予算委員会 第20号
- 発言数
- 273 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2016/03/29
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十八年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行情報サービス局長高橋経一君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十八年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、集中的締めくくり質疑を六十九分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党十二分、民主党・新緑風会二十三分、公明党六分、日本共産党五分、おおさか維新の会五分、維新の党三分、日本のこころを大切にする党三分、日本を元気にする会・無所属会三分、社会民主党・護憲連合三分、無所属クラブ三分、新党改革・無所属の会三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。前川清成君。
○前川清成君 おはようございます。参議院奈良県選挙区の前川清成でございます。 総理、連日お疲れさまでございます。去年の安保国会から数えまして、この半年間で総理と四回議論させていただくことになります。このような機会を頂戴した民進党の先輩、同僚の皆さん方に感謝を申し上げたいと思います。 総理、今日も是非、幼い我が子に育み教えるような気持ちで御答弁いただいたならば、テレビを通してアベノミクスも世間に伝わるのではないか、こんなふうに思っております。 それで、まず冒頭お聞きしたいのは、衆参の予算委員会を通じて再三議論されましたのは、格差が拡大している、これによって若者や子供たちが将来に希望を持てなくなっているのではないかと、こういうことでした。総理は、格差が拡大しているということについて御認識がございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆる相対的貧困率が緩やかに増加をしている、これは二〇一二年まででございますから、安倍政権が誕生する寸前までのことではございますが、厚生労働省国民生活基礎調査及び総務省全国消費実態調査のどちらで見ても、長期的な傾向としてはおおむね緩やかに上昇しています。この背景には、高齢者の増加等が影響していると考えられるわけであります。つまり、高齢者の方々、六十五歳以上の方々が増えているわけでございまして、他方、ジニ係数の動向を見ますと、我が国の場合、当初の所得に比較して、税や社会保障による再分配後の所得の格差はおおむね横ばいで推移していると、このように考えております。
○前川清成君 一番のパネルをお願いしたいと思います。(資料提示)まず、これは総理も何度も耳にされたと思います。安倍内閣になって実質賃金が下がり続けています。実質賃金が下がり続けるということになれば、暮らしは厳しくなるばかりです。 二番目のパネルをお願いしたいと思います。格差が拡大していると。ジニ係数について総理から言及がございましたが、相対的貧困率が一六%を超えたと、このことについては、総理はどうお感じでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この相対的貧困率につきましては、これは委員も御承知のことだろうと思いますが、絶対的貧困率とは違うわけでございまして、絶対的貧困率は、言わば必要最低限の生活水準を維持するために必要な物資を購入できる所得水準に達していない人々がその国の全人口に占める割合でありますが、当然、これは先進諸国におきましては、これは低い。我が国も当然これは低いわけでありますが、相対的貧困率は、購買力や生活水準よりも国内の所得の分布や格差に注目する指標であるため、豊かな先進国でも高い割合が示されることになるわけでありまして、格差はそれが階層の固定につながらないよう政策的に対応すべき課題であると、こう考えております。しかし、それはすなわち貧困そのものと同義語ではないというのは、これは委員も御承知のとおりだろうと、こう思うところでございますが、こうした動き等々については、先ほども申し上げましたが、言わば高齢者が増えたことによって我が国は緩やかに上昇をしている。 いずれにいたしましても、格差が固定化しないということが大切であろうと思いますし、また我々、社会において容認できない水準にならないように注視をしていく必要があるんだろうと、また対応していく必要があるんだろうと思います。
○前川清成君 今の御答弁に対して、二点お尋ねしたいと思います。 総理は、この相対的貧困の上昇について否定的なお考えは持っておられないのでしょうか。それと、誠に恐縮ですが、相対的貧困と言われてもなかなかテレビを御覧の皆さん分かりにくいと思いますので、もう少し分かりやすく御説明いただけたら有り難いと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正しく分析をすることが必要でございますから、なぜこれは上昇しているかということにつきましては、言わば高齢者が増えているということに関して、例えば、これ、相対的貧困率については二〇一二年、つまり民主党政権のときまでしか数値が出ておりませんから安倍政権のときの数値というのは分からないんですが、例えば現在まで数値があるとしても、生産人口は三百三十五万人、これ減っているということは、それはつまり六十五歳以上になっていった団塊の世代が、団塊の世代が六十五歳を超えていく、つまり六十五歳以上の人口は他方増えているということになるのではないかと、こう思うわけでありますが、当然そうなりますと、言わば正規雇用が大体終わる、定年を迎えるわけでございまして、非正規になる、あるいは年金の生活になっていくことによって当然所得は減少していくということになっていくんだろうと、こう思うわけでございます。 そこで、先ほども申し上げたように、相対的貧困率は絶対的貧困率とは違うということを先ほど御説明をさせていただいたところでございまして、絶対的貧困率は、先ほども説明をさせていただいたところでありますが、これは生活水準を維持するために必要な物資を購入できる所得水準に達していない人々がその国の全人口に占める割合でありまして、当然これは豊かな国々、日本のような先進国の比率は低い、絶対的貧困率は低いわけでございますが、相対的貧困率は、これは先ほども説明をさせていただきましたが、購買力や生活水準よりも国内の所得の分布や格差に注目する指標であるわけであります。貧困率の算出の根拠となる所得の中央値の二分の一の水準ということに、それ以下になる割合を示しているものでありまして、それは、中央値はその国の所得の水準によってそれぞれ異なるものであろうと、このように考えております。
○前川清成君 所得の中央値の二分の一以下ということですけれども、今の日本においては、例えば四人家族ですとどれぐらいの暮らしぶりになるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど総理から答弁申し上げたように、等価可処分所得の中央値の半額に満たない方々の割合を示すというのが相対的貧困率でございます。 今、貧困線というのはどこにあるかといいますと、名目値で百二十二万円というのが国民生活基礎調査による貧困線になるわけでございますので、それ以下の方々についての指標が相対的貧困率ということで、傾向としては、先ほど総理から答弁申し上げたように、増加傾向にあるということでありますから、当然これはよく見ていかなきゃいけない指標の一つでありますけれども、現物給付が入っていないと。例えば保育料を軽減するとか、そういうこととか、介護でもそうですけれども、現物で行った場合のことについては入らないので、そちらばかりやっていれば、現金をやらないとこれが改善されないというようなこともありますから、総合的にいろんな指標を見ていくことが大事だということを先ほど総理が答弁したわけでございます。
○前川清成君 それでしたら、総理、四人家族でありますと、およそ五百万円弱、年収五百万円弱が相対的貧困という理解でよろしいんでしょうか、違うんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げた等価可処分所得というのは、ちょうど四百八十八万円割る四のルート、これが二百四十四万円で、その半分が貧困線ということで百二十二万円ということになりますので、この場合には四人ということで計算を今しているわけではございませんが、そのようなことで計算をしているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと皆さん、お静かにひとつ。前川先生の質疑を聞いてください。
○前川清成君 もう一度お聞きします。 お父さん、お母さん、子供二人、四人家族では、年収幾ら以下が相対的貧困ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、この四百八十八万円というのが四人のちょうど平均値ということで、その半分で二百四十四万、ルート四でなっているわけで、貧困線はさっき申し上げたとおり、そのまた半分ということで百二十二万円ということになっているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 前川清成君、質問して、もう一回。(発言する者あり)
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、四人で五百万というお話がありました。今私の手元にあるのは四人で四百八十八万円の場合というのがございまして、これを、四人ですから、家族が、ルート四で割ってこれが二百四十四万で、その半分が貧困線、これが百二十二万という貧困線だということを申し上げて、そこから下であれば当然この中に、貧困率の中にカウントされると、こういうことでございます。
○前川清成君 大臣、それでしたら、独り暮らしであろうと四人家族であろうと、年収百二十万以下が相対的貧困というお答えですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 計算式は、所得が家計であって、その中の四人、四人なら四人でルート四で割ったものがその等価可処分所得で、その半分が貧困線だということを申し上げているので、ですから、それは条件を与えていただいて、幾らの場合、家族が二人なら二人、それで割り算をするということでありますので、今の、どういう場合をおっしゃったのか、ちょっともう一回……(発言する者あり)だから、四人は先ほど申し上げたとおりでありまして、五百万とおっしゃったから、五百万とおっしゃったから、今私の手元にあるのは四百八十八万でルート四、つまり家族四人の場合のケースを割り戻せば二百四十四万が等価可処分所得で、その半分が貧困線であるということを百二十二万という線が出てきて、そこから下が貧困線の中に入ってくるということになるわけであります。
○前川清成君 この相対的貧困という言葉自体を正しく御理解にならずに格差や貧困について議論しているというのは、私、ちょっとびっくりぽんなんですけど、もちろん、四人家族で五百万というのが相対的貧困のラインではないですよ。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっとあれですか、今五百万というのは相対的貧困に入るかどうかということですか。
○前川清成君 ないですよと。
○委員長(岸宏一君) ないですよと。 じゃ、ちょっと質問を続けてください。前川清成君。
○前川清成君 そうしたら、もう一度聞きます。 一人世帯であったら幾ら、年収幾ら以下、四人家族だったら幾ら以下、六人家族だったら幾ら以下が相対的貧困ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、四人のときは二百四十四万で、一人の場合には百二十二万ということであります。
○前川清成君 相対的貧困といっても、こういう御答弁のありようでは、本当に人ごととして考えておられるような私は気がします。 パネルの二をお示ししたいと思います。相対的貧困とか言われても、総理も、あるいは厚生労働大臣もこのようなお答えですので、やっぱりテレビを御覧の皆さん方分かりにくいと思います。それで、赤い線を御覧いただきたいんですが、これは金融資産を全く持たないとお答えになった御家庭です。預貯金が一円もないという意味です。これが三割を超えてしまいました。金融資産を全く持たない、預貯金が一円もないということは、病気で働けなくなったら、あるいは失業したら直ちに生活が成り立たないと、子供の入学金などまとまったお金を出せないということです。こんな御家庭が三割を超えていると。 もう格差というよりは、私は貧困が広がっているのではないかと、こういうふうに考えるんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 質問通告はなかったんですが、お答えをさせていただきますが、御指摘の金融広報中央委員会が実施した調査によれば、二〇一五年の貯蓄がない世帯の割合は二〇一一年に比べて増加していることは事実であります。ただし、金融広報中央委員会の調査では、日常的な出し入れ、引き落としに用いられる部分、口座ですね、については貯蓄としてカウントされません。こうした貯蓄のみを持つ世帯については貯蓄なし世帯として扱われているわけであります。つまり、日常的な出し入れ、引き落とし用に用いられる口座、これは多くの方々が持っておられるわけでありますが、これはカウントされないわけでございます。 今、言わば定期預金が非常に金利が下がっている中においては、大体こちらを主流とされる方が多いという意見もあるわけでありますが、日常的な口座も貯蓄としてカウントする、これは、総務省に家計調査がこれはあります。こちらも……(発言する者あり)済みません、ちょっと静かにしていただけますか。日常的な口座も貯蓄としてカウントする総務省家計調査によると、貯蓄がない世帯の割合は二〇一二年から二〇一四年にかけて三・八%から三・五%に低下をしているということでございます。
○前川清成君 総理、今の私たちの社会で日常的な口座、つまりは銀行の普通預金がなければ携帯電話の引き落としもできませんし、電気代もガス代も払えません。そのことを御認識いただいた上で、いや、みんな預貯金を持っているんだと、そういうふうに胸を張っておられるんですか。それだと私はちょっと認識が違うと思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、胸を張ったわけではなくて、事実を、こういう分析を、やはり正確に分析をしなければいけませんから、様々な角度で見るべきだということを申し上げたわけでありまして、言わば非常に低金利の中でどういう動きをしているかということも含めて申し上げているところでございます。
○前川清成君 三番目のパネルを御覧いただきたいと思います。これ、格差が拡大して貧困が広がっている中で、子育てに、そして教育にお金が掛かるということです。大学の学費を例に挙げさせていただきますと、パネルの一番下の線、紫の線ですが、この四十年間で消費者物価は二倍になっておりません。しかし、国立大学の学費は十倍になっております。 なぜ国立大学の学費がこれほど高騰したんでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 昭和四十年代や五十年代などにおける大学の授業料は現在と比べて廉価であり、その後、社会経済情勢の変化等に応じて上昇していることは、これは事実でありますが、国立大学の授業料については、高等教育の機会提供という役割を踏まえつつ、私立大学の授業料の水準や大学教育を受ける者と受けない者との公平の観点などの様々な社会経済情勢などを総合的に勘案して設定をしております。
○前川清成君 国立大学の現在の授業料が八十一万七千円です。今、働く方の四割が非正規雇用です。非正規雇用の方の平均年収は百七十一万円です。百七十一万円の親の収入で八十一万七千八百円の学費、負担することができるでしょうか、文科大臣。
○国務大臣(馳浩君) 現実においては大変厳しい状況にあるというふうに認識を持っております。
○前川清成君 文科大臣、それでどうされるんですか。
○国務大臣(馳浩君) まず、国立大学の授業料についてですが、平成十七年度の標準額の改定以降、最近の十年間は引上げを行っておりません。平成二十八年度予算案においても、授業料標準額について対前年度同額の五十三万五千八百円といたしまして、引上げを行っておりません。 また、私立大学の授業料については、設置者である学校法人により個別に定められているところでありますが、教育研究の充実に係る支出等を賄うため、必要な授業料を設定していると考えております。 そこで、文科省としては、基本的には学生に対してできるだけ教育費負担を掛けないようにしていく必要があると考えており、大学の授業料については、国立、私立大学において家計の状況等に応じた授業料減免を促すための予算上の措置を年々充実しております。 今後とも、経済的理由により学生等が進学を断念することがないように、教育費負担の軽減を努めてまいりたいと思います。
○前川清成君 パネルの四番を御覧いただきたいと思います。文科大臣るるおっしゃいましたけれども、結局、我が国の政治が教育や子育てに冷たいからではないのかと。これは、先進国の中で公的支出、GDP比で日本が最低、先進国の中で最低という数字であります。 五番のパネルをお見せしたいと思います。先ほど文科大臣、この何年間か国立大学の授業料を上げていないんだというふうに胸をお張りになりましたけれども、この棒グラフを御覧いただいたらお分かりのとおり、親の賃金は下がり続けています。かつ、これに反比例して、奨学金を受け取る子供たちが増え続けています。 今、大学生の二人に一人が奨学金を受け取っています。奨学金を借りたならば、卒業後は原則金利も付けて返さなければなりません。しかし、先ほど申し上げたとおり、非正規が四割、平均年収が百七十一万円。正社員になれなくても、この奨学金返していくことができるんでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) まず、授業料については減免制度があるということは御承知だと思います。この奨学金についても、年々事業を拡充してきていることは御理解いただけていると思います。有利子から無利子へ、また返還の猶予制度等もございますし、もちろん限られた財源の中ではありますけれども、できる限り負担を掛けないように、また返済の負担についても配慮をしながら取り組んできているということは事実であります。
○前川清成君 大臣の答弁の中で出てまいりました。したがいまして、通告はしておりませんので触れずにいこうかなと思ったんですが、二度おっしゃいましたので、あえてお聞きしたいと思います。 その授業料の減免制度、どのような要件で受けることができるのか、どの程度の割合で学生たちがこれを受け取っているのか、その制度を利用しているのか、お教えください。
○国務大臣(馳浩君) ちょっと具体的なことなので、ちょっと資料を見ながらお答えさせていただきますが、平成まず二十七年度予算で、国立大学は三百七億円、これは減免対象人数が五万七千人ほどでありました。これを平成二十八年度予算案においては三百二十億円、およそ十二億円増としておりまして、減免対象の人数は約五万九千人といたしております。また、私立大学については、平成二十七年度予算では八十五億円であります。これは対象人数が約四万二千人であります。これを平成二十八年度の予算案におきましては八十六億円、約一億円増ということで、対象人数は約四万五千人、約三千人増という形で対応いたしております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 大臣、どういう場合に減免になるかという。 馳文部科学大臣。
○国務大臣(馳浩君) 失礼いたしました。資料に基づいて正確に答えさせていただきます。 実は、世帯数を一人世帯から七人世帯までまず分類をいたしております。それから、学部別あるいは大学院修士課程、専門職学位課程といった学部の別、また大学院の別等によっても細かくまず分類をしておりまして、例えば一人世帯であれば百六十七万円以下、二人世帯であれば二百六十六万円以下、三人世帯であれば三百六万円以下、四人世帯であれば三百三十四万円以下、五人世帯であれば三百六十万円以下、六人世帯であれば三百七十八万円以下、七人世帯であれば三百九十五万円以下、これは学部段階でありますので、結構こういうふうに細かい分類でありますが、分けて要件を定めております。
○前川清成君 先ほどもお尋ねしたんですが、どれぐらいの割合の学生が利用しているのかについてお答えいただいておりません。今およそ十一万人ですよね、国立大学と私立大学と合わせて。ということは、私分かりませんが、大学生って全部でどれぐらいおるんですか。十一万人というのが相当な割合なんですか、ごく一部なんですか。
○国務大臣(馳浩君) 失礼しました、ちょっと通告がなかったものですから。 大体、大学に在籍している学生は二百六十万人前後でありますので、そのうちの十数万人というふうにすれば、割合はそんなに多くはないというふうには言えると思います。
○前川清成君 通告がなければとおっしゃるけれども、これは大臣の御答弁の中から出てきたので、それに応じて私はお尋ねしただけですので。 それと、今二人に一人の子供たちが奨学金を受け取っています。しかし、先ほど申し上げたように、四割が非正規雇用で、非正規雇用の平均年収が百七十一万円。その結果、六番のパネルを、多くの若い皆さん方が返済が厳しいというふうにおっしゃっています。その結果、結婚をためらったり、出産や子育てをためらっています。 結果として、日本の最も根源的な問題、つまり少子高齢化を加速してしまうのではないかと私は考えますが、総理、そのような御認識はありませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、大切なことは、今これは奨学金との関わりで質問されているわけですね。奨学金につきましては、これは別にどの政権、どの政権ということではなくて、それぞれの政権において、こうした状況に対応するために充実に努めてきたところでございます。我々も、先ほど馳大臣からお答えをさせていただきましたように、こうした形で進めております。 また、例えば、養護施設に入っているお子さんたちについては、施設から出られる場合、大学に進学される場合は、二十七年の補正予算におきまして、これは五年間勤めていただければ返していただかなくてもいい形、事実上ですね、給付型のものをスタートしたわけでありまして、これは五万円でございますが、住宅に対する補助も出ますから、別途、五万円に更に、高いところでは五万円出ますので十万円以上出るところもございます。 そうしたものを、これは我々の政権からスタートしたわけでございますが、そういうまず最も必要としておられる方々のところから始めていくということでありまして、それぞれが努力をしているんですから、それは、全くあなたたちが逆の方向に行っているかのごとくの質問は、私はそれはおかしいのではないかと、こう思うわけでありまして、まだまだそれでも努力ももっとする必要はあると思いますよ、これからも更に努力をしていきたいと、こう考えておるところでございます。
○前川清成君 総理、是非この御努力を続けていただきたいと思います。 それで、結局、奨学金というのは借金ですよね。だから、返していかなければいけないわけですが、先ほど見ていただいたとおり、大学の学費が高いのではないか、高過ぎるのではないか。 総理、覚えておられないと思いますけれども、第一次安倍政権当時、二〇〇六年十一月ですが、私、参議院の本会議で質問に立たせていただいて、親の財布の重さで子供たちの未来に差があってはならないというふうに申し上げました。民主党政権でその初めの一歩、高校授業料無償化が実現しました。 すぐにとは申しません、全部ただにとは言いませんが、せめてこの大学の学費が半分になる、そういう御努力、御検討をお願いできませんでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 大学の授業料については、各大学の経営の状況もありますし、また国立大学においても先ほど申し上げたような状況によって設定をされているという状況でありますから、このことを踏まえて今後とも授業料の標準額を定めなければなりませんし、同時に、私学においては各法人において定められるものと、こういうふうに承知をしております。
○前川清成君 仮に私学であっても、それは私学助成をどれだけ出すのかと、もちろん国立も含めて、結局は税金の使い方の問題だと思うんです。 総理、せめて御検討いただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもも、奨学金につきましては無利子奨学金を増やしていく、あるいはまた、大学の授業料減免を、これを増やしていくという政策を進めているわけであります。安倍政権におきましてもこの三年間で進めているということにつきましてはお話をさせていただいたと。 更にこれは努力をしていきたいということでありますが、現在、我々はそうした政策を進めてきた結果、年収三百万円以下の世帯の学生については、これは学力の、先ほども少し説明をさせていただきましたが、学力の基準を満たせば無利子奨学金は全員に貸与でありますし、国立大学ではほぼ全員が授業料減免の対象となっているということも事実でございます。 これは半額にせよということでございますが、我々はまずそうしたことを、できることからしっかりとやっていきたい。当然、そうしたものには財源の確保も必要でございます。ということも含めまして、しっかりと考えていきたいと思います。
○前川清成君 河野大臣、通告しておりませんが、恐縮なんですが、今財源というお話がありました。無駄遣いをどんどんカットしていただいて、その財源、何とか捻出できませんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 予算の中に無駄があるということは許されることではございませんので、そこは行革担当大臣としてしっかり見てまいりたいと思います。
○前川清成君 このように、学費が高騰している、多くの学生たちが奨学金の返済に困っている、苦労しているという中で、安倍政権において、教育資金に充てる贈与であったら贈与税が免除されるという仕組みができ上がりました。 これはいつ始まったどのような仕組みで、どのような方が対象なのか、御説明をお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 委員の御指摘は、教育資金の一括贈与に係る非課税措置、この話だと存じますが、これは、高齢者層からいわゆる消費が、消費意欲が高いというか、消費のあれが極めて高い若年層への資産の早期移転というものを促して、需要を安定的に拡大させるということを通じて経済の活性化につなげていく効果を期待しているものでして、デフレ脱却、経済再生等々を早期に実現するために必要な制度と考えております。 ただ、この反面、気を付けておきませんと、資産というものが子や孫といった家族内のみにおいて非課税で承継されるということになりますと格差の固定化につながりかねない面があることは、これは十分に認識をいたしておりますので、資産の再配分、再配分じゃない、再分配機能が大きく損なわれるということがないように、これは時限的なものにとどめております。適用期限として平成三十一年三月末を迎える際に、その適用状況等々影響を見極めながら必要な見直しは検討させていただきたいと考えております。
○前川清成君 大臣、いつ始まった仕組みで、金額はどれぐらいで、どのような子供たちが利用することができるんでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十五年度にスタートさせていただいたと存じますが、子や孫ごとに千五百万円を非課税とさせていただくという前提にさせていただいておりまして、孫らが三十歳に達する日に口座等は終了ということにさせていただいた、基本的にはそういう制度であります。
○前川清成君 木曜日に税制に関して総理や大臣と議論させていただきました。その際に、私は、貧乏人のひがみかもしれませんが、安倍政権の税制が金持ち目線ではないかというふうに申し上げました。 この教育資金贈与信託の仕組み、今、麻生大臣から説明がありましたけれども、安倍内閣がスタートして最初の税制改正で実現をしました。おじいちゃん、おばあちゃんが、孫の教育資金のためということであれば、孫一人当たり千五百万円まで贈与税がただ、孫はそれを使って三十歳まで勉強を続けることができるという仕組みです。孫が四人いたら、おじいちゃん、おばあちゃんは六千万円まで無税で贈与できます。したがいまして、これ、信託銀行は盛んに相続税対策というふうに宣伝をしています。 しかし、私で調べさせてもらいましたところ、去年の九月時点でこの贈与信託を利用している件数、契約件数は十四万一千六百五十五件です。三十歳未満の人口が三千四百九十六万人です。全てが勉強を続けているわけではありませんが、率にすると〇・四一%、二十歳未満の子供の人口が二千二百十六万人です。この十四万一千六百五十五件、割合にすると〇・六四%です。つまり、おじいちゃん、おばあちゃんから援助を受けることができるのは、僅か二百人に一人の恵まれた子供たちだけなんです。 教育にお金が掛かる一方で、格差が拡大していく一方で、ごく一部の子供たちだけが恩恵を受ける、これでは私は更に教育格差が拡大してしまう、格差が固定してしまうというふうに思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは考え方の問題でもあろうと思います。 この政策を我々導入をいたしましたのは、これは需要の安定的拡大を図るという観点から高齢者層から若年層への資産の早期移転を促す、これは様々な政策を使ってそれを行っていこうという中の一つの一環でありまして、それが例えば教育の分野においてはこういうことがあるなということ、その観点からつくったわけでございます。 他方、もちろん、格差が固定しない、あるいは許容し得ない格差が生じない社会を構築していくことも重要な課題であり、教育の分野においてもそうなんだろうと、これは委員の御指摘のとおりだろうと思います。このため、再分配機能の回復を図る観点から、相続税については基礎控除の引下げ等の改正を行い、昨年一月から実施をされているところでございます。
○前川清成君 是非格差が固定しないように、配分だけではなく税制も含めて、これも党派を超えて私は議論し努力していかなければならないと思っています。 それで、時間の都合もありますので次のテーマに移りたいんですが、政治と金の問題、甘利大臣の問題もこの衆参の予算委員会で再三議論されました。そして、甘利大臣、辞任会見の際も、あるいは国会の答弁でもしっかり調査して説明するというふうにお約束になっていますが、辞任会見以降いまだ何ら説明もありません。 この予算委員会が終わってしまうと結局うやむやになってしまうのではないか、甘利大臣が説明する機会さえなくなってしまうのではないかと、こういうふうに思うんですが、この点、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治資金の在り方については、内閣、与党、野党にかかわらず、一人一人の政治家が国民の信頼が得られるよう、自ら襟を正し、説明責任を果たすべきものであると考えています。 甘利前大臣においても、さきの記者会見の中で引き続き調査を進め公表すると語っておりまして、今後ともしっかりと説明責任を果たしていかれるものと考えております。
○前川清成君 総理、私がお尋ねしたのは、この予算委員会が終わってしまうと、もう甘利大臣、説明ではなくて、もしかすると、甘利大臣、弁明したい、そういうお気持ちをお持ちかもしれません、その機会自体なくなってしまうのではないでしょうかということをお尋ねしているんです。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員会の運営におきましては委員会で御決定されるものと、このように考えております。
○前川清成君 私、地元の奈良で、ある自民党の支持者の方から、六十歳ぐらいの男性の方でしたけれども、金があるから、いや、力があるから金を持ってくるんだ、そんなん当たり前やとみんな思っていると、だから甘利さんが辞任しても内閣支持率は下がらなかったんだと、こういうふうに言われてしまいました。それだったら、私は別にかい性なしでも構わないと思っています。 私は、国会議員になって十二年になりますが、企業からも、あるいは労働組合からも一円も政治献金をいただかずにやってくることができました。政治資金パーティーも一度もやっていません。国民の皆さん方が、政治家が裏で汚いことをやっていると、こういうふうな政治不信をお持ちになったら、財政の健全化も社会保障の改革も進まないと思います。 そこで、自民党も企業から献金をもらわない、民進党も労働組合含めて政治献金をもらわない、政治資金規正法を改正して政治資金パーティーを禁止する、企業・団体献金を禁止する、是非この甘利大臣の事件を契機に御決断をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治のコストをどのようにこれは賄っていくかということは、これは重要な問題であり、これは各党各会派で十分に話が行われるべきものと、こう考えるわけでございますが、自由民主党の考え方としては、基本的にお金で政治を曲げてはいけない、政策を曲げてはいけないと。これは、個人であれ企業であれ団体であれ、これは同じことであろうと我々は考えているわけでございまして、企業であるからいけないというふうには考えていないわけでありまして、我々は、企業、団体、もちろん個人の献金も浄財として受け取っているところでございます。 また、おおさか維新の会は、企業・団体献金はいけないという考え方の下にそれは一切受け取っていないというふうに承知をしているわけでありますが、御党におきましては、前川委員はそうかもしれませんが、御党としては、現状では企業・団体献金も受けておられるというふうに承知をしているわけでございます。 我が党としては、こういう考え方の下に浄財をいただき、そしてその中におきまして、そのお金によって政治、政策が曲げられてはならない、この原則の下に襟を正していきたいと、こう考えているところでございます。
○前川清成君 私がこの世界に来る前のことですけれども、政治のコストに関しては議論されて、一九九四年に政党助成金という制度がスタートしたと。その際に、与野党間で五年以内に企業・団体献金を禁止しましょうねというふうな約束があったというふうに聞いております。総理はその当時は国会にいらっしゃったのかどうか分かりませんが、その一九九四年当時の与野党の合意というのを私はもう一度振り返らなければならないと思っています。 これも総理の答弁の中から出てきましたので、通告しておりませんが、今の点についてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はもう当選をしておりましたが、当時まだ当選一回、初々しい時代でございましたが。 政治改革の議論の中で、政党助成制度は、政策本位、政党本位の政治を目指す理念の下、企業・団体献金を政党等に限定することに併せて提案されたものでありまして、その際、個々の政治家の資金管理団体に対する企業・団体献金については五年後に廃止するものとされ、そのとおりこれは五年後に廃止をされたわけであります。 他方で、政党等に対する企業・団体献金の在り方については各党間で合意に至らなかったものと承知をしておりますが、いずれにせよ、政治に関わる費用の在り方については、民主主義の費用をどのように国民の皆様に負担をしていただくという観点から、各党各会派において御議論をいただきたいと思います。
○前川清成君 今の質問は、総理、全く通告もさせていただいていないんですが、このように明快にすらすらと御答弁いただきました。通告していないじゃないかという御批判は程々にしていただけたらと思います。 その上で、大臣には裁量権もあります、職務権限もあります。それなのに、先日、野田さんの質問でありましたけれども、安倍内閣では、二〇一三年、二〇一四年の二年間に大臣の皆さん方らが、副大臣も含むんだと思いますが、合計三百六十回政治資金パーティーを開催した。こうなると、当然、関係する業界団体もパーティー券を購入することになると思います。これは、国民の皆様方から見ると癒着にならないのか。せめて大臣在任中は政治資金パーティーをやらない、企業・団体献金を受け取らない、大臣、副大臣、政務官規範を改正してはどうかと考えますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今言われた政治資金パーティー等でありますが、この大臣規範の中において、大臣、副大臣、政務官がパーティーを開催をしているものと承知をしているわけでございます。 いずれにいたしましても、政治資金規正法にのっとって正しく政治資金を処理をしていく、そしてまた、お金でもって政策や政治をゆがめてはならないと、このように考えております。
○前川清成君 総理、私は、金で政治がゆがめられてはならない、当たり前だと思います。さらに加えて、国民の皆さん方が、政治家が裏で汚いことをやっていると、そういう疑念を爪から先も持たれてはならないと。だから、百歩譲って、百歩譲って、せめて大臣在任中は政治資金パーティーをやらない、企業・団体献金を受け取らない、このことを御決断いただけないかと、こういうふうに申し上げているんですが、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大規模な政治資金パーティーの自粛、そして企業・団体献金の政党等に対するものへの限定など、長い期間を掛けて様々な取組がなされてきたところでありまして、安倍政権としても、これらのルールにのっとって政治資金を適正に取り扱っていくことは当然のことであろうと、このように認識をしているところでございますが、先ほど申し上げましたように、これは、企業であろうと団体であろうと個人であろうとこれは同じでございまして、言わば我々は個人献金だから良くて団体献金なら駄目だというふうには考えていないわけでありまして、要はそのことによって政治や政策がねじ曲げられてはならないと、こう考えているところでございます。
○前川清成君 残念であります。 その上で、総理、時間もありますので、今日、安保法が施行されました。昨年、まさに国論を二分する中で、最後はあのような形で採決となりました。総理は成立後、記者会見をされて、今後も粘り強く丁寧に説明するというふうにお述べになったんですが、これまでどのような説明をしていただいたでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 成立後も国会において議論する機会もございました。そしてまた、首相官邸ホームページを通じて法制の必要性や趣旨、目的、具体的内容について御説明も行っているところでございますし、また、党におきましてパンフレット等を作りまして、各議員の集会あるいは講演会等を通じて説明を行っているところでございます。また、私自身も、記者会見や講演、マスコミの取材の機会などを捉えて説明に努めてきたところでございます。
○前川清成君 私たちも、総理と同様に、国を守ること、国民の命や財産を守ることは政治に課せられた最も大事な仕事だと確信しています。しかし、その考え方に立ったとしても、日本を守るために集団的自衛権は必要ないというふうに考えています。考え方が異なったとしても、お互い事実を国民の皆さん方に説明をする、ミスリード、うその説明はしてはならないというふうに思っています。 総理、この点はいかがでしょうか。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、説明等には正確を期していきたいと考えております。
○前川清成君 今、品のないやじもありましたけれども、その点で、実は三月二十二日の読売新聞の朝刊に……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。静粛に。
○前川清成君 今席を外しておられます、戻られてからお尋ねしようと思っていたのですが、やじがありましたのでこの時点でお聞きしたいと思うんですが、菅官房長官は、国民的にも議論してほしいのは民主党や共産党などの野党五党が安保法制の廃止で結集することだ、現実にこれだけ北朝鮮が核実験や弾道ミサイルを発射していると、安保法制がなくては政府として国民の命、平和な暮らしに責任が持てない、こういうふうに言っておられます。 去年の七月にもこの点で総理と議論させていただきましたけれども、北朝鮮のミサイルあるいは中国の海洋進出、これと集団的自衛権、関係がないということでよろしいですよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮のミサイル発射に対する対応としては、まさに我々は助け合うことのできる、日本を守るためには助け合うことのできる同盟となったわけでありまして、それは間違いなくきずなを強めるわけでございます。先般の弾道ミサイル発射の際にも、従来よりも増して日米は情報の共有体制を構築していく上における対応についてもはるかに協力は進んだわけでありまして、その点は、ハリス太平洋軍の司令官はそう述べているわけでございますし……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々も実際この対応に当たってそれを実感をしているところでございます。 これはまさに、もちろん法制は今日からスタートするわけでありますが、しかし、これはまさにこの平和安全法制の制定とガイドラインの改定をこれ併せ、まさに日本を守るためということについては、助け合うことのできる同盟は、まさに同盟のきずなを強化したということの証左ではないかと、こう思っているところでございます。
○前川清成君 総理、安保法は今日施行されましたので、先日のミサイル発射と日米の情報共有が進んだと、これは関係のない話ですよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、言わば防衛のこれ本質については若干御理解をいただいていないのではないかと思いますが、まさに法制は今日からスタートします。しかし、同盟は、現場で仕事をする米軍、自衛隊、これはお互いの信頼関係が大切であって、ここにお互いに信頼できるという姿勢ができたということは、当然日本に対して、これはアメリカ側の気持ちになって考えてみればこれ簡単なことであろうと思いますが、いざというときにはお互いに助け合うことができるようになった同盟においては、今までよりも相手に情報を提供していこう、そういう中においては前広にこれは情報を提供しながら協力体制を構築をしていこうということになるわけでありまして、私は、ファクトを述べているわけでございます。
○前川清成君 八番のパネルを御覧いただきたいと思います。これは、去年の七月もこのパネルを使って総理にお尋ねをさせていただきました。上が強行採決された安保法、改正後の、今日施行された安保法に基づく自衛隊法の改正後の姿です。下がそれまでの自衛隊法です。 その際もお尋ねをしましたが、もしも北朝鮮が日本に対してミサイルを発射したならば、改正前の自衛隊法七十六条一項に言うところの我が国に対する外部からの武力攻撃に該当する、したがって、この条文に基づいて自衛隊に総理が出動を命じることができると、こういうことで間違いはないと思いますし、七月には総理もそのようにお答えいただきましたけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法制上は、今委員が言われたとおりでございます。
○前川清成君 そうであれば、北朝鮮がミサイルを撃ったから、北朝鮮が核実験をやったから集団的自衛権が必要だというのは論理が飛躍していると思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、直ちにそこで私が、例えば存立危機事態、まだ法が成立をしていないわけでありますから、この存立危機事態ということについてそう認定して総理大臣としてこの集団的自衛権の行使について判断をするということには、それはそう簡単にはもちろんならないわけでありますが、しかし、今申し上げましたように、同盟の質が、まさにお互いに、日本を守るためであれば、日本を守るという三要件に当てはまればこれはお互いに助け合うことができるという同盟にこれは変わったわけでありまして、そして同時に、これはガイドラインを改定した中にあっては、実務の面において、これ、はるかに、はるかに、先ほど申し上げましたように、情報の提供が進み、実際にこれ現場でそれは起こっているわけでありまして、私はこれ決してうそをついているわけではないわけでありまして、実際にハリス司令官もそう述べているわけでありまして、これはアメリカの側に立てば当然のことであって、まさにお互いに助け合うことのできる同盟はそのきずなを強くした証左ではないかと、こう考えているところでございます。
○前川清成君 総理、日本とアメリカは相互に防衛し合う関係になるわけですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、防衛し合うということではなくて、三要件の中で当てはまれば、当てはまれば我々はまさに集団的自衛権の行使をする。それは例えば、先ほど、昨日も申し上げたんですが、北朝鮮からのミサイル発射に対して対応している米国のイージス艦を、我々は、この三要件に当てはまって、法的要件が当てはまればそれを守ることができるようになるわけでありまして、今まではそれができなかったわけでありまして、そこにやはり米国側は、米国側としては、そうであったとしても我々を守ることができないのかということであれば、それよりも、それが可能となるということについては、これは大きく同盟のきずなは強くなっていくわけであります。 もちろん、日米安保上、五条で米国が我が国に対する防衛義務、そして六条では我々が基地を提供しています。これも大変なことでありますから、そこで双務性はあると、こう認識をしておりますが、それプラス、それプラスですね、それに更に加えて、やはり今回の法改正によって、当然これは誰が考えてもきずなが強くなるわけであります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、ちょっと、今、私の質問に前川さん、なかなか聞こえないというしぐさをしておられます。これ、皆さんのやじで聞こえないんですから静かにしていただきたいと思いますが、まさにこの意味において、我々のこの法の整備によって、菅官房長官が答えているように、まさに同盟のきずなは強化されたと、こういうことでございます。
○前川清成君 今の総理のお答えは、日本とアメリカが相互に守り合う関係には立たないけれども、日本とアメリカ軍とが相互に助け合う、守り合う関係に立ったと、こういうことなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そんなことは述べていないわけでありまして、言わば日本と米国との関係においては、言わば三要件に当てはまれば我々は米国の艦船をこの度の法改正によって守ることができるようになった。しかし、それは、日本を守るためであればお互いに助け合うことができる同盟となったということでありまして、米国側はそのように認識をしているわけでありますから、当然きずなは強化をされた、ハリス司令官はそのように述べていて、事実、先般のミサイル発射に対して、弾道ミサイル発射に対して、はるかに以前よりも情報の共有、対応に対する協力は進んだのは事実でありまして、これを廃止すれば大きく日米の同盟のきずなは毀損されると、このように思います。
○前川清成君 私は、この安保法、司令官がああ言ったこう言ったとか、個人的な問題ではなくて国家間の問題だと思いますし、それと、気分の問題ではなくて、やはり法律にどのように定めてあるか、法律の要件の問題だろうと思います。 その上で総理、お尋ねしたいのは、今年の年頭、憲法改正についてであります。憲法改正を争点にするというふうに総理おっしゃいますが、九番のパネルを御覧いただきたいと思います。総理はこれまで、特定秘密保護法のときも集団的自衛権のときも選挙の公約には書かれていなかったんです。しかし、選挙後は信任を受けたということで突っ込んでおられます。 今回、新聞報道によると、参議院選挙のマニフェスト、自民党のマニフェスト、公約はアベノミクスと一億総活躍だというふうに書かれています。選挙のときに堂々と公約に憲法改正を掲げて訴えられるんでしょうか。
○委員長(岸宏一君) 時間が来ておりますから、簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。 今までも公約でお示しをしておりますが、これからも公約に掲げて、国民に分かりやすい主張をしていきたいと、こう考えております。
○前川清成君 時間がなくなりましたので、これで終わりたいと思いますが、最後に総理に申し上げたいのが、ベルギーで痛ましいテロが起こりました。なぜテロが起こったのか。テロを断じて許してはならない、私も総理も同じ気持ちです。しかし、頑張っても越えられない格差、頑張ってもどうしようもない貧困、それが私はテロに追い立てたんだと思います。格差をなくすために御努力をお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で前川清成君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、藤川政人君の質疑を行います。藤川政人君。
○藤川政人君 自由民主党、藤川政人でございます。 もう時間も押しておりますので、早速質問に入りたいと思います。 リーマン・ショック後の経済不況にあえいだ日本経済は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を誘発する成長戦略を柱とするアベノミクスにより有効求人倍率が二十四年ぶりの高水準となるなど、雇用や所得環境が改善いたしました。国と地方の税収におきましても、国税が約三兆円、地方税が約一・二兆円の増収を見込むことができております。原油安や、そして中国を始めとする新興国の不安もありますが、今回新たにGDP六百兆円の希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の実現のため、一億総活躍社会の実現とともに、デフレ脱却、経済再生に向けて取組を加速させ、景気回復を確実なものにするための更なる前進を図っていることと思います。 このような経済の状況下で平成二十八年度予算案をどのように総括しておみえになるのか、総理から伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在御審議をいただいている平成二十八年度予算は、一億総活躍社会の実現に向けて、アベノミクスによる成果も活用しつつ、成果というのは、これはまさにアベノミクスによって税収が増えておりますから、そうしたものを活用しつつ、介護や保育の受皿整備や人材確保を進める一方で、強い経済の実現に向けて生産性革命や地方創生の深化、成長力の強化に資するインフラ整備に取り組むものであります。また、社会保障を始めとした歳出改革に取り組んだ結果、政権交代前と比較して新規国債発行額を十兆円減額するなど、経済再生と財政健全化を両立した予算となっているところであります。 本予算を速やかに実行に移していくことこそが最大の景気対策であろうと考えております。
○藤川政人君 今年の春闘では、企業収益が過去最高である中、三年連続で多くの企業でベースアップが実現しております。そしてまた同時に、非正規で働く方の賃上げの幅の拡大や同一企業グループ内での賃上げ幅の格差是正など、経済の底上げにつながる新たな工夫として評価できるものもあると思います。 三月十三日に、安倍総理は自民党総裁として、自民党大会において経団連榊原会長に、二度あることは三度ある、過去二年の大幅な賃上げの流れを是非止めないでいただきたい、そういう強い要請を自らされたわけでありますが、今年の春闘による賃上げの所感、いろんなところで総理はお聞きになられておると思いますが、改めて所感を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、これは欲を言えば切りがないわけでありますが、しかし三年連続でベアが実現した、しかも二%以上三年連続高水準です。というのは、これは十五年ぶり、今世紀に入ってからは初めてと言ってもいいんだろうと思いますが、三年連続で二%以上ベアを実現することができたと思いますし、そしてまたこの中身についても、我々としては非正規で働く方々の待遇も改善をしなければならないという方向の中において、それに沿う対応もしていただいたと思います。 例えば、KDDIにおいては、正規で働く方々を上回る賃上げを非正規の方々に対して実現をしております。そしてまた、全日空においては、一部グループ会社で働く方々について中核企業で働く方々を上回る賃上げを実施をして、同一企業グループ内での賃金格差を是正をしたということがあります。また、介護で休職している方に、雇用保険からの給付期間が終わった後も更に九か月間同水準の給付を実施する、これは日立製作所でありますが、我々が進めている方向について、官民対話等の成果もあって、その方向において今回の春闘で対応していただいているところもあるわけであります。 また、先日の経済財政諮問会議において、政府から下請等中小企業の取引条件の改善についてお願いをしたところ、榊原会長からは取引条件の改善等に取り組んでいく旨の回答がありました。 現在、産業界に対して大規模な実態調査を行っているところでありまして、今後更に大企業に対して直接ヒアリングを行い、現状を詳細に把握をし、必要な対策を講じていく考えであります。
○藤川政人君 GDPの六割が個人消費であり、個人消費をやはり喚起するためには賃上げが一番だと、そのためには内部留保を少なくして企業で働く方々の給料を常々上げてほしいと、これを麻生大臣はいつもおっしゃってみえますし、我々にとっては、与党、政府の賃上げ隊長のような役割を担っておられますけれど、財務大臣からもこの件についての所感を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおり、賃金が上昇することによっていわゆる給与が増えて、その分だけ可処分所得が増える、それが消費につながるというのが消費に対してのいわゆる喚起するということだと常々考えておりますけれども、企業収益が好調に推移している割に、労働分配率という言葉を使わせていただければ、労働分配率は下がっておる。企業収益で内部留保が、一二年に比べまして一四年度までで見ますと、内部留保がかれこれ四十九兆五千億で、まあ五十兆、賃金はほとんど伸びていません。 設備投資が約五兆円ぐらいですから、そういたしますと、やっぱり、預金は大幅に増えておりますし、いろんな意味で、私どもとしては、この内部留保の中でいろんな形でベースアップが上がっているとはいえ、現実問題としては、一二年から一三年のときにはこれは従業員の給与は逆にあのときは下がっていますから、そういったことを足し合わせてやっと今この二年で上がってきたということだと思いますので、私どもとしてはこの流れというものはいい流れだと思っておりますので、引き続きこの流れが継続されていくことを我々は大いに期待をいたしております。
○藤川政人君 有効求人数が平成二十四年、百九十万人台であったものが現在二百四十万人台であります。安倍内閣が再び誕生し、五十万人の有効求人数、これは実質の人の数が増えているということであります。 しかし、我が国は平成二十年をピークに人口減少局面をこれは迎えております。いわゆる少子高齢化というところが非常に大きな課題となっているところであり、五十万人という、第二次安倍内閣スタートしてから有効求人数が増えている。ただ、その中で問題なのは担い手の確保。働き手がどんどん少なくなるということが想定される中で、これをしっかり長期的、短期的な視点両方持って解決をしていかなくちゃいけないというのは我々の日本の大きな課題であると思います。 そのためには、若手、そして女性、そして高齢者、あらゆるところでの総合的なベストのミックスをしなければ対応できない、そういう中でありますが、一つ先ほども奨学金の話が出ておりましたが、若者に対する奨学制度について少し考えを伺いたいと思いますが、今OECD参加国の中の給付型奨学金の制度がないのは日本とアイスランドのみであるということを一部の野党の皆さんから言われておりますが、実は日本にも事実上の給付型奨学金が存在するわけであり、例えば無利子奨学金について無期限返済猶予があって、また一部ではありますが、二十七年度補正予算で給付型奨学金が措置されております。 こうした事実を無視して日本には給付型奨学金がないと言われておりますが、政府として、こうした制度をしっかり周知を図って、しっかりと利用促進、促していくことが必要かと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、高等教育の負担の在り方というものにつきましては、これは各国とも様々な考え方というものがあるんだと、そう思っております。 例えば、国民みんなでたくさん税金を負担し、奨学資金、例えば給付型奨学資金を支給すべきという考え方もありましょうし、一方で、大学を卒業すると一般的には生涯賃金は高まりますので、利用者に一定の負担を求めるべきだと。その奨学資金、無償の奨学資金は高卒で働いている方が納めている税金でそれを賄っている部分もありますから、そういった意味で公平の点ということを考えなければならぬと思っております。 今、諸外国と比較ということでありますけれども、日本の税金の負担率というものは、これは諸外国の中で、OECDの中で比べれば最低レベルであるということは、家計の可処分所得の中の割合が最高レベルであるということになりますが、大学、短大、専修学校等々、高等教育を修了している人、いわゆる入学しただけで卒業していないんじゃなくて、卒業、進学できただけではなくて最後まで修めるということができた割合というものは既に日本は世界のトップレベルであるということなど、いろいろ考える問題があろうとは思っていますが、いずれにしても、諸外国との相違点を抜きにして日本の給付型奨学金がないといったことだけを取り上げるのはいかがなものかと、前々からそう思って伺っておりました。 もちろん、意欲と能力のある人たちが経済的な理由によって学習の機会が断たれるというようなことがあってはならないことは言うまでもありませんが、少なくとも、まず十四万四千人を対象とする授業料減免措置がありますし、現在四十七万人に支給されております無利子奨学金につきましては、親の所得が三百万円以下でありました場合は、本人の卒業後の所得が三百万円以下ということにした場合は返還は無期限に猶予されておるということも事実であります。このように、真に必要な子供たちの重点化をして事実上の給付と言える対応がなされておると、私どもはそう思っております。 したがいまして、先ほど総理からも答弁がありましたように、二十七年度の補正予算におきまして、児童養護施設出身者への生活費等の貸付け、保育士や介護福祉士の資格取得を目指す学生への学資金の貸付け等々を行っておりますが、これらは卒業後の就職など一定の要件の下では返済は免除するということにしておりますので、給付型奨学金とも言えるものではないかと、そう思っております。さらに、この平成二十九年度から、卒業後の所得によって返済額が変わります所得連動返還型奨学金というのを導入することにいたしております。 いずれにしても、様々な取組を私たちはいたしておりますが、それが学生に伝わっていないではないかということもあろうかと思いますので、それでは意味がありませんので、私どもは制度の周知徹底に一層努めていかねばならぬところだとは思っております。
○藤川政人君 しっかり周知に努めていただきたいと思います。 次に、女性活躍について確認をさせていただきたいと思いますが、女性の活躍推進は、労働力の確保というだけではなく、企業や社会に多様な価値観をもたらし、イノベーションの創出にもつながってまいります。我が国の持続的な経済成長のためにはもちろん言うまでもなく不可欠でありますし、いよいよ四月から完全実施される女性活躍推進法に基づいて、民間企業等における女性の採用、育成、登用を着実に進めるべきと考えますが、総理の御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全ての女性が輝く社会の実現は、第二次安倍政権が初めて政府の最重要課題に位置付け、強力に推進をしてきました。上場企業の女性役員数は、経済団体への呼びかけや、そしてまた有価証券報告書に役員の女性の比率の記載を義務付けたわけでありまして、そうしたことを受けまして、三年間で二倍に増えました。特に昨年は、前年から四割も増えるなど、女性登用はこれ大きなうねりとなっていると思います。民間企業の管理職に女性が占める割合も着実に上昇し、二〇一五年には九%弱となりました。 そして、いよいよこの四月一日に女性活躍推進法が完全施行されるわけでありますが、この法律は、国、地方公共団体、大企業等に、数値目標を掲げた行動計画を策定、公表すること、そして女性の職業選択に役立つ情報を定期的に公表すること等を義務付けるものであります。これによって、女性の積極的な採用、登用や、将来指導的地位に登用される女性の候補者の育成が進み社会全体の機運が更に高まっていく、そのことが期待されると思います。 従業員が三百人以下の中小企業に対しては、事務負担等を勘案し行動計画の策定等を努力義務としていますが、労働者の約六割が中小企業に勤めていることから、取組の裾野を広げていきます。このため、中小企業による行動計画の策定を支援していく考えであります。 さらに、働きたい女性が仕事と子育て、介護等との二者択一を迫られることなく働き続けられる環境を整備をしていくことが必要でありまして、まずは、保育サービスの充実のため、この春に取りまとめるニッポン一億総活躍プランにおいて具体的に実効性のある対策を盛り込んでまいります。 先般、ワーク・ライフ・バランスを推進する企業を公共調達において積極的に評価するための指針を決定しました。これは、企業が働き方改革を進める新たなインセンティブとなることが期待されるわけでありまして、これらの政策を通じて、中小企業を含めた日本の企業全体における女性の活躍を推進していきたいと考えております。
○藤川政人君 総理おっしゃっていただいたように、中小企業に幅広く対応していただけるようにこれも強く要望し、次に、高齢者に対して確認をさせていただきます。 少子高齢化の中で我が国の経済が成長し続けていくためには、元気で働くことを希望する高齢者により長く働いていただき、生産力に寄与していただくことが重要なことかと思います。 平成二十五年十一月に内閣府が実施いたしました高齢者の地域社会への参加に関する意識調査によると、高齢者の就労希望年齢について、七十歳ぐらいまでが二三・六%、七十五歳ぐらいまでが一〇・一%、七十六歳以上が二・七%、働けるうちはいつまでも働きたいという人が二九・五%、それらを合わせると六五・九%、三分の二の方が七十歳かそれ以上まで働きたいという数字が出ております。 これから一億総活躍の実現に向けたニッポン一億総活躍プランをまとめると聞いておりますが、その中で高齢者が生き生きと働ける環境づくりのための施策をしっかりと盛り込んでいくべきではないかと考えますが、加藤大臣に所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今数字を挙げられましたように、高齢者の皆さん、七割近くが六十五歳を超えても働きたいと、他方で、実際働いている方は二割にとどまっているという現状もあります。 こうした高齢者の皆さんが働きたいという希望をかなえ、そして生き生きと健康で豊かな人生を送っていくため、また、人口が減少する我が国においてこの成長力を確保していくためにも高齢者の方々の就業率を高めていくことは重要だと思っておりまして、そういう意味で、企業の自発的な動きが広がるよう、六十五歳までの定年延長や、六十五歳以降の雇用継続を行う企業に対する抜本的な支援、環境整備策のパッケージについて政府を挙げて検討するよう、先般総理から指示をいただいているところでございます。また、経済界に対しても、高齢者の再就職の受入れについて総理から御協力をお願いしております。 それらを踏まえて、このニッポン一億総活躍プラン、春に策定いたしますけれども、それにしっかりと盛り込みたいと思います。
○藤川政人君 時間も参りましたので、ちょっと要望をさせていただき、私の質問を終わりたいと思います。 GDP六百兆を掲げるためには、やはり日本人の持つたくみの技術、やはりこれをいま一度見直し、そして強く大きくしていかなくちゃいけません。一つは、次世代自動車や航空機といった先端技術分野を中心にどのように進めていくか。麻生総理のときに国立メディア芸術センター、今できていればインバウンドの方々がどれぐらい喜んでくれるかと思いますが、当時、国立漫画喫茶を何でつくるのかといって、これも百十七億の事業費でしたか、今建っていたら本当に外国の方々がより以上喜ばれるんだろうなと思いますが、こういうコンテンツ産業についてもしっかりまた技術、イノベーションをアップしていただければと思います。 そして、やはり中小企業対策につきましては、小規模事業者等々に対する取引改善、取引条件の改善がやはり必要かと考えます。その点についてもしっかり対応していただくと同時に、先ほど前川委員からもありましたテロに対する対策、ベルギー・ブリュッセル空港のあの悲惨な事件、事故、そして日本人もまだ二人が負傷されていると聞いておりますが、そちらについてもお見舞いを申し上げるとともに、パリ同時テロ同様、ISとの関係が指摘されている中で、総理始め閣僚の皆様方にはしっかり政府としてお取組をいただく中で、五月には、私ども地元で、伊勢志摩サミット、愛知県に主要賓客が中部国際空港に舞い降りてこられると思いますので、しっかりその辺についても対応を進めていただけますように、議長国として、また総理に頑張っていただきたいと心からエールを送りまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で藤川政人君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛です。 アベノミクスの効果を地域と中小企業に広げていくために、まずは新年度予算の早期執行に努めていただきたいと思います。また、先週の政府の会議では、中小企業のうち幾つかの業種では、一年前と比較して取引価格が引き下げられたとする割合が二五%以上であることが明らかになりました。これでは賃上げは広がらないわけであります。 そこで、下請中小企業の取引価格の改善のために対策を進めるとともに、また、そうした引上げが実現したかどうかフォローアップをする体制をしっかり取っていただきたいと思います。総理の決意を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 下請条件の改善、これは極めて重要だと、こう考えておりまして、まさに政府を挙げて取り組んでおります。 下請等の取引条件の改善については、これまで、政労使合意に基づき、価格転嫁の産業界への要請や、下請代金法に基づく立入検査や指導を行ってきました。昨年十二月以降、同合意に基づく継続的なフォローアップとして、中小企業一万社程度を対象とした大規模な調査や聞き取り調査を行ってきました。調査では、コスト上昇分の価格転嫁ができた中小企業がいた一方で、自動車産業等では、一年前と比較して取引単価が引き下げられたとする回答の割合が二五%以上となりました。不適正な取引慣行や厳しい取引条件に直面している中小企業の声も聞かれました。 このため、先日、経済財政諮問会議において、経済界に対して取引条件の改善に向けた協力を呼びかけました。四月には、特に課題が確認された自動車関連産業と建設業の大企業を対象として、個別に調達の方針や取引適正化の取組等についてヒアリングをしていきます。 あわせて、取引上の問題点を分かりやすく簡潔にまとめた事例集を作成し、大企業、中小企業双方の取引担当者が日々の指針として活用できるよう周知徹底してまいります。これは、大分分かりやすくせよと、このように申し上げまして、大分分かりやすくなったものを活用していきたいと、このように考えております。 政労使合意にのっとった取組が浸透するよう、引き続きフォローアップを、これは大切でありまして、ちゃんとやっているのかということでありますから、フォローアップを行い、そして中小企業・小規模事業者の取引条件の改善に向けて、政府を挙げて取り組んでまいる決意でございます。
○荒木清寛君 公明党もしっかりと与党として取り組んでまいりますので、よろしくお願いします。 次に、経済産業大臣に商店街活性化についてお尋ねいたします。 地域経済を支える商店街の維持発展のためには、大資本チェーンではなく地元資本の店舗を積極的に誘致すべきだと考えます。これによって、地産地消といいますか、地元での消費が地元に還元をする、言わば地域循環率が向上すると確信をいたします。経済産業大臣に取組をお尋ねいたします。
○国務大臣(林幹雄君) 荒木先生御指摘のとおり、商店街に地元の商業、サービス事業者が出店することで地元の消費を地域に還元するという好循環が生み出されまして、地域経済循環率、これを向上させることができるわけでございまして、例えば、長野県佐久市では、商店街が総菜が購入できないという住民の声に応えまして地元産品を使った総菜店や食堂を運営しておりまして、経産省では、こうした先進的取組を進める商店街を予算で重点的に支援をしておるところでございます。 また、商店街の成功要因や課題を分析しまして、はばたく商店街三十選といった事例集などで見える化した上で、全国商店振興組合連合会など関係団体を通じて周知していきたいと考えておるところでございまして、今後とも地域経済を支える商店街の活性化を後押ししてまいりたいと存じます。
○荒木清寛君 今大臣からは佐久市の取組も紹介がございました。イタリアにおいてはスローフードという取組も大変顕著でございまして、しっかりそうした事例も参考にしていただきたいと思います。 そこで、総理には、今の答弁を踏まえまして、地域経済の活性化にしっかり取り組んでいただきたい。特に、プレミアム付き商品券の継続的な発行を含め、商店街を活性化する対策の一層の推進を要請いたしますが、いかがでありましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 商店街に地元の商業、サービス事業者が出店することで地元の消費を地元に還元するという好循環が生み出されると、このように認識をしております。 政府は、商店街活性化の先進的な取組を支援しています。例えば、地元産の野菜を用いた手作りの総菜やお弁当を商店街で販売する、子育て支援施設や高齢者が集える施設を整備する、訪日外国人旅行者の消費拡大に向け無線のインターネットやクレジットカードを利用できるようにするなどの取組を支援してきました。 現時点ではプレミアム付き商品券を継続的に発行する予定はありませんが、今後とも商店街の活性化を後押ししてまいりたいと考えております。
○荒木清寛君 公明党としては、この個人消費を活性化するための提案をいろいろさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。 さて、本日は平和安全法制が施行されます。その着実な執行に向けまして、公明党もしっかりとチェックをしてまいります。 今日は、日本の平和と安全を一層確かなものにするための外交努力について、総理にお尋ねします。 あさってから、ワシントンDCで第四回目となります核セキュリティ・サミットが開催されます。現下の世界情勢の中で万が一にもテロリストの手に核物質等が渡れば、その脅威が深刻であることは明らかでございます。この核テロ対策の強化とともに、核軍縮、核不拡散につながる今回の会合となることを私は期待をいたします。 そこで、安倍総理においては、これまでの核セキュリティ・サミットをどう評価しているのか、そして、総理も今回参加されますが、どのような貢献と提案をこの会合でしようとするのか、お尋ねします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまでの三回の核セキュリティ・サミットを通じて、核物質を利用したテロの危険性に関する国際社会の認識の向上、そして二番目に、核テロ防止条約の締結国の増加、そしてさらには、テロリストに狙われる可能性のある核物質の管理、削減等、核セキュリティー強化に向けた各国の取組が促進されたと評価をしています。 今回のサミットにおいては、我が国は、核テロ対策に関係する各国の人材育成や能力構築に対する支援、そして核テロ対策の観点からリスクの高い核物質を削減するための取組、G7伊勢志摩サミットや二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた核テロ対策の強化等を通じ、世界の核セキュリティーの強化、ひいては世界的な核不拡散、核軍縮の推進に積極的に貢献していく考えであります。
○荒木清寛君 G7伊勢志摩サミットの折にオバマ米大統領が広島を訪問し、被爆の実相に直接触れることは、核兵器のない世界に向けて国際社会の協調を進める機会になると思います。是非、その実現に向けてお取組を総理にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 各国の指導者が広島を訪れ、そして原爆の被害の実相に接することは、これは核廃絶に向けて私は大変重要なことであろうと、このように思っておりますが、同時に米国内には様々な意見があると承知をしております。 日本政府として、現在、現時点で米国大統領の日程に関する、今一部に報道があるわけでございますが、報道内容へのコメントも含めて、現在の段階において大統領が訪問されるかどうかについてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○荒木清寛君 日中関係の改善につきまして、両国には歴史認識の問題等難しい課題があるからこそ首脳交流が重要であると、このように考えます。また、東シナ海等で両国の偶発的な衝突を防ぐためにも海空連絡メカニズムを早期に運用すべきであります。 日中関係改善についての総理の決意をお尋ねします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまで私は、習近平国家主席と二度にわたる首脳会談を通じて、戦略的互恵関係の考え方に基づき関係を改善していくことで一致をいたしました。昨年十一月には、李克強総理との間でも初めての会談を行い、戦略的互恵関係に基づく関係改善の流れを一層力強いものにしていくことで一致をしたところであります。本年九月には、G20に出席するため、中国の杭州を訪問します。また、年内には我が国が日中韓サミットを主催するわけでありまして、私の対話のドアは常にオープンであり、こうした機会に日中首脳会談も行うよう、日本側から中国側に働きかけていきたいと考えています。 御指摘の日中防衛当局間の海空連絡メカニズムについては、両国の偶発的な衝突を防ぐ上で重要であります。中国側に対して、これまであらゆる機会を通じてメカニズムの早期運用開始を働きかけており、今後も粘り強く働きかけていきたいと思います。
○荒木清寛君 先般、山口党代表らとともに福島県いわき市の小名浜魚市場を訪問し、放射性物質の検査場を調査をいたしました。魚介類をミンチ状にせずに測定できる非破壊型検査機器も導入され、本格的な操業、出荷に向けた準備が進められております。一方で、主力商品である遠洋漁業のカツオ、マグロについても、風評被害によって価格は低迷したままである、このように聞きました。 そこで、森山農水大臣には、福島県の農林水産業の再生、振興のために、風評被害の払拭のために以下の二点を求めます。一つ、米の全量全袋検査を実施し、平成二十七年度の流通米は現時点で全て基準値以下であること、あるいは現在ほとんどの農産物の検査結果が一般食品の基準値でありますキログラム当たり百ベクレルを大幅に下回る五十ベクレル以下であること等、正確な情報を周知をすること。二つ、福島県産産品の食品の更なる利用を政府が積極的に推進することを求めます。 答弁をお願いいたします。
○国務大臣(森山裕君) 荒木委員にお答えいたします。 福島県の農林水産物は世界に誇れるものだと思っております。また、福島県また関係団体の皆さんの大変な御努力によって放射性物質の検査というのも的確に行われておりまして、今先生お話しのとおり、基準を超えるものは全くありません。こういう正しいデータを多くの皆さんに知っていただくということが大事なことだと思っておりますので、復興庁において取りまとめられました風評対策強化指針に基づきまして、関係省庁と一体となって風評被害の防止に更に努力をしてまいりたいと考えております。 以上であります。
○荒木清寛君 最後に、総理に要請をして終わります。 原子力災害の影響により、福島県全般にわたり農林水産業や観光業を始めとする各分野において依然として風評被害が残っております。風評被害を払拭するために対策を進め、また、各国政府への情報発信や働きかけを引き続き国を挙げて行うことを総理に要請いたしまして、私の質疑を終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 一月の当委員会で総理は私の質問に対して、来年四月に消費税を引き上げられる環境をつくっていくと答えた。私がどういう環境ですかというふうに質問したらば、今年四月に賃上げをして、来年またしっかりと賃金が上がる環境をつくる、今年の四月は高い水準で賃上げが実現できるのではないかと見込んでいるというふうに答えたんですね。しかし、今年の春闘、大手のベアは昨年を下回っています。経済財政諮問会議でも総理は賃上げに力強さが欲しかったと述べています。 総理、この春、高い水準の賃上げになっていないということを認めていただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) アベノミクスの眼目は、成長の果実を賃上げを通じた消費や投資の拡大につなげて、中小・小規模事業者を含め、力強い好循環を実現していくことであります。今年の春闘については、企業収益が過去最高である中で、政権交代前はほとんど行われなかったベアが三年連続、多くの企業で実現する見込みであります。また、連合の最終集計結果はまだ公表されておらず、第二回目の集計が公表されたところでありますが、この時点での集計結果を過去と比較しますと、リーマン・ショック前の水準を上回っています。こうしたことから、賃上げの流れが確たるものとなってきたと認識をしております。 また、さらに、ベアや一時金の引上げだけではなくて、更に様々な工夫がなされているというのは先ほどの答弁でお答えをしたとおりでありますが、経済の底上げにつながる新たな工夫がなされているわけでありまして、そうした評価もできる今回の春闘だったのではないかと、このように思うところでございます。
○小池晃君 いや、私は今春闘、高い水準の賃上げですかと聞いたんですよ。イエスかノーかで答えてください。高い水準ですか、これが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今まで二%を超えるというものについては、これはもう十五年間、ほぼ三年間連続超えるというのはなかったわけでございまして、つまり、今年の春闘もその水準を維持している、高い水準を維持していると、こう考えるわけでございます。
○小池晃君 一体どこの国の話ししているんですか。新聞見たってみんな低水準だって書いてあるでしょう。今年の春闘が何で、だって、総理は総務委員会では、企業は空前の利益を上げているのにもう少し期待していたというふうに答弁しているんですよ。正直に認めなさい。事実を事実として認めなければ議論になりません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、企業が最高の収益を上げていますから、これは先ほども答弁でお答えをしたんですが、これは欲を言えば切りがないというか、これ多々ますます弁ずでありますから。しかし、でも、私が希望しているところはこれぐらいであったとして、しかし、ここだったとしても、それと比べれば高いのは事実でありますし、二%を超えているのも事実でありまして、二%を超える賃上げというのは、これは長い間行われていなかったのは事実であります。 この例えば三年、昨年と比べればどうかという議論もあるかもしれませんが、長い、例えば十年間とか十五年間のスタンスで見れば、これは高い水準であることは間違いないであろうと、こう考えております。
○小池晃君 あのね、事実を事実として認めなければ議論にならないんですよ。事実を認めないのでは議論にならないんですよ。やっぱり、私、総理がこういう姿勢では本当に国会でまともに議論しようという態度が見えてこないです。 一月には、高い水準で賃上げが実現するのが消費税増税の条件だと言ったわけですね。そんなふうになっていないわけですよ。これ、一〇%増税など言語道断です。我々は、解散前の維新の党、社民党、生活の党と消費税増税中止法案を出すということで一致しました。これは、民進党の皆さんとも是非一緒に国会に出したいと。格差拡大する最悪の不公平税制、消費税増税は絶対中止すべきだと思います。 さらに、今の議論の中で、企業は収益を上げた、しかしそれに伴う賃上げになっていないんだというお話は認められたんですね。総理は就任直後から、企業が世界一活躍しやすい国をつくると、企業収益の増加が賃上げにつながり、設備投資につながり、それが更なる経済の発展だと言ったけれども、結局そうなっていないということですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、そもそも企業が収益を上げなければ投資もできませんし賃上げも行えない。まずは、この収益を上げてそれを行える条件をつくった。しかし、ただそれを見ていても、残念ながら賃上げに回っていかない。長い間デフレのマインドが染み付いていますから、すぐに賃上げにはいかない中において政労使の対話をスタートして、我々は賃上げを行うようにということを要請した結果、これは十七年ぶりの高い水準の賃上げが三年前に実現をしたわけでありまして、三年前も去年もそして今年もベアが上がっている。ベアという言葉が一時もう忘れられる時代もあったわけでありますから、そういう中において今はベアが当たり前になってきたわけでございます。 これをもっともっと上がっていくように更に努力をしていきたいと、こう思っているところでございます。(発言する者あり)
○小池晃君 よしじゃないですよ、もう。全くそんな状況じゃないんですよ。 実質賃金は四年連続でマイナスになっているわけですよ。安倍政権三年で、非正規雇用は百七十二万人増えたけれども、正社員は二十三万人減ったんですよ。勤労者世帯の実質世帯収入は三年間で六百二十四万から五百九十万円まで減少したんですよ。企業は史上空前の利益を上げながらマイナス成長なんというのは、戦後いまだかつてない事態ですよ。まさに経済の好循環が起こっていないということじゃありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、正社員に、正規社員についてはこれ八年ぶりに増加傾向が変わりまして、いやいや、減少傾向が変わって、二十六万人、これ八年ぶりに増えたんですよ。しかも、この三年間、三百三十五万人生産人口が減る中において純増しているわけですから、これ結構大変なことなんですよ。かつ、昨年は、正規社員の方の増え方は非正規よりもオーバーしたんですね。これ二十一年ぶりのことなんですよ。 こういうことが起こっているということを、この事実もどうか小池先生にも御理解をいただきながら議論を、歯車を合わせていきたいと、このように思います。
○小池晃君 私は、二〇一二年の十―十二月期と二〇一五年の十―十二月期を比べれば正社員は減ったんです。非正規が増えたんです。これは冷厳たるアベノミクスの三年間なんです。 〔委員長退席、理事岡田広君着席〕 こういう中で、アベノミクスの三年間、安倍政権の三年間で我が国の富は一体どういう分配になっているか。 日銀に聞きますが、金融資産を保有していない世帯が二〇一二年から一五年にかけてどれだけ増えましたか。
○参考人(高橋経一君) 金融広報中央委員会では、毎年、家計の金融行動に関する世論調査におきまして、二人以上世帯及び単身世帯別に金融資産の保有状況について調査しております。 二人以上の世帯を対象とした調査では、金融資産を保有していないと回答した比率は、二〇一二年で二六・〇%、二〇一五年では三〇・九%となっております。また、単身世帯を対象とした調査では、それぞれ三三・八%、四七・六%というふうになっております。
○小池晃君 安倍政権の下で、金融資産を持たない世帯が二人以上世帯では三割を超えました。単身世帯では半分になっています。これ、世帯数でいうと三年間で四百七十万世帯増えている。千八百九十二万世帯、過去最高だと。総理、何でこんなふうになっていると思いますか。総理。
○国務大臣(石原伸晃君) 数字だけお話をさせていただきたいと思うんですけれども、今、日銀の方から答弁をさせていただいた三〇・九%のうち八三%の方は銀行口座か証券口座を持っているんですね。ですから、一七%に三〇・九を掛けていただきますと、大体、家計調査と同じように、持っていない方の割合は三・五%になるということでございます。
○小池晃君 ちゃんと事実認めてよ。そんなことは分かって聞いているんです。金融資産と言っているんです、口座とは言っていませんから。 それで、家計調査というのは単身者調べていないんだから、これは全く反論になっていないですよ。 日銀にもう一回聞きますが、金融資産残高が減少した理由で一番多かった回答、何ですか。
○参考人(高橋経一君) この調査におきましては、金融資産が一年前に比べて増減した主な理由ということについても調査しております。 二人以上世帯及び単身世帯共に一年前に比べて金融資産が減少した理由として最も多い回答は、定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したからという回答でございます。この回答比率は、二〇一五年の調査では、二人以上世帯で四二・二%、単身世帯で四九・二%となっております。
○小池晃君 総理が言うように賃上げの動きが起こっているんだったら、こんなふうになるわけないじゃないですか。どう説明するんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の金融広報中央委員会が実施した調査によれば、二〇一五年の貯蓄がない世帯の割合は二〇一二年に比べて増加をしている、これは事実でありますが、中身については先ほど石原大臣からも答弁をさせていただきましたが、ただし、金融広報中央委員会の調査では、日常的な出し入れ、引き落とし用に用いられる口座については貯蓄としてカウントされず、こうした貯蓄のみを持つ世帯については貯蓄なし世帯として扱われているわけであります。 そこで、日常的な口座も貯蓄としてカウントする総務省の家計調査によると、貯蓄がない世帯の割合は、二〇一二年から二〇一四年にかけて三・八%から三・五%に低下をしているわけでありまして、こうしたものも見ながら分析をしていく必要があるんだろうと、このように思います。
○小池晃君 人の言うことを全然聞いていないんですか。家計調査は単身者調べていませんでしょうと、単身者が一番金融資産持っていないの多いんだからと私言ったじゃないですか。全く反論になっていない。 一方で、一握りの超富裕層には巨額の富が集中しております。アメリカの雑誌フォーブスが集計した日本の富豪によりますと、上位四十人が保有する資産の総額は、二〇一二年の七・二兆円から二〇一五年の十五・九兆円、二・二倍になっている。上位四十人の一人当たりの資産額は三千九百七十億円。これは、およそ十万世帯分の金融資産に相当するものを一人で持っていると。上位四十人が保有する資産総額は、日本の全世帯の下から五三%程度が保有する資産に、四十人集中している、こういう一握りの超富裕層への富の集中を起こしたことを認めますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本においては、まさに累進の税率になっているわけでございますし、そしてまた、相続税についても、先ほど答弁をさせていただきましたように、裾野を広げているところでございまして、そうした意味において、この再配分機能をしっかりと生かしていくことも大切であろうと、こう考えているわけでございまして、日本において、例えば一%の人たちに全ての富が集中しているという状況にはなっていないというふうに考えております。
○小池晃君 いや、一%どころか、〇・〇〇〇〇〇〇〇〇ぐらいの四十人に過半数の人の金融資産分が集中しているというのは、これは富の集中でなくて何なんですか。それがアベノミクスの三年間でますます増大している、これをあなたは認めないんですか。 やっぱり私はこういう社会ではいけないと思います。トリクルダウンは起こらなかった、消費税増税は経済の大失速を生んだ、マイナス金利はマイナス効果しか生んでいない、アベノミクスは破綻したということだと思います。 経済政策の転換を求めて、質問を終わります。
○理事(岡田広君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(岡田広君) 次に、東徹君の質疑を行います。東徹君。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 おおさか維新の会、今日も、国民の皆さんからいただいた貴重な税金、その使い道を厳しくチェックしていく、そして消費税の増税は延期をする、そして既得権、こういったものは認めない、公平公正な政治、行政の在り方、こういったことを質問をさせていただきたいと思います。 前回も質問させていただきましたが、石油コンビナート事業再編・強靱化等推進事業についてであります。(資料提示) これはパネル見ていただいたとおり、補助金事業を執行する石油連盟の加盟会社である石油精製業者が補助金を受け取るという、審査する側と審査される側がこれは同じであるということであります。 そして、次のパネルを御覧いただきたいと思います。前回、私、林経済産業大臣に質問しました。この問題を指摘させていただいたんですけれども、林経済産業大臣からは、入札について、事業を適切に実施する観点から必要な要件を満たしておって、問題ないというふうに言われました。 ところが、この事業のうち、例えば平成二十五年度の補正予算の石油供給インフラ強靱化事業では、応募資格に法人とするというふうに書かれてあります。採択された石油連盟、この間の質疑でも法人ではないということが分かりました。 法人格を持っていないのにこの石油連盟が採択されたわけですけれども、これは公募要領に違反しておりますけれども、いかがですか。
○国務大臣(林幹雄君) 本補助事業の執行に際しまして、執行団体の法人格の有無が事業の成否に影響を与えることはないというふうに考えておりまして、任意団体も含め多様な企業、団体等を募集することを意図しているわけでございます。石油連盟を選定するために公募要領を用意したということではございません。 しかし、東議員御指摘のように、公募要領において法人格を求める部分と求めない部分が混在したことから、事務方に対しまして、平成二十八年度事業については、任意団体も含め多様な執行団体を対象とするよう公募をやり直すことを指示したところでございます。 また、本事業の執行団体については、石油精製業という特定業界の少数の大企業で構成される石油団体、つまり、石油連盟を通じ、実態としてその構成員である企業のみに補助金が交付されるなどの特有の事情が重なっていることを総合的に判断いたしまして、国民の皆様に無用の疑念を抱かせないとの観点から、今後は石油連盟以外による執行を検討するよう事務方に指示したところでございます。
○東徹君 もう一度、端的にお答えいただきたいと思います。 これ、じゃ、経済産業省が出したこの公募自体が間違っていたということですか。
○国務大臣(林幹雄君) 過去の本補助事業の執行では、石油連盟による適切な管理の下、事業目的に沿った内容の耐震工事などに対して補助金が交付されておりまして、このことは経産省として確定検査を通じて確認をしているところでございます。このため、改めて執行団体の公募をやり直す必要はないというふうに思って、考えております。 しかしながら、過去に執行団体を公募した際、公募要領の記載に不備があったのは事実でありまして、今後の事業執行に際し、二度と同じようなことが生じないよう、事務方に対して厳しく指導徹底を行ったところでございます。
○東徹君 質問と答弁がちょっと違うんですけれども、これ御覧いただいたとおり、応募資格というところがあります、公募するときには必ず。これ、応募資格のときに、この条件として、これは法人とすると書かれてあるんです。法人とすると書かれてあるにもかかわらず、石油連盟は法人格がないんです。法人格がないところがなったということは、これはまずおかしいわけです。 〔理事岡田広君退席、委員長着席〕 それと、もう一つ言わせていただきたいのは、これ、法人格となっていたら、法人じゃないところはこの応募には出れないんですよ。そうしたら、これ自体がおかしいじゃないですか。これ、やり直すべきですよ。林大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 繰り返すようですけれども、経産省としては確定検査を通じてきちっと確認をしているものでありますから、改めて執行団体の公募をやり直すということは必要ないというふうに考えております。
○東徹君 だから、聞いていることはもう一点答えていただけないんです。 これ、公募自体、公募で法人とするとなっているのに法人じゃないところが決まっているわけですよ。おかしいでしょう、これ。
○国務大臣(林幹雄君) 本件につきましては法令上の問題はないと理解しておりますが、公募要領の記載の不備などは本来あってはならないことでありまして、今後、同じような不備が生じないよう、細心の注意を持って事業執行に当たるよう、事務方に指導してまいります。
○東徹君 本来あってはならないことがあったんだったら、これやり直すのが当たり前じゃないですか。
○国務大臣(林幹雄君) 繰り返しになりますけれども、経産省としては確定検査を通じてきちっと確認をしているものですから、改めて執行団体の公募をやり直す必要はないと考えておりますが、二十八年度に関しましては見直すということで指示をしているところでございます。
○東徹君 これは不備があったんだから、これはやり直すべきなんですよ。 もう一つ言わせていただければ、今度は恐らく法人じゃないところも認めるんだと思います。でも、これ、法人じゃなかったらおかしいんじゃないですか。これ、百八十七億八千万円の補助金を執行する団体なんですよ。こういったところが法人格なくてもいいということがおかしいわけです。 これ、口座、どうなっているんですか、口座名義は。
○国務大臣(林幹雄君) 口座名義は、団体代表者を口座名義人としてございます。
○東徹君 それだったら、個人が口座名義になっていることですよね。確認します。
○国務大臣(林幹雄君) 団体代表ですから、個人そのものですね。
○東徹君 これ、おかしいじゃないですか。百八十七億ものお金を個人の口座に入れるということ、これ自体がもう全くおかしいんですよ。 これ、次のパネルを見ていただきたいと思うんですが、この石油連盟は、当初、法人でないにもかかわらず、ずっとこれ入札受けてきているんですよ。そして、この二十六年からはなぜか法人等という文言が入り出しました。そして、こっちの、もう一つの方の右端、石油産業構造改善事業、これは法人でないと駄目だとなっているんです。あたかもこれ石油連盟のために法人を外したとしかこれは思えないじゃないですか。おかしいじゃないですか、こういう仕方は。
○国務大臣(林幹雄君) 繰り返すようでございますが、確定検査をして、補助金が適正に管理されていることを確認をしているところでございまして、補助事業の執行に当たっては補助金が実態として適切に管理されていることが重要でございまして、法人格の有無をもって団体の管理能力を判断すべきではないというふうに考えているところでございます。
○東徹君 これ石油連盟から、次のパネル見ていただいたら分かると思うんですけれども、これ国民政治協会、自民党のところに、大体毎年、約八千万円が毎年毎年これ献金されているんです。それで、国民政治協会、自民党に行くわけです。これは古い自民党の体質なんですよ。これは改善しないといけないです。これ、総理に是非答えていただきたいと思います。
○委員長(岸宏一君) じゃ、高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 政治活動に対する献金の在り方につきましては、これまで数次にわたり政治資金規正法の改正が行われました。企業、団体からの政治活動に関する寄附につきましては、政党及び政治資金団体に対してのみ認められております。 この政治資金団体制度につきましては、昭和五十年の政治資金規正法改正において、政党中心の政治資金体制を確立する観点から創設をされました。また、委員御指摘の石油連盟は任意団体でございます。政治資金規正法上の制約、つまり国からの補助金等の交付の決定を受けた会社その他の法人に対する寄附の制限には該当いたしません。
○東徹君 これ、こういった国民政治協会、政治資金団体、もうこれ、安倍総理、もうやめた方がいいですよ、これはもう古い自民党の体質そのものですから。安倍総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、この政治資金の在り方については、民主主義のコストをどのようにこれは国民の皆様に御負担をいただくということなんだろうと、こう思うところでございますが、我々は、企業にせよ団体にせよ、お金でもって政策、政治をねじ曲げるようなことがあってはならないと、このように考えております。 団体であるから駄目で個人だからいいということではないんだろうと、こう考えております。
○東徹君 違うんです。もうこれは、国民の目から見たときに、やっぱりこれはおかしいなと見えてしまうんです。だから、これもう是非、国民政治協会、政治資金団体、これを廃止して、政党が堂々と受ければいいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までも、政治資金規正法にのっとって我々は適切に処理をしているところでございます。
○東徹君 ですから、政治資金管理団体でもらうんじゃなくて、政党がもらえるわけですから、政党がもらったらいいじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後とも、我々は、襟を正しながら、お金でもって政治をねじ曲げてはならないと、この基本的な考え方の下に政治資金については適切に対応していきたいと思っております。
○東徹君 安倍総理は違うと思いますけれども、これはもう古い自民党の体質だと思いますので、是非改善をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田龍平君。
○川田龍平君 川田龍平です。 今日は、薬害エイズ訴訟の和解から二十年目に当たります。この事件の教訓が国家運営に反映され、二度と同じ悲劇が繰り返されないことを関係者全員が切に望んでいます。総理、一言お願いできますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 薬害エイズのような事件は二度と起こしてはならないと、このように思います。 国民の命をしっかりと守っていくことは政治の最大の責務でありますから、この考え方の下に医療行政においても対応していきたいと思っております。
○川田龍平君 私は、是非この医療をしっかりと国民の命を守るために立て直していきたいと思っています。 先日に引き続き、TPPの医療への影響について伺います。 国家戦略特区で、例えばアメリカの保険会社が病院を開き、保険医指定を求めてISD条項を発動する懸念から、日本政府は株式会社による病院経営を認めざるを得なくなってしまうのではないでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) TPP協定のISDS項目、すなわち投資の第九章の十六条でございますけれども、各国は健康などの目的のために合理的な規制を行うことを妨げるものではないと明記をさせていただいております。 また、委員の御懸念になっていらっしゃるところは、多分その附属書のⅡにおいて留保しているかしていないかということだと思うんですけれども、日本の場合は社会保障、社会福祉、保健の社会事業サービスを包括的に留保をさせていただいておりますので、委員のような御懸念はないと御理解をいただきたいと思います。
○川田龍平君 この将来留保というのは、定義自体をTPP委員会で覆されてしまえば、その分野は全て自由化されてしまいます。 このTPP協定第十一章には、日本政府が年金、医療、介護などの公的保険について民間保険との競合を認める場合は自由化対象になると書いてあると理解しますが、この国民皆保険や介護保険制度もTPPで自由化の対象になってしまうのではないでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) それは、そもそもTPP委員会がどういう形で物事を決めていくかということに懸かっているんだと思います。決定は全会一致が原則でございますので、意向に反するものには我が国はいいと言いませんので、委員の御懸念は当たらないと御理解をいただきたいと思います。
○川田龍平君 それもISD条項がありますので、国がということではないんですね。 前回、TPPの医療費試算を行うべきことについて総理に聞いたところ、TPPによって医療費や薬剤費が高騰することはないとのことでしたが、これは特許期間延長制度の導入により、非臨床試験や治験など、製造販売承認までの年数として五年以上の特許期間延長を将来外国から求められる可能性があるのではないでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 詳細は厚労大臣の方がいいのかもしれませんが、医薬品についてでございますけれども、特許を取得した後、通例でございますが、製造販売承認をするまでやはり治験を要するので時間が掛かると。そうしますと、医薬品に係る特許期間を最長五年間、今委員が御指摘されたような制度が設けられていることは承知しておりますが、しかし、TPP協定の締結によって、この制度自体を変更するものでないということは是非御理解をいただきたいと思うんです。 そして、今回の、この間国会に提出をさせていただいた整備法に盛り込んだ特許法の改正案は特許全般に関して対象とするもので、特許権の審査等が一定期間、今委員の御指摘になりましたように、出願から五年、申請請求から三年を超えた場合は特許期間はその分延長することで適切な権利期間を確保しよう、加盟国の水準に合わせたものですが、日本の実態を見させていただきますと、我が国においては、審査請求から特許権の登録までの期間、平均して一年半、十八・八か月となっております。 したがって、実際に改正特許法が、我が国はスムーズにこの特許の運営をさせていただいておりますので、ケースは想定し難く、これもまた委員の御懸念は当たらないと考えておりますので、是非御理解をいただきたいと思います。
○川田龍平君 この特許期間が延長されてしまえば、ジェネリックの医薬品など医薬品が安くなることが遅くなってしまうということがあるわけです。TPP加入で今後ますます薬の値段が高くなってしまうのではないかと大変恐れております。 最近保険承認された肺がん薬、この高額治療薬のニボルマブに関し、一年で一兆七千五百億円も医療費が掛かるとの試算の見解を求めます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のございました件でございますけれども、試算につきましては、試算の前提等を承知しておらず、見解を述べることは差し控えたいと思いますけれども、一般論として、薬価制度では、薬価収載後の改定時には市場実勢価格に基づく薬価の見直しを行うとともに、販売額が企業の当初の見込額を大きく超えた医薬品については薬価を引き下げるいわゆる市場拡大再算定という制度がございます。これを実施をするなどして薬剤費の適正化に努めてきたところでございまして、もちろん、イノベーション、新薬開発へのインセンティブを考慮しながらそのようなことを取っているということでございます。 いずれにしても、高額療養費制度がございますから、患者負担という意味ではこれまでと変わらず皆様方に御安心をいただけるような、一定の負担で質の高い医療を受けることができる我が国の皆保険制度を堅持してまいるところでございます。
○川田龍平君 この患者負担だけではなく、財政に対する負担も大変大きくなるということを非常に懸念をしています。 この薬は末期がんの治療薬ですから、服用日数が短くなるわけでもなく、所得の低い人は高額療養費を払えずにこの薬を買えなくなることは明らかです。お金の格差が命の格差になってしまいます。 アメリカの新聞にも、TPPはがん患者にとって死刑宣告、TPPの五千ページのテキストに隠されているのは、反自由貿易規定である製薬業界のウイッシュリスト、薬価の法外な吸い上げをほかの加盟国に輸出することになるだろうというがん患者の声が紹介されています。 やはり、これは農業のように、TPPの影響を医療費についても試算すべきです。安倍政権四年目にしていまだに野田政権の国民医療費の推計を引き継いでいるのは問題ではないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 医療費を始めとする社会保障費用の将来推計は、これまでも新たな将来推計人口が示された際などに見直しを行ってきております。現在の医療費の将来推計は、平成二十四年一月に出された新たな将来推計人口や、社会保障国民会議報告等で示された医療、介護の提供体制の将来像等を踏まえて、社会保障と税の一体改革の議論に資するために行ったものであります。現在進められている医療制度改革は、この一体改革の枠組みに沿って行われております。 現時点で直ちに将来推計の見直しを行う必要があるとは考えておりませんが、今後、見直しの必要性を踏まえ適切に対応してまいりたいと思います。
○川田龍平君 この推計に当たっては、国民医療費ではなく、一般薬の売上高なども含めた総保健医療支出を推計すべきではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生がおっしゃったのは、いわゆるOTCなどの一般薬を含めて国民医療費を推計すべきじゃないかと、こういう御指摘でありましたが、今の総保健医療支出という概念につきましては、国の制度以外の一般市場における大衆薬等の売買のデータを含むものでございまして、公的医療保険制度の下での支出でありますいわゆる国民医療費のように、国として責任を持って将来推計することはなかなか難しいというふうに考えております。
○川田龍平君 これ、総理は景気回復をしていると言いますが、やはりこれは実感として家計における景気の回復というのは望めません。TPPに加えて来年度から法人税も引き下げるなど、安倍政権の経済財政政策は大企業を優遇し過ぎだと思います。午後の厚生労働委員会でも大企業によるリストラ強要補助金の問題を追及しますが、企業の収益は過去最高といいながらも、やはり春闘でももう少し力強さが欲しかったと総理自身もおっしゃっております。これはやはり今のアベノミクスの失政を認めているわけです。 是非、消費税をこれ引き上げるのではなくて、やはりしっかりとやるべきことをまずやって、先ほどから何度も出ているように、奨学金の給付制度をしっかりとつくるということを是非文科大臣にも約束していただいて、是非しっかりとこれをやっていただきたいと思います。私も、薬害エイズの問題からこの国の厚生行政、しっかりと命が最優先される社会をつくるために全力で頑張っていきたいと思います。 ありがとうございます。質問終わりました。
○委員長(岸宏一君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、中野正志君の質疑を行います。中野正志君。
○中野正志君 日本のこころの中野正志でございます。 消費税増税再延期を求めるアメリカの高名な経済学者の見解、三月月例報告では景気判断が五か月ぶりに下方修正、現状、世界経済は弱さが蔓延しております。増税延期はアベノミクスの失敗だと批判する人は、中国を始めとする世界経済の減速、マイナス傾向を見定めない人たち、マクロ経済の理解の足りない人たちだと思えばいいのです、安倍総理。 増税延期は経済政策としてまさに正しいと思いますが、改めて早い決断を求めたいと思います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税につきましては、これはリーマン・ショックあるいは大震災級の事態にならない限り、予定どおり消費税を引き上げていきたいと、こう考えております。 また、昨今のこの世界経済の状況でございますが、これはまさに今委員が御指摘になられたように、中国の景気減速に対する懸念、あるいは原油価格の下落、そしてまた米国の利上げ動向等によって、世界的にリスク回避の動きがあるわけでありまして、日本の市場も大きく変動をしているわけでありますが、日本経済のファンダメンタルズはしっかりしたものがあると、このように考えております。
○中野正志君 前回の質疑では途中になってしまった我が党の掲げる消費税積立貯蓄制度、消費税マイレージ制度について、改めて提案したいと思います。 低迷する景気を回復するためには、消費をすることで豊かになると実感できる社会制度が必要ではないでしょうか。我々が提案するこの制度は、消費税として国が徴収した金額の一部を政府が代わって貯蓄をし、将来、年金受給時に一括して受け取れるという制度で、私たち多くの国民が抱える老後の不安を解消することができます。 消費税が戻るという安心感があれば消費の減退は招かない、むしろワンランク上の品物を買うか購買意欲を招くことにより、より質の高い毎日の生活を送ることができるということにもなります。自然と今現在以上の消費税収が見込める。その税収の上振れ分で、国民にお戻しする原資は確保できます。一般財源に手を付ける必要は全くありません。 この制度を発案した上智大学の大和田滝惠教授の試算によれば、仮に五%の還元で夫婦二人が二十歳から六十五歳の四十五年間積み立てると、平均で二千五百四十万円が六十五歳の年金受給時に受け取れます。毎日の消費活動が安心の積立てとなっていることを私たち一人一人が実感し、そういう流れで消費意欲は持続していくのであります。 安倍総理、これをやったら景気回復間違いなしです。このような制度についてどう思われるか、改めて総理の感想をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費を活性化するための建設的な御提案をいただいたと思っております。 委員御指摘のとおり、国民に日々の生活の中で安心感を持って消費をしていただける環境をつくっていくことが重要であると考えております。 来年四月からの消費税率一〇%への引上げに当たっての低所得者対策として軽減税率制度を導入することとしておりますが、これは、日々の買物における痛税感を緩和するとともに、消費行動にもプラスの影響があるものと期待できるのではないかと考えておりますが、委員からの消費税マイレージ制度の活用により消費を喚起するとの御提案については、一体改革における消費税率の引上げによる社会保障の充実で消費を喚起するといった面もあるのではないかと考えておりますが、いずれにせよ、将来の安心を確保して消費を活性化するとの委員の御提案の趣旨については認識を共有するところでありまして、事務方にも勉強させてみたいと思います。
○中野正志君 総理、前向きな答弁ありがとうございます。是非よろしくお願いをいたします。 戦争法廃棄と言って喜ぶのは中国と北朝鮮です。それを進める政治に日本を任せるわけにはいかない。外国人に選挙権を与える人たちに政治を任せるわけにはいかないんです。 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で中野正志君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、松田公太君の質疑を行います。松田公太君。
○松田公太君 日本を元気にする会、松田公太です。今日は、積み残った質問をいろいろとさせていただきたいと思います。 総理、昨年七月に出されました二〇三〇年のエネルギーミックス、例えば原発が二〇から二二%、石炭が二六%となっているわけですけれども、それについていまだロードマップが示されていないんですね。少なくとも毎年の目標は私は出すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年七月に策定した長期エネルギー需給見通し、エネルギーミックスは、二〇三〇年度におけるエネルギー需要構造の見通しでありまして、あるべき姿を示すものであります。 エネルギーミックスの実現に向けた道筋は、例えばエネルギー需要、資源価格の変動、技術進歩の動向など、その時々のエネルギーをめぐる動向によって様々であります。このため、あらかじめ特定の道筋を想定した途中年度の見通しは策定していません。 政府としては、このエネルギーミックスの実現に向けて、徹底した省エネルギー、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化などに全力で取り組んでいきたいと思います。
○松田公太君 見通し、あるべき姿、それではやっぱり絵に描いた餅になってしまうというふうに思うんですね。少なくとも私は一年ごとの目標を明確にするべきだと強く提言させていただきたいと思います。 次です。消費税よりも、思い切った炭素税の導入を検討するべきだと思いますが、環境大臣、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) まず、カーボンプライシングということでいいますと、地球温暖化対策のための税が今年の四月に最終税率の引上げを迎えます。この税収は、再生可能エネルギーの導入と省エネルギーの推進に充てることとしており、まずはその着実な実施に努めてまいります。 また、環境大臣の私的懇談会であります気候変動長期戦略懇談会では、カーボンプライシングについて、今後とも、グリーン新市場の創造のための施策として、より効果的な排出削減技術、低炭素製品での市場での評価を高め、低炭素型の技術、製品の開発を促すことにもつながるなどの御指摘をいただいておりますので、我が国での社会構造のイノベーションに向けて何が必要かという総合的な議論の中で、あらゆる可能性、カーボンプライシングも含めての可能性として検討をしてまいりたいと存じます。
○国務大臣(麻生太郎君) 今お尋ねのありました炭素税につきましては、これは地球温暖化の原因となるCO2の排出の抑制と、この観点から、平成二十四年度の改正において、これはいわゆる地球温暖化対策のための税として導入されたところで、CO2排出量一トン当たり二百八十九円相当を上乗せするという話であります。 この税率につきましては、これは経済への影響等に配慮する観点から段階的に引き上げることとされておりまして、今年四月に最終段階の税率引上げが予定されておりますので、まずはその着実な実施に努めてまいりたいと考えております。
○松田公太君 今のはおっしゃるとおりですが、いずれにせよ、今の数百円レベルでは私は低過ぎるというふうに思うんですね。 環境省に設置されました検討会では一トン当たり約三万円、国立環境研究所の試算では一トン当たり約一万円の試算、これで両方とも約十兆円という数字が出てきているんです。 税制を私は抜本的に見直すべきだと思っておりますし、それによって経済構造が大きく転換できるものだというふうに思っております。是非こういったことも検討していただければというふうに思います。 次ですが、これは総理、二〇一三年に開廃業率一〇%という高い目標を掲げられましたが、これはいつまでに実現する予定でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 開業率一〇%という目標の達成には、政府のこれは施策だけではなくて社会の意識改革も大きく影響するため、あらかじめ期限を決めているものではありません。一方、できるだけ早い目標の達成に向けまして、起業者、起業予定者の割合を示す起業活動指数を今後十年間で倍増させるという目標を開業率、廃業率の補助指標として設定をしたわけであります。 これらの目標をできる限り早期に達成するため、起業家をたたえる日本ベンチャー大賞の創設、小中学校からの起業家教育、個人保証がなくても融資を受けられる要件等を示したガイドラインの周知、普及、日本の起業家のシリコンバレー派遣などを通じて、我が国をベンチャー精神あふれる起業大国とするため、全力で取り組んでいきたいと思います。
○松田公太君 これはほかでも申し上げていますが、やっぱり期限のない目標というのは、私は絵に描いた餅だというふうに思うんですね。達成が私は厳しいと感じていらっしゃるんでしたら、例えば目標を低くしてでも、いついつまでにやるということを明確にするべきだというふうに思うんですよ。もううやむやにしてしまうのが私一番駄目だと思っていまして、特に、総理、日本の経済成長のためにはやはりベンチャー企業、ここを私、非常に重要だというふうに思っておりますので、是非明確な期限設定をお願いしたいというふうに思います。 教育です。 日本を元気にする会では、結党時より、結果の平等ではなくて機会の平等、これを実現するために、幼児教育から大学教育まで全面無償化するべきだということを訴えてまいりました。そのために必要な財源は幾らになるのか、試算はあるのか、文科大臣、お願いします。
○国務大臣(馳浩君) 教育費の全面無償化という政策でございますが、一概には言えないんですけれども、例えば三歳から五歳児の幼稚園、保育所、認定こども園の保育料として約七千億円、また高校の授業料としては、高等学校等就学支援金の所得制限を超える層への支給等で約三千億円、そして国公私立大学の学生納付金としておよそ三兆一千億円、加えますと四兆一千億円となります。
○松田公太君 次、年金についてです。 年金の支給年齢を七十歳まで引き上げるということは検討されたことはあるのでしょうか。また、その場合、どのくらいの国費が浮くのか、厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金の問題でございますけれども、平成十六年に改正がございました。将来の保険料を固定をして、その財源の範囲内で給付水準を調整する、いわゆるマクロ経済スライドという仕組みが法律で決まっているわけでありますけれども、年金を受給し始める年齢をどのように設定をしても、この法律の下では長期的な年金の総額、そして国庫の負担額というのは変わらない仕組みとなっております。 年金の支給開始年齢の問題は、年金財政の問題というよりは、一人一人の人生における就労期間と引退の期間のバランスなどの観点から考えるべきであって、平成二十五年の社会保障制度改革国民会議においても整理がなされているところでございまして、このような状況を踏まえると、より長く働き続けることを志向をして、個々人の状況に応じて多様な年金受給の選択肢を拡充していくということが適切ではないかというふうに考えておりますが、この高齢期と年金に関する点は社会保障制度改革プログラム法で示された検討課題でもございますので、引き続いて検討してまいりたいというふうに考えております。
○松田公太君 先ほど変わらないとおっしゃいましたが、社会保障・税一体改革成案では、五年で二・五兆円削減できるという数値も出ているわけですよね。健康年齢、御存じのように、男性七十一歳、女性七十四歳になっているわけですから、やはり今後はこれも更に延ばせるということで、世代間格差をなくすために積立方式の検討も含めて真剣に検討するべきだというふうに思います。 最後です。これ、医療費なんですけれども、高齢者若しくは後期高齢者を含め全て三割負担にした場合、国費としては幾ら浮くのか、これ、厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 高齢者は一般に所得が低くて医療費も高いと、こういう特性があるわけでありますが、原則一割又は二割の自己負担ということをそのために考えているわけで、実施をしているわけであります。協会けんぽの平均的な所得水準以上の方については現行制度においても既に三割負担をいただいているわけでありますが、高齢者の自己負担割合の在り方については、高齢者への影響も大きいので慎重に検討を要するわけでありますけれども、機械的な試算と、こういうことでございまして、現在二割又は一割の七十歳以上の高齢者の自己負担割合を機械的に三割に仮に引き上げたとする場合には、粗い試算でいきますと、国費は七千億円の減少となるということでございます。
○松田公太君 七千億円、大分私どもの試算と比べて低いんですが、我々は、毎年三、四兆円程度これは変わっていくというふうに試算しております。 選挙権が十八歳まで下げられたことによって、大分若者にとって耳触りのいい政策が議論されるようになってきたというふうに思うんですけれども、本当に小手先じゃない真の改革、また世代間格差の是正、財政の健全化のためには、やはり御老人の皆様にも痛みを分かち合っていただく必要が出てきているというふうに思うんですね。我々はそのような改革もしっかりと提言する、そのような政党として頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で松田公太君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、福島みずほさんの質疑を行います。福島みずほさん。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、戦争法が施行されました。憲法違反の法律は廃止しかありません。廃止するために多くの皆さんたちと全力を挙げるということをまず申し上げます。 まず、保育士さんの給料についてお聞きをします。(資料提示)国の定める俸給表で十九万七千二百六十八円ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 保育士の本俸の基準額は、平成二十七年度の改定後で十九万九千九百二十円と、こういうことでございます。
○福島みずほ君 これ、やっぱり余りに低いんじゃないでしょうか。 国の俸給表が十九万円なんですね。これは、実際にはこの六割から七割と言われております。このまず公定価格を引き上げるべきだ、これはいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 保育士等の処遇改善につきましては、もう委員御承知のとおり、平成二十七年度当初予算で処遇改善等加算で三%分の対応、そして、今お話し申し上げましたけれども、二十七年度補正で平成二十七年人事院勧告に伴う国家公務員給与改定に準じて引上げは行っているところでございます。また、この平成二十八年当初予算ではチーム保育推進加算等の工夫も入れさせていただいておりますが、ただ、いずれにしても、保育士の方々の給与を含め処遇については問題があるというふうに私ども認識をしておりまして、この春に取りまとめるニッポン一億総活躍プランの中で具体的で実効性のあるプランをしっかり示していきたいと、こう思っております。
○福島みずほ君 ただ、まず国が俸給表で十九万というふうに決めている、これやっぱり上げるべきだと思いますが、改めていかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、与党の提言も踏まえて、今年度補正予算の一・九%の処遇改善を来年度以降も実施していくとともに、安定財源を確保しながらまずは二%相当の処遇改善を着実に実現をしていく考えでありまして、この春に取りまとめるニッポン一億総活躍プランの中で具体的で実効性のある待遇の改善策を示していく考えであります。
○福島みずほ君 これをちょっと見てください。保育士さんの給料で、まず、二十八万七千四百三十一、公立の常勤です。でも、私立だと常勤でも二十五万円、そして、非常勤だと公立も私立も十五万円になるんですね。十五万円だともう本当に食べていけません。国家資格を取って、本当に福祉の大事な仕事を担っているのに十五万円、この金額についてどう思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員お示しの数字は、幼稚園・保育所等の経営実態調査結果ということだと思います。 その場合の非常勤というのはフルに働いている決してわけではないので、同じようには比較できないんではないかというふうに思いますが、ただ、いずれにしても、先ほど総理からお話がありますように、常勤の方も含めて、処遇については、ニッポン一億総活躍プランの中において具体的で実効性のある方向性を示していきたい、こう思っております。
○福島みずほ君 ただ、三%ぐらいの、五%の賃上げでは十五万円の人が二十万円になるのに六年掛かるんですね。ですから、野党五党は、今四党ですが、五万円の保育士処遇改善法案、これを出す、上げるということを提案をしました。 今まさにやらなくちゃいけない。徐々にではなくて、(発言する者あり)今そうですねという自民党からも声が上がりましたが、今やらなくちゃ、保育園問題は今でしょうですよ。だとすれば、これはきっちり今待遇改善、本当にまさに今上げるべきだ。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどお答えをいたしましたように、我々は、与党からの提案を受けて、安定財源を確保しながら、まずは二%相当の処遇改善を着実に実現をしていくことが大切ではないかと、こう考えております。
○福島みずほ君 今やるべきだと、五万円の引上げを言っていますが、幼稚園の先生あるいは学校の先生並みに給与を上げるべきだということを強く申し上げます。 次に、犬猫殺処分をゼロを目指すことに取り組んでおりますが、本予算、どの程度計上されていますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 御指摘の予算でございますが、ハードに対するもの、施設整備費補助金につきましては、平成二十八年度は昨年と同額でございます。また、ソフト事業を中心といたします適正飼養推進・基盤強化事業につきましては、昨年の九千七百万から増額をいたしまして、一億二百万円でございます。
○福島みずほ君 動物愛護センターを犬猫を殺す場所ではなくて譲渡の場所にする予算が約一億円なんですね。余りに少な過ぎる。これを是非もっと頑張って上げていただきたいと思います。 次に、総務大臣の電波止めるぞ発言をめぐる議論について申し上げます。 二月八日の日に、総務大臣はこのように言っています。電波の停止についてですが、これは、全く将来にわたってそれがあり得ないということは断言できません。電波を止めるということを言っているじゃないですか。放送局が行政指導に従わない場合は止めるって言っているじゃないですか。断言、あり得ないことはないと言っているんだから、電波止めるぞ発言以外の何物でもありません。こんな発言していないというのは虚偽答弁じゃないですか。
○国務大臣(高市早苗君) 失礼いたしますが、三月十四日の参議院予算委員会で福島議員がおっしゃったのは、大臣が電波を止めるぞと言うのはおかしいですよという御発言でした。私が電波を止めると言ったこと、一度もございません。その日の答弁でも、ほぼ、そこまで極端な、電波の停止に至るような対応を放送局がされるとも考えておりませんと申し上げております。 大変極端な場合に、非常に慎重に運用すべきであるということも含めて、平成二十二年、菅内閣のときのあの放送法改正時に、四条がこれは法的な、法規範性を持つということ、これに違反をしたときに、総務大臣が放送法百七十四条及び電波法七十六条、これを適用することがあるという場合、そして、それらの命令は極めて限定的な状況のみに行うこととするなど、慎重な配慮の下運用すべきであるということを当時答弁をしておられるんですね、民主党の副大臣が。そして、その答弁があった日の採決で、社民党も含めて、日本共産党以外の全ての会派が賛成をしておられます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 終わりです。福島さん、終わりです。 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、薬師寺みちよさんの質疑を行います。薬師寺みちよさん。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 本日、予算審議、締めくくり総括、最終日でございます。やっと予算委員会らしくなってまいりました。 今回の予算委員会では、議員のプライベートな問題を議論したり、大臣の言葉狩りのために同一趣旨の質問をエンドレスに繰り返したり、異常と言わざるを得ないような状況であったと私は感じております。社会保障、外交、防衛、経済など、待ったなしの状況の中で、政府も挑発に乗って議論の相手になることは慎むべきだったんではないんでしょうか。国民が聞きたいのは誹謗中傷合戦ではありません。 この予算委員会は、結局、選挙前のイメージ戦略として利用されただけ。国会の外では、憲法改正、安全保障、議員定数削減と叫んでいても、果たしてこの国会内での議論は尽くされたと言えるのでしょうか。離合集散、選挙互助会体制に週刊誌ネタが中心となるようなこの国会で、国民から未来を託される資格があるのか、私はもう一回問いただしたいと思います。 国会の質疑の本来あるべき姿、総理はどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか、お願いを申し上げます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 薬師寺委員から大変厳しい御指摘をいただきましたが、我々もしっかりと真摯に受け止めていきたいと、このように思います。 薬師寺委員からは昨日も女性の健康問題について御質問をいただきましたが、それ以外にも、スキー事故の際には産業保健の重要性、国際保健分野でのリーダーシップへの期待、あるいはまた障害者スポーツのすばらしさ、子供たちを虐待から守るための課題など、毎回これまでの御経験と緻密な分析に基づいた御質問をいただいたと思います。 大切なことは、与党か野党かということではなくて、我々は国民のために何をなすべきか、そしてこの予算においてどういうことを我々政府はやろうとしているか、そこに課題があるのかどうかということについて議論を進めていくことが国民のまさにこの委員会に対する期待ではないかと、このように思います。 これからもそのことをしっかりと頭に置きながら、我々は、政府としては丁寧に分かりやすくお答えをしていきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 政治離れ、政治への不信感をあおっているのは私ども国会議員の議論の劣化ではないんでしょうか。しっかりとそのことをもう一度心して私も議論を続けさせていただきます。 今回もまた残念なことがございました。女性活躍にも大きな影を落とした予算委員会だと私は思っております。今回も三名の女性大臣が誕生し、多くの女性は大臣の活躍に少なからず期待をしていたはずなんです。しかし、残念ながら、今回も言葉狩りのために、自らの言葉で政策を語る機会はほとんど与えられませんでした。 もし女性活躍の名の下に、能力もない、そんな大臣が椅子を与えられたのであれば、これは本末転倒でございます。批判されるのは女性大臣、そして批判のために声を荒げるのも女性議員、この様子を見て、女性が議員になりたいと本当に思うんでしょうか。女性活躍が有名無実化しているのは、この国会だと私は感じております。 女性議員が初めて誕生したのが一九四六年四月十日の衆議院選挙、まさに女性議員誕生七十周年を迎える大切な年でございます。総理はこの年に何を思うのか、教えていただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま薬師寺委員が御紹介をされたように、ちょうど七十年前の四月十日、戦後初めての衆議院議員総選挙が行われ、約千三百八十万人の女性が初めて投票をし、そして三十九名の女性国会議員が誕生しました。今年はその記念すべき日から七十年目の節目の年であります。 しかしながら、現在、国会議員に占める女性の割合は諸外国と比較しても低い水準にとどまっております。政治分野での女性の参画の拡大が十分に進んでいない理由として、出産、育児等と政治活動の両立が難しい場合があること、あるいは伝統的な男女の役割分担に関する意識、あるいはまたロールモデルの不足などの指摘がございますが、例えば自民党においても、女性の候補者、これ広く公募しているところでございますが、なかなか手が挙がってこない。特に地方においてはそういう現実がございます。 また、地方議員においては特にそういう状況があるわけでございまして、政府としては、今後、更に人材発掘あるいはサポート体制、頑張ってみようという、政治家として頑張ってみよう、なかなか政治家の場合は、この働き方改革の中において、土日は地元で活動をすると、国会が終わった後もずっと夜もいろんな会合、薬師寺委員もそういう経験がおありだろうと思いますが、なかなかこれは難しいわけでございますが、そういう中でも活動を続けることができるようにどうサポートしていくかということもそれぞれの党で考えていくことも大切ではないかと、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 最後に、総理、魂のない法律や制度はただの紙切れにすぎません。そこで、魂を入れ込んでいただくのが総理の役割だと私は考えております。答弁書に総理の心まで書き込まれることはまずありません。 もう一度問いたいと思います。 本当に政策を前進させる意欲をお持ちなのであれば、総理が女性政策に対してどのような思いをお持ちなのか、総理の言葉をお聞かせいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 女性政策につきましては、今までは社会政策として女性政策を考えてきたわけであります。もちろん社会政策として考えていくことも大切でありますが、同時に、安倍政権におきましては、人口、いよいよ減少していく中において、女性の皆さんに活躍をしていただかなければ我々経済を成長させていくこともできませんし、経済を成長させていくことができなければ社会保障の財政的な基盤を確保していくこともできない。つまり、経済政策としても女性政策を捉えたことであります。このことによって、全ての方々に女性政策の必要性を認識をしていただくことができ始めているのではないかと、こう思っております。 この三年間で新たに百万人の女性が仕事を始めました。そして、上場企業の女性役員数は三年間で二倍近く増え、特に昨年は前年から四割増えております。今大きなうねりとなっておりますが、この認識をもっともっと多くの方々に持っていただきながら、女性が、皆さんが希望や夢に向かって進んでいくことのできる、その障害を取り除き夢に向かって進んでいくことのできる日本にしていきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で薬師寺みちよさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 新党改革の荒井広幸です。 世界経済が減速、言ってみれば静かな嵐の中に今あると言っていいように、総理、思います。この予算を生かすためには、前倒しを実行する、前期前倒し、そして後期は補正予算を組む、これを決断するべきであると思います。そして、寄附の活用や社会的インパクト投資というようなことも提案をいたしました。 世界で、サミット、日本が中心になります、安倍総理が中心になります。この場で、世界の内需拡大で経済を立て直していく、我が国が率先をしてそれをサミット議長国として明言するべきではないかと考えております。総理に伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 伊勢志摩サミットにおいては、不透明さを増す世界経済に対してどのように協調していくか、そしてどのような中身を世界に発信をしていくか、それは明確なメッセージでなければならないと、こう考えております。その中において、しっかりとこのサミットにおいて議論をし、そして明確なメッセージを出していきたい、そして世界経済の持続的かつ力強い成長に貢献していきたいと思っています。
○荒井広幸君 私が提言した、この本予算を生かすためにも、前期前倒し、後期は補正予算を組んでこれをつなぎ、ずっといくことで世界貢献、内需拡大もしていくということをお考えください。 続いて、消費増税についてです。 全く元も子もない、そのとおりです。私もこれを一年半先延ばす法案に賛成をした一人です。だからこそ、国民の皆さんを含めて私も責任があります。しかし、景気が悪くなって税収が下がっては元も子もありません。 総理、消費税再延長する場合には、参議院の選挙があります。そして、これだけ重い、二回目です。衆議院も併せて解散をして国民に信を問うべき性格のものであると私は考えています。 総理、いかに。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の八%から一〇%の引上げにつきましては、リーマン・ショックやあるいは大震災級の事態が生じない限り、予定どおり引上げを行っていく考えであります。 同時に、解散を考えろという荒井議員からの御指摘、御提言でございますが、解散についてはもう頭の片隅にもないということでございます。
○荒井広幸君 いずれにしても、三%上げたこの影響というのは出ているんですね。これはやっぱりきちんとしないと、消費税上げても全体の税収が下がれば、これは福祉にも回せない。私は決断しどころだろうというふうに思います。 結びになりますが、保育が非常に脚光を浴びました。子育ちという立場からも考えなくてはならないと申し上げましたが、いかがでしょうか。一定基準を満たせば、無認可保育所であってもバウチャーを払うことで、質も改善されてくることが期待されます。保育バウチャーを提言します。
○国務大臣(塩崎恭久君) バウチャーの御提案がございました。 様々な仕組みがもちろん考えられるわけではございますけれども、一般的には使途が制限をされた給付を個人に対して支給する仕組みというのがバウチャーだろうというふうに思います。 そのメリットとしては、利用者のサービスの選択の幅が広がる、それが一つ、それから、多様なサービスが対象となり得るということが二つ目、一方で、保育は乳幼児期の健全な育成を支援するためのもので、その質や安全の確保というのが極めて重要であります。 保育バウチャーのデメリットとしては、サービスの質の確保が十分担保されないおそれがある、さらに、一定の利用料で一定のサービスを受けることができなくなる可能性もある、それから、一人親家庭や障害児等の弱者への配慮、優先入所などが十分できるかどうか、そういうような問題、課題があるのではないかというふうに思います。 本年度から施行されました子ども・子育て支援新制度、ここにおきましては、従来対象となっていなかったメニューを取り入れて、小規模保育など多様なサービスについて、質を確保した上で利用者が幅広く選択できるようにするなど利用可能なメニューの充実を図っておりまして、今御提案のバウチャーと共通のメリットもあるわけでございます。 二十八年度の予算案におきましては、利用者の利用可能なサービスメニューを増やす観点から、事業主拠出金制度を拡充をして、企業主導の多様な就労形態に対応した自由度の高い保育サービスも御用意を申し上げるということとしているところでございます。
○荒井広幸君 厚労省は、難病対策もそして医薬用大麻についても、やれない理由ばかりを、塩崎大臣、探している。官僚の言いなりになっちゃ駄目ですよ。財政もない、困っている人もいる、だからどうするかということを提案しているんだから、やり直していただきたい。 最後になります。 補正を組むようになるでしょう、恐らくは。そのときに、私は総理大臣でないですが、予言すれば、どうするかということになれば、私は、これは、麻生大臣のときに使った家電のエコポイント、一億総ポイント、防災、耐震診断、家族や自分に投資をした、そして自治会のお祭りなど備品を買った、こういったものを五から一〇%のポイントを付与して、それがエコカーやエネファーム、そして自分の投資の教材費、あるいは寄附に使える、こういったことの一億総ポイントを提案しておきます。お願いします。
○委員長(岸宏一君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十八年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。西村まさみさん。
○西村まさみ君 民進党の西村まさみでございます。 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました平成二十八年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。 アベノミクスの旧三本の矢が打ち出されてから三年以上が経過いたしましたが、第一の矢である金融緩和を続けても、物価上昇率はいまだ目標の二%には及びません。第二の矢である財政出動は一時的に需要を拡大するのみで、むしろ不要不急な公共事業の温存といった弊害をもたらしています。第三の矢である成長戦略に至っては具体性や実効性に乏しく、成長力向上の兆しは全く見られません。 アベノミクスの失敗を放置し、効果の検証や反省も不十分なまま編成された平成二十八年度予算案は断じて認められないことをまず申し上げ、以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。 反対の第一の理由は、本予算案が格差の拡大を何ら是正するものではないという点です。 日本の子供の貧困率は一六%まで悪化し、一人親世帯の貧困率は五〇%を超えるなど、深刻な状況にあります。にもかかわらず、二十八年度予算では、消費税率引上げの影響緩和を目的とした子育て世帯向けの給付金を廃止しました。政府は児童扶養手当の第二子以降の加算を拡充したと言いますが、厳しい所得制限が掛かるほか、一人親世帯の多くは第一子しかおらず加算の対象外であるなど、格差を是正するための手当としては全く不十分であります。 また、非正規労働者の割合も年々増加し続け、特に女性に限れば実に六割近くにまで達しています。非正規の三人に一人は自ら望んだものではなく、その中の七割は正社員を希望しています。しかし、この問題に対し、安倍政権には真剣に取り組む姿勢が見られません。 歯科医療の現場から見れば、子供から高齢者まで年齢を問わず、経済的困窮から医療機関にかかることを諦めてしまい、虫歯が十本以上あるなど、口腔崩壊と呼ばれる状況が先日報道されました。 近年、格差と貧困の問題が深刻さを増し、社会の様々なところに現れてきています。安倍政権の施策では格差の壁を解消するには到底及ばないと言わざるを得ません。 反対の第二の理由は、新たな三本の矢である政府目標と実現のための手段が具体性を欠いている点です。 介護離職ゼロについて、現在の介護サービスの拡充は箱物の整備に偏っており、介護職員の処遇改善は全く不十分であります。また、四月からの診療報酬改定では、消費増税分の補填があった平成二十六年に続いて、実質は二回連続のマイナス改定。病院や薬局の健全な運営が阻害されれば、国民に良質な、そして適切な医療を提供することができなくなります。 反対の第三の理由は、政府が国民との約束をほごにしている点です。 平成二十四年の三党合意により、低所得者の負担を軽くする総合合算制度が法律に盛り込まれましたが、安倍政権は、消費税率引上げの際に軽減税率を適用し、総合合算制度の導入を取りやめました。軽減税率制度は、低所得者より高所得者に恩恵が手厚くなり、総合合算制度の導入取りやめと併せて弱者の負担を更に増加させるものということも言わざるを得ません。 そして、反対の第四の理由は、財政規律を軽視した予算となっている点です。 本予算の公共事業関係費は民主党政権時の当初予算に比べ三割も増加する一方で、中小企業を支援する予算を減額しました。税収については前年度当初予算と比べ三兆円の増加を見込んでいますが、選挙を控えて抜本的な歳出削減を避ける一方、専ら税収増という希望的観測に依存し、財政健全化を成し遂げるどころか、むしろ悪化させる予算であると考えます。 以上、平成二十八年度予算に反対する主な理由を申し述べまして、私の反対討論といたします。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 石川博崇君。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十八年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。 昨年九月、安倍総理は、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の新しい三本の矢を放ち、その具体策として、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策が取りまとめられました。加えて、TPPを真に我が国の経済再生、地方創生に結び付けていくことが求められております。 こうした喫緊の重要課題について重点的に取り組む強い姿勢を示した本予算の一刻も早い成立と着実な執行こそが政府・与党の責任であります。 以下、賛成する主な理由を申し述べます。 賛成の第一の理由は、一億総活躍社会の実現に向け、子育て支援へ重点的に予算を振り向けている点であります。 近年、待機児童問題への取組の強化を求める声が一段と高まっております。こうした中、待機児童の解消に向け、自公政権は、この二年間で当初目標を上回る二十二万人分の保育の受皿を拡大しました。本予算におきましては、企業主導型保育サービスの拡充等により保育の受皿の整備を更に進め、二十九年度末までの整備目標を四十万人から五十万人に拡大することとしております。 また、今年に入ってから、児童虐待に関する大変痛ましい事件が相次いで報じられており、児童虐待防止対策は喫緊の課題であります。本予算においては、児童相談所の体制強化などの児童虐待防止対策の強化及び社会的養護の推進に一千三百億円が計上されております。そのほか、一人親家庭支援のための児童扶養手当の加算増額や就労支援の拡充も含まれています。 こうした施策は、我が国最大の課題である少子化問題に正面から向き合う取組として高く評価するものであります。 賛成の第二の理由は、東日本大震災からの復興を加速するための予算が盛り込まれている点であります。 東日本大震災から五年がたちました。二十八年度は、集中復興期間に続く復興・創生期間の初年度となります。本予算では、被災者支援として、これまでの交付金を大幅に拡充した被災者支援総合交付金に二百二十億円を計上し、住宅・生活再建の相談支援等の課題に対応しております。また、原子力災害からの復興再生に一兆円を計上し、住民の帰還促進などを強化しております。これらの施策が被災地の復興を強力に推進するものと確信をしております。 賛成の第三の理由は、地方創生に資する施策が措置されている点であります。 本予算においては、地方の自主的かつ先駆的な取組を支援する地方創生推進交付金を創設し、一千億円が計上されており、事業費ベースでは二千億円に上ります。さらに、地方財政計画においてまち・ひと・しごと創生事業一兆円が計上されております。こうした施策が地方におけるそれぞれの特徴を最大限に生かし、自律的で持続的な社会をつくっていくものと確信をしております。 賛成の第四の理由は、財政健全化を推し進める予算となっている点であります。 平成三十二年度の基礎的財政収支の黒字化を目指す経済・財政再生計画の初年度に当たる本予算は、同計画の目安に沿って社会保障関係費や一般歳出の伸びを抑制しております。また、景気回復などにより、税収は二十五年ぶりの高水準が見込まれる一方、公債発行額は前年度に比べ二兆四千億円減額しております。その結果、公債依存度は三五・六%とリーマン・ショック以前の水準まで低下いたしました。このように、財政健全化に資する予算となっていることを高く評価するものであります。 以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。 政府におかれては、予算成立後、迅速かつ適切に執行されることを強く要請いたしまして、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 辰巳孝太郎君。
○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、二〇一六年度一般会計予算外二案に反対する討論を行います。 日本経済再生の要は、GDPの六割を占める個人消費を温めることです。ところが、労働者の実質賃金は下がり続け、国民に景気回復の実感はありません。一方、空前の利益を上げた大企業の内部留保は更に増加し、三百兆円を超えました。大企業がもうかれば日本の経済も暮らしも良くなるというトリクルダウン論は完全に破綻し、異次元の金融緩和を始めとするアベノミクスの失敗は明瞭です。 そして、消費税です。 我が党議員の質問に安倍総理も、家計消費が予想以上に落ち込んでいることを認めました。ならば、国民生活も経済も財政も壊す消費税増税は中止すべきです。 予算審議では、暮らしを支える社会保障の充実を求める声が噴出しました。とりわけ、保育所待機児童の問題です。政府からは保育の質を置き去りにした単なる受皿づくりの案が出ていますが、安心して預けられる認可保育所の増設や土地確保の支援、保育士の処遇の抜本的な改善などに踏み出すべきです。 また、大学の高学費、学生ローンともいうべき奨学金で苦しむ若者の問題です。 日本は、OECD諸国の中で、高学費、低補助の唯一の国となりました。生活費のため、ブラックバイトであっても辞められない学生がいます。学費を下げ、給付型奨学金創設に踏み出すべきです。 予算は、不要不急の大規模開発や軍事費の増額よりも、子育て支援や教育、医療、年金など、国民生活を支える社会保障に軸足を置くべきです。 以下、本案に対する具体的な反対理由を述べます。 第一は、格差と貧困を更に深刻にする社会保障削減を進めるものだからです。 安倍内閣は、消費税増税分八兆二千億円を全て社会保障の充実に充てると言いながら、僅か一兆三千五百億円しか充てていません。社会保障を持続させるためという説明は一体何だったのでしょうか。介護疲れからの無理心中、餓死や孤独死という悲惨な事件が次々と起こる中で、安倍政権は、この間、小泉内閣をはるかに超える年四千億円近い社会保障費の自然増削減を行ってきました。断じて許されません。 第二は、大軍拡をエスカレートさせる予算となっているからであります。 本予算案での軍事関連費は当初予算で戦後初めて五兆円を超え、その中身も、戦争法の下で米軍と一体となった自衛隊の軍事作戦を財政面で支えるものと言わざるを得ません。一千九百二十億円へと増額された思いやり予算を始めとして、在日米軍に支出する予算は三千七百四十九億円に上ります。 安倍政権が有事の際に民間船員と民間船舶を動員する計画を進めていることも重大であり、許されません。 日米同盟の強化ではなく、日本だからこそできる平和への貢献こそ求められています。本日施行された戦争法、安保法制は、日本国憲法を真っ向から踏みにじる集団的自衛権行使容認の違憲立法であり、その施行と大軍拡予算に断固反対をいたします。 第三に、国民生活に関わる予算を軒並み削減をしているからであります。 雇用の七割を支える中小企業への予算は一・七%削減、日本の未来を担う若者たちに大きく関わる文教科学振興費は前年度比四億円もの削減です。農林漁業予算は、TPP協定の発効を前提に農業の大規模化と競争力強化に偏ったものになっています。本委員会の審議でも国会決議違反が明白となったTPPからは直ちに撤退し、農林漁業の安定を図る施策を進めるべきであります。東日本大震災からの生活となりわいの再建の遅れも顕著であり、多くの避難者を追い詰めている住宅支援や賠償の打切り方針は撤回すべきです。原発の再稼働は直ちにやめ、再生可能エネルギー普及のために注力すべきであります。 今日も、この国会議事堂の周りには戦争法施行に反対する多くの国民が集まり、抗議の声を上げています。この国民の声に応えて、四野党の共同を更に発展させ、安倍政権を必ず打倒し、新しい政治の実現へ全力を尽くす決意を述べ、討論を終わります。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 荒井広幸君。
○荒井広幸君 新党改革・無所属の会は、予算三案に賛成をいたします。 GDPとともに、もう一つの国民の目標となるべき尺度があってよいというのがこの予算委員会の過程で見えたと思います。それは、国民全体が共通の認識に立てる価値観です。豊かさ、自己実現、充実感というところに着目した価値です。格差の問題、そして再配分、再分配の問題が問題となっているのはその最たる例だと思います。 経済中心以外のものを探し出して、今その模索の途中にあるということでしょう。価値観を変えて解決する一助は、経済分野でいえば、アダム・スミスでいえば、神の見えざる手から市場の見えざる心に比重を高めることです。寄附文化醸成や社会的インパクト投資などの導入を進め、サミットでの提言を望みます。 人間関係、社会の在り方として見れば、国や自治体の行う公助から、自立は大切ですが、みんなで補い合い、助け合っていくという共助分野の拡大をする、共助の力とでも言ったらいいんでしょうか、これを活用することです。 賛成第一の理由は、まさにこの共助分野の拡大を一億総活躍社会、地方創生という名で実現していることです。子育てや介護に重点を置こうとしている点も評価します。しかし、まだまだであること、これだけは申し上げておかなければなりません。さらに、保育所から、やがてピークを迎えたら介護施設への保育所施設からの転換ができるような、そうした組合せも今からする必要があります。 時代はいつも過渡期です。与野党が政治、行政の知恵の見せどころ、これが与野党の立場であろうと思います。国民への責任です。 第二の賛成理由は、経済の好循環を回すため成長予算となっているからです。 地域創生、一億総活躍社会づくりは、私たち新党改革が家庭ノミクスとして声を大にして言ってきたものです。それを政府がかなり受け止めていただきました。残念ながら、海外の要因により日本の経済の動きは緩やかになってきています。二十年続いたデフレからの脱却を確実にしなければなりません。私たちは、アベノミクスを成功させ、国民が豊かになるよう、安倍政権にアイデアを出して協力をしてまいります。 第三は、国民を守る備え、安保法制体制充実の予算があるからです。 戦後の最も重たいこの安保法制に我々は共感をしています。我々は、アジアの平和にも責任を持たなければならない日本人です。しかし、初めのルールでは、自衛隊を派遣する場合の政府の判断をただすための手段は国民にとって限られていました。 そこで、この参議院が国会の事前承認を拡大することを、こころ、元気と一緒になって提案いたしました。自民、公明、安倍総理の寛容さで受け入れ、成立しました。国民参加で政府や自衛隊の暴走に歯止めを掛けたわけです。反対反対と民主党などが叫ぶことへの一つの答えの出し方であったと自負をいたしております。 第四は、公債発行額は前年に比べ二・四兆円減額されました。が、しかし、まだまだ財政健全化目標の達成には努力を求めたいと思います。 新党改革は結党六年を迎えました。今までどおり、国民の合意づくりのために安倍政権に対して是々非々で臨み、与野党の橋渡しの役を買って出ます。民主党が民進党になり、原発容認の方向になったようで残念です。
○委員長(岸宏一君) 申合せの時間が過ぎていますので、おまとめください。
○荒井広幸君 政府には原発ゼロにかじを切るよう強く求めます。 そして、安倍政権、自公連立政権には、どうぞ思慮深く、そして謙虚になって、国民の声を国政に反映するよう強く求めて、賛成討論といたします。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 清水貴之君。
○清水貴之君 おおさか維新の会の清水貴之です。 会派を代表して、平成二十八年度予算案に反対の立場から討論をいたします。 我が党は、三月二十六日の党大会において、身を切る改革を行い、行政改革を進め、大阪で実現してきた増税や借金に頼ることなく改革と成長により財源を生み出し住民サービスを向上させる改革を全国に広げ、進めていくことを方針として決定いたしました。 政府が平成二十九年度に予定されている消費税増税の再延期を検討しているとの報道がなされていますが、我が党はこれまで、増税の前に身を切る改革を行い、歳出削減を最優先させるべきであり、消費税増税を延期すべきであると主張してきました。 消費増税に頼らずに財政再建を行い、併せて経済成長を実現するためには、歳出の構造自体を変えて政策効果の見えない無駄な支出が行われないようにするとともに、地域や個人の創意工夫によって社会全体の活性化を図るべきです。実際、この三年間、補正と合わせて百兆円規模の予算が組まれてきましたが、我が国経済を力強く成長させるに至っているとは言い難く、来年度予算案においても将来の財政再建と経済成長の実現の道筋が見えません。 以上のような考え方の下に、我が党は、衆議院では予算委員会に予算の編成替え動議を提出いたしました。各府省の個別事業の精査に基づき削減可能額を積み上げ、総額一兆二千七十六億円を削減の上、その全てを来年度国債発行の減額に充てる形の動議としました。政府が本気になれば削減可能な項目を列挙したにもかかわらず、動議は衆議院で否決されました。 参議院では、人事院勧告の基礎となる官民給与比較の問題を始めとして、法人格を持たない業界団体である石油連盟に巨額の補助金が支出されている問題など多くの指摘を行い、政府に対応を求めました。しかし、これらについても政府からは問題解決に向けた前向きな答弁が得られませんでした。 以上のように、来年度予算案は、我が党が衆参両院で示してきた多くの歳出削減の余地について配慮がされておらず、公務員総人件費を三年連続で上げることを始めとして改革への姿勢が見られない内容となっています。 このため、我が党は、平成二十八年度政府予算案に反対をします。 以上です。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 福島みずほさん。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 社民党を代表し、政府提出二〇一六年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。 本日から憲法違反の戦争法が施行されました。怒りを禁じ得ません。戦争法施行により、二〇一六年度予算案においても防衛費はますます聖域化され、四年連続の増額により初めて五兆円を突破をしました。内容的にも、F35ステルス戦闘機、オスプレイ、新型空中給油機、滞空型無人機など攻撃型の高額兵器の購入が目立っています。 また、沖縄県民の民意に反する辺野古新基地建設関連予算が計上されるとともに、思いやり予算も二十一億円増の千九百二十億円、宇宙分野でのスパイ衛星である情報収集衛星も五億円増の六百十九億円、さらに民間人船員を海上自衛隊の予備自衛官補として活用する予算は事実上の徴用につながるものであり、断じて認められません。 一方、社会保障費の自然増分は削減をされました。本来一兆円近くが見込まれる社会保障費の自然増分が四千九百九十七億円に圧縮され、小泉・第一次安倍政権下における毎年二千二百億円カットを上回る削減となっています。さらに、保育園に落ちたのは私だの声をかき消すかのように、子育て世帯臨時特例給付金を廃止するなど、政府予算案は名ばかり一億総活躍予算にほかなりません。 文科省予算が前年度比〇・二五%減の五兆三千二百十六億円となったことも問題です。今こそ学生ローンと化している奨学金制度を抜本的に改め、有利子から無利子型への転換、給付型奨学金の創設を急ぐべきです。 また、中小企業対策予算が減額されたことは、大企業と中小企業の格差拡大を進めるものであり、アベノミクスによる大企業優遇を示すものです。 さらに、TPP大筋合意を背景に、農林水産関係予算は、農地の大区画化推進や土地改良事業など大規模農家への支援偏重が目立ちます。 丸五年の節目となる復興関係予算では、住宅再建や復興まちづくりに関する予算が前年度比二千億円以上削減されており、被災地の生活再建が置き去りにされていると言わざるを得ません。 地方財政も、一般財源総額は確保されたものの、自主財源である法人住民税の国税化、交付税別枠加算の廃止、交付税算定へのトップランナー方式の導入や行革算定・成果配分方式の拡充など、分権自治の面から問題が残るものとなっております。 公共事業や原子力関係予算においては、無駄な事業やプロジェクトへの切り込みが足りません。 以上、二〇一六年度政府予算案はアベノミクスの失敗を覆い隠す名ばかり一億総活躍予算であり、社民党は、国民生活重視で、トリクルダウンではなくボトムアップ型の予算を求める立場から政府予算案に反対であると申し上げ、討論を終わります。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岸宏一君) 多数と認めます。よって、平成二十八年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 皆さん、長い時間いろいろ本当にお世話になりまして、ありがとうございました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十七分散会