厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/11/08
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長神田裕二君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○自見はなこ君 本日、質問の機会を与えていただきました自見はなこです。どうぞよろしくお願いをいたします。 私は、今年七月にいただきました立法府での一員という立場、また、選任いただきました厚生労働委員という立場に大変大きな責任を感じているところであります。小児科医として診療に当たりつつ、子供たちの健やかな成長と発達を真ん中に置いた社会づくりに関わりたいという思いにつき動かされ、一年半の全国行脚の中で、医療、介護、福祉の現場を中心に日本を四周から五周させていただきました。 地域社会は、人口減少と人口の偏在、加えての産業空洞化や医療人材などの人材の不足により疲弊しております。そのような地域格差や若年層の低所得化の現状を目の当たりにする機会を多くいただく中で、国民皆保険を始めとした社会保障は、この国の安心を底支えしている、社会保障を根底から支えているセーフティーネットとして機能しており、これを持続可能な、継続可能な形で次の世代に渡していかなければいけないという思いでおります。 さて、政府は、平成二十八年六月三日に制定、施行された児童福祉法の一部を改正する法案の第一条において、子供の目線に立ち、子供の権利を明記してくださいました。このことの意義は大変大きいと感じております。 これを受けて、現在、厚生労働省では、平成三十二年度末をめどに全国的に展開していくことを目標としている子育て世代包括支援センターにおいて、行政側の妊娠、出産、子育て支援の窓口を自治体単位で母親又は父親が利用する際に包括的に提供しようという取組をしてくださっています。これらは、親と、ひいては子供の健やかな成長、発達にも大きく寄与するものでありますが、そこに更に良質な保健、医療の総合的な支援を提供していくことの必要性も同時に高まっていると感じております。 近年、子供たちを取り巻く疾病構造が変化してきています。予防接種の充実による感染症の減少、気管支ぜんそくガイドラインの変化による重症ぜんそく児の減少などの一方で、慢性疾患、先天性疾患の割合の増加、自閉症スペクトラム障害等の発達障害例の増加、重症児の在宅医療等の増加、心理的関わりが必要な例の増加などにより、患児の質の変化にもつながっているところであります。 以上のような背景から、全国の小児科医、産婦人科医や歯科医師、子供の保健と医療に関係してくださっている看護師、助産師、保健師を始めとする様々な皆様の声を発端として、妊娠期から次の世代を育むようになる成人期までをワンサイクルとして捉え、保健と医療の観点から切れ目なく支援をしていくことを成育基本法という名の議員立法として成立させたいという機運も更に高まっているところであります。 そこで、塩崎厚労大臣にお尋ねをいたします。 子供の目線を真ん中に置き、妊娠期から次世代の子供を育てる若年成人までを保健と医療の観点からも切れ目なく支援することに対してのお考えを凝縮してお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御質問いただきましたが、子供の目線で子育て支援施策を捉えて、妊娠期から次世代の子供を育てる若年成人までの生育過程全体を切れ目なく支援をするという視点は大変重要だというふうに思っております。 今、議員立法の話がありましたけれども、この成育基本法案についてもこうした考え方に立って議論が進められているというふうに承知をしておりまして、自民党内において議論が進み、今骨子が大体まとまったというふうに聞いているところであります。 政府としては、さきの通常国会に、今お触れをいただいた児童福祉法等の一部を改正する法律案、これ提出いたしまして成立を既にしているわけでございますけれども、この改正法におきまして、全ての子供は適切な養育を受け、健やかな成長、発達や自立等を保障される権利を有するということを法律上明確に規定をいたしました。そして、保健、医療、福祉に関する機関との連絡調整等を行って、妊娠期から子育て期にわたる支援を切れ目なく提供する、この子育て世代包括支援センター、これを法律上、この法律の中に位置付け、平成三十二年度末までの全国展開を目指して取り組んでおります。 今後とも、こうした取組を通じて、子供の視点に立って切れ目のない支援を進めてまいらなければならないというふうに考えております。
○自見はなこ君 力強いお言葉、誠にありがとうございます。 次の質問に移ります。 私は、社会医学、公衆衛生という学問の分野が、これからの厳しい社会保障情勢を迎える日本にとって真に必要な施策が何かということを明らかにし、大きな恩恵をもたらしてくれると思っております。 現在の世界医師会の会長はイギリスのサー・マイケル・マーモット会長です。サー・マイケル・マーモット会長は、長年にわたり現行の社会格差に関する疫学研究を率先して行ってきた方です。サー・マイケル・マーモット会長はその疫学研究の中で、子供時代の貧困格差や教育格差が将来の健康格差にもつながる、健康のありようが社会的な要因、例えば人種、世帯の所得、教育程度、犯罪歴などにも関わっているということを分析、見える化してこられました。「社会格差という病」という著書も出版され、格差が拡大する社会の在り方そのものにも、またその中で、特に子供を取り巻く環境にも警鐘を鳴らしてくださっているところであります。 さて、日本では、子供の虐待についてその取組が強化されてまいりました。今年五月には改正児童福祉法と改正児童虐待防止法が成立し、児童相談所に専門職の配置が義務付けられる等、個々のケースにより深く関係者が連携し、関わってくださるような整備が進んでまいりました。この間に推進に携わってくださった皆様には感謝の念に堪えません。 その中で、現在の取組では、死亡例や重症例の虐待に関しては詳細な報告を国へ行う仕組みとなっておりますが、それ以外は、各都道府県の児童相談所の相談件数の総数は国へと報告されますが、社会的な背景までは報告されていません。 さきに示したサー・マイケル・マーモット会長が提唱している疫学的、社会医学的な観点からこの虐待というものを見たときには、次の世代への対策にまでつながるような情報収集の仕組みを内在していただき、それを学問的にも活用し、児童虐待の考察を国家としてしていくことには深い意義があると思っております。 長年にわたり、そして、特に子供のことに関して御尽力をしてくださっている古屋副大臣にお尋ねをいたします。 児童虐待に関しまして、所得の層や教育の程度や一人親かなどの家庭の背景、加えて、乳幼児健診やワクチン接種歴や歯科健診を含めた基本的な医療へのアクセスがされているかなどの匿名化された情報を客観的な現状把握の指標として国が把握することは極めて有益だと感じています。そこで、虐待の根底にある社会的な要因に目を向け、社会全体で対策を考えていくことについてのお考えをお聞かせください。
○副大臣(古屋範子君) お答えいたします。 児童虐待防止対策につきましては、さきの通常国会におきまして児童福祉法等の改正を行って、虐待の発生予防から自立支援まで一連の対策の更なる強化等を図るため、児童福祉法の理念を明確化するとともに、子育て世代包括支援センターの全国展開、市町村及び児童相談所の体制の強化、里親委託の推進等の所要の措置を講じたところであります。 今回の法改正によりまして、これを実効あるものにするためには、児童虐待の問題を社会全体の問題として捉え、虐待事例についてその情報を一元的に収集し、虐待に至る背景やリスク要因を分析して対策を講じていくことは大変重要と考えております。私もマーモット会長との懇談に参加をさせていただき、自見委員と問題意識は共通をしております。 厚生労働省では、これまで虐待による死亡事例や重症事例の背景、要因等を分析、検証し、問題点や課題を明らかにするとともに、今後の改善策を講じるため、児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会を設置し、これまで十二次にわたって報告を取りまとめ、地方自治体及び国に対する提言を踏まえて政策に反映をしてまいりました。今年三月に取りまとめられました新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会の報告においては、死亡事例や重症事例にとどまらず、制度や施策を進めていくためには適切なデータを集める必要があり、データベースの構築を検討する必要がある旨の提言をいただいております。 今後、虐待事例の情報収集や分析を進めるために必要な調査研究を行ってまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 貴重な御発言、誠にありがとうございます。 次の話題に移ります。 専門医の仕組みについては、現在、一般社団法人専門医機構で、吉村理事長による体制の下で、その構築に関しての議論が盛んに行われております。今回の専門医の仕組みの制度設計が、今後の医学や臨床研究の在り方はもとより、国民への医療提供体制そのものにも少なからず影響を及ぼしてまいります。 加えて、忘れてならないのは、プロフェッショナルオートノミーの精神の下でその構築が行われつつも、同時に、その事の大きさから、社会的な説明責任も生じてまいるということでございます。議論を深めるに当たり、関係各位とよく連携し、意思の疎通を図り、適宜その検討事項を広く、医学界、医療界はもとより、重要なステークホルダーである国民や自治体や、新しい仕組みで専門医研修を受けることになるであろう当事者ともよく共有し、多くの声に耳を傾けてほしいと関心高く見守っているところであります。 さらに、医師のキャリアデザインは生涯教育まで含みます。日本の医師養成の仕組みは、専門性を若いうちに高めた後に、さらに、ジェネラルを深め、勤務や開業などを通してかかりつけ医としての役割を担い、地域にもより深く関わってまいりました。これらの医師の成長過程で、日本では、キャリアを重ねた大変質の高い勤務医や開業医による臨床研究など、医療の役割を深めつつも医学の探求もできるという、患者様にとっても医学の貢献にとってもリッチな側面を熟成してまいりました。 一方で、海外に目を向けると、イギリスやフランスでは、卒業時の成績により専門医と家庭医が分けられ、その後、交じることがありません。現在のイギリスの家庭医の取組の一つは、家庭医に専門性を付けさせることとも言われております。それぞれの国で医療制度の課題に直面し、そして真摯に取り組んでいるところであります。 諸外国の医師のキャリアデザインの制度をよく比較し、そこに日本の文化と風土を加味し、制度設計をしていく必要があると思いますし、特に、日本の質の高い地域医療の堅持のためには、専門医の仕組みの内科に関わる基本領域の運用の仕方に関しても注意深く見守っていく必要があると思っております。 さて、新医師臨床研修制度が始まる前までは、専門研修はできるが一般的な研修が不十分であるという課題が一部でありましたが、この制度の導入により、ジェネラルの研修という意味では一定の成果が上げられてきたと思います。ただ、平成十六年の新医師臨床研修制度導入以降に医学部での病棟実習の時間が増えました。以前は初期研修になってからしか行えなかった病棟での臨床経験のある一定の部分が、医学部四年生終了時に受けるCBT、OSCEと言われる共用試験の導入で、医学部生であっても行えるようになってきたからです。 医学部教育は文科省、初期研修は厚労省、専門医研修は専門医機構が所管であります。新医師臨床研修制度の運用開始から五年後の見直しを経て現在の形となっておりますが、専門医の仕組みの立ち上げの時期に当たる今こそ、医学部研修、医学部教育、初期研修、専門医研修をシームレスに、横断的にキャリアデザインを議論してほしいという現場からの声が高まっているところです。実際に、日本医学教育学会の中にも医学教育の一貫性委員会が設立され、そして、全国医学部長病院長会議の新井会長も、卒前卒後の一貫した教育の必要性を訴えておられます。 厚労省と文科省にお尋ねをいたします。 医師のキャリアデザインに関して、医学部教育、初期研修、専門医の仕組みを見据えて省庁間で横断的に連携して進めていくことに関して現在どのように取り組んでいますか、お答えください。
○政府参考人(神田裕二君) 医師がキャリアデザインを描くに当たりましては、文部科学省が教育の内容のガイドラインを定めております医学教育、それから厚生労働省が研修の到達目標を定めております臨床研修、それから日本専門医機構と学会が研修プログラムを定めることとなります専門医の研修などの一連の医師養成課程について、教育の内容や医師として目指す姿が整合していることが重要であるというふうに考えております。 このため、文部科学省の教育内容のガイドラインに関する有識者会議や厚生労働省の臨床研修に関する有識者会議において、文部科学省と厚生労働省が共に参画してそれぞれの教育内容の整合性が図られるように連携を進めてきているところであります。 厚生労働省としても今後の医療提供体制を見据えまして、これに対応した医師の養成について、専門医も含め、一連の医師養成課程が整合的なものとなりますよう、引き続き、文部科学省や専門医について関わります日本専門医機構、それから生涯教育に関わります医師会などとも緊密に連携してまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 社会の期待に応える医師を養成するためには、御指摘のように、関連する医学教育と初期研修、それから専門医の研修が横断的に連携され、医師としての目指すべき姿、すなわちキャリアデザインが整合しているということが大変重要であると認識しております。 文部科学省におきましては、今御指摘ありましたように、医学教育と卒後教育の一貫性確保を目指して、今年の三月から医学教育の指針となります医学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂の検討を開始したところでございます。検討を行う有識者会議には厚生労働省も参加いただいて議論をしているところでございます。また、厚生労働省の臨床研修に関する会議においても文部科学省が出席させていただきまして、モデル・コア・カリキュラムの改訂の方向性を説明するなどして、医学教育との整合性が取れるように検討に参画しているところでございます。 具体的には、文部科学省、厚生労働省、両会議を通じまして、医師のキャリアデザインの根幹となります医師として求められる基本的な資質と能力について重点的に協議を行っておりまして、文部科学省の会議におきましては今年度中に新たなモデル・コア・カリキュラムが示される予定でございます。その際には、大学だけでなく、広く周知を図るとともに、厚生労働省、医師会とも連携させていただきまして、医学教育と卒後教育の一貫性が見えるように取り組んでまいりたいと存じます。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 伺いますと、省庁間の間にも、そして我々医療従事者の現場の間にも同じ枠組みで議論する場の必要性をお互いに感じているということでございますので、是非、例えば両省で合同で委員会を開催するなど目に見える形の取組を要望させていただき、この質問を終わります。 さて、次の質問に移ります。 たばこによる健康被害は計り知れないものがあります。数百を超える化学物質に発がん物質や発がん促進物質が含まれ、一酸化炭素には動脈硬化を促進させる作用もあります。また、たばこのないオリンピック・パラリンピックを推進することは、国際的な約束でもあります。 厚労省にお伺いをいたします。 日本の受動喫煙防止対策を世界と比較して現在どのような状態であると受け止めておられますか。また、現在、厚労省のホームページ上で公表されている受動喫煙防止対策の強化についてのたたき台にある対策を満たした場合には、世界水準と比較してどのような状態になりますか、お答えください。
○政府参考人(福島靖正君) 二〇一五年に出されましたWHOの報告で、飲食店、医療機関等の八つの施設類型の公共の場所における受動喫煙防止対策の法的、法令上の措置についての報告が出ておりますけれども、日本の受動喫煙防止対策についてはこういう、その八類型、公共の場所についての屋内禁煙を義務とする法令上の措置がなく、世界でも最低レベルというふうに判定をされております。 近年、全てのオリンピック・パラリンピックの開催地、開催予定地では罰則を伴う受動喫煙防止対策が法令上の措置が講じられておりまして、具体的には、例えばイギリスでは全ての施設で建物内禁煙となっております。また、韓国では、原則建物内禁煙でありますけれども、一部の例外を除いて喫煙室の設置が認められているというものでございます。 先日お示しいたしましたその受動喫煙防止対策の強化についての私どものたたき台、提案でございますけれども、これはイギリスと韓国の混合型といいますか、その中間という形になっているというふうに考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。より力強く進めていってくださることを切に願っております。ありがとうございました。 次の質問に移ります。 ワクチンの臨床現場に関することについてお尋ねをいたします。配付している資料を参考にしてください。 現在、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会での取組を踏まえつつ、予防接種基本方針部会において、予防接種に関する基本的な計画に基づくPDCAサイクルによる定期的な検証が進められていることと認識をしております。 このPDCAサイクルを回す中で、日本小児科学会が要望を出した生ワクチン以外の異なる不活化ワクチンは六日以上の接種間隔を空けるように言われていることについて、科学的理由が見当たらないことなどから、これらの接種間隔の制限をしないことや、その他ワクチンの安定供給をめぐる問題、複数のワクチンを一つにまとめた混合ワクチンについての各種法律との整合性の整理や開発促進などの課題についても是非検討を重ねてほしいと思っているところであります。 その中で、ワクチンの臨床現場について、小さなことではございますが、厚生労働省にお尋ねをいたします。 お手元の資料にあるとおりでございますが、現行ではワクチンの製品の箱や包まれている容器に検定をされました合格年月日、製造番号、そして最終有効年月日の三つが記載をされていますが、その順番がまちまちでありまして、ワクチンを管理する医療機関等において管理に手間が掛かることや、時にインシデントにつながりやすいとの声をいただいております。 この現状の中、注意喚起を促す表示の改善に向けた取組についてのお考えをお聞かせください。お願いいたします。
○政府参考人(武田俊彦君) ワクチン等の生物由来の原料から作られた医薬品につきましては、医薬品医療機器法等に基づきまして、これまでも有効期限年月日、製造番号などの表示を求めていたところでございますけれども、平成二十五年七月から、国家検定合格済みの製品であることを示す検定合格年月日を容器又は外箱に表示させているものでございます。 この有効期限年月日と検定合格年月日の表示がメーカーによって異なることにより見間違いなどを招くおそれがあるという臨床現場からの御指摘があることについては、私どもとしても承知をしているところでございます。それぞれの目的があって表示をしているものではございますが、御指摘も踏まえまして、今後、医療現場の声を聞きながら表示方法の改善に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。
○自見はなこ君 是非よろしく御検討のほどお願いを申し上げます。 それでは、次の質問に移ります。 今回、二〇一五年九月に個人情報保護法が改定をされました。そして、平成二十八年一月に新設された個人情報保護委員会により、個人情報保護指針の作成や届出、公表などの規定の整備等が行われるようになっております。全分野に共通に適用される汎用的なガイドラインの案が公表され、十一月二日にそのパブリックコメントの受付が終了したところであります。医療分野における個人情報の取扱いについては、別途規律が示される予定です。 また、医学研究に関する活動としては、人を対象とする医学研究に関する倫理指針が適用されることとなり、文科省、厚労省、経産省の三省合同会議で取りまとめられた指針改正案が、十月二十一日でパブリックコメントが終了したところでございます。 これら、まず医療に関する活動においては、改正された個人情報保護法に関しては、臨床現場での混乱を来すことのないような運用を求める声が上がっているところであります。また、医学研究に関する活動に関しては、倫理指針の運用いかんによっては疾病登録のための疫学研究や長期追跡調査等に支障が出ることが懸念されております。 そこで、個人情報保護委員会と厚生労働省にお尋ねをいたします。 改正個人情報保護法の運用により、病歴が要配慮個人情報に含まれること等により現場で影響が出ないか懸念をされています。現在どのような方向で取り組んでいるのか、お答えください。
○政府参考人(其田真理君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、改正個人情報保護法の施行によりまして、病歴など特に慎重な取扱いが求められる個人情報は要配慮個人情報として位置付けられまして、取得や第三者提供について原則本人の同意を必要とする制度が導入されます。 まず、疫学研究につきましては、学術研究機関による学術研究目的に該当いたしますので、従来と同様に、改正個人情報保護法においても適用除外となります。こうした分野につきましては、先生からも御指摘がございましたように、関係各省において研究に関する指針が定められておりますが、そこで適切に対応されるように考えておりますが、委員会としても必要に応じて御協力してまいりたいと思います。 また、臨床現場での個人情報の取扱いにつきましては、現在、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドラインにおいて定められておりますけれども、従来どおりの円滑な対応が可能となるように、医療関係の方々の御意見を伺いつつ、厚生労働省と連携してガイドラインをお示ししてまいりたいと思います。 いずれにいたしましても、改正個人情報保護法の下でも、疫学研究や臨床の現場が混乱することのないよう、厚生労働省としっかり連携して対応してまいりたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘の病歴が要配慮個人情報となった場合の影響についてでございますが、まず医学研究につきましては、改正個人情報保護法の施行に向けまして、今年度中を目途に、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の見直しを行う予定としております。改正個人情報保護法の解釈と医学研究の実態について整合性が取れるよう、今後、個人情報保護委員会とよく連携し、例えば、公衆衛生の向上のために特に必要がある場合であって本人の同意を得ることが困難であるときという第三者提供についての例外規定の活用などを含めまして、医学研究を実施する際の病歴を含む個人情報の取扱い等の詳細を明らかにしていきたいというふうに考えております。 また、臨床現場における個人情報の取扱いについては、先ほど答弁ございましたように、個人情報保護委員会において、全ての分野に共通して適用される汎用的なガイドラインを定めるということと併せまして、医療分野の特性を踏まえたガイドラインを作成する方向であると承知しております。厚生労働省としても、個人情報保護委員会と連携協力してまいりたいというふうに考えております。 厚生労働省としては、個人情報の保護に配慮しつつ、医学研究や臨床の現場で混乱が生ずることのないよう、医療関係団体の御意見も十分に伺いつつ、個人情報保護委員会等と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 現在、医療従事者の中で働き方改革の必要性が叫ばれておりますが、特に医療従事者は女性の占める割合が年齢が若いほど多い傾向にありますが、介護、出産、育児などのライフイベントを経ても、心身共に充実し、健康で過ごしつつ、同時に医療職としてのプロフェッショナリティーを保った上でのキャリアデザインも重ねつつの両にらみの視点が勤務環境の整備には何よりも必要と考えております。 そこで、厚生労働省にお尋ねをいたします。 勤務環境の中で、医療職の男女共同参画、働き方の横断的な取組についての都道府県医療勤務環境改善センターが果たしている役割と今後の方向性についてお答えください。
○副大臣(古屋範子君) 医療従事者の勤務環境改善につきましては、平成二十六年十月施行の改正医療法に基づきまして、各都道府県に設置された医療勤務環境改善支援センターにおいて、医療機関に対して専門的なアドバイザーにより、勤務環境改善のための助言、相談、好事例の周知などの支援を行っております。 このようなセンターからの助言等を踏まえまして、各医療機関においては、例えば、時間外労働の削減や短時間勤務制度など多様な勤務体系の整備、院内保育所の整備といった働き方の改善や、育児、介護との両立支援などの取組を講じているところでございます。 医療勤務環境改善支援センターにおける今後の取組の方向性としましては、現在四十五都道府県で設置をされているセンターの全都道府県での速やかな設置とアドバイザーの質の均てん化が重要と考えておりまして、各医療機関の勤務環境改善への取組を更に支援してまいりたいと思います。
○自見はなこ君 誠にありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。 これで私の質問を終わります。
○川田龍平君 民進党・新緑風会の川田龍平です。今日は会派を代表して質問に立たせていただきます。 まず、質問に立たせていただけることを皆様に感謝申し上げます。引き続き、今後、厚生労働委員会で頑張らせていただきますので、お世話になりますが、よろしくお願いいたします。 私自身は、今回、前回の厚労委員会から、質問に立たせていただいてから半年がたちます。この半年の間にたくさんのことがありましたので、今回質問をたくさん用意してまいりました。是非、今回、質問通告をさせていただきましたけれども、最後までできないかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 それでは、まず初めに、がん対策基本法について、この改正案を是非国会で、この参議院から提出をしていただきたいということで、多くの与野党の皆さんと是非今国会でということで議論の提案をさせていただきたいと思っていましたところ、なかなかそれが調わないということで、今回患者の方たちも一日も早くこの基本法の改正をしてほしいということを求めているにもかかわらずできなかったことをまず大変遺憾に思っております。まず、このがん対策基本法改正案の早期成立を、まずは各会派、是非しっかり議論のテーブルにのせることをまず了承していただきたいと思います。 次に移ります。 シベリア抑留死DNA鑑定用検体の歯を誤焼却した件について伺います。 これは、十月二十八日に起きました、ロシアのハバロフスク地方で収集したシベリア抑留死亡者の御遺骨六十一柱分の歯を、この歯をですね、DNA鑑定用検体の歯を誤って焼却してしまったということが判明しました。これでこの六十一柱の遺骨は永遠に家族の元に帰宅できなくなってしまいました。 戦没者遺骨収集推進法というのが施行された、まさにこの年にこのような事件が起こってしまったこと、大変遺憾に思いますし、あってはならないことだと思います。これは猛省を促し、二度とこのようなことがないように再発防止を強く求めたいと思いますが、大臣、一言お願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただきましたように、シベリア抑留者の件でございますが、ロシアのハバロフスク地方における遺骨収集作業を行っておりましたが、その際にDNA鑑定に必要な検体であります歯を、今御指摘のとおり、焼失をするという、あってはならない事態が起きてしまいました。 御遺族を始めとする関係者の皆様方に本当に申し訳ない限りであって、心からおわびを申し上げたいと思います。関係する御遺族に対しましては、可能な限り、厚労省として直接訪問をさせていただいておわびを申し上げたいというふうに考えております。 今後、二度とこのような事態が生じないように、今回の事案の発生原因を徹底究明をして責任の所在をまず明らかにすると、そして担当部局内にワーキングチームを設置をいたしまして、遺骨収集の手順書、これを抜本的に見直して、御遺骨や検体の管理、安全管理など、作業の具体的な手順を定め直すということをやらなきゃいけないと思っております。同時に、厚労省、そしてこれから指定法人の職員の方にも現地に行っていただくことになりますので、これら職員に対します新たな手順書の習得を含めた研修を徹底するということだと思います。そして、今回もそうでありましたが、やっぱり現地作業員の皆さんにもしっかりと理解をしてもらう、作業の意味を理解をしてもらうと、こういうためのマニュアルの作成を検討しておりまして、確実な再発防止に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○川田龍平君 これは、私はこの収集した御遺骨の歯以外からのDNA鑑定というものを求めてまいりましたが、今回の御遺骨についても歯以外の御遺骨からDNAの抽出を試みてはいかがかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的な作業手順として、歯がない御遺骨の場合には大腿骨を別途取ってDNA鑑定ができないかどうかということをやっています。したがって、そういうケースの場合は大丈夫ですが、今回、歯のある方につきましては御遺骨を焼いておりますので、これについてはなかなか難しいということだと思います。
○川田龍平君 是非、韓国では大腿骨でDNAを採取して鑑定をするということもやっていると聞いておりますし、先ほどありましたように歯のない場合にはそれを取っているということもありますので、大腿骨でもできるように、ほかの部分でもできるようにということを是非進めていただきたいと思います。 本当にこれは、遺族の方も高齢になっていて、本当に毎年毎年、一年過ぎていくごとに遺族の元にお返しするということができなくなってしまうということになってしまいますので、是非一日も早くこういった問題は解決をしていただきたいと思っています。 特にシベリア地方は、季節によっては雪の下にうずもれてしまって作業ができないとも聞いています。そういう意味では、一年間に限られた日数しかこの遺骨収集というのができないということもあって、現地のロシア人の作業者の人たちに手伝ってもらわなければいけないという状況にある。それから、ほかの南方地域もそうですけれども、一日も早くやっぱりこの収集作業を進めなきゃいけないということで、これは厚労省だけの管轄でやっていたのでは間に合わないのではないかという遺族の方の声もあります。実は、自衛隊の方の協力を得たりですとか、これは内閣官房の話になるかもしれませんけれども、他省庁とも協力して、是非外務省とも協力していただいて、こういった遺骨収集を進めるという作業を是非、厚労省、率先してやっていただきますように、抜本的に見直しをしていただきますようによろしくお願いいたします。 次に移ります。 神奈川県の障害者施設やまゆり園の事件に関連して質問させていただきます。 この事件が起きてから、実は国会では代表質問にもこの事件は取り上げられることが一件もありませんでしたし、そしてこの参議院においても、まあ大臣の所信にはありましたが、私も国会会議録調べましたけれども、法務委員会で一回しか実はこの事件取り上げられておりません。本当に、この七月に起きたこの事件が三か月たって忘れ去られようとしているような気がしております。 特に今回のこの津久井やまゆり園で発生した大量殺人事件については、これは戦後最大とも言っていいぐらい多くの方が亡くなっている。本当に、こういった事件をやっぱり本当に心から苦しく、胸が苦しく思っております。 特に、亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族、御家族の方々には本当に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに、心身共に傷つかれた方、これは職員の人たちだけではなく、地域住民の皆さん、それから障害者の人たちが、本当に全国の皆さんが心を痛めております。そういった方々の一日も早い回復を祈念いたして、私も質問させていただきます。 配付資料一を御覧ください。障害者差別解消法施行の記念すべきこの年に起きてしまったこの集団殺人事件から百日が過ぎました。早くも世間ではこの事件の記憶が風化している感さえありますが、実は議員会館では八月から大きな集会が何度も開かれて、障害当事者の皆さんが心の不安それから差別と闘うということを、決意を度々表明されて、政府や国民にこの取組を求めています。 私も、今日、資料を持ってまいりましたけれども、手をつなぐ育成会という、育成会の皆さんがこの写真を、実名を、顔を出して、こういう写真をたくさん出して、本当に私たちは存在しているということを、本当にここで名前も顔も出していくことを言っているんです。 でも、今回の事件というのは匿名性が高くて、非常に、警察が発表しなかったこともあって、こういう事件が風化してきています。そんな中にあって、この三か月後にこの「抱っこせがむ娘 思う」ということで、この父のインタビューが載っておりますけれども、本当に私は、今回こういったことに社会として、これをしっかりと社会としてこの問題に対して向き合う必要があるんではないかという思いで、今回、当時私は民進党の次の内閣でありますネクスト厚生労働大臣としてこの談話というものを、いろんな方法を使ってこの談話というものを発表させていただきました。それは本当に、障害当事者の人たちが本当に不安に思っている、今も不安に思っている、その人たちのことを思ってやっぱり社会の側が何かしら声を上げていかなければいけないと思って談話という形で発表させていただきました。その談話にも書かせていただきましたけれども、やはりこの国ではいまだに共生社会というものが実現していないんではないかと思うんです。 大臣、大臣にお聞きいたしますが、世の中には必要な人間と必要のない人間がいるというこの考え方について、率直にどう思われますでしょうか。よく時代に即した人材養成とか、厚労省も労働政策として取り組んでいますが、それでは役に立たない人間というのは存在するんでしょうか、人間の命の価値に差があるんでしょうか、そのことについて率直に伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら、この世の中に必要のない人間などというのはあるわけがないわけであって、このことは私どもは基本中の基本だと思っております。一人一人の命の重さについても全く誰でも同じであって、生きる価値は平等だというふうに考えております。 こうした考えをしっかりと持った上で、差別や偏見をなくす、そして今お話がありました共生社会、誰しもがいかなる立場にあろうとも共に暮らしていくことができる、そういう社会をつくっていくというのが私たちが目指さなければいけないことだというふうに思いますので、その実現に努めてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 次に、この配付資料の二を御覧ください。 九月十九日にフリーアナウンサーの長谷川豊氏が自分のブログで、人工透析患者を殺せという過激なタイトルを付けた文章を掲載いたしました。これに対して、配付資料にもあるとおり、全腎協はもちろん、透析患者差別に限らないということで日本難病・疾病団体協議会からも抗議声明が出されるなどして、このブログタイトルや内容は一部変更されていますが、大筋の主張は変えず、曲げずにそのまま掲載されております。 このような考え方について大臣はどのようにお考えか、御答弁願います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今この声明をお配りをいただいておりますけれども、今のこの長谷川氏という方のブログについては、非常に粗野、乱暴な言葉が並んでいるというふうに思います。 患者団体などが今お配りのように声明を出して、様々な疾病あるいは障害を持つ方々全体に対する偏見であり、また排除や排他の思想を助長して誤った認識を社会に印象付けると、こういうことで不適切だという声明を出すのも無理からぬところだというふうに思っております。 人工透析に至る主な原因というのは様々で、糖尿病あるいは慢性糸球体腎炎、高血圧症などは誰でもこれはなり得るわけでありますので、したがって、原疾患は何であれ、人工透析で苦しんでいる皆様方を支えるということは私どもとしても大切なことだというふうに思っておりますし、独りこの人工透析患者のみならず、疾病や障害を持つ方々など、いかなる人も、安心して生まれ育ち、あるいは働き、生活を送ることができるように、包摂的、インクルーシブな、そしてまた成熟した社会の実現を目指していかなければいけないというのが私どもの共通の認識であります。
○川田龍平君 ありがとうございます。 たとえどのような理由であっても、病気になったとしても、私たちはその多様性を認め合い、病気や障害による差別、区別をすることなく、この難病対策という、この難病基本法にもありますけれども、基本的認識やこの難病法の指し示すような成熟した社会、それをやっぱり、成熟した社会を実現するということをこの難病患者の方たちも願っています。本当にそういったことをやっぱりしていかなければいけないのであって、今優生思想みたいな倫理的には許されない考えを、今そのような思想が生まれる土壌というのを私は許してはならないと思っています。しかし、どんな悪い思想であっても、一旦芽生えてしまったら、これは刑務所でも病院でも、これは思想改造できないということは言うまでもありません。 一方、経済活動に役立つということや国益に貢献するからということではなく、やっぱり個人として、「すべて国民は、個人として尊重される。」と憲法十三条にも書かれています。人の価値を論じること自体が誤りなのであって、障害者というのもみんなを笑顔にできるからとか経済活動に貢献できるからとかというこの言説というのは、むしろこの優生思想という思想のペースに乗せられているのではないかとさえ思います。一人一人の国民が、生産性、経済性、効率性、そういったグローバルな競争の社会にさらされて、一方で出生前診断などの遺伝子治療、医療が急速に進歩する中でこの優生思想をいかに克服するかということが、これは本当に今大事なことではないかと思っています。私は、良識の府と言われている参議院でこそ、こういった問題について集中的に議論するべきではないかと考えています。 今、実は自民党の中でも小泉進次郎議員も提案していると言われています健康ゴールド免許のこの思想、これもこの優生思想につながってしまうのではないかというおそれを懸念をしています。特に、健康な人がいいと、そして病気の人はそれとは劣るんだというようなそういう考え方につながってしまうのではないかというこの健康ゴールド免許、これもやっぱり非常に私は危惧をしております。 安楽死や尊厳死といったこういった議論にもやっぱりつながる中に、本当にそれが、全ての人が平等に生きられる社会というものが前提としてそれがある上での議論なのか、それともやっぱり切捨てと言われるような、そういう命の切捨てにつながるような制度として安楽死や尊厳死というものが用いられてしまうのではないかという本当にその怖さ、恐怖、やっぱりそれは当事者だからこそ感じるものかもしれません。今回のやまゆり園の事件もそういった意味において、どこか自分には関係のないところで起こった事件なんだと普通の人が考えてしまう、そういったところの怖さをやっぱり非常に感じています。 次に移りますが、厚労省は今回の事件の検証を行って中間取りまとめというのを九月十四日に発表しています。その取りまとめにおいては主に措置入院後のことを中心に取り上げてありますが、まるで今回の事件は精神医療の不備によって起きてしまい、医療を改善すれば犯罪を防げるかのような誤った印象を社会に与える結果になっていると思うんですが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の事件の発生を受けて厚生労働省で、相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チームというのができたわけでありますが、これは内閣府、そして警察庁、法務省、文科省、そして厚労省ということで一緒に開催をしているものでございます。 このあらゆる事実関係の精査をまず行って、ファクトファインディングをして、その上で現行制度下での対応の検証あるいは再発防止のための新たな政策や制度の検討を行うということとしているわけでございまして、この九月の今お話がございました中間取りまとめ、これにおいては、退院後の継続的な医療などの支援の在り方などの措置入院制度における対応のみならず、施設における防犯対策あるいは地域共生社会の実現なども検討課題として示されておりまして、現在、こうした様々な観点から事件の再発防止策を多省庁で検討をしているということでございます。
○川田龍平君 この事件の真相、犯罪の動機といったものが解明が急がれると思いますが、被疑者はいつ起訴されるんでしょうか。また、逮捕後の取調べの情報、いつものように警察はマスコミにリークしているようですが、その中には被疑者は改悛の情を持っていないというような報道もあり、そもそも精神障害が犯行の原因だったのか極めて疑わしいのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。 お尋ねの事案につきましては、平成二十八年七月二十六日に被疑者が逮捕され、その後、二回の再逮捕を経て現在は鑑定留置中であるものと承知をしております。 お尋ねは、現在捜査中の個別事件に関する捜査、処分の見通し、あるいは証拠の内容に関わるお尋ねでございますので、答弁は差し控えさせていただきます。
○川田龍平君 この被疑者が差別思想や優生思想を持っていたとして、そのような個人の思想を医療で矯正できるはずもなく、また措置入院して治るはずもないので、これは仮にできたとしても決して行ってはならないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○委員長(羽生田俊君) どなたがお答えになりますか。
○川田龍平君 法務省です。
○政府参考人(加藤俊治君) 失礼いたしますが、お尋ねをもう一度お願いできますでしょうか。
○川田龍平君 仮にこの被疑者が差別思想や優生思想を持っていたとしても、そのような個人の思想を医療で矯正できるはずもなく、措置入院して治るはずもないわけで、仮にできたとしても決して行ってはならないと考えていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤俊治君) 失礼をいたしました。 お答え申し上げます。 ただ、お尋ねは措置入院の要件に関わるものと考えられますので、法務省としてはお答えする立場にないと考えます。
○川田龍平君 済みません、じゃ、厚労省の方、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 措置入院につきましては、自傷他害のおそれがある、精神障害があってですね、自傷他害のおそれがある場合に措置をするということで、それはあくまでその自傷他害の状態にある場合に、その後治療を行って自傷他害のおそれがなくなって、また症状が消失すれば速やかに措置を解除するということになってございますので、目的は医療でございます。
○川田龍平君 例えばオウム真理教が起こしたあのポアという事件であったり、それからテロリズムにおける聖戦など、これは医療の対象ではないということだと思います。 これは、犯罪防止というのは、この主導的役割を果たすのは、これは厚労省ではなく病院でもなく、法務省と警察だと思います。 警職法に基づいてこの措置入院の通報をするまでに、警察はほかの法令で行うべきことを十分検討できたのでしょうか。また、被疑者の手紙の全文というのを、これを施設側に見せなかった判断、その妥当性、そして退院の事実をその二日後にたまたま把握した後の対応について、この警察の判断、対応が適切だったのか。これ、厚労省の検討会に参加するだけでなくて、これは県の第三者委員会というのもありますけれども、その議論も踏まえつつ、これは警察庁が独自に検証を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木三男君) お答えいたします。 本件につきましては、神奈川県警察におきまして、被疑者が作成した手紙の内容等から刑罰法令を適用して検挙することは困難と判断したものであります。また、被疑者と面談した施設側からの説明、被疑者の言動等を踏まえ、警察官職務執行法第三条に基づき保護するとともに、精神保健福祉法第二十三条に基づき相模原市に通報した結果、相模原市において指定医の診察を経て被疑者を措置入院したものと承知をいたしております。 また、神奈川県警察におきましては、被疑者の手紙が信書であったこと、手紙には様々な内容が記載されており、捉え方によっては関係者の危機感を失わせる可能性も否定できなかったことなどから、手紙そのものは示さなかったものの、施設に対し、その内容を説明した上で、これを踏まえた防犯対策等に係る助言等を行っていたとの報告を受けているところであります。また、施設からの連絡により被疑者が退院した事実を把握した後は、施設を重ねて訪問し、数度にわたり防犯カメラの設置等を含む防犯指導を行うなどしていたところであります。 このように、当時、神奈川県警察においては、被疑者に関する情報を得た後、必要な措置を講じていたものと認識をいたしております。 先般、中間取りまとめを行った厚生労働省の検証・検討チームには、警察庁も参画をし、これらの神奈川県警察における対応について情報提供した上、警察の対応も含めた事実関係全般についての確認がなされたものと承知をいたしております。引き続き、警察庁といたしましても、同チームに参画をして再発防止策等の検討に当たってまいる所存でございます。
○川田龍平君 今回の警察の対応というものも是非しっかり検証を警察庁としてしていただきたいと思います。 といいますのは、今回、この施設の人たちには、警戒はしていたけれども本当に危機的な状況だということまでは伝わっていなかったという、この報告書にも書いてあります。それは、やはりこの施設の職員に対して、カメラを増やしたりはしたけれども常時監視をしていたわけではなかったりですとか、記録として撮るだけだったりとか、そういった意味では、本当に警戒というものと危機というものとのやっぱりここの違いが伝わっていなかったということがありますので、是非警察として、これ二日後にたまたま施設からの通報で知ったと、警察も。だから、そういう意味では措置入院後の問題についてもやっぱりしっかりこれ警察の対応も検証しなければいけなかったと思いますし、こういった意味で警察の方の独自の検証を是非警察の方でも行っていただきたいと思います。 次に、この入所施設の建て替えについて伺います。 事件発生当時、津久井やまゆり園の入所していた方々は現在どこでどのような生活をしているのでしょうか。また、一人一人に今後の希望というのは聞いたのでしょうか。被害者は本当に加害者が言うような最重度の障害者だけだったのでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) お答え申し上げます。 神奈川県から把握した状況といたしまして、七月二十六日の時点で十九人の方が亡くなったわけで、それを除きます百三十八人入所しておみえでした。その後、引き続き在園されている方が九十五人、その中には、やまゆり園なんですけど今ほかの施設の建物をお借りして入っていただいている方も含まれてございます。また、他の施設へ移動された方が三十二人、帰宅されている方が十人、持病等により入院されている方が一人ということが現状でございます。昨日確認いたしました。 建て替え方針ということにつきましては、神奈川県が設置いたしました津久井やまゆり園事件再発防止対策・再生本部において、九月二十三日に園の再生に向けた大きな方向性ということで決定されたものでございまして、お一人お一人に希望を聞いたのかということでございますけれども、利用者の家族会、それから園の運営主体でありますかながわ共同会の要望、意向を反映したものだというふうに伺っておりまして、その利用者の家族会の方の要望書をまた拝見させていただくと、直ちに家族に対して意向調査を行っておりますと、こういうことでございます。 それから、被害に遭われました方の障害の程度でございますけれども、被害者四十三人、これは傷害を、殺傷された方でございますけれども、最も重い障害支援区分の六の方が三十八人、区分五の方が五人だったというふうにお伺いしてございまして、全員そういう意味では障害の重い方が被害に遭われたという認識をしてございます。
○川田龍平君 被害者の方の氏名が公表されなかったために実際のところというのは分からないことが多いんですが、しかしこの配付資料一にありますように、こういう方は果たして本当に最重度で入所施設でしか生活できない障害を抱えていたのでしょうか。家族でなく本人の意思を確認する努力を怠るべきではないと考えます。 障害者白書によれば、成人知的障害者の五人に一人が入所しており、総数としては十一万二千人とのことです。精神病院の入院患者数では、これ三十万人おりますが、精神障害者の十人に一人の割合であって、身体障害者に至っては、入院、入所している割合は百人中二人以下ということです。 明らかに知的障害の方の地域生活への移行というものが進んでいません。比較的軽度でも、地域での支援が得られずにやむなく入所をしているという実態があります。入所を希望しているのは本人なのか、家族なのか、隣人なのか、なぜ地域生活が困難なのかをしっかり調査すべきと考えます。そして、自立生活の実情を見学して体験する機会を提供すべきであり、少なくとも新規の施設入所というのはこれ以上受け付けないという方針を取るべきではないでしょうか。 津久井やまゆり園の入所者の全員は本当に施設入所しかあり得ないほどの重度なのか。一部に社会的入所と言える方もいるのではないでしょうか。配付資料の一を見ても分かるとおりに、施設しか行き場のない極めて重度の方のみが入所しているというのは間違った見方ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 地域移行というのが進められるべきという中で、やまゆり園に関して申し上げますと、先ほど、家族の意向などを把握する中で、ここが住む場所ですというような御意向も多くあって、今回の現地再開発ということであれば光が見えるようですというふうな御家族のお話もございましたし、また、御家族間でのいろいろな形での連携といいますか、交流みたいなのも進んでいてそれを継続していきたいというのが強い意向だというふうに聞いております。 それは今、やまゆり園の話でございまして、全体として申し上げますと、平成十八年に障害者自立支援法が施行された際に、入所施設から地域生活への移行というのは強く打ち出されているところでございまして、先ほど、現時点においても十一万人ですか、以上の方が入所されているわけでございますけれども、平成十八年から二十七年の間におおむね四万人の方が入所施設から地域生活に移行するというような取組が進められているところでございまして、更に地域移行というのが進められるようにしなければいけませんが、障害のある方が高齢化とか重度化と進んできているのも事実でございまして、例えば自宅に帰るというのではなくて、地域住民の理解促進を得るとともにグループホーム等の住まいの場というのを確保するというような対応もしていかなければならないというふうに考えてございます。
○川田龍平君 これは、措置入院とそれからこの施設の警備強化というのを進めて更にこの重度の障害者を囲うということだけになってしまうと、これは容疑者のテロ行為に屈したことになってしまうんではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど部長からも答弁申し上げたとおり、基本はやはり地域生活にどう移行していって、先ほどのインクルーシブな社会としてどこでも生きていけるようにしていくというのが基本だというふうに思います。そのための条件整備をどうしていくのかということで、先ほどグループホームの話が出ましたが、それも一つ。しかし、自宅に戻る、あるいは一人でも住めるということもあり得るわけでありますので、あらゆる点で可能性は考えていくということが大事なのではないかというふうに思っております。
○川田龍平君 是非、この家族の意向というだけではなく、やっぱり患者本人の意向というのも大事にしていただきたいと思っています。そして、地域で共に暮らせる社会、これはやっぱり実現するということこそ優生思想を克服する最大の道ではないかと思います。 この知的障害者の地域移行の具体策として、これはどのようなことを検討しているのでしょうか。国として具体的な目標値を定めて、計画的、戦略的に共生社会を実現すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) この障害者福祉計画の見直し、そのための基本指針の今見直し作業というのを障害者部会で進めておりますので、そうした中でまたいろんな形で具体化していかなきゃいけないというふうに思っています。 具体的な策でございますけれども、地域での生活における様々なニーズに対応するため、障害のある方の地域生活を支援する多様な機能を持った拠点、これを地域生活支援拠点と呼んでございますけれども、その整備を第四期の障害者福祉計画、これは二十九年度で終わるものでございまして、先ほど申し上げたのは三十年度以降のものについて今検討を始めているということでございますけれども、各市町村、圏域に少なくとも一つずつ整備することを目標にしてございます。また、グループホームの計画的整備がございます。繰り返しはいたしません。 それから、さきの通常国会で障害者総合支援法の改正をお認めいただいたわけでございまして、そういう中で自立生活援助ということで、施設とか病院とか、今委員がおっしゃられましたところから退所しあるいは退院した方が独り暮らしを、かつアパートなどの独り暮らしができるようにということで、支援者の定期的な訪問、随時、食事、体調などの生活の状況の確認、必要な助言というサービスを平成三十年度から創設することになってございまして、この辺りは平成三十年度の改定の中でもまた議論をさせていただこうというふうに考えてございます。 そういうことで、地域での生活を実現するための支援、その基盤というのを充実させていきたいと考えてございます。
○川田龍平君 神奈川県はその場でのやまゆり園の建て替えを決めたという報道があります。これは、一九六四年の開園当時、全国的には重度者を収容保護する施設は類例がなく、一九七四年の時点で二百人の入所者のうち、津久井郡出身の方は僅かに十一人で、横浜市出身の方が五十九人、川崎市からが三十五人だったとのことです。 この入所施設を山間部に同じ規模のまま建て替えるということは、地域移行の大方針に反することにならないでしょうか。この施設を運営するかながわ共同会のほかの施設同様、併設するグループホームをもっと増やす方向にこれ県を指導すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 地域生活への移行ということは国の方針にも盛り込んでございますし、神奈川県の障害福祉計画の中にも明確に、施設、病院での二十四時間の生活から地域での生活に移行するということは明確にうたわれているところでございます。その上で、先ほど申し上げたような御家族等の御希望もあるということもまた踏まえなければいけないと考えてございます。 今回、九月二十三日に神奈川県において、津久井やまゆり園の再生に向けた大きな方向性として、現地建て替えを決めたということでございますけれども、それ以上の詳細についてはまだ明らかになってございません。建て替えの構想につきまして、神奈川県が設置しております再発防止対策・再生本部の議論などもまた伺いながらやっていきたいと考えてございます。
○川田龍平君 今回の相模原障害者殺傷事件の緊急特集として、現代思想の十月号にしっかり特集されております。その中で、立教大学の深田耕一郎先生が言っているのは、この施設は不可避的に集団管理的な抑圧構造を持ち、監獄に似た構造が暴力の温床である、これは、さきの委員会でも石井先生の質問にもありましたけれども、大規模だけではなく小規模も含めて様々な虐待事件が起きている、そういった中で、限られた人員で過重労働、肉体的、精神的に追い込まれ、むしばまれた精神が弱者である入所者への暴力につながるということをこの本でも書かれています。 虐待は個人の問題ではなく構造の問題ですという、この施設そのもの、そして、そういった施設を必要とする社会構造そのものに原因があるのではないかと考えますが、大臣、これいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、共生社会、共生できる社会についてのお話を頂戴いたしましたが、入所施設にあっては、やはり地域移行を進めるとともに、地域と一体となって開かれた施設というのが基本でなければならないというふうに思っております。そして、今回のような事件があったからといってこの考え方は当然変更すべきものではないというふうに思います。 加えて、入所施設の職員の皆さん方がストレスなく働き、また職場環境の整備も同時に進めていくということも大事なことだと思っておりまして、職場内のコミュニケーションというものがしっかりと行われる円滑な職場かどうかということもいろいろな面での影響が出てくるのではないかというふうに思いまして、そういった職場内のコミュニケーションについては事業者に対しても円滑化をするようにということをずっと求めております。今後とも、当然この職場環境の向上も努めていかなければならないというふうに思います。 障害者への虐待を防止するためには、自傷他害など対応の難しい障害者への支援の方法について、例えばそれぞれの障害者が落ち着いて過ごせる環境を施設内で共有するなど、施設の職員が個々の入所者の特性を十分に、それぞれ一人一人異なるわけでありますから、その特性をしっかりと把握をしてきめ細かく支援をしていくという体制を構築をすることが大事だというふうに思っております。 したがって、虐待のない開かれた施設、そして地域社会、共生社会の実現に努めていかなければならないというふうに思っております。
○川田龍平君 やはりこの施設というものに対する考え方そのものを考えていかなきゃいけないんではないかと思います。職員の過重労働の解消にもやっぱり是非これ取り組んでいただきたいと思いますし、夜勤体制や職員待遇の大幅改善、これも行っていただきたいと思っています。 次に、バングラデシュでもテロが起きました、そういったテロが起きたときに、典型的なテロと異なって、今回、このやまゆり園の事件報道に接した国民の多くは、特に無差別ではないというところから、我々の社会において、私たちに対して刃が向いたものというリアリティーをこれ実は感じなかったのではないでしょうか。報道が被害者である重度知的障害者を異質なものとして捉えて、他者的な面として報道が捉えていたところもあると思います。今回の警察が被害者の身元を公表せずに匿名報道となった事実は、この国がやはり共生社会を実現できていないという証左ではないでしょうか。これ、大臣、どう思われますでしょうか。 私は、これはまさに分離教育、インクルーシブ教育ではない、分けた教育をしてきたことが今回のような事件を引き起こしてしまっているのではないかと。このインクルーシブ教育の重要性を再確認すべきと考えますが、これは大臣と文科省に伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 結論的には、インクルーシブ教育を推進していくということは極めて大事だというふうに思っています。障害があろうとなかろうと、一緒に暮らす、一緒に時間と空間を共にしていくということが大事であって、それぞれの人格あるいは個性というものを尊重し合いながら共生する、共生社会をつくるということが大事であって、今、一億総活躍社会をつくるということで、安倍内閣としてもこれを進めておりますけれども、これもあらゆる立場の方々がそれぞれの能力や個性をいっぱいいっぱいに発揮できる、そういう社会につくり変えていかなきゃいけないということだと思いますので、可能な限り障害がある方とない方が共に学び合う、そういう仕組みが大事だというふうに思っております。
○大臣政務官(樋口尚也君) 文部科学省といたしましても、障害者の権利に関する条約において提唱されておりますインクルーシブ教育システムの構築は共生社会の形成の基礎となるものと、大変重要であると認識をしておりまして、川田先生御指摘のとおりでございます。そのため、障害の有無にかかわらず、一人一人がその能力等を最大限に伸ばし、社会に参画をしていくことができるよう、教育の場においても、障害のある子供と障害のない子供ができる限り同じ場で共に学ぶことができるような体制整備を進めているところでございます。 具体的には、インクルーシブ教育システムを推進する学校に外部の専門家を配置するための補助事業、また特別支援教育支援員の配置のための地方財政措置などを実施しているほか、平成二十八年四月からは、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所にインクルーシブ教育システム推進センターを設置をいたしました。そこでポータルサイトにおいて障害の状態や特性等に応じた教材、支援機器等の活用した様々な取組の情報等を公開をしているのと、データベースで学校における合理的配慮の実践事例を公開をしているところでございます。 文部科学省といたしましても、こうした取組を充実をいたしまして、インクルーシブ教育システムの構築を一層推進をしてまいりたいと思います。
○川田龍平君 ありがとうございます。 特殊学級や特殊学校というところに障害者を分けて教育をするということではなくて、同じ普通学級で知的障害を持った子も吃音障害を持った子も身体障害を持った子も一緒に育つことができる、そういうインクルーシブ教育をやっぱり是非実現していただきたいと思います。 私も、小学校、中学校とずっと、そういう知的障害や吃音障害や身体障害、私も含めて、ずっと普通学級で育ってきました。本当に同級生の中にそういう人がいるとやっぱり全然その印象が違う、経験というか、違うと思うんですね。そういう意味で、やっぱり是非そういった教育をできる環境を整えていただきたいと思います。 今日は、精神保健指定医の問題、それから精神病院における隔離、身体拘束についてなども用意をしていたんですけれども、質問できませんでしたのでまた次回にしたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。どうもありがとうございます。
○足立信也君 民進党の足立信也です。 今日からアメリカで大統領選挙が始まります。今、川田議員の質問を聞いていて、今回の大統領選挙のテーマの一つだというのを昨日テレビでやっていました。ポリティカルコレクトネス、政策的に正しいことをやるかやらないかと。つまり、今、多様性あるいはインクルーシブという話をされましたけれども、政策的に正しいことが自分に利益があるかどうかという判断の基準になってきていると。トランプ候補者の支持の方々はそちら、自分のためにどんな利益があるのかと、つまり、政策的に正しいことが必ずしもいい政策ではないという主張が今論点になっているという話を聞きました。大臣のさっきの答弁で、やはり多様性を認め合う、これは基本的人権も尊重することも含め、私どもは基本としてやっていきたいし、世界にそういう国あるいはリーダーが増えつつあるような気がして若干心配を覚えていると、そういう昨日今日の報道でした。 先ほども触れられていましたが、がん対策基本法、来週十五日の可決に、これを信じて今日はがん対策基本法について質問したいと、そのように思います。 御案内のように、もう国民の半分ががんになり、亡くなる方の三分の一以上ががんであると。今年は恐らく百一万人の方が新たに罹患し、三十七万人の方ががんで亡くなると、そういうことです。 がん対策基本法の成立、これ二〇〇六年ですが、大きな二つの要素があったと私は考えています、当時を振り返るとですね。一つは山本孝史さんです。彼は、確定診断が二〇〇六年、平成十八年の一月だったんですね。胸腺がんです。そして翌年の二〇〇七年十二月に亡くなりました。あの尾辻参議院議員の追悼演説、名演説、もう語り継がれておりますけれども、新しい方々がいらっしゃるので、是非動画で見ていただきたいと、そのように私からお願いしたいと思います。彼は、ステージ四でしたので抗がん剤治療を受けました。そして、その年の五月の二十二日、本会議の代表質問でがん対策基本法の早期成立を訴えられたと。その後も彼は病気を押して、がん対策推進協議会に欠かさず傍聴されておりました。 ですが、私はその前の、前年の頃からずっと取り組んでおったので申し上げますが、山本さんは実はがん対策基本法反対でした。個別の疾患に対する立法というのは彼は反対していました。しかし、私たちが前年から準備して、医療崩壊という言葉も出始めた頃でございまして、これは何とかしなきゃいけないという思いがありましたが、繰り返します、個別の疾患に対する法律というのは彼は反対だった。それから、社会保障に関して、医療や介護、ただというのも反対でした。 しかし、その彼の考え方が変わってきた一つのきっかけが同じ年にありました。これがもう一つです。福島県立大野病院事件の産科医の逮捕事件です。これは、事件自体は二〇〇四年の十二月でした。産婦が死亡されました。しかし、この執刀医が逮捕されたのが、業務上過失致死と医師法違反の容疑で逮捕されたのがこの二〇〇六年の二月だったんです。で、その翌月に起訴されました。幸いなことに二〇〇八年に無罪が確定しましたけれども、この二つが私は大きかったと思っています。ここで医療崩壊というのが一気に加速しました。 私は、今から二十年ぐらい前、まだ大学に勤務していた頃、当時は告知することすらはばかられる時代でした。やっとインフォームド・コンセントという言葉が出てきました。しかし、その後はどんどんその考え方が進んでインフォームド・コンセントからインフォームド・チョイス、選択肢を選ぶ、更にそれが進んでインフォームド・ディシジョン、自分で決定するという段階になってきました。 これは、何が原因かというとリテラシーの格差ですね、提供する側と受ける側の。それと、これは医療界の労働条件の劣悪さ。それから、緩和医療というものが人を癒やすためには必要だと、治癒は治すと癒やすですから、こういう考え方。そして、医療訴訟の問題、これを解決しなきゃいけない、崩壊してしまう。この突破口に、今私が提示した全ての問題を抱えているのががんじゃなかろうかと、しかも国民の半分ががんに罹患する、だからがん対策基本法をやっぱり作ろうではないかということで山本さんにもお話をして、彼が積極的に動いてくださったというのがこの経緯でございます。是非それを御理解いただきたいと思いますし、彼は五十八歳で亡くなりました、私はその年を超えましたので、これは私にはこの基本法を育てていかなければならない義務があると、そのように思っております。 そこで、今回の改正案、前の通常国会までは非常にいい改正案ができていたと私も思っています。ちょっとだけ内容を言います。がんの治療に伴う副作用、合併症及び後遺症の予防及び軽減に関する方法の開発などの研究の推進、緩和ケアが診断のときから適切に提供されるようにすること、がん患者が円滑な社会生活を営むことができる社会環境の整備などなど、がん患者や家族の身体的、精神的、社会的な苦痛の軽減に向けた改正であったと私も評価しています。これは国会議員、がん患者と国会議員の会等々議員連盟を中心にしっかり現場の方々あるいは当事者の方々と話合いをしながら、いい改正だったと思っています。 そこで、この十年間、私はがん対策というのはかなり進んだと思っています、率直に。しかし、そんな中で、これは十分当初考えていたよりも進展しなかったな、あるいは進展しなかったと思われるがんの種類等々がやっぱりあります。それをどのように捉えているでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、この十年間でのお話をいただきましたが、がん全体の五年生存率は五四%から六二%へと上昇し、また、がん診療連携拠点病院が三百九十九指定をされるということで、全国どこでも質の高いがん治療が、がん医療が受けられる体制は整備をされるということになりまして、がん対策に大きな進捗があったという点では今御指摘のとおりだと思います。 一方で、難治性がんにつきましては、例えば膵臓がん、膵がん、これは五年生存率が引き続き八%にとどまるという状況でございます。それから、希少がんについては、数が少なく正しい診断あるいは治療が難しいという場合でございますので、平成二十四年六月からの第二期がん対策推進基本計画の下で、難治性がん、希少がん対策については集約化による専門的な診療体制の提供、そして診断や治療法の開発につながる研究の推進と、こういったことに取り組んでいるわけであります。 今年九月に、国連総会の期間中に日米韓の保健大臣会合が、特にアメリカのキャンサー・ムーンショット計画を率いているバイデン副大統領の呼びかけで、がんに終止符を打つということを共通の目的として、遺伝子及びたんぱく質の解析を含みます国際的なプロテオゲノミクス研究へ貢献していくことについて合意をいたしました。これによって国際的な研究データと分析結果のデータ共有が進み、今お話のあった難治性がん、希少がんの研究が、例えばデータの統一化、共有、標準化、こういったもので、数が少なくても三か国が集まってケースを蓄えるという形で研究を推進するということについて合意をしたところでございます。今議論を進めております第三期のがん対策推進基本計画においても必要な施策を盛り込むなど、更なる対策を進めなければならないというふうに考えております。
○足立信也君 当初は均てん化というものが非常に大きなテーマだったと思うんですが、今おっしゃるように、患者数の非常に少ない疾患あるいは本当に難治性の疾患というものは余り進んでいないのは事実なんですね、この十年間で。 ですから、通常国会でこの改正案が成立せずに、私も参議院選挙を経て、三か月たって、参議院からやるということで、やはり課題になっていることはしっかり法律に入れたいという思いから、皆さんの御協力を得て、まず十九条関係で、罹患している者の少ないがん及び治癒が特に困難であるがん、ここをしっかり出させていただいた。それから二十一条関係で、これは元々そうでしたが、小児がん、教育と治療との並立、これが大事だということです。これはしっかり入れることができましたので、更にこの十年間、これから先は進んでいくと思います。 もう一人、私、御紹介したい人がいます。吉野ゆりえさん、本名、由起恵さんですが、七月三十日に四十八歳で亡くなりました。私と同じ大分県、竹田市の出身で、高校は大分市、筑波大学の私の後輩です。在学中にミス日本に選ばれています。二〇〇五年の二月です、先ほどの話から一年前です。後腹膜の平滑筋肉腫で、十九回の手術と六度の放射線治療と五クールの抗がん剤治療をやっています。で、亡くなってしまいました。十一年。 この方が、自分の経験を基に、あるいはいろんな方に共有していただきたいという思いから、いのちの授業というのをやっています。そして、私の友人の一人である中川恵一東大准教授、がん教育授業というのをずっとやられてきています。 そこでお伺いしたいのは、がん教育というのはどんな効果があるのか。特に、がん検診の受診率に対してどのような効果があると考えられておられるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、がんに関するリテラシーの問題について御指摘をいただきましたが、国民ががんに関する正しい知識を持つということは極めて重要であって、平成二十四年の六月に策定した第二期のがん対策推進基本計画、ここでは、がんの教育や普及啓発は重要な柱の一つとして位置付けられております。学校におけるがん教育につきましては、文部科学省のがんの教育総合支援事業、これにおきまして推進をし、厚生労働省としては、教材の開発そして外部講師の確保、こういった面で協力をしてまいっております。 一方、職域におきましては、厚生労働省において、がん対策推進企業等連携事業というのを実施をいたしまして、がん検診の普及啓発を推進をしておりますけれども、例えば健康保険組合の乳がん・子宮頸がん検診の受診率は被保険者の三〇%台、被扶養者の場合には二〇%台という状況でございまして、その原因の一つとして、職域におけるがんの教育や普及啓発が不十分ということだと考えられます。 がんの検診受診率の向上のために国民にがん検診の重要性を理解をしていただくということが極めて大事でありますので、学校教育、そしてまた職場における教育、これによって、この普及啓発によってこういった点でのリテラシーを上げ、受診率も向上させていくということにしっかりと取り組まなければならないというふうに思っております。
○足立信也君 二十三条関係、この教育というのがどうも学校教育に偏り過ぎているのではないかという懸念が私ありました。患者さんの大多数あるいは家族の方というのは、もう学校教育を過ぎた方々です。生涯にわたる教育がやっぱり極めて必要だと思いますし、教科書には日本のナショナルデータのがんのものさえないという今状況ですね。ですから、今回、二十三条関係で学校教育及び社会教育と入れさせていただきました。是非成立を皆さんのお力でさせていただきたいと思います。 最後に、提案が四つあります。次期に向けてだと思います。 私は、この今ありました生涯教育、社会教育の場として調剤薬局は是非使うべきだと思っています。病院あるいは医療機関だとそれは敷居が高いところがあります。調剤薬局というのを使う手だてはないだろうか、これが一点。 それから、今かかりつけ医の機能というのが非常に高まっていますが、がんの治療を受けたというのは、やはり病院のそこの主治医を患者さんは頼るものです。このかかりつけ医と病院の二人三脚、これが是非とも欠かせません。この点が二点目。 それから、三点目、四点目。日本人の最大の疾患であると思われるのは、認知症とがんの関係です。認知症の方々ががんになった場合をどう対応するか、診断も含めてですね、この点。それから、その次の世代は発達障害とがんとの関わり、つなぐ研究。 是非この四点は次の計画に入れられるようにしっかり議論していただきたいという提案をいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございます。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 昨日、電通の新入社員の方が過労自殺した問題で強制捜査が入りました。極めてゆゆしき事態だと思います。これを受けまして昨日開かれた政府・与党連絡会議で、我が党の山口代表が、今回の問題で残業時間の一部を自己啓発と称して意図的に過少申告させていた疑いに言及し、業務上必要な自己啓発などは勤務扱いに改めるなど指針を早急に示すことを含めて迅速に対応してほしいと要請をいたしました。 この点につきましては、速やかに厚生労働省におきまして対応していただきたいと思います。またその上で、働く人の立場に立った働き方改革というものを是非とも強力に進めていただきたいと。この二点、冒頭に強く要望をさせていただきたいと思っておりますので、大臣どうぞよろしくお願い申し上げます。 質問に入らせていただきたいと思いますが、北島部長にお伺いしたいと思います。 水道水の供給を申請する者は、給水装置工事を行うに当たってあらかじめ水道事業者すなわち地方公共団体の承認を受けなくてはなりません。その際に、住居の前面道路が私道であるなどの事情によって他人の土地を使用しなければ給水装置工事を行うことが難しい場合、ほとんどの地方公共団体で当該土地所有者の承諾書の提出を求めています。しかし、このような取扱いのために、承諾書を取り付けるに当たって、一部土地所有者から承諾料を要求されたり、妨害行為が行われたり、また土地の所有者が所在不明であったり、遠方や海外にお住まいで会えない等の理由で承諾書を取り付けられなくて円滑な給水の実現に支障が生じています。 こうした実態、厚生労働省は把握されていますか。
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。 御指摘のいわゆる私有地の所有者の承諾書につきましては、本年十月に水道事業者である政令指定都市二十市に対してアンケート調査を行いまして、その結果、十六市において承諾書の提出を求めていること、また、承諾書の提出が難しい場合は約半数の市において申込人の責任において対応する旨を確認した上で工事の申込みを受理している一方、二市においては原則受理しないとしていること、さらに、多くの市において承諾に係るトラブル事例を聞いたことがあり、その中には金銭的要求に関するトラブル事例も含まれているとのことなどの現状を把握しております。
○山本香苗君 短期間に実態調査をしていただきまして、ありがとうございます。私も、実際この承諾書の取付けに当たって数百万円要求されたというような話もお伺いしまして、大変びっくりいたしました。 他方、下水道においては、下水道法十一条によりまして、地権者の承諾書の提出を求めず工事をすることができると伺っています。上水道も下水道も重要なライフラインでありますけれども、なぜこのように取扱いに差が生じるのでしょうか。
○政府参考人(北島智子君) 御指摘のとおり、下水道法第十一条におきましては、排水設備の設置等に関し、その必要があるときには他人の土地を使用することができる旨の規定がございます。これは、同法第十条において、私人に対して排水設備を公共下水道へ接続する義務が課せられていることから、その義務を履行することができるよう設けられた規定であると承知しております。 一方、給水を受けることはあくまで私人の権利でございまして、水道法上、私人に対して給水装置の設置義務は課せられていないことから、そのような規定は設けられていないものと承知しております。
○山本香苗君 民法上の規定から推測して今上水道の方はなされているということなんですが、訴訟に持ち込めばほとんど負けることはないということなんですが、それには多大な時間と費用と労力が掛かります。 こうした問題を解決するために、京都市では、承諾書の提出を廃止するなど申請手続を見直すとともに、水道事業条例等関係条例の一部を改正して、他人の土地を使用しなければ給水装置工事を行うことが困難である場合、当該土地所有者に対して、正当な理由がない限り、当該申込みを承諾することを拒んではならないということを明記しております。こうした取組によりまして、京都市では、平成二十七年度、約九千件の給水装置工事の申請のうち、そのうちの四分の一の約二千三百件が他人の土地を使用しての工事でしたけれども、トラブルなく実施をされていると伺いました。この問題は京都市特有の問題ではありません。実際、これから新築また改築等を行うたびに、目の前が私道であったら起きる問題でありまして、どこでも起き得る、頻繁に起き得る問題でございます。 次の国会に水道法の改正を検討していると伺っておりますが、下水道法と同様に、承諾書の提出を求めず工事できる規定を水道法に盛り込む等、法的な措置を含めた何らかの対応を早急に取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。 民法におきましては、他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいるほかの土地を通行することができる権利が認められております。これと同じ趣旨で、隣接地の所有者に対し導管の設置の受忍を求めるいわゆる導管設置権につきましては、水道に関して、下級審判例においては認められていると承知しておりますが、直接争点となった最高裁判例がないため、判例法理上確立された権利であるとまでは言えない状況でございます。 また、下水道法との違いが生じていることにつきましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、一定の理由があることを踏まえれば、給水装置の設置に関して、隣接地の所有者に対し、必要やむを得ない場合に給水管、給水装置の設置の受忍を求める規定を水道法上に設けることができるかについては、法制的に更に深い検証が必要であり、直ちに結論を得ることは難しいと考えております。 しかしながら、水道法上、水道事業者には給水義務が課せられておりまして、厚生労働省といたしましては、承諾書の提出がないことがこの給水義務を解除する適当な理由には当たらないと考えております。したがいまして、承諾書の提出がないことを理由として給水装置工事の申請を拒否することは適切でないと考えており、給水義務の適切な履行の観点から、水道事業者に対してこうした見解について周知を図ってまいります。
○山本香苗君 お分かりいただけたかどうかと思うんですが、承諾書なくてもできるようにするということをきっちりと厚生労働省として周知をしていただくということでございますので、法改正しなくてもちゃんとできるんだということで対応していただきたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 末松副大臣、ありがとうございます。 ちょっと住宅セーフティーネットについてお伺いしたいと思うんですが、いわゆる高齢者だとか障害者、子育て世帯、母子家庭、DV被害者、ホームレス等、独力で住宅を確保することが困難な人たちを支える仕組みは、これが住宅セーフティーネットでありますが、この必要性、またその取組状況、厚生労働省、国土交通省、それぞれ御答弁願います。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 生活にお困りの方など住宅を必要とされている方の自立におきましては、まず居住を確保するということが大前提として重要なことと考えております。これは、低所得者は家賃負担が家計を圧迫しがちであること、また、身寄りがない、世帯の経済基盤が弱いといった場合に連帯保証人が確保できないことなどの課題がございまして、こうした対応を進めていくということ、大変重要であると認識をしております。 厚生労働省といたしましても、生活困窮者自立支援法において住居確保給付金の支給を行うなど、住宅確保のための取組、進めているところでございますが、委員の御指摘のありました国土交通省におかれまして住宅セーフティーネットの法律、こちらを小委員会を設置されて中間取りまとめを報告されているとお聞きをしておりまして、こうした取組について進めていただくということは、生活困窮者を始めとするお困りの方々の支援においても大変重要なものと期待しているところでございまして、厚生労働省としても国土交通省とともに支援の活用策について検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 委員御指摘の、住宅の確保に特に配慮を要する方々が安心して公的賃貸住宅や民間の賃貸住宅に住むことができます住宅セーフティーネットを構築することは極めて重要な課題だというふうに考えております。 これまでも、議員立法により成立していただきました住宅セーフティーネット法の理念の下で、例えば公営住宅を始めといたします公的な賃貸住宅、あるいはサービス付きの高齢者住宅、こういった供給への支援を行っております。また、賃貸住宅の円滑な入居に取り組む一つの方法として居住支援協議会、住宅セーフティーネット法に基づいて全ての今都道府県で設立をされておりますが、こうした設立や活動の支援を行ってきているところでございます。 また、新しい取組といたしまして、先ほど定塚局長からも少し御答弁ございましたけれども、今年の三月に新しい住生活基本計画を閣議決定をさせていただきまして、その中で、住宅確保要配慮者の増加に対応するために、特に民間賃貸住宅の空き家などを活用して住宅セーフティーネットの機能を強化すべきだという方向性を出していただきました。現在、これに基づいて社会資本整備審議会等で御議論をしていただいております。七月に中間的な報告をまとめていただいておりまして、多様な世帯を対象に考えるべきである、あるいは要配慮者の方々が円滑かつ安全に入居できるような情報提供をきちんとやるべきである、あるいは既存の空き家等たくさんございますので、こうしたものを活用することを前提にすべきであるといったような方向性についてまとめをいただいているところでございます。 現在、それを踏まえまして、来年の通常国会の提出を目指して、制度化とそれから必要な予算について関係当局と今協議を進めているところでございます。既存の施策に加えまして、こうした新たな仕組みを導入することによりまして、より重層的な住宅セーフティーネットの構築に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
○山本香苗君 具体的に来年度の概算要求にどういうことをそれぞれ盛り込んでいらっしゃるか、御答弁ください。
○政府参考人(定塚由美子君) 厚生労働省におきましては、来年度概算要求における新規事項といたしまして、生活困窮者自立支援制度における居住支援の取組の強化、盛り込んでございます。 具体的には、生活困窮者の民間賃貸住宅への入居に関して、家賃負担や連帯保証、緊急連絡先の確保などが支障となり居住確保が困難となる場合がございますので、こうした課題を踏まえて、自治体に設置された居住支援協議会と連携をしながら、生活困窮者自立相談支援事業において手厚いオーダーメードの支援を行うなど、居住支援体制を強化することを内容としている事業でございます。また、特に高齢者については、空き家などを活用した住まいの確保と生活支援を組み合わせた事業に対して支援を行っているところでございまして、二十九年度概算要求においても、低所得者高齢者等住まい・生活支援モデル事業として要求をしているところでございます。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 住宅セーフティーネット関連の概算要求の内容といたしまして、先ほど少し申し上げましたが、公営住宅の関係でその建て替え等の所要の予算を要求をさせていただいているほか、サービス付き高齢者住宅につきましても、まだまだ普及、供給を進めてまいりたいと思っておりますので、そのための設置の支援についての予算等を要求しているところでございます。 こうしたこれまで取り組んできたそれぞれの予算に加えまして、先ほど御紹介をいたしました新たな住宅セーフティーネットの制度構築に向けまして、現在三点の新規の予算について関係当局と協議をさせていただいております。 すなわち、住宅確保要配慮者向けの住宅を、例えばバリアフリー改修をする、あるいはお子様を入れる際に防音の工事をする、そういった改修をする際の助成、それから二つ目といたしまして、そういった要配慮者向けの方々が入居されるときの家賃助成等の家賃対策に関する支援、それから三つ目といたしまして、居住支援協議会が様々な支援をいたします、その支援に要する活動の経費に対する支援、こういった三点について、現在概算要求で関係当局と要求をして協議をしているところでございます。
○山本香苗君 ありがとうございます。 居住支援協議会というのが国交省と厚労省の間をつなぐような形になっているわけですが、実は居住支援協議会の取組というのはまだまだ十分ではありません。この間、居住支援協議会を立ち上げている自治体の状況をヒアリングして回ってきたんですけれども、現状は縦割りで、居住支援といいながらも生活支援の視点が欠けていて、そして個別支援に結び付いていないんです。実績がほとんど出ておりません。これからもっと進めなくちゃいけないと思っております。生活困窮者が増加する中で、住宅セーフティーネットの機能強化というのは待ったなしで、福祉部門と住宅部門の連携の強化というのは今まで以上に必要だと思っております。 そこで、塩崎大臣と末松副大臣にお願いをしたいわけでありますが、住宅セーフティーネット機能強化のために国交省と厚労省との間で合同連絡会議を立ち上げていただいて、一体となって住宅セーフティーネットの構築を検討を推進していく体制を是非ともつくっていただきたいんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来、生活困窮者などの居住の問題、住宅についての御質問を頂戴しておりますけれども、厚生労働省としては、この居住支援協議会と連携しながら生活困窮者に対して手厚いオーダーメードの支援を行うなどを内容とする居住支援体制を強化する取組について平成二十九年度の概算要求に盛り込んでいるわけでありますが、更にどのような施策が有効であるか、こういったことについては更に踏み込んで引き続いて検討していかなければならないというふうに思っております。 今御指摘のこの居住支援協議会については、国交省と厚労省が連名で通知を発出をしてこの協議会と生活困窮者自立支援制度などに基づく相談支援機関との連携を推進をしてきたわけでありますけれども、今御指摘のように十分ではないというお話がございました。この居住支援協議会の枠組みを活用して、例えば市町村の福祉部門で把握をしている居住支援を要する方のニーズを踏まえて、福祉、住宅両分野の行政関係者と民間事業者が連携をして支援を行う意義は大変大きいというふうに考えておりますので、今御指摘をいただいて御提案をいただいた件でございますが、国レベルでの厚生労働省と国交省の協議の場、これにつきましては早急に設置をして居住支援の在り方についての検討を進めたいというふうに思います。
○副大臣(末松信介君) 連結は大変重要だと思います。重要な御提案をいただきましてありがとうございます。 住宅は国民の健康で文化的な生活を実現する上で不可欠な基盤でございまして、住宅セーフティーネットの機能強化は極めて重要な政策課題でございます。この機能強化のためには、住宅の確保とともに、居住者に対する福祉の充実を図るなど、住宅と福祉が連携した取組を進めていくことが必要と考えております。 このため、国土交通省と厚生労働省におきましても、本省課長級などの人事交流を実施をいたしております。住宅政策課長の和田課長は、厚労省から国交省にお見えいただいています。高齢者支援課長の佐藤課長は、国交省から厚労省へ行っていただいております。そういうことを行っております。また、国土交通省と厚生労働省との共催による居住支援協議会の全国会議の実施など、連携を行っているところであります。 また、いわゆる高齢者住まい法を国土交通省と厚生労働省共管の法律とし、サービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住でありますが、この供給の促進について主に国土交通省、高齢者に対する福祉サービスの充実については主に厚生労働省という役割分担と連携により、高齢者の居住の安定の確保に取組を推進しているところでございます。 国土交通省といたしましては、住宅セーフティーネットの更なる機能強化を図るため、ただいま塩崎大臣からも御発言のあったとおり、厚生労働省と国土交通省の協議の場を早急に設置するなど、厚生労働省とのより一層緊密な連携に取り組んでまいりたいと思います。 山本先生の御指摘を踏まえて、我々国交省、相当前向きに検討いたしてまいりたいと思っておりますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。 以上でございます。
○山本香苗君 ありがとうございます。 今も、実は事務レベルではかなりよくやっていただいているんですね。でも、私、残念だなと思ったのが、福祉関係の方々に、こうやって国土交通省頑張ってやっていることを全然知られていないんですね。やっぱり見える形で議論していただきたいと思って、今回いろいろと事前に、済みません、お願いしてまいりました。ありがとうございます。 この生活困窮者自立支援制度の中に、さっき定塚局長もおっしゃいましたけれども、住宅確保給付金ってあるんです。これは、離職者であれば対象となるんです。ですけれども、離職者でない場合や、また六十五歳以上の場合は支援の対象外になるんですね。そうしますと、離職者以外の方の低所得者への住居支援ってどうなるんだという声が今上がっているんですが、現行は生活保護の住宅扶助しかないんです。間がないんです。 でも、先ほど国交省でお話がありましたけど、来年度の概算要求で家賃補助、これ今考えていただいているわけなんです。踏み込んだ施策を考えていただいているわけなんですけれども、これがうまく福祉とつながれば、例えば生活保護に至らない低年金の高齢者世帯であったりとか母子世帯であったり、そういった貧困への対処の道が開けていくと、この制度と制度の間のはざまがようやく埋まるんだというものになると思いますので、是非その協議の場を早急に立ち上げていただいて取り組んでいただきたいと思います。 国交省は今回、大変一生懸命やっていただいているわけなんですが、一つ私、足りないと思っていることがありまして、それは退去時における課題なんです。民間賃貸住宅の入居拒否の理由の多くは、死亡事故に伴う原状回復や残置物の処理等への不安なんです。 川崎市の居住支援協議会にも行かせていただき、お話聞かせていただきました。退去手続に関する専門部会を立ち上げて、入居者死亡後の相続人捜し、契約解除や残置家財の相続放棄の取付けなどスムーズな手続を検討するというふうに伺っております。国においても、この問題どうするかということを是非とも御検討いただきたいと思うんですが、それぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 委員御指摘のとおり、身寄りのない方が亡くなった場合、残された家財の処理などの問題が発生する、このようなことから、賃貸人から高齢者の方など入居を断られる場合があるという問題、大変な課題であると認識をしています。 この課題については、一部の市町村などにおかれては先進的な取組も行われているとお聞きをしておりまして、こうした取組を別の自治体に紹介していく。そのほか、生活困窮者への支援としてどういった支援ができるか、まさに国土交通省さんともよくしっかり連携をして、一体となりながら検討を進めていきたい、このように考えております。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 御指摘いただきましたとおり、民間賃貸住宅において、例えば単身の入居者の方が死亡された場合の残置物、どう扱っていいかというような問題を理由として入居拒否が行われているというようなことがございます。そういった問題についても私どもも認識をしておりますし、こういった問題、何とか解決していかなければいけないというふうには考えております。 現在は、例えば全国の消費生活センターでございますとか、あるいは賃貸住宅の管理や仲介をされる業者の方で相談に応じられたり、あるいは家賃債務保証をやっておられる中で残置物の処理まで含んだサービスを提供しておられるという業者もあるやに聞いております。また、先進的な居住支援協議会におきましては、高齢者の見守りとかあるいは残存家財の片付けを行いますNPOがございますので、そうした良質な業務を行っておられますNPOを御紹介するというようなこともやっておられるというふうに聞いております。 私どもとしましても、まず一つは、相談に携われるような方々の資質の向上という面からのそういった研修への支援を行ったり、あるいは居住支援協議会の活動に対する支援を行っておりますが、なおこうした残置物の円滑な処理等も含めまして、こういった賃貸住宅に関します紛争に関するガイドラインをただいま取りまとめるべく検討を進めているところでございます。こういった取組によりまして、できるだけ民間の方にスムーズな入居あるいは退去ができるような環境づくりに努めてまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 この問題、民間賃貸住宅だけじゃなくて公営住宅でも同様の問題が発生しています。 昨年七月に大阪府東大阪市の府営住宅に住む女性の方から我が党の府会議員に、真下に住んでいた方が二年前に亡くなって、その後、家財道具などが部屋の中やベランダに放置されている、何とかしてもらいたいという御相談がありまして、大阪府へ対応を促したところ、今年の六月になってようやく処分に至ったということなんです。 ほかにも同様のケースがあるかどうか大阪府に調べてもらったら、約十二万六千戸ある府営住宅で少なくとも約百九十戸、これが放置されておりまして、中には十五年間放置されたままという部屋もあったと伺いました。大阪府営住宅の応募倍率が約十倍なんです。入りたい人がたくさんいるのに新たな入居者が入れないと。それだけではなくて、長期にわたって家賃も未収になるという事態が発生しております。 公営住宅においても民間賃貸住宅同様に、民法の規定で家財道具は相続人のものとなって処分に相続人全員の同意が必要となるわけでありますが、身寄りのない独居老人などのケースでは相続人の特定に時間も手間も掛かることが多くて、大阪府と和歌山県から共同で今年の六月に、公営住宅を管理する各自治体が残された家財道具を移動させ、一定期間保管した後に処分できるような法改正を求める要望書が国土交通省に出されております。 公営住宅というのは民間賃貸住宅と比べて極めて公益性が高いものでありますので、この点を踏まえて、是非前向きに国土交通省として対応していただきたいんですが、由木局長、お願いいたします。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 いわゆる公営住宅についての残置物の問題でございます。各公共団体におきましても取扱いが様々でございまして、当該住居にそのまま保管をしているという場合、これは先ほど委員御指摘の大阪府の場合がこれに当たるわけでございます。それから、当該住居から言わば価値のあるものをより分けまして、それについては倉庫等で保管をしている場合等がございます。 今年六月に大阪府と和歌山県から要望もお受けをいたしましたので、それを踏まえて、国交省で八月に公営住宅を持っております自治体に調査をいたしました。どういった形で今処理、保管しているのか、その根拠は何なのかというようなところについて調査をいたしたところでございます。現在、その取りまとめに向けて結果の精査を行っているところでございます。 この問題につきましては、御指摘のように私有財産の保護とのバランスの問題がございますので、法務省を含めた関係省庁とも御協議をした上で、まずはこの調査の結果で、円滑な残置物の処理、保管を行うために、まず参考となるような事例、これについてはきちんと各公共団体にお示しをしたいというふうに思っております。その上で、関係省庁とも協議を経た上で、要点が明らかになると思いますので、その要点についてはガイドラインのような形でまず普及をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山本香苗君 時間が参りましたので、吉田局長、済みません、また御質問させていただきますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、川田龍平君及び谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として杉尾秀哉君及び三浦信祐君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 今日は、資料一としてお配りしています、くるみん認定マークに関わって質問したいと思います。 これは資料にありますとおり、次世代育成支援対策推進法に基づきまして、一定の基準を満たす企業を子育てサポート企業として大臣が認定し、認定マークが使用できるというものになっております。この九月時点で認定企業は、くるみん認定が二千六百五十七社、より高い水準の取組を行っているプラチナくるみん、これが百六社となっております。学生、求職者に対するアピールとしても活用されているものです。 そこで、この認定、子育て支援優良企業と言ってもいいマークなんですけれども、これをあの電通が受けていたということが発覚しております。一体、認定したのはいつか、そして発覚後、大臣は認定取消しも含めて厳正に対処したいと表明しておられましたけれども、その後の対応、どうなっているでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の株式会社電通に対しましてくるみん認定をいたしたのは、平成十九年の十月、平成二十五年の二月、平成二十七年の七月、この三回でございます。 電通における業務に起因をいたします自殺事案が明らかになって以降、東京労働局が労働時間管理の状況等について調査を開始していたことから、厚生労働省としてもその結果を踏まえて認定取消しも含めて厳正に対処しなければいけないと、先月二十八日の閣議後の記者会見で私から申し上げたところでございます。 電通の労働時間管理の状況等につきましては現在捜査中でありますけれども、くるみん認定について、十一月一日に電通より認定を辞退する旨の申出がありました。これに対して、厚労省としてこの申出を承認をし、同日付けで認定の効力を失効させたところでございます。
○倉林明子君 辞退の申出というのは処分じゃないんですね。私は、厳しい行政処分として認定取消し、当然すべきだったと思いますよ。 その上、びっくりしたんですけれども、私、今日確認しましたところ、このくるみん認定について、電通はいまだ認定されているということで厚労省のホームページから削除されておりません。こんなことはさっさと削除して当然だと思いますので、厳しく指摘をしておきたい。 そこで、くるみんの認定基準には所定外労働の削減のための措置とあるわけです。ところが、電通に対し繰り返し長時間労働の是正勧告をしていた、これも厚労省であります。一九九一年、この過労自殺が最高裁で認定された後も、二〇一三年、過労死があったことが分かっております。電通に対し、分かっているだけで二〇一四年六月には関西支社、そして二〇一五年八月には東京本社に是正勧告をしております。 電通を子育てサポート企業として認定した責任は極めて重いと思います。そもそも、電通のような悪質企業を認定した、これ大きな間違いだと思います。なぜこんなことが起こったのか、分かりやすく説明してください、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) くるみん認定を受けるためには重大な労働関係法令違反がないことなどが基準として定められております。具体的には、育児・介護休業法や男女雇用機会均等法に違反して勧告を受けていないこと、そして労働基準法に違反して送検され当該事案が公になっていないことなどでございまして、これらに該当する場合は認定を受けることができないということになっています。 電通につきましても、東京労働局において認定の際に基準に適合をしていることを確認をした上で認定をしたものでありますけれども、今回のような事態になり、大変遺憾なことだと思っております。 今回は電通から認定辞退が行われたところではありますけれども、今後、真に子育てしやすい企業が認定をされるべきであると思いますので、認定基準や取消し基準についてより適切なものに見直しをしなければいけないというふうに今考えているところでございます。
○倉林明子君 ブラックな実態を隠してホワイト企業に化けさせると、こういうことをおしろい企業って言うんだということをNHKの番組でも紹介がありました。この電通をしてみれば、おしろいしていたのは誰かと、厚生労働省だったと。私、もってのほかだと思うんですね。 くるみんは、仕事と家庭の両立に役立つ企業ということでホームページ上でも紹介しています。それ、二ページ、三ページと付けております。二ページ目は、これは厚労省のリンク張り付けがあるページですし、さらに三ページ目はキャリタス就活ということで女子学生に焦点を当てた就活のサイトになっているんですね。私、電通をこういうサイトにも紹介してお薦めしていると、これ学生、求職者に対する背信行為じゃないかと思うんですね。 そこで、確認したいのは、より高い水準の取組をやっているというのがプラチナくるみんというものです。王冠かぶっているマークが使えるようになるんです。これについて確認をしたいと思いますが、認定基準、これ幾つかあります。その中の八、くるみんの認定に加えた部分、この基準はどうなっているか、認定に当たってはどうその基準をクリアしているかどうかと確認しているのか、そこも説明いただけますか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 プラチナくるみんの認定の基準につきましては、くるみんマーク同様に、一般事業主行動計画をまず策定をしていただいて、その目標を達成しているということを踏まえた上で、数項目の点をチェックした上で認定をしております。 特に、御指摘が番号の八番のということでございますので、そこについて御報告申し上げますと、三点ございまして、一点は所定外労働の削減のための措置、そして二つ目が年次有給休暇の取得促進のための措置、そして三つ目が働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置、この三点全てにまず企業が取り組んでいただくということで目標を達成していただく。その上で、あと二点ございますが、計画期間終了前の直近一年間の平均週労働時間が六十時間以上の労働者の割合が五%以下、そして計画期間終了前直近一年間の平均月時間外労働時間が八十時間以上の労働者の方が一人もいない、この後ろ二つについてはいずれかを満たすということを要件としてございまして、申請がありました点に認定に当たっております各それぞれ都道府県の労働局において確認をさせていただいております。
○倉林明子君 結局、数値的な時短の目標、時間外労働の基準ということが、いずれかを満たせばということだけど、はっきり書いてあるんですね。ところが、この確認は申請書類、企業の自己申告によるものだということだと思うんですね。 そこで、プラチナくるみんの認定企業で過労死ラインを超えて働かせている、こんなことあってはならないと思うんですけれど、大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 働く方の健康を損なうような長時間労働というのは当然是正をしなければならないわけでありまして、現在の今御指摘のプラチナくるみん認定基準においても、先ほど御説明したような時間外労働時間に着目をした基準を要件としているわけであります。しかし、今回、くるみん認定を受けている企業で業務に起因する自殺事案が発生をしてしまっているわけでありまして、そのことはもう否定し難い事実であります。 長時間労働の是正に向けた対策を進めるとともに、このくるみんやプラチナくるみん認定の認定基準について、先ほど申し上げたとおり、今回の問題を踏まえて、本当の意味で子育てしやすい企業にふさわしい基準なのかどうかという観点から適切なものに見直していかなければならないというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 いや、そういうくるみん認定ということでシールまで貼ってアピールしているというような、それもプラチナというたらランク高いんですよ。そういうところで過労死ラインを超えるような働き方していないだろうなと、その確認だったんですけど、答弁ちょっとずれていたと思うんですね。 私、この認定企業というのを、プラチナ認定のところを詳しく見てみました。そうすると、疑わしい企業があるんですよ。具体的に指摘します。二〇一四年に三六協定で月の残業時間が八十時間以上を超える、これを私どもつかんでおります。これ、大企業が名を連ねています、プラチナくるみんとして。八十時間を超える企業、日産自動車、三菱UFJ、三井住友銀行、これ八十時間となっています。九十時間、アサヒビール。そして、百時間、伊藤忠。百二十時間、武田薬品。これ、全部プラチナくるみんを認定受けているんですよ。 私、電通の三六協定どうだったかと、七十時間でした。それでも過労死ラインを超える残業が続いて今回の悲劇ということになっているわけです。電通だけの問題じゃないということじゃないかと思います。 私、少なくともこうした明確に過労死ラインを超えるような三六協定を結んでいるという企業に対しては認定直ちに取り消すべきだと思います。どうでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) まず、電通はプラチナくるみんを取っておりません。その上で、プラチナくるみんの認定基準でございますが、先ほど来申しておりますように、基準の一つとして労働時間に関する条件を定めてございます。 その際は、今、三六協定から幾つかの企業のお名前を挙げられたかと思いますが、プラチナくるみんの認定に当たりまして、三六協定の内容ではなくて、実際に労働局において労働時間の実態を審査した上で、先ほど申し上げましたこの基準を満たしているのかどうかについて認定時においては審査をさせていただいて認定をしているというところでございます。 いずれにいたしましても、今幾つかの御指摘をいただいた点につきましては、大臣が先ほど答弁差し上げましたように、幾つかの御指示に基づいて私ども見直しの検討をさせていただきたいと思っております。
○倉林明子君 第二、第三の電通のようなことが起こったらあかん、過労死は二度と起こしたらあかんということで働き方改革に取り組むんじゃないですか。こういう疑わしい企業にプラチナくるみんだなんてやっていてまた起こったら、それは本当に恥ずかしいと思うんですよ。そういう自覚があるのかということを問うているわけですよ。 今年四月、厚労省の長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果が出ています。違反が疑われる事業場八千五百三十社、このうち六千五百一事業場、七六・二%で法令違反がありました。月の時間外労働、百時間超える労働者がいた事業場は二千八百六十です。 私たちには公開されないけれども、この違反企業、百時間超える企業名を厚生労働省はつかんでいるはずですよ。こういう企業に対しては、少なくとも間違った認定防げるんじゃないかと、防ぐべきだ、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、今のくるみん認定にしてもプラチナくるみん認定にしても、基準を設けて、それに照らしてみて認定をしているわけでありますが、今回、今御指摘のような電通のような事案があるということ、そして、必ずしも実態を全て押さえていないんではないかという御指摘を今いただきましたが、そういうことを踏まえた上で、今後、認定基準について、本当の意味で子育てに優しい企業だということが認定可能なところについてだけ認定できるような、そういう基準を、より適切なものを作っていきたいというふうに思っているところでありまして、今いろいろ御指摘をいただいた点を真摯に受け止めたいというふうに思います。
○倉林明子君 私、働き方改革、ブラック企業根絶、この厚労省の決意が問われる問題だと思います。直ちに分かっているところは認定取消しに踏み込むべきだ、強く申し上げて、終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず初めに、今日も何人かの人から質問が出ておりましたけれども、がん対策基本法の改正案について一言述べさせていただきたいと思います。 大変時間が掛かって申し訳ありませんでしたが、ようやく、一時間ほど前でありますが、党内手続を終えることができまして、がん対策基本法案を是非委員長提案でお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。この法案によって一人でも多くのがん患者の皆さんの命が救われることを本当に願っております。 それでは、質問に移らせていただきます。 まず、今日資料を付けさせていただいておりますけれども、十一月六日の毎日新聞の記事でありますが、厚生労働省の元職員の方、医療Gメンと呼ばれる医療指導監査官、この人がセミナーで改ざんを助言をして診療報酬を不正に行っておったというふうな事案であります。 四日の記事では、この元官僚から指示を受けていたある医療機関、不正請求など数百万円を返還したというふうにも報道では書かれておりました。この返還の事実、またその金額についてまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 不正請求の返還についてお尋ねでございます。 一般的には、保険医療機関の診療報酬請求で適正に欠くものが発見された場合、当然返還を求めておりますけれども、個別の保険医療機関に関する指導結果についてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○東徹君 いや、これ厚生労働省の元職員の方がこういったことを行っていたという報道が出ているわけですよね。本来取り締まる側が逃がす側になっておったというふうにこれ報道にも書かれております。 こういうことが起こっておったという報道でありますけれども、厚生労働省の職員、元職員ですから、どのようにお考えになられているのか、まずちょっと述べられた方がいいんじゃないかと思いますけれども。
○政府参考人(鈴木康裕君) 私どもの元職員が、報道によりますとこうした行為ということでございまして、これはあるべからざる行為でございまして、厳正に我々で事実を把握をした上で対処したいというふうに思っております。
○東徹君 こういった不正請求がやっぱり後を絶たないわけであって、その不正請求をする指南役を元厚生労働省のOBの方がやられておったということでありますから、こういったことはやっぱり厳しく対処していくべきというふうに考えます。やっぱり詐欺罪など刑事告発も含めて考えるべきというふうに思いますので、是非検討していただきたいと思います。 続きまして、今日二枚資料を付けさせていただいておりますけれども、精神保健指定医の医師の資格の不正取得についてであります。 これは、精神保健指定医になりますと一般の医師の一・五倍の診療報酬が得られるわけですね。五人以上の常勤の指定医がいると精神科救急入院料というのが得られるということで、この精神保健指定医がいれば一・五倍の診療報酬が得られるわけですから、よりもうかるということになっていくわけだと思うんですけれども。 こういったことについてまずお伺いしたいと思いますが、十月二十六日に調査結果が公表され、八十九名の医師が資格取消処分ということになりました。この調査には、今年七月に生じた相模原の殺傷事件で逮捕された容疑者の措置入院に関わった医師も含まれているということであります。 まず、この不正取得について、処分権者である厚生労働大臣がどのように受け止めておられるのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、八十九名という多数の精神保健指定医が指定の取消処分となったわけでありまして、また、この処分前に指定医を辞退したことから今回の処分の対象にはならなかったけれども、相模原事件の容疑者の措置診察に関わったその医師のうちの一人が提出したケースレポートも不正なものであったということが認められたわけであります。 今御指摘のとおり、精神保健指定医は、措置入院の判定を行うなど、個人の尊厳に配慮をした精神科医療を提供する上で重要な役割があてがわれているわけでありまして、今回これだけ多くの不正が認められたということは極めて遺憾なことだというふうに思っております。 今回の不正取得が起きた原因をしっかりと分析をして指定医制度の見直しを行うと、そして同様の事案の再発防止を通じて国民の信頼回復が図れるようにすることが極めて重要だというふうに考えておりますので、できる限り早い対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 この資格の取消処分についてなんですけれども、五年間経過するとまた再度この資格を取得することができるということになっているんですね。また、この精神保健指定医の資格が取り消されたとしても医師免許が取り消されるわけではないわけでして、不正取得して見付からなければやり得みたいな、そういったことになっておるわけでして、こういったことに対して、国民の信頼を回復していくためにもやっぱり厳しくこれ処分していくべきというふうに考えます。 医師免許の取消しとか精神保健指定医資格の再取得を認めないなど、そういった対応を考えていくべきというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) まず、医師免許の取消し等の処分についてでございますけれども、医師法においては、医事に関し犯罪又は不正の行為のあった者については医道審議会の意見を聴いた上で処分をすることができることとされているところでございます。 本事案では、精神保健指定医資格審査部会において、指定医として著しく不適当と認められる行為があったとして事実の認定が行われているところでございます。これらの事実認定の内容を踏まえつつ、行政手続法における意見陳述の手続を経た上で、医事に関し不正の行為のあった者として医道審議会に諮ることを考えております。
○政府参考人(堀江裕君) お尋ねの精神保健指定医資格の再取得を認めないなどの対応が必要ではないかということでございますけれども、精神保健福祉法の中で、精神保健指定医を指定された者について、五年を経過していない者その他指定医として著しく不適当と認められる者については指定をしないことができると定められているところでございまして、今回、取消処分を審査いたしました医道審議会医師分科会精神保健指定医資格審査部会が、指定医制度に対する国民の信頼を揺るがすような行為で言語道断であるとコメントを出しております。 処分の対象者には、ケースレポートに係る症例の診療録の記載が全くなく、診断又は治療等に十分な関わりがあったとは言えない申請者もいますし、ケースレポートに係る症例の診療録の記載が週一回未満であって、記載内容から診断又は治療に十分な関わりがあったとは言えない程度の方、それからケースレポートにおいて指導を行ったことを署名により証明した指導医と様々でありますので、これらの者が再度指定医の申請をした際には資格審査部会において適切に判断がなされるものと考えてございます。
○東徹君 少し時間がなくなってきましたので、質問をさせていただきますけれども、この取消処分については処分の効力発生が今年の十一月九日になっているんですね。でも、やっぱりこれ申請したときから不正があったわけですから、本来は遡って考えるべきだというふうに思います。当初から資格要件を満たしていなかったわけですから、申請日からこれは無効というふうに考えますし、そして、この資格を不正取得した医師たちはそもそも資格要件を満たしていなかったわけですから、当然に、過去の部分を含めて加算して診療報酬をこれ水増ししていたわけですから、その診療報酬は是非これ返還してもらう必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 指定医の加算部分の診療報酬の返還についてお尋ねでございます。 御指摘のように、精神保健指定医が診察を行った場合には通常よりも高い点数を算定できることになっております。個別事例の詳細についてはお答えを差し控えたいと思いますが、今般の指定医取消処分は将来に向かって効力を有すると、過去に遡及して資格を取り消すものではないということでございます。 こうした指定医の取得から取消しまでの間の返還につきましては、処分の性格、それから個々の医療機関の事情等を踏まえながら、法的な論点もしっかり整理をしつつ、しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(堀江裕君) 指定医の資格の取消しの、遡ってすべきではなかったかということでございますけれども、今回の事件が制度への信頼を揺るがす極めて遺憾なものであるといった上で、今回の指定医について、指定時に遡って指定を取り消すことも法律上は考え得ますけれども、その場合、例えばこの指定医が関与した措置入院患者について過去に遡って措置入院ではないという取扱いをした場合、措置入院においては患者の負担とならない費用について患者に負担を求めるおそれがある、また医療機関の方で適法に指定された指定医だと信じて雇い入れて治療を行わせた場合に予期せぬ損害が生じるおそれがあるなどの課題がございまして、患者や医療機関等の関係者間の法的安定性を確保する観点から、精神保健福祉法に基づきまして指定の取消しの効力を将来に向かって発生させるという整理をいたしております。 また、効力の発生日につきまして、二週間の猶予期間をもって処分することとしてございますけれども、これは現在入院あるいは通院で診療中の患者さんについて丁寧な説明と引継ぎが可能になると考えまして、今回の対応としてございます。
○東徹君 これは、そもそも資格を受けるときから資格要件満たしていなかったわけですから、不正に診療報酬を受け取った場合は、これはもうやっぱり返してくれと、返還してもらうというのが本来だというふうに思います。 今回の件について精神保健指定医の資格審査部会が、今回の事案を重く受け止めるとか、そしてまた適切な対応が行われなければならないとか、他人事のようなコメントをこれ出しているわけでして、そもそもこういったことを見抜けなかったこの審査部会について厚生労働省としてどのように考えるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀江裕君) 今御指摘のとおり、指定医の資格審査部会では、今回の取消しの処分に際しまして、今般の事案は指定医制度に対する国民の信頼を揺るがすような行為であり言語道断、今回の事案を重く受け止めるとともに、事案の再発防止に向けた取組が必要であるとのコメントを行っておりまして、厚生労働省としても重く受け止めております。 今回の事案は、指定医の要件である精神障害についての診断又は治療を書面審査だけで行っていたことが要因の一つであり、現行制度における審査の方法についての課題が明らかになっているというふうに考えてございます。
○東徹君 時間がなくなりましたのでこれで終わらせていただきますけれども、今回の事件は本当にごく一部の方がこうやって発覚したわけだというふうに思います。多くの方はまだまだ、こういった不正取得でもって診療報酬を得ているという実態がまだまだあるというふうに思いますので、しっかりと厳しく対応していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、JALの問題についてお聞きをいたします。 会社が整理解雇をするに当たっては、最高裁法理として四要件、必要性、人選基準、回避努力、手続の妥当性が求められます。違法な手続の下で解雇が行われた場合に整理解雇は無効となります。JALにおける整理解雇事件においてもこの原則が適用されるという認識で間違いないでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答えをさせていただきます。 解雇につきましては、労働契約法の第十六条におきまして、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とされておりますけれども、今御指摘のありました整理解雇につきましても、この第十六条に基づき判断をされます。裁判例では、整理解雇の具体的な判断に当たりましては、人員削減の必要性、解雇回避努力義務の履行、被解雇者選定基準の合理性、解雇手続の妥当性の四つの事項が考慮されると承知をしております。 今回のJALの整理解雇事件につきましても、地裁それから高裁におきまして、この四つの事項を考慮して判断されたものと承知をしております。
○福島みずほ君 JALの整理解雇事件では、昨年二月に最高裁で解雇有効の判断は出されたものの、去る九月二十三日、百六十五名の整理解雇の過程での管財人の不当労働行為が最高裁で断罪をされました。労働委員会、東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所のいずれにおいても、不当労働行為が行われたということが断罪をされたわけです。 管財人が発言をする、つまり、この二〇一〇年十一月に乗員組合とキャビンクルーユニオンが解雇回避に向けて労使が対等の立場で真摯な交渉を行うためにストライキ権を確立するための投票を行っていたことに対して、企業再生支援機構の管財人らが、スト権を確立したら三千五百億円の出資はしないとうそをついて恫喝をしたものです。まさに出資者と管財人がこの場合は兼ねていたわけで、こういう恫喝をしながら労働組合法そして憲法上の労働組合権を侵害したことは誠にひどいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 このJALの整理解雇において不当労働行為が行われたという認識はあるでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の都労委命令でございますけれども、これは整理解雇を不当労働行為としたものではございませんけれども、今御指摘がございましたように、管財人の発言が労働組合への支配介入に該当するとしているものでございます。 具体的には、平成二十二年十一月十六日に、日本航空の管財人でございました企業再生支援機構の担当者が、労使交渉の場におきまして、組合が争議権を確立した場合には、それが撤回されるまで日本航空に係る会社更生計画にある三千五百億円の出資はできないという旨の発言を行ったわけでございまして、これが東京都労働委員会において不当労働行為と認定されたものでございます。
○福島みずほ君 国策として行われた再生の中でこういう不当労働行為が行われ、しかもそれが最高裁でも断じられたということは極めて大きいというふうに思います。この問題、厚生労働省としてどう解決をされるんでしょうか。 昨年四月十五日の厚生労働委員会で塩崎大臣は、労使で話合いをするということが大事でとか、ちゃんと話合いが行われることを我々としても注視していきたいと答弁しています。労使の話合いの状況の報告はあるんでしょうか。あるとすればどのように受け止めているんでしょうか。 また、今回の最高裁判決を受けて、不当労働行為があったと断じられたことについて厚生労働省としてどう取り組まれるか、決意をお聞かせください。
○政府参考人(山越敬一君) 今回の最高裁の決定後の対応でございますけれども、会社側は東京都労働委員会の救済命令、この内容に従って謝罪文を交付し、掲示をしているというふうに聞いております。 それから、御指摘のございました労使の話合いについてでございますけれども、この点につきましては、会社側から再雇用に関する事項についても労働組合との間でやり取りを行っていると伺っているところでございます。 厚生労働省といたしましては、個別の労使間における話合いの内容、その是非を判断する立場にはないわけでございますけれども、労使の意見が一致しない場合には、まずはそういうことで労使当事者が自主的な解決に向けて努力をすべきものだというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 きちっとした労使交渉がされないから問題なわけです。しかも、この事件をなぜ取り上げるかといいますと、政府がというか、国策としての企業再生を行ってきたことに関してやはり責任を持つべきだというふうに思っています。 極めて問題なのは、再建の過程で百六十五名の整理解雇が行われました。しかし、JALにおいては整理解雇から実に二千九百七十人もの客室乗務員が採用されています。パイロット不足も大変指摘をされております。経験豊富な八十四名の客室乗務員がそのまま元に復帰できないというのは著しく不公平、不公正ではないかというふうに思っています。 いかがでしょうか、厚生労働省。不当労働行為だと断ぜられる、しかも、整理解雇として解雇をしたけれど、今パイロット不足、客室乗務員の問題は深刻で、JALはその後たくさんの人たち、さっき言いましたが、二千九百七十名もの客室乗務員を採用している。だとしたら、それはもう職場復帰をさせるべきではないか、そのことについて厚生労働省として汗をかき、元に戻すべきではないか。いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) ただいまお答えをいたしましたように、労使間の話合いにつきましては、会社側から再雇用に関する事項についても労働組合との間でやり取りを行っているというふうに伺っているところでございます。 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、個別の労使間における話合いの内容、その是非を判断する立場にございません。まずは労使当事者が自主的な解決に向けて努力をすべきものだというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 これは、政府が行い、かつ資金を入れてやったわけですよね。ですから、責任がない、関係ないということはありません。 国土交通省、この不当労働行為について責任あるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。 政府の責任についてという問いでございますけれども、平成二十二年一月十九日に閣議了解がなされております。こちらにつきましては、企業再生支援機構が日本航空の支援決定を行うに際し、関係者の役割と日本航空再生に向けての意思を表明したものでございます。 一方、整理解雇という人員削減の手法については、日本航空において意思決定したものであり、政府主導の下で行われたものとは認識をしておりません。したがいまして、日本航空の整理解雇については、個別企業における雇用関係に係る問題であることから、日本航空において適切に対処すべきものと考えております。
○福島みずほ君 ILOから度重なる勧告がされています。三度勧告されていますね。これに関してどう回答するんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) ILOの結社の自由委員会の報告書、いわゆる第三次勧告におきまして、東京都労働委員会の救済命令に関しまして、最高裁において係属中の訴訟の結果に関する情報の提供も含め、政府のコメントの提出を求められているところでございます。現時点でコメントは提出しておりませんけれども、今般、最高裁で上告棄却の決定がされたことも含めまして、可能な限り速やかにコメントを提出していきたいと考えております。
○福島みずほ君 もう解決すべきじゃないですか。というか、この事件、変なんですよ。整理解雇やって、でもその後大量に人を採用している。結局、不当労働行為じゃないか。おかしいじゃないか。不当労働行為も断ぜられているんですよ。管財人が不当労働行為の発言をするってどういうことでしょうか。これは本当にもう解決をすべきときが来ている、職場復帰のために汗をかくべきだと。 先ほど厚生労働省はJALに意見を聞いていると言いました。じゃ、解決のために組合の意見も聞いてくださいよ。いかがですか。
○政府参考人(山越敬一君) 労働組合側からは、日本航空は春闘などでの交渉において形式的な話合いに応じているものの、解決に向けた具体的な交渉はいまだ実現をしていないというふうに伺っているところでございます。
○福島みずほ君 だったら、もう解決すべきではないでしょうか。もう月日も流れております。ILOからも勧告を受けている。これが、不当労働行為があったことは最高裁も全て認めているわけですよ。だとしたら解決すべきじゃないですか。不当労働行為が行われて、そして解雇された人たちが放置されている、誰も戻っていない。でも、大量の人たちを採用している。アンフェア、不公平だと思います。 大臣、ここはちょっと一肌脱いでいただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど局長の方から答弁申し上げたとおり、労働関係に関する主張が労使で一致しないと、こういう場合には、まずは自主的に努力をお互いにするということで、今回、整理解雇された職員の再雇用について先生は御指摘をされているわけでありますけれども、これはやはり、今申し上げたとおり、当事者、つまり労使の自主的な解決というものが必要なことだというふうに思いますので、まずはこの努力をしていただくということだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 じゃ、なぜILOは度重なる勧告しているんですか。日本政府がもう身を乗り出せということじゃないですか。やってくださいよ。どうですか。
○政府参考人(山越敬一君) 不当労働行為の案件につきましては、今回の最高裁の決定後の対応といたしまして、会社側は既に救済命令の内容に従いまして謝罪文を交付し、掲示をしているというふうに聞いております。 いずれにいたしましても、厚生労働省としては個別の労使間における話合いの内容の是非を判断する立場にございませんので、まず当事者が自主的に解決、その努力をしていただくべきものだというふうに考えております。
○福島みずほ君 電通の過労死やいろんな事件がなぜ厚生労働委員会で取り上げられるか、不公平やアンフェアや問題があることについて労働行政は身を乗り出すべきだということじゃないですか。 しかも、今日は国土交通省からも来ていただいていますが、JALの再生のこの問題は、国策として行われ、税金も使い、そして管財人と出資した人間が一緒で、機構としてやってきたわけですよ。不当労働行為もやり、要するに、労働組合弾圧して、解雇して、それを放置しているわけです。 人手が足りないんですよ。優秀なパイロット、優秀な客室乗務員、足りないんですよ。大量に採用している。解雇しながら大量に採用しているんだったら、解雇必要なかったと言えませんか。どうですか。
○政府参考人(和田浩一君) 整理解雇の問題、それからその再雇用の問題でございますけれども、国土交通省といたしましては、個別企業における雇用関係に係る問題でございますので、日本航空において適切に対処すべきものと考えております。
○福島みずほ君 機構までつくってやって、おかしいですよ。本当におかしいですよ。こういうことをきちっと解決しない限り、労働行政おかしくなりますよ。ここまで断ぜられて動かないのはおかしいと思います。 大臣、少し汗かいてくれませんか。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、このJALの案件は、我々野党の時代に民主党政権が行ったことであるということをまず申し上げておきたいと思いますが。 先ほどお話がありましたとおり、不当労働行為ということで、管財人が、組合がストライキの意思決定を行う場合、撤回するまで出資しない旨の発言について、不当労働行為ということが最高裁で認められたということだと思います。そういう意味でJALは敗訴をした。一方で、整理解雇の問題については、むしろ最高裁でJALの勝訴が決まっているという中にあって、今、再雇用の問題について、解雇を受けた方々についてということを、御指摘を、しっかりやれ、それに一肌脱げと、こういう話でありますが、これは先ほど申し上げたとおりであって、これは労使の当事者が自主的に解決に向けた努力をやはりするべきこととして、この判決とは、またそれはそれとしてこの話合いをしっかりとやっていただくということが大事なことだというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、これは是非、ILOの勧告の回答も日本政府は求められているわけで、不当労働行為だと断ぜられたことを重く受け止めて、是非解決、せめて、こんなに大量に人を採用しているんだったらこの解雇した人たちを復帰させるべきだ、そういう立場で動いてください。そういう形で是非解決してくださるよう心からお願い申し上げ、質問を終わります。 今日、ちょっと被曝のことも聞こうと思ったんですが、ちょっと時間がなくなって、また後ほど聞きたいと思います。これは国土交通省、厚生労働省、大臣、よろしくお願いします。 終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 本日は、本年九月、総務省よりがん対策に関する行政評価・監視の結果について勧告が行われましたが、その内容につきましてしっかりと議論をしていきたいと思います。 皆様方のお手元にも資料をお配りをいたしておりますけど、様々な論点挙げられてまいりました。今日、特に私が注目したいのがこの四番目、がん患者・経験者などによる相談支援、ピアサポートの推進でございます。私ども、今、がん対策基本法の改正を進めておりますけれども、これをしっかりとバックアップしてくださったのも、まさにこのピアサポーターの皆様方の力あってこそでございます。第二期の基本計画におきましても、国と地方団体は、ピアサポートを推進するための研修を実施するなど、がん患者・経験者との協働を進め、ピアサポートを更に充実するよう努めることということがございます。 多くの今有名人ががんになって、ブログを書く、SNSに何か上げる、それによってすごく勇気付けられていますという患者様方も多いじゃないですか。やはりこういうことにしっかりと私どもも足を踏み込んで考えていかないといけないと思いますけれども、がん医療におけるこのピアサポートの重要性について大臣のまず認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二人に一人はがんになるという、そういう中にあって、この今御指摘のピアサポートでありますけれども、医療関係者による専門的な相談支援とはやや異なって、がん患者自身ががんを経験した方と不安や悩みを共有するというピアサポートであるわけであって、安心を得ることができるということが大事なポイントかなというふうに思います。重要な支援だと思います。 こうしたことから、平成二十四年六月の第二期の基本計画では、ピアサポートを充実するように努めることとしておりまして、厚労省としても、ピアサポートの担い手となるがん経験者に対して話の聞き方を含めたピアサポート研修を都道府県や拠点病院が行う際の研修プログラムを作成するとともに、国が運営費を助成をしております拠点病院のがん相談支援センター、この業務の一つに患者サロンの定期開催など患者活動に対する支援を盛り込んで、ピアサポートの実施を推進してきております。 ただ、先ほどお話をいただいたように、本年九月に総務省から勧告を受けましたがん対策に関する行政評価・監視において、一部の都道府県でピアサポート研修が実施されていない、あるいはがん診療連携拠点病院におけるピアサポーターの受入れが十分進んでいないと、こういう指摘がされたわけでありますので、現在行っております第三期がん対策推進基本計画、この策定に向けた議論も踏まえて、ピアサポートの更なる推進に取り組んで、このがん対策の厚みを増していきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 一部の部分だけ行われていないと言うと、何かすごく少ないように聞こえるんですけれども、もう数値が上がっております。 調査対象十七都道府県のうち、七都道府県では研修も未実施でございます。やられている都道府県の三十六拠点病院中、ピアサポートの活動実態がないものが十施設、かなり多いんですよね、これ。ですから、だからこそ勧告を受けているというところで、じゃ、なぜこれが進まないのか。 先ほど大臣が様々おっしゃっていただいたようにもう施策はございますけれども、その原因について、局長、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 ピアサポート研修を実施していない都道府県における未実施の理由としては、ピアサポートの実施主体となり得るその患者団体の組織体制が脆弱であることやピアサポート研修の参加者が少ないということの理由があるというふうに承知をしております。 また、拠点病院におけるピアサポーターの受入れが不十分であると、こういう原因につきましては、拠点病院から、ここにもありますように、ピアサポートの責任の所在が明確でないというような意見が上がっているというふうに承知をしております。 以上でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 先ほど大臣からも答弁いただきましたように、日本対がん協会に平成二十三年度から平成二十五年度にかけてその研修プログラムをしっかりと策定していただいたはずです。しっかり皆様方の手元にもその資料お配りをいたしております。この本と手引書とDVDです。DVDも何枚もあるわけでもなく、ちゃんと一枚に収められております。 この事業、実は、私調べまして驚いたんですけど、三年間で一億四千万も使っているんですね。プログラムをそれだけの値段で作りました。これは私まずピアサポーターをやっていらっしゃる皆様方にどうですかと聞きましたら、これ、そんなに俳優の出演料が掛かったんでしょうかねと思うようなことでございます。 私は、この値段出すんだったら、しっかり、次にどういう展開をしてどういうところまで目標設定をしなければならないのか、その展開をしていくため、このような手段があるんだったらそれを全国でしっかり使っていただくというところまでが厚労省の責任だと思いますけれども、局長、その議論はなされたんでしょうか、そしてその実績についても今まで調査なされていたんでしょうか。お願い申し上げます。
○政府参考人(福島靖正君) 当事者が当事者を支援するピアサポートにおきましては、がん患者や経験者の自発性が失われないようにすることが重要であるというふうに考えております。 平成二十五年度の研修プログラム作成時におきましては、患者団体の代表者や有識者で構成されました委員会におきまして、ピアサポート研修につきましては、がん患者やがん診療連携拠点病院に幅広く周知することにより広めていくべきであるという議論がなされたと承知しております。 この議論を踏まえまして、公開フォーラムの開催や全国の患者団体や拠点病院への研修テキストの配付、公益財団法人日本対がん協会ホームページでの好事例の紹介などを行っておりまして、ピアサポート研修の周知に努めてきたところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、この三年間放置されていたわけですよね。調査はなさったんですか、どのくらいこれが使われているのか。そして、しっかりと、総務省からこのようなことを勧告される前にまさに厚労省が気付かなければならなかったと思うんですが、いかがですか、局長、教えてください。
○政府参考人(福島靖正君) 実際の実施状況について、私どもも御指摘のように把握をしておりませんでした。今後、第三期に向けてきちんと把握をして、ピアサポートを更に充実させてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この質疑をするに当たりまして、多くのサポーターの皆様方にもお声をいただきました。このサポーターの皆様方も、このテキストだけではまさに本当に初歩の初歩だと。これから次に進んでいくためにはいかにこれをブラッシュアップさせていくのか。いわゆるフォローアップの研修も自分たちで自主的にやっているという、そういう善意的な患者団体の皆様方もいらっしゃる一方で、何とこういった資格を取るのに三十万、四十万というのを患者様方に課しているような、そういう団体まであるんですね。 だからこそ、私たちは、しっかり拠点病院でフォローアップの研修、若しくはそういったマッチングですよね、患者様とこういったサポーターの皆様方のマッチングのそういうシステムまで厚労省が好事例を横の展開をして初めて地に足付いた施策となるんじゃないでしょうか。 厚労省は、このようにプログラムを作る、そこで終わってしまうということが最近、私何度も指摘しておりますけれども、やっぱり多過ぎます。ですから、しっかりPDCAサイクルを何回も何回も回せと私、口を酸っぱくして言っておりますけれども、やっただけ、作っただけではなく、それがどういう結果に終わって、だからこそこういうふうに改善をしなきゃいけない。先ほど局長もおっしゃっていただきました横の展開も必要ですよね。だから、そういった横の展開をするためにも、更にここを力を入れていただきたいと思います。 しかし、実際にやった者しか分からないんです、こういうものというのは。どういうサポートをしたらどういう反応が返ってきて、だからこそ次に自分たちはどのような行動に至らなきゃいけないのか。ですから、対がん協会に前回のように丸投げをするんではなく、審議会を立ち上げてサポーターの皆様方にしっかり意見を聞く、そして、そこで議論をして今本当に患者様方が何を必要としているのかということを抽出して、それをプログラムに落とし込むという私は作業がとても大切だと思っております。 患者会というのは、昔、私どもが医者になった頃の患者会とは全くもう様相が違います。世界のがん学会でも、こういうピアサポートのセッションがあったり、若しくはそういうところに招致をされてプレゼンテーションしてくれと言われているような団体もこの日本の中では大層多うございます。 ですから、そういう方々の知見を生かして、いかに患者様方に安心して治療を受けていただけるのかということを学んでいく必要があると思いますけれども、大臣、審議会等を設置してこれを一歩前進していただきたいんですけれども、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 例えばアメリカでは、ピアサポーターらによって患者や家族へのサポートあるいは患者同士のネットワークづくりというものが行われているのみならず、医療関係者の教育プログラムの提供とか研究推進活動にも参加をするなど、患者への支援が幅広い分野で進んでいると、そして医療者の信頼も厚いというふうに聞いております。 我が国においても、ピアサポートを根付かせるために研修プログラムの作成とかその周知を推進をしてまいりましたけれども、ピアサポーターによる相談支援を実施をしているがん診療連携拠点病院、この割合が一七%程度にとどまってしまっているということ、それからピアサポートの活用はまだまだこれはこれからではないかという、そんな状況にまだあるんだろうなというふうに思います。 がん対策推進協議会がございますけれども、がん対策基本法に基づいて設置をされたこの協議会で、ピアサポーターとしての意見も反映をするために、委員二十名中、患者やその家族を代表した方々五名に加わってもらっています。 今、審議会など特別にピアサポートについて検討する場を設けたらどうだと、こういうことでありまして、そのお気持ちはそのとおり受け止めたいと思いますが、ピアサポートの活用はよりこれから重要性を増すということを踏まえてみると、今二十名中五名おられる患者あるいはその家族、こういった方々とよく御相談をしながら何をすべきかということを考えてみたらどうかということを私は考えております。
○薬師寺みちよ君 是非お願いを申し上げます。 それから、今日はもう一点だけ大臣にお願いがございます。私もがんを扱っていた医者として、小児がん、若年性のがん、働く世代のがん、今度は認知症の方々のがんの治療というものは、ライフステージに合ったものを提供できるように今まさに協議会で話し合っていただいているものですが、ちょっと抜け落ちている視点がございます。それが障害者の皆様方のがん治療でございます。 実際に手話通訳の皆様方の中でも医療専門用語って大変難しいんですね。そういうものを御存じない、かつ、その手話通訳を介してしか診療できないというところで、私ベテランの手話通訳者の方に伺いましたら、なかなか病院にかかれないから結局手遅れの状態で、がんの方、私は何人もみとらせてもらったんですというような御意見もございました。視覚障害者の皆様方はインターネットを引こうと思ってもなかなかいい病院も分からないですし、近くに何があるかも分かりません。 こういうように、障害者の皆様方のためのまだまだ私どもって心遣いがないんじゃないかと私自身が大変反省しているところなんですけれども、まず、こういうものが今までしっかり調査研究もなされてきていないようなことが私も調べて分かってまいりました。これからしっかり調査研究して、障害者の皆様方ががん若しくはその先にある医療を受けるために何が必要なのかということを始めるべきときではと思うんですけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 確かに、障害者ががんに罹患をした場合というのは、十分今まで議論をされてきたわけではないというふうに私どもも聞いておりまして、どういう課題が存在するかということをまず把握をしていくことが重要ではないかというふうに思っております。 がん診療連携拠点病院における手話スタッフの配置状況とか、あるいは音訳資料、点字資料への対応状況把握等、ニーズの抽出等がまず必要かと思いますけれども、様々な障害を持っていらっしゃる方々が多様性を持っておられると、そういう中で、その方々とがんの組合せの場合にどうすべきかということでありますので、これはしっかり有識者あるいは当事者にもヒアリングを十分行って問題を明確化する、そして、それに対応して何を私たちはすべきなのか、障害者ががんに罹患する場合の必要な対策というものを絞り込んでいくべきではないかというふうに思っておりますので、今申し上げたように、有識者の皆さん方にも御意見を、そして当事者の方々のあるいは御家族の方々にもヒアリングを広くやっていかなきゃいけないなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 まだまだ医療に関しましても、災害弱者とよく言われますけど、まだ医療弱者という皆様方にとっての心遣いが、私どもも話し合っていかなければならない点が多々ございますので、今後とも御協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 公的年金制度の保障機能の強化を図り、年金制度に対する国民の信頼を高めるため、老齢基礎年金等の受給資格期間を二十五年から十年に短縮することとされています。その施行期日につきまして、現行の法律では消費税率の一〇%への引上げの日とされていますが、無年金の問題は喫緊の課題であり、早期に施行する必要があるため、平成二十九年八月一日とするものでございます。また、これに伴う所要の経過措置を設けることとしています。 以上がこの法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案及び出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案について、法務委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二分散会