農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 177 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/12/13
会議録
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、宮沢由佳君が委員を辞任され、その補欠として舟山康江君が選任されました。 ─────────────
○委員長(渡辺猛之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房審議官飯田圭哉君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(渡辺猛之君) 農林水産に関する調査のうち、畜産物等の価格安定等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤木眞也君 ありがとうございます。自由民主党の藤木眞也でございます。前回に引き続き質問させていただきますことを、まず最初に感謝を申し上げたいと思います。 今般、鳥インフルエンザ感染被害に遭われた皆様方に対しては心からのお見舞いを申し上げますとともに、発生地において多くの関係の方々の御努力によりまして、感染拡大が今のところ防がれていることに敬意を表したいというふうに思います。 さて、参議院において約一か月間のTPP特別委員会での審議を経て、先週末、TPP承認案並びにTPP関連法案が参議院本会議にて採決をされました。国内農業を取り巻く環境は依然として大変厳しい状況にあります。いまだ多くの農家の方が納得をされておらず、不安を抱えた中で農作業をされているのが現状だというふうに認識をいたします。 農業は国民の生命をつなぐ貴い産業です。生産現場では、農業者が過酷な労働条件の中で血のにじむ努力をしながら日本の食を守っているのであります。そうした農家の経営基盤をより強固なものにし、未来の農業者へ、後継者にしっかりと農業経営のバトンを渡していける環境をつくっていかなければならないというふうに気持ちを新たにしたところでございます。 こうした思いで、本日は大きく二つの項目について政府の見解を伺いたいと思います。 まず、今後の畜産・酪農対策について伺います。 畜産・酪農経営は、高齢化や後継者不足などにより、経営規模が比較的小さな農家を中心に飼養戸数の減少に歯止めが掛かっていない状況です。特に肉用牛繁殖、酪農経営の生産基盤の弱体化が危機的な状況にあると言っても過言ではないというふうに思ってございます。 先般策定された農林水産業・地域の活力創造プランでは、この間の規制改革推進会議での議論などを踏まえ、農業競争力強化プログラムなどが新たに追加をされました。畜産、酪農の経営の生産基盤を維持し、拡大し、競争力のある持続可能な将来展望を各農家が描けるよう、前向きな対策を大胆に講じていただきたいというふうに思ってございます。特に、加工原料乳の生産者補給金制度については需給調整などの従来の指定生乳生産者団体制度の機能発揮を基本として進めるべきではないかというふうに考えておりますけれども、こういった制度の当事者である団体の皆さん方からは、今回の政策転向に伴います今後の日程感であったり、どのようなプロセスでこの問題を進めていかれるのかという点で、非常にいろいろな面で心配をされているというふうに思ってございます。 今後の制度設計においてどのような進め方を政府としてしようと思っていられるのか、まずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 今回の農業競争力強化プログラムにおきましては、生産者が出荷先等を自由に選べるようにするという観点から、指定団体に出荷する生産者のみに補給金を交付するという制度を改めまして、指定団体以外に出荷した生産者にも補給金を交付する、全量委託だけではなく部分委託でも補給金を交付するという制度に改革することとされたところでございます。 この制度検討に当たりましては、一点目といたしまして、補給金の交付対象に関して、年間の販売計画の仕組みが飲用向けと乳製品向けの調整の実効性を担保できるものとすること、二点目といたしまして、部分委託に関して、現場の生産者が不公平感を感じないように、また場当たり的な利用を認めないルール等とすること、三点目といたしまして、条件不利地域対策に関しては、条件不利地域の生産者の生乳が確実に集乳され、不利な生産条件を補えるものとすることについて考慮することとされてございます。 農林水産省といたしましては、これらを踏まえまして、次期通常国会への法案提出を念頭に早急に基本スキームの検討を行い、関係者の意見を聞き、十分な調整をしてまいりたいと存じます。
○藤木眞也君 真面目にこれまで取り組んでこられた農家の方々の努力を無にならないような形、また、今回、今言われたようないいとこ取りをされるような考えの農家の方が発生をしないようなしっかりとした仕組みをつくっていただきたいというふうに思います。 次に、加工原料乳の生産者補給金は、今回から液状乳製品の追加がございました。現場の声を十分に踏まえた算定方法にすべきであると思います。こちらは現時点でどのような方向性で算定方法を設定していかれるのでしょうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 加工原料乳の生産者補給金につきましては、平成二十九年度から生クリーム等の液状乳製品を対象に追加するとともに、補給金の単価を一本化することとしてございます。これまでも補給金の単価算定方式等検討会等におきまして、生産者の方々を始めとして関係の方々の御意見を伺ってきたところでございます。 この液状乳製品追加後の新たな算定方式と、また新たな算定方式に基づきます単価及び交付対象数量につきましては、現場の声も踏まえつつ、食料・農業・農村政策審議会の意見も聞きながら適切に決定してまいりたいと存じます。
○藤木眞也君 是非しっかりとした算定方式での算定ができるような仕組みをお願いしたいなと思いますし、先ほど言いましたプログラムでは、生産者は、毎日、朝夕の搾乳や飼料の給与など、農業従事者の中でもとりわけ過酷な労働条件にあるというふうな文言が記されております。政府自らが認めている酪農家の皆さん方の努力を裏切ることのないような誠実な対応をしていただきたいというふうに思ってございます。しっかりと実際の農業者の声、現場の声を踏まえた上で検討をしていただきたいというふうに思います。 また、算定方法を決定するということになりますけれども、今回このような取決めの中で決まったことが来年以降の発射台になるかというふうに思います。是非とも、先ほども言いましたように、現在の経済状況であったり現場の環境、この辺を十分含んだ中での議論、またそのような決定がなされるようにお願いをしたいというふうに思います。しっかりとした結果を今回出すことが農家の皆さん方の生産意欲、これにつながっていくものだというふうに思いますので、しっかりとした対応をお願いいたします。 また、総合的なTPP関連大綱の中で示されております肉用子牛の生産者補給金と肉用牛繁殖経営支援事業の保証基準価格の一体化などの見直しについても、再生産が可能となるような、経営の実情をしっかり踏まえたものになるよう追求してほしいというふうに思ってございますが、こちらの方は政府としての考えはどのようなお考えなんでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 肉用子牛の生産者補給金制度におきます保証基準価格につきましては、肉用子牛生産安定等特別措置法に基づきまして、肉用子牛の再生産を確保することを旨として現在決定しているところでございます。 今御指摘ございましたとおり、TPP協定の発効によりまして牛肉の関税率が段階的に削減をされますため、国内農業への影響を緩和し経営安定に万全を期すための施策といたしまして、TPP協定発効後においても子牛の再生産確保が可能となるように保証基準価格の算定方式を現在の経営の実情に即したものに見直すこと、その際、現在肉専用牛について措置されてございます肉用牛繁殖経営支援事業については、肉用子牛生産者補給金に一本化をするということとされてございます。 TPP協定の発効に合わせましてこのような見直しが措置できるように、適切に検討してまいりたいと存じます。
○藤木眞也君 もう皆さん方も御案内のとおり、昨今の子牛相場の高騰、これはこの四、五年、特にこの三年ぐらいが異常な高止まりの中で推移をしているというふうに思います。この期間の中で相当な生産コストの変化が現れているものだというふうに思います。その辺を十分踏まえていただきたいというふうに思いますし、これは通告にはなかったんですけれども、この際、私は、これだけの子牛の価格が高騰している中で、牛マルキン、豚マルキン、これはTPPの発効後だというような話の中で今回進んでおりますけれども、是非とも、このような時期だからこそ、補填率を上げたマルキン制度、これを今回取り入れていただければというふうに思いますけれども、この点についての政府の考えをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) 牛・豚マルキンにつきましては、昨年十一月に政府全体の方針として決定いたしました総合的なTPP関連政策大綱に基づきまして、法制化した上で補填割合を八割から九割に引き上げる、また、豚マルキンにつきましては国庫の負担水準を国一、生産者一から国三、生産者一に引き上げるということで、先般、参議院の本会議で整備法案が御承認、成立したところでございます。 これらにつきましては、TPP協定による関税削減の影響によりまして、仮に国内産の牛肉・豚肉価格の低下が生じた場合にも、長期にわたり経営安定が図られるように措置するものである以上、実際にその影響が現れる協定発効日から実施することが適当であるのではないかと考えてございます。
○藤木眞也君 今の子牛の価格、これは本当に、この二年前までの肉用牛、特にA5等級の価格を上回る形で子牛の値段が高騰をしているということを是非御認識いただいて、今の九割に上がった補填金でどうにか検討できるような前向きの姿勢でのお取組を政府の方には強くお願いをしたいなというふうに思ってございます。 そのような子牛価格の上昇、そういった喫緊の課題である生産基盤強化について伺いたいと思います。 生産基盤強化対策として喫緊の課題である繁殖雌牛、また乳用後継牛の増頭対策に対して拡充をするとともに、生産性、収益性の向上を図るため、畜産クラスター事業の拡充を図っていただく必要があろうかと思います。特に、畜産クラスター事業については、とにかく急いでやってほしいという現場の声が非常に大きいというふうに思ってございます。 是非とも、この中でもう早急に増頭につながっていくような取組、これを国の方にはお願いをしたいなというふうに思いますし、生産者の資金繰りも非常に注視をしていかなければいけない状況にあろうかと思います。適切な対策を打っていただくとともに、この点についての国の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 子牛価格、あるいは乳用種の初妊牛の価格が大変高騰しております。これは重大な問題でございます。だからこそ、生産基盤の強化、これが課題となるわけであります。 このために、まずは繁殖経営における優良な繁殖雌牛を導入したい、それから酪農経営における優良な雌牛の導入もしたい、そして酪農経営における和牛受精卵を活用した肉用子牛の生産、性判別受精卵・精液を活用した優良な乳用種後継雌牛の確保、これらを支援させていただければと思って様々な施策に取り組んでおります。 御指摘の二十八年度補正予算でございますが、子牛の損耗防止や繁殖性の向上を図るため、地域における血液検査を通じた健康管理等の新技術を活用した取組を支援することといたしております。また、畜産クラスター事業、二十七年補正六百十億、二十八年補正六百八十五億を措置してきたところでございますが、特に二十七年補正で法人化要件を緩和して家族経営の事業参加を進めることとしておりますし、施設と一体となった家畜導入について、新規就農者のみならず、規模拡大をする方々にもこれを対象としております。二十八年補正では、キャトルステーションなどの分業体制、繁殖肥育一貫体制の構築、地域内での乳用後継牛の確保、地域の肉用牛・酪農の生産基盤強化、これらを図るための施策を重点化しておるところでございます。 今後とも、現場の声を踏まえて、地域の連携による収益性向上という趣旨を徹底させながら畜産農家、酪農農家を守っていきたいというように思っております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 なかなか雌雄判別の精液であったり受精卵というのが経産牛には付きにくい、受胎がしにくいという難点もございます。是非とも初生牛であったり初腹の牛でその辺が集中的に取り組んでいけるような現場の環境整備、この辺につながるような政策を打っていただければというふうに思います。 次に、日EUのEPAについてお伺いをしたいというふうに思います。 先般、十二月の三日付けの日本農業新聞で、日本とEUとの経済連携協定交渉が急転し、年内にも大筋合意かという記事が掲載をされておりました。この記事を見て大変唐突に感じましたし、憤りを感じました。私のところにも多くの方々からどうなっているんだというような電話がたくさん掛かってまいりました。TPPの審議中にあって、何か袖の下で、裏で分からないうちに秘密の中で進められたんじゃないかというような疑問視をする声も相当ございます。 この交渉に当たっての政府の基本姿勢、交渉経過と今後の大筋合意の見通しについて確認をさせていただきたいというふうに思ってございます。また、EPAの交渉分野や交渉内容などはどのように情報提供をしていただけるのか、この点も併せてお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(飯田圭哉君) お答え申し上げます。 お尋ねのありました日本とEUのEPA交渉につきましては、二〇一三年に交渉を開始以来、これまで十七回の交渉会合を実施しているところでございます。 我が国にとって主要なマーケットでありますEUとの間で、また我が国と基本的価値を共有するEUとの間で、本年中にEPAの大枠について合意したいと考えておりまして、この点につきましては日EU首脳間で、例えば本年五月のG7の伊勢志摩サミットの際にも累次にわたり確認をしているところでございます。 交渉分野につきましては、包括的な協定を目指して交渉に取り組むという方針の下、物品関税、それから非関税の措置、政府調達、サービス、投資、それから地理的表示、GIと時々呼ばれておりますけれども、それを含む知的財産等、幅広い分野で交渉が行われているところでございます。ただ、いずれにしましても、農業分野等のセンシティブ品目に配慮しつつ、我が国の国益を十分に勘案しながら交渉してまいりたいというふうに考えているところでございます。 なお、交渉の具体的内容については、まさに今EU側と交渉中でございまして、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、御指摘のありました情報開示につきましては、御懸念にも十分留意しつつ、今後の交渉の推移にもよりますが、節目節目で適切な形での情報提供に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○藤木眞也君 もうTPP交渉で本当にでき上がったところをいきなり聞かされたということで、現場の方は大変混乱をいたしました。是非とも段階的に、もう本当に、秘密交渉と言われますけれども、私たちのところにはにおい程度は分かるぐらいの開示をしていただきたいなというふうに思います。 合意水準について、TPPと同水準というような報道もなされております。TPPとEUとのEPAでは交渉相手も違いますし、いろいろな環境の面で比べても全然違おうかというふうに思います。異なる相手国との経済連携協定ですので、TPPと同水準というような話ではなく、できればゼロスタートからの交渉ということを念頭に交渉に入っていただければというふうに思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(飯田圭哉君) 御指摘の日EUのEPAの水準のお話でございますけれども、EPAにおきましては、いずれにしましても参加している当事国の交渉の結果次第ということでございますので、それぞれの関心分野を踏まえ、また、繰り返しになりますけれども、お互いのセンシティビティーに十分配慮して、国益の観点から最善の結果を追求してまいりたいというふうに思っています。 そのために、先月、国内の農業分野について非常に影響についても、所管をしておられる農林水産省も含めまして、関係省庁間で緊密に連携して交渉に取り組むために、主要閣僚会議の開催を閣議決定したところでございます。そういう意味では、政府一丸となってしっかりした体制で交渉を進めてまいりたいというふうに思っております。 以上、そういうことで、いずれにしましても、主要なマーケットであるEUとの間では本年中にEPAの大枠について合意したいと考えているところでございますが、いずれにしても、先ほどの方針に基づいてしっかり交渉してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○藤木眞也君 なかなか難しいところもたくさんあろうかと思います。ただやはり、昨日初めて私たちも党の勉強会、平場の中で外務省の方から、情報といいますか、今の進捗状況等々を聞かせていただきました。後の質問の中でもあったのは、外務省が交渉を進めていかれるという過程の中で非常に前のめりだなというところを感じました。 是非、農業分野については農林水産省との連携をしっかりと取っていただいて今後の交渉に臨んでいただきたいというふうに思いますし、年内の大筋合意というような形で期限を決めるのではなくて、しっかりと今後、期限を切らない形で、もう本当に日本の国益、これを明確にした形の中で粘り強い交渉を取っていただきたいというふうに思いますけれども、今後の外務省の心構えといいますか、意気込みを最後に一言聞かせていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(飯田圭哉君) 先生から御指摘をいただきまして、昨日、部会でもいろんな議論をいただいたところだというふうには思っております。 当方、大枠合意、大枠ということで年内を目指しておりますが、先ほど申しましたように、やはり国内の体制をしっかりし、また農水省ともきちんと連携をして、センシティビティーに配慮しながら、最善の結果が得られるように努力をしてまいりたいと思いますので、是非御理解を願えればと考えているところでございます。
○藤木眞也君 是非、農家の皆さん方の不安をあおらない、本当に解消していただけるような形の中で交渉を進めていただきますことをよろしくお願いいたしまして、時間ですので、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。今日はお時間いただきまして、ありがとうございました。 まずは、山本大臣、先週までTPPの審議、本当に御苦労さまでございました。また引き続き、本当息もつかず、日EUのEPAの話が非常に急浮上をしてきておりまして、年内の大枠合意を目指しているということでございますが、先ほど藤木議員からもお話がございました、昨日、自民党の部会の方でも、西川農林水産戦略調査会長筆頭に、しっかりと自民党としても政府と調整していくというお話になっているところでございます。 是非、やはりこのEUの関係は、乳製品、特にチーズ、そしてチョコレート、パスタなどの加工品、そして特に安い冷凍の豚肉といったような、TPPのときとはセンシティビティーがまたいろいろと異なるものでございますので、是非TPPのときと同じように一件一件しっかりと精査して、日本の農林水産業、特に本当にまた木材とか魚とか、挙げれば切りがございません。特に、一件一件精査して、日本の国益が、農林水産業が変な方向に行かないように、是非毅然とした対応をと。 なかなか外務省と農水省の連携がいまいち取れていないような感じを私も受けましたので、本当に結果いかんによっては、もう野村先生はもちろんでございますけれども、自民党としても簡単にこれは認められるような問題ではございませんので、是非しっかりと、一番影響を受けるのは現場でございます、是非現場に混乱のないように進めていただければと思います。まず、それを要請させていただければと思います。 続きまして、今日、私も加工原料乳の話をしようと思っていたんですけれども、先ほど藤木先生もされましたので、ちょっと重複して恐縮でございますが、加工原料乳の生産者補給金制度につきまして、やはり思い出しますと、昨年のこの時期はTPPの関連政策大綱が取りまとめられて、その中で、この補給金制度につきまして、生クリーム等の液状乳製品を補給金制度の対象に追加し、単価を一本化した上で、当該単価を将来的な経済状況の変化を踏まえ適切に見直すと明記されまして、また、準備が整い次第、協定発効に先立って実施と注記されたことによりまして、現場では前向きな評価が得られ、今年のこの時期を楽しみにしていたところでございます。 それが一転、今年に入りまして、補給金制度と表裏一体でございますこの指定団体制度につきまして、以前から、これにつきましては当然見直しも必要であるということで、農水省と与党の方で見直しの議論を積み重ねているさなかで、この補給金の交付はあくまで指定団体に全量委託が原則であるにもかかわらず、内閣府の規制改革推進会議の影響により部分委託も認めることにするなど、指定団体制度によります取引量の減少、それによる乳価交渉力の低下、またそれによる乳価の低下、結果的には農業所得の減少なり農家の減少なりと、負の連鎖反応が起こりかねない内容の改革案が盛り込まれて、これに対し、現時点では、不公平がないようなルールを作るとか、条件不利地域には集乳経費を加算して補助するとか、不安に応えるような一定の方針が示されておりますけれども、やはりいまだ概要のみで詳細は不明といったような状況では、現場に根強い疑問が広がっているということを農水省の皆様にはまず十分御認識していただきたいと思っております。 私といたしましても、乳業メーカーに近い場所にある生産者は、直接取引する場合と補給金の場合を比較して利益が最大化するところで部分委託の量を決めるようになったり、その関係で委託量が相当減るんじゃないかとか、また中長期的に、様々な経済連携協定によりまして、関税削減等によりましてバターやチーズ等の輸入が増えてくると、相対的に北海道の生乳生産量が増えて、国内の需要の低下に伴いまして、圧倒的生産量を誇る北海道におきましてアウトサイダーの方と大量に取引することとなって、行き場を失った生乳が飲用向けとしてどんどん都府県に大量に流れてきて乳価下落につながるんじゃないかとか、結局、やはり指定団体の取引量の減少による価格交渉力の低下が起こり、今、頑張って組織のスリム化、効率化や共同販売の実を上げる乳価交渉の強化を図る取組をやっているものが帳消しになってしまうんじゃないかと、非常に不安に思っているところでございます。 この不安を払拭して、現場の生産者や指定団体の方に、よし、もう一度頑張ってやろうと、頑張っていこうと思っていただけるように、今回の指定団体制度及び補給金制度の見直しの趣旨についてもう一度分かりやすく説明いただくとともに、今後の詳細な制度設計に当たり、都府県含め現場に、マイナスのものじゃなくて、指定団体の機能の強化を始めとして、生産者によります再生産を可能とし、所得の増加や経営の安定が図れるような制度になると私は信じておりますが、改めて現場に対して、やる気が湧くような今後の対応方針について、できる限り前向きな答弁と今後の見直しのスケジュール、予定につきまして、枝元局長、方言をしっかりとして、大きな声で分かりやすくお答えいただければと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 今回の農業競争力強化プログラムにおきましては、まず、指定団体に指定されてございます農協、農協連合会、これ、スリム化、効率化、また共同販売の実を上げる乳価交渉の強化を図りつつ、今後ともその機能を適正に発揮することが極めて重要であるというふうにまず認識をした上で、生産者が出荷先等を自由に選べるようにするという観点から、指定団体に出荷する生産者のみに補給金を交付するという制度を改めまして、指定団体以外に出荷した生産者にも補給金を交付する、全量委託だけではなく部分委託でも補給金を交付するという制度に改革するということとされたところでございます。 この制度検討に当たりましては、今御指摘ございましたとおり、一点目といたしまして、補給金の交付対象に関し、年間の販売計画の仕組みが飲用向けと乳製品向けの調整の実効性を担保できるものとすること、二点目といたしまして、部分委託に関しては、現場の生産者が不公平感を感じないように、また場当たり的な利用を認めないルール等とすること、三点目といたしまして、条件不利地域対策に関しまして、条件不利地域の生産者の生乳が確実に集乳され、不利な生産条件を補えるものとすることについて考慮するというふうにされているところでございます。 農林水産省といたしましては、これらを踏まえまして、次期通常国会への法案提出を念頭に早急に基本スキームの検討を行って、関係者の意見を聞き、十分な調整をしてまいりたいと存じます。
○舞立昇治君 枝元局長の方言を聞くと、何となく理解したくなるようなところはやまやまですけれども、まだまだ制度の詳細が見えなくて非常に不安な状況だと。そして、今言われたように、次期通常国会を目指しているということは、基本三月には上げないといけないというようなことで、本当にそれまでに現場の関係者の方とも、そして与党とも、そして野党の皆さんもそうでございますけれども、調整が整うかどうかというのは、よほど慎重に行っていただかないとなかなかこれは厳しい、難しいと思っておりますので、最大限、関係者の方と十分に調整を図っていただいて、現場の思いを少しでも反映していただければと思っております。よろしくお願いいたします。 そして、今回のこの見直しの関係で、政府の方でも活力創造プランが改訂されましたが、先ほども言いましたように、やはり指定団体制度の根幹を揺るがしかねない内容が含まれているだけに、まだやっぱり制度の詳細が分からないだけに、やはり現場の評価は本当にいまいちなところでございます。 そこで、その現場の方で汗水流して頑張っている関係者の声を紹介したいと思います。 鳥取県では早くから一軒一乳業体制を実現して、白バラブランドを始め大山乳業農協さんが非常に県民に親しまれているところでございます。そこの私が尊敬しております幅田組合長さんの声でございますけれども、酪農家が安心して生産に取り組むことができ持続可能性を高められる、真の活力創造プランとはこうあるべきだと、非常に興味深いお話をいただいております。 私の意見も織り交ぜながらちょっと挙げさせていただきますと、例えば、生乳というのはやはり毎日生産されるもので、腐敗しやすく、貯蔵性がない液体であり、生乳の増加や廃棄、頭数の増減の調整というのはすぐにできるものではないと。生産者の努力だけでは短期での需給調整は非常に難しいと。そこで、現在、国がALICを通じて行っている輸入バターなどの買取り、放出による需給調整について、一層国が関与を強めて、できる限り乳製品全体につきまして調整機能が実効的に担保できるような体制を整備してほしいと。 そしてまた、補給金制度につきましてですが、北海道の生産費が基礎となっておりますので、生産費の割高な都府県におきましては補給金だけで経営安定を図るのがなかなか難しいと。そういうことで、少なくとも都府県と北海道で区別して積算して、都府県には手厚く配分したり、副収入の売上げやコストの積算を見直すなど、酪農経営が持続可能なものとなるよう、他の追加方策も含め実効的な対策を講じてほしいですとか、はたまた、乳価交渉におきましては、想像どおりなんですけれども、やはり牛乳を特売品の目玉商品とするスーパーなどの小売業者の力が圧倒的に強いと。そのため、やはり国が音頭を取って、生産者、農協、メーカー、小売業者等々関係者がしっかりと一堂に集まって乳価安定のための方策をやはり議論、検討する場を、国が調整役を果たして適正かつ安定した価格形成に少しでも環境を整備してほしいと。 そしてまた、やはり自給飼料の生産量の増加を図ることが酪農振興の王道だと。この自給飼料の生産を推進するための支援策の拡充など、引き続き、畜産クラスターなど現場の役に立つ事業の必要額の確保を始め、対象経費の拡充ですとか手続の簡素化、迅速化ですとか、制度の柔軟な運用にも努めていただきたいと。 いずれも、まだまだ挙げれば切りがございませんけれども、これらの意見を踏まえまして、今後、国として更なる酪農振興を図るための対策強化に向けた決意を大臣の方からお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(山本有二君) 酪農の生産基盤強化、これは非常に喫緊の課題でございます。大規模な農家のみならず、家族経営を始め多様な担い手の確保、これが必要であると認識しております。 このため、例えば牛舎整備、搾乳ロボットなどの省力化機械の導入、これを支援する畜産クラスター事業におきまして、二十七年度補正で、法人化要件を緩和いたしまして家族経営の事業参加を進めておりますし、施設整備と一体的な家畜導入におきまして、新規就農のみならず規模拡大も対象といたしました。二十八年補正では、家族経営の労働負担の軽減にも資する哺育・育成センター、TMRなどの分業体制の構築、これらを進めるための取組を支援する肉用牛・酪農重点化枠を設けたところでございます。 さらに、初妊牛価格が高騰する中で後継牛を確保するために、雌の性判別精液や受精卵の活用、優良な乳用牛の導入や簡易畜舎の整備など様々な施策に取り組んでいるところでございます。 今後とも、酪農が抱える労働負担軽減や後継牛の確保などの課題に対応するため、御指摘の大山などの現場の声を聞きながら諸般の施策を講じていくことで、家族経営も含めて営農を継続、発展できるよう全力を挙げてまいりたいと決意しておるところでございます。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 いろいろと制度の充実を図っていただいているということで、是非その制度の充実を図るとともに、先ほどもいろいろと幾つか例挙げましたですけれども、やはり現場の生産者の努力だけでは対応できない分野も多々この酪農・畜産分野におきましてもありますので、その辺の制度の周辺環境の整備につきましても、そして国としての関与の強化等につきましても、また特段の御配慮をいただければと思っております。 続きまして、ちょっと話題がそれて大変恐縮でございますが、この度、十月二十一日の鳥取中部地震の関係をちょっと一点だけ触れさせていただきたいと思います。 今回はマグニチュード六・六、震度六弱の地震でございました。鳥取県中部を中心に起こりました。これは、実は本年四月の熊本地震の本震を超える千四百九十四ガルという非常に記録する激しいものでございました。その後の断続的な余震の数々など非常に県民に強い不安や恐怖心を与えたところでございます。 人命被害がなかったのが不幸中の幸いでございますが、県内では住宅の全半壊が百六十件以上、一部破損が一万三千件以上と大きな被害が生じておりますし、公共土木施設、文化観光施設始め、農地、農林業もそうでございますが、非常に被害が生じていますし、わせ梨等の農作物やワインボトルの損壊などなど、そして梨やスイカの選果場といったJAの共同利用施設などなど、実に多くの被害が生じております。 さらに、大きな地震には特有の現象でございますが、観光産業等への風評被害も深刻でございまして、宿泊施設のキャンセルは実に鳥取県中部を中心に四万四千件以上、観光施設のキャンセルも実に県内全域で約二万件発生しておりまして、鳥取県、この時期松葉ガニが旬でございまして、観光宿泊客も書き入れ時であるにもかかわらず、非常に大きなダメージを受けております。 これまで、国や他県の他市町村、全国のボランティアの皆様等々から非常に温かい御支援もございまして、徐々に復旧は進みつつございます。農水省の皆さん始め御支援、御協力いただいております全ての関係者の皆様に厚く感謝、お礼申し上げたいと思います。 先日は、風評被害対策のために、鳥取応援プログラムとして、県内全域を対象に一定の基準によりツアー代を支援する対策を講じていただきました。是非、全国の皆様には、来年一月から三月まで、とっとりで待っとりますという駄じゃれも入れたキャンペーンをやっておりますので、多くの方に鳥取に来ていただいて、魅力を、見て、遊んで、楽しんで、食べていただきたいなと思っております。 さて、このような中で今回の地震でございますが、いかんせん被害の数は多いものの、規模でいえば限定的で、激甚や局激には当たらず、震度六も記録したのに通常災害と同様の国の補助率しか得られなかったり、激甚とか過去にないような大きな被害でもないため、個人用、農業用施設、機械への国の支援の発動は難しかったり、阪神・淡路、東日本、熊本の三つの事例しか適用実績のない廃棄物処理事業におきます半壊住宅への解体費用の補助も難しいといったように、なかなか今回、激甚になる、ならない、激甚でも相当のものかどうかによって国の支援の明暗が分かれているところでございます。 さらに、今回、半壊以上の家屋の被害には災害救助法の方で応急修理代が最大約五十七万円支給されますけれども、一部破損は対象になっていないため、その一部破損が一万件以上も発生しているので、何とか柔軟な運用で少しでも対象にしていただけないかとか様々な思いがあるところでございますけれども、熊本地震でさえ十万件以上一部破損が発生したのに支援対象にできなかった、義援金で幾ばくかの対応をされたといったような話を聞くと、しようがないなと思いつつ、でも、被害を受けた方にとっては激甚だろうがそうでなかろうが同じ境遇であることには変わりございませんので、複雑な思いでございます。 その中で、できる限り支援の手を差し伸べたいと思うのが政治であり行政の役割というところですので、現在、県知事を先頭に市町村も協調して、一部破損世帯への一万から三十万円までのきめ細かい独自の支援策を講じているところでございます。 ほかに挙げれば非常に切りがございませんですけれども、結局、言いたいことは、今回の鳥取中部地震では、県と市町村で様々な単独の事業を実施しております。今回、県を始め災害救助法の適用を受けた中部の倉吉市、北栄町、そして湯梨浜町、三朝町のほか、適用を受けることができなかった、同じく北栄町の隣の琴浦町、そして湯梨浜町の隣の鳥取市の西部区域などなど、相当一般財源の持ち出しが生じております。 このようなときに最後の頼みの綱となるのが特別交付税でございます。十月三十一日、十月そして十一月と、赤澤亮正先生や公明党の谷合先生や山本博司先生とか、各委員会の方で御質問して、安倍総理や高市大臣からも温かい御答弁をいただいておりますけれども、十月、十一月に続きましてこの十二月、私からも再度、この鳥取中部地震に対しまして、特別交付税、地方財政措置、万全を期すといったできる限り前向きな御答弁を、秋田県の英雄でございます冨樫政務官の方から、是非力強いメッセージをよろしくお願いいたします。
○大臣政務官(冨樫博之君) 今回の地震により、公共土木施設を始めとして様々な被害が生じており、被災自治体において応急対策や復旧対策などに財政負担が生じておることが見込まれます。私自身も鳥取県の知事と直接お話を伺わせていただきました。今お話をしたような中身のお話を丁寧に聞かせていただいたところであります。 今後とも、関係省庁と連携しながら、被災自治体の実情を丁寧にお伺いし、特別交付税を始め適切に地方交付税や地方債による地方財政措置を講じ、その財政運営に支障の生じないように適切に対応してまいりたいと存じます。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 適切に、万全といったような意味を込めて受け止めたいと思います。 十月、十一月、十二月と、三回質問させて、お願いをさせていただいております。是非、特交三月に向けまして、一月に一声、二月に二声、最後三月に三声、政務官の方からも事務方の方に鳥取への御配慮につきまして御配慮をいただけますように心からよろしくお願い申し上げます。(発言する者あり)ありがとうございます。 最後に、鳥インフルエンザにつきまして、ちょっと時間がないので二つまとめたいと思いますので、今城局長、済みませんが、礒崎大先輩にやりたいと思います。済みませんです。 今回、鳥インフルエンザは、最初、藤木先生もおっしゃられましたけれども、近年では、平成二十七年の一月の発生から約二年間発生がございませんでした。本年は、平成二十二年度の大流行に匹敵する事態になると言われております。 既に、十二月九日時点でございますが、新潟県と青森県の四つの養鶏場で五十七万羽以上が殺処分され、私の地元鳥取県でもそうでございますけれども、十道県で野鳥からウイルスが相次いで検出されているところでございます。 これに対し、国、地方団体、そして農場関係者の皆様など、それぞれの役割と責任に基づいて、正確な情報の周知を始め、発生予防や殺処分等の対策、そして蔓延防止対策等に懸命に取り組んでいただいていることに敬意と感謝を申し上げますとともに、殺処分せざるを得なかった農場には心からお見舞いを申し上げたいと思います。 そうした中で、今回、この鳥インフルエンザでございますけれども、非常に北半球中心に世界的な問題でございます。そうした中で、やはりこの鳥インフルエンザは、国内対策だけ徹底しても一国だけでの対応には限界があると考えております。隣国の中国や韓国でも既に相当流行していると聞いておりますし、今回の発生の主な原因は中国ではないかとか、いろんな新聞報道も見ているところでございます。 そうした中で、中国や韓国の鳥インフルエンザへの対応状況はどうなっているのか伺いますとともに、やはりこの実効的な発生予防、蔓延防止対策を講じるためには、日本がしっかりとリーダーシップを発揮して、国際的な枠組みに基づいて諸外国が実効的なその対策を連携、協調して実施するということが非常に重要だと考えておりますが、これに対する現状や課題、今後の対応方針についてお聞かせいただければと思います。
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。 我が国で発生いたしましたH5N6亜型ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザは近隣国でも継続的に発生しておりまして、中国では十月十日現在で五省で七例、韓国では十一月の発生以降十二月十二日までに百例を超える発生がそれぞれ報告されており、両国とも飼養家禽の殺処分、施設消毒、移動制限等の対策が講じられているところでございます。 高病原性鳥インフルエンザは渡り鳥によって拡散されているのではないかと考えられており、本病の感染拡大を防止するためには諸外国との連携が重要であると考えております。 このため、農林水産省におきましては、昨年九月に日中韓農業大臣間で越境性動物疾病への対応に関する協力覚書を締結するとともに、日中韓の獣医研究機関同士が鳥インフルエンザ等の研究協力を推進しているほか、東アジア地域シンポジウムの開催や国際獣疫事務局が主催する東アジア地域会議等への参加を通じて、関係各国の情報共有、協力を積極的に進めているところでございます。 また、本年四月のG7新潟農業大臣会合においては、各国の獣医当局間での協力を進めることについて合意されたところでありまして、引き続き、諸外国との連携を強化し、鳥インフルエンザの感染拡大防止のために我が国が主導的な役割を果たしてまいりたいと考えております。 以上です。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○舞立昇治君 はい。 ありがとうございます。 是非やはり、これ本当に蔓延するととんでもない事態になりますので、是非、類いまれなる頭脳とリーダーシップを持っていらっしゃる礒崎副大臣、よろしくお願いいたします。 質問を終わります。ありがとうございました。
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井充です。 ちょっとお昼に委員の派遣の打合せをやった部屋が化学物質が強過ぎて、済みません、具合が悪くて頭が十分回らないので、答弁簡潔にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 TPP、一応批准はされたんですが、これで来年度の予算にはTPP関連予算というのは計上されることになるんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 二十九年度予算に関しましては、概算要求におきましても要求しておりません。また、二十八年度当初予算と同様、予算計上する予定はございません。
○櫻井充君 これはいつ決めたんですか。計上しないというのはいつ決めたんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) この概算要求、八月末に、この対策については、いや、概算要求についての決定をいたしました。
○櫻井充君 不思議なのは、TPPのことに関して言うと、農産品は対策を打つから大丈夫なんだと。要するに、影響は受けるけど、対策を取るから大丈夫なんだというのが農水省の説明でした。 そうすると、TPPの予算を計上しないということを決めたのが八月だったとすると、もうその時点でTPP対策は不要だったということなんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) この二十七、二十八の補正でその対策を講じ、かつ、更に必要かどうかについての検討を加えた上で、補正があれば補正に計上する可能性を秘めながらそれを検討しているところでございました。
○櫻井充君 そうすると、補正予算に組み込まれたので来年度予算から外したという認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) TPP対策としての位置付けの中で、TPPに関して影響があるなしにかかわらず、農家の輸出競争力あるいは体質強化、そういったものについては当初予算にも十分加えられておりまして、その意味におきましての農家の体質強化や生産基盤の整備、こういったもので対応できるというような部分もあるわけでございます。
○櫻井充君 それは、隣で舟山さんもおっしゃっていますが、別枠で取ると、そういうふうに農水省から説明を受けておりましたが、違いますか。
○国務大臣(山本有二君) これは、総合的なTPP関連政策大綱で決められたもの、これが、この関連予算が言わばTPPの対策予算というような位置付けをさせていただいております。
○櫻井充君 そうすると、今までずっとTPP予算だ、TPP予算だと言っていたのは、別にTPPに関係なしに、TPPがあろうがなかろうがやっていた対策費だということなんですね。
○国務大臣(山本有二君) TPPというかなり過酷な輸入の増加あるいは輸入品の低価格による輸入というものの影響を踏まえて、強化対策と経営安定対策、この二つについて取決めをさせていただき、さらに、課題としての十三項目、この度お願いをいたしまして成立しました強化プログラム、こういったもので対応するというように考えております。
○櫻井充君 ちょっと頭が回らないので、また後でこれ議事録精査して質問させていただきたいと思いますが。 そうなると、二十八年度の補正予算で成立したものについて、多分あれの中にはTPP関連予算が入っていたかと思います。これは、全部この予算を使うことになるんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) これは強化対策という位置付けでございますので、使わせていただきたいという考え方でございます。
○櫻井充君 これは強化対策とおっしゃいました。じゃ、もしこれTPP関連予算ですと、そういうふうに銘打っている予算だったらどうされますか。
○国務大臣(山本有二君) TPP関連予算であるけれども、生産農家の体質強化、そういったものに資するために、これはTPP発効、あるいはTPP関連でなくともしなければならない農業予算というように併せ位置付けしております。
○櫻井充君 そうすると、今までの農業対策で不十分だったということでよろしいんですね。
○国務大臣(山本有二君) 通常の単年度予算、当初予算のみでは促進ができなかったものが、かなりの速度で体質を強化し、促進することができたと、そう考えております。
○櫻井充君 国会の中の答弁で、麻生大臣、財務大臣が、TPPは別枠で予算を確保しますと御答弁されていますが、そうすると、政府全体での考え方は違うということでよろしいんですね。
○国務大臣(山本有二君) 政府一体としてこの政策大綱を策定し、かつまた、その財政負担についても麻生大臣の御了解をいただき、政府の責任として財政を支出させていただいたわけでございます、取り決めさせていただいたわけでございますので、これを誠実に執行させていただき、体質強化を図っていきたいと、こう思っております。
○櫻井充君 大綱を作っていったというのは、これTPPに対してTPP対策として作られてきているものではないんですか。もちろん、流れとして、日本の農業を私は別に否定しているわけでも何でもなくて、ただ、あれだけ委員会で時間を掛けてやって、だけど今度は来年度にもう計上しないんだということになってくると、やっていること自体そのものがもう自己矛盾なんですよ、政府・与党が。 本来であればですよ、本来であれば、批准してちゃんと発効させるように努力をしていって目指すということであれば、来年度予算にちゃんと計上すべきなんですよ。だけど、それを計上もしないで、今度は言い訳がましく、あれはまあ実は、TPPにかこつけてと言ったら怒られるかもしれないけど、それで農業の強化対策費なんですということになってくると、予算審議そのもの自体がおかしな話になりますよ。 農水省としてそういうふうにおっしゃっておきながら、後から変わってきたら都合のいいように変えていくというのは私はおかしいと思いますが、大臣、どうですか。
○国務大臣(山本有二君) ただ、御審議いただき、かつ合意内容、特にTPPの条約としての批准をいただき、関連法案を成立させていただきました。そして、政府全体としましては、安倍総理もおっしゃっておられるとおり、TPP協定の早期発効を目指すという立場は堅持しております。その意味において、今の時点と、その予算の概算要求し、あるいはこれからまた当初予算を計上するという時期的には、TPPに対する政府の臨み方、位置付け、これは変化がないというように考えております。
○櫻井充君 対策は制度と予算なんですよ、制度と予算なんです。ですから、その制度のところは関税だとかなんとかいうところで頑張ったものもあれば頑張っていないのもあると思いますが、予算は予算で別物なんですよ。 済みません、ちょっと頭が回らないので、あとほかのことをちょっと今日は聞かせていただきますが、やはりTPPについて、これからどういう対応をしていかなきゃいけないのか。先ほどからの質問でありました、二国間のFTAの方が多分、僕ははるかにアメリカとこれからきつくなってくると思っていて、残りのああいう時間、国会開いてやっているぐらいだったら、二国間の問題についてもっとちゃんと議論していった方がかえって私はよかったんじゃないのかと。まあ、これは私の感想ですので、あと答弁は結構です。 さて、鳥インフルエンザのことについてちょっとお伺いしておきたいと思いますが、今回殺処分されたときの補償額ですね、その補償額は一体何%ぐらいになっているんでしょうか。
○政府参考人(今城健晴君) 今回の殺処分につきましてはまだ申請が出てきておりませんけれども、基本的に、申請をしていただきまして、その評価額の一〇〇%というのが基本になります。
○櫻井充君 これ、以前は八〇%しか補償されておりませんでした。この八〇%しか補償されていなかったものについて、我々の政権の時代に筒井農水副大臣から、何とか一〇〇%補償にしてくれと、私、当時は財務副大臣務めさせていただいて、財務省を説得して、あの当時は主計局長から農水の主計官が怒られながらも一〇〇%補償に引き上げさせていただいたんです。ただし原則は八〇%で、ただし要件を掛けて、その要件を満たした場合には一〇〇%補償にしましょうということで、財務省の顔も立ててこういう制度設計にやらせていただいたんです。 そのときに財務省を説得したのは、例えば八〇%補償であっても、感染症で蔓延してしまって仮に百億の被害が出て、八〇%だと八十億でしょうと。早い段階で処理してしまって十億であって、一〇〇%補償でも十億なので、そういう考え方に立って何とかやってほしいということで制度設計を組ませていただいたんです。 この後の例えば農家に対する影響や感染の拡大を防げたのかどうか分かりませんが、このような制度設計をしたことについて今農水省でどのように評価されているでしょうか。 ちょっと、大臣、私、次質問なんですけど。申し訳ないです、ここ、聞いておいていただきたいところなんです。
○政府参考人(今城健晴君) ただいま櫻井先生がおっしゃったとおり、かつて評価額の五分の四、八〇%という補償、手当金でございましたけれども、平成二十三年に手当金を特別手当金という形で加算することによって、結果、一〇〇%の手当金ということになっております。 これにつきましては、やはり早期に通報していただくというようなこと、あるいは衛生管理がしっかりしておるかどうかということ、それを判断させていただいて、それできちんと早期通報していただいているということをもって一〇〇%ということになっておりますので、現在それが非常に有効に作用して、今回も早い通報ということにつながっておるんではないかと考えております。
○櫻井充君 ありがとうございます。 当時は、衆議院の農水委員会に私呼ばれまして、自民党のいわゆる農水族の方々から、本当に一〇〇%なのかと、農水省の答弁じゃ信じられないから財務省来いと言われて、私答弁させていただいた記憶があるんですが。 さて、大臣、ここから肝腎なところなんですけど、今日多分決議するというのは、農業予算を十分確保しろよと、これは与野党関係なしにみんなで農水省を応援するための私は決議だと思っています。ですが、その前にとにかくあんなTPPのところでいいかげんなことをやられると、決議に賛成したくもなくなってしまうんですけどね。 まあ、それはそれとしてです、大臣、農業予算、僕は本当に大事だと思っていて、この農家を、ちゃんと農業を維持していくための予算を確保するために大臣としてどういう方法、どういうことを考えられていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) これは、農家の所得向上、ひいては農業の永続、持続的な営農が可能になること、そのためには若手の農業への参入を促進する、また若手が参入して満足がいくような農地の集積や効率化、機械化というようなことを図るというような具体的なメニューを出しながら、財政当局をしっかりとこれを説得していくというような方針でございます。
○櫻井充君 そんな一般論で財務省が納得するとお思いですか。
○国務大臣(山本有二君) そのなかなか難しいところを説得しなけりゃならぬというように思っております。
○櫻井充君 まあ何年間かしか与党経験しておりませんで、財政当局にいたからよく分かって、その分だけしか分かっていないかもしれませんが、私の感覚で申し上げれば、財務省にいる我々国会議員がどれだけの判断をするのかというのは僕はすごく大きいと、そう思っているんです。 要するに、役所対役所の闘いになったときにはどうしたって、済みません、今日は農水省の役人の方々もいらっしゃる前で大変恐縮ですが、どうやったって財務省に勝てないんです。僕は厚生労働省の副大臣も務めさせていただきました。厚生労働省も、役所の方々一生懸命、今の大臣と同じように正論をもって説得しようと思ったって、最初から闘えるのかなと。とにかく高めの球投げて、どこまで下げ止まるかみたいな、そういう闘い方しかしていないんですよ。 だけど、そこにいる国会議員が、政治家がどう判断するのかというのはすごく大きな問題でして、自分自身、私は財務省から何て言われたかというと、国会議員の、財務副大臣の権限を使ってここまで好き放題やった議員はいなかったと、そこまで言われているので、多分これはお褒めの言葉をいただいたんだと、本人はそう理解していますが、やはりそういう点でいうと、政治家同士で連携してちゃんと財務官僚を説得していくということが僕は一番大事なことだと思っているんですよ。 先ほど申し上げた、何でこんな鳥インフルエンザの補償のことについて申し上げたのかというと、こういうことをやって、農水省から上がってきたものについて、何とか農水省の意向を酌んでというか、農家の皆さんのことを考えてこういう政策を取らせていただいたと、そういうことですので、今のようなことではなくて、もう少し政治家同士連携していただいて、財務省を政治家が説得してくれるんだと、そういうような強い姿勢で臨んでいただきたいと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) おっしゃるとおりと思いますのは、実はこの鳥インフルエンザ、初動対応が初めての青森でも新潟でもできておりました。その初動対応の原因が一〇〇%の補償というところにあるというような、そんな御意見が聞くことができました。 というようなことからしますと、櫻井委員の工夫でもってこのプラス二割、特別損金というような手当てがなされたということを今拝聴いたしまして、なるほどというように思わせていただいたところでございます。
○櫻井充君 いや、そういうことじゃないんですよ。政治家同士で政治決断してくださいと申し上げていて、もうこれじゃ期待できないなと、そう思いました。あと、大臣、もうトイレに行っていただいて結構でございますので。 それで、ちょっと今日は分からないことがあるので教えていただきたいんですが、牛乳の件です。生乳の件なんですが、生産コストよりも値段が高い、今販売価格で高いのは飲用牛乳が高いと。ここの高いのが、まずこれで利益を出していると、ここはいいんです。 昨日、おととい説明を受けたときには、チーズや脱脂粉乳は輸入で安いものが入ってくるので価格が低くなっているやに私はお伺いいたしました。ですが、生クリームは、これは生乳から作られて、海外から入ってくるものではないのでそれほど安くなっていないんですということでしたが、今この資料を見ていってみると、生産コストを下回っているんです。済みません、これ、何で生クリームってこんな安くなるんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) まず、基本的には、加工用に回るものについてはやはり生で飲用で飲むものよりは安くなるということでございます。加工用の中で生クリーム、あと脱粉、バター、チーズというふうに大きく分かれますけど、脱粉、バター、チーズは、チーズは自由化品目でございますし、バター等についてはカレントアクセスも含めて輸入との関係でございます。 それで、生クリームというのは、これは足が速いものですからなかなか輸入という対応はできないという意味では国産が主になってございますけど、例えばホイップだとかそういう加工用に回っていくということで、そこはまさに需要との関係で価格が決まっているということです。だから、牛乳としての飲用よりは生クリームは安くなっているということでございます。
○櫻井充君 済みません、ちょっともう一度まとめると、生クリーム以外のものはやっぱり輸入によっての影響を受けていて、生クリームは需要と供給の関係で安くなるということなんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) 需要と供給といいますか、生クリームを使った加工製品、その末端価格をつくるための製造価格の関係で生クリームがどれぐらいになるかということになります。それは、バターなんかも業務用はそうだといえばそうですけど、バターとかチーズは更にそれに輸入品との競合が加わるという、そういうことでございます。
○櫻井充君 そうすると、ケーキならケーキがあって、ケーキの末端価格が幾らと決まって、それに対して生クリームを幾らに抑えなきゃいけないというケーキ屋さんの圧力とは言いませんが、経営感覚によって、今度は生クリームを卸す人たちも安く卸さざるを得ないと、そういうことなんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) 単純に言うとそういうことでございます。
○櫻井充君 できれば単純に答弁していただきたいんですが。 それで、今回その補給金というんですか、この補給金はどうして一律になるようになっちゃうんでしょうか。つまり、その三つの中でいうと、生産コストから見れば随分差があるわけであって、安いものであればあるほど今までは補給金を高くしていたと、非常に合理的だったような気がするんですけど、しかもこれは、この二つはバターとか脱脂粉乳、チーズは輸入もあって、これの対策として打ってくるということについて何となく理解はできるんです。 だけど、この生クリームについてまで補給金並べて、ほかのものについて安くなってしまうということになると、一体どういう影響が出てくるんでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 二点あると思います。 一つは、生クリームの今需要が非常に伸びてございますので、それにも補給金を付けることによってより乳製品の方に向かせていくと。それで、かつ、これまでは脱粉、バターとチーズだけに出しておりましたけど、それぞれ単価が違うということで、今度一本化することによって生クリーム類、生クリーム等の液状と脱粉、バターとチーズ、そこの需要に応じて、乳業が需要に応じて仕向けができるというのが一点でございます。 あと、生産者との関係で申しますと、補給金は生産者に行くお金でございまして、これは今でもそうですけど、脱粉、バター、チーズ、それのプールで行きますので、その生産者が、何というんですか、そのチーズ分、バター分ということではないので、一本化するというのは、ある意味、生産者との関係でいいますとプールということで、生産者には今でも脱粉、バターとチーズの合算のトン数分を割り付けて、それが生産者に行ってございますので、そういう意味からすると、生産者から見ると、その一本化した部分というのが横に広がる部分がより多く行くということになるはずでございます。
○櫻井充君 済みません、ちょっとよく分からないんですけど、よく分からないままに今資料を見ていたら、非常に面白いというか興味深い点が出てきまして、これ農水省からいただいた資料です。今月の十二月となっています。十四ページにありますが、加工原料乳生産者補給金の見直しで、一行目に何て書いてあるかと、総合的なTPP関連政策大綱だと、このためにですね、このために補給金単価を一本化した上でと、こう書いてあるんですけど、これ十二月にですよ、大臣、さっきの答弁と全然違うじゃないですか。十二月にこうやってTPPの、しかも二十九年度はこうしますみたいなことを書かれていて、さっきの答弁と全然違いますよ。大臣、あれで相当無駄な時間使わされましたからね。ちゃんとごまかさないできちんとした答弁してくださいよ。 私、こんなんで、この大臣の下で、この予算頑張って確保しましょうねなんか、私は賛成できないですね。大臣、大臣やっている資格ないですよ。大臣お辞めになった方が私はいいと思いますがね。こんなんじゃやっていられないじゃないですか、こんな、資料と言っていることと全然違っていたら。国会を何だと思っていらっしゃるんですか。この間は野党は関係ねえみたいに言われたし、ひど過ぎるなと私は思いますけどね。 それで、時間がないので、どうして海外のものと、チーズやこういったバターが安くなるんですかと聞いたら、飼料代が、餌代が違うんだということが農水省からの説明でした。要するに、その辺の牧草を食べているので、もうこれは割り切って、こういうものに使うんだからといってやっているから安くなっていると。 養豚業界の方々と話をしてみると、養豚は、アメリカで一頭豚を育てると一万五千円なんだけど、日本で三万三千円掛かると。でも、これは何が一番大きいんですかと聞いたら、飼料代だと、そう言われました。この飼料代を下げるところにお金を使えば、こういう補給金みたいな制度って要らなくなるんじゃないかと思いますが、この点についていかがですか。
○政府参考人(枝元真徹君) まず、補給金に関しましては、生乳の生産費、コストとその乳価、その加工に関わるそこの差というものを出してございます。 それで、御指摘のとおり、牛の場合は四割ぐらいが生産コストのうちの餌、飼料代でございます。あと、さっきおっしゃった豚とか鳥はもっと食べまして、七割ぐらいが餌代になりますので、今御指摘のとおり、海外からの輸入にほとんど頼ってございますので、そこは、草食動物でございます乳用牛については、ともかくやはり草地の生産性の向上ですとか、あと、なかなか内地ですと牧草まで確保できないという意味からすると、稲発酵粗飼料、耕畜連携とか、そういうことをやっていく。 また、豚ですとかそういう中小の家畜につきましては、まさに近年生産が拡大しています餌米ですとか、あと、今非常に伸びてございますが、食品残渣を利用したエコフィード、こういう国産のものを使っていくということで原料の方が安くなっていけば、乳牛だけの関係でいいますと、コストと乳価との関係になりますので補給金にも波及してくるかもしれませんけど、残念ながら、まだまだ外国から輸入した餌原料に多くを頼ってございますので、まだそこまではなかなか至っていないというのが現状でございます。
○櫻井充君 例えば今のように、生乳っていうんですか、こういうこの手の加工物なんかについて補給金を出しますと、今みたいにやると、何かに対してはどういう対策、何々に対してはどういう対策ということなんですが、抜本的に言うと内外価格差の一番大きいのはどうやら飼料だというのが、農水省の方々と話をお伺いしてみるとここに行き着いているわけですよ。 そうすると、抜本的なことを考えてくると、この飼料のところについて、もう少し例えば飼料が安くなるように、購入するときの価格の補填とは言いませんが、これが違法になるかどうか分かりませんけど、この手のことをやっていった方が、本来であれば、例えば養豚業界にしてもこういう乳牛の業界にしてみても、よくなるんじゃないんですか、違いますか。
○政府参考人(枝元真徹君) 私どもといたしましては、やはり外国産の飼料というのは非常にぶれます。そういう意味からすると、できるだけ国産の飼料に変えていきたいというのが大きな目標でございます。
○櫻井充君 じゃ、国産の飼料にやって結構ですから、国産の飼料、そしたら安く作れるんですか。 私、養豚業界の人たちと話をしてびっくりしましたが、あそこは豚舎があって、その周りは全部トウモロコシ畑で、何の処理もしないでそのままふん尿を掛けているらしいんですよ。近くに行けば物すごく臭いんですけど、広大な土地があるので、そういうことについての心配がないと。日本で同じようにやったら、とてもじゃないけどにおいが臭くて、近所から文句が来てとてもやれませんということだったとすると、日本で同じような形でアメリカと同じようにやろうと思ったって、どだい無理な話だと思うんですよ、どだい無理な話。 だったとすると、そこのところは何らかの補助金を入れて調整しない限りは無理な話であって、そういう点でいうと、もう少し飼料に対する補助制度なりなんなりというのを考えることはできないんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) 今ある政策といたしましては、ちょっと繰り返しになりますけど、国産の餌、飼料を増産するための総合対策ということで、そういう政策は打ってございますが、海外から来るものに関しての餌という観点で申しますと、価格が非常にぶれたときの価格安定制度というのはございますけれども、それに直接補填するというようなことはしてございません。
○櫻井充君 いや、そうじゃないから考えていただけませんかと申し上げているんです。せっかく、これからまた少し勉強させていただいて議論していきたいと思いますが、大臣、虚偽の答弁だけはやめていただきたいですよね。いろんな形で繕って、何とかしてごまかしてやっていこうというようなこそくな手段での御答弁はやめていただきたいと。 我々、何も別に難癖付けようと思っているわけじゃなくて、こういう対策費のこの予算が、あとほかのところに回した方がよくなるかもしれないし、そういう意味合いで議論させていただこうと思っているのに、こういうような御答弁だけいただくと、私はとてもじゃないけど議論ができなくなるんじゃないかと。それから、この大臣の下で、一生懸命予算頑張ってやりましょうねなんて、とても賛成私はしかねますけどね。 そのことを一言申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○田名部匡代君 田名部匡代でございます。 今日はお時間をいただいて、連続して発生をしている鳥インフルエンザについて御質問をさせていただきたいと、そのように思っています。 私の出身県であります青森県でもそうですけれども、新潟でも非常に大規模な農場での発生、また動物園での発生、こういったものが確認されていますけれども、現時点で把握していらっしゃる発生状況、そして、もし分かればでいいんですけれども、何かこれまでと違う特徴的なことがあるのか、過去の非常に発生件数が増えたときと比べて非常に早い時期にこういう報告がなされているのか等、ちょっと分かる範囲で教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。 先生のおっしゃるとおり、本年十一月二十八日以降は例年に比べ非常に早いということだと思いますけれども、高病原性インフルエンザ、青森県、新潟県でそれぞれ二例ずつ発生しております。ただ、いずれも十二月六日までに全ての事例について殺処分など防疫措置を完了していただいたということで、これは非常に速いスピードで初動が成功しているというふうに考えております。 また、野鳥でございますけれども、これにつきましては、十二月十二日時点で、環境省の調査でございますけれども、十一道県五十五事例でH5N6というのが確認されております。また、そのほか、現在でも、このほかの三県十五事例で現在詳しい亜型を検査している状況ということでございます。 それから、特徴ということでございますけど、過去たくさん出ました平成二十二年のとき、このときも十一月に一例鳥取で出まして、その後、十二月はなかったんですけど、一月、二月、三月でかなりたくさん発生したということで、早いということでは平成二十二年と同じ十一月に発生したということが言えるかと思います。
○田名部匡代君 済みません、後先になりましたけれども、発生が確認された農場の皆さん、関係者の皆様には私からも心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、先ほど、今御答弁でも、早期通報、そして非常に迅速な対応をしていただいたそれぞれの県の関係者、また新潟では出動いただいた自衛隊の皆様にも心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。非常に過酷な状況での処分、その作業に当たっていただいた県の職員の方々もそれぞれ非常に疲労こんぱいであったということを伺っております。そのことに対してまた心から御慰労申し上げたいと、そんなふうに思っています。 特に新潟、青森、これ、発生した原因というものは何かもう分かっているんでしょうか。
○政府参考人(今城健晴君) 発生した農場に専門家チームを派遣して調査をしていただいて、その概要については既に公表させていただいておりますけれども、まだ確実にこれがこう伝わって発生したというところは解明できておりません。ただ、やはりこのH5N6という同じ型であるということから鑑みれば、大陸で発生しているのと同じ型でございますので、それが渡り鳥等によりまして日本に運ばれて、さらには、野鳥が農場の敷地内の周辺あるいは鶏舎そのものの中に侵入する、野ネズミが侵入する、そういうことによりましてやはり発生したのではないのかなというふうに推定されますけれども、まだそこのところは確実に、ここが感染経路であるということが分かっているという状況ではありません。 それから、済みません、先ほど私、一つ言い間違えました。平成二十二年は鳥取県ではなくて島根県でございました。これは大変失礼申し上げました。訂正させていただきます。
○田名部匡代君 まさに生産者の方々も、何が原因なのか、このことが解明をされていないことで、その対応にも非常に不安を持っていらっしゃるんですね。いろいろと農水省からも指示を出されて、農家の方々の対応、当たってくださっていると思うんですけれども、本当にそれで十分なのか。例えば、防鳥ネットを張ってそれで十分なのだろうか、まあ二重三重にもいろいろ対応していると思います。そういう中で、非常に不安を持っていると思いますが、農水省の方からそれぞれどういう指示を出されているのか、教えてください。
○国務大臣(山本有二君) 鳥インフルエンザ発生予防、また蔓延予防、防止、これを図るためには、正確な情報伝達、迅速な対応、これが大事であるという認識でございます。 御質問の農場関係者、この方々に、第一に、シーズンに先立って飼養家禽の異常の早期発見、通報、これを徹底していただけるように各都道府県に求めております。第二に、新潟県での二例目の発生を受けまして、家禽飼養者、生産者に対する厳重な警戒の要請、予防措置の助言、実施等を再徹底しているところでございます。三番目に、家禽飼養者向けのチェックリストを作成しておりまして、予防策の強化、また抜かりがないように求めているところでございます。 引き続き、県、関係当局、早期通報の徹底など、これを全力を挙げて対応していきたいと思っております。
○田名部匡代君 農場の方々、直接の関係者の対応もそうなんですけれど、農水省も各省庁としっかりと連携をして対応に当たる必要があると思うんですね。 今回も、野鳥からの感染が見付かって報告が上がっていると思います。まさに、野鳥の監視活動であるとかそういうことを行うに当たっても、非常に人員が不足しているのではないかなという懸念もあるんですけれど、実は、平成二十七年十一月、総務省行政評価局、家畜伝染病対策に関する行政評価・監視結果報告書というものがありまして、その中で、幾つか対応に当たって指摘をされていらっしゃるようであります。水際対策、そしてまた蔓延防止対策等、いろいろと何点か指摘をされているようなんですね。 農水省が、環境省から野鳥の検査等による低病原性鳥インフルエンザウイルスの検出に関する情報提供を受けた場合、必要に応じて都道府県、関係団体等に対する情報提供を迅速に実施をすること、実はこれが、情報提供が環境省からあったにもかかわらず、農水省から各都道府県に対してしっかりとした情報提供がなされていなかったというような指摘なんですけれども、やはりこういうことは、過去そういう指摘を受けたのであれば、しっかりと対応していくことが必要だというふうに思っています。 これだけではなく、実は、農場における飼養衛生管理基準の遵守状況というものも、実は養鶏場でも、複数年にわたりきちんとした対策が取られていないようなところも実際あるんですね。渡り鳥が入ってこないようにするなんということはもう基本的に現実的に無理なわけで、そこからどう蔓延防止にしっかりと当たるかということが大事であって、にもかかわらず、やはり複数年にわたって、きちんとした出入りの際の消毒であるとか防鳥ネットであるとか、こういうことの対策を取っていない現実がある。これに対してどんなふうにお考えで、今後どう取り組んでいくのか、教えてください。
○政府参考人(今城健晴君) 大きく二点お尋ねだったと思います。 まず、環境省との連携でございます。 環境省の方で今最高レベルで警戒に当たっていただいているというふうに私ども承知しておりまして、その情報は私ども得られましたらすぐに対応しております。対応というのは具体的にどうしているかと申しますと、環境省さんが鳥の死骸等を見付けて、野鳥が死んでいるということでインフルエンザだということが分かった場合には、その地点から環境省が十キロ以内のところを野鳥監視重点区域に設定して監視するということを行い、私ども農水省が御連絡を受けた場合には、その地点から三キロ以内の養鶏場、ここを警戒をしてほしいということで、立入り等ちゃんと健康観察の徹底を行ってくださいという連絡をしているというように連携させていただいております。 それから、後半の家禽舎のちゃんとした点検ということでございます。 確かに、数年にわたりそこがチェックされていないというような御指摘を受けていたかと思いますけれども、そこにつきましても必ず、毎年シーズンの前には、防鳥ネットが破れていないかとか、壁の隙間ができていないかとか、そういうのをチェックしてほしいということを、必ず全ての家禽業者を回ってチェックしていただきたいということをお願いしているということでございます。
○田名部匡代君 そんなふうに御努力をいただいているにもかかわらず、それら取組をされていない農場に対して、何か罰則というか、何か強い指導みたいなことはあるんでしたでしょうか。
○政府参考人(今城健晴君) 強くお願いしているんですけれども、おっしゃるとおり、今回の発生のところにつきましても、実際にはやや防鳥ネットのところが隙間が大きかったとか、そういうようなこともあるわけでございます。 現実には、やはり鳥インフルエンザを防ぐということが第一目的でございますので、やはりそこをきちんとしないとどうしても防げないのであるということをまずよくお知らせしまして、それを県と一緒に徹底して回るということが最大の近道ではないかというふうに考えております。
○田名部匡代君 そういう意味では、しっかりと現場にも対応してもらうということ。ただ一方で、いろいろとその対策を取るのに現場では経費が、予算が掛かる。例えば消石灰をまくということが蔓延防止の対策として非常に有効で、皆さんの方からも指導があると思うんですけど、例えばまいても三日、四日しかもたないということと、青森、また新潟もそうだと思いますが、雪国ではこれから雪が降るんですね、もう雪降っていますけれども。そういったときにその消石灰というものが有効なのかどうか。そして、雪が降って何度もまかなければならないようなことになれば、ただでさえ三日、四日しかもたないのに、またそういったことにもお金が掛かるんだよなということを非常に生産者の方が心配をされておられました。そういうことも含めてしっかりとした情報提供が必要だと思いますし、もう一つは、きちんとした経営に対する支援を充実をさせていただきたいというふうに思っています。 一点、今、青森の対策を取り上げさせていただくんですけれども、非常に雪国で寒い中、処分に当たってくださったんです。長靴なんかも防寒用ではないということと、防護服を三重にも着込んで寒さ対策をしながら処分に当たっていただいたということなんです。これ、県からも要望、農水省の方に上がっていると思いますけれども、やはり国庫負担の対象となっていない防寒服等、これ、国庫負担対象の拡大、防疫措置に関する負担率の引上げ、こういったことを何とかお願いしたいという要望が届いております。是非、これ、また地域によってそういう掛かる負担というものが違うわけですから、さらには、今大規模農場が増えていて、非常にたくさんの人員を確保して作業に当たっていただかなければならないということも踏まえると、この要望、是非御検討いただきたい、実現をさせていただきたいと思いますが、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(山本有二君) この鳥インフルエンザの、飼育農家あるいは生産者等は全国に及んでいる、また全国でやっていただいているわけでございます。この全国基準のほかに地域的な特性をどう盛り込めるかについて、これは財政当局あるいは総務省との相談になろうかというように思っております。そこで、その関係者とまた御相談させていただきたいというように思っております。
○田名部匡代君 大臣、大臣、頑張ってほしいんです。大臣の政治的御決断、御判断、多分ここにいる与野党を超えて委員の皆さんみんなが思っているのは、この国の一次産業、生産者、後継者、しっかりと守りたいんだと、そこの思いは共有していると思うんですね。そのためだったら、それは党派を超えて、与野党を超えて一生懸命取り組めるものは一緒になって取り組んでいきたいと思っているんです。 なので、さっきの櫻井委員からの質問じゃないですけれど、私は、大臣がそこを何としても守るんだと、俺が守るんだという思いでやっていただけるのであれば、私も一緒に努力をしていきたいし、お支えをしていきたいと、そんな思いでいつも委員会に出させていただいているし、大臣に質問させていただいています。 この国の一次産業に携わって、本当に苦しい中、食の安定供給含めて取り組んでいらっしゃる皆さんのその生活を大臣が先頭に立って守っていただきたいということを申し上げたいというふうに思います。 一言、大臣、お願いします。
○国務大臣(山本有二君) 私が歯切れの悪い答弁をさせていただきましたのは、防寒具というのは寒冷地においては通常に戸外の作業では着用されていられるということもあるでしょう。そしてまた、殺処分するときにどういうような体制あるいは服装というのが適切かということの判断もあるでしょうというようなことを細かく見ていかないと、税金ですので誰にでも使うというわけにはいかないかな、基準をしっかり持たせてもらいたいな、また、そういうことを議論させていただく場を地方当局、青森県とも話をさせていただきたいなと、こう思った次第でございます。
○田名部匡代君 そういった、ただ、細かくいろいろどういうことで現場は困っているのかということを真摯に耳を傾けていただきたいと思いますし、先ほど申し上げたように、経営が大規模化をしているので、そういった大規模農場で発生をした場合のその対応、体制というものを是非しっかりと構築をしていただきたい、そんなふうに思っています。 今回も通報も早かった、報告も早かったですし、自衛隊も含めて新潟なんかではすぐに対応していただいているようですけれども、まさに職員の方々も寝ずの対応、そういう意味では農水省の担当者の方も寝ずの対応だったと思います。そういう中で御説明に来ていただいて大変申し訳なかったなというふうに思いますけれども、そういう状況だと思います。是非、今の経営状況に見合った体制をしっかりと農水省主導でつくっていただきたい、そんなふうに思っています。 それと、これはまた今後も起こり得る可能性のあることですので、被害を受けた経営者への手当金、これ早期支払をしっかり行っていただきたい。鳥インフルエンザだけじゃないですけれども、こういう困ったときにあれだこれだと細かい資料を何枚も何枚も書かせて、ただ時間掛かっていつまでも手当金が下りないなんてことはあってはいけないですし、先ほど言った殺処分は一〇〇%、しかし、今後の経営の安定ということも、何度も申し上げますけれども、規模が大きくなっているからこそ、またその経営の安定化というか再建というものも非常に困難なことも考えられます。しっかりとそれは手当てをして、資金融通の円滑化ということも含めて対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。 先生おっしゃるとおり、非常に発生した場合の被害というのは大きいということでございますので、殺処分の数というのはもう既に確定しておりますし、あとは評価を迅速にするということで、申請を出していただけば、なるべく早い手当金の支払というものに対応していければと思っております。 また、経営再開に向けての制度資金ということで、日本政策金融公庫が融通します農林漁業セーフティネット資金ですとか、公的に利子補給して民間金融機関が融通する家畜疾病経営維持資金というものがございますので、これらの資金についても金融機関や都道府県等関係機関に対して通知を出しております。 そういうことで、しっかりと経営再建していただけるように対応していければというふうに考えております。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。
○田名部匡代君 はい、時間が参りましたので、終わります。 水際対策も含めて、各省庁しっかり連携して蔓延の防止に当たっていただき、そして、万が一感染が報告された場合の経営安定支援、しっかりと行っていただきたいと思います。 以上です。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 畜産農家、酪農家の経営安定化に関して質問をさせていただきます。 私は東京都選出の議員でございますけれども、東日本大震災発災以降、東北に通う中で、宮城県の栗原市、登米市の畜産農家の方々からこれまでお声を伺ってまいりました。 大震災では震度七を記録した栗原市、住家や畜舎に大きな被害がありました。そして、原発事故の影響で稲わら堆肥に放射能が検出され、その後も、風評被害を受けて懸命に取り組んできた耕畜連携も一時その努力が台なしになったという時期がございました。今も当時の廃棄物の最終処理問題を抱える地域でございます。農家さんの懸命な努力で経営は何とか維持していますが、農家の努力ではどうにもできない構造的な問題、外的要因を抱え、これからも国の支援が特に必要なところであると思っております。 肥育農家さんのお声ですが、子牛の仕入価格、先ほど来出ている話題でございますけれども、価格が高騰して、肥育して二十か月後の販売価格に不安を抱えておられるということでございます。 直近二年間の卸価格の推移、子牛、枝肉、三年間でそれぞれ何%増加したのか、農水省に伺います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 直近二年間の和牛の子牛の価格、また枝肉の卸売価格でございますけれども、平成二十六年度の平均価格と直近の統計値がございます平成二十八年の四月から十月までの平均価格を比較いたしますと、まず和牛去勢の子牛価格につきましては、平成二十六年度六十万五千百八十九円、一頭当たりでございますが、であったものが、平成二十八年度には八十四万六千四十三円となり、約四〇%上昇してございます。また、和牛去勢の枝肉の卸売価格でございますけど、平成二十六年度に二千八十四円、キログラム当たりであったものが、平成二十八年度には二千六百八十二円と約二九%上昇しているところでございます。
○竹谷とし子君 子牛は四〇%、そして枝肉は二九%ということで、子牛の方が今高騰率が高いということでございます。 今仕入れたものが二十か月後に同じように価格が上がっていくだろうか、そのような不安を抱えておられると、とんとんでもまだいい方じゃないか、赤字になるのではないか、そのような不安のお声をいただいております。 また、農家は後継者問題を抱えています。若手の担い手を地域の中で育てていこうという努力をされていますが、まだ途上です。畜産経営に将来性を見込むことができなければ、これが途絶えてしまう可能性があります。規模の拡大、ICTの活用、機械化による生産性向上によるコスト低減もまだまだ途上でございます。今は、リスクを抱えながら懸命に畜産経営を続けている農家の所得安定を国がしっかりと支えていく必要があると考えております。 TPP協定発効に合わせて牛・豚マルキンの補填率引上げ、これが示されておりますけれども、日EU経済連携交渉の影響も出てくる可能性があるため、TPP発効前においても畜産農家の経営安定に万全を期すために十分な予算を確保するべきであると考えますが、農水大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) 委員御指摘のとおり、肉用牛肥育経営というのは、素畜導入から肥育牛出荷まで非常に長い時間を要します。その間に、枝肉価格あるいは生産コスト、こういったものが変動するという大変リスクの高いものでございます。 このため、肥育牛一頭当たりの粗収益が生産コストを下回った場合に補填金を交付する牛マルキンは、肥育経営の安定に重要なセーフティーネットの措置と認識しておりまして、二十九年度予算におきましても、必要額の確保、真剣に取り組んでいるところでございます。 そして、御指摘の牛マルキンのTPPの関連政策大綱、そして経営安定のための措置としまして、このTPP発効に伴う措置であるという現行の八割から九割に引き上げるというものでございますが、これについても、これはTPPをまだ発効を内閣は諦めておりません。その意味におきまして、この整理としましては経営安定対策というところに位置付けて、発効に伴ってそれをしっかりやっていきたいと思っております。 ただ、先生御指摘のように、予算措置でこれをかなうことができておりますので、その意味においては、また新たな事情の変化においてそういう補填率の引上げというのが可能になる可能性はあると、そう見ております。
○竹谷とし子君 ここはしっかりと頑張っていただきたいというふうに思います。 先ほど子牛の価格が直近では八十四万円というお話がございましたが、現場では、ブランド牛をつくっているともう子牛は今百万円を超えているというお話でございました。そうした中で、何とか未来に畜産経営をつなげていこうと頑張っている中で、畜産クラスター事業、これは非常に現場で高い評価をいただいている政策でございます。 二十八年度の補正予算額及び採択のスケジュールを伺いたいと思いますが、これを伺う背景というのが、この畜産クラスター事業、件数が、非常に評判がいいということもあり、需要があり、伸びていると思います。そうした事情もあると思うんですが、これまでの執行が遅れていると現場では聞いております。ある農家さんは、三月に決まって、十二月になってもまだ機械が入らないんですと、メーカー側の事情もあると思いますがということでありましたが、早く機械等を使用できるようにしてもらいたいというのが現場のお声です。 畜産クラスターの機械導入事業の採択決定と執行を迅速にしていただきたいと思います。二問続けて、農水省、御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 まず、二十七年度補正の機械導入事業が執行が遅れているのはそのとおりでございます。経緯は後ほど御説明いたします。 まず最初の御質問の二十八補正ですが、六百八十五億円措置されてございまして、執行に当たりましては、地域のクラスター協議会が十分に計画を検討できる期間を設けるというような観点から複数回に分けて要望調査を実施するということで、二回に分けて実施をしてございます。 クラスターには施設の整備事業と機械導入事業がございますが、施設整備事業につきましては、第一回目の割当てを十二月上旬に既に行ってございます。現在、ちょうど第二回目の要望調査を実施してございます。また、機械導入につきましては、現在、第一回目の要望調査を実施しているところでございまして、要望調査を行ったものについては、審査の上に割当てを行うというふうな予定にしてございます。 それで、先ほどございました二十七補正の、これは機械導入の方でございますが、その執行が遅れているのはもう事実でございます。状況として申し上げますと、平成二十七年度の補正予算から、昔のクラスターにつきましては、従来、各地域で十一事業実施主体がございまして、そこを通じてお金を出してございましたけど、なかなか統一が取れない等々、種々ございまして、二十七年度補正から全国一本で、全国の団体、一つの団体を通じて事業を実施してございます。 二十七補正の機械導入につきましては、本年の四月と八月に各協議会に割当てを行って、申請を農家から受け付けて手続を進めているところでございますけれども、本年の七月以降にその全国一本の事業実施主体に申請が集中したこと、またその申請書類の内容確認のために事務量が非常に増大したことから手続に時間が掛かっていて、まだ機械が入っていない農家がいらっしゃることは事実でございます。 現在、中央の事業実施主体におきまして、ともかく人員を増やす、体制を整備する、あと、各県で一応申請の受付を委託している先がございますので、そこで書類の不備等のまず第一次チェックをしていただくようなことに努めてございまして、ともかく農家の方が早く機械を導入できるように我々としても事業実施主体を指導してまいりたいと思います。
○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。 耕畜連携について伺います。 輸入飼料依存から脱却して国産飼料の一層の生産と利用を促進するということは、足腰の強い畜産を目指す上でも大変重要なことであると考えております。耕畜連携水田活用対策として、稲わら利用上乗せ支援の一万三千円は、農家の経営安定化と食用米需給調整にも必要な対策となっていると考えております。農業振興のためには、単年度の費用対効果では測り切れない予算であると考えております。 宮城県の登米市では、畜産農家が水田も持っていて米を作っているところが多いです。畜産経営が子牛価格の高騰で、先ほど来申し上げているように、不安リスク、大きな不安定なリスク、価格のリスクを抱えている状況下で、この支援がなくなれば飼料用米をやめて食用米に切り替えるしかないとみんなで話しているそうであります。来年からなくなるのではと危惧する声があります。現場は継続を強く希望されています。 礒崎副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えをいたします。 耕畜連携というものは飼料の自給率の向上に大きく寄与するものでございまして、現実に今、御質問にもありましたように、生産現場で広く行われているところでございます。このような耕畜連携の取組の中で、水田における飼料用米のわら利用、それから水田放牧、資源循環などの水田での粗飼料の生産、利用を促進する取組を水田活用の直接支払交付金により支援をいたしておるところでございます。 委員御指摘の点は、今年の六月に財務省の予算執行調査で、財政支援を受けずにもう取組が継続しておるのではないかと、したがって交付金の仕組みを見直すべきではないかというような指摘を受けたのも事実を指しておられるのではないかと思いますが、農林水産省といたしましては、この水田活用の直接支払交付金は非常に重要な役割を果たしておると考えておりますので、飼料生産の拡大により一層つながるような支援の在り方も検討しつつ、必要な予算については従来同様に確保してまいりたいと考えておるところでございます。
○竹谷とし子君 次に、乳製品、また酪農家の支援について伺います。 今回、乳製品分野では、生クリーム等の液状乳製品を加工原料乳生産者補給金対象に追加し、補給金単価を一本化するという方針が決められたところでございます。多くの酪農家の方々は早朝から過酷な環境下で働いておられます。私も北海道の根釧地域のパイロットファームを抱える地域で育ちましたので、農家さん、酪農家さんを間近に見て、また、濃い大変おいしい牛乳も飲みながら育ったところでございますけれども、十一月に決定された農業競争力強化プログラム、酪農家の働き方改革が挙げられているということは、担い手確保、特にこれからの酪農を担う若い世代のためにも重要であると、酪農を選んでいただくために重要であると思っております。搾乳ロボットやパーラーなど、労働条件を大きく改善する設備投資を始めとする労働支援を幅広い生産家が実行できるよう短期集中的に支援するとされています。これは、農業振興にとどまらず、設備投資増加による経済対策にもなると考えております。 この支援の内容を伺いたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 御指摘ございましたとおり、酪農の平成二十六年におきます一人当たりの年間労働時間二千二百四十時間と、製造業の例えば二千五十時間と比べても長い、また、毎日の朝夕の搾乳の作業、深夜の分娩監視等々、他の畜産経営に比べても労働に係る負担が大きいところでございます。 このため、今御紹介いただきました農業競争力強化プログラムにおきまして、搾乳ロボット、パーラー等々、労働条件を改善する施設整備を始めとする労働支援を短期集中的に支援するということにされてございまして、どのような支援が可能かどうかについて現在鋭意検討しているところでございます。
○竹谷とし子君 これも非常に期待をしているところでございますので、いい支援の内容を検討し、決定していっていただきたいと思っております。 加工原料乳の補給金の件につきまして、生クリーム等液状乳製品に対象を広げるということになりましたが、この加工品についてもっと需要を大きくしていく必要があると思います。その一つが輸出拡大であると思います。中国への乳製品の輸出が止まった状況が東日本大震災以降続いておりますけれども、粉ミルク等、品質で勝負ができる分野で強みを中国向けの輸出については持っていたというふうに伺っております。 是非とも輸出再開への努力を強めていただきたいと思いますが、矢倉大臣政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。 御指摘のとおり、品質の良い日本の製品、それをいかに需要を拡大していくのか、世界に向けてという視点は大変重要な観点であるかと思っております。 委員御指摘のところのとおりでございますが、中国向けの乳製品の輸出に当たりましては、動物検疫上の規制や、また放射性物質に係る規制がございます。前者の動物検疫上の規制につきましては協議は実質上終了しているところでありますが、委員御指摘のとおり、震災以降というふうにおっしゃっていただきましたこの放射性物質に係る輸入規制については、現在、福島県等十都県産の全ての食品、飼料等について輸入停止、また、十都県以外の乳製品につきましては、輸入に際しては放射性物質検査証明等の添付が必要とされております。でありますが、この検査項目が未合意のため、実質上輸入停止の状態となっております。 日本の農林水産物の食品に対する放射性物質に係る外国の輸入規制につきましては、これまで政府一丸となって撤廃、緩和を求めてきたところであります。ここはしっかりと政府が風穴を開ける役割を持っているところであるかと思っております。今後とも、中国への乳製品の輸出が再開されますように、科学的根拠に基づく粘り強い働きかけを行ってまいりたい、このように思っております。
○竹谷とし子君 矢倉政務官は中国語もできるというふうに聞いておりますので、是非ともここを風穴を開けていただけますようにお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 昨日は、日本共産党の議員団として畜産・酪農問題の申入れを農水省に行いまして、礒崎副大臣に受けていただきました。ありがとうございました。昨日、加工原料乳指定生乳生産者団体の問題や、乳製品や豚肉などの競合する日EUのEPA交渉からの撤退など、十一項目について申入れをいたしました。 今日は、畜産物の価格についてまずお聞きします。 農林水産省の公表している資料によりますと、乳用牛は毎年年率で四%程度の減少傾向で推移をしている、飼養頭数も年率で一から四%減っているということです。酪農家の減少に歯止めが掛かっていない。 JA北海道が、平成二十四年、二〇一二年から、生乳出荷停止理由の全戸調査を行っています。今年の調査では、出荷をやめた農家は百五十六戸ということです。その理由は、複数回答でありますけれども、後継者不足、そして高齢化とか過重労働による負担感とか、まあ幾つもあるんですけれども、一番多いのは将来不安、TPP等の不安ということです。調査を始めた当時は将来不安が五割程度だったわけですけれども、今年は七割にもなっていると。 大臣、こうした現状についてどのように思われるのか、御認識を伺います。
○国務大臣(山本有二君) おっしゃるとおり、酪農及び肉用牛の生産における飼養頭数が年々減少傾向でございます。これは、御指摘のように、酪農における後継牛の減少、肉用牛生産における繁殖雌牛の減少、そして生乳生産量の伸び悩み、子牛価格の高騰、こうしたことが背景にありますが、言わば畜産農家、酪農農家の不安というものが更にその背後にあるという御指摘、そのとおりだと思います。 このため、雌の性判別精液あるいは受精卵を活用した乳用後継牛の確保、あるいは繁殖雌牛の増頭や導入に対する奨励金の交付、あるいは畜産クラスター事業の活用で子牛の育成部門を外部化して地域内一貫体制の構築、そうしたことによってこれを当面何とか飼養頭数を挽回していきたいと思っております。 ただ、繁殖雌牛頭数は平成二十八年に六年ぶりに増加に転じておりまして、対前年九千六百頭でございますが、生乳生産量は平成二十七年度に三年ぶりに増産に転ずるというような回復の、ややの回復でございますけれども、兆しもあります。そうした点も含め、今後、畜産、酪農の生産基盤強化、これに力を入れていきたいというように思っております。
○紙智子君 今、現状についての御認識を伺ったんですけど、後継牛が減っているとか、それは現象面ですよね。やっぱりその背景にあるものでいえば、あのアンケートの結果にあるように、将来不安、漠然とした、この先が見えないという声が出されていて、そこのところがやっぱり問題なんだというふうに思うんですよ。 それで、酪農、畜産の生産基盤が弱体化していると、本当にこれ深刻な問題で、ここをどう変えるかというところが大事な課題になっていると思います。その一つとして、再生産を支えることが、必要があるというのは間違いないことなんですけれども、そこで、今回、加工原料乳生産者補給金の仕組みを見直す、変えるということを言われているわけです。生クリーム等の液状乳製品を加工原料乳生産者補給金の対象にすると。補給金単価を一本化するということなんですけれども、生産費を保証する仕組みをつくることが重要だと思うんですが、一本化することで今まで以上にこの生産費が保証されるということなんでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 御指摘いただきましたとおり、今回、補給金制度につきまして、制度対象に生クリーム等の液状乳製品を追加して単価を一本化するということでございます。この際に、初年度の補給金単価については、補給金単価算定方式等検討委員会におきましても、生産コストから乳製品向け乳価を引くということを基本として設計するということで、再生産の確保という観点に立ってございます。液状乳製品を追加したといたしましても、追加した加工原料乳全体につきましてその生産コストと乳価の差を取るものでございますので、この単価の一本化が適切な単価設定の妨げになるということではございません。 いずれにいたしましても、新たな算定方式やこれに基づきます補給金単価等につきましては、食料・農業・農村政策審議会の意見も聞きながら適切に決定してまいりたいと存じます。
○紙智子君 単価について、その集めて輸送する、集送乳というんですかね、その経費などを含む生産費と乳製品の取引価格の差を過去三年間の平均価格で算出することになっているということなんですけれども。 そこで、生産費の算定に当たって、副産物、今高騰している子牛の価格をどうするかということも一つ課題になっています。子牛の相場は変動しやすいので、やはり三年平均ということではなくてもう少し長く取るなど、実情に合わせて柔軟に対応すべきではないかということなんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたとおり、生産コストと乳製品向けの乳価の年度の取り方については三年平均を基本というふうにしてございます。これは、平成十三年度以降の毎年度の単価の設定、あと加工原料乳生産者経営安定対策事業、いわゆるナラシ等におきまして三年平均のデータを用いてきたことの整合性を確保すること等によるものでございます。また、副産物について農家の方々から今先生御指摘のような御意見が出ていることも承知をしてございます。 いずれにいたしましても、副産物の取り方を含めまして、新たな算定方式やこれに基づく補給金単価等につきましては、食料・農業・農村政策審議会の意見も聞きながら適切に決定してまいりたいと存じます。
○紙智子君 生産者の皆さんからそういった意見を度々聞くわけです。それで、現在の算定ルールは三年間で平準化されてしまうために実情に合っていないという意見ですね。初年度の算定ルールということなので極めて重要なので、これしっかり対応していただきたいというふうに思います。 その上で言いたいことなんですけれども、十年以上続いているのが現在の算定方式なわけですけれども、この見直しがやっぱり必要になっているんじゃないかというふうに思います。再生産可能な所得を確保する仕組みをつくると、ここのところが本当に大事だというふうに思いますし、あわせて、この輸入飼料に依存した大規模化の路線でいいのかという意見ももうこの間度々出されてきているんですね。本当にそれでいいのかということです。 なぜならば、やっぱり大規模化を進めることで周りの小さな規模の農家がいなくなっていくと。そうすると地域のコミュニティーが崩壊していくという不安があるわけです。規模は拡大していくけれども、農家戸数が減っていくと。そうすると地域全体がだんだん少なくなっていくわけですね。今の大規模化路線を転換する必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、これいかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 多様な担い手の確保という観点からすると、大規模農家だけではこの多様化という担い手の確保はできません。家族経営だけでもできないわけでありまして、両者相まって相当なこの酪農の生産基盤に存在していただかなきゃならぬという認識でございます。 こうした意味で、御指摘のように大規模化を一概に否定するわけではなくて、酪農の生産コストの約五割が飼料費であるということも踏まえますと、輸入飼料への過度の依存から脱却したいという日本の畜産業、酪農業の私は未来というものをこうした輸入飼料からの脱却で遂げるということも、先ほどの議論の中にもありましたけれども、必要じゃないかというように思います。自給飼料の生産基盤に立脚した強い経営を確立するということは目標として掲げさせていただいております。 ただ、こうした観点だけでは成り立ちません。地域の多様な担い手、家族経営、先ほどおっしゃいましたコミュニティーの主体となるような方々、こうした方々の飼養頭数に見合った飼料基盤の確保も併せてやらなきゃいけません。 そこで、コントラクターあるいはTMRというような活用による飼料生産の外部化、そして自給飼料生産を行うとともに、堆肥の還元や耕畜連携、環境負荷軽減に取り組む循環型酪農経営に対する助成、こういったことを行う必要があるという認識でございます。
○紙智子君 今大臣は多様な形が必要なんだという話をされて、それはそのとおりだと思うんですけど、しかし、現実はどうなっているかというと、やっぱり規模拡大することが諸制度の要件になっているわけですよね。だから、皆さんから出るのは、その規模拡大をしなきゃいけないという要件を外してくれと。維持するでもいいじゃないかということも度々出されてきたわけで、やっぱり日本の大地に本当に根差して、畜産政策そのものはですね、大規模化路線一辺倒ということではなくて、日本の大地に根差した循環型に切り替えて、その経営を支援することが必要ではないかというふうに思います。 それから次に、政府の規制改革推進会議についてお聞きします。これ、十一月二十八日に農協改革に関する提言をまとめています。農協利用を誘導する法制度は、イコールフッティングを求める農協改革の趣旨にもとるものと、趣旨にもとるものというふうに断定して、生乳流通の在り方についても農協に改革を求めているわけです。 農林水産省は、この指定団体制度の機能として四つ言っているんですよね。一つは輸送コストの削減ができる、それから二つ目に条件不利地域の集乳ができる、それから三つ目に乳価交渉力の確保ができる、そして四つ目に飲用向けと乳製品向けの調整という、この四つのことを役割として、機能として挙げているわけです。 そこで、農林水産大臣にお聞きしますけれども、この補給金制度が需給調整においてどのような役割を果たしているのかを御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) この補給金は、飲用向けに比べまして乳価の低い加工原料乳に限って交付対象としてまいりました。酪農家による生乳の再生産がこれで確保できるという目的でございます。こうして、飲用向けと乳製品向けへの仕分の調整の実効性を担保する機能がこの補給金にはあるというように考えるところでございます。
○紙智子君 今言われましたように、飲用向けと乳製品向けの仕分の調整の実効性を担保できるんだと、そういうふうに言われたわけですよね。 それで、加工原料乳の生産者補給金の交付対象についてお聞きするんですけれども、規制改革推進会議の提言では、指定生乳生産者団体のみを受皿にする制度を変えるとして、指定生乳生産者団体に委託販売する生産者に限定しないとしています。これは北海道と都府県間の需給調整を理解しない議論だと思うんです。 北海道の酪農は、生産条件として、大消費地から遠いという立地条件を踏まえて、保存性が高い乳製品向けが中心になるわけですよね。地域には乳製品の工場が造られていて、地域経済や雇用もそれで支えていると。一方、都府県は、大消費地に近いという立地条件があって、飲用向けの生乳が主力になるわけです。そして、都府県で生乳が不足した場合には北海道から送ると。北海道の生乳は、都府県との需給調整の役割も果たしているわけです。なぜこれが可能なのかといえば、これ、生産者から販売委託を受けて一元的に集荷をし、それで複数の乳業メーカーに多元的に販売することができるからだと。何よりも、酪農家の相互扶助に基づく共販体制があるからだというふうに思うんです。 規制改革会議は、こういう現状を知った上でこの規制緩和を要求しているんでしょうか、松本副大臣。
○副大臣(松本洋平君) 今回、十一月二十八日の牛乳・乳製品の生産・流通等の改革に関する意見では、生産者が経営マインドを持って創意工夫をしつつ所得を増大させるため、出荷の形態によるハンディキャップをなくし、生乳の販売先や委託先を自由に選択できる制度への変革を目指して意見が取りまとめられたところであります。そのような出荷先を自由に選べる環境を整備するために、加工原料乳生産者補給金に当たりましては、指定生乳生産者団体に委託販売する生産者に限定せず、年間の販売計画や販売実績を国に報告するなど、一定の交付条件を満たした全ての生産者に交付する仕組みへと変えることが提言をされているところであります。
○紙智子君 背景知っているんですかというふうに聞いたんですけれども。 それで、またちょっと農水大臣にお聞きするんですけれども、補給金は飲用向けと乳製品向けの調整の実効性を担保する機能を有しているというふうに先ほど説明いただきました。そこで、いわゆるアウトサイダーと言われる業者はどういう形でこの需給調整に参加するのか。提言では、補給金の交付条件として、販売計画並びに販売実績及び販売コストを報告してもらうとあるんですけれども、果たしてこの報告してもらうだけで地域の需給調整それから北海道と都府県の需給調整を可能にできるんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 従来の一元集荷多元販売、これにおける背景には、計画が可能で、しかも調整の実効性が担保できたということにあります。その心を酌んで、この農業競争力強化プログラムにおきまして、補給金を受給しようとする生産者、また生産者が農協等に販売を委託する場合は農協、こうした方々から、先ほどの年間の販売計画と販売実績、これを報告、逆にしなければ補給金が得られないという制度にしております。 この制度設計において、プログラムでは、年間のこの仕組みが、飲用向け、乳製品向けの調整の担保になるだろう、実効の担保になるだろうというように考えるところでございまして、こうしたスキームでこの調整の実現を図っていきたいというように思っております。
○紙智子君 政府は現在の規制改革推進会議を九月に設置して、九月十三日に農業ワーキング・グループの初会合を開きました。十一月十一日に牛乳・乳製品の生産・流通における意見を出しているわけです。加工原料乳が多い北海道にとっては指定団体の見直しというのは大きな関心事なんですね。酪農協会の方も、この制度は維持してほしいんだと、生産者、消費者にとっても需給調整してもらわないと安定できないんだという話をされていました。 今回の意見の取りまとめに当たって、JA北海道中央会やホクレンなどからは話はお聞きになったんでしょうか、松本副大臣。
○副大臣(松本洋平君) 規制改革推進会議は、本年六月の規制改革実施計画に基づきまして、本年秋までに、指定生乳生産団体制度の是非、現行の補給金の交付対象の在り方を含めました抜本的改革について検討し、結論を得るため、関係者からヒアリングを実施してきたところであります。規制改革推進会議の農業ワーキング・グループでは、関係者からの幅広い意見を聞くことを念頭に、所管省庁である農林水産省のほか、指定生乳生産者団体へ出荷をされている酪農家や自主流通業者へ出荷されている酪農家、本州の指定生乳生産者団体、自主流通業者及び大手乳業メーカーからのヒアリングを実施しているところであります。 なお、指定生乳生産者団体制度につきましては、前身の規制改革会議から継続して検討をされてきております。本年三月には規制改革会議農業ワーキング・グループでホクレンから意見を聴取しており、現在の農業ワーキング・グループではその結果というものを引き継ぎ踏まえながら検討をさせていただいたものであります。
○紙智子君 JA北海道とか中央会とかホクレンはいつ話を聞いたんですか。いつ聞かれたんですか。
○副大臣(松本洋平君) 済みません、通告いただいていないものですから、具体的な、どの団体がどの日にちにというのはちょっと手元に資料がないわけでありますけれども、三月にホクレンからは規制改革会議農業ワーキング・グループでヒアリングをさせていただいております。
○紙智子君 昨日ちょっとレクチャーのときに聞いたときには聞いていないというふうに言っていたんですよ。やっぱり、議論が進んできた段階でちゃんと聞き取るということもやっていないのかというふうに思ったわけですよ。 それで、規制改革推進会議の提言では、関係者の意見を聞いていないのに早急にスキームを設定すると、スキームをつくってから関係者の意見を聞くという話になっているわけですね。農協法に続いて、勝手にスキームをつくって押し付けるんでしょうか。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。
○紙智子君 なぜ自主的な組織に部外者が介入するか、なぜ農林水産省は唯々諾々とそれに従うのか、農水省の役割の放棄としか言いようがありません。 生乳の需給調整や生産者価格の安定、新鮮な牛乳の安定供給に重要な役割を果たしている指定生乳生産者団体制度の見直しを中止するように求めて、質問を終わります。
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。 今日は、質問通告をあらかじめ畜産関係やってありますけれど、その前に、先ほど櫻井委員と大臣のやり取りでこれ看過できないやり取りがありましたから、それを確認の意味で聞きたいと思います。 櫻井委員のTPPの平成二十九年度の予算をどうかというふうな、主にそういう内容の質問に対して、大臣は、TPP予算は八月の概算の時点で落としましたとおっしゃった。間違いないね、落としましたと。 予算編成というのは発生主義なんです。発生主義と現金主義という概念がある。これ、一〇〇%発生主義にしなければならぬということもないんですが、基本として発生主義。二十九年度にTPPの批准や発効が発生しないという予想の下で概算要求を落としたとしか思えないですね。二十九年度にTPPがこのように批准されて発効されるとすれば、関連予算が組まれていいはずなんです。これを八月の概算で落としたということであれば、発生を予想していないからこれは正しい。これは正しいですね、発生主義からすると。ところが、これはそのままにしておいて、九月、十月、十一月、TPPと関連法案、衆参で審議させた根拠がなくなる。これ全部おかしくなっちゃうんですよ。櫻井委員は頭が回らぬからといってそこまで言って別へ移りましたけど、ここからが本当は問題だったんですね。 発生主義で、繰り返します、二十九年度はTPP関連の予算は要らないと予想して八月の概算で落としたというならば、これは正しいですよ、発生主義からすると。発生しないんだから予算付けるわけない、落とした、ここ正しい。この後が大変ですね。TPPが衆議院に行ったのが十月何日だったか分かりませんが、九月の後半でしたか。それで、参議院に十一月の十一日に来て、十二月九日でもって終わりましたが、この二か月あるいは二か月半、一体我々国会は何を根拠に議論したんでしょうか。 ここは、答弁求めていいかどうか、委員長、どうなんですか。──いいですか。委員長が縦に首振りましたから、この関係をちょっと答えていただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 先ほど申し上げましたとおり、安倍内閣は、依然、TPP協定の早期発効を目指している方針でございます。そして、農林水産関係のTPP対策につきましては、昨年十一月に策定されました総合的なTPP関連政策大綱におきまして、TPP協定を見据えて、攻めの農林水産業への転換するための体質強化対策、そしてTPP発効に合わせて実施する経営安定対策、この二つの事業の概念を考えております。 この二つに対して具体的な政策内容を取りまとめ、そしてTPP対策に係る予算につきましては、二十七年度補正、二十八年度補正、これにおいて体質強化対策を予算措置しております。これによって現場の取組をしっかり後押ししていくという立て付けになっております。そして、二十九年度当初、これに対して、あるいは八月の概算要求については、このTPP対策予算を要求をしておりませんし、またこの二十九年度当初に対してもこの予算を組んではおりません。 したがいまして、もうくどいようでございますが、関連政策大綱における体質強化対策、これを二度の補正でやることにおいて、我々は発効までの間のこの経過の中で十分に輸入に対抗できる農業を形作っていくという整理になっております。
○儀間光男君 大臣、そこは分かるんですが、TPPが発効されて、具体的に施策は展開できるのに、今までのは補正でやってきたわけです。一兆一千億ぐらいありましたよ、二つの補正と一つの本予算でね、一兆一千億。あれやこれやの話を今おやりになっていると思うんですが、それでは二十九年度に新たにTPPに関連する予算が発生し得ることがないという、その発生主義からする理由が成り立たぬから二十九年度は予算しないで、概算、八月で落としたと、こういうことになりませんか。
○国務大臣(山本有二君) 財政需要の、言わば委員御指摘の発生主義でございますが、財政需要の中における位置付けとしましては、当初の予算になじむよりも緊急対策として補正という位置付けを財政当局はされておられるわけでございまして、毎年度継続的にしっかりとやっていく対策と、そしてTPPという言わば緊急対応の対策とを分けて考えさせていただいたと、こういうことでございます。
○儀間光男君 いわゆる発生が予想できない場合、今緊急と言いましたが、それは予備費として取るんですよ。発生が予想できない、発生主義が予想できない、緊急に何かが発生したという対応をするために予備費制度があるわけですよ。それからしても今の御答弁ちょっとおかしいし、ましてや、その後我々がTPP関連に二か月も二か月半も費やして国会がいろいろ議論してきたこの労力、一体何だったんだろうなというふうに思えてなりませんが、私の通告じゃありませんから、これ以上やると櫻井先生に横取りしたって怒られそうですから、あとは櫻井先生にお願いするといたしまして、通告したものをさせていただきたいと思います。 さて、私、TPPの特別委員会でも大臣に、いわゆる畜産の、特に牛についてポイントを絞って聞きましたが、畜産に係る生産コスト、飼料の占める生産コストの話をやりましたが、今回は、さっきからもお話がありましたが、子牛、子牛が生産コストに係る大きな比重、今話ありましたけれど、ここを見ますと、これは二十八年十月の一頭当たりの生産コストなんですが、素畜費が五十九万一千四百六十一円、五六%素畜費、子牛の、になっています。それから、飼料費に二八%、その他の物財費用等に九万四千八百五十二円、家族の労働賃として六万九千二百一円、トータルで百五万一千八百八円がコストになっています。 農家はここまで、このコストで牛を生産して、牛を売ってこのコストを吸収して、更に次のための、再生産のための資材準備、牛の準備、あるいはなりわいとしての生活費、それを確保できていますかどうか、現状はどうなんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 今先生おっしゃった数字、肥育の和牛の数字でございます。二十七年度で生産費の費用合計が百五万九千円、そのうち素畜費が五十八万五千円ということになっておりまして、その割合が五五%ということになっているところでございます。 この素畜費の高騰の要因でございますけれども、黒毛の和種については、最近こそ下げ止まっておりますけど、繁殖の雌牛頭数が過去数年にわたって減少してきたことによりまして、子牛の生産頭数が減少して需給が引き締まっていること等が主な要因というふうに考えているところでございます。
○儀間光男君 もうちょっと大きな声で御答弁いただけたら有り難いんですが。 いま一度繰り返していただけますか。何かぼそぼそしてしまって、聞き取りづらかったです。
○委員長(渡辺猛之君) はっきり大きな声でお願いします。
○政府参考人(枝元真徹君) はい。 素畜費のまず占める割合でございますけど、和牛の方でございますが、生産費の合計で、費用の合計で百五万九千円、それで、そのうち素畜費が五十八万五千円ということで、その割合が五五%、これが二十七年度の数字でございます。 その素畜費が高騰している理由でございますけれども、黒毛の和種、最近こそ下げ止まっておりますけれども、繁殖の雌牛の頭数が過去数年にわたって減少してきていることによりまして、子牛の生産頭数が減少し需給が引き締まっていると、そういうことによってこの素畜費が高騰しているというふうに分析をしてございます。
○儀間光男君 相対的に、この肥育牛の飼育が圧倒的に増えたという要因はないんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) 肥育牛が圧倒的に増えたというか、黒毛の和種をつくりたいという方々が増えていまして、肥育牛の戸数、頭数については増えてございます。申し訳ございません、二十六年から二十七年でいきますと、戸数は肥育牛については減ってございます。あと、二十七から二十八になると、若干でございますけれども戸数、頭数が増えていると、そういう状況でございます。
○儀間光男君 なぜそういうことを聞くかといいますと、繁殖牛農家には非常にいいことだと思うんですね。 今、これ二十八年の十月の統計見ますというと、八十万余っているんですね、ずっと右肩が上がってきているんですよ。二十七年二月、今おっしゃった五十九万一千、ずっと右肩上がりで、二十八年十月には八十万を超えていると。これ、それじゃいかぬよということにもなかなかいきませんけれど、これがもたらす結果を、いわゆる消費市場、ここのキロ単価の料金に、小売料金に掛かっていくと思うんですね。ですよね、きっとそうだと思うんです、コストですから、どこかで吸収しますから。ずっと末端にコストが掛かっていくわけですよ。消費市場で消費者にそのコストは吸収してもらう。掛かっていくわけですから、消費市場において高くなっていくはずなんですね。 そうしますと、国民、なかなか質が良くても国産の牛肉を食べてという財布が間に合わないということになると、多少我慢して質の悪い外国品でもということになれば、これ嗜好品、味覚ですから、少し我慢して少しまずいものに慣れて、安ければいいということでまずいものに慣れてしまうと、なかなか国産のいいものに返っていきづらい。その辺が非常に危惧するところなんですね。 国産品というのは、やはり国民の支持なくては競争に勝てません。圧倒的に一般国民が消費者多いわけですから、外国人より圧倒的に日本人が多いわけですから、国内多いわけですから、国民の支持を消費市場で得ておかぬというと、外国産に移ったら取り返しがなかなか大変だと。 これは、何も目標がないと話しづらいので、TPPが批准されて発効されて、その後、十六年掛けて関税が九%になるという、この十六年の間を僕ちょっと想定して今お話をさせていただいておるんですが、この間にコストを下げる、生産コストを下げるあらゆる手段を打たなければならないと思うんですね、いろんな手段を。 例えば、飼料だと、TPPの特別委員会で示しましたけれど、畜産農家に届くまでに七段階にわたって届くんですよ。特に、生産国から穀物メジャーへ行って、輸入商社、海運、国内の港湾・荷揚げサイロ、これは備蓄ですが、そこに至るまで一、二、三、四、五と来て、工場に六、それから代理店に七、代理店から畜産農家に行くのは八、八つの流通過程を通って畜産農家へ行くんですよ。これが実に四五%ということで、この輸送するところ、つまり何を言いたいかというと、さっきも話、皆ありましたが、国産の飼料の自給率を上げなければならない。 そのためにはどんな方法があるか。これ、大臣、いろんな御答弁ありましたけれど、それを徹底してやらぬと、十六年って長いみたいであっという間に来るんですよ。なぜなら、農産物の播種から収穫のサイクルは非常に長いんです。そこに自然災害があったりしますと壊滅的になるんです。今年の北海道、惨め、さんざんであったんじゃないですか。ああいう形になるんですね。 そうなると、これは諸外国、生産地にもあることですから、生産地がこういうことになるというと、まず国内供給を先にして外国への輸出を止めてくる。そうすると、その四四%、五〇%を頼っている我が国の畜産はあり得なくなってしまう。 ここは、例えば餌米作ろうが、餌米へ作付け転換なかなかうまくいかない。これ、何かというと、法律化していないからですよ。農政がまた変わったらどうしようというようなことがあってなかなか転換が利かないと思うんですが、増産が図れないと思うんですが、この辺、真剣にどう思うか、新たな十六年後に向けて。明日、あさっての話じゃないんですよ。明日、あさっても大事ですが、十年、十五年の後の話であって、TPPに照準を合わせて農家を体制つくらぬというと、農家は衰退していきますよ。 その辺、しっかりと農政を打つその決意のほどを、あるいは手段のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 御指摘のとおり、生産コストの四割から七割、この飼料が占めております。その意味におきまして、輸入飼料への過度の依存から脱却して飼料生産基盤に立脚した足腰の強い畜産経営を実現させるということは御指摘のとおりでございまして、二十七年三月に食料・農業・農村基本計画におきまして、飼料自給率、これを、平成二十五年は二六%でございました、それを平成三十七年には四〇%に向上させることをこのとき目標と掲げております。 そこで、これに対する具体策でございますが、二十八年補正では、まず第一番に、草地の大区画化、雑草駆除による草地改良、第二に、国産粗飼料の広域流通体制の構築、第三に、公共牧場の活用拡大と機能強化、第四に、日本型放牧の推進、こういう取組によってこの四〇%の実現に向けて努力しております。 また、二十九年度予算でございますが、草地の生産性の向上、稲発酵粗飼料等の生産、利用拡大、そして、食品残渣、いわゆるエコフィードの生産、利用の拡大等推進に予算を注いでいるわけでございます。 いずれにいたしましても、飼料自給率の向上、そして飼料費の低減、これが肝であろうというように思っております。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○儀間光男君 そうですか。もっともっとやりたかったけれど、前段でちょっと余計なことをやってしまいまして時間がなくなりました。 どうぞ、大臣をしっかり皆さんサポートして、しっかり対応してください。 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(渡辺猛之君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。 ─────────────
○森ゆうこ君 皆様、大変お疲れさまでございます。希望の会、自由党の森ゆうこでございます。 質問に入ります前に、鳥インフルエンザ、我が新潟県でも発生をいたしました。先ほど田名部委員の方からるるお話がございましたけれども、本当に初動が早かった。そして、過去の教訓を踏まえて、農水省を始め、また自衛隊の皆さん、もちろん地元もそうですけれども、緊密に連携して早急にまずは終息をさせていただいたということに、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。そしてあわせて、通報が早かった、そして迷いなく、ちゅうちょすることなく殺処分が行われた。それも、先ほど御質問されました櫻井元財務副大臣が政治家としてリーダーシップを発揮されて、一〇〇%の補償ということにしていただいたおかげなんだなというふうに思います。改めて、感謝を申し上げたいと思います。 環境省から先日いただいた資料では、やはり、変異すると人の新型インフルエンザの原因となる可能性もありますので、家禽での発生予防、蔓延防止を徹底する必要があると、こういう認識が改めて示されたところでございますので、今後とも当局の御努力を心からお願いする次第でございます。 それでは、今日の質問に入りたいと思いますけれども、バター不足について質問をさせていただきたいと思います。 規制改革会議の平成二十八年三月二十三日の農業ワーキング・グループの議事録によれば、河野内閣府特命担当大臣、当時ですけれども、こう言っています。 農業ワーキング・グループは、バター不足という非常に不思議な現象がございまして、資本主義、自由主義であるはずの日本経済の中に、ここだけ計画経済が残っているという、その欠点が大きく出てきたのがこのバター不足だと思いますが、それをきっかけに、牛乳や乳製品の生産、流通が果たして今の仕組みでいいのだろうか、長年戦後からずっと同じ仕組みでやってまいりましたが、様々な取り巻く状況が変わっている中で、果たしてこの制度でいいのだろうかというところを真剣に御議論いただいております、こういう挨拶があります。 これが、ここで号砲が鳴らされたというか、つまり指定団体を狙い撃ちにした改革の議論がスタートしたというふうに見えるわけでございます。でも、本当にバター不足はこれまでのその指定団体等の制度によるものなのか、バター不足が生じた直接の要因は何か、そしてその背景について農水省の見解を伺います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 一昨年、平成二十六年でございますけれども、この年、近年乳牛の頭数の減少というのに加えまして、その前年、平成二十五年、非常に猛暑でございました。その影響等によりまして、二十六年の生乳生産量が大きく減少いたしまして、バターの生産量、在庫量が減少いたしました。このような供給不安を背景といたしまして、通常は業務用のバターを調達されます洋菓子店等の方々も家庭用バターを例えばスーパーで購入するというようなことなども重なりまして、スーパー等のバターが品薄となるという事態が生じたというふうに考えてございます。 このため、定期的に生産、流通、消費に関わる関係者が一堂に会する乳製品需給等情報交換連絡会議等を開催いたしまして、情報共有を小まめに行うとともに、国家貿易でのバターの適時適切の輸入ということで、本年の冬は全く問題ないというふうに考えてございます。
○森ゆうこ君 規制改革会議農業ワーキング・グループは、その後もとにかくバター不足はこれまでの仕組みのせいなのだということで、平成二十八年三月三十一日に指定団体制度の廃止を求める生乳流通等の見直しに関する意見を提出しましたが、さすがにこれは反対が強くて、今回のものにも盛り込まれず、そこで、代わってと言ったらいいんでしょうかね、補給金の話になっていったんだというふうに思っておりますけれども。 指定団体の役割と課題について、これからの制度設計のやり方によっては大変な悪影響、生乳の需給への悪影響が懸念されるんですけれども、指定団体の役割と課題についてどのような認識を持っていらっしゃるのか、農水省としてきちっと示していただかなければいけませんし、具体的にどのような制度を目指しているのか、農水省としての見解をお示しいただきたい。
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。 まず、役割の方は先ほどの質疑の中でもございましたが、輸送コストの削減、条件不利地域の集乳、乳価交渉力の確保に加えまして、補給金を通じた飲用向けと乳製品向けの仕向けの調整の実効性を確保すること、この四つであると考えておりまして、今後の指定団体制度の改革におきましても、従来果たしてきたこの役割はきちんと確保されるべきであると考えております。 その中で、農業競争力強化プログラムの中では、従来の指定団体以外にも補給金を交付したり、あるいは全量委託だけではなく部分委託も認めるというようなことを既に決められたところでございますが、これを踏まえつつも、今後の制度検討に当たっては、年間の販売計画の仕組みが飲用向けと乳製品向けの調整の実効性を担保できるものとし、現場の生産者が部分委託に関しても不公平を感じないよう、また場当たり的な利用を認めないルール等とすること、また条件不利地域対策については当該地域の生乳が確実に集乳され、不利な生産条件を補えるものとすることについて考慮することとなっておりまして、こういうスキームは絶対に我々も変えることができないので、農林水産省といたしましても、関係団体、関係者の意見を十分聞いて、しかるべき制度設計に邁進したいと思っております。
○森ゆうこ君 お手元に資料を配付いたしました。英国の、これは反面教師とすべきではないかということで、MMBの解体、そしてその結果、今日に至るまでずっと混乱をしている状況ということで、さらには、この間来られましたフランスの農業省総局長は、やはり酪農の危機、農家団結をというメッセージを残していかれたわけですから、これは非常に重要なメッセージだったのではないかというふうにも思います。 私は、一九九九年に、当時、構造改善事業の予算だったというふうに思いますが、これは二回しか行われなかったんですが、全国農業会議所主催の全国農村で頑張る女性たちヨーロッパ農業事情調査団というものに参加いたしまして、全国の女性カリスマ農業経営者の皆さんと一緒に、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、四か国、視察を二週間ほどさせていただきました。イギリスでは酪農家、フランスでもそうですけど、酪農家の、当時はグリーンツーリズムということでBアンドBに泊まらせていただいたり、生産者団体、農協と言われるところ、農水省に当たるところ、各国、いろんなお話を伺ってまいりました。 当時も、要するに直接支払、もうありとあらゆる理屈を付けてとにかく農業を保護する、それは食料安全保障だけではなく国境、まさしく安全保障のために、自給率は一〇〇%どころか二〇〇%を目指すんだということで当時もやっていらっしゃったという経験を踏まえ、そしてその農家の、特に酪農家の皆さんのお話を聞いたこと、当時、一九九九年は多分このMMBは既に解体が始まっていたというふうに思いますけれども、農水省として、この英国の経験、あるいはフランスの、農業大国ですけれども、この政策の方向性というものについてどう分析し、これをどういうふうに生かしていこうとされているのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 委員御指摘のイギリスのMMBでございますけれども、先生御紹介いただきましたとおり、一九三三年、昭和八年ですが、に創設されまして、これは商業用に生産された全てのイギリスの生乳はここで一元的に集荷、販売するという法的な権限、義務を、義務というんですか、酪農家からすると義務を課したという組織でございまして、一九九四年、平成の六年に廃止されました。 先生の資料にもございますとおり、その後、価格的には一時、廃止後上がりましたけれども、その後下がりました。その後、ほぼEUの乳価に近接をするという、最近ちょっと上がっているというような状況ではないかというふうに承知をしています。 このことにつきましては、英国国内におきまして、負の評価としては業界の収益が小売業に吸収されたという指摘がある一方で、酪農生産者を市場志向に導いたと評価する声、二つの声があるというふうに承知をしてございます。 また、フランスを例に出されました、二〇一五年に廃止されましたこれはEUのクオータ制度だろうと思いますが、生乳の生産割当て制度につきましては、そのクオータの廃止によりましてEU域内の生乳生産が増加した一方で、当時、中国等の新興国の需要が減退した、また、それにロシアの乳製品の輸入禁止が重なったということから、需要が大きく減少いたしましたためにEU全体の乳価が下落したというふうに承知をしてございます。 各国の酪農政策、それぞれの国におきます酪農業の位置付け等々を考慮して施策が講じられていると承知してございますけれども、イギリスにおきましては、MMBの廃止後、新たな制度導入、そういう動きは承知をしてございません。 EUにつきましては、クオータ制度廃止後の需給緩和に際しまして、脱脂粉乳、バター等の保管支援の拡充、あと生乳を減産した者に対する奨励金、そういう措置が行われているというふうに承知をしてございます。
○森ゆうこ君 御説明いただいたわけですけど、大臣、どう思われますか。特に酪農なんかは、本当に市場原理そのものにさらしてしまったら、自由競争にさらしてしまったら、これは継続できない、再生産できない、そういう最たるものだと思うんですけれども、どうもそれを自由競争から守るんだ、自給率を守るんだ、食料安全保障を守るんだ、そういう強いメッセージ、強い覚悟というものが大臣からは聞こえませんし、この間の議論の中で農水省側からどうしても伝わってこないんですけれども、どうなんでしょうか、大臣。
○国務大臣(山本有二君) 市場メカニズムだけでこの国の農業を守り、食料自給率、自給力を守るという、そういう立場にはありません。あくまでも、このメカニズムに合わない部分に対しては国が強く関与し、また財政的に支援する、そういう措置が必要だと、こう考えております。 先ほどの御指摘のイギリスのMMBやあるいはEUの試みというものも、幾つかその時代その時代に応じて決定し、覚悟してそういう政策、全量買取りというようなこともやってきた時代の経過というのは、我々も共に共通するところではないかと思っております。 またさらに、日本におきましての指定生産団体の機能の中で、最も今回期待されますところが共同販売の実を上げる乳価交渉力の強化でございます。つまり、乳価の交渉力が付きますと、それに応じて生産農家に入る所得も増えるわけでございまして、その意味において新しい時代を迎えることができたという意味でもございます。さらに、指定団体以外に出荷した生産者にも補給金が交付されますし、部分委託でも交付されます。 そういったことでも、計画的な生産調整において、飲用乳と加工乳とこの二つがバランスよく北海道でも安んじて営農できるというようなことを今回目指すわけでございまして、幾つかの外国の例にありますとおり、トライ・アンド・エラー、改革を進めながら最も適切な措置、そういう方法論、これに到着する、逢着するというようなことが賢明な農政ではないかというように思っております。
○森ゆうこ君 トライ・アンド・エラーはよくないですよ。そんなことやっていたらもうなくなってしまうぐらい現場は疲弊しているんですよ。トライ・アンド・エラーなんてのんきなことを言ってちゃ困るんですよ。ましてや、TPP諦めていないって言うし、これから年内大枠合意というふうに言っているわけでしょう、日欧EPA。そんなトライ・アンド・エラーなんて言っていたら、ただでさえもう現場は既に疲弊しているわけですから、もう間に合いませんよ。 そのMMBの解体というのは、農水省のこのリサーチペーパーによれば、長年にわたる価格・流通統制から徹底した自由取引へ、百八十度の制度転換をごく短期間に実施するという希代の社会実験だったと言ってよいという評価をされているわけですよ。ということは、せっかく大変な犠牲を払ってイギリスはやったわけですから、その轍は絶対踏まない、絶対守る、そういう強いメッセージが欲しいんですよ。 全然農業関係ない人だからそういうことを言っているんですか。もっとちゃんと言ってください。
○国務大臣(山本有二君) 森委員のおっしゃるとおり、イギリスでのその試み、あるいはイギリスでの失敗、その轍を踏まないように今回の改革、しっかりやっていく所存でございますし、また法案につきましては、明年しっかりとした制度設計において様々な方々の御意見を聞いて構築したいというように思っております。
○森ゆうこ君 それで、今言っていた日EU経済連携協定にTPPの内容を準用して年内大枠合意を目指すという報道がなされているんですけど、ショックを受けたんじゃないですかね、皆さん。そのためにやっていたのか、冗談じゃないよという気持ちなんですけどね。 どうぞ、外務省。どうなんですか。
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。 保護主義的な動きが世界的に広がっている中で、基本的価値を共有するEUとの間で本年中にEPAの大枠について合意したいと考えており、この点につきましては日EU首脳間で累次にわたり確認しているところでございます。 交渉の現状につきましては、現在、EU側と鋭意交渉中でございますので、内容について言及することは控えさせていただきますが、日EU双方の関心分野を踏まえ、またお互いのセンシティビティーに配慮しつつ、国益の観点から最善の結果を追求しているところでございます。また、関係省庁間で緊密に連携し交渉に取り組むため、先月には主要閣僚会議の開催を閣議決定いたしました。 引き続き、政府一丸となって精力的に交渉を進めてまいります。 以上です。
○森ゆうこ君 それじゃ全く分かりませんね。 ところで、政務官、大枠合意なんですか、大筋合意ではなくて。どちらなんですか。
○大臣政務官(滝沢求君) 大枠合意でございます。
○森ゆうこ君 大枠合意というのはどういう意味ですか。
○大臣政務官(滝沢求君) 一概に定義が定まっているわけではございませんが、交渉の基本的な要素につき、政治レベルで判断すべき論点が解決している状況を大枠合意と考えております。(発言する者あり) 失礼しました。政治レベルで判断すべき論点が解決している状況を大枠合意と考えております。 以上です。
○森ゆうこ君 政治レベルで判断すべき論点が合意できているということですか。それはどういう意味ですか。どういう意味ですか。全然意味分かりません。政治レベルで解決すべき論点が合意できていると、全然意味分からないので、もう一回ちょっと具体的に答えてください。
○大臣政務官(滝沢求君) 改めてお答え申し上げますが、交渉の基本的な要素につき、政治レベルで判断すべき論点が解決している状況を大筋合意と考えております。大枠合意と考えているところであります。改めて、大枠合意と考えているところであります。
○森ゆうこ君 交渉の中身は交渉中だから答えられないとしても、一体何を話し合っているんですか。何を、どういう論点があるんですか。それぐらいは答えないと、それはもう全く国民の知る権利を阻害しているとしか言いようがありませんけど、具体的にその論点って何ですか。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、簡潔な答弁をお願いします。
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。 現在の、交渉中であるため、具体的な内容についてはお答えは差し控えさせていただきます。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ております。質疑をおまとめください。
○森ゆうこ君 時間が過ぎていることは承知しておりますが、いいんですか、こんな答弁で。自民党の皆さん、いいんですか、こんなので。また同じですよ、TPPと。TPP断固反対、うそつかない、だまされたんでしょう、自民党も。(発言する者あり)だまされたんですよ。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ております。質疑をおまとめください。
○森ゆうこ君 ということで、政治的に解決すべき論点で合意って一体何ですか。全く分かりません。 不誠実な答弁に強く抗議をして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(渡辺猛之君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
○徳永エリ君 私は、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による畜産物価格等に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 畜産物価格等に関する決議(案) 我が国畜産・酪農経営は、高齢化、後継者不足などにより、飼養戸数、飼養頭数とも減少傾向にあり、繁殖雌牛や乳用後継牛の増頭、生産コストの削減などによる生産基盤の強化を通じた経営の安定と競争力の強化、労働負担の軽減が喫緊の課題となっている。 よって政府は、こうした情勢を踏まえ、平成二十九年度の畜産物価格及び関連対策の決定に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 我が国畜産・酪農の生産基盤の維持・拡大を図るため、地域農業・地域社会を支える多様な畜産・酪農について、畜産物の付加価値の向上や飼料等の生産費削減等の取組を通じて、将来に向けて魅力ある持続可能な経営が実現できるよう、十分な所得を確保し得る実効性のある施策を実施すること。 二 加工原料乳生産者補給金の単価及び交付対象数量については、生クリーム等の液状乳製品の加工原料乳生産者補給金制度への追加と補給金単価の一本化を行い、酪農家の経営努力が報われ、営農意欲が喚起されるよう、再生産の確保を図ることを旨として適切に決定すること。 三 労働時間が長いといった酪農経営者の労働条件を大きく改善するため、酪農ヘルパーや公共牧場等を活用した育成の外部化を支援するとともに、搾乳ロボットやパーラーをはじめとする省力化機器や施設の整備に対して集中的に支援を行うこと。 四 牛肉・豚肉の安定価格及び肉用子牛の保証基準価格等については、畜産農家の経営安定に資するよう、需給動向、価格の推移、子牛価格の高騰等を十分勘案し、再生産の確保を図ることを旨として適切に決定すること。 五 畜産・酪農の生産基盤の強化を図るため、関係事業者が連携・結集し、地域一体となって収益を向上させる地域ぐるみの畜産クラスター事業を強力に推進すること。また、繁殖雌牛の増頭や新規参入に対する支援及び和牛受精卵移植を活用した和子牛生産、性判別技術と受精卵移植技術の活用による計画的な乳用後継牛の確保、優良な純粋種豚の導入等への支援を一層強化すること。 六 配合飼料価格安定制度については、畜産・酪農経営の安定に資するよう、必要な財源を確保し、引き続き制度の安定的な運営を図ること。 七 輸入飼料に過度に依存せず、国産飼料生産基盤に立脚した畜産・酪農経営の確立を図るため、飼料用米・稲発酵粗飼料等を活用した耕畜連携、コントラクター・TMRセンターの育成、高栄養粗飼料の増産、草地改良の実施、放牧の推進、エコフィードの生産・利用等への支援を一層強化すること。 八 国産畜産物の輸出拡大のため、HACCPなど輸出先国の衛生条件を満たす食肉処理施設の整備の促進、日本ブランドを前面に立てた市場開拓の取組への支援、戦略的な動物検疫協議の実施など、輸出促進対策を一層強力に進めること。また、原発事故等を要因とする各国の輸入規制の撤廃・緩和を強力に申し入れること。 九 原発事故に伴う放射性物質により汚染された牧草地の除染対策と汚染された稲わら、牧草及び堆肥等の農業系汚染廃棄物の処理を強力に推進するとともに、原発事故に係る風評被害対策に徹底して取り組むこと。 十 畜産経営に大きな被害を及ぼす高病原性鳥インフルエンザをはじめとする家畜の伝染性疾病等については、適切な飼養管理の徹底や予防対策などが重要であり、畜産農家における飼養衛生管理基準の遵守に向けた指導や空港等における入国者に対する水際対策を徹底すること。また、産業動物獣医師の育成・確保に取り組むとともに、家畜の伝染性疾病等に係る風評被害防止等の観点から、国民に対して正確な情報を迅速に伝えること。 十一 加工原料乳生産者補給金制度の在り方の見直しは、指定生乳生産者団体の機能が今後も適正に発揮されることが極めて重要であることを念頭に置き、関係者の意見を聴き、十分な調整を経て行うこと。 十二 肉用牛肥育経営安定特別対策事業(牛マルキン)・養豚経営安定対策事業(豚マルキン)の補填率の引上げ、豚マルキンの肉用牛並みの国庫負担水準引上げ及び肉用子牛の保証基準価格の算定方式の見直しについては、畜産農家の経営状況等を踏まえ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づき所要の措置を講ずること。 十三 日EU経済連携協定交渉については、年内の大枠合意を目指して交渉が行われているが、内容よりも期限を重視するあまり国益が損なわれることのないよう、特に、豚肉、乳製品等をはじめとする農林水産物の重要品目の再生産が引き続き可能となるよう、必要な国境措置をしっかり確保すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(渡辺猛之君) ただいまの徳永君提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡辺猛之君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、山本農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本農林水産大臣。
○国務大臣(山本有二君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨に従いまして、最近の畜産をめぐる情勢を踏まえつつ、十分検討してまいる所存でございます。
○委員長(渡辺猛之君) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十一分散会