国土交通委員会 第19号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2017/05/24
会議録
○西銘委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省土地・建設産業局長谷脇暁君、都市局長栗田卓也君、住宅局長由木文彦君、航空局長佐藤善信君、観光庁長官田村明比古君及び消費者庁審議官福岡徹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○西銘委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木憲和君。
○鈴木(憲)委員 おはようございます。自由民主党の鈴木憲和です。 本日は、質問の機会をいただきましたので、しっかりと質疑をしていきたいと思います。まず冒頭、盛大な拍手をどうもありがとうございました。 本日議題となっております不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について、何点か質問をさせていただければというふうに思っています。 我が国は、今現在、人口減少社会を迎えているわけですが、その最先端を行っているのが地方の自治体であるというふうに思っています。人口減少している地方の自治体が、しっかりと先を見据えて、安心して地域を引き継いでいけるのかという観点が日本の将来を左右するというふうに私は思っています。本日は、この法案がどのように地域の再生につながっていくのかという観点から、ぜひ議論をさせていただければというふうに思っています。 まず、人口減少社会を迎える中で、地方か都市部かを問わず地域社会で課題となってくるのが空き家と空き店舗の問題だというふうに思います。人が減るわけですから、当然、今までよりも空き家がふえていく、そして空き店舗がふえていく、これは、ある意味でいうといたし方ない結果なんだろうというふうに思います。 私の暮らす山形県でも、自分自身も中山間地域に住んでいます。どのぐらいの場所かというと、最近、私の家の横に、日中でもカモシカが毎日来るようになりました。そんなに自然の中というわけでもないんですけれども、実際は、そこまで鳥獣が来るようになっている。 そういう場所に住んでいると、実際にだんだんと空き家がふえてきたなということを大変感じます。自分自身の住んでいる集落でも、ここ数年の間に、二人暮らしの方の、例えば旦那さんが亡くなった場合、奥様が、一人だと山の中だとなかなか厳しいのでということで、町場のアパートに引っ越しをされて、一軒空き家がふえたり、もしくは、家族でまるっと交通の便のいい場所に移転をしたりということで、一軒一軒実は空き家がふえているということで、地域としては大変寂しいなという思いもするわけです。 同時に、空き家って大変問題だなというふうに思うのは、管理がしっかりとされていればまだいいですけれども、管理がされない場合は、例えばイノシシが来るとか、やはりそういった人間以外のもののすみかになってしまって、それは、その地域社会にとっては大変な問題になってくるわけです。 空き家や空き店舗については全国的に増加傾向であるというふうに思いますが、まず、この現状認識について、国土交通省の見解を、できれば地域別にどういった傾向があるのかということも触れていただきながらお伺いできればというふうに思います。 〔委員長退席、西村(明)委員長代理着席〕
○由木政府参考人 お答えいたします。 まず、全国におきます空き家の総数は、平成二十五年時点で約八百二十万戸となっておりまして、この十年間で一・二倍に増加いたしております。このうち、売却用とか賃貸用のものを除きました、いわゆるその他空き家というふうに称しておりますが、この、その他空き家につきましては、平成二十五年時点で約三百十八万戸でございます。十年間で一・五倍に増加しておりますので、全体の増加率よりも高い増加率でふえているということでございます。 地域別でございます。 その他空き家、今申し上げました三百十八万戸でございますけれども、これは、全国の平均の空き家率で申し上げますと五・三%になりますが、例えば都道府県別で申し上げますと、都道府県別で一番多いのは鹿児島県の一一%でございます。一般的には西高東低で、西日本の方が高い傾向がございます。 統計をとりますと、人口減少率や高齢化率が高い都道府県については一般的にその他空き家の率が高いという傾向が見られますが、ただ、例外もございまして、御地元の山形県は、五・一%ということで、全国平均よりも低いわけでございますけれども、高齢化率はまだかなり高い方でございます。そういった状況で、それぞれ地域の状況によって異なっているということがございます。 また、同じ都道府県でも、例えば県庁所在地とそれ以外の地域ではかなり状況が異なっておりますので、やはり市町村ごとにその状況をきちんと把握して対策をしていただくことが必要ではないかというふうに考えているところでございます。
○鈴木(憲)委員 御答弁ありがとうございました。 今局長から御答弁いただいたとおりで、十年間で一・五倍、本当にすごいスピードで空き家が、しかも使われない可能性のあるものがふえているということで、自分自身も、この法案の審議の前に、空き家率がどのぐらいあるのかということを、実は市町村別にも自分の地元を調べてみました。 今、全国で一番空き家率の高い県が、これは一般論としての空き家率ですけれども、二二%という県があって、自分の出身の山形県もさぞかし高いんだろうというふうに思いましたところ、平成二十五年の調査では一〇・七%で、全国では四十五位と、比較的多いなと感じる一方で、現実の数字は低い数字が出ているわけです。 先ほど局長から説明のあった賃貸用や別荘等を除いた空き家率、これはその他空き家というふうに言っていますけれども、これも、山形県の場合は五・一%で、全国平均よりも多少低くなっています。 住んでいる者の実感としては、周辺に大変空き家が多くなってきたなというふうに感じる一方で、これは私の推測ですけれども、山形の場合、これは秋田もそうですけれども、雪国ですから、冬場、積雪すれば、空き家の場合、積雪してそのまま放置すれば潰れて大変なことになるということで、恐らく除却しているケースがかなり多いのではないかなというふうにも感じるわけです。 調べてみてわかったんですけれども、地域別に空き家率に大変違いがあって、こんなにも違いがあるのかというぐらいの違いがあるわけですけれども、ちょっとこれは、大臣に所感をお伺いしたいというふうに思います。通告をしていませんが、申しわけありません。 こういう、地域別に空き家率が相当違うんだということを、なぜそういう数字が出ているのかということも含めてこれからよく分析していただいて、実はこれは、国土交通省の方に、どうしてこんなに違うんですかということをお伺いしたところ、数字は実際違うんだけれども、なかなかその細かい原因の分析までちょっとまだよくできていませんということでしたので、今後、いろいろな対策を打っていくに当たって、まず、この数字の分析というのをしっかりとしていただくことをぜひお願いしたいというふうに思いますが、一言、大臣からいただければと思います。
○石井国務大臣 今委員御指摘いただいたとおり、空き家の状況は、都道府県でも相当状況が異なっておりますし、同じ都道府県内でも、市町村によって状況が異なってございます。 空き家につきましては、利用できるものは利用し、除却するものは除却するという方針で臨んでおりますけれども、その前提として、空き家の発生している状況等についても私どもも研究していきたい、このように考えております。
○鈴木(憲)委員 ありがとうございました。多分、そこの分析なくしてなかなか有効な対策は打てないと思いますし、これは、全国一律で対策を打てばいいという話ではきっとないんだろうなというふうに思いますので、大変だと思いますが、細かくやっていただければというふうに思います。 私も、今まで述べてきたとおり、空き家対策というのは、人口が減りますから、やはり除却というのがまずベースなんだろうというふうに思います。それと同時に、ただ潰せばいいんだということであればなかなか寂しい思いがとまりませんので、やはり、使えるものについては有効活用して、にぎわいを取り戻していくためのツールにしていくということも大切なんだろうというふうに思います。 そこで本法律案の出番になるわけですが、ここ数年の中でも、実は、国土交通政策の中で、例えば、中古住宅市場をいかに流動化させていって活性化させていくかとか、また、人口減少時代という時代に対応していくのと同時に、外国人観光客数がふえているという、いい意味での新たなニーズにも対応していく必要があるというような不動産政策全体を考えたときに、本法律案を提出することになった経緯と目的について、また、不動産政策全体の中での本法案の位置づけについて御答弁をいただければというふうに思います。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 我が国におきまして、地域の個性を重視した地方創生を実現し、経済成長を支える国土・地域づくりを実現していくためには、地域に根差した民間事業者の活躍が不可欠だというふうに考えております。 今御指摘ございましたように、全国で空き家あるいは空き店舗等が増加しておりますけれども、そういう中でも、民間の意欲ある事業者がこれらを再生し、宿泊施設や商業施設などとして活用する取り組み、こういったようなものも地域で少しずつ広がってきております。 一方で、こういうような事業を立ち上げまして、あるいは広域展開しようといたします際に、出資金を用いて増改築した不動産を賃貸し、あるいはその収益を投資家に分配するというような場合には、この不動産特定共同事業に該当するということになるわけでございまして、現行の法律でございますと、この許可要件が、一億円の資本金が必要であるということで、資本金要件として一億円以上ということにされてございます。このため、地域の事業者、宅建業者等にとりましてはハードルが高いという声がございました。 また、空き家、空き店舗等や古民家などの再生を行う際に、空き家、空き店舗等でございますので、不動産の担保価値という意味では低いということで、現状では、金融機関などからの資金調達には限界があるということで、プロジェクトの企画、内容に基づいて投資家から資金を調達できる不動産特定共同事業、これは、資金調達の多様化の点から、こういう事業に期待したいという声もございました。 こういうような声が現場で事業をしている方から私どもの方に寄せられる中で、国交省の方で、有識者の方々に集まっていただきまして不動産投資市場のあり方について御議論いただくために、不動産投資市場政策懇談会というものを設置して御議論いただきました。幾つかの御指摘をいただいたんですけれども、その中での一つ大きな指摘といたしまして、今の日本の地域の状況を考えますと、小規模な不動産特定共同事業に係る特例の創設をすべきではないかという提言もいただきました。 そういうようなことを踏まえまして、今般、小規模不動産特定共同事業を創設いたしまして、地域に根差した不動産事業者やまちづくり会社による地域づくりの取り組みにおける資金調達手法の多様化を図ることとしたところでございます。
○鈴木(憲)委員 局長、ありがとうございました。 私もこの法律に大賛成でありまして、特に、今まで地域の宅建業者の方がこういった分野でやろうと思ってもなかなかやれなかったことを今回後押ししていただく意味でも、本法律案、しっかりとやっていただければというふうに思っていますが、政府によくお伺いをしたいのは、本法律案の目標と効果のところであります。 政府からいただいた資料だと、今後五年間で地方の不動産会社等の八百社の参入と、そして、空き家、空き店舗等の再生で、五年間で投資額大体五百億円ということでありますけれども、これは、国全体で考えたときに、例えば、この五百億円という数字がどうなのかとか、あとは、八百社という数が目標として一体全体妥当なのかどうか、普通の方が聞いてぱっとわからないと思いますし、この点をぜひこれからわかりやすく説明していただければというふうに思います。
○谷脇政府参考人 今御指摘ございましたように、本法案により創設されます小規模不動産特定共同事業の参入の見通しといたしまして、資本金要件を一億円から一千万円に引き下げるということでございますので、その対象の事業者のうち、五年間で八百社程度、この事業に参入していただくという目標を定めているところでございます。あわせて、この八百社の新たな投資として、五年間で五百億円の出資が行われるということを目標としているところでございます。 八百社といいますのは、今、全国に資本金が一千万円から一億円の宅建業者が約五万社ございます。この五万社のうち八百社といいますのは大体一・五%ぐらいでございますけれども、これは、現在の一億円以上の許可要件で不動産特定共同事業を行っております会社が、資本金一億円以上の会社の大体三%ほどになってございます。こういう数字をもとにいたしまして、今回のこの小規模事業の、五年間で一・五%ぐらい、地域の会社に参入をしていただきたい、こういう目標を立てたところでございます。 出資の総額の上限を小規模事業については一億円というふうに定める予定でございますので、五年間で上限の三分の二程度の出資を集める事業を期待しているという意味で、五百億円という目標を設定しているところでございます。 この五百億円を戸数に換算してみますと、一件当たりの再生の費用が大体一千万から二千万ということでございますので、五百億円の規模というのは、件数にいたしますと二千五百件から五千件ぐらいということでございます。これを全国で実施していただきたい、こういうような見通しを立てているところでございます。 今御指摘ございましたように、全体の不動産投資の規模と比べますと少し控え目な数字であるというところもございますけれども、今回のこの事業、証券化手法を活用するノウハウがまだ乏しいと考えられます地方において、この事業の活用をきっかけとして、周辺の事業にも広がって、地域経済の好循環につながることを期待してございます。 今、この証券化の手法が大都市を中心に広がっているわけでございまして、今回の法改正の趣旨といたしましては、これを地方の方に広げていきたいということで、地方の事業者はこういうノウハウも今持ち合わせていないということでございます。そういう中で、当初五年間、先ほど申し上げましたような目標を立てて、これを地域としっかり連携して広げていきたい、そういう趣旨でございます。 実際の事業の推進に当たりましては、この目標をさらに上回る成果が出るように、制度の普及啓発、地方公共団体とか、取り組んでいただきます事業者のネットワークづくり、優良事例の形成、横展開、こういったようなものにも取り組んでいきたいと考えております。
○鈴木(憲)委員 局長、丁寧な御答弁をありがとうございました。 今おっしゃっていただいたとおり、二千五百件から五千件ぐらいの事例をつくっていきたいということです。ただ、私自身も山形に住んでいて大変感じるのは、私も、地元にカフェがありませんでしたので、地域のみんなで、古い建物を改修して、みんなでお金を集め合ってカフェをやるということをやってみているんですけれども、現実はなかなか、正直言うと経営がそんなに簡単ではなくて、難しいなということも感じます。 都心部で不動産を証券化してやるようなケースと地域でやるようなケースというのは、全然もうかり方も違うというふうに思います。その辺は、どういう思いのある方がしっかりと取り組んでいただくかというのがやはり大切だと思いますので、ぜひ、人材育成も含めて、これからまた頑張っていただければということをお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○西村(明)委員長代理 次に、伊佐進一君。
○伊佐委員 おはようございます。公明党の伊佐進一です。 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速、今回の法案について質問させていただきたいと思います。 今回の法律は、皆で出資をし合う不動産投資、不動産特定共同事業、不動産の小口商品化というものですが、これに対して、今までの不動産特定共同事業、いわゆる不特事業と言われておりますが、この不特事業というのは、規模がある程度あるものが主な対象だった。そうじゃなくて、地域の活性化、いろいろな小規模な開発、先ほど鈴木委員からもありました空き家とか空き店舗とか、こうしたものに対して、地域の、本当に小口な、志あるような出資というものを集めて、これを、空き店舗あるいは空き家、小規模な開発、修繕、活用、こういうようなものを行っていこうと。小規模なものに対しては、なかなかぴったり合う出資し合うスキームがなかった。これを、今回、小規模不特事業として参入しやすくしよう、資本要件も下げよう、こういうふうに理解しております。 これによって、大きな投資会社だけじゃなくて、地域に根差した不動産業者であったりとか、あるいは町の宅建士の皆さんであったりとか、まちづくりの会社、ちっちゃな会社であったりとか、こういったところも参画していただいて、地域の、それぞれ各地各地の事業者によってまちづくりというものを加速させていこう、こういう趣旨で理解いたしました。 では、この小規模不特事業で宅建事業者がどれぐらい参画してくるか。これは、先ほど鈴木委員から質問があったときに答弁いただきました。五年間で八百社、また五百億円ぐらいの規模を考えていると。最後、委員の方も、人材育成もしっかりやるようにというお言葉がありましたので、引き続いて人材育成について伺いたいと思うんです。 当然、目標として、こうした小規模な事業者の参画、八百社、五百億というのを目指しているわけですが、できるだけたくさん参加していただいて、いろいろなプレーヤーにまちづくりに参画していただきたいという思いがあると思います。 ただ、心配事は、人材育成。つまり、町の不動産会社がこうした投資スキームに入ってくる、みずから担っていくというときに、果たしてどれぐらい投資というものに精通しているのか。必ずしも町の不動産会社の皆さんが投資運用に詳しいわけじゃないというふうに思っています。 特に、地域格差というものもずっとこれまで指摘されてまいりました。東京一極集中と言われておりまして、不動産のこうした証券化と言われるものについては、業者の多くが東京に集中している。地方でなかなか証券化が進まない理由の一つとして、事業者の皆さんにアンケートをとると、真っ先に出てくるのが人材不足ということでございました。不動産証券化の知識だったりノウハウだったり、こういうものを持った人材が、東京だけじゃなくて、地域地域でもしっかりと育っていただかないといけない。 今回は、特に町の不動産屋さんとか、こうした方々にも投資運用をしてもらわないといけないので、参画していただかないといけないので、人材育成という観点で国交省がどのような取り組みを進めるか、伺いたいと思います。
○根本大臣政務官 本法案により創設される小規模不動産特定共同事業を含め、地方における不動産証券化事業を推進するためには、御指摘のとおり、地方における事業の担い手となる人材の育成、活用が必要不可欠と考えております。 事業の担い手となる人材育成のために、具体的には、一つとして、不動産証券化に関する知識、ノウハウの普及啓発、二つ目として、不動産業者、リノベーション事業者、地方公共団体、金融の専門的知識を有する者などの人材ネットワークの構築、三つ目といたしまして、先進的な優良事例の形成、横展開などを行うことが重要であると考えております。 このため、国土交通省といたしましては、セミナーなどの実施により、制度の普及啓発を進め、地方公共団体や事業者などの人材ネットワークづくりを支援するとともに、地域のまちづくりと一体となった取り組みなどの優良事例について案件形成を促し、横展開を図ることにより、地域の人材育成を進めてまいります。
○伊佐委員 今おっしゃっていただいた三点、知識、ノウハウの普及啓発、人材ネットワーク、先進的な優良事例の形成、横展開。もちろん、一生懸命これからやっていただくことだと思いますが、それぞれ地域地域の不動産の団体、組合の皆さんともしっかりと連携していただきたいというふうに思っております。 最近の法改正で、宅建士の組合の皆さんの行う研修事業についても法律に位置づけたわけですから、こうした研修についてもしっかりと連携を図っていただいて、人材育成を進めていただきたいというふうに思っております。 町の不動産会社、事業者の皆さんが参画していただくためにもう一つ大事なのは、動機づけだと思っております。こうした新しいスキームに、では私も参入しようと思うようなインセンティブをいかにつくっていくかということだと思います。 例えばこういうような補助金がありますよとか、あるいはこういう税の優遇措置がありますよ、こういうようなものをしっかりと組み合わせながら、動機づけをして参入していただくことが大事かなと思っておりますが、いかがでしょうか。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 今回の改正法案は、今御指摘ございましたように、地域の不動産会社などによる不動産特定共同事業を活用することによりまして、全国で増加している空き家、空き店舗の再生の取り組みを加速して、地方創生の実現に貢献するということを主たる目的としたものでございます。 このような取り組みを推進するに当たりましては、地方創生に向けた地域のまちづくりのビジョンに沿った形で、地方創生を推進するさまざまな事業に小規模不動産特定共同事業が活用されることが重要になるというふうに考えております。 地方創生を推進する事業に対する支援といたしましては、地方創生推進交付金、あるいは都市再生事業等に対する各種補助金制度等がございます。小規模不動産特定共同事業として広く資金を集める事業につきましても、このような交付金でございますとか補助金が活用できるわけでございますので、こういうものと組み合わせまして、これらの支援を活用していくことを考えているところでございます。 また、税制の特例措置といたしまして、本法案の成立を前提といたしまして、小規模不動産特定事業者が不動産を取得する場合の登録免許税などの不動産流通税の軽減というものを、租税特別措置として措置しているところでございます。 このような各種の制度を活用いたしまして、土地、不動産の再生のための投資やその流通が促進され、地域の稼ぐ力が高められ、地域の資金を活用した個性ある地域づくりにつながるよう、取り組んでいきたいと考えております。
○伊佐委員 ありがとうございます。 一点、ちょっと法案の内容と離れて、空き家という観点で少し国交省に問題提起をしたいと思うんです。 空き家対策特措法というものの適用についての問題提起なんですが、この特措法は、三年前、議員立法で制定いたしました。空き家について、例えば、今、誰が所有者かわからないというような場合に、所有者を把握するために固定資産税情報を活用できる、あるいは市町村に立入調査の権限も与える、あるいは助言、指導、勧告、命令、必要な場合は行政代執行で強制執行ができる、建物の除却というものもできる、こういう話ですが、現場で伺っていて、ちょっと今困っているんですという話がありまして、それは長屋のケースです。 長屋で何世帯か住んでいらっしゃって、その一室が空き家で所有者もわからないというような場合、今の国交省の解釈では、長屋全部がいなくならないと空き家とはならない、こういうふうな解釈をされています。つまり、長屋の中で幾つかの部屋がずっと居住実態がないにもかかわらず、そこは空き家と認定されないので、所有者の特定もできないし、助言や指導もできない、こういう状況です。 私、地元が大阪ですので、長屋が非常に多い地域でありまして、文化住宅というふうに言うんですが、今、地域を回っていましても、この文化住宅は、ぽつぽつぽつぽつ、いつ回っても、ずっと人が住んでいないやろうなというようなところも結構たくさんあるんです。でも、こういうところは、今、法律上では空き家と認定されない、長屋の場合は認定されないので、行政は何もできないという状況です。 これは、一部居住実態がないところについては空き家として対応できるようにならないものかどうか、これを問題提起したいと思います。いかがでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 空き家法では、今委員御指摘いただきましたとおり、建物全体として居住などの使用がなされていないものを空き家等と定義されております。したがいまして、これに該当いたしません御指摘のような長屋の一部が空き家になっている部分については、この空き家法の直接の対象とはなっておりません。 ただ、この場合でも、例えば、管理不全などによりまして周囲に悪影響のあるものについて、解体などが必要となる場合もあろうかというふうに考えております。 このような事態への対応といたしまして、まず、予算面でございますけれども、例えば、市町村が空き家法に基づく空家等対策計画を策定するに当たりまして、長屋等への対応が必要となる場合には、この計画に盛り込んでいただくことによりまして、昨年度、二十八年度から創設いたしました空き家対策総合支援事業、補助事業でございますが、この補助事業による除却等の支援対象というふうにさせていただいております。 また、建築物の一部につきましても、保安上危険または衛生上有害な場合に関しましては、建築基準法の十条に基づきまして、除却等の命令を行うことは可能となっております。 また、さらに、公共団体からもそのようなお話を伺っておりますので、長屋の対応について、条例など市区町村独自でいろいろ対応されているところもあるやに伺っておりますので、そうした対応も含めまして、各地方公共団体における取り組み事例の調査を行いまして、二十九年中に情報の提供を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 このように、法律の直接の適用はございませんけれども、長屋の空き部分につきましても、居住や使用の実態等に応じまして、予算制度の活用や、あるいは情報の提供等によりまして、市町村の取り組みを支援してまいりたいというふうに考えております。
○伊佐委員 局長、今、お話を聞いていても、適用はないんだということで、いろいろなことをそのほかにやっていますという話ですが、適用して何が困るかというのが私はよくわからないんです。 これは、恐らく、当初は長屋というものを想定していなかったんじゃないかと思います。想定していたのは、例えば老朽化したマンションとかで、当然、マンションであれば、一室誰もいなかったとしても全部取り壊すことはできませんので、そういう意味では建物全部だという理解だったんじゃないかと思います。 でも、長屋の場合は、局長が今おっしゃったように、その部分だけ取り壊すことは可能なわけです。実例もあるわけですので、ここは、せめて指導、勧告とか、何らかの措置ができないのかということをぜひ検討いただきたいというふうに思っております。 法案の話に戻ります。 特例事業というものですが、今回の、皆さんで共同で出資しましょうという不特事業の中で、一定のリスクがあるものは特例事業というような扱いになっております。これは、もともとある措置ですが。 つまり、例えば病院だったりとか宿泊施設だったりとか物流だったりとか、あるいは高齢者住宅とか、こういうようなものは、一般の不特事業というのは、都心のちょっときれい目なマンションというものをイメージしておりますので、そこではある程度の収益が見込まれるわけですが、そうじゃなくて、この特例事業というのは、建ててもどれぐらい収益が実際上がるのかわからない、一定のリスクがある、こういうものは特例事業というふうにして、投資ができるのもプロの投資家にこれまで限ってきたわけです。規制をしてきたわけです。一般の投資家は、こうした特例事業には投資できなかった。 今回の法改正では、この特例事業に対しても一般の投資家も投資できるようにしよう、こういう法改正をしようとしているわけですが、今まではリスクが高いからできないという説明をしてきたものが、今回はやりましょうということになっておりますが、この趣旨を確認したいと思います。
○谷脇政府参考人 今御指摘ございました特例事業でございますけれども、平成二十五年の本法の改正におきまして、SPC型の不動産特定事業につきまして、特例事業ということで創設していただいたわけでございます。 この事業につきましては、今御指摘ございましたように、老朽化ビルの建てかえなど、一般投資家には投資判断の難しい事業での活用というものを想定しておりましたことから、事業参加者はいわゆるプロ投資家に限るという内容となってございました。 その後、特例事業の実際の活用が進んできておりまして、その実例を見ておりますと、当初想定しておりましたリスクの高い建てかえの案件等だけではなくて、既に稼働している物件を取得する、例えば賃貸人が入っているようなものをリニューアルしていくとか、そういったようなリスクの低い案件も取り扱われてきているという実態がございました。 このようなリスクの小さい事業と、今回いろいろな投資家保護等の規定を備えて創設することを予定しております小規模不動産特定共同事業、このようなものに限定した上で、一般投資家も参加できるように措置することとしたい。当初、全体としてリスクが高い事業である可能性があるということで、プロ投資家に限定しておりましたけれども、実例を見ますと、その中でも実際の案件として、これはリスクが低いというものがございますので、そういう部分に限りまして一般投資家の投資も可能とする、そういう措置を講じたいということでございます。 あわせまして、一般投資家に対する説明、あるいはリスク開示に関する監督指針の充実強化を図るとともに、都道府県の監督部局等との連携の強化ということも行いまして、投資家の保護には万全を期していきたいと考えております。
○伊佐委員 特例事業といっても、一定のリスクはあるんだけれども、その中でもリスクが低いものもあるんだ、実例があるんだ、そういう趣旨だと思います。 局長、では、誰がリスクを見きわめるのか、これは特例事業の中でも特にリスクが低いですよという、誰がそのリスクをどういうふうに判断するのかについても説明いただければと思います。
○谷脇政府参考人 先ほど御説明いたしましたリスクが低いという点でございますけれども、事業のリスクにつきましては、今までの具体例等をもとにいたしまして、具体的な基準を省令で定めたいというふうに考えております。 まず、建物の建てかえ、あるいは宅地の造成のようなリスクの高いと考えられます事業を行う場合につきましては、引き続き一般投資家が事業に参加できないとすることを考えております。 さらに、増改築や修繕等につきましては、テナントの入れかえがないようなリスクの低い事業を行う場合について、一般投資家が事業参加できるようにすることとしたいというふうに考えております。その具体的な基準といたしましては、工事費用が不動産の評価額の一割未満の場合に限る、こういったようなことを省令で規定していきたいというふうに考えております。
○伊佐委員 省令で客観的な判断をしっかり書き込むということですが、最後に大臣に質問させていただきたいと思います。 今、リスクの話をさせていただきました。不動産の投資というのを議論するときに大抵考えなきゃいけないのは、既存のストックの活用、流動性をどうやって高めていくか、どうやって規制を緩和していくかということだと思いますが、同時に、投資家保護、リスクをどう見きわめて投資家の保護をしていくかということだと思います。 今回法改正するこの不特事業法のそもそもの成り立ちを考えますと、申し上げたように、不動産の小口商品化というのが進んで、出資金を集めて投資をする、これが、平成三年ぐらいにたくさんの業者が倒産して、投資家の被害が相次いだ、投資家保護をしっかりやるべきじゃないかというのがこのルールの始まりだというふうに思っております。 そこで、この不特事業法ができたわけで、そういう意味では、規制緩和、市場の活性化という観点と投資家保護という観点、バランスをいかにとるかというのが今回の法律でも大事なキーワードだというふうに思っておりますが、そのバランスについて、大臣に伺いたいと思います。
○石井国務大臣 小規模不動産特定共同事業者につきましては、これまでの不動産特定共同事業の投資家保護の措置に加えまして、投資家ごとの出資額の上限を個人の場合は百万円、事業者が投資家から集めることのできる出資総額の上限を一億円と定めるとともに、五年ごとの登録更新を通じて不適格業者を排除することとしております。 さらに、今回の改正にあわせまして、事業者に対する監督指針の充実を図り、高齢者であるかどうか、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客の属性に応じた適切な勧誘、広告や事業内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしております。 こういった規定、指針に基づく監督、指導を通じまして、投資家保護に万全を期してまいりたいと考えております。
○伊佐委員 時間になりました。終わりますが、今回は、規制緩和だけじゃなくて、しっかりとそうした投資家保護の観点もバランスよく盛り込まれているというふうに理解をいたしました。 終わります。ありがとうございました。
○西村(明)委員長代理 次に、松原仁君。
○松原委員 民進党の松原仁であります。 国土交通省の資料のKPIによると、一般の宅地建物の業者八百社が新しく参入する。この算定根拠をお伺いします。
○谷脇政府参考人 現在の制度での不動産事業者の不特事業への参入は、資本金一億円以上の企業がこの不特事業を行えるということになっておるわけでございますけれども、現在の一億円以上の不動産事業者のうち、不特事業を行っております割合が大体三%ということでございます。 今回、これを一億円から一千万円まで引き下げるということでございますので、資本金一千万円から一億円の企業につきまして、今、一億円以上の企業が三%ほど参入していただいておりますので、五年間で、おおむねその半分、大体一・五%ぐらいの企業に全国でぜひ参入していただきたいということで、一億円から一千万円の企業が全体で五万社ほどございますので、それの一・五%分が大体八百社ということでございます。 それぐらいの企業に全国で参入していただきたい、参入していただけるのではないかということで、目標を設定してございます。
○松原委員 私も、今回質問する前にこの業界の方々にヒアリングをしたわけでありますが、率直に言って、余りぴんときていないわけであります。八百という数字も挙げて、大体、ほとんど我々が参加しないのを前提にしているんじゃないでしょうかという声すらある。 私は、一億円を一千万円まで引き下げたということによって、多くの中小といいますか不動産に関係している業者、業をなさっている方々がこういったものに参加するということが望ましいんですが、どうもいま一つアピールが足りていないし、その認識も現場にないという印象があるわけであります。 この点について、セミナーもしているということでありますが、どのようなセミナーをしてきたのか、お伺いしたい。
○谷脇政府参考人 今御指摘ございましたように、今現在、地方の企業がほとんどこの事業をやっていないわけでございます。また、そういうノウハウを持った人材も、先ほども御指摘がございましたが、少ないということでございます。そういう意味で、これから広げていく必要があるということでございますので、そういう取り組みをしっかりしていく必要があるというふうに考えております。 そういう中で、今回の改正の準備をしております段階で、今御指摘ございましたが、全国でセミナーを開催してまいりました。 全国津々浦々というわけにはまいりませんでしたので、全国の主要な都市、東京、大阪、名古屋以外に、福岡、仙台、札幌といったようなところで、地域の不動産業者などを対象に、事業の内容、あるいは改正を検討しておりましたような内容、改正の方向性などについて、アンケート調査なども行いながら、いろいろな説明をしたところでございます。 このアンケート調査を行った結果の一つでございますけれども、資本金一億円未満の事業者のうち約八割の方から、小規模不動産特定共同事業に関心があるという回答もいただいたところでございます。これらの事業者の中には、地元の宅建業者のみならず、いわゆるまちづくり会社でございますとかリフォームの会社、あるいは、既に先進的に地域で空き家とか空き店舗の再生に取り組んでいるような業者も広く含まれておりまして、そういう中でのセミナーの開催をしてまいったところでございます。
○松原委員 一千万までおろしたということの意図はわかりますし、その効果、目指したい部分も理解します。八百社というのは中間経過であるということも理解いたしましたが、重要なことは、実際の現場がそこまでこの問題に対してホットになっていないという、この事実はやはり局長に認識してもらわなきゃいかぬのかなと思っております。 この小規模不動産特定共同事業について、さまざまな組織がありますが、全宅、全日といった事業者に対して理解を求める、こういった全宅、全日という組織とさまざまな共同のセミナー等も行うということに関してはどうなっておりますでしょうか。
○谷脇政府参考人 今御指摘がございましたように、この事業の担い手となる人材を育てていくというのは必要不可欠でございます。その際、今御指摘がございました全宅連でございますとか全日、こういう組織を初めといたしました地域に根差した不動産会社が小規模不動産特定事業の担い手となっていただく、全国的にそういう広がりを持たせていくことが必要であるというふうに考えております。 このため、国土交通省といたしましては、本法案を成立させていただきますならば、これから、地域の不動産会社等を対象に、事前にもいろいろとやってまいりましたけれども、さらにセミナー等を開催いたしまして、制度の普及啓発を進めたい。 また、これは地域のまちづくり、地域づくりと非常に関連いたしますので、地方公共団体のネットワークづくり、あるいは先進的に取り組む事業者のネットワークづくり、こういったようなものも支援することで、地域のまちづくりと一体となった取り組み、優良事例の横展開とか、そういうようなことも含めまして、地域の不動産会社が積極的に参加していただけるように、さまざまな取り組みをしていきたいというふうに考えております。 〔西村(明)委員長代理退席、委員長着席〕
○松原委員 私の地元の品川区なんかでは、区の行政が、地域の全宅等を含めて、連携してさまざまな事業をしていて、行政ではなかなかできないところは業者がやる、業者が不足しているさまざまなインフォメーションに関しても、できる部分で行政がやる、こういった連携が品川なんかはうまくいっている事例になっているわけであります。 もう一回局長に確認なんですが、全宅、全日等を含むこういったところと、今後、この事柄を徹底して周知し、そして効果を持たせるために、こういった組織も含めてきちっとした連携をとり、セミナー等も含め検討するということの御答弁をいただきたいと思います。
○谷脇政府参考人 それぞれの地域で取り組む事業者、これは、まさに地域づくりの一環という意味がございますので、今御指摘がございました地方公共団体、特に市区町村、それと地元の不動産会社、あるいはいろいろな企画力を持っておりますまちづくり会社といったようなもののネットワークをつくっていく。協議会のようなもので、しっかりとそういう連携が図られるように、そういう取り組みが進むように、しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○松原委員 同じ質問の繰り返しはいたしませんが、私が電話で聞いた限りでは、いま一つ、地域の不動産会社にも、またその組織にも、そのものに関しての理解というのがなかなか十分になっていないというのが私の印象でしたので、せっかく一億円を一千万円にするんですから、その辺も含めて、徹底して汗をかき、具体的なボードをつくるなり、やってほしいというふうに思います。 大臣にお伺いいたします。 今回のこういった法案も、ある意味において、地方の地域おこし、そして中心市街地の活性化。確かに、そこらじゅうシャッター通りもふえたりしている。こういったことをやるとなれば、当然これはビジネスではありますが、同時に、地方自治体、地域の行政との連携が必要だろうと思っておりまして、ここはやはり国土交通省が音頭をとっていただきたいと思っております。御答弁をお願いします。
○石井国務大臣 御指摘いただいたように、地方自治体のまちづくりの取り組みと不動産特定共同事業の連携を図り、リノベーションや観光まちづくり等の企画力を有する民間事業者の力を地域のまちづくりに生かすことが大変重要と考えております。 今回の改正案は、地域に根差した不動産業者やまちづくり会社等が、空き家、空き店舗等の再生事業を行う際の資金調達手法の多様化を通じまして、地域の民間事業者によるまちづくりの取り組みを加速させようとするものでございます。 国土交通省といたしましては、本改正案で創設されます小規模不動産特定共同事業制度の仕組みや活用方法につきまして、事業者のみならず、自治体に対しましても具体的な事例を交えて情報提供するとともに、まちづくりのための各種支援制度を事業者に対して情報提供を行ってまいりたいと考えておりまして、自治体のまちづくりの取り組みと不動産特定共同事業の連携を促進していきたいと考えております。 また、地方自治体におきましては、まちづくりのビジョンの策定や、空き家、空き店舗等の見える化を図っていただいて、地域の意欲ある事業者が活動しやすい環境をつくっていただくことが重要でございますので、国土交通省といたしましても、こういった取り組みを支援してまいりたいと思います。 これらを通じまして、地域のまちづくり等の取り組みと一体となって、小規模不動産特定共同事業が活用されるように取り組んでまいりたいと存じます。
○松原委員 小規模事業の展開に当たって、今お話がありました地方自治体、地方金融機関、民間事業者、地方のそれぞれの全宅等、こういったものも含めて、ネットワークづくりが必要であると考えます。それに当たり、地方整備局等の活用、この連携の中心軸にそれが位置づけられるのかどうか、こういったことについてお伺いいたします。
○谷脇政府参考人 不動産特定共同事業を地域の中で広げていくという中で、今まで御説明させていただきましたように、地元の地域づくり、市区町村との連携ということが非常に重要であるわけでございますけれども、その際に、私どもの地方整備局は、地域の社会資本の整備を担うとともに、地域のまちづくり等の支援もしてございます。一方で、宅建業者の許可等、あるいは指導監督、こういった業務も行っているわけでございます。そういう意味で、いろいろな場面で、地域とも精通しておりますし、市町村等との結びつきもある、不動産特定共同事業等の不動産事業についてもノウハウがあるということでございます。 こういうことでございますので、さらに都道府県などとも連携いたしまして、まちづくりは市区町村が中心でございますけれども、私ども本省、あるいは地域に近い部分の地方整備局、あるいは都道府県、こういったようなところとも連携いたしまして、ネットワークづくりを進め、優良な案件が全国で広がるように取り組んでいきたいと考えております。
○松原委員 次に、海外OTAに関する質問をいたします。 昨今の電子商取引のグローバルな普及、進展に伴い、多くの業種、業態で消費者の選択肢の増加や利便性向上といった前向きな変化とともに、既存の制度、ルールでは対応できない新しい業種形態が生まれ、取引環境の変化や国の富の流出が懸念されております。 観光は、成長戦略や地方創生の柱として、我が国の基幹産業への成長が望まれております。この観光分野において、インターネット上のみで取引を行う会社、いわゆるOTA、オンライン・トラベル・エージェントが急成長しているわけであります。 特に、海外に本拠を置くOTAは、現行の旅行業法制が対応し切れていない業態。海外OTAが、我が国における旅行業の登録なしに、海外の本拠で組成した旅行商品を電子商取引によって国内で販売しております。 旅行商品の販売収益は海外の本拠に属し、国内では計上されていないわけでありますが、観光を我が国の基幹産業として成長させるための前提として、消費者にとって安全、安心な取引を可能にする環境、法整備は極めて重要であると観光庁長官に申し上げたい。そしてそれが、消費者の利益と観光産業の発展、そして、大きく言えば国益につながると思っております。 本年三月に、「てるみくらぶ」の破綻事件が発生しました。「てるみくらぶ」は旅行業の登録をした事業者であり、消費者保護規定のある旅行業法制の範疇で生じたこの事案ですら、被害救済が万全であるとは言いがたいわけであります。旅行業登録のない海外OTAで同様の事案が生じた場合には、さらに深刻な被害が発生することが想定されます。 そこで、まずお伺いいたしますが、多くの旅行予約を受けたまま海外OTAが破綻する事案が生じた場合、当該事業者と取引関係にある消費者の把握やその被害救済が十分なされないことが懸念されますが、政府として、観光庁としての見解をお伺いします。
○石井国務大臣 我が国に営業所を持たない海外OTA、オンライン・トラベル・エージェントを利用される旅行者につきましては、旅行業法の適用がなく、当該事業者との間にトラブルが発生した際に十分な対応がなされないおそれがございます。 こうした状況を踏まえまして、観光庁におきましては、平成二十七年の六月に、オンライン旅行取引の表示等に関するガイドラインを策定、公表しておりまして、事業者に対して、旅行業登録の有無を初めとした運営サイトの表示の適正化等を促しているところでございます。 また、OTAガイドラインの策定とあわせまして、消費者に対しましては、海外OTAについては、旅行業務取扱管理者の選任義務や営業保証金の供託等の義務が課せられておらず、消費者保護が必ずしも図られていない場合があることを周知しております。 今後とも、消費者に対して、安全な旅行ができるよう、啓発を行ってまいりたいと考えております。
○松原委員 大臣も汗をかいて頑張っておられると思いますが、結果、「てるみくらぶ」でこの状況であり、今お話があったようなことを踏まえると、一般の消費者がそこまで本当に理解し、その扱いをするかということも含め、今の状況でいいのかというのは当然大きな議論になるわけであります。 次の質問でありますが、「てるみくらぶ」事案の再発防止策を検討するに当たり、旅行業者でない海外OTAの破綻から消費者を保護するため、旅行業法制における再発防止策を検討するだけでは十分ではない、もっと踏み込む必要があるんじゃないか。今、大臣お答えになりましたが、私は、もっと踏み込まないと、やはり今後こういった事例は発生するのではないかと思っております。 観光庁長官、答弁をお願いします。
○田村政府参考人 「てるみくらぶ」の破綻につきましては、大規模に予約を受け付けながら倒産しておりまして、これまで長年運用され、十分に機能してきた弁済業務保証金制度に対する一般消費者の信頼を大きく揺るがすものでございます。 したがって、御質問は海外OTAのお話をいただきましたけれども、まずは、国内OTAを含めた国内旅行業界に対する信頼を回復することが重要であるというふうに認識しております。 そうした事態を踏まえまして、類似事案の再発防止に向けた取り組みとして、このたび、新たな時代の旅行業法制に関する検討会に経営ガバナンスワーキンググループを設置いたしまして、旅行業の経営ガバナンスの強化について検討を進めているところでございます。
○松原委員 私は、前回も、違うテーマの質疑でありましたが、イコールフッティングというのは極めて重要であるということを申し上げました。前回は、財務省の方をこの委員会に呼んで、財務的な部分のイコールフッティングということを議論しました。要するに、インバウンドにしてもアウトバウンドにしても、国境を越えて海外から人が来る、国境を越えて海外に人が行く。つまり、そこは、海外の業者と国内業者の間のイコールフッティングがなされているかどうかというのは極めて重要であります。 今、大臣も、先ほど御答弁いただきましたが、ガイドラインをつくってなさっている、それは大事なことだと思います。しかし、それでも、基本的に、そのガイドラインの中に、また消費者に対する呼びかけの中に、海外のOTAは、国内と違って、そういったさまざまな消費者保護が十分ではありませんよ、こういうふうなことをアナウンスメントする、こういう話なわけですね。 私は、やはりそこは、日本国内の消費者を相手にする海外の企業に対しては、どのようにしてイコールフッティングに近づけるかという、その努力をしっかりしていかなければいけないというふうに思っております。 問い三として申し上げたいことは、我が国の旅行業法制を遵守し、必要な義務を果たして事業を行っている健全な国内旅行業者、今、局長は、そこの信頼も揺らいでいるので立て直しを頑張っている、それは大事なことだと思います。 あわせて、海外OTAとの平等な競争環境を整備するため、イコールフッティング実現のために、何か、国際間でもいいですよ、国際間の取り決めというものが簡単にできるかどうかという議論もありますが、何らかのそういった、ほかの世界ではISO400とかそういったものもありますから、国が、イコールフッティング実現のために、新たな施策や制度の見直しを早急に考えるべきだ、その方向性を模索し、実施すべきだと考えますが、大臣、御見解をお願いいたします。
○石井国務大臣 旅行業法における罰則を海外OTA等の外国法人に対して適用することは、実質的に困難でございます。 我が国の旅行業法制を遵守し、必要な義務を果たして事業を行っている国内旅行業者は、海外OTAと比べますと、旅行業に関する幅広い知識を有する専門家の選任など、旅行者の安全性が図られており、信頼される仕組みが確立されていると考えております。 このため、まずは、海外OTAに比べまして、国内旅行業者は、消費者保護の観点で制度的に保護される仕組みが担保されているといった点を消費者に周知徹底してまいりたいと考えております。 なお、委員御指摘の、海外OTAに対する法律の義務づけについては、難しい問題も多いと思われますけれども、海外の動向も参考に研究していきたいと考えています。
○松原委員 時間がないので、次は私の言いっ放しで終わりにしますが、国際的なさまざまな連携というのは、TPPを含め、さまざま今議論があるわけでありまして、この旅行業に関して、日本がイニシアチブをとって世界じゅうがイコールフッティングするものをつくる、それぐらいの意欲をぜひ持っていただければ、日本の観光産業ここにあり、世界のリーダーとして存続できるんじゃないかということを強く主張しておきたいと思います。 次に、羽田空港の問題をお伺いいたします。 羽田空港においては、騒音問題というのがいわゆる羽田増便問題で大きな議論になっておりますが、騒音の少ない飛行機が羽田に来るようにしますとよく言われております。そのための方策というか、からくりといいますか、そのための仕様というものをお伺いいたします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 低騒音機への誘導の対策ということでございます。 国際線の着陸料につきまして、従来は航空機の重量、重さのみに基づく料金体系となっておりましたが、本年の四月一日から、騒音の大きさに応じた料金も付加する体系に変更いたしました。すなわち、騒音の大きな航空機ほど着陸料が高くなるということでございます。 今後とも、この低騒音機への誘導等によりましてできる限り騒音影響等を小さくした上で、二〇二〇年までに飛行経路を見直し、羽田空港の機能強化を実現したいというふうに考えてございます。
○松原委員 これは、騒音が小さい飛行機、高性能の飛行機だったら料金を安くする、結構でありますが、その幅を一定にすることによって、一定の幅を広げることによってさらに効果が実現するので、やはりそこはめり張りをつけてやっていただきたいというふうに思っております。 二つ目に、いわゆる羽田空港の夜便をふやすことによって、昼の便を減らすことができるという議論が一方にありますが、夜便はどれぐらいふえることができるのか、昼便はどれぐらい今の状況でふえるのか、相殺するとどういう形になるのか、お伺いいたします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 羽田空港における発着枠の使用状況でございますけれども、現在、羽田空港におきましては、深夜の一部の時間帯を除いて発着枠にあきがない状況ということでございまして、深夜の時間帯といえども発着枠に大幅な余裕があるという状況ではございませんということを申し上げたいと思います。(松原委員「いや、数を言ってよ、数を」と呼ぶ)はい。 具体的に、羽田空港の深夜、早朝時間帯の活用状況について御説明申し上げますと、本年四月の時点でございますが、零時台につきましては、まだ活用可能な枠が三枠残っております。この後ずっと時間帯に応じて申し上げていきますけれども、一時台は四回、二時台が十一回、三時台が十五回、四時台が十五回、五時台が六回というふうになってございます。
○松原委員 時間なので余り言いませんが、そこがある程度ふえて、途中休憩というのが、例えばドバイなんかもそうでありますが、これがある程度できれば、昼便をさらに減らすこともできるだろうと思っております。 そういったことも含め、冒頭、前回も聞いたのでありますが、落下物に関して、これをなくすということで、具体的なアイデアというか、知見というか、施策はあるんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 航空機からの落下物を防止するためには、本邦航空会社はもちろんのこと、外国航空会社も含めまして、機体の適切な整備点検を徹底させるということが最も重要であると考えてございます。 そのために、これまでは本邦航空会社に対して機体の整備点検を指導してまいりましたが、新たに、羽田空港に乗り入れております外国の航空会社も参加する会議におきまして、機体の整備点検を徹底するよう指導いたしました。この会議は今後も定期的に開催していくこととしてございます。 また、国、航空機メーカー、本邦航空会社との間で、航空機からの落下物に関する情報共有のために定期的に開催している会議がございますが、この会議に新たに外国の航空会社にも参画を求めまして、未然防止策に関する情報共有の徹底を図っております。 それから、昨年の十一月、本委員会におきまして、委員から、落下物を落とした航空会社について、未然防止、抑止効果を狙って、ペナルティーを科すべきではないかという御指摘を頂戴してございます。この御指摘を踏まえまして、落下物対策の強化の一環として、落下物の原因者である航空会社が特定された場合におきまして、当該航空会社に、法的措置を含め、どのような措置を行うことが必要か、現在検討を進めているところでございます。
○松原委員 時間が来たので終わりますが、成田の新しい滑走路ができたりすれば、これはまた、そこに飛行機が随分入ることができる。やはり最初の段階で、どれぐらいの感じなのかということは、品川区大井町上空を通ったときに、大井町の人たちがそれを見なければいけない。 そういったことを含めて、極めてソフトランディングをする、もしくは地域の声にもっと耳を傾けていただく。これを、今言ったような諸点も、地域住民に対する説明会を徹底してやっていただかなければ、恐らく、現地の、実際そこに住んでいる人たちの理解はなかなか得られないと思っております。航空局としてもそこは全力で取り組んでいただきたいと思っております。 以上で終わります。ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、荒井聰君。
○荒井委員 民進党の荒井聰でございます。 きょうは、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について御質問させていただきます。 地域振興とか本格的な景気回復には、地域の不動産あるいは住宅に本格的に火がつくかどうかということが、地域振興が本格化するかどうかということの大きなメルクマールだというふうに思います。その意味では、この法案は、ある意味では時宜を得ているのかなというふうに思います。 一方で、この法案の抱える問題点というのは、不動産関係の証券化というのは、サブプライムローンに代表されるような、ともすると悪徳業者に利用されていくといったようなことから、大きな社会的影響を与える事例もあるわけですから、そこをちゃんと法律上担保しているのかどうかということが大事だと思いますので、その点について議論をさせていただきたいと思います。 まず、不動産関係の証券化ということでは、中心は今、J—REITだと思うんですね。そのJ—REITの流れを、私はもっと大きくしていくべきだと思います。それに一般の投資家が参加できるような不動産特定共同事業というものを新たに制度化していったわけですけれども、先ほどの局長の御説明で、大きな不動産業界全体の三%ぐらいしかこれを利用していないという説明がございまして、これでは、本来の不動産の証券化、あるいは不動産を本当に動かしていくという、それについてまだまだ工夫の余地がある。 そういう状況の中で、今度は、小規模な不動産業者、宅建業者にこの手法を援用させていくというのには、どこか無理があるのではないだろうか、あるいは、大規模な不動産業者がなぜもっと参加しないのだろうか、そこのところの分析なりなんなりが今度の小規模に反映されているんだろうか、そこはどうなのかということについて、まず、この小規模不動産特定事業の制度創設に当たっての一番根幹の部分でありますので、大臣から御説明いただきたいと思います。
○谷脇政府参考人 今御指摘ございました不動産の証券化の手法は、多岐にわたっているわけでございます。御指摘がございましたREIT、これは非常に大きいわけでございますし、あるいは、不動産特定共同事業は、REITと比べますと全体の市場規模は小さいわけでございますけれども、それぞれの特色に応じまして市場の中で活用されているというふうに考えております。 そういう意味で、J—REITと不動産特定共同事業は、いずれも不動産を小口化して投資対象とする手法ということではございますけれども、今申し上げましたように、根拠とする制度とか募集の方法、対象とする不動産の規模、こういったものが違うというふうに考えてございます。 ちょっと説明させていただきますと、J—REITは、投信法に基づきまして、上場市場で不特定多数の一般投資家から資金を集めるための制度ということでございます。こういう制度でございますので、上場のためのコストが高い、大規模なオフィスビルなどが主な対象ということでございます。テナントということでございまして、テナントの退去を伴う大規模な改修といったものは制限されている、こういうものでございます。 一方、不動産特定共同事業でございますけれども、これは、本法に基づきまして、投資家が組合形式で出資して共同事業を行う、こういう制度になってございます。そういう制度でございますので、商品の組成に係る事務コストが比較的低い、中小規模の不動産が主な対象となるほか、建てかえでございますとか改修、こういったようなものの再生事業にも活用されている。 投資の規模からいきますと、J—REITと不特事業というのはかなり差があるわけでございますけれども、こういう特色によるものかというふうに思ってございます。 今回の法律の改正でございますけれども、小規模不動産特定共同事業を創設するという、この背景でございます。 これは、先ほど来御指摘ございますけれども、全国で空き家、空き店舗というものが増加する中で、民間の意欲ある事業者が再生、活用する取り組みが拡大しつつある、こういう状況でございますけれども、出資金を用いて不動産取引を行う場合、この不動産特定共同事業に該当する。先ほど御指摘ございました、これは、資本金が一億円以上ということになってございます。 一億円以上ということになりますと、地方の不動産会社はほとんど参入できない。現在の既成のシステムがそうなっておるものですから、事実上、地方の会社はできていないということでございますが、地方での空き家とか空き店舗の再生の取り組みにこういう事業を活用したいという声が出てきている。実際に、不特事業を使わないで苦労しながら資金集めをしている、こういう実態もあるということでございましたので、この小規模の事業をつくりたいということで考えているわけでございます。 この不特事業の特性に応じた形での活用を地方に広げていきたい、こういう趣旨でございます。
○荒井委員 今の局長の説明で、私が指摘した、今の一般の不動産特定事業で、今、三%しか適用されていないというか要望がない。今度の法改正はこれをもっと拡大するということですから、三%しか適用されていないところをさらに下限を広げていくということは、私は、手が挙がってくる率というのはそんなに高くない。 先ほど一・五%と言いましたけれども、まずやるべきことは、その三%の部分を、一〇%とか一五%、最低そこぐらいまで引き上げるということの努力をまずされて、その過程の中で資本金の小さい方も手がたくさん挙がってくるということで、小さい方の今の法律改正をするというのが普通は順序だと思うんですよね。 それが、三%にとどまっているのに、そこのところは仕方ないやということでおいておくというのは、私は、行政としてちょっとどうかなというふうに思うんだけれども、どうですか。
○谷脇政府参考人 済みません、ちょっと答弁が不十分でございましたが、全体といたしまして、不動産の証券化の市場を拡大していくということは大きな目標に掲げてございます。その中で、この不動産特定共同事業の活用、これも拡大していく必要があるということで、この点につきましては、さまざまな活動、取り組みを通じまして、今後、御指摘がございましたような、そもそも従来の不動産特定共同事業の拡大にも取り組んでまいりたいというふうに思っております。 そういう意味で、今回、小規模不動産特定共同事業の改正とあわせまして、この法律の中で、投資家保護にも配慮しつつ、従来の不動産特定共同事業の活用がより円滑に行われるようにという措置も若干盛り込ませていただいているところでございます。
○荒井委員 不十分ですけれども、ここのところはむしろ頑張ってください。 そうすると、この種の証券化あるいは商品化というのが進んでいくと、もともとこの種の制度の整備をしようとしたのは、平成三年から四年ぐらいですか、不動産の小口化、商品化によって悪徳業者が相当出てきてしまって、投資家が相当なダメージを食らったということから、法律化あるいは規制化が始まったんだろうというふうに思うんですね。 今回は資本金を一千万に下げるわけですから、その種の、悪徳業者と言っていいのかどうかわかりませんけれども、投資家に迷惑をかけるような、そういう新規参入者がかなり入ってくるということを想定しないとだめだというふうに思いますね。そのあたりはどのような担保をとっているんでしょうか。
○谷脇政府参考人 不動産特定共同事業を営む者につきましては、現在の措置といたしまして、幾つかの措置を講じてございまして、まず、宅地建物取引業の免許が必要である、先ほど来申してございますが、一定の資本金が必要であるということ、さらに、不当な勧誘の禁止等の行為規制を課してございます。さらに、定期的な業務報告や立入検査等の監督、こういった規定がございます。こういうものを通じて、その業務の適正な運営を全体として確保しているところでございます。 今回、小規模不動産特定共同事業者につきましては、これらの措置に加えまして、投資家ごとの出資額の上限を定めることとしてございまして、個人の場合は百万円という上限を定めることを考えてございます。また、事業者が投資家から集めることのできる出資総額の上限を一億円と定めることを考えてございます。 さらに、登録制度を導入するわけでございますけれども、五年ごとの登録更新を通じて不適格業者を排除するといったようなことで、投資家保護を図っていきたいと考えております。
○荒井委員 そういう業者に対する罰則というのは、今、説明は余りなかったように思うんですけれども、ありますか。
○谷脇政府参考人 行為の違反の類型によりますけれども、罰則の規定が用意されてございます。
○荒井委員 あと、もう一つ、今度の場合にはクラウドファンディングという新しい手法が法制化されるというか、私は、時代の流れですから、クラウドファンディングというのをどんどん利用する流れは、それはそれでいいと思うんですけれども、しかし逆に、クラウドファンディングというのは、相対ではありませんから、投資家の顔も見えなければ、投資された組合の方の顔も見えない、しかもそれをウエブ上の世界だけで決済していくという、新しい商慣習といいますか、そういうものがつくられていくわけですね。 そういうところでのコンプライアンスといいますか、そういうものは極めて難しいんじゃないかというふうに思うんですけれども、そのあたりはどうお考えですか。
○谷脇政府参考人 クラウドファンディングにつきましては、今回の改正で措置していただきたいと考えているわけでございますけれども、この中で、インターネット上で契約の締結を行うクラウドファンディング事業者に対しまして、まず、許可申請の審査に当たりまして、事業者の財務状況や実施中の事業の状況などを投資家がインターネットを通じて適切に閲覧できる措置をとることを求めることとしております。 さらに、オンラインで契約手続を完結できるというクラウドファンディングの特性に対応いたしまして、契約の代理を行うクラウドファンディング事業者が存在するわけでございますけれども、このクラウドファンディング事業者に対しまして、募集される事業の計画に関する適切な審査を行うための措置をとることなどを義務づけることとしてございます。 また、今回の改正にあわせまして、事業者に対する監督指針、これは現在、不動産特定共同事業者に対する監督上の留意事項、こういう監督指針があるわけでございますけれども、これの大幅な充実を図りたいと考えております。事業リスクの説明を徹底すること、あるいは、高齢者か否か、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客属性に応じた適切な勧誘、販売体制の確保、あるいはインターネット上での広告や契約内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしてございます。 このような規定、指針に基づく監督などを通じまして、投資家保護に万全を期していきたいと考えております。
○荒井委員 この小規模の不動産特定共同事業は、ほとんどが都道府県単位になると思うんですね。そうすると、指導監督するのは都道府県だろうと思います。 ところが、都道府県は、この種の、クラウドファンディングを使ったようなそういう投資について指導できるのだろうか、そういうことのできるような人材が果たしているのだろうかとなると、大変心もとない限りでありますね。そのあたりはどうなのか。 それからもう一つは、この共同事業体の核となる地方の人たち、これは宅建業界の人たちを念頭に考えているんだろうと思うんですけれども、実際、地方でこういう新しい試みに対して新しい感性を持っている人たちは、むしろ、まちづくりのNPOの人たちに多いんですね。そういう人たちが上手にこの人材育成の中に組み込まれていくような仕組みにはちょっとなっていないような気がするんですけれども、そういう人づくりの点について、どうお考えですか。
○谷脇政府参考人 まず、指導監督の点でございますけれども、これまでの不動産特定共同事業の許可を受けた事業者は大規模な事業者が中心となってございまして、国土交通省本省を中心に事業者に対する指導監督等の事業を行っておりますので、本省におきまして、こういう指導監督等の経験はかなり蓄積しているところでございます。 一方、地方整備局、都道府県におきましては、現在でも、宅地建物取引業法に基づく指導監督ということで、不動産業者に対する指導監督等を日々行っているところでございます。地域の不動産事業者に対する指導監督等の経験が蓄積されてございます。 今回の改正によりまして、地域の不動産事業者による小規模不動産特定共同事業への参入を見込んでいるわけでございます。本省に蓄積されておりますノウハウが全国の地方整備局、都道府県に浸透して、それぞれのノウハウがしっかりと共有されるように取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 また、今後、小規模不動産特定共同事業の普及拡大に合わせまして必要な体制がとれるよう、関係機関とも調整を図っていきたいと考えてございます。 また、二点目の人材についてでございますけれども、御指摘のように、地方における事業の担い手、人材の確保が大変必要でございます。 その際に、地元の市区町村との連携ということもございますし、まちづくり会社でございますとか、あるいはまちづくりのNPO、こういうようなところに企画力があるというところがあるわけでございますので、そういったような企画力のある事業者との連携、一方で、地元の宅建業者の皆様は、地域の実情、どこに空き家があって、どういう人が持っているのか、どういう意向なのかということに精通しているわけでございますので、そういう不動産会社としてのノウハウ、地元との密着度、それと、まちづくりNPOなどの企画力、あるいは市区町村などのまちづくりの考え方、こういったようなものがうまく連携をとれるように、その中で人材も育っていく、こういうふうな取り組みを地方で進められるように、我々も必要な支援などをしていきたいというふうに考えております。
○荒井委員 きょうは住宅局長も来られていますよね。私は、三年前に、空き家対策、議員立法のときの中心メンバーの一人にさせていただいたんですけれども、既に三年間たちました。今の状況はどうなのかということと、それから、小規模の不動産特定共同事業というのが空き家対策上極めて有効な手段ではないかというふうに思われます。そういう意味で、住宅局としてどうお考えなのか、それをお聞かせください。
○由木政府参考人 お答えいたします。 いわゆる空き家法でございますが、全面施行が二十七年の五月でございましたので、全面施行から約二年が経過しているということでございます。この法律に基づきまして、市町村が空き家計画をつくりまして、これに基づいて、利用それから除却、全般にわたりまして空き家対策を進める枠組みが整備をされたところでございます。 現在の状況でございますが、まだ集計中で確定値ではございませんけれども、平成二十九年三月末時点で、三百三十一の市区町村でこの計画が策定済みというふうになっております。今年度中に策定予定であるというふうに回答いただいた市区町村が五百四十ございますので、今年度末には、さらに倍以上の市区町村で計画が策定されることになるものというふうに想定しております。 また一方で、この法律に基づきまして、周辺に悪影響を及ぼす空き家につきましての助言、指導、あるいは勧告、命令、代執行という仕組みが整備され、可能になりました。これにつきましても、まだ確定値ではございませんが、三月末時点では、助言、指導の件数が六千四百五十六件、勧告が二百六十五件、命令が二十三件、代執行が四十五件という実績が上がっているところでございます。 この法律の施行後に、予算措置や税制上の措置も講じさせていただきました。 予算措置につきましては、従来から社会資本整備総合交付金で支援してまいっておりましたが、それとは別枠で、二十八年度から新しい補助事業を創設いたしまして、市区町村による空き家の利用や解体、除却の支援を行っております。 また、昨年度、二十八年度の税制改正におきまして、空き家の発生抑制という観点から、相続により生じた古い空き家を除却等いたしまして譲渡した場合の所得税の特例措置を創設いたしております。 こういった措置をフルに活用していただいて、空き家の除却あるいは利活用を進めてまいりたいというふうに思っております。 市区町村における関心は非常に高くなってきているというふうに思っております。今後は、この関心を、特に利活用の面で実際の動きにどう結びつけていくかということが重要だというふうに思っております。その面では、今回御提案しておりますこの不動産特定共同事業の活用というのも、大変大きな意味を持つ、原動力になるものになるのではないかというふうに考えているところでございます。
○荒井委員 時間が来ましたのでこれでやめますけれども、せっかく大臣がおられますので、最後に、感想も含めて、国としてこの事業を進めていくことが、不動産の展開、地方の景気の回復、そして空き家の対策、そういうものにつながっていくと思います。そのためには、国として積極的な支援策というものが必要なんだろうというふうに思います。そのあたりも含めて、大臣の御感想をいただければと思います。
○石井国務大臣 委員御指摘いただいたとおり、今回の法改正につきましては、全国で増加しております空き家、空き店舗等の再生の取り組みを加速し、地方創生の実現に貢献することを主な目的としてございます。 今後、この法律を成立させていただければ、セミナー等の実施により制度の普及啓発を進めるとともに、地方公共団体や事業者等のネットワークづくりや優良事例の横展開を積極的に進めてまいりまして、空き家対策を含め、地域のまちづくりと一体となって今回の小規模不動産特定共同事業がしっかりと取り組まれるように、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○荒井委員 終わります。
○西銘委員長 次に、小宮山泰子君。
○小宮山委員 民進党の小宮山泰子でございます。 本日は、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。 不動産特定共同事業法は、平成六年六月に制定され、平成七年四月に施行されております。同法案がつくられた背景としては、いわゆるバブル経済期ともなる昭和六十二年ころから供給が行われるようになってきた不動産小口化商品に関して、平成三年ごろ、経営基盤の脆弱な業者の倒産等によって、投資家の資金回収が不可能となるといった被害事例が多数発生したことがあると考えられております。 投資家保護とともに、不動産会社などの事業者が主体となって投資家から募った出資金などをもとに不動産投資と運用を行い、投資家への配当を行う不動産特定共同事業の健全発展を目指していくため、安心して投資できる最低限のルールを整備すべく成立したのが不動産特定共同事業法であり、成立後、複数回の改正を経て今日に至っております。 今回の改正では、小規模不動産特定共同事業が創設され、事業者として地域の不動産会社など相当数の者が十分行い得る規模となる資本金一千万円にまで引き下げられ、また、投資対象不動産も一億円未満、一般投資家からの出資も百万円以下とされることで、広く一般の方が使える、投資できる、そういった範囲まで緩和されるものとなっております。 未利用、未活用となっている空き家などが、出資を募って集まったお金をもとに改修、修繕などを行うことで、賃貸されたり、あるいは販売されるなどによって活用されることとなれば、その意義は大きく、地域経済の観点からも歓迎されるものと考えております。 そこで、改修、修繕などをして利用されることが望ましい、町の中で埋もれたままになっている利用されていない土地や建物に対して手が加えられ、魅力あるスポットとして利用されるようになるきっかけが本当に与えられるものにつながっていくこととなるのか、この点についてお聞かせいただければと思います。 私の地元でも、首都圏で現存する唯一の木造芝居小屋、約百二十年ほど前の旧鶴川座などもございます。また、伝統的建造物に指定されている町中の空き家などの活用については、大変注目も浴びておりますし、この手法を使うことでどのような活用ができるのか、私も大変注目しているところでございます。 この点に関しまして、国交省として、また大臣として、どのようなことを期待し、どのような結果を考えていらっしゃるのか、御見解をお聞かせください。
○石井国務大臣 我が国におきまして、地域の個性を重視した地方創生を実現するためには、地域に根差した民間事業者の活躍が不可欠でございます。 このため、今回の改正案におきましては、地域に根差した不動産事業者やまちづくり会社による地域づくりの取り組みにおける資金調達手法の多様化を図るため、小規模不動産特定共同事業制度を創設いたしまして、資本金要件を緩和することとしております。 本改正によりまして、今委員御指摘いただいたような御地元の川越における伝統的建造物を含めまして、地域で埋もれている資源が、地域の事業者などの力により、地域の魅力あるスポットとして再生され、地域経済の活性化の核となることが期待されます。 国土交通省といたしましても、制度の普及啓発、地方公共団体や事業者等のネットワークづくりの支援、地域のまちづくりと一体となった取り組みなどの案件形成の促進や優良事例の横展開を通じまして、こういった取り組みを後押ししてまいりたいと考えております。
○小宮山委員 ありがとうございます。 とはいえ、投資物件ということになりますと、そこそこ人が集積する可能性がある。私の地元川越においても、当然、そういった意味では、さまざまな資産がまだ活用し切れていないんですけれども、その一方で、多くの方がその地域に来られるということになる。今回も、カフェだったり、また宿泊施設とか、さまざまなことに利用できるというふうに、人が集まるところが改修対象というようなことも御説明の中で伺いました。 現実的には、都市部では、空き家、空き店舗は次々とコインパーキングとなっております。観光地として、観光客のための駐車場は満車となったり、また、まだまだ駐車の需要があることは明らかだと思います。 これまで国交省からは、町並み保存につながる古民家等の活用につながると説明を受けておりますが、小規模不動産特定共同事業が創設された後、制度の利用内容として、空き家などを取り壊して、収益事業としてコインパーキング整備を進めることも可能と捉えられます。このような利用のされ方も想定しているのか、お聞かせください。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 不動産特定共同事業は、投資家から出資等を受けて不動産の売買、賃貸借などを行い、その収益を投資家に還元する事業、こういう位置づけでございます。 不動産特定共同事業における不動産の売却、賃貸の相手方につきましては法律上特段の制限がないということでございまして、今御指摘がございましたコインパーキング事業者といったような方に不動産を賃貸するといったようなことが、事業形態として法律上否定されているというものではございません。 一方で、今までも御説明をさせていただいておりますように、不動産特定共同事業を進めるに当たりましては、地域のまちづくりの取り組みの一環として行われるということが重要であると考えております。地域のニーズに合った土地の有効利用が促進されるように、地方公共団体などと連携いたしまして、優良事例の形成の支援、あるいはその横展開、ネットワークづくりといったものに取り組んでいきたいと考えております。
○小宮山委員 コインパーキング整備は、大変利益率もいいし、また、需要もあります。そういう意味においては、当然、収益を求める人にとっては大変有望な事業でもあり、投資先だとも考えられます。また、当然、そこを貸す方にとっても有益な場合があるかと思います。 この点に関しては、まちづくりという観点で、歯抜けという表現がいいのかわかりませんけれども、しっかりと町並みを保存することで、地域の面的整備、この点に関しましての啓蒙、今おっしゃいましたけれども、また支援というものもさらにしていただければと思います。 本法案は、町の活性化、まちづくりに資する制度として活用されることへの期待がある一方、地域の不動産会社、あるいは一般の投資家、空き家の所有者など、これまで出資するとか投資を行う経験や知識が必ずしも豊富と言えない方が、小規模不動産特定共同事業における事業者、出資者、不動産提供者となってくるため、その保護については、これまで以上に細心の注意を払う必要があると考えております。 出資をする、投資を行う、あるいは金融機関からの融資を受けるなどした場合、後に、出資者と事業者との間で投資内容について、また金融機関との間で何らかのトラブルが生じた際、双方の主張が平行線のまま協議が進まず、民事裁判に持ち込まれるという場合が出てくることも想定されます。 金融機関絡みの訴訟では、貸し手側となる金融機関と借り手側の関係性では、金融機関に多くの証拠書類等が偏在しており、また、日本の司法制度のもとで、証拠となる書類は銀行の内部資料であるとして開示する必要がないものとされていることから、一般の個人である借り手の主張が立証されることは極めて困難であります。 米国での民事訴訟では、ディスカバリー、証拠開示手続という強力な証拠収集手段があり、相手に証言や証拠の開示を要求することができます。ディスカバリーの手続には、質問状、自認要求、書類提出要求、デポジションという形が含まれております。米国の裁判では、ディスカバリーにより双方が証拠を開示し合い、明らかになった真実に基づいて陪審員による評決が行われる。一般市民による陪審制度にも課題とする点は多いんですが、証拠が十分に開示されていれば、偏った判断にはなりにくいと考えます。 比較するに、日本の裁判では、証拠となる資料などの提出、開示が不十分であるため、金融機関と顧客の間の係争事案などでも、顧客からは主張する内容を立証することができず、敗訴するケースも圧倒的に多いのが実情となっております。 空き家の所有者や地域の投資家保護の観点からも、米国の裁判で用いられているディスカバリーを参考事例とした、証拠提出を求めるための制度を整えることが望ましいと考えております。 また、今回のように、プロから、いわゆる素人の方、一般の方が対象に入ってくる、こういったものに関しては、この投資関係においては、しっかりと一番末端の個人、特に土地の所有者など、物上保証などをとられたり、また、事業者の形の中に役員として入れられることで、実は、当事者としてこの保証から外されることがなくなるという事例も幾つか聞いてまいりました。 こういったことがないようにきちんと整備をするべきだと考えておりますが、この点に関しまして御所見をお聞かせください。
○谷脇政府参考人 小規模不動産特定共同事業の実施に当たりまして、投資家保護を確保するためには、御指摘ございました、事業者から投資家に対して正しい情報が提供されることが重要であるというふうに考えてございます。 現行の不動産特定共同事業におきましても、事業者から投資家に適切な情報提供が行われるように、事業者に対しまして、法律上、不当な勧誘の禁止、契約前の書面の交付と説明、定期的な財産管理報告書の交付、こういったようなものを義務づけるとともに、監督庁への事業報告書の提出、こういったようなものも義務づけているところでございます。 こういうような規定によりまして、適切な情報提供が行われることを担保する仕組みとなってございます。仮にこれらの規定に違反があったような場合には、指導監督処分を行うなど、厳正に対応することとしてございます。
○小宮山委員 ありがとうございます。 本法案が施行されて後、不動産屋が事業者として携わったものの、想定したとおりの運営ができず行き詰まったり、また、事業内容が想定していたものと異なり、配当の見込み違い、出資金の毀損といった問題を生じさせたり、場合によっては出資金詐欺となりかねないような募集が考えられたり、また、空き家の所有者が、所有する不動産を物上保証とか、事業者の役員となり責任を持たされ、事業がうまく回らなくなれば結果として不動産も全て失うなどという事例が各地で生じることは避けていただきたいと思っております。 特に三番目の、不動産を提供して、町並みであったり、せっかくいいものに活用してもらうために提供した方が被害に遭うということは避けなければならないと思います。ふなれであるなどする一般の方が関係してくる仕組みだからこそ、その保護をよりしっかりと行えるよう整える必要があるんだと思います。 情報公開だけではありませんし、また、やることは多々あるかと思います。実際にはどのように対応していくのか、本法案で健全な運用がされるために、その決意を国交大臣に伺いたいと思います。
○石井国務大臣 投資家保護につきましては、御指摘のとおり極めて重要と考えておりまして、不動産特定共同事業を営む者に対しましては、宅地建物取引業の免許、一定の資本金等の参入要件、不当な勧誘の禁止等の行為規制、定期的な業務報告や立入検査等の監督等を通じまして、その業務の適正な運営を確保し、投資家保護を図っております。 今回の改正案で設立いたします小規模不動産特定共同事業者につきましては、これらの措置に加えまして、投資家ごとの出資額の上限を個人の場合百万円、事業者が投資家から集めることのできる出資総額の上限を一億円と定めるとともに、五年ごとの登録更新を通じて不適格業者を排除することとしております。 さらに、今回の改正にあわせまして、事業者に対する監督指針の充実を図りまして、高齢者であるかどうか、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客の属性に応じた適切な勧誘、広告や事業内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしております。 こういった規定、指針に基づく指導監督を通じまして、投資家保護に万全を期してまいりたいと考えております。
○小宮山委員 今国会において既に成立しております都市緑地法等の一部改正において、生産緑地法第八条の改正で、営農者による直売所や農家レストランの設置が認められることとなりました。 レストランなどの経営経験が乏しい営農者が、小規模不動産特定共同事業への出資者の一人となりながら、許可申請をみずからの名義で行うなどしつつ、実態としては第三者が料理などの提供、経営を行うといった農家風レストランを開設することは可能になるのか、御所見を伺いたいと思います。 あわせて、直売所やレストランの設置のためには相当額の設備投資が求められることになりますが、この制度を用いて建物を建て、売り上げの一部から配当するとか、建物使用料、賃料を営農者から徴収して配当に充てるといった事業が行えるのか、お聞かせください。
○栗田政府参考人 本委員会で御審議いただきました都市緑地法等の一部を改正する法律でございますが、その中で、生産緑地地区内に、そこで生産された農産物の直売所や、その農産物を主たる食材とする農家レストラン、こういった営農活動と密接に関連する施設が設置可能とされました。 これは、生産緑地が住宅地周辺に立地するという環境を生かして、農地の六次産業化を図ることにより、営農者の収入の道を確保し、経営の安定を図る、もって都市農地の保全に寄与する、これが大事だという考え方に基づいております。このため、これらの施設を設置したり管理できる者は、原則として、当該生産緑地地区の所有者、あるいはその所有者から借地をして耕作する者、こういったこととしたいというように今考えております。 御指摘のように、申請名義は営農者であるものの、それは出資者の一人にすぎなくて、実態として第三者が経営を行うレストラン、これは今回の都市緑地法の改正の趣旨に沿ったものではないというように考えております。 法の施行に向けまして、都市緑地の保全に資するという改正の趣旨に沿った要件を現在検討しておるところでございます。
○谷脇政府参考人 不動産特定共同事業法との関係でございますけれども、不動産特定共同事業法は、先ほどもちょっと申し上げましたが、出資を募って不動産の賃貸、売買を行い、賃貸収入や売買益を出資者に配当する行為、これを規制するということでございます。 したがいまして、レストラン設置者が、関係の不動産の賃貸、売買等を行わずにみずから営業する場合につきましては、不動産特定共同事業法の不動産特定共同事業には当たらないということでございます。
○小宮山委員 ありがとうございます。 あわせまして、今国会には住宅宿泊事業法案も提出されております。この関係についてお伺いいたします。 空き家、空き室となっている住宅を民泊として提供するには、旅館、ホテルに求められる設備要件に比べれば簡易なものとなるものの、表示や安全設備などの追加整備やリフォームなどが必要となることも多いと考えます。 空き家、空き室となっている住宅、建物を、小規模不動産特定共同事業を活用して民泊施設に用いることも可能となるのか、まずはお聞かせください。
○谷脇政府参考人 不動産特定共同事業は、先ほどから何回か申し上げておりますが、投資家から出資等を受けて不動産の売買、賃貸等を行い、その収益を投資家に還元する事業ということでございます。 この不動産特定共同事業における不動産の賃貸、売却の相手方については特段の制限がないということでございますので、民泊を含め、オフィス、住宅、店舗、宿泊施設等、地域のニーズに応じた多様な用途で活用されるものであると考えております。
○小宮山委員 民泊に用いられる住宅は、年間の半分は住宅として用いられることとされ、民泊に提供されていない期間は、賃貸として募集されていたり、販売されていたり、あるいは家主自身が用いることとなります。宿泊料を徴収しての宿泊提供は百八十泊までとなり、あとの、例えば百八十五日の宿泊費を取らないまま泊めてあげるということには支障がないと捉えられます。 出資者に対しては、民泊として提供していない日、宿泊予約の入っていない日、あるいは既に年間民泊提供日数の上限百八十泊に到達した以降の日などには、無料で宿泊することができるといった出資の呼びかけは可能か、また、これが現実にできるのか、お聞かせいただきたい。 また、民泊として提供する場合の宿泊単価より安価な金額で出資者に宿泊してもらうということは可能か、また、その場合には、民泊提供日数の内数として数えなければならないのか、あるいは、一般の方への民泊提供が最大百八十日、出資者の宿泊が年間残り百八十五日までとすることができるのか、この点に関しましてお聞かせください。
○田村政府参考人 住宅宿泊事業法案におきましては、対象となる住宅は、従前の入居者の賃貸借の期間の満了後新たな入居者の募集が行われている家屋等であって、人の居住の用に供されていると認められるものとして国交省令、厚労省令で定めるものと規定しているところでございます。 また、住宅宿泊事業につきましては、宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、人を宿泊させる日数として国交省令、厚労省令で定めるところにより算定した日数が一年間で百八十日を超えないものと規定しているところです。 今委員から御質問の点につきましては、出資者への特典として、プロモーション等のために無料宿泊券等を提供して出資を呼びかけること自体は可能でございますけれども、無料宿泊券等の有償性につきましては、個別の事業形態ごとに判断することになると考えております。 いずれにいたしましても、住宅宿泊事業を行う住宅においては、住宅宿泊事業として提供していない日も含めて、御説明申し上げました住宅の要件というものを満たすことが必要であるということは改めて申し上げさせていただきたいと思います。 それから、いわゆる普通の宿泊単価より安価な金額で出資者に宿泊してもらうということは可能かということでございます。 住宅宿泊事業者として、宿泊者に対して安価な金額で宿泊させること自体は可能であるというふうに考えておりますけれども、その際、金額の多寡にかかわらず、住宅宿泊事業には該当することとなりますので、住宅宿泊事業に係る年間提供日数の内数で検討するということになると考えております。 それから、最後、民泊として提供する場合の宿泊単価より安価な金額で宿泊者に宿泊してもらうということが可能という場合に、今、内数と申し上げましたけれども、要するに、これは百八十日の内数であるということでありますから、それを超える分については有償で貸すことはできない、こういうことであります。
○小宮山委員 いま一つはっきりしないところがたくさんございますが、出資者は当事者なのか別人格なのか。お金を取れば全てそれは宿泊料として捉えるということでよろしいんでしょうか、改めて確認をしたいと思います。出資者であっても、また安価であっても宿泊料というふうにみなすのか。
○田村政府参考人 出資者と小規模不動産特定共同事業者は別人格となると考えております。そして、出資者に対して住宅宿泊事業として安価な金額で宿泊させるということ、これはもちろん、その対価というのは宿泊料ということになろうかと思います。
○小宮山委員 出資者とは別人格ということで、そこは、旅館業法違反がないように適正に対応することを望ませていただき、また残余の関係につきましては質疑を続けさせていただきますが、今回、投資家の保護が、もともとこの法案をつくられたときにある法案でもあります。しかし、その前に、やはり持ち主であったり、一番末端である、資産を貸し出す、提供する、そういった一般の方をきちんと守ること、このセーフティーネットを、国交省中心に関係省庁と制度等また省令等の整備を尽くしていただき、この法案ができたがために被害者がふえた、生まれたということがないように万全を期すことを要求いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史です。 本日は、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について質問を行います。 質問項目が多いので、政府参考人の方におかれましては、ぜひとも簡潔な答弁をお願いしたいと思います。 初めに、小規模不動産特定共同事業について伺います。 本改定案では、空き家、空き室、空き店舗などを再生、活用するということで、地域の不動産事業者などが幅広く参入できるように、小規模不動産特定共同事業というものが創設されております。 現行法では、事業者の参入を規制するために、資本金が一億円以上、比較的厳格な基準が設けられてきたんですが、改定案は、これを一千万円以上に大幅に引き下げるものであります。また、事業者を、許可制から登録制に要件を緩和するということになっております。 この規制緩和の理由について率直に教えていただけますか。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 現行の不動産特定共同事業は、事業者が行おうとする事業の内容に応じて、事業者の財産的基礎や人的構成について裁量を持って審査する必要があり、行政が裁量を持って審査できる許可制としているところでございます。 一方、今回の小規模不動産特定共同事業につきましては、出資総額など事業規模に制限が設けられるため、その範囲内での事業を行うために必要な財産的基礎や人的構成を有するか否かを確認すれば足りることから、許可と比べて裁量性の低い登録制というふうにしてございます。 また、大規模な事業を行うことができる事業者と小規模不動産特定事業のみを行うことができる事業者を、許可業者と登録業者として区別するということは、投資家にとってもわかりやすいものになるというふうに考えてございます。 なお、今回の法改正では、登録は、許可と異なりまして、五年ごとの更新制というふうにしてございます。定期的に事業者の業務状況を審査して、不適格業者の排除を図ることができる制度とするなど、投資家の保護も徹底しているという考えでございます。
○清水委員 投資家、小規模の場合は百万円を上限にというふうに考えておられると思うんですが、百万円だったら損してもいいということはないと思うんですよね。 もともとこの法律ができた趣旨というのは、投資家保護の観点から、バブルのときに、いわゆる事業者が倒産し、多くの被害が出た、そのことをもって、ある程度の資本金を擁する事業者に限定しよう、その法の趣旨を私は忘れてはいけないというふうに思うんですね。 今回、中小の宅地建物取引業者、いわゆる不動産業者だとかまちづくり会社が参入するということなんですが、全てのそういう業者が、例えば投資運用業務に精通しているかどうかというのは、これは検証する必要があるというふうに思うんですよね。意図するかどうかはともかく、事業が失敗するということもありますし、最初から出資だけを募って、あとはもうからなくてもいいというふうに考えるような悪質業者が参入するということになってはだめだと思うんですが、そうした悪質業者の参入を許さないための法律的な担保はどこにあるでしょうか。
○谷脇政府参考人 小規模不動産特定共同事業につきましては、今御指摘がございました、投資家から集めることのできる出資総額に上限を設けた上で、資本金要件を引き下げることとするわけでございますけれども、事業者の財務状況などや運営体制のチェック、契約約款の審査、一定の資格を有する業務管理者の配置の確認などを行うことによりまして、事業者の業務遂行能力を確保いたします。 また、小規模不動産特定共同事業につきましては、先ほど申し上げました五年ごとの登録更新を通じまして、これらの要件が維持されているかを確認し、不適格業者の排除を図ることとしております。 さらに、本改正とあわせまして、事業者に対する監督指針でございます不動産特定共同事業の監督に当たっての留意事項について、内容の充実を図り、高齢者であるか否か、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客属性に応じた適切な勧誘、広告や事業内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしているところでございます。
○清水委員 留意事項を充実させるということなんですけれども、これから策定されるということでございます。 そうしたら、その留意事項について伺うんですけれども、国土交通省は、先ほども言いましたように、空き家だとか商店街、古民家、そういうものの活用を行うということなんですけれども、全ての事業が想定したとおり利益が上がるとは限りません。例えば、工事費が予想以上にかかるとか、想定していた賃料が入らないとか、あるいは出資期間満了時に応じて売却することができなくなったということが想定されるわけなんです。あるいは、売却できたとしても、当初想定していた金額を大幅に下回るというケースもあるでしょう。 今おっしゃられた留意事項は、事業計画の確実性についてもしっかりと判断するということになっているんですか。しっかり説明するというのはわかりましたが、事業計画の確実性についても厳しく審査するんですね。
○谷脇政府参考人 事業計画の内容につきましてしっかりと説明するということが必要でございます。どういう内容の事業であるのかをしっかり説明していただくわけでございますが、この事業の本質といたしまして、投資でございますので、元本が保証されている、いわゆる銀行の預金などとは違うわけでございます。そういう事業であるということがしっかりとわかるような形で勧誘を行う、こういうことをいろいろな形で規制している、そういうことでございます。
○清水委員 今述べられたことを担保するためにも一定の資本金を持っている事業者に特定してきたわけですから、それを引き下げるということで、今おっしゃられたようなことが担保できるのかどうかという検証が今後求められると私は思うんです。 投資だから、リスクがあるのは当然ですよ。しかし、そのリスクをできるだけ低くするために不動産特定共同事業法というのができたわけですから、中小の不動産業者あるいはまちづくり会社、それらが提供する事業計画の確実性、これをやはり国としてしっかりと検証しなければ、投資家被害が生まれることになるのではないか、私はそういう危惧を持つわけでございます。 改めて伺うんですが、法案の目標として、地方不動産会社の新たな参入を、二〇一七年から二〇二二年の間に八百社を目標とする、新たな投資を約五百億円とするということなんです。先ほどお話を聞きましたら、都市部でセミナーを行われたということなんですけれども、地方にふやすんだったら、何で地方でセミナーをやらないのかなというふうにちょっと疑問にも思ったんですが、それはおいておいて、これは、四十七都道府県でそういう事業者をふやしていくという方針に変わりないんでしょうか。
○谷脇政府参考人 今回の改正案でございますけれども、全国で空き家、空き店舗が増加する中で、地域に根差した民間事業者の活躍を広げていくことが不可欠だということから、改正を御提案しているところでございます。小口の投資を集めた空き家、空き店舗等の再生のための制度の創設を行いまして、まさに地域に根差した不動産会社の参入を促進したい、そういうことでございます。 この共同事業につきましては、最低の資本金が一千万円となるということでございまして、今お話ございました八百社の参入を目標としているところでございます。 国交省といたしましては、空き家問題などに取り組む自治体、地域に根差した不動産会社と連携を図りながら、地域のまちづくりと一体となった優良事例の形成を支援する、こういうような形で小規模不動産特定共同事業の普及啓発を行いまして、四十七都道府県、全国的に、地域の志ある資金の拡大、こういうものが活用されて広がっていくということを期待しておりますし、そういうような取り組みをしたいというふうに考えております。
○清水委員 四十七都道府県に広げていくという話でございます。私、調べますと、現在、不動産特定共同事業を許可している都道府県の数は、北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県、愛知県、新潟県、大阪府、香川県、福岡県、長崎県の十一都道府県なんですね。 それで、現在、事業者への監督は本省中心に行われているということなんですが、これら中小の不動産業者、まちづくり会社などが参入してくることから、これらを指導監督する都道府県それから地方整備局、こういうところの実効的な監視、監督が必要になってくると思うんですね。 今おっしゃられたように、四十七引く十一ですから、今後、三十六の府県でこうした不動産特定事業者、小規模のものをふやしていくということなんですけれども、しかも、参入要件を緩和したわけですから、そういう業者を監督する体制はとれるんでしょうか。
○谷脇政府参考人 今御指摘ございましたように、これまで、不動産特定共同事業の許可を受けた事業者は大規模な事業者が中心となっておるわけでございまして、国土交通省本省を中心に、事業者に対する指導監督等の経験が蓄積されてきているところでございます。 一方、地方整備局あるいは都道府県におきましては、今回の小規模事業を実際担うことを想定しております宅地建物取引業者に対しまして、宅地建物取引業法に基づく指導監督、こういうことを行っているわけでございまして、地域の不動産事業者に対する指導監督といったものの経験が蓄積されているわけでございます。 本省におきまして不動産特定共同事業についての指導監督が蓄積されている、幾つかの県でも蓄積されている、地方では、不動産業者に対する指導監督の経験、ノウハウがたくさんあるということでございます。 今回の改正によりまして、地域の不動産事業者による小規模不特事業への参入が見込まれるということでございまして、本省に蓄積されておりますノウハウと地方の有しておりますノウハウをしっかりと融合させまして、共有されるように取り組んでいきたいということと、今後、小規模不動産特定共同事業の普及拡大にあわせて必要な指導監督体制がとれるよう、関係機関とも調整を図っていきたいと考えております。
○清水委員 通常の宅地建物取引の業務と不動産投資とは、業務内容も、監督の内容も分野も全く変わってくると思うんですよ。町の親切な不動産屋さん、そういう不動産屋さんが、今回、投資に対して参入する。では、それが必ず成功するかどうかということは全く別の問題なので、そうした宅地建物取引業務が正常に行われているかどうかということの監督と、今、私が前段申し上げました事業計画の内容の具体性だとか、あるいは、それに対する配当の説明だとか、今までたけていなかった分野に参入してくるところまで、本当に、地方、四十七都道府県で八百社にふやすところを指導監督できるのかということを疑問に思ったから伺ったんですけれども、今後、本省のノウハウも生かしながらやるということですから、そこもしっかりと検証されていくというふうに思っております。 そもそも不動産特定共同事業法というのは、投資家保護の観点からつくられたものだというふうに述べられました。それを緩めるということは、やはり法の趣旨にも反するのではないかなというふうに思うんです。 いいかげんな事業計画による募集が行われる、例えば、本来開発する必要のない空き家をつくるとか、誰も通らない商店街を出資を募って改装するとか。建物がきれいになればとか、古民家ができればそれで地域が活性化するかといえば、そうじゃないんですよね。まちづくりというのは総合的なものですから、そういう点では、本当にそれが投資家の要求に応えるものなのかどうか、リスクを軽減できるのかどうかということがなければ、私は、やはり投資家への被害がふえていくのではないかというふうに思います。 これは大臣に伺いたいんですけれども、今回の法改正で、小口投資、小規模不動産特定共同事業が創設されるということなんですが、この事業で投資家が損をすれば、それは誰の責任になるんでしょうか。
○石井国務大臣 そもそも不動産特定共同事業法は、平成三年ごろに、不動産の小口化商品を販売する事業者が倒産し、投資家被害が発生したことから、不動産特定共同事業を営む事業者に関して、宅地建物取引業の免許、一定の資本金等の参入要件、不当な勧誘の禁止等の行為規制、定期的な業務報告や立入検査等の監督等の規定を定め、その業務の適正な運営の確保と投資家保護を図ることとしたものでございます。 一方で、不動産特定共同事業への出資は、投資という性格上、万が一、その事業が計画どおりとならず失敗したような場合には、出資の範囲で投資家が責任を負うこととなります。 小規模不動産特定共同事業につきましては、このような場合に投資家の損失が限定的なものとなるよう、投資家ごとの出資額の上限を個人の場合百万円、また、事業者が投資家から集めることのできる出資総額の上限を一億円とすることとしております。
○清水委員 百万円なら損してもいいということではないと思いますし、局長が志ある資金というふうにおっしゃいましたが、これはそもそも、高いリターンを求めずに、地域活性化のために出資していただくということだったと思います。しかし、志あるという言葉にごまかされて、あたかももうからなくていいというような手法で資金を募集するということは、私は、投資家に対して本当の説明責任が果たされているのかどうか、甚だ疑問だと言わなければなりません。 あわせて、今回、クラウドファンディングが創設されるということで、インターネット上で不特定多数の投資家から資金を調達するということなんですが、配付資料の一枚目をごらんいただけますでしょうか。これは、私の事務所の方で、インターネット広告、不動産投資に関するものをピックアップしました。 一枚目は、「百万円から始める不動産オーナー」、「現在まで元本評価割れナシの確かな運用実績」、想定利回り七%。本当に投資意欲をあおるような内容になっております。 それから、二枚目ですね、「一万円からの不動産投資」、「実績利回り四・八%〜一四・五%」ということで、こちらも、銀行金利なんかに比べたら非常に利回りが大きい、投資意欲をそそるものになっております。 三枚目をごらんいただきたいんですね。利回りシミュレーションということで、百万円を実際に運用すると、三十六カ月後には二十一万円、税引き前の価格がこのように表示されている。やはりこういう広告を見ると、やってみようかなと、クラウドファンディングも導入されるということで多くの国民の関心をそそると思うんですが、その下に注目ください。「元本割れは本当にないの?」というQアンドAに対して、「価格変動の少ない賃貸利益での評価方法のため、これまで一度も元本割れはありません。」こう書かれているんですが、これは正当な表示だと思われますか。 例えば、藤井政務官、ちょっといきなりですけれども、今、これをごらんになって、これは正当な……(谷脇政府参考人「委員長」と呼ぶ)いや、さっき目が合いましたので。印象で結構ですが、これは正当な表示だというふうに思われますか。
○谷脇政府参考人 お示しいただきました資料が不動産特定共同事業に係るものかどうか、ちょっと直ちにわかりませんけれども、不動産特定共同事業者につきましては、利益が確実であると誤解させるような断定的判断の提供を禁止している、これは法律上そういうことになってございます。 個別具体の事案の違法性の判断に当たりましては、一部の資料のみならず、個別の顧客に対する説明が他の資料などとあわせていかになされたか、リスクに関する説明は全体として適切になされたかどうかなど、個別具体の状況を十分に見て判断していくことになると考えております。
○清水委員 実は、私がお示ししたこの資料、QアンドAを作成しているのは、不動産特定共同事業の許可業者ですよ。許可業者がこういう広告を出しているんです。 本来ならば、元本割れするリスクはありますと、しっかり明示するべきじゃありませんか。こういうものが今、野放しになっている。こういう状況のもとでクラウドファンディングを導入する、しかも、資本金が一千万円以下の中小の事業者を参入させるということになれば、どういうことが起こるんでしょうか。 私、国民生活センターに、この間、不動産特定共同事業に関する生活相談について情報を求めたところ、こういうものが出ました。四年前、ネットで不動産特定共同事業に出資した、三年満期で元本が償還されるはずだったが、一年過ぎても戻ってこない、返金希望、こういうものであります。また、亡き父から相続した不動産特定共同事業契約の解約を申し出たが、解約できないと言われたが本当か、こういうことなんですね。 結局、インターネット上の契約、つまり、これまで書面を義務づけていたものを規制緩和することによって、約款規定などの重要事項説明を、対面で説明するのではなく、インターネット上で行うということは、投資家にとって非常に重要な説明が損なわれるという可能性を伴うのではないかというふうに思うんですが、その辺、いかがでしょうか。
○谷脇政府参考人 不動産特定共同事業につきましては、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的な判断を提供する行為、あるいは威迫して困惑させる行為をしてはならないなど、不当な勧誘広告を行うことが禁じられております。本改正案によりましてクラウドファンディングによる資金調達が可能となりますけれども、書面における取引と同様に、このような不当な勧誘広告を行うことを禁ずることとしてございます。 また、今回の改正にあわせまして、事業者に対する監督指針の充実を図りまして、事業リスクの説明を徹底することや、高齢者か否か、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客属性に応じた適切な勧誘、販売体制の確保、さらに、インターネット上での広告や契約内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしてございます。 このような規定、指針に基づく監督を通じて、投資家保護に万全を期してまいります。
○清水委員 今、私が具体的な資料や国民生活センターに寄せられている情報をお教えしたとおり、現行法でも問題が起こっているわけです。これを規制緩和することは問題があるのではないかというのが私の指摘なんですね。 そもそも土地基本法第四条では、「土地は、投機的取引の対象とされてはならない。」と明記されております。本改定案は、リスクを伴う不動産投資へ国民をあおるものでありますので、こうしたものは認められないということを指摘いたしまして、私の質問を終わります。
○西銘委員長 次に、本村伸子君。
○本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子です。 不動産投資と関連いたしまして、被害が出ておりますサブリースの問題について質問したいというふうに思います。 まず、サブリース契約とはどういう契約か、端的にお示しいただきたいと思います。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 サブリースにつきましては、一般に、賃貸住宅管理業者が、賃貸住宅などを、そのオーナー、所有者から借り上げて、賃借人に転貸する、そういうものであると考えております。 このため、国土交通省の賃貸住宅管理業者登録制度におきましては、サブリースに関しましては、貸し主、オーナーと賃貸住宅管理業者の間は賃貸借契約、管理業者と借り主の間は転貸借契約というふうに整理いたしまして、おのおのの契約において、重要事項の説明などを遵守すべきルールとして定めている、こういうような考え方をしてございます。
○本村(伸)委員 サブリース業者は、アパートを三十年一括借り上げで、家賃は下がりません、相続税対策になるということなど、甘い言葉で土地所有者に対して売り込みをしてまいりました。そういう中で、トラブルが相次いでいるということでございます。 大手のレオパレス21は、昨年、名古屋地方裁判所に契約不履行に基づく集団提訴がなされております。サブリース業者大手のレオパレス21ですけれども、管理戸数はどれだけか、業界何位なのか、管理戸数のうちサブリースの割合はどのくらいか、お示しいただきたいと思います。
○谷脇政府参考人 株式会社レオパレス21の公表資料によりますと、平成二十八年三月末時点で、同社の管理戸数は五十六万一千九百六十一戸となってございます。 また、業界における順位でございます。これは、専門紙、週刊全国賃貸住宅新聞からの情報でございますけれども、これによりますと、平成二十八年三月末時点で業界三位となってございます。 同社の管理戸数に占めるサブリースの割合は、一〇〇%というふうに記載されております。
○本村(伸)委員 レオパレスは割合が一〇〇%サブリースだということですけれども、国交省は、サブリース業者を把握する仕組みとして、先ほどもお話がありましたけれども、二〇一一年十二月から賃貸住宅管理業者登録制度があるということで説明されておりますけれども、レオパレス21はこの登録制度に登録をしているか、確認したいと思います。
○谷脇政府参考人 株式会社レオパレス21につきましては、現在、賃貸住宅管理業者登録制度の登録を受けておりません。
○本村(伸)委員 業界三位で、CMなどもたくさん流している、そういう大手が今に至るまで登録もしないで平然としているのはやはりおかしいというふうに思いますし、公正な競争という観点からもやはりおかしいというふうに思います。これでは対策がとれないというふうに思うんです。 このレオパレス21は、三十年家賃保証ということであったり、あるいは、三十年一括借り上げで家賃十年間保証ということで、レオパレス21の契約書には、本物件の一括賃貸料は、当初十年間は月額金幾ら幾らとし、不変とするというふうに書かれております。しかし、この契約が守られないケースが多いわけです。 国交省は、サブリースの問題でレオパレス21からは話を聞いたというふうに伺っておりますけれども、レオパレス21からの話だけではなく、オーナーの皆さんの声も聞くべきだというふうに思います。まず、その点、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 株式会社レオパレス21が、御指摘のような、三十年一括借り上げ、十年家賃保証というサブリース契約を結んだにもかかわらず、オーナーに家賃減額を求め、現在、当該契約の履行に関しまして、司法の場等において係争中であることは承知してございます。 本件につきましては、係争中の案件でもありまして、その状況についてはコメントを控えさせていただきますが、一般論といたしましては、国土交通省におきましては、地方整備局等におきまして、オーナーからの相談等を通じてさまざまな御意見等をお聞きしているところでございます。
○本村(伸)委員 国交省とやりとりをさせていただきましたけれども、レオパレス21の話をややうのみにしているところもあるかなというふうに思いましたので、オーナーの皆さんの声もしっかりと聞いていただきたいというふうに思うんです。レオパレス21のオーナーさんの中には、LPオーナー会の皆さんもいらっしゃいますし、そういう声を聞いてしっかりと対策をとっていただきたいというふうに思います。 次に、消費者庁の方にちょっと確認させていただきたいんです。 五月十日の衆議院財務金融委員会で、日本共産党の宮本岳志議員の質問に対して、消費者庁は、サブリース業者とオーナーとの間には情報量、交渉力の格差に基づくと思われるトラブルが時に発生していること、そして、オーナーは、消費者安全法や消費者契約法などにおいて消費者と見ることができる場合があり得ること、そして、全国の消費生活センター等では、自己が所有する土地にアパートを建てサブリース契約をする勧誘を受けた場合の対応など、オーナー側の相談にも対応しているという答弁がございました。 つまり、サブリース契約は、サブリース業者とオーナーの間で情報量、交渉力について圧倒的な格差があり、オーナーは消費者と見て保護するべき面があるというふうに思いますけれども、消費者庁、お願いしたいと思います。
○福岡政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、五月十日の衆議院財務金融委員会における次長答弁でも申し上げたとおりでございますけれども、サブリースにおける貸し主におきましては、事業者である賃貸住宅管理業者、いわゆるサブリース業者との間で情報力、交渉力の格差に基づくと思われるトラブルが時に発生していると認識してございます。 当該貸し主が同種の行為を反復継続的に行っていると見られない場合におきましては、消費者安全法や消費者契約法などにおいて消費者と見ることができる場合があり得るものと考えてございます。
○本村(伸)委員 オーナーは消費者として見て保護するべき面があるということを確認させていただきました。 レオパレス21の契約内容の問題点についてお伺いしたいというふうに思うんです。 レオパレス21は、会社の経営が危ない等と言って、オーナーとの十年の賃貸保証契約をほごにして、契約してすぐのオーナーさんあるいは二、三年しかたっていないオーナーさんに対して賃料の減額を申し出ております。オーナーのお宅に怖い人が来て、減額に応じるまで帰らないといった、そういうことを迫ったというお話もお伺いしております。 まず、家賃保証の契約をしている以上は、大きな会社ですから、契約を守るのは当然だというふうに思います。もし家賃収入の減少があり得る場合、可能性があるということであれば、宅建業法における重要事項説明のように、オーナーへの説明を義務づけるべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 サブリースに関するトラブル等に対応するため、国土交通省におきましては、昨年八月に賃貸住宅管理業者登録制度を改正いたしまして、賃貸住宅管理業者が、建物所有者に対し、将来の家賃の変動等の条件を重要事項として説明するなど、ルールの改善を行ったところであります。 ただ、この制度はあくまで任意の登録制度でございまして、登録業者以外の業者にまで重要事項説明を義務づけることは困難であります。 しかしながら、改正された制度の施行に合わせまして、サブリースのトラブル防止に向けた通知を発出し、いまだ登録をしていない業者におきましては、速やかな登録の検討、登録をしていない間における登録制度で定めるルールの趣旨にのっとった業務の執行を依頼するなど、働きかけを行っているところでございます。 今後とも、関係機関と連携いたしまして、サブリースを含む賃貸住宅管理業の適正化に努めてまいりたいと考えております。
○本村(伸)委員 レオパレス21は登録をしていない事業者でございます。だからこそ、そういうところに対してもしっかりと説明を義務づけるべきだということを御提案しているわけでございます。 もう一つレオパレスに関する問題なんですけれども、家具、家電メンテナンス契約というものがありまして、この契約不履行についても問題がございます。 レオパレス21は、契約後七年間たったら家具、家電を更新するという契約をしてきました。そのためにオーナーはお金も払っているわけです。しかし、オーナーがお金を払っているにもかかわらず、レオパレス21は、オーナーの意向があっても家具、家電を更新しないということで、トラブルが起きております。 これは、そもそもレオパレス21が管理業をやっていないということではないのか、契約不履行そのものであり、許されないというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 御指摘の件につきましては、株式会社レオパレス21とオーナーの方々との間で、現在、当該契約をめぐって司法の場において係争中であると承知しておりまして、答弁は差し控えさせていただきます。
○本村(伸)委員 契約を守るのは当たり前だというふうに思うんです。 レオパレス21は通常のサブリース契約とも違うというふうに言われております。オーナーの自由度が極めて低いということがございます。 例えば、オーナーに、自分が所有しているはずの物件の自由な変更が認められないということがございます。ガスについても、オーナーに知らせずに、ガス会社とレオパレスのみが契約をしてプロパンガスの工事をした事例がございます。オーナーからのガス会社を変えたいという要求も認めないという状況がございます。 また、太陽光パネルを設置しようとしまして、レオパレスの提示は高いものですから、もっと安いところと契約をしたいということで言いましたけれども、それも認められないということで、自由度がないと言わざるを得ないというふうに思うんです。 こういうような状況から見ても、サブリースのオーナーは自由度が低く、サブリース業者と対等な立場の事業者とは言いがたいというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 御指摘の件につきましては、株式会社レオパレス21とオーナーとの個別の契約内容に関することであり、当事者間の係争に関連するものでございますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、サブリース契約の内容自体は、オーナーも承知の上で、自由な意思によって契約をされているものであります。サブリース契約の性格上、例えばガスの契約の相手方をサブリース業者側が選べる内容となっていることが、不合理、不公平とまでは言えないと考えます。 ただし、契約内容につきましては、しっかりとオーナー側に説明がなされるべきものと考えております。
○本村(伸)委員 事業者間の契約と言いますけれども、例えば、家賃は変わらないんだ、家賃保証するんだというふうに言っていても、結局、家賃保証されないというケースなどありまして、だまされているようなものだというふうに思うわけですね。 レオパレス21のサブリース契約というのは、まとめてみますと、レオパレス21が圧倒的に力が強い、不十分な説明しかしていない、オーナーに不利益を与えるような契約をしている、公平性についてもオーナーの自由度がないものだというふうに思います。こういう事業が、業法もなく、野放しの状態ではいけないというふうに思うんです。 サブリース業者の登録を義務づけ、不当な行為に対してはしっかりと規制する制度を法制化するべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 賃貸住宅管理業者登録制度の創設後五年を迎えて行いました昨年八月の制度改正に際して、実務家、学識者等で構成する第三者の有識者委員会において検討が行われました。 この委員会の取りまとめでは、今後の賃貸住宅管理業者登録制度のあり方につきまして、業界における管理業務の標準化、適正化に関する取り組みの状況等や、今般の見直し後の登録制度の普及状況等を踏まえ、法制化の必要性も含めて検討を継続すべきと整理されたところでございます。 国土交通省といたしましては、この有識者委員会における取りまとめを踏まえ、法制化の必要も含め、検討を継続しているところでございます。
○本村(伸)委員 人のいい高齢者の方々などがだまされることがないように、被害が出ないように、国交省が早急にサブリース業者を取り締まる規制制度をつくるべきだ、検討をスピードアップするべきだと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 検討を継続しているところでございます。
○本村(伸)委員 国交省がしっかりと責任を果たして、そういう被害が出ないようにしていただきたいというふうに思うんです。 そして、レオパレス21は登録制度に入っていないわけですから、まず登録をさせるということからやるべきじゃないですか、大臣。
○石井国務大臣 国土交通省から株式会社レオパレス21に対して、登録を行うよう機会を見つけて働きかけを行っております。引き続き、同社に対して登録を受けるよう促してまいりたいと考えています。
○本村(伸)委員 大臣がそうやって促しているにもかかわらず、いまだに入っていないというレオパレス21の異常な点がやはりあるというふうに思いますので、こうした業者もしっかりと規制をして、被害が出ないように対策を強化していただくことを強く求め、質問を終わらせていただきます。
○西銘委員長 次に、椎木保君。
○椎木委員 日本維新の会の椎木保です。 本日議題となりました不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について質問いたします。 初めに、平成六年六月に不動産特定共同事業法が制定され、投資家の保護を図りつつ、不動産特定共同事業の健全な発展を促すという観点から、投資家が自己責任において投資できる市場を整備するための必要最低限のルールづくりが行われたと理解しておりますが、今回の法律改正の趣旨と目的について、石井大臣にお伺いいたします。
○石井国務大臣 我が国では、現在、人口減少に伴う空き家、空き店舗等の増加、国際的な都市間競争の中での高性能なオフィスビルへの需要の拡大、観光先進国実現に向けた宿泊施設への需要の拡大等に対応するため、低未利用となっている土地、不動産への再生投資や流通の活性化が重要な政策課題となっております。 今回の改正案は、このような政策課題を解決する取り組みの一つとして、投資家保護の仕組みを備えた不動産特定共同事業の活用をより一層促進するものであります。 具体的には、空き家、空き店舗等を再生する取り組みへの地域の不動産会社等の新たな参入を促進し、地方創生の実現に貢献するとともに、クラウドファンディングにより多様な主体からの資金調達を可能といたします。また、プロ投資家向け事業に関する規制の見直しによりまして、事業の機動的な実施が可能となることから、経済成長を支える良質な不動産ストックの形成を促進することを目的としております。
○椎木委員 ただいまの石井大臣の答弁を踏まえて、次の質問に入らせていただきます。 平成二十五年の法律改正では、建物の耐震化や介護施設の整備、老朽化した施設の再生等に民間資金を活用することによって都市機能の向上等を図ることを目的としておりましたが、これまでにどのような効果があったのでしょうか。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 不動産特定共同事業法におきまして、今御指摘がございました平成二十五年改正によりまして、地方の老朽化ビルの再生事業などでの活用を念頭に、特別目的会社、いわゆるSPCを活用した特例事業を創設したところでございます。 特例事業につきましては、実績が上がってきておりまして、平成二十五年十二月の施行以来、約三年間でございますが、特例事業者数は四十四社、事業の累計の投資額が約一千五百億円に達しているところでございます。 また、この特例事業につきましては、小松市、札幌市など、地方都市でのプロジェクトが半数近くになるなど、地方での活用実績が上がってきております。民間資金を活用して地域の不動産の再生を進め、地域活性化につなげるという法改正の狙いが浸透しつつあるというふうに考えているところでございます。
○椎木委員 予想以上に効果、成果が上がったんだなという答弁だと思います。 次の質問に入ります。 小規模不動産特定共同事業の定義でもある出資総額及び投資家一人当たりの出資額の上限について、政令で定めることとなっておりますが、具体的な金額についてお伺いいたします。
○谷脇政府参考人 小規模不動産特定共同事業の範囲につきましては、空き家、空き店舗等の再生事業の一般的な費用などを踏まえつつ、投資家保護が確保されるよう、具体的な金額については、今御指摘ございました政令で定めることとされております。 現時点におきましては、次のような上限を設けることを考えております。一点目といたしまして、事業者が各投資家から集めることのできる出資額につきまして、例えば個人投資家の場合は百万円を上限とする。二点目といたしまして、事業者が集めることのできる出資の総額について一億円を上限とする。こういったようなことを考えているところでございます。
○椎木委員 小規模不動産特定共同事業のニーズはどの程度あると想定していらっしゃるでしょうか。
○谷脇政府参考人 全国で空き家、空き店舗等が増加する中で、民間の意欲ある事業者がこれらを再生し、宿泊施設や商業施設などとして活用する取り組みが全国的に広がりつつあるところでございます。 今回の改正の準備作業の段階で、全国で地域の不動産業者を対象にセミナーを開催してきたところでございます。本改正の方向性についてアンケート調査を行いました結果、資本金一億円未満の事業者のうち約八割の方から、小規模不動産特定事業に関心があると回答いただいたところでございます。 また、そういう事業者にとりましては、やはり一億円の資本金要件というのは非常にハードルが高いという声が非常に強うございまして、そういうようなものを踏まえまして、資本金要件を一千万円まで下げる、こういう御提案をしているところでございます。 この一億円から一千万円に引き下げたことによりまして、五年間で八百社程度が小規模不動産特定事業に参入していただくことを目標としているところでございます。
○椎木委員 次に、近年、空き家や空き店舗等が全国で増加していることに鑑み、これまでにも再生のためのさまざまな取り組みが行われてきたと承知しておりますが、この不特事業を活用するメリットはどこにあるのでしょうか。
○谷脇政府参考人 空き家、空き店舗あるいは古民家などの再生を行う際に、一般的に不動産の担保価値が低いということがございますので、現状では、金融機関などからの資金調達には限界がございます。また、複数の事業に広げていこうという際にも、金融機関からの資金調達というのは限界がある、こういうような実態がございます。 このため、商店街の再生、あるいはまちづくりの一環として空き家の再生などを行う際に、担保などではなく、プロジェクトの企画、内容に基づいて投資家から資金を調達できるという点で、不動産特定共同事業が有効であるというふうに考えております。 また、小規模不動産特定共同事業につきましては、地方創生の実現に貢献する地域づくりの一環として活用されることが重要であるというふうに考えまして、先ほど来申し上げておりますように、地域の不動産業者やまちづくり会社等の参入が容易となるよう、資本金の額を引き下げる、これによって地域の企業が参入できるように、そういう考え方でございます。
○椎木委員 次に、資本金要件を緩和することによって、より多くの事業者の参入が可能となりますが、同時に、悪質な事業者もふえることが懸念されます。 悪質な事業者を排除するために、どのような対策を考えていらっしゃるんでしょうか。
○谷脇政府参考人 小規模不動産特定事業については、資本金を一千万まで引き下げることとしているわけでございますけれども、事業者の業務遂行能力の確認という点が重要でございますので、財務状況等や運営体制のチェック、契約約款の審査、一定の資格を有する業務管理者の配置、こういったようなものの事業者の業務遂行能力を確認することとしてございます。 また、今回の小規模不動産特定共同事業につきましては、五年ごとの登録制度ということにしてございますので、登録更新を通じまして、これらの要件が維持されているかを確認し、不適格業者の排除を図ることとしております。 さらに、本改正にあわせまして、事業者に対する監督指針でございます不動産特定共同事業の監督に当たっての留意事項について、この内容の充実を図りまして、高齢者であるか否か、投資経験がどれぐらいあるかなど、顧客属性に応じた適切な勧誘、広告や事業内容の説明のあり方などについて、具体的な指針を示すこととしてございます。
○椎木委員 これは私が一番懸念する部分ですので、今答弁いただきましたけれども、悪質な事業者もふえることを前提に、今の答弁をしっかり踏まえまして対策を講じていただきたいと思います。そのことを重ねて申し上げさせていただきたいと思います。 次に、国内のクラウドファンディングの市場規模は年々増加傾向にありますが、地域の事業者にとっては、このクラウドファンディングを活用した不動産特定共同事業はまだまだなじみのない手法であると思います。それゆえに、それぞれの地域においてまちづくりに取り組もうと考えているNPOや企業家等にとっては参入しにくいのではないかと懸念いたします。 地域の事業者の人材育成を進め、このギャップを埋めることが大きな課題であり、また、適切な情報を提供することができる環境整備も必要かと思います。国土交通省としてはどのような対応を考えているのでしょうか、できるだけ詳細に答弁をお願いいたします。
○谷脇政府参考人 今回の改正によって創設されます小規模不動産特定共同事業を活用していただくためには、御指摘のとおり、制度の普及啓発とともに、事業の担い手となる人材の育成、活用が必要不可欠と考えているところでございます。 今まで、大きな事業が中心でございましたので、地方の不動産事業者はこういう経験がないということでございます。そういう中に広げていくということでございますので、やはり制度の普及啓発と人材の育成が不可欠と考えているところでございます。 このために、特に事業の担い手となる人材の育成のために、具体的に幾つか考えてございます。 一点目は、不動産証券化に関する知識、ノウハウの普及啓発を進めていく。 二つ目といたしまして、不動産業者、リノベーション事業者、地方公共団体、金融の専門的知識を有する者などの人材ネットワークの構築。それぞれの方はそれぞれのノウハウを持っている部分がございますので、これをネットワーク化いたしまして、そういうものが共有されて事業化につながるような取り組み。 それと、先進的に取り組んでおられる自治体、あるいはこれから取り組もうとされている地域がございますので、そういう先進的な優良事例を形成し、横展開していく。 こういったようなことを中心に、地方自治体と連携して取り組んでいきたいと考えております。
○椎木委員 地域のまちづくりと連携して小規模不動産特定共同事業を展開させていくべきだと思いますが、今後どのように展開していこうと考えていらっしゃるでしょうか。
○谷脇政府参考人 今回の法改正によりまして、地域の資金調達手法の多様化を通じまして、地域の事業者による地域づくりの取り組みを加速させようということでございます。こういう取り組みを推進するに当たりましては、御指摘ございましたように、地域のまちづくりの取り組みと小規模不動産特定共同事業の連携を図るということが重要と考えてございます。 この連携を促進するためには、先ほども申し上げましたけれども、まず、この不動産特定共同事業制度の仕組み、活用方法につきまして、事業者のみならず、地域づくりを進める地方自治体に対しましても、具体的な事例を交えて提供していくことが必要であるというふうに考えてございます。 また、地域づくりのための各種のいろいろな支援制度もございます。こういう支援制度と、今回の資金調達の多様化の手段でございます不動産特定共同事業をうまく組み合わせていただいて、地域づくりの中で生かしていっていただけるように、地方公共団体などと連携して、横展開も図りながら取り組んでいきたいと考えております。
○椎木委員 局長、私は、きょう、賛成の立場で今質疑させていただいていますので、ここぞというところがあれば、ぜひ力強く、PRを兼ねて御答弁いただければと思います。 非常にコンパクトで丁寧な御答弁なんですけれども、ぜひ、私のこの質疑の機会を利用して、国交省として大いにPRしていただければと思いますので、その辺を踏まえて次の質問から御答弁いただきたいと思います。 次の質問に入ります。 小規模不動産特定共同事業は、地域に根づいた志のある資金等を活用した取り組みであることが望ましいと考えます。経済的リターンだけを追い求める投機性が強いものとなることを避けるべきだと思いますが、ここからですからね、国土交通省の見解はいかがでしょう。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 不動産特定共同事業につきましては、不動産の利用者から得られる収入、不動産の再生等を通じて向上する価値など、実際の実需に基づいた投資を行うための仕組みでございます。こういう意味で、実需に基づかない投機的な取引を防ぐための幾つかの取り組みはしてございます。 今回創設される小規模不動産特定事業につきましては、出資総額の上限を一億円とする予定ということで、空き家、空き店舗などの小規模な不動産が対象となる見込みでございます。 こういうような事業につきましては、一般的には、今までの事業と比べまして収益性が余り高くないということでございますので、高い経済的リターンというよりも、地域の活性化に貢献したいという、ある意味、志のある投資家の資金が集まる、こういうようなことを期待しているわけでございます。 国の方といたしましても、小規模特定共同事業が地域づくりの取り組みの一環として活用されるように、自治体と連携いたしまして、積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○椎木委員 若干物足りないんですけれども、次の質問に入らせていただきます。 特例事業については、平成二十五年の法律改正時には事業参加者をプロ投資家に限定されておりましたが、今回はなぜ一般投資家まで対象を拡大したのでしょうか、お尋ねいたします。
○谷脇政府参考人 御指摘がございました二十五年の改正につきましては、特例事業について、老朽化ビルの建てかえなど、一般投資家には投資判断の難しい事業での活用が想定されたということで、事業参加者はいわゆるプロ投資家に限るというふうにしてございました。 しかしながら、先ほど最初に御説明いたしましたように、二十五年の改正の実績は結構上がってきておりまして、この実績を見てみますと、当初想定しておりましたリスクの高い建てかえの案件だけではございませんで、既に稼働している物件を取得して、それを少しリニューアルするといったような事業も出てきております。思い切って建てかえをするということではなくて、賃貸人、居住者がいながらリニューアルしていくというような形、こういったようなものも扱われてきてございます。 このような事業はリスクが小さいわけでございまして、こういうようなリスクの小さい事業につきましては、リスクをしっかりと見まして、リスクの小さい事業をしっかり特定する。これは省令の中で特定しようと思っておりますけれども、特定した上で、そういうものにつきましては一般投資家も参加できるように措置をしたいということでございます。 一般投資家の保護を図るための規定はしっかりと措置しながら、リスクの低いものについては一般投資家の方にも広く投資をしていただいて、投資市場の活性化につなげ、あるいは地域の活性化にもつなげたい、こういうことでございます。
○椎木委員 今の答弁が一番、私、個人的には大変わかりやすかったですね。今後も、このような機会があったときには、今のような答弁を期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、地方における不動産証券化事業を推進するためには、地方における事業の担い手となる人材の育成、活用が必要不可欠であると考えます。地方における不動産ストックの有効活用のためにも積極的に取り組んでいくべきだと思いますが、石井大臣の決意をお聞かせください。
○石井国務大臣 本法案により創設されます小規模不動産特定共同事業を含めまして、地方における不動産証券化事業を推進するためには、委員御指摘のとおり、地方における事業の担い手となる人材の育成、活用が必要不可欠でございます。 地方における事業の担い手となる人材の育成のためには、知識、ノウハウの普及啓発、人材ネットワークの構築、優良事例の形成、横展開等を行うことが重要であると考えられます。 このため、国土交通省といたしましては、制度の普及啓発を進めるためのセミナー等の実施、人材ネットワークの形成に資する事業者の連携組織の形成、先導的モデル事業の案件形成等によりまして、地域の人材育成を進めてまいりたいと考えております。
○椎木委員 大変いい答弁がいただけました。 今、質疑時間終了五分前という紙が来ているんですけれども、前回、私は、二十五分の中で八問質問させていただいて、三分ぐらい余ったんですけれども、きょうは十一問用意してきました。まだ四分ぐらい余っているんでしょうかね。党としても、私個人としても、お聞きしたいことは全て質問させていただきましたし、明確な答弁もいただけました。 何度もこの機会を利用させていただいて申し上げているんですけれども、きのう、理事会があった時点で、実は私は、もう質問通告の準備ができていまして、理事会終了後、すぐ通告させていただきました。やはり質問通告が早いと、非常に質疑と答弁がかみ合うといいますか、非常にコンパクトに、国民の皆様にもわかりやすい議事録の作成にもつながるのかなと思います。 ぜひ、この私の質疑を、通告を含めて模範としていただいて、この国土交通委員会が非常に画期的に運営されますよう心から切にお願い申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西銘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○西銘委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。清水忠史君。
○清水委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案に反対の立場で討論を行います。 反対理由の一つ目は、小規模不動産特定事業に係る特例の創設が、投資家保護の観点を損ねるものであるからです。 現行法では、事業者の参入を規制するために、資本金が一億円以上と比較的厳格な基準が設けられていましたが、改定案は、これを一千万円以上と大幅に引き下げるものとなっています。それに加えて、事業者の参入要件を許可制から登録制へと緩和することは、投資家保護の確保どころか、悪質業者の参入を許すことにもなりかねません。 そもそも、空き家や空き店舗の再生事業などのまちづくりを、不動産投資というリスクある手法に委ねるべきではないのです。 新たに参入する不動産事業者などの全てが投資運用業務に精通しているわけではなく、不当な勧誘や説明が行われることがあれば、投資する側に被害が出ることとなります。 二つ目の理由は、クラウドファンディングに対応した環境整備として、これまで投資家に交付していた契約締結前の書面等について、インターネット上での手続を可能としたことです。 約款等について対面での説明を省略することにより、元本割れなどのリスクを十分理解しないまま契約する危険性が生まれ、投資家保護の規律を後退させるものとなりかねません。これまでも、不動産などの投資を持ちかけられた高齢者からの苦情などが国民生活センターにも寄せられています。 土地基本法第四条では、「土地は、投機的取引の対象とされてはならない。」と明記されており、これに照らしても、土地や建物などの不動産を投機の対象とするべきではありません。 本改定案は、リスクを伴う不動産投資に国民をあおり立てるものであり、到底認めることはできません。 以上、趣旨を申し上げ、反対の討論といたします。
○西銘委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○西銘委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、参議院送付、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○西銘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○西銘委員長 次回は、来る二十六日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 正午散会