P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
192回国会参議院2016/11/25

政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第3号

発言数
95
登壇者
11
会派数
6
開催日
2016/11/25

会議録

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、河野義博君、井上義行君、柘植芳文君、高野光二郎君、佐藤啓君、舞立昇治君、宮沢洋一君及び中川雅治君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君、鴻池祥肇君、三浦信祐君、阿達雅志君、朝日健太郎君、足立敏之君、今井絵理子君及び小川克巳君が選任されました。  また、本日、江崎孝君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。     ─────────────

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案及び公職選挙法の一部を改正する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案及び公職選挙法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。  本日は、公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案及び公職選挙法の一部を改正する法律案とそれにまつわる事柄につきまして質問を行わせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  海外在留邦人数は、平成二十六年十月一日現在の集計で百二十九万百七十五人、うち三か月以上の長期滞在者が八十五万三千六百八十七人、永住者が四十三万六千四百八十八人で、今後ともますます増加が見込まれています。一方で、在外選挙人名簿登録者数は、平成二十七年九月二日現在で十万二千九百二十四人と、過去九年間横ばいの状況が続いております。推定登録率も一〇%弱で頭打ちとなっているようです。また、投票率につきましても、二〇%前後で低迷しているという現状がございます。  投票行為は、言うまでもなく憲法で保障された主権者である国民の基本的人権の行使であります。日本国政府は、この基本的人権の行使が円滑に行われるように最大の支援を行う、当然ですが、そういった義務がございます。  海外に在留する邦人の選挙権を十分に行使できるようにするためにも、また、海外からの視点を国政に反映させる、そして国際常識を踏まえた政治を実現するためにも、在外選挙人名簿登録者数を増やすための取組というのは言うまでもなく急務であると、以前より私も考えておりました。  今年に入りましてから、海外出張のたびに私は、現地の日本人会ですとかあるいは海外有権者ネットワーク、こうした方々、また関係者と意見交換を開催させていただきました。その中で、いろんな御意見、御要望、そしてお困りの点をじかにお聞きしたんですけれども、また、ツイッターも世界各地から、こういったことで困っている、ああいった問題解決の仕方があるんではないかと、いろんな提案とかいろんなものをツイッターでも、私、見てまいりました。  こうした海外有権者の皆様の声を踏まえて、私は、この六月に改善に向けての質問主意書を提出した次第でございます。そして、その質問主意書で早期実現を要望したことのうち、国外への転出届を出した者は同時に在外選挙人名簿の登録申請ができる制度、こういったものが必要ではないかという提案、それから、在外選挙人名簿登録資格として、資格に必要とされる三か月間の居住要件、これを撤廃又は短縮してほしい、こういった提案などをこの主意書を通してさせていただきました。そして、これらにつきましては今回の改正で実現するということになりました。在外選挙人名簿への登録が在外投票の前提でありますので、今回の改正は非常に大きな一歩だと評価しております。  以上の認識を前提に、具体的な質問に移らせていただきたいと思います。  国内へ一時帰国した際に転入届を提出していれば、国内滞在の期間の長い短いにかかわらず、転入届提出後四か月を経過しますと在外選挙人名簿の登録が抹消されてしまうんですね。在外選挙人名簿に再度登録するには、また再度登録申請が必要なんです。言わば手続を一旦最初からやり直しということになってしまうんです。  この課題につきましては、手続の簡略化や国内での滞在期間に応じた配慮を行う、こういったことなど早急な対応が私は必要だと思うんですが、この点につきまして政府の問題意識と対応策をお伺いしたいと思います。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。  今御指摘の点につきましては、投票環境の向上方策等に関する研究会の報告において、名簿登録地の市町村に帰国をし、四か月以内にそこから他の市町村に一度も住所を移すことなく再出国した在外選挙人名簿登録者については、最終住所地市町村が変わることはないことから、そのまま在外選挙人名簿に登録され続けることができるようにすることが選挙人の利便性向上に資するとされておるところでございます。  これは、国内の選挙人名簿について政令で定められております表示の消除という手段により対応できることから、今回の法改正に伴う政令改正に合わせ、適切に対応してまいりたいと思います。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 是非、この点につきましても問題意識を持って取り組んでいただければと思います。  衆議院の政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会、十一月十五日の質疑に関してですが、民進党の武正公一議員の指摘で明らかにされた件で挙げたいんですけれども、今後、国外への転出届の提出時に在外選挙人名簿の登録申請ができるようになるんですけれども、在外投票をするにはそれだけでは足りないんですね。旅券法十六条との関係で、在外公館に外国滞在の届出、すなわち在留届、これを出さないと国外の住所を確認できないことになります。在外選挙人証をもらえないことになります。在外選挙人名簿の登録申請というのがありますけれども、それとはまた別に在留届というのがあるんです。  ですので、最終的に在外選挙人証を取得するためには、どうしても在留届というものを出す必要があるんです。出国する有権者に対しても、そのことをできるだけ分かっていただく、やっぱり明確にクリアにしておかないと、幾ら待っても選挙人証が来ないということになりかねないと思うんですね。  在留届提出の周知徹底については、やはり出国のときに、申請の際に、在外投票制度に関するパンフレットなど、こういったところに説明を記載して配付するとか、その中に在留届についても分かりやすく説明をするのが最も確実だと思うんです。また、この在留届の件に併せて、在外投票制度自体について窓口の方々がしっかりと説明できるようにする、そういったことが大事だと思うんですが、いかがでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 総務省では、従前から、在外選挙制度の周知ですとか在外選挙人名簿への登録促進を図るために、外務省と連携しまして、ホームページや広報誌などを通じて制度概要や登録申請の方法などについて国内外に向け周知啓発をしてまいりました。今、牧山委員がおっしゃっていただきましたように、国外に転出する旨の転出届の提出を受ける市町村の窓口においても、選挙人への周知ですとか申請の促進を図るように、更に取組を強化していかなきゃいけないと考えております。  具体的には、本法案を成立させていただけました折には、市町村の窓口で活用していただけますように、総務省から、今回の制度改正内容も含めた周知用パンフレットの文案を送付するということにしたいと考えております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 是非周知を図っていただきたいと思います。  今回の改正が実現しても、登録の移転が行われる資格を有する者で出国時に申請を行わなかったケースですとか、出国時に当該資格を持たなかった者による登録申請につきましては、引き続き現行の在外公館申請によるということになります。つまり、これらのケースについては現在の煩雑な手続による不便さが引き続き残ってしまうということになりますけれども、この点につきまして当局はどのような問題意識を持っていらっしゃるんでしょうか。そして、どのように対応されるつもりでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。  今回の出国時申請の対象となる者につきましては、最終住所地の市町村の選挙人名簿に登録されている者としております。これらの人については、投票できる選挙区は変わりません。また、現に最終住所地の選挙人名簿に、国内の選挙人名簿に登録されている者ということでございますので、被登録資格欠格条項の再度の確認は不要となっております。また、転出届の提出の際に市町村の窓口で本人確認ができるというような、原則できるということになりますので、これらの者について転出時の申請を認めるということとしております。  一方、これ以外の者、したがいまして最終住所地の選挙人名簿に登録されていない者につきましては、選挙区が決まっていないといいますか選挙区間移動を認めることにもなりかねないこと、あるいは被登録資格につきましては再度の確認が必要であること、それから出国時申請の前提となるそういう要件を欠いているということでございますので、引き続き現行の方式によらざるを得ないということと考えております。  この点、投票環境の向上の研究会におきましても、今回、投票環境の向上の研究会でございますので、在外選挙人制度の根幹を改正するというものではなく、現行の制度に基づきまして、今申し上げたような要件を備えている方々について使い勝手を良くしていくという観点からの研究会の報告をいただいておりますので、そのようにしております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  今回の改善の効果は非常に大きいと思いますけれども、例えば、既に海外に移転済みの方は引き続きの不便を強いられることになります。投票率を向上させるための制度の改善につきましては、やはり不断の見直しを心掛けていただければと思います。  今回の改正で、新たに海外に移転する人については、在外選挙人名簿への登録率は画期的に向上するというふうに思われます。在外選挙制度に関する次の課題は在外投票率の向上だと思うんですけれども、平成二十六年の衆議院総選挙における在外選挙の結果として、在外選挙人名簿の登録者数が十万四千三百二十名、それに対して、小選挙区で一万九千二百六十七人、比例代表で一万九千六百九十人が投票したと言われています。  つまり、これを見ると、投票率は約一八%なんですね。この一八%というのは、海外に移転した有権者が母数になっているんではないんですね。現在のこの煩雑な名簿登録をクリアした方々のみを母数にしての一八%ですから、かなり不十分なレベルとしか言いようがないと思うんです。  在外選挙の投票方法としましては、在外公館投票、郵便等による投票、それから日本国内における投票、いわゆる帰国投票、この三種類が存在します。現在、在外投票の九割が在外公館においてなされているというのが現状です。  在外邦人が世界中に幅広く分散しているのに対し、在外公館の数は当然限られています。ちなみに、直近の第二十四回参議院選挙における在外公館の投票実施公館数などは、全世界で見ますと二百二十二公館でした。海外有権者ネットワークの有識者の方々に教えていただいたんですけど、日本の約一・一倍の面積がありますカリフォルニア、このカリフォルニア州に投票所は何と二か所しかないということが分かりました。北海道と九州にしか投票所がないというようなものだと思うんですけど、かなり熱意のある方がいたとしても、そんな遠いところまでなかなか行けないと思うんですね。  ですので、在外投票率の向上を図るためには、まずは投票所開設数を増やすことが有効ではないかと思いますけれども、この考えに対して政府のお考えをお聞きしたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 在外公館投票を円滑に実施するため、その実施場所につきましては、在外公館の長が直接管理していること及び在外公館が公館の不可侵などの特権を有していること、そのほか、現地官憲による警備も得られることにも鑑みまして、在外公館の長が最も確実に管理権を行使できる在外公館内や大使の公邸内とすることを基本的な方針、基本方針としております。ただし、例外的に在外公館や大使の公邸以外の施設において投票を実施している場合もございます。  投票できる場所の開設につきましては、こうした例外が存在するということも踏まえて、適切に対応する必要があると考えています。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 是非、対応の方をよろしくお願いいたします。  今まで五百キロ先にしか投票所がなかったのが、例えば三キロ先にできたら当然投票に行く人は増えるということはもう当たり前だと思うんですけれども、ですので、在外公館以外においても、在外邦人にとって近くにある日本政府系機関ですとかあるいは民間提供の場所、例えば金融機関とかあるいは経済団体、産業施設あるいは日本人会、こういった事務所などでの投票所の増設を試みるというのも一理あるのかなと思います。  そして、このように主意書で御提案したところ、答弁書にはこのような回答をいただきました。在外投票の実施場所につきましては、「在外公館内や大使の公邸内とすることを基本方針としている。ただし、例外的に、在外公館や大使の公邸以外の施設において投票を実施している場合もあることから、御指摘の投票所の開設については、こうした例外が存在することも踏まえて適切に対応してまいりたい。」、このような答弁をいただいたんですけれども、在外公館以外での投票所開設につきまして、例外としてというふうに書いているんですけれども、とはいえ、柔軟に前向きに対応するという、そういった意味として理解してよろしいんでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 委員がおっしゃった質問主意書における答弁ですが、公職選挙法上、在外公館の長の管理する投票を記載する場所とされております。在外公館等以外に実施場所を設置することを否定するものではないということを述べさせていただいたものです。  実際の事例としましては、永住者等有権者が多くて公館の収容能力に問題がある在サンパウロ総領事館及び在ロサンゼルス総領事館について、現地の日系組織の施設などで実施している例があるのみということでございます。  この在外公館等以外に実施場所を設置することが適当かどうかということについては、円滑で安全で公正に投票が実施可能かどうかという点も踏まえて、現地の実情を把握している外務省とともに慎重な検討を行う必要があると考えております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 大臣がおっしゃるように、安全で公正に行われるところという条件も考えなくてはいけないと思うんですけれども、在外公館ほどでなくても、安全性とか利便性の条件を満たす場所はほかにもあると思うんですね。国民主権の具体化であります投票権の実質的確保のため、やはり在外投票所はもっと増やしていくべきだと私は考えております。  今回の法改正の対象にもなっております洋上投票、これは、選挙期間中に遠洋航海に出ている船員が国政選挙の公示翌日から投票日前日までの間に船上からファクスで投票できるという制度です。  今回の改正は、実習中の学生、生徒をも洋上投票の対象とするものでありまして、当然の措置であります。全く異議はございません。ただ、洋上投票は、幾つかの改正で多少使い勝手が良くなったとはいえ、まだまだ手続も煩雑で使いにくい制度だと思います。  例えば、洋上投票をするには事前に国内で申請する必要がある、投票用紙を受け取ってから航海に出るという必要性がございます。乗組員にも事前に選挙人名簿登録証明書を取得していただかなくては投票ができないという仕組みになっています。ですので、任期満了の日が決まっている参議院選挙はともかく、衆議院選挙、解散に伴う選挙において、衆院選が決まった時点で既に出航している場合はどうなるのかなと思っちゃうんですけど、このときの手続は不可能なんですね。  この課題に対する当局の問題意識と対応方針を是非お聞かせいただければと思います。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 洋上投票を行うための条件というのは、今委員お示しのとおりでございます。  衆議院議員の総選挙につきましては、御指摘のとおり、解散の制度が存在し、いつ執行されるか分からないことから、本邦以外の区域を航海しようとする船員は時期を問わず洋上投票の申出ができるものでございまして、事前に総選挙の日程が分からない場合でも手続は可能とされております。  総務省といたしましては、洋上投票の対象者が洋上投票制度を有効に活用していただけるよう、今後とも制度の周知啓発に努めてまいりたいと思います。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 是非お願いします。  せっかく制度があっても、やはり使えなければ真の意味で公民権が保障されたとは言えないと思うんですね。ネット経由にするなど手続を簡素化する、こういった余地はあるはずだと思うんです。  洋上投票の対象は、衆議院総選挙、それから参議院選挙に限られております。それ以外のやはり自治体選挙などは対象外となっているので、これはやっぱり考えなきゃいけないと思うんですけど、極力船員の方にも国内の有権者と変わらない公民権の保障に努めるべきで、そのためには、国政の補欠選挙ですとか、あるいは地方自治体の中でもせめて首長選挙などは洋上投票の対象となるようにしていただきたい。  対象の拡大について是非検討を開始するべきだと思いますが、この点に関しまして総務省のお考えを是非お聞かせいただければと思います。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 現行の洋上投票制度は、平成十一年に各党各会派の御議論によりまして導入されておりますファクシミリを用いて投票するものでございます。  さきの通常国会においては洋上投票の対象となる船舶の拡大等について法改正が行われましたが、その前の、改正前の制度で実施されました平成二十六年の衆議院総選挙の事例でございますと、小選挙区及び比例代表を合わせて投票者数は二百六十八ということでございまして、まずは洋上投票制度が活用されることを期待をしているところでございます。  その上で、衆議院議員の総選挙と参議院議員の通常選挙に限られている洋上投票の対象を地方公共団体の選挙に拡大するということでございますが、船員の名簿登録市町村が全国にわたる場合がございます。それぞれで選挙が行われるということでございます。それに対して個々に対応するということが必要になってまいります。  そういうことですので、投票送信用紙等の交付、受信、あるいは港のある指定市町村が選挙管理委員会としては行っておりますが、これらの事務負担、あるいは船長等、船長は不在者投票管理者として事務を民間の方であるにもかかわらずやっていただくことになりますが、これらの事務負担が過大になるのではないかという課題がございます。  また、国政選挙の補欠選挙につきましても、総選挙や通常選挙に比べて対象となる選挙人の数が限定されるということでございますので、地方公共団体の首長選挙あるいは地方公共団体の選挙と同様に事務負担が過大になると考えております。  投票することが困難な方々の投票機会をどう確保していくかということにつきましては重要な問題と認識しておりますが、洋上投票制度は各党各会派によりつくられ、また改正されているようなこともございますので、各党各会派においても御議論いただければと思っております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 洋上投票を船員さんにとってより使いやすい、そういった制度に変えていただくために、是非前向きな改善策などを打ち出していただければと思います。  改善が進んでいるとはいえ、海外ですとか洋上における選挙については様々な課題が多いことは今までの質疑で明らかにしてきたとおりです。有権者の投票権が在外においてはこのような実態にあるということをしっかりと踏まえて、もっと在外にある有権者の利便性を高めることができないものかなと思うんですが、具体的には、投票環境の向上にICTを活用することについて、いわゆるインターネット投票を導入することが考えられます。  インターネット投票の導入によって、海外や洋上はもちろん、投票環境に関わる課題のほとんどが画期的に解決に向かうということになると思うんです。全面的に導入しようと思うのでハードルが高くなると思うんですけど、むしろ、特に投票環境に課題が多い在外投票ですとか洋上投票においてインターネット投票を試験的にまず先行導入するという手もあるんではないかと思うんですが。  もちろん、成り済まし投票ですとか本人の意思によらない投票の防止、投票の秘密の保持あるいは投票情報のセキュリティー保持などたくさん課題はあるかと思うんですけれども、ICT技術はここ十年で飛躍的に向上していることは明らかです。例えば、スマートフォンですとかタブレット端末から、高い安全性が求められるネットバンキングですとかカード決済が当たり前になってきています。巨額なお金がネット上を動くという、そういった本当にセキュリティーが求められていることがどんどん広がっております。  インターネット投票の導入に向けた具体的な検討を行う時期に来ているのではないかと思うんですけれども、それについて総務省の御見解をいただければと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 現在、総務省の投票環境の向上方策等に関する研究会において、選挙事務におけるICTの活用については議論が行われました。  インターネット投票については、若者も含めた選挙人の方々の利便性の向上につながるという御意見がございました。一方、インターネット投票の課題として挙げられたことですが、投票が選挙人本人によるものかをどのように確認するのか、第三者の立会いがない中で自由意思によって投票できる環境をいかに確保するのか、投票内容が外部からのぞかれることにより投票の秘密が守られなかったり変更を加えられたりする危険がないのか、投票情報の記録が電子情報しかない中で事後的な検証の信頼性をいかに確保するかなどが挙げられました。今後はマイナンバーカードの活用などによって解決できる点もあるように感じてはいるんですが、現状では今申し上げたような課題もありますことから、本人確認の適切な実施ということを前提として、現行の投票制度では制約が大きいと考えられる在外投票や洋上投票などから段階的に導入することも検討すべきという御意見もございました。  このような研究会での御議論を踏まえまして、課題の解決に向けた技術面及び制度面での環境整備の状況を見極めました上で、国民的なコンセンサスも得ながら検討されるべきものだと考えております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 是非、いろんな課題もあると思いますけれども、前向きに検討していただければと思います。  日本でもインターネットを使った選挙運動が解禁されています。ネットで情報収集や選挙運動をするわけですから、当然、ネット投票もやはり目標とするべきだと思うんですね。フランスでは、一部ではありますけれども、ネット投票が既に導入されております。技術的には既に可能なわけだと思うんですね。ネット投票の導入で特に若者の投票率は劇的に上がると思うんです。  選挙ですから、厳正であること、そして大臣おっしゃるように公正であること、間違いがあってはならないということは当然ながら重要だと思うんですが、ICTの進歩によって、それらの要請を満たしつつ投票のしやすさと両立させるということができるはずだと思うんです。要は、意思さえあれば解決できる話だと思います。  投票制度に関する将来的な課題としまして、マイナンバーの選挙事務への活用が可能になれば更に投票がスムーズに、そして、かつ問題のないものになると思うんです。本人確認あるいは選挙人名簿の整理などにこの連動は非常に有効だと思うんです。  ただ、それぞれの取得条件が違うのは承知しているんですけど、まず、マイナンバーは住民票に基づいて発行される国民番号だということ、これに対し、在外選挙人登録できる人は日本の住民票を抜いて海外に居住している人が対象ということです。それらも含めて、マイナンバーの選挙事務への活用についてどのような課題がございますでしょうか。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 総務省の投票環境の向上方策等に関する研究会におきまして、選挙事務におけるICTの活用について議論が行われたところでございます。この中には、本人確認についてはマイナンバーカードによる本人確認や公的個人認証などマイナンバー制度を活用することが有効であるという意見もございました。マイナンバーカードを活用して投票済情報を選挙人名簿と対照する仕組みを構築すれば二重投票の防止にも有効であるというところでございます。そういった意見もございました。  また、総務省においては、名簿登録地以外の市町村における不在者投票に関し、投票用紙等の請求手続について、本人確認にマイナンバーカードの公的個人認証サービスなどを活用してオンラインによる請求が可能となるよう省令改正を行う予定でございます。  一方、課題として、例えば不在者投票の手続などに必要となる個人情報に関する各種証明に利用することなどについては、情報連携の対象分野を定めるマイナンバー法の改正が必要となってまいります。また、現在、マイナンバーカードは委員おっしゃいましたとおり海外転出の際には失効するために、在外投票など海外での活用のためにはマイナンバーカードの海外転出後の継続利用が前提となります。  いずれにしましても、選挙事務にとってもマイナンバーカードなどのICTの活用は利便性、効率性の向上に資するものであり、選挙事務への活用に引き続き検討を進めてまいりたいと思います。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 制度の変更につきましては、問題が生じるのは当たり前だと思うんです。ですが、総務省には、このような新しい技術を生かす、そういうことにしっかりと向き合って、選挙制度をより良いものに導いていく努力を重ねてもらいたいと希望しております。  この点に関連しまして総務省と外務省にお伺いしたいと思いますが、直近の国政選挙、すなわち平成二十八年度の第二十四回の参議院選挙、これにおきまして在外投票のためにどのぐらいの費用が掛かったんでしょうか。まだ年度の途中ですので予算額で結構なので、内訳は不要ですので、それぞれの総額のみ教えていただければと思います。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。  今回の参議院選挙における総務省の在外選挙に要する費用の予算額は、私ども、在外投票用紙やその投票用封筒の作成、あるいは郵便投票を行う在外選挙人に対しましての市町村が投票用紙を送付する際の経費である地方公共団体委託費などでございますが、これらを合算して二千百四十四万円となっております。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  内訳は皆様にお配りした資料を御参照いただければと思うんですけれども、両省庁合計して約三億三千五百八十八万円となっております。このときの投票者数が比例区を基準にしますと二万三千六百十四人ですので、一票当たりの費用は約一万四千二百円強となります。これ以外に、交通費ですとか郵送費など有権者個人が負担するという、そういった場合ももちろんございます。  もちろん、民主主義のコストなんで高過ぎるということはありませんけれども、現在の仕組みですと、私も話を聞いてびっくりしたんですけれども、世界各地からわざわざ大使館の方々が人手や人力で投票済用紙をトランクに入れて、そして日本に運んでいるんですね、本当にびっくりしたんですけど。これらの経費も、インターネット選挙の導入によって、当然ですけれども、かなり削減されることとなると思うんです。  また、現在は、これらの運搬日で必要とされる期間の分だけ在外選挙の投票期間も短縮されてしまっているわけですけれども、ネット選挙であればそういったデメリットも解消されると思うんです。今こそ電子化やネット導入を本格的に検討するべきだと思います。  先般の参議院選挙から、人の集まりやすい駅ですとか大型商業施設などに共通投票所を投票日に設置できるようになりました。投票日当日に住民の利用機会が多い駅とか商業施設などに設置されることで投票率を押し上げる効果が期待されていました。我が党でも、若者の投票率向上の観点から、共通投票所の導入を積極的に推進してまいりました。  総務省の調査によりますと、共通投票所を設置した四市町村の利用者数は、青森の平川市というところで千七百五人、こういった事例があります、幾つか事例があるんですけれども、この四市町村での導入結果について総務省としてどのような分析をされているか、お伺いしたいと思います。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 先般の参議院選において共通投票所を設置したのは四団体七か所でございました。このうち、青森県平川市や長野県高森町では、選挙当日における投票者のうち共通投票所で投票した人の割合が高く、積極的に利用をいただいたと考えておるところでございます。  また、熊本県南阿蘇村では、地震による土砂災害などの危険がある投票所を集約をして共通投票所を設置することで、投票の安全の確保を図りつつ、避難している有権者の方々が村内のいずれの投票所でも投票できるようにしていただいたところでございます。  さらに、北海道函館市においては、投票率が低い層である二十代から四十代の選挙人についても、共通投票所を利用した割合が通常の投票所を利用した割合よりも高いとの特徴が見られたところでございます。

牧山ひろえ民進党・新緑風会

○牧山ひろえ君 ありがとうございます。  私は以前に「国民総政治家」という本を書いたことがあるんですけれども、その中で、国民一人一人が政治に主体的に関わりを持っていく、国民の政治参加の重要性に、私はこの本を通じて訴えてまいりました。  国民の政治参加には様々な方法があります。ですが、選挙における投票というのは、その中でも最も重要性の高い政治参加であることは言うまでもないと思います。海外に滞在している方も洋上にいらっしゃる方も、国内にいる有権者と等しい公民権を実質的に行使できる状況を目指して不断の見直しを行うことを当局にも要望しまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

西田実仁公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  質問重なったところは省いて質問させていただきたいと思います。  まず、投票環境の向上に向けて残された課題ということについて御質問したいと思います。選挙人名簿の閲覧制度についてです。  ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者が記載されている選挙人名簿の抄本の閲覧につきましては、加害者から被害者に係る閲覧の申出がなされた場合にはその申出を拒否するという仕組みになってございます。その他、第三者から閲覧の申出がなされた場合にも、加害者の成り済ましあるいは加害者の依頼を受けた第三者に閲覧をさせることがないような厳格な本人確認や閲覧目的の審査を行うというふうになっているわけであります。特段の申出がない場合には、被害者に係る記載を除いて選挙人名簿の閲覧に供することとして差し支えないと、そういう通知が総務省からも累次にわたりまして市町村に出されておりまして、当該選挙管理委員会におきましてはこの通知に基づいて対応を行っていると、このように承知をしてございます。  近年、ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為の認知件数が増加を続けていることを背景にいたしまして、選挙人名簿の抄本の閲覧制度については更なる厳格な制度運用ということが求められるのではないかというふうに思っております。  そこで、こうしたドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者に係る選挙人名簿の抄本については、閲覧の申出がいずれの者からなされた場合でも、被害者に係る個人情報の閲覧を求めること自体が不当な目的を疑われることから、原則として閲覧させないという方向で考えるべきではないかというふうに思いますけれども、いかがでございましょうか。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 公職選挙法の規定によりまして、閲覧事項を不当な目的に利用されるおそれがあると認めるときは、市町村の選挙管理委員会は申出に係る閲覧を拒むことができることとされておるところでございます。  こうした観点から、総務省では、DV及びストーカー被害者に係る閲覧について平成十七年及び二十一年に通知を行ってきたところでございまして、さらに、昨年三月には、ストーカー総合対策において選挙人名簿の抄本の閲覧に関する取扱いの一層の周知が盛り込まれたことを受けまして、加害者から被害者の選挙人名簿の抄本の閲覧の申出がなされた場合には、閲覧事項を不当な目的に利用されるおそれがある申出として閲覧を拒否すること、また、その他の第三者から申出において特段の申出がない場合には、被害者を除く申出があるものとみなして、被害者に係る記載のある部分以外の部分に限って閲覧に供することとして差し支えないことといった留意事項について再度周知をしたところでございます。  各市町村の選挙管理委員会においては、こうした通知を踏まえ、DV及びストーカー被害者に係る情報の管理について適切に対応しておるものと承知をいたしておりますが、委員御指摘のように、投票環境の向上方策等に関する研究会において、閲覧申出者を問わず原則として閲覧させないこととする方向で考えるべきとの指摘があったことを踏まえ、本法案による改正に合わせ、その対応を検討してまいりたいと思います。

西田実仁公明党

○西田実仁君 是非御検討をお願いしたいと思います。  先ほど牧山委員からも御質問ありました、ICTを活用いたしました将来の投票環境向上の可能性についてお聞きをしたいと思います。  私も、やはりこのICTを活用した投票環境の向上については段階的に進めていく、効果が見えやすい分野とか、あるいは影響が限定されている分野から段階的な検討を行っていくのも一つの方策ではないかというふうに思っております。具体的には、遠隔地における投票が前提である洋上投票でありますとかあるいは在外公館投票でありますとか、こうしたことの導入を検討していってはどうかというふうにも思っているわけでございます。  その上で、先ほどもう大臣にお答えいただいておりますのでその質問は飛ばさせていただきまして、将来、このICTを活用して、例えば障害をお持ちの方がもっと投票しやすい投票方法を研究開発するというようなことも必要ではないかと思います。その先には、いわゆるインターネット投票ということが見えてくるんではないかというふうにも思います。  いろんな要因で投票所に行きにくかったり、あるいは投票しづらい高齢者の方々の投票機会をいかに確保するかということもまた重要な課題です。  この点に関しましては、投票所の設置時間や場所等を、高齢者が投票しやすいように柔軟に対応できる期日前投票を活用するなど、地域における創意工夫、これを行うことによりまして投票機会の確保を図ることは可能であります。同時に、投票所に行けない方のためには、郵便等の投票の対象者を拡大するといった制度的な前提を整備するための検討も今後は進めていく必要があると思われます。  そこでお聞きしたいと思いますが、選挙の公正を確保することを前提として、地域における投票機会の確保に向けた創意工夫と制度的な前提の整備が相まって行われることで更なる投票環境の向上が図られていくものと考えられますわけでありますが、いかがでございましょうか。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 投票の権利は民主主義の最も基礎的な部分でございます。投票の機会を広く確保することと同時に、選挙の公正を確保することが重要でございます。  このような中、総務省に設置した投票環境の向上方策等に関する研究会での議論も踏まえ、さきの通常国会において、共通投票所制度の創設、それから期日前投票の投票時間の弾力化など、市町村の選挙管理委員会において一層有権者が投票しやすい環境を整備できるよう制度改正を行ったところでございます。また、期日前投票所経費の充実や、投票所などまでの移動支援に関する経費に対する加算措置の新設など、国政選挙において財政措置の充実を図ったところでございます。  実際に、各選管では、こうした制度改正や財政措置を活用し、投票機会の確保に向けて、期日前投票所の増設や期日前投票時間の弾力的な設定などの取組を行った団体や、自動車を利用した移動期日前投票所の設置など、工夫した取組が行われたところでございます。  さらに、総務省としては、高齢化が進展する中、在宅介護を受けておられる方、また歩行困難な方々などの投票の機会を確保することも重要な課題と考えておりまして、郵便等投票の対象者の拡大も含め、先ほど申し上げた研究会で検討を行うこととしておるところでございます。  委員御指摘のとおり、選挙の公正を確保することを前提として、制度的な整備を図るとともに、地域がそれぞれの実情に合った創意工夫を凝らした取組を推進できるよう、他団体の取組の横展開を図るなど、総務省としても引き続き投票機会の確保に向けた取組をしっかりと推進してまいりたいと思います。

西田実仁公明党

○西田実仁君 最後に、大臣にお聞きしたいと思います。  さきの七月の参議院選挙で十八歳選挙権というのが導入されまして、十八歳の投票率は五一・二八%、十九歳は四二・三〇%。前回、二〇一三年の参議院選挙の投票率、二十代ですけれども、三三・三七%。これに比べますと、五一とか四二というのも大変高い水準というふうに言っていいんだろうと思います。これは、昨年の公選法改正以降、全国各地の高校で取り組まれました主権者教育というものの一定の成果ということも言えるのではないかというふうに思います。  しかし、これが本当に成果があったかどうかということは、今後この投票率が引き続き高くなって、選挙に関心を持ち続けていただくということが必要であろうかと思っております。同時に、我々政党としての努力も更にしていかなければなりませんし、家庭における主権者教育ということも大事だとは思います。  そこで、さきの参院選挙におきます十八歳、十九歳の投票率を踏まえて、これからの主権者教育の在り方について大臣の御所感をお聞きして、終わりたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 委員おっしゃっていただいたとおり、十八歳、十九歳の投票率は二十代の投票率よりは高かったということで、やはり一定の主権者教育の成果は出たと思っておりますし、また、NPO法人等、様々なところが御協力いただいての啓発活動の効果も出たと思っております。  現在、今回の参議院選挙におけるフォローアップとしまして、選挙管理委員会に対する主権者教育に関する調査と、十八歳から二十歳の有権者に対する十八歳選挙権に関する意識調査を実施しています。年内にはその結果を公表する予定でございます。これらの調査結果を踏まえて、今後の主権者教育の推進方策を取りまとめることにしています。具体的には、年内にはもう調査結果を公表しますから、そこから有識者会議も開かせていただき、そして年度内、三月には取りまとめといった形を目指せるといいなと考えております。  とにかく、今回の主権者教育が一過性に終わることのないように取り組んでまいりますし、それから、やはり社会人になられたばかりの十代の方々に対する啓発活動辺りが少し足りなかったかなと思っているところでございますので、引き続き産業界の御協力も呼びかけてまいりたいと思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  この間、選挙権年齢が十八歳に引き下げられまして、七十年ぶりに有権者数が大きく増やすことになりました。より多くの民意を国会、議会に反映させるという点で重要な前進でありましたけれども、これを生かす上でも、投票機会の保障が不可欠であります。今年の通常国会でも投票環境の向上ということで幾つもの改正が行われて、今年の参議院選挙で施行されたものもあります。  国民が主権者として政治に参加する機会の保障は憲法に定められたものでありますし、それをこの精神にのっとって、選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明かつ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発展を期することを目的とするのが公選法でありますから、この立場から、今年の参議院選挙の投票行動も踏まえまして、本案について質問をしたいと思います。  まず、ちょっと基本的な数字についてお聞きいたしますが、今年の参議院選挙で在外選挙人名簿に登録されている人数、そして投票者数、投票率、それぞれを明らかにしていただきたいと思います。それから、この投票者数の中で、在外公館、郵便、国内の投票数と、その比率の内訳はどうなっているか。これは、まだ今回のは出ていないようなので、前回参議院選挙で結構ですのでお願いをいたします。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。  今回の参議院選挙における在外選挙人名簿の公示日前日現在の登録者数でございますが、これは十万五千五百二十九人でございまして、選挙区での投票者数、これは二万三千三百六十一人でございます。これは、分母が当日有権者数となりますので、ちょっと先ほど申しました公示日前日の登録者数とは違うんですが、これを基に計算しますと、投票率は二二・二一%ということとなっております。  また、前回、平成二十五年参議院選挙におきます選挙区の在外投票者数二万五千四百七十一人の内訳でございます。これは、在外公館における投票が二万二千四百三十九人、約八八%、それから郵便等による投票が千二百三十三人、四・八%、日本国内における帰国投票、これが千七百九十九人で七・一%となっております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 参議院選挙ですので選挙区と比例代表があるわけでありますが、ほぼ同じ数字ということであります。  次に外務省にお聞きしますけれども、直近の海外在留邦人数、年齢別、職業別の人数、比率も併せてお願いをいたします。

能化正樹外務省領事局長

○政府参考人(能化正樹君) お答え申し上げます。  外務省が作成しております海外在留邦人数調査統計によりますと、平成二十七年十月一日現在の海外在留邦人の総数、これが百三十一万七千七十八人であります。  年代別の人数及び在留邦人全体に占める比率について申し上げます。二十歳未満が二十九万七千三百二十二人、約二二・六%、二十歳代が十五万三千三百四十一人、約一一・六%、三十歳代が二十四万七千八百七十四人、約一八・八%、四十歳代が二十七万六千二百七十九人、約二一・〇%、五十歳代が十六万五千六百十七人、約一二・六%、六十歳以上が十七万六千六百四十五人、約一三・四%であります。  次に、職業別の人数及び比率でございますが、永住者についての統計を取っておりませんので、海外在留邦人のうち永住者を除く長期滞在者数について申し上げます。  総数が八十五万九千九百九十四名でありまして、職業別の人数と比率を次に申し上げます。民間企業関係者が四十六万二千四百六十二人、約五三・八%、報道関係者が三千八百四十七人、約〇・四%、自由業関係者が四万七千二百三十七人、約五・五%、留学・研究関係者が十七万八千四百四十九人、約二〇・八%、政府関係者が二万三千四百六十三人、約二・七%、その他が十四万四千五百三十六人、約一六・八%となっております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今ありましたように、現状では在外選挙人名簿の登録者は約十万人で、登録数は一割にも満たないということになりますし、そのうち投票率は二〇%前後ということですから、対象者全体でいいますともう二%ということになってしまうわけですね。  在外選挙人名簿に登録されるには申請者が原則在外公館に出向き申請を行う必要があって、登録には三か月の居住要件があり、登録資格の確認など、実際に投票できるまでにはかなりの時間を要するということで、登録手続の利便性の向上を求める声が広がってまいりました。  本案では、この現行の登録制度に加えて新たに出国時申請の制度を設けるわけでありますが、この出国時申請の対象となるのはおおむねどのくらいの人数だと見込まれているんでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 出国時申請の対象となる国外転出者数の見込みにつきましては、ちょっと仮定を用いて計算しなければいけないので正確に計算することは困難でございますが、在留届の提出者数に在留邦人総数に占める十八歳以上の人数の割合を乗じることによって推計いたしますと、平成二十七年度における在留届新規提出件数は十万三千二百七十四件でございます。これに、在留邦人全体約百三十二万人に占める十八歳以上の者約百五万人の割合、これは八〇%でございますが、これを乗じますと、一年間で八万人程度になるのではないかと考えられます。  ただ、この数字は、在留届が件数ごとに取っておりますので人数と一致するものではないということ、あるいは最終住所地の市町村の選挙人名簿に登録されていない場合、あるいは在留届が未提出の場合、あるいは何回も在留届を出すというように、転居しているような方もいらっしゃると思いますので、こういうことも考えますと、幅を持って捉えていただきたいという数字でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ざくっとした数字ですけれども、大体八万人ぐらいという話でありました。  現在、登録者数が十万五千五百二十九人ですから、新たに対象になる八万ぐらいの人の中でかなりの割合で登録をされることになりますと、この制度を使って、画期的に改善をされる可能性もあることだろうと思いますし、是非そういうふうに運用していただきたいと思うんですが。  この出国時申請を行うことができる者は、現行でも帰国すれば国内で投票することができる者で、国内で選挙人名簿に登録されたことがある者になります。出国時申請を行わなかった者や既に国外に転出している者、また、国外で出生し、そのまま国外で生活している者は現行の登録手続となります。  本案は在外選挙人名簿への登録の利便性を向上したものですけれども、一方、先ほどの数字にもありましたように、名簿に登録しても投票に結び付いていないという現状の問題もあるわけですね。この要因をどのようにお考えでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 在外投票の投票率の問題でございます。  これにつきましては、やはり投票所までの距離や交通手段、あるいは郵便投票ですと郵便の状況等が国内とは異なりますので、一概にこれが原因だというコメントをすることは難しいのでございますが、平成二十五年に外務省が実施したアンケートによりますれば、在外投票者のうち約三割の人が手続が面倒であるというふうな御回答をいただいているところでございます。投票に伴う有権者の負担についての声があるということは承知しております。  以上です。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 是非いろんな改善を図ってほしいわけですが、先ほどの外務省の数字で、在外選挙人名簿に登録した人の投票方法で在外公館が八八・一%と、やっぱり圧倒的に多いわけですね。在外公館の役割は大変重要だと思います。  二〇一三年に外務省が行った領事サービスの向上、改善のためのアンケートによりますと、在外投票を知ったというのは、在外公館のホームページ三三%、領事の窓口一二%、領事出張サービス四%、日系企業等への個別訪問一%と、こういうふうになっております。  在外公館において投票率の向上へどのような努力を行っているのか、特に今回、十八歳選挙権が施行された参議院選挙前には若い有権者に対してどういう対応をしてきたのか、いかがでしょうか。

能化正樹外務省領事局長

○政府参考人(能化正樹君) お答え申し上げます。  在外選挙人名簿の登録申請や投票は本人の意思に基づくものでありますけれども、外務省では、在外選挙制度創設時の国会での附帯決議を踏まえまして、在外選挙人名簿への登録手続や在外投票の方法等、在外選挙制度の周知を積極的に行っております。  具体的には、窓口来訪者への呼びかけ、ホームページへの案内文の掲載、領事メールの発出のほか、遠隔地での領事出張サービスの際の案内、現地日本人会、日本商工会及び在外教育施設等を通じた広報啓発に努めております。また、選挙権年齢の満十八歳以上への引下げにつきましては、これらに加えまして、在外公館員が高等部のある在外教育施設を訪問いたしまして、選挙制度の説明や模擬投票を行うといった取組を実施しております。  この夏の第二十四回参議院通常選挙を迎えるに当たりましては、在外選挙人名簿の登録手続には約三か月を要することを踏まえまして、本年一月以降、全世界を対象とした邦字紙三紙の衛星版に在外選挙人名簿登録を呼びかける案内文を計十回掲載いたしましたほか、手続期限の目安とされる三月から四月には改めて各公館からのメールの一斉送信を行うなど、重層的な広報を行ったところであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 様々な努力をいただいているわけでありますが、なお努力をしていただきたいと思いますし、在外公館の投票所の増加など、投票機会の保障をする方法についても今後の課題だと思うんですね。  大臣にお聞きしますけれども、先ほどの答弁でも、年齢別では二十歳未満が大きな比率を占めます。また、在留邦人全体の約六五%を占める長期滞在者に限って見ますと、答弁にありましたように、民間企業が五三・八%、それに次いで留学・研究者が二〇・八%と大きな割合を示しております。  今般の大学生の留学などを見ますと、海外の大学での単位認定制度を非常に広げておって、大学としてまとまって留学支援をするというケースが大変多いわけですね。ですから、大学が留学手続をする際にこの出国時申請をするようにフォローするであるとか留学の手引なんかにちゃんと載せてもらうとか、こういう大学に対する働きかけも大変大事だと思うんですね。こういう留学生や新有権者への周知など、在外投票の環境整備についての今後の取組について大臣から答弁いただけますでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 在外選挙制度の周知ですとか在外選挙人名簿への登録促進を図るために、これまでは、外務省と連携してホームページや広報誌などを通じて制度概要、登録申請の方法などについて国内外向けに周知啓発をしてまいりましたが、今委員がおっしゃいましたとおり、大学生でこれから留学をしようという若者にスポットを当ててしっかりと制度を知っていただくということも重要だと思います。  今後、今まで利用してきた媒体の活用も続けますけれども、選挙管理委員会や文部科学省と連携をしながら、大学において、留学を予定している学生に対してオリエンテーションなどでも周知をしていただくようお願いするという形で大学生に対する周知に努めてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 是非よろしくお願いいたします。  我が党は、在外投票制度ができたときに、海外に在住する日本国民の選挙権の行使を保障することは憲法上の要請であり、海外勤務、留学など外国に長期滞在している者はもちろん、当該国で永住権を取得している者も含めて、日本国籍を有する者、日本国民に、その居住地が国内か国外か、どこの国に住んでいるか、こういうことにかかわらず、基本的に選挙権を行使する機会を保障すべきものだと主張をいたしました。今の在外投票制度というのは名簿登録した者が投票できる制度であって、投票時に国外にいたという人にはできる制度になっておりませんで、こういうことも検討課題であるということは申し上げておきたいと思います。  次に、投票所数と投票時間の繰上げについてお聞きいたします。  今年の通常国会でも質問をいたしまして、投票時間を繰り上げたり投票所数は減少しているところが増えているということを指摘をいたしました。今度の参議院選挙ではどのようになっているでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 本年、平成二十八年の参議院議員通常選挙においては、投票所数については四万七千九百五か所ということでございました。それから、投票時刻を繰り上げた投票所数及び割合については、一万六千五百九十四か所で三四・六%となっております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 済みません、それぞれ一四年総選挙、一六年参議院選挙との比較でもう一回お願いできますか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 一四年、一三年とですか。──はい。  前回参議院選挙、平成二十五年、これの選挙での投票所数は四万八千七百七十七か所、平成二十六年衆議院議員総選挙では四万八千六百十七か所、それで、今年の参議院通常選挙では四万七千九百五か所でございます。  投票時刻を繰り上げた投票所数及び割合につきましては、平成二十五年参議院議員通常選挙では一万六千九百五十七か所で三四・八%、平成二十六年衆議院議員総選挙では一万七千百八か所で三五・二%、今年の参議院議員通常選挙では一万六千五百九十四か所で三四・六%でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 繰上げは若干減ったんですが、投票所の数でいいますと、前回参議院選挙から八百七十二か所減って、最高時から一割減になっているんですね。投票所が遠くなったということが投票率の低下を招いておりますし、三分の一の投票所で繰上げ閉鎖ということになっておりまして、住んでいる場所によって投票機会の保障が異なっているという事態になっております。  我が党議員、国会で何度もこの問題を取り上げてまいりましたし、私、前回の質問で指摘をした際に高市大臣は、各選管に投票機会の確保を図るという観点から投票所の増設について積極的に措置するように要請してきたという答弁でありましたけれども、実際には逆行するような事態があるわけでありますが、なぜこうなっているか、抜本的改善のために何が必要とお考えでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 投票所数につきましては、中山間地域における過疎化による選挙人数の減少ですとか市町村合併などを契機とした投票区の見直しなどによって減少してきていると承知しています。  公職選挙法上、この投票所の設置については市町村の選挙管理委員会が地域の実情などを踏まえて決定すべきものでございます。この選挙管理委員会におかれては、地域の実情を踏まえて投票所や期日前投票所を設置するほか、かつて投票所があった地域での期日前投票所の設置ですとか移動期日前投票所の取組ですとか移動困難者に対する支援など、選挙人の投票機会の確保には努めていただいていると思っております。  投票所閉鎖時刻の繰上げでございますが、これも公職選挙法において、市町村の選挙管理委員会の判断で、選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合などに限り行うことができるとされています。私としましても、特別な事情がない限りは投票所の閉鎖時刻をむやみに繰り上げるということは決して好ましくないと考えています。  特別な事情について聞き取りもいたしておりますけれども、例えば、鹿児島県では夜間になるとハブが出てきて非常に危険であるといったところもございますし、群馬県の山間部になってきますと、これはもう道路条件が悪く日没も早いので、高齢化が進む選挙人の投票に対する安全確保が必要だと、まあほとんどの方が午後七時までに投票を済ませているというようなことで、議会や自治連合会からの要望によって、主に安全確保を理由に繰り上げたといったこと。また、観光産業に従事者が多いという地域は、土日も就業していらっしゃるので、どちらかといえば期日前投票の割合が高い、投票日当日に投票される方も午前中に投票を行う方が圧倒的に多いということで区長会から要望がありましたというようなことでございました。  しかし、投票所の閉鎖時刻の繰上げについては厳正に対処するように要請をしておりますし、投票所の設置につきましても積極的に措置をするように、引き続きここはしっかりと取り組んでまいります。

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 はい。  私、やっぱり予算の付け方や人員の配置にも大きな要因があると思うんですね。この間、選挙執行経費も随分削減をされておりまして、開票不正やミスも増加しているわけですから、その点、しっかり予算の手当てをお願いをしまして、質問を終わります。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。  投票機会を奪われないようにすることは非常に重要なことであって、今回、洋上投票が実現できるようになった、これは、申し上げました投票機会を奪われないようにするという意味においては非常に重要なことであると高く評価したいと思っております。  それで、不在者投票について質問させていただきたいと思いますが、指定病院等における不在者投票につきまして、都道府県の選挙管理委員会が指定する病院、老人ホーム等に入院中、入所中の選挙人は、院内、所内において不在者投票ができるとありますが、これで全ての病院、老人ホームをカバーしているのかということについてお尋ねいたします。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 結論から申し上げますと、全ての病院、福祉施設をカバーしているわけではございません。  これらの施設における不在者投票が投票の秘密や選挙の公正を確保しながら適切に行われるためには、人的、物的に相当の規模の施設であることが必要であるということから、あくまでも目安でございますが、おおむね五十人以上の人員を収容することができる病院や福祉施設などを都道府県の選挙管理委員会が指定するということになっています。ただ、それを下回る場合であっても、不在者投票の適正な管理執行が確保される施設においては指定できるものとなっております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 五十人以下であっても適正な管理が期待できるというところにおいては入院、入所中の方ができると。それは、都道府県管理委員会あるいは市町村の選挙管理委員会の判断ということでよろしいですか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 都道府県の選挙管理委員会が指定するということになります。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 それで、施設での不在者投票というのに関しましてはいろいろうわさがあって、公正に行われていないのではないかというふうなうわさもよく聞きます。  そこでお尋ねしますが、不在者投票、五十人以上の患者さんあるいは入所者数を擁する病院とか施設で不在者投票ができると。その際の、公正な実施という際の公正さをどのように担保しているのか、お尋ねいたします。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 病院や老人ホーム等における不在者投票については、不在者投票管理者の下で立会人を立ち会わせて投票を行う必要があります。投票の記載場所に、他人が投票の記載を見ることや投票用紙の交換といった、またその他の不正の手段が用いられることがないよう相当の設備を設けるということになっています。  それから、平成二十五年の法改正によりまして、市町村の選挙管理委員会が選定した外部立会人を立ち会わせるなどの不在者投票の公正な実施確保の努力義務が課されています。  都道府県の選挙管理委員会においても、例えば、指定病院に向けた事務取扱要領や手引というものを作成して、指定病院等の職員に対して研修会や講習会を行っているということでございます。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 それでは、続きまして郵便による不在者投票についてお伺いいたします。  身体障害者、要介護者のうち政令で定めるものは郵便等による不在者投票を行うことができるとありますが、これも対象者全てがこれでカバーできているのかどうか、お伺いいたします。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) これも結論から申し上げますと、身体に障害をお持ちの方と要介護者全員がカバーされているものではございません。  郵便等による不在者投票は、疾病等のため歩行が著しく困難な者の投票機会を確保するために、選挙の公正を確保しつつ設けられている制度でございます。この公職選挙法施行令においては、身体障害者のうち歩行が困難な者や外出が困難な者といった一定以上の重度障害者等に郵便等投票というのが認められています。  さらに、介護保険導入後、平成十五年に議員立法により、投票所まで行くことができない者と判断される実態にある介護保険の要介護五の者を対象に加える等の改正がなされ、現在に至っています。  ただ、私はこれでは不十分だと考えていますので、これから少し対象を広げられないかという検討をさせていただいているところです。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 これからお尋ねしようということをまた先にお答えいただきまして、ありがとうございますが。  要介護五だけで本当に、四とか三以下でも、入所していない、在宅で介護していてショートステイとかで行ったり来たりしていると。もう本当に、実際に投票に行くのは物理的に困難であるにもかかわらず、そういう制度が整備されていないがゆえに投票機会を奪われている方が確かにありますので、この点、大臣に先んじてそういうお答えをいただいておりますので、これからできるだけ投票機会を奪われない、奪われている方が少なくなるように、願わくばゼロになるような御努力をこれからしていただけるという今決意表明と私は受け止めましたんですが、そのとおりでよろしいですね。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) つい先ほど先走って申し上げたのは、大泉選挙部長にもしっかり聞いておいてほしいという思いもありまして、実は、その問題意識を持ちましたのは今年の参議院選挙でございました。  プライベートなことで申し訳ありませんが、私の母が要介護五だったのが、医師の治療などにもより要介護三になったんですね。そうしますともう、それでも歩行は、とてもじゃないですが階段を下ったり上ったり坂道を歩いたりということはできません。つえをついたり家の中で車椅子を利用したりです。その母がとても投票に行きたがったんです。自分は行きたいと言うんだけれども、外に出て、また無理して行かれて大けがでもされてまた入院されると、しょっちゅう入退院繰り返していますので、私がとても付けないということで、一時母に断念をさせようとしましたら、投票率を上げるのが総務大臣の仕事だろうと大変叱られまして、結局、車で投票所までは知り合いに連れていってもらったんですが、投票所の中は一人で歩かなきゃならず、最終的にはけがをして、膝から血を流して帰ってきて、言わぬこっちゃないというような経験を自分でもしました。  そうしますと、高齢社会が進んでいく中で同じような思いをされている、特に在宅介護で、立会人がいて不在者投票ができるという形じゃない、在宅で介護を受けていらっしゃって歩行が困難で要介護五ではないんだけれどもという方々がいっぱいいらっしゃるんじゃないかと想像できましたので、少し、公正性を保ちながらこの緩和をする方法について検討するように部長にも要請をしたところでございますので、今後この検討を進めてまいります。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 本当、ホワット・ア・コインシデンスというか何という偶然というか、私も同様の経験をいたしまして、それ以前にも、そういう方々でショートステイで入っていて対象にならないんですね。郵便ですることもできない、それで投票所に行くこともできない、意思はある、しかしできない、そういう方がもう本当に少なからずおられますので、お母上の御健康を祈念すると同時に、こういう法改正を是非実現していただきたく存じ上げます。  それから、今、投票機会を奪われないということをテーマにお話しさせていただいていて、指定病院とかそれから福祉施設、郵便投票、それから国外、洋上投票と、対象をだんだん広げてきて、その奪われている、投票できる機会があるにもかかわらず、権利があるにもかかわらず奪われてしまっている方が少なからずおられるということで、だんだん広げてきたが、これで全ての有権者が投票機会を奪われるという事態は解消されたのかという質問をしようと思ったんですが、先にそういう答えが来てしまいましたので、あと何か、どなたか、これがターゲットという方々は念頭にありますでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) そうですね、在外投票につきましても、先ほど来各委員から御質問がございました。公正性と安全を担保しながら、いかに多くの方に投票に行っていただくかということは一つのテーマであると思いますし、障害者手帳をお持ちの方でも、対象にならない方で強い意思をお持ちになりながらなかなか投票に行きづらい方もいらっしゃいますでしょうし、先ほど申し上げました在宅の要介護の方もいらっしゃいますでしょうし、投票する意思を持ちながら現在は投票できない、あとは、投票しづらい環境があるというのはまだ事実だと考えています。  総務省としては、研究会を設けておりますので、ここの議題にして、投票できる環境を選挙の公正を担保しながらいかにつくっていくかということでしっかりと議論を進めてまいりたいと思っております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 それでは、不在者投票に関する質問は終えまして、次は選挙年齢について質問させていただきます。  この意見書、洋上投票を可能にせよという意見書が宮城県議会から出てきて、資料の四に付いていますけれども、その二番目のところに被選挙権年齢の引下げの検討が挙げられております。私たち日本維新の会も、この被選挙権年齢の引下げということに関しまして、十月十二日に被選挙権年齢十八歳引下げ法案というのを提出しております。  そこでお伺いいたします。  選挙権年齢は十八歳に引き下げられました。被選挙権年齢の引下げについて、総務省、担当のところではどういうふうな論点整理がされて検討がなされているのか、全く何もしていないでも結構なんですが、もしお答えできるんでしたらお答えいただきたい。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 日本維新の会が出されている法律案は、衆議院議員、参議院議員、地方公共団体の議会の議員及び長の被選挙権年齢を十八歳以上に引き下げることを内容とするものだというのは承知をいたしております。  じゃ、同じような方向で総務省内で検討しているかどうかという問いだと思うんですけれども、被選挙権年齢については、社会的経験に基づく思慮と分別を踏まえて設定されているものであろうということ、これは過去の、ちょうど法律ができてきた、被選挙権、過去の議事録等からそのようなことを考えております。それから、職務内容や選挙権年齢とのバランスを考慮しながら検討されるべき事柄であろうと考えています。  また、諸外国の例についても見ておりますけれども、選挙権年齢と必ずしも一致していないということで、その在り方には様々な考えがあると思います。一致しているところも多くございます。  これは、やはり民主主義の土台である選挙制度の根幹に関わる事柄でございますので、総務省が検討し何かを決める、そして先生方に御議論をいただくというよりは、国民の代表である立法府において、各党各会派において御議論をいただくべき点だと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 ありがとうございます。  ここにいただいております資料四というのは、これ、私にとりましては非常に意義深い意見書と感じております。こういう洋上投票を可能にせよというふうな提案をされました宮城県議会議長が、この本意見書提出後数か月にして、政務活動費の不正受給を認めた上で議長をされているからです。非常に立派な提案をされているのにこういう結果であったというのは、私どもも非常に残念なことだと思っております。  私たちも、日本維新の会も、こういう問題の再発防止のために、政務活動費の報告書をインターネット公開を義務付ける等の内容を含む政務活動費改革法案を提出予定でありますが、この政務活動費の制度改革について、先頃から、富山県議会とか富山市議会とか、全国で政務活動費の不正受給に関しましていろんな事件が起きまして、それぞれの議会で様々な対応をしているところでありますが、この政務活動費の制度改革につきまして総務省として何か方向性を持っておられるのか、あるいは、これはもう自治体の問題であるので、それぞれ都道府県議会あるいは市町村議会で考えるべしというスタンスなのか、もし総務省の中で何か改革案みたいなものがありましたら御紹介いただきたいんですが。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 政務活動費に係る対応につきましては、九月三十日に全都道府県知事、議長に対しまして総務省から通知を出しました。この制度の趣旨を踏まえて、政務活動費の適正な取扱いについて更なる取組を要請しました。そして、情報公開制度の適正な運営についても徹底をいたしました。  地方自治法に規定する政務活動費につきましては、これまで、議員立法ですとか議員修正によって制度化されてきたという経緯がございます。ですから、まずは各地方議会で政務活動費は適正に取り扱っていただくこと、情報公開にしっかり取り組んでいただくということが必要だと考えています。仮に法改正で政務活動費の制度そのものの見直しを図っていくという場合には、これは各議長会などの御意向も踏まえて、各党各会派でその改正内容について御議論いただくということが重要だと考えております。

浅田均日本維新の会

○浅田均君 あくまでも当事者、都道府県議会あるいは市町村議会の議会あるいは議長の判断が重要であるというふうな御意見だと受け止めました。  これで質問を終わらせていただきます。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  私が最後の質疑者になりますので、できるだけ質問が重ならないように努めていきたいと思っておりますが、よろしくお願いいたします。  まず最初に伺いますのは、さきの参議院選挙、第二十四回参議院選挙は、選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられてから初めての国政選挙となりました。投票率を見てみますと、十八歳、十九歳の投票率なんですけれども、四六・七八%と、二十代、三十代の平均よりも高い結果となりました。ただ、十八歳と十九歳とを個別に見てみますと、十八歳は五一・二八%であるのに対して十九歳は四二・三%と、開きがありました。  この開きがあったことの原因をどのように御覧になっていますでしょうか。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、今回の参議院選における十八歳及び十九歳の投票率は、二十歳代、三十歳代に比べ高い水準となっております。十九歳の投票率は、十八歳と比べまして低い状況となっておるところでございます。  十八歳は現役高校生や高校を卒業して間もない方々でございまして、昨年度から、総務省において全ての高校生に副教材を配付するとともに、選挙管理委員会と高校が連携をして出前講座を実施する等の取組をしてまいりました。主権者教育を推進したことが十八歳の投票率が高い要因の一つではないかと考えられます。  一方、十九歳の学生につきましては、文部科学省を通じ、各大学などに対して主権者教育の推進及びオリエンテーションなどの周知啓発をお願いをし、既に働いている社会人については、各経済団体に対して会員企業の従業員の方々への働きかけをお願いをしたところでございます。これらの取組がまだ十分な効果が得られていないと考えられるところでございます。  高校を卒業した大学生や社会人に対する政治参加の意識向上方策などは今後の重要な検討課題であると考えており、大学や経済団体、学生やNPO法人など関係機関と連携し、引き続き取り組んでまいりたいと思います。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 初めて投票権を得た年というのは傾向として投票率が高まるということがあるかと思いますけれども、今回、十八歳の方が投票率が高かったということの一つの要因としては、考えられるものとしては、高校での主権者教育があった、効果を出したというふうなことであろうかと思います。  そこで、続いて副大臣に伺いたいんですけれども、大学生の投票率向上については様々な課題があるかと思いますけれども、高校における主権者教育だけではなくて、私は大学における主権者教育を推進していくことが有効な方策と考えますけれども、大学における主権者教育についての御所見を伺いたいと思います。

原田憲治自由民主党・無所属の会総務副大臣

○副大臣(原田憲治君) 委員御指摘のとおり、高校生のみならず、大学生の政治意識の向上を図ることは必要でございます。  大学における主権者教育を推進していくことも重要であると考えておるところでございまして、そのために、総務省においては、主権者教育の推進及び周知啓発について文部科学省を通じ各大学に対してお願いをするとともに、選挙管理委員会と大学が連携して、全国で設置された期日前投票所の選挙事務に大学生を起用したことや、大学で出前講座を実施するなどの取組がなされており、引き続き、これらの関係機関と連携をしてまいりたいと思っております。また、総務省において、昨年度、全都道府県で大学生を含む若者の啓発イベントを実施をいたしたところでございまして、政治的リテラシーの向上に努めたところでもございます。  現在、今回の参議院選におけるフォローアップとして、選挙管理委員会及び十八歳から二十歳の有権者に対して調査を行っておりまして、これらの調査結果も踏まえ、今後の主権者教育の推進方策を検討してまいりたいと思います。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 ありがとうございます。今更大学生に主権者教育という考えもあるかと思いますけれども、高校ではなく大学ならではの主権者教育の在り方というのも考えられるかと思います。大学生が主体となって例えばプログラムも考えるといったことも一つあろうかと思います。是非お取組をお願いいたします。  それでは、今は大学生の投票率ということで伺いましたけれども、この大学生の投票率の向上を考えるときに、住民票を実家に残したまま大学のある地域で生活する学生の問題が指摘をされています。  今回の参議院選挙では、居住実態がない学生の不在者投票について不在者投票を認めるかどうか、各選管によって判断が分かれたようであります。ある自治体の選管におきましては、居住実態の調査をしまして、その者が居住実態がないと分かったので不在者投票を認めなかったという判断もされたと。一方で、都市部のある自治体の選管では調査は不可能なので認めるといった、判断が分かれたということであります。  大臣に伺いたいと思うんですけれども、投票権の有無に関する重要な判断でありますので、この不在者投票を認めるかどうかの選管の判断について御所見を伺いたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 選挙人名簿の登録につきましては、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満十八年以上の日本国民で、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日から引き続き三か月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されている者等について行うこととされております。  この当該市町村の区域内に住所を有するというのはどういうことかというと、選挙人名簿への登録の基準日において当該市町村の区域内に現実に住所を有するという意味でございます。一般的には、住民基本台帳に記録されていたとしましても、現実に住所を有していない者を当該市町村の選挙人名簿に登録するということはできません。  個別の事案について現実に住所を有するかどうかという判断は、具体の事実というものに照らして各市町村において行われるべきものでございます。ですから、実際にしっかりと事実関係を確認していただいた選挙管理委員会の在り方の方がこれは好ましいことであると考えます。仮に、現実の居住に関係なく選挙人名簿登録をするということになってしまいますと、場合によっては、もう自由に投票する選挙区を選べるということにつながる可能性も出てきてしまいます。  いずれにしましても、投票していただくということのためには現実に住所を有する市町村に適切に住民票を移していただくということが必要でございますので、各選挙管理委員会、文部科学省と協力しながら、適切な住民票の異動ということについての周知を図ってまいります。そこをしっかり強化してまいります。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 大学生に投票に行ってほしいという、投票率を高めたいという気持ちはありますけれども、とはいっても、やはり基本というのは、住んでいるところに住民票があって、そこでの、その地区での有権者であるということは、ここを崩してしまってはおかしなことになってしまいますので、そこはしっかりと守りながらも、更に大学生の投票率を高めていく方策を進めていただきたいと思っております。  それで、不在者投票なんですけれども、なかなか敷居が高いというか、期日前投票に比べて利便性が良くないといった声も聞こえてきます。  そこで、不在者投票について少し伺いたいと思うんですけれども、不在者投票の場合は投票日の前日までに行わなければなりません、投票を行わなければなりませんので、そうしますと、選挙人の手元に投票用紙等が投票日の前日までに届かなければならないことになります。逆算をしますと、各選管宛てに選挙人から投票用紙等の請求が投票日の二日前までには確実に届かなければいけないことになります。  そうしますと、日曜日が投票日ですと金曜日までには各選管にその投票用紙等の請求が届かなければいけないことになるんですけれども、投票日の前日以降にこうした請求が届いた場合は各市町村選管でどのような対応をしているのか、そしてまた、請求をしたにもかかわらず投票用紙の発送が間に合わなかった件数はどのくらいあるのでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。  不在者投票の投票用紙交付請求が、それが投票日前日に届いた場合の対応につきまして、これは、統計などを取っておりませんので複数の選挙管理委員会に確認いたしましたところ、投票用紙を発送しても投票が間に合わないということを連絡先として書いてある電話番号などに電話をするというようなことで直接御理解をいただく、難しいということを御理解いただくと。どうしても送ってほしいという人がいましたら、それは送るということ。あるいは、不在者投票請求をした以上、当日投票来れないということが前提だと思いますが、当日で投票することも可能だというふうに教えているという選挙管理委員会もございました。  それで、どのくらいの件数かということでございますが、先般の参議院選挙に関し、選挙期日前日以降に請求用紙が届いた件数を確認しましたところ、そもそも事例がなかったという団体もございました。事例があった団体においても数件程度ということでございました。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 投票用紙等の請求が遅かった場合は、基本的にはもう御納得いただいて諦めていただくしかないということだと思います。  それで、更に伺いたいと思うんですけれども、投票環境の向上方策等に関する研究会の中間報告を読ませていただきました。ここでは、不在者投票の投票用紙等のオンライン請求の提案がなされていました。これが実現できれば随分不在者投票の利便性も高まるのではないかなと思うんですけれども、その後の検討状況をお聞かせいただけますでしょうか。

大泉淳一総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(大泉淳一君) 不在者投票の手続の簡素化を図るということは、有権者の投票環境の整備を図るということで非常に重要な問題でございます。  御指摘の研究会の中間報告で、オンライン請求に関しまして、請求時間の短縮のメリットを享受することができるというような指摘がございました。また、この前の、先般の参議院選挙におきましても、十八歳、十九歳などの若い有権者の投票が可能になったことに関し、不在者投票の利便性向上、敷居が高いというような指摘もございました。  このような中、大臣からの御指示も受けまして、可能なものからオンライン申請、対応できないかということで検討しまして、具体的には、名簿登録地以外の市町村における不在者投票につきまして、既存の電子申請システムを持っている市町村がございます。これに不在者投票の投票用紙等の請求というメニューを追加した上で、本人確認にマイナンバーカードの公的認証サービスなどを活用して、本人確認を十分にしてオンラインによる請求が可能となるよう、省令改正を行う予定でございます。  また、その手続の簡素化につきましては、マイナポータルなどの活用も今後検討していきたいとは考えております。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。  それでは、大臣に伺いたいと思います。  投票率の向上の方策として、期日前投票の更なる利便性の向上が考えられます。市町村における期日前投票所の設置状況、何か特徴的なことがあれば教えていただきたいということが一つと、それから、私、特に期日前投票所の増設ということで、大学、それから駅構内、駅前などに増やすべきだと考えていますけれども、これらの取組についてお聞かせいただけますでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 期日前投票所数の状況ですが、期日前投票制度が創設されて初めての平成十六年執行の参議院選挙では四千四百八十六か所でございました。平成二十八年執行の参議院選挙では五千二百九十九か所でございますので、八百十三か所、約二〇%増加をしています。  私も、今、行田委員が言ってくださったとおり、やはり駅構内ですとか大学など、かなり選挙人の利便性の高い場所への効果的な設置というものはとても大切だと思っておりますので、これまでも、各選挙管理委員会に対しまして総務省から積極的な対応というのを要請してまいりました。  あと、先般の参議院議員選挙で、期日前投票所事務に係る財政措置の充実を図りました。そしてまた、選挙権年齢の引下げを踏まえて、特に大学等への設置につきましては、これは文部科学省を通じて施設管理者である教育機関に対して積極的な協力をお願いしてまいりました。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 市町村選管からすると、人員配置をしなければいけないといったこと、それからシステム整備もあるということも言われております。また、結局様々なコストが市町村側でも掛かるということが言われていますけれども、ただ、これらは絶対に越えられないハードルではないと思っておりますので、是非、期日前投票所の更なる増設、特に大学、また駅構内といったことに取り組んでいただきたいと思いますし、また、駅構内などは都市部だと大変に利便性が高いと思いますけれども、過疎地になると必ずしもそういうことではないかと思います。  例えば、島根県の浜田市などは、投票所の統廃合が進んでいるということで、その代替策として移動投票車、ワゴン車に投票箱を乗っけて巡回するということもやられているということですので、過疎地は過疎地の特徴を生かした工夫、そしてまた都市部は都市部で特徴を生かした工夫をするべきだと、このように思っております。  それでは、続いてまた大臣に伺いたいと思います。共通投票所の設置について伺いたいと思います。  さきの通常国会の法改正によりまして共通投票所の設置が可能となったわけでありますけれども、にもかかわらず、残念ながら、第二十四回参議院選挙、この間の参議院選挙におきましては全国で四団体、四つの市町村選管において合計七か所の設置にとどまる結果となってしまいました。当日の投票者数に占める共通投票所での投票割合を見ますと、青森県の平川市は六人に一人、一七・一六%と非常に高かったわけでありますけれども、北海道函館市では一・二七%と低調でありました。  こうした結果を踏まえまして、今後の共通投票所の推進についての御所見を伺いたいと思います。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) 共通投票所を設置した団体が四団体にとどまったのは、二重投票を防止する観点から、投票済情報を共有するためのオンラインシステムを原則として全ての投票所間に結ぶ必要がありまして、その検討に要する期間が短期間だったということ、それから多額の費用負担が見込まれるといった理由が考えられます。  今後のことでございますけれども、共通投票所の設置に要する経費の財政措置がありますよということの周知に加えまして、今回の参議院選挙における設置事例を投票の状況ですとか周知方法と併せて紹介をするということ、個別の団体からの御相談にきめ細かく応じていくということでしっかりと支援をしてまいりたいと思います。  それから、投票所というのは公共施設や体育館など災害時の避難所に指定されている施設を活用する団体が多うございますので、こうした施設へのオンラインシステムの整備につきましては、もうこの選挙事務のためのみならず、災害対応などを含めて、市町村全体のICT活用の中において効率的に進めていただくということを切に期待したいと思います。

行田邦子無所属クラブ

○行田邦子君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、足立信也君から発言を求められておりますので、これを許します。足立信也君。

足立信也民進党・新緑風会

○足立信也君 足立信也です。  私は、ただいま可決されました公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本維新の会及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、各種選挙における投票率の向上を図り、また、国民の投票機会が公平かつ容易に確保されるよう、不在者投票については、確実な本人確認の実施などにより制度の安定性を担保しつつ簡便化を図る等、有権者が投票しやすい投票環境の向上を図るとともに、更なる充実した不在者投票制度の広報及び周知の在り方について速やかに検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずべきである。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) ただいま足立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 全会一致と認めます。よって、足立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。

高市早苗自由民主党・無所属の会総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 次に、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有田芳生民進党・新緑風会

○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗