年度までは増加基調で推移し、その後は減少に転じております。
○足立委員 今聞いていただいて、要すれば、何年度、何年度という御答弁に当然なるわけですが、先ほど原田副大臣の方からもありましたように、橋下知事が誕生したのは平成二十年。まさに橋下知事が誕生して以降は、減債基金は取り崩すどころか復元をしてきている、借金の新規発行も抑えてきているということを改めて強調しておきたいと思います。 ぜひ、原田副大臣、せっかく大阪から御一緒させていただいていますので、また次の機会は原田副大臣の言葉で、ぜひ、太田府政、橋下・松井府政の財政政策について、その結果について、しっかりとノンペーパーでお答えいただけるように準備をいただきたい、このようにお願いしたいと思います。 何か失礼なことを言っていると皆さん思われるかもしれませんが、ノンペーパーで言えますか、今。きょう、ずっとここでやってきた問題、これをもしノンペーパーで言えるなら、ちょっと言ってください。
○原田副大臣 ちょっと今の質問の趣旨がよくわかりませんので、もう一度お願いをしたいと思います。
○足立委員 要すれば、大阪の財政ですよ。大阪の財政は、太田府政で悪化をした。だって、皆さん、減債基金というのは、将来の償還のために積み上げておくものですよ。それを食い潰しちゃったわけです、太田府政で。 だから、橋下知事が着任したときはびっくりしたと思いますよ、何だ、この財政はと。それで、これはもう倒産企業だということで、大改革を始めたわけです。 橋下・松井府政というのは、まさに財政再建。ただ、僕は、橋下・松井府政が、別に大阪の自慢じゃないが、大阪維新の会がやってきた仕事というのは、単に財政再建をしただけじゃないんです。財政再建をしながら、投資もやってきたわけです、投資を。 例えば、公立だけじゃなくて……(発言する者あり)ちょっと、まあゆっくり聞いてくださいよ、たまには。
○竹内委員長 御静粛に願います。(発言する者あり)
○足立委員 これは地方財政の議論じゃないんですか。(発言する者あり)
○竹内委員長 質問を。
○足立委員 いや、東京の話も今からするじゃないですか、ちょっと。 それで、橋下・松井府政でしっかりと財政を立て直してきたでしょう。それをちゃんと原田副大臣の口で言ってくださいと言っているんですよ。だって、都構想の住民投票のときに違うことを言っていたんだから、みんな、大阪府連の代表からしてみんなが。だから、きょうぐらいちょっとちゃんと言ってくださいよ。
○原田副大臣 今のお話は、それぞれの地方議会、大阪府議会でよく議論いただくのが私は望ましいと思っておりますし、先ほどの地方債残高のことでちょっと触れさせていただきたいと思うんですが、平成十九年度から減少し始めておりますので、足立委員がおっしゃった橋下府政からではなくて、橋下府政が始まる前から減少しておるのをあらわしているのではないかと思います。
○足立委員 本当にあれですね。 では、ちょっと聞きますよ。太田府政が終わったときの減債基金の状況、これを答えてください。
○原田副大臣 通告を受けておりませんので、答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、今ほど申し上げましたように、今の議論はそれぞれの地方議会において……(足立委員「減債基金のを聞いているんだよ」と呼ぶ)
○竹内委員長 不規則発言はしないようにしてください。
○原田副大臣 それぞれの議会で御議論いただくのが私は望ましいと思っております。
○足立委員 副大臣に聞いているんです。通告していますよ、通告を。減債基金ですよ。減債基金、通告しているでしょう。太田府政が終わったときの減債基金の状況を言ってくださいよ、原田副大臣。担当副大臣でしょう。冗談じゃないよ、本当に。はっきり認めた方がいいよ。(発言する者あり)とめよう、とめよう、ちょっと。太田府政が終わったときの減債基金でしょう。
○原田副大臣 残高をお尋ねだと思いますので、お答えをさせていただきます。二百二十二億でございます。
○足立委員 二百億強ね。本来幾ら積み上がっているべきだったんですか。
○原田副大臣 不足額は五千二百二億円です。
○足立委員 まさに五千二百億円の穴をあけていたんでしょうが。それをさっき原田副大臣は、何だ、十九年から改善していた、そういうしようもないことを言うからこういう議論になるんですよ。 大体、太田知事が大阪の財政に責任をちゃんと果たしたのか。果たしていなかったものを再建してきたのは橋下さんなんですよ、松井さんなんですよ。それぐらい認めたらどうですか、ちょっとぐらい。 これは徹底的にやります。きょうはちょっとほかにやりたいことがあるので、もう別のテーマに移ります。 政治資金規正法。小川筆頭、ちょっと申しわけないけれども、簡単にちょっとだけやらせてください。 私、いつも本会議で、山尾志桜里議員が、あれは国対ですよね、国対だからよく前を歩かれるんですよ。そのたびに、東京で記者会見してくれと言って、まあ、やじですね、上品なやじですよ、上品なやじを飛ばしていますが、彼女は、彼女と言ったら失礼だな、山尾議員は一六年の春にえらい騒ぎになりました。ガソリンのプリペイドカードを大量に購入して使っていた、一体地球を何周しているんだということで相当やゆされました。もちろん、いや、安倍総理がどう、菅官房長官がどう、そんな議論もありますが、大事なことは、山尾事務所がガソリンプリカのレシートをどこから持ってきていたかということなんですよ。 去年の四月の六日の記者会見ではよくわかりませんでした。それで、僕らは、おい、ちゃんと説明しろよとずっと言い続けていたんだけれども、ずっと黙って政調会長をやっていましたよ。それで、人事で今度おりたら、何か国対をやって、いつも本会議場で前を歩くんですよ。もう目の前に出てきてほしくないんですよ、はっきり言って。 山尾事務所というのは、これは大変ですよ、皆さん。彼女は、山尾志桜里議員は、昨年の十二月二十七日、たしか国会が終わったのが中旬、十四日だったかな、みんな地元に帰ってその後に、昨年十二月の二十一日に収支報告書を訂正しています。その後、一週間ぐらいして、二十七日に地元で会見しているんですね。ほとんど報道されていません。それ全部、僕ずっと、ちょっと読んできました。これは犯罪ですよ、犯罪。 私がなぜ山尾さんに違和感があるかというと、皆さん、覚えていますか。私は、山尾志桜里議員というと、やはり甘利明元TPP担当大臣、どうしても同じ時期にあったから、同じ年に。甘利さんはこうやって辞任されたんです、大臣を。TPPですよ、これから署名するというときに、秘書のせいと責任転嫁するようなことはできない、それは私の美学、生きざまに反すると言って辞任されましたね。もう忘れられません、私はこれが。いや、別に、甘利事務所が脇がちゃんと、甘くなかったとは言いませんよ。しかし、実際、もう不起訴で、大丈夫ということになっていると承知していますが。 ところが、山尾さんはおかしいんですよ。何か、秘書が悪いことをしていたのはわかっているんです、山尾さんの秘書が。それを訴えると言っているんですよ。 わかりますか。自分の事務所の秘書が犯罪行為をしたんです。犯罪行為というのは、まあ犯罪行為だよな、不正をしたんです、法律違反したんです。普通は、その事務所のボスである山尾志桜里議員は、済みません、議員辞職しますと言うのが普通ですよ。政調会長を辞任もしないで、ずっと政調会長をやっていました。それで、あろうことか、昨年の十二月二十、委員長、この話は政治資金規正法ですから。(発言する者あり)質問、小川筆頭から早く質問をしてくれということです。 公職選挙法では連座制というのがありますね。自分は悪くなくても、選対の幹部あるいは秘書あるいは家族、これが例えば買収したら連座制で首が飛びます。当たり前ですよね。当たり前です。 政治資金規正法にも同様の議論があるんですよ、あるんです。ちょっと紹介してもらえますか。政治資金規正法における議員とスタッフ、ありていに言えば会計責任者ですが、ちょっと政治資金規正法の規定、簡単に御紹介ください。
○大泉政府参考人 お答え申し上げます。 政治資金法の規定ということでございますが、一般論として申し上げますと、政治団体の会計責任者が収支報告書に虚偽の記入をした場合などにおきまして、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督、この両方について相当の注意を怠ったときは罰則がございますという規定がございます。
○足立委員 私は、もう完全にこれに当たると思いますよ。これに当たる。 山尾さんは、山尾議員は昨年の十二月二十七日の会見で、皆さん、これはきょう資料を配っていないから、空中でちょっとわかりにくいと思うので余り詳細はやめますが、要すれば、公設秘書が不正を認めたと言っているんです、悪いことをしていましたと。要すれば、ガソリンスタンドに備えつけられていた不要レシート入れの中にあった他人のプリペイドカード代金のレシート、これを集めて、愛知県第七区総支部からの支出を受けたと。こういうことはもう認めておられるわけです、山尾議員も。 普通は、ごめんなさい、私も責任を感じてやめますと言うんだけれども、彼女は、こいつは悪いから訴えてやると言っているんですよ。それで、訴える訴えると言っていたけれども、結局訴えていないんです。何で訴えていないか。いや、お金を返してもらいましたと言うんですよ。弁済を受けたからもう訴えないと言っているんですよ。不思議ですね。 その公設秘書はどの公設秘書なのかと記者に聞かれて、いや、もう不正を本人は認めた、不正を認めて全額弁済しているので、これ以上の特定については回答を控えたい。━━━━━━━━━━━その秘書は平成二十四年七月にやめていますと山尾さんは説明している。こんなものは調べたらわかるじゃないですか。山尾さんの秘書、公開されています。 さっき、ちょっといろいろな人に、名前出していいかなというのを相談して、まあいいんじゃないですかということになったのでちょっと申し上げますけれども、山尾志桜里議員の秘書のリストがあります。政策秘書、公設第一秘書、公設第二秘書、全部名前が並んでいますね。ちょうどその二十四年の七月にやめた秘書さん、一人だけいます。名前わかります。岡部篤史さんというんです、岡部篤史さん。その岡部篤史さんは会計責任者も務めているんです。アウトでしょう。これはアウトじゃないですか。
○大泉政府参考人 お答えいたします。 今、個別の事案でございますけれども、総務省としては、個別の事案につきまして実質的調査権を有しておりません。具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、お答えは控えさせていただきたいと思います。
○足立委員 まあ、そう言うと思いますが、これはマスコミの皆さんが見られるかどうか知りませんが、ちょっとマスコミもいいかげんにしろというんだよな、ちゃんと詰めろよと。こんなもの、五分で調べられますよ、五分で。 山尾さんが会見で言った、その不正を行った秘書は会計責任者なんです。会計責任者なんですよ。それを、この会計責任者を、少なくとも、公設第一秘書につけたのは平成二十三年、そして、二十四年の七月に空席にというか、やめてもらっているわけですね。 先ほど選挙部長から御紹介があった、政治資金規正法第二十五条の二項、政治団体の代表者、これは山尾議員ですが、愛知県七区支部ですかの会計責任者の、山尾さんの政党支部の会計責任者は岡部篤史さんというんです。岡部篤史さんがガソリンスタンドのプリペイドカードのレシートを集めて、それで収支報告書をつくっていたんですよ。税金を全部使っていたんですよ。結局、その使っていたのをどうかって、もう何も答えていないですよ、山尾さん。それは地元でやっているんですよ、年末に、忙しいときに。 山尾支部長は、愛知県七区支部の総支部の支部長である山尾志桜里議員は、その支部の代表者として、会計責任者すなわち岡部篤史さんの選任及び監督について、相当の注意を怠っているんじゃないですか。まあ、選挙部長に聞いても仕方ないので。 マスコミちゃんとやってくださいよ、マスコミ。マスコミは何か山尾さんに借りでもあるんですか、マスコミは。(発言する者あり)あ、済みません。(発言する者あり)言葉、はい。小川さんから、気をつけてくれということですが。 いや、僕は本当にこれは、山尾さんの悪いところは、あ、山尾さんが悪いんじゃないな、山尾議員の発言の悪いところ。甘利大臣のスキャンダルが持ち上がったときに彼女は何と言っていたか。テレビで、テレビでですよ、テレビでこう言っています。普通だったら、秘書がそのようなことをやっていれば、議員が知っていたのではないか、指示をしていたのではないか、承諾、黙認していたのではないかと普通私たちは考えると思うわ。秘書のやったことについて本人の責任が免れるわけではない、秘書の責任にするのは通らない。何でこの口で言えますかね。 だから、私は、実は先日の本会議で大阪の財政をやりましたが、きょうは原田副大臣は何かよくわからない答弁で、私は毎回何で原田副大臣にこういう質問をするかといったら、地元でちゃんと説明してほしいからですよ、地元で。デマじゃなくて。共産党と同じようなことを大阪の自民党の重鎮である原田憲治先生が言うんじゃなくて、太田府政の穴を埋めるために懸命に仕事をしたのが橋下・松井府政なんだということを、ちゃんと政府の一員として言ってほしいんですよ。 何でその話をするかというと、結局、私は、今国会が始まるこの一月、二月で、六月まで続きますが、去年の棚卸しをしようと思っているんです。去年、おととしの積み残し、私はこの正月、寝つきが悪くて、去年の国会で腑に落ちないことが山のようにあったんですよ。これを全て棚卸しをしたいと思って、先週の、先週だったかな、本会議で高市大臣に財政の話を聞きました。しかるべき答弁をいただいて感謝をしております。だから、もう財政の話は二度と、大阪で自民党と共産党と民主党が手を結んで、橋下・松井財政をデマで何か悪く言うことはもう二度とないことを期待いたしたいと思うし、原田副大臣にもしかるべき言動を期待いたしたいと思います。 もう一つ、大阪の財政に加えてずっと気になっているのは、この山尾さんですよ。いつも━━━━━━━━━━━━本会議場を、ほら、総理が何か間違ったことを言ったとかいって駆け上がっていくでしょう、壇上に。何だ、あの人はと。(発言する者あり)失礼失礼、それは仕事だからね。失礼、訂正しますが。 しかし、山尾さん、政治資金規正法第二十五条に、例えば虚偽記載、十二条だな、報告書についてはまた見てください、皆さん。これはぴったし、何か、あっせん利得何たら法というので、甘利大臣のことを、━━━━━━━━━━━━━━━━山井さんが、もうど真ん中だとかいって、えらい言っていましたよね、これが立件されなくて何が立件されるんだと。でも、立件されません。公正に当局が、ちゃんと司直の手において、不起訴が明確になったわけですが、山尾さん、会見だってちゃんとしていないんですよ。何でその口で人のことを批判できますか。 まず、即座に、今週中に山尾志桜里議員は会見を開いて、この岡部篤史さんが会計責任者として、山尾さんの政党支部の会計責任者がガソリンスタンドを回って人のレシートを集めて、支部の会計を仕切っていたということですから、その会計責任者の選任及び監督において相当の注意を怠った以外の何物でもないでしょう、これは。ど真ん中ですよ。 ちょっと、この雰囲気をどうしたらいいかわかりませんが、どう思います、皆さん。 皆さん、実は私、きょうこの場で、山尾議員の不正、不正とはっきり言います。私は確信しています。山尾さんは政治資金規正法違反です。単に逃げ回っているだけです。だから、この問題を、政治資金規正法を所管している総務委員会で議論させていただくということで、ツイッターなんかで、フェイスブックなんかで、あるいはインスタグラムというのが最近ありまして、インスタグラム、ツイッター、フェイスブックで告知をすると、足立さん、山尾志桜里議員を追及してくださいといって、いろいろメッセージをいただきました。でも、きょうはいません、山尾さん。 視聴者というか、ニコ生とかをごらんになっている方に、よくわからない方もいらっしゃると思いますが、国会というのはこういうところなんです。野党は守られているんです。守られているというか、━━━━━━━━━━━━━だって、僕らは山尾さんに質問しようと思ってもできないんです。 なぜ山尾さんに質問しようと思ってもできないか。これは皆さんも悪いんですよ。自民党の皆さんも、五五年体制からずっと、政権与党、万年与党である自民党と、万年野党である社会党が握っていたわけですよ、水面下で、━━━━━━━━━━━━━━━━━
○竹内委員長 品位を持った発言をしてください。
○足立委員 失礼しました。訂正します。 でも、猿芝居もたまにありますよね。例えば、あのプラカード、どうですか。プラカード、どうですか、━━━━━━━━━━━あれは何ですか、プラカードは。言ってくださいよ。と言っても、答えてもらえないんです、この国会というところは。 だから、私たち日本維新の会は、国会改革をやりましょうといって、自由討議、党派と党派で、特に、今の体制であれば、与党である自公と、野党、無責任だと私たちは思っている野党四党と、そして、その間に挟まれながら、何とか国をよくしたい、そう思って頑張っている日本維新の会の三陣営しかないんですよ、端的に言えば。 だって、おかしいでしょう、あの天皇陛下の譲位の問題。あれは、静かな環境でと言っておきながら、完全に政治利用していますよ、野党四党は。私は絶対あれは許せないですね。静かな環境だと言っているんだから、ちゃんと冷静にやったらいいんですよ。でも、明らかに与党と野党に分かれてやっていますね。 私たち日本維新の会は、天皇陛下の譲位の問題については、特例法でもいいが、改めて、こういうところで、特別委員会、例えば皇室典範特別委員会というような常設の特別委員会を設置して、そこでしっかりと、天皇陛下あるいは天皇家、あるいは天皇制度と言ったらいいのかな、そういう、本当にこれからも日本の国が長らく繁栄していくための天皇制のあり方を、しっかりと国会がその責任を果たすために特別委員会をつくろうと言っているんですよ。 そうしたら、あろうことか、またちょっと済みませんね、小川先生、もう終わりますから、もう二分、三分。民進党が、びっくりしたことに、憲法審査会でやろうと言うんですよ。大臣、おかしいですよね。憲法審査会、もうずっとやってきている、その邪魔を、邪魔というか、それを私たちはもっと早く開催しようとしているのに、民進党は、いや、だめだ、まだやらないといって、憲法審査会を開かないわけですよ。その開かない民進党が、憲法審査会で譲位の問題をやろうと今ごろ言っているんですよ。おかしくないですか。小川さん、もうちょっと中を仕切ってください。もう小川代表の方がいいですよ。本当にそういう問題を感じます。 もう終わりますが、山尾さん、ちょっとマスコミ、お願いしますよ、マスコミ。山尾志桜里議員の会計責任者、この方がガソリンスタンドを回って人様のレシートを盗んできて、税金、いわば公党の、愛知の七区支部のお金を引き出していた。これは政治資金規正法に、ど真ん中、政治資金規正法に違反する不正行為であり、犯罪行為であるということを改めて強調し、山尾志桜里議員が速やかに、東京で、この永田町で会見を開き、即時議員辞職されることを希望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 拍手ないと思いますが、ちょっとぐらいしてくださいよ。ないですね。
○竹内委員長 次に、吉川元君。
○吉川(元)委員 社会民主党の吉川元です。 最初に、ふるさと納税に関して、きょう、午前中もお話ありましたけれども、私も何度かこの問題については当委員会で質問させていただきましたので、改めて質問させていただきたいというふうに思います。 既に多くの方も指摘されておりますけれども、返礼品をめぐる過度な競争、それから他の寄附制度と比べて控除額が大きく均衡を欠くなど、問題点が指摘をされております。 二〇一五年度から制度緩和で寄附額の上限がふえまして、結果的に言いますと、実績額が、前年の二〇一四年度に比べると一五年度は約四倍、一千六百五十三億円。それから、件数についても四倍で、七百二十六万件へとふえております。自治体間でとどまることのない寄附の分捕り合戦が進んでいるのではないか、そういう危惧も持っております。 大臣も既に答弁されておられますけれども、まず、共同通信が実施をした調査、全国の自治体の七二%が返礼品の上限額設定などの是正が必要と回答いたしております。返礼品代が寄附額の四三%を占め、独自の政策に使えるお金は寄附額ほどはふえていないという実態も明らかになっております。 こうした実態を踏まえてどのように受けとめておられるのか、答弁を求めます。
○高市国務大臣 その同じ共同通信の調査で、八割を超える地方団体が、ふるさと納税制度については評価するという御意見であると承知しています。 ただ、御指摘のように、多くの地方団体が返礼品競争の是正が必要だと考えておられるということ、それから、具体的な是正策を国に求めておられるという報道があったことも承知をしています。 これまでも答弁をしてまいりましたが、返礼品そのものはふるさと納税制度というものには組み込まれておりませんので、返礼品送付への対応については、まずは、本来地方団体がみずからの判断と責任のもとで良識ある対応を行っていただくということが重要だと考えています。 総務省として、平成二十八年四月に通知を出したことは御承知いただいているかと思いますし、現在も、個別団体の返礼品の見直しについて、担当部局が都道府県とも連携しながら働きかけはさせていただいています。 しかし、現在、過度な返礼品競争については問題があると考えています。 ふるさと納税制度とは別であっても、その制度を運用していく中で過度な返礼品競争があるのは事実でございますから、今後、個別団体への働きかけはさらに強化します。それとともに、有識者や地方団体から御意見もいただきながら、返礼品送付に係る課題の洗い出しと改善策を検討してまいります。
○吉川(元)委員 ふるさと、まあ、納税ではなくて実際は寄附ですけれども、その制度自体が悪いということではない。もちろん、そこには一定のよい面もあるかと思いますけれども、今はちょっと度を越してしまっているというふうに思います。 制度として返礼品というのは組み込まれていないというお話ですけれども、規制が緩和をされた結果として、これだけ激しい返礼品競争が生まれてしまった。 そういうことでいいますと、やはり総務省としてもしっかりとこの点については是正をしていかないと、各自治体、わかっちゃいるけどやめられないというのが実情だというふうに思うんです。やらないとやられるということで、そうなると本当に、各自治体ごとに良識を発揮してほしいといっても、なかなかそうはならないのではないかというふうにも思います。 この間、何度か通知等々も出されて、是正も求められているということは承知をしておりますので、ぜひ取り組みを進めていただきたいというふうに思います。 あと、二〇一五年度の寄附総額なんですけれども、年間の地方税収を上回った自治体がかなりあったというふうなお話も記事で目にいたしました。 これは、あくまで寄附ですから安定的な収入というふうには言えないわけで、ほかにもっとよい返礼品があれば、今のこの返礼品競争の中でいうと、別なところに移ってしまう。そういう意味でいうと非常に不安定な収入でもあるわけですが、税収に匹敵するような寄附を受け入れている自治体数というのはどのぐらいあるんでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 昨年六月に総務省が公表した調査における平成二十七年度の各地方団体のふるさと納税受入額につきまして、平成二十七年度決算における地方税収と比較をしてみたところ、十三の町それから三つの村、合計十六町村におきまして、ふるさと納税の受入額が地方税収を上回っておりました。 各団体の歳入全体に占めるふるさと納税の受入額の割合というのは、大体一、二割程度という状況になっているところでございます。
○吉川(元)委員 今ほども言いましたけれども、例えば、この町には自分は非常にお世話になった、あるいはこの町の政策が好きだから、この町が好きだからということでの寄附であれば、ある程度安定的に毎年寄附を集められると思いますけれども、返礼品目当ての場合は、こういう言い方がいいかどうかわかりませんが、そこよりもより魅力のある返礼品が出てくれば、簡単に寄附の先が変わってしまうというふうにも思います。 総務省の自治税務局が取りまとめた資料を見ますと、ふるさと納税がどのように活用されているかというと、二〇一六年度では教育、人づくりがトップで五百六十五団体、続いて子供、子育て、それから健康、医療、福祉が続いております。これはいずれも大変重要な分野であって、各自治体にとって非常に重要な施策の分野だろうというふうに思います。 だからこそ、寄附という非常に不安定な財源でもってこうしたものがとり行われるということは、その分野が、翌年寄附が大幅に減ったからもうできませんというようなことが起こっては、これは大変大きな問題なのではないか。やはり主要な施策、自治体サービスは、税収あるいは交付税を財源の柱に据えるべきだというふうに思います。 税収を超えるような寄附が集まってしまう、寄附をどれだけ多く集めるかが自治体の主要な業務になってしまわないように、しっかり気をつけなければいけないと思いますし、やはり上限のあり方については再検討が必要なのではないかということを指摘させていただきます。 もう一点、これに関してお聞きいたします。今までは寄附を受ける側の話でしたけれども、今度は寄附で出ていく側の話であります。 税収が減ったとしても、交付団体には地方交付税七五%補填、補填という形ではありませんが、実際には七五%が補填をされるわけです。所得税収の減少分と交付税による補填分、かなりの額に上っているというふうにも推察をいたします。報道等を見ますと、総務省幹部の言として、年に数百億円規模になるのではとも紹介をされています。 これは、見方を変えればこれもまた税金なわけで、そういう面でいうと、寄附をした人は、それによって高額の返礼品を受け取って得をする。それから、受け取った自治体も、返礼品は返さなきゃいけませんけれども、その一部は恩恵として受け取りますけれども、それ以外の人たちにとっては、純粋に自分たちの税金が高額所得者のふるさと納税の補填部分に回ってしまう。こういうことは、やはり税のあり方としておかしいのではないかというふうに思います。 もう一つ、もっと大きな問題なのが、不交付団体、特別区、東京二十三区も含めた不交付団体であります。 東京都の多摩市では、ふるさと納税によって、来年度の市民税収が一六年度に比較して一億二千万円減る見通しというふうになっておりまして、市民のための行政サービスの低下が避けられなくなっている。だから、制度をちょっと何とかしなきゃいけないんじゃないかというふうなことを市長は発言されております。 それから、同様に世田谷でも、ふるさと納税による減収、二〇一六年度で十六億円。これは、区の説明によりますと定員百人の認可保育所を五カ所整備できる額だというふうに言われております。来年度はさらに三十億円の減収。これは、今の認可保育園の話にしますと十カ所になります。もはや、これは看過できる状況にはないというふうに思います。 待機児童の解消というのは、これは一億総活躍を掲げる安倍政権の最重要施策のはずです。もちろん世田谷区もふるさと納税で減ったから保育所をつくりませんよというふうにはならないとは思いますけれども、ただ、それだけ大きなインパクトを不交付団体あるいは東京二十三区等々に与えているというふうに思います。 やはり、交付税措置で七五%出るところは交付団体であるんですけれども、不交付団体やこういう二十三区も含めて、そもそも交付税とは関係のない、交付税をもらっていない、そういう自治体がこれからもさらにこの減収がふえていくと、これは財政に穴があくのではないかというふうに思いますけれども、この点についてどのような認識をお持ちでしょうか。
○高市国務大臣 ふるさと納税制度における特例控除額でございますが、個人住民税所得割額の二割が上限となっております。各納税者の税額の大半は住所地団体に残る仕組みです。 ふるさと納税に係る寄附金税額控除の額でございますが、例えば東京特別区で見ますと、個人住民税収の一、二%ほどでございます。全国の市町村で見ても、個人住民税収の一%ほどでございます。 しかし、いずれにしましても、今、吉川議員からお話がありましたように、ふるさと納税で一部の不交付団体において一定の減収が生じているというのは事実でございますから、財政運営に大きな影響が出てしまっては困ることですので、その影響につきましても地方団体の実情や御意見を伺いながら注視をしてまいります。
○吉川(元)委員 ここでとまれば、とまってもまだ影響は大きいですけれども、さらにこれが拡大するようなことになりますと、やはり何らかの手当てをしないと、不交付団体というのは財政が豊かだ、税収もそれなりにある団体ということになるんですけれども、そこが非常に大きなダメージを受けてしまうということで、この辺、しっかりと意見を聞きながら進めていただきたいというふうに思います。 次に、来年度の地方財政計画について質問をさせていただきます。 まず、税収についてお聞きをいたします。 今年度の第三次補正予算で、当初見込みからの税収減について補填措置が行われました。本委員会でも議論させていただきましたけれども、財務省は、その税収減の要因を、今年度前半の円高が法人税収に影響を与えたというような主張に終始しておりました。 ならば、所得税収がなぜ減っているのか。これはちょっとそれだけでは回答にならないのではないかというふうに思いますし、仮に財務省の主張が事実だとした場合、日本経済、さらに日本の財政というのは為替相場などの外的要因に極めて敏感に反応する、そういうリスクを抱えてしまっているということになるのではないでしょうか。 いずれにいたしましても、歳入の根幹となる税収の予想、これは、誤りますと、赤字国債あるいは地方においては臨財債の発行というのが余儀なくされてしまいます。それゆえに、税収見込みについてはリスクもしっかり勘案した精緻な予想が求められているというふうにも考えます。この点、国の来年度の税収見込みは、大きく落ち込んだ法人税収入ですら今年度の当初予算よりもふえることを見込むなど、見方によっては大変強気の姿勢に立っているようにも思います。 それはさておいて、国税と地方税、税収見込みについて、見ておりますと、どうも数字が乖離をしている、ずれているというふうに感じます。 例えば、消費税に関して言いますと、国の消費税収は、今年度当初予算と比べて来年度の収入見込み四百七十億円の減、率にしてマイナス〇・三であります。一方、地方消費税については、二千五百三十六億円の減、率にしてマイナス五・二%、大幅に落ち込むことが想定をされています。同じ消費税項目で国と地方の収入の伸びにかくも大きな差が生じるのかなというふうな違和感を感じます。 それから、所得税収。これについては、もちろん、当年課税と翌年課税、現年課税と翌年以降に課税するという国税と地方税の違いがあってずれるというのはわかるんですけれども、ただ、来年度の税収見込みでいいますと、所得税の方、国税の方がマイナス〇・二、都道府県税の所得割は逆にプラス二・四というふうになっております。 こういうふうに、法人税もそうなんですけれども、非常にずれが出ているというふうに感じるんですが、これは一体どういう原因でなっているんでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。 順番に申し上げますけれども、まず、個人所得課税でございます国税の所得税、それから地方税の方の個人住民税所得割についてでございます。 今、委員御指摘されましたとおり、所得税は所得の発生した年に課税される、個人住民税所得割は前年度の所得を基準として課税される、その伸び率に差異が出ている、こういう状況でございます。 次に、法人関係税でございます。 国税の法人税と地方税の方の法人住民税法人税割について申し上げますと、当初予算ベースの比較では伸び率に差異が見られます。国税の方の法人税が当初予算ベースの比較でいきますとプラス一・三%、地方の法人税割の方がプラス四・二%となっておりますけれども、これもまた、冒頭御紹介ありましたように、二十八年度につきましては、国の方で補正予算というものがございまして、その二十八年度の補正後予算ベースと、それから、私どもの方で地方財政計画の推計という形で二十八年度の見通しを立てたところでございまして、そこから二十九年度のそれぞれの数字とを比較しますと大体一一、二%のプラスということで、同じような傾向になっているところでございます。 最後に、消費関係税ということで、国税の消費税と地方消費税について申し上げます。 これは、平成二十八年度の地方消費税につきまして、特殊要因が実はございました。平成二十八年一月末が土日に当たっておりまして、土日でなければ平成二十八年三月に払い込まれて、すなわちその前の年、平成二十七年収入となるべき税収の一部が、二十八年度分ということで二十八年の四月に払い込まれて、いわば二十八年度税収が底上げされた、そういう状況になっていたということがございます。二十九年度はこういう影響はないということで、地方消費税の方が二十八年度が底上げされていたことに伴って御承知のような差が出てきているということでございまして、その影響を除きますと、消費税と地方消費税は同様の傾向となっているところでございます。 以上のような形で、それぞれの税について見込んだところでございます。
○吉川(元)委員 次に、来年度の地方財政計画の一般財源総額に関連してお聞きしたいと思います。 来年度の一般財源総額六十二・一兆円、前年比でプラス〇・四兆円となっております。それでも、財源不足が七兆円で、前年からは二四%ふえているわけで、地方財政の深刻さは依然として変わっていないというふうに思います。 他方、骨太方針二〇一五で明記された、二〇一八年度まで二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないように実質的に同水準を確保する、いわゆる一般財源総額の実質同水準ルールを額の面からは達成したように見えます。 しかし、骨太に明記されたのは同水準であって、同額ではありません。消費税増税が再延期されたとはいえ、延期の期間も、税と社会保障の一体改革の約束事として、社会保障の充実が国の施策として実施をされます。また、一億総活躍プランに基づき、介護士や保育士の処遇改善も進められます。当然、これらの施策については地方負担も生じますから、これらの地方負担の増額分が一般財源総額に上乗せをされて、初めて同水準と言えるのではないでしょうか。 一体改革による社会保障の充実のための来年度予算は総額で一兆八千四百億円、そのうち地方負担分が七千八百七十七億円で、重点化、効率化で七百六十九億円を除いて、七千百八億円が実際の地方負担になります。加えて、一億総活躍プランに基づく保育士、介護士の処遇改善による地方負担分、これは九百六十一億円、およそ一千億ですけれども、合わせますと八千六十九億円、これが国の政策によって新たな地方の負担増というふうになります。 そうしますと、一般財源総額、今回は〇・四兆ふえるというふうにありますけれども、本来であれば、この社会保障の充実と一億総活躍プランの地方負担増〇・八兆円がなければいけないのではないか。〇・四兆円ではその半分しか届いていないのではないか。これで果たして水準が確保されたと言えるのか。この点については、副大臣、いかがでしょうか。
○原田副大臣 お答え申し上げます。 骨太方針二〇一五において、「地方の歳出水準については、国の一般歳出の取組と基調を合わせつつ、交付団体をはじめ地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について、二〇一八年度までにおいて、二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する。」こととされておるところでございます。 これを踏まえまして、平成二十九年度地方財政対策においては、社会保障・税の一体改革による社会保障の充実や、ニッポン一億総活躍プランに基づく保育士や介護人材などの処遇改善に係る地方負担を歳出に適切に計上した上で、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源総額を確保したところでございます。 その結果、平成二十九年度の一般財源総額は、前年度を〇・四兆円上回る過去最高の六十二・一兆円となっておるところでございます。
○吉川(元)委員 副大臣、私が聞きたいのは、新たに〇・八兆円ふえる、ところが歳出総額は〇・四兆円しかふえていないということになると、これはそこの水準を確保したことにならないのではないかというふうに思うんですが、この点、いかがでしょうか。
○原田副大臣 お答え申し上げます。 社会保障の充実に係る地方負担については、平成二十九年度において、増加する分も含め地方財政計画の歳出に適切に計上するとともに、その上で地方交付税措置を講ずることといたしておるところでございます。 また、保育士、介護人材などの処遇改善に係る地方負担についても、地方財政計画の歳出に適切に計上することにより、必要な財源を確保した上で、それぞれ地方交付税措置を講ずることとしておるところでございます。 なお、歳出特別枠については、経済・財政再生計画において、経済再生に合わせ、危機対応モードから平時モードへの切りかえを進めていくこととされており、平成二十九年度の税収の動向などを踏まえ、おおむね半分程度の〇・二兆円に縮減することといたしたところでございます。 このように、保育士、介護人材などの処遇改善などの喫緊の政策課題に対応するための歳出を適切に計上するとともに、地方の一般財源について、前年度を上回る額六十二・一兆円を確保しているところでございます。
○吉川(元)委員 ちょっと事務方でもいいんですけれども、私が聞きたいのは、新たに〇・八兆円、国の施策に基づいてお金が必要になる、ところが、一般財源総額では〇・四兆円しかふやしていないとなったら、残り〇・四兆円というのはどこからひねり出すことになるんですか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 先ほど委員御指摘いただきました、社会保障の充実分の地方分七千百八億円でございますが、これは増額でありませんで、来年度所要額の総額でございます。これにいろいろな介護、福祉の関係の処遇改善経費の一千億が増加しまして、この七千百八億円につきましては、これは四百億円の純増でございますので、先ほどの一千億円は、ただいま副大臣から答弁いたしましたように、先ほどの歳出特別枠と基本的には、最終的には打ち消し合っている形になりますので、純増分としては四百億円が対象となります。 ですから、四百億円についてがこの社会保障関係の純粋の増分というふうに御理解いただければと思います。
○吉川(元)委員 歳出特別枠については、また後ほど別な角度から議論させていただきますけれども、歳出特別枠も含めて水準をこれまで維持してきたわけで、それの項目をちょろっと変えて、新たに国へ負担するお金を、歳出特別枠で色を塗りかえて、こちらに回したから同額を確保したというのは、ちょっと私は苦しい言いわけなんじゃないかなというふうにも思います。 なぜこれを問題にするかといいますと、確かに、見ますと、一般行政経費、〇・八兆円ふえております。これは、先ほど答弁にもありましたとおり、社会保障の充実あるいは一億総活躍プランの地方負担分、これとほぼ同額です。それ以外の施策、とりわけ地方が自由に行う経費、これがふえていない。先ほどの歳出特別枠が、これは自由に使えるお金だったわけですけれども、これが回されたということは、それだけ自由度が低下をしたのではないかというふうにも思います。 関連して、社会保障の充実にかかわる経費負担のあり方についてお聞きをいたします。 税と社会保障の一体改革において、消費税収による増収分は全て社会保障の充実、安定化に向けるというふうに定められております。そうしますと、社会保障の充実分は国であれ地方であれ消費税収で手当てをしていくと考えるのが自然だというふうに思います。 そう考えると、社会保障の充実に向けた国と地方の負担割合も、国と地方の消費税収の配分割合と本来一致をすべきではないかというふうに思います。現行八%の税率のもとでの消費税増税分、三%ということになりますけれども、国と地方の消費税の配分割合、国の消費税収からの交付税率分、〇・二二%ですけれども、これを加えますと、国が二・〇八、地方が〇・九二。比率にすると、おおむね二強対一弱、こういう比率になるわけです。 ところが、来年度の社会保障の充実にかかわる予算案総額一兆八千四百億円、うち、国の負担は一兆五百億円、地方は七千八百七十七億円ですから、この比率は二対一ではなくて四対三、より地方の方が負担割合が大きくなっているというふうになります。 なぜこのようなことが生じているのか、そして、配分割合と負担割合、これはどうやって調整をしているのか、答弁をお願いいたします。 〔委員長退席、左藤委員長代理着席〕
○原田副大臣 お答え申し上げます。 消費税率八%段階における引き上げ分の国と地方の配分割合はおおむね七対三とされておりますけれども、平成二十九年度における社会保障の充実に係る国と地方の負担割合はおおむね五対五となっておるところでございます。 平成二十九年度地方財政対策においては、この差を調整する観点から、社会保障の充実に係る国と地方の負担割合が実質的におおむね七対三となるよう、財源不足額の補填に当たり所要の調整を行っておるところでございます。
○吉川(元)委員 不足をする、国でちゃんとそれは措置をしておりますよと。 それで、もちろん、国のお金として措置をしているのであれば、私も、それはそういうことも一時的にあり得るでしょうという話なんですけれども、中身を見ますと、それは臨財債も含めてやっているわけで、そうすると、それは果たして本当に、その意味でいうと、国が責任を持っておおむね七対三になるようにしているのかというのは、私は甚だ疑問に感じざるを得ません。 これは総務省に言っても詮ないことかもしれませんけれども、厚労省は、昨年十二月二十二日付の資料、「平成二十九年度の社会保障の充実・安定化等について」というのを出しておりますが、これを見ますと、来年度の社会保障充実予算一・三五兆円と明記されております。ところが、実際の予算は一兆八千四百億円。不足額は社会保障プログラム法等に基づく重点化、効率化による財政効果〇・五兆円を活用するというふうに聞いております。要するに、他の社会保障費をカットして、あるいはそういうカットを行って補填をする仕組みなのではないかというふうに感じます。 社会保障の充実のための予算というのは消費税増税分を充てる、しかし増税延期で予算が足りない、ならばほかの社会保障費を削ってしまえというのは、だとすれば、これは何のための社会保障の充実なのかというふうに考えざるを得ません。一〇%への再増税、これは二〇一九年の十月ですが、ということは、来年度予算はもちろんですけれども、その後もこの消費税増税分で社会保障の充実予算が賄えず、充実分以外の社会保障関係経費、コストを切っていくということが容易に想像されます。 恐らく、多くの国民というのは、社会保障のさまざまなサービスが、しっかりとこれまでのサービスが維持をされて、なおかつよくなるというのであれば、これは消費税増税もやむなしという受けとめが多数なんだろうというふうに思います。しかし、実際には、消費税増税をしても、なお予算上は今後も負担増あるいは給付削減が避けられないとなれば、これは国民の受けとめと大きく乖離しているのではないか。その点だけ指摘をさせていただきます。 次に、臨財債についてお聞きをいたします。 概算要求時には、交付税の前年度繰り越しがないことなどを原因として、来年度の交付税は国から約七千億の加算を加えても約七千四百億円の減少と見込まれておりました。実際の予算案では、頑張っていただいたということもあるのかもわかりませんが、これが三千七百五億円まで減少することになり、臨財債も当初考えていたよりも多少抑制することができたんだろうというふうに思います。ただ、交付税の国からの加算額も概算時の七千億が四千六百七十五億円に縮小されてしまったこと、もう一踏ん張りしてほしかったと率直に思います。 また、交付税額の減少を押しとどめる原資として、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金四千億を活用する。この準備金、国の管理下にあるとはいえ、国や地方が使えるお金の総額が一体幾らあるのか、金利変動リスクのための準備金を交付税に使うことが果たして適切なのかという疑問は当然浮かんでまいります。これについてはまた別の機会に質問させていただきます。 縮小されたとはいえ、財源不足七兆円の六割近くにわたる約四兆円を、これは地方の立てかえと言っていいと思いますけれども、臨財債で補う姿というのは、やはり正常ではないというふうにも思います。 また、四兆円の臨財債発行額のうち約八五%に当たる約三・四兆円が既にもうこれまで借りてきた臨財債の元利償還分。ですから、過去の臨財債の償還に新規の臨財債を充てる、そういうことが生まれております。借金を返すために借金をする、こういう状況になっているわけで、いずれにしても、このまま元利償還額が交付税総額に計上され続けることというのは適正な姿とは到底思えません。 もちろん、私も、総務省が事項要求として法定率の引き上げを求めているということは重々承知をしております。残念ながら来年度についてはだめだったわけですけれども、その結果として、予想どおりと言ってしまうと語弊があるかもわかりませんが、臨財債の発行期限を三年間延長するというふうにもなっております。 しかし、この財源不足、二〇〇一年以降だと思いますけれども、臨財債の発行でもってやっていくという手法、これはもう既に限界に来ているのではないかと思いますし、いずれ、どっちにしても、同じことのスキームでやり続けると限界が来てしまう。 この点について、総務省の認識、並びにふえ続ける臨財債発行額への対策についてお聞かせください。 〔左藤委員長代理退席、委員長着席〕
○高市国務大臣 地方の財源不足につきましては、国と地方の責任分担の明確化、財政の透明化といった観点から、平成十三年度より、地方負担分については臨時財政対策債の発行で対処しております。 この財源不足ですけれども、リーマン・ショックに伴う景気後退によりまして、平成二十二年度には十八・二兆円にまで拡大しておりました。近年、何とかアベノミクスの取り組みのもとに税収は回復基調にありますから縮小しつつあるんですが、それでも、平成二十九年度においてもなお七・〇兆円という巨大な財源不足が生じております。臨財債の発行残高は、平成二十九年度末には五十三兆円程度となる見通しでございます。 御指摘の元利償還金も累増しています。平成二十九年度には三・六兆円程度となる見通しになっております。これは委員も同じ認識だと思いますが、地方財政の健全化の観点から課題があるということを認識しております。 もう既にお触れいただきましたが、やはり特例債に頼らない財務体質を確立するということが非常に重要であります。法定率の引き上げについても先ほど言及をいただきました。 財務体質の強化ということで申し上げますと、歳入面では、とにかく地方税収が伸びるようにしっかりとアベノミクスの成果を全国各地に行き渡らせる。そのために、総務省としては、総務省が持つ政策資源を動員してまいります。また、歳出面では、国の取り組みと基調を合わせてめり張りをつけて歳出構造を見直すということで、財務体質の強化に努めてまいります。 また、歳出面ですが、やはり地方歳出の大半が法令などで義務づけられている経費や国の補助事業でありますので、国の法令、補助金、制度の見直しをあわせて行っていくことも必要だと考えております。現在、政府で、経済・財政再生計画の枠組みのもとで重点化、効率化など歳出改革の取り組みを進めているところでございます。
○吉川(元)委員 アベノミクス、私自身はこれは失敗だったというふうに思いますけれども、それによって税収をふやすというのは、そうなれば、文句といいますか、それはそれでいいことなんですけれども、財源が不足をした場合に臨財債に頼るというこのやり方をもうそろそろ考えないと、景気というのはいいときもあれば悪いときもあるわけで、そうなったときに、常にこの臨財債というスキームでやっていくやり方についてはやはり抜本的に考えていかなければいけないのではないかというふうに思います。 次に、先ほど歳出特別枠の話が少し出ましたけれども、この点に関してお聞きをしたいと思います。 危機モードから平時モードへ切りかえということで、財務省からは廃止が求められていたこの歳出特別枠ですけれども、私自身は、今大臣おっしゃられたとおり、財源不足が七兆円に達する地方財政というのは依然として危機の状況にあるんだというふうに思います。 この歳出特別枠、来年度の地財計画においては、今年度に比べて二千五百億円のマイナスというふうになりました。 他方、この同額、二千五百億円については、投資的経費である公共施設等の適正管理、あるいは、先ほど議論いたしましたが、一億総活躍社会の実現のための経費に振りかえられて、これは資料を見ますと、実質的には今年度四千五百億円という額が確保されたというふうに説明をされておられます。 しかし、この点、確かに額自体は四千五百億、二千五百億が出ていってほかのところに行ったということでありますけれども、先ほど指摘した点以外に看過できない問題といいますか、課題があるのではないかというふうに思います。 今回、その削減対象になる地域経済・雇用対策費、これは段階補正による割り増しで小規模自治体の需要額が引き上がる効果というのを実際上持っておりまして、その地域経済・雇用対策費が削減をされると、確かに、総体、マクロとしては同じ額ですよというふうに言ったとしても、ミクロの、自治体レベルまで行くと、小規模自治体への交付税配分に大きな影響が出るのではないかというふうにも思います。 この点、来年度の歳出特別枠の縮小が人口が比較的少ない小規模市町村に与える影響を総務省としてどのように考え、また、どのように対策を考えておられるのか、この点についてお聞きをいたします。
○黒田政府参考人 お答えいたします。 歳出特別枠につきましては、平成二十八年度の四千四百五十億円から二千五百億円減の千九百五十億円としました。 この歳出特別枠に対応した普通交付税の御指摘の地域経済・雇用対策費につきましては、平成二十八年度の二千三百億円から一千億円減の千三百億円としております。 それで、この地域経済・雇用対策費につきましては、平成二十八年度におきましても算定額を前年度から二千百億円減少させましたが、ここにつきましては、地域によって地域経済あるいは雇用環境の状況に差があることを踏まえまして、小規模自治体等の対策の必要度が高い団体における需要額の減少幅を緩和するための措置を二十八年度講じております。 平成二十九年度におきましても、この平成二十八年度の措置を踏まえつつ、小規模自治体における財政運営に支障が生じないよう適切に算定してまいりたいと考えております。
○吉川(元)委員 ぜひ、小規模自治体への目配り、気配り、よろしくお願いしたいと思います。 もう何度も指摘をしましたように、地方財政は、大変厳しい中、地財計画、内実はいろいろな、今指摘させていただいたようなことも含めて課題を抱えつつ、何とかその規模を維持しているのが実情だろうというふうに思います。 先ほどから、骨太方針二〇一五で、二〇一八年度まで一般財源の同額水準確保が決められております。また、地方創生事業として一兆円が今計上されておりますけれども、これも地財の規模を支える大きな柱になっているというふうにも思います。 政府の地方創生総合戦略の一つの目安というのが二〇二〇年度というふうになっておりますから、地方創生事業費、これが二〇二〇年度以降どういうふうになっていくのかというのも、これはそれ以降は維持される保証というのは残念ながらないのではないかと思います。 そういたしますと、骨太方針の二〇一五で二〇一八年度までと言っていた一般財源の同額水準確保、それから二〇二〇年度以降のいわゆる地方創生総合戦略の目安、これが終わった後どういう方向に進んでいくのかというのがなかなか今の現状では見えていないというふうにも感じております。 他方で、財務省というのは、地方財政、地方交付税、常に歳出削減のターゲットにしているということは明白でありまして、今後ますます歳出の抑制というのを求めていくことは間違いないんだろうというふうにも思います。 そこで、二〇一八年度そして二〇二〇年度以降の地方財政を支えていくためにどんなことが課題としてあるのか、また、規模をどのように総務省として考えておられるのか、お答えをください。
○高市国務大臣 まず、二〇一九年度以降の一般財源総額、そして二〇二〇年度以降のまち・ひと・しごと創生事業費のあり方についてでございますが、これは、各年度における地方財政対策において検討することになります。 私の決意という範囲になりますけれども、今後も、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行っていけるように、地方交付税を初め地方が自由に使える一般財源総額をしっかりと確保してまいりたいと思います。 これはまた例によってでございますが、経済財政諮問会議での議論を通じても主張してまいりますし、また、各部局、特に黒田局長には頑張っていただかなきゃいけないんですけれども、あらゆる段階で財務省ともお話し合いをしながら、しっかりと必要な財源の確保に努めてまいります。
○吉川(元)委員 ぜひ、総務省の皆さんには頑張っていただきたいと思いますし、その点に関して言えば私も全く同じ意見でありますので、地方の財源の確保に向けて努力をして、私自身もしていきたいというふうに思っております。 ちょうど時間が参りましたので、ここで終わりたいと思います。
○竹内委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十九分散会