厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 261 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/12/06
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、こやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として自見はなこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に山本香苗君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長鈴木俊彦君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 公的年金制度については、社会保障と税の一体改革を踏まえ、社会保障制度改革国民会議で、長期的な持続可能性を強固にし、セーフティーネット機能を強化するための課題が示され、その課題の検討にも資するよう、平成二十六年に財政検証を行いました。さらに、社会保障審議会年金部会で制度の見直しを検討してきましたが、今般、これらを踏まえ、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準の確保等を図るため、この法律案を提出をいたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、短時間労働者について適切に年金の保障を行う観点から、平成二十八年十月一日から施行された被用者保険の適用拡大において対象外となっている一定の規模以下の企業の短時間労働者について、労使の合意に基づき、対象とすることができることとしています。 第二に、次世代育成支援の観点から、国民年金の第一号被保険者について、産前産後期間の保険料を免除するとともに、その免除期間について基礎年金給付を保障することとしております。 第三に、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準を確保する観点から、年金額の改定ルールを見直すこととします。具体的には、いわゆるマクロ経済スライドについて、年金額が前年度を下回らない措置を維持しつつ、賃金変動や物価変動の範囲内で、前年度までの未調整分を含めて調整するとともに、賃金が低下し、物価変動を下回る場合には、賃金変動に合わせて年金額を改定することとしております。 第四に、年金積立金管理運用独立行政法人について、国民から一層信頼される組織体制の確立を図り、年金積立金をより安全かつ効率的に運用する観点から、合議制の経営委員会を設け、中期計画の作成等について議決するとともに、役員の業務の執行の監督を行うこととしています。また、リスク管理のための年金積立金の運用方法を追加することとしています。 第五に、日本年金機構に不要財産が生じた場合における国庫納付に関する規定を設けることとしております。 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日など、改正事項ごとに所要の施行期日を定めることとしています。 以上がこの法律案の趣旨でございますが、衆議院において、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進に関する規定の施行期日を公布の日から平成二十九年四月一日に改めることとする修正が行われたところです。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 自由民主党の島村大でございます。 まず最初に、本法案の審議を通じまして、今回の法案の内容や現在の年金制度の課題について、国民の皆様の理解が深まるような、しっかりと地に足が付いた建設的で骨太な議論をしていきたいと思っております。 さて、今年は、昭和十七年に労働者年金保険法が施行されてから七十五年、そして国民皆年金ができた昭和三十六年から五十五年、そして昭和六十一年に基礎年金制度ができてから三十年となります。我が国のこの年金制度は、やはり世界に冠たる国民皆年金制度であると我々も承知をさせていただいております。こうした長い歴史の沿革を経て、今日の年金制度は、若い世代が年金を受給している世代を支える仕送りの仕組みとなっております。この年金制度は、こうした世代間の支え合いを基に、今の世代から次の世代へ、そして更に次の世代へと、将来にわたり引き継いでいけるような長期の仕組みでなければならないと思っております。そのためには、今の世代のことももちろんそうでございますが、将来の世代のことを考え、また世代を超えてこの制度に信頼が寄せられていくようなことが大変重要だと考えております。 その意味で、今回の法案は、年金制度を更に信頼を高め、年金制度を次の世代へ引き継いでいく上で避けては通れない改正のことであると思っております。こうした改正の狙いや将来に向けた意味について、国民の皆様方の理解が十分に深まるような審議を、しっかりと質問をさせていただきたいと思っております。 それでは、まず質問を第一からさせていただきたいと思っております。 まず、衆議院における審議の中で、今回の法案に対しては、残念ながら年金カット法案や三割カット法案などといった批判に多くの時間が費やされた念が私は感じております。 これに対しまして、多くの新聞の社説、論説などでは冷静な受け止めがされており、今回の改正の意義はきちんと評価されているように私は思っております。例えば、最近の社説でも、将来世代の給付水準の確保、世代間の分かち合い等といった今回の改正の意義を評価した上で、世代間の信頼再構築のために議論を深め、年金制度の維持へ国会は建設的な議論をといった求めは書かれておりました。 今日、資料を出させていただきまして、一枚紙でございますが、十月三十一日朝刊の朝日新聞で、社説でございます。ここに、政治の責任を果たせということが書かれております。ここの最後に、老後の生活をどう守るか、ほかの福祉的な制度での対応や、医療、介護での負担増を抑えて年金減の痛みを和らげる道など、年金制度にとらわれず広く与野党で知恵を絞ってはどうか、問題の先送りは状況を更に厳しくするだけだというふうに書かれております。 このように、やはりこの年金一つのことだけではなく、やっぱり社会保障を全体的に考えていただきたいと思っておりますし、我々もしっかりと知恵を出していくべきだと思っております。 ここで、国民の皆様の中には、残念ながらこの法案によってあたかも年金が一気に三割減らされるのではないかとか、この誤解を受けて大変不安を持った国民の方々がいらっしゃるということを我々も地元に帰ってこれは痛感しております。ですから、ここは参議院でございますので、参議院は短いフレーズのみではなく、国民の皆様に無用な不安を与えず、また誤解を与えないように冷静な議論を行うことを我々はしっかりとやっていくべきだと思っております。 そこで、今回の改正について、特に将来年金を受給する世代にとって改正がどのような意味を持つかについて分かりやすく御説明をいただき、また、この改正の経緯をめぐっては唐突であるとの批判の声もありますが、改正の背景や経緯を含めて説明をいただきたいと思いますので、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の年金改革法案は言わば将来の年金水準確保法案ということであって、これによって世代間の公平をしっかりと図っていこうというものでございまして、具体的には、中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料免除、そして年金額改定ルールの見直しといったことを内容としているものでございます。 年金額改定ルールの見直しが一番注目をされて、今、島村委員からもお話があったとおりでございますけれども、平成十六年の改正以降、現役世代の賃金の低下に合わせた年金額の改定を行わなかったために、今の高齢者の所得代替率が上昇をする一方で将来の基礎年金の給付水準が下がったことをその背景としておりまして、マクロ経済スライドの調整期間の長期化を防ぎ、将来の世代の基礎年金の給付水準を確保するためのものでございます。 マクロ経済スライドの未調整分を先送りをしないでできる限り早期に調整をする、そして賃金に合わせた年金額の改定によって支え手である現役世代の負担能力に応じた給付にするといった見直しを行うこととしたものでございます。この点は平成二十一年の財政検証でも明らかになり、そして当時の年金部会でも指摘をされたところでございます。 さらに、平成二十四年二月に閣議決定をされた民主党政権時代の一体改革大綱、ここにおいても、世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討するということがこの大綱に明記をされておりました。そして、平成二十六年の財政検証、今から二年前でありますけれども、ここでも同様のことが再確認をされたところでございまして、このように明らかになった政策課題、これに対して必要な見直しを行うというのが責任ある態度であると我々は御説明をしてまいりました。ただし、年金額改定ルールの見直しに当たりましては、低年金の方にもしっかりと配慮をする必要があると。 まず、少子高齢化による人口の構造変化を踏まえて、年金水準を調整をするマクロ経済スライドについては賃金、物価がプラスのときに発動し、また、マクロ経済スライドによって前年度よりも年金の名目額を下げないいわゆる名目下限という配慮の措置、これを維持をするということでございます。その上で未調整分を繰り越して、好況のときに、景気がいいときに調整をする仕組みを導入すると、こういうものでございます。 そして、賃金が下がった際に賃金に合わせて改定する見直しについては、低年金、低所得の方に対する年最大六万円の福祉的な給付を平成三十一年十月までにスタートをした後の平成三十三年度から適用をすると、これによって、年金と相まって今まで以上に高齢者の生活を支えていくということになるわけでございます。 今回の法案を始め不断の改革に取り組むことで、将来にわたって所得代替率五〇%を確保し、高齢世代も若い世代も安心して年金制度をしっかりと構築していくというふうにしていきたいと思っております。
○島村大君 ありがとうございます。 今大臣から御説明ありましたように、この年金に関しまして、すぐにカットをするとかではなくて、今言われていましたように、万が一賃金が下がった場合には、いわゆる景気が回復したときに、少しこれはその時代の支給者に対しまして年金の支給額が変わると言われておりますが、ただ、その代わり、低所得者の方とかやはり生活に困っている方々に関しましてはしっかりと手当てをしていくと、そういうふうなこともやるということを今お答えがありました。 ですから、年金だけのターゲットではなくて、やっぱり今、先ほどお話ししましたように、社会保障を全体的に、我々は、政府はしっかりと手当てをしていくということを是非とも国民の皆様方にも御理解をしていただきたいと思っております。ですから、そのことに関しまして、しっかりと我々国会議員は国民の皆様方に政府と一緒になって説明をしていくべきだと思っておりますので、そこは我々もしっかりと政府とともにやっていきたいと思っております。 続きまして、年金水準と低所得者に対しての対応についてもう一問させていただきます。 我が国の年金制度は国民共通の基礎年金を有しておりますが、衆議院の審議では、基礎年金の水準や消費支出との関係等も議論になったと承知しております。国民年金は、元来、自営業者の方々を中心とする制度でありましたが、社会経済構造の変化とともに、現在は非正規雇用労働者など自営業者以外の方々が大宗を占めている状況でございます。こうした中で、年金が高齢期の生活保障の主である、柱であることは間違いがございませんが、基礎年金だけで老後の生活費を全て補うことは難しく、高齢期の雇用の促進や貯蓄の活用なども併せて考えていくという視点が今後も必要であると考えております。 また、年金制度が給付と負担の関係で成り立っているということも忘れてはいけない点であり、平成十六年改正で保険料の上限を固定しており、基礎年金に対する国庫負担も、消費税増税で財源を確保して二分の一、引き上げたことを考えますと、この負担の問題を抜きにして年金水準の問題を論じることは私どもは無責任であると考えております。 こうした視点を含めまして年金水準の問題は考えていく必要があると考えておりますが、低年金、低所得者の方には、年金制度以外の措置も有効に組み合わせて、社会保障全体で重点的に支援していくことを考えていく必要があると考えております。先ほど少し話がありましたが、基礎年金の水準とその考え方や、低所得者、低年金の方々への対策について、さらにもう一度お考えを教えていただきたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 今御質問ございました点の中で、まず基礎年金の水準とその考え方の方を先に答弁をさせていただきたいと思いますが、先ほどお話がありましたように、昭和六十年に基礎年金が導入をされたわけでございますが、そのときの基本的な考え方につきましては、基礎年金について、老後の生活の基礎的部分を保障するような水準の額にしたいということを基本にして、具体的には三つのポイントを掲げております。 一つ目が、食料費、住居費、光熱費、被服費といった衣食住に係る基礎的な消費支出の額でございます。ただ、それだけではなくて、二つ目、生活保護における高齢者の単身世帯の生活扶助の基準。そして三つ目、当時増えていくと見込まれていた将来の保険料負担を被保険者が十分負担できるという範囲内に収めるということ、この三つの点を勘案して決めたということになっております。これは、衆議院の御議論でも昭和五十九年の吉原局長の答弁についての御議論がありましたが、そのときにその三つの点を述べているということでございます。 現在におきましても、具体的な基礎年金水準は、基礎的消費支出の額のみで決定するものではございませんで、昭和六十年の基礎年金導入当時の給付と負担のバランスを考慮するという基本的な考え方に沿って、その時々の賃金や物価といった経済実勢等を踏まえて決定しているものでございます。そのときに給付と負担のバランスを考えるというために、そして、今後、二〇五〇年には現役世代一・二人で高齢者一人を支える、こういうような将来が見通されるというような中において、マクロ経済スライドなどなどの制度が導入をされた、こういう経緯があるわけでございます。 その上で、低年金や低所得の高齢者につきましてというお問いがございました。現に、低所得や低年金の高齢者の方につきましては、社会保障・税一体改革におきまして、年金の受給資格期間の短縮、これは先日法律を成立させていただきました。ありがとうございました。それから、年金生活者支援給付金の創設をする。これは平成三十一年十月スタートを予定をしております。それから、医療、介護の保険料の負担の軽減などに取り組むこととしておりまして、加えて、低所得の方へのきめ細かな支援として、生活困窮者自立支援制度において、高齢者も含め、生活保護に至る前の段階にある生活困窮者への相談、就労の支援など包括的な支援を実施をしておりまして、議員が御指摘をいただきましたとおり、年金のみならず、社会保障制度全体で総合的に対策を講じていることでございます。 さらに、将来の世代について、今の現役世代で将来年金を受給されるような世代の方ということでございますが、その方々は、今から二十年後とか三十年後というようなことでございますが、年金の保障機能を一層強化し、老後の所得保障を厚くするということが必要になってまいります。その場合は、そのために今から高齢の方の就労機会を確保していく、これは働き方改革の中の一つのテーマでもございます。また、厚生年金の更なる適用拡大、今でもその適用拡大の、この法案でも入っておりますが、これは更に検討していきたいということ。 そしてまた、個人型確定拠出年金、iDeCoという愛称を付けさせていただいておりますが、これの加入を促していくことなど、政府として取り組んでまいりたいと思っておりますし、また、個人的に、さっきちょっとお触れになりましたが、貯蓄だとか様々な形で老後の生活というものをどう考えていくのかお考えをいただくということも、それはそれで大事なことだろうというふうに考えていることでございます。
○島村大君 ありがとうございます。 今、橋本副大臣からお話がありましたように、やはり年金制度はもちろん大切な問題でございますが、社会保障全体として考えていっていただきたいと思っております。 それから、引き続きまして、今回の法案で少しお話が出ていますように、年金額の改定ルールの見直しの議論がこれまで中心となっておりましたが、それ以外に、被用者保険の適用拡大や産前産後期間の保険料免除といった、公的年金制度の恩恵を受ける者を増やすことにつながる意味のある改正も含まれていると言われております。 そこで、次に、被用者保険の適用拡大についてお伺いさせていただきたいと思います。 平成二十六年の財政検証でも、短時間労働者への厚生年金の適用を拡大していくことで将来の年金水準を押し上げる効果があることを示されております。また、個人の給付のみでも、基礎年金に加えて報酬に比例して納めた保険料が将来の給付を厚くすることは、将来の年金水準を確保する上で大切なものであります。今後、働き方が多様化していく中で、この労働力の参加を高める観点からも意義があることと感じております。 そこで、今回のこの改正による中小企業の短時間労働者への被用者保険の適用拡大の意義と、さらに、今後適用拡大をどのように進めていくのか、御説明していただきたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 今、被用者保険の適用拡大の意義などにつきまして質問いただきましたが、この厚生年金の適用拡大は、短時間労働者の就業調整を防ぎ、労働参加を支援をするとともに、先ほど申し上げましたように将来の低年金等を防ぐという意味で、所得や年金を確保していくために重要な施策であると考えております。 この十月から大企業で働く約二十五万人の短時間労働者を対象に適用拡大が始まっておりまして、さらに、今回の法案は、処遇改善による人材確保の取組に意欲的な中小企業の皆様を後押しするために、中小企業等で働く約五十万人の短時間労働者の方々にも適用拡大の道を開くものでございます。 中小企業におきましては、現在、人手不足で悩まれている方々も多いという状況でございますが、その短時間労働者への被用者保険の適用が企業の魅力をアップさせ、人材獲得に有利になると、こういうような面もあるんだろうというふうに考えているところでございます。 また、更なる適用拡大につきましては、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められておりまして、働きたい方が働きやすい環境を整備する観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響などを見ながら、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。 この中小企業による短時間労働者の方々が厚生年金に、週に三十時間未満だと、今現在、残念ながら加入ができないと。今副大臣からお話ありましたように、やはり今働いている方々で短時間労働者の方々もこの厚生年金に加入をしたいという方々が大変多いことは、これも私も実感をさせていただいております。 私事ですが、私の診療室もこの短時間労働者の方々で厚生年金に入りたいという方がいらっしゃるんですが、残念ながら、産休に入りまして、どうしてもなかなか保育所の問題で正社員に復帰できず、短時間労働で働いている者がいました。その者が、私も確認はせずにそのまま厚生年金に入っていたんですけど、以前、社会保険事務所から、うちの診療室のスタッフの全部そのうち勤務時間とか調べまして、残念ながら二名が三十時間以下だと。ですから、逆に、厚生年金に入れじゃなくて、残念ながら入っているものを駄目ですと却下されました。 そういう意味では、逆に、短時間労働者の方々が今までせっかくこの厚生年金に入っていたのが、三十時間以内で、うちも大企業じゃございませんので、小企業でございますので、今回のこの法案が通りますと、労使が合意の下に、二十時間以上であれば今回また厚生年金に入れることになっておりますので、うちのスタッフも首を長くして待っておりますので、是非ともこれは、私も現場の感覚を持っています、また、本当に今人材が不足しておりまして、この厚生年金に入れるか入れないかというのが非常にやはり労働者から見れば一つの大きな指標になりますので、是非ともそこは進めさせていただきたいと思っております。 そして、時間もあれなんで、最後にGPIFについて聞かせていただきたいと思います。 年金の給付に関しましては、保険料と税のほか、積立金が充てられております。公的年金制度の信頼を高めていくためには、年金積立金を適切に運用し、長期的に収益を上げていくことが重要であるということは、これも誰でも理解できるところでございます。そこで、次に、年金積立金を運用するGPIFについてお伺いさせていただきたいと思っております。 年金積立金の運用状況については、先日、十一月の二十五日に発表されました、平成二十八年七月から九月期のGPIFの運用状況が二・四兆円プラスであったことが公表されました。その後、更にそれを上回る収益が出ているのではないかという一部の報道もございました。このようなニュースは、確かに喜ばしいことでありますが、短期的な損失を取り上げて不安をあおることが不適切であると同時に、短期の成果のみで積立金の運用全体を評価するべきではないと私は考えております。これらの運用実績の数字、あくまでも株式等の資産の時価での評価損益であって、実際に市場で売買された損益ではないということを理解していただきたいと思っております。 そこで、GPIFは長期投資家であり、長期にわたり資産を保有し続けることで利子や配当収入を安定的に確保することも重要だと思っております。大事なことは、こうした長期投資の利点を生かした上で長期的な状況がどうか、年金財政上、利回りを確保できているかどうかという点であります。 そこで、長期的に見て年金積立金の運用状況がどのようになっていて、年金財政にどのような影響を及ぼしているのか、あわせて、このような重要な年金積立金の運用を行うGPIFについて、今回の改正によってこの組織ガバナンス改革をどのように行うかについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) 御指摘いただきましたように、年金積立金の運用状況は長期的な観点から評価すべきものであると思います。 年金積立金の運用につきましては、平成十三年度の自主運用開始以来、本年九月までの累積収益が約四十三兆円となっており、年金財政上は必要な収益を十分確保し、年金財政にプラスの影響となっております。 また、GPIFについては、積立金運用への国民の信頼を高めるとともに、運用の多様化や高度化が進む中で、リスクを適切に管理しつつ、機動的な対応を可能とするためにガバナンスを強化することが重要な課題となっております。そのために、今回の法案では、合議制を導入するとともに、意思決定や監督と業務執行を分離することとしており、是非とも御趣旨を御理解いただいて早期に成立させていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
○島村大君 ありがとうございます。 やはりこのガバナンスをしっかりと改革をしていただいて、国民から安心、安全な年金だということをしっかりと政府も進めていただきたいと思います。 そして、この年金制度はやはり世代間の分かち合いであり、どの国も経験したことがないペースで進む少子高齢化に対して、しっかりと各世代が支え合いながら制度を維持して次の世代へ引き継いでいくことが大変重要であると思っております。本日の審議のとおり、今回の改正に関しましては決して唐突に出てきたものではなく、平成二十一年の財政検証でもデフレ下でマクロ経済スライドが発動されないことが今回の年金問題になっております。ですから、将来の年金水準が低下するということは、この問題に関しましては唐突ではなく、以前から出てきた問題であるということを是非とも皆様方に御理解していただき、この法案に関しましてはやはりやらなければならない改革だと我々も思っておりますので、是非ともこの審議を、参議院では審議をしっかりさせていただき、進めさせていただきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いします。 あと一分ぐらいございますが、これから我々自民党の若いホープ二人が質問させていただきますので、各論は引継ぎさせていただきますので、私はこれで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小川克巳君 おはようございます。自由民主党の小川克巳でございます。 時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。 年金制度については、これまでのもろもろの経過から国民の信頼を相当程度に失っていると感じています。今回の改革案の一つの柱が低年金者や無年金者の救済並びに将来世代に対する年金制度の担保ということでもあるのなら、その趣旨を明確かつ端的に国民に示し、早急に信頼を回復することが求められていると思っています。 また、制度に対する信頼性を得られていないことが保険料の未納や保険料逃れの増加の一因となっていることは間違いのないところだと考えております。 つきましては、今回の年金改革法案の絶対的な意義をどのようにお考えか、もう既に何度もお答えになられたことと思いますが、改めて、明確かつ端的に御説明を大臣の方からお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) ありがとうございます。 先ほど島村委員にもお答えをいたしましたが、そのエッセンスを改めて申し上げますと、今回の年金改革法案は、一つは中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、そして年金額改定ルールの見直しなど、幾つかの改革を御一緒に御議論いただくというものでございます。 今回の改革によって、中小企業で働く約五十万人の短時間労働者が労使合意に基づいて厚生年金に加入できるようになる、そして、これによって将来の年金が増加をし、また、より長く働いた場合には収入を増やすこともできるというふうに考えております。 また、約二十万人の第一号被保険者の産前産後期間四か月分の国民年金保険料が免除をされるとともに、その期間の基礎年金が保障をされる、そして、その費用として、保険料を月額百円引き上げさせていただくと。 さらに、マクロ経済スライドについては、前年度より年金額を下げないという名目下限措置を維持をしながら、未調整分の先送りを防ぐことで、現在二十歳の人が六十五歳になって受け取る基礎年金は夫婦で月額二千円程度改善をするというふうに見込まれるわけでございます。 さらに、仮に将来、名目賃金も実質賃金も低下をするような不測の経済状態になった場合に、賃金に合わせた年金額の改定を行うことによって、若い世代の方々の基礎年金水準の低下を防止をするということができると考えているところでございます。 以上のように、本法案は、将来世代の給付水準を確保するものでございます。こうした改革によって若い世代の年金制度への信頼が高まるということで、安心して今の高齢者の年金を支えていただけるようになるのではないかということで、年金制度の持続可能性も高まると考えているところでございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 年金の成立に関しましては、無年金者、低年金者、多くの方が待っておられるというふうに思います。是非早急な決議をいただきたいというふうに私も思っておりますが。 続きまして、保険料逃れや未納者の実態とその対策についてお尋ねをいたします。 これらにつきましては、実効性のある対策が既に実施されていることというふうに考えておりますけれども、その詳細についてお尋ねをいたします。よろしくお願いします。
○副大臣(橋本岳君) 今お尋ねいただきました保険料の収納対策、あるいは適用対策という面もございますが、これらは、年金受給権の確保に加え、公的年金制度に対する信頼確保の観点から、大変重要な課題であると考えております。 国民年金の保険料の収納対策につきましては、コンビニエンスストアでの納付を可能にする、あるいはクレジットカードでの納付など、納めやすい環境を整備すること、また、それとともに、一定以上所得のある未納者に対しては、強制徴収の強化などの取組を講じているところでございます。また、経済的に保険料の納付が困難な方に対しては、免除あるいは納付猶予について個別に勧奨をしているところでございます。 こうした取組の結果、平成二十七年度の国民年金保険料の納付率は六三・四%と四年連続で上昇し、また、納められる最後の保険料である平成二十五年度の最終納付率は七年ぶりに七〇%台に回復をしているところでございまして、より一層こうしたことは進めていきたいと考えているところでございます。 また、今、国民年金についてのお答えをさせていただきましたが、併せて厚生年金につきましてもちょっと補足をさせていただきますと、これは実は、厚生年金については納付率が既に約九九%という高い水準となっております。ただし、未加入という問題がございますので、この対策につきましては、平成二十七年度から国税庁の協力を得て、法人情報の提供を受けて未加入の可能性の高い事業所を把握し、これを加入指導に活用しているところでございまして、この結果、平成二十七年度は約九・三万事業所を適用し、年金機構が発足をした平成二十二年度と比べて約十九倍の加入実績を上げておりまして、今年度に入っても八月末までの五か月間で約五万件の事業所を既に適用したところでございまして、こうした取組をしっかり実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 衆議院予算委員会で井坂議員から、過去十年に新ルールを適用したときには、十年間で五・二%減るとの試算結果が算出されております。 いずれにせよ、年金制度は世代間分かち合いの仕組みである、そういったことで理解をしてくれということだけでなく、国民の大勢の理解が得られる説明が必要と考えます。改めて、国民の記憶に強く残ったであろうカットという文言を消し去って余りあるしっかりとした説明をお願いいたします。
○副大臣(橋本岳君) 年金は、将来年金を受給する現在の若い人たち、現役世代の方々が現在年金を受給している高齢世代の方々に対して仕送りを行う助け合いの仕組み、まあ賦課方式ということでございますが、これであるとともに、保険料や税など限られた財源を長期にわたり適切に配分をする仕組みでございまして、これを世代間の分かち合いの仕組みと、こういうことで御説明をしているところでございます。 もう少し具体的に申し上げますと、現在の年金額改定ルールでは、仮に現在の若い人たちの賃金が下がった場合、経済状態が悪い、賃金が下がっていってしまうというような状況になってしまった、そうした場合には、現在年金を受けているその高齢世代の年金水準は、現在の若い人たちの将来受け取るはずの年金額の一部を財源として、先に、要するに、現在の高齢者の方々がその財源を使ってしまうということになってしまって維持をされるという状況が続きます。一方で、現在の若い人たちにとってみれば、賃金も下がり、そして将来受け取る年金水準も低くなるという言わば二重の苦しみとなる可能性があったわけでございます。これが現行ルールであったらこうなっているという話でございます。 今回の法案では、そのマクロ経済スライドによる調整をできるだけ先送りをしないキャリーオーバーの仕組みを導入をするということ、また、仮に現在の若い人たちの賃金が下がるような経済状態が起きた場合は、現在の年金額も若い人たちの賃金の変化に合わせて改定することで、若い人たちが将来受給する基礎年金の水準が低下することを防止するものでございまして……(発言する者あり)よろしいですか、答弁中でございますが。
○委員長(羽生田俊君) お続けください。
○副大臣(橋本岳君) はい。 ただし、そのときには高齢者の方々の要はその年金の額も減るということになりますが、そのことを分かち合い、つらいことも分かち合っていただきたいという御説明をしているということでございます。 つまり、本法案による改正を行わないままの状態が仮に続いたということにすれば、今後、マクロ経済スライドの調整期間が延びるおそれがあるということで、将来の基礎年金の水準がより低下をするということにつながりかねないということでございまして、今回の見直しはそれを未然に防ぐためのものというふうに御理解をいただければ有り難いと思っております。 したがいまして、現状を放置する場合と比べ世代間の公平性が確保され、若い世代の方々も安心をして今の高齢者の年金を支えていただくことにつながるのではないか、こういうふうに考えているところでございます。
○小川克巳君 今回の改定は重要な改定だというふうに思っております。そういう意味で、もっと自信を持ってはっきりと説明された方が、こういうことがあるために必要なんだと、絶対に必要なことなんだというふうなことで御説明いただければいいのかなというふうにちょっと思ったりします。ありがとうございました。 続きまして、短時間労働者への被用者保険適用拡大についてお尋ねをいたします。 先ほど来御説明がありましたが、従業員数五百人以下の民間企業等においても、労使合意に基づいて適用拡大が可能になりました。その結果、五十万人が新たに被用者保険の潜在的な適用対象者となるわけですが、一方で事業主側の保険料負担が増加するということでもあります。せっかく適用拡大の要件を緩和しても、企業側の理解がなければ先には進まないということになりますが、そこで今回の短時間労働者への被用者保険適用拡大の周知について、今後どのように行っていく予定でしょうか、特に労働者への周知の在り方について政府の見解をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般の労使合意を前提といたします中小企業への適用拡大の実施でございますけれども、本年十月から大企業につきましては既に適用拡大を実施しております。この実施と同様に、事業所に対するお知らせ、それからQアンドAの作成などを検討しているところでございます。 それから、今御指摘ございました労働者の方々に対しましても、同じく、本年十月からの大企業への適用拡大のときと同様に、リーフレットの作成でございますとか、あるいはホームページなどによる様々な周知、広報、これを検討しているところでございます。 いずれにいたしましても、中小企業における適用拡大が円滑に進みますように、事業主、労働者双方に対して周知、広報を努めてまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。今後の頑張りを更に期待しております。 さて、参考までに各都道府県の本年の最低賃金を見てみたところ、最低賃金が最も高いのは東京都の九百三十二円でした。サンプルとしては千円というふうなことがよく出ておりますが、実態に合っていないということもあります。この場合は、適用拡大の要件である月額八万八千円をクリアするには、およそ九十四時間働くことでクリアすることになります。しかし、最低賃金の最も低い宮崎県や沖縄県では七百十四円であり、この場合、要件の八万八千円を上回るにはおよそ百二十三時間働かなければなりません。ちなみに、大臣の出身の愛媛県の最低賃金は七百十七円、私の熊本では七百十五円となっており、宮崎県や沖縄県と大差ありません。 このように、最低賃金の最も高い地域と最も低い地域では、八万八千円の要件を満たすために必要な労働時間の差が三十時間近くあるというふうなことになります。こうした賃金水準の格差を踏まえての各地域の被用者保険の適用状況をどのように認識されているのか、その点について見解をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、前提といたしまして、公的年金、社会保険でございますので、そういった適用の要件につきましては保険集団としての同質性を保つ、こういった観点から法律に基づいて全国一律のものにする必要があるということは御理解を賜りたいと思っております。 その上で、現在の適用要件でございますけれども、週二十時間以上という労働時間の要件のほかに、月額八・八万円以上という賃金の要件もございます。したがいまして、先生から御指摘いただきましたとおり、賃金水準に地域差がございますので、地域によって賃金の要件に該当するために働く必要のある労働時間が異なってくる、こういった状況にあることは私どもも承知をしているところでございます。 そこで、本年十月からの適用拡大の実施に先立ちまして、都道府県の労働局に配置をされております地方労働市場情報官による情報収集でございますとか、あるいは各地の企業にもヒアリングを行いまして全国的な状況を調査を進めているところでございます。 また、この秋の最低賃金の見直しによりまして、月額八・八万円という賃金の要件により該当しやすくなったとも考えておりまして、こうした最低賃金の動向を今後とも踏まえるとともに、今般の適用拡大の施行状況につきましては、私ども、統計調査を利用して数値を把握する、それから企業のヒアリングを実施するといった様々な手法を活用いたしまして実態把握に努めていきたいと、こういうふうに考えております。 また、その際、適用拡大に伴ういろいろなメリット、それから中小企業の事業主を始めといたします積極的な事業主に対するキャリアアップ助成金の拡充による支援、こういったことも含めて適用拡大が円滑に進むように努めてまいりたいと考えております。
○小川克巳君 今後、不公平感が出てくる可能性のあるところでもあるかと思います。是非善処をお願いしたいというふうに思っております。 次に、国民年金第一号被保険者の産前産後期間の保険料免除についてお伺いをいたします。 今回の法案では、国民年金第一号被保険者の産前産後四か月間の保険料を免除することとし、免除期間に係る年金給付は満額の基礎年金を保障することとしています。国民年金に既にある保険料免除の制度としては、保険料を納めることが経済的に難しいときのための制度があり、申請すれば、前年の所得の程度に応じて保険料の四分の一、半額、四分の三又は全額の免除を受けることができます。先月の年金機能強化法改正により年金の受給資格が十年に短縮されましたが、この制度を使って申請して保険料が免除されれば、その期間は年金の受給資格期間に算入されます。したがって、保険料を納めることが経済的に難しいような方は、国民年金保険料を未納のままにしておくのではなく、市役所、町村役場の国民年金担当窓口で免除の申請をしていただくことが非常に重要と考えます。 しかし、既存の保険料免除制度により保険料を免除された方の免除期間の年金給付は、将来満額の基礎年金を受給できるわけではありません。基礎年金には国庫負担が二分の一入っているため、その国庫負担分の二分の一は受給できますが、あとの保険料財源分の給付はそれぞれの免除の割合に応じて支給されることとなり、したがって、免除期間に係る将来の年金給付は八分の七、四分の三、八分の五又は二分の一ということになります。 制度の趣旨とも関係するかと思いますが、確認のためにお伺いをさせていただきます。既存の国民年金の保険料免除制度では保険料免除の割合に応じて将来の年金給付が変わってくるのに対して、今回の法案での産前産後期間の保険料免除は将来の年金給付を満額保障することとなっている、その理由は何なのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘いただきました産前産後期間の保険料免除でございますけれども、これは厚生年金では既に平成二十四年に成立いたしました年金機能強化法で実施をされているところでございまして、国民年金についてこの同法の附則で検討課題とされていた、こういった経緯がございます。 これを受けまして、社会保障審議会の年金部会で検討を進めてまいりまして、二十七年の一月にまとめられました年金部会における議論の整理におきまして考え方が整理をされております。 具体的には、被用者保険におきます産前産後休業中の保険料免除につきましては、将来の制度の支え手の育成を支援する、こういった側面に着目して導入されたものであるということ、それから、産前産後期間におきます母体保護の必要性ということになりますと、これは第一号被保険者、国民年金の方も、第二号被保険者、厚生年金の方も共通しているということで考えることができること、こういった整理がされまして、就労状況の様々な第一号被保険者につきましても出産前の六週間及び出産後の八週間は稼得活動に従事できない期間ということで考えることができる、したがって、次世代育成支援の観点から配慮措置を設けることは妥当なものと考えられるというふうにされたところでございます。同時に、ただいま御指摘ございました給付につきましても、厚生年金と同様に免除期間分の基礎年金を満額保障することが望ましいというふうに整理されたところでございます。 こういったものを踏まえまして、今般、国民年金の第一号被保険者につきまして、産前産後期間に対応いたします四か月分の保険料を免除する、それとともに、免除期間は満額の基礎年金を保障するということにいたしました。あわせて、それに要する費用につきましては、国民年金制度全体で支える、こういった観点から、国民年金保険料を月額百円程度引き上げることといたしたわけでございます。 いずれにいたしましても、今回の措置は年金の保障機能を強化する、こういったことと同時に、次世代育成支援にも資する重要な施策であるというふうに考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。 今のお話でもありました、その財源を賄うために百円の引上げということ、まあ百円程度ということになっていますが、引上げをするということで賄うということとされています。この百円程度で財源は十分なのかという点についてお尋ねをいたします。あわせて、今回の保険料免除の対象者数についてもお答えいただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) この国民年金の第一号被保険者の産前産後期間の保険料免除でございますけれども、まずは、この国民健康保険の出産育児給付の支給件数、これが約二十万人分ございます。これを念頭に置きまして、四か月分の国民年金の保険料の額を基に所要額約百億円というふうに算出をいたしております。これを国民年金全体で支えるために国民年金の基礎年金拠出金の算定対象者の総数、これで賄うことといたしますと、一人一月当たり百円程度国民年金保険料を引き上げさせていただくことが必要だということでございます。 これで十分かどうかという御指摘でございますけれども、このただいまの百億円、それから百円というその費用の積算に当たりましては、これまでの国民健康保険におきます出産育児給付の支給件数、これは全体的には低下しているトレンドにございます、それから今般の財政検証における国民年金の基礎年金拠出金算定対象者数の見込み、こういったものも十分踏まえまして、こういった将来の動向を踏まえた上で本件の積算をやっておりまして、将来的に財源が足りなくなるといった心配はないものというふうに考えております。
○小川克巳君 介護保険がスタートしたときに、三千五百円ぐらいからスタートをしたんですけれども、これがもういつの間にかどんどんどんどん給与明細を見るたびに上がっていくというふうなところで、ややその百円ということが、またこれも同じように上がっていくんじゃないかという不安感といいますか、そういったものも多分あるのかなという気はしますが、十分であろうという見通しですので、信頼をしたいと思います。 続きまして、改定ルールにつきましてお尋ねをいたします。 将来世代の過重な負担を回避するため、平成十六年制度改正により保険料水準の上限が固定されており、この収入の範囲内で給付を賄わなければなりません。したがって、少子高齢化が進む中で世代間の給付と負担のバランスをいかに図っていくかが大きな課題となります。 今回の法案は、年金額の改定ルールを見直し、将来世代の給付水準を改善させるものであります。現在、年金で暮らす高齢者の方々の暮らしが決して楽ではないことは誰もが承知しており、もちろん高齢者の方々の生活に配慮することが必要なわけですが、その一方で、今回の見直しを実施しなければ、将来世代、我々の孫の世代の負担は過重なものになってしまうことが想定されます。 今回の改定ルールの見直しについて、現在の高齢者の方々の理解を得られるようその趣旨を丁寧に説明していくことが必要と考えますが、政府の認識をお伺いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 丁寧な御説明をしていくというのが誠に必要だと思っております。 そこで、今回の年金額改定ルールの見直しでございますけれども、その背景といたしまして、平成十六年の改正以降、現役世代の賃金の低下に合わせた年金額の改定が行われてこなかった、このために、現在の高齢者の所得代替率が約一割上昇しました。その一方で、将来の基礎年金の給付水準が約一割下がった、こういった事態を背景としているわけでございます。 こうした点は、平成二十一年の財政検証でも明らかにされておりまして、当時の社会保障審議会の年金部会でも指摘をされております。また、先ほどもございましたけれども、平成二十四年二月に閣議決定をされました社会保障・税一体改革大綱におきましても、「世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討する。」と記載されたところでございます。こうしたことは平成二十六年の財政検証でも再確認をされたところでございまして、こうしたとおり、明らかになった政策課題がございますので、これに対して必要な見直しを行うということが責任ある対応であろうというふうに考えてございます。 このために、マクロ経済スライドの調整期間の長期化を防いで将来世代への基礎年金の給付水準を確保するために、一つはマクロ経済スライドの未調整分を先送りせずにできる限り早期に調整をする、そして、賃金に合わせた年金額の改定によりまして支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする、こうした年金額の改定ルールの見直しを行うこととしたところでございます。 この年金額改定ルールの見直しに当たりましては、先ほど来御答弁申し上げましたように、低年金の方にも十分配慮する措置、これを併せ講じるということでございますし、また、平成三十一年十月までに福祉的な給付がスタートした後の平成三十三年度から、賃金が下がった際の賃金に合わせた改定の見直しを実施するということでございますので、こういった改革の背景でございますとかあるいは配慮の措置につきまして高齢者の方々に御理解をいただくことは誠に重要でございますので、引き続きしっかりした説明に努めてまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 年金の給付と負担について世代間格差が指摘されている中で、現役世代、特に若年世代の公的年金制度に対する信頼を高めることが求められています。その実現のためには、若年世代にも今回の見直しのメリットを周知する必要があります。 今回の改定ルールの見直しにより、現在二十歳の方が六十五歳になったときに受給する年金額は夫婦で月額二千円程度改善すると説明をされています。この夫婦とは、夫が国民年金第二号被保険者、妻が国民年金第三号被保険者のモデル世帯であるという理解でよろしいかということ、また、単身世帯である場合にはどの程度の年金額の改善が見込まれるのか、法案による改善の効果を分かりやすく説明していただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま先生から御指摘いただきましたように、このマクロ経済スライドのキャリーオーバー制度を導入することによりまして、平成二十六年財政検証のケースEの前提で申し上げますと、現行制度と比べましてマクロ経済スライドの給付水準の調整終了期間が一年短縮をいたします。あわせて、現在二十歳の方が六十五歳になります二〇六〇年度、このときに夫婦の基礎年金月額が二千円上昇するということでございます。 そこで、この夫婦というものはモデル世帯かどうかという御指摘がございました。これはまさに御指摘のとおりでございまして、いわゆるモデル世帯、具体的には、夫又は妻が厚生年金に加入して男子の平均的な賃金で四十年間就業しまして、その配偶者の方が四十年間にわたり専業主婦等の国民年金の第三号被保険者である、そういった世帯の試算でございます。 一方で、では単身世帯の場合はどうかという御指摘がございましたけれども、単身世帯の場合には二〇六〇年度の基礎年金は月額一千円上昇するものというふうに見込んでおります。
○小川克巳君 ありがとうございます。 続きまして、マクロ経済スライドは平成十六年の制度改正によって導入をされました。これまで、発動されたのは平成二十七年度の一回だけ。将来世代の給付水準を確保する観点から、マクロ経済スライドによる調整が先送りされないようにすることが重要であり、平成二十五年の社会保障制度改革国民会議報告書、社会保障制度改革プログラム法においても検討課題とされていました。そういう意味でも、今回の法案はこの課題に対し一定の答えを出したと考えております。 今回の改正は、マクロ経済スライドによる調整が不十分であったときに未調整分を翌年以降にキャリーオーバーすることとしており、法律上は特別調整率という言葉で表されています。 そこでお尋ねいたします。 マクロ経済スライドの調整期間の年金額は、現在はどのような算出式で改定されるのか、また、法案による改正後はどのような算出式で改定されるのか、その変更について分かりやすく御説明ください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) この現在のマクロ経済スライドの仕組みでございますけれども、これは、平均余命の伸長、伸びや被保険者数の減少といった今後の人口構造の変化を踏まえまして、賃金、物価がプラスの場合に限りまして、こうしたものの伸びの抑制を図るという形で年金額、この水準に反映をさせる、こういう仕組みでございます。 そこで、具体的には、例えば、賃金とか物価の改定率が二%であった、その場合にマクロ経済スライドの調整率が〇・九%だったといたしますと、このマクロ経済スライドの調整によりまして、年金額の改定率は二%から〇・九%を差し引いた一・一%となる、こういう仕組みでございます。 その上で、今回の法案にキャリーオーバーの仕組みを盛り込んでおりますけれども、これは、マクロ経済スライドによる調整をできるだけ先送りしないで、これによって、今の現役世代の方々が将来受給する基礎年金の水準が低下することを防ごうと、こういう趣旨のものでございます。 これも例示で具体的に申し上げますと、例えば先ほどのように、賃金、物価の改定率が二%であった、そしてマクロ経済スライドの調整率が〇・九%であったと、同じ仮定を置きます。そして、前年度からの未調整分がしかしながら〇・五%あったということになりますと、その年度の年金額の改定率は二%から〇・九%と未調整分の〇・五%を差し引きまして〇・六%の改定になる、そういう仕組みでございます。 同じように、今度は賃金、物価の改定率が一%、それからマクロ経済スライドの調整率は変わらず〇・九%であった、そして未調整分も前年度から〇・五%持ち越したという場合でございますけれども、この場合は前年度から年金改定率が据置きとなりまして、結果、繰り越した〇・五%のうちの未調整分〇・四%がキャリーオーバーされる。ちょっといろいろ申し上げましたけれども、こういった仕組みでございます。 それで、いずれにいたしましても、この前提で今申し上げましたマクロ経済スライドの調整率でございますが、今〇・九%という例示で申し上げましたが、これは平成二十七年度の数字でございます。平成二十八年度は、このマクロ経済スライド発動されませんでしたけれども、仮にこの調整率を算定してみますと〇・七%でございまして、このように、この調整率というものは平均余命の伸長とかあるいは被保険者数の減少を踏まえて毎年変わり得るものである、こういう前提で御理解を賜ればと思います。
○小川克巳君 経済が上向けばそこら辺の問題はないというふうなことで説明されております。是非、政府一丸となって、経済の上向き、上昇を支えていっていただければというふうに思っております。 続きまして、GPIFの運用関係についてお尋ねをいたします。 まずは、年金積立金が年金財政に果たす役割についてお尋ねをいたします。 GPIFが運用する年金積立金は、国民から徴収された保険料の一部であるとともに、将来の年金給付の貴重な財源となるものであり、GPIFが安定的な運用に努めなければならないことは言うまでもありません。他方、年金給付の財源全体を見ると、その年に現役世代が納める保険料と国庫負担でほとんどが賄われており、積立金から得られる財源は一割程度とされています。 短期的な株価の変動のみを捉えて、株価の下落が直ちに年金の減額に影響するかのごとく指摘されることもありますが、あくまで年金積立金は年金財政上の補完的な役割であることについて十分な説明を行っていく必要があると考えます。 そこで、年金積立金の位置付けについてお伺いします。年金財政において積立金が現状で果たしている役割と、今後の積立金の活用方針について御説明ください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 現在の年金制度の財政の仕組みでございますけれども、御案内のように、これは将来の保険料水準を固定いたしました上で、全体として固定された財源の範囲内で積立金とその運用収益を給付に充てていく、こういったことも含めて長期的な給付と負担の均衡を図る仕組みでございます。その上で、御案内のように、五年に一度、法律に基づいて財政検証を行いまして年金財政の健全性を検証し、一定の積立金を保有しながら財政均衡を保つことができるように取り組んでいるところでございます。 こうした仕組みの中で、御指摘ございました積立金とその運用収入でございますが、これは主に将来の受給者の年金給付に充てることによりまして、今後、少子高齢化が更に進行いたします中で、先ほど来出てまいりましたマクロ経済スライドの調整によります給付水準の調整を緩和し、将来において一定の給付水準の確保に資する、こういった役割を果たすものでございまして、したがいまして、そのために長期的視点に立った積立金の運用を行っているということでございます。
○小川克巳君 株式比率を高めた平成二十六年度十月のポートフォリオ変更後は、株式市場の短期的な変動による収益の増減に注目が集まりやすくなりました。しかし、利子・配当収入であるインカムゲインにも着目する必要があると考えます。 インカムゲインは市場変動の影響を受けにくく、保有しているだけで常にプラスの一定収益が着実に見込めるため、年金積立金の安全な運用を考える上でも重要ではないかと思っております。 そこで、年金積立金におけるインカムゲインの累積収益額に占める割合及びその位置付けについてどのようにお考えか、見解をお伺いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 年金積立金の運用でございますけれども、これは基本ポートフォリオを定めまして、これを長期にわたって維持することによりまして運用収益を獲得していく、こういうことでございますので、ただいま御指摘ありましたように、運用資産を保有しているだけで一定の安定収益が見込まれる利子・配当収入といいますいわゆるインカムゲイン、これは大変に重要なものだというふうに考えております。 そこで、GPIFが設立をされました平成十八年度から平成二十七年度までのインカムゲインの累積額を見てまいりますと、約二十一・一兆円となっております。この額は、その間の累積運用収益額に占める割合が六五・九%に達しているという状況でございます。
○小川克巳君 平成二十六年十月のポートフォリオ変更については、債券に比して価格の振れ幅が大きい株式比率を上げたことに注目が集まっており、世界経済の影響を比較的受けやすい様式について、その下落幅が大きく報じられることも多いと思います。しかし、長期間続いたデフレからの脱却を図り、緩やかな物価上昇基調に移行しつつある現下の経済状況に対応するためには、金利上昇という債券価格の下落リスクを回避する手段としてポートフォリオを変更した意義は大きいと考えています。 もちろん、比較的安全資産とされる債券であっても価格下落のリスクは存在し、それゆえに債券以外の資産に分散して投資することにメリットがあると考えますが、この点について改めて政府の御認識をお伺いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 運用におきまして、株式や債券といいます各資産はそれぞれ資産としての特性とかリスクがございます。比較的安全な資産であるとされてまいりました国内債券でございますけれども、現在、御案内のように、歴史的な低金利の状況にございまして、今後デフレから脱却して物価が上昇していく、こういった局面を想定をいたしますと、今後金利上昇によります保有債券の価格下落のリスクを抱えていることになる、こういうふうに考えております。実際に今年度の第二・四半期におきましては、金利上昇による損失が約六千七百億円を計上したところでございます。 したがいまして、年金積立金の運用のような長期投資に当たってでございますけれども、これは単一の資産で運用するよりも複数の資産を適切に組み合わせた分散投資を行う、こういうことによりまして全体としてのリスクを抑えながら年金財政上必要な利回りをしっかり確保していく、これは大事だろうと思っております。 そういうことで、一昨年十月の基本ポートフォリオの変更でございますけど、以上のような想定の下で、国内債券に偏っておりました従来の基本ポートフォリオから株式などへの分散投資をより進めまして、長期的に見て年金財政上必要な積立金を下回ってしまうというリスクを少なくする、そうした考えで行われたものでありまして、適切な見直しだったというふうに考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 次に、運用に関するもう一つの改正事項である短期資金の活用についてお尋ねをいたします。 年金財政を大きな財布として見たとき、収入面では毎月保険料収入が得られる一方、支出面では、偶数月の年金支給となっており、奇数月においては短期的に余裕資金が生まれる財政構造となっています。安全な運用が大前提ですが、この奇数月の短期の余裕資金を有効活用しない手はないと考えます。これまで短期の余裕資金は国庫短期証券等による限定的な活用に限られていましたが、今回の法案により、既に機関投資家等で一般的となっているコール市場の活用が可能となります。 コール市場の活用に充てられる短期の余裕資金の具体例と規模、また現状の国庫短期証券等による短期運用と比較したコール市場活用の優位性についてお伺いをいたします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) GPIFが保有いたしております短期資金でございますけれども、これは具体的には、例えば運用資産の時価変動あるいは満期償還などによりまして、実際の資産構成割合は、基本ポートフォリオから大きく乖離するようなことがあった場合には、基本ポートフォリオを維持するために資金の回収とか配分をいたします。これはリバランスというふうに申しております。それから、もう一つは年金給付に充てるために運用資産を年金の特別会計に移動する、こういったときのために一定の短期資金を保有しているという状況でございます。この短期資金の規模でございますけれども、これは市場動向等によりまして変動いたしますが、平成二十七年度末時点では約一兆四千億円というふうになっております。 この短期資産でございますが、現在、国庫短期証券あるいは譲渡性預金などによって運用いたしておりまして、これは短期金融市場の動向などによりまして、どういった運用資産あるいはどういった方法が最適かということは変わってくるわけでございます。したがいまして、様々な運用資産や方法でより安定的、効率的に運用していく、こういうことが必要でございます。 そこで、今回の改正案では、短期資金につきまして、金融機関の間の取引でありまして安全性が高いコール市場での運用を新たに可能にするように追加しているところでございます。
○小川克巳君 ありがとうございます。 私の用意した質問に関しては以上でございますが、いずれにしましても、年金制度、これまで何度かの改定をされて、非常にややこしい構造だったものが少しずつシンプルになってきているかなというふうには思います。 ただ、いずれにしましても、私自身、ずっと勤務先の厚生年金に加入しておりましたが、今回国民年金に移行するということで、手続そのものをよく認識していないというふうなこともあったり、あるいはホームページを確認しても求められる情報はなかなかすっきりと出てこないというふうなことがあります。最後に、どういった案内でも一度御相談にお出かけくださいというふうな言葉で大体締めくくられておりまして、足を運べというのかというのが率直な感想でございます。 ですので、私みたいな不精な人間もおりますし、あるいは、なかなか諸般の事情で役所に出向けないというふうな人たちも少なくはないというふうに思っております。是非国民が求める情報をどういったものなのかといったことをしっかりと把握していただいて、的確にその情報を提供するという体制が今後大事だろうというふうに思います。是非その辺り、いかめしいホームページではなくて、もう少し情報をすんなりと受けられるようなホームページ、情報提供の体制を整えていただけると非常に有り難いというふうに思っております。 三分ほど早くなりましたけれども、これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文でございます。 今日は、公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案でございますが、各論について私の方からは少し御質問をさせていただきます。 初めに、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進でございます。 従業員数五百一人以上の適用事業所に勤務する週二十時間以上の短時間労働者につきましても、平成二十八年十月から厚生年金の被保険者とされました。今般、五百人以下の適用事業所の短時間労働者についても適用拡大を図るとされておりますけれども、社会保障審議会年金部会では、適用事業所に勤め適用要件を満たす被用者については、本来全員に被用者保険が適用されるべきであるとされる一方、滞納事業者も生むという懸念も示されているところでございます。 そこで、質問でございますが、伊原年金管理審議官に伺いたいと思います。 五百人以下の事業所に適用拡大しても未適用事業所が存在すると、この未適用事業所に勤務する従業員は、短時間労働者に限らず本来の加入者も厚生年金に加入できないことになるわけでございます。未適用事業所について、平成二十八年から、法人番号の適用に合わせて国税庁から法人番号を加えた情報を受け、日本年金機構において厚生年金適用事業所とのひも付きを完了し、加入指導を加速するとされています。調査対象としている事業所は全国にどのくらいあると認識されているか、また、適用に向けて指導は具体的にどのようにされているか、そして、その実績についてお聞かせ願います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 まず、調査対象としている事業所につきましては、平成二十六年十二月に提供を受けた国税庁の法人情報を活用しまして、平成二十七年九月末時点では、厚生年金の適用可能性がある事業所としまして約七十九万事業所あると把握しておりました。その後、日本年金機構において加入指導に取り組むほか、今御質問にありましたように、本年三月からは国税庁からの法人番号をいただけるようになりまして、作業の効率化が進みました。おかげさまで、本年八月末時点では、七十九万事業所がありましたものが約四十九万事業所まで減少しております。他方、平成二十六年十二月以降に国税庁から情報提供を受けまして、新たにその後厚生年金の適用の可能性がある事業所として約七万件を把握しております。したがいまして、七十九万ありましたのが四十九万に減りましたが、新たに七万件出てきておりますので、全体としまして、今年八月末時点では、五十六万事業所あるというふうに考えております。 このような状況が現在の全国の状況でございますが、加入指導の実績でございます、次に。平成二十七年度につきましては、九・三万事業所を適用いたしました。これは平成二十二年度、これ年金機構が発足した年でございますが、これと比べまして、約十九倍の加入実績となっております。今年度に入りましても、八月末までの五か月間で既に約五万件の事業所を適用いたしました。 まだ、しかしながら先ほど申し上げましたように、未適用の事業所ございますので、更に取組を加速していきたいと考えておりまして、今年春より順次六十二万の事業所に対して調査票を送付し、実態調査を実施中でございます。その結果をまとめまして、年度内には具体的な対策を取りまとめ、関係団体、関係省庁とも連携しながら、更に対応を進めてまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 今のお話を聞きますと、かなりうまくいっているというか、全体的にはうまくいっているのではないかと私は思うわけでございますが、更に加入指導を行い、厚生年金に加入する事業所が増えますと、それとともに滞納の事業所も実際増えてくるんじゃないかというふうに懸念を持っているわけでございます。 現在、滞納事業所というのはどのくらいあると認識されているのか。又はその滞納事業所へ納付指導、さらに滞納処分というもの、これに対しては適切に行われているか、教えていただきたいと思いますが。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 まず、滞納事業所の前に適用事業所がどれだけあるかということでございますけれども、直近の実績では、平成二十七年度末におきまして、約百九十七万五千事業所となっております。したがいまして、二十二年度末が百七十四万九千事業所でしたので、約二十三万事業所、一三%、適用事業所は増えております。 このように適用事業所が増えている中で、滞納事業所がどうなっているかということでございますが、直近の実績では、平成二十七年度末におきまして、滞納事業所数は十三万六千事業所となっております。これは、平成二十二年度末の十六万二千事業所に比べまして二万六千事業所、約一六%減少しております。あわせまして、納付率につきましても、平成二十七年度末は九八・八%でございまして、平成二十二年度末の九七・八%に比べまして一%上昇しております。 このように、厚生年金に加入する事業所が増えておりますが、他方、それに伴って滞納事業所が増えるのではないかという御懸念につきましては、現時点においてはそのようなことはないというふうに考えております。 また、もう一つ、あわせまして、滞納事業所に対してしっかり対応しているかという御指摘がございましたけれども、まず保険料の納付が滞り、結果として滞納となった事業所に対しましては、まず滞納の解消に向けた分割納付などの納付指導、あるいは催告を行っております。しかし、こうした取組をしても納付意欲が認められず、滞納の解消が見込めない事業所に対しましては、国税徴収の例によって、財産調査や差押えといった強制的な処分を行っております。 ちなみに、差押えの実施状況を見ますと、平成二十二年度が一万三千七百七事業所であったのに対しまして、平成二十七年度は二万四千三百事業所と、約一万事業所、七七%増加しております。 いずれにつきましても、こうした未加入対策、さらに滞納事業所に対する納付指導、滞納処分につきましては、引き続きしっかりと対応していかなければいけないと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 本当に、考えてみますと、滞納は誰もしたいわけではないとは思うんですが、その状況によって、それぞれの事業所の状況によって随分変わってくると思います。そうはいいましても、いわゆるきちんと納税ということの基本に立ちますと、その指導を強めていかなければいけないという面がありますので、今後ともお願いしたいと思うところでございます。 五百人以下の事業所につきましては労使の合意に基づき適用拡大を可能としておりますけど、ある民間調査によりますと、週二十時間以上の短時間労働者で被用者保険の適用を希望している方は約三〇%という結果も出ております。今回の法案で適用となる従業員約五十万人とされておりますと、十五万人ぐらいがその適用になってくるんではないかと思うところでございます。 本年十月より適用拡大されています五百一人以上の事業所につきましては短時間労働者の適用については労使の合意の条件がございませんが、五百人以下については労使の合意が条件となっておるところでございます。十五万人が適用を希望している、こういうような事業所、一人以上の事業所も当然対象となるわけでございますから、小規模の事業所において労使合意といっても、事業主側の意向が強いんじゃないかという考えを持っているところでございます。今回の法律改正で被用者保険の加入者の拡大を図ることを目的にしていますので、短時間労働者が希望し、しっかりと労使交渉が合意を得るには、事業主側の理解が非常に肝要だと思います。 そこで、橋本副大臣に伺います。 政府はキャリアアップ助成金等の活用により積極的に事業主を支援するとしていますが、厚生労働省は、今回の適用拡大で新規適用数をどのくらいとして推計しているか、また、適用拡大促進に向けての取組について、先ほどちょっとお話しいただきましたけど、もう一度御説明願います。
○副大臣(橋本岳君) 短時間労働者の方の就業調整を防ぎ、労働参加を支援するとともに、将来の所得や年金を確保していただくためには、被用者保険の適用拡大を着実に進めていくことが重要であると考えておりますし、また、御指摘のとおり、事業主の方の御理解、もちろんそれから働いている方の御理解も併せてですが、両方共に御理解をいただくことが肝要だろうという御指摘はまさにそのとおりだろうというふうに思っております。 まず、その新規適用者数の見通しでございますが、この十月から大企業で働く約二十五万人の短時間労働者を対象に被用者保険が適用されておりまして、さらに、今回提出している法案は中小企業などで働く約五十万人の方の短時間労働者についても適用拡大の道を開くものでございますが、どの程度が実際に対象になるのかというのは、ちょっと現時点では、そのまさに労使の合意というのがどのようになるか等々もあるわけで、予測が難しいところはございます。 ただ、現在、厚生年金の適用対象外の事業所が労使合意の上で適用事業所になる現行の任意包括適用制度の対象者の割合が、適用対象外の事業所で週三十時間以上働く方の約五%であること、また、独立行政法人労働政策研究・研修機構、JILPTと申しますが、この調査において、週二十時間以上等の短時間労働者が被用者保険適用を希望する割合が約三〇%であったこと、もしかしたら委員と同じこれは調査かもしれませんが、さっきお話しいただいたことかもしれません。こうしたことを踏まえれば、労使合意であるこの仕組みの利用の割合は五%から三〇%というさっきの二つの数字の割合の間のどこかということになるのではないか、このようなふうに考えているところでございます。 適用拡大を進めるに当たりまして御理解をいかに広げるかということでございますが、短時間労働者の方に対しては、将来の年金額が増え、医療保険の給付も充実をするというメリットや対象者の範囲について、リーフレット等を活用して着実に周知、広報を行ってまいります。また、事業主の方に対しては、キャリアアップ助成金の拡充を図り、労働者本人の希望を踏まえて働く時間を延ばすことを通じ人材確保支援をすることとしておりますし、また、もちろん助成金の拡充につきましてもちゃんとお伝えをしていくということも大事であろうと、このように考えております。 更なる適用拡大につきましては、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められております。働きたい方が働きやすい環境を整備する観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響などを見ながら引き続き取り組んでまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 私は、一人でも多くの方に入っていただけるような制度をつくるということに関しては非常に大切だと思っておりますので、今後とも取組をいただけたらと思います。 今回の適用拡大については、国や市町村、被保険者の数にかかわらず一律に適用となるわけでございます。職員数が五百人以下の都道府県というのは存在しないとは思いますけれども、職員数が五百人以下の市町村は相当数あるのではないかと思います。特に、定員職員として雇用できずに短時間労働者として雇用している市町村も多いのではないかと思います。小さな市町村ほど財政力指数は小さいと思われますので、私、それこそ長野県の小さな村の出身でございますので適用拡大については賛成しているところでございますが、これには加入促進に向けて市町村への支援が必要だろうというふうに思っております。 そこで、鈴木年金局長さんにお伺いしたいんですが、職員数五百人以下の市町村は全体の市町村のうち何割ぐらいあるか、そして今後適用される短時間労働者数の見込みはどのくらいに見ているかということ、さらに予算措置等市町村の負担分について厚生労働省としての取組はどうなっているか御説明をいただきたいんですが、お願いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) これ、まず職員数五百人以下の市町村でございますけれども、平成二十五年の総務省の地方公共団体定員管理調査というのがございます。これによりますと、指定都市を除きます全市町村数千七百二十二のうち常勤の職員数が五百人以下の市町村数、これが千百九十八ございまして、割合にして約七割でございます。それから、今回の適用拡大の改正によりまして地方公共団体自体はその規模を問わず一律に強制適用となるわけでございますけれども、今般の措置によりましては約七千人の短時間労働者の方々が厚生年金の被保険者になるというふうに見込んでございます。 そこで、この改正によりまして、御指摘のように、市町村が負担する保険料、これが増えるわけでございます。この増加分につきましては、平成二十九年度の地方財政計画におきまして所要の額をきちんと見込めるように、これは関係部局に今要望を提出いたしておりまして、調整を進めているところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 本当に、市町村は市町村なりの悩みを持っているところでございますし、日本の地方自治でいえばどうしても交付税に頼っているという現状があるわけでございます。そういう中で、地方創生の面からしても大切な一つとして考えられることもございますので、是非進めていただけたらと思うところでございます。 では次に、国民年金第一号被保険者の産前産後の期間の保険料の免除でございます。 これにつきましては、先ほど小川議員の方から質問が随分ございましたが、私は、平成二十四年に成立いたしました年金機能強化法により、二号被保険者について平成二十六年四月から産前産後の休業中の保険料が免除されていますが、その年金機能強化法の附則で国民年金の第一号被保険者についても産前産後休業中の国民年金の保険料の納付義務を免除する措置について検討が行われるものとされたことから今回の改正に至ってきたものと考えているところでございます。 ここで鈴木年金局長さんにお伺いしたいんですが、免除期間の基礎年金を満額保障するとして国民年金の保険料を月額百円程度引き上げるとしておりますが、次世代育成支援のために被保険者が折半してこの国民年金の被保険者全体で対応するとしておりますが、保険者、被保険者の理解が得られるように丁寧に説明していくことが必要かと考えております。 今回、一号被保険者の保険料の出産予定日の前月から四か月分を免除し、その免除期間の基礎年金を満額保障するとした理由でございますが、これについてもう一度、先ほどよりちょっと詳しく御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般の国民年金一号被保険者の産前産後期間の保険料免除とその期間の給付の保障でございますけれども、これはいわゆる機能強化法の附則で、国民年金のこの部分につきまして検討課題とされておりました。これを受けまして社会保障審議会の年金部会で検討を進めてまいりまして、平成二十七年一月に議論の整理ということで一定の考え方をまとめたわけでございます。 その中では二点整理をされておりまして、一点は、この被用者保険においてなぜ産前産後休業中の保険料免除、これを実施をしたのかというと、これはまさに先生今御指摘にありましたように、将来の制度の支え手の育成を支援する、こういった側面に着目して導入されたものであるということ、この点においては国民年金の第一号被保険者の産前産後期間の免除の取扱いも同様であるということ。 それから、もう一点でございますけれども、そもそも産前産後期間にどうしてこういうような配慮措置を講ずるかということでございますが、これは、この期間におきます母体保護の必要性、これに着目して行われているわけでございまして、当然、この観点から申しますと、厚生年金の二号被保険者も国民年金の一号被保険者も変わりはなく共通でございます。したがいまして、国民年金においても同様の措置をとる必要があるだろう、こういうような考え方の整理が行われたわけでございまして、これを踏まえまして、次世代育成支援の観点から今般の配慮措置を設ける。 その際、先ほども御答弁申し上げましたけれども、費用が伴いますので、その負担をどうするかという問題がございます。これは二つございまして、一つは、同じく厚生年金で既にとられている措置、これに伴います費用は厚生年金全体で賄うというような形で今実施をいたしております。国民年金につきましても、次世代育成支援という趣旨でございますので、これに伴います費用は国民年金全体で支える、これが適切であろう、厚生年金との公平も図られるということでございますので、そういった観点から、国民年金の保険料を月額百円程度引き上げさせていただきましてこの次世代育成支援の措置に充ててまいりたいと、こういったような考え方の整理で今般実施を御提案を申し上げたわけでございます。 こうした趣旨、考え方につきまして御理解が得られるように、更に私ども丁寧によく御説明をしてまいりたいというふうに考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 次世代育成支援、非常に大きな課題だと思いますので、こういう制度がきちんと早く整備できるということは私はいいことだと思うところでございます。また、年金の、やはり百円という月額ではございますが、分かち合いということも基本にあるんだろうというふうに理解いたしました。 では次に、国民年金の納付率についてちょっとお伺いしたいと思います。 国民年金の収納につきましては、地方分権推進委員会の第三次勧告を踏まえた平成十二年の地方事務官の廃止により、地方事務官が行っていました事務、これを国の直接執行事務としたわけでございます。また、平成十四年度から、市町村が行っていた収納事務でございますが、これも国が行うということになり、納付率が低下している状況というふうにずっと聞いていたところでございます。 ここ数年、改善傾向があって、平成二十五年度の最終納付率が平成二十七年度末では七〇%に改善されているということを聞いているわけでございます。また、厚生労働省が発表しています平成二十七年度の国民保険料の全額免除者の割合、全国平均で三五%となっておりますが、都道府県別に見ますと二四%のポイントの乖離があるわけでございます。 ここで伊原年金管理審議官に伺いたいんですが、厚生労働省の発表資料によりますと、国民年金の新法が施行後、昭和六十一年以後、国民年金保険料の総納付月数は年次を追うごとに減少する傾向があるわけでございます。これは被保険者全体の減少ということもありますし、全額免除者、この増加もあると思います。また、納付率の低下ということもあろうかと思っているところでございます。この傾向に対してどうお考えか、御見解を伺いたいということ、そして、無年金者をつくらないための免除制度の広報について取組を御回答いただきたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 まず、納付月数が年次を追うごとに減っていることについての見解という御質問でございましたが、先生御指摘のとおり、国民年金の保険料の納付月数は年々減少しております。これは大きく三つの要因があると考えております。 一つは、産業構造の変化によりまして、第一号被保険者から第二号被保険者への移行が進んでおります。その結果、第一号被保険者の数そのものが減少しております。ちなみに、昭和六十一年には千九百五十一万人でございましたが、平成二十七年には千六百八十八万人と、約一五%減少しております。 それから、あわせまして、昭和六十一年からこれまでの間の動きとしまして、学生納付特例や納付猶予といった新たな制度がつくられました。あるいは低所得者の方への免除勧奨といった取組も進みまして、全額免除者の数が増加しております。ちなみに、昭和六十一年には二百二十六万人でございましたが、平成二十七年には五百七十六万人と、一五五%増加しております。 あわせまして、これも御指摘いただきましたけれども、納付率、これが低下しておりまして、最大の要因としましては、市町村が行っていた保険料収納事務を国に移管したというようなことが背景にあったものと思います。 こうした三つの要因が複合的に影響し合いまして、納付月数が今減ってきているということがあろうかと思います。 それからもう一つの御質問でございますが、無年金者をつくらないために、納付率を上げたり、あるいは免除のちゃんとした広報をすべきではないかという御質問でございますけれども、まさに大事な課題だと思っております。 納付率を上げるためには、コンビニエンスストアでの納付など納めやすい環境を整備していくということが大事でございますし、あわせまして、一定以上所得のある未納者に対しましては強制徴収をちゃんとしっかりやっていくという取組も必要だと考えております。 さらに、経済的に保険料納付することが困難な方には保険料の免除や猶予制度を活用していただくという観点から、日本年金機構のホームページ、政府広報などでしっかりと周知していく、広報していく、さらには、個別に該当するような方にはお知らせを送付して手続を勧奨するというようなことを進めているところでございます。 さらに、新たな取組としまして、今年の七月からは納付猶予制度の対象を三十歳未満から五十歳未満に拡大いたしまして更に進めておりまして、今後とも、免除制度や納付猶予制度の、あるいは免除等期間につきましては、十年間、後から追納することも可能です。こうしたことについての周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 非常に一号から二号に移っているんだという傾向は分かりました。また、これから、無年金者をつくらないようにするためというのはこれ非常に大きなことだと思うんですね。国民の皆さん、本当に幸せに暮らすということは当然そうなんですが、基本的なことをしていかないと非常に大きな問題に最後なるわけでございますので、いろんな仕組みを進めていただけたらと思います。 では次に、年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFの組織の見直しについてというのがございます。これについて御質問させていただきます。 GPIFは、国民の皆さんから預かった大切な年金保険料をいかに運用していくか、GPIFに課せられた運用の責任というのは極めて重いと考えているところでございます。現在のGPIFは独任制の機関であり、理事長に権限や責任が集中しているわけでございます。裏を返せば、責任所在の明確さという点では一定の意義があったと言えます。 厚生労働大臣、塩崎大臣にお伺いしたいと思うんですが、この法案において、経営委員長を始めとする経営委員会のメンバーの選任についても厚生労働大臣が任命権者となり、引き続き国民年金保険料を預かる世界最大規模の運用機関の最終責任者としての厚生労働大臣の責任は非常に重いと思います。そこで、これに対する大臣の決意をお伺いしたいと思います。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘いただきましたように、年金積立金の運用というのは最終的には厚生労働大臣が責任を持って行う、そういう公的年金の事業でございます。そういうことから、本法案により新設をいたします経営委員の任命を含めて、GPIFの運用に関しても厚生労働大臣がその最終的な責任を負うということになるわけでございます。 私といたしましては、将来世代のために、国民からお預かりをした年金保険料、これを原資とする年金積立金を安全かつ効率的に運用をして、年金財政上必要な利回りを長期的に確保していくということが私に課せられた最大の使命、責任であると考えております。 この御審議をいただいております法案では、国民から一層信頼される組織体制の確立、年金積立金の安全、効率的な運用のためにGPIFのガバナンス強化などを図ることを提案をしているわけでございまして、今回の法案の趣旨を御理解をいただいて、法案を早期に成立をし、国民のこの積立金の運用に関しての信頼感というものを取り戻していきたいというふうに思います。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 大臣のきちんとした明快な決意をお聞きしましたが、この法案で、GPIFは独任制から合議制への転換を図るということになりますが、そもそも独任制と合議制ではそれぞれのメリット、デメリットがあるのではないかと思います。例えば、意思決定の迅速性の観点からは独任制の方が利点があると思われ、株式市場や金融市場の動向を逐次フォローする現場では、特に意思決定は迅速性が欠くことはできないものと考えているところでございます。 そこで、鈴木年金局長さんにお伺いをします。 実際の運用につきまして、国内債券の一部の自家運用を除き、信託銀行、投資顧問会社などの運用受託機関を通じて国内外の債券、株式で運用されていますが、改正後は、合議制の経営委員会の下で執行部から運用機関への指示が迅速に行われるのか、また現場での事務手続はどのように進めるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般の改正案におきましては、GPIFにつきまして外部有識者によります合議制の導入と、それから意思決定、監督と執行の分離、これを行いまして、全体としてガバナンス強化を図ってまいりたいというふうに考えております。 その中で、この合議制の経営委員会でございますけれども、これは基本ポートフォリオなどの法人の重要な方針を審議、決定をしていただくところでございます。一方で、理事長以下の執行部は、この経営委員会が定めました重要な方針に従って運用受託機関への資金の配分、あるいは回収、情報収集、こういったような日々の業務執行を行うわけでございまして、言わばその経営委員会と執行部の両者の適切な役割分担の下で積立金の運用管理を進めていくことになるわけでございます。 そこで、具体的には、例えば運用の現場でGPIFの職員が行っておりますことといいますと、運用受託機関に対しまして金額や時期を明示して資金を配分したり、あるいは回収を指示するというような業務、それから適切な運用管理が受託機関において行われているのか、現在の運用環境をどう判断しているのかなど、こういった必要な情報収集を行う、これがGPIFの職員が現場で行っている業務でございます。 これらの業務といいますのは執行部の判断で行われまして、経営委員会がこうした業務に直接に関与するというものではございません。こうした場合に、経営委員会は、自らが定めました方針に従ってきちんと業務執行が行われているのかどうか、こういうことを例えば常勤の監査委員などを通じまして把握をいたしまして、必要があれば執行部から報告を求めるなど、こういった適切な措置をとっていく、全体としてこういう立て付けになっているわけでございます。 したがいまして、今般の合議制の導入によりまして日々の業務執行の迅速性が損なわれるというものではございませんで、外部の有識者によります適切な監督の下で執行部が機動的な業務執行を行う、こういった体制が可能になるものと考えております。
○宮島喜文君 現在の運用委員会のメンバーは、経済、金融の有資格者と、資格要件となっております。今回の法案では、設置されるこの経営委員会のメンバーですが、これに加えて資産運用、経営管理に関する有識者や実務経験者も候補者となるわけでございます。 そこで、もう一度鈴木年金局長さんに伺いますが、現行では、先ほどもお話がありましたが、理事長を含む執行部が基本ポートフォリオ等重要な方針に関わる最終決定となっております。改正後の合議制では、経営委員会が主な業務ということになるわけでございます。資産運用の実務経験者を経営委員に登用すれば、年金積立金の運用益の安定確保をする上で極めて有用、有意義だと考えられる一方、これまでの運用経験が利益相反の懸念につながることもありはしないかというような気もするわけでございます。 これまで以上に利益相反を防止するような仕組みが必要と考えますが、本法案における対応をどのように考えているか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 現在、GPIFを取り巻く市場運用環境でございますけれども、これ、様々な運用商品が出てまいりましたり、あるいは新たなリスク管理手法がどんどん開発されていくということで、高度化、複雑化が大変に進んでおります。こうした状況に適切に対応していくということになりますと、この経営委員、これは法人の重要な方針を決定をしたり執行部の業務執行を監督する立場でございますけれども、こうした経営委員の方々には、学識経験者のみならず実務に精通した方にも担っていただくことが必要だと、こういうふうに考えております。 その一方で、まさにこの積立金の運用につきましては、法律の規定に基づきまして専ら被保険者の利益のために行われるということでございますので、この経営委員の任命に当たりましても、御指摘のような利益相反を防止する、こういった観点が大変重要だろうというふうに思っております。 そこで、今回の改正案では、経営委員につきまして三点ございます。一点は、取引上密接な利害関係を有する金融事業者の役員はそもそも経営委員になることができない。そして、二点目といたしまして、自己あるいは第三者の利益を図る目的をもってGPIFに契約を結ばせることは禁止をする。三点目といたしまして、いわゆる慎重な専門家としての注意義務あるいは忠実義務といいました受託者責任、こういったものを課す。こういった三点につきまして法律上明確に規定をするということにいたしておりまして、こうしたことを通じまして利益相反が生じないように配慮した仕組みとしております。 いずれにいたしましても、国民の疑念を招くことがないようにしっかりとした制度の構築と運用に努めてまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 やはり国民の信頼を得るためには、ガバナンスの改革とともに、この情報公開を含む運用の透明性というものも確保していくということが重要となると私考えているところでございます。 では、橋本副大臣に伺いますが、先ほどもお話ございましたが、平成十三年度から市場運用を開始いたしまして、単年度では運用損が生じている年度もございますが、平成二十八年度の第二・四半期の運用状況では四十二兆円強の累積収益額となっているところでございますが、今年からGPIFが保有する株式の銘柄や時価総額についても全面公開して、その運用に関する情報を公開をするという観点で進められていると聞きますけれども、一方、運用に関する意思決定の戦略性ということから考えますと、市場の関係者にその手法というか手のうちをさらすという、こういうリスクも当然出てくるわけでございまして、その懸念についてどう考えているかお聞きしたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 御指摘のとおり、GPIFは国民から預かった保険料を原資として将来の年金給付のために長期運用を行っておるわけでございますから、その運用業務の透明性を確保することは極めて重要と、このように考えております。ですので、GPIFでは、運用状況についてホームページやユーチューブ、ツイッターなど様々な媒体で定期的に公表すること、運用委員会の議事録や議事要旨、資料の公表、GPIFの保有する全銘柄の公表といった様々な取組をそれぞれ進めているところでございます。 一方で、これも御指摘のとおりですが、法人の具体的な投資行動や投資戦略に関わる情報については、その開示によって他の市場参加者に利用され、かえって被保険者の利益を損ねるおそれもあろうということはあります。このため、これらの情報については、開示に当たって慎重な配慮も必要になるというふうに考えております。 ですから、例えば今年から取組を開始した保有銘柄の情報については、毎年度末の保有状況を一定期間経過後に公表を行うとともに、市場に与える影響を検証しつつこれを段階的に実施をしていくなどの配慮を行っているところでございまして、議事要旨と議事録の公表等についても、議事要旨については確認取れ次第公表しますが、議事録そのものについては一定期間を置く、こういうような配慮をしながら公表していると、こういうことでございます。 引き続きまして、被保険者の利益を損ねることのないよう十分に配慮しながら、年金積立金の運用について適切な情報開示に努めてまいる所存でございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 時間もございませんので、次に、日本年金機構の国庫納付規定の整備についてお伺いいたします。 日本年金機構は、平成二十二年一月に社会保険庁の廃止に伴い、機構法に基づいて設立された特殊法人で、固定資産については、設立の際、年金特別会計で保有していた土地、建物などの固定資産は国から出資されたものと理解しております。 馬場政務官にお伺いしたいんですが、いわゆる昨年の会計検査院からの指摘を踏まえ、今回、機構法に不要財産に係る国庫納付規定を設けることとしたと承知しておるわけでございますが、この背景、改正の目的について端的に御答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) 日本年金機構は、旧社会保険庁から業務運営に必要な財産を継承して設立された組織でありますが、日本年金機構法が成立した平成十九年六月の段階では、不要財産が生じたとしてもそれを国庫納付をすることまでは想定しておらず、不要財産の国庫納付に関する規定を設けておりませんでした。その後、平成十九年十二月に独立行政法人整理合理化計画が閣議決定され、独立行政法人については保有する合理的理由が認められない財産は国庫納付する方針が示され、平成二十二年五月に独立行政法人通則法が改正されましたけれども、不要財産に関する国庫納付規定が整備されました。 さらに、平成二十七年十月には、会計検査院から、日本年金機構においては長期間入居者のいない宿舎を始め保有する合理的な理由が認められない財産については見直すとともに、厚生労働省においては日本年金機構が不要財産を国庫納付できるための必要な制度を整備するよう指摘されました。こういった経緯を踏まえて今回の法律改正に至ったものであります。 以上でございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 宿舎で八宿舎が会計検査院から指摘受けているわけでございますが、そのほかにまだ百九十九ぐらい宿舎があると聞いております。これを今後どうしていくかということに関して一言お聞きしたいんですが。
○大臣政務官(馬場成志君) 日本年金機構の職員は、閣議決定に基づき、キャリアにおいて全国異動が義務付けられております。年金機構が保有する宿舎は、こうした地元を離れて一時的に転居を命じられた広域異動者に限り利用できるものであって、福利厚生目的で提供されるものではないことには留意する必要があるというふうに思います。 会計検査院から不要財産として指摘された八宿舎については法案が成立すればいつでも国庫納付ができる状態でありますが、それ以外の宿舎についても、家賃補助や民間の借り上げなど様々な住居対策がある中で、経済的に見て最も合理的な方法は何かという観点でその存続の要否を判断すべきだと考えております。 現在、年金機構は平成三十年度までをめどに組織の集約等を進めており、地域ごとに必要な人員数などを踏まえ、広域異動者数を見込み、宿舎利用のニーズを見極めることといたしております。 今後、こうした宿舎利用のニーズ等を踏まえつつ、外部有識者の意見を伺いながら、百九十九ある個々の宿舎ごとにコスト比較を実施し、その取扱いを明らかにさせる考えであります。
○宮島喜文君 ありがとうございます。 最後に大臣にお伺いします。 この八宿舎については不要ならもう返すということになりますので、今後とも進めていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、木村義雄君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 休憩前に引き続き、公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 民進党のトップバッターで今日質問させていただきますが、初めに一言申し上げておきたいと思います。 このような大切な法案、それが、大変残念なことに、衆議院では、野党側が審議のために必要だと要求した資料が提出をされず、挙げ句の果て、委員長職権で何度も委員会が立てられ、たった二十時間ちょっとの議論で十分な中身の質疑ができずに、強行的な採決がこれまた委員長職権で行われてしまって参議院に送られてきた。甚だ残念ですし、強く抗議をしておきたいと思います。 先ほど島村委員が言われました。僕らも全く同感です。議論をするためには、我々の審議に必要な資料、データ、これ必要です。それないままに議論せよと。いや、このことが私は非常に審議を妨害してしまったのだと思っています。 これ通告していませんが、大臣に一言お伺いしておきます。安倍総理が最後に言い放たれました。私が述べたことを理解しないなら、何時間やっても一緒だと。これが、議会に法案審議をお願いされている立場の総理の発言でしょうか。このことも含めて、大臣、この参議院での審議に臨むに当たって、まさかよもや同じような考えでこの審議、臨まれているんじゃないと思いますが、このことを一点確認しておきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、年金というのは国民生活にとって大変重要な問題であるということは私も全く異存のないところでございますから、しっかり御議論いただきたいというふうに思っております。 総理が今御指摘をなさったような発言をしたのは、三割カットを提案している法案ではないということを申し上げたにもかかわらず、それにきちっと御反応をいただけなかったということだろうというふうに思っていますので、この参議院におきましてはしっかり冷静で中身のある議論を是非お願いをしたいというふうに思っています。 国会の運営につきましては私どもが云々することではないので、皆様方に御審議をお願いをしている立場でございますので、是非しっかり御審議をいただければ大変有り難いというふうに思っております。
○石橋通宏君 繰り返して申し上げますが、こちら側がまさにその真摯な審議、議論のために必要だと、だからきちんと出してほしいと要求した資料を出さないままに、理解しない方が悪い、これは余りに傲慢な態度じゃないでしょうか。 我々はこの後しっかりと、今日、私のこの質疑でも資料の要求、求めたいと思います。是非、しっかりと審議をするためにも、与党の皆さんにも、一体この法案がどういう効果を及ぼすのか、それを理解した上で真摯な議論をする、そういうことだと思いますので、これは是非そのためにも資料の要求、後ほどさせていただきますので、お応えをいただきたいと思います。 それでは、質疑に入ってまいりますが、今日、私トップバッターですので、まず、基本的なちょっと考え方、余りに平行線で水掛け論的なことが多いので、ちょっと前提のところを大臣と確認をさせていただきたいんです。 これ、現行の年金制度、基本的に二〇〇四年の年金制度改革、これで財政の基本を決めたわけですね。要は、財政は固めると。保険料を固定する、国庫補助も固定する、それで積立金、これで長期的に運用バランスを図る。この今の前提条件の下で長期的にバランスを図る、世代間のバランスを図る、この年金財政の安定ということと、では、まさに公的年金制度が高齢退職者の方々の老後の安定、安心を守る機能、役割を果たし続けることができるのかどうか、そのこととはやはりしっかり区分をして、両方確保できるのかどうかという議論をしなければならないと、このことは大臣も認識は共有いただけるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的には私どもも、絶えず年金でどのような生活をしていただけるようになるのかということは考えていかなければいけない問題だと思っております。 一体改革の議論をした際にも、同時に今回の、随分議論になりましたが、これはもう既にお通しをいただいた年金受給資格期間の短縮というのは、やはり無年金の中で生活をしなきゃいけない人たちをどうやって減らすのかということもあり、年金生活者支援給付金の創設も、同時に今おっしゃったような暮らしをどうしていただけるようになるのかという年金の役割に関連してこの支援給付金というのが提案をされているわけでございますし、医療、介護の保険料の負担の軽減なども同時に議論しましたが、そういった社会保障全体の中で年金がどういう役割を果たすべきなのかということはしっかり議論をしていかなければいけない問題だと思っております。
○石橋通宏君 大臣、しっかりとした認識合わせをしたいので、聞かせていただいたことを是非しっかり整理しながらお答えをいただきたい。それがこれ聞いていただいている国民の皆さんにも、この法案、どういう意味を持つのかお分かりいただけるんだと思うんです。 ちょっと角度を変えますが、今回の年金法案によって長期的な世代間のバランスを図ること、このことがイコール将来先々にわたって高齢者の暮らしを安心、安定的に守るということと同義ではない、自動的にそれが保障されるものではないと、そこは確認いただけるんですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 制度の持続可能性と、それから給付の十分性といいましょうか、そういうものを、これはやはりバランスは取らなきゃいけないというふうに思っておりまして、これは海外のOECDなどのレポートでも指摘をされているとおりで、先進国でこれ共通の課題としてあるんだろうと思います。 とりわけ、我が国は少子高齢化が進む中で、二〇五〇年には一人の若い世代、これ一・二人で一人の高齢者を支えるということになるわけでありまして、厳しい制約の中でこの制度の持続可能性というのと給付の十分性、これをできるだけ高いレベルでバランスをどうやったらさせられるのかということをこれ引き続き財政検証を踏まえて検討をして、必要な対応は絶えず行っていかなければならないというふうに考えておりまして、今回の法律自体もそのような考え方の中から出てきた法律だということでございます。
○石橋通宏君 繰り返しお願いしますが、質問に的確に簡潔にお答えをいただければと思います。答弁書、関係ない部分をお読みになると話があっち行ったりこっち行ったりしますので、質問しっかりとお答えをいただけると、聞いていただいている皆さんにもお分かりをいただけると思いますので、重ねてお願いをさせていただきます。 今、大臣、先ほど給付の十分性と財政のバランス、これ二つのことをおっしゃいましたので、ここは認識は合ったと思います。財政のバランス、今の制度の下で入口を固めて、制度の下でバランスを図るということと、じゃ、果たしてそれが十分性を担保できるのかということを別々に切り離して大臣も認識をいただいている、そういうことだと思います。まさにその議論をしないといけないんですね。 だから、この法案で財政バランスを図る、財政バランスを図る。でも、本当にそれで将来にわたってきちんと高齢者の安心を守っていける十分性が確保できるのかと。まさに、そのためにちゃんとしたデータ、資料をいろんなケースに基づいて出してほしいということをお願いをさせていただいているわけです。このことは今確認をいただけたと思います。 その上で、そうすると今回の、まさに年金のバランスを取ると、そういうふうにおっしゃってこれを提案されている。このバランスを取る、二段階にわたって調整を強化をしていく、年金の改定額の、強化のルールのところを中心にお話をしますが、これによって長期的なバランスを確保をすると。ということは、結果としてですよ、将来にわたって、今と比較をすればとりわけ老齢基礎年金部分は実質的に確実に切り下がっていくことになります。このことは、大臣、確認していただけますね。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、バランスの使い方でございますが、言葉の、私が申し上げたのは、制度の持続性をどう保っていくかという問題と、それから今、石橋委員がおっしゃっている給付の十分性というのと、つまりどのぐらい生活を賄えるのかという問題、この二つを高いレベルでバランスを取っていこうということを申し上げている意味でバランスという言葉を私は使っているので、財政バランスだけのことを言っている問題ではなくて、むしろ、大きな問題として制度の持続性と、それからそのことによって、じゃ、給付を受ける方がどういう暮らしになるのかというその給付の十分性、この二つの間でバランスを取らなければいけないと。つまり、持続はするけれども給付の十分性が保てないというようなことでも良くないし、また逆も真なりと、こういうことだろうというふうに思います。 現在の、御案内のように、例えば夫婦世帯で基礎年金額が基礎的消費支出を上回っているけれども、単身世帯では逆に基礎的消費支出が基礎年金額を上回る状態にあるという現実の問題は、これ、スタートしたときから実際、単身の基礎年金の場合にはそういうことでありましたが、二〇一四年の財政検証のケースEというのがしばしば取り上げられて、我々も取り上げておりますけれども、この中では、マクロ経済スライド調整終了後の二〇四三年の基礎年金額は、二〇一四年度価格に物価で割り戻した額はおおむね横ばいということを見込んでいる一方で、将来の基礎的消費支出を正確に予測するというのはなかなか難しいわけでありますので、将来の両者の関係を今の時点で完全にどうなるということを言い切ることはなかなか難しいわけですが、一方で、単身の世帯の暮らしの厳しさということについてはしっかりと踏まえていくということが大事だと思っておりますので、私どもとしても、この財政検証をする中で注意深くこういった実態は見ていかなきゃいけない、そのときの見るべきものは制度の維持という問題と給付の十分性というものをどうバランスをしていくのかということだというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣がしっかりお分かりになって答弁をしているのかどうか甚だ疑問ですが、相当に矛盾したことを言われているのはお分かりでしょうかね。 制度のバランスもこの法案で確保をしているんだと、しかし、将来のことを先々言うのはなかなか厳しい。将来のことをなかなか分からないのに、どうやって十分性まで確保をしているということがお分かりになるのでしょうか。まさにそれを証明していただくために、我々はしっかりと様々なケースを想定して将来推計を出してほしいということをお願いしているのに、それは出せない、でも十分性は確保できている、これでは全く論理が分かりません。 ちょっと質問を変えていきます。 二〇〇四年の年金制度改革で、先ほど言いましたように、現在の制度が決まっている、固定されているわけですね。なぜ大臣、それでは、二〇〇四年のこの年金制度改革で、デフレ下でマクロ経済スライドを発動しない制度にしたんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成十六年、二〇〇四年でしょうか、このときの法改正においてマクロ経済スライドを導入したわけでありますが、これは、平均余命の延び、あるいは支え手である被保険者数の減少というような中長期的な人口構造の変化を年金水準に反映をさせようというものであるわけでありますので、現在の受給者に配慮をし、これによって名目年金額を下げることはしないという仕組み、いわゆる名目下限というものを併せて導入をしたところでございます。
○石橋通宏君 なぜそのときに、デフレのときにはマクロ経済スライドを発動しないということになったのですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたとおり、この名目下限というのは受給者に配慮をして下げないということを決めたわけでありまして、これはこれまでの議論の中でも、民主党政権下を含めて、このマクロ経済スライドをデフレ、インフレに関係なくフル発動するべきだという方も意見としてはあるわけでありますが、私どもとしては、この名目下限というものを設けたというのは、まさにデフレ下でマクロ経済スライドが発動しないこの制度を導入をしたという理由でございます。
○石橋通宏君 じゃ、ちょっと角度を変えます。 なぜそのときにキャリーオーバー、今回導入するものをそのときに導入しなかったんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一つは、デフレがこのように長く続くということを想定をしていなかったということが一つあったと思います。あの当時はそんなふうになるということは考えていなかったということが大きな前提としてありますけれども、もう一つは、特例水準もあって年金額が名目で下げるという考え方が当時はなかなかなかったということだというふうに思います。
○石橋通宏君 今、大臣、大事な答弁をしていただきましたね。想定していなかった、これだけ長期にデフレが続くなんて想定していなかった、賃金が下がる事態がそんなに多数発生するとは想定していなかった、そういうことなんじゃないでしょうか。だから、デフレのときには名目下限やらない、キャリーオーバーもやらない、そういう制度にしたわけですね。それやっちゃうと年金生活者の安定が守れないから、まさにだからやらないということにしたわけですね。このこと、大事なところです。 それで、仮に経済がうまくいっていて、当初想定したとおり、特例水準もすぐ解消してマクロ経済スライドが発動されていれば、今この時点で、二〇一六年時点で今の年金の水準というのは一割程度下がっていたはずだ、それでよろしいですね。それだけ確認してください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 前提としては先生のおっしゃったとおりだと思います。
○石橋通宏君 これ、確認してください。当初予定どおり年金マクロ経済スライド、これ発動されていれば、今の高齢者の年金生活者の皆さんの年金水準は約一割切り下がっていたんです。それが切り下がらなかったので今回こういう法案を出されてきたということですね。 資料の一にも、これはもう皆さんも重々お分かりのとおりです。今この時点でも多くの高齢者の方々、生活が年金だけで立ち行かない、無年金の方もおられる、それによって残念ながら生活保護、様々に生活苦で苦しんでおられる。いや、現時点で一割年金が切り下がっていたら、今の高齢者の皆さん、特にぎりぎりで頑張っておられる皆さん、どうなったんでしょうか。もっと多くの方々がより厳しい生活の状況に追いやられていたのではないでしょうか。 大臣、そういう蓋然性あると思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは衆議院でも随分御説明を申し上げてまいったわけでございますけれども、今回賃金が下がった場合に、これまでは物価も下がって賃金の方が下がった場合には物価の下げ幅で止めていた、それから、物価が上がって賃金が下がったときにはそのまま据え置くというようなことをやっているのを今回は下げるということになりますが、それは、今まで現役の人たちの賃金が下がった際の言ってみれば負担能力をきちっと反映した給付にするということをしなかったがゆえに、給付水準はそのままであったとしてもそれが結局将来の世代の年金の引下げにつながるということがあって、今回下げるというのは、まさに将来の世代の年金を確保するということとのバランスでやろうという、これはもうそういう恒等式になっているわけでありますから、そのことを言っているわけでございますので、今おっしゃっていたように、特例水準もない場合、そしてデフレが続いていた場合に、今の年金の受取額がそれをやらなかったよりも下がっていただろうという意味においてはそのとおりだというふうに思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 大変申し訳ありません、先ほどの答弁でちょっと補足をさせていただきます。 正確に申し上げますと、この十六年財政再計算のとおりマクロ経済スライドが発動していたといたしますと、十六年当時は所得代替率五九・三%、御案内のように、でございましたけれども、これが二十八年度においては五二・九%になるということで、一割というのはちょっと大き過ぎるわけでございます。約七%ということでございます。
○石橋通宏君 大臣、是非、何度も言わせないでいただきたいと思いますが、これ、先ほど大臣が十分性の話もされた、だから本当にマクロ経済スライドがフル発動される、また今回の法案、そのときに本当に十分性が担保されるのか、そのことを是非しっかりと議論したいのでこれ一つ一つ確認しているんです。 もし、二〇〇四年制度改革が、先ほど想定外のことがたくさん起こった、いや、想定どおりにマクロ経済スライドがここまで順調に発動されていれば、今、年金局長から七%程度、約一割、七%四捨五入して約一割、ありますが、それだけやっぱり年金水準は下がっていたわけですね。とすれば、今でさえ、今でさえこれだけ多くの方々が生活が苦しい状況に追いやられた。大臣、恐らく二〇〇四年の時点で、まさか今の時点で十数年後にこれだけの多くの高齢者の方々が生活保護受給状態に行かざるを得ない状態になる、これも想定されていなかったのではないでしょうか。これを想定して十分性の議論、二〇〇四年にやられたんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) このマクロ経済スライドを導入した際に、その時点で将来の生活保護がどういう推移になっていくのかということについて明示的に推計をしていたわけではないんだろうというふうに思います。その点では御指摘のとおりではございます。
○石橋通宏君 大事なのは、今、我々この新たな法案について審議しているわけです。いろいろな前提を置いてシミュレーションしないといけないと思うんですね。だから、二〇〇四年の時点でこの今の制度設計されたわけですね。でも、大臣御自身が今お認めになりました、その当時想定していなかったことがいろいろ起きたと。机の上の数字上のシミュレーションとしてはやられたわけですね。当時も再計算されて、それによって数字上は立てたわけです。だから、入口を固めればどういう推計になるか、数字上は立てた。でも、その前提じゃない、いろんなことが起きたわけです。だから、崩れちゃったわけですね。大臣、そのことはお認めになると思います。そのことをまさに我々は今指摘をさせていただいているわけです。 そのときに想定しないことがたくさん起きて、今この状況にある。高齢者の方々が残念ながら想定以上に生活保護、やむを得ず行かざるを得なくなった。高齢者の中の所得分布が残念ながら今貧困状態にある方が増えてしまった。本当に、じゃ、このままの制度設計で続けていってまさに十分性が確保できるのか。むしろ、そこに立ち返って今しっかりと将来推計データ出していただいて議論をしないと、二〇〇四年の、その想定しなかったことがたくさん起きる前の大前提で、そこを決め決めでそこに固執をして、財政の部分だけ考えてバランスを取るためにこの法案をやる、それではやっぱり高齢者の安心は守れないのではないでしょうかと申し上げているんです。 大臣、そのことは、認識は合うんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 想定をしなかったことが起きたということについて御指摘をいただいておりますけれども、デフレ下におけるマクロ経済スライド並びに今回の賃金スライド、この新しい制度を導入をすべしということを申し上げているには、やはり問題として、例えば平成二十一年にもう既に財政検証でこの問題、つまり所得代替率がデフレによって下がるだろうといったことを踏まえた上で、民主党政権下でも、一体改革の中でデフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討するということを入れておられるわけでありますので、そのように、宿題として、デフレが長引く中での年金の制度の在り方について答えを出すというのが今回の私どもが提案をしているものであるわけであります。 その際に、低所得者あるいは低年金の高齢者の方々、これに対する対策については、基礎年金の水準が今回の法案でもってこれ以上低下をするということを防止をするという、今のですから年金の受取額だけではなくて将来の受取額についても当然我々は考えなきゃいけないのでありますが、その上で、今申し上げたように、社会保障・税の一体改革で、既にさっき申し上げたような受給資格期間の短縮と、それから年金生活者支援給付金の創設や、社会保険の中でも医療、介護の保険料の負担ということで支出の側の問題についても検討をして対応をするということになっていたわけでありますので、当然、私どもとしては、五年に一遍の財政検証があるのはそのためにあるわけで、予想を外れていないかどうかということを確認をするという中で、今回でも財政検証の中で、例えばケースEの中で御覧をいただいているとおり、代替率は確かに終了時点で三割ぐらい下がるわけでありますけれども、給付の水準については物価で割り戻してみれば大体横ばいでいけるということを確認をし、また五〇%の代替率についても維持ができるということを確認をしているわけであります。 しかし同時に、様々な問題については検討しなければいけないという御指摘を今いただいているわけでありますし、我々も当然そういうことも考慮しながら、次の財政検証に向けて検討をどういうふうにすべきなのかということを深めていかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 今いろいろと長々と聞いていない部分も含めてまた答弁をいただきましたけれども、例えば今、大臣、将来的に代替率は三割程度下がる、給付は横ばいでいける、こういうこともおっしゃるわけですが、給付は横ばいでいける、これも誰がそれをどう確認したんですか。ケースEで非常に楽観的なデータだけに基づいた、それはそうでしょうね、恐らくあり得ない前提かなとみんな悲観するわけです。だから、なかなか信用できないわけですが。 そういうことを政府内だけで確認しましたと言われても、我々、ここの議論で出していただかなかったら確認できないわけです。だから、資料を出してくださいと。ケースEだけじゃない、もっと最悪のケースもある。そして、二十六年財政検証では最悪のケースですら賃金は一度も下がらない前提になっている。いや、そんなことあり得るのか。そういうことだから、ちゃんとした議論ができないと繰り返し申し上げているわけです。 今、ちょっとせっかくそこに行ったので、賃金・物価スライド、今回の法案、二段階なんですね。恐らくまだまだ多くの方がこの点、理解をされていないのではないか。どうしてもマクロ経済スライドのところばっかり注目されて、キャリーオーバー、キャリーオーバー。いや、でも今回、やっぱり二段階なので、賃金・物価スライドのところもまず強化をして、仮に賃金下がっても今までは年金額下げなかった、でもこれからはそれに合わせて下げるようにすると、これがまずあって、その上でマクロ経済スライドのキャリーオーバーで確実に調整を掛けるということ、このことを恐らく、まあここにおられる方々は皆さん理解されているんでしょうが、これをお聞きの国民の皆さん、どこまで理解されているかです。そして、まさに我々がすごく心配しているのは、その賃金・物価スライドによる強化策の方で、政府は、いや、これは百年間発動されないんだというふうにおっしゃる。百年間一度も発動されないという根拠、何なんでしょう、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、何度も申し上げますけれども、この二十六年度の財政検証では、最初の十年間はこの内閣府の試算に準拠をし、それからそれ以降は、おおむね百年後までは、内閣府試算を参考にしながらも、経済、金融の専門家による客観的な議論を経て設定をされたというものでございます。 そもそも、今のお話で百年間の話がありましたけれども、長期的に賃金が上昇しないという仮定は、生産性が向上せずに技術革新による恩恵を全く働く人たちも享受できないというようなことを意味するわけでありますので、もしずっと賃金が上昇しないということであれば。そういうことであれば、年金の財政の問題以前にこの日本の経済そのものが、あるいは社会そのものが危機に瀕するというようなことになっていることを意味するのであって、そういうような経済状況に陥らないように全力を挙げて対応していくことが私どもの政府としての務めではないかというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、当たり前でしょう。いつの政権も、賃金が上がる、経済が上昇する、そのために全力を尽くすなんて当たり前じゃないですか。じゃ、二〇〇四年、年金制度改革、自公政権でやったとき、一生懸命にやる決意なかったんですか、あったでしょう。そのときには、絶対に経済成長させます、同じことをおっしゃられたはずですよ。これ、年金局長、もし答えられたら答えてください。じゃ、二〇〇四年の年金制度改革以降、賃金が物価の上昇を下回ったケース、何回あったでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 物価変動率と賃金変動率の差で申しますと、前回の十六年改正以降でございますけれども、物価変動率を賃金変動率が下回ったケースにつきましては七回ございます。
○石橋通宏君 七回もあるんです。七回です。物価上昇率を賃金上昇率が下回ったケース。そして、同時に、賃金変動率がマイナスに落ち込んでしまったケース、これも同じですね。 つまり、それだけ、これ安倍政権になってからも起こっているんですからね。これはお認めになると思います。もちろん、それを想定されて政権スタートされたわけではないと思いますが、そうなっているんですね。これからも努力をされることは間違いないと思います。でも、結局、これまでもなったわけです。なのに、百年間絶対に起こらない想定でシミュレーションを立てる。これ、余りに現実離れじゃないでしょうか、大臣。 ですので、ここでお願いです。是非、これまでの二十年、四十年、いろいろパターン出していただいていいと思いますが、日本のこれまでの景気変動、物価、賃金上下落の状況、それを踏まえて、今後同じようなトレンドがもし繰り返されたとき、景気循環、賃金循環、そのときに一体この法案の賃金・物価スライドの導入がどういう効果をもたらすのか、それをシミュレーション資料として出していただきたいと思いますが、大臣、約束していただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども同様のことを申し上げましたけれども、今回の額改定ルールの見直しは、賃金が物価より低下をするという不測の事態であって、過去にそういう例があるじゃないかという御指摘を今ありましたが、物価や賃金がマイナスに両方ともなって、そしてこの物価や賃金がマイナスとなることが、今後、じゃ百年間何もないのかということをお尋ねをいただきましたが、そういうことがないということは私どもとしては断言をしているわけではございません。 その上で、今回の額の改定ルールの見直しは、賃金が物価よりも低下するという望ましくない経済状況となった場合でも所得代替率が上昇しないように備えると、そして将来世代の年金水準をしっかりと確保していくということをするためのものとして今回法改正をお願いをしているわけであります。 そもそも、繰り返して申し上げますが、政府として物価、賃金共にプラスとなる経済を当然想定をして、その実現に向けて全力で取り組んでいるわけでございますので、御指摘のように、過去二十年間という今お話がありましたが、二十年間のように、物価や賃金が下落することが多かった状況を将来の前提として試算を行うという考え方は取っていないということでございますので、試算を行う考えはございません。 なお、仮に議員御指摘のような試算を行う場合には、前提条件の置き方次第で結果が変わるわけでありますので、一概にこの年金額改定ルール見直しの効果は申し上げられないわけでありまして、足下の給付水準が上昇すれば将来の給付水準は低下するという、先ほど申し上げた、言ってみればシーソーのように下げれば将来が上がるということで今回将来世代のことを申し上げているわけでありますが、この構造は何も変わらないわけで、既にお示しした政府の試算と同様だというふうに思っております。 また、今回の改定ルールが早期に適用された場合の方が将来の年金額の上昇幅は大きく、早期にこの改定ルールを導入した方が将来世代の年金額の確保につながるものというふうに考えるからこそ、今提案をし、これはマクロ経済スライドの在り方でありますけれども、皆さん方の政権の時代の一体改革の中で、マクロ経済スライドのデフレ下での在り方についてというのは同じ発想で、将来世代のことをきちっと考えるという当時の民主党政権の考え方に基づくものだというふうに思っております。
○石橋通宏君 推計は出す気がないのでと言えば答弁終わったはずなのに、その十倍ぐらい時間掛けて関係ない、聞いていないことを。だから、こういうことをやられるから審議できないと申し上げているんです。 これ、委員長、是非、与野党、理事会で協議してください、要求しましたので。これ、是非、これがないと、本当にこの政策効果がどうなのか、これは国民生活、高齢者の年金にどう影響を及ぼすのか、それ真摯に議論できないんです。是非、理事会で協議してください。
○委員長(羽生田俊君) 後ほど協議いたします。
○石橋通宏君 これ重要なところです。二階建てなので、まず一階の部分がどういう影響を及ぼすのか。実態的に、これ皆さんも分かると思います。この十年、二十年、何度も何度もあったことがやっぱり起こる想定でシミュレーション出さないと、実際の影響は分からないと思います。 その上で、二階の部分、キャリーオーバーについて確認をしたいと思いますが、これ、年金局長、このキャリーオーバーの調整が進まなければずうっとずうっと積み上がっていく、これ論理上ですが、そういうことでよろしいですね。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 御指摘のように、このキャリーオーバーにつきましては、積み残した分を好況時に解消するという仕組みでございますので、そういう解消の機会がずっとない、あるいは解消が不十分だということになりますと、積み残しはずっと続くというのは御指摘のとおりでございます。
○石橋通宏君 経済情勢次第では、つまりキャリーオーバー分がたまってしまった、調整が利かずに。そうしたら、あるとき何らかの経済危機なり想定外の事態が起こって、物価が五%も六%も上昇するようなことがあった。でも、そのときに、たまっていた分全部吐き出さなきゃいけないので、物価は五、六%上昇する、でも年金は一気に調整が利いて引き上がらない、こういうことも起こり得るということですね、年金局長。
○政府参考人(鈴木俊彦君) これはあくまで具体的な経済の動きがどのようになるかでありますから、今の先生の御指摘について、論理的な可能性として申し上げれば、先生がおっしゃったような前提の下ではそういうことが起きる論理的な可能性はございます。
○石橋通宏君 これも、まあ過去、バブル崩壊以降の日本の経済状況なりなり考えれば、特に二〇〇四年制度改革以降の状況を考えれば、キャリーオーバー分がずっとたまっていくケースというのは想定し得るんです。同時に、何らかの外的要因でも何でもあり得ると思いますが、いきなり変な状況になって物価がぼんと上昇しないというおそれも、これ全くないとは想定できません。 これ、大臣、どうなんでしょう。引下げの下限、何らかの天井を決めるとかセーフガード措置を設けるとか、何らかの状況を考えないと、本当にそういう状況が起こったときに、一気に高齢者の生活、実質的に切り下がって生活が立ち行かなくなる、そういうことがあり得るんじゃないでしょうか。これ議論をしなくてもいいんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済情勢としていろんなことが起こり得るということはそのとおりだと思います。しかし、冒頭申し上げたように、このマクロ経済スライドには名目下限措置というのを、先ほど申し上げたように、受給者を守るという意味において導入を、あえて入れているわけで、フル発動するということを前提にしているわけではないスタートを切っているこのマクロ経済スライドであります。しかし同時に、これは民主党政権時代にも岡田当時の副総理がおっしゃっていますけれども、マクロ経済スライドを発動しないというのはやはり困ったものだということをはっきりおっしゃっていて、何らかの改革をしなければいけないということを言っているわけです。 ただ、今、石橋委員御指摘のように、大きなショックがあるときにそのまま年金にその影響が来てしまうということは、今の名目下限措置によって取りあえず名目的に前年よりも下げることはしないわけですから、そういうことは起きないというセーフティーネットはあるわけでありますので、今おっしゃっているような形での、いきなり年金が外的ショックと同じだけ下がるというようなことはないということだと思います。
○石橋通宏君 年金局長、今の大臣の答弁で大丈夫なんでしょうか。 名目下限のことを今言っているのではなくて、当然、名目下限のところまでしか調整は利かないです。ただ、物価が著しく上昇した際にキャリーオーバー分が一気に名目下限の部分まで調整をされ得る、そうしたら実質的に年金生活者の購買力は一気に引き下がるわけですね。先ほどの例で、例えばそういう条件になったら五、六%一気に引き下がってしまうわけです。もちろんそれ以上には調整利きませんよ。またそこで残ったキャリーオーバー分はその次の、翌年以降にまたキャリーオーバーされるわけです。調整が利くまでずっとキャリーオーバー分は残るというのは先ほど年金局長が答弁されたとおりです。 こういうことが起こるので、このキャリーオーバーは本当に下限とかセーフガード措置とか考えなくて、高齢者の皆さんの、年金生活者の皆さんの安定を守れるんでしょうかということをお聞きしているわけですが、そこをちょっと改めてこれ議論しないといけないと思います。 最後に一つ、これ、もう年金局長で結構です。もし今例えばケースEで、年金のマクロ経済スライド調整期間少しだけ早まると、さっきは一年とおっしゃいましたけれども、そのときまでにキャリーオーバー分の積み残しが解消されなかったらどうなるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 終了措置とキャリーオーバーの関係でございますけれども、終了措置はあくまで財政検証上の仕掛けで決まります。先生御案内と思いますけれども、おおむね百年後、財政期間の最後の頃に積立金が給付費一年分残す、そのためにどのような調整をすればよいかということであります。これは、Eに限らず、AからHまで全部それに共通することでございますけれども、仮に積み残し分がありましても、基本的にその給付調整措置が終わった場合にはそこで終了になるということでございます。
○石橋通宏君 ということは、今予定されている調整期間の終了時で何事があっても調整を終了するということですね。済みません、ちょっと確認です。
○委員長(羽生田俊君) お時間ですので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的には五年に一度の財政検証でローリングさせていきますので、今の時点でフィックスして、先生が御案内のような質問をされるということではないと思います。 したがいまして、結論を申しますと、五年に一度の財政検証でローリングさせていきますので、その都度スライド期間というのは見直されますから、先生の御指摘のような事態が生じれば、それはまたスライドの調整期間は変わってくるということだと思います。
○石橋通宏君 これで終わりますが、今日やり取りいろいろさせていただきましたけれども、やはり余りに基本的な認識、データ、資料、それに基づく議論というのがまだまだ足りないということを改めて痛感をいたしました。その意味で、これからしっかりとまたこの委員会で議論続けさせていただくということも含めて、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。 政府提出の公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案、これにつきまして質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 年金は高齢者世帯収入の七割を占めています。そして、六割の高齢者が年金収入だけで生活をしているわけです。年金は老後の生活にとって柱となるわけですけれども、今回の法案はこの年金に頼って生活している高齢者にとっては死活問題となる大きな影響を与える内容が含まれています。 この法案については、世論調査を見ても、国民の理解は進んでおりません。衆議院での審議時間も短く、そして採決を急ぐ理由も不明確です。にもかかわらず、政府・与党は衆議院において採決を強行してしまいました。そればかりか、衆議院の厚生労働委員会で安倍総理は何と言ったかと申しますと、私が述べたことを全く御理解いただいていないようであれば、審議を何時間やっても同じですよというふうに発言されたのは御存じだと思いますけれども、このように、自分の言い分だけが正しいといういつもの態度というのはやはり許せないと思いますし、強行採決と合わせて国民軽視、そして年金への国民の不安を理解しない不誠実な対応としか言いようがないと思います。熟慮の府である参議院では、国民に伝わるしっかりとした議論を行いたいと思いますし、また政府・与党にも同様のしっかりとした審議対応、答弁をお願いしたいと思います。 まず、年金積立金管理運用独立行政法人、すなわちGPIFの組織等の見直しについて御質問させていただきたいと思います。 今回の法案につきまして、GPIFに新たに経営委員会が設置され、基本ポートフォリオ等重要な方針について合議制で意思決定を行うことになります。この仕組みは、特殊法人であるNHKの経営体制や執行体制を参考にしたものと思われますけれども、GPIFの場合は独立行政法人としての形態は維持されています。今回の法案は大掛かりなガバナンス改革であることから、あえて独立行政法人の形態を維持する必要はなかったんではないかと思うんですね。民主党政権下で閣議決定しました独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針、これにありますように、新たな根拠法に基づく特殊法人とする選択肢もあったんではないかと思うんです。 なぜ、独立行政法人のままこの大掛かりなガバナンス改革を立案したんでしょうか。そして、独立法人の形態を維持した理由、そして経緯について御説明いただきたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 GPIFの更なるガバナンスの強化を図るため、これまで制度的には執行の責任者である理事長が一人で意思決定を行っていた仕組みを改めて、外部の有識者から成る合議制の経営委員会を導入し、重要方針はこの経営委員会が決定すること、また意思決定や監督と執行を分離するということで、執行部の責任と権限を明確化するということなどを盛り込んでおるわけでありますが、一方で、主務大臣による中期目標の指示、それに基づく中期計画の作成や業務の実施など、業務運営の基本的事項に関しては変更がないということで、引き続き独立行政法人として継続することが適当であると判断したことから、関係省庁との協議も踏まえて、独立行政法人の形態のままとしたものであります。
○牧山ひろえ君 本当にいまいち説得力がないと思うんですけれども、ほかの独立行政法人は独任制が基本であり、現状、合議制で意思決定を行う独立行政法人の例は見当たりません。独立行政法人の制度の趣旨と矛盾しているのではないでしょうか。独立行政法人とすることのメリットも、今お話しされていたことでは説得力がないと思います。 GPIFは、合同のカバナンス改革によってNHKの経営委員会に似ている組織を持つことになります。特殊法人であるNHKの経営委員会の委員は国会同意人事であり、そして両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命することとなっております。それに対してGPIFは、独立行政法人としての形態が維持されているためか、経営委員会の委員は国会の関与はなく、厚生労働大臣の任命となっているんです。 NHK予算や受信料をはるかにしのぐ、百三十兆円を超える巨額の年金積立金の運用は国民生活に直結する重大な関心事項であります。仮に大きな損失があった場合には、国民の負担にもつながりかねないことだと思うんですね。 また、平成二十六年十月の基本ポートフォリオ、この変更につきましては、その決定プロセスに民主的な統制が働いていないとの批判もたくさんありました。経営委員会のメンバーの任命方法に関し、ほかの類似したガバナンス機能を有する特殊法人と比較した際の整合性が取れていないのではないでしょうか。つまり、GPIFの経営委員の任命にも国会に関与させるべきだったのではないかと思うんです。 先ほど述べましたように、特殊法人にするという選択肢もあったはずなので、独立行政法人だからということを理由にするのではなくて、そうしなかった理由について是非大臣にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) これは法制上の整理の問題もありますので、私から御答弁申し上げたいと思います。 先ほど政務官から御答弁を申し上げましたけれども、当然、私ども、この理事長独任制を合議制に変える、意思決定の方式を変えるに当たりまして、独立行政法人という法的スキームの中に収まるのか収まらないのかということを内閣法制局なりあるいは所管の総務省とも十分に協議、調整を行ったところでございます。 その結果でありますけれども、独立行政法人の本質は、主務大臣による中期目標の指示、それからそれに基づく中期計画の作成業務の実施、これが独立行政法人の業務運営の基本的事項であって本質であるという整理が行われまして、この点については今回もこのGPIFは変わっていないわけでございます。したがいまして、これは政府全体、内閣法制局、総務省も含めまして、独立行政法人という法人スキームを維持したまま今回のガバナンス強化を行って何ら問題がないということでございました。 それでまた、先生、NHKと類似ということで言及ございましたけれども、私ども必ずしもこれNHKに倣ってということではございません。諸外国の公的年金のあるいは年金資金の運用機関を見ますと、理事長一人が物を決め実行するという、ある意味独任制を取っているというのは非常に珍しゅうございまして、それは様々な慎重な判断、透明性に基づく決定があって、それに基づいて忠実に執行するスキーム、これが年金資金に求められているので、各国恐らく合議制、そして決定と執行の分離という形が取られているのだろうと、これに倣ったわけでございます。 一方で、NHKとの対比で申しますと、この年金資金の運用業務というのは、あくまで厚生労働大臣が最終責任を負います年金事業の運営の一環でございます。したがいまして、例えばNHKのような放送の行政からの独立性、中立性といった問題がこのGPIFの業務執行にはございません。むしろそこは独立して行うのではなくて、最終責任は厚生労働大臣があくまで負うのだ、その中で今回のGPIFのガバナンス強化をしてまいりましたので、したがいまして、経営委員の任命につきましても、基本的に厚生労働大臣が最終的に負うという形にいたしているわけでございます。
○牧山ひろえ君 経営委員だけではなく、理事長の任命の権限も、新設される監査役の任命権限も厚生労働大臣にあるんですね。これでは到底政府からの独立が図られているとは思えないんです。 そもそも、安倍首相は、二〇一四年一月、スイスで開かれましたダボス会議の演説で、GPIFは成長への投資に貢献すると述べておりました。株価つり上げのために株式運用の拡大を宣言しました。アベノミクスの第三の矢として閣議決定した成長戦略でも、年金の運用変更を柱の一つに据えたんですね。このことからも分かるように、年金運用の政治的中立性が保たれていないと思うんです。年金の積立金運用は、専ら被保険者の利用のために行い、株価対策、成長戦略に利用しないという原則があるはずなのに、それがないがしろにされているということなんです。 経営委員会の設置は、今回の組織改革の肝となるものです。ですので、GPIFの経営委員会委員の人事につきましては、国民生活に直結するというその重要性と政府からの中立性を確保するためにも、国会の関与を規定することが私は必要だと思います。 この合議制機関であります経営委員会の構成員は、十名のうち、拠出者である労使代表の参画が各一名にとどまっています。拠出者、被保険者の意思の確実な反映という観点から、五分の一という比率はやっぱり不十分ではないかと思うんですね。 資料でもお配りしましたけれども、ちょっとこれを御覧ください。各国の比較がありますけれども、労使の比率が五分の一というのは、ほかの国を見てください、比較してみて分かると思いますけれども、極めて低い割合でアメリカとオランダがあります。韓国などは、合議制意思決定機関構成、約半分が労使の代表によって占められています。 大臣にここでお伺いしたいんですけれども、この五分の一という人数の割合にした理由、そしてこの五分の一という割合で被保険者の意思を確実に反映できるという根拠をお示しいただければと思います。
○副大臣(橋本岳君) なぜこういう構成にしたのかということにつきましてお答えを申し上げたいと思いますが、今回の改正案におきましては、社会保障審議会年金部会の議論を踏まえ、経営委員に被保険者や事業主の拠出者団体の推薦者を入れることを法律上明記しております。 この人数につきましては、確かに審議会でも様々な御議論はいただきました。その上で、委員長、理事長を含めて委員全員で十名以内という経営委員会の規模という点、それから、もちろん労使の代表にも入っていただくという上で、それ以外に、経済あるいは金融、資産運用、経営管理、そうした様々な専門を持った方を最小限の人数で適切に任命をする必要があること、また、現在の運用委員会でも被保険者や事業主の代表者がそれぞれ一名ずつ任命をされていること、そうしたことを勘案したために、最終的にそれぞれお一人ずつ、十人の中のお二人なので五分の一と、こういうことになったということでございます。 こうした市場や運用の環境が高度化、複雑化する中で、経営委員会については、重要な方針を適切に決定し、執行部をしっかり監督をしていただく必要があります。そのためには、年金積立金の管理や運用に必要な専門性を確保することも大変重要であると考えておりますし、またその上で、被保険者あるいは事業者の方々の御意見もしっかりと踏まえて運用してまいりたいと、このように考えております。
○牧山ひろえ君 今いろんな方々の配分をお聞きしましたけれども、被保険者の意思を確実に反映できるという根拠をお示しいただきたかったので、改めて御質問したいと思います。お答えください。
○副大臣(橋本岳君) その議論の中身につきまして、今しっかり踏まえてというふうに申し上げましたけれども、そこの議論の中でどのようなことが行われたのかというのは、議論の後で議事のまずは概要についてお示しをする、また議事録につきましては一定期間を置いてお示しをする、公表するということにしておりまして、そうしたことを通じてきちんと透明性を確保し、ちゃんとそれが反映されているかどうかということを検証していただけるようにしたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 大臣、いかがでしょうか、今の御答弁聞いて。
○国務大臣(塩崎恭久君) いろいろな国がいろいろなやり方でもってこのメンバーを選んでいるわけでありまして、今、橋本副大臣の方から御答弁申し上げたように、十名以内の中で被保険者や事業主の代表者は各一名任命されている現状の運用委員会などのことも考慮に入れた上で、経済や金融、資産運用、経営管理などの言ってみれば専門家、運用関係を含めた専門家を最小限の人数で任命すべしという中で選ばれてきた、この人数が決まってきたということでございますので、私どもとしてはこのような形で進めるべしということで御提案申し上げているわけであります。
○牧山ひろえ君 私は、お二人の答弁は不十分だと思いますし、しっかりと被保険者の意思を確実に反映できるという根拠を示されていない。いろんな専門家の方がいればいいという、そういうふうにしか聞こえなかったんですけれども。やはり、法律上の要請である専ら被保険者の利益のためという趣旨を実現するために、経営委員会の構成員には拠出者の代表を複数入れて、そして過半数を労使が占めることを基本とすべきだと思います。 今回の改正では、監査委員三人で構成される監査委員会の設置が規定され、監査委員のうち少なくとも一人以上は常勤とすることが義務付けられています。監査委員は役員の不正行為等を理事長そして経営委員会そして厚生労働大臣に報告する重要な監査、監視役であり、ガバナンス改革の中でも中核となる部分と言えると思います。ですが、監査委員は経営委員会の一員として厚生労働大臣に任命されることになっているんですね。これでは、やはり経営委員会からの独立性が十分に担保されているとは言い難いと思います。監査業務がなれ合いとなったり、あるいはお手盛りとなったりする可能性があるかもしれませんし、内部監査が機能しないおそれがあるんではないかと心配します。 経営委員会委員と監査委員を兼ねることとした理由、そして監査委員の独立性を担保するための方策について、大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず、理事長以下の執行部の業務執行に対する監督機能をより強化するために、今回、これまでの理事長が一体的に行っていた意思決定、執行と監督に分離をするということで、意思決定は経営委員会で行い、そして執行部が執行をすると、こういうことでございまして、外部の有識者などで構成をされる合議制の経営委員会、これが重要な方針の決定と執行部の監督ということをやることにしているわけでございます。 今、監査の話がございましたが、まず、執行部への監督がより実効性の高いものとなるように、監査や日常的な業務の監視を行う監査委員会の監査委員、これは三名でございますけれども、経営委員会の構成員として監査等の結果を生かした監督を行うということとしております。この監査の対象は執行部の業務執行が中心でありますけれども、同時に経営委員会の運営も含まれています。 そのため、監査は監査委員会が経営委員会から独立した立場、権限で実施をすること、そして監査委員は互選ではなくて、厚生労働大臣が他の経営委員と区別をして直接任命をするということとしまして、その役割をより明確にすることとしており、また、そのうちの一人が常勤ということになっています。法令上、そういうことで明確にし、それから、監査の客観性をこれでもって確保をしているわけでございます。 こういうような仕組みは、今、牧山先生の方から違和感が少しおありだということでございますが、会社法においても、委員会等設置会社、こういう場合には、執行部の業務執行に対する取締役会の監督機能を高めていこうとする、最近は、例えば監査等委員会設置会社あるいは指名委員会等設置会社、こういった委員会等設置会社においては、業務監査を行う監査等委員会やそれから監査委員会、これを、経営の基本方針などの決定や監督を行う取締役、特に社外取締役が中心となって構成をするということで、監査結果を生かしながら執行部への監督がより実効性の高いものとなるようにしているわけでございまして、ちょうど今回の監査役もそれから経営委員も外部取締役と同様の位置付けでございます。 厚生労働省としては、監査委員会による客観的かつ実効的な監査が行われるように、GPIFを適切に監督をしてまいらなければならないというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 やはり監査する側とされる側が同じだと十分なチェック機能が働くわけがないと思いますし、監査委員会に求められるのは監査対象からの独立性そして第三者性だと思うんです。情報収集に関しては別個で権限を付与すればいいと思います。この制度設計については厳しく再考を求めたいと思います。よろしくお願いします。 GPIFの理事長の年間報酬は平成二十七年度で三千百三十万円と、ほかの独立行政法人と比較して、まず、ずば抜けて高い水準となっています。年金積立金の運用を安全かつ効率的に行うためには民間から優秀かつ実績のある専門家を招聘するということは必要であり、やっぱり相応の報酬が必要となることは一定の理解はできます。 ですが、GPIFの人件費を含めた業務・経営経費は、国民の年金保険料による積立金の運用収益額が原資となっています。業績連動の特別手当などがあるとしても、平成二十七年度や平成二十八年度第一・四半期のように巨額の運用損を出しても高額の報酬が維持されるのは、年金を納める側からすれば、やはり国民感情として納得がいかない部分があるのではないかと思うんですね。 ちなみに、GPIF理事長の場合、業績に連動している報酬は賞与の〇・〇六月分にしかすぎません。理事長を始めとするGPIFの役員につきましては、業績連動の割合を増やすなど、実績と国民感情に沿った報酬基準とすることも検討するべきだと考えております。 具体的には、例えば二〇一五年度のような多額の損失を出した場合などは、役員の次の報酬改定などでその運用実績を反映して報酬が減額されるような仕組みになっているんでしょうか。今の理事長は本年からの就任であることは承知しておりますので、あくまで報酬の仕組みについて御質問をしているつもりです。大臣、お答えください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) GPIFの理事長の給与、ただいま御指摘ございましたけれども、これは平成二十五年十二月の独立行政法人改革等に関する基本的な方針の中で、まさにGPIFがきちんとした業務ができるように高度で専門的な人材確保をしなければならない、そのために給与水準の弾力化を検討しなければならないということで、具体的には、GPIFにおきまして、第三者的な観点も入れまして市場の報酬水準を勘案して、二十六年十二月に体系を見直したということでございます。 また、この役員給与規程自体、先ほどもございましたけれども、GPIF、独立行政法人でございますので、厚生労働省の独法評価委員会にも御審議をいただいて、第三者的な目から見ても特段問題がないというふうなことで回答をいただいているところでございます。 その中で、業績連動という考え方は当然あってしかるべきだとは思いますけれども、それが短期の運用の成績に必ずしも連動していいのかどうかという問題はあろうかと思います。 従来から申し上げておりますように、私ども、年金資金というのは長期的な観点で運用を評価していかなければならないということでございますので、例えば、仮にGPIFの中期計画の目標が達成されないような場合、その場合に、当然それを理事長の報酬に反映させるということはあってしかるべきだろうと思っておりますけれども、四半期ごとのマーケットに左右される運用の成績を直ちに業績に反映させるということについては、必ずしもそういう必要はないのではないかというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 今、短期とか長期とか、そういうお話がありましたけれども、それは後ほど議論させていただきたいと思います。 やっぱり実績あるいは成果に反映させないと国民が納得しないと思います。今回の改正では、GPIF自らが株式に対して直接投資を行う、いわゆる株式のインハウス運用やオルタナティブ資産への直接投資の解禁等は見送りとなりました。解禁論もあったかと思いますけれども、今回見送りとした理由について御説明いただければと思います、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、GPIFの運用の見直しの中で、このガバナンス改革に合わせて御議論を様々いただきました。その中に今御指摘のような意見ももちろんあったというふうに聞いておりますが、株式のインハウス運用、まあ独自運用、それからオルタナティブ投資、これも直接投資ということなんでしょう、様々な意見がございまして、インハウス運用につきましては、労使を含めて今回の改正案では株式のインハウス運用まで踏み込まないという意見が多かったというふうに聞いております。それから、オルタナティブ投資、直接投資については、やはり予期せぬ事態が生じてGPIFや国の責任が問われる懸念などがかなり提示をされたというふうに聞いておりまして、今回の改正案には盛り込まなかったということでございます。 なお、この運用の在り方については、今回の御審議いただいている法案の附則、この中で、施行の状況、国民の意識、スチュワードシップ責任をめぐる動向などを勘案をし、GPIFの運用が市場や民間活動に与える影響を踏まえつつ検討を加え、必要があると認めるときは施行後三年を目途に必要な措置を講ずるというふうになっておりまして、取りあえず今のような御提示をしている形で進めていって三年後に見直しをすると、こういう形になっております。
○牧山ひろえ君 解禁した場合については、公的資金による企業支配との疑念を生じさせない、また投機的な運用は行わないというGPIF運用の基本原則に反する危険があると思います。今回の改正にも施行後三年をめどにとした検討規定が盛り込まれていますけれども、これらの懸念が完全に払拭されなければ、解禁には極めて慎重に対処すべきだと考えております。 GPIFの二〇一五年の運用収益額は五兆三千九十八億円のマイナス、そして二〇一六年の四月から六月期の運用収益額は五兆二千三百四十二億円のマイナスとなっております。五四半期で十兆円以上のマイナスを計上しているわけです。GPIFは、二〇一四年十月三十一日に株式の運用比率を五割に引き上げる基本ポートフォリオの変更を実施しています。GPIFの、その後、七四半期分の運用収益は一兆九百六十二億円の赤字です。ポートフォリオの変更が損失拡大の原因となっていることは間違いないと思うんですけれども、年金積立金の運用は長期的な観点で考えるべきものであり、短期的な結果をもって判断すべきではない、運用状況は長期的に判断してほしいと政府やGPIFは繰り返し繰り返し言っておられるんですね。さっきもお聞きしましたけれども。 短期的ではない、長期的に判断とはどの程度の期間や結果を意味しているんでしょうか。このままですと、これ以上に大きな損失が出たり、あるいは長期的な運用のマイナスが続いても短期の結果で一喜一憂するなと責任逃れされるのではないかという懸念を多くの方が持っていると思います。 大臣にお伺いしたいと思います。その辺りを明確にお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、四半期ごとの数字を御指摘をいただきましたけれども、そういう意味では、先ほど四—六の数値を言っていただきましたけれども、七—九は二・四兆円のプラスというふうになっております。したがって、私どもは、短期的なことで一喜一憂をするんではなくて、やはり年金というのは長い目で見て年金財政に必要な運用収益を得られるかどうかということが最も大事なことであって、どういう資産に投資をすることがこの年金に必要な財政として成り立つ利回りを確保できるのかということが大事なわけであります。 将来の給付のためには、長期的な視点に立って年金運用は行われています。運用状況についても長期的な視点に立って評価をしていくことが重要であり、先ほど来おっしゃっているマイナスが出たということも、これは評価損のことであって実現損ということでもないということも、多くは、大半は、ということも御理解を賜れればと思います。 長期的な視点という場合の長期、これは具体的にどういう期間だということでありますが、一律にもちろん決まるものではないわけでありますけれども、政府としては、自主運用を開始をした平成十三年度以降の十五年間であったり、GPIFが設立をされた平成十八年度以降の十年間というような運用状況などを一つの目安としてお示しをしてきているところでございます。 また、日常的な運用の評価、これに関しましては、GPIFにおいて、毎年度の運用状況などの詳細を記述をした業務概況書で年金財政上必要な利回りとの比較とか年間を通じたリスク管理の状況などの詳細な分析、これを明らかにしているわけでございます。それから、厚生労働省において行う独立行政法人評価の中で毎年度の運用管理の状況について総合的な評価を行っておるところでございます。
○牧山ひろえ君 長期について今十五年間という一つの目安をお示しいただきましたけれども、これだけの大きな損失を出しておいて十五年間たったら何とかなるかもしれないという、そういう御答弁はやっぱり国民から理解し難いと思いますし、最初からそういうお話はされたんでしょうか。 結果に対する責任がやっぱり不明確だから、国民から年金に対しての不信が募っていくと思うんですね。年金積立金は規模が大きいため、運用結果が国民にもたらす心理的な影響はやっぱり大きいと思うんです。特に、現在のポートフォリオですと、株式が五割を占め激しく上下する、そういう運用結果が年金制度への国民の信頼を大きく揺るがすと思うんです。現在のハイリスクなポートフォリオを安心、確実な運用に見直すとともに、運用の評価について後出しではない基準をあらかじめ明確にしておくべきだと思います。 今回の改正で、GPIFは、厚生労働省令で定める期間ごとに、年金積立金の運用の実績、そして、そのほか厚生労働省令で定める事項を記載した書類を作成し、これを公表しなければならないというふうにされています。これによりまして、一定期間ごとの情報公開が法律上も担保されることになります。 一方で、年度の運用状況は例年七月上旬に公表されてきましたが、二〇一五年度は保有銘柄の開示等を理由に公表日が遅れました。公表の遅れについては、損失が大きいため参議院選挙後にしたとの臆測も飛び交って、年金制度に対する国民の信頼を大きく揺るがしました。このことから、公表のタイミングも重要だということが分かります。 私は、基本方針として、公的年金については、情報開示の充実とともに迅速性が求められると思います。特に、運用資産の構成、時価評価した場合の損益等は、判明次第、速報として即公開する、公表するというふうに定めるべきだと思うんです。作業に時間の掛かるような、例えば詳細な運用パフォーマンスの分析ですとか、市場に影響を与えるような所有銘柄情報などは後から公表しても差し支えないはずだと思うんですけれども、このような運用結果についての公表時期についてどのようにお考えでしょうか、明確に御答弁いただきたいと思います、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) その前に、先ほど結果の責任という言葉がありましたが、結果というのは、最終的に年金の財政にとって必要な運用利回りが確保できない、したがって約束したとおりの年金支払ができないというようなケースに結果というものが伴ってくることなんだろうというふうに思います。実現損であるならばいざ知らず、評価損でありますから、だからいいということを言っているわけではもちろんございませんが、そういうことで、やはり大事なことは、長期でどういう運用をしていくのか、そのときの経済情勢で何にその時々投資をすべきかということは絶えず見ていかなければいけないと思います。 GPIFでは、業務の透明性を確保して国民の運用に対する信頼を高めるために、運用の状況、リスク管理の状況などについての詳細を年度ごとの業務概況書で公表しております。さらに、加えて、第一・四半期から第三・四半期については運用状況の概況というものも開示をしています。 そもそも年金積立金の運用は、先ほど来申し上げているとおり、短期的な動向に過度にとらわれるべきではない、長期的な観点から冷静に評価をしていくべきものだというふうに思っております。 現在の四半期ごとの開示では、市場の動向など最小限の分析とともに、運用状況を開示をしているわけでありますが、これに先立って評価損益等の数値だけでも速報で公表すべきではないかという御提案、今いただきましたが、まず一つには、十分な精査が行われていない誤った情報を開示するというリスクもあるということ、そして、不十分な情報の開示によって、逆に国民の運用に対する誤解を生む、懸念を生むといった可能性もあることでございますので、私どもとしてはそれらの理由で、今御提案をいただいたような速報としての公表については適当ではないと考えております。
○牧山ひろえ君 最初に大臣がおっしゃっていた結果についてですけれども、ハイリスクなポートフォリオ、これやっぱり十分に検討する必要があるのではないかと。激しく上下する運用結果が国民にとってどういう思いをもたらすか、信頼を大きく揺るがすか、これはやっぱり考えなくてはいけないと思っております。 二〇一五年度の運用状況の公表のように、国民に疑念を抱かせるようなことを二度と起こさないということが重要だと思います、公表につきましては。公表の遅れというのは、やっぱり臆測ですとか不信を当然生みます。特に、この間の参議院選挙の後まで損失を公表しないということは、大きな信頼を失う原因だったと思います。 今後、GPIFの運用はますます高度化が進む可能性があります。投機的な運用を排除するためにも、年金の積立金運用が専ら被保険者の利益のために行われており、株価対策、そして成長戦略に利用されていないかチェックするためにも、情報公開の重要性は今後ますます増してくると思います。ですので、株式市場等への影響にも留意しつつ、国民の信頼が得られるように、定期的かつ迅速に、詳細で分かりやすい情報公開を進めることが期待されると考えております。 今回の法案では、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進のため、五百人以下の企業も労使の合意に基づいて企業単位で短時間労働者への適用拡大を可能とするというふうにされています。今回の改正案では、労使合意に基づく選択適用が可能となります。ですが、実際にどれだけ適用拡大が進むかは不透明です。 被用者保険の適用拡大は、まず、短時間労働者の老後所得の確保を図るためにも有益だということ、そして被用者保険の更なる適用拡大を進めた場合、国民年金、基礎年金の財政が改善し、所得代替率は上昇します。千二百万人ベースで適用拡大を進めた場合、所得代替率は四から七%と大幅に上昇すると試算されています。 これだけ有益な被用者保険の適用拡大ですけれども、今回の措置の対象となるのが約五十万人なんですね。短時間労働に従事する者で現行の労働時間要件である三十時間を満たさない者のうち二十時間未満で働く者は、一号被保険者の場合は四八・五%、そして三号被保険者の場合は三五・八%ということになっております。また、短時間労働者の収入分布を見ますと、今回の適用拡大の賃金要件であります月額八・八万円未満の賃金水準の短時間労働者が過半数を超えています。 こうしたことに鑑み、引き続き被用者保険の適用拡大を更に進めることについて検討が必要だと思いますけれども、当局として、この件についてどのようなロードマップをお持ちなのか、そしてそのスピード感についても併せてお聞かせいただければと思います、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、牧山委員の方からこの適用拡大がいかに大事な問題かということを御指摘をいただきました。そのとおりだと思っております。 社会保障制度改革プログラム法の今後の公的年金制度の検討課題の四つの中の一つがやはり被用者保険の適用拡大ということでありまして、私どもとしては、この重要性を認識をしながら今回提案をさせていただいております。短時間労働者の就業調整を防いで労働参加を支援する、そして同時に、所得や年金を確保していくために被用者保険の適用拡大を着実にやはり進めていくということが大事だというふうに我々も思っています。 この十月から既に約二十五万人と言われる大企業で働く短時間労働者を対象にいたしまして被用者保険の適用が拡大をされておりまして、さらに、今回提出している法案によって、中小企業などで働く約五十万人の短時間労働者についても適用拡大の道を開くと、手挙げ方式というか、合意ができたところでお願いをするということだと思います。 更なる適用拡大を進むべし、ロードマップを描くべしと、こういうことでございますが、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められているところでございまして、働きたい方が働きやすい環境を整備をする観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態、そして企業に与える影響などを見ながら、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 適用拡大によって何よりも加入者の保障は充実すると思います。ですので、事業主負担に配慮しつつ、被用者年金の適用を大幅に拡大して、最終的には全ての雇用労働者に社会保険を適用することを目指していただきたい。具体的なロードマップによって取り組むべきだと考えております。 家計の将来に対する不安はますます強まっています。金融広報中央委員会が行っている家計の金融行動に関する世論調査によりますと、世帯主年齢六十歳未満の世帯のうち約九割が老後の生活を心配しているという状況になっています。この不安を解消するためにも、将来世代が生計を維持できるまともな年金額を受け取れるようにする必要があります。そのためには年金制度の抜本改革が避けられないと思います。ですが、その場しのぎの年金カット法案で現行制度を温存することになる結果、抜本改革の先送りと、そして将来世代へのツケ増大を招く危険が大きいことを御指摘申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 質問が重なる部分もあるかとは思いますが、会派として初めての質問でございますので、本法案に関する年金制度全般、また積立金の運用、そして年金額の額改定ルールの見直し、低所得者対策、厚生年金の適用拡大、産前産後の保険料の免除といった基本的なところについて質問させていただきたいと思います。 まず初めに、制度全般について、冒頭、大臣にお伺いしたいと思います。 年金制度は、言うまでもなく国民生活に深く関わる制度でございます。年金が老後の生活の中心的な役割を果たしていることはもちろんでありますが、それは高齢者だけではなくて、全ての世代、ひいては将来の世代に関わってくるものであります。 日本の年金制度は、若い世代が年金を受給する世代を支え仕送りをする賦課方式を取っております。つまり、どの世代も自分たちの親又は祖父母世代を支えて、反対に、どの世代も自分たちの子や孫の世代に支えられている、この世代間の支え合いを次世代にしっかりと引き継いでいくことが年金制度にとって非常に大切だと考えております。 そして、そのためには、国民の皆様が安心して信頼できる年金制度であることが必要でありまして、今般の改正では、その一助となる改正が多く入れ込まれており、信頼を高め、持続可能性を高めるものであると認識をしております。 これまで、特に衆議院の方の議論を読んだり聞いたりしておりますと、不安をあおるような、やや飛躍したような議論もされてきたというふうに認識しておりまして、この法案がどういった点で信頼を確保して安心を築き上げていくのか、参議院では丁寧に議論をしていくということが私は求められているんだろうというふうに思っております。 年金制度全般につきましてですが、長い歴史を持っておるんですが、その中でも二〇〇四年の抜本改正、この改正は大きな転換点となっております。私もこの二〇〇四年の年に初当選ということでありますので、大変印象深いものと思っております。この改正を機に、将来世代の負担が多くなり過ぎないように保険料の上限を固定しまして、言わば入りを決めました。その範囲内で給付を行うことといたしました。これによって年金制度の持続可能性が確保されたと思っております。 また、導入されたマクロ経済スライド、このマクロ経済スライドにつきましても、平成二十四年の二月の予算委員会で、先ほどの質疑の中でも一部紹介もありましたけれども、当時の岡田副総理も次のような認識を示して答弁されているわけであります。 マクロ経済スライドというものがありますね、今の改革の根幹であります。私は、ここについてもっと高く評価をすべきであったというふうに今思っています。これはなかなかきつい制度であります。きつい制度ですけれども、賦課方式の限界というものを是正するための一つの手段としては非常に意味のあるもので、ここについてもう少し高く評価すべきであったというふうに今思っているところでございますと答弁をされております。 二〇〇四年以降も、経済状況なども踏まえまして必要な修正を行ってきております。二〇〇四年の改正以降、二回の財政検証を行いまして、三党合意も経まして、今日に至っております。 そこで、これまでの経緯も踏まえまして、年金制度の現状と課題について大臣にお伺いしたいと思います。具体的には、二〇〇四年の改正で確保された年金制度の持続可能性についてどのように認識をしているのか、また、人口減少社会にありまして、今の年金制度に残された課題は何なのか、その認識についてお尋ねしたいと思います。そして、本改正案がどういった形で年金制度にとって意義があるものなのか、この基本的な認識について、まず冒頭、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 日本の年金制度は、平成十六年改正におきまして、若い世代の負担が重くなり過ぎないように、そして、将来の保険料の上限を固定をしてその範囲内で年金の給付水準を調整をするマクロ経済スライドを導入したわけでありますが、それ以前は、財政再計算といって、保険料と給付と両方どうするかということを考えることが五年に一遍やってきた。この改正によって、財政検証という形で、今御説明申し上げたように、将来の保険料の上限を固定をするという中で、その範囲内での給付を調整をするということになったわけであります。このマクロ経済スライドを着実に実施をすること、これによって将来にわたって給付水準を確保する仕組みとして制度を持続可能なものとしているわけであります。 その上で、少なくとも五年に一遍は、人口や経済の長期の前提に基づいて、おおむね百年間という長期的な給付と負担の均衡を図るための財政検証を行っているという形になっています。平成二十六年の財政検証におきましては、日本経済が再生をし、高齢者や女性の労働参加が進めば将来の所得代替率は五〇%を上回るということが確認をされておることから、経済再生や働き方改革に取り組むことが極めて重要というふうになってくるわけであります。 また、年金の保障機能、先ほど給付のことについても十分性ということを申し上げましたが、この保障機能を強化をし世代間及び世代内の公平性を確保するという観点から、社会保障制度改革プログラム法に掲げられたマクロ経済スライドの在り方やあるいは今の適用拡大など、四つの課題に取り組んでいるところでございます。 今回の年金改革法は、この四つの課題や財政検証で確認をされた基礎年金水準の低下といった課題を中心に、平成二十六年から二十七年にかけて社会保障審議会年金部会で議論いたしました。その中で一定の結論が得られたものを法案化をしたわけでございまして、具体的には、中小企業の短時間労働への被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、それから年金額改定ルールの見直しなどを内容といたしまして、言わば将来の年金水準をどうしっかり確保するかという法案というふうに言えるものだろうと思います。これによって世代間の公平を図るとともに、将来世代の年金水準の確保を図っていかなければならないと考えております。
○谷合正明君 それでは、具体的に積立金の運用等についてこれから質問してまいりたいというふうに思っております。 特に、この積立金につきましては様々心配な声も寄せられております。まず、先月十一月二十五日でございますけれども、GPIFから平成二十八年度第二・四半期の運用状況が公表されました。結果は二・三兆円、率にして一・八四%のプラスであったと承知しております。また、平成十三年度の市場運用開始以来の累積の収益額は四十二・六兆円に上っているとも聞いております。 年金積立金の運用は、一時的に株価が下がるたびに短期的な評価ばかりが強調されるという傾向があって、そこで国民の皆様が将来の年金に対して不安を感じているという構図になっている。一方で、現在の積立金について、現在の高齢者の年金給付を維持するために活用し、将来は完全な賦課方式で年金給付を行っていくべきといった、そのようなある意味短視眼的な主張もございます。 そこで、改めて、この年金財政における年金積立金の役割について確認したいと思います。そして、財政検証上予定されている積立金に対して現在の年金積立金は下回っているのか上回っているのか、そういう基本的なところをまず確認したいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、年金財政におきます積立金の役割でございますけれども、御案内のように、現在の年金制度、将来の保険料率を固定いたしました上で、この積立金の活用も含めまして、固定された財源の範囲内で長期的な給付と負担の均衡を図る、こういう仕組みでございます。こうした仕組みの中におきまして、積立金とその運用収入でございますけれども、これは主に将来の受給者の年金給付に充てるための貴重な財源であるという位置付けでございます。今後、少子高齢化が進行いたします中でマクロ経済スライドがございますけれども、これによる給付水準の調整を緩和し、将来において一定の給付水準の確保、これを図っていくための貴重な財源であるということでございます。 その中で、積立金の運用でございますが、長期保有を基本に様々な資産に分散投資をする、こういうことを通じて安全かつ効率的に運用を行っているところでございます。 そこで、実績でございますが、先ほど御紹介いただきましたように、平成十三年度の自主運用開始以降本年九月末までに、収益率にいたしまして二・四七%、累積収益で約四十二・六兆円となっております。これに対しまして、財政検証上想定しております水準は、平成十三年度から二十七年度までの収益率でございますけれども、これは〇・二%でございますので、実績はこれをはるかに上回っておりまして、年金財政上必要な収益を十分確保している、こういう状況でございます。
○谷合正明君 年金財政上必要な収益を確保しているということで、年金額には影響することもないということだと思います。 今、答弁の中には触れられておりませんけれども、給付の財源に使っていくということなんですが、長期間給付と負担の関係を平均して考えれば、給付の九割が保険料と国庫負担であって、積立金とその運用収益が財源として賄っていくという意味ではそれは給付の一割だということも私はしっかり併せて国民の皆さんに御理解をいただいた方がいいんだというふうに思っております。 積立金の運用につきましては、GPIFにおいて、平成二十六年十月に運用資産の構成割合である基本ポートフォリオを見直しまして、株式の割合を高くして国内債券の割合を低くしております。これは、株式などのような価格変動の大きい、言い換えるとリスクの大きい資産ではなくて、一般的にリスクが小さいと言われている国債を中心に運用すべきといった考えもございます。その一方で、先般公表されたGPIFの平成二十八年度第二・四半期の運用状況では国内債券の収益はマイナスとなっておりまして、国内債券がリスクがないということでは決してないんだということだと思います。 国内債券の運用にはどのようなリスクがあるのかということをまず確認したいと思います。そして、平成二十六年十月の基本ポートフォリオの見直しはどのような考え方でどのようなプロセスで実施されてきたのか、この点について併せて答弁を願います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、株式や債券といいます各資産でございますけれども、それぞれ資産としての特性やリスクがございますので、これは運用に当たって、単一の資産で運用するよりも複数の資産を適切に組み合わせたいわゆる分散投資を行うことによりまして、全体としてのリスクを抑えながら年金財政上必要な利回りをしっかり確保していく、これが基本でございます。 そうした中で、ただいま御指摘ございました国内債券でございますが、現在、御案内のように歴史的な低金利の状況にございます。今後、デフレから脱却をいたしまして物価が上昇していく局面、これを想定いたしますと、やはり国内債券運用は金利上昇によりまして保有債券の価格が下落するなどのリスクを抱えていると考えざるを得ないところでございます。したがいまして、こうした認識の下に、ただいま御指摘のございました一昨年十月の基本ポートフォリオの変更もあるわけでございまして、国内債券に偏っておりました従来の基本ポートフォリオから株式等への分散投資をより進めることによりまして、長期的に見て年金財政上必要な積立金を下回るリスクというものを少なくするために行われたのがこの基本ポートフォリオの見直しということでございます。 このプロセスでございますけれども、平成二十六年三月の社会保障審議会の専門委員会の報告あるいは同年六月の財政検証の結果を踏まえたものでございまして、GPIFにおきましては、労使の代表を含めました運用委員などによりまして、延べ十三回にわたる専門的な審議を経ましてこの変更が行われたものでございます。この間、その経緯や結論についても適切に公表されてきたものと承知をいたしております。
○谷合正明君 そこで、今回の改正法案の中身に入ってくるんですけれども、年金積立金の運用を担うGPIFにつきましては国民の関心も高く、この組織をより信頼性の高いものとしていくことが求められております。年金積立金の運用をしっかりとした専門家に任せつつ、資産運用の専門家に偏らず様々な分野の専門家の目でその業務内容がチェックされることが必要でありまして、また、積立金の原資を考えれば、拠出者の意見も適切に反映される仕組みが必要であると考えております。GPIFの運用資産額百三十兆円ということで巨額でございまして、国民の皆様が安心してその運用を任せられるよう、その責務にふさわしいガバナンス体制を構築していく必要がございます。 そこで、今回の改正案ではどのような改革を行おうとしているのか、その目的について伺います。
○大臣政務官(馬場成志君) 今回の法案は、GPIFの更なるガバナンスの強化を図るために、理事長が一人と申しますか、これまで制度的には執行の責任者である理事長が一人で意思決定を行っていた仕組みを改めて、外部の有識者から成る合議制の経営委員会を導入し、重要方針はこの経営委員会が決定すること、また意思決定や監督と執行を分離し、執行部の責任と権限を明確化することなどの改革を盛り込んでおるところであります。 この改革によって、運用に対する国民の信頼を高めるとともに、運用の多様化、高度化が進む中で適切にリスクを管理しつつ機動的な対応が可能になっていくと考えております。
○谷合正明君 年金積立金の運用に関しましては、将来世代の年金給付をしっかり確保するために長期的な観点から安全かつ効率的に行っていく必要がございますので、しっかりとガバナンス体制を整えていただきたいというふうに思っております。 それでは次に、この国会で最も議論が多い年金額の改定ルールの見直しについて伺いたいと思います。この改正につきましては、今回の法改正の中でも複雑な部分でございますので、この議事録、また直接聞いてくださっている国民の皆様にも理解していただけるように質疑ができればと思っております。 この年金額の改定ルールの議論につきましては、冒頭でも申し上げたように、また大臣の方からも答弁があったとおり、累次の改正や財政検証の中で必要性が認識されて議論の俎上に上がったのだと認識しております。唐突に都合の良い改正を行っているわけではなくて、持続可能性を確保するため、そして世代間の公平性を確保するためにこれは必要な措置と考えております。 そこで、マクロ経済スライドの改正、そして賃金が下がったときに賃金に合わせて年金額を改定する仕組み、この二つにつきまして、いつ頃から認識されてきたのか、また、なぜ今日まで見直しがなされなかったのか、この点について御説明を願いたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) これはもう午前中からるる御質疑があったところでございますけれども、我が国の公的年金制度は、現役世代が負担する保険料や税によって高齢者世代を支えるという助け合いの仕組み、いわゆる賦課方式を基本としており、少子高齢化が進む中にあっても制度がその機能を適切に果たしていくことができるように、現役世代の負担能力の範囲内の給付としていくことが必要でございます。 しかしながら、デフレの長期化が必ずしも見通せない中で、平成十六年に改正をしたわけでございますが、その際には、賃金が物価よりも下がる場合にこの考え方を徹底していなかったため、その後賃金が下がった際に年金水準が維持をされております。その結果として、現役世代の賃金が下がる中で、今の高齢者が受け取る年金の所得代替率が、基礎年金は上がる、一方で若者が将来受け取る年金は下がってしまう、このようなことになっておりました。 こうした状況につきまして、問題意識としては、平成二十一年の財政検証でも明らかにされ、当時の年金部会でも指摘をされております。また、平成二十四年二月に閣議決定された一体改革大綱においても、「世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討する。」、こう記載がございます。そしてまた、平成二十六年の財政検証でも、こうした現象が起こっている、これが将来の世代の年金の水準が下がるということにつながりかねない、こういうことが改めて確認をされた、このようなことでございます。 こうしたことを踏まえまして、平成二十六年八月からの年金部会における公開の場での議論、それからまた与党内でも御議論をいただいておりますが、そうしたものを経て、今回、年金額改定ルールの見直しを法案化をした、このような経緯でございます。 こうした財政検証によって明らかになった政策課題について不断の見直しを行っていくことが責任ある態度であると、このように私たちとしては考えているところでございます。
○谷合正明君 私も、政治の責任として、高齢世代と若い世代の間で負担と給付のバランスが崩れないようにしっかりと調整していくと、そういうやっぱり政治の責任を貫いていかなきゃいけないんだというふうに思っているんです。 先ほど申し上げたとおり、今回の改定ルールは非常に複雑でございまして、それがゆえに、例えばキャッチーな数字が出てくると、キャッチーな数字というのはあれですけど、何と言ったらいいですかね、どう言ったらいいか分からないですけど、三割削減だとか何か数字が出てくると独り歩きしてしまうと。確かに、具体的な数字があることは理解の促進につながるんですけれども、他方で、その数字が誤解を招くものであったりすると、かえって不安が増幅するだけになってしまうと。 今回の法案に関しては様々な数字が飛び交っておりますが、衆議院の終盤でこの法案によって年金が三割カットされるというような言い方がなされてきたと私は思っているんです。ただ、これ私は非常に違和感を覚えておりまして、この法案によって年金が三割カットというのは、まずもって今回の法案は、この三割カットの多分根拠は、私が言う立場じゃないんですけれども、この法案のものとは違うんですね。そして、三割カットという、これは年金額の話と皆さん混同しちゃうわけですね。恐らく、これは所得代替率の減少をもって三割ということなんだと思うんですけれども、これだけやってしまうと、やっぱり受給者だけでなくて若い方の方にも、これはどういうことなんだというふうに思ってしまうわけであります。 ここで、大臣に今回の見直しによって年金額は三割カットされないということを改めて御説明いただいて、加えて、この見直しがないとどういった状況になるかというのも、もう再三答弁いただいているんですけれども、改めて大臣の方からこの見直しの正しい意義について御説明を願いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、谷合委員から御指摘のあったとおり、平成二十六年の財政検証では、基礎年金部分の所得代替率が現在の三六・八から二五・六ないし二六・〇%まで低下をするという、この下がりを約三割低下するということは見通されたわけであります。これは、民主党政権が始まるちょっと前のその年に出てきた財政検証、二十一年の財政検証でも既に確認をされていたことでございまして、これを受けて、一体改革大綱やそれから三党合意ができたわけでありまして、この所得代替率が三割低下をするということをあたかも給付の水準が三割低下するかのようにされてしまいますけれども、代替率は、あくまでもそのときそのときの現役で働いていらっしゃる方々の賃金と比べると年金はどのくらいなのかということを測る一つの指標として、五〇%を下限とするということでやっているわけであります。 実際には、今回の財政検証のケースEというのがございますけれども、マクロ経済スライド調整終了後の平成五十五年度、この基礎年金額で割り戻した平成二十六年度価格でいきますと六・三万円ということで、平成二十六年度の六・四万円と大体横ばいということでありますので、この所得代替率、そして年金額というのを衆議院の議論ではすり替えられたような形で誤ったメッセージを送られてしまったように思われるというふうに思っていますので、年金は、今言ったように、先を見通して平成五十五年度でもおおむね横ばいということでありますので、代替率の低下幅と混同しないように国民の皆様方には御理解を賜れればと思うわけであります。 この今回の法案における年金額改定ルールの見直しにつきましては、平成二十六年度までは本来よりも高い水準の年金が支給されていた中で、少子高齢化による人口の構造の変化を踏まえて年金水準を調整するマクロ経済スライドが発動されなかったということによって、そして、今の年金の所得代替率が一割上昇して、その分、今度マクロ経済スライドによる調整が長期化をしてしまったということで、結果として、マクロ経済スライドが完了した時点で基礎年金の所得代替率が約一割低下したことを背景としたものでございます。 このため、マクロ経済スライドの調整期間の長期化を防いで将来世代の基礎年金の給付水準を確保するために、マクロ経済スライドの未調整分を先送りをせずに、できる限り早期に調整をし、そして賃金に合わせた年金額の改定、これによって支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする見直しを行うこととしたものでございます。このような改定ルールの見直しを行うことが責任ある対応だと思っております。 また、今回の法案によります改正を行わないままの状態が続けば、今後将来の基礎年金の水準はより低下するおそれがありまして、今回の見直しはそれを未然に防ぐためのものであります。 したがって、今回の法改正なかりせば、年金収入を含めた低所得者の将来所得は更に引き下がることになってしまうわけでございますので、低所得者の高齢者の生活を心配される方々であるならば、この法案に反対する理由はないのではないかというふうに思うところでございます。
○谷合正明君 ありがとうございます。よく分かりました。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 マクロ経済スライド調整期間の長期化を防いで将来世代の給付水準を確保していくというのが、今回のマクロ経済スライドの改正と、賃金が下がったときに賃金に合わせて年金額を改定する仕組みが目的なんですね。高齢世代と若い世代の決して何か世代間対立をあおるために我々はやっているわけじゃなくて、お互いに、高齢者世代も若い世代も、また将来世代も、それぞれが支え合っていく、この基本認識をしっかりと立てていけば、私は、今回の改正というのは論理必然にこれはやっぱり必要だというふうになっていくんだと思っております。 そこで、大臣が最後言われました低所得者対策なんですね。ここが恐らく論点の一つになっておりまして、年金の制度の持続可能性はこれで確保するんだと、一方で、実際にその年金で、特に基礎年金に頼って生活されている高齢者世帯の方の生活保障についてはどうなのかということなんですね。今申し上げたとおり、様々な事情で現在も年金額が少ない方など低年金や低所得の方がいらっしゃるわけであります。確かに、基礎年金だけで生活の全てを賄うということは、これは難しい。現に苦しい方に対してしっかりと支えていくということも年金制度や社会保障の信頼につながっていきます。 そこで、政府は、低所得者、低年金者に対してどのような対策を講じていくつもりなのか、また、今、現に苦しい方々だけでなくて、マクロ経済スライドによる調整が終了した後、恐らくこれは三十年後ぐらいでしょうか、その後の世代についてもお答えいただきたい。三十年後ということでいうと、今の三十代、四十代の方がちょうど年金受給になる頃なんですね。ですから、今、年金受給されている方の低所得者対策どうするのかということと、将来どうしていくのか、そのために、今の三十代や四十代、現役世代に対してはどういうふうに心構えをしていけばいいか。特にここについては世代が近い副大臣に答弁していただきたいというふうに思っております。
○副大臣(橋本岳君) まず、現に今、無年金、低年金あるいは低所得の高齢者の方への対策ということにつきまして御答弁を申し上げると、社会保障・税一体改革におきまして、まず年金の受給資格期間の短縮、これは二十五年を十年にしていただくということで、先般法律を成立させていただきました。これによりまして、無年金の人に対して少しでも年金を給付をしていこうということ。それから、年金生活者支援給付金を、平成三十一年十月の予定ですが、創設をしていく。そして、医療、介護の保険料の負担の軽減などに取り組むこととしておるところでございます。 特に、年金生活者支援給付金は、保険料納付期間の長短によらず、受け取る年金額の約八%に相当するということになっておりまして、年金と相まって高齢者の方の生活を支えていくということにつながるというふうに考えております。 加えて、低所得の方へのきめ細かな支援として、生活困窮者自立支援制度において、高齢者も含め生活保護に至る前の段階にある生活困窮者への相談、就労支援など包括的な支援を実施をしておりまして、年金のみならず社会保障制度全体で総合的に対策を講じていきたい、このように考えているところでございます。 また、マクロ経済スライドの終了後というお話がございました。これは財政検証のいずれのケースにおいても今から約三十年後以降でございまして、私や谷合委員が七十歳以上ぐらいになる、そんなあんばいの頃ということになるわけでございますけど、我々自らの問題としても考えなきゃいけない問題だというふうに思っております。 そのようなときですが、逆に言うと三十年あるわけでございますから、今からきちんと備えていくということを考えていくということが大事なんだろうというふうに思っているわけでございまして、政府としてするということで申し上げれば、国民の皆様に所得確保をしていただくことができるようにするというために、まず意欲のある高齢者の方の就労機会の確保を進めていく、これは働き方改革等でもテーマに上がっているとおりでございますし、また、公的年金においては厚生年金の更なる適用拡大を進め、働き方に応じた所得保障の充実を図っていくということ。 また、公的年金と併せて、老後の所得確保を充実をしていくために個人型確定拠出年金、iDeCoという愛称をいただきました、これへの加入範囲の拡大等を進めていくということで、政府として老後の所得保障の重層化を図っていきたいと考えておりますし、また、併せて申し上げたいのは、要は財政検証というのは何のためにやっているのかということでありますが、もちろん、年金がどういうふうに今後保っていけるのかということについてケースを分けて試算をするという意味ももちろんあるわけでございますが、同時に、経済の状況によって将来の年金の自分たちがどのぐらい得られるのかということについてシミュレーションしたものだと。ですから、それを今の現役世代の方々にも御覧をいただいて、将来の設計みたいなものについてやっぱり考えていただく機会ということにもつなげていただけるといいなと、このように思っているところでございます。
○谷合正明君 ありがとうございます。 今、答弁の中で、福祉的給付について前段の部分で答弁いただいたわけですが、事実関係のお伺いをしたいと思います。 この福祉的給付は施行期日が消費税率の引上げに連動しておりまして、現在、政府は平成三十一年の十月からスタートと言っております。 この施行期日が連動しているのは、言うまでもないですけど、福祉的給付の財源が恒久財源である消費税、財源となっているからであると認識しておりまして、他方で、この福祉的給付は消費税引上げに当たっての緩和対策だという発言も議論の中で、いろんなところで見られているわけでありまして、改めて、福祉的給付の概要、そして目的について政府の方から説明を願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 年金生活者支援給付金でございますけれども、これは御案内のように、社会保障・税一体改革における社会保障の充実の一環として実施するものでございます。 これは、年金生活者支援給付金の支給に関する法律の目的規定にもございますように、所得の額が一定の基準を下回る基礎年金の受給者に対し、その生活を支援するために支給するものでございます。したがいまして、給付金の主たる目的は低所得者へのセーフティーネット機能の強化でございます。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕 御指摘ございましたように、この給付金、消費税率を一〇%に引き上げる平成三十一年十月までに実施することとしておりまして、年金と相まちまして、今まで以上に高齢者の生活を支えていくものと考えております。
○谷合正明君 次に、厚生年金の適用拡大について伺います。 十月から一部スタートしておりますこの適用拡大でありますけれども、将来世代の年金について考えた場合に、やはり厚生年金を受給している場合とそうでない場合とでは大きく受給の厚さは変わってまいります。もちろん、国民年金制度が当初想定していたような自営業者の方である場合、緩やかに引退して給与以外にも生活の糧があるのかもしれない。ただ、短時間労働を行う若者など、雇用されている場合はその働き方に見合った厚生年金を将来受け取ることで働き方に合った年金制度となって、ひいては制度の信頼も高まると考えます。 適用拡大は今後、働き方が多様化する中でとても大切な改正だと考えております。適用拡大によって具体的にどのように将来の年金に影響があるのか、また今後、厚生年金の適用拡大をどのように進めるのか、その点について確認いたしたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 短時間労働者の就業調整を防ぎ労働参加を支援するとともに、将来のその方々の所得や年金を確保をしていくためには、被用者年金の適用拡大を着実に進めていくことが重要であると考えております。 被用者保険に加入をしていただくと、基礎年金に加えて賃金や加入期間に応じて厚生年金が受給でき、将来の年金額が増えるということになります。具体的に申し上げれば、仮にアルバイトだとかそうしたことで月収八・八万円の方がいたということにしますと、その方が厚生年金に四十年間加入し続けたという場合を考えますと、まず基礎年金が月額約六・五万円、これ満額ということになるわけですが、これに加えて、現在の価格で厚生年金月額が約一・九万円を終身で受け取ることができるようになります。これは合計すると八・四万円になるということです。したがいまして、それは今八・八万円の人という想定でしたが、報酬がより高ければより高い年金を受け取ることができるようになるという仕組みでございます。 また、障害の状態になった場合においても、少なくとも二十五年間加入した場合の老齢厚生年金と同等の障害厚生年金を受給でき、より手厚くなるということがございます。こうしたメリットがあるわけであります。 さらに、かてて加えて言えば、今は将来の話をしましたが、保険料負担についても、当然ながら、厚生年金に加入していただければ半額は事業主の負担ということもあるわけでございまして、やっぱりそうしたことをきちんとお伝えをして周知をしていくということが大事なんだろうというふうに思っているわけでございます。 更なる適用拡大についてということでございますが、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められておりまして、働きたい方が働きやすい環境を整備する観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響などを見ながら、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 そこで、今日、国土交通省に来ていただいていますけれども、私も週末、建設業の関係者のヒアリングをしました。やはり人手不足で、若い労働者を確保していくためにも、社会保険に加入していくということは、小規模事業者であったとしてもそれはもう今求められているんだと。ただ、よく出される声として、もう皆さん聞いていらっしゃると思うんですけれども、公共工事や民間の工事でも社会保険に関する必要な経費を適切かつ明確に確保して、これが下請事業者に至るまで確実に支払われるようにしてほしいんだと。 そこで、特に建設関係の下請事業者における厚生年金加入拡大、この推進に向けた今現状と取組について、国交省に確認したいと思います。
○政府参考人(木原亜紀生君) お答えいたします。 建設業における社会保険の加入促進につきましては、技能労働者の処遇向上などのため、平成二十九年度に建設業許可業者の加入率を一〇〇%にすることなどを目標に掲げ、平成二十四年度より建設業界と一体となって取り組んでいるところでございます。 具体的な取組を挙げますと、国土交通省の直轄工事では、平成二十七年八月より、全ての工事で元請企業及び一次下請企業を社会保険に加入している企業に限定する措置をとっております。また、地方公共団体に対しましても、発注する公共工事について、社会保険未加入企業の排除を進めるよう要請しているところでございます。加えて、五年に一度の建設業許可の更新や経営事項審査などの際には社会保険の加入状況を確認し、未加入企業に対して加入するよう指導を行っております。このほか、法定福利費の確保という観点から、標準見積書の活用促進による法定福利費の確保や小規模事業者の相談体制の充実などにも併せて取り組んでいるところでございます。 このような取組の結果、取組を開始する前の二十三年十月とそれから直近の数字であります二十七年十月の数字を比較しますと、企業別で社会保険の加入状況を見ますと、取組前に比べまして一一ポイント増加の九五%の企業が社会保険に加入をしております。また、労働者別に見ましても、二十三年十月に五七%でありましたのが、一五ポイント増加し、二十七年十月では七二%の加入状況でございます。 このように、社会保険の加入率は着実に上昇しておりますが、平成二十九年度の目標達成に向けて、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 九五%ということで、その数字は事実なんでしょうけれども、ただ、私、現場に行くと、そんな感覚がなかなかないものですから、特に一次下請、二次下請までしっかり、今言われたようなことが、特に必要な経費がしっかり確保されるように、そういったきめ細やかな対応をしていただきたいというふうに思っているわけであります。 それでは、産前産後の保険料免除について伺いたいと思います。 多様な働き方ということを考えた場合に、女性の活躍という観点も非常に大切でございまして、少子高齢化が進む中で次世代育成は、社会全体はもちろん、年金制度の支え手という意味でも重要であります。その意味で、我が党がこれまで強く主張してきた産前産後期間保険料免除という改正は非常に意義深いというふうに思っております。 この改正の概要と、どのくらいの方が対象になっていくのか、その見込みについて併せて説明を願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) この国民年金一号被保険者の産前産後期間の保険料免除でございますけれども、これ、先ほど来お答えを申しておりますけれども、厚生年金で既に実施をされておりました、平成二十四年に成立いたしました年金機能強化法、この附則で国民年金についてどうするのかということが検討課題とされていたわけでございます。そのため、社会保障審議会の年金部会において検討を進めまして、国民年金の第一号被保険者の産前産後期間につきましても保険料を免除した上で、この免除期間につきまして満額の基礎年金を保障する、こういうことにいたしたわけでございます。この対象者の数でございますけれども、年間約二十万人を見込んでおります。あわせまして、これに係る費用でございますが、これも国民年金全体で支えるという観点から、国民年金保険料を月額百円程度引き上げさせていただくことといたしております。 先生御指摘いただきましたように、今回のこの措置でございますが、年金の保障機能を強化するもの、同時に次世代育成支援にも資する誠に重要な施策であるというふうに考えております。
○谷合正明君 年間二十万人ということでございまして、国民年金の一号被保険者の方が対象になるわけでございます。その保険料免除の手続については、当然これ、本人が自ら申請されないと結局手続が始まらないんだというふうに思います。我が家も四人子供を出産して、こういう制度があれば本当によかったなと思うんですけれども、でもこれ、社会保険事務所というのはその対象者が、要するに一号被保険者が妊婦さんなのかどうかなんという情報は持っていないわけでございまして、どうやってこの対象者の方にきめ細やかにこの制度を周知徹底していくのかというところが非常に私、今分からないでいるわけでございます。 また、納付しちゃったんだけれども、その後に、産前産後の四か月間、事後的に手続をした場合に一体どうなるのかと、そういったところももう少し当事者の方々にとって分かりやすい御説明をしていただきたいというふうに思っております。 是非、この三十一年四月の施行に向けた周知徹底について、厚生労働省としても対応を強化していただきたいと思いますけれども、考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 御指摘いただきましたように、今回の保険料免除措置につきまして、妊産婦の方々にしっかりと御理解いただいて免除の手続を取っていただくことが何より大事なことだと思っております。そうしたことからしますと、今回のこの免除措置について、平成三十一年四月からスタートすることになっておりますが、その際には、例えば市町村において母子健康手帳を妊産婦さんにお渡ししますが、その際にちゃんと周知をするというようなことも含めまして、何か具体的な具体策をしっかりと考えていきたいと思っております。市町村とも連携しながら周知、広報に努めてまいりたいと、このように思っております。
○谷合正明君 それで、事後的に手続した場合には、ですから還付されるということでよろしいんですかね。
○政府参考人(伊原和人君) 御指摘のとおり、一度お払いされた場合でも後から手続していただければ還付されることになります。
○谷合正明君 いずれにしても、そういうQアンドAをしっかりと整えていただきたいというふうに思います。年金資格期間短縮法案のときにもこの周知徹底が一つの大きなこの国会の論議になりましたけれども、まさに産前産後の保険料免除についても、ああ、こんな制度知らなかったということにならないようにしっかりしていただきたいというふうに思います。 それでは、年金教育ということについて、この法案とは直接は関係ありませんけれども、最後一問だけ取り上げさせていただきたいと思います。 今までの議論を踏まえても改めて実感するように、年金制度というのはある意味非常に、マクロ経済スライドであるとか賃金に合わせた改定だと、ちょっと複雑でございます。他方で、この年金制度というのは全ての世代、全国民に深く関わるものでございまして、私は特にこの年金教育というのは極めて重要ではないかなと常々思っているわけであります。特に、若い世代に対してこの年金の仕組みをしっかりと伝えていくということが大事であります。 例えば、私もいろいろ現場でお伺いしたんですけれども、例えば社会保険労務士さんも、今各地域の教育機関と連携して、学校教育の場で講師として授業を行う出前授業が行われております。平成二十三年度には全国二百五十一件だったところ、平成二十六年度では四百五十五件と活動の規模も拡大してきております。こうした社会保険労務士さんによる社会保障教育、これは一例でございますけれども、私は非常に意義があることだと思っております。 改めて、本法案の意義を正しく国民の皆様にも理解していただくためにも、年金制度が世代間の仕送りであるという基本的な仕組みや役割について周知啓発を進めていくと、とりわけ、将来の世代を担う若い世代に対して社会保障の根幹を教えていくということが大事だと考えますけれども、我が国の年金教育の現状と、年金制度を含む社会保障教育の取組について政務官に伺いたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) 若い世代への年金教育につきましては、例えば厚生労働省と日本年金機構が協力して、年金事務所と地域の高校、大学と連携した年金セミナーを昨年度は全国三千三百回以上実施するとともに、厚労省職員による大学等への出前講座などを実施しております。 こうした取組に加えて、厚生労働省のホームページで分かりやすい動画やリーフレット等を発信することなどによって年金制度の意義や役割について周知、広報を行っております。 また、御指摘のとおり、年金に限らず社会保障全般についての教育も重要でありまして、高校生向けに作成した参加型の授業に資するワークシートや映像教材を全国五千の全ての高校に配付するとともに、各地の教育委員会等の場においてそれらの教材の活用方法についての研修を累計千人以上に対して実施しております。 また、先日、年金エッセイということで表彰されたわけでありますけれども、中には学校ぐるみで参加していただいておるというようなところもございます。そういった取組をまた広げていきたいというふうに思います。 先ほど先生からも御紹介がありましたけれども、さらに、多くの都道府県社会保険労務士会においては独自に労働や社会保障に関する学校教育活動に取り組んでいただいていると承知しておりまして、これは大変意義のある取組だと考えており、感謝をしておるところであります。 厚生労働省としても、こうした社会保険の第一線で取り組んでいただいている関係団体等と連携して、引き続き将来の社会を担う若い世代に対する周知啓発にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○谷合正明君 スウェーデンの社会保障教育について中学校の教科書を邦訳した書籍がございまして、タイトルは「あなた自身の社会」となっております。その目次は、第一章が法律と権利、第二章があなたと他の人々、第三章があなた自身の経済、第四章がコミューン、日本語で言うと自治体ですね、第五章が私たちの社会保障となっておりまして、話の順序としては、児童生徒一人一人の権利の話から入って、他者との関係や家計のやりくりや消費行動、地域社会での様々な組織、機関が果たしている役割の話があって、その上で社会保障が児童生徒自身又は児童生徒の今後について果たす役割の話が出てくるという順番になっているようであります。 単に教科書の中に盛り込まれればいいというわけじゃありませんから、社会の成り立ちについてそれぞれの教育課程でどのように教えていくのかということで、この年金教育、社会保障教育というのはこれからもしっかりと整備していただきたいというふうに思っております。 最後になりますけれども、改めて、この年金制度、世代間の支え合いでありまして、少子高齢化といった大きな課題に対してどちらかの世代にのみ負担を負わせるということではなくて、全世代で助け合って乗り越えていくべきであります。今回の改正は若者や女性を支えていくという改正も入っており、是非ともしっかり審議を行い、成立を目指していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 まず冒頭、会期末のぎりぎりになりまして、衆議院で審議時間が僅かなまま強行採決に至ったことに強く抗議するとともに、参議院で、延期された期間を見ても決して、重要議案審議する期間として足りているのかといったら、私は極めて前例から見ても不十分だということは明らかだと思います。その上で、議論が始まってみますと、与野党からやっぱり慎重な審議を求める声が相次いでおります。さらに、民進党の委員からは試算の提出ということでの要求もありました。私、本当に徹底審議して、徹底審議の上に、強行採決は絶対にあってはならないということを強く申し上げておきたいと思います。 それでは、質問に入りたいと思います。 この年金の改革については、先ほど来議論ありますように、二〇〇四年、百年安心の年金改革ということで導入されたのが年金を自動的に引き下げるという仕組みでもあるマクロ経済スライドだと思うわけです。しかし、先ほど来もう紹介ありました、予想外のデフレ状態が続くという事態になりまして、実際にこのマクロ経済スライドが発動されたのは二〇一五年が初めてということになったわけです。 今回の改正では、資料でお配りしております一枚目、予定どおりにマクロ経済スライドが実施できなくとも、残った部分について翌年度以降に繰越しができると、これがキャリーオーバーという新しい仕組みを導入するというものだということなわけです。開始は、これはもう再来年から始まるわけですね、二〇一八年の四月からということになっています。 これ、新たに繰り越すこととなる将来の減額分、発生するのはどんなときになるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今回の法案に盛り込んでおりますキャリーオーバーの仕組みでございますが、これは実施は再来年四月からでございます。 その上で、この仕組みは、マクロ経済スライドによる調整をできるだけ先送りせずに早期に終了させることによりまして、現役世代が将来受給する年金の給付水準が低下しないようにする、こういう仕組みでございます。今回の見直しにおきましても、現に年金を受給している方々に配慮いたしまして、このマクロ経済スライドによりましては、前年の名目額より下げることはしない配慮措置、いわゆる名目下限措置、これは維持することとしております。 そうした中で、御質問のキャリーオーバーが発生するのはどういうときかということでございますけれども、まず第一に、賃金とか物価の伸びがこのマクロ経済スライドの調整率を下回りまして、賃金、物価の上昇幅の範囲内でのみ調整を行う場合、これ積み残しが生じます。それからもう一つは、賃金、物価の伸びがマイナスになりまして、マクロ経済スライドの調整自体が行われない場合、この二つでございます。
○倉林明子君 もう一回資料を見ていただきましたら分かるとおり、これ、今おっしゃったとおりだと思うんですね。この説明で見ると、景気後退期なのに賃金上がっているというのが説明になっているんですけれど、今おっしゃったように、賃金が下がったときもマクロ経済スライドを未調整分としてキャリーオーバーするということになるんだということだと思うんです。つまり、調整額を下回る場合、それは賃金が上がろうが、賃金が下がった場合でも、未調整分ということで再来年からは繰越しが発生する可能性があるということだと思うんですね。百年先の話じゃないんですよ。この改定で発生する、新たなルールが発動されるのは再来年から可能性があるんだということだと思うわけです。 それで、繰り越した減額分、これが賃金、物価が上がったときにまとめて減額することなんだと、それ先ほど来説明あったとおりだと思います。つまり、じゃ、こういう事態はどんなときかと。私、直ちに想定できると思うんです。それが、二〇一九年十月、消費税の増税ですよ。これ一〇%増税は必ずやると言っているわけですから、そのときに積み残した分があれば減額できるということになる仕掛けだと思うわけですね。 この消費税の増税の影響、これ年金額に反映されるということで考えますと二〇二一年ということになるわけで、そこまでにキャリーオーバーされた分、発生する未調整分があれば、マクロ経済スライドの減額分にプラスされるということになるわけですね。結果、私確認したいと思う、ゼロ改定というのがあり得るんじゃないでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘のように、年金額の改定に用います物価変動率がまず前提でございますけれども、これ、一月から十二月までの年平均の物価指数、これの対前年比でございます。そういたしますと、今先生御指摘になりましたように、二〇一九年十月に予定されております消費増税、これによる影響が年金額の改定に用いる物価変動率に影響いたしますのは、二〇一九年十月から十二月までの約三か月分、これが二〇二〇年度、その後の残り約九か月分が二〇二一年度というふうに影響してくると考えられます。 そこで、お尋ねの二〇二一年度の年金額改定がどのようになるかということでございますけれども、この点につきましては、今後の物価、賃金の動向を踏まえまして、二〇二〇年度までの年金額改定でキャリーオーバーが果たして発生するのかどうかといったことや、二〇二一年度の年金額改定に用います物価、賃金の変動率がどうなるか、こういうことにも影響されるわけでございまして、現時点で一概に申し上げることは難しいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、極力マクロ経済スライドの未調整分を発生させないことが重要でございますので、賃金上昇を含みます経済の再生に全力で取り組んでいくということが重要であるというふうに考えております。
○倉林明子君 いや、そういう決意はいいんですけれども、可能性として、消費税増税、上げるということについては物価は上がるということになっていくと。賃金をそれ以上に上げていくというような話も含めて今されたと思うんだけれども、私、指摘したように、ゼロ改定になるような可能性というのは遠い話じゃない、目の前、極めて現実的な可能性だということを指摘したいと思うんですね。そうなったら、国民には、消費税増税で物価が大幅に上がる、だけど年金は全く上がらない。これ実質減額ということですから、苦しみが二重になると言って私いいと思うんですね。 本法案で、二〇二一年度からいわゆる賃金マイナススライドということで施行されることになるわけです。二〇一九年度の消費税の増税、これ物価が上がることになりますと、実質賃金をマイナスに押し下げる私効果があると思うんですね。その影響出てくるということになることを考えれば、二〇二二年から二〇二四年度になるんじゃないかと思います。 ということは、賃金が下がらず横ばいという場合であったとしても、消費税増税で物価が上がりますと、賃金指標、年金の目安になる賃金指標も下がるわけですから、年金も下がるということになるんじゃないでしょうか。局長。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、この年金額の改定に用います賃金変動率、今先生、賃金がどういうふうになるかということでお話ございましたけれども、これに用います賃金変動率でございますけれども、これは、賃金を実質化するために用いています実質賃金、これが、四年前から二年前までの各年における実質賃金の対前年比の平均を三年間で平均をするという、こういう仕組みになっております。これを踏まえますと、二〇二一年度の年金額の改定に用います指標というのは、二〇一七年から一九年までの対前年比ということになります。 したがいまして、二〇一九年十月に予定されます消費増税による影響が、御指摘の実質賃金の低下として二〇二一年度の年金額改定に用いる賃金変動率に影響するというのはどういうことかと申しますと、これは二〇一九年十月から十二月までの約三か月分でございます。これは三年間平均になりますので、この三か月分というのは三年間のうちの一部、八%でありまして、したがいまして、二〇二一年度の年金額改定に与える影響というものは限られたものになるだろうというふうに考えております。 その上で、先ほども申し上げましたけれども、実際に賃金変動率がどうなるかということについては一概に申し上げられませんので、現時点でどうなるかをあらかじめ申し上げることは難しいと思っております。 それから、なお、このマクロ経済スライドによります調整というのは、年金額の賃金、物価による改定率がプラスの場合にのみ発動されまして、かつ、名目下限措置もあるわけでございますので、同一年度におきまして、キャリーオーバーの調整分と賃金の低下時の賃金に合わせた改定というものが同一の年金に適用されることはないんだということは改めて申し上げておきたいと思います。
○倉林明子君 いや、要は賃金にも影響出てくるでしょうと、消費税増税すれば、そういう賃金押し下げ効果になるわけで。私、今いろいろおっしゃったんだけれども、先ほどもあったように、この十年間振り返ってみれば、賃金指標というのは七回もマイナスになっているわけですよ。現実的に、消費税増税もあって、その後のマイナスという状況もあった。それは十分に、この消費税の増税ということを踏まえれば、年金下がるということになると思うんですね。 二〇一八年、マクロ経済スライドのキャリーオーバーを開始する、二〇一九年度に消費税の増税を実施する、二〇二一年度には賃金スライドを開始すると、こういう仕組みを導入するということは、これまで不測の事態、予測しなかった事態で予定どおり下げられなかったというような仕掛けがあったわけですよ。それが今回、消費税増税があっても年金は下げられる、前もってそういう仕組みをつくる、まさしく消費税の増税対策じゃないかと。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) こういう考え方もおありなのかと思って、勉強になりましたが。 今回の法案は、本年六月に行われた消費税率引上げ延期の決定よりも前に、既に本年三月に国会に提出をいたしております。また、年金額改定ルールの施行期日は、この法案提出の時点では平成二十九年四月であった消費税率引上げ後であったことからも、消費税増税対策という今の御指摘は全く当たらないということでございますので、御理解を賜れればというふうに思います。
○倉林明子君 結果としては、消費税の増税があっても年金が下げられるという仕組みになるんだということは指摘をしておきたいというふうに思います。 そこで、資料の二枚目を見ていただきたいんです。この年金額は、これ厚生労働省の資料です。年金額改定の推移ということで、青い実線、赤い点線が入っております。これ、赤い点線が本来水準、言わば将来との均衡を図るためにはここまでの水準でないと将来も下がり過ぎちゃうんだと繰り返し御説明があったラインですね。ところが、この青いラインは何かといえば、これは実際のラインなんです。これ、二十年振り返ってみて、年金は一回も上がっていないんですよ、下がり続けているんですね。これが実態なんですよ。ここに、下げ幅が足りなかったからということで、今度の特例水準もやられたし、今回の改定という流れになっているわけです。 私、高齢者にとっては、この改定は悪夢そのものだと思います。現在の高齢者の状況はどうなっているかということですよ。大体本当に下げられるような水準なのかという議論がありました。国民年金のみの受給者の平均受給額は月五万円、厚生年金も女性の平均受給額というのは月十万円にすぎません。衆議院の厚生労働委員会でも、参考人で藤田孝典さん、NPOの方ですけれども、生活保護基準相当かそれ以下で暮らしている高齢者は七百万人という試算を紹介されておりました。実際、高齢者世帯の生活保護受給率、六%です。パーミルじゃないんですよ、六%です。そのうち半数、年金を受給しているにもかかわらず貧困というのが実態になっております。 本法案の年金抑制の仕組み、これは月一万円であろうが月二万円であろうが、こうした年金にもひとしくのしかかってくるわけで、高齢者の貧困、生活保護世帯の増加、これに拍車を掛けるんじゃないでしょうか。大臣に行くんですけれども、いいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、年金額のこれまでの推移と本来水準というのを示していただきましたが、今回政府から提案を申し上げている法案につきましては、若い人たちが将来受給する基礎年金の水準はこれ以上下がらないようにということを繰り返し衆議院でも述べてまいりましたし、今日も申し上げてまいりました。これを防ぐということです。 その上で、現に低所得者あるいは低年金者、こういった高齢者への対策については、社会保障・税一体改革においても、年金の受給資格期間の短縮、これはもう既にお通しをいただきました法案がございましたが、年金生活者支援給付金の創設、そして医療、介護の保険料の負担の軽減と、こういったことを組み合わせて手を打ってきているわけでありまして、加えて、低所得の方へのきめ細かい支援として、生活困窮者自立支援制度とか生活保護についても配慮をしてきているわけでありますが、年金のみならず、やはり社会保障全体で総合的に対策を講じていくということが大事なんだろうというふうに思います。 他方、これまでの生活保護の高齢者世帯の増加につきましては、立体的、多角的に実態を把握することが大事だというふうに思っております。二十九年度の次期生活扶助基準の検証に併せて制度全般についても見直しの検討を行っていくこととしておりますので、この中で様々なデータを用いた実態把握や分析に取り組んでまいりたいと思っております。
○倉林明子君 そうなんですよ。様々な制度で社会保障全体でフォローするという言い方をおっしゃる。これは総理の総括質疑のときに取っておきたいと思うんですね、この議論は。 今日は、年金でフォローすると言っている福祉給付金ですね、支援給付金の方が本当にフォローになるのかということでいえば、これは保険料納付月数に基づくことになると。こうなれば保険料納付十年、そうしたら年金月一万六千二百五十円、こういう人たちに対しては率になるので、上乗せって千二百五十円ですよ。これで福祉的給付金や、フォローしている言われたら本当にがっくりくると思うんです。 年金カットで被害を受けるというのは、私、高齢者世帯だけじゃないということを強く強調したいと思うんです。現役世代で助け合いやと言われると、現に助けている若い人いっぱいいるわけで、年老いた親と同居している、扶養しているという家族あります。さらに、親と別居していても、介護費用援助しているという息子や娘というのは数多くいますよ。私、そういう現役世代にとってもこれはダブルパンチになるというふうに思います。大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の、賃金が低下した場合に賃金に合わせて年金額を改定するという見直しでございますけれども、言ってみれば不測の経済事態に対応するためのものでありまして、賃金、物価が上がっている場合には年金額が下がることはないということでありますから、経済政策自体が大変重要だということであります。 そもそも、年金制度は若い世代から今の受給者世代への社会的な仕送りということでありますので、支え手である現役世代の負担能力に応じた給付を行う仕組みにしておくことが重要であって、仮に今回の改正を行わない場合には、先ほども申し上げたとおり、現役世代は賃金の低下と将来自分が受け取る年金の額が低くなるという、こっちの二重の苦しみというものも、ダブルパンチも考えていただかなきゃいけないので、世代間の公平の観点からも今回の改正は必要だというふうに思います。
○倉林明子君 総理は、本法案は将来年金確保法案だと、何度も聞きました。私、問題は、どんな水準で確保するか、ここの説明というのは本当に不十分だと思いますよ、下げるんですから。低い水準で確保するという話と違うのかと言いたいわけです。 そこで、確認したいと思います。本法案に盛り込まれた措置によって、二〇一四年財政検証で示した水準よりも年金が増えるということはあるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今回の賃金に合わせます年金額の改定を行うルールでございますけれども、これは将来の基礎年金の水準が二〇一四年の財政検証での見通しよりも低下することを防止するためのものでございまして、将来の基礎年金の水準を、同じ経済前提で考えれば、財政検証の見通し以上に上昇させるものではございません。 したがって、仮に名目でも実質でも賃金が下落するような事態が生じた場合に、本法案による改正を行わなかった場合の将来の基礎年金の水準と、改正を行った場合の将来の基礎年金の水準、これを比較すれば、改正を行った場合の水準の方が上回るということになるわけでございます。
○倉林明子君 政府の言う将来の年金の確保ということは、結局、マクロ経済スライドによる調整が長引いて、元々下げる予定の年金水準、これを予定よりもっと下がることを防ぐと。言わば下げ止め法案、私、命名したいと思います。 今よりも低い水準になることは明らかなんですよ。資料三を見ていただきたいと思うんです、資料三。この調整期間が、それぞれ基礎年金、厚生年金入れているんですけれども、下げ止まり、下げ止めようと、この下げ止まりに差があるんです、差が。要は、長さも違えば、下がり率、下がり方も違うんですね。基礎年金の方が長いこと掛かって下げ止め、幅も大きい下げ方になるんですね。 私、改めて聞きたいと思うんです。何で基礎年金の方が調整が長く掛かって、下げ率も大きくなるんでしょうか。局長。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 基礎年金につきましては、現在の改定ルールの下では、御指摘ありましたように、物価より賃金が低下した際に物価までしか年金額を下げない、こういうことになりますので、賃金の低下幅よりも年金額の低下幅が小さくなります。その結果、足下の基礎年金の所得代替率が上昇するということになります。 一方で、報酬比例年金でございますけれども、これは賃金を基礎に算定されますので、将来の年金額も賃金と連動して低下をいたします。したがって、足下の所得代替率は横ばいで推移するということになります。 このため、基礎年金の方が報酬比例年金に比べてマクロ経済スライドの調整期間が相対的に長くなっている、こういう構造でございます。
○倉林明子君 結局、低い水準の基礎年金部分の方に下げ幅が大きくなるということは、期間も長くなるということは、比較的高い年金の厚生年金と比べると逆転現象がこれ起こってくるということになると思うんです。同世代間のこの逆転現象、格差の拡大ということについては社会保障審議会でも指摘があった事項だと思うんです。 年金制度改革というのであれば、この低年金、低い年金のところの問題をどう解決していくのか、こここそ抜本的に解決すべき課題として焦点を当てていくべきだというふうに思うんですけれども、大臣、認識をお聞きして、今日は終わりたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回のスライドルールの見直しのうちで、マクロ経済スライドのキャリーオーバーにつきましては、名目下限措置を維持するという配慮を行いながら、また、賃金が低下した場合に賃金に合わせて年金額を改定する見直しについては、不測の経済状態に対応して年最大六万円の福祉的給付をスタートさせた後に施行するということになっております。特に、この福祉的給付は高齢者の中で生活が苦しい方にも配慮を行うものでありますので、世代内の所得格差の縮小につながるものと考えているところでございます。
○倉林明子君 続きは引き続きやらせていただきます。 ありがとうございます。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず、年金の質問に入る前に、一点、是非大臣の御意見を一度聞きたいなというふうに思っておりまして、これ前にもこの厚生労働委員会で言わせていただいたことがあるんですけれども、保育所落ちた日本死ねというのが今回何か流行語大賞になったというふうに聞いたわけなんですけれども、僕はこの言葉の一番問題はやっぱり死ねという言葉だと思うんですね。 やっぱり、特に子供たちの中でもいじめとかそんなので遺書とか見ると、死ね、死ね、死ねというふうなことを言われて、苦にして自殺に追い込まれていっている子供たちも実際におるわけでありまして、そんな中で、死ねという言葉というのは絶対に使ってはいけない言葉だと思うんですね。この死ねという言葉を使って、保育所落ちた日本死ね、そういう言葉が流行語大賞なんて、そんな賞に選ばれること自体が、私はもう本当におかしいんじゃないかと、こう思うんです。 是非大臣にその辺の御意見をお聞きしたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一言で言えば、こういう言葉が流行語大賞に選ばれないような子育てに優しい社会に日本が一日も早くなるということだろうと思います。
○東徹君 前にも何かそんな答弁だったような気がするんですけれども、私は、やはり命あるものは死ねと言われて死んでしまったら二度と生き返ることがないわけでありますから、死ねという言葉は絶対使うべきではないと大臣に言ってほしかったんですけれども、前も同じような答弁だったのでもうそれ以上は聞きませんが、私はそのように本当に思います。 では、年金の方の質問に入らせていただきたいと思います。 今回の年金制度の改革、いろいろ年金制度そのものが、やっぱり人口減少とか少子高齢化、そういったことで年金財政が大変厳しくなっていっているという状況の中でこういった改革案が出てきたというふうに理解はしております。 ただ、この改革案だけではやっぱり不十分だというふうに思っておりまして、大臣も常に言っているように、景気が回復していかないとやっぱりこれはもう絶対駄目だということも当然なんですけれども、その中でやはり年金の未納者対策ですよね、ここもしっかりとやっていかなかったら、将来低年金者が増えていくというだけではなくて、やっぱり生活保護者が増えていく、生活保護になると医療給付も入ってきますから、相当な財政的に将来また生活保護費というのが物すごく負担になってくるということが予測できると思うんですね。 だから、この未納者対策について私はこの間から、年金のときもそうなんですけれども、かなり質問をさせていただいております。その国民年金保険料のまず強制徴収についてお伺いをしたいと思います。国民年金保険料の強制徴収についてでありますけれども、段階的にその範囲がこれ拡充はされていっております。 具体的に申しますと、平成二十七年度は所得四百万円以上で未納月数が七か月以上というふうにされておりました。平成二十八年度になりますと、所得三百五十万円以上で未納月数が七か月以上というふうにされております。 ただ、保険料というのは、免除に該当する方は保険料を払わなくていいですよということになっているわけですから、所得が免除に該当するような所得水準でない場合、その方にはそもそも法律上は年金保険料のやっぱり納付義務というものがあるわけであります。 なぜ納付義務がある全ての未納者に対して強制徴収の手続を取らないのか、まずその点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 国民年金保険料の納付につきましては、御指摘のとおり、義務とされております。しかしながら、実際の運営に当たりましては、本来、保険料を納めていない方、未納者の方の中には、所得が低く免除等の対象となり得る者が多数含まれておりまして、一律に強制徴収を実施するということはなかなか難しいということが一つございます。 それから、法律上の位置付けでございますけれども、国民年金につきましては、未納部分に対する給付は行われないという仕組みになっておりまして、自主納付が基本とされております。したがって、厚生年金と異なり、法律上も必ず督促するという仕組みにはなっていないというようなことなどの理由から、全ての未納者に対して強制徴収を行うということはしておりません。 しかし、負担能力のある方には御負担いただくことが基本でございますので、先ほど先生が御紹介ありましたように、一定以上の所得がありながら度重なる納付督励にも応じない方につきましては全員督促を行い、それでもなお未納の場合には、財産調査の上、差押えを実施しております。
○東徹君 未納者数につきましては、平成十七年度は三百七十四万人、平成二十七年度では二百六万人と、一定減ってきているようなわけでありますけれども、先ほど言われましたように、やっぱり負担能力のある人、ここ判断がなかなかでも難しいと思うんですよね。 だから、できるだけしっかりと強制徴収というのはやっぱり行っていかないといけないというふうに思うわけですけれども、その保険料未納者には、所得の水準によって、低所得のため免除の手続をすれば免除となる人、免除には該当しない所得水準にあるけれども強制徴収の対象にはならない人、強制徴収の対象になる人、こういう形で分けることができるんだろうと思います。 強制徴収を効率的に行うためには未納者がどんな状況にあるのかということをまずやっぱり知る必要があるわけでありまして、現在、未納者がどの程度いて、その中にそれぞれ、今言いました分類なわけですけれども、どの程度の割合で存在しているのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 まず、国民年金保険料が過去二年間未納となっている者につきましては、今先生から御紹介ありましたように、平成二十七年度末で約二百六万人となっております。これは、平成十七年度末の三百七十四万人に比べて約四割減少しておりますが、まだ二百万人強いらっしゃいます。 その内訳についてのお尋ねでございますけれども、国民年金保険料は世帯構成などによって免除の適用が異なるものですから、正確な推計は難しいです。ただ、平成二十六年の国民年金被保険者実態調査結果に基づきまして、滞納者の総所得金額の分布を見ますと、一つ、まず最初に、所得が低く免除等の対象となる可能性がある三百万円未満に属する方は約九四%いらっしゃいます。ここが一番大きな階層でございます。それから、本年度、二十八年度に強制徴収の対象となる三百五十万円以上の所得階層に属する方は約四%でございます。さらに、免除の対象になる可能性はちょっと低いんですけれども、本年度は原則として強制徴収の対象とはならない、本年度はなりませんが、平成三十年度に向けて強制徴収の対象となるような方、三百万円以上から三百五十万円未満の方がそこの階層だと考えておりますが、ここが二%というふうになっております。
○東徹君 それでは、この未納者のうちになんですけれども、どれだけの人に督促状というものを発行しているのか、その数や割合についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 平成二十七年度の督促状の発行件数は四万三千七百五十七件であります。これは、国民年金保険料過去二年間未納となっている方二百六万人に対する割合は約二%と小さいんですが、先ほど御答弁申し上げましたように、滞納者の総所得金額の分布を見ますと、免除等の対象となる可能性のある三百万未満の方が九四%もいらっしゃいますので、保険料負担能力があり、強制徴収の対象となるようなことが想定される方はかなり限定的ではないかと考えております。 そうした意味からしますと、督促状の対象者は、平成二十七年度、昨年度は、所得四百万円以上かつ未納月数七か月以上の方を対象としておりますが、そういう意味で見ますと、保険料の負担能力があると想定される者のうち相当数が実際は督促状の対象になっているというふうに考えております。
○東徹君 じゃ、続いて、国民年金保険料の不納欠損及び時効消滅額についてお伺いしたいと思います。 平成十七年度が一兆四百四十二億円で、平成二十七年度が六千四百三十二億円ということですけれども、四千億円以上減ったように思うわけですけれども、今も、毎年六千億円以上の本来納めるべき年金保険料が時効によって徴収できなくなっているわけなんですね。これ、やっぱりこういうことになってくると、先ほども申しましたように、将来無年金、低年金というだけでなくて、生活保護が増加していくということになっていくわけですけれども、国民の税負担を増加させていく結果になってしまうわけであります。 年金財政の面でも、未納者の増加というのは積立金の減少を招くだけではなくて基礎年金拠出金について厚生年金の負担額が増えることとなって、現在の厚生年金加入者の負担が増えることにつながっていくわけであります。平成二十七年度時効消滅額六千四百三十二億円に対して実際に強制徴収できた金額はこれ八十五億円なんですね。このことについてまずどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいたように、時効消滅額などが平成十七年度の一兆円から今、二十七年度に六千四百三十二億円と、こうなっているわけでありますが、この六千四百三十二億円のうち不納欠損となったのは約三十九億円、督促状を送付してもなお未納の者に対して財産調査を行いましたけれども、現に財産がないなどの理由によって差押えができず回収ができなかったものが今の約三十九億円でございます。 残りの回収できなかった額、約六千四百億円、これにつきましては、平成二十六年の国民年金被保険者実態調査結果による滞納者の総所得金額の分布を見ますと、一部免除を含め免除等を手続をすれば該当する可能性がある所得三百万円未満の方が約九四%いると見込まれまして、国民年金保険料は世帯構成等によって免除の適用が異なるということから、正確な統計は難しいわけでありますけれども、多くが免除対象となる低所得者の方でございまして、こうした方々に差押えなど強制徴収を行うということは現実的には困難であるというふうに考えております。
○東徹君 免除対象者までは確かに難しいというふうに思っているんですけれども、少なくとももう少しこれ強制徴収もできるんではないのかなというふうに思っていまして、ただ、強制徴収に当たってなんですけれども、職員の数が非常に少ないんではないのかなと思うんですね。今、職員の数は七百名ということなんですけれども、日本年金機構の人事とかそういった事務的なところに携わるバックオフィスの職員は九百八十一人いてるんですね。もう少しバランスを良くしていってはどうかというふうに思うんですけれども。 そしてまた強制徴収、これコストも当然やっぱり大事だというふうに考えていまして、保険料百円当たり三十円掛かるというふうなのが今現状だそうです。今後どのようにして効率的な強制徴収を行っていくのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ強制徴収以外の自主納付も含めた場合の全体の国民年金保険料徴収コスト、これ見ますと、百円当たり約三円というふうになっています。強制徴収につきましては、その実施によって自主納付につながるなど、全体の納付率向上の効果もありまして、強制徴収のみを取り出してコストを論じることはなかなか限界があると見ております。 その上で、御指摘の強制徴収百円当たりのコストにつきましては、そもそも国民年金保険料も少額債権でございまして、一件当たりのコストを減少させることはなかなか限界があります。業務処理のシステム化など効率化を進めて、平成二十三年度において約九十円だったものを平成二十六年度において約三十円まで減少させてきたわけであります。今後とも、現行の人員体制の範囲内で、平成三十年度に向けて順次強制徴収の対象範囲の拡大を図って、徴収コストの低減に努めてまいりたいと思います。
○東徹君 納付率を是非高めていかないとというふうに思っておりまして、やっぱりちゃんと負担能力がある人からしっかりと取っていくという仕組みを是非確立をしていかなきゃならないというふうに思います。 次に、GPIFのことについて質問させていただきたいと思いますが、GPIFの管理運用の委託手数料についてお伺いしたいと思います。 平成二十七年度時点でありますけれども、GPIFは百三十四兆七千四百七十五億円の資産を持っておるということでございます。これに係る管理運用の委託手数料についてですが、アクティブ運用とパッシブ運用、二種類これあるわけですけれども、この二種類の運用についてでありますけれども、それぞれ幾ら掛かっているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) GPIFの平成二十七年度の管理運用委託手数料、約三百八十三億円でございます。その内訳でございますが、アクティブ運用の委託手数料は約三百四十四億円、パッシブ運用の委託手数料は約三十八億円でございます。
○東徹君 このパッシブ運用についてなんですけれども、パッシブ運用について、委託手数料がこれ三十八億円ということなんですけれども、GPIFの方でインハウスでこれ運用できるんじゃないのかなというふうに思うわけですね。そうすればこの三十八億円分が削減、浮いてくるというふうに思うんですが、その辺のことについて見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) このパッシブ運用の委託手数料でございますけれども、これは国内外の株式、債券運用におきますパッシブ運用全体の手数料の総額でございまして、これ、先生から御紹介ありました百兆円を超える運用資産額に対する割合としては〇・〇〇四%という小さな割合でございます。 その中で、既にGPIFは、国内債券のインハウス運用を実施をいたしております。このインハウス運用におけるコスト削減効果でございますけれども、内外株式あるいは外国債券の場合には、人員の配置、システムの導入などの点でやはり国内債券運用に比べまして高額なコストがどうしても見込まれるわけでございます。それから、単一の運用者に巨額の資金を運用させること、これを避けることが必要でございますけれども、このインハウス部門と外部の運用者間で競争原理を働かせるためにはやはり全額をインハウス運用とするということは不適切である、こういったことから、やはりこのコスト削減効果自体については限定的にならざるを得ないのではないかというふうに考えております。 なお、株式のインハウス運用でございますけれども、御案内のように、社会保障審議会の年金部会でも検討が行われましたが、その中では、比較的小規模の体制で実施可能な株式パッシブ運用、これをインハウスで運用する場合にもやはりGPIFの体制整備が必要となります。そういたしますと、そのコストを考えた場合に果たして効率的にできるのかどうか十分な評価が必要ではないか、こういったような御意見もあったところでございます。
○東徹君 確かに、百三十四兆七千四百七十五億円からパッシブ運用の三十八億円、パーセントでいえば〇・〇〇四%なわけですけれども、ただ、三十八億円って大きな金額ですよ、やっぱり考えたら。ここが削減できる方法を是非考えるべきだというふうに思います。 次に、アクティブ運用についてですけれども、委託手数料額が三百四十四億円ということなんですけれども、手数料、〇・一三五%ということでありますけれども、この手数料、海外の公的年金と比べてどのようなものなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 現時点で私ども厚生労働省、それからGPIFで把握している限りにおきましては、海外の公的年金を比較したデータの中で、運用コストでアクティブ運用とパッシブ運用を区別したものというのは実はございません。したがいまして、アクティブ運用の委託手数料に絞って比較してお示しすることはなかなか困難であるわけでございます。 そうした中で、一つの御参考といたしまして、GPIFでは、運用委託手数料を含みます運用コスト、これ先ほど御紹介いたしましたけれども、アクティブ、パッシブの合計で、これ全体で〇・〇三%でございまして、海外の公的年金平均が〇・二八%でございますので、これに比べますと極めて低い手数料水準となっているということで考えております。
○東徹君 できるだけ、手数料は安いことにこしたことないわけでありますから、是非引き続き検討していただければと思います。 次に、財政検証についてお伺いをしたいと思います。 財政検証は賃金上昇率とか経済成長率を前提として行われておるわけでありますけれども、これらの経済前提というのは、全要素生産性、TFPというこの上昇率を基に算出がされているわけでありますけれども、そのため、このTFP上昇率という経済前提となる数字でありますけれども、どのように設定するかということでその後の検証結果に大きな影響が与えられてくるわけなんですね。 アベノミクスがうまくいった場合の五つのケースでは、ケースAが一・八%、それからケースEでは一・〇%というふうに設定しておりますけれども、財政検証時のTFPの上昇率は、平成二十年度から平成二十四年度の五年間の平均で〇・四%にとどまっていました。また、財政検証後に統計処理の仕方がこれまた変わっておりまして、同じ平成二十四年度のTFP上昇率が、財政検証のときには〇・五%だったものが今は〇・九%となっており、財政検証時の数値と単純な比較はできませんが、今の処理方法において、平成二十六年度のTFP上昇率は〇・五%、平成二十七年度は〇・四%と、こうなっております。 財政検証、八つのケースで一番低いケースHのTFP上昇率は〇・五%でありますから、現在の経済状態は将来積立金が枯渇してしまうケースHの状況にあるというふうにも言えると思うんですね。平成二十六年度の当時の年金部会でも、財政検証におけるTFP上昇率について多くの委員から高過ぎるというような疑問が示されておりましたが、なぜ財政検証では高いTFP上昇率を設定したのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 二十六年の財政検証におきます経済前提でございますけれども、これは御案内のように、平成三十五年度までは内閣府が行った中長期の経済財政に関する試算、これに準拠いたしております。そして、平成三十六年度以降は、この内閣府試算も参考にしながら、経済、金融の専門家によります検討を経まして、中長期的な視点に立って、幅広い八つのケース、AからHのケースを設定したところでございます。 この特に長期の経済前提でございますけれども、長期的な経済状況を見通す上で、先生御指摘のとおり、この全要素生産性、TFPの上昇率、これが重要になります。これにつきましては、バブル期を含みます十年間、すなわち一九八三年から一九九三年の平均の一・八%という値から、それからいわゆる失われた二十年、この平均程度に相当する〇・五%、具体的には二〇一三年度の第三・四半期の実績でございますけれども、これまで、こういった幅の中で過去の経済状況を踏まえて広く設定をしたところでございます。 御指摘のように、確かにこの経済前提を検討いたしました専門委員会の中では、TFPの一・八%を前提とするケースについては高いのではないかという御意見も一部にはございました。逆に、このTFP〇・五%のケースにつきましては、これは実質マイナス成長が今後ともずっと続くという前提でありまして、これは低過ぎるのではないかというような御意見もございました。 こういったような御意見様々ある中で、様々なケースを想定して幅広く設定をしたと、こういう経緯でございます。
○東徹君 もう時間でございますから、この財政検証については次回、今度木曜日ですかね、また質問させていただきますので、よろしくお願いします。 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として宮沢由佳君が選任されました。 ─────────────
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 本法案が仮に成立した場合の年金減額の試算を示してください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 御指摘の試算でございますけれども、これはこれまでいろいろ御議論を賜りましたように、衆議院の委員会でも、過去に当てはめた場合にどういうふうになるのかということで、私どもお求めに応じて一定の試算をお示しをしたところでございます。これは、過去の平成十七年以降に当てはめますと、足下では三%今回の措置によって年金水準低下いたしますけれども、それによりまして将来の年金水準が七%上昇する、こういうような試算結果をお示ししたわけでございます。 今先生御指摘のこの法案に伴いましてどういうような効果が生ずるかという試算でございますが、これは、今申し上げました過去に当てはめた試算によって、この法案によります効果、この法案の構造というものは十分明らかになったというふうに考えてございます。
○福島みずほ君 いや、さっぱり分からないんですよ。年金が下がる、つまりこれ、さっき大臣が読み上げられましたけれども、この法案というのは何ぞやと。大臣は、賃金変動や物価変動の範囲内で前年度までの未調整分を含めて調整するとともに、賃金が低下し、物価変動を下回る場合には、賃金変動に合わせて年金額を改定することとしておりますと。減額することが前提になっている法案じゃないですか。 じゃ、厚生労働省、どれだけ減額するかというのをお示しください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま減額することが前提というふうな御指摘ございましたけれども、そうではございませんで、従来から御答弁申し上げていますように、仮に賃金が名目でも実質でも下がるといったような、ある意味不測のという表現をいたしておりますけれども、そういうような経済状況がこれから今後生じた場合に、これ以上足下の水準の所得代替率の上昇と将来のそれによります所得代替率の低下を防ぐために用意した法案でございまして、この法案によりまして直接の効果といたしまして直ちに年金が減るというものではございません。
○福島みずほ君 いや、非常に分からなくて質問をしております。 今日、配付資料を配っておりますが、平成三十五年、二〇二三年度までの経済前提というので、全て賃金が上がるということを前提に計算の資料を厚生労働省からいただいております。その前の配付資料ですが、平成三十六年、二〇二四年度以降の長期の前提、三十年後とかいう形ですが、その場合も全部これは賃金が上がるということを前提に資料をいただいております。 私が分からないのは、賃金が上がるという試算しか厚生労働省からもらっていないんですよ。これ、おかしいじゃないですか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま先生に御配付いただきました資料は、平成二十六年の財政検証の前提になっている資料でございます。これ、財政検証と申しますのは、今更申し上げるまでもございませんけれども、百年間の長期の前提、したがいましてこれは長期の趨勢を示す前提でございます。したがいまして、これを仮に賃金マイナスということになりますと、百年間ずっと賃金が下がり続けるという前提になりますので、そうした前提を置くこと自体は、年金以前の問題、日本国そのもの、経済そのものの問題になりますので、そうした前提を置くことは必ずしも適切でないというのは御理解を賜れると思います。したがいまして、このお示しいただいた経済前提、特に賃金の動き、前提はそういった前提のものであるというふうに御理解を賜ればと思います。
○福島みずほ君 厚生労働省は、二〇二三年度まで賃金が上がり続ける、そして、二〇二四年度以降三十年間賃金が上昇し続けるということを前提にされているわけですか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 先ほど申し上げましたように、これは長期の趨勢として言わば平均的にこういうことになるということでございまして、これは毎年毎年必ずこの率が実現するという前提ではありません。長期の趨勢、長期的な財政の検証をするための前提ということでございます。
○福島みずほ君 私は、年金カット法案、つまり、賃金が下がれば残念だけれどもあなたたちの年金下がりますという法案を国会に提出しているのであれば、どれぐらい下がるかということをきちっと示すべきだと思います。どういうときにどれぐらい賃金が下がったらどれぐらい下がるのかということをきちっと国民に説明しなくちゃいけないんじゃないですか。 ところが、厚生労働省から出ているのは、不思議に全てずっと賃金が上がり続けるという予測なんですよ。これ、おかしいじゃないですか。もし賃金がずっと相対的に、二〇二四年度以降も三十年間賃金は上昇し続けるということであればこの法案要らないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) この法案の効果なり構造をお示しするという意味では、将来、どのように賃金が上がったり下がったりするのか、いつの時点でどのぐらいの幅かというものは大変に見込むのは難しい、政府としてこれをお示しするのは困難でございます。その上で、さらに、これは総理あるいは大臣からも御答弁申し上げていますように、そもそもそういったような経済状況を招来させないように経済運営をしっかりしていかなきゃいけないと、こういうこともございます。 その上で、したがいまして、これ過去に起きた出来事に当てはめたらどうなるかという、この御要請が衆議院でもございましたので、それに基づきまして、去る十月十七日に提出を申し上げました試算でございます。それは、具体的に言いますと、仮にこれが平成十七年度からずっと適用されていたといたしますと、この累積の影響で足下の基礎年金については三%低下していたと見込まれるけれども、それによりまして将来の基礎年金の水準というものは七%程度上昇するということで、結果、試算をお示ししたわけでございます。 したがいまして、これによりまして具体的なこの法案の数字上の効果、それからこの法案の構造というものは御理解賜れるのではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 物価と賃金の上昇のみを前提として、減額の試算をしていないにもかかわらず、なぜ本法案を提出できるのか分かりません。経済再生がうまくいかず、賃金変動が物価変動を下回るような経済前提による試算を出し直してから法案の審議に入るべきではないでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、何らの試算を示さなかったわけではございませんで、前提を置くことについて困難なものについては、国民に誤解を与えるということもございますので、なかなかこれはお示しできない。その中で、衆議院の御議論の中では、では、過去に実際起きた経済変動に当てはめたらどうなるかということで試算を示せということでございましたので、繰り返しでございますが、十月十七日に試算をお示しし、それによって具体的な数字も分かったわけでございます。これによって具体的なこの法案の構造と効果というものが御理解賜れるようになったというふうに考えております。
○福島みずほ君 賃金は上がることもあるけれど、下がる場合もある。そして、この法案は明らかに賃金が低下した場合の、賃金変動に合わせて年金額を改定すると趣旨説明をさっき大臣がされたじゃないですか。結局、足下の経済状況では賃金が上がり続けたということを前提にやっているけれど、この法案は賃金が下がったときに年金を抑制するということを目指してこれをやっているということで、説明とそれから試算とそれから法案の中身が全くちぐはぐであるというふうに思います。 そもそも、二〇〇四年財政再計算、二〇〇九年財政検証、二〇一四年財政検証で前提とされた賃金上昇率は、実績値では達成できておりません。余りに楽観的な経済前提を続けた結果、そのもくろみが外れたツケを年金受給者に押し付ける法案ではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十六年の財政検証がございましたけれども、この経済前提については先ほど局長から答弁申し上げたとおりであって、御指摘のあった平成十六年財政再計算以降の経済前提につきましては、いずれも経済、金融の専門家で構成されます専門委員会などにおいて客観的な議論を経て設定をされた妥当な前提だというふうに考えております。 なお、今回の額改定ルールの見直しは、もう何度も申し上げておりますけれども、平成二十六年までは本来よりも高い水準の年金が支給をされていた中でマクロ経済スライドが発動できなかったということ、そしてさらに、現役世代の賃金が下がったときに、この負担能力に合わせて年金額を下げなかったことによって今の高齢者の所得代替率が上昇するということになって、その分マクロ経済スライドの調整の終了時期が遅れて、さらに将来の基礎年金の所得代替率が約一割低下するということが起きた。こういうことが背景にあってこのルールを、今までのルールではなかった、賃金が下がった場合のルールについて、つまり下げ幅を反映をしていくということを入れ込んだ法律であるわけであります。 加えて申し上げますと、この見直しは、年金生活者支援給付金、最大年で六万円でありますが、平成三十一年十月までにスタートした後の平成三十三年度から施行するわけでありまして、現在の受給者にも十分配慮をしているというふうに考えております。
○福島みずほ君 やっぱり分かりません。賃金が下がれば年金が下がる、でも、試算は全部賃金が上がることを前提にやっている、これは違うと思います。 平成十七年度以降の物価と賃金の変動率という配付資料を見てください。これは改定年度で、例えば二十八年度、物価変動率〇・八%、賃金変動率がマイナス〇・二%です。今大臣おっしゃったように、三十三年以降ですから、例えば平成三十四年にこの状態であれば、〇・二%年金が下がるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的には、この賃金と物価の変動率のほかに、現在、厚生年金の保険料が毎年上がっておりますので、それによる可処分所得の減の分を年金額に反映させるということで、これはエキストラに三角〇・二%というものを掛けております。これが、実際にこの影響がなくなりますのが平成三十三年度からになりますので、今先生のおっしゃった前提でいきますと、必ずしもそういうことにはならないということだと思います。
○福島みずほ君 ですから、私の質問は、平成三十四年度にこの数値であったらということです。 今のエキストラの分の〇・二%、たまたま〇・二で一緒ですが、それは平成三十三年まで続くわけです。だとすると、平成三十四年度に、もし仮に物価変動率が〇・八、賃金変動率がマイナス〇・二%であれば、じゃ、もう一回、局長、聞きます、平成三十四年度、そのエキストラの〇・二%の分がなくなってしまった状態ですよね、そのとき、平成三十四年度で賃金変動率がマイナス〇・二%であれば、年金は〇・二%下がりますね。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的には、ここの、先生がお示しの資料の二十八年度のこの三角〇・二には、私が先ほど申し上げました可処分所得変動率の三角〇・二が入っております。したがって、これを抜くとこれはゼロになりますので、それを前提といたしますと、これが三十四年度にいきますと年金額は下がらないということになります。
○福島みずほ君 平成二十八年ではなく、じゃ、質問を変えます。平成三十四年度にもし賃金変動率がマイナス〇・二だった場合には年金は下がりますね、〇・二。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 仮にということでそういう前提を置かれたわけでございますので、その前提でいきますと、今回の改定ルールに従えば年金額は〇・二%下がるということになります。
○福島みずほ君 年金下がるじゃないですか。平成三十四年度にもし賃金変動率がマイナス〇・二だったら年金は〇・二下がるじゃないですか。実際下がるんですよ。その下がるということをしっかりやっぱり説明すべきじゃないですか。そのエキストラの〇・二%は平成三十三年度になくなるから、だから私の質問は、平成三十四年度にもし賃金変動率がマイナス〇・二%だったら年金は〇・二%下がりますねということには、局長は、そうですとおっしゃったわけで、年金下がるじゃないですか。やっぱり、これがこの法案の本当に問題点であるというふうに思います。年金が下がるということを今お認めになられたというか、そういう場合があるということです。 マクロ経済スライドを基礎年金と厚生年金、報酬比例部分の両方に掛けるのはなぜでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 公的年金制度は、今更申し上げるまでもございませんけれども、この年金制度を支えていただいている現役世代の負担が重くなり過ぎないように、厚生年金の保険料率、それから国民年金の保険料額、双方について上限を固定したわけでございます。その限られた財源をマクロ経済スライドによりまして現在と将来の受給世代の間で適切に配分する、言わば世代間の分かち合いの仕組みというのが現在の公的年金制度の仕組みでございます。 これは、したがいまして、厚生年金の保険料率、国民年金の保険料額、双方について上限を設けたわけでございますので、こうした趣旨を踏まえますと、このマクロ経済スライドの調整につきましても厚生年金と基礎年金の双方に対して行うことが適当であると、こういうふうに考えてございます。
○福島みずほ君 この点については、先ほど同僚委員の倉林さんの方からも質問があったところですが、私も改めてお聞きをします。 お手元の資料に、マクロ経済スライドによる給付水準調整見通しの変化というものを配付をしております。基礎年金の方が物すごく切り込みが掛かって、減少幅も大きいんですね。これはどうでしょうか。厚労省のマクロ経済スライドによる給付水準見通しの変化の二〇一四年財政検証によると、厚生年金の所得代替率が二〇一四年の二五・九から二〇一九年の二四・五まで一・四ポイント下落しているのに対して、基礎年金の下落は、二〇一四年の三六・八から二〇四四年の二五・六まで一一・二ポイント下がっております。 ポイント比較で八倍、基礎年金が厚生年金よりも下げられているというのは問題ではないでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) これは、意図的にあるいは恣意的に基礎年金を厚生年金より下げたということではございませんで、それぞれの年金の算定の構造に由来するものでございます。具体的に申しますと、基礎年金というのは、御案内のように、拠出期間に比例する、言わば定額の年金でございます。一方で、厚生年金は報酬比例の年金でございまして、賃金の動きに連動して算定される年金でございます。 したがいまして、一定期間賃金の低下が起きたということを前提にいたしますと、基礎年金にはこの賃金の低下というものが算定上織り込まれませんけれども、厚生年金には算定上織り込まれるわけでございます。したがいまして、厚生年金は算定の中で賃金の低下が織り込まれておりますので、この間の所得代替率につきましてもおおむね横ばい。ところが、基礎年金は、賃金が低下いたしましたけれども、それに合わせて下げませんと逆に所得代替率が上昇してしまう。それが、先生が今御指摘になりましたマクロ経済スライドの調整期間の差につながっているという構造でございます。
○福島みずほ君 基礎年金は本当にそれで暮らしているというか、金額が少ないものですから、そこにこの切り込みというか、給付水準が下がると非常に打撃ではないかというふうに思います。 これについては、基礎年金により大きくマクロ経済スライドを掛けることについては、一昨年、二〇一四年の年金部会において厚労省の多くの委員から批判が出ております。例えば、八月二十日の小塩委員発言、一階部分しかもらわないような人たちの給付をどのようにするかを真剣に考えていかないといけないということです。特に、マクロ経済スライドをそのまま適用すると非常に困ったことになってしまうことにどう対応するかが問題になります。十月十五日の花井委員の発言、基礎年金部分はマクロ経済スライドの対象から外すべきと考えます。同じく十月十五日の原委員の発言、基礎年金、厚生年金といった部分を何か別々にできないかなといいますか、内容的に基礎年金だけの受給者の方にとってはかなり厳しいものになるかと思いますので、慎重に検討すべきところはもう少し慎重にしたほうがいいのかなというところはあります。こう発言が相次いでおります。 厚生労働省はこのような委員たちの意見をどう受け止めたのか、これらの意見を無視した形で本法案を提出した意味は何でしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の年金部会の議論をお取り上げをいただきましたけれども、マクロ経済スライドにつきましては、極力先送りされないよう工夫することが重要であるということの認識は共有をされているというふうに思っております。 その上で、前年の名目額を割ってまでマクロ経済スライドを掛けるか否かについては、いわゆるフルスライドについては意見が分かれていたというふうに思いますし、また、今、福島委員の方から御指摘をいただいたように、一部の委員から基礎年金部分についてはマクロ経済スライドの対象から外したらどうかという御意見もありました。一方で、そのような方については他の低所得者向けの制度で対応することとして、年金制度自身はシンプルにしていくべきという意見もありまして、年金部会の議論の整理にもこういうような多様な御意見をお示しをしているところでございます。 このマクロ経済スライドによる調整を極力先送りをしないという年金部会の共通認識に基づいて、政府として、マクロ経済スライドは前年よりも年金の名目額を下げないという配慮措置を維持をした上で未調整分を繰り越して、好況のとき、景気がいいときに調整をする仕組みとすることを提案をしたものでありまして、意見を無視して法案を提出したという指摘は当たっていないというふうに思います。
○福島みずほ君 この年金部会の議論を見ていると、このマクロ経済スライドを基礎年金に適用することはやっぱり問題じゃないかと、一階部分について、というか、それしかない人たちにとって厳しくなるじゃないか、三人の方がおっしゃっています。そのことは十分考えられてもよかったのではないでしょうか。 基礎年金は、老後生活の基礎的な部分を保障する最低保障機能を期待されております。今答弁でもほかの低所得者向けのいろんな制度もあるとおっしゃいましたけれども、生活保護であれ、あるいは切下げ、改悪されていますし、それから介護だって負担増やいろいろな切捨てもあるわけです。他の制度があるからというけれども、この点は問題ではないでしょうか。 私は、そもそも年金については、保険料を上げない、それから半分しか、二分の一税金を入れるということで苦しんでいるというか、ですから仕方ない、年金、賃金下がったらカットするぞというのを今回提案をされたんだと思います。でも、それが解決策なんだろうかというふうに思います。これは厚生労働省としては厳しいかもしれないけれども、公正な税制の実現、タックスヘイブンや高額所得者、富裕層からもっと税金取るとか、いろんな形で提案する。年金を、二分の一しか税金は入れない、保険料は上げないという前提でどうするかとしたら、年金カットしか出てこなかったんですよ。この解決策は間違っていると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法案は、もう何度も申し上げているとおり、年金額改定ルールの見直しを行わないと、今後賃金が低下するような不測の事態が起きますと将来の基礎年金の水準はより低下をすると。ですから、今の年金を受け取っていらっしゃる方々には今の働いていらっしゃる方々からの保険料で仕送りを送っているという形を取っているわけでありますから、その賃金の低下に直面をする若い今働いていらっしゃる方々の将来の年金が確保できるように、予定どおり確保できるようにするための言ってみれば見直しということでありますので、将来の基礎年金の水準をより将来低下することを防ぐための法案だというふうに御理解を賜れればというふうに思います。
○福島みずほ君 やっぱり納得いきません。年金は本当に大事な生活の糧で、二〇〇四年この委員会で強行採決したときに、百年安心年金と言ったじゃないですか。ちっとも安心できなかったというか、これから下げるぞと。今おっしゃったように、賃金が下がるという事態が生じたときに年金を下げるとおっしゃった。厚生労働省は賃金が上がり続けるという試算しか出していないにもかかわらず、賃金が下がった場合に備えてというふうに言うこと自身やはり正直じゃないというか、おかしいというふうに思います。 また木曜日、しっかり質問させてください。ありがとうございます。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。よろしくお願い申し上げます。 先日、年金の議論をさせていただきましたときに、日本年金機構のホームページはなかなか手話そして動画が見付からないよということを私質問させていただきましたら、本当に翌々日にはもう実際にそのホームページが変わっておりました。障害をお持ちの皆様方からも私のところに連絡がありまして、実際に見てみたよというお声掛けをいただきましたこと、本当に改めまして御礼申し上げます。 しかし、そこでまた意見がございましたのは、余りにもぐちゃぐちゃし過ぎていて、自分たちが欲しい情報がどこにあるのかさっぱり分からない、今回は手話がどこかにあるぞと言われたので一生懸命探して、そこのところには行き着いたんだけれども、でも、これ、ここから自分たちが欲しい情報をどうやって得ていったらいいのかということは難しいですよね、だから抜本的にホームページ自体を見直してほしいというような声が多かったんです。 それにつきまして、ちょっと大臣のお考えをお聞かせいただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金管理審議官もいますので、今の御意見しっかり受けて、厚労省の文書も含めて分かりやすくすっきり、ぐちゃぐちゃしないようにしたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も、毎日のようにチェックをしておきますので、ああ変わったなと思いましたら、またこのように御礼を申し上げたいと思いますが、しつこくしつこくやっていかないと、やはり皆様方は年金ってすごく興味があるんですね。年金機構のホームページは見たとしても、本当にこれ何が書いてあるんだろう、どこに書いてあるんだろう、言葉が難し過ぎて分からない。あと、視覚的に障害をお持ちの方なんかは、文字が余りにも詰め込まれ過ぎているので、文字を大きくしたとしてもなかなか見えづらいと、やっぱりそういう意見がございました。 前回、御説明に私の部屋にもいらしていただきましたけれども、そのときにも、やっぱり障害をお持ちの方にも、実際にこういうものだけどどうだろうかと、アップする前にしっかりチェックを一度していただきたい。それで初めてアップをしていただくと、皆様方安心して、ああ日本年金機構もやる気になったなというふうに思っていただけるかと思いますので、是非この場を借りまして提言をさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 今日は、また新たな私も議論をさせていただきたいんです。 実は、GPIFのガバナンス改革、私もこれは以前からするべきだということで論じてきたところでございます。今回のGPIFのガバナンスのこの大改革は、塩崎大臣が大臣以前からやっぱり発言していたことを私も紙面でも拝見をさせていただいておりました。 今回の改革、大臣のどのような思いを込められたのか、まず教えていただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金というのは国民にとっては本当に最後のよりどころの重要な柱でありますので、公的年金の資金をお預かりをして、そしてこれを運用する、そのことによって将来の年金受取を確実なものにするというためにとっても大事なことだというふうに思っておりました。 したがって、安全で確実で、そして言ってみればリスクをきちっと把握した上でそれを回避をする、そういうことを高度な技術も持って臨むということで年金財政に必要な利回りを確保をしっかりできるような組織になってもらうということが大事であり、またその中がどうなっているのかということが国民にも分かるような、そういうようなものでなければいけないというふうに思って今回のガバナンスの改革を提案をさせていただいているわけであります。 やはり安全かつ効率的な運用をする、そういう組織にふさわしいガバナンスとは何かということでありましたが、一番大きかったのは、理事長が一人で責任を、百三十兆円以上のものを運用するのにいかがなものだろうかということを思ってまいりました。そのことで、今回は合議制の経営委員会をつくって、重要方針はこの経営委員会で決めるということであります。それから、意思決定や監督、そして執行、これを分離をするということは、株式会社なんかでもそうなっていますが、執行と意思決定と全部が一人で責任を負ってきたこれまでのやり方というのはやっぱりいかがなものかということで、執行部の責任と権限を明確化をいたしたわけでございます。 そういうようなことで、先ほど申し上げたように、安全かつ効率的な運用が将来の年金受取を確実なものにするために、しっかりした組織に生まれ変わってもらいたいということで今回のガバナンス改革を行っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 まさに大臣おっしゃったように、今まで国債を回していればいいというようなところから、やっぱりそれでは目標額は達成しないのであれば、少々リスクを取ったとしても何かしら運用していかなければならない、これはもう国民も理解しなければならないところだと思うんですね。でも、そのリスクを取るからにはしっかりとしたガバナンスがなければならない。まさに大臣が今おっしゃっていただいた、そのガバナンス改革というのがこれからうまく回っていくかどうかというのは、これまた私どもも中長期しっかり見ていかなければならないと思うんですね。 私は、このガバナンス改革に期待していたものというのは、結局、政治とGPIFの癒着、そして大臣とGPIFというもの、この関係性なんですね。ですから、恣意的に政治家が何か行いたい、株価をつり上げたい、何かということになって、GPIFは利用されるんじゃないかということもやっぱり市場では心配をされておりますし、もちろん国民もそういうことがあってはならないというふうに思っているんじゃないでしょうか。 ですから、経営委員会というものが今回新しく立ち上がってまいります。その経営委員会というものが政治性を有することを絶対排していかなければならない。これは、純粋に年金の資金を運用するという判断をしてもらうために、大臣、どのようなことに今後気を付けていかなければならないのか。様々な点があるとは思うんですけれども、まとめて簡潔にお答えいただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 運用の見直しというのが行われてきていますが、リスク管理を含むガバナンス強化というのは、やっぱりこの運用の見直しなどと言ってみればガバナンス強化は車の両輪ということで、両々相まってしっかりと目的を達成するということだろうと思います。 こういうことで、基本ポートフォリオの見直しのときにも既に、この今回のガバナンス法案ができる前から、内部統制の強化を図るためのガバナンス会議をつくる、あるいは投資原則、行動規範、これも全部オープンにしながらつくってきた、そしてリスク管理体制の強化のために専門人材の確保をし、ガバナンス強化を図ってきたということでありまして、これから年金積立金の運用については、法律上、専ら被保険者の利益のために行うこととなっているわけでありますから、これまでも一貫して被保険者の利益のために運用してきましたが、この点は、やっぱり本法案によって改正後全く変更なく、むしろ強化する形でやっていくと。 そして、今回の改正によって有識者による合議制の経営委員会が設置をされて、外部の目、その監視監督の下で業務執行が行われるということ、そして外部からの介入に対する懸念を払拭をして国民の信頼を高めるということで大変大きな意味があるというふうに思っております。 今、独立性の話がありましたが、私もこの法案を作るに当たって、大事な柱として今回のこのガバナンスの仕組みを考えたところでございます。 経営委員会の委員に関しては、法律上も、慎重な専門家の注意義務、いわゆるプルーデント・エキスパート・ルール、あるいは忠実義務、そしてまたきちっとした能力を持っているということで、専ら被保険者の利益のために行動するにふさわしい能力と、何というか、心構えを持った人たちにお願いをしようということで、独立性も保っていけるというふうに思っておりますし、チェックをする監査の仕組みも入れたということでございます。 このガバナンス改革によって、大事なことは、国民からの信頼を獲得するということが一番大事だというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そのガバナンス改革の中で、厚労大臣の役割って大変大きなものになってまいりますですよね。経営委員会の委員も任命し、そして監査委員会の委員も任命をする。ですから、厚労大臣の見識というものが、まさにここに懸かってくるということにもなります。 私は、どういう方々がこの経営委員会の人材として入るべきなのかということについてもしっかり議論をしていただきたいと思っております。私は、被保険者、事業主という拠出者の代理機能というのも重要なんですけれども、やはりそれ以上に、この委員の資質として、運用、経済一般などの専門性というものが大変必要だと思っております。ですから、今、現運用委員というものに比べましても更に重責を担いまして、組織全体の指導力、そして経営的な知識、見識というものも必要になってくると思います。 それに当たりまして、この任命基準というものをどのように大臣自身がお考えなのか、そこをしっかり明確にしていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚労大臣が勝手に決めるというのではいけないのであって、やはりそこにはきちっとした哲学、なければいけないと思っております。 経営委員会が監督をする要の役割を担っていくわけでありますので、この具体的な任命基準は、社会保障審議会の中に、やはり意見をお聞きをする、そういう機会をつくって、場もつくって、法案成立後定めていきたいと、任命の基準というものを。そして、透明性を確保するということで、今申し上げたように、社会保障審議会で御意見を頂戴するということをまずやりたいと思っております。 しかし、法律にも、言ってみればフィット・アンド・プロパー・ルールといいますか、市場の運用の環境がこれから更に高度化、複雑化をする中で、重要な方針を適切に決定をして執行部をきちんと監督できるためには、やっぱり経営委員というのは、金融、経済、資産運用、経営管理、その他GPIFの業務に関する分野にしっかりとした学識経験又は実務経験、これが必要だろうというふうに思いますので、そういう方々が選任されることが重要ではないかというふうに思っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 是非大臣、大臣が替わったらこういう考え方が変わるということがないように、しっかりとこれから今の考え方を継続していただきたいと思っております。でないと、政治家が何か関与するんじゃないかという不安は、私ども一人一人、政治家として信用がなかなか国民からいただけていないこの状況の中で、何かが起こる、先ほどのように開示が遅れると、やっぱり政党として何か動いたんじゃないか、そういうことを疑いを持たれること自体、もうこのGPIFに対する信頼が失墜してしまいますので、是非そこは御注意いただきたいと思います。 今日は、そのGPIFが行っておりますことにつきまして、私、幾つか調べてまいりました中で、これは是非、今回経営委員の皆様方にも継続していただきたいなと思う内容がございましたので、御紹介をさせていただきます。 皆様方にも資料をお配りをいたしておりますけれども、それがESG投資というものでございます。このESG投資と呼ばれる手法をGPIFが開始をしたというところで、新聞紙面にも躍りました。ESG、それは皆様方の資料の最後から二番目にもお配りしております。いわゆる環境のE、そして社会のSですね、そして企業統治、いわゆるガバナンスのGというものを合わせましてESG投資、これは欧米では社会的な課題を解決するということと投資収益を同時に追求する手法として最近では普及している方法でございます。 やはりこの日本株、最大に有する投資家であるGPIFがこれを導入したぞということは、これは社会的に私大変大きなことだと思っております。長期で運用する公的年金の投資先としてふさわしいと見て、このESG投資をてこに年金の利回りを向上させたいという考えはあるかと思います。でも一方で、こういうものを導入するのであれば、やっぱり我が社もしっかりとガバナンスを行っていかなければならない。 ここにあるように、女性の登用というものもこの中に指数として含まれてくると思うんですね。じゃ、女性活躍としても我が社は手を挙げなければならない、そして環境というものがあるように、やっぱりCO2削減というものにも取り組まなきゃいけないというように、ただ運用する機関、GPIFの役割というよりも、社会を牽引していく役割というのが、私はこれ、とても見えてきたんではないかと思っております。 そこで、局長にお尋ねをさせていただきたいと思います。まずESG投資を導入した目的というものを簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) GPIFは、御案内のように、法律上、専ら被保険者の利益のために運用を行うということにされております。したがいまして、被保険者の利益を離れて他の目的実現のために投資を行うということはできないわけでございますけれども、こうした中で、このESGというものをその投資の判断要素の中に考慮していく、これが投資先の中長期的な企業価値の向上や持続的成長につながり、ひいては中長期的な被保険者の利益にも資する、こういった考え方の下で、GPIFのような機関投資家にとりまして、この投資をどのように効果的にやっていくかということが大きなテーマの一つになっております。 こういった問題意識に従いまして、GPIFがこのESG投資の活動を取り組んでいるというふうに承知をいたしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、女性活躍についても大変私は注目をいたしておりまして、資料二にお配りをいたしております。これは百十一回運用委員会の資料でございます。十一月九日に開かれたばかりですけれども、ここの一番最後、五番のところ、三〇%クラブ及び三〇%コアリションの加盟というものがうたわれております。これは別紙二に詳しくは書かれておりますけれども、ジェンダーダイバーシティーが図られた取締役会は、組織のリーダーシップやガバナンス機能を強化するだけでなく、取締役会のパフォーマンスの向上及び企業の業績を向上させるという、そういう考え方を共有するメンバーによって設立された団体でございます。 こういうものに実際にGPIFが加盟をいたしましたですよね。その理由につきましても、局長、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 繰り返しになりますが、あくまでもこれは、GPIFは被保険者の利益のために運用を行うわけでございまして、投資リターンを犠牲にしないということを前提にしつつ、ESGの要素を適切に考慮していくことが投資先の中長期的な企業価値の向上、持続的成長につながり、それが結果的に被保険者の利益に資する、これが基本的な考え方でございまして、こうした中で、今御紹介がございました三〇%クラブあるいは三〇%コアリションにつきまして、ESGに取り組んでいらっしゃる集まりでございますので、その中でGPIFもESGの知見を広げるために、情報収集を目的にこれらに参加したというふうに聞いているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、こういうものにGPIFが参加してもらうと、やはり女性が活躍している会社というのはより利益が上がっているんだなということも実感していただけて、そして回り回って私どもの出番も多くなってくるのかなというふうに認識しております。 実際に、国連でも国際責任投資原則というものを提言し、二〇〇六年から既に十年余りが経過しておりますけれども、署名機関は世界で千を超え、千五百ぐらいだというふうに言われております。長期的な企業価値を向上する、そして成長するという、ESGが資する理解というものは広く定着をしてきていると私も認識をいたしております。実際に、このGPIFの水野理事が責任投資原則協会の理事にも就任をしていらっしゃいます。 GPIFにおいてESG投資を行うために更にこれから体制整備を進めなければならないと思いますけれども、現状どのような形になっているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御紹介ございました国連が提唱した責任投資原則、いわゆるPRIでございますけれども、これは機関投資家に対しまして、それぞれの運用目的の範囲内で投資先の企業がESG要素を考慮した取組を行うように働きかける、こういうことを求めるものでございます。今御紹介ございましたように、GPIF、二十七年九月にこれに署名をいたしました。 それで、運用受託機関の評価に当たりまして、GPIFはESGの要素を考慮したスチュワードシップ活動の状況を評価する、そういったような積極的な取組を進めていると承知をいたしております。 そこで、こういった取組を進めるための体制整備の状況でございますけれども、このESGに関する取組も含めまして、GPIFでは、スチュワードシップ活動を担当する運用専門職員を採用するとともに、本年十月には専任の担当課、スチュワードシップ推進課を設けるといったような体制を整備して取り組んでいるところだというふうに承知をいたしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そのように体制整備をさせている中で、今回のガバナンス改革というものが是非私はこのESG投資というようなものも後押しする形になってほしいと思っておりますけれども、局長、いかがでいらっしゃいますでしょうか、教えてください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今回の法案は、大臣からも御答弁申し上げましたけれども、運用に対する国民の信頼を高めるとともに、運用の多様化、高度化が進む中で適切にリスクを管理しつつ機動的な対応を可能にする、そういうことでGPIFのガバナンスの強化を図る、これが目的でございます。したがいまして、ガバナンスの強化自体は、GPIFが現在取り組んでおりますESGに関する取組を更に推進するということが直接の目的ではないということは御理解を賜りたいと思います。 しかしながら、このESGをめぐりましては、日常的な投資活動の中でこの要素をどういうふうに取り込んでいくことが被保険者の利益に資するか、これが重要なテーマでございます。したがいまして、経営委員会の設置等によりましてガバナンスが強化されることは、ひいては、ESGに関する取組を今後更に適切に進めていく上ではプラスになるものというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 このESGの要素を先生方も御覧いただきましたら、私どもが今まで話し合ってきたことというものがたくさんこの中に組み込まれております。労働マネジメントもそうです、ジェンダーダイバーシティーもそうです、人的資源の開発もそうですし、私どもがこの厚生労働委員会の中でも数多く課題としていることが社会を一つずつ動かしていく要素となっていくのではないかというふうに大変私自身は期待がございます。 今回の法案に直接関係ないと言われてしまえばそうなんでしょうけれども、日本企業の規律も高まって、日本企業の商品価値が高まっていくということは、やはりGPIFがこうやって率先してこういうことに取り組むことによってまた新たな社会の状況というものも変革を迎える。ですから、例えば日本企業の価値が高まれば海外マネーというものを呼び寄せる効果というものも期待できるというふうに私は考えております。実際にこの前も大変残念なことに電通でそういった過労死が起こってくる、やっぱりそういうことになってしまっては企業価値が下がってしまうぞという一つの指標にもこれはなるかと私は考えるんですね。 健康経営と幾ら私が声高にここで質問をしたとしてもなかなか動かない。でも、やはり健康経営のような要素もこのようなファクターの中に入ってくると、やはり我が社もこういうものに取り組むことによって社会的にも評価が上がってくるんじゃないかというような、そういう視点を企業の皆様方が自主的に持ってもらうということが私は大変重要ではないかと思っています。 ですから、そういう視点をしっかり持った経営メンバーというものも今後選出していただきましてこの経営会議も運用に当たっていただきたいんですけれども、厚労大臣、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来局長からも答弁申し上げておりますけれども、現在、GPIFでは、委託先の運用機関を通じた投資の中でESG要素というのを適切に考慮をするということで、投資先の中長期的な企業価値の向上とか、持続的成長とか、ひいては中長期的な被保険者の利益にも資するようなということで、考え方に基づいてESGに関する取組を進めているものと承知をしております。 PRIに署名をしたというお話がございましたが、私も水野理事とも直接お話をして、そのようなふうに今進んでいるということは私も承知をしているところでございます。 近年、特にGPIFのようなパッシブ運用中心の運用機関の場合の市場全体を投資対象とするような長期投資家でありますので、ESGのような非財務的な要素をどういうような形で取り込んでいくのかということが、中長期的な投資リターンの拡大につながって受託者責任を果たすことになるのかという点が大きなテーマだというふうに思っております。 したがって、今後新たに設置をされる経営委員会が監督をするわけでありますので、このようなESGを含めたスチュワードシップに関する取組について、まずは意思決定をする、そして、国内外の大きな動向を十分に踏まえて議論が行われながら執行が行われるようにしていくというのが経営委員会の重大な役割だというふうに思いますので、ESGの考え方に基づく運用の在り方について、是非議論を深めて実行してもらいたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 これ、一番最後に資料を付けているのは経産省で行われている長期投資の研究会でございます。ESGが含まれておりまして、これGPIFが提出した資料でございます。ウイン・ウインの望ましい連鎖です。まさにこういうことを私は、GPIFはやり始めたんだよ、手を着けて、こういうふうに社会的にもいろいろな動きの中でウイン・ウインを獲得することになったんだよということは、私もっと宣伝をしてもいいんではないのかなと思っております。 ですから、是非このようないい考え方というのはもっともっと大臣自身が宣伝をしてください。でないと一般の者には分かりません。ただただ運用しているだけではなく、企業価値を高めるためにはこういったESG投資というものを始めました、ESG投資といったって普通の主婦には分かりませんが、なるべく社会的な問題解決、そして投資を同時に行っていこうという試みだということも是非今後とも広報いただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申します。 今日はちょっととっぷりもう暮れてまいりましたので、これで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十九分散会