国土交通委員会 第6号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2016/12/01
会議録
○委員長(増子輝彦君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、清水貴之君、魚住裕一郎君、羽田雄一郎君、福岡資麿君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として室井邦彦君、西田実仁君、石橋通宏君、上月良祐君及び中西哲君が選任されました。 また、本日、西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路運送法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省自動車局長藤井直樹君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 道路運送法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上月良祐君 自由民主党、石井大臣の御地元でもあります茨城県の選出の上月良祐でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 平成十二年の規制の緩和に端を発するこのバスの安全問題、私はこの問題に軽井沢の事故が起きるもうずっと前から取り組んできて、国会でも議論をさせていただきました。当時、内閣委員会でということで、藤井局長にもおいでいただいてしっかり議論をさせていただき、それからもずっとこの問題に取り組んできたつもりであります。 石井大臣には、もう役所に私がおりました頃から、当時副大臣でいらっしゃいましたが、本当に心から尊敬をいたす石井大臣始め三役の皆様、そして役人の中の役人だと私は思っております藤井局長さん、人柄も能力も誠実さも本当にすばらしい藤井局長と国交委員会で議論をさせていただく機会をいただき、本当に感謝を申し上げます。時間がないので、褒めていたら二十分終わっちゃいますから、済みません、早速質疑をさせていただきたいと思います。 まず、新運賃・料金制度で、下限運賃を下回る料金の届出制度があります。これは、安全コストなどをちゃんと見積もっているかどうかを検査をして、そして変更命令を行い得るということになっているんですね。教えていただくと、八十社から下限割れ運賃の届出が出ているということなんですが、実は変更命令を行った例がないということなんです。届出の運賃の状況をきちんとチェックをして、その運賃に対する変更命令もきちんと、的確にというんでしょうか、積極的にチェックをして掛けていくべきだと思っているんですが、ここはどうなっているのか、藤井局長にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 貸切りバス事業におきましては、平成二十六年四月から、安全に係るコストを反映した新運賃・料金制度を導入しております。それ以降、地方運輸局長が公示をしております下限額を下回る運賃、料金などの届出が全国百三事業者から行われ、これらの事業者について原価計算書などの提出を求めたところ、委員御指摘のとおり、八十事業者について、平均的な実働率で計算すると所要のコストを賄えないおそれがあると考えております。 このため、国土交通省としましては、これらの事業者について、速やかに経営状況の報告を求め、実情を精査した上で、必要な安全コストを適正に負担させるということで、必要がある場合には指導監査、その上で運賃の料金変更命令の発動ということについても検討してまいりたいと考えております。 さらに、今後は、事業許可の更新の申請時に、安全投資計画、さらには収支見積書を審査することとしておりますため、安全コストを賄いながら継続的に事業を遂行する能力があると認められない場合、そういった場合には事業許可が失効するという仕組みを導入しようとしております。この事業許可の更新手続におきましても、運賃、料金の変更命令の発出について、必要に応じ適切に検討してまいりたいと考えているところでございます。
○上月良祐君 八十社に懸念があるんですね。八十社から届出があったと私は聞いたんですが、ちょっとかなり深刻な状況だと思います。 これは、自動車局の方は今の質問の意味がよく分かってくださっていると思うんですが、変更命令には特段、別に期限の制限がないと思うんですね。きちんとチェックしてやらないと、これは脱法的な値引きの温床になりますから、その意味はよく分かってくださっていると思いますけれども、しっかりこれはやっていただきたいと思うんです。 実は私、その問題はすごい大きな背景というか、構造的な問題が背景にあると思っていまして、これは運輸局の問題なんです。 今回は、石井大臣始め三役の先生方、そして藤井局長のリーダーシップで、これは業界の方もびっくりするぐらい、はっきり言って大変踏み込んだしっかりした対策を取ってくださったと思って、そこは感謝しています。本当は関越の事故の後に僕はこれをやっておいてほしかったんだけれども、しかし今回のは大変感謝しています。 しかし、本省が頑張って走っていった分、振り返ると運輸局が付いてこれていないんですね。実動部隊は運輸局なんですよ。そして、そこの人たちがどれだけ理解をしているか。そして、通知がもうたくさん出ています、その通知をどれだけ理解してくれているか。これは業界にも出しているわけですけど、通知を出したらそれで読んでくれて、十分理解してくれて分かってくれるだろうと、まあそれは読まなきゃいけないんですけれども、なかなかそうはいかないというのが実態なんですね。 特に、指導をする方はこれは運輸局ですから、運輸局の方々は人事異動もそれなりに結構早いようですし、本当にここがちゃんと理解をして、さっきの下限割れ運賃もそうですし、今回の更新制もそうなんですけど、そこのところをきちんとやれるかどうかというのは物すごく重要なことでありまして、そこのところをしっかり、何というんでしょうか、指導もしていただきたいというふうに思っているんですが、ここは大変重要な問題なので、ここ、石井大臣からお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本年一月に発生をいたしました軽井沢スキーバス事故を受けまして、このような悲惨な事故を二度と起こさないという強い決意の下、法令違反の早期是正と不適格者の排除を柱に据えまして、六月に総合的な対策を取りまとめたところであります。 本法案は、総合的な対策の中の主要事項である事業許可の更新制の導入、不適格者の欠格期間の延長、民間指定機関の巡回指導による監査機能の補完、罰則の強化等を内容としております。 総合的な対策の着実な推進のためには、本法案に盛り込まれた制度の趣旨と内容を各地方運輸局がしっかりと理解した上で適切に運用することが必要不可欠でございます。 本省といたしましては、これまでも地方運輸局と密接に意見交換を行いつつ総合的な対策を立案をしてきたところでありますが、今委員御指摘の趣旨を踏まえまして、今後、各地方運輸局に対し、法改正の趣旨や具体的な運用基準についてしっかりと理解した上で適切な法執行を行うよう、説明会等の直接の意見交換の場も活用いたしまして十分な指導を行ってまいりたいと考えております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 局によって運用にばらつきがあったり、それは人間がやることですからもう完璧に機械と一緒というわけにはいかないかもしれませんけれども、あるいは人によって運用にばらつきがあったりというのは、これはもう安全を守る上では致命的ですから、そういう意味で本当にそこはしっかりやっていただきたいと思っております。 一つ確認させてください。 インバウンドの今需要が、インバウンドは増えています、大変増えていますけれども、インバウンドの団体需要は急激に落ちているというふうに聞いております。団体需要が急激に減ってきているその傾向が地域によって若干違いがあるかもしれませんけれども、そういう中でかなり需要の取り合いが、仕事の取り合いが激しくなっている、そんな状況があるんだと思います。 例えばバス会社が、高速代とかガイドさんのお金とか、そういったものは請求しない、サービスしておきますよというので新運賃・料金制度の下限を割れているのは、これは違法ということでよろしいですね。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 貸切りバス事業における高速道路利用料あるいはガイド料などにつきましては、地方運輸局長が公示をしております運賃・料金の標準適用方法、ここによりまして、その実費を旅客の負担とするということとされております。ほとんどの事業者は、この標準適用方法による旨を地方運輸局に届け出ているところでございます。 もしこれらの事業者が、高速道路利用料あるいはガイド料、そういったものを旅行業者に請求しなかった場合には、この届出内容と異なる運賃、料金を適用していることとなるということでございますので、この場合には違法になると考えているところでございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。 サービスはもう大いにしてもらうべきだと思うんですよ。それは、より安全なサービスとかより分かりやすいとか、より、何というんでしょうか、親切なとか、そういったところでやってもらわなきゃいけないので、ここも質問の意味はよく分かっていただいていると思いますけれども、安全を守るために、料金を底が抜けないように守るために大変重要なところなんですね。みんな横並び意識しながら一生懸命料金を守って、それで安全に投資したり、あるいはドライバーの給料を上げたり、そういったことで一生懸命みんな支えている。それを何とか今、新しい制度になって、新運賃制度になって、あるいは今回の事故を踏まえて、どの会社もしっかりやろうと思ってやっているところですから、何というんですか、脱法的な抜け駆けみたいなことはないように、しっかりそこも御指導をいただきたいと思います。ここはまさにアリの一穴になりかねないところですから、丁寧にしかししっかりと、何というのかな、御指導をいただきたいというふうに思っております。 それから、もう一個お聞かせください。 バス会社とそれからやはり旅行代理店の関係というのはこの問題に関しては大変重要な問題だと思っております。旅行の会社の関係はこれからまたいろいろと調査もされたり、来年の通常国会に何か対応が出てくるのかなというふうにも思いますけれども、一つ、バス会社との間で、運送引受書に料金の上限、下限を書くという運用が始まっているんですね。これは営業をやる人にとってはある意味大変致命的な制度の改正なんです。 ここは、末松副大臣のところにも御地元から要請があったというふうにも聞いておりますけれども、よくその影響を見極めて、今はその必要があるから一旦始められたんだと思います、これはもう始まっているからしようがないんですけれども、しっかりここは、見直すことも視野に入れて、今回の事故を踏まえた、反省を踏まえた改正だったと思うんですけれども、その効果が一定程度敷衍したらば、やっぱりバス会社が、真面目にやっているバス会社がしっかり経営ができるように、よく改正も含めて対応を考えていっていただきたいんですけど、ここ、藤井局長にお願いしたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 軽井沢スキーバス事故を起こした事業者については運賃の下限割れが明らかになったところでありまして、平成二十六年四月に導入いたしました新運賃・料金制度の遵守をいかに徹底するかという点が事故の再発防止策を検討する上で最大の課題の一つとなったところでございます。 これを受けまして、六月に取りまとめました総合対策におきましては、貸切りバス事業者と旅行業者の間で運賃、料金の上限、下限などについて明記した書面を取り交わすと、これを義務付けをしたところでございます。 貸切りバスの運賃、料金につきましては、事業者がそれぞれの特色を生かしたサービスを競い合い、その内容が安全情報の見える化などの手段によって利用者に対して適切に示される、サービスの内容に応じて上限、下限の幅の中で運賃、料金が適切に定まると、そういったことを求めているということでございます。 そういった意味で、下限を示すことが必ず運賃の引下げにつながるということには必ずしもならない、むしろそうならないようにいかにサービスの多様化を図るかということが重要なファクターであろうかと思っております。 特に、今回のスキーバス事故において下限が割れていたということがありましたので、その下限額を明記するということで、それを下回る運賃、料金の設定を抑止をするという効果について重視すべきということで今回の制度を入れたというところでございまして、この点については是非御理解を賜りたいと思います。 なお、国土交通省におきましては、総合的な対策のフォローアップの一環として、この上限、下限の契約書面への明記を義務付けた後の貸切りバス事業者の運賃、料金の収受状況については、これは継続的な把握に努めまして、その結果を踏まえて、制度そのものにつきましての検討も含めて適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○上月良祐君 ちょっと答弁が弱いと思います。 これは、末松副大臣のところに御相談に行ったときに、とにかく一回始まったことだからしっかりやらせてほしいと。それは分かります。しかし、よく考えてください。例えば家電量販店に行って、十五万円で今日は売っている、しかし、そこの下に、下限は十二万円、上限は二十万円と書いてあったら、今日は十五万円ですといって誰が十五万円ですっと買いますか。それはやっぱり、十二万から二十万と書いたら、もうちょっと値引きしてくれよと、こうなるんですよ、やっぱりこれは、営業というのは。 私は、下限割れ運賃はしっかり、何というんでしょうか、チェックしてもらわなきゃいけないと思っていますから、今回導入したことは、もうこれは理解します。しかし、遵法意識のない業者の方がだんだんはじき出されていくと思うんですね。そうすると、やっぱりそこのところは、監査の必要性もあって上限、下限書いておけという意味もあるんだったら、監査のときに書けばいいんですよ、その資料を見るのは、本当は監査に入る人がそれぐらい分かっておかなきゃいけないんだけれども。 やっぱりそこは、今、藤井局長の御答弁、最後のところがちょっと優し過ぎる答弁だったと思うので、これは見直しも含めてしっかり検討していただけるというところを御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) 貸切りバス事業者の運賃、料金どのように収受をされるかということ、これは安全運行を確保する上でも非常に重要なものでありますので、これにつきましては、制度の施行後、しっかりその状況というのを把握をした上で、その上で今回新しく立ち上げた制度をどうするかについて検討してまいりたいと考えております。
○上月良祐君 もうこれ以上詰めませんから。 しかし、これは本当に真面目にやっている人がばかを見るようなことになっちゃいけないので、規制緩和を端を発して事業者数がもう激増してしまって、安全コストを掛けないような人たちの過当競争が始まってバスの料金が崩れて、ドライバーに給料も出せなくなって、ドライバー不足も拍車が掛かり、その構造的な問題の中の非常に重要なところなんですよ、そこは。なので、検討するとおっしゃいましたから、そこはしっかり、末松副大臣にお聞きしてもいいんですが通告していませんからお聞きしませんけれども、副大臣のところに行ったときには、そこは見直しも含めてあるということだったので、議事録にきちんと残すためにも、そこはそういった方向で是非ともしっかり検討していただきたいと思っております。 当面とにかくやらせてくれ、そして影響を見て考える、これが異動が激しい役人の皆さんの逃げ口上になりがちなんですよ。僕は、藤井さんだからそんなことはないと思っていますよ。思っていますけれども、そうじゃ本当にいけないところなんで、そこだけは是非よろしくお願いをいたしたいと思います。 それから、許可の更新制についてお聞きしたいと思います。 許可の更新制は今度導入されるわけですけど、大変運用が、まあ心配しております。例えば、イーエスピー、今回の事故を起こしたところですね、そこは直前に一般監査入っていたわけですよね。直接行っていたわけですよ。行っていたのに見抜けなくて、そして事故を起こしてしまった。特別監査入ったら全部バツですよ、もうバツ、バツ、バツ、バツ、バツ、バツ、全部バツだったと。一般監査に行っても分からなかったんですよ。 それが、今度の更新制というのは、運輸支局を通じて運輸局に書類が上がってきて、基本、書類で見るということなんですね。それでそういった会社のチェックが本当にできるんだろうかと。更新した途端に事故を起こすなんていうことがあったら、何のために膨大なコストを掛けてこの制度を導入したのかということになりかねないので、その更新制は特に一回目は厳しくやって、一回目だけじゃないですけど、特に初回は注目されているから厳しく厳格にそこはやっていただきたいと思うんですが、そこのところの運用について局長にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 今回導入をいたします更新制度、その更新の申請時においては、安全投資計画と収支見積書というものを事業者に提出を求めようということを考えております。安全投資計画といいますのは、次の更新までの五年間の安全投資に関する計画、すなわち運転手や運行管理者などの体制整備、あるいは車両の新規取得、代替、あるいは経年劣化に応じた整備、その他安全確保について必要な事項に関する計画でございます。収支見積書は、その裏付けとなる収入や支出を記載するものでございます。 国は、これらの書類に基づきまして、必要な人数の運行管理者の確保、あるいは車両の適切な代替、整備について適切な計画を有し、かつ、これらの費用を賄いつつ継続的に事業を遂行する能力があることについて、事業実績を踏まえながら審査をするということにしているところでございます。安全に事業を遂行するために必要な経営体力があることを事業者側が示さない限り、五年間の経過に伴い事業許可が失効する仕組みということでございますので、こういった仕組みの中でこの更新制を適切に運用し、安全、安心なバスの運行を継続する能力に欠ける事業者、この市場からの確実な排除を図ってまいりたいと考えております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 遵法意識のない会社ほど、一回目のところは本当に戦々恐々見ていると思います。これをしっかりやるのは運輸局なんですね。なので、先ほど大臣にお聞きしたように、運輸局の方々がこの意味をきちんと分かって、そして、当面書類の審査になるんでしょうけれども、必要な場合は呼び出してもいただいたり、一般監査等きちんと連携をしていただいたり、まあ監査じゃなくてもいいんですけど、そういうふうな指導と連携していただいたり、そこをしっかりやっていただかないと、膨大なコストですからね、この更新制というのは。しかも、バス会社から料金取るんですから。僕は税金で本来やらなきゃいけないと思うんですよ、これは規制緩和の結果ですから。バス会社に取るということは、一般のお客様方に転嫁されるわけですよ。それでこれをやるという、こんなふうな仕組みをつくって、そして入った制度だから、そこは特に本当に厳格にやっていただきたいと思います。 学ぶべきことという意味で、何というんでしょうか、規制緩和の在り方、やり方というのを、もう少しうまくやれば、恐らくこの更新制というのも必要なかったと思うし、いろんなものがもっとコストが安くできたんじゃないかと思うんです。そういう意味で、規制緩和の在り方というのをこれからしっかり考えていかなければいけないと思います。 適正化機関の在り方などもちょっと聞きたかったんですけれども、とにかく民間任せにせずに国がしっかり支えてやっていただきたい。そのことによって、バスの安全がしっかり守られて、これからのインバウンドに関する成長戦略にも資するものになるように心から祈念申し上げまして、私の質問とします。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。今日は、質問の機会をいただきまして本当にありがとうございます。 まず、改めて、一月十五日の軽井沢スキーツアーバス事故、あの十五名の皆さん、尊い命が失われたこと、改めて哀悼の意を表したいというふうに思います。 私も、関越道の事故が発生した後、当時、与党民主党の対策チームに加わらせていただいて、それ以降、緊急対策の取りまとめ含めて、この間いろんな取組をさせていただいてまいりました。それだけに、本当に痛恨の極みであります。なぜ軽井沢、この事故の発生が防げなかったのか。上月委員からも大変貴重、重要な御指摘も多々ありました。 そのことも踏まえて、今日、石井大臣始め、本当にこの法案で再発が防げるのか、いや、何をしなければいけないのか、建設的な議論是非させていただきたいという思いで今日は質疑に立たせていただいておりますので、是非政府の真摯な答弁、よろしくお願いしたいと思います。 まず、今日、警察庁においでいただいております。 事故の捜査がまだ続いている、終わっていない、原因究明されていないというふうに聞いております。一体いつ終わるんでしょうか、なぜこんなに時間が掛かっているんでしょう。
○政府参考人(長谷川豊君) お答え申し上げます。 長野県警におきましては、これまでも鋭意捜査を行ってきているところでございますけれども、本件事故につきましては、二名の運転者が共に死亡しておりまして、乗客の方々の多くが眠る深夜の事故であったため、事故当時の車内の状況に関する供述がほとんど得られないこと、また、車両の損傷が極めて激しく、ドライブレコーダーも設置されていないなど、事故の正確な状況の解明が極めて困難であることから、大変困難な捜査を強いられているところでございます。 警察庁といたしましては、長野県警におきましてできるだけ早期に必要な捜査が尽くされるよう引き続き指導してまいる所存でございまして、捜査にいましばらく時間が掛かることを御理解いただきたいと存じます。
○石橋通宏君 捜査はまだ終わっておりませんし、まだ時間が掛かるというお話です。 国交省が委託をしている事業用自動車事故調査委員会、こちらも結論出ていないというふうに聞いております。一体いつ結論出るんでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 事故の原因につきましては、警察の捜査のほか、国土交通省の要請を受けました事業用自動車事故調査委員会の調査により究明が進められているところでございます。 事故の直接の原因については、先ほど警察庁の方からも御指摘ありましたけれども、運転者が死亡している、ドライブレコーダーが搭載されていない、あるいは事故が夜間に発生しているため目撃情報を得られていないと、そういったことから、客観的なデータに基づく原因究明を慎重に進めているところでございます。原因を特定するために時間を要しているところでございますけれども、こういった事情で時間が掛かっていることについて是非御理解を賜りたいと存じます。
○石橋通宏君 大臣に是非確認をさせていただきたいんです。 警察の捜査はまだ続いています。事故調の結論も出ておりません。つまり、原因究明まだされていないわけです。 もちろん、緊急ですべきことを緊急にやるという対策は理解をいたします。ただ、当然、そうなれば、実際に最終的に捜査が終わり、原因が究明されたその段階で改めて、じゃ、この法案の施策で大丈夫なのか、何が足らないのか、足らないところがあればもちろん速やかに追加の対策を打つ、そういう議論がされるべきだというふうに思いますし、そういうおつもりだと思いますが、大臣、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 軽井沢スキーバス事故のような悲惨な事故を二度と起こさないため、再発防止策を可及的速やかに取りまとめる必要があったことから、軽井沢スキーバス事故対策検討委員会におきまして、既に明らかになっている事実を基に安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策を取りまとめたところでございます。 この総合的な対策におきましては、今後、現在判明していない事項が主要な事故原因とされた場合には、軽井沢スキーバス事故対策検討委員会において再発防止のための対策について更なる検討を行うこととされているところでございます。この考え方に沿って適切に対応してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 検討委員会で更なるということで大臣に答弁をいただきました。これ、我々もしっかりとフォローさせていただきますので、ここは確実に対策打っていただくようにまずお願いしておきたいと思います。 その上で、大臣にもう一つ。先ほど申し上げましたとおり、関越道の事故が起こりました。その翌年、二〇一三年に抜本的な対策ということで安全・安心回復プランが立てられて、その後実行されてきたはずです。しかし、軽井沢事故の発生を防ぐことはできなかった。これは事実であります。 一体あのプランの何が失敗したんでしょうか、何が足らなかったんでしょうか。大臣、どういう見解をお持ちなのか、まず簡潔にそこのところを御答弁お願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 済みません、ちょっとなかなか簡潔にはお答えできないので、じっくりとお答えをさせていただきたいと思います。 乗客七人が死亡しました平成二十四年四月の関越道高速ツアーバス事故におきましては、過労運転の防止が大きなテーマとなりました。そのことを受けまして、夜間のワンマン運行を四百キロまでとする等、交代運転者の配置基準を強化をする、また、安全措置に関する経費を計上する等、安全コストを反映した新たな運賃・料金制度を導入するなど、貸切りバスの安全対策の強化を図ってまいりました。 このような対策を講じていたにもかかわりませず、本年一月に軽井沢スキーバス事故が発生をいたしまして十三人の若い乗客の命が奪われたことは誠に遺憾であります。国を始め貸切りバスの運行に係る関係者に対して、再発防止に向けての重い課題が突き付けられたものと認識をしております。 今回の事故の後に国土交通省が行いました特別監査によりまして、事故を起こしたバス事業者は、関越道の事故を契機に強化された交代運転者の乗務等に関するルールは遵守していた一方で、新たな運賃・料金制度に基づく下限額を下回る運賃で運送を引き受けていた等、数々のルール違反が明らかになったところでございます。ルールを見直すのみならず、事業者のルール遵守をいかに徹底するか、さらにはルールを遵守しない事業者をいかに排除するかという点が今後の再発の防止策の実施に当たって極めて重要であると認識をしております。 また、事故を起こした運転者の乗務経験不足や技量未熟といった、関越道の事故の際にはなかった新たな問題点も浮かび上がってきているところでありまして、これらの点につきましても的確な対策を講ずる必要があるものと考えております。 六月に取りまとめました総合的な対策におきましては、以上の点を踏まえまして、貸切りバス事業者や運行管理者が遵守すべき事項を強化するとともに、監査の実効性の向上と事業許可の更新制の導入を車の両輪といたしまして、法令違反の早期是正と不適格者の排除を図ることとしております。 本法案に盛り込まれている措置を含めまして、六月の総合的な対策を着実に実施していくことにより、貸切りバス事業者が原因となる事故についての抜本的な安全対策を講じてまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 大臣、つまりは、様々な対策は講じた、でもルール違反がその後も残念ながら頻発をし、それを防げなかった、そのときの対策に含まれなかった別の新たな課題も発生してきた、だから軽井沢が起こってしまった、そういう御答弁だったと思います。 だから、余計に私今回大変驚いたのは、安心プランの中にも含まれていたフォローアップのための様々な会議、このフォローアップのための会議が第三回までしか開催をされず、その後、開催されなかった。まさに大臣今おっしゃられたようなことがあるのであれば、フォローアップ会議をしっかりとやって、何が足らないのか、施策がうまく運用されているのか、PDCAサイクルちゃんと回るのか、この確認がないそのままに来ちゃったんじゃないんですか。 これ、国交省、どういう責任を感じておられるんでしょうか。第三回で止まってしまった、大切な議案が提起された、しかし第四回以降、大切なフォローアップ会議が開催されなかった。このことについて、国交省、反省はあるんでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 平成二十五年十月から翌年六月までにかけて、高速・貸切バスの安全・安心回復プラン、関越道の事故を契機にしてまとめられたプランのフォローアップ会議が開催をされ、このプランに盛り込まれた措置の実施状況の確認と効果の検証、措置を講じた事項の改善等に関する検討、あるいは今後の措置を講ずる事項に関する見直し、更なる議論が望まれる課題についての検討の継続、そういったテーマの下に有識者に御議論いただいたところでございます。 この三回のフォローアップ会議におきましては、新運賃・料金制度、あるいは新高速乗り合いバス制度への移行など、こういったプランに盛り込まれた対策の効果について、その時点、三回の中で可能な限り検証されたという理解をしております。 その上で、その三回目の会議において、最低車両台数の引上げ、あるいは車齢に係る制限の導入、こういった新たな提案が一部の委員からあったということでございます。これらの提案につきましては、その時点におきましてはなかなか意見の一致を見るに至らず、その結果、このフォローアップ会議がその後開催をされなかったというふうに承知をしているところでございます。 なお、今申し上げましたその二つの論点につきましては、本年一月以降の軽井沢スキーバス事故対策検討委員会の中で再度徹底的な議論をいたしました。その上で、その中で、車両数あるいは車齢と安全性の間に明確な因果関係を示すということが困難であるために、これらに関する規制については現状どおりとすると。その一方で、事業規模にはかかわらず、事業参入時あるいは更新時において安全に事業を遂行する能力等について厳格にチェックをするというふうにされたところでございます。
○石橋通宏君 国交省の責任はないというふうに答弁されているんでしょうか。 先ほど、上月委員からも大変重要な御指摘があった。やっぱり規制の在り方を、本当にこれでいいのか、そういう議論をしなければいけない。それがまさに第三回の会議で提案されたんですよね。で、意見の一致を見ないから、その後、会議をやめちゃった。それでどうやって、幾らいい絵を描いたって、これ、ちゃんとした運用をされているのかどうかチェックする体制がなければ、私も上月委員に賛成で、甚だこれでちゃんとした監査が、これだけあれこれあれこれ盛り込んだけれども、本当に、じゃ、監査体制でチェックができるのか、本当に様々な報告書の中身チェックできるのか、やっぱりそれをちゃんとフォローアップして検証していかないと、これでいいのかどうか分からないじゃないですか。それをやめちゃったのが関越道のその後のフォローアップ会議だったじゃないですか。 お手元の資料の五に、これ、関越道の後の対策ですね。平成二十六年度の末、二十七年の三月に各種取組の検証を全体的に行うという説明になっていますね。これ、行われたんですか。事故があって、いや、慌ててやった、それじゃ駄目でしょう。 大臣、改めてこの件どう思われるんですか。これをしっかりと教訓として反省をしていただいて、じゃ、今回の施策を打つ、このフォローアップは、先ほど言われたように、やっぱりしっかり全力でやっていく、意見が違うものが出たらそれを突き詰めてとことん議論するのがフォローアップ会議じゃないですか。 大臣、改めてこの反省と教訓踏まえて、そしてこれから、じゃ、このフォローをどうしていくのか、大臣、しっかりとした答弁をお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」フォローアップ会議の経緯につきましては、先ほど局長から答弁したとおりであります。最低車両台数の引上げ、車齢に係る制限の導入に関し意見集約に時間が掛かったことについては課題があったと考えております。 国土交通省といたしましては、こういった悲惨な事故を二度と起こさないため、軽井沢スキーバス事故対策検討委員会における徹底的な議論を踏まえた総合的な対策を着実に実施に移すとともに、同委員会において対策の実施状況のフォローアップを的確に行うこと等によりまして、再発の防止の取組を徹底してまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 ちょっと具体性がないんですが、これ、検討委員会が同じメンバーでこれまでやってきたとおり、そのままこれを続けるというような、その程度の話なんでしょうか。改めてフォローアップのための会議体なり対策、第三者委員会なり、そういうものをしっかり立てられて検証を行っていく、そういうことなんでしょうか。そこは大事なところですので、答弁お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 総合的な対策の中におきましては、対策の中身の検討とともに、その実施状況をフォローアップをすることの重要性、これも極めて大事なことであるということが明確にうたわれているということでございます。その上で、その検討会において継続的に検討会で定めた事項がどのように実施をされているのかということを検証するということを前提に、今後のフォローアップを進めてまいりたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 検証が本当に重要だということは、これは大臣も今答弁されたと理解をいたします。我々もしっかりと、具体的にどう検証されPDCAサイクルが回っていくのか、その点も含めて、やっぱりそこは本当に肝だと思いますので、全力でしっかりやっていただくこと、これは改めてお願いをしておきたいと思います。 その上で、私は関越道の後の当時の会議でもさんざん申し上げたんです。その後も申し上げてきました。やっぱり二〇〇〇年のあの規制緩和、その後の事業者数の激増、そして上月委員も触れられた、どうしても過当競争で料金競争、値下げ競争、そこに落ち込んでしまう。これは健全な競争じゃないですよ、やっぱり。いいサービスで競争していただく、これはいいです。でも、価格引下げで安全コストをカットして、運転手、労働者の皆さんの賃金、労働条件を引き下げて、それでビジネス取って競争する。真面目に頑張る事業者がむしろ割を食っちゃいかぬのですよ。それが現在の状況だとすれば、やっぱりそこにメスを入れないと、根源的、根本的な解決にはならないと思います。 大臣、政治家としてこの点どうお考えなのか、是非答弁お願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業につきましては、平成十二年に需給調整の廃止や運賃等についての規制緩和を行ってきたところであります。これらの措置によりまして、事業者数は当時に比べほぼ二倍となり、競争は激しくなっております。一方で、この規制緩和措置によりまして、サービスの多様化が図られるなど利用者の利便性の向上という点で成果を上げたものと考えております。安全、安心なサービスの確保は貸切りバスの運行に当たって最重要の課題であり、平成十二年の規制緩和は安全に関する規制を緩和したものではございません。 本法案には、事業許可の更新制の導入、民間指定機関の巡回指導による監査機能の強化等を盛り込むとともに、これらに関連する措置として、法令遵守を徹底するため、国における監査について、体制の強化、重点化、処分基準の強化等を行うこととしているところであります。これらの措置を的確に実施することによりまして、法令違反の是正を行わない事業者や必要な経営体力を有しない事業者を退出させ、安全、安心な貸切りバスの運行を徹底してまいりたいと思っております。 なお、貸切りバスの運賃、料金につきましては、平成二十六年四月から、安全に係るコストを反映した新たな制度を導入しており、新運賃・料金制度の導入前後における営業収入及び人件費につきまして、日本バス協会が行った調査によりますと、実働日車当たり営業収入、すなわちバス一台が一日稼働した場合の平均売上高は速報値で二九%増加をしております。また、実働日車当たり人件費は同じく一三%増加をしてございます。 したがいまして、新運賃・料金制度の導入後は、適正運賃の収受ができないという状況は相当程度改善しているのではないかと考えてございまして、その結果、賃金、労働条件も改善をしてきているのではないかと考えております。 一方、軽井沢スキーバス事故を起こした事業者につきましては、運賃の下限割れが明らかになったところであります。国土交通省といたしましては、この点を重く受け止め、新運賃・料金制度の定着を徹底するために、旅行会社に提出する運送引受書への運賃、料金の上限・下限額の明記の義務付け、国土交通省に設置をいたしました下限割れ運賃に関する通報窓口の活用、また過大な手数料の第三者委員会における検証等の措置を講じてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣、二〇〇〇年の規制緩和、安全基準を緩和したものでない、当たり前です。それはもちろん当たり前です。しかし、業界の不健全な競争が、結局安全基準の引下げ、こういったことが起こる。下限割れが起こっているじゃないですか。結局、少しでも下限割れ、こういう実態があれば、残念ですけれども、水が悪い方に流れちゃうわけです。だから、先ほどのように、真面目に頑張っている事業者がむしろ競争に負けてしまう、同じことをやらざるを得なくなるわけです。そこを切り崩していかないといけないということは、これは大臣、是非改めて認識を共有いただきたいんです。 その上で、じゃ、大臣、監査を強化してきた、重点化をしてきた。いや、これ関越道の後だってやったんです。やったにもかかわらず、しかし、例えば今日の資料の一にお付けをしておきました、軽井沢の後、また慌ててかどうか分かりませんが、重点監査をやられた。もう七七・四%の事業者で違反が見付かった。街頭でもやられた。これでも三割程度のバスに違反が見付かった。これ何なんでしょうか。監査の重点化と言われる、適正化をやってきた、しかし、いざ緊急監査やったら、これだけの事業者の違反が野放しになっている。こういう実態で、いや、これからも監査は充実します、重点化します。でも、やっぱり体制が整っていなければ、事業者数が多過ぎて、そして監査が十分な体制取れなければ、幾ら中身を強化しても結局絵に描いた餅で終わるわけです。 改めて、大臣、今回その根っこのところにメスが入れられなかったこと、私は大変遺憾に思っています。なので、この法案が本当に機能するかどうか、その鍵は、まさに大臣これまで答弁されてきているように、不適格な、不正を行うような悪質な事業者を絶対に市場に参入させない、そして、今そういう事業者が残念ながらいるのであれば必ず排除する、これが徹底できるかです。しかも、恐らくこれは法律施行されてからこの何年間かが勝負だと思います。毅然とした態度でその姿勢を見せられるかどうか、まさにそこだと思っています。 ただ、すごく心配なんです。先ほど、新たな安全投資計画、収支見積書、こういったお話もされましたが、これ、じゃ、どういう体制でやるのかとお聞きして、資料の四に、じゃ、許可申請などの審査担当の人たちって、運輸局どれぐらいいるんですかと聞いたら、全国でたった二十一名です。たった二十一名で、これからこの人たちがいろんなものを見るわけです。毎年の事業報告から収支から、そして新たに今回この追加をされる投資計画から収支見積書から。できるんですか。いや、無理だと思います。いや、無理だということを逆に認めて、じゃ、どう実効性ある形を確保していくのかということを議論しなきゃいかぬのだと思うんですが、自動車局長、本当にこれ駄目でしょう。それ認めて、じゃ、どうするか、これ対策考えなきゃいかぬと思いますが、御答弁お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 貸切りバス事業につきましては、事業許可の更新制を導入し、その上で新規の事業許可申請、さらには事業許可更新の申請、そういった両方におきまして新たに安全投資計画と収支見積書を提出させ、これらを審査するということとするところでございます。この審査業務に必要な体制として、平成二十九年度の予算要求の一環として地方運輸局等の職員の増員要求を盛り込んでいるところでございます。 新制度運用開始後の地方運輸局の業務実態も踏まえて、これにつきましては翌年度以降も必要な増員要求を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 現体制ではできないんですね。
○政府参考人(藤井直樹君) こういった更新に伴う新規の業務が発生をいたしますので、その業務に必要な要員につきましては増員要求ということで対応してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 何人増員されるんですか。
○政府参考人(藤井直樹君) これは予算の要求事項でございますので、まだ最終的な結論が出ておりませんが、要求の数としましては、この更新に係る人員として二十一人の増員要求を出しているところでございます。
○石橋通宏君 これ、まあ予算要求の段階ということなので、じゃ、実際それがどうなるのか。もし増員認められなかったら、そういうことはないと、与党の皆さん、思いますが、これ本当にこのままの体制でも余りに脆弱だし、本当に増員されてもそれで十分なチェックができるのか、甚だ僕は足らないと思っています。その意味で、逆にそれ本当にしっかりと認めた上で、じゃ、どう実効性ある形をつくっていくのか、それを真摯にやっていただかないといけないと思うんです。 それで、改めてちょっと教えてください。先ほど、ちゃんとしたことができない事業者参入させない、それがこの制度で担保できるんでしょうか。これまでは申請してきたものが却下をされた例はないと聞いています。要は、事業申請があれば、まあ書類上の不備があれば別ですが、基本的には書類が整っていればみんな参入を認められたと、そういうことだと聞いています。これからは駄目な事業者は切る、許可しない、そういうことだと思いますが、それをどういう形で担保されるんでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 事業許可につきましては、現行の道路運送法の下で、事業の遂行のために必要な計画を有する、あるいは能力を有する、そういった基準が道路運送法に記述をされておりまして、それに基づく個別具体の審査を行っているところでありますけれども、今回、この法改正によりまして、その新規の参入、更新、そのとき両方を通じまして安全投資計画と収支見積書というものを出させるということを考えております。これによって、実際に安全に関する投資がしっかりと行う計画を持っているかと、それは当然資金が必要でございますので、それを賄うだけの収入をちゃんと確保することができるのかと、そういったところをしっかり見た上で、そういった安全に運行するということができないと認められる場合には、新規の場合には許可をしないということになります。 特に更新につきましては、今までは更新制度がありませんので、事業許可を得た限りにおいてはその許可は有効でありますけれども、今回の更新制におきましては、その五年間という期間で今申し上げた安全に事業が遂行できないというふうに認められた場合にはその許可は失効するという、そういった制度にしておりますので、そういった仕組みをしっかりと活用して、不適格な、安全に運行に責任の持てない事業者というものを的確に排除していくことができるものと考えているところでございます。
○石橋通宏君 これ、まず参入の段階で本当にしっかりしたチェックができるのか、排除できるのか、ここ、ポイントだと思います。是非ちゃんとできるようにやっていただきたいと思いますが。 現行の約四千五百の事業者、これ、五年たつまで野放しになるんでしょうか。それとも、この四千五百の事業者、法施行後すぐに彼らにも今回新たな投資計画、見積書を出させて、これをチェックしていく、そういうことになるんだと思いますが、そういうことでよろしいですね。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 更新制度の具体的な運用方法につきましてはこれから詳細を定めていくことになります。 今その基本的な考え方を申し上げますと、この更新制度導入の後、五年間の更新期間ということでありますので、これから毎年事業者を更新をしていくということになります。運輸局の業務量の平準化というのを図る観点がありますので、今後五年間にわたりまして、公正さを踏まえた上で順番を決めさせていただいて、その事業者について順番に更新を掛けていくと。そういう意味で、今約四千五百社、事業者おられますけれども、その方々については今後五年間の間に必ずその更新の期間がやってくると、そういったことを基本に据えて考えているところでございます。
○石橋通宏君 これ、五年間で割り振って順次やっていくと。ですから、中には四年後、五年後にしかチェックがされない、計画出さなくていいということになるのであれば、残念ながら、今現在そうやって不適格な事業者が仮におられるとすれば、その排除といったって時間が掛かってしまうということだと思います。 これ、可及的速やかに現行の事業者にも計画を出させるということは大事じゃないかと思います。これは是非、今後議論されるということですから、可能な限り早く現行の事業者も適格性をチェックしていただくということでやっていただきたいと思いますが、大臣、ここだけちょっと、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 今局長から申し上げたとおり、一遍に四千五百社というのはなかなか今の地方運輸局の体制上厳しゅうございますので、これは、更新制というのは今後ずっと行っていくということでありますから、その平準化をするために今後五年間にわたって順次現在の事業者の更新制をやっていくということでありますが、委員の御指摘は、今の事業者にもしっかりとした安全の体制を整えてほしいという御趣旨だと思います。今回のやっぱり法律の改正の趣旨も業界にしっかりとお伝えをして、その上で各社が安全の体制をしっかりと取るよう我々も指導していきたいと考えております。
○石橋通宏君 もし、この投資計画、収支見積書、これがこの法案の一つの肝であるならば余計に、可及的速やかに現在の事業者にもそれを提出させチェックするように、これは努力をいただきたいと思います。 その上で、ちょっと疑問に感じているのが、国交省の説明では、この二つの投資計画と収支見積書、監査の段階でチェック対象になっていないと。これがよく分からないんです。なぜ監査のときにチェックしないのか。まさに、監査だって全事業者を頻繁にできるわけじゃない、重点的に監査をやられているはずです。じゃ、その監査のときにこの二つの計画、収支、これ見るべきではないでしょうか。その実態を見なければ、適正にそれが進められているのかどうか。 これ、いい機会じゃないですか。何でこれやらないんでしょう。是非やっていただきたいと思いますが、これどうでしょう。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 貸切りバス事業者に対する国の監査は、法令遵守状況をチェックし、法令違反が認められた場合には速やかに是正させるとともに、是正がなされない場合の事業許可取消しを含め必要な行政処分を課すことを主眼として行われるものでございます。 監査におきましては、これまでも法令遵守状況をチェックする過程で事業の運営状況や収支状況についても確認をしてきているところでございます。その一環として、この度、更新制に伴いまして導入します安全投資計画あるいは収支見積書、こういったものに記載すべき事項、こういったものの実施状況についても、必要に応じてこの監査の場面においても確認をしてまいりたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 これ、是非やってください。監査のときに、やっぱりしっかり監査、これも含めてやっていただくということが本当に重要だと思いますので。これ、今そういう答弁いただきました。これは是非その方向でお願いしたいと思います。 あと、改めて委員の皆さんとも共有させていただく意味で、資料の二、資料の三、これ、資料の二が監査要員の数です。都道府県別に出していただきました。これで、もしお地元がおありの皆さん、残念ながら、支局で全体でも二百八十人、これだけしかおられないわけです。これで、もちろんタクシーもトラックも、そしてツアーバスも、これ全部監査されるわけですね。だから我々は心配をしているわけです。本当にこれで十分な監査ができるのか、いや、これは無理だよねというふうに本当に率直に思うわけです。 この監査体制の強化ということも含めてやられるというふうに聞いております。先ほど、書類のチェックの方は増員二十一名ということで聞いておりますが、これ、監査の要員も要求しっかりしていただいていると理解しますが、監査の方は何名増員を要求されているんでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 監査業務につきましても、今回の事故を受けました総合的な対策の考え方の中で、監査の実効性の強化ということが一つの主眼となっているところでございます。具体的には、この監査について基準をやはり厳しくする、法令違反を是正しないような場合には、場合によっては取消処分まで行うといった厳しい処分を行うということを考えているところでございます。 それに伴いまして、厳しい処分をするということで、当然それの証拠固めその他も含めましての監査の業務自体についても中身の変化もありますし、その中身あるいは分量的にも増大をすると考えております。それを踏まえまして、監査要員につきましても、先ほど申し上げました更新と並びまして、二十九年度の予算要求の中で増員要求をしているところでございます。具体的には、この監査の関係では六十一人の増員要求を行わせていただいたところでございます。
○石橋通宏君 この表にあるとおり、例えば、関越道の事故の後の監査体制の強化とはいえ、一番事業者数が多い東京で三名しか増員をされておりません、定員ベースで。このことを取っても、甚だやはり監査体制不十分なのではないかと強く思います。増員要求六十一名、それでも、全員認められたとしても甚だ不足だと思っています。 その意味で、これ今回、民間の事業者の取組も含めて、多層的な対応を取られるということです。これは本当に万全を期して、不適格な事業者が事業を継続することがないように、ここは本当に肝だと思います。是非ここをしっかりやっていただきたい、改めてお願いをしておきたいと思います。 最後に、前回、先ほど大臣、関越道の後、これは過労運転云々ということでそこの対策を取られた。しかしながら、今回、軽井沢の事故の原因究明、これ冒頭ありましたように、まだこれから原因究明されるわけですが、私はやっぱり、これ最終的には、ドライバー、運転手の皆さんが命を預かって安全運転に努めていただかなきゃいかぬ。そうしたら、運転手の皆さんのやはり労働条件、労働時間、運転時間、待機時間、十分な休息、休日取られているのか、これは本当に重要だと思っています。 今日、厚労大臣政務官においでをいただいております。なぜ今回、改善基準告示の見直しとかそういったことが法律事項として対象にならないのか、ここがすごく不満なんです。これ是非、改善基準告示の見直し含めて、労働者、運転手の皆さんの側からはずっと要望が出ています。今でも物すごい待機時間含めて連続運転何だかんだ大変だと、ここを何とかしていただかないと、安全確保、甚だ頑張るけれどもやっぱり厳しいと声上がっているんです。 厚労省として、国交省と連携してこれ早急にちゃんとした対策打つはずだと思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。
○大臣政務官(堀内詔子君) お答えいたします。 自動車運転者を始めとする全ての働く方々が安心、安全して働ける環境を確保することが大変大切なことと厚労省としても認識いたしております。 そのためにも、まずは企業においてルールが守られることが大切でございますが、ここ数年を見ても、労働基準監督機関が監督指導を行った自動車運転者を使用する事業場のうち、八割程度に労働基準法等違反、六割程度に改善基準告示違反が認められ、違反率が高いといった状況にまだございます。このために、労働基準監督機関では、自動車運転者の労働条件確保、改善のため、地方運輸機関との合同の監督、監査や相互通報制度も実施しながらその履行確保の徹底を今図っているところでございます。 厚生労働省として、引き続き、改善基準告示について関係労使団体を通じた周知徹底や的確な監督指導を行うとともに、国土交通省とも緊密な連携を図りつつこの遵守の徹底に努めてまいりたいと存じます。 改善基準告示等の内容については、労働基準法等による一律の規制に言わば上乗せの規制をしているというものであり、これをより厳しく見直すことにつきましては、事業の運営その他にどのような影響があるかをじっくりと見極めながら、関係労使の御意見も伺いつつ慎重に判断していく必要があると考えております。
○石橋通宏君 監査を強化する、それは当然です、今日もずっと話をしてきました。ただ、その基となるルールが甘ければ、これ安全は守れません。ルールが駄目なのであればやっぱりそのルールをきちんと見直す、安全を確保する、労働者の命を守る、これをやっぱりやっていかないといけない。 それ、どうあるべきか。これ、最後に国交大臣、今、厚労大臣政務官からは、国交省と連携をしてこの分野しっかり議論をしていくんだというお話があったと思います。国交大臣、是非大臣としても、運転手の皆さん、ドライバーの皆さん、彼らの安全や安心や暮らしや、これ守っていかないとやはり安全は守れないんだとの思い共有いただけると思いますので、是非国交省としても厚労省と連携してこの分野しっかり対応していくという決意を最後にお願いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省といたしましては、改善基準告示の遵守を徹底することがまず重要であると考えておりまして、厚生労働省と連携しつつ、事業者への指導や悪質事業者への重点的な監査等によりまして同基準の遵守の徹底を図っているところであり、引き続きバス運転者の長時間労働の改善を図ってまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 ありがとうございます。終わります。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中西哲君及び上月良祐君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君及び渡辺美知太郎君が選任されました。 ─────────────
○新妻秀規君 私からも、一月十五日のあの軽井沢のスキーツアーのバスの事故で犠牲になられた方、そして重軽傷を負われた方に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。 まず最初に、貸切りバスの事業の許可における更新制の導入について伺いたいと思います。その中で、まずは規制における乗り合いバスとのバランスについて確認をしたいと思います。 資料の一を御覧ください。この資料の一は、事業用の自動車における事故の発生状況です。左のグラフで、今回の貸切りバスはこの紫っぽい線で書かれていまして一番下のラインです。その上が緑の線、これは乗り合いバスの線なんですが、トータルの事故数でも、貸切りのバスよりも多い事故数で推移をしております。 今回皆様にお配りはしなかったんですけれども、単位走行キロ当たりの重大事故の件数でも実はデータがありまして、自動車運送事業用自動車事故統計年報というやつがありまして、平成二十六年のデータでは過去一貫して、乗り合いバスの方が貸切りバスよりも重大事故の件数、一貫して二倍から四倍で推移をしているという、そういうデータもございます。 また、右上のグラフ、交通事故の死者数の推移でも、この緑の線、この紫の線よりも上に立っておりますし、また、交通死亡事故の発生件数、これも乗り合いバスの方が貸切りバスの件数よりも多くなっている、こういう状況です。 このように、事故の発生状況は貸切りバスよりも乗り合いバスの方が悪いわけなんですが、それにもかかわらず、今回、貸切りバスにのみ更新制という負担を課すのは一見バランスを失しているようにも思えます。 今回の法改正による、まずほかの安全対策の実施状況を見た上で更新制を導入すべきか検討するという道もあり得たと思うんですけれども、そうせずに、今回、貸切りバスにのみ更新制を導入する理由、これは一体何なんでしょうか。また、先ほど申し上げたように、乗り合いバスの方が事故発生状況は悪いわけなんですけれども、この乗り合いバスの事故に対してはどのように対策をしていくのか、藤井局長、お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 今回の法改正案につきましては、本年一月の軽井沢スキーバス事故の発生を受けまして、このような悲惨な事故を二度と起こさないようにということで、六月の総合対策を踏まえて、貸切りバス事業というものを対象にした対策ということになっております。 〔委員長退席、理事長浜博行君着席〕 乗り合いバス事業につきましては、地域内あるいは地域間を結ぶ重要な交通手段でありまして、公共交通機関であるということ、その特性もございますので、突然、更新ができないということで事業ができない、退出するということになりますと、利用者利便を大きく損なう場合があると考えております。そういった点で、こういった乗り合いバス事業については更新制の導入については慎重に考えるべきであると。一方で、国の監査によってしっかりと安全を確保していく必要というのはあるというものと考えております。 今委員の方から、事故件数についての御指摘がございました。乗り合いバスの事故、これを削減する対策も大変重要であると考えております。 乗り合いバスの事故の特徴としましては、発車時あるいは停車時、そういったときにおける乗客の転倒、そういった車内事故、これが大変多いので、これをどう減らすかということで、これはドライバーの方からの周知徹底も含めてしっかりと取り組んでまいりたいと思っているところでございます。特に、設備としては、車内のミラーの大型化、そういったことについても進めているところでございます。 また、死亡事故については、道路横断中の歩行者に関するものが多うございます。どうしても町中を走るということでそういったケースが出るわけでありますけれども、これは運転者の安全確認の徹底が重要であるということで、運転者への的確な指導を可能とするドライブレコーダーの導入、そういったものについての支援制度、こういったことで安全を図ってまいっているところでございます。 あわせて、業界団体におきましても、横断歩道の前の一旦停止、あるいは先ほど申し上げた車内事故の防止の取組、そういったことについての取組を推進していただいているところでございます。 まさに、これは貸切りバスだけではございませんで、乗り合いバスにつきましてもこういった死亡事故が起きないようにということでしっかりした対応を取ってまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 乗り合いバスについては、公共性を鑑みて更新制の導入は慎重にやるべきということは分かりました。ただ、今、国の監査の実効性を高めていくということも非常に重要だと思っていまして、やはり、貸切りバス同様、乗り合いバスについてもしっかり実効性がある監査を行っていただいて、こうした事故がどんどん減っていくように積極的な取組をお願いをしたいと思います。 また、車内事故についても言及がありました。これからどんどん高齢化が進んでいきます。車内での転倒とかでまた増えていく傾向になっていくことも考えられると思うので、十分な対策をお願いをしたいと思います。また、歩行者との接触事故、これについても、ドライブレコーダーの設置もありますけれども、最新のセンサーの導入とか、そうした最新の科学技術の導入とかによっても事故の防止を是非とも積極的に進めていただきたいと思います。 次に、事業者の事業遂行能力をどのように確認するのかについてお伺いをしたいと思います。この点については先ほど、上月先生からも、また石橋先生からも厳しい追及がございましたが、改めて問わせていただきます。 自動車局の安全政策課と旅客課が作成しましたこの法案の規制の事前評価という書類がございまして、そこには、更新制の導入による便益としてこのように記載されております。「五年ごとに事業計画の適切さと事業者の事業遂行能力を確認し、安全コストをまかないながら事業を遂行する能力がない事業者は退出させることにより、効率的に不適格事業者を排除することが期待される。」、このような記載なんです。 〔理事長浜博行君退席、委員長着席〕 ここで、事業計画の適切さ、事業遂行能力をどのように判断するのかというのが大変大きな課題になると思っております。一方で、これは事業者にとっては死活的な問題です。恣意的な判断が入らないようにすべきだと思います。どのようなものをしてどのような判断基準で判断をするのか、改めて答弁をお願いをしたいと思います。局長、お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 今回の法改正案によりまして、新規許可、更新の申請時におきまして新たに安全投資計画、収支見積書の提出を事業者に求め、その書類に基づいて審査を行うということにしております。審査においては、必要な人数の運行管理者の確保、あるいは車両の適切な整備のための費用を賄いつつ継続的に事業を遂行する能力があるか、そういったことをこれまでの事業実績も踏まえながら審査をすることとしております。この判断がまさに事業の更新ができるかできないかということに結び付くという点で非常にこれは死活問題であるというのは、委員の御指摘のとおりであると考えております。 そういった意味で、この審査基準をできる限り明瞭に客観化するということが必要であると考えております。詳細な審査基準については現在検討を行っているところでございますけれども、今の委員からの御指摘も踏まえまして、客観的かつ明確な基準となるように検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。 一例を申し上げれば、安全上必要と見込まれる投資を行った上で事業収支見込みがやはり継続的に赤字になってしまう、そういったことでは例えば認められないと、そういったような基準というのが一つ例としては考えられると思いますけれども、こういった点を踏まえながら、しっかりと客観的な基準の作成に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 先ほど、上月委員からも指摘がございましたけれども、やはりこうした監査というのはまずは書類をしっかり見抜くということが大事だと思います。過去には私、製造業の工場の現場で働いておりまして、書類でおかしいなと思ったときには現場でしっかり見るということが何よりも重要だと思っているんですよね。そういう監査の体制、担当者の能力の向上、これを是非ともしっかり図っていただきたいと思います。 次に、監査を行う民間の指定機関と国の連携についてお伺いをしたいと思います。 今回の法案では、貸切りバスの事業者に対して民間の指定機関、すなわち法文上四十三条の一般貸切旅客自動車運送適正化機関、ちょっと長い名称ですけれども、これによる巡回指導などを行うために貸切りバス事業者から負担金を徴収する制度を創設する、このように法文上定まっております。 今回の適正化事業がしっかり機能するように国が責任を持つべきと考えます。法文上、国はこの民間指定機関と連携を取る体制になってはいますが、具体的にどのように国はこの機関と連携をし、事業がしっかり機能するようにしていくのでしょうか。これは局長、またお願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 今回新たに設立を予定しております適正化機関は、全ての貸切りバス事業者に対して巡回指導を行うことにより、その法令遵守状況をチェックし、悪質な法令違反事業者について国に通報する役割を担うこととなります。国は、このような監査業務の補完機能、これをしっかり活用することによって、悪質な事業者を確実に把握し、事業許可の取消処分を含めて厳しい措置をとってまいるということを考えているところでございます。 この適正化事業については、公正かつ適確に行われるということがこの監査との連携の関係でも非常に重要であると考えております。適正化機関は事業規程あるいは事業計画を作成し、国土交通大臣の認可を受けるべきということがこの法案の中に盛り込まれております。 さらに、貸切りバス事業者が適正化機関に対する負担金を納付をしないような場合、こういった場合には国が納付命令を発して必要に応じて行政処分を行う、そういったことでこの適正化機関の負担金の徴収というものを確実ならしめまして、その業務が円滑に行われるように国としてもしっかり連携した上で必要な措置をとってまいりたいと考えているところでございます。
○新妻秀規君 是非とも今おっしゃったように、しっかりとした連携を強化していただきたいと思います。 次に、バス協会の取組についてお伺いをしたいと思います。まず、バス協会への事業者の加入促進について、これは大臣にお伺いをしたいと思います。 貸切りバスの事業者のバス協会への加入率、約五割と大変低い状況で推移をしております。原因についてどのように国としては分析をしていらっしゃるのでしょうか。また、大臣も加入を促していく旨、本年一月二十一日、本院の決算委員会で発言をされています。どのように具体的に取り組んでいかれるのでしょうか。大臣、答弁お願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業者のバス協会への加入率は本年八月に約五〇%にとどまっております。加入率が低い原因といたしましては、加入のメリットを感じにくい事業者が多いことが考えられます。このことを踏まえまして、本年六月に取りまとめられた総合的な対策におきましては、日本バス協会に中小会員の意見を集約する組織を設置することとされたところであります。現在、日本バス協会におきまして、本年度中に中小貸切り事業者専門部会の設置に向けて検討を行っていると承知をしております。 また、バス協会が研修等、各種の取組を積極的に行い会員事業者の安全レベルを向上させることにより、旅行、ツアーを組成する旅行業者や貸切りバスの利用者がこれまで以上にバス協会に加入しているバス事業者を選ぶことになるということについても期待をしているところでございます。 国土交通省といたしましては、安全情報の見える化を進める中で、バス協会への加入の有無についても表示を行うことによりまして、このようなバス協会の取組をサポートしてまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 大臣におかれましては、今後、この加入率の推移をしっかりとフォローしながら、民民の取組だというものの、今おっしゃったような背中を押すような、そういうような取組を推進をしていただきたいとお願いを申し上げます。 次に、このバス協会が行っている適正化コンサルティング事業の取組状況、これについて伺いたいと思います。 関越道の高速ツアーのバス事故を受けまして、今から三年半前、平成二十五年の四月に取りまとめられました高速・貸切バスの安全・安心回復プランにおきまして、再発防止策の一つとして、業界団体を中心とした適正化事業、すなわちコンサルティング事業の導入が盛り込まれておりまして、バス協会が平成二十五年度よりこうした事業を実施しているんですけれども、これまでの取組状況と効果について、いかがでしょうか。これ局長、お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 都道府県ごとの地方バス協会が実施している適正化コンサルティング事業は、会員事業者の法令遵守状況等をチェックし改善を指導する会員向けのサービスでございます。平成二十五年の開始以来、三年間で二十三都道府県について延べ七百十五事業者に対して安全管理体制の状況等について改善指導を実施しており、貸切りバスの安全性向上に一定の効果を上げてきたと承知をしているところでございます。
○新妻秀規君 分かりました。 では、次に、安全性の評価認定制度の認知度向上について伺いたいと思います。これも局長にお伺いをしたいと思います。 バス協会が実施をしております貸切りバス事業者の安全性評価認定制度、この認知度が大変低いんじゃないかなと思うんですね。利用者に対しても周知するようバス業界に促すべきではないでしょうか。また、国のこの制度についての評価はいかがでしょう。これも局長、お願いします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 貸切りバス安全評価認定制度は、安全性の向上に特に注力している貸切りバス事業者を利用者が選択しやすくなるように、安全の確保に向けた貸切りバス事業者ごとの取組状況を日本バス協会が評価、公表し、一つ星から三つ星までのセーフティバスマークというものを付与しているものでございます。国土交通省としましては、セーフティバスマークの取得状況は、貸切りバス事業者の安全情報のうち特に重要なものであると考えております。 一方、本年三月に消費者庁が二千五百人を対象に行った調査によりますと、評価制度もセーフティバスマークも知らないという回答が七四%に上っているということでございます。これを踏まえまして、バス業界に対して、この制度、さらにはこのセーフティバスマークの周知方策の充実ということを促しているところでございます。 また、六月に取りまとめられました総合的な対策に基づきまして、国土交通省としては利用者に対する安全情報の見える化というものを推進することとしておりますけれども、この中で、セーフティバスマークの取得状況についても利用者に公表すると、そういったことでこのマークの普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○新妻秀規君 この安全情報の見える化の中での積極的な推進、お願いしたいと思います。 次に、先ほど石橋先生もおっしゃったのと若干かぶるんですけれども、附則について確認をしたいと思います。 附則の第三条の第二項で、来年四月一日の段階、平成二十九年の四月一日の段階で現に事業許可を受けていて、新法に基づく許可を受けたとみなされる者の最初の更新日、これは省令で定められるとされています。具体的にはどのような規定ぶりになるのか、そしていつまでに決めるのか、改めて御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 本法案の附則第三条第二項におきまして、既存の貸切りバス事業者の事業許可の最初の更新につきましては、国土交通省令で定める期間を経過する日までに行うとされているところでございます。これは、地方運輸局の業務量の平準化の観点から、既存事業者の最初の更新の時期を適切に分散させるということを念頭に置いた規定でございます。省令の規定ぶりについては今後検討してまいりますけれども、事業者間の公平の確保という観点に十分配慮して検討を進めてまいりたいと考えております。 なお、省令の公布につきましては、事業者に対する周知期間を考慮して、二月頃を予定しているということでございます。
○新妻秀規君 二月頃に発表されるということで、御答弁いただきました。 最後に、再発防止策の確実なフォローアップについて伺いたいと思います。これは、上月先生から、また石橋先生から強い御要望がありました。私からも改めてお願いをしたいと思います。 この軽井沢のスキーバス事故を二度と起こさないという決意を込めて六月三日に公表されました安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策には、再発防止策の個々の項目について工程表、すなわち今後のスケジュールが明記されております。石井大臣には、是非とも確実にこの工程表をフォローいただきまして、再発防止の取組は完遂してほしいと思います。最後に大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本年一月に発生をいたしました軽井沢スキーバス事故により十三人の将来ある若者の命が突然に奪われました。このような悲惨な事故を二度と起こさないという強い決意の下、本年六月に、安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策を取りまとめたところでございます。 現在、監査に当たっての処分基準の厳格化、先進安全技術の導入を促進するための予算要求や税制要望、下限割れ運賃を防止するための通報窓口の設置等、対策に盛り込まれた各種の措置を逐次実施に移しつつあるところであります。 今後、本法案に盛り込まれた措置を含めまして、国や貸切りバス事業者を始めとする関係者が総合的な対策に盛り込まれた事項を着実に実施していくことが貸切りバスの安全、安心な運行の確保を図るために極めて重要と考えております。 工程表の進捗を的確に把握をし、必要に応じて対策の内容の見直しや実施方法の改善を図る等、着実にフォローアップを行い、再発防止の取組を徹底してまいります。
○新妻秀規君 今大臣がおっしゃったように、また石橋委員が厳しく指摘されたように、こうした事故が二度と起こらないというための取組、本当、長い取組になるかもしれません。ただ、着実に粘り強く行っていただくことを強くお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 私からも、今年一月の軽井沢スキーバス事故によって亡くなられた十五名の方に御冥福をお祈りするとともに、けがをされた方、御遺族の方々に心からお見舞いを申し上げます。 この法案は、その事故を受けて、こうした悲惨な事故を二度と起こさない決意の下に提案されていると承知をしています。法令違反の早期是正、不適格者の排除、監督の実効性向上などはもとより必要なことだと考えますが、事故が起きるたびに幾らか規制を強化するという言わば場当たり的な対応では根本的な解決につながるものではないと感じます。二〇〇〇年の規制緩和により貸切りバス事業が免許制から許可制に移行され、需給調整規制が廃止され競争にさらされました。加えて、労働法制が規制を緩和されることによって、バス運転手の非正規化あるいは低賃金化も進みました。若者の担い手が減り労働者が不足し、結果として経験や技量が不足する、あるいは高齢の労働者が増えることになったわけです。 バス事業者の数、先ほど来言われていますとおり倍に増えたと。資料の一には労働時間と賃金の推移を載せておきましたが、競争が激しくなった結果、バス運転手の平均賃金、これ、貸切りバスだけではありませんが、二〇〇〇年に月三十七万円だったのが、一五年には三十万八千円になったと。全産業の平均を四万円近く上回っていたのが、逆に二万五千円下回る結果となっています。一方で、労働時間は変わらない。全産業平均と比べて所定外労働時間、三十時間近くも長い状態が続いていると。 国交大臣にお伺いしますが、規制緩和が行き過ぎた競争を引き起こし、労働条件の悪化をもたらした、結果として安全性の確保が置き去りにされた、そのことを受けて今度の法改正が必要になった。この事実をどう認識されているか、改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業につきましては、これまで需給調整の廃止や運賃等についての規制緩和を行ってきたところであります。これらの措置は、サービスの多様化など利用者の利便向上という点で成果を上げていると認識をしております。一方で、安全、安心なサービスの確保は最重要の課題であり、これらの規制緩和は安全に関する規制を緩和したものではございません。 なお、貸切りバスの運賃、料金につきましては、平成二十六年四月から、安全に係るコストを反映した新たな制度を導入しておりまして、平成二十八年二月のアンケートによりますと、この新制度の前後において適正な運賃、料金を収受している貸切りバス事業者の割合は二割から八割に増加をしているところでございます。 国土交通省といたしましては、貸切りバスの運賃、料金を適正なものにすることがバス運転者の収入の向上に直結すること、また、軽井沢スキーバス事故において下限割れ運賃の収受が明らかになったことを踏まえまして、新運賃制度の更なる定着を図るため、旅行会社に提出する運送引受書に運賃、料金の上限・下限額を明記することの義務付け、国土交通省に設置をいたしました下限割れ運賃に関する通報窓口の活用、過大な手数料の第三者委員会における検証等の措置を講じてまいります。 また、バス運転者の労働環境の維持向上を図ることは、安全を確保するためにも重要であると考えております。運行管理者の配置基準の厳格化等によりまして、バス運転者の労働条件を定めました改善基準告示の遵守を徹底してまいりたいと存じます。
○山添拓君 事故は繰り返し起きてきているわけですね。今の御答弁では、バス事業や労働法制の規制緩和が今日の事態を招いているということへの反省が感じられないと思います。 二〇一二年の関越道の事故以前にも、二〇〇七年には大阪府の吹田市で二十七名死傷するスキーバスの事故もありました。資料の二には特別重大事故のリストを掲げておきましたが、乗客の死傷事故が繰り返し発生をしています。そのたびに、根本的な原因として規制緩和、批判をされてきました。ところが反省がないと。これ、大事故を繰り返すような規制緩和がサービスの向上をもたらした、利便性の向上をもたらした、こういうふうには到底言えないと私は思います。 先ほど大臣も、労働条件の維持、改善、大事なことだと認識を示されておりました。私も、バスの安全を確保するために、乗客の命を預かることになるバス運転手の働き方の改善、緊急かつ避けられない課題だと考えます。 貸切りバスの事業者、運転者の雇用形態、非正規や正規、あるいは派遣かどうか、賃金や労働時間、社会保険の加入状況など、その実態は把握されているでしょうか。厚労省にお尋ねします。
○政府参考人(安藤よし子君) バス事業における賃金、労働時間等についてでございますが、厚生労働省が実施をしております賃金構造基本統計調査によりますと、貸切りバス、乗り合いバス等の営業用バス運転者の平成二十七年六月の労働時間数及び賃金額につきましては、所定内実労働時間数が百六十九時間、超過実労働時間数が四十時間、所定内給与額が二十三万七千円、これに残業代などを加えました決まって支給する現金給与総額が三十万八千三百円となっております。 雇用形態につきましては、総務省が実施しております平成二十六年経済センサス基礎調査によりますと、一般貸切り旅客自動車運送業における雇用者に占める正社員、正職員の割合は六四・八%であると承知しております。 社会保険の加入状況につきましては、社会保険の適用事業所のうち貸切りバス事業等の事業所が何事業所適用されているかについて個別に把握はしておりませんので、当該事業所に勤務する従業員の社会保険の加入状況についてお答えすることは困難でございます。
○山添拓君 把握されていないことが非常に多いということなんですね。 今、賃金や労働時間については資料一の数字を基に御説明いただきましたが、これは常時十人以上を雇用する事業者だけの数字です。 資料の三を御覧いただきますと、貸切りバスの事業者の七割が保有車両十台未満、五五・四%が従業員十人未満の小規模事業者です。そして、小規模事業者ほど収支の状況も悪い傾向にあります。御説明いただいた以上に、賃金や労働時間の水準が過酷な就労実態があると想像がされます。 今日、厚労政務官もおいでいただいていますので、通告はしておりませんが、是非今の点も踏まえて詳細な実態調査、とりわけ貸切りバスの事業者に関わって行っていただくべきだと思いますので、この点は要望をお伝えしたいと思います。 こうした乗客の安全担保するために重要なのが運転手の労働条件、特に労働時間です。そこで、バス運転手さんの労働時間の改善基準告示に関わってお聞きします。 資料の四にその中身があります。拘束時間一日十三時間、延長すれば十六時間にできる。終業から始業までインターバル、これ八時間などとされています。基準の範囲内で業務に従事しても、一か月に八十時間から百十時間の時間外労働が可能な基準になっています。過労死ラインを超える時間外労働を可能とする基準というのはおかしいんじゃないか。 拘束時間を短くする、インターバル時間を長くするなど、労働時間の規制強化することは検討されているでしょうか。厚労省、お願いします。
○大臣政務官(堀内詔子君) 全ての働く方々、そしてまた、特に自動車運転者を始めとする皆様方が安心、安全な労働環境を確保することは大変重要かつ大切なことだと思っております。そのために、まず企業においてそのルールが守られているということが大切であります。 けれども、ここ数年を見ても、労働基準監督機関が監督指導を行った自動車運転者をする事業場のうち、例えば平成二十七年度においては三千八百三十六件でございますが、そのうち、労働基準法等違反が三千二百五十八件、つまり全体の八四・九%であり、改善基準告示違反が二千四百二十九件、六三・三%もございます。そういった高い違反率があるといった状況にございます。このために、労働基準監督機関では、自動車運転者の労働条件確保、改善のために、地方運輸機関との合同の監督、監査や相互通報制度も実施しながらその履行確保の徹底を今図っているところでございます。 引き続き、改善基準告示について関係労使団体を通じた皆様方に広く知っていただくこと、そして的確な監督指導を行うとともに、国土交通省ともしっかりとした連携をしながらその遵守の徹底に努めてまいりたいと思っております。 改善基準告示の内容につきましては、労働基準法による規制にまた上乗せの規制を課しているものなのであり、これをより厳しく見直すことについては、その事業所の運営にどのような影響があるかということも見極めながら、関係労使の御意見も伺いながら慎重に判断していく必要があると考えております。
○山添拓君 いや、労基法を上回る規制であっても、過労死ラインを超えて働かせることがいいのか、これを容認するのかということが問題なんですよ。 現に、過労死全体の三割が自動車の運転者とされています。機能していないということじゃないかと思います。なぜこれを放置するのかと。強化することを検討もされていないということなんでしょうか。もう一度お願いします。
○大臣政務官(堀内詔子君) お答えいたします。 まず、告示を守っていただく、そういったことが大事だと思っておりますので、そのことから努めてまいりたいと思っております。
○山添拓君 守っていただくということなんですが、罰則もなく法的拘束力がない、だから実効性が乏しいということも指摘をされているわけです。 厚労省は、改善基準告示の法規制化については検討しているでしょうか。できないとすれば、それはなぜか。先ほどの回答と重ならない限度で、端的にお願いしたいと思います。
○大臣政務官(堀内詔子君) タクシー、トラック、バスといった自動車運転者の方々にも労働基準法がもちろん適用されていて、その上に、長い手待ち時間を含めた拘束時間や、長時間労働になりやすいといった、そういった業務の特性があるために労働基準法では規制がない、更に上乗せの規定をしている告示という形で定めることとなったものでありまして、その告示の制定に当たっては、当時関係する業界の労使の方々に集まっていただいて、実情を踏まえた丁寧な丁寧な論議を重ねていただいて、そして合意形成を図りながら定めてきたものであります。 本告示の法制化については、自動車運転者のみに現行の労働基準法を上回る罰則付きの義務付けを行うこととなるため、こうした過去の経緯に鑑み、関係する労使における合意形成を図ることはなかなか難しいのではないかと考えております。
○山添拓君 極めて後ろ向きな答弁だと思います。業務の特性があるからこそ、労基法を上回る規制がされているんですよ。それはやっぱり乗客の安全に直結する課題だからこそ、告示をこれから強化し、あるいは法規制で実効性を高めることが求められているんだと思います。 資料の二に、事故件数改めてお示ししますが四十二件、特別重大事故、改善基準告示違反で事故に至っているケース、四十二件中十四件です。頻発しているんですよ。 これまで労使の対応に委ねてきた、労使の合意の限りに任せてきた、そのために現実には使用者が労働者に対して基準告示違反の乗務を強いてきた。その結果、重大事故が繰り返されているわけです。それでも法制化、罰則付きにするということは検討されないということなのか、これは非常に問題だと思います。 これで、改善基準告示に罰則がない、ところが一方では、道路交通法の六十六条に過労運転を禁止する規定があると。その違反の有無を判断するに当たっては、改善基準に違反していたという事実が考慮されるというふうにも伺っています。 実際、どういう弊害が起きているかと。私、神奈川県の路線バスの運転手から伺った話なんですが、改善基準告示には連続運転時間の上限四時間という規制があります。運行計画の上では基準違反の中に収まるようにダイヤが組まれているんですが、しかし実態と合っていないと。安全確認をしたり接客の対応をしたり、あるいは回送時間などを合わせるとそもそも四時間以内には収まらない、事故や渋滞、不測の事態でなくても上限を上回ってしまうという実態があるそうです。四時間を超える場合には本来は代わりの車を用意したり、代わりの運転手を用意したり、こういうことが必要です。しかし、超えても違法にはならない、だから四時間を超える業務を命じてくるわけです。 運転手は、指示に従わなければ業務命令違反になりますから、従わざるを得ないと。ところが、従って上限時間を超えて運転すると、事故にでもなれば過労運転で罪にも問われると。違反点数二十五点です。免許取消しです。三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、重い責任も問われると。改善基準告示に強制力がないために、安全運行の確保が現場の労働者の自己責任とされている。これ、理不尽じゃないでしょうか。改善基準告示は国交省令にも取り込まれていますが、罰則はありません。 大臣、乗客の安全のためにやはり法制化が必要じゃないでしょうか。今、安倍政権が働き方改革だ、長時間労働の是正だと言っています。国土交通行政の分野で実行できる長時間労働の規制の分野です。どうか前向きに検討いただきたいと思っています。 この点最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 改善基準告示の扱いにつきましては厚生労働省の所管でございますが、その内容につきましては、自動車運転者の乗務の特性を踏まえ、全ての産業に適用される労働基準法では規制が難しい拘束時間の制限や休息時間の確保等の規制の在り方について関係労使の同意を経て作成されたものでありまして、自動車運送事業の実情を踏まえたものとなっていると認識をしております。 国土交通省といたしましては、改善基準告示の遵守はバス運転者の長時間労働の改善のために重要な課題であると認識をしております。厚生労働省と連携をし、労働基準監督署と運輸支局との間で情報を共有しつつ、事業者への指導や悪質事業者への重点的な監査を行っているところであります。 また、今回の軽井沢スキーバス事故を契機に、改善基準告示違反が発覚した場合の処分基準を厳格化するとともに、違反状態を改めない場合には事業許可取消しも含めた厳しい対応を取ることによりまして、改善基準告示の遵守の徹底を図ってまいりたいと存じます。
○山添拓君 是非規制の強化も含めて御検討いただきたいと思います。 質問を終わります。
○室井邦彦君 維新の会の室井でございます。 質問に入ります。 この法案、もちろん賛成でありますし、もっと早く、もう少し厳しくというふうなところも幾つか思いがございます。その中で、この中小零細企業、規制緩和になる前、真面目に頑張ってきた中小企業と零細業者、この規制緩和によってどっと新しい業者が乗っかってくる、そして、その業者の不始末によって厳しい規制が掛かってくると。真面目に頑張っている者が何かばかを見ているところが出てきているんじゃないのかなという心配をしております。 そういうところから少しお伺いをしたいわけでありますけれども、まず、大臣にお答えいただけるようでありますので、この規制緩和、免許制、この問題がよくこの法案には出てくるわけでありますけれども、むしろ免許の方が価値もあり、責任感もあって、非常に条件も厳しいし、そうすぐ簡単に社長になれないというような、我々はそういう認識を持っておりまして、運送業をしておりましたから、許可じゃなくて免許を取るためには大変な努力をしたわけでありますけれども、今は三か月ぐらいで、ある条件そろえばもう社長になって経営ができると。 またそこに大きな私も思いがあるんですが、製造会社の中に運送業者として物を傷つけないように大切に輸送して、現場に、注文されたところに物を運ぶと、これも大切な大事なことなんですけれども、この場合は人の命を輸送するということですから、もうそれの百倍、二百倍大切な重さ、認識を持ってもらわないと。私、免許ありますけれども、すぐタクシーの運転手できるかというと、できません。やはりそれだけの条件、いろんなものが関わってきます。 そういうことから見ると、何か少し甘いんじゃないのかなという思いもある中で、こういう業界の中で、もちろん六千万人とか、これから需要がどんどんどんどん、こういう厳しい条件を掛けても需要があるんだというようなことも答えておられました。 そこで、大臣、こういう、最終的にはこの貸切りバス業者が今度はお互いの仕事の取り合いでダンピングをし合うと。今度それがまた、勝つためには運転手の給与を少なめ、抑えると。また、普通はいけないけれどもワンマン運転で五百キロとか三百キロとかできるように無理をしていくと。これ、いろいろと調べますと、ほとんど法定というか道路交通法を守っている業者がいないという言い方はおかしいんだけれども、まあばれたらしようがない、そのときだというような何か安易な考えを持っているような思いもします。 大臣、これから日本の国は観光立国として伸ばしていくためにも、やはりこういう事故が再三起きてくると、もちろん外国人も恐れをなして遠のくでしょうし、それがためにこうして皆さん方が苦慮しながら法案を提出していただいていることにはもちろん敬意を表しておりますけれども、どうでしょうか、大臣、これからのこういう業界の、今後の新たな夢と希望を持てるようなそういう中小零細企業の発展という、この面にだけピンポイントにして、どうでしょう、お考え、大臣の抱負を持っておられたらお聞かせをください。
○国務大臣(石井啓一君) 平成二十四年四月の関越道高速ツアーバス事故を踏まえて安全規制を強化する中で、平成二十六年四月から、安全に関わるコストを反映した新運賃・料金制度を導入しております。 本年二月に国土交通省が実施したアンケート調査によりますと、国に届け出た額の範囲内で運賃、料金を収受している貸切りバス事業者の割合は、新運賃・料金制度の開始前では二割弱だったのに対し、調査時点では八割に増加をしておりまして、制度の定着が進んできているものと認識をしております。 国土交通省といたしましては、運賃、料金の上限・下限額の運送引受書への明記の義務付けや下限割れ運賃に関する国土交通省の通報窓口の設置のほかに、手数料が過大かどうかを検証する第三者委員会の設置や旅行業界に対して新運賃・料金制度の周知徹底等の措置を総合的に講じることによりまして、小規模な貸切りバス事業者でも適正な運賃、料金が収受できる環境の整備に努めて、安全、安心な運行を徹底していきたいというふうに考えております。
○室井邦彦君 それによって中小零細企業の、業者の発展というか新たな希望を持った経営がやっていけるというようなことですか。分かりました。 時間がありませんので余計なことは控えさせていただいて、これ、どなたか、実は、今この業界でも随分たくましい女性がおられます。やはり、いざいうと、腹が据わっているのは男性よりも女性かなと、私はこのように思っているんです。本当に、命を守る、子を守る、このパワーと、これ議事録に書かれると困るな、いい意味での、いい意味でのど厚かましさというか、男性以上にあるわけですよ、根性が。腹が据わっているんですよ。 だから、何が言いたいかということは、このバス、女性ドライバーがもっともっと参加されても、ハンドルにしてもパワーステアリングだから別に何ら引けを取らないし、そしてタイヤにしましても、昔はチェーンを巻いて大変だったんだけれども、そんな必要もない。そうすると、もっとそういうところに、体力とかそういう自信のある人は、やはり女性ドライバーも、この業界に明るい日差しが差すんじゃないのかなと、そんなことも私思ったんですが。藤井さん、通告していないけれども。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 女性のバス運転者は、平成二十七年の数字で見ますと全体の二・三%ということで、まだまだ少ない状況にございます。貸切りバスにおきましても運転者不足ということは課題の一つでございまして、その解消のためにも女性のバス業界への新規就労、定着を図ることは非常に重要であると考えております。 国土交通省といたしましては、女性運転手の採用に向けたPR、あるいは女性運転者が働きやすい職場環境の整備などについての具体的な先進事例、これをバス事業者に対する手引書あるいは求職者の方々に対するパンフレット、こういったことで積極的に発信する、そういった取組を業界とともに推進をしているところでございます。 これらの取組を更に充実させることによりまして、貸切りバス事業につきましても、女性の運転者の拡大についてしっかり努めてまいりたいと考えているところでございます。
○室井邦彦君 ありがとうございます。是非そちらの方にも力を入れて、運転手不足とかどうこうとかいう問題今ありますけれども、御検討、御努力をいただきたいと思います。 続いて、ちょっと今日は脱線してしまうな、この道路運送法の一部を改正する法律案の要綱の中で、新妻先生も質問されていたんですが、この二番読んだときに、許可を取り消された者が許可を受けることができない、これでいいんじゃないのかなと、私はそう思ったんです。だけど、藤井さんのお答えでは、そういう需要があって弾力的に幅をというようなことだったんじゃないのかなと、そのように答弁されているようにお聞きしたんですけれども、間違いだったらごめんなさい、許してください。私はここで切るべきじゃないのかなと思ったんですが、それどうでしょう、これは。
○副大臣(末松信介君) 室井先生の御質問にお答えさせていただきます。
○室井邦彦君 わざわざ済みません。
○副大臣(末松信介君) いえいえ。 いろいろと議論もいたしまして、旅客自動車運送事業の許可を取り消された者の欠格期間につきまして、他の立法例も踏まえ、例えば建設業であるとか旅行業法であるとか、各種業法における欠格期間で最も長い五年としたところでございます。この改正によりまして、許可の取消しに至った者の再参入を厳しく制限をしているところでございます。 また、今回の法改正の主眼であります貸切りバス事業につきましては、運行管理者の配置基準の強化やドライブレコーダーの設置義務付けなど、事業参入の条件を厳格化しているところです。これらの規制を許可を取り消された者の再参入時と新規参入時の両方に適用されるものでございます。その上で、貸切りバス事業の新規許可と更新のいずれの申請時におきましても、安全投資計画そして収支見積書の提出を今回新たに義務付けることとしております。 国土交通省といたしましては、これらの書類等に基づき安全に事業を遂行する能力について厳格に審査をすることにより、不適格者を確実に排除してまいりたいと思っております。先生の御指摘の趣旨、十分踏まえまして、極めて重要と受け止めてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 もう一点。それから続くわけですよね、期間を二年から、今御説明いろいろとありましたけれども、先生方からの質問の中でもありましたが、二年から五年へ延長するものとすると。 ちょっと例え方が、ちょっとどころか大分違うんですが、普通、交通違反とか交通事故を起こすと、事故の大小によっては交通刑務所に入って、何年間、人の尊さとかいろんなことを学びながら、また社会復帰をさせるためのそういう努力、教育をしていくわけでありますけれども、私は、恐らくこういう事業者はまた復帰すると想定したときに、その間五年間、追跡調査とかそういうことはする必要はないだろうけれども、どうなんだろうかなと。ちょっとそういう心配もあって、また人の命を運ぶ仕事にもう一度復帰すると。その五年間、何の反省もなく、新しい事業とか新しい会社に就職して食いつないでいる、そして、今度また新しく免許を取ってもう一度やるんだというような、軽いそういう気持ちを思われると非常に恐ろしいんですよね。 その点、どうでしょう、藤井さん、何か対応とか考えられると思うんですけれども、考えていただければなと。今答えられなかったらいいんですが。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 今回の法改正案で、先ほど副大臣から御答弁申し上げましたとおり、事業者、さらに運行管理者につきまして五年間の欠格事由ということを設けたところでございます。ただ、これまでの実態を見ますと、事故を起こして、その後、また別の名前で入ってくるということがあるのは事実であると思っております。 そういったことにつきましては、その間を空けるということで今回措置をとっておりますけれども、そういった者が万が一入ってきたとき、そのときには、再参入の際に、先ほど申し上げましたような安全投資計画あるいは収支見積り、そういったことも含めて、本当に安全にやる体制を取ってやるのかということ、これはその者の意識も含めてしっかり確認をして、厳正に確認をした上で再参入、もしするとすれば認めると。 さらには、そういった者に対して監査につきましても今回厳格化をいたしますので、そういったものが本当にしっかりできるかということにつきまして通常の事業者に加えて厳しく見ていくと、そういったことが必要になるものと考えているところでございます。
○室井邦彦君 最後でありますけれども、面接、身体検査じゃないけれども、そういう人がもう一度来たときに、その五年間の空白の間にきちっとした人間形成等、そういう認識、人の命を運んでお金をいただく、この仕事の重さというものを五年間の間にどうマスターしたのか、どうなのかというような、そういうところも測れるところがあればなというふうに思っております。よろしくお願いしたいと思います。 終わります。
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。 私からも早速質問に入らせていただきます。 本年一月十五日、長野県軽井沢町の国道十八号で、スキー客三十九人を乗せた大型バスがガードレールを突き破り転落し、大学生十三人と運転者二名の計十五人が死亡、二十六人が重軽傷を負う大惨事となりました。二〇一二年四月二十九日には、乗客七名が死亡、三十九名が負傷する関越道高速ツアーバス事故が発生、二〇〇七年二月十八日には、スキーバスがモノレールの橋脚に衝突し、死者一名、負傷者二十六名を出すあずみ野観光バス事故がありました。 重大事故が発生するたびごとに、悲惨な事故を二度と起こさない強い決意の下に対策を講じてきたにもかかわらず、本年一月の大惨事が発生いたしました。今までの対策で一番欠落していたのは何だったのでしょうか。また、今回の法律改正を伴う対策で今後は同様の事故が二度と起こらないと言えるのか、まずお答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(石井啓一君) 平成二十四年四月の関越道高速ツアーバス事故を受けまして、国土交通省といたしましては、平成二十五年に高速・貸切バスの安全・安心回復プランを策定をいたしまして、交代運転者の配置基準の見直しや、安全コストを反映した新たな運賃・料金制度の導入等、貸切りバスの安全対策を強化する措置を講じてまいりました。 このような対策を講じてきたにもかかわらず、本年一月に軽井沢スキーバス事故が発生をいたしました。国土交通省としましては、このことを極めて深刻に受け止めておりまして、貸切りバスの安全、安心な運行の確保のために改めて抜本的な対策を取る必要があると考え、今回の道路運送法改正案の提出に至ったところでございます。 まずは、本法案に盛り込まれた措置を含めまして再発防止のための総合的な対策を速やかに実施に移すことにより、貸切りバスの安全運行に関する遵守事項の強化徹底、ルール違反の早期是正、不適格者の排除等を進めてまいります。 その際、時間の経過とともに安全、安心の確保の重要性についての認識が薄れないことにすることが極めて重要であると考えております。経営者を対象とした運輸安全マネジメント、効果的な監査や許可更新の審査等を継続的に実施をし、安全、安心の確保に向けた不断の取組を行っていく所存でございます。
○青木愛君 やはり、これまでのそのたびごとの対策が中途半端であった、利用者の安全確保に対する覚悟が足らなかったと言わざるを得ません。 小泉内閣時代に規制緩和が進められまして、貸切りバスは二〇〇〇年二月に、乗り合いバスは二〇〇二年二月に、需給調整規制の廃止等を内容とする改正道路運送法等が施行されました。法律案が審議されました一九九九年の議事録を確認いたしますと、規制緩和がもたらすメリットと危険性が審議されていました。 貸切りバス事業者は当時からほとんどが中小企業であり、単に参入規制を撤廃するだけでは、競争原理のプラス効果が現れるよりも、経営の健全化や、安全性を遵守しない事業者が増加をする。貸切りバス事業者と旅行業者との関係において強い立場にある旅行業者が激安ツアーを企画するため、バス会社の収支が厳しくなる。バス会社はもうけが少なくなる分、人件費の削減と安全のための経費を削る。その結果、運転者の労働条件は悪化し、利用者の安全がどんどん犠牲になる。このようなことが当時国会で審議され、有識者も指摘をされていました。それに対して、当時の所管大臣は、安全の確保については譲りません、安全管理の問題でありますので、損なわれることがあってはならないと御答弁されています。 その規制緩和によって、バス事業者は、二千三百三十六社から二〇一四年には四千四百七十七社に約倍増し、それに伴い経営状況が厳しくなり、その後の事故を誘発したと考えます。当時指摘されていました懸念事項に対して、政府が真剣に対処してきたのか疑問が残るところでございます。 経済的規制を緩和し経済活動の自由化を進めれば、消費者や利用者の安全性や労働者の労働条件がないがしろにされる危険性が伴います。規制緩和に関しましての大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業につきましては、これまで需給調整の廃止や運賃等についての規制緩和を行ってきたところであります。これらの措置は、サービスの多様化など利用者の利便向上という点で成果を上げていると認識をしております。一方で、安全、安心なサービスの確保は最重要の課題であり、これらの規制緩和は安全に関する規制を緩和したものではございません。 平成二十四年四月の関越道高速ツアーバス事故を踏まえ、安全規制の強化を行ってきたところでありますが、それにもかかわらず、本年一月には軽井沢スキーバス事故が発生をいたしました。 国土交通省といたしましては、この事態を深刻に受け止め、これまでの安全対策を改めて抜本的に見直し、六月に総合的な対策として取りまとめを行ったところであります。既存事業者、新規事業者を問わず、安全確保のための措置を十分に講じないまま事業を行うことがないように、事前事後のチェックを厳しく行った上で、不適格者については事業からの退出を求める厳しい姿勢が必要であると考えておりまして、今回の法案の内容もそれを踏まえたものとしているところでございます。 国土交通省といたしましては、こういった悲惨な事故を二度と起こさないよう、貸切りバス事業者に対する安全規制を改めて徹底していきたいと考えております。
○青木愛君 私は規制を緩和をして自由な経済活動を促進することをプラス的に評価をしておりますけれども、その自由競争は消費者や利用者の安全、安心を保障するものでなければなりません。国民が正しく選択できるよう、十分な情報公開も必要でございます。公正な競争が絶対的な前提条件でならなければならないと考えております。 次に、この情報公開についてお伺いをさせていただきます。 今年六月の三日に有識者から提案されました安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策の中に、利用者に対する安全情報の見える化という項目がございます。安全確保を第一とする規制強化とともに、利用者が旅行会社やバス会社を正しく選択するための情報公開は極めて重要なことです。このことに関して本法律案にはどのように盛り込まれていますでしょうか。 また、貸切りバス事業者の処分歴に関しまして、既に国土交通省のホームページで公表しているとのことですが、それがどこにあるのか見付けるのが困難でございます。また、処分内容につきましても、まさにお役所的な文章で、一般の利用者が見て分かりやすい、そうした表現方法にはなっておりません。是非利用者にとって分かりやすい見える化の工夫と充実が必要だと思いますが、この見える化についての対策、今後の計画を含めて御答弁をお願い申し上げます。
○副大臣(末松信介君) 青木先生御指摘のとおり、利用者による選択を通じて貸切りバスの安全性の向上を促すことは大変重要であると考えております。このため、六月の総合的な対策におきましても、貸切りバスの安全性に関連する情報を利用者に的確に提供するための見える化を推進することを基本的な考え方の柱の一つとして掲げてございます。 具体的には、貸切りバス事業者における先進安全技術の導入状況、セーフティバス認定の取得状況といった安全情報について貸切りバス事業者から国への報告を義務付けるとともに、国はこれを集約してホームページ等で公表することとされています。その上で、特に重要な情報につきましては、旅行業者や旅行企画サイトの協力を得て、パンフレットやホームページ等への掲載を通じて利用者への周知を図ることとされております。 国土交通省は、これを受けまして、貸切りバス事業者から報告された安全に関する情報を年内にも取りまとめ、公表する予定であります。また、国土交通省の働きかけにより、既に複数の旅行業者が安全情報のパンフレットやホームページへの掲載を開始しているところであります。今後とも、貸切りバス事業者への安全、安心の確保に関する取組内容につきまして、利用者が情報を入手しやすい環境づくりに取り組んでまいりたいと思っております。 先生の御指摘で、非常にお役所言葉が多いんじゃないかとかいろんな御指摘、しっかりちょっと見て、また自動車局とも相談しながら、大臣とも相談しながら対処してまいりたいと思います。
○青木愛君 是非利用者の立場に立った情報公開のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。 さらに、この総合対策には、ランドオペレーターを含む旅行業者に関する項目がございます。しかし、今回の法律改正ではそのことが明記されておりません。バス会社に無理な価格を押し付けていたのは旅行業者だというふうに思っておりますが、この旅行業者に関する法律改正は来年度に検討すると聞いております。 先延ばしした理由と、そして現時点で考えている改正内容についてお聞かせください。
○政府参考人(田村明比古君) 観光庁におきましては、平成二十八年六月の軽井沢スキーバス事故対策検討委員会の総合的な対策を受けまして、旅行業界、バス業界及び専門家から成る第三者委員会を八月末に設置をいたしまして、過大な手数料による実質的な下限割れ等の違法性をチェックする体制を整備しましたほか、バスツアーのパンフレットに貸切りバス事業者名等を記載するように通達を改正するなど、できるところから鋭意再発防止策を講じてまいりました。 ランドオペレーターにつきましては、国内旅行の安全確保という問題に加えまして、訪日外国人旅行の中で、一部の業者において高額なキックバックを前提とした土産物屋への連れ回し行為などが見られることもありまして、総合的な規制の在り方を検討することが必要になっております。 そして、この旅行業者の依頼を受けてバスや宿泊の手配を行うランドオペレーターというのは、これまで旅行業法の対象外でございました。規制の検討に当たってその実態を把握することも必要不可欠でございます。このため、先般、この実態調査というものも行いまして、ある程度その実態が把握できたということも踏まえまして、十月六日より有識者を構成メンバーとする新たな時代の旅行業法制に関する検討会を立ち上げて、現在、ランドオペレーターの業務の適正化を図る具体的な制度設計に向けて精力的に検討を行っているところでございまして、年内を目途にこの取りまとめを行いまして、次期通常国会に関連法案を提出する方向で検討を進めてまいります。
○青木愛君 最後に、もう一点質問させていただきます。 今回、規制を強化した場合、これまできちんと法令を遵守し、安全運行と創意工夫あふれるサービスの提供に努めてきた優良会社に対しましても一律に厳しい規制が掛かることになります。頑張っているところには、例えば税制上の負担軽減など、何かプラスのインセンティブを掛けるような配慮が必要なのではないかと考えておりますが、この優良企業についての配慮、この点について御答弁をお願い申し上げます。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 六月の総合的な対策におきましては、事業許可の更新制の導入あるいは監査業務の見直しに当たりまして、優良と認められる事業者に対する負担軽減など、法令を遵守して安全運行と創意工夫あふれるサービスの提供に努めている多くの貸切りバス事業者に十分配慮した上で、実効性と納得感のある制度設計を行うべきであるとされているところでございます。 これを踏まえまして、今回、不適格者の排除を現実に行える体制を整備するに当たりまして、客観的に安全性や法令遵守の実績が優良な事業者につきましては、国による監査や適正機関による巡回指導の頻度の軽減、あるいは事業許可の更新時における申請書類の簡素化、こういった優遇措置を検討しているところでございます。これによりまして、優良な事業者に過度な負担を掛けないように配慮するとともに、安全性の向上へのインセンティブを設け、実効性のある再発防止策を講じてまいりたいと考えております。
○青木愛君 是非、これまでのような二度とこうした悲惨な事故を起こさないという覚悟で、石井大臣始め国土交通省におかれましては、利用者の安全確保を第一としてしっかりとお取り組みくださいますように切にお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 まず初めに、今年一月十五日に起きました軽井沢スキーバス事故におきましてお亡くなりになられました皆様に心よりお悔やみを申し上げたいと思います。 それでは質疑に入ります。 今日、こうして審議をされています道路運送法の一部を改正する法案ですけれども、ここでは、貸切りバス事業者が安全に事業を遂行する能力を有するかどうか五年ごとにチェックをする仕組みとして事業許可の更新制を導入することとなっています。事業許可の更新制を導入せずとも、貸切りバス事業者が安全に事業を遂行する能力を有するかどうか、それをチェックするのは監査を強化することで事足りるのではないか、不適格者を排除できるのではないかと、このような考え方もありますけれども、大臣に伺いたいと思います。 貸切りバス事業者が原因となる事故をなくすために事業許可の更新制を導入する必要性について、まず伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 六月に取りまとめました総合的な対策に盛り込まれた事項は、これまでの貸切りバスの安全運行確保に関する施策を抜本的に見直し、バス事業者が遵守すべきルールを強化するとともに、ルール違反の早期是正と不適格者の排除を行おうとするものであります。 貸切りバス事業者に対する国の監査につきましては、まず現行の監査要員の拡充を図ってまいります。また、処分基準の厳格化を行った上で、監査の重点を法令違反の早期是正と是正を行わない事業者の排除等に置きまして、実効性のある監査の実現に努めてまいりたいと考えております。 一方、監査は法令違反が疑われる場合等に行われるものでありまして、現行制度の下では全ての貸切りバス事業者について、安全に事業を継続するための経営体力を有しているかどうかを定期的にチェックする機会が不十分であると考えられます。したがって、この度、事業許可の更新制を導入し、全ての貸切りバス事業者を対象として、安全かつコストを適切に賄いつつ継続的に事業を遂行する経営体力を有するか否かを五年ごとにチェックすることとしたものであります。必要な経営体力を有することを事業者側が示さない限り、五年間の経過に伴い事業許可が失効する仕組みとすることによりまして、安全、安心なバスの運行を継続する能力に欠ける者の事業からの確実な排除を図ってまいります。 監査の実効性の向上と事業許可の更新制の導入を車の両輪といたしまして、不適格者の事業からの退出を求め、安全、安心な貸切りバスの運行の実現を図ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 全ての事業者に対して定期的にチェックをするという、そのための許可制の更新の導入ということであります。そしてまた、それだけではなくて、同時に、車の両輪と今おっしゃいましたけれども、監査の方も体制を強化していくということで、是非よろしくお願いをいたします。 続いて、局長に伺いたいと思います。平成十二年に免許制から許可制に移行したわけでありますけれども、そのことによって、先ほどから指摘がされていますけれども、貸切りバス事業者の数が増加をしています。ただ、ここ数年では横ばい傾向にあるようであります。今大体四千五百社ぐらいということでありますけれども、私の感覚的な御意見で申し訳ないんですけれども、貸切りバス事業者はもう飽和状態なのではないかなと、このように感じています。 そこで、局長に伺いたいんですけれども、許可を得ていながら実際に営業していない休眠状態の事業者というのがどの程度存在するのか、そして今回の許可更新制を導入するのなら、こうした数年間営業していないなど一定年度数休眠状態にあるような事業者については更新をできないという制度にしてはどうでしょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 平成二十八年十月末現在、事業の休止を届け出ております貸切りバス事業者数は二百二十三社ということで、これは先ほど委員御指摘の四千五百社の全事業者数の約五%に当たります。 事業許可の更新に当たりましては、次の更新までの五年間の安全投資に関する計画を記載した安全投資計画、さらにはその裏付けとなる収入、支出を記載した収支見積書、これを提出をさせまして、必要な人数の運行管理者の確保、あるいは車両の適切な整備のための費用を賄いながら継続的に事業を遂行する能力があるかどうかを審査することとしているところであります。 数年間営業していないような貸切りバス事業者、休眠をしているような事業者につきましては、この更新の申請時に、こういった審査に堪え得る適切な安全投資計画あるいは収支見積書を作成できないことが多いものと見込まれます。そういった場合には、この事業許可は失効し、更新がされないということになるものと考えているところでございます。
○行田邦子君 事業許可の更新制を設けることによって、何年間かもう事業をやっていない休眠状態にあるといった事業者については、結果として更新がとても難しくなるということだと思います。 大臣にちょっとここでまた改めてなんですけれども、伺いたいと思います。許可制になってから事業者が増えて、そのことによる問題も多々指摘をされているわけでありますけれども、免許制ではなく許可制であることの意義について、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業につきましては、平成十二年二月に需給調整を廃止をいたしまして、事業参入時の免許制を許可制にするなど規制緩和を行ってきたところでございます。この措置によりまして、新たな事業者の参入によりサービスの多様化が進むなど利用者の利便性の向上という点で成果を上げていると認識をしております。一方で、安全、安心なサービスの確保は最重要の課題でありまして、これらの規制緩和は安全に関する規制を緩和したものではございません。 今後とも、事業許可制を維持しつつ、貸切りバス事業者の創意工夫に基づく利用者の利便性の向上を阻害しないよう留意をしつつも、軽井沢スキーバス事故を踏まえ、監査の実効性の向上と事業許可の更新制の導入を車の両輪といたしまして、不適格者の事業からの退出を求め、安全、安心な貸切りバスの運行の実現を図ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 意欲のある事業者が参入をして、そのことによって市場での競争が活発化する、それが利用者の利便性にもつながるというふうに思っておりますので、私は、この許可制ということをもちろん賛成でありますし、今更免許制に戻すということではないと思います。 ただ、許可制であるがゆえに、やはりしっかりと監査をしなければいけないと。先ほど申し上げた、意欲のある事業者が参入をする、そして事業を行うと。ただ、それはあくまでもしっかりと日本の法令を守るということが大前提でありますので、日本の国の法令が守れないという事業者については監査を強化していくということが必要だと思っております。 もう質問はいたしませんけれども、やはりそのために、今予算要求をされているということでありますけれども、やはり監査官、そしてまた免許の更新のために必要な人員の増強ということも必要だというふうに思っております。 そこで、更に伺いたいと思うんですけれども、今大体約四千五百社、事業者あるうち、七割が保有台数が十両以下という、いわゆる小規模事業者になっています。そこで、私、事業者規模と事故発生率、そしてまた行政処分率の関係についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 軽井沢スキーバス事故対策検討委員会におきましては、委員御指摘の事業規模に関する規制の強化をすべきか否かということが論点になりました。その中で、事業者の規模と事故の発生状況や法令違反の関係性につきまして、平成二十二年から二十七年までの貸切りバスの重大事故のデータを基に分析を行ったところでございます。 まず、事故の発生率につきましては、一千台当たりの事故件数、これを事業者の保有車両ごとに見た場合に、保有車両数十両未満の小規模事業者、この発生件数が千台当たり三・一となっております。これにつきましては、保有車両数が増加するにつれてその件数が増加するということが数字としては見られました。具体的には、百一両以上の大規模事業者においてはその数は七・〇ということになったということでございます。この保有車両数が増加するにつれて一千台当たりの事故件数が増加するという傾向は、走行距離一億台キロという台キロ当たりの事故件数で見ても同様の結果が出たところでございます。 また、監査を実施した事業者のうち、法令違反が認められ行政処分や文書警告の対象となった事業者が占める割合、これを保有車両数ごとに見た場合、保有車両数十両未満の方の事業者の今申し上げた行政処分等の割合が三六%。ただ、これは保有車両数が増加するにつれてその率が減少し、五十一両から百両については一五%、ただ、百一両以上の事業者については逆に増加してまた三六%ということでございましたので、事業規模との明確な相関関係、特段の有意な傾向は見られなかったというふうに認識をしております。
○行田邦子君 素人考えなんですけれども、規模が大きい方が安全性が担保されて小さいと逆に安全性に不安があるのかなというふうに思っておりましたけれども、そういった相関関係はないということであります。であればこそなんですけれども、先ほどから質疑でありますセーフティバスのような優良事業者に与えられるこのような制度、より一層国民の皆様の中に浸透していくべきだと考えております。 それでは、その次の質問に移りたいと思うんですけれども、事故を起こしたイーエスピーは、公示運賃下限の二十七万円を八万円下回る額で旅行会社から受注をしていたということが問題となっています。こうした状況を受けまして、国土交通省におきましては、今年の二月から三月に旅行業者とそして貸切りバス事業者に対して取引事例の調査を行いました。 そこで非常に興味深い結果が出ておりまして、まず一つは、運賃、料金の収受状況について一二%の貸切りバス事業者が届出範囲で収受不可と答えています。つまり、公示運賃下限割れということだと思います。で、八%が未回答となっています。 この調査結果に対する大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバス事業におきましては、平成二十六年の四月から、安全に係るコストを反映をいたしました新運賃・料金制度を導入しているところでございます。 本年二月に国土交通省が実施をいたしましたアンケート調査によりますと、国に届け出た額の範囲内で運賃、料金を収受している貸切りバス事業者の割合は、新運賃・料金制度の開始前では二割弱だったのに対し、調査時点では八割に増加をしております。このアンケート結果等から、新運賃・料金制度は貸切りバス事業に係る労働環境の改善や安全性の向上に一定程度貢献しているものと考えております。 一方、アンケート結果によれば、今委員から御指摘がございましたとおり、二割の事業者はなお届出の範囲内で運賃、料金を収受している状況にはないと認められます。また、軽井沢スキーバス事故を起こした事業者につきまして、運賃の下限割れが明らかになったところでございます。 国土交通省といたしましては、これらの点を重く受け止め、新運賃・料金制度を徹底するために、旅行会社に提出する運送引受書に運賃、料金の上限・下限額を明記することを義務付ける、また国土交通省に設置をいたしました下限割れ運賃に関する通報窓口を活用していく、そして過大な手数料の第三者委員会における検証を行っていく、こういった措置を講じているところでありますし、また今後ともしっかりとやってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 続いて大臣に伺いたいと思うんですけれども、この調査におきまして、こういう質問もしています。旅行業者に対してなんですけれども、貸切りバス事業者から受け取る手数料についてなんですけれども、約七割の旅行業者が一〇%から二〇%の手数料を受け取っていると回答している一方、約四分の一の旅行業者が回答しない、未回答、この質問には答えたくないということでありました。 私は、その手数料率というものがブラックボックス化しているというふうに考えています。仮に貸切りバス事業者が不当に高い手数料を要求されれば、結局は実質的に公示運賃下限割れでの受注と同じことになってしまうと思っています。不当に高い手数料の要求をチェックする仕組みが必要ではないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 旅行業者からの過大な手数料による実質的な運賃の下限割れの防止策といたしまして、この十一月一日より、貸切りバスの運送申込書・引受書に運賃の上限・下限額の記載及び手数料率等を定めた契約書等の提出を求めることとしております。 また、旅行業界、バス業界及び専門家から成る第三者委員会、貸切バスツアー適正取引推進委員会と申しますが、これを八月末に設置をいたしまして、外部からの通報等に応じ、過大な手数料による実質的な下限割れ等違法性をチェックをしまして、違法であれば行政に通知する体制を整備しているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、運賃の下限明記や手数料の契約書提出による防止策と、専門家から成る第三者委員会や自動車局に設置をいたしました違法事案の通報窓口による摘発を組み合わせまして、下限割れ運賃の再発防止策に努めてまいりたいと存じます。
○行田邦子君 人の命に関わることですので、是非しっかりとチェックをしていただきたいと思います。 終わります。
○中野正志君 日本のこころの中野正志でございます。 大臣にはいろいろ御心労煩わせましたが、東京五輪、復興五輪、長沼ボート場、決定いただけませんでしたけれども、やむなしでございまして、これからどんな展開になるか、期待もいたしておきたいとは思います。 はてさて、本題に入る前に、同じ道路運送法の関連でお伺いをさせていただきたいと思います。 おとといの夜だったでしょうか、テレビを見ておりましたら、昨日送検されたようでありますけれども、ASKA容疑者、車内での映像と話がテレビで放映をされたんであります。正直びっくりいたしました。タクシー内部の映像がテレビ番組に出る、そんなことありかい、これが正直な感想であります。恐らくはドライブレコーダーの記録映像、当然ながら本人の承諾なしにテレビ各局に提供されたものだと、そう理解はいたしてはおりますけれども、しかし疑わしきは罰せずでございまして、刑事処分の大原則は推定無罪でありまして、有罪が確定していない人間のそういった車内風景を勝手に放送することが許されるのか、これが実は私の怒りの気持ちでありました。 やっぱり誰しも肖像をみだりに撮影されない、あるいはプライバシー、これだけはしっかり守ってくれということでありまして、タクシーは公共交通であります。まして、道路運送法に基づく許可を受けている事業者が運行するものだと。ドライブレコーダーの設置は、言うまでもなく、交通事故起こったときどうだった、あるいは強盗の未然防止だ、あるいは泥酔者から絡まれるのを抑止するものだ、そういう非常にいいことだと私たちは思っておりますし、万々が一に備えて記録するのが本来の趣旨であろうと思うんでありますね。その記録を顧客の承諾なしに、本来の趣旨を超えて再利用ということがあっては、やっぱり公共交通事業者としての問題が大いにありだと。 今回のタクシー、個人タクシーなのか法人タクシーなのか私は分かりませんけれども、是非自動車局長さんにお伺いをいたしたいと思いますけれども、犯罪捜査の解明に必要であれば、刑訴法に基づいて捜査機関がタクシー事業者に任意提出を求めたり、あるいは裁判所の令状を取って差押えすればいいと、こういうことになると思いますが、タクシー業者が勝手に顧客の車内映像をメディアに流したとすれば看過できない問題だと、これは改めて付言をいたします。監督官庁である国交省としてはいかに考えられるのか、ペナルティーはあるのか、また、個タクか法人か別にして、国交省に対して何らかの弁明があったのか、お伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。 国土交通省といたしましては、ドライブレコーダーにより記録された映像を活用して、運転者に対する安全運転指導あるいは事故調査分析を効果的に行うことを目的にその普及に努めているところでございます。今回の事案は、このような国交省が促進するドライブレコーダーの活用の趣旨に反して、乗客のプライバシーを侵害するものであり遺憾であると考えております。 プライバシーの侵害の防止につきまして道路運送法上の固有の規定はございませんけれども、今回の事案は社会通念上許されないものであることを踏まえまして、国交省としましては、問題を起こしたタクシー事業者に対して厳しく指導をするとともに、同様の事案の再発防止につきまして、タクシー事業者さらにバス事業者に対しても文書をもって通知をし徹底を図ってまいるところでございます。
○中野正志君 私がなぜくどく申し上げるのかといいますと、私もタクシーは結構利用するんですよ。もしかして、まあドライバーの方には分からないだろうなと思いながらマル秘の話をするときもあるんですよ。ただ、何かでターゲットにされて、あの映像と声が変なところに回っていったら、我々は大変なことになるんです。ですから、あえてしつこく申し上げているわけであります。 先ほど議論もありましたけれども、ただ単に通知を出したからといって、社長がしっかりそれを読むかどうかはタクシー事業者だって分からぬわけですよ。これは、やっぱり今回のケースを一つの糧として、地方の運輸局長なりあるいは運輸支局長なりが、これからですから新年会だとかあるいは総会だとかに呼ばれるわけでありますから、しっかりそのことを事業者に対して申し上げると、こういうことでなければならぬのだろうと思うんですが、通知書プラスアルファ、いかがでございましょうか。
○政府参考人(藤井直樹君) 御指摘の趣旨を踏まえまして、そういった様々な機会を捉えましてしっかりと徹底を図ってまいりたいと考えております。
○中野正志君 是非そのようにお願いを申し上げたいと思います。 私は、今回の道路運送法の一部改正案、賛成であります。ここまで来るとダブらないで質問をするというのは大変難しゅうございまして、ちょっと視点を変えてだけお話をいたしておきます。 規制は当然必要であります。ただ、規制を強化すれば問題が解決するというわけでもない。軽井沢での事故では、バス運転手の長時間労働、あるいは事業者のどちらかというと大変にまずい経営状況が指摘をされておるところであります。 そういうことで、旅行会社の下請として実質的に下限割れの運賃で運行を請け負わざるを得ない小規模事業者については、契約書に下限価格を記載させたり、国交省として相談窓口を設置したりすると聞いてはおりますけれども、そうした対応で果たして十分と言えるのかどうか、国交大臣の御所見を賜っておきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 貸切りバスにつきましては、平成二十六年の四月から、安全に係るコストを反映をいたしました新運賃・料金制度を導入しているところでございます。 本年二月に国土交通省が実施をしたアンケート調査によりますと、国に届け出た額の範囲内で運賃、料金を収受している貸切りバス事業者の割合は、新運賃・料金制度の開始前では二割弱だったのに対し、調査時点では八割に増加をしておりまして、制度の定着が進んできているものと認識をしております。 国土交通省といたしましては、運賃、料金の上限・下限額を運送引受書に明記することの義務付け、また下限割れ運賃に関する国土交通省の通報窓口の設置のほかに、手数料が過大かどうかを検証する第三者委員会の設置や、また旅行業界に対して新運賃・料金制度を周知徹底していく、こういった措置を総合的に講じることによりまして、小規模な貸切りバス事業者でも適正な運賃、料金が収受できる環境の整備に努め、安全、安心な運行を徹底してまいりたいと考えております。
○中野正志君 先ほどランドオペレーターのお話も出ました。観光庁長官からお答えもありまして、十月に審議会スタートさせて結論得るということでありました。 例にお話しになられましたように、日本国内の旅行者から不当な別料金を取るということは余りないようでありますけれども、とりわけ海外旅行者、バスの中でこの場所を見るには改めて二千円の費用が必要だとか三千円必要だとか別枠で徴収するランドオペレーター関連がいるのでありますね。私たちはそういうテレビとかあるいは週刊誌で読ませていただいたことがあるわけでありますけれども。ただ、中小規模のバス会社にとってはランドオペレーターに依存するところ大である部分というところも現実あります。 しかし、国交省把握していない。また、逆に言えばその分、野放しになっていると。旅行業法に基づくいわゆる登録という形ではない。大変困ったものだなとは思うものの、現実、旅行に対する需要と供給の関係でそれは存在をすると。 是非ランドオペレーターに対しても、旅行業法と同じような登録制というのはちょっとハードルが高いかもしれませんけれども、何らかのやっぱり届出制、それをしっかり義務付ける工夫が必要なんではないかなと。また、届出をしても何かの問題があったとき、あるいは届出をしない場合、その場合のペナルティーというものもはっきりもう今のうちから段取りを取っておくべきなのではないだろうか、こう思っておるのでありますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 旅行業者の依頼を受けてバスや宿泊等の手配を行うランドオペレーターにつきましては、事業者間の取引を行う者であることから、これまで旅行者の保護を主な目的とする旅行業法の対象外でございましたけれども、旅行者の安全性をしっかり確保する、それから旅行の質を確保するという意味でも、これを旅行業法に位置付けて業務の適正化を図る必要があるというふうに考えているところでございます。 このため、先ほども申し上げましたが、有識者を構成メンバーとする新たな時代の旅行業法制に関する検討会を立ち上げて、具体的な制度設計に向けた検討を進めているところでございます。 この議論の中では、ランドオペレーターはバスや宿泊の手配で重要な役割を果たしており、登録制等の規制を通じて、誰が実際に手配しているかを明確化することが必要である、これまで規制の対象外であったことも踏まえると、今回規制を掛けるとしても必要最小限とするべきである、あるいは、無登録のランドオペレーターの違法行為に対する罰則はしっかりと整備すべきである、こういった意見が多く出されているところでございまして、旅行業法に新たなカテゴリーを設けて規制対象としつつ、現行の旅行業より緩和した要件の下で登録できるよう制度化する方向で関係者の意見がほぼまとまりつつある状況にございます。 こうした状況を踏まえまして、年内を目途にこの制度設計の方向性について中間取りまとめを行いまして、これを踏まえ次期通常国会に関連法案を提出をする方向で検討を進めてまいりたいと考えております。
○中野正志君 次の質問を予定いたしておったんですが、役所から答弁いただきますと割当て時間をオーバーいたしますので、自動車局長さん、住宅局長さん、ごめんなさいませ。 以上で終わります。
○委員長(増子輝彦君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 道路運送法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(増子輝彦君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、長浜君から発言を求められておりますので、これを許します。長浜博行君。
○長浜博行君 私は、ただいま可決されました道路運送法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)、無所属クラブ及び日本のこころの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 道路運送法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 貸切バス業界の健全な発展を図り、利用者の安全・安心を確保するため、その規制の在り方について不断に検証を行うとともに、貸切バス運転者の労働条件の改善、旅行業者やランドオペレーターなど発注者側が優越的地位を濫用して道路運送法の目的を形骸化させるような行為を防止すること等について、関係省庁間の連携や業界団体との協議はもとより、必要に応じて関係法令を見直すなど、適時適切な対応を講ずること。 二 優良な貸切バス事業者を奨励・育成する観点から、貸切バスの安全対策に係る補助や税制等の支援策の一層の拡充及び周知・活用の促進に努めること。また、本法が定める貸切バスの安全対策を確実に実行するため、国土交通省の監査体制を拡充・強化し、必要かつ十分な人員及びその専門性の確保を図るとともに、貸切バス事業の許可の新規・更新申請時の審査を厳格に行い、不適格な事業者が市場から確実に排除されるよう、施策の実効性を担保すること。 三 民間指定機関による貸切バス事業者への巡回指導等の適正化事業の実施・運用に当たっては、国の監査体制を補完する上で真に実効性のある取組となるよう適切な支援や指導監督を行うこと。また、本法施行後、民間指定機関が速やかに全国で設立されることにより、全ての貸切バス事業者が巡回指導の対象となるよう努めること。さらに、民間指定機関が事業者から徴収する負担金が過大なものとならないよう、認可に当たって十分配慮すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(増子輝彦君) ただいま長浜君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(増子輝彦君) 全会一致と認めます。よって、長浜君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、石井国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石井国土交通大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 道路運送法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 誠にありがとうございました。
○委員長(増子輝彦君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十二分散会