総務委員会 第5号
- 発言数
- 187 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/11/17
会議録
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、浜野喜史君、佐藤啓君及び那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として森本真治君、山崎正昭君及び宮沢由佳君が選任されました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局長安田充君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川沙織君 民進党の吉川沙織です。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、三月二十三日の当委員会での質疑と同様、立法府に対する法案提出の在り方からお伺いをさせていただきます。三月二十三日の地方税法、地方交付税法等の質疑の際にも申し上げましたが、束ねている法案、いわゆる束ね法案についてお伺いします。 参議院では、現在、TPP承認案関連法案が一括して審議中です。うち、TPPの関連法案について国会に提出されたのは、見かけ上は一法律案ですが、実際は十一法律案に及ぶ束ね法案です。十一法律案のうち、財務省、文科省、経産省、厚労省、農水省、公取委にわたっているにもかかわらず、法案名は環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案であり、外形上、どんな法案が含まれているか分かりません。よって、論点が見えづらくなり、議論も分散し、立法府での議論が国民にも伝わりにくいという、こういう弊害がございます。 本日審査に付されております社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、国税におきましては地方税法及び地方交付税法の箇所が消費税法になるわけでございますが、共に法律案が束ねられています。束ね法案として国会に提出した理由を、総務省、財務省の順に伺います。
○政府参考人(林崎理君) お答え申し上げます。 今回御審議いただいている法案でございますけれども、今御紹介のありました法案名の大部分を占めている一本目の法律が、これ社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律という、こういう法律がまず一本目でございます。いわゆる税制抜本改革法でございます。それから、二本目といたしまして地方税法、三本目といたしまして地方税法の一部を改正する等の法律という、これはいずれも法案名では等で読んでいるわけでありまして、以上の三本の法律を束ねて一つの法案としているところでございます。 その改正内容についてでございますけれども、税制抜本改革法を改正いたしまして、地方消費税率の引上げ、これ消費税率換算で一・七%から二・二%に引き上げるということでございますけれども、その施行期日の変更を行うということがございます。それから、内容の二つ目として、地方税法を改正して、消費税率一〇%引上げに関連して講じている住宅ローン減税の拡充措置について適用期限を二年半延長をするということがございます。(発言する者あり)はい。それから、三本目でございますが、平成二十八年度地方税法等改正法を改正して、消費税率一〇%の引上げ時に講じることとしていた地方法人課税の偏在是正措置及び……(発言する者あり)済みません。及び車体課税の見直しの実施時期を二年半延期するものでございます。 したがいまして、ちょっと今長々御説明申し上げましたけれども、その趣旨、目的、それから改正内容は消費税率一〇%への引上げ時期の変更に伴う対応という点で共通しているということで、今回の法案では、先ほど申し上げた三本の法律を束ねまして一つの法案として国会に提出したところでございます。 そして、今御審議いただいている三本の法律、いずれも総務委員会の所管に属する法律である、こういうことでございます。
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。 国税についてお答えいたします。 今回の法案は、消費税率の引上げ時期を変更いたしますとともに、この時期の変更に関連して、いわゆる抜本税制改革法七条に規定されています低所得者対策の配慮としての軽減税率制度、それから反動減対策としての住宅措置、それから地方消費税の充実と併せて講ずる地方法人課税の偏在是正などの措置について、いずれも実施時期の延期や適用期限の延長といった対応を一体として行うものでございます。 そういうことで、共通の目的の下に内容的にも相互に関連した各種の制度改正ということで、全体を一本に束ねて御審議をお願い賜っているところでございます。
○吉川沙織君 残念ながら、今のは総務省より財務省の答弁の方が分かりやすうございました。 昭和三十年代の閣議決定の文書も引用しながら、つまりは、目的が一緒で、その目的は何かというと、今回、消費税率を延期しようとする法律案でございますので、「相互に関連し」と、そういうのが理由だと思います。 お伺いしますけれども、国税においては所得税法等の一部を改正する法律、地方税の方においては地方税法等の一部を改正する等の法律が含まれているとのことでございましたが、これらはいずれも、国税においては平成二十八年法律第十五号、地方税においては平成二十八年法律第十三号が含まれているということでよろしゅうございますか。
○委員長(横山信一君) どなたに。
○吉川沙織君 総務と財務に。
○政府参考人(林崎理君) 地方税法につきまして、御指摘のとおりでございます。
○政府参考人(井上裕之君) 国税に関しては、平成二十四年の抜本税制改革法、それから平成二十八年の所得税法等の一部改正法、それから、過去からずっと改正をしてきております租税特別措置法の一部改正等の内容が含まれております。
○吉川沙織君 つまり、今何をお伺いしたかったかと申しますと、当委員会では地方税法等の一部を改正する等の法律が成立をし、国税の方では所得税法を中心とする法改正が三月末日までにこの参議院で可決、成立をして法律が現在施行されているということでございますが、これがそれぞれ含まれているということでございます。 ちなみに、所得税法等も地方税法等も、これらはずっと慣例で六本以上の法律案が束ねられて出されて、立法府として審議をしているということは申し添えたいと思います。 この臨時国会に提出された国税、地方税に係るいわゆる消費税率引上げ延期法案が成立するまでは、つまり、現在この総務委員会で、また同時刻に参議院の財政金融委員会で審議中の国税、地方税に係る両法律案が立法府たる国会で審議されている間、つまり成立するまでの間は、法律上、平成二十九年四月一日に消費税率は一〇%に引き上がることになっているということを確認したいと思います。 財務省、総務省の順に問います。
○政府参考人(井上裕之君) 御指摘のとおり、現行法上は来年の四月一日に消費税が一〇%に引き上げることになってございます。
○政府参考人(林崎理君) 地方税に関しても同様でございます。
○吉川沙織君 つまり、この現時点、三月に成立した所得税法、地方税法、それから平成二十四年に成立をしました税制抜本改革法によって、今の時点では、この審議をされている今の時点では、平成二十九年四月一日に消費税率は上がる法律の下で、でも国会に法律が提出をされたので、それを延期するための法律案の審議をしているということ、つまり、今は、現時点では、現行法の国税、地方税法が施行されているということが、財務省、総務省の答弁によって改めて確認をさせていただきました。 ここで一つの事例を見てみたいと思います。住宅取得等に係る事例を見てみます。 消費税の納税義務は、取引の目的物の引渡し等があったときに発生をするため、消費税率の引上げ日以降に引渡しが行われた場合には、原則として一〇%の税率が適用されることになります。しかし、例えば住宅工事などの請負契約については、契約から引渡しまでの期間が非常に長期間に及ぶものも多いため、消費税率一〇%への引上げ日の半年前までに契約を締結している場合には、引渡しが仮に半年を越えて消費税率一〇%への引上げ日以後となる場合でも八%の税率を適用するという経過措置が設けられています。 ここで財務省に伺います。 現在、この現時点において現行法が施行されている以上、住宅取得等の契約を平成二十八年十月一日以降にした場合、消費税率一〇%への引上げ日の半年前を切っています。つまり、その軽減の適用措置がもう切れていますので、消費税率は一〇%で契約をすることになりますが、現行法の確認をさせてください。
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。 御指摘のとおり、現行法上、住宅の請負契約につきましては、二十八年十月一日以降に契約をし来年四月一日以降に引渡しを受ける場合には、現行法上、消費税率は一〇%適用でございます。
○吉川沙織君 今は、現行法の法的な解釈が何が正しいのか、そしてまた現時点での取扱いについて確認をさせていただきました。 さらに財務省に伺います。 平成二十七年度税制改正、国税分においては、この資料一にお示しさせていただいておりますとおり、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置が延長されることになっております。この資料一の方の上の部分の、マーカーで引いてある平成二十八年十月から、これ、措置がもう切り替わっている。今日は十一月の十七日ですから、十月以降ということになります。これが延長されておりますので、消費税率一〇%への引上げに伴うこれは駆け込み反動減対策として講じられているものです。 十月一日から措置が切り替わることになっていますが、現在審議中の法案が成立するまでは予定どおりの対応となっていることを確認させてください。
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。 来年四月に消費税率が引き上がるという現行制度の下では、今年贈与を受けまして、御指摘のとおり、今年の十月以降に契約をして、来年四月以降に引渡しを受けて、実際に課される消費税率が一〇%であること、これが全て満たされる場合はおっしゃるとおりの非課税枠でございます。
○吉川沙織君 つまり、今、財務省の審議官の方からは、引渡しの時点で一〇%、これは資料二の方に、国交省が、この制度は今のままですけれども法律案が成立した場合はそうじゃないですよというようなものを出しています。これについてはまた後ほど触れたいと思いますが、現行法で言えば措置は切り替わっているということでいいですね。
○政府参考人(井上裕之君) 現行法上は、先生おっしゃるとおり、十月を徒過しておりますので、十月以降に契約をし、来年四月以降に実際に消費税が一〇%で課される場合は、おっしゃるとおりでございます。
○吉川沙織君 後のところを財務省としては力点を置きたいんでしょうけれども、現在施行されている法律で言えば、二十八年十月一日に措置は切り替わっています。 また、平成二十六年十二月三十日、自由民主党、公明党、平成二十七年度税制改正大綱の中を見ますと、やっぱり前回の消費税率引上げのとき、つまり平成二十六年四月の消費税率引上げ前に住宅着工が大きく増加をして、その後反動による低迷状況が続いて、最近でやっと持ち直しの状態が続いている。だから、今回も消費税率引上げの半年前から反動減対策として与党の税制大綱に書き込み、法律も変え、今このような措置が切り替わっているはずだということを改めて確認したいと思います。 現行法においては、二十九年四月一日に消費税率が引き上がることとなっておりまして、ただ、今年六月一日に内閣総理大臣が記者会見をして、この資料の二というのは、実は現行法はこうはなっていないんですけれども、消費税率を引上げの法案が国税と地方税法において国会において出されたので、これはないですよ、引き延ばしになりますよ、延期になりますよという周知の国交省の文書ですけれども、国会の議決を経た法律の執行を総理の記者会見によって、まだ法律変わっていないんですけど、これは実質その停止というか止めていることにほかならないんですけど、財務省として、見解、いかがでしょう。
○政府参考人(井上裕之君) 御指摘のとおり、六月一日に総理から消費税の延期の表明がございました。当然、これは法律上の措置でございましたので、我々といたしましては、総理の表明を受けて変更に伴い必要となる法改正について早急に検討し、内容を決定しまして、その上で法案決定作業を迅速に行いまして、本臨時国会の冒頭に法案提出させていただいております。何とぞ御理解よろしくお願いします。
○吉川沙織君 もちろん理解はしたいです。ただ、多くの人にとって住宅の購入というのは人生で最も高い購入物であり、買物であると思っています。 何というんですかね、この国交省の引上げが延期になりますというペーパーが出されたのは、十月一日から措置が切り替わるはずだったのに、そうではないですよというのが出されたのは、明らかに法案が提出された九月二十六日以降であるということが読み取れます。なぜならば、資料二の二の「消費税率引上げ時期が変更される場合の措置」のところに「消費税率引上げの時期を平成三十一年十月へと変更することに関する法律案が国会に提出されています。」、ということは、提出された後にこの文書が出された。九月二十六日以降にこれが出されて、十月一日に措置が切り替わる。これは、何というんでしょうか、平成二十七年二月二十六日、衆議院本会議での「再び延期することはありません。」という総理の答弁を始め、その言葉を信じて、さっき質疑でやり取りしましたけれども、八%の消費税率で住宅を購入できる九月三十日までに急いで住宅の契約をした人もいるでしょう。また、この贈与税の非課税、大きな枠、この非課税措置を望んで今年十月一日以降に契約をしようとした人もいるでしょう。長期間に分けて住宅の購入は様々なことを検討し、法律に基づいた制度を見越して動いているのに、総理の発言に右往左往させられてしまっている多くの方にとって何とも言えないことだと私は思っています。 そこで、改めて財務省に伺います。 今年十月一日から始まってしまう制度があった以上、本来であればいつ頃までに法律改正が必要だったとお考えでしょうか。一般的な周知期間が、これが九月二十六日に出て五日後の十月一日というように、数日間ということはないと思いますが、こういう制度変更のときはどれぐらいまでに法律の改正が本来だったら必要だとお考えですか。
○政府参考人(井上裕之君) 先生おっしゃるとおり、制度改正に当たっては予見可能性の確保というのは大変大事だと思います。一般的にどのぐらいの期間が必要かというのはなかなか申し上げにくいところがございますけれども、今回の措置に関しましては、先ほども申し上げましたけれども、あくまで実際に課される消費税率が一〇%であるということを条件に適用されるという制度でございました。 さはさりながら、我々といたしましても、総理の表明を受けた後、できるだけ速やかに措置内容を決定し法案作業を行って、現在国会に法律を提出させていただいております。繰り返しで恐縮でございますが、御理解よろしくお願いいたします。
○吉川沙織君 これまで財務省と、国税の方でしたけれども、やり取りをさせていただきました。 地方税法等について、同様の制度若しくは問題点があるか否か、総務省に伺います。
○政府参考人(林崎理君) お答えします。 地方税法において、消費税率一〇%の引上げに関連をして本年十月に施行する、そういう措置は存在しておりません。
○吉川沙織君 残念ながら、反動減対策でしっかり半年前からそういうのを講じていただいたけれども、法律の提出が遅かった、それから、今もまだ審議中だけれども始まる、だから、数日前に周知をして、それに振り回された多くの国民の皆さんがいると思うと何ともやるせないですけれども、総理がそもそも消費税率の延期を表明なさったのが前回の常会が閉会する当日、今年六月一日であり、全ての国会日程が終わった後でございました。 会見の時期やタイミングはともかくとして、国税、地方税法に係る今回の法律案が行政府たる内閣から国会に提出されたという経緯は理解をします。 しかしながら、現在は、これまで確認をさせていただきましたとおり、現行法が施行されており、提出された法律案はあくまでこの立法府である国会で審議中です。 更に言えば、一昨日、十一月十五日の参議院TPP特別委員会で総理はこうおっしゃっています。「法改正が必要であれば、国会の御審議がなければそれは言わば法律とはならないわけでございます」と明確に答弁されています。現在審査中のいわゆる消費税率引上げ法案は、立法府たるこの国会で今まさに審議中であって、成立はしていません。それにもかかわらず、立法府の長でもできない制度変更を行政府の長の会見を根拠として一部先行して行っているということは、立法府に身を置く議会人としてはとてもつろうございます。 確かに、衆参共に与党の議席が大勢を占めていますし、野党の占める議席はほんの僅かです。内閣提出法律案は、国会に提出し、委員会に付託され審議され、どんな形であれ採決をしさえすれば成立する環境にあるということは、残念ながら否定はしません。 ただ、総理の延期しますという発言があるからいいということになれば、前回の総理の「再び延期することはありません。」という発言を信じた多くの国民の皆さんは一体何を信じればよいのかという思いであります。 次は必ず消費税率を予定どおり引き上げるのか、それともまた何かあったらそのときの新しい判断で再々延期する可能性があるのか、財務省に伺います。
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。 私の立場でお答えするのはなかなか難しゅうございますけれども、政府の一員としてしっかりと経済を良くするということで、政府の一員としてしっかり頑張りたいと思っております。
○吉川沙織君 平成二十四年の税制抜本改革法の審議の際は、私どもは与党の方でございまして、今答弁席に座っておられる財務省の皆様にも大変お世話になりましたし、これは社会保障の財源のために、それから未来の世代のために必要な税制抜本改革だったと私は今も信じています。ですから、次は再び延期することがないようにしっかり経済を立て直してほしいと思っています。 立法府と行政府という立場に例を置いて今まで国税の方を取り上げてまいりましたけれども、こんな事例が最近ございました。 十月二十一日は参議院の本会議で、十月二十五日では衆議院の本会議で、国会同意人事を採決をしました。なぜそれだけ早いタイミングだったかというのは、十月二十七日に公正取引委員会の委員の任期が切れるがために、それ以外の国会同意人事の提示というのは十二月二日以降だったので急がなかったのですが、切れる任期の役職があって、国会としては大事な役職に欠員を出すわけにはいかない、そういう思いで早期に本会議をセットし、両院共に同意を決して内閣に通知をしました。 しかしながら、今日時点において、いまだに公正取引委員会の委員は欠員でございます。私が議院運営委員会の理事会でそのことを指摘をして、やっと内閣と公取委から説明があった。それだけ国会同意人事は軽いものなのかと考えざるを得ないような出来事がありました。けれども、立法府の人間としてしっかりやっていきたいと思っています。 それでは、ここから地方財政全般について、三月二十三日の審議も踏まえながらお伺いしていきたいと思います。 これは衆議院の総務委員会でも随分出たようでございますが、平成二十八年十月二十七日に開催されました財政制度等審議会の財政制度分科会では地方財政が議題になりました。その際の資料では、地財計画の見直し方向として財務省が考える改革の方向性が幾つか示されており、その一つに地方税収等の計上の適正化が挙げられています。 そこでは、地方交付税の原資となる国税収の上振れにより生じた地方交付税の増額分を翌年度に繰り越している措置を引き合いに出しつつ、地方税収について、地方財政計画見込額からの上振れ分を地財計画上でも精算すべきとしています。しかし、地方交付税については、地方交付税法において国税の一定割合とされておりますところ、これは決算額の一定割合を意味していることから、精算を行い、その結果、増加する場合には後年度の地方交付税総額に加算することとされています。 このような地方交付税の精算増と地方税収の上振れを比較することが適当なのかどうか、財務省と総務省に伺います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 地方交付税の精算増と地方税収の上振れを比較することの妥当性という御質問をいただきました。 国税におきましては、前々年度の税収決算増と前年度の税収補正増のそれぞれに伴います交付税の法定率分の増額は、当年度の予算編成において財源不足の解消に活用されているところでございます。 一方、地方税収の上振れは財源不足の解消には活用されていない状況でございます。地方財政計画で見込んだ歳入歳出のギャップを埋めるべく、法定率分に加えまして特例交付金などで交付税が措置されていることを踏まえますと、計画見込みからの地方税収の上振れ分は、結果として本来の必要額を上回る赤字国債の発行を国の側で行っていたということを意味すると考えております。 平成三十二年度までのプライマリーバランス黒字化が財政健全化目標として掲げられ、最大限の歳出効率化努力が求められている中、地方税収の決算見込みからの上振れ分につきましては、ミクロベースでは認識されているのと同様に地方財政計画上でも認識して精算を行うべきではないかと、こういうふうに考えているところでございます。
○政府参考人(黒田武一郎君) 委員御指摘のとおり、地方財政計画につきましては、地方財源を保障するために、地方交付税法に規定するとおり、翌年度の地方団体の歳入歳出額を見込むものでございます。 この中で、交付税につきましては、先ほど御指摘いただきましたように、基本的には国税の一定割合と決まっておりますので、当然、その年の予算計上額を決算分について精算するという行為が出てまいります。それに沿って翌年度の見込額を計上すると。 地方税収につきましては、まさにこれは翌年度を見込むということになっておりますので、決算額が見込額と比較して上振れした場合も下振れした場合も、これは今の地方財政計画の制度上はそういう精算は行わないという認識でおります。
○吉川沙織君 地方税収の上振れ、下振れの相殺についてはこれまでの議論の中でも出ておりましたけれども、地方税収が上振れをしているとき、どんな場合か。この主な要因というのは、恐らくですが、法人関係税の増収であることが多いと考えられると思います。法人関係税は伸長性が高く、かつ地域偏在性も大きいです。ということは、地方税収の上振れの大宗を成すのは不交付団体分であると思われます。これに見合う歳出は、地方財政計画上の考え方では、恐らく、交付団体の分も含む一般歳出ではなく、いわゆる水準超経費として整理するべきものではないかと考えられます。 財政制度等審議会が考える地方税収の地方財政計画での精算とは具体的にどのように行うものなのか詳細は明らかではありませんが、地方税収の上振れ分と同額を後年度の地方財政計画の税収に計上し、一方で、その見合いの歳出を交付団体分か不交付団体分かを区別しないで計上するのであれば、不交付団体に帰属する上振れ税収の分だけ交付団体の歳出を圧迫する結果につながるのではないかと考えています。 もしかしたら理論上はできないことはないのかもしれませんが、そもそも地方財政を議論する際には千八百もある地方団体の財政運営を考えて制度設計する必要があるはずだと考えます。総務省の見解を伺います。
○政府参考人(黒田武一郎君) 基本的に御指摘のとおりだと私どもも思っております。 あえて仮にこの地方税収につきまして何らかの調整をする仕組みを新たに設けることとした場合にどのような問題が生じるかということについて、少し例を挙げさせていただきたいと思います。 例えば、来年度、平成二十九年度の地方財政計画は、例年の日程でありましたら平成二十九年二月上旬、その前提であります地方財政対策はこの十二月に決定されます。したがいまして、仮に、今御指摘いただきましたように、一定ルールの下で不交付団体分を何らかの形で調整して地方税の決算額を反映させるということをした場合におきましても、この地方財政計画の前々年度であります平成二十七年度決算がその対象になります。したがいまして、この決算が明らかになるのは十一月下旬でございますので、地方団体は、夏の概算要求の段階の数値に加えまして、十一月まで更に見込みが立たないという状況になりますので、これは中長期的な観点からの予見可能性を求める地方団体側から見ますとまさに逆行する対応になりまして、非常に問題があるのではないかと思っております。 当然、先ほど御指摘のように、全国千八百ありますそれぞれの地方団体、それぞれの事情に基づきまして事務事業を実施しますので、税収が増加した場合も、基金に計上する団体もあれば、緊急の課題に対応するための財源として使う団体もございます。仮にこの全国総額で一定のルールで精算するとした場合、地方税収、個々の団体では増減は様々でございます。個々の地方団体は、税収が増えた場合でも、それが全国ベースで増加するのかどうかは見込めない中にありまして、翌々年度の交付税総額がどのようになるかという、これ、言わば見込みようのない課題を視野に入れながら財政運営をせざるを得ないと、そういうふうな困難な問題が生じます。 こういうふうに、非常にこの予見可能性の問題からも問題があると思っておりますので、現行の単年度ごとの整理の仕方が妥当ではないかと考えております。
○吉川沙織君 今局長から答弁ございましたように、地方団体、様々事情があって、様々な危機、災害対応にも備えていかなければならないということも含めて御答弁をいただいたかと思います。しっかりやっていただきたいと思いますし、注視をしていきたい課題であると申し上げておきます。 それでは次に、今年三月二十三日のこの委員会で、地方交付税の算定におけるトップランナー方式について、これを全ての団体で行うとして算定していった場合、地方財政計画上の地方公務員数の積算における民間委託等推進分が増加し、これにより給与関係経費が減り、最終的に地方交付税総額が減ることになりやしませんかと質問を行いました。この質問は、トップランナー方式の導入による歳出効率化が単なるスリム化という意味で捉えられ、節減された経費を他の歳出に振り向けるという歳出の再構築にはならないのではないかという懸念から行ったものです。 この質問に対して総務省は何て答弁があったかといいますと、「交付税算定における本年のトップランナー方式の導入が直ちに本年の地財計画の職員数に影響しているというものではございません。」でした。質問の意図が余り伝わっていなかったと思います。質問は、トップランナー方式による算定を進めていった場合の後年度の地財計画と地方交付税総額への影響を聞いているのであって、本年の算定が本年の地財計画に与える影響については聞いていませんでした。質問の意図が残念ながら伝わらなかったのか、あえて擦れ違いの答弁をされたのかは分かりませんが、いずれにしても、前回はちゃんと質問にお答えいただけませんでした。 そこで、また財政制度等審議会の資料に戻りたいと思いますが、地財計画の改革の方向性として、「改革成果の地財計画への反映①(トップランナー方式)」を挙げ、地財計画の歳出規模の抑制、地方財政への効率化につなげるべく、トップランナー方式による効果が地財計画に反映されるよう計画の策定を進める必要があるとされています。財政審の考え方は、まさに先般の質問を行う際に私が抱いていた懸念のとおりではないでしょうか。財務省はトップランナー方式を歳出のスリム化手段であると考えておられるのか、見解を伺います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 トップランナー制度につきましては、まさに各自治体の行政運営を効率化してもらう、それを促すという趣旨で設けられているものと理解しております。現状では、トップランナー制度に伴う基準財政需要の単価の見直し、これがなされておるわけでございますが、それに伴う基準財政需要額の減少額が地財計画に反映されているとは言えない状況だというふうに考えてございます。 プライマリーバランス黒字化が財政健全化目標として掲げられ、最大限の歳出効率化が求められている中、トップランナー制度についても、その効果を地財計画に反映させ歳出規模の抑制につなげていくべきではないのか、このように考えてございます。
○吉川沙織君 トップランナー制度ではなくトップランナー方式でございますので、是非お間違えのないようよろしくお願いいたしますと同時に、歳出規模の抑制を進めていくという、こういう財務省のお立場を今答弁でいただきました。 総務省としては、このような考え方に同調されますでしょうか。見解を伺います。
○政府参考人(黒田武一郎君) 地方財政計画の歳出におきましては、トップランナー方式等といいました民間委託等、この業務改革等の進捗に伴いまして一定の歳出効率化効果が将来的には見込まれ、減となる経費がある一方で、社会保障関係費の自然増等のように増になる経費もございます。 このように、地方財政計画の歳出におきましては減となるものや増となるものございますが、いずれにしましても、この業務改革の努力をして行政コストを下げればその分地方財源が減少するということになりますと、これ業務改革へのインセンティブはむしろ阻害されるものでございますので、地域の様々な課題に必要な財源を確保するなどした上で、しっかりと、この一般財源総額につきましては二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないように実質的に水準を確保すると。この方式を踏まえまして、所要の一般財源総額を確保してまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 今の答弁で大体分かりはしたんですが、先般、三月二十三日の答弁でお答えいただけなかったので、改めて総務省に伺いたいと思います。質問の意図は先ほどの発言で伝わったと思います。 トップランナー方式による算定を行うことで、後年度において、地財計画上の地方公務員数の積算における民間委託等推進分が増加し、これにより給与関係経費が減り、地方交付税総額の減額要因となることはないか、総務省は改めて答弁をお願いします。
○政府参考人(黒田武一郎君) ただいまお答えしましたように、確かに、このトップランナー方式の部分だけを見ますと、業務改革が将来的に進行しますと決算額にも出てまいりまして、その分は歳出の減少要因になるということは、これは間違いないと思います。 ただ、その分を、これはあくまでも地方団体の努力でございますので、その分が地方財源の減に直結するというようなことになりましたら、これは業務改革のインセンティブ、非常に阻害しますので、ほかの必要な、様々な地域課題に必要な経費、そういうものをしっかりと確保しながら一般財源総額を確保していくと、そういう対応をさせていただきたいと思っております。
○吉川沙織君 今、総務省の局長の答弁にもありましたとおり、業務改革のインセンティブ、大事だと思っています。だからこそ、このトップランナー方式の導入というのは、単なる歳出等のスリム化ではなくて、歳出効率化により生じた財源を千八百もある地方団体がそれぞれの事情に応じた歳出へ振り向けられるようにするために行うものであると私は考えますが、財務省、総務省に見解を伺います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 トップランナー方式についてもその効果を地財計画に反映させるべきではないかと考えているのは、先ほど申し上げたとおりでございます。一方で、トップランナー方式導入によります歳出効率化によりまして各自治体が独自施策の財源を確保するという個々の自治体のインセンティブにも十分配慮すべきだというのは、御指摘のとおりだと考えております。 この両方を踏まえまして、トップランナー方式の効果額をどの程度どのように地財計画に反映すべきか、計画策定上の工夫については総務省とよく相談してまいりたいと、このように考えてございます。
○政府参考人(黒田武一郎君) 今の答弁とほぼ重複いたしますけれども、先ほどもお答えしましたとおり、この地方財政計画の歳出におきましては、トップランナー方式の導入に伴う業務改革等の進捗に伴いまして、一定の歳出の効率化が見込まれる経費もあれば、一方で社会保障関係費の自然増等のように増となる経費もございます。こういうものを全て含めまして、めり張りを付けて歳出の重点化、効率化をしながら、地方の市町の一般財源をしっかり確保してまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 今、財務省、総務省、それぞれから答弁をいただきました。単なるスリム化ではなく歳出の再構築であるという考えに立つのであれば、トップランナー方式による効果は一般行政経費単独の増加に振り向けていくのが私は道理であると考えるんですけれども、財務省と総務省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(藤井健志君) どのような経費に振り向けるのがいいかというのは、今後、総務省とよく協議してまいりたいと考えております。
○政府参考人(黒田武一郎君) 一般行政経費の単独の事業の見積りの中で、このトップランナー方式のことも含めまして、全体として所要額は確保してまいるように対応してまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 トップランナー方式、今年度から導入して、来年度以降もこれから在り方はしっかり見ていきたいと思いますが、私は、業務改革のインセンティブをそれぞれの地方団体に付与するためにも、それで生まれた財源というのはそれぞれの団体に応じたものに振り向けるべきですし、何より一般行政経費単独に振り向けるべきだという考えであることを申し添えて、次は臨時財政対策債の在り方について伺いたいと思います。 地方財政対策に関するいわゆる国と地方の折半ルールは平成二十八年度までの措置とされており、平成二十九年度地方財政対策はその見直しを行うタイミングです。 しかし、総務大臣は、十月二十七日の衆議院総務委員会で、法定率の引上げにより地方交付税を安定的に確保することが望ましい方向と考えておりますと答弁され、さらに、十一月九日の参議院本会議でも、「法定率の見直しなどによる交付税総額の安定的確保について粘り強く主張し、政府部内で十分に議論をしてまいります。」とする一方で、十月二十七日の衆議院総務委員会、十一月九日の参議院本会議共に「法定率の更なる引上げは容易なものではない」との布石を行っていることから、法定率の見直しが本筋だと思うんですけれども、残念ながら期待できそうにありません。結局、地方行財政制度の見直しを行うこととし、地方は引き続き臨時財政対策債の発行が強いられていくことになるのだろうと思っています。 ところで、この臨時財政対策債は平成十三年度から導入され、それから十五年が経過しています。臨財債の導入以前は、国が交付税特別会計において借入れを行うことで地方交付税総額を確保し、個別の地方団体が借入れをするという仕組みではありませんでした。 当時、交付税特別会計借入金は増嵩を続けていましたが、これはバブル経済崩壊後の不況が主たる要因であるはずであるのに、交付税特会借入れが地方の国への依存を助長しており地方はモラルハザードを起こしているなどと盛んに言われ、あたかも地方の財政運営に主たる要因があるかのごとき主張が唱えられました。そして、これが国と地方の責任分担の明確化とか、国と地方を通ずる財政の一層の透明化とかという美しい言葉へと置き換えられて、臨時財政対策債が導入されることになっていきました。 国と地方では金利差があります。国の方が低いです。交付税特別会計における借入方式が適当であるとまでは言いませんが、結果として、個々の地方団体が臨財債を発行するよりも国が借入れを行った方が国と地方を通じる財政負担の軽減になったのではないかと考えますが、財務省と総務省の見解を伺います。
○政府参考人(藤井健志君) 臨財債の導入でトータルの財政負担が増えているのではないかという御指摘でございました。 地方債の金利は国債の金利を基準に上乗せ金利を加えて定まることが一般的であり、国債と比べ利子負担が大きくならざるを得ないと。そういう意味で、御指摘のように、トータルの財政負担はその分については増えているというふうに言わざるを得ないということだと思っております。
○政府参考人(黒田武一郎君) 今答弁ございましたように、地方債の金利につきましては国債の金利を基準に上乗せ金利を加えて定まることが一般的でありまして、国債と比べまして利子負担は当然大きくなってまいります。 ただ、この臨財債を導入した経緯といたしましては、やはりこの特別会計の借入方式につきましては、言わば地方団体の共同の借金でありますけれども、それぞれの地方団体には交付税という形で交付されるために、地方の負担であるということが地方団体や住民にその実態が分かりにくい、それから国の予算上におきましても、特会借入れは国の財政実態を分かりにくくしていると、こういった問題がございました。そういったことに対応する形で、平成十三年度に導入させていただいた経緯がございます。
○吉川沙織君 では、この十五年を振り返ってみて、臨財債を導入したことで国と地方の責任分担の明確化になり、また、国と地方を通ずる財政の一層の透明化になったと評価されているんでしょうか。財務省と総務省に伺います。
○政府参考人(藤井健志君) 臨財債の導入以降、平成二十八年度末残高で五十二兆円程度の臨財債残高となってございます。これにつきましては個々の自治体に借入金を負っていただいていると、こういう状況でございまして、各自治体におきましては、その借金の実態が自らよく分かるという意味で、財政規律を働かせているという面もあるのではないかと考えてございます。 また、国の方では特会借入れから加算という方式に変えているわけでございます。この財源は事実上特例公債、赤字国債でございます。これにつきましても、公債残高ということで、国の借金の実態、財政の実態がよりつまびらかになっているということで、これも財政規律を働かす面があると、かように考えてございます。
○政府参考人(黒田武一郎君) 先ほど申し上げましたような経緯で臨財債の創設をいたしました。その結果、それ以来巨額の財源不足、地方で継続して生じておりますので、臨時財政対策債の発行残高が平成二十八年度末には五十二兆円程度となる見通しでありまして、決して望ましい状況ではないことは、これは明らかでございます。地方財政の健全化の観点から課題があると認識しております。 逆に、地方の側から見ますと、これは明確にそれぞれの借入金として積み上がっていくことになりますので、さらに地方財政の健全化について問題意識を持たれて、様々な提言もいただいているところでございます。
○吉川沙織君 今、財務省、総務省、それぞれから、臨財債の残高、平成二十八年度末で約五十二兆円超となるという答弁がありました。十五年前の臨財債導入当初、このような約五十二兆円超という途方もない金額にまで膨れ上がることを予想していたか、いなかったか、財務省と総務省に一言ずつ伺います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 平成十三年導入以降、一番大きなものとしてはリーマン・ショックなどもあり、急激な税収減などに襲われたところでございます。そうしたことから臨時財政対策債も積み上がってきたというものと認識しております。 ただ一方、特にリーマン・ショック以降、国が別枠加算等の措置を通じて地方の財政収支悪化を防いできたということも事実でございまして、地方の長期債務残高につきましては、過去十年を見ますと、国分、国が約三百兆円増加しているのに対しまして、地方分は微減でほぼ横ばいという状況になってございます。 いずれにいたしましても、平成三十二年度までに国、地方を通じたPB黒字化が財政健全化の目標でございます。したがいまして、赤字国債と臨財債の発行を可能な限り抑制すべく、めり張りの付いた歳出効率化を通じた地方の財務体質強化に向けて最大限努力してまいりたいと考えております。
○政府参考人(黒田武一郎君) あくまでも臨時財政対策債創設しましたとき三年間の特例措置でございましたので、このときまでそれが続いていくという前提で幾らになるかという想定は当然されていなかったものと考えております。 ただ、今説明ございましたように、ずっと巨額の財源不足が続きまして、ほかに、じゃ何が代替できるかといういろんな議論の中で、やはりこれはやむを得ない措置として三年ごとの制度改正でお認めいただいて現在に至っております。決して望ましい状況でございませんので、できるだけ財務体質の強化に努めて臨財債の発行を抑制していきたいと、そういうふうに考えております。
○吉川沙織君 臨財債の元利償還に起因する財源不足額については、国と地方の折半対象とはされず、更に臨財債を発行することで補填することとされています。これが残念ながら臨財債の増嵩を招く原因ともなっていますが、何でこんな取扱いになっているんでしょうか。財務省に伺います。
○政府参考人(藤井健志君) 臨財債の償還自体は、後年度交付税で元利全額を見ているわけでございます。そういう仕組みにおきまして、臨財債の償還分につきまして折半財源不足額に入れますと、次第に折半ではなくて赤字国債、国の負担の方に寄ってくるということになります。したがいまして、臨財債の借入れは臨財債でやっていただくと。こういう仕組みを取って、国、地方折半で赤字を負担していくという形にしているものと理解しております。
○吉川沙織君 今の財務省の答弁を踏まえて、約五十二兆円にもなろうとしている借金を地方に背負わせる仕組みを存置することが国の在り方としていいと思いますか。総務省、是非今の答弁を踏まえてちょっと答えてみてください。
○政府参考人(黒田武一郎君) これはもう御指摘のように、地方財政の健全な運営のためには、本来的には臨時財政対策債のような特例債による対応ではなくて、法定率の引上げにより地方交付税を安定的に確保する、これが望ましい方向であることは間違いございません。 平成二十九年度の地方交付税の概算要求におきましても、引き続き巨額の財源不足が生じ、交付税法第六条の三第二項の規定に該当することが見込まれますので、この同項に基づく交付税率の引上げを事項要求しております。 ただ、これも、先ほど御指摘ございました、大臣も何度も答弁されておりますが、平成二十九年度におきまして、国、地方の役割分担に係る大きな制度変更、現時点では見込まれておりません。あわせまして、国、地方とも巨額の債務残高、財源不足を抱えておりますので、この法定率の更なる引上げというのは容易なものではないと考えておりますけれども、予算編成過程におけます様々な制度改正等の議論も見極めながら、法定率の見直し等による交付税総額の安定確保について粘り強く主張して、政府部内で十分に議論をさせていただきたいと考えております。
○吉川沙織君 ここで総務大臣にお伺いします。 十月十八日の衆議院本会議で、「臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要です。」と答弁され、十一月九日の参議院本会議でも同様の趣旨の答弁をなさいました。今、総務省の局長の方からも同趣旨の答弁がございました。そのような財務体質の強化や確立が必要であることは私も同意いたします。ただ、臨財債がこれ以上増嵩しないような仕組みをつくっていくことも国として大事だと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) ですから、やはり先ほど来、黒田局長も答弁いたしておりますとおり、本来的にはこのような特例債に頼らない形をつくるということで、法定率の引上げによって地方交付税を安定的に確保することが望ましいと考えてまいりましたし、これまでもそう申し上げてまいりました。 何とか昨年度は法定率の引上げということを実現できましたし、二十九年度に向けましても概算要求で事項要求をしております。黒田局長にも、法定率の引上げ、あと一頑張り何とか闘えぬやろかというようなことは夏頃からも申しておりましたけれども、先ほど局長が説明したような様々な事情もございます。しかしながら、本来の形に戻すために、今後も法定率の引上げについては粘り強く主張を続けてまいります。
○吉川沙織君 本筋はもう何度もこの場でも申し上げていますし、今、大臣からも、局長からも答弁ありました、法定率の引上げが本筋だと思いますが、それも容易ではないという答弁も併せてされていますが、引上げになるよう是非頑張ってほしいと思います。 また財政審の十月二十七日の資料に戻りたいと思います。 財政審の資料では、「「枠」計上項目の実績把握・検証・適正化①」において、歳出特別枠について、リーマン・ショック後、雇用対策等のために設けられた臨時異例の危機対応措置であり、平時モードへの切替えの中で廃止、縮減すべきとの方向性を示されています。 また、去年の財政審の「平成二十八年度予算の編成等に関する建議」においても、やっぱり歳出特別枠はあくまでも危機対応措置、だからこそもう速やかに廃止すべきであるとされています。これは、三月二十三日の質疑の際も紹介しました。 他方、平成二十八年、今年十月二十七日に地方六団体から示された「平成二十九年度予算編成等について」は、社会保障関係費の自然増や人口減少・少子化対策への対応、地域経済・雇用対策に係る歳出を特別枠で実質的に確保してきたこと等を踏まえ、歳出特別枠を実質的に確保し、必要な歳出を確実に計上してくださいという要望が出されています。 財務省にとっては、近年の懸案だった地方交付税の別枠加算と地方財政計画の歳出特別枠のうち別枠加算については今年度から廃止となりました。財政審の建議や財政審の資料において歳出特別枠は平時モードへの切替えの中で廃止、縮小、また、この前の、まだ議事概要と記者会見しか公表されていませんけれども、それを読むと、二人以上の委員からもう速やかに廃止すべきだ、こういう主張がなされたようでございます。 今は平時モードであるという解釈でよろしいですか、財務省に伺います。
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。 歳出特別枠につきましては、リーマン・ショック後の危機対応として措置されたものでございます。経済・財政再生計画、これは閣議決定されておるものでございますが、ここにおきまして、経済状況は回復し、危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていくと、こういうようにされているところでございます。 これを踏まえますと、廃止も含めた大幅な見直しが必要と考えておりますけれども、見直しの方法については総務省とよく相談してまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 総務省とよく相談してという答弁、多うございますが、本当にちゃんと相談してやってください。 平成二十九年度以降の歳出特別枠の在り方について、総務大臣に見解をお伺いします。ちょっと短めでお願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 閣議決定をされております経済・財政再生計画を踏まえた上で、年末の地方財政対策において、地方の一般財源総額については前年度と実質的に同水準を確保するということとともに、地方において取り組むべき喫緊の課題への対応についてしっかりと検討しながら、徐々に危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていくということでございます。
○吉川沙織君 この歳出特別枠の廃止についても、ずっと建議にも書かれていますし、財政審の資料にも載り続けています。ただ、これもしっかり、来年度どうなるか、それからそれ以降どうなるか、しっかり見ていきたいと思います。 最後の項目として、これは三月二十三日の地方税法、地方交付税法等の質疑のときにもお伺いしました軽減税率の在り方について伺います。 政府が導入することとしている消費税の軽減税率制度について、消費税収が約一兆円減収する、これに伴う地方への影響額について約三千億円であり、全体の減収の三〇・八%であると聞きましたが、今回の延期によっても地方にとって影響が大きいのは変わりありません。 これ、変わりないということを総務省に、変わりがあるかないかだけ伺います。
○政府参考人(林崎理君) 今の御指摘のとおりで、変わりはございません。
○吉川沙織君 法律案では、「歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることにより、安定的な恒久財源を確保する」とされていますが、これは国における歳入及び歳出であって、減収額の穴埋めをするために地方の税財源を利用したり、地方に歳出削減を迫ったりするということは含まれていないということで間違いないか、前回に引き続き、財務省に改めて伺います。
○政府参考人(井上裕之君) 御指摘のとおり、歳入及び歳出における法制上の措置等を講じて、しっかりと安定的な恒久財源を確保すると、これは政府一体とした方針でございます。 歳入歳出両面にわたって検討を行い、国、地方併せて必要な財源の確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 当初、今この審議中の段階では平成二十九年四月一日に消費税率は上がるということを、最初の、質疑の冒頭の方で確認をさせていただきました。 当初のスケジュール、だから、今この法律はまだ成立していませんので、当初のスケジュールであれば、平成二十八年度末までに安定的な恒久財源を確保することとなっていました。十一月半ばです、今。既に安定的な恒久財源を見付けて確保している時期だと思いますが、見付けていたんでしょうか、財務省に伺います。
○政府参考人(井上裕之君) 現行法は先生御指摘のとおりでございます。まさに国、地方併せてしっかりとした財源の確保に取り組むべき課題でございます。 ただ、同時に、大変多額な財源を確保する話でございますので、国民の方が受ける行政サービスや税負担の影響も慎重に検証しつつ、しっかり検討すべき課題だと、かように考えております。
○吉川沙織君 見付けていなかったということでよろしいですね。
○政府参考人(井上裕之君) 検討を進めているところでございます。
○吉川沙織君 検討を進めているところでございますと、財務省の審議官から答弁をいただきました。 では、これまで何回程度検討を重ねたんでしょうか、そしてまた、その検討結果は公表されているのか、教えてください。
○政府参考人(井上裕之君) こういった税の関係の検討は政府・与党内で様々な形で検討させていただく、これは一般論でございますけれども、ものでございますので、何回程度云々とお答えすることはなかなか難しゅうございますし、現状でどういうことが公表されているのかというのは、公表されているものはございません。 しかしながら、国、地方併せてしっかり財源を確保するべく検討を行ってまいると、かような所存でございます。
○吉川沙織君 では、ちょっと少し角度を変えて伺います。 安定的な財源、恒久財源の確保は早ければ早い方がいいと思います。急ぐべき課題でもあると思います。今回の法案で、何でこの安定的な恒久財源の確保も、二年も、つまり平成三十年度末まで延期するのか。検討を急ぐべきだと考えますが、財務省、いかがでしょう。
○政府参考人(井上裕之君) あくまで現在提出しております法律案の話でございますけれども、この法律案におきましては平成三十一年十月に軽減税率制度が実施されるということになってございますので、平成三十一年度の予算編成、税制改正の際に結論を得れば、一〇%引上げ以降の社会保障の充実の財源の対策になると。そこで不足が生じることがないということで、現在提案しております法律は平成三十年度末を期限としております。 いずれにしろ、しっかりと検討を行ってまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 十一月九日の参議院本会議で、給付付き税額控除の検討状況を質疑がありました。そのときの政府の答弁は、海外制度の調査等も行っていますと、あと、与党税制協議会消費税軽減税率制度検討委員会において資料を出したと、この程度しか検討状況は多分なかったんだと思います。 安定的な恒久財源の確保のための検討をどのように行っているのか、今なかなか出せるものはないというような答弁だったと思いますが、全然見えてきません。政府として検討会等を立ち上げて、検討や議論の経過が国民から見えるような仕組みにするべきと考えますが、改めて財務省の見解を伺います。
○政府参考人(井上裕之君) 繰り返しになりますけれども、現在お出ししております法律案におきましては、平成三十年度までを期限として検討するということで御審議をお願いしております。 これ、与党ともしっかりと相談させていただきながら、歳入歳出両面にわたって検討を進めてまいりたいと、繰り返しで恐縮でございますが、かように考えております。
○吉川沙織君 つまり、今回の法律案で消費税が上がる、現行の法律だと四月一日に上がるとなっていて、実際十月一日から国税の方で始まっている措置がある。だから、もう目の前まで来ていて、でもそれを延期するがために今こうやって国税、地方税、地方税分はこの総務委員会で審議していますけれども、議論をしている。でも、この十一月半ばにおいても安定的な恒久財源というのはついぞ見付かっていなかった。また、その検討もどの程度されたか私たちには見えてこない。もしかしたら与党の皆さんは御存じなのかもしれませんが、立法府に席を預かる私たちには少なくとも全くもって検討状況は分からなかった。 引上げを再々延期することがなく、その中で給付付き税額控除ではなくて軽減税率制度を導入するのであればしっかり財源確保をすべきだと思いますが、それによって地方に大きな影響がないようにするということと、あと、これからもしっかり地財のことについては見ていくということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○森本真治君 大変お疲れさまでございます。民進党・新緑風会の森本真治でございます。 本法案でございますけれども、地方消費税、来年の引上げを延期にするということで、それに関連する様々な法改正がなされるということでございます。地方税財源にとって、安定、その確保のためにですね、大変重要なこの地方消費税の増収が見込めなくなってしまったということですね。各自治体、本当に落胆の声が上がっていると思いますけれども、まず高市大臣、そのことについてどのように認識を持たれているでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 地方消費税は、今委員が御指摘になったとおり、勤労世代など特定の者への負担が集中しない、つまり広く社会の構成員が負担を分かち合うことが可能でありますし、税収が比較的景気の動向に左右されにくい安定的なものでありますし、また税源の偏在性が比較的小さいという特徴がありますから、社会保障制度を支えるこの地方団体の安定的な財源としてはふさわしいものでございました。また、二十六年度決算を見ましても、地方税収の約二〇%を占めていますから、税収規模の面から見ても地方の財源として大変重要なものでございます。だからこそ、地方自治体で懸念の声が、御心配の声が上がっているということは十分に承知をいたしております。
○森本真治君 今回、その引上げ延期をする理由ということで総理もいろいろと御説明をされておりますけれども、やはり当初想定していたような我が国の経済状況、当然、地域の経済、国民生活の実態ということが想定していたほどの結果が出ていないということは、これは私は事実としてあろうかと思いますね。 ですから、この経済政策の直接の担当ではない高市大臣ではありますけれども、やはり地域を守っていくという観点からいったときに、その地域の経済、さらには国民生活、地域で暮らす皆さんのその生活というものを深刻に受け止めて、更なる政策の強化であったり、そもそもアベノミクスの抜本的な政策変更もしていくというようなことも考えていく必要があろうかと思いますけれども、大臣、ちょっと、所見で結構でございますが、そのお考えをお伺いします。
○国務大臣(高市早苗君) アベノミクスの結果、雇用環境は改善していると思います。有効求人倍率は確実に上がっておりますし、賃金も総じて上がっている状況である。ところが、やはり思ったほど消費が伸びていないという現実、ここは深刻に、また冷静に受け止めなければならないと思います。 あわせて、やはり外的な要因、海外の様々な環境による不安定な要素もあるということで、やはり景気回復を、またデフレからの脱却をも確実なものにするために今回は苦渋の決断をして消費税率の引上げ時期の延期ということになったと思います。 そして、その上で、これからやはり確実に、今度は平成三十一年十月に一〇%への引上げを実施することができるように経済の好循環を力強く回していかなきゃいけないと。特に、地方が再生しなければ日本の再生はあり得ませんので、総務省としても、常に、もう固定観念に縛られるんではなくて、これが効果があるぞと思った政策には果敢に取り組んでいくと。国会で御議論をいただきながら、また新しい政策を組み立てながらチャレンジを続けていくということで、しっかりと税収が増える、地方でも税収が増える環境をつくってまいりたいと存じます。
○森本真治君 本当、政府、さらには、これはもう政治全てが一丸となって、政策の総動員であったり不断の努力ということをこれまで以上にしていかなければ、本当に今の地方の財政や地方が置かれている状況を考えたときには大変厳しい状況であるということを我々もしっかりと認識をしなければいけないというふうに思います。 それで、先ほど大臣の御答弁で、次の二〇一九年の十月一日の引上げに向けての環境をつくっていく、そういう努力をしっかりしていくんだというお話がございました。今日、財務省の三木政務官に来ていただいて、答弁も期待したいというふうに思っておりますけれども。 それで、ちょっと一つ確認したいんですけれども、これ二〇一九年十月一日に消費税を引き上げないという判断は、近づいてきたときに再びそういう判断をするということはあるんでしょうか。
○大臣政務官(三木亨君) 今回、消費税の引上げ延期をお願いしておるわけでございますけれども、これ更に引上げの延期が将来的にあるのではないかどうかというお尋ねだったと思いますけれども、それについてお答え申し上げたいと思います。──ちょっと待ってください。ちょっと待ってください。ちょっと待ってください。ちょっと止めておいていただけますか。
○委員長(横山信一君) じゃ、速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(横山信一君) じゃ、速記を始めてください。 三木財務大臣政務官。
○大臣政務官(三木亨君) 森本委員、失礼しました。 お答え申し上げます。 社会保障の持続可能性の確保と財政健全化は待ったなしの課題でございます。二〇一九年十月の消費税率一〇%への引上げは確実に行う必要があると考えております。政府といたしましては、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、経済再生、デフレ不況からの脱却に向けた取組に万全を期しまして、消費税率一〇%への引上げが可能な環境を確実に整えるべく力を尽くしてまいりたいと考えております。
○森本真治君 高市大臣の答弁と同様に、その環境づくりのために万全の努力をするという御答弁であったんですけれども、消費税法の附則十八条ですね、景気条項三項は削除をされておりますけれども、第一項で「消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施する」という、この条項は残っていますね。 ということは、経済状況を好転させることができなければ再度引上げ延期になるというこの条文残っていますけれども、そのことについてのちょっと御説明をいただきたいと思います。
○大臣政務官(三木亨君) ただいま委員から御指摘いただきました税制抜本改革法附則第十八条におきまして、名目三%程度、また実質二%程度といった経済成長の目標を掲げておりますけれども、これは消費税引上げの条件とは考えておりません。これはあくまで政策努力の目標にすぎないと考えております。消費税率引上げの前提条件を規定したものではないというふうに我々理解しております。
○森本真治君 今御答弁いただいたのは、その後に確かにそういう文言があって、努力をするということで、この経済状況を好転させるというその目標として経済成長率名目三%、実質二%ではないというふうな理解は私もできるんです。ただ、具体的なこれ目標値は書いていないけれども、経済状況を好転させることを条件として実施するということがあるところがちょっと私理解できなかったのでそのような質問をさせていただきましたけれども、ちょっとそれ以上の答弁は今ないかもしれませんが、答弁できたら御答弁いただきたいと思いますけれども。質問の意味分かりますか。
○大臣政務官(三木亨君) 一つは解釈の話もあるかもしれませんが、あくまでも、この附則についての立法趣旨といたしましては、この条件といいますのは、二〇一九年十月の消費税率一〇%への引上げ可能な環境を確実に整えるべく経済財政運営に万全を期していく責務を政府は負う、この体制を万全に整えていくことが重要であると、これをまず消費税引上げのための準備として我々責任を負うんだということ、これを条件というふうな表現で規定している、明記しているものであって、必ずしもこれは消費税引上げのための条件というふうには記していないというふうに理解いたしております。
○森本真治君 ちょっとこだわっているんですけれどもね。二度あることは三度あるじゃないけれども、当初、安倍総理が、再び延期することはない、ここで皆さんにははっきりとそう断言するということで一番最初の引上げ延期をしたわけです。それで、今回の引上げ延期に関して先ほど高市大臣は、国内の経済状況のことも加味してというような趣旨の答弁だったと思いますけれども、今回は外的要因というような新たな判断が出てきたわけです。そうすると、二度あることは三度あるということではないですけれども、仮に経済の好転が進んで、例えば、これ判断基準ではないと言われましたけれども、名目三%、実質二%が実現できても、また別の外的要因とかそういう理由で消費税の引上げの延期をなされてしまうというようなことを非常に私は心配するわけです。 皆さん御案内のように、この社会保障と税の一体改革というのは、まさに政治が未来への責任をしっかりと果たしていこうという中で、その時々の政権が恣意的に様々な理由をつくってこの消費税、先延ばしにするということではなくて、しっかりと、政権が替わっても責任ある財政運営をしていくということで合意されたものだというふうに思いますね。それがその時々の判断で更にまた政策変更がされていくようなことになっていくと、まさにこれは社会保障と税の一体改革ということはもう完全に崩壊をしてしまうと言わざるを得ないというふうに思います。 ちょっと、所管の大臣ではありませんけれども、ちょっとそのような、これは政治全体の考えとして、高市大臣、今の考えについて何か御所見があれば御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 今回でさえ、消費税率引上げ時期の延期を安倍総理がおっしゃった後、一番文句を言っていたのは私でございました。といいますのは、通常国会でもう本当にこちらの総務委員会の先生方にも大変御苦労をお掛けし、そして真剣に御議論をいただき、地方消費税法についても本当に様々な御意見をいただきながら真剣に私たちは議論をし、そして最終的には御了解をいただいていたものでございます。 そして、今回、もう引上げ時期の延期によって地方の減収額というのは地方交付税を含めて平年度で一・七兆円と見込まれます。次にこれでまた引上げができないということになってしまいますと、私たちがこれはもう与野党関係なく共通の目標としてきた社会保障の充実ができなくなります。やっぱり社会保障で安心ができなければ消費の方も結果的には滞ってしまう。社会保障で安心感が持てないから今買い控えをして将来のために蓄えておかなきゃ、そういう心理にもなってしまうわけでございますので、私は、今度は、次回はしっかりと引上げができる環境をつくるために全力を尽くすということはもとより、引上げをして社会保障をしっかり安定的な安心できるものにした上で、皆さんが欲しいもの、じゃ、買ってみようと思える、そういう社会をつくらなきゃいけないと思っております。何とかそのために精いっぱい努力を続けてまいります。
○森本真治君 前回、いわゆる景気判断、景気条項ということを削除したその思いというのは、どのような状況であってもそのときには必ず消費税を引き上げるというその決意の下での条項を削除したというふうに私は理解しておるんですけれども、ちょっと発想を転換するというか、むしろ逆に、このように恣意的に判断をころころ変えて延期をされるということであれば、逆にこの景気条項のような、しっかりともうやるんだと、本来なら法律でもうそれやるということだから、その法律をもう変えてしまったら元も子もありませんけれども、しっかりと、そのような条項ということですよ、もう確実にこれを引き上げるということを担保していくような景気条項的な、どういうふうになるか分かりませんけれども、しっかりとそれをすることの方が私は実は重要ではないかなというふうに思うんですね。 政務官、そのことについてお考えがあればお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(三木亨君) 今般の法案が成立いたしますと、政府は、二〇一九年十月の消費税率一〇%への引上げが可能な環境を確実に整えるべく、経済財政運営に万全を期していく責務を負うことになっております。このため、今般の法案には、今御指摘いただいたような客観的な基準や目標を盛り込む必要はないというふうに考えております。
○森本真治君 なかなかちょっとそれ以上の答弁って難しいかなと思いもしますけれども、是非今後も議論はしていきたいというふうに思います。 地方税の話に戻したいと思います。 これまでも、大臣、御答弁で、この引上げ延期に伴って一・七兆円の増収が見込めなくなるという御答弁をされてきていると思います。ただし、一般財源総額、これはしっかり確保していくんだということを決意もされているというふうに思います。具体的にどのように確保していくお考えか、今の段階でその思いがあれば御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) この消費税率引上げ時期の延期に伴いまして、予定されていた引上げ分の地方消費税収の歳入が得られなくなります。しかしながら、地方団体が地域に必要な行政サービスを確実に提供するということ、安定的な財政運営を行えるということは非常に大切でございますし、衆議院の総務委員会におきましても、先ほど吉川沙織議員がやっていただきましたように、総務省と、私と財務省と両方呼んでぎりぎり詰めていく、そういう議論を展開していただきました。 これから年末に向けての作業でございますけれども、とにかく交付税を始めとした一般財源総額はしっかり確保するということで経済財政諮問会議でもしっかりと私どもの主張を申し上げ、様々な議員の先生方のお力もお借りしながら、地方の財政運営に支障が生じないように取組をしてまいります。何せこれからの作業でございますので詳細も申し上げられませんけれども、しっかりと御支援のほど、お願いをいたします。頑張ってまいります。
○森本真治君 地方交付税などをしっかりと確保するというような御答弁で、ちょっとその話もしたいと思いますけれども、その前に、ちょっと私かねがね疑問に思っていることがあって、一点お考えをお伺いしたいんですけれども、安定的な一般財源総額を確保とよく言われるんですけれども、そもそもこの一般財源総額ということが今適切に算定されているのかというようなことを私はちょっと思うんですね。 御案内のとおり、自治体の歳出というのは、本当に年々、社会保障であったり、特に今では少子化対策であったり、いろんな地方の発展というようなことで、これまで以上に行政需要というものが高まっている中で、何とか一般財源総額を確保しておりますというようなことを御説明されるんですけれども、実態として、やはりそのような歳出増の一方で、例えば人件費であったり、また投資的経費なんかでも非常に限られて、大変自治体の財政というのは硬直化しておるという中で、無理やり机上の中での数字をやりくりして、何とかその枠の中に落とし込んでいるというふうにしか私は理解ができないんです。 それで、大臣、余り本音と建前というようなことはなかなか答弁できないかもしれませんけれども、やはり実態として、今のこの自治体財政、この一般財源総額、確保していると言っていますけれども、やっぱり実態に合った額というふうに思われているのか、あくまでもこれは机上の数字のやりくりの中で収まっていてやっているんだというふうに思われるのか、そのお考えをちょっと聞いてみたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 近年の地方財政計画の歳出の推移につきましては、地方財政計画の歳出がピークだった平成十三年度と平成二十八年度を比べてみますと、給与関係経費が三・三兆円の減少、投資的経費が十六・〇兆円の減少ということで、委員がおっしゃったとおりの傾向でございますが、一方で、社会保障関係費を中心とする一般行政経費は十五・二兆円の増となっています。 地方財政計画は、多くの行政分野で国と地方の役割分担などを法令などで定めて地方に支出を義務付けておりますから、地方団体が標準的な行政水準を確保できるようにするために、国の予算に計上された施策や事業を盛り込んでこれらを着実に実施できるようにするということのためにも、地方財源を保障するという役割を持つものでございますから、このような地方財政計画の役割というものを踏まえて、国の制度の見直しですとか国の一般歳出の計上の動向、また地方団体の決算の状況、こういうものを考慮しながら、地方財政計画の歳出に必要な歳出を適切に計上して所要の一般財源総額を確保していると考えております。
○森本真治君 毎年毎年この予算要望など各自治体から上がるときにいろいろお話を聞くときに、やはり、私も自治体議員を経験した中でも思いますけれども、その実態という部分の中で、やはりこれまで以上に深刻にというか、しっかりと向き合うということも大事なのではないかなというふうにも思っております。 その一般財源総額、今の適切に算定されているという前提に立ったとしても、大臣が先ほど言われたように、地方交付税、しっかり確保していくということを言われました。先ほど吉川委員も指摘をされました法定率の引上げについても総務省として要求をされているということでございます。 それで、これは参考人の方で結構なんですけれども、この交付税の引上げ、法定率の引上げについてちょっと教えてほしいことがあります。 地方交付税法第六条の三の二、毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第十条第二項本文の規定によって各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なることになった場合において、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は定める率の変更を行うものとするというこの法にのっとって、当然引上げの要求をされているということで、今著しく異なっているということですね。各地方自治体、地方団体の算定した額とこの普通交付税の総額が著しく異なっているということで今状況は置かれているということでいいんですよね。
○政府参考人(黒田武一郎君) 今御指摘いただきました地方交付税の第六条の三の、その著しくの解釈でございますけれども、これにつきましては、まず、地方財政対策を講じる前に、通常の例によって算出されます歳入と歳出におけるギャップ、まず財源不足額があるということが前提になります。それで、その額が交付税の法定率分で計算しました普通交付税の額のおおむね一割程度以上になる、これが三年間以上続くという見込みになりましたら法定率の見直し等を行うという趣旨として私どもこれを運用してまいりました。来年度も同様な状況でございます。
○森本真治君 一割以上が三年以上続くと、そういう状況だということでよかったんですよね、今、ということですね。
○政府参考人(黒田武一郎君) 申し上げたとおりでございます。
○森本真治君 とすると、政務官、やはりこの法律にのっとってしっかりと法定率の引上げ、もうなっていますね、著しく異なっている状況ですから、当然これは上がるという理解でいいんですよね。
○大臣政務官(三木亨君) 地方交付税の法定率の引上げについての御質問でございます。 森本委員も御存じのとおり、国も巨額の債務残高や財源不足を抱えている状況でございます。大変苦しい状況でございまして、地方のみならず国が倒れそうな、そんな危機的な状況でございます。言わば親亀こけたら子亀もこけたというような状況でございますので、更なる引上げは容易なものではないと我々は考えております。 いずれにせよ、地方団体が安定的に必要な行政サービスを実施できるよう、また国、地方の財政健全化目標の実現という観点も踏まえつつ、年末の地方財政対策の策定に向けて総務省ともよくよく協議してまいりたいと思います。
○森本真治君 ちょっと、政務官、大変申し訳ないんですけれども、今の答弁にはまた再質問をさせていただかなければならなくなってしまいましたけれども。 先ほどの局長の答弁は、これは解釈ということなので、総務省なりの解釈という私は理解なのかどうかちょっと分かりませんけれども、少なくとも今の答弁では著しく異なっているという状況だという説明があったわけです。ただ財政が厳しいからということでの今の御答弁だったと思いますけれども。 つまりは、これ、違法状態をこのまま黙認するという理解になるんでしょうか。これ、局長の方で、じゃ。
○政府参考人(黒田武一郎君) 今申し上げました解釈は、法制局と調整して、政府の見解として申し上げております。 それで、この状況につきまして、先ほど条文の御指摘いただきましたが、著しく異なることとなった場合におきまして、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又はこの交付税率の変更を行うというのが条文の趣旨でございます。ですから、私ども、理想的には交付税率の変更を行いたいということで毎年調整しておりますが、制度の改正の部分、これが過去でありましたら特別会計で借入れを行ったりとか、臨時財政対策債の発行を行うとか、こういう制度の改正で行っていると。むしろこちらの方を使いながら臨時的に対応してきていると、そういう状況でございます。
○森本真治君 説明は分かりましたけれども、総務省の方針としてはしっかりと法定率の引上げということを一番の主眼に置いているということでございますから、そのことについては私としても当然だというふうにも思いますので、しっかりと財務省の方にも引き続きの御尽力をお願いをさせていただきたいと思います。 もう一点、ちょっと国と地方の税源配分の見直しについての考えについても確認をさせていただきたいと思います。 御案内のように、今、国と地方の税源配分、地方税が大体約四割、国税が六割ということで、これは本会議でも大臣答弁をされていて、地方団体の仕事量にできる限り見合った税源配分にしていくことが望ましいという基本的な考えの中で地方税の充実に努めるということは御答弁をされております。 私もずっと、国と地方の税源配分の見直しの要望ということを市議時代から、これ本当、毎年、いわゆる青本というこの指定都市会の分を持って何度も何度も上京してお願いを毎年しておりましたけれども、一向にこの中身について変化がないということで、来年度要望の中にも私がやっていた頃と全く同じ内容が引き続き行われているということで、しかもこれは重点要望の一番に掲げられているということでございますね。それで、指定都市会なんかもまず言われているんですけれども、まずは地方税と国税の配分五対五ということを目指して、あとは実態に合った配分にしていくという具体的なステップを踏んでいくというような要望もされております。 これも財務省の方になりますけれども、是非前向きにこの税源配分の見直しについても検討していただきたいと思いますが、お考えをお伺いします。
○大臣政務官(三木亨君) 地方団体が安定的に必要なサービスを実施できるよう、国、地方の財政健全化目標も踏まえつつ必要な財源を確保することは重要であると我々も考えております。他方、国から地方への税源移譲については、国及び地方の財政健全化や地方団体間の財政格差等にも配慮する必要がございます。地方に比べて厳しい国の財政状況等を踏まえれば、極めて慎重な検討が我々は必要だと考えております。
○森本真治君 確かに、これ地方交付税を国税に加えた中での四対六というようなところもあったりして、もうちょっとそこら辺の議論もしていかなければならないというふうに思っておりますけれども、総務大臣も本会議でも御答弁したとおりで、しっかりとこの辺りについては引き続き財務省ともいろいろと議論もさせていただきたいというふうに思います。 ちょっと時間が残り少なくなってまいりましたので、車体課税の関係で、軽自動車税のことについてもちょっと確認はさせてください。 昨年、軽自動車税が引上げをされたわけでございますけれども、それで、まずこれ参考人の方にお伺いしたいんですけれども、実際に地方の税収増を目的にというようなこともあったというふうに思うんですけれども、この増税前後でこの軽自動車の販売台数、これがどのように変化をしているのか、さらには税収は実際どうなったのかということの御説明をお願いします。
○政府参考人(林崎理君) お答えいたします。 平成二十七年度に軽自動車税の引上げが行われたわけでございますが、そこに至るまで数年の新車販売台数につきましてまずお答え申し上げたいと思います。 平成二十三年度が百六十九万台、それから平成二十四年度が約三十万台増の百九十七万台、それから二十五年度が更に約三十万台増えまして二百二十六万台、引上げ前の平成二十六年度が同じく二百万台超えていまして二百十七万台、そして引上げ後の平成二十七年度が百八十一万台という数字になってございます。 それぞれの年度、数字は今申し上げたとおりでございますけれども、事情といたしまして、二十四年度は実はエコカー補助金の実施というのがございますし、それから二十五年度は消費税の税率の引上げの前だったということ、二十六年度は軽自動車税の税率の引上げ前だったといった事情がございます。 ただ、数字と、要因についてもお尋ねがあったかと……(発言する者あり)よろしいですか、まずは税収から。 じゃ、あわせまして、税収、同じように御報告申し上げますと、平成二十三年度から申し上げます。軽自動車の税収ですけれども、二十三年度が一千八百四億、二十四年度が一千八百四十三億、二十五年度が一千八百九十二億、二十六年度一千九百五十一億、そして引上げ後が、二十七年度一千九百九十七億と、こういう税収でございます。
○森本真治君 税収は確実に上がったということだと思いますけれども、御答弁いただいたように、ただ、これ引上げ後に販売台数が大きく減少してしまっているというような状況があって、直近というか近い部分で見れば御答弁になったように増えましたけれども、先のことを考えていったときに、これまだ販売台数回復していないわけで、どんどんどんどん例えば所有台数が減っていってしまって税収減になっていくというようなことがあったら財政の観点からも非常に問題だというふうに思いますし、もう一つは資料一に、お配りさせていただいたように、軽自動車というのは基本的に地方の都道府県の所有が多いという、これはまさに地方の足ということで欠かせないわけでございますね。そういう面では、これは地方で暮らす皆さんにも大きく影響を与えてしまうという懸念もあるわけです。 この税収減というような観点と、地方の暮らす皆さんへの大きな、生活に影響が与えられるというような懸念が起きるんではないかということに対しては、これが税収増が影響かどうかということも含めて検証して、それに対する対応も取っていく必要があろうかと思いますが、お考えをお伺いします。
○大臣政務官(冨樫博之君) 軽自動車については、公共交通機関が不十分な地域において、生活の足として、また農作業や物流を支えるものとして重要な役割を果たしていることは十分に理解をしております。その上で、今後の軽自動車税の在り方については、市町村の安定的な財源確保に留意しつつ、道路、橋梁等の財政需要の状況、軽自動車と小型自動車の税の負担のバランス、税制が経済に与える影響等を勘案し、地方団体や関係者の意見を伺いながら総合的に検討していく必要があるものと理解をしております。
○森本真治君 ちょっと、もう時間があと五分になりましたから、またこの自動車関連諸税、いろいろほかにも議論がありますので、これも是非引き続き追わせていただきたいというふうに思います。 最後、ちょっと直接的に本法案とそれるかもしれませんけれども、防災対策についてはやはり関心が高いので、最後にちょっと、今日次長も来ていただいておりますので、お伺いをしたいというふうに思います。 それで、一点だけ。大臣、ちょっと通告していなかったんですけれども、緊急防災・減災事業債の制度延長については前向きに検討していくという御答弁をもう既にされているというふうに思いますので、それについて再度確認するのと、もう一つ、要望で、これは補助事業の地方負担も対象とするなど、制度の拡充ですね、その部分も併せて、継続と拡充ということで要望がかなり多く上がっていると思うので、このことも含めて前向きに検討してやっていくという理解でいいのか、そのことだけちょっと確認させてください。
○国務大臣(高市早苗君) 延長については前向きに考えております。拡充……。 延長について前向きに検討いたしますし、地方から御要望がございますその中身の拡充についても前向きに検討してまいります。
○森本真治君 ごめんなさい、通告していなかったので。失礼いたしました。ありがとうございます。 次長さんの方にお伺いをしたいと思います。 本年の九月に、これ消防庁の防災課長から地域防災計画の再点検というものを要請されているというふうに思います。これは、熊本地震とか台風十号の被害ということがあっての改定、いろいろそういうことで取り組んでいるというふうに思いますけれども、これ点検の期限ということがもう過ぎていると思いますが、実際これ各自治体の方の状況、改修率であったり適切な対応が取れているのかどうかということ、今どのように把握しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大庭誠司君) 消防庁としましては、これまでも各市町村長が避難勧告等を適時的確に発出できるよう促してまいりましたけれども、今般の台風災害を受けまして、今御紹介ありましたような地域の防災体制の再点検を行うよう各都道府県に要請いたしております。具体的には、避難勧告の発出に対する都道府県の助言体制等、あるいは地域の実情を踏まえた指定緊急避難場所の指定、住民が取るべき避難行動の理解促進などにつきまして再点検を行っております。 現在、都道府県から各市町村の再点検結果に、報告を受け、ヒアリングをし、今結果を取りまとめているところでございます。今後、この再点検結果を踏まえ、十二月中に当面取り組むべき事項などを通知いたしまして、都道府県、市町村におきまして地域防災計画を見直していただきたいということでお願いをしていこうと考えております。
○森本真治君 今作業中だということで、なかなかまた最終的な報告は待たなければいけないというふうに思いますけれども。 これまで国としても、様々な法改正であったりガイドラインというものを見直してきて、そういう努力をしてきました。その中で、ただ、実際に本年に入ってもこの台風十号などでいろんな被害が起きてしまっている。これは、現在の想定した例えば法律であったりガイドラインが十分に対応できていなくて、自治体の方がですね、こういう被害になっているのか、またもう一度、国の方でも更に想定外の今事態になってきて、今後、法改正であったり更なる国の方のガイドラインの見直しまで踏み込んでいかなければならないのか。これ、ちょっと御答弁難しいかもしれませんけれども、現段階でいろいろ自治体とやり取りする中で、ちょっとお考えがあれば、最後にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大庭誠司君) 今委員御指摘のとおり、二通りあると思います。一つは、避難勧告の基準の発令の仕方等につきまして、自治体で必ずしも十分でないところがあるのも多分事実だと思います。それから、今般の台風被害等も含めますと、予期しないような水害等が相当起きております。そういう意味からいきますと、避難勧告のガイドライン等につきましても、必要に応じて見直しをしていかなければならないと考えております。
○森本真治君 ちょっと、もう時間が来ましたので、最後要望だけで終わりたいと思いますけれども。 今御答弁いただいたように、現制度の中で自治体が対応できていない部分があれば、しっかりと更なるいろんな助言であったり援助ですよね、財政的なことも含めてということは考えていかなければならないし、今日はもうできませんでしたけれども、BCPの導入というような部分についても全く進んでいないというようなことで、熊本でも課題がありました。この辺りについても同様に対応していく必要があるということで、今後もまた取り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 終わります。 ─────────────
○委員長(横山信一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、二之湯智君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君が選任されました。 ─────────────
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 本法案に関わって、私は、本会議でトップランナー方式について高市大臣に質問をいたしました。大臣は、行政サービスを引き続き効率的、効果的に提供する観点から民間委託等の業務改革の推進に努めると答弁されました。 そこで、大臣に伺いますが、高市大臣は、行政サービスの効率的、効果的提供のためには民間委託してコスト削減を図ることが必要だという御認識でしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 地方財政が依然として厳しい状況にございますので、地方自治体でも、アウトソーシングなど業務改革を一層進めるということで行政の効率化を進めるということは必要でございます。そこで捻出された人的資源を公務員が自ら対応すべき分野に集中していただくということも必要であると思います。 昨年の八月に、民間委託や指定管理者制度導入などによる業務改革を推進するという観点から、地方自治体に対して総務大臣通知を出しました。各地方団体におかれまして、地域の実情を踏まえて、民間の能力やノウハウの活用によってコスト削減だけではなくてサービスの向上が図られる業務を適切に選定した上で、自主的、主体的に民間委託に取り組んでいただきたいというふうに考えております。
○山下芳生君 コストだけではないんだという今御答弁があったのは非常に大事なことだと思うんですね。 果たしてそれが実際どうなっているかということを見てみたいと思うんですが、既に九六%の市区町村で民間委託がされている一般ごみ収集の業務について伺いたいと思いますが、まず、一般ごみ収集の基準財政需要額に関わってくる標準費用、つまり、人口十万人の自治体が標準的なごみ収集を行うために必要な費用として総務省が決めている費用がどうなっているか。 まず、算定方法がどう変わったのか、それからもう一つは、その標準費用がどう額として推移してきたのか、総務省、説明いただけますか。
○政府参考人(黒田武一郎君) 一般ごみ収集に係る経費でございますが、平成十五年度までは、直営と委託の経費をそれぞれ算出しまして、その平均を使うというやり方を取っておりました。それで、平成十六年度に民間委託を前提とした経費を単位費用の算定の基礎とする見直しを行いまして、平成十八年度までの三年間で段階的に反映をいたしました。 人口十万人の標準団体当たりの経費でございますが、見直し前の平成十五年度におきましては二億七千四百万円、見直し後の平成十八年度におきましては二億四千九百万円となっております。 その後、全国、これはごみの発生量はかなり減っております。それに合わせまして収集量も減っておりますので、こういう減少等も踏まえまして、毎年、交付税算定の経費の見直しを行いまして、平成二十八年度における経費は一億九千三百万円となっております。
○山下芳生君 今御答弁あったように、既に九六%の自治体で民間委託がされているごみ収集、これは言わばトップランナー方式の先行事例だと私は思いますが、そこでは、地方交付税を算定する基準財政需要額に係る標準費用がどんどん下がりました。 資料に今答弁された数字を載せておりますけれども、一〇〇%民間委託した自治体の費用で算出する方法に変更した平成十六年度から三年間で一割下がって、その後も下がり続けて、十三年間で三割下がったわけであります。コスト削減だけではないんだというんですが、コストはかなり下げられてきたというのが実態であります。 そこで、私は、自治体の業務や行政サービスを民間委託によるコスト削減という一つの物差しだけで測って評価することが果たしていいのかということを考えなければならないと思っています。 私は、その深く考えさせられた一つの実践例を大臣に是非紹介して認識伺いたいと思うんですが、先日、奈良県の大和郡山市の清掃職場の職員の皆さんからお話を伺いました。 大和郡山市というのは、もう大臣の御地元ですので、奈良市の南西、大和郡山城というお城と金魚が大変有名な城下町であります。全国金魚すくい選手権大会には毎年たくさんの人が参加されていると聞いております。 実は、私も若い頃、大阪の生協で勤めていた頃に、地域でお祭りをやろうじゃないか、金魚すくいやろうじゃないかと。これはもう是非金魚なら大和郡山だということで、生協のトラック運転して仕入れに行きまして、帰ってきて金魚すくいやってもらったら非常に生きがよくて、生協の組合員さんや子供たちから喜ばれました。 その大和郡山市の人口は約八万八千人。ごみの処理が今この市ではどうされているかといいますと、収集も中間処理も最終処分も郡山市単独で行っておりまして、一般ごみの収集量は年間二万トンだそうです。このうち、市の清掃職員による直営収集が七割、残りの三割を民間業者に委託しているそうです。 大和郡山市のごみ収集の特徴なんですが、市の中心部は城下町で古い町並みが残っておりまして、細い路地がそのまま生活道路になっております。ですから、ごみ置場を、集める場所を確保する場所がないために、ごみは玄関前や道路の隅にそれぞれ住民が置くことになっている。歴史のある城下町ですから、自治会や市民の皆さんからは、そうやって置かれたごみはできるだけ早く午前中に収集を終わらせてほしいという強い要望が従前から出ておりまして、そのために大和郡山市では、午前中に収集が終わるように朝七時半からごみ収集を開始して、市民の皆さんも朝七時半までにごみを出すことがルールになっているそうです。ですから、清掃職員も朝七時に出勤して、昼休みまでの五時間、連続して休憩なしでごみ収集に当たっていると聞きました。 その上で、大臣に二点聞きたいと思うんですが、観光客も多いこういう城下町の通りに長時間家庭のごみが置かれたままになっているのはふさわしくない、早く持っていってほしいとの住民の要望は私は十分理解できるものと思うが、どうか。それからもう一点、その住民の要望に応えて行政が、先ほど紹介したように、午前中に回収する、そういう体制を取って努力して実践しているということについて、大臣、どう思うか。この二点、いかがでございましょう。
○国務大臣(高市早苗君) 大和郡山市は私の自宅があるところでございます。大和郡山市に限らず観光客が多いところ、できるだけ早い時間にごみを持っていってほしいとか、それから都市部でもカラスなどによってごみが散乱するので早く持っていってほしいとか、そういった住民のニーズについては十分理解できます。一問目はそういうことだと思います。 そして今、大和郡山市で早い時間帯に住民のニーズに応えてごみを収集していただいて、あと残った時間を草刈りですとかお城のお掃除ですとかリサイクルの啓発活動ですとか、そういったことに充てていただいているということも承知をいたしております。 その上で、まだお答えすることがございますか。済みません。
○山下芳生君 ありがとうございました。ちょっと最後の方は後で紹介しようかなと思っていたことも、さすが住民でもございますから、よく御理解いただいていると思いますが。 午前中に収集する、これは住民のニーズとしてもよく分かるというふうに大臣御答弁いただきましたけれども、ただ、朝のごみ収集をしようと思いますと通勤通学時間に重なるということで、車や自転車、登校する子供たちが通る、そして狭い見通しの悪い道を大きな清掃車が回るわけですから、走行中や収集中の安全確認を徹底してやっているというふうに職員の皆さんは言っておられました。 ですから、ごみ収集というのは危ない面もありまして、結構事故が起こることもあるそうですね。職員がパッカー車に巻き込まれるというだけではなくて、住民がごみをそこに直接投げ入れようとして投入口に巻き込まれる事故も全国では起こっております。ですから、大和郡山では、市当局も清掃職員も知恵を出し合って、限られた車両数と職員で効率よく回る道順の見直し、それから安全な収集方法などを絶えず検証し検討して、現在は収集車一台に三人の乗車体制を取って、車をゆっくり動かしながら清掃職員を車の両側、左右に配置して、市民が一人で投入口に近づけないようにしておられると。何回も順路と安全対策を見直してきた結果そうなっていて、今は安全に午前中に回収を終わらせることができているということだそうです。 大臣に伺いたいのは、早く午前中に収集することとともに、通学する子供の安全、ごみを出す住民の安全は絶対に守る、万が一にも事故がないような体制を取る、こうした自治体と職員の努力について大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 住民のニーズに応えて、そしてなおかつ安全にごみを収集していただくというのは、もうこれは当然のことであると思います。御努力に対して心から敬意を表したいと思います。
○山下芳生君 大和郡山市当局としても、これはやはり郡山の地域性がある、それから市民のニーズもある、ですから安全で効率的な収集が必要だということで、それからまた不法投棄ですとか災害時の対応にちゃんとそれが分かる体制を市としても維持しておく必要があるということで、現在の直営七、委託三の割合がちょうどいいバランスだと市当局も考えておられて、直営収集は堅持していくという方針だそうです。 一般ごみの収集の在り方は全国一律ではないと思うんですね。やはり地域独自の条件やニーズがあって、それに応えることが求められる場合もあると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 大和郡山市では現在は民間委託が三で直営が七ということで委員の御指摘どおりなんですけれども、清掃センター業務を平成三十年度からは完全民間委託化する予定と承知しています。その代わり、それで職員の方々に辞めていただくというんじゃなくて、一部配置換え等、そういった工夫もしながら民間委託を進めていくということでございます。地方公共団体でそれぞれ住民のニーズですとか要望を把握した上で、直営にするか民間委託にするか、また住民との協働という形を取るか、様々な事業実施方法のうち、地域の実情ですとか業務の内容に応じて適切なものをしっかりと選択していくべきだと考えております。 また、大和郡山市で様々、お城の掃除ですとかリサイクル活動などを別の時間帯にやっていただいているというのはちょっと多少事情がございまして、奈良県内で全く別の市なんですけれども、そこの清掃関係の職員の方が仕事中に中抜けをしていたという事件が起こりまして、これは全国ネットの放送でも随分批判をされた。そういったことがあったので、大和郡山市の職員の方々は絶対そういうことのないようにということで、清掃に携わってくださっている職員の方々が自ら申し出て、市民の信頼をしっかり勝ち得るようにということで、市民のためになる活動もしてくださっていると承知しています。
○山下芳生君 そのとおりなんですね。残念ながら、そういう清掃の業務に対する非常に評判が落ちるような事件が起こっちゃったと、実例が起こっちゃって報道されたと。これがきっかけで、清掃職員の皆さんかんかんがくがく議論して、どうやって信頼を取り戻すのかということで、まずは町の清掃からやろうじゃないかということで、大臣今おっしゃっていただいた公園のごみ拾いだとか公有地の草刈り、学校や保育所、幼稚園のプールの清掃、お堀の清掃というものが始まって、今やそれが通常業務になっているというふうに聞きました。 それから、私、いいなと思ったのが、かんびん丸というトラックを持っておりまして、これは、小学校などに行きまして、缶と瓶を投入すると、それが分別されて十キロほどの四角い缶の塊にプレスされて出てくる、そういうものも学校に市の職員が行って啓蒙活動に取り組んでいるということも聞きました。 それから、私が特に感心したのは、にこやか収集というのをやっておられます。独りで暮らしている方で、独り暮らしでごみ出しが困難な高齢者の方々に対して、市役所で手続を取ったら清掃職員が玄関まで取りに行くと。現在百六十四世帯が利用しているということですが、ある高齢の女性は週二回清掃員が来るのを玄関の中で待っているというふうにおっしゃっていました。訪問してごみがなかったり、あるいは返事がなかったりした場合は登録カードに書かれているケアマネジャーにも連絡するということで、高齢者の介護や見守り活動にもこのごみ収集の一つのやり方がリンクして、大変介護関係者からも評価されているというふうに聞きました。 大臣、この御評価と、それからなぜこんなことができるとお感じでしょうかね。
○国務大臣(高市早苗君) にこやか収集につきましては、これはもう御高齢者の方、また障害をお持ちの方に対しても本当に心を込めてサービスをされている、また喜ばれているものでございます。元々、大和郡山市は社会福祉協議会の活動なども活発で、また市長も大変福祉に強い思い入れをお持ちで、また職員の方々も住民のニーズに応えようとして一生懸命やっていただいているということの結果であると思います。
○山下芳生君 大事な御認識だと思います。 何でこういうことができるのか。私は、清掃職員であるのと同時に、住民に奉仕する自治体の職員、公務労働者だからだと思うんですね。ですから、清掃業務という業務を軸にしながら、住民の役に立つための様々な創意が発揮されて、豊かな広がりを持つ住民サービスになっている。そうした創意と努力が住民の暮らしや安心に、あるいは住民の暮らしに安心や潤いをプラスしているなということを私は感じました。 それから、最後に大和郡山の実例で紹介したいのは粗大ごみの回収の在り方なんですが、月一回、地域ごとに自治会が中心になって粗大ごみが回収されているそうですけれども、分別のルール、それから近隣への声掛け、それから夜中に不心得な方々が不法投棄していくケースもあるそうで、やはり自治会の世話役の方が見守りをしたりして、住民、自治会の協力と一体にこの粗大ごみの回収業務をやっていると。それから、そうやって回収してきたいろいろな粗大ごみを清掃職員の皆さんが全部自分で解体、分解して、金属類を年間四十トン売却して百五十万円収入があるというふうに聞きました。これを自前でやる前は業者に依頼していたわけですが、年間三百万円から四百万円この解体に掛かっていた、費用がですね、ということです。 ですから、そういう努力を住民と一緒にやってくる中で、自治会や市民の皆さんも市の職員の皆さんがそういう努力をしているということをよく御存じで、一日傘を百本ぐらい分解して資源として利用されているそうですけれども、私はこの営みから三つのことを感じました。一つは住民と協力してこそ効率的な業務ができるということ、二つ目に職員自らやることで安くできることもあるということ、そして三つ目にそのことで住民への啓蒙活動により説得力を持てるようになる。つまり、粗大ごみを自分で分解して再利用するわけですから、そのことを住民の皆さんや子供たちに啓蒙する際に自らやっているということで説得力が増すと。 非常にこれはいい循環がそういうことで起こっているなというふうに学んだわけですが、大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 大和郡山市は、社会福祉協議会もしっかり組織され活発に活動していますし、地域の自治会も大変活発に活動していてしっかりと組織されている地域でございます。そして、市役所の職員の方々とも協働しながら、いろんなところで接点を持ちながらやっているということで、ごみの収集の問題も、直営方式、民営方式、民間委託方式、そしてまた、物によっては今御紹介いただいた粗大ごみのように住民との協働ということで、非常にいい配分で今やっていただいていると思います。 今後、完全民間委託も予定はされていますけれども、いいところはしっかり残していく、公務員でなければできない様々な、特に個人情報を扱うような、そういったまた別のサービスにもしっかりと人的資源を生かしていく方法で、方向で恐らく市長もお考えなんだろうと思っております。
○山下芳生君 清掃センターの民営化は決まっておりますけれども、一般ごみの収集は七、三で、直営を七でというふうに今後も堅持されるそうなんですが、私は、何もこの大臣の地元の大和郡山を紹介してよいしょするためにやっているんじゃないんですよ。 こうした取組は大和郡山市だけではないんですね。ごみ収集業務は既に九割以上の自治体で民間委託を導入しているというふうに言いましたけれども、自治体ごとに見ると、一〇〇%民間にしている自治体は決して多くありません。これは環境省の統計でも、全国的には直営が三、民間委託が七の割合でごみは収集されております。あえて直営の部分を残して、先ほど大臣が繰り返し御答弁になった、地域の実情や、またあるいは災害時の備え、あるいは個人情報、そういうものに対応しようとしているわけです。なのに、私が言いたいのは、このトップランナー方式で国が自治体に更に民間委託を勧め、コスト削減を進めることを迫ろうとしている、これでいいのかということなんですよ。 私も、自治体の業務、行政サービスの原資は税金ですから、やはり簡素で効率的な行政が求められていると考えております。しかし、自治体が地域の実情、住民の要望などを踏まえて直営と民間委託のバランスを考えて実施しているのに、その結果、創意ある豊かな内容の行政サービスが地域ごとに生まれているのに、そしてそれが住民にも喜ばれているのに、支持されているのに、国が上から変更を迫る、こうした営みをできなくしてしまう、そんなやり方は抜本的に見直すべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(高市早苗君) 地方公共団体がそれぞれの地域の実情に合わせて、直営にするのか民間委託にするのか、事業の実施方法のうち、どのような方法を選択するのかということについては適切に判断をしていかれると思っております。
○山下芳生君 それは大臣がそう思われても、トップランナー方式ですと、先ほど答弁あったように、もう今でもごみは一〇〇%民間委託している自治体を基準にして標準費用が決められているんですね。でも、実際は、七割を直営でやっているような大和郡山まではいかなくても、三割は直営で残している自治体がたくさんあるわけですよ、平均すればそのぐらいあるわけですよ。それはいろんな実情があるわけですよね。 ところが、この標準費用を一〇〇%民間委託した自治体でカウントする、それで算定していくと、こうなったら、せっかくの実情、努力がなかなかできなくなるということになるじゃありませんか。それはやっぱりそういうことが起こらないように、このトップランナー方式をやるというのは見直すべきじゃないかということなんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(高市早苗君) トップランナー方式を見直すつもりはございません。
○山下芳生君 言っていることとやっていることが、私は、ずれていると思いますね。トップランナー方式というのは一番コストの低いところにコストを合わせるわけですから、そうしたら、そういう住民の、大臣が一生懸命言っている、実情に応じて、住民のニーズに応じてということができなくなる大きな圧力になるわけですから、私は、住民サービスの向上に懸命に取り組んでいる自治体の努力をしっかり評価して、実際に掛かっている費用を踏まえて標準費用を算定するべきだと思います。 そのことを指摘して、あと、自治体の皆さんは、職員の皆さんは、本当に住民のために自分が何をできるかと。若い職員の声を聞きましたけれども、ごみやし尿の処理は誰かがやらなければならないと思ってやってきた、大和郡山に入ったら、公園のごみ拾いとか面倒くさいなと思っていたけど、住民の皆さんと直接そういう中で声を交わし合う中で、いかに自分が住民の皆さんの役に立てる職員になれるかということを一生懸命考えておられると。そういう実際の業務を通じて、住民に奉仕する自治体職員としての志といいますか魂をしっかりと育んでいる職員がたくさん生まれている。こういう職員がたくさん存在する自治体でこそ住民の暮らしが豊かになるなと思います。それを上から抑え付けるようなやり方、トップランナー方式は見直すべきだということをあえてもう一度申し上げて、質問を終わります。
○片山虎之助君 片山虎之助でございます。 順次質問させていただきますけれども、まず、我が党のことを少ししゃべらせていただきたい。大臣始め皆さん御存じないかと思いますけれど、我が党はこの国会に四十九本議員立法を出しているんですよ。今四十九本、あと二十六、七本出しますからね。目指せ百本というんだけど、なかなか大変なものですからね。 なぜこんなことをやっているかというと、我が党の立ち位置は、もうこれは何度も皆様お聞きになっていると思いますけれど、今野党第三党、第三極なんです。是々非々の第三極。いいことは賛成、悪いことは反対、悪い場合には必ず対案を出すと、こういうことでやってきたんですね。提案型政党なんですよ。ところが、今まではなかなか提案ができないの、数が要りますから。参議院なんかへ法案を出すには十一人要るんですよ。予算が伴えば二十一人要るんですよ。七人だったの、この間まで。この七月の選挙で十二人にしていただきましたから、やっと予算を伴わない方の提案は出せることになった。衆議院はまだ十五人ですから出せませんよ。向こうは二十一人で、予算伴うのは五十一人なんだから。これの制度も私は直してもらわなきゃいかぬと思うんだけれどね。 そういう意味で、参議院に今集中して出させていただいているわけで、これによって、我々はいろんなマニフェストを今まで発表してきていますから、それを法律の形で整えたいというのと、将来、もちろん将来になるんだけれども、政権構想もそういうものの中で具体化したいと、こう大きなことを考えている。その法案の何本かがこの総務委員会にも大変関係あるんです。そのことをまず冒頭に申し上げておきます。 今、メディアが政治の中に入ってきて相当影響を与えますよね。今、新聞やテレビやメディアを見て一番人気はトランプだわね、誰が見ても。二番目は韓国の朴槿恵ですよ。ちょっと小池さんが落ちたけれども、最近、これは三番目ぐらい。これみんな、地方自治体というのは大統領制なんですよ。アメリカも韓国も大統領制ですよね。日本は、国は議院内閣制ですけど。 そこではやっぱり人事ということが大変大きいんですよ。これからトランプさんは四千人高級公務員を任命していくんですね、閣僚始め。これが、誰がどうなるかといって面白おかしく新聞やメディアは書いているわね。韓国の朴槿恵さんは政治任用で秘書官や何かが、あるいはその他の周辺が非常に問題があった。あるいは首席補佐官というのか秘書官というのか、これが今非常に問題になっている。小池さんは日本型で人事はこれからなんでしょうけれども、やっぱり外の顧問団ですよ、どういう名目のあれを与えておるか知りませんが、そういう方々と庁内のいろんな仕組みとのこれから相克が私は始まると思うんです。 そこで、四十九本の中に、私どもは、地方自治体における政治任用というものをやったらどうかということの法案を入れているんですよ。 今、地方は、御承知のように、特別職三役というのは、三役で今もう出納長はいなくなりましたけど、収入役は。これは政治任用ですよ。首長が任命すればいい。議会の同意が要る。任期制ですよね。任期途中で首にしてもいい。教育長もこれに準じていますよ。公営企業管理者もこれに準じている。しかし、そこまでですよね。あと、一般の職員はメリットシステムというように、メリットによって採用されて、メリットによって昇進して、またいろんなあれによって退職する。法定で身分保障がありますよ。私どもは、地方にももっと政治任用を入れたらいい。今の三役というか、特別職じゃなくて、もう少し広げたらいい。それは一つの基準を作りますけれども、どこまで広げるかは各地方自治体が条例で決めればいい。基準は国が作りますよ。どこまで広げるかはそれは決めればいい。これは任期制にして、任期途中でも解任されると。まあ部長さんクラスはそうなる可能性が、そうしたらいいと思いますよ。こういう制度を思い切って入れてみるということが私はどうかという考えを持っているので、この四十九本の法案の中にそれを入れているんですよ。 大臣、これについて御所見を聞きたい。大臣としてでなくても結構ですから、どうぞ。
○国務大臣(高市早苗君) もうたくさんの議員立法をやっていらっしゃることを承知いたしておりますし、敬意を表します。また、恐らく、地方公共団体の長のトップマネジメント、この機能を強化するための法案をお作りになったんだと思っております。とても日本維新の会らしい御提案だと感じました。 今の地方自治法でありましても、例えば内部部局の長については公募などで外部人材を募集する、登用するということは可能でございますし、また、企画ですとか、それから個別の部局を専属して担当するような特別職の副知事ですとか副市町村長を置くということも可能でございますので、更に御提案はそれを超えるものなんだろうなと拝察をいたします。 それで、その下の部局長について政治任用を入れていくということになりますと、特別職の公務員になるんでしょうから、地方公務員法の職務専念義務ですとか、それからまた政治的行為の制限に関する規定というのが適用されないんじゃないかなと思っているということと、それから、議会の同意がもし得られない場合に、その職、ポストが空席になっちゃうんじゃないかなと、そういう課題があるのかなと想定はいたしております。
○片山虎之助君 今も事実上、非常に個性的な知事さんや何かはつくっていますよね、参与だとか政務秘書だとか何とかという職名をつくって。これは野放しで、普通の職員の外枠でつくっているんで、それはいいのかな、どうなのかなというのはちょっとあるんですよね。だから、きちっとある程度制度化して政治任用を認めていったらというのが我々の考え方で、どうされるかはこれから大きな議論ですよね。 もし制度化するときにはいろんな議論がありますよ。私、少なくとも議会の関与は要ると思う、議会の承認が。そうなると、またややこしいですよね。自由な人事権ということはないから、制約されるんで。我々も研究しますけれども、役所の方でも研究していただきたいと、こういうふうに思います。 そこで、今日の法案についての質問ですけれども、私は九月の本会議の代表質問で安倍さんに、二回もやると言ってやらないというのはおかしいじゃないかと。でしょう。国権の最高機関である国会が法律で決めたものを二回もキャンセルするというのは、それはおかしいと。それは国会をばかにしているし、あるいは税制というものに対する信頼を失う、税というのは政治的にもみくちゃにするようなものじゃないと、こういうことを質問しました。安倍さんは、国民に信を問うたんだと、その後の選挙でも。参議院のことですけどね。勝ったからいいじゃないかと。そんなことを言ったら、勝手に、法律を作ったものをやるのをやめて、その後の国政選挙で勝ったら、みそぎは済んだと、国民は信用したということになりますよね。 ちょっと私は乱暴じゃないかと思いますが、大臣、言いにくいかもしれませんが、言ってください。それが一つと。 それから、この法案、二回延ばすんですよ、また。主としたあれは財務省かもしれぬけれども、大変関係があるんで、総務大臣も。この法案は総務大臣所管の法案だから、それについての、二度延ばすことの責任をどうお感じになっていますか。
○国務大臣(高市早苗君) もうただただ申し訳ございません。 税率引上げ二回延期するということについては、先般の本会議で片山先生から質問があって、安倍総理がそのときは、経済再生、デフレ脱却に万全を期す必要があるということに加えて、参議院選挙を通じて国民の信を問い、目標を上回る議席を得たといったことについて答弁をされております。 私も内閣の一員でございますから、安倍総理の御答弁のとおりと申し上げるほかないんですけれども、ただ、やはり先ほども答弁をさせていただきましたが、この消費税率の引上げ延期ということを総理が方針として最初に決められたときに一番怒ったのも、総理に対して文句を申し上げたのも私自身でございました。 やはり社会保障の充実なくしては安心して消費をできるという環境にもなりませんし、そして何よりも通常国会でこの総務委員会でも多くの先生方に長い時間を割いていただいて御議論をいただいた、私も私なりに一生懸命答弁をして地方税法についてもお認めをいただいたものでございましたので、大変がっかりいたしました。 しかしながら、雇用情勢は何とか良くなってきていますし、所得も上がっている、これは数字で出ておりますので、アベノミクスは一定程度成功しています。しかしながら、所得が上がっても雇用環境が改善しても消費が十分に伸びてきていない、回復していないというのは総務省で発表させていただいている家計調査を見ても明らかでございます。まだ消費が弱いというのは事実だと思いますので、外的な要因があるということに加えて、やはり今消費がまだ弱いという状況の中で、見送り、延期という判断をされたということについては何とか御理解をいただきたいと思います。 今度こそこれを延長しないで済むように、しっかりと経済対策を、地方においても税収が伸びるように打ってまいります。
○副大臣(木原稔君) 財務省もということでございましたので。 財務省といたしましては、消費税というのは社会保障制度の財源でございますから、この日本の立派な社会保障制度を次世代に引き継ぐという観点、またその責任を果たすという観点から、また市場や国際社会からの信認を確保するというためにもこの消費税率一〇%の引上げというのは不可欠だというふうにも思っております。 ただし、やはり当時の状況を考えると、新興国経済の陰り、ブレグジットもありました、そういう状況もありましたし、またどうしても個人消費に力強さを欠くという、そういう状況にもありました。また、直前に伊勢志摩サミットもございまして、その合意に基づいてあらゆる政策を総動員する中で、この構造改革の加速、総合的かつ大胆な経済政策を講じると、こちらをやっていくということを総合的に判断したものというふうに思っております。
○片山虎之助君 まあちょっと言い訳じみていますよね、話は、と私は思いますよ。 それから、念のため言っておきますけれども、消費税を特定財源にしているのは、社会保障の特定財源にしているのは日本だけですよ。どこの国もみんな一般財源ですよ。私は元々それがおかしいと思って何度か予算委員会等で質問してきましたけど、日本に受け入れられるのはそういうあれも要るのかなという感じで、社会保障の特定財源になっていますよ。 そこで、社会保障の特定財源になって、約三割は、これは地方の取り分なんですよ。これは、地方消費税という形と地方交付税の原資という形と。今回、二回も見送ることについて地方の了解というのか地方への説明はあらかじめどうされましたか、総務省も財務省も。それは地方を完全に無視して結果だけ報告するのは私良くないと思うな。
○国務大臣(高市早苗君) 今年の六月一日、総理会見で安倍総理が延期方針を表明されました。この六月以降、消費税率の引上げ時期を延期するという方針について、地方税財政関係の各地域でのブロック会議などの場で総務省から地方団体に説明を丁寧に行ってまいりました。 八月には、車体課税の見直しなどを含めて二年半延期する税制改正方針を閣議決定して、当日に地方団体にも連絡をしております。地方にできるだけ迅速に情報提供するということについては努めてまいりました。 私自身も、七月に福岡で開催された全国知事会議においてもこの延期方針を全国の知事に直接説明をさせていただきましたし、また、歳出歳入両面において地方団体の財政運営に支障が生じることがないように精いっぱい対応していくということも申し上げてまいりました。
○副大臣(木原稔君) 財務省としては、消費税を上げさせていただきたいという主張をしておったわけですが、総理からは、従来の説明と異なるのではないかという批判は総理は受け止めた上で国政選挙をやると。そして、参議院選挙を通じて国民の信を問いたいということで、これは禅問答のような話になりますけれども、その後、国民の信任を得て、連立与党として安定した政治基盤をいただいた上で、今まさにこの判断に基づいてこの法案を提出して御審議をいただいているということなんだろうというふうに思います。
○片山虎之助君 まあ二回あったことは三回ある可能性もあるわね、と思いますよ。 我々は延期じゃないんですよ、我々は凍結なんですよ。それは、何で凍結かというと、日本維新の会は何で凍結かというと、我々は上げるには条件があると言っているんですよ。 一つは、地域経済を含めた景気の回復ですよ。それからもう一つは、身を切る改革、徹底行革を是非やってもらいたいということ。それから、もう一つ言えば、軽減税率をやるというのは我々は余り賛成じゃないんだけれども、しかし、その財源をきちっと捻出してもらわないと。それから、更に言えば、東日本大震災と熊本地震の回復というか復旧ですよ。それを国民の皆さんが、ああ復旧したなと、こういうことの納得がない限り私は消費税上げるべきでないと思うので、それができないなら、もうずっと延ばすというか凍結してくださいよ。 だから、私はそういうことを今度の法案にも書くべきだと思う。二年後にやるというんじゃなくて、いつやるかは法律で新たに定める、その前には身を切る改革や行革をやると、それを大綱か何か決めて閣議決定してくださいよ。それを守るということを法律の中に書いてくださいよ。あるいは、軽減税率の扱いですね。私はやめるということを書くべきだと思うんだけれども、そういうことを含めて、きちっと国民にこうやると。何にもしないで二年たったら自動的に上がりますよというのは我々の立場からいえばやっぱりおかしいんで、政府の大方針、それをきっかり閣議決定でも国民に示して、これをやるんだといってやってもらって、それから上げてくださいよ。そうでなきゃ、だらだらだらだら上げるという、安倍さんも余り消費税好きじゃないかもしれませんけどね。 何かそういう感じが、仕方がありませんが、大臣と副大臣から、どうぞ御答弁ください。両方御答弁ください。
○副大臣(木原稔君) 今、日本維新の会、御党の消費税引上げ凍結法案の引上げの要件のような四要件をお聞きしておりまして、特に四番目の東日本震災や熊本地震の復旧のめどが立つというようなこと、これは、私も熊本出身でありまして、お隣の経済産業副大臣も熊本の出身でありますが、その御配慮については大変有り難く思っているところであります。 しかしながら、今回の消費税率の一〇%引上げ、二〇二〇年にプライマリーバランスの黒字化を実現するというのはG20での国際約束でもありますし、その実現の損なわないタイミングでやはりしっかりと引上げをさせていただくという、いつまでも先送りをするわけにはいかないということでございまして、今回はそのような、御党のような引上げの条件を付していないというところでございます。
○国務大臣(高市早苗君) 今お答えがありましたけれども、消費税率一〇%への引上げを二年半延期するということと同時に、二〇二〇年度にプライマリーバランス黒字化を実現するという財政健全化目標を政府は堅持している状況でございます。ですから、この度の国会で補正予算もお認めをいただきましたけれども、それらも早期に執行してあらゆる政策を動員して、何とか平成三十一年十月の消費税率の引上げを確実に行えるように経済財政運営に万全を期していくという立場でございます。 特に、やはり、今回の引上げ延期によって、これまで社会保障の充実について皆様にお示ししていた全てはできなくなってしまったわけでございますね。その中の幾つかは我慢をする、そして幾つかは実行するということでございますけれども、やはりしっかりとした社会保障、安心できる将来があってこそ初めて安心してお金を使えるという一面もありますので、今後消費を伸ばしていくためにも、もうこの時期には、三十一年の十月の時期には消費税率をしっかりと引き上げ、必要な社会保障の充実を行わなければならないと考えております。
○片山虎之助君 まあ、この消費税の引上げ問題は大問題ですから、引き続いて総務委員会やその他で御議論させていただきます。 松村経産大臣、副大臣か、来られていますから、あなたの方に質問しますけれども、本年度の税制改正から固定資産税の償却資産について三年間の二分の一特例ができたわね。私はあれ元々反対だったんですよ。固定資産税みたいな基幹税制を政策に使うなという、政策はもっとほかにいろいろやり方があるということでね。ただ、まあいろいろな政府の事情もあって、三年間やるということですよね。 それで、半年たちましたが、どうですか。どれだけの実績がある、それをまず言ってください。
○副大臣(松村祥史君) まず、実績ということでございますが、この制度というのは、今年の七月から施行いたしました中小企業等経営強化法、これの認定を受けられた方々についてのインセンティブとしての固定資産税の減免措置が、二分の一が三年間受けられるという制度でございますけれども、現在、十月末までに三千三百三十三件が認定を受けておられるところであります。
○片山虎之助君 それが多いのか少ないのか、私は資料を持たないのでよく分かりませんがね。それで、まだ半年でしょう。あなた方は機械装置と言ったのを、今度は器具や何かまで広げるというじゃないの。半年しかやらぬで成果も定かでないものを、また何で広げにゃいかぬの。入れるのを忘れたのかね。
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 まず、中小企業の現在の状況でございますけれども、二〇〇〇年の頃は四百八十五万者と言われておりました中小企業、残念ながら二〇一二年には三百八十五万者まで激減をいたしました。加えて、ここ数年また減りまして、現在三百八十一万者と言われております。このうち、八七%の三百二十五万者が小規模事業者でございます。 こんな状況の中で、経営者の高齢化も進んでおります。大体平均年齢が六十六歳、こう言われております。事業承継がなかなか進んでいない現状がございますし、六十六歳の方が決して悪いわけではございませんが、自分で六十六歳のときに社長をやったときにリスクマネーを取って設備投資をやるかというと、なかなかその勇気は出てまいりません。 こんな状況であることと、それから、これから人口が減ってまいります。この中において、生産年齢人口が減っていく、ここを注視せねばなりません。いわゆる地方経済を支える中小企業の働き手の方々が少なくなっていくと。したがいまして、ここ数年間で集中的に生産性の向上をうたう必要があると。こういう中でこのような措置をさせていただいたところでございます。 また、もちろん私どもも、ものづくり補助金でありますとか持続化補助金、こういったもので生産性の向上の後押しをやっておる中で、今回の税制の時限立法的なものをやらせていただいたところでございます。その中にあって、今回……(発言する者あり)短くですね、分かりました。 三千三百三十三者の認定をされる中の約七割が製造業でございますけれども、とにかくサービス業の生産性向上が進んでおりません。したがいまして、今後こういったところへも後押しをしていく必要があると、このように理解をしておりまして、今回の税制要望で検討しておるところでございます。
○片山虎之助君 あなたに年齢のことは言われたくないね。中小企業を振興する、中小企業にてこを入れる、中小企業を助ける、当たり前ですよ。あなた方の仕事じゃないの。大いにやってくださいよ。 ただ、私が言うのは、市町村の基幹の、一番の収入の元である基幹税制の固定資産税を三年間半分にするとか、機械と今装置なんだけど、それをまた器具や何かにも広げるとか、そういうことをこちょこちょやってもらうのは困ると言ったんですよ。中小企業振興は堂々とやってくださいよ、いろんな政策でですよ。それは、市町村が基礎的自治体なんだから、その市町村を始め地方関係者がぐじゅぐじゅぐずぐず言うようなことの上に成り立たない方がいいと言っているの。だから、効果を定めて三年でやめて、拡大しないということを、松村さん、どう。
○副大臣(松村祥史君) まずは七月から施行を始めまして、製造業についても進んでおりますけれども、その検証というのがまだ四か月でございます。引き続き、このことをしっかりと見極めながらやらせていただきたいというふうに考えております。
○片山虎之助君 時間が来ましたので、残りはまた引き続いてやります。頑張ってください。 終わります。
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。 本法案が一〇%の消費税増税を再度、二〇一九年十月一日まで延期することに伴って提出をされているわけでありますから、我々としては消費増税に反対でありますので、増税を前提とした延期法案には当然反対であります。 そもそも、消費税の五%から八%への増税は個人消費を後退をさせて日本経済の足を引っ張り、この日本の景気を大きく低迷をさせたことはもう明らかなわけでありまして、あの時点でも我々は反対をいたしました。政府は財政再建を錦の御旗に消費税増税を正当化をしますけれども、歳入拡大の方策を逆進性が強い消費税の増税に特定することは大変問題で、本来の課税原則である応能負担に基づいて法人税や所得税の増税こそ優先をすべきだというのが我々の主張であります。 例えば、二〇一五年度の企業の内部留保は三百七十七兆円にも上って、前年度比六・六%の増。東証一部上場企業は二〇一六年三月期の売上高、営業利益はもう過去最高を記録している。にもかかわらず、一方で法人税は減税をしていく、こんな格好でしょう。 政府は、この経済の活性化を妨げる個人消費の後退を招くような消費税増税ではなくて、法人税や富裕層の所得税への課税をもっと強化をすべきだ、こういうふうに思っているんですが、財務省の公式見解をまず伺いましょう。
○副大臣(木原稔君) まず、今後高齢化が進み、社会保障費が非常にもっともっと必要になってくるということは御認識は共有していると思いますが、消費税というものを、その特性を考えた場合に、消費税というのは非常に税収が毎年安定をしているということ、そして勤労世代など特定の者に負担が集中していないという、そういうところが挙げられるんだと思います。 まさしく社会保障の財源としてはふさわしいものではないかなというふうに考えておりまして、この社会保障と税の一体改革の実現のために、二〇一九年十月に引上げを実施することとさせていただいているところでございます。消費税率の引上げによる増収分については全額社会保障の充実と安定化に充てることとしておりまして、結果として国民の皆様方に還元されるということになるわけでございます。 また、法人税の御指摘もございましたけれども、法人税につきましては、平成二十七年度、二十八年度において課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる改革を行ったところでありますけれども、これは、企業の継続的な賃金の引上げ等を今後促していきまして、経済の好循環をより確実なものとする観点から行ったものであり、効果というものをしっかりと見極めていきたいと、そのように思っております。
○又市征治君 片山先生から先ほど出たばかりですけれども、消費税を安定しているから社会保障の財源に、特定財源にする。社会保障というのは全ての税目からこの社会が成り立っていくためには必要とするわけであって、そのこと自体が問題だと私たちはずっと申し上げてきました。 ところで、安倍総理は前回消費税増税を延期したときに、二〇一七年度から必ず増税をしますと、これ公約にされた。しかし、この公約は守れずに、一九年の十月まで、つまり現在の総理の任期後まで再延期する、こういう話なわけですね。これは事実上、もうできないと言っているに等しいんではないかと私は思います。財政再建は重要な課題ですけれども、それをやはり消費増税、つまり消費意欲を減退させて行うというのは明らかに誤りだ、こう申し上げておきたいと思います。 さて、二〇一三年十二月にいわゆるプログラム法、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律、こういうのが成立をして、二〇一七年度までの詳細なスケジュールが示されました。 社会保障と税の一体改革は、消費税率アップによる増収で財源を確保し、社会保障の充実と給付の重点化、効率化の三つで推進する、こういうはずだったということでしたが、今ほど申し上げたように、一〇%への増税は一九年の四月へ再延期というわけですから、社会保障制度改革の財源である消費増税が二度も延期になるとなれば、これ一体改革論そのものが破綻寸前ではないか、こういうふうに見ざるを得ぬですが、内閣府はどのように考えているんでしょうか。
○副大臣(越智隆雄君) 社会保障と税の一体改革でございますけれども、これは御承知のとおり、三党合意を経て成立した、今先生が御指摘いただいた法律も含めて、法律の枠組みに沿って、社会保障の重点化、効率化と同時に充実、安定化を進めるということで社会保障の持続可能性を確保しようとするものであります。 その中で、まず具体的には消費税を五%から八%に引上げをいたしまして財源を確保したということと、また、あわせまして、例えば保育の受皿を五十万人拡充するなどの子ども・子育て支援の充実、あるいは地域包括ケアシステムの構築等々、着実に改革を進めてきているというふうに考えておりまして、引上げの延期をもって破綻という御指摘は当たらないというふうに考えております。 この改革は、少子高齢化が進む中で、世界に冠たる日本の社会保障制度をしっかりと次世代に引き継いでいくというためのものでありまして、引き続き着実に進めていきたいというふうに考えているところであります。
○又市征治君 そうおっしゃるが、現実には社会保障制度そのものは、制度そのものが後退をしている。 例えば、この間、七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の負担増、一定以上の所得のある世帯の介護保険料が一割から二割に引き上げられる、介護保険施設入居時の居住費や食事補助が縮小される、さらには後期高齢者医療制度の保険料軽減特例の廃止等が現在論議をされている、こんな格好でしょう。社会保障の安定財源確保のために一体改革をと言いながら、他方で次々と社会保障制度が後退をしている現実、このことにやっぱり国民の、そういう意味では不満や不信というのが高まっていますよ、今。 また、経済・財政再生計画では重点化、効率化が強調されているわけですけれども、例えば医療・介護提供体制の適正化、インセンティブ改革による生活習慣病の予防、介護予防、公的サービスの産業化の促進、負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化などなど、一見耳触りのいい表現がされていますけれども、重点化、効率化至上主義、こう言わざるを得ません。これは机上の計算どおりには全くいかない。それを無理すれば大変ゆがみが生じてくる。しわ寄せはどこに行くのか。そういう問題があるわけです。 経済・財政再生計画と一体改革というのはどのような関係に捉えられているのか、お伺いしておきます。
○副大臣(越智隆雄君) 社会保障と税の一体改革と経済・財政再生計画の関係についてということだと思います。 まず、一言で申し上げれば、社会保障と税の一体改革を着実に進める一方で、その一方で社会保障制度の給付の重点化や制度の効率化等に向けた議論、これは経済・財政再生計画の枠組みでありますが、こちらも不断に行うべきだというふうに考えております。 消費税の増税分などを活用しました社会保障の充実、これは安定財源を確保した上で行うわけでありますけれども、これについては経済・財政再生計画に基づく社会保障関係費の伸びの抑制からは対象外とされて議論されておりまして、この両者を同時に進めながら社会保障の持続性の確保を着実に進めていくというのが私どもの取組であるというふうに考えております。
○又市征治君 この重点化、効率化という美名を使いながら社会保障制度予算を削って国民負担を増大をさせる、そういう上で持続可能な社会保障制度確立といっても、それは国民に将来不安と不満を高めるだけ、こう言わなきゃなりません。財政再建も重要ですけれども、安心して受けられる医療や介護、あるいは子育てもままならない、こういう保育制度、このような状態で財政再建が仮に実現したとしても、国民は不満を高めるだけ、こう言わなきゃならぬと思うんです。 そこで、この高齢化、少子化が進む中で、社会保障制度の充実は喫緊の課題ではありますけれども、雇用の不安定化、格差と貧困が拡大をする、こういう中で社会保障そのものがやっぱり空洞化が進んでいる、こう言わなきゃならぬと思うんですね。 今日、社会保障制度の充実というのは、多くの国民の期待、また不安でもあるから期待が高い、願いでもある。それは、やはり何といっても憲法二十五条の理念をしっかり踏まえて、老後に安心できる年金がある、ほとんどお金の掛からない医療や介護や子育て制度があるとすれば、余り老後にどんどん金をため込まなくてもいい、こういうことが、プランがやっぱり作られるということが大事なんだと思うんですね。 それを基に、国会論議を通じて国民的な合意を図り、それに一体全体どの程度のコストが掛かってくるのか、そのコストを一体どういう財源、どの程度必要になってくるのか、これを応能負担の原則に基づいて国民各層が全ての税目からこれをどう負担をするかというのが論議をされるべきだ、これが本当の意味で私は一体改革ではないかと、こう思うんですが、この考え方について、いかがですか。
○副大臣(越智隆雄君) 今、社会保障の空洞化ということがあるのじゃないかと、それに対してどう考えるのかということでございますが、少子高齢化が進んでいって社会保障費が増大していくということが見通されております。 そういう中で、社会保障の充実あるいは安心をしっかりと確保していくということを考えるに当たっては、制度の持続可能性をしっかり確保するということが重要だと考えておりまして、それとともに安定的な財源の確保も一体的に考えていくことが必要だというふうに考えております。 では、税目をどうするかということについては、先ほども財務副大臣の方からも御答弁ございましたけれども、私どもも、税収が景気に左右されにくく安定しているという消費税、そしてまた、勤労世代など特定の者への負担が集中しないといった特性があることから、国民が広く受益する社会保障費の費用はあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点に鑑みて消費税が社会保障財源にふさわしいというふうに考えているところでございまして、一体改革は、社会保障の充実と財源を一体的に示して、国民全体で社会保障制度を支えながら社会保障制度の持続性の確保と財政健全化の両立を同時に達成しようということでございまして、その枠組みを見直すということじゃなくて、この枠組みをしっかりと着実に進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○又市征治君 制度の持続的可能性ということをしょっちゅう言われるんですが、先ほど例も幾つか挙げたように、現実問題としては制度改悪じゃないですか。介護保険制度の負担の問題を含めてみても、どんどんそんな格好で改悪されている。だから、大変国民の中に不満が高まっているわけですよね。 繰り返しになりますけれども、国民の合意がやっぱり得られる社会保障制度像。元々、自民党さんは前に何とおっしゃったか、百年安心プランなんてこと言われたわけですよ。現実にそんなことができているか、こういう格好になっていない。ですから、先ほども申し上げたけれども、本当に国民合意が得られるような社会保障制度像というものをしっかりとやっぱり国民合意を得て、そしてそれに掛かる費用というものを算出をして、それをどういうふうにどの税目からどの程度ずつ出していくかということが求められるということだと。 さっき木原副大臣からもありましたけれども、この安定って、消費税、安定財源あるんじゃないかと。片山さんからあったように、日本だけでしょう、こんなに消費税を社会保障財源に特定しているのは。ヨーロッパをもっと学ぶべきだと思うんですよ。 そして一方で、例えば、消費税導入以来二十六年間、国民が納めた税収、消費税収というのは三百二十八兆円にも上っている。ところが、この同じ期間に法人税の減収というのは二百七十一兆円。これ割り戻してみると八三%。むしろ法人税の減税に回ったというふうに、そういう勘定になってしまう。このことを国民はどう見ているかということなんですよ。こんなような施策をやっておって、それで社会保障制度の安定的な、持続可能性のある安定した制度を確立するなんて言ったってできませんよ。 だから、さっき申し上げているように、もっとこの法人税の問題、国際競争がどうとかこうとかって、いろんなことをおっしゃったりするけれども、所得税の問題だって、どんどんどんどん、最高税率どんどん下げてきて、私たちは随分やかましく言いました。ようやく四〇%まで下がったのをこの間四五%にもう一遍五%だけ上げたと、こうなっているけれども、やはりもう少し段階を刻んで累進性を高めるとかいうことをしっかりやるべきで、消費税ばっかり取ろうというやり方をやっている限りはどうしても経済に大きな影響、ひずみが出て、そのことも実現できないということになるということを強く申し上げたいと思うんです。 そこで、この消費税増税の再延期によって予定された社会保障の拡充が危ぶまれているということが先ほど来からも幾つも出ています。 自治体レベルで考えると、減収は、地方消費税と地方交付税法定税率分を合わせて平年度でおよそ一・七兆円の減収が見込まれるようですけれども、そこで総務省は、安定財源確保に向けて関係府省に要請を行って、また年末の地財対策の中で支障が生じることのないように頑張ると、こういうふうにおっしゃっているわけだが。 そこで、先日、財政制度審議会ではこの地方財政問題が取り上げられて、地財計画の歳出規模は実質的に見ると決算額を継続的に上回っている可能性があるとか、地方の歳出水準は趨勢的に上昇傾向にあり、リーマン・ショック以降、地方では毎年度基金を取り崩して歳出化が行われる一方、それを上回る基金への積立てが続いているなどなど、こういう指摘が行われているわけでありますけれども、地方交付税の抑制をむしろこれは求めるためにこういう発言がされていると思うんですが、この見解を大臣どのように受け止められているのか、またどのような対策をなさるおつもりか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 十月二十七日の財政制度審議会に提出された平成二十五年度分の財務省の試算でございますが、計画額が決算額よりも〇・六兆円程度過大であるとしています。しかし、地財計画の範囲外の歳出であるとして決算額から控除している給与関係経費の決算乖離分のうち〇・六兆円程度は地財計画に計上されている非常勤職員分の歳出であるということ、そして、基金からの取崩し分見合いの歳出は地財計画の範囲外の歳出であるとして決算額から控除していますけれども、基金からの取崩し分のうち〇・五兆円程度は通常収支分の対象とならない東日本大震災に係る市町村の取崩し分であることなどから、今回の財務省の試算には大いに疑問があると考えています。 なお、総務省におきましても、計画対象外経費の控除や繰越金に係る調整、国の補正予算に伴う調整などを行い地財計画の歳出規模と決算額を比較しておりますけれども、近年では地財計画の歳出規模が決算額を一兆円程度下回っていると試算をしていますから、この点からも財務省の試算は妥当ではないと考えております。 地方交付税を含めた消費税率の引上げ時期の延期による地方の減収額が平年度でおよそ一・七兆円ということになります。また、社会保障の充実施策については、消費税率引上げ時期の延期に伴って消費税率一〇%の段階で実施する予定であったものを見直す必要もありますので、そういったことも含めまして今後予算編成過程で具体的に検討されるということになりますけれども、その際にも地方負担分も含めて所要の財源を確保することが必要だと考えております。 しっかりと取り組んでまいりますし、先ほど来申し上げました財務省の試算の問題点については、記者会見、また衆議院での審議の際にも申し上げております。今後も政府部内でしっかりと主張してまいります。
○又市征治君 是非、地方の自治体の現場の直視をいただいて、それを踏まえて頑張っていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。 また、この増税延期に伴う自治体の歳入の減少だけでなく、軽減税率導入に伴う歳入減の問題も考えられます。消費税一〇%増税に伴い軽減税率導入が予定をされておりますけれども、その際、地方消費税率は、消費税率換算で標準税率が二・二%、軽減税率が一・七六%となっているわけですね。そして、これをこの社会保障財源と一般財源へと振り分ける割合は、標準税率も軽減税率もそれぞれ二十二分の十二と二十二分の十、こういうことのようですが、その結果、軽減税率の場合は、本来一%が一般財源となるべきものが〇・八%で、この〇・二%分少なくなる。これは制度設計の段階から分かっていたと思うんですけれども、使途を独自に決定できる一般財源が少なくなるというのは自治体にとっては大変見過ごせない問題ということだと思うんです。 このことについて一体どのように対応されていこうとするのか、これは原田副大臣の担当ですか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。 地方消費税の引上げに際しましては、従前からの地方の一般財源を引き続き確保することが重要である一方で、社会保障財源として国民に還元するために税率引上げをお願いをしていることを踏まえて、社会保障財源に充てるべき税収を確保することも重要であると認識をいたしております。 軽減税率導入時における地方消費税収に係る一般財源分と社会保障財源分の割合に関しては、軽減税率相当分の税収について区別して、特別な案分割合を適用するといった仕組みは設けられておらないところでございます。 現在の規定は、一般財源と社会保障財源の双方の財源の必要性を踏まえつつ、制度及び実務の簡明性を確保するものと考えておりますが、いずれにしても、軽減税率の導入に伴う減収に関連する措置については、平成二十八年度税制改正法において、安定的な恒久財源を確保するために歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることとされていることを踏まえ、今後検討していくこととなると考えております。
○又市征治君 そもそも、軽減税率導入というのは総務省が何か言ったわけでも何でもありませんから、余り総務省にこのことだけ求めるというのもなんですけれども、この地方の収入がやっぱり減少するというのは分かっていたはずでありますから、地方の負担増、それは国民の負担増にもつながるわけで、地方が具体的なやっぱり展望や見通しが持てるように早く手を打っていただくように強く求めておきたいと思います。 次も軽減税率導入に伴う地方財源削減の問題ですが、この消費税が現行の八%では地方交付税法定率は二二・三%ですけれども、一〇%に引き上げる際には一九・五%となる、こういう計算のようですね。その場合、一〇%の消費税率のうち六・二八%が国、三・七二%が地方分となりますけれども、軽減税率の八%については、国が五・〇二%、地方が二・九八%となって、地方の取り分が現行の三・一%より低くなる、こういうふうに計算示されていますけれども、軽減税率の導入で一兆円の減収、こういうふうに言われているわけですが、その三割が地方分だ、こういうふうにまた試算されている向きもあります。 国民生活への影響を緩和するために軽減税率導入ということが叫ばれたわけですけれども、地方の取り分を低下させるこの制度がベストなのかどうか甚だ疑問と、こう言わざるを得ないわけですが、それはともかくとして、地方財政への影響をやはり避けるために、本当に法定率の見直しを含めた財政措置をこれはしっかりと求めていくべきだ、こう思うんですが、この点、総務省はどういう対応をなさるおつもりか、お聞きをしておきます。
○副大臣(原田憲治君) 軽減税率制度の導入に伴いまして消費税に減収が生じた場合には、地方交付税の法定率分にも影響が生じることとなりますが、消費税の軽減税率制度の導入に必要な財源については、所得税法等の一部を改正する法律において、歳入及び歳出における法制上の措置等を講じることとされておるところでございます。したがって、地方交付税の法定率分の影響への対応についても、歳入及び歳出における法制上の措置等を踏まえ、今後検討をしていくこととなるものと考えております。
○又市征治君 まだまだ申し上げたいことはあるんですが、時間があと一分ということでありますので。 この消費税増税を前提にしたことを別にしても、本法案は地方の財政への影響が深刻でありますから多くの問題を含んでいると、こう言わざるを得ません。総務省には、消費税増税延期のしわ寄せが自治体に波及しないように最大限の努力を求めて、今日の質疑は終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(横山信一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○伊藤孝恵君 民進党・新緑風会の伊藤孝恵です。 私は、会派を代表して、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。 討論に当たり、まず前提として、この法改正が必要となったのは政府の経済政策の失敗によるものであることを指摘し、以下、反対の理由を具体的に述べさせていただきます。 安倍総理は、二年前、消費税率の引上げについて、再び延期することはない、平成二十九年四月の引上げについては景気判断条項を付すことなく確実に実施すると大見えを切っておきながら、新しい判断という到底理解できない説明で国民との約束をほごにし、再度の消費税率の引上げを延期しようとしています。安倍政権は、消費税率の引上げ実施が可能な経済状況をつくり出すことができなかったこのアベノミクスの失敗を率直に反省すべきです。世界経済のリスクなどに再延期の責任を転嫁する姿勢は、選挙対策だけを考えた将来世代への責任の放棄であったと断ぜざるを得ません。 以下、反対の理由を具体的に申し上げます。 第一に、消費税率引上げ再延期により失われる財源の確保についてです。 消費税率引上げ分は、地方交付税原資分も含めるとおよそ三割が地方の社会保障財源であり、地方は、地方財政の運営に支障を生じないよう必要な財政措置を確実に講ずるよう求めています。しかしながら、代替財源は明示されておらず、このままでは地方に負担が転嫁されないという保証はありません。 第二に、地方法人課税の偏在是正措置の先送りについてです。 地方法人課税の偏在是正措置は、地方創生の推進に向け地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るために行うはずでした。消費税率の引上げを延期しても地方法人課税の偏在是正措置は早急に対応すべき取組であることに変わりはなく、先送りすることは断じて認められません。厳しい財政状況にある地方に多大な影響を及ぼす消費税率の引上げ延期を二度も繰り返す安倍政権に果たして地方創生を語る資格があるのでしょうか。社会保障政策に甚大な影響を及ぼしかねない今回の延期の理由を世界経済のリスクに転嫁し、アベノミクスは成功していると説明するばかりの安倍政権に我々の将来の安心はつくれるのでしょうか。 民進党はこれからも、税源の偏在性が小さく、安定的で充実した財源の確保を可能とする地方税制を構築し、地方財政の自主性、自立性を確立することで地域主権型社会の推進を目指してまいりますことをお約束し、私の反対討論とさせていただきます。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、本法案に対する反対討論を行います。 法案は、消費税一〇%への増税を再延期はするが、二〇一九年十月一日に増税を実施するとともに、消費税率一〇%で予定していた自動車取得税の廃止、地方法人課税の偏在是正措置について、その実施時期を変更するものです。 消費税率八%への増税が個人消費を大きく落ち込ませ、低所得者、子育て世代、高齢者世帯に重い負担をもたらしてきたことは、政府の経済財政白書でも深刻な問題として分析されています。消費税増税が景気悪化と格差拡大を招き、地方財政にも打撃を与えた事実を直視するなら、増税は延期ではなく、きっぱり断念すべきであります。自動車業界は、消費税増税に合わせ、自動車取得税の廃止を求めてきました。車体課税の見直しは地方を含めた国民的議論が必要な課題であり、消費税増税を理由に自動車業界だけの要求に基づく見直しには反対です。 政府は、偏在性の少ない安定的な地方税財政を構築するとして、消費税率の引上げを進めてきました。消費税を増税しなければ地方財政は大変になると言いますが、各自治体では、地方消費税が増収となる分、交付される地方交付税は減ることになります。財政基盤の弱い自治体では財政が豊かになるわけではなく、財政の自治体間格差は縮小しません。 また、地方の自主財源である法人住民税の一部を国税として取り上げ、地方交付税の財源にして配分するやり方は、地方の税収格差を地方の財源で賄おうとするものであります。地方財政の確立は、消費税に頼るのではなく、大企業や富裕層に対する優遇税制を是正し、能力に応じて負担する公平公正な税制への改革で国、地方の財源を確保すること、また、自治体が住民福祉の増進という本来の役割を果たせるよう、法定率の引上げなど地方交付税を拡充することで行うべきであることを述べて、反対討論を終わります。
○又市征治君 私は、希望の会、社民党を代表して、本法案について反対の立場から討論を行います。 反対理由の第一は、本法案が消費税再延期法案の関連法案として提出され、二〇一九年十月からの消費税増税を前提とした内容になっている点です。 消費税の一〇%への増税は二回にわたって延期されることになり、その間、社会保障制度は国民の負担の増大、給付の削減等大きく後退を重ね、税と社会保障の一体改革は事実上破綻状態にあります。この際、消費増税の延期ではなく、国民のニーズに応え得る社会保障の制度設計を行い、その上でコストについて国民的論議を行うべきです。 反対理由の第二は、消費税増税の延期に伴い、子ども・子育て支援や医療、介護の充実に向けて準備を進めてきた自治体の財源確保のめどが立たない点です。国は、消費税の増税を財源にすることなく、国の責任において安定財源を明確にすべきです。 反対理由の第三は、消費税の一〇%への増税に際して軽減税率の導入が予定されていますが、その際、本来一般財源となるべき一%分の〇・二%が侵食されることになる点です。この点に関する明確な改善の見通しも示されていません。 反対理由の第四は、軽減税率にも現行の地方交付税法定率が一律に適用されることによって、現行より地方への配分割合が低下する点です。国は法定率の見直しを含む財政措置をとるべきです。 地方財政の確立は、消費税の引上げではなく、地方交付税法定率の抜本的な引上げによって実現すべきであることを重ねて申し添えて、反対討論といたします。
○委員長(横山信一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(横山信一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、江崎君から発言を求められておりますので、これを許します。江崎孝君。
○江崎孝君 私は、ただいま可決されました社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び希望の会(自由・社民)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、地方公共団体の行政需要の増大、引き続く厳しい地方財政の状況等に鑑み、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、地方消費税率の引上げの再延期に当たっては、社会保障の充実に係る施策の実施に関し、国の責任において安定財源を確保し、地方公共団体の財政運営に支障を来すことのないよう、地方交付税原資分も含め、必要な財政措置を確実に講じ、地方に負担を転嫁しないこと。 二、地方税の税源の偏在是正については、不断に取り組むことが重要であり、必要な措置を講ずること。 三、地方消費税率の引上げ時に導入される自動車税及び軽自動車税の環境性能割について税率区分を設定するに当たっては、廃止される自動車取得税に見合う財源を確保し、地方財政に影響を及ぼすことがないようにすること。 四、地方税については、地方財政の自主性・自立性を保障するとともに、安定的で充実した財源の確保を可能とする地方税制の構築を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(横山信一君) ただいま江崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(横山信一君) 多数と認めます。よって、江崎君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(横山信一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十二分散会