消費者問題に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2017/04/18
会議録
○原田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として消費者庁次長川口康裕君、消費者庁審議官東出浩一君及び消費者庁審議官小野稔君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○原田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。穴見陽一君。
○穴見委員 おはようございます。 久しぶりの消費者特での質問に立たせていただきまして、本当にありがとうございます。 きょうは、独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案の審査ということで、トップバッターで質問させていただきますので、この法案全体の基本的な論点についてお尋ねをしたいと思います。 消費者団体訴訟制度が平成十九年六月に運用開始されてから、ことしで十年となります。昨年十月には消費者裁判手続特例法が施行され、新たに認定を受けた特定適格消費者団体が消費者にかわって消費者被害の集団的な回復を行うことが可能となりました。今回の改正法案は、この消費者団体訴訟制度を活用して消費者の被害の発生または拡大を防止するとともに、その被害を迅速に回復するための措置を導入するものと伺っております。 そこで、まずは、昨年施行された消費者裁判手続特例法の現在の運用状況についてお伺いをいたします。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 消費者裁判手続特例法でございますけれども、同種の、同じような被害が拡散的に多発するという消費者被害の特性に鑑みまして、消費者被害の集団的な回復を図るための二段階型の訴訟制度を設けるものというものでございます。この法律は、平成二十五年十二月に成立いたしまして、昨年十月一日から施行されております。 法施行までの間、消費者庁におきましては、政令、内閣府令、ガイドラインの整備を初めとした、施行のための準備を実施いたしております。また、政府広報等を通じまして、消費者団体訴訟制度の周知、広報にも努めてまいりました。 この法律の施行後の運用状況でございますけれども、まず、昨年十月三日に、東京都に所在いたします消費者機構日本という団体が特定適格消費者団体の認定申請を行っております。消費者庁におきまして特定認定の要件を具備しているか審査いたしまして、十二月二十七日に、消費者機構日本が第一号の特定適格消費者団体ということで認定されております。 なお、この法律につきましては、施行前の事案には適用されないということになってございます。こういうこともございまして、現時点では、この特例法に基づく訴訟はまだ提起されていないところでございます。 以上です。
○穴見委員 ありがとうございます。 それで、特定適格消費者団体は、消費者にかわって被害回復手続を行う重要な役割を担う団体ですから、十分な適格性を有する団体でなくてはならない、安易に認定されるべきではないと考えます。また、他方で、消費者被害が全国で多数発生している現状を踏まえますと、現在の一団体で足りるのか、そういう懸念もございます。 そこで、一団体の特定適格消費者団体によって十分な消費者被害の回復を図ることが可能なのか、また、今後、特定適格消費者団体がふえる見込みがあるのかどうなのか、お伺いしたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 特定適格消費者団体が一団体で十分な活動ができるかということについてでございますけれども、特定適格消費者団体の活動地域につきましては法律上の制約はございません。全国の案件を取り扱うことが可能でございます。また、特定適格消費者団体は、全国の適格消費者団体と事案についての情報共有を初めとした連携をすることができるということでございます。これを活用しまして、当面は、特定適格消費者団体の数が少なくても、全国の適格消費者団体との連携を通じまして全国で生じる被害の回復に取り組むことができるよう、支援してまいりたいと考えております。 それから、今後の団体の増加につきましてでございます。全国の被害を漏れなく救済するというためには、複数の特定適格消費者団体が存在するということが望ましいと考えております。現在、大阪府に所在いたします適格消費者団体、消費者支援機構関西から特定認定の申請を受理いたしまして、審査を行っているところでございます。また、ほかにも特定認定を目指して活動している適格消費者団体が存在していると承知いたしております。 それから、特定認定を目指す団体への支援でございますけれども、これにつきましては、地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムというものを使いまして、さらに特定認定の申請に向けた活動を支援してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○穴見委員 ありがとうございます。 ぜひ、特定の認定に向けての支援を強化していただいて、日本全国の消費者被害の回復に向けて、やはり民間の力をしっかりと活用して、なかなか消費者庁も十分なネットワークを全国に築いていると言いかねる状況もあろうかと思いますので、この制度を使った消費者被害の回復の力を拡大していただきたいと思います。 それでは次に、改正法案の内容についてお伺いをいたします。 今回の法案は、特定適格消費者団体が申し立てをする仮差し押さえ命令について国民生活センターが担保を立てることができるようにするものとのことですが、なぜ国民生活センターが担保を立てる必要があるのか、また、この措置によってどのような効果が期待できるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○松本国務大臣 特定適格消費者団体は、消費者裁判手続特例法に基づきまして、財産の隠匿または散逸を図る事業者に対しては、裁判所の命令に基づき、仮差し押さえによって財産の保全を図った上で、訴えを提起することができることとされております。 この仮差し押さえに際しましては、裁判所から担保を立てるように求められますが、特定適格消費者団体が恒常的に担保のための資金を用意しておくことや迅速に資金を調達することが困難なことがございます。そこで、国民生活センターが特定適格消費者団体にかわって仮差し押さえのための担保を立てることができるよう、国民生活センターの業務を追加するものでございます。 このような措置を講ずることによりまして、特定適格消費者団体が仮差し押さえをすることが可能になり、財産の隠匿または散逸を図る事業者からも迅速かつ実効的に被害を回復させることになるという効果が期待できると存じます。
○穴見委員 大臣、ありがとうございました。 迅速かつ実効的な被害回復を図ることは、消費者裁判手続特例法のまさに目的とするところでもあり、極めて重要なものでございます。 また、他方で、仮差し押さえの担保とは、濫用的な申し立てを抑制する役割を果たすものでもございます。今回の措置の結果、仮差し押さえが濫用され、健全な事業者の事業活動に支障を及ぼすようなことがあってはならない。そういうことを事業者も非常に懸念をしております。 その点についての見解をお伺いしたいと思います。
○長坂大臣政務官 お答え申し上げます。 仮差し押さえ命令が発令されますのは、事業者が財産を隠匿または散逸させるおそれがあると裁判所によって認められた場合でございまして、健全な事業者を相手方として仮差し押さえ命令の申し立てをすることはもともと想定されておりません。その経済活動を萎縮させることはないと考えております。むしろ、財産を隠匿または散逸させる悪質な事業者から仮差し押さえによりまして実効的に消費者の被害を回復させることは、消費の活性化、健全な事業者の発展や公正な競争をもたらすものであり、国民経済の発展に寄与するものであると考えております。 また、今回の措置におきましては、国民生活センターが特定適格消費者団体にかわって担保を立てることとしておりますが、仮差し押さえ命令に先立ち裁判所が審査をすることに加えまして、担保を立てる前提として国民生活センターも審査するものでございます。仮に濫用的な申し立てであると判断されれば立担保をしない運用としていることを想定しております。
○穴見委員 ありがとうございます。 ただ、事業者側も大変このあたりの、消費者庁、または、こういった裁判事例ですから、特定消費者団体がこのような形で、濫用とは言わないまでも、どのような形で訴訟を起こされてくるかというところには戦々恐々としている部分がございますので、健全な事業者が安心して事業活動に取り組めるような、そういった広報もぜひ進めていただきたいと存じます。 また、国民生活センターが担保提供の可否について審査を行うということですが、国民生活センターは、これまで主に国民生活に関する情報の提供や調査研究を行ってきた機関であると承知してございます。仮差し押さえの担保提供に関する審査には専門的な知見が要求されるのではと考えられますが、国民生活センターに適切な審査が可能なのか、お伺いをいたしたいと思います。
○長坂大臣政務官 国民生活センターは、重要消費者紛争解決手続、いわゆるADRを実施するなど、消費者問題に関する専門的な知見を有しております。 また、国民生活センターは、消費者裁判手続特例法に基づきまして、共通義務確認訴訟の確定判決の概要等の公表を行い、特定適格消費者団体に対してPIO―NET情報を提供する業務を行うこととされておりますなど、既に消費者団体訴訟制度に組み込まれております。 さらに、国民生活センターにおいては、仮差し押さえの担保に関する審査のための担当職員を配置いたしましたし、担保を立てるかどうかについては訴訟制度に関する知見を有する裁判官経験者や弁護士等の有識者から意見を聞くこととするといった、十分な体制を整えることを想定しております。 以上のことを踏まえまして、国民生活センターは、消費者問題に関する専門的な知見を有しており、特定適格消費者団体から仮差し押さえ命令の担保を立てるよう要請があった場合に、それに応ずるべきか否かを迅速かつ的確に審査する能力を有していると考えております。
○穴見委員 ありがとうございます。 そしてまた、国民生活センターはそういった審査の手続を経て担保を立てるわけですけれども、特定適格消費者団体の請求が認められなくて裁判に負けた場合、その担保はどうなるのか、お伺いをしたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 仮差し押さえにおける判断がその手続において覆り、特定適格消費者団体による仮差し押さえ命令の申し立てに過失、落ち度があったと認められる場合には、仮差し押さえの対象になった事業者が特定適格消費者団体に対しまして、仮差し押さえによってこうむった損害の賠償を請求するということがございます。 特定適格消費者団体に過失があったとしてこの請求が裁判により認められたとき、こうした場合には、仮差し押さえ命令の際に立てた担保がこの損害賠償に充てられるということになります。このため、認められた損害の範囲において担保を取り戻すことができないということがあり得るところでございます。 担保を取り戻すことができない場合、国民生活センターは、特定適格消費者団体に過失があったという以上、原則として、担保を取り戻すことができなかった金額につきまして特定適格消費者団体に対しまして支払いを求める、いわゆる求償するということになろうかと思います。
○穴見委員 国民生活センターは、担保が損害賠償に充てられた場合には、原則として、特定適格消費者団体に支払いを求めることということでございますが、どのような場合にも直ちに全額の支払いを求めるとすると、特定適格消費者団体の運営に支障を来すこともあるのではないかと思いますが、この点についてどのような御対応をお考えか、お伺いしたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 担保が取り戻されない場合、特定適格消費者団体に過失があったと認められた場合でございますので、国民生活センターは取り戻されなかった金額につきまして特定適格消費者団体に支払いを求めるということが先ほど申し上げましたように原則となります。 しかしながら、どのような場合にも直ちに全額の支払いを求めますと、特定適格消費者団体の財政に重大な悪影響を及ぼすという可能性がございます。ひいては、ほかの事案におきます特定適格消費者団体の機能が低下するというおそれもございます。 そこで、事情によりましては、長期分割ですとか支払い猶予、こういったものによって対応するなど柔軟な運用をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○穴見委員 ありがとうございます。 ぜひ、そういう意味でもこの特定適格消費者団体の資格というのは大変ハードルの高い資格でもあろうと思いますし、こういった緊張感の中で、ただ、その緊張感の中でも萎縮することなく、消費者被害の回復のために特定適格消費者団体がしっかりと対応できるためにも、今回の法案を通してしっかりとした財政的な措置をしていくことが必要なんだろうという理解でございます。ぜひ、国民の消費生活がしっかりとこの法律によって守られていく、それが前進していくということを期待申し上げまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○原田委員長 次に、田畑裕明君。
○田畑(裕)委員 おはようございます。自民党の田畑裕明でございます。 穴見代議士に引き続いて、自民党より質問をさせていただきたいと思います。質問の機会をいただきまして、理事各位また委員の先生方に心から感謝を申し上げる次第でございます。 さて、毎年五月が消費者月間ということでございます。間もなく来月ということでございますが、ことしのスローガン、「行動しよう 消費者の未来へ」ということだというふうにお聞きをしております。大変目まぐるしく変化する情報化社会において、消費者被害の防止や回復、また、消費者の自立支援に加えて、公正で持続可能な社会の形成など、将来のよりよい社会に向けた消費者の行動が重要となってくることの意義を訴えたものだと理解をするわけでございます。 消費者庁が設立をされて七年。消費者が主役となって、安心、安全で豊かに暮らすことができる社会の実現に着実に役割を果たしていただきたいと思いますが、そういう七年でなかったのかなというふうにも感じる次第でございます。 しかしながら、架空請求であったりですとかマルチ商法などの悪質商法、各種製品の契約、販売のトラブルといったものはやはり今高どまりしている傾向がずっと続いているわけでありますし、さまざまなそうした消費者被害、世情を反映しているような被害も目につくわけでございます。 PIO―NETの消費者生活相談情報の件数、平成二十五年度は約九十二万五千件、二十六年度は九十四万五千件、二十七年度、若干減ったとはいえ、九十二万七千件ということであります。 昨今では、特に、格安スマホの普及に伴いまして、サービス内容に関する相談ですね、通信サービスの分野であったりですとか、また、ネット販売、これも非常に堅調に伸びているわけでありますが、それによる宅配等に関する相談、また困り事も多いともお聞きをしているわけであります。 ちょっと話はそれますが、宅配便については、利用個数の大幅な増加によって、ドライバーの長時間労働というものも指摘をされているわけであります。大手ネットショップ事業者と大手運送業者との配送契約の見直し等が検討されているとも報道がされているわけであります。 特に、政府は働き方改革も今推進をしているわけでありますが、働く方一人一人がよりよい将来の展望を持ち得るようにすることであったりですとか、多様な働き方が可能な中において自分の未来をみずからつくっていくことができる、そういうような社会をつくっていくこと、意欲ある方々に多様なチャンスを生み出す施策というものも重要でなかろうかと思います。消費者庁としても、多様な主体や、企業ですとか地域の団体、各地域と連携をしていただきまして、より役割を発揮していただきたいことを要望させていただきたいと思います。 きょうは、国民生活センター法等の一部改正ということでありますので、それに関して四問、質問をさせていただきたいと思うわけでございます。 改めて、一問目であります。 近年の消費者行政に関するいろいろさまざまな態様に対する今回の法改正ということでありますが、近年においては、一つに、平成十八年の消費者行政に関する法改正によりまして、適格消費者団体による差しとめ請求制度が創設をされ、次いで、二十五年改正によりまして、特定適格消費者団体による被害回復の制度が創設をされたわけであります。被害回復の制度等においては、昨年の十月一日から施行されたわけであります。これによりまして、高齢者で被害回復をやるのが煩雑、困難と言われる方々であったりですとか、少額によって、自分一人で訴訟までするのはいいではないかというような形で泣き寝入りをしている方々が救われることに道が開けたわけであります。 特定適格消費者団体が、二段階型の訴訟制度によって、特に二段階目では特定適格消費者団体への授権をして行うということになったわけでございますが、これらを含めまして、期待される効果についてまずお聞きをさせていただきたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 適格消費者団体によります差しとめ請求の制度でございますけれども、平成十九年六月に施行されております。施行後十年たちまして、約四百件の差しとめ請求が行われております。そのうち四十六件につきましては、訴訟が提起されておるところでございます。 多くの事案におきましては、訴訟に至る前の段階で、適格消費者団体による差しとめ請求を契機といたしまして、事業者の自主的な対応により改善が図られているというところでございます。 他方、未公開株式の不当勧誘に関して勝訴判決を得た事例でございますとか、語学学校の不当勧誘に関しまして裁判上の和解で解決した事例、こういったようなものなど、必要な場合には訴訟手続による解決が図られておりまして、消費者被害の未然防止、それから拡大防止に大きく寄与しているところでございます。 課題といたしましては、差しとめ請求の制度でございますけれども、消費者被害の未然防止、拡大防止、こういったものを図る制度でございまして、消費者被害の回復を図るということはできなかったわけでございますけれども、昨年十月に消費者裁判手続特例法が施行されたことによりまして、新たな認定を受けた特定適格消費者団体が消費者被害の回復を図るということが可能になったということでございます。 それから、もう一つの課題といたしましては、適格消費者団体の数という点でございます。 現在のところ、全国に十四の適格消費者団体がございますけれども、幾つかの空白ブロックがございます。これらの地域の消費者被害の発生、拡大を防止するためにも、それらのブロックにも団体が存在するということが望ましいというふうに認識しております。 以上でございます。
○田畑(裕)委員 御答弁ありがとうございます。 こうして集団的な訴訟というフレーム、枠組みが整うことによって、そうした被害の未然防止、拡大防止ということにも機能が発揮できるようになったということは大変な一歩だと思います。 たしか、平成二十五年度改正のときも私も消費者特別委員会の委員でございまして、特定適格団体の要件のことを含めて、約三年の周知期間の間にきっちりと周知をしながら歩み出していきたい、いってもらいたいということも、いろいろ答弁も、質問の中でもあったかと思うわけであります。しっかりこれは機能させていただきたいと思いますし、やはり悪徳業者がはびこることがないような体制をしっかりとっていただきたいなというふうに感じます。 今ほど御答弁の中でも、特定適格消費者団体の空白地域のことについても触れられ、先ほど穴見先生からのお話でもあったかと思うわけでありますが、ちょっとそこの点、確認を含めて質問をしたいと思います。 適格消費者団体、今ほど御答弁ありましたように、全国で十四カ所ということでありますが、東北や北陸、四国においては適格消費者団体というのが存在をしていないわけであります。 もちろん、各地には消費者団体というのは数多く存在をしているわけでありまして、それぞれの目的また業務の範疇においてはさまざまな消費者相談を行政とも連携をしながら行っているというふうには認識をしているわけであります。 実際、この設立までに、認定といいますか、それまでにもさまざまなハードルであったりですとか、当然、要件があろうかと思うわけでありますが、一定のお墨つきといいますか適格団体の認定を受けて、しっかりとした業務、地域に役立てたいと思っている方も数多くいらっしゃるとも認識をしているわけであります。 具体的な支援の内容について、改めてちょっと確認をさせていただきたいと思います。御答弁をお願いします。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどの答弁にちょっと漏れがございましたので、それを追加してお答え申し上げます。 まず、裁判手続特例法の効果でございますけれども、二段階型の手続というものを導入いたすために、消費者にとりましては手続に加入することをためらわなくなるという効果、それから、加入する消費者が多くなるということによりまして、被害回復に要する時間、費用、労力等が軽減されるという効果がございます。これらの効果によりまして、これまで回復されなかった消費者被害を回復することになるというふうに考えてございます。 それから、適格消費者団体の設立の問題ですけれども、御指摘のとおり、北陸、東北、四国につきましては適格消費者団体の空白ブロックになってございます。空白ブロックの解消は重要な課題であるというふうに認識しております。 現在、北陸と東北に所在する消費者団体から適格消費者団体の認定申請を受理しているところでございます。現在、消費者庁において審査を行っている状況でございます。また、四国につきましては、四国に所在する消費者団体からも申請の相談を受けているという状況でございます。 消費者庁といたしましては、これらの申請、申請相談に対しまして丁寧に対応することを通じまして、空白地域における適格消費者団体の設立を促してまいりたいと思います。 また、設立に向けた支援といたしましては、地方公共団体に対し、地方消費者行政推進交付金というものの中に先駆的プログラムというものを設けております。この先駆的プログラムの中に、団体の支援ということも含まれてございます。これを用いまして、適格消費者団体を目指す消費者団体、それから特定適格消費者団体を目指す適格消費者団体、こういったところに対します支援を実施してきたというところでございまして、引き続き支援を実施してまいりたいというふうに考えてございます。
○田畑(裕)委員 ありがとうございます。 今、御答弁では、北陸、また東北においても適格消費者団体の申請について受理をされているということでございます。 これは、受理をされて認定までどのくらい、そんな一年とかかかることは多分ないんだと思いますが、今年度中のどのくらいの時期に、要件なりそれぞれが整って、オーケーならば承認ということになりそうなのかをお聞かせいただきたいと思いますし、この後のこの法改正にも絡みますが、特定適格消費者団体の、今もちろん全国で一カ所ということでありますが、全国バランスを見ても、首都圏と西の方にもあればいいのではなかろうかと思います。その辺の胎動、動向についても、もしお答えできる範囲があればお聞かせをいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 まず、東北につきましては、消費者市民ネットとうほくから一月の五日に申請がございました。四月の下旬に認否の、可否について判断するという予定になってございます。 それから、北陸につきましては、消費者支援ネットワークいしかわから二月一日に申請がございました。これにつきましては、五月中旬に認定の可否について判断するという予定でございます。 それから、四国につきましては、えひめ消費者ネットから相談を受けたということがございました。 以上でございます。
○田畑(裕)委員 あともう一点、特定適格消費者団体のことについても。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 特定適格消費者団体につきましては、消費者支援機構関西から申請がございまして、現在、認可するかどうかの検討を行っているところでございます。
○田畑(裕)委員 御答弁ありがとうございます。 空白ブロックの解消に向けて、もちろんこれはしっかりとした審査をしなければいけないということでありますので、鋭意取り組んでいただきたいなと思います。 適格消費者団体が、事業者に対する申し入れ活動ですとか差しとめ請求関係の業務に関して、地域に根差して、かつ市民の信頼を得て活動、しっかり支援を行っていただきたいなというふうに思うわけでありますが、適切な活動によって得られた成果ですとか情報、これは市民ですとかその地域の住民の皆さんに提供することも当然大事だと思うわけであります。 そのための資金面での支援ですとか人的ネットワークづくりの助言など、引き続きサポートをお願いしたいと思います。そのことについては今御答弁でも触れていただいたと思いますので、よろしくお願いしたいと思うわけであります。 また、特定適格消費者団体、一団体申請中ということも御答弁でございました。地道な活動によって、差しとめ請求に関する業務を相当期間継続して適正に行っていることであったりですとか、被害回復業務に関して適切に遂行するための体制が整っている等、認定のための要件がガイドラインで示されているところでございますが、重ね重ねでありますけれども、やはりそうしたコントロールタワーとなるような消費者の団体がしっかり機能すること、そのことによって悪徳な事業者がばっこできないような適正な体制づくりに取り組んでいただきたいなと思うわけであります。 それでは三問目でありますが、消費者被害の救済や被害回復のための、国民生活センターが立担保できるということになるわけであります。特定適格消費者団体から、準備を開始したり、事前相談を受けたりするところから始まるということであろうかと思いますが、国民生活センターが立担保する際の運用について、改めて、どのような手続として行われていくのか確認をさせていただきたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 国民生活センターが適切かつ迅速に担保を立てるという業務を行うためには、十分な体制を整えるということが必要でございます。 そこで、国民生活センターにおきましては、裁判実務に通じた有識者、こういった方々を組織いたしまして、この方々から意見を聞きつつ審査を行うとともに、担当の職員を配置いたしまして、特定適格消費者団体からの立担保の要請の受理、それから特定適格消費者団体、有識者との連絡調整などの事務的業務を行ってまいるということを想定してございます。
○田畑(裕)委員 ありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってまいりました。 消費者被害、振り込め詐欺ですとかマルチ商法といったもの、相当以前からあるわけでありますが、対応して件数が減ったと思いながら、地域の違った場所からまたそういったことが伸長してきたりですとか、本当に繰り返しているというのが実態でなかろうかと思います。 それに抗して、さまざまな法制度ですとか、そういった被害を防止する施策が取り組まれており、行政のみならず、今ほどからお話が出ているような特定適格消費者団体ですとか、消費者団体の皆さん方の御協力を得ながら、公正なさまざまな取引ができるような商慣行や商体制をしっかり整える形に推移をしてきているわけであります。それでも、泣き寝入りをされる高齢者であったりですとか、声なき声というものがやはりまだまだ多い部分もあるのではなかろうかと思います。 今回の法改正も踏まえながら、この制度の果たす役割であったりですとか、特定適格消費者団体や適格消費者団体の認知度をしっかり高めて、健全な国民生活が送れる、そうした体制をしっかり整えていただきたいと思うわけでありますが、改めて松本大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○松本国務大臣 消費者被害の回復を図るためには、制度やその担い手となる特定適格消費者団体が消費者、事業者に対して広く認知されることが必要であります。このため、周知、広報を行うことが重要であると認識をしているところでございます。 これまでは、制度の内容をわかりやすく紹介したポスターやパンフレットを作成、配布するほか、制度の具体的なイメージを持っていただくための動画を作成して消費者庁のホームページ等に掲載すること、また、消費者団体、事業者団体、行政等向けに説明等を行うことなどの取り組みを通じまして幅広く周知、広報を行ってきたところでございまして、今後も積極的に行ってまいりたいと思います。 また、消費者裁判手続特例法によります被害回復制度におきましては、二段階目の手続に多数の消費者の参加を促すことが被害回復にとって極めて重要であることから、今後は、特に報道機関による報道が効果的になされるよう、一段階目の手続の確定判決の概要等を積極的に情報提供すること、また、被害に遭った消費者が相談に訪れると考えられる消費生活センター、警察、問い合わせに対して情報提供する法テラス等と連携を図り、一段階目の手続の確定判決の概要等を適時に情報提供することなどの取り組みを通じまして、二段階目の手続に参加を促すための個別事案の周知、広報を行ってまいりたいと思います。
○田畑(裕)委員 ありがとうございます。 未然防止を含む、やはり相談窓口機能の強化、そうしたことも含めて、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、濱村進君。
○濱村委員 おはようございます。公明党の濱村進でございます。 本日は国民生活センター法改正ということで御質問させていただきますが、まず、国民生活センター法の改正の前に、二十五年に消費者裁判手続特例法が制定されまして、これは昨年の十月から施行されたというわけでございます。 実態的に運用されているかというと、これから実例が出てくるというふうに理解しているわけでございますけれども、その上で、もともとございます消費者裁判手続特例法というものは、一段階目と二段階目の訴訟がある。一段階目においては、共通義務確認の訴訟でございます。二段階目については、個別の消費者の債権の確定手続、いわゆる、消費者の方々、どなたに幾らぐらいお支払いしますかということを確定していく、そういう二段階でなっているわけでございます。 この二段階でやる中で、まず一段階目の中におきまして、この特定適格消費者団体というものは、共通義務確認で訴訟、これは、仮に棄却されると、ほかの団体も訴訟の提起ができなくなる。非常に大きい影響が出るわけでございます。金輪際、被害回復できませんよということになってしまうわけでございますので、非常に大きな影響が出るわけでございますが、これは訴訟の対象を選ぶ能力が非常に高くなければいけないということが言えるんだろうというふうに思います。 その上で、特定適格消費者団体も非常に高い能力が求められるとともに、同様にして国民生活センターにも、能力を備えて、立担保をするのかどうか、これを判断する、結局、特定適格消費者団体が担保がなければなかなか訴訟に踏み込めないというところで、国民生活センターが担保を出す、立担保するということによって訴訟が提起されるということもあり得るわけでございますので、国民生活センターにも能力が必要となるわけでございます。 これは、どのような審査基準を設けて、その裏づけとなるような体制整備についてもどのようにお考えなのか、確認したいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 国民生活センターは、審査に際しまして、共通義務確認訴訟において特定適格消費者団体が勝訴する可能性、それから対象消費者が特定適格消費者団体に授権をする可能性、手続に入るという可能性、これらなど、仮差し押さえにより消費者の財産的被害の回復が図られる見通し、こういったものを考慮しまして、立担保するかどうかを判断するということを想定してございます。 この判断に迅速かつ適切に対応するというために、国民生活センターにおきましては、裁判実務に通じた有識者、こういった有識者をお願いいたしまして、御意見を聞きつつ審査を行うということ、それから、担当の職員を配置いたしまして、特定適格消費者団体の立担保の申請の受理、それから、特定適格消費者団体、有識者との連絡調整など事務的業務を行わせるということなど、十分な体制を整備するということを想定してございます。 以上で対応していきたいと思います。
○濱村委員 これは、しっかりと担保していっていただきたいというわけでございますけれども、一段階目で共通義務が確認された後に、二段階目、個別の消費者の債権確定手続になっていくわけでございます。 事業者側が誠意を持って何かしら支払いを行ったというようなことも起こり得ると思うんですが、それでも消費者の方が授権するということになれば、これは消費者の、ちょっと言い方は悪いかもしれませんが、二重取りであったりとか不当な請求、こうしたことも起こり得るんじゃないかなというふうに思うわけでございます。 ちょっと例を挙げれば、例えば共通義務が発生いたしました。その上で、企業もここについては瑕疵があったということも認めました。対象となる、まあ商品にしましょう、商品は十万円といたします。その商品に瑕疵がありましたので、企業は五万円支払いました、自主的に。そうした場合に、一部の消費者は五万円もいただいたのでいいわとなりますが、もう片方で、一部の消費者についてはそれだけでは不服だということも可能性としてあり得るわけでございます。 不服だということで届け出を行ったような場合においては、事業者は五万円支払うのか、十万円支払うのか、それについて確認をしたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 消費者裁判手続特例法の二段階目の手続では、まず、特定適格消費者団体が、対象消費者から授権を受けまして、裁判所に対して、個々の消費者が有する債権の届け出をするということになってございます。この届け出債権につきまして、次の段階で、事業者が認否、それでよいかどうかという判断をするということになります。 事業者が二段階目の手続に入る前に自主的に被害弁済を行ったというにもかかわらず、弁済を受けた消費者が債権届け出を行った場合、まず、届け出債権に対する認否の手続におきまして、事業者は、債務が被害弁済により消滅したと主張することができるようになっています。 御指摘の事例でございますけれども、事業者は、五万円を支払われた消費者が債権届け出をした場合、こういった場合には、認否の手続の中で、既に五万円を支払い、その分債務が消滅したと主張することができます。 事業者が債権届けを認めずに、それを特定適格消費者団体の方に返しますけれども、特定適格消費者団体が事業者の認否を争った場合、こういった場合には、裁判所が双方の主張を踏まえ簡易確定決定という手続を行いまして、個々の消費者の債権額が確定されるということになります。 これにも不服があるという場合ですけれども、例えば、その弁済が被害弁済により消滅したとの主張が認められなかった場合、こういった事業者は、簡易確定決定に対しまして異議の申し立てというものをいたしまして、通常の訴訟手続において、届け出債権の存否について判断を受けるということができます。 事業者は、この異議申し立て後の訴訟の手続で、書面、書証以外の証拠を提出いたしまして、その主張の根拠づけをすることができるというふうになってございます。
○濱村委員 二段階目は、基本的に書証において、つまり書面において、被害者の方、消費者の方と、あるいは事業者の側と、それぞれが、どれぐらい自分たちは支払われるべきだ、あるいはこれぐらいは認否をするということを明らかにする、基本的には書類のやりとりですと。 その書類のやりとりにおいて、スピード感を持ってやるためには、この二段階目というのは書証によってやられるものであろうということがこの特例法の趣旨であるというふうに思うわけでございますけれども、それに対して事業者が不服であるというようなとき、これは通常の裁判手続に移りますよということでございます。そのときには、書証以外の証拠についてもしっかりと提示をしながら争うことができるということとなっておるというわけでございます。 次の質問に移りたいと思いますけれども、二段階目で、授権が少なかった、つまり、消費者の方々が余り権利行使をしたいという申し出がなかなかなかったということ、想定に比べるとなかったというようなこととか、共通義務が認められた後に事業者が自主的に弁済したということが起こった場合に、結果として過大な仮差し押さえが発生してしまうということがあり得ようというふうに思います。あるいは、そもそもこの集団訴訟において敗訴してしまうというようなことも考えられるわけでございますけれども、その場合は担保が実行されるということになるわけでございます。 今回の改正の趣旨といたしましては、特定団体が担保の立てかえを国民生活センターに要請する、自分のところだけではなかなか財政的な余裕がございませんということがあるわけでございますけれども、被害回復のための資金の確保ができるということは、今回の法の趣旨からして非常に適切であろうというふうには思うんです。思うんですが、だからといって、特定適格消費者団体の提訴の基準が緩くなってしまうということはあってはならないというふうに私は考えるわけでございますけれども、この点、大臣に伺いたいと思います。
○松本国務大臣 事業者の共通義務が認められた後に、事業者の自主弁済により二段階目の手続に参加する消費者が少なくなり、結果として過大な仮差し押さえとなった場合につきましては、事業者の自主弁済という、仮差し押さえ命令の申し立て時にはなかった事後的な事情により過大となったのでありますから、特定適格消費者団体に過失、いわゆる落ち度はないと考えられます。 この場合は、担保が事業者の損害賠償に充てられることはなく、国民生活センターは担保を取り戻すことができます。そのため、そもそも、国民生活センターが特定適格消費者団体に対して求償することにはならないと考えられます。 仮差し押さえの申し立ての基準につきましては、国民生活センターが特定適格消費者団体にかわって仮差し押さえの担保を立てることができるようになったとしても、裁判所は通常の仮差し押さえと同様に審査を行うのであり、特定適格消費者団体は相応の根拠を持って仮差し押さえの申し立てをしなければ、仮差し押さえ命令の発令がされることはありません。また、国民生活センターとしましても、裁判所と同程度の審査を行うのでありますから、相応の根拠がない場合は立担保に応じることはないと考えられます。 今回の措置により、被害回復の実効性を確保しつつも、安易な仮差し押さえの申し立てがされることがないようにしてまいりたいと思います。
○濱村委員 今の点はすごく私は大事だと思っておりまして、そもそも想定と違って授権が少なくてということで担保が過大だという場合は、これは落ち度はない、求償はそもそもないわけでございますのでということでございます。 一方で、残念ながら、思惑と違って敗訴をしてしまったということ、これは可能性としてはあり得るわけですけれども、そのようなことがないように、特定適格消費者団体の皆様は、高度な専門知識を持って、そして、これはしっかりと勝てる見込みがあるということをもって訴訟されるということでございますので、この点も、せっかくこの制度、被害者が泣き寝入りがないようにということで、速やかに被害回復をしていくという非常にすばらしい制度でございますので、しっかりとやっていただきたいということはもう大前提といたしまして、その上で、高度な専門性を発揮していただいて、被害回復に努めていただきたいというふうに思う次第でございます。 国民生活センターにつきまして、運営費交付金が、独法でございますので交付されるというふうに思っております。一方で、立担保をして特定適格消費者団体に立てかえを行うわけでございます。この費用の出どころの関係性について少し整理をしたいというふうに思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 特定適格消費者団体が事業者に対し仮差し押さえを行うためには、まず、裁判所に対して、仮差し押さえ命令の申し立てをするということになります。裁判所において申し立てに理由があると判断された場合には、特定適格消費者団体に対し、立担保命令が出されます。これを受けて、特定適格消費者団体は、国民生活センターに対して立担保を要請するということになります。 国民生活センターは、立担保をするということになった場合には、金融機関からその分を借り入れするということになります。資金を金融機関から用立てるということで、それを担保に立てるということになります。このように、国民生活センターが立担保に用意する資金というものは、金融機関からの借り入れによって確保されるという予定になってございます。 ただ、この立担保でございますけれども、裁判の期間が割と長期にわたるということがございます。その間、立担保を継続するという必要がございまして、その間、金融機関からの借り入れでございますので、一定の利息を負担しなければならないことになっています。これにつきましては、国民生活センターが負担するということが見込まれておりまして、この利息相当額につきましては、運営交付金の中から手当てされるということが予定されております。
○濱村委員 基本的には金融機関から資金調達をしつつも、利息分については運営費交付金から出されるという整理でございました。これは妥当なんだろうというふうに思うわけでございます。 その上で、最後の質問に行きたいわけでございますけれども、訴訟における費用について、ちょっとテーマとしたいんです。 弁護士の費用と報酬につきまして、消費者裁判手続特例法の審議のときも論点となっておりました。どういう話があったか。当時、森大臣でございましたが、そのときにこのように御答弁されておられます。 要は、この裁判においても法テラスの基準というものが、一定、基準になるんじゃないかしらというような趣旨で御答弁されておられるわけですが、「法テラスの基準は個人の依頼者に対するもので、集団的に弁護士が弁護団をつくるときは、法テラスの基準よりももっと低い報酬しかいただかないのが通例ではございますが、法テラスの弁護士報酬基準等も参考にしながら、弁護士会の皆様、そして事業者の皆様、消費者団体の皆様、そして委員の皆様のお声も、各界各層の広い御意見を踏まえてガイドラインの策定に当たってまいりたいと思います。」このようにあります。 今、ガイドラインが整理されておるものというふうに認識しておるわけでございますが、どのように整理されているのか、確認したいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 こうした国会の御議論を受けまして、消費者裁判手続特例法の制定後に消費者庁が制定いたしましたガイドラインにおきましては、事業者から取り戻した金銭をより多く消費者の取り戻し分とするために、特定適格消費者団体が消費者から受け取る費用、報酬につきまして、規律を設けているところでございます。 具体的には、まず手続への参加に関する費用でございますけれども、授権した対象消費者の全員で負担すべきものとしておりますけれども、予想より手続に参加する消費者が少なかった場合とか費用が多くかかったような場合は、消費者に追加負担を求めることができないというふうにしてございます。また、債権届け出よりも後の報酬、費用につきましては、少なくとも回収額の五〇%以上は消費者の取り戻し分としつつ、回収額が多額になるような場合等につきましては、消費者の取り戻し分を増加させる必要があるということ、それから、異議後の訴訟の報酬につきましては、回収額の一〇%を上限とするということなどを想定しております。 消費者庁におきましても、運用として、ガイドラインの定めに適合する費用、報酬規定を定めている団体、こうした団体を特定適格消費者団体として認定しているというところでございます。
○濱村委員 時間が参りましたので終わりますけれども、泣き寝入りされていたような方々がしっかりと被害回復される、このような基盤をつくったということで、非常にすばらしい法案であるというふうに思っておりますので、より一層、消費者庁の皆様、そして大臣のリーダーシップのもと適切に運用が図られることをお願い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 民進党の中島です。 本日は、独立行政法人国民生活センター法改正案の質疑でございまして、時間をいただきましたので、私からも質問させていただきます。 今回の改正案、消費生活相談が高水準で推移をしている現状におきまして、消費者裁判手続特例法に定められた仮差し押さえ制度を効果的に活用するために、国民生活センターによる立担保措置について、その骨格を定める趣旨だと理解をしております。 主に、特定適格消費者団体が国民生活センターによる立担保を可能とするセンター法の改正、適格消費者団体の有効期間を延長するための消費者契約法改正、また、国民生活センターが行う仮差し押さえの担保を立てる業務が円滑かつ効果的に実施されるように規定を設けるための消費者裁判手続特例法の改正が一括に審議をされるものでありまして、今回の改正までの経緯、またセンターの目的、その役割、さらに課徴金制度についても質問をさせていただきたいと思います。 現行の国民生活センター法では、国民生活センターの目的を、国民生活の安定及び向上に寄与するために、総合的見地から国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続を実施することを目的とすると規定をされております。 重要消費者紛争とは、消費者と事業者との間に生じた民事上の消費者紛争のうち、その解決が全国的に重要であるものとされています。具体的には、国セン法施行規則において、同種の被害が相当多数の者に及び、または及ぶおそれがある事件に係る消費者紛争とされております。 一方で、消費者の財産的被害の集団的な回復のための裁判手続の特例、消費者裁判手続法でありますが、これにおいては、法の目的において、消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産被害について、集団的に被害回復する裁判手続制度となっています。 お尋ねをいたしますが、現行の国民生活センター法において重要消費者紛争の対象とする紛争とは一体何なのか、また、消費者紛争と重要消費者紛争の違いは何なのか、お尋ねをしたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 現行の国民生活センター法第一条の二におきまして、消費者紛争がまず定義をされておりまして、消費者紛争とは、消費生活に関し、消費者または差しとめ請求を行う適格消費者団体と事業者との間に生じた民事上の紛争をいうというふうにしております。 一方、重要消費者紛争でございますが、ただいま御説明申し上げました消費者紛争のうち、被害の状況または事案の性質に照らし、国民生活の安定及び向上を図る上でその解決が全国的に重要であるものとして内閣府令で定めるものというふうに規定されているところでございます。
○中島委員 今の御答弁を踏まえまして、今回の改正案では、国民生活センターの目的について、重要消費者紛争について法による解決のための手続の利用を容易にするを追加するものであります。 消費者裁判手続法では、相当多数について、一定の数を具体的に規定しておりません。これは資料二ですね。消費者庁が公表している裁判QアンドAでございますが、この八行目の後段です。ここに書いてあるのは、一般的な事案では、数十人程度であれば、本制度の対象となるとしています。その上で、最後から三行目になりますが、相当多数存在することの立証として、行政機関等に寄せられた相談件数や各種の公表情報から立証できることが可能である事案もあるとされております。 国民生活センター法施行規則に基づく重要消費者紛争に係る相当多数と消費者裁判手続法における相当多数は同じでいいのか。同じでないなら、国セン法が重要消費者紛争に限定していることから、今回の改正に基づく立担保ができる対象範囲を逆に狭めるのではないかということについてどのようにお考えになるのか、お答えいただきたいと思います。
○川口政府参考人 相当多数の要件でございますが、それぞれの法律の趣旨に鑑みまして、事案に応じて個別に判断されるものと考えておりまして、一概には申し上げられないところでございますけれども、御質問の独立行政法人国民生活センター法施行規則に規定する相当多数の要件、これと消費者裁判手続特例法に規定いたします相当多数の要件につきましては、基本的には一致するものと考えております。 したがいまして、相当多数の要件、これが二つの法律でいずれも使われているわけでございますが、この相当多数の要件によりまして、立担保ができる事案の範囲を狭めることにはならないと理解しております。 なお、国民生活センターの方では、これは施行規則の方で相当多数という言葉が使われているということでございます。
○中島委員 私も何度か見てみたんですが、今も基本的には一致しておるということですが、やはりここが明確にならないと、今回の改正部分の、法による解決のための手続の利用を容易にするが何を意味するのか、不明瞭になりかねないというふうに思います。 もちろんこれはさまざまなケースが想定をされると思いますが、実際の運用に当たって、実際に範囲が運用上狭まらないかどうか、解釈にもよるかもしれませんが、基本的という部分が非常に不明瞭になりがちなところでもあると思います。今後、実際に範囲が狭まらないかどうかはしっかりとフォローして、より明確にしていただきたいと御指摘をさせていただきたいと思います。 続いて、国民生活センターの役割について質問させていただきたいと思います。 平成二十年の第百六十九回国会、ここにおいて、国民生活センター法改正では、裁判外紛争解決手続業務追加を踏まえて、附則の第六条において消費者基本法を改正し、国民生活センターの役割に、中核的な機関としての積極的な役割を果たすものとして紛争解決機能を追加して、明文化が図られております。 確認ですが、この際、センター法改正で消費者基本法のセンターの役割が追加された趣旨はどのようなことだったのか、確認させていただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 消費者基本法第二十五条におきましては、国民生活センターが消費者行政の中核的な機関として実施する業務が列挙されているところでございます。 平成二十年に国民生活センター法が改正されましたところでございますが、この際追加されました裁判外紛争解決、この業務が中核的な機関として実施する業務に該当するということから、消費者基本法第二十五条において、国民生活センターの役割を追加する一部改正をあわせて行ったものでございます。
○中島委員 今回の改正で、センターが行う業務として新たに特定適格消費者団体の支援業務である仮差し押さえ命令の立担保業務の追加に合わせて、消費者基本法第二十五条の国民生活センターの役割が改正されないのはなぜなんでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 消費者基本法第二十五条におきましては、国民生活センターが中核的な機関として積極的な役割を果たすべきものが列挙されてございます。 今回、国民生活センターが特定適格消費者団体にかわって担保を立てるという業務を行うことができることとなったとしても、消費者裁判手続特例法が定める被害回復裁判手続全体からすると、国民生活センターが担う役割は一部にすぎないということ、それから、担保につきましては、特定適格消費者団体はみずから担保を立てることが否定されているわけではないということなどからいたしますと、国民生活センターが被害の回復または仮差し押さえの中核的な機関となるわけではないということでございます。 そのため、消費者基本法第二十五条を改正する必要はないというふうに判断させていただきました。
○中島委員 今の御説明だと、今回の改正による国民生活センターの立担保業務は特定適格団体への一時的または補助的な支援であって、将来的には特定適格団体の自立を目指すものとして制度設計がされておる。 あくまでも今回の立担保業務は一時的、補助的という位置づけでいいのかどうか、もう一度ちょっと確認をさせてください。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 立担保に対しまして誰が費用を出すかということは定められておりませんで、その中の一つの機関として国民生活センターが行うというものでございます。基本的には、普通の裁判ですと原告が担保を立てるということが通常ですけれども、特定適格消費者団体に予備的に費用を積み立てているわけではございませんので、そのかわりに国民生活センターがその役割を担うということで計画しているものでございます。
○中島委員 やはり制度設計的には、今回の立担保業務は、あくまでも裁判所が、そういう命令に対して特定適格団体が、その目的を変えるものではなく、一時的かつ補助的にこの業務を行うというふうな答弁ということで私は理解いたしますが、そのようなことでいいんですよね。
○小野政府参考人 申しわけございませんでした。 一時的ということではございませんで、今回の国民生活センターの措置が行われたとしても、この仮差し押さえの手続を行うことによってそれが国民生活センターの中核的な役割ということになるわけではございませんという意味でございます。
○中島委員 では、ちょっと大臣に確認させていただきますが、消費者庁として、消費者裁判手続制度における仮差し押さえ手続に係る立担保については、今御答弁いただいたんですが、将来的には、本来どうあるべきか、どういったことを目指すのか、お答え願いたいと思います。
○松本国務大臣 将来的には、この特定適格消費者団体がみずから担保を立てることができるよう、特定適格消費者団体の財政基盤の強化につながる支援に取り組むとともに、消費者裁判手続特例法や今回の措置の今後の運用状況を踏まえつつ、必要な対応を行ってまいりたいと思います。
○中島委員 最終的には、特定適格団体がみずから、自立してということ、仮差し押さえ命令や申し立てもできるようにするという御答弁であったと思います。今回は、今回の改正案でそのような役割もふえるわけですが、最終的にはということで、そのために、今大臣からも御答弁ありました財政支援等々、今の諸課題について国がしっかりと支援をしていく必要があるという御答弁だったと思います。 まさに、そういう目的、目指すべきビジョンというものをちゃんとなし遂げていくために、財政支援、さらには情報の支援であったり、民間基金、そして教育啓発、財産保全策等々、今後しっかりと対応していく必要があると思います。今御答弁いただきましたので、そういう目的だと。そして、今回は一時的だということは言わないのかもしれませんが、最終的な目標はそこにあるということは今の御答弁で理解をいたしました。 続いて、立担保の手続に関して御質問させていただきたいと思います。 今回の改正における立担保措置、その手続に関してですが、裁判所が仮差し押さえ命令を迅速かつ円滑に発令できるようにするために、特定適格団体により求めがあったときは、国民生活センターにおいて直ちに担保が立てられるように、適切な手続を整備するとともに必要な体制を確保しなければならないと思います。 確認ですが、立担保に向けたセンターの審査はどのように行うことを想定しているのか、また審査期間はどの程度を想定されているのか、お尋ねをいたします。 〔委員長退席、河野(太)委員長代理着席〕
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 国民生活センターは、仮差し押さえを検討する特定適格消費者団体から事前に相談を受け付け、事案を把握しつつ勝訴の見込み等を確認するなど、審査のための準備をいたします。その後、特定適格消費者団体による仮差し押さえ命令の申し立てに対しまして、裁判所は、仮差し押さえ命令を発令すべきと判断したとき、こういったときには、担保を立てる旨の命令、いわゆる立担保命令を行います。これを受けた団体からの要請に基づきまして、国民生活センターにおいて、有識者の意見も聞きつつ迅速に審査をするということになってございます。 特定適格消費者団体から立担保要請を受けてから国民生活センターが審査する期間といたしましては、おおむね一週間程度を想定しているところでございます。
○中島委員 新たに人員体制を増員していくとか、新たな部署を設けるとか、そういったことはないんですか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 まず、裁判所OBですとか有識者を組織いたしましてその意見を聞くということ、それから、担当の職員を配置いたしまして、特定適格消費者団体との連携を図る、調整を図る、有識者との間での連携、調整を図るということをしていきたいというふうに考えてございます。
○中島委員 的確かつ迅速にやっていくために、人員体制、事務の方という話もあったり、有識者も、これは言うまでもなくいろいろなケースがあると思うんですね。それに対して、有識者を迅速に確保できるのか、また事務手続等もしっかりできるのか、そういう体制についても、今回の改正でどれだけ迅速にできるのかということがちょっと見えてこないところがあると思います。 加えて、立担保に向けたセンター、審査に当たってどの程度の書類提出を特定適格団体に求める予定なのか、事務処理の簡素化の観点、そのような観点でどのような対応をしようとされているのか、確認させてください。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 この制度の仮差し押さえは、事業者が財産を隠匿、散逸しようとしている場合の措置でございますので、迅速に行う必要がございます。 他方で、国民生活センターが適切に審査をするためには、特定適格消費者団体は提出資料を整えるという必要がございます。 そこで、運用といたしましては、裁判所に提出すべきものと同程度の書類、これを審査することといたしまして、手続が過度に厳格なものにならないという運用をしてまいりたいと考えてございます。
○中島委員 時間がないのでこれで終わりますが、そういった人員体制も含めて、一週間程度と言いましたが、本当にできるのかなということはちょっと疑念を持ちます。 実際、運用していくに当たって、迅速かつ適正に行われるように、その有識者の選定も含めて、あとは書類の簡素化の観点も、膨大になって立ちおくれないように、ぜひ配慮していただきたいと思います。 最後に、課徴金制度に関連して質問させていただきたいと思います。 資料の一枚目、三菱自動車に課徴金四億八千万円という見出しでことしの一月に報道されたものです。課徴金納付命令を出すのはこれが初めてという事例でございます。 平成二十六年の十一月に景品表示法を改正して、不当表示を行った事業者に経済的不利益を課す課徴金制度が導入をされた。そして、消費者庁は、この制度設計の検討過程において、違反事業者による自主的返金を原則としつつも、返金する相手が特定できないなど消費者への返金が困難な場合があることや、事業者間の公平性の観点から、違反事業者が返金額分をセンターへ寄附し基金化する仕組みを、このとき、骨子案段階までは盛り込んでいた。基金の使途は、適格団体や特定適格団体の消費者被害の防止や回復に係る活動資金に充てることが想定されておって、この仕組みは、悪質な事業者の不当収益の消費者への還元の一つのいい形態だったと思います。 これも確認になりますが、この際、なぜ、骨子段階まで盛り込まれていたにもかかわらず基金の導入がされなかったのか、お答えいただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十六年十一月に景品表示法に課徴金制度を導入するための法改正が行われたところでございます。 検討の当初でございますが、先生御指摘のとおり、違反事業者については、自主返金によって被害回復を行えば、自主返金をし切れなかった分につきましては国民生活センターに寄附を行うということで課徴金の納付を命じないとの改正案を検討していたところでございます。 しかしながら、パブリックコメント手続等で出されたさまざまな御意見を踏まえまして、課徴金を賦課することで不当表示規制の抑止力を高めるということが課徴金制度導入の趣旨であるということ、さらには、国民生活センターへの寄附は直接の被害回復ではないということから、同センターへの寄附により課徴金の納付を命じないとの仕組みは導入しないことが妥当であると判断いたしまして、平成二十六年十月に提出した景品表示法改正法案には盛り込まなかったという経緯がございます。 以上でございます。
○中島委員 今御答弁いただいたように、課徴金そのものは被害者回復には使われない。この三菱自動車の事例もそうなんですが、やはりこれは、今も前段で私がお話ししたように、この制度をうまく利用すれば、消費者への還元の一つの形であって、センターにこの基金がうまい形で設立されておれば、現在、今改正案もそうですが、この基金から本改正に係る仮差し押さえ命令のための担保金に充てることができたんじゃないか。 そもそも、徴収された課徴金、先ほども言いましたが、本来は被害者に返金されるべきものにもかかわらず国庫に納められるだけになっていて、被害者に還元されない仕組みとなっています。悪質な事業者の不当収益を消費者の被害回復のために行う消費者裁判手続制度の担保金に充てることは、極めて妥当だというふうに思います。 センターが課徴金を管理する公的基金を創設して、適格団体または特定適格団体の申請に応じて貸し付けをしたりすること、そういったものをやはり検討する必要があるんじゃないかというふうに思いますが、御見解をお尋ねしたいと思います。
○松本国務大臣 景品表示法におけます課徴金制度の中に寄附制度を設けることにつきましては、さまざまな御意見を踏まえ、設けないこととしたところであります。事業者の自主返金がされた残余につきましては、課徴金を賦課することで不当表示規制の抑止力を高めることが課徴金制度の趣旨に沿うと考えられております。
○中島委員 時間なので質問を終わりたいと思いますが、いずれにしても、本改正案の趣旨は評価いたしたいと思います。しかしながら、さまざまなトラブル、消費者被害、この回復をまさに観点に、さらに実効性を高めるために消費者庁として努力をしていただきたい、そのことをお伝えして質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○河野(太)委員長代理 次に、西村智奈美君。
○西村(智)委員 民進党・無所属クラブの西村智奈美です。 通告の順番を少し変えまして、厚生労働副大臣から、お越しいただいておりますので、乳児ボツリヌス症のことから御質問したいと思います。 ことしの二月に、生後六カ月の赤ちゃんが、蜂蜜を飲ませられていたということから、乳児ボツリヌス症を発症いたしまして死亡したという大変悲しいニュースがありました。 蜂蜜は、乳児ボツリヌス症と因果関係が認められている唯一の食品であるということで、知っている人は知っているんだけれども、なかなかまだ、広く知られているか、また定着しているかというと、そうではないところもあったがゆえに今回の事件が起きてしまったのだというふうに思います。 まず、消費者庁担当大臣にお伺いをいたしますけれども、この件について、消費者庁としてどのような対応をとったのか伺いたいと思います。こういった悲しいことが起きないように、どのようなことを行ったのか、また、今後も同様の事案の発生防止に向けて必要に応じて対応を行っていくというふうに、私、レクを受けておりますけれども、どういったことを想定しているのか、伺います。
○松本国務大臣 このたび、蜂蜜を摂取してボツリヌス症を発症し乳児が亡くなったという事例が発生したのは、大変痛ましいことでございます。 本件に関しまして、消費者庁といたしましては、ツイッター及び子ども安全メールを発出し、一歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう注意喚起を行いました。また、厚生労働省や農林水産省においても、ツイッターや各自治体への通知を通じまして注意喚起に努めていると承知をしております。 同様の事案が発生しませんよう、今後とも、機会を捉えて、関係省庁と連携しつつ、繰り返し必要な情報提供に努めてまいりたいと存じます。
○西村(智)委員 先ほど、大臣、繰り返し周知をというふうにおっしゃってくださいましたけれども、そこが大事なところだと思うんですね。これほど因果関係がはっきりしているものを繰り返し周知していくということ、また、必要と思われるところに、必要と思われる人に全て届かなければ、それは何の意味もありません。 どういった方法で今後その周知を図っていくのか。ツイッター等々も、利用している方もいれば利用していない方もいらっしゃると思います。霞が関から発信される情報には余り目も向けないという方も多いのではないかと思います。どういうふうに周知をしていきますか。
○松本国務大臣 全ての保護者に情報提供することを目的として、厚生労働省は、母子健康手帳に「はちみつは乳児ボツリヌス症を予防するため、満一歳までは使わない。」と記載することを通知で求めていると承知をしております。 消費者庁といたしましては、関係省庁等と連携をいたしまして、今後も、機会を捉えてSNSを活用した注意喚起を繰り返し行うとともに、子ども安全メール、またツイッターの登録者数の増加に努めるほか、都道府県の消費者行政部局への周知依頼、全国の消費生活センターへの情報提供等、さまざまな手法を通じて、多くの保護者の方々に情報が届けられるよう努めてまいりたいと思います。
○西村(智)委員 母子手帳に、確かに「はちみつは乳児ボツリヌス症を予防するため、満一歳までは使わない。」というふうに記載をされています。 この項目は、母子手帳における任意記載事項ということで厚生労働省が示しているものでありまして、ほぼ全ての自治体がそのような記載を含めて母子手帳をつくっておられるということですけれども、この文面がどこに出てくるかというと、離乳食のページに出てくるんですね。離乳食の進め方の目安、離乳食のポイント、こういった項目に出てきまして、今回蜂蜜を摂取していたのは離乳食の前の子供さんでいらっしゃるので、どうだかわかりません。わからないけれども、離乳食のところまで月齢が達していない方の保護者はそのページを見ないことが多いのではないかというふうに思うんです。 また、満一歳までは使わないというふうに記されていますけれども、実際に母子手帳でどういうふうに書かれているか。私の手元にあるものを見ましたら、使いませんというふうに書かれていました。これは禁忌事項なのかどうかよくわからない書き方になっていると思うんですね。 これはやはりもう一度検討していただいた方がいいのではないか、記載内容を、記載場所も含めて、このように思いますけれども、厚生労働副大臣に伺います。
○古屋副大臣 お答えいたします。 このたび、蜂蜜を摂取してボツリヌス症を発症し乳児が亡くなったという事例が発生したのは、大変痛ましいことだと私も思っているところでございます。 一歳未満の乳児につきましては、乳児ボツリヌス症を予防するため、蜂蜜を与えないよう、昭和六十二年以降、通知を発出するとともに、母子健康手帳や蜂蜜製品への表示などを通じて注意喚起を行ってまいりました。母子健康手帳では、今委員御指摘のように、蜂蜜は乳児ボツリヌス症を予防するため満一歳までは使わないと記載することを通知で求めるとともに、母子健康手帳の副読本等でも周知を行っております。私も今回確認をしてみました。 本件を踏まえまして、厚生労働省からも地方自治体に対して改めて注意喚起をするよう要請をしております。また、母子健康手帳の記載を見直すべきとの御指摘をいただきましたけれども、乳児ボツリヌス症の予防対策につきましては、正しい内容をより多くの方々に発信していくことが重要であると考えておりまして、母子健康手帳だけではなくて、引き続き、ホームページ等で情報を発信するとともに、新生児訪問また乳幼児健診など、さまざまな機会を捉えて保護者に必要な情報を届けてまいりたいと考えております。
○西村(智)委員 蜂蜜そのものを摂取するだけではなくて、今市販されているお菓子などにも蜂蜜が使われているものはかなりあります。そういったものを食べて、あるいは子供に食べさせて一体これは大丈夫なんだろうかと心配している方々もたくさんいると思います。ぜひそこは、満一歳までの子供が蜂蜜を摂取したら乳児ボツリヌス症になる危険性があるということは正しい情報ですので、ぜひ落ちがないようにしっかりと周知をしていただけますようにお願いをいたします。 古屋副大臣におかれましては、これで結構でございます。ありがとうございました。 それで、今回の国民生活センター法等の一部を改正する法律案についてですけれども、消費者裁判手続特例法が制定されましたときに宿題となっていた事項であって、ようやく適格団体に対してさまざまな権限が新たに付与される、よりディマンドサイドに立った行政ができるということで、私としても喜ばしいことだというふうに思っております。 ただ、今回、この法改正によりまして実現可能となる制度につきましては、本当に活用されるのかどうか、また、使いやすいものになるのかどうか、そういった心配があることも事実でありまして、私は、きょうは、特定適格消費者団体への求償権、求償について、ここに絞って質問をしたいというふうに思います。 お手元に、これは、消費者団体訴訟制度の実効的な運用に資する支援の在り方に関する検討会報告、この抜粋を配付いたしております。 ここで下線を引いている部分が、求償について、いわゆる懸念されていると言われる内容事項なんですけれども、どういうふうに書いてあるかといいますと、「特定適格消費者団体が常に厳格に求償されるのでは仮差押命令の申立てに躊躇を覚える可能性があり、特定適格消費者団体に仮差押命令の申立権限を付与した意義を損なうおそれがある。」というふうに書かれていることを初め、どのくらいの求償が実際になされることになるのだろうか、ここのところを見きわめたいという思いはやはり消費者サイドにはあるんだというふうに思うんですね。 有識者の中からの意見、例えば、団体の過失によって事業者の損害賠償が認められた場合にまで団体がセンターから費用の返済を求められたとすると萎縮効果が大きいのではないかという意見がありましたり、また、実際に訴訟手続を行って二段目の手続に参加するとき、消費者の数は未知数ですけれども、実際には想定した数よりも少ない人数しか申し立てがなかった、結果として過剰な差し押さえと評価されてしまうということも想定されるということになってしまうのではないか。 そこで、私の質問は、では、一体どのケースでどの水準まで、国民生活センターは特定適格消費者団体に対して何をどの程度請求することになるのかということであります。常に費用の全額を請求することになるのか、これはレクの中で、まあそこまではないんじゃないかというようなニュアンスもありましたけれども、ここのところはやはり一定程度はっきりさせていただかないと、団体の方は怖くて踏み切れないというふうに思います。 担保を立てる際にその契約書には具体的に何をどこまで記すことになるのか、伺います。
○松本国務大臣 国民生活センターが担保を立てる場合には、特定適格消費者団体との間で担保を立てる事務に関する契約を締結することを想定しております。その契約書には、仮差し押さえを申し立てようとしている事案の相手方及び内容、特定適格消費者団体の遵守事項及び契約の終了事項等を定めることを想定しております。 国民生活センターが特定適格消費者団体に対して支払いを求める金額を減額するというような場合には、国民生活センターの業務方法書やその細則におきまして運用基準を定めて、それに基づいて国民センターが個別に決定をするというようなことになるものと思われます。
○西村(智)委員 細則によって業務内容を細かく書くということなんですけれども、今ここの手元にないので、実際に、具体的に何をどこまで書きますか、どの水準まで求償するんですかと質問してもお答えいただけないわけです。 私、それでは具体的に幾つかのケースを挙げて、この場合には求償権の行使がなされるのかということについて伺いたいと思います。 具体的にはこういうことです、以下のような事例で立担保をしたセンターが損失をこうむった場合に、特定適格消費者団体に対する求償権の行使がなされるのかどうか。四つ読み上げます。 一つ、特定適格消費者団体が勝訴判決を得たにもかかわらず、その後、相手方事業者により任意の弁済がなされたため、結果的に保全の必要性がなくなった場合。 二つ、特定適格消費者団体と事業者との間で和解が成立し、相手方事業者により任意の弁済がなされたため、結果的に保全の必要性がなくなった場合。 三つ、特定適格消費者団体が勝訴判決を得て簡易確定手続に移行したが、授権をした対象消費者の数が見込みよりも少なく、結果的に保全された債権額に満たない額の弁済しかなされなかった場合。 四つ、特定適格消費者団体としては相応の根拠に基づいて共通義務確認訴訟を提起したが、主張が認められず敗訴した場合。 それぞれ、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 まず初めに、一つ目のケースでございます。繰り返さないでよろしいでしょうか、済みません。(西村(智)委員「はい、結構です」と呼ぶ) 一つ目、結果として保全の必要性がなくなるなどによりまして事業者が損害賠償を求めてきた場合の御質問でありますが、特定適格消費者団体による仮差し押さえ命令の申し立てに過失、いわゆる落ち度がある場合には、国民生活センターが立てた担保は事業者への損害賠償に充てられることから、国民生活センターは担保を取り戻すことができず、この場合には、取り戻すことができなかった金額について特定適格消費者団体に対して支払いを求めるということになります。 このお尋ねのケースは、事業者の任意の弁済という仮差し押さえ命令の申し立て時にはなかった事後的な事情により結果的に保全の必要がなくなったのでありますから、特定適格消費者団体に過失、落ち度はなく、担保は取り戻されるものと考えられます。したがって、国民生活センターが特定適格消費者団体に支払いを求める必要性はないと考えられます。 次に、二つ目のケースでありますが、このお尋ねのケースは、事業者の任意の弁済という仮差し押さえ命令の申し立て時にはなかった事後的な事情により結果的に保全の必要性がなくなったのでありますから、特定適格消費者団体に過失、いわゆる落ち度はなく、担保は取り戻されるものと考えられます。したがって、国民生活センターが特定適格消費者団体に支払いを求めることはないと考えられます。 三つ目のケースでありますが、このお尋ねのケースは、実際に授権をした対象消費者の数が仮差し押さえ命令の申し立て時に見込んだ数より少なかった理由にもよりますが、見込みよりも少なかった理由について特定適格消費者団体に過失、落ち度がない場合は、国民生活センターは担保を取り戻すことが可能であり、国民生活センターが特定適格消費者団体に支払いを求めることはないと考えられます。 そして、他方で、特定適格消費者団体の見込みが甘く、保全された債権額に満たない額の弁済しかなされなかったことについて過失、落ち度があるとされた場合には、国民生活センターは、担保を取り戻すことができなかった金額について特定適格消費者団体に支払いを求めることになるのが原則ということになります。 続きまして、最後の四つ目のケースでございますが、お尋ねのケースは、仮差し押さえの申し立てをした際の根拠にもよりますが、特定適格消費者団体に過失、落ち度がない場合は、国民生活センターは担保を取り戻すことができるため、国民生活センターが特定適格消費者団体に支払いを求めることはないと考えられます。 他方で、特定適格消費者団体としては相応の根拠があると考えていたとしても、事業者から提起された損害賠償請求の裁判で特定適格消費者団体に過失、落ち度があるとされた場合には、国民生活センターは担保を取り戻すことができないため、取り戻すことができなかった金額について特定適格消費者団体に支払いを求めることになるのが原則でございます。 以上が、四つのケースについてのお答えでございます。
○西村(智)委員 今回の法律のベースとなります消費者裁判特例法、これに基づく特定適格消費者団体の訴訟は、そもそもが公益的な活動であります。私、先ほども申し上げたような事例で、相手方事業者が損害賠償請求を行ったために、立担保をしたセンターが損失をこうむった場合、特定適格消費者団体の主張が正当であったと認められた、もしくは、特定適格消費者団体の訴訟提起に重大な過失があったとは認められないにもかかわらず、特定適格消費者団体に対して厳格に求償権が行使されるとした場合、これは、やはり特定適格消費者団体が仮差し押さえの申し立てにちゅうちょを覚える可能性があるのではないか、このように考えますけれども、大臣、どのような見解ですか。
○松本国務大臣 さまざまな案件に対応していかなければならないと思いますが、特定適格消費者団体が悪質な事案に対して仮差し押さえにちゅうちょするということなどがないように、事情によっては、その後の対応ということについて、長期分割あるいは支払い猶予といったようなことも含めて、柔軟な対応ということも必要だというふうに受けとめております。
○西村(智)委員 今、少し踏み込んで御答弁もいただきましたけれども、やはり、仮差し押さえの申し立てに特定適格消費者団体がちゅうちょすることがないように、一定の場合にはセンターによる求償権の行使を猶予ないし免除する、こうした適切な支援策が必要ではないか、これは検討会報告にも提起されている事柄でありますので、ぜひここは、法改正後ということになりましょうけれども、必要ではないかという立場から検討していただきたいと思いますが、いかがですか。 〔河野(太)委員長代理退席、委員長着席〕
○松本国務大臣 これは事情によってということしか今申し上げることができないのでありますが、状況によりましては長期分割あるいは支払い猶予によって対応するということとともに、求償の減免の余地も残すなど、柔軟な運用を検討していくということが大変重要だと思います。
○西村(智)委員 せっかくいい御答弁をいただいたのに、肝心の減免の余地があるというところが声が小さくなってしまいましたけれども、大臣、そこははっきりと自信を持って答弁していただいて、今後の検討にぜひつなげていただきたいと思います。 それでは、最後の時間を使いまして、適格消費者団体の認定有効期間の問題について質問させていただきます。 適格消費者団体の認定有効期間、これは六年となっておりますけれども、残念ながら、特定適格消費者団体の認定は三年ごとということになっております。結局、三年ごとということになりますと、特定認定を有する団体にとっては、六年ではなくて三年ごとの事務手続、更新事務ということになりますので、残念ながら事務負担軽減ということにはならない。そういう意味では、今回の法改正の趣旨は残念ながら満たされないということであります。 特定認定を受けているということは、前提として適格消費者団体の認定を受けているということでありますので、特定適格消費者団体の認定有効期間についても、今後、六年というふうに同じように延ばしていく必要があるというふうに考えますが、大臣、いかがですか。
○松本国務大臣 特定適格消費者団体は、特定適格消費者団体としての認定と適格消費者団体としての認定の両方を受ける必要があります。よって、特定認定を受けている適格消費者団体として、そのうちの一方の更新が三年ごとから六年ごとになるということは、事務の負担の軽減ということになるのではないでしょうか。 特定適格消費者団体による被害回復の制度は、昨年、平成二十八年の十月に運用を開始したばかりでございます。制度の担い手であります特定適格消費者団体は一団体であり、認定の有効期間を更新した団体は今存在をしておりません。また、被害回復のための裁判は一件も起こされていないという状況でございます。 したがって、この特定適格消費者団体の認定につきましては、現時点ではその有効期間を延長するのは適当ではなく、今後の制度の運用状況を踏まえて、必要に応じて検討してまいりたいと思います。
○西村(智)委員 平成二十八年の十月から施行されている法律です。それ以前のケースについては、これはこの対象にならないということですから、件数がゼロ件だというのも、それは大臣が言ってみてもしようがない。それは、これからいろいろなケースが出てきましょうし、また、それまで、法施行の前までいろいろな問題があってようやくスタートしたこの制度ですから、みんなでつくって活用していきましょうということだと思うんですね。 もう一つ、ちょっと踏み込んで伺いますが、今回の制度の運用開始から十年を経て、適格消費者団体の認定有効期間の延長ということが初めて議論されています。十年たっております。 特定認定は適格消費者団体の認定の上に成り立っている、これはもう改めて言うまでもありませんが、団体としての安定した活動が前提となっていることから、十年も見直しに時間をかける必要はなかったというふうに私は思います。もっと早く延長の検討をするべきではなかったか、このようにするべきではないかというふうに考えますが、いかがですか。
○松本国務大臣 適格消費者団体による差しとめ請求の制度は、差しとめ請求権の主体となるものとして適格消費者団体に特別かつ重大な権限を与えたものでございまして、その認定及び更新に当たりましては慎重に適格性を審査する必要がありました。 この制度は、平成十九年に運用を開始いたしました。これまでの間、適格消費者団体は認定の有効期間の更新を繰り返しております。また、四百件以上の差しとめ請求がなされ、そのうち四十六件の差しとめ請求訴訟が提起されておりますが、濫訴という事態は生じていないと認識をしております。 このように、適格消費者団体による差しとめ請求の制度は安定的に運用されていると考えられるため、今般、認定の有効期間を延長することとしたものでございます。 特定適格消費者団体の認定につきましては、現時点ではその有効期間を延長するのは適当ではありませんが、特定認定は適格消費者団体の認定の上に成り立っているということも勘案し、今後の制度の運用を踏まえまして、必要な時期に有効期間の延長について検討してまいりたいと思います。
○西村(智)委員 検討していただく、必要な時期にという御答弁をいただきましたので、そこで納得をしたいと思いますが、濫訴なんて起きるわけないんですよ、この制度の中で。 この消費者行政というのは、消費者庁の皆さんももちろん頑張っておられるけれども、各地で頑張っておられる民間団体の皆さん、この力の上に成り立っているわけですので、ぜひそこのところを踏まえていただいて、適格消費者団体も全国的にはまだ数も少ないです、地域的なばらつきもあります、こういったことをぜひ解消するために消費者庁としても一生懸命努力をしていただいて、しっかりと消費者の立場に立った行政運営が行われるように要望いたしまして、私の質問を終わります。
○原田委員長 次に、井坂信彦君。
○井坂委員 民進党の井坂信彦です。 本日は、国民センター法について五点ほど質問通告をしておりますが、冒頭は、前回せっかく資料提出をいただきましたジャパンライフ社の天下り問題を質問させていただきます。 二月七日の予算委員会で、ジャパンライフ社に消費者庁の課長補佐が天下った問題を取り上げ、課長補佐が天下りするためにジャパンライフ社に手心を加えたのではないかと質疑をいたしました。前回、三月三十日には、この消費者委員会でも質疑をさせていただき、そして幾つかの資料提出もいただきました。その後、参議院でも共産党の議員さんなどが質疑されて、ようやくこのジャパンライフ社天下り問題が国会全体で問題意識を持たれるようになったと思います。 現物がないのに、そして、運用益が上がっていないのに、あたかも金や和牛の牧場があって、そこから上がった運用益を配当しているかのごとくだます豊田商事や安愚楽牧場のような現物なき詐欺商法、現物まがい商法から老後の資産を少しでもふやしたいという高齢者を守るために預託法がつくられました。そして、平成二十二年からは、ジャパンライフ社の消費者相談が年百五十件前後になり、平成二十五年に、ジャパンライフ社の磁気ネックレスのような家庭用電気治療器が預託法の対象に加えられました。 平成二十六年、後にジャパンライフ社に天下る課長補佐がジャパンライフ社の調査を始め、満を持して預託法に基づく立入検査を行うかと思いきや、任意の書類提出にとどめた。そしてその後、課長補佐はジャパンライフ社に再就職をねだり、平成二十七年に定年退職をした課長補佐はめでたくジャパンライフ社の顧問に天下った事件であります。 まず、参考人に伺いますが、平成二十六年、課長補佐が調査をしていたその時点で、ジャパンライフ社に対して複数の都道府県から行政指導が行われていたのではないか。お伺いをいたします。
○東出政府参考人 当時の資料を確認いたしましたところ、同社、ジャパンライフ社ですけれども、その時点以前に、ある都道府県から条例に基づく行政指導を受けていたということでございます。
○井坂委員 既に国が動く前から地方自治体では行政指導が行われていた。そして国も当然、これは執行ネットというようなシステムがあって、地方がこういう行政指導を行えば国もわかるような仕組みになっているわけであります。 前回、三月三十日の委員会の後にこの委員会に開示をされた資料を、先日、私も見せていただきました。平成二十六年七月三十一日に、ジャパンライフ社に天下った課長補佐が当時の課長に立入検査をするか、任意の書類提出で済ますか、その判断を仰いだ議事録の冒頭にはこう書いてあります。「本件の特異性」「要回収」という書類と事前調査結果報告書をもとにレクを行った、こう書いてある。 課長レクに出されたこの二種類の書類のうち、事前調査結果報告書は委員会に開示していただき、私も見せていただきました。しかし、もう一方の「本件の特異性」という書類は開示をされなかったので、本日、持ってまいりました。これが資料一であります。 まさに課長レクの背景メモ的な扱いで、皆でこれを見て当時議論をしたんだろうというふうに思いますが、太い下線は私が引いたものであります。下の方で、「検証方法の選択←課長判断」ただし、米印に太字で「行為違反嫌疑無しを前提」と。要は、悪いことは今のところ見当たりませんよということが強調をされている。無通告の任意調査、これは弁護士見解で通常立入検査が適当だと弁護士に却下をされたので断念と。二番目の選択肢、立入検査、三番目の選択肢が書類の任意提出ということになっております。 見ていただきたいのは、一番下のところ、米印で「政治的背景による余波懸念」ということで、外圧的に立入検査の真意を問われる、こういうところまで課長レクでは、恐らく、課長補佐がこういう懸念がありますよということで議題に上げていたわけであります。 これはちなみに、上の1の(3)のところでも、政治的背景懸念で本件敬遠というようなことが書いてあって、要は、このジャパンライフ社の問題が、単に消費者問題ですぐに処分をすればいいものだったんだろうと思いますが、しかし政治的にややこしい案件ですよということがこの書類で繰り返し強調をされているわけであります。 大臣にお伺いいたしますが、このジャパンライフ社に対して、平成二十六年八月に任意で書類提出を求めるにとどまりました。なぜ、預託法があり、そしてまさにジャパンライフ社の件をきっかけにこの磁気ネックレスが対象物に加えられたのに、法に基づく罰則つき報告徴収や立入検査を行わなかったのか、お伺いいたします。
○松本国務大臣 本件につきましては、消費者からの相談情報の分析などの調査を行い、平成二十六年七月時点でジャパンライフ社について、預託法及び特定商取引法に違反する事実として、預託等取引、訪問販売及び連鎖販売取引に係る書面の記載不備及び交付、備え置き義務違反があるおそれと判断したと承知をしております。 しかしながら、その時点、平成二十六年の七月時点までに十分な具体性のあるきちんとした供述をしてくれる消費者を十分に確保することが困難であったこともあり、これ以外の法違反事実の認定は困難でありました。 このため、消費者庁が組織として決定した上で、まずは行政指導により改善を促すこととし、同年九月及び十月に、同社に対し文書による行政指導を行ったものでございます。 報告徴収や立入検査は罰則による強制力を伴う権限として法律上規定されており、当該権限の行使は調査に必要な場合に行っているものであるところでございまして、平成二十六年当時においては、罰則つきの報告徴収や立入検査をせずとも必要な資料を入手することができたため行う必要がなかったものと承知しているところでございます。
○井坂委員 罰則つき報告徴収で資料請求しなくても必要な資料が入手できたと大臣は答弁をされましたが、しかし、振り返ってみれば、まさにそのとき任意提出で済ませたがゆえに必要な資料が入手できずに、そして、その後三年たってからようやく必要な資料、証拠が入手できて、今回、合計一年にわたる業務停止処分に至っているわけであります。 そして、供述が十分に得られなかった、証拠が十分に得られなかったという答弁をされましたけれども、これはまさに、このジャパンライフに後に天下る課長補佐が手心を加えたがゆえに十分な証拠が得られなかったということを御認識いただきたいと思います。 前回、大西議員との質疑の中で、何件電話したんだという厳しいやりとりがありました。課長補佐は、わずか十件だけ電話をして、そして一、二件しかまともに返事がもらえずに、それをもって十分な証拠なしとして課長に上げているわけであります。しかし、その後、今の職員さんたちは、真面目に五、六十件電話をして、そして十分な供述を得て、そして今回処分に踏み切っている。 十件しか電話をしなかったこと自体がまさに手心そのものだというふうに、大臣、思われませんか。
○東出政府参考人 二十六年当時でございますけれども、その当時、消費者からの聴取を行っておりましたのは、ジャパンライフ社に接触する前の時点での調査でございます。したがいまして、消費者庁といたしましては、ジャパンライフ社と取引をしている消費者というのを把握する手段としては国民生活センターの相談情報というものしかございませんでしたので、どの方にお伺いをしていいかというのについて情報が非常に少なかったという事情があったということでございます。 これに対しまして、今回の十二月、三月の処分の際に行いました消費者聴取というものにつきましては、ジャパンライフ社に対して立入検査を行った後に行っておりますので、ジャパンライフ社がどういう方と契約を結んでいるかというのは我々の方として確実に認識をしておりましたので、直接お話を伺うために連絡をすることができたということがございましたので、たくさんの方から事情を伺うことができた、こういう背景でございます。
○井坂委員 ジャパンライフ社に接触する前だったので十分に電話先が確保できなかったということでありますが、だったら、なおさら、平成二十六年の段階でさっさと接触をして、そして、その後、またすぐに電話をたくさんかければよかったのではないかというふうにも思います。 お配りしている資料二と三は、これは、平成二十六年の九月と、そして十月に消費者庁からジャパンライフ社に行政指導が行われた際に、恐らく課長補佐からジャパンライフ社に渡されたか、または読み上げられた文書であるというふうに思います。 ごらんいただきたいんですけれども、例えば資料二、どういう流れで実際行政処分をやるんだということが書いてあって、下の七番のところには「貴社」「当方」というふうに書いてありますから、「貴社」と書いてあるということは、恐らく相手に渡る文書でないとこういう書き方はしない、あるいは相手に少なくとも伝わる文書でないとこういう書き方はしないというふうに思いますから、そういうふうに判断をしております。 真ん中ぐらいに、御注目をいただきたいんですけれども、「今回これだけの明白な違反を確認しながらの「指導」→内部では対処が甘いとの意見も」しかし、「→罰するが最たる目的ではなく→思う処ありき→今回対応に」と。こういう流れで恐らく発言をされたんだろうな、あるいはこのメモを担当者に渡されたんだろうなというふうに思うわけであります。 参考人に伺いますが、平成二十六年八月に任意で、要は法律に基づかない、あくまで任意の書類提出要請でとどめた、このことに対して、消費者庁内部でも、通常より甘い対応だったという認識があったやに聞いておりますけれども、参考人、いかがでしょうか。
○東出政府参考人 先ほど大臣から御説明いたしましたとおり、消費者庁としては、平成二十六年七月の時点で、それまでの調査結果に基づきまして、ジャパンライフ社については、預託法と特定商取引法に違反する事実としては、預託等取引、訪問販売、それから連鎖取引販売に係る書面あるいは書類の記載不備あるいは不交付、それから備え置き義務違反というのがあった、おそれがあったということは認定いたしましたけれども、それ以外の、今回の処分の対象になりました勧誘目的不明示ですとか、重要な事実についての故意の不告知というようなものは認められなかったということでございます。 それを前提といたしまして、消費者庁としては、立入検査を行わないで、行政指導によって改善を促すということを組織として決定したわけでありますけれども、書面、書類の記載不備ですとか不交付、備え置き義務違反につきましてそのような決定を行ったことについては、通常より甘い対応であったということはないというふうに考えております。 それから、当時、内部にそういう意見もあったのではないかという御指摘でありますけれども、個々の職員がどういうふうに思っておったかについてはちょっと承知をしておりません。
○井坂委員 個々の職員がどういうふうに思っていたかは承知をしていないということですから、私は、複数の職員さんから、何でこんな甘い処分なんだろうと当時課内でうわさをし合ったというふうに伺っておりますので、恐らく参考人の知らないところで、現場で一生懸命怪しい企業を取り締まる部下の方々は懸念をしておられた、不審に思っておられたということだというふうに思います。 資料の二あるいは資料三もそうですけれども、一番下のところに「進捗状況報告」これは「水庫宛」これが例の天下りをした課長補佐でありますけれども、「メール可」というふうに書いてあります。 参考人にお伺いをしたいんですけれども、ふだん、消費者庁の仕事の仕方として、調査先の企業とその調査担当者が単独でメールでやりとりをするようなことというのは消費者庁でよくあることなんでしょうか。
○東出政府参考人 消費者庁におきましては、特定商取引法あるいは預託法の調査におきましては、本件を含めまして担当の管理職がございまして、その指揮のもとに複数の担当者がチームを組みまして個別事案の調査を行う、その上で組織として処分方針を決めるということで執行を行っております。 調査の担当者が上司の執行担当の管理職の指揮のもとに事業者と直接メールですとか電話でやりとりをするということはございます。事柄の性質上、その場合は一対一のやりとりになるというのはよくあることではありますけれども、必要な情報については、上司あるいはチームの同僚の担当官と情報を共有するというのが通常でございます。
○井坂委員 前回も、横の連携が全くないからこういうことが見過ごされてしまうのではないかということを最後に質疑をいたしましたけれども、まさにこういうメールでジャパンライフ社とこの課長補佐がやりとりをこの時点から始めるようになって、そして、これは再就職監視委員会の報告書によりますと、この時期から、この天下りをした課長補佐とジャパンライフ社の単独接触がふえ、そして複数回、再就職のおねだりが行われたということにつながっていくわけであります。 大臣に最後、この件、お伺いをしたいと思いますが、これは衆参それぞれでこういう言われ方をしております、国家賠償請求をされても仕方がない案件であると。 後ろで首をかしげておられましたけれども、まさにこの時点、平成二十六年の夏、秋の時点で本当にこの対処の仕方でよかったのか。そして、まさにこの課長補佐が、思うところありきみたいな発想で、後にジャパンライフ社に天下りをしていくわけでありますけれども、ここは、私も入手できているような資料でありますから、どうか本当に、当時何があったのか、そしてまた、参考人も部下の意見は知らないとおっしゃいましたけれども、現場の職員さんの意見も、大臣あるいは政務官、直接、当時、本当にどう思ったか、妥当な処分だと思ったかというのを一遍聞いてみていただきたいというふうに思うんです。 お忙しいとは思いますから、前回、書類を出していただいたこと、それから、重ねて申し上げますけれども、今の大臣が悪いことをしたわけではない案件ですので、当時こういうことがあったのではないかというのは、大臣、どうかニュートラルなお気持ちで一遍深掘りをしていただきたいというふうに私は思いますが、いかがですか。
○松本国務大臣 今の御指摘の件につきましては、どのように対応できるかということを含めて検討させていただきます。
○井坂委員 ちなみに、これは通告どおりですけれども、ジャパンライフ社は、現在、この預託ビジネスを完全に停止していますでしょうか。
○松本国務大臣 消費者庁は同社に対しまして、昨年十二月及び本年三月に、預託等取引契約、訪問販売及び連鎖販売取引に関する新規の勧誘、契約締結等の業務の一部停止命令を行ったところでありますが、同社が当該処分以前に締結していた既存の契約に基づくレンタル料の支払いなどの業務につきましては今回の業務の停止命令の対象とはなっていないため、当該既存契約に基づく預託等取引等の事業は引き続き継続していると承知をしております。 また、消費者庁は、昨年十二月及び本年三月の行政処分後、同社が業務停止命令を遵守しているかどうかについて注視しているものと承知をしております。 なお、特定商取引法及び預託法に基づく業務停止命令に違反した場合、違反行為者及び法人に対して懲役または罰金といった刑事罰が科される旨、法律上規定されていると承知をしているところでございます。 一般論としてでございますが、事業者が消費者庁の業務停止命令に従わないなど罰則のある規定に違反している場合には、警察等の捜査機関に対して刑事告発を行うことが可能であると承知をしているところでございます。
○井坂委員 同社は今も預託取引を続けているということですが、それは、今大臣がおっしゃったのは、もともと預託契約を結んだ人に月々幾らという払う方だけはやっているよと。レンタルは多分やっていないんでしょうね。物がないということは消費者庁さんが認定されたとおりですから、レンタルは恐らく行っていないんだというふうに思うんですよ。ただ、お金を月々払うという業務はやっているということでありますが。 大臣、重ねてお伺いしますが、新規の預託契約、消費者庁が預託契約と認定をしているような取引、新規の契約はもう業務停止命令以降行っていない、これは本当に大丈夫ですか。
○東出政府参考人 現在、同社が業務停止命令を遵守しているかどうかについては注視をしておるところでございますけれども、御指摘の業務停止命令に違反しているかどうかにつきましては、証拠を持って言えるようなところというものは確認をしておりません。
○井坂委員 証拠を持って言えるものは確認をしていないという大変曖昧なお答えでありましたけれども、やっているんじゃないですか。 私も、ジャパンライフ社がお客さんに配っている新聞を、ジャパンライフ社に言って、もらったんですよ。やはりそこには、堂々と、大昔からうちは預託取引なんかしていませんと言っているんですよ。処分停止されたから今からやめますなんという書き方じゃなくて、うちは昔から預託取引なんてしていません、こういう書き方ですよ。 彼らにとっては、賃貸借契約だ、こういう言い分になるんだと思いますが、消費者庁はそういう見方はしていなくて、これは預託取引だという認定で預託法で今回業務停止命令を出したわけです。消費者庁が預託取引だと認定している取引を、業務停止命令以降もまた新規でジャパンライフ社は、もちろん訪問販売とかマルチ販売のやり方、連鎖販売ではやっていないと思いますよ、店舗でやっているんだと思いますが、まだ新規でやっているんじゃないですか。確認していないんですか。
○東出政府参考人 確認中ということでございます。
○井坂委員 確認中。いつ確認が終わりますか。私、また、その結果を聞かせていただきたいと思いますが、いつ確認が終わりますか。
○東出政府参考人 現時点において、具体的にいつごろということを申し上げる状況にはございません。
○井坂委員 大臣、お伺いいたします。 今お聞きをいただいて、この平成二十六年の件は、これは大臣の直接の責任ではないというふうに思います。しかし、今この時点で、店舗で預託取引が行われて新規で契約をされていて、そして今、参考人が答えたような、問い詰められたら確認中ですと答えるけれども、いつなんですかと言ったら、いや、はっきりというのは決まりません、こういう状態ですから、大臣も政治家ですから、薄々どういう状況か、お感じになっているというふうに思いますけれども。 現時点での預託取引を放置したら、これは国賠請求をやられたら、今度は大臣の時代の責任ということになってしまいますから、ここは厳正にまず調査をしていただいて、本当に処分に従って新規の取引をとめているのかどうか、結論、結果を出していただけませんか。
○松本国務大臣 これは、御指摘のとおりでございますが、まずは業務停止命令を遵守しているかどうかということをしっかりと注視していくという姿勢でおります。 その上で、注視して、中身がどうあるのか、何がわかるのかなどについて確認をさせていただきたいと思います。
○井坂委員 いや、大臣、注視ではなくて、やはり、実際これが行われているのかいないのか、確認をしていただけませんか。
○松本国務大臣 今の担当の中で確認をさせていただきたいと思いますが、これについては私の方で受けとめさせていただく内容となります。 この委員会への御報告などにつきましては、国会の御判断で御対応させていただきたいと思います。
○井坂委員 委員長に、そうしたら、またこの確認の結果どうだったかというのは委員会に消費者庁から報告をいただけるように、お取り計らいをお願いいたします。
○原田委員長 理事会でしっかり取り計らいます。
○井坂委員 それでは、国民センター法について、ちょっと時間がなくなってきたので、まず一点お伺いをしたいというふうに思います。 今回、特定適格消費者団体の基本財産、これに基づいて国民生活センターが担保を立てるということで、大体その三、四倍の金額までしか差し押さえができない仕組みに事実上なっております。こうなると、今、特定適格消費者団体というのは基本財産が二千五百万円だとかそういう規模でありますから、その四倍差し押さえができるとしても、一億円を超える消費者被害には十分な差し押さえができないということになってくる。 そこで、ちょっと一問飛ばして大臣にお伺いしますが、特定適格消費者団体の基本財産よりも大規模な差し押さえが必要なとき、今後幾らでもあると思います。しかも、敗訴の場合には、今度国民生活センターが基本財産が少ないと回収できないということになって、そこが問題だというふうに消費者庁は今認識をしておられるわけであります。 これは私からの御提案ですけれども、敗訴の場合は、国民生活センターが特定適格消費者団体に基本財産の範囲内の一部金額しか請求をしませんよ、そのかわりに、勝訴の場合は、国民生活センターも特定適格消費者団体と同様に、回収できた費用から一部、勝ったときには余分にもらえる、負けたときにはちょっとリスクを特定適格消費者団体と分散をしましょう、こういう形で、特定適格消費者団体の基本財産の枠にとらわれない差し押さえがこれは運用で可能だというふうに思いますけれども、大臣のお考えを伺います。
○松本国務大臣 特定適格消費者団体に対し、消費者から得た報酬の一部を国民生活センターに納付させることとすることは、そのために、特定適格消費者団体が消費者の取り戻し分を減少させることになってしまわないかなど、検討すべき論点があると考えられます。 国民生活センターが担保を立てる業務を柔軟に運用するようにする観点から、今後、御意見を踏まえ、国民生活センター、特定適格消費者団体などの御意見も聞きつつ、検討してまいりたいと思います。
○井坂委員 時間が近づいてまいりましたが、最後、大臣、一点だけ。 適格消費者団体、これは皆さんボランティアで頑張っておられます。かなり今回の新たな業務も含めて公益的な仕事をやっていただいているという意味で、何かお聞きすると、年間数百万円でも財政支援していただけたらなとおっしゃるんですが、私、これは団体数も知れているし、一団体数百万円だったら予算としても知れているんじゃないかなと思いますが、適格消費者団体への財政支援の可能性、最後一言だけお願いします。
○松本国務大臣 適格消費者団体は、その認定要件として一定の経理的基盤が必要とされており、この経理的基盤をもとにして自立した活動をすることが基本となっております。 これまで、消費者庁におきましては、団体の会員や寄附の増加につながるよう制度や団体の積極的な周知、広報を行うこと、二つ目として、情報面の支援として、事業者に関する消費生活情報、PIO―NET情報、また、消費生活相談が急増している事業者を整理した情報、急増指標を提供すること、また、三つ目には、財政面の支援として、地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムの活用により、地方公共団体と連携しながら制度の担い手を育成することなどを行ってきたところでありまして、引き続きこれらをしっかりと行ってまいります。 それ以外の方策は必要に応じて検討してまいりたいと思いますが、例えば、設立準備中の民間基金を後押しするための周知、あるいはクラウドファンディングの活用の促進などといった方策についても検討してまいりたいと思います。
○井坂委員 終わります。ぜひ財政支援の御検討をよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、梅村さえこ君。
○梅村委員 日本共産党の梅村さえこです。 国民生活センター法等の一部改正案について質問させていただきます。 先ほどの質疑にもありましたが、この間、ジャパンライフ問題など、消費者被害の広がりの中で、被害回復がますます重要な課題になっていると考えます。そこで、今回の法改正は、長年の消費者運動にかかわった方々の地道な努力が実を結んだものであり、大変重要であると考えます。 同時に、適格消費者団体の皆さんからお声を伺いましたが、泣き寝入りしないための取り組みだ、立担保に当たって過度な要件がないようにしてほしい、立担保の迅速さの確保が大切だとの要望とともに、今、他の委員の先生からも御質問がありましたが、特定団体が敗訴し、かつ不当な仮押さえとして損害賠償請求について必要になったときに大きな不安があるとの声を強くいただきました。この声は当然だと思いますが、どのような対応を想定しているか、御答弁をお願いします。
○小野政府参考人 特定適格消費者団体が共通義務確認訴訟で敗訴するなどして、違法な仮差し押さえで損害を受けたとして相手方から損害賠償請求訴訟が提起された場合は、その仮差し押さえ命令の申し立てについて、過失が認められ、不法行為に該当する場合には、団体は損害賠償義務を負うということでございます。 その場合には、国民生活センターが立てた担保が損害賠償に充てられるということになりますため、当該訴訟の判決で認められた損害賠償に相当する分について取り戻すことができないということになります。
○梅村委員 先ほどの委員の先生への御答弁の中では、事情によっては分割、延納というような御答弁もあったかと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 どのような場合にも支払いを厳格に求めるとするとなると、特定適格消費者団体の運営が立ち行かなくなるという可能性がございます。被害回復の制度が機能しなくなる可能性もあるため、事情によっては長期分割とか支払い猶予、こういったことによって対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○梅村委員 先ほどの他の委員の先生の御質問の答弁に既にあったわけですから、最初からその御答弁をいただきたかったと思うんですけれども、私はそれでも弱いというふうに思うんですね。 今、他の委員の先生からもありましたけれども、例えば、特定適格消費者団体である消費者機構日本は、およそ二千万円程度の財産、そして、事務局体制五名、かかわっている弁護士、相談員などは完全なボランティアで支えてきておられるわけです。長い間、たくさんの命が失われ、その消費者被害をもう二度とつくらないという中で、必死の活動をされてきているのがこうした団体の皆さんだというふうに思います。特に公益性の高い活動をされて、まさに行政の肩がわりを果たしているわけです。 万が一敗訴して損害賠償を求められれば、先ほど御紹介した団体の財産の金額からいえば、一気に存続そのものが危うくなってしまう、それがあるから裁判に二の足を踏んでしまうということも、今回の法の趣旨からしたら、起こってはならないことだというふうに思います。 団体の皆さんからも強く要望が上がっています。公益性を鑑み、求償の免除を行うべき、そうした検討も積極的に行うべきだと思いますが、さらに一歩進んで、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 求償の免除についてでございますが、場合によっては支払いの減免の余地を残すことも検討してまいりたいと思います。
○梅村委員 場合によってはその余地を残していただけるということで、本当に長い間頑張ってこられた皆さんの思い、消費者庁がつくられて七年、本当に今重要なときに来ていると思いますので、そういうお声に応えた免除の対策を必ず打っていただきたいということを私からも強く要望したいと思います。 それで、今、特定適格消費者団体の皆さんの事情も御紹介しましたけれども、関連しまして伺いたいと思います。 先ほどの質問でも、こうしたところへの支援が課題だというふうに質問もございましたが、改めて、団体の皆さんへの支援をどういうふうに考えているか、御答弁いただきたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 消費者団体訴訟制度を機能させるためには、適格消費者団体に対する適切な支援が必要というふうに考えてございます。 そこで、団体の会員数、寄附の増加につながるように、制度の団体の積極的な周知、広報を行うこと、それから、情報面の支援といたしまして、事業者に関する生活情報、PIO―NET情報の提供、それから、急増指標、生活相談が急増している事業者を整理した情報ですけれども、そういったものの提供、それから、財政面の支援といたしまして、地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムというものを活用することによって制度の担い手を育成するということ、こういった支援を行ってきましたけれども、さらに今回、特定適格消費者団体による仮差し押さえの実効性を確保するためにこの法案を提出したというところでございます。
○梅村委員 交付金に基づいて先駆的プログラムの中での支援なども行っているということで、これは、さまざまなシンポジウムだとか、そういうことを開く際の援助なども行われているのは確かだと思います。 ただ、そういう取り組みをしていくためにも、本当に今、運営面、財政面で困っていらっしゃるというのが適格消費者団体の皆さんだと思います。適格消費者団体の皆さんが、年間大体どれぐらいの規模で運営されているかというのはつかんでいらっしゃるんですか。
○小野政府参考人 一団体当たり約数百万でございます。
○梅村委員 そうですね。大体二百万円ぐらい。そして、事務局の方も一名。その方も、他団体との業務の兼任で担っているというのが実情だと思うんですね。 ですから、本当にこの日本の消費者運動を支え、消費者庁をつくり、今こういう到達を築いてこられた皆さんのこの努力、しかし一方で、数百万で運営している、これで一体地方の消費者行政を支えていくことができるんだろうかというふうに本当に思うわけですね。 ですから、さまざまな施策と同時に、私は、やはり直接的な財政支援、年間二百万円でどうやって地方の適格消費者団体がその任を担うというのか、これをぜひ考えていただきたいというふうに思っているわけです。再度伺いますが、いかがでしょうか。
○小野政府参考人 先ほども申し上げましたように、適格消費者団体は、その経理的基礎をもとに自立した活動をすることということが基本になっております。 消費者庁においては、制度の周知を進めることによって適格消費者団体の知名度を向上させ、団体の財政基盤である会費等の収入の増に寄与するということ、それから、認定NPO法人制度というものがございまして、この活用による寄附金の受け入れの促進、それから、先ほど申し上げましたように、交付金の先駆的プログラムのテーマとして消費者被害回復制度の運用に向けた活動の支援というものを掲げておりまして、これによりまして適格消費者団体に対する支援を行っているということでございます。
○梅村委員 全くさっきと同じ答弁だったわけですね。数百万円でどうやって自立した地方の消費者行政を支えていくのかということをぜひ真剣に考えていただきたいというふうに思います。 特に、二〇一三年の消費者裁判手続特例法の成立の際の附則に、特定適格消費者団体による被害回復業務の適切な遂行に必要な資金や情報提供その他の消費者団体に対する支援のあり方について速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうに附則でしてきているではありませんか。それで今回の改正になっているわけですけれども、その際、やはりもっと抜本的な対策が私は必要だったのではないかなというふうに思います。 それに関してですけれども、このたび、民間の基金、そういう中で四月二十八日に設立される予定となっています。民間基金は消費者スマイル基金という名前がついています。一八八(いやや)と一緒にぜひこのスマイル基金を広げていただきたいというふうに思うんですけれども、消費者、事業者などから寄せられる寄附金をもとに、消費者団体の公益的活動に助成をしていく役割をこの基金は持っているかと思います。 本来であれば国が挙げてやるべき問題だというふうに私は思うわけなんですけれども、検討会でも消費者庁としてどのような支援ができるのかが議論になったかと思います。これも財政支援を含めた支援の検討を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 現在、適格消費者団体等を支援する民間基金であります消費者スマイル基金、これの設立が進められていることは承知いたしておるところでございます。消費者団体制度を機能させるために適格消費者団体等の財政基盤を確立させるということは重要でございまして、このような民間基金の設立は望ましい取り組みであるというふうに認識いたしております。 そこで、この民間基金が充実したものとなるよう、例えば周知のための後押しをすることなど、支援に取り組んでまいりたいというふうに思います。 以上です。
○梅村委員 二〇一六年二月の検討会では、何らかの形で支援していきたいということも加納制度課長が述べられているかと思います。 何らかの形の支援が周知徹底ということなんですか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 現在の取り組み状況といたしましては、周知させるということが一番の課題かと思っております。
○梅村委員 大臣はいかがでしょうか。このスマイル基金についての御支援、ぜひ、切実な課題となっていると思います、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 この消費者スマイル基金の設立が進められていることは承知をしております。消費者団体訴訟制度を機能させるためには適格消費者団体等の財政基盤を確立させるということは極めて重要でございまして、このような民間基金の設立がしっかりと後押しをしてくれるというのは大変重要なことだと受けとめております。
○梅村委員 ぜひその位置づけにふさわしい支援をさらに踏み込んで検討いただきたいというふうに思います。 それで、最後になりますけれども、地方消費者行政の拡充がいよいよ欠かせないと思います。しかし、地方消費者行政の拡充のための地方消費者行政推進交付金が今年度で大きく改変されるということで、大変それへの危惧の声が上がっていると思いますが、どのように変わるのかということを端的に御紹介ください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 地方消費者行政推進交付金を活用した新規事業の開始期限を平成二十九年度とするというふうにしておるところでございます。これにより、地方消費者行政強化作戦の早期達成及び地方消費者行政の充実強化に向けた地方公共団体の取り組みの促進をしているところでございます。 他方、若干誤解があるところでございますが、地方公共団体の計画的かつ安定的な取り組みを支援するため、地方消費者行政推進事業要領というのを定めておりまして、この交付金を活用して実施する事業の交付金活用期間、これを事業メニューごとに定めておるところでございます。これによれば、最長で十一年とされておりますので、平成二十九年度に実施した新規事業については最大平成三十九年度まで交付金を活用することが可能ということでございます。
○梅村委員 誤解があるということでしたけれども、やはり、三十九年、最長で十一年ということは、これまであった基金、交付金が、もう新規事業については新しいものは実施されなくなって、今あるものも最長でも三十一年で切れるということで間違いないわけですよね。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 新規事業の開始期限が平成二十九年度ということでございます。平成二十九年度、今年度に実施した新規事業につきましては、小規模自治体であれば、最大平成三十九年度、十一年間までこの交付金を活用することが可能になるということでございます。
○梅村委員 ですが、地方の団体の皆さん、私も埼玉県ですけれども、埼玉県の皆さんからも御要望をいただきました。やはり、時限を設けた交付金ではなくて、恒久的な財源措置を行ってほしい、そうしなければ安心して新しい事業は起こせないという要望は大変強いものがあるというふうに思うんですね。 現在、全国で約五割の自治体が相談員の報酬単価の引き上げに交付金を使っていると思います。しかし、自主財源のない市町村、三百十三自治体もあるわけです。交付金が今非常に大きな役割をしている中で、やはりこの改変に当たっては、今後新しい制度を検討しているのかどうか、これ以上後退させないような新しい制度を同時に考えているのかどうか、これについて確認させてください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 一部誤解があるところではございますけれども、従来から実施してきた地方消費者行政推進交付金等を活用した地方公共団体に対する支援が平成二十九年度に一つの区切りを迎える、これは事実でございます。 地方消費者行政強化作戦で掲げております、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備する、これを消費者庁として目指しているわけでございますが、このため、自主財源の確保を地方公共団体に対して働きかけるとともに、消費者庁としても、交付金の活用の推進など、必要な対応について検討してまいりたいというふうに考えております。
○梅村委員 ということは、今後も、今行われている事業が継続されるような財政措置は後退させない、そういう制度が引き続き保たれていくということで受けとめてよろしいんでしょうか。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 目標は、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備する、このための地方消費者行政の充実ということについては引き続き努力をしていきたいということでございます。 このための努力として、ぜひ地方公共団体に真剣に考えていただきたいことは、自主財源の確保ということでございます。これを消費者庁としてしっかり働きかけるとともに、消費者庁としても、交付金の活用の推進など、必要な対応をあわせて検討してまいり、両者相まってこの目標を達成していきたいということでございます。
○梅村委員 時間が来ましたので終わりますが、自主財源の確保を地方公共団体に求めるだけじゃなくて、やはり国そのものがしっかりと、消費者庁設置にふさわしい、また地方消費者行政、また今の被害の実態にふさわしい予算措置をしていくことこそが必要だということを求めて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、吉田豊史君。
○吉田(豊)委員 日本維新の会、吉田です。どうぞよろしくお願いいたします。 きょうの委員会、井坂委員の質問のところをお聞きしていまして、ちょっといろいろ感じたんですけれども、当たり前のところなんですが、まず大臣にちょっとお聞きしたいのは、消費者庁というこの存在自身が、やはり、わかりやすく言えば、困っている人とか、だまされた人とか、弱い立場の人をどうやって守っていくのかという、そのために存在しているものだと思うわけですね。似たようなものでいうと、例えば警察だって、それから、悪い人からすると、脱税している人からすれば、それは税務署というのは正義の味方になる、そういう話だろうと思うんです。 ここで大事なのは、どうやって正義とかそういうものを実現していくかということにおいて、当然、当事者というのは二つおるわけですから、どちら側に立ち位置を置くべきかということ、あるいは、どういう観点で消費者庁あるいは消費者行政がしていかなくちゃいけないのかということについて、考え方として、大臣はどのように思っていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○松本国務大臣 もうまずは何といっても消費者の安心、安全な暮らしをしっかり担保していくということが大事であると同時に、賢い消費者になってもらうためにどういった情報提供をし、知恵を持ってもらうかということも大変重要だと思います。 また、いろいろな事案が起きてくる際には、それに対応する法的措置というものをしっかりと受けとめて、そこでは、法にのっとり、そして証拠があって、その事実が積み重なったところでいろいろ措置ができるということとつながってまいりますので、大変重要な課題でありますが、一方、慎重にしっかりと対応していかなければならないという、そんな心構えでおります。
○吉田(豊)委員 大臣、短くですけれども、本当にそのとおりだと私は思うんですね。 それで、実際に行動していくという、悪いだろうと推定される人が出てくるんですけれども、一般の人をだますという形だと思いますけれども、そういうときに、それをどうするかという話になると、私は、横文字ですが、プレゼンスということは大事じゃないかなと思うんです。 消費者の味方がきちんといるんだよということと、そのためにそういう組織もあるし、それから、そういう活動をしているんだよということを日々感じていただくことが、本当は一番悪い人たちが動きにくくなるということなんですね。警察でも、よく、各交番があって、そこでは、何もなくても立番するというわけですよ、交番の前に立って。立っているだけで、それがやはり悪いことができないような状況になっていくということもあるわけです。 ですから、例えば問題が起こったときには、それが本当にいいか悪いかの判断ということについては当然にして慎重であるべきで、だけれども、それがどうかということについては、すぐ動きます、それから、それを調査します、そこのところをやはり迅速に、そして、積極的にやっているということ自身をプレゼンスして見せることが私は本当の意味での消費者を守るということになると思うから、そこは慎重にという言葉の意味を間違えずに、言われなくても、やることをすぐにやっているんですと。 そのためには、きょうの話をお聞きしていると、まだまだ何か、そういう意味では、消費者庁としての活動についてはなかなかできないような、ボリュームとしてですよ、それが予算の問題なのか、何か幾つかの要素はあると思いますが、ぜひそこを積極的にやっていくという、そういう応援を私もしたいと思っていますので、ぜひ御検討いただきたい、進んでいただきたい、こう思うところです。 きょうの法案についても、これは明らかに、よい方向に進めていきましょうということですから、本当に、もっともっと早くそれをやって、そして一日も早く進めていただきたい、それに予算づけも当然必要でしょうということになると思います。 改めて、本法案について、組織、団体にかかわるわけですが、国民生活センターというもの自身、これ自身が周知されている度合い、それをどう認識しているのか、確認させていただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 独立行政法人国民生活センターでございますが、消費者行政の中核的な実施機関といたしまして、昭和四十五年の設立以来、約五十年にわたる活動実績を有しております。 平成十五年に独立行政法人に移行してからも積極的な役割を有しておりまして、国民からの認知度ということでございますが、独立行政法人の中でも高いものになっていると認識をしております。国民の認知度に関するランキング調査というのが野村総合研究所の方でなされておりますが、そこにおいては上位三位というふうに位置づけられているわけでございます。 国民生活センターの活動が効果的に行われるためには、国民生活センターの存在及びその活動内容が国民に周知されることが重要と考えておりまして、国民生活センターとしても、マスコミ、ホームページ等を活用し、また消費者ホットラインを補完する相談受け付けを行う、あるいはADRを行うといった活動を行いながら周知に取り組んでいるところでございます。
○吉田(豊)委員 認知されている三団体の中に入っているということですけれども、本質的に、普通生活していると、何かトラブルにかかわらない限りは、その存在というのに気づかないんですよね。警察は交番がある、あるいは消防に関しては消防車の置き場所があるとか、そういうことで平生の地域にいても目につくんですけれども、事消費者の問題についてとなったときには、やはりそういう拠点一つ一つというものを持っていないということが、本質的には、認知度を広めていく意味では難しいところもあるだろうと思うんです。 具体的に、例えば、私は富山ですけれども、富山でいうと、小学校下単位、校下といいますが、その単位でいろいろな地域のことをやっていくんですが、自治振興会ですとかそういうものがあるんですけれども、消費者の問題について、ここがSOSの受付場所だよとか、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、賢い消費者になってもらうためにはいろいろな情報提供もしていかなくちゃいけないわけです。 こういうことについての、普通の国民が見ていて平生目にするところで、これをどうやって認知を高めていくかということになると、それは今どういうふうに取り組みをしているか、もう一回確認させてもらっていいですか。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 現時点で、全国の全ての都道府県、市町村におきまして消費生活相談窓口を設置していただいております。ただ、専門の相談員がいて、消費者相談を週四日以上行っている消費生活センターというものを、できるだけ設置努力をいただいております。これが、私ども知っている限り、七百九十九カ所ございます。 次に、国民がどうやってその消費生活センターへアクセスするかということが重要なわけでございますが、これは、三桁の電話番号一八八、「いやや」ということで、これに直接つながるという体制をつくっております。土日において閉庁している場合には、最終的に国民生活センターでしっかり把握するということでございます。 ですので、まずは一八八(いやや)というものを国民の常識にする、子供のときからしっかり教育をしていくということを通じまして、必要な場合には消費生活センター、またこの消費生活センターに国民生活センターがしっかりアドバイスをする、支援をする、こういう体制をつくっているところでございます。
○吉田(豊)委員 具体的に身近なところにあるなというところにはまだまだ厳しいかなというところもありますし、消費者の問題の場合はテーマが全て多岐にわたりますから、それを個別に一つ一つ、何かがあったときによりそれを周知していく、そういう方法をとるのが効果的だとも思いますし、拠点と言えばいいのか、情報提供の窓口になるところをどう可能性を広げていくかということも含めて、一八八(いやや)一つをとっても、改めて聞いてみれば、一八八(いやや)を知っていますかと言うと、関係ないなと思っている人、あるいはトラブルにかかわっていない人はなかなかわからないというのが現実だろうと思いますので、ここもまたいろいろ作戦を練って進めていかなくちゃいけないなと思います。 本法案の適格消費者団体、特定適格消費者団体ということについて、国民生活センターでさえそういう状況にあるという中にあって、これをどう周知させていくのかというところを改めてもう一回お聞きしたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 適格消費者団体、特定適格消費者団体の周知でございますけれども、具体例といたしましては、制度の内容をわかりやすく紹介したポスター、パンフレットの作成、配布、それから動画を作成しまして消費者庁のホームページに掲載しているということ、それから関係の団体、消費者団体、事業者団体、行政、弁護士等向けの説明等を行っているということ、それから政府広報を活用してやっているということでございます。 また、先ほど申し上げました消費生活センターですとか警察ですとか、そういったものを含めて、一八八の活用をしていただくための働きかけ等、幅広く行っているところでございます。これからも積極的に行ってまいりたいと思います。
○吉田(豊)委員 そして、本法案において、適格消費者団体、特定適格消費者団体ということですが、この適格消費者団体の地域的バランスというところで、いただいた資料を一番最初に見たときに、日本全国の中で、あるところというのは限られているんですよね。具体的に、私なんかは富山県ですけれども、北陸にはない、それから東北にもない、四国にもない、こういう現状があったというところもこの立法の改革のところなんだと思います。 これはやはり早急にやっていただかないと、ここのところは問題がないから要らないんですということでは決してないと思うので、このあたりの取り組み、そしてこのバランスをどう考えているか、確認させてください。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 現在、東北それから北陸、四国については空白のブロックになってございますけれども、消費者庁といたしましても、空白ブロックの解消は重要な課題であるというふうに認識しております。 現在、東北それから北陸の消費者団体から適格消費者団体認定の申請を受理しておるところでございまして、現在審査中ということになってございます。また、四国に存在する消費者団体からも認定に向けた申請の相談を受けているということでございます。 以上でございます。
○吉田(豊)委員 本当に早くそういう状況、この法案ができるからということで慌ててということではないんでしょうけれども、やはり平生から地域的なバランスということはしっかり見ていただいて、そして対応ということの準備をお願いしたいと思います。 次に、最後ですが、適格消費者団体そして特定適格消費者団体ということですけれども、こういう団体ができてくる、そして、その数の問題、それから一つ一つの活動をどのように充実化させていくのかということ。つくったらそれでよしということでは決してないわけで、その存在が効果的な働きをしていくために、これはどのような支援、サポートを行っていくのかということについて、設立の数も含めて、大臣に改めて確認させていただきたいと思います。
○松本国務大臣 この設立に向けた支援でございますが、これは、地方消費者行政強化作戦の中で空白地域の解消を目指すという目標として掲げているところでございますが、地方公共団体に対しましては地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムの活用を促してきているところでございます。 このプログラムの政策テーマの一つに、消費者被害回復制度の運用に向けた活動の支援を掲げておりまして、制度の担い手を育成するため、適格消費者団体を目指す消費者団体に対する支援を実施してきているところでございます。 今後も、地方公共団体とも連携をしながら、適格消費者団体を目指す消費者団体に対する支援を実施してまいりたいと思います。
○吉田(豊)委員 ぜひ、こういうさまざまな法案改正、もちろんやっていくべきことですけれども、それをやって、そして実績を積んでいく、そのためにまた必要な予算、宣伝、その部分も含めて進めていただきたいということをお願いしたいと思います。 終わります。ありがとうございます。
○原田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○原田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○原田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○原田委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、伊藤信太郎君外四名から、自由民主党・無所属の会、民進党・無所属クラブ、公明党、日本共産党及び日本維新の会の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。中島克仁君。
○中島委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 悪質な事業者から消費者の被害を回復するため、特定適格消費者団体から立担保の要請があった場合に、独立行政法人国民生活センター(以下「国民生活センター」という。)が直ちに担保を立てられるよう、国民生活センター、特定適格消費者団体、地方公共団体等関係者間での連携を強化し、また、国民生活センターにおける立担保の審査・手続体制を整備すること。 二 特定適格消費者団体が国民生活センターによる立担保を利用する場合の要件については、同団体が個別の事案に応じて柔軟な対応を行うことができるよう、立担保可能な額に一律に上限を設けるなどの過度なものとしないこと。 三 裁判所に違法とされた仮差押命令により事業者が損害を被り担保が実行された場合に、国民生活センターが特定適格消費者団体に対して行う求償については、公益のために特定適格消費者団体に仮差押命令の申立権限を付与した意義に鑑み、一定の要件を満たす場合には、返還の猶予又は免除を検討すること。 四 特定適格消費者団体の更新手続の事務負担を軽減し、被害回復関係業務に注力できるよう、特定認定の有効期間については、特定適格消費者団体の今後の活動状況を踏まえ、その延長を検討すること。 五 適格消費者団体及び特定適格消費者団体が、差止請求及び被害回復のための活動を行うことによって、経理的基礎を強化することが困難であることに鑑み、両団体に対して、その公益的な活動に必要な資金の確保等の財政面の支援を行うこと。 六 適格消費者団体及び特定適格消費者団体が差止請求や被害回復のための活動を迅速かつ適切に行うため、両団体に対する全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO―NET)に係る情報の開示の範囲やPIO―NET端末の配備について、個人情報保護に配慮しつつ、検討を行うこと。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)
○原田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○原田委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。松本国務大臣。
○松本国務大臣 ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。 ―――――――――――――
○原田委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○原田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四分散会