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192回国会参議院2016/11/10

財政金融委員会 第3号

発言数
49
登壇者
9
会派数
2
開催日
2016/11/10

会議録

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、朝日健太郎君、自見はなこ君及び風間直樹君が委員を辞任され、その補欠として山谷えり子君、舟山康江君及び松川るい君が選任されました。     ─────────────

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省主税局長星野次彦君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明させていただきます。  世界経済の不透明感が増す中、新たな危機に陥ることを回避するため、あらゆる政策を講ずることが必要となっております。これを踏まえ、政府は、国税に関し、消費税率引上げの実施時期の変更及びこれに関する税法上の措置につきまして所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明をさせていただきます。  第一に、消費税率引上げの実施時期を平成三十一年十月一日に変更するとともに、消費税の軽減税率制度及び適格請求書等保存方式等の導入時期を二年半延期することといたしております。  第二に、住宅ローン減税制度等の適用期限を二年半延長するとともに、住宅取得等の資金に係る贈与税の非課税措置の適用期間を変更する等の改正を行うことといたしております。  第三に、地方法人税率引上げの実施時期を二年半延期することといたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

中西健治自由民主党

○中西健治君 おはようございます。  今日は、消費税法の審議ということでありますけれども、昨日の大統領選を受けて初めての財政金融委員会ということになりますので、やはりこの問題から入らざるを得ないというふうに思いますので、この大統領選についてまずお伺いしたいというふうに思います。  昨日のアメリカ大統領選の結果は、大方の予想に反してトランプ新大統領となることが決まったということでありますけれども、この大統領選の受け止めについて、まず大臣、そしてこの大統領選が世界及び日本に与える影響についての所見をお伺いできればと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 他国の大統領選挙の話なので、私どもとしてこの種のことに関する感想等々を述べるのは差し控えさせていただきたいと思うんですが、大方の予想を裏切ってというのは多分新聞予想を裏切ってというのが正確な表現で、多くの方は、トランプを予想した方も世の中にはいっぱいいらっしゃいますので、そういった意味では、アメリカの新聞予想、特に偏った新聞、まあ名前を挙げると問題ですけれども、偏った新聞予想、テレビもかなり偏ったのがいっぱいありましたけれども、ほとんど間違えていましたので、日本の選挙予測の方がよっぽど当たるなと思いながら見ていて、正直な実感はそんな感じです。  私どもとしては、いずれにしても、経済面においては、これは日米関係というのは最も重要な関係だろうと思っておりますので、この新政権とともに緊密な経済関係、引き続き継続していくということをまず念頭に置いて考えておきたいと思っております。  今の時点でと言われても、なかなかまだ組閣をされていませんし、どういった人が財務長官、国務長官、国防長官になるか等々がまだ全く分かっておりませんので、その人たちの組閣を見てこの内閣というかこの大統領の政策の全体像が少しずつ見えてくるんだと思いますので、いましばらく時間が掛かりますが、いずれにしても、中西先生御存じのように、ここ半年間は、政権が替わって、しかも政党も替わっていますから、かなりの時間を要するのはもう毎回のことですから、今回もかなりの時間を要するだろうと思っておりますし、事実、今回の場合は、今までだと大体これがというのがよく出ていまして、そういう名前も挙がっているのは二人ぐらいなものですから、全然分かっておりません。  ただ、上下両院とも共和党が数を制しておりますから、その意味においては、政権としては前のようにねじれたような状況ではないという点は、我々としてはいろいろ話の仕方としてはあるのではないかと思っております。

中西健治自由民主党

○中西健治君 市場の方は乱高下という状況になっておりますけれども、六月のイギリスのEU離脱、このときも乱高下いたしました。  あのとき、参議院の選挙戦中で、この離脱が投票が行われた日に、私は、余り票にはならないなと思いつつもブログを夜眠い目をこすりながら書いたんですけれども、そのブログで何を書いたかといいますと、九二年にポンド・ショックというのがありました。ジョージ・ソロスとイギリス政府が闘ったと。ひょっとしたら藤巻先生は参戦していたかもしれませんけれども、そういうショックもありました。それから、〇八年には御存じのとおりリーマン・ショックというのもありました。  この二つに共通しているのは、経済のひずみがどこかに集中していて、リーマン・ショックであればサブプライムという問題が証券化商品という形になって、そして一つのところにマグマのように集中して、そしてそれが爆発してショックになったということで、経済にひずみがあったということでありますけれども、イギリスのEU離脱、これは政治的には大変大きなショックだったというふうに思いますが、経済に大きな問題があったということではないというふうに思います。それから、今回のトランプ大統領、これも大きな驚きではありますけれども、今のアメリカ経済が悪い状況だということではないだろうというふうに思いますので、過度に悲観することはないというのが私も六月に書いたことであります。  ただ、気になることは幾つかありますのでちょっと今日はお聞きしたいと思うんですが、選挙戦を通じて、トランプ陣営もそしてクリントン候補もかなり保護主義的な姿勢を示していたのではないかと思います。イギリスのEU離脱もやはり保護主義的なにおいというのは感じられるものであります。どうも、国を閉ざそうとする誘惑に駆られる傾向、内向きの傾向が世界的に強まっているのではないかというふうに思います。  ただ、歴史を振り返りますと、経済をオープンにすることによって世界の多くの国が発展を遂げて様々な恩恵を享受してきたということでありますし、その恩恵を多大に享受してきたのは日本経済ということだろうというふうに思います。一方、ブロック経済ということをしたことが、戦前行っていったことが大戦にもつながったということも事実なんだろうというふうに思います。  ですので、このようなときにこそ我が国は民主主義、自由、人権、法の支配、そして特に市場経済といったこの普遍的価値を守る姿勢を堅持して、むしろこの自由世界の旗手としての立場を貫く、声高に主張していく、こうしたことが必要なんじゃないかと思いますが、そうしたことについて大臣の覚悟と決意というのをお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今般の大統領選挙における両候補者の発言についてのコメントというのはちょっと避けさせていただきたいと思っておりますし、選挙戦のときに言ったのと終わってから言う話はかなり違っていくのはどこの国でもある話ですから、余り気にするような話ではないんだと、私は基本的にそう思っておりまして、事実、大統領に就任した昨日の第一回目の、私はアメリカ合衆国の大統領になると昨日演説したあの演説で、いきなり株価はどうなったかというのは御存じのとおりですから、そういった意味では、一言というので簡単に変わったものになってくるんだと思っております。  自由貿易につきましては、やはりさきの大戦が終わるまで、少なくとも国家の持っている領土の大きさに比例して大体経済力が決まっているというのが戦前までの世界の経済というものの常識だったと思いますが、戦後、領土が急激に縮小した国がドイツと日本、その二つだけが急激な勢いで経済力を伸ばしたというのは戦前の経済の常識を完全にひっくり返したんだと思いますが、その根本は自由貿易というものをアメリカがギャランティーしたというのが一番大きかったんだと思っております。  それから七十年たっておるんですけれども、そのアメリカもだんだんだんだん国力というものが相対的には落ちたことになりますので、そういった中にあって、日本は、やはり、今度のTPPに限らず、きちんとした自由貿易というものは間違いなく弱小国、零細国でもやり方によって極めて大きな経済力を有することになり得るというのを証明した数少ない国の一つですから、日本としては、それをきちんとして、引き続きそれを引っ張っていくぐらいの見識なり矜持を持って臨んでいくぐらいのことは必要なんじゃないかと思っております。

中西健治自由民主党

○中西健治君 選挙戦中に言ったことは後で変わるということはよくあることだろうというふうに思いますが、ちょっと、この選挙戦中に言ったこと、これをもう少し取り上げさせていただきたいというふうに思いますけれども、通貨政策に関してトランプ次期大統領はこういうことを言っていました。  強いドルの概念は好きだが、ドル高は米国経済に大きな損害をもたらし、中国を喜ばせるおそれがある、中国は米国の製造業者に対する競争優位を得るために長年為替操作を行ってきた国であると、こう中国を念頭に置いた形でのドル高批判というのをしておりました。  一方で、我が国についても、これはもう八〇年代に聞いたようなせりふをまた聞いたなというふうに思うんですが、キャタピラーは円安のせいでコマツと競争ができなくなっている、こんなことも言っておりまして、この両方ともちょっと気になるのは、為替の水準が今の水準ではいけないんだと、こういうことを含意しているということだろうというふうに思います。  これまで我が国は、G7各国と同様に、為替水準は各国の財政金融政策の結果として自由な市場において決定されるものである、こうしたことを貫いてきたということだと思います。これ、大統領が替わっていろいろと市場の変動はあるかもしれませんけれども、我が国の政策は不変であるということを確認したいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 重ねて大統領候補の選挙中の個々の発言についてのコメントは差し控えさせていただきますが、その上で申し上げさせていただきますと、今、中西先生言われましたように、G7またG20、OECD、いろいろありますけれども、そういったところで通貨の競争的な切下げは回避すること、また競争力のために為替レートを目標とはしないというのは、これは全員で一致してコミットをしているところでありますので、この点に関しましては他国から十分理解をされているところでもあろうと思います。  また、過度の変動や無秩序な動きというものは、これは金融とか経済の安定に対して悪影響を与えるという意見に関してもこれ各国全員一致しておりますので、認識は共有されておると思いますが、私どももその方向できちんとやりたいと思っておりますし、また、このトランプという候補者だった人があの発言の次の日に、ほかの局の人から、あれはCNNだったかABCだか忘れましたけれども、聞かれたときに関して、まあしまったと思ったんだと思いますけれども、それを修正することなく、例えば今のキャタピラーの話もそうだし、為替の話もそうでしたし、防衛に関してもフリーライダーだという話を、まあどこかで聞いたような、随分昔の話をしているなと思って聞いてはいましたけれども、次の日に、質問に、あなたがゆうべ、昨日こんなこと言っていたけれどこの視点は違うんじゃないかと質問をされたら、訂正するかと思ったら、サインしながら言ったせりふは同じせりふを四回、アイ・ラブ・ジャパン、アイ・ラブ・ジャパン、アイ・ラブ・ジャパンと四回言ってそれで終わりです。それでもうきれいにこの質問は消えた。  俺は、答弁ってこれだけで、予算委員会でアイ・ラブ・ジャパンで通れば大したものだなと思ってあれを聞いていたんですけれども、なかなか、修正するに当たってはもう候補者の立場と大統領の立場というのはよく分かっているんじゃないかな、この人はと思いながら、この人は確実になり得る可能性を自分の中に持っている人だなと、あのときあの言葉で確信したんですけれども。  いずれにしても、私どもとしては、為替というようなものに関しては、基本的には政府が介入するとかいうのは極めて、よほどのことでない限り差し控えないかぬところだと思いますが、今は御存じのように何とかファンドとか巨大な何兆ドルの金が動いているという時代ですので、そういったものに対してきちんとした対応が各国協調してやっていかないとできないという点は確かだと思っております。

中西健治自由民主党

○中西健治君 今までにないタイプの指導者ですからどのような手法を使ってくるかは分かりませんけれども、やはり我が国としては正論、正攻法を貫いていくことをお願いしたいというふうに思います。アイ・ラブ・ジャパンというのは、確かに候補者としては、変わり身は早いのかもしれませんけれども、いい答えになっているんだろうというふうに思います。  それでは、消費税引上げの見送りについて少しお伺いしたいと思いますけれども、内需の腰折れが心配だということで引上げが見送られたということでありますけれども、ちょっと関連して質問していきたいと思います。  私は、経済政策の最も重要な目的を一つだけ挙げよと、こういうふうに問われましたら、働きたい人に活躍の場を提供することであるということをいつもお答えしております。最近、GDPの数字の信頼性なんというのも少し疑問が呈されておりますけれども、GDPが何百兆だというのはやはり最終目標ではないということだと思います。ましてや物価上昇率も最終目標ではあり得ず、中間目標でしかないということだと思っております。今の雇用の状況を見てみますと、有効求人倍率が全都道府県で一を超えたということであります。つまり、働きたい人に活躍の場を提供するという最も重要な目的が達成されてきているということではないかというふうに思っております。  総理も麻生副総理も、総合的な観点からはアベノミクスは道半ばという評価をされておられますけれども、この最も大事な雇用をつくり出す、創出するという点に関しては十二分に成功しているということではないかと思いますが、その点に関する所見をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 政権交代以降かれこれ四年になろうとしておりますけれども、安倍政権下で、有効求人倍率という言葉が使われますけれども、百人の学生が就職を希望したら、昔は八十社しか求人広告が来なかったものが百三十七社から来るようになった、それが一・三七とか〇・八一という数字の意味ですけれども、そういった状況に大きく変わった。  高知の県連の幹事長が、高知新聞に求人広告が載った、高知新聞始まって以来だと言って、それがニュースになったというほどやっぱり人が、高知で人が足りないということになったというのは大きいと思いますし、失業率というのが三・〇といえばほぼ完全就職に近いような状況だと思いますので大きく改善をしていると思いますし、就業者数を見ましても百十万人増えておりますし、大きな状況というのは、やっぱり戦後初めてだと思いますけど、とにかく有効求人倍率が全都道府県で一を超えたというのは多分戦後初めてのことだとは思っておりますので、その意味では雇用環境は大きく変わっておると思いますんですが、まだまだやらないかぬことが幾つか残っておると思ってはおりますけれども、今確実に方向としては、数字を見ても正規、非正規、間違いなく正規も増えてきていますので、いろんな意味で変わってきつつある、いい方向に変わりつつあると思ってはおります。

中西健治自由民主党

○中西健治君 ただ、おっしゃるとおり雇用は増えているということでありますけれども、アベノミクスの恩恵を実感できないという声があるのもやはり事実だろうというふうに思います。その最大の原因が受け取る賃金が目立っては増えていない、思ったほど増えていない、こんなことにあるんじゃないかというふうに思います。  アベノミクスによって労働市場の需給は明らかに好転したと思いますし、企業業績も上がってきています。しかし、賃上げにこうして必要なマクロ経済環境がきちんとでき上がってきているのに、ミクロ面を受け持つ企業部門がまだまだデフレマインドにとらわれてしまっていて、その最初の一歩の、この循環の一歩が踏み出せていないということは極めて残念なことじゃないかというふうに思います。  三月のこの委員会でも指摘させていただきましたけれども、企業が手元に現預金を積み上げて、労使共に賃上げに消極的というようなことが見られるわけでありますけれども、これではGDPの最大項目を占める個人消費に勢いが付くとは思えないという状況であります。このままでは果たして消費税率を引き上げる環境が整えられるのか不安が残るということだと思います。二年半というのは長いようで短いということは、これまでの二年間もそうだったんじゃないかと思います。  この状況に関する大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、今、多分最大の関心事、私にとりましてはこれは最大の関心事に近いんですが、確かに、賃金引上げ率三年連続プラスとか実質賃金は八か月連続プラスとか、いろいろなそういったマクロの数字は出てきているんですけれども、例えば、余り使われない言葉で労働分配率という言葉がありますけれども、昔は、こっちは組合員の人がおられるのでお詳しいと思うが、七七、八あったと思うね、違う。今そんな詳しいのはいないのか、ああ随分変わっちゃったんだね。七七、八あったと思いますけれども、今六八切ったでしょう、一〇%ぐらい労働分配率下がっていますよ。  これはちょっと私らに言わせるといかがなものかと思いますのが一点と、やっぱり過去に比べて企業が税金を、何というの、法人税下げろとか言って、下げた分を何に使ったんですかというと、常識的には配当を増やすか賃金を増やすか設備投資をするか、基本的に企業はその三つのうちのどれかに突っ込むはずなんですけれども、見ますと、三百八十兆ですから、今この三年間で七十四、五兆円内部留保が増えていると思います。その七十四、五兆円のうちで企業が賃金に回したのは約三兆、設備投資が八兆だと思いますので、そういった意味ではしかるべき賃金がもっと、賃金というのは、何も本給とは言いませんけれども、ボーナスであろうといろんな形で労働者というか働いている人たちに対してやっぱり分配率を上げていかないかぬのだと思っておりますので、三百八十兆円のうち現預金が二百二十兆円に達しておりますから、金利が付かない金ため込んで何するんだと。私正直そう思って、ちょっと正直話していても、何か自信がないのか何か知らぬけれども全然ないし、また、組合員の方も、今おっしゃるように、賃上げってストライキもしないのに組合の会費だけ集めて、その金何しているんですかと思ったことないですか、そちら側の方は。俺はつくづくそう思って、いつも言うんですよ、私は、あんたら何しているんですかと。俺たちが言って賃上げをやって、それで票は民主党で、俺たちはそんな人がいいことをいつまでもやらせ続けるんですかと、私はいつも言い続けているんですけれども。  是非、こういったものは強い経済をやっていくときに、やっぱり、リーマン・ショックのときを一〇〇としても、あのときからの給料の伸び方を各国比べてみたら、これは日本の伸び率が一番低いですよ、はっきりしていますから、そういった意味では。だから、そういった意味では、きちっとした方向でいかないと、消費というものがGDPに占める比率がこれだけ高いということになってきますと、そこが伸びてくるということは非常に大事なことだ、経済を回復させるためにも大事なことだと、基本的にはそう思っております。

中西健治自由民主党

○中西健治君 ありがとうございます。  高知で求人広告が載ったのが久々だと、ニュースになるということでありましたけれども、横浜の関内、私の事務所の周りのコンビニに行きますと、コンビニの求人広告ありますけれども、昼の時間帯でも時給千百円、こういう千百円というのを見かけるようになりました。ちょっと前から比べると何割も上がっているということなんじゃないかと思います。それから、景気変動とか労働市場の状況を敏感に反映するパートやアルバイトの給料というのは確実に上がってきているのに、大臣おっしゃられたとおり、給料の部分、これがちょっと上がりが鈍いと、追い付いていないということだというふうに思います。  これ、働き方の改革というのもそういう点でも大変重要だというふうに思いますけれども、大臣おっしゃられたとおり、これまで政労使会議、三年連続で開かれて、そして賃金を上げる要請をされてきたということでありますけれども、少しは上がっていてもまだまだだということだと思います。  そこで、私ここで引き合いに出したいのがコーポレートガバナンス・コードなんですけど、企業には社会的責任もあります。そして、このコーポレートガバナンス・コードというのが第二次安倍政権の新成長戦略に入ったのは、これは何も株主の権利を重視するように促すということだけではないということだと思います。利潤を内部留保としてため込んでしまうのではなくて、配当や設備投資、そして賃金などに反映して、そして成長戦略を描くと、そういうことを促していきたいということなんじゃないかと思います。  どういう目安をつくるのか、どういう目安を訴えて要請するのかというのはいろいろあるんじゃないかと思います。企業に単に賃金を上げてくれと言うのだと今のところ動きが鈍いわけですので、大臣がおっしゃられた労働分配率をこれぐらいまで上げなければ、コーポレートガバナンス・コードというのはコンプライ・オア・エクスプレーンですから、こうしたやってくださいと言ったことについてできなければ説明責任を果たさなきゃいけないと、こういうものですので、政府の方から何%上げろということは言いづらいと、ですので目安ということになるかもしれませんが、収益が上がったらそれに見合うように賃金は上げるようにと、こういう要請をして、そしてそれができないのであれば少なくとも説明責任を果たすようにと、こういったことを言っていくのはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、日本という国は統制経済、計画経済をやっているわけじゃなくて自由主義経済をやっておりますので、私どもとしては、少なくとも賃金の水準というものは労使間の交渉によって決められるものであって、第三者の例えば政府とか公共機関がそれに介入していくというのはいかがなものかと、もうずっとそう思っているんですけれども、全然動かぬものですから、政労使会議というのも、これつくるときには、職務放棄されるんですか、労働組合側はと、そう申し上げてえらい嫌な顔をされましたけれども。だって、何をするんですと、俺たちにさせるわけでしょうというふうな話もさせていただいたんですけれども、とにかく官民対話を通じてというような話で、官が介入する話じゃないと思いますけどねとは申し上げたんですけれども。  今言われましたように事情が事情でありますので、やっぱり賃上げの引上げ率というのは、確かに過去三年間最高になってきたことは確かですけれども、それはこれまでが低過ぎたんだということもひとつ考えてもらわなきゃいけませんし、結果として、先ほど申し上げましたように、内部留保だけじゃんじゃんたまって、毎年二十四、五兆円ずつたまっていっているというのがここ三年間の実態ですから、そういった意味では、私どもとしては、今言われましたように、コーポレートガバナンスというのでやるか、どういうあれを使うかはちょっと考えないかぬところだと思いますけれども。  いずれにしても、生産性が向上しない限りは賃金は引き上げられませんので、生産性向上に資するということに関しましてはいろんなことにいろいろ支援をしてきたと思っておりますので、民需の主導の経済成長というのを考えたときに、やっぱり個人消費の伸びというのは非常に大きな要素を占めると思いますので、いわゆる未来への投資を実現する経済対策等々を始めとして、今そういった意味では強い経済の実現を目指していろんなことをやっていく中、今言われたように、企業の中におけるそういった労働分配率等々の話を私どもとしては一つの指標として考えるというのは一つのアイデアかなとは思いました。

中西健治自由民主党

○中西健治君 是非そういう方向で考えていただければというふうに思います。  続きまして、資料をお配りさせていただいていますけれども、こちらを御覧いただきたいと思います。  こちら、九月三十日の日本経済新聞に掲載された記事です。「アパート空室率悪化、泣くオーナー」と、こういう題の記事でありました。これ御覧いただきますと、首都圏のアパートの空室率なんですが、神奈川県が最も高く三七%と過去最高を記録しているということが報じられておりまして、大きなショックを受けたということであります。  まず、麻生大臣、このグラフを御覧になってどうお感じになられるか、教えていただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 空室率が上がっているというのは知っていましたけれども、神奈川県が一番というのはちょっと正直知りませんでした。これ、相続税対策、いろんなものがあるという話は聞いてはいたんですけれども、私どもとしてはこれほど数字が急激に上がっているというのは知りませんでした。

中西健治自由民主党

○中西健治君 だからこそ私もショックを受けたということであります。こういった統計というのはなかなかないんです、アパートの空室率の統計。ですので、これも政府が出している統計ではありませんけれども、こうしたものを見てやはり少し、というか大きく驚くということになりました。  三月の当委員会で遠藤局長と議論をさせていただきました。それは何かというと、地域銀行で不動産融資への集中度が上がってきているということを私が指摘をさせていただきました。人口減少傾向というのは地方でより顕著な中でこの不動産融資の集中度が上がっているというのはいかがなものかと、こうした貸す側のリスク管理に関してお話をさせていただきました。局長の方からは、バブル期の水準にはないけれども伸びが高まっていることは認識されていると、金融機関のリスク管理体制のみならず、賃貸業界向け融資がビジネスモデルとして持続可能なのかという観点までも含めて注視しているという踏み込んだ答弁もいただきました。  ただ、借金をして賃貸住宅を建てるという現象、もう全国的に起きているということじゃないかと思います。もはや地域金融機関のリスク管理の問題を超えてきているようにも思います。今後、この金融機関の潜在的な不良債権が大量に生産されて、将来的に金融制度の安定性を損なう種がまかれているのではないかと思いますが、ここら辺、金融庁の改めて認識をお伺いしたいと思います。

遠藤俊英金融庁監督局長

○政府参考人(遠藤俊英君) 中西委員御指摘のように、まず金融機関の賃貸ビジネスに関する増加の事実でございますけれども、二〇一六年六月末時点では、銀行貸出し全体の伸びが前年比二・五%である一方、個人、中小企業が営む貸家業向け融資を含めて不動産向け貸出しの伸び、前年比六・七%になっており、増加傾向にあるというふうに承知しております。  三月の答弁でも御説明させていただきましたけれども、我々もこういった不動産業向けの貸出し、あるいはそれについての集中ということに関して問題意識を持っておりまして、金融機関に対するモニタリングというのを継続しております。特に、金融機関の貸家業向けの融資審査ということについていろいろと金融機関と議論しております。  金融機関は、将来の収支シミュレーションというものを実施した上で、物件の賃料収入でありますとか、物件の賃料収入以外の借主の収入でありますとか、借主のその他資産の保有状況までも総合的に勘案して、融資対象の物件収支のみならず、債務者の返済能力を重視した融資判断を行っているというふうに理解しております。こうした融資の実態に鑑みますと、金融機関の健全性という観点からは現時点において必ずしも重大な問題があるというふうには考えておりません。  ただ、これ債務者は、建設業者から将来の借り上げ家賃の変動リスク等の重要事項について説明を受けて理解することが、これが重要であるというふうに思っております。金融機関におきましても、顧客本位の貸出しを行うという観点からは、借主に対して適切なこのリスクについてのアドバイス、これを行うことが重要ではないかなというふうに考えております。  金融庁としては、こうした点を踏まえまして、金融機関において顧客本位の良質なサービスが提供されるように引き続き促してまいりたいというふうに考えております。

中西健治自由民主党

○中西健治君 ここは是非注意して見ておいていただきたいというふうに思います。  今局長おっしゃられた家賃保証など、三十年間家賃が保証されているというふうに誤認しがち、誤解しがちです。あれは、二年しか家賃が保証されていないですとか五年ですとか、そうしたものが非常に、というかそれが全てと言っていいかと思います。しかし、この家賃保証があるんだということで安易に貸家を建ててしまって、しかも借金までして建ててしまうということですと、一般の人がやるんですけど、一般の人はこの場合はもう事業主、事業者ですから、事業としてこれが成り立つのかどうかということ、これはやはり厳しく見ていっていただきたいというふうに思います。  こうした空き家が増えてしまっている、空室率が高くなってしまっているというのは、先ほど大臣も一言触れていらっしゃいましたけど、やはり相続税と絡む部分というのは大きくあるのではないかというふうに思います。二〇一五年から急増しているということも含めて、この相続税の改正ということも大きく関連しているということだと思います。  預金、現金は相続税のときは残高の一〇〇%、そして上場株式は被相続人が死亡したときの時価の一〇〇%で評価されて、そして相続税が掛けられるということでありますけど、土地は公示地価の八〇%程度、これを賃貸を目的としますと貸家建て付け地となって更に二〇%下がります、建物も建築費の五〇%程度の固定資産評価額が貸家となれば更に三〇%も下がると、こういうようなことになっております。つまり、株を持っている人はさっさと売り払って、そして現預金にも留め置かないで不動産に変えて、さらに借金までして、そうすると大幅な節税ができて何か合理的な行動になってしまうと、こんなようなことになっております。  空き家問題がこれだけクローズアップされている中で貸家がどんどん建てられていて早くも空室に悩んでしまうというのは、それぞれの人の行動は税制上は合理的なのかもしれませんけど、合成の誤謬みたいなものが生じてしまっているということなんじゃないかと思います。  これは、ちょっと大臣、大づかみの話で結構ですけど、税制によって社会全体として適切かつ合理的な資産配分がゆがめられてしまっているということなのではないかというふうに思うんですが、この辺どうお考えになられますでしょうか。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今言われました賃貸アパートというのの、その敷地に係る相続税ですけれども、当然賃貸アパートということになると自分で使えない、自由範囲が制限されますので、そうすると、当然のことで評価額が減額される、もうこれは当たり前の話なんだと思いますが、今言われましたように、賃貸アパートで約三割、その敷地は借地割合に三割を掛けた割合がそれぞれ減額されることになっておるというのはもう御存じのとおりなので、借地権割合は土地によって異なりますのでいろいろ違うんですけれども。  いずれにしても、この制度を利用して相続税対策というのが行われるというのは分からぬことはないんだと思いますが、そういった報道があるということも承知をしておりますけど、ちょっと実態についてはまだ精査しておりませんので、この辺は実態をよく精査する必要があるのではないかなと、伺っていてそう思いました。

中西健治自由民主党

○中西健治君 是非、精査して、改めるところは改めていっていただきたいと思います。節税のためにタワーマンションを買っていて、この固定資産税については見直しを図るというようなことが国税庁の方で検討されているということでありますけれども、これは何も固定資産税だけではなくて、相続税のところでもしっかりと改めるところは改めるということが必要なんじゃないかというふうに思います。  最後に、保険について質問しようと思っておりましたけれども時間が限られてきましたので、保険については、保険を販売するときの保険料の開示というものが十月一日からメガバンクを始め多くの銀行でされるようになりました。五月の委員会で私も取り上げさせていただいて、そして金融機関に促していくと、こうしたことを金融庁していったということだと思いますが、実際にこういう開示が始まったということについては高く評価をしたいというふうに思います。  それだけ申し上げまして、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

松川るい自由民主党

○松川るい君 自由民主党の松川るいです。  実は私、国会で質問をさせていただくのは今日が本当の意味で初めてでございます。四か月前の、(発言する者あり)ありがとうございます、参議院選挙で当選したばかりでございまして、この財政金融委員会という国家の基本事項を扱う委員会に所属させていただいたことも大変光栄に思っております。  また、私、分野は違いますが答弁を書く方はかなりやってきたんですが、そういう意味でも、質問を自分で作ってみてお伺いするという経験も初めてでございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。  まず最初に、やはり、既に中西委員からも御質問があって十分質疑も行われたところではございますが、何といっても昨日の米国の大統領選挙、これでトランプ氏が次期大統領に選ばれたということで、町の声を聞いてみても、三つぐらいあるんですけれども、一、景気悪くなりそうだ、二、基地増税、基地問題の負担を増やしてほしいと言っているから税金も上がるんじゃないか、三、TPPも反対だと言っている、保護主義である、これは日本にとって、高関税なんかも課されたりして、ドルも安くて円高に進んで大変なことになるんじゃないかと、こういうところが大変な町の御懸念の声でございます。  そしてさらに、政策担当者の目からすれば不確実性が一番大きいわけで、そこにつきましては、先ほど麻生大臣からも新しいチームの全容が見えたら連携を強めてしっかりと対話をしていきたいという御答弁がございました。  また、APECが今度十一月十七日、今月ございますが、そこでも安倍総理と早速トランプ氏が会談するというような予定もあるやに聞いております。案外、私は、安倍総理という非常に世界でも強いリーダー、そしてグレートなアメリカを目指しているトランプ氏、非常に、対話をしてみれば、リアリズムとプラグマティズムで折り合うところがあるのではないかと期待もしているところでございます。  しかし、この不確実性と、もう一つは、アメリカファースト、先ほど中西先生も御質疑されたように、自国第一主義、保護主義、英国のEU離脱にも見られるように、そういった風潮があることから、一番の同盟国アメリカについての我が国の懸念というのは、これまでオバマ政権下でやってきたアジアに対するリバランシングがどうなるんだろう、アジアへの積極関与がこの先も続いていくんでしょうかということにあると思うわけです。  その中で、もう一つ更に踏み込んで申し上げれば、日本に対してどうするかということが不明であるだけではなくて、中国に対してどう向き合うつもりなのかが不明であるという点が非常に大きいと思います。  だからこそ、ここはもう先ほど御質疑もありましたので更にということではございませんが、実質アジアにおけるルール作りを日米で主導するという、そういう趣旨もあるTPPについては、日本が自由貿易体制を進める、保護主義の流れにさおを差すというノーブレスオブリージュの気持ちを持って、私は、暗雲が立ち込めているというようなお声もありますが、あえて推進役を更に買って出て頑張って説得をしていくということが必要ではないかと考えております。  そして、この中で特に麻生大臣にお伺いしたいのは、アジア太平洋におけるこのルール作りという点からいきますと、中国、習近平主席の下で一帯一路構想、AIIB、いろんな意味でルール作りを中国がやっていくんだという気概を持っていろんなことをやっておられる。そして、日米は、いろんな考慮の上ではございますけれども、AIIBには入っていない、そして、アジア開発銀行で主導する立場から、少し距離を置きながら見ているという状況があるわけでございます。  このまずAIIBについて、現状、しばらく時間がたったわけですけれども、どのように御評価されておられるか。そしてまた、対中政策については、もちろん経済だけではなくむしろ安全保障の方が重要ではあるという点もあるとは思いますが、私、非常にこの経済、AIIBも含めたルール作りの面において、どのように中国に向き合っていくかについて、是非、トランプ次期政権チームとしっかりと麻生大臣、その下で率いられる経済チームが連携をし、協調をし、意見を確認していくということを本格発足前にしていただきたいと考えております。この点について御見解をお伺いいたします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ペルーで開かれますAPECは、それはトランプは来ません、これはオバマが現職ですからオバマ大統領が来ることになりますので、それに行かれる前にニューヨークでトランプさんに会われるとか、そういった可能性はあるんだと思いますけど、ペルーで会われるわけではありません。  それから次の、アメリカにとって日本というのは最大の投資国でもありまして、自分たちにとりましても一番日本からの投資が最大ということになっていますので、その意味においては、これはアメリカにとりましても日本という国の存在は極めて大きいというのは一番理解しておられると思いますし、自分で商売をした経験がおありですから、それは、誰がその土地を借り誰が使っているかと、日本人が一番多いですから、金払いも一番いいし、はっきりしているんだと思いますので。そこはもう、この方と付き合いのある政治家はゼロですけれども、あの一九八〇年代のときに日本もバブルで景気良く、ニューヨークでのぼせ上がっていろんな土地買った不動産屋が日本にもいっぱいおりますので、その方たちとの付き合いの方に対しては、もう一番確実に金を払ってくれる最大の借主、日本人、もうはっきりしているよという話は、そのときにはしていたそうですから。それから三十年近くたちますので、ちょっと時代は少し変わっているかもしれませんけど、意識はそうだと思っております。  それから、今言われましたように、チームができ上がる前には何とも言えないのはもうはっきりしているところだと思いますが、少なくとも、アジアの中において日本というのが非常に大きな頼りにされているというようになりつつあるのは、これはフィリピンの態度やら何やら、ASEANの態度を見ていてもはっきり最近顕著だと思っておりますけれども、やっぱり政権が安定して経済が強くなってきて、そういった中において、ほかの国では政権が極めて不安定になってみたり、先行きがよく見えなかったりする中において、日本の場合は、経済が確実に戻ってきているというのは大きいし、平和安全法も通していただいて、そういった中で状況が随分変わってきているんだとは思いますけれども。  いずれにしても、日本としては、少なくともアメリカの力が相対的に落ちた、それはもう世界のGDPの四〇%を持っていた時代のアメリカと今のアメリカじゃ全然意味が違いますので、そういった意味では、基本的にアジアの中にそういったものを当時は〇・何%しかなかった日本が今はシェアとして一〇%を持つような時代、そういったようなものになってきていますので、やっぱりそれなりの責任も果たさないかぬでしょうしということで、今いろんな意味で、私どもとしては経済協力を含めていろんなことをさせていただいておりますが、いずれもその評価は高く、大きなことになっている。  その中で、今AIIBの話が出ましたけれども、これは私どもは何で参加しなかったかといったら、極めて簡単です、不透明だからです。AIIBの、というのは、例えば日本が主導してつくったADB、少なくとも本社は日本ではありません、マニラにあります、フィリピンにあるんですから。自分でつくって、自分の中のところの北京に会社つくって、理事会もいつかよく分からぬというような話で投資してくださいと言われてもそれはとてもじゃないと。まずどれだけやれるのかよく見てからしか投資はできませんということを申し上げて、アメリカと日本はノーということになりました。  しかし、アジアにおいてインフラに対する需要というのは極めて大きなものがありますので、アジア開発銀行だけではその額に応じ切れないという状況にありますので、それに応じる金はAIIBがあるというんであれば、ADBがやる、ここはちゃんと金が返せるという計画どおりにやっている、しかし、あと少し、あと何億ドル足りないというところに、AIIBに協調融資というんであれば、一緒に乗るというんであればというので、今三つぐらいプロジェクトが進んでいるはずですけれども、そういった形でのプロジェクトをおやりになるのが私どもとしては一番形としてはいいんじゃないかと思っております。  ただ、今、自分で起債をするということになっていますが、起債はまだできていないでしょう、たしか。起債はまだ一回もできていないと思っていますので、自己資本だけでやっているだけの話だと思っておりますので、アジア開発銀行、この種の開発銀行というのは世界に二十一か二かあると思いますけれども、そういった中で、トリプルAのランクを持っているというのが金利が安いんですけれども、そうじゃなかったら、こういうところで起債ができないと当然のことで金利が高くなりますから、常識的なことを言いますと、そこらの範疇をどうマネージされていくか、これからの先になる話だと思っております。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  それでは、引き続き、この対中の動きについてしっかり注視しつつ、アジア太平洋地域を開かれた日米が主導していける地域にしていただけますようにお願いしたいと思います。  次に、この世界の保護主義の波をつくった端緒になったのは英国のEU離脱というふうに言うこともできるわけでございますけれども、今、大統領選のせいで一日の中で千円、九百円と株価が乱高下するということになりましたが、英国のEU離脱についても同じように株価、そして世界の為替市場が乱高下いたしました。しかし、今のところ、一時的な乱高下については落ち着いたように見えるわけですけれども、これから先、実体経済に影響がある、また欧州経済、経済だけでなく欧州の存在自体が地盤沈下するというようなことも言われているわけでございます。  現在、英国のEU離脱に関する影響についてはどのように現時点で評価されておられるか、お伺いしたいと思います。

大塚拓自由民主党・無所属の会財務副大臣

○副大臣(大塚拓君) 六月に英国のEU離脱が決定したときには激震が走ったわけでございますけれども、足下の状況を見ますと、松川先生御指摘のとおり、欧州経済が大幅に悪化するとか英国の金融機関が他国に拠点を移すといったような動きが顕在化しているという状況ではありませんで、金融市場もひとまずは落ち着いているというふうに考えております。  ただ、これは影響、中長期的にどうなっていくかということはまさに不確実ということがあるわけでございまして、欧州経済、英国経済におもしになるおそれがあるということで、よく指摘をされますのは、企業マインドが悪化をして投資や雇用が手控えられるおそれがあるのではないか、あるいはポンド安に伴い英国では物価上昇が生じて家計の実質的な所得が目減りするのではないか、あるいは英国へ進出している企業が他国に拠点を移してしまうのではないかという、こういうリスクがよく指摘をされているところでございます。  こういう予想できるリスク以外にも、昨日の米国の大統領選を見ても、これはひょっとすると世界的に割と今まで共有されてきたレジームといいますか、そういうものが変化の兆しを見せているのではないかという可能性も指摘をされますので、そういったところも含めて広い視野で見ながら、こうしたリスクが我が国の経済の阻害要因にならないように、引き続き離脱に向けた動向というものを注視していく必要があるというふうに考えております。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  まさに、引き続き注視をいただきまして、日本からは、離脱がありましたすぐ一か月後にはもう早速政府がタスクフォースを官邸主導でつくっていただいて、しっかりと英国及びEUに対して要望事項というのをお伝えしているところであるのは御承知のとおりでございますので、引き続き、こうした日本企業の基盤にしています要望等がしっかり通っていくようにフォローアップをお願いしたいと思いますし、G7を始めとした国際協調についても主導的な立場から臨んでいただきたいと考えております。  次に、消費税引上げ延期についてお尋ねしたいと思います。  消費税引上げは、安定した社会保障財源の維持のためになされるものですけれども、高齢化が他国に類を見ない速度で進んでいく中、社会保障に対する国民負担比率は、諸外国と比べればかなり低いのではないかと思っております。一方で、消費税の負担割合が、これも諸外国と比べてむしろ低い方ではないかと私は思っております。スウェーデン、デンマーク、ノルウェーが二五%、フランスでも一九・六%、ドイツは一九%なわけです。  したがいまして、我が国としては、この社会保障の安定的な維持運営とともに、プライマリーバランス、二〇二〇年までにというこの目標もしっかり堅持をしてやっていかなければならないと、こういう難しい運営が求められているところでございます。  このためには、政府・与党が一体となって経済財政運営に万全を期すとともに、アベノミクスを一層加速して民需主導の経済の好循環を確実にし、二〇一九年十月の消費税引上げを着実に実施しなければならないと考えておりますが、決意及び達成見通しを改めてお伺いいたします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、政府としては、二〇二〇年度の基礎的財政収支を黒字化するという財政健全化目標というものを実現をしていくというのは、基本的にそういうのは全く変わっておりません。  したがいまして、引き続き、経済・財政計画というものの枠組みの下で、いわゆる改革工程表がありますので、それの下で、社会保障の改革、また徹底的な重点化、効率化などいわゆる歳出改革というのを継続させていただく等々、いろんなことをやらせていただくんですが、いずれにしても、二〇一九年の十月に消費税を一〇%に確実に引き上げられるような経済環境というのを創出していかねばならぬと、そう思っております。  また、消費税が一〇%に引上げ可能な環境というのは、やっぱり基本的には経済の再生なくして財政の健全化もあり得ないというのが基本的な考え方です。縮小均衡、縮小均衡で経済全体のGDPを五百切って四百九十、四百八十というようなことになるんではなくて、経済成長をきちんとさせた上で我々はやっていくということを基本に置いて、それに合わせて、未来への投資を実現する経済計画というのを始めとして、今強い経済の実現を目指していろいろな制度というものを取り組んでいっております。  いずれにしても、民需主導というのは非常に大きな要素。何といっても、GDPの七割等々が個人消費ということになりますと、その個人消費を促すには、やっぱり将来の景気動向がいいんだと、いい方向に行くんだという気持ちにならないと、基本的には、デフレが続いて金を持っておけば物価が下がっていくんだから相対的に金の値打ちが上がっていくという状況ではなくて、金を持っていたらその金の値打ちは相対的に下がっていくというような意識を持つと物にという話になっていくんだということだと。  簡単なというか極端なことを言えばそういうことになるんですが、是非、そういった形で経済の好循環というものを確実なものにしていくためには、やっぱり生産性が上がらぬと給与も上がりませんので、そういったものに資するような公共工事とかいろんなものを、税制とかいろんなものを今考えていかないかぬのだと、私どもは基本的にそう思っておりますが、やっぱり、先ほどの中西先生の質問の中にもありましたように、経営者の意識というものが大きく変わらない限りはなかなか難しい、やっぱり二十数年のデフレ不況というものは極めて大きな傷がまだ残っていると、私どもにはそう見えます。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  経済再生なくして財政再建なし、全くそのとおりだと思います。そしてまた、消費や投資、そして生産性が伸びていくためには新しく第三の矢を飛ばしていく、アベノミクス第三の矢を飛ばしていくということが非常に大事だと思いますし、そのために私は非常に大きなチャンスであるのがTPPだと思っております。  マレーシアの友達が言っていたわけです、すごい、ここに入ったらいながらにして、マレーシアはちっちゃな国だけれども十二か国の市場が広がるんだと。日本の中小企業だろうと、大企業じゃなくて展開できないところだろうと、大きくこの市場が広がっていく、そういうチャンスであるわけでございまして、ここについては成長戦略の柱としてしっかりと進めていくために何ができるかを考えていくべきではないかということを申し上げたいと思います。  さらに、個人消費が上がるためには、将来の所得であるとか、どういった見通しを立てて老後も送れるかということが非常に大事になるわけでございます。この点についてはちょっと次の質問でお伺いしたいと思っておりますけれども。  まず、この消費税引上げに関しまして、低所得者の方に対する配慮としまして軽減税率を導入することを決めようとしているわけでございます。そのときに、やはりこれはもう既にいろんなところで御議論があったところでございますけれども、この野菜は入るのかとか、この商品はどっちの税率が適用されるのかということが非常にややこしいので、結局インボイス方式、これを採用することを提案されているわけでございます。  このインボイス方式ですが、私の地元も大阪で、中小企業大変多いところでございます。この中小零細企業の方、企業と呼ぶのもちょっとためらわれるような小さな御商売をやっていらっしゃるところなんかから本当によく心配だといって聞かれるんですけれども、事務負担が増える等々のまず懸念があります、これ自分たち本当にやっていけるのかなと。ここにどういう対策を取っていっておられるのか、いこうとしておられるのかについて、こうした国民の皆様に安心していただくためにも是非具体的に教えていただきたいというのが一点でございます。  また、もう一つ、免税業者の方々、この方々は、インボイス制度になりますと、課税業者ではないので取引からは排除されることになるのじゃないのかと、こういう御懸念もよく聞くところでございます。  できること、できないことはいろいろあるわけでございますけれども、こういう大企業ではなくて中小零細事業者の方々がインボイス制度に円滑に対応できるようにどのような配慮をなされ、措置をとっていかれるのか、いっておられるのか、これについて分かりやすく御説明いただければ有り難く存じます。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる適格請求書保存方式、これを略してインボイスという方式だということに呼んでいるんですが、複数税率ということになりますので、その下では適切な課税というものを確保するというのはこれは極めて重要な点なんですが、この適格請求書保存方式というものについては、これは業者の方々、なかんずく零細中小の業者の方々に事務負担が生じる、確かです。  この状況を踏まえまして、我々は、まず準備期間というのが要りますよということで、軽減税率制度の実施から四年の後に導入するということにまずいたしております。そして、軽減税率の実施後三年以内をめどに準備状況の検証を行わさせていただいて、それによって、いや、私どもの想像したのとは違ったということは十分に起こり得ます。何せ商売したことのない役人が作っているんですから。あなたも商売したことないんだから御存じないでしょうけれども、私ら商売してきた人間からしてみれば、それは現場でかなり違ったことが起きるのはよくある話ですから、そういった意味では、実施してまず三年間、その上でどういうことが問題が起きるかというのはよくよく検証せないかぬと思っております。  また、軽減税率制度の実施から四年間は簡素な方法ということで区分経理は認めるということです。区分経理させてもらいますので、複数税率に対応した区分経理というものが困難な零細業者がいることも想定しておかねばいけませんので、それで税額の計算の特例というのを設けさせていただいております。ちょっとこれ特例を説明するとすごく長くなりますので、これちょっと省かせていただきます。  そして、さらに、この適格請求書等保存方式というのの導入後、これは二つ目の質問であった免税業者というものが取引の対象から排除されるのではないかという御懸念というものは、これはこの法案を提案させていただいて以来この話は最初からよく御懸念として出されておられましたので、私どもは、導入後六年間、平成三十五年の導入から約六年間、平成四十一年ということになりますけれども、免税事業者からのいわゆる仕入れに関しましては一定の仕入れ税額控除を認めるというようにさせていただいておりますので、ああ、それだけならばといって、一応私どもの得ている範囲ではその種のことに関しましては配慮していただいていて、それだけ時間があればということになりましたので、私どももいろいろ、これは通産省所管になろうかと思いますが、そういった業者に対してこれはおかしいでしょうということが言えるような形になると思いますので、いずれもこのインボイスの円滑な導入に向けて更に万全な方法というものを考えていかねばならぬと思っております。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  しっかりとした準備期間、そしてまた特例税制の計算における配慮もなされているということで、しっかりと、せっかくと言うとちょっと語弊がありますけれども、実施時期は少し先になったわけですので、この期間にも懇切丁寧に、こうした零細中小企業の方々にも更に、今おっしゃられたような御説明、そしてこれが周知されるように、各税務署であったりいろんな出先のところで啓発活動にもお努めいただければと思っております。  そして、先ほどちょっと申しました、結局消費税を引き上げるのは社会保障の安定、これが持続可能にしていくということにあるわけですけれども、最大の課題は少子高齢化による人口減少でございます。  今まで考えられていた平均寿命が結局今八十七歳まで女性は上がり、男性も八十歳になりましたと。これは、十年前にはこうは思っていなかったわけでございます。恐らくこの十年先は、今思っているかどうか分かりませんけど、百歳まで生きる、九十まで生きるのが当たり前になる、そういう時代も来るかもしれません。そして、そのときになりますと、もう六十五を過ぎたら元気がなくなって大変だという方もいれば、九十過ぎてもぴんぴんしてまだまだ働けるよという方も出てくる、要するに個人差が非常に大きくなる、そういうときが来ていると思うわけです。  そうなりますと、今ある年齢で区切っての社会保障制度というのはいつか立ち行かなくなるのではないかと。結局こうした長期的なことを考えていきますと、できるだけ健康寿命を延ばして長く働いていただく、そして、個人差に着目をして、困っている人には社会保障費がしっかりと払われ、働ける人には頑張っていただく、こういう仕組みづくりが必要になってくるのではないかとマクロ的には考えるわけでございます。  そうしますと、現在の年金制度は、不安はある方もおられますが、しっかりと財政面からすれば十分持続可能に設計はされているわけではありますが、こうした長期的なことまで考えますと、やはり国民一人一人が年金頼みで自分の老後を考えるのではなくて、年金は重要な柱ではありますけど、資産形成を若いときからちゃんとしておく、そういった教育、そういったことを長期的にやっていくということが国家として非常に大事ではないかと思っております。  そうなりますと、これ私本当に前から思うところではあるんですけど、日本の貯蓄というか、資産形成における金融商品というか、金融財産の役割が非常に諸外国と比べて低いわけでございます。  アメリカはちょっと極端な国なので多過ぎると思いますが、五割が金融商品で資産形成をしている。でも、イギリス、まあ中間かなと思うこのイギリスは三五%。日本はどのくらいかというと一八%です。しかも運用が下手なんです、本当に。ちょっと資料がすぐ出てくるか分かりませんけど、とにかくアメリカだと老後になったときには何か三倍ぐらいになっているんだけど、日本は一・五倍ぐらいにしかなっていない、これインフレ率以下ではないかと思うわけです。  私が是非この委員会通じて国家としてお勧めしていただきたい、多分金融庁さんも御努力されているところだと思いますが、貯蓄から投資へと。アメリカみたいに運用ばっかりするような国になっても困るわけですけど、どうしても今のところ、株だけは手を出すなと、こういう発想がほとんどですから、私の親でも、私の世代でもそうですから。むしろ、きちんと長期運用をすれば、個人であっても十分老後における資産形成に金融の知識、金融リテラシーを上げて使っていくことができるということを進めなければならないと思うわけです。  ところが、この貯蓄から投資へを誘導することが重要だというふうに言われているわけではありますけれども、これに反する様々な制度であったり措置がまだ残っているわけです。  これ中西先生も御指摘されましたけど、相続税評価において株式については、相続時から納付期限までの間に実際上は十か月ぐらいあって、その間、誰がどれをもらうかとかがたがたやっていて、大幅に下がるリスクが特に最近乱高下する市場ではあるわけでございますけど、この変動リスクを嫌って、特に、本当は株というのは長期保有して日本の会社を支えるためにあるべきだと私は思うんですけど、関係なく親が死んだから手放すと、こういう傾向にあるということは非常に残念なことだと思っております。  このために、株の相続税評価については、例えば、相続時から納付期限までの価格変動リスクをオプションとして認めて少し割安に評価してあげるよ、税評価をしてあげるよということを考えてみたり、また物納に関して、不動産とせめて同じにランキング、国債と同じ扱いにしたらどうですかというようなことが必要だと思います。  日本がなぜこんなに借金を抱えているのに、特に国債も価格も暴落しないでやっていけるかといえば、海外の投資家は日本の国債は大丈夫だと、最後は日本人がファイナンスするからと思っているわけです。しかし、大統領選でも英国のEU離脱でもリーマン・ショックでも、日本の株式市場はめちゃくちゃ影響を受けるわけです。これはなぜかといえば、日本の株主が活躍していないからだと私は思っているんです。  そういう意味でも、特に日本の会社を支える日本の株式、別にデリバティブはそこまでとは思いませんけど、については長期保有を認めて、それを促進するためにこうした点を変えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

越智隆雄自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(越智隆雄君) 松川先生から、貯蓄から投資へという視点で、大変大局的なところから御質問をいただいたというふうに思っております。  おっしゃられるとおり、これから寿命が延びていったとしたときに個人差が出てくる、その中で、社会保障制度をしっかり堅持しながら、各個人個人の自助努力ができる環境を整備していくと、それはそのとおりだというふうに思います。そういう中で、健康寿命を延ばして、できる限り長く生き生き働き続けるという点と、また一方で、金融資産の形成をより充実した生活を老後に送れるように若いときからしっかり担保できるような制度をつくっていかなきゃならないんじゃないか、それに対していろいろと障害もあるんじゃないかという御指摘だったというふうに思っております。  こうした観点から、金融庁の取組としましては、家計の安定的な資産形成を促進していくために、長期で積立て、分散の投資を促していくことが有効だと考えていて、御存じのとおり、二十六年一月、二年十か月前でありますけれどもNISAがつくられたということで、六月末の数字ですけれども、一千万口座が超えて、買い付け額も八・四兆円ということで、少しずつという御評価になるかもしれませんけれども、家計の安定的な資産形成の促進に向けた動きも出てきているというところでありまして、これをもう一歩進めたいという中で積立NISAということを検討していて、これについても税制改正の要望をしているというところであります。  もう一点、株式の評価について御質問がございました。  これも確かに、土地の路線価というのは公示価格の八割であったり、建物の固定資産税評価額は建築費の五割から七割であったりという中で、この上場株式については一〇〇%ということで、価格変動リスクを反映するべきじゃないかという御指摘、その中で貯蓄から投資が進んでいく環境整備を進めていくという御指摘だったと思いますが、この点につきましても、現在、金融庁としては税制改正に向けて要望しているというところでございまして、全体としましては、おっしゃられるとおり、貯蓄から投資への流れをしっかり進めていきたいというふうに考えておりますというところでございます。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  ほかにもいろいろ挙げれば切りがないわけですけれども、例えばデリバティブ取引についても、預貯金と一緒に損益通算まで、私ちょっとここは制度設計が分からないんですけど、FXとか毎日主婦がやれと思っているわけでは別にないので、そういう意味ではプロに限るとか、何かちょっと対象を分けられないかなとは思いますが、主体をですね。  しかし、やはり金融の運用をする側からすれば、金融資産としていろんなものを運用する側からすれば、手を出しやすくするということは非常に大事なことでございまして、損益通算が認められれば、幅広く、そうすればいろんなものを合理的に選択することができ、また、その損失が出たとしても繰り越せる、繰り越せるというか次に入れられると思えばやる気も湧くということでございますので、ここも制度設計含めて是非御検討いただきたいと思っております。  また、生命保険料も、結局、年金というのは非常にすばらしい制度だというか本当にお得な商品だと私は思うわけですけれども、そうはいってもパイが限られている以上、個人で心配だから年金入ろうと思う若者が増えるように、年金保険料の控除なんかも含めて、自助努力がしやすい制度設計というのもまたお願いしたいと思っております。ちょっと時間の都合もあるので、この点は質問にしないで次に移りたいと思いますが。  先ほどもう、少しお話はさせていただきましたが、私は是非金融リテラシーの教育と、それから納税者教育、租税教育とおっしゃるようですけれども、若いときからやっていただきたいと思うわけです。  さっき申し上げた金融資産を三割、四割組み込んでいるような国では、普通の家庭でも、ああ、もうちょっとこの株いま一つ調子が良くないからこれに変えようかとか、若しくは、少し金利が下がってきたのでこれをどうしようといった会話が家庭でなされているわけです。子供は自然に、特に学校の授業で受けなくても、ああ、何か投資というのがあるんだなと、それは別に手を出しちゃいけないようなものじゃなくて、普通に皆さん使っているのねと、こういう感覚があるわけです。  また、消費税が高い国が多いわけですけれども、引上げはもう何回もやっています。しかし、そのたびに、別にマスコミが毎日連日で報道して、てんやわんやの大騒ぎになるといったことはございません。なぜかといえば、税金というのは、別に消費税だけではなくて、所得税としてこういうもののために引かれている、何割引かれているよ、控除がこんなのがあるよと、ただ控除制度日本は複雑過ぎると思いますけど、要するに、全体像がある程度分かっているので、それが何に使われるか大体何となく分かっている。だから、消費税だけで、もちろん大事なことではありますけど、騒ぐということが余りないわけでございます。  これも、私は、やはり良き納税者であるということは民主主義の基本だと、良い民主主義が働くための基本だと思いますので、そういう観点も含めて、金融リテラシーを上げる教育を小中高としっかりとやっていただく、そっちは資産形成の方です、もう一つは、良き民主主義が働くためにも、またしっかりと国の運営ができるような人材が幅広く日本の中で育っていくためにも、納税者教育しっかりやっていただきたいと思うわけです。  この点については既に努力をされているところもあるかとは思うんですけれども、私も八歳と三歳の娘がおりますが、まだ今のところ八歳の娘は税金の教育を受けたことはないわけでございまして、何というか、家庭でそういった自然教育が受けられない以上、小中高含めた学校教育で、まあ義務教育化とまでは申しませんけど、家庭科の授業を受けるのであれば、それと同等か半分ぐらいは定期的にこういったものが供給されるように、学校現場に、何か工夫をしていただきたいなと思うわけです。  特に、例えば日本の中にも、大変優秀な財務官僚が出ていくわけではないでしょうけれども、大変優秀な税務署の職員の方もおられれば、税理士の方もしっかりとこの租税教育をする、そういうことも業としてできるようになっているわけですから、そうした立派なプロフェッショナルの方々が定期的に講師として出ていかれてそういった学校教育に新しい力を注入していただきたいと思うわけです。  この点に関してどのような努力をなされているか、どのように発展させていきたいか、御見解をお伺いしたく存じます。

飯塚厚国税庁次長

○政府参考人(飯塚厚君) 租税教育についてお答え申し上げます。  松川先生御指摘のように、租税教育は学校教育の中で実施されるとともに、社会全体でも継続的に取り組まれるべきものというふうに認識しております。このため、国税庁では、次代を担う児童生徒が国の基本となる租税の意義や役割を正しく理解できるように、学校教育における租税教育の充実に向けて環境整備や支援に努めてきたところでございます。  具体的に申し上げますと、国税庁と文部科学省、総務省の協議の場を設けまして、関係省庁等が連携協調しながら、例えば学習指導要領の中に租税に関する指導内容が明記されておりますので、こういったものの着実な実施など、租税教育を推進する環境整備に取り組んできているところでございます。  また、今申し上げたのは国レベルの話でございますが、各地域におきましても、国税当局や地方税当局、教育関係者、税理士会等の関係民間団体等が連携しながら、学校からの要請に基づく租税教室への講師派遣でございますとか、あるいは税に関する作文の募集でございますとか、あるいは副教材の作成といったものを行っているところでございます。  国税庁におきましては、引き続き、関係省庁や税理士会等の関係民間団体と連携協調しながら、租税教育の一層の充実に努めていきたいと考えております。

越智隆雄自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○副大臣(越智隆雄君) 私からは金融リテラシー教育についてお答えをしたいというふうに思います。  松川議員御指摘のとおり、家計の安定的な資産形成を促していくためには国民一人一人の金融経済教育を通じたリテラシーの向上が大事だというふうに思っておりまして、それは御指摘のとおり、家庭や社会また学校機関と、それぞれ行っていくことが大切だと思っております。  この金融リテラシーについても、学習指導要領にそれぞれ小学校段階、中学校段階、高校段階では記載されておりますが、要は具体的にどういう教育がなされていくかというのがとても大切なところだと思います。そういう意味では、金融庁や関係団体から構成されます金融経済教育推進会議等において金融リテラシーの向上に向けて実際の教育現場における取組を推進しているところであります。  例えば、小学校、中学校、高校への講師の派遣というのを、金融庁また金融機関の専門家が伺って授業をするということ、例えば二〇一五年度でありますと千七百四十九回行っております。また、大学生向けの授業ということでは、昨年度、千九十六回行っている等々取り組んでいるところでございます。  これに加えて、先月発表いたしました金融行政方針の中で、投資初心者を主な対象とした実践的な投資教育の促進に取り組んでいくということも明記いたしまして、更にこれを加速化させていくことで金融リテラシーの向上に向けて努力を重ねていきたいというところでございます。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。是非、実践的な教育をお願いしたいと思います。  もう時間がございませんので、もう質問ということでなく、最後に一言だけ。  私、女性活躍とか働き方改革は非常に自分の、議員としても、ライフワークとまでは言いませんが、非常に重視しております。是非、働き方改革、多様なものを進めようとしている中、働き方に中立的ではない配偶者控除を私は廃止すべきだと思っております。しかし、今この点についてはちょっと時間もございませんので、また今後機会があればお伺いしたいと思っているところでございます。  今日はどうもありがとうございました。

徳茂雅之自由民主党

○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。  先日の所信質疑に続き質問をさせていただく機会を頂戴しまして、大変ありがとうございます。まだ二回目であります。緊張していますが、どうぞよろしくお願いします。  本日は法案について質問をさせていただきたいと思います。  今回の法案は、冒頭大臣からも御説明ありましたとおり、消費税率の引上げを延期する、端的に言えばそういう法案であります。しかし、その根幹というのは、法律名、長い法律名でありますけれども、その冒頭に社会保障の安定財源の確保ということが記されている、まさに大きな大きな意味を持つ法案だろうというふうに思っております。  我が国の社会保障の根幹を成す国民皆保険あるいは皆年金、これは一九六一年に制度がスタートして、ある意味、我が国の高度成長、それからの安定的な成長もしっかり支えてきた、まさに国民生活の、国民の暮らしあるいは経済社会の発展を支えてきた私は大きな大きな役割を果たしてきたすばらしい制度だと思っています。まさに世界に冠たる制度ということだろうと思っています。  しかしながら、制度を創設してからもう既に半世紀以上経過しています。もう既に少子高齢化ということで、国民の四人に一人は高齢者。もう五十年たてば、それが四割以上に達すると、そのように見込まれております。また、制度を創設した当時は我が国の働き方、まさに終身雇用あるいは正規社員、正社員という形での働き方も変わってきています。それから、核家族化、独り暮らし、家族の暮らしあるいは地域社会の在り方も五十年前とは大幅に変わってきていると。  そのような中で、今、社会保障費、毎年毎年一兆円増えてきています。しかしながら、このような社会経済、この在り方が変わってくる中で、社会保険料の方はもう最近はほぼ横ばい、ある意味、その差分についてはほとんどが国費であるとか地方の負担、まさに借金で埋められていると、そういう状況になってきています。  御承知のとおり、国の財政、大変厳しい状況であります。国と地方の長期債務についてはもう既に一千兆円、国債も八百兆円以上発行されています。GDPのもう倍になろうとしております。その中で、先ほどありましたプライマリーバランス、基礎的な財政収支についても二〇二〇年度に何とか黒字化に持っていこうという取組を政府一丸となってやっているところでありますけれども、なかなか厳しい状況であります。しかし、これをしっかり仕上げなければ、先ほどの、ある意味、国の負債、債務というのもなかなか減ってこないというわけであります。  このような中で、しかし、今の世代の我々は、次の世代に負担を先送りさせない、そういう取組をしなければいけません。今後とも持続可能な社会保障制度、これをしっかりと今議論をして構築すること、さらに財政健全化も併せて進めていくこと、これは本当に相反する、なかなか両方を両立させることは難しいわけでありますけれども、これは本当に英知を絞って必ず両方を成立させなければいけない、達成させなければいけないと、このように思われます。  消費税は、例えば景気の変動あるいは人口の変動に左右されない、ある意味安定的に期待ができる財源であります。その財源を、今回、消費税の税率の引上げをまた再度延期するという、ある意味苦渋の決断だというふうに思っています。これについて、その理由について、改めてですけれども分かりやすく御説明をお願いしたい、このように思います。

大塚拓自由民主党・無所属の会財務副大臣

○副大臣(大塚拓君) 消費税率引上げ延期をせざるを得ないという判断になったわけでございますけれども、その背景は、総理からも麻生大臣からもるるあちこちで御説明があったところでもありますけれども、世界経済のリスク、新興国経済が陰ってきていて、需要の低迷、成長の減速というのが懸念される、日本経済の個人消費も特に力強さを欠いている状況があるということを踏まえて延期をしたということでございます。  そういう状況も踏まえて、伊勢志摩サミットにおいても、あらゆる政策を総動員していくという合意がなされているわけでございまして、構造改革の加速、総合的かつ大胆な経済対策を講じることと併せて判断をしたという状況でございますけれども、しかしながら、御指摘のように、消費税率一〇%への引上げというのは、国民の安心を支える社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすという観点、それから市場や国際社会からの国の信認を確保するという観点から不可欠であるというふうに考えております。  政府としては、二〇二〇年度の財政健全化目標を堅持をしているところでございますので、二〇一九年十月の消費税率引上げは、これは絶対にやらなければいけないという覚悟を持っておりますので、それが可能な環境を確実に整えるべく、経済再生、デフレ不況からの脱却に向けた取組を含めて万全を期していきたいというふうに考えております。

徳茂雅之自由民主党

○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。  現下の情勢に鑑みますと、今回の法律の改正、消費税引上げの延期というのはやむを得ない判断だろう、このように思います。  一方で、当初の計画でありますと、今回の消費税の引上げ分につきましては全額社会保障の充実、それからその安定化のために使うということが約束されております。今回のある意味税率の引上げの再延期によりまして、例えば当初予定されていた子育て施策でありますとか、あるいは無年金対策の中でも特に年金受給資格期間、この短縮化、こういった本当に緊急性がある、あるいは本当に真に必要とされるものについては最優先でしっかりと取り組むべきだろうと、このように考えております。  ただし、今回については財源の手当てがないということで、じゃ、その財源をどうするのかという話もあろうかと思います。これについて御答弁の方よろしくお願いします。

大塚拓自由民主党・無所属の会財務副大臣

○副大臣(大塚拓君) 社会保障の充実につきましては、給付と負担のバランスを考えれば、消費税率一〇%への引上げが延期をされる以上、全てを行うことはできないということも、これも総理、麻生大臣等々から折に触れ指摘をさせていただいているところでございますが、赤字国債を財源に社会保障を充実をするという無責任なことはするべきでないと考えておりますので、優先順位を付けて実施をしていく必要があると考えております。  その中で、待機児童ゼロに向けた保育の受皿五十万人分の確保については、来年度までの達成に向けて約束どおり実施をするということといたしております。また、年金の受給資格期間の短縮については、平成二十九年度中に確実に実施ができるよう政府として所要の法案を今国会に提出させていただいておるところでございます。  この財源の確保、これをどうするかということで、財務省も今最大限頭を絞っているところであるわけでございますけれども、社会保障の重点化、効率化、こうしたことを含め、改革工程表の実現は当然のことというふうに思っておりますので、三年間で一・五兆円と、こういうところに向けてしっかりと工程表を実現をし、更なる可能な限り努力をする中で予算編成過程で確保していこうというふうに考えているところでございます。

徳茂雅之自由民主党

○徳茂雅之君 どうもありがとうございました。  一方で、先ほどありました二〇二〇年度までのプライマリーバランス、基礎的財政収支の黒字化、これをしっかりして、債務残高の対GDP比率を引き下げる、これまさに国際社会からの我が国の信認を得るためには極めて重要なことであります。そのためには、先ほどありました二〇一九年十月の消費税の引上げ、これを円滑に実施できるように、今道半ばではありますけれども、一丸となって取り組んでいるこのアベノミクス、これを一層しっかり加速する、これ重要なことであります。  しかし一方で、やはり歳出の見直し、出る方もしっかり見直さなきゃいけないというふうに思っています。歳出については、単なるばらまきではなくて、その社会保障の中身、費用についてもしっかり精査することが必要だろうと思います。  財政というのは、まさに入りを量りて出るを制する、いかに出るところもしっかりと見極めてやっていくかと、これを是非お願いしたいと思いますが、財務省としてはどのように取り組んでいかれるのでしょうか。

大塚拓自由民主党・無所属の会財務副大臣

○副大臣(大塚拓君) 委員が引用されました入るを量りて出るを制するというのは、この答弁資料によりますと、儒学の聖典である四書五経のうち、礼記の中国古代の理想とされた政治制度のあらましが記録された王制編が出典であるということで、均衡財政の重要性を説いた言葉であるということでございます。財務省の中では比較的、この出典も含めて結構共有されている言葉だというふうに聞いておりますけれども、これは、経済は生き物でありますので、経済を殺すようなことがあってはいけないし、生産性の向上というものを同時に図っていかなければいけないという中で、何とか入るを量って出るを制していくということが肝要であるというふうに考えております。  長期にわたって赤字が継続している我が国の財政、それからその大宗を占めている社会保障制度というのは、このままでは立ち行かないということはもう明らかであるわけでございますので、経済・財政再生計画の枠組みの下で、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化に向けてこの入るを量って出るを制していくということになるわけですが、先ほども申し上げました改革工程表、これに基づいてしっかりと社会保障の改革を進めていく、徹底的な重点化、効率化を図っていくという努力を継続していくことと、御質問にもありました消費税率の一〇%への確実な引上げということが入るを量るところでもはっきりしているところでございます。  一方で、入るを量る部分で、なかなか給付が増えても先ほど保険料も横ばいだという話もございましたけれども、増えたときにはやっぱり入るを併せて量っていかなければいけないのではないかという問題意識も持っているわけでございまして、こうしたことも、委員の先生方のお知恵を出していただきながら、納税者に受け入れられるような形で進めていけることも重要ではないかなというふうにも思っております。  それから、歳出改革、これは進捗状況をしっかり評価して、更なる措置が必要であればそれもしっかり検討していかなければならないというふうに思っております。社会保障だけでなくていろいろな財政需要がある中で、この部分が財政の非常なおもしになっていることは明らかでございますので、また先生の御指導をいただきながら頑張っていきたいと考えております。

徳茂雅之自由民主党

○徳茂雅之君 どうもありがとうございました。  今回、消費税法案の関係ですけれども、消費税に関しまして一点ちょっとお尋ねしたいということがございます。実は、郵政グループの中の会社間の手数料に係る消費税課税の問題であります。  郵政国会のときに、実は私、政府の郵政民営化準備室で仕事をしておりまして、その当時から、民営化したときの問題点、課題ということで、会社間の手数料に係る消費税の問題、これが相当大きな議論になっていたと、そのように記憶をしております。現状でいきますと、グループ内の金融会社でありますゆうちょ銀行、かんぽ生命から日本郵便の方に支払われる手数料が年間合計で一兆円ございます。これに対して消費税が掛かっていると、そういう現状にあるということでございます。  郵政民営化法は改正をされまして、一部改正ということで、これ自公民の三党合意に基づいて行われたものでありますが、郵政グループに新たに金融のユニバーサルサービス、金融分野についてもユニバーサルサービスというのがそのときに制度として課されたと、このような状況になっております。ある意味、全国に存在する郵便局を通じて、地域の人が安心して金融サービスについても受けられるようにというふうな取組であります。しかしながら、そのユニバーサルサービス義務を課すことに対する、ある意味、何というのでしょうか、財政的な措置あるいはそのための支援措置というものは何ら講じられていないというような状況になっております。  来年度の税制改正要望、総務省の方で税制改正要望を出しておられますけれども、その中には、過疎地の郵便局に係る分の消費税についてのある意味軽減措置というものも要望しているというふうに聞いております。これほど地域社会が人口減少、高齢化進む中で、やはり地域の住民が本当に安心して暮らせるようにするために、そのために金融サービスをしっかり受けられるようにするためにも、今回の要望というのでしょうか、消費税についての軽減措置というのは私は本当に重要な役割を果たすんじゃないかな、このように考えております。  是非、政府においても、今回の要望も含めてしっかりと受け止めて御検討いただきたいと、このように考えておりますけれども、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました日本郵政グループのいわゆる窓口委託手数料に係る消費税ですけれども、これは総務省から税制改正要望が提出されております。  これは、徳茂先生最初に関わられましたので、そのとき私、総務大臣していましたので、これ物すごく話題になったものの一つだったので記憶があるんですが、これ、今一般論で申し上げれば、これは消費税というのは課税が累積するということを生じさせないようにするために、売上げに係る消費税額から仕入れに係る消費税額というものを引く、控除というのをした額を納税するという仕組みになっております。もう御存じのとおりです。銀行やまた保険会社等々においては、売上げが消費税非課税となっております場合ですので、仕入れに係る消費税というものも考慮するということは当然のこととしてないということになります。  また同時に、こういう業務は、いわゆる銀行とか保険というのは委託しているという、いわゆる他社に業務を委託しているというのがこれは通常よく行われておりますので、したがいまして、今言われたような話を日本郵政グループのみに認めるという、これは競合他社とのいわゆるイコールフッティングとかいろんな表現ありますけど、競合他社との関係から見ましてもこれは問題があると思っておりますので、なかなかこの話はそんな簡単な、日本郵政だけ別にするという話は難しいんだと思っております。  いずれにしても、今の話の中で、ユニバーサルサービスの確保に係るというところが一番の問題なんだと認識しておるので、私どもとしても、そこをどうされるのかというのは、しっかり総務省においてもユニバーサルサービスを維持していくための論点について本当にそれをするんですかというような話、検討を深めていくべきものだと考えておりまして、フィンテックとかいろんな技術がどんどんどんどん出てきますと、これはよく言われていますけれども、銀行の支店は多分目抜き通りからなくなる、もうとにかくアイフォン一丁あれば大体ほとんどの決済業務はできるから銀行なんか要らない、あとはATMだ、これさえあれば銀行の支店なんか要らないよと、これはフィンテックに詳しいプロの人たちの話ではよく出る話でもありますけれども、じゃ、郵便局はという話は、これはどうなるのと。いや、田舎じゃなかなか、おばあさん、ちょっとおまえ、八十のおばあさんがいきなりこんなことできるかと言われれば、失礼ですけどあなたが八十になったらできるかもしらぬけれども、なかなか今の人たちにそれはちょっと簡単にはいかぬのだという感じがしますので、これは物すごくいろんな話と組み合っておりますけど、このユニバーサルサービスをどうするのかという点をきちっと詰められた上でないとこの話はなかなか先に進まぬのじゃないかなという感じはします。

徳茂雅之自由民主党

○徳茂雅之君 麻生大臣、ありがとうございました。  先ほど申し上げたとおり、地方の暮らしというのは本当に厳しい状況になってきている。高齢化が進んできている、人口減少になってきている、これを支える役割としての郵便局、私は非常にウエートも大きいというふうに思っています。特に金融サービスというのは、金融排除という話もありますけれども、これにアクセスできなければある意味生活も暮らしも経済も支えられないということになりますので、是非とも、政府部内で全体で御議論いただいて、これについては御検討を深めていただき、また年末には恐らく税調も含めて御議論いただく機会もあると思います、その場での取組も是非お願い申し上げます。  ちょっと時間早いですけれども、以上で質問の方を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

藤川政人自由民主党

○委員長(藤川政人君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時三十九分散会

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