予算委員会 第2号
- 発言数
- 491 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2016/01/15
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十七年度補正予算二案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十七年度補正予算二案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度補正予算二案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び来る十八日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間の総計は三百三十一分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十四分、民主党・新緑風会九十五分、公明党三十二分、日本共産党二十四分、維新・元気の会二十四分、おおさか維新の会二十四分、日本のこころを大切にする党十二分、無所属クラブ十二分、社会民主党・護憲連合十二分、新党改革・無所属の会十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十七年度特別会計補正予算(特第1号)、以上二案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣麻生太郎君。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十七年度補正予算の大要につきましては、既に、本会議において申し述べたところではありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たりまして、改めて御説明をさせていただきたいと存じます。 最初に、一般会計予算の補正について申し上げさせていただきます。 本補正予算におきましては、財政健全化目標を堅持しつつ、必要性、緊急性の高い施策について所要の経費を計上いたしております。 歳出面におきましては、まず、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策等に係る経費に一兆一千六百四十六億円、TPP関連政策大綱実現に向けた施策に係る経費に三千四百三億円を計上いたしております。また、災害復旧・防災・減災事業に係る経費、復興の加速化等に係る経費等を計上いたしており、歳出の追加額は合計で三兆五千三十億円となります。このほか、地方交付税交付金の増額や既定経費の減額など所要の補正を行うことといたしております。 歳入面におきましては、税収で一兆八千九百九十億円の増収、税外収入で三千四百六十六億円の減収を見込むほか、前年度剰余金を二兆二千百三十六億円計上いたしております。また、財政健全化の観点から、四千四百四十七億円を公債金の減額に充てることといたしております。 こうした結果、平成二十七年度一般会計予算の総額は、歳入歳出共に三兆三千二百十三億円増加し、九十九兆六千六百三十三億円となります。 また、特別会計予算につきましても、所要の補正を行っております。 財政投融資につきましては、財政融資三百六十一億円を追加いたしております。 以上、平成二十七年度補正予算の大要について御説明をさせていただきました。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いを申し上げます。
○委員長(岸宏一君) 以上で平成二十七年度補正予算二案の趣旨説明は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 これより質疑に入ります。長浜博行君。
○長浜博行君 民主党の長浜博行でございます。 外務大臣、昨年末、この参議院にはODA、政府開発援助が適正に実施をされているかどうかということをチェックする、そういう派遣のシステムがあるんですね。そのODAの調査団の一員として、第四班、パラオ共和国とミクロネシア連邦に派遣をしていただきました。帰ってきたのが十二月の二十一日ですから、まだ一か月たっていないというような状況でもあります。 何で遅れたのかと。普通はそのぐらいに派遣はないんですけれども、やっぱり臨時国会が開かれなかった、いつ開かれるんだろうということで、この日程調整に当たっては、パラオとそれからミクロネシア政府関係者にも御迷惑を掛けたのではないかなというふうに思っております。ただし、このODAはチェックをしなければいけませんので、行かせていただきました。 帰ってきた翌々日が天皇陛下のお誕生日でございました。テレビとか新聞等々でも、陛下そして皇后陛下が四月にパラオを御訪問された映像が、随分私も拝見することができました。帰ってきたばかりでありましたので、大変私にとっては印象的だったわけであります。 陛下のお誕生日のときに、宮内庁記者会で代表質問が行われて、それに陛下がお答えになっておられました。この一年を振り返ると、様々な面でさきの戦争のことを考えて過ごした一年だったように思います、年々、戦争を知らない世代が増加していきますが、さきの戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なことと思いますとお話をされておられました。これは私も、宮内庁のホームページで今でも見られます。 昨日は歌御会が宮中で催されました。閣僚の中で御出席をされた方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、陛下のお歌は、今年のお歌もこのパラオの海のことを歌っておられました。 西太平洋戦没者の碑、陛下と皇后陛下が慰霊をされたところでありますが、ペリリュー島というところにございます。コロール島から私は一時間ぐらい小舟に揺られて、陛下の場合はヘリコプターで行かれましたけれども、小舟でこのペリリュー島に行ったわけであります。激戦の地で、一九四四年だったでしょうか、日本軍が一万人、そしてアメリカ軍が二千人以上という戦死者を出した激戦の地でもありました。そして、南西十キロぐらいのところにアンガウル島というところもあります。これもきれいでよく見えました。こちらでは千人ぐらいの日本兵の方が激戦の末亡くなられているところであります。 小舟に乗っている最中も、ここはパラオのサメを大切にするという文化があるところですので、サメの背びれかなと思っていたらゼロ戦の一部が見えていたようなところもあります。本当はエメラルドグリーンの大変美しいところのサンゴ礁なんですが、その浅いところでそういうものがまだ残っているということでございます。 菊池さんという方が、天皇陛下、皇后陛下を御案内を四月の時点でされましたけれども、その方が、私どもも御説明をいただきました。天皇皇后両陛下が来られた後、若い方々の中でも、シュノーケリングとかスキューバダイビングではなくて、あの戦争は何であったのかということを考えるために来られる、そういう若い人が増えたということもおっしゃっておられましたので、これも御報告をしなければいけないというふうに思っております。 帰りは一天にわかにかき曇りまして、熱帯のスコールのような、もう目も開けていられないような、小舟ですから、そういう雨が襲ってきました。自民党議員と共産党議員と一緒に行かせていただきましたので、その方々が何をお感じになられたかは内心の自由ですから私が知るすべもありませんが、私は謙虚に、素直に、なぜこんなことが起こったのか、あの戦争とは何だったのか、平和とは何か、こういうことを歴史から学ばなければならないなということを感じたわけでございます。 パラオのレメンゲサウ大統領とミクロネシアのクリスチャン大統領には大変お世話になりました。シャンパンとブランデーの晩さん会などというものは全くありません。缶ビールと焼酎、この焼酎は日本の技術を伝えたものであります。ヤシの木陰でミクロネシアのクリスチャン大統領は、自分が釣った、多分サワラだと思うんですが、それを海岸で下ろして、さあ食べなさいよということで食べさせてもいただきました。車座になって大統領と様々な話ができるということはなかなかないというふうにも思っておりました。 そのときに御説明を受けたのが、いわゆるODAの青年海外協力隊とかシニア海外ボランティアが大活躍をされて、本当に日本の国際貢献、平和に対する国際貢献がこういった形で表れているんだなということで謝辞をいただきましたものですから、これは総理大臣にお伝えをしなければいけないなというふうに思っているところでございます。とても大切なことだと思いましたので、私の許されている時間の範囲で、あえて委員長を含めて同僚議員の皆様方に御報告を申し上げた次第でございます。 さて、質疑に移らせていただきますけれども、負の効用という言葉があります。これは経済学の用語ではなくて、私は、臨時国会を開催をされなかったのは、これが開かれているからいいじゃんという世界の話ではなくて、憲法に関わる重大な問題だというふうに思っておりますが、負の効用、開かれなかったことによってこういった現地視察もできましたけれども、もう一つは、地元の方々の声をよく聞くことができたということであります。 閣僚の皆さんは大変お忙しいので、なかなか特に官邸の場合は、入ってしまうと、町場というか市井の方々が何を考えておられるのか分からない部分も出てくる。まあ一面においては仕方がないのかなという、物理的にですね、思う場面もありますが、今回は多くの市井、町場の皆さんとお話をすることができました。 そんなところで素朴な疑問、何といっても憲法、日本国憲法は大丈夫かしらというのがトップにありましたし、それからこの補正予算、予算と補正予算って何が違うんだという素朴な疑問もいただきました。そして、国会議員はもう地方分権、地方主権としょっちゅう言うけれども、東京一極集中は全然直らないんじゃないの、満員電車あなた乗ったことあるのというような御指摘も受けました。もちろん、私は千葉県ですから、満員電車でこちらに通勤をさせていただいておりますけれども、こんな質問が出た。こういったことを御紹介をしながらやっていきたい、地方分権のところまで時間があるかどうかちょっと分かりませんけれども、大事な憲法と予算を中心にお尋ねをしたいと思っております。 日本の戦後の民主化というのは、今年は十一月に日本国憲法制定七十周年を迎えるわけでありますから、まさに憲法とは何ぞやと、平和とは何ぞやというのを考えるのに適した年ではないかなというふうに思っております。 文部大臣にお聞きをいたしますが、学校現場とか教科書等でこの日本国憲法というのはどのように教えられているのでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) おはようございます。お答えいたします。 学校教育では、小中学校社会科、高等学校公民科において、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達の段階を踏まえ教えております。 日本国憲法は基本的人権の尊重、国民主権及び平和主義を基本的三原則としていることについて理解させたり、我が国の政治が日本国憲法に基づいて行われていることの意義について考えさせたり、国民生活との関わりから認識を深めさせたりするなどの指導が行われております。 以上です。
○長浜博行君 ありがとうございました。 立憲主義、これも随分先国会で話題になりました。憲法の本にはいろいろ書いてありますが、国語辞典などでは、憲法を制定してそれにのっとった政治を行っていくことということであります。 憲法を守って政治を行っていかなければならない。国会、この予算委員会、まさにそうであります。ここにいるほとんどの皆様方が憲法を守っていかなければいけないということ、そのことについて憲法の中にはどう触れておられるのか、官房長官、お答えをいただければと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 公務員の憲法遵守擁護義務については、憲法第九十九条において、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」、このように規定をされております。
○長浜博行君 そして、憲法改正のことについてもさきの国会では随分議論になりました。 この日本国憲法は、変えやすいとか変えにくいとか、あるいは歴史的に今まで変わらなかった、いろいろありますけれども、憲法の中にその自らの憲法を変えるという問題については、官房長官、どのように書かれているんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 日本国憲法の改正手続でありますけれども、憲法第九十六条の第一項において、「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」と規定をされており、同条第二項において、「憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。」、このように規定をされております。
○長浜博行君 官房長官、ありがとうございました。 憲法にもこの改正規定がきっちりと盛り込まれているわけであります。憲法改正と解釈改憲、憲法を権力者が勝手な解釈を国民に押し付けるということは一般論として明確に違うということはお分かりになっていただけると思います。 私は、三本の矢が気になるというよりは、先ほど文科大臣から御説明をいただいた三原則、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、この危機が気になってしようがないわけでございます。 国民主権、もちろんこれ代議制で、今回もこの委員会で質疑を行っておりますが、国民全体が出ているわけではありません。議員がいて議会があって、そして、四十一条に国権の最高機関としての国会の位置付けがされているわけであります。その議論をする場、臨時国会、この臨時国会がなぜ開かれなかったのか。これを単に、今、国会開かれているんだからもう終わったことだということではないとさっき申し上げましたが、臨時国会については憲法でどのように規定をされておりますでしょうか。官房長官、お願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 臨時国会の召集については、憲法第五十三条前段において、「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。」と規定されており、その召集要求については、同条後段において、「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」と規定をされているところであります。
○長浜博行君 この臨時国会で話すべき議題があったのかなかったのか。国会同意人事任期切れ、これも、私も官房副長官をやらせていただきましたので、大変、自民党の当時は脇委員長でございましたが、温かい御指導をいただきながら、なかなか同意人事得ることができなかった、こういう記憶があります。もう任期切れが十二月に生じている公取委ですね、会計検査院でしたっけ、こういった重要な役職だったと思います。それから十八歳選挙権年齢、この夏の参議院から十八歳になるという、まあ若い方々も注目されている。しかし、公選法の不備と言ったらよろしいんでしょうか、その前に改正をしておかなければいけない部分とか、あるいは、この後議論をしますが、一億総活躍でしたっけ、そういった新しいテーマも掲げられる。 いっぱい国会で議論をしなければそもそもこの補正予算の審議にならないという、大前提の議論をしなければいけない問題がいっぱいあったにもかかわらず、なぜ臨時国会を開かなかったのか、官房長官、御説明ください。
○国務大臣(菅義偉君) 一般的な考えを申し上げれば、臨時会の召集要求について定める憲法第五十三条の後段は、「内閣は、その召集を決定しなければならない。」、先ほども読み上げさせていただきましたこの規定にとどまっており、召集時期については何ら触れておらず、当該時期の決定は内閣に委ねられているというふうに考えています。 基本的には、臨時会で審議すべき事項なども勘案して、召集のために必要な合理的な期間を超えない期間内に召集を行うことを決定をしなければならないと理解をしております。この合理的な期間内に常会の召集が見込まれる事情があれば、国会の権能は臨時会と常会とで異なるところはないため、あえて臨時会を召集しなくても憲法に違反すると考えておりません。 昨年の臨時国会召集の要求に対しては、政府としては、現下の諸課題を整理し、補正予算、また来年度予算編成などを行った上で、本年、新年早々一月四日に本通常国会の召集を図ったものであり、適切に対応していると考えております。
○長浜博行君 官房長官の御答弁にありました合理的期間とはどのぐらいを指すんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 合理的期間とは、召集に当たって整理すべき諸課題によって変わるものであるために、一概に申し上げることはできないというふうに考えています。 ただ、過去の例を申し上げますと、憲法五十三条の要求から召集まで百日以上を要した例もあります。また、直近でも、平成十七年の小泉内閣当時においては、臨時国会召集の要求が出されたが、八十日後の常会を召集することで対応されたという例もあります。 今回は昨年の臨時国会召集の要求から七十五日後の召集となったわけでありますけれども、先ほど申し上げましたけれども、政府としては、現下の諸課題を整理をし、補正予算、来年度予算の編成などを行った上で、本年早々、国会を召集をさせていただいたということであります。
○長浜博行君 これも先ほど冒頭に申し上げました憲法解釈ということの一つだというふうに思いますけれども、その答え、合理的期間はどこにあるかという答えが自民党憲法草案の中に示されているというふうに思います。負の効用の一つでありますが、今回、時間がありましたので自民党憲法草案も勉強させていただきました。私の場内配付資料のほとんどは自民党の資料でございます。(資料提示) 自民党憲法改正推進本部事務局長であられ、そして起草委員長を務められました中谷大臣にこのことについて御説明をいただければというふうに思います。憲法五十三条の自民党の考え方でございます。
○国務大臣(中谷元君) 自民党の憲法草案は、平成二十四年の四月、谷垣当時の総裁の下で取りまとめられたものでございますが、これはあくまでも草案で、一つの考え方を示したものでございます。 御指摘の第五十三条におきまして、「内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない。」と規定をいたしておりますが、これはあくまでも一つの考え方でありまして、憲法改正について今後国民的な議論を深めていくためにも、国会でも各党各派の間で議論をしていただくためのあくまでも草案、ドラフトでございます。
○長浜博行君 国民主権の憲法解釈の一つの例でございました。 基本的人権の尊重、これは二〇一二年の十一月十四日に党首討論がなされ、一票の格差と定数の是正、昨日衆議院の方では議長に提出されたものもあるようでございますけれども、一票の価値の平等というものも厳しく最高裁判所から指摘をされているところでございます。 この一票の価値の平等というのはどういうことを指すのか、選挙を担当されている総務大臣、お答えをいただければと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 現在、一票の価値ということにつきましては、定数配分又は選挙の区割りが諸事情を総合的に考慮した上で投票価値の格差において平等であるかどうかということであると思います。
○長浜博行君 憲法の中の規定でありますので、私から申し上げるのもなんですが、第十四条を読んでいただければと思いますが。
○国務大臣(高市早苗君) ちょっと今条文は持っておりませんが、全て国民は法の下に平等であるということが十四条に定められております。
○長浜博行君 十四条の平等権を考えながら、限りなく一人一票ということになっているというふうに思います。 資料とそれからこのフリップを御覧いただければお分かりになりますとおり、私たち、選挙を一生懸命やりますけれども、終わると裁判でございます。そして、ことごとく違憲状態、これは衆議院も参議院も違憲状態の嵐でございます。野田総理のときには、やはりこういった問題も考えて、安倍現総理との間に、一票の格差をなくしていこうと、こういう問題を共有しようという問題提起がなされたのではないかなというふうに思います。 総理に御質問しても、これは国会、各党各会派でよくお考えになってと、こういう状況になって、これは間違いではありません、そういう答弁の仕方もあると思いますが、総理が御当選され、私も一緒に当選をさせていただいたあの平成五年の頃、政権交代が行われて細川内閣がつくられました。そして、臨時国会で、これはもう宮澤内閣が解散に至るという状況ですし、私どもの岡田さんとかあるいは石破大臣とかは、政治改革がまとまらないということで自民党を離党されて、今日、まあお立場は違いましょうけれども、そういう大変な嵐があったときでもあります。 これは、十二月十五日までの会期を何とその翌年の一月二十九日まで延長して、そして一月二十九日まで臨時国会をやり、通常国会は一月中に開かなければなりませんから、一月三十一日から今度は通常国会がスタートしたということでありますから、物すごい執念で、これは、河野大臣のお父様とそれから細川総理との間で、政治家がリーダーシップを発揮しながら一票の格差、定数是正という問題に取り組んだ例もありますので、是非、総理におかれましては積極的に取り組んでいただきたいというふうに思いますが。 ところで、毎回こんな裁判を、選挙をやるたびに毎回裁判をやっている国が存在しているのかどうか、総務大臣、お願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 一票の格差に関する訴訟については各国の司法制度によって異なるものと思いますが、外国においても一票の格差に関する訴訟が提起された例はございました。ただ、毎回かどうかということについては定かではございません。 例えば、二〇一四年に韓国で、一九六一年にドイツでそういう訴訟がありました。あと、事後的ではなく、選挙の後ではなく事前的な仕組みになっているのがアメリカでございます。既に行われた選挙の無効を求めるのではなく、現行の区割りを定めた法律の無効宣言と、それによって選挙を行うことを禁止するということを選挙の前に求めると。イギリスにおいては、有権者数の不均衡を理由とした選挙無効訴訟というのは提起することができないとされております。
○長浜博行君 まあ余り、議員の一人としてこの表示のされ方は愉快な状況では多分ないと思います。 違憲と違憲状態は何が違うのか、総務省、お話をいただければと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 一票の格差に関する訴訟の最高裁判決では、従来から、衆議院、参議院共に二段階に分けて違憲であるか否かについて判断を行っています。 まず、定数配分又は選挙区割りが諸事情を総合的に勘案した上での投票価値の格差において憲法の投票価値の平等の要求に反する状態、すなわち違憲状態に至っているか否かを判断します。次に、違憲状態に至っている場合には、憲法上要求された合理的期間内における是正がなされたか否かによって違憲であるか否かを判断するということですので、違憲状態というのは、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態にはあるものの、合理的期間内における是正がされなかったとは言えないとして違憲ではないと判断されたことを指すもので、違憲というのは、是正されないまま合理的期間が徒過したと判断されることを指すものということでございます。
○長浜博行君 普通は、酩酊状態といえば酔っ払っていることですし、金欠状態といえばお金がないということですから、普通に考えれば、あなた違憲状態の議員じゃないのと言われたときに、与野党立場は問わずどう答えるのか、これが先ほど申し上げたように余り愉快な状況ではないのではないかなというふうにも思います。 ここでも登場しました、今の答弁の中で合理的期間とは何ですか。
○国務大臣(高市早苗君) 合理的期間、これまでの、平成二十七年十一月二十五日の最高裁判決で合理的期間ということについてでございますけれども、これは、国会において旧選挙区割りが違憲状態にあると認識したのが平成二十三年判決の時点からだったと。その後、〇増五減による格差是正によって選挙区間の投票価値の格差も改定の時点では一定の縮小が見られて、平成二十三年判決を受けて立法府における是正のための取組が行われ、本件選挙までの間に是正の実現に向けた一定の前進と評価し得る選挙区割りの改定が行われたということで、その選挙区割りの改定から約一年五か月後に施行されたという選挙については、憲法上要求される合理的期間を徒過したものと断ずることはできないとされています。
○長浜博行君 この合理的期間、先ほどの問いも今回の問いも出てきましたけれども、この合理的期間を憲法解釈をして、まさに甘えの解釈の中において真実からどんどん遠ざかっていくというようなことは、これは憲法解釈のやり方として私は正しいやり方というふうには思いません。 この参議院では、大変与野党問わず苦しい議論をしたところがあります。この夏の選挙で行われる選挙区の合区の問題であります。 私は千葉県の代表という自負がありますが、それぞれみんな都道府県の選挙区で選ばれた方々ですね。ああ、一つ言っておかなければいけないのは、比例区で受かられた皆様方は合憲であります、さっきのは選挙区の問題でありますので。だから、正確に言うと、違憲状態の議員と合憲の議員がこの瞬間に存在をしているということでありますので、お許しをいただければというふうに思います。 何の話をしていましたか、ああ、合区ですね、この合区の問題ですね。この合区の問題、なぜ都道府県を合区してまで一票の価値を追い続けなければいけないのかというのが、多分これが十四条の平等権に至るこの答えにつながっていくんだというふうに思いますが、鳥取県、島根県の合区もございました。一連のこの最高裁の違憲判決の議論をやってきて、今申し上げましたように私たちの苦しみの話も申し上げましたが、石破大臣、このことに関して御感想はございますでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) この合区につきましては、政府として異存がない旨表明をしておるところであります。 これは、私も閣僚としてそれに加わっておるわけでありまして、感想を述べる立場にはございませんが、これはずっと私も考えていることですが、委員がお触れになったかどうかは失念しましたが、憲法の第四十三条には、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」というふうに書いてございます。委員が今千葉県の代表というふうにおっしゃいました。私も鳥取県の代表という意識を持っていますが、「全国民を代表する」と書いてある。そして、そこにおいて衆議院、参議院に差は述べられておりません。 そうすると、これをどう考えるのかということだと思っておりまして、先ほど総務大臣が説明いたしました法の下の平等というときに、一対二だと、衆議院が一対二なら参議院も一対二なんでしょうというようなことが理屈かと思っております。ただ、長く都道府県制というものが続いてきて、鳥取県の代表、島根県の代表、あるいは徳島県の代表、高知県の代表という意識を議員も持っているし有権者も持っているのだと思います。そこにおいてこの憲法の規定との整合をどう考えるかということであって、私の選挙区におきましては、この合区の意義というものをいかにして御理解をいただくか。これをまた変えようとすれば、憲法改正なのか選挙制度そのものを変えるのか、そういう議論に逢着をするのだろうと思っております。 ただ、議論ばっかりしておっても最高裁との見解の相違はそのまま維持されちゃうわけですから、ここは、与党野党問わず、衆参問わず、この問題には取り組んでいかなければならないものというふうに個人的には認識をしておるところでございます。
○長浜博行君 この合区の問題では、今日フリップを担当していただいております広田議員におかれましても大変御苦労をされた部分だというふうにも思っております。 今度は地方創生担当大臣にお伺いをしますけれども、東京一極集中の問題、先ほど、何で東京一極集中の問題が解消されないんだということがありました。産業構造とか、あるいは医療、年金、介護の問題から論ずる場合が多いんですが、この問題、今の一票の不平等が、昨日発表された衆議院の改革案でしょうか、一都三県では定数が増えます、衆議院ですね、小選挙区の案では。この状況が、まさに地方創生を担当される大臣として、一票の格差が生まれ、そして選挙制度をそれに基づいて変えなきゃいけないという問題についてどうお考えになりますか。 私は、できれば、さっきは石破大臣と申し上げたのは石破大臣の考え方、今回は地方創生担当大臣として、あるいは一極集中の問題からこの一票の格差の問題をどうお考えになるかという、こういう質問です。
○国務大臣(石破茂君) 委員が先ほど御紹介いただきました細川内閣時代の選挙制度改革のときに、このお話は随分議論した覚えがございます。 つまり、国会議員は全国民の代表者なのであって地域の代表者ではないということであるならば、地方分権ということがきちんとなされる、地域の利益は地域によって決せられるなどという地方分権がきちんと徹底をするということが大事なのですが、それがまだ道半ばであり、国会議員が地方の代表者であるという、そういうような面が今でも強く残っておりますし、そのことの是非を論ずるつもりはありませんが、それぞれの、例えば鳥取であるとか高知であるとか島根であるとか、そういう過疎地が多いところのいろんな問題を誰が伝えていくのかというときに、やはりきちんとした数が、適正な数が確保されるということは大事なことなのだろうと思っております。 地方の方はこのままどんどんと人口が減る。私は、地方創生の問題は、東京の人と富を地方にばらまけばそれでいいのだなどというそんなつまらないことを申し上げているのではなくて、東京の抱えている多くの課題を地方がそれを解決する責任があるのではないか、地方の抱えている課題を東京が解決することもあるのではないかという日本全体の問題だというふうに考えておるところでございますが、多くの問題を抱えている地方、過疎地を多く抱えるところのいろんな発言権がきちんと確保されるということを憲法の中でどのように位置付けるかという議論は、これから先更に真摯にしていかねばならないと考えておるところでございます。
○長浜博行君 おっしゃられたとおり、憲法改正でない状況の中において、三権分立の中での最高裁判所から出ている判決、違憲状態ということを重く認識をしなければいけないというふうに思っております。 国民主権、基本的人権に続く三つ目、これは平和主義というところでございます。憲法の中でも第二章という章立て、条目は一個、九条、戦争の放棄のところでございます。自民党草案におかれましては、戦争の放棄ということが第二章、安全保障に変わっている部分であります。 これ、さきの国会で議論をして、一九七二年十月十四日、この参議院の決算委員会に政府から提出された見解、集団的自衛権と憲法との関係において、「集団的自衛権の行使は、憲法上許されないといわざるを得ない。」という、これで解決済みだというふうに思っておりますが、どうしたことか、さきの国会では、論理的整合性と法的安定性を全く無視し、憲法の従来の、これは、戦後ほとんどの時期自民党政権でございますが、長年の先輩方の努力で積み重ねた解釈を破壊をするという状態に至っているわけであります。 イギリス、議会制民主主義のお手本とか、あるいは日本よりは先にやっていたのでということもありますが、イギリスは御承知のように成文憲法ではなく不成文憲法の国であります。一二〇〇年代マグナカルタから始まって、数々の政治家の知恵によって積み重ねられた解釈によって法的安定性と論理的整合性を保っているわけでございます。 この問題について、私は、今日はその手順といいますか、予算がないわけではないんですけれど、フリップを三枚ということで三枚にしておりまして、四枚目作ろうとしたんですけれども、まあこの三枚目を使おうやということで。資料には、参考資料には入っておりますが、御覧いただければというふうに思っております。 こういった違憲状態の議員が存在をし続ける中において、二〇一四年の七月の一日に憲法解釈変更の閣議決定がなされたわけであります。全ての始まりはここですから、これが論理のすり替えと私はさっきから申し上げている。法的安定性を無視した閣議決定と申し上げておりますが、これは国会が閉会中になされたことでございます。そして、その年の暮れにはもう選挙、この違憲状態の選挙が行われて、そしてその後すぐに平和安全法制関連二法案を閣議決定をされて、そしてその後またすぐ審議に入っていって、そしてすぐ決めてしまうということであります。 これは自民党、与党議員の中からでも、やっぱりもちろん自民党議員ですから賛成なんですが、審議の期間として十分なのかどうか。いや、審議時間は十分だよと確かにおっしゃるかもしれません。時間じゃなくて、熟議というか熟成するとか、肉とか魚のことを言っているわけじゃないんですが、法律もやっぱり議論の中で熟成をして、熟議をして結論を出していくという状況の中において、果たしてこの違憲状態の選挙が続く中において、しかも国会閉会中に憲法解釈の変更をやり、議論をしたとおっしゃいますけれども、もうその暮れには解散ですから、衆議院は。そういう状況の中で、何というんですか、ロケット発射のごとくこれを推し進めたという手続について私は大きな疑問を感ずるわけであります。 六〇年安保と比べるときもありますが、六〇年安保のときの岸内閣は、あれを終えられて退陣をされました。そして区切りを付けて、経済の問題をやるときは、池田勇人内閣が所得倍増計画でまさにイメージを変えてスタートをされたわけであります。 ですから、総理、これは、まだ平和主義、憲法改正の問題というのは終わっていないんです。そして、前川さんが本会議の代表質問でもお話しになられましたけれども、立場は違うけれども、この問題、集団的自衛権の行使を言うのであれば憲法改正しかないのではないかと。自民党の憲法草案を付けてあります。立場は違いますけれども、こういった考え方の延長線上の中においての集団的自衛権の行使という結論を導くという、そういう論法ではなかったのでしょうか。防衛大臣ではなくて自民党憲法改正推進本部起草委員長にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 我が国を取り巻く安全保障環境というのは大変厳しく変化をいたしておりまして、政府といたしましては、まず、憲法の範囲内で必要な法整備を進めて国民の命と平和な暮らしを守るということが最も大きな責務でありまして、これにつきまして、御指摘の二〇一四年、政府・与党の間で、こういった憲法の中で安全保障をいかにやっていくかという観点で相当緻密な議論、そして考察を経まして、マスコミにも公開をしながら慎重に検討して、今の憲法の基本的論理、これは昭和四十七年の基本的論理、その中で我が国の存立を維持するためには限定的な集団的自衛権を容認する場合も必要であると、また、それは論理的にできるということで与党で議論をいたしました。 私自身も十分納得をいたしまして、先般、平和安全法制の成立をお願いしたものでございまして、今回の平和安全法制、これは現行の憲法九条の解釈の基本的な論理の枠内で行ったものでございます。
○長浜博行君 全く納得できる答弁ではありませんが。 様々論点はあるんですが、この解釈変更、もうこの憲法解釈が間違っているところから始まった問題だと私は思っておりますので、憲法解釈変更に至る内閣法制局内部での協議の過程、これは長官が法制局内で議論してきたと言っておられますので、法制局の意見事務、それから外務省、防衛省が法案作成時の審査事務を行ったはずでありますから、そのときの文書記録の公開、これは公文書管理法とか情報公開法によって保障されている国民の知る権利でありまして、この点は大変自民党さんも気を遣っておられるところであって、わざわざ憲法改正の第二十一条、国民の知る権利に新しい項目を追加されて、憲法第二十一条の二ということで、行政権は、内閣にいる方々は国民に行ったことを説明しなきゃいけないと、もう自民党の中でも分かっている方はいっぱいいらっしゃるんですね。 こういった問題をわざわざ憲法草案の中にも書き込んでおりますので、今日は時間がないのでやりませんが、いずれ、この問題についても予算委員会、私は執行部からこの予算委員会と憲法審査会をやれというふうに今回言われておりますので、こういった問題を引き続きやらせていただければというふうに思っております。 補正予算はどうなっているんだという質問も随分受けます。補正予算とは何でしょうか。教えてください。
○政府参考人(福田淳一君) 補正予算は、財政法第二十九条におきまして、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出又は債務の負担を行うため必要な予算の追加を行う場合、予算作成後に生じた事由に基づいて予算に追加以外の変更を加える場合に作成できると規定されてございます。
○長浜博行君 予備費というのは何なんでしょうか。予備費の方は憲法に書かれていると思いますが。
○政府参考人(福田淳一君) 予備費は、憲法第八十七条一項におきまして、「予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。」と規定されているものでございます。
○長浜博行君 補正予算と予備費の違い、使い分けはどういうふうにするんでしょうか。
○政府参考人(福田淳一君) 今読み上げました条文の中で、補正予算を提出できる場合、それから予備費を使用する、こういう場合に使用するという条項がありましたけれども、多くの年度途中で支出が必要になりました経費については、緊要性その他の意味で両方にわたるものがほとんどだろうと従来より考えられております。 したがいまして、それぞれの時点におきまして、時の内閣、行政府として、どちらでいくか適切な対応を判断しているということでございます。
○長浜博行君 補正予算を組む場合というのは、補正予算は組むことができる規定ですから、組まなければならないんじゃなくて提出することができるということで、キーワードは特に緊要となった経費の支出という部分だというふうに思います。 今回の補正予算の根拠となる緊急経済対策などはございますんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、安倍内閣になってからこれまでの取組によりましてデフレいわゆる不況というものの脱却しつつある今、強い経済の実現というものに向けて、我々はいわゆる少子高齢化などなど構造的な課題に取り組む必要があろうというのはもう合意されているところだと存じますが、こうした観点から、昨年十一月に、一億総活躍国民会議におきまして緊急に実施すべき対策が取りまとめられております。 また、昨年十月にTPPが大筋合意に至ったことを受けまして、その効果を真に経済再生、地方創生に直結させていくための施策というものを早急に講じていくという観点から、TPP関連政策大綱を決定をさせていただいております。 この予算、本予算というのは補正予算のことですが、御指摘のようないわゆる経済対策の文書を策定をしておりませんけれども、これらを踏まえまして、直ちに実施すべき施策のほか、昨年の水害また土砂災害などを受けました災害復旧や防災また減災事業など、特に緊要となった経費の支出というものを行うものでありまして、必要な補正予算であろうと考えております。
○長浜博行君 今お話を伺った中においては、重要な政策の転換というか、新しい政策はこれですよという形の中で議論をされるということで、余り緊急性の切迫感というのは私の中には入ってこなかったわけでありますが、これは一般予算、つまり二十八年度の本予算の中で、一億総活躍の問題あるいはTPPの問題、TPPに至ってはまだ国会でも議論されていないし、アメリカの大統領選挙がどうなるのかよく分かりませんけれども、いわゆる国内問題だけではなくて多国間に関わる問題でもありますし、何でこんな状況の中で補正予算が組めるのか理解ができないわけでありますが、御答弁をもう一回お願いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) TPPにつきましては、御存じのように、昨年十月の大筋合意に至りましたけれども、その後、多くの中小企業、零細企業の方々からTPPを活用した海外展開というものの準備を直ちに始めさせてもらいたい、支援してはもらえないかという声が多く寄せられてきたところであります。また、農林水産業の現場からも体質強化策を早期に示してほしいとの声が上がっているところでもあります。 我々としては、これらの声を真摯に受け止めまして、できるだけ早い時期に必要な対応を行っていくことが重要であろうと考えております。このため、昨年十一月にTPP関連政策大綱を取りまとめさせていただきまして、これに基づいて緊急になすべき対策について補正予算に計上させていただいたというところでありまして、速やかにこれらの対策を実施していくためには早期の成立が必要であろうと、我々としてはそう考えております。 TPP協定につきましては、これは我々としては早期の署名、発効を目指しておりますけれども、これは、御存じのように十二か国の署名後ということになろうと思いますので、その後国会に提出し十分に御審議をいただきたいと考えておりますが、私どもとしては、大筋この方向でいくのであればなるべく早いうちにその対応をしてやるという必要が、その被害を受けるであろうと言われている業者の方々に対しての安心、安全にとっては極めて緊要であろうと考えております。
○長浜博行君 政治家ですから、決めたら早く実行するというのは当たり前でございますけれども、この補正予算の先ほど説明を受け、そして予備費の説明も受ける中における、特に緊要となった経費の支出に関しての補正予算を提出できるという観点からすれば、多分、テレビやラジオでお聞きの国民の皆さんはおかしいんじゃないのと、どうせこれ終わった後に一般予算の質疑が始まるわけでありますが、その中のトータルで議論をしなければいけないんじゃないのと。 トータルの議論というのは、私が知る限りにおいては本予算は九十六・七兆、そしてこの今議論している補正は三・三兆ですから、合わせると初めて百兆円台に乗ったものを、責任を持って現在の与党が国民の皆さんにこれだけのお金を使いますよと。予算はこういうふうになっております。テレビを御覧の方はこれを見ればお分かりのように、百兆ですよ、の大台になる議論を真面目にやらなければいけないところを、大変短い議論の中で、補正と分離をして百兆にはまだ届かないということをやろうとしている、こういうことを指摘せざるを得ません。 それと、この内閣の特徴でありますけれども、さきの国会は、九月二十四日に、これは結党六十周年おめでとうございます、自民党の党大会の中で安倍総理が再選をされて、その後にアベノミクス第二弾なるもので一億総活躍社会をたしかぶち上げられたんじゃないかなというふうに思います。その翌日はもう国会閉会ですから、安保法案を審議した後の国会閉会。 そして、さっきから問題にしているのは、一億総活躍とかTPPとか、それから私が申し上げたことも含めて、何と三か月間議論をしないで、麻生大臣がさっきおっしゃられたこの補正予算の根拠になっているTPPあるいは一億総活躍、そういったものを議論して、さあ年が明けて補正予算議論してくださいというのならともかく、何の議論もしないで、国会がないところで行政府だけで決めておいて、これはもう与野党関係なく立法府は怒らなきゃいけないと思いますよ。立法府で議論をすることなく行政府で決めておいて、そして最後は決めていくと。これ、民主主義の社会では多数決でよって決めるんですから当たり前なんです。もっと言えば、この補正予算の委員会も、暴力的な言い方をすれば、議論をしないで、もう与党が多数なんですから、衆議院も参議院も成立してしまうんです。 だけど、少数意見の留保ではありませんけれども、さっきの憲法改革草案でもあったように、なぜ臨時国会を開かなきゃいけないのか、期間を定めて。少数党によるところのこの憲法の事項を使う、まあこういうおそれもあるけれども、でも、やっぱり少数意見の留保、少数意見を尊重しなきゃいけないねといって自民党さんはあそこまでやられたんでしょう。 だから、この大事な国民の代議制の中で自民党も民主党も、ほかの党もそうですが、ここにいるんですから、ベースになる議論をして、ああ予算がこうなりましたかという。手順がめちゃめちゃでぐちゃぐちゃで、民主主義を崩壊する過程が今あるので、わざわざ時間を使ってさっき憲法の問題をやったんですね。全部予算に直結をする問題なんです。なぜ一般予算と表玄関から堂々と、この政策が必要なら緊要性の、あるいは一億総活躍とかいうベールにくるまないで裸で議論できないのか、お答えをいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この緊要性につきましては先ほど財務大臣から答弁をさせていただいたとおりでございますが、我々、一億総活躍社会、今からこの一億総活躍社会に向けて様々な施策を進めていかなければならない、こう判断したわけであります。人口問題に正面から取り組んだ初めての大きな我々構造改革を行っていこうと、こう考えているわけでございます。 そこで、この通常国会、臨時国会との関係でございますが、先ほど官房長官からも答弁させていただきましたように、合理的な期間とは何かという中においては、例えば今回は補正予算そして本予算をしっかりと組んで、そしてまた一億総活躍社会の中身をしっかりとつくる中において、国会でその方向性について、あるいはその関連の予算等について御議論をいただこうということで準備をしてきたところでございます。 当然、国会において御議論をいただいた上、成立をしなければ、この参議院においてしっかりと御議論をいただき、またもちろん国会において御議論をいただき、この国会、院において、それぞれ可決をされなければならないわけでございまして、その意味において、我々しっかりと国会を通じてその必要性を議論していきたいと、こう考えているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと御静粛に。長浜先生の質問聞こえないと困るから。
○長浜博行君 今の御説明は全く理解できませんが、農水大臣は理解できましたか。御自身の担当分野でTPP対策予算の緊急性について御説明できますか。お願いいたします。
○国務大臣(森山裕君) 長浜委員にお答えをいたします。 昨年の十月、TPPが大筋合意をいたしました後、全国でTPP大筋合意の内容について説明会を開かせていただきました。そこで現場の声も聴取をさせていただきました。 私もできるだけ現場の声を聞こうと思って、地域、現場に伺っていろんな話を伺ってきたところでありますが、TPPについて不安や懸念の声も確かにございましたし、また、農家の皆さんからは、農林水産の体質強化対策と競争力対策についてはできるだけ急いで対応してほしいという御意見もございました。昨年の十一月に政策大綱をまとめさせていただきましたので、現場で聞いた声もこの大綱の中に生かしてございます。 一つは、攻めの農林水産業への転換と競争力強化、体質強化対策を集中的に講ずることとしております。もう一つは、農業経営の安定と食料の安定供給のための備えとして、これは協定発効に合わせて経営安定対策の充実等を講ずると、こういうことになっております。 ゆえに、このうち、我が国の農林水産業の体質強化というのが待ったなしの状況であることは委員も御理解をいただけると思いますが、競争力強化、体質強化対策については緊急に実施していく必要があるというふうに理解をいたしておりまして、今回の補正予算に計上させていただいたところでございますので、よろしく御審議をいただき、お願いを申し上げます。
○長浜博行君 一つ大事なことを国民の皆さんに御説明をするのを忘れました。補正予算を何で議論しているのかといったら、三月三十一日までにこのお金を使いますよと、使わせていただきますよと、もちろん残る場合もありますが。本予算というのは四月一日から、野党の私が言うのもなんですが、決まれば四月一日から使いますよという予算ですから、今議論しているのは三月三十一日までなのか四月一日なのかという、この一日の境目の議論を補正予算と本予算でしているわけです。緊要性というのは、三月三十一日か四月一日か、この議論で果たして今の説明が納得いくのかどうか。 厚生労働大臣、私も厚生労働省で仕事をさせていただきましたけれども、社会保障と税の一体改革とか、社会保障を御自身の中で考え方があるはずです。ところが、一億総活躍というベールをかぶせられて、その中に、あなたが入れたのか、あるいは持っていかれたのかよく分かりませんが、なぜ本予算の中で、総合的な社会保障政策が民主党と違うんだという、堂々とこの議論をしないのか、お答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、厚生労働省でお仕事をされた御経験のある長浜先生はよく御存じのことだと思いますけれども、この人口問題、あるいは少子高齢化、人口減少問題を見据えて、今後の社会保障はどうあるべきかということを考えていくのは当然大事なことで、時々の課題に応じて対策を具体化していくということで、これは当初予算でも補正予算でも考え方は変わらない、共通の問題意識だと思っております。 今回の補正予算では、昨年十一月の緊急対策、今お話がありました、これは私どもも本当に根詰めて作業をしてこの緊急対策をつくらせていただいて、その中から補正予算もできているわけで、特に待機児童解消加速化プランの前倒し、それから在宅、施設の介護サービスなどの整備の加速化など、あるいは介護、そしてまた保育の人材確保、この施策の強化などはこの予算で計上されているわけでありまして、この既存の施策との整合性を保ちながら、緊要となる、先ほど来問題になっている緊要となる計画の前倒し、上積み、そしてまた追加を行うということが大事ではないかという問題意識でございました。 本予算の審議はもちろんとして、補正予算の審議においても、社会保障を含めて、是非今のような、本当に人口減少の中で社会保障をどう持続性のあるものにしていくか、大変重要でありますので、しっかりと御議論いただければ有り難いと思います。
○長浜博行君 多くの国民の皆さんが聞いておられます。財務省の資料によると、私たちが批判をしている三万円のばらまき政策は安心の社会保障ということであります。一回のばらまきが安心の社会保障の分類で説明をされていることに内心じくじたるものを感じませんか。最後にこれをお聞きして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の一億総活躍というのは、やはり成長を確保しながら、その道筋ができつつある中で、初めて人口減少問題を捉え、その中で社会保障の問題についても持続可能性をどう実現するかということが大事でありますので、そういう意味で、じくじであるどころか、やっぱりこれは真剣に考えなきゃいけない問題として捉えているところでございます。
○委員長(岸宏一君) 以上で長浜博行君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、水野賢一君の質疑を行います。水野賢一君。
○水野賢一君 民主党・新緑風会、水野賢一でございます。 総理は、昨年の通常国会の会期を九十五日間という戦後最長の延長をされましたよね。その最大の理由は安保法制を成立させるためだったわけですね。確認です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そのために延長したところでございます。もちろん、他の法案、重要な法案も残っておりました。そうした安保法案を中心として重要法案を成立をさせるために延長したところでございます。
○水野賢一君 ところが、その安保法制が成立した後の秋になりますと、今度は野党が臨時国会召集を要求したにもかかわらず、言わば無視、黙殺をしたわけですよね。自分が、御自身が通したい法案を通すときには目いっぱい国会を延長をしておいて、そして今度は、野党が国会を開くことを、つまり議論をする場をつくりましょうと言ったときにはその議論の場さえつくらないというのは、これは御都合主義だという批判を免れないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 通常国会を延長させていただきましたのは、この平和安全法制についてしっかりとじっくりと議論をしながら成立を図っていきたい、もちろん他の雇用関係の法律もあったわけでございますが、その関係で会期の延長が行われたところでありまして、政府としては国会審議を通じて国民の皆様への丁寧な説明に心掛けたところであります。 他方、昨年の臨時国会召集の要求に対しては、政府としてこれに適切に対応するため、現下の諸課題を整理し、補正予算、来年度予算の編成などを行った上で、新年早々、本通常国会の召集を図り迅速かつ適切に対応したものでありますので、御都合主義との指摘は当たらないと思います。
○水野賢一君 野党の国会召集要求というのは別にとっぴなことを言ったわけでも何でもないんですよね。毎年秋には臨時国会を開いているのが通例で、それをやろうと言っただけのことなんですよね。 しかも、しかも、十月上旬には内閣改造もあって、今日も座っていらっしゃる九人もの新閣僚の方々が誕生したわけですから、その方々がどういう信念を持っていらっしゃるのか、抱負を持っていらっしゃるのかという、その所信を伺おうというのは当然のことじゃないですか。むしろ、政府側が開きたいというふうに言ってきてもいいぐらいのことだと思いますよ。それでもやろうとしないから憲法の規定に基づいて国会召集を要求したんですよね。四分の一以上の議員が要求したんだから憲法上開かなきゃいけないんだけれども、それでも、総理の論法というのは、開かなきゃいけないにしても何日以内に開くとは憲法に書いていないと言って、これ十月に野党が召集要求したのに、総理のおっしゃっているのは言わば、開きはしますよと、ただそれは来年ですなんという、こんな論法はこれはへ理屈以外の何物でもないですよ。 先ほどの長浜先生の質問にもありましたけれども、総理は召集のために必要な合理的な期間を超えないうちに召集すればいいとおっしゃって、その合理的な期間については、官房長官が今答弁で一概には言えないけどという話がありましたね、一概には言えないと。今、官房長官、記者会見の時間ですか、ですから総理に伺いますけれども、一概には確かに合理的な期間については言えないかもしれないけれども、少なくとも普通上限はあるんじゃないですか。これ、だからこそ自民党の憲法草案だって二十日以内と言っているんじゃないですか。上限は少なくてもあると考えるのが普通じゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど官房長官から答弁したとおりでありまして、合理的な期間とは、これは召集に当たって整理すべき諸課題などによって変わるものであるため、一概には申し上げることはできません。 ただ、では、我々が今回の召集に当たって七十五日ということに掛かったわけでありますが、これが特別異例であったかといえばそうではなくて、過去の例を申し上げれば、憲法五十三条の要求から召集まで百日以上要した例もあります。また、直近でも、平成十七年の小泉内閣当時に臨時国会召集の要求が出されたが、八十日後に常会を召集することで適切に対応した例もございます。
○水野賢一君 今の御答弁は、じゃ、七十五日掛かったけれども七十五日は合理的な期間の範囲内だという、そういう御答弁だと理解してよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そういうことでございます。
○水野賢一君 全くそれはへ理屈以外の何物でもないというふうに思いますけれども、これ去年の秋の問題をいろいろと取り上げているのは、これ申し訳ない言い方ですけれども、安倍政権のルール無視、手続無視の象徴だから、これは去年の秋の問題だけれども引き続き申し上げているわけですが、これ政策とか立場というのは各党各会派によっていろいろ立場の違いがあって当然なんですよ。しかし、四分の一の要求があれば国会を開くというのは、これは憲法の規定なんですから、ルールなんですから、これを守るのは、その政策とか立場を超えて最低限の務めじゃないですか。総理はルール違反だという認識はないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、今回も補正予算、本予算、しっかりと編成した上において国会の質疑に十分お答えできるような期間は必要であったと、こう考えているわけでございまして、今回は七十五日掛かったわけでありますが、先ほど、百日以上掛かった例もあると、こう申し上げたわけでありますが、一番長かったのは百七十六日掛かった例もあるわけでありまして、百日以上要した例は七例あるわけでございまして、平均日数は六十五日ということでございます。
○水野賢一君 政府の審議会なんかの役職のうち重要なものの中には、政府が任命するだけでは不十分で、国会の衆参両院が承認して初めて就任できるといういわゆる国会同意人事というものがありますよね。これ、国会が開かれていなければ、つまり閉会中だったら同意のしようもないわけなんですけれども、この閉会中にも同意人事の何名かの任期が切れてしまい、空席になってしまいましたけれども、具体的にどの役職が空席になりましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会の同意人事の委員等が不在となることは、もうこれ本来望ましいことではありません。このため、通常国会を早期に召集した上で各機関の人事案について国会に提出し、速やかに御検討の上、御同意いただくようお願いをしているところであります。 その上で、検査官や公正取引委員会について空席が生じておりますが、今回任期が到来したのは会計検査院長や公正取引委員会委員長ではなく、また欠員が生じても定足数は満たしており、また、例えば会計検査院からは検査官が空席となる前の昨年十一月に平成二十六年度決算報告を内閣に報告されているところであるなど、業務遂行に重大な支障は生じていないと考えております。 また、原子力委員の同意人事については、原子力をめぐる環境の変化を踏まえ、平成二十四年十月より委員会の改廃を含めた在り方に関する抜本的な見直し議論を行っていたことなどから、後任者を選定することは非常に困難な状況でありました。そのような状況を受けて、原子力委員会設置法の規定に基づき、後任者が任命されるまでの間、当時の委員に引き続き在任していただいたものであるということでございます。平成二十五年十二月に有識者会議による報告書がまとまった後、委員会が存続することが決定されたことを踏まえ、翌年一月に速やかに人事案を提出したところであります。 いずれにいたしましても、政府としては、任期満了前に人事案を国会に提出をし、両議院の同意をいただくよう努力をしており、国会の同意を軽視をしていることではございません。
○水野賢一君 今の原子力委員会の話なんかは、これ全然違うところで通告したのも併せてお答えになっちゃって、余り関係ない話だったんですけれども、いずれにしても、国会が閉会中に会計検査院の検査官と公取の委員が空席になっちゃったわけですよね。 今、これは総理も望ましくないということだというふうにはおっしゃいましたけれども、確かに国会同意人事が空席になることというのは、それは時々はありますよ。それは、例えばお亡くなりになったりとか任期中に辞めたりしたりして、後任の人を選ぶまでの間に空席になったとかということはありますし、若しくはねじれ国会とかのときに参議院が不同意にしたから日銀総裁が空席になったこともありましたが、今回のように、これ官房長官にちょっと事実関係を伺いますけど、今回のように、任期が切れることがあらかじめ分かっているのに国会を開かないから人事案の提示もしないとか、だから同意もされずに空席になるなんという、今回のようなこういうことで空席になった例というのは過去にあるんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 対象者本人の死亡や辞職等の理由により空席となってしまった例はありますが、臨時国会召集要求を受けて通常国会召集後に人事を提示したため欠になった事例に限定すれば、これまでに例はなかったというふうに承知しております。 ただ、なお、前政権においては、国会の開会中に候補者の人選が調わず、人事案を提示することができなかったため空席が生じた例はあるというふうに承知いたしております。
○水野賢一君 だから、違う話をすり替えても困るので、今回のようなこういうことの例はないんですよ。 同意人事というのは、大切な役職だからこそ国会同意を必要としているわけですよね。会計検査院だって公取だってその典型ですよ。そのポストが空席になる、しかも理由は国会を開かないうちに任期切れになっちゃったなんというのは、これは政府の怠慢以外の何物でもないんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、先ほど水野委員から御指摘がありました検査官とか公正取引委員会委員ですか、これ等について空席が生じておりますけれども、今回任期が到来したのは会計検査院長や公正取引委員会の委員長でなくて、また定足数は満たしております。さらに、例えば会計検査院からは検査官が空席となる前の昨年十一月に平成二十六年度決算報告を内閣に報告をされているところでありますので、業務遂行に重大な支障はないというふうに思っております。
○水野賢一君 いや、委員長が存在しているから、委員長は空席じゃないんだからいいんだと言わんばかりの答弁ですけれども、これは、同意人事の対象は委員長だけじゃなくて委員も同意人事の対象なんですよ。だから委員だってそれだけ重要なポストだということを申し上げておきたいというふうに思いますが。 これ、もう答弁をずっと聞いていると、どうもニュアンスとしては、結局、国会の召集というのは政府・与党側が開きたいときに開けばいいんだという雰囲気がどうもにじみ出ていると思うんですね。ところが、これ憲法に書いてあるのは、衆参いずれかの院で四分の一の要求があれば召集しなきゃいけないということなんですよね。つまり、少数側の要求であっても、少数側であっても国会審議を求める権利がそれはあるんだというのが根底にある精神なんじゃないですか。いや、つまり、もちろん法律を通すには多数が必要ですよ。しかし、議論の場をつくるということは少数でも要求できるというのがその精神だというふうに思いますけれども、これは総理に伺いますけれども、多数派が自由自在に開きたいときだけ開くというんじゃ、これ憲法の精神を踏みにじるものじゃありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさに、少数派の意見であっても議会においてこれは尊重する。我々は憲法にのっとって、これは、臨時会と常会においてはその機能においては同じであるということは既に答弁をさせていただいているとおりでございます。今まで百日以上掛かった例も何例かあるわけでございますが、今回平均よりもちょっと時間は掛かったのでございますが、一月の四日に常会を開会させていただいたところでございます。
○水野賢一君 全く理解できないというか、ルール無視の典型的な事例だというふうに思いますけれども、補正予算の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。 補正予算の大きな柱の一つが、低所得者、低所得高齢者に三万円を一回限り支給する臨時福祉給付金ですよね。これは、対象者はどのぐらいいますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一千百万ということでございます。
○水野賢一君 これは対象者、その一千百万人がお金を受け取るには市町村への申請が必要になるわけですよね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは申請が必要でございます。
○水野賢一君 これは対象者に自動的に振り込まれるわけじゃなくて申請が必要ということになると、一〇〇%の人が申請するとは限らないわけですが、これ近い例でお伺いしますけど、既に実施された平成二十六年度のいわゆる簡素な給付措置、似たような、似たようなというか関連性のある制度ですけれども、この場合は対象者のうち申請率というのはどのぐらいだったんですか。
○委員長(岸宏一君) どなたが答えますか。 塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 失礼しました。 簡素な給付措置の支給決定者数は、これは千九百九十二万人で、支給対象者数については二千二百万人でございますので、これを割り算を機械的にすれば九一%というふうになります。
○水野賢一君 これは、今度の三万円の給付金というのは、申請期間というのは何か月ぐらいあるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは三か月を基本とする旨を各市町村に示した上で、具体的な申請受付開始日、それから申請受付期間は各市町村で決定をされるということになります。
○水野賢一君 そうすると、支給開始日とかは自治体によって違うようですけれども、あれですか、国としての基準としては、支給の時期については、さすがに参議院選前には配り終えてくださいとかそんなことは言わないでしょうけれども、いつぐらいに始めていつぐらいに終わるようにという、そういう基準みたいなものは何か示すんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは今お話があったとおり、この申請受付開始日は具体的には示してはいないわけでありますけれども、平成二十八年前半の個人消費の下支えに資するということを総理から何度も答弁をさせていただいております。そういうことを趣旨として考えてみれば、平成二十八年六月までに対象者の方に支給をすることを念頭に、申請受付開始日、期間を設定するように各市町村に伝えているところでございます。
○水野賢一君 この給付金は、事実上、国が主導して実施するわけですし、経費も事務経費含めて国が全部持つけれども、形の上では実施主体は市町村なわけですよね。 こういう点はかつての麻生内閣のときに話題になった定額給付金とも似ている面があるわけですが、そこで、そのときの議論になったことをちょっともう一回確認したいんですが、なぜ市町村に事実上の義務を課すのに法律を全く制定しないで予算措置だけでできるのかという議論が当時もあったんですが、麻生内閣はこの点追及されて、最後は政府統一見解出して、地方財政法十六条に根拠があると述べたんですが、今回もそれが根拠ということでいいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 同じ根拠でございます。地方財政法十六条ということでございます。
○水野賢一君 そうすると、これ理論上は、自治体がこれはやらないという、自治体としてこういうことはやらないということを決断することも理論上は可能なわけですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 各自治体に支給事務を義務付けるという法的根拠は当然ございませんので、御協力をお願いをしていくと、こういうことになります。
○水野賢一君 これも定額給付金のときに話題になったんですが、これはお金は市町村経由で、補助金を国から出して市町村経由で個人に支給されるわけですから、そうすると、当時議論になったのは、市町村の税金滞納している人には自治体は配らないでそのまま差し押さえることが可能なのかということが話題になったんですが、今回はどうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この点につきましては、差押えを禁止する法的な根拠はないわけでございますが、給付金の趣旨に鑑みて、その支給を行う市町村が給付金を差し押さえることがないようにお願いをすることとしているところでございます。
○水野賢一君 そうすると、例えば軽自動車税だとか、そういうようなものを滞納している人を市町村が差し押さえることは、望ましいとは思っていないけれども、これは可能性としてはできるということですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、差押えを禁止する法的な根拠はございませんけれども、給付金の今回の趣旨をよく考えていただいて、その支給を行う市町村が給付金を差し押さえることがないようにお願いをするということで対応しているところでございます。
○水野賢一君 これ、予算担当している麻生財務大臣に伺いますけれども、定額給付金のときは総理でいらっしゃったわけですが、そのときは、高額所得者は申請を自発的に控えてくれとおっしゃって、さもしいとか矜持の問題とかとおっしゃったのが話題になりましたよね。 今回は低所得者が対象だから対象者はみんな申請してほしいという、そういうふうに担当大臣としてはお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど厚生労働大臣からも御答弁があっておりますとおり、基本的には、いわゆるアベノミクスの恩恵に浴しにくかった低額所得者、高齢者等々の方々ということを対象にしておりますので、私どもとしては、今御質問のあったように、私どもは、そういった範囲の方々に受け取っていただけるというものが私どもの最も望むところで、それが結果として景気を下支えしていく大きな要素になり得ると思っております。
○水野賢一君 財務大臣、昔の話で申し訳ないですけど、麻生大臣は定額給付金の一万二千円を受け取るのか、御自身が受け取るかどうかでいろいろと二転三転あったというふうに思うんですが、年齢によって加算されたかもしれませんから一万二千円じゃないのかもしれませんが、結局、結論はお受け取りになったんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 余り記憶がないので、よく調べて御返事申し上げます。
○水野賢一君 そのときの一大事の大騒ぎだったわけですけれども、麻生大臣にとってはその一万二千円の話は余り記憶にはないのかもしれませんけれども。 今度の臨時給付金について伺いますけれども、これは外国人も、もちろん不法滞在者とか観光客は除いてでしょうけれども、外国人も対象ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは適法な在留資格のある外国人に対しても、住民税非課税等の日本人と同様の支給要件に当たれば給付金を支給するということにしておるところでございます。
○水野賢一君 来年以降は、これは年金生活者支援給付金支給法という今度は法律に基づいて最大年六万円が支給されますよね。支給される範囲が狭くなるわけですけれども、これは一回限りじゃなくて恒久措置という、法律に基づいているものは恒久措置という理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはそのとおりでございます。
○水野賢一君 この来年以降の給付金の性格なんですけど、これはどういう性格のものなんでしょうか。つまり、景気対策なのか生活支援なのかということでいうと、どういうような性格を持つものなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは低年金の方々を対象に恒久的に仕組んでいるものでございまして、消費税の引上げ五%をフルに実行したところで開始をするというふうにしているところでございます。
○水野賢一君 そうすると、今御答弁にあったように、低年金者への福祉ということを念頭に置いているんだから基本的には生活支援だというような、そういう色彩が来年度からのは強いんでしょうが。 総理に伺いますけど、総理は、今回の三万円の給付金というのは来年以降の恒久措置の最大六万円の給付金を前倒ししたものなんだという、そういう性格持っているんだという御答弁を繰り返していらっしゃいますけど、そうすると、今回の三万円の給付金の性格というのも基本的には低年金者とかそういう方々への生活支援的な性格なんだという、そういう理解でいいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま厚労大臣からも説明をさせていただきましたが、これは税と社会保障の一体改革の中で、二%消費税を引き上げる中において入っているメニューであります。その趣旨については大臣から御説明をさせていただきました。 そこで、一年半延期をした際、こうしたものもできないかと、こういう議論もございましたし、選挙中、テレビの討論で司会者から、これやらないんですかというこれは質問があったわけでございますが、給付と負担のバランス上、残念ながら、子育ての支援はこれ前倒しで行っていきます、その財源はありますが、しかしこの年金生活者支援法については、これはできませんというお答えをしたところでございます。しかし、その後いわゆるアベノミクスの果実が出てきたわけでございまして、その中においてできるものはやっていくというふうにお答えをさせていただいたわけでございます。 つまり、そういう意味におきましては前倒し的な色彩もございますが、同時に現在消費の冷え込みが懸念されるわけでございまして、本年前半において消費を下支えしていくということにおきましては、我々がこの三万円を給付する対象は、消費性向が高いということもあるわけでございまして、アベノミクスの恩恵を受けることができなかった年金生活者、低所得の人たちを中心にその果実を支給する、これはミクロの政策としても正しいと思っておりますし、しっかりと経済を下支えしていくという意味においてマクロの政策としても正しいと、こう考えているところでございます。
○水野賢一君 かつての定額給付金のときは、リーマン・ショックなどによる景気悪化というのが背景にあったわけですよね。景気が悪くなると景気対策として現金をそうやって給付して、多少良くなると、といっても実感があるかどうかは別ですけど、それでも多少良くなると今度は果実の均てんだといってまた現金を給付するという、そういうやり方じゃ財政状況が良くなるわけはないというふうに思いますし、この補正予算には反対せざるを得ないというふうに思っております。 軽減税率についてお伺いします。 麻生大臣は、報道によると、軽減税率は面倒くさいというように発言されたというふうに報じられましたね。税制には一長一短がありますから軽減税率にも短所も長所もあるわけで、面倒くさいという表現の仕方は別として、一面の真実はついているんじゃないかとも思いますけれども、本音では軽減税率以外の選択肢の方がよかったと思っていらっしゃるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 軽減税率のほかにもいろいろ対策があるのではないか、低所得者に対しての対策があるのではないかというので、三党合意がなされた中の一つが軽減税率だったと記憶をいたします。 いろいろな御意見がありましたので、面倒くさい、間違いなく事業者間においては非常な手間が掛かりますから、これはBツーC、BツーCって、事業者と消費者の間だけではなくて、事業者と事業者の間の整理は極めて手間暇掛かるということになる、システムの変更も要りますしということを考えておりましたのでそういう発言をしたので、手間が掛かることは間違いないと思っております。 加えて、そういったものを、いろいろ表現をさせていただきましたが、申し上げましたけれども、やっぱり痛税感を伴うというところの御意見等々が非常に多く出て、結果として、三つ出されたものの中のうちで軽減税率を取らせていただいたということであろうと思います。
○水野賢一君 軽減税率の対象品目というのは、これは毎年見直すことを前提としているんですか、それとも、未来永劫とは言わないけど、取りあえず恒久措置として今回決めたものでいこうとお考えなんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 自民党におられたので御記憶もあろうかと思いますが、毎年年末になると税制調査会という党の中であの喧騒たる騒ぎの、ああいったようなものは余り今の時代には適さないのではないかと私どもは基本的にそう思っておりますので、今回もそういったことがないようにするために、法律できちんとできるような、食糧法とかいろんなもので、食品表示法とかそういったものでできるようなものにしておくのが正しかろうということで、基本的にはこういったものをしょっちゅうしょっちゅう、毎年毎年というようなつもりはございません。
○水野賢一君 軽減税率を導入すれば当然税収は減るわけですよね。 これはちょっと通告していなくて申し訳ないんだけれども、昨日の日経新聞には、穴埋め財源として外為特会の活用が浮上と出ていましたけど、これも安定的な恒久財源の有力な候補というわけですか。
○国務大臣(麻生太郎君) どの新聞にどういう記事が出たかを確実に知っているわけではありませんが、外為特会の話というのは前々から、この話が出るずっと以前より外為特会の流用という話はよくある話ではあります。しかし、それが恒久的な財源かと言われると、そうでないのは御存じのとおりだと存じます。
○水野賢一君 一方で、安定的な恒久財源と言うときには、論理的には、軽減税率若しくは据置税率と言うべきなのかもしれないけれども、これで減収になった分を標準税率の方を上げて、つまり一〇%よりも高くして賄おうということも論理上はあり得るわけですよね。 これは選択肢には含まれるわけですか。選択肢には含まれるわけですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の御指摘は、論理上は十分にあり得ると思います、それはもちろん。しかし、今の段階では我々はそれを考えているわけではなくて、しかるべき恒久財源となり得るもの、六千億を党においても真摯に考えるということで党からの御指摘もあっておりますので、そういった御提案が出ております以上、我々としては、党と綿密に連絡を取って六千億というものをきちんとした形で捻出いたしたいと考えております。
○水野賢一君 軽減税率による減収はよく一兆円というふうに言われるんですけれども、軽減税率の対象というのは二つあって、外食を除く食料品と新聞ですよね。 これは、一兆円というのは、二つ合わせて一兆円ということですか。二つ合わせて一兆円ということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の話では、酒類、外食を除く飲食料品を軽減税率の対象品目とすることによって、減収見込額は一兆二百億円と見積もっております。また、新聞購読料というものを今のような考え方でやらせていただきますと、減収見込額は約二百億円ぐらいになるであろうと予想されております。
○水野賢一君 この新聞の話なんですが、ちょっとじゃその前に、食料品の方の話というのは、これは別にあれですよね、消費税法で一々食品とは何ぞやということを定めるわけじゃなくて、食品表示法に書いてある食品というのがこれが食品なんだという、そういう定義だということでいいですよね。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおりです。
○水野賢一君 一方で、新聞については何か別の法律で新聞の定義定めているわけじゃなくて、消費税法自体で週二回以上発行の新聞とか定期購読されるものだというようなことを定めるという形になっていますよね。 ちょっとお伺いしたいのは、普通に考える新聞とか以外に業界紙とか英字紙とか政党の機関紙とかいろいろありますけど、これももう外形的に週二回以上発行、宅配ということであれば対象ということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ御意見があったと伺っておりますけれども、新聞につきましては、いわゆる日常生活におけますいわゆる媒体、情報媒体として、全国あまねく均質に情報を提供、また幅広い層に日々読まれる、この結果、新聞の購読料に係る消費税負担が逆進的になっているのではないかとの御意見等々を総合勘案させていただいて軽減税率の適用対象とすることとさせていただきましたが、こういう趣旨を踏まえた上で、地方紙の発行状況などいろいろ調べさせていただきましたけれども、いわゆる宅配が何%、週に何回とか、いろいろ物すごい数の新聞がいっぱいございますので、それを調べさせていただいた上で、週二回以上発行されている新聞の定期購読料というものを軽減税率の適用対象とすることとさせていただいております。 例えば、先生、長野じゃないか、山梨かな、今……(発言する者あり)あっ、そうか、今千葉か、ごめんなさい。長野新聞週二回発行とか美幌新聞週三回発行とかいろいろ各地の地方紙もいろいろございますので、そういったものを調べさせていただいた上の平均的な答えはこれぐらいかなと思って週二回とさせていただいております。
○水野賢一君 いや、そうすると、質問は、だから、業界紙だろうと英字紙だろうと政党の機関紙だろうと、これは何でも週二回以上発行で宅配ならば対象だということですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、今、水野先生言われたとおりです。
○水野賢一君 結局、これ何紙ぐらいが対象になるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、納税申告を行う販売事業者が判断するということになろうと存じます。対象となり得る新聞の数につきましては、現時点では把握できておりません。 ただ、経済産業省の統計調査によれば全国一千四十三の新聞があるとされておりまして、この多くのものが対象となり得るだろうと予想されております。
○水野賢一君 これ、ですから、週二回とかという要件を満たせば、別に競馬新聞だろうと株式新聞だろうと、宅配がどれだけあるのか私知りませんけれども、要件を満たせば対象にはなり得るわけですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 競馬新聞を宅配で取っておられる方がどれぐらいいられるかちょっと知らないんですが、一定の題を用いて政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週二回以上発行される新聞というように明確に定義したいと考えておるんですが、そういった形で申し上げた範囲に入れば、今言われたとおりの形で対象になり得るということであります。
○水野賢一君 これ、あれですか、新聞社が、うちの新聞はこれは毎日発行、日刊だから軽減対象にしてくださいとかという、これはどこかに申請したりして認可されるとかという、そういうプロセスを何か経るんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど申し上げましたとおりに、いわゆる消費者の納税申告でありますので、商品の販売等を行った者が行うということになっておりますので、納税申告を行います販売事業者というのがおりますので、それで適用税率を判断することになるんだと存じます。
○水野賢一君 これ、同じ新聞でも、定期購読、つまり家庭に配達されるものは対象で、キヨスクなんかで購入すると軽減にならないというのは、これは何か意味があるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これまた意見のいろいろ分かれたところではありますけれども、きちんとした定期購読をしているということをもってこの範疇にさせていただいた。あれで幾ら売られている、これで幾ら売れたというのはなかなか調査しにくいということもございますので、きちんとした公平性を得る意味からも、定期購読、宅配というのを選択させていただいたということです。
○水野賢一君 確かに、諸外国を見ても新聞とかを対象にしている国があるのは事実ですよね。ですが、これは、日本でこれを対象にする理由というのは、あれなんですか、例えば活字文化の保護だとか知る権利だとかそういうことで対象にするのか、それとも低所得者対策ということ、それが理由なのか、この辺の整理はどういうふうになるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) やはり基本的に情報を広くあまねく低所得者においても平均的に得られるようなことという配慮はしておくべきであろうということに基本的な考え方の根底にありますので、そういった意味では、今言われたようなところ、両方を勘案して考えさせていただいたというように御理解いただければと存じます。
○水野賢一君 私は、新聞に関しては、例えば再販制度だとか公正取引委員会の新聞特殊指定があることは、これは理解しますけれども、これ何でここに唐突に出てきたのかというのは実はよく分からないところがあるし、これ、食料品に関しては、政府側のいろんな資料を見ると非常に詳細に、例えば精米だけだったらどうなんだ、生鮮食料品はどうなんだ、加工を加えたらどうなるんだとかって、もう詳細な検討があるけれども、余り詳細な検討を行ったような形跡も余り見られないんですよね。 例えば、食品というときには、さっき大臣もおっしゃったように、買物の回数が食品は非常に多いから痛税感を緩和するということに意味があるんだとか、そういうデータが非常にあったりするんだけれども、それで、そういうことを言うと、新聞は、じゃ購読料って年間何回払うのかといったら、そんなにほとんど、そんなには多くないですよね、少なくとも食品に比べたらもう桁違いに少なかったりする中で。例えばそういうことってちゃんと調査とかを同じような形で新聞についても議論をした上でこの決定なんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、私が直接やったわけではありませんけれども、この件に関しましては、主税局等々、法律を作るに当たりましてはかなりの頻度、いろいろな、新聞社というのは何も朝、毎、読に限ったわけではありませんので、多くの新聞社の方々にこちらから足を運んでいろいろ話を聞かせていただいたと記憶しています。
○水野賢一君 軽減税率というのは、これは総理にお伺いしますけれども、各業界にとっては自分のところの商品が対象になるか否かが死活問題なわけだから、陳情合戦のおそれになるんじゃないかとか、それが政官業の新たな癒着につながるんじゃないかというようなこと、懸念は以前から言われたりすることがあるわけですけど、こういうことに対しては総理はどうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆるこの陳情合戦の結果、税制そのものをゆがめることがあってはならないと、こう考えているわけでございまして、この軽減税率について、自民党の中において、この軽減税率を導入することによって、今、水野委員が指摘されたようなことがあってはならないということは随分議論がなされてきたわけでございますが、今回、例えば食料品等についても、これは一括であのような形で決めておりますので、そういう実態について、現場の方々から様々な御意見というのは我々は吸収していきたいと、こう思っておりますが、この陳情によって我々が政策をゆがめることはないわけでございますし、今回もこうした形でなるべくそうしたことが起こらないような形で決めさせていただいたところでございます。
○水野賢一君 原発の問題についてお伺いしますけれども、日本の電源構成で、原発の電源は将来何%ぐらいにしていくという見込みについては、どういう見込みに今なっていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇三〇年度の電源構成においては、原発依存度を二〇から二二%と見込んでいるわけでございます。
○水野賢一君 林大臣にお伺いしますけれども、原発依存度については今まで可能な限り低減というふうにおっしゃっていたわけですよね。その可能な限り低減と言っていたのが、その結果が二〇から二二なんですか。それとも、余り低減するのはまずいということで二〇から二二ぐらいは必要だという、こういう何か方針転換か何かがあったんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 昨年七月に策定いたしました長期エネルギー需要見通し、要するにエネルギーミックスにおきまして、二〇三〇年度におけるエネルギーの需給構造の見通しでございます、で、あるべき姿を示したものでありまして、可能な限り低減するという中で二二から二〇%ということに定めているところでございます。
○水野賢一君 というと、この二〇から二二というのは可能な限り低減した結果これだったという、そういう理解でいいわけですか。
○国務大臣(林幹雄君) 結果というよりも、そこを目指して進めていくということでございます。
○水野賢一君 二〇から二二%を達成するには、新増設はしないで達成できるということですか、原発については。
○国務大臣(林幹雄君) 現在のところは、現段階においては新増設、リプレースを想定しないで、エネルギーミックス二〇から二二%を達成可能だというふうに考えております。
○水野賢一君 今の原発だけで達成できるということですよね。 原発は老朽化すると危険性が高まるから四十年で廃炉という大原則がありますよね。例外として二十年延長はできますけれども。そうすると、これ、四十年まで稼働したら廃炉にしなきゃいけないのが大原則ですけれども、四十年までの稼働で二〇から二二%も達成できるわけですか。
○国務大臣(林幹雄君) 今、水野委員御指摘の、四十年から最長二十年延長できるということになっておりまして、それは規制委員会で基準がクリアしたものということになりますけれども、それを見込んでの数字でございます。
○水野賢一君 見込んでいるというのは、逆に言うと、四十年で全部終わっちゃったら二〇から二二は達成できないということですか。
○国務大臣(林幹雄君) 現段階では四十年で全て見込めるというふうには考えておりませんで、いろんな要素がございます。需要と供給もございますし、そういったものも含めてプラス二十年ということも可能だということで、含めているところでございます。
○水野賢一君 いや、つまり四十年で止まっちゃったら二〇から二二は達成できないということですよね。つまり、六十年になるんだったら、六十年に何基か認められるから、この二〇から二二が達成できると、そういう理解でいいわけですか。
○国務大臣(林幹雄君) まず、現在は原発の安全性確認が規制委員会によって進められているところでございまして、そういう現段階において新増設、リプレースを想定していませんし、そしてまた四十年の期限プラス二十年、それも安全性を確認した上でということで進めているところでございます。(発言する者あり)
○水野賢一君 いやいや、ちゃんと答えてください。明確にちゃんと答えてくださいよ。
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。
○国務大臣(林幹雄君) 先ほども答弁いたしましたけれども、まずその安全性の向上でありまして、その取組によって期待される稼働率の向上なども様々な要因でございまして、そういったものを含めて稼働率二二から二〇%の数字を達成可能としているところでございます。
○水野賢一君 じゃ、もう一回聞きますよ。 要するに、二〇から二二を達成するには、四十年廃炉じゃなくて、それが延長される原発は絶対に必要なんですかと、そういう質問です。
○国務大臣(林幹雄君) 絶対に必要かどうかと言われると、絶対かどうかではありませんけれども、三〇年を想定して、二〇三〇年ですね、想定しているものですから、そういったものも含めて最大限努力していくということでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 林経済産業大臣。
○国務大臣(林幹雄君) エネルギー需給構造見通しは二〇三〇年度まででございまして、それ以降のことはまだ作成してございません。
○水野賢一君 もう一回聞きます。分からなくなってきたんですが、原子炉は原則四十年間しか使えないんですよ、例外はあるけど。四十年間しか使えない、その原則どおりやったら二〇から二二%は達成できるんですかということを聞いているんです。
○国務大臣(林幹雄君) 委員御承知のように、どの炉がどうなるというのは想定しておりません。つまり、どれが、安全性クリアするのは安全基準委員会でございますので、そういったものをクリアして、四十年を一つの基準にして、それ以降またクリアすれば二十年延長できるというものも含めて、三〇年までに二二から二〇を達成する見通しを立てているところでございます。
○水野賢一君 つまり、規制委員会が、この炉は延長するというのをどこかで認めるものがなければ二〇から二二は達成できないという、そういうことですか。そんな難しいことを聞いていないじゃないですか。
○国務大臣(林幹雄君) そういうふうな試算はしておりませんけれども、一つ一つ規制委員会のクリアに応えていってもらえるということを想定しているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 それじゃ、総理からお答えするそうでございます。安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど林大臣からお答えをしておりますが、電力の供給構造については、安全性と安定供給、経済効率性及び環境適合に関する政策目標を同時達成をしていく中において、徹底した省エネルギーの推進と再生可能エネルギーの最大限の導入、そして火力発電の高効率化等に全力で取り組んでいくわけでありますが、その中で原発依存度を可能な限り低減させていくわけであります。かつては三割あったわけでありますが、これを低減させていく中において、二〇三〇年度に二〇%から二二%程度を見込んでいると、このように申し上げたわけでございますが、他方、原子力規制委員会において、非常に厳しいレベルの基準において、これは動かしていいかどうかということを決めていくわけでございます。四十年を二十年これ延長するということについても、当然これは規制委員会等が、規制委員会がしっかりとこれは見ていくことになるわけでございます。 そこで、今規制委員会が、それを全てこの二二%分をこれはできるということを前提と、言わばできるということを、我々がこれを判断するわけにはいきませんが、その中で、一つのベストミックスとして、我々はここまでは低減させていきますよと、その間こういうことをやりますよということを今申し上げたわけでございまして、我々が考えているエネルギーのベストミックスの一つの、エネルギーのベストミックスとして我々は今お話をしているということでございまして、一つ一つについてはこれは規制委員会が見ていくのは当然のことであると、こういうことでございまして、その中において、その中において……(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その中において、規制委員会が、多くのものがこれは達していないということで、再稼働ができなければ当然これは二二%以下になっていくのは当然のことでありまして、それは規制委員会が、これは安全ではないからと、安全ではないと言っているにもかかわらず二二%の目標があるから動かすということは、これは絶対にないわけであります。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと、ちょっと静かに水野先生の質問を聞いてください。
○水野賢一君 つまり、規制委員会がもし、これは林大臣に、担当大臣に聞きますけれども、規制委員会がもし原則どおりに例外を一個も認めなかったら二〇から二二には達しないと、そういうことですね。
○国務大臣(林幹雄君) そこは現段階では明確に答弁できませんけれども、そこは規制委員会がどの発電所をどう、どの程度稼働するのかというのはこれからやってみないと分からないものでありますので、ですから、そこは法に基づいて対応していきたいと思っています。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) ちょっと待ってください。静かに。 安倍総理がもう一回答えるそうです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、林大臣は仮定の質問には答えられないという観点から答弁をされたわけでございますが、私が申し上げましたのは、それを踏まえてなお申し上げれば、それは、規制委員会がこれは駄目だと言われたものを動かして二二%を達成するということはないというのが当然のことであって、そこで駄目だと言われて達成できないということがあるかという論理上のことを聞かれたわけでございます。 仮定の質問には基本的にはお答えするべきではないかもしれませんが、しかし、これは安全に関わることでありますからあえて申し上げれば、これは規制委員会が動かさないという、動かすべきではないという判断をして、結果、それが達成されないということはもちろんあり得るわけであります。
○水野賢一君 それじゃ、もし規制委員会が原則どおり四十年で全部廃炉というような形でやったときには二〇三〇年には何%になるのか、その上限が幾つになるのかというのは、これは経産省としては試算しているんですか。
○国務大臣(林幹雄君) その時点での稼働率次第になろうかと思います。
○水野賢一君 いや、それは稼働率次第は当たり前だけれども、だからマックスだと言っているんです、上限はどのぐらいなんだと聞いたんじゃないですか。
○国務大臣(林幹雄君) 繰り返すようでありますけれども、現段階で上限を定めているわけではありませんし、稼働率次第でどういう形になるか、そういう形に持っていきたいと思っているところでございます。
○水野賢一君 この辺はちょっと答弁が非常に不安定だと思うので、きちんとした資料とかを、これ、理事会で見解をきちんと出してもらいたいというふうに思いますので、委員長にお願いしたいと思います。
○委員長(岸宏一君) そうですね。ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたしましょう。
○水野賢一君 じゃ、大臣は、原則四十年で廃炉という今の制度は、見直したり、若しくは原則を四十年より延ばすべきだというような、そういうお考えなんですか、どうですか。
○国務大臣(林幹雄君) 延長制度、もちろんございますけれども、現時点では稼働率やらそういったものをよく捉えた上で対応していきたいというふうに考えております。
○水野賢一君 質問は、大原則今四十年なんですよね、大原則を延長をするという、大原則を五十年とか六十年にするということは、大臣としてはそういう希望を持っていたりとかするわけですかという質問です。
○国務大臣(林幹雄君) あくまでそれは規制委員会の見解でございますし、四十年はそのままと思っております。堅持していきたいと思っております。
○水野賢一君 大臣にお伺いしますけれども、十二月四日の閉会中審査、衆議院で、新増設とリプレースについては想定していないというふうに答弁していらっしゃいますけど、これちょっと用語の定義で申し訳ないんですけど、リプレースというのはどういうことを前提としているんですか。英和辞典とかを見ると置き換えるとか交換するという言葉なんですけど、経済産業省としてはどういう、これ大臣自身の御答弁なので、どういう定義なんですか、リプレースは。
○国務大臣(林幹雄君) 法令上の定義はございませんけれども、一般的には、新増設とは、今後、原子炉設置許可を取得した上で新たに原子力発電所を建設すること、新設です、あるいは、既存の原子力発電所に追加的に原子炉を建設すること、増設を指しまして、リプレースとは、現在動いている原子炉を廃止して、その代わりに原子炉を造ることを指すものでございます。 いずれにせよ、政府としては、既存の原発の安全確認が進められているところでありまして、現段階においては、新増設、リプレースは想定していないところでございます。
○水野賢一君 言葉の定義は分かりましたけど、想定していないということが私、実は意味不明なんですが、原発というのは別に国がやっているんじゃなくて、事業者がこれリプレースしようとしたりとか新増設しようとするんですよね。想定していないというのはどういうことですか。やりたいという事業者は絶対出てこないということなんですか。いや、やりたいという事業者いるでしょう、原発造りたいという。やらせないということなんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 既存の原発に関しましては規制委員会が厳正な審査を進められているところでありまして、新たに新設あるいは増設は想定していないということでございまして、それ以上でもそれ以下でもございません。
○水野賢一君 いや、だから、新増設というのは、国が決めるんじゃなくて、事業者がやりたいとかということを申請してくるわけでしょう。そのときに、想定していないというのは、じゃ、あれですか、新増設をどこかが申請してきても、それは原子力規制委員会は想定外だから審査は一切しませんという、そういう意味ですか。
○国務大臣(林幹雄君) 仮に申請をすれば、原子力委員会は審査をすると判断をするのではないかというふうに思いますけれども、現段階において事業者が申請をするということは考えられないわけでございます。というのは、今現在、既存の原子力発電所を、安全基準を満たしているかどうか、それを審査を進めているところでございますので、新たな新設、増設、そういうリプレースを申請するということはちょっと考えられないところでございます。
○水野賢一君 それじゃ、何で、想定していないというのは、じゃ、審査とか許認可とかは、そういうようなものは行わないわけではないわけですね。国としては行われたことはやっていくという、そういう理解でいいんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 今ほど答弁申し上げましたとおり、規制委員会の判断だと理解しております。
○水野賢一君 いわゆる高レベル放射性廃棄物の地層処分問題を伺いますけど、極めて初歩的な質問で恐縮ですけど、原発が事故を起こさずに安全に操業したら、こういう高レベル放射性廃棄物は出ませんか。林大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 原発が稼働している間は出ます。
○水野賢一君 稼働している間は出るし、既に稼働していたもので出ているものもあるわけですから、どこかに埋めなきゃいけないという問題はあるわけですけれども、これ、埋める場所は、めどは決まっていませんよね。
○国務大臣(林幹雄君) 高レベル放射性廃棄物に関しましては、まだ特定の位置は決まっておりませんけれども、強い金属製の容器などに封じ込めて、そして地下三百メーターより深い安定した岩盤に埋設するということで、長期にわたって安全性を確保することにしております。 政府としても、二十八年度中にそういった候補地を示していきたいというふうに思っております。
○水野賢一君 今年度中に候補地をというのは、いつ頃ですか。参院選の後ということですか。
○国務大臣(林幹雄君) 最終処分場でありますけれども、火山や活断層の影響など科学的に検討した上で、長期にわたって安定した地下環境であることなどが求められておりまして、国民の皆様に関心と理解を深めていただく第一歩としても、本年、平成二十八年中に科学的有望地を提示することを目指しております。
○水野賢一君 年度と年がちょっと混同しているようですが、何月ぐらいが、まあ断定的には言えなくても、イメージはありますか。
○国務大臣(林幹雄君) 何月まではまだ決めておりませんけれども、二十八年中ということで、八年度じゃありませんで、八年中に示したいと思っています。
○水野賢一君 環境大臣に一般論で伺いますが、廃棄物処理法では、産業廃棄物のこういう処分業の許可を受けるためには、基準を満たした処理施設を有していないと許可されませんよね、産廃の場合です。
○国務大臣(丸川珠代君) お答えいたします。 廃棄物処理法における産業廃棄物処分業の許可については、産業廃棄物の焼却や破砕等の処分を業として行う場合には、処分に適した焼却施設や破砕施設等を有していること、また産業廃棄物の埋立処分を業として行う場合には、埋立処分に適した最終処分場を有していることが許可の基準の一つとされています。
○水野賢一君 林大臣に伺いたいんですが、普通の産業廃棄物の場合は今おっしゃったように要は処分場なしに業を営めないんですけれども、これそもそも論なんですけど、何で原発の場合はごみ捨場がどこなのか全然決まっていないのに操業して、必ず出る核のごみを出すことは構わないのか、ちょっと、そもそも論ですけど教えていただければと思います。
○国務大臣(林幹雄君) 既に我が国は相当量の使用済核燃料を保管しておりまして、原発の再稼働の有無にかかわらず高レベル放射性廃棄物の最終処分場が必要である、こういうことからはもう逃げられません。処分場所をしっかりと確保するのが政治の責任でありまして、先ほど答弁したとおり、二十八年中に科学的有望地を提示することを目指していきたいと思います。
○水野賢一君 いや、要はそれは産業廃棄物でも同じで、だからちゃんとごみを出すときには処分場まで決まっていなきゃいけないわけですよ。原発は何で処分場が決まっていないのに動かしていいのかという。今から見付けたいというのは、それは当たり前のことなんですよ。何で処分場も決まっていないのに再稼働とかそういうことは構わないのかと、そのそもそも論を聞いているということです。
○国務大臣(林幹雄君) 結論から申し上げますと、まだ処分場は決まっておりません。現に廃棄物が存在している以上、目の前にあるこれは大事な問題でございまして、国が科学的有望地を提示するということで前面に立って取り組むということにしているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 林経済産業大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 最終処分場を確保してから進めるべきだという御指摘でありますけれども、やはり過去はいろいろと最終処分場を求めていろんな対応をいたしました。しかし、残念ながら理解を得られなくて今日に至っているのも事実でございまして、そして、エネルギー供給は安くて安定したというのが第一でございまして、そういった意味では原子力発電は欠かせないものでありますが、やはり一方、こういった事故を見たときに、なるべく軽減していくということの、並立をして両方進めていくと、両立しなきゃならないという側面もありまして、そういった意味で、エネルギーミックス実現に向けて徹底した省エネあるいは再エネの最大限の導入等、国民負担を抑制すると、それから火力発電の高効率化、そして今言った原子力事業に係る課題の対応ということを総合的に取り組んでいきたいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 林経済産業大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、我が国はやはり電力に関して原発に頼らざるを得ない事情もございまして、その当時から最終処分場についてはいろいろと対応をしてきたわけでありますけれども、今日に至るまで受け入れてくれるところもございませんで苦慮しているところでございまして、これからも理解を得るために最大限努力をして二十八年中に提示するよう努めてまいりたいと思っています。
○委員長(岸宏一君) 総理から補足していただくそうです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私からも答弁をさせていただきますが、現在も使用済燃料があるわけでございまして、いずれにいたしましても、この最終処分場をしっかりと確保するというこの責任から逃れることはできないわけでございます。 その中で、水野委員から、まだこれは確定していないのになぜ再稼働するのかという、なぜそういう中で我々が判断したのかという御質問だと思います。 我々は、現在、原発においては一部再稼働はいたしましたが、その多くを化石燃料に頼っているわけでございます。その中で、コストが上がっていくという中において、中小企業、零細企業はその電力コスト等に対して大変な不安を感じているわけでございます。これは日本経済にも大きな影響を与えていき、人々の日々の暮らしにも大きな影響を与えていく。と同時に、CO2を削減をしていくという我々には責任もあるわけでございます。そういう中において、低廉で安定的な、かつ自前の電源であるこの再稼働を、原子力発電の再稼働を原子力委員会が安全だと確認したものについては行っていくという、これは政策的な判断をしたわけでございます。 水野委員から、政策的な判断をどうしてしたのかということでございましたから、この観点から政策的な判断をしたのでございますが、同時に、最終処分場については、しっかりと我々政治の責任としてその最終処分場を確保していきたいと、こう考えているところでございます。
○水野賢一君 論点変えますけれども、原発輸出について伺いますけれども、原発についてよく日本の原発は世界一厳しい安全基準をクリアしているという言い方をされるわけですね、本当に世界一なのかは議論があるかもしれませんけれども。国内で再稼働をする原発は新規制基準を満たしているのは、これは事実でしょうけれども、輸出する、これ、輸出も林大臣が担当ですが、輸出する原発とか原子炉は世界一厳しい安全基準というのは、何かクリアしているんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 原子力、その技術は世界で相当認められておりまして、ノウハウを提供していくわけでありますけれども、その世界の期待から応えるためにも、安全性や信憑性、これを進めていかなければなりません。 福島の教訓を国際社会と共有し、安全神話に陥ることなく、今ほど指摘されました世界で最も厳しいレベルの安全性を追求する方針で進めていくところでございます。
○水野賢一君 だから、世界一厳しい安全基準というのは、国内で再稼働するときの新規制基準は確かに世界一厳しいと、まあこれは自称なのか他称なのかそこは別としてですよ、だけれども、今私が聞いているのは、輸出する原発、原子炉は世界一厳しい安全基準というのを、何かそういうものをクリアしているんですかということです。
○国務大臣(林幹雄君) その世界一云々の基準があるかどうかということになれば、今の段階では明確な基準があるわけじゃございません。そういう意味で、世界で理解できるような、そういった日本で今最高レベルの基準を示していますから、そういったものをクリアしたというものを自主的によく理解をしていただくということが大事だろうと思っておりまして、そういったことを伝えていきたいというふうに思っております。
○水野賢一君 再稼働の場合は確かに規制委員会の審査の対象になりますよね。これ、輸出するときには何か規制委員会の審査の対象になるんですか。事実関係を教えてください。
○国務大臣(林幹雄君) 輸出する際には、その規制委員会の基準クリアのあれは、規制はございませんが、やはりその国に行うわけですから、日本の基準に準じたものを示していくというのが大事だろうと思っております。
○水野賢一君 いや、だから、準じていくのは大事だと思うけれども、そのことは私も異論はないけれども、それを何か担保する制度があった上で輸出するんですかと。何か基準、審査していないわけでしょう。だから、それじゃ、ないわけじゃないですかと。
○国務大臣(林幹雄君) そういった基準はございません。
○水野賢一君 いや、それじゃ、世界一安全なものを輸出するなどというふうに言うのは、これは安全神話じゃないですかということです。
○国務大臣(林幹雄君) 御案内のとおり、我が国は、各種事故調査の情報や海外の規制基準も確認しながら、世界で最も厳しいレベルの新規制基準を策定したわけでございまして、こうした知見と教訓をIAEA等を通じて世界に共有していきたいと思っております。
○水野賢一君 いや、そもそも原発輸出するときに経産省は確かに承認しますよね。そのときに承認するのは、核物質に転用されるかどうかということについては確かに承認の基準なんでしょうけれども、原子炉の安全性とかそういうようなこと、事故を起こさないということについては承認の基準の対象になっているんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 先ほどの、厳しい基準の下で我が国のメーカーが発展させている知見やノウハウ、これを輸出の場合にも設計やら製造過程に生かして、相手国の事情に応じて安全な原子炉を輸出していくということで進めてまいります。
○水野賢一君 いや、だから、国内の基準は厳しいから、国内で売るときには確かに基準を満たした最新のものを売るかもしれないけれども、海外に売るときは、じゃ、まあ極端なことを言ったら、安かろう悪かろうなもので売ろうということは論理的にはあり得るわけでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来、林大臣が答弁をさせていただいておりますが、この安全審査は、これはあくまでも原発設置国の責任として行うものであるわけであります。しかし、実際、日本が輸出するものについては、日本が過酷事故を経験し、世界で厳しいレベルの安全基準に適したものを造っているという信頼の下に日本に対してこれは発注をするわけでございます。 でありますので、日本から輸出する機器については、日本国内と同様の安全性をクリアしたものを出していくその手法をこの手続の中に入れていく。言わばこの手法を、どのようにそれを手続の中に入れていくかということについて現在整備中でございます。
○水野賢一君 いや、だから、国内と同じ安全基準のものを売っていくというそのこと自体は間違っていないと思いますよ。間違っていないんだけれども、そのことは、林大臣、あれでしょう、今、じゃ、そのことは、今自体それを担保するものは全くないということでしょう、今自体は制度として。
○国務大臣(林幹雄君) 現在、手続について整備中でございます。
○水野賢一君 いつ頃までにその手続の整備するのをまとめて、誰がその責任者なんですか。 そんなものやっているといつ公表していたんだ、そんなことを。そんなもの聞いたことないよ、そんなものは。
○国務大臣(林幹雄君) 内閣府が規制委員会と協議しながら進めていくということでございまして、時期はまだ定かでございません。
○水野賢一君 それはあれですか、そうすると、規制委員会が輸出するものについても審査するということになるということですか、今後は。
○国務大臣(林幹雄君) 審査はいたしませんけれども、そういった日本の基準をクリアしたことを相手国に伝えて、相手国が相手国の基準の中で審査をするという形になると思います。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 林経済産業大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 担当は内閣府の原子力委員会でありまして、担当大臣が務めることになっております。
○水野賢一君 内閣府の担当大臣、じゃ、いらっしゃるでしょうから、進捗状況を教えてください。
○委員長(岸宏一君) まず、大臣が答えて。島尻大臣、答えてください。その後、総理からあれします。
○国務大臣(島尻安伊子君) お答えさせていただきます。 昨年の十月六日に原子力関係閣僚会議がその実施体制を決めました。それで、相手国が原子力の安全について配慮しているかどうかということをチェックするということでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いつまでにできるんだという、この手続の基準というものができるのかということだと思います、いつまでにということでございましたから。 大切なことは、言わば、厳しい規制委員会の基準を我が国の原子力発電所はクリアしたものしか稼働しないわけでありますが、それに対応できる能力を我々のメーカーは持っているわけでございます。 そこで、同様の安全性をクリアしたものを輸出をしていくという手続について今定めているということはお話をしたとおりでございますが、これが定められなければ機器は出ていくということは当然ないわけでございます。その中において、この手続等が定められれば、その中でクリアしているかどうかということは、担当大臣の下、原子力委員会で見るわけでございまして、実際それを、実際に現地においてそれをしっかりと審査するのは、これは当該国になるということを申し上げているところでございます。
○水野賢一君 島尻大臣に伺いますけれども、これ何ですか、相手国が配慮するかって、ちょっともう一回詳しく教えてください。
○国務大臣(島尻安伊子君) お答えします。 今総理からの御答弁にもございましたけれども、一義的には立地国の責任ということでございますが、相手国が原子力の安全性に配慮しているかどうかということはチェックをするということでございます。
○水野賢一君 相手国が原子力の安全性に対して配慮しているかどうかチェックすることは大切だと思いますよ。ただ、私が聞いているのは、日本が輸出する原子炉が安全なのかどうかというその審査体制が、その手続を進めているんでしょう、そういうことでしょう。
○国務大臣(島尻安伊子君) お答え申し上げます。 そのチェック体制を関係省庁とともに今調整を掛けているということでございます。
○水野賢一君 そのチェック体制というのは何のチェック体制ですか。
○国務大臣(島尻安伊子君) 相手国において原子力の安全性について配慮されているかということをチェックする体制です、むしろ。その配慮も含めて、それを関係省庁とともに今調整を掛けているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) じゃ、速記を起こして。 内閣総理大臣から答弁を行います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま担当大臣から既に答弁をさせていただいておりますが、当然これは、出したものについては現地の受入れ国が、設置をする国がその国の安全基準によって建設をしていくわけでございますが、その安全基準自体が、先ほど答弁いたしましたように、我が国の安全基準と同様のものであるかどうかをチェックをするわけでございます。 ですから、それと同様のものでない限り我々は輸出をするということはないわけでございまして、それを、どのようにこの手続を定めていくかということ等について、その手続については今現在準備中だと、こういうことでございます。
○水野賢一君 そうすると、日本の安全基準は世界一と言っている以上、世界一の基準の国に対してじゃないと輸出もしないと、そういうことですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、これは相手国の状況ですね、例えば立地国の、例えば地震国であるかないかということもあるだろうと思います。活断層が通っているかどうかということもあります。ですから、日本の個別的な理由とは、これをそのまま当てはめるということはございません。 そうしたことも含めながら、言わば同様の厳しい基準ができているかどうかということはチェックすると。それをチェックしてそうではないということになれば、これは我々は輸出はしないということになるわけであります。
○水野賢一君 林大臣に伺いますけれども、さっきから輸出プラントの安全性の話を基本的に聞いていたわけなんだけれども、これはあれですか、内閣府とかでチェックしているという、いろいろ今手続進めているというのは、この輸出プラントの安全性のことも対象になっているんですか。そういう理解で議論をしているんですか。
○国務大臣(林幹雄君) 個々の機器というかプラントというんですかね、そこには安全性のチェックが入っておらないわけでございまして、今そういった種々の手続について内閣府で検討をしているということでございます。
○水野賢一君 だから、今そういうような安全基準、輸出するものについては今ないわけでしょう。だから、福島の教訓を生かして、その後、安全基準を厳しくしたなんということはないわけですね、輸出プラントに関しては。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、あの福島の過酷な事故を経験して、現在、原子力規制委員会が厳しい基準でチェックをしているわけでございます。同様の言わば基準の中において建設を行うかどうかということを我々はチェックするということは申し上げたとおりでございます。 そして、この機器につきましては、当然その中で、言わば日本のメーカーが安全に重点を置いて機器を開発をしてきた中において、その日本の機器に対する信頼の下に受注を恐らく判断をしていくんだろうと、こう思うわけでありますが、と同時に、その国の安全基準においては、先ほど申し上げましたように、しっかりとこの日本の安全基準と同様の基準があるかどうかということをチェックをするということでございますから、当然、それは結果として福島の事故の経験は生かされたものになっていくということではないかと思います。
○水野賢一君 いろんな国と原子力協定を結んでプラント輸出を図ろうとしている割には担当大臣の答弁も心もとないというふうに思いますけれども、時間も限られているので、外交問題について伺いますけれども、日韓の年末での慰安婦問題での不可逆的な解決という合意があったようですが、昨日、自民党衆議院議員の慰安婦発言などがあると不可逆的という雰囲気に水を差すような雰囲気もあるかというふうには思いますが、安倍総理、何かコメントはありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 慰安婦問題は、日韓の間で長らく懸案になってきた問題でありますが、日本にも韓国にも様々な意見があることは事実であります。しかしながら、これを乗り越えて、今般、日韓両国政府はこの問題を最終的かつ不可逆的に解決することに合意をしたのでございまして、これに、このことに尽きるわけでございます。 もちろん、この発言、様々な発言そのものを封じることはできないわけでありますが、政府関係者や与党の関係者はこのことを踏まえて今後は発言をしていただきたいと、こう考えているところでございます。
○水野賢一君 どこの国にも大局を見ないで変なことを言う人というのはいるわけであって、それが別に政府を代表しているわけじゃないとは思いますけれども、対外的には、あたかも政府の主張のように対外的には誤解を与えることもあるかもしれませんので、そういうことの払拭のためにはしっかりと力を尽くしてもらいたいというふうに思いますけれども、改めてお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題につきましては、先般、日韓の外相会談、そして私と朴槿恵大統領との電話会談において、最終的、不可逆的に解決したと、こう確認をしたのでありまして、その観点から両国政府あるいは両国が努力をしていくことが大切であろうと、このように思っております。
○水野賢一君 もう時間も限られているので、一問、天下り問題について伺いますけれども、天下りあっせんに対しては、今の法律ではそれをやっても刑事罰はないですよね。それに対して、野党時代の自民党で河野大臣は議員立法で刑事罰導入を求める法案を、提出者代表になっていますが、今担当大臣になられてどういうお考えか聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 平成二十二年だったか、野党時代に提案者になりまして、そうした法案を提出をいたしましたが、審議されずに廃案になりました。 平成二十六年の国家公務員制度の一部を改正する法律案の審議の中で、附帯決議で、そうしたことについて再就職等監視委員会の活動の状況を見ながら検討せよという附帯決議がございましたので、その状況を見ながら検討させていただきたいと思います。
○水野賢一君 野党時代にはもっともらしいことを言って、その後には、大臣になるとやらないというようなことがないようにしっかり取り組むことを祈念して、私の質問時間が来ましたので終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で水野賢一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、石橋通宏君の質疑を行います。石橋通宏君。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。長浜委員、水野委員に続きまして質問させていただきたいと思いますが。 総理、端的に、今経産大臣とのやり取りを聞かせていただいても、やっぱり総理が憲法を無視して臨時国会を開かなかった、大臣の皆さん、特に新大臣の皆さんの資質を国会で議論することもできなかった、そういう本当に緊張感の欠如、国会、憲法無視がこういう状況になっているんじゃないかなと、そのことを痛感をいたしました。改めて、憲法を無視して臨時国会を開かなかったこと、このことについて糾弾をさせていただきながら、私の質問に入らせていただきたいと思いますが、もう午前中余り時間がないので、ちょっと順番変えさせていただいて、最初に高木復興大臣にちょっとお伺いをさせていただきたいと思います。 一月十三日付けの県民福井新聞の一面トップ、高木大臣の記事が載っておりましたが、お読みになりましたか。
○国務大臣(高木毅君) 記事は読みました。
○石橋通宏君 この記事によりますと、大臣が週刊誌等で伝えられました報道について、当時の福井県警の捜査関係者、当事者の方が、これは事実だと、事実は事実なんだということを証言をされたという報道です。大臣、これ、事実は事実、お認めになりますか。
○国務大臣(高木毅君) 報道されたような事実はございません。
○石橋通宏君 元捜査関係者、当事者の方が事実だという証言をした。それでも、大臣、確認しますが、それはうそだと。つまり、この捜査関係者がうそをついているということでよろしいですね。
○国務大臣(高木毅君) 職務上、守秘義務を負う元捜査員なる方の証言があるということでございますけれども、いずれにせよ、報道されているようなことについて、そのような事実はございません。
○石橋通宏君 衆議院でも繰り返しそういう事実はないという証言をされて、今回、この事実、新しい事実が出てきても、それはうそだと。 これ、何らかのアクションを取られるかどうかというのは衆議院でも聞かれていますけれども、週刊誌に対して、若しくはこの捜査関係者に対して、具体的に名誉毀損等々、アクションを取られるのかどうか、そのことも確認させてください。
○国務大臣(高木毅君) まさに、復興、発災から丸五年でございます。その大事な節目でございますので、今はその復興大臣としての務めを果たしていく、それが私の責任だというふうに存じております。
○石橋通宏君 もう午前中時間がないので、総理、この事実、新たに当時の捜査関係者が事実だという発言をされた。大臣、被災地の復興、しかし、被災地からは高木大臣の下ではもう進まないのではないかという懸念の声も強くなってきている。大臣、任命権者として、この事実を含めてどういうふうにお考えですか。見解だけお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大臣は全くそんな事実はないとここで明確に述べているわけでございます。その上でしっかりと復興大臣として復興の加速化に向けて全力を尽くしてもらいたいと、このように考えております。
○石橋通宏君 これ、引き続き我々追及していきますので、しっかりと説明責任を果たしていただきたいということを申し上げて、午前中これで終わりにさせていただいて、午後続けさせていただきます。
○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十七年度補正予算二案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。石橋通宏君。
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。午前中に続きまして質問させていただきたいと思いますが。 まず冒頭に、ちょっと午前中に大変残念なニュースが飛び込んでまいりましたので、国交大臣、軽井沢でスキーバス、ツアーバスが事故ということで、若い尊い命が失われてしまったと。このことについて、今、どういう御報告を受け、どういう対応を指示されておられるのか、国交大臣、お願いします。
○国務大臣(石井啓一君) お答えをいたします。 本日未明、長野県軽井沢で貸切りバス転落事故が発生をいたしました。まずは、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早い回復をお祈りをしております。 報道によりますと、この事故により、乗員乗客四十一名のうち、死亡十四名、二十七名が負傷した模様でございます。 国土交通省といたしましては、本日午前五時十五分に私を本部長といたします軽井沢スキーバス事故対策本部を設置をいたしまして、本日七時過ぎに第一回の会合を行いました。速やかな調査と事業者への監査を指示したところでございますが、さらに、この昼間の時間を活用しまして、十二時半過ぎに第二回会合を開きまして、これまでの対応状況等を踏まえ、更なる調査、原因究明、事業者への監査、被害者への支援等について万全を期すよう改めて私から指示をしたところでございます。 事故発生後、スキーツアーを催行した旅行会社であるキースツアーに対しましては直ちに連絡を取りまして、参加者の安否の確認、参加者の御家族に対する連絡及び参加者の御家族が現地に向かう際の手配を行うよう指示したところでございます。 さらに、午前九時半には長野運輸支局の職員二名を現地に派遣をいたしました。十二時半にはバス事業者であります株式会社イーエスピーに関東運輸局及び東京運輸支局の監査官六名が監査を実施、入ったところでございます。また、本日午後、山本副大臣を現地に派遣をする予定でございます。 引き続き緊張感を持って的確に対応してまいりたいと存じます。
○石橋通宏君 本当に残念で、私からも亡くなられた方々にお悔やみを申し上げたいと思いますけれども、国交大臣、これも通告していませんからあれですけれども、以前関越道で、また本当に死亡事故が起きてしまって、その後、政府としてもしっかりとした対応をしてきていただいたはずなんです。かなりいろんな改善をしていただいて、基準も厳しくしましたし、安全対策それから過重労働対策してきていただいたはずです。 なぜまたこういうことが起こってしまうのか。もう本当に残念です。国交省として、これまで取ってきた対策がなぜ、どこがどうおかしかったのかということも含めて、大臣、是非是非しっかりとした対応をお願いしたいということを申し添えておきたいと思いますので、大臣、どうかよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、早速質問に入っていきたいと思います。 まず、安倍総理に伺ってまいりたいと思います。 今回、補正の審議に併せて是非この三年間の安倍政治、アベノミクス、一体今その効果としてどういう状況にあるのかということを改めて総理といろいろやり取りをしたいと思っております。 まず総理、三年前、第二次安倍政権が発足したときに総理、国民に約束をされたと思います。総理が国民に約束されたのは、早期にデフレから脱却することという約束だったということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレ脱却を目指して政策を総動員する、そのように申し上げておりました。
○石橋通宏君 ちょっとはっきりしませんが、早期にデフレから脱却することを約束されたんじゃなかったでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレについては、十八年間続いたデフレでありますから、そう簡単ではないということは申し上げていたわけでございますが、デフレから脱却を掲げて政策を総動員していくという中で、現在デフレではないという状況をつくり出すことができたと、こう考えています。
○石橋通宏君 三年前と随分トーンが違ったような気がします。 総理は、衆議院でも、デフレからの脱却には至っていないということをお認めになりました。約束が果たせなかったということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まだ今道半ばであることは事実でありますが、これは言わば十五年間ずっと、自民党もそうでありますが、民主党政権の三年間もそうでありますが、デフレからは全く脱却できなかったのは事実であります。そう簡単なことではないわけでございますが、その中でデフレではないという状況をつくるところまでは来たのは事実であろうと、こう思っております。
○石橋通宏君 三年前、そう簡単なことではないという言い訳はなかったと思います。デフレ脱却に失敗をされたということだと思います。まだ道半ばということもお認めになりました。なぜ脱却がこの三年間でできなかったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、しかし、もはやデフレではないという状況を僅かこれ二年間でつくり出すことはできたのは事実であります。この長い長いデフレの期間を、これ、先進国でもそう簡単に乗り越えたという、これはないわけでございます。デフレではないという状況をつくり出すことはできたのは事実であって、例えばデフレーターでありますが、名目と実質のこの名実が逆転していたものをまた正常な状況に再逆転することはできた、デフレーター的にはできたわけでございます。 そしてまた、ユニット・レーバー・コストも、賃上げの状況を反映しプラスになっているわけであります。そして、GDPギャップについては、確かにマイナス幅でありますが、そのマイナス幅は減少してきているわけでありますから、明らかに私たちの政策は、この三本の矢の政策は有効に機能していると、こう考えているわけでございます。 そこで、なぜ今この、例えば二%の物価安定目標にはこれ到達していない、これは原油が暴落をしているという状況にあります。それと、デフレ脱却というのは、また再びデフレ状況に戻ることがないという状況をつくり出していることでございますが、まだそこまでは残念ながら行っていないわけでございまして、これからもしっかりと政策を進めていきたいと、こう考えているところでございます。
○石橋通宏君 つまり、まだデフレに戻る可能性はあると認めておられるということですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば民主党政権時代はデフレであったわけでありますが、それではないという状況はつくり出すことができたわけでございますが、そういう状況に絶対に戻らないというところまではまだ来ていないわけでありますが、しかし、道半ばになるかならないか、全く、道半ばどころか全くその気配すらずっとなかったんですから。これ、先ほど十八年間と言いましたが、デフレ脱却できていないというのは、今日まででいえば二十年間ということになるわけでありますが、そこは大きく変わったわけでありますから、こういう分析はしっかりと、これは与野党共に進めていく必要があるんだろうと、このように思います。
○石橋通宏君 過去十八年になったり二十年になったり十三になったりいろいろしますけれども、二十年近くデフレだったと。これは、過去の自民党政権も含めてそうだったということはお認めになるんだというふうに思います。まだ戻る可能性があるということは、逆に言えば、この三年間これだけのことを、安倍さん、異次元の緩和、大胆な機動的な金融、これだけの財政措置も含めてやってきたのに戻る、ゼロに帰すということですか。そうしたら、今までのは何だったのかという、国民の皆さんはそこが非常に、えっ、何だったのかというふうに言われると思います。 そこで、今日改めて、黒田総裁、おいでをいただきましてありがとうございます、日銀の物価安定化目標二%、なぜ達成できていないのか、なぜ失敗したのか、お聞かせください。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、日本銀行は、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するために、いわゆる量的・質的金融緩和を推進しております。 物価情勢を見ますと、生鮮食品を除く消費者物価の前年比はこのところゼロ%程度で推移しておりますけれども、これは二〇一四年夏以降の原油価格の大幅下落の影響によるところが大きいと考えております。生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比で見ますと、二十六か月連続でプラスを続け、最近ではプラス一・二%まで上昇するなど、物価の基調は着実に改善しております。先行きも、物価の基調は着実に高まり、消費者物価の前年比は二%に向けて上昇率を高めていくというふうに考えております。
○石橋通宏君 総裁、国民の皆さん混乱されていると思います。 総裁が約束されたのは総合の二%、いや、でもコアCPI、いや、でもコアコアCPIではよく分かりません。目標を変えたんですか。
○参考人(黒田東彦君) 従来から何度も申し上げておりますとおり、日本銀行の物価安定の目標は消費者物価指数の総合で前年比二%でございます。これは、諸外国の中央銀行もほとんど二%の物価安定目標というものを掲げておりますけれども、その場合の目標はやはり総合指数でございます。 ただ、その上で、その時々の物価の基調、物価の趨勢を評価するためには、一時的な要因の影響を取り除いて物価の基調的な変動を的確に見極めていく必要があるわけでございます。 先ほど申し上げましたとおり、原油価格は一昨年夏までの一バレル百十ドル程度から直近では三十ドル程度まで大幅に下落しておりまして、それに伴ってエネルギー価格が大幅に下落しております。こうした下で物価の基調を判断するためには、エネルギーを除いた指標を見ることも必要であるということでございます。 また、消費者物価の前年比に対する影響という点では、エネルギー価格による下押しというものは一年後には剥落するものでございます。こうした観点から、日本銀行は、御指摘の生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価指数も含め、それから従来から見ておりました生鮮食品を除くもの、更に言えば、その他様々な物価指標を常に公表しておりますけれども、そういったものを見て、経済の背後にある物価の基調、物価情勢というものを総合的に判断しているところでございます。 目標は、従来から一貫して消費者物価指数の総合指数でございます。
○石橋通宏君 黒田総裁、だから確認しているんですね。日銀が物価の様々な要素を見る、当たり前です。そんなことは聞いていません。目標は総合ですね、二%ですね。 今、じゃ目標は総合で幾らなんですか、物価指数は。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げておりますとおり、目標は常に総合でございます。足下の総合、生鮮食品を含んでおりますけれども、これはプラス〇・三%でございます。 それから、生鮮食品を除くところではプラス〇・一%、先ほど申し上げたように、生鮮食品とエネルギーを除きますとプラス一・二%ということで、エネルギー品目のマイナスというのが大きく効いて、総合指数がプラス〇・三%ということでございます。
○石橋通宏君 総合〇・三%、二%には遠く及ばないわけです。 黒田総裁、最初から原油価格の上下がトレンドとしての総合の物価指数、これ影響与えるというのが日銀の方針ですか。そういうところは関係ないと、ミクロの物価の上下というのは関係ないんだ、総合のトレンドで見るんだ、だから総合二%が目標なんだと日銀はずっとおっしゃっていたんじゃなかったでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げておりますとおり、他の中央銀行と同様、日本銀行の物価安定目標二%は総合でございまして、これは一貫してそう申し上げております。 その際、石油価格がどうなるかということは、例えば、量的・質的金融緩和を導入いたしました二〇一三年の四月の段階ではほとんど誰もこういう下落を予想してはおりませんでした。そういう意味では予想外のことでありましたけれども、実は、欧米の場合も我が国の場合も、そういった一時的な要因が起こった場合には、それを除いた指数も含めて物価の基調を総合的に判断するということは常に申し上げております。
○石橋通宏君 本当に、当初言っていたことと今言っていることと、言い訳にしか聞こえませんし、開き直っているとしか聞こえませんが。 お手元の資料の二ページ目の上の図、これ図①の3という、量的・質的金融緩和の波及経路。これちょっと黒田総裁、確認したいんですが、これ、日銀の岩田副総裁が行った講演で配付されている資料、これは日銀のホームページで出たものですが、これが当初想定をしていた日銀の金融緩和によるデフレ脱却、賃上げ、これがこういうイメージだったということでよろしいですね。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げた二〇一三年の四月に量的・質的金融緩和を導入した際に、政策委員会での議論を踏まえまして、公表文にも、また私の記者会見でも申し上げておりますけれども、一方で二%という物価安定目標、これに強くコミットすると同時にそれを裏付けするような量的・質的な大幅な金融緩和を行うということ、それによってイールドカーブ全体を下げて金利を下げる、他方でインフレ期待が上昇するにつれて実質の金利も下がっていく、それが消費や投資を刺激していくというのが一つのルートであります。 もう一つは、いわゆるポートフォリオ・リバランスと申しまして、大量に国債を購入していく中で、国債保有者がほかの金融資産にリバランスしていくと、金融機関、銀行であれば貸出しにとかですね、そういったリバランスの効果もあるということを申し上げています。 この岩田副総裁のチャートというのは、それをある意味で学者として理論的に整理されたものだと思いますけれども、基本的に私どもの考え方はさっき申し上げたとおりでございます。
○石橋通宏君 じゃ、これお認めになったということですが、これのどこがうまくいかなかったんでしょうか、具体的に示していただけますか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げましたとおり、消費者物価の総合、あるいは生鮮食品を除く消費者物価の総合がまだ低い状況にあるということの一番大きな原因は原油価格がバレル百十ドルぐらいから三十ドル程度まで大幅に下落したことの影響であるということは、先ほど幾つかの指数で示したとおりでございます。 その中で、いわゆる好循環というものは基本的には続いていると思います。需給ギャップも改善しておりますし、長い目で見れば予想物価上昇率も上昇しておりまして、物価の基調は改善しておるわけでございますけれども、一方で史上最高の企業収益、これは企業規模とか業種を問わず全体として史上最高の企業収益になっておりますし、失業率も大幅に低下して、ある計算によればもうほぼ完全雇用といった状況になっております。 そういった意味でいいますと、賃金の上昇は見られますけれども、この史上空前の企業収益と極めてタイトな労働需給を見ますと、その割にはやや賃金の上昇が鈍いかなというふうには思っております。ただ、先ほど申し上げたように、家計も企業も全体として好循環が進んで、緩やかに経済が成長しているということには変わりございません。
○石橋通宏君 総裁、話すり替えて余りちゃんと答えていただいていないので、これ、真ん中から線引いて、その下全部失敗しているということでよろしいですね。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げていますとおり、量的・質的金融緩和は意図した効果を発揮しておりまして、家計も企業も所得から支出への好循環が進んでいるということは事実であると思います。 そういった意味で、現在、消費者物価の総合あるいは生鮮食品を除く指数が低いレベルにとどまっているということの大きな理由は原油価格の大幅な下落でありまして、物価の基調は先ほど申し上げたように着実に改善してきているということは申し上げられると思います。
○石橋通宏君 じゃ、もう一つだけこの図で教えてください。原油の価格がこの図に影響するというのはこの図のどこに書いてあるんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) これは、先ほど申し上げたように、二〇一三年の四月に量的・質的金融緩和を導入した際には誰も原油価格がこれほど大きく下落するとは思っていなかったわけですが、原油価格の下落が物価に影響するということは誰も認めていることでありまして、それは、先ほど申し上げたとおり、現在の生鮮食品を除く指数あるいは総合指数が低いレベルにとどまっているのは主として原油価格の下落であるということは言えると思います。
○石橋通宏君 総裁、明確に、この図には入っていないということでいいですね。
○参考人(黒田東彦君) いろいろなことが起こるわけでありまして、ありとあらゆることを図に入れるというのは現実的でないわけです。現に、何度も申し上げますが、二〇一三年四月の段階で石油価格がこれほど大きく下落すると考えていた人はいなかったわけであります。石油の先物市場でもそうでありましたし、誰も考えていなかった。しかし、そういうことが起こったということは事実でありまして、それが、物価の基調は改善していても、生鮮食品を除くあるいは総合指数ではまだ低位にとどまっているということであるということでございます。
○石橋通宏君 総裁、原油価格なり、とにかくミクロの様々な、特に影響の大きい価格が総合にも影響ある、これ当たり前のことです。でも、それを排除してミクロの変動というのはマクロのトレンドには影響を与えない、だからそれを考慮する必要がないんだ、異次元の金融緩和をすれば、マネタリーベースを刺激していけば、増やしていけばこれが起こるんだといって説明してきたのが日銀でしょう。それを支持してきたのがアベノミクスでしょう。それを今更ですか。 じゃ、マネタリーベースの拡大は原油価格と一切関係ないですね。そういう要素をここに入れなかった責任というのをあなたはお感じになっていないわけですか。
○参考人(黒田東彦君) 量的・質的金融緩和を導入した際に、二%の物価安定目標に強くコミットするとともに、量的・質的に大幅な金融緩和をするというふうにしたわけであります。その際、先ほど申し上げたように、原油価格がこれほど大きく下落するとは誰も予想していなかったわけですが、実際にはここまで下落したわけですので、その影響は十分考慮しながら経済政策として金融政策をやっております。 現に、一昨年の十月末には、原油価格が予想外に大きく下落すると、もう始まっていたわけですが、それが大きく下落しそうだということから、量的・質的金融緩和を大幅に拡大して、予想物価上昇率に対するマイナスの影響、あるいはデフレマインドがまた戻ってきてしまうというのを予防するために大規模な拡大をし、それが一定の効果を持って、先ほど申し上げたような物価の基調の改善につながっているということでございます。
○石橋通宏君 相当都合がいいですが、そうしたら、日銀総裁に確認しますが、ということは、そういう想定外の大きなことがあったと、でも二%総合目標は変えないと、今のまま八十兆円の金融緩和を続けますということでよろしいですね。
○参考人(黒田東彦君) 二%の物価安定目標を変える考えは全くございません。 欧米の中央銀行も二%の物価安定目標を掲げておりますけれども、足下のヘッドラインインフレーションはどこもほとんどゼロ%でございます。ただ、エネルギー価格などを除いたもので見ますと、やはり一%台の前半というところになっておりまして、彼らも全く変えるつもりもありませんし、私どもも二%の物価安定目標というのは変える必要がないし、変えるつもりもありません。
○石橋通宏君 新しい二%達成目標はいつですか。
○参考人(黒田東彦君) 最新、最近時点の展望レポートでは、それからその後の記者会見等でもそう申しておりますけれども、最新時点の見通しでは、二〇一六年度後半頃に二%程度に達する可能性が高いという見通しを持っております。 ただ、そのときも申し上げていましたが、石油価格の動向いかんで前後する可能性はあるということでございます。
○石橋通宏君 このまま原油価格の動向がどうなるのか我々分かりませんけれども、一年たてば原油価格の下落の影響が剥落するから、そうしたら必然的に上がっていくだろうとか、そのような考えなのかなと思いますが、総裁、八十兆円追加緩和する気はないということでいいですね。
○参考人(黒田東彦君) 現時点で追加緩和するという考えはございませんが、従来からこれも申し上げていますが、物価の基調に変化が生じた場合にはちゅうちょなく金融政策を調整する用意があるということは申し上げております。
○石橋通宏君 おかしな話ですね。これだけ想定外の事態が起こった、目標が達成できない、約束していた目標を何度も延長されている。今、二〇一六年の末ということまで言われてしまった。全然駄目ですね、総理。にもかかわらず、追加の予定はないと。市場はどう受け止めるんでしょうか。 ちなみに、二〇一六年末まで八十兆円、今のレベルの緩和を続けたらマネタリーベースは幾らになりますか。
○参考人(黒田東彦君) 昨年末、二〇一五年十二月末のマネタリーベースが三百五十六兆円ですので、一六年、今年の十二月まで年間八十兆円のペースで増加するということになりますと、四百三十兆円強ということになると思います。
○石橋通宏君 今年の末ですか。
○参考人(黒田東彦君) 今年の末でございます。
○石橋通宏君 四百三十六兆円、物すごい額ですね。 それで、急にやめられるんではないでしょうから、その後も続けていくと、GDPに匹敵するぐらいの国債を日銀がお持ちになるということまで想定をされると、これは、日銀のリスクというのは、そのとき、黒田総裁はどういうふうにお考えになっているでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) マネタリーベースにつきましては先ほど申し上げたとおりでありまして、二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで量的・質的金融緩和を継続していくということでございます。 国債につきましては、今申し上げたように、二%の目標をできるだけ早期に実現するために現在の金融緩和を推進しているわけでありまして、量的・質的金融緩和の実施が日銀の財務に影響を与えるということは事実でありますけれども、日本銀行の責務である物価の安定のために必要な政策であると考えております。したがって、財務の健全性に留意しつつ、必要な政策として行っているということであります。 また、量的・質的金融緩和の下で国債買い入れていくわけですが、この政策を推進していく過程では日本銀行の収益を押し上げるわけであります。他方、いわゆる出口の局面になりますと収益を押し下げる性質を持っております。日本銀行では、収益の振れを平準化して財務の健全性を確保する観点から、収益が上振れる局面でその一部を積み立て、将来収益が下振れる局面で取り崩すことができるように昨年引当金制度を拡充したところでございます。
○石橋通宏君 相当危ない橋を渡られてしまっているなと。総理、これ日銀のリスク、これは日本の財政リスクも含めて相当深刻に、もう行くも地獄、引くも地獄、そういう状況に日銀は陥ってしまっているんじゃないでしょうか。そのことも含めてこれしっかりと追及をさせていただきたいと思いますが、なぜこれこだわっているか。 総理、新三本の矢、元々の三本の矢はどこ飛んでいっちゃったんだろうなというふうに思うわけですが、新三本の矢の質問にも入っていきたいと思うんですけれども、まず、総理、最初GDP六百兆円という目標を掲げました。なぜGDP六百兆円という目標を掲げられたか教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 三本の矢はしっかりと私は役割を果たしていると思います。 先ほど申し上げましたように、この原油の大幅な下落というのは予測できなかったわけでありますが、逆で考えて、原油が高騰したら、それによってCPIが上がってよかったということには全くならないわけでありまして、大切なことの一つはデフレーターを見なければいけないわけでありまして、原油が高騰すれば、これデフレーターはマイナスになりまして、名実逆転が、更にこの逆転の度合いがひどくなっていくわけであります。原油価格のこれは下落というのは日本経済にもプラスの面もあるわけでありますし、デフレーターにはこれはプラスで出てきているわけでありまして、名実逆転においても、これはずっと名実逆転を成し遂げなかったのでございますが、しっかりとそれを成し遂げることができたと、こういうことではないかと。 今後とも、デフレ脱却に向けてこの歩みを確かなものにするために、今後もしっかりと二%の物価安定目標の下に日本銀行は現在の政策を進めていただきたいと、こう思う次第でございます。 そこで、六百兆円ということでございますが、日本経済を上昇気流に乗せるため、実質成長率を二%程度、名目成長率三%程度を上回る経済成長を実現し、戦後最大のGDP六百兆円という目標に向かってしっかりとこの新たな第一の矢を放っていきたいと、こう考えているところでございます。
○石橋通宏君 なぜGDP六百兆円かという質問なんですが、総理、国民の幸せをGDPで測られるという理解でよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な指標がございます。例えば、国民所得、GNIという指数がございます。これは、生産だけではなくて、企業が海外で活動していることによる特許の収益、あるいはこの資本の収益等を合わせた額。このGNIにおいても、我々の政権ができて、ボトムから四十兆円、これは収入が増えているわけでございます。 ここでもしっかりと我々は成果を上げているわけでございますが、そこで、国際的な指標の一つであるこのGDPを掲げまして、先ほど申し上げましたように、しっかりと経済を成長させていくことによってその目標を達成していきたい。そもそも三%を超えるこの名目GDPの達成を目指していきたいと、こう考えていた中において、その伸ばしていくことによって、順調に伸ばしていけば六百兆円に到達をするという中で、二〇二〇年頃には到達をすると、こういう目標をしっかりと定め、それに向かって歩みを進めていきたいと、こう考えております。
○石橋通宏君 直接お答えをいただいていないので確認すると、GDPによって国民の幸せが測られるんだと、GDPが伸びていけば国民は幸せになるんだ、だからGDPを伸ばしていくんだ、そういうふうにGDPを見ておられるという理解でいいですか。 〔委員長退席、理事岡田広君着席〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 幸せというのは人それぞれによってこれ取り方が違うわけでありますから、何をもって幸せかということは言うことはできません。 しかし、例えば、一人一人の収入を増やしていくという意味において、言わば幸せな人生を構築する条件を整えていく、その意味においてしっかりと経済が成長していく社会、これは様々な人々がチャンスを生かしていくことができる社会につながっていくと、こう考えております。
○石橋通宏君 GDPが伸びていくというのは一つの要素です。でも、大事なのは、総理、分配ではないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに分配でございまして、だからこそ私たちは、政労使、今までやっていなかった取組を行ったことによって企業が最高の収益を上げた、その結果、賃金においても十七年ぶりの賃上げ率を確保することができたと、こう思っております。
○石橋通宏君 分配が必要だということを認めていただいたと思いますので、単にGDP六百兆円という、何か数字だけの聞こえがいいことではなくて、分配のことをしっかりとやっていく、もし分配がうまくいかなかったら失敗なんだということで総理も確認をいただいたというふうに思います。 これはなぜそういうふうに言うかといいますと、どうもこの三年間も余り分配のことを目指した政策を打ってこられなかったのではないかなというふうに思いますので、それをこの後も議論してまいりたいと思いますが、総理、六百兆円を達成する、先ほども三%を上回る成長率と言いましたが、これ、いつまでにGDP六百兆円、それには毎年三%以上の名目成長率が必要だということでいいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、実質成長率二%程度、名目成長率三%程度を上回る経済成長を実現して名目GDP六百兆円を達成していきたいと考えています。
○石橋通宏君 黒田総裁、日銀の直近の調査でいいので、潜在成長率が今幾らになっているか教えてください。
○参考人(黒田東彦君) 潜在成長率についてのお尋ねでありまして、私どもの試算によりますと、現在、足下の潜在成長率はゼロ%台前半ないし半ば程度というふうに推計をしております。
○石橋通宏君 これ、トレンドとして、上昇トレンドですか、下降トレンドですか、停滞ですか。
○参考人(黒田東彦君) これはいろんな要素がありまして、御承知のように、労働力人口が減少している中で、他方で就業率が上がってきているということもございます。リーマン・ショック後、下がってきたわけですけれども、先行きにつきましては、政府による規制・制度改革などの成長戦略の推進、その下で女性、高齢者による労働参加の高まり、これは実は既にこの三年ほど実現しておりますけれども、更にそれが進んでいく、企業による生産性向上に向けた取組等々でデフレ脱却が着実に進んでいくにつれて潜在成長率が緩やかに上昇していくというふうに見ております。
○石橋通宏君 資料三ページに、今説明いただきましたけれども、長期のトレンド、需給ギャップ、それから潜在成長率、これずっと下降しています、トレンドとして。今、〇・二三%、昨年上半期、という状況でこれは張り付いているわけです。 これ、総理でも甘利大臣でも結構ですが、この成長率、残念ながら、ここまで日本の、我が国の成長率、OECDの諸国、先進国の中でも大変低い数値にとどまってしまっています。この中でどう三%を実現していくのか、物すごい大きな課題だと僕は個人的に思うわけですが、甘利大臣、どうやって実現するんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 名目も実質も成長が必要だと、その理由はもう説明しなくてもお分かりだと思います。成長をしていくためには成長の三要素というのがあります。資本、労働、生産性、これもよく御存じだと思います。そういった中で日本が抱えている弱みというのは、人口減少社会ですから投入労働量が減っていきます。そこで、労働市場に参画をしていない人を参画させるための環境整備をしていく。女性が進出しやすいように保育の受皿をつくる、あるいは育児休業給付を上げる、いろんなことをやっています。そうやって、たしか直近で七十六万人、女性の労働力市場参加が増えています。それから、お年寄りも定年延長とか、あるいはシルバー人材センターの労働条件、労働制約の緩和とか、いろんなことをやりながらお年寄りも参加をして労働力を増やしていく。 もう一点は潜在成長力です。これはほぼ実質GDPに匹敵すると思います。実質GDPは二%目標にしています。ですから、今、ゼロ近傍〇・五、良く見て〇・五ぐらいだと思いますけれども、これを二に引き上げていく。そのために何をするか。 これは、生産性を上げるというのは、古い設備を新しい設備にするとか、新しい第四次産業革命と言われているようなインフラを早く装備するとか、あるいは研究開発、つまり基礎研究と実用化を最短距離でつなげていく。そのための大学改革、大学院改革もやっています。独法改革もやっております。あるいは、各種施策を通じながら、中小企業には設備投資補助金も付けています。赤字企業はどうするんだ、これは史上初めて固定資産税の設備投資対象にしました。 〔理事岡田広君退席、委員長着席〕 こういうことをやって、生産性、全要素生産性を引き上げていくということに取り組んでいく。日本の弱みの部分を分析しながらそれに対応しているところであります。
○石橋通宏君 甘利大臣の、理論的には、さらには目標としては正しいと思います。 ただ、TFPも、このグラフにありますようにずっと低下をしています、残念ながら。労働力の投下、女性やら高齢者とおっしゃいましたけれども、それ、例えば女性の労働力参加というのはこの二十年も進んでいるんです。進んでいるんですが、残念ながらこの状況なんです。この今のペースを、このまま女性の皆さんにより働きやすくする、それは当たり前です、頑張りましょう、みんなで。でも、これ、今までにもやってきたことなんです。でも、潜在成長率は上がらないんです。 なぜなのかということを考えないと、単に女性がといったって、これ、結局これまでと同じとおり、女性の市場参加は増えていただけるかもしれないけれども、でも、潜在成長率がそれによって増えていくかというと、そうではないことはこれまでの二十年の経験が語っているんです。甘利さん、それはどう考えられますか。
○国務大臣(甘利明君) 政権交代以降、実数として圧倒的に数字が上がっているのは事実であります。 ただ、委員おっしゃるように、中長期的には日本は人口減少社会を迎えます。この少子化問題にしっかり取り組んでいくということは、中長期に極めて大事な課題です。そして、外国人労働者を移民と勘違いされない状況でどう増やしていくかというのも大事です。 それから、生産性の点では、日本の企業の設備のビンテージというのは、この十年、十五年で相当落ちています。つまり、償却し終わった古い設備で外国の新しい設備と闘っていることなんです。だから、我々は強く設備投資を言っているんです。これは、増強投資というよりも生産性を上げるための投資です。 そして、大事なことは、研究開発投資というのが生産性を上げることに有用です。ただし、これも我々は分析をしました。何が問題か。それは、自分の域内での研究開発、つまり企業は企業の中だけでの研究開発、大学は大学の中だけ。これを、生産性を上げていくためには、コラボレートする必要があるんです。そのために、大学の教授が独法の研究員を兼ねる、あるいは企業の研究員も兼ねる、こういうシステムをつくって、もう既に百人近い教授がそのシステムに参加をしています。今、問題点を分析してその対応に取り組んでいるところであります。
○石橋通宏君 甘利大臣、直接私の質問に答えていただけなかったですが、女性の労働市場参加が進んだのは別にこの三年だけじゃありません。過去にもずっと伸びてきています。 ただ、よくよく、もう甘利さん御存じだと思います、塩崎さんも御存じだと思います。この間の女性の労働力参加、労働市場に参加していただいた女性、ほとんど非正規です。女性の正規雇用数はほとんど変わっていません、この二十年間。どんどんどんどん非正規が増えてきたのが女性の雇用です。そこにちゃんと注目をしなかったら駄目だということを、甘利さん、是非答えていただきたかったんですが、答えていただけなかったので、また後ほどそのことについては触れたいと思います。 そこで、ちょっと時間もありますが、GDP六百兆円、分配、そして労働者、国民が豊かになるという前提で、これはもちろん我々も必要なことだと思っています。 ただ、一方で、安倍総理の特徴として余りリスクを語られないので、同時にちょっとどういうリスクがあるのか、国民の懸念を代表する形で二つお伺いしたいと思います。 一つは、これ、黒田総裁に、安倍総理にお答えいただくのがいいのか、当然、名目三%でインフレ二%以上ということになれば金利が上がっていきます。これ、二%達成以降、二〇二〇年六百兆円達成前後を含めてどういうふうに金利が上昇していく見積りか。これ、内閣府推計出しておると、日銀も推計持っておられると思いますが、御説明いただけないでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 日本経済がデフレから脱却して成長率や物価上昇率が高まれば、それに応じて長期金利は上昇するということになります。それが財政運営にどのような影響を与えるかということについて具体的に申し上げることは差し控えますけれども、政府の中長期の経済財政に関する試算は、長期金利についてそうした前提の下で作成されているというふうに理解をしております。 なお、日本銀行は長期金利の長期予測というようなものは出しておりません。
○国務大臣(甘利明君) 名目金利は、二〇二〇年度に三・九%、二〇二一年度四・二%と想定しております。
○石橋通宏君 甘利大臣、今御説明いただいたのは経済再生ケースでよろしいですか。
○国務大臣(甘利明君) はい、そうです。
○石橋通宏君 今御説明いただきました。これ、伸びていけば金利が上がっていく。そうすると、当然、我が国の膨れ上がっている国債残高、政府の債務、これが金利が上昇していく。 資料の四ページの上の図、これ内閣府の試算に基づいた、これ昨年の決算委員会のときにも一度出させていただきまして、最新の昨年の七月の内閣府の推計に合わせて見直しもさせていただいておりますが、今、甘利さんから御説明いただきましたとおり、金利が上がっていくと国債費がこれだけ伸びていくとすると、歳出総額に占める割合がこの緑の折れ線グラフになってまいります。 この状況、安倍総理、これだけ歳出総額に占める国債費が伸びていく、利払いが膨れ上がっていく、このことは、これどうお考えになっているのか。今、百兆円にもならんとする補正予算、本予算、総理は国債の発行額を抑えたと言うけれども、税収増加分を更に投入して国債発行額をもっと抑える、そういう努力をするべきではないかと、この図を見れば。国民の皆さんはそう思うと思いますが、どうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど黒田総裁あるいは甘利大臣からも答弁をいたしましたように、金利の問題が、課題があります。 プライマリーバランスが均衡している場合であっても、これ金利が成長率を上回る場合には債務残高の対GDP比は増大していくことになるわけでありまして、このため、プライマリーバランスの黒字化後においても黒字幅を確実に確保していくことが重要であると考えています。 ただ、まずはこれまでの政権では達成できなかったプライマリーバランスの黒字化を実現をしなければならないわけでありまして、我々は経済の再生なくして財政の健全化はないと、これは基本的な考え方でありまして、経済成長をしていかなければ税収は上がっていかないわけでありまして、財政の健全化もできないわけであります。 我々は、なぜこれ連続で公債発行額を減額できたかといえば、しっかりと経済を成長させて税収を増やして、言わば果実を得て、その果実をこの発行の減額に充てたわけであります。平成に入ってから三番目、四番目の減額の額になっているわけでありまして、ちなみに一番多かったのは第一次安倍政権のときでございますが、つまり我々もしっかりと減額をしていく。なぜ減額をできているかといえば、企業が最高の収益を上げている、その中で税収が上がり、それを回すことができたと、こういうことでございまして、今回もしっかりと減額をしておりますが、同時に経済を成長させていく、そのための投資を行っていかなければ成長は腰折れをしてしまい元も子もなくなっていくと、こういうことではないかと思います。
○石橋通宏君 総理の答弁は、昨年、一年前の決算委員会のときの答弁と変わっていません。デフレ脱却には失敗している。あれだけの、昨年も補正と本予算で、十五か月予算で莫大な予算を組まれた、今年は更に百兆円です。 デフレ脱却はできていないということは冒頭お認めになりました。こういう状況の中で、引き続き、いや、これやらなかったらとおっしゃる。その辺の感覚が、リスクをきちんと説明していただいていれば百歩譲りますが、その辺を一切語られずにそれをやられるということ自体が国民の皆さんに対する本当にちゃんとした説明責任を果たしておられないのではないかということは指摘をしていきたいと思いますし、この財政状況、これ是非しっかりと与党の皆さんも確認をいただきたいと思います。これ、我々の責任です、国民に対する。これをしっかりと踏まえた上での我々の責任を果たしていかなければいけないと思います。 もう一つのリスク、これ塩崎大臣にお伺いしたいんですが、物価上昇していきます、そうすると年金生活者の暮らしはどうなるんでしょうか。昨年、マクロ経済スライドが発動されました。今後も物価上昇していけば、年金生活者、これ切り下がっていくんじゃないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御案内のように、年金は基本的には物価にスライドしていくわけでありますから、物価の動向によって上がっていくということはあるわけであります。もちろん、マクロ経済スライドとかそういう大きな世代間の分かち合いというのはまた別途あるわけでありますけれども、そういう意味で、物価については今申し上げたとおりであります。
○石橋通宏君 塩崎大臣、お答えいただいていない。 マクロ経済スライドがもう去年から発動されました。年金を受け取られている今高齢者の方々の受け取る年金額は実質的にこれからどうなるんですかと。物価上昇していきますね、でもマクロ経済スライドが毎年発動されますね、そうすると実質的に年金生活者の暮らしがどうなると認識されておられますかという質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、物価でスライドしていくことは変わりがないわけでありますから、その物価の上昇についてどういう影響があるのかということに関してはそのとおりであります。 しかし、このマクロ経済スライドは、それはまた確かに去年から発動されてまいりまして、将来世代の受取が余りにも減らないように、少しずつお互いに両世代で分かち合うということは変わっていないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、購買力を維持するために物価スライドは行われるわけであります。したがって、そのことは行われるということでありますが、その一方で、先生おっしゃるようにマクロ経済スライドというのは導入をされているわけでありますし、元々これは平成十六年の改正でもって導入をしたのは、一定の保険料で上限を設けて、そして将来世代がもらえる年金が減り過ぎないようにするためにお互い分かち合うという中で組み立てられたスライドで、これは民主党政権も、最初は御批判をされていましたが、政権を取ってからはこれを認めてきたわけでありますから、ですから、今、物価の問題については、購買力を維持するためにスライドはするということでございます。
○石橋通宏君 質問を変えましょう。 年金の財政の見直しを含めて、今スライド率は幾らですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、去年発動された〇・九でございます。
○石橋通宏君 つまり、今後二%以上物価上昇しても年金生活者の実質的な年金額は増えていかない、生活は苦しくなる、そういう理解でいいですね、塩崎大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、マクロ経済スライドの長期的なことについてお話をいただいたと思いますが、これは今、私どもとして議論をして今国会に御提出ができればと思って今鋭意作業中でありますが、そのマクロ経済スライドで削る分がゼロを突き抜けないようにして、その分については次の景気上昇局面でもって吸収をするということを考えているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。 塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来申し上げているように、マクロ経済スライドは将来世代のためにやっていくことで、それをどこまでやるかということで先ほど申し上げたとおりでありますが、キャリーオーバーをしていこうということで、マイナスにはならないようにするということでありますし、それで下がっていくときには生活水準がどうなるのかというお話でございました。 これについては、先ほど申し上げなかったことで一つ大事なことは、このマクロ経済スライドを導入する際に、所得代替率は五〇・二で止めるということを、ですから五〇%は下回らないということでありますから、確かに世代間で少しずつ分かち合うということにおいては、生活水準においてかつてとは違うということは言えないことはないわけでありますし、それから所得代替率が六〇のときと五〇では、それはやっぱり割が悪いということでありますから、そういう意味では下がることにはなるかも分かりませんけれども、しかし、その生活の水準は守るという、所得代替率五〇%は明確にセットしているところであるわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) はい、どうぞ、石橋さん、続けてください。
○石橋通宏君 恐らくここにおられる多くの皆さんは分かっておられるのに、塩崎大臣だけが分かっていただけないのかなと思いますが。 聞いていることはちょっと違うんです。マクロ経済スライドの是非なり仕組みなりを聞いているわけじゃなくて、現実問題としてそれが発動されたときに、これから二%、三%物価上がっていくんでしょう。でも、マクロ経済スライドの調整率〇・九、今後続いていくわけです。あした、あさって終わるわけじゃないんです。物価上昇していってずっと続いていくわけです、調整は。 そうすると、今でさえ低年金で苦しんでおられる高齢者の方々、これ確実に毎年毎年物価は上がるけれども付いていかないんです。ということは、生活は苦しくなるんじゃないですかというふうに、だから、だからそこの対策をしなきゃいけないということで、消費税引き上げるときに低所得の年金生活者対策をやろうと決めたわけでしょう。塩崎大臣、それでいいでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 社会保障制度というのは年金だけではないわけであります。したがって、一体改革でも皆さん方と一緒に三党合意をした中に低所得の高齢者に対する対策というのがあって、今回は複数税率を選んだわけでありますが、一方で、低所得、低年金の高齢者に対する福祉的な給付というのが、例の年金生活者支援給付金というのがこれは用意をされているわけですね、これを来年の四月から導入をする予定でありますが。 それから、これ以外に年金の受給資格期間の短縮というものも二十五年から十年で低年金にならないようにするということも入れてありますし、それから医療、介護の保険料の負担の軽減ということもこれは一体改革で決まっているわけで、これは社会保障全体で低所得対策をするということは、これは社会保障の当然のことだというふうに思いますし、また、最近は高齢者でも非正規の方々が増えておりますが、本年十月から、これは五百一人以上の企業の短時間労働者への被用者保険の運用拡大で、また更なる適用拡大についても中小企業を含めて今検討しているわけでありまして、もちろん労使合意の下でありますが、そういう形で、社会保障で、年金だけで生活を支えるということだけではないということを申し上げたいというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。 まず最初、総理からお答えをしていただきます。では、安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは厚労大臣がお答えをいたしますが、言わばマクロ経済スライドで〇・九%分は物価が上がっていったとしても年金は上がっていかないじゃないかと、それはそのとおりでございまして、これは世代間の公平を図るための導入でございます。 そこで、例えば一%上がっていったとすると、この〇・九%分は上がらないわけでありますが、この〇・九%を超えるところはもちろんこれは上がっていくわけでございますが、しかし同時に、では、デフレであればどうかといえば、これ、デフレの場合はこれはデフレにスライドをしなければならないわけでございまして、先般、我々は数年間分を、これは三年間でデフレのスライドを、たまっていたものを先般実施をし始めたところでございます。 ですから、デフレになりますと年金も目減りをしていきます。しかし、マクロ経済スライドを入れたから年金が減っていくわけではなくて、言わば物価には〇・九%分は追い付いていかないということになるわけでございますが、そこで、先ほど委員がおっしゃったように、一〇%この消費税を引き上げていく段階において六万円、年金生活者の支援金をお配りをしていくことに来年四月からなるということは厚労大臣からお答えをしたとおりでございますが、しかし、いずれにせよ、この言わば年金制度を持続可能なものにするためにはこうした処置が必要であったということでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的には先ほど申し上げたとおりでありますが、物価が上がれば年金の実質価値を維持するために物価スライドを行わなきゃいけないということは繰り返し申し上げてまいりましたが、その上で、マクロ経済スライドは、今総理からも答弁したように、これを導入をすることで将来の方々が余りにもひどくならないようにするということをやるわけで、しかし、結果として代替率はやっぱり下がってしまうので、現役の賃金よりも五割では止めようということをやっています。 しかし、そうはいっても、低年金の方が残るのにどうするのかというのは、さっき申し上げた年金生活者支援給付金というのを来年の四月からやるということを申し上げたわけだし、それから、適用拡大というのも非正規の場合にはこれから広げていくということで意味があるんだということを申し上げましたし、それとはまた別に、やっぱり公的年金においてこの厚生年金の適用拡大以外に私的年金というのももちろんある、あり得る人がおられるわけでありますから……
○委員長(岸宏一君) 大臣、簡潔にやってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) そういうことを含めて総合的に今新たな制度を、法律を御用意を申し上げているということでもあります。
○石橋通宏君 せっかく総理からシンプルないい答弁をいただいたんですが、塩崎大臣がまた混乱をさせてしまったかなと思いますが。 じゃ、せっかくだから、総理、せっかく答弁いただいたので、要はそこなんです、総理にも答弁いただいた。名目では確かにマクロ経済スライドもまだ若干、〇・九調整額がある中で上がりますが、実質的には下がるんです、実質的にはね。だから、今低年金の方々の対策をしっかりしないといけないと。だから、三党合意をして、これ、六万円来年からやろうと、一〇%上げたときの原資でやろうと決めた、制度として決めたわけです。でしょう。 だから、我々が今回三万円ばらまきだと批判している、衆議院でも議論あったと思います。何でじゃ来年から始まるはずだったその制度を、制度として恒久制度を前倒しをしてやらないかと。是非やろう、それなら是非やろうというふうにやればいいじゃないですか。何で一回こっきりのばらまきで三万円でやるのかと。対象者も変えて、来年の制度、三万円のばらまきはもらえるけれども、六万円の恒久制度はもらえない方も出るわけでしょう。それがばらまきと言うんじゃないですかというふうに批判をしているわけです。 恒久制度で低年金対策、苦しい方の対策やるなら恒久制度でしっかりやろうと。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 恒久制度でこれは来年四月からしっかりとやるわけであります。我々といたしましても、その恒久制度で今年の四月からできればそれはそれがいいと、こう考えておりますが、しかし、それをやるためには六千億円というこれは原資も必要となります。今回は三千八百億円ということでございまして、これは一昨年の総選挙の際にも、アベノミクスの果実によって少しでもできれば行っていきたいと、こういうことでございまして、ですから、半額ではありますが、それを行っていく。そして、それを住民税非課税世帯ということでやることによって事務的に今年の四月から可能であると、こういうことでございます。と同時に、この対象者は消費性向も高いということで消費の底上げにもつながっていくと、こういうことでございます。
○石橋通宏君 結局、総理、半額でばらまくのか、恒久制度として半年前倒しするならできるんです、同じ額で。制度として半年前倒しをすればよかったんです。だから、我々はそれではばらまきになるというふうに批判をさせていただいた。この辺は是非国民の皆さんに御判断をいただきたいというふうに思います。 時間がかなり使われてしまったので、ちょっと先進めたいと思います。 総理、先ほど来、GDP六百兆円の話も含めて国民生活の状況についていろいろ話をさせていただきました。総理、今御認識はどうなんでしょうか。国民の生活実態、どういうふうに受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず大切なことは、しっかりと仕事があるということなんだろうと思います。その点からいえば、百十万人以上の雇用を創出をし、そして高校卒業あるいは大学卒業して、内定率も過去最高になっておりますし、有効求人倍率も二十三年ぶりの良さであり、かつ、今までなかなか上がらなかった青森や秋田や徳島や高知や福岡や、あるいは熊本、沖縄といったところも過去最高の有効求人倍率になっているということではないかと思います。 ただ、もちろん、先ほど来御指摘があった、国民の生活においてやはり実質賃金がしっかりと上がっていくことも大切であろうと、このように思います。 これは私たちの政策をスタートするときから申し上げているわけでありますが、デフレ脱却に向かって物価が上がっていきますが、これ、先に物価が上がってそれに賃金が追い付いていく、なるべく賃金が早く追い付くようにしたい、そのために政労使の会議を開いたところでございまして、今後、しっかりと経営者が更に上がった収益を賃金そして更なる投資に振り向けていっていただくことを期待したいと、こう思っております。
○石橋通宏君 資料の五ページ、国民生活の状況という資料、この下の図、これは総理も御覧になっていると思います。これ、政府の調査ですので、国民の生活意識の年次推移、二十六年で生活が苦しいという国民が何と六二%に達してしまっています。どんどん増加をしています。 総理の今のような非常に楽観的な言葉、なぜ六割以上の国民が生活が苦しいと、三割の方々は非常に苦しいと、この認識のギャップはどこからくるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この調査をやった段階は、ちょうど消費税を三%引き上げた後の影響というのも大きく影響していたんだろうと。この三%の引上げには、我々のこの政策で賃金の上昇はすぐには追い付いていかないわけでございます。また、年金生活者の方々はそれによって上がっていくわけではございませんから、給付金は行いましたが、やはりこれは苦しいという感覚を持たれたんだろうなと、こう思います。 しかし同時に、別の国民生活に関する世論調査、国民生活の状況について満足と回答した割合につきましては、二〇一〇年から二〇一二年までの平均が六五%でありますが、安倍政権発足後の二〇一三年から一五年までの平均は七〇・五%と、これはちょっと上がっております。また、不満と回答した方の割合は二〇一〇年から二〇一二年までの平均が三三・四でありますが、安倍政権になって二八・五と、だからこちらも五%改善しているという、こういう数字もございますので御紹介をさせていただきたいと思います。
○石橋通宏君 これの図、これも政府調査ですので、これを無視しているわけではないと思いますが、トレンドとして、ずっと上がってきているというこのトレンドを見なければいけないというのも、総理、消費税の増加がどこまでこれ二十六年度試算に入っているかどうか、私もちょっと分かりませんが、それにしてもこれだけの国民が生活が苦しいと、その理由は何だと思われますか。国民が生活が苦しいと思われている、その理由は何だと思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、満足という数値あるいは不満という数値については、民主党政権の三年間と我々のこの三年間比べれば良くはなっているんですが、ただ、苦しいという回答者については、先ほど申し上げましたように、物価が上がっていく中において賃金が追い付いていない方もおられるでしょうし、あるいは年金生活者の方々については、我々、デフレスライドを行いましたから、年金についてはデフレスライドをする。しかし同時に、デフレを脱却しつつある中で物価が上がって、かつ消費税が上がっていく、こういう中においてそういうふうに感じる方がおられるんだろうなと、こう思うわけでございます。しかし、私たちは、仕事をつくり出すことには成功しているし、また、倒産件数も二割、これは安倍政権になって減少しているわけでございます。 そういう意味におきましては、しっかりと今の政策を進めていくことによって、多くの方々の御回答が改善していくことを期待したいと思います。
○石橋通宏君 これ、国民の皆さんもテレビで御覧になって、今の説明、到底満足しておられないと思います。総理は国民生活知らないんだなと、見ていないんだなと思われたかも。これ、総理、この下の図、高齢者世帯より児童のいる世帯の方が生活が苦しいと言っておられる率高いんです。高いんです。伸びているんです。 だから、総理、やっぱり雇用の問題だと思われませんか、雇用の問題。これ、昨日今日始まった問題じゃないんです。消費税が引き上がったからじゃないんです。二十年トレンドが続いているんです。総理、そういう実感をお持ちになりませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この二十年のトレンドとしては、これやはり一つ大きくあるのは、やはりデフレという中において、デフレの中では経済が縮小していくわけでありますから、給料も上がっていかないし、行きたい職にも行けないという状況が続く中で、夢を持てないというのはこれは苦しいという気持ちになっていくんだろうと、こう思うわけであります。 しかし、現在、やっとこれ有効求人倍率が上がってきた、どこでも人不足ということができてきたわけでありますから、企業も職場環境を改善しなければ人を集められないという状況をつくり出すことができている。しっかりと今の政策を進めていくことによって、より多くの方々が、正規に就きたいという方の中でより多くの方が正規の職に就くことができるように、あるいは非正規の中で働いている方々の職場環境も改善していくようにしていきたいと思いますし、安倍政権ができてから、非正規から正規に移られる方と正規から非正規に移られる方については、この比較はプラスになったということは申し上げておきたいと思います。
○石橋通宏君 総理が三年間正当化したいのは分かりますけれども、私は長期のトレンドの話も含めてさせていただいています。 資料の六ページに、長期のトレンドも含めて、かつ三年間の状況も含めて、六ページ、七ページ、八ページはパネルです、お示しをしております。(資料提示)テレビを御覧の皆さんは、パネルでこの三年間の状況も示させていただいております。 残念ながら、実質賃金は一九九七年からほぼ一貫して低下を続けています。それは、非正規雇用が一九九〇年代から一貫して増加をしていると、正規雇用は一九九七年から一貫して減少しています。このトレンドが変わっていないので、安倍政権下でも、御覧いただいているとおり、実質賃金は低下をしています。このことは、やっぱり雇用の非正規化、これが非常に大きな問題なんだと、総理、このことは、このことはお認めいただけるでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 非正規雇用が増えているということは、政権、何政権問わず、しっかり課題として見詰めていかなければなりません。 過去、デフレ下ではどういうことが起きたかというと、賃金を抑えて債務を返済するという方向に行ったわけです。ですから、労働力の需給の変動は臨時雇用で対応してきたと、ですから正規が増えなかったと。ですから、景気を、デフレを脱却し、上昇傾向に持っていくことで、そのトレンドをしっかりつくることで正規を増やしていくということが大事だと思うんです。 景気が回復過程では、やはりどうしても新規に労働市場に参画するところはいきなり正規という具合にはいきませんから、どうしても一時的に非正規が増えます。ただ、直近の状況では、正規が増加しつつあるということも御留意をいただきたいと思います。
○石橋通宏君 六ページの上の図は、正規、非正規のこの三年間の推移です。これはしっかりと見ていただきたいと思います。実質賃金、また十一月にマイナス〇・四低下に転じたというのも御存じのとおりだと思います。去年の十一月、いろいろ、昨日機械受注統計も出ましたけれども、大幅マイナスですね。十一月の指標は物すごい悪くなっています。それはもう甘利さんは重々御存じで、報告を受けておられると思います。上昇トレンド、上昇トレンドと言われますが、しっかり見ましょう、国民生活、経済の状況。それは是非申し上げておきたいと思います。 その上で、ずっと、総理も言われますけれども、非正規が増えてきているトレンドというのは、繰り返しますけれども、二十年変わっていないんです。別に安倍政権になってからどうのこうの、いや、景気回復、デフレが回復、だから非正規が増えている、違います。 今、企業のせいのように甘利さんひょっとして言われたかもしれませんが、違いますね。政策が変わったんです。労働法制の改悪があって、派遣法の改悪、様々な企業会計の変更、非正規を雇えるように政治がしちゃったんです。だから、後押しをしたわけです、企業が労働コストの切下げで金もうけができるというように。甘利さん、そういう認識はないんですか。
○国務大臣(甘利明君) いろいろな働き方のニーズに、需要に応えるという意味で、その人のニーズに見合った働き方ができるようにするということでは取り組んできたことは事実であります。 ただし、労働条件の改善については、少なくとも安倍内閣になってパートの時給を二十数年ぶりぐらいの金額で上げる、あるいは最賃も十五円、十六円、そして十八円と引き上げてきた。私も昔、労働大臣をやりましたけれども、当時、最賃の交渉なんというのは二円、三円が命懸けの交渉だったです。ですから、今十数円というのがずっと続くということは、かなり政府が前向きな取組をしているというふうに思います。 それから、非正規から正規に変わっていくための職業訓練についてもいろいろな対応をしております。手をこまねいているわけではなくて、正規にしっかりと転換できるようにしていきたいと思っておりますし、不本意非正規の比率は下がっていることは事実であります。
○石橋通宏君 ちゃんとお答えいただけなかったということは、政治の責任ということを余り感じておられないかなと。総理、だから、やっぱりこの三年間の安倍政治を見ていると、結局は労働者の生活をないがしろにしてきたというのが見事に証明されている。 総理、三年前、これ約束されましたね、所信表明で、企業が世界一活躍しやすい国を目指しますと。企業が。僕はびっくりしました。企業が。じゃ、企業が世界一活躍しやすい国ってどんな国なんだろうなと。自分で考えてみると、ここ、ちょっとパネルでも紹介しました。正社員を解雇しやすくすると楽だなと。もっと有期雇用規制も派遣規制も緩和してもらって自由に使えるといいなと。さらには、正社員もう雇いたくないので、正社員雇わなくてもいいようにしたいなと。でも、正社員もいっそもっともっと残業代払わなくても働けるようにしてほしいなと。そうしたら、労働コスト引き下げるから利益は上がるなと。僕、経営者だったらそう言います。僕、そう言います。 産業競争力会議、規制改革会議、まさに議事録を見るとそういうふうに発言をされているんです。これは否定されないと思います。私らがびっくりするような発言を産業競争力会議、規制改革会議のメンバーがされてきました。こういうことです。 その結果として、この間何を安倍政権がやってきたか。派遣法の大改悪、有期特措法も穴を空けられてしまいました。戦略特区法案、これもいろんな議論があって、本当は解雇のもっと緩和をやりたかったんでしょうが、議論が巻き起こったのでできなかった。でも、一歩一歩、外国人家事支援人材の導入も含めて始められております。 そして、今国会には、何と残業代ゼロ法案、労働基準法の改悪案、先ほど甘利さんもちらっと言われましたが、外国人をもっと働いてもらえるように実習制度の大幅な改悪もされようとされています。さらには、解雇の金銭解決制度の導入議論も指示をされているはずです。 これ、真逆じゃないですか、安倍総理、真逆。この二十年の非正規の拡大、雇用の不安定化、雇用の低賃金化、これがデフレの原因の一つなんだという認識であれば、これ全く真逆の政策を進めておられませんか。ますます企業が活躍しやすい、労働者を安く使える、非正規を増やせる、それによって労働コストを引き下げて利益を出せる、こんなことさせたら日本の将来はないですよ。総理、そう思われませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、まずは石橋委員が経営者になったらもっとすばらしい経営をされると、こう確信をしておりますが、基本的には、非正規で働く方の待遇の改善、正社員を希望する方への正社員への転換など、働く方々がその能力を発揮できる社会をつくっていくことが重要であると思います。 法改正については、さきの通常国会で成立をした労働者派遣法の改正法は、正社員を希望する方にはその道が開けるようにするとともに、派遣を選択される方にはその待遇の改善を図るものであります。また、現在提出している労働基準法改正案は、長時間労働を是正するとともに、多様で柔軟な働き方を推進するものであります。 このように、言わばしっかりと働く場を確保していく、そして多様性のあるこの時代において、そういうニーズにも応えていくことができるようにしていきたいと、こう考えております。
○石橋通宏君 総理、派遣法成立して、派遣労働者の方々から感謝状か何か来ましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 感謝状は来ておりません。
○石橋通宏君 圧倒的多数の派遣労働者の方は反対されておりましたし、今本当に深刻な状況に置かれております。労働者のためといって、派遣法、全く政府の説明はうそだったことは質疑の中でやられました。 塩崎大臣、派遣法、どれだけの附帯決議が付きましたか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 参議院で附帯決議が付きまして、これは読み上げるだけで四十五分ぐらい掛かって、たしか五十項目弱あったというふうに記憶をいたしております。
○石橋通宏君 前代未聞です。欠陥法案ですよ、こんな法案。でも、与党、残念ながら数で通されてしまいましたけれども、こういうことをこの三年間もやられてきて、今総理、基準法の話をされました。 次のパネルをお願いします。 裁量労働制の適用拡大と高度、いわゆる残業代ゼロ法案、第一次安倍政権でホワイトカラーエグゼンプションを失敗された。もうさすがに総理もあの失敗で懲りて、国民の皆さんに対してもうちょっとちゃんとしたと思ったら、また高度、いわゆる名前を変えて残業代ゼロ制度を導入をされようとしている。 総理、これ是非取り下げていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この時間ではなく成果で評価する制度の創設に当たっても、高い年収要件を法定して、そして対象となる方の賃金が減らないようにすべき旨を指針に定めています。そしてまた、健康確保のための厳しい措置を企業に義務付けるなど、働く方の処遇や健康を確保する仕組みを設けることとしているわけでございます。
○石橋通宏君 総理、法案のどこに成果で評価をしなければならないと書いてありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 法案にどう書いてあるのか、どこに書いてあるのかという御質問でございましたが、これは法案の第四十一条の二というところに「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務のうち、」と、こう書いてありまして、これは時間ではなくて成果だということでございますが、先ほど総理から答弁したように、我々も、この時間に関しては極めてしっかりとした管理をし、そして何よりも健康を大事にするということで、先ほど申し上げたような措置を用意をしていくということでございますので、そのようなことでやっていきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 なぜ法改正しないとそれができないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の我々言っているこの高度プロフェッショナル制度と呼ばれるものは、いわゆる労働時間の規制に関して、いわゆる三六協定、これを、高い交渉力を有する高度専門職、今回の場合には平均給与額の三倍を相当程度上回る水準の方だけに限って行うということであるわけでありますので、その現行の労働時間規制は適用除外として、その一方で、新たな働き方に合った健康確保のための新たな規制の枠組みというのを設けるんだということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 なぜ適用除外にしないと先ほど言った健康管理なり成果賃金ができないのかと聞いているんです。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に高度プロフェッショナル制度の場合には、労働時間規制の適用除外とするがゆえに、法律でもって健康確保措置というものを設け、なおかつ、例えば一か月の一定時間超えた場合には医師による面接指導の実施義務などの罰則付きというのは、やっぱり罰則である限りは法律でなければならないということでもございますので、ここのところの健康管理の時間の管理とか把握とか、そういうことも含めて法律で明定をしていくことによって働く人たちを守っていくということでございます。
○石橋通宏君 総理、担当大臣が全くお分かりになっていないというのは。 総理、是非一つ提案したいんです。これ、一回やめましょう、これ。それで、働き過ぎ防止策のところ、上のところですね、これは我々も賛成できるんです。これ、一回廃案にして、一つ上のところ、働き過ぎ防止策だけ出し直してください。それで一緒にやりませんか。塩崎大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 上の二項目については御容認をいただけるようなお話を今頂戴をいたしましたが、下の……
○石橋通宏君 一点です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一点ですか。まあそれはともかく、下についても、今申し上げたように、先生、考え方は、やっぱり長時間労働を抑制をし、健康管理をきちっとやっていくということを前提に、なおかつ、先ほど先生分配が大事だということをおっしゃいましたが、分配をするためには分配する元手をつくらないといけない。そのために、新しい時代にふさわしい新しい多様な働き方をつくり出すことによって価値を生み出していこうということを言っているわけで、そのために新しい働き方は御用意をするということで、裁量労働制についても高度プロフェッショナル制度についてもできる限りフレキシブルな働き方で成果を出せるようなものをきちっとやっていこうと。しかし、大事なことは健康を守っていくということであり、また、生活時間やワーク・ライフ・バランスを図っていくためにも労働時間は長過ぎないようにしなければいけないということで、この健康確保措置をしっかりと入れ込んでいこうということを法律に明定するということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 担当大臣、結局やりたいのは、正社員を幾らでも働かせるようにしようと、残業代ゼロ、過労死促進、定額働かせ放題。 国民の皆さんに、是非、これは政府の提案、そして国民の皆さんにも提案です。今のようなこの残業代ゼロ法案を皆さんは望まれるでしょうか。私たちが本来目指すべき労働法改革というのは、やっぱり全ての労働者の方々、安心して働いて暮らしていける社会をつくる、ワーク・ライフ・バランス、少子化対策、そして介護の対策、いろんなことを含めて、政府が言われていること、それはやっぱり労働改革がないとできないです。 今、私たちが提案しているのは、是非雇用の原則を正社員型雇用にしようと、無期・直接雇用、フルタイムの雇用にしていこうと、多様な形態の正社員認めるけれども、均等待遇、同一価値労働同一賃金認める方向で頑張っていこうよと、社会保険の適用拡大もしようよと。これで安心を守りつつ、労働基準法の労働時間規制を徹底的に強化をして、年総実労働時間の上限規制を付ける、労働時間をはっきりと規制をする、その上で、休憩規制、勤務間インターバル規制、絶対週休、さらには全ての、全ての労働者にそれを適用する、こういう改革をすることこそが今政治に求められていることではないか。私たちは是非それを訴えていきたいと思います。 最後に、安倍総理、この私たちの提案、是非労働改革をしようという答弁をいただいて、私の質問を終わりにしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 具体的な政策としては違うんですが、目的としては、全ての労働者の方々が、勤労者が目的を、自己の希望を果たすことができる社会をつくっていきたいと、このように思っております。
○石橋通宏君 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で石橋通宏君の質疑は終了いたしました。(拍手) 政府側の答弁について申し上げますが、是非、簡潔明瞭にお答えできるように、ひとつ質問通告をよく精査していただきたいと、こう思っております。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、岡田広君の質疑を行います。岡田広君。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。 安倍総理始め関係大臣に質問をいたします。答弁は要点のみ簡潔に分かりやすく、時間押していますので、よろしくお願いをいたします。 北朝鮮が核実験を強行いたしました。安保理決議違反であり、日朝平壌宣言にも明確に違反しており、八日に開かれた衆参両院の本会議で北朝鮮による四度目の核実験に対する抗議決議を全会一致で採択いたしました。北朝鮮の問題は、日中韓や日米韓だけで解決できる状況にはなく、ロシア等にも協力を求め、国連を通して世界の世論に訴えるべきだと考えます。 五月の伊勢志摩サミットでは、北朝鮮問題を主要議題と取り上げるべきだと考えます。サミット議長である総理はサミット前にロシアを訪問されることを検討されているとのことでありますが、是非プーチン大統領との会談を実現していただき、協力を取り付けることを期待をしています。 国際社会に訴えながら、鍵を握るのは中国です。北朝鮮は、エネルギー、食料、技術力、資金を中国に依存しており、石油は大半を中国に依存しています。貿易の九〇%が中国です。我が国には、核・ミサイル問題だけではなく、拉致問題の解決もあるわけであります。 包括的解決に向けて、総理の決意をまずお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮による核実験は、我が国の安全にとって大きな脅威であります。重大な脅威であり、これだけの挑発行為を行ったからには今までどおりとは決していかないことを北朝鮮に対し明確に示していく必要があると考えております。 日本は安保理の非常任理事国であります。安保理のメンバーになっている中において、今後新たに採択される安保理決議の中で実効的な措置が盛り込まれるよう日米韓で緊密に協力をし、そして中国またロシアなど関係国とも緊密に連携しつつ、安保理において積極的に行動していきたいと、こう思っております。また、我が国独自の措置についても既に検討を指示しており、自民党の拉致問題対策本部でまとめていただいた案も参考に、北朝鮮に対して毅然かつ断固たる対応を行っていく考えであります。また、新たな安保理決議に実効的な措置を盛り込むこと、そして我が国独自の厳しい措置についても毅然かつ断固たる対応を取っていくこと、これが北朝鮮による核実験への行動対行動の原則の下での我が国の答えでございます。 また、ロシアとの関係についてもそうでありますが、まず伊勢志摩サミットにおいては、当然、アジアで開かれるサミットでございますので、この北朝鮮の問題についても議論をしたい。また、これは、国際社会にとっても核拡散ということからも重大な懸念事項であろうと、このように思います。 また、ロシアとの関係におきましても、対北朝鮮の問題、あるいは様々な国際的な課題、そして、何といっても平和条約が結ばれていないという状況にある中においてはロシアとの対話も重要であるわけでございまして、今後、このロシアについては、私のこの訪ロ、そして大統領の訪日の時期についてもその中で適切な時期を探っていきたいと考えているわけでございまして、様々な機会を捉えて対話を続けていくわけでございますが、私の訪ロ、そして大統領の訪日の時期についても、その中で最も適切な時期を探っていく考えでございます。
○岡田広君 安倍総理から答弁ありましたように、様々なチャンネルを使ってこの今回の北朝鮮の核問題については対応していただきたいと思いますし、また、昨年十二月には、加藤担当大臣にもおいでをいただきまして、水戸市で横田めぐみさんの御両親も御出席をいただきました拉致被害者を救う会が開かれたわけであります。拉致問題の解決が先送りにならないように要望をしておきたいと思います。 安倍総理は、年頭の記者会見で、日本外交が世界を引っ張る一年となると述べられております。安倍総理は、総理就任以来、積極的に首脳外交に取り組んでこられ、資料をお配りしておりますが、これまでの外遊回数は三十九回、その間に訪問された国や地域は延べ八十六。世界の国は百九十六か国ということであります。歴代総理大臣の中でこれほど熱心に首脳外交に取り組んでこられた総理はないと、高く行動力を評価をしたいと思います。 昨年十一月には三年半ぶりに日中韓の三か国サミットも開催され、三か国にとってだけではなく、地域にとっても画期的なことだったと思います。さらに十二月には、慰安婦の問題も政府間で解決に向けて合意をされました。安倍総理の首脳外交を通して、積極的平和主義という我が国の考えが国際社会に広く伝わり、諸外国からの評価も高くなっているように考えられます。 昨年十二月には、インドのモディ首相との首脳会談で、インドの高速鉄道計画への日本の新幹線システム導入が決まりました。このようなインフラ輸出は安倍政権の成長戦略の柱であり、安倍総理のトップセールスの大きな成果であると考えます。 安倍総理は、これまでの首脳会談について、どのような気持ち、考え方で取り組んでこられたのか、さらに、これまでの成果を御自身でどのように評価されておるのか、併せてお尋ねをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本は本来、GDP第三位の国でありますから、国際社会において大きな存在感を持ち得る国であろうと、このように思うわけでございます。そこで、我々は、外交を展開をしていく上においてしっかりと国益を守る、また、経済外交を推進していくことによってインフラ輸出等の成果を上げていく、日本のGDPにも寄与していきたい、国民の所得にも寄与していきたいと、こう考えているところでございますし、あるいは、地域の平和と安定のためにも地球儀を俯瞰する外交を展開していくことによって寄与していきたいと、こう考えているところでございます。 昨年は四月に訪米をいたしまして、上下両院合同会議において日本の総理大臣としては初めて演説を行い、そして日米の同盟関係のきずなを更に強化したところでございますが、同時に、新しいガイドラインを作り、そして平和安全法制ができたことも相まって、日米同盟関係は今までにないきずなの強さを示していると、こう考えているところでございます。 そしてさらには、昨年、日中韓の首脳会談、これ正常化することができたと考えております。また、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決によって、日韓の間に横たわっていた大きな障害を取り除くことができたと、こう思っているところでございます。 今年は伊勢志摩サミット、日本は議長国となります。また、日中韓サミットも日本で開催をし、また、初めてアフリカの地でTICADⅥも開催するところでございます。日本はサミット議長国として国際的な課題に取り組んでいく上においてリーダーシップを発揮をしていきたいと、このように思いますし、しっかりと日本の主張を発信もしていきたい、そして国益を確保していきたいと、こう考えているところでございます。
○岡田広君 伊勢志摩サミットでは総理が議長を務められ、これは洞爺湖サミット以来八年ぶりでの我が国での開催となります。総理はこのサミットを成功させるため、これに先立ち、サミットメンバーであるG7の全ての国の訪問を検討されているようであります。先ほど述べたように、ロシアにも訪問される予定とのことであります。また、三月末にアメリカのワシントンで開かれる核セキュリティ・サミットへの参加も検討されているとのことでありますが、ロシアにも核サミットへの参加を促し、唯一の被爆国としてリーダーシップを発揮し、現実的な核軍縮への道筋を示すことができるように努力をしていただきたいと考えます。 このように丁寧な根回しや環境整備をした上で臨む伊勢志摩サミットは、地球儀を俯瞰する安倍外交の大きな到達点の一つとなるものと考えます。サミット成功に向けた総理の決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 伊勢志摩サミットにおいては、不透明さを増す世界経済、そして北朝鮮情勢やテロなどの外交・安全保障問題、そしてまた気候変動やエネルギー、貧困や開発の問題など、世界が直面する様々な課題について率直な議論を行いたいと思います。また、日本がリードしてまいりました女性が輝く社会をつくっていく、そしてまた質の高いインフラ、そして保健分野などにも光を当て、国際社会の取組を主導していく考えであります。 洞爺湖サミット以来の八年ぶりのアジアで開催されるサミットとなるわけでありまして、このアジア太平洋地域の情勢についても、アジア太平洋地域の課題についてもG7のリーダーたちと率直な、有意義な議論を行いたいと、このように思っております。また、世界の指導者がこの日本に集まるわけでございまして、G7の議長として地域や世界の平和と繁栄のためにグローバルな視点に立って将来を見据え、最も適切な道筋を示すことによって世界をリードしていく決意でありますし、また日本のすばらしさも世界に発信していくチャンスであり、そのチャンスを生かしていきたいと、こう考えております。
○岡田広君 世界が直面する課題を議題にしっかり正面から議論をするということで、是非、大成功裏に終了をさせていただきたいと考えております。 この伊勢志摩サミットでは、本県つくば市で開かれるG7茨城・つくば科学技術担当大臣会合を始め、全国十か所の都市で大臣会合が開かれ、世界の指導者が全国各地を訪問いたします。サミットを無事成功させるためには、何よりテロ対策が重要です。国際的に注目が高いサミットは、テロ組織のターゲットとなり得る可能性があるわけであります。先般のトルコ・イスタンブールでの自爆テロやパリ同時多発テロでは、多くの方が犠牲となりました。昨日はジャカルタでも事件が起き、ISILの脅威がアジアにも広がってきています。 今回のサミットでは、テロ対策の強化は重要な課題であると考えます。伊勢志摩サミットを控え、テロ阻止には情報が一番大切、大事だと考えます。諜報体制の強化が必要ということで、自民党では、アメリカ中央情報局、CIAを参考にした対外情報機関の新設を政府に提言しようとしております。 こういう状況も踏まえ、今回の補正予算、新年度予算案にも緊急テロ対策の予算が盛り込まれていると思います。二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックも開催をされます。過激派組織ISILの台頭など質的な変化を踏まえた警察におけるテロ対策の取組につきまして、国家公安委員長にお尋ねいたします。
○国務大臣(河野太郎君) テロ対策に関しましては、まず、各国との連携を強化をして、情報収集、分析をしっかりやるというのが第一でございます。 それに基づきまして、入管と協力をしてテロリストの入国を未然に防ぐ、あるいは銃器及び爆発物の原料を水際で食い止めるということをしっかりやると同時に、万が一テロリストが国内で活動した場合には、それを防圧するために銃器対策部隊あるいはSATの能力の向上といったことをやってまいりたいと思います。また、官民しっかりと連携をして、ソフトターゲットの警備にも努めてまいりたいと思っております。
○岡田広君 情報が大事であることは言うまでもないわけでありますから、情報をしっかり関係機関と連携しながら取りまして、そしてこのテロ対策には万全を期していただきたいと思います。 今年の安倍総理の外交の前半は、サミットの成功のための外交を展開をするということと考えます。 伊勢志摩サミットを成功させ、その後は、我が国固有の課題である、先ほど伺いました拉致問題のほかに、ロシアとの北方領土問題などの進展を図ることも不可能ではないと思います。 サミット後における外交、今年後半の外交はどのように展開していくのか、とりわけ北方領土問題にどう取り組んでいくのか、安倍総理の考えを伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) サミット後の外交ということでございますが、一つは日中韓サミットが日本で開催をされることになります。まずは日中韓の外相会合を開催をし、その結果を日中韓のサミットにつなげるべく日程を調整していきたいと考えています。 昨年のソウルでのサミットで日中韓三か国の協力プロセスが完全に正常化したことを踏まえ、経済、環境、防災、青少年交流など、幅広い分野で成果の上がるサミットとしていきたいと考えています。日中韓サミットの機会に中国、韓国との首脳会談も行い、両国との関係を一層発展させていきたいと思います。 また、北方領土の問題につきましては、北方領土問題については戦後七十年以上たっても平和条約が締結をされていないことは異常でありまして、このことについてはプーチン大統領と認識を共有しているわけであります。北方領土問題では、首脳間のやり取りなくして解決はできません。引き続き粘り強く交渉に取り組んでいく考えであります。 また、北朝鮮情勢、テロ、シリア、イラン等、国際社会が直面する様々な課題についても、先ほど申し上げましたように、ロシアの建設的関与を得ていくことが重要であり、プーチン大統領とも引き続き様々な機会を捉えて対話を続けていく考えでありまして、先ほど申し上げましたように、訪ロ、そして大統領の訪日の時期についても、その中で適切な時期を探っていく考えであります。
○岡田広君 是非プーチン大統領の訪日も実現をしていただきまして、この領土問題の解決も加速化させていただきたいと思います。 一億総活躍社会の実現についてお尋ねをいたします。 安倍内閣の新三本の矢を達成する要が一億総活躍社会の実現だと考えます。高齢者や女性など、これまで働こうと思っても機会に恵まれなかった方々や、頑張ろうと思っても子育てや介護のために活躍する機会が限られていた方々の力を発揮してもらおうという取組だと考えます。今回の補正予算には、待機児童解消加速化プランを推進する予算五百十一億円や、在宅・施設サービスの整備のための予算九百二十二億円なども計上されております。 私たちは、老いも若きも、男性も女性も、障害を持つ方々も、全ての国民が輝き活躍できる社会を目指すべきだと考えています。それを具体的に実現するのが一億総活躍社会だと考えます。 総理は、この一億総活躍社会という言葉にどのような期待を込められ、どのような社会を目指そうとしているのかをお尋ねいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレ脱却というこの我々の目標、このデフレ脱却が見えてきた今こそ、安倍内閣は、半世紀後の未来でも人口一億人を維持するという、そのための少子高齢化という構造的な課題に真正面から立ち向かわなければならないと、こう決意したわけであります。 ただいま岡田委員が御紹介をされましたように、国民一人一人が家庭で、地域で、職場でそれぞれの能力を発揮をし、輝くことのできる社会をつくっていきたいと思っております。若い方々も高齢者の方々も、女性も男性も、障害がある方も、あるいは難病を持っておられる方も、一回、二回失敗した方も、全ての皆さんにとってもっともっとチャンスがある、活躍できる社会をつくっていきたい。そのために、一人一人の希望を阻むあらゆる制約を取り除いていくことが大切であろうと思います。こうした思いから一億総活躍社会の実現という目標を掲げたわけであります。 その実現のために、戦後最大のGDP六百兆円、希望出生率一・八、介護離職ゼロという三つの明確な的を掲げ、新しい三本の矢を放つわけでありまして、最初から設計図があるという簡単な目標ではないわけでありますが、しかし、今こそこの目標に向かってしっかりと政策を進めていかなければならないと、こう決意をしております。
○岡田広君 一億総活躍担当は加藤大臣でありますが、これはまた所管の内閣委員会でいろいろ聞きたいと思います。 安倍総理の言われた社会を実現するには財源が必要です。一億総活躍社会の実現に向け、更に経済再生と財政健全化に取り組んでいかなければなりません。アベノミクスで税収増となり、新規国債発行額は平成二十七年度より二・四三兆円少ない三十四・四兆円となり、二年連続で四十兆円を下回りました。国債依存度は三五・六%と、リーマン・ショック以前の水準まで回復をしてきました。昨今の中国経済の減速やアメリカの利上げの影響など世界経済の先行きは不透明ですが、国債依存度はパネルで示したような数字が出ています。(資料提示)二〇一三年度の安倍政権発足時が四〇・八%で、二〇一六年度は三五・六%になり、着実に回復を続けております。 二〇一五年度のプライマリーバランス半減は達成できると考えますが、二〇二〇年度の黒字化についてはどうでしょうか。軽減税率の拡大による六千億円、子ども・子育て新制度でも三千億円の財源が足りません。これに対しては、アベノミクスの果実である税収増をどのように使っていくか議論をしていくと衆議院予算委員会での答弁もありましたが、税収増については財務省の考え方のように下振れもあるわけでありますから、恒久財源にはなり得ないんだろうと私も考えます。経済財政諮問会議で今後議論を続けていくのだと考えておりますが、この点につきまして、麻生大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 岡田先生おっしゃるように、これは、日本の財政は大変厳しいものにあるというのはもう間違いない事実であります。加えて、社会保障制度を維持していくというのは、少子高齢化という日本の構造上の避けて通れない問題でもありますので、これをきちっと次世代に引き渡していくこと、我々の世代の責務と考えております。したがいまして、財政の信認を確保しながら、そしてきちんと財政健全化を達成するというのは、これは日本として避けて通れない、大事な、最も大きな目標の一つであるべきと思っております。 したがいまして、政権発足以来、今お話にありましたように、かつてはリフレ派か再建派かとかいう二者択一みたいな話がよく言われていましたけれども、やっと財政健全化といわゆる経済成長というのはきちんと両方やらねばならぬという話が大体御理解いただけるようになりつつあるんだと思いますが、おかげさまで、二十七年度補正予算におきましても国債発行額は二年連続で減額しておりまして、基礎的財政収支の赤字半減目標というのはほぼ達成できると、そのように思っております。 また、安倍内閣において、これまでのいわゆる通称三本の矢と言われるもののおかげで企業の収益というのは過去最高ということになって、結果として、前政権から引き継いだときと比較いたしまして税収は国税で十五兆増収になっておりますし、またその税収増と歳出抑制の効力も両々相まって、新規国債発行の発行額は発足時に比べて十兆円減額ということになっておりますので、着実に経済再生と財政再建化の道を歩みつつある、確実にその成果を上げているのは明白だろうと思っております。 また、今言われましたように、今後消費税というものの問題を抱えておりますので、この政府税制改正の大綱におきましても、財政健全化の目標を達成するとともに、社会保障と税の一体改革の原点に立って安定的な恒久財源を確保するという観点から、我々としては、その趣旨を踏まえまして二十八年度の税制改正法案においてそれを明記させていただいた上で、安定的な恒久財源の確保について揺るぎない姿勢を明確にお示しをしていくということが大事なことであろうと思っております。 いずれにいたしましても、二〇二〇年度におけます国、地方のいわゆる基礎的財政収支というものの黒字化を達成できるよう我々としてはしっかり取り組んでまいりたいと、さように考えております。
○岡田広君 平成元年に合計出生率が過去最低の一・五七になりました。いわゆる一・五七ショックです。それ以来、政府は二十年以上にわたっていろんな政策を打ってきましたが、なかなか実績が伴いません。政府だけが頑張っていても対策の実現はできないと思います。企業の協力が必要です。 企業では独自にいろいろな取組を行っているところがあります。茨城県信用組合のように、職員に出産祝い金として、第一子二十万、第三子百万、第四子二百万、第五子三百万円を支給したり、育英手当として、高校、高専在学では月七千円、そして専門学校、短大、大学では月一万円、返済義務のない育英手当を支給している企業もあります。もちろん企業内保育所も充実をさせています。こうした企業の取組を支援する、あるいは最も現場に近い市町村の取組を支援することも大事です。社内保育所の普及も重要だと考えます。 政府は賃上げについて経済界に要請をし、経済界もそれに応える姿勢を示しております。今年も春闘の時期になりました。経団連では、賃上げを一時金を含めて全体で上げていくという方針を打ち出したようです。ベースアップのみならず子育て支援にも手厚くという考え方で、企業の少子化対策の充実は大賛成です。 そのような状況の中で、社内保育所を始めとする子育て支援の取組についても、三百五十兆円を超える内部留保の活用を促すような要請をベースアップとともにしてよいのではないかと考えるんですが、総理のお考えをお尋ねいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 仕事と子育ての両立は、労働力確保に資するものであり、社会全体で取り組むべき課題であります。 既に、厚生年金保険の被保険者を使用する事業主は子ども・子育てのための拠出金を全額負担しています。この制度を拡充し、事業所内に保育所を設けるなど企業主導型の多様な保育サービスの提供を支援してまいります。このため、今国会に子ども・子育て支援法改正法案を提出する考えでございます。
○岡田広君 是非、この取組は経団連、企業にも要請をしていただきたいと思います。 今回の補正予算では、待機児童を解消するため、保育の受入れ枠を四十万人分増やすとしていたものを十万人、五十万人に拡大するためなどに五百一億円を計上しています。保育士の人材確保にも予算が計上されました。潜在保育士は八十万人と言われています。 資料をお手元にお配りしていると思います。潜在的な就業者数、保育士は八十万、介護福祉士は現在就業者数六十六万、介護福祉士五十二万が潜在的な就業者です。看護師は百四十七万就業者数、潜在的な就業者約七十一万という数字が出ています。この保育士については、就業者数の倍の潜在的な就業者がいるということです。これは、多分処遇の問題が最大だろうと考えています。この潜在保育士の人たちを活用し、また、処遇改善や資格取得の支援のために補正予算に七百十四億円が計上されています。 保育士の資格を持っていても従事しない理由の一つとして賃金の低さがあるんだろうと思います。百二十九全職種の年収等の資料をお手元に配付をしておりますが、厚生労働省の平成二十六年度の統計によりますと、全職種平均が約三十二万円、保育士の平均賃金は約二十一万六千円、産業別に見ますと、社会福祉、介護事業等に従事している方の賃金が低い傾向にあり、介護福祉士も同様に賃金が低く、約二十二万円となっています。 二〇二五年度には介護職員が三十万人不足するとも言われています。保育、介護の分野は慢性的に人材不足の状態が続いているわけでありますから、資格を有する者が就業しやすく、この処遇改善が重要だと思っています。 新三本の矢の一つが夢を紡ぐ子育て支援です。政府が子育てに力を入れているということを改めて御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、保育の現場で働いていらっしゃる方々についてのお話を頂戴をいたしました、特に潜在保育士の問題でありますが。 今、処遇改善につきましては、二十七年度の当初予算で消費税財源を活用した三%相当の処遇の引上げということをやりましたとともに、人事院勧告に従った処遇改善も既に行っているわけでありますが、今後とも、財源を確保しながら、更なる処遇の改善に取り組まなければならないと思っております。 そこで、人材確保の問題について御指摘ありましたが、今回の補正予算及び来年度予算では、一つ目に、まず、保育士を目指す学生に、卒業後保育士として五年間の勤務で返済を免除する奨学金制度の拡充をして、特に、国庫負担率を四分の三から十分の九にするといったこと。それから、一旦仕事を離れた、今お話があった八十万人おられるという話がありましたが、再び仕事に就く場合に、保育士として二年間勤務で返済を免除する再就職準備金というのをつくるということにしております。 それから、保育現場の厳しい勤務環境の改善のために、保育補助者の雇い上げ支援、それからICTの活用による業務の効率化なども用意をしているほか、保育士の試験についても、年二回ということに各都道府県に是非お願いをしようということでその拡大を図り、また、朝夕の保育士の配置要件を弾力化する、こういったこともしっかりやってまいりたいし、また、一月から三月、特に保育士確保集中取組キャンペーンというのを三か月間行おうじゃないかということにしておりまして、あらゆる手を使って何とか保育士を確保していこうということをやろうと思っているところでございます。
○岡田広君 昨日、宮中で歌会が開かれました。今年のお題は「人」です。人材を育てるというのは、福祉の世界だけではなくしてどの世界でも重要です。まち・ひと・しごとを合い言葉に、地方自治体でも人材に力を入れています。 茨城県の境町では、常総のさきの集中豪雨で被災に遭った町でありますが、若い町長が誕生し、二百数十人の職員の中で十二人を国、県に派遣をして、人を育てようとしています。まさに人材が一番大事なんだろうと、これをしっかり肝に銘じていただきまして、この保育士やそして介護士の人材確保に力を入れていただきたいと思います。 そして、一億総活躍社会の実現のためには、いかに健康で生活を送れるかと同時に、社会保障を充実させて国民の将来に対する不安を払拭することが課題となります。その一つとして、国民に適切な医療を提供すること、地域の医療を確保することも大事です。 衣食住という言葉があります。着ること、食べること、住まいのこと。住まいも、良質を求めなければ、日本の社会の中で今八百二十万戸の空き家がある、ほぼ満たされてきたと私は考えております。 これから行政や政治に求める新医職充というのは、医は医療、医学、健康ということ、これが最大に大事だと思います。そして、職は職業の職。幾つになっても、定年になっても働ける環境をつくる、これはとても大切だろうと私は考えております。その人の体力や能力に応じて働ける環境、一日四時間、週三日とか、そのためには職業能力開発が大変重要だと考えています。シルバー人材センターの緩和政策はこれからまさに広げていかなきゃならないと思います。GDP六百兆を目指していく。そのためには、女性が活躍する社会、これも大変重要ですが、高齢者を生かす、高齢者の活用をするということもとても大切になるんだと思います。健康で働く職場があって、いつまでも働ける環境があったときに初めて充実の充、ゆとり、生涯学ぶ環境ができるんだろうと思います。物心両面という言葉がありますが、物も心も豊かな日本人をつくっていかなければ一億総活躍の社会はできないんだと思います。 命と健康が一番大事です。医療についても、費用の抑制と良質の医療を提供すること、これはなかなか難しいことでありますが、両方大事です。しかし、そういう中で、平成二十八年度の診療報酬改定では、診療報酬本体で〇・四九%増のプラス改定となりましたが、医療機関では消費税負担が経営に影響を及ぼしています。現行のまま消費税一〇%改定を迎えた場合には、医療機関にとってますます負担が大きくなり、地域の医療提供体制を圧迫することになりかねないのではないかと思います。 二十八年度の与党税制大綱では、二十九年度税制改正に際し、総合的に検討し結論を得ることとなりました。消費税についての診療報酬改定による補填は限界があるわけでありますが、抜本的な解決を図っていくことが大変重要です。厚生労働大臣の考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま岡田委員からお触れをいただきましたけれども、十二月十六日に与党の税制改正大綱がまとまりまして、今お話しのとおり、この診療報酬の問題に絡んで消費税の在り方についての方向性が書かれているわけであります。 医療は言うまでもなく非課税になっているがゆえに、診療報酬で今日まで手当てをしてまいりましたが、今先生おっしゃったように、診療報酬の対応では限界があるという見方も強くあるわけでございまして、抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずる、その実態の正確な把握をまず行わなければいけないということがあり、税制上の措置については、今の医療保険制度における手当ての在り方の検討などに併せて、医療関係者の、あるいは保険者の御意見にもしっかりと耳を傾けながら、特に高額な設備投資をしているところ、病院が重い負担になっているという御指摘があるわけでございまして、このことについてしっかりと踏まえた上で、平成二十九年度税制改正に際して、今お話がありました、総合的に検討して結論を得るということになっているわけで、私どもとしても、その問題意識を踏まえた上で精査をしつつ、与党の御議論を踏まえて検討をしっかりとやっていかなければならないというふうに考えております。
○岡田広君 一億総活躍に関して、もう一つ違う角度から質問をしたいと思います。 自民党では、刑務所出所者の再犯防止対策を講じるために、全国にある刑務所や更生保護施設の視察を行っています。安倍総理も渋谷区の更生保護施設を視察されました。私も、梶山弘志党県連会長、田所嘉徳法務大臣政務官を始め、本県六人の衆参国会議員で水戸刑務所と更生保護施設の有光苑を視察しました。そこで改めて感じたことは、一度過ちを犯したとしても、それを二度と繰り返さないように受刑者を導いていくことの重要性であります。 しかしながら、現実には逆のことが起こっています。検挙された者の二人に一人が再犯者という状況になっています。さらに、無職者の再犯率は有職者の約三・四倍となっています。そのほかの状況は、資料をお配りしておりますので御覧をいただきたいと思います。 そこで、田所法務大臣政務官にお伺いいたします。 就労支援、職業能力開発を充実強化することにより再犯率が低下するならば、社会全体のコストとしてはむしろ負担軽減につながり得ると思います。一億総活躍の観点からも就労支援を一層強化する意義について所見を伺いたいと思います。
○大臣政務官(田所嘉徳君) お答えいたします。 岡田先生には、矯正また更生保護施設を直接御視察いただきまして、今日の重要課題であります再犯防止に着目をしていただきまして心より感謝を申し上げたいというふうに思います。 今、再犯者の割合は上昇を続けております。平成二十六年には、一般刑法犯検挙人員中の再犯者率は四七・一%であります。刑務所に入所する再入者の割合は約六割を占めるまでに至っております。まさに犯罪、非行の繰り返しを防ぐ再犯防止が安全、安心な社会を構築する上で大きな意味を持っております。 再犯を防止するためには、居場所の確保とともに、御指摘のとおり仕事の確保が重要であります。特に、仕事の確保の観点から、刑務所出所後の就労に役立つよう、社会のニーズに合い、かつ本人の特性に合う職業訓練や指導、支援を強化し、刑務所出所者等を雇用していただいた協力雇用主に対して就労支援金を支給するなどして仕事の確保に努めております。 今後、世界一安全な国日本づくり、新たな被害者を出さないというためにも、犯罪に戻らない、犯罪に戻さないという決意の下、積極的に再犯防止を進めてまいります。
○岡田広君 総理は、一億総活躍社会の実現において、一度大きな失敗をした人も活躍できる社会をつくると強調されています。再犯防止を更に加速化していただくことを要望しておきます。 関東・東北豪雨の被害について質問をいたします。 鬼怒川の堤防が決壊して、茨城県常総市では、死傷者が出たほか、全壊、半壊した住宅が五千五百棟ほどに達しました。堤防決壊した鬼怒川については、今月十一日に緊急対策プロジェクトの着手式が行われ、平成三十二年度までに整備することとなったことに対して心からの敬意を表したいと考えます。現場をすぐさま視察していただいた安倍総理にも心からのお礼を申し上げます。 一方、茨城県内を始め全国でも安心度が低い河川は数多くあります。今回の関東・東北豪雨を踏まえて、全国的に再度対策の必要な箇所を確認の上、河川整備をしっかりと進めるということを私は災害対策特別委員会、九月の委員会で質問をいたしました。 住民が適切に避難するためのソフト対策も併せて講じていくべきと考えるわけでありますけれども、石井大臣の考え方をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 関東・東北豪雨による災害を踏まえまして、施設では守り切れない大洪水は必ず発生するとの考え方に立ちまして、社会全体で洪水に備えるため、水防災意識社会再構築ビジョンを策定をいたしました。このビジョンに沿いまして、全ての国の管理河川とその沿川市町村において、おおむね五年間でハード対策とソフト対策が一体となった取組を行ってまいります。 具体的には、ハード対策につきましては、対策を優先する区間を改めて確認、点検した上で、従来の洪水を河川内で安全に流すための堤防のかさ上げや拡幅などに加えまして、越水等が発生した場合でも決壊までの時間を少しでも引き延ばす堤防構造の工夫等、危機管理型のハード対策を組み合わせて講じてまいります。また、ソフト対策につきましても、スマートフォン等による洪水予報の提供など、より実効性のある住民目線のものへ転換をしてまいります。 今後とも、洪水に備えるハード・ソフト対策をスピード感を持って推進し、地域の安全、安心の確保に努めてまいります。 以上でございます。
○岡田広君 常総を中心にした集中豪雨につきましては、暮れの七日の日に、八市二町の市町長、議長も含めて、農協組合長、安倍総理に要望に伺いました。安倍総理からは復旧復興に全力を尽くすということでありますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。 東日本大震災から五年目に入りました。東日本大震災の復旧復興にも全力を傾注していただきたいと思います。 東日本大震災で被災した企業の再建を支援する中小企業グループ補助金の交付を受けた本県内の企業や事業者のうち十六社が廃業に追い込まれました。再建はしたものの、風評被害は本県でもいまだに残っています。 一例を挙げますと、大洗町では、海水浴場に至っては震災前の約六割のままです。水戸の偕楽園の梅祭りは震災前から比べると約半分の来園者です。水戸市の梅祭りは今年百二十年を迎えます。高橋市長、加藤観光協会長あるいは梅大使、そして水戸黄門、助さん、格さん一行が関東近県を必死にキャラバンをしています。今日も梅大使が傍聴に来ております。地域再生のキーワード、私は交流がキーワードの一つだと思っています。人が動く、これが大変大事だろうと思っています。 今回の豪雨被害で被災した中小企業の再建も震災同様に厳しい状況にあります。農業被害に関しては、地元の永岡桂子先生を中心に、十分ではありませんが、特例で対策を講じることができました。医療関係についても、建物等のほか医療機器まで対象を拡大し、被害に対する補助基準額の限度額も撤廃いたしました。しかし、地元の商工業者への支援については、公的金融機関による制度融資を除き、メニューが少ないように思われます。 県と市では、中小企業者の事業継続のために、五十万円を上限として県と市で二分の一ずつ補助を出しています。今回の補正予算、また新年度予算案は一億総活躍社会の実現を目指す予算と位置付けられています。そのような観点から、災害被害に遭った中小企業への支援の充実策につきまして林経産大臣から一歩踏み込んだ答弁をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(林幹雄君) 昨年九月の関東・東北豪雨に関しまして、できる限りの対策を迅速に実施したところでございます。 茨城県、宮城県、栃木県の関係市町への災害救助法適用後すぐ、現地の政府系金融機関や信用保証協会に特別相談窓口を設置いたしまして、事業者からの相談に対応したわけであります。その上、低利融資やセーフティーネット保証の発動といった金融支援を迅速に実施をしました。また、返済猶予などに柔軟に応じるよう、関係省庁と連携しつつ、金融機関に対して要請を行ったところであります。 特に甚大な被害が出ている常総市については、十月二十七日、激甚災害法適用が閣議決定をされました。これを踏まえて、更なる金融円滑化対策として、災害関係保証の適用や政府系金融機関からの融資の更なる金利引下げといった措置を行ったところでございます。 そして、御指摘のグループ補助金につきましては、実は、東日本大震災の被害が広範囲かつ甚大であったこと、そしてまた我が国経済全般に大きなダメージをもたらしたおそれがあることを踏まえて特別に措置された制度でありました。しかし、この関東・東北豪雨につきましては市単位の災害としての指定のみしか受けない、大規模災害は国又は県という単位でございまして、これが適用できなかったわけでございました。今、岡田委員が御指摘のことも踏まえまして、そういったことを、どのような支援が可能なのかを今検討しているわけでありまして、そういう上で判断をしていきたいと思っております。 いずれにしても、被災地の自治体など関係機関としっかりと連携をしつつ、被災された中小企業・小規模事業者の支援に全力を挙げてまいります。
○岡田広君 林大臣から御答弁いただきました。 やはりこういう災害被害のときには中小企業に対しても何らかの支援法とかはできないものだろうか、是非これから検討をしていただければと要望しておきたいと思います。 TPP大筋合意に対して何点かお尋ねをいたします。 農業の政策でありますが、農業の競争力強化のための様々な取組が進展しています。その中でも重要なものの一つが農地の集約です。耕作放棄地が増え続ける中、農業の担い手に集約された農地を利用してもらうことを進めるため、農地中間管理機構、農地集約バンクが創設されました。 今後は、TPPとの関係のみならず、EUとのEPAやFTAAPも視野に入れた対応が求められています。農地集約に関しては、十年間で担い手の農地利用を全農地の八割とする目標を進めていくことが重要であると思いますが、農地集約バンクの実績が余り芳しくないと思われますが、どのようになっているのか。そして、目標達成に向けた進捗状況について農林水産大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(森山裕君) 岡田委員にお答えをいたします。 農業を成長産業化するためには、農地の集約というのは大変大事なことであり、いかに担い手に集約化していくかということは正しい方向性だと思っております。 まず、各都道府県に農地中間管理機構を整備をさせていただきました。機構の初年度である平成二十六年の担い手の農地利用面積は前年度から六万ヘクタール増加をしておりまして、集積率も四八・七%から五〇・三%へと僅かには上昇いたしましたけれども、まだ、機構の整備によってでも近年うまくいっていない面もありますので、更に努力を続けていかなければならないと思っておるところでありますが、初年度の目標を我々は評価した上で、昨年の六月に閣議決定をいたしました日本再興戦略改訂二〇一五におきまして機構を軌道に乗せるための方策が決定をされましたので、現在、これらに基づきまして、各県において改善が進められているところであります。 その結果、二年目の今年度は、県によっての濃淡はありますけれども、多くの県で初年度の手探り状態を脱しまして、自信を持って取り組んでいただけるようになってきたのではないかと思っております。その結果、昨年十月末時点の各県からの報告によりますと、今年度の機構の借入・転貸面積の実績は、昨年度の実績の約三倍程度と見込んでおります。 今後とも、各都道府県の取組状況を注視させていただき、全都道府県で機構を早期に軌道に乗せるべく全力を挙げてまいりたいと考えております。
○岡田広君 農地中間管理機構、やっぱり公的機関だから大丈夫だという話ではないのであって、やっぱり一番大事なのは地域のきずなだと私は考えております。ですから、地域、もちろん地方公共団体もそうであり、農協の理事、あるいは農業委員、推進委員の制度もつくりましたから、それぞれの関係機関と連携して、これやっぱり進めていかなければ競争に打ち勝つということにはならないんだと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。 そして、TPP大筋合意によって生産者の不安はたくさんあります。これをこれから払拭することが大変大事だと思っています。特に、今日は時間ありませんから一、二点しか挙げられませんけれども、畜産関係では畜産物の安全性の確保対策について不安の声があります。 農業の成長産業化には国内の高品質農林水産物の一層の輸出拡大対策は大変重要です。しかし、現在畜産業を営んでいる生産者が再生可能な経営が存続できるよう、国産の畜産物の内需拡大対策も非常に重要であります。具体的対策、どう考えているのか、国内の生産基盤の強化の対策について農林水産大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(森山裕君) お答えいたします。 TPPに対する不安や懸念が現場にあることは承知をいたしておりますので、今、政策大綱、それに伴います補正予算等について全国的に説明会を開催をし、丁寧な説明を続けてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。 今、国内畜産物の内需拡大等についての御質問でございますが、昨年十一月に決定をされました政策大綱では、生産コストの削減や品質向上を図って収益力や生産基盤を強化することで、畜産、酪農の国際競争力を強化するということになっております。我が国の畜産物については、地域資源の活用など様々な工夫により更なる高付加価値化が可能であるというふうに認識しております。 例えば、最近は、経産牛を加工いたしまして熟成牛肉として非常に市場の評価を得つつあります。こういうこともしっかりやらせていただいて、農家の所得の向上に努めなきゃならないと思っております。また、先生の御地元の茨城では、地元産の飼料米を給与した銘柄豚、和之家豚八十八と称した非常に有名な豚肉があるところでありますが、レストラン等で販売されるなどの取組で、地域資源を生かした新たな需要開拓の取組が実践をされていることは大変有り難いことだと思っておりますし、こういうことを横展開をしっかりしていくということが大事ではないかと思います。 また、今回の補正予算でございますけれども、地域の関係者が連携して、地域全体で省力化機械の導入や畜産のブランド化による収益性向上を支援するいわゆる畜産クラスター事業や、国産畜産物を活用した新商品開発のための技術開発等を支援をする外食産業等と連携した畜産物の需要拡大対策事業など予算を計上したところでございます。 このような取組によりまして、国産畜産物の内需拡大、生産基盤強化を図り、国内の畜産業の発展に向けて万全を期してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○岡田広君 今回のTPP大筋合意による国内対策は、補正予算にも新年度予算案にも予算化をされております。基本は、食料は、国の安全保障、そして国土保全、多面的な機能を持つということにあるのではないかと考えます。 カロリーベースの自給率三九%、これは、食料・農業・農村基本計画、昨年の三月に策定をされた自給率目標四五%、前の政権から五%下方修正をいたしました。これはTPP大筋合意前の計画でありますから、こういう計画も見直しということになるのかと考えますけれども、六割を輸入していて、私たちは朝昼晩食事をしている、ホテルやパーティーで宴会をしたりして食事をしています。食べ残し、金額に直すと一年間で十一兆円という数字が出てきます。茨城県の予算は一兆一千億ということです。茨城県の十年分を一年間で食べ残しているという、そういう数字計算になる。廃棄処分するのに二兆円です。二兆円というと、ブルガリアとウルグアイの年間予算がこのぐらいの数字になります。いかにもったいない、飽食、豊かという言葉が使われる我が国の社会なのか。カロリー、これはロス削減も非常に重要ですが、もう今日は質問をいたしません。 私、これは笑味ちゃんバッジという、これは、よい食プロジェクト、JAのバッジで、二つともそうです。やはり食は大切だという、そういう考え方で、食料は国の安全保障、ここが基本で、いろいろ国内対策、これを、生産者だけではなくして国民の皆さんに今回のTPP大筋合意に対する国内対策はしっかりと説明をしていかなければならないと私は考えているわけでありますが、安倍総理のお考えをお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPPについては、アジア太平洋地域に世界のGDPの四割の大きな新しい市場ができるわけであります。これをしっかりとチャンスと捉え、日本の活力、成長につなげていきたいと、こう考えております。 同時に、今、岡田委員がおっしゃったように、不安を持っておられる方々がたくさんいらっしゃるのも事実でございます。そうした方々に応えていくことも大切であろうと思います。大筋合意後、多くの中小企業から、TPPを活用した海外展開の準備を直ちに始めたい、支援してほしいという声も上がっております。また、農林水産業の現場からは、体質強化策を早期に示してほしいとの声も上がっております。 海外市場の開拓やそれに伴う商品開発、農業の生産コスト削減などの取組は、一朝一夕に成果が上がるものではありません。意欲ある事業者の声を受けて、昨年十一月に総合的なTPP関連政策大綱を取りまとめ、緊急に実施すべき対策について補正予算に計上したところでございますが、TPPが開く新しいチャンスをしっかりとつかめるように、できるだけ早期に政策を総動員して事業者や農林漁業者の積極的な行動を促していきたいと思いますし、私たちがまとめた政策等について説明をしていきたいと、こう考えております。
○岡田広君 安倍総理から御答弁いただきました。是非、国民の皆さんにも理解を求めていくということがとても大切だろうと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、ロボットオリンピックについてでありますが、開催形式、種目等の説明については経産大臣に聞く予定でありましたが、時間がありませんので伺いません。 日本は産業用ロボットにおいて世界一のシェアを占めております。ロボットオリンピック、昨年の骨太でもこの成功が書き加えられました。経産省で今年度中に決めるということになるのだと考えています。少子高齢化が進んで、今後、ロボットと共生する社会が私は到来するんだと思っています。 今やロボットは、産業用だけでなく、医療、介護、農業等々、様々な分野で技術開発が進んでいます。今回やるロボットオリンピックは経産省だけでやるような話を聞いておりますが、そうではなくして、茨城県のつくば市では、ロボットスーツHALは、これは医療・介護ロボットの元祖であります。そして、会話ロボット、コミュニケーションロボット、これは非常に認知症対策にもいいと思います。日本、韓国、シンガポール、少子化ですが、世界では、インド、パキスタン、中国、アフリカ、アメリカ、人口急増です。中国では、高齢化、認知症対策は最大の課題になってくると思います。ロボットは、会話ロボット、成長産業になると思います。 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの年に開くこのロボットオリンピックについては、世界という冠を付けて、世界ロボットオリンピックということで、文科省、厚生省、内閣府、各省庁が連携して、やっぱり夢のあるロボットオリンピックにしていかなければ、産業用ロボットだけでは私は夢はないんだろうと思っていますが、もう時間でありますから、安倍総理に最後に答弁を求めて終わりたいと思います。 以上です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ロボットは、今や工場の中にとどまらず、介護、おっしゃったように介護やあるいは農業、見守りなど、人々の仕事や生活の場に進出をしています。少子高齢化などの社会課題の解決や災害対応における一層の活用が期待されると思います。さらに、今後これに人工知能が加わることで、これまで機械に委ねることができなかった様々な機能をロボットが担うことができるようになるのではないかと思います。 二〇二〇年には日本でロボット国際競技大会が開催されます。その大会を人とロボットが共生する未来の姿を実感できる機会としたいと思います。果たしてロボットたちは何を競い合うのか、決めるのはまだこれからであります。 私が平成五年の総選挙で当選したとき、同期に小野晋也さんという議員がおりまして、彼が自分の政策の中にロボリンピックという、ロボットオリンピックをやるという公約を掲げて、余り地元からは理解されなかったそうでありますが、今や、今やそういう時代がやっと来たんだろうと、こう思うわけでありまして、子供たちが夢中になれるようなものにしていきたいと、このように思っておりますし、日本は開催国として政府、国民一体となって大会を成功させたいと思います。
○岡田広君 終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で岡田広君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、片山さつきさんの質疑を行います。片山さつきさん。
○片山さつき君 自由民主党の片山さつきであります。 今日は、一億総活躍社会の実現なくしてGDP六百兆円なしということがお分かりいただきやすいような質疑をさせていただければなと思います。 まず、お手元にお配り今しつつある、ああ、してありますかね、資料の二枚目をお開きいただくと有り難いです。(資料提示) 一億総活躍、これ、緊急対策、十一月に決定されたんですけれども、非常に経済効果として今の日本の現状にピンポイントなものが全部入っているんですよ。まず、どの国のGDPも、一人当たりGDPに生産年齢人口を掛けて就業率を掛ければ、これはGDPなんですね。アベノミクスで見ていただきたいんですけど、日本の就業率は、政権取り戻す前は七〇%なかったんですが、これが最新の値で七三・六まで上がっております。これは有効求人倍率よりももっと誇れる数字じゃないかなと思うんですが。ただし、ただしですね、この一人当たりGDPを上げるには、さっき議論のあった潜在成長率、日銀総裁が〇・二から〇・五だと言っている、これを引き上げなきゃいけないから物すごく峠は重いと。 更に難しいのが、生産年齢人口は今、日本は七千六百八十二万人ですが、今のペースだと毎年マイナス〇・五から〇・九%減っちゃう、GDPもそれにつれて減っちゃうと。だから希望出生率一・八なんですが、二〇二〇年六百兆だとこれは効いてこないんですよ、十五年掛かりますから、少なくとも。だから、健康寿命延伸を抜本的にやって、六十五歳以上で働いてもいいな、働く方が有利かな、シルバー人材センターへ行っている人の方が医療費は少ないと言うしと、うまくシームレスで有利にしていって、願わくば生産年齢の上限を日本発で、健康状況が許すならば六十九ぐらいのところまで行かないと計算が三%になかなか行かないんでございます。 また、女性のM字カーブの問題もそうでございますが、日本は六二%しか女性が就業してなくて、これもアベノミクスで大分増えていますが、まだ足りないんですね。メルケルのドイツは六八でございまして、この六の差を、女性が人口の半分だとして、ぽんと上げることができたら、就業率は七三・六から七七、ラッキーセブンの七七になるということでございます。 そして、六百兆円への道筋を、昨年十一月に諮問会議、議員が苦労してお作りになったものに私が若干最近の情報を付け加えて作ってみますが、そんなに、本当にこんなことができるのかと言われるほどのことではないんですよ。いろんな要素があります。ただ、一番下の一番広い部分を見ていただくと分かるのは、設備投資の拡大と賃上げに伴う消費拡大が一番大きい。これができなければどうにもならないということの中で、最初のページに戻らせていただきます。 日本の人口構成、今どうなっているか。二〇三〇年にどうなるか考えますと、一億一千六百万人の人口のうち、何と認知症が七百四十四万から八百三十万人、要介護が九百万人という国が今のペースだとできてしまいます。これをそのままほっておくのは責任のある政治とは言えない。 だから、今までを乗り越えた、インターネットとヘルスケアの融合を私は提唱しておりますが、健康づくりを、例えばこういったウエアラブルを、年に一回の健康診断、特定ドックではなくて、しょっちゅうしょっちゅうチェックして、健康診断で受けたきちっとしたアドバイスで運動をする、食事も改善するということをやっていかない限りはこれを減らすことができない、そういう状況にあるわけですが、甘利大臣、大臣のイニシアチブの下で、この前提となる日本人の健康・医療データづくり、それから次世代先進医療、予防医療、かなり進んでおりますが、どんな状況だかお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御案内のように、我が国は国民皆保険制度でありますが、その下に、大量かつ質の高い健康や医療、あるいは介護に関する情報を利用できるというバックボーンがあるわけでありまして、このような情報を含めまして、ICTを用いた適切な仕組みを構築した上で医療等の情報を収集をして、疾病の予防や新しい医療技術の開発、あるいは一定の集団による長期間にわたる健康、疾病状況の追跡研究、コホート研究といいますけれども、この推進などにつなげていくことが極めて重要だと思っております。 このために、医療等の分野でのICT化については、二〇二〇年までに集中的に推進することとしまして、健康・医療戦略推進本部の下に設置をしました御指摘の次世代医療ICT基盤協議会におきまして、関係府省が一体となりまして、健康・医療データの収集や利活用の仕組み等に関する検討、取組を進めているところであります。 片山委員が、今お話しになっている未病対策等に関して立派な御本を上梓をされました、まだ読んでおりませんが。こうした点も是非参考にしながら、世界に先駆けて超高齢化社会を迎える我が国にありましても、課題解決先進国として、世界に誇る健康長寿社会の実現に向けて、民間の力も十分に活用しつつ、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○片山さつき君 緊急時の非自立人口という考え方がありまして、二〇三〇年の様子を見ますと、認知症と要介護がどのぐらいかぶさるかの統計が日本にはないのでこの交わりの部分が分からないんですけれども、下手をすると五人から八人に一人が二〇三〇年では自分で自立避難ができないという中で、例えば七〇%ぐらいの可能性があると言われている首都直下型とか南海トラフが起きたらどうなるのかと、これはマネージャブルな状況ではありません。 私は、野党時代に国土強靱化の立法チームに入っておりまして、首都直下型につきましては自ら筆頭提出人として国会に出させていただき、当時の与党の皆さんのところに足しげくお願いをして、何とか一刻も早い成立をと言ったんですが、結局は我々が政権を取り戻すまでこれはできなかったんですが、やはり国土が強靱化しても人間が強靱化しないとやはり被害は減らないということで、是非取組をお願いしたいと思います。 次に、麻生大臣にお伺いしたいんですが、国民の多くがヘルスケアデータチェックを行って予防すればいいということは分かっているんですが、なかなかやらないんですよ。 そこで、私は研究会を一年間やってきた中で、大手の生保会社に入っていただいて、日本人は九割ぐらい生命保険かあるいは第三分野保険に入っています。ですから、健康をチェックしたりあるいはデータを出してくれたり、そういうことをきちっと守った人は保険料を下げていくようにしたらどうかということを投げかけたら、本当に最近になって超大手の生保会社がそういう商品の設計を始めてくれました。これがもしも広がれば、民間による社会保障のカバーアップというのが生保ですから、大臣、これはまだ具体的な話ではないので、是非前向きにお考えいただきたいんですけれども、税制上の優遇措置も是非検討していただけないでしょうか。 つまり、これが広がることで医療や介護の予算は大幅に減らせるんですよ。是非、民間による社会保障ということでよろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今でいう、このいただいた資料でいきますと、私、七十五歳ですから、何ですか、一番上の方ですな、これは、二千二百七十四万分の一ということなんでしょうけれども、同じ七十五歳でも健康じゃないのと健康の人の差はちょいと、物すごく激しいというのが正直な実感は、同窓会なんかへ行くとつくづくそう思いますので。 そういった意味では、今の御意見というのは、病気予防に取り組んでいる人の生命保険料を優遇するような保険商品というものはいかがかということを言っておられるんだと思いますが、これは既に支払っておられる保険料、今言われましたように、ほとんどの方、八九・二%という数字がありますけれども、それらの方々は既に保険に入っておられますので、そういった意味では、制度創設の目的はもうほぼ達したからこれやめてもいいんじゃないかという説が傍らにあるというのも御存じのとおりです。 いずれにしても、この種の提案というのは、制度の内容とか要求しておられることの政策の効果等々をよく見極めながらちょっと検討させていただかないかぬということだと思っております。
○片山さつき君 実は、去年の予算教書でオバマ大統領が、アメリカでも初めて百万人を対象にして健康の個人データ作りをやろうということを始めたんですね、オバマ・イニシアチブで。その中に、実はウエアラブル端末も国家予算で作るという話があって、またアメリカに先越されるのかな、デファクトスタンダードをアイフォンとかのように取られちゃったらどうしようというお話がありまして。 実は、私がこのインターネットとヘルスケアの勉強会を始めたことがネット等で報じられたときに、お話をというふうに寄ってこられた方はいわゆるITジャイアントみたいな米系の外資系が多いんですよ。ですから、データを集めてみましょうかとかデバイスを作りましょうかとか。ただ、この分野は実は日本は非常に進んでいまして、西陣織でしかできないたて糸とよこ糸の技術で、着ているだけで心拍数や心脈数をセンサーで送れるようなシャツの開発がもう始まっていて、あるいは唾液や吐息で生活習慣病の予兆が分かったり、それから眼鏡で、この眼鏡ではないですが、眼鏡で体の外を診るんじゃなくて、体の中の状況を眼球の動きで糖尿病の状態とかを予知できると。 この間、総理にもこのお話で御説明に伺ったときに、確かに糖尿病、成人病は認知症と有意な関係性があるよね、ここを何とかしなきゃ駄目だよねということをおっしゃっていましたが、日本はこの分野で強いんですよ。医療・健康産業は日本は勝てる分野にある。ですから、ここで、今回、一億総活躍プランの春の本格版が出るわけですが、是非総理のイニシアチブでこのデファクトスタンダードを日本が握って、十五年遅れて日本と同じような高齢化比率にある中国やアジア全体にもこのモデルを広げていけるように打ち出していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後最大のGDP六百兆円を実現するためには、世界最高水準の医療を実現し、健康寿命を延伸することによって誰もが活躍できる社会をつくると同時に、健康・医療分野を戦略的に産業として育成していくことが重要であろうと思います。こうした観点から、医療分野の研究開発を戦略的に推進するため、昨年四月には日本医療研究開発機構を、構想から二年という、これはかなりの早さで設立をいたしました。その上で、我が国発の医療品や医療機器の開発により医療分野にイノベーションを起こすとともに、二〇二〇年までに健康増進・予防、生活支援関連産業の市場規模を大幅に拡大することを目指し、現在官民一体となって取り組んでおります。 世界に先駆けて超高齢社会を迎える我が国において、今後とも、我が国の物づくり技術やICT技術など民間の力も活用し、成長戦略の重要な柱である健康長寿社会の実現に向けて取り組んでいきたいと。今委員が御紹介いただいたようなもう優位な分野、進んでいる分野がありますから、そうしたものをしっかりと認識をしながら世界の最先端を目指していきたいと思います。
○片山さつき君 塩崎厚生労働大臣、先ほどからシルバー人材センターが非常にいろんな方に取り上げられていただいているんですが、私、自民党におととし、シルバー人材センター活性化議連、発起人でつくらせていただきまして、今二百人を超える議員連盟になっておりますが、やっと私どもの累年の要望がかなって規制緩和が行われると。 それで、大事なのは、要支援一、二がだんだん地方自治体に移るわけですね。これ、介護福祉士とかの単価でやっていると、とても地方自治体はできないのでどうしようかと悩んでいる方がたくさんいるんですが、シルバー人材センター、シルバー派遣がかなり規制緩和され、それから女性の会員が少ないので、そういったところを広げていくことによって、要支援一、二でしたら対応はやはり家事助成的なものもありますから、そういったところを地域で何とかうまく回して、つなげていただけないかと。 それから、シルバー人材センターだと短期の就業だという話になるんですが、お考えになる高齢者の方は、就業なのか勤労なのか雇用なのかに余り悩みたくないと思うんですよ。ですから、年金の話も含めて、もうちょっとシームレスに、柔軟にやりたいなという方が多いと思うんですが、是非その辺をお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 片山先生から、先ほど、経済学的に見ても今、一億総活躍の政策メニューは大変意味があるということでございますが、高齢者をどう働いていただけるようにするかということで、シルバー人材センターのことを御指摘をいただいております。 現在、週二十時間程度までに限定をしている働く時間の要件を緩和をしようじゃないかと、こういうことで、派遣、職業紹介で働く場合について、週四十時間まで、つまり倍の時間まで働けるように制度改正を今検討しているところでございます。 また、年金制度についてもお話がございましたけれども、就労している場合に支給を停止するという在職老齢年金がございますけれども、この制度について、働いても不利にならないようにすべきとの要請が一方であって、もう一つ、一定以上の賃金を有する高齢者については制度の支え手として給付を制限すべきとの要請という、二つの要請のバランスの中で今行われているものであるわけであります。 高齢者の年金受給については、社会保障制度改革プログラム法で指摘をされておりまして、高齢期における職業生活の多様性、これに応じて一人一人の状況を踏まえた在り方を、この年金制度の在り方、高齢者の年金制度の在り方を検討することというふうになっておりますので、このプログラム法にのっとって、さらに引き続いて検討を深めていかなければいけないなというふうに思っております。 いずれにしても、先生御指摘のように、高齢者の皆さん方がより活躍が地域で特にできるようにということで、この制度についてしっかり検討してまいりたいというふうに思います。
○片山さつき君 以上、いろんなメニューがあるわけですが、総理、四月というんじゃなくて春と言ってくれと事務方が言ったので春頃と申しますが、春頃政府がまとめる日本の一億総活躍プランには、今申し上げたように、各々のメニューが必ず就業率ですとか生産年齢人口を減らさないというところで効いてくるわけですから、是非GDP効果があるという数字をしっかり入れて、これで六百兆行けるぞというメッセージを出していただきたいんです。 今日は日銀総裁にも来ていただいていますが、アメリカの方が戻ったんですが、今日も締め、株価、若干のマイナスになっております。国際変動要因は我々にはどうしようもないところがありますので、国内でこの一億総活躍こそがど真ん中の、どんぴしゃの経済活性化策だということを言うために是非していただきたいんですが、そのためにはこのM字カーブ問題ですね。百三万円、百三十万円の壁への対策として、私、自民党の中でも、もう足掛け国会議員十年やっていますが、ずっとすごい議論の葛藤はあったんですけれども、ここまで超少子高齢化が成長の抑制要因となっているときには、やはり我が党としてもしっかりと踏み出すべきだと思うんですよ。働きたい女性が就業調整を行うことを意識しなくて済むような、そういう新しい控除の設定なんかにも踏み込んでこの対策を打っていただきたいと思うんですが、総理、是非、あっ、麻生大臣、お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる百三万円の壁というのは昔から言われている話でありますけれども、これは経済財政諮問会議等々においてこの数年間いろいろな議論を重ねてまいりまして、配偶者の給与収入が百三万円を超えて百四十一万円までの場合には世帯の手取り収入が減少しないような仕組みを既に導入をさせていただきました。税制上はいわゆる百三万円の壁というものは解消されているものと御理解いただければと存じます。 ただ、心理的な壁としてまだ存在しているという御指摘もありますので、今後、就業調整を行うことを意識しなくても済むように、配偶者控除の見直し等々に引き続き政府税制調査会で議論をさせていただくことにいたしております。 また、百三十万円の壁の解消につきましては、これはまずは御存じのように保険料の話になりますので、被用者保険の適用拡大を行っていくということが基本ということになると考えておりますので、これによって厚生年金への加入によります将来の所得保障の充実というものが図られるということになりますので、多様な働き方の実現につながるものと考えて検討させていただいております。
○片山さつき君 女性の雇用の件で、先ほどからの質疑を伺っておりまして、女性の非正規ばかりが増えているかのようなお話があるんですが、労働力調査御担当の高市大臣、女性の非正規雇用者の中で、本当に正規雇用の仕事がないからという理由のみでそういうことが増えているのか、そういう話はどうなっているのかについて、通告ないですけれども、お答えを。
○国務大臣(高市早苗君) 総務省の労働力調査で、ここ三年間、比較してみます。 最新の数字は、四半期平均で見ますと、平成二十七年の七―九月期の数字になるんですけれども、大体労働力は季節性がありますから、その前の年と比べていく場合には同じ時期を使います。そうしますと、政権交代前の同期、つまり平成二十四年七月から九月期と比べますと、女性の雇用者数、この三年間で正規が三十一万人増、非正規が七十三万人増、合計百四万人増でございます。 その中で、非正規の雇用の女性のうち、正規の仕事がないから不本意ながら非正規の職で働いていらっしゃるという方は約一割でございます。その割合は、前年同期に比べて七四半期連続で低下をしています。つまり、不本意の非正規の割合は低下傾向にございます。
○片山さつき君 そういうトレンドを伺いたかったわけですが。 次に、生産性のお話をさせていただきますが、経済産業大臣、中小企業の生産性は大企業の半分しかないんです。先ほどの六百兆円の積み上げにおきましても、大企業は恐らく今の政策でだんだんだんだん設備投資を打ってくる、賃上げもかなり進んでおりますが、中小企業についてどういうふうにしていくか。やはり、昨日も商工会議所の会合があったんですが、また中小企業団体中央会からも同じような話が出ているんですが、コスト転嫁ができないと。つまり、取引条件、下請の取引の監視とかを強化してほしいというお話が会議所の方からもそれから中央会からも出ております。 今回これを成し遂げないと、先ほどの〇・二から〇・五を二に上げていくことというのはなかなか難しいですから、今度こそこれは一歩踏み切って、安倍政権ですから、本腰を入れてやっていきたいと思うんですが、どのような中小企業の背中を押す政策を今お考えでいらっしゃるか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(林幹雄君) 委員御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者の生産性は大企業に比べて半分にとどまっておりますし、特に地域の雇用を支えるサービス業は生産性が低いわけであります。また、生産性向上について自ら考える余裕が十分にない場合も多いというふうに考えまして、このため、小売業、サービス業を始めとする中小企業・小規模事業者の本業の生産性を向上するための新たな支援の枠組みについて今検討をしているところでございます。 具体的には、各業種を所管する大臣、例えば旅館業とか運送業とか、そういう業種ごとに生産性の向上の優良事例を見える化するというか、指針化するわけであります。この指針に沿った取組を、事業者に対しまして、固定資産税の軽減措置を含め、金融や税制等で支援をすると。同時に、商工会議所、商工会、地域の金融機関といった中小企業・小規模事業者の取組を促すなどの支援を行うという制度的な枠組みを今検討しているところでございます。 また、生産性の向上の支援とともに、下請取引の適正化を図ることが大事だということから、今年度末までに、大企業、中小企業それぞれ一万社以上を対象に価格転嫁の状況等について大規模な調査を行います。と同時に、三次、四次下請等の立場の弱い中小企業を対象とした聞き取り調査も行います。こうした調査を基にきめ細かく事業者の実態を把握して取引条件の改善を図ること、これらによりまして下請対策についても万全を期してまいりたいと思います。 経産省としては、これらの施策を総動員して、関係省庁と連携しつつ、GDP六百兆円の達成に貢献していきたいと考えております。
○片山さつき君 林経産大臣は私の政策グループの先輩でございまして、日頃御指導いただいていますが、本当に弱い者の味方でいらっしゃいますので、是非この調査もびしびしやっていただいて、いろんなマークアップなんかができるようにさせていただきたいと思います。 そして、トラック、バス等の運輸のお話なんですが、今朝ほど事故のお話もありました。観光バスについては二人に乗員を増やしたんですけど、こういうことが起きてしまって、どういう原因なのか、今、石井大臣におかれても必死に対応に当たられていると思いますが。 私、議員になってから足掛け十年、トラック、バスの運輸の議員連盟ずっとやっていて、本当にかわいそうですよ。燃料が上がったときにもサーチャージできなかったし、リーマン・ショックのときにはしわが寄って、それが戻ってきたという感じが余りないんですよね。しかも、ドライバー八十万人で、人手不足が十五万人、二十九歳以下が一割しかいないという状況で、この人手不足、今の人口構成考えてもどうすればいいのと。経済の血流が物流ですから。 何回も被災地に入らせていただきました。その中でこういうシーンに遭ったんです。福島の除染地でダンプカーのなり手がいなくて、一日五万五千円というビラを私福島で見ました。五万五千円ですよ。ですから、流通がボトルネックになるとそうなっちゃうんですが、そうなったときの日本経済への影響も考えると、適正に運賃を上げ、働きやすい職場に来て、今からたくさん人が来てもらうようにしないとこれは成り立たないんですね。 是非、石井国土交通大臣、今までよりも踏み込んだ策をお取りいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘いただいたように、トラックの運送業は国内の貨物輸送量の四割強を担っておりまして、我が国の経済活動を支える重要な役割を担っております。しかしながら、約八十万人のトラックドライバーの労働環境は他産業に比べて長時間労働、低賃金の傾向にありまして、中長期的には深刻なドライバー不足も懸念されております。このため、トラック運送業の生産性向上を進め、ドライバーの人材確保を図ることが極めて重要な課題でございます。 このため、国土交通省といたしましては、長時間労働を抑制しながら、十分な収益が上がるように下請等の取引条件の改善に向けて調査を実施することとしているほか、厚生労働省と共同してトラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会、これを設置をいたしまして、荷主等の関係者と一体となって生産性向上に向けた議論を開始したところでございます。 今後、長距離輸送の際に中継地点を設けて輸送を分担することで空荷の走行の削減等を図る取組や、待機時間の削減などの輸送の効率化のためのパイロット事業等を実施をし、ベストプラクティスの創出とその普及促進を図ってまいりたいと存じます。 今後も、各方面からの御指導を賜りながら、トラック運送業の生産性向上に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○片山さつき君 是非、本気、本腰でよろしくお願いをいたします。 今日は黒田日銀総裁に来ていただきましたが、昨年十月、ポール・クルーグマンが、日本を考え直す、リシンキング・ジャパンという論文を出したんですよ。まさに一億総活躍がそれに対する我々の反論であるような面もあるんですけれども、この論文では、やはり日本は超少子高齢化なので金融政策だけでインフレにするのは本当に困難で、超大型の、ちょっとあり得ないような、何十兆円という財政出動でもやればみたいなことが書いてあるんですが。 黒田総裁、こういうマーケットの状況でもあり、また先ほどから野党から非常に厳しい意見が出ておるわけですが、緩和政策の継続を先ほど断固として今のペースでやるということをおっしゃっていますが、この論文に対する反論からまずお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、我が国の潜在成長率は九〇年代半ば以降かなり急速に低下いたしまして、期待成長率も低下して、自然利子率、いわゆる景気に中立的な実質金利というものが下がったわけであります。同時に、予想物価上昇率も低下しましたので、市場の実質金利水準はむしろ高止まりしてしまうということで経済活動が停滞したわけでございます。 このような状況から脱却するためには、やはり金融政策によって名目金利を低位にすると同時に、予想物価上昇率を引き上げて市場の実質金利を低下させるということが何よりも必要だということで、二%の物価安定目標に強くコミットすると同時に、大規模な量的・質的金融緩和を推進しているわけであります。 他方で、クルーグマン教授も指摘しておられるように、期待成長率や潜在成長率を引き上げて自然利子率自体も上がっていくということは経済にとってもかなりプラスになることは間違いございません。そういう意味で、日本銀行としては、この量的・質的金融緩和を二%の物価安定目標の実現に向けて推進していくわけでございますが、まだ道半ばでありまして、物価の基調は改善しているもののまだ道半ばということで、これを推進していきたいと思っております。 また、政府の成長戦略の下で期待成長率や潜在成長率も高まっていくというふうに考えておりますので、その着実な実行を期待をしております。
○片山さつき君 日銀総裁は政府の成長戦略、一億総活躍社会に御期待ということだと思うんですが。 補完措置を昨年末に打ち出されておられますが、三兆円に加えて設備や人材投資に積極的に取り組んでいる、これは当然東証の日経平均ですから上場企業ということになりますが、そこを株を買っていこうということなんですが、これが実際に本当に設備投資をきちんとやっていたり、人材、人件費を上げている企業にどんぴしゃにはまれば、これは日銀による産業政策ということで効果はあるとは思うんですが、会社四季報を見ても分からない部分がいっぱいあるわけですよ。 具体的にどうやってやるのかについて非常にマーケットで関心が集まっておりますが、どのように運ばれるのか。もう余り時間もないんですが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のように、設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業を対象とする新たなETFの買入れということを昨年十二月の金融政策決定会合において決めたわけでございます。この新しい枠組みの下で、具体的なETFの買入れ対象基準の策定に当たっては、市場関係者と対話をし、幅広い観点から検討を進める予定でありまして、現に検討を進めております。その下では、単に設備投資額あるいは雇用者数、給与支払額という、そういうものだけではなく、生産性あるいは効率性の向上に努めている企業、あるいはさらに、働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる企業など、様々な観点、アイデアがあるのではないかというふうに思っております。 資本市場の役割というのは、そもそも、将来の収益をもたらす力のある企業を評価してそこにリターンを求める投資家と結び付けていくということにあるわけですので、今回の措置が企業や資本市場参加者にとって一つの問題提起になればというふうに考えております。
○片山さつき君 まさに中央銀行、日本銀行が目利きの機関投資家の役割を更にオーバーライドすると、これはすごい話だと思うんですが、是非期待したいと思いますが。 中国経済、このところの株価の値下がり、世界金融市場の動向、中国経済が本当にどこまで悪いのか、余剰がどこまであるのかということがもう恐らく今年の経済の一番の肝というか問題だと思います。エネルギー消費量等々でまいりますとほとんど成長していないのではないかという見方もありますが、日本の政府にしても日本企業にしても、中国に関しては非常に冷静な見方ができると思うんですね。 つまり、欧米は、中国がすごいと思ってある意味突っ込んでいって投資して今やけどをしております。ただ、隣人であるので非常によく分かっている我が国は、そんなに危ないところまでは入らず、かつ、逆に中国が本当に破綻してすごいマイナス成長なのかというと、十三億人の民がいるわけですからベースはあるわけで、是非、黒田総裁が今日こちらで、中国経済に対する見方と、それから今一番世界を席巻している新興国リスクというのはやはりオイルですよ、石油の値段、石油価格と石油の動向がどうなるか、サウジ、イランの動向も含めて。 この二つ、この辺をどう見ているかで、ある程度安定して見ていられるような部分があるというふうにお考えであれば、来週からのマーケットも大分落ち着いてくるのではないかと思われるんですが、この二つの二大リスクについてお話を聞かせていただきたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 私の意見でございますけれども、確かに、本年入り後、市場では中国経済の先行きについて悲観的な見方が強まっておりまして、株価や人民元が下落しているということであります。 しかしながら、中国の実体経済については当局が既に景気の下支えに向けた政策を積極的に講じておりますし、これまで出てきているGDPその他の統計を見ても、総じて安定した成長を維持しております。また、先行きにつきましても、中国は財政、金融両面での政策対応の余地が比較的大きいと、これは私が申し上げているというだけではなくて、IMFやOECD等もそういうふうに見ております。 したがいまして、中国経済は、確かに製造業部門を中心に幾分減速しているわけでありますけれども、おおむね安定した成長経路をたどるというふうに考えております。 原油価格の方はより不確実性が高いわけですけれども、原油価格の下落自体は、企業収益あるいは企業、企業だけではなく家計の実質所得を押し上げますので、我が国の経済活動には好影響を与えると考えております。ただ、御指摘のように、このところの資源価格の下落によって資源国がかなり大きな影響を受けているのではないかというふうに見られること、それから、そういうこともあって国際金融市場にやや動揺が見られるということには留意していく必要があると思っております。 我が国の物価につきましては、原油価格の下落が予想物価上昇率などに影響を与えないかどうかということは十分注視しておりますし、物価の基調に変化があって二%の物価安定目標の実現のために必要になれば、ちゅうちょなく追加緩和も含めて対応する考えでございます。
○片山さつき君 黒田総裁から、何かこれ以上のことがあったらちゅうちょなく追加的な措置という力強い言葉も出てきましたので来週からに期待したいとは思うんですが、話題を変えましてエネルギー問題でございます。 私は、再生エネルギー普及拡大委員長を昨年の暮れに自民党で拝命しておりまして、今朝も、エネルギー投資を拡大し、再エネ、省エネでGDP六百兆に貢献するという新しい党側の戦略づくりの検討を始めたところでございます。 また、FITの見直しなんかも検討が始まっているんですけれども、この四月に電力自由化が小売市場十八兆円開放でスタートされると。これこそまさにアベノミクスの、安倍改革の大きな今までできなかった改革なわけでございまして、早速いろんな料金プランが出ているんですね。これはすばらしいことなんです。なんですが、この料金プランの中に、電気を使えば使うほどポイントが増えるものが結構多いんですよ。 実は、一九七三年のオイルショックのときに当時の通産省と電力業界でどうしていたかというと、やっぱりここは電気使い過ぎちゃいけないから、余り使い過ぎたところでは電力料金不利になるように持っていったんですね。今はもう自由なわけだし、みんなが自由闊達にやるんですが、例えば大手がばあっと安値の料金体系を出してしまって囲い込んでしまうと、初めはいいんですけど、寡占になって、寡占になった市場で主婦や消費者にとってお得になったことはないんですよ。ですから、その辺の目配りも含めて、林大臣にしっかり自由化が自由化らしくなるようにウオッチをしていただきたいんです。 さらに、CO2フリーとか環境に優しいとか、あるいは地域の分散型電源で、これは地産地消電気だよと、こういうものを買ってみたいわという声が消費者、特に女性の方からは多いんですね。ただ、そのためにはそれが分かるような表示にならなければいけないので、今最終段階を迎えている電源構成の表示の問題についても併せてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(林幹雄君) 片山委員におかれましては、自民党の再生可能エネルギー普及拡大委員長として党内意見の取りまとめに御尽力いただいているというふうに承知しております。 電力システム改革の主要目的の一つは需要家の選択肢の拡大でありまして、四月の小売全面自由化が迫る中、事業者の創意工夫による多様な料金メニューが出てきていることは望ましいことであると考えています。 小売全面自由化に当たりまして、再エネなどの環境評価を需要家が正当に評価して選択できるようにすることは意義があります。現在、電力取引等監視委員会が取りまとめ中の小売営業に関する指針では、小売業者による電源構成やCO2排出係数の表示を好ましい行為と位置付けまして、事業者の自主的な取組を促す努力義務としていると承知しております。今後、電力取引監視等委員会の建議も踏まえて指針を取りまとめてまいります。 また、自由化を進める中でも、ピークカットや節電など、家庭における電気の省エネを進めていくことは引き続き大事なことだと思っておりまして、国として、スマートメーターについては二〇二〇年代前半までに全家庭に導入、HEMSについても二〇三〇年度までにほぼ全ての家庭に導入するということを目指すなど、環境整備を進めていきます。 そして、御指摘のありました競合相手を排除する目的で不当に安い価格で電気を販売すること、これは現在取りまとめ中の指針においても問題となる行為と位置付けられておりまして、仮にこうした行為があれば公正取引委員会とも連携しつつ適切に対応していきたいと考えております。
○片山さつき君 これは今、電力市場のマーケット関係者が非常にインパクトあったと思うんです。自由化市場が自由化市場たり得るために、大臣のお言葉、大変大きかったと思いますし、それから、やっぱり、スマートメーターやHEMSや、今回補正予算にも盛り込まれておりますように、省エネ型の改修ですね、これは地域の小さな電気屋さんとか、あるいは電気工事屋さんなんかにきちっとお仕事が行き渡るという意味でも非常に意味がある対策でございまして、かつ確実に省エネ、節エネになるという意味では、是非、今おっしゃったような、非常に、二〇二〇年、二〇三〇年までといったペースも含めて、スマートメーター、HEMS、そして需要者がディマンドリスポンス、ピークカットに協力できるような体制を取っていただきたいと、かように考えております。 それでは、話題を変えますけれども、軽減税率でございます。 軽減税率問題につきましてはいろいろ思いがございます。消費税が日本に導入された一九八九年、平成元年、私は岸田外務大臣の御地元で女性キャリアとしては初めての税務署長をやっておったんですよ。その年に消費税が入ったんですよ。そして、私は、当時政治家でも何でもないわけですが、何でこんなものを入れたんだという形で、中小零細企業、個人事業者の様々な、会議所もそうですし、商工会も法人会もそうですし、青申会もそうですが、行っては、羽交い締めじゃないけど、ぼこぼこにされておりました。そんな中で、これは日本の将来のために必要なんでございますと、ううん、まあと思いながら話をしていたんですが。 二十六年間、ずっとそれから日本の消費税はEU型の付加価値税と同じ執行体制ではありません。日本の中小企業は非常に多く、取引段階が多いという実情を考えて、単一税率で、請求書等保存方式で、免税事業者が今でも五百万社いるわけですよ。これは余り御存じがない方が多いですが、五百万事業者が消費税では免税でございます。その免税の方にも、仕入れについても税額控除を認めてきたので、そういう国はほかにはないんですね。だから、それでいろいろずっと言われてきました、これが益税なんだ、実質、商工団体から言われると、じゃ、やってみなきゃ分からない、損かもしれないがと。ただ、一つ言えるのは、透明にはなっていないから、国民目線から見れば先々インボイス導入でということは分かるんです。というのは、EUの指令はそうなっております。 そして、EUの付加価値税プロトタイプは全て複数税率なんです。複数税率を容認した上で、その一次候補として食料とか水道料金とか、あるいは書籍、括弧新聞というのがあるというのがこの現実でございますんですが、実際に仮にこの法案が通って導入となった場合ですが、昨年十二月に予備費が既に決定されておりまして、POSレジ支援とかシステム改修支援という御説明があったわけですが、昨日商工会議所とお話ししたところ、それでも法案が通れば、二十九年四月ということを考えるのであれば、それでも間に合わないかもしれないので、もう補助金申請のずっと下、一番短いパターンでも間に合わないかもしれないので、もうPOSレジについては補助金分をあらかじめ差し引いて売ってくれないかと。そうじゃないと、すごい件数だし、間に合わないだろうというお話もありますし、それから、今回外食がいろんな議論で除かれていますが、イートインとテークアウト、あるいはよくデパートでやっているような物産展の食べるコーナー、これどうするかについて、個別の業者や個別の業界で全部きちっと広報するのは限界があるから、是非そこは広報予算を打って、政府が全面的に前に出てやっていただきたいというお話でございますが、経産大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 委員御指摘の軽減税率対策といたしまして、昨年の十二月十八日に予備費を使用するということを閣議決定いたしまして、そして、レジ導入の支援とかシステム改修の支援を行うということにしておるわけでありまして、その申請手続等の具体的な事業スキームは現在検討を進めているところでございまして、事業者の申請手続になるべく負担が掛からないよう配慮していきたいというふうに考えています。 もう一点、御指摘のあった外食の線引きについてですけれども、今後、法令で明確にその定義が定められるものと考えておりまして、その上で、事業者に対して外食の線引きを含む制度の周知徹底を十分に行う。と同時に、関係省庁や中小企業団体等と連携して、事業者からの相談対応や専門家派遣などを通じてきめ細かいサポートを行います。 こうした取組を通じて、消費税軽減税率制度の導入、運用に当たり混乱が生じないよう、事業者の準備が円滑に進むよう取り組んでまいります。
○片山さつき君 麻生財務大臣、今言ったように、税務執行上についてはやはり中小・小規模事業者、個人事業主の不安が大きいと思うんですが、今回かなり大胆に簡易な仕組みを考えていただいていると思うんですが、軽減税率導入で廃業する事業者が出ないようにと、そういった観点でどのような仕組みにあるのかを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今御指摘のありましたとおり、これは区分経理に対応した税額計算をしていただく必要があると。これが面倒くさいと言ったら、いろいろ野党の方から御意見が出ましたけれども、面倒くさいのは、これは事業者が一番面倒くさいことになるだろうと、私どもはそう思っておりますので、消費者と業者より、業者間同士の問題の方が更に計算がいろいろ区分整理をする分だけ面倒くさいかなという感じが私の率直な実感なんですけれども。 いずれにしても、適正な課税を確保するという観点が必要になりますので、複数税率の下では、そうなりますと、今言われておりますいわゆるインボイスというものを平成三十三年の四月からこれを導入させていただくということになっておりますので、幅広いインボイスの導入というもののためにはこれはかなりの時間を要するだろうと思っておりますので、五年間の準備期間というものを設けることにさせていただいております。 しかし、それまでの間のいわゆる、事業者のいわゆる、何というか、事務負担というものに配慮して、基本的には現行制度を維持したままで、さらに、複数税率に対応したいわゆる区分整理、区分経理というものが困難な中小業者というのはいらっしゃると思うんですね。籠の中から、はいはい幾らといって、五円とか十円とかいって籠の中からぽいぽいやっているところにいきなり、おまえ、それ区分整理なんと言われてもなかなか難しいんだと思いますので、私は。 だから、そういった意味で、税額計算の特例というのを設けなければとてもできないだろうという意味で、一定割合を軽減税率の対象だと。もうこれは、おたくは一月のうちの十日間やってみて、はい、三割税額控除とか四割税額控除とかいうのはもう見てある程度決めないと、いわゆる税額計算の特例というのはそういうことをやらぬとどうにもならぬのじゃないかなと思っておりますが。 いずれにしても、免税事業者から仕入れるという人については、これは六年間にして、経過措置をして一定の割合の仕入れ税額の控除というものを認めることとしようと思っております。 いずれにいたしましても、政府・与党の税制改正大綱におきましても、この利用、導入、運用に当たりましては、これは混乱が生じるということが一番話を込み入らせますので、そういうことがないように、これは経産省、今大臣がお話があっておりましたけれども、万全の準備を進めていくために政府としても必要な体制を整備するということが必要なんだと思いますし、事業者の準備状況というのもよくよく検証をしていった上で、軽減税率の円滑な導入というものとか運用というためにいろいろちょっと、知恵だけの話ではなくて手間を掛けて、時間を掛けてやらないとなかなかすんなりとはいかないだろうという感じがしておりますので、私どもとしては事業者への対応を行わさせていただきたいと考えております。
○片山さつき君 免税事業者それから簡易な税額計算について初めての御答弁だったと思いますが、この問題はまた今後も是非取り上げさせていただきたいと思います。 最後の一問になりますが、憲法の緊急事態条項でございます。 私は、二十四年に自民党が発表した憲法改正草案の二十三人の起草委員の一人でございますが、なかんずく、特にこの緊急事態条項を重要と思い、参議院の憲法審査会でも発言させていただきました。 それには一つエピソードがございます。二重ローン等の問題で被災地に私は合計七、八十回入っておりますが、いろんなことを見聞きする中でこういう驚愕的な話を伺いました。福島なんですけれども、二日間で五千人から六千人の方を二十キロ圏内から出さなければならないということがあったときに、実際にこれで動いたのは民間のバス事業者と、そこからお願いされた民間のガソリンスタンド網だったんですよ。災害対策法などの一連の緊急条項は結局発動されず、道路運送上の輸送命令もないので、全てリスクを民間が負って、ドライバーもですよ、御自分も放射能をかぶるかもしれないのに。たまたま全部うまくいって、二日以内に五千人から六千人が二十キロ圏内から出れたんですよ。 ですから、それは、憲法上の財産権の問題があるからそれはどうしても怖いというのは、我々が与党でもそういうふうに思うかもしれません。ですから、この問題は、与野党なく、例えば参議院なら参議院の院として考えなければいけないことではないかと思うんです。仮に国政選挙の直前に大規模災害が発生したら、憲法に根拠がないと選挙の延期等はできないので、大事な被災地からの国会議員はいないということが生じ得るわけでございます。 今申し上げたような、例えば南海トラフであったり、富士山が噴火するとは思いませんけれども、そういった大噴火とか首都直下型地震、私も立法に関与させていただいておりますが、こういったことがリスクとして高い我が国で、しかも、世界津波の日を提唱して世界中に防災に備えよと呼びかけている我が国が、世界の成文憲法を持つ多くの国の中ではほとんど緊急条項があるわけで、それがないというのは、政局の問題とは何の関係もない分野で、やはり院としてもこれは何とかしていくべきではないかと思うんですが、総理はこの自民党の草案作りのときの最高顧問でもいらっしゃったので、緊急事態条項についていかにお考えかをお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま片山委員がおっしゃったように、大規模な災害が発生したような緊急時において、国民の安全を守るため、国家そして国民自らがどのような役割を果たすべきか、それを憲法にどのように位置付けるかについては、極めて重く、大切な課題であると考えています。 そしてまた、同時に、憲法改正には国民の理解が不可欠でありまして、具体的な改正の内容についても、国会や国民的な議論と理解の深まりの中でおのずと定まってくるものと考えております。 引き続き、新しい時代にふさわしい憲法の在り方について、国民的な議論と理解が深まるように努めていく考えであります。
○片山さつき君 日本の憲法は硬性憲法で、三分の二でございます。 私は芦部教授の弟子でございまして、よく芦部先生は憲法改正に積極的ではないというふうに言われることがありますが、私は直接伺ったことがあります。いつかは、いろんな状況が変化したときに、あなたたちが、あなたたちの世代にそういうことが起きるかもしれない、そういうときには、こういうところとこういうところは直していくかもしれないねというお言葉を私は生前の芦部教授から伺ったことがあります。 いろいろと難しい状況がありますが、やはりこの緊急事態条項のように憲法秩序を守るために必要なものにつきましては、憲法審査会は少数会派も含めまして全部十分の発言時間が認められる、そういった中で絞り込み等も将来は行われていくんだと思いますので、しっかり信念を貫いて、きっちりとした考えでこういった問題には臨んでまいりたいと考え、また、是非委員の皆様もそういった緊急事態条項につきましては捉え方をしていただければ有り難いなということを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で片山さつきさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、宇都隆史君の質疑を行います。宇都隆史君。
○宇都隆史君 本日最後の質疑者となります自由民主党の宇都隆史です。 一昨年の九月から昨年の九月まで、安倍政権におきまして、岸田外務大臣の下、政務官を務めさせていただきました。 久しぶりの予算委員会であります。やじの飛ばせない政務官の立場にいて、一年間修行を積んで、非常におとなしくなって帰ってまいりましたので、どうぞ野党の先生方もよろしくお願い申し上げます。 ただ、政務官として海外に行き、安倍政権の外交を一緒になって支えさせていただきますと、多くの勉強になりました。国内から頭で想像していたものと、実際に外に行って、外交交渉あるいは多国間の会議の現場で日本がどのようなことを期待されているか、見られているか、このようなことを見る経験というのは非常に有り難かったと思っています。 しかしながら、日本の中にいて、安倍政権の進める様々な外交、国防政策というのがいかに意義があるのかというのはなかなか国民の皆さんに御理解いただける機会が少ないのではないかと思いまして、本日は、国民の皆さんにも少し広い視野を一緒に持っていただきながら、安倍総理に胸をお借りしたいと思いますが。 総理、就任間近な頃だったと思いますけれども、英文の論文でセキュリティ・ダイヤモンド構想というのを発表されたと記憶をしております。この構想について、資料一を今お配りしておりますが、パネルの一をお願いいたします。(資料提示)この図を基にしながら、セキュリティ・ダイヤモンドの本旨というところを簡潔に御説明願えませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 外交、安全保障を考える場合、特定の国との関係だけではなくて、広く地球儀を俯瞰する形で考えていく、その観点に立って多角的に戦略的に展開をしていくべきものだと思います。 御指摘の論文におきましては、太平洋とインド洋の平和と安定、航海の自由はお互いにこれは切り離すことはできない。この図を見ていただいても、例えば日本の資源、石油あるいはガス、多くはアラビア海からインド洋を通ってずっと日本にやってくるわけでございます。そしてまた、基本的価値を共有する日米豪印の協力によって、インド洋から西太平洋に広がる広範な地域の平和と安定を守るべきという旨述べたものであります。 今後も、国家安全保障会議やあるいは国家安全保障局を有効に活用し、官邸が司令塔となって地球儀を俯瞰する外交を積極的に展開をし、我が国の平和と安全を守り、国益をしっかりと確保していきたいと思います。
○宇都隆史君 ありがとうございました。 今、総理がセキュリティ・ダイヤモンド構想、このパネルを基にしながら、地球儀を俯瞰する外交、それから、今積極的平和主義の下にお話をくださったわけですけれども、私はこの三年間で日本の外交と安全保障政策は本質的に変化したんではないかなと体感をしております。実際に、一年間で様々な国に行って多くの要人と意見交換する中でも、この三年間の日本の外交政策、安全保障に関する政策の推進は目覚ましいものがあるという高評価を得ることができました。 実際に、じゃ、どういう部分が変わったのかなというと、私は大きく三点のことを評価できるんではないかなと思っているんです。 一つ目は、外交というのは、まさに先ほど総理が御説明いただいたように、一対一の関係だけではなくて、マルチラテラリズム、多国間主義、そしてまさに視点としても多角化の視点、いろんな方面から見ていかなければならないというのがまず一点目。そしてもう一つは、まさに今この地図のように示しておりますけれども、実際に地球儀を俯瞰するように、もっと言い換えれば、地政学に基づいたような国と国の関係構築をつくっていくんだと、こういうところなんだと思います。近いから仲が良い、遠いから関係ないではなくて、地政学に基づきながら自分たちの生存、安全を考えていくという部分。そして、三点目の部分として、国家安全保障戦略、NSSというのを安倍政権で作りましたけれども、このNSSをベースにしながら政策を推進していく、こういうことなんだろうと思います。 この地図を見ますと、このダイヤモンドの四角形の頂点になるアメリカ、これは安倍政権においてきずなの構築というのでより更に強固になりました。そして、オーストラリア、インドにおきましては、今まさに安全保障、外交の強化が図られておりますし、この中に含まれるASEAN諸国、そして、薄く表示していますけれども、ミクロネシア、それからメラネシアという、こういう小さな島々との連携というのも非常に好適な方向に転換しているように考えます。 そこで、オーストラリアに関して、まず、我々は二十一世紀のための特別なパートナーシップという関係を結んでいるんですが、今般、オーストラリアの新しい潜水艦の造船に関して我々の技術を提供しようかというようなお話が出てきているわけなんですが、国内には、あるいは自民党の中にも、我々の虎の子のそういう最先端軍事技術を果たしてオーストラリアに提供していいものか、それが一体どのように我が国の国益につながるのかというような声を聞かないわけでもありません。 ここの部分を、オーストラリアの海洋戦略と我が国の国益がどのように合致するのかという視点も踏まえながら、防衛大臣、説明をしていただけませんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 宇都委員におかれましては、外務大臣政務官として我が国の国益を資するということで各国を回られて、特に信頼関係、これを確立をされたわけでございます。 オーストラリアとの関係は、共に海洋国家でありますので、基本的な価値と戦略的利益、これを共有しておりまして、平成二十六年の七月に二十一世紀のための戦略的パートナーシップ、これを位置付けられて、昨年の五月にオーストラリアの方から要請を受けて、我が国としていかなる協力が可能か検討を行いまして、昨年の十一月末に検討結果をオーストラリア政府に提出をいたしました。 オーストラリアは海洋国家でありますので、インド洋そして太平洋地域の海上ルートを利用した貿易に自らの繁栄が支えられております。また、オーストラリア軍は、この地域におけるシーレーン、これを確保する必要があるという観点で、オーストラリアは潜水艦がオーストラリアの海洋貿易を守る主要な戦力であるというような海洋戦略があります。 これに対して、我が国の戦略的利益も軌を一にするものでありまして、オーストラリアとの潜水艦の共同開発、生産というのは、オーストラリアとの防衛協力、これの一層の強化に資するということ、そして我が国が重視するアジア太平洋地域の海洋安全保障にも資するということ、そしてもう一つ、このオーストラリアの将来潜水艦は、オーストラリアとアメリカ、この共同開発の戦闘システムが搭載される予定でありまして、日米豪、この三か国の協力の進展も期待できるということでありまして、この三か国の共同プログラムが進みますと、我が国の将来の潜水艦の能力向上、これにもつながるというようなことで、日豪、日米豪、この防衛協力の更なる強化につながるという考えに基づいて推進しているところでございます。
○宇都隆史君 中谷防衛大臣、ありがとうございました。 まさに、総理が冒頭にこのセキュリティ・ダイヤモンドと言われた太平洋とインド洋、もっと言えば、東シナ海、南シナ海も含めたこの地域の海での航行の安全、これをしっかり守っていくんだという我々のコンセプト、国益と、オーストラリアも八〇%は貿易に頼っている国家ですから、彼らが守りたいシーレーン、これが合致していくわけですね。 しかしながら、我々には予算も人も限られている中で、この海上優勢というのをいかに確保していくか、そのときに、我々の持っている最新鋭の潜水艦を彼らの予算の中で構築し、我々とともに共同の作業をしていくことができる、この地域の安定を図っていくということは、まさに我が国の国益につながってくる事業なんだろうと思います。 また、今の大臣の御答弁の中ではお触れになりませんでしたが、この事業自体、予算総額にして、聞いているところによりますと、オーストラリアで五百億ドル、日本円にして四・四兆円を超える非常に大型の契約ということで、経済効果、ひいては我が国の国内の防衛産業の基盤をしっかりと守り抜いていくというのにも効果はあるんではないかというふうに思っています。 もう一つ、このダイヤモンドの頂点にありますインドについてお伺いしたいんですが、このセキュリティ・ダイヤモンド構想を一番最初に三年前お聞きしたときにはちょっと懐疑的な声が専門家の中からも聞かれました。その理由は、インドというのは代々非同盟主義というのを貫いてきましたから、果たしてこういう日米豪印の枠の中にインドが積極的に入ってくるものだろうかというような声を、言われる専門家の方もいたように思います。 しかしながら、この三年間、あるいは二年少しでしょうか、モディ首相が誕生して、モディ政権が誕生してからのインドの外交政策、防衛政策というのは、非常に我が国の政策あるいは日米の外交・安全保障政策に対して好意的であり、協力的であるようなふうな印象を非常に強く受けるわけです。 このインドの外交戦略のまた変化を踏まえた上で、今回、新幹線の話、それから原子力協定の原則合意の話等々の話がありましたが、この我が国に対する国益の意義というところを、これ外務大臣の方からお答えいただければと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、インドは世界最大の民主主義国家です。戦略的にも我が国にとって最も重要な国の一つだと認識をしております。 昨年十二月に行われました日印首脳会談におきまして、日印関係は新しい時代に入ったということを確認することができました。そして、その上で、政治・安全保障、経済・経済協力あるいは各種交流、様々な分野で成果を上げることができたと考えます。その中に、委員御指摘のように新幹線の導入の話もあり、そして、日印の原子力協定の話もありました。日印間の原子力協定、これは平和的目的の原子力協力全般に基礎を与える協定でありますが、これにつきまして原則合意をいたしました。 インドはNPTを締結しておりません。しかしながら、二〇〇八年、核実験モラトリアムの継続などの一連の政策を表明した結果、各国とも原子力協力を今進めております。その中にあって、日本としては、唯一の戦争被爆国として、フランスですとかあるいは米国といった各国が締結した協定以上の内容を目指して交渉を進めてきた、こういった取組を行ってきました。 この協定は、原子力の平和目的の利用についてインドが責任ある行動を取ることを確保するものであり、このことはインドを国際的な核不拡散体制に実質的に参加させることにもつながる、このように考えております。これは核兵器のない世界を目指し不拡散を推進する日本の立場にも合致すると考えております。 こういった取組を進めて、是非、日印関係、新しい時代をしっかりと迎え、推進していきたいと考えています。
○宇都隆史君 インドに関しては、日米の軍事合同演習に参加をしたり、あるいは海上における救難艇のUS2の輸出の話が進んでいたりと、また、今、岸田外務大臣の方からもお述べになっていただきました原子力協定の原則合意の話と、非常に日本の安全保障政策、あるいは、もっと言えば、この地域における中国の覇権主義的な動きというのが、中国の外交政策を大きく転換させている要因になっているんではないかなというふうに思います。 また、今外務大臣からも御答弁いただいたように、元々NPTにも入っていなくてそして実際に核を持っているインドを、我々の、日本の掲げるこの核をこれ以上拡散させないんだと、そして核のない世の中をつくっていくんだという流れの枠の中に引き込めたというのは、これは非常に大きな、日本にしかある意味できなかった外交成果ではなかったかなというふうに思います。 そこで、このダイヤモンドに囲まれたこの地図をこうやって見ていきますと、各国との政治レベルでの連携、あるいは軍事レベルでの連携、外交の現場での強化というのは進んでいるんですけど、一つ足りないところがあるとすれば何だろうかという話に視点を移しますと、知的な部分ですね。要は、民間の部分においてのシンクタンクであったり、あるいは学者であったり有識者、こういう人たちがしっかりと自分たちで連携をするような形作られたネットワークというのが非常に薄いように感じるんです。実際に、これは国内の国際政治学者であったり、あるいは軍事、安全保障の専門家からも声が上がっていまして、できるだけ早くこういうようなネットワークを日本主導でつくっていただきたいというような要望を聞くことが多く最近になってあります。 この件に関して、安倍総理のお考えをお聞かせいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘になったように、安全保障分野においては、政府間の協議や交渉に加えて、民間有識者やシンクタンク等の知的ネットワークを通じて相互理解の促進や信頼醸成を行うことが極めてこれは重要だろうと、こう思っております。 このような観点から、我が国は、これまでASEAN地域フォーラム、ARF等の地域的な安全保障枠組みの下に設置された有識者会合や様々なセミナー等の活動に積極的かつ主体的に貢献するとともに、我が国のシンクタンクの活動を積極的に支援をしてきております。今までも民間レベルにおいて日米印の研究会、勉強会等も開催されております。そうしたものが信頼醸成、あるいはこのネットワークを生かしてどのような地域の課題を解決をしていくかというアイデアにもつながっていくんだろうと、こう思います。 先般、モディ首相との間で始めようといってスタートいたしました仏教・民主主義国家の集まりにおいて、様々な議論を交わそうということで、一回目はインドにおいて開催され、二回目は今度日本において開催をされることになるわけでありますが、いろいろな視点から様々なネットワークの中に、中心に日本があって、地域やあるいは日本の平和と安定のために活用していきたいと、こう思うところでございます。
○宇都隆史君 総理、ありがとうございました。 是非、このセキュリティ・ダイヤモンド、この四点の頂点とそれからその中にあるASEAN諸国も含めた、あるいはメラネシア、ミクロネシアも含めた知的ネットワークの構築というのを日本主導型で是非進めていっていただきたいと思いますし、そのための日本におけるフォーラムの開催、あるいはそのための予算確保というのに関しても是非積極的に考えていただきたいと思います。 このダイヤモンド、こうやって資料で、地図で見てみますと、これ私、あえてわざと描いたんですが、線の少し太さといいますか、実線、破線を変えております。日米の関係というのは非常に強くなっている。そして、オーストラリア、インドとの、日豪、日印の関係も強化されつつあり、その中の国々との関係というのも非常に好転してきてはいるんですね。 では、このダイヤモンドをつくることを余り好ましく思わない側から見て、このダイヤモンドのアキレス腱、弱点というのはどこにあるのかというふうにして考えると、私は、まさに我が国の隣国となる朝鮮半島の安定、もっと言えば我が国と朝鮮半島の関係の改善、これが非常に重要なんだろうというふうに思っております。 先般、朝鮮半島の北側、北朝鮮において核実験と予想されるような振動、波形を我々は探知をいたしました。この北朝鮮の核実験、ミサイル開発に対しては、これまでも再三にわたって国際社会で連携をしながら、その封じ込め、あるいはその抑止を求めてきたわけなんですけれども、これは、我々の喉元過ぎればという日本人のあれがあるんでしょうか、だんだんだんだん、やはりその結果というのを見ていると悪化をしているような感じがしてなりません。 私、個人的に防衛の現場にいた人間としては、国際社会みんなの協力をもって北朝鮮にこの抑止を求めていくような枠組み、その働きかけというのも重要ですけれども、やはりこの悪化している現状を見て、何かあったときに備えとして自分たちの国を守るだけの構築、それをしていく努力というのも、もういいかげん始めていかなければならないのではないかなと思っています。 具体的に言えば、これは伝統的にある議論ですが、例えばミサイル発射基地の策源地攻撃能力をいかにすべきなのか、議論の段階としてですね、あるいは少し長射程のミサイルのような、そういう我々の能力を持つことが必要なのかどうなのか、こういう議論の開始あるいは研究の開始、こういうのも必要なのではないかと、個人的にはこのように考えております。 防衛省として、この北朝鮮の今の核開発、それからミサイル開発、実際に実戦型のミサイルは日本を射程に含めるノドン級だと四百発以上は配備されるというふうにも言われていますけれども、まあ答えにくいこともあろうかと思いますが、防衛省としてのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) 今回の核実験というのは、北朝鮮の核開発、これを一層推進したものでありまして、我が国といたしましては強く懸念をいたしております。また、運搬手段でありますミサイル、この開発、増強、これを進めておりまして、こういうことを考えますと、我が国に対する大変強い懸念を我が国は持たざるを得ません。 そこで、我が国といたしましては、これに対して敵基地、これを攻撃するということを目的とした装備体系、これは保有をしておりません。このような装備体系を保有する計画、これも持っておりません。じゃ、どうするかということでありますが、これは日米間の適切な役割分担、これに基づきまして、日米防衛協力、これの更なる強化、そして弾道ミサイル対処能力、これの総合的な向上を図りまして、抑止力、これを高めるということで対応することが適切であると認識をいたしております。 この点につきまして、大綱、中期防に基づいてこの総合的な向上を図りますけれども、具体的には、弾道ミサイル防衛能力、情報収集・警戒監視能力、指揮通信能力、後方支援能力なども含めまして総合的な防衛力の向上を図るといたしております。 今後、この大綱に基づいて様々な角度から研究、検討をしてまいりたいと考えております。
○宇都隆史君 防衛大臣、ありがとうございました。 実際の北のこの核・ミサイル開発に対しては、我々は装備体系上も今の現段階ではなすすべもないし、現在のところそのような構想もないと。そうすると、米国との緊要な連携を持ってやっていかなければならないということで、そうすると日米同盟が極めて重要になってくるわけです。そして、日米同盟が重要になってくると同時に、北朝鮮に対する、北の対応ということになってくると、米韓の同盟を持っている韓国との関係をいかに日本が改善し、有効に活用していくか、そこに今回の我々の政治の課題となっているいわゆる慰安婦問題の解決というところの大政治決断があったのではないかなというふうに思います。 この話に入りたいんですが、もうあと一分ぐらいで終わってしまいますので、今日はこの話は、十八日の月曜日にこのテーマは送るとして、少し、今日一日の質疑を聞かせていただいた中での私なりの総括ちょっとさせていただきたいと思うんですが、何しろ今回はこの補正予算ですけれども、我が国の国家予算を圧迫している大きな社会保障費と現象として出ている少子高齢化、これをいかにしてクリアしていくかという中に、やはりアベノミクス、消費税の増税あるいは地方創生といった様々な政策が複雑に絡み合っているんだろうと思います。 我々、自民党の中には統合医療推進室というのをつくっておりまして、今般は厚生労働省の医局部の中にこの推進室が設立されたというふうに認識しておりますが、やはり、いかにして健康寿命を延ばして、病気を未然に防止し、心身共に健康な社会をつくり、そして若者も老人もみんなが活躍できる社会を構築していくか、それが安倍政権が今回掲げられた一億総活躍社会なんだろうと思います。 是非、来週月曜日からの質疑の中でもこの辺りの重要性というのを答弁の中で国民に分かりやすく説明をしていただきますことをお願いいたしまして、私の質疑を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(岸宏一君) 残余の質疑は次回に譲ることといたします。 次回は来る十八日午前八時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会