外交防衛委員会 第7号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/12/08
会議録
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として藤田幸久君が選任されました。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房審議官川崎方啓君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小西洋之君 民進党・新緑風会の小西洋之でございます。 本日は、今から七十五年前に日米開戦が始まった日でございます。今日、いただいたこの機会に、改めて平和憲法また国際協調主義の憲法の下の我が国の外交と防衛の在り方について両大臣に伺わさせていただきたいと思います。 まず最初、稲田大臣に伺わさせていただきます。 安倍政権が行った憲法違反の解釈変更、集団的自衛権を容認する解釈変更について伺わせていただきます。 お手元に配付資料がございますけれども、配付資料の一ページは、前回機会をいただきました十月の二十日のこの委員会での稲田大臣の答弁でございます。 安倍政権の集団的自衛権の合憲の根拠はたった一つしかございません。前回申し上げました、私が手に持っております昭和四十七年政府見解、これが作られた当時に、これを作った吉國、真田、角田、当時の法制局幹部の頭の中に集団的自衛権を許容する九条の基本的な論理があって、その論理が書き込まれた、作った人たちの手によって、作られた当時からこの中に合憲と書いてある、元々合憲だったのだから、解釈改憲でもない、違憲ではない、もうそれしかありません。じゃ、これ以外に合憲と書いた文書、そういう法理が示された文書があるのかというと、当然、ないと言います。ただ、これだけは存在するんだというふうに言っているわけでございます。 今私が申し上げたことですね、この議事録の下のところ、私の言葉です、線を引っ張っている部分ですけれども、作った方々、吉國、真田、角田、この三人は、実は作るきっかけになった国会答弁、その前後の国会答弁で、集団的自衛権などは絶対にできない、九条の下では、我が国に対する外国の武力攻撃の発生、それがあったとき、つまり限定的な個別的自衛権しか許容できない、よって集団的自衛権は一切できないということを繰り返し繰り返し答弁されている方が作ったものであります。作った人たちが全否定しているものからなぜ集団的自衛権が読み取れるのか、そういう追及を前回させていただきました。 それに対する稲田大臣の答弁ですけれども、この一ページ、マジックのページ番号一ページの左の下ですけれども、稲田大臣の答弁、基本的な論理がこの中にあると言っております。この答弁の一番左下の最後の二行ですけれども、「さらに、その吉國法制局長官」、四十七年政府見解を作った決裁権者でございますけれども、「吉國法制局長官は、昭和四十七年九月十四日の委員会において、例えば侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利が根底からくつがえされるおそれがある、その場合に自衛のための必要な措置をとることを憲法が禁じているものではないと述べるなど、この基本的な論理を含む答弁をされております。」というふうに稲田大臣は答弁をされているところでございます。 この四十七年見解なんですけれども、今お示しした、実は九月の十四日の国会答弁を基に、決裁の日付も書かれているんですけれども、三週間後の十月の七日、四十七年の十月の七日に作られているものでございます。 今、稲田大臣が読み上げた九月十四日の吉國長官の答弁を、次のページをおめくりいただきまして、付けさせていただいております。私の手元にはこの原本もありますけれども、この三ページ目の真ん中のグレーのところですね。「侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」が根底からくつがえされるおそれがある。その場合に、自衛のため必要な措置をとることを憲法が禁じているものではない」、この部分が集団的自衛権を容認した、集団的自衛権を法理として含む基本的な論理だと稲田大臣は前回明確に答弁をしております。 しかし、ここのグレーの部分ですね、稲田大臣は一番大事なところをわざと切り落として答弁しているんですね。この灰色の「侵略が現実に起こった場合に、」の前に、「その防げなかった」という言葉があります。この言葉を、まあ意図的だと思うんですけれども、読み上げておりません。 「その防げなかった」、誰に対する何が防げなかったのかでございますけれども、何がは侵略でございます、「その防げなかった侵略」。じゃ、誰に対する侵略かと申し上げますと、この文章を上から読んでいきますと、黒くゴシック体にしてあるところがその意味を表しているところでございますけれども、上から行くと、我が国に対する「武力による侵略のおそれ」ですね、我が国に対する「外国による侵略に対して」、我が国に対する「外国の侵略に対して」、外交の手段では我が国に対する外国の侵略を防ぐということができない場合があると、我が国に対する「外国の侵略が防げないこともあるかもしれない」、「その防げなかった侵略」、我が国に対する侵略としか読めないと思うんですけれども、稲田大臣に伺います。 前回稲田大臣が読み上げてくださった、侵略が現実に起こった場合に云々、憲法が禁じているものではない、このグレーの部分ですね、どこに限定的な集団的自衛権を許容する法理が日本語として読み取れるんでしょうか。分かりやすく、弁護士でいらっしゃるので、法律の専門家でいらっしゃるので、分かりやすく御説明してください。
○国務大臣(稲田朋美君) 前回るる私が答弁をいたしましたのは、外国の武力の攻撃があって、そして国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるというような急迫不正の事態があった場合に、国民のこれらの権利を守るためやむを得ない措置として初めて容認をされる、そして必要最小限度の範囲にとどまるべきものであるというのは、これは必要な論理であるということを申し上げたわけであります。 さらに、昭和四十七年九月十四日の委員会において、侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利が根底から覆されるおそれがある、その場合に、自衛のために必要な措置をすることを憲法は禁じているものではない。さらには、唯一の最高裁判決であるところの砂川判決においても、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとり得ることは、国家固有の権利の行使として当然のことと言わなければならない、この基本的な論理を申し上げたということでございます。
○小西洋之君 私の質問に、先輩、同僚の委員の皆さん、皆さん御理解されておりますけれども、いただいておると思いますけれども、委員長を始め。稲田大臣は一言も説明になっておりません。 先に、委員会の方に資料要求、説明要求をさせていただきたいと思います。 今、稲田大臣が読み上げてくださった四十七年の九月の十四日の吉國長官の答弁の部分ですね。念のためもう一度読み上げますが、「侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」が根底からくつがえされるおそれがある。その場合に、自衛のため必要な措置をとることを憲法が禁じているものではない」。この部分に、限定的な集団的自衛権を許容する法理がなぜ論理的に読み取ることができるのか。 私が付けております当時の、当日の吉國長官のこの答弁に関する前後の文章との論理的な関係も含めて、なぜここから論理的に限定的な集団的自衛権が法理として読み取れるのか、その論理的な理由をこの委員会に説明として政府から出していただけますでしょうか、文書を。 委員長、お願いいたします。
○委員長(宇都隆史君) ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議いたします。
○小西洋之君 ありがとうございます。 稲田大臣、その次のページをおめくりいただけますか。ちょっとおめくりいただきまして、自衛隊員の服務の宣誓でございます。 大臣も当然御存じだと思いますけれども、二行目、「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、」と書いてあります。一番最後ですけれども、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」、いざ有事の際には、国民の生命を守るために自らの危険を顧みず、すなわち命を懸けて戦うと。 前回も申し上げましたけれども、私も元公務員ですけれども、警察官であれ消防隊員であれ、命を懸けて国民のために責務の完遂を行う、務める、そうしたことを誓っている公務員は、ただ一人、自衛隊員だけでございます。 稲田大臣に伺いますが、もう簡潔にお答えください。この宣誓の中で自衛隊員が誓うことになる「日本国憲法及び法令を遵守し、」、この日本国憲法というのは、二年前の七月一日の安倍政権の解釈変更で安倍政権が作った新しい九条の運用解釈、そしてこの法令というのは、昨年の九月の十九日、参議院の本会議で強行採決した安保法制、それぞれを示すものである、含まれるというふうな理解でよろしいですか。もうイエスかノーかだけでお答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 平和安全法制、今回、安倍政権で成立したものは憲法に違反するものではありません。したがって、この中の憲法及び法令の遵守の中にそのものも含まれているということでございます。
○小西洋之君 では、稲田大臣に伺います。 私は千葉の出身でございまして、千葉選挙区でございまして、習志野第一空挺団、陸上自衛隊の、精鋭無比と自ら称する部隊がおります。宇都委員長もたしか昨年、あるいは一昨年だったでしょうか、毎年初めにパラシュート降下の訓練をされているんですけれども、毎年防衛大臣も出席されて、恐らく来年も稲田大臣も行かれるのではないかと思いますけれども、十八歳の自衛隊員がいます。自衛隊員は十八歳から入れます。 来年行かれるのであれば、毎年恒例のやり方をしているんですけれども、大臣の目の前に団長とその年の一番若い自衛隊員がパラシュート降下をしてきます。毎年十八歳です。自衛隊員、パラシュート隊員ですから体は立派です。ただ、顔は少年の顔です。 そういう自衛隊員を、こんなめちゃくちゃな解釈変更、憲法の破壊で、憲法が禁止している集団的自衛権という新しい武力行使を認めて、彼らを戦地に送って戦死の危険に直面する、もう国会議員だからはっきり言います、戦死をさせてしまう、そうしたことが許されるのかということがまさに立憲主義の本質でございます。 稲田大臣に重ねて聞きます。この宣誓の意味をかみしめながら、もう一度御説明をください。 吉國長官は、作るきっかけになった国会答弁で、先ほどの三ページですね、集団的自衛権は憲法九条で絶対にできないということを論理的にはっきり言っています。稲田大臣が集団的自衛権を含む基本的な論理を示した箇所だと言うのは、ここは実は集団的自衛権を否定するその論理を示している箇所であるわけでございます。「その防げなかった侵略」、我が国に対する「その防げなかった侵略」と言っているわけでございます。 稲田大臣に伺いますが、「その防げなかった侵略」、この日本語の意味は、我が国に対する侵略なのか、同盟国に対する侵略なのか、どちらの侵略を指しているんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、平和安全法制が憲法に違反するものではないということを申し上げます。最高裁の判決にも違反しない、四十七年当時の基本的論理にも違反しないということを申し上げます。 その上で、四十七年当時想定をしていたのが、日本が侵略を…… 〔小西洋之君「聞いたことに答えるようにしてください。その防げなかった侵略という言葉が誰に対する侵略かということです」と述ぶ〕
○委員長(宇都隆史君) 小西洋之君、ちょっと待ってください。今答弁をしている最中ですので。
○国務大臣(稲田朋美君) その四十七年当時の基本的論理の当てはめによれば、我が国に対する侵害というものを当時は指していたということでございます。
○小西洋之君 「その防げなかった侵略」は、今お答えの答弁は、我が国に対する侵略、我が国に対する外国の武力攻撃という意味、その意味に尽きるということでよろしいですね、今の答弁は。
○国務大臣(稲田朋美君) 当時の基本的論理を当てはめた場合、当時の環境の下では、我が国の憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは我が国に対する急迫不正の侵害に限られると。当時の状況を基本的論理に当てはめればそういう結果であったということでございます。
○小西洋之君 言っていることがもうまるっきりおかしくなっていますね。よろしいですか、「その防げなかった侵略」が、で、ずっと文章が続いていって、最後、憲法が禁止しているものではない。この部分は憲法九条の基本的な論理を示した箇所ではないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 基本的な論理は、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態が生じたということでございます。 そして、当時、昭和四十七年当時の状況にその基本的な論理を当てはめた場合、我が憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは我が国に対する急迫不正の侵害の場合に限られるということでございます。
○小西洋之君 もう答えたら憲法違反で安倍内閣は倒れるしかないので一生懸命やられているんだと思いますけれども。 じゃ、委員会に資料要求を改めてさせていただきます。 この吉國長官の昭和四十七年の九月十四日の答弁の「その防げなかった侵略」という言葉ですけれども、先ほどから議論している「その防げなかった侵略」。我が国に対する侵略、すなわち我が国に対する外国の武力攻撃のみの意味なのか、あるいは我が国以外の他国、同盟国などに対する侵略、同盟国などに対する外国の武力攻撃という言葉も含む、法理として含むというふうに安倍内閣が考えているのかどうか、どちらの意味なのか。我が国に対する外国の武力攻撃だけなのか、あるいは他国に対する外国の武力攻撃、侵略も含むのか、あるいはその両方を含むのか。それについて具体的に論理的に文書で説明することをこの委員会に対して求めさせていただきます。
○委員長(宇都隆史君) 後刻理事会において協議をいたします。
○小西洋之君 ありがとうございました。 もう先輩、同僚委員の皆さんはお分かりだと思いますけれども、この昭和四十七年政府見解は、まさに集団的自衛権を否定するために作られた。この昭和四十七年政府見解を作るきっかけになった国会答弁には、集団的自衛権を否定する法理しか書かれていない。集団的自衛権を許容する基本的な論理なるものは影も形もないんです。 ちなみに、今大臣が基本的な論理が書かれていると言う「侵略が現実に起こった場合に、」云々以下のところなんですけれども、「「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」が根底からくつがえされる」。安倍内閣が集団的自衛権を許容した新三要件の言葉、実はここからできているんです。この作るきっかけになった国会答弁で、根底から覆されるという言葉を使って、それがこの昭和四十七年政府見解に書かれ、これの中に集団的自衛権の論理を捏造して、捏造の論理である新三要件を作った。つまり、新三要件の基になった言葉そのものを使って、実は当時の吉國長官は、歴代内閣と全く同じ答弁、あらゆる集団的自衛権の行使は憲法九条の下ではできないということを言っているわけでございます。 前回も申し上げましたけれども、朝日新聞も東京新聞もこれは社説で書いております。憲法学者も発表を始めております。 ちょっと御報告させていただきますけれども、これを作られた角田第一部長、後に法制局長官になり、後に最高裁の判事にもなりました。年齢はあれですけど、御健在でございます。吉國さん、真田さんは実はお亡くなりになっているんですけれども、角田先生は御健在でございまして、私、十一月三日の今年の憲法の施行七十周年の日にお会いしてまいりました。 この四十七年見解を御覧いただいて、これは、外国の武力攻撃という言葉は誰に対すると書いていないので同盟国などに対する外国の武力攻撃とも読めると、なので集団的自衛権を許容した文書だと、これを作った人たちが集団的自衛権を許容する基本的な論理を頭の中に持ってそれを当時書き込んだというふうに安倍内閣は国会で答弁をしていますが、そういう理解でよろしいでしょうかと私が聞きましたら、角田先生は、外国の武力攻撃、誰に対してと書いていないのは当たり前だから書いていないだけだと、我が国に対するそれに決まっているでしょうと、これは集団的自衛権を許容した文書ではないと、当時誰もそんなことは考えていなかったということを明確におっしゃっていたところでございます。 もうこんなもので自衛隊員を戦死に直面させていいのか、こんなもので、先ほど申し上げました、過去の悲惨な戦争、今日は十二月の八日でございますけれども、悲惨な戦争の下に作られた平和憲法を破壊していいのか、そのことをしっかり考えていただいて、どうか両大臣、安倍内閣を倒閣するそのための先陣に立っていただきたいと思います。 では、次の質問に行かせていただきます。 五ページですね、御覧いただけますでしょうか。 広島市の原爆の慰霊碑、これは広島市のホームページから取りました資料でございます。有名な言葉、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という言葉があります。 岸田大臣に伺います。この「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」、安倍政権は政府としてこの言葉を日本語としてどういう意味に理解していらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の碑文については広島市で作成したものですので、政府として何か正式にコメントすることは控えなければならないとは思いますが、私の受け止めとして、例えば、当時の浜井市長、この回想録によりましては、この碑の前に立つ全ての人が人類の一員として過失の責任の一端を担い、犠牲者にわびることこそが世界平和の確立につながるとの思いが込められている、当時の浜井市長はそう回想しております。広島市のウエブサイトについては資料をお示しいただいておりますので、その中に広島市の考え方は示されていると思います。 いずれにしましても、こうした考え方を政府としては重く受け止めながら、唯一の戦争被爆国として国際的な責任を果たしていかなければならないと考えます。
○小西洋之君 今の答弁だと、政府としてこの碑文についてのお考えを、意味を持たずに、原爆の慰霊碑、これは石棺でございまして、この中に原爆で亡くなった方々の名簿が収められているものでございますけれども、その意味を政府として言えないというのは私はおかしいと思います。 もう一度伺います。「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」、この過ちという言葉ですね、特にこの過ちという言葉がどういう意味なのか、それを具体的に示しながら、政府としてどういう意味と受け止めて、安倍総理はオバマ大統領が広島に五月の二十七日に訪問したときに、あのオバマ大統領と二人でこの慰霊碑に花を手向けて哀悼の誠をささげたというふうにその場でスピーチをしております。岸田大臣はお二人の先導を務められました。政府としてどういう日本語の意味として受け止めているのか、答弁していただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 碑文の文章を政府として説明する立場にはないということを申し上げておりますが、この碑文についての受け止め方として今説明をさせていただきました。 いずれにせよ、こうした碑文の内容は大変重たいものだと受け止めているからこそ、政府としても今年の五月のオバマ大統領の広島訪問に対してしっかりと対応したということであります。碑文の重みはしっかりとこれからも受け止めながら、核兵器のない世界に向けて努力を続けていきたいと考えます。
○小西洋之君 二度お尋ねして、政府としてどのような意味として受け止めているか、答弁されませんでした。政府としてこの原爆の慰霊碑に刻まれている言葉の意味を国民に説明できずに慰霊を、ここに訪れていると。何をされているんでしょうか。 じゃ、別の観点から伺わせていただきます。岸田大臣、爆心地出身の代議士であり大臣でございますけれども、岸田大臣は一人の政治家としてこの碑文の意味をどのような日本語の意味だとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 私自身、先ほど答弁の中で申し上げました当時の浜井市長の考え方、そしてお示しいただきました広島市の考え方、こうしたものをしっかり受け止めた上でこの碑文に対する対応を行っているということであります。こうした様々なこの碑文の内容に対する考え方、評価はありますが、いずれもそうした見方、大変重要であり、重たいものがあるとしっかり受け止めているからこそ、この碑文あるいはこの碑を尊重し、重要視し、対応を行っているところであります。
○小西洋之君 では、もう少し細かく伺います。岸田大臣として、一人の政治家としてこの碑文、どういう意味であるかということを伺わせていただきます。 「過ちは繰返しませぬから」、この過ち、この資料に付けております碑文の説明文ですね、碑文の説明文は、これ碑文の隣に説明板があるわけですけれども、戦争という過ちを再び繰り返さないというふうに書いてあります。「過ちは繰返しませぬから」の意味は、広島市、この碑文の所有者である広島市の見解としては、核兵器の使用などだけではなくて、核兵器が使われる原因となる戦争そのもの、戦争という過ちを再び繰り返さない、過ちという言葉は戦争を指すんだというふうに言っております。英語訳がありますが、英語でもウオー、戦争でございます。よろしいですか。 なので、岸田大臣、一人の政治家としてこの過ちという言葉は戦争を指すのか、あるいは核兵器の使用だけを指すのか、どういう意味でお考えなのか、分かりやすく答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 政府の立場からは広島市の碑文に対してコメントをすることは控えたいと思いますが、私自身としてどう考えるかという御質問でありますので、私は、原爆投下及び戦争、これを含んで過ちと言っていると理解をしております。
○小西洋之君 明確な答弁をありがとうございました。 では、岸田大臣に伺いますけれども、先ほどの稲田大臣との質問、また岸田大臣は、昨年の三月、それ以前から、私が、この集団的自衛権の行使の解釈変更は論理ではない、安倍政権が言っているのは、やっていることは論理ではない、単なる不正である、この四十七年見解の中に集団的自衛権があるという不正の論理の捏造をやっているだけだということを申し上げて、それを具体的に証明をさせていただいておりますけれども、岸田大臣、安倍内閣の大臣として、安倍総理はこの碑文の前に立つ資格がある、そういう政治家だとお考えでしょうか。 原爆を含めた過去の戦争の惨禍の下に作られた平和憲法、憲法前文の平和主義、その具体化と最高裁判決も言っている憲法九条、その解釈を破壊して、集団的自衛権という新しい武力行使、国会と内閣の判断で、日本に対する外国の武力攻撃がないのに、ホルムズ海峡の事例は、イランは、日本に敵意すら持っていない国に対して武力の行使をする、そうした武力行使を解禁した、そうした政治家は、この碑文の前に、戦争という過ちを再び繰り返さない、この慰霊碑の前に立つ資格が安倍総理はあるとお考えでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 当然、この碑文の前に立って慰霊の思いをささげること、こうした立場にあると思っています、立つ資格はあると思っています。 なぜならば、去年の平和安全法制、この厳しい安全保障環境の中で、我が国として現実にどこまで対応しなければならないという議論と、一方で世界に誇るこの平和憲法との関係においてどこまで許されるかという議論と、この二つの議論にしっかりと立ち向かった上でこの二つの課題を両立させる結論を出した、これが昨年の平和安全法制の議論であったと思います。 この平和憲法との関係においても、昭和四十七年の政府見解に現実を当てはめた場合に、こうした平和安全法制は認められるべきであるという考えに基づいてこの結論を出しました。これは憲法違反ではないと思っております。 平和憲法に反するものではないということを考えましても、こうした原爆投下や戦争といったものに対する反省を示す碑文の前でしっかりと立ち、慰霊の思いをささげる、こうした資格は十分あると考えております。
○小西洋之君 憲法九十九条の憲法尊重擁護義務を負う国会議員としてこの委員会の場で申し上げますが、安倍総理は内閣総理大臣として原爆の慰霊碑の前に立つ資格は私はない、そのように、過去の原爆の投下で、またその後の後遺症を始めその惨禍で苦しまれた被害者の皆さんのためにも、ここではっきりと明言をさせていただきます。 次の六ページを御覧いただけますでしょうか。 これは、八月九日の長崎の原爆の日で、過去三年間、被爆者代表の方々が、安倍総理の行った解釈変更、そして安保法制について魂の叫びをされております。二〇一四年は城台美弥子さん、今進められている集団的自衛権の行使容認は日本国憲法を踏みにじる暴挙です、被爆者の苦しみを忘れ、なかったことにしないでください。二〇一五年谷口稜曄さん、今政府が進めようとしている戦争につながる安保法案は、被爆者を始め平和を願う多くの人々が積み上げてきた核兵器廃絶の運動、思いを根底から覆そうとするもので、許すことはできません。そして、今年二〇一六年井原東洋一さん、国会及び政府に対しては、日本国憲法に反する安全保障関連法制を廃止しと、このように被爆者の方々が魂の叫びの声を上げられております。私は、この被爆者の方々の叫びというのは、全く正当であり正しいと考えます。 岸田大臣に改めて伺いますが、こうした被爆者の方々の叫び、長崎の地ではございますけれども、長崎の心、広島の心も同じ心です。大臣、こうした被爆者の方々の言葉に対しても、安倍政権の解釈変更は憲法違反ではない、そのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) こうした被爆者の方々の思い、これもしっかりと受け止めながら、政府として対応を考えていかなければならない、これは当然のことであります。 一方、国民の中には様々な意見があります。様々な意見を受けながら、昨年、衆参合わせて二百十六時間にわたって国会で議論をし、先ほど申し上げました一つの結論を出したわけであります。国民の命や生活を守るために政府として果たす責任のありようとして、こうしたしっかりとした議論を行って結論を出したこと、これは大変重要な取組であったと考えております。
○小西洋之君 今国民の中で様々な考えがあるとおっしゃいましたけれども、この被爆者の方々も当然国民であり、また自衛隊員も国民です。被爆者の方々、そして自衛隊員も含めた憲法改正の国民投票があるんであれば新しい憲法規範を作ることはできます。それを、内閣や我々国会議員の議論だけでそれを変えることは許されない、それは立憲主義に反する憲法違反の行為である、当たり前のことですけれども、そのことを申し上げさせていただきます。 もう一度、先ほどのあの碑文の言葉について伺わせていただきます、岸田大臣に伺わせていただきますが、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」、この言葉の意味を、今年の五月の二十七日、オバマ大統領が訪問するに際し、日本政府はオバマ大統領にこの碑文の意味を説明されましたか。事実関係だけイエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 私が承知している限りで申し上げますと、五月、オバマ大統領が広島を訪問された当日、広島に滞在された時間の中でこの碑文の中身について何か説明したということはないと思います。 ただ、それ以前、様々な準備が行われてきました。その中でどのようなことが行われたか、ちょっと私自身今承知してはおりませんが、様々な説明は当然のことながら行っているのではないかと考えます。
○小西洋之君 おかしいんですね。日本政府としてこの碑文の意味を持っていないという答弁をされていますから、説明できるわけないんですね、自分で解釈持っていないわけですから。 委員会の方に資料要求をお願いしたいと思いますけど、このオバマ大統領の広島訪問の前に、日本政府、あるいは広島市でも結構ですけど、この碑文の意味をオバマ大統領あるいはアメリカ政府に説明したのかどうか、その事実関係について資料を委員会に提出要求いたします。
○委員長(宇都隆史君) 後刻理事会において協議をいたします。
○小西洋之君 ありがとうございました。 このオバマ大統領の訪問ですけれども、世の中では称賛の声が多いように私は理解しておりますけれども、私は、被爆者の方々の立場また平和憲法の意味を考えたときに、これは決してもろ手を挙げて喜ぶべきようなことではないというふうに考えます。 一つは、先ほど申し上げました、安倍総理がオバマ大統領をここにお連れした、迎えたということでございます。安倍総理は平和憲法を不正な暴挙によって破壊した違憲の行為を行っている総理大臣でございますので、そのような方はこの慰霊碑の前に立つ資格はないし、アメリカ大統領を迎える資格はないと思います。 また、オバマ大統領にあっても、ここでスピーチをされておりますけれども、オバマ大統領の使命というのは、国連憲章に基づいて、安全保障理事国の常任理事会、あの五つの国ですね、その政治的な言わば筆頭国として、実は世界の平和は、国連憲章によって安全保障理事会が世界の平和を守っていく、戦争を予防し、戦争をやめさせ、未来にわたって戦争を防ぐ、その役割を担っているのが実は安全保障理事会でございます。そこの主要国の常任理事国の政治的なリーダーのオバマ大統領が、先ほどの慰霊碑の意味、「過ちは繰返しませぬから」、核兵器の使用だけではなくて、この地球上における戦争の撲滅にどれだけ具体的な努力を行ったのか、そして、その努力をこれだけ行いました、だからどうか安らかに眠ってください、そういう平和の誓いをする場所がこの慰霊碑の前だというふうに私は理解しますけれども、そうした考えは間違っているでしょうか、岸田大臣の御見解を伺います。簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) ちょっと御質問の趣旨、十分把握しているかどうか定かではありませんが、いずれにしましても、オバマ大統領も国際的な平和の実現のために努力をする、そういった立場にあると思いますし、そういった思いを強く持っておられると思います。 そして、この広島の碑文の前に日本とそして米国の二つの国のリーダーが立つことの意味、これは大変重たいものがあると思います。核軍縮、平和を目指す上において、核兵器国と非核兵器国の協力がなくして結果を出すことはできません。米国は核兵器国における最大の国であります。日本は非核兵器国において唯一の戦争被爆国であります。この両国のリーダーが広島の碑文の前に立ち、慰霊の思いをささげるということ、これは未来に向けて核兵器のない世界を実現するための思いを、そのメッセージを世界に発する意味で大変重要なことであったと私は考えます。
○小西洋之君 この慰霊碑は、日米同盟のきずなだとかそういうことを、価値を誓い合うというよりも、ここの慰霊碑の前で政治家が誓わなければいけないことは、この地球上における戦争の根絶、これは何か書生論や理想論を、青臭いことを言っているわけではありません、現実に戦争を根絶するためにどれだけの努力をしてきたのか、そのことを自らの胸に問う場だというふうに私は理解をしております。 そうした戦争の根絶をどれだけやってきたのか。オバマ大統領のメッセージの中にもはっきりしたものはないし、安倍総理の中のメッセージにはまるっきりありません。私は、いつの日か政権を奪還して、もう一度アメリカ大統領を迎えて、この場でそうした本来の意味の追悼を総理大臣とともに、民進党の総理大臣とともに行っていただかなければいけないというふうに考えるところでございます。 ちょっと時間がなくなってしまってまいりましたけれども、その意味で、真珠湾を安倍総理が訪問するということでございますけれども、アリゾナ・メモリアル、戦艦アリゾナの慰霊碑が当地にはございますけれども、アリゾナ・メモリアルの中で今眠っていらっしゃる当時のアメリカ軍の兵士の皆さん、あるいは原爆で亡くなった方々、戦争で亡くなった方々の思いは、皆、国を越えて同じだと思います。戦争を根絶してほしい、今の政治家に根絶してほしい。その意味で、法の支配、立憲主義をじゅうりんして、日本国憲法を破壊して戦争を解禁した安倍総理は真珠湾に行く資格はない、そのことを国会議員として申し上げさせていただきたいと思います。 済みません、ちょっと時間がなくなってしまいましたので、次の北方領土の問題、最後伺わさせていただきます。 八ページを御覧いただけますでしょうか。北方領土問題、岸田大臣に伺わさせていただきます。もう基本的な本質だけを伺わさせていただきます。 北方領土問題に対する日本政府の対処の基本姿勢として、四島の帰属問題を解決して平和条約を締結する、四島の帰属問題を解決して平和条約を締結する、このことを繰り返しおっしゃっております。ここで言っている平和条約は、その次の九ページの一九五六年の日ソ共同宣言の第九項ですね、有名な条項ですけれども、当たり前ですけれども、平和条約が締結された後に現実に引き渡されるとすると、歯舞と色丹を日本に引き渡す約束をしているんですけれども、平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとするというふうにしてあります。 岸田大臣に伺います。 安倍政権も繰り返しおっしゃっている、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する、ここで言う平和条約は、日ソ共同宣言の第九項の平和条約、これのみを指すと考えてよろしいでしょうか。ほかの何か別な平和条約を結ぶことも考えていらっしゃるのか、そのことについて簡潔にお答え願います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の一九五六年の日ソ共同宣言ですが、これは戦争状態の終結が確認され、賠償及び請求権の処理も終了した、しかし、領土問題の全面的解決が困難であったため、平和条約締結交渉を継続することとし、日ソ共同宣言という形で国際約束が締結されました。 そして、結論を申し上げるならば、現在交渉されている平和条約、これは一九五六年の日ソ共同宣言という平和条約を指すことになります。
○小西洋之君 重ねて伺います、確認。 一九五六年の日ソ共同宣言の第九項の平和条約、これのみを指すと、ほかの別の平和条約を結ぶことは考えていらっしゃらないということでよろしいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) ほかの平和条約という意味を十分ちょっと把握できませんが、いずれにせよ、この一九五六年の日ソ共同宣言に記されている平和条約、これは、我が国が今現在交渉している平和条約と同一であります。
○小西洋之君 まとめさせていただきます。
○委員長(宇都隆史君) はい。小西洋之君。
○小西洋之君 政府にちょっと委員会提出の見解をお願いしたいんですけれども、ちょっとお伺いをしている間ありませんけれども、十ページ以下ですね。かつて、二年前にAPECで安倍総理が習近平中国の主席と会う際に四項目の約束をそれぞれ日中でしているんですけれども、それぞれの日本語訳と中国語訳、日本政府が作った日本語と中国政府が作った中国語、そして両政府が作った英語の意味が異なっていることを、前回、委員会で指摘をさせていただきました。 委員会に資料をお願いしたいんですけれども、十五日、プーチン大統領に安倍総理が会われますが、そこで何らかの共同宣言、両国の間で作られる共同文書があった場合に、日本語とロシア語、それぞれの言葉をそれぞれの政府がチェックし合うということ、また、それぞれの政府が発表することになる、作ることになる英語訳をそれぞれチェックをする、少なくとも日本はロシアが作るロシア語の文書、そしてロシア政府が作る英語訳というものをチェックする、そうした約束をしていただけるかどうか。していただけないのであれば、なぜそれができないのかを文書で説明をいただきたいと思います。 委員長、お願いします。
○委員長(宇都隆史君) 今のは質問ではなくて。
○小西洋之君 じゃなくて、委員会に。
○委員長(宇都隆史君) 後刻理事会において協議をいたします。
○小西洋之君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 安全保障技術研究推進制度についてお聞きいたします。 大学や研究機関、企業に研究資金を提供する防衛省独自の初めての競争的資金でありますが、二〇一五年度に三億円の予算で発足をし、今年度は六億円、来年度の概算要求では一気に十八倍増の百十億円になっております。 今日は、先ほどありましたように、十二月八日、太平洋戦争が始まった日でありますが、日本の研究者は、侵略戦争に加担をしたその痛苦の経験から、戦後、日本学術会議として二回、戦争を目的とする科学の研究は行わないという声明を出しました。 今、この制度をめぐっていろんな大学や学術会議でも議論をされておりますが、今朝の毎日新聞に大きなニュースが出ました。関西大学がこの制度に学内の研究者から申請することを禁止する、そういう方針を決め、他の軍事目的研究にも協力しないという方針を打ち立てたと、こういうことであります。 そこでお聞きしますが、昨年六月の当委員会で、他省庁ではるかに規模の大きい競争的資金があるのに、なぜ防衛省独自の資金が必要なのかと、こう聞きました。そのときの答弁は、防衛省としての行政目的に合致した形のテーマをつくることがより一層民生技術を取り込むために必要だと考えて資金を提供すると、こういうことでありました。 民生技術を取り込むために防衛省の目的に合致したテーマを設定して募集できる制度が必要だということでありますが、まず、防衛省が募集に当たって提示した研究テーマの数、それから応募数、採択数、それぞれ二〇一五年度、二〇一六年度、明らかにしてください。
○政府参考人(石川正樹君) お答えさせていただきます。 安全保障技術研究制度におきまして、二〇一五年度の研究テーマの数は二十八件、これに対する応募数は百九件、その上で採択された研究課題数が九件となっております。また、二〇一六年度につきましては、研究テーマ数は二十件、それに対する応募数が四十四件、その上で採択研究課題数が十件というふうになっております。
○井上哲士君 採択されたものの資料がお手元の①でありまして、さらに資料②として、防衛装備庁の技術戦略部技術振興官補佐の阿曽沼剛氏がCISTECジャーナルという昨年の十一月号に発表された論文を配付をしております。 この中で、この研究テーマについて、傍線引いておりますが、「自衛隊が使用する装備品の研究開発を行っている防衛装備庁の各研究所等には、約六百人の研究者が在籍している。そうした研究者から、将来の装備構想に基づき、研究が必要な基礎技術分野を聴取する。」、その上で有識者の意見も聞いて決めると、こうされておりますが、こういうプロセスだということでよろしいですね。
○政府参考人(石川正樹君) お答えさせていただきます。 今先生から御指摘がございましたように、本制度の実施要領に基づきまして、防衛装備庁の各研究所から提案される研究テーマ案を踏まえまして、その上で、外部の有識者の意見を聴取した上で決定させていただいております。 したがいまして、CISTECの記事に記載されている内容は、おおむねそのとおりでございます。
○井上哲士君 つまり、将来の装備品、武器を開発研究している部署からそれに必要な研究分野が提案をされ、それに基づいて決めるということなんですね。 じゃ、そういう研究テーマに応募して採択をされた研究と装備品との関係についてお聞きしますが、防衛省は今年の八月の末に、将来無人装備に関する研究開発ビジョンを策定をしております。配付資料③にありますが、このビジョンの中で、航空無人機について五つの分類に分けていますけれども、この第四分類、戦闘無人機、すなわち戦闘行為やその支援を担う戦闘型のものについても研究を進めていることがこの中に明記をされております。 私、この三月の予算委員会に、この研究開発ビジョンが策定をされれば攻撃用の無人航空機への応用も可能になるのではないかと、こう質問をいたしました。当時の中谷防衛大臣は、何ら攻撃能力を有しているものではございません、あくまでも警戒監視やまた情報収集を目的とするようなものを念頭に研究していると、こう答弁されましたけれども、ところが、五か月後に作成されたこのビジョンでは戦闘無人機の研究が明記をされている。答弁と違うんじゃないですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘の中谷大臣の答弁は、テロ対策に使用されている他国の無人機が民間人を巻き込んだ被害をもたらしていることに関連して、そのような無人機に関する研究開発の計画はない旨述べたものであり、こうした考え方は何ら変わるものではありません。 なお、本年八月に策定をいたしました将来無人装備に関する研究開発ビジョンにおいては、国際的な技術動向を理解するために無人機について五つの分類を示しているところですが、この類型については、防衛省としては、あくまで有人機の任務遂行をサポートする目的で索敵などを行う戦闘支援無人機といったものについて必要に応じて研究を行っていくことといたしております。
○井上哲士君 要は戦闘支援なんでしょう。中谷さんが言ったような警戒監視や情報収集を目的と違うじゃないですか、明確に。ですから、結局、国会でまともな答弁をしないんです。防衛研究というのは基本的に秘密主義ということですから、こういうことになってしまうわけですね。 今、資料③を見ていただいておりますけれども、この資料の左上には、安全保障技術研究推進制度による萌芽的な技術の育成も並行して追求と、こういうふうになっております。まさにこの制度がこの中に位置付けられております。 さらに、資料④を見ていただきますと、この航空無人機、戦闘型無人機の技術実証コンセプトとして課題があって、先進的な無人機の開発能力獲得というのが右下にあります。アンダーライン引いておきましたけれども、その中にメタマテリアルを用いたステルス技術というのが盛り込まれております。資料①に戻っていただきますと、平成二十七年度の研究テーマの一番上にメタマテリアル技術による電波・光波の反射低減及び制御というテーマがあり採択をされておりますが、これ基本的に同じものですよね。つまり、ここで採択をされた研究がこの戦闘無人機の開発に応用されていくと、こういうことでよろしいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほども申しましたように、防衛省としては、海外のテロ対策に使用されているような無人機を保有する計画は有していません。そして、それに関連する研究開発の計画もありません。 まず、無人機の研究開発は自衛隊の任務の範囲を超えて行われることはなく、我が国の防衛に必要なものに限られております。その上で申し上げれば、隊員の危険や負担を大きく軽減するものとして、無人機が有人の戦闘機を護衛するような際、隊員の判断の下で敵のミサイル攻撃を防御するような機能の研究を行うことは、将来の安全保障環境の変化の中で考慮し得るものだと考えております。 いずれにしましても、具体的にどのような無人機の研究を行うのか、さらに、自衛隊がどのような無人機を実際に装備として保有するかといった点については改めて判断されるものと考えております。
○井上哲士君 あなた方の文書に書いてあるから聞いているんですよ。 将来無人機、第四分類の無人機ではメタマテリアルを用いたステルス技術をやるんだと、課題なんだと。この課題と昨年採択された一つ目のものは同じじゃないんですかと。ステルスの技術ですよ、違うんですか。
○政府参考人(石川正樹君) 今御指摘ありましたメタマテリアルの技術につきましては、将来の無人機の研究開発の中で必要に応じて活用されることは考えられるところでございます。
○井上哲士君 まさにそこに直結をしていくわけですね。 これだけではありません。二〇一〇年に防衛省が発表した将来の戦闘機に関する研究開発ビジョン、ここでは、将来戦闘機のコンセプトとして、世界一の素材技術による敵を凌駕するステルス、世界一の耐熱材料技術による次世代ハイパワー・スリム・エンジンが盛り込まれております。もう一回この資料①を見ていただきますと、例えば一五年度のテーマ十三、マッハ五以上の極超音速飛行が可能なエンジン実現に資する技術、一六年度のテーマ十八、高温・高圧環境下で用いられる金属の表面処理が挙げられております。 さらに、この制度を来年の概算要求で百十億円要求した理由を渡辺防衛装備庁長官が毎日のインタビューでこう述べております。ジェットエンジンの耐熱材料開発もそうですが、研究の完成度を高め、技術を獲得するには製造試験装置を作るなどある程度の規模が必要になります。 ですから、採択をされた研究も今回の規模拡大も、将来戦闘機のコンセプトと直結をしているということは明らかだと思うんですね。ですから、皆さん、応募要領では、研究成果が広く民生分野で活用されることを期待していると言いますけれども、あくまでも目的は、この将来装備品の研究開発のために民生の技術を取り込むことだということははっきりしていると思うんです。 この点、他の省庁の競争的資金はどうなっているのか。 文部科学省来ていただいておりますけれども、科学研究費助成事業など文科省の所管である競争的資金について、募集の際の研究テーマで、研究の出口において特定の分野への具体的な成果物を想定したものなんでしょうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(板倉康洋君) お答えいたします。 文部科学省におきましては、基礎から応用開発に至ります様々な研究支援を行っているところでございます。例えば、科学研究費助成事業のように研究者の自由な発想に基づきます研究を支援する事業を行っている一方で、例えば、レアアースを使用しない革新的な材料を創製することを目的とした元素戦略プロジェクトのように、国の政策的な戦略に基づく研究を支援する事業も実施しているところでございます。
○井上哲士君 ですから、防衛省のように具体的な装備品、これを想定をした研究のテーマではないわけですね。 この制度の運用について聞きますけれども、基本的に三年間継続して研究を委託することになっていますが、途中で委託の中止を行うことはあるのか。それはどういう場合で、手続はどうなるんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、本制度で採択した、御指摘の点ですが、研究課題は最大三年間の研究を行うことができますが、当初作成された研究計画どおりに進捗していない場合には委託研究を中止する場合があり得ます。その手続につきましては、当初の研究計画どおりに進捗していないおそれがある場合には、外部専門家で構成される安全保障技術研究推進委員会に諮り、研究計画の見直し又は中止、投入される予算の規模の見直し等の措置の決定を行うこととなります。
○井上哲士君 研究の進捗状況によって中止もあり得るということでありますが、これに関わるのが研究テーマごとに設置されるプログラムオフィサー、POであります。これ、防衛装備庁の通知では、このプログラムオフィサーはどういう役割だと規定をされているのか。また誰が指定をされるんでしょうか。
○政府参考人(石川正樹君) プログラムオフィサーでございますけれども、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度における研究課題の進捗管理の要領というものに基づきまして、プログラムオフィサーを防衛装備庁長官が指名いたします。 具体的な業務の中身につきましては、定期的に研究代表者と会合を持ち、研究課題の進捗を確認するとともに、必要に応じ研究計画や研究内容について調整、助言、指導等を行うこととしております。また、これに併せまして、研究代表者等と調整をし、あるいは助言、指導等を行う際には、研究代表者等が研究実施主体であることを十分に尊重するということを規定しております。
○井上哲士君 先ほどの阿曽沼氏の論文では、このプログラムオフィサーについては、基本的に研究テーマを検討、提出してきた研究所等の研究室長級の技術者が兼任することになるとされています。つまり全て防衛省の職員だということでよろしいですね。
○政府参考人(石川正樹君) 今御指摘の点につきましては、防衛装備庁の研究者であって、採択された研究案件の技術分野に知見を有する者を指名をしているところでございます。
○井上哲士君 つまり防衛装備庁の職員だということであります。 先ほどの文科省の資金制度においてもプログラムオフィサーが指名をされますけれども、これはどういう人が指名をされるのか。文科省の職員が指名されることはあるのでしょうか。
○政府参考人(板倉康洋君) プログラムディレクター、プログラムオフィサーの役割につきましては、平成十五年に総合科学技術会議が決定されました競争的資金制度改革についてなどで示されたところでございます。同報告書におきましては、プログラムディレクター、プログラムオフィサーの機能として、課題の採択、評価における専門性などの確保、研究の執行を含むマネジメント等が挙げられているところでございます。 この報告書を踏まえまして、文部科学省の競争的資金におきましては、担当分野に関する専門的な知見、マネジメント能力などを有する関連分野の研究者などを選定しているところでございます。 また、現在、文部科学省の競争的資金におきましては、文部科学省に勤務をしている職員をプログラムディレクター、プログラムオフィサーに選定している事例はございません。
○井上哲士君 外部の研究者が指名をされるわけですね。ですから、具体的な装備品開発と出口において結び付いているという点でも、プログラムオフィサーに外部研究者ではなくて防衛装備庁の職員が指名されるという点でも、防衛省の制度というのは大きく異なっているんですね。 しかも、このプログラムオフィサーがどういう役割を果たすのか。資料の②を見ていただきますと、上に説明の資料が付いておりますが、この右上の指示等というところにある枠のところにありますように、PO、プログラムオフィサーは防衛用途への応用という出口を目指して研究委託先と調整を実施をすると、こう明記をされているわけですね。ですから、防衛用途への応用を目指してその研究テーマを提案をした、基本的に、そういう防衛省の職員が調整、助言、指導を行う、そして、出口に向かう、防衛用途への応用という出口に向かう進捗状況に問題があれば資金の打切りもあり得ると。 これがどうして自由で自律的な研究ができるのか。私はできないと思いますけれども、防衛大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、プログラムオフィサーの役割については、安全保障技術研究推進制度における研究課題の進捗管理の要領にあるとおり、研究代表者等が研究実施主体であることを十分に尊重するとされており、研究内容について介入をすることはありません。プログラムオフィサーは、当初作成された研究計画に沿って研究課題の進捗状況を把握し、研究費の支払、算定、知的財産権の管理等について支援を行うものです。また、プログラムオフィサーの上にプログラムディレクターが設置されており、各プログラムオフィサーの業務について必要な指示をいたします。 本制度においては、研究者の自由な発想こそが革新的、独創的な知見を獲得する上で重要であって、研究の実施に当たっては研究者の自由を最大限尊重することが必要であると考えております。また、本制度では、研究成果について自由に発表、公開していただくことを前提といたしております。また、本制度に採択されて委託研究を行った場合においても、将来防衛省における研究開発事業に参加が必要とされるものでもありません。 引き続き、本制度において研究者の自由が最大限尊重されることについて周知徹底を図ってまいります。
○井上哲士君 あなた方の資料に、防衛用途への応用という出口を目指して調整を実施すると書いてあるんですよ。結局、資金の打切りもあり得ると。そういう形で、一旦この資金で研究を始めれば、防衛省の職員から管理をされ、問題があれば資金の打切りもあると。こういう下で自由で自律的な研究環境や研究の公開の完全な自由が保障されるとはとても思えないわけでありまして、結局、大学の研究を防衛省の装備開発研究の下請にする、そういう制度であります。 本来の自由で自律的な学問研究を縛るような制度はやめるべきだと申し上げまして、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 今回もまた南スーダン国際平和協力業務の変更についてお尋ねしていきたいと思うんですが、前回、駆け付け警護という日本語に対する英語の対訳語がないという御指摘をさせていただきました。最近、英字紙とか英語の新聞を読んでおりますと、まだ、カミング・ツー・ジ・エードと、駆け付け警護というのは一語で示せる語がないようで、あれが定着をしてしまえばそれまでのことかもしれませんけど、なかなか長いですからね、カミング・ツー・ジ・エード・ツー・ジオグラフィカリー・ディスタント何とか、まだ続きますよね。だから、それを言うている間にぼんと撃たれてしまう可能性がありますので、できるだけ近いコンセプト、英語で表現できるような言葉を探していただきたいというお願いをもう一回しておきたいと思います。 それで、あのときは駆け付け警護しか申し上げませんでしたが、もう一個、一体化というのもイッタイカ、イッタイカって何回か出てくるんですよね。だから、イッタイカ・ウイズ・ザ・ユース・オブ・フォースというのが、イッタイカ、イッタイカって出てくるんですよ。イッタイカって何じゃいかって言われますよ、これ。だから、そこのところも併せてお願いしておきたいと思います。 それで、今日の質問に入りますが、防衛大臣、先月十八日の会見で、これは新たな任務を付与して南スーダンへ行かれた方々、送り出した後の会見だと思うんですが、命令を発出したのは私自身なので全てのことに責任があると発表されたと報道されておりますが、この御発言は事実ですか。確認させてください。
○国務大臣(稲田朋美君) 記者会見で質問がありました。そして、その質問に答えて、十一月十八日の記者会見でしたが、新たな任務の付与についての命令も発出したのは私自身ですから、その全てのことについて責任は私にありますと会見の中で発言をしたことは事実です。
○浅田均君 なかなか立派な御発言で、隊員の方も勇気付けられて行かれたのではないかと思うんですが、残念ながら、自衛隊法によりますと、武器使用の主語になっておりますのはあくまで隊員、自衛官です。たとえ上官の命令があったとしても、過失があるとき罪に問われるのは隊員なんです。 組織が責任を取ると、大臣は自ら私が最後責任を取るとおっしゃっていますけれども、組織が責任を取るようにするには法律を変える必要があると思うんですが、この点に関しまして大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、武器の使用に関しては、自衛官は法令を遵守して適切に実施されることになるよう厳しい教育訓練を行っております。私としても、今般、任務の付与に当たって、任務をしっかりと果たせるようにとの判断から責任を持って送り出したところです。 このため、御指摘のような過失があるときという前提は極めて想定しにくいと考えておりますが、その上で、仮に御指摘のようなことがあった場合には個別具体的なケースに即して事実関係を調査することになりますが、PKO活動に従事している隊員が適正な武器の使用を行った結果、人を殺傷した場合、当該武器の使用が刑法三十五条正当行為に該当すると認められるときは違法性が阻却されると承知をいたしております。一方、過失により人を殺傷した場合には、刑法第二百十一条の業務上過失致死傷罪に該当されることは考えられますが、本罪は刑法第三条に掲げられた国外犯規定の対象ではないため、我が国の刑法を適用して処罰することはできないと承知をいたしております。 いずれにいたしましても、武器の使用について、部隊指揮官の命令に従った個々の隊員に責任が押し付けられるということではないというふうに考えております。
○浅田均君 いや、それはいいんですが、それだったら、個々の隊員に責任を押し付けられることはない、だから全ての責任は私が取るとおっしゃったそういう大臣が最終的に責任を取れるようにするには、法律を変える必要があるんです。そこまでのことを考えて、私が最終的に責任を取るんだから皆さん頑張ってきてください、安心して行ってください、日本のためにあるいは南スーダンのためにしっかりやってください、そうおっしゃったんだと思うんですけれども、最後、実際は責任を私が取るんやというふうな決断で、それで法律を変えることもあり得るというふうなお覚悟でこういう発言をされたのかということをお尋ねいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 武器の使用に関しては、正当防衛又は緊急避難に該当する場合を除いては部隊指揮官の命令によることとなっております。これは、現場の隊員の判断の負担を軽減するとともに、抑制的で統制の取れた武器使用を求める観点から定められたものであります。 また、正当防衛か緊急避難かというのはやはり個々の自衛官ごとに判断をせざるを得ない。よって、この武器使用についての主語が自衛官というふうになっているということだと理解をいたしております。
○浅田均君 だから、余りそういう例は、過失で人をあやめるようなことはないだろうというふうにおっしゃっていますけれども、だからこそ言葉が重要になってくるわけであります。 皆さん、記憶にあられると思うんですけれども、アメリカに留学していた学生が、知り合いのおうちを訪ねてベルを押す、ピンポーンとやって、プリーズと言われたと思ったところ、向こうはフリーズと言ったんですね、フリーズ、フローズンの。だから、どうぞと言うのと、止まれと言っているのは全然意味が違うんですね。だから、駆け付け警護にしてもカミング・ツー・ジ・エードとか、一体化やったらユース・ウイズ・ザ・フォースとか、何かそういう長ったらしい説明が必要なことを言う必要もなく、簡単に説明できる言葉を使用することが必要ではないですかということを繰り返し申し上げておるわけであります。 それで、時間がありませんので、次、シーレーンの防衛に関しての質問に移らせていただきます。 これ、仲裁裁判所ですね、ハーグにある仲裁裁判所は、フィリピンの申立てに関して、中国が南シナ海のほぼ全域の管理権を主張していることは国際法に違反しているという判断を下しております。中国はこの判断に反発しておりますが、この中国の反発に関しましてフィリピンがどのように捉えているとお考えなのか。 これ、先日、ドゥテルテ大統領が来られたときに外務大臣も防衛大臣も首脳会談に同席されたというふうに聞いておりますので、この中国の反発に対してフィリピン大統領あるいはフィリピン政府がどういうふうに捉えているとお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 七月に比中仲裁判断が下されたわけですが、まずフィリピン政府はその直後に声明を発出しています。その中で、仲裁裁判所による判断公表を歓迎するとともに今回の画期的な決定を尊重することを強く確認する、こうした旨表明しています。 そして本年十月、御指摘のように、ドゥテルテ大統領、我が国を訪問され、首脳会談を行ったわけですが、首脳会談において、たしかまだマスコミのカメラが回っているオープンの段階で大統領が発言した内容としまして、南シナ海問題については仲裁判断が出されたのでそれに基づいて話をすることしかできない、フィリピンはいつも日本と同じ立場に立っているので安心してほしい、そして海洋問題においては航行の自由の確保が必要である、こういった発言があったと承知をしています。 そして、首脳会談が行われました。そして首脳会談が行われた結果、共同声明が発出されたわけですが、その中で、南シナ海に関する比中仲裁判断に関して、武力による威嚇又は武力の行使に訴えることなく、国連海洋法条約等に従った海洋紛争の平和的解決に向け、ルールに基づいたアプローチの重要性を確認するとともに、自制及び非軍事化の重要性で一致する、こういった内容において両国で一致をしている、こうしたことであります。 これらが、フィリピンがこの比中仲裁裁判に対する考え方として示したものであります。
○浅田均君 日本ではそういうドゥテルテさん発言されているんですが、中国では一切そういう発言されていないですね。 だから、日本において仲裁裁判所の判断に従うしかないとおっしゃっていて、日本とそれは同じであると言われたんだと思うんですけれども、それならば、例えば我が国のシーレーンを防衛するに際して、フィリピンだけでなしに、ほかのASEAN諸国との協力イニシアチブで、法の支配を貫徹するために海洋及び航空分野における国際法の認識共有促進を支援していくというふうになっておりますけれども、政府の方針として、具体的にこれからどういうふうに取り組んでいかれるのか、防衛大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘になったように、資源やエネルギーの多くを海上輸送に依存する我が国にとってシーレーンの安全確保、大変重要だと思います。そして、その要衝を占める東南アジアとの協力は重要だと思っております。 先月、ラオスで開催されました第二回日・ASEAN防衛担当大臣会合において、私から我が国独自のイニシアチブであるビエンチャン・ビジョンを表明をして、ASEAN全体への防衛協力の方向性について透明性を持って重点分野の全体像を初めて示したところです。 同ビジョンにおいては、御指摘のとおり、法の支配の貫徹のための海洋・航空分野における国際法の認識共有の促進の支援に加え、海洋安全保障の強化のための情報収集・警戒監視や捜索救難の能力向上の支援、そして多様化、複雑化する安全保障上の課題に対処するための多分野にわたるASEANの能力向上の支援という三つの方向性を示したところでございます。 これらを成し遂げていくため、国際法セミナー、能力構築支援、防衛装備・技術協力、訓練・演習、人材育成・学術交流など様々な協力を組み合わせてASEANのニーズに応えていきたいと考えております。 今後、具体的な取組を検討していくため、防衛副大臣をヘッドとした体制の整備も事務方に指示をしているところでございます。
○浅田均君 ASEAN全体の協力で様々なことをこれからやっていかれるということでありますが、日本とASEANが協力して、中国は仲裁裁判所の判定が不服であると言っているわけですよね、中国が今の態度を維持する限り、やっぱりあの辺で何か紛争というか、起きる蓋然性や可能性が極めて高いと思われるんですが、そういう具体的なことに関してASEANの諸国と協力して何かしていこうと。セミナーとか訓練とか、これは将来を見越したかなり先のことですので、具体的に、現実に何か起きたときにこうしようというふうなところでの協力に関する話合いはなかったんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) ASEAN防衛大臣会合において、私からは、南シナ海、東シナ海において一方的な現状の変更の試みが続いていることに深刻な懸念を示しました。また、地域諸国が直面する一国のみでは対処できない安全保障上の課題、例えば、テロ、海賊等、国境を越える犯罪について、さらには自然災害といったそういった課題を取り組むに当たって、ASEANを要とした地域の協力を通じて、法の支配に立脚した地域秩序を確保している重要性を強調をしたところでございます。 ASEAN諸国の関係もございますので具体的な内容については差し控えさせていただきますけれども、まずはそういった共通の認識を持つ、法の支配及び紛争の平和的解決の重要性について認識を一致して、そして、その地域の能力構築支援等について協力をしていくことを確認をしたということでございます。
○浅田均君 大臣の御認識をお伺いしたいんですが、僕たちが法の支配とか言っていますよね。同じようにASEANに加盟されておる国の首脳の方々は、私たちが思っているように法の支配という概念を理解されていると大臣は御認識でしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、具体的な発言については詳細は差し控えますけれども、しかし、私のそういった認識に関して賛同する声、さらには、日本の貢献に関して評価をいただく声などあります。 今委員が御指摘になったように、法の支配の、さらには国際法を守る重要性等について、しっかりとこれからもセミナーや、また共同の交流等を通じて認識を一致させていくということが重要だと思っております。
○浅田均君 ビエンチャンに行かれたんでしたっけね。そのASEANの会議の中で、中国が仲裁裁判所の判定に対して不満を持っているということに対して、これはおかしいねという認識は一致していたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 法の支配及び紛争の平和的解決の重要性、ここについては認識が一致しておりました。
○浅田均君 終わります。ありがとうございました。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればソーラン節も歌えるということで、歌詞は、ヤーレンソーランソーラン、ニシン来たかとカモメに問えば、わたしゃ立つ鳥、波に聞けという歌詞ですけど。北方領土を返してもらうには、プーチンさんに問えば何て返ってくるんでしょうかね。波に聞けで帰られては困るんですが。 十二月の二日に岸田大臣がプーチン大統領と会談されたと新聞で読みました。平和条約締結交渉について課題が山積していると思います。トップ同士の会談が大事だと思いますが、本当にロシアの関係は、私も八九年代に付き合いをしていて、いろんな難しい点があると思いますが、今回の外務省の情報収集能力というのを、もっともっと中に飛び込んだ真の情報を取っていただきたいと思います。 そこで、北方領土について幾つかお伺いしますが、以前、北方四島の返還を目指すという話でしたが、国後、択捉についてはロシアの軍事基地がもうできております。ロシア側も基地があるのに、はい、そうですかということはちょっと考えにくい、返すには考えにくいと思うんですが、まず、軍事基地について、いつ頃から建設が始まったのか、またその情報はいつどこのルートで日本に入ってきたのか、お聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、ロシアが択捉及び国後島への地対艦ミサイル配備を発表したということでありますが、政府としましては、北方四島をめぐるロシア側の動向を注視をし、情報収集ずっと行ってまいりました。ただ、政府による情報収集能力を明らかにすることにつながりますから、これは詳細、いつどんな情報を得た等、こうした詳細についてはこれは控えなければならないと思っております。 いずれにせよ、本件につきましては、既に外交ルートを通じて我が国の立場と相入れず遺憾であることを伝えており、この度私もロシアを訪問しまして、外相会談を行わさせていただきました。この外相会談の場でも、このような我が国の立場を私から直接ラブロフ外相に伝達をしたという次第であります。
○アントニオ猪木君 基地建設前にいち早く情報を入手し、話合いの場をもっと持てなかったかなと。尖閣の問題もしかりですが、相手国が建設を、建ててしまってからでは解決は大変難しくなると思います。日本政府としてこれ以上近隣諸国に先手を取られるようであれば、安全上の上で、外交上の上でも大問題だと思います。 こういった状況に陥る前に先手を打つ方法はなかったのか、また、前例を踏まえ、関係各所に改善を命じていた点などがあればお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げましたように、情報収集能力を明らかにすることから、情報の取得あるいは時期、こういったことについて明らかにすることは控えたいと思いますが、我が国としましてはしっかり情報収集を行い、そして強化に向けて不断の取組を続けております。 その上で、我が国の国益を考え、適切に対応していかなければならない、これは当然のことであると考えております。
○アントニオ猪木君 先日、私の知人が北方領土に行こうということで、行こうとしたら止められてしまったという話を聞きましたが、今現在、ビザなし渡航についてどのようになっているか、お聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国国民の北方領土への入域についてですが、政府としましては、閣議了解に基づいて、北方墓参、四島交流、自由訪問、この三つの枠組みの下での訪問のみとしております。これら以外の北方領土への入域については、北方領土問題の解決までの間、これを行わないよう国民の理解と協力を要請している、これが政府の対応であります。
○アントニオ猪木君 次に、原子力協定についてお伺いしたいと思いますが、十一月の末にパキスタンの特使が安倍総理への親書を持って来日されました。大使からの要請で私も話を伺い、薗浦外務副大臣にも面談の機会をいただきました。ありがとうございます。 私が聞いた限りでは、相談内容は、NSG加盟について特定の国にのみ例外をつくるべきではない、同様の条件を担保できるのであれば他の国にも平等に機会を与えるべきだという内容だったと認識しております。 岸田外務大臣は本日の時点で今回の親書の内容を確認していただいていたのか、また、本件について見解を併せてお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のパキスタン首相発総理宛て親書ですが、これはパキスタンとの関係もありますのでその詳細については控えなければならないと思いますが、基本的にはパキスタンのNSG参加について日本の支援を得たいとの内容であると承知をしております。 そして、このNSGへの参加申請については、過去行われた他国の場合と同様、申請国の国内の輸出管理体制の整備、運用の状況も踏まえ、その参加が国際的な不拡散体制の強化に資するかどうかの観点から個別具体的に検討する、このようになっております。パキスタンについても、他のNSG参加国とも協議しつつ、今申し上げた方針に従って検討していくことになると考えております。
○アントニオ猪木君 六月の二十三日と二十四日にかけて、韓国のソウルで原子力供給国グループ、略してNSGの会合があり、その場でインドのNSGに参加国として受け入れることが議論されると報じられています。 NSG、原子力関連資機材や技術などの輸出国が核兵器を転用されないために守るべきガイドライン、定めています。一九七四年、インドが実施した核実験を契機に、一九七八年に成立しました。 インドは一九九八年に核実験を実施、不拡散条約、これNPTですが、CTBTにもまだ未加盟の国。しかし、二〇〇八年、米印原子力協定を契機にインドをNSGの例外措置として受け入れることが決定され、このときに輸出先として受け入れられたのだった。今回、参加国として受け入れるという。これまでのNPTの非加盟国でNSG参加国となった国はない。仮に、NPTに加盟せず、NPTに定められた核軍縮義務も不拡散義務も負わないインドがNSG参加国となれば、不拡散体制の更なる弱体化、懸念されるという記事がありますが、これは質問に入れてませんけど、もし、薗浦副大臣、何か。
○副大臣(薗浦健太郎君) 先生御指摘の今年六月のソウルの総会でございますけれども、この総会で確かにNPT非締約国の参加について議論をされましたけれども、インド、パキスタン両国は御指摘のとおりNPTに加入しておりません。こうしたことの関係でコンセンサスは得られず、引き続きこれは継続審議になったというふうに私どもは承知をしております。
○アントニオ猪木君 ありがとうございます。 いずれにしても、日本は唯一の被爆国として核兵器のない世界の実現のため、そこをリーダーシップを取っていただきたいと思います。 次に、中国戦闘機について、最近、ワイドショーのニュースやなんかも韓国の朴大統領の話ばっかりですが、中国の話がちょっと出ていませんが、次に防衛大臣にお伺いいたします。 九月に中国の戦闘機が宮古海峡上空を通過し、西太平洋で訓練したと報道がありました。スホイ、SU30の性能について、できる限りの情報があればお聞かせください。
○国務大臣(稲田朋美君) 中国がロシアから購入いたしました戦闘機スホーイ30は、いわゆる第四世代戦闘機とされ、公刊情報によりますと、最大速度は約マッハ二・四、戦闘航続距離は約三千キロメートル、主要兵装として空対空ミサイル、対地・対艦ミサイル等を装備可能と承知をいたしております。
○アントニオ猪木君 日本領空に接近した外国機に対して、航空自衛隊のスクランブルの回数、今年度は上半期で五百九十四回、うち中国機が四百七回と激増しています。先ほど質問したスホイ30を含め、中国の戦闘機への対策を可能な範囲でお答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 中国機に対する緊急発進回数は増加傾向にあります。平成二十七年度の中国機に対する緊急発進回数は、国・地域ごとの緊急発進回数の公表を開始した平成十三年以降最多となる五百七十一回でございました。また、本年度上半期においても中国機に対する緊急発進回数は、先ほど委員御指摘になったように、既に四百七回となっております。 今年九月には戦闘機と推定される中国軍用機二機が沖縄本島と宮古島の間を初めて通過し、十一月にもスホーイ30、二機が沖縄本島と宮古島の間を通過をしており、防衛省・自衛隊は、自衛隊法第八十四条に基づき、F15戦闘機を緊急発進させる等の必要な措置を実施しているところでございます。 防衛省・自衛隊としては、今後ともスホーイ30を含め活動を拡大、活発化させている中国機の動向を注視しつつ、我が国の領土、領海、領空、断固として守り抜くという観点から、引き続き国際法、自衛隊法に従い厳正な対領空侵犯措置を実施してまいります。
○アントニオ猪木君 昨日、中国から私の友人も帰ってきまして、中国の情勢も大変裏側は厳しいという話も聞かせてもらいましたが、今回はインドの貨幣無効化ということで質問をさせていただきますが、十一月の八日の夜、インドのモディ首相が高額紙幣、四時間後から無効にするという発表が出され、偽造貨幣や汚職、資金洗浄の根絶を目的ということですが、その後、モディ首相は来日され、十一月十一日、十二日には安倍総理と会談をされたと思います。会談の内容は日印原子力協定と新幹線の車両工場視察など認識しておりますが、会談の際、今回の高額紙幣無効の話はされたんでしょうか、お答えをいただきます。
○政府参考人(滝崎成樹君) お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、十一月八日の日にモディ首相が国内ブラックマネーとかテロ資金への対策を目的として、五百ルピー札、千ルピー札の高額紙幣を廃止して新紙幣を導入するという政策を表明したということは、外務省としてもその直後から把握をしております。 本件について先般の日印首脳会談で取り上げられたかということについてですけれども、本件は基本的にはインドの内政に関わることですので、首脳会談では特段話題には上らなかったということであります。しかしながら、この政策の効果、あるいはインド経済や内政への影響については、引き続き政府としては注視していきたいというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 先ほど申し上げた鉄道の件や日本からの貸付けとか、いろんなお金が関わる問題がありますが、その辺の多分外務省は情報は取っていると思いますけど、これから取引する相手、経済状況について詳しく調べることは当然のことだと思います。我が国の国益のためにも情報収集体制を万全に取り組んでもらいたいと思いますが。 私も、この委員会でも前にも申し上げたように、日本は平和を標榜する国でありますので、平和という日本の理念を世界中の人がどのくらい理解しているかなと。一つは、私は、イベントを通じてそこの国民の皆さんに耳を傾けてもらう、目で見てもらうという。 ワガというところで、これは長い間パキスタンとインドの国境紛争があったところですが、今は本当に平和のメッセージとして、日本のテレビでもちょっとだけ報道されましたが、兵隊さんが二人、ゲートがあって、向き合って、ゲートが開くと同時に行進して、自分の頭より足を高く上げて行進して、向き合って、何をしゃべっているか知りませんが、その後何かを言って、またくるっと向きを変えて元に戻る。そうするとゲートが閉まり、そしてまたゲートが開くと、両方が、どちらが長い声が出るか。ああっというのがこれが何分も続く。勝った方が、観客席がありまして、立ち上がってうわあっとみんな喜ぶんですが。 その辺のことで、来年も、前から思ってはいるんですが、その平和のイベントを日本の力で、我々民間団体も含めて、日本の平和理念をそこからひとつ伝えていきたいと計画をしております。 時間がまだ多少ありますが、もうなくなりましたので、これで終わります。ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、浅田均君が委員を辞任され、その補欠として石井章君が選任されました。 ─────────────
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 本日は、七十五年前に沖縄戦につながる日米戦争が始まった日でもあります。七十一年前の沖縄戦では、米軍は、沖縄県民を収容所に隔離している間にその土地を取り上げて、普天間飛行場など次々と基地を建設をいたしました。その後、サンフランシスコ条約で切り離され、米軍統治になった五〇年代以降も、海兵隊基地建設のために米兵が住民に銃剣を突き付け、住民の土地を強制接収し、ブルドーザーで住居や田畑を潰して新たな基地を建設してきました。いまだに残る基地がそれであります。 このようなことは明らかに、私有財産の没収を禁じたハーグ陸戦法規や、講和条約締結後の占領軍の撤退を定めたポツダム宣言違反です。一九七一年十一月十一日、沖縄返還協定特別委員会で当時の佐藤栄作総理は、沖縄での米軍による土地取上げを問われて、「直接の戦闘行為以外のこと、これは陸戦法規に違反する」と発言をしています。 沖縄の米軍基地は、その成り立ちからハーグ陸戦法規やポツダム宣言などの国際法に明確に違反すると考えますが、岸田外務大臣の見解を伺います。
○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄における米軍施設・区域の形成過程については様々な議論があるということは承知をしております。そして、普天間飛行場については、戦時中以降、米軍が民有地を含む土地を接収して建設したものであると認識をしております。 そして、御指摘のハーグ陸戦法規慣例に関する規定の四十六条には、私有財産はこれを没収することを得ずという規定がございます。委員御指摘のとおりであります。一方、五十二条を見ますと、徴発及び課役の規定がございまして、そこで、占領軍が需要のために徴発することができる、こういった規定も存在いたします。 当時のこの米軍の行為について、こうした接収が国際法に照らしてどのように判断されるべきかについて、現時点において確定的に判断することは難しいわけですが、いずれにしましても、沖縄の米軍施設・区域については、昭和四十七年の沖縄の本土復帰以後、米国が日米地位協定の下で我が国から適法に提供を受け、使用しているものであると認識をしております。
○伊波洋一君 ハーグ陸戦規定違反という問題をなかなか認めていただけませんけれども、また、日米地位協定による提供というのは、これは日本政府の提供でありまして、これらの土地が米軍に取られた事実、そしてまたその後も返されなかった事実はずっと続いているわけです。沖縄においては、沖縄戦そのもの、太平洋戦争そのものが続いているという思いが私たちの中にはあります。 そこで、話、続きますけれども、十二月二十二日にSACO合意に基づく米軍北部訓練場の一部返還が実行されます。一九九五年の米海兵隊員三人による少女暴行事件で爆発した県民の反基地の怒りを鎮めるために基地負担軽減を目的に行われたのが二十年前の九六年十二月二日のSACO合意であり、余りにも遅過ぎる返還であります。 一部返還の一方で、返還地区にあるヘリパッドの代替としてオスプレイパッドの建設が強行されています。自衛隊ヘリによる建設機材の搬入輸送や、五百名を超える県外機動隊を動員しての抗議で座り込む県民の力ずくの排除、高圧的な規制も行われています。新たに建設されるオスプレイパッドは高江集落を取り囲むように配置され、オスプレイの騒音による住民の健康被害が懸念されています。既にオスプレイの利用が開始されているN4地区近隣では、児童がオスプレイ騒音による睡眠障害になり、学校にも行けなくなり、隣村に引っ越さざるを得ない状況にまで追い込まれています。 九月十五日に、北部訓練場にモザイク状に隣接する地域がやんばる国立公園に指定されました。この一体は亜熱帯の湿潤な森林で、四千種の動植物が生息し、二〇一八年夏頃にも世界自然遺産登録を目指しています。県民は、やんばる国立公園と同等かそれ以上に豊かな自然を残す北部訓練場で、貴重な希少種が生息する自然を破壊してオスプレイパッドを建設することに怒っているのです。 北部訓練場一部返還について、政府と沖縄県民には大きな認識の落差があります。日本政府は、SACO合意でオスプレイパッドの建設を条件に返還合意した以上、当然と考えているように思われます。しかし、米国の基準でも国内法の体系でも、ヘリパッドを造ってよい場所と造ってはならない場所があります。残念ながら、米国政府もまだこの北部訓練場が希少種の宝庫であることを明確には認識していません。 私たち沖縄の風は、去る十月五日に、在日米国大使館に北部訓練場の無条件返還を求めて申入れをしました。その際にスナイプ安全保障課長が、あなたたちはオスプレイパッド建設に反対しているが、では北部訓練場過半の返還についてどう思うのかと反論をしました。私はこう答えました。返還は当然です。二十年前に合意されており、遅過ぎるくらいです。しかし、過半返還と新たなヘリパッド建設は別問題です。建設していい場所といけない場所がある。豊かな生態系を有する予定地区の自然を破壊して新ヘリパッドを建設するのは、自然環境を保全するという米国の基本政策及び米軍環境基準、JEGSに照らしても許されないことだと発言をいたしました。スナイプ課長は、立場は違うがあなたの主張は理解したと言ってくれました。 米軍は、一九九二年に域外環境基本指針文書を、九五年に日本環境管理基準、JEGSを策定し、在日米軍基地施設内で自然環境を守る義務を負いました。しかし、今の日本政府は、米軍が守るべきJEGSがあるにもかかわらず、米軍の訓練上の要求を重視して、県民や世界自然保護連合など自然保護を求める国内外の環境団体の声を無視し続けています。そういう政府の姿勢こそ改めるべきであります。 十月二十日の外交防衛委員会で資料をお示しをいたしました。このように希少種が本当にいっぱいいる地区がまさに今ヘリパッドが建設されている地区です。そして、その理由としては、全てが米軍の要求によるものです。このようなことが今行われております。 二〇〇〇年九月十一日の日米の環境原則に関する共同発表では、「日米の関連法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考えの下で作成される日本環境管理基準(JEGS)に従って行われる。その結果、在日米軍の環境基準は、一般的に、日本の関連法令上の基準を満たし又は上回るものとなる。」と明記しています。 JEGS第十三章は、絶滅危惧種、天然記念物の保護が規定されています。 私は、国立国会図書館外交防衛調査室に依頼して、米国における軍事施設内の自然資源の保護について調査をしていただきました。米国では、年間三億ドルの予算を計上して軍事施設内での自然資源保護プログラムを実施しており、魚類野生生物局が基地内訓練が有害な影響を与えていると指摘したカリフォルニア州の陸軍の基地で、キツツキ保護のために射撃場の閉鎖、移設が行われた事例もあります。 北部訓練場オスプレイパッド建設について、防衛省は米軍の要求である七か所だったのを二〇〇七年アセスで六つに減らして環境破壊を抑えたと言っています。しかし、今ヘリパッド建設が行われている場所は希少種の生息地であり、建設してはならない地域なのです。 種の保存法に指定された絶滅危惧種であり、文化財保護法によって保護されるべき国指定の特別天然記念物であるノグチゲラについて、環境省や文化庁は、個体としての保護が法律上求められているだけで、個体を直接殺すわけではないので生息域の破壊は止められない、問題にできないと言っています。 皆さん、今日の資料に、朝日新聞のこの五日の記事を添付してありますが、この中でも、貴重な動植物の宝庫なのになぜ生息地を守れないという指摘がありますが、文化庁等の担当者は、個体の殺傷がない限り文化財保護法には抵触できない、こういう形になっています。環境省にしても、ノグチゲラはヘリパッド作業区域の外に逃げるから個体殺傷ではない、こういうことで、このようなことが今許されているわけです。 しかし、JEGSには、アメリカ軍の基準であるJEGSには保護種とその生息地の保護が規定されています。米軍の要求というだけで絶滅危惧種や天然記念物の生息域の豊かな自然を破壊する日本政府の姿勢は、米国連邦政府の環境保全や希少種保護という基本政策とも矛盾するものです。本当に私は情けないと思っています。 このような貴重な自然があるということがアセスで明らかですけれども、今情報公開で求めたら、これは全部塗り潰されています。このような、資料を出さないという、本当に私たちの政府の、ただ隠せばいいという話では問題は解決しないんです。米軍自身が、ここは保護しなさいということが基準としてきちんと使われています。しかし、我が国内ではまさに政府がそれを実行していない、それだけにすぎません。 そこで質問です。 米国魚類野生生物局や海洋大気庁が絶滅危惧種の保護に協力しているように、日本でも基地内の自然保護について環境省や文化庁が直接調査をしたり勧告する仕組みが必要です。環境などに関する国内法やJEGSが在日米軍基地にきちんと適用されるよう米軍に求めるべきではないか、答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(亀澤玲治君) お答えいたします。 米軍基地内における自然環境の保全、とりわけやんばる地域の野生生物の保護につきましては、これまでも米軍と協力しながら、マングースの防除等に取り組むとともに、必要な情報共有や調整を行ってきているところであります。 環境省といたしましては、今後とも、日米合同委員会の下にある環境分科委員会という今の枠組みを積極的に活用しつつ、米軍や関係省庁とも協力してしっかりと対応してまいりたいと思います。
○伊波洋一君 是非それを実現をしていただきたい。きちんとした知見が得られているのに、そのことが伝わっていない。だからこそ、このような、希少種が本当にいっぱいいるということが明らかになっているところで、そこに穴が空けられて、そこでオスプレイが運用していくようになるんです。この間、三月から六月まで営巣期間は個体を毀損することがあり得るから工事は止まっていました。でも、そこを提供すればオスプレイはもう自由勝手に飛ぶでしょう。そういうことであってはいけないと私は思います。 明らかにこれはアメリカ連邦政府の基本的な考え方にも反しているんです。米国連邦議会が規定した米軍に守らせるべき基準をなぜ日本が守らせないのかということが一番重要な問題です。そのことを是非、JEGSを所管する環境省、頑張っていただきたいと思います。 次に進みます。 オスプレイ環境レビューでは、米海兵隊は、固定翼及び回転翼機の滑走路及びヘリパッド周辺の事故可能性ゾーンを特定し、飛行場の運用に整合する開発を促進するための土地利用勧告を行っていると明記して、全ての固定翼の使用滑走路に必要とされる大きなクリアゾーンがこの普天間飛行場においては滑走路の両端から基地外に広がっていると指摘をしています。この「基地外まで伸びるクリアゾーンは、基地外にある居住区域や商業区域といった適合的でない地域も含んでいる」ということを認めています。 私が宜野湾市長であった二〇〇四年に、沖縄国際大学で普天間飛行場所属の海兵隊ヘリCH53が墜落する事故がありました。奇跡的に県民の人的被害は避けることができましたが、やはりこのような悲惨な事故現場を目の当たりにしながら、この事故を最後の警告だと捉えて、私たちは市としてこの普天間飛行場の撤去に向けて取り組んできた経過があります。 普天間飛行場は、現在、法的には飛行場ではありません。日本の航空法が適用されておらず、政府は航空法上の安全対策などを全く行っていません。米軍飛行場の滑走路にはクリアゾーンを確保しなきゃならないという米国連邦航空法も満たしていません。安全性が欠如した普天間で、またいつ航空機の墜落事故が起こらないとも限りません。これまでも二十年間放置されてきました。これからもまた十年以上掛かるでしょう。結果的に、それを固定化など許されないはずですけれども、今アメリカの中ではその固定化を米軍関係者で言う方々もいます。 オスプレイ環境レビューでは、「近年、普天間飛行場では、年間の運用回数が増加しており、航空機騒音にさらされている地域は、同等かあるいは広がっている傾向にある。」とも報告されています。 SACOから二十年、沖国大事故から十二年経て、オスプレイもまた二十四機配備されてますます危険は高まっています。安全性を欠く普天間をいつまでも放置している政府の責任は重いと言わざるを得ません。普天間の危険性除去には航空機の利用を差し止める以外ありません。 そこで質問です。 日米で合意した二〇〇〇年九月の環境原則に関する共同発表では、「日米両政府の共通の目的は、施設及び区域に隣接する地域住民」「の健康及び安全を確保すること」と明記しています。そして、「日米の関連法令のうちより厳しい基準を選択する」と言っているのに、普天間飛行場では危険なクリアゾーンが十数年も放置されているのはおかしいのではないですか。御答弁ください。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。 普天間基地について最も大切なことは、住宅地や学校に囲まれて市街地の真ん中にあるというこの飛行場の固定化を絶対に避けなければいけないということであろうと考えております。これが原点で、政府と地元の皆様との共通認識であると考えております。 その上で、普天間飛行場の危険性除去と米軍の抑止力の維持を考え合わせれば、辺野古への移設が唯一の解決策であるというのが政府の一貫した立場です。辺野古への移設により普天間飛行場は全面返還されることから、一日も早い返還に向けてこれを進めてまいりたいと考えております。 他方、防衛省としては、普天間飛行場が辺野古に移設されるまでの間においても、普天間飛行場の負担軽減のためにできることは全て行うという方針の下で取り組んでまいったところでございます。 具体的には、普天間飛行場が有する三つの機能のうち、空中給油機の運用機能については、二十六年八月、空中給油機、これはKC130でございますが、十五機全部の岩国飛行場への移駐を実現しました。また、緊急時における航空機受入れ機能も福岡県の築城基地、宮崎県新田原基地に移すことを決定しています。さらに、辺野古移設までの間、普天間に残るオスプレイについても、沖縄県外における訓練等を着実に進めるなどしております。 防衛省といたしましては、引き続き、普天間飛行場の危険性除去を一刻も早く実現させるとともに、沖縄の皆様に負担軽減を実感していただけるよう取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○伊波洋一君 皆さんの資料にもう一枚、アマコスト元駐日大使の去年六月二十三日のインタビューがあります。 その中で、アマコスト元大使は何と言っているかといいますと、「この二十年、普天間という二流の基地の問題が日米の大きな懸案となっていることに当惑を禁じ得ません。もし事故が起きたら日米同盟に壊滅的な影響を及ぼす。辺野古移設は今のスケジュールでも二〇二〇年代までかかるわけで、コストと便益を考えると見合わない。さらに沖縄における反対運動は広範で、選挙区から選ばれた国会議員と知事、名護市長の全員が反対している。これほど高い政治的コストに比べて、海兵隊基地の戦略的な価値はどれほどあるのでしょうか」と、こういう指摘があります。このように、アメリカ国内においてもこの辺野古移転については疑問視する声があります。 そういう中で、やはりこれを放置し続けるということについて、おかしいと思います。グアムへ沖縄の海兵隊、移転しますけど、グアムでは海兵隊が多過ぎるということが問題になって住民が反対した結果、移転する兵員は減らされました。 米国や日本政府は、なぜ沖縄にだけ負担を押し付けるのか。例えば、唯一の解決策と言いますが、この委員会に今月提供されたグアム移転協定の資料を見ましても、MAGTFという要するに空地任務部隊が、沖縄だけじゃなくてこれからグアムやハワイ、そしてオーストラリアまで分散されるということがきちんと書いてあるじゃないですか。それを、あえて辺野古しかないという言い方でずっとこのようなことを押し付け続ける。そして挙げ句の果てに、県民の反対はずっと続くわけですから、先ほどアマコスト元大使が言っているように、いつ事故が起きるかもしれないような状況を放置し続ける。この責任は極めて大きいと思うんです。 裁判の中でも飛行差止めが求められていますけれども、最高裁判例によって、これは政府の行為である、政府が解決をすべきであると、こういう危険性はですね。あえて裁判でこの差止めはできないんだということが言われています。 そういう中で、私たち国会や政府の責任こそが今問われているんです。ですから、法律で規定されている様々な課題をやはり練り合わせて、しっかり取り組む必要があると思います。 そこで質問です。 県民の民意も何度となく明確に示されているのに、あえてじゅうりんして新基地建設を強行するという日本政府は、主権の担い手である沖縄の県民の人権をどう思っているんでしょうか。辺野古の新基地建設を断念し、普天間飛行場の即時撤去が必要ではないのか、防衛大臣の所見を求めます。
○国務大臣(稲田朋美君) 最も大切なことは、原点は、一日も早く、今委員も御指摘になった普天間飛行場の危険性の除去を実現することであって、これは国も、また沖縄県も全く同じ思いだというふうに思います。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、辺野古への移設は、米軍の抑止力を維持しながら、同時に、原点である普天間の危険性の一刻も早い除去を図るための唯一の解決策であるということを先ほども述べたところでございます。 辺野古への移設により普天間は全面返還されることとなります。普天間の一日も早い全面返還を実現するために、政府一体となって、住民の生活、環境への影響に配慮しながら、辺野古への移設をしっかりと進めていきたいと考えております。
○伊波洋一君 終わります。
○委員長(宇都隆史君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会