国土交通委員会 第2号
- 発言数
- 289 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2017/03/03
会議録
○西銘委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房総括審議官蒲生篤実君、大臣官房技術審議官五道仁実君、総合政策局長藤田耕三君、国土政策局長藤井健君、土地・建設産業局長谷脇暁君、都市局長栗田卓也君、水管理・国土保全局長山田邦博君、道路局長石川雄一君、住宅局長由木文彦君、鉄道局長奥田哲也君、自動車局長藤井直樹君、海事局長羽尾一郎君、港湾局長菊地身智雄君、航空局長佐藤善信君、航空局次長平垣内久隆君、北海道局長田村秀夫君、観光庁長官田村明比古君、気象庁長官橋田俊彦君、内閣官房内閣審議官土生栄二君、財務省理財局次長中尾睦君、文部科学省大臣官房審議官藤江陽子君、高等教育局私学部長村田善則君、文化庁文化財部長山崎秀保君、厚生労働省大臣官房審議官土屋喜久君、医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、職業安定局派遣・有期労働対策部長鈴木英二郎君及び防衛省大臣官房長豊田硬君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○西銘委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。黒岩宇洋君。
○黒岩委員 皆様、おはようございます。民進党の黒岩宇洋でございます。 せんだって石井国交大臣から所信表明をお聞きしたわけですけれども、その中で、観光先進国の実現を柱に掲げ、民泊サービスの健全な普及を図るとうたっております。 民泊については、国内外ともに今大変注目を浴びているという状況でございますけれども、ただ、いろいろと問題点も指摘されているところでございます。 今、違法な物件の数等を含めて、現状把握は一体どうなっているのか、これは厚労省の方、よろしいでしょうか。
○北島政府参考人 お答えいたします。 いわゆる民泊サービスは、急増する訪日外国人観光客など多様な宿泊ニーズに対応したものと理解しておりますが、一方で、御指摘のとおり、さまざまな問題も発生しております。 このような状況に対応するため、京都市等が独自調査を行うなど、各都道府県等において取り組みを進めているところですが、厚生労働省といたしましても、各自治体の協力を得ながら、全国横断的な実態調査を行いました。 今回の調査におきましては、インターネット仲介サイトに掲載されている情報の抽出調査を行い、把握できた情報について、各都道府県等の持つ営業許可等の情報との突合を行い、整理したものです。 その結果でございますが、今回の調査結果では、調査件数約一万五千件のうち、旅館業法の営業許可を受けている施設が約二千五百件、約一六・五%に当たります。無許可で営業を行っていたものが、約四千六百件、三〇・六%、物件の特定ができなかったものや自治体において調査中のものが、約八千件、五二・九%となってございます。
○黒岩委員 今のお話を聞きますと、旅館業法の許可を得ている数よりも無許可の方が倍の数となっているということでございますし、半数以上が実態把握ができていない。こういった状況は大変問題だと思っております。 それで、今、現状の民泊という概念において、これは国交大臣にお聞きしたいんですけれども、やはりこれからクリアしなければいけない課題というか問題点についてどのように認識しているか、お答えいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 民泊サービスにつきましては、ここ数年、インターネットを通じ、空き室を短期で貸したい方と旅行者をマッチングするビジネスが世界各国で展開されておりまして、我が国でも急速に普及しております。 こうした民泊につきましては、急増する訪日外国人観光客のニーズや大都市部での宿泊需給への対応といった観光立国の推進の観点や、また、地域の人口減少や都市の空洞化により増加している空き家の有効活用といった地域活性化の観点から、活用を図ることが求められております。 一方、先ほど厚生労働省からも回答があったとおり、現状においては、旅館業の許可を得ずに行われている事例が多く見られ、実態が先行し、騒音やごみ出しなど地域住民とのトラブルといったさまざまな問題が発生をしております。 感染症蔓延防止やテロ防止などの適正な管理、安全性の確保や、地域住民とのトラブル防止に留意したルールづくりが求められておると認識をしております。
○黒岩委員 やはり、民泊という新たなカテゴリーですと、さまざまな問題点が今のところあるという、そういう大臣の御認識をお聞きしたところでございます。 それでは、今後、新たな民泊新法というものが提案されると聞いております。住宅宿泊事業法と呼ばれていますけれども、そういった必要性についてお聞きしていきたいと思っております。 まずは、二〇二〇年、これは訪日外国人が四千万人と見込まれるわけですけれども、そのときに不足する宿泊部屋数というのはどのくらいだと見積もっているのか、その点の見込みをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○田村(明)政府参考人 お答え申し上げます。 最近では、訪日外国人旅行客の急増に伴いまして、宿泊施設につきましては、東京、大阪を中心とした都市部のホテルの客室稼働率が高い水準で推移しております。 二〇二〇年に宿泊施設がどの程度不足するかにつきましては、幾つかの民間機関より予測が出されているところでございまして、東京や大阪などの大都市部において不足する可能性が指摘されております。 観光庁といたしましても、民間機関に委託をいたしまして、不足する客室数の予測を調査しておりますけれども、それによりますと、既存の宿泊施設の利用をできるだけ促進して、今後の客室数の供給量の増加を考慮いたしましても、それでもなお客室数が不足するとの試算が示されているところでございます。
○黒岩委員 具体的な数字で見込みというのは出ているんですか。
○田村(明)政府参考人 現在、日本全国に、ホテルそれから旅館、提供されている客室数というのは百四十二万室ございます。そして、二〇二〇年までに新たに客室で供給されるものが五万室程度予定されているということでございますけれども、政府目標であります四千万人というものを実現し、先ほど申し上げましたように、既存の宿泊施設の稼働率というものをできるだけ高くしたとしても、大体五万室ぐらいは不足するのではないかという私どもの手元の調査というのがございます。
○黒岩委員 約五万室足りなくなるという、これは深刻な状況だと思うんですけれども、この不足数に対して民泊によってどれほどその不足が解消できると見込まれているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○田村(明)政府参考人 基本的に、宿泊施設に係る供給対策というのはいろいろございます。先ほども申し上げましたように、ホテル、旅館の稼働率につきましては、特に東京や大阪のホテル、旅館の稼働率というのが平均稼働率に比べて高いということでありますけれども、都市部のホテル以外の宿泊施設の利用促進として、空き室情報サイトの運用を進めていく必要があるというふうに考えております。これによりまして、さまざまな地域におけるホテル、旅館の空き室解消、利用促進を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。 また、宿泊施設における訪日外国人旅行者への受け入れ環境の支援というのも必要でありまして、これまでも受入環境整備緊急対策事業等を進めてきたところでございますけれども、今後も、旅館、ホテルに対するこのような支援を進めていくことによりまして、例えば、宿泊者に占める訪日外国人旅行者の割合が、まだ旅館の場合には七%程度でございますけれども、この利用促進を図っていく必要があるというふうに考えております。 このほか、昨年四月に要件緩和されました旅館業法に基づく簡易宿所や、国家戦略特区法に基づく特区民泊の活用も進めていく必要があると考えております。あわせて、民泊に関するルールというものも整備いたしまして、これら対策を総合的に講じていくということでございます。 そういう意味では、どれぐらいが民泊ということは、実際の経営判断等々によりまして数字が左右されることで、なかなかこの場で具体的な数字をお示しすることはできませんけれども、総合的な対策を講じていく必要があるというふうに考えております。
○黒岩委員 既存の民泊についても力を入れて受け入れをふやしていく、また、新たなルールもつくっていくということでございます。 ただ、冒頭の現状把握のところで、無許可営業、違法な民泊が大変多いということでございますけれども、今後、その新たなルールに基づいて、この違法状況というものが一体どのように解消されるのか、違法民泊というものがしっかりチェックできるかどうか、この点について、国土交通大臣、石井大臣の御見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 昨年六月に閣議決定されました規制改革実施計画におきまして、住宅提供者に対する届け出や、宿泊施設管理者及び仲介事業者に対する登録を制度化することによって、匿名性を排除することが求められております。今、こういった内容を含みますいわゆる民泊新法を検討中でございます。これによりまして、実態が先行し、騒音やごみ出しなど地域住民とのトラブルといったさまざまな問題を発生させている違法民泊の是正を図っていく必要があると考えております。 こういったことを踏まえまして、国土交通省といたしましては、今、関係省庁とともに、関係者の意見調整に努めつつ、法案提出に向けて準備を進めているところでございまして、新法により、健全な民泊の普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○黒岩委員 今、大臣の御見解をお聞きしましたけれども、いかんせん、現状の把握において、半数以上の実態把握ができていない、そして無許可営業の方が許可を得ている営業よりも倍だ、そういった数字が出ているわけですので、なかなかこれは困難をきわめることだと思いますけれども、しっかりとした新ルールに基づいて無許可営業、違法状況を解消していただくことを私としても期待するところでございます。 それでは、民泊ということで大変期待が高まっておりますけれども、先ほど観光庁長官のお話にもありましたけれども、今、ホテルは、客室の稼働率は都道府県ごとで見ると八割から九割、特に都市部は大変高くなっていますけれども、旅館になりますと、高くても五、六割となっております。 やはり既存の宿泊施設をもう少し有効活用することが重要だと思いますけれども、この旅館の稼働率を高めていく、このような施策については今どのような方向になっているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○田村(明)政府参考人 現在、我が国の国内宿泊旅行者数は、ここ五年間でほぼ横ばいというような状況でございます。一方で、訪日外国人旅行者は急速に伸びておりまして、昨年は二千四百万人を超えたというような状況にございます。 今先生御指摘のように、そのような状況の中でも、旅館の客室稼働率というのはここ五年間で平均三五%前後で推移しておりまして、ホテルの客室稼働率が年々伸びていることと比較いたしますと、低迷が続いているというふうに考えられます。 旅館は、地域における雇用を創出し、観光消費を地域に波及させるなど、地域経済にとって重要な役割を担う存在でありますほか、今後、訪日外国人旅行者数の増加に対応して、地方創生を図っていく観点から、旅館の客室稼働率を高めていくことは極めて重要であるというふうに考えているところでございます。 そこで、そのためにどうするかということでございますが、外国人にとって選ばれる旅館となること、それから、旅館の生産性というものを向上させて、旅館のポテンシャルを最大限に引き出すことが重要ではないかというふうに考えられます。 訪日外国人対応といたしましては、インターネットやWiFi等の通信環境の整備、英語対応等が必要となるため、観光庁におきましては、宿泊施設におけるWiFi設備の整備への支援や宿泊施設のホームページの多言語化への支援を行い、訪日外国人旅行者に対する利便性向上を図っているところでございます。 また、日本政府観光局のホームページにおきましても、多様な日本の宿泊施設の情報を発信するための検索窓口サイトを開設いたしまして、海外に向けての情報発信強化を図っております。特に旅館につきましては、日本独自の宿泊施設でございまして、外国人旅行者にとっても魅力的な観光資源でありますことから、積極的に海外に情報発信をして、旅館に対する認識、理解を高めながら、誘客に向けた取り組みを進めているところでございます。 一方、稼働率の向上を図るために、旅館自身が顧客に対して付加価値を提供できる業務と、それから自動化など効率化できる業務というものを選別いたしまして、顧客にとってサービス面、価格面で魅力ある宿泊施設となって、観光客に選択されるようになることも重要であります。 実際に、旅館の労働生産性というのは、他産業と比較しますと非常に低い状況でございます。全産業平均が大体六百二十万円ぐらいであるのに対しまして、宿泊業全体で約四百三十万円、さらに、旅館が一番数が多いと思われる資本金一千万円未満の宿泊施設ということになりますと、これが二百二十万円になっているというようなことがございます。 ということなので、低賃金、長時間労働、人材不足といった課題も抱えながら、一泊二食というような硬直的なビジネスモデルというのが固定化して、それが旅館自体の魅力を低減させ、稼働率の低さの一因になっているということも考えられます。 ということで、宿泊事業者を対象にオンライン講座を開講いたしまして、生産性向上についてのノウハウを公開いたしましたり、それから、現場人材の育成のために、小樽商科大学初めいろいろな大学に講座を開設いたしまして、財務会計やマーケティングなどの経営ノウハウをレクチャーいたしまして、現場力を鍛える支援を行っているところでございます。 また、さらに生産性向上を加速させるべく、昨年十二月より観光産業革新検討会を立ち上げて、有識者を交え、労働生産性を上げつつ人材の確保、育成を図っていくためにどういった支援ができるのか、検討を行っているところでございまして、今後増加する観光需要に対応すべく、受け入れ側である旅館に対して、その支援の強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○黒岩委員 今、多岐にわたる、旅館業に対するさまざまな方向性というものを示していただいたわけですけれども、やはり観光地というのは、その観光資源においても、キャパシティー、許容量があるものだと思っております。静寂な温泉地に余り観光客がごった返すと、それだけで観光価値が下がるというようなこともございます。 そういう点において、地域地域、各地域のキャパシティーを考えた、きめ細やかな今後の民泊の方向性というものも出していただきたいと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○田村(明)政府参考人 民泊につきましては、急増する訪日外国人観光客の多様なニーズへの対応等、新たな宿泊モデルとして期待されますけれども、先ほどから御審議の中で出ておりますように、民泊というのは、旅館業法の規制が必ずしも遵守されないまま実態が先行しておりまして、安全性の確保や、騒音やごみ出しなど地域住民等とのトラブルに留意したルールづくりが必要というふうに考えております。 このような中で、昨年六月に規制改革実施計画が閣議決定されまして、適切な規制のもとで、地域の実情にも配慮しつつ、ニーズに応えた民泊が推進できるよう、早急な法整備に取り組むことが決定されました。 これらを踏まえまして、国土交通省といたしましては、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めつつ、法案提出に向けて準備を進めているところでございます。
○黒岩委員 新たな民泊のルールにおいても、都道府県ごととか、そういった大きなくくりになるかもしれませんけれども、今の観光庁長官のお話ですと、きめ細やかな対応もしていくということですので、その方向を進めていっていただきたいと思っております。 そこで、この民泊については、年間百八十日を超えない限度という、こういった指針も出されておるんですけれども、この百八十日の根拠についてお答えいただけますでしょうか。
○田村(明)政府参考人 昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画におきましては、民泊が既存のホテル、旅館とは異なる住宅として扱い得る一定の要件といたしまして、一年の半分未満といいますか、百八十日以下の年間提供日数上限というものが提示されているところでございます。 これらを踏まえて、今、法案提出に向けて準備を進めているところでありまして、その新法により、健全な民泊の普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○黒岩委員 そういった根拠のもとに年間百八十日を上限とするという方向性があるわけですけれども、これについて、年間提供日数というものは一体どうやって把握できるのか、これは、限度を超えるとか、超えたことがきちんとチェックできるのかどうか、この点についてお聞かせいただけますでしょうか。
○田村(明)政府参考人 今申し上げました昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画におきまして、住宅として扱い得る一定の要件として半年未満の年間提供日数上限が提示されておりますけれども、その把握方法については触れられておりません。これにつきましては、適切に把握ができる方法の検討が必要であるというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、そのことも含めまして、法案提出に向けて検討そして準備を進めているところでございまして、速やかにそのような準備というものが進むように努力をしてまいりたいと考えております。
○黒岩委員 まだ検討というお話がありましたけれども、これはかなり緻密な設計をしないことには、その上限を超えるか超えないか、こういったことが把握できないわけですから、今後の検討においてもきちんとしたルールをつくっていただきたい、このように思っております。 それでは、新たなルールの中ですと、民泊施設管理者というものが出てきます。これは大臣にお聞きしたいんですけれども、この民泊施設管理者についてはどのような業種、業態を想定しているのか、お答えいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 昨年六月二日に閣議決定をされました規制改革実施計画におきましては、家主が不在のタイプの民泊を行うときには、登録を受けた民泊施設管理者に管理を委託することとされているところでございます。 この民泊施設管理者は、家主不在型の民泊を行う住宅の管理に関する業務を適切に行う一定の能力が求められると考えておりまして、担い手としては、例えば、清掃や苦情への対応等を含む不動産管理の知見を有する賃貸住宅管理業者などが想定されるところでございます。
○黒岩委員 不在型の場合は、不動産の管理業務を営むところということが想定されているということですが、しかし、もともとはそういった宿泊業者ではないわけですから、こういった管理業者によって、特に感染症の拡大を防ぐといった衛生面についてきちんとした対応ができるのかどうか、この点、大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 昨年六月二日閣議決定の規制改革実施計画では、民泊施設管理者は、衛生確保措置として、清掃など一般的な衛生水準の維持、確保の業務を行うこととされているところでございます。また、こうした業務が適切に行われるよう、民泊施設管理者を登録制とすることとあわせ、法令違反行為を行った場合の業務停止、罰則等の仕組みを設けることとされております。 いずれにいたしましても、現在、具体的な業務内容、監督の制度等について、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めているところでございまして、規制改革実施計画を踏まえた法案提出に向けて、今委員が御指摘いただいた衛生関係の維持、確保が図られるものとなるような準備を進めていきたいと考えております。
○黒岩委員 その点は、しっかりとしたルールづくりと、また、運用面のことも今後の課題になってくると思います。 そこで、今も民泊においては、やはり近隣とのトラブルというものが大変大きな問題になっております。これは、居住型の民泊でしたら、近隣トラブル等の対応というのがある程度できるというのは私どもも想定できるんですけれども、やはり不在型の場合、近隣とのトラブルというものをどうやって解消していけるのか、そういった対策は万全にできるのかどうか、この点についてお聞かせいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 昨年六月二日の規制改革実施計画では、民泊施設管理者は、騒音やごみの処理等の利用者に対する注意事項の説明や、苦情への対応などを行うこととされております。また、こうした業務が適切に行われるよう、民泊施設管理者を登録制とすることとあわせまして、法令違反を行った場合の業務停止、罰則等の仕組みを設けることとされております。 いずれにいたしましても、現在、法案提出に向けて、検討、意見調整等が行われているところでございますが、騒音やごみの処理等に関する近隣トラブルの防止が図られるものとなるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。
○黒岩委員 今後の大変大きな課題になると思います。ごみの問題や騒音の問題というのは今も大変苦情が寄せられているというのが現状でございますので、新たなルールづくりにおいても、そこは、しっかりとした、万全を期すような、そのような検討に今後もさらに踏み込んでいただきたいと思っております。 それでは、話を進めていきますけれども、やはり、この民泊を進めていく中で、既存の旅館業やホテル業、この既存営業の圧迫にならないかということが大変懸念されておりますし、そのような声も上がってきておるんですが、この点につきまして、石井国土交通大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○石井国務大臣 民泊につきましては、さまざまな形態が想定をされます。戸建て住宅を使用した家主居住型のようないわゆるホームステイ型の民泊は、日本人の生活を体験したいというインバウンドの方のニーズに対応するものとなると思いますし、また、空き家を使用した家主不在型の民泊については、できるだけシンプルでリーズナブルな宿泊サービスを求めるニーズに対応するものと考えております。 一方で、プロのサービスを受けることができるホテルや旅館を求める旅行者も、当然、多数存在をしているところでございます。 こういった多様な宿泊ニーズに対応する選択肢をふやしまして、今後ますます増加していきます宿泊需要に対応していくことは、観光を成長戦略の柱に据える我が国にとって重要なことと考えてございます。 一方、現在、民泊に関しては実態が先行しておりまして、旅館業法の届け出等もなされていない、そういったこともございます。適切なルールづくりが行われないと、違法な民泊がさらにふえ、既存のホテル、旅館の経営がさらに悪影響を受けることも想定されることから、早急な法整備が求められているところでございます。 国土交通省といたしましては、健全な民泊サービスの普及を進めていくため、既存のホテル、旅館との競争条件にも十分留意しながら、関係省庁とともに、法案提出に向けて準備を進めてまいりたいと存じます。
○黒岩委員 この民泊なんですけれども、今、旅館やホテルは、住居専用地域では営業は行えないわけです。民泊は住居専用地域でも行えるとなっておるんですけれども、この理由はいかがなものでしょうか。
○田村(明)政府参考人 昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画におきましては、適切な規制のもとでニーズに応えた民泊サービスが推進できるよう、早急に法整備に取り組むこととされまして、この新たな枠組みで提供されるものは住宅を活用した宿泊サービスであり、ホテル、旅館を対象とする既存の旅館業法とは別の法制度とすることとされたところでございます。この中で、民泊サービスを行う施設については、住宅として、住居専用地域でも実施可能というふうにされたところでございます。 これらを踏まえまして、今、法案提出に向けて準備を進めているということでございます。
○黒岩委員 やはり民泊は、住居専用地域でも行えるといったようなアドバンテージも持っているということでございます。旅館やホテルと違って、フロントの設置不要とか、そのほか、風呂やトイレの数など、本来、ホテルや旅館には厳しい条件が課されているんですけれども、民泊にはこれは課されていない。 こうなりますと、大臣にお聞きしますけれども、今、いわゆるイコールフッティングじゃない、こういう状況でございます。この既存の旅館やホテル等との条件の違いというもの、このことに対する心配の声が業界からも大変上がっておるんですけれども、この点についてどうお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 民泊と旅館業とのイコールフッティングに関しまして、さまざまな御意見がございます。 昨年六月の規制改革実施計画におきましては、既存のホテル、旅館とは異なる住宅として扱い得るようなものとすべきであり、年間提供日数上限による制限を設けることを基本といたしまして、百八十日以下の範囲内で適切な日数を設定することとされ、既存のホテル、旅館との競争条件にも留意するものとされているところでございます。 いずれにいたしましても、制度のあり方についてはさまざまな御意見をいただいているところでございまして、国土交通省といたしましては、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めつつ、適切な規制のもとで、地域の実情にも配慮しつつ、ニーズに応えた民泊が推進できるよう、法案提出に向けて準備を進めてまいりたいと存じます。
○黒岩委員 既存の旅館やホテルに対してもいろいろと御検討いただくということでございます。 民泊については、期待が大変高まる一方、不安の声も上がっていきますので、その点、今後、バランスよく法案の設計をしていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、堀井学君。
○堀井委員 おはようございます。自由民主党の堀井学でございます。 まずもって、委員長を初め、質問の機会をいただきました理事の皆様方に感謝を申し上げます。 早速質問をさせていただきたいと思います。 大臣所信にもありましたが、防災・減災対策についてと国土交通省の予算について、私の思うところを申し述べたいと思います。 東日本大震災以降、相次ぐ、熊本、鳥取で起きた群発地震、また、記憶に新しい東北、北海道を襲った台風による甚大な被害、災害は他人事ではなく、いつ何どき自分の身に襲いかかってきてもおかしくない状況であり、災害は日本全国で起こり得るという認識は国民の胸に深く刻まれていると考えます。 私の地元も甚大な被害を受け、多くの被災場所を見てきましたが、惨たんたる状況で、穏やかな日常の風景を思い出せないほど被害が大きかったと感じました。私自身も、もしかすると、まさか自分の地元でこれほどの甚大な被害を受ける災害が発生するとは、そのように心の中で他人事のように捉えていたのかもしれません。これは深く反省するものであります。 その反省の視点に立って、国土交通委員の一人として、災害を未然に防ぐため、減災に向けた国土強靱化を図るため、国土交通省にかかわる予算の総枠予算を確保すること、二十九年度予算の成立と、国民生活に直結する今国会に提出される法案の早期成立に向けて、微力ながら頑張ってまいる所存であります。 国土交通省、公共工事にかかわる予算の話は、ここ最近は毎度のごとく、おもしろおかしく、選挙の政争の具、マスコミに出る認識不足の評論家のやり玉に上げられ、肩身の狭い思いをすることになっております。なぜ、そのような思いをするのか。 都道府県知事、市区町村長、知事会、市長会、各級議長会、国民がそれぞれの各級選挙で選んで当選された方々から国土交通省に対する御要望を受けて、その要望の実現に向けて昼夜を分かたず皆さんは御努力をされて、必死の思いで予算を確保しても、中傷、批判にさらされる。 テレビ、新聞、マスコミ各社の皆様には、我が国の発展と国民の安全、安心な生活の確保を願うのなら、正しい理解と認識を持っていただき、国民に知らせる責任を果たしていただきたいと考えるものであります。全国各地からの国に対する要望事項のそのほとんどが公共工事関連であるということを、評論家の皆様を初め、国民は知る必要があると考えます。 今後は、戦後の復興、高度経済成長時に開発を行ったインフラの老朽化対策が急務であり、その予算の確保は、今の規模の予算では到底間に合わないものと考えます。与野党を超えて国家の危機に対応せねばならない時期に来ており、今年度も早期の予算成立、来年度はさらなる予算の確保が必要と考えます。今年度の予算でさえも私は足りないと考えます。 今ほど申し上げた災害対策、減災のための国土強靱化について、まず最初にお伺いをさせていただきます。
○藤井(健)政府参考人 お答え申し上げます。 昨年の熊本地震、また観測史上初めて北海道に月三回上陸した台風によります甚大な被害を見ましても、自然災害の多い我が国において、国民の生命財産を保護し、そして国家、社会の重要な機能に壊滅的な打撃が生じないようにするために、国土強靱化の取り組みを進めることは極めて重要であると考えております。 特に、昨今災害が激甚化している中で、地域の安全が確保されて持続的な経済成長を維持していくためにも、国土強靱化を強力に進める必要がございます。 このため、国土交通省としては、自然災害から国民の命と暮らしを守るため、ソフト、ハードの施策を総動員いたしまして、減災・防災、インフラの老朽化対策、こういった問題に対して国土強靱化の取り組みを積極的に進めていく必要がありまして、これまで同様、そして今後ともしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○堀井委員 今後更新時期を迎えるインフラ老朽化対策への予算の確保についてと国民の理解促進を図る点について、お伺いをさせていただきます。
○藤田政府参考人 お答え申し上げます。 我が国では、高度経済成長期以降に整備したインフラが今後一斉に老朽化をしてまいります。このままでは、相当な額をインフラの維持管理・更新に充てなければならないという事態が想定されます。 このため、国土交通省では、平成二十六年五月にインフラ長寿命化計画(行動計画)を策定しまして、これに沿って維持管理・更新に計画的に取り組んでおります。その中で、予防保全の考え方を導入し計画的な維持管理を行うとともに、新技術の開発、導入による効率化を推進することによりまして、できるだけその費用の縮減、平準化に取り組んでおるところでございます。 現在、国土交通省の公共事業関係費の半分以上を防災・減災、老朽化対策等に重点化しております。厳しい財政状況の中ではございますけれども、インフラ老朽化等の諸課題に対応できるように、引き続き、必要な公共事業予算の安定的、持続的な確保にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○堀井委員 全国各地から多くの新規の要望があると伺っておりますが、このままでは、老朽化対策への予算額が増大し、新規に着手できないという事態になります。与野党で共通の認識を持って、協力し合って予算の確保に努めなければなりません。 全国の国土交通省関係団体の大会が砂防会館で開かれておりますが、野党の皆様も出席をされております。名前が呼ばれて、何々県です、予算の確保頑張りますとお誓いを申し上げている場面を数多くお見受けいたします。が、残念ながら二十九年度の予算にも反対をされておりました。選挙区の有権者や関係者がいるときの、あの砂防会館での威勢のいいお返事とお誓いは何だったのか。ぜひとも、政治家たるもの、言行一致、有言実行で、この場をおかりして野党の皆様方にお願いをしたいと思います。ことしは誰が来て声を張り上げるのか、チェックしたいと考えています。 先ほども申し上げた北海道台風災害で、今国会に提出される水防法の一部を改正する法律案、いわゆる逃げおくれゼロを目指すものでありますが、この法律の必要性を示す事例が私の地元でも起こりました。 国道二百七十四号線日勝峠でありますが、全長三十九・五キロメートルで、被災箇所は、橋梁損傷十カ所、覆道損傷三カ所、道路本体が大きく欠損六カ所、その他四十七カ所の合計六十六カ所、私も八合目まで現地視察をしましたが、想像を絶する状況でありました。これがもし通行どめの規制がかけられていなければ、大惨事になっていたと考えます。国土交通省北海道局を初め、特段、現場を管理し決断された室蘭開発建設部日高道路事務所の職員の皆様には、表彰に値する適切な判断と決断に敬意と感謝を申し上げたいと思います。 また、北海道庁、自治体と連携を図り避難勧告を行ったことにより、犠牲者はゼロでありました。今国会提出の水防法の一部を改正する法律案も同様のものであり、自治体の首長の判断だけでなく、台風上陸前から地域全体で危機意識を共有するものでありますから、早期に成立を目指したいと考えております。 私からは、この質問に関しましては、六十六カ所もの被災をした国道二百七十四号線の日勝峠の復旧の見通しについてお伺いをさせていただきます。
○石川政府参考人 お答えいたします。 国道二百七十四号は、道央圏と道東圏の農産品等の物流や沿線地域の観光振興等、人流、物流を担う重要な路線と認識をしております。 平成二十八年八月以降の台風等によりまして河川の氾濫等が発生し、小規模なものも含め委員御指摘のように六十六カ所で被災するなど、道央の日高山脈を越える約四十キロメートルの区間におきまして現在も通行どめとなっております。 この状況を踏まえまして、現在、国道二百七十四号の代替路として、道東自動車道占冠インターチェンジから十勝清水インターチェンジ間における無料措置を実施し、御利用いただいているところでございます。 国道二百七十四号の復旧につきましては、現在、設計や協議を進めながら、冬期間でも施工可能な構造物の設置工事などを進めておりまして、今年秋ごろを目標として、一部片側交互通行による応急的な復旧方法も含めまして、通行どめ解除を目指しているところでございます。 引き続き、国道二百七十四号の復旧を全力で進めてまいります。
○堀井委員 ことしの秋に一部片側交互通行区間となるわけでありますけれども、完全復旧までには時間がかかるようであります。代替道路である高速道路の一部無料区間の期間は、完全復旧が図られるまで延長してほしいという声がもう既に上がっております。片側交互通行の交通状況、渋滞状況などを勘案して、余りにも片側の待ち時間や渋滞が発生するなど、実態に応じて改善が必要とならば検討していただくようにお願いをしたいと思います。 また、日勝峠復旧費用には多額の予算が必要となりますので、私も予算の確保に全力で取り組んでまいることをお誓い申し上げたいと思います。 次に、河川についてお伺いをいたします。 法律では、河川法をもとに、国が管理する河川、都道府県が管理する河川、市町村が管理する準用河川、市町村が河川として条例を定めた普通河川に区分されることは承知をしております。その上で質問したいと思います。 台風災害では、河川の氾濫による被害も甚大でありました。日本全国どこでも起こり得る集中豪雨、ゲリラ豪雨に備えが必要であります。 今回、現場の状況を確認したとき、被災された方の話では、数年に一度は河川の状況を確認して、状況に応じて改修や予防措置が必要だとおっしゃっておりました。状況としては、河川内に堆積した砂利や土砂などで中州または中島となり、そこに木や植物が根を張り、小動物がすみつくまで放置されていたようであります。また、そのでき上がった中州の影響で川の流れが変わり、蛇行する流れによって堤防や地面が侵食され、川の氾濫につながったということであります。また、今回は、中州もろとも流され、大量の木々が河川から海へ流れ出て、漁業被害にまで発展しました。 国が管理する河川については改善が図られてきていると伺っております。しかし、都道府県が管理する河川では対応が進んでいないのでは、国民の安心、安全を確保することができません。国の対応状況と都道府県による堆積土砂や樹木の対策について、御見解をお伺いいたします。
○山田政府参考人 お答えいたします。 河川内に土砂が堆積をしまして中州が形成されて、樹木が繁茂することによって洪水の流下阻害となることから、国が管理をいたします河川におきましては、定期的な縦横断測量や河川巡視、点検等によりまして、土砂の堆積状況や樹木の繁茂状況を把握し、堆積土砂の除去や繁茂した樹木の伐採など、計画的な維持管理に取り組んでおります。 北海道など都道府県が管理する河川におきましても、河川巡視や点検等により土砂の堆積状況や樹木の繁茂状況を把握しておりますけれども、管理延長が長いため、限られた予算の中で、特に異常堆積が見られる箇所など、優先度の高いところから対策に取り組んでいるというふうに聞いております。 現在、国や北海道などの都道府県におきましては、公募などの民間の活力も活用した樹木の伐採や堆積土砂の掘削などにも取り組んでいるところでございます。 今後とも、所要の洪水の流下能力を確保するため、効率的かつ効果的な河川管理に努めてまいりたいと考えております。
○堀井委員 また、地域の方々からは、河川内に堆積している砂利を再利用することで、砂利供給の拡大が図られるという提案も受けております。これについても御見解を伺います。
○山田政府参考人 お答えいたします。 国では、河川に土砂が堆積した箇所におきまして、治水安全度を向上させるためにも、民間事業者の砂利採取によります掘削を積極的に活用することとしております。北海道開発局が管理する河川におきましても、一部の河川において、民間事業者の砂利採取による掘削を行っているところです。 北海道開発局では、昨年の台風による土砂の堆積状況も踏まえて、現在、サケの産卵場等の環境面にも配慮しながら、砂利採取を可能とする区間等の見直しについて検討しているところでございまして、今後、民間事業者による砂利採取の拡大について取り組む予定としております。
○堀井委員 聞くところによりますと、でき上がった中州や中島に珍しい動物や野鳥が生息すると、それらにかかわりのある団体から反対を受けて、改修の作業ができないということもよくあると伺っております。ましてや、天然記念物指定、絶滅危惧種などの動植物が生息すると、手をかけることは全くできなくなってしまいます。 川に生息する魚種等、漁業管理者との調整が必要になる場合もありますが、海へ流れ出る流木被害を減殺させるという観点からは、目的には共感を得ていただけると思いますので、防災・減災の観点で都道府県と連携を図り、対策を講じていただくようにお願いを申し上げます。 次に、新千歳空港地域再編整備事業について伺います。 この事業は、国際線の急激な増加に伴う施設の混雑解消に対応するため、国際線エプロンの拡張、CIQ施設の機能向上、南側誘導路新設など、空港機能の強化を図り、旅行者の受け入れの利便性の確保を図る事業であります。観光関連の事業者の皆様からは期待の大きい事業であります。 事業者、関係者から伺った話でありますが、海外からの到着便が重なる時間帯では、到着から荷物を受け取り外に出てくるまで、予定の時間を二時間から三時間も待たされることがあった、ターンテーブルの数をふやしてほしい、CIQの体制整備と窓口の数をふやすべきだという施設に対する改善の声が高まっていましたが、今回の事業でどのように改善が図られ、どの程度利便性が確保されるのか、お示し願いたいと思います。
○平垣内政府参考人 お答えさせていただきます。 新千歳空港は、訪日外国人の増加に伴い、国際線の便数が急激に増加しており、国際線旅客の受け入れ体制の強化が重要であると認識しております。 新千歳空港ターミナル地域再編事業では、増加する国際線便数に対応するため、ボーディングブリッジつきの国際線駐機場を現国際線駐機場の南側に三スポット増設する、航空機が地上走行する際の混雑解消のため南側誘導路を新設する、CIQ施設を含む国際線ターミナルビルを増築するといった総合的な取り組みを推進しているところであります。これらの対応により、受け入れ可能な便数は大幅に増加いたします。 また、これらの対応の中で、例えば、委員御指摘のターンテーブルは二台から五台に、入国審査カウンターは二十一台から三十台に増加する計画となっているなど、委員御指摘の入国審査待ち時間の短縮など国際線旅客の利便性は大幅に向上するものと考えております。 国土交通省といたしましては、増加する訪日外国人受け入れ環境の強化のため、引き続き、CIQ関係省庁と連携し、必要な取り組みを進めてまいります。
○堀井委員 ありがとうございました。ぜひ早急に進めていただきたいと思います。 次に、現在、世耕経済産業大臣のもとで、ロシアとの経済協力を今後強力に推し進める方針が示されました。これは、北海道が主体的な役割を果たしていくことが、ひいては北方領土問題の解決につながるものと期待を寄せるものでありますが、新千歳空港の国際線の就航都市は、残念ながら、東アジア、東南アジア路線を中心に、ハワイ、オセアニア路線、唯一のロシア便はユジノサハリンスクの週二便にとどまっています。しかも、料金が一時間二十分のフライトで十万円台と、近距離でも高い相場です。 私は、今回、経済協力を契機に、新千歳空港とロシア便、特に北海道から近い極東地域の発着便をふやすべきと考えております。もちろん、就航には採算とコストを見込んで考えるのが大前提でありますが、一都市だけではなく、例えばウラジオストク、ハバロフスク、ユジノサハリンスク、ヤクーツク等、極東の主要都市を経由する便として搭乗率を高め、輸出入の拡大を図ることができれば、就航の可能性はあると考えますが、見解を伺います。
○平垣内政府参考人 お答えさせていただきます。 北海道の玄関である新千歳空港におけるロシア、特に極東ロシアとの航空路線の拡充は、日本とロシアの経済協力にも資するものであり、極めて重要であると考えております。 新千歳空港においては、北海道への一層の観光客誘致のため、航空管制を担当する防衛省と調整をいたしました。これによりまして、昨年十月三十日からの冬ダイヤより、全ての国際線航空便が乗り入れ可能な曜日及び時間帯を拡大しました。さらに、今月二十六日からの夏ダイヤより、一時間当たりの発着枠を三十二回から四十二回へ拡大いたします。 これらの取り組みを受けて、新千歳空港の国際線の週間便数は、昨年十月三十日からの冬ダイヤでは前年同月比で約三割増加しました。今月二十六日からの夏ダイヤでは、お尋ねのロシアの路線も含め、さらなる国際線の増便が見込まれております。 国土交通省では、引き続き、新千歳空港における航空ネットワークのさらなる拡充に取り組んでまいります。
○堀井委員 次に、空港全体のサービスについて伺います。 私は、年間約百回ほど飛行機に乗りますので、空港をよく利用させていただいております。会合を終え、遅い時間帯や最終便に飛び乗ることも多々あるのですが、空港全体のサービスの充実強化を図り、観光立国日本を目指すべきと考えております。 私が利用する羽田空港や新千歳空港を見る限りでは、お土産品店、飲食店は二十時で大半が閉店されます。飛行機に乗る直前のエプロン近くの店舗であっても、搭乗を待つお客様がいるにもかかわらず、足早に店じまいを始めます。飲食店にはラストオーダーがありますから、実質はもっと早く店じまいをしております。 外国人や旅行者が空港で飛行機に乗るまでの時間を楽しみにしているのは、お土産品の買い物と、その土地の名物やおいしいものを食べることであります。一つでも多く売り上げたい、この味を多くの方に食していただきたいという商売精神を全く感じ取ることができません。 その一方で、通路を挟めば、道行く全ての方に加入を求め、お声がけする各種カード会社の必死な営業の姿勢を少しは見習っていただきたいものだと感じさえしてしまいます。おもてなしの文化がある日本らしからぬサービス低下を招くことを危惧するものであります。 我が国は、二〇二〇年までに訪日外国人四千万人を目指し、東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えており、おもてなしの国日本のイメージを玄関口となる空港から汚すわけにはいきません。改善を図っていく必要があると考えますが、御見解をお伺いいたします。
○平垣内政府参考人 お答えさせていただきます。 空港ビル内の物販店や飲食店の営業時間については、空港利用者のニーズや店員の労務環境等を総合的に勘案して決定されるものと承知しております。 その中で、例えば新千歳空港では、空港ビル会社がホームページにおいて夜遅くまで営業している店舗を検索できるようにするなど、利用者利便の向上に努めていただいているものと承知しております。 いずれにいたしましても、国土交通省といたしまして、空港利用者に対するサービスの向上は重要であると認識しております。このため、空港利用者の意見、提案を空港運営に反映させるため、空港利用者満足度調査を実施しております。各空港の関係者に分析結果をフィードバックすることで、サービス改善に活用いただいております。 国土交通省といたしましては、空港利用者に対するサービスの向上に向け、引き続き、空港ビル会社等の関係者と連携した取り組みを進めてまいります。
○堀井委員 私は、実態調査すべきと考えますし、空港で店舗を経営している各店舗の経営者などへアンケートを実施すべきだと考えております。ディズニーランドのようなサービスを求めているわけではありません。発着便がある時間帯の営業時間の拡大を図るべきという考えであります。 この原因がどこにあるのか、私自身が知りたいと思います。店舗経営者の問題なのか、空港管理会社の問題なのか、航空各社の問題なのか、国土交通省航空局の問題なのか、引き続き原因を究明してまいりたいと考えております。この問題は空港の民営化という課題にも通ずる点がありますので、航空局の皆様の御協力をお願いしたいと思います。 次に、海事産業振興について伺います。 昨年、世界の海運市場で大手であった韓国の韓進海運が多額の負債を背負って倒産されました。日本の海運市場にも大きな衝撃を与えた事案でありました。現在は韓国国内の手続中でありますが、会社再生法手続を中止するという報道がなされていますが、詳細を把握されていますでしょうか。
○羽尾政府参考人 お答え申し上げます。 昨年八月末に、経営不振に陥っておりました韓国海運大手の韓進海運は、自主再建を断念し、ソウル中央地方裁判所に我が国の更生手続に相当する法定管理を申請いたしました。これにより、同社のコンテナ船が世界各地の港に入港できなくなる事態が生じ、韓進海運とアライアンス等を組んでいる邦船社、我が国海運会社のコンテナの積みおろしにも支障が生じましたが、昨年十一月末に全ての荷役が完了し、事態は収束いたしました。 その後、ソウル中央地方裁判所は、再生の可能性を探っておりましたが、本年二月二日に再生手続の打ち切りを決定し、十七日に同社の破産を宣告、これにより、同社は今後清算されることになります。 このような同社破産の影響としましては、近年、供給過剰の状況にありますコンテナ船市場におきまして、昨年九月以降、同社が多数の船舶を投入しておりました北米航路におきまして運賃の上昇が見られるなど、需給バランスに改善の兆しが見られているところでございます。
○堀井委員 日本の海運事業者が韓進海運の倒産の影響を受けることがないよう、注視していかねばなりません。また、それだけ厳しい競争環境にさらされているということも考えさせられた事案でありました。我が国ではこうした事案が起きないよう、取り組んでいかねばなりません。 時を同じくして、昨年、我が国の海運大手三社、日本郵船、商船三井、川崎近海汽船の三社がコンテナ船の事業統合をされ、世界第六位の規模になりました。長引く海運市場の低迷や世界の海運事業者の競争の激化など、こうした状況を打破し、世界との競争に勝ち抜くため、統合を決断されたと拝察いたします。 我が国は、四方を海で囲まれ、資源のない国家でありますから、鉱物資源やエネルギー資源などの九九・六%を海運によって輸入し、日本の最先端の技術と物づくりの力で、自動車や電化製品等、価値あるものにつくり変え、これをまた海運によって他国へ輸出し、国益を担っているのであります。そう考えるならば、日本の経済成長を本当の意味で支えているのは海運事業者、海事関連産業の皆様とも言えます。 昨年の税制改正では、日本を取り巻く海事環境を踏まえた海事関連五本の延長、拡充がなされ、例えば環境性能の高い新造船に着手できる等、業界からは喜びの声が上がっております。これは裾野の広い産業でありますから、造船所の集積する地域において海事クラスターの振興となり、好循環が生まれます。 このように、政策として、または税制面によって、国家の経済成長を土台となって支える海事関連産業の振興を今後も力強く後押ししていく必要があると考えますが、御見解をお伺いいたします。
○田中副大臣 お答えいたします。 我が国の海運は、輸出入初め、我が国の経済活動には欠かせない基幹的な輸送インフラであります。また、造船は、我が国海運船舶の約九割が国内の造船所で建造されております。まさに地方の経済、雇用の支柱となっているものであります。 このように、海運、造船を初めといたします海事産業の振興は極めて重要であるということから、国交省といたしましては、造船の輸出拡大、海運の効率化を図るi—Shipping、海洋開発市場の成長の獲得を目指すj—Oceanから成る海事生産性革命を推進しているところであります。 さらに、海事産業の活性化ですとか競争力強化をもたらす先進船舶の導入、また、経済安全保障を確保し、我が国外航海運事業者による安定的な輸送サービスの提供を図るトン数標準税制の拡充等を図る海上運送法及び船員法の一部を改正する法律案、これを今、国会に提出しているところであります。 引き続き、このような政策を中心に海事産業の振興を推進してまいりたいと思います。
○堀井委員 田村北海道局長と山崎文化財部長には申しわけなく思います。最後に国立博物館の質問をしようと思いましたが、時間となりましたので、これで質問を終えたいと思います。申しわけございません。 ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、佐藤英道君。
○佐藤(英)委員 おはようございます。公明党の佐藤英道でございます。 まず、自動運転についてお伺いをさせていただきます。 過日、石井大臣は所信表明におきまして、自動車の自動運転について、昨年設置された国土交通省自動運転戦略本部におきまして必要なルールの整備や中山間地域の道の駅などを拠点としたシステムの実証を推進すると表明をされました。 私の住む北海道の農山漁村では、集落が超広域エリアに散在し、生活利便施設などが遠い環境にある中で、人口減少や運転確保が困難などの理由によって、地域の路線バスの維持が困難となる状況が見受けられ、高齢者などの交通弱者にとって、町中と自宅を結ぶ生活にとって必要不可欠な移動手段をどのように確保していくかが大きな課題となっているところであります。 そうした中で、自動運転の実用化は、交通弱者の方々の輸送サービスの改善に大きく貢献するだけではなく、食料生産という重要な役割を担う農山漁村の維持につながると期待もされております。また、急増する外国人の観光客にとっても、自動運転の実用化により、より安全で快適なレンタカードライブ観光ができるようになり、恩恵がより広い地域に浸透することも期待をされます。 現在、国土交通省では、クルマのICT革命として、自動運転の実用化に向けた取り組みを進めていると認識をしているところでありますが、北海道などの積雪寒冷地では、冬道の運転はストレスであります。特に高齢者のドライバーは冬道の運転を控える傾向が見られるなど、冬期間の足の確保という観点からも自動運転の実用化に大きな期待が寄せられます。 また、冬期の北海道は全国と比較して人身事故の割合が高い傾向にあり、冬型の交通事故を抑止する観点からも、冬期の気象条件や道路の状況などに対応した自動運転の実用化は極めて重要と認識をしております。全国的に見ても、国土の約六割が積雪寒冷地域であります。こうしたことを考えると、自動運転の実用化に向けては、冬期のさまざまな状況を考慮することが必要と考えます。 クルマのICT革命に向けた取り組みを行っている国土交通省の見解をまずお伺いさせていただきたいと思います。
○藤井(直)政府参考人 お答えいたします。 自動運転につきましては、交通事故の削減、さらには地域公共交通の活性化等、さまざまな課題の解決に大きな効果が期待をされているところでございます。 国土交通省では、昨年十一月の生産性革命本部において、クルマのICT革命を追加プロジェクトに選定したところでございます。これを推進するため、国土交通大臣を本部長とする自動運転戦略本部を設置し、省を挙げて国際基準等のルールづくりや実証実験などの取り組みを推進しているところでございます。 現在の自動運転技術は、激しい雨、さらには雪、そういった厳しい気象の環境のもとでは周辺の状況の認識ができず、その性能を十分に発揮できないという問題がございます。また、積雪などによって道路の白線が見えない状況において自動運転機能を働かせることにつきましても、現状では困難が伴っております。 積雪寒冷地における自動運転技術の実用化に当たりましては、ダイナミックマップの整備などによりまして、これらの技術的な制約を克服する必要があるものと考えております。 国土交通省としましては、内閣府が主導いたしますダイナミックマップの研究開発に積極的に協力をするとともに、将来的には、市販車の安全性能を評価し結果を公表する自動車アセスメント等を活用することによって、積雪寒冷地における自動運転技術の開発普及、実用化を進め、自動車交通の安全性の向上を図ってまいりたいと考えております。
○佐藤(英)委員 北海道には、自動車メーカーなどのテストコースが全国で最も多い二十八カ所あります。広大な土地もあり、かつ、理科系大学を初めとした研究機関やIT企業なども集積しております。 これらを背景として、北海道庁は、自動車産業が一定程度集積している苫小牧東部地域への冬期の自動運転に対応した実証実験の誘致を推進しておりますけれども、この地域への誘致に対する国土交通省の御見解を伺います。
○田村(秀)政府参考人 お答え申し上げます。 冬期の自動走行に対応する大規模実証実験場の必要性などの検討を行うため、北海道庁が昨年六月に、北海道警察や北海道開発局を初めとする道路管理者、大学などが参画する北海道自動車安全技術検討会議を設置したところであります。今後、本検討会議において、実験場の必要性などに関する意見交換を実施し、ことしの夏までに、冬期の実験場としての必要な機能や設備などを具体的に検討すると聞いております。 また、実験場の誘致の候補地としましては、寒冷地であることのほか、広大な土地を有し、自動車関連の製造拠点が集積している苫小牧東部地域を想定しているとも聞いております。 いずれにいたしましても、本検討会議での検討を踏まえ、提案内容を具体化した後、関係機関へ提案、要望していく予定と聞いており、引き続き、北海道開発局も参加し、関係機関と協力しながら必要な検討を進めていくとともに、実験場の苫小牧東部地域への誘致に当たっては、北海道局といたしましても、株式会社苫東、北海道庁、日本政策投資銀行、苫小牧市が参画する苫東推進担当者会議などを活用し、具体的な提案を踏まえながら、関係機関と連携し対応してまいる考えであります。
○佐藤(英)委員 ぜひ前向きに御検討をお願いしたいと思います。 次に、冬期道路維持管理のための除雪車自動運転についてお伺いいたします。 近年、豪雨や豪雪などによる自然災害が激甚化しており、昨年夏の北海道での台風による被害におきましても、ドローンなどのICT技術を被害状況調査に活用したと聞いております。 雪国においては、ただでさえ、冬期の積雪は人の流れや物流を停滞させ、社会活動や経済活動の低下を招いておりますが、豪雪や暴風雪による通行どめは生産性を著しく阻むものになっている上に、孤立集落等が発生した場合には、荒天によってヘリコプターや船舶などによるほかの移動手段もなくなることから、食料等の生活物資も数日にわたり届けることができなかったこともございます。北海道におきましては、平成二十六年度の羅臼町の例がそうであります。 この間、現場で除雪に取り組む建設業者の方々は、一刻も早く通行どめを解除すべく、夜を徹して除雪に取り組んだと聞いておりますが、今後、建設産業全体、特に除雪車のオペレーターの高齢化などによる人員不足などにより、現在の除雪体制が弱体化することを懸念しております。こうしたことから、雪国では、安全を確保しつつ、天候が回復次第速やかに通行どめを解除できるように、今以上に除雪体制を確保、強化することが必要不可欠であると考えます。 郊外部の一般道や高速道路のような自動車専用道路では、通行どめ中は一般の方が道路にいることもないので、豪雪や暴風雪の最中も除雪車を自動運転させておけば、安全を確保しつつ、天候回復後に速やかに通行どめを解消できるのではないかと考えます。 乗用車の自動運転技術を世界じゅうの企業が開発中であることは承知しておりますが、市場規模の小さい除雪車の自動運転技術の開発などは、国としても取り組んでいかないとなかなか前に進まないのではないかと私は懸念しております。 このため、雪国での生産性向上、建設産業の高齢化、人員不足対策、雪国で生活されている方々の安心、安全の確保、ひいては除雪予算の縮減等の観点からも、国土交通省として除雪車に自動運転技術を適用するために今すぐ取り組むことが冬期道路の維持管理に有用と考えますけれども、御見解をいただきたいと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 北海道など吹雪や視程障害の起こりやすい地域では、通行どめを行うとともに、吹雪等がおさまった段階で集中的に除雪を行っているところでございます。しかし、通行どめの解除に時間を要することや、オペレーター不足、機械操作に熟練を要することなどから、段階的に除雪車の高度化を進める必要があると認識をしております。 このため、まずは、直轄の現場におきまして、ICTを活用し除雪作業を支援する除雪車の開発に取り組んでいるところでございます。具体的には、除雪車と道路端までの距離や投雪禁止区域を知らせる装置を装着したロータリー除雪車の導入を進めているところでございます。 さらに、将来の自動運転化に向け、北海道開発局が中心となり、産学官が連携して技術開発に取り組む会議を年度内に開催し、吹雪等による視界不良時においても作業が可能となる除雪作業の自動化や、自動車の自動運転技術を応用した除雪車の自動運転化に向けた検討を開始する予定でございます。 こうした除雪車の高度化や自動運転に向けた検討を着実に進めながら、将来に向け、冬期道路の交通確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○佐藤(英)委員 前向きに御検討をいただいていることに大きな期待を寄せております。自動運転を、多くの交通弱者の方々、また、さまざまな環境が悪い中で住まれていらっしゃる方々のためにも、ぜひ進めていただきたいと思います。 次に、国土交通省生産性革命プロジェクトの推進についてお伺いさせていただきます。 乗用車だけでなく除雪車も含めた自動運転の実用化により、農山漁村や積雪寒冷地の交通の安全性や運送効率の向上、新たな交通サービスの創出などを期待しております。 大臣は、昨年三月の国土交通省生産性革命本部におきまして、平成二十八年を生産性革命元年と位置づけ、省内に国土交通省生産性革命本部を設置し、総力を挙げて生産性革命に取り組む、労働者数が減っても、生産性を上げることにより、経済成長を確保することが十分できる、急速に発達するICT、IoT、ロボット技術の活用など、未来型の投資や新技術を活用することが欠かせないと発言をされまして、自動車の自動運転の実用化や公共事業でのi—Constructionの取り組みなど、二十の生産性革命プロジェクトに積極的に取り組んでいると承知をしているところであります。 今後、高齢化社会を迎え、生産年齢人口が減少する我が国において、生産性を高めるプロジェクトを推進することは極めて重要であると認識しているところでありますけれども、生産性革命プロジェクトのさらなる推進に向けて、国土交通省の御見解を伺いたいと思います。
○田中副大臣 少子高齢化、そして人口減社会が極めて早いペースで進んでおります。そんな中で、持続的な経済成長を遂げていくためには、やはり、働き手の減少を上回る生産性の向上、また、新たな需要の掘り起こしを図っていくことが必要不可欠であります。 こうした考えから、石井大臣を先頭に、昨年を生産性革命元年といたしまして、生産性革命本部を立ち上げて、これまでに、先進的な取り組みとして二十のプロジェクトを選定してまいりました。 このうち、御指摘のi—Constructionは、建設生産プロセス全てを対象に、ICTですとか三次元データの活用等を図って、二〇二五年までに建設現場の生産性の二割向上を目指すといった取り組みであります。 このように、二十のプロジェクトはいずれも、新技術の開発、社会実装の推進、既存ストックの徹底活用、また柔軟な運用といった視点を持って進めるところであります。 財政的な制約が厳しさを増す中におきましては、小さなインプットでできるだけ大きなアウトプットを生み出す、こうした観点から、工夫を凝らして効果的かつ効率的に施策を進めることの重要性を改めて強く認識しているものであります。また、こうした取り組みを進めることによって、関連する産業の働き方改革にもつなげていきたい、そのように考えております。 今後は、本年を生産性革命前進の年といたしまして、二十のプロジェクトのさらなる具体化を通じて、経済成長に貢献することはもちろんのこと、このような生産性革命の基礎となる視点を国交省のさまざまな施策分野にもしっかりと浸透させてまいりたいと思います。
○佐藤(英)委員 今御答弁のございました二十のプロジェクトを私も拝見させていただきましたけれども、いずれもやはり画期的なものでありまして、ぜひ、前進させることが名実ともに生産性革命を前進させることだと痛感しておりますので、今後とも鋭意御検討をよろしくお願いしたいと思います。 次に、安全運転サポート車の普及促進について伺います。 昨年の十二月、本年一月と、国土交通省は、国内の自動車メーカー八社に対して、高齢運転者事故防止対策プログラムの策定を要請されました。相次ぐ高齢者による交通事故を受けてであります。 高齢者の運転免許証の返納などを進めている自治体などもありますけれども、一方で、地方の過疎化が進んでいることや地域交通の担い手不足などにより、高齢者の日常の足を維持するのはますます困難になっていると思います。運転免許と自家用車を手放せない高齢者が少なくないという現実もあります。 もちろん、交通事故の原因はさまざまありますけれども、夜間や悪天候時などの運転を避けたとしても、加齢に伴う認知や判断能力の低下は誰しもが避けられません。死亡事故における年齢層別比較では、高齢者がその当事者となる確率が高いことは一目瞭然であり、さらに、社会構造的には高齢化はさらに進んでいくものと思われます。 国土交通省と自動車事故対策機構が自動車の予防安全性能評価を実施しており、特別な知識を持たなくとも、より安全な車を選ぶことができるようになっているわけであります。 安全運転サポート車の普及が進めば、運転の安全性が高まり、交通事故の防止や被害軽減につながります。高齢者の方々が自動車を購入したりレンタルしたりする場合も、積極的に安全運転サポート車を選択してもらえるような啓発もしっかりと進めていくべきと考えます。 スピード感を持って強力な推進を今後図っていくべきと考えますが、所見を伺いたいと思います。
○藤井(直)政府参考人 お答えいたします。 高齢化が急速に進展することが見込まれる我が国におきまして、高齢者の安全運転を支援するための先進技術の普及啓発、導入促進は喫緊の課題であると認識しております。 このため、国土交通省では、末松国土交通副大臣を初めとして、関係省庁の副大臣等をメンバーとする会議をこの一月に設置し、必要な方策について検討を開始したところでございます。 二月二十八日に開催されました第二回会合におきましては、自動ブレーキ、さらにはアクセルとブレーキのペダルの踏み間違え時の加速の抑制装置、そういったものを搭載した自動車を安全運転サポート車と位置づけること、さらには、三月二日から十三日まで、この安全運転サポート車の愛称を募集した上で、平成二十九年度から三十年度までを重点期間と位置づけ、官民を挙げてその普及啓発のための取り組みを推進すること等について議論が行われました。 国土交通省では、引き続き、この会議を通じまして、安全運転サポート車の普及啓発、導入促進のための方策について幅広く検討を進め、スピード感を持ってその普及を図ってまいりたいと考えております。
○佐藤(英)委員 予防安全性能は、自動運転と並行してこれからの自動車に大変重要であると思っております。今後は、安全運転サポート車が標準化していく方向へと進んでいくべきと考えます。スピード感を持って強力に推進していくための政策誘導を考えていく段階にも入っているのではないでしょうか。国を挙げて取り組む、官民挙げて取り組むために、セーフティー車減税ともいうべき具体的なインセンティブも含めて考えていく必要もあろうと考えます。 実現には課題もあろうかと思いますけれども、本日は提案にとどめますけれども、実現に向けて強くお訴えをさせていただきたいと思います。 次に、JR北海道問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。 JR北海道に関する路線の見直しにつきましては、先日、北海道が設置した鉄道ネットワーキングチームより高橋北海道知事に報告されたところでございます。その中で、ロシア国境に近接する宗谷地域は、今後のロシア極東地域と本道とのさらなる交流拡大の可能性を踏まえ、引き続き鉄路の維持を図る必要、また、北方領土隣接地域は、北方領土における共同経済活動等が期待される中、鉄道の役割を十分考慮する必要があるとされたところでございます。 対象となる宗谷線や花咲線は利用者の減少により収支が極めて厳しい状況にあることは承知しておりますが、鉄路の維持には、まずは利用増進を図っていくことが私は極めて重要と認識しております。 そこで、国土交通省はこれまで全国の赤字線区の利用促進についてさまざまな支援をされてきたと思いますが、北海道のさまざまな事情を踏まえ、国土交通省において支援方策を積極的に検討していただきたいと考えますが、御所見を伺いたいと思います。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 鉄道は、各地域におきまして、地域住民の生活でありますとか経済活動を支える輸送機関としての役割を果たしておりますが、地方鉄道の路線の中には、利用者の減少によりまして運営赤字が生じるなど、厳しい経営状況に置かれている路線があるところでございます。 こうした中で、鉄道事業者と地域が協力し合い、さまざまな利用促進への取り組みが行われております。 具体例を少し紹介させていただきますと、まず和歌山電鉄の例でございますけれども、既存の車両を改装した観光車両の導入でありますとか、利用しやすいダイヤ設定や駅の改良による利便性の向上、あと、テレビなどでも取り上げられておりますが、猫の駅長「たま」を初めとする意欲的なイベントの実施によりまして、平成二十七年度におきまして、運行を開始した平成十七年度から輸送人員を二一%増加させている例がございます。 また、地域公共交通活性化再生法に基づく鉄道事業再構築事業を実施いたしまして、新駅の設置やパーク・アンド・ライド駐車場の整備といった取り組みによりまして、特に沿線企業、学校の通勤通学者の利用促進を図ることで、平成二十七年度において、再構築事業を実施する前の平成十九年度から輸送人員を二三%増加、輸送人員のうち定期利用者を五〇%増加させた福井鉄道の例などが見られるところでございます。 国土交通省といたしましては、こうした鉄道の利用促進を図る取り組みを後押しするために、地域公共交通活性化再生法に基づき、地域における協議の枠組みを設けているほか、地方鉄道における新駅の設置でありますとかICカードの導入など、利用者の利便性の向上に資する施設整備に対する補助を行っているところでございます。 御指摘のJR北海道は、地域における人口減少やマイカー等の他の交通手段の発達に伴いまして、路線によっては輸送人員が大きく減少し、鉄道の特性を発揮しづらい路線が増加している厳しい状況に置かれておりますが、一方で、豊かな自然環境でありますとか雄大な自然景観など、魅力的な観光資源がございます。こういったものを生かした利用促進の取り組みなど、全国の地方鉄道における取り組み事例を参考として、幅広い検討を行っていくことが重要と考えております。 先ほど申し上げた例を考えますに、利用促進の効果を高めている要因の一つとして、マイレール意識の醸成というものがあるというふうに考えております。地域の方々が地方鉄道の維持、活性化をみずからの問題と捉えることで、個々の利用促進策の効果も高まっているというふうに考えられます。 JR北海道におけます利用促進の取り組みにつきましても、これまで以上に地域の方々とJR北海道が一体となって進めていくことが重要ではないかというふうに考えます。 国といたしましても、そのような前向きな取り組みにつきましては、先ほどの補助の活用を初め、しっかり支援してまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(英)委員 過日、JR北海道独自で維持困難とされるJR北海道の札沼線、北海道医療大学—新十津川間を往復乗車させていただき、乗客の方々や関係者の方とも懇談をさせていただきました。今局長がお話しされたとおり、マイレール意識を持ちながら今後もさまざまな提案をさせていただきたいと思います。 最後に、民族共生象徴空間について伺います。 私の前の質問者である堀井学議員も御質問される予定でありましたけれども、時間切れになってしまいましたので、堀井学議員の地元の問題でもありますので、堀井議員の思いも込めながら私はお話をさせていただきたいと存じます。 二〇二〇年に開催されるオリンピック・パラリンピック東京大会に合わせて一般公開する民族共生象徴空間が、北海道白老町に整備されます。石井大臣も、御多忙の中、北海道新幹線の開業セレモニーに合わせて、地元白老の方々を初め関係者の方々に耳を傾けていただいたことも、心から感謝を申し上げたいと思います。 さきの予算委員会の第一分科会では、菅官房長官に種々質問させていただきました。二〇二〇年の四月、オリンピック開催前に公開に踏み切りたいとお話をされるなど、また、アイヌ文化のすばらしさ、まさに民族共生のすばらしさを世界に発信する最高の機会だとされて、百万人達成できるように取り組んでいきたいとの御決意もいただきまして、地元の方々も大変に喜ばれております。 私は、国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設などを整備し、アイヌの方々の主体的な活動を中心としたアイヌ文化の復興の取り組みと、国内外の多くの人々がアイヌ文化などに触れる、理解を深める、こうした普及啓発や体験交流の取り組みを進める複合的な意義を有するプロジェクトを成功させるために、国による積極的な施策の推進はもちろん、北海道や白老町、アイヌの関係団体などの関係者が一体となってそれぞれの役割を果たすことが重要と考えます。 また、アイヌ文化は北海道に根差した地域文化でもあり、アイヌ文化復興の取り組みを核にして地域の活性化等に向けた取り組みを複合的に展開することは、地域全体にも有益であると考えます。 アイヌ文化復興のための民族共生象徴空間の整備にしっかりと取り組むとともに、あわせて、国と地元が一致協力して、観光、産業振興、国際交流、環境保全、交通インフラ整備など総合的な取り組みとして、北海道全体の地域振興策の起爆剤として積極的に取り組むことが極めて重要と考えます。 国土交通省の御見解を伺って、私の質問を終わります。
○田中副大臣 私も、昨年九月に北海道の白老町を訪問してまいりました。そして、状況を確認するとともに、アイヌの方々からアイヌ文化振興の取り組みについて説明を受けたところであります。 多様な価値観を尊重して活力ある社会を形成する共生社会の実現に資するために、政府が一体となって、アイヌ文化の復興等に関するナショナルセンターとなる民族共生象徴空間を白老町に整備することとしているところであります。 国交省においても、この象徴空間の中核区域に設置する国立民族共生公園、また、隣接する地域に設置する慰霊施設の整備を、二〇二〇年の四月一般公開に向けて今鋭意進めているところであります。 また、施設の着実な整備に加えまして、象徴空間の年間来場者百万人達成に向けて、新規事業採択時評価手続に着手した国道三十六号の拡幅など、象徴空間への交通アクセスの強化、地元の観光振興等の取り組みとの連携など、総合的な取り組みが重要である、そのように考えているところであります。 引き続き、国交省といたしましても、アイヌ文化の復興、さらには北海道全体の活性化に寄与するように、北海道、白老町など地元の関係者と協力しながら、象徴空間に関する取り組みを総合的、積極的に推進してまいりたいと考えております。
○佐藤(英)委員 ありがとうございます。終わります。
○西銘委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十時三十五分休憩 ————◇————— 午前十時五十九分開議
○西銘委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。玉木雄一郎君。
○玉木委員 玉木雄一郎です。 森友学園への国有地の売却の問題について質問したいと思います。 財政法九条では、国の財産は適正な対価をもって譲渡または貸し付けられなければならないという規定があります。ですから、今議論になっている大阪の豊中市の国有地の、当初貸し付け、後に売却に変わりますけれども、いずれにしても、貸し付けの値段が正しかったのか、売却の価格が正しいのか。とりわけ、八億円を超えるとも言われている地下埋設物の除去費用についてその適正性が問われているので、特に航空局を中心に質問したいと思います。 その前に、二点、まず確認したいと思います。 森友学園が経営している塚本幼稚園での教育の内容について、先月二十一日に、現地に行って、退園された保護者の方々のお話を聞きました。例えば、決められた時間にトイレに行けないと。これは、学校教育法十一条に言う体罰に当たるという答弁もありました。 各種そういったことが報告されているので、すぐ大阪府の教育庁に行って、こうした問題についてはしっかり調査をして、必要なら是正をしてほしいと、私学監、または私学課長にもこれを直接お伝えいたしました。 ただ、学園側から聞いている話ではそういうことはないので、余り何かする必要はないというような感じでありましたので、翌日、文科大臣に対して、これは、文科省としても、国としてもしっかりと報告を求め、必要な手だてが仮に必要であれば打つべきだということをお願い申し上げ、文科大臣から、報告を受けるという明言をいただきました。 現時点において、大阪府に問い合わせ、あるいは報告を受けていると思いますけれども、現状を文科省としてお答えください。
○村田政府参考人 お答え申し上げます。 文部科学省におきましては、ただいま御指摘がございましたとおり、二月二十二日の先生からの御質問に対する大臣の答弁の後、速やかに大阪府に連絡をとり、指摘をいただきました事項の状況確認を行っているところでございます。 現在、大阪府が、森友学園に対して、国会で御指摘をいただいた事項などについて文書で照会を行い、回答を求めているところと承知をいたしております。大阪府では、今後、森友学園からの回答を踏まえ、必要に応じて学園から事情を聞くなどして、事実関係の把握に努めていくと承知しております。 文部科学省としても、本件を注視し、引き続き、大阪府の対応状況について把握に努めてまいりたいと考えております。
○玉木委員 いつ報告を受けますか。
○村田政府参考人 伺っているところによりますと、一応、三月三日をめどとして報告をしてほしいということで、大阪府から学園の方に話をされているというふうに伺っております。
○玉木委員 ということは、本日ですね。本日、報告が上がってきて、それが速やかに文科省にも出てくるということだと理解していますけれども、それでよろしいですか。
○村田政府参考人 大阪府からは、学園の方に、三月三日、今週の金曜日、本日に報告をしてほしいというお話をされておりますので、もし学園の方から報告が出てくれば、私どもとしてもその状況を把握していきたいと考えております。
○玉木委員 本日出てくるということですから、文科省としてもしっかりとこれを把握し、対応をいただきたいと思います。 一部報道では、これは、カリキュラムだけではなくて、財務体質の問題、あるいは今問題になっている埋設物の除去に関して、その安全性等についてさまざまな問題があるので、大阪府の私立学校審議会においては認可しないこともあり得る旨の報道がありますけれども、そういったことがあり得るという理解で文科省もいるのかどうか、文科省の認識も教えてください。
○村田政府参考人 お答え申し上げます。 今、大阪府におきまして、これは私学審議会の答申では認可適当という答申が出ておりますけれども、その際の条件が満たされているかどうか、その後、幾つか御指摘がある、そういった事項について対応ができているかどうかということを最終的に私学審議会の方で確認され、それを踏まえて、最終的に府として認可について判断が下されるという状況であると承知してございます。 その最終的な御判断がどういう形でどういうふうになるのか、そこはまだ、今まさに大阪府の方で御検討されているというふうに伺っておりますので、私どもとしては、その状況を見守ってまいりたいというふうに考えております。
○玉木委員 認可されない可能性も、あるいは延期されるということも一部言われておりますけれども、子供の学ぶ場でありますから、単に期限を切ったからそれでやるというのではなくて、しっかり要件を満たしているかどうか、条件を満たしているかどうか、これを、一義的には府の仕事だと思いますけれども、教育行政をつかさどる文科省としても、これだけ注目されていますから、しっかりと注視いただくようにお願いしたいと思います。 もう一つ、これは質問主意書でも出たやに聞いていますけれども、念のため確認します。 総理夫人が公人か私人かということが国会でも何度か取り上げられましたけれども、これは事実確認だけです。総理夫人には、いわゆる秘書官的な役割の人が常駐で二名、非常勤で三名、各役所から出ていると聞いておりますけれども、この事実関係をお答えください。あわせて、警護官のような方が常時ついているのかどうか、この点についても教えてください。
○土生政府参考人 御説明申し上げます。 第二次安倍内閣発足以降、現政権は、地球儀を俯瞰する外交に取り組んでいるところでございます。こうしたこともございまして、総理大臣の海外出張に夫人が同行する件数も、四年間で二十五回と、前政権の一回から大幅に増加しております。また、夫人の外交活動への参画も、四年間で百四十七回と多数に上っておるところでございます。あわせまして、在京の外交団が催す多数のイベントにも総理にかわって出席しているということでございます。 こうした観点は、内閣総理大臣夫人の行動のサポートを適切に行い、総理の公務が全体として円滑に進む必要があることから、公務の遂行を補助するために総理夫人が行う活動をサポートする、そういった趣旨で、いわゆる秘書官的な職員を配置しているということでございます。 先生から御指摘ございましたように、職員は、二名が内閣官房において日常的に勤務しております。さらに、三名が、日常的には内閣官房以外の省庁で勤務しており、臨時に必要に応じて総理夫人のサポートをしているということで、人数についてはそのとおりでございます。これらの職員は、二名が経済産業省で採用された職員、三名が外務省で採用された職員でございます。 また、警護官につきましてもお尋ねがございましたけれども、具体的に誰に対して警護を行っているかを明らかにするということにつきましては、警護活動に支障を来すおそれがあるというふうに警察の方から伺っているところでございますので、これにつきましては、恐縮でございますが、回答を差し控えさせていただきます。どうぞ御理解をお願いいたします。
○玉木委員 いや、誰に警護活動を行っているか、大臣にはついていますよね。それを答えられないのはちょっと理解できませんけれども、経産省と外務省から出ていると。主に前段にありました外交活動、公務の円滑な遂行を補助することのサポートという観点ですから、内政にかかわることについては特段サポートすることにはなっていないという理解でよろしいんでしょうか。 あわせてお伺いしたいのは、今問題になっている、平成二十七年九月五日に塚本学園に昭恵夫人が行かれて講演をされているんですけれども、その際に、今おっしゃった五名の方あるいは警護官はついていましたか。
○土生政府参考人 御説明申し上げます。 まず、内政の関係ということでございますけれども、例えば経済界との交流でございますとか、そうした国内の会合等に総理の公務を補助する趣旨で参加されることもございますので、先ほど外交面を特に強調いたしましたけれども、内政的な面でも総理の公務を補助される場合はあるというふうに承知をしております。 また、森友学園につきましてのお尋ねでございますけれども、一般的には、夫人の私的な行為として行われたことにつきましては政府としては答弁を差し控えるところではございますけれども、本件に関しましては、国会におきまして総理御自身が、総理夫人が講演をされたという事実があるというふうに答弁をされていると承知をしております。 職員につきましては、確認をしたところ、公費により出張した事実はないということでございます。仮に私的な行為でということにつきましては、政府としてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○玉木委員 公費によらず出張はしているんですか。
○土生政府参考人 一般論として申し上げますと、夫人の依頼によりまして、夫人側の負担によりまして国内において出張するということはあり得るものと承知しております。
○玉木委員 いや、一般論ではなくて、平成二十七年九月五日についてはどうですか。
○土生政府参考人 平成二十七年九月五日につきましては、たしか土曜日であったと思いますけれども、勤務時間外でございまして、これは職員の私的活動に関することでございますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○玉木委員 いや、費用負担については昭恵夫人がされたということなんですけれども、それは、随行して誰か、今おっしゃった五人の中、あるいは警護官、いたかどうかだけ答えてください。
○土生政府参考人 警護官につきましては、先ほど申し上げましたとおり、答弁を差し控えさせていただきます。 職員の同行につきましては、勤務時間外でございますので、私的な行為として同行していたということはあり得るものと考えております。
○玉木委員 いや、身分が公務員の身分ですから、私的かどうかというのはともかく、行ったかどうかだけ、なぜ答えられないんですか。答えてください。
○土生政府参考人 二〇一五年九月五日につきましては、同行していたというふうに承知しております。
○玉木委員 ちょっと、余りこんなことで時間を使いたくないので、最初に答えてください。 いわゆる秘書官的な方が五名いらっしゃって、そのうち、人数はあえて問いませんが、二十七年九月五日、塚本学園で安倍昭恵夫人が講演をした、しかも名誉校長を引き受けたというところに、政府の職員も同行していたということが明らかになりました。 全く私的な行為ということは、なかなかこれは、私的なもの、公的なものの判別は難しいと思いますけれども、ただ、外形的には、やはりそうした公務員を伴って行っているということは事実でありますから、これが完全に私的な行為ということを言うのはなかなか難しいのではないかと思います。 次に、本題に入りたいと思いますが、きのうあたりから、特に、自民党の鴻池参議院議員の秘書さんのメモと言われるものが報道され、その内容についても一部報道がなされております。そこに書いていることが事実かどうかは私も確認するすべはありませんけれども、ただ、さまざまな他の情報と照らし合わせてみると、そこに書かれたことが、今回の国有地の貸し付けあるいは売却に係る、いわば受け手側の森友学園側に非常に有利に働いていくというさまざまな作用とぴったりと合致するところが幾つか見られます。 そこで、まず伺います。 これは、一部先んじて報道もありましたし、国会でも野党議員から指摘がありましたけれども、平成二十七年の九月四日午前十時に、近畿財務局九階の会議室で、近畿財務局の職員、大阪航空局の職員、そして工事業者及び設計業者が面会しているということが言われております。 国交大臣に伺います。 大阪航空局の職員が、近畿財務局の九階の会議室において、工事業者、設計業者と面会した事実はありますか。
○石井国務大臣 本件土地に関連をいたしまして、学校法人森友学園におきましてコンクリート殻等の地中の埋設物を撤去する工事、それから土壌汚染除去が行われた平成二十七年の七月二十九日から、この工事の費用、有益費の支払いについて合意をした平成二十八年三月三十日にかけて、近畿財務局とともに、大阪航空局の職員は、学校法人森友学園の関係者と手続に必要なやりとりを行ってございます。 したがいまして、具体的な日時、場所は不明ではありますけれども、御指摘の時期の前後において、大阪航空局の職員が近畿財務局の職員とともに、学校法人森友学園の関係者と、有益費の支払いに必要となるやりとりが行われた可能性はあると考えております。
○玉木委員 この場においては、今問題になっていますけれども、いわゆる場内処分のあり方についてなどが議論されたと言われていますし、今、有益費についての手続的なことを話したと言われていますが、実は、後に問題になる多額の埋設物の除去費用について、既にこの時点で話し合われているという、これは業者側だと思われます議事録が残っています。 ですから、ここはしっかりと情報公開をしていただいて、何らかの、この前後の時期に、航空局の職員そして近畿財務局の職員、この森友学園の関連の工事業者そして設計業者と面会したことは今大臣お認めになりましたので、このあたりの接触記録について提出いただくことをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○佐藤政府参考人 一般に、関係者との打ち合わせを行い、その記録が作成された場合でありましても、その保存期間基準は、国土交通省行政文書管理規則に基づきまして、文書管理者が事務及び事業の性質、内容等に応じて定めることとされております。 大阪航空局において定められている保存期間基準では、打ち合わせ等の記録に係る保存期間が明示的に定められておらず、このような文書の保存、廃棄は、事案終了後、文書管理者の判断となります。本件は既に事案が終了してございますので、このような文書は廃棄されているものと考えております。
○玉木委員 いや、近畿財務局も破棄、大阪航空局も破棄なんですか。悪いことをまねなくていいんですよ。 破棄したと思っているじゃなくて、南スーダンの件もそうなんですけれども、捜したら出てくると思うし、大体、すぐ破棄しませんよ、私も役人をやっていたからわかるけれども。残っていますから、やはりそこは、冒頭申し上げたように、財政法九条にもかかわる問題であって、その貸し付けの金額、売り渡しの金額が適正な対価を伴ったものかどうかが今問われているわけですから、しっかりそこは出していただきたいと思います。 大臣、ぜひこれは指導していただけませんか、捜せと。破棄と言いましたけれども、稲田大臣が捜せと指示して出てきたように、ちょっと、捜せという指示だけ出していただけませんか。
○石井国務大臣 こういう事案の面会の記録、今、手続に関する、いわゆる近畿財務局と大阪航空局との正式な文書等のやりとりについては公文書としてきちんと必要な期間保存すると思いますけれども、そういった打ち合わせの類いのものについては、基本的には事案終了後破棄しているものというふうに理解をしております。
○玉木委員 いや、大臣、これはやはり与野党超えて明確にした方がいいと思うんです。明らかにすべきだと思いますよ、これだけ疑惑が深まっていますからね。大臣、ぜひこれは指導していただきたいと思います。 実は、この九月四日の数日前、八月二十七日に、近畿財務局と大阪航空局で現地確認しているんですね。皆さんからいただいた資料では、浅いところの埋設物と深いところの埋設物と、本件には二回あるんですが、その前段の、有益費を算定するときの、浅いところのための現地確認ということになっているんですが、それは本当ですか。 深いところのものは、翌年、昨年の三月十四日にやったものということで、写真つきのものを見せてもらっているんですが、実は、この平成二十七年八月二十七日の現地調査についての資料は一切いただいておりません。ここで実は大事な現地確認が行われているんじゃないかと思うんですけれども、そこで、どのような埋設物をどこで発見していますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 本件土地につきましては、大阪航空局におきまして地下埋設物及び土壌汚染の状況調査を平成二十一年から平成二十四年にかけて実施し、その結果により、地下埋設物と土壌汚染の存在がそれぞれ確認されております。その後、平成二十七年五月二十九日に近畿財務局と学校法人森友学園が締結した有償貸付契約に基づきまして、平成二十七年七月二十九日から土壌改良工事等が開始されたところでございます。 これを受け、今御指摘の平成二十七年八月二十七日に、大阪航空局から職員二名を派遣し、近畿財務局とともに工事の実施状況を確認しております。現地確認において工事事業者から工事の進捗状況等について説明を受け、同工事に特段問題が生じていないことを確認したと承知しております。
○玉木委員 全く答えてくれていませんね。本当に、工事を順調に行うことだけを確認しに八月二十七日に行ったんですかね。私が得ている情報は全く違いますね。 重大な、後の判断にさまざまな影響を与えるような汚染土の問題、汚染土に含まれている産廃の問題、地中埋設物撤去範囲に含まれている産廃処分の予算計上上の問題、こういったことがまさに話し合われるんですが、そのまさに根拠となる確認がそこで行われているはずですね。それを受けて、九月四日に近畿財務局で会議が設けられていると思います。 ここは、ちょっときょうは時間がないので、これは別途求めたいと思いますが、平成二十七年八月二十七日、ここの現地調査を誰がどのように、そしてどのような埋設物をどこで発見したのか、資料の提出をお願いしたいと思います。 次に、さかのぼりまして、有償貸付契約を結んだのが平成二十七年五月二十九日ですけれども、そのときに賃料が設定されました。年間約二千七百万円です。ただ、この二千七百万円を計算するに当たっては、その前に、不動産鑑定士にお願いして賃料の見積もりを出しています。 しかし、同じ年の一月に一回見積もるんですが、なぜか、わずか三カ月の間にもう一回鑑定するんです。そうすると、当初、年間四千二百万円ぐらいの賃料だったのが、三千六百万円に落ちます。そこから公租公課を除いて、最終的に、五月二十九日、年間二千七百万で契約するわけですけれども、きのうも国会で一部取り上げられましたけれども、鴻池参議院議員の秘書によるメモによると、その前の年に、実は、賃料予算がオーバーする、賃料年間三千五百万円を二千五百万円にしてくれないか、そういう働きかけをしてくれないかというような記述があるんですね。 最初、財務局が計算したら年間四千二百万円ぐらいだったのが、三カ月の間にもう一回試算したら、それが何と、三千六百万、二千七百万にどんどん下がるわけです。わずか三カ月の間になぜ二回も鑑定をしたのですか。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 本件国有地でございますけれども、正式にこの国有地を学校法人森友学園に貸し付け及び売り払いをするということを意思決定いたしましたのが、平成二十七年二月十日、国有財産近畿地方審議会において、森友学園に貸し付け及び売り払いを行うことについて、大阪府私学審議会の認可適当の答申に付されている条件が満たされているという前提で、処理適当との答申を得ております。したがいまして、平成二十七年二月十日以前に学校法人森友学園と賃料についての交渉をすることはございません。 それから、お尋ねの鑑定の経緯でございますけれども、あらかじめ近畿財務局が当不動産の鑑定評価を平成二十七年一月までにとっておりましたけれども、同年四月に森友学園から近畿財務局へ地盤調査報告書が提出されました。近畿財務局において当該報告書を精査いたしております。 具体的には、技術的知見を有する職員によるチェックに加えまして、外部の専門業者及び有資格者の意見を踏まえてチェックをさせていただいて、本地の地盤の状況が軟弱地盤であることが判明いたしましたために、価格調査業務を不動産鑑定士に委託したところでございます。 以上が経緯でございます。
○玉木委員 軟弱地盤とはされていませんよ。 ここに、十ページに二回目の報告書がありますけれども、依頼者提示の地盤調査報告書によると、深度深いところに支持層がある、逆にそこは軟弱なのかもしれません。ただ、「複数の専門家に聴聞したところ、」「大阪市内や豊中市南部では一般的であり、」「建設工事費が上昇するような土地ではない旨の回答を得た。」とありますよ。 確かにそういうことは出たんですけれども、それは建設工事費が上昇するような土地ではないということが十ページから十一ページに書かれていますけれども、今の説明はおかしいのではないですか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 地盤調査の結果、本地が地耐力の劣る地盤であるということでございまして、不動産鑑定チームに当たる新たな価格形成要因が判明いたしたということでございます。
○玉木委員 いや、違います。この二回目のボーリング調査の提出によっても、近くに高層共同住宅の建築をする場合でも特に建築工事費が上昇するような土地ではない、ほかにも高い建物が建っているので問題ないということをあえて言っているんです。 その後、ただし、池とか沼の部分が存在するので、表層部分が軟弱なので、表層から深度一メートルの地盤改良工事を要すると判断しているので、地盤が軟弱なんということは一言も言っていませんけれども、違いますか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 今委員御指摘いただいたような記述が鑑定書に記載してあることは確認しておりますけれども、いずれにしても、私ども、賃料ないし売却代金を決定するに当たりましては、必ず、時価でございますから、不動産鑑定士の鑑定をいただいておるところでございまして、本件賃料につきましても、不動産鑑定士の鑑定に基づいた賃料を算定しておるということでございます。
○玉木委員 いや、軟弱地盤とはどこにも書いていません。これはちょっと説明になっていない。 あと、実は地盤だけではありません。期待利回りが三・九から三・〇に、なぜか三カ月で引き下げられています。そして、一月には十年の業務用定期借地権だったものが、なぜか三カ月後には五十年の一般定期借地権に変えられています。 これは、ボーリング調査を森友学園が出してきたから変わるべきものではないのに、わずか三カ月の間に、逆に、賃料を引き下げるためにさまざまな数字をいじって、四千二百万を三千六百万にしているのではないですか。 先ほど言ったように、軟弱地盤ではありません。あくまで、変わっているのは、表層一メートルが、もともと池や沼があったのでということになっていて、池や沼については、一月の調査では、「池沼部分も存するが、周辺の土地利用では高層共同住宅が見られることから、本件では当該要因が最有効建物の建築を制約する可能性が低い」としています。 このことも実はあわせて引き継いでいて、こういうボーリング調査が出てきたけれども、「複数の専門家(構造設計一級建築士等)に聴聞したところ、」先ほど申し上げたようにこれは一般的であり、「建設工事費が上昇するような土地ではない旨の回答を得た。」あえてその後に「但し、」とつけて、さっき出た、池沼部分が存在することを言いながら、今度は話が逆になっているんです。表層付近が軟弱であるから表層から深度一メートルの地盤改良工事を要するということで、その表層一メートルがやわらかいといってコストを乗せているんです。 私は、今御説明があったことは、この調査の内容にも反しますし、かつ、繰り返しになりますけれども、新たなボーリング調査が出てきたからわずか三カ月で変えたのではなくて、では、なぜ、期待利回りまでいじるのか、十年の業務用の定借だったものを五十年の一般定借に変えたのか。常に土地の値段が、賃料が下がる方向で下がる方向で、他の要素を加えて、わずか三カ月の間に二回目の調査をやっています。 そして、鴻池参議院議員のメモによると、まさにこの一月九日とされているときに、国有財産賃借の件、本日一月九日、財務省の担当者より、土地評価額十億、十年間の定期借地として賃料年四%、約四千万円の提示ありとなっています。これを、高過ぎるので何とか働きかけしてほしいということがメモの平成二十七年一月九日に出てきます。 そして、一回目の鑑定の、報告されたのは一月十六日ですけれども、この鑑定を行った年月日は、まさに平成二十七年一月九日であります。鑑定が出たその日に、それが籠池理事長に伝わり、籠池理事長から鴻池事務所に伝わり、それが、高過ぎるから何とかしてほしいという話になり、そして、もう一回、わずか三カ月の中でやり直した鑑定の中で、今おっしゃったような、地盤が軟弱。地盤は軟弱ではありません。それは工事費を上げる要素ではないと二回目の調査でも明示されています。加えて、想定利回りを低く見積もったり、十年の業務用定借だったのを五十年の一般定借に変えたり、なぜこのようなことが行われているのですか。 まさに、依頼者側、森友学園の要請に応じて、その政治的働きかけが一体どういう効果を及ぼしたかはよくわかりませんが、結果として一年前に森友学園が要望していた額に賃料が引き下げられたことは事実ではありませんか。いかがですか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 今委員がお触れになりましたメモとか一月九日、私どもは承知をしておらないところでございますけれども、まず、先ほども御説明いたしましたが、平成二十七年二月十日に、国有財産近畿地方審議会において処理適当との答申を得ておりますので、それ以前に近畿財務局が価格の交渉を行うことはまずないということでございます。 それから、期待利回りの御指摘がございましたけれども、期待利回りにつきましては、評価条件を事業用定期借地権から一般定期借地権に変更したことを受け、不動産鑑定評価基準に従って、類似不動産の取引事例との比較から、事業用及び一般定期借地権の賃料利回りの調査結果を分析の上、不動産鑑定士が適切に判断したものでございます。 また、用途指定、五十年という御指摘でございます。 当初は十年の事業用定期借地とすることを評価条件といたしておりましたが、学校の校舎という長期の使用に耐え得る建物の建設を目的とする本地の新賃料としては、五十年の一般定期借地ということで変更をしたものでございます。
○玉木委員 よくわかりません。 学校用地として使うことは、もう一月の時点でわかっているはずです。それを踏まえた上で十年の業務用定借にしているんです。逆に、今、話を聞いていてわかったと思いますが、予定利回りを下げるために、業務用で十年定借だとまずいので、一般定借の五十年にしたと思わざるを得ないじゃないですか。 しかも、ボーリング調査についても、森友学園側から出てきて、軟弱地盤だから下げたと言いましたが、そのボーリング調査、前の年の平成二十六年十月に行われています。ですから、二十七年一月の最初の鑑定評価の際には、業者も含めて、既にこのボーリング調査はわかっていたはずです。それをなぜ、一回目の鑑定には入れず、そして二回目の三カ月後にはいかにも新たにボーリングをしたように入れるのか。既に前の年の十月に行われていた調査を入れて賃料を下げていくのは、私は不自然だと言わざるを得ないと思います。 もう時間になりましたので終わりますけれども、委員長にお願いしたいのは、先ほど申し上げました、まず、平成二十七年九月四日の近畿財務局における会議録を出していただきたいのと、その前提となっている、その数日前の八月二十七日の現地調査の、実際どういう廃棄物をどこでやったのかということについて、そして三点目に、今議論をした賃料設定にかかわるさまざまな働きかけ、やりとり、これが、近畿財務局と政治家や、あるいは森友学園や森友学園関連業者とあったと思いますから、その接触記録については整理をして提出いただくことを求めまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○西銘委員長 後刻、理事会で協議いたします。 次に、津村啓介君。
○津村委員 日本の北極政策、特に北極海航路について質問いたします。 本日は、大臣所信に対する質疑でございます。大臣は、所信におきまして、北極政策の重要性には特に言及されませんでした。そのことについて冒頭伺いたいと思います。 大臣が御答弁を考えられる間に、皆さんに少し御紹介をしたいと思います。恐縮ですけれども、この図表をごらんいただきたいと思います。これは私は日本の国策として大変重要だと思っておりまして、これを、ぜひ与野党の議員の皆さんに認識を共有していただきたいという趣旨で質問させていただきたいと思います。 この図表の一にお示ししておりますように、今、地球温暖化が進む中で、北極海の海氷が、特に夏の期間ですけれども、年々小さくなっております。氷が解けているということであります。その結果、今、日本は、欧州あるいはその他地域との海上輸送においてスエズ運河、マラッカ海峡を通行することが多いわけですけれども、北極海を通ることによって、夏の期間は約六割の距離で海上輸送することができるということであります。 こうしますと、単純に燃料費が大きく縮減することと、それから、海賊もこの地域にはおりませんので、海賊リスクも少ない。そして、スエズ運河を通らなくていいので、その費用もかからない。安全保障上も、中近東を通らないわけですから、非常にポテンシャルが高いということであります。 さらに申し上げますと、今は、スエズ運河を通ってくると、日本というのはヨーロッパから一番遠い国であります。しかし、北極海航路を通ることによって、ヨーロッパからいわば一番近い国、中国や韓国、香港、シンガポールよりも近い国になる。苫小牧は、この給油の基地としてこれをしっかりと誘致していこう、北海道の議員さん、先ほども何人か御質問されていましたけれども、これは非常に可能性の高いものでございます。 また、近年、スエズ運河の拡張、パナマ運河の拡張といった、日本は海洋大国でありますけれども、この海運に係る大きな世界的な潮流の変化は、日本にとっては非常に大きなチャンスなのではないか。 私は、平成二十年の四月二十五日に、安全保障委員会で初めて北極海航路について取り上げさせていただきました。種明かしをしますと、その前の月のフォーリン・アフェアーズという雑誌からほとんど引用して、これ、おもしろいけれどもどうですかという質問をしただけなんですけれども、国会では初めて北極海航路について言及した質問ということになっています。 その後、自民党の議員の皆さんも大変関心を持たれて、北極海航路は大変勉強されていると思いますし、また公明党の伊佐議員は、何度もこの問題について国会で取り上げていらっしゃいます。 私も二年前に、プーチン大統領、オバマ大統領、あるいは習近平主席といった方々が、北極政策について、それぞれ国民に対して、頑張ってやっていくというメッセージを発しているにもかかわらず、安倍総理から北極政策について語られたことがない、ぜひこれから扱っていただきたいということを申し上げたんですが、今回の大臣所信において、石井大臣から北極政策についての言及は特にございませんでした。 石井大臣の北極政策に対する思いを聞かせてください。
○石井国務大臣 所信の中でなぜ言及しなかったのかということのお問いだったかと思います。 北極政策に関しましては、国土交通省は、北極海航路という関係でかかわりがあるかと思いますが、所管は海洋政策担当大臣ということでございまして、私どもも一部かかわりますが、全体が限られた時間の中でさまざまな政策を申し上げる中には入ってこなかったということでございます。
○津村委員 北極政策について海洋本部が初めて取り上げたのも二〇一三年ということで、また、「「我が国の北極政策」について」という、北極政策とタイトルのついた文書が政府として初めて出されたのは二〇一五年の秋と、大変出おくれているわけであります。 将来的には、氷が解けていきますと北極海域の海水が希釈されますので、その関係で、例えばサケ・マス漁業への影響とか、さまざまな影響が出てくる。環境政策あるいは農林水産政策にも影響してくるわけですけれども、北極海航路では、後でるる触れていきますが、ヤマルのLNGのプロジェクトを含め、既に日本の船も北極海航路の利用を始めています。 そういった意味では、関係各省の中でも国土交通省さんのコミットメントはより強くあるべきだと私は思うので、大臣所信に対する最初の質疑の冒頭に、この北極政策について呼びかけさせていただいているわけであります。 限られた時間ですので、本日は三点について問うていきたいと思いますけれども、一つは、この海氷の観測をしっかりとできているのか、これは、気象庁さんにこの直後に伺います。 そして二つ目は、他国に比べて将来ビジョンが描けていないのではないか。例えば、北極海航路にこれからどのぐらいのニーズがあるかという需要予測について、他国ではそういう数字が示されているけれども、国土交通省さんは試算さえしていないのではないか。 そして三点目は、耐氷船、アイスクラスといいますけれども、氷に耐える船、あるいは氷を砕く砕氷船、こういったものが、ロシアや中国に比べて、造船大国日本であるにもかかわらず出おくれているのではないかということを、数字を示しながら指摘をさせていただきたいというふうに思います。 まず、皆さんにお配りしたこの図表をおめくりいただきますと、「見えてきた課題」というのは、これも種を明かしますと、ある民間企業が国交省さんの官民協議会でプレゼンした際、公表された資料であります。 北極海航路の将来性について、ある民間企業の視点からまとめられたものでありますが、「初期検討の矛盾点」という最初のところには、北極海の航行については民間企業としてはまだリスクが大きい、これからどうなっていくのかが読めないということが書かれていまして、とりわけ、「夏場の海氷状況を不確定要素としている。」課題、「航行する時期、ルート、船舶要件、海氷状況等の要素を区別けしたリスクアセスメントが必要。」とあります。 そして、それにすぐ続きまして、海氷の短期予測と情報提供が重要だと。このノンアイスクラス船というのは、先ほど申し上げた耐氷船、アイスクラスじゃない普通の船という意味ですけれども、航路上でアイスフリーになるタイミングと、結氷、氷が結ぶタイミングをいかに精度よく予測するかが重要だと。一番下の課題というところには、「定常的に海氷状況、気象状況をモニタリングしていれば、短期的な予測は精度良くできる。」ということで、いかにこの海氷の予測、気象観測が重要かということがこの課題の冒頭にうたわれているわけであります。 もう一枚おめくりいただきますと、気象庁さんが昨年の十月に発表した北極域の海氷域面積のグラフでございます。 年によって上下はいたしますけれども、この数十年間のトレンドとして、北極域における海氷域の面積は年々減少傾向にありまして、気象庁さんの公式の診断としても、「一年当たりの減少率は北海道の面積にほぼ匹敵します。」とございます。他国の分析では、二〇三〇年、二〇四〇年には夏場の北極海の氷は全くなくなるという予測もあるようでございます。 まず冒頭、気象庁の長官に伺います。 これは実際の観測結果を書かれているわけですけれども、今後の海氷はどのように推移すると予測されていますか。また、その観測体制は十分なものでしょうか。
○橋田政府参考人 お答えいたします。 北極域の海氷につきましては、気象庁では、ただいま御紹介ありましたように、一九七九年以降、米国の気象衛星の観測データを用いまして、継続的に海氷の分布及び長期傾向について解析を行ってきております。この結果につきましては、本日の資料にございますように、気象庁のホームページ等を通じて公表、公開をしておるところでございます。 最新の解析結果につきましても、この資料にございますように、年々の変動はございますけれども、毎年最小となる夏の海氷の面積で見ますと、年間約九万二千平方キロメートル、北海道の面積に相当するというお話がございました、そういったペースで減少をしております。解析を始めました一九七九年の海氷の面積と比べますと、二〇一六年までの三十七年間では約六割にまで減少している状況でございます。 今後の見通しでございますけれども、気候変動に関する政府間パネル、IPCCが二〇一三年に公表いたしました第五次評価報告書では、今後も北極域の海氷面積が縮小する可能性は非常に高いとされているところでございます。 気象庁といたしましては、IPCCへの参画はもちろんのこと、引き続き、この海氷の分布の解析を頻度よくやることで的確な情報提供に努めてまいりたい、このように考えております。
○津村委員 ありがとうございます。 国際的な気象観測のルールとして、天気予報、気象というのは安全保障にもかかわることですので、他国のところまで出張っていって観測をするというのにはなかなかいろいろな制約があるとは仄聞しているところでございますけれども、北極海は公海上にあるわけでありまして、こうした北極海の観測については、特にこの数年間、年々海氷の規模が小さくなって、航路として許容といいますか使用されるようになっているわけでありますから、ぜひ観測体制を充実させていくべきだと思います。 もう一つの問いとしては、私から申し上げますけれども、民間の、例えばウェザーニューズ社等が、みずから衛星を打ち上げて北極海の海氷について観測をするという取り組みを始めているようであります。これは、官民の役割分担はさまざまでありますけれども、場合によってはそういったものをサポートするとか、あるいは、気象庁としても、十年、二十年先の日本を取り巻く地政学的な環境についてもう少し関心を持っていただければというふうに思います。 この件については、今後の一般質疑でもまた取り上げさせていただきますので、ぜひ気象庁としても御検討いただきたいというふうに思います。 続きまして、石井大臣に伺わせていただきますけれども、一枚おめくりいただきますと、図表四でございます。先ほど私は、二点目として、将来の需要予測について伺うということを申し上げました。 これは、一昨年の秋、北極サークルという国際会議でロシアの運輸省から示された、今後の北極海航路の総貨物量の将来予測ということであります。 一番左を見ていただきますと、これは二〇一五年に示された資料ですから、二〇一五年だけが実績で、その後は全部予測ですけれども、二〇一五年、まだ一千万トンに満たないものが、わずかあと十年で六千万トンになろうとしているわけであります。とりわけ、この赤とオレンジのところが、右の方を見ていただきますと、ヤマルと書いてあって、これが先ほど申し上げたLNGのプロジェクトなわけでありますけれども、こうした資源開発を中心にして、今後、わずか十年の間に一千万トンから六千万トンまで総貨物量がふえていくという、これはロシアの発表であります。 日本としては、これはどう評価しますか。日本は非常にかかわりが深いわけですけれども、この需要予測は高いと見ますか、低いと見ますか。どういうふうに需要予測をされていますか。
○石井国務大臣 我が国としては、これは北極海航路全体ですよね、そういう需要予測は実施をしておらないところでございます。
○津村委員 なぜしないんですか。
○石井国務大臣 まず、我が国の海運業界としてどれぐらいの需要があるかということについて申し上げれば、北極海航路には将来的にさまざまな可能性はございますが、気象、海象面等の要因や、荷動き、船舶燃料価格等の商業的な条件に大きく左右されることから、現時点では、我が国の海運業界として定量的な予測を行うことは困難と考えております。
○津村委員 いろいろ申し上げたいんですけれども、日ロでこれから議論をしていくというときに、ロシアがこの将来予測を出してきているわけですね。それに対して何も見解がないというのは、これは交渉にもならない。 それから、今、日本の海運業界はリスクが高いから関心がないというようなことをおっしゃいましたけれども、先ほど御紹介したように、日本の民間企業が、国交省さんが主催されている官民協議会で、こういう海氷の短期予測とか情報提供とか、民間では賄い切れないリスクについてぜひ情報提供してほしいということを言っているわけですよね。私もこれまで、この一週間ほどでやりとりさせていただきまして、需要予測をされていないということはよくわかったんですけれども、してくださいと言っているんです。 十年、二十年先の日本の海運業界を大臣が語られるときに、このことについて、予測ですから当たるか当たらないかは別として、こうやって六倍にふえると言っているロシアに対して、いや、まあ三倍ぐらいだろうとか、もっとふえるだろうとか、そういう何らかのビジョンを持たないと、将来のことはわかりませんということでは交渉にならないじゃないですか。 あるいは、民間に対して、今度、i—Shippingの話も、来週か再来週かわかりませんが、海上運送法の議論で取り上げていくつもりですけれども、造船業界がこれから技術を高度化していくときに、今度、まさに南極、北極の航行に向けた船員の養成ということを大臣は法律で出されるんですよ。それの前段として質問しているんですよ。北極海についてもうちょっと勉強されたらいかがですか。 需要予測についてぜひ実施していただくようにお願いしたいんですが、大臣、いかがですか。
○石井国務大臣 北極海航路の需要動向についての定量的な予測は、気象面、海象面、荷動きや燃料価格等の商業的な条件、資源開発動向などさまざまな要素に左右されますので、いろいろな仮定を置かざるを得ず、現時点では有益な予測を行うことは困難と認識をしております。 このため、当面は、既に我が国企業が参画した輸送の経験の共有等、官民連携協議会を通じまして、関係者のニーズに応じた情報共有に積極的に努めてまいりたいと考えております。
○津村委員 まず、大臣におわびします。もっと勉強しなさいというのは大変失礼でした。私も勉強してまいりますので、大臣も一緒にこれからこの議論をさせていただきたいということで、訂正させていただきます。 その上で、次の二枚を見ていただきたいというふうに思います。 先ほども申し上げましたように、氷が解けたといっても、流氷等もありますから、危険な海であることは間違いありません。そうした意味で、耐氷船とか砕氷船とか、日本の技術の粋を尽くしてそういう船をつくっていかなければいけないわけでありますけれども、図表五を見ていただきますと、世界では、この耐氷船の建造については中国が圧倒的なシェアを占めております。右のグラフの方は「その他」を拡大したものでありますけれども、ここ数年になって、ようやく日本も耐氷船の建造を少しふやしてきているところであります。 より深刻なのは実は砕氷船の方でありまして、一枚おめくりいただきますと、世界には、氷を砕いて進むことができる船は八十一隻あります。うち、ロシアが四十一隻、フィンランド七隻、いろいろ書いていますけれども、日本は一隻だけ、南極観測船「しらせ」があるだけであります。「しらせ」は毎年南極に行っておりますし、南極から帰ってくると定期的な点検、補修に入らなければいけないので、北極に行くという運用は現在されていません。ですので、日本の船が観測その他の目的で北極海に行くということは現在ないわけです。 これは、先ほど申し上げましたように、北極海航路が仮に開ければ、ある意味で、最もそのことで国益に資するのは日本なんですね。一番北極海に近い、中国や韓国よりも北極海に近いわけですし、逆に言えば、マラッカ海峡やスエズ運河を通ることの危険性で、我々は、海賊への対処だとかテロへの対処だとか、さんざん安全保障上の議論をしてきているわけですけれども、その安全保障上のリスクを大きく回避することができるかもしれない。もっと言えば、資源としても、LNGだとか、北極海の海底資源というのは大変ポテンシャルが高いわけであります。 この耐氷船の建造、あるいは砕氷船についても、文科省さん任せにするのではなくて、ぜひ国土交通省としてサポートしていくべきだと考えますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 北極海を航行する船舶につきましては、国内において国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所と大手造船事業者のジャパンマリンユナイテッドが氷海域を模擬できる試験水槽を保有しておりまして、新たな船舶の設計、開発を推進する体制をとっているところでございます。 我が国造船事業者は、南極観測船の建造などで長年培ってきた技術力をもとに、着実に砕氷船や耐氷船の建造実績を積み上げてきておりますが、世界的に大きなシェアを占めるには至っておりません。今後の北極海航路の利用動向を見据えつつ、海運会社のニーズも的確に捉え、まずは、官民協力して研究開発に努めてまいりたいと考えております。
○津村委員 森友学園の関係で玉木議員に私の質問時間を差し上げましたので、私の質問時間は間もなく終わりますから、これで質疑を終了させていただきたいと思いますけれども、今国会では、海上運送法を初め幾つかの関連法案が提出をされると思います。これからしっかり議論をしていきたいと思います。 きょうの質問の趣旨は、大臣にもっと北極海に関心を持っていただきたいということであると同時に、ぜひ与野党の委員の皆さんにも御関心を持っていただいて、これは国策として大変重要だと思いますので、ぜひ議論を深めていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○西銘委員長 次に、荒井聰君。
○荒井委員 民進党の荒井聰でございます。 大臣の所信に対する質問をさせていただきます。 今回の所信の中では、国鉄民営化して三十年がたつわけですけれども、ここへ来て、成功したところ、あるいはうまくいっていないところ、それがはっきりしてきたのではないかというふうに思います。 特に、三島問題というのは、民営化問題のときから最初から大きな課題として提示されていたわけですけれども、去年、JR九州が民営化に成功したわけであります。しかし、依然としてJR北海道、JR四国は、むしろバス転換という新しい方向に動いているようで、先が見えているんじゃないかなという感じもします。 一方、JR北海道は、歴代二人の社長さんが自殺をされる、あるいは列車事故が多発をする、さらには保守点検が改ざんをされる。そして、ここに来て、北海道のJRの路線延長は二千六百キロですけれども、そのうちの千三百キロに相当する鉄道沿線を廃線あるいはバス転換したいという要望がJR北海道から出されている。 自分の全経営資源の半分がままならない、それは物すごく異常なことだというふうに私には思えるのですけれども、このJR北海道を中心とする民営化、過去の評価あるいは今後の見通しというのは、大臣、どうお考えなんでしょうか。
○石井国務大臣 国鉄民営化当時は、その当時の旅客の交通流動等に沿って分割をされたというふうに承知をしてございますが、委員御紹介いただいたとおり、JR本州三社に続いてJR九州についても完全民営化をいたしましたし、また、民営化に伴ってJR各社のサービス等が格段に充実したということは、多くの国民の皆様から御評価をいただいているところでございます。 一方で、特にJR北海道につきましては、国鉄民営化以降、大きく環境が変化をしたと認識をしてございます。特に北海道は、全国に先駆けて人口減少が進んだということがございます。それから、マイカーが普及をした。また、高速道路の延長も、国鉄民営化当時と比べると、相当今、北海道の高速道路も開通をしてございます。そういった点で、路線によっては乗客数が少なく、鉄道としての特性を発揮しにくい路線があるものというふうに理解をしてございます。 国としては、これまで、JR北海道の経営の自立を支援するために、経営安定基金の運用益の下支えですとか、経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸し付けなどの支援を行ってきているところでございますが、引き続き、JR北海道については、鉄道事業における安定的な経営基盤の確立や、関連事業における収益拡大等の取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。
○荒井委員 一九九六年の、これは当時の運輸省ですけれども、運輸省の運輸白書があるんですよね。九六年、今から二十年以上前です。その運輸白書の中に、既に運用益減少への対処が急務だというふうに書かれているんです。つまり、運輸省自体がこの時点で、二十年前から、運用益の減少が経営を圧迫するという認識を持っていて、その対策が必要だということをライトレールの社長の阿部さんという方が公表しています。 いろいろな対策をやったと今大臣は言われましたけれども、私は、不十分だった、もっと抜本的な対策がこの時点から必要だったのではないのかということを指摘せざるを得ないと思うんですけれども、国交省、どうですか。事務当局でいいですよ。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 国鉄改革後、JR北海道は、利用促進策などによる増収の取り組みでありますとか、経費節減に向けた事業運営の効率化など、鉄道を持続的に運営するための方策にも取り組んできたものというふうに承知をいたしております。 具体的には、増収やサービス改善に向けた取り組みといたしましては、新千歳空港アクセス線の整備でありますとか、石勝線、根室線、宗谷線の高速化事業、北海道新幹線の開業、札幌圏の路線や都市間を結ぶ路線における新型車両の投入などのハード対策でありますとか、北海道新幹線開通に伴うJR東日本との共同宣伝や各種旅行商品の造成、青森県・函館デスティネーションキャンペーンの実施などのソフト施策も実施しているものと承知をいたしております。 また、事業運営の効率化という点につきましては、例えば、使用頻度の低い線路設備の使用停止でありますとか、駅の業務委託化、簡易委託化、保有車両数の削減、グループ会社の統廃合、グループ会社株式の売却なども実施していると承知をしております。 また、会社発足以降、業務の効率化に努めまして、約三十年の間に社員数を半減させるとともに、これを通じて人件費を三割以上削減するなど、さまざまな経営努力をしてまいったところでございます。 こうした取り組みにつきましては、今後とも、JR会社法に基づくいろいろな手続等を通じまして、しっかり指導してまいりたいというふうに考えております。
○荒井委員 私は、基本的には、もっと国の責任というのを自覚して、この積立金をふやす方向の、そういう法整備をするべきだというふうに思いますけれども、それだけではなくて、JR北海道の経営努力というものももっとしっかりと指導していくべきだったのではないかというふうに思います。 先般、幾つかの、廃止が決まっている、あるいは廃止をしたいという路線に乗ってみました。驚くなかれ、例えば、新十津川というところへ行く札沼線という路線に乗りました。札幌六時五十九分発、新十津川に九時半に着きまして、十分だけ新十津川の駅にいて、十分後に折り返して札幌に戻ります。それが最終便なんです。日本で一番早い最終便と新十津川の人たちが自嘲ぎみに言っておりました。そうですよね。最終便が朝の九時四十分というのでは誰も乗らないですよ。 ダイヤの改正をするたびにこういう状況が多くなっていく。本数は少なくなるわ、利用度合いといいますか、そういうものもどんどん不便になっていく。そういう状況は、本当にやる気があるんだろうか、この人たちは乗客をふやすための努力というものをしているんだろうか。また、そういうことに関して、唯一の株主である国は承知をしているんだろうか。ここはどうですか、鉄道局長。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 経営改善のための利用客増ということで申しますと、ちょっと先ほど申し上げた例と重なって恐縮ですけれども、例えば、新千歳空港アクセス線の整備の前後で二〇%の利用者がふえたとか、石勝線の高速化の前後で二%、札沼線の複線化前後で三%、札沼線電化前後で九%、北海道新幹線の開業前後で海峡線の特急当時と比較して六二%の増加をするなど、こういった努力は地道に重ねてきているというふうに認識をいたしております。
○荒井委員 今局長が言われたその改革というか改正の基本的なものは、今から二十年ぐらい前に、当時のJR東日本の松田さんが北海道に赴任をしたときに構想して、それをつくり上げていった、その部分だけです。逆に言うと、JR北海道は、二十年前の構想以降とまっているというふうに私には思えるんですよね。そういうことを鉄道局としては理解しているのかどうか。 特に、ダイヤの改正のたびに不便になっている。ダイヤの改正というのは職人芸的なところがあるんですけれども、ちゃんと地元の意向を踏まえたようなダイヤ改正をしていないのではないかというふうに思います。 次に、第三セクターに転換をして民間化した鉄道がたくさん全国にもあります。かなりの部分の鉄道が厳しい運営をさせられているんですけれども、そういう民営化している鉄道、第三セクター化した鉄道と、それからこのJR北海道の場合との大きな違いは、株主が一人か、あるいは株主が多数かということなんですね。 今度、東や西や、あるいは東海、九州もたくさんの株主がふえていきますから、経営、運営に株主の目が光ると思うんですけれども、残念ながら北海道の場合には株主が一人ですから、株主の目というのは、しょっちゅう行ってしょっちゅう見ていないとわからないわけですので、それは、一人であることの欠点というものが、私はJR北海道の経営に大きな課題として示されているのではないかと思うんですけれども、これはいかがですか。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、国が株主であるということですけれども、これは、かつての国鉄が、公社制度のもとで、国の関与の度合いが大きく、経営の自主性が失われたことに経営悪化の原因があるということで、昭和六十二年にJR各社が発足した際に、経営責任を明確化し、効率性の確保を図るため、経営形態を特殊会社に改めるとともに、経営基盤の確立等の条件が整い次第、できる限り早期に完全民営化するとされたところでございます。 この株は、実際は鉄道・運輸機構が持っておりますけれども、これは、完全民営化されるまでの間は、鉄道・運輸機構が将来の株式売却収入を国鉄長期債務の処理に充てることを目的として保有するとともに、国が会社法に基づいて必要最小限の監督規制を行っていくということで、国が株主として経営に強く関与することを目的とした制度ではなかったということがまず前提としてございます。 国が一人株主であることの、国といいますか機構ですね、メリットなりデメリットということかと思いますが、一つは、今のような趣旨でございますので、経営への過度の介入を受けずに経営の自主性が確保できるということと、あと、究極の目的は完全民営化でありますので、完全民営化に向けた経営基盤強化のための、例えば安全投資みたいなものに助成が受けられるといったようなことがあるのかなと思います。 あと、デメリットといたしましては、国サイドで株を持って、会社法がございますので、一定の経営への関与というもの、例えば国の認可等がございますけれども、そういった意味でいうと、自律的で機動的な投資判断や資金調達を行う上で一定の制約があるものと考えております。
○荒井委員 第三セクターあるいは民間鉄道の経営の中身を少し調べてみたんですけれども、いずれも沿線住民が中心となった株主の構成の仕方になっているんですね。小さな鉄道ですよ、地方の鉄道ですよ。それは沿線住民が株主ですから、それこそ自分たちの鉄道だという意識が非常に強くて、鉄道がピンチだと思うと、そこに、なるべく使うようにしよう、あるいは地域のイベントをもっと多用しようという意識が働いているんですね。そういうことが今のJR北海道ではなかなかないんじゃないかというふうに思うんですよ。 だから、JR九州の民営化の際に、あの基金についてはJR九州にそのまま渡しましたよね。債権として、債務を弁済する資金として国に返すのではなくて、そのまま九州に持たせた。あそこで私は一つ大きなこの資金の利用の仕方の転換点があるのではないかというふうに思うんですけれども、それらも含めて、多様な株主ということをもう少し考えられたらよろしいんじゃないでしょうか。いかがですか。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 一つは、先ほど、利用促進が大事ではないかという別の先生からのお尋ねをいただいたときに、私、お答えとしまして、やはり利用促進効果を高める要因の一つとしてマイレール意識の醸成というものがあるだろうということで、JR北海道においても、今後、利用促進の取り組みについて、地域の方々と一体となって進めていただくことが重要ではないかということを申し上げました。 あと、今は完全民営化に向けた取り組みを進めているところでありまして、鉄運機構の方で株を持っておりますけれども、当然、上場された暁には、沿線住民の方々にそういった株を持っていただくことも含めて、多様な株主のもとによる経営が行われることになるというふうに認識いたしております。
○荒井委員 地方でユニークな鉄道運営をしているところがあるんですけれども、鳥取県の若桜鉄道というのがあります。この若桜鉄道というのはわずか二十キロくらいだと思いますけれども、山田さんという社長さんが、ユニークな、あるいは経営能力のある社長さんのようで、さまざまな努力をしているというふうに言われています。一番の努力は、自分たちの鉄道だということを地域の人たちに理解してもらうためのさまざまな努力をしているということであります。こういう点が私は北海道のJRには少しく欠けているのではないかというふうに思います。 なお、三セクで民営化した鉄道で、ユニークな経営をしていて、黒字にまではならないにしても、そこそこの経営をしているのは、全て社外から募集した社長さんです。従来からの経営者ではなくて、鉄道関係者ではなくて、全く別の分野の社長さんが経営手腕を発揮しているということであります。私は、どうもそういう点が、昔から国鉄一家といって強いきずなを持っているわけですけれども、もっと幅広い経営陣というものを指導してつくり上げていくべきなのではないだろうか。 その一番いい例が、日本航空、JALの再建ですよね。稲盛さんを社長にして、わずか三年で改革をなし遂げました。このJALの改革というのも、きょうは航空局はいませんけれども、大変成功した例が鉄道の場合にも参考になるのではないかと私は思うんですけれども、大臣、いかがお考えですか。
○石井国務大臣 JAL、日本航空の再生に当たりましては、運航路線の削減、運航機種数の削減、貨物専用機の運航休止といった事業規模の縮小や人員削減などを行ったことに加えて、企業再生支援機構等による融資及び出資、債権者による債権放棄、既存株式の一〇〇%減資等の措置が講じられたものと承知をしております。 JR北海道は、先ほど申し上げたとおり、路線によっては輸送人数が大きく減少し、鉄道の特性を発揮しづらい路線が増加している厳しい状況にございますので、今後、地域における持続可能な交通体系のあり方について、関係者がともに考えていく必要がございます。 今後、地域における協議の中で、利用促進策などによる増収の取り組みや、経費削減を初め鉄道を持続的に運営するための方策、地域にとってより効率的で利便性の高い交通サービスのあり方につきまして、委員御指摘いただいた、日本航空の再生において行われたさまざまな経営努力も参考にしながら、検討していく必要があるものと考えております。
○荒井委員 民間経営で、赤字になった会社を黒字化するのは一つの鉄則があるんですよね。赤字部門を切り離していく、そういう方法です。これは一般的に行われているんです。 しかし、JR北海道は、鉄道部門、全部赤字だと言っているんです。そういう会社があり得るんだろうか。ですから、黒字部門は不動産しかないと言っているのと同じだと思うんですけれども、そういうようなことを理解して鉄道局はJR北海道を指導していたんだろうかと思うんだけれども、奥田さん、どうですか。鉄道局長。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 一つは、今のようなケースとして、JR九州、先般上場いたしましたけれども、あの会社は、鉄道事業全体は赤字でございますけれども、関連企業でそれを補って安定的に収益を上げていく見通しが立ったということで、完全民営化を果たしたところでございます。したがいまして、JR北海道もそういった方向性を目指していくのも一つのやり方だろうとは思います。 ですから、一つは、鉄道事業を、まず何よりも完全民営化するためには経営的に持続可能なものとする必要がありますので、そういったことにどういうふうに取り組むかということと、プラス、関連事業をどういうふうに育てていくかということを両にらみで考えながらJR北海道の経営を考えて、私ども、必要な指導監督を行っていくということかと思っております。
○荒井委員 ちょっと誤解しているみたいだな。 JR北海道の場合には、千歳線も含めて全ての路線が赤字だということです。黒字の路線は一つもないということなんです。そういう鉄道というのは私はないんじゃないかなというふうに思うんですよ。 ところで、民間鉄道というのは、東武だとか東急だとかいろいろな民間の鉄道会社がありますけれども、一番大きくて路線延長が大体五百キロぐらいなんですね。つまり、一つの経営体としてまだ不安定な場合には、新しいことをやっていかざるを得ないようなところは、二千六百キロも抱えているというのは経営体としては極めて困難なんではないか、経営としての適正な規模というのがあるんじゃないだろうかというふうに思うんですけれども、これはどう思いますか、鉄道局長。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、このような分割形態をとったということにつきましては、国鉄改革時に、旅客の流動実態に適合して地域的に自然な形の分割となるよう六社に分割をした、これはもう先生御案内のとおりでありますけれども、その結果、現在、JR各社の路線営業キロについて申し上げますと、JR東日本が七千四百五十七キロ、JR西日本が五千七キロ、JR北海道二千五百六十九キロ、JR九州二千二百七十三キロ、JR東海千九百七十一キロ、JR四国八百五十五キロとなっております。 JR北海道についてまず申しますと、国鉄から事業を承継する際に、業務上や技術上の観点から、当時の鉄道管理局を引き継ぐような形で、札幌の本社及び釧路、旭川、函館の三つの支社を設置するとともに、保線所、電気所などの各現業機関を道内各地に設置しております。また、支社におきましては、日ごろの運輸指令でありますとか、契約行為でありますとか、行政との手続関係ですとか、そういった一定の権能も与えられておりまして、こういった本社及び支社ごとの路線延長は、平均しますと六百四十キロほどとなっております。 他社についても同じような状況にございまして、JR東日本も支社が十二あって支社単位の平均が六百二十一キロとか、JR西日本は支社が十あって五百キロとか、そんな形で各社は運営をしておるところでございます。 いずれにいたしましても、国鉄改革の趣旨を踏まえまして、経営する各路線の実情や沿線の利用者の方々の意向の把握に努めまして、利用者ニーズに対応したきめ細やかな営業施策を展開するなど、適切な経営管理に努めていってもらいたいというふうに考えております。
○荒井委員 先ほど、大臣からJALの改革の話をしていただきました。当時、私はJAL改革の担当の大臣でしたから、稲盛さんを口説いて、稲盛さんにやってもらいました。 稲盛さんが社長として大きな功績をしたのは、社員を結束させるということ。同じ方向をみんなが、社員全部が向くということ。自分たちの今の危機感が、どういうところに危機があるのかということを社員全員が理解する。そういう会社全体が結束をしていくということを随分やっておられました。それは、一般の社員から取締役まで、一致してそういう意思形成をしていこうということをやっておられたというふうに思います。その結果が、今、大変サービスも向上していると思います。当時の給与水準よりも相当下がっているにもかかわらず、そこのところは受け入れるという社風もできたんではないかというふうに思うんですよね。 そういう意味ではすばらしい経営者なんだろうなというふうに思うんですけれども、そこは、JR北海道はもっと工夫するというか、もっと改善する余地があるのではないだろうかというふうに思います。 そこで、一つの例なんですけれども、道路局は道の駅というのを、二十年ぐらい前からでしょうか、始めましたね。あれは道路局の物すごいヒット政策だったと思います。しかし、道の駅というのは何をモデルにしたのか。鉄道の駅をモデルにしたんでしょう。鉄道の駅があったから、鉄道の駅のような、道にもそういう駅があっていいじゃないかということでつくられたわけですよね。 しかし、今や道の駅は人がたくさん来て活気があふれていますよ。その地域のある種の中心になっていますよ。ところが、本家本元の鉄道の方は、朝、最終便が九時四十分に行ったら後は一日何もないというのでは、誰も来ないですよね。 来ないのなら来なくても仕方がありません。でも、そこに人が集まるような、例えば保育園を一緒につくるとか、あるいは喫茶店をつくるとか、あるいは寄り合いの場所を町と一緒につくるとか、そういう工夫がどうしてできないんでしょうか。すぐそばの道の駅がどんどんどんどん人が来ているのを横目でにらみながら、鉄道の駅、本家本元はどんどん寂れていく。どこかおかしくありませんか、鉄道局長。
○奥田政府参考人 お答えいたします。 鉄道の駅に倣って道の駅ができたということですけれども、今や道の駅に学びなさいということかもしれません。特に、いろいろな関連事業を展開している例を見ますと、駅はいわゆる人が集まってくる場所でありますので、その流れを利用してということかと思います。 ですから、おっしゃるとおり、JR北海道も、人口自体が減っているという問題はありますけれども、駅に人が集まっていただけるような工夫、例えば、いろいろな公共施設をつくったり、お店をつくったりという努力はしなければならないと思います。そういったいろいろな、その他業種も含めて、民間における経営の効率化でありますとか収益増に向けたさまざまな取り組みというものは、やはり謙虚に学んで取り入れる努力はしていかなければならないなというふうに思っております。 済みません、ちょっと話が脱線するかもしれませんけれども、先般、南阿蘇鉄道に行ってまいりました。駅ごとに駅舎に、例えば喫茶店であるとかレストラン、あと、お土産屋、子供が遊ぶ施設がつくってありまして、周りの方が集まっておられたりしました。ああいうのも実際見てまいりましたので、ちょっとそういった点をJR北海道とも話をしてみたいというふうに思います。
○荒井委員 この間も、夕張線に乗りましたら、夕張の駅が最終駅なんですけれども、折り返しで十分しかないんですよ。ところが、夕張の駅には有名なラーメン屋だったか何だかがあって、二、三十分あったらそのラーメンを食べられるんですよね。それも食べられないといって乗客が文句を言っていましたよ。そういうダイヤの編成をすること自体が地域の人の意見を全然聞いていないんだよなということです。 最後に、ちょっと時間がなくなりましたので、北海道やあるいは識者の中に、上下分離の問題、あるいは、北海道の地方自治体の中でも上下分離の話がよく出てまいります。上下分離はEUが大々的に行ったものなんです。成功したところもあるし、失敗したところもあるんですけれども、EU諸国全体がEU指令という形で上下分離の方式を導入いたしました。 特に、スウェーデンがイコールフッティングという考え方を導入いたしました。何とイコールなのかというと、道路とイコールにさせようということなんです。道路と鉄道とはイコールフッティングじゃない、そういう劣位な環境で経営させるのは不公平だということから、イコールフッティングの考え方を導入して、上下分離の方式を導入したんです。 私は、これは成功したところもあるし、失敗したところもあるし、あるいは、鉄道の専門家から言わせると、余り好ましくないという人もいるんですけれども、しかし、検討の余地はあると思うんです。 北海道では上下分離の議論というのが、もちろんレールの方は国が大々的に関与するべきだ、そういう議論なんですけれども、その議論はあってしかるべきではないかなというふうに思いますので、その点について一言述べて、鉄道局長の感想を聞いて、終えたいと思います。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 ヨーロッパにおいては、今先生おっしゃったようなことで、提出いただいている資料のイコールフッティングと、あと、上物事業へのアクセスの増大ということを主眼にしたということは、かつて先生からもたしかお聞かせ願ったような気がいたします。 我が国におきましても、資本費等の一定の費用を自治体が負担することによって鉄道の存続を支える上下分離に取り組んでいる事例は全国に見られると思います。 JR北海道についてそれを当てはめて考えてみますと、今後の協議の場において、地域における交通体系を持続可能にしていくためのさまざまな方策について幅広い検討を今後行っていくことになろうかと思いますけれども、そういった意味でいいますと、上下分離方式についても検討の選択肢にはなり得るものと考えております。 いずれにいたしましても、JR北海道の持続可能な交通体系のあり方を考えていくための議論を今後幅広く行っていきたいというふうに考えております。
○荒井委員 まだまだ議論したいことがございます。特に、バス転換の話、バスとの関係については地方交通にとってとても大事な点だと思いますので、本来はそこの点についても議論したかったんですけれども、きょうは次回に譲りまして、皆さんに御議論いただきました。 ありがとうございました。
○西銘委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○西銘委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小宮山泰子君。
○小宮山委員 民進党の小宮山泰子でございます。 大臣所信に対しての質疑をさせていただきます。 今回、大臣の所信を伺っていて、全方位において網羅をされているということで、それぞれが少しずつというのが特徴になっていたかと思います。その中では、観光政策、観光振興というのが、ある意味、法案の説明等が主となり、大臣の思いというのは余り聞けなかったのかなというのが少々残念には思っております。 そこで、まず最初に、観光庁におきましては、来年度、どのような方針、また、ことしも含めてですけれども、取り組み、その点に関しまして長官から所信を聞きたいと思います。
○田村(明)政府参考人 お答え申し上げます。 昨年の訪日外国人旅行者数、対前年比で二一・八%増加しまして、二千四百四万人となりました。史上初めて二千万人を超えております。また、外国人旅行消費額三兆七千四百七十六億円ということで、過去最高を記録しているところでございます。 昨年三月に政府が、明日の日本を支える観光ビジョンを策定いたしまして、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年四千万人、旅行消費額八兆円というような新たな目標を掲げまして、その実現のために必要となる骨太な施策を取りまとめました。来年度は、観光ビジョンに盛り込まれた施策をさらに具体化し、実行していかなければならない一年であるというふうに考えております。 このため、観光庁といたしましては、観光産業の国際競争力を高め、我が国の基幹産業とするため、観光産業の人材育成の強化、生産性の向上に取り組むとともに、観光に関する古い規制、制度の抜本的な見直しに取り組んでまいります。 あわせて、欧米豪や富裕層等への戦略的なプロモーションの展開等によりまして、長期滞在による消費拡大を進めてまいります。 また、我が国の豊富で多様な観光資源の魅力を高めるため、各地に存在する古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくりへの支援や、世界水準のDMOの形成、広域観光周遊ルートの向上等に取り組んでまいります。 さらに、全ての人に快適な旅行を楽しんでもらうため、CIQ、通信、交通、キャッシュレス、安全、安心の確保など、入国から出国までのあらゆる場面における受け入れ環境を関係省庁と連携して整備してまいります。 世界が訪れたくなる日本を目指して、政府一丸となって、観光ビジョンに盛り込まれた施策を着実に実施してまいりたいと考えております。
○小宮山委員 ありがとうございます。 今ございましたけれども、やはり日本の観光というのは、当然、日本の伝統文化であったり、また安全、安心の確保というもの、どこにいても、そういう意味では、夜も歩ける、ハロウイーンのときなどコスチュームをしても安全に騒ぐことができるというのも含めて、外国人には大変な魅力になっているかと思います。ぜひ、訪れたくなる、そして何度でも訪れたい日本の観光というものの構築にさらに邁進していただければと思います。 さて、その中でも観光産業というものは、大きな予算をもたらしてくれるものでもあります。二〇〇六年当時では約三十兆円であったものが、十年たった現在、去年ですけれども、約二十四兆円まで経済規模は小さくなっております。また、先ほど長官がおっしゃっておりました、訪日外国人は二千四百万人を超えたということでありますし、それは過去最大規模になっております。だからこそ、四千万人への道筋が見えてきたんだと思っております。その経済効果は四兆円弱という形でもあります。 ということは、全体から見ると、やはり、日本人の観光というものが大きくなることも大変大きな経済効果をもたらすものではないかというふうに感じております。 当然、観光地にゆっくり滞在をするということになれば、宿泊も必要かと思います。今、民泊の話がございますが、まずは、既存の旅館をしっかりと整えること、本来の、しっかりと免許を持った、そして安全や衛生面等、しっかりとした業者がやっていくのが筋だと私は思っております。 そこで、観光庁では、無料のオンライン講座で旅館経営教室が開催されております。平成二十七年五月に第一回が開催されたと伺っております。 この中では、旅館は、日本の文化や日本人の生活様式、そして地域の伝統や文化を過去から今日に継承し、それらをその空間や時間、サービスの中に体現しているかけがえのない存在なのです、地域における雇用を創出し、観光消費を地域に波及させていくという点で、地域経済になくてはならない重要な役割も担っていますと、観光産業課の石原課長が説明をされております。ビデオも拝見いたしました。 そこで、まずは、日本の旅館の現状と課題についてどのように捉えているのか、簡潔に御説明をお願いいたします。
○田村(明)政府参考人 今先生御指摘のように、旅館というのは、地域における雇用を創出し、観光消費を地域に波及させるなど、地域経済にとって重要な役割を担う存在であるというふうに考えております。 ただ、ホテルに比べて、旅館では、特有の課題として、家業として承継する場合が多く、長年の経験や勘に依存して、戦略的な経営が必ずしも行われていない場合が多いということがあります。その結果として、労働生産性や稼働率が低く、経営難もあってなかなか追加的な投資の余力がないというようなこともあり、旅館数というのは十年間で二五%減少しているということもございます。 そういう意味で、人材の確保ということもそうでありますけれども、まず、経営の革新というのが非常に重要な課題になっているというふうに考えております。
○小宮山委員 ありがとうございます。 確かに、今指摘された点は大変な課題だと思います。 せっかく無料でオンラインで公開されております旅館経営教室の講座の対象、これは一般の方でも見られるものですから、目指す効果についてはどのように考えていらっしゃるのか、あわせて、受講人数などの実績もあれば教えていただければと思います。
○田村(明)政府参考人 先ほど申し上げましたような課題が、宿泊事業、なかんずく旅館にありますので、こうした宿泊事業者向けに、観光庁で、経営改善に役立つ実践的な知識をコンテンツとして提供するオンライン講座、旅館経営教室というものを開講いたしました。 この講座は一昨年から実施しておりまして、受講人数は、一回目が三千二百名、二回目が三千七百名ということで、かなりたくさんの方々が受講していただいておりますけれども、受講した方々からは、自分の会社の業務を見直す契機となって、働き方の改善につながったというような声も聞かれているところでございます。 こういうオンライン講座に加えまして、さらに深く勉強したいという方のために、地域大学と連携いたしまして、観光産業を担う中核人材育成講座というものも開催しております。これは、全国三カ所、小樽商科大と大分大学と和歌山大学で実施をしておりますけれども、今後、このモデルを複数大学に水平展開して、宿泊業の経営力向上を一層進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小宮山委員 パリでは、民泊が始まってから一日に一件のホテルが廃業に追い込まれたというような話も伺うことがあります。やはり、しっかりとした業種を持っている方、また、その中での犯罪であったりとか大変危ないこと、そして、納税をされない、また、日本で言われるのは、ごみの問題などの地域の方々とのあつれきの問題など、さまざまな問題があります。やはり、旅館業という業法があり、もちろん、これを続けてきたのには大きな理由があるし、また、地域の中でしっかりとした確固たる地位や、また、さまざま地域の貢献をしてきたのもこういう業法を守ってきた方々だと思っております。 この点に関しましては、やはり今後、民家宿泊と旅館の共存について、また、既存旅館による民家宿泊という、免許を持った、また制度等をわかっている方がちゃんと運営に携わられるというのも大きな点ではないかと思いますが、この点につきましてどのように観光庁としては捉えているのか、お聞かせいただければと思います。
○田村(明)政府参考人 いわゆるプロとして食を含むおもてなしのサービスを提供する旅館というもの、それから、古民家も含めた既存住宅の空きストックを活用する新たな宿泊モデルである民泊、これは、旅行者の多様な宿泊ニーズに対応するという観点から、共存し得るものだというふうに考えております。 それから、空き家の活用については、旅館が有する顧客対応のノウハウというものを生かして、空き家を旅館の別館等として活用していくというようなことも、今後のサービスの展開の中では期待されるところでございます。 いずれにいたしましても、健全な民泊サービスの提供に向けたルールづくり、それから古民家の再生、活用による地域活性化の支援など、必要な施策を着実に講じてまいりたいと考えております。
○小宮山委員 民泊また住宅宿泊においては、やはり匿名性というものも大変危険を伴うものだと感じております。この点に関しましては、法案が国会に提出されてからさらに精査してまいりたいと思います。 今回は、観光と文化の経済効果について質問を続けてまいります。 今、観光のあり方というのは、爆買いから体験型へというふうに変化をしております。私の地元、小江戸川越は、毎月十八日を着物の日として、蔵の町並みを着物で歩いて、消費喚起につなげているという点もございます。また、観光で来た外国の方々がレンタル着物で町歩きを楽しんでいる、これは、浅草や京都でも見られる日常の風景となりつつあります。民家宿泊も旅館も着物も、日本文化に触れることが付加価値となっているんだと考えております。 しかしながら、現実には、日本人が日本の文化を知らない、つまり、観光資源を、日本人自身が、そのすばらしさに気がついていない、また、大切にしていないのではないかという思いが強くございます。イメージのみで日本的なものを提供するのでは、結果として、外国の方々には底の浅い文化でもございますから、短期的には消費につながったとしても、長期的にはリピーターとならない。それに対してしっかりとした消費を、特に価格の面でも出すことはなくなるのではないかという危機感が私にはございます。 観光立国として、多様な地域伝統文化をいかに活用し、醸成させていくのか、この点に関しまして、観光庁のお考えをお聞かせください。
○田村(明)政府参考人 日本の各地域に継承されております多様な伝統文化は、有形無形を問わず、我が国の魅力を世界に伝える上で重要な観光資源でございます。 しかしながら、これまで、我が国の伝統文化の価値や魅力を国の内外の人々に理解してもらおうとする意識や取り組みというのは、必ずしも十分でなかったところであります。豊かな観光資源を十分に活用し切れていなかったというふうに認識をしております。 伝統文化は、鑑賞する人にその歴史や意義もあわせて理解してもらうことによりまして、一層魅力が高まるものでございます。また、地域の住民の方々がその伝統文化の意義や価値をより一層自覚し、誇りを持つということが、地方創生の重要な鍵になるというふうに考えております。 このため、昨年三月に取りまとめた明日の日本を支える観光ビジョンにおきましても、多様な、広義の文化財ですね、伝統文化、これを国や地方においてフルに活用することが最も重要な施策の一つとして位置づけられたところでございます。 観光庁におきましては、文化庁を初めとする関係省庁と連携しながら、国内外の旅行者の目線に立って、文化財の本来の価値や魅力を国内外の旅行者にわかりやすく伝えるための解説の充実それから多言語化、それから、社寺や世界文化遺産など、地域を超えた共通のテーマを持つ観光資源の間でのネットワークの構築と情報発信、それから、地方自治体が実施する地域の隠れた文化財の観光資源としての掘り起こし、磨き上げ、魅力の発信に対する支援、さらには、旅行者に新たな感動をもたらすストーリーを有する日本遺産の旅行商品化、こういった取り組みを今後さらに進めていくこととしておりまして、引き続き、国を挙げて、伝統文化の観光資源としての活用を推進してまいりたいと考えております。
○小宮山委員 大分前の資料ですけれども、平成二十二年の経済産業省の「「文化産業」立国に向けて」という資料には、売上高が大体四十五兆円というのがありました。もちろん、文化という大きな枠組みでいえば、もっと大きな数ではあります。ぜひ、この点に関しましては、今長官おっしゃいましたけれども、各省庁と連携をし、そして、日本の伝統文化、建築物、町並み保存も含めてトータルに振興していただけるように、よろしく御支援をいただきますことを依頼いたしたいと思います。 さて、うちの埼玉県から出ておりますけれども、埼玉では、さきに圏央道が開通いたしまして、本当に、どうやったらビジネスチャンスにつなげるのか、また、成田空港が近くなるなというのが大変話題になっております。 二月二十六日に圏央道の茨城県区間が全線開通することによって、東京から放射線状に延びる東名、中央、関越、東北、常磐、東関東自動車道、この六つの高速道路がつながったことによって、成田から都心を経由せずに、東北道、関越道、中央道、東名高速へアクセスできるようになってまいりました。今まで内陸部、北関東などではなかなか流れづらかった訪日観光客や物流、また、都内への渋滞の緩和、首都直下型地震などへの寄与など、さまざまな効果が考えられるかと思います。 この点に関しまして、経済効果について国交省としてはどのような試算をされているのか、お聞かせいただければと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 圏央道は、都心から半径四十から六十キロメートル圏域にある環状道路として、首都圏の慢性的な渋滞の緩和による移動時間の短縮など、物流の効率化、省力化において大きな役割を果たす重要な道路でございます。 一昨年十月に埼玉県区間が全線開通いたしまして、先月二十六日には茨城県区間が全線開通をし、圏央道全体約三百キロメートルのうち約九割がつながることになりました。 圏央道を利用することで、都心を経由せずに首都圏を横断することが可能となり、例えば、成田空港から秩父・長瀞までの朝七時台から八時台の所要時間を試算した結果、百三十五分から百十五分に最大二十分程度短縮する見込みでございます。 また、今回の開通によりまして、委員御指摘のとおり六つの放射道路がつながりました。これによりまして、例えば、川越、富岡製糸場、日光・那須、筑波山、湘南海岸などの関東各地の観光地の間のアクセスが向上し、訪日外国人を初めとした旅行者による観光周遊の促進が期待されます。 物流面におきましても、圏央道によりまして都心を通過せずに地方間を結ぶことが可能になることなどから、圏央道沿線における物流施設の年間立地件数は、二十年前と比較して四・六倍に増加しております。特に、平成二十一年から二十六年の五年間におきましては、一都三県の圏央道沿線市町においては、大型物流施設等が新たに約九十件、従業者数が約九千人増加しております。 また、企業立地等による沿線市町の税収増加につきまして、法人住民税が約百五十億円、建物の固定資産税が約六十億円増加しており、今回の開通によりさらなる効果が期待されております。 加えまして、圏央道は都心から四十キロから六十キロメートルほど離れておりまして、首都直下地震の影響を受けにくいと考えられることから、災害時における道路啓開や支援物資の輸送等の復旧活動を支える緊急輸送道路ネットワークの機能強化が期待されます。 引き続き、圏央道における未開通区間の整備推進を図るとともに、開通した道路をより賢く利用する取り組みを進めてまいります。
○小宮山委員 ぜひ、私から見れば北関東を中心というんでしょうか、より活性化するように、また、さまざまな活用ができることを心から期待をしております。 さて、六年連続で引き上げ改定となる、公共工事設計労務単価の改定が発表されました。今回も前倒しで、三月からの改定となっております。 設計労務単価引き上げに関しては、建設現場に従事する技能者、職人の皆さんからお話を聞くと、実際の賃金への反映は余り感じられないという実情が見えてまいります。また、これが何年も続いているのが現実だと思っております。 国交省は、建設産業の、特に地方の現場においての現状をどのように捉えているのか、この公共工事設計労務単価引き上げの背景につきまして、御説明を簡潔にお願いいたします。
○谷脇政府参考人 お答えいたします。 設計労務単価につきましては、公共工事の予定価格の積算に用いることを目的といたしまして、公共工事に従事する技能労働者の賃金を調査した上で、職種ごと、都道府県ごとに設定をしてきております。 また、平成二十五年度以降、設計労務単価につきましては、特に技能労働者の社会保険への加入促進の観点から、社会保険未加入者が社会保険に加入しているとみなし、法定福利費相当額を加算するといったような措置も講じてきているところでございます。 今回、調査によって得られました全国の公共工事に従事する技能労働者への賃金の支払い、この実績を反映いたしまして、設計労務単価の引き上げを行ったところでございます。率で申しますと、全国の平均で三・四%。例えば、熊本地震の復興の事業が続いております熊本県では四・七%といった率でございます。 なお、この設計労務単価の上昇幅は、民間工事も含めた全ての技能労働者の賃金水準の上昇と必ずしも同一になるものではございませんけれども、平成二十八年の賃金構造基本統計調査の結果によりますと、二十四年と二十八年の比較で、大工、型枠、とび等の労働者の皆さんの賃金は、この四年間でプラス九・一%という数字になってございます。 引き続き、官民問わず、現場の技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるように取り組んでいきたいと考えております。
○小宮山委員 これまでも、この問題に関しましては質問を重ねてまいりました。太田大臣のころにも質問させていただき、やはり公共事業の労務単価を引き上げることによって民間への波及というのを期待しているという答弁を何回かいただいております。 昨年暮れに建設職人基本法が成立したことを受けて、建設職人基本計画が制定されていきます。法律の第三条第二項、また第十条、そして附帯決議において、安全、健康に関する経費が適切に確保されること、つまり、法定福利費を内訳明示した見積書の提出等に関する施策を一層強力に進め、国交省の推進する社会保険一般の未加入対策にも寄与すると期待しております。 六回目の設計労務単価を引き上げたこと、また、建設産業、建設従事者への影響も踏まえて、大臣の、建設工事従事者の安全、健康確保への思いをお聞かせください。
○石井国務大臣 建設職人基本法の成立を受けまして、建設工事従事者の安全及び健康の確保に向けた取り組みに一層力を入れてまいりたいと考えております。委員御指摘の社会保険未加入対策もその一つでございます。同法の附帯決議におきましても、その一層の推進を図ることとされております。 国土交通省では、従来から社会保険の加入促進に取り組んでおりまして、そのためには、元請企業から下請企業に対し、社会保険の加入に必要な法定福利費が適切に支払われることが重要と認識しております。 このため、建設業団体に対しまして、適切な法定福利費の確保を繰り返し要請するとともに、周知啓発や立入検査での確認等を通じまして、法定福利費を内訳明示した見積書の活用促進に取り組んでいるところでございます。 また、同法第八条に定める政府が策定する基本計画につきましては、今後、法第十五条に定める工事従事者安全健康確保推進会議及び専門家会議を設置し、附帯決議の趣旨を十分に踏まえ、関係者と協力をして作成してまいりたいと存じます。 なお、公共工事設計労務単価は法定福利費分を反映して設定しているところですが、本日の夕方、私から主要な建設業団体に対しまして、法定福利費分を含め、設計労務単価の引き上げが、官民問わず、現場の技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるよう、直接要請することとしております。 こうした取り組みを通じまして、建設工事従事者の安全や健康の確保に今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○小宮山委員 大変心強い大臣のお言葉でございまして、ぜひ、その大臣の思いというものが、各建設業者、そして下までもしっかりと伝わること、また実際に行動に移されることを心から期待しております。 さて、時間が限られてまいりましたので、バリアフリー改善についてお聞かせいただければと思います。 政府は、二月二十日にユニバーサルデザイン二〇二〇関係閣僚会議を開催し、ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画をまとめられました。二〇二〇年の東京大会までの実現に向けて努力をいただきたいと思っておりますが、その中でも特にと思う点を何点か伺いたいと思います。 まずは、訪日される障害のある方が、国内からの移動においても、車、バスなど交通手段は便利なものではありますが、そこで、空港アクセスや高速バスのバリアフリー化、車椅子で乗車可能なユニバーサルデザインのタクシーの普及の状況についてお聞かせください。
○藤井(直)政府参考人 お答えいたします。 空港アクセスバス、高速バス、あるいはUDのタクシーに関してでございますけれども、バリアフリー化はまだ途上だと考えております。空港アクセスバスのうち、リフトつきの車両というのは、今、三台ということでございます。また、UDタクシーにつきましても、現在のところ、割合としては、東京では〇・一%ということになってございます。
○小宮山委員 大変割合が少ないということでもあります。 新幹線や特急車両におけるフリースペースの設置、増設もおくれているわけでありますが、できれば、本当は一両に一カ所のフリースペースを確保することで、車椅子だけでなくベビーカー等の利用も行いやすくなり、ユニバーサルデザインに近づくと考えております。これらについての取り組みはいかがでしょうか。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 現在、新幹線、特急、通勤型などの鉄道車両における車椅子スペースにつきましては、移動等円滑化のために必要な旅客施設又は車両等の構造及び設備に関する基準を定める省令におきまして、一列車に一以上の車椅子スペースを設けることが義務づけられております。 また、車両編成が長い場合は一列車に二以上の車椅子スペースを設けること、通勤型車両においては、車椅子利用者に限定せず、ベビーカー使用者等の多様な利用者に配慮したスペースを設置することが、標準的な整備内容としてバリアフリー整備ガイドラインに定められております。 これらの基準に基づきまして、鉄道各社におきましては車椅子スペースの整備が進められておりまして、平成二十七年度末で、全国の約一万二千編成中、八千百五十編成において、一列車に一以上の車椅子スペースが設けられております。これは、全体の約七〇%を占めている状況でございます。 しかしながら、さらに利用可能なスペースを確保してほしいといった御意見、御要望もございますことから、国土交通省に昨年十月に設置いたしました移動等円滑化のために必要な旅客施設又は車両等の構造及び設備に関する基準等検討委員会におきまして、車椅子スペース並びにベビーカーが利用可能なスペースの増設についても検討を行っております。 いずれにいたしましても、車椅子を御利用される方やベビーカーの利用者を含め、幅広い利用者の方々が円滑に御利用いただけるよう、環境の整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小宮山委員 海外では、車椅子、ジョイスティック、またハンドル形の区別はないと伺っております。実際に、海外からの、ハンドル形に乗った方が国内で新幹線に乗ろうとしましたら、規格にないので拒否をされたという事例も起きております。今後、その検討会の中で、日本の制度がバリアをつくることのないように、ぜひしっかりと検討していただき、門戸を広げていただければと思っております。 最後になりますけれども、バリアフリー新法が成立した二〇〇六年以降、国内外では障害者を取り巻く状況が大きく変化いたしました。障害者基本法の改正、また、障害者権利条約の批准、障害者差別解消法が施行されました。この中でバリアフリー法の改正も、今、障害者の方々から大きく望まれているものでもあります。 ぜひ、基準の改正にとどめることなく、法律の見直しをしていただきたいと思いますが、最後に、大臣におきまして、この点に関しましての御見解をお聞かせいただければと思っております。
○石井国務大臣 委員先ほど御紹介いただいたとおり、ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画を策定したところでございますが、これに基づいて、二〇二〇年東京大会に向けた重点的なバリアフリー化、また、全国各地における高い水準のバリアフリー化、さらには心のバリアフリーの推進に取り組んでまいりたいと存じます。 全国のバリアフリー水準の底上げを図るため、公共交通機関や建築物のバリアフリー化のための基準やガイドラインの見直しを行います。 また、心のバリアフリー化を積極的に推進するため、交通、観光分野における接遇ガイドライン等の策定など、ソフト面の取り組みも進めてまいります。 これらに加えまして、バリアフリー法や関連施策のあり方につきまして、その見直しも視野に入れつつ、検討を進めてまいりたいと存じます。
○小宮山委員 あくまでも私としては、障害がある人もない人もみずからの意思で移動ができる環境をつくる、その共生社会というのを目指すことが、やはりオリパラの精神にも適しますし、この分野で後進国だと言われないためにも、心も当然大切ではありますけれども、場合によっては、日本の障害者に対する思いをあらわすのはハードの部分かと思います。この推進を心から期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。 大阪府豊中市にあります国有地が学校法人森友学園に格安で売却されていたことが、今、国会とメディアで大問題になっています。 九億五千六百万円の土地から八億一千九百万円を値引きし、さらに、土地改良費にかかった有益費を森友学園側に支払っており、結局、実質負担ゼロでこの十億円近い土地を手に入れたということが問題なんですね。こんなにうまいことおさまるのかと、多くの国民が疑念に思っているのではないでしょうか。 問題の国有地は、豊中市が約十四億円の価格で購入した公園用地の隣接地です。長期間にわたってこの問題の調査を続けてきた無所属の木村真豊中市議が、ことし二月八日、土地価格の非公開は違法だと、国、近畿財務局を相手に大阪地裁に提訴いたしました。普通は、国有地の売却価格というのは公示されるのが当然なんですけれども、これだけが伏せられていたということなんですね。日本共産党の山本一徳市会議員も木村議員と協力しながら調査をし、この提訴をきっかけにテレビ、新聞が一斉に報道し、国会を揺るがす大問題になっております。 森友学園をめぐりましては、三月一日の参議院予算委員会におきまして、我が党の小池晃議員が、自民党国会議員事務所の陳情記録を独自で入手し、学園側から行政に対して政治的な働きかけを要請していた生々しいやりとりがあったことを告発いたしました。 同日には、自民党の鴻池祥肇参議院議員が記者会見を開き、この森友学園の理事長である籠池夫妻がお金らしきものを持参して、コンニャクという話もありますが、働きかけをして、要請、依頼をしたという事実を暴露いたしました。 籠池理事長自身が本当にお金を渡したのか。実は、御自身がテレビのインタビューで、商品券を渡そうとしたことはある、こう述べられているんですね。もしこの証言どおりだとすれば、政治家に金品を手渡し、行政に政治的圧力を願い出る、これが本当に教育者として適切なのかどうなのかということは、私は極めて問題だと思います。 さて、この土地の件なんですけれども、昨年三月三十日に近畿財務局より依頼を受けた大阪航空局は、この土地の地下埋設物の撤去、処分費用に約八億二千万円かかると算定し、四月十四日、十五日後ですね、近畿財務局に報告しております。 この間の国会質疑で、佐藤航空局長は、撤去費について算定したことはございませんと答えた上で、小学校開校時期が迫っている中、第三者に依頼しておりますと入札手続には時間を要するということから財務局の依頼がありましたと、大阪航空局の立場を説明されております。 航空局、これは間違いありませんか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 本件土地の地下埋設物の撤去、処分費用の算定につきましては、近畿財務局からの依頼を受けて大阪航空局が行いました。これは、小学校開校時期が迫る平成二十八年三月十一日に、学校法人森友学園より、新たに地下埋設物が発見されたとの連絡を受け、入札等の手続によると時間を要することから、近畿財務局から大阪航空局に対し見積もりの依頼がなされたものと承知をしております。
○清水委員 では、詳しく聞いていきたいと思います。 その依頼は、大阪航空局のどの担当課が受けましたか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 大阪航空局空港部補償課でございます。
○清水委員 大阪航空局空港部補償課ということですが、では、そうした依頼を受けたことは、大阪航空局長はいつ知ったんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 確たる日付を私は承知しておりませんが、恐らく、当日、三月三十日に知ったというふうに考えられます。
○清水委員 いや、恐らくでは困るんです。 では、お伺いしますが、近畿財務局から、空港部補償課が大阪航空局の局長と一緒に検討したということですか、受けるかどうかも含めて。それをお答えいただけますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 まず、大阪航空局長に上がった日でございますけれども、現時点でわかりませんので、確認をさせていただきます。 それから、大阪航空局がどういう考え方でその依頼を受けたかというところにつきましてでございますけれども、大阪航空局が財務局から依頼を受けて地下埋設物の撤去、処分費用の見積もりを行ったケースは本件だけでございますけれども、一方で、大阪航空局は、平成二十二年に本件土地の地下構造物調査を行うなど、本件土地をよく知る立場にあり、また、公共事業の一般的、標準的な積算等に能力を有する専門の技術職職員を多数擁しておりますので、十分な知見、経験を有していることから、近畿財務局より見積もりについて依頼がなされたというふうに承知をしてございます。
○清水委員 今の佐藤航空局長の答弁、変わりましたね。大阪航空局長が、いつ、近畿財務局からこの土地の見積もりをしてほしいとの報告を受けたのか、当日だったと思いますという最初の答弁から、今、わかりませんということになりました。 では、今いろいろおっしゃられたんですが、そういった検討は空港部の補償課だけで行ったんですか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 現在、つまびらかではありませんので、確認をさせていただきます。
○清水委員 ぜひ、つまびらかにして、報告していただきたいんです。 では、この小学校の開校に間に合わないという近畿財務局の主張、これは本当かどうかということは検証したんですかね、この空港部補償課で。小学校の開校に間に合わないから、あんたのところでやってくれということで、近畿財務局が空港部の補償課へ依頼したわけですよね。これは事実ですよね。 それで、では、本当に、自分たちがこれまでやったこともないごみ撤去費用の算定をしなければならないほど切迫している、近畿財務局の主張はもっともであるということで判断したのかということを聞いているんです。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 私、前回、三月一日の予算委員会において、大阪航空局に積算を行った事例がないと申し上げましたのは、地方財務局の依頼により、土地売却に当たって、産業廃棄物撤去、処分費用について大阪航空局が算定を行った事例についてでございます。 一方、航空局は、土木、建築等に関する技術職の職員を擁する組織でありまして、空港土木、建築工事の発注におきまして、みずから、工事積算基準等に基づき、積算を行っているところでございます。
○清水委員 私が聞いている観点は、これまで近畿財務局からそのような依頼を受けたことはなかったということ、これははっきりしているんですね。初めて受けることを、しかも、八億二千万円という巨額の費用ですし、八千七百平米という広大な土地であります。大阪航空局が管理しているということは当然だとしても、空港部の補償課だけで、大阪航空局長や他の部局に相談することなく、こうしたことを引き受けるということはあり得るんですか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 本件につきまして、大阪航空局長や空港部長にいつ話が上がったかということについては、わかりませんので、確認をさせていただきます。
○清水委員 わからない、わからないと言いますけれども、そんな昔のことと違いますよ。まだ一年ぐらいと違いますか。一年もたっていないでしょう。この間、この問題が表面化してから、まだその程度のことも調べていないんですか。 これは、問題になっているのは、大阪航空局が、八億二千万円、ごみの撤去費用を積算したということなんですよ。重大ですよ、これは。その中身がどうなのかということについて今は議論しているんじゃなくて、そういう重大なことを、一担当部局だけの判断で、航空局長などに相談せずにやったんですかということを聞きました。 今、確認しますということなので、では、この委員会に報告してもらうということで、委員長、よろしいでしょうか。委員長にお願いしたいと思います。この委員会に報告していただくということでお願いしたいと思います。
○西銘委員長 理事会で協議します。
○清水委員 では、先に進みますね。 本省が、国土交通省が、近畿財務局より大阪航空局の空港部補償課が、当該土地のごみの撤去費用を算定してほしいという依頼を受けていたということを知ったのはいつですか。
○西銘委員長 理財局、わかったら。(清水委員「国土交通省には報告が行っていなかったんですか。では、質問をかえます」と呼ぶ) 清水忠史君。
○清水委員 では、質問の角度を変えます。 航空局長にいつ報告したのかということは、これから調べて、この委員会に報告していただくということですが、国土交通省本省に対して、こうした事案がありました、近畿財務局よりごみ撤去費用の算定を頼まれ、そして、このように見積もりを四月十四日に届けましたということを報告したのはいつですか。大阪航空局が報告したのはいつですか。報告しましたか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 空港外用地の事務につきましては大阪航空局長権限となっておりますが、本件について本省に報告があったかどうかについても、確認をさせていただきます。
○清水委員 驚きですね。本省は知らなかったということじゃないですか。 住宅用地のごみ撤去費用だとか工事費を積算しているという話ではなくて、八千七百平米という八億円を超えるような算定を求められるような見積もりを、大阪航空局長も知らない、本省にも報告していない。一体、空港部補償課というのは何をしているところの担当課なんですかね。これは、非常に私、疑問に感じました。 問題は、私、この工事の積算根拠については、この間見させていただいた資料でいうと、対象範囲掛ける深さ掛ける埋設物混入率、これに工事算定基準で単純に導き出した、言うたら公定価格だというふうに思うんですね。この公定価格で計算して八億二千万円あったわけですよ。航空局空港部補償課が八億二千万円の報告をしたときに、その金額が、やがて取り交わされる森友学園との間の瑕疵控除額にそのまま充当されるという認識はあったんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 大阪航空局は、近畿財務局から見積もりを依頼され、近畿財務局と協議、調整をしながら見積もりを行い、それを近畿財務局に報告させていただいたということでございます。
○清水委員 質問に答えていただいていないんですが、それが、契約にそのまま、いわゆる瑕疵控除額として算定されるということを認識していたのかということを聞いているんです。 といいますのは、小学校の開校が迫っているという認識はお持ちだったようですので、ですから、そのためには、積算を急ぎ、算定を急ぎ、早く売買契約をしなければならないということぐらいは聞いていたんじゃないですか。とすれば、その売買契約の際の瑕疵控除額に空港部補償課が積算した見積もりが適用されるというふうに考えるのは当たり前のことだと思うんですが、あるいはそういう認識を持たずにやったのか、ここはどうですか。
○佐藤政府参考人 お答えを申し上げます。 売却価格を決定するのは近畿財務局であるという認識でございます。
○清水委員 それでは、財務省の方にお伺いしたいと思います。 去年の三月三十日に、私、普通だったら航空局長なりに依頼すると思うんですが、同じ建物のビルの中にあるといっても、近畿財務局が航空局まで行って、空港部補償課をノックして、そしてこれを見積もりしてくれということでやったということではないかと、お話を聞いていたら、確認していないと言うので、そうなのかなと思うんですが、その際に、航空局空港部補償課が積算していた見積額が売買契約のときの瑕疵控除額になるので積算してほしいということを伝えていましたか。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 本件、豊中市に所在する処分済み国有地でございますが、委員御案内のとおり、もともと旧空港整備特別会計に所属している国有地でございます。財務局は国有地を、航空局から委任を受けて事務処理をやらせていただいております。 長年の経緯はございますけれども、この一連の経緯で申し上げますと、平成二十五年四月三十日に、大阪航空局から近畿財務局が、売り払いを内容とする処分依頼を受理しておりまして、それ以来、当然のことながら、近畿財務局と大阪航空局はさまざまな意思疎通をしてきておったものと承知をいたしております。 そこで、今委員御指摘の直前の状況を申し上げますと、平成二十七年五月から、買い受け特約を付した有償貸付契約を締結いたしております。その後、いわゆる土壌汚染とか埋設物撤去工事等が実施され、平成二十八年三月十一日に至り、学校法人森友学園から近畿財務局に対して、くい打ち工事を行う過程において新たな地下埋設物が発見されたとの連絡がございました。この連絡を受けまして、同三月十四日に、近畿財務局、大阪航空局及び現場関係者と現地確認を実施いたしております。 今委員御指摘の、二十八年三月三十日までの間に、この地下埋設物に対して、当時、貸付先でございました学校法人がおよそ一年後に開校を予定しておるという状況を踏まえて、協議、調整を大阪航空局と近畿財務局で行いながら、三十日の見積もりを依頼するということに至ったということでございます。 財務局は不動産鑑定士に鑑定価格を依頼するわけでございますけれども、更地価格で九億五千六百万、ここから大阪航空局が算定されました約八億二千万円を控除して、一億三千四百万円を当該土地の時価ということで売却したということでございます。
○清水委員 物すごく丁寧に経過をお答えいただきまして、理財局次長ということですので、理財局長のように怖い方だったらどうしようと思ったんですが、そこは安心しましたが、私の質問にはお答えになっていないんですね。 空港部補償課に見積もりを依頼したときに、あなた方が策定した金額が土地の瑕疵控除額になるのでということを伝えていたかどうかということを聞いたんです。お答えになりませんでした。 今回、大阪航空局が積算した見積額というのは、いわゆる工事算定基準に基づく公定価格なわけですよ。埋設物混入率の値がどうかという議論はあるかもしれないけれども、何が問題かというと、やはり入札にかけなかったということなんです。入札にかけなかった理由については、先ほど来お話しされているように、森友学園の運営する小学校の開校時期に間に合わないからだというふうにおっしゃっておりました。 では、財務省理財局にお尋ねするんですが、仮に産廃業者などに一般競争入札にかけたとすれば、その見積もりをとるのに通常どれぐらいの期間を要しましたか。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 地下埋設物の撤去、処分を事業者に依頼する場合において、契約の予定金額が二百五十万円を超えるものは、会計法令に基づき、入札により事業者を選定する必要がございます。 入札により事業者を選定する場合、予定価格の積算及び仕様書の作成、それから契約書の作成、入札公告を行った上で落札者と入札契約に至るわけでございますけれども、予定価格の積算や契約書の作成が整っているものであっても、入札に関する手続だけで最低でも一カ月程度の期間を要するのが実情でございます。
○清水委員 一カ月というふうにおっしゃいましたね。一カ月半ですか、一カ月ですか。もう一回、ちょっと正確に。最後、語尾がわかりにくかった。
○中尾政府参考人 今申し上げましたのは、いろいろなものが整っておったといたしましても、最低でも一カ月程度の期間を要することとなる。 ちなみに、事案にもよりますけれども、二カ月から三カ月要するものもございます。
○清水委員 通常は一カ月ということですから、私は、このように疑惑を招くような、今まで算定を行ったことのないような航空局の一部署にお願いするのではなく、一カ月間要して競争入札したらよかったんじゃないですか。これはいかがでしょうか。一カ月ぐらいだったらできるんじゃなかったんですか。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 本土地は、もともと大阪航空局が管理しておりました旧空整特会の所有の土地でございます。この土地につきまして、先ほど航空局の方から御答弁ありましたように、平成二十一年度当時から、この売却に向けまして、地下構造物調査、土壌汚染調査を実施されておりまして、そこで、土壌汚染ですとか廃材、コンクリート殻等の地下埋設物が発覚しておったわけでございます。 こういう、いわばもととなるようなデータも踏まえて、先ほど航空局からお話がありましたとおり、当該土地について最も精通しておられるということで、航空局の方で積算されたということでございます。
○清水委員 かみ合わないですね。皆さん、聞いていてどうですか。 私がお聞きしたのは、競争入札する一カ月のゆとりはあったんじゃないですか、こう聞いているんですよ。小学校の開校が間に合わないということで航空局に依頼したんでしょうが、今の御答弁で、通常、一カ月程度あれば、産廃業者などに幾つか見積もりをとって、この八億二千万円という撤去費を減額できたんじゃないんですか、こう聞いているわけです。それについてだけお答えください。
○中尾政府参考人 恐れ入ります、少し先ほどの御説明を補足させていただきますと、一カ月程度と申し上げましたが、予定価格の積算や契約書の作成が整っているものであっても、入札に関する手続だけで最低でも一カ月程度の期間を要する。それから、事案にもよりますけれども、予定価格の積算から仕様書の作成に二、三カ月かかる場合もございますので、さらに一カ月かかると、三、四カ月かかるものもあるということを申し上げたところでございます。
○清水委員 つまり、一カ月程度というものもあれば、二カ月、三カ月かかるものもあるかもしれないと。(石井国務大臣「契約期間がね。契約する前の期間」と呼ぶ)
○西銘委員長 委員長の許可を得てください。
○清水委員 では、後で国土交通大臣の所見はお伺いするとして、通常は一カ月程度かかる、それか二カ月、三カ月かかるかもしれない。しかし、私は、そうであったとしても、国有地というのは国民共有の財産ですから、一円でも高く売却して公共の福祉に資するよう使用していくというのは当然のことだと思うんです。 だったら、一年間開校を延長してもらったらよかったんじゃないんですか。森友学園、二十八年三月三十一日までの指定期日、この貸付合意書でありますね。これを一年延長してもらったらよかったんじゃないんですか。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 指定期日に係るお尋ねかと存ずるんですけれども、平成二十七年五月二十九日に買い受け特約を付した有償貸付契約を締結しておりますが、そのうち、指定期日が一年延びた後の御指摘かと存じます。 その前提でお話を申し上げますと、学校法人森友学園は、平成二十九年の三月三十一日までに学校工事を完成させて、その翌日から学校として供用するという条件でやっております。 一般的に、土地の賃貸借は、契約に基づきまして、貸し主も、一定の、土地を提供する、一種の債務を負うと承知しておりまして、契約に即して貸し手としても一定の役割を果たすというのは、ごく自然なことではないかというふうに認識いたしております。
○清水委員 確かに、売買契約には、ことし三月三十一日が指定期日となっているんですね。四月一日から学校を開校しなければならないというふうになっているんですね。しかし、そうだとしても、一年延長することは可能だったのではありませんか。
○中尾政府参考人 委員恐らく御承知の、既に二十七年から八年に一年期日を延長したことがかつて確かにございます。この際は、森友学園に貸し付けた後に、本地北部の名神高速道路からの雨水が流入している事実の判明や、資材価格の高騰によって工事がおくれましたので、一年間の期日延長を行ったという経緯がございます。 今委員御指摘のような状況におきまして、学校の開設時期というものにつきましては、私どもが一義的に判断するような事項ではないんじゃないかというふうに認識をいたしております。
○清水委員 それを財務省が判断しなかったら誰が判断するのか、教えてください。
○中尾政府参考人 やや所管を外れるところで恐縮でございますけれども、学校をいつ開設するかは、まず、当然のことながら学校法人の御判断だと思いますが、それに先立って、本件のような小学校の新設の場合は、大阪府知事の認可が必要であるというふうに承知をいたしております。
○清水委員 おっしゃるとおりなんですね。幾ら理財局が森友学園をおもんばかってことし春からの開校を後押ししたとしても、今おっしゃったように、大阪府が学校を認可しなければ開校できないわけです。 配付資料の一枚目をごらんください。 昨日の毎日新聞の夕刊トップに、「「森友」小学校認可先送り 大阪府検討 来月開校は困難」というふうに書いているんですね。その中では、「ごみ問題を放置したまま開校を認められない」ということでありまして、本来撤去するはずの地下埋設物やごみが、いまだ学校の敷地内にあると。 私が驚いたのは、森友学園側の弁護士の方が、いやいや、これは放置しているのではなくて、敷地内の地下に仮置きしているんだというふうにおっしゃったんですね。それを日本語では埋めるというんですけれどもね。 こんなでたらめなことを放置しておきながら、実際、競争入札にもかけず、そして八億二千万円という公共単価でそのまま九億五千六百万円から控除したというところに私は最大の問題があるのではないかなというふうに思っているんですね。 それから、先ほどの延長の話なんですけれども、延長はできるんですよ。 これは、昭和四十一年二月二十二日に出されました大蔵省国有財産局長から各財務局長宛ての通達です。この通達では「指定期日の変更」という項目がありまして、一回に限って延長することができるわけです。先ほど理財局次長が答えられた、大量の水が出て一度延長したというのは、この規定を使われたんですね。 では、一回で終わりかというと、そうではなくて、この通達の第三の「特例処理」というところで、いわゆる特別の事情があれば、財務大臣の承認を受け、再延長することができるというふうに書いているわけなんです。 結局、ごみのことをおもんばかってまともな入札をせず、疑惑を招きながら、最終的にはごみが理由で開校できない。これは本末転倒だと言わなければなりません。 まだまだ質問したいことはあるんですが、時間が参りましたので、次に譲ることとしたいと思います。ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、本村伸子君。
○本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。よろしくお願いを申し上げます。 まず最初に、トラックドライバーの過労死をなくす、労働条件を向上させる立場から質問をいたします。 資料を今お配りしておりますけれども、資料の一をごらんいただきたいんです。これは、厚生労働省、過労死等の労災補償状況ということの資料でございます。その中で、脳・心臓疾患、過労死が道路貨物輸送業、トラックドライバーが一番多いという実態がございます。 石井大臣に、この現状をどういうふうに認識されておられるかという点、そして、働き方改革と言うのであれば、過労死が一番多いこの道路貨物輸送業、トラックドライバーの皆さんの働き方改革こそ必要だと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 業種別の脳・心臓疾患による死亡の労災認定件数について、トラック運送業が最も多いと承知をしてございます。 脳・心臓疾患の労災認定基準においては、時間外労働が一定の時間を超過した場合に、業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が強いと評価されているところでございます。こういったことを踏まえますと、トラック運転者の長時間労働の改善は重要であると認識をしております。
○本村(伸)委員 過労死が一番多いトラックドライバーの長時間労働を是正することは急務だというふうに思います。 運輸業は、トラックドライバーの皆さんは、労働基準法の三十六条一項の時間外労働協定、三六協定の基準である大臣告示、年間残業が三百六十時間という基準ですけれども、これの適用除外になっております。なぜかというと、改善基準告示があるからだという理由でございます。しかし、そういう中で過労死が一番多いという現実を見なければならないというふうに思います。 以前、改善基準告示違反のオンパレードの中で過労死に至ってしまった事件のことを私はこの委員会で質問いたしました。改善基準告示というのは、違反をしても罰則がないという問題がございます。しかも、休息時間八時間ということで、今の改善基準告示というのは、運転するのに睡眠時間を問わない中身になっております。ここも私は問題があるというふうに考えております。通勤で一時間かかって、往復で二時間かかって、食事やお風呂や身支度や、事実上、睡眠時間が四時間でも構わないというふうにこの告示はなっているわけでございます。これでは、運転上の安全も、そして命も守られないというふうに思います。 私たちは、勤務と勤務の間、インターバルを十一時間とるということや、残業時間を年間三百六十時間にするなど、安全と命を守る規制が必要だというふうに考えております。 この改善基準告示自身が持っている問題を改善するということ、そして、少なくとも改善基準告示違反は罰則つきで取り締まって、トラックドライバーの方々の長時間労働を規制するべきだというふうに思いますけれども、厚生労働省の認識を伺いたいと思います。
○土屋政府参考人 お答え申し上げます。 自動車運転者の方を初めといたしまして、全ての働く方々が安心して働ける環境を確保するということは大変重要だというふうに考えております。 このため、労働基準監督機関では、自動車の運転者の方の労働条件の確保や改善に向けて、地方運輸機関と合同で監督、監査を実施したり、監督等の結果を相互に通報する制度も実施をいたしまして、改善基準告示を初めとする法令の確保、履行の徹底を図っているところでございます。 今後とも、まずは、改善基準告示について、関係労使団体を通じた周知徹底や的確な監督指導を行うことによりまして、あるいは国交省とも緊密な連携を図って、その遵守の徹底を図ってまいりたいと思います。
○本村(伸)委員 そういう対策では過労死がトップというのが少なくならないから、私は申し上げているわけでございます。 そして、今、働き方改革実現推進室の時間外労働の上限規制についてという事務局案では、自動車運転業務については厚生労働大臣告示の適用除外となっていて、これらの扱いについて、実態を踏まえて対応のあり方を検討するというふうに書かれておりますけれども、過労死が一番多いという実態を踏まえたしっかりとした抜本的な対策をとっていただきたいというふうに思うんです。 仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会というものをやっているわけですけれども、その論点整理の中に、「現行法の遵守の徹底を求めるとともに、同業他社等との競争が厳しい中、各企業の自主的な取組に任せるだけでは限界があることから、三六協定における時間外労働規制の在り方について、法改正を検討する必要がある。」ということが書かれております。 各企業の自主的な取り組みに任せるだけでは限界がある、これは運輸業界でもはっきりとしているというふうに思います。だからこそ、改善基準告示に違反したら罰則があるんだというふうに法改正していただきたいというふうに思います。 過労死が一番多いわけですけれども、トラックドライバーの方々は、体を壊し、働き続けることができないケースが多いわけです。そして、生活ができない賃金という実態もいろいろあるわけです。 そこで、ちょっと厚生労働省に確認をしたいというふうに思いますけれども、労働者性についてお伺いをしたいと思います。 労働基準法のコメンタールの中に、形式上は請負のような形をとっていても、その実態において使用従属関係が認められるときは、当該関係は労働関係であり、当該請負人は本条の労働者であることになるというふうに書かれております。報酬を誰が払うかどうかだけでは判断できないんだ、指揮監督下の労働かどうかというものが判断の大事な観点だというふうに思いますけれども、その点、厚生労働省に確認をしたいと思います。
○土屋政府参考人 労働基準法におきましては、「「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」とされております。 この労働者であるかどうかは、契約の名称ではなくて、その実態により判断されるということで、具体的には幾つかの判断基準がございまして、仕事の諾否の自由の有無、業務遂行上の指揮監督の有無、勤務場所や勤務時間の拘束性の有無、労務提供の代替性の有無、報酬の労務対償性を基礎といたしまして、機械、器具の負担関係や報酬の額などを踏まえた事業者性の有無や、専属性の程度といったものも勘案しつつ、総合的かつ個別具体的に判断されるものでございます。
○本村(伸)委員 具体的にお伺いをしたいというふうに思います。 愛知県の名古屋市の佐川急便株式会社名東店にかかわるお話ですけれども、そこには佐川急便の荷物がたくさんあるわけですけれども、そのもとで働く方々の問題です。 佐川急便名東店では、宅配便の荷物は、佐川急便が受けて、それを一次下請の有限会社A社に委託をして、A社が配達するわけではなく、そこから丸投げをして、形の上では個人事業主とされているBさんたちが黒ナンバーの軽自動車で佐川急便の荷物を配達しているという現状がございます。 Bさんの働き方なんですけれども、朝七時ごろ佐川急便名東店に出勤をして、佐川急便からPDTというコンピューター端末を受け取って、そして持ち出しの荷物の事前入力や積み込みなどの作業を行って出発をいたします。 皆さんにお配りをしている資料の三枚目、三というものを見ていただきたいんですけれども、これは手書きの、Bさんがどういうふうに働いていたか、幾つぐらい荷物を配達していたかということがわかるものです。 一番上の六月二十一日の欄を見ていただきたいんですけれども、Bさんは、佐川急便名東店から八十三個の荷物を持ち出して、七十個配達が終わったということが書かれてあります。そのときの帰りの時間は二十二時一分と書いてあります。Bさんは、こんにちは、佐川急便ですと言って配達をするわけです。配達済みの入力や、持ち戻りで配達できない荷物の入力、あるいは一日の集計報告、佐川急便に営業報告をBさんが行うわけです。 佐川急便名東店に戻って退社をする時間は、先ほども言った二十二時一分だったわけでございます。これを計算しますと、十五時間も拘束をされている。この労働時間の退社の欄を見ていただきたいんですけれども、二十二時とか二十一時とか、毎日毎日七時からそれぐらい働いているわけです。Bさんは本当に休憩もほとんどとれないような状況で、公園でおにぎりを食べていたら、佐川急便から、ちょっと、とまっているけれども何をやっているんだという連絡が来るというお話でございました。 休憩もほとんどとれない状況で、仮にその残業時間を計算しますと、過労死ラインの月百時間以上は優に超える労働実態があるわけです。仕事を休むとペナルティー、罰金を払わなくちゃいけないということで、断れない現状もございました。休憩も一時間もとることができずに、毎日毎日七時に出勤して、そして夜九時、十時まで働き続けていくという中で、Bさんは、こういう勤務が続く中で、吐血をして救急車で運ばれました。 朝七時から夜九時、十時まで毎日働いても、本当に手取りは少ないんです。 資料の二に戻っていただきたいんです。 これはBさんの明細書なんですけれども、これを見ていただきますと、六十日後にやっとこの月の支払いがあったわけですけれども、差し引き合計のところを見ていただきますと、十七万七千六百九十円というふうに書かれております。これを丸々もらえるわけではなくて、そこからガソリン代や任意保険費用など、月々四万四千円ぐらいの車などの維持管理費が必要になります。そうしますと、Bさんの手取りというのは十三万三千六百九十円ぐらいになっているという現状でございます。 佐川急便から、配達している途中に、荷物が届いたからとりに来いという指示や、あるいは、先ほども言ったように、少し動いていないと、佐川急便から、動いていないけれどもどうしたんだという質問が来て、まさに佐川急便の指示、監督のもとに、佐川急便の労働者として実態としては働いているわけです。形式上の契約がどうあれ、まさに、先ほどの労働基準法のコメンタールの、実態において使用従属関係にあるというふうに言わざるを得ないというふうに思うんです。労働者じゃないということで、社会保険の加入や労働時間の管理や、賃金、残業代なども労働法制から除外をされて、脱法的な働かせ方だというふうに思うんです。 厚生労働省にお願いをしたいんですけれども、この佐川急便名東店に行って、Bさんたちの労働者性について調査をして、労働者として保護をしていただきたいと思いますけれども、厚生労働省、お願いしたいと思います。
○土屋政府参考人 お尋ねの件につきましては、個別の事業場にかかわることでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論として申し上げれば、先ほど申し上げましたとおり、労働基準法上の労働者に該当するかどうかにつきましては、契約の形態にかかわらず、指揮命令のもとでの労働であるかどうか、あるいは報酬が時間を基礎として支払われているかどうか等の実態を勘案いたしまして、総合的に判断をされるものでございます。 その上で、労働基準法上の労働者に該当する場合には労働基準関係法令が適用されまして、その関係法令の違反があった場合には、労働基準監督署や労働局において是正勧告等を行っているところでございます。
○本村(伸)委員 申告をすれば調査をしていただけるということでよろしいでしょうか。厚生労働省、お願いいたします。
○土屋政府参考人 先ほども申し上げましたように、個別の事業場にかかわることでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、一般的には、御相談等があれば、それを踏まえて必要な対応をしていくということでございます。
○本村(伸)委員 佐川急便の荷物を運ぶのに、こういう過労死しそうな働かせ方を強いられて、しかも、このA社から報酬のピンはねまでされているわけでございます。Bさんのように、佐川急便で働く人たちの手元に残るお金がない、だから、暮らしていくためにはたくさんの荷物を運ばなければいけなくて、結局、長時間労働になってしまうという悪循環になっているわけです。 Bさんのような働かせ方というのは業界に蔓延していて、愛知の労働組合の方に相談がかかっているケースでも、佐川急便さんのほかにも、日本郵便さん、あるいは西濃運輸さん、あるいは福山通運さん、ヤマト運輸さんでも行われているというふうにお聞きをしております。 Bさんは、仕事をする前に古い軽自動車を最初に買うようにさせられて、その借金を八十四万円抱えさせられた。営業ナンバー申請書類作成費用、あるいは業者登録費用、業者識別章、あるいは消費税で十九万四千四百円もA社に支払わなければいけないということも強いられております。 そういうふうに借金とか負担もあるわけですけれども、資料の四を次に見ていただきたいんですけれども、資料の四、これがA社の求人広告でございます。 先ほど、朝七時から夜九時、十時まで働いて、手元に残るのは十三万円ちょっと、しかも借金もあるんだというふうに実態を申し上げましたけれども、このA社は、月額四十三万円稼げるかのように求人情報紙に書いて人を集めて、結局、借金などを負わせて、休憩、仕事を休むとペナルティーがついたり、自由度もなく奴隷的に働かされていたわけでございます。 厚生労働省に伺いたいというふうに思いますけれども、実態とかけ離れたこういう広告、求人情報折り込み広告、求人紙の、委託契約を装った労働者の募集、誇大広告をやめさせるよう指導していただきたいと思いますけれども、お願いいたします。
○鈴木政府参考人 募集広告に関しましてお答え申し上げます。 実際には請負契約であるにもかかわらず、雇用契約を締結するかのように見せかけた募集広告を出した広告主、あるいは、労働者の募集に当たりまして労働条件が適正に明示されていない募集広告を出した広告主につきましては、職業安定法に抵触することになると考えてございます。 このような広告を把握した場合には、都道府県労働局におきまして、広告主に対しまして必要な指導等を行い、是正を図ることといたしております。
○本村(伸)委員 ありがとうございます。 今、佐川急便の荷物を運ぶBさんの例で悲惨な物流の現場の実態をお話ししましたけれども、先日は、ヤマト運輸の労働組合の方が宅配便の総量抑制を求める、そういう報道もございました。 近年、本当に宅配便の個数の拡大はすさまじいというふうに思いますけれども、その実態について、国土交通省、お願いしたいと思います。
○藤井(直)政府参考人 お答えいたします。 ネット通販など電子商取引市場の規模の拡大に伴い、多頻度小口化が進み、宅配便の取扱件数はこの五年間で約五・三億個増加し、平成二十七年度の宅配便の取扱実績は合計約三十七・五億個となっているところでございます。
○本村(伸)委員 個数が急速に伸びているという実態をお示しいただいたんですけれども、荷物を運ぶ人があってこそ、消費者の方々や先に届くわけでございます。現場は荷物がふえているのに人手が追いつかないという現状がございます。そういう中で、Bさんのように、長時間、低賃金の実態で、吐血して救急車という現状があるわけです。これでどうやって若い人が魅力ある仕事だと思ってくれるのかというふうに思います。 こういう労働条件をよくするために必要な対策について、ぜひ大臣にやっていただきたいということで、提案をさせていただきたいというふうに思います。 今、再配達の問題が大変議論になっておりますけれども、国土交通省は、環境省の予算ですけれども、宅配ボックスの設置を進めるということで、来年度、環境省の予算で五億円の補助がついている。一カ所平均二百万円で、半分、百万円を出して、五百カ所だという話でございます。これは必要なことかもしれませんけれども、しかし、これでは追いつかないというのは明らかだというふうに思います。最も根本的な対策が必要だというふうに思います。 運賃というのは、再配達すれば、当然、その分の運賃がかかるわけです。大量に荷物を発注している大手通販会社などは定価からかなり値引きをされているというふうに思いますけれども、そうした大量に荷物を発注している大手通販会社などに対して再配達のコストを負担させるべきだと思いますけれども、大臣、御見解をお願いしたいと思います。
○石井国務大臣 最近の報道でも取り上げられておりますように、ネット通販など電子商取引市場規模の拡大に伴いまして、宅配が多頻度小口化しております。宅配の現場に大きな負担がかかっているというふうに思っております。 再配達のコスト負担を荷主に求めることは、人手不足への対処のためにあり得る方策の一つではあると考えますが、再配達料金のあり方については、トラック運送事業者がそれぞれの経営戦略を踏まえて決定すべきものと考えてございます。 国土交通省としては、今委員御紹介いただいたように、再配達の削減が重要なテーマと考えておりまして、そのために、駅やコンビニ等の公共スペースやオフィス、マンション等に、特定の宅配事業者でなくても利用できる共同利用のオープン型の宅配ボックスの導入を促進するなどの対策を進めてまいりたいと存じます。
○本村(伸)委員 ぜひ実効ある対策をとっていただきたいというふうに思うんですね。 次に指摘をしたいのが、資料二にもう一度戻っていただきたいんですけれども、Bさんの明細書なんですけれども、そこに単価が書かれております。一般宅配は一個当たり百三十五円、千趣会のSは四十円、アマゾンは百二十円というふうに書かれております。実際に配達している方々にほとんど行かないわけでございます。 低賃金、長時間労働が常態化している背景には、ネット通販などの荷主の運賃のダンピング発注ですとか低価格発注があるというふうに思います。これを正して適正な運賃にする必要があるというふうに思うわけでございます。 荷主に対して、ドライバー不足などになれば荷物が運べないんだ、物流の現状が深刻な危機に直面しているんだということを認識していただいて、適正運賃で荷物を発注するよう国としても指導していただきたいというふうに思いますし、バスなど旅客運送と同様に、適正運賃を国土交通大臣が示していただきたいと思います。 そういうふうに改めるべきだと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○石井国務大臣 トラック運送事業者が安全コストや人件費を含む必要なコストを適切に負担できる環境を整備することは非常に重要でございます。 適正運賃収受のためには、運送委託者が、荷主ですね、一方的に低い運賃で運送委託等を行うことを防止する必要があることから、国土交通省といたしましては、関係省庁と連携をいたしまして、トラック運送事業者及び運送委託者の双方に対し、そのような形で契約を行わないように啓発、要請を行っているところでございます。 さらに、トラック輸送における取引環境等の改善方策について検討する協議会のもとに、昨年の夏に学識経験者等から構成をされますトラック運送業の適正運賃・料金検討会を設置し、議論を行っているところでございます。 引き続き、適正な運賃・料金の収受のための方策について検討を進めてまいりたいと存じます。
○本村(伸)委員 ぜひ、過労死をなくすためにも適正運賃を示すべきでございます。強く求めておきたいというふうに思います。 また、働く方々から、ネット通販で送料無料というのは、自分たちの働きが低く見られているようで本当につらいというお話をお伺いしました。実際は社会にとって本当に必要な働きをしている方々がしっかりと評価をされ、誇りが持てるようにするべきだというふうに思います。 そういう意味でも、送料無料というのは本来あり得ないことですから、送料無料ではなく、運送料は当社負担など、正しい表示にしていただくという対策もぜひ国交大臣にお願いしたいと思います。 時間がないので次のテーマに移りたいと思いますけれども、過労死の多いトラックドライバーの長時間労働、低賃金の実態を改善するためにも、今言ったような抜本的な対策をぜひとっていただきたいというふうに思います。 次に、小牧基地のブルーインパルスの問題について質問をしたいと思います。 ことし二月二十四日、航空自衛隊小牧基地司令から国交省の大阪航空局に、ブルーインパルスの展示飛行にかかわる申請が出されました。予算委員会の分科会でも指摘をしましたけれども、ブルーインパルスの展示飛行について、春日井市長も反対を表明し、そして、小牧市、豊山町も二市一町で共同歩調を合わせると表明をしております。そして、議会と行政と市民の皆さんが入った春日井市飛行場周辺対策市民協議会も明確に反対をしております。地元の理解などありません。小牧基地のブルーインパルスの展示飛行は中止するべきだということを強く求めておきたいというふうに思います。 国交省と防衛省、両方からいただいた資料なんですけれども、六を見ていただきたいんですが、これは、昨年、ブルーインパルスの展示飛行について、防衛省小牧基地司令が昨年二月二十三日に国土交通省の大阪航空局に提出した申請書でございます。そこに、騒音について、飛行場周辺住民、自治体から同意を得ていると書かれていて、私は本当に驚きました。 防衛省に伺いますけれども、地元の自治体はブルーインパルスの展示飛行に反対しているのに、なぜ同意と虚偽のことを書いて申請したのか、伺いたいと思います。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 昨年二月、航空自衛隊小牧基地司令が国土交通省大阪航空局中部空港事務所長に対しまして、制限速度を超える飛行許可申請を行ったという点につきましては、御指摘のとおりでございます。その際、「その他参考となる事項」という欄に、「当該飛行に伴う飛行場周辺住民に対する騒音対策としての周辺自治体の同意を得ている。」旨が記述されておるところでございます。 この御指摘の記述につきましては、当該申請に該当する飛行経路に係る全ての自治体から特段反対の意見がなかったことから、周辺自治体の同意という表現を使用したものと報告を受けておるところでございます。 ただし、こうしたブルーインパルスの展示飛行については、飛行経路には直接かからないものの、小牧基地に近接する春日井市長から反対の御意見をいただいていることにつきまして、二月二十三日の衆議院予算委員会第一分科会における委員からの御質問に対して、当方も承知している旨、お答えしているところでございます。 なお、この点につきましては、誤解を招くおそれがあることから、本年二月に航空自衛隊小牧基地司令から国土交通省大阪航空局中部空港事務所長に対して行った本年分の申請においては、第三者から見ても誤解が生じないよう留意し、適切な表現に変更したものと報告を受けておるところでございます。 いずれにいたしましても、防衛省・航空自衛隊としては、愛知県及び近隣県の皆様や小牧基地周辺住民の皆様にブルーインパルスの展示飛行をごらんいただくことは、防衛省・自衛隊に対する認識と理解を深めていただく重要な機会と考えておりまして、今後とも、地元自治体等関係者の皆様から御理解を賜ることに努めつつ、また航空機の安全な運航に十分配慮しながら、ブルーインパルスの展示飛行を実施したいと考えております。
○本村(伸)委員 防衛省が同意と書いたのは、やはり虚偽、うそだというふうに思います。国交省は空の安全を守ることが役割で、その観点から、人や家屋が密集している地域でのブルーインパルスの展示飛行は控えるべきだというのが当然の判断だというふうに思います。 大臣に最後にお伺いしたいんですけれども、昨年の虚偽の申請書を認めてはいけないというふうに思います。ちょっと書きかえたからと、しゃんしゃんと許可をしてはいけないというふうに思います。ブルーインパルスの展示飛行、許可しないでいただきたいと思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。
○石井国務大臣 先ほど防衛省から御説明がありましたとおり、昨年の申請において、許可申請の対象となる飛行経路に関係する周辺自治体から特段反対の意見はなかったとのことであり、当時の許可申請書に虚偽の内容が含まれていたわけではないと考えております。
○西銘委員長 質疑時間が終了しております。
○本村(伸)委員 済みません。 ここには本当に言葉のごまかしがあるんです。飛行経路と周辺住民、自治体と書いていたのに、飛行経路というふうに書かれております。それは春日井市を除くために考えた防衛省のすりかえだというふうに思います。こういうことにも強く抗議をして、ブルーインパルスの展示飛行の中止を強く求め……
○西銘委員長 時間です。
○本村(伸)委員 質問を終わらせていただきます。
○西銘委員長 次に、椎木保君。
○椎木委員 日本維新の会の椎木保です。 本日は、大臣所信並びに国土交通行政全般について質問いたします。 初めに、国土交通省大阪航空局が管理していた国有地を森友学園へ売却した問題についてお聞きいたします。 森友学園が購入した国有地は、鑑定価格が九億五千六百万円とされていましたが、地下埋設物の撤去、処分費用約八億一千九百万が差し引かれ、一億三千四百万円で売却されたとのことです。国有財産をこのような形で売却されたことに、多くの国民は納得していないと思います。 そこで、石井大臣にお聞きいたします。 地下埋設物の撤去、処分費約八億二千万円はどのように見積もったのか。過大な積算だったのではないかとの声もありますが、大臣の認識を伺います。
○石井国務大臣 本件の土地におけます地下埋設物の撤去、処理費用につきましては、公共事業に係る一般的、標準的な方法により積算をしてございます。具体的には、国土交通省が空港土木工事の統一基準として定めました空港土木請負工事積算基準に基づき、本件土地に係る数量に単価を掛け合わせて撤去、処理費用を見積もっております。 詳細を申し上げれば、面積につきましては、平成二十二年に大阪航空局が実施をいたしました地下構造物状況調査を踏まえ、廃材、廃プラスチック等のごみが確認された五千百九十平米、土地全体の約六〇%に設定をしてございます。深さにつきましては、工事関係者からの聞き取りや現場確認等を踏まえ、くいが打たれる部分は九・九メーター、その他の部分は三・八メーターと設定してございます。埋設物の混入率につきましては、平成二十二年の大阪航空局が実施をいたしました地下構造物状況調査の成果に基づき、四七・一%と設定をしております。単価につきましては、先ほど申し上げた空港土木請負工事積算基準等に沿って単価を設定しているところでございます。 したがいまして、空港土木工事の統一基準であります空港土木請負工事積算基準に基づき、一般的、標準的な方法により見積もったものでございまして、適正な積算がなされたものと考えてございます。
○椎木委員 一点確認させてください。 平成二十二年に大阪航空局が調査を実施したという御答弁がありましたが、この平成二十二年に、調査、いわゆる残土を処分したと思いますけれども、その処分をしたときのマニフェストはまだ保存されているんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 本件土地につきましては、大阪航空局から近畿財務局への売却依頼に先立ち、大阪航空局において、地下埋設物及び土壌汚染の状況調査を平成二十一年から平成二十四年にかけて実施し、その結果により、地下埋設物と土壌汚染の存在をそれぞれ確認しております。 本件土地の有益費は、近畿財務局と学校法人森友学園が平成二十七年五月二十九日に締結した買い受け特約つき有償貸付契約に基づき、契約のときに存在が認識されておりました土壌汚染及び地下埋設物は、本件土地の借り主である学校法人森友学園が除去し、そのために要した工事費用、実費、これが有益費でございますが、これを貸し主である国から学校法人森友学園に支払いをしたものでございます。 学校法人森友学園においては、平成二十七年七月二十九日より同年十二月十五日にかけて、埋設物撤去工事、土壌汚染除去を行いました。それで、この工事完了後、領収書により、森友学園より各工事業者へ一億三千二百万円が実際に支払われていること、産業廃棄物に関するマニフェストにより適切に処分がなされていること、工事写真などの工事関係書類において、工事の内容について具体的にどのようなことが行われたか、同内容の工事を行う場合の他の工事事業者の見積もりにより、今回の工事金額が過大でないか等について確認をしております。
○椎木委員 私が質問していることと答えが全く相まみえません。 もう一度申し上げます。平成二十二年に実施した残土の処分の中で、法律で、当然、物を搬出するわけですから、契約の義務とマニフェストの五年間の保存というのは法的に決まっていますけれども、これがあるのかと私は申し上げている。
○石井国務大臣 委員の御指摘でありますが、平成二十二年には埋設物の撤去は行っておりません。これは埋設物の調査を行ったということでありまして、その後、貸付契約の相手方の森友学園が、わかっていたコンクリート殻と土壌の汚染を自分でやった、その有益費を支払った。支払った際には、実際に撤去したマニフェストを確認している、こういうことでございます。
○椎木委員 今の大臣の答弁でわかりました。国の方でやったのであれば、法律に基づいて契約書とマニフェストがあるだろうという趣旨でしたので、今の石井大臣の答弁で理解しました。 次の質問に入ります。 地下埋設物の撤去、処分の作業工程で、掘削、積み込み、埋め戻し、運搬、処分について、それぞれの単価の設定根拠はどうだったのか、お伺いいたします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 単価につきましては、国土交通省が空港土木工事の統一基準として定めた空港土木請負工事積算基準に記載されている作業工程ごとの設定方法に基づき、それぞれの単価を設定しております。 このうち、掘削、積み込み、埋め戻し及び運搬につきましては、標準単価に基づき単価を設定しております。また、処分場での処分費用については、現場状況に精通した工事事業者からヒアリングを行い、他の事業者の価格情報と比較検証の上、単価を設定したところでございます。
○椎木委員 では、ここでまた再度局長にお尋ねいたします。 この積算価格、これは適正だったでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 先ほども答弁をいたしましたが、単価につきましては、国土交通省が空港土木工事の統一基準として定めた空港土木請負工事積算基準に記載されている作業工程ごとの設定方法に基づき、それぞれの単価を設定しております。したがって、適正であったものと考えてございます。
○椎木委員 私が申し上げたいのは、そういった、今るる手続上の積算根拠をお話ししたでしょうけれども、これは当然、都道府県、市町村、地方は相みつはとるんですよ、相みつは。どういうことかというと、市場単価、実勢単価と今のこの積算がどのぐらい乖離しているかというのを当然検証するじゃないですか。そういった検証、相みつはとって、それでのこの積み上げなんでしょうか、確認させてください。
○佐藤政府参考人 お答えいたします。 先ほども御答弁いたしましたが、掘削、積み込み、埋め戻し及び運搬につきましては、物価資料から設定した単価を使ってございます。処分場での処分費用につきましては、現場状況に精通した工事事業者からヒアリングを行い、他の事業者の価格情報と比較検証の上、単価を設定したということでございます。
○椎木委員 細かいところはこの後質問させていただきます。 それでは、次に、財務省として、この地下埋設物の撤去、処分費用の見積もりを大阪航空局に依頼したのはなぜか、これは確認になります。民間のコンサル会社を活用しなかった理由を教えてください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 本件土地につきましては、建設工事の途中で新たな地下埋設物の存在が明らかになり、また、契約相手方の学校の開校予定時期が近づく中、本件土地の所有者である国としても、地下埋設物の撤去及び建設工事等の支障とならないように対応していく必要があったことから、本件土地を所管し、土地の状況等を把握しているとともに、整備事業の経験や知見を有する大阪航空局に見積もりを依頼したものでございます。
○椎木委員 要するに、緊急性があったということですよね、局長。緊急性があったということですよね。であれば、通常は指名競争入札とか条件つき一般競争入札をやるんでしょうけれども、緊急性があるからこそそれができなかったという、これまでの他の委員の質問の答弁にもありましたけれども。 私、これは何を申し上げたいかというと、緊急性があるんだから、この現場に精通した技術力のあるところで随契をやればいいじゃないですか。 だって、そうでしょう。地方だってそうやって法律に基づいてやっているんですよ。一般競争なのか、指名競争なのか。なぜ一般競争に条件をつけるか、それは、技術レベルを、経営力をしっかりそこで担保するんですよ。今、石井大臣は少し笑われましたけれども、では、災害があったときなんてどうするんですか。随契でしょう。同じケースじゃないですか。 なぜこれを、技術力があるところ、現場に精通した会社で、緊急性があるにもかかわらず、随契をやらなかったのか、これがまず一点。なおかつ、随契というのは、国民的感情としては、何かいかにも悪的なイメージがあるんですけれども、こういうためにあるんですよ、この随契というのは。この随契のメリットの中の一つとして、有利な価格で契約できるんですよ、有利な価格で。三つ目、著しく工期が短縮できるんですよ。 いいですか。現場に精通する技術力、有利な価格、そして工期が短縮できる。何で随契をやらなかったんですか。答弁をお願いします。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 会計法令上の随契の要件についてはちょっとあれしまして、一般に、民間企業に依頼する場合も考えられなくはなかったかとは存じます。 ただし、先ほど申し上げましたが、学校開校が差し迫る中で、入札をやりますと手続がかかるという点、それから、国も、賃貸借契約を締結して契約を結びますと、土地を適切に提供する一種の債務を負うわけでございます。 それから、もう一つは、本件土地は、先ほど来御説明しておりますとおり、平成二十二年当時から、国土交通省において、地下埋設物でございますとか土壌汚染の調査を既にやってございます。仮に新たな精通者でない企業が実施することになりましたら、適切な見積もりができるのかどうかといったような問題もございまして、先ほど申し上げました理由で大阪航空局に依頼することとしたものでございます。
○椎木委員 いいですか、局長。私は、手法にけちをつけている意味で言っているんじゃないんですよ。そういう多角的に検討した結果、あなたたちがやった積算が正しかったというのを答弁してほしいんですよ。 だけれども、今の答弁からしたら、既に今まで調査とか現場の知識があるような説明はしていますけれども、現時点で、現状ですよ。だって、これは国の財産なんですよ。急いでいたんでしょう。だったら、多角的に研究をして、検証、検討して、それで最終的にこの手法でやりましたというのが国民の皆さんから見ても納得する方法なんじゃないでしょうか。 随契とか、その他、入札も含めてですけれども、全く検討すらしなかったんでしょうか。確認させてください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 本件でございますが、買い受け特約つきの賃貸契約締結中に、平成二十八年三月三十一日に、くい打ち工事を行う過程において新たな地下埋設物が発見された。自来、十四日に近畿財務局、大阪航空局及び現場関係者で現地確認を行って、大阪航空局、近畿財務局で、当該新しく見つかった地下埋設物への対応につきまして協議、調整を行ってきたものと認識をいたしております。 そういう中で、財務局の事務といたしましては、まさに御指摘のように国有財産でございますので、適正な対価、すなわち時価で売却する必要があるということでございます。最終的には、民間の不動産鑑定価格をとりまして、そこから大阪航空局において適切に算定された地下埋設物撤去費用の積算を控除した金額で、まさに時価で売却したということでございます。 当該地下埋設物工事の積算の対応について、今ほど申し上げました、平成二十八年三月に大阪航空局と近畿財務局で緊密に協議、調整をしてきて、最終的にこの手法をとらせていただいたという経緯かというふうに認識をいたしております。
○椎木委員 何度聞いても同じ答弁の繰り返しなので、非常に、私がわからないんですから、国民の皆さんはもっとわからないと思います。 私も地方行政で経験があるので、やはり、これは地方自治体の事務をやっている職員からすると、非常に首をかしげるんですよ、今回のこの積算の方法。要するに、なぜ大阪航空局なのか。だって、本来、積算できるその他の優秀なスーパーコンサルなんて幾らでもいるでしょう。そんなのは国が一番把握しているはずですよ、特に財務省は。 そういう中で、何であえてというのが、やはり、局長じゃなくて次長ですよね、次長は自分の中で何も不自然に思っていないかもしれないけれども、国民の感覚からいくと、みんな疑念に思っているんです。近く、多分マスコミさんが世論調査でそういった数字も出してくると思いますけれども。 ですから、私は、そういった地方の行政の事務のレベルの話と国民的な感覚でお聞きしているんですよ。それをわかりやすく答えてくれれば、ああ、そうなんだと思うじゃないですか。いいですか、別にけちをつけているわけじゃありませんから、そこは勘違いしないでください。 次の質問に入ります。 これも確認になると思いますけれども、大阪航空局は、このような見積もりを行う算定知見や能力があったんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 国土交通省大阪航空局においては、平成二十二年に、先ほども出てまいりましたが、地下構造物調査を行うなど、本件土地に詳しい立場にあること、土木、建築等に関する技術職の職員を擁する組織であり、空港土木、建築工事の発注において、みずから工事積算基準等に基づく積算を行っていること、平成二十七年度に発注した空港土木、建築工事については四十八件の全て、平成二十八年度に発注した土木、建築工事については五十三件のうち四十九件と、ほとんどの工事において産業廃棄物撤去、処分を実施していることから、地下埋設物の撤去、処分の見積もりについて十分な知見、能力を有しているものと考えております。
○椎木委員 では、その上でお聞きしますね。 この埋設物が廃材、プラスチック、生活ごみ等となっていますけれども、この処分単価の根拠、これは何か一トン当たり二万二千五百円ということですけれども、これが非常に私は不明だと思っています。これは、一般的には立米、いわゆる体積で示すことが多いと思うんですけれども、なぜトン単価だったのか。 これを立米換算して、そして、いわゆる産業廃棄物、これは、環境省が示している、産業廃棄物に関する報告書及び電子マニフェストの普及について、こういった、環廃産発第〇六一二二七〇〇六号について示された換算係数がありますけれども、簡単な話、平たく言います、立米に換算したら、瓦れきと土とコンクリート殻、一立米当たりはどのぐらいの単価になるんでしょうか。 余りのときはとめていただかないと。私もほかにいっぱい質問があるので。
○西銘委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○西銘委員長 速記を起こしてください。 佐藤航空局長。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今回の積算の見積もりで採用いたしました処分費につきましては、トン当たり二万六千四百円ということでございますけれども、これを立米単位に直しますと、一・六で割るということになりますので、大体、立米当たり一万五千円程度になろうかというふうに考えます。
○椎木委員 私がさっき質問したのは、瓦れきと土とコンクリート殻、それぞれ一立米当たり、立米に換算したら幾らですかという質問です。
○西銘委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○西銘委員長 速記を起こしてください。 佐藤航空局長。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 まず、コンクリート殻につきましては、先ほど有益費の御説明をいたしましたけれども、既に森友学園側でこれは除去されてございます。それ以外の廃材、ごみ、これは区分がございませんで、全体でトン当たり幾らで処理するのかという単価を使ってございます。 それで、この処分費用の単価につきましては、現場状況に精通した工事事業者からまずヒアリングを行って一定の単価を入手し、それとは別に、他の事業者の価格情報、これは複数者でございますけれども、これを入手して、比較検証の上、設定をしたということでございます。
○椎木委員 ちょっと時間がなくなってしまうので、この細かい計算、僕は通告していましたからあえて聞いたんですけれども。 だから、私が期待していたのは、瓦れきと土とコンクリート殻の立米に換算した金額を答弁いただいて、それで、こちらが調べてきた建築コスト情報等々の単価と比較して、遜色なければ適正じゃないですか。(石井国務大臣「今回はまとめてやった。一緒くたにやった」と呼ぶ)そういうことなんですよね。だから、これは複合単価なのかな、きっと。 だから、要するに、そういう一番ウエートがあるのがここなんですよ。そうなんですよね。だから、私は、それを明確に答弁いただければ、過大設計というところは払拭できるんじゃないかなと思って聞いているんですよね。ですから、丁寧な通告もしたつもりなんですけれども。結構です、また次の機会に質問させていただきたいと思います。 それでは、次の質問に入らせていただきます。 この撤去、処分の対象となる地下埋設物はどのようなものなのか、再度答弁いただきたいと思います。また、きちんと調査した上で積算に反映されたのか、この点についても答弁をお願いします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の地下埋設物につきましては、平成二十八年三月十一日に学校法人森友学園から地下埋設物が発見されたとの連絡を受けて、同年三月十四日に大阪航空局の職員二名が近畿財務局とともに現地に赴いて、実際に現場を直接確認してございます。この際、九・九メートルに及ぶくい掘削工事を実施する過程において出てまいりました廃材、廃プラスチック等のごみを多量に含む土が広い範囲にわたって散在し、積み上がっていたことを確認しております。 国土交通省の直轄工事におきましては、土砂内から廃棄物が出てきた場合には、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき対応することになっており、地盤の掘削等、建設工事の事業活動に伴い廃棄物が生じた場合は、産業廃棄物と判断して扱っております。 このような調査等を行った上で、撤去、処分の対象となる地下埋設物を産業廃棄物として積算に反映してございます。
○椎木委員 今局長から答弁ありましたけれども、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づいてとり行ったという答弁だったと思うんです。 その上でお聞きしますけれども、そのごみが生活廃棄物であるか否か判断されたのかどうか、そして、生活廃棄物であれば総量を把握しているのか、それ以外の廃棄物がある場合は廃棄物の種類の特定が必要となりますけれども、特定されたか、これについて答弁をお願いします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今回撤去、処分の対象となっております地下埋設物は、産業廃棄物でございます。
○椎木委員 聞きたかったのはここなんですよ。廃棄物には産業廃棄物と一般廃棄物がありますよね。特に、産業廃棄物である場合は、特別管理廃棄物、いわゆる毒性のあるものがありますよね。今回の調査ではそういった調査をしたのか、これが聞きたいんです、一番聞きたいのは。 なぜなら、四月に開校を迎える子供たちが、こういった毒性があるか否かの調査をしっかりされた上で工事が進んでいるのか、この点を確認したいがためなんですよ。それについて答弁をお願いします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 土壌汚染につきましては、平成二十一年から平成二十四年にかけて実施をいたしました地下埋設物及び土壌汚染の状況調査により確認をした上で、その部分につきましては、学校法人森友学園において、平成二十七年七月二十九日より同年十二月十五日にかけて埋設物撤去工事と土壌汚染除去を行ったということでございます。
○椎木委員 時間がないので、ちょっとスピードアップします。 そうすると、この特別管理廃棄物の調査は、したけれども大丈夫だということでよろしいんでしょうか、それとも、していないんでしょうか。もともとなかったという判断なのか。そこら辺を確認したいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 していないという整理になると考えてございます。
○椎木委員 結構です。する必要がなかったのかどうかというのは、また次の段階で聞かせていただきたいと思います。 これは多分最後の質問になってしまうと思いますけれども、この地下埋設物の撤去工事に実際に要した費用が、この見積額で八億二千万。例えば、工事をしていく中で、実際この八億二千万円かからなかったという確認はされるのかというのが一点と、当然、かからなかったときには、これは返還させるべきじゃないんでしょうか。それについてお願いします。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。 本国有地につきましては、大阪航空局が工事算定基準等に基づき算出した地下埋設物の撤去費用を踏まえた時価で売却したものでございます。 本件土地は既に時価で売却済みでございますので、御指摘のように、所有権ももう学校法人側に移っております。したがいまして、その後、必要な地下埋設物撤去が行われるとは承知しておりますが、それが幾らだったかという確認でございますとか、あるいは事後的な精算というものは予定しておらないところでございます。
○椎木委員 そこが国民の皆さんと感覚が非常にずれているんですよ。国保事業だってそうでしょう。最後、実績報告をして、補助金の返還だってするでしょう。同じじゃないですか。 僕は、契約に特約をつけたところは評価しているんです、特約をつけたのは。これはどういうことかというと、これ以上かかってもあなたが負担しなさいよという契約なんですよ。だけれども、本来だったら、これよりかからなかったときには返してねというのが本来の特約じゃないかな。 だって、いや、笑っていますけれども、これは、国が買ってくださいと言って売りたいわけじゃないでしょう。向こうが買いたいと言ってきているんでしょう。国にとって有利に契約を履行していくのが当然じゃないですか。 私は、そういう趣旨で、実際にかかったかどうか、積算したものを調査して、その結果をきちっと報告を受けて、それで、それをアッパーしていればあなたよ、それ以下であれば返してねというのが財務省の責務ですよ。私はそのことが申し上げたい。
○西銘委員長 質疑時間が終了しております。いいですか。(椎木委員「何かあれば」と呼ぶ) 中尾理財局次長、簡潔にお願いします。
○中尾政府参考人 まず一点、本件売買契約におきましては、今、八億一千九百万と積算した以外の瑕疵がほかに見つかった場合において、国はいわゆる瑕疵担保責任を負わない、そういう形の契約をしておるというのが一点。 それから、一般論で申し上げますが、積算を上回ったり下回ったりするケースは一般に売買後にございますが、そういった場合にも精算等は行っておらないということでございます。
○椎木委員 他に通告しましたけれども、次の機会に回させていただきます。申しわけありません。 以上で終わります。
○西銘委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時五分散会