文教科学委員会 第4号
- 発言数
- 154 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/11/17
会議録
○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、田名部匡代君及び宮沢由佳君が委員を辞任され、その補欠として那谷屋正義君及び浜野喜史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育公務員特例法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長藤井健志君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 教育公務員特例法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 質問に入る前に、実は今朝方、党本部の教育再生実行本部の講演をいただいた木村泰子先生、「みんなの学校」という映画の中にも登場してこられましたが、もう大阪の小学校の校長をお辞めになって来てくださったんですが、大変感動しまして、恐らく、赤池委員長も、石井先生も、そして今井先生も出てくださったのですが、みんな涙で目がうるうるされたと思うんですが、そのときの木村先生のお言葉の中に、教育の原点に戻って、学力の保障の前にまず全ての子の学びを保障することが大切、これが原点であるというお言葉ありました。ほかにも、見える学力と見えない能力を共に伸ばすのが教師の仕事、さらには、今の現場は様々な問題を抱えた子供たちがたくさんいます、そこで、教育の力だけでは全ての子供の能力を最大限に引き出すことが難しい、だから、もう既にやっていると思うんですが、外部の人材の協力や地域のサポートが必要だ、そして失敗をしてもそれを理解してあげられる現場をつくることも大事、全ての子供が安心に学び合える居場所こそが学校であると、すばらしいお話を聞かせていただきました。 今日のこの先生の言葉、私も原点に戻らせていただいて今日は質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、学校の教職員の資質の向上のためにこの法改正があるという、そういう前提で質問させていただきたいと思います。従来から指摘され、課題でもあった教員の養成、採用と研修の一貫性がなかった点をトータルプランとして改革、整備していくためのものだと思っております。その意味で、教員の資質の向上のためにも極めて重要であると考えております。 そこで、この法案について、どのようなことを目指そうとしているのか、松野大臣にお伺いします。
○国務大臣(松野博一君) おはようございます。 今回の法案は、まさに先生御指摘のとおり、教員の資質の向上を目的としております。その観点から、養成、採用、研修を通じた一体的な改革を目指すものであります。具体的には、教育委員会と大学が協議会を設け、教員の資質の向上に係るビジョンを共有を図ること、教職課程の科目区分を大くくり化し様々な教育課題への機動的な対応を可能とすること、独立行政法人教員研修センターの業務に教職員の資質に関する調査、研究等を追加することなどの措置を講ずることとしております。 こうした措置により、大学と教育委員会等の協働を強化しつつ、教員の養成、採用、研修の各段階を通じた、キャリアステージに応じた資質の向上を図る体制を整備し、新たな時代に対応した質の高い教員の確保、資質の向上を図ることを目的としております。
○上野通子君 ありがとうございます。教員の資質の向上、大変重要でございますので、よろしくお願いいたします。 次に、この法案の中で小学校の外国語の特別免許状の創設について、これが創設されたということについての質問をさせていただきたいと思いますが、今回このような免許状を創設するその趣旨について、それは何かということ、参考人の方にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 現在、中央教育審議会において次期学習指導要領の在り方が検討されております。その中で、小学校五、六学年において、教科としての外国語の導入が提言されるなど、小学校における外国語に関する指導体制の整備は喫緊の課題となっております。 このような状況を踏まえ、優れた英語指導力や経験等を有する外部人材を教員として学校に迎え入れるため、免許状を有さない者に教員となる道を開く特別免許状の対象に小学校外国語を加えることとするものでございます。
○上野通子君 ありがとうございます。 大事な教科ともなるので、よろしくお願いいたします。 次に、定数改善計画策定の必要性についてお伺いしたいんですが、お手元の資料の一を御覧いただきながら質問させていただきます。 日本におけるこれまでの教職員の配置については、昭和三十三年の義務標準法の制定以来、過去に第七次までにわたって教職員定数改善計画が行われ、それが進められることによって地域に合った現場の指導法の改善がなされてきたところです。 しかし、御覧になっていただければ分かるように、第七次定数改善計画以降、十年以上新たな改善計画が作成されておりません。その理由はなぜなのか、文科省にお伺いします。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 教職員定数につきましては、昭和三十四年度以降、平成十七年度まで七次にわたる教職員定数改善計画によりまして、四十人学級の実現、指導方法工夫改善などのための加配措置等の定数改善を行ってまいりました。 文部科学省といたしましては、平成十八年度以降も計画的な定数改善を求めて、概算要求の際に中期的な定数改善の案を提示して予算折衝に何度も臨んできたわけでありますが、残念ながら、十年以上にわたりまして新たな定数改善計画は認められていない結果となっております。
○上野通子君 残念ながらこの十年間計画が認められなかったということなんですが、先ほど木村先生のお話にありましたが、教育現場はまだまだ様々な問題を抱える子供が山積している、そんな中でしっかりと責任を持った教員を送り込むということが重要だと思いますので、一刻も早い計画の策定をしていただきたいということで、次の質問につなげさせていただきます。 文科省としては、今回、「次世代の学校」指導体制実現構想、その中で教育現場の抱える問題の解決に向けて定数の改善が必要という要求を行っています。これに対し、十一月四日の財政制度等審議会の財政制度分科会において財務省が提出した資料に基づきますと、多くの疑問点が出てきます。 昨日も、衆議院の文部科学委員会にて公明党の富田委員からも質問が出されていましたが、例えば配付いたしました資料の二を御覧になってください。学級当たりの加配定数の割合を維持して現在の教育環境を継続させた場合でも、今後十年間で約四万九千人の減となると判断され、また同じ資料において、下の方に書いてありますが、子供の数の減少について、特別支援学校また学級の増加傾向は反映しているとはいうものの、資料三を今度御覧になっていただくと、現在、加配定数で措置している通級指導や日本語指導が必要な児童生徒数の増加傾向にある点につきましては、全く加味されておりません。 今日は財務省の方もいらっしゃってくださっていますが、財務省の皆さん、本当に教育現場のことを十分御理解いただいているんでしょうか。これは現場の実態を無視した試算にはなっていませんか。幾ら試算とはいえ、このように機械的に教員定数の削減を判断され、将来的にも現在の教育環境を継続できるとお考えになるとしたら、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 財政制度審議会でお示しした試算につきましては、文科省が概算要求に際しまして推計された今後十年間のクラス数の減少の見込み、これはマイナス七・九%でございます、それを基に現在の教育環境である十クラス当たり十八人という教職員数を維持した場合の教職員数の試算でございます。 教員一人当たりの生徒数や学力レベルの国際比較をした場合には、我が国は主要先進国の中で遜色のない状況になっておりまして、厳しい財政状況も踏まえますと、この環境を継続することが原則と考えております。同時に、教職員を取り巻く環境は、いじめ、不登校など多様化、複雑化していると認識しておりまして、この水準を超えた配置について一概に否定しているわけではございません。骨太二〇一六あるいは改革工程表におきまして、文教分野につきましても、予算の質の向上、重点化、エビデンスに基づくPDCAサイクルの徹底が求められております。 こうしたことを踏まえまして、今後の教職員定数の在り方についても、文部科学省から十分にエビデンスを提示していただき、それを基に費用対効果、他の手段との比較などを予算編成過程で検証しつつ議論を進めてまいりたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございました。 でも、もう一回資料三を見ていただきますと、そこの加配教員定数のところなんですが、加配教員定数も自然減に合わせて減らしていくという、財務省の試算では十年で八%減らすという。今、その上の二つのグラフを御覧になると、これ、十年間で通級指導を受けている子供たちが二・三倍になっていますよ。それから、日本語の教育、能力が必要な外国人の子供たちも一・四五倍にも増加しております。ここで加配を減らせてしまったら、そこに通う子供たちがますます悪影響を受けるんじゃないですか。私は、このまま、この基礎定数と加配定数のまま自然減を機械的に実行されるのであれば、絶対教育環境は低下するものと思います。 もう一回お聞きします。この試算どおりに、あるいは、きちんとしたエビデンスがないと、学力だけのエビデンスで測ろうとするのは無理だと思いますよ。このままの試算どおりでいくのであれば、不十分な定数措置になると思います。十分な定数措置を行わない限り、教育現場、教育環境は悪化するということになるんですけど、これを容認するということでしょうか。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 御指摘の試算は、文部科学省の推計された今後十年間のクラス数の減少見込み、ここには、少子化の進展に伴う自然減を踏まえて試算されたものでございますが、特別支援学校、学級については近年の増加傾向を反映したものと承知しております。それに基づいて行ったものでございます。 今後、発達障害を持つ児童生徒、それから日本語指導が必要な外国人児童生徒が増加する可能性はあると考えております。その場合に、何らかの対応が必要となることは認識しておりますが、まずは、教員でなければ効果が十分に上がらない段階はどこなのか、教員と外部人材との間の最適な組合せなど、どのように対応することが最も費用対効果が高いのかといった点を十分に検証し、エビデンスを積み重ねた上で具体的な対応を検討していくことが重要と考えております。
○上野通子君 先ほど、最初に「みんなの学校」の元校長先生のお話もしましたが、もう既にどこの学校にも、教員だけでは十分に子供たちの指導ができないと、補助的にサポーターが入ってくれていたり、支援員が入ってくださったりしています。でも、この方たちを教員と同じことをやれと、そういうことは学校現場ではできません。 つまり、正規の教育課程としての通級指導や日本語能力に応じた指導が必要な児童生徒がいる場合には、その児童生徒の人数に応じてその指導の権限と責任を果たすべき教員が必要であるということは明らかであり、このような現状を踏まえますと、すなわち結果的に基礎定数化をしていかなければいけないということになると思います。 そして、財務省の資料の中で、今日ちょっと皆様にはお配りしていないんですが、海外では特別支援教育において学級規模と学力の間に有意な関連は見られないという研究例が多数存在するといった文言を入れているなど、あたかも学力だけで特別支援教育の成果を測ろうとしているとも読めるようなところもございます。財務省として、本当に特別教育支援の趣旨を理解していらっしゃるんでしょうか。そしてまた、受けたくても十分な指導を受けることのできない、そういう子供たちの通級待機、この子供たちの気持ち、そして保護者の気持ちは考えたことがございますか。 私たちは、教育は未来に対する最大の、そして最高の投資と思っております。もう一回財務省にお伺いします。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 通級指導については、正規の教育課程の一部とされており、教員が指導することが原則ということは承知しております。他方、障害を持った児童生徒への指導については様々なアプローチが現になされていると考えてございます。文科省の実態調査でも、五十の自治体が、発達障害の児童生徒がいるが通級指導教室の設置は必要ないというような回答をされており、その理由として最も多いのが、支援員の活用により指導、支援できているというものでございます。 こうした事例も含めまして、丁寧に分析し、具体的な対応を検討していきたいと、かように考えてございます。
○上野通子君 その自治体の件ですが、もう既に後追い調査を文科省はしております。ほとんどの委員会が、地方の、必要というニーズはあるけれども教員が足りないということも、現状も起きているのも事実でございます。 私の疑問に思うこと全てではございませんが今答えていただきましたが、決して満足がいくものではございませんでした。今の御答弁をお聞きになって、文科省としてどう思われるか、義家副大臣、よろしくお願いします。
○副大臣(義家弘介君) 国家の礎、教育のことでありますので、あえて言葉を選ばずに言えば、教育現場を知らない役人の発想であると断じざるを得ません。 例えば、財政審が出してきた通級指導に関する教員一人当たりの児童生徒数は都道府県別で最大十五倍もの差ということですが、これはまさに現場を知らない数字なんです。この十五倍の差という根拠になっているのは山梨県でございますけれども、山梨県の中学校では、言語障害、自閉症あるいは難聴等で三十名の特別に支援が必要とする者たちがおりまして通級指導が行われておりますが、財務省はこの三十人に対して通級指導教員一名が担当しているという形でこの三十倍という数字を導き出したわけですが、実は難聴九名に対しては特別支援学校に配置されている通級指導員一名が担当しておるわけです。つまり、十五倍ではなくてその半分というのが実際のところでありまして、こういった現場の状況、苦しいながらもしっかり支えている状況というのを理解せずに、ただ表面に見える数字だけで判断していると言わざるを得ません。 その上で、今、通級による指導等が必要なのに受け入れられていないという児童生徒がいるという、まさに通級待機というべき実態も存在しております。さらに、先ほど上野先生から御指摘があったとおり、海外の研究をひもといて、まずは日本の教育を論じているときに海外の研究を引用する、それは参考までならいいんですが、その中で特別支援教育において学級規模と学力の間に有意な関連は見られないという指摘は、これは、障害による困難をいかに克服していくかということのために特別支援教育を行っているわけでございますが、全て学力、ペーパーテストの結果だけで子供たちを測ろうという、まさに暴論であろうというふうに思っております。また、子供たちや保護者、教員等がこれまで積み重ねてきた努力を否定するような書きぶりであろうというふうに思っております。 これは早急に考えていただいて、削除するあるいは訂正するかしていただかなければならないと私は思っております。
○上野通子君 ありがとうございました。 全くそのとおりでございまして、見える力だけ、見える学力だけを見るのが教育ではございません。見えない部分、能力、そして性格的なもの、そして、自信を持たせることというのが一番のポイントになるんじゃないでしょうか。 いろいろ御議論いただきましたが、やはり、現場の声、そして現場にいる子供たちの声を、真摯に耳を傾けて、きめ細やかな対応をすることこそ日本の教育に必要であると私は思っていますが、この通級指導等の基礎定数化に取り組むそのお考え、決意を最後に大臣にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 学校を取り巻く環境が複雑化、困難化していることは、上野委員からお話がありましたそのとおりでありますし、具体的な例示もいただきました。 このため、文部科学省としては、平成二十九年度概算要求において「次世代の学校」指導体制実現構想を策定し、ただいま御議論にも出ましたけれども、発達障害等の児童生徒への通級による指導、外国人児童生徒等への日本語指導に係る教員の基礎定数化など定数改善を要求しており、このことにより安定的、計画的な採用が行われるとともに、子供たちにきめ細やかな指導が行われるよう取り組んでいきたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○大島九州男君 皆さん、おはようございます。 今日、質問の機会をいただきましたことに心から感謝を申し上げて、質問に入らせていただきたいと思います。 松野文部科学大臣、質問に入る前にこのことをよく聞いておいていただきたい。 それは何かといいますと、前回、私は委員会で余り結構厳しいこと言わないんですけど、委員会で指摘をさせていただいた教育再生実行会議における提言について、これはまさしく民間教育機関である、文部科学省が連携をする学習塾を取り上げて、学習塾に通わなくても大学受験ができるようなと、まさに学習塾が必要ないようなふうに誤解をされる意見について、民間教育団体や多くの人がいろんな声を上げたわけですけれども、そこで御説明いただいたのは、所得の低いお子さんたちが学習塾に通う費用がない、まさにそういう子供たちもちゃんと大学受験ができるようにという、そういう心で提言されたものだというお話を聞かせていただいて、なるほど、ああ、そういうことかと。 ただ、タイミングやいろんなメンバーの変更によって、まさに学習塾は必要ないんじゃないかという、そういう誤解を生んだということは事実でありましたけれども、まさにそういう御説明と、今後そういう低所得の家庭に生まれた人たちにしっかり手当てをしていこうという、そういう思いで、新年度の概算要求で私学に通う中学生や小学生にも手当てをしようという、そういう決意の表れも見えたので、それはそういうことかなというふうに感謝をさせていただいて、その件については民間教育団体も有り難く感謝をされておりましたので、そのことをお伝えをさせていただいて、質問に入らせていただきます。 まず資料の一番目、私が出させていただいている教員研修の実施体系でありますが、国レベルの研修、免許状更新講習、都道府県教委等が実施する研修という、大きく三種類に分かれているわけでありますけれども、十年目のところを縦に見てみますと、中堅教員研修、学校組織マネジメント等の研修、それから免許状更新講習、それから十年経験者研修とか大学院、民間企業等への長期派遣とか教科指導とか、もうあらゆるあれが重なっているわけでありますけれども、これを率直に見るだけでも、ああ、何かこれ負担が大きそうだなというふうに感じてしまうんですが、文部科学省は、そこら辺のところの研修の負担感の解消とか、じゃ、実は現実はこうなんですよということがあるのなら、それを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 現在、国レベルの研修につきましては、独立行政法人教員研修センターにおいて、主に各地域の中核リーダーや研修の指導者の養成が行われているところでございます。また、都道府県教育委員会等の実施する研修につきましては、初任者研修や十年経験者研修といった法定研修のほかに、教職経験に応じた研修や職能に応じた研修などが行われているところでございます。一方、教員として必要な資質、能力が確実に保持されるよう、定期的に最新の知識、技能を身に付けさせるものとして免許状更新講習が行われています。 今回の改正によりまして、これまで免許状更新講習と重複しやすかった十年経験者研修の実施時期につきまして、当該学校や地域の教員の年齢構成を踏まえて調整することが可能となり、研修と講習の重複感が緩和されるなど、学校現場における教員の負担軽減の観点から効果ができるものと期待をしております。 また、公立学校の教員等としての資質の向上に関する指標あるいは教員研修計画が整備されて、都道府県、市町村、各学校といった研修の実施主体が共通の指標や計画を持って、それを踏まえて研修を行うことで、全体として今後研修が体系化、効率化されていくものと考えている次第でございます。
○大島九州男君 聞いていると、少しは弾力化されているような雰囲気は感じるんですけど、現実的に都道府県とかがそういうことを明快に現場の先生たちに分かるように示していくということはすごく大切なことなので、それには引き続き努力をしていただきたい。 免許状更新講習という、ちょっとこれ、個人的には自動車運転免許証の更新のようなイメージを受けるわけですよ。だから、本来その講習というのの目的というのは、その先生たちがスキルを時代とともに変化していくものに対応するように、そしてまた、自分の深めたい、そういった見識を深めていくというような講習であると前向きに受けようかなという気になるんですけど、何か我々も、ああ、更新時期が来たから、何か教習所じゃないけど試験場に行って、何か視力の検査とかそういうことをやらなきゃいけないようなイメージを取られるようでは、イメージとして非常によろしくないし、この講習の費用も当然個人の負担だというようなことを理解をしておりますのでね。 そうすると、自分に投資をする、まさにそういった講習で自分自身が、ああ、こういう新しいことが学べると、こういうような部分で自分がスキルアップできるんだというような、そういう研修というか更新だというと何か前向きに行こうかなという気がするんですけど、まさに、期限が来たから免許更新に行かなきゃ失効するみたいな、そういうイメージだと私は非常にこれはよろしくないというふうに思うわけですよ。 それに、個人負担であるわけですから、それぞれその学校の先生が通っている場所、まさに離島だとかへき地だとか、そういうところで暮らしている先生と、その講習が行われる大学の近くに住んでいる都会の先生とではまるっきり負担が違うんじゃないかと思うんですけれども、そこら辺も併せて、受ける人の心、そしてまた実質的な負担、そういう部分について文部科学省はどのようにお考えなのかを教えてください。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 まず最初にお尋ねがございました、免許状更新講習の費用の関係でございます。これにつきましては、開設者によって異なりますが、例えば大学が開設する場合はおおむね一時間当たり千円程度の設定となっていることが多うございまして、三十時間受講するということであると約三万円程度が必要となるという状況でございます。他方、この更新講習の受講料につきましては、教員免許状が個人に帰属する資格であるというところから、更新に必要な費用につきましては個人が負担するということが原則となっております。 また更新講習の受講料につきましては、その内容に応じて講習の開設者が決めるということでありますので、例えば、教育委員会が開設する場合については自己の判断で一部受講料を徴収しないという講習も行われているところでございます。 さらに、お尋ねがございましたへき地等の関係でございますが、国におきましては、へき地など大学が近隣にない地域での講習、あるいは商業、水産、特別支援教育など対象教員が少ない教科に対応した講習につきましては、受講料に過度の費用負担が生じないように、講習の開設費用の一部を補助することによって全国でおおむね一定程度の費用負担になるような形に努めているところでございます。 さらに、お尋ねございました更新講習の内容の関係でございます。これにつきましては、従来、必修が十二時間、選択領域十八時間という枠組みを今回改めて、平成二十八年度からは、必修領域六時間、選択必修領域六時間、選択領域十八時間ということに見直しております。 このうち必修の領域につきましては、職種、学校種を問わないで、全ての受講者が社会の要請を踏まえて国があらかじめ示した全国共通の内容について受講するということでございまして、具体的には、国の教育政策とかあるいは子供の生活の変化を踏まえた課題などについて取り扱うということになっております。 また、選択必修については、教員に共通して理解が求められる内容あるいは現代的な教育課題について国があらかじめ示した内容から学校種、免許種あるいは教職経験に応じてそれぞれ選択して受講するということでございまして、具体的には、カリキュラムマネジメントとか進路指導、あるいはキャリア教育、英語教育、教育の情報化など、現代的な課題について取り扱っているところでございます。 このような形で、さらに選択領域についてはそれぞれの開設者が任意に開設する様々な講習の中から受講者が選択して受講するということでございまして、いずれにいたしましても、受講する内容については、現代的な動きも踏まえて、また受講者にとって魅力ある内容について提供するという形にするように文科省としては努めていきたいと思います。
○大島九州男君 今のお話を聞かせていただいて、頭だけじゃなかなか理解できないので、私もちょっと、資料二枚目、選択必修領域の導入についてという資料を皆さんにお配りしておりますけれども、今おっしゃった、必修領域十二時間、選択領域十八時間という左側から、今回の内容は必修領域六時間、選択必修領域六時間、選択領域十八時間というふうに、こういうふうに分かれましたよと。その選択必修領域というのが、下に書いてあるカリキュラムマネジメントやアクティブラーニング等と、こういうような教育相談ですね、いじめ等、そういった部分でキャリアを積んでいただきますよと。 こういう内容は私は大変いいとは思うんです。先生たちが自分たちで学びたい、こういうことやりたいというところで自分の費用を払っていくということは、それは自分のキャリアアップにつながるんで、非常にすばらしいと。 でも、それが絵に描いた餅にならないようにしなきゃいけないのと、一応、現場の先生たちのいろんな、こういう変わったけどどうなのという質問とか疑問があるんで、それをちょっと御紹介しますと、選択必修領域講習を異なる大学でそれぞれ受講して、その結果、二講習計十二時間履修認定がなされた場合、選択必修領域として余分に履修認定を受けた一講習六時間を選択領域の十八時間分に振り分けることは可能なんだろうかとか、そういうことを考えるわけですね。 それに対しては、免許状更新講習規則第四条において、免許状更新講習は領域ごとに受講する内容及び時間数が定められているため、これに基づき、各領域の認定を受けた講習をそれぞれ履修する必要があります、このため、選択必修領域として認定を受けた講習を別の領域の講習として振り替えることはできませんよと、これはこういうふうに明快に答えているんですよね。 また、平成二十七年二月から平成二十九年一月までが受講期間となっており、改正前の必修領域を十二時間受講したのですが、改めて選択必修領域を受講する必要はあるのでしょうかという、そういう疑問があると。そうすると、平成二十八年三月より前に必修領域を履修し、その履修認定がなされているのであれば、改正後の必修領域及び選択必修領域の履修認定を受けたものとみなしますので、新たに選択必修領域を履修する必要はありませんと。 また、もう一つ、じゃ紹介すると、平成二十八年三月より前に選択領域十二時間のみを受講したのですが、免許を更新するためにあとどのような講習を受講すればよいのですかという御質問に対しては、既に履修された選択領域十二時間については改正後の選択領域十二時間を履修したものとみなすので、あとは改正後の必修領域六時間、選択必修領域六時間並びに選択領域六時間を履修していただく必要があります、なお、改正前と同様、現職教員は該当する申請期間内に手続を行う必要があり、現職教員でない方についても、履修認定を受けてから二年二か月間に更新手続を行う必要がありますので御留意くださいと。 これは、分かっている人は、聞いて、うんうんうんと聞くと思うんですけれども、多分学校の先生もいろいろ今回制度が変わったことによって疑問や不安があると思うので、是非、これは要望しておきますが、各都道府県のそういう人たちが、現場の先生から今のような質問が出たときにぱぱっと答えられるようにしてあげることも非常に重要なことだというふうに思いますので、その件については要望をしておきます。 次、特別免許状の制度について、上野先生からもさっきちょっと話がありましたけど、今回、小学校の外国語の特別免許が導入されるようになりましたが、基本的に普通免許といって取っていく学校の先生、当然大学出てですね、それで各都道府県の教育職員検定の基準で与えられるこの特免と言われる免許、どっちが貴いかはそれは私は分かりませんが、大学を出て教職員検定、そうやって試験を受けてくる人と都道府県の認定する特免の違いというのが若干あるのかな、そこら辺の質は担保されているのかなというちょっと素朴な疑問があるので、そのことにお答えいただきたいと思います。
○副大臣(義家弘介君) まず、この特別免許状につきましては、各都道府県教育委員会がそれぞれの地域における人材確保の必要性を考慮して授与されることとされております。特別免許状授与の基準、手続としましては、法令上、まず一つ目として、任用しようとする教育委員会が学校法人の推薦に基づき、そして二つ目、都道府県教育委員会が行う教育職員検定において、担当する教科に関する専門的な知識経験や技能、社会的信望と教員の職務を行うのに必要な熱意と知見を有しているのかを確認した上で、あらかじめ大学の学長や学校の校長等の有識者の意見を聞いた上で当該検定に合格した者に対して授与することがまずは定められております。 また、文部科学省では、各都道府県教育委員会が特別免許状の授与基準を策定、改善するための参考となるように、平成二十六年、特別免許状の授与に係る教職員検定等に関する指針を通知したところでございます。都道府県教育委員会では、本指針の策定後、必要に応じて特別免許状の授与基準の策定や改善を鋭意進めているというふうに承知しております。
○大島九州男君 ということであれば、そういう特免をいただく先生たちというのは、しっかりとした基準とキャリアがあって、熱意もあるすばらしい先生だというふうに、そういう理解をした上で、今回、外国語の特別な免許という特免をいただいた、そういう先生たちがどんどん出てくるということは、受け手側、現場としては、そうか、やっぱりこれから英語教育をやらなきゃいけないので、その外国語の特免の先生を採用しなきゃいけないなと。 そうすると、じゃ、新たに採用するときの費用負担については、国が、それでいいですよ、どんどんやってくださいよと言われるんだったら大いにやるんでしょうけれども、現実は、多分、専科教員の中で理科だとか、あと音楽だとか、技術・家庭だとかいう先生がいらっしゃる、その中に外国語の専科を入れようとしたとき、じゃ、どれを外そうか、どれと入れ替えようかというふうになるんではないかというふうに思うんですよ、現実は。 だから、そういう現実の中で、本当にこの外国語教育を進めていこうとか、じゃ、グローバル人材を育てていこうと、この特免を入れて広げていくんだというそういう決意を持って政策を出したとしても、現場とは全然ちょっと違うイメージになるんじゃないかという思いがありまして、先ほどから財務省さんにいろいろ厳しい質問が飛んでいましたけど、そこの定数改善とか加配だとかいう部分について、財務省の考えはどういう考えなのかを教えてください。
○大臣政務官(杉久武君) お答え申し上げます。 学校教育における専科指導の重要性に鑑み、二十八年度予算においては専科指導充実のための加配定数を百四十人増員されたところでございます。二十九年度概算要求においても、専科指導の充実のため、加配定数三百三十人の追加措置が要求されているものと承知をしております。 他方、厳しい財政事情や少子化の進展を踏まえ、経済財政諮問会議等で予算の重点化やエビデンスに基づくPDCAサイクルの徹底が求められており、教育効果や他の施策との費用対効果も精査をし、質の向上を目指していくことが不可欠でございます。 今後、こういった点も踏まえつつ、予算編成過程で検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○大島九州男君 いや、三百三十人とか百四十人とか増えてすごいなというふうに思う人もいるのかもしれませんが、学校って二万とか三万とかいう数だったような気がするんですよね。そうすると、せめて、十校に一人とか百校に一人とは言いませんけど、それぐらいの数があるんだったら何か増えたようなイメージするんですけど。増えないよりは増えた方がいいですよ。その気持ちはおありになるんだろうなという気はしました。 だから、それはもっと予算をしっかり付けて、現実的に下の現場の皆さんが、ああ、これで何か加配の外国語の先生入れられるなというようなイメージにならないといけないので、是非そこは財務省さん頑張っていただきたいというふうに思うわけでありますが。 よくエビデンス、エビデンスという話するでしょう。これ、是非財務省さんにしっかりと受け取っていただきたいのは、スーパーサイエンスハイスクールというのをやって、これはすごく成果出ているんですよ。それで、外国の生徒とかもいろいろなやり取りをする中でも日本はそういう中で非常にいいあれを出している。だから、結果、こういう教育は効果あるんだということで、今度、学習指導要領も変更しながら理科をもっともっと広めていこうと。当然、ノーベル賞を取っていくすばらしいような人材を育てていく、まさにそういう人材を育てるというようなところにもつながっていくわけで、国の国力が上がっていくことにもつながっていくと。だから、じゃ、理科、まさに、そういう実験器具の環境もそろえていかなきゃいけませんね、じゃ、そういう専科の教員もやっていきませんといけませんよねというような、そういう部分というのは、これまさに財務省的に言うエビデンスがそろっているやつにはがばっと予算を出すという、やっぱりそういう精神は必要だと思うんですね。 この外国語の専科の皆さんが入ってくるときに理科が外されるとかいうようなことになると、これも大いに困るわけですよ。だから、結果としてそういうふうにつながっていっちゃって、ところてん式みたいになっちゃうことを非常に危惧するのは多くの皆さん共通だと思うので、そこは政治的な判断で、しっかり教育には予算を付けるんだという、そういう精神を持ってやっていただきたいということを要望しておきますね。 それで、今回、教職員の支援機構というのができるようになっていますが、この教職員支援機構ができることによって、講習や研修が何かこういうふうに変化して非常にすばらしいものになるんですよというような、こういう効果があるんですよというものがあるのなら、それをちょっと教えていただきたいと思います。
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。 今回の改正におきましては、教員研修センターの行う業務に学校教育関係職員の資質に関する調査研究やその成果の普及、教員免許講習や免許法認定講習の認定に関する事務などを追加することとしております。 これらの業務が追加されることにより、各地域や各大学で実施されている研修や講習の好事例、全国の好事例等、教師の資質向上に係る優れた知見が当該機構に一元的に蓄積されることとなります。このことにより、当該機構が実施する研修の高度化が図られることはもとより、各地域や各大学が機構の蓄積する優れた知見を逆に活用することで、各地域や各大学で研修や講習の内容の充実やその高度化が図られるものと考えております。
○大島九州男君 今、義家先生おっしゃった、一元化されていくと。その講習の中に、私が聞いているのは、まさに民間教育の中の研修、アクティブラーニングだとかそういう新しいものに対応する、そういう民間教育機関の研修を受け入れて成果の出ている市町村、そういうものの事例をよく聞いているんですが、そういうことも含まれるという理解でいいんでしょうか、義家副大臣。
○副大臣(義家弘介君) 全くその方針でございます。
○大島九州男君 ということになりますと、一番最初に言いましたように、大臣、まさに民間教育と文部科学省が連携をして今大いに進んでいるという、これは大変重要なことであるし、成果も出ていることでありますので、教育再生会議とかああいうところで民間教育機関を外すような発言が出るようなときには、大臣、ばしっと言っていただきたいということをちょっと要望しておきますが。 最後に、私立中学等に通う児童生徒の授業料負担の軽減についてという、これ資料でいうと三枚目、私が資料を付けさせていただいております。 もう中身は見ていただいて分かるように、まさに低所得世帯を中心とした授業料負担軽減のための支援ということで、非課税世帯の人には年額十四万円支給しようという、こういうすばらしいその考え方。まさに、育つ、生まれた家庭環境に関係なく、学びたい者は学べる、そういうものをつくっていくという、その第一歩だというふうにこれは思っているわけですね。 まさに、我々、高校無償化、特に高等教育機関も無償にしていこうとかいろんなことを言っているわけでありますが、義務教育段階で私学に通う生徒についてはなかなか難しかったけど、だから、今回こういうのを初めて、大臣、要求されているということは大変すばらしいことだと思うんですが、まあ、いろんな議論があったと思うんですけれども、そこの、この要求に係る過程だとか大臣の決意をちょっとここで聞かせていただけると有り難いんですが。
○国務大臣(松野博一君) 大島委員からお話があったとおり、誰もが家庭の経済的な状況にかかわらず希望する質の高い教育を受けられるということは、もう極めて重要なことだと考えておりますし、私立学校も公の性質を有する学校であります。公立学校とともに義務教育制度の一翼を担っていると認識をしております。 このような私立学校に通う児童生徒の保護者にも低所得世帯がおり、授業料などの経済的負担が大きくなっているということがあります。低所得世帯があえて有償の私立学校を選択しているのは、やむにやまれぬ事情がある場合も存在すると考えております。文部科学省としては、様々な課題を抱えた児童生徒の保護者が、子供の成長、発達を考慮し、特色ある教育を実施している私立学校を選択している場合もあるというふうに考えております。 今回の要求は、低所得世帯の私立の小中学校等に通う児童生徒が安心して教育を受けられるよう支援するものであり、文部科学省としては、必要な予算の確保に向けて予算編成に臨んでいるところでございます。
○大島九州男君 民主党政権時代に、公立高校だけ無償化で私学が入っていなかったんですね。何で私学が入っていないのと言ったら、私学は望んで行くところだからと言われたんです。私、はあと思ったんですけれども。まあいろんな状況で私学に通わなければならない。それは何か。地方で県立に行けなくて月謝の高い私学に行く子供たちの現状を理解していただいて就学支援金が入った経過を私は目の当たりにしました。 今大臣がおっしゃった、低所得だけれどもやむを得ず私学に通わなきゃならない生徒の一つの事例としては、いじめで自分の通っているところの公立高校へ行けないと。そうしたら、何とかやっぱりその子を助けてあげたいと。そうしたらやっぱり、じゃ、もうしようがない、ここはここで通える私学にと、お金がなくても私学にという生徒も必ずいるわけですよ。 だから、そういったところに目を向けたときに、何だおまえ、別に金がないなら私学なんか行かなくて公立に行ったらただじゃないかという議論は成り立たないんですね。だから、これは貧困対策だけじゃなくて、やっぱりいじめだとか、そういう子供たちのためでもあるわけですよ。だから、それを一元的に、金目のことだけで判断をすると、それはいろんな議論はありますよ、いろんな議論はあるけれど、やむを得ずそうやって私学に通う低所得の人たち、まさにそういう限られた低所得の人たちに今回手当を出そうということは、僕は大いにあり得る話だと思うんです。 だから、自民党の先生も与党の先生も当然そういう思いで出されていると思うんですよ。もしここでこれが、予算がぽんとはねられることがあったら、さっき一番最初に私が言った、誤解されるんですよ。何が誤解されるかというと、総選挙が近いなと。私学の先生たちが望んでいる、保護者も望んでいる、そういう前にこういうことを出しておけば何か喜んでもらえるなというような誤解を生むのが一番怖いんです。 まさに、私が最初に言った、教育再生会議で、本当に低所得の人たちが、学習塾に通えない人たちも大学へ行けるような制度にしようという、これ同じでしょう。だから、私は、そういう誤解を生まないような、そういう予算措置をしていくことは、財務省、大事でしょう。申し訳ないですけれども、何千億じゃありませんからね。まあ、最初十何億という、そういう予算ですから、これはもう財務省、是非そういう、政務官、財務省としてじゃなくて個人的な意見でいいですから、大臣の方へ思い切って、ちょっと何かコメントあったらどうぞ。
○大臣政務官(杉久武君) 今、貴重な御意見はいただきましたが、これから予算編成過程に入りますので、個人的な意見も含めて、今日は控えさせていただきます。
○大島九州男君 大臣、もうこれ絶対死守して予算を必ず取っていただくことを要望して、質問を終わります。
○那谷屋正義君 おはようございます。民進党・新緑風会の那谷屋正義でございます。 通常国会のときまでは私もこの委員会に所属をしていたんですけれども、今臨時国会から他の委員会ということで、今日は差し替えで、どうしても質問させていただきたいということ、質問というか、どうしても新しい大臣のいろいろな思いを聞かせていただきたいということで、斎藤理事に無理を言って今日は質問の機会をいただきました。また、それに御理解をいただいた与党の理事の皆さんにも感謝申し上げておきたいというふうに思います。 六月に出された教員の勤務の適正化に向けてという、そのホームページでの、ブログでの公開、それから各都道府県教委への通知等々、これ、大変私は、現場はまだまだいろいろ不安を抱えていますけれども、私としてはすごいものが出たなということで評価をさせていただいているところであります。 文科省からあのような現場を思う文書が出たというのは、私のこれまでの、教員生活も含めて、議員になってからも含めて、あのような文書が今まで出たことはなかったというふうに感じておりますので、そういう意味では、やっとこの多忙化に向けて動き出してくれるんだなということが分かったということで、本当にまず感謝を申し上げたいというふうに思います。 ただ、そのときは前大臣の馳大臣でありましたので、では今度の松野大臣は引き続きそれをしっかり受けていただけるのかなというところがやっぱりどうしても不安なところでありましたけれども、お聞きをするところによると、自民党の中の教員の多忙化解消に向けてのプロジェクトチームみたいなものがあって、そこで事務局長をされていたということでありますので、これはもうその魂はしっかり引き継いでいただけるんだなというふうなことで、是非このことを、大変現場としても期待を持っておりますので、引き続き実現をしていただきたいということをまず冒頭お願いを申し上げたいというふうに思います。 その上で、今回も大変重要な教育公務員特例法等の一部を改正する法律案ということで、いろいろと質問も今出ておりましたけれども、この法案の中身によりますと、第二十二条の二に、文部科学大臣は、まあいろいろありますけれども、いわゆる指標の策定に関する指針を、指標というのはこの後各教育委員会がやるわけですけれども、その指標の策定に関する指針を定めなければならないと、こうなっているわけであります。 この指針の具体的な内容について、実は衆議院でも議論がされております。私たちの同僚の菊田委員の質問もそういったことがありましたけれども、ここでは指標を策定する際の大綱的な指針というふうに大臣が答弁をされています。この指標に関する事項を定めるものとされている具体的な内容というのは実はまだ、大綱的という意味としてはすごく分かるんですけれども、具体的にどういうものをイメージされているのかということについてなかなかまだ議論がされていないということでありまして、是非この具体的な内容について、具体的な例を挙げて説明をいただけたらと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 委員お尋ねの文部科学大臣が定める指針についてでございますが、本法案の成立後、教育委員会などの学校関係者の意見も踏まえながら今後策定してまいりたいと考えておりますが、現時点におきましては、法案の規定に基づき次のような事項を記載することを考えている次第でございます。 まず第一に、教員の資質の向上に関する基本的な事項についてでございます。この点につきましては、例えばグローバル化、情報化といった社会構造の変化を考慮するなどといった教員の資質の向上を図るに当たり踏まえるべき基本的な視点や、あるいは指標の策定の目的、意義などを考えております。第二に、各任命権者が定める指標の内容に関する事項についてでございますが、児童生徒への指導力、授業力といった指標に盛り込むべき内容に係る観点などを考えております。最後に、その他教員の資質の向上を図るに際し配慮すべき事項についてでございますが、大学あるいはほかの機関との連携に関する事項などを考えておりまして、これらについて今後盛り込むことを検討していきたいと考えております。
○那谷屋正義君 余り細かいところまで言われてしまうとまた問題あるかと思いますけれども、これを踏まえて、今お話があったようなのを踏まえて、そしていわゆる指針が定められると。この指針の性格、これも附帯決議等で盛り込まれていますけれども、もう一度確認をさせていただきたいんですが、この大臣が定める指針というのは、今後それを受けて各教育委員会が策定する指標の内容を拘束あるいは制限をするものではないということをもう一度確認させていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 教員等としての資質の向上に関する指標を作成するための文部科学大臣による指針は、あくまで任命権者が当該指標を策定する際の大綱的な指針であります。教員に求められる資質、能力や研修内容等を個別具体的に示すものではございません。 また、当該指標の策定に当たっては、文部科学大臣が策定する指針を参酌しつつ、教員の任命権者である教育委員会等が地域の状況を踏まえて、大学等と協議を行った上で責任を持って策定するものであり、指針が指標を拘束するものにはならないと考えております。
○那谷屋正義君 指標を拘束するものにはならないというもう明言をいただきましたので、是非これ各教育委員会がそれぞれの事情に合った形でこの指標を策定をしていただけるものというふうに思いたいというふうに思います。 そこで、各教育委員会が今度指標を定めるわけでありますけれども、この指標というものについてどんなふうなイメージを持っていったらいいのかなと。今、指針についてお話がありましたけれども、各都道府県教委というか各教育委員会がどのようなイメージでこういったものを作っていくのかということが、やっぱりちょっと現場としてもいろいろと不安なところがあるように思います。 教員として、例えば自分が教員経験何年になったときにこんなことぐらいはできるようになっておきたいなとか、そういうふうなことというのは、多々目標を持つということは私はある意味必要なことだというふうに思います。教員十年やってもまだこんな状況なのかいというふうなことというのは、やっぱりちょっと社会的にも余りいいものではないようなこと。ただし、様々、出会う子供たちの状況、保護者の状況によって当然その速度なりなんなりというのはそれは全然違うわけですから、それを一律に決め付けるというのはいかがなものかと思いますけれども。 やはり、こうあるようになれたらいいなというその目標を一人一人が持つということは私はある意味必要なことだというふうに思うんですけれども、それをいわゆる教育委員会、任命権者である教育委員会がある程度は定めるということに対して、何となく画一的な教師像というものがどうしても懸念されるという、そういう部分があるんですけれども、その辺について具体的にどんなふうにイメージをされるのか、教えていただけたらと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 委員お尋ねの教員等の資質向上に関する指標についてでございますが、教員の職責、経験及び適性に応じて向上を図るべき教員等の資質に関する指標でございまして、当該教員の任命権者である教育委員会等がその地域の実情に応じて策定するものでございます。この指標におきましては、教員の職責、経験及び適性に応じた成長段階ごとに、教科指導力、生徒指導力、学級経営力や地域と連携する力といった能力や資質の目安が規定されるものと考えております。 文部科学省といたしましては、各任命権者の判断に基づき、各段階ごとに必要な能力や資質が明確にされ、それぞれの教員がそれぞれのキャリアステージに応じて研修等による資質の向上に取り組むことができるような指標となるべきであると考えております。
○那谷屋正義君 分かりました。 そうしたことを基に、実は現場でもう一つ不安なことがございます。今、教育に限らず人事評価というのが毎年行われるような状況になっているわけでありますけれども、教員のいわゆる人事評価にこれが直接結び付くようなことがあると本来の趣旨とは私は違ってくるんだろうというふうに思うわけでありまして、このことについては附帯決議にも盛り込まれていますし、議論のやり取りの中でも出てきてはいますけれども、影響しないという明言がちょっと大臣のお口から出てきていないんで、是非そこのところは、もう趣旨が違うんだということイコールもう人事評価に直接結び付くことはないと明言をしていただけたらと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) この教員等の任命権者が策定する資質の向上に関する指標は、教員等の資質の向上を目的として、その職責、経験及び適性に応じて教員等が将来に身に付けていくべき資質を規定するものであります。 一方で、教員等の評価は地方公務員法の規定に基づいて行われる人事評価の仕組みの中で実施されるものであり、教員等がこれまでの職務の遂行に当たって発揮した能力を見る観点から行われるものであり、指標はその目的も趣旨も異なるものでありますから、先生の方から御指摘の、直接この指標が評価に結び付くものではございません。 また、人事異動などの教員等の処遇は人事評価の基礎の上に行われるものであり、教員等が将来的に備えるべき資質について定める同指標との関係は、人事評価の場合と同様であります。
○那谷屋正義君 ありがとうございます。 それから、各教育委員会が指標を定めるに当たって、様々な大学ですとか教育委員会というふうな形で協議会が設置をされるわけですが、この協議会というのも、現場を知っている人たちのここにやっぱり意見反映されるべきだという、そういう指摘がやはりどうしても振り切れないわけであります。 やはり現場を経験して、だからこういう状況のときにはこうなんだという、そういうふうなものに結び付いていくためにも、現場と隔離された議論にならないためにも、現場教職員がやはりこの協議会に私は加わってもいいのではないかと。加わらなければならないというといろんな状況がありますから、それはなかなか地域によってあると思いますけれども、やはり加わっても私は問題ないのではないかというふうに思いますけれども、もう一度、その辺ついて議論はされておりますけれどもお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(松野博一君) 地域における課題、学校現場の状況を協議会における協議及び協議を踏まえて策定される指標に反映させることは、当該地域にふさわしい指標を策定するためにも重要と考えております。このため、各協議会の運営に当たっては、学校現場の課題をしっかりと踏まえた協議がなされるよう、各任命権者において必要な運用上の工夫を検討していただきたいと考えております。
○那谷屋正義君 現場の教職員を必ず入れるということでは、まあそういうふうにはおっしゃられませんでしたけれども、そういう現場の声が入るようにするという工夫が必要という、そこを参酌しろと、こういうお話だろうというふうに思いますので、そのように理解をさせていただきたいと思います。 次に、教員研修計画についてでありますけれども、教員研修計画、第二十二条の四の二の定める事項がありますけれども、任命権者実施研修の一から五まで項目があります。こうした、例えば基本的な方針、体系、時期、方法及び施設、研修を奨励するための方途、研修の実施に関し必要な事項として文部科学省令で定める事項というのが挙げられていますけれども、これらの具体的な例について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 委員お尋ねの各任命権者が定める教員研修計画において定めるべき事項についてでございますが、まず第一に任命権者が実施する初任者研修、中堅教諭等資質向上研修などの意図や目的などに関する基本的な考え方、第二に任命権者が実施する様々な研修をどのように体系化するのかといった事項や研修の時期、方法、施設に関する具体的な事項、第三に校内研修を含めた研修を奨励するためにどのような支援を行っていくのかという事項、こういったことが記載されるものと考えております。 また、これらに加えまして、研修の実施に必要な事項として文部科学省令で定める事項について記載されることとなっておりますが、現在のところ、この省令において研修の実施に際して連携する関係機関に係る事項などについて規定することを考えております。
○那谷屋正義君 図らずも、先ほど同僚の大島議員の質問に使われた資料の中にあるように、今現場では様々な研修が行われているわけでありますけれども、一方で、今局長が言われたように、先生方が子供たちのためにどうしたらいいのかということでもっていろいろな研修を加えるということは、やはり一番の研修の場としてふさわしいという言い方はいいかどうか分かりませんけれども、的確なのはやはり現場なんですよね。 ところが、様々な研修の結果、現場を離れることが今多々あるというふうな状況になっているわけでありますけれども、そうした実態を大臣は御認識をされているのか、あるいは、今の研修体制ではまだまだ不十分だと、もっともっと質を高めてもらいたいんだというふうな、そんなふうに思われているのか、その辺についてひとつ見解を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 国際教員指導環境調査によりますと、我が国の教員は他国の教員と比較をして担当教科等の分野に関する知識の理解、指導法、生徒への進路指導やカウンセリングなど、いずれの研修に対しても参加意欲が非常に高く、業務が多忙な中でも我が国の教員の自己研さんへの意欲は高いと認識をしております。ただ一方で、同調査によると、研修参加の障壁として業務スケジュールと合わないということを挙げる教員の割合が他国に比べて顕著に高く、多忙ゆえに研修への参加が困難な状況というのもあると認識をしております。 そのため、私としては、今般の法改正を契機に、全ての地域において教員が質の高い研修の機会に恵まれるように対応してまいりたいと考えております。
○那谷屋正義君 私もそれは大事なことだなというふうに思いますが、じゃ、そのためにどうしたらいいかなということがまさにこれから解決していかなければいけない課題なんではないかなというふうに思います。 ちょっと一つ飛ばしますけれども、今言われたように、校務が大変、校務というか校内の様々な事情によって、出たかった研修、出たい研修に出れないというような状況も実はある。また一方で、校内もいろいろやりくりできるけれども、ただ、毎日毎日、研修研修研修でもって、例えばある県のある学校では全ての教職員が一週間のうちで全員そろうという、そういう日が一日もない。 例えば、ある先生は初任研で何々曜日がいない、ある先生は三年次研でいない、五年次研でいない、十年次研でいない、教員免許更新でいない。様々な形で職場に必ず誰かがいないというような状況というのがあって、これ、学校現場というのは子供たちを見るのに担任だけがその子供を見ればいいわけじゃなくて、全ての教職員で一人の子供をしっかりとその育ちを見るということが今求められているし大事なことなんですけれども、残念ながら、その意思疎通を図るためのみんなでのいろんなことをやろうとするときに必ず誰かがいないと。これは、欠席しているわけでもサボっているわけでもなく、やはりそういったどうしても出なければならない研修等々でいろいろと学校を空けてしまっているという実情があるということを聞いて、本当にこれはもう私が現場にいたときに比べてももっともっと忙しくなっているなということをそのときに改めて痛感したわけでありますけれども。 その一つの中に、例えば、今、小学校と中学校ではちょっと事情が違いますけれども、授業の持ち時間数というのがここに来てちょっと考えなきゃいけないのかなというように思っているんですね。現時点で大臣は、公立小学校、中学校の教員の皆さんの授業の持ち時間数というのは把握されているでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 平均担当時数としては、公立小学校で、週当たりでございますが、二十四・六こま、公立中学校では十八・二こまと承知をしております。
○那谷屋正義君 二十四・六こまといいますと、月曜日から金曜日まで五日間、授業というのは大体マックス六時間なんですよ、一日でできるのが。そうすると、五、六、三十ですね。三十こまで残りがもう五こまぐらいしかないということ、五こま分ぐらいしかゆとりがないわけですけれども、実際に学校としては、水曜日はもう五時間にするとか、どこどこは半日にするとか四時間にするとかと、いろいろ出てきますから、ほぼ、二十四こま、二十五こまというと全ての授業を受け持たなければならないと。 そうすると、そのための教材研究ももちろんのことながら、それ以外に様々な会議、研究会、そういったものがずっとあるわけであります。研修をより充実し教員の資質を高めるということに本腰を入れるのであるならば、やはりこの授業時数を減らしていくということは大事な要因であるというふうに思いますけれども、その辺どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 国際教員指導環境調査の結果では、授業時間は参加国平均と同程度であるという結果が出ております。しかし、課外活動の指導や事務業務などに関わる時間が長いという結果であり、これを受けて、チーム学校の推進や学校現場の業務の適正化等の取組を進めていかなければならないと考えております。 あわせて、複雑化、困難化する学校現場の諸課題に対応し次世代の学校に必要な指導体制を構築するため、平成二十九年度概算要求において、小学校専科指導の充実を含む学習指導要領改訂への対応や、多様な子供一人一人の状況に応じた教育への対応などに必要な教職員定数の改善を要求をしております。
○那谷屋正義君 今の日本の学校の教員の授業時数が世界的なレベルであるというのは私も承知をしておりますけれども、それ以外のことが大変多くなっているということであります。 それ以外のことというのは、じゃ、本当に不要なことなのかどうなのかというようなことを鑑みたときに、授業時数を減らす方向でいくということも一つはあるのかもしれません。世界レベルで、ほかのものはいっぱいやっているんだけれども、授業時数は同じだというのであれば、どっちも切れないものであるとすると、どっちかを減らしていかなきゃいけないというふうに思うんですけれども。 いずれにしても、これは授業時数を仮に減らすということになったとしても、行く行くは教職員定数を改善し、そこに一人でも多くの教職員、先生をそこに配置できるようなそういうシステムというのが一番大事ではないかなと。研修に出るのもそうだし、今の問題になっている多忙化を解消するのもそうですけれども、この二つを同時にやるのは、業務を減らすか定数を増やすか、このどっちかだというふうに思うので、是非その両方の視点から、これからいろいろと大臣のリーダーシップを発揮していただきたいなと、このように期待をしたいところであります。 ちょっと今度は法案から少し離れますが、実は、文科省、先ほど申し上げました六月のタスクフォースのことが発表され、また昨今のいろんな官邸の中での動きなんかも聞いておりますと、まさに今の教職員の多忙化は尋常じゃないという認識にようやく皆さんになっていただいているというふうに思うわけでありますけれども、そういったことを反映してかしていないでか分かりませんけれども、今年の各都道府県の人事委員会報告というのがございます。これは、お手元に今日資料をお配りしております。資料一と二であります。 資料一は、各都道府県の人事委員会報告における教職員の勤務時間削減等に係る記載ということで、ばあっとこれ全国出ておりますけれども、二十八年、今年初めてこの報告を行ったところも多々ございます。その中身についてが資料の二にありますけれども、例えば千葉県、「教職員の勤務時間については、近年、教職員の多忙化が全国的な問題として取り上げられており、本県教育委員会においても、「多忙化対策検討会議」の設置など、教職員の負担軽減を目的とした取組が」云々と、こうなっているわけです。 ところが、この人事委員会報告というのは、割と傾向として知事部局がこれを受けるというふうな感覚であって、当の教育委員会がそれを真正面から受け止めるということがなかなかこれまでない状況なんですね、ないというか少ないんですね。 こうしたことが、今、多忙化している中にあって、やはり都道府県の教育委員会もこの人事委員会の報告というものについてしっかりと真摯に受け止めてそれに対応すべきだというふうに私は思うわけでありますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 各都道府県に置かれる人事委員会は、地方公務員法第八条に基づき、給与、勤務時間その他の勤務条件に関し地方公共団体の議会及び長に勧告や報告をすることができるとされております。このことはもう先生今御指摘をいただいたとおりでございますが、人事委員会による職員の給与等に関する報告及び勧告の中には、報告として教職員の多忙化の解消や負担の軽減について言及されている例があることは承知をしております。 文部科学省としても、先ほど来御議論があるとおり、教員の業務負担の軽減は子供と向き合う時間の確保や教育の質の向上の観点からも重要であると認識をしており、各教育委員会において学校現場における業務の改善について適切に取り組んでいただきたいと考えております。
○那谷屋正義君 大臣の思いは分かったんですが、具体的になかなか、やっぱり今の地方自治というものを考えたときに、なかなか中央からこうしろというふうなことというのは言い出しにくいというその状況は分からないでもないんですけれども、一方で、えっ、こんなことまで口出しちゃうのというようなことも多々ある中で、こういうことについてはもうこれ共通の、与野党を問わず共通の課題でありますので、是非ここは徹底していただきたいというふうに思うんですね。 といいますのは、例えば六月に出されたとさっきからも申し上げておるように、あのタスクフォース、そしてあの通知に関して、実はなかなか各都道府県教委が動かなかったんですね。すぐに対応を取ったところもありますけれども、まだ動いていないところも多々ある。そして、ようやく三か月、四か月たって今頃になって動いてくるという、そういうふうな状況があって、もちろんいろんな事情があるから早い遅いというのはあると思いますけれども、そのことをしっかりと認識をしてもらうということは私は大事なことだというふうに思いますので、是非そちらの方でもリーダーシップを発揮していただきたいなというふうに思います。 次に、もう一回法案の方に戻りますが、教職員支援機構の業務についてであります。 今、大島議員の方からも質問がありましたけれども、私がちょっと懸念するというか、いろいろな懸念する声が上がっているのをちょっとお話しすると、例えばこれは研修だけでなくて、養成と採用に係る重要な部分、特に、教員資格認定試験の実施と、こうあるわけですよね。 そうすると、これまでは各都道府県あるいは任命権者ごとに行っていた教員採用試験が国が行うような状況になるとすると、まさに国が望む教員しかこの日本に現れなくなるのかな、いや、もちろん誰からも望まれなきゃ先生はいけないんですけれども、だけど、要するに一面的というか、要するに時の政府、政権を担う人たちの考え方にかなう教員しかいなくなっちゃうんじゃないかなということが懸念されているわけでありますけれども、この辺についてちょっと、そうではないんだということをもし言っていただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 教員資格認定試験の実施に関する事務については、これまでも文部科学省で直接行ってきた業務であり、今般の法改正により当該機構にアウトソーシングするものであるから、国から何らかの形で統制が強まるというものではないと考えております。 各都道府県等における試験問題の作成に係る負担軽減や試験問題の質の担保の観点から、将来的に希望する各都道府県等が教員採用試験を共同で実施する場合のサポートなどを行うことも考えておりますが、国の統一試験を課すという考えはございません。
○那谷屋正義君 それは是非そうであってほしいなというふうに思うんですが、とかく人はやすきに流れる。 教員採用試験問題の作成に当たって、確かに様々な負担があるというのもお聞きをしているところであります。特に、小さな自治体においてはそれが大変厳しい状況であるし、別に大小にかかわらず、そこに関わる現場教員もいろいろな苦労があるということもお聞きをしているところでありますけれども、しかし、国がそういったものを一遍始めたらば、まああれに任せようじゃないかというふうな、やすきに流れてしまうというのが、ともするとやはりあるのではないかと。 そこのところを私は懸念するわけでありまして、全国の学力状況調査も、こういうものなんですよというふうな最初の目的と今大分違ってきちゃっているんですよね、今の扱いが、運用が。そうすると、この部分もそういった部分が非常に懸念されるということでありまして、ここは私どもとしても今後も注視をさせていただきたいと思いますし、是非、今の大臣の初志、初心といいますか、それを、初志を貫徹していただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。 それから、残りも大分少なくなりましたけれども、これも大島議員からございました特別免許についてでありますが、特別免許というよりも、この間申し上げるのは、英語が小学校の高学年に週二単位、中学年に週一単位導入をされてくるという、このことについて様々影響もあるなと。 一つ、これは字面なんですけれども、教育職員免許法の第四条の六項のところに、小学校の教諭にあってはというところがございます。「外国語(英語、ドイツ語、フランス語その他の各外国語に分ける。)」と、このように規定をされています。英語を導入するというのは、いい悪いは別にして、今もうそれを受け止めなきゃいけないと思いますけれども、今後、この括弧でドイツ語とかフランス語とかと書いてあるんですけど、これも小学校でやるようになるのかどうなのかという単純な疑問なんですけど、これについてお答えいただけたらと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 現行の学習指導要領におきましては、小学校外国語活動につきまして、英語を取り扱うことを原則としているところでございます。また、現在、中央教育審議会では、次期学習指導要領に向けて、小学校五、六学年における外国語教育の教科化が審議されておりまして、文部科学省といたしましては、次期学習指導要領におきましても小学校外国語教育につきましては英語を取り扱うことを原則とするということを想定している次第でございます。
○那谷屋正義君 この原則とするというのがなかなかくせ者でありまして、今度英語を二単位増やして、今度はじゃ高学年にはフランス語もちょっとやろうかとか、そんなふうにしていくと、今度は、じゃ、これまであった日本の教科、あるいは、特にここで懸念されているのは国語の先生ですね、日本の国語がしっかりと理解できない中にあって英語をやるということ、一体、本末転倒しているんじゃないかというふうな心配をされている先生がたくさんいらっしゃいます、ここの部分。 さらには、いわゆる芸能教科と言っていいかどうか分かりませんけれども、音楽だとか図工だとか体育だとか、こういった時間数がどんどん今減らされてきています。そういったものは文科省は行く行くは要らないと考えているのかどうなのかというふうな、そういうふうな疑問まで持ち始めています。 そういう中にあって、この括弧の中の、英語を原則とすると言いながらも、ドイツ語、フランス語その他の各外国語に分けると、こういうふうに書かれているというのは、はっきり言うと、私は、その前の中学校に整合性を合わせてこれはそのまま残っているんだろうというふうに思うんですけれども、いずれにしても、法律を改正する上で、いつまでもちょっと不要なといいますか誤解を招くような、余計な誤解を招くような文言というのは、どうせ改正するのであるならば、その文言は削除するべきだろうと本当は思うんですね。法律というのは、いつまでも作られたままずっと来て、今日的に何この言葉というのが結構あるんですけれども、そういうところもしっかりと見直していただきたいということはお願いしておきたいというふうに思います。 それから、この外国語教科化の影響で物すごく現場の負担が増加するわけですよ。先ほどお話があった、特別免許をもらって英語を指導する方もいらっしゃるかもしれない。しかし、さっき言われたように人数としては本当に微々たるものですから、じゃ、今の学校現場の先生方の誰かが小学校で英語を教えなきゃいけない、しかしそのノウハウはない。今、リーダー養成研修みたいのが行われていますけれども、あれだってなかなか普及していくのに時間が掛かるし、そのための時間と経費、こういったものも様々掛かるわけであります。 そういう意味で、やっぱり、例えば私も何回か研修センターの方にお邪魔をして見させていただきましたけれども、皆さん、その先生方は学校の仕事をこんな山ほど抱えて研修に参加をされています。研修が終わった後でみんなでいろんなことを議論するのかなと思ったら、意外とそうではなくて、個々の部屋に閉じこもって自分の仕事に取りかかっているという、そういう現状があるわけであります。 そうすると、やはり先生方の健康というか、そういったものも考えると、やっぱり例えばそういう研修は大事だということであるならば、そこに対して何らかの配慮が必要だろうと。人を送り込むということもあるだろうと思いますし、そういったことを、やっぱり一つだけだあっと突っ走ると必ずそこにゆがみが来る、へこみが来ますので、こうやることによって一体どういう影響が出てくるかということも常に考えていただいていると思いますけど、更にこれまで以上にそのことを、あのタスクフォースを実現する上では大事なことだというふうに思いますので、是非、そのことを踏まえて取組をしていただくことを切にお願いを申し上げまして、時間が参りましたので質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○河野義博君 公明党の河野義博です。 言うまでもなく、国の柱は人材であります。人材育成の中核を担うのが学校教育であり、直接教育の担い手たる教員の資質、能力の向上は国としても最重要な課題であると認識をしております。今回の法改正は、教員の資質向上に関する指標の全国的整備や十年研修制度の見直しなど必要な改革が盛り込まれており、賛成の立場から質問をさせていただきたいというふうに思っております。 具体的な内容に関して伺います。 まず、現行法においても研修計画は策定されることになっております。本改正によりまして、文部科学大臣は校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針を策定すると。教員任命権者、これは教育委員会になろうかと思いますが、大学などと協議会を組織した上で、指針をしんしゃくしつつ、資質向上に関する指標を策定し、その指標を踏まえて教員研修計画を策定するということになっています。 現行法においても、任命権者、教育委員会は研修に関する計画を樹立し、実施に努めなければならないとされてきたわけですが、今般、新たに大臣指針を策定した上で協議会を立ち上げ、研修計画を策定することとするその必要性、どういったところにあるのか、従来の問題点も含めて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、現行法においても、任命権者は研修に関する計画を樹立し、実施に努めなければならないとされておりました。一方、大学と教育委員会との連携につきましては、養成、採用、研修の各段階における教員の資質の向上に係るビジョンを共有する観点から不可欠なものでありますが、制度的な担保がなければ現実的に連携が進まないとの指摘があったところでございます。また、国、都道府県、市町村、学校がそれぞれ主体となって研修を行っておりますが、全体として必ずしも体系的な研修が効率的に行われていないとの指摘もあったところでございます。 そこで、今般の法改正におきましては、文部科学大臣が教員としての資質の向上に関する指標を策定するための大綱的な指針を策定するとともに、教育委員会と教員養成を担う大学等から構成される協議会の設置、教員の資質の向上に関する指標の策定、教員研修計画の策定を任命権者に義務付けることとしたところでございます。 こうした措置を講ずることによりまして、体系的かつ効率的、効果的な研修の実施が可能となるほか、大学と教育委員会等との連携、協働を強化しつつ、教員の養成、採用、研修の各段階を通じた、キャリアステージに応じた資質の向上を図る体制を整備し、新たな時代の教育に対応する質の高い教員の確保、資質の向上を図ってまいりたいと考えております。
○河野義博君 まさに教員をどのように育てていくのか、ビジョンを共有することが大きなポイントだという御説明をいただきました。 今までの研修計画、各都道府県が独自にやっておりまして、必要な研修が歯抜けになっていたりばらばらだったところをしっかりと全国規模でならして、体系的な研修計画を作るというのも一つの主眼であろうかというふうに承知をしております。 その上で、このような課題を踏まえて、現時点で想定されている指標、指針及び教員研修計画、主たる内容をどのようなものを想定されているのか、また、現行法下の研修計画がこの改正によってどのように変更されることを期待されているのでしょうか。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 文部科学大臣が定める指針につきましては、本法案の成立後、学校関係者の意見も踏まえながら策定してまいりたいと考えております。 現時点におきましては、法案の規定に基づき、次のような事項を記載することを考えております。まず第一に、教員の資質の向上に関する基本的な事項として、グローバル化、情報化といった社会構造の変化を考慮するなどといった教員の資質の向上を図るに当たり踏まえるべき基本的な視点など、第二に、各任命権者が定める指標の内容に関する事項として、児童生徒の指導力、授業力などといった指標に盛り込むべき内容に係る観点、第三に、その他教員の資質の向上を図るに際し配慮すべき事項といたしまして、大学やほかの機関との連携に関する事項などを盛り込むことを考えております。 また、教育委員会等の各任命権者が定める教員としての資質の向上に関する指標についてでございますが、教員の職責、経験及び適性に応じた、成長段階ごとに教科指導力、生徒指導力、学級経営力や地域と連携する力といった能力や資質の目安が規定されるものと考えております。 さらに、各任命権者が策定する教員研修計画でございますが、任命権者が実施する初任者研修、中堅教諭等資質向上研修等の目的などに関する基本的な考え方、任命権者が実施する様々な研修をどのように体系化するかといった事項や、研修の時期、方法、施設に関する事項、さらには、校内研修を含めた研修を奨励するためにどのような支援を行っていくのかといった事項が記載されるものと考えております。 これらの措置によりまして、従来の研修計画と比較いたしまして、教員のキャリアステージに対応した体系的かつ効率的、効果的な教員研修計画が策定されることを期待しております。
○河野義博君 先生方のキャリアステージに応じた研修というのは非常に大事な視点だろうというふうに思います。 先生方にも学び続けていただく、キャリアアップをし続けていただくからには、教員の処遇改善というのも大事な論点なんだろうと思います。教育公務員には崇高な使命感が求められます。それとともに、専門知識のみならず、生徒の人格形成に資するための人間力も求められる、そういった職責は余りにも大きいものだと思います。そのため、現行法においても、教育公務員というのは絶えず研究と修養に努めなければならないとされており、その職責の大きさに応じた処遇が求められているわけであります。 処遇に関しては、教員自身の資質向上への努力や生徒指導への実績など、反映される制度が導入はされているものの、より一層めり張りの利いた処遇を求める意見もあるわけであります。 そこで、文科省として処遇改善に向けた取組を伺います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 教員の士気を高めるため真に頑張っている教員を支援することは委員御指摘のとおり重要であると考えておりまして、第二期教育振興基本計画におきましても、めり張りある教員給与体系の確立について記述があるところでございます。 文部科学省といたしましては、めり張りある給与体系の推進に向けまして、平成二十六年度に管理職手当と教員特殊業務手当の改善を図るとともに、現在、平成二十九年度概算要求におきましては、部活動指導手当等の引上げを盛り込んで要求をしているところでございます。 今後とも、真に頑張っている教員が適切に処遇されるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。
○河野義博君 十分な処遇を是非とも手当てできるように共に頑張っていきたいというふうに思っております。 海外の先生方、教員と比較しても、我が国の教員の長時間労働というのは長らく指摘されているわけであります。また、一クラスの児童生徒数も海外に比べて多いことは明らかです。 ある中学校の先生の話を伺いました。担任と部活動を併せ持つだけでも本当に精いっぱい、その上に学年主任も重なるともうプライベートなんてあってないようなものだと。授業数も週二十八こまのうち大体二十から二十一こま持っていて、本当にもういっぱいいっぱいな状況で走り続けていると。だけれども、やっぱり生徒と向き合うからには自分も本当に頑張っていないと生徒に向き合うことができない、そのモチベーションだけで頑張っているんだというようなお話も聞かせていただきました。また、研修、現在でも様々な研修は用意されていて非常に魅力的なものもある、参加したい意欲というのはあるんだけれども、現場を離れるとその分ほかの先生方に過度な負担が掛かったり、また自分自身も前後の業務に支障を来すということから、研修参加に踏み切れないケースも非常に多いというふうにおっしゃられていました。 教員の多忙化が指摘されております。当局としてはどのような現状認識でしょうか。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 先ほど大臣から御説明申し上げたとおり、国際教員指導環境調査、いわゆるTALISの結果によれば、一週間当たりの中学校教員の参加国の平均勤務時間が三十八・三時間に対しまして我が国は五十三・九時間となっておりまして、これは調査に参加した国・地域の中で一番長い実態になっているところでございまして、この点は、委員御指摘のとおり、我が国の教員の長時間勤務の実態が示されているものと認識をしております。中でも、一週間当たりの勤務時間に占める部活動などの課外活動の指導時間は、参加国平均が二・一時間であるのに対しまして我が国は七・七時間、事務業務につきましては、参加国平均が二・九時間であるのに対して我が国は五・五時間と、特に長い実態でございます。 また、TALISの結果によりますと、我が国の教員は他国の教員と比較いたしまして、担当教科などの分野に関する知識、理解や指導法、生徒への進路指導やカウンセリングなど、いずれの分野の内容の研修に対しても非常に参加意欲が高いということでございまして、教員の自己研さんへの意欲が高い状況がうかがえるところでございます。 こういった状況も踏まえまして、私どもとしては、教員の業務負担の軽減を図り、子供と向き合う時間や自ら研さんしその資質の向上に努める時間を確保することは非常に大事だというふうに考えておりまして、喫緊の課題と認識をしております。
○河野義博君 問題意識は共有できているかと思いますので、その対応が必要だと思います。 多忙化対策の一つとして、業務の効率改善というのも大きな課題だと思っております。政府は学校現場における業務改善のためのガイドラインを作成して様々な効率化を進めている点は、率直に評価できる点であります。非効率な事務負担もデジタル化の進展によって軽減が進んではいます。実際に、通知表をワープロ打ちができるようになったと、非常に助かるというようなお声も直接伺いました。一方で、指導要録は各年次の担任、校長が印鑑を押す必要があるということで、制度としてはデジタル化やってもいいんだけれども、現場としてはなかなか進んでいないという例もあるというふうに聞きました。 また、本業の外であろうと考えられる給食費や修学旅行積立金などの徴収業務、こういった本来業務以外の事務も、生徒と向き合える時間、自分自身を高める時間を奪っていると、そういう指摘もなされていますけれども、今後の取組方針をお聞かせいただけたらと思います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 委員御指摘の省内に業務改善に関するタスクフォースを設置しておりますが、そこで本年六月に報告書を取りまとめて、それを各教育委員会に対して周知を図るとともに学校における取組への支援をお願いしているところでございます。 この報告におきましては、具体的な改善の方策といたしまして、統合型校務支援システムの整備による校務の効率化、給食費等徴収管理業務の自治体への移管の推進、休養日の設定など部活動の運営の適正化、勤務時間管理の適正化や教職員の意識改革の推進などを示しておりまして、それを受けまして、文部科学省といたしましては、平成二十九年度概算要求に所要の経費を計上しているところでございます。 文科省といたしましては、これらを踏まえまして学校現場における業務の適正化を着実に進めてまいりたいと考えております。
○河野義博君 生徒さんと向き合う時間を是非増やせるように、共々に頑張っていきたいと思っております。 一方で、やはり人数も増やしていかなきゃいけないというのが率直なところだろうと思います。基礎定数化に関する問題です。 加配定数増は教員定数増に貢献しているわけではありますけれども、基礎定員の計算方法を抜本的に改定して、そして十分な教員定数確保に努めるべきだと私は考えておりますけれども、当局の認識をお聞かせください。特に、特別支援が必要な児童への対応や日本語が不自由な生徒への対応などきめ細やかな配慮が必要なケースは、これは加配ではなくて基礎定数に含めて対応すべきという要望は実際に多いわけであります。 政府は、「次世代の学校」指導体制実現構想というのを作りまして、それに基づいて来年度、平成二十九年度から十年間掛けて三十八年度までで教職員の配置充実を図ろうとしているわけですが、先送りはこれはもう絶対に許されません。確実に二十九年度から実施すべきと考えますけれども、方針をお聞かせください。
○副大臣(義家弘介君) 我々の問題意識も委員と全く共有するものであります。 学校現場における喫緊の課題、様々な課題がございますが、それらに対応するためには、まず教員の資質の向上、さらには教員だけに押し付けられない体制、チーム学校の推進、さらに学校現場の業務改善等の取組と併せて次世代学校に必要な指導体制を構築することが重要であるというふうに考えております。 このため、平成二十九年度概算要求においては、「次世代の学校」指導体制実現構想を策定いたしまして、まず、委員御指摘の発達障害等の生徒児童への通級による指導や外国人児童生徒等への教育に関わる教員の基礎定数化のほか、小学校専科指導、アクティブラーニングの視点からの授業改善、指導教諭の配置促進、チーム学校の実現に向けた基盤整備など、必要な定数改善を要求しておるところでございます。 文部科学省といたしましては、義務標準法改正を含め、平成二十九年度より必要な教職員定数の確保、充実が実現できるよう全力で取り組んでまいりますので、是非、委員におかれましてもお力を貸していただければというふうに思っております。
○河野義博君 力強い御決意をいただきました。十年というスパンではなく、できることであればもっと前倒しで完成ができるようなことが望ましいのではないかと思っておりますので、微力ではございますが、引き続き応援をさせていただきたいと思っております。 次に、海外での子女教育の充実に向けた取組に関して伺います。 二〇一四年の日本再興戦略におきまして、グローバル人材育成の一方法として、在外教育施設及び海外帰国子女の教育が重要な施策として改めて認識をされました。 海外で生活する邦人子女、生徒の数は年々増加して、平成二十七年時点で七万八千人余りであります。日本人学校は、一般に海外在留邦人が組織した団体が主体となって設立された私立学校、プライベートスクールではありますけれども、これは文部科学省の認定を受けておりまして、世界中の在外教育施設は、日本人学校が八十九校、補習校、いわゆる現地の学校に通って、現地校に平日は通いますが、土日に補習するという補習校、これが二百十二校ございます。私立学校ではありますけれども、文部科学省それから外務省の予算によって運営の多くの経費を賄っている状況にはございます。 海外在留の子供が増えている一方で、残念ながら日本からの派遣教員は減っている状況にありまして、その充実や質の高い教育が実施されるよう更なる支援を求める要望がございます。 文部科学省としてどのように対応していく御方針か、伺います。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 日本人学校への教員の派遣につきましては、昨今の厳しい予算状況あるいは定数削減計画によりまして派遣教員数が減少してきたことは委員御指摘のとおりでございます。平成二十七年度以降は増加に転じているところではありますが、依然として国内の学校教育を行う上で必要な教員数と比較をしてみても約七割しか派遣教員数が確保できていないという状況でございます。 国内企業の海外展開などに伴って在外教育施設の児童生徒数は増加しておりまして、派遣教員数の不足によって、免許外指導あるいは特別な支援を必要とする児童生徒への対応不足などの問題が生じてきているところでございます。 また、在外教育施設の教育の質の向上につきましては、我が国のグローバル化戦略の中でも極めて重要と考えておりまして、グローバル人材育成のための拠点として、より積極的な教育環境の整備等の強化を図ることが必要だと考えております。 このため、今年の五月に、在外教育施設グローバル人材育成強化戦略を文部科学省として策定いたしました。この戦略などを踏まえまして、現在、シニア教員を含めた在外教育施設の教員定数の増加や高度なグローバル人材育成を見据えた先進的なプログラムを推進するための授業につきまして概算要求をしているところでございまして、引き続き海外子女教育の質の向上に向けて必要な予算を確保していきたいと考えております。
○河野義博君 ここも予算の問題ですけれども、しっかり確保していきたいというふうに思います。 海外で学ぶということは児童にとっても非常に大きな経験でありますし、先生方にとってもいい経験になると思います。また、私、前職、商社で海外駐在しておりましたが、働く側にとっても、やっぱり家族と行ける、日本人学校があれば家族と行けます。これはビジネスマンにとっても非常に有り難い制度でありまして、一種の日本人学校がよりどころになっている面もあります。引き続きのサポートをお願いしたいというふうに思っています。 次に、最後になりますけれども、がん医療への対応に関して質問いたします。 がんは我が国の死亡原因の第一位の疾患でありまして、生涯のうち約二人に一人ががんにかかると推計されております。依然として国民の生命と健康にとって重大な問題ですが、がんを集学的に診れる専門家が全国的に今少ないと、この育成が急務とされています。 平成十八年にがん対策基本法が成立し、その中で、専門的な知識、技能を有する医師その他医療従事者の育成ということが掲げられました。また、平成二十四年に閣議決定されたがん対策推進基本計画においても具体的な課題が掲げられております。 文部科学省では、平成二十四年度から大学と大学病院が連携して優れたがん専門家を養成するための横断的な教育プラグラムを構築するがんプロフェッショナル養成基盤推進プラン、いわゆるがんプロと呼ばれておりますけれども、実施しております。 本年七月に国立がん研究センターが発表した今年のがん患者予測は約百一万人というふうになっておりまして、二〇一二年から十四万人増加しているなど、更なるがん医療への対策が必要であります。 引き続き、がん医療に携わる専門家の養成に係る支援が必要と考えております。我が党でもこの問題、重要視をしておりまして、さきの常会でも同僚議員が取り上げたわけでありますけれども、最後に、大臣のがんプロ推進への決意をお伺いします。
○国務大臣(松野博一君) 文部科学省では、がん医療に携わる医師や薬剤師等の医療人の育成のため、平成二十四年度からがんプロフェッショナル養成基盤推進プランを実施しており、平成二十七年度までに合計二千三百十九名の医師、メディカルスタッフを受け入れているほか、拠点となる十五大学を中心にがんに特化した四十三講座を設けるなど、一定の成果が上がっていると考えております。 一方で、がん対策加速化プランや「今後のがん対策の方向性について」などにおいて、ゲノム医療の実用化、希少がん及び小児がん対策、思春期及び若年成人世代や高齢者等のライフステージに応じたがん対策など、新たながん医療への対応が求められています。 このことから、平成二十九年度概算要求において、多様な新ニーズに対応するがん専門医療人材養成プランとして、がん医療に関わる新たなニーズに対応できる人材を養成する優れた取組を支援するため二十四億円を要求しているところであります。 文部科学省としては、本事業を通じて、がん医療を取り巻く最新の動向を踏まえた人材養成により、我が国におけるがん医療の一層の推進がなされるよう、今後とも各大学の取組を支援してまいりたいと考えております。
○河野義博君 がん患者百万人に対して医師養成二千三百人余りという御答弁でございました。 引き続き力を入れていかなければならない分野であり、かつ教育の方も、がんというのはこういうものなんだと、適切に処理すれば死亡率も下がるということも明らかになっておりますので、教育の現場でもがんというのを正しく教えていくという必要があるんではなかろうかというふうに思っております。 ありがとうございました。
○委員長(赤池誠章君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として野田国義君が選任されました。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 休憩前に引き続き、教育公務員特例法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 まず最初に、教育免許法改正案について伺います。 改正案では、免許状取得に必要な科目区分について、これまでの教科、教職、教科又は教職に関する科目とされていたものが、教科及び教職に関する科目へと統合されます。中教審の答申ではこれについて、「科目区分を撤廃するのが望ましい。」とまで述べられているわけですが、そもそも教員は、学問の到達点を子供たちに伝えるということも重要な役割であるはずです。その点から見れば、教科に関する科目というのは、まさに教科ごとにその学問的、専門的な到達点を身に付ける場であり、教科の指導法の基礎に当たる部分だと思います。 実際に大学で教員養成に当たっておられる教員の中からも、科目区分を撤廃すれば教科ごとの学問的な面白さや深い学びにつながるような指導がしにくくなると、それで果たして資質の向上につながるのかという懸念の声も上がっています。 そこで、大臣に確認いたします。 本改正案によって科目区分が統合されたとしても、教員を目指す学生に対して、教科に関する内容、つまり学問的な学び、学問的知見の習得を保障していくということは変わりないという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 教員が学校において教科の指導を行うに当たっては、教科に関する専門的な知識をしっかりと身に付けているということは必要不可欠であると考えております。今回の教科に関する科目、教職に関する科目等の科目区分の見直しを提言した昨年十二月の中央教育審議会答申においても、科目区分の見直しの後の教職課程の内容の改善イメージを示しておりますが、その中でも、見直し後も引き続き、教科に関する専門的事項と各教科の指導法をまとめた科目を置くこととされております。 文部科学省としては、本法案が成立した場合、この答申の見直しのイメージを踏まえて教職課程の具体的な見直しを行っていくこととしておりますが、学校現場の要望に柔軟に対応できるよう、教科に関する専門的事項とその指導法の一体的な取組について適切に対応してまいります。
○吉良よし子君 必要不可欠という答弁もありましたが、免許状取得に係る事項の多くというのは先ほどもありましたとおり省令で定めることとなっていますが、その内容というのは教員の資質向上にとって重要なことでありますので、統合の名前で安易に切捨てがされることのないようにしてほしいということを述べておきます。 次に、教育公務員特例法改正案について伺います。 本改正案では、文科大臣が、教員等の資質の向上を図るため、資質の向上に関する指標の策定に関する指針を定めることとしております。この指針について中教審答申では、「決して国の価値観の押しつけ等ではなく、各地域の自主性や自律性を阻害するものとなってはならない。」としているわけです。改めて、これも大臣に確認したいと思うわけですが、本法案に基づく大臣が定める指針というのは国の価値観を押し付けるものではないということでよろしいですね。
○国務大臣(松野博一君) 教員等としての資質の向上に関する指標を策定するための文部科学大臣による指針は、あくまで任命権者が当該指標を策定する際の大綱的な指針です。当該指針は、例えばグローバル化、情報化といった社会構造の変化を考慮するなどといった教員の資質の向上を図るに当たり踏まえるべき基本的な視点、児童生徒指導力、授業力などといった同指標に盛り込むべき内容に関わる観点、大学や他の機関との連携に関する事項等を示すものであり、教員に求められる資質、能力や研修内容等を個別具体的に示すものではございません。 また、当該指標の策定に当たっては、文部科学大臣が策定する当該指針を参酌しつつ、教員の任命権者である教育委員会等が地域の状況を踏まえて大学等と協議を行った上で責任を持って策定するものであり、国が決めたものを地方や現場に押し付けるものにはならないと考えております。
○吉良よし子君 押し付けるものにならないということでありました。 では、それの指針を参酌して作る指標についても改めて確認をしたいのですが、午前の質疑の中でもこの指標を評価や人事考課に結び付けることなど影響はさせないという答弁もあったと思うんですが、こうした指標であったり若しくは計画であったりするようなものが、現場教員が自ら課題を持って研さんに努める、そうしたことを妨げるようなことになってはならないと考えるわけですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 教員等としての資質の向上に関する指標は、職責、経験及び適性に応じて向上を図るべき教員等の資質に関する指標であり、当該教員等の任命権者である教育委員会等が文部科学大臣の策定する指針を参酌しつつ、その地域の事情に応じて策定するものであります。 また、同指標は、教員の職責、経験及び適性に応じた成長段階ごとに、教科指導力、生徒指導力といった能力や資質の目安が規定されるものと考えており、現場の教員に押し付けることにはならないと考えております。
○吉良よし子君 現場の教員に押し付けることにはならないというお答えでありました。 そもそも、資質の向上のための研修というのは、上から押し付けるというようなものではなくて、やはり教員自ら課題を設定して自主的に行う、それが中心になるべきものだと私は考えるわけです。 しかし、実際にはどうかといえば、例えば押し付けであったりとか自主性を妨げるような事態が今現在起きているという点が私問題なのではないかと思うわけです。 例えば、本改正案の指標のイメージとして紹介されている横浜市の事例なんですけれども、その教員の初任者研修の指導資料というものを私拝見いたしました。そこには、とかく初任者は子供かわいさの余り学校、学年、学級の規律をなおざりにする傾向も見られるので、あくまでも指導者であることを自覚させたいと、教員の現場での自主的な判断を否定するような記述がありました。 また、東京都で行われている東京教師道場と呼ばれる研修についてもお話を伺ってまいりました。この道場というのは、初任者研修の後から十年目程度の教員が対象となっており、中でも教科等の指導において専門性を身に付けたいという教員や、校長が授業力向上のためのリーダーとして育成したい教員らを集めて、二年間掛けて実践的な授業研究を進めて教科等の専門性を高めるとしているもので、その中では部員同士で相互研さんをするなどということもうたっているわけです。 しかし、実際はどうかといえば、研修組織である班というものにおいて二年間継続的に指導に当たる教授と呼ばれる学習指導専門員の言うことが絶対視されているというわけです。教科ごとに集まっている部員数名の意見よりも、その教授の意見が優先されて、およそ相互研さんとは言えないなどというような不評の声も上がっていると伺いました。 このように、行政が行う研修において、既にあるべき教師像であるとかあるべき指導方法の押し付けが行われているのは本当に問題だと思うわけです。 改正案によって実施されることになる国や地方が定める指針若しくは指標がこうした押し付けの根拠になってはならないし、あくまでも現場の自律性、主体性を尊重すべきだと私考えますが、大臣、この点いかがお考えでしょう。
○国務大臣(松野博一君) 大臣指針の性格、それを参酌をいただいて任命権者が策定していただく指標の性質については、先ほど答弁をさせていただいたとおりであります。 任命権者である個別教育委員会等の研修の目的、手法に関しては言及することは控えさせていただきたいと思いますが、職責、経験等に応じて適切な研修が行われるよう期待をしているところであります。
○吉良よし子君 適切にというお話でしたけれども、中教審の答申の中では、個々の教員が自ら課題を持って自律的、主体的に行う研修に対する支援のための方策というものも求めているわけですから、国や地方がすべきことはまずはやっぱりそういった支援であると思うわけで、押し付けにならないように是非お願いしたいと思うわけです。 それで、もう一点、この教特法改正案については、十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修として、十年に達した後に研修を受けなければならないとしてきたその時期を弾力化するとしているわけです。この時期の問題に併せて、これまでの十年研の内容とされてきた教諭等としての資質の向上に加えて、中堅研修についての条文の中を読んでみると、学校運営の円滑かつ効果的な実施において中核的な役割を果たすことが期待される中堅教諭等としての職務を遂行する上で必要とされる資質の向上という内容が新たに加わっているということです。 そもそもこの対象となる十年程度の現場経験のある世代、あるいは経験年数を持つ教員というのは、校務分掌や学年集団運営において中核となる世代であると同時に、子供たちとの関わりや教員同士のつながりからの学びが深まっていって、教員としても一番伸び盛りの時期だと思えるわけです。 現在の十年研について文科省の調査によりますと、研修の平均日数を比べてみると、校外よりも校内研修の方がその日数は長いという実態もあるわけですが、今回行政による中核的役割を担うための研修を受けさせるために、中堅教員を学校現場から引き離す日数が逆に増えてしまうようなことにもしなってしまえば、新たな負担増になってしまうのではないかと懸念を抱かざるを得ないわけです。また、研修から戻ってくれば、学校運営の中核を担うこと、これを現場から期待されることにより、業務の負担も更に増大してしまうのではないかという懸念もあるわけです。 大臣自身は、行政が行う教員研修について、精選を含め負担を増やさないようにしていく旨の答弁をこの間されているわけですけれども、この中堅教諭等資質向上研修というのは、新たな負担を増やさないという趣旨で行うものと理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 学校現場を取り巻く課題が複雑化、多様化し、学校や教員に求められる役割も拡大をする中で、教員の負担を軽減し、教員が自ら学び続けることができる環境を整備することは喫緊の課題であると認識をしております。 平成二十六年三月に取りまとめられた教員免許更新制度の改善に係る検討会議の報告においても、十年経験者研修について、免許状更新講習の受講時期と重なる教員の負担感や重複感の解消を図るために必要な措置を講ずることが提言されています。こうした提言を踏まえ、これまでにも各都道府県教育委員会において十年経験者研修の一部について免許状更新講習として認定を受けるなどの取組を進めてきたところですが、この度の法案においては、更に十年経験者研修について実施時期の大幅な弾力化を図り、実施年次に制限を設けない中堅教諭等資質向上研修に改めることとしています。 本法案が成立をすれば、これまで免許状更新講習と重複しやすかった研修の実施時期を当該学校や地域の教員の年齢構成を踏まえて調整することが可能となり、研修や講習の受講に係る過密なスケジュールが緩和されるなど、学校現場における教員の負担軽減の観点からも効果が期待できるものと考えております。
○吉良よし子君 負担軽減の効果が期待できるということで負担を増やさないという趣旨だということだと思うわけですが、今回議題になっている法律に関わっての研修というのはもう本当に現場教員の負担と今なっているわけです。大臣自身もおっしゃられたとおり、様々な研修が現場教員は受けなければならないということになっていると。弾力化自体は私も否定はしないわけですけれども、本当に現場の負担を軽減していくためには、先ほどあったような免許更新講習の在り方を含めて、行政研修を削減していくなど、抜本的な見直しこそが私必要だと思うわけです。 もちろん、何より教員の世代交代が急速に進行していて、先輩教員から若手教員への知識や経験の伝承ができないとか、経験年数の均衡が崩れる、若手教員の悩みや相談にも乗りながら一緒に学級運営をやっていけるミドルクラスの教員がとても少ないなどの実態というのもあるのも確かなわけですが、しかし、これは自然発生的に起きたことではないわけです。計画的に正規の教職員の増員を図って教育条件を良くするのではなくて、本来正規教員を充てるべき部分にさえも臨時や非常勤講師などの加配措置でその場しのぎを現場に強いてきた政府の責任こそ大きいのではないでしょうか。 更に言わせてもらうならば、この十年以上の教職員定数の削減を唱えて、文科省の定数改善計画の実現に一貫して背を向け続けてきた財務省の姿勢も改めていただかなければならないと思うわけです。 先日、財務省の財政審財政制度分科会で提出された義務教育費国庫負担制度に関わる資料を拝見いたしました。この一枚目に公立小中学校の教職員定数と児童生徒数の推移というのがあるわけですが、それ見て、私非常に驚いたわけです。平成に入って以降、児童生徒数は約三〇%減となる一方で、教職員定数は約九%減にとどまっており、児童生徒四十人当たり教職員数は約四〇%増えているという、教職員数は十分だという書きぶりなわけですが、私はそれは実態を反映していないと思うわけです。 何より、この財務省の出している公立小中学校の教職員定数という数字は、特別支援学校、特別支援学級に勤務する教職員の数も含まれているわけです。公立小中学校と特別支援学校というのは明らかに校種が違うにもかかわらず、それを同じ公立小中学校と一つにくくること自体、私は偽りだと思うわけですし、事実誤認だと言わざるを得ないわけです。 財務省、このような間違いのある表を基にどうして公立小中学校の実態が分かるというのでしょうか。すぐにこの資料を撤回して、財政審に資料を提出し直してもう一度議論すべきなのではないでしょうか。
○大臣政務官(杉久武君) 今御指摘をいただいた資料については、委員御指摘のとおり、公立小学校、公立中学校、そして公立特別支援学校の小中学部、公立中等教育学校前期課程の教職員定数と児童生徒数の総計の推移となっております。 少子化による児童生徒数の減少と教職員定数の減少のペースを比較することが主たる目的でございますが、児童生徒数については、小学校、中学校、特別支援学校、中等教育学校ごとのデータがある一方で、文部科学省によれば、教職員数のうち六万人を超える加配定数については、それぞれの学校ごとに人数を区分けすることが困難とのことであり、総計の推移を示している、そういった資料であることを御理解いただきたいと思います。 以上です。
○吉良よし子君 区分けするのが困難と言いますけれども、そもそも公立小中学校と特別支援学校というのは校種が違うわけで、その数字も出しているわけですよね、文科省は。 お配りした資料を見ていただきたいわけですけれども、これは文科省が出した数字でありますが、この特別支援学校、特別支援学級を抜いた数字というのは出せるわけなんです。平成元年、七十・六万人、平成二十七年、五十七・九万人と、この数字を見れば教職員は減っているというのが事実なわけです。同様に、公立小中学校に通う児童生徒数は、平成元年、一千四百八十・二万人、また平成二十七年、九百四十二・六万人となるわけですから、そうすると、児童生徒数四十人当たりの教職員定数というのは、平成元年の一・九一人から平成二十七年の二・四六人となり、四〇%の増どころか、僅か二%の増にとどまって、〇・〇四人の増にしかなっていないというわけですよ。 大臣、このように間違った資料を基に今後十年間で機械的に四・九万人の教職員を削減しても構わないなどという財務省の考えには、大臣ももちろん賛同できないと思うわけです。現在の教育条件を良くして資質を向上させるためには、現状の教員定数では不十分であり、もっと増やすことが必要だと私考えますが、大臣の認識を伺いたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(松野博一君) 特別支援教育の対象となる児童生徒の増加や子供の貧困の問題などもあり、学校が抱える問題、課題は複雑化、困難化をしているという認識は私どもも持っております。 こうした状況を踏まえ、平成二十九年度概算要求においては、小学校専科指導やアクティブラーニングの視点からの授業改善、発達障害等の児童生徒への通級指導や外国人児童生徒等教育の充実、チーム学校の実現に向けた基盤整備などによる「次世代の学校・地域」創生プランの推進などに向け、「次世代の学校」指導体制実現構想を策定し、三千六十人の教職員定数の改善を要求をしているところであります。 文部科学省としては、学校現場を支援をし、子供たちの教育環境を充実していくために必要な教職員定数の確保、充実に向けて全力で取り組んでまいります。
○委員長(赤池誠章君) 時間が過ぎておりますので、簡潔におまとめください。
○吉良よし子君 是非よろしくお願いします。 では、終わります。ありがとうございました。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介でございます。 今回の法改正、これからの学校教育を担う教員の方々の資質を向上させようという趣旨は大いに理解できます。この法がより効果があるものになっていくように、幾つか質問させていただきたいと思います。 まず、今回の法の趣旨、教員の資質の向上、これが叫ばれるようになったのは、教員の大量退職、そして大量採用で経験の浅い教員が増えてきた、これがきっかけだと言われています。確かに今、教育現場のデータを見てみると、驚くようなデータになっています。公立中学校では、新任教員のうちに、一年目で学級担任を任される割合というのが実は六四%という数字が出ている、これはやっぱりすごいなと思います。 それは、新任教員もやっぱりこれで資質の高さを求められるというのは、とてもかわいそうだと思います。資質というのは、まず時間を掛けて、そして経験を積んで、そして初めて培われていくものだと思っています。ですから、今回のこの資質の向上の問題というのは、これまでの長いスパン、長期的なスパンに立った採用計画というのが行われてこなかった、これも背景にあると思います。 それで、私は今日ちょっと配付資料を配らせていただいたんですが、この一枚目、これ教員の経験年数の推移というデータなんですが、小学校、中学校、高等学校、これ三つそれぞれグラフがあるんですが、それぞれピークが二つあるんですね。まず、最初はやっぱり経験の浅い初任者の割合が高い、それからもう一つのピークというのが、やはりキャリアを積んだ方でこれから退職していく方々、これのピークなんですね。 そうすると、この大量退職というのはこれからもしばらく続くんじゃないかというふうには見て取れると思うんですが、今後の大量退職の見通し、そして文部科学省としては教員の年齢構成は今後どうなっていったらいいのか、そのためにどのようにしていこうというふうにお考えなのか、これについてまずお答えいただければと思います。
○国務大臣(松野博一君) 教員の退職者数の今後の見通しですが、昭和五十年代から平成初頭にかけて大量に採用された教員が退職する時期が到来し、小中学校では平成十二年度末から退職者数が増加しており、平成三十年度末がピークになると見込まれています。 教員の年齢構成については、児童生徒の実態に応じた多様な教育活動を展開をするために、年齢や経験面でバランスが取れた構成が望ましいと考えております。 このため、文部科学省では、教員の任命権者である各都道府県及び指定都市教育委員会に対し、教員採用試験における年齢制限の緩和や、中長期的視野から退職者数や児童生徒数の推移等を的確に分析、把握した計画的な教員採用、人事を行うよう指導してきたところであります。 今後とも、任命権者たる教育委員会が、それぞれの実態を踏まえ、中長期的視野に立った適切な採用を行うよう、必要な情報提供や指導、助言に努めてまいります。
○片山大介君 是非、計画性を持ってやっていただきたいと思います。そのときのいろいろな状況によって確かに採用の枠というのは違ってくるかもしれませんが、是非そこは長期的なスパンで、やはり子供の将来に対する教育なんですからやっていっていただきたいと思います。 そして、そうした中で、これまで委員の先生方が皆さん言っていたんですが、私も、やはりこの財務省の審議会のまとめた案について聞きたいと思います。 財務省の審議会は、公立の小中学校の教職員の定数を今後十年間で四万九千人削るという案を出したというんですね、これ。今の教職員の定数が大体六十九万人ですから、四万九千人というと大体七%余り削減する、単純計算ではそうなるんですけれども。財務省に言わせると、その根拠となるのは、これから少子化になっていく、だから今の児童生徒の数が九百六十万人いるのが大体十年後には八百四十万人に減ると。百二十万人減るから、それを踏まえてのものだというので、あくまでも数字上の計算によるものだなというのは確かに見て分かります。 それで、やはり教員の資質というのは、先ほど言ったように、時間を掛けるというのはそうだけれども、それプラスやはり絶対数は必要なことはこれは間違いないわけで、財務省が案を出してから素早く文部科学省というのは自らの見解を出して、これ、良かったと思います。 その見解には、何人もの先生がおっしゃっていますが、まず発達障害などの児童生徒への通級指導、それからあと日本語指導が必要な外国人の子供に対する対応でそこまで削れないんだというふうに言ったら、今度また財務省の方は、じゃ、それだったらエビデンスを出してくださいと。きちんとした検証をして、それが必要だという正当性を訴えてほしいというようなことを財務省の方では言っているんですが、じゃ、これに対して、文部科学省はどのような検証を行って、そしてそれで説明をしていくのか。 それと、あともう一つ、教育の現場というのは、やはり今教員は多忙化を極めている、そして子供に向き合う時間が必要でもあり、そして自ら磨く研修のための時間も必要であると。こういうなかなか数値化されないものもあります。こうしたものもやっぱりきちんと訴えていかなければいけない、そう思うんですが、そこについての覚悟も含めてお答えいただければと思います。
○副大臣(義家弘介君) 委員もおっしゃるとおり、教育あるいは成長というのは、学力は数字で出ますけれども、個々の成長というのは完全に数値化できるわけではありません。 例えば、通級に関して言えば、コミュニケーション能力が非常に高くなった、これは大変重要なことでしょうし、それは百人いたら百通りの成長というものがあると思いますので、そのような事例についてしっかりと発信してまいりたいと思っております。また、教職員定数のうちの加配定数については、各学校が抱える課題等に対応するための予算上措置するものでありまして、財務省が主張するように機械的に削減できるものではないというふうに考えております。 今回、財務省が示した現在の教育環境を継続させたという試算では、加配定数について、現状の割合を維持した上でクラス数に合わせて十年間で八%減らすこととなっております。一方、この財務省の試算の中には、発達障害のある生徒児童や日本語指導が必要な生徒児童等がこの十年間で増加している、そしてこれからも増加傾向が予想されるということをしっかりと踏まえたものが反映されておらず、文部科学省としては、現在の教育環境を継続させた場合の試算にはなっていないものと考えております。 文部科学省がお示ししている次世代学校の指導体制実現構想では、これは誤解されてはいけないのであえて言いますが、単に教職員定数をいかに増やすかという数の論理ではなくて、定数ありきの考え方ではなく、我が国における学校、教育現場の実情をしっかりと踏まえた上で更なる対応が必要なもの、更なる強化が必要なものに対して考慮し、次世代の指導体制を実現するために真の必要性の高い事項に限定して定数の拡充を図ることを目指しておるところでありますので、委員におかれましては、今後も是非御協力、そしてお力を貸していただき、しっかりと子供たちの体制を整えるために全力を傾注してまいろうと思っています。
○片山大介君 分かりました。私もこれから就学する子供がいますので、是非そこは頑張ってもらいたいなというふうに思います。 それで、これからは、今回の法案の中身について具体的に見ていきたいと思います。 まず、教育公務員特例法です。まず、その大臣の指針についてはもうこれまでいろいろな先生がおっしゃったから、ちょっとここでは割愛させていただこうと思います。 そして、その大臣の指針の下で作られる資質の向上に対する指標作り、これについて、今回特徴的なのが、大学と教育委員会が一緒になって協議会をつくるということだと思います。大学というのは教える側、教育委員会というのは採用する側ですから、これは、双方が対話をするということは、いずれにしても、その資質の向上に対しては良い結果をもたらせるものだとは思うのですが、ここで、私の二枚目の配付資料になるんですが、これが、その協議会のスキームというんでしょうかがあって、協議会があって、その下に任命権者たる教育委員会、その下に大学等とあるんですが、これだと位置関係がどうしても教育委員会の方が強くて、教育委員会の声が強く出てしまうんじゃないかなというふうなことを思っているんです。 それで、体制だとかそれから組織づくりの細かいところは今後決めていくんだとは思うんですけれども、今、新任の教員が多いということなので、その直前まで学生を教えてきた大学側の考えや、大学はいろんな研究もしていると思うので、そういった知見を是非生かすような形のものにしてもらいたいんですが、その組織づくり、体制、どのように考えているのかというのと、あと、協議会の内容というのはやっぱり広くみんなに知らせなきゃいけないと思います。いろんな方の目に触れていただかなければいけないと思うんですが、そういう発信についてはどのようにお考えなのか、これ二つ、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 まず、委員お尋ねの協議会の体制、あるいはその構成員についてでございます。 改正の教育公務員特例法の第二十二条の五第二項の関係でございますが、指標の策定等を行う協議会につきましては、条文上、まず、指標を策定する任命権者、それから公立の小学校等の校長及び教員の研修に協力する大学その他の当該校長及び教員の資質の向上に関係する大学として文科省令で定める者、それから第三に、当該任命権者が必要と認める者、これらをもって構成されるということでございまして、あくまでも教育委員会等の任命権者はその構成員の一人であるという位置付けでございます。 それからまた、任命権者が必要と認める者についても当然含め得るわけでございまして、これはそれぞれの任命権者の判断ではあるんですが、これまでの協議会を置いてきたところの実態などを見ますと、例えば校長会の代表とか、あるいは市町村の教育委員会の代表とか、そういった方々も入り、さらにはPTAなどの関係者も入り得るということを考えている次第でございます。 それから、委員お尋ねの二番目で、協議会の協議の内容についてどのように発信をしていくのかということでございます。この点につきましては、改正教育公務員特例法の第二十二条の三第三項、あるいは第二十二条の四第三項の関係でございますが、指標あるいはその計画について、それを定め、また変更したときは遅滞なく公表するように努めるということが規定をされているところでございます。 他方、協議会におけるその協議内容については公表することには条文上なっておりませんが、協議会における協議の透明性を確保するということは大変重要であると考えておりまして、文部科学省といたしましては、この法案が仮に通った場合は、その法の施行通知などによりまして、その協議内容をできる限り広く公開していくよう関係の自治体等に働きかけてまいりたいというふうに考えております。
○片山大介君 ありがとうございました。 それで、指標についてもう一点を確認したいんですが、指標という言葉は、これ辞書などで引くと、物事を判断したり評価したりするための目印となるものと書いてあるんですね。先ほどから委員の皆さんがおっしゃっている、やはりその指標が評価につながらないのかという点なんですけど、やはり私もこれ気になっちゃうんです。 三枚目の資料に、横浜が独自で作っているこの指標のイメージというのがあるんですね。これを見てみると、やはりこれって評価にすごくつながりやすいものだなというふうに思っているんですね。 それで、先ほどから答弁では指標と評価は結び付かないというふうに言っているんですが、結び付かないというのであれば、それは明記した方が分かりやすい、現場にとってもその方が助かるんじゃないかというのと、もう一点、逆説的に言えば、指標と評価はどのような関係にあるのか、それはどういうふうにお考えなのか、これをお答えください。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 教員等の任命権者が策定する資質の向上に関する指標でございますが、教員等の資質の向上を目的として、その職責、経験及び適性に応じて教員等が将来的に身に付けていくべき資質を規定するものでございます。 他方、委員お尋ねのその教員等の評価の関係でございますが、これは地方公務員法の規定に基づいて行われる人事評価の仕組みの中で実施されるものでございまして、教員等がこれまでその職務の遂行に当たって発揮してきた能力を見る観点から実施されるものでございますので、そういった意味合いで、指標とは全くその目的も趣旨も異なっているという、そういう関係でございます。
○片山大介君 分かりました。 時間がないので、次の質問、教育職員免許法の改正案の方についてちょっとお話をさせていただきます。 ここでの特徴は、学生が大学で学ぶ科目というのを、これ二つを一緒にしようと。元々は二つは、多く分かれていた教科の専門性を学ぶ教科と、あと子供の教え方、指導法を学ぶ教科とこれを一緒にして一体化させようと、その方がいいんじゃないかというんですけれども、私は逆じゃないかと思っていて、これが一体化になると、これは教える時間の配分というのは自由になりますから、そうすると、大学というのはどうしてもアカデミックなところですから、そうすると専門性を教えることにどちらかというと偏っちゃうんじゃないかと、逆に。 それで、どちらかというと学校の現場というのは、子供に専門性を教えるというよりは、子供にどうやって分かりやすく教えるかだとか指導法だとか、そちらの方が現場の方は求めているんじゃないかと思うんですね。だから、今のままだと今度逆のことが起こっちゃうんじゃないかという懸念があるんですけど、それについてはどう考えるのか、またそうならないようにはどうしたらいいと思っているのか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 教員が学校において適切に教科の指導を行っていくためには、教科に関する専門的な知識を身に付けることはもとより、これらの知識を活用し、効果的な教材を開発し、適切に指導できる技術を身に付けることが極めて重要であるというふうに考えております。 こうしたことを踏まえまして、昨年十二月の中央教育審議会答申におきましては、学校現場の要望に柔軟に対応するとともに、教科に関する専門的事項に偏重することなくこれらの内容が適切に取り扱われるよう、教科に関する専門的事項と教科の指導法の一体的な取組を進めるべきことなどが提言されております。 この提言を受けまして、本法案におきましては、教科に関する科目と教職に関する科目等の科目区分の大くくり化を盛り込んでいるところでございまして、文部科学省といたしましては、この法案が成立した場合には、委員御指摘の点についても十分に踏まえながら教職課程の内容の必要な見直しを進めていくこととしております。
○片山大介君 是非それを進めてほしいと思います。 それでは、時間がないので、最後に特別免許状制度についてやはり私も聞かせていただきたいんですが、この免許状というのは、もうそもそも優れた知識や経験がある社会人に都道府県の教育委員会が任命しようというものだったんですけれども、今回、小学校の教員の特別免許状に外国語を加えることになったというんですが、そもそもこの制度は数年前まで余り利用実績がなかったというか、平成二十五年までの二十五年間で六百件余りしかなかった、これ年平均で、全国ですけれども、全国平均でも二十四件ほどだったというんですね。これまでは明確な採用基準がなかったから各教育委員会も若干審査にちゅうちょしていたんだと。 それを改めようということで、二年前に文部科学省が、専門分野で三年以上の勤務経験がある、これをある程度審査基準とすればよいということになったので、去年とかちょっと一挙に増えたという経緯があるんですが、ただ、これで実際にどのような方に特別免許状が与えられたとかというのを見てみると、やはりネイティブスピーカー、これを外国語の教員にお願いをしただとか、あとは看護師さんに、看護学校で看護教員にちょっとやってもらっただとか、そういうのに偏っているんですね。 そもそもこの特別免許状の趣旨というのは、幅広い人材、優秀な社会で活躍している人材に教員になってもらって、そして学校教育の多様化に資するものということだったと思うんですが、それが現状ではなかなかそこに届いていないと思うんですが、これは何が原因だと思うか、そして、どのようにしていけば良いのかというふうに考えているのか、それをお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) この特別免許状の授与については、従前、各都道府県では厳格な授与基準による慎重な運用がなされていたことから、特別免許状の授与件数が増加しにくかったと考えております。 こうしたことを踏まえ、委員からもう既にありましたが、文部科学省では、特別免許状の積極的な活用を促すため、平成二十六年六月に特別免許状の授与に係る教職員検定等に関する指針を策定し、全国の教育委員会に周知をしたところであります。これを受け、各都道府県において特別免許状の授与基準の整備の見直しが進められており、その結果、近年、特別免許状の授与件数は増加をしております。 さらに、現在、文部科学省では、特別免許状の活用等により、専門性の高い外部人材を学校現場で活用する取組を支援するモデル事業を実施をしているところです。また、今後、各都道府県における特別免許状の活用に関する事例集を作成し、周知をすることにより、学校外の有為な人材の能力を学校教育に活用することの意義や効果について普及啓発を行っていきたいと考えております。
○片山大介君 あと最後に、その特別免許状の教員に対する研修なんですが、今回の法改正は資質の向上と言っているんですが、その特別免許状の教員に対しては初任者研修が行われないんですね。だから、この法の趣旨にのっとれば、これは初任者研修もさせた方がいいんじゃないのかなと思うんですが、それの考えだけ聞いて終わりたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 特別免許状を有する教員については、社会人等としての勤務経験に加えて、教育職員検定により教科に関する専門的な知識経験や教員の職務を行うのに必要な熱意と識見を有していることが確認をされているため、任命権者に対して当該教員に初任者研修を受講させる義務は課せられておりません。 一方で、文部科学省が平成二十六年に定めた特別免許状の授与に係る教職員検定等に関する指針においては、勤務校において特別免許状所有者に研修や支援を行うなど必要な措置を講ずることとしており、各地域や学校において、学習指導要領や授業研究について教科主任から指導を受けたり、校内業務について学年主任から指導を受けたり、教職大学院との連携の下、随時必要な研修を行うといった研修が行われているものと承知をしております。 また、採用された後の勤務については普通免許状で採用された教員と同様であることから、十年経験者研修や免許更新講習については普通免許状を有する教員と同様に受講の対象となっており、加えて、任命権者が独自に行う研修等についても同様に受講の対象となるものと承知をしております。 本法案の資質向上に関する指標や教員研修計画、中堅教諭等資質向上研修についても、特別免許状所有者と普通免許状所有者を区分けするものではなく、その職責、経験及び適性に応じて身に付けていくべき能力や資質の目安を示すとともに、効率的、効果的に修得するための研修が計画、実施されることとなると考えております。
○委員長(赤池誠章君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○片山大介君 ありがとうございました。 終わります。
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司です。 それでは、まずは十年経験者研修等に対する現場の声についてお尋ねをしたいと思います。 十年経験者研修と免許状更新講習の時期が重なることから、本法律案では、十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改め、時期の弾力化を図ることとしています。十年経験者研修と免許状更新講習の在り方、関係性について、これまで教育現場からどのような声が上げられてきたのか、文部科学大臣にまずお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 平成二十六年三月に取りまとめられた教員免許更新制度の改善に係る検討会議の報告においては、現職教員が十年経験者研修と免許状更新講習に重複感を抱いていることを踏まえ、十年経験者研修について、免許状更新講習の受講時期と重なる教員の負担感や重複感の解消を図るために必要な措置を講ずることが提言をされております。 また、平成二十六年度に文部科学省が実施した調査においては、全ての都道府県、指定都市、中核都市のうち四〇・二%の自治体が、十年経験者研修と免許状更新講習の実施時期の重複が教員の負担となっていることを踏まえ、実施時期が重複している者に対して何らかの負担軽減措置を実施していることが明らかになっています。 こうした点を踏まえ、本法案においては、十年経験者研修について実施時期の大幅な弾力化を図り、実施年次に制限を設けない中堅教諭等資質向上研修に改めることとしております。
○木戸口英司君 それでは、本法律案において十年経験者研修を見直すに当たっては、既存の取組の総括が必要であると思います。今回の中教審答申においては、免許状更新講習との実施時期の重複解消などが検討の中心に据えられ、既存の十年経験者研修の内容面に関する総括が必ずしも十分ではないと考えております。 法定研修として行われることの意義や研修の効果に関する検証など、全体的な総括が必要と考えますが、文科大臣の所見を伺います。
○国務大臣(松野博一君) 十年経験者研修の創設の趣旨は、在職期間が十年に達した時期が通常複数の学校での勤務を経験し一定の教職経験を積んだ時期であり、教員一人一人の能力や適性が明らかになってくることから、在職経験十年という時期に全ての教員がそうした各人の能力や適性等に応じた研修を実施することとしたものであります。 このため、当該研修は、例えば特定の領域について指導力が不足している者にはそれを補う研修を実施したり、十分な指導力を有する者には最新の教育手法などを活用して更に指導力を高める研修を実施したりするなど、各教員の状況に応じた能力の向上を図るものとなっております。 一方、今日、教員の年齢構成の不均衡等により中堅教諭の不足への対応が喫緊の課題となっており、学校運営において中核的な役割を果たすミドルリーダーの育成が急務となっていることから、今般の法案では、そうした人材に必要な資質の向上に注目し、新たに実施年次を固定しない中堅教諭等資質向上研修を設けることとしております。
○木戸口英司君 先ほどの質問と今の質問、その答弁に感じるところは、どうも現場の声が、その反映が弱いのではないかと、計画をする文科省、その立場が強く出ているという感がいたします。 それでは、教員免許更新制について、二十六年三月に文部科学省の有識者会議が公表した報告書、「教員免許更新制度の改善について」において、教員免許更新制度はおおむね定着したとの前提の下、十年経験者研修との実施時期の重複の解消などの技術的課題について検討が行われ、本法律案の提出へとつながっています。 しかしながら、教員免許更新制については、免許状更新講習の目的が最新の知識、技能の修得とされているにもかかわらず、その受講の有無が免許状の失効という極めて重い結果につながることの不合理さや、講習に対する現場の負担感が大きいこと、受講する際に費用の負担を要することなど、複数の制度的課題が依然として解消されておらず、抜本的な見直しを求める声も根強いと聞いております。本法律案により教員免許更新制に関する総括や検証が終了してしまうのではないかという危惧を持っております。 そこで、教員免許更新制について、制度がもたらす効果の検証等を含めて現時点でどのように総括しているか、所見をお伺いいたします。 また、免許更新制の在り方や新設の中堅教諭等資質向上研修と免許状更新講習の互換、相互認定の推進といった課題については、制度的な見直しも含めて今後とも引き続き検討を続けていくべきと考えますが、文科大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 教員免許更新制度の検証を含めてということでございますが、教員免許更新制は平成二十一年四月に開始され、これまでの間、大学等の御尽力により、全国で免許状更新講習を受講できる環境が整備され、毎年度十万人を超える者が講習を受講しています。また、講習受講後の都道府県教育委員会における修了確認手続についても適切に行われており、制度はおおむね定着をしたものと考えております。 一方、受講者への毎年度実施している調査によると、九割以上の者が好意的な評価をしているものの、選択領域に比べて必修領域の評価がやや低いこと、一部の現職教員は十年経験者研修と受講時期が重なるといった状況も承知しております。 こうした状況を踏まえ、平成二十五年には教育職員免許法附則の規定に基づいて有識者会議において検討がなされ、受講者のニーズに対応した講習の内容の改善、現職研修との関係の整理等の課題に関して平成二十六年三月に報告書がまとめられました。 同報告書においては、課題に対する改善方策として、受講者がよりニーズに合わせて講習を選択できるよう、従来必修領域十二時間を必修領域六時間及び選択必修領域六時間に改めること、十年経験者研修が免許状更新講習の時期と重なる教員の負担感や重複感の解消を図るために必要な措置を講じること等が提言されました。文部科学省としては、この提言を真摯に踏まえ、今回の見直しをしたところであります。 引き続き、今後の検討課題、見直しということでございますが、教員免許更新制のより効果的な実施のため必要な見直しを行うことは重要であり、文部科学省では、平成二十六年三月の有識者会議の報告を受け、本年度より免許状更新講習に選択必修領域を導入するとともに、十年経験者研修と免許状更新講習の受講時期が重なる教員の負担感の問題等への対応のため、本法案において十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改め、その実施時期の弾力化を図る等の取組を進めております。 また、都道府県教育委員会においては、これまで十年経験者研修の一部について免許状更新講習として認定を受けるなどの取組を進めてきたところであります。本法案により十年経験者研修が中堅教諭等資質向上研修に改められた場合においても、必要な要件を満たせば中堅教諭等資質向上研修の一部を免許状更新講習として認定することは可能であります。 文部科学省では、受講者や講習開設者の意見等を聞きながら、制度の円滑かつ効果的な実施方策について今後とも必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 時期が重なる問題、そして負担感解消ということは十分に理解をいたします。しかし、それが今回の改正、指針、指標ということ、先ほどニーズというお話もありましたけれども、そことの一致感というところに少し疑念を持つところであります。 本法律案提出の前提となった平成二十七年五月の教育再生実行会議第七次提言、「これからの時代に求められる資質・能力と、それを培う教育、教師の在り方について」では、「教師に優れた人材が集まる改革」、この文言に非常に違和感を感じるんですが、として、教育に携わる者に対する尊敬、信頼、名誉、処遇など社会の評価を高め、国として改めて教師に優秀な人材を求めるという姿勢を明確に打ち出す必要がある、ここはいいと思います、と記述されています。第七次提言では、国として教員に優秀な人材を求めるという姿勢を改めて打ち出し、その手段として処遇改善の必要性に言及するなど、幅広い議論が行われました。 にもかかわらず、同提言を踏まえて取りまとめられた中教審答申では、教員の養成、採用、研修に関する具体的改善策が中心に議論され、第七次提言に述べられたような優れた人材の確保のための抜本的な改革への言及に乏しかったのは残念であります。 今後、教育現場により一層優れた人材が集まるような環境が整うよう、教員の処遇の在り方等を含めてどのような改革が必要と考えているのか、文科大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 学校教育の成否には教員によるところが大きく、優秀な者を教育に引き付けることが極めて重要であると認識をしており、そのためには、委員御指摘のとおり、教職の魅力を高く保つ必要性があると考えております。 教員の処遇については、いわゆる人材確保法により「一般の公務員の給与水準に比較して必要な優遇措置が講じられなければならない。」とされているところであり、今後もこの人材確保法の趣旨は尊重されるべきものと考えております。 また、今回の法案において、各任命権者が公立学校の教員等としての資質の向上に関する指標を策定することにより、教員が高度専門職業人としての地位を確立し、使命感や自信、誇りを持って指導に当たることが期待できること、同指標に関する協議会を設置し、大学等の関係者が参画することにより大学等とも一体となって優秀な教員の資質向上を図られることから、優秀な者を教員に引き付けるための対応を図っているところであります。 文部科学省としては、これらに加えて、教員の負担感軽減を図っていくなど、あらゆる手段を講じて教職の魅力向上に努めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 この同じく第七次提言では、国、地方公共団体は、教職を優れた人材にとってより魅力ある職とするため、教師の資質向上の意欲に応え、実践的指導力の向上のための研修が可能となるための教職員体制の整備に取り組む、教師が専門職として指導力を十分に発揮できるよう、授業等の教育活動に専念できる環境を整備することが重要であると記述されています。 同提言にもあるとおり、教員が授業等の教育活動に専念できる環境の整備こそが最優先課題であり、研修制度の改革に当たっても、その前提として教員が心置きなく研修に打ち込むことができるよう、研修等定数の充実を始めとする教職員体制の整備を第一に行う必要があると思いますが、文科大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 教育現場が抱える問題が複雑化、困難化しているということは、本日の議論でも各委員から取り上げられているところであります。近年の教員の大量退職を受け新規採用者数が増加をしていることから経験年数の浅い教員が増えているという状況もあり、学校内外から教員研修など資質、能力向上の機会の充実に対する需要が高まっていると受け止めています。 このため、平成二十九年度概算要求においては、これまでの研修定数の措置に加え、他の教員に対して指導、助言できる指導教諭の配置を促進するための新たな改正と措置を要求しているところであり、校内研修の充実を通じて教員の資質の向上に向けた取組を支援してまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 先ほど来、定数改善の質疑は大分なされたところでありますが、私からもやはりこの点に触れさせていただきたいと思います。この参議院文教科学委員会で二年続けて行われた決議について改めてお聞きしたいと思います。 一昨年、当委員会では、教職員定数の充実等教育環境の整備に関する決議を行っております。そして昨年も、教育現場の実態に即した教職員定数の充実に関する決議が行われております。このように委員会で二年続けて同様の決議がなされていることは、非常に重いことだと思っております。 先ほど来、これも触れられておりますが、今月四日の財政審の分科会においての教職員定数削減の試算の公表ということもここで触れさせていただきますが、やはりこの委員会の決議を受けて、先ほどから文科省対財務省というお話ではありますけれども、政府としてこれをどう捉えて、そして、国家戦略として教育現場をどのようにこれから立て直していくかというこの観点が必要だと思っております。 そういう観点で、文部科学省、そして財務省、それぞれどのような対応が行われてきたか、この決議を受けてですね、お伺いをしたいと思います。 それでは、財務省から、じゃお願いします。
○大臣政務官(杉久武君) お答え申し上げます。 少子化が急速に進む我が国にとって、教育を通じた人材育成は重要な課題であり、厳しい財政事情の下、決議の御指摘を踏まえながら予算編成を行ってきているところでございます。 具体的には、過去二年間の決議に掲げられております加配教職員の配置につきましては、二十七年度予算でプラス五百人、二十八年度予算でプラス五百二十五人の拡充。また、平成二十六年十一月の決議にあります「多様な専門性を持つ人材の学校への配置を促進」という点におきましては、例えば、いじめ対策としてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置を充実するため、いじめ対策等総合推進事業について平成二十七年度予算で四十九億円、平成二十八年度予算で五十七億円を措置といった形で対応してきております。 なお、御指摘ありました財審の試算でございますが、文科省が概算要求において推計した今後十年間のクラス数の減少見込みを基に、現在の教育環境である十クラス当たり十八人という教職員を維持した場合の推計でございます。 他方、教職員を取り巻く環境の多様化、複雑化を踏まえれば、現在の水準を超えて教職員数を増加させることを一概に否定しているわけではなく、どのような対応が最も効率的、効果的かといった点について検証しながら今後の予算編成過程で議論をしてまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(松野博一君) 平成二十六年十一月及び二十七年六月の本委員会で決議文が全会一致で決議をされたことを重く受け止めておりますし、そのおかげももちまして、平成二十七年度及び二十八年度予算には、それぞれ五百人、五百二十五人の加配定数の充実が図られたところであります。 一方、先般財務省が示した現在の教育環境を継続させた試算では、加配定数について現状の割合を維持した上でクラス数の減に合わせて十年間で八%減らすこととなっていますが、この財務省試算には、発達障害のある児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒等がこの十年間で増加していることを踏まえた今後の傾向が反映されていないと考えております。 今般の概算要求においては、平成二十九年度から三十八年度までの十か年にわたる「次世代の学校」指導体制実現構想を策定し、発達障害の児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒等の増加傾向も踏まえて教職員定数の充実を図ることを目指しており、決議も踏まえ、計画的な改善の実現に向けて全力を尽くしてまいります。
○委員長(赤池誠章君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○木戸口英司君 じゃ、質問はもうやめにします。 最後に一言。やはり政府としてしっかりと対応をしていただくこと、先ほど財務省に対して厳しいお言葉もありましたけれども、やはり政府としてしっかりと対応していただくことだと思います。 義務標準法の改正、基礎定数の改善、しっかりと取り組んでいただきたいと最後に申し述べて、終わらせていただきます。
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。 大臣、副大臣、お疲れさまでございます。ラストバッターでありますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 私は、何人かの同僚議員も取り上げておりましたが、小学校教諭の特別免許状の教科に外国語、主に英語ということですが、を加えることについて関連してちょっと質問をしていきたいと思います。 今回の改正によって、平成三十二年から小学校で英語が正式な教科になることに併せて、教員免許がなくても優れた経験があれば教員に登用できる特別免許状制度の対象が小学校英語にも拡大することになります。小学校英語に拡大するのは今回の改正からですが、この特別免許状制度というのは平成元年から始まって、今年度で二十八年目になるんですね。 これまでの運用で、特別免許状を受けた英語科教員、これは中学、高校が対象だと思いますが、全国で何人になりますでしょうか。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 平成元年の特別免許状制度の発足以来、特別免許状全体の授与件数につきましては累計で九百十五件でございますが、このうち、中学校及び高等学校の外国語の特別免許状の授与件数は累計で百九十六件となっております。そのうち、英語の特別免許状につきましては百九十三件になっております。 なお、外国語の特別免許状の授与件数の経緯でございますが、平成二十五年度に七件でございましたが、平成二十七年度には九十七件になっておりまして、そのうち英語については九十五件でございます。
○松沢成文君 今数字いただきましたけれども、英語の特別免許状の教員が二十七年間やって九十五名、これ、年平均だと三・五人にしかならないんですね。これはやっぱり、私はびっくりしました、少ないんじゃないでしょうか。これまで英語というのは受験英語に偏ってしまって、文法だとか単語の語彙力だとかこういうのばっかりやっていたので、日本人は何年英語勉強してもコミュニケーション英語ができないと。だから、こういう経験を持った人を特別に教員に抜てきしてやってもらおうというのに、全国で二十七年間で九十五人しかいない。 私はこれは非常に少ないと思いますけれども、こんなに少ない原因、大臣、どんなところにあると思いますか。
○国務大臣(松野博一君) これはもう松沢委員御案内のとおりでありますが、特別免許状は、任用しようとする教育委員会や学校法人の推薦に基づき、免許状授与権者である都道府県教育委員会が行う教職員検定に合格した者に対して授与するという制度であります。特別免許状の授与については、従前、各都道府県が厳格な授与基準による慎重な運用がなされていたことから、特別免許状の授与件数が増加しにくかったと考えられます。 こうしたことを踏まえ、文部科学省では、特別免許状の積極的な活用を促すため、平成二十六年六月に特別免許状の授与に係る教職員検定等に関する指針を策定し、全国の教育委員会に周知をしたところであり、これを受け、各都道府県において特別免許状の授与基準の整備や見直しが進められており、その結果、近年、特別免許状の授与件数が増加をしております。
○松沢成文君 大臣御指摘のとおり、ちょっと都道府県の対応が鈍かったというのがあったんですね。実はその頃、私、神奈川県知事やっておりまして、私が知事になってすぐに、平成十六年に、実はそれまで神奈川県、英語の特別免許状の授与した教員いなかったんです。もっともっと活用すべきだということで、実は私が知事になって初めて公立の中学校での英語科教員に特別免許状を授与させたと、教育委員会が授与したわけですけれども、こういう形にいたしました。 その際の課題としてこういうのがあったんですね。効果的な活用場面を設定するためのカリキュラムの作成だとか、あるいは教材の開発、こういうものができていないから、それに担当する先生をあれしてもなかなかうまくクラスが機能しないんじゃないかというのがあったんですけれども、大臣はどういう課題がある、あったというふうに考えておられますか。
○国務大臣(松野博一君) 外国語の特別免許状を有する教員は、実践的なコミュニケーションなどで専門性を生かした指導を行い成果を上げている例があると承知をしております。一方、課題としては、今委員が例示をしていただいたような、教職経験がないため指導法や校内業務などで課題がある場合もあると聞いております。 文部科学省としては、今後、特別免許状を有する教員の好事例とともに課題についても把握をし、改善のための対応について検討していきたいと考えております。
○松沢成文君 よろしくお願いします。 国際化がどんどん進展していく中で、英語教育に対する期待とか、あるいは日本の今までの英語教育に対する反省も踏まえて新しいコミュニケーションを取れるような英語をしっかり教えていこうということが叫ばれておりまして、これは保護者からの要請もありますが、実は生徒自身も英語学習への熱意が非常に高まっていまして、文科省が小学校の五、六年生に行った全国調査では、小学生の七二・三%が英語が好きだと、小学生ですからね、まだこれからの夢もあるんでしょう、そして九一・五%が英語が使えるようになりたいと言っているんですね。 これ、親御さんも、まあ自分たちは余り英語を勉強してこなかったので海外旅行へ行っても海外の転勤に行っても苦労すると、是非とも自分たちの子供にはもう外国人と英語を使ってできるだけ自由にコミュニケーションできるような人材になってほしいと、物すごい期待があって、今英語塾ですとか、保育園から英語教室という時代になってきているわけですね。 さあ、ここで大臣のちょっと大局的な御意見を伺いたいんですけれども、私は、日本の歴史、伝統、文化が非常に大事だと思っています。そういう意味でも、国語、この国語をしっかりと習得させていくということは大事だということはまず大前提ですよ。しかし、世の中どんどん国際化していまして、人の人生の中でも外国人とコミュニケーション取れないと困る場合、不利になる場合がたくさんあるわけですね。 そこで、今世界は、英語は一言語ではなくて世界共通語になっています。ですから、世界中どこの子供たちも英語は学ぶわけですね。ですから、英語ができると、その英語のネーティブスピーカーのイギリス人やアメリカ人だけではなくて、世界中の皆さんとコミュニケーションができるということなんです。 ですから、私は、英語は一言語として、フランス語や中国語、英語、どれを選択しますかではなくて、もうコミュニケーションツールとして、世界共通語として、英語は道具としてもしっかりと身に付けるべきだという考えなんですね。 そういう目的がある中で、今の英語教育が果たして機能しているのか。やっぱり今の英語教育というのは、どうしても受験英語から始まりますから、受験で評価しやすい文法とか単語の語彙力とかこういうものばかりを学校で教えて、本当にコミュニケーションというのをやってこなかったんですね、コミュニケーション英語教育というのを。 ですから、私は、ここでもし日本人が本当のこれから国際社会での中のコミュニケーション力を高めていくには、単に英語を学習とか教科として捉えるだけではなくて、やはり日常生活、日常の中に英語というのをもっともっと入れていかなきゃいけないんじゃないかと。つまり、英語を、極端な言葉で言うと第二公用語にする。もちろん日本の公用語は国語である日本語です。しかし、英語も公用語に近いような形にして、例えば行政の大事な文書あるいは総理の所信表明演説も含めて英語を併記する、あるいは新聞の社説も必ず横には英語を併記する、あるいは町の中でもレストランでも町の看板でも必ず英語は併記すると。そうやって日常の中に常に英語がある、つまり、習うより慣れろなんですね。これぐらいのことをやっていかないと、日本は島国ですから、地続きでもありません、英語を学習で勉強しても、それが終わったらすぐ忘れちゃうんですね。 ですから、そういう意味で、私は、英語の第二公用語化というような、公用語という言い方がいいか分かりませんが、革命的な英語に対する教育やあるいは社会改革をしていかない限り、日本人のこのコミュニケーション能力というのは高まっていかないと思うんですが、大臣は、例えば英語の第二公用語化などについてはどういう見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) まずグローバル化対応に必要な要素として、一つは英語力を含めた外国語の能力、もう一つは、松沢委員からもお話がありましたとおり、日本語力、また日本の歴史、伝統文化に対する理解が必要だと思います。 今まで、このどちらの要素が必要か、どちらを優先すべきかという議論があったんですが、ここは私は、もうそろそろその議論は終わりにして、結論から言えば、もう両方必要だから両方しっかりやるしかないということではないかというふうに考えております。 その意味においては、これは世界共通語、コミュニケーションツールとしての英語の重要性ということに関しては松沢委員と思いを同じくするものでありますし、それに向けて文部科学省も、小学校における英語教育の充実、また五、六年生の正式科目化導入への検討等を含め、今、施策を実行に移していきたいと考えております。 第二公用語でありますが、公用語というのを広辞苑で引いてみたんですけど、「国内で数種の言語が用いられている国家で、その国の公けの目的、特に政府の媒体として用いられる言語。」というのが公用語の定義だそうで、私も初めて引いたんですが。もう一つは、日本国内の法規等に公用語に関する規定がありません。 その中において、この文科委員会において私が松沢委員の質問にどう答えるのか難しいわけでありますが、松沢委員の意図するように、英語の習得、またこれから外国人の観光客の方も多くいらっしゃる機会が多くなる中で、英語表記等の導入も含めて、より英語を身近に使いこなす、また社会政策の中にも英語を織り込んでいくということは重要であろうかと考えております。
○松沢成文君 ありがとうございました。 次のテーマなんですけれども、今般の法改正においては、大学における教員養成課程の改善というのが大きな柱の一つとなっております。 国立大学の役割の一つには、目的を持って学生を養成する目的養成というものがあります。この目的養成には二つ掲げられておりまして、一つは理工系人材育成に寄与すること、そして二つ目は教員育成の中核を担うことと定められております。国立大学八十六校のうち、約半数の四十四の大学や学部が教員養成目的で設置されているところです。そして、その卒業生の多くは公立の小中学校の教員となっていくわけですね。 そこで、国旗・国歌の意義というのを理解させて尊重する態度を育てるという学習指導要領解説書の方針を私は国立大学の学生たちも理解しておく必要があるのじゃないかと思っています。そのためにも、何度もこの委員会でも取り上げておりますが、国立大学では国旗の掲揚、国歌の斉唱は必要ではないかと考えている一人です。 昨年の予算委員会で、私の質問で、平成二十六、七年度の卒業式と入学式において、八十六国立大学のうち、およそ一四%が国旗は掲揚せず、そしておよそ八四%、ほとんどの大学が国歌斉唱を実施していないということが明らかになりました。私の質問に対して安倍総理は、国立大学は税金によって賄われているということに鑑みれば、言わば新教育基本法の方針にのっとって正しく実施されるべきではないかと答弁をいたしました。 そして、この文科委員会で下村文科大臣に私は見解を伺いましたが、下村大臣は総理の答弁を受けて、文科省としては、国旗掲揚や国歌斉唱が長年の慣行により広く国民の間に定着していること、また、国旗・国歌法が施行されたことも踏まえ、各国立大学において適切な対応が取られるよう検討を要請していきたいと答えまして、さらに、文部科学大臣として全国の国立大学の学長会議等で日の丸・君が代に対してはできるだけ要請したいとして、その直後に、下村大臣は、昨年の六月ですが、国立大学法人の学長会議において、各大学に対して国旗と国歌の取扱いについて適切な判断を要請しているんですね。 しかし、大臣が替わりまして、後任の馳大臣は、私の同じ質問に対して、これまでの経過を踏まえて、各大学との意思の疎通を図りながら状況を把握していきたい。つまり、馳大臣はちょっと急にトーンダウンしてしまいまして、更なるお願いもしないし調査もしないと。でも、お願いもしなくて調査もしなくてどうやって状況を把握できるのか、私は不思議でならないんですけれども。 さて、この二人の前任の大臣、方針違うわけですね。下村大臣は、きちっと要請をしていこうと、それでかなり改善されたというふうに聞いています。馳大臣は、その必要性は分かるけれども要請はしない、調査もしないということです。これを受けて、松野大臣はどちらの方針で国立大学と対応していくんでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 松沢委員の今の質問の中で二つの要素があるかと思います。 一つは、教職員の養成における国立大学法人として、これはもう委員御指摘のとおり、学習指導要領にこれは明確に書き込まれております国旗・国歌に対する適切な態度というのは、これはもうその養成課程においてしっかりと学んでいただかなければなりません。 もう一つの国立大学法人全体としての国旗・国歌に対する対応でありますが、今委員の方から、下村大臣、馳大臣、ちょっとニュアンスが違うんじゃないかというような御指摘がありましたが、下村大臣も、各学長に対して適切に御判断いただくようお願いをしたいということでありますし、馳前大臣も、下村前大臣が学長に対して適切に御判断いただくようお願いしているところであり、各大学の状況について適宜適切に把握してまいりたいとお述べになっていますから、下村元大臣、馳前大臣もこの国旗・国歌と国立大学法人に対してお願いをしていくということに関してニュアンスは変わっていないんではないかというふうに私は感じておりますし、私もお二人の元、前大臣の考えを引き継ぎ、これはもちろん前提として、国立大学法人においてその自主的な判断であるということが前提でありますが、私としても適切に国旗・国歌の問題に対応していただくようにお願いをしたいと考えております。
○松沢成文君 お願いをしたいということなので、是非とも私もそれをお願いしたいというふうに思います。 実は、昨年、下村文科大臣のときに調査をお願いをして、その後の結果を調査しました。その結果、国旗については、四大学が新たにやっぱりやるべきだと変化しているんですね。国歌君が代については、六大学が大臣の提起を受けて大学内で議論して、やっぱり国立大学なんだからやるべきだということで増えているんです。 こうやって大臣が国の方針を示して協力をお願いして、それに対して大学で議論が始まって大学で変化が起きているんですよ。だから、やっぱりこれは要請をして毎年調査をしていくということをやっていけば、私はかなり国立大学の中で大事な式典においてしっかりと国旗・国歌が実施されて、そういう式典の中で育った学生たちがしっかりと教育現場に立って学習指導要領に基づいて国旗・国歌を尊重するという態度を育んでいく、この指導が可能になると思っていますので、是非とも要請並びに調査をしていただいて、改善を進めていただきたいというふうに思っております。 あと一分残っておりますので、最後にちょっと私の方から委員長にお願いをさせていただきたいと思います。 前回、私、この委員会でオリンピックの五輪競技のゴルフ場会場でやはり経費が明らかでないのはおかしいということを取り上げさせていただいて、それを是非とも組織委員会の方に、経費は幾らなんだ、予算は幾らなんだ、早く出してほしいと要求をいたしました。その結果、委員会の方から五輪の組織委員会の方に、経費出ているんですか、あったら出してくださいと言ったんですが、まだありませんということでした。この時期でまだ大会の経費が出ていないこと自体、私はおかしいと思うんですが、それは仕方ないです、ないということなので。 そこで、今、オリンピック開催、あるいはオリンピックを成功させるために、オリンピックの各競技がどれぐらいのお金が掛かって、その積み上げで予算がどれぐらい、開催経費がどれぐらいか、これ、実は九月までに決めなきゃいけなかったんですね、IOCにこれを提起するのは九月でしたから。それが、東京都知事が替わって、今遅れちゃっているのは事実だと思います。 ゴルフ競技だけでなく、やはり全ての競技の開催経費がどれぐらいであるか、これは国会としても知りたいところなんです。というのは、足りなければ最後は国税投入ですからね。ですから、私としては、五輪の全ての開催経費、予算について、もう一度組織委員会の方に、これは全部ですね、ゴルフだけじゃなくて、今どうなっているのか、もしまだ出ていないのであれば早く検討して、経費、予算を出して、それが出たならば速やかにこの参議院の文教科学委員会に提示をしてほしいと。それを受けて私たちも議論ができるとなると思いますので、どうか委員長、取扱いの方、よろしくお願いいたします。
○委員長(赤池誠章君) 後刻理事会において協議をいたします。 時間が過ぎておりますので、御意見をおまとめください。
○松沢成文君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(赤池誠章君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、教育公務員特例法等改正案に対する反対討論を行います。 本法案は、大量退職、大量採用などで生じた教員の年齢、経験年数の不均衡による弊害などを理由に、教員の研修や養成などの仕組みを変えようとするものです。この不均衡は、計画的な教員定数改善を行わず、採用抑制を続けてきた政府によってつくられたものですが、その反省は全くありません。 教育公務員特例法改正案は、教員の資質の向上を図るためとし、文部科学大臣が新たに指針を定めます。教育委員会は、その指針を参酌し、指標を定め、教員研修計画を導入するというものですが、教育委員会の定める研修計画は文部科学大臣の指針の下に置き、管理、統制しようというものであり、到底認められません。 さらに、十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改めます。十年程度の経験を有する教員は、学年運営、学校行事などで中心的な役割を果たしている場合も多く、そうした教員を現場から切り離したり、研修後に押しなべて学校運営の中核的役割を期待し業務を増やすなど、新たな負担を教員に強いるという懸念があります。 教員の資質向上などと称して、国の方針の下で、あるべき教員像、あるべき指導法を示し、研修で育成する方法では問題は解決しません。資質の向上のためには、教員自身が学びの専門家として自主的に研修に取り組むことが必要です。あわせて、行政研修を抜本的に見直すこと、校内研修の機会の確保、充実、少人数学級推進のための定数改善、教員の多忙化の解消こそ、教育行政の責務です。 また、教員免許法改正案について、これまでの教科、教職、教科又は教職という区分を取り払うとしています。教科と教科の指導法を統合するなど、これまでより教科の指導法についての科目を中心にしていく見直しのイメージを持っているようですが、学問的、専門的な教科に関する知識を身に付けなければ、子供たちに教科の面白さや学ぶ楽しさを伝えることはできません。学問的な知識を軽んじ、指導法だけを丸暗記させることにつながりかねないやり方は慎むべきであることも申し述べ、討論といたします。
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司です。 私は、教育公務員特例法等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。 本法律案に反対する第一の理由は、国の指針において定める事項を規定する条文の内容が曖昧であり、どのような指針を定めるかが専ら政府の裁量に委ねられている点です。文部科学省は、指針は大綱的なものにとどめると答弁していますが、時の政権の意向などが強く反映され、各地域の指標の内容を過度に制限するような指針が策定される可能性が条文上排除されておらず、教育現場からは不安の声が上がっています。 指標については、教員の画一化といったあしき事態を招かぬよう、地域や学校現場の実情を踏まえ、教員の自発的な資質向上の基点となるものを目指すべきです。また、仮に指標が本来異なる趣旨、目的において行われるべき人事評価と一体的に運用されるようなことになれば、教員が萎縮することは避けられません。本法律案の規定ではこのような懸念が払拭されていないことも見逃せません。 反対する第二の理由は、本法律案により設置される協議会に関する規定が不十分であることです。協議会の運営に当たっては、教育委員会等が大学等の教員養成に対し不当な圧力を強めることのないよう十分な配慮が必要です。また、協議会のメンバーを地域の多様な関係者で構成することで教育現場の生の声を研修に反映させるべきです。これらの観点に立った規定がないことも本法律案の大きな問題点と言えます。 なお、十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改めることにより、免許状更新講習との実施時期の重複が緩和されることは評価しますが、免許更新制については様々な問題点が指摘されており、抜本的な見直しが必要であることも申し添えます。 最後に、我が国の学校現場が複雑化、困難化する中、一人一人の子供にきめ細かく対応できる教育環境の整備こそが最優先課題であり、教員の研修体制の充実に当たっても、教員が心置きなく研修に取り組むことのできる環境が整うよう、研修等定数の拡充を始めとする教職員定数改善を第一に行うべきであることを強く申し上げ、討論を終わります。
○委員長(赤池誠章君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 教育公務員特例法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(赤池誠章君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、斎藤君から発言を求められておりますので、これを許します。斎藤嘉隆君。
○斎藤嘉隆君 私は、ただいま可決されました教育公務員特例法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 教育公務員特例法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。 一、文部科学大臣が策定する指針については、教育委員会等が地域の実情に合わせた指標を自主的・自律的に定めるための大綱的な内容のものとし、地域や学校現場に対する押し付けにならないようにすること。 二、教育委員会等が策定する指標については、画一的な教員像を求めるものではなく、全教員に求められる基礎的、基本的な資質能力を確保し、各教員の長所や個性の伸長を図るものとすること。また、同指標は、教員の人事評価と趣旨・目的が異なるものであることを周知すること。 三、指標の策定に関する協議会においては、任命権者の判断の下、教育委員会や大学の教員養成課程の関係者のみならず、地域の実情に応じ、多様な教育関係者等で構成するよう努めることとし、協議等を通じて、地域における課題や学校現場の状況を指標等に反映させること。また、協議の内容等について積極的な情報公開を行うとともに、協議会の構成員以外の者からも幅広く意見を聴取するよう努めること。 四、指標を踏まえた教員研修計画の策定に当たっては、教員が主体的に研修に取り組むことができるよう配慮しつつ、教員の資質能力の向上に資する効果的・効率的な研修計画を体系的に整理し、教員の更なる過重負担を招かないようにすること。また、教員は現場で育つということを考慮し、日常の校内研修の充実を図ること。 五、中堅教諭等資質向上研修の実施に当たっては、十年経験者研修と免許状更新講習の時期等が重複することによる教員の負担を軽減する観点から、免許状更新講習の科目と中堅教諭等資質向上研修の科目の整理・合理化や相互認定の促進を図ること。 六、中堅教諭等資質向上研修の実施時期の設定に当たっては、指標に基づき、地域・学校現場の実情を踏まえ、柔軟な取扱いとするよう周知すること。 七、学校現場で多忙を極める教員が、児童・生徒と向き合う時間や教材研究の時間を確保しつつ法の趣旨にのっとった効果的な研修を受講できるよう、事務職員や他の専門スタッフの拡充を推進するとともに、昨年六月に「教育現場の実態に即した教職員定数の充実に関する決議」を全会一致で行ったことを踏まえ、教職員定数の計画的拡充を図ること。 八、小学校における外国語の特別免許状の授与を決定するに当たっては、外国語の能力のみに偏重することのないよう、教育職員検定において、教員としての熱意や教科専門性を十分に問うものとすること。また、外国語が教科化される予定であることを踏まえ、特別免許状が例外的な措置であることに留意しつつ、小学校における外国語の専科担任制の拡充について検討すること。 九、独立行政法人教職員支援機構の運営に当たっては、事務の効率化に努め、機構の業務範囲の拡大が組織の定員や予算の肥大化につながらないようにすること。また、同機構が行う研修、調査研究等が、私立学校教職員の資質能力の向上等にも資するよう引き続き配慮すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(赤池誠章君) ただいま斎藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(赤池誠章君) 多数と認めます。よって、斎藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松野文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松野文部科学大臣。
○国務大臣(松野博一君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
○委員長(赤池誠章君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十七分散会