P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
190回国会参議院2016/03/18

予算委員会 第17号

発言数
342
登壇者
39
会派数
11
開催日
2016/03/18

会議録

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成二十八年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、外交・安全保障等に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十二分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十分、民主党・新緑風会百九分、公明党三十七分、日本共産党三十六分、おおさか維新の会三十六分、維新の党十九分、日本のこころを大切にする党十九分、日本を元気にする会・無所属会十九分、社会民主党・護憲連合十九分、無所属クラブ十九分、新党改革・無所属の会十九分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、外交・安全保障等に関する集中審議を行います。  これより質疑を行います。猪口邦子さん。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 自由民主党の猪口邦子でございます。  本日は質問の機会をいただき、岸宏一委員長と与野党の理事に感謝申し上げます。  まず冒頭、総理に伺います。  今朝、北朝鮮が射程約八百キロの弾道ミサイルを日本海に向けて発射したと報じられています。我が国を始め国際社会は、北朝鮮に対して、関連の国連安保理決議を完全に遵守し、核実験や弾道ミサイルの発射等の挑発行為を決して行わないよう繰り返し要求してきました。  北朝鮮のミサイルのこの発射、我が国の安全保障に深刻な脅威を及ぼすとともに、東アジアの平和と安全、著しく損なうものでありますので、本日の北朝鮮によるミサイル発射のまず事実関係をお知らせいただきますとともに、政府の対応の基本方針をお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮は、本日五時五十四分頃、北朝鮮西岸から一発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射しました。発射された弾道ミサイルは約八百キロメートル飛翔し、日本海上に落下したものと推測されます。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されていません。  私からは、直ちに米国、韓国等関係諸国と連携を図り情報収集、分析に全力を挙げること、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、国民に対して迅速、的確な情報提供を行うことの三点について指示を行いました。  政府としては、直ちに官邸危機管理センターの北朝鮮情勢に関する官邸対策室において情報を収集、集約し、国家安全保障会議を開催して今後の対応を確認しました。  今回の北朝鮮による弾道ミサイル発射は、航空機や船舶の安全確保の観点から極めて問題のある行為であります。関連安保理決議、日朝平壌宣言に違反するとともに、六者会合共同声明の趣旨に反するものであり、断固として非難をします。外務省から直ちに北朝鮮に対して厳重な抗議を行いました。  政府としては、引き続き国際社会と緊密に連携し、毅然として対応してまいります。北朝鮮に自制を強く求めるとともに、いかなる事態にも対応することができるよう、警戒監視を始めとする必要な対応に万全を期していく考えでございます。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 それでは、政府には万全の対応、お願いいたします。  それでは、私の質問に移らせていただきます。  本日は、外交・安保のまさに集中審議でありまして、私は、前半におきましては、日本を取り巻く外交環境、これを良好なものにするための具体的な方法論を論じたく思います。また、後半におきましては、まさに核不拡散体制維持のための方法として、我が国が核兵器を持たない国として国連の安保理常任理事国になることこそ世界で名誉ある高い地位を占めるのに核兵器は必要ないんだということを世界に伝えることにもなりますので、これを、戦略的に常任理事国入りをすることが必要ではないかということをお伝えしたいと思います。  それでは、最初の質問でございますが、外務大臣にお伺いします。  まず、一週間前の金曜日、三月十一日、東日本大震災から五年目の慰霊の日でございました。世界は、あのときの日本の悲しみ、日本の復興する力、決して忘れていません。  昨年の年末ですけれども、ニューヨークの国連総会では、世界津波の日、ツナミ・アウェアネス・デーを国連総会が制定する記念日にするという決議案をコンセンサス採択しました。すなわち全会一致採択をしたのであります。  多くの国は内陸国で津波とは関係ありませんけれども、全ての国がこの日本政府主導の国連決議案、この採択に賛成し、十一月五日ですけれども、これが世界津波啓発の日として国連の記念日になったんです。十一月五日は、江戸時代の稲むらの火の故事に由来する日にちでございます。  国連外交には非常に奥深いものがありまして、全体の国が賛成してくれたということが今回大きな成果であります。最終的には百四十二か国が共同提案国となって採択された、非常に完成度の高い外交であったと思いますが、外務省はどのようにして、どのような努力をもってこれを実現したのか、岸田外務大臣にお伺いします。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の世界津波の日ですが、まず、昨年三月に仙台で第三回国連世界防災会議が開かれました。その際に制定が提案されたわけですが、それ以後、外務省としましても、世界の全在外公館を動員しまして各国政府に働きかけを行い、そして、総理、外務大臣を始め閣僚も、様々な機会、二国間会談あるいは国際会議等を捉えて働きかけを続けてまいりました。  そして、御指摘のように、昨年十二月、コンセンサス採択が行われたわけですが、その成果に至るまでには、当然政府としましても努力をいたしましたが、やはり在京の大使館等に働きかけていただきました国会議員の有志の皆様方の御努力、これは大変大きいものがあったと思っております。  こうした御努力にも心から敬意を表し申し上げながら、これからもこうした国会議員の皆様方あるいは各国とも連携しながら、津波に対する啓発活動ですとか様々な対策の強化に努めていきたいと考えます。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 ここで林経産大臣にお伺いしたいところですが、他の委員会出席のため、鈴木副大臣にお伺いします。  実は、この国連総会決議案、今、岸田大臣に言及していただきましたけれども、私たち国会議員も、議員連盟を通じて何とか手助けできないかと、東京の在京大使館、これ全て手分けして訪問して、この国連総会決議の内容を訴えたんです。昨年の夏のもう猛暑の中、私も活動に参加させていただいたんですが、その陣頭指揮を執ったのが二階俊博先生と林経産大臣でいらっしゃいました。  そこでお伺いするんですけれども、今後、十一月五日が巡ってくるたびに、何といっても国連の記念日ですので、世界は日本とともに津波を考え、研究し、防災政策を進めることになります。ですから、経産省としてはどのような技術的な貢献も含めて考えているのか、これは毎年の課題となります。是非お伺いしたく思います。

鈴木淳司自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(鈴木淳司君) お答え申し上げます。  東日本大震災では、地震と津波によって電力、ガスの供給が寸断された中、停電した病院を動かす非常用電源の燃料やあるいは暖房用の燃料として石油が使われ、エネルギーの最後のとりでの役割を果たしたところであります。しかし同時に、石油の供給網の脆弱性も明らかになってまいりました。地震と津波によって製油所や油槽所が損壊し、石油の運搬に必要な道路や航路も寸断をされ、被災地への配送に時間が掛かったのも事実であります。  そこで、経済産業省としましては、将来の巨大地震と津波に備え、関係省庁と協力をし、石油の供給網を強靱化する取組を進めているところであります。例えば、製油所における耐震・液状化対策への支援、地域の中核SSにおける自家発電機導入への支援、全国各地での自衛隊や自治体との合同石油供給訓練などに取り組んだところであります。こうした取組を含む我が国全体の知見を世界に発信、共有していくことは重要であります。  そこで、我々としましては、東アジア・ASEAN経済研究センター、ERIAを活用し、防災・減災に関する研究やシンポジウムの開催によるベストプラクティスの共有等を進めているところであります。今年は世界津波の日が制定されて初めての年になります。ERIAを活用して津波防災意識を向上するためのシンポジウムを開催をし、世界に向けて防災・減災に関する国際的な啓発活動を行いたいと考えております。震災の経験を無駄にすることのないように、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思います。  以上であります。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 ありがとうございます。日本の経験値、それからそのような知見、世界と共有するということ、そして、今年の十一月五日、その周りの週も含むかもしれませんが、しっかりと対応していただきたいと思います。  そこで、ここで総理にお伺いしたいんです。  私は、この世界津波の日を国連総会決議をもって全会一致、コンセンサス採択されたこの事実は、実は日本らしい新たな平和思想を打ち立てたと感じているんです。それを防災平和の思想ともいうべきかもしれないと思うんです。  人間の力では防ぎ切れない自然の猛威に対して、一人でも多くの命を助けようと、そういう災害予防に世界がこの記念日をもって総力を挙げるとき、なぜ人は、戦争、テロ、まさにテロの情報も今入ってきているわけですけれども、などの人間の力で防げることができることについてもっと力を傾けなければならないというメッセージにもなります。自然の不可抗力でこれほどの命を瞬時に失って、生き延びようという最後の願いの跡を残して、遺族の悲しみが永遠であるとき、国連加盟国はなぜ防げるかもしれない紛争でこれを解決できないままでいるのかと。そういうふうに、毎年この十一月五日が巡ってくるたびに、世界的に水害防災活動に全力で取り組むことによって改めて防災平和という世界認識をつくっていくことにつながればいいなというふうに思っているんです。  でも、それをそのように世界認識につなげていただけるのは安倍総理大臣でいらっしゃると確信しているんです。やはり対外発信の主役は総理でいらっしゃいますから、国連の首脳外交でも非常に実績既に積んでいらっしゃる安倍総理に、その指導力、発信力、お願いしたいと思いますが。お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 世界津波の日の制定は、これは日本にとっての成果というよりも、これは人類にとっての成果ではなかったかと、こう思う次第でありまして、この世界津波の日の制定は、防災の観点から、人間の安全保障、ずっと猪口先生始め日本が取り組んできた分野でありますが、人間の安全保障の考え方をこれは具現化するものであります。  防災については、我が国は、昨年、第三回国連防災世界会議を仙台で開催をし、二〇一五年から十五年間の国際社会の防災分野の取組を規定する仙台防災枠組の採択を主導いたしました。二十一世紀の世界の平和と発展を確保していく上において人間の安全保障は重要な基本理念であり、我が国はこの考え方を国際社会で主導してきたところであります。  今後、委員御指摘の防災分野を始めとして、あらゆる機会を捉えて、このような日本の考え方を引き続き力強く発信していきたいと考えております。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 ここで馳文科大臣にお伺いしたいことがございます。  五年前の東日本大震災では、東北の被災地の町や村、そこにかつてない規模の海外からのボランティアさんたちが訪れて力を尽くしてくれました。私が聞いた話なんですけれども、ある中学生にその方たちが今何が欲しいかと、お菓子か文房具かお友達かと聞いたところ、ただ一つの答えが返ってきたと。希望、私たちには希望が必要ですと。  私はそのことを聞いて、こう考えたんですね。生き延びた子供たち、最もつらい日々に多くの外国人との交流があったという経験の中から、いずれ世界との交流や留学を志すことがあるかもしれない。まさにそのときのこの予算委員会で、そういう可能性もあるんだから、被災地出身の留学希望の子供たち、学生たち、優先的に支援していただけませんか、被災地の子たちはサバイバーなんです、自分はサバイバーであると、生き延びた人としていろいろと世界に伝えることもあるかもしれない、優先的に支援してあげてくださいとお願いしました。  優先的ということは難しいとしても、一般的に強くこれを支援していただきたいと思っておりますが、五年たった今、被災地から世界に飛び立つ人々、この応援は進んでいるでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 三点お答えしたいと思います。  一点目は、猪口委員おっしゃるとおり、大変意義のある事業、また応援の在り方だと考えています。大変私たち世界中から御支援をいただきましたし、そのときの交流が被災地の子供たちにとって大きな励みになりましたし、同時に彼らが世界に出て、また日本に帰ってきて被災地の復興の希望になってほしいと、そういう思いでおります。  二点目ですが、文科省としては、国費による留学等の支援の対象人数をこの五年間で二倍強の約二万五千人に拡充しておりますし、平成二十六年度には官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」を創設をして、多くの企業の皆さん方からも、また国費も交えて海外に留学する支援をしております。  そこで三点目、実情ですが、平成二十三年度から二十五年度にかけて、実は東北六県からの大学等からの海外留学者数は三割以上増加をしております。今後とも、より希望を持つ学生諸君を、より多くの学生諸君を、このプログラムを通じて海外で活躍をする、そしてまた我が国に戻ってきて活躍してもらえるように支援をしていきたいと思います。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 是非、サバイバーであると、被災地出身のサバイバーであるという子供たち、特別の御配慮をお願いしたいと思います。  それでは、外務大臣にお伺いしたいんです。  日本は、ですから戦争やテロのない世界というのを希求していますし、先ほどからお話ししているように防災平和の新たな思想などを持って様々な方法でこれを追求していますが、しかし日々、海外出張、海外旅行、そのような活動続きます。その中で、安全情報や緊急事態対応、この情報にアクセスすることが非常に一般の旅行者、出張者にとってもとても大事であって、外務省はたびレジという新たな発信方法を導入していらっしゃいますけれども、これをもっと広めていただきたいし、その普及の度合いはどうでありますかということをお伺いしたいんですね。  それからまた、海外での例えば日本人学校の安全確保でありますとか、そういうことも課題であると思いますが、まずはこの、たびレジの普及について、本日は国民の皆様も御覧ですので、外務大臣から説明いただければ有り難いです。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 昨今の深刻な国際テロ情勢、さらには感染症の流行等の事態を見るときに、海外に在留されている邦人の方のみならず、海外渡航、短期で海外渡航される方あるいは出張者等の安全確保、これも大変重要であると認識をしております。  そうした認識の下に、これは平成二十六年七月ですが、御指摘の海外旅行登録たびレジという制度を運用を開始いたしました。短期渡航者に対する安全情報の提供、緊急時の安否確認を行う、こうしたサービスを開始したわけですが、この普及につきまして、関係省庁もちろんですが、全国の旅券事務所、地方自治体、業界団体を通じて積極的に周知を図ってまいりました。そして、今般、この旅行業者等が取得した海外旅行者の情報を本人の承諾を得て外務省が自動的に取得し、たびレジに登録する、こうしたデータ連携サービスも開始をいたしました。こうした取組を通じまして、是非、利用者が更に伸びることを期待したいと考えております。  そして、日本人学校等に対する安全対策ですが、御審議いただいております平成二十八年度の予算案の中にも、学校の警備員雇用費に対する支援など、この安全対策予算、昨年度比約七割増で要求をさせていただいております。  是非、今後とも、文部科学省とも連携しながら、この日本人学校等の安全強化、しっかり取り組んでいきたいと考えます。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 是非、外務大臣、文科大臣、また政府全体で、今テーマとなっておりますこのことについてよろしく前向きに力強くお願いいたします。  では、次のテーマなんですけれども、次は障害者を含む共生社会と二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックのことについてお伺いしたいと思います。最初に、オリンピック・パラリンピック大臣、遠藤大臣と馳文科大臣にお伺いします。  二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの今準備段階ですが、既にこの準備段階からレガシー、これを問う声というのが非常に強いです。実は、東京はパラリンピックの名称による二度目の開催地となる世界最初の都市です。その世界史的な意味を深く考えて、日本がこのオリンピック・パラリンピックを契機に高い水準の共生社会へと発展するその分水嶺としてはどうか、それを遂げることがまさに輝くレガシーになるんじゃないかと、このような願いを持っておりまして、その方向での準備、お願いしたいと思います。  現在、パラリンピックの競技会場として東京に次ぐ都市は千葉市であります。パラリンピアンと児童生徒たちの交流も含め、困難を乗り越え、自らの能力と個性の極限に挑むパラリンピアンたちとの子供たち及び市民一般の様々な交流はどれほどの啓発をもたらし、どれほどの新たな認識をつくり、どれほどの共生社会への我が国の取組方への弾みとなるか、これを本当に重視すべきではないかと思っておりまして、国は自治体と連携しながら最善の指導力発揮すべきであると考えます。  そこで、両大臣にお伺いしたいのは、パラリンピックの成功こそが二〇二〇年のオリパラの成功であり、障害の有無を超えた多様性のある共生社会をスポーツを通じて促すという、こういう視点、これをどうか強調していただきたいと思いますし、次世代へのパラリンピック効果、これを重視して、パラリンピアンと交流するホストタウン方式、この準備が進んでいると伺っておりますが、是非、千葉市も含めて、千葉県も含めてホストタウン方式をよろしくお願いしたいと思います。  施設の設備でありますとか整備関係ですとか、あるいはトレーニングセンターでありますとか支援体制、計画的に進んでいるのか、お伺いします。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。  委員御指摘ありましたとおり、パラリンピックの成功こそが二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の成功であると確信をしておりますし、パラリンピックの成功こそが障害の有無を超えた多様性のある社会を実現するということで、二〇二〇年東京大会の最重要なレガシーの一つであると認識をしております。  ロンドン大会において、参加国は、オリンピックが二百四か国・地域、パラリンピックについては百六十四か国・地域でありました。IPCのクレイバン会長からも、同じ参加国になるよう努力をしてくれと、そういう御要望もありましたし、これからも、そうした国・地域に対して働きかけを進めて、そのような形になるように取り組んでまいりたいと思っております。  さらに、ユニバーサルデザインに基づいた町づくりや心のバリアフリーを全国に広めるために、先日、ユニバーサルデザイン二〇二〇関係府省庁連絡会議を立ち上げました。ハードの面だけではなくて、教育などを通じた心のバリアフリーの普及なども含めて、幅広い施策を実行する体制を整えたところであります。  また、今、再度委員から御指摘ありましたように、パラリンピアンとの交流は、かつて私、パラリンピックの水泳大会を千葉で見に行きましたが、地域の学校の皆さんは大変すばらしい交流をされていました。そうした交流は、障害があっても挑戦を続けていく姿に子供たちが触れることで、次世代を担う若者にはまさに希望を与えるものだと思っております。そんなことから、ホストタウンの支援対象には、パラリンピック選手団の事前キャンプに限らず大会後の交流も含めているところでありまして、本年一月に公表したホストタウンの第一次登録団体の中にも、パラリンピアンとの交流を計画する団体があると承知をしております。  こうしたことを通じて、二〇二〇年東京大会をきっかけに、障害の有無にかかわらず、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合える、活躍できる共生社会を実現して、まさに次世代に誇れるレガシーとするため、引き続き関係者とともに取り組んでまいります。  なお、千葉県、千葉市など競技会場を抱える自治体との連携につきましては、昨年十一月に、関係自治体と組織委員会、東京都をメンバーとする関係自治体等連絡協議会を立ち上げたところでありまして、その事務レベルの幹事会において準備状況の共有や課題の洗い出し等を進めております。協議会の座長を私が務めておりますから、引き続き、この場を通じて緊密に情報共有、調整を進めて、大会に向けた準備を着実に進めてまいります。どうぞよろしく御支援をいただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 強化について一言申し上げたいと思います。  ナショナルトレーニングセンターの拡充については、日本スポーツ振興センター、日本パラリンピック委員会、日本オリンピック委員会などの関係機関との協議、調整を踏まえて、二〇二〇年東京大会開催の約一年前の完成を目指して計画を進めているところであります。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 安倍総理は、今の両大臣の取組、聞いていただきまして、私は総理に、パラリンピック外交、これをお願いしたいと思います。  総理は、首脳外交の場面、G7を含め議長国もお務めになる、様々な場面をお持ちでいらっしゃいますので、今申し上げました考え方の趣旨を世界に伝達し、我が国が新たな地平へと進む、そういう日本の努力を総理の口から世界に伝えていただけるようお願いしたく思いますが。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) パラリンピックは、このパラリンピックを契機として、東京全体をバリアフリーにしていく、あるいは、東京大会を見に全国から障害者の方々が集まってくる、その集まってくるときにバリアフリーであるということも大切だろうと思いますし、同様に、日本全体を多様性を尊重する共生社会に変えていくことが必要であると思います。こうした取組を対外的に発信していくことは重要であり、積極的に取り組んでいきたいと思います。  そして、パラリンピックは、障害をお持ちの方が困難を乗り越えて競技に臨む、チャレンジ精神を体現した祭典でもあります。不屈の精神が与える感動が、スタジアムのみならず、日本中、世界中に広がっていくすばらしい機会であり、パラリンピックに大きく期待をしています。  このような考え方の下、スポーツ・フォー・トゥモローの下で、パラスポーツ分野での国際交流・貢献を積極的に行っています。具体的には、選手、コーチの招聘、マネジメント能力強化のための研修、パラスポーツ普及のための啓発セミナーなどを実施しています。今までは、こうしたことは大体オリンピック関係のみで行ってきた、そういう印象の方が多いのではないかと思いますが、今我々はパラスポーツにおいてもこうしたことを行っているということでございまして、こうした取組を今後更に力強く推進をし、二〇二〇年のパラリンピックを最大限に活用する外交を展開していきたいと考えています。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 総理、ありがとうございます。  外務大臣に短くお伺いします。  世界には紛争地帯が多く、埋設された対人地雷や放置されたクラスター爆弾で、戦争が終わっても、末永く平和な社会で突然の障害を負う子供たち非常に多いんです。パラリンピックに挑戦する選手たちの中には対人地雷の被害者も多いと思います。  我が国は、対人地雷禁止条約、小渕外務大臣のときですかね、加入しまして、私も、ひところこの条約の地雷除去共同議長を務めていた時代もあります。その時代は、八千人か七千人毎年被害者が出ていたんですけれども、その後の日本を含め世界の努力によって、埋設されたままに放置される対人地雷、放置されたままのクラスター爆弾、こういうことの被害者は減ってきているんでしょうか。最善の取組が更に必要だと思いますが、お願いも併せていたしておきます。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 対人地雷及び不発弾の被害者数ですが、これは国際NGOによりますと、この対人地雷禁止条約が発効した一九九九年には約九千二百人でありましたが、二〇一四年には三千七百人に減少しております。そして、除去された敷設地雷、十年間で三百三十万個とされています。また、条約締約国も百六十二か国まで増加をしています。  我が国としましても、これまでこの分野における支援、約六百億円の支援を行っておりますが、引き続き、除去活動、あるいは地域協力、あるいは被害者支援、こうしたものを重点的に行いながら、こうした地雷除去活動をしっかり支援をしていきたいと考えます。

猪口邦子自由民主党

○猪口邦子君 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックと世界における対人地雷の除去、関係ないように見えるかもしれませんが、直接に深い関係のあるテーマであります。パラリンピック、これを二度目の開催国としての史上初の国、我が国でありますので、世界各地の地雷除去活動、是非加速化させていただきたいとお願いいたしておきます。  そして、次の質問ですが、G7外相会合、これは四月十日から十一日、広島にて開催されます。時間がありませんので直接に御答弁を求めませんが、ここは、本当に外務大臣は、核軍縮、そして軍縮全般について強い指導力を発揮してくださいました。そして、このG7は、日本、カナダ、ドイツ、イタリア、この四か国が非核兵器国であって、そしてアメリカ、イギリス、フランス、これが核兵器国。まさに、このG7の中に核兵器国の主要な国と非核兵器国の強い国が入っているので、大臣の御主張である、橋渡しの国として日本が貢献するという、これをまさにその場ででも一生懸命やっていただいて、成果文書が出るか出ないかは分かりませんけれども、まさに広島にこの外相会談が誘致できたということが歴史的に意味があると思いますので、よろしくお願いいたします。  そこで、最後の質問に、まとめに入りますけれども、この北朝鮮によるミサイル発射、先ほど申し上げましたとおり、総理にお伺いしますが、東アジアの平和、安定、日本の安全保障を脅かす、そして戦後世界の根幹を成した核不拡散体制、この構造を揺るがす行為であるということなんですね。  そこで、もちろん今すぐの対応として様々なことを政府がやっていらっしゃいます。しかし、今後長期的にこの問題を解決するにはどうしたらいいのかということの考え方を私として申し述べ、総理のお考えも伺いたいと思います。  これは、まず大きな国になるために、そのためにはどうしたらいいのかと、二十世紀では。それでは、核兵器を持たなければならないのではないかという認識を持つ国があったのではないかと思います。実際に国連安保理の常任理事国、P5は、全員NPT上の核兵器国であるという事実があります。もちろん、G7サミットとか様々な場面がありますけれども、制度的に明白に大国としての位置付け、これが国連安保理常任理事国という位置であると認識している国が多いということですね。  であれば、今後日本が常任理事国入りを果たしていくという場合に、初めて核兵器を持たない国がP5のグループに入ることになりますので、そのような努力を貫徹することによって、世界に対して日本がゲームチェンジャーとなることができるのではないかと。ほかにも、核兵器を持とうという野望、これを諦めてもっと別の方法で世界に名誉ある地位を獲得することができるということを、口頭で言うだけでなく、日本自らが常任国入りすることによって可能ではないかと思うのですが、総理のお言葉を一言……(発言する者あり)要望だけですか、一言よろしいですか。要望で。では、それでは総理にこれを要望申し上げまして、私の考えとさせていただきます。  総理も聞きましたよという表情をしてくださいましたので、感謝いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で猪口邦子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、宇都隆史君の質疑を行います。宇都隆史君。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 おはようございます。自由民主党の宇都隆史です。  先日、十四日の予算委員会集中審議において、社民党福島みずほ委員が質問の中で、表現の自由に対する規制基準は本当に厳しくしなければならない、高市大臣の電波止めるぞというこの電波停止発言は規制基準に合致していません、憲法違反です、この発言を撤回してくださいと一方的な批判を展開し、大臣を呼んでいたにもかかわらず、あなたには聞いていません、総理答えてくださいと答弁機会をも与えなかったことは、これは極めて遺憾であると思っています。これでは、テレビ中継を意識したレッテル貼りの印象操作と言われても仕方がありません。  そこで、公正を期すために、改めて総務大臣に伺います。  放送法第四条違反が生起した場合の放送法百七十四条及び電波法七十六条の運用について、総務大臣の見解を端的に伺います。

高市早苗自由民主党総務大臣

○国務大臣(高市早苗君) 福島みずほ議員が電波を止めるという言葉を八回も使われました。私自身は電波を止めると申し上げたことは一度もございません。  放送法第四条に定める番組準則は、「公安及び善良な風俗を害しないこと。」、「政治的に公平であること。」、「報道は事実をまげないですること。」、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」の四点でございます。  この第四条を含む放送法違反についての、放送法第百七十四条、放送の業務停止命令や、電波法第七十六条、無線局の運用停止命令の運用は、これまで私が何度も国会で答弁をしましたとおり、法律の規定に違反した放送が行われたことが明らかであることに加え、その放送が公益を害し、放送法の目的にも反し、これを将来に向けて阻止することが必要であり、かつ同一の事業者が同様の事態を繰り返し、かつ事態の発生の原因から再発防止のための措置が十分でなく、放送事業者の自主規制に期待するのでは法律を遵守した放送が確保されないと認められるといった極めて限定的な状況のみに行うこととするなど、極めて慎重な配慮の下運用すべきであると従来から総務省は取り扱ってきております。  放送法は、民主党政権時の平成二十二年に抜本的改正が行われ、ソフト事業者に適用され得る第百七十四条の放送の業務停止命令はこのときに新設されたものでございます。その審議の際にも、第四条の番組準則が法規範性を有すること、番組準則に違反した場合には、総務大臣は放送法第百七十四条に基づく業務停止命令や電波法第七十六条に基づく無線局運用停止命令ができること、極めて慎重な配慮の下運用すべきであることについては、平成二十二年十一月二十六日の参議院総務委員会において平岡総務副大臣が答弁をされております。私としては、行政の継続性の観点から、同様の答弁をさせていただきました。  また、平岡副大臣が答弁された日に行われた改正放送法案の採決に当たっては、社民党も含め、日本共産党以外の全ての会派が賛成をされております。本改正法案は、当時の菅内閣において、内閣法制局の審査を経て閣法として提出されており、当時は賛成会派だったはずの一部の議員がおっしゃるような憲法に違反する法律だとは思っておりません。  なお、これまで、放送法第四条違反として放送法第百七十四条や電波法第七十六条を適用した例はなく、いずれにしても、放送法は放送事業者の自主自立を基本とする枠組みとなっており、放送番組は、放送事業者が自らの責任において編集をされ、放送法を遵守されるべきものであると考えております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 端的ではありませんでしたが、ということでございます。  本日はNHKも中継入っておりますが、どうぞ、メディアの皆さんはこんなことで萎縮などせず、使命感と矜持を持って毅然とジャーナリズムを貫き、同時に、緊張感を持って正々堂々と権力の問題点に対し疑義を呈していただきたいと思います。また、政府側も、謙虚さと丁寧に説明する姿勢を忘れずに、特に、担当大臣は批判に対しての寛容さを持って泰然と業務に専念していただくことを要望いたしまして、本題に入りたいと思います。  さて、平成二十八年度予算における防衛予算は初の五兆円超えということで、メディア等でも大きく報じられました。また、不勉強な一部の野党議員からは、軍拡予算、軍事費の増額、こういうときだけ九条改正反対と言いながら軍隊として扱ってくれるんですが、などという荒唐無稽な批判もございましたが、事実は全く異なります。  資料一を御覧ください。(資料提示)  平成二十八年度の防衛予算は五兆五百四十一億円を計上しておりますが、米軍再編経費等を除けば、右の棒グラフの下にあるように、四兆八千六百七億円というのが正確な金額です。しかし、この金額が全て武器や弾薬に使われるわけではありません。  棒グラフの上から順に見ていくと、約四四%は隊員の人件費、次の約三五%が前年度までに購入した装備のリボ払い分である歳出化経費、騒音対策費などで自治体に支払われる基地対策費や施設整備費等を除くと、自衛隊が純粋に国民の命を守るために使える維持費、つまり、油購入費、部品の修理費、教育訓練費はたったの四千二百六十七億円で、全体の八・八%。これは前年比二%減です。さらに、将来への備えとして重要な研究開発費に至っては僅か二百七十五億円で、全体の〇・六%。これも前年比七%減というのが実態です。  厳しい財政状況の中で昨年規模の予算を確保した労は多といたしますが、覇権を求める中国の軍事費、これは報道ベースで日本円にして十六兆七千億円、前年より七・六%増と言われていますが、これに比べ、日本国民の命と領土を守るのに十分とは到底言えないこの実態を、是非テレビを御覧の国民の皆さんには理解していただきたいですし、政府もこの現状を正確に国民に伝える努力をすべきだと思います。  防衛予算のこのような構造的背景から、年々微増する人件費と歳出化経費により、最も重要な安心を守るための維持費が圧迫され、部隊の活動量や修理のための部品等の供給が不足し、稼働率の低下を招いている現場部隊の実情を私は多く見てまいりました。つまりこれは、国民の安全率が低下し、相対的リスクが高まっているとも言えます。  そこで、財務大臣にお尋ねします。  防衛費の適切な伸び率をどのように捉えているか、前年比で増額したことのみを捉えて軍拡との指摘は適切かどうかも踏まえて見解を求めます。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今、宇都先生の御指摘のありましたこの資料ですけれども、平成二十八年度の防衛経費は五兆五百四十一億円、そのとおりであります。  平成二十七年度、前年度に比べまして七百四十億円の増加となっておりますが、この中で、人事院勧告のいわゆる自衛隊の人件費、糧食費等々の増加が、うち三百五十一億円であります。米軍再編経費の増加が三百四十億円というのがその大要でありまして、今、宇都先生御指摘のあったような軍拡というのは、自衛隊の場合は軍かどうかは意見の分かれるところなんだと、新聞ではそうなっているんですが、軍拡という言葉をよく使っておられますけれども、いずれにいたしましても、こういった批判は、どこかの国のように、毎年一〇%ずつぐらい伸ばして過去二十年間ぐらいやっていた国に比べて、軍拡というのはそちらが軍拡で、こちらは、軍縮とは言いませんけれども、それに対応するために私どもとしては最低限の努力をし続けているというレベルの話だと思っております。  いずれにいたしましても、引き続き、安全保障環境というものは、東シナ海等々を見るまでもなく我々の周囲の状況というのは昔と全く違ってきておりますので、そういった中で我々の生命、財産というものを守っていくためには着実な防衛力整備というものを図る必要があることは言うをまたぬと、そう思っております。  したがいまして、こういったものは聖域視をするというわけではなく、調達改革等々いろいろやっておりますけれども、そういった合理化に取り組んでいく必要があろうかと思いますが、いずれにいたしましても、中期防衛力整備計画というものの想定する伸びというのはプラス〇・八%ということになっておりますので、この範囲で実効性のあります防衛力の整備というものを効率的に行わさせていただきたいと考えております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 適切なプラス〇・八%の増、二十九年度に向けても適切な増額をいただけそうな財務大臣の答弁でございました。前もってお礼を申し上げておきたいと思います。  次に、二十八年度の調達装備品を見ると、陸上自衛隊のオスプレイ四機、航空自衛隊のUH60J八機、海上自衛隊のSH60K十七機、空自のF35A六機等々と外国から購入する装備品の割合が非常に多く、契約ベースでもざっと三千五百四十四億円の国富が海外企業に流れることになります。  国内の防衛産業の特にベンダー企業からは、安定経営が図れずに、このままでは防衛部門から撤退せざるを得ないという声も多く聞かれ、さらには、防衛装備品移転三原則が改定されたことにより、海外の大手メーカーが我が国の技術力に目を付けて直接ベンダー企業に連携を持ちかけているとのうわさも聞きます。  そこで、防衛副大臣にお伺いします。  防衛装備庁が発足し、新たな装備品移転三原則ができた今、国内防衛産業を守るための防衛予算の在り方、調達に係るガイドライン、輸出に関する法整備やファンドの設立等の環境づくり、知財、人材の保護策、中長期の国内産業育成ビジョン等の作成が急務であると考えますが、防衛省の見解と取組状況を伺います。

若宮健嗣自由民主党防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(若宮健嗣君) 宇都隆史委員にお答えをさせていただきます。  宇都議員におかれましては、長年、航空自衛隊で自らパイロットとしても御活躍をされたということで、大変敬意を表するところでございます。  今の御質問でございますが、国内防衛生産の技術基盤、これは我が国の防衛力を支える重要かつ不可欠な基盤であると思っております。私どもといたしましては、平成二十六年の六月にその中長期的なビジョンを定めました防衛生産・技術基盤戦略に基づきまして、国内基盤の整備、維持強化に努めているところでございます。  また、御指摘のありました防衛装備の海外移転事業等を実施する際の企業の事業環境の整備、あるいは知的財産の取扱いなどにつきましても、防衛省の有識者会議から提出をされております報告書に基づきまして様々検討を加えているところでございますが、引き続きこの制度の検討にも取り組んでまいりたいと思っております。  また、国際装備の協力につきましては、私自身も昨年、アメリカ・ワシントン、それからまた、二月にはドイツのミュンヘンの方のミュンヘン安全保障会議にも参りましたのですが、確かにおっしゃるとおり、各国から非常に、国防大臣、国防関係の皆様方から日本の企業に非常に協力を求めているところがございますが、やはり国内基盤の育成というのは非常に大事でございますので、私どもといたしましては、今後とも中長期的な視野に立ちまして、防衛生産・技術基盤の維持強化に取り組んでまいる所存でございます。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 また、海外企業に依存している装備品には航空機等が多く見られます。国内防衛産業から見た予見性を確保するためには次期中期防にこの航空機事業を示しておく必要があり、そのためにも将来の戦闘機体系を早期に決定すべきではないでしょうか。F35Aを導入し、運用しながら考えるというのでは余りに遅きに失します。これまでの空自の戦闘機体系の知見を踏まえ、三機種のハイ・ロー・ミックスにより、うち一機種は国産で、一機種は国際共同開発として国際シェアを十分に獲得し、国内航空機産業の維持、育成強化を図るべきと考えます。  具体的に、米空軍と連動して、F15Jの近代化改修機とプリMSIP機を国内企業を中心に能力拡大することでF35Aのペイロード不足を補い、F2後継機の次期戦闘機FXについては国際共同開発も視野に入れた体系を目指すのが現実的であると考えますが、防衛省の見解を伺います。

真部朗防衛省整備計画局長

○政府参考人(真部朗君) 今、ただいま委員が御指摘になられましたF15の近代化、あるいはF2の後継機としての将来戦闘機、そういったものを含めた戦闘機の将来体制、これにつきましては、全く御指摘のとおり、我が国の防空を全うするために重要な課題であるというふうに認識をいたしております。  F15につきましては、昭和五十年代に導入を始めました主力の戦闘機でございまして、今後も長期にわたり運用することを予定しております。これに対しましては、周辺諸国の航空戦力の近代化への対応、それから防空任務に適切に対応するために能力向上を進めていく必要があるところでございまして、具体的には平成十六年度よりレーダーの改修、あるいは国産の中距離空対空ミサイルの搭載改修、データリンク搭載改修などによりまして、能力を向上させるための近代化改修を進めておるところでございます。  また、将来戦闘機につきましては、中期防を踏まえまして、御指摘のとおり、国際共同開発の可能性も含めまして、F2の退役時期までに開発を選択肢として考慮できるよう、国内において戦闘機関連技術の蓄積、高度化を図るため、実証研究を含めた検討を進めておるところでございます。  今後も、将来戦闘機、F15の近代化等につきまして検討を加速しまして、しっかり取り組んでいきたいと存じます。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 しっかりと時間を見据えて検討をよろしくお願いします。  次に、隊員の使命感や部隊の士気につながる叙勲制度の改善について、賞勲局にお伺いします。  一昨年、昨年と二連続して元統合幕僚長の竹河内空将、石川海将が瑞宝大綬章を受章されたことは、自衛隊全体にとって非常に名誉なことであり、全国のOBからも喜びの声が届いています。この場を借りて総理、官房長官を始め賞勲局長の心温まる配慮に改めて感謝申し上げます。  しかし、隊員の地位、名誉の向上はまだ十分でなく、特に、平和安全法制の成立により更なる任務と覚悟を隊員に求めるのであれば、命の危険を冒し任務に当たる隊員とそれを支える家族に対し、政府は相応の名誉と処遇をもって応える義務があるはずです。  特に、部隊の主力はどのような事態においても下士官であり、現場で最も高いリスクを負い、汗をかく彼らの活躍にこそ光を当てていただきたいと思います。自衛官の特殊性として下士官は平均五十五歳で定年を迎えます。よって、六十歳まで勤務する他の一般職公務員よりも叙勲対象となる通算在職年数が短く、叙勲の序列が低くなっています。また、戦後の社会的な背景もあり、長年自衛官の叙勲は低い等級に格付され、数も抑制されてまいりました。  現在政府において、官房長官の下、叙勲制度の改正に向けた検討委員会が設けられ、民間有識者による会議が行われていると承知しておりますが、事に臨んでは危険を顧みず、国家、国民のために奉仕する自衛官にこそリスクに見合った国家の名誉を拡大していただきたく、三つの提言をいたします。資料二を御覧ください。  まず、提言として、第一に、自衛官の叙勲対象枠、特に下士官を拡大していただきたい。そして第二に、この資料二にある緊急叙勲について、自衛官の各種出動、大規模派遣、国外の機雷、不発弾処理等の従事の際に生前授与を適用すること。ちなみに、今まで一人も生前授与の実績はありません。第三に、これまで不当に抑制されてきた自衛官の叙勲の等級を全体的に格上げすること。  以上三点について賞勲局長の見解を求めます。

幸田徳之内閣府賞勲局長

○政府参考人(幸田徳之君) お答え申し上げます。  自衛官に対する叙勲の件数でございますけれども、平成十五年から危険業務従事者叙勲を開始し、春秋毎回約九百名の自衛官に新たに授与を行うこととしたところであり、その対象となります自衛官の範囲につきましても、防衛省と協議をしつつ、適切なものとなるよう検討を行っているところでございます。  次に、資料にございます緊急叙勲でございます。  自衛官の方々につきましても、訓練中あるいは災害派遣中に殉職された方々への叙勲につきましては随時行ってきているところでございます。生存者につきましても授与できますことは委員のただいまの御指摘のとおりでございまして、防衛省から個別の事案について御要請があれば、適切に対処してまいりたいと考えております。  委員御指摘されました官房長官の下での有識者懇談会につきましては、主に民間部門の栄典授与について検討しておりまして、自衛官の叙勲を検討する場としては必ずしもなじまないのではないかとは考えておりますが、いずれにせよ、今後とも、賞勲局といたしましては自衛官の方々にそれぞれの功績にふさわしい栄典を授与できるよう防衛省と密接に協議しつつ対応してまいりたいと考えております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 幸田賞勲局長の前向きな答弁に、本日、全国の隊員が勇気付けられたことと思います。ありがとうございました。  さて次は、防衛省に対し、隊員の地位向上施策について伺います。  陸海空自衛隊の各部隊における上級先任曹長、先任伍長、准曹士先任の部隊統御の要に対し、平成二十八年度予算において期末・勤勉手当の役職段階別加算の割当て引上げを要望しておりましたが、結局見送られたということは非常に残念でありました。財政上の厳しさを大いに理解しつつも、財務省は是非、二十九年度こそは認めていただき、平和を守る現場の隊員たちの声に応えてもらいたいと思います。  そこで、防衛省に提言を申し上げます。  陸海空のこの上級曹長等の役職に勤務した隊員に対し、新たな防衛記念章を独自に創設し、目に見える形での名誉の付与をしてはどうかと考えますが、防衛大臣の前向きな答弁を求めます。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊には、士、曹、尉官、佐官、将官がおるわけでありますが、准尉といいますと、曹と尉官の間にあるということで、ベテランの曹をもって充てるわけでありますが、上級曹長といいますと、部隊の担い手であります曹、士クラスを束ねるという役割がございまして、准尉、そして曹長以下の自衛官を総括して指揮官を補佐するという役割を与えて部隊の運用をしております。  防衛記念章は非常にそういった功績を胸に着けさせるという制度でございまして、現在四十二種類の防衛記念章を規定しておりますが、上級曹長等に対する処遇につきましては現在防衛省におきまして検討を行っていますが、各自衛隊から上級曹長に対する防衛記念章についての要望があることを承知しておりますので、前向きに検討してまいりたいと考えております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 防衛大臣、大臣在任中に実現するということでよろしいですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 部隊の士気に関わる非常に前向きな提案でございますので、私も前向きに全力で検討してまいりたいと思っております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 次に、防衛費の約半数は先ほどお示ししたように人件・糧食費に支出されており、このことが実員をなかなか増やすことができない主要因になっています。  年を追うごとに任務は拡大し、部隊も新編され、新しい装備が入ってきても人はほとんど増えず、結果、一人の隊員が四つから五つの仕事を掛け持ちし、心身共に疲弊してきている現場も少なくありません。しかし、隊員は少ない人数の中で知恵を絞り、チームワークを発揮して助け合い、涙ぐましいほど本当によく頑張っています。そのような実態を知っているOBや現場から見たら、根拠のない無責任な戦争法のレッテル貼りやありもしない徴兵制論に接するたびに強い怒りを覚えます。  そこで、防衛省に伺います。  最も低い階級、二士の隊員に対し一年間に掛かる費用、コストは幾らですか。また、仮定として、陸海空それぞれに十万人ずつ、トータル三十万人の新隊員を強制的に入隊させたとしたら一体幾らの財政負担が生じると試算されますか。

西田安範防衛大臣官房審議官

○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。  平成二十八年度予算案ベースでの二士の自衛官一人当たり一年間の人件・糧食費等の維持的経費は、一定の仮定の下に試算をいたしますと、三自衛隊平均で約三百六十六万四千円でございます。  その上で、二士の自衛官三十万人分の一年間の維持的経費についてのお尋ねでございますが、あくまで仮定の上での機械的な単純計算として申し上げれば、この約三百六十六万四千円に三十万を乗ずれば約一兆九百九十二億円となるところでございます。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 平成二十六年の統計によると、二十歳の男子は日本に約六十万人いるそうです。ですから、仮に約半数の三十万人を徴用したら、今答弁がありましたように約一兆一千億円が掛かると。十万人、六分の一でも三千六百億円、五万人を徴用したとしても一千八百億円の経費が掛かるわけなんです。つまり、これだけ給料以外にも掛かっているんですよ。これだけの余剰予算があれば、この資料一にある維持経費等を充実させる方がよっぽど合理的、効率的な防衛予算の使い道だというのは、これ誰が見ても明らかではないでしょうか。  財源の出どころを語らない政策論は常に国民をミスリードします。できもしない夢のような政策で支持を集めたり、ありもしない負担が生じる政策で不要な不安をあおったりするプロパガンダは、民主主義社会が最も忌避すべき行為であり、最も国民の幸福から程遠い政治手法と言わざるを得ません。かつての大日本帝国を戦争に巻き込んだ要因の一つに、マスコミによるこのような大衆扇動があったことへの反省を忘れていないでしょうか。是非、テレビを御覧の皆様は、甘言や扇動に惑わされることがないよう、政策は必ず財源論とセットで聞くということをお勧めしたいと思います。  さて、総理、話は変わりますが、私は、政治家にとって信条、プリンシプルというのは魂そのものであると思っています。総理の著書「新しい国へ」、これを改めて読ませていただきました。私も本を実は出しておりまして、「生まれ変わるなら、また日本がいい」と、これが私の政治信条として掲げております。六年前、野党自民党にはせ参じ、日本を取り戻す戦いに参戦したときに、自然と自分の中からこの言葉が出てまいりました。私の原点として、これからも貫いてまいりたいと思っています。  総理、この私の政治信条はいかがでしょう。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宇都議員は、まさに我が党が野党時代でありました、大変苦しい時代ではございましたが、その自由民主党から、やはり国防を論じるのであれば自民党からという強い意思を持って、日本国民の命を守り抜いていく、日本の領土や領海、そして領空を守り抜いていきたい、いかなければならないという、この使命感で政治の場に一身を投じていただいた、大変私も敬意を表したいと、このように思います。  しっかりとした理念を貫きながら、現状の変化にしたたかに対応し、しっかりと結果を残す政治家として活躍していただきたいと、このように期待しております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 大きなサービスをありがとうございました。  なぜこのような質問をしましたかといいますと、実は国家にもプリンシプルが必要だと思い、質問いたしました。  戦後の日本は、欧米に追い付け追い越せと戦後復興に全力を挙げました。昭和三十年代には、もはや戦後ではないとまで経済を回復させ、昭和四十年代の高度経済成長期には、空前の好景気によりジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれ、米国にも追い付き、厳しい貿易摩擦を起こすほどでした。  しかし、欧米国家を模倣し、物質的、経済的繁栄を成し遂げてはみたものの、そこには真の安らぎも幸福もなく、豊かになれど心はむなしいとばかりに成長社会は新たな課題を生んだように思います。個人主義、刹那主義、教育の荒廃、核家族化、地域コミュニティーの希薄化、バブルの崩壊、就職氷河期、自殺者の増加と、日本の政治は羅針盤を失い、同時に、深刻なデフレへと迷い込み、二十年の失われた時代を過ごしました。  今、安倍政権において、日本を取り戻すために、経済、金融政策、産業政策、社会保障、教育、農業、外交、安全保障等、あらゆる政策を総動員して努力されていることに心から敬意を表します。  しかし、総理、日本を取り戻したその先に今度こそ真の安らぎと幸福が待っているのか、それを国民は知りたいのだと思います。アベノミクスによりデフレ脱却を果たしたその先にどのような新しい国日本が待っているのか、その日本のプリンシプルを示すことこそ、真の保守政党である我々自由民主党の使命ではないでしょうか。  現在の日本は、長寿社会、少子化、人口減少、財政を圧迫する社会保障制度、高度に発展し整備され尽くした都市のインフラ、高い安全基準と衛生環境、東京一極集中といったこれらの課題と向き合っていますが、それは世界の後進国が追い求め続けている社会の姿でもあり、また、今後先進国が直面するであろう次世代の課題です。日本はその先頭に走っているトップランナーであるとも言えるんじゃないでしょうか。  私は、新しい国日本が目指す道は、西洋型のこの成し遂げた物質文化と、我々がどこかに置き忘れてきた日本型の精神文化、この調和、融合を目指した新たな文明の創造に挑戦することだと思います。そのときの政治キーワードが健康と文化芸術だと思うのです。  私は、最近、少しの運動と文化的活動を生活に取り入れるように心掛けています。具体的には、裏千家の東京都第五西支部にて稽古に通い、茶道を通じて日本の伝統や文化芸術の深さを学んでいます。質素でわびた茶室にて華美でない道具類に囲まれ一服のお茶を飲んでいると、ふだんの物質文化の中では得られない幸福感や心の安らぎを感じます。ここ最近、自分でも、個人の生活の質、つまりクオリティー・オブ・ライフが向上し、自分の幸福指数が上がっているように感じるのです。  日本全体の健康で文化的なクオリティー・オブ・ライフ向上のためには、その手段として統合医療の推進と文化芸術の振興、これを政府が政策的に推進していくべきと考えます。このことは、医療費を抑えることで社会保障制度の持続性にも役立ちますし、一億総活躍、地方創生にもつながる時代に即した政治テーマだと思います。  そこで、厚生労働副大臣に伺います。  統合医療の推進について、現在の政府の取組状況と今回の予算規模の説明をお願いいたします。

竹内譲公明党厚生労働副大臣

○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。  平成二十五年二月の統合医療のあり方に関する検討会の取りまとめにおきまして、統合医療は多種多様であり、全体として科学的知見がまだ十分に得られているとは言えないところがございますので、統合医療を推進していくためには患者、国民の信頼を得ることがまず重要である、今後、まず第一に統合医療の各療法につきまして安全性、有効性などに関する科学的知見を収集し、その上でこれらの情報をインターネット等を介して提供する仕組みづくりに取り組み、患者、国民及び医師が療法を適切に選択できるようにすることなどが提言されたところでございます。  その提言を受けまして、厚生労働省といたしましては、統合医療に関する研究事業に必要な予算を確保し、平成二十八年度も約一億円を予算案に計上しているところでございます。また、平成二十五年度より、研究で得られた科学的知見を収集しインターネットなどにより情報発信する事業を実施しておりまして、平成二十八年度におきましても約一千万円を予算案に計上しているところでございます。  さらに、統合医療に関する厚生労働省の窓口を明確にし、統合医療に関する施策の総合的な企画調整などを行うために、本年二月十五日に、室長以下八名から成る統合医療企画調整室を医政局総務課内に設置する取組を進めているところでございます。  今後とも、こうした取組を着実に進めてまいりたいと思っております。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 ありがとうございました。是非、着実に前に、前進していっていただきたいと思います。  次に、懐かしい義家文部科学副大臣にお伺いします。  文化芸術振興について、伝統文化の維持、継承施策も踏まえ、政府の取組状況と予算規模について御説明願います。

義家弘介自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(義家弘介君) 今、宇都委員の質疑を見守りながら、大変建設的でかみ合った具体的な議論にまず敬意を表したいと思っております。  その上で、我が国は、有形無形の文化財、地域それぞれのお祭りなどの伝統文化を始めとして魅力ある文化が満ちあふれており、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会は魅力ある日本文化を世界に発信する絶好の機会であると考えております。このため、平成二十八年度文化予算案においては、二〇二〇年の東京大会を契機とした文化プログラムに関する施策や、文化遺産を活用した地域の活性化につながる予算など、前年比二億円増、一千四十億円を確保したところであります。特に、伝統文化、芸能の継承支援の取組として、伝承者を養成する事業への補助、さらには各地域の伝統文化の継承や公開等を図るための取組に対する支援を行うこととしております。  守りの文化ではなく攻めの文化、その上で、三月七日、先日ですけれども、省庁の縦割りを排して一体的、機動的に日本の文化や魅力を発信していくために、スポーツ庁、文化庁、そして国交省の中にある観光庁、この三省庁の相乗効果を生み出すための包括連携協定を締結いたしました。  今後とも、世界に誇るべき文化芸術立国を実現できるよう努めてまいりたいと思います。

宇都隆史自由民主党

○宇都隆史君 最後に、先日の自民党党大会において安倍総理は、党総裁として、選挙のためだったら何でもする、誰とでも手を組む、こんな無責任な勢力には負けるわけにはいかない、政治に、国民に責任を持つ自民党、公明党の連立政権対民主党、共産党、民共の勢力との戦いになると檄を飛ばされました。全くもってそのとおりです。しかし、政策の対案も国家ビジョンもプリンシプルもない勢力との対等の土俵に立つ必要はないのではないでしょうか。  我々参議院自民党は、常に良識の府として国家を支えてきた矜持を胸に、新しい日本の未来をつくるため、そして世界に対してその範を示すために、受け継いだ高い理念を掲げて国民の皆さんとともに真の幸福を実現をするために戦うつもりであります。  総理におかれましては、新しい国づくりの先頭に立って我々をリードし、ひいては東アジアや世界の平和の実現のために引き続き御尽力いただきますことを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で宇都隆史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、白眞勲君の質疑を行います。白眞勲君。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 おはようございます。今度、民進党になる予定の白眞勲でございます。勲までが名前でございます。今日はよろしくお願いを申し上げます。  まず、総理にお聞きいたします。  昨年六月に内戦下のシリアに入国した後、消息が絶えていたフリージャーナリストの安田純平さんと見られる男性の動画が昨日インターネット上に投稿された件についてお聞きしたいと思うんですが、日本政府としては安田さんの救出に全力を傾けるべきだというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) お尋ねの事案につきましては、これまでも、政府として邦人の安全確保を最優先に、様々な情報網を駆使しながら対応に全力で努めてきているところでございます。  現在の対応につきましては、事案の性質上、その詳細を明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、私からはこれまでも随時必要な指示をしてきたところであり、今般の映像の公開を受けて、改めて政府一丸となって情報の収集、事実関係の確認に全力を尽くすこと、そして、引き続き関係各国等とも緊密に協力し、邦人の安全確保を最優先に対応することの二点について指示を行いました。  政府としては、邦人の安全を確保するため、関係国等とも緊密に連携しながら、様々な情報網を駆使して、精力を挙げて全力で対応していく考えでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございます。  さて、三・一一から先日で五年が過ぎたわけですけれども、残念ながら、この三・一一までは様々なマスコミがいろいろ特集してきましたけれども、この三・一一が過ぎますと、だんだんマスコミでも取り上げられなくなってしまう状況です。  しかし、まだまだ被災地の復興は道半ばだというふうにも思っておるんですけれども、昨日なんですけれども、私、宮城県の石巻の方と電話で話させていただきました。やはり当事者からも直接いろいろ話を聞かさせていただくというのは重要だなと改めて感じさせていただいたところでございます。  その中で、震災から五年が経過して、子供が大人の苦労を見ているので、なかなか口に出せないで、本音を語らないでぐっと我慢している場合もあるのだと聞かせてもらいました。さらに、五年が経過すると、震災当時小学校一年生のお子さんというのはもう小学校五年生になってしまうわけで、新しい生活に入って、なかなかふるさとに戻れないケースもあるやに聞いています。  私は、この前、被災地の特集のテレビ見ていまして感じたことは、避難先から新しいところに移ったり帰ってきたとしても、以前の家族関係ではなくて、いわゆる老夫婦は帰ってきても、今まで一緒に住んでいた孫たちは帰ってこない。おばあさんが孫の成長を刻んだ柱を見せて、さらには孫が壁に落書きしたものをそのまま消さないで残して寂しそうにしている姿を見て胸が痛みました。このように、お年寄りはふるさとに帰り、若い人たちはもう都会に行ってしまうという例は、別に被災地ではなくても、ほかの自治体でも起きているのかなとも思います。  そこで、北海道夕張市について高市総務大臣にお聞きしたいと思いますが、御存じのように、北海道夕張市は巨額の債務で財政破綻状態に陥っているわけですけれども、ちょうど今年で十年がたちました。国の管理下で必死になって市民一丸となって債務返済を進めているわけですが、こういう中、先日、夕張市の鈴木市長さんが上京されて、夕張市の再生方策に関する検討委員会報告書、これなんですけれども、(資料提示)これをお持ちになられたと思います。  大臣も、この内容をしっかり受け止め、応援したい、住民が希望を持って生活できるよう政府としても支えたいと記者会見でおっしゃっておりましたが、高市大臣、内容は総務省のホームページ、多分、今日お手元に配った文書の中にも入っていると思いますが、今日ホームページを御覧いただければ分かると思うので、添付資料もお付けしていますので、この場で全部話す必要はありませんが、ただ、短く、もう一度、しっかりと応援したい、この応援したい、これだけでいいですから決意発表をちょっと一言お願いします。

高市早苗自由民主党総務大臣

○国務大臣(高市早苗君) しっかりと応援をしてまいります。    〔白眞勲君「ありがとうございます。本当に、ぱしっとこうやっていただけると」と述ぶ〕

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 白眞勲君、ちょっと、委員長の許可を得てから。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 済みません。  ありがとうございます。本当に、そうやってぱしっとこう言っていただけると非常に議論が早く進むなというふうに思っているんですが。  安倍総理にお聞きいたします。  御存じのように、夕張市の財政破綻はちょうど第一次安倍内閣の時期に起きたものです。是非、そういった意味においてもしっかりと対応してもらいたいのですが、今まで十年間、夕張市は滞納せずに一生懸命借金を返し続けてきているわけですよね。  この前、新聞記事で、夕張の小学生のお子さんがこう言っているんですね。夕張を良くするために、小学生のお子さんですよ、僕たちは何をすればいいですかと。胸が痛みました、私。この子たち、十年前の夕張の財政破綻には何の責任もない。先ほどの被災地石巻の例もそうですけれども、やっぱり子供たちの未来のためにも、政府、国民みんなが一丸となって応援をしていく。  例えば、夕張ではガスの採掘を頑張りたいとか、あるいは今マイナス金利ですよ、マイナス金利の時代に少し利子を安くしてあげるとか、何かそういったいろいろ応援する方法があると思うんですけど、総理、その辺りはどうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北海道夕張市は、市長を先頭に財政再生に真摯に取り組んでこられ、財政再生計画に沿って着実に改善が進んでいるものと認識をしています。今後はこれまでの財政再生一辺倒から地域再生との両立を果たしていくべきとの夕張市の検討委員会の提言は、政府としても共有したいと思います。  夕張市には、新たに創設する企業版ふるさと納税の活用など、国で進めている地方創生の取組を踏まえて地域の再生に向けた歩みを更に進めていただくことを期待しております。政府としてもしっかりと応援していく考えであります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございます。  もうちょっと具体的に、例えば今利子を安くするとかと私言ったんですけれども、そういったことも少し検討課題としてはどうでしょうか。総理、もう一度お聞かせください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、日本銀行がマイナス金利を導入し、また、十年物の国債も今マイナス金利になっています。こうしたものをいかに活用して公共財をつくっていくかということ、大切な私はポイントだと思っているんです。今、これから自民党においてこれをどう活用していくかということを議論していくことに、党の方でまず議論していくことになっておりますが、そうしたものをいかに活用していくかということはよく検討していきたいと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございます。  そういう中で、日本全国というのはこれ核家族化が進んでいるんですけれども、そういった中で私最近思うのは、政治の世界では子育てとかあるいは夫婦別姓などのことは話題になる。でも、最近感じるんですけど、やっぱり家族というのは、当然、三世代にわたるとなると、おじいちゃん、おばあちゃん、登場してもらわなきゃいけないんじゃないのかなと。余り政治の世界でおじいちゃん、おばあちゃんと孫の交流とかそういったものというのは何か余り最近ないのかなというふうにも思っているわけでして、ここでちょっと少し私の提案を申し上げたいんですけど、日本の置かれている状況を考えますと、やっぱり目を背けたくなるような事件も多発している、まさに命の大切さが失われつつあるような今の状況があると思うんですね。  そういう中で、この命を守るということ、つまり、この命というのは何かといえば、親がいたからこそ自分がいる、その親はおじいちゃん、おばあちゃんがいたからだという、つまり、この命の流れの中で自分がいるんだということを知ることによって自分の命、さらには他人の命の大切さが分かるのではないか、学ぶことができるのではないかとも私は思っているんですね。これを小さいときからしっかりと学ばせる必要が私はあるんではないのかなと思うんです。つまり、御先祖様がいるから自分がいる、これは当たり前の話なんですけれども。  ただ、その中で、この国は核家族社会。三世代にわたる、つまり、おじいちゃん、おばあちゃん、親そして子供というこの三世代というのは、最近は平均寿命も長くなってまいりましたので、何かひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんも結構元気でいらっしゃる場合も多いわけですから、その交流というのがもう少し多くなってきたらいいんではないのかな、私はそういうふうに思っているんですね。  安倍総理もおじいちゃんにかわいがられたというふうに聞いておりますし、麻生副総理もそうだとも聞いているわけなんですけれども、私の父もそうでしたけど、孫ってかわいいものみたいですね。間違いなくかわいい。愛情を注ぐ。それはまた見返りを求めない愛情なんですよ。この愛情をたくさんもらった子供というのは、またほかの子に伝えていくんではないんでしょうか。ですから、私はこの世代間交流というのがとても重要だと思うんですね。  そういう中で、一つの提案というのは、田舎にいるおじいちゃん、おばあちゃんと会いに行ったり、あるいは一緒に旅行に行くときには、子供の通っている学校を欠席扱いにしない、一緒に行っておいで、こういう制度をつくったらどうかなと思うんですね。これ、韓国で制度あるんですよ。すごい評判いいんです。韓国で制度あるんですよ、これ。評判いいんですよ、これ。親孝行制度というんですね。つまり、墓参り行くんだったら学校休んでも行ってこい、そういうことなんですね。  何が親孝行というと、究極的には、おじいちゃん、おばあちゃん、孫をだっこしてもらう、これが親孝行じゃないのか、私はそう思っているんですね。例えば、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒にお風呂入ったりするというのは子供にとって重要。そうすれば自分の体と違うなというのを感じるわけだから、その背中から人生の年輪というものも子供は感じるんじゃないのかなというふうに私は思うんですね。  情操教育、あるいは田舎で一緒に農作業を手伝ってもらう、そういったことをやれば結構何か、まだなっていないキュウリ切っちゃったとか、でも、おじいちゃんだと孫が切ったら怒らないんだ、これ。そのうちに、俺、じいちゃんの後を継ぐよという子だって出てくると思いますよ。農業の後継者の育成にもなる。  さらに、おじいちゃん、おばあちゃんの健康にもいいんですよ。ふだん、じいちゃん、ばあちゃん二人で暮らしていると、食事しているときも、二人で見詰め合いながら何も話すことなくみたいな、黙って御飯とみそ汁とお漬物を食べている。ただ、孫が来るとなったらやっぱり張り切って、おばあちゃんとかは、おいしいハンバーグとか作ったりしようじゃないか、そういうふうになって近所に買物に行って、近所の皆さんに、あした孫が来るのよ、大変よと言いながらうれしそうな顔をする。これ、地方経済の活性化にもつながるんではないのかな。ふだん二階にも上がらないおじいちゃんが、孫が来るとなったら布団を持ってさっさと二階に上がっていく。いい運動にもなる。  これ、厚生労働大臣にお聞きしますけれども、孫と高齢者の交流というのは健康にはいいんじゃないのかなと思うんですけれども、その辺どうでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) どういう生活や活動をするかによってでありましょうけれども、確かに、私も実は孫が四人おりまして、それなりにやっぱり一緒にいると運動量が増えちゃいますよね。したがって、健康にはいいんじゃないかということを思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 毎日こういうところで責められまくっている厚生労働大臣としては、何というんですかね、孫と会うと癒やされると思うんですよ、私は。そう思いませんか。うなずいていただいて、ありがとうございます。  これ、ちょっとパネル見てください。  大体、今、消費税をどうするかという議論があるんですけど、でも、ただでさえ消費低迷しているんです、今。日本には個人資産が一千五百兆円ある、これをどうするかということですよ。  そもそも、みんな、税金を喜んで払おうなんというのは余りいないと思うんです。麻生副総理、そうでしょう。そういう中で、自分の、ただ、孫から手が出ると喜んでお金出してくれるんですよ。気持ちよくお金使ってくれるという仕掛けをつくるのが私は一番だと思うんですね。地域経済の活性化にもつながると思う。  総務大臣、これ、いかがでしょうか。地域経済の活性化につながると思いませんか。

高市早苗自由民主党総務大臣

○国務大臣(高市早苗君) 最近では、お孫さんがかつて訪ねたおじい様、おばあ様のお住まいの地域に移住をされるという孫ターンと言われる事例も増えておりますので、こうして大人になってから移住した方々が地域への愛情と外部の視点を持った人材として地域の活性化のために活躍しておられる例も多いと思います。  お子様がおじい様、おばあ様と交流することは将来の孫ターンを創出することにもなりますし、総務省としても、移住・交流情報ガーデンですとか全国移住ナビなどによって地域への新しい人の流れをつくるということに取り組んでまいります。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうなんですよ。  これは財務大臣なんかもよく見てもらいたいんですけれども、いいですか、このパネルにあるけれども、今、小学校一年生―六年生が六百五十四万人いるんです。そのうちの半分がいわゆるこの制度を利用する、つまり、一日、二日学校を休んでもいいからおじいちゃん、おばあちゃんのところに行っておいでというと、三百二十七万人が利用するとすると、五万円の消費と仮定して、これもっと行くと思うんだけど、私は、一千六百億円なんですよ、これ。すごいことですよ。予算一円も掛かっていないんですよ、国の予算を。  ですから、そういう面で是非私は考えてもらいたいと思うんですけれども、ここでポイントは文部科学大臣ですよ。文部科学大臣がやっぱりこういったものをもっと前向きにやってもらう。多分、今官僚が作っている文章があると思うんです。役人の皆さんが作っている文章は、どちらかというと、こういったものに対して学校休むんですかなんですよ。でも、ここは大臣、どうですか、これ。全体的にやっぱり政治家としてどういうふうに思うか。馳大臣、よろしくお願いします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 私も、お盆には娘を連れて田舎の実家に帰ると本当に両親喜んでくれますが、三日目ぐらいからちょっと疲れたかなというふうなところもあって、来てくれてうれしいけれども、ずっといるとちょっと大変だなというようなところもあるのかなと思います。ただ、この欠席扱いについては、やっぱり欠席扱いとしないということについてはちょっと難しいなと思っております。  その理由としては、ほかの出席しておられるお子さんとの公平性の問題もありますし、そもそも、年間百六十から百七十日間は小中学生にはお休みがございます。春休み、夏休み、冬休み又は連休、土曜、祝日等もございますので、この期間を使っていただいてこうした交流を深めていただければいいのではないかなと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、そう来るかと思ったんですよ。  でも、私は思うんです。じいちゃん、ばあちゃんと会いに行くから、だったら休みあげるよというのと、普通に休みがあると塾行っちゃうんですよ、塾行っちゃう。そうじゃないんだ、これも教育の一環だという視点が私は必要だと思うんですよね。  ですから、そういう観点から私は聞いているわけでして、確かに、おっしゃるように公平性、問題があるんじゃないか、その問題を解決するのが、これが文科省の役割じゃありませんか。問題があるからやりませんだったら我々政治家なんか要りませんよ。そういう観点から私はそういうふうに思っているんですね。  麻生副総理、これ、ちょっと別に質問通告もしていないけれども、どう思われますか、こういう制度。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 私の場合は両親をほとんど見たことがありませんで、そういう特殊環境でしたので、じいさん、ばあさんにしか育てられておりませんので、ちょっと私の場合は一般的な例には当てはまらぬと思うんですけれども。  土日に大磯に連れていかれるのは甚だ迷惑だったので、私の方は、こっちは休みのときに連れていかれましたので、あれ休みじゃなかったときに連れていかれたらまたちょっと妥協したかなという感じが今受けた一瞬の感想です。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そのとおりなんですよ。そこなんですよ、ポイントは、休みにというよりは。  安倍総理、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 白委員のお話を伺っていると、つい麻生大臣のような答えをしたくなるわけでありますが、ここで文科大臣が答えたことも、やはりこれは一理あるんだろうと思います。  確かに、祖父母との交流というのはとっても大切だと私も思います。祖父母というのは孫に甘い。甘い人も必要なんだろうと思うんですね。両親は非常に責任感強いですから、何とか立派に育てたい、甘く対応しちゃいけないと。でも、甘い人が愛情を注ぐというのは言わば情操教育にとって重要なんだろうと。  こういう機会をいかに増やしていくかということがこれは共通の課題で、今、白委員がおっしゃったような方法には課題があるということは、それはもう白委員も御承知のとおりだろうと思いますが、では、みんながじいちゃん、ばあちゃんに会いに行く日を何か別途考えるというところもあるかもしれませんし、いろんなことを検討を、しかし、この休暇を言わば出席扱いにするというのはこれはなかなか難しいんだろうと思いますが、それ以外の方法も何かあるのかなと、こんなふうに思ったような次第でございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございます。  これはやっぱり、お孫さんを預けるでしょう、田舎に、おじいちゃん、おばあちゃんに。夫婦は水入らずになるんですよ。これは少子化にも役立つんじゃないのかなと、私はこう思うわけでございますが、この辺りで。  厚労大臣と総務大臣はこの辺で結構でございますので。いたければずっといてもいいですけれども。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 総務大臣及び厚生労働大臣は御退席いただいて結構でございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 この辺りからちょっとまた厳しい話をさせていただかなきゃいけません。  次に、朝鮮半島情勢です。  北朝鮮は、今年に入って核実験、ミサイル発射、相次いで挑発行為をしている。そしてまた今日も、今朝ですか、弾道ミサイルを発射したとの報道もあったわけですが。昨今、北朝鮮は、金正恩が近いうちに核弾頭爆発実験とかそういったことを実施する、準備すると指示というふうにも聞いているわけでして、これについて安倍総理としては、先ほど御答弁もされたわけですが、その中で必要な対応をしっかり取るというような御答弁もあったわけですが。  これも中谷防衛大臣、ちょっとこれ、大変恐縮です、質問通告していないんですけれども、私、やっぱりちょっと防衛省というか自衛隊の皆さんには大変お手間を掛けるような感じになると思うんだけれども、もうそろそろやっぱりイージス艦、PAC3の配備というのは一応これ検討した方がいいんじゃないか、進めたらいいんじゃないか、そういうふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省といたしましては、常に情報収集、警戒監視をいたしております。特に北朝鮮の動向等につきましては、核実験を受けまして安保理決議もありました、また米韓合同演習も実施をしているということでございまして、何らかの軍事的な示威行為等もある可能性もあるということで、警戒監視、万全の態勢で臨んでいるわけでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、ですから、私が聞いているのは、イージス艦とかPAC3とかそういったもの、そういったものをそろそろ配備も検討する必要性も出てきているのではないんだろうか、そういうふうにも思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省といたしましては、あらゆる事態に対応すべく態勢を取って、情報監視また警戒監視もいたしているということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 これ、総理、やっぱり日米韓、緊密に連携を取らなければならない事象だというふうに思うんですね。  そういう中で、今月末には核セキュリティ・サミットがワシントンで開かれる、日韓の首脳会談も行うのではないかというふうに思うんですけれども、私は会った方がいいと思います、韓国の大統領、朴槿恵大統領とは。そのおつもりはありますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 状況が許されれば、核セキュリティ・サミットに出席をいたしまして、その際、日米韓の首脳会談を行いたいと、このように思っておりますし、また、別途日韓の首脳会談をというお話でございますが、様々な機会を活用して日韓の首脳が、様々な今起こっている国際状況の中での課題等について、両国の問題、課題について意思疎通することはいいことであろうと、このように考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございます。  まさに、そうやってどんどん連携を深めていくことが必要だなというふうに思うんですけれども、そういった部分においては、昨年末の日韓の慰安婦についての外務大臣間の合意というのは極めて意味のある合意だったというふうに思います。  これは三月十一日の韓国の新聞広告です。何が書いてあるかというと、駐韓国大使の別所さんの名前で、東日本大震災のお礼の広告なんですね、これ。こういう広告、本当にいいと思いますね。これを見ますと、韓国は地震発生直後、一番早く救助隊を送ってくれたと書いてある。こういう感謝、ありがとうという言葉は日韓の友好にも寄与すると思います。  ところで、この合意なんですけれども、ちょっと私びっくりしたんですね。内容は河野、村山談話の完全なる継承。これ、安倍総理、ここまでやりますかという感じだったんです、私は。  これはあるマスコミの論調ですけれども、こう言っています。これが自民党の中でもリベラル派と見られる人が首相だったら、ましてや民主党の首相だったらどうだっただろう、同じ合意をしても、保守系の識者や一部の新聞は腰抜けなどと激しく批判していたのではなかったろうかと言っているわけなんですね。  平成二十五年四月二十二日に総理は、私の質問に対して、村山談話をそのまま継承するわけではないと御答弁されました。今回、完全な継承ですね。これ、どっちが本心なのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。あの頃と今の考えはちょっと変わっちゃったんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 村山談話につきましては、全体として引き継いでいくということはもう既に申し上げているわけでございまして、そして、その上において、昨年は七十年の安倍内閣においての談話を発出をさせていただいたわけでございます。それを踏まえて日韓の合意がなされていると、このように思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 本心は本心として、今総理としての大局の判断だったのかな、苦渋の決断だったのかなとも私は思うんですけれども。  そこで、外務大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、この慰安婦に関する日韓合意について、何でこれ文書にしなかったのかなと思うんですよ。不思議でしようがないんですね。文書にしていないんですね。外務大臣は明確かつ十分な確約を得たものであると御答弁されました。だったら文書にして署名すればよかったのに、何でしなかったんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 今回の日韓合意につきましては、昨年十二月二十八日、日韓の外相が直接会い、会談を行い、直談判で内容を確認し、その後、日韓の首脳が電話会談を行い、内容を確認した上で共同記者会見に臨みました。そして、この記者発表において、日韓の外相がテレビカメラの前で両国の国民のみならず全世界に向けてこの合意内容を明言いたしました。このことは大変重たいと考えております。このことによって十分な確約が得られたと我々は受け止めております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、お答えになっていないんですね。僕は何で文書にしなかったのかと聞いているんですよ。  いいですか。例えば、二年前の日中の首脳会談に先立って合意した日中関係の改善に向けた話合いについてというのはやっぱり文書にしているんですね。今回は十億円程度の日本政府の資金の拠出ですよ。日本政府の予算まで出すということを決めているのにサインしないのは何でですか、文書にして。十億円というのは予算でしょう、国民の税金。それを口約束で確約してしまうということなんでしょうか。  もう一回、何で文書にしたのかどうかをお聞かせください。あっ、文書にしなかったかどうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 要は、両国のこの合意内容を両国がしっかりと確認をし、これを明らかにすることが大切だと思います。そのためにどのような形を取るのか。これは、そのテーマによって、そしてその場合によって両国でしっかり話し合った上で決めるべきことだと思います。  今回の合意においては、両国間で先ほど申し上げました様々な議論を行い、そして確認を行い、そしてそれを明らかにいたしました。今回のこの合意においては文書にしなかったわけでありますが、先ほど申し上げました手続、そして形を取ることによって両国間の合意は十分確認できたと受け止めておりますし、そして明確、そして十分な形で国際社会からもしっかりと確認をされたものであると認識をしています。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、ですから、何度も聞くようで申し訳ないんですけど、手続取っているんだったら最後は文書でしょう。何で手続取っているのに文書にしなかったんですかと私は聞いているんですよ。文書にできない後ろめたいことでもあるんですか。そうじゃないでしょう。その理由を教えてくださいと言っているんです。全然今のは理由になっていない。  確約して手続取って確認したんだから文書にしなくていいんですと、それはおかしいです。論理的にはあり得ないんです、それは。そういうことなんですよ。  もう一回確認します。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、合意の中身をいかに確認するか、しっかり確認できるということが大切だと思います。文書にするというのも一つの形であります。今回のように、こうした公の場で両国の外相が世界に向けて発信する、これも一つの形だと思います。  いずれにせよ、その合意がしっかり確認され、広く知らされる、このことが大切であります。文書にするというのも一つの形でありますが、今回は、両国でしっかり話し合った上で、こういった形で明らかにするのが適切であるという判断を行い、こういった形が取られたわけであります。  文書にしなかった理由は以上でございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 まあ何か理由があったからだと思いますけれども、言いたくないんだったら、それはしようがないなと思うんですが。  ここで、私、北朝鮮がこのような状況の中、先ほど申し上げましたように、緊密に日韓は連携を深めていくべきだと思うわけですよ。今回、核セキュリティ・サミットのみならず、やはり朴槿恵大統領と頻繁に会った方がいいなというふうに思うんですね。これは別に北朝鮮だけではなくて、さっき私が言った親孝行制度とか、大体、韓国と日本っていろいろな面で同じ悩みを今抱えているんですよ。うちはこうやっているよ、ああやっているよというのも、やっぱりどんどん会った方がいいと思うんです。  そういう中で、一つちょっと、それはそれとして、伊勢志摩サミットが、総理、開かれますよね。その中で北朝鮮問題を取り上げる予定ですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 伊勢志摩サミットの議題については、言わば各国と現在調整中でございます。  もちろん、最大のテーマは、現下の世界経済の情勢についてどのように分析をし、どう協調をしていくかということなんだろうと、こう思うわけでございますが、当然、アジアで開催するサミットでございますから、アジアの課題について、私は議長国でありますから、こちらからも話もさせていただきたいと、こう考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 是非取り上げた方がいいと思いますよ。  そういう中で、拉致問題、取り上げる予定はございますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 拉致問題については、常に私は二国間会談の際に拉致問題について日本の立場に対する理解と支持を求めているところでございますが、今申し上げました北朝鮮の問題というのは、核そしてミサイルだけではなくて拉致問題、この拉致問題という中におきまして、これは人道的な問題というふうに国際社会は捉えているわけでございますが、当然、日本と北朝鮮の間にあるこれは最大の問題でありますが、そういうものについても、私は議長国としてそういう状況についての説明はしていきたいと、こう考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 まさに、拉致問題も是非このサミットという中で話し合ってもらいたいなと思うんですね。ですから、よかったです、そういうふうに前向きな答弁をいただいて。  そういう中で、北朝鮮の問題を話し合うのであるならば、日本が議長国であるということになるならば、これはやっぱり韓国の朴槿恵大統領をオブザーバーとして呼んで、日中韓のサミットも併せて行った方がいいと思うんですけれども、そのおつもりはありますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) サミットにおいてアウトリーチにどういう国々をお招きをするかということは、まだ決まっておりません。  これは、相手国の都合ということももちろんございますし、全体どういうものを議論していくかということもあるんだろうと思いますので、今後よく検討していきたいと考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 でも、北朝鮮の話をするんだったら、やっぱり日中韓の連携という部分においてはもう少しやはり、まあ御本人、それはもちろん話合いという中で決められるとは思いますけれども、安倍総理としてのお気持ちとしては呼びたいのかどうか、その辺はどうなんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこれから調整に入ります。  日韓間、例えば北朝鮮の問題等については、まさに今度開かれる核セキュリティ・サミットにおいて日米韓あるいは日韓で行うわけでありますが、伊勢志摩サミットにおいて、もちろんアジアの国々をアウトリーチの国として呼びたいと考えておりますが、どういう構成にしていくかということはいま少し検討していきたいと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 やっぱり私は思うんですけれども、欧米の首脳たちというのは最近は何か携帯電話で頻繁にもう何か話もしているというふうにも聞いているんですね。総理はあちこち外国旅行されているんですけれども、普通、人間社会では、仲よくしましょうと握手を求めた人たちが、御近所とお付き合いはちょっと余りしていないんですよと、あるいは仲が悪いといううわさがあったら、この人大丈夫かなと思うんですね。やっぱり御近所と仲よくするということは非常に重要なんだと私は思うんですね。  日韓の間は以前シャトル外交というものをしていて、飛行機で二時間で行けるわけですよね。政府専用機という飛行機もあって、総理は、まあ思い付いたらというわけじゃないけれども、いつでも行けるわけですよ。ですから、ランチ食べながら、韓国にはカルグクスという、何ですか、おそばもあるし、日本ではざるそばか何か食べながら、ランチでも食べながら。  今回、日韓合意でも文書を作らなかったわけだし、頻繁に会って、いつもその場その場で合意文とか共同声明なんか発表しなくても、ともかく、何というのかな、気軽に会う、そういう中で、様々な日韓のいろんな懸念、あるいは自分の国が抱えている問題点なんかをどういうふうに解決していこうか、そういう共通の課題というのを話し合うためにもシャトル外交をこれからしていくつもり、安倍総理としてはどうですか。やっていった方がいいと思うんですけれども、僕、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な機会を通じて意見交換をしていく、電話については、先般も、北朝鮮が核実験をした後、朴槿恵大統領と電話の会談を行いました。電話の首脳会談というのは、オバマ大統領とも、またプーチン大統領とも割と頻繁にやっておりますが、余り報道されないのでございますが、そういうものも活用しております。ただ、これはセキュリティーの関係もありますから、なかなか携帯電話で話すというわけにはいかないのでございますが。  それと、シャトル外交、日韓関係がそのような形になっていけばそれは望ましい形であろうと、こう考えておりますし、私は、問題が、課題があるからこそ首脳会談は行うべきであろうと、課題があるから会わないというのは、これはおかしいんだろうと、こう思っているわけであります。  幸い、秋から暮れにかけましては、国連総会とかG20とかEASとか様々な機会がございまして、朴槿恵大統領ともお目にかかる、そういう機会を捉えながら、夕食の席が隣になったり、あるいは雑談の機会もございますから、なるべく、今までもお話をさせていただいたところでございますが、言わばお互いの国を行ったり来たりする、これも私は非常に重要なことではないかと、そういう姿を見て両国の国民がだんだん気持ちがほぐれていくということにもなっていくのではないかと、このように思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 まさにそのとおりなんですね。やっぱり電話じゃ堅苦しくなるんですよ。やっぱり会うことによって、全然違いますから、そういうふうに思うんですね。  ただ、一つちょっと私聞きたいなと思っているのは、韓国に行ったときに、安倍総理が元慰安婦のおばあさんと会う予定はあるのかなというのがあるんですけれども、どうでしょう。会いたいと思いますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆる慰安婦の問題につきましては、まさに昨年の合意によって最終的、不可逆的に解決したものであると、このように考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、質問は、韓国に行ったときに元慰安婦の、いわゆる慰安婦のおばあさんと会う気はありますか。もう一度お答えください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の御質問でございますが、この問題につきましては、今申し上げましたように、この合意というのはお互いが相当の議論を積み重ねた中においてやっと到達した合意でございまして、今申し上げましたように、そこで最終的かつ不可逆的に解決をしたというふうに考えておりまして、これからは今後の未来の課題についてお互いに議論をしていきたいと、こう考えているところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 答えにくいんだったらしようがないなというふうに思うんですけれども。  ここでちょっと、私、最近韓国に行って感じたことは、北朝鮮との統一について、韓国側の政府関係者、職員あるいは有識者から結構話題にされることが多くなってきたんですね。私も、生まれてからこの方、日韓間というのは非常に往復しているはずなんですけれども、こんなに北朝鮮との間で、平和統一ですね、平和的な統一に関して話題が上るということはなかったのでちょっと驚いたんですね。  ここで総理にお聞きしたいんですけれども、今現在、北朝鮮に対して韓国も本気で制裁をし始めている、そういう中で、朴大統領も強硬な姿勢も示しつつも、この三月一日の演説では朝鮮半島の平和統一について成し遂げると言及しているわけです。仮に韓国が平和的に朝鮮半島を統一するということになった場合、当然、北東アジア地域の平和にも寄与することは間違いない、日本の安全保障にもいい影響は出るだろうというふうに思うんですけれども、総理、どうでしょうか、この辺り、どういうふうにお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、現在、朝鮮半島が北と南に分断されているというのは朝鮮民族にとってもこれ悲劇であろうと、このように思います。  その中で、平和的な統一に向けての努力がなされている、しかし、様々なこれは今問題に直面しているのは事実であります。そうした問題を乗り越えて平和的な統一がなされていくことは、地域の平和と繁栄にとっては大変それはいいことではないかと、このように思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 もちろんそのとおりなんですけれども、ただ、実際になった場合に、当然、韓国はその経費など、つまり飢えた北朝鮮の民衆の面倒を見なければいけない、相当な負担が発生するのではないかという声もあるわけなんですね。  日本は、もし韓国側から資金の援助などで協力を求められた場合には、北東アジアの平和と安定のために協力をするおつもりはあるのでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、そういう仮定について、その仮定に対して我々がどのような援助をしていくかということについてお答えをすることは困難でございますが、まず私どもは、日韓の間におきましては、六五年の基本条約において言わばお互いが請求権を放棄するという形でそれ以前の問題を解決をしたのでございます。  そこで、北朝鮮側につきましては、平壌宣言にのっとって我々は戦後の問題を処理をしていく、戦後問題を処理をしていくということ、過去の問題を処理をしていくと、そしてまた拉致、核、ミサイル問題を総合的に解決をしていくということで合意をしているわけでございます。  そうしたことを基盤に、この統一がなされたときにどういう対応ができるかということは考えていくことになるだろうと、このように思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 それでは、ちょっと別の観点から横畠長官にお聞きしたいと思います。  去年八月五日の安保特で、私は、核兵器の保有は憲法上許されているのかと御質問いたしましたが、長官はそのときこういうふうにおっしゃいました。憲法上核兵器を保有してはならないということではないというふうにこれまで答弁しておりますと。ということは、これ核の保有は憲法上否定されない、否定されていないということですよね。これは過去の答弁にもいろいろそれはある。  ここでちょっと確認なんですが、これ保有は分かりました。私は反対ですよ、憲法上でも反対ですよ。ただ、とすると、確認なんですけど、保有は憲法違反でないということは、使用についても憲法違反ではないということでよろしゅうございますね。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) もとより、核兵器は武器の一種でございます。核兵器に限らず、あらゆる武器の使用につきましては、国内法上及び国際法上の制約がございます。  国内法上の制約で申し上げれば、憲法上の制約は、やはり我が国を防衛するための必要最小限度のものにとどめるべきという、いわゆる第三要件が掛かっております。また、国際法上の制約といたしましては、いわゆる国際人道法、分かりやすく言えばいわゆる戦時国際法でございますけれども、それを遵守する。例えば軍事目標主義であるとか様々な制約ございまして、それを遵守しなければならないということで、そのことは、国内法で申し上げますれば、自衛隊法第八十八条の第二項に「国際の法規及び慣例によるべき場合にあつてはこれを遵守し、」ということで明記されているところでございます。  いずれにせよ、あらゆる武器の使用につきましては、国内法及び国際法の許す範囲内において使用すべきものというふうに解しております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、法律ではなくて、私、憲法上です。日本国憲法で保有は許されているということはおっしゃいました。  だから、もう一回聞きます。使用は憲法違反ではないのかということです。  国際法上のそういうのは、国際法とはまた別なんですね、憲法ですから。それを分かっていて多分お答えになっていると思うんですけれども、その辺りをもう一回お聞かせください。憲法上どうなのかということです。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) 核兵器というものにも様々な規模、種類のものがあるというふうに承知しております。  お尋ねの憲法上の制約について申し上げれば、先ほどお答え申し上げたとおりで、我が国を防衛するための必要最小限度のものにもちろん限られるということでございますが、憲法上全てのあらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているというふうには考えておりません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、これ、大きい問題だと思うんですね。  自衛の措置としては、政策論は別ですよ、政策論は別として、日本は憲法上保有もできれば使用もできるということですよね。長官、イエスかノーか、それだけでちょっとお答えください。もう一回確認です。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) いろいろ前提条件がございますので、いきなり保有も使用もできるだろうと言われて、はい、そうですというのはなかなか申し上げにくいのでございますけれども、先ほど来るるお答えしているとおりでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 そうすると、横畠長官、今回、海外での自衛の措置が容認されたわけですよ。つまり、自国、自分の国が、日本が攻撃されていないにもかかわらず他国で核を憲法上使用ができるということになりますよね。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) そうはならないと思います。  すなわち、今回の新三要件の下での法整備が行われたわけでございますけれども、これも昨年の国会でるるお答えしているとおりでございまして、いわゆる海外派兵は我が国を防衛するための必要最小限度を超えるということで許されないという考え方は全く変わっておりません。  その意味で、海外で武力行使をできるようになったのだろうということを言われる方もおられますけれども、そのような前提ではございません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、つまり、新三要件の下でです、新三要件の下で、憲法上ですね、憲法上核が使用できるということになりませんかということなんです、私が聞いているのは。それをお聞きしているんですけれども、どうなんでしょうか。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先ほど来お答えしているつもりでございますけれども、核兵器を始め全ての武器の使用についての制約というのは、国内法、国際法それぞれございます。  この新三要件の下で何か武器使用の基準、考え方が変わったのかというと、そこは変わっていないということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 横畠さん、ここは変わっていないんでしょう、前と。前と変わっていないんだったら、今までの法律で、今回の安保法制で当然海外で自衛隊が活動ができるようになっているわけですよ。そうですよね、これは。自国が攻撃されていないにもかかわらず、限定的だと皆さんおっしゃっているその集団的自衛権で可能になっているわけなのだから、当然、海外における核の使用というのはできるという論理展開になりませんか。

横畠裕介内閣法制局長官

○政府特別補佐人(横畠裕介君) そうはならないと思います。  先ほどもお答えいたしましたけれども、新三要件の下で海外で武力の行使ができるようになるということではございません。あくまでも我が国が武力の行使を可能となるのは、新三要件の下におきましても、我が国を防衛するための必要最小限度のものでございます。また、海外での武力の行使というものは我が国を防衛するための必要最小限度を一般的に超えるのだというふうに解している、それはこれまでと変わらないということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 これ、ちょっともう一回議論を深めていかなければいけないなというふうに私は思っておりますので、今日はこの程度にとどめておきます。  ちょっと時間があれなので、せっかく浜地さんいらっしゃっているので、ちょっと浜地政務官にお聞きします。  浜地政務官はジュネーブに行って、国連人権理事会ハイレベルセグメントについて演説されましたよね。北朝鮮の李洙ヨン外相もその前後に同じ会合に出ていますけれども、それは御存じでしたか。

浜地雅一公明党外務大臣政務官

○大臣政務官(浜地雅一君) お答えします。  ただいま御指摘のとおり、三月二日、第三十一回国連人権理事会のハイレベルセグメントに私は出席をいたしました。そのときに北朝鮮の代表団がいるのは私は承知をしておりましたけれども、私が演説を行った後に北朝鮮は演説を行っております。私の方で北朝鮮の代表団がどなたが出席だったかは承知はしておりません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 外務大臣が去年八月にマレーシアで北朝鮮の李洙ヨン外相と会いまして、その後、私、十一月の質問で、今行っている特別調査に関わる結果等、通報等は何もこちらに伝えられていない、こういった状況で、引き続き、先方への働きかけ、意思疎通の継続、努力をしていきたいと答弁されているわけなんですね。  当然、北朝鮮側のそういう人たちがいるのであるならば、その後どうなっているのかということを、特に知っていたんだったら接触しなきゃいけなかったんじゃないんですか。私そういうふうに思うんですけれども、何でそれをやらなかったんですか。

浜地雅一公明党外務大臣政務官

○大臣政務官(浜地雅一君) このときの国連人権理事会で私が演説をさせていただきました。その後北朝鮮が答弁権を行使をしまして、それに対して反論をしたということは当然承知をしております。その後、私は、午後に行われました対人地雷禁止条約のプレッジング会合がございました。そこで私は政府を代表して演説をしております。  なお、この北朝鮮の答弁権に関しましては、ジュネーブ代表部の長岡公使がこれに関して再答弁権を行使をいたしまして、しっかりと反論をしたということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、だから、答弁、答弁じゃないんですよ。私は、直接会ったらいいじゃないですかということを言っているんですよ。大臣が行っているんですよ、北朝鮮の大臣が。北朝鮮に行くのだったらなかなか大変ですよ、浜地さんだって。ジュネーブに来ているのに何で、だから何で会わなかったのかと、私、不思議でしようがないんですよ、それが。  ちなみに、大変恐縮ですけれども、浜地政務官は韓国語を話せますか。

浜地雅一公明党外務大臣政務官

○大臣政務官(浜地雅一君) 済みません。韓国語は話すことはできません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 私は、韓国語をしゃべれる、しゃべれないは別にそんなことはどうでもいいんですよ。つまり、通訳を連れていったかどうかですよ、日本から。どうなんですか、その辺は。ハングルの通訳。早く、早く、浜地さん。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 浜地外務大臣政務官、ゆっくり歩いていいから、走らないで。

浜地雅一公明党外務大臣政務官

○大臣政務官(浜地雅一君) 当然、英語の通訳がおります。国連人権理事会では、基本的に公用語は英語又は常任理事国の言語を使いますので、英語の通訳を当然連れていっております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ですから、英語の通訳といったって、向こうはハングルしかしゃべれない人いっぱいいますよ。ハングル通訳連れていって、その場でどうなっているんだと聞くのが当たり前でしょう。外務大臣、そう思いませんか。外務大臣、何でそれ指示しなかったんですか、それどういう指示があったんですかということを私聞きたいですけれども、ちょっと時間ないからね、もう。  ちょっとこれ、加藤大臣、拉致担当として、ちょっと忙し過ぎませんか、加藤さん。これ、いろいろ担当されているんですよ。そうでしょう。拉致担当大臣のほかに、一億総活躍、女性活躍、再チャレンジ、国土強靱化、男女共同参画、少子化対策の大臣ですよ。すごい兼務。まあこれは、安倍総理が優秀だなと思っているから全部やらせているんだと思うんだけど、でもね、私みたいな凡人でも二十四時間、加藤大臣も二十四時間なんです。ですから、私、今回だって本来だったらジュネーブに行くのは加藤大臣なんですよ。しっかりとこういった人権に対して、向こうは、韓国はちゃんと外務大臣が行っているんですよ。こういったところからして日本政府のスタンス、そういったものをしっかりと私はやっていかなきゃいけないなというふうに思うんですね。  私は、野田政権のときには、副大臣のときに私もジュネーブに行って、国連人権委員会に働きかけて、私はですよ、これがきっかけとなってICCに付託という結論までいって、国際的な圧力が後押しとなって、最終的にストックホルムにおける特別調査委員会、拉致の再調査が合意されたと私は思っているんですよ。  ただ、ここでのポイントは、合意文に期限が書いてないんだよ、期限が。このストックホルムの合意文に期限が書いてない。どんな合意書だって、調査結果にいついつまでにやりますよという期限が書いてなきゃいけないのに書いてないんだよ。だから、いつになったって出てこないじゃありませんか、調査の結果も。それが今の状況なんじゃないのかなというふうに思います。  あと二分だけしかないので、せっかくでございますので、ちょっとこれ、島尻大臣。パネルをちょっとお願いします。  島尻大臣にお聞きをちょっとしたいなというふうに思うんですけれども、島尻大臣は沖縄県連の会長もやられているということですよね。それで、これは、お手元のこれ、自民党沖縄県連のホームページから抜粋したものです。政策の目標と概要が書かれているんです。御覧ください。  これ、島尻大臣にお聞きします。当然、これ資料お読みになっていると思うんだけど、この三の、何これ、「米軍知己」、これ何ですか。これ、知己って、これ間違いじゃないんですか。

島尻安伊子自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(島尻安伊子君) これ、ミスだと思います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 いや、私ね、こんなあげつらうようなことを、私だってミスしますよ。だけどね、沖縄県連の一番重要なポイントの、知己、知己って親友、基地にしなきゃいかぬのじゃないですか。そういったことも私はおかしいと思うんですが。  それで、最後に、これは一番最後に……(発言する者あり)時間、じゃ、まとめましょう。しようがない。  これ最後に、いいですか、運用停止にするなど県外に移転しと書いてあるんですよ。これ、そこはしっかりと、やっぱりこの沖縄県連と自民党の本部と、あなたは大臣なんだから、その辺はしっかりとやっていかなきゃいけないんじゃないのかな、そういうふうに思うことを最後に申し上げまして、私の質問はこれでおしまいにします。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で白眞勲君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、有田芳生君の質疑を行います。有田芳生君。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 民主党・新緑風会の有田芳生です。  今日は、日朝関係の現状と課題、そして、拉致問題の原点、さらには横田滋さん、早紀江さんと横田めぐみさん、拉致された横田めぐみさんの娘さんであるキム・ウンギョンさんとのモンゴルでの出会いについてまずお聞きしたいと思います。  総理に御感想を後でお聞きをしたいんですが、二〇一四年、今から二年前の三月十日から十五日まで、モンゴルのウランバートルで横田滋さん、早紀江さんと、めぐみさんの娘であるキム・ウンギョンさんが初めて出会うことができました。非常に感動的な出会いだったと思いますけれども、小泉訪朝、二〇〇二年九月十七日で横田めぐみさんに娘さんがいるということが分かってから十一年半、滋さんも早紀江さんも、そしてウンギョンさんもずっと会いたいと思っていた人道的課題がようやく実現をしたのがモンゴルでの出会いでした。  実は、今からお示しいただきたいことですけれども、横田夫妻が日本に戻ってきて記者会見を行いました。そのときの写真がありますので、パネルでちょっと見ていただきたいと思います。(資料提示)  滋さん、早紀江さんの満面の笑みです。この後、私は御夫妻にお会いをして、すばらしい笑顔ですねということを言いましたら、早紀江さんは、そうでしたかということを、自分では気付きませんでした、だけど、全国から多くの手紙や電話で、本当にうれしそうなお顔ですねという反応が来ましたというふうに答えていらっしゃいました。  実は、モンゴルでの孫との出会いについては多くがいまだ知られておりませんが、横田早紀江さんが語った内容がまとめられたもの、「愛は、あきらめない」という小冊子があります。新書版です。総理の手元にも恐らく届いていると思いますけれども、ここにモンゴルでどのような出会いがあったかということを初めて明らかにされました。  じゃ、どうして横田めぐみさんの娘さんと横田夫妻が会うことになったのか、それはこう早紀江さんは書かれております。人間の情感として、おじいちゃん、おばあちゃんと孫が会いたい、話したいとの気持ちからですと。ずっと会いたいと思っていた、滋さんは二〇〇二年の段階から思っていたけれども、早紀江さんは、政治的な判断でそれを口にしなかったけれども、実は当然、肉親に会いたいという思いを十一年半お持ちになっていた。それがかなわなかった。だけど、それが二年前になぜ実現したかといえば、それは安倍総理の御判断があったからですけれども、やはり、自分たちはもう高齢になってきて健康も不安になってきた、会えるうちに会いたいということで、そのモンゴルの二〇一四年三月十日から十四日の出会いが実現したんですね。実質三日間ですよ。夜、モンゴルに着いていますし、最終日は朝早く出ていますから、実質三日間の肉親の出会いがありました。  そのときのことを早紀江さんはこう書かれております。ひ孫は、ひ孫というのはめぐみさんの孫になるんですよね、ひ孫はとても元気な女の子で、めぐみの小さいときにそっくりでした。そしてさらには、血のつながった家族が普通ならこんな感じでいられるという時間を過ごせた、緊張感のある、でも楽しい時間を感謝しながら過ごさせてもらいました。そして、戻ってきての記者会見がこの満面の笑顔なんです。  総理、この出会いというものをどのように受け止められましたでしょうか。当時の思い、今も含めてお考えをお述べください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) めぐみさんにお嬢さんがおられる、これは初訪朝した後、明らかになったわけでございます。そのときからもちろんお孫さんに会いたい、しかし、もちろん、めぐみさんを取り戻したいということがまず御夫妻には強い気持ちとしてあったわけであります。そこで、ずっと御夫妻は、お孫さんと会うことがこの問題の解決にどういう影響を及ぼすのかということを本当に真剣に考えておられたんだろうと思います。  当時から私もそういうお気持ちを承知をしておりましたので、先般、モンゴル大統領及び政府の御協力もいただきまして、ウンギョンちゃんと横田御夫妻が再会を果たすことができた。大変胸が熱くなる思いがしたところでございますが、同時に、残念ながらまだめぐみさんとそういう時間を持つことができないということについては、本当に私も総理大臣として申し訳ない思いでございます。  この拉致問題についてしっかり今後とも取り組んでいくことによって、対話と圧力、行動対行動の原則の中において、何とか北朝鮮側にこの問題を解決をする、そういう決断を引き出していきたいと、こう思っている次第でございます。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 パネルでも、二年前の写真、この満面の笑みを見ていただきました。早紀江さんがおっしゃっていたことは、めぐみさんが拉致をされて三十七年間、本当に、滋さんも含めて、とてもつらい苦しい暗いトンネルをずっと毎日毎日歩いてきた、だけど、めぐみさんがいなくなって三十七年で一番うれしかったのがこの出会いなんだというようにおっしゃっておりました。しかし、それから二年たったんですよ。二〇一四年三月十日から十四日の出会いからもう二年が過ぎました。しかし、家族の、肉親のその後の出会いというものはありません。  モンゴルで横田夫妻がウンギョンさんと別れるときのことを、早紀江さんはこの「愛は、あきらめない」の中でこう表現されております。私は、もう一度今日みたいなことが起こるのだから、必ずまたいい日が来るから、希望だけは捨てないでね、絶対に希望ですよと言って窓から手を差し出すと、ウンギョンさんは、向こうも握り返してきて、涙をためながらも笑顔でうんとうなずきました。そういう別れなんですよ。  この感動の出会いと別れから二年たっている。しかし、本来ならば、拉致対策本部なども含めてでしょう、政府が、拉致対策本部は御承知のように拉致被害者が帰ってきたときのケア、あるいは被害者家族のケアをするところから出発したわけですから、そういう拉致対策本部も含めて、例えば政府も含めて、その後の肉親の出会いというものを人道的問題として、拉致問題は絶対解決しなければいけませんけれども、滋さんは八十三歳になられた、早紀江さんは二月で八十歳になられた、そういうお年も考えれば、拉致問題の解決という大きな重要な課題とは切り離して、人道問題としてこの問題は、二年前総理が実現されたように、進めていくことも考えなければいけないと思うんですけれども、これからのことを、御夫妻の意向も含めて、総理、お聞きになる御予定ありますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このお孫さんとの出会いについては、本当に御夫妻、早紀江さんも滋さんも喜んでおられました。その後、再びお孫さんとの出会いの場を設けるかどうかということにつきましては、これまでも御夫妻の意向等も折に触れてお話をしてきているところでございます。  そもそも今、日本と北朝鮮との関係、度重なる北朝鮮の国際社会への挑戦ということがあって、残念ながら今対話も難しくなっている、困難が生じている状況にはありますが、今後、御夫妻が望まれるのであれば、もちろんそういう機会をつくっていきたいと、こう思っているところでございますが、ただ、もちろん、御夫妻もめぐみさんを何とか取り返したいという中において、自分たちがどう行動すべきかということをずっと考えてこられているお二人でございまして、お二人のお考えを尊重しながら考えていきたいと、こう思っております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 是非とも、横田滋さん、早紀江さんの現状での思いというものを責任を持って聞いて、今後の対応に結び付けていただきたいと思います。  そういう難しい日朝問題ですけれども、外務大臣にお聞きをしますけれども、日朝問題の現状というのは今どうなっていますでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮との交渉に当たりましては、我が国として、対話と圧力、そして行動対行動の原則に基づいて臨んできました。そして、拉致問題を考えますときに、全ての拉致被害者の帰国を実現しなければならないわけですので、事柄の性質上どうしても対話という部分が必要になってきます。  事実、一昨年、北朝鮮は拉致問題は解決済みだと言い続けてきたわけですが、交渉の扉を開けることによって調査を約束させる、こういったやり取りもありました。ただ、対話のための対話であってはならないわけでありまして、今回、年が明けましてから、核実験がありました、弾道ミサイルの発射もありました、そして調査も一年半たった今、まだこの報告がなされていない、こういった現状もあります。ということで、我が国としては、強い独自の措置を決定し、そして安保理決議の採択に努力をした、こういったことであります。  要は、我が国としては、拉致、核、ミサイル、諸懸案を包括的に解決するという方針ですので、対話と圧力、両方が重要だと思います。今現在、全ての拉致被害者の方の帰国が実現していないこと、これは誠に残念なことでありますが、今は我が国独自の措置、あるいは安保理決議の履行をしっかり行うべきだと思いますし、その上で、北朝鮮側の反応を見た上で、対話と圧力、この効果的な対応を考えなければならない、このように思っております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 日本の制裁の復活と強化、それを受けて、二月の十二日に朝鮮中央通信が特別調査委員会の談話というものを報道しました。  そこでは、全ての日本人についての調査を中止をして特別調査委員会を解体するということが述べられておりますけれども、同時に、そこの中には、日本側がストックホルム合意の破棄を公言したことになるという表現がありますが、総理、ストックホルム合意は破棄したんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国としてストックホルム合意を破棄する考えはありません。北朝鮮が我が国がストックホルム合意の破棄を公言したことになると一方的に主張しておりますが、全ての日本人に関する包括的調査を全面中止し、特別調査委員会の解体を宣言したことは極めて遺憾でございますが、北朝鮮側の発表は全く受け入れることができないと思っています。  北京の大使館ルートを通じて、極めて遺憾である旨伝え厳重に抗議するとともに、北朝鮮がストックホルム合意に基づき一日も早く全ての拉致被害者を帰国させるべきであることを強く要求したところでございますが、繰り返し申し上げますが、我が国としてストックホルム合意を破棄する考えはないということでございます。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 外務大臣にお聞きをしますけれども、公式協議は二〇一四年の十月、平壌で行ったのが最後になっておりますけれども、それ以降も非公式の水面下の協議というものがずっと行われてきたと私は認識をしております。  例えば、昨年でいっても、十一月の中旬から十二月の中旬にかけて、上海で二回、大連で一回、非公式協議が行われていると私は確認をしておりますけれども、大臣、核実験があって事実上のミサイルが飛んで以降も水面下の非公式協議というのは行われていますでしょうか。いかがですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、非公式協議につきましては、これは相手との関係もあり、今後の交渉にも影響がありますので、これを明らかにするのは控えたいと思いますが、今回核実験が行われ弾道ミサイルが発射された後の対応ですが、我が国としましては、北京の大使館ルート等を通じまして抗議を行うなど北朝鮮とやり取りは行っているのは事実でありますが、それ以上詳細につきましては控えたいと思います。    〔委員長退席、理事岡田広君着席〕

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 この非公式の協議がいかに重要かということはこれからお話をさせていただきたいと思いますが、外務大臣、もう一点お聞きをしたいのは、ストックホルム合意で合意をされた中に、いわゆる日本人妻、そして残留日本人、その問題の解決もやるんだということが指摘をされておりますが、じゃ、残留日本人の現状、あるいはいわゆる日本人妻の現状というものはどうなっているかという、その把握されていますでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、残留日本人、そして日本人配偶者の問題につきましても、ストックホルム合意の中で全ての日本人に関する問題という形で含まれているわけですが、残念ながら、このストックホルム合意に基づく調査につきましては、我が国としてこの内容を受け取っていないわけであります。  そして、残留日本人、そしていわゆる日本人配偶者の具体的な現状については、それを今現在、直接確認する手段がない、確定的な情報を有するに至っていない、これが現状であります。  北朝鮮に対しましては、様々な機会を捉えて安否確認を求めるなど消息の把握には努めておりますが、残念ながら今は確定的な情報を有するに至っていないということであります。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 私は、昨年の十月に平壌に行きまして、日朝交渉関係者から聞き取りをやってまいりました。その中で、これは大事だと思ったことが幾つかありました。  いわゆる一九五九年から八四年にかけての帰国事業で、九万三千三百四十人の方が北朝鮮に戻った中で、いわゆる日本人妻というのは千八百三十一人。その消息について、既に北朝鮮側は、何人亡くなって何人生きているかは調べた。もっと大事だと思ったのは残留日本人です。つまり、戦争が終わったときに、朝鮮半島の北部、今の北朝鮮部分に日本人は二十七万人から二十八万人とどまっていたんですよ。だけれども、その後、日本に戻ってこれる人がいたと同時に、いろんな事情で北朝鮮にとどまらざるを得なかった方々がいる。これは、厚労省の一九九七年の調査では約千四百人。これは、阪神・淡路大震災の翌々年、地下鉄サリン事件が起きた翌々年です。その段階でも約千四百人の日本人の方々がいらしたんです。だけれども、高齢化、人間ですから亡くなっていく方々がいらっしゃる。  北朝鮮で日朝関係者から聞き取ったときには、残留日本人十数人いるんだと、去年の十月、そう向こうは答えてきました。しかも、十数人の中で、去年一年間で四人の方が亡くなっているんです。そういう事実は把握されていますか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、残留日本人の状況につきましては、戦後、北朝鮮地域で行方が分からなくなったとして旧厚生省に対して安否調査依頼があった方、計一千四百四十名であるということを承知しております。  そして、本年一月、北朝鮮の朝鮮赤十字会から日本赤十字社に対し、残留日本人と思われる方々が北朝鮮に亡くなった旨の連絡があったこと、このことは承知をしております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 その中のお一人、丸山節子さんという方がいらっしゃいました。戦争が終わったときにお父さんと旅行に行っていたために日本に戻ってこれなくなって、北朝鮮の清津というところで去年まで暮らしていらっしゃいました。北朝鮮では、キムという名前で、九人のお子さんを得ましたけれども、その丸山節子さんに対して、北朝鮮の特別調査委員会は、一昨年の八月四日に聞き取りをやっております。これは、日本でも毎日新聞あるいは東京新聞、報道しておりますから。なぜ八月四日と分かるかといえば、弟さんとずっと交流があったものですから、特別調査委員会が話を聞きに来て、意向を聞かれたと。日本に戻りたい、弟さんが清津に行って会ったときも、日本に戻りたいんだ、涙を流しながらおっしゃっていた。一昨年の八月四日ですよ、北朝鮮の特別調査委員会がそういう話を聞いたのは。だけど、日本に戻ることができなく、昨年の一月十六日に八十六歳でお亡くなりになりました。日本に戻りたいという人はまだいるわけですよ。いわゆる日本人妻も含めて。  だからこそ、今、日朝関係というのは非常に厳しい状況の下で進んではいませんし、毅然とした態度を取るべきですけれども、ウンギョンさんの問題も含めて、こうした人道問題というのはやはり解決していかなければならないと考えておりますけれども、総理、どのようにお考えでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮に残されている日本人妻の方々につきましては、かつて日朝が合意をいたしまして、日本人妻の方々が随時一時帰国をされたこともございます。しかし、なかなか、そのときの北朝鮮側の姿勢にも問題があったことも事実でございまして、それは長続きしなかったのでございますが、いずれにせよ、北朝鮮に残されている在留の邦人の方々についても基本的には日本に帰国できる道が開かれるべきであると、このように考えております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 是非とも、人道問題としてそのことを独自にやはり進めていっていただきたいと強くお願いをしたいというふうに思います。  もう一点、岸田外務大臣にお聞きをしますけれども、ストックホルム合意に至る日朝の交渉の中で、いわゆる特定失踪者、北朝鮮によって拉致された可能性を排除できない人たちについてのリストを提示いたしましたか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) ストックホルム合意は一昨年の五月ですが、それ以降、拉致の可能性を排除できない行方不明者のリストについて、どのようなやり取りがあったかについては今後の対応に支障を来すおそれもあるので控えなければならないと思いますが、政府としては、これまで拉致被害者として認定した方以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在している、こうした認識をしっかり持った上で、政府認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確認及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす、こうした考えであります。  そして、この特定失踪者リストにつきましては、過去三十数名について情報を北側に提供した、こういった経緯を明らかにしていることは承知しております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 ストックホルム合意に至る交渉の中では、新たにその三十数名のリストは提出していないわけですよね。そこは、全ての拉致被害者を取り戻さなきゃいけないということで、そのいわゆる特定失踪者についても、政府認定拉致被害者とともに、やはり解決のために進んでいっていただきたいというふうにお願いをしたいというふうに思います。  次に、パネルを出していただきたいんですが、政府認定の第一号の事件、宇出津事件、一九七七年の九月十九日に石川県で起きた事件です。この事件について今あえて聞くというのは、やはり重要な問題をはらんでいるからです。一九七七年九月十九日というのは、御承知のように、それから約二か月後、同じ年の十一月十五日に横田めぐみさんが拉致をされたんです、二か月後に。  この宇出津事件では、拉致の実行犯、逮捕された。そうした問題として、やはりこの宇出津事件が当時大きく報道されて警告を発せられていたら、その年の翌月に起きた松本京子さん拉致事件、そして十一月のめぐみさん拉致事件は果たしてあったんだろうかという視点でやはり質問をしたいんですが。  まず、警察庁にお尋ねをします。この宇出津事件というのはどういう事件だったんでしょうか、その概要をお話しください。

沖田芳樹警察庁警備局長

○政府参考人(沖田芳樹君) お尋ねの事件につきましては、北朝鮮工作員に取り込まれた在日朝鮮人が北朝鮮からの指示を受け、昭和五十二年九月、かねてから知り合いでありました東京都在住の日本人男性、久米裕さんを石川県の宇出津海岸に連れ出し、北朝鮮工作船で迎えに来た別の北朝鮮工作員に引き渡したという事件でございます。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 写真見てください、小さな方の。旅館、もう廃業をしておりますけれども、ここに久米裕さんと、手引きをした、結果的に実行犯になるRという人物が午後二時ぐらいにやってきました。その前日には芦原温泉にいるんですが、午後二時ぐらいにこの旅館に到着をして、二人ほとんどしゃべらないから、おかみさんが怪しいなというふうに思ったんです。そして、後に警察へも連絡をしましたけれども、その夜の九時、その工作員、補助工作員、短波放送で朝鮮歌謡が流れてきたのを確認して、今日は拉致の実行だということを判断をして、そして夜の十時ぐらいに、アノラック、そして黒い作業ズボン姿で二人は出ていきます。    〔理事岡田広君退席、委員長着席〕  その上の方を見ていただいたら分かりますけれども、地元で舟隠しと言われている場所に向かう小さな道は真っ暗闇です。今でも真っ暗闇です。そこに、夜十時に二人の男が出かけていった。おかみさんはおかしいなというふうにそのとき改めて思うんですが、夜十時に出ていって、約七、八分、その大きな方の写真ですけれども、地元の人たちが舟隠しと言っている入り江に到着をいたしました。そして、暗い中、向こうからぼうっとした人影があったときに、この補助工作員は、久米裕さんと一緒に歩いていて、石を拾ってかちかちかちと三回合図をした。そうすると、向こうにいた、ぼうっと影が見えていた男たちの方から、石を二回かちかちという合図でだんだん近づいてきた。そして、そこで補助工作員は、金もうけができるということで久米さんを呼んでいますから、この人たちに付いていってくださいということで、工作員、補助工作員の方は旅館に戻る。そして、久米さんの姿はそこから分からなくなっている。  北朝鮮は、いまだ未入境、北朝鮮には入っていないという態度を取っておりますけれども、この宇出津、舟隠しという場も含めて、当時、石川県警、警察庁も含めて非常に、富山湾も含めて警戒していた場所じゃないんですか。この日の、久米さんが拉致をされた九月十九日の午後四時五十分、警察庁は石川県警に、KB情報、コリアンボート情報、つまり北朝鮮の不審船が現れたと、具体的には富山湾に不審船現れると、そういう警告を発しましたよね。だからこそ石川県警警備部公安課は、主要駅の、そして道路の検問体制、その日しいたんですよ。そして、この宇出津の周りの警察官も総動員で配備されていた。だけど、久米さんは、さっき言ったような形で拉致をされてしまった。  当時の捜査状況というのはどうなっていたんでしょうか。

沖田芳樹警察庁警備局長

○政府参考人(沖田芳樹君) 当時、石川県警察におきましては、様々な情報に基づきまして必要な捜査あるいは警備体制等を取っていたところでございますけれども、その具体的内容につきましては、これを明らかにすることで今後の警察活動に支障を及ぼすおそれもありますことから、詳細につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 石川県警は、宇出津事件総括という二百ページもの総括文書を出しているんですよね。  これ、総理に感想をお聞きしたいんですけれども、やはり、こういった実行犯が逮捕されていた事案、そして、さらにはほかの、例えば原敕晁さんの拉致事件もそうですけれども、日本国内で拉致を手伝った人物たちというのはもう明らかになっているわけですから、これは当然、現実の拉致問題解決をしなければいけませんけれども、同時に、拉致問題がどのようにして起きてしまったのか。先ほども言いましたけれども、例えば実行犯を逮捕しているんですから、起訴ができていたら大きな警告になったでしょう。  地元紙では北国新聞など二紙が、この宇出津事件から一週間後に小さな記事で、能登から北朝鮮へ密出国という報道をしております。全国紙は全くないんですよね。全国紙が初めて報道したのはこの年の十一月十日、朝日新聞社会面がでかでかと一面、社会面トップです。三鷹市役所の警備員、工作船で北朝鮮へ、日本人では初という記事が出ている。この朝日新聞が全国に報じた五日後にめぐみさんは拉致されたんですよ。だからこそ、こういう総括というのはこれからでもやらなければいけないと思っていますが、総理、どのようにお考えでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに拉致問題を考えるときには、一九七七年というのは非常に重要な年であると、私もずっとそう考えてまいりました。  そこで、この宇出津事件を始めとする拉致容疑事案については、警察において、これまで国内の拉致に関与した者が存在する可能性も含め関係者からの聴取や鑑定等捜査を推進してきたところであり、今後とも事件の全容解明に向け捜査に全力を挙げていくものと承知をしております。  当時はまだ、言わば政府も含めまして、拉致が北朝鮮によって組織的に行われているという認識がなかった中においての結果であろうと、こう考えるところでございますが、今まさに、そうした北朝鮮が組織的に拉致を行ってきた、これは金正日委員長自体も認めたことでございます。今後、やはり我々は国民の命と幸せな暮らしを守り抜いていくという大きな責任があるわけでございます。今後とも、こうしたこともしっかりと胸に刻みながら、そしてこれから更に拉致問題の解決に向けて全力を尽くしていかなければならないと、こう考えております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 確認ですけれども、宇出津事件の実行犯は逮捕をされて、そして取調べの中では久米さんをだまして北朝鮮に連れていったんだということを明確に語っている、拉致ということを認めていたんですよ。だけど、検察庁が、本人の意思で行ったかも分からないからということで、結果的には立件できなかった。そういったことも含めて拉致問題というのは防げたところが、条件つくることができたんじゃないかということで、これからも総括をしていかなければいけないというふうに考えております。  そして、現実の拉致問題の解決で安倍総理に最後お願いがあるんですけれども、いずれ日朝交渉を再開しなければならないというふうに考えております。拉致被害者の御家族、有本明弘さんにしても嘉代子さんにしても、もう八十七歳、九十歳というお年になってきている。時間がない。  そういうときに、日朝交渉を進めなければいけないというときに、ストックホルム合意にはやはり大きな欠陥があったんだと私は考えております。それは何かといえば、全ての拉致被害者を取り戻さなければいけないと総理がずっと主張されている、当たり前、当然、正しい話です。私もそう思います。外務大臣も先ほどおっしゃいました。だけど、日朝のストックホルム合意でやはり欠けていたのは、日本と北朝鮮側で拉致問題の解決とは何かと、そういう共通の理解がないことなんですよ。ですから、今後交渉していくときにはそうしたところも明確にしながら進めていっていただきたいということと、そしてこの問題の最後に、蓮池薫さんが、日朝問題にどのように取り組んでいったらいいのかということをあるインタビューでこう答えています。  北が国際的に孤立していく中、日本も厳しい姿勢を取りつつも、いずれ対話ムードが生まれたときに向こうが乗ってこられるよう、積極的な支援策も提示しておくべきなのです。その積極的な支援策というのは、蓮池さんのお考えでは、解決に対する見返りも示して交渉すべきなんだから、例えば、観光特区のインフラ整備といった軍事技術に転用されない形での支援ですと。  それはまあ被害者蓮池さんのお考えなんですけれども、そうしたことも考慮に入れて、是非とも日朝交渉を前に進めて拉致問題を解決していただきたいと、我々も協力をして拉致問題の解決を進めなければいけないというふうに考えております。  時間もそろそろ迫ってきますので、次に、人権大国日本の構築のためにヘイトスピーチ問題についてお聞きをいたします。  多くの方が御存じありませんけれども、イギリス外務省のホームページ、御覧ください。もう何年も前から出ておりますけれども、日本は民主主義的な国であると。渡航情報についての記述ですけれども、日本に行く人、日本は民主主義的な国なんだけれども、時々排外主義的なデモがあるから、それを見たときにはすぐその場から立ち去ってください。これ、いまだイギリスの外務省のホームページに出ている。だから、海外から日本はそのように見られているんですよね。  ここで、本来ならばテレビを御覧の方々にフリップを見ていただきたいんですが、残念ながら予算委員会の理事会で合意に至らなかったので、皆さん、委員の方々にはお配りになっていますから口で説明します。私はその現場で全て見ております。どういう写真をここで提示できないのか、後ほどインターネット上でも国民の皆さんに知らせるつもりですけれども。  例えば、私が示そうとした一つの写真は、二〇一三年二月十七日、東京新宿の新大久保のヘイトスピーチデモ。プラカード、何て書いてあるか。あだなす敵は皆殺し、朝鮮人は皆殺し。委員の皆さん今見ていらっしゃるんですよ。テレビの方々は見ることができない。もう一つの写真、同じ一三年二月十七日、新大久保で行われたヘイトスピーチデモ。朝鮮人、首つれ、毒飲め、飛び降りろ、こういうプラカード掲げてヘイトスピーチのデモをやっていた。さらに、右側の写真で、二〇一四年三月二十三日、東京江戸川区の西葛西、ハーケンクロイツ、ナチス・ドイツのハーケンクロイツの旗を掲げてデモ行進やっている。何か委員の中には、このハーケンクロイツ掲げているデモ、このハーケンクロイツというのは合成しているんじゃないかと言う方もいらっしゃったそうですけれども、冗談じゃありません。私は現場で全部見ております。こういうデモがいまだ続いているんですよ。  総理、具体的にお尋ねをいたします。  二〇〇八年から二〇一一年にかけて、朝鮮大学前で三回にわたって在特会の前会長、桜井誠前会長が、当時は会長ですけれども、街宣を行いました。こう語りました。そこにいる朝鮮人の君、殺してやるから出てこいよ、なめんじゃないぞゴキブリども、朝鮮人を東京湾へたたき込め、これはいまだインターネット上に映像が流れているんです。  こんなこと許されるんですか。総理、お考え、お示しください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一部の国、そしてまた民族や文化を排除しようという、あるいは憎悪をあおるような過激な言動は、これは極めて残念であり、決してあってはならないと強く感じたところでございますし、まさにこれは日本国民また日本国の品格に関わることであろうと、このように思うところでございます。  人権侵害が認められる場合においては、当該人物に対して勧告を行っているものと承知をしておりますが、今後、一部の国、民族を排除しようというそういう状況であるにもかかわらず、そういう言動がなくなっていないということは極めて残念であります。  政府としては、一人一人の人権が尊重される豊かで安心できる成熟した社会を実現するため、粘り強く、様々な対策を講じていきたいと考えております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 法務大臣にお聞きをします。  先ほど、朝鮮大学前で三回にわたって行われた在特会、当時の会長による罵詈雑言、差別の扇動、ヘイトスピーチ、これに対して法務省は昨年十二月二十二日に当人に勧告を出されていますけれども、どういう内容でしょうか。

岩城光英自由民主党法務大臣

○国務大臣(岩城光英君) お尋ねの勧告の内容でありますが、元代表者の行為が、被害者らの生命、身体に危害を加えかねない気勢を示して畏怖させる違法なものであり、被害者らの人間としての尊厳を傷つけるものであるなどとして、反省し、今後同様の行為を行わないことなどを東京法務局長が元代表者に勧告をしたものであります。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 今大臣からお話あったように、在特会前会長に対する勧告では、人間としての尊厳を傷つける行為に対して、今お話しになったように、今後決して同様の行為を行うことのないように、そういう勧告をされた。だけど、この前会長はインターネット上で、その法務省から来た勧告、封筒を破いて、勧告文をネット上でびりびりびりびり破いた。さらには、今後同様の行為を行うことのないように勧告されたにもかかわらず、いまだヘイトスピーチ、差別の扇動を行っている。三月六日も銀座で先頭に立ってやっておりました。  そうなると、法務大臣も含めた法務省の権威というのは一体どうなるんだと。そういう勧告に従わなかった場合、それをほっておくのか、あるいは更なる対応を取るべきだと私は考えておりますけれども、大臣、いかがでしょうか。

岩城光英自由民主党法務大臣

○国務大臣(岩城光英君) 御指摘のように、勧告の対象者がこれに反する態度を殊更公開していることにつきましては、大変遺憾だと存じております。  法務省の人権擁護機関におきましては、対象者の行為を違法なものと認定して、そのことを明確に指摘し、反省と同様の行為を二度と行わないことを勧告したものであり、そのことは何ら揺らぐものではありません。法務省の人権擁護機関としましては、今後も同様の人権侵害行為についてはその違法性を指摘し、必要な勧告等の措置をとってまいりたいと考えております。  そして、いわゆるヘイトスピーチをなくしていくためには、社会全体の人権意識を高め、こうした言動が許されないことであるという認識を広く行き渡らせることが結局重要であり、今後も引き続きヘイトスピーチを許さないという姿勢を明確に示し、粘り強い啓発活動を通じて強く訴えてまいりたいと考えております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成二十八年度総予算三案を一括して議題とし、外交・安全保障等に関する集中審議を行います。  休憩前に引き続き質疑を行います。有田芳生君。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 有田芳生です。  午前中は、日朝問題、そして拉致問題、そして横田夫妻とお孫さんのキム・ウンギョンさんとの出会いについてお聞きをし、その後、ヘイトスピーチ問題について質問をいたしました。  そのヘイトスピーチ問題の最初に、多くの皆さんに、この実態いかなるものか、ひどいその現実について知っていただこうとしてパネルを用意しましたけれども、残念ながら、理事会で一致しなかったということで、テレビを御覧の方々には見ていただくことができませんでした。  一言で言って、二〇一三年の二月十七日、東京新大久保で行われたヘイトスピーチのデモでは、もう一度繰り返しますが、プラカードに、あだなす敵は皆殺し、朝鮮人は皆殺し、あるいは、朝鮮人、首つれ、毒飲め、飛び降りろ、こんなとんでもないヘイトスピーチが東京の新大久保で堂々とまかり通っておりました。さらには、ほかの地域でもハーケンクロイツ、ナチス・ドイツの旗を掲げてデモをやっている、全国各地いろんなところで見ることができると。私もよく見てきました。異常な状態だと思います。中には、毒マスクをしてデモをやっている者もおりました。例えば新大久保では、新大久保を更地にしてガス室を造れというようなことまで叫んでおりました。  その二〇一三年二月十七日の東京新大久保のデモの一週間後、大阪の鶴橋で二月二十四日に同じようなヘイトスピーチデモが行われました。そこでは、当時十四歳の少女が、皆さん、ここは日本ですよ、南京大虐殺知っていますか、ここから出ていかなければ鶴橋大虐殺やりますよ、当時十四歳の少女が叫びました。その後ろにいた大人たちはそうだそうだと言いました。  これが日本の現実なんですよ。多くの被害者の方々は、そういうことを聞いて、命が奪われるのではないか、関東大震災のことを思い出す方も多くいらっしゃった。  しかし、それに対して法務大臣含め法務省が適切な対応を取ってくださる中で、二〇一四年の十一月からは啓発活動が強化をされて、「ヘイトスピーチ、許さない。」、そういうポスターなども全国に貼られるようになりました。私たちもそれを活用して、現場でヘイトスピーチ許さないという主張をやっておりますが、しかし、残念ながら、そういう啓発が続いているにもかかわらず、いまだ差別の扇動であるヘイトスピーチというものはやんでおりません。  例えば、三月六日の福岡でのヘイトスピーチの街宣、どんなことを言っていたか。こいつらはゴキブリですから必ず繁殖します、どんなに言っても朝鮮人というのは頭が悪い、三歩歩いたら忘れます、物を考えることができないんですよ、騒乱が起きたら朝鮮人は必ず暴れる、一思いに殺すんです、これがついこの間、三月六日、福岡のヘイトスピーチの街宣なんです。  福岡だけじゃない。銀座でも行われている。近くまた行われようとしている。岡山でも、在特会の前会長は四月に同じような行動を取ろうとしております。  そこで、法務大臣にお聞きをします。  こういったとんでもない発言、現行法上で人権侵害と言えるんでしょうか。

岩城光英自由民主党法務大臣

○国務大臣(岩城光英君) 有田委員から御指摘がありましたような言動は人権擁護の上で問題があると思われます。  そして、一般的に申し上げますと、人権侵害とは特定の者の人権を具体的に侵害する行為を意味するものでありまして、人権侵害に当たるか否かは具体的事案を人権擁護機関において十分に調査検討した上で判断されるべきものであり、ここでお答えすることは、そういった意味で困難であります。  いずれにいたしましても、こういった言動はあってはならないことと考えております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 つまり、結論から言えば、私がるる紹介したようなヘイトスピーチの言動というものは、現行法上では対処できないんですよ。だからこそ、今日お話をしましたけれども、朝鮮大学での乱暴なヘイトスピーチについても、現行法上では対処できないから民事訴訟で、京都朝鮮学校の襲撃事件については民事訴訟で京都地裁、大阪高裁、そして最高裁でも決定しましたけれども、こうしたひどいヘイトスピーチ、差別扇動の言動というものは人種差別撤廃条約に基づいて人種差別なんだということで、民事の損害賠償、決定が出たんですよね。だから、現行法では対処できないからどうするかということで多くの被害者たちも困っているという現実があります。  総理に伺います。  アメリカ国務省は昨年の六月二十五日に二〇一四年版人権報告書を出しました。そこでも朝鮮学校襲撃事件についての判決について触れられておりまして、その前年度の人権報告書では在特会についての批判もあります。  総理に伺いたいというのは、今年サミットがあります。サミットがあれば朴槿恵大統領も来日する可能性があります。その前後に同じような差別扇動のヘイトスピーチデモが行われる可能性があるんですよね。昨年二〇一五年だけでも、三重県の四日市市でヘイトスピーチデモ二回ありました。ヘイトスピーチの街頭宣伝一回ありました。もう少し広げて、関西地区では昨年一年間で六十九回ものヘイトスピーチデモ、街頭宣伝が行われた。せっかく人権大国日本をつくろう、そして、サミットが行われるそのときに合わせて前後にこうしたデモが行われるならば、日本に対するやはり重大な問題だと私は考えますけれども、そうしたことを含めて、今日の総理の前半のお答えを聞いていますと、この二年間ぐらいお答えになったものとほとんど同じなので、昨年の二月に衆議院の予算委員会で公明党の國重委員にお答えになったとき、ヘイトスピーチの問題については、用意された答弁ではなく総理は肉声で語っていただいておりました。ですから、そういった事態を何とかしなければいけないということについて、人権大国日本をつくるこの日本の総理としてどのようにお考えでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆるこのヘイトスピーチへの対応については、現行法の適切な適用のほかに地方自治体の、今も御紹介いただきましたが、公共機関等へのポスター、リーフレットの配布、新聞広告やインターネット広告の掲出、そして全国の学校を対象とした職員による人権教室の実施など、社会全体に対する各種啓発活動によって差別の解消につなげていくように努めているところでございますが、G7サミット、まだこのアウトリーチの国でどういう国を御招待するかということは決めておりませんが、いずれにせよ、G7の国々というのは、自由と民主主義、そして基本的人権、法の支配を尊ぶ、言わばそうした基本的価値を共有する国々の指導者が集まるわけでございますから、そこで排外主義的な行為が行われている、あるいは人権が重んじられていないという印象を持たれては、これは大変なことになっていくんだろうと、このように思います。  こうした観点からも、今後、一人一人の人権が尊重される豊かで安心できる成熟した社会を実現するために教育や啓発の充実に全力を挙げていきたいと、このように考えております。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 残念ながら、啓発、教育、そして現行法上では対処できないのがヘイトスピーチなんですよ。だからこそ、全国約三百の地方自治体がヘイトスピーチに対処するために国が法整備をしてほしいという声が法務大臣にも届いていると思いますけれども、やはり新しい措置というものを考えなければいけないということで、今、与野党を通じて法整備を考えております。  ですから、サミットも含めて、今後、東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本が本当に人権を大切にする国だということを形にするために、差別を撤廃する宣言を国がやるべきだと思いますが、最後に総理のお気持ちを率直にお伝えください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、各党各会派において、このヘイトスピーチにどのように対応していくかということについて熱心な御議論が行われていると、このように承知をしている次第でございまして、そうした議論の中から、また議論を通じてこうしたヘイトスピーチに対する対応がなされていくことを期待をしていきたいと、このように思います。

有田芳生民主党・新緑風会

○有田芳生君 終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で有田芳生君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、谷合正明君の質疑を行います。谷合正明君。

谷合正明公明党

○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  本日の予算委員会の質疑テーマは外交・安全保障であります。私から、北朝鮮情勢、中東難民問題、また持続可能な開発のための目標について取り上げたいと思います。  まず、自公政権が復活して三年が過ぎました。この間、安倍総理と岸田外務大臣のコンビがずっと続いているわけであります。歴代内閣で三年以上の長期にわたりまして同じ総理と同じ外務大臣が同時期に務めているという政権は実は余り例がなく、戦後でいいますと、吉田茂総理兼外務大臣、そして中曽根総理と安倍晋太郎外務大臣のとき以来、実に三十年ぶりのことであります。  総理や外務大臣がころころ替わるような政治ではないからこそ、総理は、これまで就任以来六十三か国にも訪問し、また、日本の総理として初めて訪れた国も十四か国に上っております。さらに、首脳会談も四百回を超えております。この活発な、積極的な行動力、外交の努力については高く評価したいと思います。  一方、懸念でありましたのは、特に中国と韓国との関係でございました。  私たち公明党も、昨年、山口代表の訪中、訪韓など政党外交を通じまして、日中、日韓関係の改善、両首脳会合の実現に向け努力をしてまいりました。結果として、昨秋、日中、日韓両首脳会合、さらには日中韓のサミット、この定例化につながっていったわけであります。今後も、安倍総理におかれましては、国民の皆様の期待に沿う外交を展開していただきたいと思っております。  そこで、自公連立政権、三年過ぎておりますが、安定した政治だからこそ果たせた外交の成果を安倍総理に端的にお答えいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府が行う外交、そして議員外交も同時にあるんだろうと、それを補完をしながら、我々この三年間外交を推進をしてきたわけであります。  御党におかれましては、今御紹介いただきましたように、山口公明党代表には政権発足直後に訪中をしていただくとともに、昨年十月にも中国、韓国を訪問していただき、いずれの機会でも、私の親書を先方首脳に伝達をしていただくなど、重要な役割を担っていただきました。なかなか日中、日韓、それぞれ政府間においては様々な困難な課題があったわけでございますが、その中におきまして、御党は長年の中国、韓国それぞれとの信頼関係の中において、そうした対話を進めていく言わば関係を、パイプをずっと維持をし、かつ、そうしたことを我々も山口代表とともに活用させていただいたわけでありまして、御礼申し上げたいと思います。昨年の十二月には、自民、公明両党の幹事長が訪中いたしまして、約七年ぶりとなる与党交流協議会が開催されました。  このように、政府間の対話に加えて、連立与党においても議員間、政党間の交流を積極的に積み重ねていただいており、こうした自民党、公明党の連立政権ならではの活動は、大局的観点から各国との関係を発展させていく上で非常に有意義であると思います。  本年は、安保理の非常任理事国として、先般も北朝鮮のミサイル発射に対して、各国、各理事国とともに厳しい決議をいたしました。また、本年は、G7伊勢志摩サミット、そしてTICADの初めてのアフリカでの開催もあります。また、日中韓サミット日本開催など、日本が世界の外交を引っ張っていく一年になっていくと、このように思います。  今後とも、外交を通じて、日本、そして地域や世界の平和のために貢献をしていきたいと思っておりますし、経済外交も進めながら日本の国益をしっかりと確保していきたいと、このように考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 それでは、目下の国際社会の安全保障上の脅威であります北朝鮮の問題について取り上げたいと思います。  国連安全保障理事会は、三月三日に、四度目の核実験と、そして長距離弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮に対しまして制裁を大幅に強化する新しい決議案を全会一致で採択しました。そして、そうした中でありますけれども、本日、北朝鮮は再び弾道ミサイルを発射しました。本院でも二度にわたる国会決議を行っておりますが、特に我が国の平和と安全にとって著しい脅威であり、断じて容認されるものではありません。  国連安保理の制裁決議では、北朝鮮に出入りする全ての貨物の検査を国連加盟国に初めて義務付けた条項が、これが大きなポイントであります。この決議が絵に描いた餅にならないように、加盟国がその決議をしっかりと履行するかが焦点であります。  そこで、北朝鮮の核とミサイル開発を断念させるために我が国としてどのようにこの安保理決議の実効性を確保しようとされるのか、外務大臣の見解を伺います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮に対して国際社会が強い明確なメッセージを示すために、各国が独自の措置を発表し、そして安保理におきましても強い内容の決議を採択したわけですが、御指摘のように、この決議をしっかり履行するということ、全面的かつ厳格に履行するということ、大変重要であると認識をいたします。  そして、それを担保する取組としまして、安保理の下部機関に北朝鮮制裁委員会、一七一八委員会という委員会が存在いたします。各国がとった制裁措置及び制裁違反に関する情報等の検討を行う委員会ですが、この委員会、この中に専門家パネルも用意されております。この専門家パネルには日本人も一人送り込んでいます。  こうした委員会あるいは専門家パネルをしっかり活用しなければならないわけですが、今回採択されました決議二二七〇は、全ての国に対して採択から九十日以内の安保理への報告を要請しています。また、専門家パネルに対して、各国による報告の提出を支援する努力を継続するよう要請しています。  我が国としましても、こうした委員会あるいは専門家パネルと緊密に連携することによって、この実効性をしっかり確保するべく努力していきたいと考えます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そこで、総理にお尋ねします。  昨年、日米ガイドラインの見直しと、そして平和安全法制の整備をしてまいりました。その目的は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、日米同盟の信頼性と実効性を強化して抑止力を高めることであります。そうした中で、今、野党の中には平和安全法制を戦争法と称してこれを廃案にしようという動きがありますが、果たしてそれで我が国の平和と安全が守れるのでしょうか。備えが不十分であれば、かえって不測の事態を誘発しかねません。  そこで、この度の北朝鮮への対応に関して、平和安全法制や日米ガイドラインの見直しが果たしている役割とか、具体的にどのように機能しているかについて国民に分かりやすく説明していただきたいと思います。そして、その上で、核セキュリティ・サミットやG7のサミットもございます、あるいは日中韓のサミットもございます、そうした一連の国際会合をてこにして東アジアの平和と繁栄を築く外交努力をしていただきたいと、その取組のことについても併せて御答弁いただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年、アメリカ側の議会、あるいは政府関係者、また安全保障政策に関心のある人々は、新たなガイドラインを改定し、改正することができるかどうか、あるいはまたその基となる平和安全法制が成立をするかどうか注視をしていました。その中で新ガイドラインが策定され、平和安全法制が制定をされました。その整備によって、日米の信頼関係は大きく向上し、そして同盟関係は間違いなく一層強固なものとなりました。  実際に、先般の北朝鮮による核実験及び弾道ミサイルの発射への対処に当たっては、日米の連携は従来よりも一層緊密かつ円滑に行われたものと考えています。米側においても、この地域の米軍を統括するハリス太平洋軍司令官は、平和安全法制と新ガイドラインは日米の能力を向上させ、日米間の連携が向上したと、こう述べています。これは、新ガイドラインの下に新たに常時協議可能な同盟調整メカニズムが設置をされた結果、不審な兆候を把握をした段階で速やかに必要な協議や協力を開始することが可能となった効果が顕著に現れたものだと考えています。この核実験の兆候あるいは弾道ミサイルの発射の兆候を踏まえる中において、このメカニズムがその段階からこれは機能をいたしますから、当然、大きくこの連携は進んだ、これは相当大きく進んだというふうに考えていただいていいんだろうと思います。  このような同盟調整メカニズムを裏打ちするのが平和安全法制でありまして、あらゆる事態に切れ目なく対処し得る平和安全法制が整備された結果、日米間の連携も切れ目なくスムーズに行うことが可能となったものと考えております。  そして、更に言えば、国と国との間の条約に基づく同盟関係といえども、それを支えるのはそれぞれの国の、国同士の、例えば日米の人同士の関係であります。平和安全法制の整備によって日米を守るためにお互いが助け合うことができる、お互いが助け合うことができるという同盟になった以上、なったことによって、米側と日本側が、これはもう誰が考えてもきずなは強くなるわけであります。まさに、この平和安全法制によって、そして新しいガイドラインによって、この強固になった両国のきずなによって間違いなく日米同盟は強化され、結果として抑止力も強化されるわけであります。結果として地域の平和と安定は保たれている、より保たれていくことになると、このように確信しているわけでありまして、これは、まさに先般の対応はこれが具体的な形で現れたものだと思います。  また、米政府だけではなくて、米国民を代表する米議会の上院外交委員会と軍事委員会も共同で、平和安全法制の成立を歓迎し、重要な同盟を強化するものとの声明を出しています。  平和安全法制の廃止は、日米の連携を低下させ、信頼関係を損ない、ひいては同盟関係を大きく損なうものとなると、このように思います。  我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、国民の命と平和な暮らしを守るためには、現実を直視し、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能としなければならないわけでありまして、今朝も北朝鮮が弾道ミサイルを発射をしたわけでありまして、この中で、しっかりと日米の同盟のきずなの中で我が国の国民の命と安全を守り抜いていきたいと、このように思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 しっかりと対応していただきたいと思います。  時間の関係上、次の中東難民問題に移らせていただきたいと思います。  まず、シリアにおけます邦人ジャーナリストの拘束事案でありますけれども、政府におかれましては、邦人の安全確保に向け全力を挙げていただくことを要請したいと思います。  そして、難民問題でありますが、昨年、紛争などで難民となった数が世界中で六千万人を超えた、過去最多の数であります。一番発生数が多い国はシリアであります。シリアの混乱が、難民を受け入れる中東の周辺国の負担の増大ですとかあるいは不安定化、さらには欧州をも揺るがす国際問題になってきました。同時に、IS、イスラム国に見られるようなテロリストの台頭という安全保障上の脅威も生まれております。まず、シリアの和平なくして中東の安定や難民問題の解決はありません。その意味でも、我が国としてシリア和平に向けた最善の努力を尽くしていくべきであります。  そして、忘れてならないのは、実際難民が直面する人道の危機であります。私は、我が国としてこの難民支援をどう進めていくべきか、それを探るために、昨年通常国会が終わった翌日に、中東のヨルダンのシリア難民キャンプと、そしてパレスチナ自治区のガザ地区を訪れました。  私が訪れたガザ地区は、東京二十三区の六割ほどの面積に百七十万人の方が暮らしている地域であります。そのほとんどがパレスチナ難民です。周囲はイスラエルに囲まれております。過去五、六年で三度イスラエルと交戦を繰り返し、経済は完全に疲弊しております。(資料提示)  写真を御覧いただいて分かるとおり、停戦後一年たっておりますけれども、ガザの地域というのはまだまだ戦争の爪痕が色濃く残っておりました。停戦合意が一昨年なされましたけれども、それを受けて、日本を含めてガザ復興国際会議というものを開催しました。この地域が過激派の温床とならないようにどのようにしていくかということを協議したわけですね。  では、そのガザ地区なんですけれども、子供たちの様子はどういったものなのかということを、もう一枚の写真を見ていただきたいと思うんですが、これはガザの子供たちがたこ揚げをしている様子の写真です。実は、これは毎年三月十一日に、東日本大震災からの復興を祈念しまして現地の子供たちが学校の校庭でたこ揚げをしているんですね。  私が訪れた中学校の生徒たちは大変親日的でありまして、大変勉強熱心でありました。口々に日本に留学したいと夢を語っていました。世界で一番大きな牢獄とも言われておりますガザに暮らす子供たちにとりますと、一歩外に出て平和な世界を見てみたいというのが実は夢なんですね。  その子供たちですが、昨年の十一月、生徒代表三名と学校の先生がNGOのリザルツの招聘で来日することができました。真っ先に向かったのが岩手県の釜石。そして、釜石に行って日本の子供たちと一緒にたこ揚げをしました。翌日には安倍総理にも面会をしていただきました。  そのとき安倍総理に語った言葉が非常に印象的でした。たこ揚げが大変楽しかった、生まれて初めて外で何不自由なく、思い切り恐れなく遊ぶことができたと。もう一人の男の子は、釜石に行って津波で流されている町の映像を見たときに、大変自分たちの地域とオーバーラップして悲しくなった、しかし、釜石の子供たちが前を向いて明るく頑張っている姿に励まされ、自分たちも頑張ろうと思った、今ガザの復興のために力を合わせていることを日本の皆様にも是非知ってもらいたいと総理を前にして語っていました。一週間という短い滞在ではありましたけれども、彼らにとっては非常にすばらしい経験になりました。十年、二十年後にはその国、地域の将来を担うリーダーになることを私は確信しました。  パレスチナのガザだけではなくて、内戦中のシリアでも、今もなお、戦渦の中、学生たちがダマスカス大学やアレッポ大学で勉強を続けています。親を失い、故郷を追われ、精神的に不遇な子供たちが、それらの逆境に負けずに大変勉強熱心だったということを目の当たりにしまして、彼らへの教育支援こそ日本ができる効果的で重要な難民支援の新たな一歩であると私は確信をしました。  そこで、シリアを含む中東諸国からの国費留学生の枠を拡大すること、研修事業の拡充や短期交流事業の推進を通じて、戦渦によって教育を受ける機会を失いつつある若い世代に教育支援を行っていくべきと考えますが、外務大臣、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、暴力的過激主義が拡大する中東地域において、日本は過激主義を生み出さない社会の構築支援を行っております。また、中庸が最善という考えの下、寛容で安定した社会を中東地域に取り戻すため、中長期的な視野に立った支援を積極的に進めております。  これからも、我が国の強みであります人道支援を中心に、非軍事的な面でこの支援に取り組んでいかなければならないと思いますが、その中にありまして、御指摘の子供たちあるいは若者に希望を与える、あるいは相互理解を進めるという意味で人的交流は大変重要であると考えておりますが、難民問題というもの、これは国際社会が一体となって取り組まなければならない課題ですが、その中でも、御指摘の教育、これは重要な役割を果たすと認識をしております。公明党からも貴重な御提言をいただいております。こうしたものをしっかりと参考にさせていただきながら、留学あるいは研修あるいは様々な交流、いろんな形で日本として受け入れられる可能性を検討していきたいと考えます。

谷合正明公明党

○谷合正明君 総理も、本会議では山口代表の質問に対し、将来その国や地域を担う難民の子供たちを留学生として日本に受け入れる可能性を検討すると答弁されておりますし、実際にガザの子供たちとお会いされていますので、一言、もう少し外務大臣以上に前向きなちょっとコメントをいただきたいと思うんですが。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 谷合先生のお計らいでガザの子供たちにもお目にかかることができました。まさに平和を希求する子供たちの願いが伝わってくるようでございましたし、日本にいて本当に別世界だという彼らの言葉を聞いて、彼らがいかに困難な状況で日々を送っているかということも実感いたしました。  また、十一月に、中東和平プロジェクトで来日したイスラエルとパレスチナの子供たちを官邸に招き、面会したこともございました。子供たちが日本での滞在を通じてお互いを理解し合う気持ちを育み、手を携えて平和への実現の決意を新たにした、そういう話を聞いたときに大変感銘を受けたところでございます。大変困難な状況の中で、日本に行って学びたい、そういう子供たち、青年たちの思いをできる限り我々も実現していきたいと、こう思っています。  政府としては、委員が挙げられた留学、研修、交流事業といった様々な手段を活用しながら、中東地域の将来を担う有望な若者を今後も積極的に日本に招いていきたいと思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 是非よろしくお願いいたします。  それでは、次の課題に移りたいと思います。持続可能な開発のための目標であります。  昨年九月の国連総会におきまして、いわゆるSDGsが全会一致で採択されました。この持続可能な開発のための目標は、全ての国連加盟国を対象に、二〇三〇年を目指し、貧困をなくすことや質の高い教育、気候変動対策など十七の目標を定めたものであります。  大事な点は、①にありますように、このSDGsの目標には誰一人置き去りにしないという人間の安全保障に根差した理念が貫かれているということであります。これは、私は一億総活躍社会の理念と相通ずると思っております。  もう一点は、②にありますように、日本も貧困や格差問題に国際貢献するだけではなくて、国内の問題として国内実施する必要性が出てきたことであります。  このSDGsは、二〇三〇年に向けた我が国の内政、外交の一つの大きな方向性として極めて重要であると考えます。しかし、現状は、このSDGsの認知度も低くて関心も余り高いとは言えない。  そこで、我が国としてこのSDGsに積極的に取り組むことの重要性について、総理から御説明いただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 持続可能な開発目標、SDGsの国内実施体制に関しては、委員の御指摘も踏まえまして、関係省庁の緊密な連携を図りつつ、政府一体となって目標の実施を推進していきたいと考えています。  伊勢志摩サミットでは、日本が重視してきた保健、女性、質の高いインフラなどの分野でリーダーシップを発揮をしていくとともに、議長国として、持続可能な開発目標、SDGsの実施に向けG7として最大限に取り組むとのメッセージを発出したいと考えています。  国内での取組に当たっては、御指摘のとおり、民間企業や有識者、市民社会等との連携を図ることが重要であると考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 今、総理の方から、G7のサミットの中で議長国としてこれをしっかりと推進していくということを表明していくんだというお話がございました。  改めて、政府一体となって進めていくということなんですけれども、私自身も、公明党の中に持続可能な開発の目標の推進のための委員会を設置しまして、これまでNGOの方々ですとか研究者の皆様から意見を伺ってきたんですが、まさに、出された要望のまず第一は、政府、司令塔機能をつくってほしいという話なんですね。今現在、ドイツや北欧などいろいろな国がSDGsの達成に向けた体制、計画を検討しているところであります。  政府の中に司令塔をつくっていくということ、その司令塔を基にして、大事なことは、これは政府だけがやるんじゃなくて、民間企業や市民社会を一緒に連携しながらやっていくことでありますから、この点について改めて、司令塔をつくっていくということを要請したいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の九月に、私は国連持続可能な開発サミットに出席をしまして、国際社会とともに持続可能な開発目標の実施に向けて最大限努力していくことを表明をいたしまして、そのために、旧来の南北の二分法を乗り越えて、全ての国、民間の企業、市民社会など、あらゆるステークホルダーが役割を果たす新たなグローバルパートナーシップが不可欠であります。  このような観点からも、国内でも持続可能な開発目標についての認知度を高めていくとともに、関係省庁や広範なステークホルダーとの間で連携を図っていくことが求められております。そういう連携を図りながら目標達成に向けて積極的に取り組んでいきたいと、こう思っておりますが、まさに、そのためにも関係省庁との緊密な連携を図りつつ、政府一体となって目標の実施を進めていきたいと、こう思っております。  その上においては、先ほど申し上げましたように、取組においては、我々が中心となって、民間企業や有識者、市民社会等との連携を図っていくことが重要だろうと、このように思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 ありがとうございます。  もうG7も直前でございますので、このSDGsをしっかりと推進していく、そのリード役を我が国が果たしていただきたいと思っております。  ところで、このSDGs、持続可能な開発目標の中には教育のことが書いてありまして、二〇三〇年までに全ての人々が大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにするとあるんですね。平等なアクセスとは、一般的には保護者の資力によらないと解されておりまして、一つの有効的な手段として、返済の要らない奨学金、いわゆる給付型奨学金というものが考えられます。まだ我が国においては、大学生向けの給付型奨学金というのは制度としてはございません。  そこで、文部科学大臣、改めて制度を創設することを強く求めたいと思いますが、大臣の決意を伺いたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 給付型奨学金の重要性については十分に認識をしております。と同時に、四つの論点を今まで申し上げてきております。就職して所得税や住民税を払っておられる方との公的資金の使われ方のいわゆる公平性の問題が一つ、財源が一つ、対象をどうするか、そして給付の在り方をどうするか、ここが十分議論されなければいけないと思っています。  特に、大学進学率を見てみますと、一般には七三%でありますが、児童養護施設に入所されているお子さんの大学や専門学校への進学率は二三%であります。また、生活保護世帯や一人親世帯は四〇%台にとどまっております。ということは、その子供たちは、もう恐らく中学生ぐらいの段階で、自分の置かれている生活環境からして、大学に進学をする、専門学校に進学をするということは残念ながらその時点で諦めざるを得ない子供たちもいるのではないかということです。  ただし、奨学金制度は、御承知のように、減免制度もございますし、平成二十九年度から所得連動返還型の制度も始まります。であるならば、やはり対象を限定し、財源も考えた上、そして公的資金の使われ方の公平性も考えた上で、一人一人のお子さんたちに着目をする上で、最初から諦めなくても、こういう奨学金制度があるならば、そして意欲と能力があるのであるならば、その子供たちにも大学進学への、また専門学校等への進学の道を切り開いてあげるべきではないのかというのが私の問題意識であります。  改めて、政府全体の問題であると思いますし、一億総活躍社会の政権の一員として今後とも積極的に取り組んでまいりたいと思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 力強い答弁、ありがとうございます。  金融庁におかれましてもこの給付型奨学金を検討しているということでありますが、その進め方について伺いたいと思います。

牧島かれん自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(牧島かれん君) お答えいたします。  谷合委員より、金融庁の取組についての御質問がございました。  振り込め詐欺救済法に基づく奨学金事業について、金融庁、内閣府、財務省の政務官を主体とするプロジェクトチームにおいて検討を行ってまいりました。犯罪被害者等の子供に対する奨学金事業を貸与制から給付制へ移行するといった内容の報告書を昨日十七日、公表いたしました。  この奨学金事業は、振り込め詐欺等の被害金を原資とすることなどを踏まえつつ、これまでの貸与制では奨学生の数が伸び悩んでいるという状況に鑑み、今般、これを給付制に変更することが望ましいと判断いたしました。  今後、平成二十八年度中を目途に給付制奨学金事業の募集が開始できるよう、前向きに準備を進めてまいります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 ありがとうございます。二十八年度中に開始していただくようお願いいたします。  次に、残された時間でございます、国内の問題になるわけでありますけれども、自殺対策について取り上げたいと思います。  今月三月は自殺対策月間であります。自殺の問題でありますけれども、実は、参議院からまず全会一致で成立している自殺対策基本法の改正法案というのを、今まさに今日は衆議院の方で逆に議論しているわけでありますけれども、なぜこの改正法案を今やっているかというと、やはりこの自殺の問題というのは極めていまだに深刻であるという点と、もう一つの視点は、若い世代の自殺率の問題が依然残されているんですね。  十代後半から二十代、三十代にかけた我が国の若い世代の死亡原因の第一位は自殺なんですね。こうした国というのは実は先進主要七か国の中で日本ぐらいでして、極めて突出しています。私は、超党派の若者自殺対策ワーキングチームの座長として取り組んでまいりましたけれども、この自殺対策基本法の改正案の中にも、まさに子供たちが命や暮らしの危機に直面したときに自ら助けを求められるようにするための教育、これを盛り込みました。  文科大臣にお伺いしたいんですけれども、この教育の現状と今後の取組、そして、この教育をしたとして、子供たちがSOSを上げたとしても、それを教師が受け止められなければ意味がないわけであります。自殺対策に資する教職員等への研修も併せて進めていくべきだと考えます。文科大臣の答弁を求めます。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 現状は、教員等に対する研修会の実施、教員向けの自殺対策のマニュアル、自殺が起きたときの背景調査の指針、緊急対応の手引き、学校における自殺予防教育導入の手引の作成、周知、スクールカウンセラー等の教育相談体制の整備、こういったことを行っております。  今回の改正法案では、第十三条で、地方自治体は自殺対策の計画を定めること、第十七条では、国及び地方自治体は学校の教職員等に対する研修機会を確保すること、そして児童生徒等の心の健康の保持に係る教育、啓発を行うよう努めることとなっております。こういう機会を通じて自殺予防対策を積極的に進めてまいります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 自殺総合対策大綱の中には、自殺のハイリスクがあるものとして、性的マイノリティー、LGBTが挙げられております。昨年四月に文部科学省は、心と体の性が一致しない性同一性障害の児童生徒に対する学校での対応例をまとめ、全国の教育委員会に通知を発出しました。その中でも、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの児童生徒への対応に言及がなされました。  国際的には、二〇一一年の国連人権理事会で決議がなされております。二〇一五年、昨年八月には国際オリンピック委員会によるオリンピック憲章が改定され、性的指向を理由とする差別をなくしていくことが明記されております。私も当事者の学生の声を聞く機会がありましたが、いじめや周囲の心ない言動に苦しんできた声ばかりでございまして、皆共通して教育段階での理解促進の取組を強く望んでいました。  そこで、文部科学大臣にお伺いしますが、性的指向や性自認を理由とする差別の解消やその理解促進に取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 谷合委員は超党派のLGBT等に対する理解を求める議員連盟の事務局長を務めていただいております。私は会長でありますが、改めて、いつもありがとうございます。  昨年四月三十日には文科省としても通知を出しました。改めて、より分かりやすい周知資料の作成などによって、スクールカウンセラーを始めとした教職員に対しての必要な理解促進に努めてまいりたいと考えております。  同時に、LGBTという言葉は、いわゆるレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの用語の頭文字を取っております。ただ、事案の重要性を考えた場合に、私は、いわゆるSOGI、セクシュアル・オリエンテーション・アンド・ジェンダー・アイデンティティー、性的指向と性的自認、こういう課題であるということをやはりより具体的に分かりやすく理解していただく必要があると思っています。  ただ、児童生徒の場合には、発達段階に応じて対応が必要でもありますし、個人個人の対応がより重要だと認識をしております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  積極的平和主義の名の下に安保法制、我々は戦争法と呼んでおりますが、強行されまして、そして今月二十九日にも施行されようとしております。  総理、この安保法制の審議の際の地方公聴会に公述人として参加をされた日本学術会議の広渡清吾前会長はこう言いました。安倍内閣の積極的平和主義は軍事を社会の中心に置くという考え方に限りなく近づいていますと述べられました。総理、受け止めはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) その認識は間違っているというふうに思います。  まさに積極的平和主義ということについて言えば、これは確かに安全保障全般をいっているわけでございますが、言わば人間の安全保障を進めていくという分野もありますし、基本的には外交において地域の平和や安全を確保していく、これが中心でありますが、その中で平和安全法制の整備について言えば、これはまさに地域や世界の平和構築に更に日本が貢献をしていこうというものでありますし、また日米同盟を、よりきずなを強化することによってその抑止力を高め、日本人の命や平和な暮らしを守り抜いていく上において資するものであると、こう考えているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 認識は間違っているとおっしゃいました。しかし、実際には、今様々な分野で軍事の拡大が進んでおります。来年度予算は史上最高五兆円を超えました。国是であった武器の輸出の禁止が変えられて、積極的な武器輸出へと変わり、防衛装備庁もつくられました。  今日は、私は宇宙の分野での軍備の拡大についてお聞きをいたしたいと思うんです。  総理、日本の宇宙開発は軍事利用を厳しく禁じてきました。それを明確にしているのが、一九六九年の衆議院本会議での平和の目的に限り宇宙を利用するという決議です。当時、政府は、この平和とは非軍事という解釈だと明確に述べております。なぜ我が国では宇宙開発は軍事利用が禁じられてきたと承知されているでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宇宙の開発及び利用については、昭和四十四年に衆議院による宇宙の平和利用決議において平和の目的に限り行うものとするとされており、これが軍事利用を禁じていると解釈されてきたと理解をしています。  その後、自民党、公明党、民主党の共同提案によって平成二十年に成立した宇宙基本法においては、宇宙の開発及び利用を我が国の安全保障に資するよう行うものと位置付けており、憲法の平和主義の理念にのっとり、専守防衛の範囲内で我が国の防衛のために宇宙を開発利用することが可能となったと考えております。  政府としては、このような宇宙基本法の基本理念を踏まえて宇宙政策を推進していきたいと思っております。    〔委員長退席、理事岡田広君着席〕

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今ありましたように、この宇宙の軍事利用の禁止は憲法の平和原則に基づいたものであります。しかし、今おっしゃった二〇〇八年の宇宙基本法の中の、我が国の安全保障に資するように行われなければならないと、これが宇宙の軍事利用に私は道を開いたと指摘をしたいんですね。  安倍政権の下でそれが急速に進行しております。昨年四月に発表された日米ガイドライン防衛協力指針の中に初めて宇宙に関する日米協力が盛り込まれました。なぜこれが盛り込まれたのでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 専守防衛を旨とする我が国にとりまして、各種の状況を事前に察知するための情報の収集、また、今日も北朝鮮がミサイルを発射をいたしましたけれども、周辺の海空域の警戒監視を強化をする上で、また宇宙のみならずPKO活動、こういった国際平和活動における通信手段、こういうことを確保する上で、いかなる国家の領域にも属さずに地表の地形などの条件の制約を受けない宇宙空間、これの利用は極めて重要であります。  それに加えて、近年、宇宙ごみの増加、また衛星攻撃兵器による実験など宇宙空間の利用を妨げるリスクの拡散や深刻化、新たな安全保障上の課題が発生しておりまして、これに実効的に対処して宇宙空間の安定を強化するということが必要でございます。  これは日米の共通の認識でありまして、日米間で相互の能力を強化して補完するために宇宙分野における協力を行っていこうではないかということで、近年の宇宙ごみの増加に踏まえて日米が連携して宇宙状況の監視に取り組むなど、宇宙空間の安定的利用を確保するための施策を更に推進をしていくというものに鑑みまして、新しいガイドラインにおきまして、日米間の協力の分野におきまして新たに宇宙に関する協力について盛り込んだわけでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 アメリカは世界最大の宇宙大国として軍事利用を進め、単独で優越性の維持や強化を目標としてきましたけれども、この間、同盟国との連携も重視をしてきております。このガイドラインを受けて、自衛隊と米軍の間で宇宙協力ワーキンググループもつくられております。そういう点で、宇宙での日米協力を初めて掲げたこのガイドライン、日米の宇宙支配戦略宣言とも言えるものだと思います。  安倍内閣は、このガイドラインを先取りして、昨年の一月に第三次宇宙基本計画を策定しております。一昨年七月の集団的自衛権行使容認の閣議決定を受けて、総理が指示をしてこの計画が作られました。(資料提示)  この計画では、宇宙政策の目標の三つのトップに宇宙安全保障の確保が掲げられました。そして、初めて宇宙協力を通じた日米同盟等の強化が掲げられました。一方、前回の基本計画にはあった宇宙の平和的利用という言葉も日本国憲法の平和の理念に基づきという言葉もなくなりました。宇宙を研究している科学者たちからは、宇宙が軍事に乗っ取られたと、こういう声すら聞こえてまいります。  この基本計画で最も重視をされたのが準天頂衛星システムです。これはどういうものなのか。そして、これまではまず四機体制で、七機体制は将来課題とされておりましたけれども、七機体制の前倒し整備も掲げられました。一体なぜなのか、担当大臣、お答えください。

島尻安伊子自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(島尻安伊子君) 準天頂衛星システムは我が国が独自に整備を進めている衛星による測位システムでございまして、日本で常に天頂付近に衛星が見えるようにして位置情報などを得るサービスを提供するものでございます。同様の衛星測位システムであります米国GPSの信号を受信できない都市部、山間部でも位置情報が得られる機能などを有しておりまして、衛星測位の利用可能性の拡大や精度等の向上が図られるということでございます。  精度の高い位置情報などを活用することで、自動車の自動走行や農業機械の無人走行など、我が国の産業活動や国民生活に対して新たな機能、サービスを提供することが可能となります。こうした準天頂衛星システムの生み出す新たな機能、サービスは、我が国にとどまらず、準天頂衛星の信号が届くアジア太平洋地域への海外展開も期待されているところでございます。  平成三十年度において確立予定の四機体制では、少なくとも二機以上が二十四時間三百六十五日、日本の上空に配置されることになります。このため、GPSと準天頂衛星システムを組み合わせることで、GPSのみの位置測定サービスに比べてより高度なサービスが常に提供可能となります。  さらに、昨年改定されました宇宙基本計画におきまして、平成三十五年度を目途に準天頂衛星の七機体制の確立、運用を開始することが決定したところでございます。これによりまして、測位に最低限必要となる準天頂衛星四機が常に日本上空に配置されることとなります。このため、GPSに依存せず、我が国の準天頂衛星システムのみで持続的な測位を行うことが可能となります。本システムの利用の幅も一層大きく広がるということが期待されるところでございます。    〔理事岡田広君退席、委員長着席〕

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 GPS機能との組合せということでありました。計画では、この準天頂衛星システムはGPS機能の補完、補強をする、日本版GPSということも言われております。  今、いろんなことが言われました。GPSといいますとスマホとかナビが強調されるわけですが、これは、元々米軍の軍事技術の一つであります。アメリカは三十機のGPS衛星を上げておりますが、これは国防総省が上げているわけですね。弾道核ミサイルや攻撃地点の位置を測定したり無人攻撃機の運航など、今日の米軍の戦争とは、このGPSというのは切っても切れないものになっているわけですね。  そして、今、七機体制について言われました。この準天頂衛星、来年度予算にはどれだけ掲げているのか、そして、今後七機体制にするわけですが、総事業費は幾らか、それから地上システムはどこに建設する予定で、既に運用されているのはどこか、お答えください。

島尻安伊子自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(島尻安伊子君) 平成二十八年度予算案におきましては、内閣府において約百四十五億円を計上させていただいておりまして、主に二号機から四号機の衛星開発に係る費用として約二十六億円、打ち上げに係る費用といたしまして約三十一億円、二〇二〇年に寿命を迎えます初号機、初めてのものでございますけれども、この後継機の開発等費用として約八十五億円が計上されているところでございます。  準天頂衛星については、平成二十三年九月に二〇一〇年代の後半をめどに四機体制を整備することを閣議決定しておりまして、また今般改定された宇宙基本計画において、平成三十二年度以降も確実に四機体制を維持すべく、この初号機の後継機について検討に着手することが位置付けられたことから、早期に実現するように努めてまいりたいと思っております。  そして、七機体制でございます。総事業費はという問いでございますが、この七機体制の確立に必要となる総事業費につきましては、これは未確定でございますが、この初号機については、平成十五年度から平成二十三年度にかけて文科、経産、そして総務省及び国交省の予算で約七百五十八億円が措置されたところでございます。二号機から四号機については、平成二十三年九月の閣議決定に基づきまして、四機体制の開発、整備、運用に必要な額として、内閣府の予算で平成二十四年度から平成四十四年度までに二千億円強を見込んでいるところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 四機体制でも三千億近いことになるわけで、これが七機体制となりますと莫大な金額になります。これ、防衛省予算ではないわけでありますが、軍事的目的があることは、私は経過を見れば明白だと思うんですね。  衛星測位というのは四機で可能であります。七機あればオーストラリアなどもカバーすることができる。なぜこれを急ぐことになったのかと。その経緯を、内閣府の宇宙政策委員会の葛西敬之委員長が、昨年六月に「時評」という雑誌で述べておられます。  こう言われているんですね。安全保障となると、日本が単独で自国防衛することは不可能な状況ですから、やはり米国の協力が不可欠であり、協力を得るためには米国が最も望む内容を把握する必要があります。そこで、私自身、昨年九月に米国に赴き実際に関係者と意見交換したところ、中国がGPS機能を破壊しようとする可能性がある、したがって日本がそのバックアップ機能を保有してくれることが大変重要であるとの意向でした。すなわち日本版GPSである準天頂衛星の充実強化です。日本では七機体制はあくまで将来的に目指すものとしていたのですが、以降急速に具体化していくことが必須となりましたと、こういうふうに述べております。  総理、お聞きしますけど、この計画で宇宙の平和的利用ということが取り払われました。そして、今述べたような宇宙政策委員長自身が経過を語っているように、アメリカの軍事的要望に沿って日米協力をするというのがこの宇宙基本計画の真価ではないんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宇宙分野における日米防衛協力の強化は、あくまでも我が国の国益を踏まえて我が国の主体的判断として行っているものでありまして、米国の宇宙軍事利用への補完とか従属ということでは全くない、あくまでも我が国の安全のためであると、こういうことでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今の雑誌で、この葛西宇宙政策委員長自身がこう述べているんですね。日米協力体制の構築に寄与することがまさにこの宇宙基本計画の真価なのですと、こう述べた上で、この宇宙基本計画の内容については米国も高い評価をしてくれましたと喜んでおります。さらに、宇宙から衛星で正確な位置を測定すること、これに高度情報通信を組み合わせることで、例えば部隊の効率的運用が可能になり、安全保障体制が大きく向上しますと軍事的な意義を強調をしております。ここにまさにこの宇宙基本計画の私は本質があると思うんですね。  この部隊の効率的運用といいますけれども、じゃ、アメリカがこの衛星を利用して何をやっているのか。重大な惨害をもたらして国際的に厳しい非難の対象となっているのが、オバマ政権の下で進められてきた無人機攻撃です。アメリカ国内など、戦場から遠く離れた安全な場所で衛星を利用して無人戦闘機やミサイルで攻撃をするというものであります。  外務大臣、お聞きしますけれども、パキスタンを始めアフガニスタン、イエメン、ソマリアなど、米国の無人機攻撃による一般市民の犠牲者の数について、どう把握されているでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) テロ対策等の目的で使用されている無人機が文民を巻き込んだ被害をもたらしていること、こういったことについて国際社会の関心が高まっています。その中で、我が国としては、無人機によるものであるなしにかかわらず、民間人が巻き込まれる事態は極力避けなければならない、こうした考え方に基づいて議論に臨んでいます。  そして、数字について御質問がありました。我が国も、英国のNPO等の無人機による被害に関する数字、承知はしておりますが、ただ、この数字もNPO自身が推計であると自らこれ説明をしています。正確な数字については、我が国自身、当事者でもありませんので、正確な数字を責任持ってお答えすることは難しいと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 無責任な話だなと私は思うんですね。これだけ国際社会で問題になり、国会でも取り上げられてまいりました。  イギリスのNPOの調査報道局が調査をしております。これでいいますと、例えばパキスタン、二〇〇四年以降、四百二十三回の攻撃があって、最大数で殺害された者が三千九百九十九人、一般市民がそのうち九百六十五人、そのうち子供が二百七人。アフガニスタンでは、一五年以降、二百九十八件、殺害された者、最大で千八百人、うち一般市民が八十二人、うち子供が十八人、こういう数になっております。本当に深刻な事態です。  二〇一四年の三月に、国連の人権理事会に具体的事例の報告がされております。例えば二〇〇九年六月二十三日、パキスタンの南ワジリスタンで開かれていた大規模な葬儀の会場を、米国指揮下の無人機からと思われる精密誘導ミサイルが爆撃した。会葬者には、タリバンの活動家が含まれていた一方、かなりの数の民間人がいたと目撃者は証言しており、殺されたのは最大八十三人、十人の子供と部族の長老四人が死亡した。これも国連できちっと報告されているんです。極めて痛ましい事態なんですね。  これだけ深刻な事態が出ているのに、オバマ政権は、無人機による作戦回数を、現在の一日当たり六十から六十五回を二〇一九年までに約九十回に増やす計画を昨年示しております。  外務大臣、なぜ無人機による攻撃がこんなに増やされてきたとお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 米国政府が無人機によるこうした攻撃を増やしている理由ということですが、米国政府の説明としては、米国の軍事行動は関係法規に従って行われているといった説明を行っていることは承知をしておりますが、それ以上、我が国が米国政府のこうした意図について何か申し上げる材料はございません。  我が国としては、無人機によるものであるか否かを問わず、民間人が巻き込まれる事態は避けなければならない、こうした考えに基づいてこうした議論に臨んでいる次第であります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 まあ、日米協力、日米協力、同盟と言う割には、肝腎なことについては分からないと、本当に無責任だと私は思うんですね。現にやられているんですから。  結局、自国の兵士の犠牲を考えずに攻撃ができるんですよ。だから、効率的運用ができるということがこの無人機攻撃の本質的な危険なんですね。二〇一〇年の国連人権理事会への特別報告では、その地域の状況も分からずにプレイステーション感覚で殺害ができる、ゲーム感覚だ、だから一般市民の無差別な殺害を必然的に引き起こすと厳しく指摘をしております。  この無人機攻撃による民間人の殺害は、国連総会にも特別報告が行われました。そして、国連人権理事会でも二つの決議が行われていますが、この決議の内容、そして賛否の数、日本の態度をそれぞれ明らかにしていただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 遠隔操作航空機等の使用に関し二〇一四年の国連人権理事会で採択された決議、これは、各国に対し、遠隔操縦航空機等の使用を含むいかなるテロ対策措置も、国際法上の義務に従うよう確保することを要請するものとなっています。また、遠隔操縦航空機等の使用に関し国際法違反の兆候がある場合には、迅速、独立、公正な調査を実施すること等を要請しています。  そして、二〇一五年の国連人権理事会に採択された決議、これは、二〇一四年の決議の決定に基づき国連人権理事会においてパネルディスカッションが開催されたことを歓迎する、こういった内容になっています。  そして、決議の賛否ですが、二〇一四年の決議は、賛成二十七、反対六、棄権十四です。そして、二〇一五年の決議は、賛成二十九、反対六、棄権十二です。いずれの決議も我が国は反対票を投じております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 驚くべきことですよ。国際法を守れと、この攻撃においてもですよ、こういう決議に日本はアメリカとともに二度とも反対をしております。日本政府は反対理由も表明しておりませんけれども、なぜ反対したんですか。アメリカに歩調を合わせたんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) この決議の採択においては、決議の中身以前に、決議あるいは議論の在り方について議論が行われました。  そもそも国連人権理事会は、国際人道法を議論する場ではなく、特定の武器、システムに特化した議論を行うための適切なフォーラムとは言えない、こういった議論が複数の国から提起をされ、そしてこの取扱いについて大きな議論になりました。内容以前の問題としてこういった議論が行われた、こういったことから我が国としましては反対を表明したわけであります。  我が国の態度につきましては、無人機の航空機による攻撃であるか否かにかかわらず、民間人が巻き込まれる事態を極力避けなければならない、こうした態度であります。これ、他の様々なフォーラム等においてこの問題が取り上げる際には、今申し上げましたこの考え方に基づいてしっかりと我が国の立場を示していきたいと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今述べた理由は、アメリカが反対理由説明で述べたのと全く同じなんですね。人権理事会の議題にふさわしくないと、こう言ったわけです。  しかし、一回目の決議の後に人権理事会の専門家パネルディスカッションが開かれました。そして、その結論として、無人機攻撃については、全く既存の国際人権法、人道法の範囲内の問題であり、人権理事会で扱うべき問題と明確に断じたわけですよ。日本の反対理由はもうこれ否定されたんですね。にもかかわらず、その次の決議にも日本は反対をいたしました。  私は、この問題で二〇一三年に岸田外務大臣に質問をしたことがあります。そのときにこう答弁されたんですよ。無人航空機が武力紛争において使用される場合も同様に国際人道法の適用を受けることは当然であります、我が国は、そうした認識を持ちながら今後の国際的な議論をしっかり注視していきたいと、こう言われました。  じゃ、何でこの決議に反対するんですか。ちゃんと国際人道法、人権法を守れという決議に反対することと、このときの答弁、全く矛盾するじゃないですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 我が国の考え方、また私自身の考え方も御指摘の答弁の時点と全く変わってはおりません。  そして、御指摘の国連人権理事会における決議の採決につきましては、先ほど申し上げましたこの決議の取扱いにつきまして大きな議論が行われて、結果として意見が分かれたままこうした決議が行われたと承知をしています。  内容については、先ほど申し上げました日本の考え方は変わっておりません。是非、様々なフォーラムにおいて、我が国の考え方、しっかり示していきたいと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 全く反対した説明にはなっておりません。  この人権理事会の専門家パネルでは、米国の無人機による識別特性攻撃、シグネチャーストライクスを取り上げて、国際法を遵守する能力に関して対処を必要とする重大な懸念があると、こういう指摘をしています。  この識別特性攻撃というものはどういうものと承知されていますか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 国連のテロ対策と人権保護の特別報告者が二〇一三年に発出した報告書においてシグネチャーストライクについて説明しておりますが、それによりますと、対テロ活動において、集団又は個人の行動に着目して軍事目標の特定を行うとの趣旨が説明されていると承知をしています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 分かりにくい説明ですが、国会図書館に調べていただきました。  つまり、目標が誰であるかを特定することなく、無人機からの映像情報等に基づいて、目標の特徴、若い男性であるとかテロリストが地域で活動をしているとか、そして武器を持っているとか、そういうことを映像で確認をすれば、それがテロリスト、合法な攻撃目標であると推定して攻撃を行うと。つまり、標的かどうか分からなくても、要するに似ていたらやるということなんですよ。これは明らかな無差別攻撃だと思います。  こうした攻撃でどういう被害が出ているか。アメリカのインターネットメディアで二〇一五年に公開されたアメリカの機密文書によりますと、二〇一二年から一三年にアフガニスタンで無人機攻撃で殺害した二百十九人のうち、意図した目標は僅か三十五人だったと。八五%はつまり目標以外の人を殺害しているんですね。同メディアは、とんでもないギャンブルだと情報提供者の言葉を紹介しております。  総理、私、これは明らかな人権問題、人道問題そのものでありますが、なぜ、こういうことが起きているにもかかわらず、これを規制していこうというこういう流れ、決議に日本は反対するんですか。おかしいじゃないですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 無辜の市民の命を奪う卑劣なテロは、いかなる理由でも正当化できないわけでありまして、国際社会は一致団結してテロに対処しなければなりません。同時に、テロ対策に使用されている無人機が文民を巻き込んだ被害をもたらしていることについて、国際社会の関心が高まっていることについては承知をしております。  御指摘の国連人権理事会の決議には我が国は反対をしておりますが、反対した理由につきましては先ほど既に岸田外務大臣から答弁をさせていただいているとおりでございますが、いずれにせよ、一般論としては、無人機によるものであるなしにかかわらず、民間人が巻き込まれる事態は極力避けなければならないと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 極力避けなきゃならないんじゃないんですよ、あってはならないんですよ。人権問題なんですよ。だから人権理事会で議論するんじゃないですか。  それを反対をしておいて、一体何なのかと。これだけ国際的批判が高まっているときに、アメリカと一緒になって決議には反対をする。そして、その無人機攻撃に不可欠なのがこのGPS機能なんです。これを補完、補強するための宇宙における日米の安保協力を進める、これは全く私は世界の流れに反していると思います。そして、この問題は、もはや他国の問題ではありません。  防衛大臣にお聞きしますけれども、一昨年の防衛生産・技術基盤戦略では無人機の研究開発ビジョンを作るという方針を示して、昨年発足した防衛装備庁は、一歩先んじた技術力の保持を掲げております。この無人機の研究開発ビジョンというのはいかなるものなんでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 御質問の研究開発ビジョンといいますと、先進的な研究、これを中長期的な視点に基づいて体系的に行うために、将来に必要な主要な装備品と考えられるものについて取り組むべき技術的な課題を明らかにして、中長期的な研究開発のロードマップ、これを定めるものでございます。  この中で、無人装備につきましては、もう世界でも車や航空機の利用など世界的に開発が進んでいる分野でございまして、我が国におきましても技術基盤の向上に努めていく必要があるということから、無人装備の研究開発ビジョンを策定すべく検討を行っているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 これ一般的研究じゃないんですね。防衛省がやっているんですよ。この技術は攻撃用兵器への応用も可能になるんじゃないですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省としては、先ほど御説明しましたけれども、警戒監視とか、また情報収集ですね、こういうものは我が国の防衛上必要なものでございまして、あくまでも周辺海空域において常時監視を行い、また各種兆候を早期に察知するような態勢、これを強化するために、滞空型ですね、空にとどまる無人のグローバルホークのようなものを導入を進めているところでございますが、我が国につきましては、何ら攻撃能力、これを有しているものではございません。あくまでも警戒監視やまた情報収集、これを目的とするようなものを念頭に研究をしているということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 しかし、安保法制の下で日本の海外での軍事活動がどんどん広がっているわけですから、これが転用される可能性が全く否定はできないところですね。  しかも、この戦略によれば、外国との装備・技術協力も視野に入れるとしておりますが、この分野での国際的な共同研究の開発も行うんですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) あくまでも、この研究開発ビジョンにおきまして中長期的な研究のロードマップを定めて研究を行っているわけでございます。  他方、いろんな分野における研究は実施をしておりまして、米国とも宇宙協力におきましてはワーキンググループ等を設置をしまして、宇宙に対する政策や情報共有、また訓練、教育交流など、幅広い分野での協力の在り方について検討は実施をしているということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ですから、外国での攻撃用兵器の開発にもつながりかねないと、こういう中身になっているんですね。  そこで、総理、お聞きいたしますが、昨年九月、防衛装備庁の設立のときに、経団連が防衛産業政策の実行に向けた提言を出しております。その中で、武器輸出を国家戦略として推進すべきとして、精密誘導技術等を含む情報関連技術、そして無人機システムの研究開発の強化を求めております。  安倍内閣の宇宙の軍事利用の拡大というのは、こうした軍需産業の要望に全面的に応えたものではありませんか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 防衛省といたしましては、このような攻撃型の無人機を保有するといった計画もありませんし、これに関する研究開発の計画もございません。当然ながら、国際法及び国内法によって使用が認められない装備品の研究開発を行うこともございませんし、海外への装備の移転につきましても、定められた移転三原則、これに従って厳密に行ってまいりたいと考えております。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにいたしましても、新三原則の下、我々は防衛装備の移転を行っていく考えであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 冒頭、広渡氏の公述を紹介しました。軍事を社会の中心に置く、こんな国づくりは絶対許せませんし、それを進める戦争法は廃止をするべきだということを申し上げまして、質問を終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、儀間光男君の質疑を行います。儀間光男君。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 総理、お元気そうで何よりです。激務ですから、どうぞ御身を大事に頑張ってください。  おおさか維新の会の儀間光男です。質問させていただきますが、まずパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)  租税特別措置について少しく伺いたいんですが、いわゆる政策減税です。これは、さきに我が党の東委員が三月七日に行っておりまして、少しかぶさるところもありますが、その後の国民からの反響があったりしまして、いま一度、確認の意味も含めてお尋ねをさせていただきたいと思います。  これは、政策減税の中でも税額控除について、各社の有価証券報告書から税額控除を受けた額と、その会社が自民党へ平成二十六年に国民政治協会を通じて献金した額を記載したものです。  上から見ますというと、トヨタ自動車は、自民党の政治資金団体である国民政治協会に実に六千四百四十万円献金をしております。税額控除として更に一千五百三十三億円の政策減税も受けております。税額控除全体としては、平成二十六年度の税額控除額が一兆七百五十一億であり、税額控除全体の一四%が実にトヨタ自動車一社で占めております。トヨタ自動車は平成二十六年度の売上高が約一兆二千九十四億、これは単体でそうです。純利益が一兆六千九百億、約一兆七千億という日本を代表する大企業、いや、世界に冠たる大企業です。  ここで疑問が生ずるのは、税額控除の要件を定めたら結果的にこうなったとおっしゃるわけですけれど、このような大企業になぜ一千五百三十三億円もの減税を行う必要があるのか。国民の素朴な疑問だと思うんですね。  麻生大臣、見解を賜りたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは儀間先生よく御存じのように、この租特、租税特別措置というものの利用状況というものの今数字というものに、適用実態調査の報告書というのを私ども国会に提出をさせていただいておりますが、その報告書において個別企業名は公表しておりませんので、この部分につきましてはこれは提出されている資料を推計されてこの名前をはめられておられますので、この利用状況について、企業の租特の利用状況についてはお答えいたしかねますが。  今の問題意識というのは大企業優遇になっているんだということだとは思いますが、この法人関係で一番大きな租特は、これは何といっても研究開発税制でありますが、これは大企業の利用が多くはなっておりますが、これは中小企業も、件数ベースで見ますと、大法人四千四百四十四件に対して中小法人八千三百八十三件ということになっておりますので、そういった意味では全体として特段な偏りがあるというわけではないということだと存じます。それが一点です。  それから次に、経済の好循環というものを確実なものにしてまいりますためには、これは経済界としてはマインドというものが何となく今ずっと萎縮しておられるマインドでありますので、これを、事業環境をきちんと整備して、その上で、我々としてはきちんと、いろいろな租特なんぞによって、研究開発された分がいろんな意味で今後使われますいわゆる自動運転とかそういったいろんなものに使っていただくことになっていく、こうした期待を込めておりますけれども。是非、そういった意味では、こういった企業が得られた特典を利用されて、大いにそういった新しい研究開発に、設備投資に、賃金に、また配当にということに、得られた利益がそういった方に散っていく、広がっていくということを私どもとしては期待をいたしております。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 経済の好循環ということではよく理解できますし、またおっしゃることは理解できるんですが、日本人の金銭文化というかあるいは心の文化というか、皆さんは手続を経てちゃんとやっていることはよく理解するのですが、いわゆる慣習的に日本人が金に対する感覚、幾ら何でもよく分かるけど多過ぎやしませんかというような疑問があるんですね。ですから、説明はよく分かるんですが、そういうこともあるということを心に留めていただいて、次に行きますが。  三月七日の予算委員会で東委員が質問した際に、麻生大臣は、租税特別措置は適用を受ける企業を政府が決定するものではない、それもよく知っております。結果的に、特にこの税額控除ではトヨタ一社で全体の一四%、この表からトヨタから富士通までの十七の社の減税額をプラスしていきますと三千五十四億となり、税額控除全体の二八%をこの十七社が占めておるんですね。だから、そういう偏り、実績によることではあるんですが、そういう偏りが国民の目に、どうもいろんな納得できない受け止め方になっていると、こういうふうに考えられておるのであります。  つまり、政治と金の問題に対する国民の目は、さっき言ったように非常に厳しいものがありますね。金銭に対する感覚、欧米と違って厳しいものがあるんですが、これを国民からしますというと、自民党の政治資金団体である国民政治協会に対して献金を行った企業、減税効果が偏っているんではないか、優遇を受けていると見られても仕方がないのではないかというようなことが感じられるんですが、総理、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御質問の中にもありましたように、以前にも申し上げましたと記憶をいたしますが、この租特におきましては、これはもう法令で定める要件、いわゆる法令で定めております要件を満たしております企業全てに利用できるということになっておりますので、そういった意味では、政府が利用の可否というものを、我々の方が決定するものでもありませんし、ましてや献金の有無、ありなしによってその取扱いが決められているわけでもなければ変わるわけでもありませんし、申し上げましたように、全体で一万二千件のうち約八千件を超えるものが中小企業ということになっておるというんで、かなり幅広い企業に利用されているんだと思っております。  ただ、金額の、額で言われるというお話でやっておりましたので、そういった気持ち、感情論としてそういうのがあるというのは十分に理解できるところであろうと思いますので、私どもとしては、この租特につきましては、いろいろ今変更させていただいたり、税制の改正によっていろいろ変更しておりますので、これ細目を言いますといろいろまた時間もあろうかと思いますのでその点は割愛させていただきますが、私どもは、今後とも、引き続きこの利用状況を見つつ、確かに効果はありますけれども、偏り過ぎますとこれはゆがみを生じる可能性も十分あるというのはよく分かるところでもありますので、必要な見直しというのは常に取り組んでいかねばならぬものだとも思っております。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今財務大臣から既にお答えをさせていただいておりますが、言わば租税特別措置等において減税となっている企業、この金額の多寡でございますが、この金額の多寡については、これはそれぞれの企業の売上げ、利益によるものもあるんだろうと、こう思っておりますが、我々が彼らから献金を受けているから租税特別措置を置いているということでは、これは全くないわけであります。まさに、これは政策的な判断からこの政策減税は行っているわけでございます。  同時に、この企業は減税措置も受けておりますが、同時にこれ、現下の経済状況において多額の納税もしているということも事実でございまして、この多額の納税をしている中において減税も受けているということではないかと、このように思いますが、いずれにいたしましても、我々が、彼らが自由民主党に献金をしているから、それによってこういう対応を、租税特別措置を行っているということでは全くないということは申し上げておきたいと思います。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 先ほどの麻生大臣の御答弁も前向きで、ありがとうございました。是非、御検討いただいてですね。  今、総理のお話を聞いて、総理の立場としてもっともかなと思いますね。痛くもない腹をおまえたちは探ってというような感じになると思うんですが、これだけのものが出てきますというと政策の左右される大きな額だと国民は見るんですよ、国民目線からするとですね。ひょっとすると、これでもって政策的に、何というかな、偏りを政策的にやっているんじゃないかというようなこと等も考えられるような気がするんですね、国民としては。  今度、さらに日本自動車工業会、ここを見ますというと、この表にはありませんが、平成二十六年、八千四十万円を国民政治協会に献金しているんですね、自動車業界も。ここはまた自動車関連の役職員たちが会長や副会長を務めておられる。金額にして、献金額にして二億九百三十万円となっておりますが。この辺、さらに自動車七社の減税額、合計で二千三百二十八億円であり、こういうことを見るというと、どうも痛くはない腹でも探ってみようかなというような感じ、警告というかそういうことで、しっかりしてくださいよと。  そういうことのないように、何かそんなことはないよというような証明でもあってくれればいいんですが、こんなのを証明するのは何もないはずですので、総理の強い決意の言葉でいま一度やっていただけませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この租税特別措置について、我々、例えば自動車工業会から租税特別措置について陳情を受けたということは余りないのではないかと思うんですが、例えば自動車重量税等々について、これについては、この税で、これ二重課税になっているじゃないかとか、いろいろ我々はそういう、ガソリン税も含めてでございますが、そういう陳情等はございました。そういう中で、理屈のあるものについては対応する場合がありますが、租税特別措置等について、私も総裁として、また今まで自民党の議員として余りそれは記憶にそうないわけでございます。まあ私も余り商工分野にいたわけではないので、余りつまびらかではございませんが。  いずれにいたしましても、これとは全然、自民党への献金とは関わりがないということでございまして、そもそも、例えばトヨタ自動車に対しましては取引条件をもっと改善しろと相当むしろ我々は強く申し上げているわけでございまして、むしろ賃上げについてももう少し何とかならないのかとか、こういうことは申し上げておりますが。我々がこの租特において、言わばこの献金と比較考量して考えるということは全くないということは何回も申し上げておりますが、全くないということを改めて申し上げておきたいと思います。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 強い決意、強いお言葉でありましたから、そんなの証拠が出せるわけないので、あるはずもないと思いますから、それ以上追いませんけど。  献金によって政策は左右されないと強い言葉でおっしゃったんですから、もう政治協会を迂回してやるよりは、直接いただいたらどうですかね。さもなくば、我が党みたいに政治献金おやめになったらどうですかね。どうですか、総裁として。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御党と我が党の違いは、そもそも企業・団体献金は、我々はこれは認められるべきであるという考え方に立っておりまして、御党はそれは認めるべきではないという考え方に立って、企業、団体からもらっておられない。それは一つの考え方であろうと思います。  それは、我々は、この企業・団体献金はおかしいと言っていながらもらうということではないわけでございまして、それは民主主義のコストの中において、個人の献金あるいは団体、企業の献金、あるいは政党助成金として税金が入っている、このバランスを考えなければいけないということは申し上げておりますが、その中で、団体であれ企業であれ、また個人であれ、お金で政治をねじ曲げること、あるいは政策をねじ曲げることがあってはならないと、このことを申し上げているわけでございます。どうか御理解をいただきたいと思います。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 どうもありがとうございました。  次へ進めさせていただきたいと思いますが、辺野古の問題で少しお尋ねをします、普天間飛行場も併せてですね。  この度、最近、沖縄県と政府が真っ向から対抗していたんですが、司法、裁判所の和解提案を国が受け入れて今法廷闘争をおやめになって、元に戻して協議を進めていくような体制にあると理解をします。裁判を和解したのであって、問題の根本は何一つ変わっていないわけですよ。元に戻った、いつか胸襟を開いて一か月間協議したんですが、その前の方に戻ったという認識でおるんですが、それでは、その協議の進め具合あるいはタイムスケジュール、何をもってこれから協議をしようとしているのか、何か案でもあってのことなのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 政府といたしましては、現在の我が国の安全保障上の状況を鑑みまして、日米同盟の抑止力とまた普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせましたときに、辺野古移設が唯一の解決策であるということで、平成二十五年末から仲井眞前知事からいただいたこの辺野古移設に必要な埋立承認は何ら瑕疵がなく、行政判断は既に示されているという考えには変わりはございません。  しかしながら、国とまた沖縄県が訴訟合戦、これを延々と繰り広げた関係のままでは結果として膠着状態が続きますので、この普天間飛行場を始め現状が何年も固定をされかねないということを考えまして、安倍総理の下で熟慮した結果、国と沖縄県との将来にとって最適な選択であると判断をいたしまして、和解をするという決定をしたものでございます。  手続は今始まったばかりでございますが、今後のタイムスケジュールを具体的に述べるということは困難でございますが、沖縄県との協議におきましては、普天間飛行場の危険性の除去と辺野古移設に関する政府の考え方、また沖縄の負担軽減を目に見える形で実現するという政府の取組につきまして、改めて丁寧に説明をしながら、御理解を得られるよう粘り強く取り組んでまいる所存でございます。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 今おっしゃったことはもう前々から何回も何十回もおっしゃっていますからよく分かるんですよ。ここまで来ますと、何か対案、代案とかあるいは暫定になるものをやらぬと事は進まないと思うんですね。  菅官房長官にお伺いしたいんですが、昨年の予算委員会で、この場で私、官房長官に聞きました。長官は答えていわく、運用停止のためには何でもやる、こうおっしゃいました。さらに、五年間という期限の期日指定は平成二十六年の二月一日ですよねと、それも確認しております。  あれから二年が経過して、いよいよ残す三年、この間で何でもやって運用の停止をしなければならないと思うんですが、その間、何があって何をされたんでしょうか、御説明いただきたいと思います。

菅義偉自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(菅義偉君) 普天間飛行場の五年以内の運用停止でありますけれども、これは、仲井眞前知事に対して辺野古移設に必要な埋立承認申請、これを行っているときに、知事から政府に対し要請があったものであります。その後に政府は知事から埋立承認をいただきました。そして、埋立承認をいただいて工事を進める中で、辺野古移設までの間における普天間飛行場の危険除去、そして負担軽減、ここは極めて重要な問題であるという形の中で、沖縄県と宜野湾市と政府の中で負担軽減の推進協議会というのをつくりまして、総理から、できることは全て行う、そして目に見える形で実行するという、そういう指示の下に懸命に取り組んだんです。  結果として、その翌年に、KC130十五機、空中給油機でありますけれども、これ全て岩国の飛行場に移転をさせていただきました。そして、緊急の航空機の受入れ基地体制、これも普天間から九州にある二つの自衛隊の基地で受入れをすることも決定をいたしております。さらに、オスプレイの運用機能、これについて県外でも訓練できるような形でそこは取り組まさせていただいています。そしてまた、オスプレイの整備機能、整備工場を千葉県の木更津にあります自衛隊の基地で行うこともこれ決定をいたしております。  そういう中で、政府としては、五年内の運用停止の実現に向けて全力で取り組んできてはいるわけですけれども、普天間飛行場辺野古移設をめぐっての、知事が交代をしたことによって、状況は大きく変わったということもこれ事実であります。そして、私は昨年の予算委員会の際にも申し上げておりますけれども、やはりこの辺野古移設について県から協力を得られることが五年以内の運用停止の前提であるということも申し上げさせていただきました。  そういう状況の中で、私どもとすれば、まさに今残されております三つの機能のうちの一つのオスプレイの運用機能をできる限り県外で受けさせていただく、その努力を今取り組んでいるところであります。是非、そういうことでありますので、沖縄県知事にも働きかけをし、お願いをしていきたいと思います。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 辺野古の件がこういう状態でありますから、予定どおりいきませんね。  そうなると、今の御答弁からすると、普天間は辺野古ができるまで動かさぬぞと、固定化になるぞというメッセージに聞こえますが。官房長官、この問題、第一義的には普天間の運航停止、閉鎖だったんですよ。ですから、そこからスタートして、いつの間にか辺野古へとちょっと移動してきたんですけれど、ここへ来ますと、三年内でできる方法って、いろいろ考えてみぬといかぬです。僕はあるんですよ。  例えば、これ言っていいかどうか分かりませんが、御努力をして説得していただきたいんですが、キャンプ・ハンセン、ここにヘリパッドが四十個ぐらいあるんですよ。滑走路も、六百から六百五十メーターぐらいの滑走路もあるんです。今ほとんど使われてないと言われておりまして、ペンペン草が生えているというような状況のようですが。普天間を五年内で運航停止するための暫定使用としてこういうことも考えられぬことはないんですが、考えたことありませんか。簡潔に教えていただきたいと思うんです。

菅義偉自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(菅義偉君) まず、運用停止に向けて、それは沖縄県の御協力をいただくことが前提であるということを私申し上げました。それと同時に、辺野古移設ということについて政府は従来の考え方と全く変わらないということも申し上げておきたいというふうに思います。  そして、先ほどもお話がありましたけれども、今回の和解条項というのは、先ほど防衛大臣から話がありましたけれども、ここは、訴訟と、その訴訟の判決が出るまでの間にお互いに協議をしようというまさに並行で進んでいく和解案でありますから、これについて沖縄県と国がお互いに了解をしたということでありますので、そうした和解案に基づいて国としては誠心誠意そこはしっかり対応していきたいと思いますし、とにかく三つの機能のうち、KC130は岩国、そして緊急の航空機は九州の基地に、最後のオスプレイ機能もできる限り本土でその運航をするような形で政府としては努力してまいりたいと思います。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 ありがとうございます。期待を込めてお待ちをしておきます。  次に移りますけれども、我が国に、スタートは朝鮮国連軍からスタートするんですが、国連、国際連合の指定施設が我が国にありますね。国際連合があるんですよ、連合軍が。あるんですが、その経緯を、参考人でもいいですから、簡単に短く、少し二分程度でまとめて報告していただけませんか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 国連軍の地位協定第五条に基づいて、いわゆる朝鮮国連軍は、我が国における施設で合同会議を通じて合意されるもの及び在日米軍の施設・区域で我が国政府が合同会議を通じて合意するもの、こうした二つの種類のものを使用することができる、このようにされています。  現在、国連軍地位協定第五条に基づいて、いわゆる朝鮮国連軍が使用できる在日米軍施設・区域としては七つあります。キャンプ座間、横須賀海軍施設、佐世保海軍施設、横田飛行場、嘉手納飛行場、普天間飛行場、そしてホワイト・ビーチ地区、以上七つであります。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 これの沿革をちょっと見てみますというと、これは、朝鮮国連軍は、一九五〇年、昭和二十五年の朝鮮動乱の勃発で、それが一九五三年で休戦ラインが敷かれ、協定ができたわけですけれども、その折に、この国連軍、日本にあったのをその後韓国に移していくんですね。そういうことで、厳然として在韓米軍司令官が、陸軍大将ですか、アメリカの、これが司令官を兼ねておりますし、また、我が国には横田に後方司令部があるんですけれども、これはオーストラリア軍の陸軍の大佐が詰めておって、常時三名おって、あとは加盟国のそれぞれの大使館に武官たちが詰めているというような形態にあると思うんですが。  思えばその当時、一九五四年その当時、あるいは沖縄の復帰があった一九七二年、昭和四十七年、当時の総理大臣を始め閣僚あるいは当時の官僚たちは今この場にはおらないので、それをとやかく言って、責任問題があるはずなどととやかく言いませんけれども、こういう国連軍が我が国の七つの施設に、基地に、在日米軍基地に存在するということを国民に周知しておりますか、どうなんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) この国連軍の地位協定に基づいて施設・区域が使用されるということにつきましては、まず一九七二年五月十五日に、国連軍地位協定第五条に基づき日本政府としてそれぞれ使用許可の同意を与えています。これら、この施設・区域がいわゆる朝鮮国連軍によって使用されることに関しては、同意を与えた直後から国会で説明を行い、そして議論が行われました。この国会での議論の場等において、明確かつ累次にわたり政府としても説明をしてきたと承知をしております。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 四十七年復帰しましたから、日本の憲法の下、法律その他の条約、協定、そこに自然に入ってくるのは当然だと思って理解をしております。  問題は、新たに嘉手納と普天間とホワイト・ビーチが加わったわけですから、なかんずく沖縄県民には何らかの形で、今言う政府でのやり取り、国会でのやり取り以外に文書なりなんなりして告知をしないというと、県民の多くというか、ほとんどそれを承知していない。  僕も昭和四十八年から政治やっておりますけれども、勉強不足で恥ずかしいんですが、承知していなかった。今度、地位協定、日米安保条約の地位協定を少し議論しようと思って調べていったら、これにぶつかったんですよ。びっくりしたんですね。だから責任は問いませんけれども、行政の継続性からすると、何かの折に周知をするということは必要だと思うんですが、どうでしょうかね。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄におけるこの嘉手納飛行場、普天間飛行場、ホワイト・ビーチ地区、この三か所の在日米軍施設・区域につきましても、先ほど一九七二年五月十五日に日本政府として同意を与えたと申し上げましたが、その同意の中に含まれているわけです。  そして、国会においては、記録を見ますと、一九七二年八月二十二日の参議院外務委員会を始め、この問題が取り上げられ、正式に議論が行われております。これがどのように報じられたか、あるいは沖縄においてどのように県等に説明が行われたか、これは包括的に記載した文書がありませんのでちょっと具体的に今申し上げることは難しいですが、国会で正式な場で議論が行われておりますので、それなりの報道なり様々な伝達は行われたものと考えます。  そして、その後もこの議論が行われていた際には、累次にわたりまして政府として説明をしてきたところでありますが、引き続きまして、この問題につきまして、必要に応じて政府としてしっかり説明をしていく努力はしなければならないと考えます。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 大臣、これ、当時いなかったから、あるいはそういう議論があったから、あるいは新聞で記事になったかよく分からぬけれどとおっしゃるんですけれど、もちろん、それ知っていますよ。知っているけれど、沖縄の人々が知っていない方々が多い、僕はほとんど皆無だと思っているんです。当時の人たち、もういませんから、政治の現場に。長生きされていても、もうそんなことを語る気力がないですよね。  だから、そうなるというと、沖縄県民は、復帰時点でこの三飛行場が国連軍の施設として国が認めておるよと、したがって、国連軍の活動もおのずとやればやれる基地になっていますよということを知らせてやらぬと僕はいかぬと思うんですね。これは行政のサービスだと思うんですよ。  だから、当時の人いませんから、外務大臣、あなたが元気で大臣を務めておられる間にこれやっていただけませんか、何らかの形で、通達を。県民に知らしめる意味で、何か、告示、周知の方法はありませんか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 委員の方からただいま問題提起がありました、こういった点について、具体的に政府としてあるいは外務省として何ができるのか、これ一度検討してみたいと存じます。  いずれにしましても、こうした事実につきまして、必要に応じて説明責任を果たしていくことは重要であると考えます。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 時間押して、ちょっと次に行きたいんですが、ないのでまとめに入りますけれども。  外務大臣、あれですかね、普天間が仮に閉鎖されて返還されると、今の国連の施設指定は普天間はなくなると思うんですが、代わってまた何か、何でしょうか、どこかの基地を指定する腹積もりなのか、用意があるのか、その辺を聞いて、質問を終わりたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 普天間飛行場の返還後の取扱いということですが、返還後のいわゆるこの朝鮮国連軍の扱いについては、今後、国連軍地位協定の当事者間でこれ協議をして決定していくことになると考えます。今後の協議次第であると考えます。

儀間光男おおさか維新の会

○儀間光男君 どうもありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で儀間光男君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、小野次郎君の質疑を行います。小野次郎君。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 小野次郎です。  私は、警察の出身でありますから、国政で活動を始めて十一年になりますけれども、世界一安心、安全な国日本を実現するというのをライフワークに取り組んでまいりました。今日も、集中審議のテーマもありますけれども、人間の安全保障も含めて様々な角度からお尋ねしてまいりたいと思います。  総理、春は、就学、進学、そして転校など、子供さんの環境が大きく変わる季節です。二〇一二年四月には、京都府亀岡市でたくさんの方が亡くなったり負傷する交通死亡事故もありました。  通学路の安全確保に関する法律案を我々野党は二〇一二年以来五回にわたって国会に提出してきました。子供の安全というのを考えていくと、交通事故だけじゃないということが分かってくるんです。鉄道の線路の危険があったり水路の危険があったり、裏に畑があるんだけどそっちは防犯灯が付いていなかったりして何か痴漢が出るとか変質者が出るとか、だから仕方なく交通量の多い大通りを渡らなきゃいけない、いろんな安全が一体になって子供さんの環境をつくっているということが分かりました。  我々は、そういったヒアリング、皆さんからのお話も伺った上で、各学区ごとにヒヤリ・ハットマップを共同で作成するなど、行政の目線でやるんじゃなくて、現場目線、生活目線で、お子さん自身や保護者が対等な立場から危険箇所の確認とか改善策の提案を行政当局にできるという画期的な安全協議会の設置をこの法律案で規定しています。  総理、漢字が読めない、文字が読めない年齢の人たちから見ると、危険が察知できないことってあるんです。あるいは身長が百六十センチ、百七十センチの人間なら気が付く見通しがいいところなんだけれども、一メーターのお子さんからは見通せない場所とかがあるんです。やっぱり子供さんの目線あるいは保護者の目線で、行政が何か陳情を受けましたとか、あるいは地方議員の方が行政に口利いてくれるとかそういう何か形じゃなくて、もっと円卓、ラウンドテーブルの形で、子供さんの声も踏まえて保護者の方が対等な立場で行政当局に提案できるような、そんな仕組みをつくるべきだとお考えになりませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供たちの安全については、大人がしっかりと責任を持っていかなければならないと思います。  通学路の安全については、平成二十五年以降、毎年度通知を出しまして、市町村ごとに教育委員会、学校、保護者、警察、道路管理者などによる協議会を設置をすること、そして、協議会においては安全確保のための基本方針の策定や定期的な通学路の点検を行うことなどを求めているところでありまして、その結果、昨年度末の時点では全体の約八割の市町村において協議会が設置をされています。また、各学校においても、児童生徒に対する安全教育を行うとともに、交通安全、災害、防犯などの観点から通学路の安全点検を行っています。  政府としても、安全教育や通学路の安全確保、関係機関の連携等についてモデル的に取り組む地域、学校を支援し、その成果を全国に広げることとしておりまして、今後とも、これらの施策によって子供たちの命を守り、安全を確保するための取組を進めていきたいと思っています。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 平成二十五年以来、取組を強化していただいている点は評価しますけれども、まだまだ都道府県のレベルとか市町村のレベルで計画を作りましたということにとどまっているんですよ。  この法案、野党の法案は、各学区ごとに現場目線で、しかも、それは暮らしている子供さんや保護者が対等な立場で行政当局に対して改善を提案できる、声が掛かったら集まらなきゃいけないという形になっているんですね。そういうもっとフラットな形のものをつくるべきだとお考えになりませんか、文科大臣でも結構ですけれども。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 現状進めておる推進体制、協議会の設置状況を見ながらやっぱり対応していくべきものと思っています。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 もうちょっと分かりやすくお答えいただければと思いますが、その点については、もう三月入ってからもやっぱり我々も見ているわけですね、いろいろ、トラックに子供さんがはねられたとか事故が続いていますから。子供の環境が大きく変わる時期でもあります。そして、自らを守るすべに不慣れな児童生徒の通学路の安全を確保するのは我々大人社会の責任だと思いますので、是非力を入れていただきたいと思います。  二つ目に、今、山口組と神戸山口組の抗争が連日報道されています。組織犯罪が合法社会の中で半公然的に存在が認められているという事実を私たちは当たり前だと思っちゃいけないと思うんです。日本社会の不安要素であるだけじゃなくて、国際的に見て日本の恥だと私は思わなきゃいけないと思います。今、警察当局におかれては、衝突を防止する、若しくはその過程で一般市民が被害に遭わないようにということで力を入れておられると思いますけれども、それだけでは私は十分じゃないと。  まず最初に、外務大臣にお伺いしたいんですが、国際組織犯罪防止条約ってありますね。二〇〇〇年に締結されて、私の調べたところでは百八十六か国が加盟しているんだけれども、日本は入っていないんですよね。なぜなんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 国際組織犯罪防止条約、日本が締結していない理由は何かという御質問ですが、要は、必要な国内担保法が成立していないということであります。過去に三度国会に提出しましたが、いずれも廃案となっています。  国際組織犯罪防止条約、これは、内容としまして、重大な犯罪に係る共謀、そして組織的犯罪集団への参加、こうしたものの犯罪化を締約国に求めています。よって、最大の論点は共謀罪の扱いということになります。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 我々は、基本的人権の尊重という考え方は何百年も前からフランス、イギリス、最近ではアメリカから継受しているというか受け入れている考え方でありますけれども、その中に組織犯罪に加入する自由なんというのはないんですよ、欧米にも。日本ではそのことがクリアされない、ハードルを越えられないために、暴力団にも結社の自由があるみたいな、その論理から抜け出せないでいる。おかしいと思いませんか。  刑事法の体系はフランスの法体系を受け入れ、ドイツの法体系を受け入れている。だけど、そのフランスにもドイツにも、やっぱりそういう行為はいけませんよとなっているんですよ。日本だけなんです、余り個別的な組の名前を何度も挙げたくはありませんけれども、指定がまだ終わっていないとか、だから警察の介入がなかなかできないんだみたいなことでとどまっているのは。これ、英字新聞で外国の人が読んだらおかしいと思うんですよ、これ、あり得ないですよ。  国家公安委員長、単に現行法で暴対法の指定の手順を進めていますとか、そういうことだけにとどまらないで、政治家としてこれでいいのかと、もっと新たな法規制まで踏み出すべきじゃないかと私は思うんですが、お考えをお伺いしたいと思います。

河野太郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・防災)

○国務大臣(河野太郎君) 山口組が分裂をして、両派が対立抗争という事態になっております。警察としては、今お話がありました暴対法、きちっと指定をして、まずこの両派、しっかりと取締りを強化してまいりたいというふうに思っております。  そして、お尋ねの、そもそも暴力団そのものを禁止すべきではないかという議論は、これはこれまでも議論されているわけでございまして、憲法上の基本的人権にどう関わってくるかというところはこれまでも慎重に議論をされてきたところでございます。  また、暴力団のような大規模な団体を強制的にどうやって解散させられるかという実効性の担保についても、現実的にどうやっていくのかというところは検討する必要があると思いますが、現在の法体系で十分なのかどうかというのは、これは私も検討する余地があるというふうに思っておりまして、そこのところは憲法の問題とか実効性をどう担保するかとか留意点はございますが、これはしっかり検討しているところでございます。  いずれにしろ、両山口組を弱体化し、壊滅に向け徹底的な取締りをまず行うために指定を急ぎ、しっかり取締りはやってまいりたいと思っております。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 もう一度申し上げますけれども、刑事法の体系を受け入れてきた仏、独、そういうところにもない、そして、基本的人権の考え方を受け入れてきた英、仏、アメリカ、ないんですよ。どっちにもないのに、なぜ日本ではそうやって公然と、テレビで何か定例会やっているだとかなんとかということが流れるのが当たり前だと思っちゃいけないと思うんで、是非、河野大臣、新鮮な感覚で、新しい、もっとその存在自体を否定できるような法体系は作れないのかどうか、お考えいただきたいと思います。  次の質問に移りますが、安倍総理、今年は花粉症の状況はいかがですか。  去年三月二十七日に、私、総理に同じ質問をしました。私はもう七年前からこの質問をやっているんですが、去年は総理ははっきりと言っていただきました。社会的にも経済的にも大きな影響を与えている、政府を挙げて対応すべき大きな課題である、今後、花粉の少ない森林への転換をしっかりと進めていきたいとお答えいただいているんですが、一年たって、何か成果なり、どういう感覚をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年、私は、杉花粉症は国民の約三割が罹患していると言われておりまして、社会的また経済的に大きな影響を与えており、政府を挙げて対応すべき課題であると、こう申し上げたわけでありますが、この認識は今も変わりがございません。  このため、政府としては、関係省庁が連携しながら発症の原因究明や花粉の少ない品種の開発などを進めるとともに、平成二十七年度からは、発生源の杉の伐採と同時に行う花粉の少ない苗木への植え替えを直接支援するなど、対策の充実に取り組んでまいりました。  特に、杉花粉症対策として重要な花粉の少ない杉の苗木の供給については、平成二十四年度から百万本増え、平成二十六年度には約二百六十万本になったところでありますが、苗木供給量全体に占める割合は一五%にとどまっています。  このため、平成二十八年度予算においては、二十九年度までに花粉の少ない苗木の供給量を一千万本にすることを目標として、苗木の生産体制を強化するための支援策を充実させるとともに、新たに伐採後の林地に花粉の少ない苗木を植える杉林の所有者への支援を充実させたわけであります。  政府としては、これらの支援策を着実に実施するとともに、施策の充実に向けた検討を更に進めて、引き続き花粉症対策に全力で取り組んでいきたいと思っております。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 是非、成果が上がるまで頑張っていただきたいと思います。  花粉がゼロにならなければ効果が出ないのではなくて、私の勉強したところでは、一定の割合まで花粉の量が減れば、その症状の出る人の割合をもっと急激に減らすことができると言われております。ですから、是非、成果が上がるまでその対策を強化していただくようお願いしたいと思います。  農水大臣、申し訳ありません、ちょっと質問は次へ進ませていただきます。  原発の関係ですが、高浜原発三号機、四号機に対する大津地裁の稼働差止め仮処分が出ました。これを政府の代表としてどのように受け止めますか。

林幹雄自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(林幹雄君) 原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査をし、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針でございまして、この方針に変更はございません。  その上で、関西電力は、今回の仮処分の決定を受けて更に安全性に関する説明を尽くしていくべきであり、政府としてもそのように指導をしてまいります。  また、政府として、原発の重要性、その安全対策、あるいは防災対策などについて国民や地元の皆様に対しまして丁寧に説明していくことが重要であるというふうに考えております。こういう観点から、全国でシンポジウムや説明会を開催するなど、国民の皆様の理解を得るために活動を積極的に展開しているところでございます。  今後とも、原子力に対する社会の信頼が得られるようしっかりと取り組んでまいります。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 再稼働を認めたばかりの原発が司法の判断で差し止められたことについてどう受け止めますかと伺っているんだけれども、そのお答えは、ちょっと何か、なかなか理解し難いものでありましたが。  次へ進ませていただきますけれども、経産大臣、五十四基あると言われている原発の中で、廃炉を既に決めた、あるいは廃炉になる見込みのものってどれぐらいになりますか。

林幹雄自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(林幹雄君) 震災前の五十四基中、福島第一原発の六基を含め、現時点で十一基が廃炉判断をしているというふうに承知しております。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 政府が公表した二〇三〇年における日本のエネルギー組成の見通しで、原発は総エネルギーの二〇から二二%というふうになっています。  しかし、今お話にあったとおり、原子炉の廃炉というのも次々と決まっています。それを考慮すると、二〇三〇年までに寿命を迎える減少分だって当然あるわけです。(資料提示)このパネルを見ていただきたいんですが、そうしますと、仮に現在ある全ての原発を再稼働させたとしても、二二%の実現というのは普通じゃあり得ないんですね。  ですから、実現するためには、二〇三〇年までもう余り時間ないんですけど、この間に十五基以上の原発を新規に造っていくのか、そんなことあり得ますかね、経産大臣。

林幹雄自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(林幹雄君) まず最初に申し上げますけれども、資源に乏しい我が国は、安全性の確保を大前提に、経済性、気候変動の問題に配慮しつつ、エネルギー供給の安定性を確保しなければなりません。その際、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化、資源の確保などに全力で取り組み、原発依存度を可能な限り低減してまいります。  エネルギーミックスの実現はあり得ないとの御指摘でありますが、原子炉等規制法において、原発を運転できる期間を四十年と定め、一回に限り二十年を上限に延長を認めています。この運転延長に当たっては、通常の再稼働に求められる審査に加えて、経年劣化の状況の確認など、原子力規制委員会による追加的な審査、つまり運転延長認可を必要としております。したがって、通常の再稼働よりも高いハードルが課せられています。  昨年策定した長期エネルギー需給見通しにおいては、これを踏まえて、二〇三〇年度時点での原発比率を二〇から二二%としております。なお、この数字を達成するために、現段階において新増設は想定しておりません。規制委員会の審査を経て既存の原発を再稼働し、一部の炉については法令で認められた四十年を超える運転期間延長を行い、震災前の平均七割のところを例えば八割程度まで稼働率を向上させることによってエネルギーミックスのこの原発比率は達成可能であると、このように考えております。

小野次郎維新の党

○小野次郎君 再稼働よりも更に厳しい基準でと言っていくと、もう理論的には六十年まで、残っているものを全て二十年延長しなければとても二二%にならないんですよ。ですから、原発のない社会を求める世論を完全に欺くことになる。  政府は、もう一遍計算をし直すのか、それとも方針自体を明確に変えていただきたい。このことを申し上げて、私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で小野次郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、中山恭子さんの質疑を行います。中山恭子さん。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。  まず、経済関係について質問いたします。  政府が開催していらっしゃる国際金融経済分析会合で、三月十六日、ジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授は、世界経済は二〇〇八年のリーマン・ショック以降最悪の状況であり、最も根本的な原因は総需要の不足だ、日本は非常に強い金融政策を実施し景気刺激策になったが、もう限界に達している、次に財政政策を取ることが重要だと述べたと報道されております。  また、私ども、三月十四日に「創生「日本」」を開きまして、本田悦朗内閣官房参与と高橋洋一嘉悦大学教授をお招きして勉強会を開きました。本田内閣官房参与兼スイス大使は、経済成長なくして財政再建なし、消費税・社会保障一体改革ではなく経済成長・社会保障一体改革を目指すべし、高橋教授は、増税したら元も子もない、大型景気対策、バズーカをとおっしゃっていました。非常に明快であり、我が意を得たりとの思いがいたしました。  今政府が行うべきことは増税ではなく、経済成長政策であり財政出動であると考えますが、では、麻生大臣、よろしくお願いいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 中山先生御存じのように、かつては経済成長か財政再建かというような二者択一みたいな話が主な時代が、そういった時期があったと記憶をいたしますので、そういった中にあっても金融の方が優先というような流れというのは結構長く続いておって、マネタリストとかシカゴ学派とかいろいろな方がおられたのはもう御存じのとおりです。安倍内閣においては、その二者択一みたいな話ではなくて、経済成長と財政再建、これは両方ともやっていかなければならぬ、経済成長なくして財政再建もないと、この考え方は基本的に私どももそう思っておりますので。  私どもとしては、まず金融緩和、三本の矢と言われる金融緩和によりまして間違いなく金融は大きく緩和をされた、結果は御存じのとおりです。また、財政も機動的に出動させるということで、いわゆる補正予算を組ませていただいたり、公共工事等々いろいろなものに、東北に偏らざるを得なかった時期もありましたけれども、そういった意味では、私どもとしては、経済成長をやらさせていただいた結果、税収は伸びておりますし、またGDPも伸びておりますし、そういった形ではきちんとした形になっておりますし、プライマリーバランスを二〇一五年までに半減するという目標も達成をさせていただきつつあります。  加えて、新規の国債発行というものも、財政再建に合わせてこの三年間で約十兆円減額ということになっておりますので、そういった意味では、私どもとしてはいろんなもので目的を達しつつあるんだと思っておりますけれども、引き続きこの経済成長というものを続けていきませんとこれはならないのでありまして、私どもは、財政再建と同時に、経済成長をしながら財政再建という基本的な戦略に基づいて計画を立てさせていただき、工程表を作り、いろいろなことをさせていただいておりますが、私どもとしては、これを更に確実なものにしていくことをやらないと、二〇二〇年度までにプライマリーバランスと言われる基礎的財政収支がバランスするところまでに参りませんので、残りを更に詰めていくということを今後ともしっかりと取り組んでいかねばならぬと思っております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 ありがとうございます。  増税の前にやらなければならない経済成長戦略というのを徹底して今取る必要があると考えております。昨年、十―十二月期の指標はほとんどがマイナスになっておりまして、今年に入っても景気停滞の状況が続いているかと思っておりますので、増税より、まず経済成長戦略を取っていただきたいと思っておりますが、安倍総理はこの点についていかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、消費がまだ力強さがないわけでございます。と同時に、世界経済が大変不透明感を増しておりまして、おとといのスティグリッツ教授は、二〇一六年は一五年よりもこれは厳しくなるのではないかという見方を示しておられました。昨日のハーバード大学の教授は、それはそれほどでもないという、確かに一四年、以前の十年間に比べれば少し落ちるかもしれないけど、それほどでもないという考えでありました。  スティグリッツ教授は、なかなか世界経済がこれ減速していく中においては、これはやはり需要をつくっていく必要がある、金融政策だけではなくて、やはり今は需要ではないかと、国際社会が協調して需要をつくるという方向を示すべきではないかという趣旨のお話もあったわけでございます。  いずれにせよ、この後クルーグマン教授等にもお話を伺う予定でございます。そうした方々の意見を伺いながら、これは、サミットにおいては現下の国際経済に対してどのようなメッセージを発出していくかということも議論していきたいと、こう思っておりますが、そういう中で日本がリーダーシップを発揮をしていきたいと、このように思います。  いずれにせよ、現下の経済状況についてはしっかりと注意深く見ていきたいと思っておりますし、経済成長なくして財政の健全化はなしというのが基本的な考え方でございまして、まさに経済が失速をしてはこれ元も子もなくなるわけでございますので、経済をしっかりと成長させてデフレ脱却を確かなものとする中において税収も増やしていく、そういう中で歳出の改革も進めながら財政の健全化も進めていきたいと、このように考えております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 そういった中で、特に一人当たり名目GDPが落ちてきているということも大きな問題であると考えております。  一九九五年のときには、日本の一人当たり名目GDPは世界の中で断トツでございました。現在は世界第二十五位に落ちております。また、先進国七か国の動きを見てみますと、アメリカが今第一位、そして、日本は七か国のうち下から二番目、日本の下はイタリアでございまして、そこまで一人当たり名目GDPが落ちてきているというか伸びていないということでございまして、こういった一人当たり名目GDPをいかにして増やしていくのかということも大きなテーマと考えますが、財務大臣、この点いかがでございましょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 中山先生おっしゃるとおり、一人当たりのGDPというのを見ました場合、これは、産油国等々特殊な例がありますので、こういうのと比較されるとちょっと話が込み入りますけれども、少なくとも、先進七か国の中におきましても下から二番目というのはもう間違いない事実であろうと思いますが。  一番大きな理由というのは、やっぱりこの二十数年間続いた、一九八九年の十二月に三万八千九百円付けていた株が一時期七千円まで下がったとか、いろんなものが、土地という資産が六大市街化地域で約六分の一、坪百万円が坪十五万円まで落ちたというような、平均値でいきますとそういったことになったというので、やっぱりデフレーションというものがこの日本に与えた影響というのは極めて大きかったんだと思います。  少なくとも、敗戦後七十年間の間にデフレーションというのをやったことは日本はありませんので、当然のこととして、その対策をと言われたって、デフレそのものがありませんでしたので対策をやった人もおりません。  幸いか不幸かは別にして、世界中デフレーションってやったことがなかったものですから、私どもとしては、デフレをやった、昔を言えば一九三〇年代初頭にやっておりますので、その歴史に学ぶ以外に方法はなかったというのに気が付いて、この三年間、私どもはその方法でやらせていただいて、おかげさまで、少なくとも株価やら、また企業の収支やら等々が改善しつつあるんだと思っておりますので、私どもとしては、今言われたように、方向としてはその方向を、一人頭ということも考えて動き出しておりますけれども。  もう一つ、やっぱり人口構成で、労働者の高齢化というものとそれから少子化というこの二つは、やっぱりかつてとは全然違ったものを我々としては頭に入れて対応せねばならぬと思っておりますので、その点も含めまして、私どもとしては、今後、いろいろな生産性の向上とかIoTとかいろんな話が、AIとか、最近、片仮名というか英語がいっぱい出てきた新しい技術分野がありますけれども、そういったものの生産性というものも含めまして、私どもは、そこの研究費やら何やらというものを考えて国を挙げて応援して、そういったものの開発、生産性、イノベーション、いろんなものを使ってそういったものをカバーしていくという方向で、結果として、今言われたような一人当たりの生産性を上げていく、一人当たりのGDPを上げていくという方向に行く、一点。  もう一つは、これだけ豊かになりますと、やっぱりグロス・ナショナル・インカム、通称総合所得収支というものも考えませんと、投資した金の見返りによって返ってくる金というのは、これは貿易収支を上回っておりますので、そういったようなものも併せて考えておく必要があろうかと思っております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 一人当たり名目GDPを増加させていく、又は経済全体を大きくしていく、経済成長をさせていくというためには、これまでの政策から相当変えていく必要があろうかと思いますし、そのために取らなければいけない政策、重点の置き方も変わってくるであろうと考えております。  今財務大臣おっしゃられました労働者一人当たりが物やサービスを生み出す力、これをどのようにして伸ばしていくのか。十七日の国際金融経済分析会合で、第二回目ですけれども、ハーバード大学のジョルゲンソン教授がその点について指摘されたという報道もございます。今やらなければならないことがたくさん、又は政策を相当転換していく必要があろうかと考えております。  その中で、例えば公共事業の推進をする場合に、今、不落が、落札できていない、入札に対して不落がたくさん出ているというような状況もあります。それは、例えば単価ですとかそういったものの政府側又は地方公共団体側の設定が余りにも低い、賃金も低く算定されているのではないかと考えておりまして、そういった公共事業についての見直しもしていただけたらと思っておりますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、公共工事の単価の話になりますと主に国土交通省の石井大臣の方の担当なんだと、もう昔取ったきねづかでよく御存じのとおりなんですけれども、これは私自身が決められる話じゃないんですけれども、おっしゃるとおりに、間違いなく、物の値段が上がっている部分というのは間違いなく公共工事の中でございます。いわゆる外国のものを使って、それを部材にしているものというのがございますので、そういったものの値段が上がっておりますのが一点。  それから、やっぱり公共工事というのは、一時期、コンクリートから人へとかいうあのよう訳の分からぬスローガンが一時期ありましたので、ああいったようなもののおかげでいわゆる、そうですね、公共工事の中の社会的インフラストラクチャーというものが、トンネルの崩落というのがよく例に引きますけれども、渡れない橋というのが、国道とか日本中に十六万七千の橋というのがあるんですけれども、県市町村のを全部入れまして十六万七千幾つあると思いますが、その橋が渡れないというような状態になっているものも幾つもある。そういったようなものとか、また、ミッシングリンクという言葉がありますけれども、環状線がつながって、ここだけつながっていないとか、港から高速道路に行くところまでがないとか。  そういった意味で、生産性とか物流の、交通の面でいきますと、生産性は非常に落ちておるという状態というのは間違いなくありますので、そういったものを洗い直すというのは今国土交通省でしておられますけれども、そういったものを優先してきちんとやっていきますと生産性は上がる、結果として経済が成長するということになっていますので、いわゆる生産性というのに限りませんけれども、全体としてのGDPとかそういう国民の資力、財力、国家としての経済力、競争力、そういったものを高めていく場合に、インフラストラクチャーというのはこの数年かなり大きく遅れたことは間違いありませんので、そういったものをきちんとやっていく。  今、港は、パナマ運河は今度十八メーターになると思いますけれども、パナマ運河は第二パナマが十八メーター水深になりますと、日本の港で、十八メーターの港で着岸できる港というのは日本中で幾つあるでしょうね、一つ、二つぐらいだと思いますけれども、それしかない。あとのところは深くて十四、五メーターがいいところですから。そういった意味で、着岸できないということになりますと、どこかへ止めて横積みする、韓国というか仁川から横積みしてこっちに持ってくるとか、シンガポールで止めてこちらに、仁川に持ってくるというような事態は、これは間違いなくコストが上がりますので、そういったようなところは、きちんとしたインフラのものに金を掛けるしかるべきところというのは、もう一回見直さなきゃならぬところはいっぱいあろうと思いますので、こういったところは国土交通省と、港湾局とか道路局とか、いろいろ今研究をされておられると承知しております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 鋭意努力してくださっているということを大変有り難いことと思っております。  また、公共事業の場合、短期ではなくて、日本全体の公共事業を進めるという中で、地域の業者を使えるような形、また五年、十年、場合によってはもっと長い期間公共事業が継続するということもしっかりとお示しいただけたら有り難いことだと思います。どうぞ、これまでの政策と違ってくる可能性がございますので、財務大臣、リードしていただきたいと考えております。  時間が余りなくなってしまいましたが、済みません、一つ、在外邦人の保護について確認をしておきたいと考えております。  北朝鮮の最近の動向、いろいろミサイルが発射されたりノドンが発射されたのではないかというようなこともありますが、今月十日の予算委員会公聴会で元統合幕僚会議議長の西元徹也公述人が北朝鮮関係について、金正恩の強権的な体制から見て、北朝鮮に動乱が起こり、内部崩壊する可能性というのは全く否定できませんとおっしゃっておりました。  加藤大臣、拉致被害者救出に当たって北朝鮮の実情をどのように御覧になっていらっしゃるか、お答えいただけますでしょうか。

加藤勝信自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(加藤勝信君) なかなか北朝鮮の内情というのは、こちらから見て承知しにくいところであります。残念ながら、ストックホルム合意に基づく調査が開始されてから一年半以上たった今も拉致被害者の方の帰国が実現していないという大変残念な遺憾な状況でもあります。  そういう中で、拉致問題の解決にはやっぱり国連、国際社会が連携して対応していく必要があるということで、これまでも様々な措置をとってきたところでございますし、また先般、日本として、この間拉致問題が進んでいないということも含めて、独自の制裁をし、そして国連の安保理でも、国連の決議も出されたところでございまして、引き続き、対話と圧力、そして行動対行動という原則の下で、北朝鮮に対して厳しい圧力を掛けながら対話を継続して、全ての拉致被害者の方々の一日も早い帰国に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 また、西元公述人は、邦人の救出につきまして、動乱状態になったとき、邦人、特に拉致被害者を救出するためには、少なくとも現在の平和安全法制では残念ながら可能ではないと思います、そこは米軍若しくは韓国軍に取りあえず第一陣の、すなわち三十八度線のこちら側、あるいは海岸線のこちら側へ連れてきていただくという方法しか現段階ではできないのではないかというお答えがありました。  ちょっと時間がありませんけれども、この点に関して、邦人保護のために自衛隊法の改正をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 自衛隊法につきましては、前の国会で審議をしたとおりでございますが、やはり日本国憲法の制約、また国際法上の観点等がありまして一定の制約がありまして、自衛隊の活動にも限界があるということは御承知いただきたいと思っております。  しかし、この拉致被害者の方々の安全確保は極めて大事な問題でございますので、同盟国たる米国との協力は極めて重要と考えておりまして、米国に対しては拉致被害者に関する情報を提供しておりまして、安全が脅かされるような事態になった場合には安全確保のための協力を米国政府に依頼をしているところでございます。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 ありがとうございます。個別自衛権の問題でございますので、御検討いただきたいと思います。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で中山恭子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、アントニオ猪木君の質疑を行います。アントニオ猪木君。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 元気ですかと言えないものですから、これを言わないと私はどうもスタートができないという。是非近いうちによろしくお願いいたします。  今日は、北朝鮮の核問題と拉致問題について質問をさせていただきます。  その前に、今日もテレビで報道がありましたが、安田純平さんですかね、また同じような状況が起きて、その先は分かりませんが、本当に毎日いろんな問題が起きるように思います。  まず、北朝鮮の核実験、ミサイル発射についてですが、国連による北朝鮮に対する制裁が決議される前に日本が独自の制裁強化を国会で決議し、結果、北朝鮮が拉致被害者調査の打切りを表明しました。この状況、十何年の流れを見ながら、今回が一番厳しい状況ではないかと思いますが、交渉再開に向けてどのような考え方、努力をされるつもりか、総理にお聞きします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国は、北朝鮮が核実験及び弾道ミサイルの発射を行い、ストックホルム合意に基づく調査が開始されてから一年半以上たっても拉致問題に何ら進展がなかった状況を踏まえ、国連安保理決議の採択に先立ち、非常に厳しい独自の制裁を決定しました、独自の措置を決定しました。  これに対して北朝鮮が、我が国がストックホルム合意の破棄を公言したことになると一方的に主張し、全ての日本人に関する包括的調査を全面中止し、特別調査委員会の解体を宣言したことは極めて遺憾であります。北朝鮮側の発表は全く受け入れることができません。北京の北朝鮮大使館を通じて極めて遺憾である旨伝え、厳重に抗議をいたしました。  拉致問題の解決には、対話のための対話では意味がないわけであります。同時に、対話をしなければ拉致問題は解決をしない。我が国として、ストックホルム合意を破棄する考えはありません。対話と圧力、行動対行動の原則の下、北朝鮮に対して厳しい圧力を掛けながら、同時に、対話の窓口を我が国から閉ざすことなく、拉致問題の解決に向けて全力を尽くしていきたいと考えています。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 先日の外交防衛委員会でも岸田外務大臣に、日本が独自制裁を掛けたことで拉致被害者の調査が打切りになったのではないか、今総理がお答えになられましたが、岸田大臣も、日本から対話の扉を閉ざすことはありませんと同じ感じの答弁がありましたが、それならば、なぜ北朝鮮への渡航自粛あるいは北朝鮮籍の人々の日本への入国規制を掛けるのか、それについて。  また、外交に勝利なしという言葉をいつも言っていますが、相手方にとっても、政治の体制とは別に国民がおります。北朝鮮側から日本を見たときにどう映るのか、日本の方から扉を閉めてしまったと思われるのではないかと。ここ何年、扉があいたり開いたりの繰り返しでしたが、今お話にあった国連安保理、国連安保理も今までやってきたことに、国連安保理も制裁の効果に深刻な疑問が生じているというコメントも出しています。また、北朝鮮側も制裁を受けても影響はないと発表して、実際には百六十二か国との国交を結んでいますが、今回もこれまでと同じように制裁を強化するのでは拉致問題の解決が遠のくだけではないのかと。  先日、拉致の会の方のコメントも、飯塚耕一郎さんですか、ほかの施策も、考え方も考える必要があるのではないかというコメントをしておりましたが、制裁以外の具体的な戦略が不可欠ですが、総理の見解をお聞かせください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この拉致問題の解決においては、これは北朝鮮自身が、あるいは金正恩第一書記が、この問題を解決をしなければ北朝鮮の未来はない、よって決断をし、この問題を解決をしようと、そういう判断に至らなければ残念ながらこれは解決をしないわけでありまして、では、制裁を掛けないで、国際社会が制裁を掛けなければ、これは彼らが今行っている政策の勝利と考え、ただ単に今のままの政策を進めていくことになっていくんだろうと、こう思うわけであります。  制裁は、経済制裁は効果がないと言う方々がおられますが、例えば南アフリカがアパルトヘイトを終えざるを得なくなった、大きな転換をしたのは、これはまさに国際社会が制裁をしていたからであろうと、このように思いますが、その後の末路は別でありますが、リビアが核開発を放棄をしたのは国際社会の制裁であります。そして、イランがまさに米国との対話の中において核開発の問題について解決をしたのは、これは日本も含め国際社会が厳しい制裁を科していたからであろうと、このように思うわけでございまして、その意味におきましては、北朝鮮に対して、これはここまでの安保理決議違反をしているわけでありますから、しっかりと対応していくことが大切であろうと。  今回は、その中におきまして、中国も賛成をし、今までにない厳しい制裁の決議がなされたわけでございます。こうしたことをしっかりと国際社会が守っていく中において北朝鮮側が正しい判断をすることを期待したいと、このように考えております。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 よく聞かれることですが、何で猪木が北朝鮮にそこまで思い入れを入れるのかという。(資料提示)思い入れでは別になくて、前にもいろいろなところでお話はしていますが、師匠力道山の思いを届けようということから、そこの年表にもありますが、九四年に訪朝したのがきっかけで、そのときに、歴史を振り返ると、力道山のやはり故郷に錦を飾れなかったという本当に思いを届けたということで、向こうの人たちが大変歓迎してくれ、二日間で三十八万人という九五年には大会をしました。そういうようなつながりが、いろんな方が粛清されたり、私の担当も替わる中で今日に続いております。  二〇一三年の参議院選に当選したときに、外人記者クラブから講演を依頼されまして、私が講演をし、その中で外人記者が、猪木さんは一番北朝鮮に詳しいしということで、拉致問題についてはどうですかという質問を受けました。私は、基本的には話合いは大事だし、それで、圧力、同時に話合いをしなければどうして解決するのかと。そのときに、その後、拉致議連の方何人かに呼ばれまして、そういう話をされては困りますと言われたので、御心配なく、私はスポーツ平和外交ですから拉致には触りませんというお答えをしたんですが。  一つ私の経験ですが、イラクの、古い話になりますが、九〇年、ほかにいろんなところに、ソマリアだとか行ったときに、やっぱり膝と膝を突き合わせて目と目で話す、こういう私の経験の下に、建前はスポーツ交流、そこから一歩踏み込んだ形でお互いの本音が語れるという、そういうスポーツ、文化、あるいは今までは政治とスポーツは別だと言う方もおりましたが、今回、スポーツ、文化と政治の切離しと考えるという総理のお話がありましたが、その点についてお聞かせください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) スポーツや文化は、委員御指摘のとおり、政治的な駆け引きとは一定の距離を置いて、友好関係を築いていく上で一つの手段であると考えます。例えば、国際オリンピック委員会のオリンピック憲章でも、人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別は禁止されており、我が国としても、このような国際スポーツ界における共通の考え方は尊重していくべきと考えています。  他方、スポーツや文化を口実にして付け入る隙を、これを与えてはならないのも事実でありまして、北朝鮮とのスポーツ交流、文化交流に関しては今後とも事案に応じて適切に判断をしていきたいと、このように考えております。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 拉致問題に関してはあらゆる手段を講じて解決すると事あるごとに総理は答弁されております。今、北朝鮮は対話の扉を閉じてしまいました。国会、政府関係者で北朝鮮外交ルートを切り開ける、いろいろやられてきましたが、向こうの要人たちとの関係あるいは信頼という部分では、手前みそですが、私が一番あるんではないかと思っております。今ここにボードが出ていますが、先ほども申し上げた私の北朝鮮との歴史の流れがあります。  私は、今、本当に政府を批判するつもりは全くありませんが、むしろ、本当に何か私の協力できることがあればといろいろな側面から考えておりますが、安倍総理のあらゆる手段を講じて解決すると言っている意味は様々な外交ルートを通じてという意味にも取れますが、率直に伺いますが、私が持つ北朝鮮とのルート、その辺を生かして、どう使う気持ちがあるか、お聞かせください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も、この問題は一九九四年以来ずっと関わってきたところでありますが、北朝鮮は極めてしたたかに外交を展開をするわけでございます。  例えば、KEDOの核合意をしたのでございますが、この核合意をして、プルトニウムの抽出をやめて彼らは軽水炉を大きなものを二基造ると、日本も大きなお金を、一千億円近く支出をするということにしたのでございますが、それと同時に実はウランの濃縮計画をひそかに進めていたという国でございまして、ここはなかなか難しいところでございまして、日本もかつて米を相当、何万トンと提供していた時代もございました。  しかし、それでは実は全く物事は解決をしなかったのでございまして、小泉総理が訪朝された際はどういう国際状況だったかといえば、まさに米国が、その年の一般教書演説においてブッシュ大統領が悪の枢軸として北朝鮮を指定したのでございます。この中で、北朝鮮は新たな活路を見出す中において日本との外交関係を変えていくということを考えたと、こうも推測もされるわけでございますが、その際、我々は北朝鮮側に対して何か援助を与えるとかそういうことは一切しなかったのでございますが、小泉総理の訪朝によって被害者の帰国につながったと、このように考えておりますが。  そこで、北朝鮮と外交を進めていく上においては、これはやはり二元外交、三元外交にならないことが大切であろうと、このように考えているところでございまして、我々も、できる限り対話と圧力によって、また行動対行動の原則によってこの問題の解決を目指していきたいと、このように考えております。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 私が平和友好議員連盟というのを立ち上げましたが、きっかけとなったのが二〇一四年の超党派の議員団の訪朝でした。様々な施設あるいは要人との会談、同僚議員たちももう本当に突っ込んだ、こんな質問をしてもいいのかなというような質問もさせてもらいました。そんな中で、やはりお互いが考えているものとの食い違いというんでしょうかね、やはり対話という、今回の前提になりますが、その対話の機会を断たないようにしていくのが一番私は大事だと思います。  そこで、総理もされておりますが、青いバッジをはめておられますが、とにかく道を歩いていても、余り道歩くことはありませんけど、駅だとか空港だと、皆さんが何とか拉致を解決してくださいということで、向こうの方にも青いバッジのことを御存じですねと言ったら、知っていますと。その方たちとみんなで押しかけますけど迎えることはできますかと言ったら、どうぞ来てくださいということで、そんなコメントもいただいております。  横田夫妻に対して、また直接政府が動けないのであれば私が、イラクのこともあるように、どうですか、一緒に向こうに乗り込んではどうでしょうかと話したこともあります。二回ほどお会いしましたが、それぞれの、今総理が言われた事情を含めて、まだ実現していません。  北朝鮮は、本当にその辺の日本に対する考え方、報道される部分とは大分違っている部分があります。そこで、思い切った何かやれるというのか、私はプロレスですから、興行屋としてはいつも人をびっくりさせることが商売なのでやってきましたが、今回、拉致担当大臣が今どのような権限があり、拉致問題解決に向けて具体的にどのような活動をなされているのか、どんな成果があったのか、残念ながらここに知られていません。  まず、加藤拉致担当大臣、一緒に北朝鮮に行きましょうということで。

加藤勝信自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(加藤勝信君) 拉致被害者の方々の一日も早い帰国につながる、そうした方策を積極的に取っていくというのは当然であり、私も、就任以来、そういった視点に立ってこの問題に全力で取り組んできたつもりであります。  先ほども申し上げましたけれども、残念ながらストックホルム合意に基づく調査が開始されてから一年以上たっても拉致問題に何ら進展がない、甚だ遺憾な状態が続いております。そのような中、北朝鮮が核実験をし、弾道ミサイルを発射した。これを受け、我が国、先ほど総理からお話がありましたけれども、厳しい独自の制裁を決定し、また国連の安保理においても、またこれまでにない強い内容の制裁決議を決定したところであります。  このように、我が国は拉致問題の一日も早い解決に向けて、対話と圧力、行動対行動、この原則にのっとって、国際社会と連携しながら厳しい圧力を掛けつつ、一方で対話を継続するという中で、北朝鮮から具体的な拉致被害者の帰国に結び付く行動を引き出していく、それに向けて今全力で取り組んでいるところでございます。  せっかくそういうお話がありましたけれども、今は訪朝するような状況にはないと、こういうふうに考えております。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 時間がなくなってまいりました。  一つ、一番お聞きしたかったことは、拉致の被害者の家族会と救う会ですが、いろんなうわさも出ております。そういう中で、我々も本当に支援していく中で、そのお金のようなことが実際あるのかないのか、すっきりした形に皆さんとともに応援をしていければと思います。  何に使われているか、内訳が分かりやすく教えていただければ有り難いと思います。

加藤勝信自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘がありました、拉致被害者の家族会あるいは救う会に対する予算措置は行っておりません。  今御審議いただいている平成二十八年度予算には拉致問題対策関係費として約十六億三千八百万円を計上しておりますけれども、情報収集、分析等に必要な経費、拉致問題の理解促進等の取組の強化のための経費、あるいは各種給付金の支給等のための経費、これを計上しているところであります。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 最後に、大臣いませんね、国立競技場設計デザイン、二転三転したけれど、出たものは聖火台なし、セイカなし、そのせいかと問えば、森先生、森会長いわく、文科大臣の馳君かということで、済みません、終わります。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上でアントニオ猪木君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、吉田忠智君の質疑を行います。吉田忠智君。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。  まず、佐賀空港への自衛隊のオスプレイ配備計画について質問をいたします。  中谷防衛大臣は昨年十月に佐賀県を訪問し、県知事に対して、米軍オスプレイの佐賀空港への訓練移転は取り下げ、自衛隊が今後購入するオスプレイ十七機と目達原駐屯地のヘリコプター五十機の移設を要請をしました。  しかし、空港建設の際の佐賀県と漁協との公害防止協定覚書資料には、県は自衛隊と共用するような考えはないと書かれています。また、二〇一〇年三月の全会一致による県議会決議では、県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていないと明記した覚書があり、軍事利用が不可能なことは明らかであるとしています。佐賀空港の開設当初から自衛隊とは共用はしないという佐賀県の考え方は明らかであります。  防衛省はこの協定書覚書の内容を尊重すべきです。いかがですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) オスプレイの佐賀空港への配備の計画につきましては、我が国の安全保障上の状況を踏まえまして、島嶼防衛、この能力の強化を図るために自衛隊への導入を図るものでございます。  これには水陸機動団の配備が必要でありまして、これは長崎県の佐世保基地に近接している、また周辺に市街地がなくて地積の確保が容易であるということから佐賀空港に配備をさせていただきたいと考えておりまして、現在、地元の漁協やまた佐賀県等にお話を、説明をさせていただいておりますが、あくまでも地元の漁協、また民間空港としての機能に悪影響を及ぼさないということは当然のことでございますので、皆様の御理解と御協力を得るように、引き続き丁寧に説明してまいりたいと考えております。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 私も佐賀空港を視察をさせていただきましたが、佐賀空港は県管理の空港でございまして、県の施策、観光施策や様々な施策と連動して佐賀空港の利用促進をされておられるということでございます。  そうした中で、二〇一四年度の佐賀空港の利用者が過去最多の五十五万人超、一五年度、今年度は過去最高の六十万人突破は確実と言われています。佐賀空港にオスプレイを配備することは民間空港としての発展に水を差すと、そのように考えます。さらに、地元の有明海漁協は建設予定地の事前調査に対して明確に反対を表明しています。  佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備は撤回すべきと考えますが、いかがですか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 地元の佐賀県、また有明海漁協の皆様方にも現在説明と御理解をお願いをいたしているところでございますが、そもそも漁協と県の中の協定が存在をしているということは承知をいたしております。  そういうことも踏まえまして、本日、佐賀県が、防衛省が求める現地調査、これに対する県の考え方につきまして有明海漁協の方に説明を行う予定でございまして、確認につきまして、佐賀空港への自衛隊機の配備に対する説明を具体的に行われるように施設配備の範囲等を地元に説明をするために必要でございます。  こういった現地確認を経まして、また佐賀県、有明海の漁協等の皆様方に御説明をいたしまして、御理解、御協力を得ながら実施すると考えておりまして、このような形で地元の皆様方に説明をさせていただいているということでございます。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 またこの問題については今後現地の皆さんの状況を聞きながら質問をいたしますけれども、いずれにしても、強引に進めることは地方自治の否定、民主主義の否定でありまして、佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備は白紙撤回するよう強く求めます。  次に、消費税増税と不公平税制の是正について質問をいたします。  このオスプレイの配備、地元の経済界から是非自衛隊誘致をしてほしいという声が出てきているそうであります。地域経済の振興につながると、切実な声というふうに言われていますけれども、そういう声が出るのも、私は、アベノミクスがうまくいっていないから。全国を私も仕事柄回っておりますけれども、アベノミクスいかがですかと、安倍政権が進めている経済政策はいかがですかと聞きましたら、地方の皆さん、全く恩恵がありませんねという声を聞きますね。そういう状況の中で、こうした経済界から声が上がっている、そのように考えています。  そこで、総理は、前政権時代、社民党は前半、民主党を中心とする政権に加わりましたけれども、前政権のときは経済が低迷をして、アベノミクスで景気は回復しつつあると、そのように言われておりますけれども、幾つか資料を用意をさせていただきました。(資料提示)  駆け足で行きますけど、まず雇用、就業者数は二〇一二年五月頃を底にして、有効求人倍率も〇九年八月を底として上昇に転じていますね。次に、企業活動、民間企業設備投資は一〇年一月から三月期を底、銀行貸出しも一一年五月頃を底として上昇しています。  これらは、内閣府が昨年七月に景気動向指数研究会の議論を踏まえて第十五循環の景気の底を二〇一二年十一月に確定をしたということですから、安倍政権でなくても、そのまま野田政権が続いていても、誰が政権を担ってもそこが底で、景気回復基調にあったわけですよね。  ところが、ただ、そして総理が度々引用される総雇用者所得、前政権ではこれ指数化すると一〇二・四三三五、安倍政権では一〇二・二五九四と僅かながら減少していますよ。そして、就業者数が増加して総雇用者所得が微減だったということと格差拡大が相まって、一人当たりの実質賃金は二〇一〇年比で五%も大幅に減少しております。結果として、経済成長率も民主党を中心とする政権時代は五・七%、安倍政権になってその半分以下の二・一%。八日に発表された最近の実質GDP成長率も、年率換算で一・一%のマイナスです。  明らかにアベノミクスはうまくいっていない。総理、認めるべきじゃありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今アベノミクスは失敗したというふうにおっしゃったんですが、同時に、改善のトレンドがずっと続いているということはお認めになっているんですよね、今も。雇用は安倍政権以前から改善しているけど安倍政権ではずうっと良くなっているわけでありますし、そうでしょう、有効求人倍率でもそうですし、企業も安倍政権から改善しているし、けれど、ずうっと安倍政権でも良くなっているということを今おっしゃっているじゃないですか。  何で、じゃ、それが悪くなっているのかということを申し上げておきたいと、こう思います。  では、前政権のことを余り意図的に私も比較はしたくないんですが、私が政権交代する前は三四半期連続マイナス成長でありました。そのマイナスをプラスに変えたのは事実でございます。  そして、就業者数はこれマイナスでありました。安倍政権になってプラス百十万人に、これ百十万人増えた。かつ、ここを強調しておきたいんですが、十五歳から六十四歳までの生産人口は三百三十五万人この三年間減っているんです。もちろんその前の民主党政権時代も三年間減っていますが、これ百六十万人ですから、その倍のスピードで我々は減っている中において就業者数を増やしたんですよ。その前の三年間は減っているんですから、マイナスをプラスに増やしている。  そして、有効求人倍率についても、私の前の民主党政権のときには一を超える、有効求人倍率一を超える県は八つにとどまったんですが、今幾つかというと四十六。四十七都道府県のうち四十六が一を超えたんですよ。唯一沖縄だけでありますが、沖縄も〇・九九であります。かつ、これは、吉田さん、過去最高なんですよ。過去最高ということは、バブル期よりもいい。七つの県でこれ過去最高になっています。  つまり、こういうことを申し上げるとなになんですが、言わばリーマン・ショックで落ちたところを戻すところは、これは財政出動等で戻るんですが、これを超えて、ピークを超えるというのは、これはなかなか大変なことなんですよ。そして、二十年間続いたデフレでもあります。そして、デフレ脱却はまだ、には至っておりませんが、デフレではないという状況にしたところでございます。  そして、実質賃金五・七というふうにおっしゃったんですが、これ実質賃金五・七なんですが、では名目は幾らかというと、〇・七なんですね。普通は、普通の健全な経済であれば、名目賃金が実質賃金を超えます。それは、物価のデフレーターを足していけばインフレでプラスになりますから、実質賃金に足しますから名目が超えるんですが、これが名実逆転しているとどういうことが起こるかというと、三年間、五・七の成長といっても名目が〇・七ということは、五%は何かというと、単にデフレなんですよ。吉田さん、これ、その三年間、デフレで五%だったということでしかすぎないんですね。〇・七は、これは申し訳ないんですけれども、麻生政権のときにおいて十兆円以上のこれは補正予算組んだ、その分の支出分が大体〇・七であって、あとの五%はこれはデフレ分であったということを、そこに注目をしなければならないんだろうと、このように思います。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 もう予算委員会でずうっとそうなんですよ、総理は自分の都合のいい数字だけ並べて、悪いところもあるということを言えばいいじゃないですか、少しは。  だから、私がそれを言ったのは次の消費税の話をするために言ったんですけれども、消費税、五%から八%にしたのはやっぱり失敗だったんじゃありませんか、総理、改めて。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) また、あっ、先ほど、名目、私、賃金と言ったとしたら名目GDPの間違いでございまして、実質のGDPと名目であります。  それと、消費税の三%の引上げでございますが、これは私どもの予測よりも消費が落ち込んだのは事実であり、予測よりもこの影響が続いているのも事実でございます。その観点から、更なる二%の引上げは一年半延期をしたところでございます。そこで、我々としては、しっかりと賃上げを繰り返していく中において経済の好循環を回していきたいと、このように思っております。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 私も、全国を回っていろんな方々から話聞きますと、今の進めている税制の不公平感がやっぱり相当強いですね。消費税は来年四月に、後ほどまた議論しますけど、来年四月に法律を変えなければ一〇%に上げる。この三年間で五%上げるわけですね。一方で、二〇一二年から法人税の実効税率は一〇%近く下げているわけですね。また、先ほど議論のあった政策減税などを含めて、租税特別措置で現実にもうけている大企業が税金を払っていないじゃないか、そういう声もありますね。それから、所得税も一番高いときは七〇%ありました、一九八六年。それからフラット化されて、消費税の増税関連法案とセットで最高税率は四〇%から四五%に上がりましたけれども、刻みが七段階。だから、応能負担の原則に立った税制になっていないのではないか。一方で、むき出しの逆進性の強い消費税増税、中小零細企業は本当に大変だ。価格をしっかり転嫁するような法案は出したけれども、そんなことはできないと、今。  総理、今の税制、国民の皆さんの不公平感が強い、そういう思いをどのように受け止めますか。どう思いますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば消費税を導入する際、言わば消費税を導入する、その際においては、安定的な財源を得るということが一点。と同時に、消費税については極めて公平に捕捉できるということがあり、そういう観点から導入をしたというふうに記憶をしているところでございますが、ただ、逆進性については確かにあるわけでございまして、そこで、今回八%から一〇%に引き上げるに当たり、軽減税率を導入したところでございます。  今後とも、伸びていく社会保障費にどのように対応していくかということが大きなこれは課題であろうと、こう思うわけでありますが、その中におきまして、自民党、公明党、民主党が、税と社会保障の一体改革の中で合意をしたところでございますが、世界に冠たる皆年金制度等、この社会保障制度を次の世代に引き渡していく上において、消費税を増税し、その税収分は全て社会保障費に充てていくという判断をしたところでございます。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 総理が総理大臣として返り咲かれて、二〇一二年に、私は、総理は本当は消費税を上げたくないんだなというのをいろんなところで感じたところがあるんですよね。  今、先日から国際金融経済分析会合ですか、そういうのを開いて、ノーベル賞を受賞された経済学者などの意見を聞いておられますけれども、どうもやっぱり皆さん、そういう意見を聞いて、総理は来年四月の消費税増税を延期をすることを掲げて衆議院を解散するのではないか、そういう声が満ち満ちて、そういう手段、布石ではないかという声が上がっておりますが、その点、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の引上げにつきましては、リーマン・ショックあるいは大震災級の事態にならない限り、予定どおり消費税を引き上げていく考えでございます。また、総選挙については全く考えておりません。

吉田忠智社会民主党・護憲連合

○吉田忠智君 大体、総理のやり方が分かってきたんですよね、安倍政権のやり方が。二〇一三年、参議院選挙の後に知る権利や取材、報道の自由を奪う特定秘密保護法を強行しましたよ。そして、二〇一四年、身勝手な衆議院解散をして、その後、戦争法、私たちは戦争法と呼びましたけれども、安全保障法制、憲法違反の法制を強行しました。選挙のときにはほとんどそのことを言わずに、私たちが質問してやっと総理は集団的自衛権のことなど言っていましたけど、街頭では全く言っていませんよね。  今度も、だから、消費税増税延期を掲げて、そして経済最優先、デフレ脱却まだ厳しい、安倍政権に期待してくださいと言って、その後、今度、数を得たら憲法改正やりたいんじゃありませんか、総理。だから、もう国民の皆さん、だまされないでくださいよ、本当、このやり方に。  私は、今度、衆議院解散する点、二つ問題があると思っているんです。一つは、衆議院の一票の格差、最高裁で違憲状態という判決が出されていますよ。そういう中途半端な形で解散できるのか。もう一つは、総理は、緊急事態条項、憲法改正の優先課題だということを言われていますね、あっちこっちで。衆議院解散すると国会の機能が一時的に低下しますよ、そのときに。だけど、憲法五十四条で確かに参議院で緊急集会開いて対応するという条項ありますけれども、わざわざ緊急事態条項が大事だと言いながら一時的に国会の機能が低下するような、そういうこと、そういう二つの点で私は衆議院解散、大変問題があると思っております。  それで、野党……(発言する者あり)まだ時間あるじゃない、三十二の参議院の選挙区、それから衆議院も、野党五党から今度四党になりますけれども、しっかり協力して選挙に臨む。社民党は、接着剤、要石の役割を果たす。  安倍総理、安倍総理の、安倍政権の憲法改悪を本当に止める、その決意を申し上げまして、質問を終わります。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で吉田忠智君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、薬師寺みちよさんの質疑を行います。薬師寺みちよさん。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  本日は、日本の医療システムが強力な平和外交カードとして貢献できる可能性について議論をさせていただきたいと思います。  西アフリカを中心に一万人を超える死者を出しましたエボラ出血熱、そして、昨年、隣国の韓国で猛威を振るいましたMERS、皆様方も記憶に新しいところではないんでしょうか。結核をある程度コントロールできるようになって、日本では過去のものと思われていたこの感染症、今では我々医療者の興味も感染症から生活習慣病へと移行してきたところ、盲点をつかれてしまったなというところで大変な衝撃がございました。一昔前であれば、遠い国で起こっている、そんなふうで終わったんです。しかし、今では十二時間あれば地球を半周できる、もう人の流れを止めることはできない。改めて、感染症というものは国境もなく、世界中どこでも流行が起こって、そこにある危機なんだよというようなことが再確認できた、そんな事例ではなかったんでしょうか。  今までは小さな保健分野で議論されてきました国際保健、(資料提示)この国際保健が国家戦略、さらには外交・安全保障戦略として、国境を超え、分野を超え、高いレベルで議論されなければならない方向性に大きく今かじが切られようといたしております。国連でも、持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダが採択されました。誰でもどこでも安心して医療が受けられる仕組みの開発や感染症を含む疾患対策が目標と掲げられました。  我が国では、本年五月に伊勢志摩サミット、そして九月には保健大臣会合が開催がされます。既に我が国、今年で五十五年目を迎える国民皆保険制度持っております。誰でも保険証一つで全国同じレベルの医療を受けることができる、これはすばらしい制度なんです。そして、まさに我々は、これまで感染症などを克服してきたすばらしい保健システム、持っているではないですか。  総理もランセット誌へ、「世界が平和でより健康であるために」という論文、寄稿されました。私もしっかり読ませていただきました。さらに、内外から国際保健において日本がリーダーシップを取ってほしい、そんな声が聞こえてきております。国際保健においてリーダーシップを取るということは、日本に更に大きな付加価値を生むことにもなります。そのことにつきまして、総理、所見をいただけますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ランセットは医療・医学関係者が大体見ていただいていると思いますが、読んでいただいてありがとうございました。  日本は世界に誇る国民皆保険制度を有しておりまして、人間の安全保障の考え方に基づいて、ODAを通じて国際保健分野で世界に大きな貢献を行っています。この貢献は、アフリカあるいはアジアで大きく評価をしていただいていると思っております。こうした実績を背景に、我が国は世界から国際保健分野でのリーダーシップを求められています。伊勢志摩サミットでは保健を議題の一つとして取り上げ、こうした期待に応えていきたいと考えています。  このように、日本が国際保健分野でリーダーシップを発揮していくことは、途上国を始めとする国際社会の日本に対する期待に応え、日本の国際的なプレゼンス、そして信頼の向上に大きく資するものであると、このように考えています。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  本当にその国際保健というのは、我が国が一番お家芸としてきたところでもございます。  そして、今総理がおっしゃっていただきました以外にも、やっぱり製品開発、日本というのはとても小さな国です、だからいろんな国でそれをトライアルする、そういう機会も得ることができます。産官学、いろんな可能性を秘めて、これからまさにこの国際保健の分野においてリーダーシップが日本が取れるということは、これから世界のイニシアチブを取れる、私はそう考えております。  この保健医療というものは外交・安全保障戦略の主軸とも言えるんではないかということで、様々今声も上がっております。それが、先ほど私も説明しました、感染症の脅威にいかに日本が応えていくかということでもあると思います。  これまで、世界の開発援助、貧困があって病気になる、だから経済開発を優先すべきだという考え方ではなかったんでしょうか。そうやって経済活動を援助してまいりました。しかし、これからは、今回のアフリカの事件にありますように、病気があるから貧困になる、だから健康に投資をしなければならない、健康への投資というのはしっかりと経済成長へつなげることができる。大きな学びを世界中でも得たはずです。  世界銀行グループの分析におきまして、西アフリカにおけるエボラ出血熱、この感染症拡大に伴う経済的な損失というものは多大なものであったということが言われております。主要産業でございました鉱山も閉鎖され、国境もそして市場も閉鎖され、経済活動さえもままならない状態。  やっぱりこういう状態が明日の日本に起こるかもしれない、そういう恐怖感さえも生まれたはずなんです。だからこそ、我が国の健康を守るだけではなく、これは世界中どこの国であっても同じようなレベルで健康を保持していかなければ、まさにそこに明日の日本が見える、明日の日本の危機がある。隣にあるこの危機をどうやって管理をしていったらいいんだというような、そういう意識が世界中で啓発されたはずです。  先ほども説明しました、日本にはすばらしい皆保険制度があり、そして保健システムがある。多大な貢献ができるはずです。外務省におきましても、平成二十五年五月に策定いたしました国際保健外交戦略、そして、引き続き二十七年九月に決定されました平和と健康のための基本戦略を始め、国家安全保障の主な軸として、健康、医療といったものを挙げていただいているかと思います。  岸田大臣、その点につきまして、これからの外交における国際保健の位置付け、どのように考えていらっしゃるのか、お聞かせいただけますでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) ただいま委員から御指摘がありましたように、二〇一三年に我が国は国際保健外交戦略、策定いたしました。そして、昨年の九月に平和と健康のための基本方針、作成したわけですが、その中で、人間の安全保障の理念に基づいて、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを推進していく、あるいは公衆衛生危機への対応、これをしっかりと行う、こういった取組を進めているわけですが、昨今のエボラ出血熱あるいはジカウイルス、こうした感染症が国際社会に与えている大きな影響を考えますときに、こうした保健あるいは健康、これはますます外交における重要なファクターになっていくと感じます。  我が国としましても、こういった分野でしっかり貢献していく、我が国の強みを生かしていく外交として大変重要な取組ではないかと考えます。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  岸田大臣からも強い御意見をいただきまして、本当に多くの医療者が心強く思っていることだと思います。  しかし、残念ながら、私、先日ある講演会でユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、いわゆる日本が持っているような皆保険制度というものを世界に向かって外交のカードとして使っていける可能性がある、それを伊勢志摩サミットでもしっかりと総理が訴えてくださるに違いないということを申し上げましたんですけれども、医療者は誰も知らないんですね。大変残念だと私は思いました。本当に、我々医療者が抱えている様々な問題、そして今まで様々な英知を生かしてつくってきた健康寿命の延伸の様々な戦略が更に世界に対して貢献できるその可能性というものを私はもっともっと発信していくべきではないかと思います。それは、国外だけではなく国内に対しても、是非それは、外務大臣、お願いをしておきたいところでございます。  しかし、問題というものは人です。じゃ、誰がどのようにしてそうやってリーダーシップを発揮していくのか。  皆様方にも資料をお配りいたしましたけれども、二〇三五年を見据え健康医療戦略のビジョン、そして道筋を厚生労働省が取りまとめてくださっております。保健医療二〇三五でございます。この中でも、グローバル・ヘルス・リーダーとして日本が世界の保健医療を牽引することということが大きな目標として掲げられております。  しかし、国連において日本の拠出金、アメリカに続いて二位なんです。本来であれば、この額に基づいて適切だという職員数は百八十六名から二百五十二名、しかし、残念ながら、現実的にはその三分の一、八十名しかおりません。WHOと言われております世界保健機構においても、分担そして拠出金の順位は世界第四位でございます。望ましい職員数は百人から百三十人にもかかわらず、現在三十二名しかいないということでございます。せっかくこれだけ拠出をしているのに物が言える人間がいない、こんなに残念なことはございません。  日本が国際保健をリードするためにも、グローバル人材の育成というものは喫緊の課題だと私は考えております。様々な取組をしていらっしゃるかと思いますけれども、塩崎大臣、更に強くこの戦略を打ち出すためのキーマン、それは大臣だと思いますが、これからしっかり取り組んでいただきたい旨お願いをして、御意見いただけますでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今総理からも、世界のグローバル・ヘルス・リーダーとして、日本がこれまでの経験と、そしてまた今まさに高齢化、認知症を含めて高齢化で様々な対応をしておりますけれども、こういった問題についてもリーダーとして世界に貢献をしていくということが大変大事だということ、先生の御指摘のとおりだと思います。  そのためにはやっぱり人材だと、こういうことでありますが、やはり保健医療政策を決める、ルールを決める場にいることが大事であって、そのためには、やっぱり国際機関、今御指摘のとおりでありますけれども、そこに邦人の職員のプレゼンスが低いということについて、それが課題であることは私どももよく分かっているところでございます。  そこで、厚生労働省としては、国際保健分野における人材、そして体制の強化のために幾つか試みをしておりまして、昨年、国際保健に関する懇談会というのを立ち上げまして、何とかグローバル・ヘルス・リーダーを厚労省はもとより国家としてどのように育てていくべきなのか。  これは、実は国内の制度そのものも直していかなきゃいけないところもたくさんあって、公務員制度もその一つだと思っております。国際機関に二年で帰ってくるような短期間の滞在では全くルールを決めるような立場にはなり得ないわけで、少なくとも五年ぐらい行っていても、戻ってきても普通にまた仕事ができるような、そういう国内の制度も大事であって、事ほどさように国内での改革というのが共に大事だというふうに思っております。  他流試合も大事だということで、今、アメリカのCDCとかアメリカの保健福祉省に出て、そこで一緒に働いてくるということにも今試みをしておりますし、それから、感染症危機管理専門家養成プログラムというのを始めましたが、一期生の四名は国内研修を始めるとともに、これから国外に出て他流試合をして学んできてもらおう。  さらには、厚生労働省の若手職員の国際的な業務能力向上に向けた人事戦略を大きく変えていこうと。この間、去年ですね、外務省との交換人事も初めて始めたところでございまして、いずれにしても、幅広い分野の国際保健人材を育成、確保して、そのことによって日本の強さ、強みを世界に学んでいただけるように、そして私どもも貢献ができるように頑張っていかなきゃいかぬなというふうに思っております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  実際に海外で活躍していらっしゃる方々のお話を聞きましても、帰ってきてもポストがないんだ、だから日本に帰ってきたくても来れないし、帰ってきて自分のスキルがどれだけ生かされるかということもなかなか見えない。しっかりとしたキャリアパスをこれから描いていただきたいと、私からお願いをさせていただきます。  では、もう既に日本という国は大変国際的にも貢献しているんだよという一例を皆様方にも御紹介をさせていただきたいと思います。  各国の乳幼児死亡率というのは、その国の公衆衛生の状態を表す指標とも言われております。昭和二十二年、出生数千人に対しまして七十七名の赤ちゃんが残念ながら死亡していた日本でございます。しかし、その死亡率は、御覧いただきましたら分かるように急激に減少しまして、世界に誇れるほどの死亡率の低さというものを保っております。  これに大きく貢献したのが母子手帳でございます。今では、私ども子供を妊娠をすると自動的に役所に行ってもらえる、こんなに有り難いものなんですけれども、そんな有り難さというものを感じなくなってしまっております。  しかし、この手帳、優れ物なんです。妊娠、出産、そして育児に関する母子の一貫したそんな子供の健康記録、そして御覧になった方もたくさんいらっしゃるかと思いますけれども、健康教材としても本当に充実をいたしております。これを持っていれば、どんな医療機関に行ってもすぐに子供の成長に関しての情報が分かります。  日本にとっては当たり前のこの母子手帳、今、世界で爆発的に本当に貢献をしているんです。世界三十か国でこの日本の母子手帳を取り入れ、そして自分の国、そして自分の地域にアレンジをして、年間八百万冊も発行されている。本当にこんなにうれしいことはないじゃないですか。各国の乳児死亡率の低下というものは、健康手帳を使用することで妊娠、出産、育児に対する情報の提供を行い、まさに女性の当事者意識というものを喚起し、身近な生活者視点が生かされた結果だとも言えるかと思います。  総理、是非、今回の会議におきましても、女性の生活者としての視点を大切にした国際保健の仕組みを構築していただきたいんです。そうすることによって必ず地に足付いた施策となってまいります。お願いをしたいんですけれども、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が挙げられました母子手帳、母子健康手帳は、子供の健やかな成長を願う母親の愛情を通じて母子の健康を長くノートに記録することによって、母親や家族の保健知識の向上、母子の健康向上に寄与するものであって、女性の視点に立つ国際協力の代表例でございます。  シリア難民の二十歳の女性が地中海を越えた、彼女のかばん、ちっちゃなかばんなんですが、このかばんの中身を写真に撮ったものがございました。ほんのちょっとしかそのかばんには詰め込めませんから大切なものしか入れていない。そこには母子手帳がありました。その母子手帳はシリアの難民キャンプで日本が配った母子手帳でございます。このように、まさに日本が普及している母子手帳は様々な女性たちによって活用されているということではないかと思います。  伊勢志摩サミットでは、日本がリードしてきた国際保健への取組や女性が輝く社会などにも光を当てまして、女性の視点も大切にしつつ、世界の保健システムの構築に向けた取組を主導して積極的な国際保健外交を展開をしていきたいと考えています。  伊勢志摩サミットの後にはアフリカで初めて開催されるTICADⅥの開催が予定をされておりまして、サミットの成果も踏まえて、国際保健システムの構築に関する機運を一過性に終わらせることなく、母子を含めた全ての人が基礎的な保健サービスを負担可能な費用で受けられるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現を始め、国際社会の議論を継続的に主導していきたいと思います。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  今総理もおっしゃっていただきました。これが一過性のイベントに終わってはいけません。いかにこれを継続性を持たせるかということがこれから日本に問われている姿勢かと思います。この日本のマインドセットというものをしっかり変えていく意味におきましても、この伊勢志摩サミットを利用し、しっかりとした国際保健への貢献というものを国内外に知らしめていく、そのためにも、私、しっかりとこれからの総理の発言等もランセット、また寄稿いただきたいと思いますけれども、注目をしてまいりたいと思います。  ここで一つお願いがございます。  これから日本の医療というものは大きなターニングポイントを迎えます。高齢化社会に向けて新しい保健システムを構築し、そして、いかに健康寿命を延伸しながら持続可能な社会保障制度をつくっていくのか。これはまさに世界中から注目されているんです。大きな資質が問われるときです。国際保健でリーダーシップを発揮していこう、そういう日本のメッセージをこれからも強く強く発信し続けていただきたいということを願いまして、私の質問とさせていただきました。  どうもありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で薬師寺みちよさんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 脱原発を進めるただ一つの保守政党の新党改革でございます。  民主党さんが新しい政党になるというようなことになりましたが、何か原発政策が後退しているように思って残念に思っております。  あの原発事故のときに、日本人の命は日本人が助けるしかないと思った人はすごく多いはずなんです。今も、廃炉のために大勢の日本人の皆さんが懸命に廃炉に向けて努力をしていただいています。(資料提示)あの事故を見ますと、お手元の資料にありますが、痛感します。日本人の命は日本人が守る以外ないんだと。地震、津波、そして原発のあの大事故がありました。命や自由、暮らしを守る、この教訓から、日本人の命を守るのは日本人なんだ、しかし憲法の制約がある、その憲法の制約の中で日本人の命と自由、暮らしを守るため、ぎりぎり限定的集団的自衛権は憲法が許容するものであると、こういうことで私どもは賛成をしているわけなんです。  こうした現状を、我々は想定外をなくして大丈夫だと。今日も粛川からノドンと見られるミサイルが発射されました。八百キロメーターです。日本のほとんどが射程に入る。二百基もある。どうやって守るんだ。憲法を尊重しなければなりませんから、我々は守る。だから、日米同盟、安全保障条約で日本がやれるところまでのことをやって、あとは米軍と連携をしていく。これは、私は現下やむを得ない、最大これは評価されるべきだろうというふうに考えているわけです。しかし、戦争法案という意見が後を絶ちません。  この図を見ていただきますと分かりますが、よく出てくるのは上の図なんです。しかし、これは間違っておるんですね。A国からB国にというようなポンチ絵で描いておりますから分かりづらいんですが、下の図を御覧ください。限定的な集団的自衛権というのは、ほとんどの場合は公海上で日本が密接な関係にあるB国が攻められることによって日本が同時に攻められるという、日本が攻められたと同じ状況というのが、今、軍備力の近代化、殺傷力、大量化、様々な効果で出てきた。だから、日本はB国から助けてくださいという協力要請があったときのみ、B国に入るんじゃないんです、A国の攻撃を、初めて限定的集団的自衛権で武力行使をしていくということなんです。  ですから、皆さん、ここを間違えないでいただきたいんです。戦争に行くんじゃないんです。日本がやられると同じ状況になってしまう前に止めに行くと言った方が私は正しいだろうというふうに思っています。ですから、むしろ、戦争法案ではなくて戦争防止法案と言ってもいいだろうというふうに思います。  しかし、危ないのは、時として政府なんです。戦争の反省で、時の軍部と政治が、総理はここに責任があったということを認めていらっしゃいますが、そこが軍国主義に走ったり侵略に行って大変な惨禍を招いたわけです。もう我々は戦争をしてはならないわけです。  そのときに、国会の事前承認というのをみんなで言い始まりました。事態が発生したら必ず被害国から要請があるんです。ただ単に日本が自衛隊を出せるわけではありません。当初、これもなかなか理解されていませんでしたね、防衛大臣。ここにも誤解があった。必ず被害国から日本に要請が来て、今日も総理は朝早い段階でNSCをやられていますけれども、国家安全保障会議を開きながら、今の状態は日本にどういう累が及ぶのか、世界情勢はどうだ、現下のどういう状況にあるのかというのを進めていって閣議、これはやっぱり日本、大変な状況になる可能性があるから協力しよう、こうしたときに国会に事前承認を掛けるという分野をぐうっと広げました。これは、外務大臣、世界で最も厳しい内容ですね。どの国もここまでのことはやっていないです。それを私は、安倍政権がのんでいただいたというのは、大変にその寛容さと、皆さんは戦争するんじゃないか、安倍さんはと言うけど、逆に、いかに戦争を防止したいかという安倍晋三総理の、安倍内閣のそういう気持ちがあったかということを私はそこで思い知るんですね。  これを、こころさん、そして元気さんと新党改革が、国会承認をもって、そして自衛隊を出す場合は出すと。衆議院、参議院できっちりこれを、本当にそうなのか、情報を出してください、判断根拠は何だと。防衛をするわけですから必要以上の情報は開示できませんが、どういった準備でこれを対応していくかということをぎりぎりのところまでこれは出してもらう。それで、衆議院と参議院二つが、どちらかが欠けても駄目です、これは必要だということになったら派遣する。しかし、その前に準備行為だけはできると。どちらかが、国会が駄目だと、これはとても日本の憲法、そして日本人の国柄からしても駄目だということになれば自衛隊を派遣することができません。これによって政府の暴走を歯止めを掛けることができた。  そして二つ目は、自衛隊の皆さんが、国民の代表である国の最高の権力機関である国会の承認をもらったことによって堂々と任務遂行に就けるんです。  この二点をもって、こころ、元気、新党改革が自民、公明両党さんと激しい議論をしながら、最後に総理の御決断をいただいて、この国会の事前承認というのがルール化されたわけです。  これがあの動乱の中で伝わっていないことだろうと私は思っています。わあっと行って、そこでがちゃがちゃがちゃとなっちゃったから何が何だか分からなくなっちゃったんですね。これを、ここでわあっとやっているときにこの場所でマイクを持って、今日は山田さんいますけれども、山田さんがずっと参議院で附帯決議を読んだんです。これをずっと読んでいったんです。これが参議院の附帯決議です。ちなみに、衆議院では附帯決議が付いていません。これを付けたのは参議院、この点だけは申し上げておきたいと思います。  そこで、そうなってもやっぱり戦争をするんだろうと言う方がいるので、我々は世界中の賢者に学ぶ必要があるだろうと思います。  今日は外交、安全保障だけでございますので、私は、多少時間があるのでフリップの立てる時間もございます。  これは何かといいますと、お手元を御覧ください。ブルース・ラセット教授とジョン・オニール教授、トライアングレーティングピース、日本に翻訳されていないんです、これ。高橋洋一さんの翻訳等で読むしかないんですが、間接的に。簡単に言うと、平和の三角測量という意味なんですね。  これはどういうことかというと、ラセット教授とオニール教授が実に膨大な戦争、これを分析しているんですね。一八八六年から一九九二年までの戦争、これをだあっと調べていくんです。何ゆえに戦争が起きたかと、二国間で。それにどれぐらいがまた二国間で始まって巻き込まれていったか、いろいろこれを分析いたします。膨大な、一八八六年から一九九二年までの戦争データを統計的に見ていったわけです。その統計的に見ていったのが一、二、三、四、五なんです。  そうすると、皆さん、よろしいでしょうか。ややもすれば保守政党は、同盟とか軍事力みたいなところで平和を守ろうという、いわゆるリアリズムといいますかバランス・オブ・パワー、力の均衡を言いかねないんです。しかし、この教授方は全部分析した。それは、リベラリストと言われたカントが、あの哲学者がやっておりましたが、カントも一番目の経済的関係、そして民主的関係、四番目、五番目の国際的組織に加入しているしないみたいなことを実は分析していたんです。そこに、この二人の教授は同盟関係、そして軍事力というようなものも入れながら分析をした結果、戦争リスク減少五要件ということになるんです。これは広く知られているわけです。  一つは、経済的依存関係が一定割合増加することによって四三%戦争リスクが減るということです。  そして次に、きちんとした同盟関係を結ぶことで四〇%減る。今回の集団的自衛権に、一部だけですけれども限定して、命を守る場合には、それは日本もやられるという同じ状況の場合にはというのは、まさにここに当たるわけですね。  そして、経済的相互依存関係というのはTPP、こうも言えるんですね。そして、中国などは入っていませんが、日本が主導しているRCEP、こういったものをどんどん経済関係も広げていくと戦争が、その危険性が減っていくという、こういう数字です。  相対的な軍事力が一定程度増す、相手が来たらこっちも強める、そういうような意味も持つんですが、これはいわゆるジレンマに陥ります。お互いに軍拡競争になります。この問題点もありますが、今日冒頭に宇都さんの話にもありましたが、ほとんど、防衛費は増えているといっても、それは軍拡をしているんじゃなくて民生の部分で増えているんだということが言われていましたが、軍事力、相手とのバランスで見ていかなくちゃいけない、それは三六%低減する。  そして、民主主義の程度が一定割合増すことに三三%、そして国際的組織加入すれば二四%減るということを言っているわけなんです。  ですから、安倍総理がやられるのは、こうしたことを念頭に置いた極めて定量的な、これまでの紛争を、戦争を分析した結果にあらかた当てはまるという環境である、条件であるということを皆さんに申し上げたい、こう思っております。これらを、どれを欠いても駄目です、バランスよくやっていかなくちゃいけない。  難民の子供さんが、先ほど総理からありましたように、母子手帳を、それを自分のバッグに入れていた、これは日本が広めたことだと総理が御説明されました。国際的組織に加入、そういうものも含めて、私は、日本の役割ますます世界において大切であろうというふうに考えております。  こういったことについて、最後になりますが、改めて、ごじゃごじゃになって採決したから何をやったか分からないと言う方々がいらっしゃいますが、参議院で採決したというのはこれです。  五党合意で、この五党が国会の事前承認、ホルムズ海峡をこれは行く場合、総理が言っておられましたが、これは国会の決議がなけりゃ行けない、承認がなけりゃ行けないということになりました。それは閣議決定も了解している事項なんです。五党党首、五党の合意、閣議決定、そして参議院の、この国会の附帯決議です。自衛隊の監視、報告強化というのも言っているんです。駆け付け警護をした場合にはすぐに報告しなくちゃいけない、それ以外の監視、報告も、実は、先ほどあのごじゃごじゃと行った中で全部読み上げているわけです。そして大量破壊兵器、今でも、荒井さん、今度の法案では核を運ぶんですか、クラスター弾を日本は運ぶような法案になったんですか、戦争法案ですと言うんです。運ばないということでこれは決めました。こういった歯止めを入れているということを私は改めて申し上げたいと思うんです。  これらを伊勢志摩サミットで、総理は、サミット首脳のみならず世界に、日本の、この世界の平和も含めて安全を守っていくんだという姿勢を示すべきだと思いますが、以上お聞きになりまして御見解、そしてお考えをお願いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平和安全法制については大変分かりやすく御説明をいただいたと、このように思いますし、五党合意につきましては、これ余りたくさんの人たちに知られていないものでございますが、五党合意がどういうものであったのか、国会の関与等について大変明確にしていただいたと、このように思っております。  この平和安全法制につきましては、これまでも首脳会談の際に各国の首脳に説明をしてまいりましたが、基本的には理解をいただいている、あるいは支持をいただいているところでございます。もう既に、G7の国々には既に大体理解も支持もいただいているところでございますが、日本の今回の平和安全法制がどういうものであったかということにつきましては誤解を呼ばないようにしっかりとこれからも説明をしていきたいと、こう考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 特に、総理、閣僚の皆さん、国民の皆さんには、丁寧にだけではありません、具体的にもっと説明していただきたいということを要望しておきます。各党にも要望をいたします。  そして、早稲田大学に岡澤憲芙教授という方がいます。連立政権、連合政権を、日本に初めてその概念を導入して、スウェーデンの政治学の専門家ですが、スウェーデンは連合政治です。今のように自公連立政権、そういうものを広げた先生でありますが、この先生がスウェーデンのいわゆる政治学の第一人者でございます。  この岡澤先生は何を言っているかというと、スウェーデンという国はナポレオン戦争以来二百年戦争をしていません、だから福祉の国であり、そして世界でも最も力のある企業も持っています、PKOでは、率先してこのPKOを発案した国でもあります、平和に勝る福祉なし、この言葉を私も重く受け止めております。  ゆめゆめ総理、きちんと、国民の命を守るためですから、総理の場合は私はまあまあしっかりしていると思うんですけれども、ほかの政権になって首相が替わりますと、官僚にやられたり判断できなかったりするということも心配なんです。ですから、我々国会がしっかりして事前承認を掛けていくというのは重要なことだろうというふうに思っております。  時間がなくなりました。この間の宿題でございます。この間の宿題でございます。  もう社会的問題を解決するには、自治体や国がやるだけではない、赤字でもありますから。志ある企業やNPO、民間の力を借りて、社会的インパクト投資というような形で個人や企業の出資や寄附をもらって問題を解決していく。これを休眠口座の活用とともに伊勢志摩サミットで宣言されることを望みますが、いかがでしょう。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 議題については各国とよく調整をしていきたいと思いますが、御提案でございますので研究してみたいと、このように思います。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 研究でなくて言っていただきたい。お願いします。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて外交・安全保障等に関する集中審議は終了いたしました。  次回は来る二十五日午前八時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗