厚生労働委員会 第5号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/11/02
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官長谷川豊君、厚生労働省医政局長神田裕二君、健康局長福島靖正君、医薬・生活衛生局長武田俊彦君、労働基準局長山越敬一君、社会・援護局長定塚由美子君、社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君、老健局長蒲原基道君、保険局長鈴木康裕君、環境省総合環境政策局環境保健部長梅田珠実君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。初鹿明博君。
○初鹿委員 おはようございます。民進党の初鹿明博です。 きょうはトップバッターで質問をさせていただきます。財務省からも杉政務官、そして文科省から樋口政務官にお越しいただいておりますが、皆さん、真摯な答弁をよろしくお願いいたします。 それでは、早速質疑に入りますけれども、皆さん、ちょっとお手元に資料を配付いたしましたので、ごらんになってください。これは、十月二十七日の財政審財政制度分科会で配付された資料から抜粋をさせていただきました。 「生活保護の基準と消費実態」ということで、生活扶助の水準が母子世帯、母、子二人の世帯、これは二級地の一、そういう地域区分ですが、月十八・四万円で、これは五百万円を超える世帯の消費支出と同水準である、こういうグラフが出ているんですよ。これは非常に不適切だと私は思うんですね。 なぜかといったら、まず、母子世帯の方の十八・四万円というのは、これは保護費として支給をされている額であって、消費支出ではありません。 そして、比較になっている五百万円の世帯、これは消費支出が十八万円ぐらいだということになっているんですけれども、下の注を見てください。注のところにいろいろ控除しているものが書いてあるんですが、「自動車等関係費」というのがあるんですね。「生活保護受給世帯の自動車保有は原則不可」、そうですよね。生活保護世帯は自動車を原則的には持っていない、だから自動車関係費は入らない。 しかし、年収五百万ぐらいの世帯で、二級地の一ということになると、栃木県の宇都宮市という例が書いてありますが、そういう地域で暮らしている人たちはほぼ車を持っていると思います。車を利用していたら月に一万円、二万円はかかるわけですから、それを加えたら消費支出は十八万じゃないですよね。 そもそも、やはり、消費をしている金額と支給された金額で比較をするのは明らかに間違いだし、年収五百万の人は、消費をしている以外に貯金ができるわけですよ。生活保護の世帯は、貯金も原則はない、資産もない。そういう状況にある人と、資産もあり、月々貯金もできる人の消費を比較して、何の意味があるのかと私は思うんですよ。こういうデータを出して、あたかも生活保護世帯は優遇され過ぎみたいな、そういう誘導をするのは私はいかがなものかなと思います。 そもそも、十八・四万円ということは、十二カ月で、ボーナスとかはないわけですから、年収でいったら大体二百二十万八千円ですよ、単純に十二倍すれば。これに、住宅扶助の上限が四・九五万円ということですから、それを加えたって年収で二百八十万円ですよ。この二百八十万円で子供を二人育てる、これは結構簡単なことじゃないですよ、大変ですよ。 そういう世帯であるのにもかかわらず、五百万円の人と消費は一緒です、こういうデータを出すのは私は不適切だと思いますが、杉政務官、いかがですか。
○杉大臣政務官 お答え申し上げます。 御指摘の資料につきましては、平成二十九年度に次期生活扶助基準の検証が行われることを踏まえ、財政制度等審議会における議論の土台として、財政当局の立場から提案を行ったものでございます。 これまで、生活保護の保障水準は、一般低所得者世帯の消費実態を踏まえ設定されてきております。こうした生活保護の保障水準の設定の経緯を踏まえると、一般世帯の消費支出と生活保護の保障水準を比べることにつきましては一定の意義があるもの、こういうふうに考えております。 以上です。
○初鹿委員 いや、私は違うと思いますよ。 一般世帯は、というか所得のある程度ある人は、消費が少なくてもストックができるわけじゃないですか、貯金ができるわけですよ。それで、いざというときがあったらそれを使えるわけですよ。生活保護世帯は、この十八・四万円の中で、全て使っているわけじゃないですよ、これは支給額なわけですから。 本来だったら、では、生活保護世帯が支給額のうちどれだけ毎月消費しているのかという調査をして、それと比較をしてくださいよ。生活保護世帯だって、万が一のときに備えて、この少ない金額の中でも切り詰めて、貯金をしたり、子供の教育のために残しておいたりしているわけですよ。そういう実態もあるのに、そういうことを飛ばして比較をするのは非常に不適切だと思います。 もう一枚めくってください。 今度は「生活保護の基準と消費実態」ということで、母子家庭の世帯、一人親世帯が、一般の世帯との比較ということで書かれているんですが、この上の「論点」というところ、二番目、「母子加算がかつて廃止された同時期に、学習支援費等が創設され、子どもの学習経費等に係る支援が行われているが、平成二十一年度に、母子加算は復活されている。」という書きぶりから見ても、母子加算をもう一回なくしていこうというような意図が非常に見えてくるんですね。 これで、三番目のところは何と結論を出しているかといったら、「これだけの水準の金額が毎月保障されていることで、就労に向かうインセンティブが削がれている可能性がある。」何を根拠にこんなことを言っているんですか。実際に聞いたんですか。 それで、このグラフですよ。「母子世帯の就労率」、全体は八五%だけれども、生活保護世帯だと四七%という数字を出している。 これは確かにそうだと思いますよ。でも、生活保護に陥っている母子世帯が就労をしたくてもなかなか就労できない、そういう理由もある。そのことを全く考慮しないで、この資料を出して、「改革の方向性」というところで書いてあるとおり、「生活保護基準の見直しに向け、その在り方・水準について、検証を行うべき。」という結論を出しているのは非常に不適切だと思います。 ちょっと一枚めくっていただきたいと思います。そして、一番後ろにクリップでとめているこちらの方がわかりやすいと思いますが、見てください。 多分、これは厚労省が二〇一〇年に出した試算というか調査の結果なんですけれども、まず、仮設一、被保護母子世帯は一般世帯よりも就労阻害要因のために働きたいけれども働けない層が多いのではないか、そういう仮説に基づいて調査をしたところ、生活保護世帯の母親で健康状態がよくない、余りよくないというのが約七割いる。そして、その下、精神疾患を疑われる心の状態にある者が四割、一般世帯の倍ぐらいになっているわけですよ。 次の二、被保護母子世帯は、一般母子世帯よりも、就労しても悪条件が多く、十分な収入を得にくいのではないかというところ。ここは非常に注目すべきですけれども、就業中の被保護母子世帯の母親は正規雇用がわずか一%、一般母子世帯は約三割。その下、就業中の被保護母子世帯の母親は非正規雇用が約九割、一般母子世帯は約五割。こういう実態があるんですよ。 それなのに、このグラフでの比較、あたかも生活保護をもらっている母子家庭は優遇をされていて、働くことをしていない、甘やかされている、そういうことを示唆するような資料を出して生活保護の制度をこれから見直していこうというのは、私は非常に不適切だと思います。いかがですか。
○杉大臣政務官 お答え申し上げます。 繰り返しになりますが、今回の御提示いただいております資料は、二十九年度の次期生活扶助基準の検証が行われることを踏まえ、財政制度等審議会における議論の土台でございます。 個々の受給者の状況は、委員おっしゃるとおりさまざまでございまして、配慮が必要な事情もあり得ることも理解をしておりますが、生活保護の保障水準として、仮に一切の就労を行わない場合であっても、毎月一定の金額が保障されていることで就労しようとする意欲が失われている可能性もあるのではないかという、こういった問題提起をさせていただいているところでございます。 ただ、生活保護につきましては、財審の中でも委員から、金額だけで議論をしてもいいのかという意見もございましたので、しっかりと二十九年の検証に向けて議論を進めてまいりたいと思っております。 以上です。
○初鹿委員 生活保護というのは、憲法二十五条の最低生活を保障するそういう制度でありますから、実態をよく踏まえた上での検証をしていただかないと、本当に間違った見直しをすると、改悪をすると、生活が成り立たなくなってしまう困窮世帯が出て、格差の是正どころか、格差を連鎖することになりかねませんので、その点も考えた上で、やはり資料のつくり方をもっとちゃんと実態に沿ったような、結論に誘導するような資料をつくるのは慎んでいただきたいと思います。 その上で、こういう資料に基づいて制度が改正されようとしていることについて、厚労大臣としてどうですか。抗議した方がいいと思いますよ。
○塩崎国務大臣 先ほど財政審の提出資料について御議論をいただきましたけれども、厚生労働省としては、現在、社会保障審議会生活保護基準部会、ここで生活保護基準の次期検証、これは平成二十九年に行われますけれども、これに向けた検討を進めております。この中で、生活保護制度における母子世帯を含めた子供がいる世帯への扶助あるいは加算のあり方、これについて議論をいただいているわけであります。 この部会では、子供の貧困対策の観点も踏まえて、一般低所得世帯とのバランスといった考え方のみで見直すということは適切ではないとの意見も述べられておるところでございます。 厚生労働省としては、やはり実質的な生活の能力と、あるいは支出の実態、そういった本当の実態というものをしっかりと踏まえる各種データを持った上で検証を進めて、議論を深めなければならないというふうに思っているところでございますので、実際にどの程度困っているのかというのは、支出と収入と両方で、それを、ちゃんとした現実を見る目を持ってやっていかなければいけないというふうに考えております。
○初鹿委員 ぜひ、間違った方向に改悪されないように、よろしくお願いします。 では、ちょっと具体的な話に入ります。 もう一枚資料をめくっていただいて、四月の児童扶養手当の審議のときに、高校に入学のときの生活保護で入学準備として出される費用が十分じゃないという指摘をさせていただいたんですが、きょうは、中学に入学するとき、義務教育の中学校に行くときも十分じゃないという視点で質問させていただきます。 まず最初に、公立中学校の制服で地域で格差、これは、朝日新聞がある種キャンペーンのようなことをやって、SNSで呼びかけてデータを集めました。 その結果、一番高い制服を使っている学校は仙台市で、女子のブレザー服が七万七千三百六十円だった、神奈川県の横須賀市では六万七千四百三円だったという、これは公立ですからね。これに、入学するときに体操服だ、副教材だとなると、一遍に十万円ぐらいかかっちゃうんですよ。これは、困窮世帯じゃなくても、一般世帯でもびっくりですよ。 樋口政務官、実際に、各学校でどれぐらい入学時に保護者が負担しなければいけないのか、制服代、体操服代その他の費用、そういうデータを文科省は持ち合わせているんですか。
○樋口大臣政務官 平成二十六年度に子供の学習費調査の結果がございますが、これで制服代は、中学校一年生、四万三千六百九十円でございます。一方で、要保護児童生徒援助費補助金では、中学校一年生に対して制服やかばん等の費用として新入学児童生徒学用品費等が支給をされておりますが、平成二十八年度の予算単価は二万三千五百五十円でございます。 子供の学習費調査の対象児童は無作為に抽出をしているため、単純に比較はできないものの、制服代に対して国の予算単価は十分ではない現状でございます。このため、平成二十九年度の概算要求においては、実勢価格等を踏まえて、この単価を二万三千五百五十円から五万二千三百四十円に引き上げの要求をしているところでございます。
○初鹿委員 杉政務官は、質問は終わりましたので、どうぞ。 今、樋口政務官から、私が質問する前に答えられちゃっていましたが、二万三千五百円の援助は出ているけれども十分じゃないと。そうなんですよ。十分じゃないんですよね。それと、やはり公立中学校、義務教育は無料だとみんな思っているんだけれども、無料じゃないんですよ。こんなにかかっちゃうんですよ。やはりこの差は縮めていくような努力をぜひ文科省としてしてもらいたいんです。 それと、制服や体操服は実費がかかってもやむを得ないと思いますけれども、副教材のような学習にかかわるようなものまでお金を取るというのは、私はどうなのかなと思います。 あと二枚めくっていただくと、ある自治体の標準的な経費というのを出しました。ある自治体、A区と書いてありますけれども、私の地元の江戸川区なんですけれども。これを見ていただくと、制服代で三万、体操服代で一万六千円、指定かばん代で七千円、教材費(各教科の副教材等)で三万円もかかるんですよ。学校で学ぶのに、無料のはずが三万円かかっちゃうんですよ。 やはり、こういう副教材の費用というのも一定程度、義務教育ですから公費で見るというようなことも検討すべきだと思いますが、政務官、いかがですか。
○樋口大臣政務官 今、平成二十六年度の子供の学習費調査のお話をしました。制服や教科書代以外の図書費などを含む学校教育費としまして、公立の小学校で年間平均五万九千円、公立の中学校で年間平均十二万九千円という支出になっております。 一方で、要保護世帯においては、要保護児童生徒援助費補助金により、小学校で年間平均二万二千円、そして中学校で年間平均五万四千円が支給されておりますが、十分ではない状況でございます。そのため、先ほど申し上げましたけれども、この単価の引き上げを今要求しているところであります。 また、その他の品目につきましても、今後の生活保護基準の状況等を踏まえて、厚生労働省、財務省、そして総務省と協議をしてまいりたいと思っております。 文科省としましては、支援の必要な児童生徒に対して必要な援助が行えるように就学援助の充実に取り組んでいきたいと思っております。
○初鹿委員 今、文科省には就学援助の話をしていただきましたが、生活保護世帯に対して入学準備金というのが出るんですよね。その賄えない部分を文科省が就学援助で出している、そういうことになっているわけですが、本来だったら生活保護世帯は生活保護の中できちんと必要な経費は見るべきなんだと思います。ところが、中学生の場合には四万七千四百円以内なんですよ。さっきの仙台市にもし通っているとしたら全然足りませんよ。制服買えないんですよ。この現状をどう思いますか。 私は、四万七千四百円というふうに上限を決めるんじゃなくて、必要なお金をきちんと実費で支給するように制度自体を変える必要があると思いますが、政務官、いかがですか。
○堀内大臣政務官 お答え申し上げます。 生活保護制度において、義務教育に伴って必要となる費用については、学校に入学する際の制服の購入等に必要な費用を入学準備金として支給させていただいております。この基準額について、近年では、文部科学省所管の就学援助の補助金単価の改定率を踏まえて改定を行っているところであります。 また、義務教育に係る費用については、入学準備金だけでなく、日々の学習に必要な筆記用具等の学用品や通学用品を賄うために、毎月一定額を教育扶助として支給させていただいているところであります。 いずれにいたしましても、教育扶助を含めた子供のいる世帯の扶助や加算のあり方については、平成二十九年の生活保護基準の検証において十分に検討してまいる所存でございます。 以上でございます。
○初鹿委員 私が聞いたのは、そんなことはわかっているんだけれども、実費で出すように変えられないのかと聞いたので、そこについて答えてもらいたいんですが、ちょっと時間がなくなってきたので、またこれを次回やりますけれども。 最後の、これは私がつくった資料です、厚生労働省の担当者に御協力いただいて。では、毎月毎月、母子家庭の世帯は幾らお金が入ってくるのかというのを出しました。なぜこれを出したかというと、生活保護の費用に加えて、児童手当、児童扶養手当が加わるんですけれども、これは年三回の四カ月まとめ払いなわけですね。要は、その支給月でないときは、その分生活保護費から控除をされていくんです。 見てください。三月はどっちも入らない月なので、どっちも入らないと、本来、二十万四千三十円入るんです。これは一級地一ですから、二十三区の、私の住んでいるところで、三十代の母親、子供二人の世帯でつくっておりますが、それが、扶養手当と児童手当が入らないと、十三万五千八百六十円に減額されるんですよ。これは非常に厳しいと思いますよ。 それで、三月に四万七千四百円の入学準備金が入るんですけれども、やはり、この月に両方の手当が入らないで支給金額が低くなっているというのは、非常に難しい、困窮をする原因になっていると思います。 そこでお伺いしたいんですけれども、まずは、児童扶養手当のときに、支給回数をふやす必要があるんじゃないか、毎月支給にするということを我々は修正案を出しました。まずそれを本当に早急に検討してもらいたいのと、あと、三月にどっちも出さないというのを変えて、タイミングをずらすということをせめてやれないのか、この二点、古屋副大臣は気持ちがわかっていると思いますので、ぜひお答えいただきたいと思います。
○丹羽委員長 持ち時間が経過いたしておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
○古屋副大臣 児童扶養手当につきましては、御存じのように、通常国会において、第二子以降、最大倍額としたところでございます。 そのときに、全会一致で附帯決議がつきました。それで、これを受けまして、厚生労働省では、本年八月三十日に、第一回児童扶養手当の支払方法、養育費確保の仕組みに関する関係省庁連絡会議を設置いたしました。十月六日の第二回連絡会議におきまして、児童扶養手当の支給実務に関する実態調査を行うこととしまして、十月二十日に、支給実務の影響、また支給回数の増加による課題など、自治体の支給実務に関する実態調査を依頼いたしました。それらの結果も踏まえまして、児童扶養手当の支給回数のあり方について、鋭意検討をしてまいります。 そして、三月において家計の支出が多くなるということを資料で御指摘いただきました。ですので、これも含めまして、一人親家庭の利便性の向上、また、家計の安定を図る観点も踏まえて、支給月も含めた児童扶養手当の支給回数のあり方について、鋭意検討をしてまいりたいと考えております。
○初鹿委員 時間を過ぎてしまって、どうも失礼いたしました。 ぜひ副大臣、大臣も含めて、よろしくお願いいたします。 樋口政務官、どうもありがとうございました。 質問を終わります。
○丹羽委員長 次に、水戸将史君。
○水戸委員 民進党の水戸将史でございます。 時間が限られておりますので、一つだけ、子宮頸がんワクチンに関して、いささか興味がありますものですから、これ一点に絞ってお伺いします。 大臣も就任以来、この問題につきましては、私もいろいろと議事録を読まさせていただき、十人以上の方々にこのテーマにつきまして御答弁されておりますので、かなりこれに関しましてはお詳しいと存じますから、大臣に絞って御質問をさせていただきたいと思っています。 申し上げるまでもなく、これは、平成二十二年の十一月から平成二十五年の三月までは基金を使って公的な支援をしておりまして、二十五年の四月一日からは予防接種法に基づいた形での定期接種が開始されました。 しかし、それから二カ月半後には、積極的な勧奨は停止をするという厚労省の決定をいたしましたけれども、私も実は平成二十五年の五月の参議院の予算委員会でもこれを取り上げさせていただいて、そのときは田村さんが厚労大臣でありましたけれども、そういう質問を含めて、そして、積極的な定期接種の勧奨は停止をした、中止をしたというふうに至ったかと思っております。 こういう経過がありまして、大臣、まず最初なんですけれども、今言ったように、平成二十二年の十一月から平成二十五年の三月までは基金として出していた、それ以降は定期接種として予防接種法に基づいて公的支援をしていたということなんですけれども、もちろん、この中において、年齢に適する方と年齢を外れる方々も予防接種を受けているわけでありますから、それに対しての被害がさまざまな形で出ているんですね。 この被害の出た方々に対しての支援のあり方、救済のあり方なんですけれども、これは予防接種法に基づくものと独法のPMDA法に基づくものの二つがあるんですけれども、受けた時期によって、また対象年齢によって、支援の方法が二つに分かれているんです。しかし、支援の額とか、それからその手続の方法、これは非常に複雑でありまして、ばらばらなんですね。ですから、非常に現場が混乱をするということが今までも指摘をされておりますし、それに対して答弁をされておりますけれども、現状、どういう形で改善点が今までに見られたのか、大臣、おわかりでしたらお答えください。
○橋本副大臣 委員が今御指摘をいただきましたように、HPVワクチンについて、平成二十二年度の十一月から子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業を予算事業にして実施をしております。そして、平成二十四年五月の予防接種部会で取りまとめられた「予防接種制度の見直しについて(第二次提言)」、その提言を踏まえまして、平成二十五年四月一日から予防接種法により実施をしているということでございます。 それで、今、その対応についていろいろな問題、課題があるのではないかというようなこと、そしてその改善等、どう取り組んでいるのかというようなことがございました。 御案内のとおり、平成二十二年十一月からの接種緊急促進事業についてのところでございますけれども、ここは、ワクチン接種によって生じた健康被害について適切に救済するため、基金の交付要件として、市町村に対して民間保険への加入を求めていた、こういうことになっております。 それと、医薬品医療機器総合機構において被害救済の審査というのをその後するということになっておりますけれども、そのことについて、審査が遅いとか提出書類が多いというような御意見もあるということがございまして、標準的事務処理期間六カ月の目標に沿って処理をしているということではありますが、給付請求に必要な資料についても、平成二十八年一月に、可能な限り簡素化をし、不必要な書類を添付しないで済むための事務連絡を発出するなど、請求者の負担軽減に努めている、こういう取り組みをしているところでございます。 なお、被害者救済の際に必要な薬事・食品衛生審議会での審議についても、効率的かつ速やかに審議を進めることを目的として、平成二十八年四月にHPVワクチン副反応被害判定調査会を設置した、こういうような対応をしているということでございます。
○塩崎国務大臣 今先生から御指摘があったのは、PMDA法と予防接種法を別々にやっていた、接種にあって、有害事象が発生したケースの扱いが異なっていたじゃないか、それを今どうしているんだ、こういう御質問だったというふうに思います。 これは、昨年の九月十七日に、「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する当面の対応」ということで、幾つかの基本方針を示させていただきました。これは、御案内のように、一つは、やはり科学的な知見を尊重しながら対応していこうということと、有害事象が出た方々に対して、これまで以上に寄り添った姿勢をちゃんと、きちっととって、救済にしても医療支援にしてもやっていこうということであります。 その中で、救済制度間の整合性の確保ということで、定期接種化以前に基金事業で行われていたHib、小児用肺炎球菌を含めた三ワクチンの救済につきまして、接種後に生じた症状で因果関係が否定できないと認定されたものが、入院相当でない、いわゆる通院ですね、通院が扱いが違っていたので、これについて、予防接種法に基づく接種と同等の医療費、医療手当の範囲となるように予算事業による措置を講じるということを決めたところでございまして、それにのっとってやらせていただいているということでございます。
○水戸委員 若干の改善があるようなことでありましたけれども、しかし、予防接種法とPMDA法では、例えば年金の支払い額も、障害児童年金とか障害年金、また介護加算もそうなんですけれども、こういうものに対して、同じような症状、しかし、打つ時期が違う、打つ対象年齢に差異があると、結局、そうした適用される法律によって、年金の支給額にかなりギャップがあるんですね。 では、この支給額も、これから検討課題として、差をなくすんだという方向性でいいですか。
○塩崎国務大臣 事前通告をもう少し具体的にいただくといい議論ができるのではないかというふうに思いましたので、ぜひ次からはそのようにしてもらえればというふうに思います。今のような御質問は、全く私のところには届いていないものですから、答えようがないということであります。 いずれにしても、これは基金事業であり、そして、予防接種法に移行するという、これは民主党政権時代におやりになったことであります。このときの扱いで、今御指摘のように、予防接種法の問題と、それから、PMDA法では扱いが違うということでありましたが、先ほど申し上げたとおり、医療費、医療手当の問題につきまして、同等の手当でやるようにということで申し上げて、今実施をしているわけであります。 当時、民主党政権が、あえて基金事業でおやりになって、予防接種法とは違う扱いを御存じの上でおやりになったことでありますので、私どもとしては、今、少なくとも、そうであっても、例えば通院で通われている有害事象をお持ちの方々については、やはりそこは、通院の際でも医療費、医療手当については整合性をとろうじゃないかということを申し上げて、こういった有害事象については、因果関係はわからなくても、疑わしきは対応をきちっとするということが大事かということでやらせていただいているところでございます。
○水戸委員 今までの議事録を拝見しても、その前向きな姿勢は多としたいと思うんですが、どの政党が政権与党であったといたしましても、こういう国民の健康と命を守ることは大事なことでありますから、これはもう前向きに進めていただきたいと思うんです。 先ほど、若干、副大臣ですか、お答えになったように、接種後の健康被害の救済において、いろいろな、症状が多岐にまたがっちゃうから、なかなか医療機関でも、どこに診せたらいいかわからない、たらい回しにされる傾向もあるんですよね。ですから、そのために、申請書の準備とか、また逆に、それを審査する期間によって救済が非常におくれてしまうという指摘も今までもいろいろとありました。実際にそういうことを言っている議員もおりまして、それに厚労大臣も答えています。 それに対する改善策として、例えば申請書類の簡略化とか、また国やPMDAにおける処理の短縮化、また健康被害救済の支給決定を迅速化する、いろいろな形でこういう論点も出されているんですけれども、それに対して、どういう形でこれを前向きに取り組んでいくか、もう一度、具体的にお答えください。
○塩崎国務大臣 平成二十二年の十一月から、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業において、ワクチン接種によって生じた健康被害について適切に救済をするために、基金の交付要件として、市町村に対して民間保険への加入を求めておったわけであります。 当保険の利用実績につきましては、民間保険会社がその約款等に基づいて個別の申請ごとに支給の可否を決定する、こういうものでございまして、厚生労働省はその利用実績を把握しておらないわけでございます。 また、医薬品医療機器総合機構の被害者救済の手続、これは標準的事務処理期間六カ月の目標に沿って処理をしておりまして、給付請求に必要な資料についても、平成二十八年一月に、可能な限り簡素化をして、不必要な書類を添付しないで済むための事務連絡を発出するなど、請求者の負担軽減に努めている、スピードアップも図るように努力をしているということでございます。 なお、被害者救済の際に必要な薬事・食品衛生審議会での審議、これにつきましても、効率的かつ速やかに審議を進めることを目的といたしまして、平成二十八年四月、ことしの四月に、HPVワクチン副反応被害判定調査会、これを設置させていただいたところでございます。
○水戸委員 副反応のことに関してはいろいろな症状が出されているわけでありますけれども、例えば、こういうことに関して、各都道府県別に協力医療機関というのを設けながら、そして、ある程度、そういう人たちに対する支援を、また診療を通じて、どういう症状の経過をたどりながら、いかに改善に手を施していくかということをやる取り組みは見せているんですね。しかし、残念ながら、接種後四年も五年もたっているにもかかわらず症状が全くよくならない、むしろ重症化し、さらに重たくなっている、そういう事例も見られるんですね。 要は、そういう副反応を患っている方々、本当に、若い女性の方々ですけれども、やはり協力医療機関にいろいろと受診をしようとしても、なかなか具体的に確立された検査方法とか治療方法が定まっていないということなので、この協力医療機関に対して、そういうものをある程度もっと促進するような形で、厚労省としても、検査体制とか、またはその審査体制というものをしっかりとした形でやるということを、もっともっとこれを裏づける必要があると思うんですけれども、どうでしょうか。今、現状はどうなんですか。
○橋本副大臣 現状についてというお問いでございましたので、御答弁申し上げます。 協力医療機関は、厚生労働省の通知に基づき、HPVワクチン接種後の症状に対して身近な地域において適切に診療を行うことを目的として、さまざまな診療科が協力して診療を提供する体制が整っていることなどを要件とし、都道府県知事が選定したものでございまして、現在、八十五施設ということになっております。 これらの協力医療機関においては、HPVワクチン接種後に多様な症状を生じた方に対して、鑑別診断に必要な検査を実施したり、個々の患者の症状に応じた適切な診療を提供できるよう、さまざまな診療科が連携して診療を提供しているところでございます。 なお、厚生労働省においては、平成二十八年七月二十二日に、協力医療機関を対象としたHPVワクチン接種後の診療に関する研修会を行っております。引き続き、現場の医師の診療の質の向上のための研修の実施等に努めてまいる所存でございます。 以上です。
○水戸委員 やるやると言ってなかなか、その受け皿がしっかりしていないという、そうした懸念が非常にありまして、結局、患者さんも信頼して協力医療機関に身を預けるということがなかなかできない、現実的にそういう医師もなかなかそこに備わっていないということの指摘がされているんですね。 例えば、日本医師会とか医学会が出されている「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き」を改めて周知徹底して、受診しやすい環境を整えることが必要だと思うんですけれども、こういうことに対して具体的にどういうふうに取り組んでいくおつもりなのか、厚労省として考えていらっしゃるのか、お答えください。
○塩崎国務大臣 先ほど協力医療機関について橋本副大臣から御説明申し上げましたけれども、これに加えて、去年の九月に、協力医療機関と連携をする、そういう病院をさらに十五ほど全国に指定をさせていただいて、そういった面でも医療の充実を図るということになっております。 先ほど、協力医療機関が八十五あるという話を申し上げましたが、毎月約百人の方々が受診をされているわけであります。ただ、今申し上げたように、県で一つしかないというようなところでもっとふやすということで、例えば私の愛媛県でも、愛媛大学の附属病院に加えて日赤病院が指定をされるということで、町も違うところにあるということになったわけでございます。 協力医療機関が地域に選定をされたことによって、受け入れ施設が見つかり、適切な診療を受けることができたという声がございますが、一方で、これはやや残念なことでありますけれども、協力医療機関の医師がHPVワクチン接種後の症状の実情とか治療に関する理解に乏しいとかといった声があって、あるいは他の医療機関へ回されるといったようなことがあったということも私どもよくわかっているのでございますので、患者の皆様方が適切な診療を受けることができるように、明らかとなっている今申し上げたような諸課題、これにちゃんと対処するために、医師等に対する研修を今日まで行ってまいりました。 医療の質を高める、そして患者に寄り添う対応をしていくということが大事だということで、最新の科学的知見もしっかり医師が周知をするように努力をしてまいっているところでございまして、引き続き、医療支援の充実、そしてまた、それに加えて、去年の九月に発表したのは、学校現場でも、こういったことについての相談も含めた教育現場での支援というものも医療と連携をしていけるようにということをやらせていただいたわけでございます。 いずれにしても、さまざまな手だてを打つことによって、有害事象に遭遇されている方々に寄り添ってまいりたいというふうに考えております。
○水戸委員 時間が来てしまいましたので、まだ全然時間が足りませんが、また別の機会にこの問題をもっと深掘りをしていきたいと思いますので、本当に真摯な対応を、厚労省挙げて取り組んでいただくことを強く要望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、小松裕君。
○小松委員 おはようございます。自由民主党の小松裕でございます。 本日は、貴重な質問の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げて、質問に早速入らせていただきます。 本日は一般質疑ということで、医師の偏在と専門医制度のことに関して、そしてもう一つは、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、そしてその前年にはラグビーのワールドカップが日本で開催されるわけでありますけれども、アンチドーピングにかかわる厚生労働省の取り組みについて、この大きな二点について質問をさせていただきたいというふうに思います。 私の地元である飯山市というのがあるんですが、飯山市に飯山赤十字病院があります。そこで、飯山日赤改革支援グループという、市民がその病院を支える、そういったグループが昨年できまして、飯山赤十字病院の現状とこれから、そして我々市民に何ができるか、こういった懇談会が、その市民グループ、そして市長、院長を含めて先週も行われました。 と申しますのは、飯山日赤病院というのは、新しくできた北陸新幹線の飯山駅からも歩いて三分ぐらいの本当にいいところにあるんですが、それでも医者がどんどん少なくなっていって、そして市民が不安になっているという現状があります。具体的には、産科の医師が一人で何とか頑張ってきたんですが、もうだめだということで、ことしの四月から、産科、お産ができなくなりました。また、内科医も毎年一人、二人ずつ減っていっている。そして、救急でもなかなか患者さんが受け入れられないという状況もある。 これは市民病院として何とかしなければいけないということで、本当に市民の皆さんが、自分たちに何かできないかということで、さまざまボランティア活動をしたり、先週行われた懇談会のように、現状をしっかり認識しながら、一緒に飯山日赤を立て直していこうというふうに頑張っておられます。 そこで、私も先週その会に出てきたんですが、一番問題になるというかネックになるのが、やはり医者が来てくれないということなんですね。地域の自治体でもさまざまな財政支援をしたり、病院もさまざまな経営改善の取り組みをしたり、そして、ドクターに来てほしいということで本当にさまざまな取り組みをしているんですが、なかなか医者が集まらない。 これは私、以前からこの厚生労働委員会でも何度も何度もお話をしているところでありますけれども、今進んでいる専門医制度、これが、地域の医師の偏在、これを状況によっては助長させる可能性があるのではないかということで、何度も質問させていただいているわけであります。この専門医制度に関しましては、地域医療構想としっかりとリンクさせて、そして医師の地域偏在、診療科偏在を加速させないような仕組みにすべきだということを何度も申し上げてきているわけであります。 そして、平成十六年から医師の研修医制度というのが始まりました。そこで、医師を育てる仕組み、医者になってから育てる仕組み、これも、その育てる仕組みによって医療体制そのものが変わってしまうということを我々は学んできました。つまり、この研修医制度でさまざまな問題が生じてきた、大学の医局が崩壊して、そして地域医師偏在がさらに進んだとも言われています。この新たな専門医制度がそうならないような仕組みにすべきだということを常々申し上げてまいりました。研修医制度と同じ轍を踏んではいけないということであります。 そこで、この専門医制度に関してでありますけれども、平成二十年に日本専門医制評価・認定機構が発足しまして、そして平成二十六年には一般社団法人日本専門医機構が発足した。私、何度か御質問させていただいている中で、厚労省はどのようにかかわっていくべきかということに関して、プロフェッショナルオートノミー、ドクターたちが決めていることであるという、もう少し厚労省に深くかかわってほしいなという思いを込めて質問させていただいているわけでありますけれども、そのようなことが、ことしになっていろいろな動きになってまいりました。 そこら辺も後で御説明いただきたいと思うんですが、ことしの六月に、日本医師会と四病院団体協議会が、「新たな専門医の仕組みへの懸念について」を表明した。これを受けて、厚生労働大臣が、厚生労働大臣談話として、「厚生労働省としては、医療を担う方々が、医師及び研修医の偏在防止及び日本専門医機構のガバナンスの抜本的見直しを要望された趣旨を十分理解します。」こういった談話を述べておられるわけであります。 このような経緯から、日本専門医機構は役員を一新して、そして、幅広い視点から議論が行われるようになっていくと認識しています。実際、二十九年度から行われる予定であった専門医制度も、一年延期するということが決定されたというふうに聞いています。 これについて、今まで、ちょっと機構に任せ過ぎていた部分もあったんじゃないかなというふうに感じるわけでありますけれども、医師偏在を加速させないためにも、一度立ちどまって、この専門医制度の問題点を整理していく、そして、厚生労働省としても相当の関与をしていくことが必要であるというふうに考えています。 これまでの経緯も含め、専門医制度について、また、厚生労働省としてのかかわり方についてどのように考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
○神田政府参考人 新たな専門医の仕組みにつきましては、ただいま先生から御指摘ありましたように、平成二十九年度から当初養成を開始することとしておりましたけれども、地域医療を担う医療関係者や地方自治体から、医師の地域偏在を助長するのではないかなどの地域医療に対する懸念が表明されましたことから、養成開始を一年延期することとして、現在、日本専門医機構において、平成三十年度からの養成開始に向けた準備が行われているところであります。 厚生労働省としては、地域医療に責任を負う立場から、専攻医の大都市部への集中や、これまで研修医を受け入れていた施設が新たな仕組みにおいて研修施設から漏れることがないようにしていく必要があるというふうに考えております。 このため、厚生労働省としては、新しい仕組みが地域医療に配慮されたものとなりますように、現在見直しを検討しておりますプログラムの認定基準が地域医療に配慮された柔軟なものになるように求めるとともに、各都道府県の協議会において、これまで研修施設になっていたところが漏れることがないようにチェックをしてもらうなどの対応を考えているところでございます。
○小松委員 ありがとうございます。 具体的に言いますと、この専門医の制度、例えば消化器の専門医であれば内視鏡検査を何件やらなきゃいけないとか、それから、指導医がいなければいけないとか、そのような基準によって、若い医者が修行を積むために、そして専門医を取るために大きな病院を選ぶ、患者さんがたくさんいる病院、そして指導医がいる病院、こういったことを選ぶということになる可能性がある。そうすると、ますます地域偏在が加速する可能性があるということです。 それから、指導医に関しても、では、指導医の配置を誰が差配するのか。結局、今の現状でも大学の医局がかかわっていることが多いわけでありますけれども、そういった決まりもしっかりつくらないと、指導医が適切に配置されなければ、当然そこに医者が集まらなくなるといったことがあるわけであります。 ですから、一年延期して、機構のメンバーも一新して、そして地域医療に医師偏在が起きないような、そういった方向に向かいつつあるということは認識いたしますけれども、ぜひとも、しっかり目を配っていただいて、そして、先ほど申しました、研修医制度によって地域偏在が進んでしまった同じ轍を二度と踏まない。これは法律事項ではありませんけれども、しっかり目を配っていただきたい。 私たちも、しっかりと目を配りながら、地域偏在が進まないようにしなきゃいけない。それがしっかりできないと、先週の飯山日赤のお話をしましたけれども、幾ら地域で努力しても、幾ら財政的にお金をつけても、医者が来ないと病院は成り立たないといった現実がありますので、ぜひとも、この専門医制度に関して、しっかり目を配っていただきたいなというふうに思います。お願い申し上げます。 次に、アンチドーピングに関して御質問いたします。 ことしの夏には、リオでのオリンピック・パラリンピックが開催されました。私も、実は二十四年ぶりに、日本でオリンピック、パラリンピックをテレビで観戦するということになりました。というのは、一九九六年のアトランタ・オリンピック以降、日本選手団のドクターとして五回のオリンピックにずっと行っておりましたので、五回のオリンピックはいつも選手村か競技会場、こういったことで二十四年ぶりに見て、テレビで映し出される選手たちの姿、そして誰もが述べる感謝の言葉、あんな言葉を聞きながら、スポーツの力はすばらしいな、このスポーツの力を社会の力にしなきゃいけないな、このことを強く感じたわけであります。 ただ一方、二〇二〇年に東京でオリンピック・パラリンピックが開催される。その前年にはワールドカップが開催される。そして、今回のオリンピックでも、直前にロシアの組織的なドーピング疑惑というのが話題になりました。そして、二〇二〇年、東京が招致に成功したのも、日本がアンチドーピングにしっかり取り組んでいる、このことが評価されたというふうに理解しています。 このアンチドーピングの体制、これをしっかりと取り組んでいかなきゃいけないということは、今までも、特に文部科学省やスポーツ庁に関して、さまざまお願いや質問など、委員会でも質問させていただいてきていることであります。 その中で何度も申し上げてきたのが、アンチドーピングというのはスポーツ界だけの話ではないということであります。つまり、選手たちは病院に行きます。必ずしもスポーツのことをよく知らない先生のところで診てもらうことがある。そうすると、そのドクターがアンチドーピングの知識が全くないということが大変多いんです。 私は、スポーツの世界からこの国会に、議員になって四年たちますけれども、いまだに私の携帯電話にオリンピック選手から電話がかかってきて、先生、今薬屋にいるんですけれども、この薬は飲んでいいですかと。それから、あるときは病院の診察室から、これからちょっと先生にかわりますね、それでその先生と話して、こういう病気でこの薬を出したいんだけれども大丈夫ですかねという電話がかかってきたりする。それほど、スポーツにかかわるドクターはアンチドーピングの知識があるけれども、一般のドクターにその知識がないということであります。 こういったことを指摘申し上げて、文部科学省では、医学教育の中のカリキュラムにアンチドーピングに対する項目、カリキュラムにプログラムを入れていただく、こういったことも今進んでいるというふうに聞いています。それに対して、医者になった後の教育、そこで医師や看護師や医療にかかわる人たちにアンチドーピングの知識をしっかりと伝えていく、啓発していくということが大事だろうというふうに思います。 特に、前年にはワールドカップがある、そして、これは東京だけではなくて、いろいろなところでキャンプが行われるわけですね。キャンプが行われれば、そこで外国から来た選手が、ぐあいが悪くなるときがある。そういった場合、使える薬、使えない薬、使えない薬であっても、しっかりと申請すれば使えるようになる薬もあります。そういった基礎的なことを全国の医学関係者が知る必要があると思うわけであります。 そういった点に関しまして、現役の医師、薬剤師などへのアンチドーピングに関する啓発活動、そして卒後教育、これを厚生労働省としてどのように取り組みを考えているか、お答えいただきたいと思います。
○神田政府参考人 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けました日本国内におけますアンチドーピング体制の構築、強化につきましては、現在、文部科学省に設置されたタスクフォースで議論がされているところでございます。 ことし八月に取りまとめられました中間報告におきましても、国際的なドーピング防止活動ができる人材の不足ということが課題として指摘されております。また、医師や薬剤師等の関係者の知識不足があるということも指摘されているところでございますので、ドーピング防止活動に関係する医師、薬剤師、看護師等の教育、研修の必要性ということも中間報告の中で指摘されておりますので、先生御指摘のような点も含めまして、我々といたしましても関係省庁と連携して、医師や薬剤師への周知啓発のために必要な協力を行っていきたいというふうに考えております。
○小松委員 ありがとうございます。ぜひ、文科省やスポーツ庁と連携をとりながら進めていただきたいというふうに思います。 ベース的なところは医学教育で教えても、例えば、ドーピング禁止物質の禁止表というのがあるんですけれども、あれは毎年変わるんです。去年大丈夫だったけれども、ことしだめになる、そういったこともあります。それから、検査の方法も変わってきます。そんなふうに、毎年変わるということがありますので、ぜひ、卒後教育という面でも厚労省がしっかりかかわっていただきたいなというふうに思います。 ちなみに、ドーピング禁止物質というのは、競技会検査と競技会外検査、いわゆる抜き打ち検査と競技の後に行われる検査で禁止物質がかわるんですね。そんなことも、本当に基本的なことも、一般のドクターというのは知らないという現状がありますので、ぜひお願いしたいというふうに思います。 そして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会におけるドーピング検査の関係で、今、ドーピング検査というのは、基本的には尿検査を行います。九十ccの尿をとって、そしてそれを調べるわけでありますけれども、今、血液検査によるドーピング検査、これを世界アンチ・ドーピング機構がどんどんやれと。日本は、血液によるドーピング検査が、まだまだ少ないということが指摘されているわけであります。 現在、血液検査、日本では大体三百件ぐらい、三百検体ぐらい行われているというふうに承知していますが、二〇二〇年東京オリパラ大会では、恐らく千三百件ぐらいの血液検査の検体を検査しなければいけないことになるだろうというふうに言われているわけであります。 尿検査は、誰でも、尿を出しているところを係官が見て、誰でもというか、ドーピング係、検査員がやることができるわけですけれども、血液検査というのは採血をしますから、針を刺すという行為になりますので、これは看護師とか医師とか、医学関係者がそのドーピング検査に深くかかわらなければいけないということになります。千三百件行うとなれば、相当数の採血、針を刺す人が必要になるわけでありまして、現時点で、東京オリパラ大会では二百人ぐらいの採血をする人が必要になるだろうというふうに言われています。 ところが、その二百人、どうやって要請するのか。これは、先ほどお話しいただきましたようなタスクフォースの議論を受けて、これから恐らく連携を考えていくということになるんだろうと思いますけれども、このような採血者の確保に関して、一義的には組織委員会がやることであろうと思います。 しかし、二〇二〇年の東京オリパラだけではなくて、それから先のアンチドーピング活動という観点からしても、適切な採血者となり得る医師や看護師の確保のために厚生労働省としてどのように取り組んでいくか。とりあえずは、二〇二〇年のオリパラ大会では大会組織委員会にどのように協力していくか、この点についてお答えいただきたいと思います。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○神田政府参考人 ドーピングの検査体制についてでございますけれども、先ほど申し上げました、文部科学省に設置されましたタスクフォースの中間報告におきまして、血液検査のための採血に必要な医師、看護師の人数を確保するためには、府省庁を含めた関係機関に対する協力依頼などの対策が必要であるという指摘がされているところでございます。 先生御指摘の、先ほど、大会期間中に千三百件の血液検査が必要であるということから、二百名の採血者の体制をつくっていく必要があるというふうにされているところでございますので、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けまして、厚生労働省としても、関係省庁と連携しながら、採血者の体制の確保について必要な協力を行っていきたいというふうに考えております。
○小松委員 ありがとうございます。 先ほどのアンチドーピングの卒後教育を含めて、このアンチドーピングの体制に関しても、厚生労働省として、しっかりとスポーツ庁、そして文部科学省と連携をとりながら進んでいただきたいというふうに思います。 これは先ほど申し上げましたけれども、あくまでも二〇二〇年東京オリパラのためというのではなくて、それから先もしっかりと推進していかなければいけないアンチドーピング活動のためというふうに理解しています。ぜひともよろしくお願いします。 最後の質問であります。 私、一九九六年、ちょうど今から二十年前なんですけれども、日本で全くアンチドーピングの体制がない、今は日本アンチ・ドーピング機構というのがそれを取り仕切っているわけでありますけれども、そういったものを日本でつくろうということで、オーストラリアに視察に行ったことがあります。ちょうど二十年前、シドニー・オリンピックが二〇〇〇年ですので、その四年前、オーストラリアのアンチドーピングの取り組みについて視察に行きました。 そのときに大変驚いたのは、国を挙げてアンチドーピングに取り組んでいるという姿勢でありました。その当時で三億円の国家予算がアンチドーピングにつけられている。そして、政府の関係者やアンチドーピングの関係者と話をして一番感じたのは、アンチドーピングになぜ国を挙げて取り組むかということなんです。 そこで出てきたのが、アンチドーピングにしっかりと取り組む、このことが、青少年や社会全体の、いわゆる薬物乱用であるとか覚醒剤や麻薬、そういった薬の手をかりて何かをする、こういったことはよくないことなんだ、その一番根本になることがアンチドーピングに盛り込まれているんだ、こういったことを、熱弁を聞いた覚え、このことを思い出したわけであります。 二〇二〇年東京オリパラ大会、今、アンチドーピング活動に厚労省もしっかりかかわっていただいて、進めていただきたいというお話を申し上げましたけれども、スポーツのみならず、今お話ししたような薬物全般の正しい使い方や、薬物の乱用、麻薬や危険ドラッグ、その他そういったものに安易に手を出さない、そのような観点での啓発活動に関して、アンチドーピングとのかかわりも含めて厚労省としてどのようにお考えになっているか、お答えいただきたいと思います。
○武田政府参考人 厚生労働省といたしましては、薬物乱用防止の普及啓発活動に努めておりますけれども、特に、青少年層への啓発強化でございますとか、さまざまな形態、媒体を通じた普及啓発の推進などが課題となってございます。 具体的には、違法薬物に対する啓発活動として、小学六年生の保護者向けのリーフレット、高校卒業予定者向けのリーフレット、青少年向けのパンフレットを作成、配布するとともに、教育機関などの要請に応じて講師を派遣する薬物乱用防止啓発訪問事業を実施するなどの取り組みを行っているところでございます。 また毎年、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動や麻薬・覚醒剤乱用防止運動などの国民運動を展開するとともに、フェイスブックやツイッター等のインターネットを活用した情報の発信などにも努めているところでございます。 なお、麻薬・覚醒剤乱用防止運動は十月一日から十一月三十日までの期間ということで、現在、この麻薬・覚醒剤乱用防止運動の期間でもございますので、力を入れて取り組んでいるところでございます。 厚生労働省といたしましては、御指摘のように、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催は、国民に幅広く違法薬物についても関心を持ってもらえる非常によい機会であると考えておりますので、積極的に啓発活動を展開してまいりたいと考えております。
○小松委員 ありがとうございます。 このくだりに関しても、やはりアンチドーピングというのはスポーツだけのものではない、社会全体にかかわるものである。そして、何度も申し上げましたように、スポーツ庁と厚労省がしっかりと連携していただいて、ドーピング検査の仕組みやその啓発、そしてそれが社会全体に与える影響、こんなものを考慮しながら、ぜひ力を入れて取り組んでいただきたいなということを申し述べます。 最後に、時間があと二分ほどありますので、ちょっとお話をさせていただきますけれども、今回の厚生労働委員会でもさまざまな議論を聞きまして、改めて、みんなが求めている安心のための仕組み、これをつくっていくことが大事だな、年金や医療、そして社会保障、しっかりとみんなが安心するというだけではなくて、それを将来にわたって持続可能である仕組みをつくっていく、このことが我々の責任であるということを強く感じているわけであります。我々だけではなくて将来の世代に対して、年金そして医療に関してもしっかりと知恵を絞っていくということが大事である、そう考えます。お金をかけずに健康でいる仕組み、こういった仕組みをつくっていかなければいけない、そう思います。 そんなところで、きょうは文科省との連携のことをずっと話をさせていただきましたけれども、昨年の十月にスポーツ庁ができましたが、その中に健康スポーツ課ができました。この健康スポーツ課というのは、スポーツと健康、誰が考えても強く結びつくというところなわけでありますが、お金をかけずに健康でいる仕組み、社会保障制度、医療の仕組みがしっかりと持続していくために、やはりスポーツと健康というのは大変大事な視点だというふうに思います。これから、その健康、スポーツがしっかりと働くことができるように、我々もしっかりと支援していかなければいけないというふうに思っているわけでありますけれども、子供からお年寄りまで、みんなが健康で元気で暮らしていく、こんな社会を実現する、そして持続可能な社会保障制度をつくっていくために、ぜひとも、スポーツと健康という観点に関しても、スポーツ庁との連携をこれからもしっかりとっていただきたい、そのことをお願い申し上げて、私の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○高鳥委員長代理 次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。 久方ぶりにこの委員会で質疑に立たせていただきます。 きょうは、二つ議論をしたいと思っておりますが、大臣もいらっしゃいませんので、一つだけになるかもしれません。 一つは、子供の医療制度のあり方について議論をさせていただきたいというふうに思います。 昨年の国会では、御案内のとおり、持続可能な医療保険制度を構築するための国保制度の改革、この法案が成立したわけでありますが、この国保制度の改革を議論する中で、我が党から強い要請を政府にした経緯がございます。我が党の山口代表などの国会質疑を通じまして、特に各自治体が独自に実施しております医療費の助成制度、特に子供医療等ですね、こうしたものについて国保の減額調整措置が行われているわけでありまして、これはそろそろ見直した方がいいのではないか、こういう議論であります。 我が党のそうした要請も受けて、昨年九月から五回にわたりまして子どもの医療制度の在り方等に関する検討会を厚労省はやっていただきまして、一応のまとめが行われたのではないかと理解をしております。このまとめの内容について、ポイントだけで結構でありますが、御答弁をいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 検討会の取りまとめについて御質問でございます。 ポイントだけということですので、ポイントだけ申し上げますが、この調整措置につきましては、賛否両論からさまざまな御意見がございましたけれども、一億総活躍社会に向けて政府全体として少子化対策を推進する中で、地方自治体の取り組みを支援する観点から、早急に見直すべきとの意見が大勢を占めたということでございます。
○桝屋委員 局長、ありがとうございます。 まさに今おっしゃったとおりでありまして、この問題は長い問題でありますから、賛否両論があるということは我々もよく承知をしております。しかし、この検討会では、この検討会、地方の団体の皆さんも入っていただいてさまざまな議論が行われたというふうに記憶しておりますが、その中で、今御答弁がありましたように、少子化対策を推進する中で、地方自治体の取り組みを支援する観点から、早急に見直すべきとの意見が大勢を占めた、もちろん反対意見もあった、こういうことであります。 さて、このまとめを受けて、ことし作成されましたニッポン一億総活躍プラン、ここにもきちっと整理をされたと私は理解をしているのでありますが、この中身についても、事務方で結構でございます、御答弁をいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 検討会のまとめに関する一億総活躍プランにおける書きぶりでございますが、本年六月二日に閣議決定をされましたニッポン一億総活躍プランにおきましては、「「希望出生率一・八」に向けた取組の方向」という章におきまして、「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会での取りまとめを踏まえ、国民健康保険の減額調整措置について見直しを含め検討し、年末までに結論を得る。」とされたところでございます。
○桝屋委員 ありがとうございます。 こうした内容については、我々、与党の一員として強く明確に記載することを求めてきて、こういう整理になったわけであります。 こうした経緯を受けて、現在、政府において、さまざまな医療保険制度のあり方について、改革工程表に基づきまして、我が党も大変苦しい思いをしておりますが、高額療養費の見直しなどについて議論をされているわけであります。 こうした、特に社会保障審議会医療保険部会等で議論されている中に、私は、そろそろ、この国保の減額調整措置のあり方についてもやはり一度ここで議論をしていただく必要があるだろうというふうに首を長くして待っているわけでありますが、そうした検討状況についてもお示しをいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人 審議会等における議論について御質問でございます。 国民健康保険の減額調整措置につきましては、ニッポン一億総活躍プランに基づきまして、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会の取りまとめを踏まえて、関係審議会や地方団体等の御意見もよく聞きながら、見直しを含めてしっかりと検討させていただいて、年末までに結論を得るということにさせていただきたいと思います。
○桝屋委員 今、何とお答えになりましたか。よくわからなかったな。 さっきの一億総活躍まではわかりました。いよいよ今度は、厚労省において、医療保険部会等で検討をされる。年末まででありますから、それはどういう段取りになっているかということを聞いているわけであります。もう一度答弁を。
○鈴木政府参考人 審議会における議論でございますけれども、改革工程表も含めまして、七つの検討課題があるということは既に審議会等で御紹介をさせていただきました。 ただ、まだ具体的には、本件につきましては、提示をさせていただいて具体的に御議論いただいたわけではありませんが、今後、しっかりと御意見を踏まえたいと思っております。
○桝屋委員 七つの検討項目があると。我々、与党の一員としても大変苦しい内容、しかし、閣議決定した内容でありますから、しっかり四十四項目、議論するということはしなきゃならぬと思っております。 それ以外に、今の一億総活躍プランから入ってきた子供医療費助成に係る国保の減額調整措置、これは新たなファクターとして入ってきたものだというふうに理解しておりますが、これから審議会で議論をするという理解でいいんですかね。何か、するようなしないような、はっきりしないような雰囲気を感じるのでありますが、もう一度。
○鈴木政府参考人 審議会等における議論ということでございますが、少なくとも、三月にまとめられたものについては、きちっと御報告をして、それに関する御意見を伺いたいというふうに思っております。
○桝屋委員 では、年末でありますから、それほど時間はないわけでありますので、ぜひお願いしたいと思います。 もう一点、この動きに対して、いよいよこれから二十九年度の当初予算、与党としては、困難な消費税引き上げが延期される中で、なかなか悩ましい作業が始まるわけでありますが、概算要求等を経て、特に地方の立場から、総務省サイドからも、この点、特に子供医療について要請が来ているのではないか。 私は、前に総務部会長をやっておりましたから記憶があるのでありますが、この点についても、総務省からの要請、確認をしたいと思うんですが、どういうふうに届いておりますでしょうか。
○鈴木政府参考人 総務省からの要請についてお尋ねでございます。 総務省から平成二十八年八月二日付で厚生労働省に提出された、平成二十九年度の地方財政措置についてという要請をいただいております。 この中で、具体的には、「乳幼児医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金の減額調整措置については、「ニッポン一億総活躍プラン」において、「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会での取りまとめを踏まえ、国民健康保険の減額調整措置について見直しを含め検討し、年末までに結論を得る」とされていることを踏まえ、地方の意見を十分に聞きながら検討を進め、廃止するなどの見直しをされたい」という御指摘がございました。
○桝屋委員 私があえてこの場で総務省からの要請ということを議事録に残したいのは、やはりこれは地方の声でありまして、長きにわたって続いてきた国保の減額調整措置、私は一定の理があったともちろん思っている一人でありますけれども、さすがにこのときに当たり、全国の千七百以上の全ての自治体において、医療費の助成制度を単独でなさっているわけであります。とりわけそれは、我が党のネットワークといいましょうか、公明党の地方議員が強く首長さんに要請をし、一歩一歩実現をしてきた経緯があるものですから、そういう意味で、地方団体の声というものを総務省がお届けになっているんだろうと思います。 この中で特に大事なことは、今申し上げたように、全国の全ての自治体が実施している、全部の自治体がやっているんです。それは、総務省という地方を預かる省としては評価したい。具体的に言いますと、地方交付税の算定ベースに、基準財政需要額にきちっと位置づけをして、地方自治体の仕事として評価をするという作業をやりたいわけです。 ところが、ペナルティーという言葉が長きにわたって使われてきましたけれども、減額調整措置があるものですから評価できないわけであります。全自治体がやっていながら、厚労省がペナルティーをつけるばかりに、総務省は地方財政措置の中でこの事業を評価できない、こういう事態がもう三十年以上続いている。 その経緯は理があったと私は先ほど申し上げましたが、さすがに国調で、大正以来の国勢調査で初めて人口減少というものが明らかになり、十五歳以下の人口は世界で一番割合が少ない国になってしまった。そういう中で、国も希望出生率一・八を目指して頑張ろうと、政府を挙げて声を大に叫んでいる。そうした中にあって、自治体は一歩一歩、こうした子供の医療費の助成制度をやっているわけであります。 そういうことをぜひ重く受けとめていただきたいということを私は申し上げたいと思うわけであります。 きょうは大臣がいらっしゃらないので、厚生労働省、古屋副大臣に代表してお聞きしたいと思いますが、今私が申し上げた、人口減少時代に突入をした、こういう今のときにあって、この自治体の作業といいましょうか、子供医療費のあり方について、私は、支援という立場でいま一度考えるときが来ているんじゃないか、こう思うのでありますが、どうも厚労省はまだ腰が引けているような気がしてならぬのでありまして、ちょっと厚労省の思いを副大臣からお聞かせいただきたいと思います。
○古屋副大臣 桝屋委員、乳幼児医療費助成制度に関して長年力を注いでこられたことと存じます。 希望出生率一・八がかなう社会を実現するという観点からも、若い世代の子育ての希望に応えて、子供の健やかな成長を確保するための環境整備を行うことは大変重要と考えております。 このため、保育の受け皿整備や経済的支援など総合的子育て支援と仕事と家庭の両立など働き方改革を車の両輪として推進しているところでございます。 御指摘の子供医療費負担につきまして、国において、小学校入学前の子供について医療保険の自己負担を三割から二割に軽減しているほか、未熟児や特定の慢性的な疾病を抱える子供についてはさらに自己負担の一部を助成しております。 各自治体においても、それぞれ独自に判断をして、地方単独事業として医療費の助成を実施していると承知をいたしております。 国または自治体がそれぞれの立場で必要な財源を確保しつつ、希望出生率一・八に向け適切に政策対応を行っていくことが重要と考えております。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○桝屋委員 これ以上申し上げませんが、副大臣には、保育とかそんなことをきょう議論しているわけじゃなくて、子供医療費のあり方について議論しているわけであります。どうぞ大臣にもいま一度私どもの主張をお伝えいただき、年末までにということでありますから、道筋をつけていただきますように、取り組みをお願いしたいと思います。 三十年以上、昭和五十年代から続けてきたこのペナルティー、国保の減額調整措置でありますが、きわめつけは、政府が地方創生を叫び、希望出生率一・八を叫び、そして地方創生交付金までつくった、その交付金を使って、国庫を使って医療費の助成制度の枠を、制度を広げる、こういうことをなさったわけであります。これはちょっと想定外でありまして、十分の十の国の交付金を使って、子供医療費、例えば、小学校に上がるまでを小学校卒業までと、枠を広げるようなことをなさった。では、ペナルティーをつけるのかということが、国会でも随分議論に、各委員会でも議論になって、結果的にペナルティーはなかったわけでありますが。 こうしたことを考えますときに、何度も言いますけれども、人口減少時代に入ったんだ、政府は、総理は、希望出生率一・八に向けて頑張ろう、人口減少に真正面から立ち向かおう、こういうシグナルを出し、片方では、では、自治体が子供医療費の助成制度をやるとペナルティーをつける。これはもう股裂き政策でありまして、ここはもう姿勢を変えなければ、自治体はついてこない。さっきも言いましたように、評価すらされない、各自治体が自由にやるんでしょうというようなことでは、この今の人口減少のときに取り組むことはできないと私は思うわけであります。どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 大臣にお目にかかりたかったのでありますが、しようがありません。 それで、もう一点、地域共生型のサービスについて議論をさせていただきたいと思います。 塩崎大臣は、最近、我が事・丸ごと地域共生社会の実現、こう叫んでおられますが、この我が事・丸ごと地域共生社会というのはどういう思いなのか、大臣が叫んでいることを、わかりやすく、この場で端的に御説明いただきたいと思います。
○古屋副大臣 これまで、高齢者、障害者、また子供など対象者ごとに支援の制度を整備してきましたが、一人の個人や一つの家庭の中に複合的な問題を抱えていたり、既存の制度が準備するサービスがうまく支援ニーズに応えられなかったり、対応が困難なケースが生じております。 また、人口減少が急速に進むなどにより、対象者ごとにサービス提供機関を運営することが難しかったり、サービスの担い手を確保することが困難な地域も出てきています。 このような状況を踏まえまして、それぞれの地域に暮らす誰もがこのようなリスクを共有しているということを認識して、地域に生ずるさまざまな問題に対して地域の資源を活用して対応していける社会の構築を目指していく、各地域で対象者の枠を超えて地域の抱える課題に対応し、誰も取り残されない体制を整備する、また、公的サービスとともに地域生活を支える地域のインフォーマルな支え合いの機能を強化する、また、限られた人材が領域を超えて対応できるよう、対人支援サービスを通じた共通基礎課程の創設など養成課程の見直しを検討するなどの改革を進めていこうとしているものでございます。
○桝屋委員 大臣が、我が事・丸ごと地域共生社会の実現、こう叫ばれましたから、我々、与党の一員として、今まで我が党には地域包括ケアシステム推進本部というのがあったのでありますが、これを地域共生社会推進本部というふうに名前を変えまして、今御説明がありました厚労省の取り組み、推進本部もできているようでありますから、厚労省に負けないぐらいにしっかり取り組みたい、こう思っているわけであります。 この共生社会、これは、うちの山口代表も、参議院の本会議等で何度も、特に東北の被災地の福祉のシステムをつくり直すという中で主張もさせていただいたわけでありますが、私の言葉で言いますと、やはり二〇〇〇年の介護保険制度、これがスタートであったと思います。 我が国の福祉、社会保障を考えるときに、介護保険制度ができた、やがて障害者の自立支援法ができた、子ども・子育て新システムもできた、それぞれ制度ごとに充実をし、現場は専門性を高め、サービスの体制を強化してきた。 これは私は大きな成果であったと思っているんですが、やはり最近、まさに地域という現場で考えてみますと、いわゆる八〇五〇問題と言われるような、一家に、それこそ高齢者問題があり、障害者問題があり、子育ての問題を抱えるような、いわゆる多問題重複型のニーズを持ったケースが横たわっているという実態があって、専門性は確かに高まったんだけれども、地域で具体的にニーズを持った方々をサポートしようとすると、介護の世界ではこれ以上は行けないよ、あるいは障害者のサービスではこれ以上は行けないというようなことがあったりして。 一番いい例が、東北の方で、私も現場を見に行きましたけれども、共生型のサービスということで、障害者のデイと老人のデイができた。当初どういう現象が起きたかというと、自治体はそこへ行って指導するんです、送迎をやるときは、例えば、一家に、おじいちゃんはデイサービスを使いたい、子供さんは障害のデイを使いたい、別々の送迎をしてくださいよと。別々、障害のデイは障害のデイが行き、老人のデイは老人のデイが行くというようなことをやってくださいよみたいなことを平気で言う時代がちょっと前までありました。 したがって、横串を刺すといいましょうか、地域の中でさまざまな、さっき申し上げた多問題重複型のニーズをお持ちの方々を支援するというサービスを考えるときに、やはり地域での共生型の福祉サービスといいましょうか、こうしたものが私は必要になってくると。 それで、一つだけちょっときょうは確認しておきたいんですが、地域包括ケアシステムというのは随分使われた言葉であります。これはわかりにくいのでありますが、地域でとにかく総合的にお支えをするというシステムだろうと思うのでありますが、この地域包括システムという言葉がイメージとして、高齢者が対象だというイメージがどうも、介護の世界が随分進んだものですから、地域包括、地域包括というと、高齢者対象と思ってしまう可能性があるのではないか、今現場はそういうふうになっているんじゃないか。 ここは、地域包括ケアというものを、高齢者だけじゃありませんよ、障害者も子育てが必要なケースも全部ひっくるめてやるんですよというイメージに変えていく必要がある、それがまさに我が事・丸ごと地域共生社会という方向性ではないかと私は思うんです。 そういう意味では、地域包括ケアは対象者は高齢者だという法律が一本ありまして、最近できた法律で、地域医療介護総合確保法の中では、基金との絡みもあって、地域包括ケアイコール高齢者だ、こういう規定があるんですな。ここはちょっと手直しをする必要があるのではないかと私は思っているんですが、いかがでしょうか。
○古屋副大臣 今、桝屋委員御指摘になりましたように、地域包括ケアという概念は、我が国では、このような観点から、高齢期のケアを念頭に論じられてきております。専門領域を超えて必要な支援を地域の中で包括的に提供して、地域での自立した生活を支援するという考え方については、障害者の地域生活移行や、困難を抱える地域の子供、また子育て家庭に対する支援、さまざまな困難の中で生活に困窮をしている方々への包括的な支援などにも応用可能なものであると考えております。 厚生労働省では、現在、地域共生社会の実現を目指した改革に取り組んでおり、各制度におけるサービス提供体制や相談支援体制の中にこのような考え方をどのように位置づけるかについても検討して、関連の法改正を含めて必要な見直しを進めていくこととしております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 我が党も、先ほど申し上げたように、地域共生社会推進本部をつくりまして、その準備をしているということを申し上げたいと思います。 今の副大臣の御答弁でも、具体的にもうそういう作業が始まっている、こういうことでありますが、やはり人材ですね。介護福祉士、ケアマネ、あるいはさまざまな専門職がありますが、こうした地域で総合的に住民のサービス、悩みに対応するということは、よほどすぐれた人材がいなきゃならぬ。まさにスーパーマルチ人間のような福祉の人材が本当に必要だろう、私はこういうふうに思っています。 厚労省はいろいろな取り組みをなさっているようでありますが、ちょっと、そのモデル事業等の取り組みも含めて御説明をいただきたいと思います。
○定塚政府参考人 委員御指摘のとおり、複合的な課題や八〇五〇問題などに対応するために、現在、地域共生社会実現に向けて取り組みを進めているところでございますが、本年度からは、地域の中核となるような相談機関を中心として、多くの機関が協働する総合的な相談支援の体制をしっかりつくっていく、これを目的としたモデル事業を始めているところでございます。 また、本年十月には、有識者の方あるいは現場でそのような先駆的な取り組みを実践している方々をメンバーとして意見をお聞きする地域力強化検討会をつくりまして、住民を主体とする地域課題の解決力強化、また、体制をどのようにつくっていくか、包括的な相談支援体制はどのようにあるべきかということについて御議論をいただいているところでございます。 また、分野縦割りではなくて丸ごとの相談支援ということにつきましては、専門人材の養成課程の改革を進めていく、また、ソーシャルワーク技術を持ち、さまざまな地域の福祉課題に対応できる社会福祉士のあり方や機能などについても、あわせて検討を進めることとしているところでございます。 いずれにいたしましても、今後、我が事・丸ごとの支援の実現に向けて、人材育成を含めてしっかり検討を進めてまいりたいと考えております。
○桝屋委員 ありがとうございます。ぜひ検討を続けていただきたい。 それで、局長にお願いしておきたいのは、地域における住民主体の課題解決力の強化のための検討会が行われているようでありますが、既にそういう取り組みをしている実態、社会福祉法人とか、たくさんありますので、ぜひ、モデルのところだけでなくて、そういう声を聞いていただきたい。 私は、地元で、鳥取県の米子市に、琴浦町はモデルでおやりになっているようでありますが、米子市に、それこそ地域と書いてマチと読むんですが、地域でくらす会という会がありまして、めちゃくちゃ頑張っている社会福祉法人があります。頑張り過ぎて、全く財政的には厳しい状況になっております。頑張れば頑張るほど経営が苦しくなっている、人材が得がたくなっている、こういう状況もあるようでありまして、具体的な個別の名前を申し上げましたが、こうした長年にわたってそれだけをやっているような法人もありますから、そういう声も聞いていただきたいなと。また御紹介をいたしますので、ぜひ意見を聞いていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○丹羽委員長 午後零時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時三十九分休憩 ————◇————— 午後零時三十分開議
○丹羽委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中島克仁君。
○中島委員 民進党の中島です。 本日、一般質疑ということで、私にも時間をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。 今国会、予算委員会とこれまでの厚生労働委員会におきまして、昨日本会議で質疑をされました年金カット法案、この問題が数多く取り上げられております。 当初は無年金者救済法との一括審議となっていたのを、我々の要請を受け入れていただいて、別々に審議をされ、昨日、衆議院を通過したわけであります。この件につきましては、与野党、各理事の皆さんが御尽力いただいた結果と、残念ながら我々の修正案は通ることはできませんでしたが、評価できることだというふうに認識をしておるところであります。 年金の問題は、言うまでもなく、国民の皆さん、大変関心が高いとともに不安も強い。年金受給者の皆さんにとっては生活に直結する問題であり、現役世代の方には、将来設計する上で、一体幾らもらえるのかと、大変大きな、重要な問題であるわけです。そして、今回、国会において年金にかかわる法案が出ていることも、多くの国民の皆さんが関心を持っていることであります。 しかし、この年金制度、大変複雑で、本当に国民の多くの皆さんが理解しがたい制度となってしまっておるわけです。 昨日の本会議で年金カット法案の質疑が行われたわけでありますが、我が党の柚木委員の質問に対して、政府また総理の答弁は、とても誠実なものとは思えない、とても、国民の年金に対する不安に向き合っている、誠実な答弁とは到底思えない、私も本会議場にいてそのように思いましたし、多くの国民の皆さんがそう思われていると私は思います。 私も、週末、地元に帰っていろいろな会に出て、現在、年金受給で暮らしていらっしゃる皆さんや、現役で今保険料を払っている皆さん、多くの皆さんに、今国会で提出されている年金関係法について、これは政府の言い分ですね、年金確保、そういう意味、そして我々の言い分、双方の言い分を私なりに御説明しているわけです。しかし、正直よくわからないというのが多くの声ではないかというふうに思います。 だからこそ、今回の法改正によって具体的に一体どうなるのか、そういった試算を本来は厚生労働省がしっかりと示して、丁寧に説明していく責任があるというふうに思います。井坂委員も、そういったことを踏まえて、今回の年金ルールの見直しによって一体何が変わってどうなるのか具体的に試算を出す、そういう意味で出されたものだというふうに思います。そのことが同時に国民の皆さんの理解を深めることになるというふうに思います。 大臣に改めてお尋ねをいたしますが、今回提出されている年金カット法案、昨日質疑入りしたということでありますが、今後、そういった試算を改めて出すということも含めて、丁寧に、また同時に、国民の皆さんに理解を求めるべく工夫をしながら進めていくつもりがあるのかどうか、まず御答弁いただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 まず第一に、きのう審議入りさせていただいたこの年金法案は、ことしの三月に既に提出をさせていただいていた法律案でございまして、それは、単に賃金スライドだけではなくて、例えば、適用拡大のさらなる対象拡大とか、GPIFのガバナンスを強化することによって資産運用についての皆様方からの御信頼をより高めるといったこと、あるいは、年金機構の処分すべき資産が出てきたときの処分の手続であるとか、さまざまなものが入っているわけでございます。 きのう一番多くの指摘があったのは、デフレ経済下における世代間公平の確保と年金財政の安定化の観点から、どういう形でマクロ経済スライドないしは将来世代と今の年金受給世代との間のバランスをとるのか、こういう民主党政権下の、これは、民主党の政府として閣議決定をされた一体改革の大綱の中にも示されている宿題を、私どもとして、宿題ということで三党の合意の中にももちろん入っているわけでありますが、それを粛々と、万が一のために備えて用意をするということにおいて、未来への責任、改革は先送りしないというまさに民進党の綱領にあるような哲学でもってやっている、こういう気持ちでお出しをしているわけであります。 これはなかなか厳しい制度だと言っておられた岡田当時の副総理がお示しになった、マクロ経済スライド、つまり、将来世代と今の年金をもらっていらっしゃる世代との間の分かち合いの仕組みについての考え方について、政権をとってから改めてその重要性を再認識されて、とる前はこれは破綻しているとかいう話をたくさんされておられたとみずから認めておったわけでありますが、そうじゃないと。 ということで、私どもとしては、やはり、今の制度に国民の信頼を、しっかりと持っていただくための手だてを打つ。しかし、それは、ひとり年金制度で解決する問題ではなくて、経済政策とそしてまた社会保障政策全体の中での年金の問題だという位置づけを皆様方に御理解を賜って、万が一のことを用意はするけれども、そういう事態にはならないように、物価も賃金も健全に上がっていくような経済を実現していく、アベノミクスがまさにそれを今やっているわけでありますから。それをやる中で、こういう社会保障についてもあらゆる事態に備えるということをやっていくということを、私どもとしては、この年金の関連法案で皆様方に大いに御議論いただいて、国民の皆様方に御理解を賜りたいというふうに思います。
○中島委員 私が言ったのは、それぞれの党の哲学があってしかるべきだと思うんです。例えば、今回の法案だけではなくて、それぞれの観点から、当然、閣法ですから政府はこれを通したい、それに対して、我々の論点をしっかりと見出して、だからこそいろいろな論点が出てきて、議論が深まって、さらには国民の皆さんにわかりやすい議論になるんだ。そういう意味で、そもそもの年金制度に対する理解が、国民の皆さん、複雑化してしまっている中で、この問題について、さまざまな試算をもとに、議論を通して国民にわかりやすい進め方を丁寧にしてほしいということであります。 今も言いましたが、民主党政権という話が出ましたが、私は二〇一二年初当選です。民主党政権は経験しておりませんし、その後、二〇一四年に民主党、そして今、民進党。 我々は前向きな話をしています。過去どうだったかというよりは、これから年金制度をどうしていくのかということを、前向きな議論をしていただきたい。自分たちが正しいの一点張りではなくて、国民が不安に思っている内容ですから、謙虚な姿勢で丁寧に対応していただくことを強く希望したいと思いますし、間違っても強行採決のようなことにならないように。先ほども年金制度の信頼性という話がございましたが、そのようなことになれば、この法案もさることながら、年金制度に対する信頼性を損なうことになるということは、御指摘をさせていただきたいというふうに思います。 きょうは時間も短いので、年金の話は、また質疑の時間があると思いますので、させていただきたいと思います。 きのうの答弁を聞いていても、政府のそういった姿勢、今国会において大変心配になることがあります。 今回、年金カット法案以外にも、今国会、議員立法を含めて法案も提出されております。さきの国会から継続審議されている法案、具体的には臨床研究法案。さきの国会で質疑も一度されております。私も質疑に立ちました。これはノバルティスファーマ、ディオバン事案ですね。 この件初め、現在、さまざまな臨床研究をめぐる事案が発生していて、臨床研究、さらには日本の医療の信頼性までもが損なわれかねない事件、今現在も起こっている可能性もあるわけです。この日本の医療の信頼性、現在進行形でしっかりと確保していかなきゃいけないという観点から、今回出されている臨床研究法案、この臨床研究そのものを適正なものとしていくため、大変重要な法案です。この四月から始まっている患者申し出療養制度、これとも密接な関係があるというふうに私は思っております。 改めて大臣にお尋ねをいたしますが、今国会で継続となっている臨床研究法案、その必要性と意義について大臣はどのように認識されておるのか、お尋ねをしたいと思います。
○塩崎国務大臣 今、臨床研究法案につきまして認識を示せ、こういうことでございました。 これにつきましては、未承認あるいは適応外の医薬品等の臨床研究、あるいは、製薬企業などから資金等の提供を受けて実施をする医薬品等の臨床研究の実施者に対して、厚生労働大臣の定める実施基準の遵守を義務づけるなど、臨床研究の実施の手続について法律で定め、数々の問題、事案がございましたけれども、そういうことがないようにしよう、こういうことで、イノベーションのしっかりとした結果に結びつく健全な研究体制というものを確立しようというものであります。 製薬企業などに対して、臨床研究に係る資金の提供に関する情報の公表についても義務づけることになっていますので、私どもとしては、今申し上げたとおり、薬をつくるときの研究段階での国民の信頼というものをしっかりと確保するためにも、研究推進に伴う、言ってみれば、ガバナンスをきちっとするという法律は極めて重要だと思います。 継続審議になっているわけでありますので、これについては、委員会において適切に御判断を賜って、成立を図っていただければ大変ありがたいというふうに思います。
○中島委員 認識は、大臣も、言うまでもないと思います、所信表明のときにも話されておりました。 ただ、この臨床研究法案も、私もさきの国会でも質問させていただいて、中身も見ましたが、まだまだこれだけでは足りないという部分はあると思います。例えば、手術・手技に対する臨床研究、これは、今後、検討事項となっておりますし、一刻も早くしっかりとした臨床研究の現場をつくり上げることが重要だというふうに思います。 一方で、初めて法的規制が入る、かかるということで、これは一歩前進ということで、その点については評価しております。 ですから、これはいち早く審議をする。今後の国会運営上という話だと思いますが、やはり、これが今後、年金カット法案の中で埋もれてしまわないように、しっかりと、早期に審議をする。具体的には、この次にやはり継続して、質疑も一度行われているわけですから、いち早く審議することを、ぜひ、各理事の皆さんにも御理解をいただきながら進めていただきたいということを要望させていただきたいと思います。 加えて、議員立法であるわけですが、がん対策基本法の改正案は、超党派の議連で、国会がん患者と家族の会、私も入っておりますし、古屋副大臣、そして堀内委員等々とも、ことしの初めから、家族の会初め、さまざまな議論を重ね、論点も含めて議論してまいりました。 これは言うまでもないんですが、本年、がん対策基本法制定から十年の節目の年であります。これは、旧民主党の山本孝史参議院議員がみずからのがんを公表して、まさに命をかけてつくり上げたがん対策基本法の制定から十年ということです。 がん対策の法制化、大変意義深い。私も当時、緩和ケアの医師としてやっておりました。その制定から、本当に多くのがん対策に対する、各自治体の条例も含めてですが、進んだことも事実です。 しかし、この十年の間に、先進医療の導入であったり、さらなる緩和ケアの普及、社会環境の変化、就労支援の問題等々、時代の変化とともに、やはり基本法として改正の必要がある。さらには、来年の六月には第三期のがん対策推進基本計画も閣議決定される予定となっておるそうでございます。そのためにも、小児がん、難治がん、希少がんの方々へのしっかりとした支援等々をその推進基本計画に盛り込むべく、今国会で何としても成立する必要性があると私は思っておるわけです。 これは、大臣も非常に熱心に思われていることと思います。改めて、がん対策基本法改正の必要性、今国会で何としても改正案を成立させる、その意義について、大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。
○塩崎国務大臣 がん対策基本法、今御指摘のように、ちょうど十年たつということでありますが、前回、私ども超党派の議連で皆さんと御一緒に議論したがん登録法の議論の最後の方で、そろそろ十年を控えて、なおかつ、がん登録法の議論をする中で、やはりさまざまな宿題があるねという認識が各党の先生方の間で深まって、ぜひやろうということになりました。 がん登録法のときは私は中心的な立場でもございましたが、今の民進党の古川先生などと御一緒にがん対策基本法をやって、十年たって、抜けている、今御指摘のような希少がんにしても小児がんにしても、あるいは働くということとがんとどういう折り合いをつけていくのか、あらゆる面でやはり足していかなきゃいけないことがあるだろうということでございました。 政府では、基本法に基づいて、がん対策推進基本計画を策定して、がん対策を総合的かつ計画的に推進してきて、これももう一回、今度三回目であったと思いますが、与野党の議員の間でしっかりとこの基本法の改正が御議論されたことを受けて、この国会に提出をされ、そして、がん患者が尊厳を保持しながら安心して暮らすことのできる社会の構築のためにも、ぜひ、改正法がしっかりと成立をすることに私どもとしても期待を申し上げ、政府としても、それを受けて、やるべきことをやっていかなきゃならないというふうに思っております。
○中島委員 十分認識されておると思いますが、その超党派の議連の名前、国会がん患者と家族の会ということで、当然ながら、これは家族の会もそうです、一方で、小児がん、難治がん、希少がん、そういった本当に数少ない団体の方々、そういった方々が今もこの社会の中で支援を望んでいるわけです。そういった文言がやはり基本法の中になかなか組み入れられない。さらに、緩和ケアという文言も現在の基本法の中には組み込まれていない。 時代のニーズに合った、やはり基本法でありますので、ぜひ今国会、何としても成立すべく、これも、先ほどの臨床研究法案もそうですが、これは私が言うまでもありませんが、厚生労働委員会、もちろん、年金の問題も重要だというふうには思います。非常に論点がたくさんある。議論していく理由は国民の皆さんの理解をより深めるためということで、今後、そういった議論ももっとやっていく。その中に、こういう人の命とかその生活とかに直結する問題について、やはり各党の理事の皆さんにもしっかり御理解をいただいて進めていくことを、ぜひ、大臣にも指導力を持って取り組んでいただきたいというふうに御要望申し上げます。 きょう、実は時間を間違えておりまして、たくさん通告を先にしてしまいました。三分の一ぐらいしかしていないわけでありますが、今国会、もちろん、年金の問題、先ほども言ったように、重要ではあります。 しかし、やはり介護保険の問題、今、社会保障審議会で論点になっています生活援助サービス、この議論が今どういう状況にあるのか。一方で、政府は介護離職ゼロと言っている問題もございます。来年の通常国会では、介護保険の改正、これも念頭に置かれておる。 そういった中で、新聞報道の資料、きょうはもう時間がありませんけれども、やはり診療報酬にかかわるようなことが新聞報道でもされておる。これは現段階で非常に問題だという認識を私は持っております。このことはまた時間をいただいて御質問をさせていただきたいと思います。 質問を終わります。
○丹羽委員長 次に、井坂信彦君。
○井坂委員 民進党の井坂信彦です。 本日は、前回の質疑に引き続きまして、政府試算、とりわけきょうは、将来世代が七%アップするんだという、この部分に絞って質疑をさせていただきたいというふうに思います。 この間いろいろ議論を繰り返しまして、将来世代が七%アップするなどということはあり得ないということを、この委員会でも、また党の公開ヒアリングでも繰り返した結果、もうさすがに七%などというバラ色の数字を口にする方は、マスコミも含めて、いないだろうというふうに思っておりました。ところが、昨日の本会議では、総理答弁で、またこういう答弁があったわけであります。今回の計算における基礎年金の影響は、足元で三%減となる一方、将来は七%増となりますと。また七%という数字が出てきた。 改めて大臣にお伺いいたしますが、これは年金カット法案の成立後に、仮に高齢世代の年金が三%カットされたとしても、将来世代の年金が七%もふえるということは数学的にあり得ないと考えますが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 これは総理からも答弁申し上げたとおりでありまして、今回の試算について、今、七%はあり得ないかのような話をされましたが、民進党からのたび重なるお求めに応じて、仮に、今回の額改定ルールの見直しが、そのルールどおり、平成十七年度から実施をされた場合の仮定の機械的試算を行ったわけでありまして、あくまでも機械的に試算を行った結果として、累積で三%低下をするとともに、将来給付水準が七%増加をするという結果をお示ししたものでありますので、その試算自体は全く変わらないということであります。 五・二ではなく、私どもは三%だということを申し上げているわけでありまして、何度も申し上げますけれども、もともとこのような試算を機械的にやれということなのでお示しをしたわけですけれども、これはさっきも中島議員にも申し上げたとおり、政府としては、物価、賃金ともにプラスになる経済前提を想定しているわけでありますので、今回の改定ルールが将来、毎年毎年発動するというような非現実的な経済前提を置いた試算を行う考えは、私どもにはないわけであります。 足元の給付水準が低下をすれば、将来の給付水準は上昇するという構造は全く変わらないし、このことは民主党政権時代にも皆さん方はよくおわかりの上で、デフレ経済下でのマクロ経済スライドのあり方というものをしっかりと考えていこうということをみずから宿題としてお示しをしておって、それを私どもは粛々とやっているわけで、将来へのまさに責任を果たすという、何度も言いますけれども、皆様方の綱領に書いてあるのを地で私どももいっている、こういうことではないかというふうに思います。 そういうことで、この影響については前提によって変わってくるわけで、一般的には、今回の改定ルールが早期に適用された場合の方が将来の年金額の上昇幅は大きいと考えられ、早期にこの改定ルールを導入した方が、将来世代の年金額の確保、つまり、将来、未来への責任というものを果たし得るということになるんだろうというふうに思うわけでございます。(井坂委員「長いな」と呼ぶ)では、ここでやめましょう。
○井坂委員 何か、読める答弁を全部読んでいただいたような感じだと思います。全て過去に答弁されたことなんですけれども。 きょう、資料一をごらんいただきたいというふうに思います。これは高齢者のカットと将来世代のアップの関係でありますが、総理答弁では、今回の計算における基礎年金の影響はと前提をつけているのがポイントだというふうに思います。 いつも何か、お求めに応じてとおっしゃるんですけれども、我々、別にこんな、二〇〇五年からカットしたときに将来どうなりますかなんていう求めをした覚えはないんですけれども、そんな求めがあったのかどうか、いつも我々のせいにされますが、我々、過去のことに対しては、過去というか、足元のカットに関しては試算を出してくださいと。一方、将来のことを、こんな二〇〇五年からのカットで将来のアップを出したって全く意味がないのは我々ももとより承知ですから、こんなことをオーダーした覚えはないんですね。そこははっきりと申し上げておきたいというふうに思います。 それで、この資料一をごらんいただきたいんですが、点線の部分が政府試算です。二〇〇五年から二〇四〇年まで三%カットでごそっとやって、この財源が、利回り四・二%、スプレッド一・七%で膨らんで、今後七十年間でばらまいたら七%アップするんだろうというのが政府試算、点線で描いた部分です。 ところが、もちろん当たり前の話ですが、実際、このカット法案が通って施行されるのは二〇二一年、この二〇二一年から、仮に、すぐに三%カットが、があっと切り込まれたと仮にしたとしても、別にこれを、なるとか言っているんじゃなくて、仮にこういう三%カットが起こったとしても、この黒い矢印のように起こったとしても、政府試算のカット総額に比べたら半分以下のカット額でありますから、当然、将来のアップも半分以下になるんじゃないんですかと、こういう議論を前回させていただいて、大臣も、それはそうだと明快にお認めをいただいたわけであります。 改めて伺いますが、本当に通告どおり、今回の年金カット法案が成立後に仮に三パー減ったら、それを受けて将来七%もふえるんだ、こういう三対七のようなことが起こるんですか、それは数学的にあり得ないでしょうということを申し上げておりますので、明快に御答弁をいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 役人のつくった想定問答に民進党の綱領のようなことは入っていませんから、私は読んでいるわけではなくて、ちょっと読んでいるような顔をして下を向いているだけですので、申し添えておきたいというふうに思います。 今のお尋ねは、先ほどもう既にお答えをしました。それは何かというと、足元の給付水準が低下をすれば将来の給付水準は上昇するという構造は変わらないということを申し上げたわけであって、三%を下げるということは試算として頼んだけれども、七%は頼んでいないというお話ですけれども、それは全く同じことを意味しているのであって、つまり、減った分の財源は将来の年金財源に回るということだから、このマクロ経済スライドの前提として、こういうスライドをやっておかないと、万が一の、物価も賃金も下がる、ないしは物価は上がるけれども賃金が下がるというケースの場合のスライドルールとしてこれをやらないと、将来の年金の代替率が下がってしまうよ、こういうことを申し上げているわけであります。 たまたま、五・二を我々は三だということを申し上げて、それにバランスする形で、将来の上がる分は七だということは、これはもう、きのう総理からも、総理のときにも御答弁申し上げたとおりでありますけれども、その理由は、その理由は……(発言する者あり)いいですか。将来の受給者の見通しをよく考えてみれば、当然、そういう形で、下がったよりも上がるということは、多く上がるということは、当然の見通しであるわけでございます。 したがって、三と七というのが、いつもそうかというと、それはいろいろあり得るわけでありますけれども、今、年金をもらっていらっしゃる方の年金をスライドで下げれば、当然、将来の方のもらうべきものがちゃんと確保できるように財源として回るということは何も変わらないルールだということを申し上げているわけでございます。
○井坂委員 何か、カットしたら将来アップするんだ、この構造はと、いつも構造ということだけおっしゃるんですけれども……(発言する者あり)今まさに与党筆頭理事が大声でやじられたように、時期が大事なんだと。時期が大事なんだというのは、これは確かにおっしゃるとおりで……(発言する者あり) ちょっと私、さすがに、職権立てした委員会で、与党の筆頭理事がこれだけのべつ幕なしにやじってくる委員会というのは、私はちょっと常軌を逸していると思いますよ、本当に。委員長からよろしくお願いします。
○丹羽委員長 御静粛にお願いいたします。
○井坂委員 まさに、でも結局カットしたらアップする、その構造はとおっしゃいますけれども、政府試算、二〇〇五年から二〇四〇年まで長期間カットして、それでようやく七%上がりますねと。この数字も私は本当かなと思うところがありますが、仮にこの政府試算を認めたとしても、年金カット法案が成立して施行されてから、実際、高齢者の年金三%カット、直ちにそういう状況が起こったとしたって、七%アップなんていうことには、もうどう考えてもならないんですよ。 きょう、資料二をごらんいただきたいんですけれども、いつも何か通告通告とおっしゃるので、きょうは通告の全文も資料として持ってまいりました。ここまでいろいろ、こういう場合ですよ、こういう場合ですよということで、限定して書いております。 仮に二〇〇五年から高齢世代の年金三%カットされ続けたらという政府試算ではなくて、こういう前提ではなくて、年金カット法案の成立後にどうなるのかという状況に限定して伺います。実際に三%カットが起こり得るのかどうかとか、そんな話をしているのでもなくて、仮に三パー・カットが起こった際に将来が七パーもふえるという三対七の関係が、年金カット法案の賃金スライド徹底ルールが施行される二〇二一年以降に起こり得るのかどうかについて尋ねますと限定をして、もうこれは昨晩通告しておりますから、正面から答えてください。
○塩崎国務大臣 これはもう先ほど答弁申し上げたとおりであって、給付水準をスライドで下げて、将来のそれに伴って給付水準は上昇するという構造は、これは変わらないわけであります。 だけれども、これを、いろいろな前提があり得ることはそのとおりであって、だからこそ私たちは何か機械的な将来推計はしない、こういうふうに申し上げているわけで、一般的には、さっき申し上げたとおり、今回の改定ルールは、早期に適用すれば将来の年金額の上昇幅が大きいというふうに考えられるわけであって、早期にこの改革ルールを導入した方がいいということを、将来世代の年金確保のために必要だからこそ将来年金水準確保法案だということを申し上げているわけであります。 今の三対七というのがいつも適用になるわけではないということについてもさっき答弁したとおりで、それは、二〇〇五年からの井坂試算に対応する期間、政府の今回御提案申し上げているスライドを適用した場合にどういうふうになるのかというので、五・二じゃなくてマイナス三だということを申し上げて、それに対応する将来のアップ分は一人当たり七%だということを申し上げているわけであって、三対七というのが恒久ルールとしていつもあるんだというようなことは一度も申し上げたことはないということです。
○井坂委員 いつも恒久的にそうなるとか言っているのではなくて、では、二〇二一年以降に、前提によっては三対七の関係が起こり得るということですか。いろいろあるとかそんな話じゃなくて、それは起こり得ないでしょうと言っているんです。起こり得るんですか。
○塩崎国務大臣 機械的な計算をしろと言うので機械的にやったわけですけれども、何でそれだけをこだわられるのか、よくわからないんですが、そもそも、前提がどうなるかによってどうなるかは決まってくるわけでありますので、今の三対七とかいうのが確定的にいつもあるというわけではないということを申し上げているところでございまして、その前提がどうなるのかということでございます。
○井坂委員 前提がどうなるかによるということを聞いているんじゃなくて、どんな前提を置いても二〇二一年以降に三減ったら七ふえるなんていうことは起こらないでしょうということを申し上げているんです。起こるケースはありますか。ないと思いますよ。
○塩崎国務大臣 さまざまな前提条件があり得るわけでありますけれども、運用利回りにしても、労働人口の減少の数値もどうなるかということもいろいろありますので、それは一概にどうなるかは言えないということだと思います。
○井坂委員 そこに逃げられると思ったんですよ。 それは、運用利回りが例えば二〇%だとか、あるいは人口がいきなり将来世代は激減するとか、そういうむちゃくちゃな前提を置けば、三%カットで七%アップするというのが発動以降も起こり得ると思いますよ。そんなことを聞いているのではなくて、ケースEで皆さんも試算されているんですから、三%カットで将来七%ふえるなんていうことが、この発動後にというか施行後に起こることはもう数学的にないでしょうと申し上げているんです。 大臣、前回の答弁でも、ほぼほぼそれに近いことはおっしゃっているんですよ。前回の大臣の答弁は、十月二十一日の答弁ですけれども、「ルールを当てはめたらということで計算をして、」カット率を出して、「それに見合う将来世代の代替率のアップがどうなるのかといえば七%だということを申し上げたわけで、今御指摘の、二〇二一年、平成三十三年、このときからやったときは、調整期間が短くなるという意味において、ここの上がり幅」、この点線の部分ですよね、「ここの上がり幅が小さくなるということは、それはそのとおりだというふうに思います。」と。十月二十一日の段階では、まだここまでは正直におっしゃっていたと思うんです。 繰り返しますけれども、通告もここまではっきりしておりますので、二〇二一年、このカット法案が成立して施行された後に、三パー削っただけで将来が七%もふえるなんていうことは起こらないですよね。それはもう事実なので、お認めいただけませんか。
○塩崎国務大臣 何度も申し上げますけれども、これは前提をどう置くか次第でありますので、それがどういう割合になるかとか、そんなことは申し上げられないというふうに思います。
○井坂委員 前提をどう置くかで、何か前提の置き方次第ではそういうことがあり得るかのような答弁でしたけれども、では、どういう前提を置いたら本当にそういうことがあり得るんですか。
○塩崎国務大臣 そもそも、これは、賃金と物価が両方下がる、ないしは賃金は下がって物価は上がる、こういうケースの場合のルールを今回、民主党政権時代の大綱で宿題として残ったものを粛々とこなすという形でやっているわけで、これは、今の年金をもらっていらっしゃる世代の年金受取額を下げれば、代替率を下げれば、当然将来の代替率が上がるという、この法則は変わらないわけでありまして、賃金がどれだけ下がるのか、あるいは、さっき申し上げた運用利回りも、それから人口も、やはりそれはどういう組み合わせになるのかはわからないわけでありますから、それを一方的にあり得ないというふうにどうしても言えと言われても、それはなかなか難しいことだと思います。
○井坂委員 政府の今回の試算は、結局は二〇〇五年から二〇四〇年まで三%カットをして、こういう巨額のカット財源ができたときに、それをケースEの四・二%の利回りで運用して、二〇四〇年から二一一〇年までの、人数は少し減りますけれども、その減った人数にばらまいたときは七%ふえますよ、これが政府試算、正確に申し上げればこういうことだと思いますが、しかし、簡単な図にしましたけれども、もっと詳しい図を描けと言われれば描けますが、そういう人口動態とかあるいは利回りとか、そういうことを真面目に計算しても七%、別に三%減ると言っているんじゃなくて、三減ったら七ふえる、三減ったら七ふえる、こういうレバレッジのきいたような状況はこのカット法案の施行後には起き得ない、数学的に起き得ない。前回の答弁では、まだそこに近いところまでお認めだったんですが、きのう、本会議では、また七%ふえるみたいなことをおっしゃったので、詰めておかなければなというふうに思いまして、本日議論をさせていただきました。 昨日、審議が本会議でされましたので、またいずれ、この年金カット法案の議論もみっちりさせていただく時間があると思いますので、引き続き、試算の問題は続けていきたいというふうに思います。 どうもありがとうございます。
○丹羽委員長 次に、長妻昭君。
○長妻委員 年金の問題について質問をさせていただきたいと思います。 まず、昨日、本会議場でいわゆる年金カット法案の審議がありましたけれども、我が党の柚木議員に対して安倍総理の答弁、柚木議員の再々質問についての答弁、不十分だから再々質問をしたにもかかわらず、先ほど答弁したとおりですというような趣旨の非常に不誠実な答弁が返ってきて、私もああいう光景は余り見たことがないわけでありまして、厳重に抗議をいたします。本当に真面目に審議をしていただきたいということであります。 我々がいわゆる年金カット法案を問題視している最大の理由は、財政的に必要だ必要だ、未来世代に必要だ必要だということで、どんどん年金をカットしていく。しかし、政府は、法律にも書いてある、所得代替率五〇%、これは維持する、下回るときには五年前に抜本改革すると法律に書いてある、五〇%までは大丈夫なんだ、こういう言い方をされておられるわけでありまして、果たして、五〇%で均衡すれば老後の生活がぎりぎりセーフなのかどうか、五〇%で均衡すれば老後の生活はぎりぎりセーフだから安心してくださいというような今の所得代替率の説明になっているのではないのか。 つまり、所得代替率が五〇%を切らなければ大丈夫ということで思考停止に陥っているのではないのか、こういう問題意識を持って、私は、年金の最後のとりでともいうべきこの五〇%というのが果たして妥当なのかどうか、こういうことを強く疑問視しているところであります。物差しとしての役割は、これはもう法律に書いてあるわけですから、物差しとしての役割というのは私もわからないではありませんけれども、その五〇パーの具体的な老後の生活に与える意味合いということについてお尋ねをしていきたいと思います。 まず、この所得代替率五〇%というのは、端的に聞きますけれども、最低限の老後の生活を保障する、こういう数字が五〇パーということでよろしいのでございますか。
○塩崎国務大臣 今、平成十六年の改正のときに所得代替率というのをどういうものとして導入したのかという御質問かというふうに受けとめました。 これはもう言うまでもないことでありますけれども、少子高齢化の進展というものを踏まえてどうするかという中で出てきて、当時の制度のままでは保険料がどんどん上がってしまって、当時は財政再計算と言っていましたが、そういうことをやってきた。 将来年金を受け取る現役の世代の負担が過重なものとなるおそれがある、こういうことで、上限を固定して、その範囲内で給付水準を調整する仕組み、マクロ経済スライドを導入した。そして、高齢期の生活の状況等を参考にしながら給付水準の下限というものを定めるという考え方を導入したわけであります。 その具体的な水準について今お話がありましたが、給付と負担のバランスを考慮する中で、厚生年金の保険料の上限は一八・三に固定して、現在の所得代替率の定義のもとで給付水準の下限を五〇%とする、これをセットで法定化したわけでございます。 それが、大きく言えば、やはり高齢世帯が暮らしていくために必要なものの年金としての目安ということで入れたというふうに私は理解をしておりますけれども、そのようなことで私たちは考えているのではないかというふうに思います。
○長妻委員 いや、私が聞いているのは、端的にお答えいただきたいのでありますけれども、所得代替率五〇%というのは最低限の老後の生活が保障できる、こういう水準として決定をしたということでよろしいんですかと。
○塩崎国務大臣 当時は、もともと日本の所得代替率は夫婦二人で見ていましたから、その際には基礎的な支出についてはカバーできるということでそのように決めたというふうに思っております。
○長妻委員 そのように決めたというのは、確認ですけれども、所得代替率五〇%は最低限の老後の生活が保障できる、当時、そういうことで五〇パーを決めたということでよろしいんでございますか。
○塩崎国務大臣 さっき申し上げたとおり、夫婦二人でいけば基礎的な支出はカバーできるものとしてお示しをしているということでございます。
○長妻委員 いや、夫婦二人であれば基礎的消費支出を賄うというのは満額の基礎年金の話じゃないでしょうか。ちょっとそれはこの後に聞く話だと思います。 そうでなくて、今聞いているのは、所得代替率五〇%は最低限の老後の生活が保障できるということで五〇パーを決めたということでよろしいんですねということでありますので、明確に、難しい話じゃありませんので。
○塩崎国務大臣 その数字のレベルについては先ほど申し上げましたが、さっきバランスすることについてもいろいろ御注文がありましたけれども、厚生年金の保険料の上限を一八・三として、保険料がどんどん上がってしまわないようにするという中にあって、一方で、給付の方についての目安を持たないといけないということで、バランスするために現在の所得代替率の定義のもとで給付水準の下限を五〇%とするということで、それについては、最低限の生活といったようなことで表現をされているものとしてその当時定義をされたわけではないというふうに理解をしております。 夫婦の、いわゆる年金でもって、厚生年金の場合ですが、これでもって、失礼、国民年金の場合の、基礎年金の場合の、どこまでカバーできるのか、そしてまた単身の場合にどこまでカバーできるのかといった問題は、それはまた別途もちろんあるわけでありますけれども、今の五〇%という意味では、それは保険料の上限との組み合わせで五〇%ということで法定化をしたというふうに理解をしております。
○長妻委員 そうすると、もう一回確認ですけれども、今おっしゃったのは、最低限の生活ということで提起されたものではないと、この所得代替率五〇%。つまり私の質問は、所得代替率五〇%は最低限の老後の生活が保障できる、こういうものではないということでこれはよろしいんですね、確定答弁として。
○塩崎国務大臣 当然、年金ですから、どういう暮らしになるのかということを全く考えないで決めるはずもないわけであって、今お話があったように、五〇%というときにいろいろな議論があったのは、前、この委員会でも出ました。諮問会議と、それから経済界あるいは厚労省、それぞれの考えが違ったという話も御披露があったところでありまして、それは当然、高齢期の生活の状況を考えて、それが十分可能なレベルとしてやはり五〇%というのが最終的に決まって法律となったというふうに思うわけでございまして、全くそれを無視して決めているわけではない。 ただ、バランスで決まっているということと、それから、それを考える際の前提は、高齢期の方々の暮らしがちゃんと守られるということを考えているということだと思います。
○長妻委員 今の答弁とその前の答弁、全く正反対の答弁があって、ちょっと整理していただきたい。一回ちょっととめて、整理してください。
○塩崎国務大臣 同じことを言っているのでありまして、バランスで一八・三と五〇というのが決まりましたということと、その際に、何も暮らしのことを考えずに決めるはずもないのであって、いろいろな意見が、どのレベルで代替率を定めるのかということに関してはいろいろあった。その中で五〇というところに決まったということを申し上げているので、その際には、やはり、当然、高齢期の生活が守られるということを念頭に入れたいろいろな方々の御意見でこの法律の水準は決まったというふうに申し上げたわけで、整理は十分されているものだというふうに思います。
○長妻委員 先ほど真反対の答弁があったんですね。一つは、最低限の生活ということで提起されたものではない、この五〇%ということは、そういうふうに御答弁があって、前々回の答弁では、老後の生活が十分可能なレベルとして五〇パーだという御答弁があって、一体どっちなのか。 つまり、十分可能かと私聞いていないんですよ、そんなにデラックスな話でなくて、この五〇パーが、ぎりぎり最低限の老後の生活が保障できるということで決めたんですかと。そこは重要なんですね、これは。
○塩崎国務大臣 多分、長妻委員は、わかっておられて御質問されているんだろうと思いますけれども、この五〇%の代替率の際の議論が行われたときに、最低限のというようなことを厳格に言った上で五〇%にしたという話は、私は聞いたことはございませんので。 高齢期の生活の状況を守るためにどうかという、表現はいろいろな人がいろいろなことを当時言っておられましたから、それはいろいろありますけれども、少なくとも、何かナショナルミニマムとか最低限のということで、厳密な定義がされたものとしての所得代替率五〇%が決まったわけではないという理解でありますが、高齢者の生活水準についての目安も何もなしで五〇%といって、一八・三とのバランスで決めたわけでは全くないので、したがって、私が申し上げていることは何ら矛盾はしていませんし、一貫をして御説明申し上げているというふうに理解しております。
○長妻委員 そうすると、最低限の老後の生活が保障という、厳格には決まっているものではないけれども、目安というようなお話がありました。であれば、所得代替率五〇%はどういう根拠で目安となるんですか、老後の生活の。収入が、例えば基礎的なものとかいろいろなものを含めて、一体どういうもので目安をカバーできるという根拠をお示しください。
○塩崎国務大臣 さっきも申し上げたとおり、目安という言葉で決まったわけでももちろんないということで、表現はいろいろあったということも申し上げましたので、余り言葉にとらわれ過ぎないようにしていただいた方が議論が深まるような気がいたします。 さっき申し上げたように、高齢期の生活をどう考えるのかということを皆さん考えた上で、給付水準の下限ということで所得代替率が議論されたわけでありますから、当然、高齢期の生活のどういうところぐらいがやはり守るべき一線ということは考えた上で、それぞれ御主張されていたというふうに理解をされています。 しかし一方で、基礎的な消費支出をカバーしているというのがどういう状況なのかということは、その当時議論されていた方々は絶えず考えた上で、そういった意味で、その生活の保障を少なくともできるということを思いながら、その水準についての議論がなされたというふうに思っております。 高齢夫婦世帯の基礎的な消費支出はやはり守っていくということが念頭にあったんだろうというふうに思います。
○長妻委員 そうすると、これは当時、坂口厚生労働大臣が、この五〇%について、平成十六年の二月二十七日の厚生労働委員会でこうおっしゃっているんですね。「最低限の生活が保障できる若いときの手取りの五〇%というものを確保する」、こういう趣旨というか、この答弁ですね、こういう答弁をされているんですね。「最低限の生活が保障できる若いときの手取りの五〇%」、こういう答弁をしているんですが、今の塩崎大臣のお話と違ってくるわけであります。 この五〇パーは、過去調べてみますと、例えば日経新聞のインタビュー、二〇一〇年九月十九日付で、津島雄二元厚生大臣が、年金制度改革を主導する立場としてインタビューに答えられていて、年金額の比率を示す所得代替率について、公明党の意見を取り入れて五〇%を下回らないようにすることにしたというふうにお話しになられているんですが、副大臣は、公明党、古屋さんでございますので、これは、当時は、最低限度の生活を保障するということでスタートしたけれども、今の塩崎大臣の答弁にあるように、今はそうではないというふうに変わったという理解でよろしいんでございますか。
○古屋副大臣 津島元厚生大臣の発言の真意につきましては承知するところではございませんが、公明党の意見という点について当時を振り返ってみますと、平成十六年改正に先立って、当時の坂口大臣は、平成十五年九月にいわゆる坂口試案という改革の骨子を示しております。 この坂口試案におきましては、将来の給付水準は、おおむね五〇%から五〇%台半ば程度を確保していくのが適切としておりまして、公明党所属の議員である坂口大臣の試案であったことから、津島元厚生大臣が発言なさったのではないかと思われます。 今、塩崎大臣からも説明があったとおりですが、いずれにしても、給付水準の下限の具体的な水準については、給付と負担のバランスを考慮する中で、厚生年金保険料の上限は一八・三%に固定、現在の所得代替率の定義のもとで給付水準の下限を五〇%とすることをセットで法案とし、公明党も与党として賛成をしていたところと考えております。
○長妻委員 今のお話というのは、坂口大臣の、最低限の生活が保障できるというのは、当時もそんな議論はなくて、でも、これは大臣として国会で坂口大臣が答弁されていて、こういう形で所得代替率五〇パーというのが流布されたわけでありますが、そうすると、この答弁というのは当時、古屋副大臣にお伺いしますが、坂口大臣のこの答弁は、最低限の生活が保障できるというのは言い過ぎだったということでありますか。
○塩崎国務大臣 これは坂口大臣の当時の答弁でございますが、その趣旨を推しはかってみれば、もちろん私は坂口先生ではありませんから、推測すれば、当時の高齢夫婦世帯の基礎的な消費支出と比較をしたときに、モデル世帯の年金水準であれば基礎的な消費水準を十分カバーしているという状況を踏まえて、最低限の生活を保障できるようにしたいという気持ちを答弁されたのではないかなというふうに思いますけれども、そこはどういうことなのかは坂口先生にお聞きをしないと、これは正確にはわからないところであります。 ですから、当然、代替率を、いろいろな方がいろいろな御意見があって、坂口先生も先ほどのとおり、五〇から五〇の半ばというようなことをおっしゃっているわけで、どの辺であれば平均的に高齢世帯の暮らしを守ることができるのかという思いを数字化したというふうに考えるべきなんだろうなというふうに思います。
○長妻委員 所得代替率五〇%というのは、最低限の老後の生活が保障できるという気持ちをあらわしたということで、非常に心もとないわけであります。 なぜならば、所得代替率五〇%、今の政府の見込みでいうと、二〇四三年か四四年ぐらいまでは五〇%は維持できる。だから、それまでは、五〇%を維持できる限りは、基本的には抜本改革というのはやる意思がないというような法律の仕立てになっているし、今の政府の答弁もそういうふうに聞こえるわけでありまして、この五〇パーというものをもっと単なる物差しであるという理解をしていただいて、五〇パーになる前に、本当に老後は生活できるのかどうか新たな指標なり調査なりをして厳重に確認をする必要があるというふうに考えております。 そして、国民年金、基礎年金についての質問に移ります。 配付資料の一ページ、これを、事前に言っておりますので、大臣、説明をいただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 老齢基礎年金の額、これは平成二十七年と、総務省の家計調査、平成二十七年、これにおける高齢無職世帯の支出との比較を見てみますと、夫婦世帯では、基礎年金額十三万十六円が衣食住といった基礎的消費支出十一万五千九百三十三円をカバーしております。一方で、単身世帯では、基礎年金額六万五千八円が基礎的消費支出七万二千百九円をおおむねカバーしている。 これに加えて、基礎年金のみの方など、低年金、低所得の方に対しては、平成三十一年十月までに施行される年金生活者支援給付金によって最大月五千円が年金額に上乗せをされる、年金と相まって高齢者の生活を支えることになるというふうに考えておるところでございます。
○長妻委員 一ページ目は、今おっしゃっていただいたように、厚労省につくっていただいたものなんですが、基礎年金だけで見ると、夫婦世帯でいうと、基礎的消費支出の平均でありますけれども衣食住を賄うことができる、単身世帯では、ちょっと七千円ぐらい足りませんけれども、おおむね賄うことができるというようなことなんですね。 ということは、今後、基礎年金が所得代替率で三割減っていくということは、衣食住を賄うことができなくなる、そういう事態があったときに、所得代替率五〇%は切らないけれども、衣食住を賄えなくなる、基礎年金が、その場合は何らかの手を打つということをぜひお約束いただきたいと思うんですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 そもそも一体改革の際に、今、長妻委員が御指摘になったようなことは全て議論の対象となっていたというふうに私は理解をしておりまして、その一つが年金生活者支援給付金であり、そしてまた、今回もう既に衆議院から参議院に移りました無年金者対策としての二十五年、十年の短縮法案であり、それから、これはもう既に一体改革で決まっておりますけれども、医療、介護の保険料の軽減とか、そういうことで対応をしていくということでありまして、マクロ経済調整があったとしてもなかなか賦課方式の厳しい面があるんだということは、これは当時の岡田副総理もおっしゃっていることであって、絶えず、国民の暮らしをどう守っていくかということは当然やらなければいけないので、これはひとり年金制度だけでカバーをしていこうというのはなかなか難しいというのが一体改革の三党の合意の中身であったと思います。 したがって、年金を含めて、社会保障制度については絶えず検証をし、議論を重ねて、打つべき手は必要とあらば打っていくということが私たちのやるべきことなんだろうというふうに思います。
○長妻委員 いや、私が申し上げているのは、今この一ページ目、説明していただいた数字は、私が質問主意書を出して、答弁書の中で、高齢無職世帯の基礎的消費支出を、老齢基礎年金の満額であれば夫婦世帯は賄うことができる、単身世帯は……(発言する者あり)そう、現時点ではおおむね賄うことができるというふうに書いてあるから、これは将来ともこういう考え方を持続するのかということなんです。私は持続してほしいということなんですよ。 つまり、将来、満額の基礎年金が衣食住を、基本的なものを賄えなくなったらば、それは代替率五〇%を切らなくても、年金あるいは年金以外の対策でもいいですよ、そういう対策をきちっと打つということを明言していただきたいということを申し上げているわけです。 なぜならば、例えば国民年金だけで暮らしておられる方は、所得代替率の下限がないわけですよ。夫婦世帯の厚生年金だけ、厚生年金の方は五〇パーという、私はその所得代替率は誤解を与えるものだと、分母がネットで分子がグロスですから、それは申し上げたわけですけれども、国民年金だけの方は所得代替率の下限が何もないわけですよ。 ですから、そういう意味では、この基礎的消費支出を一つのメルクマールにして、これを将来下回る、相当下回るときは年金あるいは年金以外の対策をきちっと打つということをぜひこれは明言していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたことに尽きるわけでありますけれども、所得代替率の五〇%というのは、おっしゃるとおり、これは先ほど私からも申し上げたとおり、夫婦二人のモデル世帯の年金水準の下限ということであります。 今、基礎年金で最低限の生活が守れるのかどうかということを見るべきだという御指摘がございましたけれども、基礎年金そのものに下限を設けているわけでは今はもちろんないわけでありますけれども、しかし、五年ごとに実施をしている財政検証では、所得代替率が五〇%を上回っているか否かを見ているだけではなくて、当然、報酬比例部分と基礎年金部分に分けて代替率を算出しております。今回の試算もそのとおりであって、その分析を通じて、政策として何がこれから必要なのかということを明らかにしているわけであります。 今般の年金改革法案に盛り込んでいる、賃金の変化に合わせた年金額の改定ルールの見直しは、まさに財政検証において明らかになった将来世代の基礎年金の水準低下、長期化することによってまた下がるということについての問題に対応するためのものであって、議員の問題意識にも通じるものではないかというふうに思います。 したがって、年金カット法案ではなくて、将来年金確保法案だと言っているのはまさにそのことであり、また、基礎年金の数字でお出しをしていたのも、そういうところを注目した上で申し上げているわけでございます。
○長妻委員 時間が参りましたので、もう質問をやめますが、年金カット法案が今の私の質問に対する答えのような話をしましたが、今の衣食住を賄うのでもぎりぎりなんですよ。単身世帯は賄えていないんですよ。おおむね賄うという言葉で糊塗していますけれども、さらに今、直近の年金が削られたら賄えなくなるじゃないですか。将来のことを言ったって、これは、今賄えなくなってどうするんですか。 これは最後、ぜひ明確な御答弁をいただきたいんです。 住宅なんかは今後、賃貸に住んでいる方が、老後になったらば、賃貸料が発生したらもう到底これじゃやっていけませんよ。ですから、今後、基礎的な衣食住のお金を賄えなくなったときは、代替率五〇%を切らなくても、きちっといろいろな年金あるいは年金の外の制度でそれをサポートする、そういうような検討を始めるんだ、こういう、ぜひ宣言をしていただきたいと思うんです。これは、ぜひ、政治家でしか言えないことですから、お願いします。
○塩崎国務大臣 これは、一〇%に引き上げたときに年間六万円の福祉的給付を行うことになる。基本的には、基礎年金のみの方には最大六万円行く、こういうことで手を打っているわけでありまして、これは三党合意でも合意をしたことであります。 法律は、確かに先ほど御指摘のとおり、五〇%を切る五年前にという話でありますが、それは法律であって、さっき私が申し上げたとおり、私どもは絶えずいろいろなものを見ておるわけであって、先ほどの夫婦二人のモデル世帯の所得代替率だけではなくて、基礎年金の代替率についても私たちは見ているわけでありまして、まさにそれを問題にして、お答えも三%、七%でお答えをしているわけでありますから。 今いろいろな想定があり得るということで、それはそのとおりで、私たちもそれは十分考えた上で、何が必要かということは絶えず見ながら、必要な手を、社会保障全体あるいは経済政策全体の中で何をどうするかということは絶えず見直しをしていくということでありますので、私どもが何もしていないということでは全くないということだと思います。
○長妻委員 現状の老後の生活がどんなものか、それをきちっと見ながら政策を進めていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。
○丹羽委員長 次に、堀内照文君。
○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。 早速、質問に入らせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 交通事故などが原因で受けた脳への軽い損傷が重い身体症状などを引き起こす軽度外傷性脳損傷、MTBIと呼ばれています。これに苦しむ患者さんが少なからずおられます。 軽度といっても、症状が軽いのではなくて、事故のときの意識障害の程度が軽いというだけであって、その後の後遺症として、頭痛や目まい、体の激痛、手足の麻痺、視覚、味覚障害、排尿障害など、日常生活に大変な支障を来して苦しんでおられます。 また、CTやMRIなどの画像所見に写らないために、周りの理解が得られなかったり、また、そのことで労災の障害等級も最低となり、年金もなく、生活に困窮を極めているという方が多いわけです。 WHOが二〇〇五年にこの軽度外傷性脳損傷についての操作的定義というのを明らかにしたことやその後の研究を受けて、厚労省は、二〇一三年に、労働基準局労災補償部補償課長名で通知を出しています。資料の一枚目につけておきました。 そこでは、「画像所見が認められない場合であっても障害等級第十四級を超える障害が残る可能性が示されたことを踏まえ、」「画像所見が認められない高次脳機能障害を含む障害(補償)給付請求事案については、本省で個別に判断することとする」とされています。 同症例によるものとする労災認定の状況についてお聞きしたいと思います。この通知以来、申請件数とMTBIの認定数、さらに、労災認定数はどうなっているでしょうか。 〔委員長退席、とかしき委員長代理着席〕
○山越政府参考人 お答えを申し上げます。 軽度外傷性脳損傷につきまして、今御指摘がございました、平成二十五年六月十八日付で通知を発出して以降、この通知に基づき都道府県労働局から報告がございました請求事案の件数は、三十七件でございます。このうち、軽度外傷性脳損傷に該当すると判断された事案は、四件でございます。 その中で、災害と高次脳機能障害との間に相当因果関係が認められるとして、障害(補償)給付の対象となったものは、一件でございます。
○堀内(照)委員 せっかくWHO水準の認定基準があっても、ほとんど切り捨てられているんです。 WHOの操作的定義というのは、資料の二枚目につけておきました。事故直後の急性症状としては軽い意識障害等があるんだ、その後、外傷後三十分後またはそれ以降の医療機関受診時の昏睡尺度でいうとスコアが高いんだ、こういうことなどを基準にしているわけですが、関係者の皆さんは世界基準が適用されると期待しましたけれども、事故直後、被災者が意識を失っていても、それぐらいでは意識喪失とは言えないとか、意識障害の厳密な証拠がないとか、MTBIと認定されてもそれは事故との因果関係は認められないとか、そういう点で切り捨てられていると患者さんから声が上がっております。 私が直接相談を受けた方も、今、認定されずに、再審査を請求しているところです。ところが、その審査員の名簿を見て、大変驚かれております。 この方は、通勤途中の交通事故で障害を負うことになりました。そのときのいわゆる自賠責、まだ係争中なんですが、相手方の保険会社、今労働保険審査会の委員を務めている方が、その保険会社の元専務執行役員なんですね。 ちょっと大臣にお伺いしたいんです。 これまで労働保険審査会委員に保険会社の関係者がついた例はあるのか。事故のもう一方の当事者に利害関係がある、こういうおそれのある人がこういう審査に携わるということがあっていいんでしょうか。
○塩崎国務大臣 今の御指摘の委員につきましては、民間企業の役員としての経歴を持っていることはそのとおりでございますが、労働保険審査会の委員として同様の経歴をお持ちの方を任命した例は、把握をしておりません。 御指摘の委員は、企業を既に退職した後に委員に就任をしているわけであって、特定の企業の立場を代表しているわけでは決してなく、むしろ、特定の企業から離れた立場で、職務経験を通じてエクスパティーズがある、国が所掌する労働保険と共通性の多い民間保険に関する審査、支払い実務に精通をしているなど、業務を的確迅速に処理するための能力に着目をして委員として任命をしたということだろうというふうに思います。 実際に、平成二十六年四月から、豊富な見識に基づいて、公正かつ適切な審理に当たっているというふうに理解をしているところであります。 国会においても、平成二十六年の新任の際と平成二十八年の再任の際に、任命の国会同意をいただいているところでございます。 いずれにしても、御指摘の委員については、審理の公平性、中立性に問題があるとは考えておりません。
○堀内(照)委員 把握していないというのはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。過去どういう方が委員だったというのは、全部経歴もわかるはずなので、これはぜひ調べて委員会の方に提出いただきたいと思うんですが、委員長、いかがですか。
○塩崎国務大臣 例を把握していないというのは、例がないという意味ですから、そのとおり御理解を賜れればと思います。
○堀内(照)委員 では、ないと明確に言っていただいたらよかったんですが。つまり、初めてなんですね。 この方は、二〇一四年四月に最初に着任される直前まで保険会社の専務執行役員でありました。公平中立というふうにおっしゃいましたけれども、全く影響なしと私は言い切れるのかと思うんです。例えば、MTBIのこういう事例が、労災での認定事例がふえて、そういった判断が積み上がるということで、自賠責の方の判断にも影響するということをこの委員の方が懸念するということが全くあり得ないと言い切れるのかと思うんです。 同意人事のこともありました。私たちは当然反対をしました。利害にかかわる方がやはりかかわってはならないと思うんです。 私が聞いたこの相談者は、事故後、睡眠障害や排尿障害、仕事の優先順位がつけられなくなるなど、以前できていた仕事もできなくて、退職せざるを得なくなった。今も後遺症に悩まされながら、しかし、生活のためにということで別の仕事を懸命に続けておられます。労災の認定を望んでいるんですが、委員の名前、自分の担当だということを知って、この方の前職が前職なだけに、審査に影響があるんじゃないかと非常に不安を覚えると言っているんです。 大臣、再度お聞きしたいんですが、少なくとも、今回のような、この方が、この委員が所属していた会社と利害関係が強いような対象者について審判を担当するということは避けるべきじゃないでしょうか。
○塩崎国務大臣 過去に民間の保険会社に在籍をした経歴があるということでありまして、それは、裏返してみると、保険原理に精通をしているということでもあるので、今回、政府の委員になるに当たって、その経歴の中にあって磨かれたエクスパティーズを活用して、労働保険審査会の委員になってそこで貢献をしてほしい、こういうことだと思いますので、先ほど申し上げたとおり、審理の公平性、中立性、もちろん、民間に所属したまま入るというのはあり得ない話だと思いますけれども、その経歴があるからといって全てだめということはいかがなものかなというふうに思います。
○堀内(照)委員 私は、そういう大臣の答弁がいかがなものかなと思いますので、ぜひやはり改めていくべきだと指摘をしておきたいと思います。 続いて、アスベストの問題について質問したいと思います。 きのうの報道でも、札幌市の小中学校の給食調理室の煙突内の断熱材が剥がれ落ちる、これでアスベストが飛び散る危険があるということから、一万人分の調理が中止になっているということがありました。今後、これはますます問題になっていくんだと思うんです。 昨年、私、この委員会でもこの問題を取り上げさせていただきました。現在、アスベスト被害の救済は、労災による補償と救済法による救済の二つがあります。そして、まだまだ救済されていないという方がやはり多くいる。 前回も指摘しましたが、今回も、資料の三で、人口動態統計における中皮腫の死亡者と、労災、救済制度双方で中皮腫認定された死亡者との比較の表をつけておきました。救済制度ができてから以降も、およそ三分の二しか認定されていないということになっているんです、死亡者との比較で。アスベスト由来がはっきりする中皮腫ですらまだこの水準ですから、他の疾患も含めて見ると、やはり相当、認定されずに至っているという方が多いと思うんです。 きょうは、その中でも、特に建設業でのアスベスト被害、とりわけ一人親方の問題についてちょっとお聞きしたいと思うんですね。 まず、被害の大きさについて押さえておきたいと思っています。 日本では、アスベストの輸入量は総計で一千万トンにも上ると言われています。とりわけ、国際的にアスベストの危険が認知され、禁止される流れにあった一九七〇年代から九〇年代にかけて、年間三十万トンもの大量のアスベスト輸入が続きました。環境再生保全機構のパンフには、アスベストの用途、三千種ある、そのうち八割以上が建材製品として使われてきた、その旨の記述があるわけであります。 労災で石綿による疾病だと認定され、保険給付が決定された件数について、これは業種別で厚労省はとっていると思うんですが、これを教えていただけませんでしょうか。
○山越政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十七年度の石綿による疾病に関する労災保険給付の支給決定件数でございますが、速報値で、全体で千三十二件でございます。このうちの業種別の内訳でございますが、建設業が五百四十三件、五二・六%でございます。製造業が四百四件、三九・一%。運輸業が二十件、電気、ガス、水道または熱供給の事業が六件、船舶所有者の事業が一件、その他の事業が五十八件となっております。
○堀内(照)委員 資料の四枚目に、先ほどの機構のパンフですね、八割以上が建材だと。それから、五枚目に、労災の認定状況ですね。建設業が本当に多く占めております。膨大なアスベストのほとんどが建材として使用されてきたわけですから、その被害も建設業で広がっているんだということだと思います。 多くの方がアスベストの危険を知らされることなく仕事に従事をし、せいぜい市販のマスクなどをする程度で、深刻な暴露をしてきました。 一人親方の方々は、元請からの指示を受けて作業に従事するということで、一人親方といえども、実態としては労働者と同じ働き方をさせられていました。同じように作業し、同じように暴露しても、特別加入をしていない限り労災の対象にはなりません。 中央環境審議会環境保健部会の石綿健康被害救済小委員会、この間、五回開かれています。その議論の中でも、年間二百名前後の石綿関連患者を診察し、そのうち九割が建設業だという診療所のドクターがこう言っています。実態としては従業員以上に石綿暴露がひどいのに救済がなされていない、これは制度の矛盾じゃないかと。こうも言っています。一人親方の方で労災を掛けていないので救済制度の方で救済してほしいと思いましても、石綿肺の認定がされずに救済されないということが間々あると。 これは、労災と救済法で基準が違うということも大きいんです。資料の六枚目にそれをつけておきました。とりわけ肺がんで厳しくなっています。 きょうは関副大臣にお越しいただいています。 労災では、医学的所見に加え、暴露歴を見て認定をしております。救済法も同様の枠組みで暴露歴を加味すべきじゃありませんか。
○関副大臣 石綿健康被害の救済制度につきましてでございますが、労務起因性を判定いたします労災制度とは制度の趣旨が異なっている点が一つあります。また、二つ目には、申請者の石綿暴露歴の厳密な精査には限界がありますことも理由の一つとしてありますし、もう一つ、肺がんについて、石綿によるものであることを判定可能な指標として医学的所見があること等、その三つから、石綿によります肺がんの判定に当たりましては、石綿暴露歴を問わず、医学的所見に基づきまして客観的に判定をしているところでございます。 作業の従事歴につきましては、本年の四月から九月まで行いました石綿健康被害救済小委員会でも、救済制度における指標としまして採用すべきとは結論されなかったと承知しているところでございます。 また一方で、小委員会の議論におきましても、石綿による肺がんにつきましては、引き続き知見の収集に努めるべきとされましたほか、救済制度への申請につながりますように、医療現場におきましては、石綿による肺がんに特徴的な所見を確認するための情報といたしまして作業従事歴等を活用するべきだとされたと承知をしております。 環境省といたしましては、こうした方向性に沿いまして、適切に対応して、救済制度で救われるべき方が救われますように、安定的かつ着実な制度の運用を図ってまいりたいと思います。
○堀内(照)委員 肺がんの診断については医学的所見が確立しているんだということを一つおっしゃいました。その基準で線引きされて認定をされないという人が出ているから、私はきょうは問題にさせていただきました。 小委員会の中でも、石綿小体が三千本、これは基準は五千本なんですが、五千本に満たないために認定されない肺がん患者がいるということも紹介されています。三千本だったら肺がんを発症するリスクがないという証拠が欲しい、安全だという根拠が欲しいと泣いて訴えた、こういう声も紹介されています。この声にやはり応えるべきだと私は思っています。二倍のリスクということで、医学的所見に基づくということでありますが、その線引きはやはり私は理不尽なんだと思うんです。 資料の七枚目に、労災では、基準以下でも、暴露歴を考慮して個別に本省で判断をしているわけであります。作業従事歴の確認も、なかなか限界があるということも今ありました。 それで、では、労災の方ではどうしているのか。 石綿による疾病の認定基準において、石綿暴露作業について明示をしていると思います。建設業に該当するのはどのような作業であるかということと、また、認定に当たって、暴露歴の確認というのはどう行っているのかということをお答えいただきたいと思います。
○山越政府参考人 お答え申し上げます。 石綿による疾病の労災補償の認定基準において示しております石綿暴露作業、このうち、御指摘のありました建設業に関連するものといたしましては、例えば、石綿の吹きつけ作業、石綿製品の切断等の加工作業、石綿製品が建材として用いられている建物の補修または解体作業などがございます。 また、石綿暴露作業の従事歴でございますけれども、これにつきましては、請求人の職歴に関する申し立てに基づきまして、事業主や同僚労働者から事実確認のための聴取をすることなどにより、的確な石綿暴露作業従事歴の確認に努めているところでございます。
○堀内(照)委員 資料の八ページに、その作業について挙げておきました。 今示されませんでしたけれども、1から9までの後に、「これらのほか、上記作業と同程度以上に石綿粉じんのばく露を受ける作業や上記作業の周辺などにおいて、間接的なばく露を受ける作業も該当」するということで、当該作業を行っていなくても間接的な暴露はあり得るんだ、それを同僚などの証言も含めて広く認定しているんだと思うんです。 資料の九枚目に、国土交通省が出している「目で見るアスベスト建材」というのをつけておきました。アスベスト含有建材は、戸建てで、屋根、煙突、外壁、内壁、床など十種の建材、RCS造では、実に四十種の建材が使われております。 建設現場でこのような建材を扱う作業を一切していないというのは本当にあるだろうか、また、一定の年月を一人親方として現場を転々とされた方が、こうした建材を扱う作業とは一切無縁の現場を渡り歩くということが本当に可能なんだろうかと思うんです。一定程度、建設現場の労働に従事してきた方なら、石綿被曝というのは、そういう意味では避けられないと私は思うわけであります。 一方で、現行救済法は、因果関係を全く問わないで社会的に救済するという枠組みでありますが、事業主負担は一律じゃありません。一部の企業には特別拠出金を課していますが、それはなぜでしょうか。
○梅田政府参考人 お答えいたします。 石綿健康被害救済制度は、個別的な因果関係を明確にすることが困難という石綿による健康被害の特殊性に鑑みまして、民事上の責任とは切り離して、事業者、国及び地方公共団体の費用負担により被害者の迅速な救済を図ろうとするものです。 このうち、事業者の費用負担でございますが、全ての事業主が事業活動を通じて石綿の使用による経済的利得を受けているということに着目をいたしまして、労働者を使用する全ての事業主、労働災害保険適用事業主から一般拠出金を徴収しているということでございます。 さらに、石綿の使用量が特に多いなど、石綿との関係が特に深い事業活動を行っていたと認められる事業主につきましては、救済について追加的な貢献が求められることから、一般拠出金に加えて、御指摘の特別拠出金を徴収しております。
○堀内(照)委員 被害補償とまではいかないまでも、石綿の使用量に応じて負担をしているわけです。原因物質を扱った量に応じた負担を求めている、つまり、実質的には責任の一端を担っておると私は言えると思います。 関副大臣にもう一度。 長らく種々の建設現場の作業に従事しているということでは石綿暴露は本当に避けられない、既に特別拠出金という点では責任の一端を担っているという側面もある、こういう点から見ても、暴露の原因を特定するためではなくて、暴露の事実を認定するという点で、暴露歴を肺がん認定の基準に加えるということは、個別的因果関係を問わずに社会全体で救済していこうという現行制度の枠内でも十分可能じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○関副大臣 労災制度と救済制度、いろいろ考え方はあると思うんですけれども、制度の設計の考え方の違いというところがどうしてもやはり出てくると思います。 労災制度というのは、業務上の災害に対する補償制度として、石綿による被害者の損害を填補することを目的としておりますし、一方、石綿健康被害救済制度によりますれば、これは、原因と被害者との個別的な因果関係を明確にすることが困難という、やはり石綿によります健康被害の特殊性がどうしてもありますので、民事上の責任とは切り離して、石綿による健康被害の迅速な救済を図る制度としてこの石綿健康被害救済制度がありますので、その趣旨が制度ごとに異なっておる点が、どうしてもその点について我々は深くちょっと考えておかないといけないと思うんですね。 このために、その判定によりましても、それぞれの制度の趣旨に従って判定が行われているものでございますので、我々環境省といたしましては、今後とも知見の収集にはしっかりと努めてまいりたいと思います。そして、制度の趣旨を踏まえまして、救済制度で救われるべきがしっかりと救われてまいりますように、安定的かつ着実な制度運営を図ってまいりたいと思います。
○堀内(照)委員 現行制度の枠内でも可能じゃないかという問題提起ですので、ぜひ私は検討していただきたいと思っています。 最後に、時間になりましたので、大臣に一言だけ伺って終わりたいと思います。 この間、建設アスベスト裁判では、国とメーカーの責任を断罪しています。より根本的には、やはりこの責任を認めて補償に踏み出すべきだと思うんです。当事者はその基金を求めております。この検討に進むべきだという当事者の声に応えるべきだということをどう受けとめているのかということが一点です。 もう一点は、現行法でもまだ救済できる方法があるんじゃないかというのが私のきょうの趣旨であります。 去年、私が質疑に立ったとき、大臣が、救済法でカバーし切れないという方が多く残っているということがよくわかった、環境行政としっかり連携して、健康は厚労省の責任でありますので、考えていかなければならないということを感じたということもおっしゃっていただきました。 一人親方のアスベスト被害はもともと職業性暴露であります。保険料が高くて払えないなど、特別加入せよということだけでは済まないという現実があると思うんです。ぜひ踏み込んで厚労省として役割を果たしていただきたい。 済みません、この二点だけ最後に伺って、終わりたいと思います。 〔とかしき委員長代理退席、委員長着席〕
○塩崎国務大臣 一つは、係争中のことのコメントは、私としては差し控えたいというふうに思います。 それから、石綿健康被害救済法等、労災保険の制度の問題をお取り上げいただいておりますけれども、特別加入をする、しないだけでは済まないのではないかということでありますが、制度としては別にエアポケットがあるわけではございませんが、私どもとして、厚生労働省として対応すべきことはきっちり対応していかなければいけないというふうに考えております。
○堀内(照)委員 終わります。ありがとうございます。
○丹羽委員長 次に、河野正美君。
○河野(正)委員 日本維新の会の河野正美でございます。 早速質問に入りますけれども、今、テレビカメラも準備中のようですので、大臣、最後に一問だけお伺いしようかなと思っていますので、それまではゆっくりされて構いません。 まず、きょうは、高齢者による自動車交通事故について伺いたいと思います。 先月、十月二十八日、横浜市港南区で軽トラックが集団登校中の小学生の列に突っ込み、小学校一年生が亡くなり、七人がけがを負うという事故がありました。とても痛ましい事故であり、亡くなられた小学生やその御家族の思いを察すると余りあり、心より御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 この事故を起こしたのは八十七歳の男性で、報道によれば、事故前日から軽トラックを走らせていて、どのように事故現場まで行ったのか、よく覚えていないと話しているとも言われております。二度と同じような悲惨な事故が起きないように、国会としてどのように動いていくべきなのか、何ができるのかといった観点から質問をさせていただきたいと思います。 まず、高齢者による交通事故の現状についてお示しをしていただきたいと思います。その発生件数及び死亡事故の数、認知症の影響が疑われるものがあれば、そういった把握している現状を伺いたいと思います。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 高齢運転者による交通事故の発生状況についてでございますけれども、平成二十七年中における七十五歳以上の運転者による交通事故は三万三千五百四十七件でございまして、そのうち死亡事故は四百五十八件となっております。 この七十五歳以上の運転者による死亡事故については、全体の死亡事故、三千五百八十五件の約一三%を占めており、十年前、平成十七年と比較いたしますと、全体の死亡事故が年々減少しているのに対しまして、七十五歳以上の運転者による死亡事故の割合は、七十五歳以上の運転免許保有者の増加を背景といたしまして、増加傾向にあるという状況になってございます。 また、平成二十七年中における七十五歳以上の運転者による死亡事故、先ほどの四百五十八件のうち、運転者が事故前に認知機能検査を受検していた四百二十九件につきまして、その約半数の事故が、検査において認知症のおそれがある方と認知機能が低下しているおそれのある方によるものでありまして、認知機能の低下が交通死亡事故の発生に影響を及ぼしているものと考えております。
○河野(正)委員 かなり増加傾向にあるということで、大変な問題だと思います。 運転免許を自主返納するという制度が導入され、高齢者を中心に返納された数がふえているとも聞いております。地域によって差があるということも聞いておりますが、現状をお示しいただきたいと思います。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 運転免許を受けた者は運転免許の取り消しを申請することができることとされておりまして、こうした申請を受けた都道府県公安委員会は申請に係る運転免許を取り消すものとされておりまして、これがいわゆる自主返納となってございます。 平成二十七年中のこうした申請取り消し件数は二十八万五千五百十四件でありまして、そのうち六十五歳以上の者によるものは二十七万百五十九件で、全体の九四・六%を占めております。十年前、平成十七年との件数の比較では、全体で十五・〇倍となっておりまして、年々増加傾向にあるという状況にございます。 また、地域差の関係でございますけれども、六十五歳以上の運転免許保有者に係る返納率を都道府県別に比較いたしますと、大阪府、東京都、兵庫県等が高く、三重県、岐阜県、茨城県等で低くなっているところでございます。 以上でございます。
○河野(正)委員 返納される方は、結構都会の交通網の発達したところで、今、田村先生はおられないのであれですけれども、三重県とかは低いということであるみたいですね。やはり地域差があるんじゃないかなと思います。 これに関連しまして、一部の地域では返納率にノルマを設けているところがあるという話も伺いました。実際にそのようなことがあるのかどうか、事実関係を伺いたいと思います。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 申請による運転免許の取り消し制度、先ほどのいわゆる自主返納についてでございますけれども、あくまで運転者の方々の自主性を尊重するものでございます。 警察といたしましては、加齢等で運転に不安のある方が免許証を自主返納しやすい環境の整備を推進しているところでございまして、自主返納件数に係るノルマというものはないものと承知しております。
○河野(正)委員 昨年成立した改正道路交通法では、七十五歳以上の高齢運転者に対する臨時認知機能検査の導入などが定められ、来年三月に施行されます。これによって、三年に一度の免許更新時に加えて、一定の違反をした場合に簡易な認知機能検査を受けることが義務づけられ、そこで認知症のおそれがあると判定された場合には専門医の診断を受けるということになっています。 地域によっては、認知症の診断が求められる七十五歳以上の運転者がふえることが予想されるものの、地域の医療体制が追いついていないと心配する声もあります。高齢者による自動車事故が後を絶たない今、来年三月からの法施行を着実に実施し、その結果を評価して対策に生かしていくことが求められると考えますが、施行に向けた準備状況、取り組みについて伺いたいと思います。
○長谷川政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のございました、医師の方々の状況に関して御説明申し上げたいと思いますけれども、認知症の専門学会が認定している専門医の方々というのは、平成二十七年十月時点で約千五百人おられるという状況でございます。その数には、委員御指摘のような地域的な偏りが見られるということでございまして、この新しい制度に向けまして、専門医ではない、いわゆるかかりつけ医の診断書についても、これをもとに都道府県公安委員会が行政処分の判断をしていくことができるようにしていくこととしているものでございます。 また、政府の策定いたしました新オレンジプランにおきまして、こうしたかかりつけ医の認知症対応力の向上ですとか認知症サポート医の養成等が掲げられていることも踏まえまして、専門医、かかりつけ医を問わず、診断を行う医師の確保につきまして、関係省庁、機関や、各都道府県における地域の医師の団体等への協力の働きかけを進めているところでございます。 引き続き、医師会等、関係機関、団体との一層の連携を進め、認知症の診断の対象となる方の大幅な増加に適切に対応できる環境整備を進めてまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 先ほど、地域差があったと思うんですけれども、やはり自主返納ということで、公共交通網が十分整っていない中山間地域などでは、運転免許を奪うことが移動の自由を大きく損なう結果になりまして、それはライフラインの途絶ということにもつながってくるのかなというふうに思います。 ただ運転免許の返納を促すだけではなく、自動車の運転に頼ることなく移動できる手段を確保できる町づくりというのが重要になってくるんだと思いますけれども、政府としての取り組みを教えてください。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。 認知症の方を初めといたしまして、自主的に運転免許を返納した高齢者に対しましては、自宅などからの移動手段を確保することが極めて重要であるというふうに認識をいたしております。 一つは、介護保険制度のもとでございますけれども、外出で言えば、例えば病院のところが一つ大事でございます。そうした利用者の方が病院に通院する際に、ホームヘルパーが行います車の乗りおりの介助等のサービスというのが一つございます。 また、市町村単位でございますけれども、そこの地域支援事業におきまして、生活支援コーディネーターの配置、あるいは町内会を初めとする多様な関係者による協議の場の設置等を通じまして地域のニーズの把握をいたしまして、さまざまなサービスの創出に取り組んでいるところでございます。 政府全体になりますけれども、認知症の方に対します御指摘の移動手段、移動の支援も含めた生活支援に関しましては、我が厚生労働省と国土交通省を含みます関係十二省庁が共同で取りまとめました新オレンジプランの中で、認知症の方を含む高齢者にやさしい地域づくりを柱の一つとして掲げてございます。 引き続き、関係省庁とよく連携しながら、政府一丸となって取り組んでまいりたい、こういうふうに考えております。
○河野(正)委員 自主返納をして事故を防ぐということは大切なことだと思いますが、それによって、買い物に行ったりとか、さまざまな生活に不便を来してしまうわけですから、公共機関、一部地域ではバスとかタクシーの補助をしたりとかいうこともあるというふうに聞いておりますので、しっかりと考えていただきたいなと思います。 次の質問に移ります。 先日もお伺いしましたが、その後、精神保健指定医の問題については新たに正式な発表がありましたので、伺いたいと思います。 昨年四月、聖マリアンナ医科大学病院で発覚したわけですが、そもそも今回、この事案が発覚するに至った経緯というのを教えていただきたいと思います。
○堀江政府参考人 お答え申し上げます。 昨年四月及び六月に、聖マリアンナ医科大学病院における精神保健指定医の不正申請により、二十三名の方の指定の取り消し処分を行いました。 これにつきましては、まず、昨年の一月に川崎市から関東信越厚生局の方に申請書類が進達されまして、そこで関東信越厚生局の担当者が、そのケースレポートの内容が酷似している、非常によく似ているということに気がつきまして、ある意味、その一つのケースが発覚したわけでございまして、それ以前に提出されましたケースレポートの内容を洗い出しまして、厚生労働省で、過去に同病院において指定された者の申請書類について精査したところ、同様に同一症例、同一入院期間についてのケースレポートが提出されておりまして、かつ酷似している、よく似ているという疑義があることが判明しまして、ケースレポートの対象となる患者の診療録を確認したほか、病院からの調査報告や厚生労働省による立入調査等によりまして、先ほど申し上げました二十三名につきまして、不正取得を原因といたします処分を行ったものでございます。
○河野(正)委員 残り時間も余りありませんので、質問を少し割愛させていただきますが、地域によって差があったりとか、あるいは大学教授とか病院長を務めている方も中に含まれているということでございますので、かなり地域的、あるいはさまざまなところに影響が大きい問題だと思いますので、しっかりとした対応をしていただきたいなと思います。 最後に大臣に伺いたいと思いますが、今回の事件は精神保健指定医制度の根幹を揺るがす重大なものであり、その信頼の回復というのが急務であります。指定医資格の見直しについて、前回の質問の答弁では、医道審議会の部会での議論を踏まえて進めるということをいただきましたが、それも終わったかなと思います。 日本精神科病院協会は、今回の事件を受けて声明を出しており、資格試験が制度疲労を来している、口頭試験の導入、指定医研修会の内容を参加型に見直すことなどを提案しております。 精神保健指定医制度や精神保健、医療への信頼を回復するため、対策は急務ではないかと思いますが、拙速に進めて有効性の乏しい対策にとどまってもいけないのかなと思います。今後の見直しの方向性やスケジュールなど、具体的にいつごろまでに変えていきたいのかということを大臣に伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 今、河野委員から御指摘のとおり、八十九名もの指定医が取り消し処分になったということはやはり異常な事態であると考えざるを得ないと思って、何でこんなに大量な取り消し処分が出たのかということを深く考えなければいけないというふうに思っています。 今回、こういうことが起きたことを受けて、同様の事案が二度と起こることのないように、例えば、指定医の要件である精神障害の診断、あるいは治療に従事した経験を確実に審査できる手法、今、口頭試験の話が、提案をされている話が出ておりましたけれども、口頭試験そのものがなかったということ自体もいかがなものかなというふうに思うわけでありますが、いわば、今のように、経験を確実に審査できるということですけれども、やはり、その能力もきちっと見るということができる方法をとっていかなければ形式に終わってしまうということにもなりますので、そのように経験を確実に審査でき、なおかつ、その能力が担保できるような、そういう手法をぜひ導入するべく、早急に再発防止策の検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○河野(正)委員 スケジュール感的には、大体いつごろまでとかいうのは、お考えはあるんでしょうか。
○塩崎国務大臣 これは、かなり全国的にも衝撃を受けておられる方々、これは地方の行政の方々にとっても、今回の津久井やまゆり園の問題もそうですが、大変この精神医学の問題というのが重要になってきて、指定医の役割は重いということを考えてみれば早急にと思っておりますが、具体的にいつまでと決めているわけではないわけでありますけれども、できるだけ早くすることによってこういった体制の強化を図って、皆さん方も安心し、そしてまた患者の皆さんも、障害者の皆さん方も安心できるようにしていきたいというふうに思います。
○河野(正)委員 ありがとうございます。 できるだけ信頼を回復するためにも、しっかりと早くやっていかなければいけない問題だと思いますし、現に、審査中の方々が、合否がわからないまま宙ぶらりんになっているという声も聞いておりますので、早急に対応していただきたいと思います。 時間が来ましたので、以上で終わります。ありがとうございました。 ————◇—————
○丹羽委員長 次に、第百九十回国会、内閣提出、公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。 ————————————— 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○塩崎国務大臣 ただいま議題となりました公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 公的年金制度については、社会保障と税の一体改革を踏まえ、社会保障制度改革国民会議で長期的な持続可能性を強固にし、セーフティーネット機能を強化するための課題が示され、その課題の検討にも資するよう、平成二十六年に財政検証を行いました。さらに、社会保障審議会年金部会で制度の見直しを検討してきましたが、今般、これらを踏まえ、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準の確保等を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、短時間労働者について適切に年金の保障を行う観点から、平成二十八年十月一日から施行された被用者保険の適用拡大において対象外となっている一定の規模以下の企業の短時間労働者について、労使の合意に基づき、対象とすることができることとしています。 第二に、次世代育成支援の観点から、国民年金の第一号被保険者について、産前産後期間の保険料を免除するとともに、その免除期間について基礎年金給付を保障することとしています。 第三に、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準を確保する観点から、年金額の改定ルールを見直すこととしています。具体的には、いわゆるマクロ経済スライドについて、年金額が前年度を下回らない措置を維持しつつ、賃金変動や物価変動の範囲内で、前年度までの未調整分を含めて調整するとともに、賃金が低下をし、物価変動を下回る場合には、賃金変動に合わせて年金額を改定することとしています。 第四に、年金積立金管理運用独立行政法人について、国民から一層信頼される組織体制の確立を図り、年金積立金をより安全かつ効率的に運用する観点から、合議制の経営委員会を設け、中期計画の作成等について議決するとともに、役員の業務の執行の監督を行うこととしています。また、リスク管理のための年金積立金の運用方法を追加することとしています。 第五に、日本年金機構に不要財産が生じた場合における国庫納付に関する規定を設けることとしています。 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日など、改正事項ごとに所要の施行期日を定めることとしています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○丹羽委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十二分散会