予算委員会 第3号
- 発言数
- 431 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2016/10/11
会議録
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十八年度第二次補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、まず内政・外交の諸問題等に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間の総計は百四十五分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党十分、民進党・新緑風会五十分、公明党十分、日本共産党三十分、日本維新の会十五分、希望の会(生活・社民)十分、無所属クラブ十分、日本のこころ十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 次に、集中審議終了後、締めくくり質疑を三十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民進党・新緑風会十四分、日本共産党六分、日本維新の会四分、希望の会(生活・社民)二分、無所属クラブ二分、日本のこころ二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 平成二十八年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十八年度特別会計補正予算(特第2号)、平成二十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、内政・外交の諸問題等に関する集中審議を行います。 これより質疑を行います。西田昌司君。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 今日は、ベルギーの国王陛下がお越しになり、宮中行事等もあるということで、非常にタイトな予算委員会の日程になっております。野党の皆さん方にも御協力いただきまして今日開催できているわけでありますが、我々も、僅かな時間でありますけれども、今日は東京オリンピック・パラリンピック問題について御質問申し上げたいと思います。 八月に小池知事が誕生されまして、都政改革ということを掲げておられます。その中で、この東京オリパラ大会もその対象になっておりまして、有識者等の都政の改革推進本部からいろんな提言がされているわけであります。 私は、無駄をなくしていこうと、都民の税金を大切に使うという考え方には共感できるところがありますけれども、しかし、このオリパラ問題はそういう問題だけではなくて、東京が全世界に自分たちのこの東京で開催することをアピールをして、そして安倍総理もその大会誘致に御尽力いただいて勝ち取ったわけであります。絶対に失敗できません。その中で考えますと、大切な視点が抜けているかのように思うわけであります。それが、オリンピックだけじゃなくてパラリンピックをやるということなんですね。 特に、今回の提言の中では、東京の海の森水上競技場でボート競技をするというのを、宮城県の長沼ボート場へ移設されるということが提言されています。このことについて、宮城県の村井知事は大変熱心に誘致活動をされているようであります。確かに、復興五輪と銘打って、この地でオリンピックが開かれるということには一理もあると思うんです。 しかし、問題は、このボート競技はパラリンピック大会でも行われるということなんですね。その際に、いわゆる肢体不自由な選手の方、それから視覚障害があるような選手の方々、健常者でない、そういう障害をお持ちの方もこの競技をするということにおきましては、非常にいろんな配慮が必要だと思うんですね。 その一つが、例えば選手村、これ晴海にあるわけでありますけれども、晴海からこの長沼へは大変距離が離れておりますから、当然、もしも長沼でやる場合には別途その宿泊の施設を確保しなければならない。ところが、現在、調べてまいりますと、六か所、三百室程度しかホテルがないということなんですね。これは余りにも数が少ないわけであります。そして、その中で、障害をお持ちのパラリンピックのアスリートの方々の宿舎、対応できるのかなということも大きな問題であります。さらには、ここには選手のだけではなくて、いわゆるこの大会を運営するボランティアの方々やメディアの関係者、そして一般の観客の方々など多くの方がお越しになることが予想されますから、これだけでは甚だ私は不十分ではないかと思うんですね。 ですから、その辺も含めて、このパラリンピックアスリートに対する配慮が、具体的にどのようなことがやるためには必要になるのかと、こういうことも丸川大臣にお聞きしたいと思っております。 それから、長沼のボート場へのアクセスなんですけれども、これは公共交通機関でいいますと、JR東北本線、ここの無人駅なんですね、この無人駅、梅ケ沢という駅らしいですけれども、ここからバスで観客の方々を輸送する必要が出てまいります。当然、観客の方々にも障害をお持ちの方々がたくさんお見えになるということが予想されるわけなんですが、そうした場合、その観戦対応がしっかりできるのかと、こういうことも非常に気になるわけです。 私は、そこで、安倍総理が史上最高のオリンピック・パラリンピック大会を実現させると、こういうふうに述べておられますけれども、これはまさに日本のような急激に高齢化が進んで、この国で障害がある人もない人もみんなが参加できる社会をつくる、その象徴としてのオリパラだと思うんですけれども、これは絶対に成功させなければならないと思います。 以上のようなことを考えてまいりますと、今回のいわゆる長沼への移転というのにはかなり考えなきゃならない問題があるのではないかと思います。 そこで、こうした、もしこのボート場、長沼のボート場に決まった場合に果たしてパラリンピックがしっかり対応できるのかということを含めて、政府側の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(丸川珠代君) その長沼の競技場のことも含む東京都政改革本部の中間報告書というのは、小池都知事がこれから判断をされる材料でありますので、あくまでこれは最終決定ではないというふうに受け止めております、現実にそうでございますので。この中間報告を受けて東京都知事がどう御判断されるかというのを私ども政府の立場では見守っているというのが現在の状況でございます。 ですので、今、西田委員が御指摘いただいたような個々の論点というのは私どもの立場から正直お答えすべきかどうかというのは疑問ではございますが、確かに、パラリンピックをどうするのかということは非常に大きな問題でございまして、いずれの競技においても、パラリンピック、オリンピック双方やる場合には、パラリンピックの成功ということはこの二〇二〇東京大会の非常に大きな割合を占めていると私も認識をして運営の準備に当たらせていただいております。 首都圏の近郊以外で競技が行われるのは例えばサッカーがございますけれども、これオリンピックだけの競技でございます。また、政府としては、福島県で是非野球とソフトボールをという希望を持っているんですが、これもオリンピックだけの競技ですので、地方開催で今のところ我々の念頭にあるのはオリンピック競技ということになります。仮に長沼で行うということになると、これはオリンピック、パラリンピックどちらも考えなくてはいけなくなりますので、その点の配慮は特によく想定をしておかなければいけないことなのかなと思っております。 現状、今パラリンピック向けの宿泊施設でどのように対応しておられるかということなんですが、おっしゃったように、視覚障害者や車椅子の方の対応ということで、リオデジャネイロに私伺ったときには、特に室内の段差は完全になくすようにしなければいけないということ、それからアスリートの中でも車椅子をお使いの方は、シャワーやトイレがしっかり中で転回をできるだけのスペースがあって、なおかつ比較的時間が掛かる方が多いので十分な数が確保されていなければいけないということを伺っております。 また、道の状態がアスファルトなのか砂利道なのか、それとも砂の道なのかという、その道の状態が少し違うだけで健常者の我々が思うよりもずっと様々な困難があるということですので、どの道をどんなふうに舗装するのかというようなことも重要な問題だというふうに伺っております。 パラリンピックの成功のためには、一方で、観戦していただく方の中にも障害をお持ちの方多数おいでになっていただけるような環境を整えるということが重要でありまして、最寄り駅から競技会場まではリオデジャネイロではシャトルバスをお使いになっていたかと思います。バス交通がメーンでございましたけれども、そのバスを車椅子の方がスムーズに乗り降りできるような工夫をしておられて、バスの中にも四台ぐらい車椅子を乗せられるような改造をしておられたので、この点は我々がしっかり輸送の観点から用意をしなければいけないことだというふうに意識をしている点でございます。 また、競技会場のスタンド、トイレについても、高水準のバリアフリー化ということは非常にリオデジャネイロでも気を遣っておられたようですので、西田委員御指摘のように、世界最高水準のパラリンピック大会を実現するということについては大変丁寧な対応を検討していただいて、是非、障害をお持ちの観客、アスリート双方がきちんとスムーズに観戦をし、また競技に参加していただけるような対応を是非御検討をいただければ有り難いなと思っております。
○西田昌司君 ありがとうございました。 東京都問題ですけれども、今大臣がお話しになったように、やっぱりパラリンピックの開催ということがありますから、こちらがしっかり成功できるようにしっかり議論していただいて、正しい選択をしていただくことを期待いたしまして、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で西田昌司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、大野元裕君の質疑を行います。大野元裕君。
○大野元裕君 おはようございます。民進党・新緑風会、大野元裕でございます。 本日は補正予算ということで、防衛省関連の補正予算を見ておりましたところ、新たな任務が付されるという報道があるにもかかわらず、どうも補正予算にはそこには何も入っていないということで、こういったことを中心にPKO等についてお伺いをさせていただきたいと思います。 その前に、一点、稲田大臣にお伺いをしたいんですが、質問通告しておりませんが、衆議院予算委員会の審議等を聞いておりましたら、稲田大臣、全国戦没者追悼式に出席されなかった最初の大臣と、防衛大臣ということになられたそうですね。ところが、その一方では、報道等を見ますと、これは靖国神社への参拝を避けるために、政府を挙げた式典を欠席をされて、ばたばたとジブチ出張についての閣議決定をされたと、そういう見方もあります。 だとすると、今月十七日から二十日まで靖国神社では秋季例大祭ございますけれども、御出席をされるかどうか、まず大臣の御意思をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 靖国神社に参拝するかしないかは、今までもずっと答弁してまいりましたが、心の問題でありますので、するともしないとも、行くべきであるとか行くべきでないとか申し上げるべきではないと思っておりますし、安倍内閣の一員として適切に判断し、行動してまいります。
○大野元裕君 大臣の心の問題であることはそのとおりですが、今大臣ですから、安倍内閣の一員としての適切な判断というものはこれまでの一個人としての心の問題とはやはり違うのではないかというふうに思っています。 というのは、全国戦没者追悼式、これ実は閣議決定をした政府を挙げてのものなんです。そこで言っているのは、国のために命をささげた先人に対し、国の防衛の責任を担う防衛大臣が出席されるというのは、まさに閣議決定で、国を挙げてさきの大戦の全戦没者に対し追悼の誠をささげるためと書いてあるんです。したがって、そこに出席をされなかったということについてはやはり重く受け止められた上で御判断をいただきたいと、このように思っております。 この話はまあここで一度やめておきますけれども、大臣、南スーダン御出張、御苦労さまでした。恐らくマラリアの蚊にも刺されずにお帰りになられたのではないかというふうに思っています。 既に御理解されていると思いますが、自衛隊が派遣をされております南スーダンにおきましては、昨年の十二月以降、重火器の使用を伴うような戦闘が発生をし、治安情勢が悪化しています。それにもかかわらず、第十一次派遣隊はリスクのある新たな業務を付加されるのではないかという見方があります。つまり、旧来のPKOというのは、緊急退避若しくは正当防衛による武器使用のみが認められていました。ところが、今、第十一次派遣隊が訓練をしていると言われる駆け付け警護やあるいは基地共同防衛は任務遂行型の武器使用型と言われているものであります。報道では、首都における駆け付け警護任務、これが付されるのではないかとの報道もあります。 大臣、まずお伺いしておきますが、南スーダン御覧になって、駆け付け警護の任務、共同基地防衛の任務、付与されるんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 南スーダンに視察に参りまして、南スーダンの政府の五名の閣僚を始め政府関係者、さらには国連の特別代表とも意見交換をし、また部隊の視察、市内、ジュバの中の様々なところも視察をしてまいりました。 ジュバの中の状況は落ち着いているという認識をいたしましたが、また、様々な状況の下で、先ほど大野委員も御指摘になったように、七月には衝突事案もありましたし、緊張感を持って今後のことについては考えて、検討して、政府全体で判断をしてまいりたいと考えております。
○大野元裕君 衝突があったんですね。戦闘ではなかったという認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 衆議院の予算委員会でもこの点については議論になりましたけれども、法的な意味における戦闘行為ではないというふうに認識をいたしております。
○大野元裕君 法的な意味におけるというのは、法律に幾つかの、周辺事態法とかPKO法とかに書いてありますけれども、いわゆる戦闘行為、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為という、そういう意味でおっしゃっていると思いますが、戦闘行為ではなくて、戦闘ではなかったんですねと伺っているんですが。
○国務大臣(稲田朋美君) 武器を使用して人が亡くなる、さらには物が損壊するという事態は生じましたが、それは法的な意味における戦闘行為ではなく、衝突であるというふうに思います。
○大野元裕君 戦闘行為、聞いていません。戦闘ではなかったんですねと聞いています。
○国務大臣(稲田朋美君) 大野委員が先ほど指摘されたように、戦闘行為とは、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為、こういった意味における戦闘行為ではないというふうに思います。衝突であるというふうに認識をいたしております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 稲田防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 衝突であると認識をいたしております。
○大野元裕君 先ほどお座りになったところで戦闘という意味が分からないとおっしゃっていましたが、まさに、衝突と戦闘、これ定義をしていただいてもよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ここは、まさにこの法的な議論をするとすると、我々は、法的な議論としては戦闘行為というものは位置付けているわけでありますが、それが大野さんの、用語として戦闘かどうかということについては、それは、戦闘をどう定義付けるかということについては今までこの予算委員会等においても国会等においても定義がないものでありますから、稲田大臣のように、戦闘行為ではなかった、しかし武器を使ってですね、武器を使って殺傷あるいは物を破壊する行為はあったと、このように申し上げているわけでありますから、大野さんの解釈としてそれが戦闘ということであればそれは戦闘というふうに捉えて、捉えられるということだろうと思いますが、我々は、衝突、言わば勢力と勢力がぶつかったという表現を使っているところでございます。
○大野元裕君 担当大臣ではなくて総理大臣にお答えをいただいて本当に光栄でございますけれども、担当大臣に是非お答えをいただきたいと思っておりますが、戦闘行為は、国際的な、つまり、例えば国境を越えるとか、ほかのいわゆる国、国準が出てくるような国と国の間のものであることは、それは承知しています。 今総理がおっしゃいましたが、予算委員会等でこういったことを使っていないと言いましたけれども、ちょっと不思議ですね。幾つも例があるんです。PKO法を議論していたところの平成四年のときには、外務省の丹波政府委員が、例えばカンボジアのコンポントムにつきましては散発的な戦闘が最近まで行われていることは事実です、あるいはボスニア・ヘルツェゴビナ、大変戦闘状態になっていますけれども。あるいは、参議院の外務委員会、平成五年の四月では、これは池田政府委員が、カンボジア全体が軍事的に非常に大きな緊張状態に入ってきたのかといいますが、それはそれほどまで全面的な戦闘ではないと、政府が使っていらっしゃるんです。 ですから、私が定義するのではなくて、政府がこれまで使っていた言葉での戦闘であるんですかと聞いているだけです。大臣、お願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 法的に戦闘行為ということが定義されている以上、私は戦闘ではなく衝突というふうに認識をいたしております。
○大野元裕君 これまでの国会答弁、撤回されるということでよろしいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) この七月の事案についてずっと衝突という表現を使っておりまして、撤回をするという問題ではないというふうに思います。
○大野元裕君 政府が一貫してお答えになられた中で戦闘という言葉を使っているから聞いているんです。戦闘の定義を教えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘の中で、戦闘はどういう定義であるかという問題ではなく、今、法的な戦闘行為という定義において私は衝突という表現を使っているわけであります。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 稲田防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 法的な定義のある戦闘行為ではないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私が答弁させていただきましたように、PKO法との関係、五原則との関係も含めてですね、含めて、戦闘行為という定義はあるものについては、それには当たらないということをお答えいたしました。 そして、では戦闘には定義があるかどうかということでありますが、その当時のですね、その当時の言わば戦闘ということをどのような文脈で使っていたかということを、これは質問通告がございませんから、もう一度これは確かめてみる必要があるわけでありますが、基本的には一般的な、辞書的な意味において戦闘という言葉を使われたのではないかというふうに推測をしているわけでございますが、これは質問通告をいただければ、もう一度果たして戦闘に我々が定義をしているかどうかということを見なければいけないわけでありますが、もし一般的な意味、辞書的な意味で使っているとすれば、それはまさに、先ほど稲田大臣が答弁をさせていただいたように、武器を使って人を殺傷したり、あるいは物を壊す行為、我々はそれは言わば一般的な意味として衝突という表現を使っているところでございます。
○大野元裕君 分からないから聞いているんです。戦闘が国内で行われれば内戦ということになりますから、これから議論をさせていただこうと思っているPKOのまさにど真ん中のところをお話を伺っているところであります。是非この議論は委員会等でも続けさせていただきたいと思いますが、時間がないので移ります。 南スーダンではこのように戦闘が発生していると私は理解をしていますけれども、この第十一次派遣隊のリスクについて先ほども申し上げました。新たな任務を付与するとすればリスクが上がるのではないか。そうだとすれば、補正予算に対して、第一線での救命救急、万が一の場合に備えたですね、もちろん何もないことが一番いいんです、しかし万が一のときの第一線救命救急、これに関する措置あるいは教育に関わる費用は計上されているのでしょうか。大臣、お答えください。
○政府参考人(塚原太郎君) 事実関係でございますので御答弁させていただきます。 御指摘のような第一線救急救命に特化したような予算は、この補正予算では計上してございません。
○大野元裕君 驚いちゃいましたね。リスクは上がるけれども、第一線での救急救命の予算はない。 戦場では九割の命が、ある米軍の統計によると、攻撃をされた後、三十分以内に失われるというふうに言われています。新たなリスクがある任務を付すのであれば、救える隊員の命を救うこと、これは大臣の私は極めて重要な責任だと思います。第一線救命救急措置を施す必要が私はやはりあるのではないかと思っています。 そうだとすると、任務遂行型武器使用の訓練をさせておいて、リスクには対応しない、こういう予算措置すらしないという政府ですから伺っても無駄なのかもしれませんが、改めてお伺いしますが、新たな任務が付与される場合、実施要領に第一線救命救急任務は明記されるのか。また、一般隊員、これはPKOとは違いますが、に対する救命救急に対する十分な教育、第一線救命救急を行う人員の増員はなされるんでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、新たな任務を付与するかどうか、これは今後政府全体で決めることになります。 今、仮定の御質問でございますけれども、新平和安全法制、このPKOの駆け付け警護でございますが、これにつきましては、緊急やむを得ない場合に要請に応じて人道的観点から派遣をしている部隊が対応可能な限度において行うものでございます。したがいまして、そういった意味で新たなリスクが高まるということではなく、しっかりと安全確保をした上で派遣をすることになるというふうに思います。 自衛隊の任務の実施に当たっては……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 御静粛に願います。答弁続けてください。
○国務大臣(稲田朋美君) もちろん、自衛隊の任務の実施に当たっては隊員の安全確保が極めて重要です。そのために、しっかりと訓練もし、さらには新たな任務を付与するかどうかもしっかり検討しているわけでございます。 陸上自衛隊においては、平素より、全ての陸上自衛官に対して緊縛止血法、心肺蘇生法、各種状況下の緊急処置等の訓練を行っており、救急処置能力は保持をしているというふうに思います。 さらに、南スーダンPKOに派遣される全ての自衛官は、派遣準備訓練において現地での様々な状況を想定した救急処置等に関する訓練を受けているほか、衛生科隊員については、各種事態における傷病者の救護や搬送、関係医療機関との連携しての傷病者の治療等、救急救命処置能力を十分高めた上で派遣をされており、次に南スーダンに派遣される予定の第十一次要員も同様の派遣準備訓練を行っております。 仮にそういった新たな任務を加えるとすれば、しっかりとそういった点に、何をするかも検討してまいります。
○大野元裕君 大臣、その新たな安全保障法制がリスクを招くかどうかについてはこれまでも議論がありました。これがいかに日本を守ることがないか、そういった安全保障法制については別途議論をさせていただき、今日は救命救急について話をしたいと思っているんです。 仮にという話がありました。答えられない。しかしながら、防衛省の資料によれば、八月二十五日から派遣準備訓練は開始されているんです。新たな任務を付与するかどうかはまた別な話として、新たな安全保障法制に対応するための訓練を今行っているんです。しかしながら、それについて、新たな武器使用の任務が付与されても第一線救命救急についてはこれまでと一緒、つまりゼロ回答。テレビを見ておられる国民の皆様、自衛隊の皆様、自衛隊関係者の皆様に対して、大臣はしっかりとここで答弁をいただくべきだと私は思いますよ。そこは全く違うと思いますよ。 今、搬送云々という話もありましたので、具体的にちょっと議論をさせていただきます。パネルを一枚目御覧ください。(資料提示) 国内有事のこれ場合ですけれども、国内有事の場合には、第一線、この図でいうところの一番こちら側になるんでしょうかね、総理に近い側が第一線、前線であります。その後、後送といって搬送をして、収容所、CCPと呼ばれるところに搬送し、その後病院等に送るというのが基本的なやり方で、これは仮に在外等で何かあっても基本的にはこの発想というのは同じだというふうに私は聞いています。 そのとき、大臣、この第一線からCCP、収容所まで、それから収容所から病院まで、現時点では救命救急士は収容所から病院までは一緒に付いているんですけれども、第一線から野外収容所やCCPに至るところまでに救命救急士は一緒に付いているんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(塚原太郎君) これも事実関係でございますので御答弁を申し上げます。 武力攻撃事態におけます隊員が負傷した際には、直ちにその場にいる隊員が止血等の応急処置を行いまして、その後、負傷現場付近の患者集合点から二ないし四キロメートル離れた連隊収容所まで連隊所属の救急車で後送した上で医官が必要な救急救命処置を行うということになっております。 当該処置は比較的、この後送は比較的短距離でございますので、救急救命処置を行うことよりも医官に状況を説明するというようなことを想定しておりますので、救急救命士ではなく准看護師を配属するということになっております。
○大野元裕君 要するに、私が、国民の皆さんは見ていらっしゃいますから簡単に説明すると、第一線から収容所までの間には救命救急士いないんですよ。三十分以内に九割の命が失われるんです。 今、衛生監の方から話がございましたけれども、例えば、これ雑誌の記事で読んだんですが、ついこの間、七月二十六日、相模原で障害者施設の殺傷事件が発生しました。これは自衛隊の話ではありませんが、あのときにも実は通報から二十六名全員の搬送が完了したのは五時間後なんです。五時間後ですよ。 大臣、今私が申し上げたのは、新たな任務もそう、それから国内でもテロや様々な悲惨な事件が今発生しています。いつ何どき自衛官がその任務を懸命に達成するために頑張られるか分からない、そんな中で第一線に救命救急士が展開されていないということはおかしいと思いませんか。 大臣、救命救急士を展開するよう是非御提案させていただきますが、政治家としての責任ある御答弁お願いいたします。
○政府参考人(辰己昌良君) まず事実関係についてお答えします。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) まず事実関係聞いていただいた後、大臣の御答弁を求めます。
○政府参考人(辰己昌良君) 事実関係についてお答えします。 現在も第十次隊には医師三名、救命救急士三名が派遣をされております。そして、必要に応じてこれらの医師、救急救命士が現場に出て対応しているということでございます。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、駆け付け警護、新たな任務を付与するかどうかは政府全体で決めていきます。その上で、実施要領の記述については任務付与と、関する検討に併せて適切に検討をしてまいります。 さらには、仮に、仮に第十一次要員に駆け付け警護の任務を負わせる場合、自衛隊医官、救急救命士の資格を保有する専門的な教育を受けた衛生要員が救急車に乗車し、応急処置を行うといった対応を取ることといたしております。
○大野元裕君 しっかりとこれ現場見ていただいて、第十一次派遣隊もそうだし国内もそうだし、この状況を放置しちゃ駄目ですよ。是非、人の命、救える命は、これは国民もそうですけれども自衛官もそうですから、是非大臣の責任としてお願いをさせていただきたい。 一問飛ばしますけれども、時間がないので、次のパネルに移らさせていただきたいと思っています。 新たな任務で危険は増す、しかしながら予算手当てはしない。それに対して、明確な、しっかりとという御答弁だけで、具体的な施策は行わないというお話が伺えましたが、次に、PKOに限らない、一般隊員の救命救急体制について問いたいんです。 これも防衛省からいただいた資料なんですけれども、大臣、この資料を見ていただくと、これ、アメリカの陸軍が携行している個人救急品は一番右になりますかね、一番右、IFAKⅡというのが書いてあります。これが陸軍が携行しているものです。それから、一番右が現在陸上自衛隊が携行しているものです。 この差について、まず御覧になって、大臣、どんな御感想を持たれますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 陸上自衛隊の個人救急品は、平成二十三年度から常備装備品として救急品袋、救急包帯、止血帯の三品目を整備し、全ての隊員が携行できるようにしているところです。また、海外派遣等の任務では、三品目に加えて止血ガーゼ、はさみ、手袋、人工呼吸用シート、チェストシールの五品目を追加装備として携行できるよう整備を進めているところでございます。 個人携行救急品は、米陸軍の携行品などを参考にして、隊員の活動内容を勘案して、負傷した隊員に対する救急処置が適切に行われるよう配慮をされていると思います。今後とも、個人携行救急品の整備を進め、使用方法や止血処置等の救護法の教育訓練を充実させ、救護能力の向上に努めてまいりたいと考えております。
○大野元裕君 済みません、自衛隊の携行品には止血帯も入っています、失礼しました、この図には止血帯を加えることが必要ですけれども。 実は、この包帯について、大臣、お伺いしたいんです。 余りにも悲惨なのでここで資料等は出しませんけれども、例えばですけれども、着弾速度が七百五十メートル・パー・セコンド以上のライフル弾が例えば大腿部に命中する。これ最近、私がかつていたイラクやシリアでもそうですけれども、相手を止めるために、殺すのではなくて実は腰から下狙うんですね。傷病兵というのは足手まといになりますから、それも狙った上でやるんですけれども。その大腿部を例えば命中した場合、入るところと出るところ、この射出口が実はこの七百五十メートル以上だと大きくなります。この自衛隊が持っている包帯では止められないんです、それがカバーできないんです。 大臣、それは、もしかすると御存じかもしれませんけど、日本でもテロのおそれや、あるいは島嶼部での問題も発生しています。海外に行けば、日本よりもはるかに大きな、はるかに大きな火力を持った武器が使われるということも、これは経験上、米軍やイギリス軍なども報告をしていますけれども、大臣、包帯だけでもこれ規格が違うものにするつもりはございませんか。 そして、もう一つ重ねて聞けば、この包帯で手当てできない、今、真ん中の、自衛隊PKO部隊等と書いてありますが、これに換装しているんですね、変えているんですよね。あるいは、海外に派遣する部隊には渡しているんですけど、国内部隊においても、せめて止血帯、つまりこの射出口の部分を覆うことができる、補強することができる止血帯だけでも早めに、早急に配付するということ、これも御提案させていただきたいんですが、大臣、いかがですか。
○政府参考人(塚原太郎君) 事実関係につきましてお答えいたします。 救急携行品につきまして、今御指摘のように包帯については配備をしているわけでございますけれども、この陸上自衛隊の個人携行救急品の包帯につきましては米軍が採用しているものと同等でございまして、特段問題はないというふうに認識をしております。
○大野元裕君 おかしいですよ。俺は止血帯をと言っているんです、あっ、失礼、このガーゼ、ガーゼ状の止血剤、これを実は、失礼しました、包帯に対し、包帯と一緒に補強することでできるという話ですから、包帯のみではないんです。自衛隊は包帯と止血帯の一本だけなんです。これに対して、もう一つガーゼを適用するということが必要ですから、失礼しました、大臣、ガーゼ状の止血剤を補強するべきではないかというふうに御提案をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘の止血ガーゼは陸上自衛隊の個人携行救急品の追加装備品に含まれているものでありまして、その調達、配付の考え方は追加装備品の調達、配備の考え方と同じでございます。 すなわち、止血ガーゼの配付においては、他の追加装備品と同様、平素より全ての隊員に配付するということは想定しておらず、国内有事等の緊急時に初動で対処する部隊に対してまず自衛隊の追加補給をし携行させるとともに、事態の推移等を勘案して、追加装備品の緊急調達により対応することを考えております。 自衛隊員の安全確保のための体制整備については不断の改善が重要であり、今後とも諸外国の取組、訓練、演習の成果等を踏まえて万全を尽くしてまいりたいと思っております。
○大野元裕君 どの部隊が初期対応になるかなんということは、その事態が発生する場所において、しかも定員が充足割れしているような今の現状において、そんなものが想定できるんですか。 次のパネル見てください。 例えば、全く自分たちが持っていない携行品について、ふだんから持っていないのに教育や訓練が全ての部隊でできるんですか。まさにそういったことが、三十分以内に人の命を救うためには、これ、大腿部撃たれたら、一分、二分で手当てしないと気を失って、その後三十分どころか、大変重大な結果を、深刻な結果を招くことになりますから、それだけ教育をするためにも、やっぱり是非とも必要なもの、それは先行して配付してほしいんです。 これ、ちょっとすごく見にくいですけど、実は「軍事研究」という雑誌があって、そこでアメリカの兵士と自衛隊の救命救急に関する教育の比較表が掲載されているんです。これ、米軍はほとんど、たしか五十九だったと思いますが、項目、教育されています。この本の雑誌によると、自衛官の場合二項目しか教育されていないんですよ。これが第一線救命救急の教育の現状だというふうにこの雑誌では言っています。少なくともこの点で自衛隊は大きく遅れているということが読み取れるんです。 大臣、教育レベルについて、第一線救命救急について、レベルを向上させるべき、そしてそのための予算を組み込むべきではないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のこの記事が掲載されたことは承知をいたしております。そして、この当該記事では、今委員が御指摘になったように、米軍が実施する教育項目のうち陸上自衛隊で実施されているのは二項目だけという表になっております。しかしながら、受傷時の初期対応、胸部外傷、防弾ベストの外傷の観察、評価、傷病者の救出救助、輸送技術など、この記事の中では陸上自衛隊で実施がないとされている項目の多くは実際には教育が行われているところでございます。 今後とも、医官を米軍病院等に派遣して教育システム、手法を身に付けさせるなど、救急救命に係る教育の充実強化に努めてまいります。
○大野元裕君 いやいやいや、今、項目の多くはとおっしゃいましたが、私、以前、この前に防衛省からレクチャー受けましたけれども、多くはないですよ。多くはないですよ。少なくとも三分の一以下ですよ。それで本当にいいんですか。大臣、御答弁求めます。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えいたします。 今御指摘ございましたけれども、大臣から申し上げましたとおり、そのうちの多くの事項につきましては訓練をし、年に一度の検定をしております。
○大野元裕君 事前のレクチャーと違うじゃないですか。じゃ、何項目ですか。
○政府参考人(塚原太郎君) 項目数につきましては、ちょっと手元に資料を持っておりませんので……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 塚原衛生監。
○政府参考人(塚原太郎君) 四十七項目でございます。
○大野元裕君 最初のレクと全然違う話を今承っているので、是非真摯な御答弁を、最初からレクをお願いしたいと思っています。 いずれにせよ、大臣、しっかりとこの項目、調査をしていただきたい。というのは、事前のレクチャーでは、実は米軍兵もこんなにできないというふうにも説明されたんですが、しかし、米軍のホームページ見てみると、TCCCコンバットガイド、失礼、戦略的な戦傷のための、戦傷というのは戦争で受けた傷ですね、そのためのガイドラインというのがあって、実はこれほとんど同じなんです。つまり、米軍兵それだけやっているということが書いてあるんですね。ですから、是非この調査だけでもしてほしい、まずは。その上で第一線の自衛官に対してお答えをいただきたいということをお願いをさせていただきたいと思います。 さて、PKOなんですけれども、駆け付け警護の話、先ほどお話をいたしました。救命救急についても今議論をさせていただきましたけれども、安保法制の議論のときにもPKOの話があって、岸田大臣、御記憶にあると思いますけれども、PKOが新しいものになっているという前提の下で、前任の中谷大臣と岸田大臣と私とで、まさにこの委員会で議論をさせていただきました。 テレビを見ている国民の皆様に御説明をさせていただくと、我が国のPKO五原則というものがあります。その中の第三番目の原則は、中立である、紛争当事国同士が一般論で言えば中立であるという場合にPKOを出すと言っているんです。ところが、国連安保理で採択が決議されたブラヒーミ報告あるいは国連発行の「原則と指針」という、PKOの「原則と指針」は異なった見解を表明しています。 つまり、日本のPKO法には、いずれの当事者にも偏ることがないことをもって中立としている。いずれの当事者にも偏ることがないことをもって中立としているのに対し、国連は、中立を前提として派遣したミッションであっても、最初は中立であったとしても、悪意の当事者等の存在により、その後、国が混乱したなどの問題が起きた、このような現実の問題に鑑み、中立性を否定した上で、与えられた任務への不偏性、偏ることがない。ただ、これはどちらに偏ることがないという意味ではありません。何と言っているかというと、日本のPKO法では、どの当事者にも偏ることなく実施される、これが中立性。しかしながら、ブラヒーミ報告、ここに書いてありますけれども、その不偏性の説明では、中立性や全ての当事者をいかなる場合にも公平に扱うことは不偏性とは言わないと言っているんです。言わないと言っているんです。 その上で、これはPKO五原則の中立原則とは相当違いますよね。このことは岸田大臣も、当時、あるいは中谷大臣も認めておられるんです。そこで、私が当時議論をさせていただいて、法制局にも伺ったんですね。これらの不偏性の原則と中立性の原則、整理しましたか、不偏性と武器使用について整理しましたか。ところが、法制局、やっていませんという当時御答弁でした。やっていませんという御答弁でした。 さて、当時の中谷防衛大臣に宿題として、防衛大臣は新たに検討しますとおっしゃいましたが、どんな検討をされたかお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 今委員の方から御指摘ありましたように、昨年、このPKOの中立性と不偏性の議論させていただきました。そして、簡潔に申し上げるならば、国連の文書における中立性、いかなる当事者にもくみしないという内容で使っておりますし、国連の文書における不偏性、これはマンデートの実施に当たっていかなる当事者も優遇しないし差別をしない、こういった形で使っている。そして、日本のこの中立性、これはPKO法第三条一号に記されているわけですが、これは、国連の文書におけるこの中立性と不偏性、この二つの用語を両方併せ持った内容になっている、両方を含む内容であるという御説明を昨年させていただきました。そういったことから、この我が国の参加五原則と国連のPKO三原則、これはそごを生じ得ないという説明をさせていただいたと記憶しています。 いずれにしましても、我が国が活動する際にあっては、この参加五原則、これがしっかり守られているものしか参加しない、これは間違いないところであると考えます。
○大野元裕君 岸田大臣、私は、防衛大臣の前任者がお約束をした防衛大臣としての検討をお伺いしています。 そして加えて、大臣、違うんじゃないんですか、説明。大臣、当時、中立性と不偏性は明らかに異なりますがと三回言っていますよ。それ、異なりますが重なった部分についてというお話を説明されただけであって、実は今の御説明は違うと思います。 その上で、稲田大臣、どんな検討をされたか教えてください。
○国務大臣(稲田朋美君) PKO五原則の三条の一号イ号に言う「紛争当事者にも偏ることなく実施される活動」、この定義について、いずれの当事者にもくみせず、かつマンデートの実施に当たりいかなる当事者も優遇又は差別しないという意味に解釈をいたしております。
○大野元裕君 解釈聞いていません。どんな検討をされましたかと聞いています。
○国務大臣(稲田朋美君) 検討の上、この条文の解釈を今述べたとおりということでございます。
○大野元裕君 ということは、法制局、この不偏性と中立性について、その後検討されたということでよろしいですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) この問題についての、法制局として独自に何か研究するというテーマではなくて、防衛省なり外務省なりPKO事務局において、国連で用いられている概念と我が国のPKO法との、用いているその概念との関係等を整理するということで、先ほど来、外務大臣、防衛大臣からお答えしているとおりであろうと理解しております。
○大野元裕君 というのは、実は新たなまた展開があるんです。 配付してございますけれども、国連のニュースサイトというのがあって、そこで、実は九月の段階、九月の四日、これ発言したのは九月の三日のようですけれども、国連の安保理が、七月からのいわゆる衝突若しくは戦闘、これを受けて国連の安保理としてのミッションを派遣しているんです。 その結果として何と言っているかというと、二ページ目になりますけれども、UNMISSは不偏の、先ほどおっしゃったマンデートを実施するに当たって、不偏のマンデートを持っている、どんなマンデートかというと、民間人を守るためのマンデートを持っている、それは誰であろうが不偏だと書いてあるんですよ。要するに、いずれの方に、中立とか、どちらかに偏ることがないではなく、誰に対しても、人を守るために、失礼、民間人を守るために不偏のマンデートを持っている。 つまり、明らかにいずれかの当事者というのとは実は異なる解釈をして、これはもはや、これは安保理のミッションですからね、それをきちんと発言をしているわけですけれども、こういう状況に南スーダンはなっているんだとすれば、かつて外務大臣がおっしゃったような中立と不偏性が重なるような部分ではなくて、誰であろうと不偏性のマンデートを持っていると言っているわけですから、これ七月の紛争を受けての後ですからね、変わっているんじゃないですか。 だとすれば、今、もう一度不偏性と中立性の概念について整理する必要が出てくるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 不偏性と中立性ですが、中立性というのは、二つの当事者があるとしたら、その真ん中に立つということです。不偏性というのは、この一つのマンデート、例えば停戦を実施するという任務を考えた場合に、片方が停戦に協力的である、片方が停戦に全く非協力的であるという状況の中で真ん中に立ったならば、停戦の実施に前向きとは言うことはできません。この停戦というマンデートの中において、この両方の当事者、協力的な当事者、非協力的な当事者の中で、どこに、どの立ち位置に立つのか、どう対応するのか、しかるべき対応を重視する、これが不偏性の議論です。 国連において、不偏性、これは重要だと言っている、これはもう間違いないところですが、これは要は、中立を口実として何もしないとか、中立性を口実として不偏性を犠牲にするとか、不偏性と中立性を混同してはならない、こういったことを再三国連は繰り返しています。こうした不偏性と中立性のこの整理の下で、我が国の参加五原則、これはPKO法第三条一号にありますように、この両方、中立性と不偏性両方を含む概念であると、こういう説明をさせていただいています。 よって、我が国のこの対応について、従来から何か整理がされていないとか不十分な部分があるというふうには考えていません。明らかに今申し上げました整理の下に昨年来説明をさせていただいています。
○大野元裕君 だったら、新たな検討する必要なかったじゃないですか、今まででいいんだったら。違いますか。今までと同じでいいんだったら新たな検討なんか必要なかったじゃないですか。お約束しているんですよ。議事録に載っていますからね。新たな検討をしていくとおっしゃっていますから。 おっしゃったとおり、実は中立性と不偏性というのがあります。この国連のPKO上の最高のドクトリンである先ほど申し上げた国連文書では、そのマンデートを実施するにおいて中立性を保つべきではないと言っている。つまり、大臣の言葉で言えば、中立性を口実にして不偏性というものを犠牲にするべきではないと、そういうことだと思いますけれども。ところが、先ほど申し上げたように、もうUNMISSは、誰であろうと、インパーシャルな、つまり不偏的なミッションを行使する、それを与えられているということを国連安保理のミッションが明確に九月の段階で言っています。 大臣、これについては実は御存じでしたか。
○国務大臣(岸田文雄君) UNMISSに対して国連がどのようなマンデートを与えているのか、こういったことについては我が国としても承知をしております。
○大野元裕君 いやいや、この報道です。ここに書いてありますけれども、「no matter who they are」と書いて、要するに誰であろうとと書いてあるんです。中立を保つのとはこれ違いますよね。これについて大臣は御存じだったですかと聞いているんです。
○国務大臣(岸田文雄君) 地域保護部隊に対するこのマンデートということにおいて、文民を保護する、これはもう当然、そういった任務が与えられているということ、承知をしております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 御質問は、UNMISSに対して新たに地域支援保護部隊への展開など新しいマンデートが与えられたことを知っていたかという御質問かと思いますが、そういったマンデートが与えられたこと、そしてさらには、これは南スーダン政府もその後それに同意したということ、このことについては我が国も承知をしております。
○大野元裕君 記事について知っていたかどうかを聞いたわけですが、まあここで議論はしませんが、要するに誰であろうとこういったその新しいマンデートを、これは十二月以降ですよね、去年の、こういったことが与えられた。そして、それを安保理で九月に確認をしたという経緯でありますけれども。 そうだとすると、防衛大臣、お伺いしたいんですが、新たに先ほど申し上げた任務遂行型の武器使用が認められることになる、一定の危害要件については要件を満たした上でそういったことが認められるということになるという話を、これはこれから恐らくどこかの段階で、もしかすると第十一次派遣部隊にこれが下令されることになるのかと思うんですけれども、南スーダンの状況というものが非常に流動化している。これは大臣、見てこられましたけれども、このような状況で第十一次部隊に任務遂行型の武器使用を認める、本当にそんな状況になっていましたか。
○国務大臣(稲田朋美君) 冒頭御答弁申し上げましたように、私が視察をしたジュバの中においては落ち着きはあったと思います。しかしながら、委員御指摘のように流動性もあることであり、しっかりと状況は検討して、政府全体で判断をしてまいりたいと思います。
○大野元裕君 いやいや、御覧になったわけですから。私も防衛政務官のときにシリアの派遣前には現地を見てまいりました。中身については言えませんけれども。大臣、南スーダンで御覧になった、まさにおられるとき、あるいはその直前、この過去二週間だけで南スーダンでどんなことが起きているか御存じですか。 元副大統領の、御本人まだ副大統領と言っていますが、マシュアル派は戦闘再開のための再武装を呼びかけています。また、コンゴ共和国に逃げ込んだマシュアル派の武装勢力は、昨日までの間に国外から南スーダンに行くということを求められています。つまり、戦闘に復帰するという可能性が出てきています。さらに、三日ほど前には、セントラルエクアトリア州とジュバ、首都を結ぶ幹線道路で二十一名の民間人が殺害をされている。また、この同じ州では政府軍が反政府勢力拠点を攻撃をする。そして、この州からは、WFP、国連の世界食糧計画の人たちが実は戦争を恐れて、戦争不可避と彼らは言っているんです、失礼、戦闘不可避と言っているんです。戦闘不可避という条件を付けて退避しているんですよ、国内から。 こんな状況の中で、大臣、本当に現地見てきたんですか。六時間で十分だったかどうかは分かりませんけれども、是非お答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘になった中で、南スーダンに、マーシャル、済みません、マシャール前第一副大統領が九月二十三日に自らの支持者等に南スーダン政府に対する武装闘争を呼びかける声明を発声をしたことは承知をいたしております。他方、その声明の中では、昨年八月の南スーダンにおける衝突の解決に関する合意の履行に向けての取組を継続する旨も表明をしているところでございます。 そもそも、マシャール氏は現在南スーダン国外に逃亡をしており、代わってダバン・デン氏が反対勢力側の代表する形で第一副大統領を務めており、政府が維持され機能している状況があります。これは南スーダン政府の閣僚方、そして国連の特別代表からも聞いているところでございます。さらに、南スーダン各地において散発的、偶発的な衝突が発生していることも把握をいたしております。 八日には私も南スーダンを訪問し、ジュバ市内の状況について視察をいたしましたが、現地は比較的落ち着いているということをこの目では確認をいたしております。引き続き、現地情勢を注視しながら、我が国の要員の安全確保に万全を期してまいります。
○大野元裕君 大臣、ジュバの市内を見られて、聞いたところでは国連ハウスとかもまだ行っていないわけですよね。国連ハウスまで行かれたんですか、まで行かれたんですか。失礼しました。いわゆる首都の中の一部見ただけで、これで私は十分であるというような判断を下すというよりも、しっかりと総合的な判断をしていただきたい。 なぜならば、先ほど中立性の話もしました。任務遂行型の武器使用をこれから行うとしたときに、これも今日は時間がないので議論できませんけれども、例えば武器使用を行ったときに、仮に一定の要件を満たして危害を加えた、その場合には国内法で裁かれるということになります。国内法で裁かれるときに裁くのは司法です。政府の解釈ではありません。 いわゆる武器を使用し人を傷つけたときに、違法性の阻却、つまりそれは違法ではありませんよと、もう大臣、弁護士ですからよく御存じでいらっしゃいますけれども、それが認められるのはきちんとした任務、書かれているものに従ったことで、武器輸出の、あっ、ごめんなさい、このPKO法には中立ということしか書いていなくて、実は不偏性というのは書いていないんです、法律の条文には。そして、最終的に解釈をするのが司法であるとすれば、一生懸命、懸命に、命を懸けて頑張った自衛官がそこで武器使用をし、日本へ帰ってくると拘束をされる、逮捕をされるということすら考えられないわけではない。だからこそ……
○委員長(山本一太君) 大野委員、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。
○大野元裕君 はい。 だからこそ、最後にお願いをしておきますけれども、改めて中立性と不偏性の概念についての御整理と、現場における状況に鑑みた第一線救命救急等できることは、政治家としての責任、是非果たしていただきたいという最後にお願いを申し上げて、一言だけ御答弁いただいて私の……
○委員長(山本一太君) いや、もう時間ですから。
○大野元裕君 はい。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で大野元裕君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、平木大作君の質疑を行います。平木大作君。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 私からは、まず冒頭、コロンビア和平に関して質問を一つしたいと思います。 先週末、半世紀に及んだ反政府ゲリラとの国内紛争を終結させる和平合意を受けまして、コロンビアのサントス大統領にノーベル平和賞を授賞することが決定をいたしました。安倍総理も、この和平合意に関しましては、サントス大統領、首脳会談において直接、この祝意を直接伝えられて、さらに今回の受賞を受けて早速にメッセージを送られたというふうにも拝見をしております。 私もこの夏、山口代表を団長といたします公明党中南米訪問団一員として参加をいたしまして、この和平合意の翌週に同国を訪問することができましたので、喜びもひとしおでございます。しかしながら、この和平の道のりというのは大変長くて、これから厳しいものが待っているわけでありまして、今月の二日に行われました国民投票におきましては、実はこの和平合意案、僅差でありましたけれども否決をされてしまいました。 その意味でも、今回のノーベル平和賞の受賞というのは、新たな和平合意をつくり、そして実際の具体的なプロセスを進めていく上で大きな追い風になるわけでありまして、私はこの時を、タイミングを逃すべきではないというふうに考えております。 日本はこれまでコロンビアの和平に対して積極的な支援を行ってきたわけでありますけれども、特に平和構築の取組、この中でとりわけ日本らしさが発揮できるのが私は地雷除去支援であると考えております。私たちがサントス大統領と会見させていただいた際にも、大統領からは、これまでの日本の優れた地雷除去支援に対する感謝の意とともに、更なる支援への期待も表明されたところであります。コロンビアというのは、日本の約三倍という広大な国土を有している、しかしながら、ゲリラとの長年の闘争によりまして、実にその七割が地雷原になっているというような指摘もございます。 私は、この今回の補正予算も活用しながら日本として更に積極的な支援、行っていくべきだと考えておりますが、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、総理としてコロンビアを訪問いたしましてサントス大統領とも首脳会談を行い、また先般、ニューヨークにおいても首脳会談を行ったところでございますが、その時々、和平合意に対する支持を、強い支持を表明してきたところであります。 また、先般、ニューヨークで行った首脳会談の前に、事前に委員そして山口代表にコロンビアを訪問していただき、私の親書もお届けをいただいたことに対して感謝申し上げたいと思う次第でございますが、この度、サントス大統領にノーベル平和賞が授与されることが決定しました。半世紀を超える国内紛争を終結させるためにサントス大統領が粘り強く尽力されたことに対しまして改めて敬意を表したいと思います。国民投票で和平合意が否決された後も、双方の当事者は引き続き和平を目指すとしておりまして、我が国としても和平プロセスを引き続き支援をしていく考えであります。 委員御指摘のとおり、日本の高い技術と経験を生かした地雷除去の支援は現地において高く評価をされておりますし、私もサントス大統領から直接お礼の言葉をいただいたところでございます。今御審議をいただいている補正予算を御承認いただくことができれば、この補正予算も活用して、新たな和平合意の形成を後押しするような支援を積極的に行っていきたいと考えております。
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。 時間押しているようですので次の質問に参りたいんですけれども、次の質問、働き方改革についてお伺いをしたいと思っております。 長時間残業の温床とされてきました三六協定の見直しも含めて、今後の労働規制の在り方について、現在、これは働き方改革実現会議におきまして議論がされておりまして、今年度内に結論を得るというところまでが公表されているわけであります。実現すれば労働法制の大転換と、こういう形で歓迎する声がある一方で、私は決して忘れてはいけない点が二つ最低限あるというように考えています。 まずその一つ目は、働く現場には、そもそも長時間残業しないことには生活が成り立たないという声、これがたくさんあるということであります。つまり、この長時間労働の是正ということに関しては、賃金の上昇とセットでこれ当然議論をして措置をしていかなくてはならない問題であるということであります。 第二に、そもそも規制ができたとしても本当に実効性を伴うのかという、こういう懸念も既に指摘をされているとおりでありまして、現在の安倍政権のこの呼びかけに応じまして、経営者の皆様の中には、例えば、じゃ、一生懸命やってみようと、社長自ら会社のフロア、夜の八時になると消灯して歩いている、こういう取組もようやく出てきたわけでありますけれども、しかしながら、これはやはり勤怠管理を実際に責任を持たれている管理職の皆様お一人お一人にまでしっかりとこれ足並みそろえていただかないことにはなかなか実態を持った改革、できないわけであります。 その意味で、こうした課題、各企業のレベルで解決していくためには、私は、罰則を伴う規制強化ということだけではなくて、例えば長時間残業を前提としない賃金体系ですとか、あるいは管理職の人事評価の在り方も含めて、これはきちっと企業の皆様と一緒になって議論して、またその企業内での制度改革も含めて促していく、こういう取組までしていかないとなかなか難しいんじゃないかと思うんですが、この点について政府のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 子育てや介護など多様なライフスタイルと仕事を両立させていくためにも、御指摘のように長時間労働のこの慣行を断ち切るということは大変必要であります。 働き方改革実現会議においても、時間外労働の上限規制の労働基準法の在り方を含め、長時間労働の是正について、まさに働く人の立場、視点に立って議論を進め、年度内には計画を取りまとめたいというふうに思います。 その際に、今御指摘ありますように、残業が少なくなってしまうと生活が成り立たなくなる、あるいは規制はあるんだけど実効性が伴っていない、これでは何のために制度改革をしたか分からないということになるわけであります。 どうやったら実効性の伴う在り方をつくることができるのか。今御指摘のありますように、長時間労働を前提、長時間残業を前提としない賃金、あるいは労務管理を担う管理職の方々が、単に時間が長いということだけではなくて、しっかり成果も見ていただくという意味での、そうした意味での人事評価、こういった企業側の対応の在り方、これについても、この会議には労使それぞれのトップの方が入っていただいておりますので、しっかりと議論をさせていただきたいと、こう思っております。
○平木大作君 時間が押してまいったようでありますので、もう一問お伺いしたかったんですけれども、今日はここで終わらせていただきたいと思います。是非よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で平木大作君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 先週の八日に熊本の阿蘇山が三十六年ぶりの噴火ということで、またしても多くの灰をかぶって、被害が出ています。被害に遭われた皆様に対しお見舞いを申し上げたいと思います。 また、今年八月、九月に北海道では史上初めて四つの台風が上陸、接近し、住宅や農林業、道路やJRなど、大きな被害が発生いたしました。台風十号は岩手県にも大きな被害をもたらし、グループホームで高齢者が犠牲となるなど深刻な被害が発生をいたしました。亡くなられた方々に哀悼の意を申し上げたいと思います。同時に、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げたいと思います。 私たち日本共産党は、対策本部を設置し、被災地にも入りました。北海道や政府にも申入れを行いました。 まず、農業の再建についてお聞きをします。 私、各地を回って農業者の皆さんからお話を聞きました。農業を続けるかどうか悩んでおられると、農業を続ける展望がないという話も出されました。総理は北海道にも行かれて御覧になったと思います。本当に過去に例を見ない災害で、北海道は間もなく冬が来る、雪が降ることになるわけです。農地の復旧や共済金の早期支払や当面の資金繰りが急がれるわけですけれども、農地が復旧できないと。そうすると、来年の作付けに間に合わないという方は、営農を続けること、生活そのものも含めて非常に深刻と。ここに対する特別の対策が必要だと思うんですけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 九月の十四日に現地を視察をいたしました。その際、農家の皆様から切実なお話をいただきました。北海道ですから結構大規模にやっておられて、投資も行っているという中において、これだけの被害が出て、頑張っていこうという気持ちが折れそうだというお話を伺いました。 農業というなかなか厳しい分野で一生懸命頑張っている皆さんの気持ちが折れないように、政府としてもできることは全てやるという考え方の下に支援を行っていきたいと思いますが、九月の十六日には今回の一連の台風被害に対して激甚指定を行い、そして農地、農林水産施設等の災害復旧事業の支援を拡充しました。 また、来年の作付けのためには、厳しい冬を迎える前に可能な限り被災農地の復旧を図ることが重要でありますから、早期復旧が可能な農地について、災害査定の前に応急工事の着手可能となる査定前着工制度の活用を進める取組を行っています。 さらに、被災した農家の収入を早期に補うため、農業共済の損害評価を迅速に行うことにより共済金が早期に支払われるようにいたしました。 加えまして、被災農家の皆さんが早期に営農を再開できるように、広く経営の再建のため活用できる農林漁業セーフティネット資金等の融資を行うとともに、貸付当初五年間実質無利子化する措置を講ずることといたしました。 その上で、来年どうしても作付けが行えない場合があり得ることも考慮し、就労機会を確保する観点から、災害復旧事業等において被災農家の皆さんの雇入れが円滑に行われるよう要請する通知を発出をいたしました。 引き続き、できることは全てやる。なるべくその状況状況、事情事情に応じて柔軟に対応するように指示をしているところでございますが、被災農家の皆さんの不安に寄り添いながら、被災地域の農業の復旧復興に必要な対策の実施に全力を尽くしていく考えでございます。
○紙智子君 是非よろしくお願いいたします。 それから、農業を始め被害を受けた方々から、当面の資金繰りが大変で消費税など国税を納めるのが困難という話もありました。熊本地震の際にも行われた措置など、財務大臣としても対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この話は、知っておられる方はもう十分知っておられるんですけれども、知っておられない方が多いので、こういった質問をいただいたので、このテレビを北海道の被災者の方がどれくらい見ておられるかは存じませんが、少なくともそういった見られた方々で伝えていただければと思って、質問をしていただいたことに感謝を申し上げたいと存じます。 まず、災害によって納税者がその財産に相当ないわゆる被害、損失を受けた場合におきましては、その納税者御自身の方から申告があった場合ですけれども、法令に基づいて最大で三年間、いわゆる消費税を含みます全ての国税については納税を猶予ということはできることになっております。 また、消費税法では、災害で被害を受けた課税期間というのがありますので、その期間の間に提出しなけりゃならない書類とか帳簿書類が消失したとか紛失したとか水浸しになった等々いろいろあろうかと思いますが、そういった場合、当然のこととして書類がありませんので、簡易課税制度というものの選択が必要となることは十分に考えられますので、そういった場合では、届出書を出すべき時期というのが御存じのようにありますけれども、それを提出することができるのに対しては特別に時期をずらせるという特例制度が設けられております。 いずれにいたしましても、台風による被害を受けられた方、その置かれました状況等々に鑑みまして、私どもとしては十分に対応させていただきたいと存じます。
○紙智子君 もう一つ、国土交通大臣にお聞きします。 JR北海道の復旧の問題ですけれども、公共交通機関の復旧が急がれていて、これJR、道民の足を守るという点でも、それから農産物を輸送するという点でも、観光にとっても本当に急がれていると。 鉄道の災害復旧補助を活用するのは当然なんですけれども、この復旧の見通しを示すなど、国としても是非積極的に支援をしていただきたいということなんですけど、いかがでしょう。
○国務大臣(石井啓一君) 今回の一連の台風災害で、北海道では現在、JR北海道の石勝線トマム駅から新得駅間、根室線富良野駅から芽室駅間の二路線で運転を休止しております。このうち、根室線の富良野駅から東鹿越駅間は十月中の運転再開を目指して復旧作業が行われております。そのほかの区間については、被害状況の把握や復旧方法の検討が行われているところであります。まずはJR北海道におきまして復旧方法の調査等をしっかり行っていただき、その結果を伺いたいと思っております。 国土交通省といたしましては、被災した施設の早期復旧に向けた鉄道軌道整備法に基づく支援を始め必要な支援について検討してまいりたいと考えております。
○紙智子君 非常に不自由な状態がずっと続いているということではありますので、JR任せではなく、やっぱり国が乗り出して支援をいただくように強く求めておきたいと思います。 次に、TPPと輸入米の問題について質問いたします。 SBS米をめぐって業者間で輸入価格を実際よりも高く見せかける取引が発覚をしたと。農水省は調査結果を公表しました。調査報告を私も読みました。買受け業者の四割、輸入業者の七割で金銭のやり取りがあったことが明らかになりました。調整金の存在は、これは総理もお認めになりますか。総理、総理。
○委員長(山本一太君) 山本農水大臣。まず農水大臣から。
○国務大臣(山本有二君) 調整金と言われる金銭の授受があったことの確認はできました。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 民間同士でいわゆる調整金と言われているお金のやり取りがあったのは事実でございました。
○紙智子君 SBSというこの米の輸入制度というのは、国産米に悪影響を与えないために農林水産省が、マークアップですね、事実上の関税を取って管理する制度なわけです。 ちょっとパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)調整金によるこの輸入米の取引のイメージ図を、これは東京地裁の判決と新聞報道から作成をいたしました。 それで、このケースで、商社は最初の、ここですね、米を一キログラム当たり百五円前後で調達したんだけれども、国には百四十五円だと言って売り、国はそれにマークアップ四十九円を付けて一キログラム当たり百九十四円で卸業者に売っていると。ところが、卸業者は、百九十四円では売れないからもう少し安くしてほしいと言ったと。そこで、四十円値引きして百五十四円で売ったことにしたと。東京地裁の判決では、これは争いのない事実として、売買代金から調整金を差し引いた金額が実質的な取引価格だと認定をしているわけですね。 調査報告書で書いてあるわけですけど、調整金は落札を確実にするためにという理由がありました。これは調整金で値引きをすることを約束して入札をしたということではありませんか、農水大臣。
○国務大臣(山本有二君) 調査結果をお読みいただきまして、ありがとうございます。 その調査結果からしますと、この調整金というものがある場合とない場合があると。そして、入札契約と全く関係する場合もあれば関係しない場合もある。ですから、この調整金の態様というのは非常に区々様々、多様であるということの認識をいただいていると存じ上げます。 委員配付に当たるこの表のように、調整金が必ず値引きに使われるかどうかについて極めて疑問なしとしないわけでございます。必ず値引きするということになりますと、これは全体として価格に影響があると言われるところでございますが、まずは、卸売業者が中食、外食の業者に売るときに自ら得た利益を全て移転するものであるかどうかも疑問なしとしないわけでございます。 そこで、できる限りその調査をさせていただきました。調査結果にある二つの例、これあえて二つに絞ったわけではなくて、正確に売買価格の数字まで言っていただいた業者、かつまたこれを公表するということを容認していただいた業者の例が調査結果五ページに書かれておりますけれども、これによりますと、ほぼ国内産価格と同じ値段で売っているという事実がかえって明らかになったというように認識をしております。 以上です。
○紙智子君 答弁の中では、調査したら国産米に影響していないというところにすぐ結論が行くんですけど、その前に、農水省の調査では、金銭のやり取りは国、輸入業者、卸業者の三者の契約の外で行われたと書いてあるわけですよ。しかし、国がつくった公の取引の外でこのお金のやり取りがあったということは、これ、国の仕組みがゆがめられたということになるわけです。公の外の取引というのは、普通はこれ不正取引だったり裏取引と言うんですよ。その自覚が全くないんですよね。 しかも、調整金は国の収入、これマークアップとして徴収できるものだと。今回の調査では、これ業者間で行った金銭のやり取りの総額が幾らなのかということが報告されていないんですよね。なぜそれを明らかにしないのかと思うわけです。 ちょっともう一回パネルを見てほしいんですけれども、これ東京地裁が認定した調整金の総額は、ここにある二社の数回のやり取り、たった数回の取引だけでも約五千万円というふうになっているわけですよ、調整金だけで。これ、もっとマークアップ、差益を農水省は徴収できたはずなんです。マークアップは事実上の関税なわけですけれども、なぜしっかり税金を取らないのかと。国の予算に関わる重大な問題であるという認識はおありでしょうか。 これ、総理、いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) 今回の調査の結果で、民間事業者の金銭のやり取りが現在もあるとの回答は、買受け業者で約一割、輸入業者で約三割にとどまっております。 この金銭のやり取りは、販売促進費あるいは販売奨励金などと呼ばれておりまして、輸入業者が顧客でございます買受け業者を選択して行われております。また、落札から実際の調達までの間に生じるコストの変化の調整、あるいは販売促進等の目的で支払われている例もございます。場合によりましては、輸入業者が落札後のコスト増を買受け業者から徴収するという場合もございました。というようなことでございます。 特に、このヒアリング調査というものを、そもそも論でございますが、業者間のこのやり取りにつきまして、食糧法令上違法ではありません。また、税務上も適切に処理されておるところでございます。また、販売価格の決定方法など、民間ビジネスの機微に触れる内容を調査対象としているという限度がございます。こういう意味で、任意で行った調査、そこに限界もあるわけでございまして、その意味では、我々としましては万全を尽くしたものの、先生がおっしゃる、よりクリアにならないという点は、これは強制調査ではありませんので、その点は御了解をいただきたいと思っております。 さらに、調査結果を踏まえた経営内容の改善も行いました。委員御指摘のように、SBS入札に不明朗な影を落としたということは私もこれは理解をしておるところでございまして、この調査結果によりまして、民間事業者の金銭のやり取りは、これは国産米の需給及び価格に影響を与えるということを示すという根拠はなかったわけでございますが、今回の調査で、民間事業者の金銭のやり取りがあったというようなことが、SBS入札を適正に行い農業関係者のSBS入札に関する不信感を生じないようにするという観点からは、これは存在として適当ではないと考えましたものですから、契約内容の改善を行う方針を取りました。 まず、SBS契約書の契約項目として、個々のSBS取引に係る三者契約に関連して、輸入業者及び買受け業者との間で金銭のやり取りを行ってはならないことを明記することといたしました。もし仮にこのことに違反した場合には、資格の停止又は取消し等を行う所存でございます。 以上でございます。
○紙智子君 なかなかよく分からないんですけど、要するに任意の調査で強制力もなくて限界もあったということをお認めになっているわけですよ。クリアになっていないと。そう言いながら、これからは禁止するぞというふうになっているというところが飛躍しているというふうに思うわけですよ。もっとちゃんと徹底して調べなきゃいけないと。 マークアップを少なめに設定したのであれば、事実上のこの関税収入というのは、政府はまけてやったということになるわけで、これは国の予算に関わる重大な問題だと、その認識が全くないわけですよね。 ですから、委員長にお願いしますけれども、この調整金の総額を公表するように要求をしたいと思います。計らってください。
○委員長(山本一太君) ただいまの件は後刻理事会で協議をいたします。
○紙智子君 今回の調査で国産米の価格に影響を与えた事実は確認できなかったというふうにおっしゃいました。卸業者は幾らで国内市場に流したのか調査されましたか。
○国務大臣(山本有二君) これは、非常に機微にわたる、競争下にある中食、外食の過激な競争の中の一環で、価格、あるいはその米の性質で食味が変わる等々、すぐに顧客の増減に関わることでございます。できるだけこれを調査をするべく努力をいたしました。しかし、正確な金額を示していただいたところが少なく、また正確な金額を示していただけても、あえて公表については同意を得られなかったところが多かったわけでございまして、この調査結果に同意を得て正確な数値を示していただいたところは公表をさせていただいております。
○紙智子君 問題は、これ現場でどうなっているか、実際の現場がどうなっているかということを明らかにすることが求められているわけです。実態を示さないで、国産価格に影響を与えたかどうか、これは疑惑は晴れないというふうに思うわけですよ。 政府の調査から明らかになったことは、国がつくった公の取引に闇があったと、マークアップを少なめに徴収して国の予算に重大な影響を与えた可能性、そして何より国産米価に影響を与えたのかどうか、肝腎なことが解明されていないということです。したがって、政府の調査報告は、これ目的を達しない欠陥報告としか言いようがないと。 そこで、委員長、もう一度お願いします。調整金の問題を解明するために関係者の参考人質疑を要求いたします。
○委員長(山本一太君) ただいまの発言につきましては、後刻理事会で協議することといたします。
○紙智子君 政府はSBSの取引は国家貿易だと、政府は国家貿易が維持されるから国内価格には影響しないと説明してこられました。しかし、調整金の存在が明らかになったことで、これ国家貿易の信頼性が根底から崩れたということです。TPPの影響試算の根拠が崩れたと。ですから、試算のやり直しをすべきだと。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、このSBSという仕組みに対して農家の皆さん等の疑念を呼ぶ行為があったことは事実でございまして、そこで対策を農水省として考えているわけであります。 一方、ではTPPにどういう影響を与えるかといえば、言わばSBS米として輸入する量と同量のものを国内で国が買い上げるわけでございまして、需給には影響を与えないようにしているところでございます。実際、今回の取引自体が、調査の結果、国内価格に対しての影響もないということもございまして、併せて考えればTPPに対しての影響というものは我々はないと、このように考えているところでございます。
○紙智子君 影響はないという結論ありきの話を繰り返しされているわけですね。国産米は八百万トンあって十万トンのSBSだからとか、あるいは一万トンなんだから影響ないというふうにおっしゃるけれども、よく見なければいけないのは、このSBS米と業務用米の関係なんですよ。それで、業務用米を多く作る青森県や福井県、熊本などは、この業務用米と輸入米が競合することを心配しているわけですね。 国内の業務用米の流通量というのは二百五十から三百万トンというふうに言われているんですけれども、この業務用米が米市場の全体の価格を形成しているというふうに関係者は言っているわけです。二百五十万トンだとすれば、そのうちの十万トンが輸入米と。これ、決して小さくないわけですよ。だから農水省も、あなた方も、これまで輸入米の国内の価格は中食や外食などの業務用に用いられる国産米とほぼ同等だと、競合するということを言ってきたじゃありませんか。 この業務用米との価格の影響というのはお調べになったんですか。
○国務大臣(山本有二君) 今回の分析におきまして、SBS米の価格水準は、圧倒的に多く流通しております国産米八百万トンの価格水準を見据えて形成されております。国産米価格が低いときはSBS米に対する需要が大きく減少しています。そして、SBS米の輸入、消費が減少する実態にあるというところでございます。 また、委員御指摘のように、おおむね二百から三百万トン程度業務用米がございますが、この使用される代表的な品種銘柄の価格水準が国産米全体の価格水準とおおむねパラレルに動いている中で、当該品種銘柄の価格水準が低かった平成二十五年から二十七年度は、SBS米に対する需要が大きく減少しておりまして落札残が生じ、十万トンにはるか及ばなかったという事実もございます。この国産米全体とSBS米の関係の同様の結果が見られるところでございます。 さらに、今回、主要な外食・中食事業者に対してもヒアリングを実施させていただきました。業務用米のユーザーの立場からも、SBS米の価格が国産米価格に影響しているわけではないという回答を得ております。こうした業務用ユーザーの声から考えましても、結論は変わらないというように考えております。 以上です。
○紙智子君 業務用の価格の関係について聞いたわけですよね。業務用米がどのぐらい流通しているかということも含めてずっと資料を要求していたわけだけれども、出てこないわけですよ。とにかく調査中だから待ってくれと。で、出てきたものを見たら、それについて、今のような話はあるけれども、聞き取りですよね、あくまでも、ヒアリングと。全体像を把握しているわけじゃないんですよ。なぜ出さないんですか。これ、肝腎な問題じゃないんですか。
○国務大臣(山本有二君) これは、主要卸売業者から聞き取り結果をこの調査結果に、四ページに載せさせていただいております。このページから御判断いただけますように、業界への影響、そして聞き取り対象として業界上位五者、ここから取扱実績がある四者、こうしたところから聞いておりますので、既にこのような公表をさせていただいているところでございます。
○紙智子君 結局、全体像が全然見えてこないわけですよ。安倍政権になってから生産者米価というのは六十キロ当たりで約一万六千円台から一万二千円台に四千円も下がっているんですよ。農家はみんな米の暴落に対して怒っているわけです。根拠もきちんと示さないでSBS米が国内産の米価に影響を与えていないなんて、これ全く納得できない話です。 輸入米においては、食の安全を脅かすような偽装販売事件が毎年のように繰り返されてきました。 ちょっとパネルを見てほしいんですけれども、こういうふうにずっと毎年のように起こってきていると。特に二〇〇八年なんかは、これ三笠フーズの不正流通問題、最たるものだったわけです。船積みでカビが生えて、中には猛毒のカビに汚染された食用にならない事故米を、返還すべきなのに受け入れて、食用以外にといって流通させたんだけれども、これ、業者がただ同然で買い入れて八百六十万食も食用に回して売ったと。広範囲に流通して酒造メーカーにも施設の給食にも回って人の口に入ってしまったと。二〇一三年、これは、外国産米を弁当やおにぎり四百四十七万食に国産米の使用といって長期にわたって販売してきたと。 こういう問題がなぜ毎年のように繰り返されると思いますか。
○国務大臣(山本有二君) まず、二〇〇八年の三笠フーズ等でございますけれども、この事故米問題、国が加工用として輸入したミニマムアクセス米から食品衛生法の基準値を超える農薬が検出されました。これを工業用として販売したにもかかわりませず食用として不正転売されてしまった事案でございまして、これは不正な犯罪でございます。こうした個々の米に関する、扱う業者については、倫理観を持って対処するよう監督していきたいというように思っております。
○紙智子君 当時も国会で随分議論になりましたけれども、民間業者のモラルも問題になったけれども、何より農水省の責任が重大だということも議論されたわけですよ。食の安全よりもMA米を早く処理しようというふうに、検査を擦り抜けられてしまうということを許したと。あるいは、二〇〇三年に主要食糧法を改正して、米の販売をそれまでの登録制から届出制に規制緩和をしたことによって、どんな業者も届出さえすれば米の販売に参入できるようになったということがありました。 私たち日本共産党は、やっぱり入れる必要のない米を義務だといって輸入してきたということが問題だというふうに指摘をしてきました。ところが、今回TPPで更にアメリカから七万トン、オーストラリアから八千四百トン輸入米を増やそうとしているわけで、これ全く反省していないじゃありませんか。しかし、政府は、SBS米は全体の一%しか入っていないと、影響は少ないと言っているわけです。 しかし、ちょっとパネルをもう一つ見てほしいんですけれども、これTPPのアメリカとの交換文書ですね、サイドレターですけれども、今回、今まで言っていなかったけれども新しく言っている米のTPP枠の運用についてですけれども、まず入札回数を六回に増やすんだと。それから、今まで認められていない外国法人でも入札に参加できることになると。さらに、三回の入札において平均の九〇%を下回る場合は、残りの枠、数量ですね、全てを入札にする。さらに、十分利用されないときは、輸入差益一五%、マークアップですね、引き下げると。つまり、国内産がどうあろうと、これ全く関係なくアメリカの米を強制的に日本に入れる仕組みができると。いかにもアメリカ言いなりじゃないかというふうに思うわけです。国民にとってTPPは百害あって一利なしだと。こういうTPPは到底受け入れられないと思います。 今、アメリカの大統領選挙がやられていますけれども、両候補もそろって反対と。そして、カナダもニュージーランドも含めて十二か国で批准している国はないと。アメリカの状況をみんな見守っているということがあって、そういう中で日本が前のめりになってやることは絶対許されないということで、TPPは断固批准すべきでないということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。どうぞよろしくお願いいたします。 我々日本維新の会なんですが、先月の二十七日に十一本の法案をこの参議院に提出をいたしました。明日にも第二弾としまして、また十本ほどの法案の提出を考えています。我々としましては、ただ単にこれは駄目だ、あれは駄目だと、これはいい、あれはいいと言うだけではなくて、しっかり法案という形で提案をして政策実現を目指していきたいと、決して人数が多い政党ではないんですけれども、頑張っているところです。 今日は、その中から、これまでにメディアなどでも大きく取り上げられニュースになった、話題になった、しかしその問題の根本解決はまだしていない、つまり法やルールの整備が不十分で、テレビを御覧になっている皆さんもきっとあの問題はどうなったんだと思っていらっしゃるようなことを、この際法律という形でしっかりとルール作りをしていきましょうと、法整備していきましょうと、そういった視点で質問を総理にさせていただきたいと思います。 まず、最初の法案です。(資料提示)これはもう提出済みですが、我々は政治資金使途制限法案と名付けていますが、政治資金規正法の改正案です。 これは、今年の五月、六月頃、東京都の舛添前知事の問題で大きく取り上げられました。辞任するにまで舛添さんがなったわけですから大きな問題です。結局、政治資金から家族旅行のお金を出していたりとか絵画を買っていたりとか、こういったことが問題になったわけですけれども、でも、そのときに言われたのは、これは舛添前知事、倫理的には問題かもしれないが、法的には問題がないんだというようなことを言われました。でも、それを聞いた国民の皆さんは、多くの方が、えっ、それはちょっとおかしいんじゃないかというふうに思われたんだと思います。で、結局、舛添知事も辞任するにまで至ったわけです。 今またこれも問題になっている白紙領収書の件でも、永田町の常識がもう世間の非常識というまで言われてしまっておりますので、この際、そういった法整備、ルール作りをしっかりしましょうという思いで我々はいますが、まず、総理にお聞きしたいんですけれども、政治資金で公私混同がもし行われていたとしても法的に今の法体系上は問題がないといいますか罰せられることがないような現状を、総理、どのように考えられますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 舛添前知事の政治資金の使い方につきましては、国民の皆様から不信を買い、結果として辞任に至ったわけでございます。その件については大変遺憾に思うわけでございます。国民の皆様が政治資金の使い方としてはおかしいと思われたのは当然のことであろうと、このように思います。 そういう中において、御党が自主的な取組を行いながら具体的な提案をしておられますことに対しましては敬意を表したいと思いますが、もとより政治家は、内閣、与党あるいは野党にかかわらず、自らの政治資金の取扱いについて国民から疑念を持たれないように常に努めなければいけないということは当然のことであろうと思います。 現行の政治資金の規制については、各党各会派の議論の中で、政治活動の自由を確保することと、そして国民の疑惑を招かないための透明性を確保することとのバランスを取りながら、その適正を図る仕組みとなったものと承知をしております。 その中で、政治資金の収支についてはそれぞれの政治団体の収支報告書の公開などを通じて公開をしていますから、結局、これは国民の皆様の周知となることによりまして前知事は指摘をされ、そして非難をされ、辞任に至ったわけでありますが、政治資金の収支についてはそれぞれの政治団体の収支報告書の公開などを通じて国民の目にさらされており、その是非の判断は基本的には国民に委ねられるものと考えております。 政治資金の使途を制限すべきとの御提案につきましては、政治活動の自由の根幹に関わる事柄でありまして、これはまさにそれぞれ院において、各党各会派において御議論をいただくべきものだと考えております。
○清水貴之君 今総理もおっしゃったとおり、まずはやはり我々政治家自身がしっかりと襟を正していくことはもちろん大切だとは思うんですが、もちろん公開もされていますけれども、でも、ルールがその辺りが不明確になっているわけですから、もし公私混同があったとしても、その領収書が入ってしまっている、でも、公開はされているけれども、それはまあ膨大な量の領収書ですから、その見た方が、じゃ、何がどの領収書でどうだと判断をするのは、これはほとんど不可能じゃないかと思うんですね。 だからこそ、我々はこのように、政治資金適正化委員会というのが今もう総務省にこれはありますので、そこでしっかりガイドラインを作って、個人的支出に関しては第三者機関設置しまして、領収書を、どの程度の領収書をやるか、これはまた詰めなければいけませんけれども、ちゃんとチェックをして、しっかりとそこを通った領収書だけ公開するという仕組みにするべきじゃないかというふうに考えております。 総理、もう一度いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まさに委員が御説明された御党の提案でございますが、それは先ほどもお話をいたしましたように、国会議員の言わば政治資金というのは活動の源泉でもあるわけでございます。その活動の在り方、そしてあるいはどのように公開をしていくか、あるいはまたどのように規制をしていくかということでありまして、政治活動そのものについてでございますから、それを今私から答弁することは適切ではないと思いますので、これはまさに各党各会派において議論をしていただきたいと、このように考えております。
○清水貴之君 続いて、もう一本。 これも舛添前知事が知事をお辞めになった頃と同じ頃に大きな問題となりましたけれども、選挙区支部寄附禁止法案と我々名付けました公職選挙法の改正案です。民進党の前政調会長山尾志桜里さんのケースでこれはニュースになりました。 この図を御覧いただきたいんですけれども、これはもう当然のこととしまして、政治家が選挙区内に住んでいる方に対して寄附行為を行うことはこれはもう禁止をされているわけなんですが、ただ、そのやり方にある意味抜け道といったものがありまして、図の左側の矢印の部分ですが、政治家本人若しくは後援団体、ここからの寄附は禁止されていますけれども、右側の矢印です、私でしたら日本維新の会兵庫県選挙区第一支部の支部長という、議員はみんなどこかの支部の支部長になっていることだと思いますが、その支部からの寄附というのはこれは現行法では許されているということなんですね。山尾前政調会長は花代と香典代を左側の禁止をされている後援団体の方から支出をしていたんですが、この記載が間違いだったということで、右側の選挙区支部の方で改めて記載をし直した、訂正をされたというふうな問題でした。 ただ、ここで問題になるのは、じゃ、政治家本人、私、清水貴之と、後援団体、清水貴之後援会というのを持っております。あとは選挙区支部の支部長、これも支部長として就任をしています。これが、じゃ、実態として何か違いがあるのかといったら、もう代表は政治家本人であるわけですし、政治家本人、後援団体、選挙区支部の支部、ほぼ同じような組織体系になっているのに、でも支部からの寄附だけは許されているというこの現状は、総理、ちょっとおかしいんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公職選挙法において言えば、お金が掛かる選挙という状況を変えていくため、それを是正していくために寄附禁止の規定が設けられ、順次強化をされてきたというのは御承知のとおりだろうと思いますが、その結果、現在、当該選挙区内にある方に対する寄附は、政治家本人及び後援団体によるものは原則として禁止されているが、政党支部については政治家個人の後援団体には当たらないと解されているため、政治家本人の氏名を表示する場合等を除き、寄附の制限はないものとされているわけでございます。 その中で、清水委員は、また御党としては、そうはいったって、みんなどこかの支部長になっているんだから同じじゃないかという考え方の下に法案を提出をされているわけでございますが、今私が申し上げましたのは、この規制ができたときの考え方についてお話を申し上げたところでございます。 いずれにいたしましても、政党支部からの寄附の規制の在り方を含め、選挙運動や資金の在り方については、まさにこれは選挙制度の根幹に関わる事柄でございまして、先ほども申し上げましたように、これは各党各会派において御議論をいただきたいと思っているところでございます。
○清水貴之君 先ほどの使途の件もそうですが、この寄附の件もそうですが、我々政治家自身もなかなか分かりにくかったり、混乱してしまうこともあるような今法体系になっているわけです。だから、これは我々としてはしっかりと整備を改めてするべきじゃないかなというふうに考えています。 もう一つ、続いては交通費の使途公開・日割支給法案ということで、文書通信交通滞在費です。 これは、もう我々日本維新の会は何度も質問をさせていただいております。国会議員に月百万円、使途の公開義務、報告義務もなく、税金も掛からずに支給されているこの文書通信交通滞在費なんですが、これはやっぱり国民の皆さんの理解を得ることはできないんじゃないかということで、我々日本維新の会としては独自にホームページ上でどういったことに使ったかということを、公開を先んじてやっております。 その上の部分は今日はこれまでにも質問をさせていただいておりますのでおいておきまして、下の部分なんですが、この文書通信交通滞在費が今、月割りで支給されているわけです。今年の参議院選挙で当選された皆さんは七月二十六日から任期が始まっていますので、七月の任期というのは六日間なわけですが、六日間でも百万円、一か月丸々でも同じように百万円が支給されるわけですね。私の選挙のときの三年前は三日間の任期、七月は三日間でしたから、三日間で百万円が支給されているわけです。これを少なくとも月割りにするべきじゃないかというような法案になっています。同じような話が、これは……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、日割りにすべき、そう、月割りを日割りにすべきじゃないかという法案です。失礼しました。 同じような話が我々の歳費でも過去問題になりまして、平成二十三年、五年前から、この歳費に関しては日割計算になっているんですね。文通費だけこれは月割りで残っている、月百万円丸々入る体制になっている、状況になっている、これを改めようという話なんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今御提議をされておられることは、これは政治活動に係る費用の問題でございまして、議員活動、ひいてはそれは民主主義の根幹に関わる重要な問題であろうと思いまして、その在り方については、政治活動に係る費用全体について、金額の多寡、使途の範囲、国民への説明責任など、多角的な視点から総合的に議論すべき問題でありまして、同時に、様々な事情や環境の下にある者が国会議員として活動するための基盤となるものであることに鑑みれば、これはしっかりと、まさに同じ答えになって恐縮でございますが、各党各会派において御議論をいただくべきものと考えているわけでございますが、今、清水委員が挙げられたこの日割り、月割り等ということは、まさにたった数日間で一か月分というのはどうかという議論もあるかもしれませんが、それも含めて各党各会派で御議論をいただきたいと、このように思うところでございます。
○清水貴之君 恐らく同じやっぱり御答弁かなとは思うんですが、済みません、もう一本お聞きしたいことがありまして、議会の議会雑費、いわゆる委員長手当についてなんです。 この法案、今我々としては準備を進めているところなんですが、衆参の両院の議長、副議長、そして委員長若しくは調査会の会長などには今一日当たり六千円の手当というのが支給されています。この支給は、土曜、日曜、祝日も支給をされています。 今国会の会期は六十六日ですから、およそ四十万円の支給になるわけです。一月から始まる通常国会でしたらもっと会期長いですからもっと高額にもちろんなるわけなんですが、これは四年前の秋の国会でも廃止しようということで議員立法が提出されまして、そのときは公明党さん、民進党さんも賛成をされたというふうに認識をしています。東京都議会でも、今、交通費の問題、徒歩で通ったとしても一日行くだけで一万円の交通費、定額が支給されている、これがおかしいという話が、これもニュースで度々取り上げられていますけれども、この一日六千円の委員長手当、まあ我々が委員長ポストを持っていないから別にひがんで言っているわけではないんですけれども、これも何のためなのかなと、なかなか理解に苦しむといいますか納得できないところが、我々もそうですし、国民の皆さんからもあるんじゃないかと思いますが、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまた同じこれは答えになるわけでございますが、まさに委員長手当がなぜ置かれたかということは、これはまさに国会において御議論をいただいた上で委員長手当がこれという仕組みができているんだろうと、このように思いますが、こうした議論も国民の皆様は判断をされるということもあります。そうしたことも勘案しながら、国会において各会派においてしっかりと議論をしていただきたいと、このように思うところでございます。
○清水貴之君 最後に、我々、このように法案、積極的に提案をしていますし、これからもしていきます。これについては総理も評価をいただいているというふうに認識をしています。是非積極的な議論へ進んでいくようにいろいろと御配慮いただきたいと思います。よろしくお願いします。いかがでしょうか。
○委員長(山本一太君) 一言だけ、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御提案をいただいておりますので、まさに国会において、これは議員活動の根幹に関わることでもあり、しっかりと御議論をいただきたいと、このように思います。
○清水貴之君 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十八年度第二次補正予算三案を一括して議題とし、内政・外交の諸問題等に関する集中審議を行います。 休憩前に引き続き質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。 稲田大臣にお聞きをします。 講演会での発言、国民の一人一人、皆さん方一人一人が、自分の国は自分で守る、そして自分の国を守るためには血を流す覚悟をしなければならないのです。これは今も維持されていますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 自分の国を自分で守るという気概を持つということ、そして、私自身も命懸けで国益を守るために政治をやっていきたいという覚悟を示したものでございます。
○福島みずほ君 違うんです。私たちだって命懸けでやっています。この問題は、国民の一人一人、皆さん方一人一人、つまり国民全員が血を流す覚悟をしなければならないのですと言っているところが極めて問題です。 政治の重要な役割は、戦死者を出さないことだと思います。戦死者を出ささない、防衛大臣の一つの大きな役割、私たち議員の、政治家の大きな役割の一つは、戦死者を出さないことだと思います。今まさに瀬戸際です。南スーダンPKO、どうなのか。駆け付け警護をして大丈夫か。私は戦死者を出ささないというその気持ちを共有したいと思いますが、大臣、どうなんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 日本の平和と安定、そして南スーダンに行かれている隊員の安全確保を全力で守り抜く、その覚悟でございます。
○福島みずほ君 戦死者を出ささない。衆議院でも参議院でも南スーダンPKOの議論があります。PKO五原則はもうとっくの昔に崩壊をしています。大臣も取ったり取られたりとか言っているじゃないですか。内戦状態ですよ。まさに今、南スーダンPKO、危険な状況です。瀬戸際です。ましてや駆け付け警護など、自分たちが攻められていないのに多国籍軍を応援するために行ってやる、こういうことをやるとリスクが高くなると思います。 今こそ、南スーダンPKO、まさにそこから撤退をすべき、駆け付け警護などすべきではない、戦死者を出ささない。いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 南スーダンに行ってまいりました。ジュバの市内、かなり多くのところを視察させていただき、政府関係者、多くの閣僚とも意見交換をし、また国連の特別代表ともお話をしました。私が見た限りというか、その状況は、ジュバの市内は比較的落ち着いていたと思います。その上で、緊張感を持って状況を見て、そして、いかなる任務を付け加えるか付け加えないかということは政府全体で判断をすべきだというふうに思っております。 また、駆け付け警護については、施設部隊がその活動の関係者から要請を受けて緊急的に人道的な立場から対応できる範囲で行うものでございます。私自身も、PKOに派遣されている隊員がしっかりと安全を確保しながら意義ある活動ができるかどうか、しっかりと政府全体で検討していく所存です。
○福島みずほ君 戦死者を出ささないために撤退すべきであり、駆け付け警護はすべきではありません。 また、稲田大臣は雑誌の中で、教育体験のような形で若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか、また、別の雑誌では、女子も、ですから、男子も女子もみんな全員自衛隊に体験入隊するべきですということを言っていらっしゃいますが、これ、驚くべきことじゃないでしょうか。これ、憲法が規定する意に反する苦役に当たる可能性がある、あるいは徴兵制と紙一重ではないですか。大問題の発言ですよ。いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) どの雑誌の発言であるか、御通告がなかったのですけれども、私、そのときそのときの状況の中で、また、私が記憶にある女性誌では、相手から例えば自衛隊に体験入学なんかしていただくのもいいんじゃないでしょうかと言われて、そういうのも考えられますねということは申し上げました。それが記事になったというのが私の記憶でございます。 いずれにいたしましても、徴兵制は憲法十八条が禁止をするところの苦役に当たります。また、福島委員おっしゃるように、一人も、PKOで行っている隊員たちの生命、しっかりと安全が確保できるように万全を期する、私は当然のことだと思っております。
○福島みずほ君 これ、大問題の発言ですよ。 「正論」で、自ら、稲田大臣の方から、教育体験のような形で若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですかと言っている。そして、女性誌の「女性自身」で言われて、女子もですと、まあ男子も女子もですねっておっしゃっているじゃないですか。御自身の発言ですよ。 女性も男性も全員体験入学をすべきだ、これは意に反する苦役であり、徴兵制と紙一重ですよ。とんでもない発言です。撤回されますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私も防衛大臣になってから、国内外、自衛隊の皆さん方の本当に活動、一生懸命頑張っておられる、訓練にも励んでおられる姿を見ております。そういったところを学生の皆さん方にも見ていただくというのは、教育的には非常にいいものだと思っています。 しかしながら、今委員が御指摘になっているような、意に反して苦役で徴兵制をするといった類いのことは、私は憲法に違反するというふうに思って、そのようなことは考えておりません。
○福島みずほ君 先ほども言ったように、自分が、覚悟だと言ったけど、これは国民の一人一人がって、さっきも言ったように、言っているわけです。この問題も全員と言っているんですよ、若者全員にと言っているんですよ。ですから、全員ということは、これはやっぱり課すことだから極めて問題で、徴兵制と紙一重だと思います。 沖縄の高江の件を申し上げます。(資料提示) 七月二十一日、沖縄県議会は高江のヘリパッドに関して工事を中止するべきだという意見書を出しています。なぜ沖縄のこの意見は聞かれないんでしょうか。 そして、九月十三日、自衛隊のヘリが重機を運びました。この時点で、この時点で申請書も許可書も出ておりません。九月十二日、防衛大臣より命令書発出。しかし、法律で、規則で要求されている申請書も許可書も九月十三日付けで出ておりません。 違法で自衛隊ヘリが重機を運搬したんじゃないですか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、沖縄の負担軽減、これは安倍内閣の最重要課題の一つとして全力を挙げて取り組んでいかなければならないと思っております。 その上で、北部訓練場のヘリパッドの移設工事のことについてお尋ねがありました。 工事用の通路に長期にわたってテントや車両等が放置され、陸路による資材の搬入が困難な状況になり、こうした状況を踏まえてヘリコプターによる資機材の運搬を実施することといたしたところです。一部の機材については、重量の制約上、民間のヘリコプターでは運搬が困難であったことから、自衛隊のヘリコプターにより運搬を行ったところです。 これは、防衛省設置法に規定する所掌事務の遂行に必要なものとして私の命令により実施したものであって、これは違法ではありません。 さらに、時系列の表を出されて御質問であり、申請書が遅れたのではないかというそういう御指摘ですので、その点についての時系列の説明もさせていただきます。(発言する者あり)はい。簡単に申し上げます。 ヘリコプターの運搬に当たっては、機材のヘリコプター運搬に当たっては、国土交通省大阪航空局から防衛省に対し、操縦訓練等を目的として既に得ていた許可に加えて、念のため運搬を目的とした許可も受けることが適切ではないかという指摘があり、航空法第八十一条の手続を行ったものであります。 その上で、その手続の流れについて申し上げれば、陸上自衛隊のヘリコプターによる運搬は九時頃から開始をしたところですが、十時三十分頃、同航空局から防衛省に対し、機材の空輸に関する事実関係及び航空法第八十一条ただし書に基づく問合せがありました。十二時四十五分頃、防衛省から同航空局に対し、年間を通じた……
○委員長(山本一太君) 稲田大臣、短くまとめてください。時間です。
○国務大臣(稲田朋美君) はい。 包括的な許可の中で十分であるという、そういう答えを国交省からいただいたところでございます。それが、したがいまして、違法ではないということです。
○委員長(山本一太君) 福島みずほ君、時間ですので、簡潔にお願いします。
○福島みずほ君 はい。 包括的なと言いましたが、冗談ではありません。申請書と許可書は、見てください、許可書は九月十四日、申請書は何と二十日の日に持参ですよ。どこの世界に申請書が後から出るんですか。規則は書面によるとなっているんですよ。なぜか。書面による審査をしなければ分からないからですよ。これはでたらめじゃないですか。
○委員長(山本一太君) 福島君。
○福島みずほ君 だって、包括的なもので足りるんだったら、なぜ許可書と申請書を取るのか。しかも……
○委員長(山本一太君) 福島君。
○福島みずほ君 分かりました。 申請書の方が後から、二十日、飛んだとっくの後に出ているんですよ。こんな無法を許してはいけません。沖縄だから無法にやるんですか、違法でやるんですか。極めて問題であり、まさに法律無視のこういうことは断じて許されないことを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 総理にお尋ねをいたします。リオ・オリンピック・パラリンピックも終わり、いよいよ次は東京大会です。総理が思い描く東京オリンピックのビジョンとは何なのか、オリンピックの閉会式に参加し、すばらしいスポーツの祭典を通じて世界に何を発信して日本の何を感じてほしいと思われたのか、まずは教えていただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年のオリンピックは、パラリンピックは、まさに私たちが今度はあの感動を発信する番になるわけであります。まずは、東日本大震災から見事に復興した日本の姿をお見せをすることによって、多くの支援をしていただいた国際社会に対して御恩返しをしていきたい。そして、日本のすばらしさ、様々な文化、伝統も含めて日本のすばらしさを発信していきたい。そして、おもてなしの心でもって、海外からのアスリートはもちろんのこと、お客さんをおもてなしをしていきたいと、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 昨日は十月十日、体育の日でございました。五十二年前は東京オリンピックの開会式です。総理も五十二年前、東京オリンピック・パラリンピック、御覧になったことかと思います。総理自身の経験を踏まえて、オリンピックの成功は今後の日本にどのようなプラスの影響を与えていくのか。子供たちも大変楽しみにいたしております。子供たちにも分かりやすいように説明をしていただけますでしょうか。お願いを申し上げます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九六四年の東京オリンピックでありますが、オリンピック・パラリンピック競技大会においては、例えばあの大会に合わせて新幹線もできましたし、首都高速道路もできたわけであります。そして、あのオリンピックを機会にごみのない美しい町並みをつくっていこう。これは、国民的な機運が高まった結果、それ以来、大変日本の町並みはきれいに、街角にもごみが、道路にもごみが落ちていないという状況をつくり出すことができたということではないか。それ以外にもインフラも造ったわけでありますし、国民がスポーツするための環境が形成されたということもあるのであろうと、このように思います。 今度は私たちのレガシーは何かといえば、まさに二〇二〇年の東京大会のレガシーについては、先ほど申し上げました東日本大震災からの復興、そして日本の技術力や文化の魅力の発信、そしてスポーツを通じた国際貢献、またユニバーサルデザインによる共生社会の実現などの観点から取り組むこととしておりまして、次の世代に誇れるレガシーをつくり出していきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 総理、私もパラリンピックの閉会式に行ってまいりました。私が思い描いた以上に大変すばらしいものでございました。(資料提示) パラリンピックのどの競技も人気で、会場もほぼ満員です。今までパラリンピックというのはオリンピックの後に規模を縮小して後付けのように行われてきたという印象が皆様方もおありになるかと思いますが、ロンドン大会を境にパラリンピックはオリンピックと肩を並べるぐらい大変驚異的な変化を遂げてまいりました。 特に会場で目立っていたのは子供たちの姿です。リオ市は、パラリンピックを是非子供たちに見てもらいたいんだということで、中学校にチケットを配付をいたしました。子供たちは直接ブラジルの選手を自分の目で見て応援して、そして、今やパラリンピックの選手が子供たちのヒーローとなっているんです。 会場でも、ボランティア、実は障害者の皆様方が大変活躍をなさっていらっしゃいました。パラリンピックの大会のボランティア一万五千人のうち、車椅子や義足、松葉づえなどを必要とする障害者は二百七十八人もいらっしゃったそうです。 先日、銀座でもパラリンピック、オリンピック合同のパレードが行われました。あれこそ私は次の東京大会を象徴するものだと考えております。次の東京パラリンピックは、実は同一都市で初めて二回目を開催する。だからこそ東京は試されていると思います。 オリンピックとパラリンピック、健常者と障害者の垣根を越えてバリアフリーの日本社会というものを構築する大会となること、私は切に願っておりますが、総理はどのようにお考えになりましょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) 大変重要な御指摘をいただきましたので、これまでの取組を少し御紹介をさせていただきたいと思います。 今年の二月に、前遠藤オリパラ大臣を議長といたしますユニバーサルデザイン二〇二〇関係府省等連絡会議を立ち上げまして、街づくりの面とそれから心のバリアフリーの面と、ソフト、ハード両面の分科会を設けまして、計八回開催をして、障害者の団体全てで十八団体、全部で十八団体、それから四十名から五十名の有識者の皆様の御意見を伺いまして、八月に中間まとめをさせていただきました。 その中では、心のバリアフリーにおいては、教育指導要領も改訂して子供たちを中心に、また企業の場面、企業の新人研修等の教育の場面でもこの心のバリアフリーを進めていただくという政策。また、街づくりの面においては、特に東京大会に向けて、例えば通路であるとかエレベーターのサイズであるとか、こうした仕様について東京大会向けの仕様を標準化するべくまとめまして、できればこれを二〇二〇以降に向かって全ての建設の現場あるいは人が集まる場所を造っていく上で標準化していきたいという思いを持って今取組をさせていただいているところでございます。
○薬師寺みちよ君 丸川大臣、ありがとうございました。大臣も多分会場にいらっしゃって多くのことを感じられたと思います。 実は私、閉会式後に現地の方々ともお話をさせていただきました。政治、経済、混乱を極めているブラジル、自分たちの国に今まで失望しがちであった、しかし、こんなにすばらしい大会を自分たちの国で成功することができた、これが私たちのレガシーだ、これが本当にプライドというレガシーだったと、もう口々にそういった自国に対する誇りというものを自慢げに話してくださる、そういう現地の方々、私、羨ましくも映ってまいりました。 東京大会の準備に関しまして、ガバナンス、そして膨れ上がる予算というものが連日残念ながら報道されております。本当に日本のすばらしさをアピールするというものは、予算規模や建築技術、交通網、そんなものではないはずです。戦後復興を世界に見せるオリンピックを再度踏襲していこうじゃないかというような機運も高まりつつある。二〇二〇年は、その次のステップ、成熟した社会というものを世界に対して発信していくと、これが私は大切だと考えております。 日本では今女性活躍というものが推進をされております。女性が輝き、そして障害者、高齢者も生きがいを持ち、国民は自分らしく生き生きと生活ができる、社会全体が多様化を認め合い、真のバリアフリーの環境を整備すること、これが立派なオリンピックへの私は準備だと思います。国がそれがしっかりと準備をしなければならない役割だと私は考えております。 総理、この大切なレガシー、レガシーという言葉が独り歩きをしていること、私大変危惧をいたしております。私はこのようにレガシーというものを考えておりますが、総理のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、一九六四年のオリンピックのレガシーについて、まさにどういうものができ上がっていったかという観点からお話をさせていただいたわけでありますが、確かに委員が御指摘のように、あのとき、戦争が終わって十九年の中にあって、日本も世界の人々と肩を並べるに至ったと、頑張れば夢がかなうんだということをみんなが思ったということは、その後の日本の発展にとって大きく寄与したのではないかと思うわけであります。 あれから随分年月を重ねたわけでありますが、その中で更に日本がまさに成熟をし、そして国際貢献も果たしているという中において、そしてまた、先ほどユニバーサルデザインの話もしたわけでありますが、どんな人々にとっても東京は、そして日本は住みやすい魅力的な町だということを示していくことも大変重要ではないかと、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ロンドン大会はパラリンピックを変貌させて、障害者はスーパーヒューマンだと新しいカテゴリーを確立しました。リオ大会は南アメリカで開催された初めての大会でございました。日本は果たしてどのように歴史に刻まれていくのか、私はそれをしっかり責任を持って実行しなければならない当事者と考えております。是非、これからも政府を挙げて、そして国会を挙げて、オリンピック・パラリンピック成功のためにみんなで努力をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 今日は本当にどうもありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。
○和田政宗君 日本の和田政宗です。 今日で東日本大震災から五年七か月です。まず、復興について聞きます。 被災した中小企業に対し日本政策金融公庫が融資をする東日本大震災復興特別貸付がありますが、最長五年の据置期間が終わって元本の返済が始まった企業が次々に出ています。しかしながら、既に工場を再建した企業がある一方、被災地の復興まちづくりはまだ道半ばで、これから本格的に工場や水産加工場を再建する企業もあります。通常であれば、五年たったのだから予定どおり利息だけでなく元本も返済を始めるのは当たり前だとなるかもしれませんが、このように被災地の中小企業は厳しい環境に置かれている現実があります。 こうした被災中小企業の経営状況を政府は把握しているのかどうか、さらに、資金繰りが厳しくなっている場合の対応はどのようにしていくのか、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) お答えいたします。 今、和田委員御指摘の特別貸付けは、これ平成二十三年の制度発足から今年の八月末時点で集計しますと、二十九万四千件、約六兆円の御利用をいただいている、被災した事業者やその取引先の資金ニーズに貢献をしてきております。 今、この被災事業者の経営状況について把握をしているのかというお話でありました。これは、決算書の分析や事業者のヒアリング、あるいは現場に経産省の職員も各地に行っておりますので、そういった者からの報告などを通じて把握をしているところです。 一方で、今御指摘のような御心配、やはりこれからもまだいろんな状況が起こるかもしれないというようなときには、据置期間の終了後であっても、主要の例えば取引先の復旧の遅れによって当初の計画どおりの売上げが確保できないとか、あるいは事業を再開したんだけれども風評によってやはり売上げが思ったより伸びないというような事業者、こういった事業者が資金繰りが厳しい場合には、貸付条件変更への柔軟な対応など、あるいは必要な追加資金の融資など、柔軟に対応してまいりたいというふうに思っております。
○和田政宗君 答弁ありがとうございます。是非丁寧な対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、被災地の防潮堤について聞きます。 総理が防潮堤の高さなどについては地元自治体と住民がよく相談をして決めるべきだと柔軟な姿勢を示してくださったことから、最近になり防潮堤の高さが下がるところが出てきました。また、かさ上げした道路ののり面を防潮堤とすることで観光業の要である砂浜を残すことができた地区など、住民が練り上げた案に対し国土交通省などが理解を示したことにより、住民が納得して建設について妥結する地区も出てまいりました。 そこでお聞きをしたいのは、防潮堤の建設に当たり、震災後の地盤隆起分をどうするのかという点です。国土地理院は今、震災後の地盤隆起について再測量をしており、自治体の中には地盤隆起分を差し引いて防潮堤の高さを設定する動きが見られます。これは非常に良いことであるというふうに思いますけれども、もし地盤が隆起した箇所に当初の計画どおりの高さで建設すると、防潮堤は当初計画よりも更に高くなってしまうわけです。 国としてどのように対処すべきと考えるかどうか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 東日本大震災の被災地では、地震直後に地盤が大きく沈下をいたしました。最大で一メーターを超えております。そこで、平成二十三年十月に国土地理院が水準点の改定を行ったところであります。 その後、沿岸部で地盤が隆起し、その程度が大きくなったことから、これは最大で約三十センチ程度でございますが、国土地理院では今年度、東北地方太平洋沿岸部の水準測量を行いまして、来年二月末に水準点成果を公表する予定でございます。この予定につきましては既に岩手、宮城、福島の三県に対して周知をしておりまして、水準点が改定されたときには、海岸管理者である県などは、全ての防潮堤の工事に適用をされる各県の設計基準などにおいて水準点の成果を新たなものに変更して対応する方針と聞いております。 なお、それぞれの事業につきましては、その進捗状況に応じまして、背後の町づくりなどの関連事業との調整ができるかどうか、また見直しに伴う工期やコストの増減などを踏まえて、海岸管理者である県などが適切に判断するものと考えております。 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、海岸管理者である県などに丁寧に対応していただきまして、合意が得られた地域について速やかに防潮堤の復旧が進むよう最大限の支援を行ってまいります。
○和田政宗君 これにつきましても、御答弁にありましたように、丁寧に対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、大学生に対する給付型奨学金の創設について聞きます。 これは安倍政権になってから大きく動き出したもので、子供たちの期待が高く、実現されれば画期的なことであるというふうに思います。 総理のこれまでの演説や答弁によりますと、来年度予算の編成過程でしっかりと制度設計をし、実現をするということですが、期待が高いだけにその対象者がどうなるのかということをよく聞かれます。 住民税非課税世帯など年収制限はどこまでになるのか、また成績基準を設けるのか、学校推薦もよしとするのかなど、対象者についてはどのような議論になっているのかをまずお聞きしたいのと、給付型奨学金実現に向けての総理の決意を改めてお聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供たちの未来が家庭の経済事情によって左右されてはならないと、このように考えております。 その中で、給付型奨学金については、経済的理由により進学を断念せざるを得ない者の進学を後押しする観点や、進学に向けた学生等の努力を促すといった観点から、文部科学省を中心に具体的な検討を進めているところでございます。 いずれにしても、平成二十九年度予算編成過程を通じて制度内容について結論を得て、そして実現していく考えであります。
○和田政宗君 これからということでございますけれども、貧富の差が教育の格差になってはならない、これは私の思いでもありますし、総理の思いでもあるというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、二重国籍についてお聞きをします。 昭和五十九年の国籍法改正によって、所定の要件を満たす者は法務大臣に届け出ることによって日本国籍を取得できる制度が新設されました。しかし、気を付けなくてはならないのは、この手続では日本国籍を取得しただけにすぎず、二重国籍状態が発生します。国籍法によれば、二十歳に達する以前に重国籍、すなわち二重国籍となった場合は二十二歳に達するまでに国籍選択を、二十歳に達した後に重国籍となった場合には重国籍となったときから二年以内に国籍選択をする必要があります。 この国籍の選択をする必要があるのはどういった理由からなのか、法務大臣、御答弁願います。
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。 重国籍者は同時に二以上の国家に所属することから、各国のその者に対する外交保護権の衝突等によって国際的摩擦が生ずるおそれがある場合、あるいはその者が所属する各国から課せられる義務や求められる対応が衝突するおそれがある場合などがあります。極めて高度な国益に関する判断をする者についてはなおさらとも考えられます。さらに、各国が重国籍者についてはそれぞれ自国民として身分関係を管理をする結果、重婚が生ずるおそれがあるといった、その身分関係に混乱が生じるおそれもあります。 そのために、我が国の国籍法は、重国籍の解消のために国籍選択制度を設けているところであります。
○和田政宗君 御答弁のとおり、外交保護権が衝突することなどにより国際的摩擦が生じるおそれがある、すなわち、二重国籍であった場合にどちらの国に属しているのか定かでないということでもめる可能性があるということです。 例えば国会議員になろうとする者はこうしたことに気を付けなくてはならないわけです。二重国籍となった方の中には、うっかり手続を忘れていた、法律についてよく知らなかった、これは本来まずいわけですけれども、そういった方はいるというふうに思います。しかしながら、国会議員に立候補する場合には、外交上の問題も生じるかもしれない、日本国や国民のために働くのだから、念のため、二重国籍が解消されているのか、国籍選択をしているのか確認をするというふうに思います。 国会議員の立候補届出時には戸籍も提出するわけですけれども、日本国籍の選択を行った場合に戸籍に明記されると認識しておりますが、それでよろしいでしょうか。
○政府参考人(小川秀樹君) お答えいたします。 国籍法上、日本の国籍を選択する方法といたしましては、外国の国籍を離脱する方法と、日本の国籍を選択し、かつ外国の国籍を放棄する旨の宣言をする方法がございます。 外国の国籍を離脱し、外国国籍喪失届がされた場合には、戸籍に外国国籍喪失の届出がされた旨などが記載されることになります。また、日本の国籍を選択し、国籍選択届がされた場合には、戸籍に国籍選択の届出がされた旨などが記載されることになります。
○委員長(山本一太君) 時間が来ていますので、簡潔にまとめてください。
○政府参考人(小川秀樹君) 以上でございます。
○委員長(山本一太君) 時間ですので、簡潔にお願いします。
○和田政宗君 はい。 国籍選択については、戸籍の該当部分を公開すれば容易に結論が得られるわけだということが分かりました。 以上で終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて内政・外交の諸問題等に関する集中審議は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(山本一太君) これより締めくくり質疑に入ります。白眞勲君。
○白眞勲君 民進党の白眞勲でございます。 まず、塩崎大臣にお聞きいたします。 太平洋戦争中の戦没者で身元不明の遺骨のDNA鑑定について質問したいと思うんですけれども、去年、厚生労働委員会で、私の質問に対してDNA鑑定の対象を拡大する方針を明らかにされました。さらに、その後、いわゆる遺骨収集推進法が施行され、今後、より拍車を掛けていかなければならないと思っているんですけれども、今の現状について、遺骨のDNA鑑定の現在の状況について御説明願いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 戦没者の御遺骨のDNA鑑定については、先生の方から繰り返し御質問をいただいておるわけでございます。御遺族の高齢化あるいは国会でのそうした御議論を踏まえて、御遺骨のDNAのデータベース化、それからDNA鑑定の対象範囲の拡大、これを進めているところでございます。 本年の四月からは、お一人の御遺骨であることが識別ができて、かつDNAのデータを抽出することができる場合、これについては全てのデータベース化を行うということにしているところでございます。また、DNA鑑定の対象範囲につきましては、これまでは遺留品があった場合のみが対象だったわけでありますけれども、この四月から、今年の四月から、遺留品がなくても部隊記録などが残っておって、ある程度戦没者が特定できるという場合も対象としようということに変えたところでございます。 現在、これに該当する沖縄県の四地域、真嘉比、幸地、平川、経塚、この四地域の御遺骨につきましては試行的にDNA鑑定を進めているところでございます。この結果を本年中に取りまとめて、その後、その結果を踏まえて他の地域での実施をどうするのかということを決めていきたいというふうに考えております。
○白眞勲君 どんどんこれ進めていただきたいというふうに思うんですね。 菅官房長官も、去年の私の質問の翌日、記者会見で、遺品がなくても御遺族にDNA鑑定を呼びかけて気持ちに応えるのが政府の役割だと表明したことは、私、これ評価しているんですよ。 ただ、ここで言う御遺族というのは一般的には日本人を指すものだというふうには思いますけれども、そうはいっても、当時、当然、朝鮮半島からの軍人軍属もいらっしゃったし、場合によってはアメリカの兵隊さんの遺骨が発掘される場合もあるかもしれません。 私は、このような方々の御遺族に対しても気持ちに応える、そういったことを、できる限り遺骨を御遺族の元に帰すのが政府の役割だとも思いますけれども、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のとおり、さきの大戦で多くの方々が、祖国を思いながら、愛する家族を案じつつ、この苛烈な戦闘で倒れ、そしてまた、戦後、遠い異国の地で亡くなられた方々がたくさんおられるわけでございます。 いまだ帰還を果たされていない戦没者の御遺骨につきましては、一日でも早く当然ふるさとに戻っていただけるようにする、これが大変大事だというふうに我々も思っているところでありまして、今後とも、DNA鑑定を積極的に進めることなどを通じて御遺骨を一柱でも多く御遺族の皆様方にお戻しをするということが大変大事だと思いますので、全力を挙げてまいりたいというふうに考えております。
○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、韓国やアメリカの兵隊さんの、そういった御遺骨についてはどうなんでしょうかということなんですけど。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、朝鮮半島のことについての御質問をいただきましたが、一義的には出身国の政府が責任を持って対応を検討すべきものでありまして、仮に韓国政府などから具体的な提案があれば適切にこれは検討すべきものというふうに考えておるところでございます。
○白眞勲君 総理にお聞きいたします。 戦後七十年を過ぎて、兵隊さんの御両親はもうほとんどいらっしゃらないかもしれませんけれども、多くの兄弟や子供さんたち、御遺骨が帰ってくるのを待ち望んでいらっしゃるわけですね。是非、遺骨の収集とDNA鑑定、さらには海外にもできる限り声を掛けていく、そういう形で作業を加速化させてもらいたいと思うんですけれども、総理の御決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) さきの大戦の御英霊の御遺骨の帰還については、先ほど塩崎大臣からも答弁させていただきましたように、最新の知見も活用しながら、一日でも早く御帰還いただけるように全力を尽くしていきたいと、このように考えております。
○白眞勲君 次に、農水大臣にお聞きいたします。 外国産米の不透明な取引をめぐり、先日、農水省から輸入米に関する調査結果が公表されたわけですけど、そこで質問は、政府の、この業者の調整金について、国産米八百万トンのうちのSBS米は十万トン、だから国内の米価格には影響を及ぼさないということだったんですけれども、これ、いわゆる雑銘柄ですね、と言われる国内米は何万トンあるんでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) お答え申し上げます。 国内に流通している産地銘柄はたくさんございまして、いわゆる御指摘の雑銘柄というような定義はございませんが、御質問の趣旨がレストランあるいはお弁当屋さんのように中食、外食で使用されるいわゆる業務用米という御趣旨であれば、おおむね二百万トンから三百万トンというふうに承知をしております。
○白眞勲君 そうすると、大臣、やっぱりこれ八百万トンと比べるのはおかしいんですよ。コシヒカリとかなんとかとか、そういう銘柄米ではなくて、今言ったような二百万トン、三百万トンの中の十万トンならば当然これは価格に影響を及ぼすんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) あくまでも、このSBS米にかかわらず外米あるいは国内産米、この価格におきましては、品質及び需給、その二つの要因で価格が決定されるメカニズムになっております。 業務用米の流通量が二百から三百万トンであるわけでございますけれども、この点におきましても、SBS米がそこに割合として一%以上に関わってまいりましても、従来の経過からし、また実際の価格を検証してみますと、国内産米に収束をしているという事実が明らかでございます。 その意味におきましては、国内産米の主食米八百万トンに応じてこのSBSも価格決定がなされているということが言えようかと思っております。
○白眞勲君 その事実ってどうやって調べたんですか。
○国務大臣(山本有二君) この輸入米に関する調査結果というものを御覧いただきますと、四ページ目に卸の調査結果、並びに中食、外食の調査結果が六ページ目に記載されております。 この人たちは公表するということを了としている方々でございますが、それ以外の方々からも同様の趣旨の調査結果を得ているところでございます。
○白眞勲君 いや、大臣、公表しているのを了としているのは、大丈夫なんです、後ろめたくないからなんですよ。要は公表していない人たちをどうやって調査するか、そこに本質があるんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) まず、卸から中食、外食へ渡る価格について、これを明確に一つ一つ調べろという御要請は十分我々も理解しているところでございます。しかし、激しい競争の中にあり、しかも数社に限定された中食、外食の業界では、味という面あるいは価格という面、この二つにおけるもし何らかの風評被害等あれば大変なことになります。 そうした意味で、大変神経質な情報を提供してもらうわけでございまして、我々といたしましても、この任意の調査から出るものではありません。食糧法等の法に違反していない以上、SBS入札の合法的な契約終了後の話でございまして、その情報を取るときに、ヒアリングあるいは調査するときにおきましては任意であります。その意味において、民民の関係の企業情報を得るということの難しさも御理解いただきたいというように思っております。
○白眞勲君 そうすると、公表を拒否している人もいるということですか。
○国務大臣(山本有二君) 必ずしも公表をしてもらいたくないと、こう考えている人がいるということでございます。
○白眞勲君 ということは、やっぱりこれは価格に影響するかどうか、完全に調べたことにはならないんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) できる限りの調査を国会の要請に基づいてなしたわけでございまして、これ以上調査するには何らかの強制力が要るという判断でございます。
○白眞勲君 つまり、限界があるわけですから、それでその価格に影響がないということは絶対言えないと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 価格はあくまで品質と需給のバランスによって決まっておりまして、私ども、国内産米価とSBS米の輸入量の検証におきましても、平成二十六年産米のSBS米の輸入量が十万トンの枠に対して一・二万トンしかなかったと。その背景には、国内産価格が非常に安い場合であったということが言えようかと思いますので、その意味において、我々は、このSBS米の調整金がそうした大きなマーケットで価格形成されるものに影響しているとは思えないわけでございます。 さらに、月次で公表している国内産米価格について見てみますと、SBS米入札の前後での価格にも影響がしていないということをもっても、明らかに調整金の存在と価格については影響がないというように思っております。
○白眞勲君 いや、それは限られた人たちのヒアリングだけじゃないですか。それも、拒否された人もいるという中では、これは本当に当てにならないというふうに思いますけれども、時間がないので先に進みます。 さて、北朝鮮についてです。 最近、ミサイルを立て続けに発射して、我が国の排他的経済水域に着弾しており、我が国に対しても極めて重大な問題があると認識しております。国際社会において、特に北朝鮮を取り巻く各国、アメリカ、韓国、中国、そしてロシアが緊密に連携していくことが重要だと思います。 その中で、まず日ロ関係について安倍総理にお聞きします。 この十二月にプーチン・ロシア大統領が訪日されますけれども、当然、領土問題とともに、北朝鮮の核とミサイル、さらには拉致問題についてもしっかりと話合いを持つことが重要だと思いますが、当然そういう話合いされるということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) プーチン大統領とは会談ごとにこの北朝鮮の問題についてお話をさせていただいておりまして、ウラジオストクにおいても、またソチにおいてもお話をして協力を求めているところでございます。
○白眞勲君 北朝鮮の労働者がロシアで相当働いているのは御存じだと思います。この稼ぎの大部分がピンはねされて金正恩政権の懐に現金が入って、それが回り回ってミサイルや核開発につながっているのではないかというふうに言われている中で、このような点に関してもしっかりと今後取り上げるべきだと私は思うんですけれども、安倍総理、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) プーチン大統領との会談の中における詳細のやり取りについては、また第三国も含む詳細なことについてはここで詳しく述べるのは控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、ロシアの影響力を行使して、北朝鮮のミサイルあるいは核開発に対して、それを食い止める方向で交渉をしていただきたいということについては働きかけを行っているところでございます。また、拉致問題についての協力もお願いをしているところでございます。
○白眞勲君 外務大臣にお聞きいたします。 プーチン大統領は山口に来られるわけなんですけれども、せっかく山口まで来るんだったらば、併せて広島の原爆公園も立ち寄ってもらうというのはどうなのかなと私は思うんですね。 大臣は広島選出だし、是非広島を訪問してほしいと頼んだり、頼んでみたりしたこと、あるいは頼んでみたらどうでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 日ロ両国は、戦後七十年以上たった今に至っても平和条約を結んでいない、こういった状況については両国首脳間で異常な状態であるということで一致をしています。そして、この異常な状態を脱するためには政治の対話が重要であるということで、今年に入りましてからも二度にわたって首脳会談が行われています。そして、十二月十五日、御指摘のように、プーチン大統領は日本を訪問することが予定をされています。 そして、そのために、私としましても、十一月中に日ロ間で貿易経済政府間委員会、これを開催したいと思いますし、そして、もし国会日程等が許すのであるならば、私自身、プーチン大統領訪日前に訪ロさせていただいて準備を進めていきたいと思います。 是非しっかりとした政治対話を行いたいと思いますが、具体的な日程、どこで何を行うのか、そもそもロシアの大統領の日程でありますので、意味ある政治対話を実現するために準備はしっかりしたいと思いますが、具体的な日程はいまだ何も決まってはおりません。
○白眞勲君 ただ大臣の希望としてどうなのか、聞きたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 十二月十五日のプーチン大統領の訪日が意義あるものにならなければなりません。そのために準備をしっかりしたいと思います。意義ある対話を実現するためにはどうあるべきなのか、そういった観点から日ロ間でしっかり協議をし、準備を進めたいと思います。
○白眞勲君 じゃ、ちょっと総理に聞きたいと思いますけれども、私は、せんだってのオバマ大統領の広島訪問は評価していますよ。プーチン大統領が広島に訪問すれば、これは、米ロの最高首脳、それぞれ冷戦時代にはいがみ合っていた両国最高首脳が、唯一の被爆国である日本、さらには広島で核廃絶を訴えると、とても意味が私はあると思います。こういうことをしていくのが日本の平和貢献の道である、役割であるというふうにも思いますが、総理、せっかくだから広島に寄らないかと提案してみたらどうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、オバマ大統領の広島訪問は、言わば核兵器を使用した、実際に使用した唯一の国の大統領が唯一の戦争被爆国の被爆地を訪問するということに大きな意義があったと、このように考えております。それとは別に、被爆の実相に全ての指導者に触れてもらいたいということは、私も岸田大臣も従来から申し上げているわけであります。 一方、日ロの間には、まだ七十年たって平和条約が結ばれていない、何とかこれを突破していかなきゃいけないということがまず日ロ間においては最優先になるということではないかと思います。 いずれにせよ、核兵器のない世界をつくっていくためにこれからも力を尽くしていきたいと、このように考えております。
○白眞勲君 いや、安倍総理の希望としてはどうなんでしょうか。来てもらいたいと思っていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 希望ということにおいては、全ての世界の指導者に被爆の実相を知っていただきたい、広島、長崎を訪問して被爆の実相に触れていただきたいということは、既にもうこれは我々、国際社会に向けて述べているところでございます。
○白眞勲君 ここでもう一つ、北朝鮮の核開発について、最近耳にしないのが六者協議なんですね。これ、どうなっているんでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 平和的な手段によって北朝鮮の非核化を実現するために、対話という要素、これは不可欠であると認識をします。 そして、六者会合について現状どうなっているのかという御質問ですが、六者会合の枠組み自体は、これは有意義な枠組みであると認識をしています。ただ、対話のための対話であってはならないとも考えています。そのためには、意義ある対話にするためには、まずは北朝鮮側から非核化に向けた前向きな言動を示してもらうこと、これが重要であると認識をしています。 是非、北朝鮮側からこうした建設的な言動を引き出すために、関係国ともしっかり連携をしながら、今、現状においては北朝鮮に対しまして安保理の場においても新たな決議について議論が行われています。また、各国もそれぞれ独自の措置を今検討しています。しっかりとした圧力を掛けることによって北朝鮮側から建設的な言動を引き出すよう努力をしていかなければいけない、このように考えます。
○白眞勲君 万が一、万が一というか、もし北朝鮮側から建設的なそういう言動が出た場合には六者協議の開催というのもあり得るということでございますね。
○国務大臣(岸田文雄君) 仮定の話、仮定のことについて申し上げるのは控えなければなりませんが、まずは、この六者会合、意義ある枠組みだと思いますが、意義ある対話にするためには、非核化に向けた北朝鮮側の前向きな、建設的な言動が必要であると認識をしています。
○白眞勲君 最近の北朝鮮のミサイルについてちょっと聞きたいんですけれども、日本の排他的経済水域に落ちたミサイルを回収して調査することは、私は大変意義あることだと思っているんですね。 以前、私、国会で、これ平成二十一年ですけれども、回収すべきだと、そのときに撃ち込まれた北朝鮮のミサイルを、したことがありまして、当時の中曽根外務大臣は、科学技術庁の船舶技術を使ってHⅡロケットの失敗の原因を探るために二、三千メートルの深海でかなりの数の部品を引き揚げたことがあると、こう答弁されているんですね。 文部科学大臣、この北朝鮮のミサイルの引揚げの可能性はどうでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 一般的に、海中に落下した物体を回収するためには、船舶による音響探査により調査海域を絞り込んだ上で海中探査機等を用いた詳細調査を行い、落下した物体の正確な場所及び形状を特定する必要があります。 日本海に落下した北朝鮮のミサイルを回収するためには、まずは落下したミサイルを発見することが必要であり、発見できるかどうかは海底の凹凸の状況、落下後のミサイルの形状、海流等の要因によって左右されることから、現時点で発見が技術的に可能かどうかを申し上げることは困難でございます。
○白眞勲君 稲田大臣、これ検討したことありますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のとおり、弾道ミサイルを回収できれば、その性能や製造技術に関する情報が得られる可能性があります。特に潜水艦発射弾道ミサイルについては、北朝鮮が開発中の最新鋭の弾道ミサイルであり、仮に回収できた場合、有用な情報が得られる可能性があります。 他方、先般北朝鮮が発射した弾道ミサイルは日本海の三千メートルの深海に沈んだものと考えられ、その捜索、回収の実現には様々な困難があります。先ほど文科大臣もお答えになったように、弾道ミサイルが分解、変形している可能性、深海であることに加え、海底地形の凹凸により捜索能力が制約されること、海流の影響等により捜索範囲の特定が困難であること等があります。 いずれにいたしましても、専門的な検討が必要であり、捜索、回収を行う上で種々の課題も考慮に入れながら、抑止力の観点、技術的な観点から何ができるか、関係省庁と連携して検討しているところでございます。
○白眞勲君 じゃ、その検討の進捗状況はどうなっていますか。防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 今申し上げたとおり、関係省庁と連携をしながら、抑止力の観点、技術的な観点から何ができるか、今連携をして検討しているということでございます。
○白眞勲君 総理、このミサイルの発射に関して、その脅威は異なる次元に達したと話されたわけでして、日本人の生命に関わる重大な問題である以上、しっかりと技術的な検討をして、できる限り回収して、ちょうどお手元の資料、これ資料二かな、ちょっと私も、これハングル文字をそのまま翻訳しないで皆さんにお渡ししちゃって、これ何て書いてあるかというと、北朝鮮長距離ミサイル残骸調査結果という韓国国防部のこれは報告書です。こうやって、韓国は潜ってちゃんと、まあ水深八十メートルぐらいだったということですから、それは二、三千メートルとは全然違うんだけど、でも、こうやって一生懸命やっているんです。 やっぱり私は、こういうことを、厳しい圧力を加えるため、そして、その部品が海外から、どこかからのものだったといったら、その国に対する圧力も加えることができるという面で、総理、どうでしょうか、こういったことをしっかりとやっていく、それが抑止力にもなっていくのでは、撃ってきたらすぐ拾っちゃう、こういう考え方がいいんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに委員の御指摘のように、また防衛大臣からも答弁させていただいたように、SLBMから発射した弾道ミサイルの残骸を回収すれば、これは非常に大きな意義があると考えております。 しかし、三千メートルという、これ相当深海である、また様々な困難な点がありますが、その重要性というのは我々十分に理解をしておりまして、その中で検討しているわけでございまして、これはどの程度進捗かということについては、これはちょっとお答えさせていただくのは控えさせていただきたいと思いますが、しっかりと真剣に検討しているところでございます。
○白眞勲君 是非しっかりと検討してもらいたいなと思うんです。 そこで、防衛大臣、現在、ミサイル迎撃のためイージス艦が日本海にどこかいるんだろうと思うんだけれども、その配備先というのかな、元々の母港というのかな、それは舞鶴、佐世保でいいですね。
○国務大臣(稲田朋美君) 海上自衛隊のイージス艦については、我が国全域を防護することを任務といたしておりますので、機動的な運用を基本といたしております。特定の港湾に依存して作戦を行うものではありません。 その上で、乗員の生活基盤や整備補給等の後方支援基盤確保の観点から、BMD対処能力を有するイージス艦「こんごう」、「ちょうかい」については佐世保基地、「みょうこう」については舞鶴基地、「きりしま」については横須賀基地を平素停泊するとともに、BMD対処能力獲得のため現在改修を行っているイージス艦「あたご」については舞鶴基地、「あしがら」については佐世保基地を平素停泊する港とすることにしております。
○白眞勲君 これ、どうですか、私もびっくりしたんです。大湊基地は入っていないんですよね。何でですか。
○政府参考人(高橋憲一君) 先ほど大臣から御答弁いただきましたように、イージス艦につきましては、舞鶴、それから佐世保、横須賀港に定係港としてございます。 大湊基地につきましては、実は水深が約十メートルでございまして、イージス艦が入港するためには水深約十一メートルが必要だということでございまして、先述のとおり、大湊にはイージス艦は配備されていないということでございます。
○白眞勲君 私も最近知ったんですけれども、防衛大臣、知っていましたか、この事実。
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘のとおり、大湊基地については水深の関係でイージス艦は接岸できませんが、弾道ミサイル防衛に支障を及ぼすものではないというふうに考えております。(発言する者あり)はい、知っております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) どうぞ戻ってください。
○白眞勲君 ここでポイントになるのは大湊基地なんですけど、御存じのように下北半島にあるわけですね。で、ここには東通原発があるわけです。さらには、この青森県の東部には六ケ所村を始め多くの原子力関連施設があるわけですが、ここが事故を起こした場合、避難計画はどうなっていますでしょうか。原子力防災担当大臣、お願いします。
○国務大臣(山本公一君) 東通原発の避難計画について申し上げたいと思います。 青森県が本年三月に示した広域避難の基本的な考え方では、陸路での避難に加え海路避難することを基本といたしております。また、必要に応じて、実動組織や、青森県知事等の要請により大湊港が利用可能な場合には、その活用も含めて住民の避難支援を行うことになっております。 青森県の考え方も踏まえつつ、東通地域原子力防災協議会の枠組みの下、関係自治体の避難計画の充実に向けて関係省庁や関係自治体と一体となって検討を重ねてまいります。
○白眞勲君 いや、だから、そこなんですね。 この地図もありますけれども、この下北半島というのは、もう海に逃げるしかなくなる場合もあるわけですよね。 それから、イージス艦の母港でも、イージス艦もそこに停泊できない。要は、イージス艦が、舞鶴よりも北のところの地域にはイージス艦が入る場所がなくなっているんです、自衛隊の基地としては。こういったことを考えますと、これどうかなと思うんですね。 また、北極航路、今後北極航路においても重要な拠点になるこの基地、防衛大臣、これ早く入れるようにしましょうよ。どうですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 弾道ミサイル防衛については、イージス艦とPAC3による二重構造の防衛体制を取っているところであります。このうち、イージス艦は我が国全域を防護することを任務としておりますので、機動的な運用を基本としており、特定の港湾に依存して作戦を行うものではないことは先ほど述べましたとおりでございます。 大湊基地については、水深の関係でイージス艦は接岸できませんが、先述のとおり、弾道ミサイル防衛には支障を及ぼすものではないというふうに考えております。
○白眞勲君 いや、違うんです。私が聞いているのは、今、原発の避難計画においても自衛隊が必要なんですよということを言っているんじゃないですか。それについても含めて考えてくださいと言っているんじゃないですか。
○政府参考人(高橋憲一君) 東通原発の広域避難につきましては、先ほど御答弁がございましたように、青森県が陸路での避難に加えまして海路での避難を併せて行うというふうな基本的な考え方を示されております。 自衛隊等の実動組織が青森県知事等の御要請に基づきまして住民避難を支援するに当たって大湊港を活用するという場合には、海上自衛隊の、御指摘のようにイージス艦、それから大型のヘリコプター搭載護衛艦は活用することができませんが、他の護衛艦、約四十隻ございます他の護衛艦あるいは大型の輸送艦、「おおすみ」、「しもきた」、「くにさき」でございますが、このような輸送艦が大湊港には接岸できるという状況でございますので、直ちにしゅんせつする必要があるというふうには現在考えておりません。 以上でございます。
○白眞勲君 いや、私は、逆に、防衛省、今、高橋さんがおっしゃっているんだけれども、厳しさを増す安全保障環境に対応し、また様々な災害に対処することにより自衛隊による活動が増加傾向にあることから、警戒監視態勢の強化、迅速な展開、対処能力の向上、弾道ミサイル攻撃への対応等、自衛隊の安定的運用態勢を迅速に強化するために必要な経費を確保というのが今回の補正予算ですよ。 そういったものからすれば、これは、私は大湊というのは、しっかりとした、やっぱりやった方がいいですよ、掘っておいた方がいいじゃないですか。何でそれを掘りたくない掘りたくないと言うのかよく分からないんですけれどもね。防衛大臣、どうですか。ああ、総理でもいいですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 急な御指名でございますが、ただいま既に大臣からお答えをさせていただきましたように、ミサイル防衛上それは支障ないということと、あと、また、避難については、これは他の艦艇が入港できるということでありますが、確かに、委員が言われたように、これ掘っておけばいいじゃないかというお話でございますが、しかし経費が掛かるものでもございますから、なるべくそれは、このイージス艦が寄港できる港がこれは多ければ多い方がいいというそれはお考えだと思いますが、それは一面の真理だろうとは思うわけでありますが、これはまたしゅんせつには大きな費用も掛かるわけでございまして、そうしたことを、あと実際現状にこれは支障がないということを判断いたしまして今回の補正予算の中には入っていないということでございます。
○白眞勲君 じゃ、今後は検討されるということでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な予算はそうなんですが、それは、確かにこれは十分な予算があればやっていきたいと例えば防衛省も考えているだろうと思いますが、しかし全体の中でどれを優先していかなければいけないということは常に課題なんだろうと、このように思っております。
○白眞勲君 是非しっかりと対応してもらいたいと思います。 ここで、北朝鮮のストックホルム合意についてお聞きいたします。加藤大臣。 合意してから既に約二年四か月、何も進展ないわけですけれども、加藤担当大臣、今度は働き方大臣を始められちゃったわけですよね。いろいろな大臣の役お引き受けされているんですけど、もちろん優秀だからだと思うんですが、でも、人間みんな二十四時間なんですよ。 私は、大臣の働き方が心配になっちゃうんです、これ。大臣自ら働き方改革をした方がいいような気がするんですけど、どうでしょうか、これ。
○国務大臣(加藤勝信君) 大変御心配いただきまして、ありがとうございます。 もう常に申し上げておりますように、拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、最優先で取り組むべき課題だというふうに考えております。そして、残念ながら、このストックホルム合意、できてから二年以上たちますけれども、拉致被害者の方の帰国に向けての道筋すら見えてこない。本当に遺憾な状況であり、また、拉致以来大変な年月がたっている。その中で、被害者の方、そして家族の方々も年齢を重ねられて、もう一刻も猶予ならない、切迫したこの気持ち、私も共有させていただいております。 そういう意味で、もちろんほかにもいろいろ仕事をさせていただいておりますけれども、できる限りそうした皆さんと、そしてこの問題に関心を持っている国民の皆さんともその思いを共有したいということで、できる限り、国民大集会、様々な集会出させていただいたり、また今週の終わりにも米子で開かれる拉致問題の早期解決を願う国民のつどいイン米子にも参加させていただく、こういったことも通じながら、御家族の方々と寄り添いつつ、この問題の一日も早い解決に向けて全力で取り組んでいきたいと、こういうふうに思っております。
○白眞勲君 それにしたって、最優先課題が本当に多いんですよ。ですから、そのうちの、加藤大臣、どれが最優先なんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申しましたように、この拉致問題は安倍内閣の最優先課題ということで位置付けられているわけでありますので、そういった課題にしっかりと対応できるように取り組んでいきたいと、こう思っております。
○白眞勲君 要するに、この間、特別調査委員会でも報告は全くありません。そろそろ新たな段階に私入る必要性があるんじゃないかと思うんですね。一度合意を破棄して、国際社会に人権問題として北朝鮮の誠意のなさを強く訴えて、国際刑事裁判所に訴追の手続をもうそろそろ取るべきなんじゃないんでしょうか。 韓国のKBSで、おとといだか何か、イギリスの議員が強い調子で北朝鮮の人権状況に非難していました。さらにはまた、韓国も昨日、北朝鮮人権じゅうりんの記録保存所を設立しているということで、ICCに近く訴える検討もしていると。 国際的な圧力相当掛けていかなきゃいけない、人権問題について。ICCについての付託とかそういったことは、どうでしょうか、考えていますか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、ストックホルム合意に基づいて調査が開始されてから二年以上たった今に至っても拉致被害者の方々の帰国が実現していないということ、このことは痛恨の極みであります。 ただ、拉致被害者の方々全員の帰国を実現する、こうした目的のためには、対話という要素、これは不可欠であるとも認識しています。よって、我が国側からストックホルム合意を破棄するということは考えておりません。 そして、この意味ある対話、対話のための対話でない対話を実現するためにも、今しっかりとした国際社会との連携に基づいた圧力を掛けていかなければならない、このように考えます。今、対話と圧力、行動対行動の下、引き続き諸懸案を包括的に解決するべく努力をしていかなければならない、このように思っています。 そして、国際的な司法の枠組みを活用したらどうか、こういった今御指摘がありました。これは、日本とEUが共同して提出している国連における決議の中にもそうした考え方が示されているわけです。ただ、こうした枠組みを使うということになりますと、国連安保理憲章七章に基づく安保理の取組等が必要になってくるとか具体的な手続が必要になってきます。すなわち、これ国際社会と連携しなければこういったことは行うことができません。 引き続きまして、まず北朝鮮側から前向きな行動を引き出すために最も効果的な対応は何なのか、最も効果的な圧力は何なのか、これを国際社会としっかり連携をしながら議論を進めていくことが重要であると認識をいたします。
○白眞勲君 総理、どうでしょうか。やっぱりICCに出すべきなんじゃないんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはもう白議員が御承知のように、北朝鮮はICCの中に入っておりませんので、この入っていない北朝鮮に対して、締約国ではない北朝鮮の事態を国連憲章第七章の規定に基づいて行動する安保理がICCに付託する場合には、このICCは管轄権を行使することができるわけでありますが、問題は、この安保理の中に拒否権を発動する国があったら残念ながらそれはできないという中において、日本も今、非常任理事国ではありますが安保理の一員ではございますので、その中で今様々な形で努力をしているわけでございますが、実際に拒否権を使われたらこれはできないという中において、なかなか難しいわけでございますが、この北朝鮮の事態のICCへの付託の検討等を通じて安保理が適切な行動を取るように促しているところでございます。
○白眞勲君 やはり日本がもっと主導権を出すべきなんじゃないかと思うんですよ、拉致問題もあるわけですから。その辺どうでしょうか、見えないんですが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、私は、例えば先般九月の国連総会における演説においても北朝鮮の問題について時間を割いて申し上げたところでございますし、もちろん拉致問題についても言及したわけでございますし、私は、大体行っている全ての首脳会談において日本の拉致問題の主張に対する理解と支持を求めているところでございますし、北朝鮮の人権状況について厳しく非難も、国際社会に向けて日本が言わばリーダーシップを取ってしているわけでございますが、このICCの活用等についても、これは、我々としてはもちろん積極的に行っていきたいと考えておりますが、しかし、この安保理の中においては規約上今申し上げた仕組みになっておりますので、この仕組みの中において、しかし、米そして日本に対して理解を持っている国々と協力しながら北朝鮮に圧力を掛けていきたい、そういう方向に持っていきたいと、このように考えております。
○白眞勲君 やはりこれは日ロの首脳会談でも取り上げるべきだと思いますが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ロシアに対しましては、再三この北朝鮮の問題について様々な話はさせていただいているというところでございます。
○白眞勲君 稲田大臣にお聞きします。 政府が今回の集団的自衛権の行使への解釈変更が合憲であるという唯一の法的根拠は昭和四十七年見解だということでございますが、ここで、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対しということですが、ここのポイントは我が国に対する外国の武力攻撃というふうにしか私取れないんですけれども、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 昭和四十七年見解の基本的な論理は、憲法九条の下でも、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対する、処する場合、例外的に自衛のための武力の行使が許されるというものであります。 昭和四十七年に政府見解を示したときには、当時の安全保障環境に照らして、基本的な論理に当てはまる場合としては、今委員が御指摘のように、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるというのが当時の事実認識であったことも事実です。 平和安全法制では、昭和四十七年見解の基本的な論理を維持し、この考え方を前提として、これに当てはめる場合として、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるとしてきた従前の事実認識を改め、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合もこれに当てはまるとしたものであります。 このように、昭和四十七年の基本的論理は全く変わっておりませんし、また唯一の最高裁である砂川判決の考え方と軌を一にするものでございます。
○白眞勲君 いや、この文書のどこにそれが書いてあるんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 当時は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に考えられるというのが当時の事実認識でございます。 しかしながら、基本的な論理に、基本的な論理という意味に当てはまる場合として、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られるとされてきた従前の事実認識を改め、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある、このことも基本的論理に当てはまるというふうに思います。
○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、この文書の中のどこにそれが書いてあるか聞いているんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この昭和四十七年の見解を、我々はこれを三つに分解して理解をしているわけでありますが、第一のこのパラグラフのところにおいては、この憲法九条においては、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているということとは到底解されないということが書いてあります。そして、その次に、その次に、しかし、だからといって、平和主義をその基本原理とする憲法が、右に言う自衛のための措置を無制限に認めるとは解されないのであって、それはあくまで、あくまでです、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態であると、そこに限られるということを述べているわけであって、そして三番目に、集団的自衛権の行使は許されないと、こう来ているわけでありますが。 ですから、基本論理は最初に述べた一、二でございまして、一は、つまり必要な自衛の措置をとれるということが述べてあります。しかし、必要な自衛の措置というのは、これは無制限ではない、その制限されるところは、これはあくまで外国の武力攻撃によって等々と、先ほど述べたとおりでございまして、これを、これから導き出される結論について、それを我が国に対する武力攻撃と我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃というふうに当てはめを行ったところでございます。
○白眞勲君 いや、昭和四十七年見解のときに吉國長官がこう答弁していますよ。他国の防衛までをやるということは、どうしても憲法九条をいかに読んでも読み切れないと言っているわけですよ。当時の人たちがそう言っているのに、何で読み切れちゃうわけですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、これはもう再三ここで議論をしていることではありますが、当時は、当時はまさに、例えば近隣国の北朝鮮が弾道ミサイル、そして弾道ミサイルに載せる核弾頭を保持をしていない時代であります。そして、それに対して、ミサイル防衛によって、日米の協力によってそれを迎撃できるという技術もないわけであります。 つまり、この日米の同盟のきずなによってそれを迎撃し、日本人のまさに生命、自由及び幸福追求の権利を守れる、またそれでなければ守れないという状況が生起しつつある中において、今、この基本論理の中の二つ目の論理の中における外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態において、これは、集団的自衛権の、こういう中においてであれば集団的自衛権の行使は、今言ったようなことを用いなければ対応できないのであれば、それは、当然それは当てはまるというふうに我々は考えたところでございます。
○白眞勲君 私、実は稲田大臣とやろうと思ったら、どんどん総理がしゃべってくれるわけでして、私、稲田大臣の認識を聞こうと思っているのに総理が一生懸命しゃべってくれるという。逆なんだよな。普通は、大体総理が、聞くと大体大臣が答えるというのが普通なんですけど。 そういう面で本当に思うんですけど、今の総理の話、ちょっと稲田大臣もよく聞いていてくださいよ。今、こう言っているんですよ、吉國長官は、我が国に対する侵略が発生して初めて自衛のための措置をとり得るのだということからして、集団的自衛のための行動は取れないと。これは、私、政治論として申し上げているんじゃないんだと、憲法九条の法律的な憲法的な解釈だと言っているんですね。 つまり、今総理がおっしゃったように、周辺が環境が変わったとか当時とは違うんだ、それはそうでしょう。しかし、それは政治論であって、憲法九条の法律的な憲法的な解釈としての考え方は私は違うというふうに思います。それについてどうでしょうか。防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 憲法九条の解釈として、自衛権は、我が国に対する急迫不正の侵害があって、他に取るべき手段がなくて、必要最小限度です。これは砂川判決の、唯一の最高裁判決である砂川判決の理論です。それがそのまま昭和四十七年の基本的な論理になっていて、それを今回の変更で変えるものではないということで、全くそれは法律論として変えているものではないということでございます。
○白眞勲君 全然私の質問に答えていませんよ。もう一回答えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、砂川判決においては、必要な自衛のための措置とは何かということについては、これはまさに行政府、そして国会にある意味委ねられているわけでございます。 その中において、四十七年見解においては、四十七年見解においてはですね、今申し上げた論理に従って、当てはめにおいて集団的自衛権の行使は行われないと、こういうふうに述べているわけでありますが、この二番目の基本論理のところで、基本論理のところにおいて、言わば外国のまさに我が国に対する攻撃ということを限定しているわけではないわけでありまして、あくまで、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対してどのように対していくかということについて、当てはめにおいて集団的自衛権の行使は行われないということが言われているわけでございまして、政治論ということではなくて、まさにどのように解釈をしていくか。まさにこれは、国民の生命、そして自由及び幸福追求の権利が根底から覆される事態とはどのような事態かということについて我々は常に考えていかなければならないと、こういうことではないかと、このように思います。
○白眞勲君 いや、ですから、そう当時は集団的自衛権できませんよって言っていて、やっぱりこれは政治論なんですよ。政治論でそういうふうになったというのは、私は本当にこれは違憲だと思いますよ。 そういう中で、稲田大臣にお聞きします。 政府が集団的自衛権の行使を認める中での核兵器の使用は憲法上できますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 我が国は、いわゆる非核三原則により、憲法上は保有することを禁ぜられていないものを含め、政策上の方針として一切の核兵器を保有しないという原則を堅持をいたしております。原子力基本法及び条約により、我が国は一切の核兵器を保有し得ないこととしております。 従来から、政府は、憲法九条と核兵器との関係についての純法理的な問題として、我が国には固有の自衛権があり、自衛のための必要最小限度の実力を保持することは憲法九条第二項によっても禁止されるわけではなく、核兵器であったとしても、仮にそのような限度にとどまるものがあるとすれば、それを保有することは必ずしも憲法の禁止するところではないが、右の限度を超える核兵器の保有は憲法上許されないものであり、このことは核兵器の使用についても妥当するとの理解をしております。 平和安全法制が施行された後も、この法理上の考え方に変更はないものと考えております。
○白眞勲君 八月五日の大臣の記者会見でこう言っているんですよ、大臣は。憲法上、どういった兵器、必要最小限度がどのような兵器であることに限定がないって言ったんですよ。今の答弁と違いますよ。どっちですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今の答弁と異なるところはないと考えます。
○白眞勲君 後で皆さんと議事録を見てください。 これはつまり、そうしますと、必要最小限度という限った中で尖閣諸島でも核兵器の使用はできるということですね、憲法上は。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは法理上持てるということで、実際、政策的な選択肢ということでどうかということでありますが、今具体的な地理名を出されましたが、それについては仮定の、ついてはお話はできませんが、しかし、政策的には、今、稲田大臣から答弁をさせていただきましたように、日本はNPTに加盟をしておりますし、そしてCTBTにも加盟をしているわけでございまして、言わば法律的に一切核兵器の保持も使用もできないということでございます。
○白眞勲君 大臣はこの核兵器について、長期的には日本の核保有を国家戦略として検討すべきとの質問をすると、必ず現時点ではとか今はとかおっしゃいますが、将来どうなんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 何度もその対談について質問されております。対談、政治家の発言はそのときの政治情勢等によって発言をするものだというふうに思います。 御指摘の発言は、防衛大臣に就任する前の一政治家として個人的な見解を述べたものであります。対談を実施したのは平成二十三年三月です。鳩山由紀夫民主党代表の、最低でも県外、国外、またトラスト・ミー、また腹案がある、そして学べば学ぶほどという無責任な発言に端を発し、普天間飛行場の辺野古沖への移設問題をめぐって迷走、事態をこじらせていたときの発言でございます。 現在の、いずれにせよ、いずれにせよ……(発言する者あり)はい。いずれにせよ、防衛大臣としての私の考えは次のとおりです。唯一の戦争被爆国として、我が国は非核三原則を国是として堅持をしております。この考えは全く揺るぎません。そして、核兵器のない世界に向け強い決意で努力を積み重ねます。それこそが今を生きる私たちの責任、我が国が核兵器を保有することはあり得ず、保有を検討することもありません。 私の考えは政府の方針と矛盾するものではなく、安倍内閣の一員として、核兵器のない世界の実現に向け全力で取り組む所存でございます。
○白眞勲君 大臣のその個人的な見解が、持っている人が防衛大臣になったから問題なんですよ。個人的な見解を何で聞いちゃいけないんですか。それおかしいですよ。国会同意人事だって、過去の雑誌を見ながら、我々、その人の見解を見ながらその人がどうだということを、適性を判断するんですよ。 もう一回お答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 唯一の戦争被爆国として、非核三原則を堅持し、核のない世界に向けて強い決意で努力を積み重ねる決意でございます。
○白眞勲君 全然でたらめですから、撤回する気はありますか、その個人的な見解というのは。
○国務大臣(稲田朋美君) 現在の防衛大臣として私の立場は、核兵器のない世界に向けて……(発言する者あり)はい。核兵器のない世界に向けて非核三原則を堅持し、核なき世界の実現のために全力を尽くす所存でございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 白眞勲君、質問を続けてください。
○白眞勲君 私が聞いているのは、この個人的見解を撤回する気があるかどうかを聞いているんですよ。
○国務大臣(稲田朋美君) 政治家としての発言は、そのときの政治情勢によって発言するものであり、またいろんな文脈の中で発言するものであります。先ほど御指摘の発言は、私の野党時代の一政治家としての発言でございます。 私の防衛大臣としての見解は、何度も申しますけれども、核兵器のない世界に向けて強い決意で努力を積み重ねてまいります。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 稲田防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 過去の政治的な発言でございます。発言の時点においてどうであったかという問題でありますので、この場でその過去の発言を撤回するつもりはありません。 そして、私の見解は、先ほど申し上げましたように、核のない世界に目指して全力を尽くしてまいる所存でございます。
○白眞勲君 いや、これ、総理、大変なことですよ、今の問題は。撤回する気ないとおっしゃったわけです。 その中で、この資料五のところの、今これ赤線引っ張った上のところに、稲田さん、こうおっしゃっているんですよ。「安倍元首相が、あるシンポジウムで、アメリカの核をシェアして日本の判断で使うことができるという仕組みを考えるということも一つの選択肢だと言われたことがあります。」と、安倍総理がね。 これ、安倍総理、そういうふうに言われたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、ドイツがそうでありますが、言わばシェアリングという考え方において、米国が核兵器を使う際に言わばドイツも同意をするということにおいて共同の責任を負うという形でございます。 つまり、そのことによって抑止力を高めていくということでありますが、その言わば抑止力を高めていく高め方についてこれは検討をしていく、言わば研究していく必要があるということは申し上げたことはあるわけでありますが、これはあくまでも、これは言わばNATOの中において行われていたことがどういう意味があったかということについて、抑止力を高めるということについて研究するということはあるんだろうと。 しかし、他方、他方、それは日本が核を保有する、日本が使用するということとはこれは異なるわけでありまして、あくまでも拡大抑止をより効果的にするためにはどのようなことが必要かということを研究するということについて述べたことはあるわけでありますが、それが非核三原則に抵触する中では、当然それは行えないわけでございます。それはあくまでも言わば研究として申し上げたことはあるわけであります。
○白眞勲君 いや、これは大変なことだと思いますよ。 そういう中で、資料四です。これは「正論」の平成二十四年十一月号、「韓国は叩け、さもなければつけ上がる」。これ、今もそういうふうに思っていらっしゃるんですか。それとも、これはタイトルだから違うんでしょうか。稲田大臣、お答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) このタイトルは編集側が付けたものであります。私はこのようなことを思っておりません。
○白眞勲君 その文章の中で、そもそも韓国は対日本に対しては国際的常識の通用しない国と発言されていますが、その認識に変わりはありませんか。
○国務大臣(稲田朋美君) この文脈の中で韓国の最高裁判決を批判したということでございます。
○白眞勲君 いや、だから、私が聞いているのは、そもそも国際的常識の通用しない国って言っているのは、これ本当にそういうふうに思っていらっしゃるかどうか聞いているんです。
○国務大臣(稲田朋美君) 最高裁判決に関しては、私は常識ではないとその当時考え、そのことを言った、それだけでございます。
○白眞勲君 いや、そもそもって言っているから聞いているんですよ。もう一回お答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今答弁したとおりでございます。 なお、その後、韓国との間で、ここのテーマになっている慰安婦の合意についても、昨年の十二月に不可逆的、最終的な合意が成立して、前向きに北朝鮮のミサイルの脅威やそういった点について、安全保障上、日本と韓国、しっかりと協力をしていかなければならないと思っております。
○白眞勲君 総理、こういう個人的な見解、核兵器は持つべきだ、そもそも韓国は常識のない国だ、さらには、子ども手当、全部軍事費にすべきだとか、自分の考えをこのように披露した方が大臣になられることに対して、安倍総理、この任命責任者としてどういうふうにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後も内閣の方針に沿ってしっかりと任務を果たしていただきたいと、このように思っております。
○白眞勲君 撤回するか、ああ、今撤回しないとおっしゃったんだ。これ罷免するしかないんじゃないかと思うんですが、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く考えておりません。
○白眞勲君 いや、もう本当に、私、あの久間大臣という方、皆さん、いらっしゃったと思います。第一次安倍内閣の時代に原爆投下はしようがないと言って辞めさせられちゃったんですね、それだけで。今回はもうそうやって、原爆を持つべきだ、それは昔私の個人的な考えだなんて、そういうことをおっしゃっている方がやってちゃ、私はこれは本当に安倍内閣としてどうかと思いますよ。本当に対外的なマイナスイメージを持たれるということを私は本当に危惧しているんですよ。そういう面で、今後もこれしっかりとやっていきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で白眞勲君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 先日、我が党の小池晃議員が取り上げました白紙領収書の問題で質問いたします。 この問題はマスコミでも大きく取り上げられて、なぜ大臣や国会議員だけが白紙の領収書を使っていいのかと怒りの声が広がっております。 国税庁に聞きますけれども、まあ大臣がやっているくらいですから、何ですか、これからは中小企業の社長さんとかサラリーマンはどんどん白紙の領収書をもらって自分で記入してもいいということになるんですか。
○政府参考人(飯塚厚君) お答え申し上げます。 法人税法及び所得税法上、一般企業等には、適正な申告を確保する観点から、領収書を含む帳簿書類の保存義務が課されております。 この領収書の要件につきましては法人税法等上特段の定めはございませんが、一般的に領収書については金銭の受領といった事実関係が客観的に確認できる内容となっていることが必要である、具体的には、領収書には宛名や金銭の受領年月日、受領金額などの事実関係が記載されている必要があると考えているところでございます。
○大門実紀史君 ですから、白紙の領収書のやり取りなど世間では通用しないということであります。 先日の質疑では、各大臣から言い訳と開き直りの答弁が続きました。しかし、そもそも国会議員や大臣なら白紙の領収書を使っていいなど、法律のどこにも書いておりません。 改めて聞きますけど、総務省、政治資金規正法第十一条では領収書の要件はどうなっていますか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 政治資金規正法上、領収書等とは、当該支出の目的、金額及び年月日を記載した領収書その他支出を証すべき書面と規定されているところでございます。
○大門実紀史君 資料に条文を用意いたしましたけど、このまま普通に読みますと、お金を出した方、支出した者が、目的、金額、年月日を記載した、既に記載してある領収書を徴する義務、もらう義務があるというのは、そういうことが書いてあるというふうに解釈が普通じゃないんですか、総務省。
○政府参考人(大泉淳一君) 政治資金規正法上、領収書の発行側の作成方法については規定がないところでございます。
○大門実紀史君 そのことは後で取り上げます。 資料の次の段の(1)に、総務省の手引で領収書についての解説を付けておきました。総務省、ちょっと読んで説明してください。
○政府参考人(大泉淳一君) これは、資料でございますが、総務省の国会議員関係政治団体の収支報告書の手引ということでございます。これは、その第三者機関である政治資金適正化委員会が登録政治資金監査人に対する政治資金監査の適確な実施のために、助言、指導の一環として作成したQアンドAというものがございます。これをこの手引の中で引用しているというものでございます。 ここにつきましては、このQアンドAにつきましては、一般的な見解を示している、適当であるということで一般的な見解を示しているものでございまして、特段の事情がある場合までの取扱いについては言及してはおりません。(発言する者あり) じゃ、読み上げさせていただきます。「領収書等は支出を受けた者が発行するものであり、支出の目的についても発行者において記載すべきであり、国会議員関係政治団体側で追記することは適当ではありません。したがって、会計責任者等において発行者に対し記載の追加や再発行を要請することが適当です。」と書いてございます。
○大門実紀史君 先ほど適正化委員会は一つの見解だ云々言いましたけれども、そんな軽いものですか。この適正化委員会はどういうふうに政治資金規正法で位置付けられていますか。
○政府参考人(大泉淳一君) 政治資金適正化委員会は、平成十九年十二月の規正法改正によって設けられたものでございまして、政治団体の支出に係る収支報告の適正性の確保に係る透明性の向上のために総務省に設置された第三者機関でございまして、その所掌事務は同法第十九条の三十の各号に掲げられたものでございまして、QアンドAにつきましては、「登録政治資金監査人に対し、政治資金監査の適確な実施について必要な指導及び助言を行うこと。」ということの所掌事務から導かれております。
○大門実紀史君 この適正化委員会は、二〇〇七年の改正で大変重要な組織として位置付けられております。 じゃ、何ですか、この総務省の手引というのはただの参考ですか。従わなくていいんですか、これ。
○政府参考人(大泉淳一君) 総務省作成の手引につきましては、一般的な見解を指示しているものであり、先ほどの政治資金監査について助言を行っているものでございます。
○大門実紀史君 いや、だから、従わなくていいんですか、この手引。一般的な見解で、聞いておくだけでいいの。はっきりしなさい、はっきり。
○政府参考人(大泉淳一君) 当該QアンドAなどにつきましては一般的な見解を出しているもので、特段の事情がある場合の取扱いはまた個別に判断されるものだと思っております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 答えています。いえいえ、今のは答えています。(発言する者あり) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 大泉選挙部長。
○政府参考人(大泉淳一君) 一般的な見解を申し述べているものであり、このQアンドAには従うものでございますが、特段の事情がある場合まで射程にしているものではないということを申し上げております。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 質問してください。 大門実紀史君。
○大門実紀史君 とにかくこれ、皆さんが出している手引で、これを使って判断してくれって出しているやつなんですよね。 ちょっと、次の(2)と(3)に、後から領収書に書き加えていいのかというところが書いてあります。これ、所管ですから、高市総務大臣、読んで説明してください。
○国務大臣(高市早苗君) まず、第二ですね、「(2)目的の追記」というところですね。「領収書等に支出の目的が記載されていない場合、国会議員関係政治団体側で追記してもよいのか。」というところだと存じますが、領収書等は支出を受けた者が発行するものであり、支出の目的についても発行者において記載すべきであり、国会議員関係政治団体側で追記することは適当でありません。したがって、会計責任者等において発行者に対し記載の追加や再発行を要請することが適当ですとあります。 私の答弁を求められましたが、委員が配付してくださったこの資料の「(1)領収書」というところは、総務省の手引、政治資金課で作成したものです。(2)、今私が読み上げた「目的の追記」、「あて名の追記」につきましては、先ほど話がありました第三者機関である政治資金適正化委員会が、弁護士、公認会計士、税理士の方が務めておられる登録政治資金監査人に対する助言の一環として作成したものを参考として引いております。つまり、直接国会議員に対してこうしなさいと示されたものではございません。 それで、国会議員関係団体というのは正しい内容の収支報告書を提出しなきゃいけませんから、私たちは領収書も含めて大変厳しい監査を受けております。領収書の記載内容で、どうしてもこの支出の内容が分かりにくいということであれば、これは監査人から、私の会計責任者もそうですけれども、まさに帳簿との照らし合わし、それからまた、納品書ですとか請求書ですとか、いろんなものを提出しながらヒアリングを受けて、そして収支報告書が正しくなるということが最終目的でございます。 なお、この中で、支出目的について追記しちゃいけないというふうに読めますけれども、この同じ収支報告の手引の中に、同じ冊子から引かせていただきますと、支出目的についてですが、領収書への付記、追記は認められています。 例えば、ただし書がお品代となっている場合、何に出したか分かりません。しかし、これは、帳簿と合えばいいと、お品代という記述でもいいと。それから、複数のものを一括購入した場合どうするんだと。その場合は、一括の請求書、一括の領収書になりますから、それは、何枚もコピーして詳細についてただし書を付記する、こちらで追記するということになっておりますので、一般的な見解は示していますが、特段の事情がある場合の取扱いについて全て言及したものではないということでございます。
○大門実紀史君 この適正化委員会のメンバーは総務大臣が任命されているんですよね。その方に出してもらったやつだから、それを一般的な見解と言ったら大変なことになるんじゃないですか。これから何も出してくれなくなりますよ、見解。 申し上げたいのはそんな細かい話じゃないんですよ、そんな細かい話じゃないんですよ。要するに、これ見て分かるとおり、宛名については、今、税務申告でも宛名のないレシートを経費として一部認めたりしていますので、それについては追記が、発行者から自分で書いてくれと言われたら書いてもいいということが書いてありますけれども、目的や金額はそうはいかないということになっているわけですね。 この手引に、金額の追記についてQアンドAとして、ないのはなぜだと思いますか。
○政府参考人(大泉淳一君) この手引は……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) まず、大泉選挙部長の方から。その後、大臣。
○政府参考人(大泉淳一君) この手引、済みません、QアンドAなどにつきましては、政治資金適正化委員会が出しまして、それで、政治資金監査についての助言のものでございます。したがって、金額がないということにつきましては、監査人が金額と収支報告書を照らし合わせるという本体でございますので、そこについては質問がなかったということでございます。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど委員が宛名のこともおっしゃいましたが、それは、おっしゃいましたとおり、国会議員関係政治団体が徴すべき領収書等にはレシートであっても足りるということになっています。また、法律上、宛名というのは領収書の要件でもございません。 非常にこれ、民間企業とのバランスがどうなんだという問題意識を強くお持ちでの御質問だと思います。先ほど答弁がありましたとおり、所得税法、また法人税法にも領収書の要件についての記載はございません。領収書が、例えばその記載事項に不備があったとしても、帳簿と照らし合わせて総合的にその所得の状況、支払の状況を見ているというのが実務であると承知をいたしております。 また、私たちが受領側になる場合もございます。例えば、私がテレビ局の番組に出た場合に、封筒で現金を渡されたときに、そこで差し出される領収書、宛名も、そしてまた金額も日付欄も空けておいてくださいと言われますが、金額や宛名などを先方で記入されて、こちらはサインをするだけと、印鑑も必要ありませんという場合が非常に多うございます、というか、ほとんどでございます。若しくは、領収書の発行すら求められないという場合もございます。これは、振り込みをしましたよという通知があるというだけでございますので、そういう意味では、民間の事業者と非常に大きく違うということではないと思います。講演を依頼された場合なども同様でございます。 ですから、これは、私は法所管大臣として法律案ですとか予算案について説明をしたり法律の一般的な解釈について申し上げることは可能でございますけれども、特段の事情がある場合について、全ての件又は個別具体の事象について、全てを私が是非を判断して申し上げるというのは適当でないと考えております。 先ほど部長が答弁したことがほぼ全てでございます。あくまでも一般的なことについて書かれたものでありまして、特段の事情がある場合の取扱いについて言及をしているものではない、そういう位置付けのQアンドAであるということを改めて申し上げます。
○大門実紀史君 何も分かっていらっしゃらないですね。 金額の追記を、わざわざないのは、金額の追記なんてすることがあり得ないからなんですね。なぜならば、金額の追記というのは最も不正の可能性を含むんですよ。水増ししたらもう一発アウトですよね。たとえ金額が正しくとも、相手が書くべきものをこちらで金額を書くということは、取引によっては文書偽造に問われることもあるんです。したがって、社会通念上、金額まで白紙の領収書は想定していないから書いていないんですよ。 これ、実は総務省に聞いたらそう答えたんですよ。そう答えているんですよ。そういうこと分からないんですか。
○国務大臣(高市早苗君) 虚偽の記載をした場合は別でございます。これ、明らかに虚偽の記載をした場合には厳しい罰則が科されることになります。 先般私が御紹介申し上げたことについてですけれども、まず、領収書の形式について、領収書の作成方法について法律の規定はないということは申し上げました。その上で、特段の事情がある場合に相当するような事例も挙げさせていただきました。 ただ、加えて申し上げたのは、先般共産党さんから御指摘があったのは、国会議員同士がパーティーに招かれて行った場合に受け渡された領収書の問題であったと思います。この場合、国会議員双方の事務所において、ちゃんと政治資金規正法に基づくパーティーの案内状が保管されており、日時、そしてパーティーの名前も書いてありますね。そしてまた、出金、入金はそれぞれの国会議員の事務所がきちっとこれは記録をしているわけです。どちらかが違うことを書いてしまうと、それは片っ方の団体の方で計算が合わなくなってしまいます。 そして、故意にもしも虚偽の記載をした場合には、これは会計責任者には大変厳しい罰則が科されるわけですから、虚偽の記載ということと、それから領収書の記載を相手に授権するということ、信頼をして授権をするということはまた違うと思います。特段の事情がある場合に限って授権をするということはまた違うと思います。
○委員長(山本一太君) この際、委員長からお願い申し上げます。答弁は簡潔にお願いをいたします。
○大門実紀史君 国会議員のパーティーとか受付とか、そんな話はしない方がいいですよ。何で国会議員だけ、だからって認められるんですか、白紙が。秘書にやらせればいいじゃないですか、そのお金の処理とか受付。中小企業の社長なんかは秘書さんもいないし、もっと忙しいですよ。そんな中でもみんなそろえているわけでしょう。そんな特権的なことを言っちゃ駄目ですよ。一緒くたにしちゃ駄目ですよ。大体、白紙の領収書をもらっちゃいけないというのは当たり前の話なんですけれども、幾ら言っても分からないんですね。 しかも、自分たちがしたことを正当化するために、最初、先ほどありましたけど、おかしな理屈を言い始めました。この法律には領収書の発行者側の作成方法について書いていないから、書いていないから、発行者が了解すれば白紙の領収書をもらって自分で書いていいと、こんな解釈を、書いていないからそんなことを言い始めたんですね。 これ、先ほど申し上げましたとおり、この法律はそうじゃないんです。この法律は、三事項が記載された領収書をもらう義務を、もらう義務を、お金を払った方、領収書をもらう方にその義務を課しているわけです。だって、そういう人たちこそ税金の申告とか政治資金の申告する当事者だから、その当事者に義務を課しているわけですよ。だから、そんな書いていないこととか、書いていないのは当たり前です、その必要はないからです。そういう法律の立て付けになっているんですよ。それ分からないんですか、あなた。
○国務大臣(高市早苗君) 法所管大臣は、法律の説明ですとか、それから一般論としての解釈は申し上げますが、個別具体の事項について、これは政治資金規正法上問題かどうかといったコメントは、これは大変困難でございます。政治資金規正法は、これまで主に議員立法によって改正を続けられてきたものでございます。 そして、今回の件でございますが、御指摘も受けました。非常に多くの御批判もあるということは承知をいたしております。ですから、法律上の問題は生じないとしましても、運用面において、もしも国民の皆様の政治不信を招いてしまっては、政治資金規正法の目的、これを達成できなくなってしまうわけでございます。それですから、各党内で運用の改善について御議論をいただけたら有り難いなということを記者会見で申し上げました。 また、先ほど委員が民間の事業者についておっしゃいましたけれども、民間の所得税法また法人税法上も、これは領収書のみで適正性を判断してはおりません。他の帳簿書類を含む、帳簿書類全体として金銭の受領といった事実関係の適正性を総合的に判断しておられるものと承知をいたしております。 しかしながら、改善すべきところは改善していただきたいと、そのためにお願いをしたいというのが私の気持ちでございます。
○大門実紀史君 新しいルールも何も要らないんですよ。今の法律を守ればいいだけのことなんです。法改正も何も要らないんですよね。 私、稲田さんは、稲田大臣は、いろいろ言いながら、結局、我が党や赤旗の指摘に基づいて、指摘されたからといってちゃんと金額を印字する領収書に変えたり努力をされていますよ。まだかわいいところありますよ。ところが、担当のあなたは……
○委員長(山本一太君) 大門実紀史君、時間が終了しておりますので、簡潔にお願いします。
○大門実紀史君 開き直って自分の責任を転嫁すると、こんなことが許されていいのか。総理、一言だけお願いします。
○委員長(山本一太君) 安倍総理大臣、簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法律には、法律上の問題が生じているとは考えませんが、しかし、大門委員から、そうしたことを、政治家は自らの政治資金の取扱いについて国民に疑念を持たれぬように常に襟を正すべきだと、それは御指摘としてはごもっともだろうと、このように思います。 そこで、今回のことについては法律上の問題が生じているとは考えませんが、自民党においては政治資金パーティーにおける受付事務の運用を改善することといたしまして、その旨、幹事長から通知を行ったと承知をしております。
○大門実紀史君 終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いいたします。 午前中のこの予算委員会でも申しましたが、我々日本維新の会は九月末に十一本の法案を提出いたしました。明日にも第二弾の法案の提出を準備しています。そういった形、法案を提出するという形で議論を先導していけたら、若しくは政策実現を積極的に目指していきたいというふうに考えております。 ですので、そういった法案の中からこの時間も幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、まずは政策金融、そして独法改革についてなんですが、商工中金、政策投資銀行、この民営化の法案、今準備をしています。 商工中金に関しては、これまで何度も民営化の議論がされてきています。民営化の時期もその法案の中にまで明記されたときもありましたが、結局、去年成立した改正法で、政府は、その株式、できるだけ早期にその全部を処分するということで、時期の明記からできるだけ早期にという表現に変わりました。このできるだけ早期にという言葉がありますと、やるのかどうか、いつやるのか、本当にやる気があるのかというふうに思われても仕方がないと思いますが、いかがでしょう。民営化の方針は変わらないのか、そしていつやるのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) お答えいたします。 確かに、御指摘のとおり、昨年、商工中金法が改正をされました。その中では完全民営化の方針を堅持するということが明確に書かれています。そして、なぜすぐ民営化しないのかということについてもこれ書かれておりまして、多くの民間機関が危機対応業務を行う指定金融機関となって危機対応が十分に確保されるまでの当分の間、商工中金に危機対応業務を義務付けて政府が必要な株式を保有するというふうになっております。 現時点においても、残念ながら、危機対応業務を行う指定金融機関となっている民間金融機関は存在をしていない状況であります。そのため、危機が発生した場合の資金繰り支援に万全を期するためには、商工中金による一定の役割がいまだ現時点では必要だと言わざるを得ません。 いずれにしても、経済産業省としましては、将来的な完全民営化の方針はしっかり堅持をしながら、できるだけ早く商工中金を完全民営化できるような状況をしっかりとつくってまいりたいというふうに思います。
○清水貴之君 危機対応業務というのはもちろん大切でして、リーマン・ショックがあったりとか、東日本大震災もあったわけですから、そういったときの対応は必要だと思いますが、一方で、黙って待っていてもそういった危機対応業務にどこかの民間金融機関がなってくれるということも決してないと思うんですね。今までもいろいろ交渉はされてきたと思うんですが、進んでいない。 となりますと、やっぱりしっかり政府としてそういった対応に当たる銀行を探して、金融機関を探していくような努力もしなければいけません。改正案成立からもう一年以上たっているわけです。しっかりそのめどとか道筋も示していただきたいと、完全民営化の意思を堅持されるとおっしゃいましたので、その道筋も示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは民間金融機関の経営判断にも関わることですから、なかなか我々が強制というわけにはいきませんけれども、今いろんな努力を重ねています。例えば、金融機関が指定金融機関になるための申請手続を簡素化をするとか、あるいは金融機関が、危機対応業務の実施要領のひな形を公表するなど、業務内容を明確化するというような取組も行っています。また、今後も、商工中金は危機対応のノウハウを持っているわけですから、そういったノウハウを地域の金融機関に提供するといった取組もしっかりと進めてまいりたいと思います。 いずれにしても、できるだけ早期に商工中金を完全民営化できる環境を整えるよう頑張ってまいりたいと思います。
○清水貴之君 同じように日本政策投資銀行についてもですが、これも昨年改正法が成立、同じような状況になっております。その後の状況というのは変わりがないのか、そして民営化の方針は堅持するつもりなのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今、世耕大臣の答弁と内容はほぼ同じであります。 一番問題は、やっぱり、最近ではリーマン・ブラザーズ、東日本大震災のときに民間金融機関に対していろいろ支援を要請したけど、応じたところはゼロです。もし政府系金融機関がなかったらどのようなことになっていたかということは、現場を預かる皆さん方としてはよくお分かりのところだと思いますんで、そういった危機のときにどうするかというのをきっちりできない限りはこういうのはなかなか難しいと。やっといて、いや、あれがあったらよかったなじゃ済みませんから、そこが一番問題だと思って、それに対してどうやってやるかというのは、これはよくよく詰めないかぬところだと思って、簡単な答えが出せないのが一番問題なところです。
○清水貴之君 おっしゃるとおり、危機対応業務は本当に大事なんですが、とはいえ、経産大臣からもありましたとおり、政府としてもやっぱりそういった努力を進めていかないことには簡単にその対応業務をしてくれるほかの機関が見付かるわけでもありませんので、そこは積極的に是非進めていただきたい。そして、我々はそれを推進するためにこの民営化法案を提出する準備があります。 もう一つ、URについてもお聞きします。 URもこれもずっと民営化の議論というのが行われてきています。何度も出てきている話ですが、結局その議論も出てはしぼみ出てはしぼみということで現在の状況になっておりますが、国交省ではこのURの民営化、今現時点ではどのように考えているんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) URにつきましては、民業補完を徹底する観点から既に分譲住宅や新規のニュータウン開発から撤退をいたしまして、現在は、子育てや高齢者世帯などの住宅セーフティーネットの役割を果たす賃貸住宅、都市再生事業、被災地の復興事業などに役割を重点化しております。 URについては、これまで民営化の議論もございましたが、多額の有利子負債を抱えている、平成二十七年度でもいまだ約十一・七兆円ございます。また、繰越欠損金を抱えるなどの財務上の課題がございまして、民業補完を追求していけば国民負担のリスクが増大する、逆に利益最大化を追求していけばセーフティーネットなど公の機関としての期待に応えられなくなるという難しさがございました。 このため、平成二十五年十二月二十四日に閣議決定をいたしました独立行政法人改革等に関する基本的な方針に基づき、引き続き独立行政法人としてURが本来担うべき役割を果たすことといたしまして、民業補完の徹底と財務構造の健全化とを両立させる観点から各種の改革に取り組んでいるところでございます。
○清水貴之君 URは、高度成長期などは本当に、安い住宅をなかなか手に入らない方々に提供してということ、そういう役割があったと思うんですが、やっぱり時代が変わってきています。都心のタワーマンションを手掛けるなど、本当に民業を補完どころか圧迫という話も出てきています。 今ありました、本当に大きな有利子負債を抱えている中で、今後少子化が進んでいく中、住宅需要とかも減っていく中で、借金があるからなかなか民営化は進まないんだということでは、逆に今度その借金が膨れ続けてしまう可能性もあるわけですね。だから、どこかでこれ、めども付けて、民間の逆に補完どころか圧迫になっているような話も出ているわけですから、そのめどを付けるべきではないかという思いで我々は完全民営化法案を提出しようと考えていますが、この辺り、国土交通大臣、いかがでしょうか。いろいろと改革は進めているというふうに聞いております。その改革なども実際進んでいるんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 例えば改革の具体的な例で申し上げれば、都心部の高額の賃貸住宅は民間事業者にサブリースをしまして、賃貸住宅事業の収支の改善を図り、その収益を元に団地の統廃合を前倒しで実施するとしておりますが、このサブリースでございますけれども、これは例えば、あっ、失礼しました、ちょっと。サブリースで申し上げますと、全体で約一万三千戸の対象がございますが、これまでに四千百六十七戸で運営事業者を決定をしておりまして、今後も次々にそういったサブリースは続けていく予定でございます。 さらに、関係会社を平成三十年度までに半減する、十三社以下にするというふうにしておりますが、現状で十六社まで減らしているところでございまして、このように今後とも改革は取り組んでいく予定でございます。
○清水貴之君 済みません、もうあと一分しかないので、最後に一問総理に、グレーゾーン事態についてです。 片山共同代表より本会議で質問をさせていただきましたが、法整備の必要はないという総理の答弁でしたが……
○委員長(山本一太君) 時間が終了しておりますので、簡潔にお願いします。
○清水貴之君 はい。 我々としては、やっぱりそのタイムラグとかその領域の問題、その隙間を埋めるためにやっぱり法整備をしてやるべきではないかというふうに考えております。 総理、改めていかがでしょうか。
○委員長(山本一太君) 総理、それでは短くお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) グレーゾーンについて御党が法案を提出をしておられますことには敬意を表しますが、我々は法整備については新たな法整備は必要がないと、このように思います。重要なことは、正しく適切に対応していくことではないかと、このように考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。 今回の補正予算でリニアにどれだけ財政投融資が投入されるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 一兆五千億です。
○福島みずほ君 本予算ではどれぐらい見込んでいらっしゃいますか。
○国務大臣(麻生太郎君) まだ予算編成作業中でありますので、今の段階でお答えすることはできません。
○福島みずほ君 今まで財政投融資で三兆円以上、今まで三兆円と言っていたんですが、三兆円以上の投入は過去にありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) リーマン・ショックのときの日本政策金融公庫に六兆五千億の財投等追加を行っております。
○福島みずほ君 東日本大震災では幾らですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 東日本大震災のときは、今ここのところにちょっと資料がありませんので、よく調べて御返事申し上げます。
○福島みずほ君 二・九兆円です。東日本大震災で二・九兆円。リニアでさっき二兆五千億円とおっしゃいました。かなりの金額を投入する。 それで、今まで、国土交通省第三回中央新幹線小委員会の、部会で、JR東海が出しているのの中には、二〇一〇年五月十日です、ここには、JR東海は自己負担でプロジェクトを完遂する、国に資金援助は求めないとあります。これに反しているんじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) リニア中央新幹線の整備に際しましては、交通政策審議会の議論におきまして、JR東海の事業遂行能力を総合的に勘案した結果、JR東海が、自己負担を前提とする民間の事業としてJR東海が指名をされたものでございます。 今回貸し付ける財投は、JR東海による利払いも行われまして、元金も全額償還されるものでありまして、JR東海による自己負担の原則を変えるものではございません。今般の財政措置は、JR東海の事業遂行能力を前提としまして、全線開業の前倒しにより開業効果を早期に発現させることを政策目的として貸付けを行うものであります。JR東海の経営支援を目的とするものではなく、問題はないものと考えております。
○福島みずほ君 しかし、財政投融資は国の保証でやるわけじゃないですか。政治的な介入をやらないために自己資本でやる、国に財政援助を求めないといって認可を求めたことと全く矛盾するというふうに思います。 次に、この社長は、リニアに関して記者会見で、リニアは絶対にペイをしないという発言をしています。赤字のプロジェクトに何で二兆五千億円も入れるんですか。
○委員長(山本一太君) どなたに御質問ですか。福島君、どなたに御質問ですか。 石井国交大臣。
○国務大臣(石井啓一君) リニアにつきましては、交通政策審議会においてJR東海の財務遂行能力の検証が行われまして、リニア中央新幹線の投資による債務は、大阪開業後のリニア中央新幹線及び東海道新幹線による営業収益で着実に返済できることが確認をされました。すなわち、JR東海が収益力の高い東海道新幹線と一体的に経営を行うことで、経営の安定性を維持しながら事業を遂行することが可能となるとの答申を得たところです。ですから、リニアだけの収益でやるという、償還をするというものではなくて、リニアと東海道新幹線と併せてリニアの借入れを償還をするということでございます。
○福島みずほ君 財務省、赤字のプロジェクトに何で二兆五千億円も財政投融資入れるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 二兆五千億円と言われておりますが、これによって経済波及効果は、八年間分の財政の前倒し等々の波及効果は極めて大きいと思っておりますし、私どもは、先ほど石井大臣が申し上げましたように、これは金を、税金を集めるのではなくていわゆる融資をするわけですから、当然それに当たっては、私どもとしては融資した分だけ金利は頂戴いたしますし、そういった意味では、私どもは、JR東海、JR西日本の今得ておられる収益は、JR東海だけで年間経常で四千五、六百億円出ておると思いますので、そういったようなものも私どもとしては確実に償還していただけるものだと思っております。
○福島みずほ君 赤字だと豪語しているのに、入れるのが分からないんですね。 金利はどれぐらいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今私どもの国債の金利、十年物国債、三十年据置き、十年間返済、トータル四十年、四十年ですから、今〇・〇幾つ、その日によって違いますので分かりませんけれども。
○福島みずほ君 超低金利で二兆五千億円払ってもらえるわけですよね。 現場にずっと二日間掛けて行きました。中央構造線に土手っ腹を空けというか、トンネルを掘ってやるもので、極めて難工事、極めて莫大にお金が膨れ上がるんじゃないか。赤字だって言っているものに入れる、しかも自己資金でやると言ったものに関してですね……
○委員長(山本一太君) 時間が終了しておりますので、まとめてください。
○福島みずほ君 分かりました。はい。 問題があると思います。 これは、安倍総理、葛西名誉会長とこの……
○委員長(山本一太君) 福島君、時間が終了しております。
○福島みずほ君 分かりました。はい。(発言する者あり)分かりました。 一月から今まで、九月までに葛西会長と七回会って、五回会食をしています。
○委員長(山本一太君) 福島君。
○福島みずほ君 その間に、この財政投融資……
○委員長(山本一太君) 福島君。
○福島みずほ君 二兆五千億の話が出たかどうかを聞きたかったんですが、ちょっとそれを聞くことができませんでしたが、でも、五回会食……
○委員長(山本一太君) 福島君。
○福島みずほ君 はい。 では、それは極めて……
○委員長(山本一太君) 質問を終えてください。
○福島みずほ君 はい。 親密な関係からこれが出たんではないかというふうにも思います。 以上、終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 総理、アベノミクス第三の矢の目玉である日本医療研究開発機構、AMEDの設立から一年半がたちました。医療分野の研究開発の司令塔となり、革新的な技術を更に進化させていくものと、医療人のみならず難病の患者様方からも希望の光とうたわれております。 総理が思い描いていた構想に一歩一歩近づいているのか、お答えいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高齢化が進む我が国においては、健康・医療分野の研究開発や新産業の創出を通じて健康長寿社会を実現することが非常に重要であると思っております。 第一次安倍政権で策定した新健康フロンティア戦略では、医療・福祉技術のイノベーションの重要性を指摘し、ベンチャーの支援を行ったところでありますが、現政権においても健康長寿社会の実現は成長戦略の柱の一つでありまして、AMEDを設立をし、進捗が良好な基礎研究を年度途中に臨床研究に移行させるなど基礎から実用化まで切れ目のない研究開発を推進するとともに、健康経営に積極的に取り組む企業を株式市場で評価する仕組みを構築するなど新産業の創出に取り組んでいます。 既に、革新的な医療、医薬品や医療機器等に関する研究開発の成果が出てきております。また、健康・生活支援関連産業の市場規模も拡大をしております。健康・医療分野における成長戦略は一歩一歩着実に前進をしていると、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 従来の日本では、基礎研究と実用化の間に大きなギャップがございました。いわゆる死の谷と呼ばれてきたものでございます。死の谷は、各省庁の縦割り行政によっても大きな原因の一つとして数えられていたものなんですけれども、その点からこのAMEDの存在というのは大変医療の進歩に貢献してもらえるんじゃないか、そういう期待が膨らんでおります。 石原担当大臣、死の谷は埋まったんでしょうか。お願いをいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま総理が御答弁をさせていただきましたとおり、基礎研究から実用というところが重要で、縦割りであることによってここにタイムラグが出るという事実があったことは承知しておりますが、このAMEDが設立されたことによりまして、ばらばらに支援していたものを、国の研究を集約した上で、基礎から実用化まで切れ目のない研究支援を行えるようになりました。 具体的な例を二、三出させていただきますと、AMEDに設置された研究、医療分野ごとの専門家チームによるきめ細かな事業間の調整などを通じまして縦割りを排除する、このような形で、委員の御指摘に沿ってこれからも深化をさせていきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 本当に国民も大きな期待を膨らませております。しかし、AMEDの関連予算見てみますと、二〇一六年度本予算で千二百六十五億円、今回の補正予算では六百十八億円です。この額で国際競争力考えても十分でないというのは誰しもが分かるはずです。公的予算の増加に頼る、これは限界がある、私も分かります。 この分野については、官民ファンドなどの強化も必要かと考えますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 医療分野の研究開発においては民間活力資金の活用が重要でありまして、産業革新機構、地域経済活性化支援機構などの官民ファンドにおいて、健康・医療分野における産業育成を促進するため、創薬ベンチャーや介護サービス事業者などに対する投資を実施をしています。 加えまして、AMEDにおいても、民間活力、民間資金を活用した産学連携の取組を推進しておりまして、企業と国の研究費により産学連携で創薬を目指す事業や、企業の寄附金と国の研究費により医療分野の統計専門人材を育成する事業を開始したところであります。 今後とも、民間活力、民間資金を積極的に活用しながら、健康長寿社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 民間資金を投入したくなるようなAMEDに是非していただきたいと私からもお願いをいたします。 では、AMEDとナショナルセンターの関係について、塩崎大臣にお尋ねをさせていただきます。 ナショナルセンターに今までは国の資金を投入してまいりましたが、これからはAMEDとナショナルセンターの連携強化というものが、実用化へのドライビングフォースを更に加速されるものとなってまいります。連携強化は進んでいるんでしょうか。教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) この世界最高水準の医療を国民が実際に享受できるようにするために、この基礎研究の成果を臨床で実用化をしていくという取組を加速化していくことが必要であって、厚生労働省としてもAMEDと密接な連携を図ることが重要だというふうに思っております。 AMEDと今御指摘のナショナルセンターの連携としては、例えば昨年七月からAMEDが主導して実施しております未診断疾患イニシアティブにおきまして、国立成育医療研究センターとそれから国立精神・神経医療研究センターが、それぞれ小児・成人分野で中心となって診断困難な患者に対するゲノム解析とかあるいはその診断を行う拠点病院の支援を行うなどのコントロールタワーの役割を担っております。 今後とも、ナショナルセンターを始めとして、厚生労働省としてもAMEDの取組とよく連携してまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 少子高齢化の日本のこのピンチをチャンスに変えるということは大変重要な問題でございます。政治の強力なリーダーシップの下、しっかりとAMED、これからも管理していただきますようよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。
○和田政宗君 日本の和田政宗です。 全部で四問用意しておりましたけれども、我々は補正予算を速やかに成立させるべきという立場でございます。この後、採決、そして本会議もございますので、政府への要望として二つ申し述べて、一つを質問したいと思います。 一つ目は、尖閣諸島の警備を始めとして、重要な任務に就いている海上保安庁の船艇で耐用年数を過ぎているものが多くあります。最新の数字では全体の三五%に及びます。中国公船のみならず、中国の軍艦も領海侵犯をするなど緊迫した状況の中、更新や増強が計画的になされるべきです。これは是非しっかりした計画で更新、増強をしていただきたいというふうに思います。 そして、二つ目ですけれども、防災無線についてです。東日本大震災では、役所に設置されている防災無線の親局の電源がショートしてしまい、防災無線が全く動かなかった例が見られました。また、平成二十六年度の会計検査院の検査によりますと、親局が設置されている役所建物の耐震性が十分でない事例が指摘されて、新聞報道等によっても耐震性に懸念のある防災無線が多くあるとされています。防災無線は避難をする際の生命線です。設置されている建物の耐震診断や耐震補強、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 質問は、仙台空港ですけれども、仙台空港、国管理空港の第一号として民営化し、着陸料などについても独自に努力していますけれども、国交省は先頃、訪日外国人旅行者の誘致に積極的な国管理空港を対象に国際線の着陸料を三年間無料にすると発表しました。仙台空港、この対象とならないということですが、であれば、国の肝煎りで仙台空港を民営化したわけでございますから、仙台空港に対して何か追加施策や様々な相談に乗る必要があると思いますが、この点、どうするんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、平成二十九年度予算要求におきまして、全国の地方空港のうち訪日誘客の拠点となる空港を認定をした上で、国際線の就航促進に向けた総合的な支援策を講ずることを盛り込んでおります。 委員御指摘の国管理空港における着陸料の割引措置につきましては、地方自治体が着陸料以外で支援をする、そのことを前提としまして、既存の路線は対象にせず、あくまでも新規の就航、増便分の着陸料について、地方支援分の見合い分だけ国がやる、割り引くという措置でありまして、期間は最大三年間でございます。 しかしながら、訪日誘客の拠点となる地方空港の機能強化は国管理空港のみならず極めて重要でありまして、今回の認定支援制度では、仙台空港のように民間委託した空港も含めて、海外におけるエアポートセールスへの支援や出入国管理体制の充実など総合的な支援を講じることを考えております。 加えて、仙台空港は、国が管理する空港の運営民間委託の第一号でありまして、これを成功させることは大変重要であるということから、民間の創意工夫が十分に発揮されるよう環境の整備に努めてまいります。
○和田政宗君 しっかりとした対応をお願いいたします。 以上で終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十八年度第二次補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(山本一太君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。伊藤孝恵君。
○伊藤孝恵君 民進党・新緑風会の伊藤孝恵でございます。 私は、さきの参院選で愛知の皆様に送り出していただきました。一歳と三歳の子育て真っ最中であると同時に、九十歳になる祖父母の介護に直面する働く女性の普通感覚を支持していただいたと自負しておりますので、その目線で、また会派を代表して、平成二十八年度第二次補正予算並びに安倍内閣の政権運営に対し、反対の立場から討論を行います。 アベノミクスの手詰まり感が明らかになりました。総理が重視してこられた企業収益は減少に転じ、実質賃金は低下、それに伴って消費は低迷しています。本補正予算案は、二兆七千五百億円もの新たな国債発行を財源として、従来の自民党が行ってきた古くさい、緊急性の疑わしい公共事業を行うものです。国債発行とは、すなわち我々の子供、孫の世代にまでツケを回すということです。 総理、人への投資にかじを切り直しませんか。経済が上向いたから生活が良くなるのではなく、生活が上向いたら経済も良くなる、我々はそう考えています。 問題を個別に指摘します。 第一に、喫緊の課題である子育て、介護及び若者の支援など、今、日本が本当に取り組むべき施策の予算が十分に計上されていない点。 第二に、TPPや輸入米の価格偽装、東京オリンピック・パラリンピック開催費用、豊洲市場移転問題における政府の情報隠蔽や無責任体質。 第三に、賃金が下がる、物価が上がる、そんな場合であっても年金をカットするなどという悪法の成立強行姿勢に加え、要介護軽度者に対する介護サービスの全額自己負担化や、過労死を助長するかのような残業代ゼロ法案など、枚挙にいとまがありません。これらは、格差社会の進行を拡大させ、また世代を超えて固定化されるものであります。 最後にお願いです。 安倍総理、何を伺っても、民主党政権時代と比べればましだという答弁はやめにして、質問に正面からお答えください。質問と答えがかみ合わないのは、何か隠しているのか、不都合があるのかと国民は不信を抱きます。そして、政治はそんなものだと白けていきます。 稲田防衛大臣、子ども手当分をそっくり防衛費に回せなどと言わないでください。大臣も一人の母親でいらっしゃいます。子供たちがおなかいっぱい食べて、たくさんの大人たちに守られてしっかりと学ぶことができる国を、おじいちゃん、おばあちゃんたちが、来るべき最期の日にも、今日も幸せだったと言える国をつくるために議論の時間を使わせてください。 民進党は、これからもチルドレンファーストで、働く生活者目線の提案を続けてまいりますことをお約束して、私からの反対討論とさせていただきます。(拍手)
○委員長(山本一太君) 宮崎勝君。
○宮崎勝君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十八年度第二次補正予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。 政権の発足から三年半余り、安倍内閣が経済最優先で取り組んできた結果、雇用情勢の顕著な改善など着実な成果を上げています。八月に決定された未来への投資を実現する経済対策は、持続的な経済成長と一億総活躍社会を実現するためのものであります。その裏付けとなる本補正予算案の一刻も早い成立が強く求められていることを冒頭申し上げ、以下、賛成の主な理由を申し述べます。 賛成の第一の理由は、一億総活躍社会の実現の加速に向けた力強い施策が盛り込まれている点です。 本補正予算案には、子育て、介護の環境整備として二千八百億円が措置されており、保育の受皿整備や保育、介護の人材確保等が進められます。待機児童ゼロや介護離職ゼロといった目標の実現に向けた迅速な政策対応と高く評価いたします。 賛成の第二の理由は、防災対策や災害からの復旧復興のための施策が盛り込まれている点です。 北海道、東北などで台風による甚大な被害が発生し、防災・減災対策の必要性が改めて認識される中、本補正予算案には、災害対応の強化、老朽化対策、熊本地震からの復旧復興、東日本大震災からの復興加速化が重点的に措置されており、災害からの復旧復興へのきめ細やかな政府の対応を強く支持いたします。 賛成の第三の理由は、二十一世紀型のインフラ整備など我が国経済の競争力向上に資する有効な施策が盛り込まれている点です。 大型クルーズ船の受入れ環境の改善などにより、外国人観光客四千万人達成を視野に入れた観光立国の実現が大いに期待されます。 加えて、上下水道の更新や開かずの踏切対策など地域のニーズに応じた生活密着型のインフラ整備は、地域の中小・小規模事業者にも大きな経済効果をもたらすと期待されます。 最後に、本補正予算案の財源については、赤字国債を発行せず、国債利払い費の減少分などのほか、未来への投資に活用される建設国債により賄われており、財政健全化に配慮している点も付言しておきます。 以上、本補正予算案に賛成する主な理由を申し述べました。 政府におかれましては、本補正予算案成立後には適切かつ速やかに予算を執行されることを要請し、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(山本一太君) 辰巳孝太郎君。
○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、本年度第二次補正予算案に反対する討論を行います。 熊本地震から間もなく半年です。この夏、各地を襲った台風の被害も甚大なものでありました。一日も早い生活となりわいの再建に向けて補正による予算措置は当然です。被災自治体の独自支援策を応援するとともに、被災者生活再建支援金を最大三百万円から五百万円に引き上げ、対象も一部損壊以上に拡大をするべきです。 一連の台風は、食料基地である北海道と東日本大震災からの復興途上の地域に甚大な被害を与えました。大震災時と同等の農林水産業、中小企業支援を求めます。 以下、予算案に反対の理由を述べてまいります。 第一に、一億総活躍社会、働き方改革とうたう予算案の中身についてであります。 このうち大部分は、低所得者向け臨時福祉給付金三千六百八十五億円です。年六千円を消費税増税までの二年半分一括支給するものですが、たった一回、一万五千円を支給しても、消費税が一〇%になれば結局一人当たり差引きで二万七千円の負担増です。消費税増税は延期ではなくて、きっぱり中止をするべきです。 本委員会で、我が党の質問で、政府の働き方改革実現会議のメンバーのほとんどが企業経営者で占められていることが明らかになりました。働く人の立場と視点に立った議論ができないのは明らかであり、いち早く改めるべきです。 待ったなしの保育士の処遇改善は本補正予算案では見送られ、概算要求において僅か二%の賃上げを事項要求にとどめました。介護人材については、来年度から月一万円増を目指すといいながら、介護報酬の引下げはそのままです。介護離職ゼロといいながら、病院からも施設からも介護を受けるべき人々を追い出し、負担を家族に押し付ける介護保険改悪は容認できません。 第二に、JR東海のリニア中央新幹線の開業前倒しや大型クルーズ船が寄港できる港湾整備、首都圏の道路建設など、新規大規模開発事業への大盤振る舞いとなっていることであります。 二十一世紀型インフラと称していますが、その内実は、採算の見通しのない、失敗を繰り返してきた従来型大型開発であります。しかも、財源は、建設国債を二兆七千五百億円も新規に増発し、財政投融資で一兆五千億円もの財投債をリニア建設のために発行するなど借金頼みです。日本銀行が国債を買い支えるゼロ金利維持の下での新たな借金増加は、我が国の将来の財政と金融を再建困難な状況へ追い込みかねません。 第三に、軍事費は、安保法制が施行された下で、日米一体で軍事体制を強化し、東アジアの緊張を高めるものであるからです。 P1哨戒機やF15戦闘機を始め、その多くは次年度以降の歳出化経費の前倒しです。経済対策に名を借りた軍事費の先取りであり、到底認められません。 最後に、今国会冒頭発覚した輸入米のSBS価格偽装問題です。 農水省の調査でも調整金の常態化がはっきりいたしました。TPPで輸入量が増えても、同量の国内産米を買い入れるため市場に影響はないとした大前提が崩れたのです。TPP批准は絶対に認められないということを申し述べ、日本共産党を代表しての反対討論とします。(拍手)
○委員長(山本一太君) 浅田均君。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。 私は、我が党を代表して、平成二十八年度第二次補正予算案に賛成の立場から討論をいたします。 この予算案の特徴は、建設国債による公共事業と財政投融資を増やしたことです。 公共事業によるインフラ整備については、事業について費用対効果がしっかり精査されるべきです。今回の補正予算案で二兆七千億円の建設国債が発行されることは、財政規律の点から疑問の余地があります。当初予算との合計額も百兆円を超え、安倍政権での予算規模の膨張に拍車が掛かった形です。 我が党は、政府・与党の財政運営について全面的に賛成ではありません。身を切る改革と徹底行革による歳出削減が必要です。 議員定数や歳費等の削減は進まず、公務員給与は、人事院勧告では三年連続上昇であります。我々は、こうした現状を変えるため、既に十一本の法案を参議院に提出しております。それら法案で主に訴えたことは、議員の身を切る改革、公務員人件費の削減、そして教育無償化です。 一方で、国内経済は足踏みが続いております。先日発表された日銀短観でも、景況感は二期連続横ばいです。消費は依然として振るわず、四月から六月の投資、輸出ともマイナスなので、この時期の経済対策は一定の合理性があります。 また、東京一極集中による地域経済の衰退は放置できません。国が行うべき経済対策は、日本全国の各地域にめり張りなく公共事業を行うのではなく、国家全体に特に大きな便益をもたらす事業への重点投資です。この観点からいえば、足下の低金利環境を生かした財政投融資によるリニア中央新幹線の前倒し全線開通には賛成できます。 さらに、熊本地震から半年たった今も、震災による住宅難は解消されておりません。益城町など被害の大きかった地域では、今も避難所生活の方が多数おられます。発災直後の第一次補正予算案は、各党が全会一致で賛成しました。熊本地震に関する災害復旧予算については、補正での緊急対策がまだまだ必要です。 以上、景気対策としてやむを得ない面があること、東京一極集中是正のための合理的な重点投資が見られること、熊本地震からの復旧復興の加速、この三つの理由で我が党は補正予算案に賛成いたします。(拍手)
○委員長(山本一太君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 希望の会(生活・社民)を代表し、二〇一六年度第二次補正予算案に対し、反対の立場から討論を行います。 熊本・大分大地震や、この夏の台風十号を始めとする豪雨により亡くなられた方々に対し御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。 被災地の生活再建はまさに緊要の課題です。しかしながら、本補正予算案は、財政法二十九条が定める補正予算の緊要性に照らし、多くの事業が不適切であると言わざるを得ません。 まず第一に、経済対策を講ずること自体がアベノミクスの失敗を意味しています。家計消費は本年二月のうるう年効果を除けば十二か月連続でマイナスです。簡素な給付措置を実施することにしましたが、社会保障の負担増が続き、可処分所得が伸び悩む中、緊要である消費の底上げには不十分です。 第二に、アベノミクスの失敗で税収も伸び悩み、結果的に建設国債と財投債を発行しますが、リニア中央新幹線の全線開通前倒しや港湾整備など、旧来型の大型公共事業への回帰にほかなりません。 第三に、TPP承認前にもかかわらず、昨年度以上のTPP関連対策費を計上することは問題です。さらに、未来への投資の名の下に防衛費を増額することは許されません。 今まさに緊要であり、未来への投資として重要なことは、子育て、教育支援や将来不安を解消するための社会保障の拡充、被災者生活再建支援金の増額など相次ぐ災害への支援です。 以上申し上げ、反対討論を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十八年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十八年度特別会計補正予算(特第2号)、平成二十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(山本一太君) 多数と認めます。よって、平成二十八年度第二次補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は来る十三日午前八時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十二分散会