内閣委員会 第2号
- 発言数
- 211 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2016/10/19
会議録
○秋元委員長 これより会議を開きます。 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房総合海洋政策本部事務局長甲斐正彰君、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官富山一成君、内閣官房内閣情報調査室内閣審議官岡田隆君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官三輪和夫君、内閣府大臣官房独立公文書管理監佐藤隆文君、内閣府政策統括官西崎文平君、警察庁刑事局長吉田尚正君、金融庁総務企画局審議官西田直樹君、総務省自治行政局選挙部長大泉淳一君、法務省大臣官房審議官金子修君、国税庁課税部長川嶋真君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局児童虐待防止等総合対策室長山本麻里君、経済産業省大臣官房審議官小瀬達之君、防衛省防衛政策局次長岡真臣君、防衛省地方協力局長深山延暁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○秋元委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○秋元委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大岡敏孝君。
○大岡委員 自民党、滋賀県第一区選出の大岡敏孝でございます。 本日は、経済政策それから規制改革につきまして、武村政務官そして務台政務官、両政務官に質問させていただきたいと思います。 私たち自民党の若手に、特に国民から期待されておりますことは、現状を謙虚で冷静にしっかりと分析をして、迅速な対応をしていくことだというふうに考えておりまして、こうした視点から、まず武村政務官にお尋ねをしたいと思います。 安倍政権発足後、いわゆるアベノミクスと言われる経済政策を進めてまいりました。これらが、もう数年やってまいりまして、一定の成果が出ている部分と、まだまだ課題となっている部分が見えてきたというふうに考えております。 特に私からは、株価や有効求人倍率あるいは完全失業率等につきましては明確な成長が見られるものの、例えばGDPの成長率ですとか物価安定目標、日銀が目指しております二%等につきましては、まだまだ達成されていないというふうに考えております。 そこで、まずは武村政務官にお尋ねをしたいと思います。 我が国経済の現状をどのように分析され、とりわけ弱い部分、課題とされている部分につきましてどのように見ておられるか、教えていただきたいと思います。
○武村大臣政務官 お答え申し上げます。 我が国の景気の現状についてですが、おっしゃるように、就業者数は二〇一二年から三年間で百十万人近く増加をし、賃上げは三年連続で二%以上の引き上げ率となっております。このように、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復基調が続いていると認識をしており、経済の好循環は確実に進んでいると考えます。 ただし一方で、雇用者所得や企業収益の増加が十分に支出につながっておらず、個人消費や設備投資については力強さに欠ける動きとなっていると考えます。
○大岡委員 ありがとうございます。冷静な分析だというふうに思います。 そこで、先ほどの御答弁にもありました消費と投資が弱いということでございますが、その前提となっておりました企業収益に関しましても、若干ここのところ頭打ちの動きが見られております。 そこで、この消費と投資をもう一段強くしていくために、武村政務官としてどのような政策をやっていくお考えか、教えていただきたいと思います。
○武村大臣政務官 まず、個人消費と企業の投資が弱いという、その背景について申し上げたいと思います。 個人消費につきましては、所得の伸びと比べて力強さを欠いておりますが、こうした背景には、子育て世代を中心とした先行き不透明感や一部の高齢者世帯の節約志向などがあるんだろうというふうに考えられます。 それから、設備投資について申し上げますと、今、持ち直しの動きに足踏みが見られておりますが、この背景には、中小企業、製造業を中心に設備投資の計画が弱い、特に製造業については設備投資の計画に慎重さが見られるというふうに考えます。 これに対する施策についても今お答えした方がよろしいですか。(大岡委員「どうぞ」と呼ぶ) 八月二日には未来への投資を実現する経済対策を閣議決定し、これを具体化する補正予算を成立させていただいております。この補正予算につきまして、国民全体の所得を底上げする施策を盛り込んでいるというふうに考えます。 そして、まず消費についてです。 賃上げを、今春の三巡目だけにとどまらず四巡目、五巡目と続け、最低賃金の引き上げとあわせまして持続的な所得の向上を図ることで、将来の展望を明るいものとすることが重要であるというふうに考えます。 それから、将来に対する不安、そうしたこともございました。多様で柔軟な働き方を可能にする働き方改革にも取り組んでいきたいというふうに考えます。 それから、投資についてですが、第四次産業革命を初めとする技術革新の成果を生産現場や実際の生活等に取り入れていくため、成長戦略の司令塔である未来投資会議を創設したところです。スピードアップとパワーアップを図る体制で構造改革の総ざらいを行い、イノベーションの社会実装を強力に進めていく所存でございます。 それから、企業が投資をしやすい環境を整えていかなければなりません。固定資産税の設備投資減税などの取り組みを進めているところであります。さらには、平成二十八年度補正予算におきまして、革新的ものづくり・商業・サービス開発支援事業、いわゆるものづくり補助金や、小規模企業持続化補助金を計上させていただきました。これにより、投資に資する環境をつくっていかなければならないというふうに考えます。 以上です。
○大岡委員 御答弁ありがとうございました。 とりわけ武村政務官は公認会計士でもいらっしゃって、企業行動あるいは経営者マインド等につきましても非常にたけておられるというふうに思っておりますので、ぜひ引き続き、そうした現場目線に立って、現場がどう思っているか、この行動を変えることが成長につながっていくんだという視点で、精力的に経済政策に取り組んでいただきたいと思います。 続きまして、務台政務官にお尋ねをしたいと思います。 まさに経済成長を引っ張っていく弾の一つが、務台政務官が担当されております規制改革だというふうに思っております。 この規制改革、あるいは、かつて小泉政権時代は構造改革というふうに言われておりましたが、長きにわたってこの分野は議論をされてきております。その中でも、特にこの安倍政権におきまして、アベノミクスがスタートしてからの安倍政権におきまして、この規制改革につきましてはどういったことに力を入れてきたのか、そして今後どういった課題を皆さんとしては抱えているのか、このことについて御答弁をいただきたいと思います。
○務台大臣政務官 規制改革会議は、平成二十五年の一月発足以来、四次にわたる答申を取りまとめ、これをもとに、六百五十三項目にわたる改革事項が盛り込まれた規制改革実施計画が閣議決定されてきております。 その中でも、特に岩盤規制と言われるような、一般用医薬品のインターネット販売、農協改革、患者申し出療養制度など、改革を進めてきているところでございますが、規制改革ホットラインなどを通じて、幅広く国民の皆様の声を受けた改革事項も進めてきた、このように考えております。 今後、新しく設置した規制改革推進会議のもとで、さらなる規制改革を一層進めていく必要がある、このように考えております。
○大岡委員 ありがとうございます。 六百五十三項目という大変多岐にわたって取り組みを進められてきたということなんですが、一方で、では、規制改革がどの程度成長につながったか、あるいは、どの程度国民の暮らしがこの規制改革によって変わったかということに関しましては、まだまだ実感ができ切っていないというのが私は正直な現状だろうというふうに思います。 そこで、務台政務官がお考えになる、まずはここをやれば経済が大きく成長するはずだ、あるいは、これをやれば国民生活というもののあり方が変わるはずだというものを、一つずつで結構でございますので列挙していただいて、その取り組みのビジョンを教えていただきたいと思います。
○務台大臣政務官 国民生活あるいは経済成長に資する規制改革、これ一つだというのはなかなか難しいかもしれませんが、例えば、国民生活の暮らしに資するものとしては、シェアリングエコノミーというのがとても有効のように感じます。民泊サービスについてはシェアリングエコノミーサービスが広がっておりますが、このようなサービスに対して、さまざまな配慮を加えながら国民のニーズに沿った規制改革を進めていくこと、これが徐々に効果を及ぼしてくる、このように思います。 また、経済成長につながるものとしてあえて言うとしたら、例えば外国企業の対日投資というのはとても重要だというふうに思います。にもかかわらず、なかなか国内の手続が難しくて、それについてはワンストップでこれを行えるような、そんな仕組みがないか、こんなことも言われておりますので、こういうことを進めていくということが有効だと思います。 ただ、規制改革だけではなくて、幅広い意味の規制改革であります行政手続の簡素化とかICT化も一体的に進める、その中で、事業者目線に立った規制、行政コストの削減に取り組むこと、こういうことが大変有効だというふうに思っております。
○大岡委員 ありがとうございます。 二項目を挙げていただきました。いずれも、残念ながら、まだ我々、実感として変わったか、あるいは経済成長を感じるかというと、まだそのレベルには至っていないわけでございますので、ぜひ、これにつきましては、国民が実感できるまで、岩盤だとおっしゃっているわけでございますので、粘り強くやっていただきたいというふうに思っております。 さらに申し上げますと、この手の規制改革が、これは私たちの反省も含めて意見として申し上げると、その都度その都度、一生懸命議論はするんですけれども、どうしてもびほう策の積み重ねになりがちで、シェアリングエコノミー一つとってみても、対日投資のあり方一つとってみても、では、ゴールが何で、この手順まで含めてしっかり政治が決めて、国民あるいは外国人投資家を含めて見通し感を示せているかというと、残念ながら、これは見通し感を示し切れていないのが実態だと思います。やはり企業行動をする、あるいは国民生活のあり方を変えるということであれば、この見通し感を示せない限り、企業も国民も行動しないというふうに思うんですね。 そこで、最後の質問として務台政務官にお尋ねをいたします。 一年や二年先、いわゆる直近のことだけを見て、その場で議論をする、また、人事がかわれば、またもう一回引っ張りっこを始めるというようなやり方から、やはり国民あるいは投資家にしっかりと見通し感を見せて、日本の将来はこうなるんだというビジョンを見せて成長や投資を促していくというあり方に変えていくべきだというふうに私は考えておりますが、その点も含めて、今後、規制改革を進める上での務台政務官としての取り組み方針、あるいは抱負について、お話をいただきたいと思います。
○務台大臣政務官 大岡先生おっしゃるように、どういう形で大きな目標に向かっていくのか、外から見えるようにしなければいけないと思います。そのために有効な手法としては、PDCAサイクルをしっかりインプットしていくということが大事だというふうに思います。 規制改革会議の中でも、これまで立てた目標について、PDCAサイクルでどのような評価があるのか、それで足りないものについてはどうしていくか、それをしっかりやっていくことで大きな目標が見えてくるというふうに思います。 もう一つ、今回の政務三役の担務の中で、地方創生の一環としての特区それから規制改革、これを政務三役、山本大臣のもとで一体的に担務させるようになっております。そういう意味では、規制改革と地方創生の担当部局が、規制担当官庁に対して、全国規模でやるのか特区でやるのか、二者択一の手段で迫ることができる、こんな枠組みができておりますので、これまで以上に、国民生活に資する、経済成長に資する改革ができやすい、そんな仕組みができていると思いますので、大臣のもとで政務三役の一人としてしっかりやっていきたいと思います。ありがとうございます。
○大岡委員 ありがとうございました。 お二人の活躍を期待して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○秋元委員長 次に、岡田克也君。
○岡田委員 民進党の岡田克也です。 きょうは、まず官房長官に、天皇陛下の生前退位問題などについてお聞きをしたいと思います。 先日、有識者会議が始まりました。まだ議論は始まったばかりですので、きょうは、具体的な中身については議論はせずに、議論の進め方などについて政府の基本的な考え方を確認したいというふうに思っております。 まず、天皇は日本国の象徴であって日本国民統合の象徴である、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくとされている以上、私は、この生前退位の問題を中心とする、政府の言う公務の御負担軽減の問題について、できる限り与野党で合意形成ができることが望ましいというふうに思います。法案も、賛否がなるべく分かれないような形ができればいいなというふうに考えるわけですけれども、そういう基本認識、官房長官はどういうふうにお持ちでしょうか。
○菅国務大臣 政府としても、今岡田委員から御発言がありました、そうしたことが一番望ましいというふうに考えております。
○岡田委員 したがって、我々もさまざまな協力はしていく準備はあるということは申し上げた上で、ただ、これは最後は法律であります。特例法にしろ皇室典範の改正にしろ、これは国会の仕事なんですね。立法府たる国会の仕事。 行政府たる内閣と立法府たる国会の、この問題についてのそれぞれの役割について、基本的に官房長官はどういうふうに認識しておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
○菅国務大臣 私ども内閣として、今、有識者の皆さんにお願いしておりますのは、高齢化社会における御公務の御負担、そうしたことについてどのようなことが可能なのか、今八項目に分けて有識者の皆さんにお願いをしておりますけれども、まず有識者の皆さんが、さまざまな専門家と言われる方から意見を伺って、やはり課題と問題点というものをここは整理していただきたいというふうに思っているんです。 そうしたことを幅広く国民の皆さんにも御理解いただけるような形の中で、これは一定の方向が出たらでありますけれども、その中で、当然、冒頭申し上げましたけれども、与党、野党問わずに、そうした問題点を整理した上で説明をさせていただく中で、ここは、やはり私ども内閣として国会に法案を提出するわけでありますから、それと同時に、やはり国会でそれなりの御理解をいただける議論というのは行って、そこで成立をするというのが、これはもう当然のことだというふうに思います。
○岡田委員 一部に報じられておりますように、この有識者会議で議論を行って論点整理をするというふうにされていますけれども、そうしますと、論点整理をした上で、国会で何らかの形で、どういうふうに議論するかは国会で決めることだと思いますが、国会で議論の場を設けて議論し、その上で有識者会議の最終的な結論という、基本的にそういう運びをお考えなのかどうか、確認したいと思います。
○菅国務大臣 どのような方向で行うかは別にしまして、一定の、有識者会議の皆さんの方向性が出た場合に、それはやはり国会の中でそこは説明をし、当然議論もいただくという形になるだろうというふうに考えています。
○岡田委員 ということは、有識者会議の結論が、提言が取りまとめられた後という御認識ですか。それとも、論点を整理したところで国会との関係が出てくるというふうにお考えでしょうか。
○菅国務大臣 論点整理で一定の方向を有識者会議の皆さんが出していただいたら、その時点です。
○岡田委員 いずれにしろ、国会がどう対応するかは議長を中心に、国会での議論ということもありますので、政府のお考えとしては、今官房長官がお話しになったことで一定の理解をいたしました。 それで、全体のスケジュール感なんですけれども、有識者会議の結論をどういったタイミングで得ることを想定しておられるのか。メディアはいろいろ報じるんですが、政府の方はまだ何も発しておられないと思うんですね。 陛下のお言葉には、平成三十年という言葉も出てまいりました。当然、御高齢であることなどを考えると、そんなに時間はかけられない問題だというふうに思うんですが、有識者会議の議論のスケジュール感について、余り細かくは言えないと思いますが、ざくっとしたところでお話しいただければと思います。
○菅国務大臣 マスコミでいろいろな報道がされておりますけれども、そこについては全く決まっていません。 今、ざっくりしたということでありますけれども、実は先日、第一回目の会合をしました。二回目について、やはり有識者の皆さんにおいて、陛下の国事行為とかそうしたものにどのようなものがあるのか、そういう有識者の皆さんの会合をし、それから十一月に三回、いわゆる憲法、皇室典範に詳しい方とかあるいは歴史に詳しい方、そうした学者と言われる方から三回伺うということまでは決まっております。 その後に有識者の皆さんが論点整理に入るのについて、三回でいいのかどうか、あるいはまたいろいろな方からお話を伺いたいということも当然出てくるでしょうから、そうした中で、年明けにも有識者の皆さんの一定の方向が出た段階で、先ほど申し上げましたけれども、これは両院の議長なのかどうかも含めて、そこで国会の皆さんに方向性というものは明らかにした上で、それからまた意見を伺った上で、これは法案として提出をし、そこで私どもは成立を期すわけであります。 そういう中で、余りにもこれは拙速であってもならないというふうに思いますし、しかし、最初からスケジュールありきということであっても、ここは臨むべきじゃないというふうに思っています。まさに、予断を持たずにこうした議論をする中で、できれば円満に早く、これは御高齢でもありますので、という方向では考えております。
○岡田委員 国会での審議ということもありますから、簡単にはこれは決め切れないことだと思いますが、基本的に次期通常国会を目指すというぐらいの感覚は、政府の方はお持ちでしょうか。
○菅国務大臣 私どもの思いとすればそうでありますけれども、有識者の皆さんが論点整理をして方向を出して、それがいつになるのか。それとまた、これは多分、両院の議長が中心になるんだろうというふうに思います、これはまだ決めていませんけれども、何らかの形で立法府の皆さんにその方向性について議論をしていただいて、その方向が決定をすれば、私ども、これから法律として、できれば通常国会に出したいという思いは持っております。
○岡田委員 それから、何を議論するかということですが、先日の有識者会議の後の今井座長の記者会見を見ておりまして、こういうくだりがあるんですね。女性宮家あるいは女性天皇、女系天皇の問題は議論の対象になっているのかという質問に対して、今井座長は、総理からの諮問事項には入っていない、そういうお答えをされていると思うんです。 そもそも、総理の諮問事項というのは明確にはなっていないと思うんですけれども、この有識者会議の議論の範囲として、こういった女性宮家とか女性天皇、女系天皇の問題は頭から排除されているんでしょうか。それとも、そういうことも有識者会議の議論に委ねられているということなんでしょうか。
○菅国務大臣 まず、意見聴取実施要領というのを、八項目に分けて、有識者の皆さんでここは決めていただきました。政府の考え方も申し上げました。 そういう中で、まず私どもやらなきゃならないというのは、先ほど申し上げましたけれども、天皇陛下の御公務の負担軽減、ここに絞って、まず議論をお願いしようと思っています。 そして、皇族減少にどのように対応していくかということでありますけれども、男系継承が古来、例外なく維持されてきたこと、そういう重みの中で、慎重、丁寧な対応が必要だというふうに考えています。 それとまた同時に、現在、内閣官房皇室典範改正準備室において、これまで女性皇族の問題も含めて、そこは議論をしてきておりますので、そうした中で、これは政府部内で検討は行っていくということは申し上げておきたいと思います。
○岡田委員 この女性天皇、女系天皇は小泉政権のときに議論をしたということを思い出すわけですが、ただ、その後、悠仁様がお生まれになって、状況はかなり変わりました。 したがって、私も、この問題を急いで議論しなければならない必然性というのは余りないんじゃないかというふうに思っております。現に、もう既に悠仁様がお生まれになった以上は、急ぐ必要性は余り感じられない。 ただ、女性宮家の問題については、公務の御負担軽減の観点からいっても、やはりこういったことを考えていかないと、皇族の数がどんどん減ってしまって、結果的にさらに陛下の御負担が過重になるということになるわけですから、私はこの問題を排除するのはいかがなものかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○菅国務大臣 女性宮家については、私どもも、問題意識は岡田委員と同じであります。 ですから、ここについては今日まで、先ほど申し上げましたけれども、内閣官房の典範改正準備室においてかなり議論してきているということは、ここは事実であります。
○岡田委員 内閣の中で議論しているということであれば、公務の御負担軽減の問題を議論する有識者会議の議論から排除する必要はないのではないかというふうにも思うわけですね。これを分ける必要がどこにあるんでしょうか。
○菅国務大臣 そういうところまで入れてしまいますと、また非常にいろいろな御意見がありますから、公務の負担、これからの天皇のあり方、まさにそうしたことの問題まで広まってしまうと意見が拡散をしてしまうというふうに思っていますし、まず、今上陛下の八十二歳という御高齢を考えたときに、ここの公務負担軽減にやはり絞って行う方が私どもは必要だという判断をしているということであります。
○岡田委員 ただ、この女性宮家の問題は、今、女性の皇族の方々の年齢を考えると、これもそんなにゆっくりしていられない問題だと。もうあと五年もすると、ほとんど御婚姻等によって、皇族の数が減ってしまうということになりかねないわけですから。 私は、議論の仕方はいろいろ工夫があっていいと思いますけれども、順番をつけるとか、まずは次期通常国会を目指して議論することともう少し時間をかけることとか、そういうことはあっていいんですが、せっかく有識者会議を設けたときに、女性宮家の問題を、これだけ切り離してしまうというのはちょっと理解できないところであります。 ここで深い議論をされるわけですから、その議論の結果も踏まえて、女性宮家の問題も同じ方々が議論していただくということが常識的じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○菅国務大臣 今回の負担軽減について、ここについては、政府としても初めてのことでもありますし、そして、まさに国民統合の象徴であります。そういう中で、いろいろな御意見があるということも、これは委員御承知だというふうに思います。 そういう中で、ここを取りまとめていくのも、これは大変な作業になるだろうというふうに私どもは正直思っています。ですから、そういう中で、ここの負担軽減に絞って、まず行わせていただきたいというふうに思っているところであります。
○岡田委員 官房長官は男系と言われましたが、私は、女性天皇、女系天皇の話をしているのではなくて、女性宮家の話をしているわけですね。それはやはり私は視野に置いた議論、もちろん、第一段階、第二段階と分けるとか、いろいろな工夫はあっていいと思いますけれども、やはりせっかくつくったこの有識者会議で政府としては議論をされた方がいいのではないか、そういうふうに思っております。 ここはきょうはこの辺にしておいて、もちろん、国会としてどう対応するかというのはまた別の議論ですから、そのことも含めて今後とも議論していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 官房長官は、もうこれで結構です。 それでは、石原大臣に、まず、リニア新幹線への財投資金の投入と財政健全化の問題について御質問したいと思います。 石原大臣が中心になって取りまとめられた、八月二日の閣議決定をされた未来への投資を実現する経済対策、この中で、リニア中央新幹線と整備新幹線について、「大都市がハブとなって、地方と地方をつなぐ地方創生回廊をつくり上げることで、全国を一つの経済圏に統合し、成長の果実が全国津々浦々にいきわたる環境の整備を図る。」こういうことで、財投資金の投入ということも、整備新幹線と並んでリニア新幹線への財投資金の投入ということが盛り込まれているわけです。 ただ、この表現、ちょっと私、容易には理解できないんですが、リニア新幹線というのは東京と大阪を短時間で結ぶもの、この話と地方創生回廊というのがどういうふうに関連づけられているのか、非常にわかりにくいので、わかりやすく説明していただけますか。
○石原国務大臣 岡田委員にお答えしたいと思います。 まず一つは、リニアが東京―大阪間につながることによりまして、一千三百万の東京圏と中京圏と大阪圏、ここが一時間で結ばれるということは、ある意味ではここの一つが大きな経済圏になる。そこには新幹線等々もつながっておりますので、そこが大きなハブとなりまして、地方に時間距離として大変短くなる。そういうことによりまして、東京、大阪、名古屋という、これまでは三大都市圏という言われ方をしておったのでございますけれども、これが一つのハブとなりまして、そこに地方がつながっていく。 そういうことをする上で、このリニアの建設というものに、特に今、低金利でございますし、運営主体のJR東海は東海道新幹線を持っておりますので、ここの利益というものが大変、五千億程度あるわけでございますので、これとあわせましてリニアを考えていただいて、財投資金、低金利でお金を融通し、もちろん民間会社が主体となって行う事業ではございますけれども、採算性の面からも、また、この財投資金というのは国の、国民の皆様方の財産であるわけですから、これの返済等々も含めて、確実性が大変高い企業であるということで、新しい概念を、これは総理の御発案でございますけれども、地方回廊という言葉を使ってお話をさせていただき、経済対策に盛り込ませていただいたというところでございます。
○岡田委員 総理はこういうふうにも言っておられますよね。今、石原さんも言われたんですが、人口七千万人の世界最大の都市圏が形成される、これによって我が国の国土構造が大きく変革され、国際競争力の向上が見込まれると。 ふわっと聞くと何となくわかったような気がするんですが、実はよくわからないんですよね。東京と大阪が近くなることが日本全体の競争力の向上につながる、あるいは地方の創生につながるということを、もう少しわかりやすく説明していただけますか。 大阪や東京と地方を結ぶという話では、これはなくて、東京と大阪を結ぶ話。それがどうして地方全体の創生につながるのかということがよくわからないんです。
○石原国務大臣 ともすれば、これまでの議論は、東京への一極集中が大変問題だ、それで、大阪に、第二の都として、大阪の発展を図るべきだ。 その一方で、東海道新幹線の人口動態を見ますと、実は、東京―大阪間の利用客よりも、現在では東京―名古屋の利用客の方が大きくなってきているわけであります。トヨタという大きい企業が、また、愛知県という県は、実は、中小企業の集積でもありますけれども、農業県としてもかなりのボリュームを持っている。 やはり、東京、大阪、名古屋が、大都市間の人の移動、経済のパイの移動ということではなくて、これを一つの概念として捉え、そして、その周りに、それ以外のすばらしい日本全国の都市が、農村がある、そういうふうに概念を変えさせていただくのが、このリニア中央新幹線の完成後の日本の姿ではないかと思っております。 そこから、今までは東京、名古屋、大阪と、ばらばらにここで、ハブで、関東圏、中部圏、大阪圏、大阪圏も四国まで、徳島、香川まで入っていると思いますけれども、それが、時間距離が一時間ということは、もう山手線を一周するのとほぼ同じ時間でございますので、そういう中で捉えていただいて、経済活動というものも新しい、ですから、本社を、昔は旧住友あるいはさまざまな企業群が大阪にあって、本社が大阪にある、名古屋にある、それが東京にということであったわけでございますけれども、こういうものを、そこのところの概念を捨てて、ここの全体の中心から日本全国を見ていく。もちろん、そこには空港という新たな要素もあると思います。 そういうもので、この時間距離が短くなることによっての日本全体への構造変化、構造改革というものを念頭に、このような概念をつくられたものだと承知をしております。
○岡田委員 非常に抽象的で、ふわっとした議論にはたえても、きちんとした議論では私はないと思うんですね。世界最大の都市圏とか地方創生回廊とか、言葉は躍っていますけれども、本当に政策効果についてきちんと検証されたものなのか、それとも、まずリニアに対しての財投資金の投入という結論先にありきで、後からいろいろ理屈をつけているんじゃないか、そういうふうにも思えるわけですね。 先ほど大臣が言われた、大阪の本社機能が東京に移ってしまったという話も、これも一つ、大きな検証すべき課題だと思いますが、では、どうして名古屋や京都の企業はそれぞれ名古屋、京都にとどまって、大阪が、住友を中心に東京に移ってしまったのか。これは別に交通事情だけの話ではないというふうに私は思うわけですね。 私、もちろん、このリニア新幹線について、そのことを否定的に見ているわけではありません。JR東海という私企業がみずからのリスクをかけて、そういうふうに彼らも言っていたわけですから、みずからのリスクで大きな投資をするということは、これは評価できるというか、もちろん民間の判断ですけれども、私自身もすばらしいことだというふうに思っているんです。しかし、それに対して財投資金を入れるということになると、やはり国としてのリスク判断とか政策的な必要性とか、そういうものがしっかりと示されなければならないというふうに考えるわけですね。 それで、先ほどのお話を聞いてもよくわからないわけですが、例えば財政制度等審議会の財投分科会、これは既に国会でも議論になっていますけれども、ここで委員間の議論がなされずに、持ち回りで決定がされて、今回の一・五兆円について決められたということですけれども、なぜ急がれたのか。来年度の財投計画の中でやるということであれば時間もあったはずだし、この補正でやらなければいけない理由というのは、私には理解できないんですね。 手続も事実上すっ飛ばしてやったということについて、説明していただけますか。
○石原国務大臣 ただいま委員が御指摘されていました、財政審の中で新たなる貸し付けの議論が持ち回りであったということは事実であると思います。 そんな中で、なぜ急いでやるか。すなわち、今さまざまな、名古屋あるいは大阪で国際的な博覧会やアジア大会等々のエントリーというものが実はなされて、決定もされております。そういうものと、やはり、今のままでいきますと開通が二〇二六年ですか、こういうもののスピードを速める必要性というものが実はあります。 というのは、全世界の中で、新幹線網が一分の狂いもなく、日本全国、北海道から九州まで、千キロにわたって網羅されているという国は、世界じゅう、私はないと思います。そこに、さらに新しい技術であるリニアによって日本の動脈がつながる、これは海外から投資を呼び込む、あるいは、日本がイノベーションそして科学技術の分野ではまだまだ、人口減少であるけれども、大変有望な国であるということを世界に発信していく上で、これは大変重要である。やはりスピード感を持って行うという形の中で、この決定がなされたわけでございます。 貸付主体となります鉄道・運輸機構においても、先ほど償還確実性のお話を若干させていただきましたけれども、これについても審査を行わせていただきますとともに、貸し付けをさせていただいた後も、定期的にJR東海の財務状況をしっかりと監視していく、そんな中で、貸付先のJR東海の収益率が、東海道新幹線を持っているということで高いものなので、このようなスピード感を持って、財政審での審議というものを持ち回りという形で行わせていただき、スピード感を持って対応させていただいたというふうに御理解をいただければと存じます。
○岡田委員 今、大臣が言われましたが、東京―名古屋間はもうスケジュールが決まっていて、それは別に早まるわけじゃない。それより先ですよね。しかし、それより先は、大阪に行くことは決まっていますけれども、その途中経路についても、ざくっとした、幅二十キロメートルの中であって、ですから、それが早まることが決まったからその周辺の投資が急に進むとか、そういう状況にはないわけですね。路線が決まれば先行的に投資しようということもあるかもしれませんけれども、そういう中でなぜ急ぐのかということが非常にわからないわけです。 事業所管官庁は、それはやりたいですから、どんどんそういうことを打ち出してくるかもしれませんが、政府全体として三兆円の財投資金、これは、もしうまくいかなければ、最終的には国民の税負担にもなりかねない話です。 過去にもいろいろな、後から考えるとばかげた、財投資金を投入した大型公共事業などもやってきたということも考えると、少なくとも来年度の財投計画、予算の要求まで待ってしっかり議論すべきじゃないかというふうに思うんですが、もう一度答弁してください。
○石原国務大臣 やはり、先ほどの議論にまた戻るわけですけれども、大阪圏の没落というか、かつては大阪、東京……(発言する者あり)ちょっと失礼な言葉であったならば訂正をさせていただきたいと思いますけれども、やはり商業の都大阪、東京、こういう形で、私たちが幼年の時代は、この二大都市圏を捉えておりました。 しかしながら、残念なことではございますけれども、大阪オリンピックの誘致の失敗等々、さまざまなことで、大阪圏の人口というものは他の大都市圏に比べて発展をしていない。ただ、そのポテンシャルというものは、大阪圏は非常に高いと私は思います。 JR東海にいたしましても、岡田委員が御指摘になりましたように、東京―名古屋の計画を出しましたけれども、実は大阪の方は後回しになっておりました。しかし、先ほどファジーな言葉だというお叱りは受けたわけでございますけれども、東京、名古屋、大阪というものが一時間で結ばれる、それがリアリティーのある、もう前倒しの年限が早まっておりますので、今この世界に生きている人間が、ああ、もうちょっとでリニアによって日本の大動脈が結ばれるんだということの意味というものは、やはりこの一年、二年早めるということの意味というものは私はあると思います。 古い話ですけれども、私が初めて東海道新幹線に乗ったときは、子供でありましたけれども正装をして新幹線に乗り、誰もが、夢の超特急、当時の在来線が六時間ぐらいかかったものが三時間半ぐらいで大阪まで結ばれた、その日本の技術力というものに対して国民の皆さん方が大変歓喜されたということを覚えております。 また、そのときと人口動態あるいは人口構成は変わっていますけれども、やはり世界の国で現実にこういうものを商業用ベースにのっとって、ここが一番重要で、岡田委員はもう財務大臣も御経験されまして……(岡田委員「していない」と呼ぶ)やっていなかったですか。安住さんでしたね。失礼いたしました。財政規律の重要さを常々、党首のときからおっしゃられている方でございますので、もちろん、償還確実性というものについては、先ほど鉄運機構がしっかりと毎年監査をしていくという話をさせていただきましたように、十分に収益力のある企業でありますし、新しい大きな都市圏ができることによっての経済の発展性というものは、岡田委員は疑問を呈されておりますけれども、私どもはかなりあるのではないか、こういうことでこの計画を立てさせていただいたというふうに、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○岡田委員 全体で九兆円の建設費がかかるということをJR側は言っているわけですけれども、そこもきちんと政府として精査されているかどうか、私は甚だ疑わしいというふうに思うわけですね。建設費が変われば採算性は変わります。赤字になれば、お金が返せなくなる可能性だって出てくる。最後は国民の税金投入ということもあるかもしれませんね。そういったことについて、採算性や償還確実性について、余りにもずさんだということを私は憂うるわけであります。 先ほど言いましたように、事業官庁がやりたいというのはわかります。でも、それに対して、政府全体としてきちんと精査をして、財投資金を投入するのにふさわしいかどうかということを今回誰が判断したのか。財務大臣に聞いたって、財務大臣だって非常に無責任な答弁に終始していますよ。 そういう今の安倍内閣の姿勢について私は非常に疑問がある、財政健全化というものについて一体どう考えているのか、そういう視点で質問させていただきました。この問題も引き続き議論していきたいと思います。 そこで、石原大臣が責任を持たれている二〇二〇年の基礎的財政収支の黒字化について、時間の限り、ちょっと議論したいと思います。 まず、消費税の一〇%への引き上げを二〇一九年十月ということに先送りされました。私は、日本の現在の国内経済情勢から見てやむを得ないというふうに判断していますが、二〇一九年十月に予定どおり行うか否かの判断は、いつまでに行わなければいけないというふうにお考えでしょうか。
○石原国務大臣 何カ月前というような言い方はしづらいと思うんですけれども、当然、税が上がります。そして、今回は、軽減税率とセットになっておりますので、中小企業の方々の、例えばレジシステムの変更や、さまざまな新しい御負担がふえます。そういうことを考えますと、一年前には決定をしていなければ間に合わないというふうに私は認識しているところでございます。
○岡田委員 私も、一年前というのがタイムリミットじゃないかというふうに思います。ということは、安倍政権の総裁任期の範囲の中、総裁任期はたしか二〇一八年の九月ということですから、安倍政権において最終的な決定をする、原則はやるということですけれども、その最終判断を安倍政権においてするということでよろしいですね。
○石原国務大臣 やはり、消費税の増税を国民の皆様方にお願いするというのは、今般ももう報道されておりますが、医療費の問題にしましても、年間一兆円ふえております。また、介護を御希望される方々の数も、当初、介護保険をつくったときよりも伸びている。すなわち、日本の人口動向が、かなりの形で高齢化の方に進んでいく。 もちろん、健康な高齢者の方々がたくさんいる社会はすばらしい社会でございますけれども、それによりまして、お子さんの数が当初のものよりも大変少なくなっている。 そうしますと、新たに国民皆保険あるいは年金、介護の世界に入ってこられる方々が、自分たちのときには一体どうなってしまうんだろう、こういう御不安をお持ちの方々がいらっしゃる。 すなわち、社会保障の持続可能性というものを高めていく、この上からも消費税を一〇%にさせていただくということは必要であるということは、三党合意の中で、私は野党の幹事長でございましたけれども、お話をさせていただいたことを覚えているわけでございます。 その意味からも、安倍内閣、三党合意の当事者でございます安倍総理は、国会でも御答弁させていただいておりますとおり、二年半ほど、増税時期は、経済状況に鑑みて延期をさせていただきましたけれども、二〇一九年の十月にはしっかりと一〇%にさせていただきまして、社会保障財源をしっかりと確保して、日本のこのすばらしい社会保障制度の持続可能性というものをしっかりとお示しし、若い方々にも安心をしていただく上からも極めて重要であると私は考えているところでございます。
○岡田委員 私は、自民党総裁選挙の直前に本当に意思決定できるのかなと、それは我が党のことではありませんが、そういうことも非常に気になっているところです。 我々は、国内経済状況が今、上げ得る状況にないということで延期ということを申し上げたわけですが、安倍総理は、いや、アベノミクスは順調だというふうに言われたわけですね。しかし、伊勢志摩サミットでも確認したように、海外の経済状況がそれを許さないんだと。商品価格も下がっているし、そして何よりも新興国の経済がおかしくなっている、そのことを理由にして消費税一〇%への引き上げを延期された、そういうふうに私は理解しているわけですね。 そうすると、そういう海外の経済状況がどうなれば一〇%引き上げは可能になるというふうにお考えなんでしょうか。
○石原国務大臣 当時の状況と大きく変わっておりますのは、やはり原油価格が一つ違うと思います。一時期、一バレル当たり百ドル近くいったものが、実は三十ドル台まで下落をいたしました。これは、石油を海外に依存する率の高い我が国にとりましては大変プラスなことでありますけれども、産油国にとりましては、自国の経済の基本であります油、LNG等々のエネルギー価格の低下を伴い、国のマネジメントに支障を来すようなところまで実は来ていたんだと思います。 また、オイルマネーというものが、世界経済のある一つの投資ファクターとして大きく世界経済に寄与しているということも事実でございますが、そこのパイプが詰まってしまっていた。それが大きく変わりまして、ロシアも、またサウジアラビアとイラクの仲も対立をしておりましたが、現在は、ロシアもコミットメントするというような形で、五十ドル台に安定しているわけでございます。 それと、新興国で申しますと、中国の景気の減速。もうかつてのような八%、九%といったような高度成長は望めず、我が国も経験したような中成長、中国の方々はニューエコノミーという形で表現をされておりますけれども、そういう中で、若干、前回、昨年の夏でございますか、この新興国経済が世界経済、グローバル経済に大きな、震撼させるような出来事は今おさまりつつある。このような状態であるならば、外的な要因、外部の不確実性というものは、もちろん注視はしてまいらなければなりませんが、大分改善されてきている、こんなふうに認識しております。 そういう中で、景気弾力条項も今回は外させていただいておりますので、安倍総理の決断によりまして、社会保障制度をしっかり守っていく上で消費税を一〇%にさせていただくということを国民の皆様方にお願いするという形に何ら変更はないものだと承知をしております。
○岡田委員 景気弾力条項を外したというのは、今回ではなくて前回だったと思うんですけれども、にもかかわらず、また延期されたわけですよね。 そういう外部要因を理由に延期されたということですが、今、現状のお話がありましたが、しかし、四カ月前に上げることを延期したのは新興国の経済などの外部要因であると。では、どこまでいけばそれがクリアできて、上げられるのかということについて、もう少し明確にお話しいただけませんか。そうでないと、また同じように、外部要因が満たされていないから延期する、永遠にこれは延期されるんじゃないかというふうに思っている人も随分いるわけですね。 そういう懸念を払拭するためにも、クリアに、どういう条件が満たされれば必ず上げますということをおっしゃっていただきたいと思います。
○石原国務大臣 御存じのとおり、私は経済政策、マクロ経済政策担当大臣でございますので、具体的な指標をもって、例えば油の値段が幾ら、あるいは新興国経済の成長率が何%みたいなことは、残念ながら申す材料は持ち合わせておりませんけれども、財務大臣のさまざまな委員会の御答弁を横で聞かせていただき、また総理の御答弁も聞かせていただきまして、現在の状況は、外的な要因として消費税の一〇%を延期させていただくような状況には、現在はなっていないと。 考えられることとして、これはもう総理も申しておりましたとおり、外的な要因としてリーマン・ショックのような大きな問題、ヨーロッパの方では大きな銀行の経営をめぐってここ一年の間に何回かそういう話が出ておりますけれども、幸いにもそういうような事態にはなっていない。 そういう大きなクラッシュがあるような事態ではまた考えなければならないことは排除してはならないことだと思いますけれども、今そういうような状況が近々に発生する必然性、あるいは実現する確率というものは低い、そういうふうに御理解をいただければと思うわけでございます。
○岡田委員 私、実は、党首討論で消費税の引き上げ延期を提案したときに、二〇一九年四月までというふうに申し上げたんですね。総理は、その後、十月ということを言われたんです。 今の大臣のお話を聞いていますと、もうそういう、わずか四カ月前の状況とはかなり変わってきている……(石原国務大臣「よくなっている」と呼ぶ)よくなってきているという話ですから、では、もっと早く上げたらどうなんですか。なぜ先送りする必要があるんですか。
○石原国務大臣 きのうから本会議で、この消費税の延期等々の法案の審議をスタートさせていただきまして、このように閣議決定をさせていただいております。岡田委員は、財政規律の観点から、財政再建の観点から、一日も早く、三党合意にのっとって一〇%にすべきであるという御意見は、私はなるほどなと聞かせていただいたところでございます。
○岡田委員 終わりますけれども、私が申し上げているのは、我々は、国内の経済状況がそれを許すような状況にはない、そこが基本的に変わったとは今も思っていないんです。ただ、大臣は、外部の経済環境が随分よくなったという御答弁ですから、それなら早く上げられたらどうですか、もう理屈はなくなっているんじゃないですかというふうに申し上げたところです。 なお引き続き、議論したいと思います。
○秋元委員長 次に、池内さおり君。
○池内委員 日本共産党の池内さおりです。 きょうは、子供の貧困問題について質問をいたします。 子どもの貧困対策法ができて、それに基づく大綱も定まって、対策が動き出していると思います。自治体などでも意欲的な取り組みが始まっていますので、きょうは幾つかそうした問題を取り上げたいと思うんです。 まず、子供の貧困と言う場合、何をもって貧困と言うのか、この法律が対象としている子供たちというのは、いわゆる貧困家庭に育つ子供に限られるのか、それともいわゆる相対的貧困にある子供たちも対象になるのか、お答えください。
○西崎政府参考人 お答えいたします。 子どもの貧困対策の推進に関する法律におきましては、子供の貧困について広く対策を講じていくという考え方から、対象を限定して狭く捉えるということを避けるため、子供の貧困の定義は設けていないところでございます。 実際に、貧困の状況にある子供たちの抱える困難はさまざまでありまして、子供の貧困対策におきましては、支援が必要な子供に必要な支援が届くよう、具体的な支援策や制度ごとにその趣旨を踏まえて対象者が決まってきているところでございます。
○池内委員 私は、どの状態を指して子供の貧困と言うか、その概念をはっきりさせることが今大事だというふうに思うんです。そうでないと、子供の貧困対策が、この法律が定めているさまざまな施策、「貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備する」というふうにいろいろうたっているんですけれども、総合的に進めていくということがやはりかなわないというふうに思います。 そこで、今、日本の子供の貧困の現状がどうなっているのか、お答えください。
○西崎政府参考人 お答えいたします。 子どもの貧困対策の推進に関する法律におきましては、子供の貧困対策に関する大綱に、子供の貧困率、生活保護世帯に属する子供の高等学校等進学率等子供の貧困に関する指標について定めることとされておりまして、政府といたしましては、施策の実施状況や対策の効果などを検証、評価するために、大綱において二十五の指標を設定しているところでございます。 その一つとして子供の貧困率が挙げられますが、平成二十五年の国民生活基礎調査に基づきますと一六・三%となっており、また、子供がいる現役世帯のうち大人が一人の世帯に限りますと五四・六%となっております。
○池内委員 子供の六人に一人が今貧困状態にあると。現実の貧困の現状というのはどうなのか、その広がりがどうなのかという点に私は問題意識を持っているんです。 大阪市が九月三十日に公表をした小中学生や幼児の保護者らを対象にした貧困実態調査というのがあります。これを見ると、現実は、相対的貧困率、今答弁されましたけれども、この数字をはるかに上回る結果になっているのではないかと私は懸念をしています。 経済的な理由で食費を切り詰めたり、衣服や靴を買い控えたりした経験のある世帯というのが四割を超えていて、また、子供の将来に備えて貯蓄ができないという保護者も四割前後に上っています。 この調査は、六月と七月に行われて、大阪市立の小学校五年生そして中学校二年生の児童生徒と保護者、そして五歳児の保護者、計五万五千七百七十六人を対象にして、四万三千二百七十五人から回答があった大規模なものです。 大臣にお伺いいたします。 現実には、統計の数字よりもさらに広く、そして深く貧困状態が進行していると見るべきではないでしょうか。
○加藤国務大臣 先ほど、子供の貧困というのはどう定義するのかとか、今、子供の貧困対策大綱等によって二十五の指標を設定しながら、それ自体にも実は目標値というのは持っていなくて、それがどう動いているかを見ていきましょう、これが今の状況だというふうに思います。 そういう中で、今、大阪府の実態、これも一つの実態であることは間違いないんだろうというふうに思います。 そういう意味で、どういう施策、どういう視点で見るかによって、それぞれの状況というのは違う。例えば、就学状況はどうなっているのか、今言った生活はどうなっているのか、それぞれの視点ごとによって、その数字といいましょうか状況というのはいろいろあるんだろうというふうに思います。 他方で、地域によってもこれはかなりの違いがあるだろうというふうに思っておりまして、そういう意味で、私どもとしては、まず、一番身近に見ておられる地方公共団体等において、そうした実態を踏まえた具体的施策をまずは講じていただきたいということで、先般も交付金を設けて、今そうした施策に取り組んでいる、こういう状況であります。
○池内委員 地方公共団体にということだったんですけれども、まさに政府や他の都道府県に先んじて、昨年の三月から子どもの貧困対策推進計画という計画を策定した神奈川県、私は、この神奈川県に行って、担当者の方から話を聞いてきました。 県は、その推進のために、特に生活困窮の割合が高い一人親家庭、この現状やニーズを把握する目的で、主に一人親家庭に支給している児童扶養手当の受給者を対象にしたアンケート調査を実施したそうなんです。八割近くの家庭が外泊を伴う帰省や旅行を諦めて、家族での余暇の外出は六割以上の方々が諦めた、家族で月に一回の外食を諦めたという声も五割近くに上っている、こういう実態が明らかになりました。 中でもとりわけ県の担当者が驚いたというふうにお話しくださったのが、過去一年間に経済的理由で公共料金の支払いができなかった、または滞ったことがあるというふうに答えた方々が約三割にも上ったという事実なんです。担当者も、まさかこれほどのことになっているのかと本当に事態の深刻さを改めて認識し直した、このように述べていらっしゃいました。 もしかしたら、たかだか外食を一回諦めたり、旅行を一回諦めたりという、家族での余暇がないなんて大したことはないんじゃないか、こう感じる人もいるんじゃないかと思って、私はとても危惧をしています。もしそうだったら、相対的貧困に対する無理解というのは相当にこの社会に深刻だと私は指摘をしたいと思うんです。 この調査で、一人親家庭の支援のためにこれから拡充するべきものは何かと制度を挙げてもらったところ、児童扶養手当の制度などの現金給付の拡充、これを挙げた人たちが実に四五%。 政府は、こうした声をしっかりとやはりわかっていらっしゃって、ことしの通常国会で、第二子と第三子の児童扶養手当の引き上げを実現したというふうに私も認識しているんですけれども、やはり、一人親家庭の現状を見ると、さらなる引き上げが今本当に急がれているというふうに思うんです。 野党四党は共同で、二十歳未満まで支給対象を拡大すること、第三子以降も一万円に引き上げるということ、年収による支給額を低減しないこと、そして支払いは四カ月ごとではなくて毎月の支払いにする、こうした対案を出しました。 一人親家庭の今の現状を見ると、ことし改正したから、はい、終わりではなくて、やはり、さらなる拡充の検討に着手すべきではないでしょうか、大臣。
○加藤国務大臣 一人親世帯への支援、今お話しになった現金給付を含めて生活面の支援、就労支援、あるいはそこにおられる子供さんの学習支援、さまざまな施策を総合的に進めていく必要がまずあるだろうというふうに思います。 そういう中で、今、児童扶養手当のお話がありました。政府としても、今の状況、特に第二子、第三子についてはたしか長いこと変更してこなかった、こういうことも踏まえて増額を図ったところでございます。 いずれにしても、今の状況をそれぞれ見ながら、必要な対策、それから、特に支給時期の問題については、たしか検討課題として我々も認識をしているところでございますので、そういったことも含めて、現状でそうした貧困に対する対応がもうこれで十分だということでは全くないわけでありますし、他方で、大事なことは、やはり、今お話がありましたけれども、貧困というのをどういうふうに見るのかということと、それから、なかなか実態がわかりにくいというところもございます。 そういった意味では、実態をしっかりと把握しながら、本当に必要な施策を一つ一つ打っていくことによって、やはり、特にそうした家庭におられる子供さん方が自分たちの将来に対して夢を閉ざしてしまうことのないように、そうした皆さんの将来がしっかりと展望していけるような状況をつくっていくということが大事だと思います。
○池内委員 貧困は、やったからこれで十分ということは本当になくて、本当に貧困そのものをなくしていかなければならないというふうに私も思っています。 一つの貧困の要素として私が重大だと思うのは、やはり、シングルマザーの経済的困窮の大きな要因ともなっている、離婚した夫からの養育費が支払われないという問題があると思います。 これは厚生労働省に聞きます。 厚生労働省が行った全国母子世帯等調査によれば、養育費を受け取っている母子世帯というのはどれくらいありますか。
○山本政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、離婚した母子家庭のうち一九・七%が養育費を受けております。 また、養育費を受けている母子家庭または受けたことのある母子家庭における一世帯平均の養育費の月額は四万三千四百八十二円となっております。
○池内委員 受け取ったことがない、また受け取ったことがあるも指標があると思うので、それも答えてください。
○山本政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど、現在も養育費を受けている方でお答えさせていただきました。一九・七%でございます。このほかに、養育費を受けたことのある方は一五・八%となっております。
○池内委員 ちなみに、受け取ったことがないという方は。
○山本政府参考人 養育費を受けたことのない方につきましては六〇・七%でございます。
○池内委員 本当にこれは、シングルマザーの貧困問題を解決する上で見過ごすことができない実態だと私は思っています。 労働政策研究・研修機構という研究団体のコラムによると、年収五百万円を超す離別父親の七割以上が養育費を払っていないということなんですね。アメリカやイギリス、オーストラリアなどでは、行政が養育費を強制徴収する制度もあるということなんです。 法務省にお聞きします。 子供の貧困対策を効果的に進めるためにも、一旦行政が養育費の立てかえ払いを行って、その後で養育費の支払い義務者に対して求償していく、こうした方策を検討すべきときに来ているのではないでしょうか。
○金子政府参考人 お答えいたします。 養育費の継続的な支払いを確保して経済面から子供を支えるということは、子供の利益の観点から極めて重要であるというふうに考えています。法務省は、民事法の分野を所管する立場から、子の養育費の取り決めの支援策とか、それから、養育費を支払う義務がありながらそれを履行しない者に対する強制執行を容易にする方策などを講じてきましたし、また今後もそのような検討を継続していく予定です。 ただ、今御指摘の、例えば立てかえ払いのような制度となりますと、養育費を本来払うべき人とそれから受け取るべき人との関係にとどまらず、権利者側の生活のために公的資金を提供するというような社会政策の意味合いを持つということになってくるかと思います。 御質問いただいて大変恐縮なんですが、我々の所管する債権者と債務者間の、権利者と義務者の間の調整、あるいはそこの間の強制執行というような民事法も所管する立場からこの問題を検討するというのが難しい状況にありまして、この問題につきましては、恐らくしかるべき府省が別途あって検討されるべきではないかというふうに承知しております。
○池内委員 本当に、自分の担当じゃないとでもいう感じなのかなと思うんですけれども、やはり、今、私は行政の縦割りの弊害を見たという思いがしています。現実には困っている母子世帯があるし、子供の貧困が本当に深刻だと言われているときに、やはり担当がないからそれでよしということにはならない。ならば、総合調整機能を担う内閣府加藤大臣のもとで検討を行うべきではないですか。
○加藤国務大臣 離婚された方々の子供を養育することに関して、もう一人の側がしっかり、今言った養育費等を払っていく、これは非常に大事なことだというふうにも思いますし、それから、親は、親同士が離婚をしたといっても、子供に対する関係は基本的には変わらないんだろうと私は思っております。 ただ、今の法務省ですかの答弁の前提となるためにも、そうした債権債務関係をどうはっきりさせていくのかとか、いろいろな問題が多分あるんだろうというふうに思っております。政府の中で議論するということもあると思いますし、また、それぞれの党等においても幅広くこの問題を議論していく必要があるんじゃないかなというふうに思っておりますが、ただ、子の養育費というものをしっかり払っていただくというのは私は非常に大事なポイントだというふうには思っています。
○池内委員 やはり、払うべき人がきちんと払えば、国の財政支出をしなくても実のある貧困対策になるというふうに思うんです。ですので、ぜひ大臣も、今大事な問題だというふうにおっしゃっていただきましたので、検討していただきたいというふうに思っています。 次に、神奈川県の先ほど紹介した調査というのは、ネットを通じて行われたもので、六百五十一人から回答がありました。そのうち、三百八十三人、五八・八%もの人が自由回答欄に、本当に思いのたけを書き込んだいろいろな声がぎっしりと詰まっていて、こうした調査でこれほど記述がされるということは、本当に異例のことだということなんです。訴えたいことがあふれているということを示していると思います。 大学まで行かせてあげることはできない、子供の就職にも響いて、貧困の連鎖がとても不安。本当につらく、生活苦だ、体はぎりぎり、限界も近いと思うとか、毎日遅くなって、子供とは御飯を食べてお風呂に入って寝るという、毎日が流れ作業のようだ、子供と過ごす時間もなくて、いつまでこんな生活を続けていくのか不安だ、こうした声が次々寄せられている。 中でも、このアンケートを来年もしてほしい、一人親の仲間、友達の中でも話題になっているという声や、こんな調査は初めてだった、声を聞いてくれている感じがする、ぜひ来年もやってください、こういう声がアンケートの記述欄に寄せられていたと。 働いているのに貧困で、養育費さえまともに受け取れず、社会から孤立をし、そして、愛すべき子供には何とか十分な教育とチャンスを与えてやりたいと本当に必死になって頑張っている、こうしたシングルマザーに、やはり行政の側から声を聞くということが私は本当に大事だというふうに思うんです。 もう十分過ぎるほどお母さんたちは頑張っているから、行政の側が声を聞いて、決して見放したりしない、あなたの声をちゃんと聞くんだということをやはりもっとアピールしていくことが必要だというふうに私は思うんです。 なので、この神奈川の調査というのは大変教訓的だったと私は思います。実態がつかめるということはもちろんですけれども、やはり、感想、話を聞いてもらえた、こういう声。ぎりぎり、いつまでこんな生活が続くのかと、それこそ孤立している人たちにとって一筋の光明だったと私は思うわけです。 大臣にお聞きします。 国としても、こうして歯を食いしばって頑張っている人たちに、都道府県とも協力をして、直接この声を聞いていく、そうした血の通った実態調査を行うべきではないでしょうか。
○加藤国務大臣 今御指摘の調査というのは、平成二十六年度に子供の貧困対策に関するものも含む県民のニーズ調査を実施され、そしてそれは、神奈川県子どもの貧困対策推進計画、これは二十七年三月に策定されておりますけれども、それに資するということでされたんだというふうにも思います。 その中で、どのような子供に対して公的な支援が必要だと思うか、子供の貧困解消のためにどのような施策に力を入れる必要があるかなど、それぞれの思いというものを聞かれた、そういう調査だというふうにも承知をしております。 先ほど申し上げましたように、まさにそれぞれの貧困対策をしていく中においては、貧困状態の実態という中には、そうした方々がどういう思いを持っているのか、当然そういったことも入ってくるんだろうと思っておりますので、こうした自治体の取り組みを、我々としても、地域子供の未来応援交付金というものを設けさせていただきました、そういったものを積極的に展開しながら、それから、今の神奈川のお話もそうでありますけれども、それぞれどういう形で進んでいるのかというのを我々もしっかり勉強しながら、それをまた横展開していく、そういった努力を重ねていきたいというふうに思います。 同時に、我々も施策を進めるに当たっては、いろいろな方々の声をしっかり聞きながら施策を進めていく必要があるだろうと思っています。
○池内委員 さまざま努力されていることはわかっているんですけれども、その調査の項目の中に、あれこれの一つということじゃなくて、やはり生の声を聞く、当事者の声を聞く、お母さんたちの声を聞くという項目を本当に重視して入れていただきたいというふうに思います。 次に、神奈川ではほかにも意欲的な取り組みが行われておりまして、その一つが、かながわ子どもの貧困対策会議という取り組みです。 ことしの夏休み、八月に行われた会議の様子がNHKのニュースで紹介をされて、多くの国民の共感を呼んだ。その一方で、心ない人々の嫌がらせ、バッシングが会議の参加者や県などに集中をしました。せっかくの取り組みに水を差すこととなりました。 この一連の経過は、子供の貧困対策に取り組む上で政治が果たすべき役割、重要な責務を考えさせるものだと私は思います。ですので、ちょっときょうは経過を紹介したいと思います。 神奈川県では、日本青年会議所神奈川ブロック協議会の主催で、君たちの思い、知事にぶつけようという、現役の高校生に呼びかけて議員を募って、かながわハイスクール議会という行事が行われています。安全な町づくり、学校教育、政治参加、観光、こうしたテーマごとに委員会が設けられて、意見を交わして知事に提言を出す、こういう取り組みなんです。 昨年、第八委員会として、子供の貧困問題がテーマに初めて加えられました。この委員会では、初め、子供たちは、貧困というとやはりアフリカのあの飢餓を想像しますので、アフリカの飢餓について、そうした貧困について話し合われていたそうなんですけれども、一人の参加者、彼女が、実は私の家では電気、ガスがとめられたことがあった、こういう発言から、自分たちの身の回りに貧困があるんだと、ここに関心が向くようになり、学習会や取り組みが本格的に始まったということなんです。 当事者でさえ、自分の育った家庭環境を客観的に見るということはとても難しくて、自分の家が経済的に苦しい状況だと認識をしたのは、中学三年生のときに、お金がないから私立高校はだめだよと言われたときに初めて自覚した、友達関係であっても、自分の家が、うちは貧乏だからとかそんな話はしないし、そしてまた、誰にも気づかれることがないというふうに話し合っていました。 たとえ給食費が一旦滞っても、後でおくれて持っていけばそれでおしまい。修学旅行に行かなくても、部活の遠征に行けなくても、それでおしまい。どうしたのと聞いてくれる人は誰もいなかった、あのとき声をかけてほしかったんだ、こういうやりとりを子供たちは話し合いの中で行って、みずからの関係性をつなぎ直すという取り組みをしています。 さまざまな意見を交換して、きょうお配りしておりますけれども、知事に対する政策提言というものまでまとめて一つの形に結実していったということなんです。 この提言には、子供の貧困に対する誤った認識、経済的支援はしているけれども、自分に自信が持てないといった心の貧しさへの支援が不十分、子供対策本部の設置など、まさに行政や政治の側、我々が真剣に耳を傾けるべき本当にすばらしい内容が盛り込まれたというふうに私は思います。 これも大臣にお聞きしますが、子供の貧困対策を単に行政の仕事にとどめないで、国民みんなが考えて取り組んでいく、その上で、この神奈川の事例というのは一つの模範的な事例だというふうに思うんですけれども、大臣の感想をお願いします。
○加藤国務大臣 今委員から御説明をいただきました、神奈川県が開催しているかながわ子どもの貧困対策会議のもとに、高校生、大学生をメンバーとする子ども部会も設置され、対策会議にもその部会の代表が参加されて、学生の視点を反映される仕組みが設けられているということであります。 まさに、そうした若い世代の方々が自分の身の回りを含めて、社会やそういったものに関心を持っていただいて、そして主体的に取り組んでいく。また、同じ世代がゆえに、例えば子供の貧困ということに関しても、お互いが話しやすい、あるいは実態をよく理解しやすい、こういう面もあるんだろうというふうにも思っております。そういった意味では、学生の視点あるいは若い方の視点を設けているということを私も強く認識させていただきました。 内閣府においても、子供の貧困対策に関する大綱の策定に向けた検討またそのフォローアップにおいても、当事者である大学生やあるいは草の根で支援を行っている方にも有識者委員として参加していただくなど、できる限り若い世代の方々の声、あるいは現場の声、こういったものも反映するような仕組みは設けさせていただいております。 私も、先般、子供食堂なども見せていただきましたけれども、そのときに、同じようにやっておられる大学院の皆さん方からも現状や課題についてもお話しいただきました。 いずれにしても、そうした若い方々、あるいは現場の方々、そしてまさに生の実態を見ておられる方々、そうした方々の声にも率直に耳を傾けながら、必要とされる施策を積極的に展開していきたい、こう思っております。
○池内委員 この提言の具体化として、高校生や大学生などもまさに構成メンバーとするかながわ子どもの貧困対策会議、この初会合がことし五月に開かれて、それ以降、最初に私も触れました、NHKニュースでも紹介された八月の会議につながっていきました。 会議では、定時制に通う女子高生が自分の体験を語った。周りの人たちには気づかれにくい相対的貧困、この中で悩みながらも頑張っている姿が参加者に、そしてテレビを通じて多くの国民に、現実に潜む貧困の実態を示したし、私たちが何をすべきかを考えていく多くの材料を提供してくれたと私は思うんです。 会議では、今後、子供の貧困に取り組んでいくためのキャッチコピーなんかもみんなで話し合って、行政の側もそれを受け入れて、これから一緒に頑張っていこうということになっていた。 ところが、その直後、参加者も、それを見守ってきた行政側も想像もしていなかった出来事が起きました。それが、東京新聞でも報道されたバッシングの嵐でした。ネット上には、この生徒は貧困ではない、部屋にアニメグッズがたくさんある、売ればパソコンぐらい買えるはずだ、こういう書き込みがあふれた。県にも嫌がらせの電話が殺到して、報道したNHKにも、報道はやらせだと、こうしたバッシングの矛先が向けられました。中には、声を上げた高校生の自宅などを特定して、個人情報までネットでさらす者までいたということです。 こうした中で、キャッチコピーの発表も見送られてしまった。本人を初め、現場でつながり始めた人たちの心を深く傷つけて、口を封じることになったと思います。これは極めて悲しくて、断じて許されないことだと私は思う。 大臣にお聞かせいただきたいんですけれども、構造的に広がっている耐えがたい貧困からの脱却というのは、私は、精神論とか個人の努力で果たせることでは決してないというふうに思います。社会全体の取り組みにしていかないといけないから、そういう課題だからこそ、社会全体が認識を共有していかないといけない。 今回、行政が行う施策というのが手足だとするなら、子供の貧困を子供の目で克服しようとするこの高校生たちの取り組み、まさにこれは子供の貧困対策の根幹だと思います。言うてみれば、それは、この計画の魂とでもいうべきものだったと私は思うんです。それを今回、バッシングによって芽を摘んでしまった。 ところが、私が感動したのは、この取り組みの中で、より大変な境遇にある子供たちに対して、児童相談所などで生活をせざるを得ない、こうした子供たちのところに出向いていって一緒に交流したり学習したりしようじゃないかというところまで、高校生たちは話し合っていたというんですよ。日本社会に蔓延する自己責任論を乗り越えて、他者の境遇を改善しようと心を寄せて、そして、行政にも働きかけていく、こういう取り組みを現場では行っていた。私は、このバッシングというのは、その意味でも、その芽を潰すという意味でも許されないことだったと思うんです。 子供の貧困対策を担当する大臣として、こうした経過をどのように考えられますか。
○加藤国務大臣 今御指摘のあった事案についても、私もニュース等である程度は承知をしております、一つ一つの事項について承知しているわけではございませんけれども。 まさに、こうした子供の貧困問題のために行動を起こそうとした高校生の方、それが、こうした報道を契機に、中には、今言った自宅にまで云々という過激な行動を受けるような状況になったということは本当に残念なことだというふうに思っております。 先ほど貧困の定義のあたりでも議論させていただきましたけれども、支援を必要とする子供たちの抱えている困難というのは本当にさまざまであるということですね、そして、その支援のニーズも多岐にわたっている、このことが非常に私は大事なポイントだというふうにも思います。 その上で、あとは、こうした高校生の皆さん方が、先ほど申し上げましたけれども、社会問題を自分の問題として捉えて、それを解消していくために自分たちは一体何ができるのか、そして具体的に行動していく、これは非常に大事な姿勢だというふうに私は思っておりますし、そういった方々の声も我々もしっかり受けとめながら、本当に必要な子供の貧困対策をしっかりと進めていきたいと思います。
○池内委員 看過できないのは、このバッシングに、政治家、しかも与党の政治家が加わっていたということだと思います。 報道によると、もう御存じだと思いますが、この議員は、NHKに説明を求め、皆さんにフィードバックさせていただきます、こういうふうに述べていた。 子供の貧困対策は、衆参両院で全会一致で可決された法律です。ちなみに、この議員も、参議院の方で賛成票を投じていらっしゃいます。立法者として国民の一部にある誤った認識を正すべき立場にある政治家が、こうしたバッシングをする人々に身を寄せてはばからない。こうした行為というのは、子供の貧困対策を担当される加藤大臣としても、そしてまた、同じ政党に所属されている立場からも、しっかりと正していく必要があるんじゃないでしょうか。
○加藤国務大臣 今のお話も、私も報道ベースでしか承知をしておりません。それから、どういう真意でその方が、これはインターネットに載せたりそうした発信をされておられるんだと思いますが、発信をされているかも私も承知をしておりません。 ただ、その方ももちろん、今御指摘があったように、この一連の施策あるいは我が党、自民党が進めている施策、そういったことも十分認識をされているはずでありますので、その方は、今のことに関して御自身としてどういう御判断で、どういう立場でされたかということをしっかり御説明はされるべきだというふうに思っておりまして、ちょっとそれ以上の内情に私は通じておりませんから、一つ一つについてコメントするのは控えたいと思います。
○池内委員 やはり、こうした対策を前に進めることこそ政治家の仕事であり、まさかこういう芽を摘むような、まさにバッシングする方にみずから身を寄せる、こうしたことは本当にあるまじきことだと思いますので、対応していただきたいと思います。 神奈川の担当者は言っていました、このバッシングの嵐の後、即座に子供たちを集めてケアをした、大人たちがあなたたち子供を守っているというメッセージをいろいろな形で伝える努力をしたそうです。さらに、子供たちが、自分が置かれている状況を客観的に捉えていくということが本当に難しくて、しかし大事なことで、子供たちのその思いを言葉にする、こういう努力を現場では本当に丁寧にされているというのです。 そして、勇気を持って発言してくれた言葉は周りが全力で受けとめていく、バッシングなんて許さない、周りが受けとめるんです。今回のようなバッシングを当事者の子供たちは受けとめる側の心の貧困だと呼んでいます、心の貧困です。私たちに問われている、私たちの社会が問われている、鋭く問われていると私は感じています。 バッシングの中身を見てみると、甘えているとか、私の方が大変とか、自分も大学なんて諦めたなどという訴えなんですね。この訴えが事実であれば、私はその一つ一つは看過できない重大な問題だと思います。こうした人生を強いられた人々の思いを私は受けとめるし、全ての政治家は受けとめてもらいたいと思います。 しかし、やはり怒りの矛先は、そうした社会しか準備できなかった政治の無策こそ批判されるべきだ。諦めてきたことをたくさん指折り数えて、自分も不幸だったから君も不幸になれ、こういう社会は、私は、みんなで不幸になる道だと思うんです。やはり、誰もがきょうよりあしたを豊かに生きていくために、これまでいろいろな諦めさせられたことはあったかもしれないけれども、これからみんなで豊かに生きていくということのために、私は政治は責任を今果たさないといけないと思っている。 最後の質問になりますけれども、やはり、一番現場の声をつかんでいるというのは市町村なんです。ところが、子供の貧困対策が市町村の責務を明確に定めていないので、子供の貧困を担当する部署がありません。そのために、市町村を集めて会議をやろうとしても、出席者さえ確定できないという状況がある。これは、幾らきめ細かく対応をしようと、さまざまな要素がありますねと言っていても、現場にこうした部署がなければ対応はできないと思うんです。 横串を通して全体が俯瞰できるように内閣府が担当するということにそもそも子供の貧困の問題対策というのはなっていますけれども、そのような課題であるだけに、市町村においてもしっかりと対応ができる、こういう体制づくりが大事だ。市町村計画の策定、体制の確立、こうしたことを国としても援助、協力していくべきではないでしょうか。
○加藤国務大臣 先ほど申し上げましたが、子供の貧困対策を進めるに当たっては、一番地域に近い、あるいはその地域の住民の皆さんに近い市町村が果たす役割というのは大変大きいというふうに思っております。 昨年取りまとめましたすくすくサポート・プロジェクトにおいても、自治体における一人親家庭の相談窓口において、ワンストップで寄り添い型支援を行うことができる体制を整備していく、また、そうしたところでの相談件数を増加していくといった具体的なことも盛り込ませていただいたところであります。 また、地域子供の未来応援交付金という制度をつくらせていただきまして、それぞれの地域が、貧困状況にある子供等の実態を把握して、それを踏まえた支援体制の整備計画を策定する、また、社会福祉を初めとする関係行政機関、地域の企業、NPO、自治会などとの連携体制を整備していく、こういったことを支援していくということにもさせていただいているところであります。まだちょっとスタートしたというところでございますから、全ての自治体でということではありませんけれども、もう既に先駆的にそうした対応をしていただいているところもございます。 そういった中身も広く周知をさせながら、各自治体と情報を共有し、そして、そうした取り組みがしっかりと進んでいけるように、我々としても、各自治体とも連携を図っていきたいと思っています。
○池内委員 時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきますが、ぜひ実のある対策になるようにしていただきたいということを申し述べまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○秋元委員長 それでは、会派の持ち時間の範囲内でお願いいたしたいと思います。 次に、島津幸広君。
○島津委員 日本共産党の島津幸広です。 私は、まず、近年各地で大きな問題になっている海外FXの詐欺被害についてお聞きいたします。 FXとは、円やドルなどの通貨を売買して利益を出す投資で、投資金額よりも多額の取引ができるレバレッジという仕組みで、少ない資金で大きな利益ができる、こういうふれ込みで、インターネット上でも投資の勧誘が盛んにやられています。 金融庁にお聞きしますけれども、日本国内ではどのぐらいの人がこの海外FXの取引にかかわっているんでしょうか。
○西田政府参考人 お答えいたします。 海外に所在する無登録業者が、国内の居住者に対しまして、いわゆる外国為替証拠金取引の勧誘等を行っている状況については、金融庁としても大変重要な問題だと考えております。 海外に所在する無登録の外国為替証拠金取引業者を紹介するウエブサイトなんかを見ますと、何十万件ものアクセスがあるとも言われておりますので、関心を持つ投資家はかなり多いものと考えています。 また、インターネットでも、海外に所在する外国為替証拠金取引業者への口座開設代行業者のウエブサイトも相当数見られますので、これについても多くの利用者がいるものと推測されます。 ただ、先生から御質問の、どれくらいという点については、外国為替証拠金取引業者は、無登録ということがございますし、海外に所在することから、その利用者数を具体的に推計をするのはなかなか難しいという点については御理解をいただきたいと思います。
○島津委員 いずれにしても、相当な人数がかかわっていると推察されるんですけれども。 警察庁にお聞きします。 この被害の実態というのは、どのようにつかんでいるんでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えをいたします。 FX投資名目で、海外の金融業者等を名乗る者が開設をした口座に金銭を送金するなどしたところ、これをだまし取られたということで都道府県警察に相談があった事案につきましては、警察庁では、本年五月末時点で六十三件を把握しております。
○島津委員 六十三件というお答えでしたけれども、国民生活センターの統計によりますと、このセンターへの相談件数は、二〇〇九年の三十四件から、二〇一三年には百三十二件とふえています。 被害者の会からいろいろ話を聞いたんですけれども、ここだけでも九十七人の方が被害に遭って、その被害の総額が九億四千二百三十万円という額に上っているんです。これはほんの一グループだけの詐欺被害であって、氷山の一角なんです。北海道から沖縄まで、被害は全国に及んでいます。 警察庁、改めて、手口というのは掌握しているんでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えをいたします。 警察といたしましては、インターネット広告等で勧誘をまず行い、そしてFX取引の自動売買ソフトと称するソフトウエアを購入させた上で、別途、海外に開設をしてあります口座にFX投資名目で金銭を振り込ませるといった手口で金銭をだまし取るというものを把握しております。
○島津委員 私、ここに取引画面を持ってきたんですけれども、非常に細かく、短時間で自動ソフトで売買を繰り返して、さももうけが出ているように見せるんですけれども、収支が最初は黒字で、もうかっているように見せていくんですよね。 ところが、安心しておいて、ある日突然、桁違いの赤字取引が画面にあらわれる。投資した残高がゼロになってしまう。慌てて問い合わせするんだけれども、もう音信不通になる、こういう状況なんです。 主管大臣の松本国家公安委員長は、所信的挨拶で、特殊詐欺、ストーカー、配偶者からの暴力、児童虐待等の事案に対しては、被害の未然防止に向けた取り組み等を推進すると述べました。この特殊詐欺の中には海外のFXは入っていないというふうに聞いたんですけれども、しかし、だまされてお金が海外に出ていったら、取り返すのは大変難しくなるわけです。 こうしたことから考えると、海外FX詐欺も、所信的挨拶で述べた、被害の未然防止に向けた取り組み等を推進する対象になると思うんですけれども、どうでしょう。
○松本国務大臣 この特殊詐欺とは、電話をかけるなど対面をすることがなく被害者をだまして、預貯金口座への振り込みなどによりまして不特定多数の者から現金をだまし取る犯罪の総称を言っております。 お尋ねの海外FX詐欺が特殊詐欺に含まれるかどうかにつきましては、具体的な手口により判断されますが、特殊詐欺に含まれるか否かにかかわらず、これら詐欺事件につきましては警察が捜査を進めることに変わりはないものと承知をしております。 引き続き、海外FX詐欺について、関係機関とも連携をしつつ、被害の未然防止や捜査を進めるよう警察を指導してまいりたいと思います。
○島津委員 いずれにしても、未然防止に向けた取り組みを推進するということです。 特殊詐欺も海外FX詐欺も、これらに共通しているのは、いかに取り返しがつかない被害を与えるかということです。退職金をつぎ込んだお金が返ってこない、毎日眠れない、この先どうしたらいいか、こういう話を幾らでも私、聞きました。しかし、現実には、その未然防止対策が不十分であるために、先ほど述べたように被害が続出しています。 残念ながら、被害に遭った方は、警察署に当然被害を訴えます。ところが、これがスムーズに受け付けてもらえない実態があります。ある警察署に行ったら、ほかの署に行って相談せよと言われた、そこに行ったら、それは本庁に行ってくれと言われた、たらい回しにされた、こういう話も聞きました。こういう対応は正しいんでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えをいたします。 犯罪の被害に遭われたとおっしゃる方は、まず所轄の警察署等に御相談いただくわけでございますけれども、今委員御指摘のような形で、そのように感じられる被害者の方がいらっしゃったということであれば、それは私ども真摯に受けとめたいというふうに考えております。 その上で申し上げますれば、海外FX詐欺の被害者の方々に限らず、詐欺被害の申し出の対応に際しましては、被害者からの被害状況の詳細な聴取や証拠資料の提出等をお願いする場合がございまして、被害申告の受理までに時間を要するケースもあるところでございます。 また、事案内容等によりましては、関係部署が連携をするために、何回かにわたって被害者の方々から十分な説明を受けるという必要のあるケースもございます。 いずれにいたしましても、警察といたしましては、こうした被害者の方々にしっかりと御説明をするなど、被害者の方々のお申し出に対しまして、誠実に対応してまいりたいと思っております。
○島津委員 被害者の方は、だまされたことに気づいて、財産を失う、心に傷を負う、その上、警察に相談に行ったら、たらい回しにされる、本当に心が折れるということを伺いました。まあ、真摯に受けとめるということですから。 また、同じ会社の詐欺に遭っているのに、被害届を受理されている人と受理されない人が出ているという話も聞きました。全国で、警察によって対応がばらばらになっている。なぜこんなことが起きるんでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えをいたします。 同一の海外FX業者による詐欺でございましても、例えば勧誘の方法でありますとか、あるいは被害者の方と業者とのやりとりの状況が、個々の事案によって異なる場合がございます。被害届の受理に際しましては、こうしたことも踏まえまして、個別の事案ごとに判断をする必要がございます。これに応じまして対応が異なるということもあり得るということを御理解いただきたいと存じます。 いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたとおり、警察といたしましては、こうした被害者の方々にしっかりと説明をするということなど、被害のお申し出に対しましては誠実に対応してまいりたいと考えております。
○島津委員 相談に来る人の、いろいろな証言が不十分だったり説明がうまくできないというのは多々あるわけです。しかし、被害に遭う方は、わかっていて遭うはずはないわけで、十分に説明できない人ももちろんいるわけで、ですから、立証するのは、やはり警察がきちんと力添えするべきだと思うんです。 詐欺の手口は巧妙ですから、もちろん、投資に失敗したのか、それとも詐欺なのかというのは、判断は難しい面もあるんです。だけれども、共通点があるわけです。 先ほど答弁ありましたように、実際に取引しなくても稼働しておくだけで取引する自動ソフト、EAを売りつける。それで、そのEAは国内では使えないと、海外口座に入金させる。一定のもうけを出して、演出して、さらに入金を促す。出金を申し出ても、まだポジションという売り買いの決済ができていないということで、できない、できないの一点張り。最後は、暴落したということで、お金が返ってこない。この時点でもう、連絡したら音信不通だ。手口は共通しているんですよ。 ですから、いろいろな説明だ、証拠だ、手口だとあるんだけれども、そういうところできちんと訴えた方の思いを受けとめれば、ここでは受け付ける、ここでは受け付けないということはないと思うんです。たらい回し、あるいはこういうことの改善、少なくても、たらい回し的な改善、これはやめるべきだと思うんです。 大臣、公安委員長として、ぜひこれはやめるように指示してほしいと思うんです。どうですか。
○松本国務大臣 御指摘の御心配について受けとめさせていただき、警察におきましては、被害者から相談を受けた場合には、聴取した具体的内容を踏まえて真摯に対応すべきものと思っております。 不適切な対応がなされることがないようにしつつ、海外FX詐欺について、関係機関とも連携をしながら、被害の未然防止や捜査を進めるよう、警察を指導してまいりたいと思います。
○島津委員 ぜひ、被害者の心情に沿った迅速なことで、少なくとも、たらい回しはやめるということを指示していただきたいと思うんです。 犯人は今でも詐欺を続けています。例えば、会社の名前を変えて詐欺を続ける。被害を受けた人にとっては本当に耐えがたいことです。まだ続いているのかと。 海外FXだから、海外でネットを通じて日本人に対して詐欺を働いているわけで、投資資金が海外に流れていたとわかった時点で捜査を諦める刑事がほとんどだという話も聞きました。犯行グループも、そこにつけ込んで詐欺を拡大し続けているわけです。これをどうするのか。 警察庁、どうするかという方策は、どうなんでしょう。
○吉田政府参考人 お答えいたします。 現在、関係をする都道府県警察におきまして、国内の関係機関や海外の捜査当局とも連携の上、必要な捜査を行っております。 引き続き、捜査を進めて、被疑者の検挙に努めてまいる所存でございます。
○島津委員 引き続き頑張るということなんですけれども、それで本当に未然に防げるのかということは見えてきません。被害者の皆さんが求めているのは、事件の解明、原因を究明し、手口や組織の全容を明らかにする、そして、それを押さえた上で防止対策になるわけです。 被害の未然防止に向けた取り組みの推進の必要性というのは、先ほど大臣も認めていただきました。これまで以上に、この海外FXの詐欺、英知も集め、体制も見直して対応していくべきだと思うんですが、どうでしょう、警察庁。
○吉田政府参考人 被害の未然防止に関してのお尋ねでございますけれども、私どもは、必要な捜査を行いつつ、やはり捜査を通じて得たいろいろな情報等も含めまして、関係機関と連携をしながら、未然防止のために広報啓発等も、関係機関と連携をした上で進めてまいりたいと考えております。
○島津委員 引き続き頑張るというぐらいのメッセージにしか聞けませんけれども、ぜひきちんと、鋭意取り組んでいただきたいと思います。 続いて、金融庁にお伺いします。 今でも金融庁のホームページでは、金融取引法の届け出をしていない無登録業者に注意をという警告を出しています。しかし、それで被害はなくなっていません。今まで以上の、今以上の対策が必要だと思うんですけれども、金融庁はどのような対策をとろうとしているんでしょうか。
○西田政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、未然防止は大変重要な課題であると思います。金融庁としても本件は大変重要な問題だと認識しておりまして、さまざまな制約、限界はありますけれども、やはり投資家保護の観点から、できる限りの対応に努めていくことが重要であると思っています。 今、具体的には、議員から御指摘ありました、例えば、無登録業者の存在を把握した場合にその業者に対して警告を発出するとか、その旨を金融庁のホームページで公表する。あわせて言えば、警察との情報共有を行ったり、必要に応じて海外当局との情報共有も行うなどの取り組みも行っています。 また、国内の主要な外国為替証拠金取引業者に対しても、海外に所在する無登録の外国為替証拠金取引業者との取引に関する注意喚起というものを各社のホームページに掲載するようにも依頼しているところであります。 さらに、インターネット広告会社に対しましても、海外に所在する無登録業者の広告掲載を控えるようお願いするとともに、クレジットカード会社に対しても、クレジットカードによる海外に所在する無登録業者への入金について顧客への注意喚起を図るよう、それぞれ各業界団体を通じて協力要請を行ったところであります。 金融庁といたしましては、先ほども申し上げたように、本件は大変重要な問題と認識しております。今後とも引き続き、投資家保護の観点から、関係機関とも連携しながら、さらなる方策の検討も含めまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
○島津委員 被害者の方から、こういう話を聞きました。 海外FXで送金するんですけれども、ある銀行に行ったら、窓口で、これは怪しい口座だということで判断されたのか、送金ができなかったそうです。ところが、同じ日にゆうちょ銀行に行ったら、送金できたそうです。それで詐欺に遭って損失をするわけなんですけれども。こんなことが起きているわけです。 今いろいろお話がありましたけれども、国内の詐欺に使われて凍結された口座の情報というのは今、金融機関が共有していると思うんですけれども、同様に、海外口座で詐欺に使われているおそれのある口座の共有だとか情報だとかは今行われていないわけで、こういうところはすぐにでもやっていただけるんでしょうね。
○西田政府参考人 先生今御指摘ありましたように、国内金融機関にある口座については、不正利用されていると疑われる預金口座の情報が、警察から業界団体を通じて、各金融機関に情報共有されているものと承知しています。各金融機関においては、これらの情報を活用して、口座の不正利用の防止に向けて取り組んでいると思っています。 一方、先生御指摘の、海外金融機関に設けられている口座につきましては、これまで金融機関との間で情報共有されていなかったものと私どもも承知しております。当局や業界団体といった関係者の間でもこうした問題意識は共有しているところでございますので、今後、情報共有、活用のあり方等について、関係者と鋭意検討していきたいと考えております。
○島津委員 ぜひ早急にやっていただきたいと思うんです。 そもそも、いろいろ努力はされていると思うんですけれども、金融庁の無届け業者に対する対応が甘いと思わざるを得ないんです。 一例として、きょう資料をお配りしました。 これはインターネットのサイトの印刷なんです。公式サイトはここからとあるんですけれども、これを見て取引の画面に進んでいくわけですけれども、ここから手を出していく。しかし、この画面の前に、詐欺業者に御注意というものがあるんです。それで、こうこうこうで、こういう詐欺があった、こういう手口があった、そしてここに誘導して、安全ですよ、こういうインターネット上の画面になるんです。 詐欺業者に御注意、優良業者を紹介します、こう誘導しているんですけれども、この業者というのは無届け業者なんです。こういう状況というのは好ましいんでしょうか。
○西田政府参考人 お答えいたします。 インターネット上に先生御指摘のような広告が掲載されていることは、金融庁としても承知しております。 このため、金融庁のホームページにおいても、金融庁なり財務局が警告書を発出していない海外業者も無登録営業を行っていることがあり得るといった注意喚起を行っておりますし、さらに、金融庁のホームページでは、例えば、具体例として、日本国内のレバレッジ規制をはるかに上回る高いレバレッジを宣伝文句としてFX取引の勧誘を行っている例があるといった点についても紹介するなどの取り組みを行っているところであります。 いずれにしろ、投資家保護の観点から、さらなる注意喚起のあり方につきましても、何ができるかについて引き続き検討していきたいと考えております。
○島津委員 今もお話があったんですけれども、同じ出資金でもレバレッジが高いほど多額な取引ができるんです。国内では最大二十五倍、倍率みたいなもので、この二十五倍は国内レバレッジの最大の数字なんですけれども、海外ではそれ以上の倍率、きょうお配りした資料でも八百八十八倍というのがあるわけです。射幸心をあおっているわけです。そして、そうした勧誘の中に、詐欺を働くグループが架空の証券会社のホームページ、このような、これがそうかとはあれですけれども、架空の証券会社がこのような類いのホームページをつくって紛れ込む、そして被害が続いているわけです。この対策をどうするのか。 先ほど、金融庁のホームページ等々、いろいろな話があったんですけれども、これだけではやはり不十分だと思うんです。怪しい海外FXに誘導されない対策、いろいろ難しいんですけれども、例えば、インターネットで検索した際に、検索結果の前にいろいろ広告が出ますよね。この広告のところに、目立つように、詐欺に対する注意の喚起の警告を出す、こういうことなんかができるんじゃないか。インターネット上でのキャンペーンをもっと行うべきじゃないかと思うんですけれども、どうでしょう。
○西田政府参考人 お答えいたします。 海外に所在する無届け業者による被害を未然に防ぐためには、やはりできるだけ多くの方々の目に触れる形で注意喚起を行っていくことは効果的であると考えています。 これまでも、金融庁のホームページも使いまして、警告書を発出した海外に所在する無登録業者の名称を掲載するほか、国内の主要な外国為替証拠金取引業者のホームページにおける注意喚起の掲載も依頼したところであります。 引き続き、今後とも、投資者保護の観点から、より効果的な注意喚起の方策については検討してまいりたいと考えているところでございます。
○島津委員 ちょっと時間がもうありませんから、いずれにしても、これ以上被害が拡大しないよう必要な防止対策を求めて、次の質問に移ります。 石原大臣、お待たせしました。 石原大臣は、所信的挨拶で、未来への投資を実現する経済対策を着実に実施すると強調しました。その経済対策、多岐にわたっているんですけれども、その中で、地方創生回廊をつくり上げることで成長の果実が全国津々浦々に行き渡る環境の整備を図る、こう明記されています。安倍首相も、地方創生回廊をつくると言いました。これは先ほど岡田議員の質疑にもあったんですけれども。 いずれにしても、地方創生回廊、幹線鉄道ネットワークや高速道路網、国内交通ネットワークなど高速交通網を活用し、三大都市圏を初めとする大都市と地方、また地方と地方を結び、人の流れを拡大することによって各地域を活性化し、地方創生につなげていく、こういう説明をされていたわけです。 成長の果実がこれで全国津々浦々に行き渡る、こう言っているんですけれども、改めて、なぜそうなのかというのをちょっと簡潔に、石原大臣。
○石原国務大臣 委員御指摘の、未来への投資を実現する経済対策におきまして、ただいま委員が御開陳されましたものが入っております。すなわち、地方創生回廊とは、都市と地方、地方と地方を結びつける交通インフラを回廊のように整備して、それによって豊かさを全国に広げていくという発想と認識をしております。 このため、経済対策の中で、大都市圏環状道路の物流ネットワークの強化や、リニアと整備新幹線、あるいは高速道路、鉄道、さまざまなものをくっつけまして一つの経済圏にする、その発想のもとで、豊かさを地方に伝播していきたいという発想でございます。
○島津委員 では、そうした計画に対する日本経済への効果、これをどのように試算しているんでしょうか。
○石原国務大臣 この発想は、これまでは、先ほども御答弁させていただきましたように、都市圏の中に限られて環状道路を整備するとかバイパスを各町で整備するみたいなことで、個々のBバイCによって算出をしておりました。 今回は、この規模が、都市圏が、リニアでいうならば三大都市圏、さらにそれに整備新幹線が加わりますと他のところまで波及をいたしますので、マクロ経済の分析というものは現在まだ行われておりません。
○島津委員 計算もない、根拠も怪しい、スローガンで言っているようなものなんですね。大変無責任だと思うんです。 交通で結んで活気を、人をということなんですけれども、私の地元静岡県は、新幹線が開通して半世紀以上になっています。先ほど石原大臣も夢の超特急の話をされたんですけれども。ところが、この静岡県は、新幹線が通っているんだけれども、人口の流出が非常に多い。全国で五番目に多い県になっているんです。新幹線を整備することでアベノミクスの果実が行き渡るというなら、なぜ静岡県は人口流出で苦労しているのか。 また、静岡県の駅の中に掛川駅という新幹線の駅があるんです。これは要請してつくった駅なんですけれども、つくったはいいけれども、本当に乗降が少なくて、駅前なんかは物すごく寂れているんですよね。日曜日なんかは、お昼御飯を食べようと思っても、駅前で食べる場所を探すのに一苦労。人がふえるということじゃなくて、ますます寂れていく。余談的な話ですけれども、掛川駅の新幹線のホームは、車両の前と後ろは屋根がない。だから、雨の日なんかは車内放送で前と後ろの方は中寄りにという放送が流れるぐらい、こんなひどい状況なんです。 政府は、地方創生回廊の名のもとで、リニア中央新幹線の全線開業を最大八年間前倒しして、財政投融資を三兆円も投入する、こうしているわけです。しかし、静岡県の例にもあるように、それで本当に成長の果実が全国津々浦々に行き渡るということになるか、非常に疑問なんです。大臣、本当にそれで人が集まり、創出されるようになるんでしょうか。
○石原国務大臣 冒頭、委員お地元の静岡の話をされましたが、静岡はやはり東西に大変長い県で、伊豆、あるいは中部、また西部において人口流動は大分違うと思います。西部地域の方はやはり名古屋圏との関係から、かなり人が多くなってきていると考えておりますし、そんなことを考え合わせますと、やはり交通網がつながることによって人の行き来が多くなる。 人の行き来が多くなる、これはもちろん観光、インバウンドということも含めてでございますが、流動するということは経済にとって非常にプラスであるということは、マクロの世界から話ができる点ではないかと認識をしているところでございます。
○島津委員 マクロの世界ということですけれども、やはり現実は、静岡県の例にあるように、そうなっているわけです。 結局、未来への投資と言うんですけれども、未来への浪費じゃないか。本来の地方創生というのは、地方が特殊性を生かして自立していく、そして、その地方の中で経済の好循環を生み出す、こういう経験もたくさん各地で生まれているわけです。 日本の経済再生にとって地方創生が重要な位置を占めるというのは、私たちも異論はありません。しかし、いかに新幹線が通っているか、高速道路が通っているか、つまり、いかに首都圏に時間的に近いか、こればかりを重視するような発想では、自立した地方創生というのは望めないわけです。 幹線道路ネットワークが整備されれば人が集まる、これは空論じゃないんでしょうか。どうでしょう、大臣、改めて。
○石原国務大臣 幹線道路の整備については、BバイC、ベネフィットとコストにあわせまして、社会的な外部評価、こういうものを小泉内閣のときから入れさせて建設をさせていただいております。 すなわち、この道路をつくることによって基幹病院への到達率が、一つの例を出させていただきますと、十五分短縮される、三十分短縮される、それによって急患患者の延命率が何%回復される、こういうような社会的な影響というものも勘案して、今、道路というものは地域の高規格道路も含めて整備をさせていただいておりますので、無駄な投資というようなものは行われなくて、地域の方が喜ばれ、また、そこに暮らす方々が、病院が自分の町になくても他の病院まで行けるというような、道路の持つこの意味というものは大変大きいものがあります。ですから、各地域からの御要望というものは後を絶たないのではないかと思っております。 しかし、委員御指摘のとおり、無駄なものをつくってはいけないということは肝に銘じていかなければならないという点においては、考えは一緒でございます。
○島津委員 私たちも、今言われたようなところまで否定しているつもりはないんです。今大臣が最後におっしゃったように、無駄はきちんとやはり見ていかなきゃいけない。リニア中央新幹線などは、環境も破壊し、住環境も破壊する、最大の無駄だというふうに思うんです。 いずれにしても、経済対策というのは、浮き草のような対策じゃなくて、地に足のついた経済対策に転換する、このことが必要だということを求めて、質問を終わります。
○秋元委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人でございます。よろしくお願いいたします。 没落ぎみの大阪からやってまいりました。きょうは、この委員会は特に与野党含めて大阪の議員が多いので、先ほどの石原大臣の発言のときに、はあっとみんななっていましたけれども、大阪に住んでいる人間は別に没落していっているとは全く思っていませんので。今でも頑張ってやっていこうと、大阪は大阪で一致団結して、与野党を超えて頑張りますので、よろしくお願いをいたします。 この内閣委員会に来る前は、私は、ほぼ厚生労働委員会にいたわけですけれども、厚生労働委員会というのがいかに特殊かというのがここに来て最近よくわかるようになってまいりまして、きょうも、きょうの委員会がちょっと長目ですけれどもという委員長の理事会での御挨拶があって、我々、厚生労働委員会にいた人間からすると、こんなに短い時間で終わるのかという非常に驚きの委員会の長さだったのでちょっとびっくりしたんですけれども。特殊過ぎるという、きょうも厚生労働委員会はちょっといろいろあってもめているようですけれども、こっちに移ってよかったなとつくづく今思っております。 とはいうものの、一つ目の質問が保育士不足についてということで、厚生労働委員会の方でも、私は、今までいろいろと、待機児童問題はもちろんですけれども、その待機児童問題を解消するにはまず保育士をやはり育てないといけない、これが一番時間がかかって一番大変なんだということをずっと言わせていただいてまいりました。 加藤大臣も、この問題についてはいろいろな議論をこれまでもされてきたでしょうし、政府としては、小学校の教諭の免許を持っている方だとかそういう方でもいいよというふうに規制緩和という形で、保育士不足を何とか解消していこうということで対応していただいておりますけれども、今現状、保育園で起こっている問題というのは、まず、やはり保育士不足からくる問題で、子供たちを預かることができない。保育園に先生がいないと子供は預かれませんので、まずそれができないということがよく起こっています。 保育園の箱は、予算をつけて工事に入れば、一定期間かけたら、すぐに大体できます。一年かければ大体、保育園の箱はできるんですね。ところが、箱ができても保育士が不足しているので、予定どおりに実は定員を埋められない。開園するときに、二十人、三十人少ない人数で保育園を開園せざるを得ないような保育園が、実はもう今既に続出しております。これは、保育士不足、保育士を探せないということでそういう問題が起こるわけですけれども。 もちろん、大臣も御承知のとおり、大阪も待機児童が東京に次いでやはり多い地域であります。大阪は今、ではどういう対策をとろうとしているのか。 これもお聞きいただいているとは思いますけれども、保育士でないとできない業務というのももちろんたくさん保育園にはあります。ただ、保育士でなくてもできるという業務もこれまたたくさんあります。私自身も保育園で保育士をやっていた人間として、別にこれは保育士の資格がなくてもできるということはもちろんたくさんあります、そういった業務を保育士の資格を持っていない人たちでもしっかりと担えるように、規制緩和をして、資格を持っていないけれども保育園で子供たちのために働きたいという方を採用できるように、今、制度をつくろうとしております。 そこで問題になってくるのは、保育の質が下がるのではないかという、よく言われることですね。私は、残念ながら、そんなことを言っていられる時代はもう終わったと思っています。保育士の質はもう既に下がっています。というのは、保育士を採用するときに、競争がもう既にありません。採用試験をして、来ていただける保育士全員を採用しないと、保育士の定数を埋められないんですね、今既に。採用試験で競争がないということは、全く質の向上につながらない。これがもう既に数年前から起こっているんですね。 いや、私の保育園に採用される保育士は皆、優秀ですよ。優秀な保育士しか雇いませんけれども。でも、やはり、待機児童がたくさんいて、もうそんなこと言っていられへんところというのは、もう誰でもいいから採用したいわけですね。でも、競争のないところに質の向上なんて絶対に生まれませんから、もう既に保育士の質の低下は起きつつあるんです。 そうであるならば、やはり、子供のために頑張りたいんだという意識の高い人たち、資格は持っていないけれどもそういった人たちをしっかりと採用していきたい、保育園を運営している方々からもそういう声がやはり聞こえてきます。そういったことを進めようとしていますけれども、国としてそういったことにどういうふうに対応しておられるのか、大臣にお答えをしていただきたいと思います。
○加藤国務大臣 委員はたしか御自身も保育士の資格を持っておられたというふうに今、認識もさせていただいておりますけれども、保育の現場において、特に待機児童等の問題において保育士をどう確保していくのかというのは大変大きな問題である、また、それが保育所の整備にもさまざまな影響を及ぼしているということは我々もしっかり認識をしているところでございまして、そういった意味では、保育所のいわゆる建物等の整備と並行して、保育士の確保、そしてその処遇の改善、こういったことにもしっかり取り組んでいかなければならないというふうに思っております。 また、そういう中で、今、保育士の質という面でのお話がありました。 もう委員も十分御承知のように、保育園等における保育というのは、小さい子供さんの将来における人間形成の基礎を担う大変重要なものでありまして、そういった意味でも、専門的な知識あるいはノウハウを持った保育士の方々にしっかり担っていただくことが重要だというふうにも思っております。 しかし、一方で、こうした状況がございますので、厚生労働省では、時限的な対応として、例えば、本年四月から、国が定める人員配置の基準について、質の確保を図りながら弾力化し、子育て支援員などの多様な人材を活用する、こういった施策をさせていただいております。 また、保育士の業務負担を軽減するため、保育士の配置に上乗せする場合には、保育補助者を雇い上げる際の支援を拡充していく、これは先般成立をしていただいた平成二十八年度第二次補正予算で手当てをさせていただきました。 また、今言った保育補助者でありますけれども、貸し付けから三年の間に保育士資格を取得した場合には返済を免除するということで、そういった、最初は保育士補助という形で入った方も保育士資格を取得できるような施策も適宜進めさせていただいているところであります。
○浦野委員 もう一つ問題というか、経営側から言わせていただきますと、そうやって採用した保育士が正式な保育士の一としてカウントされないということもあって、経営的に言えば、やはり保育士資格を持っている人間としてカウントしていただけないとちゃんとした運営費がおりてこないという場合もあります。 そういったところも含めて、制度上、これは今大阪府も制度設計を進めているところですけれども、やはり早くこの制度設計をしてあげないと、例えば来年の四月、新学期が始まるまでにその制度をしっかりと運用して、保育士資格を持っていない人たちで保育の仕事の手当てをしていきたいとなれば、今ちょうど採用試験が行われている、今この時期に採用試験が始まります、もう既に行っているところもありますし、これからやるところもあります、そういった中でこの制度がしっかりと来年度から動かせるんだということになれば、保育園も質の高い保育士さん、保育補助の皆さんを採用していけるということになります。 これは、ぜひ制度設計も含めて、大阪がやっていることだからそれを見ているというだけではなくて、別に大阪だけに保育士が不足しているわけではありませんので、日本全国、保育士が不足しているところはたくさんありますので、やはり国の制度として考えていただきたいと私は思うんですけれども、その点、いかがですか。 〔委員長退席、松本(文)委員長代理着席〕
○加藤国務大臣 先ほど委員からお話がありました保育士そのものに関しては、厚生労働省の担当ということにもなります。それから、今委員がお話しになった、国家戦略特区として大阪府が提案されている、これについては国家戦略特区諮問会議等において議論されるということなので、私が余り具体的なことを申し上げるということは差し控えた方がいいのかなと思っております。 その上で、先ほど申し上げた、保育士確保についていろいろ手当てもさせていただいております。おっしゃるように、保育士にこれからなろうとする方々にやはり将来に展望を持っていただける、そういった意味においても、まず二%分の処遇改善をしていく。さらには、技能とか経験も踏まえながら、約四万円ぐらいと我々は想定していますけれども、そういった方々に対する処遇のさらなる改善、こういったことも平成二十九年度の予算の中で今議論させていただいているところでございますので、そういった形をしっかりとることによって、希望を持って保育士の仕事についていただく、そういう状況をしっかりつくっていきたいと思っています。
○浦野委員 今既に起こっている問題ですので、なるべく早く規制改革会議等でも結論をちゃんと出していただいて、ぜひ前に進めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 続きまして、二つ目の質問に入ります。 この委員会、人事院勧告による公務員の給与引き上げの法案が恐らく出てくると思います。それに先立って、私の日本維新の会は公務員の給与カットを公約に掲げている政党ですから、もちろんこの法案に対しては、まだ決まってはいないですけれども、恐らく否定的な意見になるだろうと思っております。 その理由を幾つか申し上げたいと思うんですけれども、まず一つ目。 やはり、人事院の勧告では、民間に比べて低いから上げるんだというふうにおっしゃいます、人事院は。ところが、きょう皆さんにお配りをさせていただいております資料一、一番下が国家公務員、行政職(一)の皆さんの平均賃金を出させていただいております、平成二十年から二十七年まで。二十七年度は平均年収が六百六十六万五千円。これを六百七十二万六千円まで上げましょうというのが、恐らく今回出てくる法案です。 上を見ていただきたいと思います。一番上、保育士の平均給与、年収は一番下になります。三百二十三万三千四百円、これが平成二十七年度です。産業の賃金の推移、これも、通常国会のときに、保育士の給料が低いじゃないかということで取り上げられましたときに出てきた比較をされたものですけれども、平成二十七年度、平均の年収が四百八十九万二千三百円です。 この表だけを見ると、どう見ても、公務員の皆さんの給料が低いとは思えないですよね。なのに、低いというふうな人事院の勧告がなぜ出てきているのか。なぜなのかというのをお答えいただきたいと思います。
○山本(幸)国務大臣 国家公務員については、御承知のように、労働基本権が制約されておりますので、その代償措置として、第三者機関である人事院による給与勧告制度が設けられております。 勧告に当たりまして人事院が行う民間給与の調査におきましては、民間企業における公務と類似の職種について、主な給与決定要素とされている役職段階、勤務地域、年齢、学歴を同じくする者同士の給与を比較していると承知しております。 人事院がそういう意味で同種同等という形で調査をしている結果が勧告に反映されていると思います。そのほかの調査については、それぞれ目的が違いますし、また対象等が違いますので、一概にそのまま比較するということはできないんだと思っておりまして、私どもは、第三者機関としての人事院の専門的見地を尊重してまいりたいと考えているところであります。
○浦野委員 一般の国民の皆さんがこの表を見たら、そうは思わないと思いますね。 労働基本権がないから人事院の勧告に従っているんだといいますけれども、では、その代償が保育士の倍の給料ですか。平成二十七年度の保育士の平均給料の倍ですよ、公務員の皆さんは。倍というのはすごい金額ですよね。それでも、恐らく、ここにいらっしゃる各政党はこの法案に賛成をされるんだと思うんですね。 私、保育の問題を今までやってきた中で、今国会でも財源の話がありました、保育の財源三千億円をどうするんだと。消費税が上げられないということで、三千億をどうやって手当てするんだという財源問題が議論をされています。財源がない、財源がないといろいろなところで政府が答弁をされる中で、公務員の給与だけはすぐに財源が見つかるんですよ、毎年。もう今何年連続で上がっているか。毎年毎年、公務員の給料だけは財源がしっかり見つかるんですよ。それはおかしいんじゃないですか。 きのうの共産党さんの本会議の質問の中にもありました。年収二百万円以下の給与所得者が一千万人を超えているというんですよ。これはいい指摘だと思います。それでも、公務員の皆さんは年収六百七十二万六千円まで上がるわけですね。三倍ですよ、そういう人たちから比べたら。 私、これは本当に大丈夫ですかと。人事院は独立している、全く独立した組織だから、そういう人たちからの勧告を受けて政府がそれをどうするか決める、その仕組みはわかります。でも、例えば、比べている給与、先ほど山本大臣がおっしゃったみたいに、比べているところが少し違うんだということなんですけれども、平均というのは、やはり上から下まで全部をひっくるめてとらないと意味がないんですよね。恐らく、保育士の給与も産業計の賃金の推移も、上から下まで全部の人たちの平均をとったらこういうふうになる。 何で公務員の皆さんだけ高い給料の人たちだけを比べて、それと比べて低いんだ、高いんだという判断になるんですかということをお聞かせください。
○三輪政府参考人 ただいま調査の内容あるいはその結果として出てくる数字についての御質問でございます。 委員が配付されました保育士の賃金の推移あるいは産業計の賃金の推移、これはいずれも、厚生労働省が行っております賃金構造基本統計調査をもとに作成ということでございます。 この調査は、私どもの承知している限りは、常用労働者十人以上の事業所を対象にしているということ、あるいは常用労働者という定義が、一カ月超の雇用期間の者、あるいは一カ月以内の雇用期間の者または日々雇用労働者で、四月及び五月にそれぞれ十八日以上雇用された者というようなことで、対象となっております企業あるいはそこで雇用されております労働者の範囲が、人事院の方で行っておられます民間の給与の実態調査とは違うところがある。この辺も一つの理由になっているところではないかなというふうに推察はいたしております。 いずれにいたしましても、先ほど大臣から御答弁ありましたとおり、私ども政府としては、第三者機関であります人事院の調査の対象企業のあり方を含めて、人事院の機能、調査の仕方、そういったものは基本的に受けとめる、その上で政府としての判断をしていく、そういう立場にあるのではないか、こういうふうに思っているところでございます。
○浦野委員 三輪さん、ありがとうございます。大阪府副知事だったことがありまして、私は大阪府会議員でしたので、その当時、副知事としていらっしゃいましたし、本当にお久しぶりです。 実は大阪府も、人事委員会で先日勧告を、給与をやりました。これは詳しくはまた別の機会にしようと思っていますけれども。大阪府の人事委員会は、今まで比べていた、要は、意図的に、平均の低い人たちを平均の計算から外せば、それは平均が高くなるのは当たり前で。 そういうふうにして計算したのがこの六百七十二万六千円だと私は思っているんですね。もちろん、人事院の皆さんはルールにのっとって、計算式もそれなりにちゃんと根拠があってこういう数値を導いているんだ、それは人事院に問えばそういう答えを返してくるのはもちろんわかっていますけれども。 では、それが間違っていた場合、それはおかしいでしょうとなったときに、一体それを誰が是正できるんですか。人事院は独立した組織ですので、人事院の方で職員も採用されていると思いますけれども、しかし、その人事院が間違っていた場合、それを一体誰が是正することができるのかをお聞かせください。 〔松本(文)委員長代理退席、委員長着席〕
○三輪政府参考人 昨年度の人事院勧告を受けました給与法の改正の質疑の中でも、そういった御質問、御議論がございました。 その折に、政府側の答弁といたしましては、政府側は労使の一当事者でありますし、この側からの話ではなく、人事院が国民に対する説明責任として、その勧告のあり方についてはしっかりと、きちんと説明をしていく必要がある、そういったことを踏まえて、国会の場でさまざまな御議論がなされるべきではないでしょうか、こういう趣旨の御答弁を申し上げた経緯がございます。 したがいまして、これは、私どもがどうこうということではなくて、人事院の説明責任、あるいは国民、国会での御議論ということであろうというふうに思っております。 以上でございます。
○浦野委員 今の答弁にもありましたように、実は誰も手がつけられないんですね、要は。人事院が意図的に高い平均を、自分たちの都合のいい数字だけ抽出して、これぐらいだと比較して、高い勧告をしてきた場合、では、それはおかしいでしょうと言って、それをやめなさいと言う権限は国会にすらないという話なんですね。 では、人事院のトップを決めるのはどこですか。
○三輪政府参考人 国家公務員法の規定がございます。その第五条で、人事官は、両院の同意を経て内閣がこれを任命する、人事官の任免は天皇がこれを認証するということになっております。 人事院の総裁は、人事官のうち一人は総裁として命ぜられるということでございまして、具体的には、総裁、第十一条の規定でございますけれども、「人事院総裁は、人事官の中から、内閣が、これを命ずる。」このような規定になっております。
○浦野委員 ということは、国会の承認が要る人事案件だということですので、任命権者となると内閣総理大臣ということで、最終的には内閣総理大臣になるという認識でいいのかどうか、御答弁ください。
○三輪政府参考人 先ほど申しましたとおり、両院の同意を経て内閣がこれを任命するという規定でございます。
○浦野委員 ということは、内閣総理大臣ではないということですか。衆参の議員の皆さんだということですか、任命権者は。
○三輪政府参考人 内閣総理大臣が一人で任命するということではなくて、内閣として任命するということでございます。
○浦野委員 ということは、やはり、人事院が自分たちで意図的な数字を出したときに、おかしいでしょうと言って注意できる人たちは、実は、いてるようで、いてないということなんですね。 私は、それは非常に問題だと思うんです。独立性を保つというのは当然のことだとは思うんですけれども、それが本当に自分たちのお手盛りで数字を導き出して、いや、お手盛りはもうわかっているわけですよ。こうやって平均を比べたら、保育士の倍、全産業の賃金の推移から比べても、百七十万、百八十万、ほぼほぼ二百万近い差がもう既に数字として出てくるわけですから、それを幾ら人事院が説明しても、国民の皆さんは納得は多分されないと思いますね。 今までこういったことがそんなに問題になっていないというのが私は不思議で仕方がなかったんですけれども、人事院のあり方については、私は、やはり少し考えるべき部分があるんじゃないかというふうに思っていますので、これからもこのことはやっていきたいと思っております。 次に、政府が考える行政改革というのを具体的にちょっと教えていただきたいと思います。
○山本(幸)国務大臣 政府に対する国民の信頼を得る観点から、社会の変化に対応し、行政のあり方を不断に見直すことは極めて重要でございます。 このため、例えば、行政事業レビューによる事業の見直しや、政府部内の旅費、会計事務手続の合理化等を通じて、行政を効果的、効率的に実施するための見直しに取り組んでいるところでございます。 こうした取り組みにあわせて、行政を担う国家公務員自身の働き方改革も重要と考えており、これまでのゆう活などを通じた超過勤務の縮減や業務の効率化、テレワークやフレックスタイム制による働く時間と場所の柔軟化等に取り組んできたところでございます。 さらに、本年七月に策定した、霞が関の働き方改革を加速するための重点取組方針に基づき、国会関係業務の効率化等に取り組んでおり、長時間労働を前提とした働き方から、限られた時間で成果を上げる、そういう働き方改革をしてまいりたいと思っているところでございます。
○浦野委員 公務員の皆さんの働き方改革ということも含まれているということですけれども、私は、先ほど、人事院勧告の数字が高過ぎるとは言いましたけれども、働き方をもっと工夫した方が、もっと職員の皆さんにとっては生産的だと思うんですね。 この間、ある野党の方の質問を投げる時間が遅かったということで、ニュースにもなりました。みんな残って、残業して、残業手当がついて、タクシー代がどれぐらいかかったんじゃないかという報道がありましたね。 私、普通の企業とかだと、そうやって残る場合は、管理職の方だとか残業手当の対象にならない人たちが残ってやるのが大体一般的なので、省庁もそういうふうにしているのかなと思って聞いたら、違いますと。ほとんど全員、残業手当の対象になる人、待機はほぼそういう人たちですということでした。 それは確かに、管理職は課長以上だと思うんですけれども、課長以上はやはり省庁の中ではすごく偉い人たちなので、多分帰りはるんですよね。課長補佐以下がそういった対応をとるということで、課長補佐以下だと全員残業代の対象になる、残業手当の対象になるということで、ちょっと私はそこはびっくりしたんですけれども。 きょう、皆さんにも表をお配りさせていただいております。各府省庁における超過勤務手当の支出状況、二十四年から二十六年度を出していただきました。 細かい数字も欲しいんですけれども、それを出してくれと言うと、また残業しないとだめになりますので、とりあえず大きな数字でいいからということで、表をつくってもらいました。二十四年、二十五年、二十六年、やはりかなりの残業ですね。省庁を全部トータルでしますと、一千三百十五億七千万。これは、三百六十五で割ると、毎日三・六億円超過勤務手当を支払っていることになるんですね。 私の党にも某省のOBの方がいらっしゃいますので、この表を見せると、財務省はすごいなと。人数は多分少ないはずやから、一人頭は物すごい額になっているんじゃないかというふうにおっしゃっていました。財務省だけで二百七十九億です。すごい金額です。 国交省とかは、恐らく震災対応だとかそういうのでふえている年とか、二十六年度だけ三百十一億と、かなりどんと上がっていますけれども、こういうのは恐らく震災対応とかそういうのもあったんだろうなと思う部分もあります。 でも、こういう部分をやはりしっかりと、どういう状況で超過勤務が起こっているのかというのを精査して、こういう支出を減らしていくことがまず行政改革だと思うんですけれども、いかがですか。
○山本(幸)国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。 そういう意味で、私どもも、七、八月は定時退庁をぜひやってほしいというようなゆう活を進めてまいりました。 また、過剰な超過勤務にならないように、それは実態をよく調査して、改善を図らなければいけないというふうに思っております。 これからも不断にそういう努力をしてまいりたいと思います。
○浦野委員 超過勤務は実は毎年しっかり予算を組んでいて、平成二十八年度、ことしも一般会計に一千四百四十億、実は予算を組んでおります。二十六年度を足したら一千三百十五億ですので、恐らくその年の予算内、これも予算内だったんだろうと思うんですけれども、これだけ予算を既にもう見積もっているということは、それだけ残業できるわけですよね。でも、それじゃだめだと思うんですね。 まあまあ予算を組むのはいいんですけれども、そういう予算を組むことによって、ここまでやったら大丈夫と。各省庁の予算がちゃんとこれは組まれていますからね。年度が違うので単純には比較できませんけれども、結構、予算内やからここまではいいよねみたいな数字が不思議と並んでいるんですね、実際皆さんの超過勤務は。私は、だから、予算ありきでこういう超過勤務をされているんだったら、ちょっとそれは問題じゃないかなと。 これは、労務管理はどういうふうにされているのかとちょっと聞きますと、タイムカードとかではやっていないわけですよね、全然。各課でつけて、要は自己申告されているということなんですね。私は、それもちょっとどうかなと思いますね。そういうのもしっかりと改めていった方がいいと思います。 タクシー代、これも二枚目につけさせていただいております。二十五年から二十七年、これは実はホームページで各省公開をされているということで、それを拾い上げていただいただけですけれども、国土交通省は何か二十六年と二十七年度はホームページに載っていなかったそうで、ただ、二十七年度は後で三億四千三百八十四万九千円ということで出て、わかりました。 これも、二十七年度を足すと二十六億四千五百万、一日平均七百二十五万円のタクシー代が使われています。別に、毎日それだけ使っているわけじゃないでしょうけれども、これも莫大な費用です。 もちろん、超過勤務をされて終電がなくなったからタクシーに乗る、それ以外に使われているのもたくさんあるでしょう。でも、それも内訳を調べてほしいですけれども、多分、調べたらまた超過勤務になるのでお願いはしませんでした。まずは大きな項目で構わないから出してほしいということでやりました。 こういう数字を見て、行革担当大臣としてどう思われますか。
○山本(幸)国務大臣 私もかつて役人をやっておりまして、大変毎晩遅くて、電車等がとまってしまいますとタクシーを使わざるを得ない状況がありました。しかしそれも、近いところはまとまって帰るようにというような話でありまして、そうすると、ちょっと早く終わった人はほかの人を待たなきゃいけないというようなことも繰り返しておりまして、これはやはり正常な姿じゃないと思います。 そうした状況が最近も聞いてみたらまだかなりあるというようなことでありまして、これはぜひ改善していかなければなりませんが、なかなか言うはやすく行うはかたしでありまして、国会等の関係もございます。あるいはまた、海外との交渉をやったりするようなときは、向こう側と時間が違いますので、そういうところもあります。 そうしたことから、すぐに一挙に改善ということはなかなか難しいかもしれませんが、しかし、それが正常な姿じゃないということは、みんな感じていることだと思います。そういうふうに、私どもも、行革の立場からもぜひ要請して、各大臣にもお願いしたいと思いますし、大臣からまた幹部にお願いして、少しでも改善し、そうした経費がかからないようにしていくというのは大変大事なことだと思っておりますので、これからも努力してまいりたいと思います。
○浦野委員 もちろん、我々国会側の議員のいろいろな配慮があって初めて職員の皆さんのそういう勤務の実態の態様を変えることができるというのは、僕は絶対あると思っています。 出てくる人事院の勧告の法案も、働き方改革の部分もたくさん含まれています。働き方改革については、私たちもそれはぜひやるべきだというふうに思っています。ただやはり、こういった実態を精査して、省けるところは省いていくことをしっかりとしていかないとだめだと思うんですね。 やはり、一つ一つ細かい数字を、細かいデータを出してほしいとなったときに、そういう細かいデータがないとなかなかいろいろな検証はできないと思うんですけれども、それを把握するすべがあるのかどうかというのも非常に今ちょっと不安に思っています。やはり、すぐにそれはちょっとわからないということが多かったんですね。 勤務実態、例えば大手の広告会社のお亡くなりになった方は本当に残念な思いだと思います。ああいうことがあった中で、それをしっかりと指導していく政府側が、もちろん担当省は厚生労働省ですけれども、その政府側も、例えば、では一人どれぐらい超過勤務時間があるのかというのも、全体の平均は出していただきました、年間一人当たり。これは皆さんにはちょっと来るのが遅かったのでお配りできていないんですけれども、全体では二百三十三時間、これが年間の一人当たりの平均です。 この数字だけを見れば、確かに、いわゆるブラックだと言われるようなレベルではありません。しかし、では最高に超過勤務の時間がついている人というのはどれぐらいの時間ですかと聞いても、それはちょっとわからないということだったんですね。わからないんですよね。調べられないですよね。でも、私、それは調べるべきだと思うんですね。 まあ、今大臣がおっしゃったようないろいろな勤務形態があって、やむを得ないという場合ももちろんあります。でも、やむを得ない場合なのか、それともこれは工夫次第でこういう超過勤務をしなくても済むんじゃないかとか、そういうところがわからなければ、やはり我々としてもなかなか、私の党、日本維新の会は、給料を上げるのには反対ですけれども、勤務形態をいいようにしていくというのは賛成ですので、ぜひそういうデータを我々にもしっかりと教えていただいて、そういう議論をまず国会でしていかないと話が前に進まないと思っていますので、ぜひそういった調査をする。 まあ、人事院が行っている調査というのはあるみたいですね、五十何ページのものですけれども。それはあります。でも、そこから実態は見えてこないですし、そこはやはり、政府としてしっかりとそういったデータの把握というのをしていただきたいと思うんですけれども、その点についていかがですか。
○山本(幸)国務大臣 そういうデータの整備というのは、私も非常に大事と思っております。私も、行革担当になったときに、日本の統計について非常に問題があるという提起をいたしました。それは、おっしゃったような、データが十分なところがないんですね。 私は、政策判断するときには、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング、ちゃんとした根拠に基づいて政策決定をすべきだという立場で、これを徹底する必要がある。しかし、そのためには根拠となるデータがなければ議論できないわけでありまして、そういう意味からいうと、これだけじゃありません、いろいろな意味で、日本の場合、データが不足していたり、全く違った方向を向いていて、統一した体系ができていません。これは、GDP統計にもそれがつながってくるわけであります。 ただ、もう一つの問題は、行革で絞る絞るというような話でやってきたところ、統計部門に一番しわ寄せが行っているようなところがございまして、予算面でも人員面でも、もう本当にお寒い状況になっているところがございます。これをどういうふうに解決するか。 そういう意味では、知恵を出して民間のデータを使うとかありますが、公務員についてはそういうわけにはいきませんから、そこの兼ね合いで、余りにコストをかけることがなかなかできないというところのジレンマはあります。 ただ、おっしゃったことは非常に大事なことだと思いますので、ちょっと検討させていただきたいと思います。
○浦野委員 これこそまさに、私はITの力を使ったらいいと思うんですね。全職員の退勤をITで管理して、各省庁ばらばらのシステムじゃなくて、横串を刺せる統一したデータでしっかりと管理できるようにする。そういうことを国がやはりまずしっかりやっていかないとだめだと私は思っています。 ぜひ、いろいろなこと、まだまだ考えられることはたくさんあると思いますので、対応していただけたらと思います。それがまた公務員の皆さんの勤務状況の改善につながるでしょうし、改善につながれば、もっとクオリティーの高い仕事ができる。それが最終的には国家国民のためになっていくんだということを考えて、しっかりと対応していただきたいと思います。 あと少し時間が残っていますが。まだ終わっていないですね。 そうしたら、最後に、質問通告していませんけれども、加藤大臣、最後まで座っていただいていてありがとうございます。 今まででも、私は、加藤大臣に大阪のSACHICOの視察にも行っていただいたと、この間の答弁で知りました。ありがとうございました。私は、あれは本当に根拠法がないとしんどいと思うんですね。大臣の部下の担当の皆さんも、根拠法がないので来年の予算のとり方を工夫して、今はこういうふうに考えていますみたいなことを恐らくおっしゃっているんだと思うんですね。 でも、私はやはりそれではだめだと思うんですね。あのときにも言いましたけれども、総理大臣の地元にもないというのは、やはり、あれだけ女性の活躍を掲げられている内閣でそういうことがあってはいけないし、早急に、もちろん、我々が野党の皆さんと一緒に提出させていただいている法案に賛成をしていただけるんだったらそれでも構いませんし、それができないなら、しっかりと政府で法案を出していただいて、それをちゃんとしっかり審議してやっていきたいというふうに思っているんです。 どっちにしても、あれはやはり根拠法が要ると思っていますので、もし答弁があるならばぜひお願いをしたいと思います。
○加藤国務大臣 私は、今御指摘いただきましたように、性犯罪や性暴力被害に対する大阪のSACHICOほか、もう一カ所も見せていただきました。まさに、そういうことがまずないようにしなければなりませんけれども、そうした被害に遭った方に対してしっかりと対応していくということは重要であります。 そういった意味で、我々としても、たしか第四次の男女共同参画の計画の中にも、三十二年だったと思いますけれども、それぞれの都道府県ということで、またそれを進めるために、これまでやや実証的な形を進める予算から、それぞれの運営費等々を支援するような形で来年度予算では要求をしているところでございますので、今、法案の話もございましたけれども、まずはしっかり予算を確保しつつ、そうしたことがそれぞれの地域でしっかりと進んでいけるように努力をしていきたいと思っております。
○浦野委員 ありがとうございました。終わります。
○秋元委員長 次に、井出庸生君。
○井出委員 民進党、信州長野の井出庸生です。 石原大臣、きょうはよろしくお願いします。金田大臣、引き続きになりますが、よろしくお願いをいたします。 きょうは資料をお配りしておりまして、まずその資料の二枚目以降、特定秘密の件について取り上げたいと思います。 少し御説明をさせていただきますと、資料二枚目、特定秘密指定管理簿綴りというのがございまして、一枚めくっていただいて、二十四ページという数字がついておりますが、これは警の十九から二十四と。一部しか持ってきていないんですが、例えば警の十九で見ていただきますと、平成二十七年中に警察が収集、分析したことにより得られた云々かんぬんに関する情報と。ここが特定秘密の概要といいますか、こんなような中身なんですよということで指定されている、これが一件である。これが平成二十七年末に四百四十三件。では、実際、情報が記録されたものがどれだけあるのかというと、その四百四十三件に対して二十七万二千二十点の具体的な記録があるというのが特定秘密のたてつけになっています。 さきの十二日、予算委員会の集中審議と、先ほどの法務委員会の中で、特定秘密四百四十三件の中に具体的な記録された情報がないもの、これについて、既に公表されているものが五件。警察、外務省二件、防衛省二件。これについては指定を解除したということで公表されていて、まだそのほかにも、特定秘密として指定はしているんだけれども記録がゼロ状態のものが若干ありますということは、先ほど法務委員会で答弁をいただきました。 私がなぜこの問題をやっているのかというと、本来であれば、特定秘密というものをチェックする国会の役割というものは、本当にその情報が特定秘密として正しいか否か、それによって政府の何か政策判断にいかなる影響を与えるようなことがあるのかと。ほかの海外でも見られるような、例えばイラク戦争に対する検証であるとか、そういうところを本来であればチェックしなければいけないんですが、残念ながら、その前の特定秘密の管理、制度、ここでとまっているというのが現状であります。私としては、早くここを乗り越えて、本質的なところに入っていきたいと思います。 まず、きょう金田大臣にお伺いをしたいのは、特定秘密の管理を全体的に監視をする内閣保全監視委員会について伺います。 これまで四回開催をされて、一回目はたしか十五分、二回目、三回目、四回目、十分、八分、十一分と。ホームページで議事要旨を見ますと、いずれも三枚、四枚程度の議事要旨がついておりまして、その議事要旨を読むだけでも、私、十分はかかってしまうんじゃないかなと思いますし、時間が十五分のときと十一分のときと議事要旨の枚数、字数が同じじゃないか、そんなところも懸念をされているんです。 この内閣保全監視委員会というものが果たして機能していると言えるのか、形だけの存在になっていないのか、まず金田大臣に見解をいただきたいと思います。
○金田国務大臣 ただいまの委員の御指摘にお答えを申し上げます。 内閣保全監視委員会は、法律、特定秘密保護法ですね、この施行に責任を負う立場から、行政各部を指揮監督する内閣総理大臣を補佐するものであります。その委員長に私が任じられておりますので、内閣保全監視委員会においては、その業務として、ある省庁で個別の問題が発見された場合に、全ての行政機関において斉一的な是正を行って、必要な場合には政令や運用基準の見直しを検討することなどによりまして行政各部の統一を図る、そのための組織でございます。 そして、私がこの任につく前のお話でございますが、内閣保全監視委員会はこれまで計四回を開催している、委員の御指摘のとおりであります。 具体的には、国会報告を行うに当たりまして、各行政機関からの報告を取りまとめた上、内閣総理大臣に報告するために計二回、平成二十七年四月と平成二十八年三月に開催をいたしましたほか、特定秘密保護法施行直後の平成二十七年一月、独立公文書管理監からの指摘への対応、そして会計検査院に対する特定秘密の提供等に関して、本年二月四日にもそれぞれ開催をした次第でございまして、これまでは計四回開催をいたしております。 そしてまた、私がこの委員長のポストにつかせていただいてからは、内閣保全監視委員会の開催に当たりましては、事前に関係省庁の課長級の会合を開催しております。そして、内閣保全監視委員会における議事内容についての説明を各省に行う、あるいは、監視委員会の各委員は内容について課長級の職員から聴取をするなどいたしまして、十分に理解された上で内閣保全監視委員会に出席していただくという考え方で対応をいたしております。
○井出委員 内閣保全監視委員会は、今お話があったように、政府が国会報告をつくる前にその報告案の承認をするということで二回、それから法律が施行されたので一回、あと独立公文書管理監から少し指摘があったので一回という大臣のお話なんです。 この間の集中審議のときに、金田大臣は、この内閣保全監視委員会について、特定秘密の状況を国会報告するに当たりまして、各行政機関からの報告を取りまとめ、内閣総理大臣に報告するために開催をしていると。また、特定秘密保護法の運用に関しては、政府としてやはり斉一的な運用を図るために開催をすることもございますというお話がありました。 内閣保全監視委員会の設置根拠、これを見ますと、内閣保全監視委員会というものは、むしろ、大臣が集中審議でおっしゃられた後段に当たると思うんですが、特定秘密の指定や解除の適正を確保するための事務の公正かつ能率的な遂行を図るために設置をされている。報告をするためにつくられているわけではないんですね。 私が冒頭申し上げました、特定秘密の指定はあるけれども、そこに具体的な情報がないという問題は、特定秘密は何件ですかと政府に聞けば、必ず、四百四十三と、その数字が出てくるわけですよ。ですから、この問題を、持ち回りの課長級の話でいいのか。 残念ながら、金田大臣がこの担当になられてからも、まだ一回も開催をされていない。ぜひ、ここまでの審議を踏まえて、早急にその開催をしていただきたいと改めてお願いをしますが、いかがでしょうか。
○金田国務大臣 委員御指摘の趣旨といいますか、それは非常に重要なものがあると私も思っております。 したがって、事務を担当します内閣情報調査室のメンバーとともに、委員会の管理が、しっかりとその目的を果たすことができるようにするためにはどうしたらいいかというのは、これからもよく内部で検討をさせていただき、委員の御指摘に沿えるかということも含めて、その方向で検討をさせていただきたいと思います。
○井出委員 沿えるかどうか検討ということなんですが、ぜひ早期の実現をお願いしたい。 これは事務方の参考人にも強くお願いをしたいと思います。いかがですか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。 内閣保全監視委員会の開催につきましては、今大臣から答弁がございましたように、必要なときには適切に開催するということで、きちんと法の適正な施行を確保すべく検討してまいりたいというふうに思います。
○井出委員 くれぐれもしっかりとお願いをしたいと思います。 次に、配付した資料の一番後ろですか、資料三というものがあるかと思うんです。一番最後のページですね。 これは、特定秘密を国会の場でチェックする衆議院の情報監視審査会、私はその委員でもあるんですが、その情報監視審査会が昨年、二十七年末、二十八年の三月の終わりになりますが、一年間の活動を報告したものの一部でございます。 お配りしている資料は、「政府に対する意見」ということで、例えば(一)、特定秘密がもう少し具体的に想起されるような表現となるように点検をしろ、それから統一性を持たせろと。これは、特定秘密の、前のページをつづっていただければわかるんですけれども、では情報が一体どんなものなのかというところが想起されにくいものがあるということで提示をさせていただいている。 それから、この(二)が、きょうの最初の、具体の記録がないところの議論にもかかわるんですが、文書の件数ですとか文書の名称、そういったものは、非公開の審査会にはきちっと出す。政府の方で特定秘密をチェックする内閣独立公文書監も、それをしっかりと審査をする、そういうことで、(三)は、文書の廃棄の問題でございます。特定秘密を指定して、指定期間五年としておきながら、情報公開上の文書の保存期間が二年とか一年とか三年だと、指定解除の前に文書がなくなってしまうのではないか。そこをきちっと解決をしてほしい。 (四)は、気合いを入れているようなものなんで飛ばしますが、(五)は、積極的な情報の提供、公開。(六)は、内閣独立公文書監の方が情報監視審査会の方にももう少し連携というか協力をしてほしいということです。 この六つの意見を出しまして、真摯に受けとめますということは、これまでもいずれかの委員会でいただいてきておりますが、現時点で、公式に、この問題、この意見についてはこうだ、そういう見解を、きょういただける分はいただきたいと思います。
○金田国務大臣 この六項目、これは非常に重要な指摘だと受けとめております。 政府側の説明の詳細というもの、それぞれについて今どういう状況かということを、ここで、秘密会であります情報監視審査会、この性格もございますので、議論の内容に触れる可能性もございまして、コメントは差し控えさせていただきますが、でも、ただいま御指摘のとおり、情報監視審査会報告書の六項目、ことし三月三十日に出されたと思うんですが、これに対しましては、私ども、しっかりと、この趣旨にのっとって、関係行政機関と調整をして適切に対応していきたい、このように考えております。
○井出委員 情報監視審査会の議論というものは基本的に非公開でやるんですが、情報監視審査会は、年に一度報告書を出して、公開できる部分を公開する。それから、政府におかれましても、国会報告ですとか、やはり公開できるものは説明責任を果たしていく。 私がこうして監視審査会以外の委員会でこの問題を取り上げるようになったのは、一年間、秘密会の性質ということで、私もずっとその委員として沈黙をしておったんですが、一つ報告書をつくって、公開でやれる議論とそうでない議論の線引きが一つできました。であれば、やはり公開できる部分というものは平場の委員会で、一番はこの内閣委員会なんですけれども、ここできちっと議論を尽くさなければ、議論をしなければ、象徴的なのは、安倍総理がかつておっしゃった、この法案が成立した後も説明責任を果たしていくということに対して、あの御発言を政府として守っていくためには、やはり平場の議論で、答弁は控えますじゃなくて、六意見の中でも言えるものと言えないものとあると思います。その説明責任をきちっと果たしてください。
○金田国務大臣 ただいまの御指摘に対しましては、その趣旨というものはわかりますので、その線引きとかその考え方をしっかりと、内閣情報調査室の事務方ともよく相談の上、この内閣委員会の場で皆様に申し上げることのできることをしっかりと、秘密会とはいえ、公表された指摘でございますので、それを受けとめて今後やってまいりたい、このように思います。
○井出委員 済みません、政府参考人、岡田さんに伺えばいいんでしょうか。きょうは、答弁を控えて検討していく以上のものは御用意されていないんですか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。 審査会から御意見をいただいている点につきましては、先ほど大臣からございましたとおり、政府部内での検討状況について、審査会の中で今御説明させていただいているところでございます。 審査会からの報告書の御意見ということでございますので、まずは我々としての検討状況について御説明させていただいて、審査会のお考えを確認しながら、関係行政機関と調整しつつ対応してまいりたいというふうに思っておりまして、今まさにそういうプロセスが進んでいるところでございます。 議論がこのように進行中であるということでもございますので、今の時点におきましては、詳しい御説明というものは控えさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
○井出委員 この意見というものは、報告書として情報監視審査会が公開でお願いをしているものです。おっしゃるように、対応をどうするか、対応した、しない、そこ自体も秘密会の中の一部と捉えて公にできない部分があるのかもしれないんですが、公開でお願いしているものについてはやはり公開の場、特定秘密を議論するのであれば、この内閣委員会で答えるのがやはり筋ではないかと思いますが、では、それはいつまでにやっていただけるんですか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。 いただきました意見についての議論というものも今始まったところでございますので、まず審査会においてきちんと審査会の意見を伺いながら、政府としての対応を図っていくということが重要だと思っております。 委員御指摘のとおり、報告書という形でいただいたものでございますので、これに対してはいずれかの時点できちんと、政府としましても対応ぶりを明らかにしなければいけないということは、当然のことながら認識しているところでございます。 私が申し上げたいことは、今の時点ではまだ議論が進行中であるということで、審査会における議論に触れることにもなりかねないと思いますので、詳しい御説明は控えさせていただきたいということでございます。
○井出委員 去年一年間の活動を踏まえて、ことしの三月に報告書を出しました。審査会のスケジュールですので、詳しくは申し上げませんが、ことしであれば、当然ことしの活動があるわけですよ。去年の求めた意見についてはその答えを、公開で意見を求めたものについては公開で答えをいただいて、それで二年目の活動というのが行われるのが私は筋だと思うんです。 そうはいっても、ことしももう十月も後半です。余りこういうことをこちらから想像したくないんですけれども、例えば来年の四月の国会報告に出しますとか、そんな話ではちょっと私は遅いと思いますよ。その辺の認識だけ、もう一回お願いします。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。 審査会からの年次報告書の中の意見への政府の対応につきましては、なるべく迅速にこれを取りまとめることができるように努めてまいりたいというふうに存じます。
○井出委員 もう少しお約束をいただきたいところですが、特定秘密の質問はここまでにしたいと思います。事務方の御苦労もあると思いますので、きょうは一旦終わりたいと思います。 関係の皆さん、ありがとうございました。 済みません、石原大臣、大変お忙しいところをお待たせしまして、申しわけございません。 話はかわりまして、二〇二〇年のオリンピック、それと、経済再生また経済財政の観点で伺いたいのです。 これまで、経費が幾らかかりそうだとか役割分担だとか、そういうことはいろいろ、るる議論されてきたんですが、私は今現状も決して経済がいいとは思いませんけれども、オリンピックが近づけば、それなりの設備投資ですとか消費の拡大が見込めて、少しそれが景気への好材料にも、経済の再生に果たす一端もあるのではないかなと思いますし、また、その一方で、お金を使い過ぎれば、財政の面において大きな不安もあります。 それから、オリンピックが終わった後、どこの国もそうなんですけれども、オリンピック前の駆け込み需要があって、その後の、オリンピックシンドロームという言葉もあるようなんですが、必ず経済が一定時期停滞する。この部分の議論というものが余りこれまでなかったように思っておりますので、きょうは、オリンピック開催後の経済の停滞のリスクについて、まず大臣からコメントいただきたいと思います。
○石原国務大臣 井出委員にお答えしたいと思います。 今、井出委員は、オリンピックの後の、オリンピックシンドロームというお言葉を使って、浮揚効果があった分、その後落ちるのではないか、こういう御意見だったと思いますが、実はさまざまな見方があるんだと思います。 過去のオリンピックの開催、ロンドンが記憶に新しいところですけれども、開催後も実質経済成長をしております。インバウンドがふえたということがその大きな理由で、ロンドンが世界一の町になった。幸いにも、きょうの報道ベースでございますけれども、東京がパリを抜いて世界第三位、ロンドン、ニューヨーク、東京となってまいりました。 その一方で、やはり東京オリンピックの後のことを思い出してみますと、昭和四十年代に入りまして、山一不況に象徴されますように、インベストバンクが大きく破綻をした、そんなこともあるわけでございます。ですから、二〇二〇年度以降も、中長期ではありますけれども、強い経済をどのように確立していくのかということで、未来への投資を実現する経済対策というものを打ち出させていただいたわけでございます。 そしてオリンピック、これは実は、東京オリンピックではありますけれども、やはり日本の各地に経済の波及効果というものがございます。そういうものを一つの起爆剤にするということはもとよりでございますけれども、その後ということにも十分な目配りというものは私も必要であるというふうに考えております。
○井出委員 ロンドンは確かに経済成長が続いたといいますか、開催年と開催の翌年の経済が上向いたままの状況で推移したと聞いているんですが、ロンドンを含めた七つの過去の最近の大会を見ますと、ロンドン以外の六つは、開催年とその後で、経済の実質成長率というものはかなり落ち込んでおります。 東京オリンピックの話が出ましたから、東京オリンピックの開催年は成長率が一一%台だったと。それが五%になって、あのときは戦後初めて赤字国債も発行したというような年だったと聞いております。 政府の取り組みを見ておりますと、ことしの一月に、政府はこういうことをオリンピックについて取り組みますというようなものを発表されていて、セキュリティー対策ですとか輸送ですとか感染症の対策ですとか、一見、経済状況に連動しそうなものは中心的にはないのかなとも思うんですが、ただ、その一方で、やはり公共事業、空港へのアクセス、空港そのものの機能強化、それから道路については、明確に項目として立てられているんです。 公共事業に関しては、当然、一回目の東京オリンピックとは、公共事業の必要性の状況も違うと思いますし、改めて今回は公共事業を拡大するようなオリンピックに私はならないと思っているんですけれども、なるかならないか、そこのスタンスを教えていただきたいと思います。
○富山政府参考人 お答えいたします。 平成二十三年に政府として閣議了解をしている、オリンピック・パラリンピックの関係の政府としての取り組みの方針がございます。その中で、今御指摘のありました公共事業につきましては、「施設の新設・改善その他の公共事業については、その必要性等について十分検討を行い、多様な財源の確保に努めつつ、その規模を通常の公共事業費の中での優先的配分により対処し得るものとし、国庫補助負担率等国の財政措置は、通常のものとすること。」という閣議了解が二十三年にございます。 その上で、今御指摘のありました道路の関係で申し上げますと、昨日、丸川大臣とバッハIOC会長との会談でも大臣の方から指摘をさせていただきましたが、政府としては、例えば道路の部分ということで申し上げますと、アスリートや観客の円滑な輸送という観点から、渋滞緩和のための道路整備を推進する、円滑な物流を確保するため道路整備も推進していくということで、会長の方にも御発言を、大臣からしていただいているところでございます。
○井出委員 あと四年ですよね。 確かに、今おっしゃるように、渋滞の解消ですとかそういうものは必要ですし、かつての東京オリンピックがそうだったと思うんですね。鉄道も道路もいっぱいいっぱいだと、首都高をつくって、東海道新幹線をつくった。 ただ一方で、私の地元でもありますけれども、例えば、では長野オリンピックはどうだったか。長野新幹線、今は北陸新幹線ですけれども、それから上信越自動車道、高速道路もつくりました。ただ、その一方で、新幹線の駅が来てよかったところとよくないところ、その結果停滞してしまったようなところも、それは私、両方とも地元なので、そのよしあしもよくわかっているんです。 公共事業というのは、町の将来像にかかってくるんですよ。オリンピックのために優先度を上げてやっていくことも重要は重要かと思うんですけれども、町の姿を変えかねない、いいところと悪いところと必ず出てくる。それは常に各自治体の都市計画等をよく見て検討されなければいけないと思いますし、そうすると、あと四年しかない中で、大きな公共事業というものは、おおよそ何か結論、計画が出るような状況でないと、今、必要に応じてというスタンスでは、ちょっとこれからの状況というのに不安を覚えますけれども、どうですか。
○富山政府参考人 お答えいたします。 先ほどの閣議了解にもございましたけれども、既存の補助制度の中で、道路事業でありましたら全国の、国が関与する事業があるわけでございますが、その中で、二〇二〇年の東京オリンピックというものを契機とした優先的な配分をどう考えるかという観点だと思っております。 したがいまして、先生御指摘のとおり、あと四年という中で、実際にその事業が間に合うといいますか、きちっと整備できる範囲のもの、しかも、ビヨンド二〇二〇といいますか、オリンピックの後にもそれが有効に活用されるような道路事業というものを優先的にピックアップして、それを整備していくということだろうと思っております。 したがいまして、あらゆる公共事業を、東京にかかわるものを行っていくということではなくて、あくまでも全国的な視点の中で、かつ優先的に、このオリンピックを契機とした期間に間に合うような整備を考えていくということだろうと思っております。
○井出委員 オリンピックに間に合うようにという、それで必要なもの、必要性は高いでしょうから重要なんだと思いますけれども、東京都、それからほかの自治体ですね、施設関係で今いろいろお手をお挙げになっているような自治体もあるやに聞いているんですけれども、それぞれの地域にはやはりそれぞれの都市計画、総合計画等がありますので、そういう意味では、間に合うようにとか、そういうもっと具体的な設計図がもはや描けていないと、どこかの自治体がよくてどこかの自治体が泣きを見るような話になってくれば、それは国全体の経済成長率とか経済の停滞にどれだけ影響があるのかはわかりませんが、必ずしもみんなが喜ばしい、ウイン・ウインのオリンピックがつくっていけるのかというところは、今の答弁だと、まだ不安と言わざるを得ない。 大臣にお尋ねをしたいんですけれども、今、公共事業を例にして少しお話をしました。ですから、オリンピックの計画がもう少し、もっと具体、明確な状況にもうなっていなければいけないんじゃないかなと私は思っております。 そういう中で、今、東京都の調査チームが三兆円という話、一義的には組織委員会と東京都の話ですので、国の方は見守っている、そういう状況なんですけれども、一番、財政支出の面もそうですし、その後の経済にも影響を及ぼすのは、時間がなくなって、必要だと、駆け込みでいろいろなものをつくる、これは何かオークションで通常より高いものが落札される理屈と一緒らしいんですけれども、間に合わせなければいけない、どんどんどんどんつくろう、結果として、つくった自分たちが一番損をしてしまうというような、そういう習性がオリンピックにもあるというような論文もあるんです。 もしそんなことになれば、かつて、一番有名なのは、象徴的なのはモントリオール・オリンピックなんですけれども、そういうことのないように、やはり経済財政的な視点から、早期、計画の具体化、きちっと、何に幾ら、何に幾ら、国はこれとこれをやって幾ら、都はこれとこれとこれをやって幾ら、組織委員会はこれとこれをやって幾ら、そういうものを、経済財政のお立場からも、その明確化をやはり後押ししていくべきではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 ただいまの井出委員の御指摘はごもっともでございまして、道路で少し具体的なお話をさせていただきますと、まず都道でございますが、いわゆる環状二号線の整備というものは、選手村と会場とのアクセスで必要になってまいります。そして、委員御指摘のとおり、経済全体を見なければならないということを考えますと、物流というものがオリンピックによって支障を来すようなことが絶対あってはいけない。そういう意味では、関東圏として言えますことは、圏央道、外環道の整備というものも、オリンピックを目指して、着工すべき工区を着工していかなければならない。 と申しますのも、四施設は東京都以外に行うことが、自転車とかヨットとかでございますけれども、サーフィンもですか、決まっております。そういうところの整備というものも当然入ってまいりますし、そんな中で、無駄を省いて効率のいいオリンピックにしていかなければならない。 もう委員が御指摘のとおり、一義的には組織委員会と東京都が施設をどこにどういう形でつくるか、国の役目というものは、やはりそれに付随するインフラの整備と、オリンピック期間中といえども経済活動に支障を来さないようなインフラの再整備、こんなところに象徴されるものになっていくのではないかと考えております。
○井出委員 今、都道のことを例に挙げて御説明をいただきましたが、東京都と組織委員会のやり方、計画というものを国は今見守ってバックアップをしていく、連携をしていくというところが現状だと思うんですけれども、そうはいっても、もうそろそろ、やはり役割分担、費用負担、計画というものを具体化していただきたい。そのときに、やはり国にも調整役みたいなものが必要じゃないかなと思っております。 これはもう、余り縦割り、役所ですとか、東京、組織委、国とかではなくて、縦割りではなくて、私は、石原大臣は御地元も東京ですし、今、都道のお話もありましたけれども、縦割りじゃなくて、人として、政治家として都と国のかけ橋になれるんじゃないかな、そういうことをきょうはお聞きをしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 今の点は、経済再生担当という、マクロ経済をつかさどる担当からすればちょっと所掌外ではありますけれども、井出委員は、東京オリンピックのときの内閣のオリンピック担当相というのはどなたか御存じでしょうか。多分、おじい様たちの代の方だと思うんですけれども、河野一郎さんなんですね。今回は今、丸川珠代さんが大臣をされておりますけれども。 あのバッハ会長と小池知事との会談の中で、IOC、組織委員会そして東京都、国と会議体を持ちましょうとバッハ会長の方から御提言され、バッハ会長の方も、無駄な経費をどんどん使うようなオリンピック、もったいないという言葉を言われておりましたけれども、そういう御指摘もございました。 その一方で、オリンピックにエントリーをするときの計画が評価をされて、オリンピックを東京という町がかち取ったという経緯もございます。そういうことを考え合わせますと、これから丸川大臣また内閣として、今委員の御指摘の点というものは十分に傾聴に値する御提言ではないかと個人的に考えております。
○井出委員 たしか予算委員会だったんですけれども、丸川大臣がどなたかの質問に対して、国が頭ごなしはいかぬ、小池知事のことを、選挙のときは立場は違ったけれども尊敬している、それで、息をのんで見守るんだというお話をされていたんです。 それはそれで一つ大事なことだと思うんですが、ただ、石原さんのように、東京オリンピックの、今、河野さんのお話もありました。東京についてのこれまでの知見、経験、歴史、それは政治家としてのいろいろな積み重ねだと思うんです。 そこで、この連携役の重要なお一人に、私から申し上げるのも失礼なんですけれども、果たすべき役割というのが非常に大きいんじゃないかなと。 というのは、新聞報道を見ておりますと、どうも、マスコミですから、殊さら、国と都がいまいち、協調しているというよりは対立の構図、ボートやカヌーの話をめぐっては、埼玉や宮城は、小池さんはいいねと言っても、その横で組織委が全然だめだみたいな、組織委と都の関係も何か悪くなっている。片や小池都知事は今、きのうバッハさんとも会いましたけれども、また別の豊洲の問題も抱えられている。 この状況で、冒頭の質問から考えれば、やはり早期のいろいろな役割分担の明確化をしてほしいと思いますし、そういうものを、いろいろな現状をひっくるめますと、やはり石原大臣のこれまでの政治家としての積み重ねてこられた御実績、東京に対する御知見、そういうもので、調整役、連携役の役割を私は果たしていただきたいな、そんな思いで、実は昨年でしたか、視察に御一緒させていただいて、大変多岐にわたるお話をいただきました。 ですから、大臣という枠、これも非常に大事なんですけれども、そこはひとつ公のために、連携役というのをやっていただきたいと思いますが、最後に一言だけ。
○石原国務大臣 井出委員の御指摘、大変ありがたいところもありますし、また、政府全体で受けとめなければならない御提言がございました。また、私個人の行動についての御示唆もございましたので、しっかりと考えて行動させていただきたいと思います。
○井出委員 では、終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○秋元委員長 次に、國場幸之助君。
○國場委員 貴重な質問の機会をありがとうございます。 内閣委員会の所管には沖縄の基地負担軽減も含まれておりますので、在日米軍基地また在沖米軍基地の管理権について、何点か質問をしたいと思います。 基地負担軽減といった際に、私は大きく分けて三つの側面があると思います。まず一点目には、米軍施設の返還、これは西普天間住宅地区や北部訓練場等が含まれます。次には、グアム移転や空中給油機の岩国への移転といった米軍の部隊の移転。そして、オスプレイを初めとした訓練の国外、県外への分散。この三つがありますけれども、私は、もう一つ重要な基地負担の軽減という側面に、基地の管理権という部分があると思います。 管理権というものは、日米地位協定の第三条におきまして、合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警備及び管理のための必要な全ての措置をとることができるという、いわば米国の排他的使用権をあらわしております。そして、その管理権には、米軍の専用施設等共同使用については二つあります。二4(a)、つまり米軍管理の共同使用、そして自衛隊管理の共同使用である二4(b)です。 そこで、最初の質問なんですけれども、私は、この米軍基地問題の管理権というものを国家主権の問題として、そして基地負担の軽減の一環として位置づけることを提案したいと思います。 防衛省がつくっております沖縄の基地負担軽減の資料に関しましても、三つの側面はありますが、管理権というところは含まれておりませんので、その点をどのように考えるのか、まずその点についての答弁をお願いします。
○小林大臣政務官 政府といたしましては、日米同盟による抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減のためできることは全て行う、目に見える形で実現するという基本方針のもとで、政権の最重要課題の一つとしてこれまでも取り組んできたところでございます。 委員御指摘のとおり、自衛隊基地及び米軍施設・区域の共同使用につきましては、相互運用性の拡大などのほかに、二〇一三年十月の2プラス2共同発表にもございますとおり、地元とのより堅固な関係の構築といった観点からも、今後充実させるべき日米協力分野の一つであると考えております。 他方、御指摘の米軍施設・区域を共同使用する場合の管理権について申し上げれば、日米同盟が十分に機能するか否かという点を十分に踏まえた上で検討されるべきと考えております。 防衛省としても、米軍施設・区域の共同使用に係る具体的な協力につきまして日米間で検討していくとともに、地元の方々の思い、そして声をしっかりと受けとめながら、引き続き、負担軽減に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○國場委員 今、小林政務官の答弁にありましたように、沖縄の基地の負担軽減と抑止力の維持、これが極めて重要なキーワードになると思います。 しかし、そうはいいましても、沖縄という南西地域におきましては、安全保障の最前線でもありますから、一定の自衛力、抑止力というものは避けることができない。そして、今の現状というものは、〇・六%の県土に米軍の専用施設が七四・四八%集中しておりますけれども、この統合計画というものが全て実施されたとしても、在日米軍の専用施設というものが沖縄県に六九・七一%集中することになります。つまり、約七割は集中するわけでありまして、しかも、この統合計画というものは、一九九〇年、九六年、二〇〇六年に日米合意された内容でございます。 安全保障の整理縮小の議論というものは、二十年、三十年という長いスパンを見据えていかなければなりません。ですから、今後の二十年後、三十年後の沖縄また日本を取り巻く安全保障や日米同盟のことを考えた際には、どうしてもこの管理権という部分は避けて通ることができないと思います。 今、もちろん管理権の問題というものは、日米の協力というものがうまく機能していくのか、このことが最大のテーマであるという部分がありましたが、それでは逆にお尋ねしたいんですけれども、沖縄における基地の整理縮小また自衛隊二4(b)の使用転換の部分が、沖縄は昭和四十七年の五月十五日に祖国復帰を果たしております、この四十四年間の間でどれだけ進んでいるのか。 同時に、本土におきましては、一九五二年、昭和二十七年の四月二十八日に日本国は平和条約を発効しておりますが、今日に至るまで六十五年間の間で、在日米軍専用施設の返還や自衛隊施設等への使用転換というものはどれだけ進んでいるのか、このことを明らかにしてください。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。 まず、お尋ねの沖縄について申し上げますと、沖縄県におきましては、一九七二年、昭和四十七年の本土復帰時点で、米軍専用施設・区域の面積は二万七千八百五十ヘクタールでございました。その後、返還を行いました結果、本年三月の末時点で二万二千六百十九ヘクタールとなっておるところでございます。 一方、本土におきましては、御指摘のサンフランシスコ平和条約発効時点では、これは一九五二年でございますが、十三万五千二百六十四ヘクタールでございました。その後、返還されまして、二〇一六年三月時点では七千七百五十ヘクタールとなっております。 一方、共同使用に関する面積を申し上げますと、沖縄県におきましては、復帰の時点では、これは地位協定二4(b)の適用になるものというお尋ねだと思いますけれども、八百十一ヘクタールでございましたが、二〇一六年時点では三百六十九ヘクタールでございます。 一方、本土におきましては、一九五二年の時点では共同使用というのはございませんでしたけれども、二〇一六年の時点では七万一千四百四十九ヘクタールを二4(b)で共同使用いたしているところでございます。 〔委員長退席、松本(文)委員長代理着席〕
○國場委員 今、深山局長からいろいろな数字がありましたけれども、私も資料をいただきました。 これを見てみますと、本土の方は、主権回復をした後に、昭和二十七年から平成二十八年のこの期間に米軍の専用施設というものは大幅に減少しておりまして、五・七二%にまで減少しているんですね。沖縄に関しましては、祖国復帰を果たして四十四年間の間でこれは八一・二%です。復帰の直前という昭和四十六年の数字を見てみても、六四・〇八%しか減少されていない。 まず、このことは、私は本土並みに減少するべきだと思っております。これが南西地域という地理的な関係の中で厳しければ、自衛隊への使用転換、二4(b)を目指すべきではないのか。 しかし、その点を見てみても、本土の方では、沖縄の復帰、例えば四十四年間というスパンで見ても、約二四%、自衛隊基地の方に転換されているんですが、沖縄県に関しては一つも使用転換されていない。このことは余りにも大きな違いだと思います。 本土でできて沖縄でできない理由は何なのか、この点についての答弁をお願いします。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。 まず、本土の基地についてでございますが、これは、個々の返還につきましてはいろいろな経緯はあるところでございますけれども、サンフランシスコ平和条約発効後、在日米軍がその後数年間に大幅に減少いたしました。そうしたことがございました。 その一方で、サンフランシスコ平和条約発効後二年を経て自衛隊が発足いたしまして、自衛隊が防衛力整備を進めてまいりました。防衛力整備を進めるということは、当然、駐屯地、基地等の需要もございます。 そうした結果、そして、施設から生じます各種障害への対処という点もございまして、在日米軍の施設・区域の整理統合は進み、その一部は、さきに述べたとおり、共同使用という形で使用されるに至っているものと考えております。 一方、沖縄におきましては、やはり戦後長らく我が国の施政権を離れ、米軍施政権下に置かれておった、御指摘のように、昭和四十七年まで米軍施政権下でございました、そうした事情もあったことと考えております。 その後、時を経ました、四十数年たちましたが、いまだに大変重い基地負担をお願いしているということにつきましては、大変重く受けとめており、先ほど政務官からも申し上げましたように、各種対策を講じているところでございます。 沖縄においても、返還されたところ、返還された土地につきましては、自衛隊への使用転換という例はないという御指摘でございました。一方で、これまでも、例えば那覇の那覇新都心あるいは読谷の残波岬公園などとして、返還地は主に民間利用されているものと承知しておるところでございます。
○國場委員 この沖縄には、三十二の米軍施設が存在しているわけであります。そして、これが全て今の統合計画の中で返還されたとしても七割は残るわけでありますから、その部分は積極果敢に返還を進めていくことが必要なんですが、この三十二の施設一つ一つを、例えば、共同管理が可能な施設は、これはもちろん地元の理解、合意というものが最重要でございますけれども、二4(a)を進められるところは進めていきながら、なおかつ、日本政府、自衛隊が管理可能な施設というものは、これは日本の主権回復の一環だと思います。今の安倍政権というものは、戦後体制からの脱却、主権というものをいかに回復していくのか、これが本土でできて沖縄でできないことは私はないと思っております。 沖縄の施設というものを、撤退しろ、私はそういう主張をしておりません、必要とするのであれば、日本国が、日本政府が責任を、主権を持って管理していく、目指していく。 例えば、オーストラリアやイギリスの方には、米軍の専用施設というものは存在しておりません。私は、日米がこれだけ七十一年間の価値観やそしてまた信頼関係というものを構築していることを前提とすれば、それは日本においてもできないことはない、こういうふうに考えておりますが、この点に対する答弁をお願いします。
○小林大臣政務官 我が国の防衛やアジア太平洋地域の平和と安全に寄与する抑止力といたしまして日米同盟が十分に機能するようにするためには、在日米軍のプレゼンスが確保されていることが必要でございます。 このため、我が国と米国は、日米安保条約に米国の日本防衛義務を規定する一方で、我が国の施設・区域の使用を米国に認めているところでございます。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していく中で、委員御指摘のように、在日米軍がいわば自衛隊の施設を借りるような形にするということは、日米安保体制の中核的要素である在日米軍の駐留のあり方、これを根本的に見直すということにほかならないところ、施設・区域を共同使用していく場合の管理権につきましては、日米同盟が十分に機能するのか、あるいはそうでないのか、その点を十分に踏まえた上で慎重に検討されるべき問題であるというふうに受けとめております。
○國場委員 もう時間がありませんので、急に話題はかわりますけれども、沖縄は祖国復帰をして四十四年なんですが、祖国復帰五十周年が二〇二二年となっております。ちょうど沖縄の祖国復帰を記念して海洋博、海をテーマとした最初の海洋万博が開催されましたけれども、私は、祖国復帰五十周年を目指して、それを目指すべきであると考えております。これは、海というキーワードを通して、今、この海底資源また水産資源の有効活用や、東シナ海、南シナ海の問題、海の安全保障というものは最大のテーマです。 この半世紀前に行った海洋万博というものを、もちろん、万博ですから、地元の合意形成や機運というものが最優先ではございますが、このことは、私は、沖縄と本土を一つにし、なおかつ、沖縄から日本や世界を変えていく、また国是の一環にもなっていくと思いますので、その点についての答弁を最後にお願いします。 〔松本(文)委員長代理退席、委員長着席〕
○小瀬政府参考人 お答えいたします。 国際博覧会を国内に誘致しますことは、開催国や開催地の魅力を世界に発信する絶好の機会であり、地域経済が活性化する効果が期待されるところでございます。 これまで、沖縄県において国際博覧会開催に向けた具体的な動きがあるとは承知してございませんでしたが、先生御指摘の二〇二二年の国際博覧会ということでございますが、既に、ことし六月十五日にポーランドが立候補しているところでございます。 国際ルールによりますと、立候補意思のあるほかの国々は、最初の国の立候補から六カ月後、つまり、二〇二二年国際博覧会につきましては本年の十二月十五日までに立候補しなければ選定手続に参加できないというふうになっているところでございます。 立候補期限までの時間を踏まえますと、二〇二二年の開催国に立候補することは難しいというふうに考えられますが、将来的な国際博覧会の開催につきましては、今後、沖縄県で地元関係者を巻き込んだ構想の策定など具体的な動きが出てくるようでございましたら、話を伺ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○國場委員 松本大臣、越智副大臣、申しわけありませんでした。 特にこの沖縄はいろいろなことがありますけれども……(発言する者あり)失礼しました、時間ですね。 以上です。ありがとうございました。失礼します。
○秋元委員長 次に、今野智博君。
○今野委員 自民党の今野智博でございます。 本日は、内閣委員会で質疑の時間をいただきましたこと、理事、委員各位に改めて感謝を申し上げます。 限られた時間ですので、早速質疑に入らせていただきます。 本日、私は、国内の治安確保という観点から幾つか質問を考えてまいりました。 言うまでもなく、治安の維持というのは国の基本的な役割、権能の一つでございまして、とりわけ我が国は世界でも最も安全な国というふうなことが言われるまでに治安は良好であった。 例えば、私の田舎は埼玉の深谷市というところでございますけれども、野菜の無人販売が今でも行われております。直接、販売の人に会わずに、貯金箱みたいなものが置かれていまして、そこにお金を入れて野菜を持って帰る。 これは、海外のインターネット等でその情報を見ますと、大変驚きだ、誰も見ていないところで日本人はきちんとお金を入れて野菜を買っていくという、本当にそうした我が国の規範意識の高さというものを海外においてもある程度認識はされているのかなという気がしております。 ただ、残念ながら、昨今は、そうした我が国の治安においても、特殊詐欺ですとか、あるいは薬物事犯ですとか、そうしたものが日々マスコミ等でも取り上げられておりまして、肌感覚としての治安のよさというものは少しずつ悪化してきているのかなというのが私の認識であります。ちょっとその辺を踏まえて、幾つか質問をいたします。 まず、先日も特殊詐欺、いろいろな形態が今ありまして、振り込め詐欺だけではなくて、お金を郵送するとか、あるいは持参したものを受け取るとか、そうした特殊詐欺の近年の認知件数、あるいはまた被害額などの状況について教えていただきたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。 特殊詐欺の情勢でございます。昨年の認知件数は一万三千八百二十四件ということでございます。平成二十二年以降増加を続けているところでございます。被害額は、平成二十一年以降増加を続けておりまして、平成二十六年に五百六十五億五千万円と過去最高を記録いたしておりますが、昨年は四百八十二億円と六年ぶりに減少をいたしております。 本年でございますけれども、八月末現在の特殊詐欺の認知件数が八千八百二件ということでございます。これは前年に比べまして四・二%の減少ということでございます。被害額は二百六十三億九千万円ということで、前年に比べまして一八・三%減少をしております。しかしながら、被害は依然として高水準で推移をしている、そしてまた高齢者の方の被害も多発をしているということでございまして、厳しい情勢であると認識をいたしております。
○今野委員 ありがとうございます。 特殊詐欺は、当初、オレオレ詐欺というような形で多く報道されて、もう十年ぐらい前に、私が弁護士時代のときからかなりはやり出しまして、いまだに高どまり傾向のまま推移している。 その間、当然、政府においても手をこまねいていたわけではありませんで、預金口座の凍結ですとかあるいはATMの限度額をかなり絞ったり、あるいは携帯電話の名義確認を厳格にしたりというようないろいろな対策をとってきたというのは私も承知しております。ただ、残念ながら、被害の撲滅にはまだ至っていない、新たな詐欺の形態が次々とあらわれてきているというのが現状ではないかと思っております。 私は、昨年、法務委員会で刑事訴訟法の改正、衆議院の通過に当たって何度か質疑をさせていただきましたけれども、その中の一つに通信傍受の対象犯罪の拡大というものがございました。まだこれは施行には至っておりませんが、連日報道されているような特殊詐欺の被害を何とか未然に防止するために、私は、警察の方々にさらに一層の対策の強化、取り組みをしていただきたいというふうに思っております。なかなか減らない特殊詐欺の被害を撲滅するために、今後、警察における対策、取り組みについてお聞かせください。
○吉田政府参考人 お答えをいたします。 特殊詐欺の撲滅に向けて、警察では取り締まりと予防の両面から対策を進めているところでございます。 取り締まりの面におきましては、例えば、犯行グループがだましの電話をかけている拠点の摘発、あるいは現金受け取り役、現金での受け渡しというような形態もございますが、この現金の受け取り役などの現場での検挙、こういったことを強化いたしますとともに、先ほど委員御指摘いただきました携帯電話の関係でございますが、携帯電話事業者とも連携をいたしまして、犯罪に利用された携帯電話を使用できなくするなどの対策を進めているところでございます。 それから、予防の面でございますけれども、被害者の方がもし仮にだまされてしまっても、周囲の力で被害をとめるという観点から、金融機関、宅配事業者、コンビニエンスストア等の従業員の方の声かけ、これを促進いたしておりまして、本年は、八月末現在で、声かけによりまして八千五百二十七件の被害を阻止しているところでございます。さらに、犯人からの電話を直接受けないようにするための機器の普及促進でありますとか、あるいは、あらゆる広報媒体や機会を活用した防犯指導、広報啓発等の対策も推進をいたしているところでございます。 今後とも、特殊詐欺の撲滅に向けまして、関係事業者と連携をしながら、これらの取り組みを一層推進してまいる所存でございます。
○今野委員 ありがとうございます。 特殊詐欺、多くの場合は暴力団等の組織が背後にいてこうした犯罪を繰り返しているということがありますので、ぜひ関係機関一致団結して、組織的な詐欺グループの撲滅も視野に、取り締まりを強化していただきたいと思います。 また、近年、スポーツ界や芸能界で、薬物、特に覚醒剤の事件が大変横行している感があります。先日も女子中学生が覚醒剤所持、使用で逮捕されたということが大きく報道されておりました。 中学生が覚醒剤を所持できるというところまで我が国は来てしまっているのかなという、本当に愕然とする思いがいたしますけれども、近年、覚醒剤事犯の検挙件数を見ても、平成二十七年で一万五千九百八十件と、かなり大きな数で横ばいの推移が続いております。 そうした中で、私は、覚醒剤というのは、恐らく、国内の生産、製造ではなくて、海外からの持ち込みというのがほぼ一〇〇%ではないかと考えております。特に、海外からの流入を阻止するための取り組みが、今いろいろインターネット等で、あるいは携帯電話で一般の人も入手しやすいという状況にありますが、まず国内に持ち込ませないこと、これが一番重要ではないかと思っております。 そうした中で、覚醒剤事犯、薬物事犯の撲滅に向けた、特に水際での対策に今後どのような形で取り組んでいくのか、お聞かせいただければと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。 今御指摘をいただきましたように、我が国で乱用されております薬物の大半が、海外から輸入をしているということでございます。船舶を利用した覚醒剤の大量密輸入事犯も、最近検挙しているという状況でございます。 こうした薬物の流入を阻止するに当たりましては、国内外の関係機関と連携をした水際対策が重要であるというふうに認識をいたしております。 このため、警察におきましては、税関、海上保安庁等の関係機関との連携を強化いたしておりますほか、捜査員の派遣や国際会議への参加等を通じて外国当局との情報交換を活発化させるなど、国際捜査協力の強化に努めているところでございます。 今後とも、そうした情勢を踏まえまして、薬物の供給の遮断ということに向けた対策をしっかりと推進してまいりたいと思います。
○今野委員 ありがとうございます。 薬物事犯の、覚醒剤等の海外からの流入阻止ということで水際対策についてお伺いいたしました。 今後、我が国は、外国人観光客を二千万人からさらに、四年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて四千万人へというふうに目標を掲げて、実際の入管の手続等も、簡素化したりあるいは効率化したりということで動き出しをしております。 そうした中で、今後ますます、人、物、金、情報が国境を越えて我が国に入ってくるという状況が予想される中で、残念ながら、薬物だけではなく、また、今国際社会を騒がせている国際テロというものの脅威も格段に高まってくるのではないかという気がします。 まさに、四年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、今後、四年間でそうした国際テロへの対策を一層強化しなければいけないという必要性を私は感じておりますけれども、警察における国際テロへの対策、その防止に向けた松本大臣の御決意、そうしたものをお伺いしたいと思います。
○松本国務大臣 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、厳しい国際テロ等の情勢のもと、国際的に最高度の注目を集める行事であり、開催国としての治安責任を果たす必要があります。 警察では、昨年六月、警察庁国際テロ対策強化要綱を策定した上、外国治安情報機関との緊密な連携等による情報収集、分析の強化、関係機関と連携した水際対策や官民連携の強化などの施策を推進しているところです。 こうした取り組みを着実に推進し、テロ対策に万全を期することによってテロを防止し、治安対策の面から二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に貢献できるよう、警察をしっかりと指導してまいりたいと存じます。
○今野委員 ありがとうございます。 関係各機関のスムーズな連携、そしてその一方で、役割と責任の明確化というものがテロの流入を阻止するためには本当に重要になってくると思います。ぜひ、松本国家公安委員長の強いリーダーシップのもとで全力で対策に当たっていただきますようお願いいたしまして、質問を終わります。
○秋元委員長 次に、中山展宏君。
○中山(展)委員 きょう最後の質問になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 自由民主党の中山展宏でございます。 きょうは、安倍内閣の最重要課題であります一億総活躍社会に向けての働き方改革を中心に、大臣に御質問させていただきたいと思います。 日本の潜在成長率は、今、〇・三%、〇%近傍であります。この数年はずっと〇%台前半で推移をしておりますけれども、この潜在成長率の構成要素は、大臣よく御存じのとおり、一つは資本投入であります、資本であります。そしてもう一つは労働力、これは労働人口掛ける労働時間であります。最後に労働生産性でありますけれども、今、直近の値で申し上げると、潜在成長率は〇・三%、それから労働生産性は〇・四%であります。これは、科学技術の進捗を伴いながら、それを含んだ生産性でありますけれども、〇・四%であります。 翻って、一九九〇年、バブルが終えんしたころでありますけれども、その当時の潜在成長率は四・一%ございました。最初の資本投入の部分が一・八%で、それから労働生産性、生産性が二・三%ありました。今と比べても、潜在成長率も生産性も非常に高い状況だと思います。 バブルの当時を振り返ってみると、生産性はそんなに高かったのかなと思うんですけれども、それは、資本投入が一・八%これに寄与していますから、資本投入に牽引される形で、これは設備投資を通じたりとか、バブルの終えん間近でありましたけれども、国民の旺盛な消費の意欲によって設備投資が促されて資本投入が行われた結果、生産性が上がったんだと思います。 ですから、今、日銀が金融政策で資本投入を活性化しようと頑張っておられるのは、生産性を上げていく部分においても非常に大事なことなんだろうと思います。 そこで、大臣にお尋ねしたいんですが、労働生産性は、OECD各国三十四カ国の中で、今二十一番目であります。平均よりも下回っております。我が国の労働生産性はなぜ上がらないのか、働き方改革においてどのように改善していこうとされておられるのか、働き方改革にかける加藤大臣の意気込みと御所見をお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 中山委員御指摘のように、我が国の労働生産性が決して高くない、むしろ低い、そこにやはり問題意識をしっかり持っていくことは大事だというふうに思っております。 そういう意味で、労働生産性が低いという背景として、一つは、IT等の投資が低いのではないか、それから、オフJTを初めとする人的資本への投資が弱いということ、加えて、仕事の進め方の効率性がどうなのか、あるいは、権限と責任の所在が非常に曖昧であって、判断が適切に行われているのかどうか、また、そのスピード感、こういったことが幅広く関係をしていると思います。 ただ、この労働生産性の低さというのが、今大変問題になっております従業員の長時間労働、これにも関連している、我々はこういうふうにも認識をしております。 働き方改革は、まさに一億総活躍社会を進めていくための大変大事なポイントだというふうに位置づけております。この働き方を通じて多様な方々が活躍できるようになっていくということは、いろいろなニーズへの対応、あるいは多様なアイデアが生まれてきて、イノベーションが生まれてくる、こういったことを通じた生産性の向上ということが考えられるわけであります。 例えば、長時間労働を是正するということでワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事につきやすくなるということと同時に、経営者は、どのようにして働くか、働いてもらうのか、こういうことに関心がより一層向いていくわけでありまして、それが労働生産性の向上にもつながっていく。 また、長時間労働から脱却すれば、自分の自由な時間がふえてくるわけでありますから、そういった時間を使って自己啓発等を図るといったことも期待されるわけであります。 また、より賃金が高い分野あるいは自分が働きたい分野に転職したいという労働者の思いをどう実現していくのか、あるいは、テレワーク、副業、兼業、こういったことも生産性につながっていくのではないか、さらには、賃上げや非正規の処遇改善、これは特に消費の活性化につながっていくのではないかと思っております。 こういった意味で、この働き方改革を通じて、労働生産性を改善するためのこれは最良の手段であるというふうに我々は位置づけております。 これまで議論はありました。しかし、なかなか実現できない中身もございます。そういったことについて必ずやり遂げる、こういう強い意思を安倍総理もお示しになっておられます。その総理の指示をしっかりと受けとめて、その実現に向けて努力をしていきたいと思っております。
○中山(展)委員 ありがとうございます。 少し長時間労働について深掘りをさせていただきたいと思います。 労働力は、先ほど申し上げたように、労働人口掛ける労働時間でありますけれども、労働人口は、生産年齢人口がもう減少する、当面減少していく局面にございます。労働力自体は、九〇年代から一貫して下がってきている状況でございます。 それとともに、かつては日本は一般的な平均の労働時間は千九百時間を超えていましたけれども、今、千七百三十五時間まで落ちついてきた状況にあります。 ただ、その一方で、いわゆる正規の一般社員の方々は、二千時間を超える労働時間をずっとこの二十年間続けてこられておられます。 これは、言うなれば、我が国経済は、現役の世代の特に正社員の方々に長時間フル稼働していただいて、プライベートを犠牲にしながら就労していただくことによって日本経済が賄われている、そういった状況であろうかと思います。 先ほど、長時間労働を是正する必要性をおっしゃっていただきましたが、これが日本経済に与える影響をもう一度おっしゃっていただければと思います。
○加藤国務大臣 今委員御指摘のように、我が国は、少子高齢化、人口減少、特に、いわゆる生産年齢人口というのは一九九〇年代半ばぐらいから大きく減少しておりまして、この三年間も、三百万人を超える減少になってきております。 そういう中で、ただ、就業者数は百万ふえてきておりまして、これは、女性や高齢者の方々にこうした労働市場に参加をしていただいている、また、それがあって我が国の成長の維持がなされている、こういうふうに思います。 そういった意味で、この人口減少下で経済成長を続けていくには、やはり、労働参加率、量の問題と、それから労働生産性、いわば質の問題、この両方をしっかり向上させていく。その鍵がまた働き方改革だと思っております。 先ほど、いわば長時間労働の是正が労働生産性の向上につながることは申し上げたところでありますが、量に関しても、やはり女性や高齢者はさまざまな制約条件があります。例えば、子育てとか介護との両立とか、そうした多様なライフサイクルと仕事を両立させていく。そのために、そうした方々が労働参加をしていただくときにも、やはり、長時間労働ということではとても労働に参加できないということになりかねませんから、しっかり長時間労働の慣行を断ち切ることによってワーク・ライフ・バランスが改善をして、女性や高齢者の方々も仕事につきやすくなる。そのことでいわゆる労働参加率が上昇していく。そして、先ほど申し上げた生産性の向上。こういうことが相まって我が国の経済にプラスの影響を与えることになる、こう考えています。
○中山(展)委員 ありがとうございます。 総理は、今回の働き方改革は社会問題であると同時に経済問題でもあるとおっしゃっておられます。その経済問題であるという一つは、やはり日本経済の成長力を上げていくということであろうかと思いますが、もう一つは、先ほど大臣がおっしゃったように、長時間労働を是正された中で生み出される時間による経済効果というものがあるんだろうと思います。 日本人は、成熟した社会になって、いわゆる物消費から事消費、物質的な消費からサービス消費であったり時間消費へと移って、消費の志向が変わってきております。豊かなプライベートな時間を持っていただくことによって、旅行や研修や教育というところにサービス消費が促されていく、そういったことは、内需を喚起する上においても非常に大きな経済効果だと思いますので、引き続き、長時間労働是正に向けて取り組んでいただきたいと思います。 次に、我が国の働く環境の中で、介護と育児のことについてお伺いをしたいと思います。 これは、世界の中でも典型的に介護、育児がしにくい、そういった環境にあるとよく言われます。特に介護は、先が見えないというか、時間の経過とともに御苦労がふえていく、そういった介護であります。 今回、ある人事コンサルタントの方から御指摘をいただいて、介護のことは高齢者のお話ばかりになりますけれども、やはり、障害者をお持ちの御家庭のケアという中でお仕事をされるというのは大変なことだ、これももっと長期で深刻ですということをお伺いいたしました。 こういった障害者の方であったり御高齢の方を介護するということとの仕事の両立について、今回、介護離職ゼロを目指されておられますが、一億総活躍担当大臣として、この超高齢化社会、それから全ての人に優しい、そういった働き方を志向する中でどのような取り組みをされるか、お尋ねしたいと思います。
○加藤国務大臣 一億総活躍プランの中でも、介護離職ゼロという具体的な目標を掲げさせていただきました。 その実現をしていくためにも、高齢者でいろいろ介護が必要な方、それから今の障害がある方、あるいは、家族で非常に病気にかかっておられる方、そうした方々を介護しながらでも仕事を続けることができる、こういう社会をつくっていかなきゃいけないと思います。 そのためには二つの面があって、一つは、やはり柔軟な働き方ができるかどうかということであります。それからもう一つは、そうした方々が利用できる介護サービスというものがしっかりと供給されるかどうか。この二つだと思っています。 前者の方のことについては、まさに柔軟な働き方ができるようなことを、今回の働き方改革実現会議でもしっかり議論をさせていただきたいと思っております。 後者については、介護在宅サービス及びサービスつき高齢者向けの住宅、合計で約十二万人分、当初の予定より整備量を上積みしまして、全体では五十万人分を確保していくといういわば箱の部分と、それから、やはりそこで働く方々がしっかり確保されなければならないということでありまして、平成二十九年度の当初予算においては、技能や経験に応じたキャリアアップの仕組みを構築し、月額平均一万円相当の処遇改善を実施する、これはしっかり予算編成で議論していくことになりますけれども、こういうことを通じて介護離職ゼロの実現を図っていきたいと思っています。
○中山(展)委員 ありがとうございます。 最後に、副業、兼業についてお伺いしたいと思います。 有効求人倍率、完全失業率を見ても、未稼働の資源はないというか、表面的には完全雇用に達していると思います。そういった中、先ほどお話が出ましたけれども、人、物、金、情報を最適化していく中で、雇用の流動化、それから転職であったりとか再就職の支援も必要だ、大事だと思います。 これは移籍を伴う、御本人にとっては大変な御苦労だと思いますから、副業、兼業、それをもう少しこの社会全体として認めていただけるような、そういった社会構造へと私は思うのですが、大臣は副業、兼業についてどのような姿勢で取り組まれるか、最後にお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 副業、兼業について、必ずしも多くの企業において認められていないという状況だと思います。 その中で、私も、ある兼業、副業を認めておられる企業に行かせていただく中で、そもそも社員の皆さん方から、そういう働き方もあっていいのではないか、そして、そういうことを通じて、自分の仕事だけでは身につけられない幅広い人間関係とか、それからいろいろなさまざまな視点に立って物を考えることができる、そういう意味で、自分自身が社員としても成長していくことにつながるんだ、こういうお話もありました。 それから、例えば、高齢化社会が進む中で、御自身の次のステージでどう人生をつくっていくのか、そういった構築をする上での準備ということもあると思います。 それから、海外においては、いわゆるベンチャー企業、企業を起こすというときに、前職に勤務しながら副業として事業をスタートして、そして成功している、こういう事例も散見をされるわけであります。 ただ、他方、副業、兼業といいますと、本来の仕事をし、さらに別のところで仕事をするということになると、いわゆる長時間労働の問題も非常に懸念されるわけでありまして、そうした働く人の健康障害が生じない、こういった配慮は必要だというふうに思います。 いずれにしても、そうしたメリットと今言った問題もありますので、その辺をしっかり念頭に置きながら、兼業、副業のあり方についても議論していきたいと思います。
○中山(展)委員 ありがとうございます。 AIとかロボットとか、より身近なところに社会実装される時代が間もなくやってくるかと思いますけれども、私たちの働き方は大分変わってくるんだと思います。人がすべき仕事は何だろうとか、仕事に対する意義も変わってくるんだろうと思います。 大臣におかれましては、時代の潮流に先駆けて働き方改革を断行していただきますことをお願い申し上げて、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○秋元委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十一日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十七分散会