外交防衛委員会 第5号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/11/22
会議録
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、河野義博君及び山本一太君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君及び足立敏之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に山田宏君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府国際平和協力本部事務局長宮島昭夫君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中西哲君 おはようございます。自民党の中西哲でございます。よろしくお願いします。 質問に入る前に、今朝六時の地震で私も参議院の宿舎で直下型地震が来たのかなという思いがいたしました。私の地元高知では、南海トラフ大震災の対策が一番の県政課題でございまして、テレビをずっと見ていたんですが、政府の対応も早いようで安心しております。引き続いて警戒態勢を持続してほしいと思っております。 それでは、質問に入ります。 アメリカで来年一月にはトランプ大統領が誕生いたします。選挙期間中から大変過激な発言をしておりまして、日本の駐留米軍の負担を全部日本に負担させる、そしてそれができないのなら在日米軍を撤退させるというような発言がございました。選挙終わってからは多少いろんな形、発言が修正されておりますが、トランプ次期大統領候補が発言した在日米軍関係費は幾らになっているのか、防衛省参考人にお伺いいたします。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 在日米軍に関係する全ての経費のうち平成二十八年度の防衛省の関係予算について申し上げますと、在日米軍駐留関連経費として約三千七百七十二億円、このほか、SACO関係経費あるいは米軍再編の関係経費というのがございまして、合計では五千五百六十六億円、これが防衛省の関係経費でございます。 それから、これらの防衛省関係予算のほかに、平成二十七年度の予算額あるいは試算になりますけれども、他省庁分の予算が約三百八十八億円、そして提供普通財産の借り上げ分の試算というのがございまして、これが千六百五十八億円ございます。 これを全て含めますと、総額としては七千六百十二億円になる、このように承知をいたしております。
○中西哲君 全体で約七千六百億円になるということで、報道でもこの数字は出ておるんですが、そのうち日本が幾ら負担しているのか、防衛省参考人にお伺いいたします。あっ、ごめんなさい、外務省ですね。
○政府参考人(小野啓一君) お答えいたします。 在日米軍の駐留に関連する経費の日米負担の割合につきましては、米軍の駐留に伴い必要となる経費の範囲の捉え方が日米で異なることや、どの時点での為替レートを用いて換算するかにも左右されることから一概に算定し得るものではございませんが、二〇〇四年版米国防省の報告書、共同防衛に対する同盟国の貢献に関する統計概要におきましては、二〇〇二年の数値として、米軍駐留経費に関する我が国の負担割合は七四・五%とされていると承知してございます。 いずれにつきましても、日米安保体制は日米いずれかのみが利益を享受するような枠組みではなく、したがって、米軍の駐留経費につきましても日米間で適切な分担が図られるべきものと考えております。
○中西哲君 私が見ていたテレビでも、二〇〇二年で約七四・五%、その後のコメントとして、それから後増えているんじゃないか、だから公表しないんじゃないかというようなコメントがありました。 それはさておいて、次に、トランプ次期大統領、これまでの言動、そしてまたヨーロッパにおいてはイギリスのEU離脱、そしてアジアでは中国の南シナ海や東シナ海での活動、また北朝鮮の核実験、ミサイル発射など、日本を取り巻く国際情勢は大変厳しい状況となっていると認識しております。 こういう状況の中で、日本の防衛計画は十年に一度見直されており、現在は平成二十六年以降十年間の通称二五大綱が実施されております。この大綱は、日本を取り巻く国際情勢、変化すれば見直すことがあるのかどうか、防衛大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 防衛大綱は、各自衛隊の具体的な体制や主要装備品の整備目標の水準といった防衛力の基本的な指針を示すものです。平成二十五年の大綱においては、各種防衛装備品等の整備、維持、運用、さらには部隊等の練度の維持、向上は一朝一夕に達成できるものではなく、防衛力の実効的な整備には長い年月を要すること、人事教育や防衛生産・技術基盤のような政策分野は、中長期的な見地から施策を継続的に推進し、その実効性を高めていくことが必要であることといった観点から、安定的な防衛力整備等を計画的に行っていくため、大綱に定める防衛力の在り方についておおむね十年程度の期間を念頭に置いております。 大綱の見直しについては、国家安全保障会議において定期的に体系的な評価を行うとともに、統合運用を踏まえた能力評価に基づく検証を実施することとし、これら評価、検証の中で、情勢に重要な変更が見込まれる場合には、その時点における安全保障環境等を勘案して検討を行い、所要の修正を行うことといたしております。
○中西哲君 ありがとうございました。 続きまして、駆け付け警護についてお聞きいたしますが、その前に、自衛隊が海外へ派遣されるようになったのが平成四年、一九九二年、カンボジアのPKOが最初だったんですが、私、この四年後に、フランス外人部隊に志願している日本人の若者、当時、下士官でこのカンボジアに外人部隊の歩兵部隊の部隊員として派遣された人の本を読んだのがちょうど二十年前でございます。 このときの本で驚いて、また再度今読み返してみたんですが、当時のカンボジア、政府軍がいて、山間部にポル・ポト派が逃げ込んでいると、こういう状況なんだけど、自分の目の前にいる政府軍の制服を着た兵士が、拳銃とか地雷とかこれ要らないかとか頻繁に売りに来ると。これは本当に政府軍の兵士なんだろうか、それともポル・ポト軍なのか全く見分けが付かない、油断ができない状況であったと。 そういう状況の中で自衛隊の施設部隊、一応当時の六四式小銃と拳銃は持っていったんですが、何とその武器をコンテナにしまって鍵を掛けて、そしてその鍵をまた別のところに保管している、全く無防備で二か月間、道路の整備に携わったと。 この「わが青春の外人部隊」を書いた著者がこういうことを書いております。あるとき、自衛隊員と雑談していた、そのときに、彼らが自分が持っているナイフを見て、そのナイフをもし騒乱状態になったら貸してもらえませんか、我々は、戦闘になると攻撃されるというよりも、戦闘状態になったときに、巻き込まれたときに無防備で何にもできないのが悔しいという話がありました。もっとも、その二か月後には小銃、そしてまた防弾チョッキも着るようになったんですがね。その後も、イラク特措法でイラクに派遣された部隊長のお話も聞いたことがございます。非常に現地は混乱していて、国会では安全だ安全だという議論をしているんですが、非常に不安があったというお話を聞いております。 そして、その後、自分たちが守れるという状況になり、そしてまた今度駆け付け警護が決定されたわけですが、私も以前から、邦人救出の要請があったときに自衛隊が別の法整備の不備を現場の自衛隊員の機転で実施したことがあったと聞いておりますが、駆け付け警護を付与した背景について稲田大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が御指摘になったように、過去にも、自衛隊が東ティモールやザイールに派遣されていたときに、不測の事態に直面した邦人から保護を要請されるということがありました。その際、自衛隊は、そのための訓練を十分に受けておらず、法的な任務や権限が限定されていた、すなわち今回の駆け付け警護のようなそういったぴったりとした条文がない中でも、できる範囲で現場に駆け付け、邦人を安全な場所まで輸送するなど、邦人保護のため全力を尽くしてきたところです。 実際の現場においては、自衛隊が近くにいて助ける能力があるにもかかわらず何もしない、すなわち見捨てるというわけにはいきません。しかし、これまでは緊急の要請に応じて活動関係者の保護を行うための明確な法制度がなかったため、そのしわ寄せは結果として現場の自衛隊員に押し付けられてきたのですが、こういったことは本来はあってはならないことだと思います。 自衛隊が実際に駆け付け警護を行うケースは限定的なものとなりますが、自衛隊の近くで不測の事態に直面した関係者から助けを求められる可能性も皆無ではありません。そのようなときに、人道的見地から、安全を確保しつつ、能力の範囲で対応できるよう、任務と必要な権限を付与しておく必要があるというふうに考えております。
○中西哲君 ありがとうございました。能力の範囲でという言葉もございました。 一部報道機関による世論調査では、駆け付け警護に反対が上回っております。十分にまだ内容が伝わっていないのかなという印象を持っております。 そして、この任務によって外国の軍隊を救援に行くかのような報道もあります。軍隊なら一般市民と違って装備もあって、また訓練を受けているわけですから、なかなかそういう想定はできないのではないかと思うのですが、大臣、この点について御説明をお願いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 実際、今委員御指摘になりましたように、報道等では、典型的な駆け付け警護の例として外国の軍隊を助けに行くというような例が挙げられている場合がありますが、今、南スーダンに行っております自衛隊の部隊は施設部隊、すなわち道路を整備したり施設を整備したりする部隊でありますので、そういった部隊が外国の軍隊を助けに行く、すなわち、南スーダン政府の治安部隊やまた国連の歩兵部隊を差しおいて行くというようなことは想定されないのではないかというふうに考えております。 駆け付け警護の対象者は、国連PKO等の活動に従事する者又はこれらの活動を支援する者と規定しており、法的には他国軍隊の要員も排除はしておりません。しかしながら、現実的には、他国軍隊の要員については、文民である国連やNGOの関係者とは異なり、自分の身は自分で守る能力を有しており、自国部隊の安全確保を他国の部隊に要請するようなことは基本的にはないと考えております。また、仮にそのようなことがあったとしても、一義的には現地の治安部隊やUNMISSの歩兵部隊が対応するものです。このため、他国部隊の要員を駆け付け警護することは想定されないものと考えております。 他方、他国軍隊の要員であっても、そもそも武器を携行していない場合であったり、不意に何らかの事案に遭遇して負傷する等により自分の力だけで安全を確保できないような、そんな状況に陥ってしまうような場合も皆無とは言い切れません。そのような場合には、人道的見地から駆け付け警護を行うこともあり得ると考えます。
○中西哲君 ありがとうございます。 自衛隊に救援要請があった場合に断ることができないのではないかという心配の報道もあるんですが、先ほど人道上という話も出たんですが、人道上助けたいという思いがあったとしても、自衛隊の能力を超えているような場合にはこれは断らざるを得ない場面もあるのではないかと思うのですが、防衛大臣の見解をお聞きいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 繰り返しになりますが、駆け付け警護は、緊急の要請を受けて、人道的見地から、今、南スーダンに派遣している施設隊が自らの安全を確保しつつ、対応できる範囲で行うものであります。 南スーダンにおける治安の維持については、原則として南スーダン警察と南スーダン政府軍が責任を有しており、これをUNMISSの歩兵部隊が補完しております。我が国が派遣しているのはあくまでも施設活動を行う部隊であって、治安維持は任務ではなく、治安維持のために必要な能力も有しておりません。このような施設部隊の能力については、UNMISSの司令部においても認識が共有されております。また、自衛隊が実施できるいわゆる駆け付け警護の内容について改めてUNMISSに説明をしており、UNMISS代表から施設部隊は能力が限定的であることは十分理解しているとの回答も得ているところでございます。 その上で、自衛隊部隊の近傍でNGO等の活動関係者が襲われ、ほかに速やかに対応できる現地治安当局や国連部隊が存在しないといった極めて限定的な場面で緊急の要請を受け、その人道性及び緊急性に鑑み、応急的、一時的な措置としてその能力の範囲内で実施するのが駆け付け警護でありますので、今委員御指摘になったように、自衛隊の対応可能な範囲を超える場合には対応できないことから、断ることができると考えております。
○中西哲君 次に、現地情勢とPKO参加五原則について防衛大臣にお聞きいたします。 現地の情勢については必ずしも楽観できない状況にあるということです。自衛隊が活動しているジュバについては比較的落ち着いているようですが、南スーダン全土という面では厳しい面があるとの稲田大臣の発言も報道されております。 最近の国会やテレビの議論を聞いておりますと、現地の治安情勢が厳しいという実態面の議論とPKO参加五原則を満たしているのかどうかという法的な議論を混同している向きがありますが、両者は区別して議論しなければなりませんが、PKO参加五原則が崩れるようなことに仮になれば自衛隊は撤収することになるのか、あるいはPKO参加五原則が維持されていたとしても自衛隊が安全に活動できないのであれば撤収することになるのか、この点について防衛大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 自衛隊のPKO派遣、そして活動を継続するに当たっては、二つの判断要素があります。 一つは、PKO五原則を満たしているかという法的な判断、これは日本の憲法に抵触をしないかという観点から見なければなりません。しかし、PKO参加五原則を満たしているだけで十分というわけではなく、もう一つ、要員の安全を確保した上で意義ある活動を行えるかという実態面の判断も必要であり、この二つは分けて考える必要があると思います。 現在、委員御指摘のように、南スーダンの治安状況は極めて悪く、多くの市民が殺傷される事態が度々北部の、それから南部のところでは生じておりますけれども、武力紛争の当事者、すなわち紛争当事者となり得る国家に準ずる組織は存在しておらず、PKO法上の武力紛争が発生したとは考えておりません。 他方、もう一つの判断要素である実態面については、自衛隊は現在も、厳しい情勢の下ではありますが、専門的な教育訓練を受けたプロとして、安全を確保しながら道路整備や避難民向けの施設構築を行うなど、意義ある活動を行っております。そして、ジュバ及びそのジュバ近郊では比較的安定した状況にあると考えております。危険の伴うことではありますが、自衛隊にしかできない責務をしっかりと果たすことができております。 このような自衛隊の活動は南スーダン政府から高い評価を受けております。例えば、キール大統領及び政府内で反主流派を代表するタバン・デン第一副大統領からも、自衛隊のこれまでの貢献に対して謝意が示されております。また、国連を始め国際社会からも高い評価を受けております。 PKO参加五原則が満たされなくなる、すなわち南スーダンで紛争当事者が新たに現れ出るというようなことがあった場合は、当然、憲法との関係で自衛隊を撤収させなければならないと思います。 一方、PKO参加五原則が満たされている場合であっても、自衛隊要員が安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難であるという判断をする場合には、撤収をちゅうちょすることはありません。この点は、今般の実施計画において初めて明記したところでございます。
○中西哲君 法律上の要件が満たされていたとしても、自衛隊が安全に有意義な活動ができなくなるのであれば撤退をちゅうちょしないということでありました。隊員の安全の確保は極めて重要なことであり、防衛大臣におかれましては、今後ともしっかりと現地情勢を注視していただきたいと思います。 続きまして、現地の情勢に関連して、先週、南スーダンがカオスに陥っているという極めて厳しい見通しを示した国連事務総長報告が出されたと聞いております。これについて防衛大臣の御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 南スーダンにおいては現在も地方を中心に武力衝突や一般市民の殺傷行為が度々生じており、我が国としても南スーダンの治安情勢は極めて厳しい状況だと認識をしております。自衛隊が展開している首都ジュバについても、七月に大規模な武力衝突が発生し、今後の状況は楽観できず、引き続き緊張感を持って注視する必要があると考えておりますが、現在は比較的落ち着いている状況であります。 このような情勢認識について、私や柴山総理補佐官は、UNMISSのロイ代表と会談し、同代表の認識が我が国の情勢認識と基本的に異なることはないと確認をいたしております。先般国連が公表した報告書の治安情勢の部分の内容も、同様に、我が国と基本的に異なるものではないと認識をしております。 他方、今御指摘になったように、報告書の末尾に、事務総長の所見として潘基文事務総長の意見が記述されておりますが、その内容は報告書全体の治安情勢の評価と一致しない部分があり、その趣旨、真意を国連側に照会をしたところであります。国連側から、当該部分の表現は、安保理が行動を取らなければ状況が深刻になるという趣旨であり、現在の南スーダンの状況がカオスであるという趣旨ではない旨、及び治安情勢の悪化が起きているのはジュバ以外、特に西部及び北部であり、ジュバは比較的安定している、ただし、引き続き情勢を注視する必要がある旨の回答を得ているところであります。 これに加えて、他の安保理理事国や要員派遣国にも直接確認をしておりますが、いずれも我が国とおおむね同様の認識を有していると承知をしております。 政府といたしましては、今後とも、現地情勢について緊張感を持って注視してまいります。その上で、南スーダンにおいて、自衛隊の安全を確保し、意義ある活動が困難であると判断する場合には、先ほど申し上げたとおり、撤収をちゅうちょすることはなく、この点は今般の実施計画において初めて明記をしているところでございます。
○中西哲君 ありがとうございました。 次に、向こうに現地部隊が今日着いたという報道も今朝見ましたが、駆け付け警護の命令が出たときに、今、部隊の行動基準というのは、これとこれとこれをやっていいと、いわゆるポジティブリストで規定されております。しかし、現場では、非常に何が起きるやら分からぬ、予測不能な状況が出るであろうと推測されております。したがって、ポジティブリストで行動を制限、制約されても、想定外の事態が起きたときに対処できないおそれがあるのではないかという思いがしております。 ドイツでは、軍の行動の基本はポジティブリストでございますが、作戦行動についてはネガティブリストで規定されていると聞いております。海外派遣された自衛隊員の安全を図るためには、海外に派遣する際には行動基準を先進国並みにすべきではないかと思っておりますが、防衛大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 部隊の行動基準については、法令等の範囲内で部隊等が取り得る具体的な対処行動の限度を示すものであり、我が国の手のうちに関わることから、事柄の性質上、その内容についてお答えをすることは差し控えさせていただいております。 その上で、任務を遂行する現場部隊が法令に従い適切かつ十分な対応ができるよう、必要な規則類について整備充実を不断に行っていくことは重要だと考えております。南スーダンに派遣される部隊に対しても、必要な規則類の整備や教育に加え、武器の使用を含む一連の状況下における訓練を十分に行っており、部隊が迷いなく活動できる態勢が整っていると考えております。
○中西哲君 ありがとうございました。 この自衛隊の隊員の諸君が命懸けで行動をしているというのが、今年、「国のために死ねるか」という本が出たんです。海上自衛隊の特殊部隊をつくったうちの一人であります伊藤祐靖さんですかね、この方が、初めて能登沖で北朝鮮の不審船に対して野呂田防衛庁長官が海上警備行動を発令したと、そして、その不審船が止まったために、護衛艦「みょうこう」の航海長であったこの伊藤さんが中心になって、相手の船に乗り移って検査をする立入検査、これを隊員を選別したんですが、彼らは初めてのことで非常に戸惑った様子、しかし、国のために行動するという思いで吹っ切れて、きっちりとした、不平も言わずに隊員が船を出ようとした場面が描かれております。 私自身も、私は高知県の宿毛市なんですが、そこにソマリアで海賊対策をやってきた後の護衛艦が入ったことがありまして、私、高知県議会で防衛議員連盟をつくって会長を長くやっていたもので、地元の方が歓迎会の席である若い自衛官を連れてきて、この人にあなたの思いを伝えろと。護衛艦の哨戒ヘリのパイロットでございました。そのとき警備司令とか艦長もいたんですが、そういう人たちは政治的な発言いたしません。でも、このパイロットは、三十そこそこだと思うんですが、私に対してこう言いました。私は海賊船かどうか見極めるためにヘリで飛ぶ、いつ攻撃を受けるか分からぬ、しかし、いつ何があってもいいという思いで活動している、もし何かあったときに自分たちの行動が報われる法整備をしてほしいという話を聞かされました。これは三、四年前の話でございます。 非常に彼らは真摯な思いで命懸けの活動をしております。そういう自衛隊員が悔いのないような活動ができるような法整備をお願いいたします。この項を終わります。 次に、APECについて外務大臣にお聞きいたします。 トランプ次期大統領の発言で各国困惑していると思うんですが、そういう中で、とりわけアジア諸国は日本に対する期待感も高くなっていると思うんですが、この間APECの会議で世界各国がどういう思いで日本に対する話をされたのか、岸田外務大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 今年のAPEC閣僚会議ですが、十一月の十七日、十八日、ペルーのリマで開催されました。 今回の会議は、世界経済において様々な下方リスクが存在し、そして自由貿易に対する懐疑的な見方が広がっている中での会議となりました。また、APECには全てのTPP参加国が加盟をしています。そうした会議ですので、自由貿易推進の重要性を訴える非常に重要な機会にもなったと考えています。 その中で、私の方からはこの会議の中で、APECは今こそ自由貿易への強いコミットメントを示すべきであること、また各エコノミーがあらゆる手段を用いて下方リスクに対処すべきこと、また、その上で自由貿易の利益を多くの人が享受できる包摂的な経済の実現に向けた意思を示す必要があること、こうした発言を行いました。 併せて、自由貿易推進の流れ、確固たるものにするべく、TPPの参加国が早期承認に向けて努力する、こうしたことの重要性についても強調いたしました。日本での取組、衆議院を通過し、参議院において審議が進められていること、こういった取組についても紹介をし、各国の国内手続の進展を促した次第であります。 そして、この会議におきまして私の発言順位は一番目でありました。私が先頭を切って発言をしたものですから、その後、他国の閣僚からもこうした議論に呼応する意見が多く出されたと受け止めております。そして、採択された閣僚声明の中で、開かれた経済の重要性、そして保護主義への対抗、こういったものが言及されています。 こうしたこの会議の全体を振り返りますときに、反保護主義の議論をリードすることができた会議であったと感じております。
○中西哲君 ありがとうございました。 私も参議院のTPPの特命委員会でいろんな議論を聞いております。是非我々としてはこの国会でTPPを決議したいと思っておりますし、また、トランプ大統領は来年の一月に向けてどういうスタッフを抱えるか分かりませんけれども、日米同盟をきっちりとした強固なものにすることが日本の安全につながると同時に、私はアジアの安定につながると思っております。 今後とも、トランプ、アメリカとのきずなを強めていただくよう要請いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。 今朝ほど、先ほど自民党の委員からもお話がありましたが、福島県沖で地震がありました。心からお見舞い申し上げるとともに、被害が広がらないことを祈っております。福島の二Fでは燃料プールの電源が停止したということで少し冷やっとしましたが、それも回復したということで、是非、本当に、先ほど申し上げましたように、被害が広がらないことを祈っております。 今日はいろいろ外交案件、たくさんございますので、早速行きたいと思いますが、まずは、前回も前々回もこの外交防衛委員会で私、核兵器の禁止条約に係る決議に対して岸田外務大臣とやり取りをさせていただきました。いろんな事情はよく理解をするけれども、できればこの核兵器禁止条約、来年から会議をスタートしようということで、世界の百二十か国以上の国が参加をして賛成に回った会ですので、広島、長崎を経験した日本としては、まあ賛成はアメリカとの関係でしにくいけど、アメリカの理解をいただいて何とか反対には回らないでほしいと、まあ棄権等々も含めて熟慮していただきたいということを申し上げました。 岸田外務大臣も慎重に検討するというお話をいただいておりましたが、残念ながら、十月の二十八日、国連の第一委員会における採決で日本政府は反対に回られました。大変遺憾でありますし、残念だと思います。内外からも批判の声が上がっておりますし、特に被団協、被爆者の皆さんからは失望の声が上がっています。そのことに対しては、日本政府の判断ですから、もうこれ以上、残念だとしか言いようがないわけですけれども。 一方で、岸田大臣は、現段階では交渉に積極的に参加をし、主張すべきことはしっかりと主張していきたいと、反対をしながらも会議には参加をするということを表明いただいております。現段階ではという留保が付いているのが若干気になるんですけれども。このことについて、参加をするということについては今も変わらないのか、国会の場でもしよければ言明をしていただきだいと思いますし、反対をした理由についてはもうあちこちで言われているので、時間がありませんのでお答えいただかなくても結構ですから、まずこの会議に参加を来年される意向かどうかだけお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、結論から申し上げますと、この核兵器禁止条約の交渉の議論が始まったならば、我が国は核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場から主張すべきことは主張するべきであると私は思っております。現時点でと申しましたのは、要は、この会議あるいは参加の詳細がまだ明らかになっておりません。それを確認した上で、政府全体としてしかるべき手続を踏んで決定をしなければならないと思っておりますので現時点でと申し上げておりますが、私自身は今申し上げました考えに基づいて議論には参加するべきであると思っております。 そして、決議に対する態度、そして御指摘の議論への参加等、我が国の核軍縮・不拡散の議論における態度は一貫しているということも是非強調しておきたいと思います。核兵器の非人道性に対する正確な認識と、そして厳しい安全保障に関する冷静な認識、この二つの認識に基づいて、核兵器国と非核兵器国の協力の下に現実的そして実践的な取組を続けていく、この方針は変わっていない、この方針に基づいて具体的な判断をした結果であるということも申し添えておきたいと思います。
○福山哲郎君 もう一点、十一月の十五日、先ほど自民党の委員の先生と防衛大臣のお話がありましたように、南スーダンの自衛隊に駆け付け警護を新たに新任務として付与されました。このことに対しても、私は、現地の情勢からいっても、自衛隊員の安全確保の面からいっても、非常に遺憾であり残念だということで、核兵器の禁止条約、さらにはこの駆け付け警護、非常に残念な二つの意思決定をされたということだけは申し上げておきたいと思います。 トランプ次期大統領と安倍総理の会談についてお伺いしたいと思います。 まず、外務大臣並びに外務省、政府委員でも結構ですが、これまで、日米間で就任前の大統領と日本の総理が若しくは政府高官が、就任前に、いわゆる大統領選挙が終わってから就任までの間に会談をしたということは過去にはあったのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 現在把握している限りにおいては、承知しておりません。
○福山哲郎君 報道等だと異例というふうに出ているのでちょっと事実関係を確認したかったんですが、今まで一度もないと。それは、よく言われるように、今はアメリカの大統領はオバマ大統領ですから失礼に当たるということもありますし、つい先日の会談は、まだアメリカの陣容がどういう陣容で構成されるのかも分からない状況だったので、一度もないという状況だということだけは確認をさせていただきました。 この会談前に電話会談がありましたけれども、この電話会談で安倍総理が、これは私が確認したわけではなく報道に出ていたんですが、電話会談で安倍総理がトランプ次期大統領に、十七日にあなたが全米のどこにいてもそこへ行くと持ちかけたというふうに出ているんですが、これは事実かどうかお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 電話会談のやり取り、詳細については控えるのが外交上常識かとは思いますが、御指摘の点について申し上げるならば、安倍総理の方から早期にお会いしたいという発言を行い、トランプ次期大統領から是非お会いしたいという発言があり、そしてその上で、安倍総理がAPEC前にニューヨークへ立ち寄るので、その際に会ったらどうかという話になったと承知をしております。
○福山哲郎君 外務大臣、正直な御答弁で、そういう流れの中で、十七日しかないからどこでも行くと言ったのは、まあ、あらかた事実なんだろうなというふうに思います。 その状況の中で、今日は萩生田官房副長官にお忙しい中御出席をいただきました。副長官は、会談の後のテレビ番組に出られまして、自由貿易の重要性はきちんと話したと思う、日本がTPPの批准を目指したプロセスなどもきっと話したと思う、日本の国益のみならず米国の国益につながることだときっと話したと思うと番組で述べられておられますが、副長官、これは何を根拠にこの発言をされたのでしょうか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 御指摘の点は、テレビ出演の際に司会者の方から、当日、安倍総理が現地でぶら下がりの会見の中で、私の基本的な考え方については話をさせていただいた、様々な課題について話をしたという、こういうコメントを受けてどう思われますか、このことの中にはTPPの話題は入っていると思われますかという質問があったものですから、私は、総理が話合いの内容を公にしないと、こう言っているのに私が推測を加えるのはいささか僣越なんですけれどという前置きをした上で、私の考え方として、今先生が御指摘になられたような答弁をさせていただきました。 その根拠はと言われれば、重要案件については私は話したという総理のそのコメントを受けて、ならば、このことについてはきっと触れたんだろうという私の思いを述べたところでございます。
○福山哲郎君 副長官、失礼ながら、重要案件ではなくて基本的な考え方です、総理の言われているのは。 それで、これ、推測で話されたと言われますが、政府高官です。それも会談の直後です。これ、話したと思うとか、プロセスなどもきっと話した、批准目指したプロセスと。 これ、思うという推測で話されているんですが、実は、副長官は公電を読める立場にあります。つまり、事実に基づいてこのことを言われた可能性もあります。この表現では余りにも分からない。もしこういったことを事実や公電に基づいて話しておられないんだとしたら、逆に言うと、推測で話すことも実は政府高官としては、発言としては不適切なのではないかと私は考えます。承知していないとかまだ私は報告を聞いていないと言えばいいものを、具体的に、TPPの批准を目指したプロセス、日本の国益のみならず米国の国益につながることだときっと話したと思うとかなり具体的に言われておられます。 このことについては、今の御答弁で私は少し納得ができないので、副長官は公電を読める立場です、根拠、事実に基づいてこの発言をされたのかどうか、お答えください。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 政府部内の情報共有の在り方については、事柄の性質上、お答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、私は、特段、公電を詳細に読んで番組に臨んだわけではありません。 ただ、国民の皆さんが今回の会談について大変注目をしている中で、喫緊の課題であるTPP、これAPECの場でも当然お話をするわけですから、そのことが会談の中に全く含まれていないのかと聞かれれば、私の感想として、それはきちんとお話をしたと思うという、私の責任においてそのような発言をさせていただきました。
○福山哲郎君 萩生田副長官が一議員で与党にいらっしゃるなら、私は今の発言は理解をします。しかし、官邸にいて内閣官房副長官をやられている方が自分の責任で発言をしたと言ったって、その発言、どうやって責任持てるんですか。それが事実かどうか、誰が証明できるんですか。 じゃ、萩生田副長官、お伺いします。 TPPについては安倍総理は言及をされたと思うと言われました。じゃ、パリ協定の、アメリカは反対だとずっと言われていた、自分は反対だと言われていたトランプ次期大統領で、ちょうどまさにパリ協定の議論やっている最中でした。パリ協定については、安倍総理はこの会談で何か言及されたんでしょうか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) そのような事実は承知をしておりません。
○福山哲郎君 事実は承知していないということは、それは、事実としてそのことの発言はなかったということを副長官は理解をしているということですか、それとも推測でお話をされたということですか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) そこだけ切り取られると非常に話が分かりづらくなるんですが、総理の記者会見の発言の中にTPPのことは含まれているのかと司会者に聞かれたので、私の感想として含まれていると思いますということを申し上げたので、パリ協定のことは全く聞かれておりませんし、また事実確認もしておりませんから、現段階では承知をしておりません。
○福山哲郎君 じゃ、我が国の非常に国益に資する米軍の駐留経費の負担要求をずっと大統領選挙の最中にトランプ次期大統領がされていた件については、安倍総理からは会談で言及がありましたか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 具体的にそのようなやり取りは承知をしておりません。
○福山哲郎君 それは、萩生田副長官が承知をしていないということですね。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) そのとおりです。
○福山哲郎君 外務大臣、いかがですか。 外務大臣は当然、こういった国益に資する外交交渉、いかに次期大統領で今は大統領ではないといっても、もうすぐ首脳会談、首脳同士になられる方の会談ですから、外務大臣は当然御承知のはずです。米軍の駐留経費の負担増要求をされていることについての言及はこの会談の中であったのかどうか、外務大臣、お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) トランプ次期大統領はまだ就任前であります。そして、今回の安倍総理とトランプ次期大統領の会談、これは非公式な会議であります。そして、先ほど委員も少し触れておられましたが、今現時点ではアメリカのオバマ現政権が任期の中にあり、機能しているわけであります。 そういった中でありますので、これは、この会談の中で具体的に何に触れてどういったやり取りをしたことは控えようということについてトランプ次期大統領と安倍総理の中で一致をしております。そういったことから、具体的に何に触れ、どんなやり取りをしたということについては控えるべきであると私も考え、同様の質問に対しましては、具体的なものは控えさせていただいております。
○福山哲郎君 いや、今の外務大臣の答弁は、私は、外務大臣がそのことを、会話の中で、会談の中でされたかされないかは別にして、承知をしておられても、今の答弁は私は適切だと思います。 しかし、副長官は具体的に言われたんですよ。自由貿易の重要性はきちんと話した、TPPの批准を目指したプロセスなどもきっと話した、日本の国益のみならず米国の国益につながることだときっと話したと思うと。総理は正式なコメントでは基本的な考え方を述べた、それから会見で言われたとおっしゃったけど、それはTPPについては言及したと言われただけで、中身の詳細については総理も言われていない。外務大臣が今言われたことは、僕はお立場上そのとおりだと思います。なかなか言えないことだと思います。 それを会談のその日の晩に政府高官である副長官がテレビに出て、こういったことを、推測とか推察とはいいながら、発言をされることはいささか不適切ではないかと思いますが、外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 萩生田副長官のこの発言については、ただいま御自身から説明をされておられました。この発言の背景等については私は十分承知しておりませんので、ただいまの説明によって私自身は納得をしたところであります。
○福山哲郎君 背景なんかありませんよ、そもそも。 もう一つ確認します、外務大臣。 この会談後に、先ほど、お互いが発言したことは外へ出さないでおこうと言われたので、お互い確認したので発言はしなかったというふうに言われていますが、元々はこの会談後に声明の発表を予定していたけれどもそこは見送ったという報道がありますが、それは真実かどうか、事実かどうかお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 私の知る限り、そういった事実はないと思います。
○福山哲郎君 副長官、いかがですか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) そのような事実は承知しておりません。
○福山哲郎君 ということは、報道が若干先走っているということだと思います。 しかし、先ほど副長官が言われたように、TPPの問題についてきちっと話をされたにもかかわらず、先ほどから報道が出ておりますが、トランプ大統領は就任の初日にTPPから離脱の通知を出すつもりだということをビデオ演説で二十一日、明らかにされています。 これはやっぱり非常に、TPPに賛成か反対かは別ですが、我が国が、与党・政府が懸命に、強行採決をしてまでTPPの批准に向けて、承認に向けて動いている最中、そして、先ほど言われたように、歴史的に言えば就任前のアメリカの大統領と会談をするなどというのは初めてのことで、そこに総理が行って、残念ながら副長官がTPPのことに言及したと言っちゃっているので、その直後に、トランプ大統領が就任初日にはTPPから離脱をするということをもうすぐに発表されたと。私は、いささか我が国の国会議員として残念に思います。 非常に、正直言って、我が国の総理が行っているにもかかわらず、少し本当に、これはもう与野党関係なくだと思いますが、それはないだろうと私は思いますが、外務大臣はこの報道を御存じかどうかよく分かりませんが、就任初日にTPP離脱を発表されたということを聞かれて、外務大臣、どのようにお答えになられますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の点、報道で承知をしております。トランプ次期大統領につきましては、今日までも様々な場で様々な発言を積み重ねてこられました。ただ、今の時点で、次期政権、閣僚等の指名も今行われているところでありますし、現時点におきまして、次期政権の具体的な政策について予断を持って申し上げるのは控えなければならないと考えています。 そして、今現在、米国においてはオバマ現政権が任期の中にあり、そして政権を担っています。そして、そのオバマ大統領も出席した先日のTPP首脳会議におきまして、米国を含む各国がこのTPPの戦略的、経済的な重要性を確認し、そして米国を含む各国が国内手続を進めていくことを確認した次第であります。 我が国としましては、引き続き、我が国の国内手続を進め、こうした国際的な機運を盛り上げていくべく努力をしていかなければならないと思います。そしてその上で、次期政権ともこのTPPの重要性については、しっかりと認識を共有するべく議論をしていかなければならないと考えます。
○福山哲郎君 外務大臣の言われた、オバマ大統領がまだ大統領だということ、それから、トランプ政権の陣容がまだ分からないので、トランプ大統領の下でのアメリカの政策がどのように行くのか予断を持って語れないこと、そのことは重々承知の上で、総理は、日米関係始まって以来、今の時期に会談に行って、副長官が言われたように、TPPのことについてお話をしてきたんだと思います。まさに大臣が言われたとおりです。そこを押して行かれたんだと思います。 私は先ほどから、行ったことに対して、会談をしたことの是非については何も申し上げていません。しかし、事実としてそれを行かれて、副長官言われたように、TPPについて言及されたにもかかわらず、就任初日に離脱をするとトランプ次期大統領がすぐにこれを表明されたと。予断を持てないけれども、次期大統領としては非常にはっきりとした言明をすぐにされたということについては、私は非常に残念だったというふうに思います。 日ロの首脳会談についてお伺いします。 新聞報道もありますが、日ロの首脳会談で、プーチン大統領は北方四島での日ロの共同経済活動について日ロの首脳会談で話し合ったと会見で明らかにされました。そして、この会見の中でプーチン大統領は、北方四島はロシアの主権下にあるということもはっきり言われました。 ところが、日ロの首脳会談の我が政府の公式な報告の文書によると、プーチン大統領からのこの申出については言及がございません。それは各国共々のそれぞれの外交の事情がおありだと思いますが、報道にある北方領土における共同経済活動についてプーチン大統領から言及があったのかなかったのか、その事実関係を外務大臣、お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 日本政府としましては、今日までも北方領土問題、平和条約交渉等につきまして具体的なやり取りを明らかにすることは一貫して控えさせていただいております。 今、交渉は行われています。交渉の中身、具体的なもの、これを明らかにすることは今後の交渉にも影響が生ずるものであると思います。よって、日本政府としましては、交渉のやり取りについて、何が取り上げられた等も含めて控えなければならないと思っていますし、この方針は今までも一貫しておりますし、これからも貫き通さなければならないと思います。 報道で様々な発言も報じられていますが、今大事な交渉の最中であるからして、この方針は今後も貫いていきたいと考えます。
○福山哲郎君 いや、これは報道だけではないんです。プーチン大統領が会見をされて、御本人が話し合ったと言われたので確認をさせていただいているんです。私、これは新聞だけを読んで言っているわけではなくて、プーチン大統領が会見をされている事実について、事実があったのかどうかと。先方が、相手国が言っているわけですが、そのことの事実について認められるか認められないかということをお伺いしています。
○国務大臣(岸田文雄君) そういった御指摘に対しまして、我が国としては先ほど申し上げました方針を一貫して貫いております。よって、御質問についてお答えするのは控えさせていただきます。
○福山哲郎君 しかし、日ロ首脳会談の政府側の発表によると、プーチン大統領から、両国間の活発な政治対話、要人往来について前向きな指摘があり、また、安倍総理が提案した八項目の協力プランは日ロ関係を前進させる上で良いものであるとして、その具体化に言及、また、人的交流も更に伸ばしていきたい旨述べたとプーチン大統領の発言の概要出ていますよ。これ、政府の発表ですよ。この中になぜプーチン大統領が会見で言われている北方四島での日ロの共同経済活動については言及が、じゃ、なかったんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げました北方領土問題、平和条約交渉問題についての発言について、政府としましては交渉中であるからして控えさせていただいております。その核心部分について控えるということについては方針は一貫していると思っています。
○福山哲郎君 しかし、経済分野における八項目の協力プランについては中身全部発表しているじゃないですか。交渉中じゃないんですか。 そのことについては事実を言えないというんだったら、まあプーチン大統領が言われているので、そのことはそのことでロシア側の発言ということにしておきますが、しかしながら、四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結するというのは、我が国の基本的な交渉の立場のはずです。この北方四島での日ロの共同経済活動というのは、ある意味でいうと日本の法的な立場を侵害する可能性があります。 私は、事実かどうか外務大臣が認めていただけないので、答弁もいただけないと考えながらお伺いしますが、こういう報道にあるプーチン大統領の発言については、日本の今の交渉の立場とは相入れないということはお認めいただけますか。
○国務大臣(岸田文雄君) プーチン大統領の発言に対しての我が国の態度は先ほど申し上げたとおりであります。その上で、一般論として申し上げるならば、共同経済活動については我が国の法的立場を害さないということが大前提であるということ、これは従来から申し上げております。
○福山哲郎君 経済分野における八項目の協力プランの中の、極東の産業振興・輸出基地化という分野があります。この中には北方四島は含まれないという認識でよろしいですね。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の八項目の協力プランにある極東の産業振興・輸出基地化の中に北方領土が含まれるのかという御質問でありますが、これにつきましては、この中に含まれるのは、ロシア極東地域における農林水産業、港湾、空港整備、医療等につき個別プロジェクトの具体化を推進すること、これらを想定しておりまして、北方領土を対象としたプロジェクトは含まれておりません。
○委員長(宇都隆史君) 時間ですので、おまとめください。
○福山哲郎君 はい、終わります。 北方領土は含まれていないということで、このプーチン大統領の言及されたものは日本の八項目とは別だという認識を確認させていただきました。 外交問題、いろいろ今動いておりますので、外交防衛委員会でこれからもまた質疑させていただきたいと思います。 終わります。以上です。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 私は、パリ協定について今日は質問させていただきたいと思っています。 十一月七日から十八日まで、先週金曜日までですが、開催されていましたマラケシュでの気候変動枠組条約、COP22とパリ協定のCMA1、締約国会合の一回目が開かれたわけですが、その総括的評価はいかがだったでしょうか。特に、我が国の国会承認が十一月八日となりまして、当初、オブザーバー出席として我が国の存在感の低下が懸念されておりましたが、この点はどうであったか。またもう一点は、特にトランプ次期大統領が決まったことによって、その影響がこの会合にあったのかどうなのか。まず外務大臣からその評価をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、COP22、そしてパリ協定のCMA1に対する評価ですが、今後のパリ協定の実施指針の策定交渉に向け一定の成果があったと受け止めています。具体的には、この実施指針等に関する議論を促進する観点から、指針の採択の期限、これが二〇一八年と決まりました。また、十五日のこのCMA1開始以降も含め、パリ協定の実施指針に係る交渉が我が国を含む国連気候変動枠組条約の全締約国の参加の下に行われ、今後とも全ての国が実施指針の検討に参加すること、これが確認をされました。 我が国は、このCMA1を含むCOP22の場で積極的に議論に参加し合意形成に貢献できたことから、パリ協定の締約国として参加し得なかったことによる影響があったとは考えておりません。 そして、大統領選挙の影響でありますが、COP22の場において、米国政府代表団は会議の場で積極的に議論に参加しており、現政権の下での方針を維持していたものと承知をしております。
○浜田昌良君 今大臣から総括的評価をいただきました。 まず、当初、CMA1が開かれると、我が国の協定上の立場がオブザーバーであるがゆえに、そこでルールが全部決まってしまうと決定権がないじゃないかという話がありましたが、ルール自体が二〇一八年までに決定していくという期限が示された。あわせて、いわゆるパリ協定にまだ参加できていなくてもインクルーシブなアプローチを取ると。つまり、気候変動枠組条約の全締約国で議論していくということが確認された。大きな前進だったと思っています。 とはいうものの、そして今外務大臣からは、現アメリカ政権が積極的に参加をしているのでその影響はそれほどなかったのではないかという話がありますが、いろんなマスコミ報道ではそうでない報道もあるわけであります。トランプ次期大統領はパリ協定を即離脱をするという発言がありました。これはパリ協定上できないんですよね。いわゆる脱退のための通告は発効してから三年間はできませんし、それから一年間たたないと脱退はできない。ただ、実は上位条約である気候変動枠組条約はもう何年もたっていますから、これは実は脱退できるんですよ。そういうことで、アメリカが脱退するんではないかという懸念がNGOの方々からも聞いたりもするわけです。 そういう意味で、大臣はAPECの場にも参加されましたし、また、その後、ニューヨークにも立ち寄られたと聞いておりますけれども、この次期政権のパリ協定、温暖化対策に取り組む姿勢をどのように評価されているのか。また、そういう報道がある中で、アメリカに対して世界全体で地球温暖化対策を取り組むための日本としての外交努力、どのように取っていかれるのかについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、新政権の具体的な政策については、これまでいろいろな発言があり、いろいろな議論が行われているのは事実でありますが、今の段階で予断を持って申し上げるのは控える、これが我が国政府の立場であります。 そして、パリ協定につきましては、既に発効しており、既に百か国以上が締約をしている、こうした状況にあります。そして、実施ルールにつきましても二〇一八年を目標に議論が行われる、こうしたことも確定をしています。その中にあって、米国の存在、役割、これは大変大きいものがあると認識をしております。 是非、こうした条約に関する今日までの取組、これをしっかりと重視しながら、米国ともこの問題について是非前向きな対応を取るべく議論を続けていかなければならない、このように考えます。
○浜田昌良君 京都議定書は、アメリカは署名しながらも参加できなかったという事実があるわけでございまして、そういう意味では、引き続き地球温暖化対策、世界まとまるためにも日米間の対話を強めていただきたいとお願いしておきたいと思います。 そして、今までの答弁にございましたように、いろんなルール作りが二〇一八年、一応二年間あるわけでありますが、この二年間、長いようで短いと思います。特に、我が国が主導的にリードしたい分野、いわゆる二国間クレジット、JCMと言われていますけれども、これについて国内的な議論が収れんしているのかどうなのか、ちょっと懸念を持っています。 経産省が、長期地球温暖化プラットフォームの検討の中で脱JCM、つまりODAやJBICを活用したJCMに代わる新たな削減策、つまり、二国間クレジットではなく、世界の削減貢献をパリ協定に位置付けるということに重点を移すという報道がありましたが、事実関係及びその趣旨、いかがでしょうか。
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。 浜田委員の御指摘は、恐らく十月二十八日に行われました第二回の海外展開戦略タスクフォースの議論を経ての報道を基にということであろうかと思いますが、まず二国間クレジット制度につきましては、日本再興戦略二〇一六におきまして、二〇三〇年度までに五千万トンから一億トンの排出削減を掲げております。しかしながら、これまでのクレジット総発行量が二千二百トンと僅かでございまして、幾つかの課題もあると思っております。例えば、クレジット発行量が少ない、高コストである、審査に時間が掛かるなどのこういった課題があると。その点では、その効率化が急務であると考えております。 そのために、現在、海外展開戦略タスクフォースにおきまして、脱JCMではなく、JCMの効率化に向けて、補助金に依存しない民間主導プロジェクトの推進や国際協力銀行、いわゆるJBIC等の公的金融との連携の在り方等につき議論を行っているところでもございます。また、ODAによる削減効果の定量化を含めた検討も行っているところでございます。 今後とも、関係省庁とも連携をしつつ、検討をしてまいりたいと思っております。
○浜田昌良君 今、松村副大臣からの御答弁で、決して脱JCMではないと、むしろJCMの効率化、補助金に依存しないJCMと答弁がありましたが、じゃ、そのイメージされているJCMというものは、いわゆるパリ協定上の六条二項の範囲の中でやるものなのか、範囲外でやるものなのか、どちらなのか御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 六条二項の範囲の中でのものを今考えているところでございます。
○浜田昌良君 今、高科審議官から、あくまでも経産省は六条二項の中でやるという答弁がありました。つまり、これは大きなポイントでありまして、六条二項の中でやるということは、あくまで国が決定する貢献、いわゆるNDCですね、この削減量としてカウントできるものと位置付けられるわけです。 むしろ、この外側でやるというアイデアも私聞いたことがあるんです。この六条二項というのは、あくまでもクレジットのやり取りになるんで使いにくいんだと。特に今回は全世界の国々がいわゆる義務を負っているんで、一種の努力義務を負っているんで、クレジットをくれないかもしれないと。よって、六条二項の外の十三条の七項というのは報告義務があるんですね。その中で、ある国が日本から貢献これだけ受けましたよと、その中でやってしまうという考えもあるんですが、そうではなかったんですね。 もう一度お願いします。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 今副大臣から御答弁させていただいたものは、脱JCMではなくて、そのJCMの効率化というコンテクストで申し上げたことでございまして、それ以外にも様々な日本の貢献をどうやって見える化していくかというようなことも併せて検討しているところでございます。
○浜田昌良君 そうしますと、あくまで経産省が長期地球温暖化対策プラットフォームの中で検討しているものは、六条二項の中でやるものもあれば、六条二項の外でもやるものがあると、そういうことなんですか。
○政府参考人(高科淳君) そういうことでございます。
○浜田昌良君 ということで、日本のJCMというものが、六条二項でやるものもあれば、それ以外でやるものもあるという考えなんですが、次に環境省の方にお聞きしたいと思います。 まず、そもそも環境省で今までJCMをやってこられまして、これについては秋の行政レビューで指摘を受けたと聞いております。どのような指摘を受けたのか、また、それをどのように改善していくのか、御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(関芳弘君) 秋の公開レビューにおきまして、JCMにつきましては、その意義は重要であるとの指摘があった上で、次の三つの項目が指摘がされた次第でございます。 一つは、環境省と経済産業省の重複が見受けられますために、支援メニューの再考と重点化等を行うことというのが第一点でございます。二点目は、費用対効果が高く、民間主導プロジェクトにつながるような案件に国の支援を限定してはどうかと、それが二点目でございます。三点目は、両省の地球温暖化対策事業につきまして、政策の実現に向けましたアプローチを共有して、効率的で効果的に事業を実施していくことなど合理化を図っていきなさいと、そのような指摘があった次第でございます。これが事実のまず認識でございます。 そして、以上を受けまして、我々環境省の方は、経産省と連携をしつつ、一つには、更に費用対効果を高めるための支援事業の要件を見直しをまずしていこうと、これが一点目でございます。もう一つは、民間資金を活用してJCMを実施する新たなスキームについて、それについても検討を進めていこうということでございます。これによりまして、JCMをより一層効率化を図っていこうと、優れた低炭素の技術によりまして世界全体の排出削減を実施していこうと、そのような決意を持っておるところでございます。
○浜田昌良君 今副大臣から御答弁いただきました。秋の行政レビューで指摘をいただいて、そして重点化、効率化していって、特に重要なのは環境省と経産省が本当にうまく連携していただきたいということなんですね。やはり、補助金でやる部分もあります。補助金から、より民間活力を使っていく、ODAを使う部分もあるかもしれません。そして、いわゆるJBICを使っていったりすると。 そういうものの流れをしながらうまくルール化、まず日本国内でこれでやっていこうということを決めた上でないとルール化なんてできないわけですよ。日本は主導権取ろうと思うのであれば、まず国内でこういうパターンでJCM、貢献していくということでなければ、実は国際的にはJCMを六条二項じゃなくて六条四項という、前の京都議定書のいわゆるCDMで呼ばれていましたぎちぎちの制度で閉じ込めてしまおうという議論もあるんです。そういう議論をしている国もあるんです。そうすると負けちゃうわけですよ。 そういう意味では、まず国内でそういう日本の貢献が一番どのスタイルがいいんだと省庁がまとまって、そしてそのルールを国際の場で発信していくということが重要と思いますが、最後に外務大臣の御見解を聞いて、終わりたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、このパリ協定第六条二及び三によってJCM、位置付けられたと考えております。 我が国は既に十六か国とJCMの実施関係を構築するなど積極的に取り組んでおりますが、JCMを通じ、より効率的に案件を形成し気候変動対策に貢献するためには、不断の改善も必要であると認識をしております。 外務省としましても、関係省庁と連携しながらJCMの拡充に努めていきたいと思いますが、あわせて、JCMの経験を各国と共有し、これまでと同様の積極的な活用を担保すべく、パリ協定の実施指針の策定交渉に積極的に臨んでいきたいと考えます。
○浜田昌良君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 南スーダンPKOについて、稲田防衛大臣にお聞きいたします。 第十一次要員が駆け付け警護などの新任務を付与されて現地に到着をいたしました。政府は、新任務付与に関する基本的考え方の中で、南スーダンPKOが参加五原則を満たしているのか、PKO法上の武力紛争が発生しているかどうかはマシャール派が武力紛争の当事者であるかどうかが判断材料だとして、同派は系統立った組織性を有しているとは言えないこと、同派により支配が確立されるに至った領域があるとは言えないこと、南スーダン政府と反政府派双方とも事案の平和的解決を求める意思を有していること、この三つを挙げました。 それに関して、手元に三枚の資料を配付したんですが、一枚目は、今回派遣をされた第十一次要員の家族に対する説明資料のうち、南スーダン情勢を地図で示したページです。二枚目は、今年五月に派遣された第十次要員の家族説明資料の同じページ、昨日提出を受けました。そして、三枚目は、この十次要員のときの資料への情報公開請求に対して防衛省が黒塗りで出したものであります。 なぜ黒塗りを外してちゃんと提出できる資料を、情報公開請求に対しては黒塗りで出したんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 第十次要員の家族説明会資料については、情報公開請求を受け、本年六月初旬に一部開示決定を行っております。 御指摘のページにつきましては、南スーダンに係る情報として、現地の各種報道資料に基づき反政府派支配地域等と記載されていますが、当時はマシャール前第一副大統領がジュバに帰還し、国民統一暫定政府が発足したばかりであり、南スーダンに関する情報としてこのような記載内容を六月初旬の段階で公にすれば、南スーダンに不利益を与え、我が国と南スーダンとの間の信頼関係が損なわれるおそれがあったため、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第五条第三号に該当すると判断し、不開示としたところでございます。 他方、開示決定以後七月には、御承知のとおり、政府側と反主流派との間で武力衝突が発生し、我が国政府としても南スーダン情勢については可能な限り国民の皆さんに説明するべきであるとの考えの下、国連による公表情報等も参考にしつつ、北部での衝突事案の発生等の厳しい南スーダンの治安情勢等についても明らかにしていることもあり、当該ページを公表したとしても南スーダンとの間の信頼関係が損なわれるおそれがなく、開示しても支障を来さないと判断して開示をしたわけでございます。
○井上哲士君 黒塗りされていたのは地図ですが、そこにありますように各種報道資料等なんですね。何でこんなものを隠す必要があったのか、今の答弁では納得できません。 そして、この二つの資料を見比べますと大きな違いがあります。今回の十一次要員用の資料の表題は反政府派の活動が活発な地域、そして地図上でユニティー州などを赤く塗ってその地域を示しています。二〇一六年八月一日時点とされています。 一方、十次要員用の資料は政府派・反政府派の支配地域となっておって、地図上で赤く塗った地域は同じですけれども、そこは反政府派の支配地域とされております。こちらは二月一日時点とされていますが、なぜ今は反政府派が支配する地域がなくなったのか。二月から八月の間にどんな大きな情勢の変化があったというんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 第十次要員の家族説明会資料の当該ページは、当時の反政府勢力の活動が活発な地域が自衛隊から活動するジュバとは地理的には離れているということを示すために作られたものでありましたが、現地の報道等各種情報を引用し、現地の情報が、各種報道が使っているところの支配地域との表現を用いたわけでありますが、しかしながら、南スーダン情勢に関して隊員家族の間に誤解を生じかねない不正確な記述でもありました。そのため、陸幕を通じて資料の修正を指示し、第十一次要員の家族説明会資料からは修正した資料を使用しているところでございます。 政府としては、従前から説明しているとおり、紛争当事者の要件であるところの支配が確立されるに至った領域があるか否かについては、支配地域の規模、支配期間、支配の実効性といった要素を総合的に勘案して個別具体的に判断する必要があると考えておりますが、現地に派遣されている要員からの報告や我が国大使館、国連からの情報等を総合的に勘案いたしますと、これまでにマシャール前第一副大統領派により支配が確立されるに至った領域があるというふうには認識はいたしておりません。
○井上哲士君 今説明あったように、この反政府派の支配地域があるかどうかというのは五原則が維持されているかどうかの基本的な指標だとさんざん答弁してきたんですよ。それを反政府派が支配している地域があると、こういうことを家族に堂々と説明をした、その上で十次要員を派遣をしたと。つまり、参加五原則が崩れていると認識をしながら、それを承知で派遣をしたと、こういうことになるんじゃないですか。 大臣、大臣、大臣の答弁なんだから、大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) そのような判断はいたしておりません。 先ほど申し上げましたように、紛争当事者が新たに現れる、すなわち今回南スーダンに派遣をしておりますPKOの活動は、南スーダンが二十年にわたる紛争を終えて、そして南スーダンと元々のスーダンとの間の停戦合意が成立をして、そして新たな国づくりのために派遣をしているわけであります。 PKO五原則との関係で申しますと、新たに紛争当事者が現れ出るような場合がある、そして武力紛争が発生するような場合があれば、そもそもの根底が覆されて憲法上問題がありますけれども、いまだマシャール前副大統領がそういった確立した領域を有しているかといえば、支配地域の規模、支配期間、支配の実効性といった要素を総合的に個別具体的に判断をした場合、マシャール前第一副大統領により支配が確立されるに至った領域があるとは認識をしておりません。したがいまして、第十次要員が派遣される場合においても、紛争当事者が現れ出たとは認識しておりません。
○井上哲士君 そういう認識と全く違う説明を家族にしていたということですよ。そんないいかげんな説明をして出したんですか。そのことが問われるわけですね。 そもそも、当時は一応和平合意は保たれていて、PKO派遣五原則が満たされていたかどうかは大きな世論になっていませんでした。しかし、七月にあのジュバでの衝突が起きて、事実上内戦状態にある、こういうことの中で大きな注目が集まってきた。そういう中で五原則は崩れていないと強弁をして、更に派遣をすると。そのためにはマシャール派の支配地域がないということにしなければ説明が付かない、だから言い換えた、こうやって糊塗したんじゃないですか。
○国務大臣(稲田朋美君) そういうことでは全くありません。 そして、そもそもマシャール氏は、現在、南スーダン国外に逃亡をしております。代わって、タバン・デン氏が反主流派を代表する形で、現在、第一副大統領を務めているわけでありまして、南スーダン国民統一暫定政府は維持され機能していると認識され、紛争当事者が新たに現れ出たという状況ではないというふうに認識しております。
○井上哲士君 二月よりも八月の方が更に事態は悪化しているんですよ。それを何か改善されたかのようにこの説明資料の中身を変えて家族に説明をする、本当に許せないと思うんですね。 実態は、今の、一般的に治安悪化ということではないんですね。国連事務総長の報告でも、最も顕著なのは政府軍が反政府軍のメンバーの追跡を行った中央エクアトリアだ、この反政府勢力との交戦によって多くの事案で著しい数の犠牲者が生じ、一般市民が標的にされた、地域の司令官の間の同盟関係が変化した結果、しばしば政府軍と反政府部隊が衝突した、北部ユニティーや上ナイル及び東部ジョングレイでも不安定な状況が強まっている。つまり、反政府派と政府派の衝突がこの地域で更に広がっているんですよ。こういう事態を覆い隠して派遣をした。 私は、もう既にこの五原則は破綻をしている、崩壊をしていることは明らかだと思います。直ちに撤退を求めて、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。 私は、先頃閣議決定されました南スーダン国際平和協力業務の変更についてお尋ねいたします。 まず、これ、先ほどから話題になっておりますが、新任務付与に関する基本的な考え方、これの英語バージョンがないのはどうしてでしょうか、防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 政府として、これまでも全ての文書について英訳を作成しているというわけではありません。新任務付与に関する基本的な考え方については、国内法上の整理を中心に、主として日本国民向けに分かりやすく説明するために作成されたものであり、国連等に対し説明することが必要な部分の内容については、既にこれまでも様々な機会を捉えて説明をしているところでございます。
○浅田均君 何で英語バージョンがないのかお尋ねしました。これ、南スーダンというのは、調べたら、公用語は英語になっているということです。 それで、この基本的な考え方のところに、三番目の上にクレジットが付いて、これ「いわゆる「駆け付け警護」」と書かれているんですね。これ、いわゆる駆け付け警護というような日本語、変な日本語ですよね、いわゆる駆け付け警護。 これ、語源をたどりますと、閣議決定、二〇一四年七月一日の「Cabinet Decision」という、これは英訳があるんです。この英訳の中に非常に変な英語が出てきて、これ五ページ目ですが、「so-called“kaketsuke-keigo”」、これはヘボン式ローマ字で書かれてあるんです。「so-called“kaketsuke-keigo”」、で、括弧して「coming to the aid of geographically distant unit or personnel under attack」、こう書いてあるんですよ。これ、概念の説明はあるんですけれども、言葉がないんですよ。だから、ここからまた引っ張ってきて「so-called“kaketsuke-keigo”」になっているわけです。 スーダンに自衛隊の方行かれています。そういう事態が生じて、新たに付与された駆け付け警護をやっておると。これ、スーダンの方々、とりわけスーダンの兵隊さんにアワ・ミッション・イズ・カケツケケイゴ言うて分かりますか。分からへんでしょう。だから、何で英語がないんかといって聞いているんです。
○政府参考人(辰己昌良君) 当然、駆け付け警護について、それはUNMISSの司令部等にも御説明をしています。その際には、当然、法律の条文等に従いまして、緊急の要請に従って国連関係者の、あるいは支援者の関係者の保護ということでというふうに御説明をし、分かるようにしているところでございます。 おっしゃるように、まさに駆け付け警護というのは、ある意味英語には直しづらいものでございますので、いわゆる駆け付け警護というふうな形で、これを外国に説明するときには、そういう形で丁寧に御説明しているところでございます。
○浅田均君 現場に行ってカケツケケイゴなんて言うんですか。オモテナシというのはインターナショナルになったかも分かりませんけど、カケツケケイゴなんて、これインターナショナルにはならない。 何でこういう表現になってしまったかというのは、普通、ROEというのがありますよね、交戦規定、ルールズ・オブ・エンゲージメント。これで例えばウエポンズ・ホールドとかウエポンズ・タイト、ウエポンズ・フリー、それぞれの隊員さんが武器をどういうふうに使っていいかという、交戦規定って言われていますけれども、これを直接使うことができなかったから、あえてこういう言葉を使ったんではないかと私は思っているんです。佐藤先生に聞いた方がよく分かるかもしれないんですけど、答弁者にはなっておられませんので。 本当に、相手国とか国連とかに対してそういう説明されるというのは分かるんですけれど、現場でこういう言葉がない、対応する言葉がないということで、隊員さん困りませんか。
○政府参考人(辰己昌良君) 隊員には、この駆け付け警護について、まさにその手順とか、それから武器使用の仕方等についてそれはもう丁寧に説明するとともに、現地でも使えるような英語も含めて教育訓練をしっかりとしておりますので、現場で困ることはないというふうに認識しています。
○浅田均君 今、そういうお答えですけれども、軍関係者はいいですよ、まあ。隊員の方はいいですよ。でも、向こうの南スーダンの軍、あるいは現地の人、もしそういう人が、現地の人がそこに入っていて、日本の自衛隊の方がそこに行かれて、何のため、何のミッションで俺らはこんなんやってんねん言われて説明求められたときに、カケツケケイゴで分からへんでしょう。だから、そういう言葉をあえて作る必要があると思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 駆け付け警護につきましては、政府が示しております基本的考え方の中でまさにその駆け付け警護の内容について御説明しているところです。 それは、先ほども大臣の方からも説明したとおり、自衛隊の施設部隊の近くで活動関係者が襲われて、速やかに対応できる国連部隊等がいないという極めて限定的な場合で、緊急の要請を受け、人道性及び緊急性に鑑み対応する、能力の範囲内で対応する、そういうことを向こうにおいて、現地において、英語において丁寧に説明することによって理解が得られると考えています。
○浅田均君 あのね、緊急を要する事態で行っているんですよ。そこで丁寧に説明している間にぼんぼん撃ってこられるんですよ。だから、私たちのミッションは何ですかと言われて、ぱっと答えるカケツケケイゴなんて分からへんでしょう。だから、それに対応する英語が必要ではないかと言っているんですよ。
○委員長(宇都隆史君) どなたがお答えになりますか。
○政府参考人(辰己昌良君) 繰り返しになりますけれども、いわゆる駆け付け警護について、それを英語でしっかりと、英語で分かるように、相手方が分かるように、今申し上げたように、駆け付け警護というのはこういうものだということをまず説明をして、それはまさにUNの関係者とか国連の関係者に説明することによって理解を得られるものというふうに認識をしております。 また、その現場において使う言葉については、どういう言葉を使って例えば現場で対応すべきかというのは訓練の中でちゃんと教えているところでございますので、実際の場面において適切な英語を使って、これは訓練のときにも大臣にも見てもらいましたけれども、しっかりとした英語を使いながら訓練をしていましたので、十分対応できると認識しています。
○浅田均君 こっちは対応できても、向こうの現場の、現地の方がお分かりになるかということでお尋ねしているんですよ。こっちの問題ではない、向こうの問題なんです。
○国務大臣(稲田朋美君) しっかり駆け付け警護の内容については国連や南スーダン政府に説明する必要があると思います。 私も、今答えましたようにその訓練見ましたが、これは駆け付け警護だということを叫んで対応するというのではなくて、緊急的な要請に基づいて保護をしに行くわけです。私たちが今やっているのはカケツケケイゴと言う、そういう状況ではないということでありますので、しっかりその内容や要件等は説明してまいりたいと思います。
○浅田均君 その概念を理解したから、これはこういうミッションが必要だということでオーダーが出るわけでしょう。だから、考えてやっているわけではないとおっしゃる御答弁は極めて不適切だと思いますしね。 だって、何や分からぬで行って、それで、あれはこれやったんと後で整理できるんやったらいいですけど、整理できないことがいろいろ起きるわけでしょう。いろいろ起きるからこういうデューティーというかミッションも加える必要があるということで駆け付け警護というのをお加えになった。そういう気持ちは分かるんですけれども、その理解が不十分であれば、現地の人が、これ何のために来ておるんやろと分からへんときがあって、自分たちが、助けに来てくれているのに、襲われているというふうな思いをされる可能性もあると、これは否定できないです。 だから、そういう言葉が必要であって、元々駆け付け警護というのに対して……
○委員長(宇都隆史君) 時間ですのでおまとめください。
○浅田均君 はい。 対応する英語のコンセプト、英語の言葉を作っておく必要があった。それをやらなかったからいまだにそれ引きずっているということなんです。 対応をよろしくお願いします。
○委員長(宇都隆史君) 以上で質問よろしいですか。
○浅田均君 はい。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば、秋もやってくるということで、桜前線は南から上がってきますが、紅葉は北から下へ下りてきまして、この国会の周りもイチョウが見事にきれいに色づいています。残念ながら香りがないんですね、イチョウカオリと言いますけど。 十一月十八日、防衛大臣が自衛隊に駆け付け警護と、今、駆け付け警護の話になりましたが、新任務付与の命令を下して、二十日には先発隊が南スーダンに向け出発しました。活動範囲は首都ジュバと周辺のみということですが、ジュバでは七月に大規模な戦闘があったばかりです。 安保関連法案が三月に施行されたばかりですが、今の自衛隊に今回の命令を遂行する余裕はあるんでしょうか。戦闘地域の活動を楽観視しない方が、もうちょっと深く情報を詰めた上でこの新任務付与を取ったらいかがかと思いますが、大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(稲田朋美君) 過去にも、自衛隊が東ティモールやザイールに派遣されていたときにも、不測の事態に直面した邦人から保護を要請されたことがあります。その際、自衛隊はそのための十分な訓練を受けておらず、法的な任務や権限が限定されていた中でも、できる範囲で現場に駆け付け、邦人を安全な場所に輸送するなど、邦人の保護のために全力を尽くしてきました。 実際の現場においては、自衛隊が近くにいて助ける能力があるにもかかわらず何もしないというわけにはいかないと思います。しかし、これまでは緊急の要請に応じて活動関係者の保護を行うための明確な法制度がなかったため、そのしわ寄せは結果として現場の自衛隊員に押し付けられてきたわけです。本来あってはならないと思います。 駆け付け警護は、こうした状況を改善する必要があることから、昨年九月に成立をした平和安全法制によって駆け付け警護を可能としたものです。実際の活動現場におけるこのような状況を一刻も早く改善する必要があるとの認識の下、法成立後は、関係規則類を整備し、必要な訓練を積み重ね、先般、部隊の練度が新たな任務に十分対応可能なレベルに達していることを確認をいたしました。 このような点のほか、現地の情勢などを慎重に見極めながら、法的要件であるところの受入れ合意が安定的に維持されていると認められることを確認をして、総合的に検討した上、今般、第十一次隊に駆け付け警護の任務を付与することを決定をしたわけであります。そのタイミングが早過ぎたというわけではないというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 丁寧な御説明ありがとうございます。 九月に発生した北朝鮮の北部の洪水被害について、北朝鮮は軍隊総出で全ての復旧を、物資の調達もできているという話を聞きました。二万人近くが水害で家をなくしたという、そういう中で復旧が、冬になる前にということで、もう完成したと聞いております。 国連の制裁もありますが、中国の丹東、あるいは北朝鮮の新義州市というんでしょうかね、中朝友誼橋という橋がありますが、そこから物資がどんどん入っているという話も聞きました。 日本政府、今回は洪水の被害に対しては北朝鮮の支援は見送るということになりましたが、先日私が入手した情報によりますと、日本赤十字が国際赤十字を通して一千万円寄附したという話を聞きました。それは事実でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 八月末からの台風十号により北朝鮮北東部で発生した水害被害に対し、日本赤十字社は、国際赤十字・赤新月社連盟を通じて一千万円の資金援助を実施したと承知をしております。
○アントニオ猪木君 そういう世界的、北朝鮮に限らず、人道的な支援ということは、私のいつも言っていることは、この同じ時間に地球上に生まれ、そして生きているという、それは日本に限らず、世界のどこへでもそういうような不幸があれば支援をしていける。ただ、日本は今、経済的にもなかなか昔とは違うと思います。 そこで、一つのドアを開いておくということが非常に私がいつも言い続けていることなので、北朝鮮という、非常に厳しい状況の中で、今回の、拉致問題も一つ扉をそういうきっかけで開けるというのも一つの手ではないかと思います。 そこで、解決の糸口がつかめたのではないかということで、外務大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、北朝鮮との交渉に当たりましては、従来から、対話と圧力、行動対行動、こうした原則に基づいて臨んできております。ただし、ストックホルム合意に基づく調査が開始されてから二年以上たった今も拉致被害者の帰国に向けた具体的な進展は示されておりません。 このような状況を踏まえれば、北朝鮮が真剣に対話に応じるよう厳しい圧力を掛けることが必要であると考えております。よって、政府としましては、現時点で北朝鮮に対する御指摘のような支援を行う考えはありません。我が国としては、対話と圧力、行動対行動、この原則の下、ストックホルム合意に基づいて、一日も早い全ての拉致被害者の帰国を実現するべく、引き続き全力を尽くしていきたいと考えております。
○アントニオ猪木君 一寸先は闇という言葉がありますが、私はいつも一寸先はハプニングと、何が起きるか分からないということで、今のトランプ大統領候補の話もこの間委員会の方でも話をさせてもらいましたが、そういう意味では、外交というのはいろんな多方面においてのチャンネルを広げておくというのも大事だと思います。 そこで、もう時間ですか、大丈夫ですかね。
○委員長(宇都隆史君) まだもう少しございます。
○アントニオ猪木君 今、時間余して困っているんです、本当は。
○委員長(宇都隆史君) 終わっていただいても結構です。
○アントニオ猪木君 まあPKO五原則とかいろいろ資料もありますけど、とにかく、ちょうど変わっていく中で、日本の役割というのをしっかり我々もこの場でも議論をさせていただいて、次の時代にバトンタッチができるように、そんな思いで、今日はありがとうございます。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 沖縄米軍北部訓練場へのオスプレイパッド建設工事について伺います。 世界自然遺産級の貴重なやんばるの森を壊して今防衛省が行っているオスプレイパッド建設が、多くの沖縄県民の怒りを増幅させています。 沖縄防衛局は十月二十八日に県に対し、歩道の整備についての環境影響評価書、アセス文書を提出しました。これについて県は、平成十九年二月のアセス手続の環境影響評価図書にも記載されていない新たな工事であり、自然環境への影響が増幅するもので実施すべきではないとの意見を提出しました。 北部訓練場内に国指定の天然記念物を始め希少生物種が多数生息しております。歩行訓練ルートの整備については、県も言うとおり、平成十九年のアセスには記載されていない新たな工事であり、天然記念物保護の観点から文化財保護法に基づく事前協議が必要ではないかと考えます。 文化庁は、歩行訓練ルートに関して事前協議を行いましたか。
○政府参考人(藤江陽子君) 現在実施されております歩行訓練ルートの整備について、改めての防衛省との間での協議は行っておりません。 文化庁といたしましては、那覇防衛施設局長に対しまして、事業の実施に際し、工事中及び供用後のモニタリング調査の結果を適宜沖縄県教育委員会へ報告し、必要に応じ対策を取ることなどを依頼しているところでございまして、このモニタリング調査の結果を踏まえ、沖縄県教育委員会と連携を図りつつ対応を検討することが適当と考えております。
○伊波洋一君 私は、この歩行訓練ルートのアセスの開示を求めましたところ、防衛省は十一月三十日まで開示できないと文書で回答しています。同時に、この中で、貴重な動物種の確認地点があることも認めています。しかし、このようなことがこの国会の場で議論できない、チェックできないということについては、まさに国会軽視であり、この場を借りて抗議をします。 文化庁は、歩行訓練ルートに貴重な動植物が生息していることを把握していますか。天然記念物保護の観点から事前協議を行うべきではないですか。なぜ行わないのでしょうか。
○政府参考人(藤江陽子君) 北部訓練場ヘリコプター着陸帯及び進入路の設置については、平成十九年に行った協議で、歩行訓練ルートの改変も含め回答しているところでございます。
○伊波洋一君 それでは、平成十九年に行えば、あとは防衛省がどういうことをやっても文化庁は何ら関心を示していないということでしょうか。
○政府参考人(藤江陽子君) 先ほどもお答え申し上げましたとおり、その際の回答におきまして、防衛施設局長に対し、事業の実施に際し、工事中及び供用後のモニタリング調査の実施、それからその結果を適宜沖縄県教育委員会へ報告し、必要に応じ対策を取ることなどを依頼しているところでございまして、これに基づいて対応をすることが適当と考えているところでございます。
○伊波洋一君 当初はこの歩行ルートは手作業で工事をする、しかし今回は重機も入れて工事をする、そのために幅三メートルまで拡大をして一・何メートルかの歩道を確保すると、完全に違う工事になっています。このようなことに対して、やはりこのような態度では私たちはこの貴重な自然は決して守れないと、このように思います。 十一月十一日、東村、国頭村、沖縄県は連名で、オスプレイパッド建設工事に関するアセスはCH53ヘリを対象に行われたことから、オスプレイを対象としたアセスの再実施を求めました。十一月十六日には県の意見書で防衛局に改めて再アセスを要請しております。 防衛大臣、再アセスを実施すべきでありませんか。
○政府参考人(深山延暁君) アセスメントにつきまして、その内容をまず私の方から御説明したいと思います。 北部訓練場ヘリパッド移設工事は、法的に義務付けられたアセスではありませんけれども自主的に環境影響評価を実施しておりまして、この環境影響評価においては、ヘリパッドにおいて発生する下降気流の風圧について、米軍の協力を得て実際にCH53を飛行させ測定を行っております。これによれば、森林の内部において風圧の影響は低減され、林内環境が一定に保たれることは分かっております。 また、オスプレイの下降気流、ダウンウオッシュについては、米軍の環境レビューにおいても公共の安全に関するいかなる問題も生じないとされておると承知しております。また、エンジンからの下向き高温排気については、その構造上オスプレイのみに見られる特徴ですが、米側からは、エンジンの排気方向を制御し直接地面に当たらないようにする排気デフレクターの使用により、火災が発生する可能性は極めて低いとされておりまして、米軍の環境レビューにおいても訓練場等の着陸帯において安全に運用できると分析されております。 さらに、防衛省としては、自主的に行っている環境影響評価により、貴重な植物種を事前に移植しているほか、ヘリパッド周辺の森林の乾燥を防ぎ環境への影響を低減するため、ヘリパッドに早期緑化を目的として張り芝を行ったり、ヘリパッドの周辺の無障害帯に植栽を行うなどの環境保全措置をとっているところでございます。 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、自主的に行っている環境影響評価で実施する事後調査においてオスプレイ等の運用を踏まえた騒音、植物、動物等の調査を実施することとしておりまして、これにより適切に対応できるものと考えておるところでございます。
○伊波洋一君 防衛省は、二〇一二年六月のオスプレイレビューに基づく防衛省パンフレットでも、ホバリング時やエンジンテスト時にはCH53ヘリよりオスプレイの方が騒音が大きいということを認めています。また、この防衛省パンフレットは、従来のヘリコプターとの違いとして、オスプレイは下降気流や、排気ガスによって火災が起きる可能性を項目立てて説明しています。既にオスプレイが運用始まっているN4において、CH53やオスプレイ下降気流や熱排気の及ぶ範囲については事後調査報告もされていません。 そういう中で、オスプレイの下降気流や熱排気、低周波振動を、環境に及ぼす影響について再アセスなしにどのようにして評価することができるんですか。
○政府参考人(深山延暁君) 今N4地区におきまして御指摘がございましたので、一点、N4地区の事後調査について御報告いたしますと、平成二十六年度にN4地区の事後調査を実施しておりますけれども、N4地区は実はもう供用されているところでございますが、無障害物帯の縁から外側五十メートルの範囲内で調査を行ったところによりますと、二つヘリパッドを提供いたしましたが、森林内の植物種については、一つ目のヘリパッドの周辺では環境影響評価時の十九種から二十六種に、二つ目のヘリパッド周辺では二十四種から二十七種にそれぞれ種別は増加しておったということが確認されています。また、森林内の気温、湿度についても異常な数値は示されておらなかったということがございまして、我々の調査におきましては、既に提供しましたところについて環境の悪化の傾向は認められませんでした。 繰り返しになりますが、このように事後調査を行うことによりまして、オスプレイ等の運用を踏まえた騒音、植物、動物等の調査を実施します。これによりまして適切に対応できるものと考えておりまして、我々としては環境影響評価を再度初めから行うという必要があるとは考えておりません。
○伊波洋一君 文化庁は、防衛省のモニタリング調査の結果を踏まえて対応を検討すると繰り返しています。 では、〇七年のアセスの水準と比較対照すると理解してよいのですね。その上で、〇七年アセスより天然記念物等の確認数が減っている場合は、文化庁としては、天然記念物保護の観点から、北部訓練場での米軍への運用提供を断るなどの改善を求めると理解してよいのですね。そして、防衛省も同様に考えていますか。
○政府参考人(藤江陽子君) ヘリコプター着陸帯及び進入路の設置の供用後のモニタリング調査につきましては、沖縄防衛局において適切に実施いただけるものと承知しております。調査の範囲ですとか、あるいは方法につきましては沖縄防衛局において検討いただく内容と考えておりますが、当該区域に生息する希少な動物等に関する専門家の意見等も取り入れながら、施設供用後のモニタリング調査を適切に行っていただきたいというふうに考えております。
○政府参考人(深山延暁君) 補足申し上げますと、沖縄県教育委員会には既に平成二十六年十二月二十四日、平成二十七年八月四日にそれぞれ事後調査報告書を、県に提出しました事後調査報告書を使用いたしまして、希少種の確認状況について御説明をさせていただいているところでございます。 今後とも、このような御報告を続けまして、適切に対処してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 もう時間ですから終わりますが、モニタリングの結果がどうなるかということは改めてまた質問させていただきます。
○委員長(宇都隆史君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(宇都隆史君) 次に、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。稲田防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 防衛省職員の給与について、平成二十八年度の官民較差に基づく改定を実施するため、所要の措置を講ずる必要があります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。 第一に、一般職の職員の例に準じて、自衛隊教官及び自衛官の俸給月額について引き上げることとしております。 第二に、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生に係る学生手当及び期末手当等について引き上げることとしております。 このほか、附則において、俸給表の改定に伴う所要の切替え措置等について規定しております。 なお、事務官等の俸給月額の改定、自衛官及び事務官等の勤勉手当の支給割合の引上げ等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(宇都隆史君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四分散会