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190回国会参議院2016/03/25

予算委員会 第18号

発言数
313
登壇者
35
会派数
11
開催日
2016/03/25

会議録

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  この際、御報告いたします。  本委員会は、平成二十八年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十四委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。  つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十八年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社取締役兼代表執行役上級副社長鈴木康雄君及び独立行政法人国際協力機構理事伊藤直樹君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 平成二十八年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十二分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十分、民主党・新緑風会百九分、公明党三十七分、日本共産党三十六分、おおさか維新の会三十六分、維新の党十九分、日本のこころを大切にする党十九分、日本を元気にする会・無所属会十九分、社会民主党・護憲連合十九分、無所属クラブ十九分、新党改革・無所属の会十九分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。  これより質疑を行います。金子原二郎君。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 おはようございます。  安倍総理、麻生副総理、連日大変御苦労さまでございます。私も質問するのは一年ぶりでございまして、今日はまた地方の問題についていろいろと質問させていただきたいと思っております。  まず、第二次安倍内閣の発足から三年間、矢継ぎ早に実行されてきたアベノミクスの成果によりまして、企業活動は活発化し、失業率の低下や有効求人倍率の上昇など雇用環境も改善を続けています。私どもの長崎県でも、昨年五月には二十二年ぶりに有効求人倍率一・〇倍を記録したところであります。政権発足時〇・六五倍と比べますと大きく改善いたしました。しかしながら、従業員一人当たりの付加価値額の推移を見てみますと、この二年間で、製造業の大企業では一六・七%増、非製造業の大企業では四・五%増であるのに対しまして、中小企業ではそれぞれ二・二%、三・六%の増にとどまっておりまして、大企業と中小企業の稼ぐ力の差が拡大傾向にあります。  パネル一を上げてください。(資料提示)  特に、大企業の立地する大都市に比べまして、地方では中小企業で働く人の割合が高く、長崎県を例に取ってみますと、東京都の四三%に対し、長崎県では九二・八%となっています。地方法人二税について見てみますと、この三年間で東京都では四二・三%増加しているのに対しまして、長崎県では一九・八%の増加にとどまっています。加えて、正社員の有効求人倍率は、平成二十七年四月の時点で、東京都が〇・九四であるのに対しまして、長崎県では〇・五五にとどまっております。  この表にはありませんが、五人以上事業所の賃金を見てみますと、東京で約三十二万五千円、長崎で二十二万一千円という十万円の開きがあるわけでございます。このままだと、優良な雇用の場を求めて地方から都市への人口流出が進み、更に都市と地方の格差が拡大することが懸念されます。  このように、アベノミクスの成果は見えてきているものの、都市と地方の格差が広がってきており、地方が都市と同じように景気回復を実感できるようになるには地方の就業者の大勢を占める中小下請企業まで効果が行き渡るように施策が必要と思います。  このような中、政府はどのように中小下請企業の振興を図っていこうとしているのか、また、それをどのように地方の経済の好循環につなげていこうとしているのか、総理の見解をお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の中小企業そして小規模事業者こそが地域の雇用を支え、そして地域を支えているんだろうと思います。その意味におきましては、我が国経済の成長の牽引役でもあるわけであります。特に地域においてはそうなんだろうと思います。  中小企業においても経常利益は過去最高を記録しているところでありますが、日本経済を持続的な成長軌道に乗せていくためには、好調な企業収益を中小企業の業況の改善や賃上げにつなげ、経済の好循環を確実なものにしていかなければならないと考えております。このため、まずは取引条件の改善を図っていくことが必要であろうと思います。  現在、産業界に対しまして大規模な実態調査を行っています。今後、さらに大企業に対して直接ヒアリングを行い、現状を詳細に把握し、必要な対策を講じていく考えであります。昨日も、経済財政諮問会議におきまして、経産大臣からも取引条件を改善してもらいたいという要望をさせていただいたところでございますが、榊原経団連会長からも、この取引条件の改善等に取り組んでいく旨のお話があったところであります。  また、生産性向上、やはり中小企業・小規模事業者にとって生産性を向上させていくことこそが収入の増にもつながっていくわけでありまして、生産性向上に向けた設備投資支援として固定資産税の大胆な減税を行うことといたしました。どうしても、今までの法人税減税でありますと、中小企業、そもそもなかなか黒字になり得ていないわけでありまして、こういう恩恵が行き渡りにくかった。そこで、今回は固定資産税の大胆な減税を行うということに踏み込んだところであります。  そしてまた、ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金によって新商品の開発等も支援をいたします。これは、今まで製造業だけにとどまっていたものをこれはサービス業にも展開をしていくということになるわけであります。今までもサービス業というのは非常に重要であったわけでありますが、サービス業におきましても、サービス業における生産性の向上というのは、これ地方においては大変重要なことになっていくのではないかと思います。  財政面に加えまして、経験豊富な専門家が相談に応じるよろず支援拠点を拡充して様々なメニューを作っておりますが、やっぱり中小企業の皆さんは大変忙しいですから、朝から晩まで、いろんな窓口に行って相談するという時間がありませんので、言わばワンストップ的に相談して、こういうメニューがありますよと、おたくの企業ではこういうのを使ったらどうですかというアドバイスを得られるように、そういう対応をしているわけでありまして、あらゆる政策を総動員をして、しっかりと中小企業、そして小規模事業の皆さんが生産性を向上する、そしてさらには、生産性向上しても取引をしている大企業に全部それを吸い上げられてしまっては元も子もありませんから、そういう取引条件もちゃんと改善し、彼らがそうして上げた利益をしっかりと従業員の皆さんに賃金という形でこれは還元できるようにしていくことも極めて重要であり、そういう政策を前に進めていきたいと、このように考えております。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 取引条件の改善、また下請、協力会社の賃金を上げる努力をされるように企業にお願いするということでお話はあったんですが、正直言ってまだそこまで行っていない。特に、私はこの三年間、総理が大変な努力をして上場会社の皆さん方に三年連続で賃上げをお願いしてそれが実現をしたと、ところが、中小とか協力企業はほとんど賃上げが行われていないんですよ。そうすると、ますます大企業との格差が広がってきているというのが実態なんですよね。  だから、本来ならば、大企業の方々の賃金を上げるよりも、先に取引業者とかそういった協力会社、下請業者の皆さん方の改善のためにできるだけそういった配慮をしていただくことが、ある意味じゃ地域的に満遍なく広がっていきますから。正直言って、地方は大体二次、三次下請が多いんですよね、中小企業でも。そういうところのやっぱり下請の、今までの大企業のやり方というのは、いかにして安くということでしたから、だから、民間の取引の中で賃金のお願いをすることだってこれは異例中で、これはもう大したものというか、安倍総理じゃないとできなかったと思うんですよね。だから、それをまたもう一度、是非今度は取引条件の改善とか、それから下請の皆さん方に是非そういった優遇措置というか、賃金を上げていただく努力を、声を掛けていただきたいと思うんですね。  そういう中で、今回、同一労働同一賃金という話が出ていまして、これは非常に地方も期待をしております。正規、非正規のものであれば同じ職場で賃金が違うということもありますが、私は、地元の造船所を見てみますと、同じ仕事をしながら、本工と協力会社との賃金の格差はすごい大きいんですよ。この辺は、やっぱりそういった今回の同一労働同一賃金の中に含めて、そういったことも検討するつもりでいらっしゃるかどうか、その点についてお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この同一労働同一賃金ということにつきましては、言わば同じ仕事の内容であれば同じ待遇をしなければいけないという基本的な考え方に基づいて対応していくところでございますが、今おっしゃったのは、請負等々の関係で協力会社として入っている事業のことであろうと、こう思うわけであります。  今、まさにどのようなルールを作っていくかということについて検討していくわけでございまして、その中におきましてしっかりとしたルールをお示しをしていくように検討を進めていきたいと、このように思います。そして、必要であればちゅうちょなく法改正を行っていきたいと考えております。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 大変期待していますので、よろしくお願いいたします。  次に、パネル二を上げてください。公共事業についてお伺いいたします。  国と長崎県の公共事業の推移をグラフで示しています。御覧いただければお分かりになりますが、公共事業は右肩下がりで減少しております。平成十年の国の公共事業費は十四兆八千五百五十五億円あったものが平成二十六年には六兆四千五十八億円と、五七%の減です。それから、私の地元の長崎県を見てみましても、平成十年の公共事業費は二千三百四十九億円だったものが平成二十六年には七百九十一億円と、六七%も減少しております。  まず総理に、このような最近の公共事業の削減についてどのようにお考えしているか、お尋ねいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この公共事業に対してある意味悪いイメージを持っておられる方もおられるかもしれませんが、しかし、公共事業というのは、未来への投資によって次の世代に引き渡すしっかりとした資産を形成するものであります。これまでも、地方を含め、高速道路や新幹線の整備などが我が国の経済成長を支えてきたのは事実であります。  かつては、これは世銀からお金を借りて、日本にお金のない頃、東海道新幹線を造り、名神高速道路を造り、黒四ダムを造ってきたわけでありますが、あれは決して無駄な投資ではなくて、そうしたインフラ整備こそがまさに日本の戦後の高度経済成長を支え、高度経済成長によって得た税収は皆様の大切な社会保障の財源にもなっているわけであります。  一方で、日本の財政が極めて厳しい状況にあること、そしてまた、今後本格的な人口減少が見込まれること等を踏まえれば、公共事業関係費についても、他の経費と同様に重点化、効率化を図っていくことがこれ重要であります。  大切なことは、限られた予算の中で選択と集中による効果が最大限発揮されることでありまして、国際競争力の強化、国土強靱化、防災・減災対策、そしてコンパクト・プラス・ネットワーク、老朽化対策など、地方の成長にもつながるよう真に必要なインフラ整備を進めていきたいと、このように考えております。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 数字から見ると随分、もう五割以上下がっていますから、そうすると、地方ではまだまだやらなきゃいけない事業がたくさんあるわけなんですよ。なかなかそれが遅々として進まないというんで、地元の皆さん方も、もう少し予算を増やしてもらってもいいんじゃないかなという声もあります。  先般、補正とか当初予算のときにも公共事業の話を随分したんですが、何となく役所も腰引いたような感じになっているんですね。公共事業をやることが何か悪みたいにどうもマスコミに取られるんで、余り公共事業というのを表に出さないで、減災だ防災だという名の下にやろうというような感じを受けるんですが、ただ、やっぱり、特に道路を含めて考えると、整備はもう必要なんですよ。  私は、道路を、先般、ちょうど一年前にも地方の長崎県の道路事情についてお話をしたんですが、やっぱり高規格道路の整備がなされたところは企業誘致が進んで雇用につながっていると、これはもうはっきりしているんですよ。しかし、そうじゃないところはなかなか遅々としてやっぱり企業誘致ができないと。そういうことを考えていくと、いろいろな施策を打つのも結構ですが、即効性があるんですよ、ある意味じゃ。だから、私は即効性がある公共事業をこの際少し思い切ってやってもいいんではないかと。  その場合、正直言って、景気のいいところには余りやる必要ないですよ。長崎県と言ったらいかぬけれども、長崎県とか、正直言って、景気の悪いところというところは、そうですね、税収の非常に増加率が低いところは十県ぐらいありますから、そういう地域は、やっぱりこういう公共事業、全国的に満遍なく配分するんじゃなくて、重点的にそこに投入することによって、そして、アベノミクスの恩恵を受けていない地域には改めてそういう公共事業をすることによって地域の活性化をもたらすということも考え方の一つじゃないかと思うんですよね。そうでもしていかないと、ますます取り残されてしまうんですよ、正直言って。  だから、私は、やっぱり道路事業の整備というのは、特に幹線道路の整備は、全部未整備のところをやると五兆円掛かると言っていますからね。五兆円なんて、それはなかなか、じゃ、いつになるのという話になってきますので、やっぱりそこは重点的に配分をする。特に、遅れた地域に整備をしていくというようなお考え方で取り組んでいただきたい。  例えば長崎県で、この地図にも載っていますが、西九州道路の、今度、佐々から松浦までの十九キロが、去年から仕事が始まったんですけど、八百億掛かるというんですよ、八百億。今大体四十億ぐらいしか付いていないんですよ。何年掛かりますか、八百億にですね。  ところが、前、道路特定財源とか、平成二十年度のときまでは大体百億から百二十億付いていたんですよ。だから、非常にそういった地域の必要な道路の整備は進んでおった。ところが、残念ながら、民主党政権になって、大体自民党政権のときに二兆円近くあった道路財源が一兆三千億ぐらいまでカットされたんですよね。で、政権復帰して、今度は一兆六千六百億ぐらいまでになりましたから、自民党としてはそういう考え方で予算措置をしていると思いますが、もう一声上げてくださいよ。  これは、総理の判断、財務大臣の判断で、本当に満遍なく地域を良くしていくためにはそういったことも考えていかなきゃいかぬということでお願いをしたいんですが、総理はどうお考えですか。財務大臣、どうぞ。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これ、金子先生おっしゃるように、公共工事で一番高かったときは、補正後で恐縮ですけれども、補正後で十六兆行っておりましたのが小渕内閣のときであります。それから、あの頃からいわゆる公共工事は悪という話があって、ずうっと一貫して減りに減り続けて、そこは多分、鳩山内閣、菅内閣のときが一番低くなって五兆、六兆ですかね、減りまして、十兆円ぐらいトータルで公共工事というものは減っているんで、それからずうっと減って、一回だけ増えたのが麻生内閣で、一回だけ増えていますが、あとは一貫して減り続けております。それはもう事実ですから、数字見ていただいたら分かりますので、そのとき自分でやりましたのでよく記憶しているんですが。それで、翌年使われた言葉はコンクリートから人へと、こう来ましたんで、それに対する当て付けもあったんだと思いますけれども、セメント屋に対する当て付けも含めていろいろあったんだとは思いますけれども。減らされた結果が今言われたとおりで、コンクリートが、トンネルの穴が、崩落するとか悲惨な話になってくるという話になってきて、やっと少し世の中が変わってきたんだと思っておりますが。いずれにしても、今、道路だけで、そうですね、一兆二千、三千億ぐらいまで減りましたかね、あれ、それが今少しずつ戻ってきているんだと思いますが。  いずれにしても、公共工事の中でも、やっぱり生産性の向上につながるとか地方の活性化につながる等々、物流とかいろんなことを考えますと、やっぱり道路のミッシング、つながっていないところをきちんとつなげていく。西に九州の話にしても、やっぱりそういったものができますと一挙に変わってくる。  最近通ったのでは新幹線の金沢が最もいい例かと思いますけれども、ああいった例を見るまでもなく、一挙に世の中が変わりますので、道路、公共交通機関というものは極めて大きな要素があるということは私どもも思いますし、即効性もあるということも率直な感じがいたしておりますので、これは石井国土交通大臣の所管とは存じますけれども、私の方は、なるべく切る立場にいるのが私らの立場なので、陳情されるべきはむしろあちらの方だとは思いますが、是非そういった意味で、国全体としてのことを考えると、やっぱりバランスを考えていかぬといかぬことは確かなので、集中的にやらねばならぬと。差が付いたことは確かですから、そういったところをきちんとやっていくという配慮は必要だと、私もそう思います。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 今、大変財務大臣から力強いお言葉をいただいて、石井大臣、思い切って来年良くしてくださいよ。もう今の言葉を信じて、是非来年、道路予算相当については思い切って予算要求をしていただきたい。要求しないとこれはまた財務省もそれに付けないでしょうから。そのときは長崎県をよろしくね。  次に、今地方創生に向けて各地方自治体が知恵を絞って様々な施策に取り組んでいるところですが、これを進めるためには各地方自治体の自主財源をしっかり確保することが非常に重要であることはお分かりのとおりです。  最近、市町村合併した団体への支援措置が縮小するという、いわゆる合併算定替え、これは十年間、要するに補填、保障されていたんですよね。国で全体的で約九千五百億円。これは、これだけの九千五百億円が五年経過したらゼロになるんですから、これは地方にとっては大変な大きな問題であった。私も再三国会でも取り上げしましたけれども、なかなか民主党政権のときは難しかったですね。そして、我々が政権奪還してからいろいろと働きかけをして、非常に総務省の皆さん方、時の財政局長を含めていろいろやっていただいた。長崎県だけで見ても、長崎県は七十九が二十一市町になりましたから、三百七十六億の金がゼロになるといったらこれは大変な問題ですよ。それを七割、二百六十三億円、一応今後も補填してくれるということになったので、これは本当に喜んでいる。  私は、こういうことができたというのは、従来なかなか約束事があると難しいんですよ。これは、やっぱりアベノミクスによって全体的な景気が底上げされて、そして税収が増えて、地方交付税についても十六兆から十七兆円のある一定の担保が見込まれたと。同時にまた、地方も税収が増えた地域も多かったので、本来ならばこういう余裕があった金は、交付税で総務省は借金していますからね、それか臨時対策債を減らすかということでやるんだけれども、それをあえて今回こういう形をやっていただいたということは、やっぱり総理の地方創生に対する思いが、結果的にはそれぞれの役所の皆さん方が努力してやっていただいたと思っていますので、これは本当にお礼を申します。  だって、この金額のものがなかったら、福祉だってできなくなってくるんですから。だから、目に見えて賃金は上がっていないけれども、そういったところでは随分アベノミクスの恩典があるんですよ、地方の施策をする上において。ただ、そこはなかなか皆さんが、マスコミでも取り上げようとしない。だから、やっぱりここはそういった成果がなければできなかったというふうに私は思っています。  ところが、また一つ問題が出てきたんですよ。この前、国勢調査しましたよね。国勢調査で人口減少地域が非常に多くなってきた。これ、数字見ていただくと、悪いところから出していますけれども、非常に、この数字が今年からの交付税の算定の基礎になるんですよ。大体人口減少が全体の四分の一ぐらいというふうに言われておりますからね、算定ルールの中で。そうすると、ある意味では人口減少地域というのは、これから地方創生含めていろいろな思い切った事業に取り組んでいかなきゃいけないところが結果的には交付税がどんどんどんどん減らされていくということになってくると、何の事業もできなくなってしまうじゃないですか。  だから、やっぱり、人口が減ったからといって、サービスは、ちゃんと住民サービスはやらなきゃいけないんですよ。そこはやっぱり総務省としては考えていただいて、できれば、それぞれの方策として、人口減少等特別対策事業費の拡充や人口急減補正の拡充などといった対応の仕方によってこれは十分対応できるというふうに思っておりますので、総務大臣、どうですか。よろしくお願いします。

高市早苗自由民主党総務大臣

○国務大臣(高市早苗君) 委員が今出していただいているパネル、平成二十七年国勢調査人口の速報値に基づいて作っていただいていますが、全国の人口が前回の平成二十二年国勢調査から〇・七%減少して、八二・四%の市町村で人口が減少しています。  地方交付税法は、地方交付税法第一条の目的に従って、人口が減少している団体を含めて、地方団体が標準的な水準の行政を行うために必要な財源を確保するものでございます。ですから、人口減少などを踏まえた地方団体の財政需要の変化ですとか地域の実情、これを的確に把握して交付税の算定に反映することが必要だと思っております。  もう御承知のとおり、その表は既に委員が人口急減補正も掛けた上での算定でございますが、そういう激変緩和措置を講じることですとか、それから、平成二十七年度から人口減少等特別対策事業費というのを創設して人口減少対策に取り組むための財政需要は算定しております。しかしながら、金子委員の御指摘も受け、そしてまた地方団体の御意見も伺いながら、この人口急減補正につきましては、人口減少対策をしっかり行うという観点から、人口減少の状況をしっかり見ながら七月までに算定方法を検討してまいることといたします。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 次は、離島の問題についてお伺いします。  ちょうど私も一年前、離島航空、飛行機ですね、飛行機の問題についていろいろお話をさせていただきました。やっぱり離島は交流人口を増やしていくしか、人口減少に対応できるというのはもうそれしかないんですよ。総理がいつもおっしゃるように、非常に離島にはすばらしい自然があって、食事もおいしい。  そういった中で、一番やっぱり今ネックになっているのは飛行機代が高いということなんですよね、この間もお話ししたように。この飛行機代が、東京とそれから今福岡でも一万円で行けるチケットもあるんですよね。ところが、対馬空港から福岡に行ったり、それから福江から福岡に行ったりすると、もうほとんど一万六千円、七千円なんですね、片道で。  幾ら地方に多くのお客さんを呼ぶといったって、この航空運賃の問題を解決しないとなかなか難しい。いろいろと、機体の購入費に対しての、皆さん方、国の補助とか着陸とか航空燃料の引下げとかいろいろあるんですよ、実際もう今やっていて。やっている中でもなかなかこれは難しいということで、長崎県でも地方の市町村でも応分な負担をしておりますので。  これはある程度交付税措置もありますから、そこはどうにかやっているところですが、問題は、今の段階では値段が高くてこういう状況ですから、要するに、値段を半分ぐらいまで下げるということを前提で考えていったときには、それ相応の国のやっぱり協力がないと難しいと思うんですが、これは石井国土大臣ですか、よろしくお願いします。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 離島の航空路線は、離島住民の日常生活のみならず、地域経済の活性化という点においても極めて重要な交通手段であると認識をしております。  このため、国土交通省といたしましては、離島航空路線に係る運航費補助、島民向け運賃割引への助成、航空機購入費補助等の支援を行っているところでございます。  また、航空路線の運賃についてですが、これは一般的には、一義的には航空会社が自らの経営判断により設定するものでありますけれども、航空会社においても、離島路線において、島民向け割引運賃のほか事前購入型の割引運賃を設定する等により利用者利便の向上に努めているところであります。また、最近では、低運賃の航空サービスを提供するLCCによる離島航空路線の開設も始まっております。  国土交通省としましても、割引運賃を含めた多様な運賃の設定により利用者利便の向上が図られることが望ましいと考えておりますので、引き続き、島民向け運賃割引への助成等の支援により、地元や航空会社と協力しながら、離島航空路線における利用者利便の向上に努めてまいりたいと考えております。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 まち・ひと・しごと創生法第五条では、事業者は、基本理念に配慮して、その事業の活動とともに、国又は地方公共団体が実施するまち・ひと・しごと創生に関する施策に協力するように努めなければならないというふうにあるんですが、やっぱりこれはある程度の航空会社の協力がないとなかなか難しいと思うんですよ。  そして、やっぱり日本のローカル航空をどうするかということは、これは真剣に考えていただきたい。要するに、幹線航路だけ考えておって、ローカルのそういった問題をどう維持しながら地域の活性化をやっていくかということについて、いまいち国が考えが少し足りないかなというふうに思う。  例えば、民間でも、北海道エアシステムはJALが五七%株を持っている。日本エアコミューターといって奄美に行っているのもJALが六〇%持っている。琉球エアーコミューターは日本トランスオーシャンが七四・五%、これもJALですよ。オリエンタルエアブリッジといって、うちにあるんですが、ANAは四%しか持っていないんですよ。  だから、元々ここはANA路線が走っていたところを廃止したところなんですから、やっぱり自分たちの企業が責任持ってやるというぐらいの気持ちを持って取り組んでいただかないと。当然、私は政府の人はできると思うんですよ。羽田の枠を、外国に行く場合も基幹幹線航路の羽田の枠があるわけですから、そういった枠の調整の中でちゃんとそういった地域に対する手当てもするようにこれからも指導していただきたい。ローカル航空の在り方というのも一回真剣に検討していただきたいということをお願いしたい。  それからもう一つは、その離島の問題で、ジェットフォイル、これ、ジェットフォイルを、今十八隻走っているんですが、もう二十年間造られていないんです。一隻造ると五十億掛かるんですよ。これはもう採算合わない。ところが、これはもう今やジェットフォイルが離島の足というか、年間二百三十万、人をこうやっていますので、これも是非何らかの措置を考えていただきたい。  これはもう本当は答弁聞きたいんだけど時間がないので、申し訳ないんですが、これはもう要望にしておきますので、よろしくお願いしたいと思います。  今度、最後に、諫早湾の干拓事業についてお願いします。  今お手元にいろいろな資料をお配りしていると思いますが、御承知のとおり、諫早湾干拓の事業については、大変な今日まで十何年掛かっていろいろなことがありました。平成十二年にノリの不作があって短期開門調査もしましたので、この流れをずっとここに書いております。  そういう中で、私たちは、平成二十年に完成させて、環境に優しい農業を目指して一般の方々にリースでお貸ししたんです。その後、佐賀地裁で開門判決が出たと。これは福岡高裁に控訴して、高裁でまた同じように開門しなさいという判決が出たので、この福岡高裁の控訴の分を是非やっぱり最高裁まで持っていってもらいたいということを時の総理にお願いした、菅総理に。もう頑として聞かなかった。環境アセスの結果を見てということも言われておったんですから、本来なら、環境アセスの結果も見て、そして取りあえず福岡から最高裁に上訴して、その中である意味じゃ調停だってやろうと思えばできたわけなんですよ。ところが、もう何が何でもと聞かなくてああいう形になって、その後、今度は二年したら開けちゃならないという判決が出たわけですよ。  これはもう本当に、私も最初は裁判で解決した方がいいと思ったけれども、なかなか難しい。裁判で解決すると漁民に対する得は何にもない。だから、やっぱり、これはせっかく長崎地裁が調停を今言ってきましたから、この調停に乗ってやることが結果的には有明海漁民全体のプラスになるんですよ、これは佐賀にとっても、それから長崎にとっても。このまま判決が出て、仮に開けなくていいなんといったら、全く何の対策も打たないでしょう。  私は、やっぱり国はたとえ政権が違っていても責任があると思うんですよ。だから、私はやっぱり、今回のこの調停に対しては、思い切って、漁民の皆さん方が、これだったらと周辺の漁民の皆さん方が思うような数字を出していただく、これを出さない限りは絶対難しい。これは是非安倍内閣でやってもらいたい。これは、調停ができなかったらまたこれが続くかといってもう大変ですよ、地元は。だから、今回は裁判所がやっぱり判決じゃ難しいと思ったから調停を私は出してきたと思うんですよ。是非調停でやるということをお願いしたいので、一言だけ、いいですか。

森山裕自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(森山裕君) 金子委員の御指摘の問題でございますが、御指摘のとおり、国は開門義務と開門禁止義務の相反する二つの法的な義務を負っておりますので、いずれかの立場に立つという状況にはありませんが、今年の一月、長崎地裁から、開門によることなく有明海全体の漁業環境を改善する方策を検討し、全体の解決を図る和解の協議をすべき旨の勧告が行われたところであります。この問題につきましては、裁判所から和解に関する方向性が示されたのは初めてのことであり、重く受け止めております。  このため、政府としては、和解協議の場を大事にしたいと考えておりまして、裁判所の訴訟指揮に従いつつ、問題の解決に向けて真摯に努力をしてまいりたいと考えております。

金子原二郎自由民主党

○金子原二郎君 一つだけ。  財務大臣、これはなかなか農林省だけでできる問題じゃないですから、思い切った金を出してくださいね、そうしないと解決しませんので。それを最後にお願いして、質問を終わります。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で金子原二郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、青木一彦君の質疑を行います。青木一彦君。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 自由民主党の青木一彦でございます。本日、予算委員会で質問の機会を与えていただきましたことを参議院の自民党の皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。  それでは、質問を始めさせていただきます。  私の出身は島根県でございまして、この夏の参議院選挙では鳥取県、島根県合区になった選挙区が地盤となります。鳥取県、島根県は、全国で最も早くから過疎化が進んだ県であり、言い換えれば、過疎・少子高齢化先進県であると言えると思います。私は、そこに暮らす者として、そして両県民の切実な思いとして、ふるさとを何としても守っていきたい、本日はそういった思いから質問をさせていただきます。  これまで、地方から首都圏に集まった労働力によって我が国の成長は支えられてきました。これとてもう限界であり、人口減少時代にはこのモデルは通用いたしません。そして、地方から首都圏に集まった人々も高齢化しており、首都圏でも、地方から十年あるいは二十年遅れで超高齢化社会がやってまいります。本格的にそういう時代が来る前に、東京への過度な一極集中を是正し、疲弊が進む地方を活性化し、人口減少に歯止めを今掛けなければ、国家そのものの持続可能性を失うことになりかねません。そういった理由から、安倍内閣では地方創生を重要施策として挙げられているものと考えております。  私も、昨年の十月まで安倍内閣の下で国土交通大臣政務官を務めさせていただきました。その間に全国各地から多くの要望をいただきましたが、その中で特に多かった声は、地方創生を行うにしても必要最低限の道路は造ってください、幾ら地方創生の知恵を出せと言われても道路がまだまだできていない現状では知恵にも限度があります、必要最低限の道路インフラは国の責任で造ってもらいたい、最低でもできる限り全国同じ土壌で地方創生を考えさせてほしい、知恵を出させてほしい、そういうものでございました。  そこで、安倍総理に質問をいたします。  先ほど金子先生からも質問がありました。その中でもおっしゃっておりましたが、公共事業は悪玉である、一時期そういう論調が世の中に蔓延しました。私たちは、高度経済成長期のようなインフラ整備を決して求めるものではありません。しかし、選択と集中の中で、先ほどの地方の切実な声のように、必要なインフラ整備はこれからもまだまだ進めていかなくてはならないと私は考えます。この点について総理のお考えをお尋ねいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 社会資本の整備、道路を始めとした社会資本の整備は、まさにこれは未来への投資であります。そして、それを次の世代に引き渡し、しっかりとした資産を形成するものであります。これまでも、地方を含め我が国の経済成長を支えてきたのは事実であろうと思います。  また、道路は地方創生を進めていく上で重要な役割を担う社会インフラであります。それぞれの地域ニーズに応じた道路ネットワークを整備をし、機能させていくことで地域経済の発展を支えていくことが求められるわけであります。地域に暮らしている皆さんは、そこに住み続けていきたいと思っても仕事がなかなかないという状況があるわけであります。そこに、じゃ仕事をつくる上においては、例えば工場にしろ、加工工場にしろ観光拠点をつくっていくにしろ、この道路インフラがないと人が、あるいは物を運ぶことができないということがあるわけでありまして、そういう意味におきましても、あと、いざというときのこれはライフラインにもなっていくということも考えていく必要があるんだろうと思います。  このため、一日も早くネットワークがつながるよう重点化や効率化を図り、計画的に整備を進めていきたいと思います。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 パネルを御覧ください。(資料提示)  総理の方から道路ネットワークのお話をいただきました。これ、全国の高規格幹線道路について、いまだ調査中の区間は多く点在します。このパネルを見ると分かると思います。例えば、私の選挙区である鳥取県、島根県と総理の御地元の山口県の山陰高規格道路、あるいは四国の太平洋側、そして北海道の幹線道路等、まだまだ整備が進んでいない地域が全国にはたくさんございます。  そこで、次のパネルを御覧ください。  これ、麻生大臣いらっしゃいますが、九州とオランダの比較のパネルでございます。オランダと九州、ほぼ面積これ同じです。比較して、日本の高規格幹線道路の整備がいかに遅れているか、そして幹線道路のきめ細かさが地方に行き渡っていないのか、これ見ると一目瞭然だと思います。  二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。そのとき全世界から多くの外国のお客様が日本を訪れるでしょう。東京で開催されるオリンピックではありますが、観光で地方に行かれる方も多数いらっしゃると思います。そのとき日本が胸を張って先進国であると言えるためにも、やはり高規格幹線道路の整備というものを今以上に進めていかなければならないと私は考えております。  総理、このパネルを御覧になって、総理の御地元の山口県も含まれますが、どのような感想をお持ちか、お伺いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このパネルを見まして、山陰、特に島根県、山口県が大変厳しい状況のままでございますが、かつて青木幹雄先生もおられ、竹下登先生もおられ、そして安倍晋太郎もいたわけでありますが、非常にこれ公平にやっていたんだなという結果でもあろうと、自分の選挙区にどんどん持ってくるということではなくて。しかし、少し謙虚過ぎたのではないかという声も地元にはあるんだろうと思いますが。  高規格幹線道路は国土の骨格となる基幹的な道路でありまして、地域相互の交流を促進し、企業立地や観光振興、地域経済の活性化に大きく貢献することが期待されるわけであります。また、先ほどもおっしゃったように、災害時における住民の避難、緊急輸送道路の確保の観点からも重要な役割を果たします。  しかしながら、今御指摘のように、山陰地方、これは、普通ミッシングリンクというとミッシングの方が小さいわけでありますが、これミッシングの方が大きいという状況になっておりますし、また北海道あるいは四国、九州、それぞれそういう課題を抱えているんだろうと、このように思います。このミッシングリンクの早期解消を図っていくことが必要だろうと思いますし、また、何といっても、オリンピック・パラリンピック、二〇二〇年にあります。そしてまた、その前にはラグビーのワールドカップもありまして、各地域でキャンプをすることが予定されているわけでありますが、その際、この幹線道路があるかないかということも結構重要な要諦になっているというふうに承知をしております。  その上においてもしっかりと進めていきたいと、このように思います。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 もう一度、初めのパネルに戻ってください。  しつこいようでございますが、日本海側の益田市から、西村—萩間のおよそ七十キロ、これミッシングリンクというよりはもう空白区間です。そして、兵庫県の香美町から京丹後市までのおよそ七十キロ、ここをつなぐことによって日本海側の大きな幹線高規格道路が完成いたします。これ、三十年以内に七〇%の確率と言われている南海トラフ地震の際の物資の搬入等、国民の生命や財産を守るためにも重要な道路であることをここで認識していただきたいと考えております。  さて、質問を進めてまいります。  地方創生を進める上で、この高規格道路以外にもまだまだ整備していかなければならないと考えています。しかし、現在の道路事業の評価手法、これは費用対効果を主な判断基準としております。この判断基準を使う以上、当然のことながら、人口が集積した経済圏と大きな経済圏をつなぐ道路の方が評価が有利になります。そういった意味では、地方創生の中で、過疎地になればなるほど道路を造るのに不利な条件につながります。  現在のこの評価手法についてですが、今後、地方創生も踏まえて判断基準を変更することはあり得るのか、石井国交大臣にお尋ねいたします。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 現在の道路事業におきましては、交通量を用いまして、走行時間の短縮、交通事故の減少、走行経費の減少、この三つの効果を貨幣換算した便益と費用との比較により、いわゆるBバイCというふうに言っておりますが、これによる評価を実施しております。  加えて、道路の整備により、工業団地の立地等に伴う新たな雇用の創出ですとかあるいは観光交流の促進など、地域経済の活性化や、救急医療の支援、防災対応の改善など、国民生活における安全、安心の確保といった現行の評価手法では表すことができない多様ないわゆるストック効果が発現をしております。  今後、地方創生を始めとする重要課題に対応するために、道路のこの多様な効果をより適切に表現できるよう、海外での取組等も参考にしながら、評価手法の充実、検討に努めてまいります。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 大臣、ありがとうございました。  道路は、つながれば人の流れもできて、当然物流も良くなり、大臣もおっしゃったように、ストック効果が顕著に現れます。地方創生のまさに特効薬と言えるのではないでしょうか。選択と集中の中でも地方創生に役立つ道路はしっかりと造っていただきたいと思います。  続きまして、地方創生の具体的な取組について質問をいたします。  やはり地方創生の取組の中で最も大事なのは、先ほども申しましたが、東京の一極集中に歯止めを掛けることではないかと私は考えております。その中で、今までの国土の均衡ある発展というお題目の下、日本列島改造、田園都市構想、ふるさと創生という歴代内閣の重要政策テーマがございました。竹下内閣のふるさと創生からこれ、一極集中の是正について具体的な記述が見られます。  ふるさと創生からはや三十年近くが過ぎました。しかし、現実問題として、一極集中に歯止めを掛けることは成し遂げられておりません。私は、かなりこれ具体的な、国がここまでやるのかといったぐらいの対策を打ち出さない限り歯止めは掛からないと考えております。  地方創生はある意味、一極集中の是正だと考えますが、総理の地方創生への思い、そして一極集中への考えをお伺いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、東京への一極集中、これが最大の課題だろうと思います。しかし、東京あるいは東京近郊に住んでおられる方々へのアンケート、若い皆さんへのアンケートでは、機会があれば地方に住みたいと思っている人たちが四割もいるわけでありまして、どうしてもこの東京に、東京圏に住みたいということではないわけであります。  そこで、一極集中を是正するため、地方における若い世代にとって魅力ある仕事の創出、そして企業の本社機能の移転、政府関係機関移転を進めていきます、具体的にはですね。今年度より、企業の東京からの移転を税制措置により促進するとともに、移住先の生活に関する情報をワンストップで提供する窓口を開設いたしました。  昨年末には、まち・ひと・しごと創生総合戦略を改訂し、地方の自主的かつ先駆的取組を支援する新型交付金や企業版のふるさと納税制度などの財政支援、情報支援、そして人的支援等を盛り込んだところでありまして、各自治体は、国の総合戦略を勘案しながら、自らの人口動態を分析をし、そして将来展望を示す地方人口ビジョンと、これを踏まえた今後五か年の目標や施策等を提示する地方版総合戦略を策定しています。これらは、人が生きがいを持って生活をし、この地域に住んでよかったと実感できる地域社会を示し、都市部の人々を引き付けることで、国の施策と相まって東京一極集中の是正を目指すものであります。  国としても、こうしたお手伝いをしていく。まさに主役は地域の皆さんでありまして、そうした皆さんが今言った方向でいろんな様々なこの戦略を考えて、そのお手伝いにおいては、そういう地域にお手伝いをしたいという中央官庁の若い志のある皆さんに行ってこの支援をしてもらっています。私の長門市にも経産省から優秀な若い方に来ていただいて、地域の皆さんと一緒に知恵を絞っていただいております。  そうした皆さんの創意工夫を国としてはしっかりと支援をしていきたいと思いますし、例えばコマツは本社機能の一部を石川県に持っていったわけでありますが、そこに移った方々は出生率が上がったのも事実でありますし、生活もエンジョイしながら子育てもいい環境の中で子育てをすることができたと、このような感想を述べているそうでありまして、こうした例をどんどん展開をしていきたいと、このように考えております。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 総理、ありがとうございました。  ここでまたパネルを御覧ください。  これ、暮らしやすさランキングというもののパネルです。これは経産省で作ったもので、私が作成したものではありません。私の意図は入っておりません。これ、地域の生活コストの見える化システムというものを利用して貨幣価値に換算したものです。これ偶然にも一定の条件を、これ一定の条件が必要ですが、設定した場合、鳥取県、島根県の七市がランキングに入っております。全国にはこのように特色のある暮らしやすい市町村がたくさんあると思います。  先ほど総理もおっしゃいました仕事、しかし、せっかく暮らしやすい市町村が全国たくさんあるのにもかかわらず、雇用の場がない。今回の地方創生の一番大事な部分は、地方に安定した雇用を創出するということだと国でも考えていらっしゃいます。私も同感です。安定した雇用、どうやって創出するのか、あえてこれ加えるなら、首都圏のように仕事の幅広い選択肢があるということも重要だと思います。石破大臣のお考えをお伺いいたします。

石破茂自由民主党内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)

○国務大臣(石破茂君) 委員が今お示しいただきましたように、日本で一番暮らしやすい市は松江、二番が出雲、三番が江津、上位三つは全部島根県、四位が米子、鳥取県、六位が鳥取市、七位が島根県安来、十位は島根県雲南ということで、全国十位の中に七件、鳥取、島根が入っていると。別に委員がお作りになったわけでもないし、私が作ったわけでもないのであります。  そういうところへ何で人が来ないんだというのは、委員御指摘のように、住みやすいけど仕事がありませんということと、あと、学校を出ても大学がみんな東京へ行ってしまう、あるいは地方で学校を出ても東京で勤めてしまう、全てキーワードは仕事だと思っております。  今まで、もちろんこれから先もミッシングリンクの解消等必要な公共事業はやっていかねばなりません。そしてまた必要な製造業をつくっていかねばなりませんが、かつてと同じような雇用と所得をそれだけでつくるというのは難しいわけでございます。そうしますと、島根も鳥取もそうですが、農業であり漁業であり林業であり、そういうものの潜在的な可能性を最大限引き出す。あるいは、観光でもそうで、景色がきれいで自然が豊かで、そして食べ物がおいしくて文化がある、そういうところのポテンシャルを最大限引き出していくということによって雇用を創出する。あるいは、地域で高校を出た子供たちが、島根大学でも鳥取大学でも取り組んでいることですが、地元の大学に行ける、あるいは外で学んでも地元へ帰って就職できる、さらには、東京で仕事はつくるんだけど、実際にそれをやるのはテレワーク等々を通じて島根でやる、鳥取でやる。  ですから、総理から答弁がありましたように、いろんな本社の機能移転でありますとか、あるいは中央の機関の移転でありますとか、考えられるありとあらゆることを総動員をして、地方において雇用をつくるということが一番肝要だと認識をしておるところでございます。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 力強いお言葉、ありがとうございました。  続いて、一億総活躍担当大臣の加藤大臣に質問いたします。  今回、アベノミクスの第二ステージとして新三本の矢がスタートをいたしました。その中で、第二の矢として、希望出生率一・八、夢を紡ぐ子育て支援というものが実施されます。  この一・八という数字ですが、これ単純に考えて、今全国の平均が一・四二という数字から、かなり厳しい数字だと私は考えておりますが、大臣のお考えをお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(加藤勝信君) 希望出生率一・八という具体的な目標を挙げさせていただいております。これは若い世代、十八歳から三十四歳の方々の結婚とか出産に関する希望、それを踏まえて、その希望がかなうとした場合の想定される出生率ということで試算をさせていただいたのがこの希望出生率一・八であります。  したがって、その実現のためには、希望どおり結婚できないという状況、あるいは希望するような人数の子供を持てないという状況を改善していくということが必要だというふうに思っておりまして、具体的には、若者の雇用、経済的基盤を改善するための最低賃金の引上げとか正社員化ということを進めていく、あるいは同一労働同一賃金の実現など非正規雇用で働く方の待遇の改善、あるいは結婚支援、子育てに至る各段階での支援の充実、そして今議論ありますけど、待機児童の解消、こういったことを、これまでも緊急対策等で補正予算、そして今御議論いただいている平成二十八年度当初予算に盛り込み、さらに保育士の待遇改善等については、この春に策定を予定しておりますニッポン一億総活躍プラン、そういう中にしっかり盛り込んでいきたいと思っております。  ただ、設計図があるから簡単に達成できるというような問題ではないということは十分認識をし、一つ一つの施策を着実に進めていきたいと思っております。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 またパネルを御覧ください。  これ、平成二十六年の人口動態総覧です。この中で出生率が断トツで一番なのは沖縄の一・八六、断トツで低いのが東京の一・一五、先ほど言いましたが、全国の平均は一・四二です。この動態総覧を見ると、地方に行けば行くほど出生率が上がっております。さらに、これ驚くべきことに、一都三県は低いとしても、北から南に行くに従って出生率が高くなっています。  このことを考えても、やはり出生率の向上のためには一極集中から地方への人口分散が必要だと考えますが、そういった点で、石破地方創生担当大臣と加藤一億総活躍担当大臣との連携、ここの連携を進めていくのが重要だと考えますが、加藤大臣のお考えをお聞かせください。

加藤勝信自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(加藤勝信君) そのパネル、今御指摘ありましたように、沖縄の一・八六、東京の一・一五、お地元の島根一・六六、鳥取一・六〇と、それぞればらばらであります。さらに、都道府県の中を見ても、これもっと格差が広がっておりまして、その背景には、出生率の低下の要因である晩婚化の状況あるいは働き方の状況のかなり地域差があるというふうに承知をしております。  そういったことを踏まえて、まず、我が国の構造的な課題である少子高齢化ということに関しては、一億総活躍社会の実現ということを目指しているわけでありますが、国による、まず全国横断的な取組もしっかりやっていく。しかし同時に、地域のそれぞれの実情に応じた取組が必要であり、そういった意味でもまさに地方創生と重なり合う部分はたくさんあるというふうに認識をしております。  したがって、この後、石破大臣から答弁があるかもしれませんが、石破大臣では地域ごとの特性に応じたそうした施策を進めていただき、私はこの希望出生率一・八を始めとした具体的な目標実現に向けて一人一人の希望の実現を阻む国民共通の課題を克服していくということで取り組んでいきたいと思っております。  いずれにしましても、しっかりと連携を図りながら、最大の効果が発揮できるように努力をしていきたいと思います。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 次に、今日、福岡地方創生副大臣にもおいでいただきました。お尋ねいたしたいと思います。  今回、地方創生の取組の中で地方への支援策がたくさん盛り込まれていますが、その中で、地方版総合戦略が今回、全国の都道府県、市町村から上がってまいります。地方も、都道府県により公務員の数も違います。市町村も当然職員の数は各々違います。でき上がった総合戦略も国の目から見て明らかに優劣が出てくると私は思います。もし国が気が付くことがあれば、総合戦略を見直ししなさいという行政指導もあり得るのか、お尋ねをいたしたいと思います。

福岡資麿自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(福岡資麿君) 青木先生にお答え申し上げます。  地方版総合戦略は、それぞれの地方公共団体が自主性、主体性を発揮して、地域の実情に応じた地方創生を実現するための処方箋として策定するものでございまして、国として、その内容を評価したり、修正の指導をしたりするものではございません。  国としては、地域の実情に応じた地方版総合戦略に基づく事業が円滑に実施されますよう、地域経済分析システム、RESASと呼んでおりますが、これによる情報支援、小規模市町村に国家公務員等を首長の補佐役として派遣する地方創生人材支援制度等による人的支援、地方創生加速化交付金や地方創生推進交付金等による財政支援、これらを組み合わせることによりまして、各地方公共団体の取組を支援してまいりたいと考えております。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 続いて、石破大臣にお伺いいたします。  今回の地方創生の中で、小さな拠点の形成というものが明記をされております。小さな拠点はいわゆる中山間地等に多く点在し、その地域では、限界集落も含め、地域活動がこれ以上維持できるかできないか、そういった問題を抱えております。今回、TPPの大筋合意も踏まえ、日本のおよそ七割の面積を占める中山間地の在り方はまさに地方創生の重要な点だと考えますが、中山間地を守っていくという意味で、大臣の小さな拠点の形成に向けてのお考えをお伺いします。

石破茂自由民主党内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)

○国務大臣(石破茂君) 島根も鳥取もそうですが、集落によってはもう家が五軒しかないとか三軒しかないとか、しかし、そこへ生まれて育って、そこで住みたいんだという方々の御意向は最大限尊重していかなければなりません。そうすると、そういう集落からいきなり松江に出ちゃうとか、いきなり米子へ出ちゃうとかいうことではなくて、やはりその地域、集落と近いところでいろんな機能、医療でありますとか教育でありますとか買物ですとか、そういう機能を集約して、そして、それぞれの集落との間を、デマンドバスですとかデマンドタクシーですとか、そういうもので結ぶということが必要だと思っております。それが小さな拠点の考え方でございます。  ただ、これはハードだけ整備しても駄目で、これは島根県立大学の藤山先生が非常に詳しく研究しておられますが、その地域においてどのようにしたハードとともに組織をつくっていくか。市町村合併によって行政の力が落ちちゃったね、光が当たらなくなっちゃったねというところはあるわけで、ただ嘆いてだけいても仕方がないので、例えばそこにJAでありますとか土地改良でありますとか社会福祉協議会でありますとか郵便局でありますとか、そういう残っている社会インフラがあるはずなのです。そこの地域の方々のお話合いとそういうインフラを併せて、新しいそういうような形がつくっていけないかということで、これは委員の御地元であります雲南市の取組というのが非常に参考になると私どもは考えておるところでございます。  ですから、私の下に明治大学の小田切先生を座長といたしますそういうような組織についての研究会というのを立ち上げまして、国交省あるいは総務省とも連携をしながら、そういう方々の自発的な意思による組織というものをつくることによって、小さな拠点というのは、ハードの面においてもソフトの面においても、ここに生まれて住んでよかったねというものを構築することは私どもにとって喫緊の課題であると認識をしておるところでございます。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 今回、地方創生の中で、政府関係機関の移転、そして省庁の地方移転も地方創生の中での本当大きな課題の一つだと思います。これ、現在の進捗状況を簡単に、大臣、これ簡単でいいですので、お伺いいたしたいと思います。

石破茂自由民主党内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)

○国務大臣(石破茂君) 先般、総理を長といたします、まち・ひと・しごと創生本部で決定をしたところでございまして、これは報道にあるとおりでございます。  政府、中央機関といたしましては、文化庁を京都に全面的に移転する、あるいは総務省の統計局、あるいは消費者庁、これ実証実験をやるということでございます。そのほか、研究・研修機関につきましても、できるだけ機能というものを、その地域地域に学問の集積がある、産業の集積がある、あるいは研修をするのに好適である、ですから、JICAの研修施設を島根県の海士町に一部移すということはその一環でございます。  政府といたしましては、東京でなくてもできるものは必ずあるはずで、そういうものを地域に移していくということは明治以来初めての試みでございます。何とかこれを委員のお力も借りまして、全国に展開するべく努力を重ねてまいります。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 大臣の方からお答えがありました文化庁の京都府への全面移転が正式に決まりました。この移転、これはもう本当、行革による中央省庁再編、そのとき以上に将来的に国にとって大きな意味を持つ政策になると私は考えております。今後、他省庁からも地方移転の可能性のある政府関係機関が出てくることが大いに期待されます。  この度の決定は、馳文科大臣のリーダーシップによるところが大きいと思います。この全面移転の決定について、馳大臣のお考えをお聞かせください。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、受入れに当たって、京都側にも応分の負担をいただくという表明もいただいておりますので、改めて京都側にも感謝を申し上げたいと思っています。  文化庁の移転については、現在と同等以上の機能が発揮できることを前提とした上で、文化庁の機能強化を図りつつ全面的に移転することと決定されました。移転の具体的な内容である文化庁の組織、事務体制の在り方、移転時期、移転費用、移転後の経常的経費への対応などについては、関係省庁の協力の下で文化庁移転協議会を設置することとされました。今後、速やかに検討、調整を行いまして、四月には第一回の協議会を行い、協議を進めてまいりたいと思います。  文科省としては、地域における文化財や漫画、アニメ、ゲームなどのメディア芸術、舞台芸術や各種の芸術祭を始めとする文化芸術活動など、多様な文化芸術資源が全国に存在する我が国において、文化芸術資源を一層活用し、観光地の魅力や産業の付加価値の創出につなげることにより経済波及効果を生み出すことができると考えております。  京都への移転は、文化GDPの拡大等にも資する積極的な意義が認められると考えております。したがって、今回の決定が、地方創生の観点だけではなくて、我が国の文化行政の更なる強化、厚みを増す、これを国内外に発信をする、こういうことにつながることを期待しております。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 ありがとうございました。  今回の地方創生、これ石破大臣もおっしゃっておりますが、地域の主権者である住民お一人お一人が当事者意識を持って、今までの行政がやってくれないとという行政お任せ型から、行政に対し我々はこれをやらせてもらいたいという積極的、主体的なものにしていくのが大事だと大臣は所信でもおっしゃっております。  まさに地方創生とは、その地域に住む住民一人一人がいかに地域社会に対し情熱を持ち、それを地方創生に結び付けるのか、それが問われているのだと私は考えます。  最後に、石破大臣の地方創生に対する思いをお伺いいたします。

石破茂自由民主党内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)

○国務大臣(石破茂君) 委員が冒頭に述べられましたように、このままいったらば国そのものが持続可能性を失うということでございます。ですから、地方はどんどん疲弊をしている、だけど東京が一極集中する、そういう国の形もあるではないかという御意見もないわけではありません。  ですけれど、食料を作り、再生可能エネルギーをつくり、そして出生率の高い地方が衰退をし、東京だけが栄える日本というのはあり得るだろうか。そんな日本はないと私は思っているんです。他方、東京が持っている金融でありますとか文化でありますとか、そういうのを、世界に向けての発信機能というのは更に高めていかねばならないことでございます。  ですから、東京の富と人を地方にばらまくなんぞというつまらぬ考えではなくて、東京も地方もその特性を最大限に発揮をして、日本国という国家に持続可能性を何としても維持していかねばならない。そのためには、委員の雲南市で私は教えていただいたことですが、市長さんがおっしゃっておられたのは、今まで住民は、あれやってくれ、これやってくれということを言いに来る人たちだったと、でも今は、あれをやらせてくれ、これをやらせてくれと、市民の側の意識が変わってきたというふうにおっしゃっておられます。島根のあちらこちらでそういう取組があるわけで、我々鳥取も一生懸命努力をしていこうと思っておりますが、我々、過疎化あるいは少子高齢化がトップランナーである地域であるだけに、新しい日本というのを山陰からつくっていくという考え方もまたあろうかというふうに思っております。  みんなが当事者意識を持って、それぞれの地域が、この国家が次の時代も続くために、委員とともに努力をしてまいりたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

青木一彦自由民主党

○青木一彦君 これで質問を終わります。ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で青木一彦君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、水岡俊一君の質疑を行います。水岡俊一君。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 おはようございます。民主党・新緑風会の水岡俊一でございます。  民主党・新緑風会という名前で予算委員会で質問するのは今日が最後でございます。その名に恥じないよう、しっかりと質問してまいりたいと思います。総理を始め閣僚の皆さん方には、国民に分かりやすい御答弁を是非お願いを申し上げたいと存じます。  それでは、早速入ってまいります。  去る三月の二十二日、今週の火曜日でございましたが、参議院の議員会館で大変意味のある集会が開催をされました。皆さん方、資料一を御覧になっていただきたいと思います。(資料提示)  実にたくさんの署名、おびただしい数の署名が箱入りで壁のように積まれているのがよく御覧になっていただけると思います。この署名は、給付型奨学金制度の導入、拡充、そして教育費負担の軽減を求める署名ということなんですね。これは労働者福祉中央協議会が中心となり全国で署名を集めたところ、約半年、まあ五か月ほどですが、予想を上回るペースでたくさんの署名が集まったわけであります。三百万筆を超えるという大変たくさんの署名が集まりました。そこで、多くの国会議員に是非確認、認識をしてもらい、そして切実な国民の声として重く受け止めてほしい、そして早急に改善を図ってほしいということで、労福協を始め多くの賛同する団体が緊急的に院内集会を開催されたと、こういうものであります。  安倍総理、この署名の名宛て人はほかでもない内閣総理大臣でありますけれども、当事者として、総理、三百万筆を超える署名をいかに受け止めておられるのか、お聞きをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の署名と要請については、先日、世耕副長官も要請を受けましてお話を伺ったと承知をしております。子供たちの未来が家庭の経済状況によって左右されるようなことがあってはならないと考えています。私としても、奨学金制度の充実や教育費負担の軽減は重要であると考えています。  政府としては、これまでも奨学金の充実や授業料減免により経済的負担軽減に努めてきたところであります、これは水岡委員も御承知のとおりだろうと思いますが。来年度予算においても、大学等の無利子奨学金を一・四万人増員し、大学の授業料減免について、国立、私立合わせて五千人増員することとしております。その結果、年収三百万円以下の学生については、学力の基準を満たせば無利子奨学金は全員に貸与、そして国立大学ではほぼ全員が授業料減免の対象となっていると承知をしています。  今後とも、これらの施策によって学生の経済的負担を軽減し、希望すれば誰もが大学等に進学できる環境を整えてまいりたいと、このように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 総理、そもそも奨学金という言葉なんですが、この奨学金という言葉はもうやめにしませんか。  というのは、奨学金というのは、普通返済義務がないものを奨学金と私は言うんだと思っているんです。ですから、英語で言うとスカラシップですね。これを聞いた外国人は、当然ながら返済義務はないものだというふうに思っていると思いますが、この日本においては奨学金という名の教育ローン、私は、やっぱりこれは大きな誤解を生んでいると思うんですね。ひとつこれ、総理の御判断で名前を変えてしっかりと認識をする、そして対策を考えるというふうにするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、おっしゃるように、奨学金というのは、名前から言わば返済義務がない給付型だろうという、海外では、例えば米国においてはこの奨学金と学生ローンというのは、これは別々という認識を持っておられるんだろうと、このように思います。  日本においても、民間の奨学金等があります。これは返済義務のないものもあるわけでございまして、そういった見方もあるんだろうと思いますが、我が国においては、これ従来から奨学金ということで、これは返済ということを前提に給付をしていたところでございますが、しかし、利率につきましては、かつては一%を超える利率であった時代も長くあったわけでございますが、現在は無利子の奨学金制度をこれ導入もしておりますし、一般に利率も相当低い水準になっているんだろうと思います。  大切なことは、いずれにいたしましても、負担の軽減を図っていくことが重要ではないかと、このように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 総理は、もちろん奨学金をお借りになったことはないんだろうと思います。そういったことからすると、受け止め方に随分ずれがあるかもしれません。  今回は、署名をたくさん持ってこられて総理にお渡しをしたい、三百一万三千八百五十一名の方がお書きになった署名、この箱、一箱に詰めまして約八キロ、これが二百三十四箱あったわけでありまして、重さにすると一・八トンを超える大変な量でございました。これを総理に受け取ってほしいということで、箱を二百三十四箱もトラックに積んで官邸に持っていくということも、これはちょっとやぼなことではありますけれども、それぐらいのパフォーマンスをしなければ受け止めてもらえないのではないかという思いもあるわけであります。  今回は総理御多忙ということで世耕官房副長官にお話を聞いていただきましたが、連日のニュースを見ておりますと、総理が官邸で様々な民間の団体や識者の方々から御意見を伺っておられる報道が出ております。実際の学生の立場、あるいは今一生懸命返済をしている人たちの声を是非官邸で一度聞いていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権において、第二次、第三次安倍政権のときに文科大臣を務めた下村大臣は、小学生のときですか、お父様が交通事故で亡くなられて、その後、あしなが基金が設立をされたことによって大学に進学をできたわけでございまして、御本人がこの思いの中において、奨学金制度について相当の思い入れを持ってこの負担の軽減に取り組んできたのは事実でございまして、そういう中におきまして、先ほども申し上げたところでありますが、無利子奨学金については、来年度は全学生の一四%に当たる四十七万四千人に貸与をし、有利子を合わせれば三八%に当たる百三十一万八千人に貸与することとしております。  安倍政権の下では、これは前政権を上回るペースで無利子奨学金を拡大をしているのは事実でございまして、そこのところは御理解をいただきたい。私どももこれ財源の手当てができるのであれば次々とこれは進めていきたいわけでありますが、手当てをしながらこのように着実に進めているのも事実であります。  また、有利子奨学金は在学中は利息が掛からないわけでありまして、また、利率も、この三月に貸与が終了する方は、固定金利の場合は年率〇・一六、五年ごとの変動金利の場合は〇・一と極めて低利となっているところでございますし、また、年収三百万円以下など経済的な理由で返還が困難な方には、従来から、返還月額の減額や返還期限の猶予などの対応を行ってきたところでありますが、さらに、卒業後の所得に応じて返還月額が変わる所得連動返還型奨学金制度について、安倍政権の下で検討を開始し、平成二十九年春の大学進学予定者から導入できるよう現在準備を進めているところでありまして、このように、まさに順次我々はやるべきことをやっているわけでありまして、決してこれ、もちろん後退しているわけではありませんし、停滞しているわけでもないんです。民主党政権時代よりもこれは更に速いスピードで軽減処置を行っているのは事実でございまして、前に進んでいるという事実についてはお認めいただいて、これはこれ、これは何も対立的な問題ではなくて、共通の課題としてどのように我々は恒久的な財源をこれは得つつ進めていくかということであります。  同時に、我々は幼児教育の無償化も行っているわけでございます。誰もが通っていくこの幼児教育について無償化を確実に前進させているのは事実でありまして、そういうことも前進的に、全体的に包括的に考えていただきたいと、このように思います。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 総理、私は、奨学金を借りて苦しみながらでも学校に行って、そして卒業して一生懸命働きながら返した、そういう経験をたくさんの人が持っているんですが、なかなか国会議員には分かってもらえない、そういう思いの方もたくさんいらっしゃるわけです。そういうことからしても、三百万人の方々が何とかしてほしいというふうに思って署名を書いた、そのことを総理に直接聞いてほしいという国民の声を無視しなくてもいいじゃないですか。  だから、私は、今いろいろと施策のお話をされましたが、なかなかそれを、今テレビやラジオで聞いておられる方がそれで十分かどうかというのは分からないわけですよね。だから、その当事者の声を直接官邸で聞いていただくということは無理ですかと、こういうふうにお伺いしたんですよ。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私ども、今言った施策を進めていくに当たって、例えば自民党においては文教部会等があります。そういう部会があって、そういう部会等においても様々なこういう声を受け止めた結果、こうして前進をさせているわけであります。  そして、私どもは、私も今総理大臣という立場でございますが、同時に一議員として、地元において、集会において、様々なこういう声を直接承ったことは何回もございます。そういう声の積み重ねによって、今申し上げたような所得連動返還型のものも、我が党でこれは、我が党というか連立与党で、自民党、公明党、連立与党において今回こういうものをつくり、そして実施をしているわけであります。  大切なことは、実際に前に進めることができるかどうかということなんだろうと、こういうことではないかと、このように思いますし……(発言する者あり)

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 御静粛に願います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までもそういう皆さんにはお目にかかってきたわけでありまして、何もお目にかからないということを言っているわけではないわけでありますが、大切なことは、政策として財源の裏付けを得て前進させることではないのではないかと、このように考えるところでございます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 もう一度聞きます。  今この三百万もの人が署名をした、何とか今の奨学金の改善を早期に図ってほしいと、こういう国民の声があったんだけれども、それを官邸で聞いてもらうことは無理ですか。もう一度聞きます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、署名については、様々な政策課題において署名が集められているわけでございます。そして、大切なことは、私が会う会わないかということではなくて、実際に政策として前に進めていくことが重要であろうと、このように思うわけでございまして、いずれにいたしましても、これは、今いろいろ後ろからやじが飛んでおりますが、どなり合いをすることではないんですよ。これは、大切なことは、しっかりと着実に財源を得ながら、しっかりと前進をさせていくということが私たちには求められているんだろうと、このように思うところでございます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 大変残念ですね。会えないなら会えない、会いたくないなら会いたくないと、そういうふうに言っていただかないと、これははっきりしませんね。  財源があるかないかという問題は、これは民主党政権のときも同じ問題抱えてきました。だから、財源がない中で何とか無利子の奨学金をつくれないか、いろんな形を考えてきた、その延長線上に今があるんじゃないですか。  だから、そういったことを改善をしていくということをお互いに取り組んでいくこと、そしてそれが十分なものかどうかは、本当に当事者に聞いてみないと分からないじゃないですか。(発言する者あり)いや、聞いているとおっしゃるけれども、これまでと今の現状は随分違うんですよ。本当に違うんですよ。  実際にこの集会に来て学生の方が自分の思いをおっしゃった、そこを少し紹介をしてみたいと思うんですが、私自身、リーマン・ショックで家庭の経済状況が悪化し、奨学金を借りなければ大学には進学できないという状況に陥ってしまったため、有利子奨学金を毎月十二万円借りていました。私は、この春大学を卒業し、就職することになりますが、七百万円もの借金は今後の私の人生にどのような影響が出るのか、不安で仕方がありません。日本の高卒求人数を鑑みても、大学を卒業しなければ家庭の貧困の連鎖を断つことができません。大学を卒業したとしても、奨学金の返還が十五年から二十年続くため、多額の奨学金を背負ったままで社会に出ることは、経済的負担により未婚化や少子化を深刻化させる要因になっています。こういうふうに、切実に訴えておられます。  また、その集会には、返済当事者として、奨学金を借りて今職に就いて返済をしているけれども、結局奨学金を返して毎月を計算してみると赤字になってしまう。要するに返すのが大変、大変だ、でも、働くことによって何とかそれを続けていると、こういうようなお話がいろいろあるわけですね。  しかし、昔と今と何が違うか。いろいろ違います。例えば、授業料の額も違います。今日は資料の三、奨学金を借りざるを得ないというちょっとその欄に、昔の、これまでの大学の授業料のグラフが出ております。そこを見ると、七五年、八〇年代、まさに私たち、私なんかは大学を出た頃でありますけれども、その頃の国立大学の授業料は三万六千円でした。おかげで……(発言する者あり)いや、所得が違うって、でも今は、二〇一〇年、一三年は五十三万五千八百円ですよ。そんな、これもう十七倍ぐらいな授業料になっていますよ。所得は十七倍になったりしていませんから。だから、これは借りるお金の額が随分違うんだということは、随分変わっているわけですね。三万六千円だったから私も大学に通うことができた、貧乏な家でしたから。そして、教員になることができました。しかし、これが今五十三万五千八百円の授業料で、多くの入学金等ほか払いながら大学に行くことができるかと自分を考えてみると、大変不安になることが多うございます。  それから、返したくても返せないという人がたくさんいます。今御紹介した一人の女性の学生さんがおっしゃっていましたけれども、やっぱり六百万円、七百万円の借金を抱えて返していくと、実は六百万円ほどの元金が、返す頃には、終わる頃には八百万円までなっているんですね。だから、その利息たるやかなりのものがあるわけであります。それを毎月返していくと大変な状況にあるということであります。  続いて、資料の四を御覧になっていただきたいと思います。この資料の四には、このときに、奨学金返還による生活設計への影響を結婚という問題に焦点を当ててアンケートを取った、その結果が出ているんですが、これを詳しく見るまでもなく、二十四歳以下あるいは二十五歳から二十九歳の方々の反応を見ると、もう三人に一人は影響があると。要するに、結婚を考えるときに大きな影響がある。大いに影響しているという人は二十四歳以下では一六%、六人に一人がそういうふうにおっしゃっている。非常にこれは卒業後の若者の人生に大きく関わっている問題であります。  加えて、加えてですね、総理、聞いていますか。聞いてくれますか。いいですか。加えて、今や派遣労働、非正規社員が物すごい勢いで増えていますよね。そうすると、しっかりと賃金を手に入れることがなかなか難しい中で返済をするというのも大変だ、こういうふうになってきているわけですよ。だから、当事者の話を聞いてほしいというふうに私は申し上げたわけであります。  文部科学大臣にお尋ねをしたいと思います。  文部科学大臣はこの件についてどういうふうにお考えなのか。もし差し支えなければ、大臣は奨学金をお借りになったことがあるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、私は奨学金は借りたことはございません。幸いにも、高校時代にレスリングで日本一になって、推薦、特待で大学に進学をし、ただ、そうはいうものの、両親からは、毎月のやっぱり食費が掛かり過ぎるのでいいかげんにしてくれと何度か言われたことはありますが、そうはいっても、授業料また入学金、施設費が全部ただで大学に行かせていただいたことは、母校にも感謝しておりますし、親にも感謝しております。  今、給付型奨学金の課題で何度も御指摘いただいておりますが、私も、一度も否定的な答弁はしていないはずであります。  改めて四点を申し上げて、これは与野党みんなでやっぱり議論すべきではないかと思います。一点目は、やっぱり同世代で働いておられる方との公的資金の使われ方という公平性ですね、この議論はやっぱりすべきだと思います。二点目は、やはり財源であります。三点目は、では、対象者をどういうふうに選定すべきかという議論。四点目は、給付の在り方であります。最初から渡し切りにしてしまうと、それは中退を万が一されたときにどうするかという議論もありますから、給付の在り方。何よりも、これ導入するとなれば恒久的な制度となりますから、したがって、恒久的な財源の確保策というのはやっぱり十分に議論を踏まえた上ですべきではないかと、そのように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 馳大臣、馳大臣の姿勢といいますか、これまで一度も否定的に言ったことはないとおっしゃった、そこを私も理解をしているつもりであります。  そこで、問題なのは、いろんな政治の立場があって、今四点おっしゃって、そういったことを考えていかなきゃいけないということは分かりますが、現実的に返済をしている若者がどういうことなのかはやっぱりしっかり聞くべきじゃないですか。馳大臣はこの三百万人の署名を書いた方々の声を聞いていただけますか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 三百万という一筆一筆の署名の重みというのは十分理解をしているつもりであります。今、予算審議、またこれが終われば法案審議等にも入らせていただくと思っておりますが、空いた時間を少しでもつくって、お声を聞かせていただけるのであるならば、私はお声を、担当大臣としてお声を聞かせていただければ有り難いと思います。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 大臣、ありがとうございました。  今日は時間がないので詳しくその実情を聞いてもらうことができないのでありますけれども、例えば何らかの事情でローンを、この奨学金の返済を続けていたけれども、何らかの事情でどうしてもできなくなった、病気になって仕事がなくなったという方もいらっしゃって、これはもう猶予をしてもらうというようなこともありますね。また、その手続を知らないがために延滞をしている人もいるわけです。  この延滞手数料といいますか、延滞したときのその利息分というのは一体何%か御存じですか、大臣。御存じないですか。残念ですが、今五%なんですね。これは二年前に一〇%から五%に下げられたという、そういったお話があるので、少し良くはなっていると思いますが、一〇%とか五%の利息を掛けて苦しんでいる人たちにこれでもかといって追及していくというのは、日本の国としてどうなのかなというふうに私は思うんですよ。例えば、そういうことも含めて私はしっかりと総理に聞いてほしいと、じかに聞いてほしいと私は申し上げたんですが、なかなか通じなかったようで残念であります。  ちょっと次の資料を見ていただきたいと思います。これは資料の五番ですね、資料の五番。  これは、日本の大学の授業料が高いのか安いのか、そして学生への公的支援が多い状況なのか少ない状況なのかということで、国を分かりやすくプロットしたものなんですね。これを見ていただくと一目瞭然です。どういうことが一目瞭然かというと、日本は授業料が高いということ、高い。その中で、じゃ、ほかにも高い国があるじゃないか、アメリカもオーストラリアも高いじゃないか、でも、アメリカ、オーストラリアは学生への公的支援がとてもたくさんある、学生にとって学習しやすい、勉強しやすいわけです。  この第一、第二、第三、第四象限の中で日本は今第二象限にあるんですけれども、総理の目指す日本というのは、日本の高等教育というのは、この第二象限のままでいいんでしょうか。どういうふうに総理はお考えか、お聞きをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど御紹介をいただいたんですが、まさに延滞をした方について一〇から五に下げた、これは下村大臣が国会でも議論をさせていただいたところでありますが、あのときも、これは余りにも苛斂誅求過ぎるということをお話をさせていただいた、下村大臣からですね。五%が決して低いとは考えていないという話もそのときさせていただいたところでございますが、いずれにせよ、安倍政権においてはそういう努力も重ねておりますし、そのときに所得連動返還型をやはり導入すべきだという趣旨の答弁をし、そして我々はそれを実現をしているわけでございまして、そのような形で前進もしている、安倍政権において前進もしているということも御理解をいただきたいと、こう思う次第でございますが、その中におきまして、我々もしっかりと公的な支援、先ほど給付型について馳大臣からも答弁をさせていただいたところでございますが、私もこの給付型に対して全面的に否定したこと、否定的なことを言ったことは当然ないわけでございますが、先ほど馳大臣から申し上げたそうした課題に対して一つ一つ向き合いながらこれは前進していくべきものだろうと思いますが、いずれにいたしましても、大切なことは、できる限り家庭の経済状況に左右されずに大学進学ができるという状況をつくり出していきたいと、このように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 私が聞いたのは、この図の中でいうと日本はどういうところに持っていくべきだと総理はお考えなのか、それを聞きたいですというふうに申し上げたんです。もう一度聞きます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、これは、例えば国においては、大学の授業料というのはこの十年間引上げはしていないところでございます。他方、私学の授業料が上がっているのは事実であろうと思います。  その中において、私学においては様々な形で授業料の減免、免除等を行っているわけでございますが、この中で今どこがいいということを私は申し上げるつもりはございませんが、申し上げることは控えさせていただきたいと思いますが、私が考えておりますのは、まさに、先ほど申し上げましたように、家庭の経済事情によって意欲ある子供たちが進学を阻まれることがないような、そういう日本をつくっていきたいと、こう思っている次第でございます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 答える気がないとおっしゃった、このことについては大変私は憤りを覚えます。それは、私は安倍総理が答えてくれなかったから怒っているわけじゃないんです。それは、国としてそれでいいのかという、そういう思いがあるんです。  外務大臣に聞きます。  国際人権A規約第十三条(b)、(c)について、現状を御説明をいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 社会権規約について御説明いただきましたが、(b)、(c)、二つについて御質問でありますが、十三条2の(b)におきましては、種々の形態の中等教育は、全ての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、全ての者に対して機会が与えられているものとすること、このように定められています。  そして、(c)の方ですが、高等教育は、全ての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、全ての者に対し均等に機会が与えられているものとすること、このように定められております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 いや、条文については別に御説明いただかなくても、私も用意してまいりました、資料。  私は現状について御説明をいただきたいと、こういうふうに申し上げたんですね。だから、現状というのはどういうことかというと、留保をしてきた日本は留保を撤回したということを御存じないですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のような経緯があったことは、当然承知しております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 総理、これは、今大臣は承知をしているとおっしゃいました。国として、これは二〇一二年九月十一日に閣議決定をして、国連事務総長にそういった返答をしているんです、留保を撤回しますと。つまり、今見ていただいている国際人権規約、社会権規約の第十三条、教育に対する権利については、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、全ての者に対して均等に機会が与えられるものとすることという条約を日本は守りますという宣言をしたんです。  だから、今、日本はどういう方向に向かわなきゃいけないか、はっきりしているじゃないですか。(発言する者あり)いや、大臣はよくお分かりですので、私は総理にお聞きをしたいと思います。  目指すべき方向ははっきりしているじゃないですか。なぜそれをお答えにならないんですか。そこを私は憤っていると言っているんです。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 社会権規約の条文については先ほど申し上げたとおりでありますが、その中にありまして、まず、無償教育の導入につきまして漸進的であること、これが認められている。そして、さらには、同規約はその具体的な方法までは規定していない、このように解されております。  よって、この我が国の取組におきまして、高等教育における無償教育をこれ漸進的に導入する方向に沿って努力していく方針、これが維持されている限り、この社会権規約との関係において問題になることはない、このように解しております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 いや……(発言する者あり)後退はしない、何かそういう声が今聞こえてきましたけれども、これは、漸進的な導入により進めていくということがはっきりしているんだから、後退なんか絶対あり得ませんよ。それは許されないんですよ。  しかし、じゃ、一歩ずつ進めば何年掛かろうと、いつまで掛かろうとそれは構わないという、そういう内容の御答弁かというふうに思いますが、それは残念ですね。やっぱり、外務大臣として国際条約を遵守するその責任はあるんじゃないですか。総理をかばって御答弁をいただいたように思いますけれども、私は、それは墓穴じゃないかと思いますよ。外務大臣は、国際条約をそういうふうに理解をする、そういう大臣なんですか、私は違うと思っていましたけれども。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 私の立場からは、この国際条約との関係において我が国の方針がどうかということについて説明させていただきました。社会権規約についてどのように解するかということについて先ほど答弁させていただいた次第であります。  その上で、我が国のこの方針、これ、無償教育を漸進的に導入する方向に沿って努力している、こうした方針は維持されていると考えておりますので、社会権規約のこの条文の解釈との関係において、これは問題ないということについて御説明をさせていただいた次第であります。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 数字はいろいろあると思うんですよ。努力している度合いもいろいろあると思います。漸進的といっても、どれぐらい進む度合いを考えるのか、それもあるでしょう。だけれども、方向性ははっきりしている。  だから、このマトリックス、先ほど御覧になっていただいたマトリックスの中でどういう方向に進んでいくのかということは、これは重要なことじゃないですか。ですから、総理として、日本の国を引っ張る最高責任者としてこれをどういう方向に持っていきたいのか、それをお聞きしたいと言ったんですが、総理、お答えいただけませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま、この規約との関係においては、有権解釈をする外務大臣からお答えをさせていただいたわけでございます。  まさにその解釈の中において、民主党政権時代は、これ二〇一二年も続いていたわけでございますが、その中での施策も規約違反ではないということであったんだろうと、このように思いますが、あの一二年よりも今は、この一三年、一四年、一五年、一六年と、先ほど答弁をさせていただいたように、しっかりとこれは力強く前進しているのはこれ事実だろうと、このように思うわけでございます。  延滞につきましても、先ほど委員自ら御紹介をいただいたように、これ一〇%だったものを、まずは、足りないとはいえ、これは五%にしたわけですよ。その前の三年間、これ指一本触れていなかったじゃないですか。それを半分にし、かつ所得連動型の返還についても、これ今事実を申し上げているわけでありまして、ということもしっかりと行っているわけでございます。  そこで、これ授業料が、これは例えば授業料、ほとんど授業料は無償に近い国もあるわけでありますし、授業料が高い中において民間の奨学金も含めて多々奨学金があるという国もあるわけでございまして、また、民間の奨学金であっても、そこに寄附する、税制上公的な意味において公的な支援があるという考え方もあるんだろうと思います。  ただ、これは選択肢がある中において、基本的な方針としては、私が申し上げましたように、家庭の経済状況において意欲ある子供たちが大学進学を阻止されることのない日本をつくっていかなければいけない、その方向に進んでいかなければならないと、こういうことであろうと、こう思う次第でございます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 私どもの政権のことをいろいろ解説をいただいて恐縮でございます。私たちにもできたこともあったし、できなかったこともあったわけでありますけれども、それは、お互いに政治家として日本をどういう方向に持っていきたいのか、それを議論することぐらいやっぱりやらないと。だから、公的支援を増やしていこうじゃないか、あるいは授業料を少しずつ減らしていこうじゃないか、何か方向性を出していく、これがやっぱり政治家の大きな仕事じゃないでしょうか。非常に残念です。そういうことをお答えになる気がないんだということで、もう分かりました。次の問題に行きたいというふうに思っております。  先日、欧州の首都とも言われるベルギーのブリュッセルで同時多発テロが発生をいたしました。大変多くの方が犠牲になられたとの報道がございました。心よりお見舞いを申し上げると同時に、大変憤りを覚えております。非道な行いに怒りが込み上げてまいるところであります。  こうしたテロの脅威、日に日に増しているように思います。私、予算委員会に立つたびに、国家公安委員長あるいは外務大臣にこのテロの脅威についてどういうふうに今対処をされていますかと、こういうようなお話をずっと聞いてきたわけでございます。今日は国家公安委員長においでをいただいておりますので、国民の皆さんが、日本にこのテロがやってこないのか、こういうふうに御心配なさっていると思うので、ひとつ国家公安委員長からのお話をいただけますか。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) まず、テロで亡くなられた方に哀悼の意を表すると同時に、負傷者の皆様の一日も早い御回復をお祈り申し上げたいと思います。  現時点において、ISILベルギーを名のる組織が犯行声明を発出したと承知をしておりますが、今、この本件の背景を含めた詳しい状況等につきまして現地当局が捜査中でございます。警察におきましては、各国の治安情報機関と緊密に連携しつつ、情報の収集、分析を行っております。  現下の国際テロ情勢は、この事件はもとより、昨年十一月のフランス・パリで行われた無差別同時多発テロ事件、今年の一月のインドネシアの爆弾テロ、そうしたものが発生するなど、一段と厳しい状況になっているというふうに認識をしております。また、昨年、シリア、チュニジアなどで日本人がテロの犠牲となる事案も発生をいたしました。ISILあるいはアルカイダといったテロ組織が我が国や邦人をテロの標的とすると繰り返し述べているところもございます。  日本に対するテロの脅威がまさに現実のものになりつつあるというふうに認識をし、四月十日のG7外相会談あるいは五月末のG7サミット前にしっかりと、我が国にテロが起きないよう、未然に防止ができるよう、警察をしっかり指導してまいりたいと思います。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 ありがとうございました。  総理、災害あるいはテロ、そういったことに対する危機管理体制については、総理もこれまでから気持ちを入れながら対処をしていただいたと私は思っております。  昨年の一月の二十七日に衆議院の本会議で、赤羽議員からの御質問に対し、総理はこういうふうに答えておられます。現在、関係省庁の副大臣等による検討会議において精力的に検討を行っているところであります。今後、主要各国における危機管理体制も参考にしながら、政府として最も総合力が発揮できる体制について、本年度内を目途に成果を得るべく検討を進めてまいりますと、こういうふうにおっしゃっている。肝煎りだったということでございますが。  皆さん方、お手元に資料の七がございます。そちらを御覧になっていただきたいと思うんですが、これが昨年の三月三十日付けで内閣官房がまとめられた政府危機管理組織の在り方に関する関係副大臣会合、政府危機管理組織の在り方について、最終報告というものであり、ページ数も多いので初めの部分だけを今資料として皆さん方に御紹介をしたところでありますが、これに対する評価、ございましたら総理から一言お願いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この最終報告についてでありますが、今後の対応策としては、組織構成いかんにかかわらず、大規模災害時に国、地方を通じた関係機関が持てる力を最大限に発揮できるかどうかがポイントになるということ、そして、緊対本部あるいは非対本部の指揮の下に、都道府県、市町村と密接、的確に連携し、内閣官房、内閣府が総合調整を行い、関係省庁が連携して持てる力を最大限に発揮することが肝要であるということ、そして、都道府県、市町村や関係省庁との連携、調整がより円滑かつ効率的に行えるよう、平時からの対応を含めて改善を図っていくことが必要ということであろうと思います。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 この最終報告でありますけれども、中身を詳しく御紹介をする時間がありませんので、私なりにどういう理解をしているかというと、この報告については、一つは自然災害、大規模な火事、事故等、二つ目には原子力災害、三つ目には新型インフルエンザ等、あるいは四つ目、武力攻撃事態等と、こういうふうに区分をしながら網羅をして対策をきっちりと立てているという意味で非常に評価ができるものだというふうに思っております。  これは去年の三月三十日付けでありますけれども、これが約一年たっておりますけれども、これはアップ・ツー・デートするとか、あるいは新しいものをつくるとか、そういうことは今のところないんでしょうか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的にはこの方針にのっとって対応していくわけでありますが、しかし、災害対策等々については、テロ対策もそうでありますが、それは普段の状況において不断の見直しも必要だろうと考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 それでは、不断の見直しと、そういうふうにおっしゃいましたけれども、今この最終報告をアップ・ツー・デートする喫緊の予定はないということでよろしいですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えば、現下のテロ事案がブラッセルで発生もしたわけでございます。昨年の暮れにはパリで起こっているわけでございますが、そうした対応等につきましては、CTU—Jを既に発足をさせておりまして、そうした機関からの、機関における情報の収集あるいは分析等にも当たっているところでございます。  現在、今時点においては、この最終報告に対して更にこれをアップ・ツー・デートするという今の時点での考えはないわけでございます。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 災害対策ということも含めますと自衛隊の皆様方に大変お世話になることになるわけでありますし、また安全保障の関連においても、いろいろと昨年はございましたけれども、法律に基づいて対処をしていくということで、いずれにしても、国民の平和と安全を守るために事前の準備が重要だ、訓練が大事だ、そういうふうに考えることは私も重要だと思いますし、総理のお考えは私は妥当であるというふうに思っております。  国会の答弁の中で中谷防衛大臣も、やはり新規に新しい法律を作って今何かの対策をしているわけではないので、今のところ新規立法に向けた検討はやっていませんと、こういうふうにちゃんと明言をされているわけであります。  そこで、問題なんですが、今、あらゆる災害あるいはテロも含めてそういったことに対応するために、今、日本としては、安倍内閣としては、例えば今ここで御紹介しました最終報告あるいは現存している法律、そういったもので対処をする、対処ができるというふうに考えていいんですよね。そこをちょっとお聞きしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害あるいはテロ等に対する対応について、現在の現行法の枠組みの中で憲法の下、最善を尽くしていくことは当然のことであろうと思います。  しかし、これは原発事故の経験においてもそうなんでありますが、常にそれは完璧だという考え方に陥ってはならないんだろうと思います。常に課題はあるか、問題はあるかということを考えながら、先ほども答弁させていただきましたが、不断の見直しも行いながら対応していきたいと、こう思っておりますが、現在、我々はこの最終報告に基づいて最善を尽くしていきたいと、このように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 分かりました。  私は、疑問に思うことがあるので、ここでお尋ねをしたいと思っています。  災害の対策あるいはテロに対する対策、そういったものについては不断の見直しを行うことはそれはもちろんだけれども、現在の法律によってしっかりそれは対応していく、対応できると、こういうふうにおっしゃっている。どうしても疑問なのは、なぜ安倍総理が災害のための緊急事態条項というのをお引きになるのか、ここが分からないんですよ。  つまり、総理は、事前の準備、訓練が必要だ、そのために事務方に指示をしてしっかりとした対応の方針なり最終報告に見られるまとめを出された。そして、各関係大臣も、今の法律で全部対処できます、安心してください、こういうふうに言っている。なのに、総理は緊急事態条項というのを総理が考えておられる新しい憲法の中に入れていこうとされている。その方向性が私は合致しないんですよ。これ、どういうことなんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 内閣において、憲法改正は、内閣において閣議決定して閣法として出すものではないのは御承知のとおりであろうと思います。これは、まさに党において、緊急の対策、緊急対策において、憲法を、これは改正の中においてしっかりと条文で書き込んでいくべきだろうという議論があったわけでございまして、これはまさに憲法調査会において御議論をいただきたいと、こう考えているわけでございます。  今、私はここには行政府の長として立っているわけでございまして、当然、現憲法下の法令を駆使して最善を尽くしていくことは当然であろうと、このように考えております。

水岡俊一民主党・新緑風会

○水岡俊一君 内閣総理大臣として、現体制そして現在の法律で最大限、最善の取組をするんだということ、これはもう当然のことだろうというふうに思っております。  その上で、憲法のお話は内閣の長として答えるべき話ではないというふうにおっしゃるけれども、その問題について今後どういうふうに進めていくのかということについての考え方は、これは問題ですね。これは、これからのまた議論の中でしっかりとその方向性については議論をしていかないといけないというふうに思っております。その矛盾を指摘をして、質問を終わりたいと思っております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で水岡俊一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、尾立源幸君の質疑を行います。尾立源幸君。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の尾立源幸でございます。  今日は、会派を代表して質問に立たせていただきますこと、また地元大阪を代表して質問に立たせていただくことを心から感謝を申し上げたいと思います。  まず、今日は、私の方からは、安保法制の問題や、また年金運用の問題、そして保育職の方、介護職の皆さんの不足の問題、さらには北陸新幹線と、多岐にわたる質問をさせていただく予定でありますが、その前に、今までの朝からの議論を聞いておりまして、安倍総理が、公共工事にはやっぱり優しくて、若者やまたこれから未来に生まれてくる子供たちには冷たいのかなと、そういう感覚を持ちました。  そこで、まず安保の問題について最初質問させていただきたいと思います。  御案内のとおり、この安保法制の採決に当たっては多くの国民の皆さんが立ち上がりました。夜を徹して反対運動もありました。私は、当然、本会議場で反対票を入れた一人であります。  これまで戦後七十年間、私は、先人たちの御苦労や知恵や努力でこの日本の平和を守ってきてくれたものだと思っております。この日本の平和と信頼のブランドというのは我々がしっかりとこれは継承していかなきゃならないと思っておりますが、今回の安保法、とりわけ集団的自衛権の一部を行使を可能にすることになった、まさに日本の自衛隊が海外に出かけていってアメリカ軍と一緒になって戦闘に参加することを可能にしたことで、私は、日本の平和がまたブランドが本当に大きく傷ついていると思っております。  そういう意味で、今でもこの安保法制は直ちに廃止をしなければならないと、そういう立場であります。これ、私だけでなくて、今でも十九日には日本全国あちこちで、若者や社会人の方や、そして中には高校生の皆さん、ママさんたちも含めて、とにかくこの危険な集団的自衛権行使をやめてくれと、こういうことを御主張されておりますし、私もその一体となって声を上げている一人であります。  私自身は、戦後生まれでございますので戦争体験はありません。多くのここにいらっしゃる皆さんがほとんど戦争体験はないと思います。とりわけ、国会でも七百を超える議員がおられますが、恐らく何十人、五、六十人ぐらいしか、一割にも満たない方しか実際の戦前生まれという方はいらっしゃらない。そんな中で、私は、非常に今想像力が全体として欠如している、そういった危機感を持っております。  私、戦後生まれと申しましたが、実は私の二人の祖父は、シベリアに行って戦って抑留をされた。幸いにも命を持って帰ってまいりましたが、その祖父から子供の頃に、戦争の悲惨さ、抑留の大変さ、そういうことは本当に懇々と切々と聞かされたわけであります。  また、私のおやじの実家は鹿児島でありまして、知覧のそばであります。御案内のとおりであります。まず、ここは米軍がよく飛行機が飛んできたということで、私のおやじの実家には機銃掃射の跡も柱にくっきりと残っておりました。そんな父は医者となって、実は海上自衛隊で仕事もさせていただきました。そういう意味で、私は、子供の頃から船に乗って、そして自衛官の皆さんの働きぶりには非常に感銘を受けておった一人であります。今でも自衛隊の皆さんの頑張りには本当に感謝をして、応援をしておる一人であります。  そういった意味で、私のこういった体験からも、戦争は絶対しちゃいけない、戦争に加担しちゃいけない、そういう思いがあります。そして、一方で、何としても国民の皆さんの命や平和は全力を挙げて守らなきゃいけないと、そういう思いであります。  そこで、思い出してほしいんですけれども、昨年の九月の十九日、この参議院で未明に採決が行われました。この採決を受けて総理はこのようにおっしゃいました。今後も国民の皆様に誠実に粘り強く説明を行っていく考えだと発言をされましたよね。覚えていらっしゃいますか。しかし、本当に国民の皆さんに総理は誠実に粘り強く御説明をこの間なさってきたんでしょうか。とりわけ私が解せないのは、採決の翌日から別荘でゴルフを二日連チャンでされている。これ、どんな気分でゴルフされたんですか。私、ゴルフが悪いと言っているんじゃないですよ。TPOなんですよ、タイミング、また場所、時間、そういうことをお聞きしたいんです。どんな気持ちでされたんですか。楽しかったですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の私的な活動についての感想をここで述べることは差し控えさせていただきたいと思いますが、この平和安全法制については、長きにわたる審議の末、野党三党からも御同意をいただいて、そして五党による賛成によって成立をしたものでございます。私自身も千回以上にわたって答弁をさせていただきました。中谷大臣は二千回以上にわたって誠実に答弁をさせていただいたと、このように思います。その後、私も、党の集会あるいはテレビやまたインターネット等々を通じて説明に心掛けてきたところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 やはり、未明の方々の顔が私は思い浮かぶんじゃないかと思いますが、なかなかそういう思いは至らないんですね。  私は、総理の立場だったら、この言葉どおり粘り強くしっかり誠実に説明していくということを私は実践すると思います。臨時国会も総理は開きませんでした。私は、ちなみに、朝から地元に帰って、街頭に立って、集会に参加をして、このことを話してまいりました。  パネルをちょっと出していただいていいですか。(資料提示)  私は個人的なことを聞きたいんじゃないんです、実は。これは、今日の、奨学金で困っている方々に会いたくない、会わないと言っているのと一緒で、これ、保育園に落ちたブログに対して、皆さん記憶に新しいところでありますが、こういうふうに、もう繰り返しませんが、匿名である以上、実際に起こっているか確認しようがないというような発言、また、パートで働く方が二十五万円もの給料をもらえる、こんなことをおっしゃっているんですよ。これは、まさに総理の冷たさ、そしてまた常識のなさというのが私はこれ出ていると思うんです。  一方、思い出してください、アメリカに行って演説されました。あのときは、議会で、我々日本国民に対するよりも先に、安保法制を夏までに成立させるということを言ってきました。また、今御説明したように、安保法制が成立した後にゴルフ三昧です。  私は、これは根が一緒だと思っているんですよ。総理が国民感情を全然分かっていないからこういうことが私は平気でできるんだと思っているんですよ。私は、そういう意味で、安保の説明責任はまだ果たしていないと思っております。もっともっとこれはやってください。  我々は対案を出しております。当然、廃止法を出しておりますが、領域警備法、周辺事態法の改正案、そしてPKOの改正案、これ国会に出しているんですよ。しっかりこれ議論しようじゃないですか。そうすると、総理がおっしゃっている根気よく粘り強く誠実に説明責任を果たすということも、その中で果たせるじゃないですか。  私は、その総理の国民を無視した態度が今大きく大きく皆さんから嫌悪感を持たれているんだと思いますよ。  やりましょうよ。いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 事実関係に誤認があったので、今おっしゃったことの中に事実関係に誤認があるので訂正をさせていただきたいと思いますが、アメリカの議会において、平和安全法制の成立について、私は初めてこれは成立を果たしていきたいと言ったわけではなくて、まさにその年の通常国会における冒頭の質疑の中において、これは成立をさせたいということは明確に述べているわけでございますし、またその前年の記者会見においてもその趣旨の話はしているわけでございまして、これはいきなり米国議会で申し上げたことではないということははっきりとさせていただきたいと、こう思う次第でございますし、その後も、先ほどの、説明をしていないということについても、これは私もいろんな機会を通じて説明をさせていただいているわけでございまして、それは、聞いていないというのは、尾立さんは聞いておられないかもしれませんが、聞いておられる方は聞いていただいているのではないかと、このように思う次第でございます。  そして、その結果、だんだん、例えば平和安全法制についての理解も少しずつこれは増えてきているのではないかと。最近の世論調査を見ましても、廃止すべきか廃止すべきでないかということについては、廃止すべきでないと答えた方の方が一〇%近く多かったのは事実でございます。そういうことも、是非見たくない事実も見ていただきたいと、こう思う次第でございます。  そしてまた、民主、維新が提出をされた法案についてでございますが、議員立法に関するものでございますから基本的には国会において御判断をいただきたいと、このように思います。  その上で申し上げれば、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増している中、国民の命と平和な暮らしを守るためには、現実を直視し、あらゆる事態に対して切れ目のない対応ができる法制が必要であると考えておりまして、政府としては、さきに成立をした平和安全法制こそがベストなものであろうと、このように思いますし、先般、北朝鮮が弾道ミサイルを発射をいたしましたが、その際、日米は従来よりも増してしっかりと連携できたわけでありまして、やはり太平洋司令官もその趣旨のことを発言をしているわけでございます。  今まさにこの法制を廃止することは、せっかく強化された日米同盟のきずなが大きく損なわれるのは事実であろうと。私の、聞きたくないことは聞きたくないと思いますが、是非聞いていただきたいと、これは極めて重大なことであろうと、我が国の安全保障に対して極めて重大な影響を与えると考えるわけでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 聞いていないことをべらべらしゃべらないでください。  世論調査も、あなたの応援団の新聞などは世論調査はそうかもしれませんが、そうじゃないところは、もう半数以上がまだ反対ですし、理解していないという世論調査がちゃんと出ているんですよ。そちらこそちゃんと事実を、都合のいいことだけを取り上げないでいただきたいと思います。  それで、自民党の総裁であるわけですから、しっかり議論しろとお得意のリーダーシップで幹事長を官邸に呼び付けて言ったらいいじゃないですか。できるでしょう、そのぐらい。逃げているとしか思えないんですよね。  それで、今回、安保関連法案の前提となる立法事実がないということもこの審議でずっと分かってまいりました。また、コストについても詳細な説明がされておりませんし、先ほどの水岡委員からありましたテロの標的になる危険性になることについても十分な説明がなされておりません。  まず、立法事実はあったんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私が挙げた世論調査は、これは共同通信の世論調査でございまして、特定の報道機関を応援団であるかないかということを言うのはどうかなと、こういうふうに思いましたので、付け加えさせていただいた次第でございます。  我が国を取り巻く安全保障環境は、昭和四十七年に政府見解がまとめられたときから、これは想像も付かないほど大きく変化をしているわけでありまして、今や脅威は容易に国境を越えてくる時代となったわけでありまして、もはやどの国も一国のみで自国を守れない時代になったのは事実であろうと思います。そして、四十七年の見解をまとめたときには、北朝鮮はまだ核兵器を使用していなかったわけでありますし、そしてそれを運ぶ運搬手段もなかったのでありますが、今や日本を標的にできるミサイルは二百基を超えているわけであります。さらに、そのミサイルを迎撃できるミサイル防衛の技術もできてきたわけであります。  このミサイル技術を駆使していく上においては、これは日米が連携をしなければミサイルを迎撃できないという現実があるわけでありまして、その現実を見たときに、ここで果たして集団的自衛権を行使できないという中において、ミサイルを落とすために展開をしている米国のイージス艦に対して攻撃がなされた際に、我が国はそれに対して何もできなくていいのか、そういう同盟は、そのときに助けられない同盟はこれは極めて危うくなるわけであります。そういう大きな変化をしっかりと見定めなければならないと、このように考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 余り詳しい議論はしませんが、アメリカに対するミサイル、艦船に対する攻撃ということじゃなくて、私たちがもっとしっかり議論しなきゃいけないのは、例えば原発に対してミサイル攻撃がある又はテロがある、そういうことに対してしっかり、今日は防衛大臣呼んでいないかな、しっかり守れているのかと逆に言いたい。また、領域警備法、我々は言っています。この中国を含めた様々な今侵害に対してしっかり守れるのかという、ここができていないじゃないですか。そういうことをまずやってからやるべきであると私は思っております。  そういう意味で、次、実は一つ、総理が民主主義と立憲主義を守らないという、こういうことはもう我々常々言っておるわけですが、実は寺内正毅総理というのが昔いらっしゃいました。この方は、大正デモクラシーの中で立憲主義に反した政権運営を行ったということで、非立憲、あの頃は立憲主義とか非立憲というのは非常に国民的な言葉だったそうですが、実は大阪にもう一つ面白いのがあって、ビリケンという幸せの神様がいるんですけれども、このビリケンというのに掛けてビリケン寺内というように呼ばれていたそうであります。私は、今総理のこの立憲主義を守らない姿勢、非立憲な姿というのは、今回はもう私は総理にあげたいです、ビリケン安倍と、ビリケン安倍と。こういうふうに、非立憲の総理の姿勢については非常に私は危機感を持っておるわけであります。  次に、我が国に対するテロの危険性についても指摘をしたいと思っております。  まず、ブリュッセルで痛ましい事件が起こったことに対しては、日本人を含む被害者の方々にお見舞いを申し上げたいと思います。  その上で、イスラム国は、インターネットで、新聞で、ダービックという新聞がありますが、日本を有志連合の一員として名指しをして、日本の外交使節を狙えと、こういうふうに呼びかけております。私は、安保関連法で、アメリカ軍などとともに海外で武力行使をすることも含めて、私はテロのターゲットに改めてなってしまったのではないかと、そのように思っております。これまでならば名指しされることはなかったんです。この戦後の七十年間、なかったんです。しかしながら、これを契機に今は名指しされております。  総理、このことについてはどのようにお考えでありますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、事実についてちょっと誤認があったようですので私の方から訂正をさせていただきたいと思いますが、我が国は海外で一般に武力行使をすることはないわけでございまして、そのことはこの国会でも何回も何回も何回も私は答弁をさせていただいているとおりでございまして、そしてまた同時に、私どものこの平和安全法制においては、アジアの多くの国々、例えば、日本と戦火を交え二百万人の方々が亡くなったフィリピンからもしっかりと評価をされているわけでございます。また、米国そして欧州、日本と戦火を交えた国々からも支持をされているということも事実でありまして、そのことははっきりと申し上げておきたいと、こう思う次第でございます。  そして、過激主義に対しましては、日本は多くの国際社会と連携しながら、我々はこのテロを断じて許してはならないと、こう考えているわけであります。  その意味において、このテロ組織から反応があったということであろうと、こう思うわけでありますが、今までの私が申し上げてきた考え方には一切変わりはないわけでございますし、今般開かれる伊勢志摩サミットにおいても、しっかりとテロに対する連携、団結を、連帯を図っていきたいと、こう考えているところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 私は、もちろんテロと闘うのは当然だと思いますが、テロの危険性を高めるようなことをわざわざ私たちの国がやらなくていいんじゃないかということであります。この法案の結果、そうなっているわけじゃないですかね。そのことを私は申し上げたいと思います。だからこそ、領域警備法、そして周辺事態法、そしてPKOの改正法、こういうことを、今こそ私は、自分たちの国をしっかり守る、専守防衛、個別的自衛権でしっかり守る、このことをはっきりさせるためにも、すぐ私は審議をしていただきたいと思います。  それでは、次に行きたいと思います。  次は、日本の株式相場の異様性について指摘をしたいと思います。  既に何度も指摘をされておりますが、GPIF、年金の積立金を運用している法人は、国民の貴重な年金資金を、積立金を株式市場という元本保証のないリスクのあるところに大量に投入しております。約百四十兆円のうち約二四%が国内株式、最大六七%も国内外の株式に投入ができることになっております。金額にすると三十二兆七千億です。お手元の資料でございます。  これは、平成二十六年に変更があって、このように今、国内株式と外国株式で最大六七%まで運用ができるようになっておりますし、また、日銀は上場投資信託ということで株式を、これ、ばんばん今買っております。ETF市場の五割を超える保有率になっておるところであります。  そこで、まずこの東証一部の今時価総額が五百から五百五十兆なんですが、この年金運用独立の行政法人と日銀で約七%もこの株を持っているということが今常態化しております。私は、このように公的な機関が市場で七%もの大きな私はシェアを持つというのは非常に不健全だと思っております。  そこで、私が質問したいのは、安倍政権の肝というのは株高と円安ですよね。私が次に心配しておりますのは、また今株が調子悪いので、株高を演じるために、ゆうちょ銀行に株を買わせるのではないかと、そのような危惧を持っております。  今、ゆうちょ銀行はマイナス金利を押し付けられて、資産の運用先も非常に困っております。そんな中で、またぞろ株式を買うようなことにならないか、その点について、ゆうちょ銀行、よろしくお願いいたします。

鈴木康雄日本郵政株式会社取締役兼代表執行役上級副社長

○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。  ただいまの御質問の中で、株式購入をということでございますが、ゆうちょ銀行、今二百四兆円の資産を持っておりますが、株式は年金ですとか終身保険のようにインフレ時に強いものでございますので、私どもの場合は確定利付債務になっておりますので、余り多くございませんで、僅か二百四兆円のうちの二兆円でございます。また、今後も、そういった資産、負債の性格からして一挙に増やすと、あるいは大きく増額するということは考えておりません。  以上でございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 なぜ株を大幅に買わないのか、改めて。

鈴木康雄日本郵政株式会社取締役兼代表執行役上級副社長

○参考人(鈴木康雄君) 郵便貯金の資産、負債を総合的に見ましたとき、負債の方の多くは貯金でございまして、これは全て確定利付きの債務でございます。ということは、金利が決まっていればそれでいいわけでございまして、それ以上に多くの不確定債務を持つ必要はないということでございます。その意味で、年金や終身保険とは違うということを先ほど申し上げました。  今後も、私どもの資産全体から見たときの二百四兆円のうちの百八十兆円近くは確定利付債務でございますので、これ以上多くの株式を持つ必要はないということでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 逆に言うと、株というのは価格変動のリスクが高いので、あえてそのリスクを取らないということをゆうちょ銀行はおっしゃっているわけであります。  そして、これは日本の株価であります。一九八〇年から三十五年間の株価の変動がここに出ておりますけれども、株は御覧のように上がったり下がったりするようなものです。私は、こんなある意味ばくち市場に貴重な国民の皆さんの年金の六七%も最大投資ができるようにしたことというのは、私は本当にとんでもないことだと思っております。皆さん方の御家庭で考えれば、例えば三百万の貯金があった中で二百万も株に、元本保証のないものに突っ込むということに等しいわけであります。  これ、誰の責任でこんな運用方針の変更をしたんですか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 年金、公的年金につきましては、これは例えば厚生年金であれば厚生年金保険法に基づいて運営をされ、なおかつその資金についての運用についてはこの法律にのっとって積立金の運用を行うことになっておりまして、この制度の責任者は最終的には厚生労働大臣になっているわけでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 じゃ、ここで損を出したら厚生労働大臣が責任を取るということですか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 資金運用におきまして、その時々の経済状況によって短期的な収益にぶれが生じることは避けられないわけでありますけれども、年金積立金の運用は長期的な観点からこれは評価されるべきものでございます。したがって、短期的な評価の変動にとらわれ過ぎるというのはいかがなものかというふうに思うわけでございまして、例えば、四半期ごとの運用の結果をもって評価、その責任を論じるようなものではないというふうに思っています。  ちなみに、平成二十四年、野田内閣のときの小宮山大臣も、当時はこれ共産党の委員の方に、マイナス六兆円以上になっているじゃないかという質問に対して、責任ということでございますが、誰が、この問題で責任を取った人はいますかと、こういう質問でありました。小宮山厚労大臣は、責任ということでございますが、積立金の運用というのは長期的な観点から行われるということが重要だと考えておりますと、このようにおっしゃっているわけで、年金というのはやはり長期的に年金債務に対してどういうふうにちゃんとお約束どおりの支払ができるかということが大事でありますので、短い間での評価損の問題などを中心に考えるべきでは余りないのではないかというふうに思います。もちろん、慎重に投資をしていくことはもちろんでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 私は、国民の皆さんの貴重なこれ将来の虎の子、三分の二を元本保証のないものにつぎ込むべきではないと言っております。とりわけ、この株価見てください。日本の株価、これ見て、将来安定的に上がっていくと決して言えないですよね。どっちに行くか分からない。それを、それなのに三分の二も突っ込むような変更をしたのは、私はとんでもないことだと思っています。  例えば、これアメリカのダウでありますが、これは確かに右肩上がり、安定的な部分があるのかもしれません。しかしながら、これと比べると、日本はとんでもない上下をするわけですよね。ここで三分の二も私は使うべきではないと思っておりますし、誰もこれ責任取れないんですよ。これ総理もおっしゃいましたよね、将来、結局、国民負担になるんですよ、損をしたときは。年金の支払額の減価、また保険料を上げる、また支給年齢を上げる、そういうことでしか失敗したときはこれ責任を取れないんですよね。  以前、グリーンピアとかなんとかというのがありました。これもたくさんの年金資金を勝手に使っておりました。誰も、あのとき誰一人責任取っていないんですよ。こういったことを勝手に変更してリスクの高いばくち的な運用をするのは私はとんでもないと、即刻やめろと申し上げたいと思います。  次は、介護、また保育の職の方々の人材不足についての論点を一つ挙げさせていただきたいと思います。  これは、もうブログででも取り上げられた問題、保育士さんの不足という面と施設がないという問題、また処遇が厳しいという問題、いろいろあろうかと思いますし、実は介護の職場も同じでありまして、やっぱり労働条件が厳しい、また働き手が不足しているという、こういう苦しみに今非常に遭っておるわけであります。  そんな中、私も一回介護の現場を体験させていただこうと思って、地元の介護施設に行かせていただいて、一番厳しい夜勤を一緒に体験をさせていただきました。本当に大変ですね。一人で約四十人近い方々のお世話をされていたんですけれども、もうひっきりなしのコールや、こういった徘回もあります、またおむつ替えもあります、本当によくやっていらっしゃるという、いたく感動したわけでありますが、もう一点私が申し上げたいのは、処遇をやっぱりそういう意味で改善していかないと、これから担い手がもうどんどんどんどん少なくなっていって、介護難民、また、それこそ保育所に入れない皆さんがどんどん増えていくんだと思っています。  そこで、我々、昨日でありますが、待遇の改善ということで、保育職については月五万円アップする法案を出させていただきました。また、介護職については一万円ということで、合計年間四千六百十六億円必要だという試算であります。  そんな中で、要は財源がどうなんだということだと思います。私は、財源は政治の意思でいろいろやればできると思っております。例えば、一般会計予算の利払い費、国債費を除いた部分のたった一%を皆さんが我慢するだけで、我慢するだけでですよ、五千七百八十億もの財源が出るんですよ。今、喫緊のこういう目の前にある課題であるわけですから、各役所が我慢して、一%、これやればいいじゃないですか。  そんなことできるかと、麻生大臣、そんなお顔をされておりますけど、私は今こそ未来の投資のためにやるべきだと思っておりますし、先ほど公共工事の話がありました。私たち民主党政権のときは、平成二十二年度予算で対前年比で一兆二千九百七十億円これ削減をして子ども手当等の財源にさせていただきました。また、天下の悪法のこの軽減税率が一兆円必要であると言っておりました。まだ財源のめどもない。そんなことをするんだったら、こういった本当に今必要な皆さん方に私はしっかり手当てをすべきだと思います。  総理、これは、先ほど水岡委員の質問にも余り真っ正面から答えられませんでした。私は、総理がどういう意思を持ってどういう未来をつくりたいか、誰を優先するのかと、こういう私は優先の順位がしっかり安倍政権ではないんだと思っています。大企業優先、金持ち優先、公共工事優先、こういうことだからこそ、私は今こそ政治の意思を持って大胆な予算の組替えやっていただきたいと思いますが、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 非常に何か、これ、割と古くさいレッテル貼りをされましたが、そんなことでは全然なくて、今言われた例えば介護の問題につきましても、これはまさに与党と野党ということではなくて、お互いに努力を重ねながら何とか介護職の皆さんの処遇の改善をこれは進めてきたんだろうと、このように思います。  安倍政権におきましても、介護人材の処遇については、平成二十七年度に介護報酬改定において一人当たり月額一万二千円相当の処遇改善加算を行ったところでございますし、また、介護職を目指す方々に対しまして、専門学校等に行っている間、月五万円、これは五年間その後勤めていただければ返還しなくてもいいという、これは奨学金タイプのものを給付することにしておりますし、そしてまた介護職に就いた段階で二十万円等の支度金を出す、これは保育士についても同じことをさせていただいているところでございますが、そうしたことをしっかりと行っていきたいと思います。こうした形で介護人材あるいは保育人材の処遇に対して改善を図っていきたいと、こう考えている次第でございます。  また、介護人材及び保育人材の確保については、処遇改善のほかに就業促進や離職防止なども含めて総合的に取り組んでいくことが必要であろうと思います。そのために、一旦仕事を離れた人が再び仕事に就く場合の再就職準備金の創設もしているところでございます。  また、介護ロボットの活用促進や保育補助者の雇用の支援、ICTの活用などを既に盛り込んでいるところでございますが、しっかりとこうした人材の支援を行っていきたいと思っております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 るる述べられましたけど、一体幾らの財源を使ってそれやられるんでしょうか。  私は、根本的にやはり処遇を改善しないと、この問題をまずやらないと解決しないと、それこそいろんな方々と我々もお話しする中でこの結論に達しております。その周辺のことをいろいろおっしゃっているんですけれども、本丸はやっぱり処遇改善なんですよ。そこをきちっとやらない限り、私は、この問題は本当に解決しないと思っております。  そこで、もう一点、まず介護士が非常にこれから不足をする、二〇二五年に向けてこの十年間で四十万人不足すると言われております。どう対応するんでしょうか。厚労大臣ですか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 既に緊急対策で、この一億総活躍社会づくりの中でお示しをいたしまして、二〇二〇年代の初頭に向けての必要な人材確保についてはもう既に発表させていただいているところでございますが、今の先生の御指摘は、もう少し先、二〇二五年ぐらいまで三十八万人ということでございます。  これにつきましては、今申し上げたような二〇二〇年代の初頭までに増やすとともに、先々についても、今は総理からも一部御説明申し上げましたけれども、やり方は四つぐらいしかないと思うんです。一つは、やっぱり新しい方に入ってきてもらう。それが、先ほども総理から申し上げた、奨学金でなるべく来ていただくようにしよう。もう一つは、資格を持っていながら今職を離れて、もう一回帰ってきてもらおう、この方々に対するインセンティブ、これも総理から御説明申し上げて、再就職準備金ということをやりました。  あと問題は、やはり、なぜ離職をするのかということを、つまり介護職からの離職でございますが、このことを考えてみると、やはり職場環境の問題、つまり職場に保育園、子供を預かってもらう施設がないとか、そういうことについても実はやっておりますし、それから、やはり定着促進の中で大事なことは、つらい仕事ではないということを更にやっぱり感じていただけるような職場環境をどうやってつくっていくかということが大事であって、そこにつきましては、介護ロボットについては、これまで以上に、私ども厚労省も待ちの姿勢でありましたが、これからはむしろ前に出ていって開発を促進をしていくということでやっていこうということ。  それからもう一つは、やっぱりICT化が実は医療よりも大分遅れているということでありますので、そういうことでやっていくしかないんだろうというふうに思っておりまして、私どもはそういう形で総合的にやるということで、今の生産性のままで伸びていって三十八万人ということではなく、生産性を上げることによって、今は私どもも、三十八万人と書いてありますけれども、そのような形で生産性を向上させることによって人手不足も解消に向かっていこうというふうに考えているところでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 全部日本の国内で賄えるのかということも聞きたかったんですけれども、もう一点私から申し上げたいのは、日本に介護を学びに来ている留学生もたくさんいらっしゃいます。そういう方で、介護福祉士の資格も取ったんだけれども日本で在留資格がないから働けないと、こういう状況も今あります。私は、優秀な方にはしっかり働いていただきたいと思っておりまして、こういう資格をつくるべきだと思っております。  ちょっと時間がなくなりましたので、また午後に質問させていただきたいと思います。ありがとうございます。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成二十八年度総予算三案を一括して議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。  休憩前に引き続き質疑を行います。尾立源幸君。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 午前中に引き続き、残り時間をやらせていただきたいと思います。  介護の在留資格について簡単に、法務大臣、お聞かせください。

岩城光英自由民主党法務大臣

○国務大臣(岩城光英君) 在留資格の取組でよろしいですか。  質の高い介護に対する要請が高まる中、外国人留学生が日本の高等教育機関を卒業し介護福祉士の資格を取得した場合に、国内での就労が可能となるような制度をつくることが求められております。  そこで、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案、これを国会に提出しております。この法案は、我が国の介護福祉士の資格を有する外国人を対象とする介護という名称の在留資格を設け、介護を行う業務に従事する活動を行うことを可能とするものであります。この法案は衆議院法務委員会において継続審議となっているものでありますので、早期の成立に努めてまいりたいと考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 是非早期に成立させるように、これは本当に与野党頑張っていきたいと思っております。  次に、財源がないないと言う一方で、安保関連法が成立したことも含めて、防衛関係予算が随分膨らんでおります。三年前と比べると三千億円、今上乗せがされております。また、この集団的自衛権が行使が可能になることで、私は、この防衛関係予算がどんどん膨らんでいくことに危機感を覚えております。  これは、実はアメリカとの関係で非常に分かりやすく説明ができるんですね。実は、これはアメリカの国防費です。九・一一のテロがある二〇〇一年までは大体三十六兆円ぐらいを推移しておりましたが、その後、世界の警察官の役割やテロとの闘いということも含めて、派兵もあって、何と二〇一一年には八十一兆円にまで上っておると。これ、さすがのアメリカもたまらぬということで財政難、そしてまた世界の警察官の役割をやめようということで、これ、議会と大統領の間で十年間で日本円にすると約六十兆円削減をするという合意がなされております。毎年六兆円であります。そこで、私は、これ当然、六兆円も減らすわけですから、人と軍需産業に大変アメリカは影響があるわけであります。  一方、総理は答弁の中で我が国の防衛関係予算は歯止めがしっかり掛かっているんだとおっしゃっておりますけれども、実は、それは安保法が成立する前の話でありますし、集団的自衛権の行使が可能になる前の話であります。私は、今回の事態の変更、また周辺事態の変更があるという理由でさらに装備品などをアメリカからせっせと買うんじゃないかと、こういうふうに危惧をしておるわけでございます。  実は、これは週刊プレイボーイというところの優秀な記者さんが、今後十年間、日本で集団的自衛権が行使可能になった場合に、新たな安保法制ができた場合に買わなきゃいけなくなるんじゃないか、買いたいなと思っているような装備品のリストであります。総額二十二兆六千六百七十億。実はオスプレイも入っております。総理がアメリカ議会に行って演説された後、確かに一機二百億、十七機のオスプレイの請求書が回ってきて、もう買うというふうにお話しされていらっしゃるわけであります。  こういうふうに、私は、どんどんどんどん、今与党で衆参共に過半数持っています、とりわけ衆議院は三分の二あります。予算なんて何でも決定することできるんですよ。そういう意味で、こういう形で非常に歯止めが掛からなく、ある意味アメリカの軍需産業、防衛産業の援助をするような、こういう武器の購入がされることを非常に心配をしておるということだけまず指摘をしたいと思います。  次に、がらっと変わりまして、整備新幹線の話であります。  北陸新幹線が開業したわけでありますが、まず、国交大臣にひとつ質問させていただきたいと思います。  一つ目は、金沢—福井間の先行開業について、また与党の中でも早くやれというような話が出ております。本当にこの金沢—福井間を先行開業させる意味があるのか。一説によりますと、先行開業のために無駄なお金が百五十から百六十億掛かると試算されています。  改めて、前太田国交大臣もこの先行開業は技術的に困難だということを以前おっしゃっておりますが、国交大臣の現在の見解をお聞かせください。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 北陸新幹線の金沢—敦賀間につきましては、昨年一月の政府・与党申合せによりまして、完成・開業時期を三年前倒しをし、平成三十四年度末の開業を目指すとされたところでございます。  御指摘の金沢—福井間の先行開業については、昨年三月以降、与党において検討が行われましたが、国土交通省としては、昨年の八月に、まずは金沢—敦賀間の平成三十四年度末開業の確実な達成を図るとともに、敦賀までの更なる前倒し開業の検討を含め、早期開業に最大限努力をすると、この方針を明らかにしたところでありまして、引き続きこの方針に従って取り組んでまいります。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 よもや変な圧力で、中途半端な開業でまたこれ国費を無駄にすることがないように、是非国交大臣にはお願いをしたいと思います。  次に、ルートについてお伺いをしたいと思います。  今、与党PTの方でこの三つに絞り込んだと言われております。米原ルート、小浜—京都ルート、これ済みませんね、新聞を取ったので西田さんという固有の名詞が付いていますけれども、自民党の西田委員長のルートということ、これは舞鶴経由というものであります。  今後どのようなプロセスを経てこのルートは決まるんでしょうか。国交大臣、簡単にお聞かせください。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 北陸新幹線の敦賀—大阪間のルートについてでございますが、これまで、与党の北陸新幹線敦賀・大阪間整備検討委員会においてルートに関する議論が行われてきたものでございます。  この与党の検討委員会におきましては、委員間での議論の前提として、福井県を始めとした沿線自治体やJR西日本等の関係者から幅広く意見の聞き取りを行ってきたと承知をしてございます。今御案内をいただいたように、三月十日のその与党の検討委員会の議論の結果、敦賀から京都駅までは三ルートに絞り込むということで、小浜—京都ルート、小浜—舞鶴—京都ルート、米原ルートということになったところであります。  国土交通省としましては、与党の議論を踏まえ、今後、事業費等のルート選定に係る検討に必要な項目について調査を行った上で、与党とも連携しながら、ルートについての検討を行ってまいりたいと考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今回のこのルート決定に当たっては、与党の委員長が替わってから新たに一つのこの西田ルートというのが加わったんですよね。今までずっと調べますと、このように急に与党のPTの委員長が替わったことでルートが変わったというような例はないんです。是非ここは、関係自治体の意向と事業者であるJRなどの意見をしっかり聞いて、政治の力で線路がゆがめられないように、是非国交大臣にはしっかり強い意思を持って公平に選定をしていただきたいと思います。是非決意を改めてお聞かせください。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) これから、ルート選定に係る検討に必要な項目について調査を行います。当然、沿線自治体やJR等の関係者からもしっかり意見を聞き取りまして、与党とも連携をしながらルートの検討を行ってまいります。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 残り時間もう二分となりましたので、これで終わらせていただきたいと思いますが、改めて、安保関連法の廃止と我々が提唱している対案の審議を、これを早急に、ちょっと聞いてくださいね、聞いてくださいね、聞いてください、入ることをまずお願いをしたいと思いますし、厚労大臣、総理には、この危険な年金運用を即刻やめること、さらに、ここに改めて出していただいておりますが、介護職、保育職の処遇改善、これは総理、政治の意思があればできるんですよ。政治の意思で防衛関係予算も増やしているじゃないですか。そうでしょう。できるんですよ。財源もしっかりあるんです。やっていただきたい。また、北陸新幹線のルートについては、大阪までの開業に当たって、改めて変な政治的な介入がないことを是非お願いをしたいと思います。  最後に、宣伝するつもりはないんですけれども、私の書きました「アベノミクスの正体」という、総理大臣、まだ読まれていないと思うんですね。一つの国民の意見だと思っていただいて、ちょっとアベノミクス調子悪いなと思ったときには是非……(発言する者あり)

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) お静かに。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 ちょっとお静かに、また後でお持ちしますのでね。  それで、この「アベノミクスの正体」、是非そういうときに読んでいただきたいと、そのことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で尾立源幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、石川博崇君の質疑を行います。石川博崇君。

石川博崇公明党

○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。本日は質問の機会をいただきまして、岸委員長始め関係の皆様、感謝を申し上げたいと思います。  まず初めに、総理にお伺いをいたします。  先日、厚労省の子どもの医療制度の在り方検討会が報告書案を取りまとめて、近く政府に提出する運びとなっております。この検討会は、今や子供の医療費助成を実施している地方自治体は全国に及ぶわけでございますが、こうした自治体に対して国が国保補助金の減額調整措置を行っていることの是非を検討してまいりました。結果といたしまして、取りまとめの内容としては、早急に見直すべきであるという意見が大勢を占めたところでございます。  本件は、昨年の参議院本会議で公明党山口那津男代表が指摘をし、そしてその後、本委員会におきましても西田実仁参議院幹事長が取り上げるなど、これまで我が党として、全国の地方議員と力を合わせ、政府に度々申入れを続けてきた課題でございます。昨年九月に有識者会議を立ち上げていただき、検討を進めてきて、今回の報告の取りまとめに至ったものでございまして、政府への提出間近となりました。ようやくここまで来たと評価をしたいと思います。  一億総活躍を掲げる政権が一丁目一番地に取り組むべき子供医療費支援策、これに積極的に取り組む地方自治体への補助金を減額するようなこれまでの制度は、今こそ見直すべきだと考えております。この報告書の提出がされましたら、政府として是非積極的に対応いただきたいと考えますけれども、総理の御所見をいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国保の減額調整措置については、厚生労働省の子どもの医療の在り方等に関する検討会において幅広い観点から検討が行われ、去る三月二十二日に取りまとめ案が議論されたと聞いております。  その中で、国保の減額調整措置については、賛否両面からの様々な意見があったが、一億総活躍社会に向けて少子化対策を推進する中で、地方自治体の取組を支援する観点から、見直すべきとの意見が大勢を占めました。  その際、医療費無償化による受診拡大等が医療保険制度全体の規律や医療保険制度全体に与える影響、負担能力に応じた負担とする視点や過度な給付拡大競争の抑制等の観点も踏まえ検討を行うべきという意見がありました。  今後、この検討会での取りまとめも踏まえまして、政府部内で国保の減額調整措置の見直しも含め、子供の医療の在り方について必要な対応を検討してまいりたいと思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今総理より、政府として国保補助金の減額調整措置の制度の見直しを含めて検討するとの御答弁をいただきました。当然ながら、医療保険制度全体の規律や、また他の子育て支援策の充実などの観点も含めつつ検討する必要がございますので、我々も協力しながら推進してまいりたいと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それでは、続きまして、地元、地域を回らせていただく中で寄せていただいたお声を基に、何点か質問させていただきたいと思います。  まず取り上げさせていただきたいのは、空き家対策についてでございます。  写真を御覧ください。(資料提示)これは、私の地元大阪で御相談の寄せられた空き家などの写真でございます。老朽化していつ倒壊するかも分からない状況の中、地域住民の方々は大変に困り果てておられます。自発的な取組で落下物対策、あるいは通学路を変更するなどして子供たちの身の危険が及ばないようにするなど、応急的な対策をしておられますけれども、当然ながら限界がございます。行政にも長年相談してきたけれども、持ち主が不明であったり撤去に応じてもらえないなど一向に進まない。このように、制度のはざまで対応できずに悩んで困っておられる方々、こうした方々に光を当てて課題を解決していくのがまさに政治の最大の使命であり、責任であると考えております。  この空き家の課題解決に向けて、自民、公明両党ではそれぞれプロジェクトチームを立ち上げ、私も公明党PTの一員として空家対策特措法の制定に携わらせていただきました。全国各地の公明党地方議員からも、現場の課題あるいは各地方自治体の条例などの取組状況について声が寄せられて、まさに公明党総力を挙げて法案策定に取り組ませていただきました。  こうした努力が実って成立しましたのが次のパネルにあります空家対策特別措置法でございまして、昨年の五月に施行となりました。今後、この法律をてこに、空き家の利活用、そして除却が大いに進むことを期待したいと考えますけれども、まず、総理から、この空き家対策を進める重要性、意義などについてお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 賃貸用の空き家などを除く空き家は、現在、全国で約三百二十万戸であります。適切に管理されない空き家は、防災や衛生、景観など、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしかねず、重要な課題と認識をしています。多くの自治体で空き家条例が制定されるなど、各地で問題意識が高まる中、空家対策特措法は、公明党のプロジェクトチームを始め、与野党の意見が反映された議員立法として全会一致で成立をしました。石川議員を始め、関係議員の御尽力に敬意を表したいと思います。  空き家対策は、利用できるものは利用し、除却すべきは除却するという考え方の下、地域の町づくりとして取り組むことが重要であります。中古住宅市場の活性化や地方移住などを進めるとともに、市町村の計画により、介護や子育て施設への転用など、多様な活用を促進していきます。一方、防災、衛生等の面で悪影響を及ぼすものについては、特措法に基づき市町村による計画的な除却を促進してまいります。政府としても、予算や税制で支援を行うなど、積極的に取り組んでいきたいと思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 総理から力強い御所見、感謝申し上げたいと思いますが、何点か課題を提案、提起させていただきたいと思います。  まずは、昨年施行されたばかりということもございまして、この空家対策特措法に基づく各地方自治体の取組というのはまだ十分とは言えない状況にございます。  次のパネルを御覧いただければと思いますけれども、これは国交省の方で調べていただいた、昨年十月時点で各地方自治体で空家等対策計画をいつ策定するのか調べてもらったものでございます。調べたところ、策定の予定はあるけれども時期未定が半分近くの四七%、そして策定予定なしが二四%と、合わせると七割以上の自治体でまだ対策計画の策定の見通しが立っていないという状況になっております。また、この空家法で決められております法定の協議会についても、設置予定が今のところない自治体が半分以上、五九%に及んでいる状況にございます。  先日、政府は住生活基本計画を見直していただき、空家対策計画、この計画を策定する自治体を八割に増やすというふうに目標を掲げていただきましたけれども、この目標達成に向けて、今後どのように各地方自治体を後押ししていくのか。国土交通大臣から、空き家対策を積極的に推進していく決意を含めて御所見をいただきたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 空家法に基づきまして市区町村が策定をいたします空家等対策計画は、各地域における今後の空き家対策を進める上で基本となるものであります。まずは市区町村にその策定をしていただくことが重要であると考えております。  このため、三月十八日に閣議決定をいたしました住生活基本計画におきまして、この計画を策定する市区町村の割合を平成三十七年度までにおおむね八割とする目標を策定をいたしました。計画の策定を予定している市区町村の割合は七割を超えますが、そのうち過半数は策定時期が未定となっております。まず、こうした市区町村の早期策定を促すとともに、策定予定のない市町村に策定に向けて取り組んでいただくことが必要だと考えております。  このため、今後それぞれの地域で計画策定を円滑に進められるよう、計画を策定する前提となる空き家の実態を調査する経費に対して助成をするほか、先進的に計画を策定し、取組を進めている市区町村の事例について幅広く情報提供してまいります。こうした支援を行うことによりまして、全国の市区町村の空き家対策を促進してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非、各地方自治体の取組を後押しをしていただきたいと思います。  もう一点、この空家法に基づく対策を進めていく上での課題を御提起させていただきたいと思います。それは、いわゆる長屋における空き家の課題でございます。  今回の空家法上の空き家の定義というものがございまして、これは建築物に着目しておりますので、いわゆる長屋のように一つの建物の中に複数の世帯がお住まいの場合には、建築物の中に、その同じ建物の中に一世帯でもお住まいであれば、この法律における空き家の定義には残念ながら入らないということになります。  政府は、今回のこの空家法に基づいて様々な施策を展開していただいておりますけれども、これから各自治体が空き家対策を進めていくに当たって、こうした空家法の対象とはならない長屋の問題が置き去りにされるのではないかと心配をしております。  私の地元大阪では、賃貸目的あるいは売却目的でない、いわゆるその他空き家の中で、実に一四・七%が長屋の建て方となっております。本日、今審議されております来年度予算案にも、国交省は新規事業として空き家対策総合支援事業を盛り込んでいただいておりますけれども、この事業も空家法上の対策計画策定をした自治体が対象になっております。こういった空家法に基づく対策を進めていくと、長屋の問題が置き去りにされてしまう、この事業にも長屋の空き家対策が対象とならなくなってしまうんではないかという懸念がございます。  是非、石井大臣、こうした長屋の住宅における空き家問題も対象とすべきだと考えておりますし、また共同住宅、長屋における空き家対策も是非積極的に支援していっていただきたいと思いますけれども、併せて御所見をいただきたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 今御指摘いただいたように、空家法では建物全体として居住などの使用がなされていないものを「空家等」と定義をしております。  したがって、長屋の一部住戸が空いている場合等については、空家法の直接の対象とはなっておりませんが、管理不全により周辺に悪影響のあるものについては、先ほど冒頭のパネル等で出していただいた、そういったものについては解体などが必要となる場合もあると考えられます。そのような場合には、例えば市町村が空家法に基づく空家等対策計画を策定するに当たって長屋等への対応が必要となる場合には、その旨を計画に盛り込むことによりまして、来年度予算案で創設を予定しております空き家対策総合支援事業による除却等の支援対象にしたいと考えております。また、御指摘のような建築物の一部についても、保安上危険又は衛生上有害な場合には建築基準法第十条に基づき勧告や命令を行うことが可能となっております。  このように、長屋等につきましても、居住や使用の状況等に応じ、空家法などの制度を活用することによりまして、その利活用や除却を行う市町村の取組を支援してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今大臣から、この空家等対策計画の中にその長屋の対策の必要性を各自治体が盛り込めば空き家対策総合支援事業の対象になるという大変重要な御答弁をいただきました。是非、地方自治体にも周知徹底をお願いしたいというふうに思います。  何よりも一番の問題は、長屋にお住まいの方々からすれば、同じ構造物とはいえ、二軒、三軒隣の空き家の処分について御自身にどのような影響が及ぶのかなかなか分かりにくい、あるいは費用の負担を求められる場合もあるんではないか、そういったことから法律上必要となる住民の方々の合意を得にくいということが実は一番の課題でございます。  こうした重要な住民の皆様の合意形成をいかに図っていくのか、そのために、費用面での様々な支援策など各種制度の周知徹底を図ったり、あるいは相談窓口を丁寧に充実させていく、またケースごとの対応事例を取りまとめて参考にしていただくなど、きめ細やかな対応が必要になってくると思います。  国交大臣、こうした住民の方々の合意形成を丁寧に進めていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 特に長屋の場合は、当事者の話合いによって十分に合意形成を図ることが重要でございますが、そうした場合の支援としては、例えば費用負担や法的な考え方の相談を受ける仕組みといたしまして、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターにおいて相談窓口を設置しているところでありまして、その利用について周知を図るほか、先ほど申し上げたように、空き家の利活用や除却についての補助制度を活用していただけるよう周知に努めてまいりたいと思っております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 それでは次に、もう一点お伺いしたい大きなテーマとして、都市農業の振興策について御質問をさせていただきたいと思っております。  我が国は、高度経済成長期に市街地の宅地、マンションが急激に拡大する一方で、市街地の中の農業は衰退の一途をたどってまいりました。私の地元でも、子供の頃は町の中に田んぼや畑がたくさんありまして、そういったところで友達と遊んだ記憶、思い出がございますが、残念ながら、今はほとんど見かけることはございません。  これまで日本として、都市政策として市街化区域にある農地は宅地化すべきものというふうに位置付けられてきたこと、また農業政策におきましても、本格的な農業政策は農振地域の中で実施されてきたということから、市街化区域あるいはその周辺区域での都市部での農業振興施策というものはほとんど皆無に近かった、積極的に講じられてこなかったという現状がございました。  しかし、昨今、都市農業に関する住民の方々の関心というものは大変高いものがございます。食の安全への意識の高まり、身近な農地で新鮮かつ安心な野菜が手に入ることへの評価、また定年退職されたり週末の余暇などを利用して都心地域で農業を営む方も増えてまいりました。また、この後議論させていただきます防災面や福祉との連携、学校教育に与える役割を含めて、多様な機能を期待できる都市農業を一層推進していく必要があると考えております。  パネルを御覧いただきたいと思います。  こうした問題意識を踏まえまして、自民、公明両党で検討が進められまして、自民党では山田俊男先生などが中心となられ、また公明党では高木美智代衆議院議員を座長とします都市農業振興プロジェクトチームが中心となって関係者との意見交換、現場視察を重ねて、結果、昨年、議員立法として都市農業振興基本法が制定をされました。我が国において初めてこの都市農業というものが法律上の位置付けが与えられて、来月にも都市農業振興基本計画が閣議決定される方向で準備を進めていただいております。  こうした現状を踏まえて、まずは総理の方から、多様な機能を発揮している都市農業振興の重要性、政府を挙げていかに推進をしていくのか、伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 都市農業は、新鮮な農産物の提供、緑や農業体験の場の提供、防災空間の確保等の多様な機能を発揮をしており、その振興は重要な課題であると認識しています。  実際に、近年、都市においては、農外からの新規就農者グループが新鮮な農産物を都市住民に直接販売している例、東京都内であります、また農家が指導する農業体験農園で都市住民が農業を楽しむ例、また農地や農業用水が防災訓練の、緊急の避難場所等に活用されている例、これは大阪府の貝塚市でありますが、など、都市住民のニーズを踏まえた様々な取組が行われています。  現在、政府においては、昨年四月に議員立法として全会一致で成立した都市農業振興基本法に基づき、都市農業振興基本計画の策定を進めています。多様な担い手の確保、都市農地の位置付けの明確化、振興施策の方向性等について精力的に検討が行われており、四月下旬を目途に基本計画を取りまとめ、都市農業の多様な展開を積極的に推進してまいりたいと考えています。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。  これまでの都市における農地の在り方というものが、これまでは宅地化すべきものといったものから、農地があるべきものという位置付けが大きく変わったという中で転換点を迎えております。こうした中、この都市農業が果たす多様な役割、機能について、この後議論をさせていただきたいと思います。  まず、最初に取り上げさせていただきたいのが、都市農業が防災の面で果たす役割でございます。  いざという災害時に住宅市街地において農地の空間があれば、火災の延焼防止をする役割を果たすことにもなりますし、また一時的な避難空間としても活用されることになります。また、仮設住宅を設置する用地としての役割、あるいは救援物資など資材を搬入する、また置場として活用すること、さらには農業用水を活用して消火に充てたりあるいは緊急の生活用水を確保することもできます。こうした防災面において、都市農業は極めて重要な機能を果たすと考えているところでございます。  次のパネルを御覧いただきたいと思います。  今総理の方からも触れていただきましたけれども、私の地元大阪の貝塚市におきましては、この都市農地を防災面でいかに活用するかという取組を積極的に進めております。このパネルにありますとおり、同市では平成二十年に防災農地登録制度というものを制定をいたしました。農家の方々に御協力をいただきまして、農地を登録していただいて、いざ災害が発生したときには、その農地を一時避難所として使わせていただく、あるいは仮設住宅の用地として利用させていただく、こういったことをあらかじめ登録していただいているものでございます。  住民の安全のためにも極めて重要な災害に備えた空間の確保、これは都市部では本当に重要な課題でございますが、このような防災協力農地の一層の普及促進、これ全国的に展開していくべきだと考えておりますが、残念ながら、大阪府下におきましても、このような制度を進めている市町村というのは大阪府下四十三市町村の中で僅か六市にとどまります。全国的にもいまだ浸透しているとは言い難い状況にございます。  そこで、二点、私の方から提案をさせていただきたいと思います。  一つ、なぜこれが全国的に余り広がっていないのかということにつながるんですが、それは、災害対策基本法上も、また中央防災会議で定めていただいている防災基本計画上も、こうした都市農地についての災害時の位置付けというものが明確になっていないということが挙げられます。大阪府の地域防災計画上は農地の防災空間について触れておりますけれども、各市町村に展開するためには、やはり国の防災基本計画に位置付けていただくことが重要だと考えております。国の防災基本計画に位置付けていただければ、各市町村が策定する地域防災計画への展開にもつながってまいります。  防災担当大臣、是非次の防災基本計画の見直しの際にはこの都市農地をしっかりと位置付けていただきたいと考えておりますが、いかがでございましょうか。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) この都市農地というものは、防災面から見ても、避難場所にもなりますし、火災の延焼防止など様々な機能を果たすことができると思います。  この貝塚市の非常に先進的な取組はすばらしいものだと思いますし、こういうところでは地域の防災計画の中に都市農地というのがきちんと位置付けられているんだろうというふうに思います。  中央防災会議で決定をする防災基本計画でございますが、これは各省庁から施策の進み具合に応じて修正の意見をいただいた上で議論をして決めようということになっておりますので、農林水産省の方で検討していただいて修正の御意見をいただければ、その時点でしっかり検討してまいりたいと思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 大変前向きな御答弁ありがとうございます。農水省からのしっかりとした提案もお願いをしたいと思います。  もう一点御提案をさせていただきたいのは、こうした防災協力農地を進めていくに当たって、現場でお聞きしたお声なんですけれども、こうした防災協力農地に登録しても、農家の方々には現在のところ何のメリットも恩恵もないという現状でございます。言わば、地域の方々のためにボランティア的な、自主的な登録をお願いせざるを得ないという現状でございます。住民の命あるいは迅速な復興を推し進める上で極めて重要な取組でございますので、農水大臣、今後、都市農業振興基本計画を経て都市農地に対する様々な支援策、検討していっていただくことになると思いますけれども、その際に、こうした防災に御協力いただいた農地には一層手厚い優遇措置を検討していくべきだと考えますけれども、大臣、いかがでございましょうか。

森山裕自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(森山裕君) お答えいたします。  現在、都市農地の防災上の位置付けにつきましては極めて大事なものであるというふうに考えております。いずれにいたしましても、今基本法に基づきまして計画を進めているところでございますので、ここでしっかりと位置付けさせていただきまして、農地が防災上お役に立てるように進めてまいりたいと考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非よろしくお願い申し上げます。  次に、都市農業の果たすもう一つの大きな機能として、障害をお持ちの方々や高齢者、ニートや引きこもりで悩んでおられる若い方々への就労支援といった福祉分野との連携が大変期待できるという点でございます。農業と福祉の連携、いわゆる農福連携でございます。  私の地元大阪でも、障害者の方々の雇用の受皿となる農福連携事業、幾つも進められております。お聞きいたしますと、室内の作業所に比べて開放感がある、多様な作業があるので障害の度合いに応じて業務の役割分担を柔軟に行える、また野菜や果物の成長と向き合うことで日々の達成感を味わえるなど、やりがい、生きがいをお一人お一人が得られると、大変前向きな評価が寄せられております。  政府には、都市農業振興とともに、このような農福連携事業を力強く後押しをしていただきたいと思いますが、ここで問題提起をさせていただきたいのが、実際に企業とかNPOがこうした農福連携事業に参入して事業を継続するためには様々な課題があるのが現状でございます。農地の確保、販路の開拓、あるいは農業経験者や障害者就労指導者、こうした方々の経験者の確保、こうしたことを各分野からどうやって相談をすればいいのかと、悩みは尽きないところでございます。  そこで御紹介をさせていただきたいのが、大阪府で取り組んでおりますハートフルアグリサポートセンターという取組でございます。これは、農地中間管理機構や既存の参入されている企業、あるいは学校、障害者雇用促進事業者、社会福祉法人など、ネットワークをつないで連携をして、これから参入しようとされる企業あるいはNPOの方々に対してワンストップで相談できる体制でございまして、全国的にも余り例はないというふうに伺っております。  今後、この農福連携事業、各地で一層推進していく上で大変に参考になる取組だと思いますので、是非全国的に展開することを、農水大臣、検討いただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

森山裕自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(森山裕君) お答えいたします。  農業と福祉の連携は、地域における労働力不足や障害者の働く場の確保など、農業分野と福祉分野双方の課題解決に資するものであるというふうに考えております。  こういった観点から、委員御地元の大阪府による相談窓口の設置という取組は地域農業の活性化という点でも大変意義があるものと認識をしておりまして、大変有り難いことだと考えております。  農林水産省では、農福連携の取組が全国に広まるよう厚生労働省と連携をさせていただきまして、「農」と福祉の連携プロジェクトにより、栽培指導のための講習会の開催等を通じて障害者福祉による福祉農園の拡大や定着を支援をしているほか、昨年、京都府及び東京都内で農福連携マルシェを開催をさせていただきまして、障害者の方々が栽培をされた農産物の質の高さをPRをさせていただいたところであります。  また、三月十八日には農林水産省で農福連携推進フォーラムを開催をさせていただき、私も農業と福祉関係者の相互理解の醸成を呼びかけたところでありますが、今後とも、このような取組を積極的に展開をさせていただき、農業と福祉の連携を推進をしてまいりたいと考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非よろしくお願い申し上げます。  次に、都市農業の果たすもう一つの大きな機能として取り上げさせていただきたいのが学校教育における都市農業の活用でございます。  都市農業、これからしっかりと普及推進していくことによって、都市部の子供たちが農地見学や農作業の体験あるいは農家の方々との交流する機会を今後充実させていくことができますし、農への理解促進につながるとともに、学校給食で地場産の食材が活用されることも期待できると考えております。  農水大臣、このような都市農業と学校教育の連携についての評価をお聞きしたいと思います。

森山裕自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(森山裕君) お答え申し上げます。  自然との触れ合いが少ない都市部におきまして、都市農業は子供が農業を通じて自然に触れることができる貴重な機会を提供しているものと認識をしております。とりわけ、子供にとって農作業体験や都市農業との交流は、農業の重要性を学ぶことにとどまらず、自然や命の大切さについて認識を深め、郷土愛を養うなど、様々な効果があると考えているところであります。  実際、先進的な学校ではこうした効果の有用性を認め、都市農業者の協力を得て学校教育に農作業体験を取り入れておられる学校もあると承知をしております。現在検討中の都市農業基本計画において、国は、都市農業者が子供を受け入れるに当たり参考となるPR資料を作成するなど情報提供等必要な支援を行うこととしておりまして、今後、具体的な施策を関係省庁と連携して検討をしてまいりたいと考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 そこで、馳文部科学大臣にお伺いをしたいと思います。  今後、このような都市農業を振興させていく中で、学校教育でもしっかりと活用していただきたいと考えておりますし、また学校給食における地場産の活用割合というものを増やしていっていただきたいと考えております。  今検討されております第三次食育推進基本計画の中でも、学校給食における地場産物の使用割合を全国平均で三〇%まで増やすというふうに目標を掲げていただいておりますけれども、なかなか、都市農業をされている農家の方々から、学校給食の食材として活用する場合には、ロットがどうしても小さくなってしまう、あるいは納期とそれから学校給食の献立との関係がうまくマッチングできない等、様々課題がございます。  そこで、是非御参考にしていただきたい取組といたしまして、地元大阪の箕面市の取組でございますけれども、これを御紹介させていただきたいと思います。  箕面市は、かねてから農業従事者の担い手あるいは後継者不足から耕作できない遊休の農地が増えてきました。こうした課題に様々な対策を講じてこられたわけでございますが、平成二十五年に市として農業公社を行政組織として立ち上げて、この農業公社が遊休耕作地を無償で借り上げて、その耕作地で就労を希望する若い方々を集めて、市内の中学校の学校給食用としての食材を栽培して、生産をして、学校給食用に全て使ってもらうという取組をしております。  学校給食の献立と食材となる生産物の調整、あるいは出荷時期と物量の調整、さらには天候不順等で出荷が間に合わない等あった場合にも、他の協力農家から集めるなど調整もするなどしておりますし、様々なリスクも公社が責任を取るということにしておりますので、農作業に従事する方々は安心して耕作できて、作ったものをどんどん学校に搬入することができると、そして自分たちの市内の子供たちの活力の源となる、栄養の源となる給食の食材となっているという取組でございます。  特徴的なのは、搬入に当たって、農家の方々が直接学校に届けるということをしておりまして、学校の栄養士さんと農家の方々が直接対話をすることができるということも実現をしておりまして、学校側も農家の方々の状況を把握し、また農家の方々も学校の状況を把握するというこの連携が取れているという取組、大変にすばらしい取組ではないかと思います。  結果的に、この箕面市におきましては、遊休農地が大幅に解消されましたし、また給食の食材の地産地消率が大幅に引き上げられまして、何よりも、子供たちが地元の食と、そして地場産業、地場の農業への関心や知識を向上させることにもつながったという大変すばらしい事例でございます。  是非、文科大臣、こうした例を御参考いただいて、積極的に都市農業を振興していく上で教育分野への活用を図っていっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 二点、農業体験についてと学校給食についてのお尋ねと承りました。申し上げます。  小中学生が農業に対する関心と理解を深めたり、実際に体験したりすることは極めて重要であります。  小中学校における農業に関する学習は、社会科などの中で行われております。例えば、小学校学習指導要領においては、具体的な稲作や野菜などを取り上げながら、食料生産に従事している人々の工夫や努力などを学ばせることとしております。また、児童生徒が農山漁村などにおける様々な体験活動を通じて豊かな人間性や社会性を育むことは重要であることから、文科省では、総務省、農水省、環境省と連携をして、農山漁村における宿泊を伴う体験活動を推進しているところでありまして、より一層充実を図ってまいりたいと思います。  学校給食についてですが、実は、来年度から新たに、学校給食において地場産物を効果的に活用する手法を開発するモデル事業を実施することとしております。都市農業が盛んな地域では、学校給食に都市農業の食材の活用をより一層推進してまいりたいと思いますし、大阪府箕面市の取組も是非参考にさせていただきたいと思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 農水大臣からも、今の箕面市の例を参考にしていただいて、今後都市農業を推進していく中で、こうした学校との連携を一層充実を求めたいと思います。  しかしながら、現在、こうした連携に御協力いただく農家の方々に対する具体的な支援策は残念ながら今はないという状況でございます。先ほど御紹介した例のように、継続的に事業として学校現場に貢献できる仕組みというものを築いていくということが行政の立場として重要かと思いますけれども、こうした具体的な支援策も含めまして、農水大臣、いかがでございましょうか。

森山裕自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(森山裕君) 箕面市の農業公社の取組は、全国のモデルとなるような優良な事例であると認識をしております。こうしたことも踏まえまして、現在検討中の都市農業振興基本計画においても、生産者のグループや地方公共団体、学校関係者との連携の強化を図るための取組を推進することとしておりますので、今後、具体的な施策を関係省庁と連携して検討してまいりたいと考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で石川博崇君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  安倍政権は、強行した安保法制、戦争法を来週二十九日に施行しようとしていますが、国民の戦争法廃止、立憲主義と民主主義を取り戻せと、この怒りの声は大きく広がっています。今日は、戦争法下の民間動員についてお尋ねをいたします。  一枚目のパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)  これは、神戸の戦没した船と海員の資料館に刻印されている、「海に墓標を 海員不戦の誓い」であります。太平洋戦争では、国家総動員法、船員徴用令、また産業報国会など、海運の戦時統制と精神的動員の下で船員の大半が徴用の対象とされました。海員不戦の誓いは、「中国との全面戦争から一九四五年八月の軍国日本の敗北まで、多くの船員と民間船舶が戦時動員され、南方海域で日本沿岸・周辺海域で犠牲となった。「海に墓標を」は、絶対に記憶を風化させてはならないと叫ぶ船と人の無言の訴えである。 海外諸国との友好と協調によって生きる海洋国日本にとって、平和な海は絶対の生存条件であり、われわれ船員は再び海を戦場にしてはならないと決意する。」、こう述べています。  そこで、総理にお尋ねしたい。  さきの大戦で民間船舶と船員にどれほどの犠牲が出たと認識をしておられますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今日の我が国の平和と繁栄はさきの大戦における尊い犠牲の上に築かれており、その中に民間の船舶も数多く犠牲となったと認識をしております。  その正確な数は把握はしておりませんが、民間団体の調査によると、約六万人の船員の方々が尊い命を落とされているところであり、非常に多くの民間船舶やその船員の方が海に散っていかれたものと認識をしております。改めて、衷心より哀悼の意をささげたいと思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 戦後も政府は戦没船と犠牲者の正確な調査をしてこなかったわけです。  全日本海員組合によれば、撃沈された民間船舶は一万五千五百十八隻にも上ります。六万六百九人もの船員が犠牲となった。これは軍人の死亡比率を大きく上回り、中には十四歳、十五歳で徴用された少年船員も含まれている。痛恨の思いがいたします。  そうした痛苦の反省の上に立って、憲法は平和的生存権、そして憲法九条を定めました。この下で民間船員の戦争動員が認められるはずもないんですね。  ところが、政府は、戦争法と同時進行で民間海上輸送力の活用と称して、有事の際の危険地域への部隊展開に民間船舶を動員する体制づくりを進めてきました。  今月十一日には、特別目的会社高速マリン・トランスポートとの間で、二〇二五年十二月まで、約二百五十億円のPFI契約を締結しました。これは、民間フェリー二隻で商業輸送を行いつつ、自衛隊の任務遂行に必要な場合には優先的に船舶を確保するというものです。しかも、そのフェリーに乗り組む船員を予備自衛官として確保できるように、今度の四月から海上自衛隊に予備自衛官補制度を導入しようとしています。  これは、一般社会人や学生を予備自衛官補として採用し、一定の教育訓練修了の後、予備自衛官に任用する、防衛招集されれば自衛官となると。  中谷大臣、そういう仕組みだと思いますが、おおむねそのとおりですね。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省・自衛隊が行っているこの民間船舶の運航・管理事業、これは非常に一層厳しさを増す安全保障の環境と、また自然災害等で大量に物資、人員の輸送も必要になるということから、自衛隊の組織だけでは不足をするこの海上輸送能力、非常に迅速に大規模に行わなければなりません。この点におきまして、民間の資金また能力を活用するPFI方式によって効率的に確保しようとするものでございます。  予備自衛官を活用するということでございますが、そもそも予備自衛官というのは本人の希望と、また志願によってそれがなれるわけでございますので、本人の意思に関係なくこのようなことを強制的に強要するということはあり得ないことでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いろいろ言われますが、私の申し上げたとおりの仕組みなわけです。  その予備自衛官ですけれども、総理、防衛省が予備自衛官や予備自衛官補をどんなキャッチフレーズで募集しているか御存じでしょうか。皆さん、御存じですか。「職業サラリーマン時々、予備自衛官。」というポスターなんですよ。予備自衛官は、つまり日頃は一般の社会人、労働者なんですね。ところが、有事となれば、その展開先は戦場です。そこに民間船舶を運航させる。全日本海員組合が事実上の徴用であり、断固許されないと声を上げているのは当然であります。  二枚目のパネルを御覧いただきたいと思うんですが、これは陸上自衛隊のパンフレットに、即応機動する陸上防衛力を構築するとして示されている図です。御覧のとおり、南西諸島地域での有事に際して、陸自への配備を進めている水陸機動団など先遣部隊ですね、これがオスプレイなどで即応展開する。次に、一次展開として機動戦闘車や輸送ヘリが、そして続けて、二次展開として、伊勢湾辺りにありますけれども、海上自衛隊の大型輸送艦やヘリ空母が、そして三次展開として増援部隊、御覧のとおり、民間フェリーの絵が描かれているわけですね。  なぜ自衛隊の艦船だけではなく、防衛大臣、民間船舶が描かれているんですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 示されたチャートは、これは陸上自衛隊が作成をいたしました「強靱」というパンフレットでございまして、これは防衛大綱や中期防で記述されている防衛力の在り方、また施策について分かりやすく国民に示したものでございますが、まず、こういったケースは島嶼攻撃ですね、そういった攻撃、また大規模災害、これに対応する際に自衛隊が展開をしなければなりませんけれども、大綱で示したように、民間の輸送力と連携を図りつつ、統合輸送能力を強化をするということが必要でございます。  中期防におきましても、これにつきまして、自衛隊の輸送力と連携して民間輸送力についても積極的に活用することが重要であるとの観点から、PFI方式による民間海上輸送力の導入について検討する旨が記述をされておりまして、そういう事態におきまして、安全が確保されるようなことが大前提でありますけれども、こういった事態におきまして、民間の皆様方とよく協議をいたしまして、そういった点において輸送の協力を行うこともあり得るということを示したものでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 繰り返しになる答弁はちょっとできるだけ短く、大臣、願いたいと思うんですが、つまり、今の御答弁でも、島嶼有事に民間船舶で輸送させるのだということをお認めになったわけですね。  これまで政府は、有事法制の審議の際にも、有事に防衛出動を命ぜられた自衛隊が行動する危険地域への輸送を民間業者に求めることはないと説明をしてこられました。当時、石破防衛庁長官ですが、そういうことがあるとすれば、もうこれは法の趣旨から全然外れるわけでございますと答弁をしています。ところが、今回、平時からのPFI契約という手法でそれを可能にしようとしている。極めて重大だと思うんですね。  総理、つまり、この図御覧になって、今の大臣の説明をお聞きになって、民間フェリーで、この図にあるように、危険地域まで砲弾や弾薬を運ぶと、そういうことですね。総理。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 法的な話でございますのでお答えいたしますけれども、武力攻撃事態における運航に際しましては、自衛隊は、民間事業者から船舶そのものを借入れをいたしまして自衛官が乗り組んで運航することといたしておりまして、民間船員が運航するということは基本的にございません。  しかし、民間事業者が運航している場合は、これは安全の確保が大前提でございまして、こういった武力攻撃事態における運航に際しては、改めて国と事業者で協議を行う仕組みとなっております。また、事業者の同意がなければ運航することもございません。また、国として安全が確保されていると判断した場合でも、同意するか否かは事業者に委ねられておりまして、仮に同意をしなかったとしても契約不履行は問わない仕組みとなっております。  このように、いかなる場合であっても事業者の意思に反して運航が行われるということはございませんし、また、この輸送につきまして、武力攻撃事態において、あくまでも輸送を行っている間、すなわち輸送開始から終了まで武力攻撃が予想されない安全な地域に限って行うものでございまして、安全確保には万全を期すということは言うまでもございません。言い換えれば、武力攻撃事態であっても、民間船舶が運航し通常の経済活動が行われている地域、これはあり得るところでありまして、本事業におきましては、こうした安全な地域に限定して自衛隊のために船舶を運航をしてもらうということを想定をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、全然分かりやすくないですよ。  今の、自衛官が有事は運航するというふうにおっしゃるんだけれども、その自衛官というのは、船員として、予備自衛官として日頃は民間会社で働いている人でしょう。これを防衛招集して自衛官として運航させるというのであって、元々民間船員なんですよ。  危険地域に運航させるのかどうかの運航協議のお話を今大臣されましたけれども、契約書には七十七条というのがあります。これは、防衛出動下で危険地域と判断されなければ民間事業者が運航することになっている。つまり、防衛出動の下でも民間事業者が運航することがあり得ると、先ほども中谷大臣お話しになったのはそういう意味なんですね。しかも、その運航協議というのは、契約の内容になっている運航判断要件の案によれば、個別の事態の発生状況や具体の輸送所要を総合的に勘案し行われるということになっている。この判断根拠というのは、これ防衛省しか持っていないでしょう。特定秘密でしょう。結局、事態認定を行う防衛省、政府の判断次第ということじゃありませんか。そうなるのは明白です。  今回の契約で、大臣、聞きますけれども、危険物を搭載できるようにフェリーを改修させることになっていますね。何を運べるように改修させるんですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) これは、まず、この管理事業につきまして、統合機動防衛力の実現のために必要でございます。  この場合の改修につきましては、防衛出動などの場合に自衛隊が船舶そのものを借り入れて自衛官が乗り組んで自衛隊自ら運航することにしておりまして、防衛出動の場合などに自衛隊が使用する弾薬、燃料といった危険物を輸送するために改修をするものでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 ちゃんと具体的に通告をしていたのにお答えにならないから私の方で言いますが、砲用完成弾、弾丸、ロケット、それから軍事車両用の軽油やガソリン、軍需用の灯油、そしてヘリ用のタービンエンジン用航空燃料などを積載して運航することができるように民間フェリーを改修させるわけですよね。戦車、PAC3、輸送トラックや機動戦闘車などもこれに載せて輸送すると防衛省から伺いました。  結局、どう言おうが、民間フェリーで兵たんを行うということなんですよ。それは軍事行動のための輸送であって、戦時国際法上、攻撃の対象にされることになる。それは、出発港から到着港までその航路全域、これが攻撃の対象になるではないかと。ずっと問題になり続けてきたわけですね。有事における防衛出動命令が出るなら、フェリーは速やかに出港態勢を整えなければならないということとされています。  そこで、船員たる予備自衛官はどうなるのか。予備自衛官補は、補になるときは志願だというふうにお話がありますけれども、それは、なるとき、採用されるときの話であって、その後一定の教育訓練を経て予備自衛官に任用されれば防衛招集され、出頭した時点で当然に自衛官としての任務に就くことになりますね。  そこで、大臣、出頭しなかったら、つまり予備自衛官に任用されているけれども、この事態で運航を自分は望まない、出頭しないということになったら、どんな処罰を受けますか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 前提を申し上げますけれども、予備自衛官とか予備自衛官補、これは本人の志願でありまして、本人が望まない限りはこういった職を身に付けるということはできません。  さらに、申し上げますけれども、事業において民間事業者から船舶そのものを借受けをして自衛隊自らが自衛官により運航する場合には、予備自衛官の活用も考えられますけれども、その場合には、基本的には退職した元自衛官が志願して採用されるということを想定をいたしております。  今回、陸自で導入している予備自衛官補の制度を海上自衛隊に導入したというのは、元自衛官でなくても志願すれば予備自衛官補として教育訓練を受けた上で予備自衛官となることを可能とすることを予定しております。しかし、これはあくまでも予備自衛官のソースを拡大するということを目的としたものでありまして、海上自衛隊の予備自衛官につきましては、引き続き退職した元自衛官が志願をして採用するということが基本になります。  あくまでも、予備自衛官にしても予備自衛官補にしましても、あくまでも本人の志願に基づいて採用されるわけでありまして、この事業の船員も含めまして、いかなる人に対しても強要、強制、これをすることなく、本事業の民間事業者に対しても、船員の希望、これを尊重するように求めております。そして、本事業の契約書におきましても、予備自衛官を希望しないで船員となった場合について、国及び事業者双方はその希望を尊重し、国は予備自衛官には採用しない旨を明記をしておりまして、民間事業者がこれに違反した場合には契約違反に当たるということでございますので、いかなる意味におきましても強制的な徴用には当たらないということでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 安倍政権の困ったときの長答弁と。本当に恥ずかしくはありませんか、大臣。今大臣が長々答弁したことは、私は分かっていると言っているじゃないですか。  私が聞いたのは、そうやって志願して、最初はですよ、予備自衛官補になった、訓練を受けて任用されて予備自衛官になった、防衛招集が掛かったというときに出頭しなかったらどんな処罰を受けるかと問うたのに、答えない。  これは、自衛隊法の百十九条一項四号に明白な、明確な規定があって、三年以下の懲役、禁錮なんですよ。その船員、つまり有事には自衛官として運航しなければならない船員を民間事業者が確保するというのが今度のPFI契約じゃありませんか。  三枚目のパネルを御覧いただきますが、事業の目的で、輸送所要に合致した民間フェリーの調達・維持管理・運航、予備自衛官の活用を含む船員の確保等を一元的に行う。つまり、船と人の確保を一元的に行うということがこの事業の目的でしょう。  これ、大臣、この一元的にというのはどういう意味ですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 先ほど、やはり予備自衛官、確かに法律どおりではございますが、あくまでも本人の志願によって採用されるということが前提でありまして、いかなる場合においても本人の意思に反して予備自衛官となることを強制するものではないということでございます。  そこで、一元的にということでございますけれども、これはPFI方式を運営する場合におきまして、運営管理、これを一元的にするということでありまして、一般競争入札で落札した企業連合体が、SPC、これはこういった一元的な会社でありますけれども、例えば、輸送所要に合致した民間フェリーの調達・維持管理・運航、予備自衛官の活用を含む船員の確保といった各事業を実施することといたしておりまして、この業務要求水準書におきまして、このことをもってこれらの業務を一元的に行うということにいたしているわけでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、一元的にというのは、船員を含めて事業者に用意させるということだと、そこははっきりした。  それで、志願とおっしゃいますけど、それは自衛官も志願なんですよ。志願に基づかない自衛官とか予備自衛官とか補とか、それはあり得ないんですよ、我が国で。だから、それは分かっていると言っている。  海自OBも含めて、予備自衛官を平時から雇用を確保する。だから、この防衛省が民間事業者に求めている民間業務の水準に船員雇用・養成業務と、ここに書かれているように、一番下ですが、予備自衛官等である本事業船員の雇用と養成を促進するものとすると、こういうふうになっているわけでしょう。大臣、それはそういうことですね。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) いかにも、予備自衛官の確保を含む船員の確保となっておりますが、これは契約企業が新たに船員を採用する際に、予備自衛官又は予備自衛官補になることを希望する方、これを採用していただきたいということを期待しているわけでありまして、企業に対して既に在職している民間の船員の皆様が予備自衛官補になるように促すことを期待するといったものではございません。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 何だかね、私が何にも知らないで聞いているかのように思ったら大間違いですよ。大臣がおっしゃる民間事業会社というのは二月の十九日に新しく設立されたんです。まだフェリーも持っていないし、大臣が言うような船員を持っているはずがない。だから、新しい会社が新たに採用する、それは当たり前ですよ。その下で、海自OBが大型船舶を運航できるのかと。  そうした、つまり、海自OBでいざというときに運航要員として補充できる資格者は三月十七日の現在で十一人しかいないと伺いました。もちろん、その資格を持っている海自OBも民間フェリーの熟練はないわけです。それ以外の海自OB、予備自衛官はもちろんいらっしゃるでしょうけれども、資格をお持ちではないし、もちろん民間フェリーの乗船経験もないわけですね。そうすると、大臣が強調される輸送の所要、その任務を達成できないわけですよ。だから、平時から予備自衛官たる船員の雇用を確保させると、それが必要なわけでしょう、大臣。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 平時におきましては、そういった海技資格を持った方の船員が必要でございます。しかし、あくまでも、自衛隊は、武力攻撃事態においての運航に際しては民間事業者から船舶そのものを借り受けいたしまして自衛官が乗り組んで運航することといたしておりまして、その際に民間船員が運航するということは基本的にはないということでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 だから、そのおっしゃる自衛官というのは、元民間船員を防衛招集して自衛官にしているんでしょうと言っているんです。契約では、民間船舶の運航に従事した経験を有することを重要な考慮事項として積極的に確保するとされている。これは当然なんですよ。  総理、大型船舶の運航ということをイメージするだけで私たち専門外の者にも理解できるんですが、その船の特性に熟練した、船長さん以下、航海士さん、機関士、船員さん、こうした船員のチームワークによって初めて安全かつ迅速な輸送ということが達成できる。それぞれの船というのはそれぞれに特性があるわけですから、それぞれごとに熟練が必要だと。例えば、物資の積み方だけでいいましても、最大限効率よく、同時に、どう揺れてもバランスを崩すことがないように配置し、固縛という言葉使うようですが、固縛するには、船体と浮力の重心のバランスを計算してバラストタンクの注水を操作する、こうした熟練が必要です。こうしたチームワークと熟練が必要だ、総理、そうじゃありませんか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 一般的に、船舶の運航は必ずしも同じメンバーによるチームで行われるわけではありませんが、船舶の安全運航には、船員がその船に習熟し、各船員間の連携が図られることは重要であると認識しております。  なお、本事業を実施する事業者からは、本事業に用いる船舶の船員については、自衛隊OBの方を中心として新たに雇用し、十分な習熟の訓練を行った上で運航を行う計画であると聞いております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、大臣、国交大臣がお認めになるように、それぞれの船ごとの熟練が必要なんですよ。もしバランスを崩せば重大な惨事になる。これは様々な船舶事故で明らかであって、総理、チームワークなんですから、だから、自分が志願しなかったらほかの仲間が行かなきゃいけなくなる。それは労働者にとって耐え難い二者択一なんですよね。だってそうでしょう。日頃、団結して、その船を運航するのに頑張っているんですよ。その中で自分が行かないとなれば、代わりに誰かが絶対行かなきゃいけない。それは一つの船だって交代要員はいるわけですから。そうした二者択一をこれ強いることになりませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど中谷大臣から答弁をさせていただいたところでありますが、民間事業者から船舶そのものを借り受けるわけでありますが、つまり、この借り受ける船舶については、日頃からその船舶の運航について訓練も行うわけでございます。その上において、海上自衛隊の使用する船舶として自衛隊自らが運航する場合には関係法令の適用が除外されることから、海技士の資格は不要であるわけでありまして、したがって、海技士の資格を有する船員の方を予備自衛官にしなければ危険な海域での運用ができないということではないわけでございまして、つまり、こうした考え方の下に、先ほど、最初に申し上げましたように、日頃しっかりとその使用する船舶について乗り込みながら訓練を重ねているということでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 有事に自衛隊艦船に船舶法などの適用が除外されると、それは自衛隊法に書いてあるんですよ。総理が今おっしゃったとおりなんですけれどもね。だけど、肝腎のことを忘れていらっしゃるんですか、見ないようにしているんですか。  つまり、日頃は民間船員なんですよ。この人を予備自衛官に任用して防衛招集を掛けたら、自衛官としてその人たちが運航するんですよ。その仕組みを今こうやって踏み出そうとしている。同じ船に乗り続けたいと願うだけで、予備自衛官補への志願を求められる、船員にとってはそういうことにもなります。裸傭船をして志願者で運航するというなら、それは志願しない多くの船員たちからなりわいを奪うということでもあります。船舶の徴用というのはそういうことなんですよ。  結局、本人の意思を尊重すると繰り返すだけで、民間船員を自衛官とし、有事に民間船舶を危険地域に動員する体制づくりにほかならない。こうした有事の民間動員は日米合意でも繰り返し強調されてきました。今度の契約でも、在日米軍の輸送役務も輸送対象に含まれております。  昨年四月に合意した新ガイドラインでは、日本有事のみならず、重要影響事態そして存立危機事態のそれぞれにおける後方支援の項目に、民間が有する能力を適切に活用すると明記をされていますね。総理、重要影響事態や存立危機事態における米軍の人員、物資の輸送を行うんですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 基本的に、我が国の武力攻撃事態等におきましてこういった物資の輸送を行うということが目的でございますが、重要影響事態やまた存立危機事態におきまして、これはあくまでも安全が確保されるということが前提でございますけれども、そういう事態は排除できないと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 お認めになったわけですよ。重要影響事態や存立危機事態で米軍の人員、物資の輸送を行うことは排除できないと、今、中谷大臣お認めになったわけですよ。重大じゃありませんか。日米合意はそういう合意になっている。戦争法はそういう事態を行えることにした、百八十度転換をした。今これを日米軍事一体で具体化をしていっている。  元々、自衛隊の下、幹部たちが、日本有事であれ周辺事態であれ、民間等の協力、支援が不可欠である、作戦の成否はまさに民間の協力をどれだけ確保し得るかに懸かっているという研究を発表をしたことがあるわけですね。  しかも、二〇〇五年の米軍再編に関する2プラス2合意では、高速輸送艦、HSV、ハイスピードベッセルによる海上輸送を拡大するという合意がされていたんですが、パネルを御覧いただきたいと思います。  上が、これ二〇〇三年のイラク戦争のときに米軍が兵たんで使っていたスウィフトと呼ばれる高速輸送艦ですが、これ今新しい船に転換中だと聞きますが、下が今度の契約で防衛省が確保するというナッチャンワールドですね。これ、御覧のとおり、同じ船、同型艦なんですね。これ、高速の双胴船、同じ会社が造った同じ船、大臣、そうですね。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) お尋ねの米国の高速輸送船スウィフトとこの民間船舶であったナッチャンワールドは、両方ともオーストラリアのインキャット社が製造した同じ型の高速船であると承知しております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 つまり、今度の契約というのは、日米新ガイドライン、対米誓約の実行に踏み出し、米軍のニーズを満たす大型で高速の船舶を常時確保する、その乗組員を予備自衛官、その補として常時民間事業者に確保し、いざというときはすぐ使うという、そういう仕組みなんですよね。  時間がなくなりましたから私の方で紹介をしますが、イラン・イラク戦争のときにはペルシャ湾内で民間船舶の攻撃が現実化をしました。船員たちは跳弾を防ぐために土のうを船室に積んで休息を取った、そうした事態でしたけれども、その下で、被弾した船舶が十九隻、日本人二名を含む四人が死亡し、負傷者は十九人、うち日本人がお一人、拿捕された船舶は五隻、イラク領内に閉じ込められた船舶は七隻に上ると。  総理、私、これは本当に凄惨たる犠牲だと思います。二度とこうした犠牲を起こしてはならない。こうした有事の民間船舶の動員は撤回し、戦争法は廃止すべきじゃありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来、中谷大臣から答弁をさせていただいておりますように、民間事業者に二隻の船舶を維持管理してもらい、必要に応じて自衛隊の輸送のために迅速かつ優先的に船舶を運航してもらう仕組みであります。  これは、もとより、民間事業者に運航してもらう以上、これ安全の確保が大前提でありまして、武力攻撃事態における輸送については、あくまでも輸送を行っている間、すなわち輸送開始から終了まで武力攻撃が予想されない安全な地域に限って行うものであり、安全の確保のために万全を期していくことは言うまでもないわけでございます。  と同時に、国が安全が確保されていると判断した場合であっても同意するか否かは事業者に委ねられているわけでありまして、同意をしなかったとしても契約不履行は問わない仕組みとなっているわけでありまして、戦時徴用とはこれは全く違う仕組みであるということは御理解いただきたいと思います。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) もう時間ですからね。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 はい。  もう、そんな安倍政権の暴走は国民が必ず審判を下すと宣言をして、私の質問を終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、室井邦彦君の質疑を行います。室井邦彦君。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 おおさか維新の会の室井でございます。  我々維新の会は、御承知のとおり、まず身を切る改革、これを基本に、そしてさらに議員定数の削減、そして議員報酬の削減、さらには提案型政党として積極的に改革に取り組んでいく決意をしております。また、いろんな場面で皆様方と議論を交わす機会があろうかと思いますが、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それでは、早速本題に入りますが、この七月の参議院選挙から十八歳以上の選挙権が施行され、実際に制服姿で投票に行く高校生を目にすることになる、非常に楽しみにしておるところであります。大きくここで政治が変わることになる、このように期待をしているところであります。  今回の参議院選挙の投票日が七月十日ということになれば、七月十一日までの満十八歳の若者たちが新しい有権者になります。今日もこのテレビを多くの若者たちが見ていることでしょう。三月二十二日のマスコミの世論調査では、若い世代の政治参加に期待をすると、こう回答した方々が六二・五%。若い世代の政治参加で新風を吹き込み、政治家はその期待に応え、裏切らない政治を行っていかなければなりません。  安倍総理、政治はどうあるべきであるか、考えられますか。また、この若者たちの政治参加にどのような期待を持たれているのか、是非お聞かせをください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この夏の参議院選挙においては、十八歳以上の方々が、十八歳、十九歳の方々は初めてこれは選挙を、一票を投じる歴史的な選挙になるわけでございます。まさに、若い感性において、自分たちの未来又は現在、どのように考えるかということを熟慮の上、一票を行使してもらいたいと、こう考えている次第でございます。  また、まさに若い皆さんは、確かに人生経験ということについては十八年、十九年の経験ではあろうと思いますが、同時に長い未来があるわけでございます。その中において、特に未来はどうあるべきかということこそ彼らが考えるべきことではないかと、こう思う次第でございます。もちろん、我々も彼らの期待に応えていく必要はあるんだろうと思いますが。  先ほど、お昼休みに高校生未来塾の皆さんの第一回目の会議がございまして、地方創生の観点から地域をどのように発展させていくかという課題や、未来に向けての第一歩をどう踏み出していくか、あるいは今回の有権者となることについての有権者教育の在り方、そして地域でこういう未来塾等を開いていくことについてのプレゼンテーションのコンテストがございまして、二十七の都道府県の中から、プレゼンテーションをそれぞれが行い、総理大臣賞を出したところでありますが、大変すばらしい発表もあったわけであります。また、どのように政治に関わっていくかということも真剣に議論されてきたと、このように思うところでございますが、このような彼らの意欲が示される選挙になるように我々も心していきたいと、このように思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。私も大いに期待をしているところであります。  そこで、さらに、政治と金の問題で政治不信に陥った有権者、選挙でもう投票に行かないというような声も聞きます。おおさか維新の会は、企業・団体献金の禁止を党として実行をしているところであります。  平成六年に政党助成法を制定し、一億二千七百十一万人の国民、赤ちゃんから中学、高校生、寝たきりのお年寄りまで一人当たり二百五十円で計算され、約三百二十億円を議員数で割り、政党に交付する政党交付金制度の導入が決まりました。税金で賄う交付金を受け取る代わりに、企業・団体献金を五年後に廃止を含めて見直していこうということになったわけであります。そして、平成十二年、政治資金規正法の改正を経て、政治家個人への企業・団体献金は中止ということになりました。しかし、政治家が代表を務める政党支部への企業・団体献金はオッケー、許されるということであります。  今、このことを聞いた若者たちはどう感じるでしょうか。国民からもううんざりだという声が多く聞こえる、また、政党交付金と企業・団体献金の二重取りだというような声も、批判も聞くところであります。  政治と金の問題の起こる原因がいつも企業・団体献金であるわけであります。新しく選挙権を持つことになる世間の汚れを知らない若者たちのためにも、政治を変える、全面禁止でいく、その方向にかじを切る英断を是非していただきたい。総理、全面禁止やるのは今でしょう。お聞きをいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 若い皆さんにとって政治は信頼に足るものかどうかということは、やはりこれは大きな焦点、ポイントであろうと、このように思います。  その中におきまして、議員が指摘されたように、政治が、言わばお金によって政策がねじ曲げられる、政策がこれは曲げられてしまうということがあってはならない、これはまさに若い皆さんの政治不信に直結していくものであろうと、このように思います。  我々も、政治資金の在り方につきましては、政治に掛かるコストをどのように分担をしていくかということについて長い議論を行ってきた結果、個人の献金、そして企業・団体献金、そしてまた国からの政党助成金と、この三つの言わば支援によって政治のコストを賄っているところでございます。  そこで、委員は、企業・団体献金というのは問題があるではないかという考え方で御主張され、そして、事実、御党はこれ受け取らないということを決めておられるということでございますが、基本的にはこれ各党各会派で考えていくべきことだろうと、こう思うところでございますが、自由民主党としては、既にもう表明をしておりますように、企業・団体献金であろうと個人であろうと、それは同じことであり、やはり政治をお金でもってねじ曲げるような行為があってはならないということであろうと、こう考えている次第でございます。  いずれにいたしましても、この民主主義のコスト、民主主義のコストについてどのように分担をしていくかということについては、大変重要なことでありますから、各党各会派において議論を行っていただきたいと、このように思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。  今の安倍総理の御回答を若者たちがどのように理解したかは私には分かりませんが、いずれにいたしましても、自民党が野党からまた、下野し、そして政権を取られ力強く歩んでおられますけれども、少しは変わったのかなと思ったときに続いていろんな問題がまた出てこられたというのは非常に残念であります。そのことを一言申し上げて、次の質問に移ります。  おおさか維新の会は、地方分権を推進していく立場で、関東と関西の双方に政治、行政、経済の核が存在する二極への転換を目指して、地方を元気にしていく地方分権を主張しております。  そこで、医療イノベーション機能強化としての政府機関の移転についてお伺いをしたいと思います。  独立行政法人医薬品医療機器総合機構西日本支部、PMDA—WESTを平成二十五年に開設、政府関係機関の一部地方移転が実現をいたしました。関西の強みは国家戦略特区の再生医療であります。この医療イノベーションの、ここで改めて、このPMDAの役割についてお聞きをしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話しいただきましたPMDA、医薬品医療機器総合機構でございますが、これは、医薬品、医療機器等の審査、それから安全対策、健康被害救済、この三つの業務を一体として行う世界で唯一の公的機関として、より有効でより安全な製品をより早く医療現場にお届けをするという、そういう役割を担っているわけでございます。  特に、医薬品、医療機器等の審査、これに関しましては、薬事戦略相談の実施など更なる機能の強化を図っておりまして、いわゆるドラッグラグあるいはデバイスラグの解消はもとより、世界に先駆けた革新的な医薬品、医療機器等の実用化に貢献をしている組織だというふうに思っております。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。  ところで、このPMDA—WEST開設に至る経緯とその役割について、今もうお答えされたようでありますけれども、そうですよね、大臣──じゃ、お願いします。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) PMDAの関西支部は、日本再興戦略、成長戦略でございますが、これを踏まえて、平成二十五年十月一日に、先端的な医療拠点、医薬品・医療機器企業の集積のある関西地区の大阪市内に、PMDA、この関西支部として設置をいたしました。  また、このPMDA関西支部につきましては、平成二十六年の十月に大阪府から、薬事に関する全ての相談を関西支部で実施できるようにという、こういう要望をいただいておりまして、昨年十二月に、高度なテレビ会議システム、これの導入を図りまして治験の設計など全ての相談を実施可能ということになるように、この機能拡充等に関する合意がなされました。本年六月から実施に向けた準備を進めているところでございまして、大阪府などと連携をして関西地区における医療関連イノベーションの促進に努めてまいりたいと思っております。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 大臣、ありがとうございます。再生医療製品の実用化促進を我々は大変大きな思いで期待をしておりますので、今後とも御指導、お力添えをお願いをしたいと思います。  そこで、もう一点、PMDAのWEST、薬事戦略の相談機能だけではなく、関西圏が医療イノベーションの拠点として高みを、目標をしております。その役割を果たしていくにはまだまだ十分とは言えないわけでありまして、そのため、大阪は政府に五つの政府関係機関の移転を求めておりましたが、残念ながら三月二十三日の新聞報道で、文化庁以外は全て見送りになったという報道を承知をしております。  そこで、また改めてお聞きをするわけでありますが、東京一極集中の解消、中央省庁の移転という地方創生の視点、まずは、そしてさらに政府関係機関の移転を通じ行政の効率化を図るという視点で、行革の視点で、この二つの視点でそれぞれの大臣の御所見をお聞きしたいと思います。

石破茂自由民主党内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)

○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘でございます。文化庁は全面的に移転するという基本的な方針を決定をいたしました。この後、河野大臣から答弁があろうかと思いますが、消費者庁あるいは総務省統計局、これも実証実験というものをしてみなければまだそれを決めるわけにはいかないということで、今後実証実験に入るものでございます。  したがいまして、これから先、もう文化庁だけということではございません。つまり、いろんな国の機関というものを地方に移していくということによって、民間の方々に本社を地方に移してくださいとお願いしているわけですから、政府が何もせぬというわけにはこれは当然いかぬだろうということでございます。  国会対応でありますとか、あるいは対外的な関係、危機管理にわたるもの、そういうものは残していかなければなりませんが、地方に移しても国全体の行政というものがきちんと行われる、あるいは地方に移すことによって更に今以上の効果が期待できる、そういうものはこれから先も検討してまいることになるのではないかと思っております。  これから先も、東京一極集中の是正のために行政が果たすべき役割ということをよく認識をしながら、地方移転というものを検討してまいりたいと考えております。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) 先般、まち・ひと・しごと創生本部におきまして決定された基本方針に基づいてこれは地方創生の視点で行われているものでございますので、行革担当大臣としては注視をしておりますが、今の段階で特に申し上げることはございません。消費者担当大臣としては、消費者庁の移転の試行をしっかりやってまいりたいと思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 丁寧な御説明、ありがとうございます。  いずれにしましても、我々は、東京一極集中は良くないと、これは、いわゆる地震また自然災害のことも鑑みながらそういう意見を主張しております。一言申し上げておきたいと思います。  続きまして、首都機能、バックアップ機能の、いわゆる防災庁ですね、その設置の件についてお伺いをしたいと思います。  関西広域連合の平成二十七年九月の関西圏域の展望研究報告書の抜粋を少し読み上げさせていただきます。先生方には資料の一を見ていただければ結構かと思います。  東京一極集中がこれ以上加速することがないよう、国土の双眼構造への転換が不可欠であり、国策として、首都機能の要である政府関係機関等を関西に分散させることが鍵を握る。内閣府の防災担当を独立させ、関西と東京、双方に仮称防災庁を置く双眼構造体制を確立するとあります。  首都機能をバックアップする地域として関西圏を位置付け、日本全体の防災体制を双眼化するという提言を参考にして質問をさせていただきたいと思います。  地震、津波、水害、火山噴火など、様々な自然災害が発生する我が国では、防災施設を統括する専門的な国家機関が必要であると考えております。特に人材面では、内閣府防災担当職員は各省庁からの出向が中心で、ノウハウを蓄積し専門的な人材を育成するという点で不十分ではないかと、このように懸念をしております。その点、大臣、どうでしょうか。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) 今度は防災担当大臣として答弁をさせていただきたいと思います。  内閣府防災担当の体制は、東日本大震災以降、職員の増員を図りましてその強化に努めております。現在は、各省庁からの併任を含めまして政策統括官以下約百名程度となっております。そのうち四十二名は非常災害対策要員として参集体制をしっかりと確立をしているところでございます。  また、万が一、南海トラフ地震や首都直下地震のような大規模災害が発生をした場合には、緊急災害対策本部を設置する、そのための要員として内閣府部内の他の部局あるいは関係省庁より職員の派遣を受け、二百数十名の体制で本部を運営するということになっております。  今後とも、内閣防災の役割、業務を踏まえ、必要な体制を確保し、関係省庁とも連携して災害にしっかり備えてまいりたいと思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 この大規模災害対応の中核的な役割を果たす、今おっしゃいました内閣府は百名に満たないという表現は失礼かと思いますけれども、組織で対応されておると、このようなことを大臣、今お聞きいたしましたけれども、この事前防災から応急対応、復旧そして復興までを一貫して担当する恒久的な組織が必要ではないかと、このように思っておるわけでありますが、その点はいかがですか。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) 関係省庁の副大臣によります会合で、昨年の三月、最終報告が出されております。それによりますと、平時から大きな組織を設ける必要性は直ちには見出し難い。大規模災害等が発生した非常時に国、地方を通じた関係機関が持てる力を最大限に発揮できる体制を構築することが重要だというのがその報告でございます。  その具体的な対応方策といたしまして、緊急災害対策本部や現地への派遣職員を交代要員も含めて十分に確保し、研修、訓練を通じて災害発生時に機能するように備える。あるいは、国と地方自治体の合同訓練、意見交換の場の設定など、日頃から顔の見える関係を構築し、地方自治体との連携を強化すること。こうした取組をすることによって、いざというときには必要とされる人員、組織が速やかに動き出し機能するようにという体制を構築することが必要だということになっておりますので、必要な体制の実践を図り、より良い危機管理体制を目指してまいりたいと思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 大臣、ちょっと視点を変えますけれども、災害復旧時の円滑な対応のためには、省庁間の枠を超え、いわゆるその対応に取り組む必要があると思っております。ただ、統一された指揮命令系統、単一組織の私はあくまでも設置が必要ではないか、このように、阪神・淡路大震災を経験した者として一言申し上げておきたいと思っております。  いわゆる日本版FEMA、緊急事態管理庁のような独立機関が必要ではないか、このような強い思いがございます。その点、大臣、もう一度その部分について、アメリカの組織ですね、FEMA。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しになりますが、中央省庁レベルでの抜本的な組織体制の見直しの必要性は直ちに見出し難いというのが今の政府の方針でございます。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 分かりました。  ただ、私が申し上げたいのは、これはもう大臣も耳にたこができるほどのお話をお聞きであろうと思いますけれども、あえてこういう場でありますので申し上げますが、この国は災害大国であります。火山、百十ある中で現在も活動の動きがあると言われております。そして、断層、二千から三千、マグニチュード七以上の可能性のある断層は九十七あります。そして、マグニチュード四以上の地震は、一日に二回、三回は日本中で起きておるわけであります。  そういうことを考えたときに、アメリカのFEMA、七千六百七十二人の体制で対応している、そして非常勤を入れると一万人を超しております。日本は、今大臣も申し上げられたように、内閣府防災担当が九十三名と、こういう数字を聞いたときに非常に、くどいようでありますけれども、阪神・淡路大震災を経験した私にとりましても非常に不安を覚えているところであります。何とかしっかりとしたこういう対応を、火山大国らしい対応が更に必要ではないかということを一言申し上げて、お願いをしておきます。  震災関係、防災関係、これは最後になりますけれども、関西は、首都直下地震の直接に影響はない、南海トラフ地震で京阪神が壊滅的被害を受けることのない立地面の優位性があります。阪神・淡路大震災を経験した関西は、防災・減災対策や復旧復興の知見を数多く蓄積をしております。国際的な防災関係機関、ひょうご震災記念二十一世紀研究機構、防災を専門分野とする高等教育機関、人と防災未来センターが集積しているというストック面での優位性もございます。  そして、我が国は国の中枢機能が首都圏に一極集中しているため、国土の双眼構造体制へ転換していくことが望ましいという観点から、関西へ防災庁、仮称でありますけれども、創設という構想について、安倍総理に御所見をお聞きをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府の防災機能の強化については、昨年三月、関係副大臣会合において統一的な危機管理対応官庁の創設などについて議論が行われた結果、中央省庁レベルでの抜本的な組織体制の見直しの必要性は直ちには見出し難く、むしろ、組織構成にかかわらず、複合災害への対処の在り方を含め、関係省庁が互いに緊密に連携することが重要であることが確認されたところであります。これを踏まえ、政府としては、緊急災害対策本部と原子力災害対策本部が一体的に機能するよう防災基本計画を改定し、複合災害への対応を強化したところであります。  災害時のバックアップ機能については、官邸が被災し使用不能となった場合には、内閣府、防衛省、立川広域防災基地を政府の代替拠点として位置付けているところでありまして、東京圏外を含むその他の代替拠点については、御指摘のとおり、今後の検討課題であります。まずは、既存施設の活用による具体的なオペレーションの検討を進めるべきであるとの認識でございます。  いずれにせよ、防災・減災対策は不断に見直しを行うことが重要であり、今後とも、必要な体制の検討と実践を重ね、万全の危機管理対応体制の確保に努めてまいりたいと思います。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。阪神・淡路大震災の教訓を生かすためにも、是非経験者の意見を大切にお聞き取りいただきたい、このように願います。  次に、原発についてお聞きをいたします。  おおさか維新の会、エネルギー政策については、原発フェードアウト、その代替エネルギーとして再生可能エネルギーの割合を拡大していく、こういう政策に基本を置いております。原発再稼働に向けた原則四十年ルールについて、政府の一連の対応は原則四十年ルールを守らないままなし崩し的に稼働を行っておる、このように感じております。原則四十年で廃炉、運転延長が認められるのは極めて極めて例外的というルールがあったかと理解をしております。  しかし、先月二月二十四日、高浜一号機、経年四十一年、二号機、経年四十年は、六十年運転が認められ、再稼働をいたしました。原則四十年の寿命で再稼働できる原発は現在二十三基だけ、六十年の運転延長を認めていかなければ、二〇三〇年の電源構成で原子力二〇から二二%という数値達成は成し得ません。  つまり、原則四十年ルールに方針転換があったということなのか、総理、そういう理解でいいんですかとお聞きをいたします。

林幹雄自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(林幹雄君) 原子力発電所の再稼働につきましては、東京電力福島第一原発事故の教訓を踏まえまして、いかなる事情よりも安全性を優先していくべきことは当然でございます。  原発の運転延長に当たっては、通常の再稼働に求められる審査に加えまして、経年劣化の状況の確認など、原子力規制委員会による追加的な審査、つまり運転延長認可を必要といたします。したがって、通常の再稼働よりも高いハードルが課せられております。これは法令上明確に認められた手続でありまして、原子力規制委員会により、厳格な審査の結果、運転延長を認められればその判断が尊重されることになります。  いずれにしても、原則とか例外とかという評価ではなく、原子力規制委員会によって、厳しい基準に合致するかどうか、それぞれの炉に審査を厳格に行っているということだと認識をしているところでございます。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 じゃ、そこで再度お尋ねをいたしますが、この世界最高水準の新規制基準と諸外国との比較をしてお尋ねをしたいと思います。  平成二十七年九月十日に九州電力川内原発が再稼働、そして平成二十六年十月七日の参議院予算委員会で安倍総理は、原子力規制委員会において、IAEA、原子力規制が進んだアメリカ、フランスなど海外の規制基準を確認しながら、我が国の自然条件の厳しさ等も勘案した上で、世界で最も厳しい水準の規制を策定していると認識をしておると、このように述べられております。  そこで、資料二を御覧ください。(資料提示)  フランスのアレバ社の原子炉と新規制基準と比較してみると、この新規制基準は電源喪失時に独立した外部電源は二回線であるのに対して、アレバ社の原子炉は四回線。航空機の衝突に耐えられる格納容器が二重になっていて、溶け落ちた炉心を格納器内にとどめておくためのコアキャッチャーも備えております。  新規制基準は世界で最も厳しい水準であるかもしれませんが、このフランスのアレバ社の原子炉と比較し、そうとは言い切れません。新規制水準さえ満たせば原発のリスクはないと言えるんでしょうか、総理にお聞きをしたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 規制の内容なので、代わって私がお答えさせていただきます。  まず、規制基準というのは、国際的に見ても満足すべき性能水準を要求し、それをどのような方法で実現するかという技術についてまでは指定しないというのが一般的でございます。これは、考え方として、技術の進歩に合わせて事業者が規制要求の実現方法を柔軟に選択できる仕組みとする方が新技術の取組が進み、安全性向上に寄与するという考え方が国際的にも認知されているからでございます。  フランスでも、今先生御指摘のいわゆるアルバ社のEPRというヨーロッパ型の加圧水型炉でございますけれども、これについては、コアキャッチャーなど、そういった点を踏まえて新しいデザインが導入されているというのは承知しているところでございます。  我が国において、例えば今先生御指摘のように、安全上重要な系統設備の多重化、電源ですけれども、私どもが要求しています電源系統については、商用について、一般商用電源については二系統、それが駄目になった場合も想定して、非常用電源というのが、これが三系統、しかも種類が違うもの、あるいは電源車、大型電源車、要するに地震とか何かでそういったものも、非常用電源も動かない場合の電源車、それからほぼ固定してある電源車、そのほかにも自動車で動けるような電源車、さらにバッテリーといったふうに、極めて今回は多重化しております。  それから、コアキャッチャーというのは、基本的には、仮に燃料が溶けた場合、いわゆるメルトダウンした場合に格納容器を保護するというために造ってありまして、これと同等の、格納容器を冷却するとか溶けた燃料を冷却するとか、そういったことで格納容器を保護する機能というのは、規制の中で要求をして大体そういう対応をしていただいているということでございますので、特にEPRと比べて私どもの基準が劣っていると思っておりません。  長くなりました。

室井邦彦おおさか維新の会

○室井邦彦君 一言だけ。  いろいろと総理もおっしゃっていますけれども、世界最高の水準だということをよく口にされておりますけれども、私は専門家じゃありませんが、こういうものを見ておると、世界、日本が本当に最高水準基準でやっておるのかということに疑問を感じております。ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。  終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で室井邦彦君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、真山勇一君の質疑を行います。真山勇一君。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 維新の党、真山勇一です。よろしくお願いします。  このところの話題になっている、何度か取り上げられておりますけれども、消費税の増税問題というのがございます。  まず、総理からお伺いしていきたいんですけれども、このところ、いろいろ取り上げられた後も、経済の状況が変化している、景気も大分いろいろな数字も出てきておりますし、それから、特に消費税の増税ということはこれからの政治の動きにも大変影響があるというふうに言われておりますので、改めてお伺いをしたいというふうに思っております。    〔委員長退席、理事岡田広君着席〕  総理は、これまではリーマン・ショックや大震災級の事態にならない限り引き上げるというふうにおっしゃってきたと私は記憶しております。つまり、よっぽどのことがない限り引上げをするよと、既定方針どおりであるということで来ている。ところが、最近少し変わってきて、経済の状況を見極めてというような言い方になってきているというふうに理解しております。やはり消費税を上げるのか、あるいは先送りするのかということで、ハードルをちょっと変えてきたのかなという、そういう印象がするんですね。  そこで、お伺いしたいんですけれども、消費税増税するかどうか決める判断基準を総理は変えられたのでしょうか。どうしてそういうふうに説明が変わったのでしょうか。これをまずお聞きしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 来年四月の消費税率一〇%への引上げは、これは世界に冠たる社会保障制度を次の世代に引き渡していくためのものであります。そしてまた、市場や国際社会からの国の信認を確保するためのものでありまして、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実に実施をしていく考えであります。経済の好循環を力強く回していくことによって、そのための経済状況をつくり出していく考えであります。  もとより、消費税率を上げても税収が上がらなくなるようではこれは元も子もないわけでございまして、そのような日本経済自体が危うくなるような道を取ってはならないのは当然のことでありますが、現在そうした重大な事態が発生しているとは全く考えてはいないわけでございまして、申し上げましたように、繰り返しになりますが、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り実施する考えでございます。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 そうした一方で、総理、官邸でこのところ国際金融経済分析会合というのが開かれていますね。そして、ノーベル賞を受賞した世界的な権威、経済学者を呼ばれて話を聞かれていると。その話の内容は、何人か聞いたところで賛否両論いろいろ出ているように伺っておりますけれども、やはりこの会合で、こういうことで話を聞くことによって、総理は消費税の増税をどうするかということの下地づくり、その判断を決める材料をここに求めているのかなというふうにも言われておりますが、この辺りはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、世界経済が不透明さを増しているのは事実でありまして、世界的なリスク回避の動きによって市場が大きく変動し、日本の市場もその影響を受けているのは事実でございます。  そういう中におきまして、五月の伊勢志摩サミットにおいては、世界経済に対してどのように協調し対応していくかということが最大のテーマになるんだろうと、このように思います。その際、明確なメッセージを出し、そして、世界経済の持続的そして力強い成長に貢献をしていくためにも今の経済状況について分析をしていく必要があり、そこで国の内外の経済の専門家、ノーベル賞を受賞されたスティグリッツ教授、クルーグマン教授や、ジョルゲンソン、これはハーバード大学の教授でありますが、そういうマクロ経済の専門家の皆様からお話を伺っているところでございます。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 そして、その一方で、ちょっと注目されている動きもありますね。総理は、その引上げを延期を決定し、それと同時に衆参同日選挙に踏み切るのではないかという話も本当に耳が痛くなるほど聞かれたのかな、そういう今表情をなさいましたけれども、改めて、やはり勢いが今止まらなくなってきている状態ですね。永田町もそうですし、それからマスコミをちょっと見てもそういう感じもありますし、町へ出ても、よく私なんかもそういうことを聞かれます。  そういうふうになっている状態なんですが、止まらない勢いになっているんですけれども、消費税の引上げ延期と衆参同日選挙というのは、これは総理としては一つの固まり、いわゆるセットとして考えられているのかどうか、伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総選挙につきましては頭の片隅にもないわけでございまして、全く考えてはいないわけでございます。消費税の引上げにつきましては、いずれにせよ、先ほど申し上げましたように、リーマン・ショック、大震災級の事態が発生しない限り、予定どおり引き上げていきたいと考えております。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 予定どおり引き上げるから同日選挙は頭の片隅にも考えていないというふうに私は今伺ったんですけれども、なぜ伺ったかというと、二〇一四年のときに引上げ延期したときに衆議院を解散したという一つの実例があったので、念のためにお伺いしたんですけれども、そういうことと。  それでは、総理、消費税増税をそのまま実施するのか、あるいは、場合によっては延期しなければいけない事態が起きた、その辺りを決める、判断する期限というのはいつ頃というふうに考えていらっしゃいますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在のところ、我々は消費税引上げを延期をする考え方はないわけであります。これはもちろん、来年の四月にこれは引上げを行うことになるわけでございます。  また、リーマン・ショックとか大震災級の出来事というのは、これはいつ起こるか分からないわけでございまして、その事態に、いつ起きようとも、やはり国民、経済をしっかりと我々は守っていく、また、何とか雇用を守っていく上においては経済政策の選択肢を誤ってはならないんだろうと、このように考えております。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 ちょっと明確な時期がなかったような気もするんですけれども、慎重に考えていくということになるのではないかと思いますが、私としては、やっぱり消費増税は反対ということなんですね。もしその延期ということになれば、アベノミクスの失敗ではないかなという、そんなような私、認識も持っているということをちょっと申し上げておきたいというふうに思います。  次は、テロの脅威についてお伺いしたいんですが、午前中の質疑でも多少出ました。中東を始めとして世界各地、さきの、あのパリ、大変な事態でした。それから、今回のブリュッセル、本当に多くの方、今回のブリュッセルは日本人二人の方も巻き込まれるということで、本当に心が痛みます。お悔やみを申し上げたい、お見舞いを申し上げたいというふうに思います。  こうして世界各地でテロ、追い詰められた形で起きているんですが、日本、これからいよいよ伊勢志摩サミット、それからその前には先進七か国の外相会議、これが広島で行われますよね。そして、二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピックもあるというようなことで、大変テロに対する警戒というのは怠ってはならない状態が続いておりますし、先ほどの答弁の中でもあったように、国内では警備警戒、怠りなくやっているということだったんですけれども、実は去年の十月に、テロ対策のため、特に日本は水際作戦というのが大事ではないかということなので、去年の十月に開設したテロ対策のための出入国管理インテリジェンス・センターなるものがあるそうです。これでテロを国内に入れないという水際作戦をやっている、情報収集、分析をやっていらっしゃるというふうに伺っているんですが、警戒態勢はいかがでしょうか。万全なんでしょうか。これは岩城法務大臣に伺います。

岩城光英自由民主党法務大臣

○国務大臣(岩城光英君) テロ情勢はますます深刻化していると、そのように受け止めております。  ブリュッセルの連続テロ事案の発生を受けて、私は、同日、公安調査局、公安調査事務所に対し関連情報の収集を指示し、また入国管理局に対して、全国の空海港における厳格な上陸審査の徹底を改めて指示いたしました。テロ対策としては、御指摘のとおり、水際対策が極めて重要であります。  法務省としましては、これまでもテロリストや犯罪者等の要注意人物の入国を確実に阻止するため、指紋等の個人識別情報を活用した入国審査の実施、そしてICPOが構築している紛失・盗難旅券データベースの活用等、厳格な入国審査のための様々な施策を講じてまいりました。  そこで、おただしのように、これらの施策には情報が極めて重要でありますので、昨年十月に出入国管理インテリジェンス・センターを設立し、テロ関係者に係る情報収集、分析等を推進しております。具体的には、例えば、本年一月以降、航空会社からPNRと呼ばれております乗客予約記録を電子的に入手しており、その情報を分析してテロ関係者を含む出入国管理におけるハイリスク者の類型化を進めることに取り組んでおります。  法務省としましては、今後テロリスト等の発見をより確実に行うため、こうした施策を更に徹底してまいります。そして、入国審査における顔画像照合機能の活用強化を本年中を目途に実施し、警察等関係機関との情報連携を強化するなど、テロリスト等の入国を防止するための水際対策を一層強力に推進してまいる所存であります。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 テロはもう本当に起きてしまったら手遅れ、やはり未然に防ぐということなので、今御丁寧に説明していただきましたけれども、インテリジェンスという名前に負けないようなやはり情報収集と分析、これが求められているのではないかというふうに思います。  総理、ちょっとこのブリュッセルのテロで大変ショッキングな気になる情報を今朝の一部の新聞で私見付けたので、この件をちょっとお伺いしたいんですけれども、今回のテログループが原発も標的にしていた可能性があるというふうに伝えられているんですね。これは御存じでしょうか。    〔理事岡田広君退席、委員長着席〕

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 報道は承知をしておりますが、その事実について、当局間同士で確認をしているわけではございません。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 通告していない質問で大変恐縮なんですが、しかも今朝伝えられたニュースということなので伺ったんですけれども、ただ、その中で、このニュースはベルギーの公共放送が伝えているということなので、私は、根も葉もないことじゃなくて、かなり確度も高いんじゃないか、もちろん今いろいろ調べている、調査中なのではっきりしたことは分かりませんが、公共放送が伝えたと。それによると、原発職員十一人が原発の施設への立入りを禁止させられたというような内容なんですね。私のちょっと記憶では、あのテロのブリュッセルの騒ぎのときに何か原発から人が避難したとかしないとかという、そういう何か情報もあったやに記憶をしておるので、何かこの辺りとちょっと結び付くような気がしております。  今後どういうふうになるか分からないんですけれども、やっぱり原発、標的にされるというのは、もちろん我が国の原発の再稼働のときに様々な安全対策ということを言われた中でその一つとして言われてきましたけど、実際にこうなってくると、やっぱり非常に何か恐ろしい、不安な感じもするんですけれども、原発はいろんな危険があります。  ですから、再稼働に向けて私も総理にお伺いしましたけれども、地震ですとか津波ですとか、それから火山の巨大噴火というのがありましたね、それからミサイルの危機ということも言われたし、そしてさらに今回のこういうテロということもあって、もう本当に原発を稼働させている、原発を持っているということが、やっぱり今これだけテロが頻発、どこでいつ起きるか分からないという状態だと大変不安であると。それから、テロ対策というのは、これをやれば絶対大丈夫、これで絶対テロを防げるというのはありますか、私はないと思うんですよね。  そうなると、やっぱり非常にその辺の不安があって、どうでしょうか、総理、この辺りで原発、もう脱原発するなんていうことを決心する、決断するなんていうことも考えられると思うんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど法務大臣からお答えをさせていただきましたように、テロの未然防止対策の徹底に万全を期しているところでございますが、今御下問のこの原子力発電所につきましては、これは今後とも関係省庁が原子力事業者等と連携を図りながら原子力発電所の警戒警備に万全を期すよう、政府一丸となって対策に当たってまいりたいと考えております。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 やはりこういう機会に原発というのをもう一回国民皆さんと一緒に考え直してみるということも必要じゃないかなと、冷静になって原発のリスクというのを考えてみたいなというふうに私は思っております。  時間がなくなりました。もう一つやりたいので、質問をさせてください。  今度は、報道の公平中立ということの問題です。  昨日も、五人のジャーナリストの方がこの問題でそろって記者会見をされておりました。私も、かつては報道の現場でニュースを取材していたということで、報道の公平中立ということの問題については大変気を遣ってまいりました。言わば、言ってみれば、誰かから言われたからやるということではなくて、いかにニュースを公平、公正、中立に伝えていくかということを、自分の中で常にそういうことを意識しながらニュースというものを伝えてきたつもりなんです。それをめぐって高市大臣が、違反を繰り返した場合は電波の停止もあり得るという、そういう発言をされたんです。  これについて伺いたいんですが、一体、高市大臣は何が公平中立であるのか、そして、その公平中立ということを誰がどういう基準で判断をするのかということをお伺いしたいと思います。

高市早苗自由民主党総務大臣

○国務大臣(高市早苗君) 一部マスコミが停波発言という表現で報じられたこともあって、国会議員の中には、大臣が電波を止めるぞと言うのはおかしいですよと発言されたり、発言を撤回すべきだとおっしゃる方もおられるんですが、私自身が電波を止めると申し上げたことはない、一度もないということは申し上げさせてください。  それから、放送法第四条に定める番組準則ですが、「公安及び善良な風俗を害しないこと。」、「政治的に公平であること。」、「報道は事実をまげないですること。」、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」の四点でございます。  この放送法ですが、民主党政権時代の平成二十二年に抜本的な改正が行われました。その審議の際にも、第四条の番組準則が法規範性を有するということ、そして番組準則に違反した場合には、総務大臣は、放送法第百七十四条に基づく業務停止命令や電波法第七十六条に基づく無線局運用停止命令ができること、ただし、それらの命令については極めて限定的な状況のみに行うこととするなど、慎重な配慮の下運用すべきであるということについて、平成二十二年十一月二十六日に当時の副大臣が答弁をされ、その同じ日に採決が行われ、日本共産党以外の全ての会派が賛成しておられます。私としては、行政の継続性の観点から同様の答弁を今国会で何度もさせていただきました。  法律の主語は、「総務大臣は、」ということになっておりますけれども、しかしながら、番組準則違反として、これまで電波法第七十六条や放送法第百七十四条が適用されたことはございません。相当極端な場合にのみ慎重に配慮すると、そしてまた、放送事業者側は異議の申立てもできるなど相当慎重な手続が担保されております。

真山勇一維新の党

○真山勇一君 私は、やっぱりその放送法、今いろいろ説明していただきましたけれども、これは放送事業者が自律的に番組を編集する倫理規範であるというふうな認識を持っております。  そして、国民の知る権利を守るために、私たち報道の表現の自由、それから伝えることの自由は大変大事であるということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  石破大臣と馳大臣、済みません、質問そこまで行きませんでした。大変失礼いたしました。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で真山勇一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 日本の和田政宗です。  まず、待機児童の問題について聞きます。  この問題には与党も野党もありません。政争の具にするのではなく、政治全体の責任として解決していかなくてはなりません。  待機児童の問題は、自民党政権、政権交代後の民主党政権、そしてその後の自民党政権と、連続しての課題であると認識をしております。  そして、この問題を考えるときに何よりも考えなくてはならないのは子供のことです。幼いときは親と一緒にいたいのが子供の願いです。自らの意思で働く母親、お母さんもいますけれども、母親が働きに行く理由として、夫の収入が少ないので母親が働きに行かざるを得ないという、やむにやまれぬ経済的理由も多くあります。だからこそ、アベノミクスを成功させて経済を良くし、所得を上げていかなくてはなりません。  先日の予算委員会で、私は、GDP六百兆円の前倒し達成を提案いたしましたけれども、経済に加速が付けば十年間で国民所得は一・五倍ぐらいになるという試算もあります。そうした豊かな社会をつくり、保育士の処遇も上がっていけば、待機児童の問題は解決につながっていくはずです。  そこでまず、被災地の待機児童について聞きます。  震災以前は、大家族であったり親戚が近所に住んでいたりして、保育所に預けなくても乳幼児の面倒を見てもらいながら母親は働いていたわけですが、被災後、仮設住宅や公営住宅で家族や親戚が一緒に入居できず離れ離れになったりして、より保育所のニーズが高まっています。被災地の待機児童の問題にどのように対処するのか、また被災地の乳幼児の保育料減免の継続について来年度以降どう考えるのか、お聞きします。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただきました待機児童対策につきまして、待機児童解消加速化プランに基づいて、平成二十九年度末までに約五十万人分の保育の受皿拡大を目標に今鋭意取り組んでいるわけでございますが、各市町村において、潜在的なニーズも把握した上で、地域の実情に合わせた保育の受皿拡大を進めておりまして、被災地についても同様に取り組んでいただいておるところでございます。  また、復興交付金による市街地再生等事業、この一環として、保育園や放課後児童クラブなどの地域の子育て関連施設の複合化、多機能化を図る事業を活用した保育園の整備というのが可能となっておりまして、保育園の整備に係る補助など、財政支援に引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。  また、東日本大震災の被災者に対する保育料の減免事業につきましては、平成二十八年度予算案においても、復興庁予算として計上されている被災者支援総合交付金、これにおきまして引き続き実施をするということにしております。  平成二十七年六月に復興推進会議で決定をされました「平成二十八年度以降の復旧・復興事業について」において、被災者の生活・健康支援については平成二十八年度から三十二年度までの復興・創生期間でも着実に推進することとしておりまして、今後も適切に対応してまいりたいというふうに思います。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 これはまだ、被災者の生活再建というのはむしろこれからというような状況ですので、保育料の減免も含めて継続的に支援をいただければというふうに思います。  次に、地域限定保育士試験について聞きます。(資料提示)  自治体は、国家戦略特区において認定されますと、地域限定保育士の試験を行い、採用することができます。地域限定保育士とは、三年間は受験した自治体のみで働き、四年目以降は全国で働くこともできる資格ですけれども、保育士を目指す方にとりましては、年一回しか受験できない保育士試験に加えてもう一回地域限定保育士の試験を受験でき、合格のチャンスが増えます。また、試験を実施する方も、自治体内の保育士増につながるというメリットがあります。しかし、来年度からは、通常の保育士試験、これはいいことだと思うんですが、年二回実施される見込みで、地域限定保育士を受験する魅力が薄れてしまうのではないかという懸念があります。  先日、私が別の委員会でこの質問をしたところ、厚労省より、地域限定保育士試験については、実技を免除し講習に置き換える検討を行っていて、その実施は来年度、平成二十八年度中に間に合うようにとの答弁がありましたが、改めて大臣に開始時期をお伺いしたいというふうに思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) この地域限定保育士試験の実技試験、これについて、この試験を実施する自治体が指定する講習を受講すれば実技試験が免除をされるという仕組みの導入について検討しておりまして、二十八年度の地域限定保育士試験から導入をしたいというふうに考えております。  このような仕組みの導入によって、受験者にとって選択肢の幅を広げ、この試験の魅力を高めるとともに、地域限定保育士試験を実施する自治体に対してできる限りの支援を行っていきたいと、こう考えているところでございますので、引き続き御支援のほどよろしくお願いいたしたいと思います。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 これは保育士の増加につながっていく施策であるというふうに思いますので、また、国家戦略特区での認定が必要だということですけれども、いろいろな自治体がこれを取り入れられるようにしていただきたいというふうに思っております。  次に、乳幼児の予防接種について聞きます。  B型肝炎の予防接種は、一回およそ八千円で三回接種で全て自費負担と、大きな負担になっていましたけれども、今年十月から無料化されます。一方、ロタウイルス胃腸炎のワクチンについては、一回およそ九千円で三回接種となっており、こちらも多大な負担ですが、自費接種となっています。  これ、高いと言うなら打たなければいいじゃないかと言う人もいるかもしれませんけれども、ロタウイルスワクチンが日本で接種が可能となる前に実は私の息子がロタウイルスにかかったことがありまして、そのときは一週間近く入院しましたから、娘のときには接種をさせました。ただ、三回合計で三万円近く掛かるわけです。  乳幼児の健康を守り、感染症拡大予防の観点からも無料化すべきと考えますが、どうでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 予防接種というのは、感染症対策として最も基本的かつ効果のある対策の一つでございますので、接種を広く促進するために、厚生科学審議会の有効性、安全性などの議論を踏まえた上で予防接種法上の定期接種への位置付けということを行ってきているわけでございます。定期接種化をされれば地方交付税措置の対象となって、多くの市町村で無料で接種することができるようになるわけであります。  今お触れをいただきましたロタウイルス感染症、この定期接種の位置付けにつきましては、厚生科学審議会において平成二十五年十一月に中間報告が取りまとめられておりますが、ロタウイルスワクチンは腸重積症という副反応が多く報告をされておりまして、安全性について更に検討が必要だというふうに考えられているところでございまして、現在、専門家の間でこのワクチンの安全性に関する議論を行っていただいておりまして、それを踏まえて定期接種化するかどうか判断してまいりたいというふうに思います。  これ、子供さんがかかられると、おなかを壊して大変、今お話しのとおり大変な思いをされるわけでありますので、何とか答えが出ればというふうに思っておるところでございます。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 さらに、もう一問、厚労大臣にお聞きしたいんですが、不妊治療に対する補助です。  私は、実は不妊治療で子供を授かっているのですけれども、継続して不妊治療をしますと、これ費用は優に百万円を超えていきます。昨年も予算委員会で、少子化対策のためにも不妊治療への補助拡大をと質問をいたしましたけれども、その後、平成二十七年度の補正予算で初回の治療に対する補助が倍に拡大した、これは評価したいというふうに思います。  一方、今年四月より、補助を受けられる回数が、これまでの通算十回だったのが、治療開始時の妻の年齢が三十九歳までは通算六回、四十歳から四十二歳までは通算三回に変更されます。不妊治療を受けている方の負担が確実に増えます。  少子化対策の観点からも、元に戻してもっと補助を拡充すべきと考えますが、いかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) この点につきましては、年齢を制限をするということについてのいろいろなお考えがあることは私どももよく分かっているわけでありますが、不妊治療の助成の在り方について検討を行いました平成二十五年度の有識者検討会の報告では、三十代後半以降、妊娠に伴いまして女性や子供への健康影響等のリスクが上昇する傾向がある、それから四十歳以上では体外受精の回数を重ねても出産に至る確率に変化がなくなる、それから体外受精について、六回までは回数を重ねるごとに出産に至る確率が増加する傾向にあると、こういった医学的な知見などがございました。  そこで、今御指摘の助成対象年齢の設定、そして通算助成回数の見直しは、この報告を踏まえて、早期の治療を促進して安全、安心な出産に至る確率を高めるという観点から、年間助成回数の上限の廃止などの要件の緩和と併せて行っているものでございます。このため、現時点において対象年齢や助成回数について見直し前に戻すということは考えていることはございません。  引き続き、子供を持ちたいと願いながらその機会に恵まれてこなかった御夫婦の御希望が一日でも早くかなうように、不妊治療への支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 これはやはり拡充を希望したいというふうに思っております。  次に、検定教科書をめぐって教科書発行会社が現金などを渡していた問題について聞きます。  小中学校の教科書を発行する二十二社のうち十社が、二〇〇九年度以降、検定中の教科書を四千人近くの校長などの教員や教科書採択の権限のある教育長や教育委員に見せ、現金などを渡しておりました。謝礼等の総額は三千五百万円を超えます。教科書採択をゆがめる重大な問題であるとともに、独占禁止法に違反していると思われます。公正取引委員会、いかがでしょうか。

杉本和行公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。  個別の事案についてお答えすることは差し控えさせていただきますが、独占禁止法では不公正な取引方法ということを禁止しております。その一つに、不当な利益による顧客誘引というのがございまして、正常な商慣習に照らして不当な利益をもって競争者の顧客を自己と取引するように誘引することが指定されております。  一般論として申し上げますと、小中学校において使用する教科書の発行者が教科書の採択に関与する者に対しまして教科書の採択を勧誘する手段として金品等の経済上の利益を供与し、これにより教科書発行者間の公正な競争が阻害されるおそれがある場合には不当な利益による顧客誘引に該当し、独占禁止法上問題になると考えております。  独占禁止法違反の事件に関しては、公正取引委員会としては厳正に対処することとしておるところでございます。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 これは、事例によっては贈収賄になるんではないかというものも見られますけれども、文科省は現金などをもらった人物の処分はしないんでしょうか。また、現金を渡した教科書発行会社への処分はどうするんでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 現在、各教育委員会において調査を行っているところであります。教員に対する処分などの対応については、この調査結果を踏まえた上で、任命権者又は服務監督権者である各教育委員会において、法律、条例等にのっとり適切に行われるものと考えております。  その上で、今般の問題に関して一般的に申し上げれば、任命権者等による許可を得ずに、教職員、学校教育に関わる者として継続的に発行者の主催する会議等に参加し金品を受け取っていたような場合や、承認、届出などの所定の手続が必要であるにもかかわらず、教員等がそれを怠って金品を受け取っていたような場合などの例があるとすれば、極めて不適切と考えております。そのような事案については、各教育委員会において厳正に対処されることをお願いしたいと思っております。  また、発行者においては、自己点検、検証や調査への協力に誠実に取り組むなど、信頼回復に向けて真摯に対応しているものと認識しており、直ちに発行者の指定の取消しを行うことは今のところは考えておりません。ただし、金品を伴うなど採択に強い疑念を生じさせる事案について意図的な隠蔽を行うなど悪質な事例が発覚した場合には、法令に基づく厳しい処分も検討したいと考えております。  こうした考え方については、先月二月二十四日に、大臣室に金品の支払を行っていた教科書発行者十社の社長に来ていただいて、直接お伝えしました。また、四月に義務教育諸学校の教科書を発行する全ての発行者を集めて、改めて公正確保の徹底を要請することと考えております。  いずれにしても、教科書は全ての児童生徒が必ず用いる極めて公共性の高いものでありますから、二度とこのようなことが起こることのないように、しっかり対応したいと思います。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 次に、青年海外協力隊員の台湾渡航について聞きます。  二〇〇七年に台湾で行われた野球の十八歳以下のアジア選手権大会において、スリランカに野球隊員として派遣されて代表チームのコーチをしていた青年海外協力隊員が、チームを率いて台湾に渡航しようとしたところ、JICAの指示で台湾に渡航できませんでした。  公用旅券の問題ですとか中国への過剰な配慮があったというふうに聞いておりますけれども、なぜ渡航できなかったのでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の件ですが、二〇〇七年にJICAが渡航の是非を判断し、隊員に対して渡航を控えるように指示をした、こうした事例があると承知をしています。  そして、青年海外協力隊の台湾渡航に関する原則ですが、現在、台湾に対して政府間合意を必要とする技術協力の一形態である青年海外協力隊隊員の台湾派遣は行ってはおりません。他方、台湾への技術協力を目的としない青年海外協力隊の台湾への渡航につきましては、JICAからの協議に基づき、同隊員の任務などを勘案し渡航の是非を判断する、このようになっております。青年海外協力隊隊員は公用旅券を所持しておりますので、適切に対応しなければならないという判断であります。  ただ、現在は、外務省とJICAが連絡を密にし、本件渡航について当該隊員の派遣国での任務、渡航の目的などに鑑み適切に渡航の是非を判断するとされておりまして、事実確認できる範囲で二例渡航が認められた例が存在すると承知しております。

和田政宗日本のこころを大切にする党

○和田政宗君 時間が来ましたので新たな質問には入りませんけれども、これ、いろいろ外務省ですとかJICAの方々とやり取りしている中で、中国に対する過剰な配慮があったというのは私は明らかであるというふうに思っております。これが今改善されているんであれば、それはそれにこしたことはないですけれども、こういったことが繰り返し行われないように、台湾も我が国の友好国であるわけでありますから、しっかりとそういった対処をしていただければというふうに思っております。  企業交際費の全額非課税の導入などについて麻生大臣に聞く予定でございましたけれども、これにつきましてはまた機会を改めてお聞きをしたいというふうに思っております。  時間が参りましたので、終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、山田太郎君の質疑を行います。山田太郎君。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 日本を元気にする会・無所属会の山田太郎でございます。  日頃、表現の自由を守るということで、漫画、アニメ、ゲームをしっかり守っていこうということで表現の自由を守る党というのを個人的につくりまして、一か月で一万五千人のサポーターを得ました。毎日四百人から五百名の参加をいただいておりまして、いかに表現の自由を守るということが今、日本でも関心が高いのか、特に若い子たちに大変関心が高いということを感じているところであります。  さて、子供の問題ということで、これも予算委員会でずっとやらせていただきましたが、児童養護の問題、最初に行きたいと思っております。  本当に毎日のように痛ましい事件が報道されます。先日も、三月二十二日、相模原で、養護施設で、両親から虐待を受けて児童相談所に通院していた子が結局受け入れられずに自殺を図る、こういう事件も起こりました。一月には狭山の方で、これ警察の方が児相に対して通告はしていなかったということで、実際、虐待により三歳の子が亡くなったと。近隣の住民の通報を受けて警察も把握していた事件であります。さらに、去年は愛知の一宮の方でもやっぱりこういった痛ましい事件がありました。これについては検証委員会が立ちまして、一年掛けて最近結果が出ました。各地域の民生・児童委員、通院先、警察、医療機関、学校、こういった連携の姿勢がなければこの児童虐待の問題は片付かない、こういうことで結論を出したわけであります。  まさに、この子供の問題、児童虐待の問題は、与野党関係ない、本当に子供の命の問題でありますから、しっかり安倍政権も取り組んでいただきたい、こう思って、今日は取り上げたいというふうに思っております。  さて、まず、とはいうものの、やっぱりこの問題、非常に国政に関して、児童福祉法をやはり少し改正して積極的に対処していかなければいけないんではないかな、こういうことも思いますし、厚労省だけでは難しいのかな、こういう観点もあるかと思っています。  まず、その点で、児童相談所、各都道府県に設置されておりますが、厚労省はこの児童相談所を直接指導したり監督することはできるのかどうか、この辺り、厚労大臣にお伺いしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 児童相談所は自治事務として都道府県が運営をするということになっておりますけれども、児童福祉法を所管しているのは厚生労働省でございますので、様々な考え方を明示をして、そして緊密な連携を取りながら児童相談所と連携をして、この子供の問題について厚労省が言ってみれば指導をしていくということがあり得るわけでございまして、それをやっていかなきゃいけないわけであります。  今回、今御指摘のように、児童福祉法の改正というものを私ども抜本的に行おうというふうに考えておりまして、このような事態が、先ほど御指摘のあったような虐待事例が大変増えている、年間で約九万件ぐらいの対応件数がございますから、これにしっかりと対応していく、さらに、対応し切れていない部分も実は氷山の下の方にたくさんあるわけでありますので、そのために児童相談所の体制整備を強化をしていこうというふうに思っております。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 私も気になりまして、この児童福祉法を今回調べてみたんですが、実は法文上から見ると、国は直接児童相談所に対して指導ができる仕組みにはなっていません。たった一個だけ、第二条、「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。」と、この一文しかないわけでありまして、基本的に都道府県知事の監督を受けるということであります。  もちろん、各広域自治体がしっかりやっていればそれでいいのかということでもあるんですが、ただ、やっぱり自治体により対応のばらつきがあると。特に、自治体といっても、今回、警察、もしかしたら一部文科省、こういったところとも関連があるわけでありまして、このまま国が法文上何もできない、しないというわけにはいかないんではないかなと。  一方で、もう一つ、こんな問題も三月二十二日発表されました。日本小児科学会の発表では、何と年間三百五十人ぐらいの虐待死の可能性があるのではないかと、こういう発表がされたわけであります。国の統計では年間大体七十名ぐらいの子たちが虐待死として亡くなっているということで発表されているんですが、実は、きちっと死亡の原因ですね、臨床医ではなくて、きちっとした事故なのか虐待死なのか調査をしていくと、どうも小児科学会としてはもうちょっと数が多いんではないかと、政府が発表している三倍から五倍になる、こんなことも実は発表されているわけであります。  調査をした小児科学会は、臨床医側と法医学側の連携をもうちょっときちっとするべきなんじゃないか、こういう指摘がされました。この辺り、これも厚労大臣、今後どういうふうにしていったらいいのか、御答弁いただけないでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今の数字の問題で、虐待死がどれだけあるかということについて今のような御指摘があることはよく分かっております。これは、一般的にこの死因の原因究明について様々な問題点があることがよく指摘をされておりますけれども、特に子供の虐待死の問題について指摘があることはよく分かっておるところでございまして、問題意識としてしっかりと持っていかなきゃいけないと思っております。  なお、先ほど厚労省が何もできないというお話がちょっとございましたが、私ども、今回の児童福祉法の改正の中で、国、都道府県、市町村、この役割、責任の明確化と役割分担を再定義をするということをしておりまして、改めて法案として御提示を申し上げますので、そこら辺の連携が、今先生御指摘のような問題点があるということを踏まえた上での改正をさせていただいているということを申し添えておきたいと思います。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 ちょっとパネルの方をまず見ていただきたいというふうに思っています。(資料提示)  実は、この児童養護の問題はもういろんな組織が関わっておりまして、法務省、厚労省、警察、総務省、実は子どもの権利条約なんかまで入れると外務省さんですね、文科省、裁判所、地方自治体と。前回もちょっと質疑でやりましたが、文科省さんは居所不明児童の方の調査をされていましたし、警察庁さんは、実は行方不明の子たちが九六年から何と二万四千人もいると。絞り込んで、いまだに百四十一名がいないということで、これ厚労省さんと一緒に突き止めていったということでありますが。それから、警察庁さんの方では、行方不明の届出が一万八千件あるんですが、これ家出も児童虐待もごったになっておりまして、特に児童虐待でどうなっちゃったのかということについては、てん末の方を把握していないと。  もう一つは、母子手帳の件についてもこれ少しやりましたが、発行は厚労省なんですが、管理はやはり都道府県なんですね。妊娠の届けを出したものと出生数が毎年六万から五万人ずつずれがあります。もちろん、いろんな理由でこれはあるので一概に言えないんですが、この中に、もしかしたら育てることができなくて不幸な形になったものもあるかもしれない、こういう実は指摘もされているわけであります。  前回、実はこの問題、私もかなり予算委員会では専門的に取り上げてきまして、三月の四日、菅官房長官の方から、この四月に総合調整権限を付与するということで積極的にこの問題をやると、こういうことをおっしゃっていただきました。特に、いろんな省庁がこれだけ絡んで複雑化しています。お互いが連携できないことによって、行政のはざまで失った命もあるということではあったんですが、ただ、本当にその総合調整権限だけで対応し切れるのかどうか。  菅官房長官にお聞きすればよかったんですが、記者会見の時間も重なっているということで、これは各省庁にまたがる話ですから、是非総理、しかも子供の今大事な問題でもありますので、是非この辺り、四月以降どういうふうにしていけばいいのか、総合調整権限付与だけでいけるのかどうか、この辺り、御答弁いただけないでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまでも、私を本部長として全閣僚により構成される子ども・若者育成支援推進本部を設けるなどして、政府一体となって対応する体制を設けたところでありますが、また、この四月から、国家行政組織法の改正によって各省においても政府全体の総合調整を行えるようになることも活用し、児童虐待防止法等の課題に対し関係省庁が連携を強化して対応してまいりたいと思います。  政府としては、こうした体制をしっかりと機能させ、御指摘のような縦割りの弊害が生じることのないよう努めてまいりたいと、このように思います。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 もう一つパネルを見ていただきたいと思います。  これも先日の予算委員会で御提案しました。是非子供庁ですね、もうこれをつくる必要があるのではないかと。単に省庁間の総合調整というレベルではないのかなと。政府もこれまでいろいろ取り組んでいらっしゃったということはレクも通じてよく分かってはいるんですが、やっぱり減らないんですね。ということで、抜本的に、いろんな人たちがやっぱり集まってまず企画というか、どうしていくのか、何が原因なのかということをしっかり連携していく必要があるのではないかと。  今、子供の問題がいろいろ言われていますが、見ていただくと、児童養護だけではありません。いわゆる子供の貧困ということもこの国会では相当議論されてきました。子供という視点に立って、いわゆる行政省庁の枠組みではない、もうちょっと子供たちに寄り添った形の政治というのがあっていいと思っています。  新アベノミクスで、今回、第二の矢で希望出生率一・八を目指すというような話が出たんですが、私は、生まれてくる子も大事ですが、ただ、この世に生まれてきた子をまず大切にする、それがなければ、やっぱりこの国で安心して子供が生きていけない、こういう状態ではいけない、こういうふうに思っております。諸外国も実は見てみますと、イギリス、オランダ、ドイツ、私も実はこの件で昨年の秋に各国に回って、つぶさにいろんな省庁あるいはやっていることを視察させていただいたんですが、やっぱり三十年遅れというのが日本の児童養護の在り方だというふうに思っております。  そういう意味で、ここは私、総理、決断のときだと思います。もちろん、野党の一回議員が提案したような子供庁、与党としては受け入れ難い、こういう気持ちもありますが、これは子供は与野党を通じて私は関係ないと思います。名称は何を付けていただいても結構です。子供庁のようなものを総理の決断でもってつくっていただく、それがアベノミクスの第二の矢の本当のその先にある姿ではないか、私は思っておりますが、総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの児童虐待に関わることについて申し添えておきたいと思いますが、いずれにいたしましても、今、様々な事件も起こっておりまして、先般も、児童相談所に来た子を、両親から虐待されていた子を帰らせたところ、自殺をしてしまった、そういう事件もございました。  言わば、児相においてどのように対応していくかというのは、私も児童相談所を視察をいたしましたが、これはなかなか大変ではありますが、しかし、様々な経験を生かしながら対応している。しかし、当然、児童相談所は学校あるいは医療機関やそして警察と緊密に連携しながらより安全な対策を取っていかなければならないと、今後しっかりとこうした再発防止に取り組んでいきたいと思いますが。  御指摘の子供庁の設置については、子供に係る施策について、より一層一体的な取組が可能となるという指摘がございます。指摘がある一方、例えば幼児教育を教育行政一般から切り離した場合、新たな縦割りを招きかねないという課題もございます。我が党においても子供庁をつくるべきだという議論もございまして、それを強く主張する有力な議員の皆さんもおられて、長い間議論が積み重ねられてきているところでございますが、委員の御指摘も参考としながら、現在の政府における対応にどのような問題があるか点検するとともに、今の現実の課題を解決すべく、できることからしっかりと対応していきたいと、このように考えております。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 前向きに検討いただくということで理解しました。  安倍総理にも菅官房長官にも以前、提案書をお渡ししておりますので、是非、私もしつこい方ですので、しっかりやっていただきたい、こういうふうに、実現するまでこれ私、バッジ付いている限りやっていきたい、こう思っております。  さて、次はちょっとがらっと変わるんですが、経済で、インダストリー四・〇、IoT、この話を少しさせていただきたいと思います。  実は、私自身は元々製造業のコンサルティング会社を創業したり上場したりしまして、この四月にちょっとその専門書も出すものですから少しこの辺り考えておりまして、まさに国家戦略としてこのインダストリー四・〇、それからIoTをやるべきじゃないか。  ただ、ちょっとこのパネルも見ていただきたいんですが、じゃ、インダストリー四・〇といったときに、やっぱり余りにも他国との、お金の掛け方だけが全てではないと思うんですが、ドイツ、アメリカにおいても二百八十億、二百五十億というかなり本格的に国家が総合戦略として取り組んでいます。ただ、残念ながら日本はロボット偏重というところでありまして、五億円が精いっぱいというところであります。  ちょっとこういうニュースが飛び込んできまして、アメリカのインダストリアル・インターネットとドイツのインダストリー四・〇が統合していくという実はニュースが先日入りました。お互いの利益を超えて共通の基準を作成するということで合意したわけでありますが、こうなると、ドイツにもアメリカにも乗れない、せっかく一方でTPPというふうに言っておきながら、こういった、いわゆる我が国の産業が乗れないような状態になりかねないと思いますが、これはまず経産大臣、このことは御存じでしょうか、あるいは危機感をお持ちなのかどうか、是非御答弁ください。

林幹雄自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(林幹雄君) 山田先生御指摘のとおり、IoTなどの技術革新によっていわゆる第四次産業革命と呼ばれる変革が起こりつつあるのは感じております。例えば、ドイツは製造業強化のための国家戦略としてインダストリー四・〇を打ち出すなど、製造業の国際競争は激化しております。  そうした現状を踏まえて、平成二十八年度予算案として、IoT推進のための社会システム推進事業を盛り込みました。IoTの技術を活用することで、工場の生産機器等から得られるデータを企業内外で共有し、納期の短縮やコストの低減などを行う新たな取組を支援するものでございまして、いわゆるスマート工場予算でありまして、五億円を計上したところでございます。  IoTを活用した新たなビジネスモデルの創出を促すことも重要でありまして、そのため、昨年十月にIoT推進ラボを設置しまして、ここでは製造や医療・健康など様々な業界から合計千五百二十四社が参加し可能な限りの成功例を生み出す取組を行っているところでございまして、企業が安心してIoTを利用できる環境を整えるため、サイバーセキュリティーに関するガイドラインを策定するなど、制度面での支援も行っていくわけでございまして、予算と制度の両面から支援を行うことでIoT活用を進めて生産性を飛躍的に向上させ国際競争に打ち勝つことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 端的にお答えいただきたいんです。危機感を感じているかどうか、ドイツ、アメリカ等のこういう動きに対して日本は今後どうしていくか、それを端的にお答えいただきたいと思います。大変なこれは私は戦略上の問題だと思っていますので、経産大臣、お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ドイツや、確かに米国はそうした取組を行っておりますが、この取組には我が国の企業もこれは参加をしておりまして、政府としてもグローバルな観点から視野に入れて、そして取り組んでいきたいと、このように思います。  我々も、この大きな動きを、まさにロジスティックから設計、そして最終的に販売に至るまでしっかりとIoTを取り入れていく、こうした対応をしっかりとやっていきたいと、このように思って、この大きな変化に乗り遅れることのないように対応していきたいと思っております。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 それでは、これ、内閣官房、内閣府、経産省、総務省、国交省も関係することであります。この夏にまた日本再興戦略、骨太方針が出ると思うんですが、この辺り、一言だけでもう結構でございます、石原大臣、盛り込んで日本の戦略として取り組んでいくのか、この辺り、一言いただけないでしょうか。これで質問を終わりたいと思います。

石原伸晃自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(石原伸晃君) 年央の取りまとめにこういうことも、もう総理から指示をいただいておりますので、取りまとめの中にしっかりと書き込ませていただきたい方向で検討させていただきたいと考えております。

山田太郎日本を元気にする会・無所属会

○山田太郎君 済みません、地方の関係で石破大臣、それから港の関係でIoTで国交大臣にも来ていただいたんですけれども、質問の時間がなくなって大変申し訳ございませんでした。  私の質問はこれで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で山田太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、福島みずほさんの質疑を行います。福島みずほさん。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  消費税増税と経済政策についてまずお聞きをいたします。  社民党は消費税増税に反対です。それで、スティグリッツ教授、そしてクルーグマン教授が、政府の国際金融経済分析会合で消費税増税は延期すべきだという発言をされています。  総理はこれをどう受け止められるでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の国際金融経済分析会合は、五月の伊勢志摩サミットにおいて恐らく最大の課題となる、議題となる、不透明さを増す世界経済にどのように協調して取り組んでいくかということについて、明確なメッセージを出す上において参考とさせていただきたい、分析を拝聴させていただいたところでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 消費税増税の延期についてはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) お二人は、今大切なことは需要をつくっていくことであろうと、こういうお話があったと承知をしております。  この消費税についての議論をする場ではございませんでした。しかし、マクロ経済の専門家としての御意見でございますから拝聴させていただいたところでございますが、消費税については、リーマン・ショックあるいは大震災級の事態が発生しない限り、予定どおり引上げを行っていく考えでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 総理は常にそうおっしゃっていらっしゃいますから、万が一仮に消費税増税が延期されることがあるとすれば、それはリーマン・ショックと同じように現在が経済状況が極めて悪いというふうに総理が考えているという理解でよろしいですね。それはアベノミクスの失敗ということにはならないでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにせよ、世界経済の分析において、このお二人のマクロ経済学者の先生は、世界経済においてはなかなか予断を許さないというか、様々な懸念があるという観点からお話をされたと、こういうことでございます。  いずれにいたしましても、消費税の引上げについては、先ほど申し上げたとおり、リーマン・ショックあるいは大震災級の事態が発生しない限り、引上げを行っていくという考え方に変わりはございません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 では、総理がもし万が一、将来、消費税増税延期することがあれば、それはリーマン・ショックと同じくらい経済状況が極めて悪いと、それは取りも直さずアベノミクスの失敗を意味するというふうに思います。私たちは消費税増税に断固反対ですが、そのことは述べておきます。  それで、スティグリッツ教授のこの資料を読ませていただいて、大変興味深かったです。(資料提示)  効果的な施策として、彼は、スティグリッツ教授もそしてクルーグマン教授もノーベル経済学受賞者で大変立派な教授たちでいらっしゃいますが、効果的な施策として、平等性を高めるその他の施策は世界の総需要を増加させる、経済ルールの大転換、市場で得る所得をもっと平等に、所得移転と税制の改善、賃金上昇と労働者保護を高める施策をすべきだ、処方箋としておっしゃっているわけです。社民党が言っていること、福島みずほが言っていることと全く同じではないかというふうに思っております。  そして、次に、これはやるべきではないという、機能するサプライサイドの施策です。効果的ではない、まさに逆効果的な施策が多く存在する。一つ目、法人所得税率の引下げです。法人税減税は投資を促さないというふうに言っています。金融市場の規制緩和も、これも投資の減少、投機の拡大、市場の不安定化につながる。効果的でない、逆効果だということですね。そして、次です。貿易政策。米国にとってTPPの効果はほぼゼロと推計される、TPPは悪い貿易協定であるというコンセンサスが広がりつつあり、米国議会で批准されないであろうと。特に投資条項が好ましくない、新しい差別をもたらし、より強い成長や環境保護等のための経済規制手段を制限する。  これを総理、どうお聞きになられますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 念のため申し上げておきますが、スティグリッツ教授もクルーグマン教授も、私が進めてまいりましたいわゆるアベノミクスについては支持をしていただいたところでございますし、新三本の矢の政策についても、今お示しをしているボードの方向において支持をしていただいているわけでございまして、これはもう既に、公にお二人も表明をしておられることですから御承知であろうと、こう思うところでございます。  また、TPPについては、これは、米国の議会の状況というのはいろいろな見方もあるのだろうと、こう思うところでございますが、TPPの見方については、スティグリッツ教授とも、その場ではなくて、少人数でお話をさせていただいたときにも議論をさせていただいたところでございます。言わばここの、米国にとって利益にならない、つまり、よくここでこのTPPについて批判される方々は、これ米国に利益はあるけれども日本にとって利益はないではないかという議論があったように記憶をしているところでございますが、いずれにいたしましても、これは、私は、アジア太平洋地域に四割の自由で公正な新たな経済圏をつくることになると考えているというお話をさせていただきました。  そしてまた、言わば外国から訴訟されるリスクについて話があったわけでございます。  今まで日本の議論においては、専らですね、専ら米国の弁護士によって、どんどんこれは、日本が訴訟のリスクに直面するのではないかという質問も多かったのではないかと思いますが、そのボードにあります少し観点も違うような気がいたすところでございますが、いずれにいたしましても、この点についても今後もお話をさせていただきたいと、こういうふうに申し上げたところでございますが。  例えば、教授御懸念の、そのとき議論になったんですが、たばこの例えばパッケージに言わば安全上の様々な掲示が義務付けられることに対する訴訟等が事実米国で起こったと、しかし、TPPにおいてはそれは削除されていることであろうというような説明もさせていただいたところでございます。その点についてはスティグリッツ教授は、懸念は表明されたのは事実でございますが、基本的に我々が進めている三本の矢の政策について、新三本の矢の政策については、特にスティグリッツ教授が示しておられる、ここに書いておられますが、言わば社会保障政策、そしてまた子育て支援等に、経済政策によって得た果実をしっかりとそこに配分していくことについては評価をいただいているのではないかと、このように考えておるところでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 これ、スティグリッツさんのレジュメなんですよ。そして、はっきりと法人所得税の引下げは意味がないと、投資にとって意味がないと言っているんですよ。そして、金融市場の規制緩和も市場が不安定化につながって逆効果だと言っているわけです。TPPもそうだと言っているわけです。  総理、私の言ったことに答えてないですよ。法人税減税が投資効果がないと言っているんですよ。これについてそれぞれ、というか、法人税減税とTPP、特にTPPについては、私も二〇一一年十二月にアメリカに行ったときに全米最大労組と話をしました。全米最大労組も反対です。ですから、これはやっぱり、より強い成長や環境保護等のための経済規制手段を制限すると、だから投資条項が好ましくないと。これは両方の国にとって、あるいは様々なNGO、市民の立場からこれは良くないということなんですよ。  ここまで言われていて、アメリカで批准される可能性がないと言われているわけですから、総理が今までやってきたこと、これからやろうとしていることは逆効果な経済政策だってある意味お墨付きが出たわけですが、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは少しよく、御自身で作られたボードですから少し読んでいただきたいと思うんですが、例外として、投資をして雇用を創出させる企業には減税し、投資や雇用創出に消極的な企業には増税する施策は必要である。まさに、賃金を上げたところには優遇する税制をつくり、そして投資したところについては減税をする、減免する政策を取っている。これは、我々の政策はこれ評価されています。  そして、いわゆる法人税減税については、国際的な水準と遜色のない水準にしているという日本の今のこの法人税減税を批判したものではこれ全くないわけでありまして、それを過度に競争、この減税競争をあおるような減税は意味がないということでありまして、日本の水準、言わば日本のある程度国際的に高い水準から今の二〇%後半に下げてくる減税について、教授がこれが問題であるということを言われたわけではないということははっきりと申し上げておきたいと、こう思う次第でございます。  福島先生はそこにおられたわけではありませんから、私はずっとそこにいたわけでありますし、お話を伺っておりますし、既に著書を何作も出されておりまして、私ども何冊か読まさせていただいているところでございますが、今言った、大体私の申し上げたことであろうと、このように思います。  米国におけるTPPの批准、あるいは批准されるかどうかということについては、これは米国議会が決めることでございますから、今私がコメントすることは差し控えさせていただきたいと、このように思いますが、日本政府としては、このTPPはまさに日本の成長に資するものであると、このように考えておりますので、この国会において是非とも御審議いただきたいと、このように考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 特別減税もありますが、総理は、法人税は下げていくと、二〇%台を目指すと言い、消費税は増税すると言っているわけですから、まさにスティグリッツさんの言っていることと真逆の立場です。  それから、TPPに関しても、アメリカの議会でもうこれは批准されないであろうと。日本が急ぐ必要はないんですよ。しかも、このような懸念が経済政策上からも問題があり得るということを経済学者から言われているわけですから、安倍総理がやってきたこととやろうとしていることは問題があると言われたことを真摯に受け止めるべきだというふうに思います。こうしなければ経済は良くならないという、せっかく人を、私は、スティグリッツさんやクルーグマンさんのような方を呼んでお話を聞かれたということは賢明だと思います。だとしたら、パッケージとしてその考え方をしっかり生かすべきであって、アベノミクスの政策は大転換をすべきだと思います。景気回復、この道しかないという政策、これは間違っています。違う道を一緒に歩んでいこうではありませんか。そのことこそ必要だと思います。  では、次に、保育の問題についてお聞きをいたします。  保育の問題、三月二十二日、池袋で保活中のママ、まさに四か月の赤ちゃんをだっこしたママに声を掛けられ、その後、長いメールを本当にいただきました。たくさんの保活をしている。住まいは文京区で、妊娠中から保活をしてきました。結果は、認可は全て落ち、認証も駄目でした。無認可も相当回りました。見学まで行ったのは十六園でしたが。結婚、妊活、出産と、つらかったり苦しかったりしたが、保活は地獄だ。眠れなくて頭が痛くてつらいと。  結局、四月一日復帰しないと、彼女は退職せざるを得ないわけです。三月二十二日の段階でこんなに苦労しているのに、まだ保育所が見付からない。保育園落ちたと私に言ってくれました。その後、彼女からメールが来て、無認可の保育園に何とか預けることができたので、四月一日復職して頑張りますということでした。もう超党派で、あるいは本当に政治で頑張ってほしいというママたちがもう本当にたくさんいます。  それで、総理、お願いです。  私は少子化担当大臣のときに、国有地を貸与してもらって、保育所に貸与する。なぜならば、東京近郊、大都会は土地がないからです。土地がない、これが最大の問題です。認可保育園つくるにも土地がない。それで、貸与してほしい。第一号が世田谷、第二号が横浜です。それで、現在まで、これは財務省も努力をしてくださって、二十七の箇所を貸与していただいていますが、これをやっぱりもっと増やしてもらいたい。  二番目のお願いは、定期借地権、この賃料を低廉にしてもらえないか、安くしてもらえないか。子供のために国有地をそんな形で使うことに反対をする人はいないと思います。決断してください。いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、優先的売却、定期借地権による貸付け等々は積極的に進めてきたところでありまして、待機児童解消加速化プラン、平成二十五年の四月に取りまとめられておりますが、これまでの介護施設の約二倍近い件数の国有地を既に提供してきているというのは御存じかと思っております。御存じじゃないのかもしれませんが。それか、知っていた上で聞いているのね。──はい、分かりました。  介護施設については……(発言する者あり)いや、これ、お願いするって態度じゃないですから、ないじゃないかって言い方だったから私どももやっておりますよと申し上げているだけで。  したがって、これに関しまして、お断りしておきますが、保育所も含めまして、こういった必要なものは今後ともやっていきますけれども、今も見ていますと、いわゆる保育関係の方が介護施設の倍ぐらいやっているというのも実態です。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 私が要望したのは、質問として、二十七件、定期借地権でやっているというのは知っているんです。第一号から始まったのももちろん存じています。この数を増やしてほしい、あるいは、定期借地権の賃料を低廉にしてもらいたい、もっと安くしてほしい。いかがですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これ、予算との関係もありますし、お申出の関係もありますけれども、その内容一つ一つについて全部違いますので、その状況によって判断させていただきます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 これは是非お願いします。  どうすればいいかと、保育士さんの待遇問題もあります。でも、即効的なのはやっぱり国有地を貸与してもらい、建設にちょっと時間は掛かりますが、認可保育園を増やすことがまず一番です。是非、低廉にしていただきたい。これは財務大臣、総理大臣にとりわけお願いをしたいというふうに思います。  もう一つ、保育の質の問題があります。  今日、厚生労働委員会でも議論をしたんですが、保育の質、ゼロ歳から五歳までの子供は保育を受ける権利があるという立場から、保育の質も、だから、量もしなくちゃいけないけど、質も確保する。もうこういう保活に悩むママをなくす、そのことが必要だと思いますが、この点について総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ここは国として基準を既に、この配置基準を決めているわけでございます。例えば六対一という基準を決めております。他方、地域、市区町村によって、それを五対一と厳しくしているところもあるんだろうと思います。ただ、緊急に、そのことによって今言わば受け入れることのできる児童に対して十分に対応できないということであれば、これは地域においてその責任を果たしていくべく考えていただきたいと思うわけでありますが、基本的にはこれ自治事務でもございますから、我々は市区町村とよく話をしながらこういう状況に対応していきたい。  それと、また、偏在があるわけでありまして、その市区町村の中においても様々な偏在があるわけでございまして、急に新たな何百室というマンションができた、しかしその市区町村がそのマンションができるときにそこに保育所をつくるようにという指導をしていなかった場合はそこに一気に不足が生じてくると、ではどう対応していこうかという個々のそれぞれの問題が生じているわけでございます。  そういう意味におきましては、もちろんこれはしっかりとした質は保証していくのは当然のことであろうと思いますが、しかし、様々な工夫の中で、入れないという状況を解消していく努力もしていくことは当然ではないかと、このように思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 沖縄の問題も聞きたかったですが、沖縄の辺野古の件で、福岡高裁で国と県の和解案を両方が受諾するということがありました。これは、国が受諾したということは、国が行った行政処分について問題があり得たということを国が認めたことではないかというふうに思っております。  辺野古の新基地建設をしてはならない。国は、唯一の解決策だと言わずに、これは、あらゆる可能性も考えて、辺野古の新基地建設をさせないために国も歩み寄ってほしい、それが裁判所の思いでもあるというふうに思います。  以上で質問を終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、渡辺美知太郎君の質疑を行います。渡辺美知太郎君。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。  時間が少し押しているので、通告の順番を少し変えます。最初に土井副大臣に対してトラック運送業について伺いたいと思います。申し訳ございません。  トラック業界の労働力不足について伺います。  トラック運送業界の現状は、事業者のほとんどが中小企業であり、荷主に対して立場が弱く、手待ち時間の負担を押し付けられていると、また、最低運賃がないため適正な運賃収受がなされていないといった課題があります。  パネルを御覧ください。(資料提示)  こちらは、トラックドライバーの労働環境は長時間労働かつ低賃金が原因でドライバー不足が顕著になっています。全産業に比べますと、中小型の運送業は平均年齢が高く、労働時間が長いにもかかわらず、全産業よりも低い賃金となっています。  景気は回復傾向にあり、求人が増えている今、低賃金で長時間労働である運送事業者が労働力を確保するのは難しい現状となっています。今のままではトラック運送事業者が業績を上げることはかなり難しい状況でありまして、アベノミクス新三本の矢の第一の矢は希望を生み出す強い経済であり、賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者の生産性向上のための相談体制、支援の拡充であります。  御存じのように、トラック運送事業者の約九九%は中小事業者であり、その中小事業者が国内貨物輸送の約四割強を担っています。我が国の経済活動を支えているトラック運送事業者の人手不足解消は喫緊の課題と言っても過言ではありません。国土交通省としてこの問題にどのように取り組むのか、土井副大臣に伺いたいと思います。

土井亨自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(土井亨君) ただいま委員から御指摘ございました同じような問題意識を国土交通省としても持っております。このために、今年度、厚生労働省と共同いたしまして、荷主も構成員に含めたトラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会を設立をいたしまして、中央及び全都道府県に設置をいたしているところでございます。長時間労働の抑制等に向けた議論をしっかりと進めております。  来年度からは、同協議会の枠組みの中で、トラック運送事業者と荷主が共同して、待ち時間、待機時間の削減を図るなど長時間労働改善に向けたパイロット事業を実施し、ベストプラクティスの創出とその普及促進を図ることといたしております。  また、特に倉庫前での荷待ち時間の削減につきましては、今国会に物流総合効率化法の改正案を提出をさせていただいております。トラック予約受付システムの導入等により、荷待ち時間の削減につながる倉庫の整備をしっかりと支援をしていきたいというふうに考えております。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 荷主にもしっかりとした周知徹底をお願いします。  長時間労働の削減も重要でありますが、処遇の改善につながる適正運賃の収受も重要であります。最低運賃の設定を含めた適正運賃の収受に向けて国土交通省はどのように取り組むのか、土井副大臣に伺います。

土井亨自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(土井亨君) 適正運賃の収受の実現に向けましては、荷主等々を含めた関係者が一体となって取組を進めることが不可欠であると考えております。このため、二月十九日に開催をいたしました第三回トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会の場におきましても、適正運賃収受に向けた議論を開始をいたしております。  今後、官邸が主導いたします生産性向上及び取引条件の改善に向けた議論とも連携しつつ、適正運賃収受の実現に向けた方策について検討いたしてまいりたいと考えております。  また、最低運賃の設定につきましては、トラック運送業では荷主と相対取引により多種多様な運賃形態が存在することから、最低運賃の設定にはなじまないと今考えているところでございます。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 トラック運送事業者の約九九%は中小事業者であります。悪質なのではなく、ルールをしっかりと守っている中小企業者が過酷なダンピング競争にさらされている現状でありますので、私は最低運賃の設定も含めて適正運賃の収受もお願いしますと申し上げました。今議論をされているということであります。安全の観点からも、地方経済回復のためにも、適正運賃収受について徹底的な議論をお願い申し上げます。  では、通告の順番へ戻ります。  まず、世界経済の状況について安倍総理に伺います。  パネルを御覧ください。三月から始まった国際金融経済分析会合の有識者の主張をまとめたものです。世界経済については、四人の有識者のうち三人が世界経済に対してネガティブな認識を持っておりますが、安倍総理の世界経済の認識を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 世界経済につきましては、中国の景気減速への懸念があります。そしてまた、油価のこれは暴落があったわけでございます。そしてまた同時に、米国の利上げの動向、こうした懸念等々から言わば世界的なリスク回避の動きが今広がっておりまして、日本の市場も大きく変動したところでございますが、しかし、先般、G20におきましては、経済のファンダメンタルズを反映したものではないと、最近の市場の変動の規模はその根底にある世界経済の現在のファンダメンタルズを反映したものではないとの認識が示されたわけでございますが、このG20の声明には我が国も関わっているところでございまして、私も基本的な認識としてはそういうことでございますが、その中で、さらに、経済というのは生き物でありますからどんどん変化をしていくところがございます。  そこで、五月の伊勢志摩サミットにおいては、こうした不透明な世界経済の状況に対しましてどのように協調していく必要があるのか、また、あるいはどのように協調して協力をしていくことができるか。また、明確なメッセージをG7として出し、世界経済の持続的そして強力な成長に貢献をしていきたいという中において更に分析をしていく必要があるという中において、今ボードとして上げられておられるスティグリッツ教授からは、世界経済が不透明感を増す中、二〇一六年は二〇一五年よりも厳しくなるという御指摘がありました。他方、ジョルゲンソン教授からは、世界経済は緩やかながら安定的な成長が続く見通しであるというお話がございました。そして、クルーグマン教授より、世界経済に弱さが蔓延しているといった趣旨のお話も伺ったところでございます。  こうした承ったお話を生かして、伊勢志摩サミットにおいて明確なメッセージを発出していきたいと、こう考えているところでございます。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 総理から、世界経済について御答弁をいただきました。通常であれば、このまま消費税率の引上げについて質問が出るというところでありますが、もうたくさん答えていらっしゃると思いますので、私の方からはこういった質問は割愛をさせていただきます。  では、金融政策に連動した財政政策の必要について伺います。  パネルを再び御覧ください。  国際金融経済分析会合に出席した有識者は財政出動が必要であるとの認識を示しています。金融政策について前回私が質問させていただいたときに、総理から、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の効果で消費が喚起されるとの答弁をいただきました。  そこで、金融政策と連動させる形で国民全体に行き渡るような財政政策を打ち出し、更に消費を喚起する必要があるのではないかと私は考えておりますが、総理の御見解を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権は、このデフレ脱却、経済再生に向けて、日本銀行による大胆な金融緩和と併せまして累次の経済対策を策定するなど、機動的な経済財政運営を行ってきたところでございまして、こうした中で、公共事業のみならず、生活者の支援や地方創生といった観点から全国津々浦々の国民に政策をお届けしてきたところでありまして、現下の経済情勢については引き続きしっかりと注意深く見ていく必要があると考えておりますが、まずは先般成立をした二十七年度補正予算を迅速かつ着実に実施をしていきます。  そして、現在国会において御審議いただいている来年度予算の早期成立こそが最大の景気対策であると考え、一日も早い成立に努めていきたいと、こう考えているところでございまして、今表で示していただいたように、三人の先生方、岩田先生もそうだったのかな、四人の先生方ともやはり需要をつくっていく必要があるというお話がございました。スティグリッツ教授あるいはクルーグマン教授からは、金融政策については、日本が取ってきた金融政策自体は大変評価をしていただいているわけでございますが、金融政策と同時に財政政策も取っていく必要があるんだろうというお話を承ったところでございまして、その観点から三本の矢の政策は御評価いただいているところであると、このように承知をしております。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 総理からの御答弁、まずは予算を成立させるということで、次はちょっと緊急経済対策の必要性について伺いたいと思うんですが、恐らく今の御答弁で予想は付くんですけど、一応通告を出させていただいたんで、緊急経済対策の必要についても伺います。  アベノミクスにより景気は上向き基調でありますが、デフレから完全には脱却できておりません。デフレから完全にできていない一つの原因は、デフレギャップが原因だと考えられております。需要不足が原因であるというわけでありますので、政府が積極的に需要を創出するべきではないかという声もあります。予算の通過後、デフレギャップ解消のために需要を創出する緊急経済対策を行うべきと考えますが、総理の御見解を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) クルーグマン教授からは、このデフレから脱却をするためには脱却するための、例えばロケットが成層圏から宇宙に出ていくときにはエスケープスピードが必要であると、つまり、デフレから脱却するためには十分なスピードを得なければいけないと、こういうお話をいただいたところでございますが、緊急経済対策等、言わば補正予算につきましては、今まさに予算の審議をしているところでございまして、補正予算については全く考えていないわけでございまして、まずは現在のこの来年度予算を早期に成立させることに是非とも万全を期していきたい、全力を尽くしていきたいと、こう思っておるところでございます。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 では最後に、消費増税そのものについては私は問いませんが、総理のお考えとしては予定どおり消費税率を引き上げてもデフレ脱却はできるのか、総理の御見解を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレ脱却を政権の最優先課題にしているところでございまして、デフレから脱却をして経済を成長させていくことによって国民を更に豊かにしていく、これが安倍政権の経済政策の大きな柱でございます。  その中において、この目標にたがうことのないような形で消費税を引き上げていきたいと考えているわけでございまして、その観点から、先般、消費税の一〇%への引上げを一年半延期したところでございますが、その際申し上げましたように、その段階で、一四年に、来年そして再来年、しっかりと賃上げをこれは果たしていく、その中で経済の好循環を回していく中において消費税を引き上げる環境をつくっていく、こう申し上げた考え方には変わりがないということでございます。

渡辺美知太郎無所属クラブ

○渡辺美知太郎君 デフレ脱却に向けてあらゆる手段を講じていただきたいと思っております。  時間が少し余っておりますが、私がここで質問を終えれば、NHK、予算はぴったり終わりますので、私はこれで質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で渡辺美知太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 渡辺美知太郎委員の御配慮に感謝を申し上げます。  私は、今日は、復興六年目に入りました、復興と併せて、その前に東電福島第一原発事故の検証ということについてお尋ねをしたいというふうに思います。  福島第一原発事故は、御案内のとおり、津波、ひょっとしたら地震も関連していたのではないかという説もございましたけれども、津波が引き起こした原発事故で、天災が引き起こした深刻な原発事故という意味においては、もう世界が初めて経験する事故でもありました。  その事故の原因等々については、もう御案内のとおり、国会事故調あるいは政府事故調、民間事故調等々でかなりの専門家が集まりまして、様々な角度から検証をいたしております。その結果が新しい新規制基準という形で反映されているということは、もう御承知のとおりであります。  ただ、私は、あの検証の結果がそれで全てだったとは思っておりません。まだまだサイトの原発事故の原因等々については検証が必要ではないかというふうに思っていますが、今日はそのことについては時間がございませんから触れません。  今日のテーマは、この当委員会でも河野大臣等々に質問をさせていただいた原発避難者についての検証であります。  御案内のとおり、三月の十一日、三キロ以内に避難指示、住んでいる方々に避難指示が出されまして、三月十二日には、水素爆発がございましたから二十キロ圏内に強制避難、避難指示が出ます。そして三月十五日ですか、二十から三十キロ圏内に屋内退避。そして、飛びますけれども、四月二十二日に計画的避難区域というのが定められまして、飯舘村始め川俣町の一部の住民の方々に本当にこれは避難をしていただくということになったわけであります。  そして、今日テーマにしたいのは、原発事故発生直後の避難です。あのとき、政府が避難指示を出すわけですけれども、何が起こったかということについての状況については、これはアンケート調査である程度の状況は把握ができています。  これについても、アンケート調査については内閣府の防災担当の方からもう既に公表されておりまして、このことについては、先般、一般質疑の中で河野大臣から御答弁があったとおりであります。しかし、この調査については、かなり時間が掛かったというちょっと嫌いがあると同時に、大事なことは、何があったかというアンケート調査は出てきていますけれども、最終的な国としての検証そのものは全くされていないということです。  津波、地震、これは内閣府の防災を中心に、中央防災会議等々で様々な角度から検証し、また次の対策についても提言もされました。原発事故につきましても、サイトそのものについては先ほど申し上げましたように検証もされて、それも新規制基準に反映されているということです。  ところが、なぜか、最高で十七万人という避難者がおられました。この中には強制避難という方も、併せて自主避難者という方々もおられますが、この方々に何が起こったのかということについての検証、そして、そこから何を得なくちゃならないかということについての取りまとめが一切行われていないんです。六年目に入っても行われていません。  あの原発事故のときに何があったかということについては、避難者についてはこれまでも予算委員会でも何回か取り上げまして、多い方では十四か所、とにかく転々として最終的に避難所に行くとか、情報が全く入ってこなくてとにかく逃げたとか、様々な話があります。  そして、もっと大変なのは、津波の事故と原発事故が重なったということです。三月十一日の津波が起こったときに、例えば浪江町、それから双葉町、どこでもいいですけれども、消防団が出て避難者の捜索に当たっていました。捜索に当たっていて、瓦れきの中で音がする、声がするというところで日暮れを迎えて、じゃ、次の日に捜索に出ようというふうに消防団は話を決めて、次の日に出ようと思ったら強制避難の指示が出るという、そういう話もあります。  それから、避難のときは、海沿いに逃げようと思っても逃げられませんでした。それはなぜかといったら、津波で道路がずたずたに寸断されているからです。だから、しようがないから奥の方に逃げる。結果として、浪江町は放射線の低いところから高いところに逃げるという、そういう結果になってしまったという経過もあります。  人間だけじゃないですね。家畜に何が起こったか。大量の餓死を出しました。何頭の家畜が餓死をしたかということについても、実は正確な数は今までまだ把握したことはありません。  家畜の話はまず置いておいて、私は、あのときの十七万人、強制避難者は十三万人から十二万人だというふうに思っていますけれども、あのときに何が起こったのかというアンケート調査に基づいて、実はこのアンケート調査というのは、これ私が企画したアンケート調査なんですけれども、元々これは第一回のアンケート調査というイメージで、二回、三回必要だろうというイメージでアンケート調査やっていました、というふうにやったつもりです。アンケート調査自体も、だから私は十分だと思いません。そういったものを踏まえた専門家による検証というものをやるというのは、これは政府の責任ではないかというふうに思います。  このことについては、河野大臣ともいろいろ議論いたしましたけれども、河野大臣は、なかなか自分の所管の問題もありまして、かなり慎重、というよりは、あの方はもうはっきり物事をおっしゃる方ですから、私の所掌ではございませんというお話ではありました。  それはそれでいいとして、やっぱりこれは国の責任として、政府の責任として、あの原発の事故が起こったときに、その周辺住民に何が起こったのかということについての検証ということは、詳細に検証した上で記録に残すとともに、あのときからどういう教訓を得られるのかということについての総括をすべきではないかと思いますけれども、是非、総理大臣、そのことを検討していただいて、やっていただきたく要望を申し上げます。総理の見解をちょっとお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総括すべきというお話でございますが、福島原発事故の大きな教訓は、これまで政府事故調や国会事故調、さらには今回のアンケート調査でも指摘されているように、住民の避難を円滑かつ確実に行うことのできる事前の準備や体制が不十分であったことと認識をしております。  これらの教訓を踏まえつつ、具体的な地域防災計画や緊急時対応の作成を進めております。これまでの教訓や今回の調査結果を踏まえまして、地域住民の理解の浸透を図る観点から、例えば原子力防災ウエブページをビジュアルを工夫するなどして充実をさせたところでございます。  今後とも様々な御意見を幅広く吸い上げて、避難対策の継続的な充実強化などを行っていく考えでございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 検証して何が教訓を得られるかということをやらずして、本当は、私は再稼働するということについては反対でした。今の避難計画も、その福島の避難の実態を踏まえた避難計画になっているかどうかということについては疑問があります。しかし、今それをここで問題にしてもしようがありません。  その前に、私はやはり、あの状況の中に避難者にどういう状況が起こったか。更に言うと、いろんなことがあるんです。水素爆発が起こって、瓦れきが飛んでくる中で病院の中の救助をした人もいます、自衛隊の方と一緒に。何でそんなことが起こるのか。情報は、本当に三割か二割の者にしか避難指示なんか入っていません。何でそんなことになったのか。それから、総理がおっしゃいました、避難の想定が甘かった。全く甘いですよ。誰も市町村が全部一斉に避難なんということは全く想定していなかったんです。何でそんなことになったんだと。なったから、じゃ、新しい計画作ればいいという話ではなくて、ちょっとくどいようでありますけれども、これは検証というのがやっぱり必要だと思います。これは政府の責任です、国の責任です。  国会事故調は、この避難者についてだけ、国会事故調だけは少しアンケート調査をやって、様々なちょっと見解を出しています。しかし、それは、アンケートもかなり簡単です。私は、このアンケートの問題についてはまだまだやらなくちゃならないという、アイデアだけは持っているんですけれども、それを更にやると同時に、繰り返しになりますけれども、未曽有の天災、そして経験したことのない事故。これについてはそれなりに検証しました。そして、誰も想定していなかった大避難ですよ。これについては検証がされていないということについては、これは是非安倍内閣としてこれをやるということで検討いただく、検討いただくというのはやっていただきたいということを更にもう一度強く要望しておきたいというふうに思いますが、総理、一言でいいですから、御見解をお願いしたいと思います。

山本哲也内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(山本哲也君) 御指摘の点でございますけれども、福島第一原子力発電所の避難者に係ります様々な教訓、課題、これは大変重要な課題であるというふうに認識しております。  これまで、政府におきましても、この教訓と課題を踏まえまして、原子力災害に関する指針を新たに制定したり、あるいは防災の基本計画を策定したり、あるいは具体的なオペレーションでありますマニュアルの整備などを進めてきているところでございます。  これに基づいて各地域では避難計画の策定などが行われておりますけれども、これらについても、政府が地方自治体と一体となって実効性ある計画作りを進めていると、こういう状況でございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 私、この問題は事務局に何回も言ったんだけれども、はっきり言って事務局逃げているんですよ、この検証の問題。だから、本当は事務局に今日答弁させたくなかったんです。この検証は、是非総理、副総理の判断で、やれという指示を出してくださることをもう一回強くお願いを申し上げておきます。  これは国の責任です。ひょっとしたら国会の責任かもしれませんけれども、国の責任だということだということだけは繰り返し申し上げさせていただきますし、こういう問題、嫌な問題になりますと、役人、逃げるとなったら徹底的に逃げますから。そうじゃなくて、やらなくちゃ駄目だという指示出さなければこれは動かないということだけはちょっと申し上げさせていただきたいというふうに思います。  二つ目の、今度は復興の話に入らせていただきますけれども、復興六年目に入りますが、これからの、六年に当たって、復興においてどういう点が大切だというふうにお考えでしょうか。簡単で結構ですから、総理の方からお願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年は、十年の復興期間の折り返しとなる節目の年となります。インフラの復旧はほぼ終了いたしました。住まいの再建もあと三年ほどでおおむね完了する見込みであります。福島でも、帰還困難区域を除き、来年三月の避難指示解除を実現できるよう環境整備を加速しているところでございます。一方、仮設住宅での生活が長期化する中で、閉じこもりがちになったり、あるいはまた、災害公営住宅に移っても孤立してしまっている方々がおられるのも事実であります。  復興・創生期間においても、こうした方々が生き生きと暮らしていくことができるように、被災者の皆様の心に寄り添い、心のケア、コミュニティーの再生など、地域ごとのニーズに応じた支援に全力で取り組んでいかなければならないと、このように思っております。例えば、お子さんたちも、ああいう悲惨な出来事の中で生涯忘れられないような光景を目にし、心に傷を負いながら、ずっと最近まで黙っておられた方々もたくさんいらっしゃるわけであります。そうした方々のお一人お一人にしっかりと寄り添っていく、対応していくことも大変重要ではないかと、こう考えております。  昨年十二月に岩手県陸前高田市を訪れましたが、三年前にはまだ何も建っていなかった場所に防災センターやコミュニティーホールが建ち、それらと災害公営住宅が一体となった町づくりが進んでおりました。また、三年前に訪れたときには見渡す限りの更地であった宮城県女川町は、新しい町をつくって町以外の人にも訪れてもらうというコンセプトの下に、たくさんの人でにぎわっておりました。  国が金太郎あめのような町をつくるのではなくて、地域の皆さんが主役となって言わば新たな町をつくり出していくという観点から復興を進めている、その中で我々も、国としてもしっかりと支援をしていきたいと思います。復興を単なる復旧に終わらせず、新しい東北をつくり上げていくために、復興推進委員会の場も活用し、先進的な取組が被災地全体に広がるよう積極的に情報発信などを行ってまいりたいと思います。もちろん、今言ったのは非常に進んでいる地域でありますし、進んでいる点について申し上げました。ただ、もちろんまだなかなか進んでいないところもありますから、そうしたところにも目配りをしながらしっかりと進めていきたい、このように思います。  東北の復興なくして日本の再生なしと。復興・創生期間においても、被災地の皆さんのふるさとへの思い、復興への熱意をこれからも全力で応援していきたいと考えております。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 是非そのとおりやっていただきたいと思います。  それに加えて、ちょっと要望というか、私の方から提案をさせていただきたいと思います。  これから津波被災地では、今までの復興のあらみたいなものが見えてくる可能性があります。それは何かといいますと、造成したところに家が建たない、それから町並みの再建もなかなか進まない。これは、当初想定した人口減少問題、高齢化というのが今ここに来てだんだんだんだん現れてきています。それからもう一つは、例えば水産加工施設、なかなか使われていません。労働力不足の問題があったり、それからあと、一度切れたサプライチェーンがなかなか復活しないという問題がありまして、これは、いやが上にもこの復興を進めていかないかぬのですけれども、ひょっとしたらこれからそういう状況が、目に見えてもう既に来ているという面もあります。  当初、復興構想会議というのがありましたが、あの復興構想会議は、当時の段階ではまだ人口減少とか高齢化というのは、議論はしていましたけれども余り想定していません。とにかく復興を急ごうという中での提言だったと思います。  それからもう一つ、福島の復興です。福島の復興については、いまだに復興構想さえ示されていません。それからあと、市町村が今主体に作っているように思いますが、これも何回も予算委員会で申し上げましたけれども、全町村が町ごと引っ越して、そしてまた何人が戻るか分かりませんけれども、復興するというのは、津波の地域よりも復興は非常に難しいと思います。私は、復興、その計画を作るのはもう町村の役目を超えていると思います。  そして、先ほど申し上げました復興構想会議、福島の復興についてはほとんど触れることができませんでした。まず今、後始末をしようということで、復興構想会議の提案がほとんどないんです。  六年目に入りまして、私は、第二の復興構想会議を是非開いていただきたいと思うんです。特に福島の問題についてはそういった構想会議の中できちっとした提言をすると同時に、この間、高木大臣にはちょっと苦言を申し上げましたけれども、復興庁がちょっと目立たないんですよね、最近。福島の復興で復興庁が目立たなくなったら復興庁要らないというぐらいの感じを私は持っていますので、そういった復興構想会議を軸に復興庁がしっかりと仕事をするというような形もつくってもらいたいと思いますし、形をつくるだけじゃなくて前に進めていただきたいということで、是非この復興構想、第二復興構想会議についても、御検討というよりも実現していただくよう、これは提言でございますけれども、簡単で結構ですから、総理の見解をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 五年を迎えまして、確かに今委員が御指摘になったように、当初の予測とは変わってきているところもあるんだろうと思います。  ですから、そういう意味においては、この復興を進めていく上においてしっかりと地に足を付けていくことも大切でございますので、そうした変化をどう考えるかということについては不断の検討を行っていきたいと、このように思います。  また、きめ細かな対応というものが地域地域によって違うわけでありますので、きめ細かな対応を重視していきたいと、こう考えております。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 まとめます。  是非、復興構想会議も検討いただきたいというふうに思います。  復興にはもう二十六兆、巨額の予算が費やされます。これで復興の成果を出すというのは、被災地のためであると同時に、国民が税金を出して、増税までして財源を拠出していますから、国民の期待に応えるという意味でもございます。  是非、復興を確実に推進してくださることを切に希望しまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議は終了いたしました。  次回は来る二十八日午後零時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十七分散会

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