厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 284 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/11/17
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、河野義博君、平山佐知子君、熊野正士君、石橋通宏君及び今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として谷合正明君、杉尾秀哉君、伊藤孝江君、小川敏夫君及び武見敬三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長定塚由美子君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、雇用、労働等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○そのだ修光君 大臣、私は十六年ぶりなんですよ。ここで皆さんにこうして質問をさせていただく機会を得て、本当に有り難く思っております。 今日は、ちょっと私自身が介護の現場をやっているところもありまして、いろいろそういう部門から質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、先日の、長時間の過重労働によって尊い命が失われる痛ましい事件が起きました。長時間労働は、命を失わせる高いリスクがあるだけではなくて、少子化に拍車を掛け、介護離職を促進させ、そして家族のきずなを弱める諸悪の根源であると思っております。何人にも人の命を奪う権利はありません。過重労働によって亡くなられた方、御遺族に哀悼の意を申し上げたいと思います。 東京大学の島津准教授の研究によると、人間の脳は、朝起きてから大体十三時間しか集中力はもたないということであります。長時間労働によって本人もつらい思いをし、そして会社自身も生産性の低い労働体系をつくってしまうということ、また、二十代から四十代の女性は、二人目の子供の出産、育児のために、七三・四%が職場全体の長時間労働の是正を求めているということであります。 親の長時間労働は保育士の長時間労働を生んで、そして、子育て期の保育士には働きにくく、保育士不足に拍車を掛けていると思っております。そして、家族に要介護者がいる人々は、デイサービスの預かりの時間は短いので十八時には帰宅をしていかなけりゃならない、長時間労働はほぼ不可能であります。長時間労働を野放しにする体制では、真に一億総活躍社会を実現することはできない。 このことについて、大臣の認識と今後の対策についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) かつて御一緒に仕事をさせていただいたそのだ先生がお戻りをいただいた、十六年ぶりにお戻りをいただいたということを大変うれしく思うところでございますので、ひとつよろしくお願いいたします。 長時間労働の問題、先般の電通の事案について、大変痛ましい事件が起きました。一億総活躍社会づくりということを今、安倍内閣は進めているわけでありますし、そのためにも最大のチャレンジは働き方改革だということで、総理を先頭に働き方改革を今進めて、昨日も働き方改革実現会議三回目が開催をされたわけでございます。 当然のことながら、子育て、介護を含めて多様なライフスタイルをそれぞれが選べるということが大事で、仕事とそれからそういった人生、自分の生き方と両立をさせていくようにするということは極めて大事でありまして、中でもこの意に反する長時間労働を強いられるというあしき慣習あるいは企業文化、これについては断ち切っていくということが大事だというふうに思っております。 こういうことで、厚生労働省としても、昨年の四月に監督強化のためのスペシャリスト集団であります過重労働撲滅特別対策班、いわゆる「かとく」と我々は呼んでおりますが、これを創設を、当初は東京と大阪でありましたが、今年の四月からは監督指導の対象を従来の月百時間超から八十時間超に、残業を把握した全ての事業場に拡大をするというように法執行の強化を進めてまいりました。 いずれにしても、時間外労働の上限規制の在り方を含めて長時間労働の是正については、働き方改革実現会議で働く人の立場そしてそういった方々の視点に立ってしっかりと議論して、実効性のある対策を取りまとめていきたいというふうに思っております。
○そのだ修光君 大臣からの今答弁をしていただきましたけど、これもう本当に喫緊の大事な問題だろうと思っております。いろんな社会の働き方はあるんでしょうけれども、ただ、日本で一流の企業の中でどういう形で現場が動いていたのか、これから調査をされていろんな真実が分かってくるんだろうと思っておりますけれども、そこはしっかりと、指導監督をされる大臣でありますから、調査上がってきたことを、またその職場の、隠蔽体質とは私は言いませんけれども、どういう状況であったのかということはしっかり把握をしていただいて、そしてこれからの、将来に向けての在り方をしっかり考えていただきたいと思います。 今ちょうどアベノミクスの新たな三本の矢で、希望を生み出す強い経済ということ、夢を紡ぐ子育て支援、三番目が安心につながる社会保障、やっぱりこれを実現するためにも長時間労働問題を解決することが私は不可欠だろうと思っております。大臣、よろしくお願いをいたします。 それでは次に、介護、保育の現場は深刻な人手不足なんです。大臣がどのような認識を持っておられるか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるとおり、この一億総活躍社会づくりの中でも、特に介護の現場の人が足りない、そしてまた保育の現場でも同様に問題が起きておりますし、そういった中で、この人材確保を介護や保育で実現をするということに当たっては、やはり希望を持って介護や保育の道を選んだ皆さんの高い使命感にしっかりと応えていくということが重要だというふうに考えておりまして、私ども厚労省の中でも、この介護や保育の仕事としての魅力を増していくという、そして価値を正しく理解をしていただいた上で、なおかつその価値をきちっと評価をしていくということが大事ではないかというふうに考えております。 このために、介護の仕事の魅力向上に向けて、将来の担い手となる若者あるいはその保護者等に対する介護の仕事の理解の促進、あるいは中高年齢者などの多様な世代を対象といたしまして職場体験の実施ということで、多様な年代層に来ていただくと。それから、来年度からキャリアアップの仕組みの構築による月額平均一万円相当の処遇改善。そして、業務プロセスの改善に取り組む経営者、ICTの専門家、先進的な取組を行う介護事業者等をメンバーとする懇談会を開いております。そういったようなことを同時並行で進めてまいりたいと思っております。 また、保育につきましては、勤務環境の改善に関する支援に加えて、来年度は二%の処遇改善を行う。そして、保育士としての技能、経験を積んだ職員については、しっかりと評価した上で四万円程度の追加的な処遇改善を実施をするということにしております。 こうした取組を通じて介護や保育の仕事の魅力を向上を図りながら、処遇改善や多様な人材の確保そして育成、さらには生産性の向上を通じた労働負担の軽減、当然賃上げができるようなそういう環境をつくっていくという、そういうことを柱としながら必要な人材を確保していきたいというふうに思います。
○そのだ修光君 現場では本当に人手が足りない、もう日本全国そうでありますけれども、そういうふうな中で、やっぱり職場で働いている皆さんは、今大臣から話があった、一万円ずつ、人手がいないから一万円上げますよという、そういう話ではなくて、現場の皆さんは、やっぱり介護の現場だったら、まあ認知症の介護というのはこれは大変ですよね。そして、自分の、利用者さんの孫みたいな、職場のみんな、あれですね、人生の最期をそこでみとるという本当に私は尊い仕事だと思っているんです。だから、その尊い仕事に対しての対価というのをもう少し理解をしていただきたい。 子育ての現場もそうなんですよ。僕はせんだって保育士さんの皆さんとお話をする機会がありました。乳幼児の無呼吸症候群のチェックというのをやっているんですね。これ、零歳児は五分置きだそうですよ。一歳児は十分置き、二歳児は十五分置き。それだけ命のあれを、鼻に手を当てて、あっ、息しているんだねという、そういう、やっぱり我々の仕事というのは、そこまでしているんですよ。だから、もう少し評価を与えていただいてもいいんじゃないですかという思いなんですね。そこのところをやっぱり理解をしていただいて、処遇の面も考えていただきたい。ただ単に人がいないから上げればいいんだという話じゃ僕はないと思っています。ですから、そこを厚労省の中でもしっかりやっていただきたいと思っているところであります。 それと、ちょうど大臣からちょっと今処遇改善のことについて話がありましたけれども、介護における処遇改善の加算の今回の問題ですけれども、財源と、やっぱりどういう仕組みに付け方をやっておられるのか、答弁をしていただきたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 介護職員の処遇改善につきましては、平成二十九年度にはニッポン一億総活躍プランに基づいて介護報酬を改定して月額平均一万円相当の処遇改善を行うこととしております。 その要件につきましては、昨日行われました社会保障審議会介護給付費分科会におきまして、厚生労働省より、昇給と結び付いた形でのキャリアアップの仕組みとして、経験、資格又は評価に応じた昇給の仕組みを設ける事業者に対して、処遇改善加算の上乗せを行う旨の提案をしたところでございます。引き続き当分科会におきまして議論をしていく予定でございます。 また、財源につきましては、アベノミクスの果実の活用も含めまして、財源を確保し優先して実践をしていくこととしておりまして、予算編成過程の中でしっかりと検討をしてまいります。
○そのだ修光君 大変有り難いことでしてね。人手が少ないと。実は今日、木村先生おられる。ちょうど平成八年から介護保険導入で、今の安倍総理が社会部会長でしたよね、あの当時。あの三年間というのは、新しい保険制度をつくるということで、一生懸命みんな、各省庁寄って、出てきて、ああ、これからは介護の時代が来るんだなと。地方に行っても、介護職になりさえすればもう食いっぱぐれないわというぐらい介護の現場にどおんと人は集まってきたんですよ。 それからが、だんだんだんだん、やっぱり措置から保険財政が契約財政になっちゃって、そして、毎回毎回の介護報酬は改定下げられてしまって、そして、今給与の上げられるようなという話をしましたけれども、実は、あの当時、介護の現場にみんな入ってきた、その人たちが今介護の現場の中心を担っているんですよ。しかし、その人たちが自分の子供に、あなたは私の後、介護の現場で働きなさいね、自分の娘に、あなた、介護の仕事というのはこんなにすばらしいよと、そういうことを言えないような状態が今あるんですよ。だから、新しい人なんか、入ってくる人なんかいない。専門学校も、専門学校の学校だって、介護福祉士学科というのは定員三十名に十人も満たないような、そういう状況を今生んでいるんですよ。 だから、ある程度、もちろん、加算の部分に対して介護職だけに給与を上げるというのは分かりますけれども、ただ、それからが、五年たち、十年たって、しっかりと自分の家族を養えるような給与のアップというのは、これ大事なことだと思いますよ。じゃ、この仕事を子供にやらせようという、そういう親が出てきたら、そんな介護不足なんかないんですよ。だから、そこのところを、今回、仕組みの面で副大臣に答えていただきましたけれども、これはもう本当にそういう方向でいっていただきたいと思っておりますから、よろしくお願いいたします。 それと、保育も一緒なんですけれども、保育の処遇改善の加算の財源と仕組みをちょっと話をしていただきたいと思います。
○政府参考人(中島誠君) 保育士の処遇改善につきましては、子ども・子育て支援新制度、現在内閣府で所管させていただいておりますので私の方より答弁をさせていただきます。 保育士の方々におかれましては、現場で委員御指摘のように日々御苦労を重ねていただいているところでございまして、その確保そして定着、さらにはキャリアアップのための取組というのが大変重要な課題となってきていると認識しております。 そして、そのためにも保育士に対する処遇の改善をしっかりしていくということが重要でございまして、平成二十七年度、新制度がスタートしたときから、いわゆる支援の質の向上対策として三%相当の処遇改善を行わせてきていただいているところでございますが、先ほど塩崎大臣の方から御答弁もございましたけれども、本年六月に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランにおきまして、これに加え、更なる二%相当の引上げとともにキャリアアップの仕組みを構築し、保育士として技能、経験を積んだ職員について、四万円程度ある全産業の女性労働者との賃金差がなくなるよう追加的な処遇改善を行っていくという形で盛り込まれたところでございます。 これら改善策の実現に向けまして、必要な財源をしっかり確保しながら、この技能、経験等と、こういった要件の中身についても鋭意詰め、来年度予算編成に向けて関係方面と検討、調整を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○そのだ修光君 是非しっかりやっていただきたいと思います。 高齢者と子供の、これ社会保障の原点だろうと思いますよ。どっちもしっかりとやっていただく、安心できるような社会をつくっていくためには大変大事なことだろうと思っておりますから、どうかよろしくお願いいたします。 最後に、せんだってもちょっとこの場で議論がありました、外国人技能実習制度の改正と入管法の改正で介護が追加をされたことと、介護現場が人材不足に陥っていることから、やっぱりある一部の人たちには技能実習生イコール現場の労働力という間違った期待を持っておられるようであります。制度の趣旨をいま一度説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 技能実習への介護職種の追加でございますが、これは国際貢献として日本から相手国への技能移転を行う、このために行うものとされております。また、同時に創設を検討しております在留資格「介護」でございますが、こちらは専門的、技術的分野への外国人労働者の受入れを行うものとして、資格を取得した留学生へ在留資格を与えようとするものとして創設するものでございます。したがいまして、委員御指摘のとおり、介護人材不足への対応を目的としているものではございません。
○そのだ修光君 日本の介護の技術というのは外国から見てもすばらしい、学びたいという人たちも日本に来られて、介護実習されて、本国に帰って、しっかりとまた本国に貢献しながら、ただ、そこはよく分かるんですよ、実は、よく分かります。 しかし、日本の介護の現場がこれぐらい足りない、現実に二〇二五年度、三十八万人も足りないという、それ、どうしていきゃいいのかねと。私は、技能実習で学んだ人たちが本国に帰って、しっかりとまた本国で介護の現場で働いた皆さんも、やっぱりそういう人たちとの交流があって、末はまた日本で働いてみたいなという、やっぱりそういう仕組みをしっかり私は整えることが大事だろうと思っているんですよ。 現実に、そんな、何十万人も足りないのをどうするかという、どこから見付けてくるかなんという、それ、できませんよ。だから、今回、技能実習で来ていただいた人たちにもやっぱりいい制度を学んでいただいて、帰っていただいて、そして、末はまた日本で働きたいと言われるぐらい、本国でも頑張ってこられ、日本の貢献にもなるような形、そのためには、やっぱり必要とするこの技能評価の仕組みづくりですよね、これもしっかりやっていかないと私はならないと思っているところなんです。 今回、今の技能実習と併せて、やっぱり本当に人手不足というもの、大臣に答えていただくのがいいのか、この現状をどういう形で打破したらいいのかと、そのこともやっぱり大臣から一言、じゃ、どういう形でという答弁ができるかどうか分かりませんけれども、答えていただきたいと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど技能実習の話が出ましたけれども、あれはあくまでも国際貢献ということで、確かに日本の介護のレベルというか質は極めて高いというふうに思いますし、何しろ一人一人の立場を踏まえた介護をするという、極めてきめ細かい配慮をする介護というのはやっぱり他の国ではなかなかないんだろうと思うので、そういう意味では、それはそれで進めるべきだろうというふうに考えますが、国内の介護人材については、これをどう確保するかということを考えてみると、やはり国内の人材確保対策、つまり日本人による人材の確保、介護人材の確保ということで、それを充実強化をしていくということが基本だと思います。 介護人材の処遇改善については、今、先生が余り逆立ちした議論はするなと、こういうふうに御指摘をいただいたような気がいたしましたが、しかし、そうはいいながら、処遇改善自体は進めていこうというふうに考えておりますし、多様な人材が来ていただけるようにする、それを確保、育成するというようなことを柱として動員をしていきたいというふうに考えております。 ニッポン一億総活躍プランでは、平成二十九年から、先ほど来お話出ている月額平均一万円相当の処遇改善プラス潜在介護人材の呼び戻しというか、来ていただくための、一旦仕事を離れた方々をもう一回現場に戻っていただけるような、インセンティブとして再就職の準備金というのを二十万から四十万に増額をするといったような財政面からのサポートは当然やっていかなければいけないと思っております。 しかし、やはり魅力がないというふうに思われてはいけないので、しかし、魅力というのは何なのかというと、単なる処遇だけではないということで、やっぱりいろんな負担が大きい、それから書類の山、このために時間をどれだけ費やされて、本来対人のケアをしないといけないのに、そっちに時間を取られるみたいなことがよく言われていますから、言ってみれば、ICTや介護ロボットなどを使っていわゆる生産性を上げていく。もちろん、介護の質の向上を図り、そして生産性を上げて、なおかつアウトカムというか結果がちゃんと出る。つまり、患者や高齢者、要介護者の方々が自立や重度化が防げるというアウトカムを出すというための現場での様々な工夫をしていくということが大事であり、また職場環境も当然一緒に直していかなきゃいけないんだろうというふうに思います。 さらに、地域医療介護総合確保基金というのが毎年出るわけでありますが、これを活用して、介護施設などにおける職員のための例えば保育施設の開設とか、そういうことの支援をやっていくなどによって、あらゆる施策動員の中で、二〇二〇年代初頭までに二十五万人の介護人材の確保に取り組んでいかなければならないというふうに思っておりますが、何しろ、行ってみようと、先ほどお話があったように、最初はたくさん来たけど離れたという経緯をお話をいただきましたが、まさにその魅力を増していくためにあらゆる努力をしていかなければいけないというふうに思います。
○そのだ修光君 もう言われるとおりでありまして、現場にいると、書類の山もありますし、介護の現場であれして、またそれをしてから書類を作るというのもあります。 ただ、実は、介護離職ゼロと総理が打ち上げました。親の介護をするために職を離れなけりゃならないと。現場では、我々の職場を離職する人をまず止めない、そんなことなんかできないよという話なんですよね、これは。もう現実にできていかないんですよ。 ですから、今大臣が答弁されたとおりのことをしっかりやっていただけばいいと思っておりますけれども、それが喫緊にどこまでのあれができていくかという、これ本当に時との勝負だと思いますよ。ああ、もうできないなんて、もう介護する人がいないというような状態が、介護保険はあるは介護はできないはとなるような形ではもう決してならないと思っておりますから、どうかよろしくお願いをいたします。 ちょっと短いですけど、一分間、終わります。
○小川克巳君 自由民主党の比例区、小川克巳でございます。 ようやく質問デビューということで、多少要領の得ない点もあろうかと思いますが、先輩諸氏には大きな心で受け止めていただきたいと思います。 では、厚労省頑張れというふうな思いで何点か質問させていただきます。 非常にたくさんのお尋ねとたくさんのお願いがあるんですけれども、二十分の時間ですので、限られた点になることをお許しいただきたいと思います。 御承知のとおり、医療や介護の世界では、診療報酬が二年ごと、介護報酬が三年ごとに改定されています。平成三十年は診療報酬と介護報酬のいわゆる同時改定の年に当たっており、しかも、地域包括ケアシステムの本格稼働に向けて極めて重大な改定となっております。ところが、消費税率の引上げが再度延期されたことによって、医療及び介護の現場では極めて厳しい改定がなされるのではないかと、またこの辺りについては改めてお尋ねをさせていただきたいというふうに思っておりますが、まさに戦々恐々としている状況でございます。 ところで、その二〇二五年を本格施行と定められている地域包括ケアシステムですが、そこに関わる人材についての議論が余り聞こえてきません。医療福祉職だけでも、医師を始めとして保健師、看護師、薬剤師、臨床衛生検査技師、栄養士、理学療法士等々、高齢者や障害者の在宅生活を支える専門職は多岐に上ります。地域において、住み慣れた環境の中、健康な生活を長く続けてもらうためには、個人の努力だけではおのずと限界があり、専門職の適宜適切なサポートが必要であると考えています。 まずは、自助や共助を支えるための人材育成と確保について、二〇二五年の本格施行に向けて具体的なプランがあれば教えていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、地域包括ケアシステムの構築に当たっては、看護職員や理学療法士、作業療法士など、医療従事者の人材確保が非常に重要な課題であるというふうに認識いたしております。例えば看護師の確保につきましては、現在、足下で百六十万人ということでございますけれども、これまでの推計ですと二百万人が必要になるというふうに見込まれております。 平成二十六年に成立した医療・介護総合確保推進法に基づきまして、看護職員等が離職した際に連絡先等を届け出る制度を創設し、届出情報を活用した都道府県ナースセンターによる復職支援の強化、各都道府県に設置された地域医療介護総合確保基金を活用し、地域の実情に応じた看護職員の養成、確保等の取組の支援などを進めているところであります。また、理学療法士等の確保につきましても、地域医療介護総合確保基金を活用いたしまして、養成施設における修学資金の貸与事業、地域包括ケア、介護予防の実態を学ぶ研修事業などを進めているところでございます。 こうした取組を通じまして、地域包括ケアシステムの推進に必要な医療従事者の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 いろんな施策を考えていただけるということですけれども、もう実際に地域の中にいる、そういった隠れたる人材というのはたくさんあると思いますので、それを是非誘導できるようなシステムをつくっていただければというふうに思っております。 重ねまして、地域リハ広域支援センターや地域包括支援センター、訪問看護ステーション等だけでなくて、地域との関わりの深い居宅支援事業所、あるいは福祉用具供給事業者、そのほかの事業所にいる専門職等の人材を中心とした民間資源をうまく活用することが、ある意味、地域包括ケアの本格的実施成功の鍵と認識します。この点について、いかがお考えか、厚生労働省の見解をお尋ねしたいということでございます。 それから、あわせて、各種の地場事業者、この場合、いわゆる地域の地場産業を指しますが、これらの有効活用は、働き方改革の地域における実現への一助ともなりますし、非常時の初期のキーステーションとしての機能を果たすことができる重要な要素だと考えています。今後のこうした民間活力を活用していくための制度設計並びに環境整備が急務と考えますが、これら二点について、もう先ほど一部お話をいただきましたけれども、見解をお示しいただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(蒲原基道君) 今、二点について御質問があったと思います。 まず、一点目でございます。地域包括ケアの関係で、専門職の活用の関係でございました。高齢者の自立支援あるいは重症化予防ということで、福祉あるいは保健医療の多職種が連携して対応するということが極めて大事だというふうに考えてございます。例えば介護保険制度におきましては、話がございました地域ケア会議、そういうところにリハ職を含め多くの専門職が参画して、そこで多角的な形でのアセスメント等を行うということがやられておりますし、また、リハビリテーションの専門職が例えば地域で体操教室のような、いろんな住民主体の活動の場所に出向いていって一定のサポートをすると、こういうようなことが行われているわけでございます。 こうした取組をこれから広めていくということが大事ですし、その際には、市町村だと人員がなかなかいないということもございますので、実は、都道府県が職能団体と連携をいたしまして、その上で、多職種、専門職種の育成及び派遣というのをやっている事例がございます。そうした先進的な自治体の取組をこれから広げていきたいというふうに考えています。そうしたことを通じまして、専門職の方々が地域包括ケアシステムの構築に関わるようにしていきたいというふうに考えております。 二点目でございますけれども、幅広く、今地域の産業のことをおっしゃいましたけど、恐らく地域にはいろんな方々がおられるということでございます。そうした方々、ボランティア、NPO、民間企業の方々がいろんな形で高齢者の方を支援をするという体制を構築するということが非常に大事だと考えておりまして、例えば先般の介護保険法の改正のときに、一つ、市町村が実施をする地域支援事業という枠の中で生活支援コーディネーターというのを配置するということを行うことにしております。その方々が地域の資源をうまく結び付けて体制をつくっていくというものでございますけれども、こうした活動を更に広げていく必要があるということで、市町村を通じます研修だとかいい事例の発信だとか、こういうことを進めていきたいというふうに思っています。 また、例えば介護予防などをするときに、一定の自治体では介護予防活動をやるときに、ボランティア活動をやったときに、少し、ポイント制だとか、そんなこともやっている例もあったりしますので、そうした事例についてもいろいろ情報共有を進めていきたいと。 いずれにしても、地域づくりというのは非常に幅広い観点が必要ですので、介護保険の制度のみならず、関係部局とよく連携してそうした地域づくりを進めていきたいと、このように考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございます。 一番変わりにくいのが人の意識だと思っています。この意識を変えていくということがこれから非常に大きな作業だというふうに思っております。是非よろしくお願いいたします。 私、たまたま熊本出身でございまして、この度の熊本地震で、ちょうど四月十四日には熊本の方におりました。その発災直後からの経過を目の当たりにしました。そこで強く感じたことは、システマチックな支援活動が開始されるまでの大体発災から三日から一週間程度の間、このいわゆる初動部分、この初期支援がエコノミークラス症候群を始めとする災害関連障害を防ぐためにいかに大切かということを強く感じました。 そのときに、被災地では身近な支援者も被災者であることが多く、なかなかに困難を伴うことが多いのですけれども、それでも被災を何とか免れることができた施設であったりあるいは人材があると。これらを活用して発災直後の初期支援をするということは可能じゃないかというふうに考えております。実際に、福祉用具供給事業者ではそういった民間でのネットワークを構築しつつあるというふうなこともありますし、そういったところでいいサンプルを是非拾い上げていただいて、それを地域ごとに落とし込んでいくというふうなことが今後必要だと思います。是非よろしくお願いいたします。 では、次の質問に移ります。 平成二十二年三月十九日付けのチーム医療推進に関する検討会報告書において、我が国の医療の在り方を変え得るキーワードとしてチーム医療の重要性が指摘されました。チーム医療とは、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携、補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供することというふうに説明されております。 この前提とされた高い専門性を実現するためには、個人の自助努力と工夫、そしてそれぞれの職能団体を中心とした不断の努力が基本となることは当然ですけれども、同時に、政策的な後押しが極めて重要と考えています。多くの専門職の資質向上は、業務外の休日などの時間を割いてのけなげな努力によって支えられています。卒前教育課程の抜本的見直しもさることながら、卒後における資質維持向上のための機会確保等について制度を根本的に見直すことも必要であると考えますが、この点につきまして政府の見解をお尋ねいたします。
○政府参考人(神田裕二君) 医療専門職種の専門性の確保の観点からは、まず卒前の教育によってその資質を向上させることが重要であるというふうに考えております。 例えば、理学療法士については、臨床実習の単位数の拡充、また、病院、診療所だけではなく、老人保健施設、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションの事業所など、地域包括ケアシステムに関する臨床実習の義務化を行うこと、地域における患者の生活を支援していくために必要な知識、技術を習得するための地域理学療法学の拡充など、団体からも御要望いただいているところでございます。 まずは、これらの指摘を改善しまして、卒前教育の充実を図ることにより、理学療法士を始めとする各医療専門職種に必要な知識、技能を高めることが当面の課題であるというふうに考えております。 御指摘の卒後教育の制度化については、まず、ただいま申し上げましたような卒前教育の充実を図った後に、現在各団体で、例えば理学療法についても疾患別リハビリですとか、地域リハビリテーションなど実践的な研修をしていただいておりますので、こうした卒後教育の状況も見極めながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 教育制度につきましては、我が国において、医師と看護師、要するに西洋式の医制がしかれた後から、戦後もそうですけれども、看護師を始めとする医療専門職の教育年限がもう三年というふうな形で専門学校教育に委ねられている部分が非常に多いと。 今、先ほどおっしゃいました臨床実習の拡充であるとかカリキュラムの拡充であるとか、そういった時代のニーズに応え得るような、要するに物理的なもう時間が限界に達しているということが基本になっています。ですので、その中でどういうふうに折り合いを付けながらその教育を進めていくかということは非常に大きな現場の課題になっていますので、是非真摯に取り組んでいただければ有り難いというふうに思います。まずは現場のニードを実際に把握していただくことをよろしくお願いいたします。ありがとうございます。 さて、塩崎厚生労働大臣は、本年五月十一日の経済財政諮問会議で「医療・福祉人材の最大活用のための養成課程の見直し」と題した資料を用いて、医療、福祉の複数資格に共通の基礎課程を創設し、資格ごとの専門課程との二階建ての養成課程へ再編することを検討すると提案されました。 その中で、課題として示されたいわゆる今後の医療、福祉のニーズの増大に対応するためには、潜在有資格者の掘り起こしとともに、多様なキャリアパス構築等を通じた人材の有効活用の視点が必要不可欠というふうに課題として示されていますが、この点と先ほど申し上げました共通基礎課程を創設するということの間の必然性について、もう一度改めて御指南いただきたいというふうに思います。 厚生労働省としては、現在の資格制度の課題をどのように認識し、それをどのような道筋で解消しようとしてこの提案を行ったのか、その点についてお尋ねをします。また、医療福祉系専門職の職能団体の多くは、現行の三年又は二年という修業年限を四年以上へと移行することを求めていますが、今回の厚生労働省の提案は、こうした各職能現場の要望とどのように整合するとお考えでしょうか。この二点についてお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど諮問会議での私の発言について、提案についてお触れをいただきましたが、一つは、特に福祉の場合の、今、例えば高齢者なら高齢者、保育なら保育、障害者なら障害者、こういうふうに縦割りで全部分かれてしまって、資格もそれに応じてそれぞれあるということなんですが、これからの超高齢社会、そしてまた多死社会、さらには地域のこれからの再活性化などを考えてみますと、それこそ一億総活躍社会を目指すという安倍内閣の大きな指針の方向の中で考えてみると、やっぱりそれぞれの地域が強くなっていくということと、それから福祉や医療の在り方も、縦割りではなくて、助けられるときもあるけれども、その人がまた助けるときもあると。ですから、子供が高齢者を助けるときもあるだろうし、障害者が場合によっては子供を助ける、支援するというようなこともいろいろあるということで、我々、今、丸ごとの福祉をやろうということで、では、そのためには、地域を強化をするために人ごとではなくて我が事のように地域づくりにも参加をしてもらう。その中で、医療、福祉を含めたそういった医療福祉全体をつくり直していくということも考えていかなきゃいけないんじゃないかと、そんなふうに思っておりました。 今の御指摘でございますけれども、生産年齢人口が減少する中で医療、介護、福祉のニーズは増大をするわけでありまして、それに応えていくためには人材の有効活用の視点がやはり不可欠だというふうに思います。 今申し上げたように、ニッポン一億総活躍プランにおいて、医療、介護、福祉資格の共通基礎課程を設けて、一人の人材が複数の資格を取得しやすくしようということを検討することとしております。これは、今年の六月二日の閣議決定になったニッポン一億総活躍プランの中に明記をされているわけでございます。 他方で、医療従事者などの専門性を確保する、そしてそれを向上させていくということも極めて重要でございますので、これからの医療等を取り巻く環境変化を見据えて、求められる医療従事者の能力について議論を深めていこうというふうに考えております。 こういう観点から、今年の十月に、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会というのを立ち上げました。これは、医師・看護師等という等の中には、当然PTを含め、医療関係職種、そしてまた福祉の皆さん方も含めて、介護も含めて一緒に考えていこうということで、そういったバックグラウンドの人たちに集まって今議論をしていただいております。今後の医療の在り方、それを踏まえた医療従事者に求められる能力や役割、そして働き方などについて議論を開始をしたところでございます。 共通基礎課程の内容や修業年限につきましては、このような議論を踏まえた具体的なカリキュラムの検討の過程において決まってくるものでございますけれども、共通基礎課程の創設による人材の有効活用、医療・福祉従事者の専門性の向上は共に重要でございますので、その両立に向けて関係団体の御意見をしっかりと聞きながら検討を行っていきたいというふうに思っております。 また、多様なキャリアパスを構築していくという観点も大変重要なことだというふうに思っております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 ただ、一点、複数の資格を取っていくということがどれほどのインセンティブになるのかというのはちょっと私は疑問だというふうに思っていますし、それと、それぞれの専門性を高めていくことにどれほどの貢献度があるのかといった点についてもやや疑問を感じているところでございます。この点につきましては、またいろいろと御相談あるいはお願いをさせていただきたいというふうに思っております。 もう時間が来ておりますので、平成二十八年十一月十日に開催されました第二回未来投資会議において、安倍総理は、予防・健康管理と自立支援に軸足を置いた新しい医療・介護システムを二〇二〇年までに本格稼働をさせるというふうにおっしゃいました。その中で、その現場で働く人たちの自己実現という点についても触れておられます。 まさに、働き方、働く対象の自立ということが実現したときには、それをサポートする側の自己実現といいますか、要するに達成感、成功感ということも味わえます。いわゆる内発動機を誘導することができるというふうに思います。先ほど、そのだ先生からもお尋ねがありましたように、辞めさせないこと、辞めないような環境づくり、そういった仕組みが必要だというふうに私も思います。 そういう意味で、是非、安倍総理の言われた予防・健康管理と自立支援、この二つのキーワードを具体化するためにより精力的な制度構築に取り組んでいただくことを心よりお願いしまして、また国民の健康な生活に資するために我々も共に頑張ることをお約束して、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○宮島喜文君 自民党の宮島喜文でございます。 先般の参議院選挙、全国比例区の方から初当選させていただきました。私は長年、病院の現場に働いていたものですから、この厚生労働委員会に所属させていただいてこのように早々と質問の機会をいただいたこと、誠にありがとうございます。感謝申し上げるところでございます。初めての質問で緊張しておりますけれども、何とぞよろしくお願いいたします。 さて、先般、百九十二国会の参議院厚生労働委員会のその冒頭で、塩崎大臣の挨拶で所信的表明をいただいた中から、日頃私が問題と考えている事項について質問させていただきます。 それは、今までにもこの委員会で恐らく十分審議されたと思いますが、地域医療構想でございます。平成二十六年に医療・介護総合確保推進法が成立いたしました。これにより、改正医療法の第三十条の四に、都道府県は地域医療構想を定めるとされているところでございます。 そこで、この法律でございますが、平成三十年の三月までに、各都道府県において原則として二次医療圏単位に地域医療構想を策定することになっておりますけれども、現時点における策定状況はどうなっているのかということについて、まず最初にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 平成二十六年六月に成立いたしました医療・介護総合確保推進法に基づきまして、病床の機能分化、連携を進めるために、平成二十七年四月から各都道府県において地域医療構想を策定することとなっているところでございます。この十月末時点で三十都府県で策定が終わっているところでございます。
○宮島喜文君 ただいまのお話ですと、三十都府県、まだ十七が残っているという状況でございますね。 そうなりますと、今後、どのような形で策定されていくか、その見通し、これは当初の厚生省の目標とするところとどう差があるかということについてお聞きしたい。お願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 御指摘の地域医療構想は、法律上は平成二十九年度末までに策定するというふうにされているところでございますけれども、各都道府県に対しましては、平成三十年度から新しい医療計画が始まりますので、その策定スケジュールを考慮いたしまして、一年前倒しで平成二十八年度中の策定をお願いしているところでございます。 現在策定中の残りの十七道県においても、今年度中に策定を終える予定であるというふうに聞いておりますので、策定は順調に進んでいるものというふうに認識いたしております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 この構想は、団塊世代が後期高齢者、七十五歳以上になる二〇二五年、ここに医療や介護の需要が増大するということで、国民がそのときにきちんと適切な医療や介護が受けられるようにということで、体制づくりが基本になっていると思います。 そんな中で、やはり医療機関の機能分化、連携というものも図られるということでございまして、平成二十七年の三月に厚生労働省が発出したガイドライン、これによりまして、それぞれ、医療の需要、病棟の必要量を推計して定めることになっているわけでございます。現在の病院や有床診療所においては、病棟を高度急性期、そして急性期、回復期、慢性期の四つの機能に分類して、医療の需要と必要病床数を算出していると思います。 そこで伺いますが、この医療構想で、今まで策定された都道府県においてこの病床の機能分化がどのように進んでいるか、また、今後、厚生労働省としてその進捗をどのように見ていくのかということについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 地域医療構想を策定した都道府県におきましては、今後、構想区域ごとに地域医療構想調整会議を開催して、地域の医療関係者や医療保険者等が協議を行いながら病床の機能分化、連携を進めることといたしております。 現在までの策定の状況を集計してみますと、当初、全国で一定の仮定を置いた高度急性期、急性期、回復期の割合とほぼ同程度の割合の病床の必要量というふうになってございます。 この中で、今後、病床の機能分化を進めていくわけでありますけれども、各医療機関は病床機能報告制度におきまして、毎年七月一日時点の医療機能、それから六年後の病棟ごとの医療機能を十月末までに都道府県に報告していただくこととなってございます。 このため、厚生労働省としては、その年度、それから六年後の医療機能ごとの病床数と二〇二五年の必要病床数とを比較することによりまして、都道府県の病床の機能分化、連携の進捗状況を把握していきたいというふうに考えております。
○宮島喜文君 今のお話ですと、だんだんこういうふうに機能分化を進めてくることを厚労省は見ていくということでありますが、ここで問題となるのは、やはり病床数が削減が起こる、こういう地域が出てくると思うんですが、この医療の供給体制の変更というのは住民にとって非常に大きいものだと私は思います。 そういう意味で、保健や医療や介護の従事者及び住民の皆さんにこの情報というものをきちんと提供しているかどうか、提供しているとは思うんですが、それをきちんと理解を得ているかどうかということについてお聞きしたいんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、宮島先生から御指摘をいただいた点、つまり、この情報をきちっと国民、地域の方々に提供して理解を深めるということが仮に供給体制の変更がある場合には大事じゃないかと、こういう御指摘でございますけれども、そのとおりだと思います。 各都道府県におきまして地域医療構想の策定段階において、地域の医療関係者、保険者、それから患者、住民の意見を聞く機会を設けてタウンミーティングやヒアリングなどの取組が行われているものと承知をしているわけで、先ほどお話がございましたように、今のところ三十の都府県が策定済みとなっているわけでありますけど、この過程でもってまず第一に情報提供がきちっとなされているということが大事であり、この理解が深まりつつあるということが大事なんだろうというふうに思います。 この構想を策定した地域では、市民公開講座とかあるいは関係団体への説明会などにおいて情報提供をするなど、将来の医療提供体制について理解が得られるように周知の取組を進めているはずでございまして、これは、今この構想ができても、それを本当に変えていくというのはこれからでありますから、調整会議での様々な議論が住民の理解の上に調整をされないといけないというふうに私も思っておりますし、なかなかそれは大変な作業だと思います。そういう意味で、関係される方々にはやっぱりよくコミュニケーションを取り合っていただいた上で、国民、県民、市民の理解を深めるのと同時に、その実現を図っていくということが大事なのかなというふうに思います。
○宮島喜文君 大臣、ありがとうございました。 私も、やはり地域において病棟が変わる、診療科がなくなる、これがもう地域住民にとっては大きな負担というか、どうしたらいいんだ、不安から負担になってきているわけでございます。もう特に、市町村の首長さんたちもこういうことに非常に敏感でございますので、やはりきちんと住民を理解する上に成り立って、成り立つというか、決めていくと、又はいわゆる進捗していく形を取らないと、なかなか、いろんな問題が起こるのではないかということを危惧しておりますので、是非その辺も国からの指導もこれからも強めていただけたらと思うわけでございます。 今後、この四十七都道府県、今は三十でございますが、この全てが地域医療構想が策定され、計画的に事業が実施されるということになりますと、やはり国の支援が必要だろうというふうに私は思っているところでございます。 平成二十六年度から、消費税の増税分などを活用した財政支援制度、地域医療介護総合確保基金でございますが、これが都道府県に設置されまして、医療機関と事業者が都道府県に基金による事業を申請し交付を受けることになっているわけでございます。この基金の対象事業は、地域医療構想に向けた医療機関の整備や在宅医療の推進とか医療従事者の確保など、ハードからソフトまで非常に広範囲に事業単位になっているわけですが、その基金の財源でございますが、国が三分の二、都道府県が三分の一負担となっているところでございます。 ここでお聞きしたいのはこの基金でございますが、平成二十六年度、二十七年度、二十八年度の国の予算分について御教示いただきたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 地域医療介護総合確保基金の国の予算額についてでございますけれども、二十六年度から二十八年度までいずれの年度も国、都道府県の総額で九百四億円ということで、その三分の二で六百二億円になってございます。
○宮島喜文君 今、九百四億円ということで、国が六百二億円ですか、ということで予算をやっているというところなんですが、これ、額を全然変えていないのでございますよね、三年間。これは、やはりこれからどんどん機能分化を進めるに当たって、この基金というものに対する申請が増えると思うんですが、現在のこの地域医療介護総合確保基金で、地域医療構想、これの達成に十分な金額と言えるのかということについてはいかがでしょうか。また、これが今後、積み増し分なども含めてどのように予算を獲得していくかと、この二点についてちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、平成二十八年度末までに全ての都道府県において地域医療構想が策定されることとなります。この基金の使途としては、先ほど先生から御指摘がありましたように、在宅医療サービス、それから医療従事者の確保に関する事項と併せまして、地域医療構想を踏まえた医療機能の分化、連携等の整備費に充当されることになってまいります。 地域医療構想が策定されますと、その実現に向けまして整備量が増えて整備が本格化してくるということが予想されるわけでございます。平成二十九年度の概算要求におきましては、事項要求という取扱いになってございます。これ、消費税全体の取扱いの中で今後検討するということになってございますけれども、予算編成過程の中で検討させていただくこととなっておりますけれども、地域医療構想の達成に向けて、病床の機能分化、連携等に必要な予算が確保されるように努力してまいりたいというふうに考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございます。 消費税の問題が当然大きく関係するんじゃないかという私気がしておりまして、この辺はこれからの推移を見ながらというのは厚生労働省のお考えだと思うんですが、私は、地域における、本当に今まで、いわゆる交付申請が十分できていなかったというか、十分認められていたかどうかについても、やはりもう一度聞いてみなきゃいけないところがあるんじゃないかというような気もしております。 それは何をいうかというと、やはり小さな、規模の小さな病院、施設とかそういうところは、非常にいろんな意味で、交付申請を出すにしても、手順にしろ、いろんな要件にしろ、非常に難しいという言葉も聞いておりますので、是非今後はそんなところまで見ていただけたらというふうに思うところでございます。 では、次に移りたいと思いますが、平成二十七年度の医療法の一部改正する法律で、地域医療連携推進法人制度が定められました。平成二十九年四月二日ということで、来年の四月に施行されるというふうに聞いているわけでございますが、この法人制度は地域医療構想を達成するための一つの選択肢なんだということでございますし、そのために創設されたと聞いておりますし、私もこれはそういう意味では非常にいい制度だろうというふうに思うわけでございます。 参加する法人、非営利の法人は社員になるわけでございますが、医療法人や学校法人、独立法人、自治体などがこれ認められているということでございますが、この様々な設立母体というか母体法人が一緒になってやっていくということになるわけでございますが、一方において、都市部のもの又は地方、これ地理的な条件、医療環境も随分違うものがあろうと思っておるところでございます。そういうことによって、そこに参加する法人の性格や、またその形態、これも変わってくる、異なるものになってくるのではないかと思うわけでございます。 そこで、現段階では、多分準備段階だと思うんですが、地域医療連携推進法人制度、この制度を活用して医療連携を進めていこう、検討していこうという事例、これはどのくらい厚生労働省は把握されているのかを教えていただきたいということなんですが、それと、具体的にどんな事例が、どのようなものがあるかということについて教えていただければと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 地域医療連携推進法人制度についてのお尋ねでございますけれども、これまで私どもの方に御相談があった件数は四十件前後ということでございます。このうち、先ほど先生御指摘のあった来年の四月二日の施行に向けまして具体的に検討が進んでいるものが十件程度という状況でございます。 この中には、高齢化が進む過疎地域において、公立病院を中心に医療法人や社会福祉法人等が参加法人となって、まずは高額医療機器の共同利用ですとか患者の紹介、逆紹介といった連携から始めまして、地域完結型の医療・介護連携体制の構築を目指すといったもの、それから、百七十床程度の同規模の病院を開設する医療法人同士で訪問看護事業所の一体化、医師、看護師等の相互交流等を進め、診療科についても分担をいたしまして、地域において継続的な医療の提供を目指すものなどの事例がございます。それから、先生御指摘ありました都市部でいいますと、岡山ですとか札幌でも検討が進んでいるものがございます。 全体的にいいますと、比較的連携がしやすい医薬品の共同購入ですとか研修といった人材育成などの連携からスタートをいたしまして、具体的には、診療科の再編であるとか医療機関同士の役割分担、それから医師、看護師の交流といった更に深い連携、役割分担を目指すケースが多いものというふうに承知をいたしております。
○宮島喜文君 今後、この医療法人がだんだん増えてくるかと思うんですが、これは経営の効率化を目指すために増えてくるというところもあろうかと思いますけれども、本来、この地域医療構想の考え方というのは、二次医療圏ごとに適切な医療体制を構築するんだというのが基本だと私は考えております。 この法人の、やっぱり特に医療資源の乏しい地域の医療を確保するためにつながるべきだと考えておりますので、この辺について大臣にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 地域医療連携推進法人の制度をつくる際に様々な議論がありましたし、いろいろなことを考えていらっしゃる方々に直接お話を聞いて法律を作らせていただいて、お認めをいただいたと、こういうことでございまして、御指摘のとおり、地域医療連携推進法人制度は、地域医療構想を達成するための一つの選択肢ということでございまして、御指摘のような医療資源の乏しい地域において医療機関間の適切な役割分担を行うということによって、非効率な医療提供体制となることを防いで、必要な医療を確保することにも活用していただけるものではないかというふうに考えております。もちろん、診療所の連携をするとか様々なパターンがありますので、これはそれぞれの関係する医療関係者が知恵を出していただくということがこれから大事なのかなというふうに思っております。 いずれにしても、地域医療連携推進法人制度が制度の趣旨に沿って御活用いただけるように、厚生労働省としても、制度の活用に関する好事例の情報発信などに取り組んでしっかりと進めてまいりたいというふうに思います。
○宮島喜文君 厚生労働大臣、ありがとうございました。 今後とも、地方に配慮した施策の実行にお願いしたいと思います。 私の質問を終わります。ありがとうございました。
○武見敬三君 今日改めて、この厚生労働委員会の場をお借りをいたしまして、我が国の取り組む保健医療に係る特に国際的視点からの御質問をさせていただければというふうに思います。 この保健医療の問題というのは従来から国内問題と言われてきましたけれども、しかし実際に、もう感染症のような事柄だけではなくて、非感染症と呼ばれているがんや虚血性心疾患やあるいは脳卒中、そうした様々な疾患がいずれも国際的な視点からも大きく取り上げられるようになって、その結果として、まさに保健医療の問題をグローバルヘルスと呼ぶようになったり、あるいは保健外交というように外交問題になってきたという認識も確実に広がってきました。 そういう中において、大臣は、大臣に御就任以来、実に見事にこの国際的な視点から新しいリーダーシップを発揮して、本来、国内官庁としてドメスティックであった厚生労働省を外に開かれた厚生労働省としていくために大変御努力されていることに私は心からの敬意を表したいというふうに思います。 そこで、改めてその場合に必要になってくるのは、保健医療を国際的に活用する場合の人材をどのように育成をし、そしてWHOのような、そういう国際機関にどうやって送り込むかということが極めてやはり重要な案件になってきます。 そういったときに、こういったWHOのような国際機関は、P5、D1、D2、さらにADGと、こういった幹部職員というものを選ぶときに必ず公募いたしていたりしますけれども、また、同時に事前に実は様々な動きが各国にもあって、そしてそのインナーの情報というものをどれだけきちんと確保できるか、そしてその中にしっかりと入り込んで、そしてそれらに関してやはり適材の人材をどれだけ日本が確保してそして送り込むような働きかけをきちんとやるのか、また、当然対立候補もほかの国に確実に出てくるわけでありますから、そういった駆け引きというものを上手に行って、そして初めて最終的に公募を通じて任命されると、こういうようなことが現実だろうと思います。 そういったときに、厚生労働省として、こうしたこのグローバルヘルスの人材戦略の司令塔機能を担うセンターを設置しようというお考えをお持ちだと伺っておるんですけれども、それはどういう御認識の下でこのような戦略的な人材の育成を行って国際機関に送り出そうとしているのか、この御所見をまずきちんと伺っておきたいと思います。 その上で、厚生労働省及び厚生労働省が所轄する各研究機関とか、さらにはWHOのような国際機関、こういったようなものをキャリアパスで一貫してつなげて、この分野で十分に人生を大いに意義ある形で過ごせるという、そういう一つの国際人材のキャリアパスをやはりつくっておくことが必要だというふうに考えるわけでありますけれども、これについての大臣の御所見も伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今年は特にG7の議長国ということもあって、伊勢志摩サミット、それからTICAD、さらにG7の神戸保健大臣会合、さらには国連総会と、こういうそれぞれの場で、日本が安倍総理を中心にこのグローバルヘルスに関して非常に重い役割を果たしたというふうに私は感じております。 確かに、そういったグローバルヘルスを継続的に展開を日本としてもしていくためには、やっぱり人材が大事だということでありますし、とりわけこの保健医療分野のルールメーキングに関与できるようなそういう立場、それはWHOのような国際機関で働く日本人の職員の割合がこれまで少なかった。いわゆるアンダーリプレゼンテーションと言われている問題が大きな課題の一つであると思いますし、今インナーのお話がありましたが、私も今回、国連総会へ行ってみて、年に二回、世銀の総会に大体合わせてということでしたが、今回は国連総会に合わせてでありましたが、春と秋にこのグローバルヘルスのそれこそインナー人脈、それはWHOの事務局長であり、世銀の総裁、このお二人が中心になって、それぞれの人たちが集まって、この半年間のこれからやるべきことの整理とそして役割分担みたいなことをやっている。こういう場にちゃんと行ったのが実は日本からは今回初めて私が出たという、そういうことではやっぱりどんどん遅れていってしまうのでいけないな、そういう意味ではインナーには必ず入っておくということが大事だというふうに思います。 国際保健人材育成のためには国際機関のポストの把握をしないといけない、今お話がありました。それから、国内の省庁とか役所、それから大学などにおける国際人材育成体制をそれぞれ整備してもらう、それから多面的な取組をしていただくということが必要でありまして、そのためにも司令塔機能が必要だということが大事なポイントになるわけであります。 今年の五月に厚労省で国際保健政策人材養成ワーキンググループ報告書というのが出ましたが、それに基づいて、国際保健政策人材を二〇二〇年までに五割増やそう、五〇%増加させるために、まずは平成二十九年度の概算要求におきまして、保健人材の専門性を踏まえて国内の候補者人材をプールをして育成もする、そして国際機関の求人情報の情報収集を行い、なおかつ人材受入れの働きかけを外務省など関係省庁とも連携して行う、そのためのグローバルヘルス人材戦略センターというのを設置をしようということで概算要求に入れ込んでございます。 来年は、国連事務総長それからWHOの事務局長など主要な国際機関の代表、トップが交代をされます。それに伴って当然幹部ポストが決まってくるわけでありますので、こういった動きを想定をした上で早急な設置をして、ここを中心にそういった人事面で日本の有為な人材がちゃんとしかるべき立場に立てるようにしていきたいというふうに考えております。 また、厚生労働省の人事制度も、二年でWHOへ行って帰ってくるみたいなことだけでは駄目だということで、少なくとも私は、五年は行っていないといけないし、帰ってきてもちゃんと出世街道から外れないようにするということが大事なので、そういったことを踏まえた上で、国際機関において主要な地位を占める人材を輩出できるように、国際的活躍を目指す人材につきましては、特定の分野や国際機関等の経験を積ませて、そして専門性や国際性を高めるための今おっしゃったキャリアパス、これを、そういうことを可能とする制度の構築を目指していきたいと思っております。 加えて、関係省庁、大学、研究機関、民間、こういったところとの連携の仕組みというものも大事でありますので、日本挙げてグローバルヘルスへの貢献を更に進めていきたいというふうに思います。
○武見敬三君 まさに意見一致いたしましたので、是非それを一日も早く実現してください。よろしくお願いします。 その上で、今お話もありましたように、やはり二〇一四年に西アフリカでエボラのアウトブレークが起きたと、そしてこれが一つのウエークアップコールというのになりまして、これはどんなところでも、へんぴなところでも、こういう危険な感染症が起きると、いつ何どきそれがニューヨークやロンドンやパリや東京にまで感染してくるか分からない。まさにこうした問題を国際社会でしっかりと、コミュニティーから、さらにはナショナルなレベル、そしてグローバルなレベルに至るまで一貫した一つの危機管理の仕組みをつくらなきゃいけないという、健康危機のグローバル・ヘルス・アーキテクチャーということを大臣は一貫して主張しておられます。 この内容については、昨年の十二月にUHCの国際会議が開きましたし、今年のG7の伊勢志摩サミットやTICADのⅥ、それからG7の保健大臣会合を通じて、その内容について具体化させる意味で、大臣、物すごく重要な役割を担われた。こんなこと初めてなんですよ。日本がこういう国際保健の分野の中でその中核に座ってルールメーカーになったことなんてなかった。初めて日本はそれをやったんですよ。 これを実際に実行するために、さらに、口約束だけじゃなくて、総理が、ちょうどG7の一週間ぐらい前でしたけれども、このWHOの危機管理のオペレーション機能というものを確保するために、新たに健康危機管理部門を設置するということになっていた。そこに安倍総理が約五十ミリオンUSダラーのプレッジを行いました。そして、今般の補正予算でその半分を拠出するなどと指示してきたわけであります。 このWHOの本部機能の強化のみならず、WHOというのは各地域事務局にいろんな問題抱えていますよ。特にアフリカの地域事務局の機能の悪さというのはこれは定評がある。こういったようなところに加えて、WHOのそれぞれ各国の代表事務所がある。これらを、じゃ、どうやってWHOが改革をして、こうした健康危機管理部門というものがきちんと機能するようにさせるかというのは、実は今まで何代もの事務総長がやろうとしてできなかったWHO改革の一つなんですよ。このWHO改革というものをいよいよもって国際社会が危機管理という認識を持つことによってできる可能性が出てきた、その端緒に、日本がそのルールメーカーとして今ど真ん中に座っているんですよ。 これを実際に実行していくときに、このWHO本部と地域事務局、実はWHOの事務局長も来年選挙で選ぶけれども、このWHOの地域事務局長もそれぞれ地域の中のメンバー国同士で選挙で選んでいるものだから、両方とも選挙で選ばれた立場で、ある意味で対等みたいな力もあって、なかなか本部が地域事務局を下部組織として一貫して指揮系統を確立できないような問題も実はあるんです。そういうのを乗り越えないと、この危機管理のシステムづくりができない。 そういったことまで含めて、どのようにこの危機管理に係る改革を今WHOがやろうとしているのか、その点について現状をどう認識しておられるのか。さらには、最初の問題とも関わるけれども、そういった危機管理部門にいかにして日本人職員を送り込むか。こういったことをどうお考えになっておられるのかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 我が国は、本年、G7議長国として五月の伊勢志摩サミット、また九月の神戸保健大臣会合におきまして、グローバル・ヘルス・アーキテクチャーの強化を議題といたしました。この中で、WHOの緊急対応のための改革の推進は重要な柱と考えております。 WHOは、本年五月に健康危機管理部門を新たに設置することを決め、七月に着任をいたしました新事務局次長の下、本部、地域事務局そして国事務所の三つのレベルの指揮命令系統の統一を含むワンWHOの実現に向けて取り組んでおります。また、健康危機が多く発生するアフリカ地域等の緊急対応能力強化を現在優先的に進めております。 我が国は、このようなWHO改革が着実に成果を上げますよう支援をしておりまして、お話にありましたように、五月にWHO改革に対して安倍総理より約六十億円の支援を表明し、うち半分は年内に拠出をする予定といたしております。 また、WHOには、この健康危機管理プログラムの人材確保に努めておりますが、我が国からも適切な邦人職員を送り、人材面でも支援をしていきたいと考えております。
○武見敬三君 私の質問と同じことを言っていただいても答えには実はならないのでありますが。 要は、実際に新しい危機管理部門、これにピーター・サラマという人が新たに局長として任命をされて、そして、今具体的に局の中の機構改革であるとか、それから各地域事務所の中でもきちんと連携を取って、そして場合によっては地域事務所を通り抜けてジュネーブの本部が直接こうした危機においては代表事務所と連携取れるような新しい意思決定の仕組みというものも今つくろうとしているんですよ。問題は、五十ミリオンこれに支出しているのは我が国だけなんです。そして、ドイツが改めてこれから出そうとしているけれども、決定的に日本はここに対して資金的にも協力をして、最も発言権のある立場に日本があるんです。 したがって、いかにして日本は、具体的にWHOのこうした危機管理に係る新しい改革の中身をきちんと把握をして、そして、どうすればより効果的にこうした危機管理の体制ができるかということを自らきちんと考え、分析をして、それをWHOに対して提案をするということぐらいやらなければ本来はいけないんですよ。是非、そういうところまで踏み込んで、状況をきちんと分析をして、そして提言できるような体制を是非厚生労働省の中に私はつくっていただきたいんです。そういう思いがあるから質問をいたしました。 そして、まず最初にこういう危険な感染症が勃発したときには、まずはWHOが中心になって、コンティンジェンシー・ファンド・フォー・エマージェンシーという新たなWHOの中に百ミリオンでつくった基金に基づいてこういった危機管理を最初にWHOでやろうと、こういうことになっているんですよ。そのための仕組みづくりが今申し上げた一つの危機管理部門を通じたWHO改革なんです。 だけど、それだけでは対応できなくなっちゃったという、エボラのような国境をまたいで広がってきてしまったような場合にはもはやWHOだけでは対応ができない。そういうときには、ある意味で、自然災害と同様、非常に深刻な脅威が現実に人類社会の中に起きますから、それに対しては、国連の中に本来は自然災害などに対応した局としてつくられている国連人道支援局でしたかね、OCHAと呼ばれていますけれども、こことも連携をして、国連各機関がスムーズにこうした場合に連携をして早くこうした拡大を抑止していくという、そういう体制を整えていく必要性があります。エボラのときにはUNMEERという臨時の仕組みをつくって調整しようとしましたけれども、実はうまくいきませんでした。 したがって、我が国は、グローバル・ヘルス・アーキテクチャーという観点から、グローバルなレベルでも平時にこうした危機管理における国際機関同士の調整機能をちゃんとつくって準備しておくべきだということを我が国は強く主張をして、そして、今現実にそのためのハイレベルのタスクフォースができて、そこにはマーガレット・チャンだとか、あるいは世界銀行の総裁のジム・ヨン・キムのほかに、この中には日本から尾身茂さんという人も入ったんですよ。従来、こういうところに日本人が入るなんということはなかったんだよ。しかし、こういったことをやるときにも日本人を入れなければもはやルールが作れないようになったから日本人が入れたんだ。それをしっかりとその役割を果たしていくということをやる必要性がある。 こういうときに、潘基文さんはもう十二月までだけれども、現状の事務総長の下で、ある一定程度の取りまとめをしておく必要性がある。WHOを所管する厚生労働省としては、一体どんなグローバルなレベルの連携、それから調整機能をつくっていくことが好ましいと考えているのか、是非伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、エボラの経験、最初はWHOはかなり批判の的になって、機能しなかったというふうに言われました。それからいろんな議論がなされた末に、今御説明をいただいたような新しいグローバルヘルスの危機のときの対応というものが今つくられつつあるわけで、大規模な感染症発生時における国連の保健とそれから人道支援部門の連携体制の強化、つまりWHOとそれ以外の国連関係機関、この連携の強化について、五月のG7伊勢志摩サミットでの提言を受けまして、国連事務総長の下でWHOやOCHAを含む関係機関による具体的な議論が今進展をして、かなりファイナルステージに来ていると思います。 そのフォローアップとして、九月のG7保健大臣会合にもWHOとそれからOCHAから、両方から説明を受けて、その連携体制の強化に向けた取組を報告をいただきました。成果文書でございます神戸コミュニケにも、連携体制が明記された標準手順書、スタンダード・オペレーション・プロシージャーと呼ばれているものに関する進展がどこまで来ているのかということ、それから保健と人道支援部門の連携体制強化の重要性というものを改めてそこで強調したということでございます。 それから、九月の国連総会に、私も初めて厚生労働大臣として国連総会に参りましたが、その際に、OCHAのオブライアン代表、これは国連事務次長にもなっているわけでありますが、彼と面会して打合せをしてまいりました。WHOとの密な連携とそれからこのSOPの早期の確立ということを要求をしてまいったところでございます。 直近で十一月の十一日、ついこの間でありますが、我が国の呼びかけで国連での加盟国ブリーフィングというのがございまして、その場でもWHOの事務局長などから、我が国の、今、武見委員から御指摘をいただきました、これまでの日本のリーダーシップに対して改めて謝辞をいただいたと同時に、このSOPの内容説明、そして年内にはまとまる見通しというのが報告をされております。 このSOPにおいて、技術的な知見を持つWHOの事務局長のリーダーシップの下で、感染制御に向けて関係機関の機能に応じた適切な役割分担等が定められる見込みと認識をしているわけでありますし、引き続き、私どもとしても、日本が関係国、機関と連携をしながら、確実に保健と人道支援部門の連携体制が確立されて定着するように後押しをしていきたいというふうに考えております。 いずれにしても、WHOも変わりました、そして世界の連携の仕組みも変わって、その手続の手順もこれで年末までには確定をするということで、あとはどういうふうにそれを実行していって万が一に備えられるかということだろうというふうに思っております。
○武見敬三君 グローバルなレベルでのこうした新しい仕組みづくりという点で日本が非常に主導的役割を果たして、ここまで国際機関同士を連携させるに至った。実は国連機関同士の調整というのは最もややこしくて、みんながやりたがらない。それを一貫して我が国がこの一年半以上の間にその働きかけをやったことによって初めてここまで来ました。このことについては各国も非常に高く評価しているところであります。 次は、このグローバルなレベルの次に国レベル及びコミュニティーレベルでどういう危機管理のシステムをつくるかが大事になってきます。その国レベルでの危機管理というのは、まさにプリペアドネスと呼ばれるものでありますけれども、WHOの中でインターナショナル・ヘルス・レギュレーションという国際規則があって、その中でそれぞれメンバー国にいろいろな、コアキャパシティーと呼ばれる義務化された能力が確保されることが求められています。しかし、なかなか途上国ではそのコアキャパシティーを自ら確保することができないという状況が現実にある。それがまさにエボラのアウトブレークも生んでしまったわけです。 そこで、改めてそうしたコアキャパシティーを強化しようということで、これはもう日本が大いに提案をして、WHOの機構改革を通じて先ほどのような危機管理の仕組みをつくって、この危機管理の仕組みの中で、ただ単に危険な感染症が発生した後迅速に対応するだけでなくて、事前にこうした危機管理の体制を現地国がしっかりと組み立てられるような技術的指導をWHOもより確実にやれるような仕組みをつくろうということになっています。それに対しても日本が資金的協力をしているわけであります。 他方で、財務省は、国際局を通じて、世界銀行にあるIDA、あの資金を本来のインフラストラクチャーのような経済部門の資金として使うだけじゃなくて、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、すなわちヘルス、この危機管理についてもIDAの資金の活用ができるように今努力をしてくれています。恐らく十二月以降にそれがめどが付くだろうと思います。 そうすると、WHOがアフリカの例えばAという国の政府に対してこういった危機管理の技術協力をする、そしてそこで必要とされる資金は世界銀行がIDAの資金を通じて提供をする、そしてそれが上手に調整をされることによって、受入れ国政府は、そうした危険な感染症が発生したときの初期の診断、そしてまた同時に、その病原菌等に係る解析能力を最低限確保し、かつその情報を確実に連携する情報システムを確保することによって、早期にこうした危険な感染症が発生したことを確認をし、それに対応した隔離措置等などが緊急にできるという仕組みをつくることが必要になります。そういったものを実際につくれるようにするために、このWHOの危機管理の技術協力とそれから世界銀行のIDAの資金協力というものがきちんと受入れ国にとって受け入れやすいような調整する仕組みが現地国に必要になります。 さらにもう一つ、現地国がこれらの指導や協力をしっかりと消化して自らの中央政府及び地方政府の行政能力を強化する、その受入れ能力の強化が必要になります。その受入れ能力の強化というものについては、私は是非JICAがそうした技術協力をユニバーサル・ヘルス・カバレッジの強化の一環としてこうした国々に対して支援すればいいと思う。 そうすると、WHO、それから世界銀行、さらに我が国JICAを通じた支援というもの、さらに、それを受け入れる政府、受入れ国政府というものが、四つがいかに国レベルで連携をして、こうしたインターナショナル・ヘルス・レギュレーションのコアキャパシティーを強化するかというそのシステムづくり、メカニズムづくりと言っていいかもしれません、そういったものを国レベルでつくることが求められることになります。 現に、もう我が国はそのことを提唱して、TICADⅥでもこうした内容についてのセミナーも開かれて、我が国主導で、そしてこれに対する実際新たなこうした仕組みをつくろう、そしてアフリカの中に六か国か七か国か、さらにはアジアでも何か国かこういったパイロット的な国を選んで、まずはこのやり方でやってみようじゃないかということになってきた。これを確実に我が国が実行すれば、引き続きこの危機管理に関わる議論をするときに日本を外してはもう世界は議論できなくなります。いかにこれを確実に進めていくかということが今非常に重要になってきている。 そして、それを実際に実行をしていくということに加えて、今度は世界銀行のジム・ヨン・キムの方から我が国に対して、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという、SDGs3の中で確認された共通の政策概念というものを達成するために、引き続きそれをフォローアップしていくUHC会議といったようなものを定期的に日本が主催して開いてくれないかという要請が来ているはずです。 これを受けて、そのUHCの中の一部として、危機管理に関わるこういうパイロット国などにおけるこうした現状というものをそこでしっかりとモニタリングして、そして評価するというようなセッション、これらをこのUHC会議の中にきちんと設けて、そして来年の秋ぐらいに取りあえずこういう形で始まりましたよというような姿を示すということができると、これはもう完璧に、グローバルなレベルだけではない、国レベルにおけるこうした新しい仕組みづくりのルールメーカーとして日本がその役割を果たしたということになるんですよ。 こういう流れを是非つくっていただきたいと思っているわけでありますけれども、外交というのは実は外務省所管なんです。ところが、外務省の中にはこういったやっぱり保健医療分野の専門家がいないんですよ。したがって、こういった分野においては厚生労働省がこうした外交的役割を新たに果たす時代に私は入ってきたと思う。そういう体制を厚生労働省の中に私はつくることが非常に重要になってきて、我が国の外交の体系というものも新しくつくり直す、そういう時代に私は入ってきたと思いますよ。 この点に関する大臣の御所見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、大きな意味で外交に属する限りは外務省ではないかということで、しかし能力担保がないと、こういうことでありました。そういうこともあって、去年から、厚労省から医系技官を一人向こうに室長レベルで送り込み、向こうからまた逆に外交のプロを厚労省の国際課に来てもらって、それぞれ連携をするということを始めさせていただいているわけでございます。 それに加えて、いろいろな面で、厚労省の医療に関する、特にグローバルヘルスに関する知見を外交面で活用するために、他の国際機関、グローバルファンドとかあるいはGAVIとかいろいろなところがありますが、そういったところにおいても厚生労働省がもう少しちゃんと前に出て貢献をするということを今進めつつございまして、そういった面で外務省としっかりと連携をしながらやっていきたいと思っておりますし、これは外務省だけではなくて、さっきお話が出た世銀は財務省でありますから、財務省、外務省、厚労省がしっかり連携をするということが大事だというふうに思います。 特に、今、国レベルのお話もございましたけれども、今回のTICADⅥではこの保健を、三つの優先分野のうちの一つとして初めてヘルスをテーマとして取り上げたということでございまして、それで私も厚労大臣として初めてTICADに参加をするということになりましたが、その中で、さっきお触れをいただきましたが、分科会が、三つのうちの一つ、私も世銀のキム総裁と一緒に共同議長をいたしました。その際に、公衆衛生危機への対応能力、予防、備えの強化及びプリペアドネスですね、先生がさっきおっしゃった、アフリカのUHC推進について議論を深めたところでございまして、TICADⅥに際して、世銀それからWHO、グローバルファンドなどの国際機関と日本が協力をして作成をした政策枠組みでありますUHC・イン・アフリカというのがありまして、その中で、各国や国際社会が協力をして、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジをそれぞれのアフリカの国で達成をするということのための参考となる道筋とか具体的な行動を提示をしております。 各国の取組、それから関係機関による国際的な連携を強化するためにも、こうした動きを継続的に後押しを、フォローアップをしていかなきゃいけないということで、定期的なフォローアップをやっていこうということになりました。世銀、WHOなど関係機関とも協力をして、来年中に日本で、UHCといえば日本、UHCといえば安倍首相というふうに大体なりつつあるので、そういうことで、日本でやってくれということを世銀及びWHOからもフォローアップについて特に要請をされて、今申し上げた財務省、外務省、厚労省、これが連携をしてやっていこうじゃないかというふうに思っております。 厚労省としても、このような機会を捉えて、公衆衛生危機への備えにも資するUHC達成のために、財務省、外務省などの関係省庁、それから今お話があったJICA、それから大学、市民社会、こういったところと連携をしてオールジャパンでしっかりやっていかなきゃいけないと思いますし、そのためにも、冒頭お話があった、人材がそれを支えるということでありますので、この人材のキャリアパス、それから拠点機能構築を含めて、しっかりと保健外交の推進に資する体制を強めていきたいというふうに思っております。
○武見敬三君 もう是非お願いをしたいと思います。 実は、G20の次の議長国はドイツですよ。ドイツは早くも、今年十二月にこの健康危機の会合を開催する予定をつくっていますよね。さらには、このG20の中に初めて健康に係る危機管理を含めたワーキンググループをつくるということを考えている、こういう話があります。既に外務省のシェルパ会合の中で出てきている。外務省はそういうことをやるらしいねということしか考えない。 私は、外交的に何て鈍感なんだろうと思いましたよ。要は、日本がここまで中心的になって努力してやってきたことを、トンビに油揚げさらわれるみたいな話にこれからなってきますよ、皆さん。まさにシェルパでそういうワーキンググループなどもつくったりするというような話が出てきたら、即座に外務省のその場にいる人たちは手を挙げて、本来ならば、もしそういうものをやるんだったら我々は大賛成だと、しかし、日本はここまで危機管理についてこういうことをやってきたんだから、そのワーキンググループの取りまとめ、責任者は是非我が国にやらせてくれとその場で言うべきでしょう。そういうのをやるらしいですよで済む話じゃ本来はないんですよ。 しかし、こういう状況が外務省、厚労省、財務省の中にそれぞれ分かれているものだから、しっかりとそういう触角を持ってその会議の場で対応できるようになっていないんですよ、我が国。だから、これをどうやって確立するかということを政府の中で考えてください。でなければ、その状況を打開することがなかなかできないんです。 是非、厚労大臣は、このことについて初めて認識を持った厚労大臣として今取組をされておりますので、政府の中のこの現状を何とか打開するようにその役割を果たしていただくことをお願い申し上げます。これでグローバルヘルスに関わる質問は終わり。 次は、国内問題であります。 オプジーボの価格の問題が大変な関心を集めました。一年間というか通じて実際にこのオプジーボの治療を系統的にやると三千五百万掛かるというようなことまで報道をされてきて、これらの患者が全員このオプジーボの治療を受けるようになると我が国の医療財政は破綻すると、こういうように言われ、まさに政治問題になってきた。そこで、改めて一千億以上の市場を持つこうした医薬品について価格を一気に下げる仕組みをつくった。これを二五%から五〇%までは下げられる仕組みにしてあったわけで、このオプジーボについては五〇%削減するということをどうも政府の中ではお決めになったようだ。これで財源が国庫の場合に百八十億ぐらいは確保できるらしいけれども、しかしこういうやり方、いつまでも本当に続けていていいんですか。 やはり我が国の医薬品のメーカーというのもきちんと先発医薬品として世界の中で最先端を行くような医薬品メーカーとして育てなきゃいけない。したがって、医薬品の価格を確実に適正化していくということはしっかりとやっていくべきだけれども、こういうやり方で、エビデンスがきちんと明確に分からないやり方で、ただ下げりゃいいというやり方だけでは私はいいとは思わない。 こういうときに、やはりしっかりと診断及び治療などで活用される医薬品に関する適切なデータを収集する情報システムをちゃんとつくって、費用対効果分析をちゃんとそれに基づいて組み合わせて実行をして、そして随時こうした価格の動向について把握ができる体制を整えて、そして薬価を管理していくという仕組みを我が国もいよいよつくるべきだと私は思うようになってきました。こうしたことは、イギリスではNICEという組織があって、現実にもう既にやっているわけであります。イギリスにできて日本でできないわけがない。 来年の介護とそれから医療の報酬の同時改定までに、おおよそこの薬価に係るより中長期的な改革方針を打ち出すということを伺っているんだけれども、ただ単におざなりの改革をするということであっては私はならないと思います。やっぱり抜本的なこうした薬価に係るしっかりとした仕組みを、しっかりとした科学的なエビデンスに基づいて策定する仕組みを私はつくるべきだと思います。 この点に関する御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 高額薬剤、それから費用対効果分析についてお尋ねがございました。 御指摘のオプジーボにつきましては、本年は通常二年に一回の改定の年ではございませんけれども、国民負担の軽減、それから医療保険財政に与える影響等を考慮しまして、御指摘のように、昨日、中医協において五〇%薬価を緊急的に引き下げるということにいたしました。 一方、費用対効果でございますけれども、御指摘のイギリス等の諸外国の状況を参考にさせていただきまして、本年四月よりオプジーボを含む十三品目の医薬品及び医療機器につきまして試行的に導入をいたしました。今後、各品目について各メーカーから提出されるデータ、それから第三者による評価、さらには総合的な有識者による評価、これアプレーザルというふうに言っておりますけれども、これを行って、その結果に基づいて平成三十年度に診療報酬改定において調整をしたいというふうに思っております。 薬価改定でございますけれども、御指摘のように、今回のような、オプジーボのような緊急的な対応を取らなくてもいいように、次期診療報酬改定の平成三十年に向けて、国内の議論、それからイノベーションを阻害しないように、それから、議員御指摘のように、エビデンスそれから予見可能性というのは非常に大事だというふうに思っておりますので、費用対効果、既にもう試行的に導入しておりますので、具体的にどのように運用していくかということについて詰めさせていただいて、今後検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。
○武見敬三君 今保険局長おっしゃったように、エビデンスというのと予見可能性というのが非常に重要であると同時に、やはり行政の立場からは正確性というのもその中にきちんと加味をして、そしてこういう新しい価格決定の仕組みをルール化していくことが私は必要だと思います。こういうことを実行する今チャンスですよ。是非大臣、これを実行してください。それを是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。 そこで、もう一つ。我が国は本当に高齢化社会に対応していく上で恵まれていましたよね。なぜかというと、我が国が、従属人口指数が一番下がって、そして生産労働人口にこうした十四歳以下や六十五歳以上の人たちの負担が掛かる割合が低い時代というのが一九六〇年から二〇〇〇年ぐらいまで四十年続きましたよ。これをいわゆる人口ボーナス期間とも呼んでいる。その期間に我が国は国民皆保険制度だとか国民皆年金制度を一九六一年に実現をして、そして一九八〇年前後からゴールドプランという高齢化対策を考え始め、それがニューゴールドプランになり、そして二〇〇〇年にいよいよ介護保険制度を導入をして、そして高齢化対策に向けての体制が整えられた。 しかし、その介護保険制度導入のときの一つの問題意識というのは、措置制度に代わる形で保険制度にすることによって新たな財源をより広く国民から頂戴をする仕組みをつくると同時に、今度はこうした介護に関わる施設というものを通じて、当時いわゆる社会的入院と言われていたようなものを介護施設に移すことによって、そしていわゆる医療費に関わる適正化を図ろうという考え方もその中にあった。したがって、医療保険に係る運用の仕方と介護保険に係る運用の仕方をできるだけ分けて運用するという考え方で制度設計されたために、各都道府県、地方自治体の中でも全部、医療は医療、介護は介護と、今まで全部分けてやってきた。 ところが、実際に今現在、この医療の世界と介護の世界のはざまの問題が一気に表面化してきた。しかも、インホームサービスの強化ということが改めて重要視されて、地域包括ケアなどと呼ばれるようになったところでは、まさにこうした医療と介護をいかに連携してチームをつくるかということが大きな課題になってきている。そして、この医療保険の世界と介護保険の世界というものをいかに上手に融合させていくのかということが大きな課題になってきている。 そしてまた、さらにこれと同じようなグレーゾーンの問題がたくさん出てきている。その一つが介護療養病床の問題ですよ。この介護療養病床については、いずれ法律に基づいて、二年後ぐらいですか、廃止することになっていますよね。この介護病床というものについて改めて終止符を打つとすれば、それに代わる一定の医療というものを加味した介護施設をつくろうじゃないかという話が出てきている。また同時に、小規模で比較的対応のしやすいような例えば診療所のようなところが併設して、そうした一定の医療の提供を行いながら、医療は外付けで実際にそうした施設を確保するというようなやり方もできるような新しい柔軟な仕組みをつくろうとしようとしている。私は、そのこと自体は大変いいことだと思っているんですよ。 ただ、問題は、今までも老健施設つくったりデイケアセンターつくったり、介護施設というのはいろんな類型がどんどんどんどんできてきて、今度はその中で実際に介護者がたらい回しにされるということが現実に起きてきているんですよ。したがって、介護を受ける方の立場に立ってみて、そういういろんなニーズに対応できる新たな施設を整理してつくっていくことはいいことだけれども、たらい回しにされるようなことがないような条件設定をその中でどうするかということも一緒に考えていただかないと、この問題は逆にただ問題を複雑化させるだけになっちゃう。しかし、それをうまく柔軟に新しい選択肢を提供できるようにしていただければ、それはより良い新しい制度設計になる。 したがって、これがより良い制度設計になるかどうかは、たらい回しになるかならないかの環境整備をどう進めていくかに懸かってくるので、その点を是非御認識をいただきたいというふうに思いますが、この点についての御認識を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 ただいま委員のお話がございましたとおり、現行の介護保険制度におきましては、介護老人保健施設あるいは特別養護老人ホーム等の施設がございますけれども、話がございましたとおり、現在、介護療養病床の設置期限が迫ってきているということも踏まえまして、新しく受皿となる施設について検討を行っているということでございます。 ただ、その場合にも、先生話がありましたとおり、利用者の方々がいろんな施設を、先生のお言葉にありました、たらい回しにされるということがこれは絶対起こってはいけないというふうに思っておりまして、具体的には、やはりいろんな施設についてのそれぞれの施設の特徴だとか役割、こういったものをまずはっきりして、その上で関係者がそういうことについて共通の認識を持つということがまず大事ですし、そうした共通の認識の下で、それぞれの利用者の状態あるいはニーズに応じた形で適切なサービスを提供していくということを大事に考えていきたいというふうに思っております。 また、施設のサービスだけではなくて、先ほどデイサービスの話もございましたけれども、この話につきましては、在宅サービスなども含めまして必要なサービスが適切に提供されるということが大事でございますので、住み慣れた地域でできるだけ暮らすという観点も踏まえて、地域包括ケア全体の中でそのようなことがないようにやっていきたいと、このように考えてございます。
○武見敬三君 また、そういう施設をつくる上において、介護療養病床をそうした施設に転換していただくような、そういう仕組みをまたどうやってうまく円滑につくるかも大きな課題ですよね。 これは、実は、我が国、介護施設それから病院、こうした医療機関に関わる呼称というのが誠に現実とそぐわない形でできていますよ。それは、ある意味で、医療保険だったならば病院、診療所、それからまた介護保険だったら介護施設というふうに、はっきり分けよう分けようとしてきた。それから、病院と診療所の間でも、二十床以上だったら病院、十九床以下だったら有床診療所と。そもそも、この二十床と十九床の差が病院と診療所の差として出てきているその根拠は一体どこにあるのかというのは正直言ってよく分からない。これをやはりちょっときちんと明確にしていただきたい。 その上で、やっぱりむしろ医療の機能によって、サービスされる医療の機能によって、病院であるかとか診療所であるかとか、あるいは介護施設であるかとか、そういうふうに整理をしていった方がよっぽど分かりやすいんだ。そういうふうな医療の機能によって病院という呼称を整理していけば、今度、実際に病院の中でやっていた介護療養病床なんかというようなものも、その病床については引き続き病院といったような医療機関の名称が使えると、そういうこともあるんですよ。 しかも、それだけじゃないですよ。現実に、病院や診療所や老健施設といったようなものの言わば呼称の中で現実に生じている混乱を回避することもできます。したがって、是非こうしたことを考えていっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) 現在の病院と診療所の区分についてでございますけれども、先生御指摘のとおり、二十人以上の患者を入院させるものを病院というふうに呼んでおります。 その考え方でございますけれども、戦前の国民医療法というものの中では、主として規模の差で分けるという考え方に基づきまして、十床以上を病院というふうにしていたところでございます。現在の医療法では、医療法の定義の中に、傷病者が科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的とする場所という位置付けがございまして、手術室ですとか臨床検査施設、エックス線装置等々の相当程度の構造設備を必要というふうにしておりますので、このような構造設備基準を要求するためには一定規模以上が必要であるという考え方に基づいて二十床以上を病院というふうにされたものでございます。 先ほどの呼称の問題についてでございますけれども、同じ医療法の規定で、国民の医療に対する信頼を確保する観点から、病院でないものは病院と紛らわしい名称を付けてはならないという規定がございます。この規定の趣旨に照らしますと、介護療養病床を廃止して設置されます介護施設について、新設の施設も含めて病院という名称とすることは難しい面があるというふうに考えておりますが、ただ、先生御指摘のように、既存の病院が新たな介護施設に移行する場合に引き続き病院という名称を用いることができないかどうかという点については、法制的な観点を含めてよく検討してまいりたいというふうに考えております。
○武見敬三君 以上です。ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、小川敏夫君、武見敬三君及び杉尾秀哉君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君、山田宏君及び浜野喜史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、雇用、労働等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川田龍平君 よろしくお願いします。会派を代表して質問に立たせていただきました。よろしくお願いいたします。 先日、長時間労働規制法案について民進党から提出をいたしました。これは、やはり今回、電通の長時間労働によって昨年の十二月に亡くなった女性社員の問題について九月三十日に労災認定が下りたということで大変ニュースになって、大変この問題が注目をされているという中でこの労働問題に関する集中審議ということで、是非、この問題について後ほどしっかり質問させていただきたいと思います。 まず一問目は別の質問からさせていただきますが、まず働く意欲を持つ障害者の直面する欠格条項という問題について伺います。 今年の九月に、私は、障害者の各種国家資格に係る免許申請時等における合理的配慮等に関する勉強会を開催させていただきました。かつて、医師法には、目が見えない者、耳が聞こえない者又は口が利けない者には免許を与えないとの欠格条項がありましたが、長年の関係者が努力、運動によって改正され、今では聴覚や視覚障害を持っていても、ハンディキャップを乗り越えて、極めて狭い道ではありますが、国家試験に合格した方が毎年約七十名から九十名、免許申請し、交付されて、医師や看護師として働いているということが分かりました。 一方で、医師等免許申請時に提出する診断書においては、障害者に不利が生じかねない問題が指摘されました。 具体的には、障害者差別解消法の施行も踏まえ、合理的配慮に関する本人からの申請が可能であることを明記できるよう診断書様式を変更すべきではないでしょうか。この免許申請時に提出する診断書について、業務への支障の程度を専門医が診断するということが二〇一四年度から追加されていますが、この追加診断書を作成する医師について、主治医であってもこれは問題ないことを明記すべきではないでしょうか。また、追加診断書の項目における補助的又は代替的手段の記載を独立した項目として、また補助的又は代替的手段については本人からの聴取を踏まえて記載するようにする旨明記すべきではないでしょうか。 以上、まとめて伺います。
○政府参考人(神田裕二君) 議員御指摘のとおり、免許申請時に提出する診断書様式につきましては、障害者に対しても適切に免許交付が行われますよう障害者に対する配慮がなされている必要があります。 免許申請時に提出する申請書の様式の変更につきましては、ただいま先生から御指摘がございました、合理的配慮について本人の申請が可能であることの明記でございますとか、補助的、代替的手段の項目を独立した項目にするなど、本日の議員の御指摘等を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 ありがとうございます。是非、こういった欠格条項の問題が少しでも良くなるようにお願いいたします。 内閣府に伺いますが、障害者差別解消法の基本方針を踏まえ、また現行の障害者基本計画にもあるように、障害に係る欠格条項が残されている法制度について、全省庁で洗い出し、現状の把握を行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(和田昭夫君) お答え申し上げます。 各種の国家資格の取得等におきまして障害のある方にできる限り不利が生じることのないよう、いわゆる欠格条項につきまして、その必要性を精査し、不断の見直しを行っていくことは重要と考えておりまして、委員の御指摘のとおり、平成二十五年九月に閣議決定いたしました第三次障害者基本計画等におきましては、いわゆる欠格条項の必要に応じた見直しの検討について定められたところでございます。この基本計画等に基づきまして各法制度を所管する各省庁において必要な見直しが進められているものと認識しております。 今後でございますけれども、次の次期障害者基本計画を策定するに当たりましては、障害者政策委員会におかれまして、欠格条項の見直しも含め、現行の基本計画の実施状況を踏まえつつ、必要な議論が行われるものと考えております。 以上でございます。
○川田龍平君 これ、例えば成年後見制度の利用を理由に知的障害を持った市役所の職員が首になったという例などは、地方公務員法における欠格条項の例です。既存の法律のどこに障害に係る欠格条項があるのか、新たな基本計画の策定を待たずに洗い出しを全省庁に是非お願いしてください。働く意欲のある障害者の方がやっぱり働いて納税者になるためにも、是非お願いします。 次の質問に移ります。いわゆる就職氷河期世代への対策について伺います。 ロスジェネとも言われていますが、バブル崩壊後の就職氷河期の世代、私もそうですけれども、それから上の方の方は間もなく四十代後半に達します。しかし、現在のいわゆる若年者の雇用対策としては四十五歳が上限となっていると承知していますが、中高年に達した就職氷河期の世代の就労を支援すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いわゆる就職氷河期、この時期に就職時期を迎えて、現在、不本意ながら非正規で働いているような方々に対しまして、わかものハローワークなどにおいて担当者制による個々の状況に応じたきめ細かな職業相談や職業紹介を実施をしておりまして、厚労省のホームページでの周知や、それから地域若者サポートステーション等の関係機関との連携によって、わかものハローワーク等の利用を促進をしているところでございます。 雇用失業情勢の改善が着実に進んでいるこの時期を捉えて、平成二十九年度概算要求におきまして、支援対象者の意欲喚起などを行う短期集中的セミナーの実施、わかものハローワークにおける職業訓練への誘導強化、さらに人材不足分野での就職面接会、こういったものの開催、そして正社員として雇い入れた事業主に対する助成措置の新設などを盛り込んでいるところでございます。これらによって、正社員就職のための支援を強化してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この問題については、実は私が四年前の当委員会でも取り上げ、さらに、昨年の派遣法改正の審議の際にも専門二十六業務の派遣切りに関して質疑通告していましたが、審議時間が足りずに、できませんでした。 そのときの厚労省の事前の説明では、特定の世代にのみ支援を続けることはできないとのことでしたが、今回、概算要求はようやく厚労省の重い腰が上がったということで評価をいたしますが、十八歳や二十二歳前後のたった一回のチャンスでもって、そのときの経済状況、採用状況に左右されて一生が変わってしまうという、こんな不合理なことがあっていいはずがありません。是非積極的にこれは取り組んでいただきたいと思います。 次に、これは昨年の厚労委員会で取り上げました、トライアル雇用、キャリアアップ助成金、キャリア形成助成金など、若者の雇用対策を中心とした各種助成制度において、会社の都合で退職させたことがないとの要件を課していることに関して、これらの助成制度や支援税制を受けるために、本当は会社都合にもかかわらず自己都合での退職を強要する実態があることについて、まず実態把握、そして何らかの対策は講じてほしいとお願いしましたが、現状、どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 ハローワークにおきましては、失業等給付の支給に際しまして、事業主から離職理由等を記載して提出されます離職証明書を基に離職理由を判定しております。判定に際しましては、離職者と事業主の主張が異なる場合には、離職証明書の記載がどんな記載になっていたとしても、双方の主張を聴取した上で実態に即した判断をしております。 事業主が助成金を受給するために自己都合での退職を強要するというようなことがあってはならないというふうに考えてございますが、仮にそのようなことが起きた場合につきましても、こうした手続を徹底することによりまして、実態を把握し、基本的には適切に離職理由を判定できるものと考えております。 そして、今日、委員から御指摘いただきましたけれども、離職理由に疑問、問題がある場合につきましては、幅広にハローワークで相談をさせていただく旨の周知に努めたいというふうに考えてございます。その上で、失業給付等の支給手続以外の場合につきましても、御相談や情報提供があれば、実態把握した上で適切な離職理由に修正するなど必要な対応を行うこととしたいというふうに考えてございます。
○川田龍平君 是非離職率などを調べて、それなりに類推できるものもあるのではないかと思います。例えば、若者応援宣言企業という制度は、事業主都合による解雇又は退職勧奨をしていないことを条件としていますが、例えばある飲食チェーン店を経営している会社は、この若者応援宣言企業であるのに、二〇一三年度に就職した新卒生四十二人中二十四人が三年以内に離職しており、宿泊・飲食サービスの平均離職率五〇・五%と比べても高くなっています。 自己都合退職という形で実質的に会社都合退職が処理されていないか、こういった企業を是非調べてみる必要がないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 委員御指摘のような企業がもしございましたら非常に問題でございますので、ちょっと事実関係を把握いたしまして、適切な対応をしたいと思います。
○川田龍平君 ありがとうございます。 雇用対策がかえって雇用問題を引き起こしているのではないかという問題について是非調査していただきたいと思います。大臣、それ是非、よろしいですね、お願いします。 それでは、また、一昨年に二十四歳の若者が二十二時間もの長時間勤務の後に帰宅途中にバイク事故で死亡した事件を踏まえて、NPO法人のPOSSEが行ったブラック求人の監視や取締り強化の十一項目の申入れというのの対応状況について聞いていたんですけれども、今日、時間がないので、質問主意書を提出いたしましたので、これ答弁書を踏まえて次の機会に是非質問したいと思います。 そしてまた、電通社員の痛ましい過労死の事件がありました。これは、毎年もうたくさんのこういった過労死が起きている中で、本当に多くの事件としても取り上げられているのが毎年繰り返されています。本当に、この電通の社員の若い女性の方が亡くなった事件、私も遺族の方の発言をこの間のシンポジウムでも伺いましたけれども、厚労省主催のシンポジウムで遺族の方が発言をされていたのを聞きました。本当に痛ましい事件で、こういったことが二度と起こってはいけないということを非常に強く感じています。 実はこれ、昨年の四月十六日の厚労委員会での私の大臣に対する質問で、「かとく」の新設など、長時間労働の防止に向けた取組を強化したと答弁をいただいていたんです。にもかかわらず、昨年のクリスマスの、十二月末にこのような痛ましい過労死が起こってしまったことについて、大臣、どのように受け止めていますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、「かとく」をこの長時間労働を撲滅するためにつくったわけでございますし、過重労働対策を強化をしてきたという中にあって、今回のような自殺による過労死が防げなかったことについては、厚生労働省としてもこれは厳しく受け止めなければならないというふうに思っております。この件に限らず、働き過ぎによって命を落とすというのはあってはならないことでありますし、それは、その御家族そして御本人はもちろんでございますけれども、計り知れない苦痛、そしてまた社会にとっても大きな損失だというふうに思います。 このあってはならない過労死をどうなくしていくかということで、この「かとく」の発足以降、順次法規制の執行強化を強めてきておりまして、本年四月からは、長時間労働の全数監督の対象を月百時間超えから八十時間超えに拡大をまずいたしました。 いずれにしても、ルールを守らない企業も依然として当然あると見なければならないというふうに思っておりますので、実効ある執行強化というのはどういうものなのかということをよく見据えながら、これからしっかり対策を打っていきたいというふうに思います。
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。 先日、十五日に民進党と野党三党と共同で再提出をしました長時間労働規制法案について、是非与党の皆さんの御協力も得て成立をさせていただきたいと思いますが、勤務を終えてから翌日の勤務を始めるまでに一定の休息時間を確保することを義務付けるインターバル規制、これを導入を明記しています。 EUでは十一時間ということにこの時間がなっていますが、私も住んでいたことのあるドイツを始めヨーロッパでは職住接近というのがほとんどです。そういう意味では、一方、日本は大都市圏を中心に長い通勤時間、一時間半から二時間掛けて通っている人もいますけれども、そういった日本でこれを何時間にするかという検討をする際は、この通勤時間も考慮に入れるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 勤務間インターバルでございますけれども、働く方の生活時間や睡眠時間を確保して健康な生活を送るための一つの大事な考え方であると考えております。これにつきましては、まずは労使で検討して導入していただくべきものであるというふうに思っております。このために、勤務間インターバルを導入する中小企業の助成金を新規に創設することを検討しております。 この助成金でございますけれども、制度につきましてはその詳細を今後定めていきたいというふうに思っておりますが、御指摘のありました通勤時間、これを助成金の支給要件に入れることについては慎重に検討する必要があると考えておりますけれども、他方で、インターバルの時間数、この助成金に当たっての、これを検討するに当たりましては、働く方の全体的な生活時間を考慮して定めてまいりたいというふうに考えております。
○川田龍平君 今おっしゃいましたこの厚労省のインターバル規制の、企業が自主的に導入するための助成金、この検討に際しては、助成金の要件として一定の時間、やっぱりこれは要件を示すことになるのではないでしょうか。その際は、やっぱりこれを全国一律で示すのか、それとも県外就業率の高い、通勤時間の長い地域に考慮した数字を示すのかということも考えどころだと思いますので、是非時間をやっぱり示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のその制度の詳細につきましては今後検討していきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、そのインターバルの時間数、これにつきましては、働く方の全体的な生活時間、これを考慮して定めていくという考え方で進めたいと思います。
○川田龍平君 是非しっかりやっていただきたいと思います。 これは、次に、将来の課題だと思うんですが、ヨーロッパにおきましては、休暇、特に長期休暇、バカンス制度というのがあって、私の知る限り、ドイツでも州によって長期休暇の時期がずれております。それによって観光地などの混雑も緩和されていますし、それから、そういった州によって分けることによってやっぱりこういった混雑も緩和をして、しっかり休みを、休みに行ったのに休めないということがないようにしなければいけないと思うんですが、さらに、職場でストレスということで診断をされると、子供も一緒にスパ、温泉リゾートのような保養所で休養するという制度もあったり、最近では、この配付資料一のこれのように、終業後に、週末や休暇中、職場から上司がメールを送るなどの接触を禁じるようになっているということになってきています。 これは、要するに、スマートフォンなどが今普及して、家にいても休暇中でも海外に行っていてもメールが届くということになってしまうと、もう本当に休めないということからストレスが増していくと。本当に、そういう意味で、このインターバル規制を設けたとしても、休業中にメールが入るというようなことで全く休めないんではないかということになってしまいます。実際に導入した企業、ダイムラーですとかフォルクスワーゲンなどは、しっかりと、この新聞の記事にもありますように、会社の中でもうサーバーを管理してメールが届かないようにすると。そうでないと、結局、会社の中での競争もあって、昇給や昇進がありますので、会社の中での競争にもこれ影響するわけですので、就業時間外に働く人が昇給したり昇進するようなことにならないように会社としてこういったことをシステムとしてやっていると。そういったことをやっぱり是非、実際に導入している企業もありますし、ドイツの連邦政府や州でも、労働者のストレスを取り除くことを企業に義務付けるアンチストレス法というものを制定を検討しているそうです。 これ、日本では、この長期休暇、バカンス制度というのを取ろうと思うと、お盆の時期というのは皆さん休みますので、お盆の前後に分けて、前半は東日本が休むとか、後半は西日本が休むとか、そういうことをちょっと工夫して、是非長期休暇の制度をつくっていただくとか、それから保養の権利や制度というものを、やっぱりこれはドイツでは、ストレスがたまって精神障害になってしまったら結局働けなくなってしまうという、それによる治療であったりとか医療費がかさんでしまう。そういう、会社も社会も負担を、それをその後負うことになってしまうので、それよりは、まず一週間ぐらい保養に出てもらってストレスをなくしてもらって職場に復帰してもらった方がこれは社会的なコストとしても安いんではないかということで、こういう仕組みとして、ルールとして決めてしまえば、日本人もドイツ人と似ているところがありまして、ルールで決めてしまえばそれに従うところがあると思いますので、是非こういったことは、会社の文化とかそういうことだけではなくて、しっかり制度としてこういう就業時間外のメールの連絡禁止などを日本でもやっぱり導入してはどうかと思うんですが、これ、大臣、どうでしょうか。そういった制度を是非導入してはいかがかと思いますが、よろしく、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今ダイムラーのケースで、メールが休みや夜に来ないと、こういう制度を会社としてつくったということでございまして、一つの考え方として、社員の行動パターンを変えるという意味において一つの考え方、やり方ではないかなというふうに思います。 それを法律で全部にやるかどうかというのは、またこれいろいろ御意見があろうかと思いますので議論をしなければならないところだろうと思いますけれども、いずれにしても、仕事と生活をどう調和させながら、結果として仕事の方も効率よく、そして人生も豊かにというふうになるようにしていくのが大事でありますので、私ども厚労省としても、企業に対する監督指導によって長時間労働の是正を図るということは、当然、法律も、もちろん三六協定等々あるわけですから、しっかりやっていかなきゃいけないと思っておりますし、年次有給休暇の取得を促進をする、それから夏の連続休暇、取得をしやすい時期に集中的な厚生労働省としての広報などももちろんやっておりますし、働き方・休み方改善ポータルサイトにおいては、今のダイムラーまではいかないまでも、日本でもいろんな好事例がありますので、こういったことをやはりみんなに周知徹底できるような工夫もしております。 私どもが既に去年国会に提出している労働基準法の改正法案では、少なくとも五日の年次有給休暇の指定を企業に義務付けるということでございますので、こういったことも当然進めていかなければいけないので、是非審議をしていただければ有り難いなというふうに思っているところでございます。 いずれにしても、企業の取組と法律によってどういう組合せで結果を出していくかということが大事なんだろうというふうに思いますので、また委員の皆様方の御意見をしっかり受け止めさせていただきたいというふうに思います。
○川田龍平君 やはりこの三六協定の問題があっても過労死が起きている現実をしっかりと受け止めて、本当にこの問題をしっかり解決していかなければいけないところだと思います。この問題については後ほどこれは石橋委員からも多分質問があると思いますが、是非、長期休暇とか長時間労働規制というものをやっぱりしっかりとできるようにしていただきたいというふうに思います。 今回この映画には本当にいろんな内容が盛り込まれておりました。日本人の働き方、そのことをヨーロッパと比べて本当に全然、やっぱり人生の楽しみ方が違う、文化として違うというだけではなくて、これを社会として、そして制度としてやっぱりつくっていくということが、本当に日本が目指すべきところがたくさんあるだろうと思いますので、是非お勧めします。 次に、看護師など過重労働の一因とされている精神科病院での隔離、身体拘束について伺います。 私、昨年の五月の当委員会で、精神科病院での隔離、身体拘束が九年前と比べて一・八九倍になっていることを大臣と議論しましたが、この十年でついに二倍を超えることが明らかになりました。これ、この配付資料の裏面の二を御覧ください。 大臣は前回、急性期の入院患者が増えていることなどが関係しているものではないかとの答弁でしたが、二倍を超えてもなお同様の答弁をされるということでしょうか。隔離、身体拘束の実施理由や拘束時間について一九九九年以来の全国実態調査を行うべきではないでしょうか。 また、これ厚労省の、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の委員で、また相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止検討チームの委員でもあるある医師は、これらの隔離、身体拘束を濃厚なケアを支えるための補助手段であると主張されているようですが、そうであるならば、この隔離、身体拘束に至る過程を可視化すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) お答え申し上げます。 精神科病院におきます隔離あるいは身体拘束につきまして、精神保健福祉法上、精神保健指定医の診察等により患者の医療と保護のため必要が認められた場合に限り、必要最小限の範囲内で行うものとされているわけでございます。 御指摘のいわゆる六三○調査、これは、毎年の定例の医療機関、精神病院等に対する調査で、その身体拘束、隔離の数が増加している要因、御指摘がございましたように、平均入院日数が短くなる中で、比較的強い、急性期の入院患者が増加していることなどが考えられるけれども、現時点で明確な理由が分かっているわけではございません。 御指摘の平成十一年に大規模調査を行って、隔離や身体拘束の理由を含めた調査を行っているものでございまして、来年の六月にもまた定例の調査を行いますので、その際に、この平成十一年、一九九九年の調査も参考にしながら、隔離、身体的拘束の実態というのを把握していきたいというふうに考えてございます。 一九九九年ですと、どういう理由で身体拘束なり隔離なりを行ったのかとか、どういう手段で行ったのかとか、そういうところまで聞いてございますので、それによって内容が明らかになるかというふうに考えてございます。
○川田龍平君 これ、来年やるということで今御答弁いただきましたが、私の手元に平成二十八年度の厚生労働科学特別研究事業、研究課題一覧がありますが、さきの国会で私が取り上げた人工芝のゴムチップの有害性について、早速四月にこれ採択していただきました。今年もまだ十二月に追加採択の機会もあるはずですので、是非大臣、今年度の特研課題として精神科病院における身体拘束の実態調査も、これも採択していただきたいと思います。 精神医療に関しては、精神保健指定医資格の不正取得問題にも触れざるを得ません。 昨年来、当委員会で何度も私が取り上げてきましたが、十月二十六日にようやくこの調査結果が公表されて、八十九人もの指定医がその資格を剥奪されました。ほかにも六名、自ら資格を返上している方もいますけれども、そのリストを見ると、ディオバン事件を引き起こした京都府立医大の現職教授であるとか、千葉大学の特任教授、そして昭和大学の教授など、医学教育を担当する責任ある立場の者が処分されていることを重く受け止めなければならないと考えます。 今回処分を受けた指定医によって、既に入院された患者の権利と非自発的入院の妥当性について、資格を返上した者による判断も含め、その妥当性について調査するということで、障害部長、よろしいでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 十月二十六日に開催されました医道審議会の答申を踏まえまして、八十九人につきまして取消処分を行い、また同時に、不正なケースレポートの作成に携わった、関わった指定医が行った措置入院の診察等についても、今後しっかりと患者の権利擁護の観点から、妥当性について検証してまいりたいと考えてございます。
○川田龍平君 次に、相模原のやまゆり園事件の被疑者を入院させた指定医のように資格を返上した者についても、これ医業停止処分など検討すべきでないかと考えますが、医政局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) 医師法におきましては、医事に関し犯罪又は不正の行為があった者については、医道審議会の意見を聴いた上で処分することができることとされております。 本事案では、取消処分前に指定医の資格返上を行い、精神保健福祉法に基づく資格取消しが行われない者についても、精神保健指定医資格審査部会において、指定医として著しく不適当と認められる行為があったとして事実の認定が行われております。 これらの事実認定の内容を踏まえつつ、行政手続法における意見陳述の手続を経た上で、医事に関し不正の行為のあった者として医道審議会に諮ることを考えております。
○川田龍平君 この指定医の取消しを、この者が多数出た大学では、これ試験や臨床試験、さらには文科省の科研費を使用しての研究において不正が行われていなかったのかどうかも含めて調査すべきと考えますが、厚労省、文科省、それぞれいかがでしょうか。
○政府参考人(真先正人君) お答えいたします。 研究活動における不正行為につきましては、国民の科学への信頼を揺るがし、科学の発展を妨げるものであり、あってはならないものと認識してございます。 御指摘の件につきましては、現在、精神保健指定医の取消処分を受けた方々が文部科学省所管の競争的資金等の配分を受けているかについて調査をしているところでございます。 その上で、文部科学省といたしましては、調査の結果を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
○政府参考人(神田裕二君) 精神保健指定医の取消処分を受けた医師が関与した臨床試験につきまして、平成二十七年四月及び六月に既に聖マリアンナ医科大学に対しては調査の指示を行い、現在、三人の医師が関わった二十二の臨床研究について大学で調査委員会を設置して事実関係の調査を行っているところでございます。 聖マリアンナ医科大学以外の大学に所属する医師で指定医の取消処分を受けた者が関与する治験や臨床試験につきましても、適切に実施されていたか大学病院に対して調査を指示するとともに、調査結果の報告を求め、研究不正がなかったかどうか厚生労働省としても確認してまいりたいと考えております。その上で、問題事例については更に立入調査等必要な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○川田龍平君 この指定医制度は、形骸化して国民の信頼というのを失ってしまいました。これ、指定医として診療すると診療報酬なども点数が上がります。本当にそういった意味で専門医制度というものをこれ本当に全体としても見直していかなければいけないところがあると思いますが、是非、日本精神科病院協会も提言しているように、法改正を含めた根本的な指定医制度の見直しが必要です。是非これしっかりやっていただきたいと思います。 一方で、相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止検討チームの非公開の会合の八回目が十四日に開かれ、どうやら私が主張してきた警察の対応の十分な検証というのが行われないまま、措置入院をした患者の退院後の情報共有と自治体連携を進めるため精神保健福祉法改正ということで方向性がまとまったということのようですが、地域移行というのが世界的な流れの中で、地域で暮らしにくくなる過剰な介入というものや監視とならないような検討を是非していただきたいと思います。 この指定医制度、さらには措置入院の見直しの議論には、精神障害の当事者をヒアリングの対象としてではなく委員として参画を得て法改正の検討を行っていただきたいと思いますが、これ、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 検証・検討チームの方は、事実関係を含めましての検証を行い、また方向性について検討しています。まとまりました後は精神保健福祉医療のあり方に関する検討会の方で更に検討を進めますが、そちらの方には当事者の方も入っておみえになりまして、参考人ではなく委員として参加いただけるようになってございます。
○川田龍平君 是非大臣、一言、これ振っていないんですけれども、時間がありますので、この指定医問題、それから精神保健指定医の今の措置入院制度の問題など、是非大臣からも一言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、多数の指定医が取消しを受けたということは大変残念であり、また私どもにとっても精神科医療にとってもショックなことだと思います。こういうことが見過ごされてきたということ、このことをやはり正面から受け止めて、なぜそういうふうになって、素通しになってきたのかということも考えていかなければいけない。そういう意味で、病院あるいは大学病院等々、こういったところにおけるガバナンスの在り方についても、群馬大学の問題もそうでございましたけれども、しっかり見ていかなければいけないというふうに思います。 それと、今お話があったとおり、今後、精神障害者が社会でどういうふうに地域移行をしながら自然な形で生きていけるかと、そういう環境をどう整えていくかということに関しては、御本人を含めた幅広い意見を聞いた上でしっかりとした体制を組んでいくと。そのときに、言ってみれば、当事者にとっても暮らしやすい環境をつくるということを絶えず考えていくということが大事だろうというふうに思います。
○川田龍平君 ありがとうございました。 是非、イタリアの例のように、精神医療、しっかり地域の中で生活できるような社会にしていく、またドイツのようにストレスのない社会にしていくような日本の社会を是非つくっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○足立信也君 民進党の足立信也です。 委員長から、今日午前も午後も、雇用、労働等に関する件を議題といたしますと、そのように発言されました。午前中の質疑を聞いていて、これは委員それぞれの判断だと思いますが、余りこの比率が、今日はそういう意味での集中審議のつもりなんですけれども、余りに比率が低いと、これ今後法案審議のときに、今まではよく言われましたけれども、法案以外、関係ないことを質問するなとよく言われましたけれども、返ってきますよ。是非そのことは指摘しておきたいと思います。 さっき川田委員からもありましたけど、電通のことももちろん重要な要素ですが、ちょうど二年前、二〇一四年の十一月に施行された過労死等防止対策推進法、これに基づいて今月は過労死等防止啓発月間なんです。だから、今これだけ問題になっているのに厚生労働委員会として何もこの問題に集中してやらないのはおかしいじゃないかという提案を私からさせていただいて、そして今日の開催になったわけです。是非そのことはとどめ置いていただきたい、そのように思います。 そこで、なぜ今月がそうかというと、十一月二十三日が勤労感謝の日、これに関係していると思います。そこで、私ちょっと違和感があるのが、勤労への感謝、勤労感謝の日というのは、勤労の感謝というのはどういう意味なんでしょうか。大臣、教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) なるほどと思わせていただく質問をいただきました。確かに、勤労感謝の日の意味合いについて深く考えてきたということは余りないかも分かりません。 日本国憲法の第二十七条を改めて見ますと、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」と書いてございます。働く方の適性や能力が十分発揮できる雇用機会を得られるように全てすべきという方針を示しているわけで、そして、そうした形で働くことの大切さを尊重するものというふうになっているというふうにこの憲法の規定は解されるのではないかと思います。 勤労感謝の日につきまして、国民の祝日に関する法律第二条におきまして、「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。」というふうになっておりまして、その趣旨は、働く方が適性や能力を十分発揮できることを心から喜べる状況を目指すものであって、働く方の心身の健康を損なう長時間労働を許すようなものではないというふうに考えているところでございます。 いずれにしても、働く方が自らの選択で自由な働き方をすることで喜びを感じられるということを目指すということなのかなというふうに思っているところでございます。
○足立信也君 昭和二十三年の祝日法では、確かに「勤労をたつとび」と、この労働に関しては「たつとび」しかないんですよね、第二条で。 そこで、十一月といいますと、これは成り立ちからいいますと新嘗祭ですよね。これが十一月の第二の卯の日です。たまたま太陽暦に変えた最初のときが十一月二十三日だったからこうなっている。それから、アメリカでいうとサンクスギビングデーですね。これ、十一月の第四木曜日。このどちらも収穫あるいは収穫物に感謝する日なんですよ。勤労感謝じゃないんですね。ここら辺が私はちょっと違和感を感じているので、冒頭、大臣からの丁寧な答弁がありましたからなかなか突っ込みづらいんですが、私が思っていることをちょっと言いますね。 一九六〇年、池田勇人首相が所得倍増計画というのを立ち上げて、働いて収入を得て貯蓄をして、教育費も住宅費も老後資金も賄う、そういう勤労国家を目指してつくっていったと私は認識しています。 ところが、世帯所得というのは一九九六年をピークにこの二十年で二割下がっている。そんな中で所得が伸びず貯蓄ができなくなると、この前、質問のときに言いましたけれども、一気に将来不安が広がったわけです。そういう勤労、収入、貯蓄に頼ってきた、私はそう認識しています。この不安というのは、教育にも子育てにも老後にもその不安が今広がっている。それでも方針転換せずに経済成長の成果を社会保障分野に分配するという、まだこれを継続するんですかという気持ちなんですね。社会保障のために働けと言っているようなものです。 多くの国民、人々は疲弊して過労死は減らない。毎年二百人以上が働き過ぎて命を落とす、そういうふうに今なっているわけです。過労死ラインが月時間外労働八十時間、過労死認定基準では時間外労働が一か月百時間又は二か月以上平均して月八十時間を超えると、こういうふうになっています。では、働き方改革を考える中でも、この国の国民の働き方を考える中でも、この基準を超えて働いている人というのは今どれぐらいいるんでしょう。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 今御質問いただきました労働者の時間外労働の実態につきまして、例えば百時間超えとかいう労働者の数を把握するのはなかなか難しい面もあるわけでございますけれども、他方で、平成二十五年度の労働時間等総合実態調査、これは厚生労働省で行ったものでございますが、これにより月間の時間外労働時間が最も長かった労働者がいる事業場の割合を調べたものがございます。この中で八十時間超の労働者がいる事業場の割合は全体の一・九%でございます。百時間超の労働者がいる事業場の割合は〇・八%となっているところでございます。
○足立信也君 最も長い時間の労働者の比率しかないんですよ。さっき「かとく」の話が川田委員からありましたけれども、実際にどれだけの働き方をしているか、時間外労働しているかというのがないんですよ。これなくして働き方改革というのは一体どう考えているんだろうと。実態把握が何よりも基本だと私は思いますよ。 私がいろいろ聞いたところでは、この過労死認定基準、これを超えている方は数百万人と言われていますよ。そこが、その把握からスタートしないと、とてもとても私は対処できるものではないんじゃないかと、そのように思います。 ところで、二〇一三年に国連の社会権規約委員会が日本に勧告をしました。過労死又は過労自殺に対するその勧告の要点を厚生労働省としてはどのように受け止めているか、教えてください。
○政府参考人(勝田智明君) 社会権規約委員会についてお尋ねいただきました。 同委員会は、二〇一三年五月、日本の労働、社会保障等についての権利の保障状況について見解を公表いたしております。この見解では、日本の長時間労働や過労死につきまして、相当数の労働者が過度な長時間労働を続けていること、過重労働による死及び職場における精神的嫌がらせによる自殺が発生し続けていること、これらに対する懸念を示すとともに、長時間労働を防止するための措置を強化し、労働時間の延長についての制限の不遵守に対して制裁が確実に適用されるようにすること、必要な場合には、職場における全ての形態の嫌がらせを禁止し、防止することを目的とした法令及び規則を採用することを勧告しております。
○足立信也君 今、要点二つあったと思います。長時間労働の防止を強化することと制裁を課すこと、これが先ほど来出ておりました我が党を始めとする野党の長時間労働規制の法案につながっているわけです。 もう一点大事なことは、ハラスメント対策です。この国はやっぱりその点の法整備が弱いということを言われておりますので。 そこで、電通の話なんですけれども、これは去年の八月、長時間労働の是正勧告を厚生労働省しましたですよね。そして、高橋さんがお亡くなりになったのは四か月後ですよね。こういうことがないことを是非私は祈りたいんですが、是正勧告がネガティブに働いたということはないでしょうか。その内容あるいは長時間労働そのものを隠していくとか、上司の方から長時間労働に対してやっぱり嫌がらせに近いようなことはなかったのか、四か月後ですから、これが非常に気になるんですよ。今は調査、捜査といいますか、最中でしょうから明確にはそれはできないと思いますけれども、やはり私が気になるのはそこです。 是非そういうことのないように祈っておきたいですし、先ほど「かとく」の話ありましたけれども、じゃ、今の勧告に対してどういう対処を考えられているんでしょうか。答えられたらお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の社会権規約委員会からの勧告についてでございますけれども、ここにおける長時間労働や精神的な嫌がらせといった指摘、ハラスメントでしょうか、につきましては、厚労省としても重要な課題であるというふうに当然認識をしておりまして、従来より様々な取組を行ってきております。 長時間労働対策については、もう先ほど申し上げた「かとく」もあれば、それから、昨年五月に、長時間労働を行う企業の名称、これを、複数の事業場で違法な長時間労働を行う企業の名称は、一歩踏み込んで、今までよりは踏み込んで是正指導した段階で公表をする仕組みを導入を新たにいたしました。さらに、今年四月から、さっき申し上げた監督指導の対象を従来の月百時間超から月八十時間超の残業を把握した全ての事業場に拡大をするというようなことをやってきたわけであります。 また、働く方のメンタルヘルス対策として、法に基づいて厚労省が策定したメンタルヘルス指針に基づく事業者に対する指導の実施、ストレスチェックの義務付け、こういったことを行っています。あわせて、パワーハラスメントの予防や解決のために企業がトップからのメッセージを発出したり、あるいは社内研修の実施、相談窓口の設置等の取組を行うようポータルサイト等を通じた周知啓発を行うとともに、対策マニュアルの配付や企業の労務管理者向けの研修等を行ってきているわけでございます。 しかしながら、こういうことがまだ続いているところがあるという指摘がなされているわけでございますので、引き続きこうした対策を更に徹底をする、そして働く方が安心して活躍できる環境というものを整えられるように、今働き方改革について政府挙げて議論をしているわけでありますので、しっかりと取り組まなければならないというふうに思っております。
○足立信也君 勧告の中の防止の強化、これは監督官を増やす等々ありました。それから、制裁を課す、これは先ほどの議員立法の話がありました。 あと足りないのは、様々なハラスメントに対する法整備です。特にパワハラですね。これは、厚生労働省の方にお聞きしたら、なかなか政府側としては難しいという話も聞きますので、是非これは議員立法としてでも皆さんに御協力いただいて、このパワハラ対策、パワハラだけに限らずハラスメントに対する法整備、勧告されているわけですから是非とも協力して作っていきたい、そのことを私からもお願いしたいと思います。 そこで、この九月に発足した働き方改革実現会議、このメンバー、有識者十五名ですけれども、その中で今様々、非正規雇用等あるいは長時間労働等いろいろ問題点のある中で、労働者の立場を代表する方って十五名中誰がいらっしゃるんでしょうか。石原副大臣。
○副大臣(石原宏高君) お答えいたします。 働き方改革実現会議の十五人のメンバーのうち、厳密な意味で労働組合の出身は連合の神津会長になられます。
○足立信也君 労働組合とは限ってはいないんですけどね。働く者の代表としてはどういう人、先ほど言った非正規の話とかワーキングプアになっている方々等々、いろいろ考えられると思うんです、働き方。それに対して、どうも経営者側という方はざっと見ただけでも三名以上いますね。余りにバランス悪いんじゃないでしょうか。これは何か働き方改革というよりも働かせ方改革みたいな感じがしますよ。 ですから、これはイメージも悪いし、実際的に本当に今困っているところの意見が反映されるのかどうか、極めて疑問に思います。ですから、メンバーも含めてです、いろんな、途中で専門委員とか特別委員とか出てくるかもしれませんけれども、是非それは検討していただきたい。一人いるからいいじゃないかじゃなくて、一人の声は小さいけれども、やはり複数いることによって、それが実態の把握も正確になるし、声も大きくできることはあります。是非検討していただきたいと思います。希望にとどめます。 そこで、もうあと五分弱ですので、じゃ、私の方の、自分の仕事といいますか、元の仕事といいますか、今一番過酷な労働条件と思われるのはやっぱり医師だと思うんです。そこで、インターネットを通じたアンケートをちょっと紹介します。 月百時間以上時間外労働をしている方の割合、一七%。一番問題だと私は思うのは、もう限界を感じている人が多いんですが、勤務医の二五%、看護師の二八%、薬剤師の二一%、四人か五人に一人は自分ではコントロールできないと、このことなんですよ。考えなさいと言われても自分ではできないんですよ。相手がいる、望まれている、そんな中で自分でコントロールできないというのは最大の問題。 そして、別のアンケート。五十歳以上の医師の二一%が一日十時間以上働いている。そして、勤務医の六%は一月八回以上の当直がある。私も八回以上の当直をやっていました。 そんな中で、医師の過重労働問題対策、厚生労働省としては、有効な手段というのはどういうことを考えられているのでしょうか、端的にお答えください。
○政府参考人(神田裕二君) 医師の過重労働問題対策についてでございますが、先生御指摘のように、医療機関が組織として取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。 平成二十六年の十月に施行いたしました改正医療法によりまして、各都道府県に医療勤務環境改善支援センターというものを設置いたしまして、社会保険労務士等による総合的、専門的な助言、相談等を行っております。その中で、具体的な事例としては、医師事務作業補助者の設置でございますとか、救急の場合の当直、日直等の手当て、薬剤師等の配置といった対策が講じられているところでございます。 また、診療報酬におきましても、医療従事者の負担軽減の取組を評価するという観点から、医師の事務作業を補助する医師事務作業補助体制加算ということが算定できることになっておりますが、その平成二十六年度の検証調査におきましては、約九割の医療機関が勤務医の負担軽減に一定の効果があったというふうに回答しております。 同じ調査によりますと、やはり栄養サポートチームであるとか感染症チームであるとか病棟への薬剤師の配置といったチーム医療に取り組んでいるところは七割から八割効果があったというふうにされているところでございます。平成二十八年度の診療報酬改定でも、医師事務作業補助体制加算の点数の引上げ等の負担軽減の取組を実施しているところでございます。 さらに、今後、医師の働き方をより良いものにしていくということから、本年十月に、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会を立ち上げまして、今後の医療の在り方と、それを踏まえた医療従事者の望ましい働き方について検討に着手したところでございます。 検討に当たりましては、診療に現在携わっている医師の働き方を正確に把握する必要があることから、医師の勤務実態や働き方の意向について大規模な全国調査を行うということにいたしております。この調査結果を踏まえまして、検討を進めて、医師の過重労働問題の対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○足立信也君 別のアンケートを、ネットでの、紹介します。 全国八ブロックに分けて、医師が足りないと感じている割合、一番少ないのが近畿で五二・二%、一番多いのが東北で六八・三%。でも、医学部定員を増やすべきだと考えているのは、一番足りないと感じている東北でも一六%しかないんです。実は、その実態は、地域、診療科の偏在であって、医師が医師以外でもできる仕事をしているということなんですね。だから、この取組をやらなきゃいけないということは確かです。 先日、大臣は、全国医学部長病院長会議の皆さんとお会いしたと思います。卒前の実習をこの研修、卒後の研修と連動させていくというのは私は極めていい取組だと思っていますし、実質的な医師の数はそこで増やすことができます。こういう取組も是非やってもらいたい。 最後に、答弁は求めませんが、一九九九年に過労自殺した小児科の中原先生、彼も月八回の当直をしていました。今、女性医師が五十代は一二・七%ですが、二十代はもう三五・五%です。彼の場合、小児科医はいっぱいいましたが、男が一人だったんです、黒一点。ですから、彼が背負い込んでいる分野が非常に多かった。当直の回数も多かった。この専門職というか医療分野で本当に男女の均等な働き方というのが可能かどうか、私は極めて疑問だと思っているし、現場では、やはり当直業務と深夜の業務は男性が引き受けようという気持ちが非常に強いです。 このことも念頭に入れていただきながら、今後の働き方の検討をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 終わります。
○石橋通宏君 民進党の石橋通宏です。 今日は雇用、労働に関する集中ということで、川田委員、足立委員に続きまして質問させていただきますが、既に十月二十五日の大臣所信質疑のときに電通の問題を取り上げさせていただいて、そのときにも大臣とやり取りをさせていただきました。この間、一体何やっていたのかという、そういう趣旨でやり取りをさせていただきましたが、先ほど川田委員とのやり取りで大臣は非常に重要な答弁をされました。これ、やっぱりあってはならないことだし、社会的にも大きな損失であるし、ただ、残念ながらこういう企業がなくならない、一体どうやって法の執行を強化するのか、どうやってなくしていくのかということが大事なんだと。まさにそのとおりだと思います。 だから、じゃ、何をすればいいのか、何をしなきゃいけないのかということを真摯に我々議論しなきゃいけなくて、それを大臣先頭に取り組んでいただかなければいけないというふうに思います。その趣旨で、今日は、電通の事例も引きながら幾つかちょっと大切なやり取りをさせていただければというふうに思います。 まず、大臣、この過労死の認定があって以降、特に電通に強制捜査入られて以降、電通側で幾つか具体的な対応をされているのを大臣もお聞きだと思います。夜十時に消灯するとか、これ、あれですか、厚生労働省の指導に基づく対応措置なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に具体的に指示をしているわけでは全くございません。
○石橋通宏君 既に、ネット上では、夜十時にぱあんと電気が消える、でも、よくよく見ると朝の五時に電気がついている。結局、みんな朝早く来て五時からお仕事をされる。五時から二十二時まで仕事をされたら、一体何時間になるのか。 これ、どうなんでしょう。今、真っ先にまずやらなきゃいけないのは、ああいう繰り返し事例が発生した電通で、それすぐに是正させないと同じことが起こるんじゃないかと、僕らはそれ心配する。大臣も心配じゃないでしょうか。 だったら、まず、何としてでもすぐに、一旦、電通において、具体的に指導なり指示をさせて、そういったことをとにかく具体的な措置の前にやらせなきゃいけない。いや、これ何とかしなきゃいけないと。結局、そうやって、十七時間、残業が変わらないのであれば、同じことまた起こるかもしれませんよ、大臣。 これ、どうなんでしょう。何か具体的な措置、最終的に訴追になるのかどうか分かりませんが、それ以前に何とかまず対応すべきじゃないでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたのは、具体的に指示をしているわけではないというふうに申し上げたわけでありまして、電通につきましては、今回の自殺事案の問題を受けて、十月十一日に東京の労働局長から電通本社幹部に対して指導をいたしております。 それから、もう御存じのとおり、十月の十四日までに電通の本社及び三支社、十月十八日までに電通の主要子会社五社の本社に対して管轄の労働局が立入調査を実施をしています。さらに、十一月の七日に電通の本社及び三支社に対して管轄の労働局が、労働時間に関する労働基準法違反の疑いで刑事訴訟法に基づく捜査、差押えを実施をしているところでございまして、指導という意味では、十月の十一日に電通本部幹部に対して東京労働局長より行っているということでございまして、中身につきましては、もちろん捜査中でございますので、立入調査後に電通が行ってきた対策も含めて監督指導の状況についてはお答えを差し控えたいと思いますけれども、まずはしっかりと、今捜査中でございますので、この捜査を尽くしていかなければいけないというふうに考えております。
○石橋通宏君 その指導の内容がどうだったのか分かりませんけれども、もし大臣、本当にこの二十二時に消灯する、でも五時に電気ついて、みんな十七時間ひょっとしたら本当に働いているかもしれない。これ、改めて、もしそれが事実だとすれば、その指導に違反している、従っていないとすれば、それはやっぱり具体的に対応すべきだと思いますが、これ、もう一回監督署が入って実際にそれどうなのかとやるべきだと思いますが、これ、局長、対応どうでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 今大臣からも御答弁ございましたように、この十月の十一日に東京労働局長が電通の幹部を呼び出しまして、労働時間管理の適正化、それから実効ある過重労働防止対策について指導をしているところでございまして、これに従ってまず電通において措置がとられることが重要だというふうに思っているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、局長は答えていただいていませんが、もし本当に朝五時から来て十七時間労働を続けているような実態があれば、これはゆゆしき事態、厚生労働省の指導にも従っていないということにならないでしょうか。これ、具体的に調査すべきではないでしょうか。大臣、どうでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 法律にのっとって対応したいと思います。
○石橋通宏君 結局、これ我々がずっと指摘をしてきた、先ほど「かとく」の話もありましたけれども、私はおととしから、大臣、長時間労働の対策推進本部つくられていろんな取組をされてきた、それは是としたいと思いますが、私がずっとそれだけでは絶対駄目だというふうに指摘をしてきたのは、大臣、御記憶だと思います。結局、現行法制が問題なのであって、法令遵守、つまり法令に従って三六協定若しくは特別条項、それに従って合法的に過労死水準以上に働かせている。でも、それ取り締まれないです、合法的なんですから。 だから、それでは駄目で、法律にのっとって云々、それで、先ほど大臣がせっかく言っておられた、どうやったら執行を強化できるのか。いや、法律にのっとって云々、それだったらもう法律の限界を認めなければならないし、それ以上に何ができるか、どうやってきちんとやらせるのか、それ考えなかったら、大臣、言葉だけだって言われちゃいますよ。そのことを指摘したいと思うんです。 それで、今回、大臣、毅然たる、断固たる態度で調査結果、捜査結果でやられるんだと思いますが、これ、もちろん中身、結果次第では、社長を含むトップが訴追をされる、送検される、そういう事態は当然あり得ると思いますが、そういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、捜査中でございますので、罰則、社長訴追というお話がございましたけれども、お答えは差し控えたいというふうに思います。
○石橋通宏君 一般例で結構です。やっぱりこれ使用者責任が大変曖昧で、よくあるケースで、現場の担当だけが罰せられて、本当は組織的な対応だったにもかかわらず、社長なりトップなり責任のある方が訴追を受けないということでは駄目だと思うんです。やっぱりきちんと、組織的対応があった、これ一般論で結構です、そういう場合には、これまでもそうだし、これからもそうだし、やはりしかるべき責任のある方、これがしっかりと責を負うべきだ、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、法律にのっとって対応しなければいけないと思っておりますが、一般的には、社長が仮に自ら社員に対して違法な長時間労働を命じているということがはっきりしているということで、労働基準法等の違反行為を社長が行ったと認められるということになれば、当然、社長を被疑者として立件をするということは一般論としてはもちろんございます。これはまさに法律にのっとって行うということだと思います。
○石橋通宏君 当然、一般論としてそれはあり得るし、今回の電通捜査の結果、やはり組織的に深刻な違反が認められたということであれば、やはりそれは責任ある立場の方が訴追をされるべきだということだと思いますので、それは、対応を国民が見ておりますから、これはしっかりと結果に従って法執行していただき、それが執行強化につながるんだというふうに思いますので、そのことを踏まえた対応をこれは是非要請しておきたいと思いますが。 ただ、残念ながらこれもし訴追されたとして、現行法上罰則がどうなっているのか。これ、先ほど提案をしました我々の野党法案ですが、罰則の強化をうたっているわけですけれども、現行法では、仮にそれで訴追を受けたとしても六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金、それが上限だと思いますが、これ局長で結構です、それでよろしいですか。
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準法の罰則でございますけれども、最も重いものが一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金でございます。最も軽いものは三十万円以下の罰金というふうになっております。その中で労働時間に関する違反については、一般に六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金ということとされているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、今回の事例で、もし三十二条違反等、これ現行法では六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金と。余りにこれ、量刑、どうなんでしょう、大臣。大臣がどう思われるか。これだけの違反を繰り返してしまった、さらに様々な指導にも従っていない、そういう状況で訴追されたとしてもこれだけの量刑しかない。これで本当に法の執行できるのかという課題があると思います。なので、野党案はこれを強化をすると。一年以下の懲役、五十万円以下の、つまり先ほど言われた一番重たいところから二番目かな、に引き上げるということをさせていただいたわけですが、大臣、これ是非賛成していただきたいと思いますが、大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の労働基準法の量刑について軽いというお話がございましたが、現在のこの労働基準法の量刑というのは、もう御存じのとおり、政府全体としても他の法律における罰金などとの均衡から定められているものであることはもう御案内のとおりであります。御指摘の罰則の引上げについては、これはしっかり慎重に検討すべきだというふうに思います。
○石橋通宏君 しっかり検討すべきだという答弁は少なくともいただきましたので、是非、与党議員の皆さんも含めてしっかりこれどうあるべきか議論し、適正な対応をやっぱり我々の責任として法の執行強化という観点からやるべきだと思いますので、そこは是非議論をお願いしたいと思います。 ただ、その上で、大臣、残念ながら労基法上はそれにとどまってしまうわけです。ただ、やはりこのように悪質なといいますか、労基法違反、労働時間違反、そして過労死事案が、残念ながら、九一年、三年前、去年、これだけ繰り返されている。そして、今回強制捜査も受けて、そして、最終的にどういう結論になるか分かりませんが、仮にしかるべき立場の方が訴追される、もしこういう事態になれば、やはりそれだけのペナルティーでは私は足りないのではないかという気がしてしようがありません。 例えば、厚労省の補助金制度、助成金制度、様々なものがありますが、そういうものが、これ一般論で結構です、こうやって繰り返し違反を繰り返すような企業は、当然、厚労省のその種の雇用、労働に関わる補助金だとか助成金だとかそういったものからはやはり除外されるべきだと思いますが、大臣、現行制度そうなっているのかどうか分かりませんが、これ、そういう対応すべきだと思いますけど、どうでしょう。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 例えば、雇用調整助成金でございますとか職場意識改善助成金などにつきましては、支給申請前の一年間に労働関係法令違反により送検された事業主については支給しないということになっているところでございます。
○石橋通宏君 これ、全部の厚労省関係がどうなのか、政府の様々な補助金、助成金の関係がどうなのか、ちょっと改めて整理をしていただかなければいけないと思いますが。 これ、大臣、趣旨は分かっていただけると思います。それだけの法令違反若しくは政府からの様々な指導、そういったものにも従っていないこの種の企業、もしこれ、大臣、繰り返します、実効ある執行強化ということを言われるのであれば、やはりその種の対応は政府が率先をして対応すべき事項だというふうに思います。大臣、是非検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、政府全体についても今の助成金と同じように何らかのペナルティーがあるべしと、こういうお尋ねかというふうに思いますが、現在の公共調達ルールにおいても、契約対象となっている企業が起訴をされたというような場合などについては一定期間指名停止を行うことになっているのは御案内のとおりでありまして、さらに、御提案を踏まえて何をどこまで行うべきか、今後よく考えていきたいと思います。
○石橋通宏君 これは是非、今御指摘があったように、公共調達ルール、これもしっかりとしたやはりより厳格な適用が必要なのではないか、中身の問題も含めて。大臣、今答弁いただきましたので、是非これ大臣、リードしていただいて、政府内でしっかりとした法の執行強化に向けた対応を進めていただきたいし、それに基づいて、現行ルール、もし、電通、最終的にどういう結果になるか分かりませんが、仮にルールに当てはまるというか対象になることがあれば、それは電通に対してもしっかりそれを適用いただくということだと思いますので、その辺の法の執行の適正なというのはお願いをしておきたいというふうに改めて思います。 もう一点、今回、子会社五社、今日お手元に資料をお配りをして、五社子会社に対しても調査を行ったということは先ほども言及いただきました。もう一つ大事なところがあるのではないかと思うんですが、それが下請会社です。 この電通、広告代理店、広告業界、あの業界、様々幅広い裾野があると思いますが、これは電通に限らず一般的にも、親会社が下請会社、発注元が発注先に対して、その支配的な立場、これを利用して、例えば不可能と思われる納期を指定をして、いついつまでに納めよというような発注の仕方をする。それは、受ける側は何としても従わないとこれは止められるわけですから一生懸命やられる。そこに長時間労働、深夜労働、もうここが発生をしてしまうということ、これ間々ある現実だと思います。 電通でも広告業界でも、私はひょっとしたら最たるものでそういう事例があるのではないかと。とすると、今回の事例で、電通の下請会社、ここにも是非調査入るべきだと思いますが、大臣、どうお考えになりますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは今、石橋委員は電通ということで限定的におっしゃったものですから、この電通東日本などの電通の主要子会社五社はさっき申し上げたとおり立入検査を、調査をしているわけでありますけれども、監督指導など取締り業務への支障というものを考えてみると、それから先の詳細についてはお答えは差し控えたいというふうに思います。また、他の子会社、孫会社そして今御指摘の下請企業など、個別の事業場に対する監督指導の方針や結果についてもお答えは差し控えたいと思います。 一般論として申し上げれば、親会社のみならず子会社、孫会社そして下請企業なども、労働基準法違反の情報があれば当然監督指導を行うというのが法律にのっとって行う行政の仕事だというふうに思っております。
○石橋通宏君 ちょっと趣旨が違うかなという、今の答弁。 下請会社で法令違反、労働時間規制違反があれば、それは下請会社がその責を負う。いや、でも、なぜそうなってしまったかの原因を究明するときに、その親会社が力関係で、発注元がそういう無理な納期、無理な要請をした、それに応えざるを得なくて、どうしてもそういう対応をし、その結果、結局、長時間労働ないしはひょっとしたら過労死も含めた過重労働、いろんな業界起こるかもしれない。それをその下請の会社の責任だけ取って、でも、それじゃ根本的な解決にならないんじゃないでしょうかということを申し上げる。その場合には、やはり発注元、親会社、そこのどういう支配的な立場を利用してその結果を招いたのか、そこを問わなければ根本的な解決になりませんねと、大臣、そのことについてどうお考えですかと聞いているんです。
○政府参考人(山越敬一君) 下請との関係での厚生労働省としての取組でございますけれども、労働基準監督機関におきまして監督指導を実施した際に、賃金不払とかそういった法違反があり、その法違反の背景として、今先生がおっしゃられましたような、親事業者によります下請に対する下請法の違反行為があるようなことが疑われるような事案を把握した場合につきましては、その下請事業者の意向も踏まえつつでありますけれども、これらの違反行為を指導する担当は公正取引委員会とか経済産業省でございますので、公正取引委員会とか経済産業省に通報する制度を設けております。 ただ、これについては、実行件数はそれほど上がっていないというのが実情でございます。
○石橋通宏君 大臣、今聞いていただいたとおりで、甚だ現行の制度も整っていないし、今、下請法の話もありました。今日、お手元に厚生労働省基準局監督課から出してもらった資料をお付けしていますが、今局長からお話があった通報制度、下請法第四条に基づくものですが、もう一件、一件、ゼロ件、一件、ゼロ件、ほとんどこの通報制度、実効的に動かされておりません。 この注意書きのところにありますように、長時間労働が認められた場合、それも通報対象に加わっているということですけれども、やっぱりこれ実効性ある形で、親会社ないしは発注元、その支配的な立場、強制的にそういう無理な納期を押し付けた、こういうことも含めてちゃんと対応できる体制を、それを下請法の強化でやるのか別のことを考えるのか、これ今後の検討だと思いますが。 大臣、是非、せっかく働き方改革で、この間、なぜわざわざ担当大臣つくって加藤さんが別でやるのか、なぜ塩崎さんがやらないのか、いや、それは厚労大臣に関わること以外にいろいろあるから担当大臣つくったともし言われるのであれば、じゃ、是非塩崎大臣から加藤大臣に、今後の働き方改革、まさに法規制どうするかという議論の中で、下請法の在り方、発注元が強制的に子会社、下請会社に対してやる、この辺もどう規制していくのかという議論をやるべきだ、必要に応じて法改正も含めて議論すべきだ、それを是非加藤大臣に言っていただきたいと思いますが、これやっていただけますね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、下請通報制度について局長の方からも御説明申し上げて、六月三日から違法な長時間労働の背景にある親事業者によるいわゆる下請たたきに当たる行為も対象とするということで拡充されていますが、これについても一件もないということで今はありますので、この下請通報制度について、今御提起をいただきましたけれども、実効のある通報制度になるようには何が必要なのかということを考えてみると、経済産業省も当然一緒に考えてもらわなきゃいけないんだろうというふうに思いますので、もちろん働き方改革の中で出てくる話でも、課題でもありますので、加藤大臣のみならず、世耕経産大臣ともどのようにしていくかということを考えていきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 積極的な答弁だったと理解はさせていただきますが、今後のアクションをしっかり見させていただきたいと思いますので。 これ、繰り返します、大臣、本気度が問われると思います。実効ある執行強化、ここ、通報制度だけの話じゃなくて、これは、通報制度というのはあくまで一つの手段だと思います。どうやって実効性ある形を、下請が押し付けられて大変なことになってしまう、それを防ぐ、それを含めて考えていただくということだと思いますので、そういう趣旨で是非しっかりと協議、対応をいただければと思います。 もう一点、これ、足立理事から既に取上げがありました。今回の電通の事案、これは長時間労働だけの問題ではない、やはりハラスメントの問題が非常に深刻だというふうに思います。 これ、局長で結構ですが、確認です。現行、ハラスメント、これ、法律上の定義も規制も何もないということでよろしいですね。つまり、仮に今回、電通でそれがあったと認められても、現行法律上は何の罰則もあり得ないということでよろしいですね。
○政府参考人(山越敬一君) 今御指摘のありましたパワーハラスメントでございますけれども、これは平成二十四年のパワーハラスメントの円卓会議の提言に基づいて定義などを決めているという状況でございまして、法律に基づく規定などはないというのが現状でございます。
○石橋通宏君 法規制がすぽっと抜け落ちているわけです。定義はこれまでそういう場ではしてきたけれども、法律上の定義もありません。何にもないわけです。ということは、やはりこれ、現行で、残念ながらこのパワーハラスメントによる様々な状況、現場で起きています。これを何としてもやっぱり食い止めていかないと、長時間労働の規制はそれはそれで大事です、でもそれだけでは様々な残念な不幸な事案を防ぐことはできないと。 これ、大臣、思いは共有いただけると思いますし、何らかの法規制を含めた対応は必要だと思いますが、その思いは大臣も共有されているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) パワハラでメンタルな病を負うというようなことも、そしてまた自殺に追い込まれるということもあるということが数々見られるわけでありまして、この問題にどう対応していくかということは極めて大事だと私も思います。 民主党時代の先ほどの円卓会議での提言、これがあったわけで、国にその周知啓発や企業の取組支援などのパワーハラスメント対策の支援が求められたということであったようでありますが、法律で規制をするというところまで、そこまでの結論は至らなかったというふうに聞いております。やはり、いろいろな行為を一律に規制するということを法律でどういうふうに定めるのかということなどについて、恐らくいろんな議論があったというふうに聞いているわけでございますので。 いずれにしても、このパワハラと呼ばれているものをなくすという大きな方向性は皆共有をするわけでありますけど、これをどう実効あるものとして、行った本人がどう解釈をして、受け取った方がどう解釈するのか、いろいろあるんだろうと思うので、それについてしっかり、これはやっぱり今の考え方でいくと、一つの法律でもってやるということはなかなかそう簡単ではないということで慎重に検討していこうという考えで政府はいるわけでありますが、じゃ、何もしないのかということになれば、また何が本当にできるのかということも同時に考えていかなきゃいけないというふうに思います。
○石橋通宏君 対応、極めて大事と言っていただきましたが、最後の方のトーンは非常に弱いなと思わざるを得ませんけれども、いろいろあるなんて言っていたら結局何の規制もできなくなっちゃいます。 先ほどの、民主党時代にということを引用されましたけれども、それからもう四年近くたっているわけで、大臣、本気度で、安倍政権の下で働き方改革含めてやるのであれば、じゃ、今まで議論もしていなかったのですかという話になっちゃいます。そのことも含めて問われれば、極めて重要だと言われましたから、じゃ、どういう法規制ができるのか、これ、やっぱり政府としてもしっかり議論すべきときに来ているというふうに思いますし、極めて重要だという言葉にそれは含まれているという勝手な解釈をしておきますので、是非それ進めていただきたい。 先ほど足立理事も申し上げましたとおり、我々としても野党でしっかり議論をして、是非、立法措置、提案していきたいと思いますし、これは是非、与党議員の皆さんにも、思い同じだと思います、みんなで協力して可及的速やかにこれ法律的な対策が打てるように、一刻も早くこういう不幸な残念な事案が防げるように協力して役割を果たしていければと思いますので、そのことをお願いして、最後、あと、時間なくなりましたので一問ぐらいになると思いますが、本家本丸の労働時間規制、法的な規制の強化について、これも川田委員そして足立理事も触れていただきました。 我々野党共同で出させていただいた長時間労働の規制法案、これ明確に現行の、先ほどちょっと触れましたけれども、最大の問題は、今の労基法上もう基本的には青天井なんです。穴が空いちゃって、三六協定、特別条項、これによって過労死以上の残業時間を合法的にさせてしまうことができる。合法的にやっていれば取り締まれないんです。だから、そこに穴を塞がなければ駄目だと。 大臣、三六協定の特別条項、これがやっぱり今問題なんだ、原因の一つの大きな鍵なんだ、それは大臣も共有いただいているということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) この三六協定の特例というか大臣告示で示されたことによって、ここが実は言ってみれば抜け穴になっている、規制の抜けになっているということは私もそのとおりだということで、これはもう総理から、働き方実現会議の方でも、それからその前の一億総活躍会議の方でもこの問題は指摘をされて、私ども厚生労働省の中に既に検討会を、三六協定の実効性をどう確立するかということで検討会を始めております。もちろん、働き方改革実現会議でもこれから徹底的に議論をするということになりますので、今お話しのとおり、私どもとしても、この三六協定の特例が有効ではないということを前提に今議論をしているということでございます。
○石橋通宏君 三六協定の在り方、とりわけ特別条項、これが問題だということを含めて、その思いで議論ということでした。 我々は、もうとにかく一刻も早く、これもうずっと僕らは言っているわけで、いまだにこの法規制の強化がされていないという、だからこういう事例が防ぐことができないと、これはもうずっと申し上げてきたことです。 これから議論して、いや、でもその結論でやっぱり法規制の強化やめておこう、現場の努力に任せようという結論出されたら、これはもうやっぱりやる気なかったのかという結論にならざるを得ない。そこは大臣、今の答弁で、少なくとも大臣としてはその思いでこれからの議論に参加をされるんだということだと思いますが。 これ、大事なのは、やはり上限規制、労働時間に法的な上限規制を設ける。どの水準か、これはいろんな議論があろうかと思いますが、上限規制、絶対的に求める、決めるということ、それから、先ほど川田委員も触れた休息規制、勤務間インターバル規制、これを設けて必ず一定時間の休息を入れるということ、さらには、七日に一日はやっぱりちゃんと休もうよ、休みを取らないと、七日も十四日もずっと二十四日間も連続勤務が法的に可能な、これ、やっぱりおかしいよということも含めて、三点セットでやっぱり規制をしないと駄目だと。このことも、大臣、具体的な水準は別として、三点セットで議論していくことが大事だということは、これも共有いただけるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これから働き方改革実現会議で議論になると思いますが、今御指摘のような御意見をお持ちの方も多分この会議の中にもおられると思います。そういう意味で、この今御提起をいただいたことも含めて議論がなされるものだというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣のお考えはどうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、三六協定が今有効ではないということは規制を強化しないといけないということであることは間違いない。ただ、どういうふうにやるかということを大いに議論していただくということになるので、どういうふうにすれば実効あるきちっとした規制ができて意に反する長時間労働を強いられることがないということになることが実現するかということが大事なんだろうというふうに思います。
○石橋通宏君 これ、これから議論されていくわけですが、やっぱり厚生労働大臣としての役割は非常に大きいと思います。労働者を守る、その観点で闘っていただくのはやっぱり厚生労働大臣です。その思いでしっかりこれからの議論に臨んでいただきたいと思いますが。 最後に、これは、やっぱり今申し上げたように、規制の強化が必要だ、何らかのと大臣も言っていただいた。であれば、政府が閣法として出しておられる、いわゆる我々が残業代ゼロ法案、過労死促進法案、定額働かせ放題法案、まあお好きなこと使っていただければいいですが、これは改めて引っ込めて、その議論も踏まえて、どういう労働基準法上の法的な規制が必要なのか。これは、まさに大臣が言われたとおりです。しっかりと議論をいただいた上で改めて労働基準法の改正案を、本当に労働者の保護になる、ちゃんとした命を守れる、労働者を保護できる、そういう観点でやる、その決意なのであれば一旦引っ込めて議論し直すべきだと思いますが、大臣、最後に……
○委員長(羽生田俊君) 時間でございますので、簡潔にお願いいたします。
○石橋通宏君 そのとおりだと言って終わってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私どもが昨年お出しをいたしましたこの労働基準法等の改正案につきましては、これは労働時間法制の見直しということで、今お話をいただいた方向性とはむしろ私どもの意図は逆の方向であって、働き過ぎの防止のための取組、それから時間ではなく成果で評価をするという多様な働き方、自らの意思に基づいて働く働き方、それから裁量労働制についても新たな枠組みを設けて、そしてフレックスタイム制度についても同じでございますけれども、いずれにしても、私どもとしては、むしろ多様な働き方を自らの選択でできる法律だと思っていますので、是非できるだけ早く審議入りをしていただきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 終わります。ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 まず最初に、電通の問題についてお伺いしたいと思いますが、電通では、労使協定で時間外労働時間の上限を最長七十時間としておりましたけれども、社員らに対して七十時間以上の時間外労働を勤務状況報告表に記載しないように指導していたという疑いが指摘をされております。実際お亡くなりになられた高橋まつりさんの場合は、昨年十月に六九・九時間、十一月に六九・五時間、上限ぎりぎりで申請をされていました。 そこで、お伺いしますが、意図的に上司が残業時間を過少申告させていた場合、現行の労働時間の、何にどう違反するんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労働基準法の第百八条におきましては、使用者は労働者の労働時間数を賃金台帳に記載しなければならないとされております。この賃金台帳に虚偽の労働時間を記載した場合は、この百八条に違反することになります。 さらに、労働者に労働時間を過少申告させた結果として、三六協定で協定された労働時間数を超えて労働者に働かさせている場合でございますとか、適切に時間外、休日あるいは深夜労働に係る割増し賃金を支払っていない、そういった場合には労働基準法の第三十二条及び三十七条に違反することになります。
○山本香苗君 厚生労働省は、こうした過少申告の実態というのをどの程度把握されているんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 使用者が労働時間を適正に把握、管理することの重要、そういった観点から、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準を定めているところでございます。労働基準監督署が監督指導を行う際には、この今申しました基準に従いまして、労働時間が適正に把握されているかどうかの確認を行っているところでございます。 その際に、自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しないのではないかと、そういったことが疑われるような場合には、使用者に対しまして実態調査を行うように指導しているところでございます。 こうした指導を行った件数につきましては、毎年の過重労働解消に関するキャンペーン、この重点監督において把握をしているところでございまして、平成二十七年十一月に実施したこの重点監督では、実施件数五千三十一件の中で四百七十六件、九・五%がこの実態調査を指導したということでございます。
○山本香苗君 今局長がおっしゃった労働時間の適正な把握のために使用者が講ずるべき措置に関する基準、いわゆる四・六通達と言われるものの中には、自己申告制を行う場合は、労働者の労働時間の適切な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定する等の措置を講じないことと規定をされております。 そこで、お伺いしたいんですが、ここに言う、設定する等というこの等は具体的に何を指すんでしょうか。私はここの等というところに、いわゆる今回のケースのような自己啓発などを名目に残業時間を過少申告させることは当然含まれていると考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 今御指摘をいただきましたように、四・六通達と呼ばれている通達におきましては、労働時間の把握方法は原則として使用者による現認又はタイムカード、ICカードなどの客観的な記録によることとされておりますけれども、自己申告により労働時間を確認せざるを得ないような場合には、不適正な運用がなされないように、適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定する等の措置を講じないこととしているところでございます。 他方で、労働基準法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間を指すものでございます。 したがいまして、御指摘のように、実際には使用者の指揮命令下にあるにもかかわらず、自己啓発といった理由で労働時間には当たらないものとして申告するように指示することは、この通達の中の等に含まれる不適正な運用に当たるというふうに考えております。
○山本香苗君 であれば、この基準を、この等というふうな形ではなくて、見直すか、基準の解釈ということをしっかりと明確化して速やかに周知徹底していただきたいと思いますが、橋本副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(橋本岳君) 今御議論いただきましたような、本来は労働時間とすべき時間について労働時間ではないと申告させるといった労働基準法違反を生じさせるような自己申告制の不適正な運用がなされるということは、仮にそんなことがあったとすれば、私としても大変問題が大きなことだというふうに考えております。 今、等ということについての御指摘があったわけでございますが、自己申告制の不適正な運用と考えられる事例、あるいは例えば自己啓発などといったもの、そういうものがどのような場合に労働時間に該当するか、もちろん該当するものもある、というか自己啓発で、本当に自己啓発のものもあると思いますし、やらされて、しかしながら自己啓発と言えと言われているようなこととか、いろんなケースがあるんだと思いますね。そうしたことについて、やはり不適正なものに、自己啓発などが労働時間に該当する場合、どのようなものが該当するかなどについて、今お話をいただいた基準、通達の解釈がもっと明確になるように修正していくことを含めてしっかり検討してまいりたいと考えます。
○山本香苗君 この点につきましては、前回も申し上げましたけれども、政府・与党におきまして山口代表の方からも安倍総理に直接申し上げたところでありますので、しっかりと、いわゆる自己啓発等を名目にして残業をこの基準内に調整するようなことはもう絶対あってはならないと。この過少申告が常態化しないように素早く手を打っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 長時間労働に係る労働基準法違反の防止を徹底し、企業における自主的な改善を促すために、社会的に影響力の大きい企業が違法な長時間労働を複数の事業場で繰り返して行っている場合に、都道府県の労働局長が経営トップに対して、全社的な早期是正について指導する、そしてその事実を公表すると。さっき、一歩踏み込んだ措置というふうな御説明がありましたけど、これは平成二十七年五月からスタートしておりますが、運用している状況はどうでしょうか。当初期待していた、想定した効果は得られたんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘をいただきました取組でございますけれども、従来の取組といたしましては、労働基準法違反で送検をした事案につきましては原則公表していたわけでございますけれども、これに加えまして昨年の五月から、一歩踏み込むということで、複数の事業場で違法な長時間労働を行っている社会的に影響力の大きい企業につきまして、是正指導を行った段階で公表することとしたものでございます。現在までにこの取組により公表いたしました企業は一件でございます。 この取組でございますけれども、企業の自主的な改善を促す観点から、個別の事業場に対する監督指導の際に、違法な長時間労働となっている労働者の方が一定の人数以上であるような場合には、是正勧告などの内容につきまして本社に報告するように求めまして、本社において全社的な早期是正を行うように促すものでございます。 したがいまして、この取組でございますけれども、こうしたことも含めまして、企業の自主的な改善を促すことに一定の効果を上げているものというふうに考えているところでございます。
○山本香苗君 一歩踏み込んだ措置という話であったんですが、たった一件というのはどうも納得がいきません。 今回の電通のケースでも、この是正指導が行われていたにもかかわらず、最悪の事態が防げませんでした。私は、この仕組み自体が、やり方自体が本当にこのままでいいのかと、検証して、どうやってやったらいいか、効果的な運用というのをもう一回是非御検討いただきたいと思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(橋本岳君) 今御指摘の制度は、要するに複数の事業場でこうした是正勧告等を受けるようなことがあった場合に公表するということですから、例えば一件の、一事業所で是正勧告をして、我々が期待しているのは、そこで、要するにちゃんと、その事業場だけではなくて全社を挙げてきちんと改善をされるということを期待をしておりますし、だから、そういう意味でいうと、一件でしかないという言い方もできますが、うまくいっているとすれば、ほか、何というんですかね、是正勧告が一か所どこか出た段階でちゃんと直っているから、要するに複数是正勧告を受けて公表になるところに至る前に是正されているケースもあるのかもしれないという言い方もできるので、その一件という数字をどう解釈するかというのはいろんな考え方もあろうと思います。 ただ、おっしゃるように、電通の事件もあった、そうしたことというのはあるわけでございますから、今回のそうした御指摘、今のような御指摘も踏まえまして、より効果的になるように、現行の取組や運用状況等をしっかり検証し、どのような対応をしていくか、しっかり検討してまいりたいと思います。
○山本香苗君 いろんな見方あるかもしれませんけれども、是非検証していただきたいと思います、せっかくこういった形の仕組みをつくったわけですから。よろしくお願いしたいと思います。 長時間労働を何としても是正をしていかなくてはなりません。働き方改革においては、今年度内に具体的な実行計画を取りまとめた上で、スピード感を持って国会に関連法案を出していくということでありますけれども、先ほど来より議論になっておりますが、時間外労働の上限規制、また勤務間インターバル、こうしたものの規制の在り方を含めて具体的にどう取り組んでいかれるのか、塩崎大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、労働時間の上限規制とインターバル規制の問題を中心に、長時間労働の是正について先ほど石橋委員からも御指摘がございました。 時間外労働につきましては、現行制度上も限度なく認められているわけではないわけでありまして、労使で定めた三六協定の範囲内に限って行うということでありましたけれども、まずはこのルールを企業が遵守することが必要であって、厚生労働省としてこれまで企業に対して監督指導の強化にも取り組んできたわけでありますけれども、こういうことが頻発をするということになっています。 この問題については、先ほども申し上げたとおり、一億総活躍プランの中でも、その過程の中で、三六協定が有効に機能していないじゃないかという総理からの指摘もあって、働き方改革実現会議で、働く方々の立場や視点に立って議論をしていくということで、これから長時間労働の問題については議論します。 そういうことでありますが、勤務間のインターバルについても、しばしば御提起をいただいておりますけれども、働く方の生活時間や睡眠時間を確保して健康な生活を送るための一つの大事な考え方であり、労使で検討していくべきものということであることは、私どもはそのとおりだと思っております。 こういうことで、まずは、インターバルを導入する中小企業への助成金の創設、それから好事例の周知を通じて企業の自主的な取組を推進をしていくということが基本であるというふうに思っております。
○山本香苗君 我が党といたしましても、提言を取りまとめてまた政府に御要望させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、子供の貧困対策についてお伺いしたいと思います。働き方改革会議の中の九つのテーマの一つの中に格差のない教育という項目もありますので、関連して質問させていただきます。 来年度税制改正に向けて、内閣府、厚生労働省、文科省、金融庁は、教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置の拡充について共同要望をされていますが、この趣旨と要望内容を教えてください。
○政府参考人(中島誠君) 本年六月に閣議決定をいたしましたニッポン一億総活躍プランにおきましては、全ての子供たちが夢に向かって希望する教育を受けられる環境の整備に取り組むということでございます。政府といたしましても、本年採用する進学予定者から、その成績にかかわらず必要とする全ての学生が無利子の奨学金を受けられるようにするということとともに、給付型の奨学金も来年度予算編成の中で実現すべく、文科省さんの方で検討が進められているところだと聞いております。 委員お尋ねの教育資金の一括贈与につきましては、現在、祖父母等の直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合には贈与税が非課税となるという措置がとられておりますが、これはあくまで親族内の世代間資産移転にとどまるものでございます。 貧困状況にある子供の教育費につきましては、奨学金の充実等とともに民間資金による支援というものも行うという観点から、この直系尊属からの教育資金の一括贈与制度を福祉的な視点からこの際拡充し、貧困の状況にある子供を受贈者とする場合に贈与者が直系尊属でない場合、いわゆる篤志家等の場合でもその贈与税を非課税とするということで、貧困の状況にある子供への篤志家等による贈与を促し、教育の機会均等、貧困の連鎖の解消を図ろうということで、現在、税務当局と調整をさせていただいているところでございます。
○山本香苗君 貧困の状況にある子供とは、どういう子供を想定されていますか。
○政府参考人(中島誠君) 今のところ、現在考えてございますのは、簡易な給付措置の対象となるということで、住民税の均等割が非課税のお子さん方及び児童養護施設等に入所しておられる方々というものを今の時点では考えておるところでございます。
○山本香苗君 これ、今御説明ありましたとおり、平成二十五年度からこの直系尊属間のものについてはスタートしておりますけれども、実績はどうなっていますか。
○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。 現行の教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置でございますけれども、国税庁のデータによりますれば、平成二十六年までの報告となりますが、暦年でございますけれども、平成二十五年には約六万九千人に対しまして約四千八百九十五億円の贈与、また、平成二十六年には約七万八千人に対しまして約五千百五十七億円の贈与がなされております。また、本措置を取り扱う機関の大半を占めます、これは信託銀行等でございますけれども、それを取りまとめます信託協会によりますれば、平成二十五年、制度の開始、四月から平成二十八年九月の実績といたしまして、契約数にいたしまして約十七万件、また、信託財産設定額、孫等に教育資金として贈与するために信託された額でございますけれども、これは約一兆一千六百億円となってございます。
○山本香苗君 これが直系親族間外になった場合に、贈与を受けられる子供と今度は受けられない子供との間で新たな不公平が生じてはならないと思いますが、公平な仕組みというのはどう考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(中島誠君) この税制改正が実現しました場合に、どのような方同士をマッチングさせていくのかということが大変重要でございます。その際、委員御指摘のように、公平な仕組みとするということが大変重要なポイントかと思っております。 現時点の検討状況では、制度上は、特定の方法でこのマッチングをしていくということの限定ということは想定しておりません。ただ、公平性を担保しつつ制度を普及させていくということは大変重要でございますので、例えば、具体的なマッチングの方法の一つとして、都道府県において官民の連携の下に協議会を設けていただき、篤志家の希望をお聞きし、地域における貧困の状況にある子供たちとのマッチングを行うといったことも考えられるのかなと。 例えば長野県等では、篤志家とNPOとの間をつなぐこうした協議会といったものも想定されておると伺っておりますので、そうしたものも参考にしながら、今後、具体的なマッチング方法、それは、特定のものを決め打ちするということではございませんが、どういったものがあり得るのかということを都道府県等とも十分調整、検討してまいりたいと思ってございます。
○山本香苗君 こういうものは、そもそもつくっても、自分の子供や孫でもない人に贈る人なんか余りいないんじゃないかというような感じを、そういうことを言う方もいらっしゃるんですけれども、実際、内閣府で、今回、子供の未来応援基金には御夫妻で四億円を寄附された方がいらっしゃいました。それで合計七億円になったそうでありますけど。 今、長野県ではもう既に、二〇一五年から、ちょっと文科省の仕組みと似たような名前ですけど、飛び立て若者奨学金というのを創設されて、児童養護施設の子供たちが進学する際に月額五万円を給付すると。その原資というのは、あるホテルの会社の会長さんがどんと出していらっしゃるということなんですが、他人の子供であっても贈与しようという方は少なからずおられるんだと思います。 実際、この現行の制度は、直系尊属からもらった場合、例えば五百万円もらった、それは全て教育資金として使えると。なのに、直系尊属以外からもらったら五十三万円は贈与税として取られちゃうという形になるわけです。もう私はこれは極めて不公平だと思っていますので、是非今回の税制改正で、今、中島さんから冒頭、財務当局と闘っていますという話がありましたが、突破力のある塩崎大臣に、是非とも是非とも今回頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、山本副大臣のときに、すくすくサポート・プロジェクトというのができまして、すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトということで、あのときは、児童扶養手当の多子加算を始め様々な就業支援や生活支援、学習支援など、一人親家庭の子供の貧困対策を総合的に打ち出していただいて、私どもの方からは山本副大臣が御貢献をいただいたというふうに理解しています。 税制面で、今お話があったように、篤志家が貧困状態にある子供に対して教育資金を一括贈与した場合の非課税措置、これについて、今額を聞いてびっくりいたしましたが、私ども、これ、内閣府、文科省、金融庁と共同で平成二十九年度の税制改正要望に要望しているわけでございますので、厚生労働省としても、こうした税制が実現すれば、篤志家による寄附が拡大をしてより多くの貧困状態にある子供たちが十分な教育を受けられるようになる、そして貧困の連鎖から解き放たれるということになるならば、やはりこれはしっかり財務省に闘いを含めて頑張らなきゃいけないなというふうに改めて思ったところでございます。特に児童福祉法の改正、一緒にやってきたわけでございますので、その哲学とも相通ずるところでございますので、しっかりやっていきたいと思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。 実際、一億総活躍プランの中にも実は書いてあるんです。公益信託制度の改革等により、貧困状況にある子供の教育費に民間資金の支援がより届くようにすると。ここの等というところでこの税制改正要望が入っているわけで、閣議決定しているわけでありますから、しっかりとここの部分は闘っていただいて、実現をしていただきたいと思っております。大臣、期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 吉田局長にお伺いしたいと思いますが、働くことという中でなかなか働くまでに至らない方々がたくさんいますが、そういう中で婦人保護事業というのをちょっと今日取り上げさせていただきたいと思いますが、婦人保護事業の現状、課題というものを厚生労働省はどう認識されていますか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 婦人保護事業、大きく二つの柱でございまして、一つは、DV被害に遭われた、あるいは生活を送る上で困難を抱えられる女性の方々に対して、婦人相談所あるいは福祉事務所におります婦人相談員、これ全国に千三百四十八人でございますが、この婦人相談員によって相談をさせていただいたり必要な情報提供をする、これが一つ。もう一つは、そのような女性の方々を婦人保護施設というところに入所をしていただいて必要な生活の安定を取り戻していただくと。 特に、この入所者の方々につきましては、平成二十六年度の婦人保護事業実施状況報告などによりますと、一つ目に、まず女性の入っておられる年齢について言えば、二十歳未満が五%、二十代が二三%、三十代が二六%、四十代が二一%、五十歳代以上が二五%ということでございますので、非常に幅広い年齢層の方が入っておられると。二つ目に、その入所に至った理由については、夫や親族などからの暴力というのが六〇%、住居問題とか帰住先、帰るところがないという理由の方が二五%、ストーカー被害というのが一・三%という状況になってございます。また、入所者のうち、性暴力あるいは性犯罪被害を受けた方というのが二九%という報告もいただいております。 さらに、この施設には、入所している女性の方、千十七名ですけれども、に併せて同伴しているお子さん、同伴児童が四百八十一名入所しているというのが実態でございます。 このように、婦人保護事業のうち婦人保護施設については、支援が必要な女性たち、暴力被害あるいは虐待、貧困など様々な困難を抱えておられていまして、課題解決には中長期にわたって関係機関が連携して支援する必要がある、あるいは、対象が十代から高齢者までにわたり、子供を同伴していることも多いという様々な課題があるというふうに認識をしてございます。
○山本香苗君 ありがとうございます。 婦人保護事業というのは、根拠法が売春防止法です。この法律は、昭和三十一年に制定されてから六十年間、ほとんど見直しをされておりません。 今御説明にありましたとおり、婦人保護事業の支援対象の範囲というのはどんどん拡大をしてきています。DVやストーカー、性暴力などの被害を受けたとか、また、帰るところがない、家族や親族の支援が受けられない、支援してくれる友人も知人もいないと。身体的、精神的疾患や障害、貧困等、これらの問題が一つというわけじゃなくて複雑に絡み合っているケースが大半で、さっきおっしゃったように自立まで物すごい時間が掛かっております。 また、子供を同伴する女性も今おっしゃったとおり結構いらっしゃいまして、婦人保護施設というのは女性本人への対応が業務の大半を占めますから、こうした子供に対応できる体制になっていません。また、最近外国人も増えてきております。 また、虐待だとか性暴力だとか予期しない妊娠、出産、非行、依存症、自傷行為で生きづらさを抱えた十代、二十代の若い女性は、支援を必要としていたとしてもなかなかこういった婦人保護事業につながらないという事態もあります。 要するに、何が言いたいかといいますと、この婦人保護事業の現状というのは、支援を必要としている女性の実態との間に物すごい乖離があります。現場でこれを、もう一生懸命この乖離を、開きを埋めようと努力してくださってはいるんですが、限界というか、もう限界をはるかに通り越しているような状況がございます。 厚生労働省においても、何もしてこなかったわけではなくて、この間、課題を整理していただきました。少しずつ少しずつ見直しはしてこられたんですけれども、抜本的な見直しというのが行われておりません。 是非、女性のこの実態に即した形で支援を実施できるように、この婦人保護事業、法的措置も含めて抜本的に見直しをしていただきたいと考えておりますが、塩崎大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) そもそも婦人という言葉を聞くのも何か久しぶりだなという感じがするぐらい古いということが一目瞭然というか、聞いただけで分かるような感じがいたしまして、先ほど来様々な問題点を指摘していただいております。 お話あったように、この婦人保護事業というものには、DV被害者とかストーカー被害者、経済的困窮者、性暴力被害者、様々な問題を抱えている女性がいるけれども、法律の立て付けと実態がもう合っていないというお話をいただきました。婦人相談所というのもまだこの名前であるわけですし、また婦人保護施設というのもそういうことで、過去の売春防止法の時代の名残が多々残っているわけであります。 厚労省としては、婦人保護事業の推進を図るために、平成二十九年度の概算要求におきまして、婦人相談員手当を改善をし、地域の最前線で女性などの支援を担う婦人相談員による相談支援の充実を図ることを盛り込んでいるわけでありますが、一方で、売春防止法を根拠法とする婦人保護事業を抜本的に見直すべきじゃないかという議論、まさに今、山本先生からお話があったとおりでありますが、そういうこともあって、昨年から婦人保護施設の役割と機能、そしてその支援の在り方、これを明らかにすることを目的とした有識者による調査研究を実施をしています。その報告書は本年三月にまとまっています。 一方で、与党で性犯罪・性暴力被害者の支援体制充実に関するPTの提言というのがございますが、与党でも議論が進められてきているということでありますので、こうした議論、そして現場の実態、さらには現場で携わっていらっしゃる方々の御意見など、そして調査研究の報告書も踏まえて、厚生労働省としても婦人保護事業を抜本的に見直すべきではないかというふうに私も思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。なかなかそこまで答えてくださるとは期待していなかったので、大変有り難いなと思います。 おっしゃるように、婦人という言葉が使われているということもありますし、保護、更生という言葉になっていて自立支援という観点はないんです。本来は保護じゃなくて自立支援が大事であるにもかかわらず、そうした観点がないということが現場を縛っているところもございます。 今おっしゃっていただきました与党のプロジェクトチームの座長が上川陽子、衆議院の上川先生でございまして、実は私、座長代理でございますので、実は昨日そういう提言を取りまとめて、あと党内でまとめてまた政府の方にお出しさせていただこうと考えているところでございますので、是非それを受け止めていただきまして、抜本的な見直しというものを政府だけに任せるわけにはいかず、与党としてもしっかりとサポートをしながらやっていきたいと思います。 抜本改正を待たずしてやらざるを得ないことが何点かあります。 まず一つは、同伴児童の問題です。 先ほどおっしゃっていただきましたとおり、この同伴児童の問題、物すごく大変な話なんです。といいますのが、平成十九年に同伴児童対応指導員を配置する事業というものをつくっていただきました。現場では大変有り難かったということなんですが、実は利用実態に合っていないんです。施設には実はゼロ歳から小学校六年生まで年齢の違う子供たちがたくさんいるわけですけど、その大半というのは、保護者から虐待を受けた経験のある子が大半であります。それぞれの状況に合わせて手厚い支援というものが必要なんです。にもかかわらず、指導員というのが、私も聞いてびっくりしたんですが、子供が一日平均六人未満だったら一名、六名以上だったら二名なんですけど、十人でも二十人でも三十人でも二名しか付かないと。 配置基準を早急に見直していただきたいと思いますが、吉田局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 婦人保護施設、女性以外にも同伴児童、先ほど申し上げましたように四百八十一名からのお子さんが入所をされているという実態にございます。 今御指摘もございましたように、これらのお子さん、DVを目撃したということによる心理的外傷あるいはネグレクトなど不適切な養育の影響から、お子さん自身に情緒面や行動上の問題を抱えているということも残念ながら多いというふうに現場から伺っておりますし、お子さんの状態に応じた個別のケアというものも当然ながら必要になっているという状態でございます。 今お取り上げいただきましたように、これまでも心理療法の担当職員あるいは同伴児童の保育や学習支援などを行う指導員というものを配置できるようにしまして、適切な援助を行う体制というものに努めてまいりましたが、今御指摘のように、これまで予算の中においては一定の配置によっての基準といいましょうか、目安というものを設けてございます。二十九年度の概算要求におきましては、同伴児童に対する支援体制を強化しなければいけないという思いから、その保育や学習支援等を行う指導員について、現行の一施設当たり上限二名というこの上限を撤廃して、五人に対して指導員一名の割合で配置できないだろうかということを盛り込んだ概算要求にさせていただいております。 これから年末に向けて政府全体の中で必要な予算獲得に努力をさせていただきたいと思いますし、このような取組を通じまして、DV被害などに遭われたお子さん、そしてまたお母さんというものに対する支援を推進してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 もう一つ、今度は若い女性の問題なんですけれども、婦人保護事業の現場で一番難しい支援の一つがこの若い女性への支援だと伺いました。 十代、二十代のこうした若い女性を、渋谷とかで徘回しているような、こういった女性たちの声をずっと聞き続けて一時保護などの支援をしている民間団体の方によりますと、支援が必要な子ほどつながらないと。何でなんだということをいろいろ調査していっていただいたんですけれども、そもそも知らない、情報がない、どうせ自分の言うことなど信じてもらえないという不信感がある、また自ら被害を受けている意識が薄いと。こうした若い女性が一人で婦人相談所とかなかなか行くということって考えられないと思います。実際、来ていないわけです。 また、婦人相談所を通じて婦人保護施設に入ってくるわけですけれども、ここは先ほどからおっしゃっていただいているDV被害者の方等々いらっしゃいますので、携帯電話取り上げられるわけです、危機管理の観点から。使っちゃいけない、居場所が分かっちゃいけないという形になるので、耐えられなくて、職員が危ないから出ていっちゃ駄目よ、危険だからと言ったとしても、振り切って出ていってしまうと。その後、もう全然支援ができないというようなことがあります。 要するに、現行の婦人保護事業では若い女性を支援し切れていないという実態が大きく出てきているんだと思うんですが、かといって、この現状を放置するわけには私はいかないと思うんです。 民間支援団体の方々などと連携していただいて、こういう若い女性にもちゃんと支援の手が届くような仕組みというものを私は工夫したらできるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 先ほど来申しておりますように、今、婦人保護事業の中で婦人相談員による相談支援あるいは婦人保護施設における保護という形に公的な仕組みとして行っておりますが、特に実際の運用に当たりまして、婦人相談所のガイドラインあるいは婦人相談員の相談・支援指針というところにおいては、今御指摘いただきましたように、民間団体を含めて、自分たちだけじゃなくて、広く関係機関の方々との連携の下でこの事業を展開するということを求めさせていただいております。 しかしながら、今例示されましたように、性暴力に遭われた若い女性の方、なかなか本人から婦人相談員などに直接相談することは少ないために、実際支援につながりにくい面があるということは私どものところにもお話を伺っております。 一方、近年、十代からの若い女性が相談しやすい体制を備えた民間支援団体が実際にアウトリーチ活動を行っている事例があるということも、またこれいろいろなところから教えていただいているところでございます。 こうした公的な事業は事業として責任を果たしながらも、なるべく敷居を低くするという意味あるいは支援の幅を広げるという意味から、実際に非常に頑張っていただいている民間支援団体の方々との連携を図るということが非常に重要だということは、私どもも全く同じ認識に立っておりまして、これまでの婦人保護事業の関係団体と民間支援団体の関係というのを更に強化するというためには、まずどういうことを民間団体の方が取り組まれておられるのか、私どもも幾つかこれはというのを伺っておりますが、もう少し丁寧に実態を把握させていただきながら、どういう形で連携強化ができるのか、公的な部分と民間部分ができるのか、そして利用者にとって使いやすくなるかという点について勉強させていただきたいというふうに思います。
○山本香苗君 実際もう現場にも何度か担当官の方に行っていただきましていろいろと実態を見ていただいておりますけど、この婦人保護事業と児童福祉法上の支援と交差するところもありまして、うまくそこの中で、十八という年齢で切れたりするところもあったり、はざまに落ちている子たちもいたりしますので、ちょうどどちらも所管していらっしゃるわけですから、是非うまい形で、今やっていらっしゃる仕組みの中でも今の民間支援団体がやっていらっしゃるような活動を後押しできるようなことをやっていただきたいと思います。 あともう一つ、退所者の支援です。 実際、施設から出てもなかなかそんなに自立できるという状況にないので、退所者支援の事業というものも実は多くの施設で行われていますが、補助を受けるには訪問支援対象となる退所者が十人以上いることというのが要件となっています。 元々、こうしたことをやるということを想定されていないし、重いいろんな複雑な問題を抱えている方々を見ているにもかかわらず、訪問支援、また外に十人出ていけというのは、十人以上見ろというのは物すごく大変で、結局この補助事業、使われておりません。これも是非、実態を踏まえて見直しをしていただきたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 婦人保護施設を退所された女性の方々、これは地域社会で安定した自立生活を継続して送っていただくということになりますので、それに対して引き続きの支援をしていくということが重要であるというのは全くそのとおりだというふうに思います。 このため、地域社会で自立した生活を送っていただく上で様々な問題を有しておられる退所者の方々に対して、職場ですとかあるいはお住まい、住居への訪問を行う事業を、先ほど御紹介いただきましたように、婦人保護施設退所者自立生活援助事業という形で、これは平成三年から取り組ませていただいております。 これを続けてまいりました中で、実は平成二十年に、退所者の自立を促進する観点から、今お話ございましたように、予算上ですね、補助金の単価を上げさせていただこうということを取り組みまして、従来の事業単価に加えて、事業の対象者が十人を超える場合に加算をするという仕組みを入れて支援を強化させていただきました。 そのときに、併せて更なる事業の推進という意味から二つの要素を追加をさせていただきました。その一つが、今御指摘いただきましたように、事業の対象者を年度当初において十人以上、言わばアウトリーチをしていただいている。その時点においては非常に多数のアウトリーチの人数をしていただいていて、そこが持ち出しになっているという声もございましたので、単価を上げると併せましてこういう形にさせていただいたのが一つと、よりきめ細かな支援を行うために、退所者一人について、お住まい、住居とかあるいは職場等へ月一回以上訪問していただきたいというようなことも併せてお願いをした上で、二十年度からの予算の仕組みにさせていただいております。 ただ、今ございましたように、そういう思いでこれまで取り組ませていただきましたが、施設の現場あるいは関係者などからは、なかなかこれ要件が少し厳しいんじゃないかというお話が幾つかいただいております。結果として、それ以前から取り組まれていたところも含めて、昨今の実績といたしましては、平成二十六年度で、全体ございます四十八の婦人保護施設のうち八施設でこの事業を取り組んでおられる。あるいは、お気持ちとしてはまだ幾つか持っておられるんだけれども、実際にこの補助事業を受けるに至っていないというところがあるという状況だというふうに伺っておりますので、私どもとしては、この事業、大変重要でございますから、予算を活用してより多くの施設で取り組んでいただけるように、まずは実態をよく踏まえて検討させていただきたいというふうに思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。 最後に、保育士登録の話をお伺いしたいと思います。 昨年十二月に神奈川県平塚市で乳幼児が死亡した事件で逮捕された保育士は、幼児の体を触った強制わいせつ罪で懲役三年の実刑判決を二〇一〇年十一月に受け、服役しました。児童福祉法では、保育士が懲役刑を受けた場合に、刑を終えて二年間保育士として登録できないこととなっていますが、逮捕された保育士は出所後も保育士登録を取り消さず、保育士として働いていました。 なぜ取り消されなかったのでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今お話にございましたように、保育士が禁錮刑以上の刑に処せられた場合など、児童福祉法十八条五に幾つかの要件を掲げまして保育士の欠格事由というものを定め、それに該当する場合には、児童福祉法関係法令に基づきまして、当該保育士は、まず登録を行った都道府県知事にその旨を保育士さんが届けなければならないという義務を課してございます。その届出により、都道府県知事は保育士の登録をこれまた法律に基づいて取り消さなければならないという立て付けになってございまして、今般の今御指摘いただきました事案につきましては、その届出がなされていなかったというふうに私ども承知をしております。
○山本香苗君 届出が出されていなかったで済む問題じゃないと思うんです。きちんと取り消されていれば事件防げたんじゃないかと思うと、本当残念でなりません。 神奈川県は、こうした実刑判決があったということを把握できなかったと、警察などから通知される仕組みはなくて、報道がなければ把握できないという、これは報道ベースの話ですけれども、説明していたと。 こうしたことが二度と起きない仕組みをつくっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今、先ほど申しましたように、保育士登録の欠格事由に該当する場合には保育士登録の取消しが適切になされるということが必要だと思っております。そういう意味では、まず、先ほど申しましたような保育士証を発行する機会などを捉えまして、欠格事由に該当する場合の都道府県知事への届出、これ、本件についてはなされておりませんでしたが、全国的にはなされているものございます。その部分についての徹底をまずさせていただきたいというのが一つ目でございます。 また、児童福祉法の規定に基づきますと、都道府県知事は、保育士が欠格事由に該当した場合には保育士の登録を取り消さなければならないというふうに、知事の方には知事の方で義務がまず課されております。この場合に、本人からの届出によらずに、保育士の、例えば先ほどの例のように、禁錮刑以上の刑に処されたというような事実をもって欠格事由に該当するということが確認できた場合には、その情報を把握するというための仕組みを考えなければならないと思っておりまして、例えばではありますけれども、法務省さんが持っておられる犯歴情報という仕組みなどと突合する、あるいは突合する機会をつくるというようなことも考えられるのでございますが、そういういろいろな今後の仕組みの中でどのような仕掛けが実効性のある対策として講ぜられるかどうか、これ、関係省庁ともよくよく連携をし相談をさせていただいて、私どもの方からも御意見を伺って検討してまいりたいというふうに思っております。
○山本香苗君 伺ってまいりたいじゃなくて、児童福祉法を所管しているのは厚労省なんですから、厚労省がしっかり責任持って他省庁とやってもらいたいんですね。 実はこれ、事前にいろいろやりまして、法務省、総務省、厚労省といろいろ議論させていただきました。今日はこれぐらいの答弁でという話であったわけなんですが、私はこれはしっかりやってもらわないといけないと思っておりますので、引き続きよろしくお願いしたいとお願い申し上げまして、質問を終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず、ちょっと質問に入らせていただく前に、今日新聞で出ておりましたオプジーボ、がんの薬ということなんですけれども、がんの治療薬ということですけれども、かなり高額ということで、肺がん患者一人への投与が年間三千五百万円台というふうなものでありますけれども、報道では、中医協の方で五〇%までこれを削減したということが出ておりました。 薬価改定については二年に一回ですが、是非これを見直していくべきではないですかというふうなことを再三この委員会でも質問させていただいておりましたけれども、非常に頑張っていただいたんじゃないのかなというふうに評価させていただいております。 今日は、質問の方ですけれども、雇用、労働等に関する件ということで、委員長の方からもそういう話でありましたので、まず、雇用、労働関係の方から質問させていただきたいと思います。 これまでも厚生労働委員会の中で、税金の使われ方とか、それと国と地方の役割の在り方とか、そういったことを質問させていただきました。前からもいろいろと質問させていただきました中で、今日は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構という厚生労働省の非常に大きな独立行政法人がありますが、その中でも職業能力開発大学校等について質問させていただきたいと思います。 まず、この職業能力開発大学校等でありますけれども、平成二十六年度の収支について厚労省の方で確認をさせていただきました。職業能力開発大学校、短期大学校、総合大学校合わせると、国庫負担分が約百六十七億円ある一方、自前収入というのは約二十九億円ということになっております。収入に占める国庫負担の割合、全体で八五%となるわけですけれども、まずこの収入状況を見てどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。 職業能力開発大学校等でございますけれども、これは我が国にとって重要である一方、民間の職業訓練に委ねることは困難である高度な物づくり人材の人材育成に関しまして、国の責任により設置、運営を行っているものでございます。そういった観点で国からの支出を行っているものでございますけれども、一方で、引き続き業務の効率化、経費の節減等にも努めてまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 じゃ、その次、今年の七月二十六日に、大変お世話になりまして、近畿職業能力開発大学校の方を視察させていただきました。そこで、近畿職業能力開発大学校、私も行ってみてびっくりしたんですけれども、これは通学できないですよね。これ、私がもし高校卒業の人間だったらこんなのどうやって通うのかなというぐらい駅から離れて、もう山奥、山の方にあるという、よくこんなところに職業能力開発大学校を造ったなと本当思って、行ってびっくりしたんですけれども。 近畿職業能力開発大学校では、今年度、全八コースのうち五コースが定員割れというふうになっております。そのうち三コースは二年連続定員割れになっているんですね。授業料は本来安いですから一〇〇%超えてもおかしくないというふうに思うんですけれども、大学の近くに住んでいる人しか通っていないと。また、どうやってこれ定員割れ解消するんですかと言ったら、近所にチラシでもまきますとか言って、そんな話をしておられましたけれども。 今日は資料を付けさせていただいておりますけれども、全国で見れば全百十八コースあるんですね。そのうち四十二コースが定員割れで、そのうち十七コースは二年連続定員割れでございます。色付きのところが大学校、短期大学校、平成二十七年度及び二十八年度の二年連続で定員割れになっているところなんですけれども。 文科省とのすみ分けもあるというふうなことも聞いておりますけれども、この定員割れの状況をどのように考えておられるのか、どのような対策を考えているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 四国のどこにあるのかなと見まして、私、松山で、最大の都市でございますけれども、香川県の丸亀というところにあるようでございます。 職業能力開発大学校全体の定員充足率につきましては、平成二十七年度は一〇〇・九%、二十八年度は一〇〇・六%ということで、全体としては定員以上の人数が入っているわけでありますけれども、一方でコースごとに見ると、今御指摘をいただいたように、今年度開講している全百十八コースのうちの四十二コースが定員割れということで、二年連続定員割れとなっているコースもあるということであります。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 厚労省としては、これらを運営する独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に対して、企業のニーズなどを踏まえた訓練コースの設定や周知、広報活動のより一層の強化など、定員充足率向上のための取組を強く求めてまいりたいというふうに思います。
○東徹君 大臣、そのようにおっしゃいましたけれども、近畿能力開発大学校みたいに、大阪府の岸和田というところ、岸和田というところの中でも非常に不便な山の方にあって、到底駅からはこんなの歩いて通えないよなと、雨の日なんかもう当然無理だよなというようなところにあるわけなんですね。だから、御近所に学校の案内のチラシをまいていきますみたいなことをおっしゃるわけです。それが本当に国がやっていかないといけない事業なんですかというふうにすごく私は疑問に思うんですね。 塩崎大臣も御存じかもしれませんけれども、都道府県も職業訓練というのはやっています。大阪府も大阪府立高等職業技術専門校という、似たようなものなんですけれども、これやっているんですね。私、この大阪府のパンフレットを見ました。見ましたら、岸和田の隣、和泉市というところにあるんですよ。和泉市にあるんですよ。 それで、これ、ずっとこのパンフレットの中身見てみますと、コースもやっているカリキュラムもほぼ同じなんです、ほぼ同じ。一年コース、二年コースと、こうあるんですけれどもね。これ、都道府県も同じようなことをやっている。国も同じようなことをやっている。国がやっているのはもっと不便なところにあって、通いづらいところにある。ちょっとこれはやはり抜本的に私は見直した方がいいと思います。 都道府県はもっときめ細やかな場所に幾つかつくって、中のカリキュラムももっときめ細やかに設定しています。だから、国が一律に全国、全国といっても全国四十七都道府県全部に設置できるわけがないんです。これ、愛媛県には残念ながらないんですよ。でも、愛媛県は職業訓練なんかをやっていると思うんです。だから、こういったことはこれ都道府県に任せて、こういうことはやってもらったらいいというふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。 いわゆる公的職業訓練につきましては、今先生からお話ございましたとおり、国それから都道府県双方で実施をいたしております。基本的なすみ分けといたしましては、国においては、先ほど申し上げたように、高度な物づくりについての人材育成を行う、それから都道府県におきましては、それぞれの地域に密着した、地域のニーズに応じた訓練を行うという形ですみ分けております。またさらに、現状、公共職業訓練のかなりのウエートについては民間委託で行っておりますけれども、民間でできる訓練については民間に委ねるという形で行っているところでございます。 引き続き、国の施設におきましても、都道府県の施設におきましても、これ、それぞれの企業あるいは利用者のニーズというのは大きく変わってまいりますので、それを踏まえてコース等についても随時見直しをしてまいりたいというふうに考えております。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕
○東徹君 今、地域に密着したっておっしゃいましたけれども、国がやっているこの近畿能力開発大学校、地域に思いっ切り密着していますよ、地域の人たちしか通えないところにあるんですから。だから、地域の人たちにチラシをまきますと言っているんですよ。こんなもの、もう本当地域密着型の何物でもないです。やっている内容は一緒。ロボットもやっていましたよ。これ、大阪府の職業訓練開発見たら、ここもロボットやっていますよ。そんなに大きな差はないと思いますよ。同じですよ。
○政府参考人(宮野甚一君) まず、立地でございますけれども、これは確かに近畿も含めまして立地条件が悪いところにある施設というのもあること事実でございます。その一方で、それについては寮のようなものを設けて遠隔地からも通えるというようなところも配慮もしているというところでございます。 一方で、コースの中身につきましては、これ、繰り返しの御答弁になりますけれども、現在でもそれぞれの地域におきまして、各労働局それから都道府県で職業訓練の具体的な在り方について調整を行う場を設けているところでございます。引き続き、それは、先生の御指摘のように、同じコース重ならないような形での調整というものはもちろん引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 コースも一緒です。溶接だったら溶接、近能大行ったらやっていましたよ、溶接、一生懸命、学生さんが。でも、大阪府の職業訓練も溶接やっています。同じような中身です、内容的には。CADだって一緒です。同じようなやっぱりものを使ってやっていますよ。だから、もうこれは、塩崎厚生労働大臣、是非こういうところは見直しをしていくべきだと思います。国がやっていること、それからまた都道府県がやっていること、ここをしっかりと見直していかなかったらやっぱり駄目だと思いますね。 やっぱり無駄が多いです。どこの職業能力開発大学校、JEEDがやっているところだって、恐らく近くからしか来ていないと思いますよ。たくさん来ているのは、やっぱり近所からだと思います。だから、結局は通える学生からしてみれば、その学校があるところの近辺から一番通っていることがやっぱり多いと思うんですね。だから、是非そういったところを見直していって、やっぱり同じことを都道府県でやっているんですから、だから是非都道府県でやってもらえばいいと思っていますので、どうぞ、塩崎厚生労働大臣、よろしくお願いしたいと思います。 それから、ちょっと時間の関係で、もう一個、雇用、労働関係ということですから、もう一つ通告しています質問がありまして、ちょっと順番が変わりますが、若者の雇用対策についてお伺いしたいと思います。 若者の雇用対策についてでありますけれども、まず、平成二十四年度から実施されております若者育成支援事業というのがあるわけですけれども、この事業、非正規雇用の若者を対象に一定の職業訓練を実施した場合に、奨励金として事業主に労働者一人当たり月額十五万円を支払うんですね。その次に、職業訓練終了後に正規雇用に移行した場合には、二年間定着すれば百万円、事業主にですよ、事業主に払うというような内容になっているんですけれども、これは当初、訓練終了後の正社員への移行者数を今年の十月末までの累計で二万二千人というふうに見込んでおられたと思います。現在どのような結果となっているのか、その理由も含めてお伺いしたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 若者育成支援事業につきましてのお尋ねでございます。 この事業において実施している若者人材育成・定着支援奨励金における訓練終了後の正社員の移行者数は、本年九月末現在で一万四千五百四十人となっております。 御指摘のように、二万二千人と見込んでいたわけですが、先ほどのような数字になった理由としては、訓練開始者数は約二万三千人まで達しておりました。そういう意味では、その時点では順調だったと言ってもよいかと思いますが、ただ、例えば訓練生の離職等により訓練が中断してしまったケースなどもあり、訓練修了者数が当初の見込みに至らず、正社員への移行者数についても当初の見込みを下回ったものと考えております。 ですから、ちょっとプロセス分解をすると、訓練を開始したときには二万二千八百三十人で始まっておりました。ところが、訓練修了した方が一万六千二十八人になってしまっていた。そこから正社員に移行した方は一万四千五百四十人ということでございますので、修了した方のうち正社員になった方という言い方をすれば九〇%ぐらいの方は正社員になったと言えるのですが、その訓練修了に至らなかった方がかなり多かったということでございます。
○東徹君 二万二千人見込んでおったから、二万二千分の恐らく予算も確保してやっていたと思いますけれども、一万四千五百四十人だったということであります。 この事業については、中央職業能力開発協会、JAVADAというところですけれども、この緊急人材育成・就労支援の、そこに基金を積んで、職業訓練の会社数、訓練機関が見込みを下回っていたということや、正規雇用への移行者数が目標を下回っていたことによって不用額が生じるというふうに見込まれておりますけれども、大幅な不用額が生じたこと、それから国庫への返納をどのように進めるのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) お尋ねの緊急人材育成支援基金で実施している若者人材育成・定着支援奨励金は、リーマン・ショック以降、就職環境の厳しさが続く中で若者の非正規雇用にとどまる期間が長期化すること等による弊害を避けるため、二十五年度までの時限措置として創設したものでございます。 本奨励金の残額が発生した理由としては、まず当初の見込額に対して基金造成時の予算額が過大であったこと、また事業主が計画どおりに訓練対象者の新規雇入れを行わなかったこと、また訓練生の離職等により訓練が中断してしまったこと、訓練終了後に定着させられなかったことなど、必ずしも全ての事業主が計画どおりに雇入れや訓練を実施できなかったことが挙げられるかと存じます。 なお、今、返納についてという御質問でございましたが、これについては、その事業主から提出された訓練計画届から見込まれる支給見込額を算出をいたしまして、支給見込みのない額は国庫返納してまいっているところでございます。
○東徹君 国庫返納額は約四百十一億円というふうに聞いておりますが、不用額となったわけですから、これはもうしっかりと返納していただきたいというふうに思うんですけれども。 これ、通告していませんけれども、今後これはどうするんですか。もしお答えできればお答えしていただければと思いますけれども。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。 この事業そのものについては、先ほど副大臣から御答弁したとおり、これは二十五年度までの時限措置ということでございますので、事業としては既に終了いたしております。
○東徹君 こういったことも、これ全国一律にやっていくことなのかなというふうにも思ったりもするんですね。これ、都道府県別にずっと見ていきますと、東京が千六百五十四人とか、大阪が千二百九十四人、逆に奈良県なんかはたった七十四人とか、山梨県なんかは五十六人とか、本当、若者が、これまた目的が違ってくるかもしれませんけれども、しっかりとその地域に根付いてやっぱり雇用していくということも一方では大事なことなのかなというふうに思っております。そういったことも踏まえて、是非また検討していただければというふうに思います。 続きまして、生活保護の住宅扶助についてお聞きしたいんですが、これもちょっと前にも触れたんですけれども、生活保護、今、二十八年で三兆八千億ですかね、もう四兆円間近まで来ていて、二〇二五年には五兆円、防衛費予算と変わらなくなってくるんじゃないかというふうに言われておりますが、この中でも住宅扶助が一・八倍になっているんですね。生活保護世帯数は一・五倍なんですけれども、住宅扶助の方が増えてきているというふうなことで、これ昨年の七月に住宅扶助の基準の見直しを行っているんですね。 床面積別の住宅扶助上限額の新設などが行われているんですけれども、それから一年たって、どのような効果があったのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 住宅扶助費につきましては、今委員からありましたとおり、平成二十七年七月に各地域における家賃実態を踏まえて適正な水準となるよう見直しをし、この見直しの中では、劣悪な住宅にもかかわらず、住宅扶助の上限額あるいは上限額にほぼ近い額で家賃を設定するような貧困ビジネス対策として、床面積が十五平方メートル以下の場合には住宅扶助費を減額するという仕組みを新たに設けたところでございます。 この見直しの効果につきましては、幾つかの自治体からは、劣悪な住居からの転居により住環境改善につながっているなどの効果も見られているとの声も聞いておりますけれども、現在、全国の自治体に対して実態把握のための調査を実施しているところでございます。今後、調査結果をまとめた上で効果の検証をしてまいりたいと考えております。
○東徹君 大阪ではかつてよくあったんですけれども、こういった貧困ビジネス的なものがやっぱりありまして、是非その辺のところをやっぱりしっかりと調査をしていっていただきたいと思います。 続きまして、国民健康保険料の納付率についてお伺いしたいと思います。 国民健康保険、大企業を中心とする組合健保と異なって高齢者が多く加入していますが、この現在の保険料納付率がどの程度か、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) お尋ねの納付率でございます。 賦課された保険料総額のうち納付された保険料総額の割合でございますが、平成二十六年度における市町村国保の国民健康保険納付率は全国平均で九〇・九五%でございます。
○東徹君 国民健康保険の納付率は九〇・九五%、それは皆保険と言いますからですね。でも、皆保険、皆年金と言うんですけど、皆年金の方は六三・四%ということで非常に低いということで、もう今日はこのことはしませんけれども、九〇・九五%ということで、まあまあ皆保険と言える状況だというふうに思うんですね。 この国民健康保険ですけれども、保険料の算定基礎に所得のほか資産を加えるかどうかが、現在、保険者である市町村によってこれが異なっているんですね。算定基礎に資産を加える市町村、どの程度あるのか。なかなかこれ、市町村だからできるのかもしれないですけれども、保険料の算定基礎に所得だけじゃなくて資産も加えているというところ、これどれぐらいあるのか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) お尋ねの固定資産等を加えた方式を取っている市町村でございますけれども、この方式を取っている市町村の数は、平成二十六年度末段階で千九十七、六四・一%でございます。
○東徹君 意外と、保険料の、国民健康保険の算定に所得だけではなくて資産も加えているところが千九十七市町村、約六割、半数以上が国民健康保険料の算定に資産も加えているということなんですね。 僕、これはもっともっと全市町村が本当はやった方がいいんじゃないのかなと思うんです。多くの資産を持っておられる方に、所得だけじゃなくてやっぱり資産も保険料に反映させるということは僕、大事だと思いますね。多くの資産を持つ方に保険料をより負担してもらって、その分、資産の少ない方の負担を軽くすることだってこれ考えることができるわけですから、ここの国民健康保険料の保険の算定の仕方、算定基礎に資産を加えることをこれこそ全国統一で是非考えられた方がいいんじゃないですかというふうに思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 負担能力に応じて負担をすべしというのは基本的な考え方でございますが、国民健康保険料の算定方法というのは、世帯の国保加入者全員の所得の合計額の大きさに応じた負担、いわゆる所得割と、世帯の人数に応じた負担、均等割の組合せを基本として、地域の実情に応じて世帯当たりの定額負担、平等割と、それから今御指摘の固定資産税額等の大きさに応じた負担、いわゆる資産割というのが組合せで今算定根拠となっているわけでございます。 算定基礎に資産を加える場合には、多くの家屋や土地を持つ方に保険料を多く負担をしていただくことになって資産の少ない方の負担軽減につながるということでありますが、一方で、大都市では地価が高く、フローの所得が低い高齢者世帯などに多額の保険料を負担をさせることになりやすいということで、算定基礎に資産を加えていない市町村の判断でございますから、そういう市町村が多いということではないかと思います。 このため、保険料の算定方法につきましては、全国の市町村で統一するのではなくて、地域住民に身近な市町村において、地域の加入者の世帯構成や負担能力等の実情に即した算定方法ということで選択をいただくことが適切ではないかというふうに考えているところでございます。
○委員長(羽生田俊君) 東徹君、お時間ですのでまとめてください。
○東徹君 是非、これ検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 雇用、労働等に関する件ということで、足立理事及び石橋委員からは、労働時間の規制及びインターバルも規制盛り込んだ、我々も加わりまして共同提案した法案の審議の加速に対する提案及び新たな法規制としてパワハラも盛り込んだものを審議御協力をと、積極的に受け止め、前に進めたいと思っていることを表明したいと思います。しかし、今日は「等」ということで質問はさせていただきたいと思います。 混合介護の問題を今日質問させていただきたいと思いまして、資料を付けております。公正取引委員会が九月五日に、介護分野に関する調査報告書なるものを発表しております。資料一枚目、二枚目に付けております。これ、介護分野における諸問題への対応は喫緊の政策課題だということで、この分野で活発な競争促進をさせることで、介護サービスの、右の方に書いてあります、供給量を増加、介護サービスの質、利用者の利便性の向上、事業者の採算性の向上、介護労働者の何と賃金増と人手不足まで解消するというふうに効果、期待書いてあるわけですね。 介護分野の規制を外して市場競争に委ねれば全て解決すると、こんな提案が出されたということに正直言って私あきれました。介護分野を所管する大臣として、私は、率直なこの提言に対する御感想をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(塩崎恭久君) 本年九月に、公正取引委員会から介護分野に関する調査報告書が出されておりまして、その中で、いわゆる混合介護の弾力化について提言をされているものを今指しておられるんだろうというふうに思います。 報告書で指摘をされている混合介護とは、介護給付の対象となる保険内サービスと対象ではない保険外サービスを併せて提供することを指しているものと考えられますけれども、介護保険制度では、これらのサービスを一定のルールの下で自由に組み合わせることが既に可能となっているわけであります。報告書ではこの運用の見直しが提案をされておりますけれども、厚労省としては御意見をしっかりと受け止めて今後の対応を考えていきたいと思います。その際、私としては、利用者そしてその家族にとってプラスになるかどうかということをしっかりと見ていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 いや、しっかり受け止めるということではなくて、やっぱり利用者、後段言われたところですね、そこが本当に大事になるというふうに思います。 この混合介護の弾力化の内容ということで、具体的に二ページ目の右側のところに中身まで踏み込んで書いてあります。保険内外のサービスの一体的な提供として、同居家族の食事支援も行う、低料金かつ効率的なサービスが提供できる可能性があるんだと言うんですね。さらに、ホームヘルパーの指名料を徴収できるなどとしているわけです。本来、公正取引委員会たるものは、消費者利益のために不公正な競争、これを排除すべき役割があるんじゃないかと。権限を越えたような、介護、高齢者福祉のこれ政策に対する介入じゃないかと私は思うんですね。 公正取引委員会にそこで確認したいと思います。 一体この提言の法的根拠は何でしょうか、明確にお答えください。
○政府参考人(山田昭典君) お答えいたします。 公正取引委員会は、独占禁止法第一条の公正かつ自由な競争を促進するなどの目的を達成することを任務としており、個々の独占禁止法違反行為に対して厳正に対処するとともに、公正かつ自由な競争が行われる環境を整備する観点から、これまでも様々な事業分野におきまして実態調査を行い、規制の在り方や取引慣行等について考え方を取りまとめてきたところでございます。 今回の介護分野に関する報告書も、そのような観点から実態調査を行って取りまとめたものでございます。
○倉林明子君 こういう政策介入みたいな法的根拠どこにあるのかと、今聞いていてもよく分からなかったですよね。ここにあるからこれをやったんだということの説明にはなっていなかったんじゃないかと思うんですよ。答弁は結構です。 そこで、これ、所管はあくまで厚労省なわけですね。この提言を受けて既に動き出しているところがある。これが規制改革推進会議ですよ。公取が法的根拠もなく提言を出しているというのとちょっと違ってきているんですね、性格が。つまり、どういうことかと。十月六日、規制改革推進会議が開かれまして、その後、記者会見で問われた大田議長は明確にこう言っているんですね、混合介護の議論を深めるということだと。つまり、これ、新たなワーキンググループまで設置して議論加速しているわけで、来年の六月にも答申まとめるという方向だと伺っているわけです。 これ、新たな規制改革の計画、規制改革実施計画、これは閣議決定されていくという流れになっていくんじゃないかと思うんです。これ、一般的な流れとしてこういう流れになるということが確認できるんじゃないでしょうか。内閣府、お願いします。
○政府参考人(刀禰俊哉君) お答えいたします。 規制改革推進会議におきましては、医療・介護・保育ワーキング・グループというのが設置をされてございます。そのワーキング・グループにおきまして、先般、十一月八日、介護サービスの提供と利用の在り方についてということを議題といたしまして、介護サービスの利用者がより良い選択を行えるための情報開示と第三者評価、また、介護サービスの多様な選択、保険給付と保険外サービスの柔軟な組合せ等の二つのテーマについて議論が行われたところでございます。本件につきましては、まずは関係者からヒアリングを行いつつ、規制改革の観点からどのような課題があるか議論が行われていくものと承知をしております。 本件につきまして、今後、規制改革実施計画に盛り込まれるか否かといった点につきましては、現時点ではまだ議論が始まったばかりでございますので、何とも申し上げられません。 以上でございます。
○倉林明子君 いや、今大事なときだと思うんですね。 大臣、このまま私はほっといたら駄目だというふうに思うんですよ。厚労省抜きでどんどん議論進むなんということになったら駄目で、やっぱりこのまま混合介護の推進、こんな議論が進むようなことを黙って見ているわけにはいかないと思うんですけれども、大臣、認識どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたとおり、規制改革会議は規制改革会議として、公取は公取としてそれぞれお考えがあっていろいろお考えを発しておられるのだろうというふうに思いますが、さっき申し上げたとおり、高齢者にとってプラスになるのか、それから介護で働いていらっしゃる方々にとってプラスになるのか、そしてまた高齢者の、要介護者の家族にとってプラスになるのかと、そういうところから我々はいつも考えていかなければいけないということで、私ども、そもそも公取から直接この御要望を受けたことはございませんので、これはこれとして公取の自らのお仕事ということなんだろうと思いますし、規制改革会議は改革会議でいろいろ御議論をされるわけで、それに対して私どもは言うべきことは言っていくわけでありますから、当然、議論をさせていただくときには議論をしっかりさせていただくと、こういうことであります。
○倉林明子君 いや、公取の提言と、だから規制改革推進会議の、閣議決定になってしまったら全然違うものになるんじゃないですかと。だから、今の段階ではっきり意見としても上げるべきだという趣旨ですので、受け止めていただきたいと思うんですね。 私、この混合介護の議論というのは、ここだけじゃなくて、今月の十日、小池東京都知事が、混合介護を可能とするために国家戦略特区を活用する、今月中にも政府に提案すると表明したと各紙報道しておりました。年度内にも解禁という報道さえあったわけですが、そこで内閣府に確認したいと思います。 都知事の要請で、東京特区推進共同事務局、これ東京にだけできたものですけれども、資料の三枚目に付けております。構成員は、東京都が八名、内閣府が八名ということで、同人数で構成したものとなっているわけです。既にこうした事務局も設置され、都知事の発言もあった。つまり、混合介護、これを年度内に解禁させるという方針なんでしょうか、内閣府の方から答弁をお願いします。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 今御質問のような方針が決定されたという事実はございません。現在、東京都において混合介護について検討中の段階と聞いているところでございます。
○倉林明子君 これも、特区で解禁ということになっていきますと、私、公的介護保険制度、ここに大穴を空けることになるんじゃないかというふうに思うんですね。公正取引委員会の提言、規制改革推進会議、都知事の提案、これいずれも混合介護の推進ということになっているわけです。混合介護導入へどんどん話が進んでいること自体が重大な問題だというふうに受け止めております。 改めて、この混合介護の導入で検討されている公取や規制改革推進会議での議論が進んでいるこの混合介護の中身で、介護分野の問題解決、本当にできるんだろうかと。ここ、しっかりやっぱり検証して厚労省としても発言すべきだというふうに思っているわけです。 公正取引委員会の提言によりますと、同居人の家族の食事も一緒に作るサービス、ヘルパーの指名料、先ほど紹介したとおり具体的に挙げられております。つまり、差額の料金を自由に徴収できると、これを想定しているわけですね。介護保険の利用料負担に加えて別料金を払ってでも使いたい、こういう人だけが使えるサービスに私はなるんじゃないかと思います。 大臣、こういう混合介護を使いたい、してくれというような要望というのが具体的に厚労省に届いているんでしょうか。公取からは聞いていないということでしたけれども、いかがですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 委員からお尋ねのありました要望でございますけれども、今般、公正取引委員会から提案がありました、向こうの言葉で言いますが、混合介護の弾力化という同じ内容の要望でございますけれども、そうしたものが行われていたことは把握をいたしておりません。
○倉林明子君 これは本当に利用者とか家族とかそういうところから出てきた声だとは到底思えないんですね。要望もしていないのにこういうことが出てくると。これが本当に現実になってくると、私、思わぬサービス料の請求とか今起こっているような消費者トラブル、これが介護のところでも発生しかねないという懸念は拭えないというふうに思うんです。 介護保険は、医療と異なりまして、先ほど若干説明もありましたけれども、要介護度ごとに介護サービスの支給上限がある。ただし、それを超えたサービスについては全額負担すれば利用できるという制度設計、仕組みになっているわけですね。今でも、必要な人、使いたい、使える人について言えば、負担が可能であれば、いわゆる保険を超えた、保険の上限額を超えたサービスというのは使える制度設計だということです。 そこで、確認したいと思います。利用額の上限額に対する、ここが天ということに対して、利用率は一体どうなっているか。また、上限額を超えて実際に全額自己負担でサービスを使っている、こういう要介護者の割合はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 在宅サービスにつきまして、利用者の状況に応じた適正なサービスを提供する観点から、要介護ごとに、先生御指摘のとおり、区分支給限度基準額というのを設定しているところでございます。 御質問がありました一点目でございますけれども、区分支給限度基準額に対して受給者一人当たり平均的にどのくらい使っているかということだと思いますけれども、ちょっと全てについてはお答えすると煩雑なので、幾つか例を言いますと、要支援一の方は三九・四%、要支援二の方は三四・三%、要介護一の方は四二・四%、飛びまして要介護五の方は六一・八%ということになってございます。 また、二つ目の点でございますけれども、この支給限度額を超えて自己負担している方の利用者に占める割合ということだと思いますけれども、こちらについては、二十七年四月時点で、要支援一の方は〇・二%、要支援二の方が〇・一%、要介護一の方が一・〇%、要介護五の方は二・九%でございます。全体を平均すると一・三%という数字になってございます。
○倉林明子君 現状でも、制度はあるけれども負担できないから使えないという声が圧倒的に多いですよ。実際、上限額まで使えていないと、これが利用者、高齢者の実態だということだと思うんです。 厚生労働省の二〇一五年国民生活基礎調査によりますと、高齢者世帯の生活意識、苦しい、これが五八%です。二〇一三年の総務省の統計、これも見てみますと、高齢無職世帯、この一か月の収支は、可処分所得が十八万七千九十八円、一方、消費支出は二十四万六千八十五円、つまり赤字なんですね。毎月六万円近い赤字が出ていて、それは貯金を取り崩すなどして賄っていると、これ総務省の調査結果であります。 今、具体的に向こうの方で検討進んでいる混合介護、この新たなメニューが自由料金で使えるようになるんだというふうに言われても、手が出せないというのがこの要介護者、家族の実態じゃないかというふうに思います。大臣、認識いかがでしょうか。いや、大臣に聞いています、今。
○国務大臣(塩崎恭久君) 東京都が国家戦略特区を活用して今御指摘の可能性を検討されるという報道は存じ上げておりますけれども、そもそも特区提案の内容について私どもは直接受けているわけではございませんので、なかなかお答えすることは私どもの立場としては今の段階は難しいというふうに思っております。
○倉林明子君 ちょっと答弁書が違っていたんじゃないかと思うんですよね。もう一回確認してもらえません。特区のことは、特区についての認識、聞いていないですよ。 高齢者の生活実態調査の政府の統計データを御説明した。それについて、高齢者が今新たに買えるようなサービスメニューを保険内、保険外でセットにしたらもっと使えるようになるというような提案になっているけれども、高齢者の家計実態はそんな実態じゃないじゃないんですかと、高齢者の生活実態について聞いたんですね。蒲原さんはいいですから。
○委員長(羽生田俊君) じゃ、まず、実態を蒲原老健局長から。
○政府参考人(蒲原基道君) 済みません。具体的な実態は今お話があったということでございますけれども、こちらの今公取の提案する中身につきまして、公取からは、ペーパーでございますけれども、先生お話のとおり、これから恐らく規制改革委員会の方でも具体的にいろんな動きが出てくるというふうに認識しておりますし、特区の方は確かにまだ動きがないという話なので、我々としては、具体的な中身について、どういうことをどういう観点で検討していくかということがまだ向こうからも示されていないと、こういう状況でございますので、今なかなか具体的には申し上げられませんけれども、基本的なスタンスとしては、先ほど来大臣も申し上げておりますけれども、やはり利用者側の視点に立ってきちっとやっていくということであろうかというふうに思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの利用実績を見てみれば、つまり限度を超えて自費で払っているのが随分小さい数字でありました。 そのことを考えてみれば、また限度まで達していないところがたくさんあるというさっきの数字がありましたとおり、今直ちに、どういうニーズがあるからこういう規制改革の中での議論が出てくるのか、特区の中で出てくるのかということは、我々つぶさに分からないというところで、もうどうしてもこれができないので困るということがあるのかなというと、それは今の介護保険制度でも多様な介護ニーズに対応できるようになっていて、現在でも保険対象サービスと保険外のサービスを組み合わせることが可能なわけでありますけれども、それがさっきのような状態ということであれば、よくどういうことをお望みなのかということは聞いていかないといけないのかなというふうに思います。
○倉林明子君 公正取引委員会が提案している混合介護というこの中身というのは、私は、介護保険の、要介護者の尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすると、これ基本理念ですよ、これと矛盾するんじゃないかと思うんですよ。 それ、どうお考えですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、今の制度自体でできないわけではない、この保険対象と対象外というものの、そのサービスの組合せでありますから、それはできるわけですけれども、さっき申し上げたように、我々にとって大事なのは、要介護者本人にとってプラスがあるのか、そして家族にもプラスがあるのか、働いている人たちにもプラスがあるのかというような観点からいかなきゃいけないと思いますが、こういうことがもし進んでいくと、不明瞭な形で保険対象サービスとの差額が徴収をされてしまう可能性もある、さっきちょっとお触れいただいたような消費者問題が起きるんじゃないかということであります。 それから、事実上、保険外負担をしないとサービスが受けられなくなってしまうようなおそれが起きないかというような懸念もあって、さっき申し上げたとおり、利用者や家族や働いている人たちにとってプラスかどうかということをよく考えていきたいと思います。
○倉林明子君 私、強制的に介護保険料というのは徴収しているわけですよ。利用できるサービス、これを削って、負担を増やして、利用できなくすると、こんな議論ばっかり聞こえてくるわけですね、今の政府の検討状況というのは。挙げ句の果てに、これ使いたければ市場から買えと、これは保険制度の、私、解体につながる暴挙だと思います。 加速しているこんな混合介護の議論については、私は、所管する、公的介護保険制度に責任を持つ大臣として、こんな議論には待った掛けるべきだと思います。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、まだ具体的に何も聞いていないものですから、どういうことであるのかはよく分かりませんが、さっき申し上げた基本的な考え方は申し上げたとおりで、何しろ御本人と家族と働いている人たちに本当にプラスかということが一番大事だろうというふうに思います。
○倉林明子君 私は、公取は、実際には法的根拠もないけれども独禁法の定めもあってこういう提言はしているんだと、入れるか入れないかは厚生労働省の所管なんだということで出してきたということなんだけど、私は、こういう提言がどんどん広がって、今、規制改革推進会議とか特区とかいう話になっているわけで、必要な人が可能な負担で利用できる介護保険制度、公的介護保険制度に改善してほしいと、これが圧倒的な国民的な要求ですよ。 こういう逆行するような混合介護、こういうのは認めるべきではない、公取は提言は撤回する、規制改革の議論についてもやっぱり厚生労働省がしっかりその議論を主導するんだと、その責任を果たしていただきたい、これを強く求めて、今日は終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は、福島先生と順番を変わってトリではございませんですけれども、皆様方お疲れのところ、少しお付き合いいただきたいと思っております。 私、月間でなくても毎回毎回のように過重労働を扱っておりますので、今日はちょっとその「等」というところをやらせていただきたい。それも、鉄は熱いうちに打てではないですが、今日皆様方に資料をお配りしておりますが、実は、今月十一日、大変な大失態を厚労省はいたしました。社会保障審議会の障害者部会において、車椅子にて出席予定だった委員が会場に入れず出席を断念した。私はこれを見て唖然といたしました。 本来であれば、共生社会というものを掲げて、それを実行するための施策をまさに立案している厚労省としてあってはならない事態を起こしてしまった。私は、しっかりこれは一回大臣から、この事件についての見解をお伺いしたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。この審議会自体が大臣の諮問機関でございます。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今月の十一日に開催をされた社会保障審議会の障害者部会、ここで、この会場に、外部の会場でございましたけれども、会議室に入るまでに階段を上らなければいけないというあり得ないことが、よりにもよってこの障害者部会の審議会の出席に関して一部委員が出席を断念せざるを得なくなったと。極めて厚労省としても恥ずかしいことが起きてしまったと思います。 厚労省事務局が事前に会場施設がバリアフリーになっているということを確認をしなかったということで、現場確認を行っていなかったことが原因だというふうに我々も承知をしているわけで、極めてあってはならないことだと思っております。四月に障害者差別解消法が施行されたばかり、障害者施策を議論する審議会、こういうことで極めて不適切なことが起きたと思っております。 会議に出席できなかった委員の方々には、即日、担当部局から謝罪をしておりますけれども、私からも申し訳ないというふうに申し上げたいと思います。再発防止の徹底を図っていきたいというふうに思っておりまして、既に私も原局の方にそのように指示をしております。 十一月の十五日付けで官房長から、厚生労働省内の全部局長に宛てて通知を出しました。障害のある方などが支障なく会議に参加、傍聴できるように対応するように徹底をいたしたところでございまして、同様の事例が二度と起きないようにしてまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この新聞記事にもあるように、参加予定であった委員が、世の中がそうなっているので驚かないよというようなコメントを寄せていらっしゃるんですね。厚労省、おまえもかということなんですよ。 結局、厚労省の今までの体質というものがまさにこの事件につながったということで、私もいろんな議論を今日はさせていただきたいと思っております。 先日、私、この厚生労働委員会でも、障害者のがんというものについて、まだまだというか全く審議をされていないということについて議論をさせていただいたところで、調査をするということ、大臣からも御答弁いただいたところでございます。 私も、実は、がんば聾という団体の皆様方にヒアリングをしてまいりました。聾なんですね。ですから、それと掛けてがんば聾と、がんの聾患者の皆様方です。そういたしましたら意外なことが分かってまいりました。 例えば、抗がん剤を打つときには必ず点滴をいたします。点滴を打つということは、手話が使えなくなるんですね。ということは、彼女たち、彼らは言葉を失ってしまうんです。どんなにやろうと思っても、結局、看護師さんは若しくはドクターは太い血管を求めて打ってしまう。そうしたら、私たちは点滴を打たれている間、全く話ができないんですという、こういう事実もありました。 例えば、感染予防だといってマスクをします。マスクをすると、手話をしながら、結局、表情を読んで口を読まないと全く意思の疎通ができないんですね。手話だけでやっているわけではありません。ということは、マスクをされてしまったら意思の疎通がまたできないということでお願いをしても、感染予防だということで院内で決まっていますので、これを外すわけにいきませんと、こういう会話が外来や病棟で行われているそうなんです。 挙げ句の果てには、私もびっくりしました、抗がん剤治療というものはやっぱり危険なので、電話ができない方にはここの施設では実施することができないと断られた方までいらっしゃったそうなんです。こんな悲惨なことが実際に現場で起こっている。 今、三時間待ち三分診療と言われておりますが、手話を介しての診療というのは、手話を介すということだけれども、三分の時間があったとしても一分ぐらいのものしかやり取りができないんですね。ですから、もっと余裕を持って私どものために時間を割いてもらえないかと言っても、もう次の患者さんがいるからもうさっさと出てくれと、そういう態度だと。 やはり聞いたらなるほどと思いませんか、皆様方も。私も聞いて初めて、あっ、そうかと気付くことが多かったんです。でも、ちょっとした心遣いで変わることなんです。ですから、知っているのと知らないとではやっぱり大きな差で、これを聞いたことがある、読んだことがあると思ったら、次からそういう方がいらっしゃったら、診療生かせるはずなんです、治療に生かせるはずなんです。 MRIに入って、ある方は、好きな音楽は何ですかと聞かれた、なぜ好きな音楽を聞くのか、MRIの機械に入っている間怖いから皆様方に音楽を流す、その方、聞こえないのに何を言っているんだろうと。やっぱりこういうちぐはぐな会話が医療現場で行われている。だからこそ、私は簡単なことだと。だから、そういうことを羅列して医療現場に配付するだけでもこれは随分違ってくるんじゃないか。 窓口の方が大丈夫ですかというような手話を使っていただいただけでもすごく安心をした、簡単な言葉かもしれないけど、私たちのことを理解しようと思っている方が窓口にいてくださる、こんなにうれしいことはなかったという言葉も私聞いてまいりました。 ですから、今日、大臣にお願いしたいのは、まず最初にそういう簡単なことです。ですけど、知っているか知らないか、これは大きな違いが出てきますので、そういう調査も、ゴールは手引を作る、それは簡単な手引でも構いません、こんなに分厚いものは必要ありません。ですから、そういうものをゴールとして、今回調査も行っていただいて、がん医療だけではなく、もっとがん以外の医療にもちゃんと波及できるような、そういう対策にしていただきたいんですが、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今月の八日の厚生労働委員会で、先生から、障害のある方ががんに罹患した場合の問題点についての御指摘をいただきました。必要な対策を検討したいということを申し上げて、ヒアリングを行うことをお約束をしたわけでありますが、今年の一月に厚労省も障害者差別解消のための措置に関する医療事業者向けのガイドラインというのを作成をして、聴覚障害者に対して文字表示などにより目で見て分かる情報を提示するなどの障害特性に応じた合理的配慮の具体的な事例、これをお示しをしたわけでありますが、また、今後ともその周知に努めるということで必要な改善を図っていきたいと思っております。 しかし、今お話があったように、いろいろ気が付かないところで不行き届きなところがどうもあるんではないかということで、もうむしろあるというのが間違いないことだろうというふうに思います。医療機関を受診する障害者は、障害特性がそれぞれあって、それとともに疾患もまたいろいろ、がんの方も、がん以外の方もそれぞれであります。 そういうことで、医療機関でどのような対応が行われているのかの現状を把握をするとともに、障害のある方が安心して医療を受けることができる環境というのは何なのかというのはもう千差万別でありますから、かなり細かな配慮の行き届いた調査をした上で対応をしていかなければいけないのではないか、それも具体的な方法として考えていくということが大事なのかなというふうに考えておりますので、心して対応してまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 皆様方にも資料二をお配りいたしておりますけれども、このようなガイドラインを作ってくださっておりますが、余りにも抽象的過ぎるんですね。ですから、これを見て医療者がはっと気付かないんです。ですから、先ほども申しましたように、こういったポケットに入るような紙一枚でも結構です、こういうことが必要なんだよと。特に情報格差が起こりやすいような聴覚障害者、視覚障害者の皆様方、バリアフリーというようなものはかなり建物の中では進んできたんですけれども、情報保障という意味においては、まだまだ医療機関はこれは遅れていると言わざるを得ない状況でございますので、お願いしたいと思います。 今日は、政務官にもいらしていただきまして、ありがとうございます。実は、やっぱりこういうことを教育の時点から取り入れていくというのはとても大事なことだと思っております。ですから、医療現場に出たときにそういう若者がどんどん育ってきてくれる、それをまた知らないドクターがそれをまねしてということでとてもいい循環が私は生まれると思いますけれども、こういった医療者の教育課程においても、今のようなお話であったり、もっと障害者と触れ合う機会をつくっていただきたいと思うんですが、御意見いただけますでしょうか。
○大臣政務官(樋口尚也君) 先生御指摘の医師や看護師等の養成課程において障害者が不安を抱えずに医療を受けられる心遣いについて学ぶことは、御指摘のとおり大変重要なことだというふうに認識をしております。 医学教育におきましては、卒業時までに学生が身に付けておくべき必須の能力の達成目標を提示した医学教育モデル・コア・カリキュラムの中で、患者の個人的、社会的背景等が異なっても分け隔てなく対応できること等が設定をされております。これに基づき各大学において、例えば心身障害者施設での実習を通じ、医療従事者として責任ある態度や価値観を身に付ける取組を行っております。 また、看護学教育においては、学士課程において、コアとなる看護実践能力と卒業時到達目標において、障害を持って生きること、ノーマライゼーション、ソーシャルサポート、社会資源等が教育の内容として提示をされております。これに基づきまして各大学において、例えば障害者施設での実習を通じて障害者への支援等について学ぶ取組を行っております。 文部科学省といたしまして、これらの取組など幅広い学びを通じて、引き続き優れた医師や看護師等の養成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 本当に、誰も意地悪をしようと思っているわけではなく、ただ知らないだけなんです。具体的なことをちょっとでも知っていれば、それを実行することによって本当に安心をなさる。まずは、私は安心をしていただきたいと思って今日はお願いに上がりました。 実は、それだけではないんです。厚労省はもう少し障害者のことを考えていただきたいという資料を資料四、資料五、資料六で準備をいたしております。先日議論をいたしました年金機構、これ、ねんきんダイヤルというものがございます。まさに十一月は過重労働解消キャンペーン期間です。過重労働解消相談ダイヤルというものがここにございます。資料六、自殺予防週間でもこのようなものを出しておりまして、ここもこころの健康相談統一ダイヤルと、全てダイヤルでございます。 私は、聴覚障害者の方から指摘を受けて初めてこれ気が付きました。実は、障害者の皆様方、有期契約の方が多いです。過重労働もされていて、そしてサービス残業もされていても、なかなか相談できるところがない。次につながらなかったらという不安がいっぱいだ、だけれども今回こういうものを見てとてもうれしかった、でも、これダイヤルしか書いていなくて、自分たちにはこれ関係ないものなのか、自分たちは相談できるところはないのかと。 この日本年金機構もそうでした。ダイヤルしかないので、聴覚障害者の皆様方はここにアプローチすることができません。自殺予防週間、これ中途聴覚障害者の方々に話が及びまして、実は、今まで聞こえていたものが聞こえなくなる、こんなに苦しいことはない、これ何名の方もやっぱり自殺を考えるときがあったというふうに話がございました。でも、このポスターなんかを見て、やっぱりダイヤルじゃないか、私たちがダイヤル、ダイヤルといって、いろんなところでキャンペーンを厚労省は打ってくれるんだけれども、いつもファクスだとかメールアドレスがなくて、アプローチができぬまま置いていかれていますという御意見がございました。 やはりこういう姿勢からして見詰め直すべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘、数々いただきましたけど、そのとおりだと私も思います。 聴覚障害の方について、その障害特性から他者とのコミュニケーションに配慮が当然必要となっているのにもかかわらず、今お話があったように電話番号しか書いていないということで、ファクス番号あるいは今メールのアドレスのこともお話をいただきましたが、そういう配慮ができていないということであります。 このねんきんダイヤルについて、各種手続の相談が進む分かりやすい案内とするために、ホームページ上の案内で文書やファクスあるいはメールでの相談方法を併記するなどの早急な改善がやはり必要だろうというふうに思っておりまして、日本年金機構には既に指示をしたところでございます。 その他、各種相談窓口が今御指摘のようにありますので、ファクス、メールも含めて必ず対応をしていくように、障害者の立場をしっかり踏まえた上の対応というものをやっていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 是非お願いを申し上げます。こういうところから変えていくと、多分、最初に紹介したような事件というものは起こらなくなるんじゃないでしょうか。 そこで、いろんな省庁の取組を私も調べました。資料三のこの写真を御覧いただきたいと思います。これは、内閣府で実施されております障害者政策委員会の一幕でございます。正式な議事録が確定するまでホームページでこのように動画、字幕、手話を用いてウエブサイトに上がっているんですね。私もこれを見て感激をいたしました。障害者が関わるこういった政府の会議たくさんございますけれども、このように充実したものを見たのは初めてでございます。 今日は審議官にもいらしていただきまして、どのような取組をなさっていらっしゃるのか、そして、このような取組を横の展開をするためにも、是非私は今日皆様方に御紹介いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(和田昭夫君) お答えを申し上げます。 障害のある方にも審議会に委員として参画したり傍聴や視聴を行っていただけるようしっかりと情報保障を行うことは、非常に重要なことだと考えております。 ただいま議員御指摘いただきましたように、障害者政策委員会には多数の様々な障害種別の方に御参加いただいておりまして、必要な情報保障を行うため様々な取組を行っているところでございます。 具体的に申し上げますと、例えば事前に配付する会議資料につきましては、読み上げソフトに対応したテキストデータや点字資料も併せて作成する、バリアフリー対応の会場を選定する、手話通訳者や要約筆記者などを配置する、会議の発言に当たっては、これは発言者の方に御協力をいただいてのことではございますが、結論を先に述べるとともに内容を簡潔にまとめていただく、手話と字幕を用いた動画を、今御指摘もございましたが、ホームページで公表する、こういった取組を行っておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 全ての審議会をそうしろとは申しませんけれども、せめて障害者の皆様方のことに関して議論している場面というのは、私は他省庁でもこのような取組を少しでも導入すべきであると考えますし、そのために障害者差別解消法というものが作られたのではないかと思うんですが。 そのために私は内閣府さんにもお願いしたいのが、やっぱり他府省庁にも働きかけをして、こういった取組というものをもっともっと展開していこうじゃないかというように手を取り合っていただきたいんですが、いかがでしょうか。審議官、お願いいたします。
○政府参考人(和田昭夫君) ただいまもお答え申し上げましたけれども、審議会において必要な情報保障を行うことは非常に重要と考えておりまして、本年四月に施行されました障害者差別解消法でも、こうした情報保障を始め障害者に対する合理的配慮の提供が各行政機関に義務付けられているところでございます。 内閣府におきましては、昨年二月に閣議決定していただきました障害者差別解消法に基づく基本方針におきまして、合理的配慮の具体例として、筆談、読み上げ、手話などによるコミュニケーション、分かりやすい表現を使って説明するなどの意思疎通の配慮を示したところでございます。 これらを受けて、各省庁でも職員向けの対応要領を作成されたところでありまして、その中では、合理的配慮に当たり得る意思疎通の配慮の具体例も掲げられております。 各省庁の審議会におきましても、これらを踏まえつつ、その内容や出席者等に応じて必要な情報保障に努めているものと考えておりますけれども、内閣府におきましては、これまでのこうした働き方に加えまして、合理的配慮等の具体例を収集、整理し、ホームページ上で公開しております具体例データ集の合理的配慮サーチの充実を図るなど、こういった取組を通じまして、審議会における情報保障を含め、適切な合理的配慮の提供が一層進んでまいりますよう今後も力を尽くしてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も厚労省が黙って見ているわけではないということは存じ上げております。厚労省も聴覚障害者のコミュニケーションの支援機器というものを購入して、それを提供しているということも存じ上げておりますけれども、結局宝の持ち腐れに終わってしまってはなりません。ですから、もっと実際に会議を見に来てほしい、そして会議に参画してほしいという環境を整備するところから始めていただきたいと思っております。 厚労省というのは、やっぱり医療、介護、福祉だけではなくて、労働問題においても障害者を扱っている大変重要な省庁でございます。ですから、今、内閣府の取組、本当に予算も伴って大変なものだと思います。ですけれども、何かの形で横の展開ができるように大臣努めていただいて、今回の事件の信頼回復というものにも私はつなげていただきたいと思うんですけれども、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら、この審議会などで議論を国民にフルオープンにしているわけでありますから、国民の中には障害を持っていらっしゃる方も含まれるというのは当然のことだというふうに思います。それが徹底できていないというのは、特に厚労省は障害者施策を扱っている、そういう立場でありますので、これはそういうこと、後れを取ってはならないというふうに思います。 御指摘の音声、動画等を公開することについては、今るるお話のありました内閣府の障害者政策委員会の取組も参考にしながら、私どもとしても、少なくともまずは今回問題となった社会保障審議会障害者部会、ここから、次回の部会からちゃんと対応をして、今おっしゃった、御指摘をいただいたような対応を導入をしていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も、障害者の皆様方といろいろ実際に会話をするようになって、医者では気が付かなかったところというものを本当に細部にわたるまで今要望をいただけるようになりました。それはやはりなぜかというと、私は厚生労働委員会に所属しているからです。ここで何か発言してもらったら変わるだろうというすごい希望を持って私どものところにも声を寄せてくださいます。 ですから、厚労省に対する期待ってすごく大きいんですね。厚労省が動くからこそ、自分たちの生活が安定をするし、そして安心して医療、介護、様々なサービスも受けられるんだと。ですから、私は、やはりここ、しっかりこのとりでは守って、そういう障害者の皆様方が困らないというよりも、それを先に行く取組というものを厚労省、今後、私としても、もちろん障害者の皆様方も望んでいらっしゃいますので、御協力いただきたいと思います。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は順番を変えていただいて本当にありがとうございました。感謝をいたします。 ちょっと順番を変えて、まず障害のある子供の保育の実態調査についてお聞きをいたします。 五月二十四日、この厚生労働委員会で、障害のある子供の保育の実態調査をやるべきではないか、それやっていないということなので、障害のある子供を持っているお母さん、お父さん大変だし、子供も大変なわけで、是非実態調査をしてほしいという質問をしました。そうしますと、実態をきちっと把握して適切な施策につなげてまいりたいという答弁がありました。把握内容と施策の実行はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今御指摘いただきましたように、今年五月二十四日の本委員会で議員からの御質問に対して調査を私どもの方から申し上げました。今、実情といいましょうか、現時点において、この実態の把握のために、二十八年度の予算事業であります調査研究事業を活用しておりまして、この公募で対処、実施をしていただくのを決めるという手続を経て、十月四日に補助事業者を決定したところであります。 現在、その決まりました補助事業者との間で、この委員会でもお取り上げいただきましたように、障害児保育に係る職員配置状況ですとか保護者の就業状況などについて、その調査項目をどういう形で整理をするかというのを詰めをしておりまして、その詰めをさせていただいた以降、自治体あるいは障害のあるお子さんを持つ保護者の方へのアンケートなどをしまして私どもとしては実態を把握してみたいというふうに思っております。 スケジュールとしましては、ちょっといろいろな手続でこの時期になってまだ事業者が決定して調整をしている段階ではございますが、今年度内にその結果をまとめて整理をさせていただきたいというふうに思っておりまして、それを踏まえて次のステップへ進めてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 厚生労働省が障害のある子供の保育の問題、何に悩んでどうかという実態調査をしていただければ、そこからまたどういう施策を打たなければならないか、出てくると思います。アンケート、調査、研究とその後の展開を本当に期待をしておりますので、また取り上げさせていただきたいと思いますので、是非頑張って、よろしくお願いいたします。 次に、雇用の中で、無期転換ルールのことについてお聞きをいたします。 これは、労働契約法十八条で、有期の非正規雇用であった場合に五年間たつとそれが無期に転換するという労働契約法十八条の問題です。これはこの厚生労働委員会で成立させた法律で、どういう状況なのかということについてお聞きをしたいというふうに思います。 JILPT、独立行政法人労働政策研究・研修機構が五月三十一日に発表した改正労働契約法とその特例への対応状況及び多様な正社員の活用状況に関する調査によると、労働契約法十八条の施行を受け、通算五年以前ないし通算五年超の段階で無期転換にすると答えた企業は六割以上に上っております。厚労省の実態認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。 今御指摘のありました平成二十七年の独立行政法人労働政策研究・研修機構による調査によりますと、有期契約労働者を雇用している企業のうち、二〇一二年八月の労働契約法改正以降に有期契約労働者から無期契約労働者への転換を行ったと回答した企業は三四・〇%となっております。
○福島みずほ君 では、逆に、五年を迎える前に雇い止めをするという企業はどれぐらいの割合になるのでしょうか。その結果、どれくらいの人数の有期労働者が雇い止めされて職を失うことになると予想しているのでしょうか。厚生労働省としては、その具体的な対策をどのようなふうにやるのでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 御質問のありました五年を迎える前に雇い止めをする企業が具体的にどのくらいあるかということでございますけれども、これは予測することが難しいのではないかというふうに考えているところでございます。 そういう中で、厚生労働省といたしましては、まずはセミナーの開催あるいは企業向けのハンドブックの活用により積極的な周知啓発を行っていきたいというふうに考えております。また、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合には、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導をしてまいる考えでございます。
○福島みずほ君 五年たつと無期になるということで、様々な大学や様々な研究機関、様々なところで五年以内に雇い止めをするということが今本当に広がって、その声が具体的にたくさん寄せられています。 例えば、次のようなケースは国としてどのような指導、対策をして有期労働者の雇用の安全を図るつもりなのか。例えば、一、五年を超える手前で雇い止めをする場合。二、五年を超える前に労働条件を下げて更新する旨を使用者が申し込んだ場合。三、五年を超える前に更新しない旨を一方的に使用者が通告する場合。四、五年を超える前に不更新とする旨の合意書を締結した場合。というか、よくあるのは、五年を超えないように、不更新条項をその前の更新のときに入れてサインをさせる場合というのはよくあります。五、契約当初から更新期間、更新回数の上限を五年までと設定する場合など。いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。 今御指摘をいただいた五つのケースでございますけれども、これにつきましては、厚生労働省といたしまして、無期転換を避けることを目的として無期転換申込権が発生する前に雇い止めをすることは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいとは言えないというふうに考えているところでございます。 したがいまして、全国でこの無期転換ルールを始めといたします労働契約法に関する今申しましたセミナーを開催しますとかハンドブックの活用によりまして、まずは、無期転換によって雇用の安定がもたらす働く方の意欲とか能力の向上、あるいは企業活動に必要な人材の確保、そういったことに寄与するという、そういったメリットがあるわけでございますので、こういったセミナーで今申しましたようなメリットをまず説明するということに取り組んでおりますし、労働契約法第十九条に規定をされております雇い止め法理についても、御留意をいただいて慎重に御対応いただきたい旨の周知啓発を行っているところでございます。
○福島みずほ君 二〇一二年七月三十一日のこの厚生労働委員会において、西村智奈美副大臣、当時は、「法案が成立した際には、不更新条項を入れさえすれば雇い止め法理の適用が排除されるといった誤解を招くことがないように、従来の判例法理が変更されるものではないということを、解釈通達ですとかそれからまたパンフレットなどを作成いたしまして、明確に周知したいというふうに考えております。」と答弁しております。 不更新条項は問題であるという通達あるいはパンフレットなどを出されているんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘いただきました点でございますけれども、無期転換ルール、それからいわゆる雇い止め法理などについて定めました改正労働契約法についてでございますけれども、平成二十四年八月十日付けで都道府県労働局長宛ての通知を発出しているところでございます。
○福島みずほ君 でも、それはなかなか守られていないんですね。先ほども、そういう事案があれば、あるいはセミナーを開催している、あるいは各都道府県に対して通知を出したとあるんですが、現場では、やはり更新しない、五年前に何とか雇い止めをしてしまうというものが横行しているというふうにも思っています。これに対してどう今後も対応されるおつもりなのか、教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 今申しましたセミナーの開催とか企業向けのハンドブックの活用などによります周知啓発、これに加えまして、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合には、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導をしていきたいと思います。
○福島みずほ君 そうしますと、こういう問題を抱えた、問題ではないかと思った労働者は、労働局にというか、各地の労働基準監督署、様々なところに行けばいいということですか。
○政府参考人(山越敬一君) 各地の労働局で対応させていただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 そうしたら、御存じ、これ、いろいろな大学や研究施設や様々なところで五年前の雇い止めが起きております。そうすると、これ、各地の労働局でしっかり取り組んでくださるよう、本当によろしくお願いいたします。うんと。じゃ、もう一回、決意、お願いいたします。
○政府参考人(山越敬一君) 先ほど申しましたように、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合におきましては、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導に取り組んでまいります。
○福島みずほ君 これは本当によろしくお願いをいたします。また、無期に転換した後の労働条件は、同一労働同一賃金できちっと労働条件が上がるように、これもまたよろしくお願いいたします。 次に、被爆の問題についてお聞きをいたします。 お手元に配付資料を出しておりますが、長崎原爆の被爆地域の問題です。これは、長崎市議会などで同僚議員である池田章子市議会議員やいろんな人たちが取り組み、御存じ、裁判も起きている問題です。 長崎の被爆地域は、被爆当時の行政区画などを基に国が指定しており、爆心地から南北に各約十二キロ、東西に各約七キロと細長い形をしております。被爆地域を行政区域で区切ることは問題ではないか。 これを見ていただくと分かるとおり、丸、同心円でやっても行政区画でやっているので、行政区画でやっているんですね。ただ、行政区画と実際の被爆は全く違うわけで、こういう長崎市を中心に行政区画でやることには何の科学的合理性もないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) お答えします。 長崎の被爆地域につきましては、昭和三十二年の原爆医療法制定時に、当時の科学的知見に基づきまして、爆心地からおおむね五キロの範囲において指定をされたわけでございますけれども、既存の行政区域の範囲を考慮したために旧長崎市につきましては市全体が指定され、この爆心地より南に十二キロなど細長い形になったというものでございます。
○福島みずほ君 しかし、配付資料を見ていただけば分かるとおり、根拠がないんですよね。行政区画で基本的になっているので、これでなぜこの地域が限定されるのか。 今答弁で当時の科学的知見に基づいてとおっしゃいましたけれども、それはもう範囲を見直すべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 被爆区域の拡大につきましては従来から長崎市などからも要望は受けておりまして、これまで被爆地域の外の地域について様々な調査検討を行ってきたところでございます。 被爆地域の指定につきましては、昭和五十五年の原爆被爆者基本問題懇談会報告書の中で、「被爆地域の指定は、科学的・合理的な根拠のある場合に限定して行うべき」とされております。健康影響の観点から問題となる量の放射線被曝があったという科学的知見は得られていないということで、被爆地域の拡大を行うことは困難であると考えているところでございます。
○福島みずほ君 しかし、厚生労働委員会の皆さん、いかがでしょうか。この行政区域でこのようにやることに何の根拠もないと。つまり、福島東電原発事故で明らかになったように、別に市で、そこについ立てがあるわけではありませんから、何の合理的根拠もないんですね。 今回、原発事故でようやく内部被曝が広く知られるようになりました。被爆体験者の方々が訴えているのはまさにこの内部被曝です。長崎原爆のキノコ雲は東西南北二十キロメートルに伸びました。このキノコ雲の下は放射性降下物が降り注いだ空間です。その地域にいた人たちは、今日のような情報を一切与えられず、避難勧告もなく、放射性降下物の充満した中で呼吸をし、灰の降った水を飲み、灰をかぶった野菜を食べ、灰で子供たちが遊んだり実はしてしまいました。内部被曝をした方たちです。被爆から七十一年たった今も被爆者としての支援も受けられないまま放射線後障害に苦しんでいます。今こそこれは考えるべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) いわゆるその被爆体験者の方につきましては、原爆投下時にその被爆地域でなかった地域にいた方でございまして、被爆者ではなくて被爆者援護法に基づく援護施策の対象にはなっておりません。 この被爆地域の拡大につきましては、これまで行われた様々な調査でも、現在の被爆地域より広い範囲で健康影響の観点から問題となる量の放射線被曝があったという科学的知見が得られていないために、これは難しいと考えているところでございます。 ただ一方、その被爆体験者につきましては、被爆を体験したことに伴う精神的影響が認められているとの検討会報告を受けまして、平成十四年度から、その精神的影響、精神疾患及びその合併症に対する医療費助成等を行っているところでございます。
○福島みずほ君 繰り返し言いますが、行政区画で決められるものでもない、そしてキノコ雲は広がって、黒い雨が本当に降り、しかも内部被曝が広がったわけです。私たちは今、内部被曝の問題を分かっていますが、実際、灰を、あの中で暮らしたわけで、そのことにやっぱり対応すべきだというふうに思います。新しいしっかりした科学知見に基づいてやっていただきたい。 被爆者体験支援事業なんですが、爆心地から十二キロメートル以内で被爆しているにもかかわらず、行政区域という不合理な線引きによって被爆者と認められず、被爆体験者という奇妙な名称を与えられたたくさんの長崎市民がいます。この方たちは、原爆症と思われるがんを患い、家族を白血病で亡くし、今も健康の不安を抱え、多くの病を抱えているにもかかわらず、いわゆる援護法の外に置かれ、放置されている市民の方たちです。 被爆地域是正の第一歩として考えられた苦肉の策ではありますが、三年で事業は後退、精神医療受給者証でフォローされる病気は八十症例、被爆者として何より心配ながんや白血病はもとより、甲状腺機能低下症も対象外です。しかも、その精神医療受給者証すら取り上げられたままの人たちがたくさんいます。 この問題をきちっと解決すべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) この被爆、その十二キロ区域でございますけれども、平成六年に取りまとめられました長崎原爆残留放射能プルトニウム調査報告書におきましても、問題の区域につきましては、長崎原爆の放射性降下物の残留放射能による健康影響はないと結論付けられております。 また、平成十三年八月の原子爆弾被爆未指定地域証言調査報告書に関する検討会、この報告書におきましても、被爆体験がトラウマとして今もなお不安が続いて、精神上の健康に悪影響を与え、また身体的健康の低下にもつながっている可能性が示唆されるものの、このような健康水準の低下は、原爆の放射能による直接的な影響でなく、専ら被爆体験に起因する不安による可能性が高いという報告書が出ておるところです。 この報告書に基づいて、現在その被爆体験者の方に対する支援、医療費助成を行っておるところでございますが、その精神疾患だけではなくて、その合併症としての身体疾病については、これは順次その合併症として認められる疾患についても拡大をしておりまして、平成二十八年度では認知症を追加し、さらに二十九年度では脳血管障害を追加する予定としておりまして、これまでもその区域にお住まいの方に対する様々な支援を続けてまいっておるところでございます。今後とも引き続き支援を続けてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 長崎市が集めた証言集「聞いて下さい!私たちの心のいたで」にも原子雲が未指定区域を覆っていた事実が報告をされています。また、被爆体験者の中には被爆者と同様の症状が出ている人もいます。このような人々を被爆者として認定し、救済すべきではないか。 というのは、七十年前は確かに内部被曝や降り注いだ灰や黒い雨が問題だというのはなかったんですよ。人々はそれは知らなくて、御存じ、捜しに行ったりとか、灰でいろいろ遊んだりとか、灰かぶって、灰の入った水を飲んで生きたと。ところが、今私たちの知識では内部被曝の問題があることが分かっているわけじゃないですか。ですから、七十年前と今とは内部被曝についての考え方が全く違ったわけですから、これについてはきちっと再検討すべきだということを本当にお願いをいたします。 被爆者手帳を発行する主体というのは誰でしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 被爆者健康手帳の交付につきましては、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第二条第三項の規定によりまして都道府県知事が、また広島市と長崎については、第四十九条の規定によりまして読替規定ございまして広島市長と長崎市長が行うということになっております。
○福島みずほ君 被爆者援護法第一条第三号には、「前二号に掲げる者のほか、原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」とあります。 長崎市長が、法定受託事務に基づき、法令が定める被爆地域以外の地域において身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者に対して原爆手帳を交付することは、適法ということでよろしいですね。
○政府参考人(福島靖正君) 都道府県知事等が被爆者援護法に基づきまして行います被爆者健康手帳の交付につきましては、地方自治法の第一号法定受託事務となっておりまして、法第一条第三号に該当するかどうかにつきましては、国が定めた審査の指針に基づいて行っていただいております。 この審査の指針におきましては、被爆して負傷した方が多く集合していた環境に相応の時間とどまったと認められるかどうかなどの一定の要件を示しておりまして、この要件を満たしている方については、いわゆる被爆地域以外で被爆された場合であっても被爆者健康手帳を交付することとしております。
○福島みずほ君 私の質問の趣旨は、これは市議会でもずっと取り上げられているんですね。長崎市長が、自治体の首長が、じゃ、この人を被爆手帳を配付するんだって考えれば、この解釈に基づいて、それはできるということでよろしいですね。
○政府参考人(福島靖正君) その審査の指針でございますけれども、国としてその法令の解釈を示したものでございまして、その審査の指針で示した被爆状況に明らかに該当しない方などに手帳を交付するということは適正な処理とは認められず、法令の趣旨に明らかに反していると認められる場合には、地方自治法第二百四十五条の七の規定によりまして、違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができるとされておりまして、個別のケースによって判断をすべきものと考えています。
○福島みずほ君 今の答弁は、何か救済があるのかないのかあれですが、福島局長、でも、手帳の出す主体は誰かというと都道府県知事、そして長崎と広島は両市長なわけじゃないですか。そして、実は地元の方がよく事情を、この地域のことも分かっていると。被爆者手帳に関して、被爆地域以外の地域において身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者に対して原爆手帳を交付することは適法ということでよろしいんですね。
○政府参考人(福島靖正君) 先ほど申しましたように、その法第一条第三号に係る審査の指針につきまして、ここではその区域外にいらっしゃった方についての手帳の交付についての要件を定めておるわけでございますけれども、これについてはこの指針にのっとっていただくべきものと考えております。この指針自体も、広島県、長崎県、広島市、長崎市と協議の上定めたものでございまして、これにのっとって適切に行われるべきものと考えております。
○福島みずほ君 いや、これは是非拡大していただきたいと。 今日質問したのは、内部被曝や当時のこと、是非考慮して変えてほしい。そして、今日地図を示しましたが、行政区画でやることに合理性がない、考え直してほしい。一つは被爆者手帳の交付を拡大してほしい。それからもう一つは、この被爆体験者支援事業の是非拡充もやってほしいということを本当に心からお願いいたします。 是非、この被爆の問題に関して、政府が、厚生労働省が動き出してくれるように心からお願い申し上げ、質問を終わります。
○委員長(羽生田俊君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十七分散会