経済産業委員会 第2号
- 発言数
- 159 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/10/20
会議録
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官吾郷進平君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小林正夫君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。本日の質問、トップバッターということで、しっかりとやらせていただきたいと思います。 先日、世耕大臣から所信的挨拶をいただきました。熊本地震からの復旧復興、またそのために、被災された中小企業への様々な支援策、そして東日本大震災から五年半がたって、廃炉・汚染水対策を始め本格的な復興に向けた様々な施策もやっていかなければいけない、ロシアのプーチン大統領来日に向けて、世耕大臣の担う役割というのは本当に大きいと私は感じております。 世耕大臣の所信的挨拶の中で様々な課題が提示をされておりましたけれども、その中で世耕大臣も言われておりました日本経済の屋台骨である中小企業の生産性を高めること、この生産性を高めるということに着目をして、少し今日は質問をさせていただければと思います。 経済成長を生み出す要因としては、労働力、資本、生産性の三つの要素があると言われております。御存じのように、現在は人口が減ってきて、なかなか労働力という面では、そこが少なくなってくると何も指をくわえて見ているだけでは経済成長がなかなかしなくなってくる。そこで、しっかりと生産性を高めていくことが重要になってまいります。アベノミクスによりまして、GDPや税収、雇用、企業収益が軒並み大幅に増加をいたしておりますけれども、更なる経済成長のためには、我が国の現状を踏まえますと、労働力や資本の投入には制約がございまして、生産性の向上がこれやらなければいけないマストな仕事になってまいります。 配付資料を御覧ください。 この資料は業種別の労働生産性水準というものなんですけれども、縦軸が労働生産性、そして横軸が従業者数の構成比、言い換えると、雇用規模というふうに考えればいいと思うんですけれども、そして、このちょうど表の真ん中から左側、ブルーの破線で縦線が書いてありますけれども、これから右側の部分はサービス産業のくくりとなっております。そして、薄いブルーでちょっと細めの線ですけれども、全産業の平均ということで、大体四百万から六百万の間、五百万ぐらいでしょうか、のところに平均値が付されております。これを御覧いただくと一目瞭然で、このサービス産業、全体的に言うとやはり全産業平均の労働生産性よりも低い状況になっていることが分かると思います。GDPの七割を占めるこのサービス産業は、総じて今のように生産性が低く、まさにこの分野の生産性の向上を図ることが非常に重要だと考えます。 そのためには、ITを導入して業務効率化や経営力向上を図る企業への幅広い支援、これ大変重要となってくると思うんですが、経済産業省としてはこの点に関してどのように取り組んでいくか、お答えをお聞かせください。
○大臣政務官(井原巧君) 岩井先生の御質問にお答えを申し上げます。 効率化を図るための、サービス産業においてIT導入を図る等、支援についてどのように取り組んでいくのかという、そういう御質問だろうというふうに思います。 御指摘いただきましたように、サービス産業はGDPの七割を占める重要な産業でございまして、我が国の経済成長のためにはサービス産業の生産性の向上が不可欠と考えております。委員御指摘のように、とりわけITを活用し、バックオフィス業務の効率化とかあるいは需要予測を行うことで経営力が向上していくものと考えております。 本年七月に施行いたしました中小企業等経営強化法では、卸、小売、飲食、宿泊、運送業など事業分野ごとに指針を作成し、その指針におきまして、IT導入も含めた生産性向上に向けた具体的な取組を示すとともに、同指針に沿って行う設備投資に対して、赤字法人にも活用いただける固定資産税の減税等を講じているところでございます。 また、今般の補正予算においては、製造業における機械装置の設置に加え、サービス産業の中小事業者によるIT、ソフトウエアの導入も支援の対象となっております。さらに、日本サービス大賞による優良事例の幅広い周知、サービスの質を見える化するおもてなしの規画の普及、大学や産業界と連携したサービス経営人材の育成など、幅広い支援を着実に実行してまいりたいと存じております。 今後とも、あらゆる施策を総動員し、サービス産業の抜本的な生産性向上を促進してまいりたいと存じます。
○岩井茂樹君 ただいま、生産性向上のためにはITの導入とかバックオフィスの効率化等々、様々な施策をされているというお答えをいただきました。一方で、先ほどお話ししたとおり、我が国の人口は歴史上類を見ない急激な減少局面に突入をしております。これを考えますと、今までの延長線上の考え方ではなかなか太刀打ちができないのではないかと。革新的な技術とか製品、そしてサービス、まさにイノベーションが私は必要だと考えます。 生産性向上のためのイノベーションにはどんなものがあるのか。私は、そのヒントの一つに暗黙知の伝承ということがあると考えております。我が国の競争力の源泉となっているまさにこの暗黙知をデータ化することができれば、より短期間で、かつ広範囲に円滑な技術の伝承が進み、生産性の向上が図られると考えます。 近年、製造業の物づくりの現場におけるベテラン人材の不足とか技術の伝承がなかなかできないというような課題が生じております。人口減少が進む中で、暗黙知となっている熟練技能を要する作業をデータで見える化をし、ロボットによる代替作業を可能とするなどによりまして、物づくり分野の競争力維持や生産性向上を図っていくことが大変重要ですし、実は、先ほどの資料で見ても分かるように、生産性の低いサービス産業こそ、個人が持つ暗黙知であるノウハウをどうやって形式知にしていくかというのが大変鍵になってくると考えます。 暗黙知の形式知化の成功例として、次の資料を御覧ください。 これは、篤農家、篤農家というのは研究熱心でこだわりのある農家さんのことをいいますが、この篤農家の方に例えばこの写真にあるようにアイカメラを装着をしていただき、農作業において、なぜそこを見て、何をどう評価して、どう行動したのか、そのような農家の方のノウハウや思いのデータを集めて収集、分析してアプリにする、そしてそのアプリで新規就農者の皆さんが学んでいく、こんなシステムがもう既にできていると伺っております。 宮崎県に完熟マンゴー、太陽のタマゴという地域ブランドにもなっているマンゴーがありますけれども、これとても高価で、なおかつ栽培するのが非常に難しいそうです。作ったとしてもなかなか品質が一定にいかなくて、ブランドとして認定されるのが非常に難しい。栽培に慣れた農家の方が作ったとしても認定率が一五%、少し知らない方がやるとほとんど認定されないというような状況だそうです。 しかし、このアプリによって新規就業者の方が簡単にノウハウを学ぶことができて、ブランド認定されることができるようになったという話も聞こえてまいります。高価な農作物が多く収穫されれば、農家の皆さんの収入も上がるし、地域ブランドとして競争力も付く。まさに、これぞ生産性の向上につながっていくのではないでしょうか。 先ほどの資料で生産性が低かったサービス産業、中でも観光産業においても、例えばおもてなしの心や気配り、フェース・ツー・フェースで相手の表情を読んでいく、そんな技術というのは、これなかなか経験値が必要であります。このような個人の持つノウハウなどの暗黙知を形式知に変えることにより、従業員がノウハウを習得し、対応できるお客さんの数が増え、生産性が向上する。まさに、製造業やサービス産業といった業態を問わず、暗黙知の形式知化はイノベーションだと考えますけれども、この辺り、御見解をお聞かせください。
○大臣政務官(井原巧君) 岩井先生のこの暗黙知の形式知化をすることについての見解についてお答えを申し上げます。 岩井先生御指摘いただきましたように、また、今御紹介いただきましたように、生産性の向上のために暗黙知の形式知化、このためのロボットの活用は重要と認識をいたしております。そのため、経済産業省では、熟練作業の代替、支援を含めて、ロボットがいまだ活用されていない現場への導入を支援するため、これまでロボットを使ったことがない事業者を中心に生産性向上効果を検証しているところでございます。 物づくり分野におきましては、例えば金型鋳造において、溶けた鉄を流し込む工程や製品を取り出す工程は五十度C以上にもなる過酷な環境下での熟練の技が必要でございます。そのため、ベテラン人材の繊細で複雑な動きを3Dデータとして数値化し、ロボットで再現する、そういう取組を支援しているところでございます。これにより、暗黙知が見える化されるとともに、ベテラン人材も過酷労働から解放され、若手作業者への技能伝承に注力することが可能になると存じます。 サービス産業におきましても、熟練者の経験や勘に頼るのではなく、必要なスキルやノウハウを体系化した上で人材育成を進める必要がございます。そこで、サービスの提供の際に特に必要とされる顧客へのおもてなし等、対人サービスのスキルを中心に標準化をし普及させていくことでサービスの提供を担う人材の技能とサービスの質の向上を図っていくことができるというふうに考えておりまして、前向きに取り組んでまいりたいと存じます。
○岩井茂樹君 ありがとうございます。 まさにその視点が大変重要となってくると思いますので、是非、経済産業省、先頭を切ってやっていただきたいと、こう思っております。 少し時間の関係で問いを飛ばさせていただいて、五番目の質問、ちょっと質問させていただければと思います。 生産性は生産性でも金融面における生産性向上の取組について、少しお伺いしたいと思います。 生産性向上という点では、地域の中小企業を金融面で後押しをしていくこともこれ大変重要なことであります。昨年末には与党としても信用保証制度を見直し、金融機関が中小企業に寄り添い、一手間掛けて育てる金融を実現していくことを提唱しておりますけれども、その後、政府において検討が進んでいると伺っております。 そこで、お尋ねいたしますけれども、この見直しは、中小企業の円滑な資金繰りを第一に考えながらも、構造的な改革を進め、地域の中小企業の生産性向上の取組を一層促進する仕組みとなるように進めていく必要が私はあると思いますけれども、この辺り、見解をお聞かせください。
○副大臣(松村祥史君) 岩井委員の御質問にお答えをしたいと思います。 岩井委員におかれましては既に経済産業省の政務官もお務めでございましたし、まさに釈迦に説法かもしれませんが、この信用補完制度というのは、中小企業、そして信用力の乏しい小規模事業者等の資金繰りを支える大事な制度であると御理解をいただいているものと思います。しかしながら、他方で、信用保証に頼り過ぎまして経営改善が進まなかったり、また金融機関においても、本来あるべき姿であります事業評価による融資、こういったものを、頼り過ぎて後退してしまう、こういう副作用もあると言われております。 そのことを踏まえまして、金融機関と中小企業が一緒になってやはり経営改善、育てる、育つ、こういう視点で取り組んでいただくことが一番重要だと思っております。 その中におきまして、中小企業政策審議会の下でいろんな検討を進めていただいております。直近では、十月七日に中小企業政策審議会第九回の金融ワーキンググループにおきまして、三つの視点で論点整理を行っていただいているところでございます。 まず、信用保証を利用する場合にも、金融機関が事業を評価した融資を行い、その後の経営支援を促すために、金融機関が事業者に対し、保証付融資だけではなくて、保証の付かない融資も実施するリスクを分担を進めること。 二つ目が、セーフティーネット保証について、その本来求められる機能を強化しつつも、副作用を抑制するために、大規模な経済危機等が発生した場合には機動的に一〇〇%保証を発動し、危機が去れば速やかに元の状態に戻れるような仕組みを新設すること。一方、不況業種の事業転換に対応するセーフティーネット保証五号、これは指定をした業種を対象にする保証でございますが、金融機関の支援の下で中小企業の経営改善等がより促進されるよう保証割合の見直しを行うこと。 三つ目が、創業期や小規模事業者向けの一〇〇%保証の維持、拡充、事業承継、撤退時などの中小企業の資金ニーズへのきめ細やかな対応等、論点整理がなされたところでございます。 引き続き、関係各位の御意見を丁寧に伺って、資金繰りに影響が出ないように十分に配慮をしながら検討を進め、年内には結論を得てまいりたいと考えております。
○岩井茂樹君 ありがとうございます。 効果と副作用というところがあろうかと思います。 そして、ただいま三つの視点というお話もありました。是非、現場の声をしっかり聞きながら、丁寧にやっていただければと思っております。地方の経済を担っている中小企業の皆様でありますので、是非よろしくお願いをいたします。 さて、続きまして、また生産性の話になるんですけれども、生産性の向上にも大変大きな契機となる第四次産業革命について質問をいたします。 第四次産業革命の実現について、大臣から力強い意気込みをいただきました。このためには、人工知能とかいわゆるAIの開発が決定的に重要となると思いますけれども、現在、関係省庁の取組は統一が取れているとは少し言えないのではないかなという感じを得ております。 経済産業省として、関係省庁を巻き込みつつ、どのように議論をリードしていかれるか、お答えいただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、人工知能に関係している役所というのは、経産省だけではなくて、文部科学省、総務省、こういったところが関係をしております。そして、それぞれまた研究機関も独自に持っておりまして、経済産業省は産総研の人工知能研究センター、文科省は理研の革新知能統合研究センター、そして総務省は情報通信研究機構がそれぞれ人工知能の研究を行っているという形であります。 まだ人工知能というのもなかなか固まった概念はありませんから、いろんな切り口でチャレンジをするというのは私はまだ悪いことではないというふうに思います。ただ、それが本当に戦略性もなくばらばらになったり重複したりと、そういうことがないように、今年の四月に総務省、文科省、経産省の三省が連携をして、人工知能技術戦略会議を設置をいたしました。この戦略会議でお互いの取組の方向性とかそういったことをしっかり調整をしながら進めていきたいというふうに思います。 そして、やはり私は、人工知能は非常に期待をしております。論文の数とかでは欧米や中国にさえ負けていると言われるんですが、論文はインターネットで公開されている情報ですので、そういった論文をしっかり読み込んで、人工知能というのは考えているだけでは駄目で、最終的にはやっぱり物を動かしていくということになる。その動かす技術はやはり日本が非常に強いわけですから、例えば工作機械とか、あるいは最終的に自動運転の車とか、そういったものと人工知能がうまく組み合わさることで日本の強みが発揮できるんじゃないか。 あるいは、先ほど岩井委員御指摘の農業なんかも、今までのパターンでしたら熟練農家の技術をただプログラムに落とし込んでということですが、それを勝手に学習をしていくというようなことも可能になる、それと農業の日本のまたレベルの高い機械を組み合わせることで、この人手不足、高齢化の農業に対応していくとか、いろんな可能性がこれから出てくるのではないかというふうに思っております。 ともかく、関係省庁としっかり連携をして、第四次産業革命、この人工知能を中心に、日本が世界をリードしていけるように頑張ってまいりたいと思います。
○岩井茂樹君 力強い答弁、ありがとうございます。 各省庁をラップするのは非常に効率が悪いので、生産性向上と言っているからには省庁の方も生産性向上していただいて、しっかりと役割分担をして、目的を明確化をして取り組んでいただきたいと思います。この人工知能というのは日本の将来にとって大変大きな風、後押しになると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 第四次産業革命について、もう一つ質問をしたいと思います。 第四次産業革命の実現のためには、あらゆる現場でロボットを活用していくことも非常に重要だと考えます。このためには、ロボットの開発支援だけではなくて、中小企業への積極的な導入支援、これを行っていくべきだと考えます。 経済産業省の見解、そして今後の取組についてお答えいただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のとおり、大変厳しい現場を抱えて、また人手不足などの問題に直面をしている中小企業にとっては、このロボットの活用というのはこうした課題につながっていくものだというふうに思いますし、ロボット導入による中小企業の生産性の向上も期待をされます。 先日、私、埼玉の中小企業で金属加工をしているところを見に行きました。以前のイメージであれば、どちらかというと油まみれの大変な職場というイメージだったんですが、そこは全部金属加工のロボットを使っていて、女性が非常に多くて、それも大学を出て、もう全部使い方さえ分かればそんな熟練の技術は要らないということで、本当にきれいな白いユニホームを着て、エアコンの効いた環境の中で作業をしておられるというような会社も見てまいりました。 これからそういう会社が是非出てきてほしいと思いますし、しかし一方で、そういうことをやるときに、多くの中小企業にとっては、ロボットの効果ですとか、どういうふうに導入したらいいかとか、あるいは投資金額がやっぱり大きくなるんじゃないかということで、なかなかロボット導入に踏み切れないという実態があります。 このため、経産省では、まず実証事業などを通じてロボット導入の効果を示すとともに、ロボット導入に必要なシステムインテグレーションを行う事業者を二〇二〇年までに現在の倍の三万人にするための支援事業を行い、そして中小企業のロボット導入を支援するスマートものづくり応援隊の体制整備を進めて、そして小型汎用ロボットの開発促進等により二〇二〇年までにロボット導入コストの二割以上の引下げを図っていきたいというふうに思います。 こういう取組を通じて、中小企業におけるロボットの活用を進めていきたいと思っております。
○岩井茂樹君 ありがとうございます。 本当に、暗黙知の話も含めて、このロボットの活用とか人工知能の話とか、まさにイノベーションの塊であって、是非取組、加速化していただきたいと思います。 まだ少し時間がございますので、少し生産性の話からは離れますけれども、時間の許す限り御質問させていただきたいと思います。 私、静岡の選出なので、観光産業がどうしても気になりまして、観光産業の活性化について少しお伺いしたいと思います。 アベノミクスの更なる推進のためには、言うまでもなく地域経済を活性化させる必要がございます。そのためには、先ほどもありましたサービス業の中でも特に域外から収入を得ることができる観光業の活性化が必要だと考えます。 経済産業省としてはどのように取り組んでいくか、お答えをいただければと思います。
○政府参考人(安藤久佳君) お答え申し上げます。 観光産業の重要性は、今先生御指摘のとおりだというふうに思っております。政府全体といたしましては、今年の三月に、明日の日本を支える観光ビジョン、これを策定させていただきました。訪日外国人旅行者数を二〇二〇年までに四千万人、二〇三〇年までに六千万人とする新たな目標を設定し、政府一丸として取り組んでいるところでございます。 今御質問の経済産業省としてはということでございますけれども、魅力的な観光地の形成を目指しまして、点の開発ではなくて動線を結んで面としての開発を行っていくためのマスタープランの策定、これは第二次補正予算をいただきまして、これから取り組もうとされる自治体、企業の皆様方の御支援をさせていただきたいと思っております。 また、先ほど政務官から御答弁申し上げましたが、サービスの質の見える化ということで、おもてなし規格というものもこれから整備をさせていただきたいと思っております。宿泊、飲食を含めました観光関係の事業者も含めまして、現在取得を開始をさせていただいたところでございます。 また、観光産業もやはり経営人材が大変大事でございまして、大学関係の様々なカリキュラムの整備とか、あるいは海外の関係の学部と組みました専門の学科の創設、こういったようなことをこれから進めさせていただきたい、かように考えております。
○岩井茂樹君 点から面の開発ということで、この視点も大変重要かと思います。 少し話を広げたいと思うんですけれども、近年、アジアにおいて、和食レストランなどの飲食業やコンビニなどの小売業といった分野において日本のサービス産業が進出をしております。サービス産業が現地で収益を上げ、我が国の成長につなげていくためには、人材育成や研修事業について、製造業に加えてサービス産業に力を入れていくべきではないかと考えますけれども、御見解をお聞かせください。
○政府参考人(安藤久佳君) お答え申し上げます。 先ほどちょっと触れさせていただきましたが、人材育成ということで、教育機関におきますこういった人材、観光関係、サービスを含めました人材育成をこれから集中的に進めさせていただきたいと思っております。 平成二十七年度からの五年間で三十校程度、国内の大学におきますカリキュラム作成などの御支援を行ってまいりたいと思っております。 平成二十八年度は十六大学を採択をさせていただきました。例えば、一例でございますが、飲食関係ですと、アメリカの世界最高の教育機関と言われておりますCIAという略称の機関がございますが、こちらと、福岡の中村学園大学という大学がございますけれども、こういったところと連携を組みまして、レストランの運営のノウハウ、カリキュラムの作成、こういったようなことを進めさせていただきたいと思っております。 また、現地におきます人材の教育ということで、日本からの専門家の派遣、そしてまた研修生の受入れ、こういったようなことを御支援をさせていただいて、現地人材の能力向上を図ってまいりたい、かように考えております。
○岩井茂樹君 ありがとうございます。 日本人のいろいろな意味で強みというところが、まさにこの辺効いてくると思いますので、是非その辺も考えながら進めていただければと思います。 そして、最後の質問になります。少し雰囲気が変わりますが、ロシアとの経済協力について、最後お伺いしたいと思います。 世耕大臣は、ロシア経済分野協力担当大臣として中小企業やエネルギーなどの八項目の協力プランの早急な具体化に取り組んでいかれることを述べておられます。 ロシアとの関係構築に当たっては、単に我が国が外交上の観点から経済支援を行うのではなくて、我が国の中小企業などもきちんと恩恵が行き渡るような、まさにウイン・ウインの協力関係を模索すべきだと考えますが、御見解をお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今年の五月、ソチでの日ロ首脳会談で、安倍総理からプーチン大統領に八項目の協力プランというのを提示をさせてもらっています。この協力プランは、どちらかがどちらかに与えるというような、そういう協力プランではありません。お互いに持てるものを出して、そしてお互いがウイン・ウインになるような、そういうプロジェクトが中心になっております。 日本にとっても、これは外交問題との関係というよりは、日本企業にとってはロシアはまだフロンティアであります。本来のポテンシャルに比べてまだまだ貿易とか投資額というのが非常に小さいわけでありまして、日本企業にとってもこれは大きなチャンスになるというふうに思っています。 私は、その中でも、いろんなプロジェクトはありますけれども、是非日本の中小企業にも積極的にロシアでのビジネスに参加をしてほしいというふうに思っています。ただ、中小企業にとっては、ロシアの法制度はなかなか理解できない、あるいはトラブルが起こったときどうすればいいんだろうかということがありますので、九月にウラジオストクで首脳会談に同行した際に、ウリュカエフ経済発展大臣との間で中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム創設に関する覚書というのを交わしまして、そういう疑問が出たり、トラブルが起こったときに解決をする日ロのプラットフォームというのもつくるようにさせていただいたところであります。九月二十九日には日本側プラットフォームの初会合が開催をされました。地方からも御参加をいただいております。 こういう取組をしっかりと支援をして、ロシアでのビジネス展開を行っていきたいというふうに思っています。
○岩井茂樹君 ありがとうございます。質問を終わります。
○滝波宏文君 自由民主党、福井県選出の滝波宏文でございます。岩井筆頭理事に続きまして、次席理事として質問させていただきます。 まず、国家的な議論となっております地元福井県に所在する高速増殖炉「もんじゅ」につきまして、先日、二十一日の原子力関係閣僚会議におきまして、「もんじゅ」については廃炉を含め抜本的な見直しを行うとの取りまとめが行われ、世耕大臣からの所信的挨拶にもございましたが、年内に高速炉開発の方針策を策定する、すなわち今年中に最終決定をするということとされました。廃炉という文言が政府の取りまとめの中に突然出てきたことに、今、立地軽視と拳を握り締める方々など大変な激震を引き起こしておりまして、私自身としても、同様に大きな衝撃を受けております。 本件は非常に多くの論点を抱えるものでありますが、とりわけ大きく分けて三点、最終決定の前にしっかりと遺漏なく整理をしていただく必要があるものがあると思ってございます。一つには、そして最も重要な点ですが、地元立地の理解、納得を確保した上での結論を出していただかねばならないということ。二つ目は、日米原子力協定を含む安全保障上の問題。三つ目は、核燃料の最終処分との関係。これら三つの点についてきちんと整理をしないと最終的な決定はできない、こう考えておりますところ、各点について質問をしたいと思ってございます。 今申し上げたように、何よりも重要なのは地元の理解、納得ではありますが、これについての質問は最後に回しまして、まず二点目から伺います。 「もんじゅ」について、ナトリウムを使う技術だと、こう強調されることが多うございますが、それは「もんじゅ」の本質は表してはおりません。「もんじゅ」の本質というのは、プルトニウムを扱う日本における国産の最先端技術であります。そのことの意義は非常に大きく、日米原子力協定によって日本が非核保有国として唯一核燃サイクルを認められていることの中核を成しております。プルトニウムバランスの確保、我が国のプルトニウム平和利用、核不拡散への貢献という点でも、この象徴的な「もんじゅ」なしで進むのか、一体どう整理されるのか。フランスのASTRIDを通じて日仏協力で高速炉開発の研究を続けていくんだとも聞こえてきますが、ASTRIDは結局フランスにお金を出しただけで全くコアな最先端技術が得られないという結果になったとしたら、一体何なのだということになってしまいます。 やはり日本におけるプルトニウムについての最先端技術を確保せねばならないわけでありまして、この点についてどのように整理をしていくつもりなのか、お伺いいたしたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) お答えいたします。 御地元の福井県でございまして、日頃より熱心に原子力政策にお取り組みいただき、また御心配いただいております滝波先生にお答えを申し上げたいと存じます。 まず、日米原子力協定についてでありますが、原子力の平和的利用の推進と核不拡散の観点から、原子炉そのものやウラン燃料といった原子力関連資機材等を日米間で移転するに当たって、両国間での法的な保証を取り付けるための枠組みでございます。「もんじゅ」は核燃料サイクルを確立するための重要な研究施設の一つではございます。しかしながら、日米原子力協定という協定の上では、協定が適用される施設の一つとの位置付けでございまして、「もんじゅ」の在り方いかんが協定の今後の取扱いに影響を与えるものではございません。 御指摘のプルトニウムの取扱いについては、我が国が利用目的のないプルトニウムは保持しないという原則に基づき、プルサーマルによってプルトニウムの利用を推進するとともに、高速炉開発を今後も進めていくという方針を明らかにすることによって、米国を始め関係各国に丁寧に説明をしてまいりたいと存じております。 日米原子力協定は、我が国の原子力活動の基盤の一つを成すものでございまして、極めて重要であると認識いたしております。政府といたしましては、米国との間で円滑かつ緊密な原子力協定を確保すべく、日米原子力協力に係る様々な課題について引き続き米国との間で緊密に連携をしてまいりたいと存じております。 また、原子力に関する技術的知見が深いフランスとの協力によって、我が国は着実に技術力向上を見込むことができると考えております。これまでの二年間の協力の中でも我が国は技術的知見を着実に獲得しておりまして、日仏の協力も重要でございまして、今後も協力を深めてまいりたいと考えております。 なお、今後の高速炉の開発方針の策定に当たりましては、ASTRID協力のみに頼るということではなく、「もんじゅ」の研究成果の活用はもちろんのこと、研究炉「常陽」の活用も含め、将来の実証に向けて様々な研究開発の方策を検討していきたいと考えております。
○滝波宏文君 次に、最終処分の話です。 これまで国民が享受してきた豊かな生活を支える安定、安価な電力を生むために、既に生じてもいる使用済核燃料、将来世代に対する責任としてその処分をしっかりしていかなければならないところであります。 この点、問題なのは、使用済核燃料が天然ウラン並みのレベルに有害度が落ちるには、普通であれば十万年掛かると言われています。一方、「もんじゅ」でこれを燃やせば、それが三百年になると聞いております。 もちろん、最終処分は、科学的には人の手がなくとも地層の中で自然に返っていくように仕組むものでありますけれども、社会的、心理的には、十万年というのでは、政治経済体制どころか文明がどのようになっているのかもよく分からない状態であって、それでは将来に対する責任を果たせているのか、日本でそんな先の分からないものを引き受けるところがあるのか等々の疑念があります。これがいわゆる直接処分の問題であります。 その意味で、有害度低減効果を持つ「もんじゅ」が鍵であったはずで、一体「もんじゅ」なしできちんと最終処分を将来に対して責任を持って実施することができるのか、この点どのように整理していくつもりなのか、お伺いいたします。
○大臣政務官(井原巧君) 滝波先生にお答えをいたします。 我が国は、高レベル放射性廃棄物の量の減少や放射能レベルの低減、資源の有効活用などの観点を踏まえて、高速炉の研究開発を含む核燃料サイクルを推進することといたしております。この方針はエネルギー基本計画で閣議決定しておりまして、現時点でこの基本的な方針を見直す予定はございません。 その上で、まずは軽水炉サイクル、いわゆるプルサーマルについて引き続き推進していくことが重要と考えております。また、高速炉の研究開発でありますが、核燃料サイクルの有効性を更に高める観点から重要でございます。地元の理解をいただきながら、「もんじゅ」を始め、これまでも数十年先を見据えた研究開発を進めてきたところでございまして、今後も高速炉の研究開発に取り組む方針に変わりはございません。そのための具体的な方策については、「もんじゅ」に関する方針と併せ、本年中に今後の開発の方針として示してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、高速炉開発は数十年先を見据えて実施するものでございまして、高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題については、廃棄物が既に存在している以上、原子力の恩恵を受けてきた現世代で解決すべき重要な課題と認識しておりまして、最終処分の実現に向け、国民や地域住民の皆様の御理解をいただきながら、一歩ずつ着実に取り組んでまいりたいと存じます。
○滝波宏文君 こういった最終処分地の点も含めて、原子力に関係する立地については、三・一一後の今、新しいサイトを得るということは事実上困難であろうという状況の中、既存の立地サイトは国として貴重でありまして、大切にする必要が間違いなくあるであろうというふうに考えてございますが、にもかかわらず、今回、「もんじゅ」について廃炉の言葉が出てきたプロセスにおきましては、むしろ立地地域が放置された状態になってございました。 地元としては、この設置許可、昭和五十八年でありましたけれども、「もんじゅ」について、研究拠点として立地地域が花開くことを期待して、リスクもあるけれども国が何とか実施したいということであるので、これを引き受けたものであります。しかし、始めたらトラブル続きで、なかなか前に進まない停滞状態が続いてきて、それ自体、国は何をしているのだろうという状態でありましたが、ここへ来て、地元に説明なく突然廃炉という言葉が出てきた。この国策に対して長年協力をしてきたことについてどのように考えているのか。 政府としては、今から年末までかけて地元の理解を得ていこうということなのだと思いますが、初動の状況を見ておりますと、非常に心配でございます。省庁の縦割りによる硬直的な対応の問題や、そもそも立地地域がリスクを負って国策に協力してきたことに対して、その重みへの尊重ということがまだ十分に見えてきてございません。 福井県は日本の原子力の最大集積地でありますが、先週、福井県原電所在地議会特別委員会連絡協議会の田中会長、敦賀の市議会の先生でございますが、からは、現在、国との信頼関係が危機的状況であるとのお話を伺いました。立地地域を尊重し、地元の理解を得て最終的な決定を得るためには、より一層の全政府を挙げた対応、御努力が必要かと思いますが、地元立地の理解、納得に向けた経産大臣の御決意をお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 滝波委員の御地元の福井県及び敦賀市の皆様には、長年にわたって国の原子力・エネルギー政策に多大なる御貢献をいただいてきたというふうに思っています。まずは心から感謝を申し上げたいと思います。また、福井県には多数の原子力発電所が立地をしておりまして、御地元の御理解、御協力なくして我が国の原子力政策は成り立ち得なかったと、こうした点をしっかり肝に銘じて対応していかなければならないというふうに考えております。 今回の「もんじゅ」の件に関しては、知事からも大変厳しいお言葉をいただきました。また、地元でも大変厳しい御意見、議論が出ているということは重々承知をしております。今後、年末に向けて、高速炉開発会議で議論を深めて高速炉開発の将来像を示していくことになりますけれども、地元自治体にもその内容を真摯に御説明をして、丁寧なコミュニケーションを取りながら進めてまいりたいというふうに思っています。 その際、立地地域においては、地元経済の維持、発展に向けた様々な期待や要請があると思っています。「もんじゅ」関連だから文科省、原発だから経産省という、もうそういう縦割りの発想ではなくて、原子力政策全体に御理解をいただいている立地地域としての御期待や御要請を国としてしっかりと一元的にお聞きをして、対話を重ねながら、政府全体で対応してまいりたいというふうに思っております。
○滝波宏文君 現時点でおっしゃっていただける言葉を尽くした御答弁いただいたかと思います。誠にありがとうございます。 あわせて、「もんじゅ」を主管する文部科学省からも、立地地域の理解、納得に向けた御決意、水落副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(水落敏栄君) 滝波先生にお答えいたします……
○委員長(小林正夫君) 済みません、水落文部科学副大臣。
○副大臣(水落敏栄君) はい。 滝波先生にお答えしたいと思います。 「もんじゅ」につきましては、九月二十一日に開催された原子力関係閣僚会議におきまして、廃炉を含む抜本的な見直しを行うこととし、その取扱いに関する政府方針を高速炉開発の方針と併せて本年中に原子力関係閣僚会議で決定することになっております。したがいまして、今後の高速炉開発の方針の策定と切り離して、現時点では「もんじゅ」の廃炉を決めたわけではございません。その上で、今回の原子力関係閣僚会議における方針の決定に当たりまして、政府内の意見集約を直前まで進めており、会議の開催自体も直前の決定となったこと等の理由から、地元への御説明が遅くなってしまったことは誠に申し訳なく思っております。 地元からは、「もんじゅ」の方向性によって地域振興の計画や地元雇用への影響を懸念する御意見をいただいておりますので、文科省といたしましては、地元の意見をしっかりと踏まえて検討してまいりたいと、このように思っております。
○滝波宏文君 先ほど申し上げたように、地元がなぜ、どういう経緯で「もんじゅ」を引き受けたかというと、研究拠点として立地が花開いて、産業的にも地域が活性化し発展する、こういう期待があったからであります。その「もんじゅ」が国の都合で廃炉になりかねない状況の中で、その期待、約束をどうしてくれるのか、こういう声が沸き上がってございます。「もんじゅ」を担当する文科省だけでなく、エネ庁がある経産省だけでなく、他の省庁を含めた国全体としてこうした声をしっかり受け止めて、対応いただきたいと思います。 ちょっと順番、恐縮ですが、地方創生のことに次、聞かせていただきたいと思ってございます。 私、従来から、地方創生のためには、地方の中堅・中小企業が新たなビジネスを創出し、海外市場に直結していくような取組を進めていくことが重要と考えてございます。これ、役所時代にアメリカのシリコンバレーに赴任させていただいて、大都会ではない、それこそグーグルとかアップルとかヤフーとか、いろんな会社の本社が十万人前後の人口のところに本社を置いて、大いなる自然の中で、大いなる田舎が世界経済に直結して発展している姿を見て、あっ、これだと思ったところであります。 やや我が国も大企業病で新しい時代に付いていくのが難しいとすれば、そういった地方の中堅・中小企業が培った技術をしっかりと世界市場に持っていって発展する、これこそが日本の失われた十年、二十年を超えていくアベノミクスの中心になるべきだ、このように考えておったところでございますが、世耕大臣の所信的挨拶におきまして、主役は地方、中小企業、目指すは世界、魅力ある地域資源の世界への売り込みを推進などのお言葉を聞くことができ、我が意を得たりと大変力強く思ってございます。 ついては、この所信も踏まえ、具体的には経済産業省としてどのように地方創生に向けてエンジンを吹かしていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(鍜治克彦君) お答え申し上げます。 地方創生の推進のためには、今委員御指摘のとおり、地域を支える中核企業や中小企業の生産性向上、それから投資の促進を図ることによりましてこれら企業が地元でお金を稼いでいくと、それで地域が盛り上がっていくことが重要だと考えてございます。 このため、現在、地域経済を牽引しておられる地域の中核企業の方々が全国多数生まれてくるように、世界レベルの専門家の方々のアドバイスによります新製品の開発体制づくり、この専門家の方々の中には実は先生御指摘のシリコンバレーで活躍された日本人の方も含むわけでございますが、こういう方々のアドバイスによる新製品の開発体制づくり、それから国内外への販路開拓に至る、いわゆる成長の段階に応じました支援というものを行い始めたところでございます。 また、新輸出大国コンソーシアム、このTPPのチャンスをベースといたします地域の中小企業の方の製品、サービスの輸出拡大に向けました全国での取組というものも、関係機関を幅広く巻き込みながら現在開始をしております。 加えまして、今後は、世耕大臣の指示の下、二十一世紀に更に成長が期待できる新たな分野にも取り組んでいこうと、こういうことでございまして、例えば地域の中でも、それこそ人口十万人ぐらいの都市でありましても、IoTとかビッグデータなどを活用することによって新しい例えば健康維持のサービスをお取り組みになるような企業も出てきておりますし、観光でございますとかスポーツ、あるいは従来自動車向けなどに活用しておりました精密物づくり技術を別の新分野に使っていこうという製造業も出てきておられます。 こういう、地域に根差した強みを生かした先端分野投資、こういったものも中核企業を中心として発展をしていただきたいと考えておりまして、これらの企業の方のビジネス向上に向けました取組、販路開拓、人的サポート、先ほど来の御指摘に出ましたIT投資、こういったあらゆる政策手法を組み合わせまして御支援申し上げたいと考えているところでございます。
○滝波宏文君 本日、「もんじゅ」の件で文科省にもおいでいただいていることもあり、文化財を活用した地方創生について質問したいと思います。 我が国の文化を凝縮した文化財、これは、クールジャパンと言われる今、各地域に眠る世界に誇るべき宝でありまして、世耕大臣の所信にもございました魅力ある地域資源の世界への売り込み、インバウンド観光、このまさに鍵じゃないかと思ってございます。 資料、今日は配付してございますけれども、二枚目以降にございますが、ただ、今各地域に眠ると申し上げたように、文化財が十分国内外に親しまれてきたか、知られてきたかといいますと、残念ながらそうではないところがあるんではないかと思ってございまして、この資料の中に、見ていただくと、現在、国の文化財指定制度には二段階区分が四つございます。有形文化財については国宝と重要文化財、記念物については特別史跡と史跡、特別名勝と名勝、特別天然記念物と天然記念物、こういった区分がございますが、これらは終戦後、昭和二十五年の文化財保護法の改正で導入された区分であり、ランク分けによって希少価値を高めよう、こういったやり方だと思いますが、残念ながらこれは、どちらかというと、よらしむべからず、知らしむべからずとも言える、戦後の文化行政の言わば典型例になっているんじゃないかと危惧してございまして、要は、文化庁を始め一部の方々が上位区分をあやかっていても一般の人には十分伝わっていない、そういう国内の状況でありますから、外国の方にはますますそうで、例えばこの三枚目見ていただくと、重要文化財の訳はインポータント・カルチュラル・プロパティーと言っていまして、これはまさに通常ですと一般用語と勘違いする方が多いんだと思います。 このように、ちょっと縮み指向の文化ビジネスモデルから脱却するためには、この際、この二段階区分を廃止して、より価値が分かりやすい上位区分にそれぞれ統一すべきじゃないかと思ってございます。これにより、広く国内各地の文化財が日本人、外国人にとってより親しみやすく、より訪れたくなるような効果が期待でき、文化の活用により文化GDPの拡大を図る政府・与党の方向にも沿った柱になるんじゃないかと思ってございます。 少なくとも、訴えたいのは、この四つの区分のうち、お気付きいただくと、下位区分に対して特別と付ける上位区分というのがパターン化されているんですが、国宝と重要文化財、ここだけはそうなっておりませんで、国宝と重要文化財の関係が一義的に分からない。プラス、さっき言った重要文化財の英語の訳の問題もございます。ここは是非ほかに合わせて、特別国宝と国宝というふうにすることがいいのではないかと思ってございまして、これが実現されると、例えば熊本地震で崩壊した熊本城が重要文化財から国宝になり、復旧の大きな励みになるんではないかと。皆様の御地元の近くでも、我が福井県敦賀でも国宝ができる期待が膨らみ、お知り合いの外国の方にも案内するから是非来てくれ、こういうふうに言いやすいんじゃないかと思ってございます。 既に自民党文化GDP拡大PTの四月の提言におきまして、分かりやすい文化財区分や多言語解説などにより文化財の価値や魅力を世界に発信とされているところ、この具体化として早急に二段階区分の見直しあるいは名称変更を決定していただきたいと思ってございますが、文科副大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(水落敏栄君) 滝波先生の御質問にお答えいたします。 我が国において地方創生を図るに当たり、文化財を通じて地域の誇りを醸成したり、あるいは観光振興を図ることは重要な視点であると認識をいたしております。 文化財の区分につきましては、重要文化財とは有形文化財のうち重要なものとされております。この重要文化財のうち、特に優れ、かつ文化史上意義深いものが国宝に指定されます。国宝及び重要文化財の名称は、委員御指摘のように、昭和二十五年の文化財保護法制定時より一貫して用いられておりまして、これらを合わせますと一万三千件に上っております。したがいまして、これらの名称を変更する場合、多くの文化財や関係者に影響を与えるために、慎重な検討が必要であると考えております。 なお、文化庁では、文化財の活用を通して地方創生を進めるため、文化財活用・理解促進戦略プログラム二〇二〇を策定し、文化財を中核とする観光拠点を全国二百拠点程度整備することにしております。 こうした取組を進めるに当たりましては、海外に対してもきちんと文化財の重要性が伝わるよう、多言語化の表現を工夫するなど、国内外に向けた分かりやすい解説の充実に積極的に取り組むことといたしております。 今後ともこれらの取組を進め、地方創生や観光振興、インバウンド拡大の実現にも寄与してまいりたいと存じております。 以上であります。
○滝波宏文君 今、インバウンド拡大に向けて観光庁がもうどんどんやって、積極的にやってございます。文化庁も負けないようにやっていただきたいと思ってございます。 続けまして、原子力規制の問題について、田中規制委員長にもおいでいただいておりますので、質問したいと思います。 「もんじゅ」は敦賀市に所在しますが、敦賀半島の西側にあり、美浜原子力発電所のすぐ隣に所在してございます。先般、自民党の原子力規制に関するプロジェクトチームの幹部メンバーが美浜町を訪問したところ、山口美浜町長から、田中委員長にはまだ会っていないというふうな話がございました。美浜町というのは、敦賀発電所とともに東海発電所に続き日本で二番目の商業原子力発電所である美浜発電所、これを引き受けた言わばパイオニアの町でありますが、既に委員長御就任後四年以上たっているのに田中委員長に会ったこともない、会わせてもらったことがない、規制委員会のコミュニケーションについて大いなる不満、疑問、疑念が生じております。 官民問わず、組織トップの重要な仕事は、関係者、ステークホルダーとのコミュニケーションでありますが、田中委員長、立地とのコミュニケーション、これでは軽視しているとしか考えられない状況ですが、どういう御所存なのか、お伺いいたします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 基本的に、規制機関としては、組織内外と十分なコミュニケーションを取るというのは重要だという認識はしております。一方、数多くの審査案件を抱えて、緊急時の体制、あるいは私自身は、行政機関、原子力規制委員会、規制庁のトップとしてのいろいろな行政事務もたくさん抱えております。 そういったことで、たくさんの立地自治体からの面会とかいろんな要請がありますが、これについては、長官、次長等々と手分けしながら対応させていただいているところであります。 山口美浜町長との面談については次長に対応していただいておりまして、その報告についても、美浜三号炉の審査をきちっとやってほしいというようなこと、それから廃棄物の問題についてもきちっと取り組んでほしいといったような要請があったということはお聞きしております。 いずれにしても、原子力についてはいろんな立場からいろんな論点がありますので、そういったことについてもきちっと耳を傾けながら、科学的、技術的観点からきちっとした規制行政を進めたいと考えております。
○滝波宏文君 四年間会っていないというのはとんでもない状態だと私は思いますが、あわせて、現地訪問の話についてもお伺いしたいと思います。 今年の四月も、一昨年もそうでしたが、田中委員長の現地訪問の回数の少なさ、御指摘させていただきました。そのとき、高木大臣それから丸川大臣の任期期間中の訪問のことと比較させていただきましたけれども、その後、両大臣とも順調に現地訪問を重ねられて、十か月の間にそれぞれ高木大臣は三十九回、丸川大臣は二十六回視察されました。田中委員長は四十九か月御就任期間ございますので、比例換算いたしますと、高木大臣並みなら百九十一回、丸川大臣によれば百二十七回現地訪問されていてもおかしくないわけですが、この四月の質問させていただいてから本日まで一回も追加されていない、相変わらず一桁だと理解してございます。 こういうふうにほかの方も回数を伸ばされているんですけれども、一昨年の質疑のときは、田中委員長、「現場は北から南まで十数か所ありますけれども、それをできるだけ順次、いずれは回りたい」とおっしゃっていたんですが、あれは食言だったんでしょうか。ここまで来ると、委員長は怠慢だと言わざるを得ません。現地主義をうたっている規制委員会として、立地地域とのコミュニケーション、事業者ともそうですけれども、関係者とのコミュニケーションについては余りにも不作為だと思います。 委員長はこの責任をどう取られるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生が御指摘のような責任は感じておりません。 丸川大臣にしろ高木大臣にしろ政治家です。私は行政機関の長です。ですから、任務が違うわけですから、それを、まあ恐れ多いことですけれども、大臣と比較されるというのは非常に名誉というか、ちょっと恐れ多いことだというふうに思います。 私としては、先ほども繰り返しましたけれども、原子力規制委員会、原子力規制庁、日々多くの審査案件等も含めてたくさんの仕事を抱えております。これをきちっとマネージすることが私の最大の任務だと心得ております。その上で、必要があればそういった現地に出向いて視察もし、また意見を交わすということについて、全く否定するつもりはありません。 ですから、そういったことについても日々考えておりますけれども、日々の仕事も忙しいということを正直申し上げてありますので、今そういう事態になっているということを是非御理解いただきたいと思います。
○滝波宏文君 行政機関の長が、そのように政治家、そういうふうにおっしゃるのであれば、政治家でないことが問題ではないかと、規制委員会の委員長はむしろ政治家たるべきだというふうなことなのかなと思ったりもいたしました。 組織のトップは内外のステークホルダーとしっかりと意見交換していかなきゃいけない、特に原子力規制、関係者の納得を得ていかなきゃいけない。そういう中で、やや責任放棄のような御発言があったことを大変残念に思ってございます。 いずれにしましても、時間が参りました。四十五歳の誕生日でございます。質疑をさせていただきまして、委員長、委員の皆様、大臣、行政機関各位の皆さんに御礼を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○浜口誠君 民進党・新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願い申し上げます。 私、選挙区は全国比例なものですから、全国各地を四十七都道府県回っております。ここ一年半でも全国回りまして十五万人以上の方ともお会いしておりますので、今日は、そうした皆さんのいただいた御意見なども踏まえて御質問させていただければなというふうに思っております。 地方を回っておりますと、やはりよく聞こえてくるのは、アベノミクスの恩恵まだまだ受けていない、景気の回復の実感が少ないという声も聞いております。これはまさにアベノミクスの好循環、企業の業績が良くなって、それに伴って働く皆さんの賃金が上がって、その結果、個人消費も増えて、そしてまた企業の業績が上がってと、この好循環のサイクルが地方の隅々までまだまだ波及していない、そういう実態が地方の皆さんから聞こえてくる声につながっているんじゃないかなというふうに思っております。 いろんなデータも見てみますと、日銀が十月に出した地域経済報告の中にも鉱工業生産というのがございます、指数が。直近の一年間を見ても、一年間のうちの七回は対前月比がマイナスになっているというようなことからも、地域の経済の勢いというのがまだまだないということだと思いますし、また、内閣府が全都道府県の稼ぐ力というのを八月に発表しています。この稼ぐ力というのは、いわゆる物とサービスの生産量と消費量、各都道府県ごとに見たときに、生産量が多ければその県は稼ぐ力があるというふうに判断するんですけれども、四十七都道府県全体を見てみると、二〇一三年で十八都府県あるんですけれども、二〇三〇年には九まで半減すると。これも、将来に向けて地方経済への不透明感があるということの裏付けではないかなというふうに思っております。 こうした中で、一昨日、世耕大臣の方からの所信でやはり第四次産業革命、未来への投資、これが大事なんだということはまさにそのとおりだというふうに思っております。しっかりと成長分野に投資をしていく、そのことによって地方も含めた日本経済を活性化させていく、今まさにそういった判断が、行動が求められているというふうに思っております。 そうした中で、第四次産業革命ということでまずは御質問させていただきたいというふうに思っておりますが、第四次産業革命も、IoTですとか、ビッグデータですとか、自動運転ですとか、AIですとか、ロボットですとか、様々な分野があるというふうに思っております。そうした様々な分野、しっかりと今の日本のポジションをグローバルにベンチマークをして、今どの立ち位置にいるのか、これを把握していくこと、これはまず最初のステップとして非常に重要だというふうに思っておりますので、こういった観点で世耕大臣の御所見をお伺いできればというふうに思っております。
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のように、この第四次産業革命に対応していくに当たっては、日本がどういう強みを持っているのか、あるいは弱いところはどういうところかということをよく把握した上で進んでいかなければいけないというふうに思っています。 強いところは、例えばAI、これから展開していくに当たって、AIは基本的にはこれ数学でありまして、やはり日本人は数学が強いというようなところ、これは今後強みになってくるだろうというふうに思います。 また、先ほども申し上げましたが、人工知能はただ考えていたり囲碁が強かったりするだけでは全然産業につながらないわけですから、実際物を動かしていかなければいけない。物づくり、物を動かす分野というのは日本が強みがありますから、そういったところは強みになってくるだろうというふうに思います。 あるいは、ビッグデータの活用。これからいろんなビッグデータの活用が出てきますが、日本の強みは、特に医療関係のデータがきちっと蓄積をされている、国民皆保険制度の下できちっと蓄積をされている。これなんかが例えばこのウエアラブル端末なんかと結び付けて健康管理なんということへつながっていくと、これは大きなチャンスが生まれてくる。また、ロボットは元々強い技術だというところがあるというふうに思っています。 弱いところはなかなか、ベンチャー企業が一生懸命頑張っているんですけれども、こういった新しい分野へチャレンジするベンチャー企業がなかなか育たない。あるいは、産業の構造自体が日本は物づくりが得意な構造、すなわち垂直統合をやってすり合わせをやって物をつくっていくという産業、これでずっと世界で勝ってきたわけですが、これからの世界は、もう既にITはそうなっていますけれども、水平に展開をした者が勝つという状況になっていまして、これがこの第四次産業革命。まあ、どんなビジネスモデルが勝っていくのかというのはまだ見切れませんけれども、日本のこの縦型の産業構造というのをどう第四次産業革命に適応していくかというような課題がある、これが今の日本の現状の立ち位置ではないかなというふうに考えております。
○浜口誠君 どうもありがとうございます。 その中で、これからも日本の強み弱み、これをしっかり把握していくというのが非常に大事かというふうに思っております。 そうした中で、今日は少し分野を絞り込まさせていただいて、自動運転について少し議論を深めさせていただきたいというふうに思っております。 自動運転も自動車社会をこれから大きく変える一つの技術変革だというふうに思っております。まさに我々日本の産業も自動運転に対してはしっかりと取り組んでいく必要があろうかなというふうに思っております。 こうした中で、自動運転のレベルということで、今、日本は第一段階から第四段階まで四つの、レベル1からレベル4まで段階的に整理をしております。第一段階というのが、止まる、加速する、あと操舵する、こういった機能のうちの一つがコントロールできる、これがレベル1と言われております。レベル2が、今言った三つのうちの機能のうちの二つ以上、複数以上がコントロールできる、これがレベル2です。レベル3というのが、全てシステムでコントロールするんですけれども、何かあったときに、いざというとき、緊急事態のときは人がコントロールせざるを得ない、準自動運転と言ってもいいと思いますが、それはレベル3。そして、レベル4が、もう全ての機能、異常事態も含めてシステムでコントロールできる、これがまさに完全自動運転と。こういうレベルの整理もしておりますが、こうした中で世界的な基準、標準をちゃんと作っていく、それが自動運転の世界でも非常に重要になってくるというふうに思っています。 今、日本は、EU、ドイツを中心としたEUとは国連なんかを通じてその世界基準というところの議論は進めておりますが、一方で、アメリカは少しその枠から外れて自分たちの独自の指針を出したりして進めている。こういう状況は、僕はよくないんじゃないかなというふうに思っています。やはり真の国際標準、基準を作っていくためには、やはりアメリカもしっかり巻き込んで議論していく必要がある、そのことによって全世界共通の基準になっていくんじゃないかなというふうに思っていますので、そういったアメリカをどう巻き込んでいくのかということに対して、現時点での御認識なり、今後の進め方で御所見があれば、是非、世耕大臣にお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 私も自動運転の動向は本当に注目しています。ここをしっかり日本が引っ張っていけなければ大変なことになるという危機感を持って、経済産業省も今一丸となっていろんな政策の検討などを進めているところであります。 御専門家である浜口委員あるいはお隣の礒崎委員とも一回ゆっくりこの自動運転について教えてほしいなというふうに思っているわけであります。 この標準化、ルール作り、これも非常に重要です。今おっしゃっていることというのは、実は自動運転で起こっている標準化の動きというのは、まさにほかの分野でも、もうそれぞれの国柄が出ているんですね。ヨーロッパというのは本体が得意じゃなくてもルール作りは非常に上手で、それできちっと世界を押さえていくというのがこれヨーロッパの、いろんなITの分野でも割とそういう面があります。アメリカは、今おっしゃったように、逆にもうデファクトでばあっと取っていって、もう自分のルールを当てはめていく。日本は、やっぱりその国際標準とかそういうところを非常に真面目に取り組むんですけれども、なかなか得意じゃないというところであります。この自動運転についても、国際基準、標準作成とか国際調和の取組、これ自動車本体は日本が圧倒的に強いわけでありますから、日本として積極的に自動運転の世界、貢献をし、リードをしていかなければいけないというふうに思っています。 自動走行をめぐる国際基準、標準作りについては、まず、先日軽井沢でG7の交通大臣会合というのが開かれました。また、ISOの理事会というのもあります。ここには米国がもちろんしっかり入っているわけですから、こういう場を使って米国を含む主要国間で国際的な統一化を進めていく、合意をつくっていく。もう既に合意も得られておりますので、今後もこういうプラットフォーム、交通大臣会合、G7とかISOといったプラットフォームを使いながら日本が主導的に国際調和を推進していくことが重要だというふうに思っております。 国内でも、今年五月に経産省と国交省が省庁の縦割りを超えて連携をして、自動運転基準化研究所というのを設置をいたしました。国際基準と国際標準を一体として検討して、ここから提案をしていくということもやっていきたいというふうに思っております。 いずれにしても、政府一丸となって国際基準、標準作りに貢献をしていきたいというふうに思っています。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、省庁の枠を超えて政府一体となってという、まさにキーワードだと思いますので、自動運転の今後の進歩に向けて取り組んでいただきたいなというふうに思っております。 次に、技術開発へのサポートということで少しお伺いしたいと思います。 やはりオールジャパンで自動運転の技術をどう高めていくのか、これは非常に大事だと思うんですね。各企業あるいは大学と連携しながら、日本としての技術を世界の競合各国よりも一歩も二歩も先に技術を進めていく、そのための政府の後押しというのも非常に大事だというふうに思っております。 今年度の予算でその自動運転を評価するためのテストコース、これを茨城のつくばにある日本自動車研究所、通称JARIと言われていますけれども、このJARIでテストコースを造ると。そのための予算も約三十四億円計上されております。これはこれで政府の後押しということでは評価できるというふうに思っておりますが、ただ、自動運転というのは、いい環境だけではなくて、雪道だったりあるいは寒冷地といったもっと厳しい自動車が運転される環境は様々あるわけであって、こういったところにもちゃんと対応できる技術にしていかないと、本当の意味での自動運転の技術が全世界には広がっていかないということになっていくと思います。 したがって、JARIでのこのテストコースが来年の春から稼働されて使われるということは非常にいいことだと思うんですけれども、もっと先を見据えて、より高度な自動運転の技術開発を支援するための政府としての取組、こういった観点で是非御所見なり、今こういうことを考えているというところがあれば、お伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 先ほど御質問いただきましたように、現在、つくば市において市街地を模擬したテストコースの整備を行っております。これは、国際的な評価方法作りに我が国が積極的に提案、貢献できるように、また産学官連携による研究拠点として整備をしておるものでございます。センサー等の研究開発を進め、公道等における実証事業も行っているところでございます。 御質問いただいた、更に厳しい環境下でも耐え得る自動走行技術についてということだと思いますが、雪道とか寒冷地といった厳しい環境下で耐え得る自動走行技術の開発、これはまさに今後の検討課題だというふうに思っております。自動車メーカーのニーズですとか技術がこれからまた進展してまいりますが、そういう状況などを踏まえながら、官民でよく検討して取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、技術はもう日々進化していきますし、その進化に乗り遅れること自体がまさに日本の産業の将来に大きく関わるというふうに思っておりますので、常に新しい技術開発に対して政府全体として国として支援していく体制、これは継続してお願いをしておきたいというふうに思っております。 次に、技術の開発だけではなくて、法制面でも自動運転の取組についてはいろいろ考えていく必要があるというふうに思っております。今の法体系は、もう人が、自然人が車を運転する、そのことを前提にいろんな法律がこれ制定されております。したがって、人が運転しないというのは想定していないんですね、車を動かすということにおいては。したがって、今後、自動運転の技術あるいは自動運転する車を世の中に、社会に普及させていくためには法制度も併せてやっていかないと、これは普及していかないということだと思っております。 したがって、この自動運転に関わる法整備をどういう形で全体をまずはやっていこうというふうに思われているのかという全体の整備計画、それと併せまして、各省庁管轄の個々の法律面で自動運転というところをキーにしたときにどういった課題が、あるいは改正ポイントがあるのか、この辺りについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吾郷進平君) 政府全体といたしましても、自動運転は交通事故の減少や高齢者を含めた地域の新たな移動サービスの実現などに寄与するとともに、我が国自動車産業が世界をリードする競争力を維持する上で不可欠な技術というふうに考えてございます。 このような技術を社会で実用化していく上では、交通法規の整備が極めて重要でございます。このため、政府では、高速道路での自動走行や限定地域での無人自動走行移動サービスを二〇二〇年までに実現するため、関係省庁一体となりまして、交通法規を含め、取り組むべき課題と対応を官民ITS構想・ロードマップ二〇一六という形でまとめております。 内閣官房といたしましては、運転者の義務を規定する道路交通法、それから車両の安全基準を規定する道路運送車両法などを含めた必要な制度整備に向けて、このロードマップの全体の進捗管理、しっかりやっていきたいと考えております。
○浜口誠君 続けて、各省庁の関連でお願いします。
○政府参考人(長谷川豊君) お答え申し上げます。 自動運転につきましては、交通事故の削減や渋滞の緩和に寄与すると考えられる技術でございまして、警察といたしましてもその進展を支援する観点から取組を進めているところでございます。 この自動運転技術を搭載いたしました自動車の開発のために必要となる公道における実証実験につきましては、運転席に運転者が乗車をして、周囲の状況等を監視し緊急時等に必要な操作を行うものであれば、現行の道路交通法において可能でございます。 一方、こうした自動車の実用化につきましては、現在実用化の段階に入ってございます先ほど委員御指摘のレベル2までのものについては、運転者が常に周囲の状況等を把握し安全な運転を行うべきものであることから、道路交通法の改正は不要でございますけれども、今後のレベル3、レベル4の自動走行システムの実用化に当たりましては、道路交通法についても見直しが必要になるのではないかと考えているところでございます。 また、我が国が締結しております道路交通に関する条約、いわゆるジュネーブ条約は運転者の存在を前提としているものでありますところ、条約と国内法制との整合性を図るために、道路交通法の見直しについてはこうした条約に関する議論の状況も踏まえて行うことが必要と考えております。 警察庁におきましては、昨年十月から有識者を交えた調査検討委員会を設けまして、自動運転についての法律上、運用上の課題の整理、あるいは公道での実証実験のためのガイドラインの策定などを行うとともに、自動運転と先ほどの国際条約との整合性などに関する国際的な議論にも積極的に参画してきているところでございます。 今後とも、自動運転の実現に向けまして、政府全体の先ほど御紹介がございました官民ITS構想・ロードマップ、こちらを踏まえつつ、今後開発される自動走行システムの具体的な性能ですとかあるいは使用方法なども把握をしながら、道路交通法に関連する課題の検討、これを更に進めていくなど、交通の安全と円滑の観点から必要な取組を推進してまいりたいと考えております。
○政府参考人(島雅之君) お答えします。 本年九月に長野県軽井沢町で開催されましたG7交通大臣会合におきましては、自動運転の開発普及のための方策を主要テーマとして議論が行われまして、自動運転の早期実現に向けて国際的に協調して取り組む必要性を確認したところでございます。 国土交通省におきましては、このG7交通大臣会合の結果も踏まえまして、自動運転の開発普及のために、我が国の自動運転に関する技術を積極的に世界に広め、国際競争力を確保していくことを念頭に、国連の場におきまして、自動運転車の国際基準、これを検討する会議体の議長を務めるなど、国際的な検討を主導しているところでございます。 国土交通省としましては、今後、この国際的な検討の進捗を踏まえながら、道路運送車両法に基づきます関係規定の見直しを行って、自動運転の開発普及に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございました。 是非、法整備もやはり国会の非常に重要なまさに取組だというふうに思っておりますので、いろんな今後の技術開発に足かせにならないように、先手先手で法の面での整備も進めていきたいというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、ちょっと話ががらっと変わるんですけれども、お手元の資料、ちょっと自動車関係諸税に関連して御質問させていただきたいと思います。 是非、委員の皆さんもちょっと資料を御覧いただいて、自動車の歴史、税の歴史というのをもう一度皆さんにも振り返っていただきたいなと。百も承知だという方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、資料の一、御覧いただきたいと思います。 これ自動車の、これ乗用車だけに絞っているので、商用車なんかを入れるともっと保有台数は増えるんですけれども、一九六六年ぐらいからずっと保有台数がどう伸びてきたかというのを棒グラフで示しております。横軸に、どういった自動車に関する税が入ってきたかと。例えば、一九五〇年には自動車税というのがまず入りましたと。その後、燃料課税という、ガソリンとか軽油とかに課されている燃料課税が入ってきて、その後、自動車取得税、重量税と、本当にいろいろな税金が、モータリゼーションに合わせてですね。昔は、車持っている人は金持ちだと、金持ちは担税能力があるから税を払ってもらって当たり前と、こういう時代にいろんな税が次々と課されてきたということだと思います。 ただ、今は、御覧いただいたとおり、皆様の御家庭にも一人一台、もっと地方に行けば、たくさんの軽自動車を始め、本当、庶民の足、生活にはなくてはならない、これが今の自動車の位置付けだと。もう一九六五年当時とはがらっと自動車の捉え方が変わってきていると。こういう中にあって、いまだに、いまだにこんなにたくさんの税金が自動車ユーザーには課せられていると。その事実を是非、経産委員会の委員の皆様にも知っていただきたいなというふうに思っております。 一枚めくっていただきまして、資料二。 そういった中で、自動車関係諸税、本則が課せられているんだったらまだ、まだ、まだ納得のしようがありますけれども、実は本則の上に更に上乗せの税金が自動車の場合掛かって、ユーザーの皆さんに負担していただいているというのがちょうど資料の真ん中辺りにある当分の間の税率と。 これ、昔は暫定税率といったんですね。暫定といったんです、暫定。にもかかわらず、何年間存続されているかというと、もう四十年以上ですね。暫定という日本語はどういう意味だったのかと思わざるを得ないぐらいの長期にわたってこういった本則に上乗せして税が課されていると。その結果、実際のユーザーの皆さんが負担していただいている税も二倍近くの高い負担になっていると、この事実があるということでございます。 もう一枚めくっていただいて、資料三、御覧いただきたいと思います。 資料三はタックス・オン・タックス。これももう釈迦に説法だというふうに思っていますけれども、これ燃料課税なんかに、実際の燃料の価格ではなくて、その上に揮発油税等々いろんな税が乗っかったところに消費税が掛かっていると。まさに税金の上に税金を掛けていると、こういう不条理な、理解しにくい税体系になっているというのが今の現実としてあるということでございます。 もう一枚、資料の四、見ていただきたいと思います。 これは国際比較です、ベンチマーク。先ほどの第四次産業革命でもベンチマークしてくださいという話をしましたけれども、自動車の車体課税の国際比較をしたときに、日本のユーザー、よくも怒らないなというふうに思いますね。アメリカと比べると、もう三十倍の高い税を負担をしていただいている。何と日本人は自動車に対して、税に対して寛容なのかというふうに思いますけれども、こういう実態があるということでございます。 こうした自動車関係諸税、自動車ユーザーの税負担の現実を踏まえて、世耕大臣の御所見なり、今感じておられるようなことがあれば、是非この場でお話しいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) なかなか政府の一員として率直な感想は述べにくいんですけれども、ただ、委員御指摘のとおり、自動車に対しては、取得、保有、走行、それぞれの段階で本当に様々な重複した課税がなされていると思います。私もたまに新車を買うときは、やっぱりこれいろいろ入っているんだなというのを本当に痛感をするわけであります。 そして、非常にもう複雑で、そして負担水準が高いのではないか、あるいは、もうずっと暫定というものが続いていて課税根拠が失われているものもあるんじゃないかなどの自動車ユーザーの声があるということは、私も自動車ユーザーの一人として痛感をしているところであります。 ただ、経産省としては、やはり自動車産業というのは、いろいろ消費を生み出してくれる、雇用を生み出してくれる、そして日本の産業基盤になってくれている、実体経済をしっかり支えていただいている産業だという意識は持っていかなければいけないというふうに思います。 そういう観点に立って、平成二十九年度、来年度の税制改正においては、車体課税のユーザー負担の軽減、これはこれから税調で議論をしていかなければいけないわけですが、経産省はその軽減を目指してしっかり頑張って、国内需要の喚起に努めてまいりたいというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。自動車ユーザーの視点も織り込んでいただきまして、ありがとうございます。 もう今大臣言っていただいたスタンスで是非お願いしたいと思うんですけど、もう一点だけ皆さんに知っておいていただきたいことがございまして、自動車の税金というのは元々は道路特定財源といいまして、いわゆる自動車のユーザーの皆さんが納めていただいた税金は道路整備だとかそういった自動車ユーザーの皆さんのために還元して使うという、道路を造るためとか道路に関連した予算として自動車ユーザーの皆さんから特定財源として税を納めていただいていたということなんですけれども、二〇〇九年に一般財源化されたんですね。 これはどういうことかと簡単に言うと、今までは自動車のユーザーの皆さんが納めていただいた税が道路だとかというように自動車ユーザーに還元するのではなくて、もう何でも使っていいよと、何でも使っていいですと、こういう税に変わってしまったんですね。二〇〇九年です。いわゆる、自動車ユーザーからすると、それだったら私たちから取らないでと、課税根拠はないじゃないですかと。私たちのために使うんだということでほかにはない税を納めていたにもかかわらず、二〇〇九年に一般財源化されてしまったということでございます。 実際、平成二十七年の国税だけをちょっと調べてみたんですけれども、国税で見ると、これ、自動車重量税と、あと揮発油税がこれ国税扱いになるんですけれども、実際、自動車ユーザーの方が負担していただいた税額は約二兆八千億円ございました。その中で道路関係に使われたのは約二兆二千億円です。もう計算したらすぐ分かります。約六千億円というのは、自動車ユーザーの方が負担したにもかかわらず自動車関係には使われなくて、もう一般の財源として広く使われてしまったと。この六千億円は本来であれば自動車のユーザーは払う必要がない、そう言われても僕はやむを得ない税だというふうに思っております。 こうした環境がありますので、是非、平成二十九年の、まさに先ほど世耕大臣の方から言っていただきましたけれども、車体課税の抜本見直し、経済産業省の税制改正要望の中に織り込んでいただいております。グリーン化特例始めエコカー減税の延長もそうですし、あと自動車重量税のまさに当分の間の税率の撤廃、さらには自動車税の負担軽減。 もう自動車の税は、軽自動車税の税額が上がって一気に軽の自動車の売行きがもう二年近く落ちたと。これぐらい非常にお客様に影響があるんです、自動車の税というのは。 自動車は本当国内の産業を支える屋台骨だというふうに思っておりますし、今後、地方にも波及効果たくさんあると思います。地方の経済を支える上でも自動車の位置付けは大事だというふうに思っておりますので、是非税制改正におきましては同じ思いで我々も取り組んでまいりたいと思っておりますので、経産省の皆さん、世耕大臣始め、二十九年度の税制改正要望の実現に向けて是非しっかりとやっていただくことをお願いをしておきたいというふうに思います。 じゃ次に、ちょっとここで自動車関係諸税から離れまして、次はもう一点少しお話ししたいのが、冒頭、全国を回っていろんな皆さんの声を聞いてきたという話をさせていただきましたが、地方の販売会社、あるいは東京でもそうなんですけれども、販売会社の皆さんから最近よく聞こえてくるのは、自動車整備士、サービスエンジニア、メカニックの方の採用が非常に難しいということがございます。 サービスエンジニア、非常に僕は重要な仕事だというふうに思っております。自動車の安全、こういったものをしっかりと担保する、車社会の安全を守る、こういった意味においては、自動車整備士の存在というのはなくてはならないものだというふうに思っておりますが、直近でいろいろ話を聞いてみると、やはり若い人たちが自動車整備士に希望しないと、なりたがろうとしないと。ここ十年ぐらいで自動車整備士を希望する若者が半減しているというような状況にもあると聞いておりますし、また、整備士の方の平均年齢も高齢化が進んでいると、こういう実態にもあると。そして、事業者の中にも、約半数の事業者の皆さんが整備士不足で大変影響を受けていると、こういう実態にあるというふうに聞いております。 今後の自動車産業を維持していく、あるいは成長させていくにも自動車整備士の存在というのは非常に重要ではないかというふうに考えておりますが、今のこうした現状を踏まえて、世耕大臣としての御所見なり、感じておられる部分があれば是非お話をいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 本当に自動車整備の在り方も大分変わってきている面もあるんだろうと思います。 私は、若い頃はエンジン開けて自分で点火プラグを調整したりとか、キャブレターいじったりとか、そういうこと大好きだったですが、今の車って開けるともう何か黒い箱がぼんとあるだけでいじりようがないというか、そういう、車も大分ITに近い感じになってきているんだなということを思っております。でも、やはり車が安全に走るためには、整備士の確保というのは大変重要だというふうに思っています。 ただ一方で、少子化とか、あるいは若者がもう車に余り関心を持たなくなってきているという中で、整備士を目指す若者が十年間で半減をしているということであります。整備要員の平均年齢が四十四・三歳、約二割がもう五十五歳以上と高齢化もかなり進展をしていて、人材不足が非常に課題になっている。私も地元の整備士業界の方々と話をしますけれども、やはり人手不足で大変困っているというような話を聞きます。また、この自動車整備事業者というのは、約八割が従業員数が十人を切る非常に零細な事業者ということになります。また、現在の総売上げが、ピーク時が平成十八年度で六・一兆円だったわけですが、一割減の五・五兆円になっているなど、非常に厳しい事業環境に置かれているというふうに思います。 経産省としては、自動車産業の振興や中小企業・小規模事業者支援の観点から様々な取組を行っていますけれども、これらの中には自動車整備事業者の方々にも御活用いただけるものが入っております。例えば、地域中小企業人材確保等支援事業によって、合同企業説明会を通じた中小企業と求職者のマッチングというのをやっています。あるいは、新人の定着研修などというのをやっていますが、これは実は整備業界でも使っていただけるわけであります。あるいは、生産性向上及び経営力強化のための取組として、ものづくり補助金というのがあります。これも、例えば自動車整備工程にIT関連の機械設備を導入するためにも使っていただけます。これで作業効率の向上を図ったり、あるいは今の若者が嫌う汚れるような仕事ではなくて、もうコンピューターを使って測定をするような仕事へ切り替えていくというようなことで整備士の人材確保なんかにもつなげることもできるわけでありますから、こういう制度を是非整備業界で御活用をいただいて、若い整備士の確保に御活用いただければというふうに考えております。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕
○浜口誠君 ありがとうございます。 本当に、整備士の皆さんというのは国家資格なんですよね。もうまさに国家が認めた技能だったり技術、車を点検したり修理したりする、そういう本当に重要な職種だと思いますし、その一方で、今大臣も触れていただきましたけれども、イメージがちょっと3Kイメージがあったりして、若者からするとちょっと距離を置かれてしまうということだと思っております。 そういった中で、国交省さんもいろいろ自動車整備士の皆さんの育成に向けて取り組んでおられると思いますけれども、今若者が整備士になりたがらない、どういったところにその要因があるのか、処遇面ですとか職場環境ですとか先ほどあったイメージとか、ちょっと現時点でどういった分析をされているのか、少しお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(島雅之君) お答えします。 平成二十六年度に業界団体が実施しました調査では、約一割の整備事業者におきまして整備士不足により事業に支障を来しているという回答をいただいておりまして、整備士の確保は厳しい状況にあると認識してございます。 このため、昨年の六月でございますが、私ども、自動車整備人材の確保・育成に関する検討会を設置しまして、自動車整備士の労働環境、待遇に関する実態調査を実施させていただきました。この結果でございますが、まずは、年間所得額は全産業平均四百八十九万円に対しまして自動車整備は四百二十一万円と低く、満足度が低いと、それから、労働時間が長く休日が取りづらいといったことなどの待遇面での実態が明らかになったところでございます。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕 このような実態に加えまして、先ほど委員もおっしゃいました作業環境等のマイナスイメージ、それと若者の車離れの進展、それから少子化、こういったものが自動車整備士を目指す若者が減少している要因と私どもも考えてございます。
○浜口誠君 そういった中で、本当にイメージも非常に大きいと思うんですね。今お話あった長時間労働とか、休みが取りづらいんじゃないかとか、そういうイメージをどう変えていくのか、これが非常に大事だというふうに思っています。やっぱり整備士の仕事というのは大事な仕事だし、車社会をこれからも維持していくためにはなくてはならない人材なんだということをしっかりと世の中の皆さんに、特に若い人たちに知ってもらうというのが非常に大事だというふうに思っておりますので、今後、そういった整備士を目指す若者を増やしていくために国交省さんとしてどういう取組をしていこうとされているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(島雅之君) お答えします。 委員御指摘のとおり、自動車整備士は、適切な点検整備を通じまして自動車の安全と安心を守っており、社会に貢献する重要な役割を果たしているものと考えてございます。 そのような自動車整備士を目指す若者が減少している要因を踏まえまして、国土交通省としましては、平成二十六年度から、自動車関係団体と協力しまして、人材確保、育成に向けた取組を進めてございます。 具体的には、全国の高等学校へ私どもの運輸支局長等が直接訪問をしまして、整備士の重要性ややりがいについて説明する活動を行ったりでございますとか、あと、職場体験の推進でございますとか、女性や若者向けのポスターなどによるイメージ向上に取組を進めている状況でございます。また、待遇や労働環境の改善でございますとか、技能向上、育成、女性の活用の場の拡大などにつきましては、整備事業者の先進的な取組事例、これを業界全体で共有することといった実効性のある対策を推進することによって自動車整備士の確保を図ってまいりたいと考えてございます。
○浜口誠君 今いろいろな活動をしていただいているというのは分かったんですけれども、肝は、ポイントは、若い人たちにちゃんとそういう情報が伝わっているかどうかですよ。いろいろやりました、やりましたといったって、誰も知らなかったらやったことにならないので、是非、この前も会議があって、その整備を担当されている会社の重役の方に会ったら、いろいろやってくれているけれども若い人は誰も知らないんだと、そこの、若い人に対して本当にどこまでそういうのを知ってもらうか。パンフレットを幾ら作ったって、見てくれる人がいなかったら何の意味もないですから。若い人たちにどう広げていくのか、知ってもらうのか、そこに是非注力をしていただきたいなというふうに思っております。 自動車整備士、本当に大事な役割、人材だと思いますので、これから政府の皆さんも若い人が自動車整備士を目指していただける、そういった仕組みづくりに向けて是非最大限の御努力をお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○平山佐知子君 民進党・新緑風会の平山佐知子でございます。 今年七月の参議院選挙で静岡選挙区から、岩井先生と同じですけれども、静岡選挙区から今回初当選をさせていただきました。静岡県の地域の地元の皆様の声もしっかりと届けてまいりたいと思いますので、世耕大臣始め政府の皆様、そして小林委員長、先輩議員の皆様方、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、皆様御存じのとおり、資源に乏しい我が国にとって、エネルギー政策はこの国の存亡にも関わる大変重要な課題であることは歴史上にも証明されているところであります。とりわけ、原子力政策については、二〇一一年三月に起きた東日本大震災によって多くの変革を余儀なくされました。 そこで、まずは我が国のエネルギー政策について質問いたします。 政府は、原子力規制委員会により新規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める方針を第四次エネルギー基本計画で示されました。これは二〇一四年四月の閣議決定のものでございますが、このエネルギー基本計画では、原発依存度について、可能な限り低減させる一方、確保していく規模を見極めるとしています。 また、二〇一五年七月には長期エネルギー需給見通し、エネルギーミックスが策定されまして、この最初の表の右側、電源構成の部分を見ていただきたいんですけれども、そこの原子力発電は二二%から二〇%程度を見込むということです。また、エネルギーミックスを実現するには、稼働率にもよりますけれども、三十基から三十基台半ばの稼働が必要とされています。 そこで、政府は、新設、リプレースは想定しないとされていますけれども、二〇三〇年度以降を考えれば、新設、リプレースをしなければ二二%から二〇%を維持できないのではないかと思われますが、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答えさせていただきます。 エネルギーミックスの原発比率二〇から二二%につきましては、規制委員会の審査を経て既存の原発を再稼働し、一部の炉については、法令で認められました四十年を超える運転期間延長を行うといったような対応によりまして、新増設、リプレースを想定せずとも達成可能というふうに承知しております。
○平山佐知子君 延長でということもありましたけれども、次の資料を見ていただきたいんですが、ちょっと細かい資料になります。 現在建設中の三基を含めますと、四十五基の実用原子炉があると伺っています。そのうち、この右端をよく見ていただきますと、二〇三〇年時点で運転期間四十年を超えるものというふうに書いてあるところ、二十三基は二〇三〇年末時点で運転期間四十年を超えてくる。ということは、基本的にこれは終えると、延長しなければ終えるということになりますけれども、今までもこの稼働率八〇%を維持できたことはほぼないと思いますが、これについてはどのようにお考えなんでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答えさせていただきます。 過去には一九九五年から二〇〇一年にかけて八〇%以上の稼働率を達成しておりまして、この点についても実現可能というふうに承知しております。
○平山佐知子君 それは、八〇%の稼働率というのはどちらでということでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 全体の平均ということでございます。
○平山佐知子君 全体の平均でということですね。失礼しました。 そして、延長についてでございますが、炉規法では、延長は一回に限りとなっています。冒頭でも申し上げましたけれども、このエネルギー政策は我が国の存亡にも関わる大変重要な課題となっておりますが、長期的な見通しに立ってこの延長、この例外的な延長を計画に盛り込むような場当たり的な対応だけではなくて、私たちの子供世代、それから孫世代も見据えた計画を立てていくべきだと私は考えております。 そこで、エネルギー基本計画ですが、少なくとも三年ごとに検討を加えることとされています。責任あるエネルギー政策という以上、次期基本計画においても責任を持ってこの原子力の方向性を示すべきだと思います。 このエネルギー基本計画の見直しの時期、それから内容について、もし決まっている部分がありましたら、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 エネルギー基本計画についてのお尋ねでございます。 御案内のとおり、現在の第四次のエネルギー基本計画でございますけれども、福島第一原子力発電所の事故、そしてその後の課題というものを踏まえまして、一昨年の四月に、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給、そして経済効率性の向上、そして環境への適合、いわゆる3EプラスSということでございますが、これらを同時に達成するために最大限の取組を行うと、こういったことなどを始めといたしますエネルギー政策の基本方針、これをまとめまして、エネルギーの基本計画として閣議決定をしたところでございます。 今お尋ねの原子力の方向性ということでございますけれども、現在のエネルギー基本計画の中でも原子力の位置付けについて記述がございます。ちょっと御紹介をさせていただきますと、「低炭素の準国産エネルギー源として、優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と、こういった位置付けをしているところでございます。 こうした位置付けの下で、政策の方向性といたしまして、先ほど来先生の方からも御紹介いただいておりますけれども、その再稼働の方針でございますとかあるいは原発依存度の低減という方針の下で確保していく規模を見極める、こういった諸々の方向性が示されているところでございます。 お尋ねの見直しの時期につきましてでございますけれども、現在、法律、エネルギー政策基本法第十二条第五項に、「少なくとも三年ごとに、エネルギー基本計画に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更しなければならない。」と、こういう規定がございます。 私ども、このエネルギー基本計画というのは我が国のエネルギー政策の基本方針となります極めて重要な位置付けであると考えておりまして、エネルギー政策には多岐にわたる重要な論点があると考えております。この在り方につきましてはこれからじっくりと検討していきたいと思っておりまして、見直しの時期あるいは内容については、現時点では未定であるとお答えしたいと思います。
○平山佐知子君 これから内容はじっくりと検討されていくというお話がありました。しっかりと検討をしていただきたいと思います。 このエネルギー基本計画ですけれども、長期エネルギーの見通しはしっかりと検討していただくのはもちろんなんですけれども、もっと広く国民の皆様に知っていただく、理解をしていただくというのがやはり大切であると思います。要は、例えば、なぜこの原発の再稼働これから必要になってくるのかですとか、太陽光以外の再エネルギーなぜ進まないのかですね、そういうことをやはり国民の皆様にもっと分かりやすく理解をしていただくというのが大切なんじゃないかなというふうに思っています。 冒頭にも触れましたが、二〇一四年の計画では、原発依存度を可能な限り低減させる一方で、確保していく規模を見定めるというふうにあります。この次期の基本計画につきましても、この見定められた規模にもしっかりと注目をしていきたいと思っています。 このエネルギー政策、何度も言いますけれども、特に国民の皆様の理解と納得の上に成り立つものだと思いますので、しっかり丁寧な対応、是非お願いしたいと思います。 それでは次に、私の地元でもありますけれども、静岡県の浜岡原発について伺ってまいりたいと思います。 浜岡原子力発電所ですが、四号炉については二〇一四年二月に、三号炉については二〇一五年六月に新規制基準適合性審査についての申請を行っているというふうに伺っております。そもそも、原発が原子力規制委員会の審査をまずは終える必要がありまして、その後、事業者が再稼働を行う際には関係自治体が作成した地域防災計画、避難計画について原子力防災会議の了承を受ける必要があります。 この浜岡地域におきましても、地域防災計画については各自治体が取組をしておりまして、避難計画については静岡県が今年三月に浜岡地域原子力災害広域避難計画を策定しています。また、原子力防災会議の下に全国で十三設置されている地域原子力防災協議会から、地域防災計画、避難計画に関する支援や確認、そして効果的な防災訓練の実施、訓練結果からの反省点の抽出、それから、更なる計画等の改善のPDCAサイクルによる継続的な防災計画の充実が必要になってきます。 そうした中、浜岡地域は既に稼働した原子力発電所の周辺地域よりも人口が多いということが大変特徴的だと思います。私の地元の磐田市もここに入ってくるわけですけれども、浜岡地域の三十一キロ圏内の人口はおよそ九十四万人という、これ十一市町が関わってまいります。防災、避難を行う際には、例えば避難手段の確保や避難の実施についての課題が今後地域原子力防災協議会での議論を深めていく際に更に見出されていくものと考えられますが、政府、内閣府におかれましてはしっかりとここら辺を対応していただきたいと思いますが、どういう対応をこれまでされてきたのか、それから、これからもしていかれるのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(平井興宣君) 議員御指摘のとおり、浜岡地域については、原子力災害対策重点区域内に約八十四万人、そのうちおおむね五キロ圏内のPAZでも約四万八千人と、人口が非常に多いことが特徴の一つでございます。このため、万が一の原子力災害時の住民避難に当たっても、県境を越え、広域的に避難先を確保していく等が重要になってまいります。 現在、国としては、この課題への対応を含め、関係自治体の避難計画の策定、充実に向け、先ほど議員からも御指摘ございました浜岡地域原子力防災協議会の枠組みの下、関係自治体等と一体となって検討を重ねているところでございます。 今後とも、国がしっかりと関与しながら、関係自治体とともに地域の原子力防災体制の充実強化に取り組んでまいります。
○平山佐知子君 本当に九十四万人の皆様が関わってくるところでもございますし、もちろんそれ以外の方々もそうですけれども、しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思いますし、経済産業大臣におかれましても、やはり原子力政策を語る上でしっかりと認識をしていただけるといいなと、有り難いというふうに、共有していただきたいというふうに思います。
○委員長(小林正夫君) よろしいですか。
○平山佐知子君 じゃ、はい、お願いします。済みません。
○国務大臣(世耕弘成君) 答弁、勉強してまいりましたので。 原子力政策を進めるに当たっては、やはり社会的信頼を得ることが極めて重要でありまして、その点で、避難計画を充実させるということは住民の安全、安心の観点から欠かせない大切な取組だというふうに思っています。 避難計画自体は、これは地域の事情に精通した自治体が主体となってその策定を着実に進めていくということになっているんですが、これは別に国が地元に任せるというわけではなくて、国もしっかり関与をしていくということだというふうに思っています。 政府としても、自治体と一体となって積極的に避難計画の具体化、充実化に取り組んで、各地域の計画の内容が原子力災害対策指針等に照らして具体的、合理的になっているということを確認して、そして了承していくということになっています。 浜岡地域についても、たくさんの方が周辺に住んでおられるということでありますが、現在、国と関係自治体等が参加する浜岡地域原子力防災協議会の枠組みの下、関係者が一体となって検討を進めておりまして、引き続き、その充実化に向けてしっかりと取り組んでいくことが重要だと認識をしております。
○平山佐知子君 本当に、地域に任せることなく、国がしっかりと対応していただきたいというふうに思っております。 それから、政府は、先ほども申し上げましたけれども、原子力規制委員会によって新規制基準への適合を認められた原子力発電所に限り再稼働を進める方針であるということです。他方、再稼働の事実上の要件の一つとされる原子力防災については、新規制基準、適合性審査とは別のスキームで判断されていると。この防災、避難計画は関係自治体で策定されるとはいえ、政府としても浜岡地域のような人口の多い地域の課題をよく認識していただく必要があるというふうに考えます。 再稼働を行う際には、経済産業大臣が先ほどもおっしゃっていたように、地元で説明をこれまでも行っていらっしゃいますけれども、浜岡地域の課題というものも改めて認識をしていただきまして、防災、避難についても地元自治体の意見をしっかりと重視をしていただき、地元各地とよく相談した丁寧な対応を取ることをお願いしたいというふうに思います。この点についてもまた改めてお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のとおり、地元への説明、コミュニケーションというのは本当に重要だというふうに思っています。 経産省では、平成二十七年七月には菊川市議会に出向いて御説明をさせていただきました。また、二十八年五月三十日には、静岡県及び県内全市町村の皆様に対して、資源エネルギー庁の担当者から原子力・エネルギー政策についても説明をしております。こういったことを今後も地道に進めていきたいと思います。 原発の再稼働に当たりましては地元の御理解を得られるよう丁寧に取り組むことが非常に重要でありまして、引き続き、避難計画の検討も含めて、立地自治体などの関係者とよくコミュニケーションを取りながら適切に対応してまいりたいというふうに思います。
○平山佐知子君 私もその一人ですけれども、原発を身近に抱える一人として、やはりしっかりと国が対応するというのが重要だと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、次に参りたいと思いますが、次に福島第一原発について伺います。 未曽有の大震災から五年が経過をいたしました。改めて、お亡くなりになりました皆様の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、今日まで復興に文字どおり命懸けで取り組んでこられました方々に心から敬意を表します。 さて、この東日本大震災からの復興を考えたときに、まさに福島第一原発の完全廃炉、これは最も重要な課題の一つだと認識しております。福島第一原子力発電所の課題の一つに多核種除去設備、ALPSで汚染水を処理した後も残るトリチウム水の処理があると思います。 資料を御覧いただきたいんですが、滞留水の貯蔵状況の推移という表がございます。平成二十八年九月の二十二日時点で、トリチウム水の量は現状でおよそ七十万トン、福島第一原子力発電所内の滞留水はおよそ百万トンでございますので、福島第一原子力発電所敷地内の水のおよそ七割程度もあるということになります。この汚染水について、放射性物質の除去は進められていますけれども、現状の技術におきましてはこのトリチウムの除去、困難であり、タンクを建設し、敷地内のトリチウム水をためている状況で現在あります。 しかしながら、敷地内での貯蔵にも限度があります。そして、他方、仮に敷地外の海洋などへ放出をすれば風評被害なども生じると。また、タンクに貯蔵し続けることが災害防止の観点から適切かという考え方もあろうかと思われますし、このトリチウム水問題、もう今現在、行き詰まった状態にあるというふうに認識しております。 政府は、平成二十八年六月に汚染水処理対策委員会の下、専門家による会議のトリチウム水タスクフォースを設置し報告書を取りまとめていますけれども、この会議ではトリチウム水の処理についての様々な選択肢についての技術的な検討を行っているにすぎず、関係者の間の意見調整、それから選択肢の一本化がされているものではないと思います。 このトリチウム水の処理ですけれども、事業者の責任の下、国の支援の下で適切に実施されるべきであると思います。トリチウム水の処理ですが、福島第一原発の完全廃炉に向けた大きな課題であります。いろいろな施策が考えられますが、大事なことは、何よりも国民の理解を得ること、これだと考えています。 風評被害が生じないように政府も前面に立って対応すべきだというふうに考えておりますけれども、この件に関してはいかがでございますでしょうか。
○大臣政務官(井原巧君) 平山委員の御質問にお答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、多核種除去設備等で浄化処理した水の長期的な取扱いについては、お話あったように、技術的観点のみならず風評被害など社会的な観点も含めた総合的な議論を行うことが必要と、このように考えておりまして、このため、本年九月、政府の汚染水処理対策委員会の下に多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会を設置いたしました。その委員のメンバーの中には、原子力の専門家のみならず、先ほどの風評被害等も勘案いたしまして、社会学やリスクコミュニケーションの専門家等にも御参画いただいておりますし、また、福島に関わりのある専門家の方にも御参画いただきながら議論を進めるというふうに考えております。 今後、こうした専門家等の御意見を丁寧にお伺いしながら、国も前面に立ってしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 様々な見識からということで、しっかりとその小委員会での議論の方向性、見守ってまいりたいというふうに思います。 重ね重ねになりますけれども、何よりも大事なことは国民の理解を得ることだと思いますので、政府におかれましてはきめ細かい対応をお願いをしたいと思います。 それでは次に、福島第一原子力発電所事故に係る費用について伺ってまいりたいと思います。 既に、賠償、そして除染、中間貯蔵施設費用については国と東京電力の負担の在り方が整理されております。こちらの資料にもございますが、こちらに、図を御覧いただきたいというふうに思います。 これまで、廃炉に関して政府は、技術的難易度が高く、国が前面に立って取り組む必要があるものについては予算を活用することとしてきましたけれども、東京電力の要請と廃炉の見通しを踏まえると、今後どのように支援を行っていくことを考えているのか、また、新潟知事選挙の結果によってどのような影響が考えられるか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 福島第一原発に係る廃炉等については、これは事故を起こした東京電力が実施主体として責任を持って行うことが大原則であります。その上で、平成二十五年十二月に閣議決定されていますが、国としても適切に対応していくという形になります。 具体的には、政府は、中長期ロードマップを策定して対策の進捗管理を行うとともに、技術的難易度の高い研究開発に対して財政措置等を講じてきております。ロボットとかこういったことも必要になってくるということで、そういった面の研究開発を国は支援をしているわけであります。 今後もこうした取組の方針にのっとって、福島第一原発の廃炉を進めていきたいというふうに考えております。
○平山佐知子君 例えば、新たな基金の支援機構とか、基金をつくる用意というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答えさせていただきます。 現在、福島の事故の費用の検討につきましては、東京電力が更なる改革をするという方向性について東京電力改革・1F問題委員会というものを設置いたしまして検討を始めたところでございます。現段階で何らかの方向性が固まっているものではございません。しかしながら、国民が納得し、福島の方々が安心できるような解決策を見出していくべく、外部の有識者の御意見をいただきながら徹底的に検討をしてまいりたいと、このように考えてございます。
○平山佐知子君 この福島第一原発の完全廃炉を早く達成するというのは、これはもう与野党関係なく誰もが願っていることだと思いますので、しっかりとこれからもやっていただきたいというふうに思いますし、一番やはり大事なのは、今もふるさとに帰れない方々がたくさんいらっしゃるということだと思います。この方々のことを第一に考えて、何よりも総理、大臣の所信表明の言葉を借りれば、あらゆる政策をもう総動員してと、そういう形でやっていただきたいというふうに思います。 それでは、続きまして、再生可能エネルギー、特に改正FIT法について伺いたいと思います。 続いて、資料が二枚付いておりますけれども、御覧いただきたいと思います。 冒頭の質問でも取り上げさせていただきましたが、二〇一五年七月に策定した長期エネルギー需給見通し、エネルギーミックスによりますと、エネルギー起源CO2の排出量ですが、二〇一三年度総排出量比で二一・九%減になると見込まれています。このエネルギー起源CO2排出削減量に加えまして、ほかの温室効果ガス排出削減量や吸収源対策によりまして、二〇一三年度比で二六%減の温室効果ガスの排出削減になるとされています。 国連に提出した日本の約束草案でございますが、このエネルギーミックスと整合しておりまして、政府はエネルギーミックスの実現に向けて、省エネ、それから再エネ等の制度を一体的に整備するエネルギー革新戦略を二〇一六年四月に策定。このエネルギーミックスを達成するには、電源構成において再生可能エネルギーを二二%から二四%程度の導入が必要とされています。 先般の再エネ特措置法、FIT法改正を踏まえまして、再生可能エネルギーの導入拡大に向けてどのような取組を行っているのか。また、具体的に風力、地熱、バイオマスをどのように増やしていくのか、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。 FIT法制度開始後の四年で再生可能エネルギーの導入量は二・五倍というふうになる一方で、本年度の買取り費用の総額が二・三兆円に達するということでございますから、逆に国民負担増大への懸念等の課題も生じてきているところでございます。 再生可能エネルギーの最大限導入と国民負担の抑制の両立を図るということが重要でございまして、本年五月にFIT法を改正をしたところでございます。 この中身でありますが、一つ目には、未稼働案件の発生を防止するための新認定制度を創設いたしました。二つ目には、大規模太陽光を対象とした入札制などコスト効率的な導入の促進を図りました。三つ目には、広域融通を円滑化するための送配電事業者による買取りなどの措置を講じたところでございます。 また、御指摘いただきましたように、地熱とかバイオマスなどの電源につきましては、開発のリードタイムが長く、事業の予見可能性が低いという課題もございます。したがって、数年先の買取り価格を提示する、あるいは環境アセスメントの迅速化を図る、接続申込み時期の前倒し等を行ってまいりたいというふうに考えております。 こうした改正FIT法の適正な運用に加え、系統問題への取組、規制・制度改革、関連産業の競争力強化とコスト低減など総合的な施策を講じ、再生可能エネルギーの導入拡大を進めてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 それから、この改正FIT法のうち賦課金減免制度の見直しに係る部分が二〇一六年の十月に施行されています。今月ですね。十一月から受付が開始される来年度の賦課金に係る特例の認定に当たっては、私も記入例の一例を一式頂戴して見てみたんですが、非常にこれ難しいんですよね。特に小規模事業者などには丁寧な説明が必要になってくるかなというふうに思うんですが、この点については政府の対応状況、どうなんでしょうか。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 賦課金減免制度に関しましては、今回の法改正におきまして、一つは、国際競争力の維持強化という制度趣旨を徹底するということで、事業者の行っている事業の種類によって減免率を設定するという改正をいたしましたとともに、事業者の省エネ取組の状況を確認して、省エネの取組が不十分である場合には減免率を引き下げるということで、この制度の骨格を維持しながら、一方で御負担いただく国民の皆様方の御理解を得ていくという趣旨で改正を行ったところでございます。 来年度に減免制度の適用を受けるためには、本年の十一月二十一日から十二月十九日までの間に各経済産業局に申請を行っていただく必要があるということでございまして、この見直し後のルールに基づいて申請を行っていただくということになります。 この減免申請自体は年間百万キロワットアワー以上使われる方ということでございますので、比較的電気に知識のある方からの申請ということになっているわけでございますが、一方で制度変更もございましたので、この内容については十分説明会を開催するなど周知に努めているところでございまして、今後とも個別の問合せを含めまして丁寧に対応してまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 そうですね。それから、省エネの設備投資、これ簡単に決断できない小規模事業者も相当多いというふうに思われますけれども、こちらに関してはどのような配慮を考えているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) ただいま御指摘いただきましたように、中小規模の事業者の方、経営資源に乏しいということで、こういった方々、中でもエネルギー集約型企業の省エネ投資を促進していくことが重要であるというふうに思っております。 現在、私ども、省エネ投資を支援する補助金というのを運用しておりますけれども、この採択審査時に、中小企業である、あるいはエネルギー集約型産業であるという場合は加点措置をとるということとともに、特に中小企業の皆さんには申請手続の簡素化を図っているところでございます。来年度予算要求におきましても関連予算を要求しているところでございます。 またそれから、そもそも補助金以前に省エネのノウハウが不足しているというケースが中小企業にとってはあるわけでございまして、こういった中小企業に対しましては、無料の省エネ診断を行うということとともに、地域ごとに省エネ相談をきめ細かく行っていくということで省エネルギー相談地域プラットフォーム、現在十九か所ということでございますが、来年度中には全国に展開していきたいということで、省エネ体制の支援の体制を強化してまいりたいというふうに考えております。
○平山佐知子君 柔軟な対応をお願いしたいと思います。 次に、中小企業政策、産業政策についてお尋ねしたいと思います。 総務省の事業所・企業統計調査によりますと、国内の中小企業数はおよそ三百八十・九万社ございまして、全企業数に占める割合は九九・七%であります。まさにこの人たちが元気になるということが日本を元気にすることだと私は考えております。 そこで、第四次産業革命についてお尋ねいたします。 今年四月に経済産業省の新産業構造部会が取りまとめました新産業構造ビジョンの中間整理によりますと、資料ありますが、製造分野では、IoT、ロボットなどによって省人化・無人化工場が常識化して、二〇三〇年度の製造・調達部門の従業員数が二〇一五年度比で二百六十二万人、これは現状シナリオですけれども、現状放置シナリオで二百六十二万人減少するという試算が出ております。 この第四次産業革命、人口減少社会における人手不足の解消など、こういう光の部分もある一方で、影の部分、特に製造業や製造業に従事している人に対して中長期的に対応していく必要があるというふうに思います。これどのような施策を講じる考えがおありか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) こういう試算があることは知っております。しかし一方で、これは海外の専門家が、今の小学生が将来就職するときには六五%は今ない仕事に就くだろうと。だから、いろんなこれから雇用が生まれてくるという面も第四次産業革命はあるというふうに思っています。 ただ一方で、我が国の製造業というのは非常に重要でありまして、GDPの二割を担っています。これがどんどんどんどん例えばロボット化、省力化されていく中で、じゃ、その分の雇用を全部サービス産業で吸収できるのかといったら、これまたサービス産業はサービス産業で生産性向上の動きを今やっているわけですから、やはり製造業は製造業で今までとは少し切り口の違った新たな雇用を生み出していかなければいけないというふうに思います。 そういう意味では、我々は、物づくりプラス企業というか、そういうものを生み出していって、付加価値とか新たな雇用を生み出していくことが重要だというふうに思っています。例えば、スーパーとかに置く自動販売機を管理、販売している会社が、その機械の状況というのを全部ネットに接続してリモートで全部見れるようにした、そういうことによってアフターサービスとかメンテナンスに役立てて、サービスを向上していくというような形でまた新たな付加価値を付け、仕事をつくっているというような企業もあります。製品が壊れる前に修理に来てくれるというので非常に顧客に評価がいいという、こういう工夫もあるわけであります。 経産省としても、ロボット、IoT等について、中小製造業の相談拠点の設置やIoTを活用した先進的な工場の実証などによってこうした動きを後押しをして、第四次産業革命を契機に我が国の製造業が更に成長して新たな雇用を生み出すように取り組んでまいりたいというふうに思います。
○平山佐知子君 もちろん、技術の進歩によって更なる新しい仕事が起きてくる、そういったことはしっかりとやっていきたいというふうに思っているんですけれども、それにはやはり対応できるような人材の育成という部分も必要になってくるかと思います。その辺りはどのような考えがおありでしょうか。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。 委員御指摘のとおり、第四次産業革命に対応していくためには人材の育成は急務だというふうに思っています。特に即戦力の強化、そのためには、一度社会に出た後に高等教育機関で再び学ぶ、いわゆる学び直しを含めた人材の育成強化が必要であると認識しております。 具体的には、日本再興戦略二〇一六でも、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が合同して今後人材育成促進会議を立ち上げることにしております。その場では、人材ニーズを一層どういうものがあるかと把握しまして、これに対応した職業訓練や能力開発、さらには教育機関での対応について実務的に検討を行って、人材育成を進めていきたいと思っています。 そして、特に委員御指摘の高等教育機関での人材育成につきましては、同じく日本再興戦略に基づきまして、既に文部科学省において産業界のニーズを反映した教育カリキュラムの提供が始まっております。具体的には、一番目に、文部科学省が認定という形になっておりますが、大学と企業等との連携による実践的、専門的なプログラム、名称が職業実践力育成プログラムという名前でございますけれども、昨年実績で百二十三課程が登録されておりまして、皆さん、学生が学ばれていらっしゃいます。もう一つは、社会人の学び直しを主要な機能と位置付ける、いわゆる実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関というのを現在設置を進めていまして、平成三十一年度に開学することを目指して対応しています。 このように、政府横断的に縦割りを排しまして一体的に取り組んでございますところでありまして、今後とも進んでまいりたいと思います。 以上です。
○平山佐知子君 そうですね。私も、この前の職場がNHKの夕方の番組のキャスターをしていまして、本当に地域の中小企業とか、きらりと光る技術を持って世界に打って出るんだという企業を取材をしてまいりました。そういう中で、やはり町工場であっても、ほかに例がない、言わばオンリーワンの技術を持っている、そういう企業もたくさんあるという、その技術こそがやはりこの日本経済をこれまで支えてきたというところだと思います。 この第四次産業革命に当たりまして、こういった中小企業製造業に対するこれから何か支援というのはあるのかどうか、お伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国の製造業の九割以上、これが中小企業・小規模事業者で構成されておりますので、まさにその高度な技術が我が国の物づくりの根幹を支えているという認識でございます。 実際、中小企業の中には、既に第四次産業革命の流れを捉えて、例えばですが、寝具にセンサーを埋め込み睡眠に関する情報を集めて、これに基づきましてお客様に最適な寝具を提案する、こういったITを活用した新しい事業を既に展開している中小企業もございます。このように、第四次産業革命の流れの中で、中小企業もITの活用などによりましてその経営を革新して、稼ぐ力を一層向上させていくことが重要であります。 ただ一方で、確かにITを活用する人材や知識の不足、あるいはITシステムの導入のためのコスト、こうした課題が存在すること、これは確かでございます。このため、経済産業省におきましては、例えばですが、先般成立した平成二十八年度第二次補正予算などを活用いたしまして、ソフトとハードの両面で中小企業のITの利活用、これを強力に支援していきたいと思っております。 具体的には、IT人材の不足に直面する中小企業を支援するため、今後二年間で一万社に対してIT化やロボット導入などの専門家による支援を行っていきます。また、AI、IoT、ロボットなどを活用して生産工程を革新することで生産性を大幅に向上するこうした投資や、あるいはIT技術に係る研究機関と連携した研究開発、こうしたものを支援していきます。さらには、中小企業による広範なIT利用、これを促進するために、ITシステムの導入、これを集中的に支援する事業も立ち上げたいと思います。 あわせて、本年七月には中小企業等経営強化法という法律が施行しましたが、これの例えば固定資産税減税などの措置を通じまして中小企業の生産性の向上を後押ししていきたいと思います。 これらの取組を通じまして、委員御指摘のきらりと光る高度な技術を持つ物づくり中小企業、これが第四次産業革命の波に乗り遅れることなく、IT技術を取り入れて更に発展するよう強力に支援していきたいと思います。
○平山佐知子君 是非、現場で一生懸命汗を流して頑張っている物づくりに関係する皆様を切り捨てるようなことはないようにお願いをしたいと思います。 たくさん質問を用意して通告しておりましたが、ちょっとここまでとなってしまいまして、関係者の皆様には御迷惑をお掛けしました。 ありがとうございました。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、心より感謝と御礼を申し上げます。今国会から経済産業委員会に入れていただき、今日初めて質問をさせていただきますので、是非よろしくお願いを申し上げます。 本日は、中小企業施策を力強く推し進めていただきたいという思いから、現場の声も踏まえながら、世耕大臣に中小企業施策を中心に御質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず初めに、現在、衆議院で精力的に審議継続中でありますTPPについてでございます。このTPPに関しましても、これからの日本の中小企業に大きな影響をもたらすものであるというふうに考えております。 世界のGDPの四割の市場で、特にこれからの経済成長エリアでありますアジア太平洋地域で統一されたルールに基づく貿易取引が促進される、我が国の中小企業にとっても極めてメリットが大きいというふうに思われておりますし、また、全国中小企業団体中央会などからも、TPPの速やかな発効を図るということを要望が出されているところでございます。 アジアを始めとした新興国の旺盛な需要を我が国の中小企業が取り込んでいくことは、我が国の経済の活力を維持していく上でも不可欠でございますし、中小企業の海外展開を官民のオールジャパンで支援していく、また政策的な効果を上げていくことが求められているというふうに考えております。 本日、一つ御指摘させていただきたいのが原産地証明制度についてでございます。 今回のTPP協定におきましては、これまで特恵税率の申請を行う際に必要とされております原産地証明について、これまで我が国では日本商工会議所が発給をしてまいりました。いわゆる第三者証明制度が取られてきたわけでございますが、TPP協定におきましては、事業者自らが輸出産品の原産地証明を作成しなければならない自己証明制度が採用されることとなります。これによって、コストや、またその証明を得る手間暇が掛からなくなるというメリットもある一方で、中小企業の方々、事業主の皆様の負担が増大するのではないかというふうな懸念の声もございます。 こうした点についての支援策も不可欠と考えておりますが、世耕大臣から、TPP発効による中小企業へのメリット、これをどのように捉えておられるのか、そして今後、先ほどの原産地証明制度も含めて、中小企業に向けてどのような支援策を展開していくお考えなのか、お伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) TPPは、私は、中小企業、中堅企業にとって大きなチャンスをもたらすと思っています。 まず、全体的に申しますと、やはり制度、ルールが統一されるというのは非常に大きいと思います。中小企業はいろんな弁護士事務所を雇って各国の制度に対応するなんという余裕はないわけでありますので、それが域内である程度ルールが統一をされるということで、まず、中小企業がTPP域内に進出がしやすい環境が整うということになります。 また、中小企業といえども、やはり模倣品でかなり悩まされていまして、二割の中小・中堅企業が模倣品で悩んでいると言われていますが、こういった模倣品対策が強化をされます。 あるいは、通関手続というのもこれ中小企業にとっては非常に負担でありますし、よく分からない、不透明だというような声もありましたが、これがTPPによりまして原則四十八時間、そしていわゆる急速便の場合は六時間というルールも確立をされます。 あるいは、国をまたぐ情報流通の自由化のルールも決まっていきますので、インターネットでビジネスを展開をしている中小企業にとっては非常にいい環境が整備をされるというところだというふうに思っております。 そしてまた、今御指摘のあったTPP協定で採用された自己証明制度、原産地証明の自己証明制度でありますけれども、これは、各事業者が自社のビジネス動向に合わせて機動的に証明を作成できるという利点がある一方で、これまで我が国が締結をしてきたEPAでは主として第三者証明制度が採用されてきたために、自己証明に慣れていない中小企業が困る場合が出てまいります。こういう方々にも制度を円滑に利用してもらえるように、きめ細やかな支援を行っていきたいというふうに思っています。 具体的には、ユーザーに分かりやすい解説書の作成、ウエブ上での原産地証明書の作成を支援するツールの整備、あるいは事業者向けセミナーや会計士等の専門家に対する研修の実施、全国のジェトロ貿易情報センターへの常設窓口の設置など、相談体制の整備等のきめ細やかな支援を行ってまいりたいと思います。平成二十七年度補正予算において四・八億円を措置したところであります。 今後も、引き続ききめ細やかな支援を続けられるよう、財務当局とも調整をしながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○石川博崇君 政府として様々なTPP発効に向けた支援策を取っているところでございますが、その中の一つで、本日お手元に、委員の先生方にお配りをさせていただいております新輸出大国コンソーシアムという事業が、これはジェトロの事業でございますが、あります。本年三月十四日から支援を開始しておりまして、十月十四日時点で千八百四十五社に対して会員証を発行して、それぞれ専門家を割り当てて海外展開の支援をするというものでございますが、半年余りたって千八百四十五社、これをどう見るかというのは様々認識はあろうかと思いますが、特に御指摘させていただきたいのは、見ていただいて、先生方のそれぞれお地元の都道府県を見ていただくとあれですが、関東が三分の一、そして東京が六分の一という数字になっている状況にございます。 このTPPを地方創生の是非とも起爆剤にするためにも、それぞれ地方、地域での支援拡大をすべきではないかということを考えているところでございます。 先ほど申し上げました全国中小企業団体中央会からも新輸出大国コンソーシアムの専門家の増員ということが要望されているところでございますが、今ある地域的な偏在、そして今後の専門家、今現在は約二百八十名程度でこの千八百社をカバーしているという状況でございますが、この増員に向けて、是非力強い決意を世耕大臣からいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この新輸出大国コンソーシアム、千八百四十五社が既に会員になってくれております。そして、この支援対象企業の地域的な分布については、これまで全ての都道府県において支援申込みがありまして、各地域の中小企業数を踏まえても、何か特段すごく偏っているかなというふうには考えていないんですけれども、いずれにしても、全国津々浦々の中堅・中小企業がTPPを契機に海外展開を実現できるよう、全国のジェトロ貿易情報センターと、そして各地の商工会議所等の支援機関における窓口を活用して、更なる支援対象企業の拡大を図ってまいりたいというふうに思っています。 そしてまた、これまで海外展開を図る企業に対して細かく支援を行う専門家を三百九名と認識していますが、三百九名ほど確保しておりますが、まずはこれを四百人程度まで増員をするということをやってまいりたい。さらに、今後、中堅・中小企業の支援ニーズを見極めますけれども、最大六百人程度までは専門家の増員を行って、できるだけ多くの中堅・中小企業を支援できる体制を整備してまいりたいというふうに考えています。
○石川博崇君 是非ともよろしくお願い申し上げます。 続きまして、これまで自公政権になりましてから中小企業支援策の目玉として進めてまいりましたものづくり補助金についてお伺いをしたいと思います。 ものづくり補助金は、国内外のニーズに対応したサービスや物づくりの新事業を創出するために、認定経営革新等支援機関と連携をして、革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援してきたものでございます。平成二十四年度補正予算以降、毎年一千億円規模の補正予算を措置して、直近では、さきの平成二十八年度第二次補正予算におきましても地域未来投資促進事業の中で引き続き措置されているものでございます。 この三年余り実施してまいりましたものづくり補助金でございますが、この間進めてきた中で、私の地元大阪なんかでも現場の中小企業を回らせていただきますと、非常に高く評価をしている中小企業が多い中で、幾つか問題といいますか課題も出てきているのかなという認識を持っております。 例えば、このものづくり補助金は、これを使って収益が生じた場合にはその収益の分を補助金の上限額まで返還をしなければならないという、いわゆる収益納付の仕組みが取られております。そうしますと、せっかくこのものづくり補助金を使って新たな試作品開発等をしたのに、収益が出てしまうと返さなければいけないという制度になって、現場のインセンティブを失ってしまうのではないかという声や、また、非常に競争倍率が高いために採用に至らない中小企業も多いわけでございますが、至らないがために来年挑戦したいと思っても、毎回補正予算で措置をしておりますので、来年度予算計上されるかどうか分からないという将来の予見性が立てられないという現場の声もあります。将来的には、当初予算、本予算で対応することも検討の余地があるのかもしれません。 こうしたものづくり補助金、これまで三年余り続けてきた制度に対して、世耕大臣の現在認識しておられる課題と評価、可能であれば定量的な効果も交えてお伺いできればと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) ものづくり補助金につきましては、これまで約四万社の中小企業・小規模事業者の新たな事業への取組を支援をして、そして多くの事業者に売上げや利益の増大をもたらしてきております。 具体的には、今年六月の段階で、平成二十四年度補正のものづくり補助金に採択をした事業者のうち約三四%は事業化を達成をいたしました。また、平成二十五年度補正のものづくり補助金で採択した事業者についても約三三%は事業化を達成しているところであります。このため、五年後までに半数以上を事業化する、これが目標値になっておりますけれども、この成果目標の達成に向けて順調に推移をしているというふうに考えております。 また、事業者に対するアンケート調査によれば、調査に回答いただいた八千二百七十九事業者のうち七五・六%の事業者がこの事業によって売上げの増加又は増加が見込まれると回答をしております。例を挙げますと、例えば平成二十四年度補正で採択した事業者では、独自の失語症の患者さん用の言語訓練用リハビリ機器の開発によって総売上高が五〇%増加をしているというものもあるわけであります。 このように着実に効果が上がっているものと認識をしていますが、一方で、中小・小規模事業者については、その喫緊の課題は、より一層生産性を高めて、稼ぐ力を高めていくことと認識をしており、不断の見直しが必要だというふうに思っています。 このため、平成二十八年度補正予算に盛り込んだものづくり補助金については、通常補助上限が一千万円であるところ、IoTやロボットといった先端的な取組を行う場合は三千万円に補助上限を増額して、一方で、小規模事業者にも使いやすいメニューも引き続き設けております。さらに、賃上げ、雇用対策に取り組む事業者や最低賃金引上げの影響を受ける事業者による取組は重点的に支援することとし、中小企業の生産性向上や賃上げにつなげて、経済の好循環を確実にすべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ただ一方で、ずっと補正ですから、予見性がない。私も同級生に東大阪の物づくり企業の社長がおりまして、去年のはどうしても機器の導入が間に合わなくて手を挙げられなかったけど、今度また二十八年度補正で入ったから助かったということを言っている人もおりました。その予見可能性というのは一つの課題。ただ、なかなかこれ本予算に盛り込むのも大変なわけでありますので、いろんな御意見をいただきながら、できる限り使い勝手のいい制度にしていきたいというふうに思っております。
○石川博崇君 毎年毎年、このものづくり補助金、様々な改善をしてきているところでございますので、先ほどの収益納付の話、また将来の予見性等につきましても今後御検討いただければというふうに、指摘だけにさせていただきたいと思います。 続きまして、今年の通常国会で成立をいたしました中小企業等経営強化法についてお伺いをしたいと思います。 中小企業・小規模事業者の最大の課題は、先ほど来も御議論にありますとおり、生産性の向上でございます。本業の稼ぐ力をいかに引き上げていくのかということが極めて重要でございまして、私ども公明党としても精力的に後押しをさせていただいてこの法律成立し、この七月一日から施行と相なりました。 この法律につきましては、後ほど同僚の伊藤孝江委員からも指摘があるかと思いますので、私から二点だけ御質問させていただきたいと思います。 一つは、経営力向上計画の認定を受けた事業者、現在千六百件以上となっているところでございますが、そのうち八割近く、七割強が製造業となっている状況にございます。本来、サービス業の生産性向上というものを眼目の一つに掲げていたこの法律でございますので、これからサービス業種の認定をどれだけ増やしていくのかということが極めて重要でございます。 その意味で、実はこの法律に基づいて、今現在、固定資産税の減免措置がとられることになっておりますが、その対象が機械と装置だけになっております。機械と装置だけですと、やはりどうしても製造業が中心になってしまうということがございますので、この固定資産税軽減の対象を機械、装置のみならず、器具、備品といった、あるいは建物、附属設備といったサービス産業が投資する分野に是非とも拡充をすべきではないかと考えておりまして、経産省からも来年度の税制改正要望の中に掲げておりますけれども、大臣としていかにお考えか、お伺いをしたいと思います。 もう一点は、この法律に基づいて事業分野別指針をまとめておりますけれども、この事業分野別指針の普及啓発活動を行う経営力向上推進機関というものを認定することとなっております。現在、事業分野別指針は十一分野に及ぶわけですが、残念ながら、この普及啓発活動を行う経営力向上推進として担っていただく機関が二機関に残念ながらとどまっているという状況でございます。 これは非常に遺憾でございまして、是非、経産省として各省と連携して認定機関数を増大させていくべきだと考えておりますが、この二点、世耕大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 中小企業等経営強化法は七月に施行されたばかりでありますけれども、この認定件数は九月末現在で千六百二十一件になっています。九月だけで約一千件の認定が行われておりまして、非常に順調に推移しているというふうに思っております。 そして、まだまだ多数の中小企業に使っていただけるように、引き続き周知に努めてまいりたいと思います。その一環として、中小企業や地域の支援機関向けに全国八十二か所で説明会を開催しました。また、全国の税理士会会合等で説明を行ってきておりまして、今後も継続してまいりたいというふうに思います。 また、事業分野別指針の対象業種も追加をしてきておりまして、施行後、建設業を追加しました。また、現在、電気通信事業分野や有線テレビジョン放送事業分野について手続中であります。 また、今御指摘の固定資産税の軽減措置、もう少し広げられないかということであります。サービス業を含めて幅広く使っていただくために、今、商店やレストランにおける省エネ型の例えば冷蔵陳列棚ですとか、あるいは高効率の空調設備器具にも対象を拡大すべく、今要望を行っているところであります。 また、御指摘の経営力向上推進機関の認定でありますけれども、残念ながら、御指摘のとおり、今、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会と公益社団法人全日本トラック協会の二機関の認定ということになっております。 経済産業省として、関係省庁の協力の下、新たな推進機関の認定に係る検討を加速化して、可能な限り速やかに、更なる生産性向上に向けた推進体制の整備を進めてまいりたいというふうに思っております。
○石川博崇君 是非とも、現場の中小企業が元気になっていく、これが日本の力の源でございますので、引き続き精力的にお取組をよろしくお願い申し上げます。 もう一点ございましたが、ちょっと時間が参りましたので、同僚の伊藤議員に譲りたいと思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。公明党の伊藤孝江です。 先般の参議院選挙で兵庫選挙区において初当選をさせていただきました。本日、初めて質問に立たせていただきます。 今回、質問の機会をいただきましたこと、大変に有り難く思っております。委員長を始め委員の皆様、また経済産業省の皆様、今後ともどうかよろしくお願いいたします。 まず初めに、石川議員に引き続き、中小企業経営強化法についてお聞きしたいと考えております。 現在の最重要課題は経済の再生です。そのために重要な柱である中小企業また小規模事業者の支援に関してお伺いいたします。 中小企業・小規模事業者は、多くが地域に密着し、地域に根差した活動をされております。また、業種としても多種多様で、実に個性的です。それらの中小企業の活性化が図れず企業数が減少すれば、地域の雇用が減り、ひいては地域経済を衰退させてしまいます。中小企業・小規模事業者が元気になることが地域経済の発展につながることは明らかです。それを踏まえて、法文上も、「国は、中小企業等の経営強化のための施策を推進するに当たっては、地域経済の健全な発展に配慮するよう努めるものとする。」と規定をされております。 そこで、三点お伺いしたいと考えております。 地域経済が発展をするためには、特定の企業だけではなく、多種多様な中小企業・小規模事業者の経営の強化が必要です。そして、国にはこうした中小企業の特性を踏まえて支援をすることが求められていると考えますが、いかがでしょうか。 また、認定事業者の支援制度の利用を促進するためには、申請の仕方についてもできる限り簡単な方法が望ましいと言えます。特に、人手が少ない小規模事業者の方々にとって、申請に関し時間的な負担を減らすためにも、なるべく容易に申請できるようにするための配慮はなされているのでしょうか。あわせて、これまでの申請において、それらの簡便な方法について実際に実効性が認められているかどうかについてもお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、やはり日本経済を持続的な成長軌道に乗せていくためには、その基盤となっております中小企業、特に御指摘の小規模事業者、この事業の特性あるいは地域の特性にもきめ細かく配慮して、多様な支援措置を寄り添いながら講じていくべきかと思っております。 その意味で申し上げますと、御質問のございました中小企業等経営強化法では、この小規模事業者の方々においても支援策を幅広く御利用いただけるように具体的な配慮をしてございます。まず、小規模事業者においても申請がしやすくなるように、申請様式を二枚にとどめる。また、業種別に生産性向上策を定める事業別分野指針においては、事業者が取り組むべき項目が幾つか書いてございますが、小規模事業者についてはこれを少なめに限定するということもやっております。さらには、計画策定や実施に当たりまして、やはり不慣れな方もいらっしゃいますので、税理士の方々を含めた地域の支援機関による助言が得られることとしております。 七月一日の施行後、九月末までに千六百十二件の認定を行っておりますが、このうち小規模事業者は約四五%の七百二十七件となっておりまして、今の措置などによりまして、この小規模事業者の方々にもこの制度を十分活用いただいているものと認識しております。 また、本制度では、特例措置といたしまして固定資産税の軽減措置を導入しておりますが、これはまさに小規模事業者の方々にも多い赤字企業であっても有効な支援策でございますので、中小企業・小規模事業者においても設備投資が促されて、地域経済の活性化にも貢献するものと思っております。 いずれにいたしましても、今後ともこうした制度を通じまして、中小企業者、なかんずく小規模事業者による経営強化のための取組を支援して、地域経済の発展にも貢献していただきたいと思っております。
○伊藤孝江君 中小企業・小規模事業者に寄り添う姿勢を持ってというお言葉を聞いて安心をいたしました。今後ともその姿勢で本当にしていただきたいと、また、私自身もそのような視点を持って今後とも仕事に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 次に、この制度についての報告の徴収についてお聞きをいたします。 支援の制度ができ、実際に利用する中小企業又は小規模事業者があっても、現実に求められている支援に即した制度になっているのか、また実際に経営力の強化という結果が出ているのか、そのような検証をしなければ今後につながることがないというところが挙げられると思います。 法律においては、主務大臣が、認定経営力向上事業を行う者や、また認定事業分野別経営力推進機関に対して報告を求めることができるというふうに規定をされております。 そこで、お伺いをさせていただきます。 今後、報告の徴収はどのような場合に行う予定なのでしょうか。また、その報告をどのように利用するのか。経営力向上のための支援を継続した実効性のある取組にしていくための決意について、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、中小企業等経営強化法につきましては、その施行後におきましても、この計画認定を受けて実際に経営強化に取り組んでいらっしゃる事業者の状況、それから支援措置の効果、こうしたものにつきまして調査、検証いたしまして、不断に政策の見直しをしていく、このことが大変重要だと思っております。 こうした観点から、まさに今御指摘のとおり、この法律では、主務大臣は、認定経営力向上事業を行う中小企業者等について、その状況を把握するための調査を行うものとされております。 七月一日の施行から三か月経過しましたが、この間、例えばですが、事業者の御意向を踏まえまして、申請書の手引などについて各省の協力を得て充実を図るなど、既に制度の改善にも取り組んでおります。 今後、この認定計画が一定数に達した段階では、やはり中小企業者等に対するより詳細な調査を実施いたしまして、その調査結果で得られた取引内容あるいは制度の利用実態につきまして、今後改正をする際に、例えば事業分野別指針、こうしたものを改正する際にその有効な材料とするとともに、今後の支援策の見直しにおいても是非活用させていただきたいと思っております。 こうした形で、この法律の効果を更に高めるためにしっかりとPDCAのサイクルを回していきたいと思っております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 私自身、これまで弁護士として、本当に一人で全てを抱えて、事業のため、従業員のために、本当に自分の生活、また事業のために全てをなげうってきたと、そういうような事業者の方をたくさん見てきました。また、今回地元を回らせていただく中でも、本当に中小企業を守ってほしいと、もうしっかり頑張っている、本当に汗かいている人を、本当に汗を流している人が守られる、そういう社会になってほしいというようなお声もたくさん頂戴をいたしました。 この法律で、少しでも多くの中小企業又は小規模事業者の経営強化が図られ、地域の発展につながっていく、そのような支援制度にしていくためにこれからも御尽力をいただきますよう、何とぞよろしくお願いいたします。 続きまして、中小企業・小規模事業者の人材の確保についてお伺いをいたします。 中小企業・小規模事業者において、人材の確保は大きな課題です。なかなか人材を確保できないのは、少人数であるため休みを取りにくいとか、また早朝からの勤務であるというような労働時間の問題など、賃金面以外の労働条件によるところも大きいのが実情だと思われます。人手が少なく、誰かが休んでも代わりがいない状況で社員の適正な働き方を守るには、より知恵と工夫が求められ、また事業者と労働者が共に取り組むことも求められるのではないでしょうか。 労働力人口が減少する中、企業が成長を維持するには、若者のみならず女性や高齢者が働きやすい環境を整備し、可能な限り働くことを選択してもらう必要があります。 世耕大臣は、所信表明において、働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジです、働き手と企業が共に取り組むことにより、生産性の向上や産業競争力の強化を目指しますとして、経済産業省としても、中小企業を含めた産業界の実態をしっかり把握し、経営トップのリーダーシップを促しながら、働き方改革の実現に取り組んでまいりますと述べられました。経営トップのリーダーシップを促すことは、経営トップの意識改革につながり、社員の働き方を変えていく、その第一歩になると私自身も確信をしております。 そこで、世耕大臣にお伺いをいたします。 人材確保の観点から、中小企業・小規模事業者の経営者自身が、若者や女性、高齢者にとって働きやすくするための働き方改革を進めることができるよう、経済産業省としても経営トップのリーダーシップを促すための取組を進めていくべきではないかと考えますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 女性や高齢者にとって働きやすい職場環境を整えるというのは、これは女性や高齢者が働くチャンスが広がるというだけでなく、あるいは中小・中堅企業の人手不足が解消するというだけではなくて、中小企業にとってある意味経営のチャンスが広がるという、そういう面があるというふうに思っています。 例えば、授乳服とか授乳用のインナーを作って販売をしている会社、この会社が、乳幼児連れで出勤してもいいよという、そういう環境を整えました。その結果、お客さんと同じ授乳中の立場で接客をするものですから、非常に販売が伸びたというような例もあります。 あるいは、農産物の加工の製造販売をやっている会社、この会社が早朝も工場を稼働させて収益増強を図ろうとした。ところが、なかなか人材募集しても朝から働いてくれる人が来てくれない、ハローワークや求人誌に出しても全然来てくれなかった。そこで、シニアが朝早く目が覚める、最近、私もちょっと朝早く目が覚めるようになってきて焦っているんですけれども、高齢者は朝早く目が覚めて、それで活動できるということに着目をして、シニアの方々が注目しやすいような媒体に求人広告を行ったところ、非常に労働意欲の高い高齢者が集まってくれて、増産に成功した。それだけではなくて、結構勤勉に働かれる高齢者の姿を見て若い人たちが刺激を受けて、非常に生産性が高まった。 こういう事例もありますので、是非こういう事例をよく収集して、そして周知をすることで、中小企業経営者がこの働き方改革を、何か義務とか人手不足対策だけではなくて、自らのビジネスチャンスと捉えてリーダーシップを発揮して取り組めるよう、経産省としても後押しをしてまいりたいというふうに思っております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 次に、太陽光発電設備の規制の見直しについてお聞きします。 近年、再生可能エネルギーの利用として太陽光発電設備の設置が一気に増えております。環境保全への関心が高まったことに加え、電力の自由化が進んだことで、個人の家庭に加え、事業者も増え、その事業が拡大されてきたことの表れだと考えています。 これ自体は大変望ましいことではありますが、残念なことに、台風などの自然災害に伴い、パネルが飛散して近隣の家屋などを損壊したり、水没した太陽光パネルによる感電の危険性が発生したりといった、太陽光発電設備による重大事故が発生しております。地元でも山間部や斜面に多くの太陽光パネルが設置されており、台風などで飛ばされたりした場合、すぐ近くにある高速道路や人家に飛んで被害が出ないか心配だという声も聞きました。 そこで、お伺いさせていただきます。 国としても、太陽光発電設備の設置に関し、設置者に対して技術基準適合維持義務を課し、出力等の条件によって保安規程を適用したり工事計画の届出を求めたりなど、安全に設置されるように一定の規定をしております。ただ、それにもかかわらず事故が発生しているという状況です。国としては、事故の原因についてどのように分析をされているのでしょうか。そもそも、設置に関する規制自体が緩やか過ぎたのか、規制は適切ではあったがその規制が守られていなかったものが多いのかなど、お伺いさせていただければと思います。
○政府参考人(住田孝之君) 太陽光発電に関する御指摘でございます。 御案内のとおり、太陽光発電の推進の上でも、安全性の確保というのが大前提でございます。一方、各地で太陽光発電設備、増えておりますので、そういった中で、昨年は、突風でございますとかあるいは昨年の台風十五号といったものによって、太陽光パネルが大量に脱落をするとかあるいは飛散をするという損壊事案が生じました。 昨年、そこで、経済産業省におきましては、九州におきましては管内全ての五十キロワット以上の太陽光発電設備、三千百六十二件でございますが、こちらを対象といたしまして台風十五号の被害についてのアンケート調査を行いました。その結果、全体の約四%に当たる百三十八件で被害が確認をされました。このうち、発電設備に被害があったのが八十一件ございます。この八十一件につきまして更に追加的な調査を実施をいたしまして、被害の原因を分析をいたしました。その結果、地盤調査を例えばしっかりやっていなかったとか、あるいは、本来スクリューのくいというのを打ち込まなきゃいけないところを先に穴を掘ってしまってちょっとだけくいを打ったといったような、本来の設計をしっかりしていなかった、不適切な設計であったりとか施工方法が適切でなかったといったような形で電気事業法に基づく技術基準を満たしていなかったということが一因であるということが判明をしております。 このほか、先ほど御指摘のございましたように、昨年九月には鬼怒川で水害がございまして、この水害によって太陽光発電設備が水没するといったような事案が発生したところでございます。
○伊藤孝江君 再生可能エネルギー事業は、今後ますますその導入の必要性が高まってくる事業かと思います。だからこそ、何よりも無事故で安全が確保され防災へも配慮したものである、そういうものが必要なものではないかと考えております。 それらの先ほどの分析に基づいて、今後事故が発生することがないように政府としてどのような取組をされているのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(住田孝之君) 今後の取組でございますけれども、まず、今年の三月に産業構造審議会の電力安全小委員会を開催をいたしまして、今後の安全対策を取りまとめたところでございます。 この対策といたしましては、まず第一に、複雑な強度計算を行わなくても設備を安全に設置できるように、太陽光パネルを設置する架台あるいは基礎に関する具体的な設計例を技術基準で例示をすることといたしました。今年度中に技術的な検証を行いながら設計例を作成をいたしまして、来年中には専門家の御意見を伺って技術基準を改正したいと考えております。 また、第二番目に、一定程度の出力、これは、五百キロワットから二千キロワットの太陽光発電設備につきましては事業者自らが運転開始の前に設備を検査をしてその結果を国へ届け出るという制度、こちらは電気事業法の施行規則の改正になりますが、これを年内に行う予定にしてございます。 また、昨年は台風での被害が多かったことがございましたので、今年の五月には台風シーズン前の点検強化、補強の必要性につきまして事業者には注意喚起を行いました。さらに、技術基準に適合していない疑いのある事案につきましては、個別に電気事業法に基づきます立入検査を実施して必要な改善指導を行っておるところでございます。この結果、今年も台風が非常に多かったんですけれども、パネルの飛散、比較的昨年と比べますと少ないもので現在のところは推移をしてございます。 加えまして、今年の四月には電気関係報告規則を改正をいたしまして、発電所の外に太陽光発電設備が飛散した場合を報告対象として追加をいたしました。加えて、九月には、同じ規則の改正によりまして、報告対象となる設備の規模を五十キロワット以上にまで引き下げて、規制の強化を図ったところでございます。 このほか、先ほどの鬼怒川の水害での水没がございましたので、水没した太陽光パネルというのは、またこれ日が照ってきますと発電をして感電する危険があるということで、当省から、業界団体などを通じても注意喚起を行ったところでございます。 こうした基準の改正、あるいは運転開始前の安全性の確認の徹底、そして情報収集、改善指導強化といった対策を通じまして、太陽光発電設備の安全が確保されるように、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 これからも、丁寧で迅速で、また実効性のある取組を続けられることを期待しております。私自身も全力で職務に取り組んでまいる決意です。 今日は質問ありがとうございました。以上で終わります。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。福島県の出身です。 東京電力福島第一原発の事故から五年七か月がたちました。いまだに福島県内外に八万人を超える皆さんが避難生活を強いられています。 今日は、福島原発事故をめぐる避難指示解除と賠償の問題について質問をいたします。 この八月に、自民、公明、与党が発表した東日本大震災復興加速化のための第六次提言に基づいて、政府は帰還困難区域の取扱いについて方針を示しました。現在は、昨年六月に閣議決定をされた「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」改訂に基づいて、避難指示解除準備区域、居住制限区域の避難指示解除が進められています。 資料一を御覧ください。 赤色のところは帰還困難区域、黄色のところは居住制限区域、緑のところは避難指示解除準備区域になっています。平成二十六年の田村市から南相馬市まで避難解除が行われてきました。 初めに、避難指示解除の要件について説明してください。
○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。 避難指示の解除につきましては三つの要件がございます。一つは、空間線量率で推定された積算線量が年間二十ミリシーベルト以下であること。二つ目が、日常生活に必須なインフラ、例えば電気、ガス、上下水道、主要交通網、通信などといったインフラ、あるいはまた、医療、介護、郵便などといった生活関連サービスがおおむね復旧をしており、また、子供の生活環境を中心とする除染作業が十分に進捗をしていること。そして三つ目は、県、市町村、住民の方々との十分な協議と。この三つの要件を踏まえて国が避難指示の解除を行うというものでございます。
○岩渕友君 この要件が住民の気持ちや実態に合っているのか、大変疑問です。 八月に日本共産党国会議員団で福島県の川俣町と南相馬市に伺って、住民の皆さん、町長さんや市長さんとお会いをして、避難指示解除をめぐる問題についてお聞きをしてまいりました。 川俣町の山木屋地区、この資料一にも山木屋地区ありますけれども、来年三月に避難指示を解除する方向です。住民の皆さんからは、山木屋の八割は山林だが、除染をされていない、山菜など山の恵みを受けることは生活の一部であり、欠かすことができない、賠償もなくなるため山木屋に帰って農業をやるしかないと思っているけれども、田んぼは除染で出た放射性廃棄物の仮置場になっている、これでは米も野菜も作ることができないなど、生活に直結をする不安の声が次々と出されました。それでも戻れと言うのでしょうか。大臣、お答えください。
○副大臣(高木陽介君) 原子力災害の現地対策本部長として現地に行っておりますので、私が答えさせていただきたいと思います。 まず、川俣町についてでございますが、これは今年の八月の一日に、町長、そして町議会の皆様方、そして行政区長会、いわゆる住民の代表の皆様方が経産省の方に参りまして、来年の二十九年三月末に解除してもらいたいと、こういった要望を持ってまいりました。それを私が受け取りまして、これまで川俣町におきまして十三回にわたる住民との意見交換会をして、様々な現場の声を聞いてまいりました。一方、私ども内閣府の支援チームをつくっておりますので、そのメンバーが戸別訪問を通じながら丁寧に住民の声を聞いてまいりました。 一方、私も現地に足を運びまして、これまで町議会、いわゆる住民の代表ということで町議会の皆様方と三回にわたって意見交換会を行って、様々な意見を伺ってまいりました。 もちろん、委員の御指摘のような御意見もあるのは確かでございます。しかし、今お話にありましたように、この避難指示の解除というのは戻れということではなくて、今まで、避難指示の解除は、国が強制的にここに住んではいけないということで避難指示を出しました。それを解除することによって、いわゆる規制を緩和するということでございます。帰る帰らない、それはそれぞれの住民の方々の御意思でございますので、解除をしたから戻らなければいけないというものではございません。 一方、住民の皆様方からは、営農の再開の支援をしてもらいたい、また、解除後も当面避難を続けざるを得ない方々へ、いわゆる帰らないという方ですね、この方々に対して支援の継続をしてもらいたいと、そういった声が上がってまいりました。 そういったことをしっかりと踏まえながら、その声にしっかり応えるような対応策も提示をさせていただく中で、来週の二十四日に、町そして町議会、住民の代表の方も来られるというふうに伺っておりますが、県も含めまして、正式に来年の三月三十一日に解除をしたいと私が今週の月曜日に提案をさせていただいたところ、町議会全員が異議なしということで御了解をいただいた流れでもございます。 ただし、避難指示の解除というのはゴールではありません。あくまでも復興の第一歩ということで、この解除をしてからもしっかりと復興の支援を国が責任を持って行っていきたいと考えております。
○岩渕友君 今、現地から要望があったという話もありましたけれども、この山木屋地区の避難指示の解除をめぐっては、当初は八月に解除をするという話も出ていました。けれども、それが延期をされることになりました。この延期がされたのはなぜですか。
○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の川俣町におきましては、本年の五月に町長が避難解除目標を本年八月の末というのを発表されましたけれども、その後、避難指示区域の自治会の要望を踏まえまして、本年の八月に、この解除日を二十九年、来年の三月末解除という要望をなされたということでございます。その理由といたしましては、この解除時期を遅らせて、それまでの間に営農再開に向けた支援ですとか、あるいは商業、サービスの充実、さらには避難指示解除後の支援の継続といった課題に対応することが求められたと承知をしております。 こうした御要望を踏まえまして、私ども政府としましても解除時期を二十九年三月の末とした上で、さらに、度重なる議会、住民の方々との意見交換会や戸別訪問を通じまして、丁寧に住民の方々の要望に御回答申し上げてきてまいりまして、その結果、避難指示解除につきましては住民の方々から一定の理解を得られたと判断をいたしまして、先ほどお話ございましたように、来る十月の二十四日の月曜日に、国、県、町、町議会の間で正式合意をする予定とさせていただいております。
○岩渕友君 町長が発表したとか、自治会の要望だということだったんですけれども、まるで国は関係ないというような言い方なんですけれども、違うじゃないですか、実態は。山木屋地区の自治会からも解除後の生活環境が不安だから解除目標を延期するべきだという声が上がって、延期せざるを得なくなったということもあります。 七月十二日に避難指示が解除されたばかりの南相馬市でも、自宅は原発から約十キロメートルのところなので、そこに住んでくださいと言われてもはいとは言えない、周りに誰もいないので、もし何かあったらと考えると不安、子供たちからもお父さんとお母さんが二人で戻っても心配と言われているなど、不安の声が次々と出されています。 こうしたどの話を聞いても、避難指示解除は不安だという声が寄せられています。避難指示解除の要件が住民の気持ちや実態に合っていないということではないでしょうか。どうですか。
○副大臣(高木陽介君) 今もお話ありましたけれども、避難指示の解除をして不安だという声があるのは私たちもしっかりと受け止めています。一方で、早く解除してもらいたいという住民の方々もいらっしゃるわけですね。 先ほど規制緩和と言いました。規制を緩和したときに、その帰りたいという人をあなたは帰っちゃいけないということは、これは誰も言えないと思うんです、やはり自分の自宅に帰るということはその人の権利でありますし。 ただ一方で、先ほど申し上げましたように、原発の事故が起きたときにこの避難指示というのを出させていただきました。そのときに、その基準として年間二十ミリシーベルト以上という放射線の空間線量の場合にこれは避難指示を出したという原則がありますので、それを下回った場合にはこれを解除するという、こういうルールになっています。 一方で、現実に環境省が除染を行っておりますけれども、これまで、一昨年、二年前に田村市そして川内村と解除し、昨年に楢葉町、そして今年に入りまして葛尾村、川内村の一部、そして委員御提示していただいたこの資料の一にはまだ緑色になっております南相馬市もこの七月に解除をいたしました。この解除をして、結局、二十ミリ以下ということで二十ミリで切っているわけじゃなくて、環境省の除染を見てみますと、大体年間一から二ミリシーベルトという具合になっているという現実もございます。そういうところを丁寧に住民の皆様方に御理解をいただく。 一方、先ほどから言われている不安ですから、しっかりとしたリスクコミュニケーションを取っていくということも、これは国として、又は県、地元の自治体と連携を取りながらやっていくということで、今も行っている最中でございます。
○岩渕友君 先ほど答弁にもありましたし、大臣も、解除はゴールではなくて、本格復興に向けたスタートだというふうに所信でも述べていますけれども、それでは、避難指示が解除された自治体が今どうなっているでしょうか。 全町避難をしていた自治体として初めて避難指示が解除をされた楢葉町は、昨年九月五日に避難指示を解除して一年余りがたちました。現在の町民の帰還率は何%ですか。
○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。 楢葉町におきます本年十月四日時点での帰還者数と帰還率でございますけれども、楢葉町の調べによりますと、帰還されている方は六百九十六人、これは帰還率約九・五%となっております。六百九十六人の帰還率が約九・五%、世帯数では三百八十五世帯、同じく一四・三%ということになってございます。
○岩渕友君 町長は今年の一月の記者会見で、来年春に町民の五割が戻ればいいと思うという認識を示しています。町は懸命に取り組んでいます。しかし、一年たっても一割しか戻っていないのはどうしてだと思いますか。
○副大臣(高木陽介君) まず、この問題、現状は一割弱ということでございますが、これまで、例えば田村市、川内村と解除してまいりました。二年たちまして、田村は大体七割、川内は大体五割から六割の帰還という形になっています。 一方で、この楢葉でございますが、来年の春、四月を帰町目標ということで町長は目指して、町自体がやっております。それに対して国、県が全面的にバックアップをしながら、また二人三脚で一緒にやっているんですが、一つは、いわゆる小中学校が来年の春に、これを戻って開校するということになっています。今現在はいわきのいわゆる仮庁舎というか仮設の小中学校でございますので、それが帰るとなると、いわゆる家族全体で帰るというのが一つあります。 もう一つは、災害公営住宅も今建設の最中でございますので、これができるとこれに入ってくる方々も増えてくる。 あと、なお、今現在、五年以上ずっと避難をしておりましたので、住宅がもう住めないということでリフォーム、さらにはそれを解体をして新築をしているというのが、国道六号線を走ってみますと目に見えてくると思いますけれども、そういった中で、実はこれ避難指示を解除しないとリフォーム会社も、又は建築関係の方々もなかなか中に入って作業をしてくれないという現状もございました。 そういう中で、去年の九月に解除してから、このリフォーム並びに家を建て直すというのが加速度的に進んでいるということで、来年の春、先ほど町長が五割を目指したいということにしっかりと焦点を当てながら、五割戻ったからということで全てよしということではなくて、それ以外の皆様方もしっかり戻れるように、戻りたいという方が戻って、なりわいをしっかり成り立つような形にしていくのが私どもの仕事だというふうに考えております。
○岩渕友君 今の答弁を聞いて、要件と実態がやっぱり合っていないんじゃないかという、そういう思いを強くしました。 ふるさとに戻りたくないと思う人はいません。戻りたくても戻れない、まだ判断できないと考える人も多くいます。そもそも、避難指示解除の要件の一つである年間積算線量が二十ミリシーベルト以下になることが確実であるということへの不信感があります。 資料二を見てください。 これは、今年三月に発表をされた、復興庁、福島県、楢葉町が行った楢葉町住民意向調査です。 二十九歳以下の世帯の約六割が今後楢葉町には戻らないと回答をし、三十代、四十代でも四割を超えています。若い人が戻りません。家庭用水道水の水源として木戸ダムの水を使うということで、放射性物質がダムの底に堆積していることへの不安も大きく、住民意向調査では、四十代以下の約四割が水道水などの生活用水の安全性に不安があると答え、三十代の五割が自宅周辺の放射線量が心配だからと答えています。放射線への不安は払拭をされていません。 こうした調査結果をどう受け止めていますか。大臣、お答えください。大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、住民の方々の中には、やはり放射線に不安を感じていらっしゃるということは、これは重々承知をしております。 まず、避難指示解除に当たっては、年間積算線量が二十ミリシーベルト以下であることを要件の一つとしています。この水準は、平成二十三年に内閣官房で行われた専門家による検討でも、喫煙や飲酒、肥満、野菜不足など、他の発がん要因によるリスクと比較して十分低く、また除染や食品の安全管理を継続的に行うなど、適切な放射線防護措置を講ずることで十分にリスクを回避できる水準であると評価されているものであります。 その上でなお不安を抱く住民の方々への対応に万全を期すため、除染などの被曝低減対策に加えて、健康相談等の健康不安対策や分かりやすい正確なリスクコミュニケーション、そして放射線不安にきめ細かく応える相談員制度などを政府として責任を持って実施をしていきたいと考えています。
○岩渕友君 今の大臣の答弁、本当にびっくりしました。これ、福島県の人が聞いたらどう思うでしょうか。 戻りたくても戻れない、判断できない人も多い、それは、ほかの自治体で行われた意向調査の結果を見ても明らかです。避難指示解除をもって戻るのか戻らないのかという選択が住民に迫られています。戻る戻らないという選択をいつ行っても、被害が続く限り、国と東京電力が責任を持って支援と賠償を継続するべきです。 避難指示解除を急ぐのは、事故を終わったことにして賠償も打ち切っていこうという姿勢の表れではありませんか。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) 損害賠償については、一律に支払の期限を定めるのではなくて、被害者の方々が置かれている状況を踏まえて適切な支払を行うこととしておりまして、御指摘は当たらないと思っています。 例えば、避難に伴う精神的損害の賠償については、避難指示解除の時期にかかわらず一定の金額を支払うこととしております。また、商工業の営業損害の賠償につきましては、事業再開等に活用できるよう年間逸失利益の二倍相当額を一括で支払い、その後も個別の事情に応じて対応することとしております。 東京電力に対しては、今後とも公平かつ適切な賠償を行うようしっかりと指導してまいりたいと思います。
○岩渕友君 精神的損害の賠償についても、これまで避難指示が解除されたところを見れば、賠償の打切りが一体に進められてきたことは明らかじゃないですか。 それで次に、営業損害の賠償について聞きたいんですけれども、これが今一体どうなっているか。 原子力損害賠償紛争審査会の指針では、営業損害賠償の終期についてどう定めていますか。
○政府参考人(板倉周一郎君) お答え申し上げます。 営業損害に係る賠償の終期に関しましては中間指針第二次追補、第四次追補に規定されておりまして、特に第二次追補におきましては個別具体的な事情に応じて合理的に判断するものとされております。さらに、具体的な判断に当たっては、基本的には被害者が従来と同じ又は同等の営業活動を営むことが可能となった日を終期とすることが合理的であるとしております。 一方、被害者の側においても、事故による損害を可能な限り回避又は減少させることが期待されており、一般的には事業拠点の移転や転業等の可能性があること等を考慮するとされております。また、例えば公共用地の取得に伴う損失補償基準等を判断の参考にすることも考えられますが、その場合には、本件事故には土地収用等と異なる特殊性があることにも留意する必要があるとされております。 その後の紛争審査会における議論におきまして、このような指針の考え方についての変更は行われておりません。
○岩渕友君 営業損害については終期を決めていない、まだ終期を決める段階ではないということです。基本は、従来と同じ又は同等の営業活動を営むことが可能となった日を終期とするということです。この営業損害賠償について東京電力から方針が示されてから一年余りがたちました。賠償の実態はどうなっているでしょうか。 福島市にあるレストランのAさんは、東京電力に直近の減収に基づく年間逸失利益の二倍の一括請求を求めたところ、半分しか出せないと回答をされました。店の近くに除染基地ができ、毎日三百台もの車が出入りするようになり、来客数、売上げとも事故前から大きく減少をしています。除染基地ができたことが風評被害につながっているというAさんの訴えに、東京電力は、除染は市がやっていることだ、自分たちとは関係ないという態度でした。そして、東京電力が一か月以上後に示した回答書は以前と全く同じもので、日付もそのままでした。余りにも不誠実ではありませんか。 東京電力は、賠償に当たっては個別に御事情をお伺いさせていただいた上で適切に支払うと言っています。こんな実態を放置しておいていいのでしょうか。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) いずれにしても、東京電力と被害者の間で交渉が行われている個別の案件についてはコメントする立場にはありませんが、重要なことは、東京電力が不満を抱えていらっしゃる被害者の方々に対して真摯に耳を傾けて丁寧に実情を確認し、適切かつ公平な対応を行うことだと思っています。 国としては、東京電力が被害者の方々の声をくみ上げる上で十分な体制をしっかりと整えて、全ての被害者の方々に対して真摯に対応していくよう、会社全体としての姿勢を注視し、指導を行ってまいりたいと思います。
○岩渕友君 代表質問で安倍首相は、我が党の市田忠義議員の質問に対して、東京電力に対しては、被害者の方々の個別の状況を丁寧に把握して、公平かつ適切な賠償を行うようしっかりと指導してまいりますと答えていますが、実際にはそうはなっていません。 昨年六月に東京電力から賠償について説明があったときに、一括でもらったら賠償が終わりになるのではないかと何度も聞いたけれども、終わりではないと言われたのに話が違うじゃないかという声が寄せられています。一括賠償に応じた人たちからは、その後、計算が合わないので相談したいと東京電力に連絡をすると、それについてはお答えできませんと言われ、どこに相談すればいいのかと聞いても、それについてはお答えできませんと言われた。東京電力に改めて窓口を確認すると、まだ決まっていませんと言われたそうです。賠償の窓口すらなくなっているではありませんか。 実態をしっかり把握をし、適切な賠償が行われるように東京電力を指導するべきです。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) 東京電力は、事業者への御説明や相当因果関係の確認に当たっては、福島県内に商工会や商工会議所含めて五十二か所の相談窓口を設けているということであります。 また、お支払の内容について東電との間で考え方が異なる全ての方に対して、現地で直接御訪問して個別に事情を確認する等の対応をしていると認識をしておりますけれども、経済産業省としては、今後とも東京電力に対して、被害者の方々の個別の状況を丁寧に把握をして、公平かつ適切な賠償を行うようしっかりと指導してまいりたいと思います。
○岩渕友君 実態はそうなっていないということなんですよ。これ、損害が続いているのに賠償を打ち切ろうとしているんじゃないんですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) 賠償を打ち切ろうとしている事実はありません。東京電力にあくまでも丁寧な対応をしっかりと指導してまいりたいと思っております。
○岩渕友君 賠償については、この九月に東京電力から来年一月以降の農林業の損害賠償案が示されました。平成二十九年一月以降の年間逸失利益の二倍相当額を賠償し、二年後以降は個別に対応をするというものです。 先日伺った福島県森林組合連合会では、避難地域では、原発事故から五年たって、やっと山での仕事ができるようになってきた、賠償がなくなれば仕事そのものを辞めなくてはならない、森林組合がなくなったら山林を管理する人がいなくなるなどの声が出されました。 福島県農業協同組合中央会からは、避難指示区域ではいまだ営農再開が見通せず、区域外においては風評被害も払拭されていない状況にあるとして、避難指示区域内外を問わず、事故前の経営状態に回復するまで損害が続く限りは賠償を続けることを明確にすることという要請を受けました。JAふくしま未来からは、今までどおりの賠償を続けてほしいという声をお聞きしています。 損害が続く限り賠償を続けるということですね。
○国務大臣(世耕弘成君) 東京電力から農業団体等に対して示された素案では、今後の取組に役立つ支払を行うべく、平成二十九年一月以降の損害として、営農再開等に活用できるよう年間逸失利益の二倍相当額を賠償するとともに、二年後以降においても、農林業固有の特性により風評被害が継続し、本件事故と相当因果関係のある損害が今回の賠償額を超過した場合には適切に支払うとされているものと承知をしております。 現時点では、東京電力が農業団体等の方々との間で話合いを進めている段階と承知をしておりますが、農林業には固有の特性があることを踏まえて丁寧に説明を尽くすなど、真摯に対応するよう東京電力を指導してまいりたいと思います。
○岩渕友君 今までどおりの賠償を続けてほしい、もうこの現場の声ははっきりしています。被害者がなぜ頭を下げて賠償をお願いしなければならないのか、東京電力は国より偉い、こういう声も出されました。従来と同じように営業活動を営むことが可能になるまで賠償を続けるべきです。 そして最後に、福島第二原発の廃炉についてです。 県内原発全基廃炉はオール福島の願いです。県議会を始め、全ての市町村議会で廃炉を求める決議が上がっています。さきの参議院選挙では、県内原発全基廃炉、原発ゼロを訴えた野党統一候補が現職大臣を破って勝利をしました。 選挙直後に福島民報社が行った県民世論調査では、第二原発について廃炉にすべきとの回答は八一・六%、十八歳、十九歳は回答者全員が廃炉にすべきだと答えています。 先ほど紹介をした楢葉町の住民意向調査でも、今後楢葉町には戻らないと答えた二十九歳以下から六十代までの約四割から六割が、その理由として、原子力発電所の安全性に不安が残っているからと答えています。 福島第二原発の廃炉は福島の復興の前提です。第二原発は廃炉という福島県民の声になぜ真っすぐに応えないんですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) 福島第二原発につきましては、福島県の皆様の御心情を察すると、これまでに新規制基準への適合性審査を申請している他の原発と同列に取り扱うことは難しいと認識しております。 ただ、この原発の扱いについては、まずは東京電力が地元の皆様の声に真摯に向き合った上で判断すべきものと考えております。
○岩渕友君 地元の声に真摯に向き合うということであれば、もう地元の声ははっきりしているんですよ。福島第二原発は廃炉にしなくちゃならない、これが福島県民の思いです。この五年七か月余り、福島県の皆さんから、自分たちと同じ思いをする人をもう二度とつくりたくない、この思いを聞いてきました。原発事故さえなければ失うことのなかった命があり、当たり前の暮らしがあります。なりわいを奪われることも家族がばらばらになることもありませんでした。 大臣は、福島県民がどれだけ苦しい思いをしてきたのか、今も苦しい思いをしているのか、分かりますか。第二原発は廃炉にすると明言をしてください。大臣、お答えください。
○国務大臣(世耕弘成君) 福島県民の皆様の御心情を察するからこそ、これまでに新規制基準への適合審査を申請している他の原発と同列に扱うことは難しいと認識をしております。
○岩渕友君 同列に扱うことができない、そして心情を察するということであれば、もう福島第二原発は廃炉にするというのが県民の思いなんですよ。まさに、党派や立場を超えたオール福島の願いになっています。この声を聞かないというのは本当にとんでもないことだというふうに思います。 十六日に投開票が行われた新潟県知事選挙では、福島原発事故の検証なくして再稼働の議論はできない、こう言って泉田前知事の路線継承を公約した米山隆一知事が誕生をいたしました。原発再稼働反対という民意がここでも示されています。この新潟の県知事選挙に先立っては、鹿児島県でも川内原発の停止を求める知事が誕生をしています。 日本のどこにも原発は要りません。即時原発ゼロの政治決断、そして再生可能エネルギーへの転換を強く求めて、質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章です。 まず冒頭に、我が少数政党に対して、委員長を始め筆頭間、理事、また委員の皆さん、十分な質問の枠をいただきまして、ありがとうございます。 敬意を持って、まず大臣に質問をしたいと思います。 大臣の所信に対する質問でありますけれども、まず自動車産業戦略二〇一四についてから質問をしたいと思います。二輪車の世界総需要、いわゆる、今回は、四輪と二輪ありますけれども、二輪に対しての質問に特化したいと思います。 二輪の世界の総需要は六千万台の規模に達し、その約四割強がジャパン・ブランドで占めております。東南アジアでは、ジャパン・ブランドの象徴とも言える存在になっておるのも事実でございます。しかしながら、足下の国内市場は、ピーク時の一九八二年三百二十七万台の国内出荷から二〇一五年は三十七万台と、九割近くが減少をしております。 そのような状況下、経済産業省は、二〇一四年十一月に取りまとめた自動車産業戦略二〇一四において初めて二輪車に対して、世界における我が国の二輪車ブランドの伸長は、二輪車メーカーの競争による性能と品質の向上により実現されたものでありますけれども、その競争力は、四輪車と同様に、国内の研究開発や生産基盤が重要な役割を果たしている、こうした国内基盤の維持強化の観点からも、これを支える国内市場の再興を図り、新車販売年間百万台を目指すとの戦略の方向性を示されましたが、その後の具体的な施策はどのようになっているのか、大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今委員御指摘のように、バイク、二輪車は世界で今五千六百万台、その中で日系の二輪車ブランドは四割を占めているということであります。非常に大きな存在感だと思います。私も十年ぐらい前初めてベトナムを訪問したときに、現地でバイクの名前、名詞がホンダとなっているということに非常に驚いた記憶があるわけであります。 〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕 ただ一方で、国内では、やはり若者の嗜好の移り変わりなどのいろんな環境変化によって、一九八〇年代には三百万台を超えていた販売規模が、現在では四十一万台にまで縮小をしているというふうに把握をしています。また、いわゆる原付バイクというのがもう非常に売れにくくなってきているというような業界の話も伺っております。 御指摘のとおり、一昨年、経産省として取りまとめた自動車産業戦略二〇一四では、日本の二輪メーカーの競争力の源泉である国内の研究開発や生産基盤を支える観点から、国内の新車販売年間百万台を目指すということにしております。これを受けて、経産省としましては、これまで、二輪市場の活性化を目指して、官民の二輪関係者が一堂に会したバイク・ラブ・フォーラムを毎年開催をして、二輪車の普及等に関する様々な課題について定期的に議論を行って、知恵を出し合っているところであります。 これまでに、クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金事業による電動二輪車の購入補助ですとか、これは国交省の事業ではありますが、ETC車載器購入助成金によるETC車載器の購入補助等の支援を行ってきたところであります。さらに、二輪車ユーザーからは、駐車場整備ですとかあるいは高速道路料金の引下げなど、二輪車の利用環境の整備に関する強い御要望があるというふうに認識をしております。 経産省としては、引き続き、国内の研究開発拠点、生産基盤の維持や国際競争力の更なる強化の観点から、EPAの推進、そして模倣品対策などを着実に実施をするとともに、関係省庁とも連携をしながら国内の二輪車の利用環境整備に努めてまいりたいと考えております。
○石井章君 ありがとうございます。 まずそういったことで官民と一緒に努力しているということでありますけれども、特に先ほど大臣がおっしゃいましたけれども、駐車場の整備に関しましては、五年前ですか、これは四輪がいわゆる田んぼのあぜ道でもどこに止めてあっても駐車禁止になったときに、二輪も一緒に全ての道路に止めてあれば規制の対象になったということで、当時、ちょうど私、衆議院にいたときに、中井国家公安委員長のとき、民主党の大臣通達で、二輪はなるべく駐車の違反切符をよっぽど悪くなければ切るんじゃないというような大臣通達を出しまして、約八〇%駐車違反が減ったということでありますが、民進党さんを持ち上げるわけではありませんけれども、そういうこともありました。 〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕 それで今回、二輪の、まあ他国と比較してどういう政策があるのかということで、二輪のメーカーは世界シェア、先ほど大臣おっしゃったように四割以上、いわゆるホンダ、カワサキ、ヤマハ、スズキと、こういったトップメーカーが四割以上のシェアを誇っているわけでございます。バイク約四台分が車一台分の燃料に匹敵すると、同等と言われておりまして、大気汚染対策も各メーカーによって、それぞれメーカーに委ねられて進められているのが実態でございます。今後も、特に人口十億人を超えるインドや中国、あるいはベトナム、タイ、インドネシアといった東南アジアの、あるいは未開拓地のアフリカなどに対しては市場がその拡大が見込まれているのも実情でございます。 そんな中で、二輪にも環境への負担の少ない電動化などへと世界の市場は傾斜しつつある中で、中国や台湾など国を挙げてバイク産業の育成を推進しております。例えば、台湾では国民の足として国民一・六五人当たり一台が普及しているわけでありますが、バイクに関しては、政府は環境政策と産業政策両面からこの電動バイク産業の育成を積極的に推進しておりまして、購入者に対して一台当たり八千元から一万一千元、これは価格によって、オートバイの値段が違いますが、購入者に支給をしております。またほかに、充電設備の設置者に対しましては最高十万元が、あるいはメーカーに対しては販売の実績に応じて六百五十万から二千四百五十万元の奨励金が支給されているのも実情でございます。 それに対して、我が国においては四輪車に対してはエコカー減税などが実施されておりますけれども、バイクには適用されておりません。世界に誇る日本の二輪産業が世界で勝ち続けていくためにも、日本政府も国内でのバイクへのエコカーへのインセンティブの創出などが、この支援が必要ではないかと考えますが、大臣の所見をお伺いいたします。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 御指摘の自動車のエコカー減税でございますが、環境対策の観点から省エネ法の燃費基準に基づいて決められた燃費性能に応じて減税措置を講じるものでございます。内燃機関を持つ二輪車について同様の措置を検討する場合には、二輪車について同じような燃費基準が存在しないというような課題がございまして、この点にまず対応が必要でございます。 他方で、電動二輪車については対象にできるではないかということでありますけれども、電動二輪車両については、現在、クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金、いわゆるCEV補助金において、環境に優しい電動二輪車両の購入補助を予算事業として行っているところでございます。一車両当たり二万六千円から六万円というような補助金の上限を定めて行っているところでございます。ただ、まだまだこの対象となる二輪車がまだ少ない状況でございまして、今後とも関係者と連携をして、国内市場の活性化のための施策の在り方について検討を深めてまいりたいと考えております。
○石井章君 それでは、二輪に関しては、今後鋭意努力していただきたいと思います。 続きまして、発電コストの諸外国との差についての質問をいたしたいと思います。 発電コストが世界の主要国と比べまして非常に高い水準にとどまっております。日本の太陽光発電のコストはモジュール、いわゆるパネルとパワコンは平均的に一・七倍、また工事費、架台等は二・一倍と、導入費用は欧州に比べ約二倍の差となっております。それが電力の買取り価格にも大きく影響していると言っても過言ではございません。 発電コストを大幅に低減できれば、再生可能エネルギー発電の導入量を長期的に増やしていくことはこのままのままでは難しいんですが、なぜこれだけの差が、諸外国と差ができたのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) 太陽光発電のコストに関しての御質問でございます。 今御指摘ございましたように、モジュールと言われる太陽光パネルとその周りの機械というところで一・七倍、それから工事費、それから下を支える架台という部分で二倍以上の差があるということでございます。こうした背景には、例えば台風が多いといったような日本特有の環境ということもございますし、また、実際に日射量の時間が違うといったような自然環境に由来するところもあるわけでありますけれども、一方で、残念ながら、海外において非常に市場が拡大する中で国内の市場がなかなか付いていっていないというところがあるわけでございます。 また、二〇一二年のFIT制度開始後、国内市場、非常に急拡大しているところでございますけれども、流通の多段構造あるいはFIT価格が比較的高水準に設定されているということもあって十分競争が起こっていないということがありまして、全体としてコストが高止まっている状況にあるというふうに考えております。 私ども、中長期的にこの太陽光発電、自立化させていくために、例えば中長期の価格目標を決める、入札制を入れて競争を促していく、さらにはパネルの高効率化ということで技術開発をやっていくといったようなことで、この太陽光発電コストの低減を図ってまいりたいというふうに考えております。
○石井章君 いろいろ努力しているのは分かります。しかしながら、まだまだ諸外国との差が開いている、そのままの状態で進んでおるのが実態でございます。 例えば、アメリカ、これは一概に言えませんけれども、アメリカのように広大な土地、あるいは日本のように狭隘なところに造るのではおのずからコストが違ってきますけれども、例えばアメリカのテキサス州やネバダ州などでは、メガソーラー発電コストが既に一キロ当たり四セント以下でできています。これは石炭火力よりも安くできておるわけでございます。グリッドパリティー、いわゆるアメリカではこういったものを達成しているんですけれども、これは州単位のことでありますから我が国とそのまま比較はできませんけれども、我が国の施策が再生エネルギー先進国と言われる国々に比べてかなり後れを取っているのは、残念ながら紛れもない事実であります。 特に、設備費の高価格については、日本の太陽光発電産業の衰退により、製造設備がコモディティー化、いわゆる市場に出回ったときに量的に少ないからこそ価格がなかなか下げられないということが起きていますけれども、そういった大きな一因となっていることも事実でございますが、この辺どのように考えておるか、お伺いします。
○政府参考人(藤木俊光君) 国内の太陽光パネル製造メーカーでございますけれども、二〇〇五年においては世界シェアで約五割弱を持っていたわけでございますが、現在、二〇一五年のデータでは五%くらいまでシェアが低下しておりまして、実際に上位十メーカーのほとんどを中国が占めているという現状にございます。 まさに先生御指摘のように、太陽光パネルがコモディティー化して、中国メーカーを中心とした生産規模拡大に伴う量産効果、それに伴った低価格競争という中にどうも付いていけなかったというのがこれまでの状況ではないかというふうに考えております。 そのために、一つは、先ほど申し上げましたように、国内の様々な競争環境を整備する、あるいは技術開発を行うということでコストダウンを図っていくということも重要だと思っておりますし、また単なる低コスト競争ということではなくて、技術革新によって高品質、高信頼性、あるいは発電システムとしての付加価値向上といったようなことに取り組むことも重要であると思っておりまして、例えば、単体ではなくて運用、保守管理と、サービスと一体として提供していく、あるいは蓄電池と組み合わせたエネルギーマネジメントシステムとして高付加価値化していくといったような差別化の戦略というのも重要ではないかと思っております。 こうしたことで、競争力ある太陽光産業というものに向けまして、官民それぞれ連携しながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○石井章君 とにかく、日本の太陽光のパネルを含めた競争力の低下というのは著しいわけでございまして、特に米国太陽光発電市場リサーチ・コンサルティング会社が調べた結果、これは当然もう役所、経済産業省なり分かっているとおりなんですけれども、その上位十社中六社が中国企業、そして二社が台湾、一社が米国勢、一社が韓国企業という内訳だったわけであります。 特に、一昨年までは京セラが唯一日本企業で十位だったわけでありますが、その後は十一位以下と低迷を続けている。かつてはシャープがセル出荷量では二〇〇一年から二〇〇七年までの間はトップを占めるなど、世界市場を席巻していた面影は今では全然全くないということなんですが、その辺、また担当課の方からお願いします、答弁。
○政府参考人(藤木俊光君) 先ほど御答弁申し上げましたように、現在、足下におきましては中国メーカーがトップテンのうちの大半を占めるということになってございます。 もちろん、太陽光発電、ソーラーシステム自体は日本が技術的に先行して開発されたということもございまして、今御指摘のように、二〇〇〇年代前半におきましては日本のメーカーが上位を占めるという状態だったわけでございますが、その後、世界市場が急拡大する、そういう中で技術がコモディティー化していくという中で、生産規模競争、投資拡大競争、それからコストダウン競争ということが生じた結果、国内メーカーのシェアがかなり落ちているという状況にございます。 先ほど御答弁申し上げましたように、単なる低価格競争ではなくて、高付加価値化、さらには技術革新ということで日本企業の競争力を強化していくということが重要な課題ではないかと考えております。
○石井章君 時間がないんで、一つ御提言なんですけれども、実は水力発電のダムの活用について、元国土交通省の河川局長でもありました竹村公太郎氏が提言されている、いわゆる一〇%かさ上げすることによって電源の供給が倍増するというような内容の提言があるわけですけれども、その辺、大臣、どのようにこの辺の御理解して、お考えになっているか、お伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 元国土交通省の竹村公太郎河川局長だと思いますが、私も「水力発電が日本を救う」という著書を読ませていただきました。新たなダムを造ることなく、今のダムをかさ上げすることでかなり電力の供給量が増えるのではないかという傾聴に値する御提言だったというふうに思っています。 水力発電は、まさに太陽光発電とかとは違いまして、これは再生可能エネルギーであると同時にベースロード電源になるわけでありまして、そういう意味では、水力発電をどう活用していくかということはよく考えていかなければいけないと。 ただ、いわゆるダムの保水量を増やすという話になりますと、これは下流の方々、例えば水害などに見舞われている方々もいます。これは、ダムとの因果関係は私はよく分かりませんけれども、やはり下流に住む方々にしっかりと御納得をいただくという、そういう手続が必要だという点もあろうかというふうに考えております。
○石井章君 質問の時間が来ましたので、日本でも再生エネのロード化に向けて、このような取組も含めて今後取り組んでいただきたいことを御要望して、質問を終わりにします。 ありがとうございました。
○委員長(小林正夫君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十分散会