内閣委員会 第13号
- 発言数
- 157 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2016/04/28
会議録
○委員長(神本美恵子君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、吉川ゆうみさん、島田三郎さん及び山下雄平さんが委員を辞任され、その補欠として岡田広さん、石田昌宏さん及び大沼みずほさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に井上義行さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官浜田省司さん外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のうち、子ども・子育て支援等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○二之湯武史君 おはようございます。自民党の二之湯武史でございます。 今日でもう三回目になるわけですけれども、理事の方から是非とも私にということでございますので、今日も質問させていただきたいと思います。 今日は、ちょっと観点を変えまして、世界的な保育、子育て政策という観点で御質問させていただきたいと思いますけれども、やはり先進国は共通して少子高齢化という問題を抱えておりますし、それぞれ政策の歴史がございます。 そんな中で、OECD諸国が、やはり我が国と同様、これまで少子化対策、また幼児期における教育というものについて取り組んできた歴史があるわけですけれども、特に西暦二〇〇〇年前後辺りから非常に重要な政策の一部として取り組んでおると。そんな中で、コンセプトが二つありまして、一つは社会政策という、これは日本に置き換えれば、いわゆる保育のどちらかというと社会保障という観点であろうと思います。もう一つは教育政策という観点で、これはようやく我が国でも、我が党でも今、幼児教育振興法というものを議員立法で議論しておりますが、私もそのメンバーでやらせていただいておりますが、そういった観点。 そういったものも随分早くから共同研究という形で様々な研究成果を積み重ねてきているのが実情でございまして、本委員会でも一回目にも申し上げましたが、例のアメリカのペリー就学前研究でありますとか、今回いろいろと資料を調べておりますと、ノーベル経済学賞を受賞されたシカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授という方は、就学後の教育のパフォーマンスは実は就学前の教育におけるパフォーマンスで決まってくると、こんなことも十年ほど前に、脳科学の研究の成果を政策に生かす重要性というものを実は唱えられているということでございます。 こういった世界的な幼児期における教育・保育政策の流れというようなものを私は是非とも積極的に取り入れていく、そういう方向性がまずはこれから求められるんだろうと思っております。 つまり、様々な政策というのは、○○オリエンテッドという言葉がありますよね、何がそもそもの問題意識、発端でそういった政策があるのかと。例えば、政治家なんかでも、よく我々批判を受けるのは、君は何オリエンテッドの政治家なんだと、こう言われるんですね。要は、何というんですかね、名誉欲オリエンテッドなのかとか選挙オリエンテッドなのかとかいって批判されるわけですけれども、今回のいわゆるこの子ども・子育て政策というのが、つまり女性の社会進出を促すというある種の社会政策面におけるものが日本の場合かなりクローズアップして全面的に出てくるわけですけれども、今申し上げた、特にOECD諸国における社会政策と教育政策という両輪におけるこの幼児期の教育・保育政策、こういったものを是非私は、大臣にも意識をしていただいておると思いますけれども、改めて今回の子ども・子育て政策、特に安倍内閣におけるこの政策における理念といいますか、どういうものを原点にしているのかということを改めてお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 二之湯委員からも御指摘ございましたけれども、こうした幼児教育、あるいは保育園、幼稚園、こども園、こういった場における教育というのは、まさにそこにおられる子供さん、まさに日本の未来を担っていかれる子供さんが、大人としてあるいは社会人として身に付けるまず基本的な部分を、もちろん義務教育課程というのはありますけれども、その以前においてもしっかり身に付けていくということは非常に重要であり、先般も御議論させていただきましたけれども、その時期のしっかり教育をされているということが、大人になり、またその人の生涯においても随分な差になっているという調査結果もあるわけでありまして、そういった意味での教育面というのは当然のことでありまして、これまでも広い意味で幼児教育を進めていく、あるいは無償化を進めていく、こういった取組もさせていただいております。 また一方で、子育ての支援という視点から、今の区分でいえば社会的な政策という側面になるんだろうと思いますけれども、こういった意味で、子育てしながら働くことができる、まさに両立の支援を図っていく。 両方の側面を持ちながらこれまで進めさせていただいているところでございまして、議論によって、どちらの側面に光が当たるかによってその時々の捉え方というのがあり、それが今おっしゃられるような印象につながっているのかもしれませんけれども、我々としては、まずは子供の育ち、そして両立支援、こういった視点に立ってしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 ただ、ある資料によりますと、OECDで二〇〇二年から七年にかけて十三か国の状況に関する報告書というのが刊行されておりまして、そこで、今申し上げたような諸外国、先進諸国ですね、少子高齢化としての課題を抱える国々が国際共同研究という形でされておられます。 その後も、二〇〇七年以降もそういった共同研究がされてきたということなんですが、日本がこの調査に参加していなかったということでございまして、やっぱり幼児期における教育の重要性と、また子供の、最近でこそ我が国でも子供の貧困というような言葉が聞こえてきましたけれども、本当に戦後の我が国というのは、世界でも、若しくは世界市場においてもまれに見るような非常に平等な、中流層ですかね、分厚い中間層の社会を実現しておりましたので、本当にこの十年ぐらいで急激に社会構造が変化をしていると。これはなかなか内閣としては認めにくいことなのかもしれませんが、あくまで私の肌感覚として、そういった社会問題も徐々に大きくなっているのではないかというふうには思っております。 ですので、社会保障という観点でも、私が思いますのは、先ほどノーベル経済学者の言葉を引用いたしましたけれども、就学前における、いわゆる幼児期における教育がその後のパフォーマンスを大きく決めると、若しくはその後の人生、ペリー就学前研究のように、ここにありますのは、例えば逮捕歴でありましたり生活保護受給歴でありましたり、そういったデータに関しても非常に有意の影響があるというような追跡研究があるわけですから、ある種でいうと、社会保障というのは対症療法的なセーフティーネットというような観点が強いんですよね。 それ自体がもう投資なんだと、そういう観点でいいますと、やはり高齢者層と同様に、幼児期における社会保障政策というのは、実はその後の我が国の社会保障給付でありますとか、若しくは健全な学び、育ちによってタックスペイヤーとして社会にしっかりと責任や貢献を果たせる、そういった大人を積極的に構造的につくっていけるんだと。そういったより前向きな意味合いとか意義付けというものが私は更に必要になってくるのではないかと。 これは非常に観念的、コンセプトの話になりますが、やはりどうしても社会保障政策といいますと、印象的には高齢者がまず出てくると。そしてそのときに、非常にそれはある種でいうとセーフティーネット的な対症療法的なコンセプト、観念が前に出てくると。 一方で、今申し上げたように、幼児期における社会保障政策というのは非常に投資の面もあるんだと、そういう観点を私は折に触れて是非発信を積極的にしていっていただきたい。今大臣おっしゃったように、教育の観点も同時に進めておりますよと、同時に大事にしておりますということで答弁いただいているわけですけれども、やはりこの政治の世界また行政の世界においてはどうしても社会保障的な側面が強く出てしまう、若しくはその観点でも対症療法的な側面が強く出てしまうと。 この辺は、政治家としての発信力、若しくは政治家としてのメッセージというものを是非これから私は大事にしていただきたいと思うんですけれども、改めて社会保障が、特に幼児期における社会保障政策というのは国民的な投資なんだと、こういう観点を大臣としてはどのようにお考えなのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、社会保障あるいは教育政策、分けておられました。社会保障の中にも、これまでも例えば健康の予防とか投資的な部分もいろいろあるんだろうというふうに思いますが、より一層教育ということになれば、これは幼児教育であり義務教育であり大学教育であり、まさにそのときの教育ということのみならず、それがその人の人生において、また、その人が社会においてどういう貢献につながっていくのかという意味において大変大きなポイントになるわけでありまして、よく教育は、あるいは子育て支援は未来への投資ということが言われておりますけれども、まさにそのとおりでありますし、そういう理念にのっとって進めさせていただきたいと思います。
○二之湯武史君 是非、折に触れての発信をお願いいたしたいと思います。 今日、与党委員の中に、自民党委員の中にもいわゆる厚労族と言われる方々も軒を連ねていらっしゃいますので、そういう……(発言する者あり)あっ、軒を連ねるじゃないか、出てきていただいておりますので、是非そういった認識を強く持っていただきたいなというふうに思います。ちょっと教養の浅いところが出てしまいまして、済みませんでした。 先ほど、OECD諸国で、二十か国でそういった幼児期教育の研究がなされているということがありましたけれども、アメリカやスイス、イギリス、スウェーデン、フランス、ニュージーランドといった幼児期教育における研究成果なんかも資料として今持っておるんですけれども、これ義家副大臣にお伺いしたいんですが、先ほど、党の方でもそういった幼児期における教育の重要性をしっかり立法の形で示していきたいということで今鋭意努力を進めているわけですけれども、今文科省においても、やはりこういった幼児期教育における、幼児期における教育の重要性、またそれを理論的に担保するための研究、並びにそういったナショナルセンターといいますか、国がしっかり責任を持ってそういった研究をしっかり蓄積していく、そしてそれを現場に還元していくと、そういった重要性を是非我々としては、政治家としてはもっと発信をしていきたいわけですけれども、文科省においても是非そういったものは前向きに検討をしていただきたいと思うんですが、義家副大臣の御見解を是非お伺いいたしたいと思います。
○副大臣(義家弘介君) 二之湯委員におかれましては、常に党の教育政策について非常に主体的に参画していただいていることを改めて感謝を申し上げます。 その上で、もう誰もが感じているとおり、グローバル化の進展、それから絶え間ない技術革新などにより社会構造や雇用環境が大きく変化していく中で、我が国の将来を担う子供たちが、自立した人間として他者と協働しながら新たなる価値の創造に挑み、未来を切り開いていく力がより一層求められております。 こうした人材を育てていく上で、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育、とりわけ幼児教育の役割は極めて重要であるというふうに認識しておりまして、現在は幼稚園教育指導要領の改訂に向けた検討を進めているところでございます。 また、委員御指摘のありましたナショナルセンターについてですが、国として調査研究拠点を今年度から国立教育政策研究所に整備するとともに、地方公共団体においても、都道府県における研修等の拠点となる幼児教育センターの設置や、市町村における、幼稚園だけではなく保育所や認定こども園も含めた各園を巡回、指導、助言等に当たる幼児教育アドバイザーの配置が進められております。一体となって幼児教育、しっかりと支えてまいりたいというふうに考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございました。 ちょっと今確認なんですけれども、その幼児教育アドバイザーが派遣されるのは、これは幼稚園のみですか、それとも保育園もこども園も含んでの、もう一回だけ確認させてください。
○副大臣(義家弘介君) これは両方でございます。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 着実な進歩があるということで非常に安心をしております。やはり諸外国の幼児教育また保育政策のやっぱり肝というのは、これはもう日本でも長年議論され続けておりますが、幼児教育施設とやっぱり保育施設の一体化といいますか、本当の意味での一体化。 実は、スウェーデンやノルウェーというのは本当に九〇年代若しくは二〇〇〇年代に行われている。やっぱりそれぞれの国においてそれぞれの施設が長い歴史を持って、日本も幼保というものは戦前まで遡る歴史があるわけですけれども、それぞれの国がそういった社会構造の大きな変化、先ほど義家副大臣からも御答弁がございましたように、社会の流れが大きく変化している中でそういった大胆な改革を行っている国もあるわけでございまして、そういうものが本当に我が国でも、これは長年議論されて非常に難しい課題ではあると思いますけれども、これから私も一つのライフワークとして取り組んでいかなければいけないなというふうに思っております。 改めて今、幼児教育、保育の今の方向性ということを考えますと、第一には、やはりこれから我が国は人口減少が進んでいく中で、より優秀な女性の皆さんに積極的に労働市場に参加をしていただいて経済成長の担い手となっていただくために、そういった働く環境をしっかり整備していかなきゃいけないという側面。もう二つ目は、私が申し上げたような社会保障としての保育政策、少子化対策という側面。三つ目が私はあると思っていまして、それが今、義家副大臣が御答弁いただいたような、特に情報化やグローバル化といった社会の大きな変化があります。 我が国においても、私が生まれ育った昭和五十年代というのは非常に日本の戦後の一番いい時期、バブルに行く前のですね、人口も増えている、所得も上がっている、そして社会が成熟して、非常にいい時期に私は幼児期を過ごしたわけですけれども、それ以降、本当に社会のあらゆる構造やあらゆる価値観が大きく変わっている。 そういう大きな変化の中で人間の一生というものを考えたときに、幼児期における教育というものが物すごく大きな重要性を秘めているという意味で、経済成長というとこの世界にはなじまないのかもしれませんが、私はあえて申し上げますが、経済の成長戦略としての幼児教育の重要性、こういった三本柱があるんだろうなと思っておりますし、今申し上げた主要先進国はそういった三つの柱によってこういった幼児教育・保育政策を進めているということを私は改めてこの場で御紹介を申し上げたいというふうに思っております。 そして、そういった中でいいますと、やっぱり質の向上というものがいかに大事になってくるかというふうに思いますが、これは幼児期教育だけではなくて、初等、中等、若しくは高等教育に至るまでそうなんですが、なかなか日本という国で教育の質を評価するというカルチャーがないように思うんですね。今私が一生懸命取り組んでいる高等教育においても、じゃ高等教育の質って何なんだと言われると、やはりどうしても設置基準の、教師一人で生徒が何人だとか、若しくは施設の面積だとか、若しくは図書館の広さだとか運動場の広さだとか、そういった設置基準や、若しくは法令遵守義務ですね、コンプライアンス、こういった観点で高等教育の質というのは主に測られている側面があります。 この幼児期教育も、私は、いわゆる外部の第三者の機関によって教育の質が担保されるというようなカルチャーがまだまだ不十分なのではないかなというふうに思っております。これだけ量的な拡大が進んでいく中で、質の評価、質の担保というのは非常に大事でございますが、どうしても質の担保というのは、子供一人で保育士が何人だと、そういった数字の、量的な観点でしかなかなか私は評価されていないのが現実なんではないかなというふうに思います。 一方で、先ほど副大臣が答弁いただいたナショナルセンターみたいなものがこれからしっかりと整備をされて、そこで幼児期における教育のコアカリキュラムみたいなものができて、それを今の幼稚園であれ保育園であれこども園であれ、最低限そういったナショナルミニマムとしてそういうコアカリキュラムをしっかり共有した上で、それぞれ園の独自のカリキュラムによって各園の特色を出していく、そしてそれを第三者の適正な機関が適切に認証評価をしていく、それを社会や保護者にしっかりと情報開示をしていく、そういうふうな流れによってこの幼児期教育施設の質をしっかり担保していかなきゃいけないと、人数の設置基準だけではなくて。 そういったことに関して、最後に大臣の方に、この質の向上、質の評価、担保、こういったものをどのようにお考えかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) おっしゃるように、今、量の議論も、保育の場合、待機児童を解消していくという意味においてあるわけでありますが、しかし、あわせて、先ほどから委員が御議論いただいているように、次の時代を担う言わば投資としてという部分もあり、またそういう中での質というものをどう担保し向上していくかというのは大変大きな課題だというふうに思います。 今でも保育園に対して第三者によるチェックをするという仕組みはあることはあります。それを更に広げていくということも必要だと思いますし、それから、ある方からのお話では、必ずしもそれだけで今委員のおっしゃるような意味での質の評価につながっているのかという疑問の声も私も頂戴したことがございます。 いずれにしても、そういった仕組みをつくりながら、そしてそれが公表され、そして不断にそれぞれの保育園なり幼稚園で行われている幼児教育というものが外の目から見ても常にチェックをされながら、それが向上につながっていく、こういう仕組みは非常に大事だろうというふうに思いますので、我々もそういったことをよく勉強させていただきながら、そうした方向に進めるように引き続き努力をさせていただきたいと思います。
○二之湯武史君 参考にまで申し上げておくと、高等教育においては、党の方の責任者としてこの前提言をさせていただきまして、特にその質の評価というものをしっかり改善をするべきだということを提言をいたしました。 その中身は、保育園、幼稚園の第三者評価も恐らく同じだと思うんですが、先ほど私が申し上げた設置基準だとかコンプライアンスだとか、そういった観点が多分主な指標になっていると思うんです。一方で、私が高等教育で申し上げたのは、言葉はちょっと適切でないかもしれませんが、やはり大学教育に関わるステークホルダーの評価、意見というものをもっとやっぱり教育に反映させていくべきだと。 という意味で、これを幼児期教育施設に置き換えますと、やはり例えば、まず保護者がその教育に満足をしているのか、若しくは子供たちが進学をした小学校といった義務教育施設が、その施設をどう評価しているのか、若しくはその施設が立地をする地域ですね、地域の皆さん、この方々がその施設をどう評価しているのか、そういったやっぱりその施設を取り巻く多様なステークホルダーの方々の意見をいかにやっぱり教育の質向上に反映させていくかと、そういった仕組みは私は今まで以上に重要になってくるだろうというふうに思っております。 それは、そういった方々に、より参画してもらうという意味でも、そういった評価の枠組みができれば、我が国の量のみならず質の向上も構造的に果たすことができるというふうに考えておりますので、一委員の意見でございますけれども、参考にしていただければ幸いでございます。 以上で終わらせていただきます。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。 子ども・子育て支援について御質問させていただきたいと思います。 一億総活躍といいながらも、この春も子供の認可保育所の入所が認められなかった方々がたくさんおられます。そして、一体これのどこが一億総活躍なのかと悲鳴が上がっております。政府は、事業所内保育所あるいは病児保育の拡充のための法案を今国会に提出するなど、保育の受皿拡大に取り組んではいますけれども、どれだけ受皿が増えるかは未知数だと思うんですね。そこで、政府の待機児童解消加速化プランにも位置付けられている箱、それから人の問題についてお伺いしたいと思います。 教育や保育の提供に携わる人材の確保ですとか資質の向上を図るために、平成二十七年四月から措置されている三%の処遇改善加算、これを始めとする保育士の処遇改善に向けた取組が行われております。それにもかかわらず、賃金センサスによりますと、平成二十六年に全百二十九職種のうち百十九位だったんですね、保育士の給与。これは、平成二十七年には何と百二十位に落ちているんですね。政府による処遇改善に向けた今までの取組は不十分であったと言わざるを得ないと思うんです。 最近のブログで有名になりました、保育園落ちた日本死ねというブログがありましたけれども、やはりこれは保育所不足に世論の注目が集まっている、そして、その保育所の問題について世論の注目が集まりますと、この問題について当局はにわかに対策に乗り出しているかと思うんですけれども、安倍総理は、四月二十六日に一億総活躍社会に関する国民会議で、保育士の賃金を来年度から月額六千円引き上げる方針を表明したと報じられております。 この措置で保育士の待遇改善としては十分とお考えでしょうか。また、これによって保育士不足の解決に向かうという現実味も考えて御判断なんでしょうか。大臣、お答えいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からもお話がありました。これまでも、政権スタートして、待機児童解消加速化プラン等々で受皿の拡大に努めてきているところでございますが、しかし、現下においても待機児童の方々がおられる、あるいは先般、潜在的な待機の方の議論もございまして、引き続き、こうした保育所の整備等、また、そのためにも保育士の確保を含めてしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。 今御指摘ありました一億総国民会議、四月二十六日に開かれた会議で、総理からは、保育士の処遇改善については、新たに二%相当の処遇改善を行うとともに、キャリアアップの仕組みを構築し、保育士としての技能、経験を積んだ職員について、競合他産業との賃金差がなくなるよう処遇改善を行います、そして、それらは財源を確保しつつ二〇一七年から実行します、こういうお話がありました。 したがって、今御指摘ありますように、保育士の処遇改善については、消費税引上げ時の三党合意で五%上げると、そして、既に三%実施している残りのまず二%について、約六千円ということになる、月額六千円ということになりますが、これをしっかり行っていく。これに加えて、キャリアアップの仕組みを構築し、保育士として技能、経験を積んだ職員の方については、全産業の女性労働者との差が月額四万円程度であることも踏まえて、そうした賃金差がなくなるよう追加的な処遇を行っていくということも考えていきたいと、こういうふうに考えております。
○牧山ひろえ君 子供の面倒を見てもらっている先生方が自分の家族が持てない、そのぐらい低い給料だという声が上がっているんですね。目指すべきはやはり他業種並みの賃金水準のはずだと思うんです。政府案では、私が思うには焼け石に水だと思います。 我々は、保育士の処遇改善の第一歩として保育士給与の月額五万円引き上げる議員立法を提出しております。やっぱり現実的に考えてこのぐらい上げないと保育士にならない、あるいは保育士として戻ってこないと思うんですね。もうそもそものお話をすると、働きたいお母さんたちを応援する、それから応援するに当たって安心して子供を預けるためには十分な保育士を確保する、これが原点だと思うんですね。そのためには、やはり現実的にどのぐらい賃金を上げれば保育士が戻ってくるか、あるいは保育士という職業を選ぶかということから考えなくてはいけないと思うんです。待機児童の解消という共通の目標に向けて、是非とも政府・与党にも党派を超えて成立に御協力いただきたいと思います。 保育士の有効求人倍率ですけれども、今年一月の時点で調べましたところ、全国で二・四四倍でした。東京の方では六・二四倍でした。圧倒的な保育士不足だということが分かります。一方で、低賃金を始め業務負担などの問題で保育士を辞めて、そしてほかの業種に移ってしまっている、そういった潜在保育士がたくさんいらっしゃるんですね。保育士自身の仕事と家庭の両立もできる環境をやはり実現しなければ、保育士総活躍といった状況は生まれないと思うんです。 御承知のとおり、保育士の多くは女性です。結婚などを機に仕事を辞める保育士さんも実に多いんですね。保育士の仕事と家庭の両立というテーマについて、大臣としてどのような御認識を持たれており、どのように取り組んでおられるのか。厚労省にお伺いしたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 保育人材の確保、これがとても重要であるというのは厚労省としても認識させていただいております。そして、そのためにはまず保育士の勤務環境を改善すること、これがとても大切であります。平成二十七年度の補正予算とそして平成二十八年度の当初予算におきまして、保育現場の厳しい勤務環境の改善を図ろうということで、保育補助者の雇い上げの支援やICT化の活用によりまして業務の効率化について取り組んでいくというふうにさせていただいております。 また、この三月末に厚労省の方から発表させていただきました緊急対策におきましても、多様な働き方を可能とする短時間正社員制度の活用の推進をしていただくとか、あと保育士の方々が土曜日、日曜日の出勤をしていただくというのが結構負担だというお声もいただきましたので、土日出勤をできるだけ減らすことができるように、保育士の利用の少ない場合における土曜日の共同保育の推進、これも積極的に取り組もうと考えております。また、これに併せて、保育士の子供を優先的に入園させるような仕組みも取り組んでいこうと考えております。 ということで、いろんな取組を組み合わせて地方自治体に積極的に取り組んでいただきまして、保育士さんの就業の促進や離職防止、こういったことを取り組み、そして保育人材の確保に向けて総合的に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○牧山ひろえ君 東京都が実施しました実態調査によりますと、既に辞めた保育士の退職理由、これを見ますと、妊娠、出産がトップなんですね。また、退職を考えている現役の保育士は、何と約二割に上っています。その理由を調べましたところ、給料が安いですとか仕事量が多いとか労働時間が長い等、職場環境に関する不満が上位を占めています。結婚などのライフイベントを機に退職した保育士が、重い責任、加えて長時間な上に激務という、そういった職場環境のために復帰をためらう現実が浮かび上がっております。報酬面の改善に併せて保育士の仕事の負荷を軽減することについても対策を行わなければ、やはり保育士不足の解消にはつながらないと思うんですね。 その一方で、三月二十八日に厚労省が発表した待機児童解消に向けての政府の緊急対策、お配りしました資料、これの下の線を引いたところを御覧ください。これを見ますと分かるように、保育士一人が担当する子供の数について触れておりますが、自治体が独自に定めているルールの緩和を要請しているんですね。簡単に言えば、保育士一人が担当する子供の数を増やす方針ということです。お配りした資料を御参照いただければと思うんですけれども、やはり理由があって自治体で、国の基準はこうだけど、いろんなアクシデントがあったりいろんな声があって、それでいろいろ基準を変えていると思うんですけれども、そういうふうに改善していった地域をまた元に戻すというか国の基準に戻すということは、やっぱり保育士一人当たり負担も増えますし、非常に問題だと思います。もちろん保育の質の低下も懸念されますけれども、それだけではなくて、一人一人の保育士の業務負担も増えると思うんですね。 この対策が実施された場合、保育士の業務負担についてですが、増えると思いますか、それとも保育士の業務負担は減ると思いますか。端的にお答えいただければと思います。副大臣、お願いします。
○副大臣(とかしきなおみ君) 今お話ありましたように、基準の方は国の基準を使ってくださいというふうにお話をさせていただいておりますので、これによって基準が、今回の緊急対策によって変わることではございません。 ということで、一応、保育士の方々の負担は増える方もいらっしゃるかもしれませんけれども、変わらない方もいらっしゃるかというふうに思います。
○牧山ひろえ君 今の副大臣の御答弁には無理があると思います。当然ですけれども、一人当たりの保育士に対して子供が増えれば、それはもちろん業務量は増えるに決まっていると思います。これは、家庭と仕事の両立というテーマについても反するちぐはぐな措置ではないかと思うんですね。 少し保育士確保という観点からちょっと離れますけれども、政府の緊急対策について子供の視点から一つ質問させていただきたいと思いますが、この保育士一人が担当する子供の数を増やすという対策によって、子供の安全性は上がると思いますか、それとも子供の安全性は下がると思いますか。副大臣、端的にお願いします。
○副大臣(とかしきなおみ君) 先ほどからお答えさせていただいておりますように、今回、基準は特に動かしておりませんので、国の基準は。それ以上に自治体で厚くしているところ、ここに少し融通を利かせていただきたいというふうに申し上げておりますので、今までと変わりないというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 当然下がると思うんですよ、安全性は。やっぱりこれ誰が考えても、子供の人数が増えれば当然安全性は下がりますよ。やっぱりいろんなアクシデントがあったり、いろんなことがあって、そしてやっぱりこの国の基準では足りないと、そして各都道府県で考えて、そして基準を上げていった、そういう過程を御覧になっているんでしょうかね。本当に疑問に思います、今の回答で。 政府の緊急対策というものは、認可保育園を増やさないままの児童数の受入れ拡大であり、質の低下に直結します。子供の安全と良質な保育環境を守るために、政府は速やかにもっと子供を詰め込めという方針を是非撤回するべきだと私は強く申し上げたいと思います。子供が増えることによって万が一アクシデントが起きたり、子供が例えば大けがをしたり死亡したり、そういうことがあったら今の本当に答弁は問題になると思いますよ。 保育士が本当にいないわけではないんですね。保育士資格の取得者は累計で百五十万人を超えていますが、その中で潜在保育士は、二〇一五年十一月の時点で調べましたら全国に六十八万人もいると言われています。保育士不足解消の鍵はこの潜在保育士の活用にあるということは以前より私が主張してきたことなんですけれども、この潜在保育士の掘り起こしという課題について、厚生労働省は昨年来、職業準備金の貸付制度、それから保育士の子供が優先して保育所に入園できる仕組み、先ほど副大臣からもお話がありました、保育料の軽減などの対策を取ってきました。これらの対策で潜在保育士がどの程度現場に戻っていただける見込みなんでしょうか。見込み又は目標の御教示を具体的にお願いします。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 保育士資格を持っておきながら残念ながら保育園等に勤務していただけない方、この方々への再就職支援につきましては、平成二十七年度の補正予算におきまして、保育士として二年間勤務することで返済を免除する再就職準備金、今お話しいただきましたものと、あと未就学児がいる場合の保育料の一部貸付け事業を創設させていただきました。 また、保育士や保育所支援センターにおきまして、保育園を離職した保育士に対しましてセンターへの登録を促すとともに、職業希望の把握、求人の情報の提供、さらに就職に向けての研修を実施するなど、再就職に向けてきめ細やかな対応をさせていただいております。 これらの潜在保育士の再就職支援だけでは足りませんで、さらに新規の資格取得の確保や処遇改善、勤務環境の改善など含めまして総合的な対策を講じることによりまして、平成二十九年度末まで五十万人分の保育の受皿を拡大に必要としているということで、それに見込みまして九万人の保育士人材の確保を行うと、こういう形とさせていただいております。
○牧山ひろえ君 是非いろんな総合的な取組をお願いしたいと思います。 多くの保育士が潜在化してしまっている根本的な原因である待遇面ですとか就労環境そのものの改善を行わなければ、抜本的な解消策とはならないと思うんですね。ですから、保育士に対する子供の人数とか、それは改善していかなくてはいけない。後退するんではなくて改善の方向で、今逆のことをやられようとしていますけれども、それは全くやるべきではないですし、撤回するべきだということを重ねて申し上げます。 保育士不足の抜本的な対策についても、先立つものは財源の確保だと思うんですね。例えば、先ほど質問しました際に触れた処遇改善加算も、本来は五%であるんですが、財源確保の問題で三%に抑えられています。この財源の問題につきましては、民主党政権時代の社会保障と税の一体改革において、子育て支援で一兆円財源を確保すると三党合意でなされているんですね。ですが、そのうちの三千億円、この三千億円は安倍政権成立後三年を経過しても穴が空いたままなんですね。 こうした現状を解決し、質の向上や量的拡充に取り組むため、残りの三千億円程度の財源を早急に確保すべきと考えますが、この課題に関する政府の取組や方針についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 保育士の処遇改善を含め三党合意で総額一兆円超、そして当面、五%から十%に消費税を引き上げる中で、そのうちの七千億を対応する、そして残りの三千億超については安定的財源を確保して対応していくと、こういう形で三党で合意をさせていただいたというふうに承知をしております。 そういう中で、まず七千億部分についても、今八%の状況でありますけれども、全てやれることは実施をさせていただいていると。その上で、あとの三千億についてはそれぞれ必要な予算額を確保しながら予算編成過程に引き続き検討していくということでございますけれども、ただ、先ほど申し上げた総理の国民会議での指示における二%というのはまさにその中に入っているということでございますから、そこもしっかり、安定財源をもちろん確保しながら、総理指示に従って引上げが行っていけるように、プランでも、そしてその後の予算編成過程でもしっかり議論をさせていただきたいと、こう思っております。
○牧山ひろえ君 大臣の強い決意には敬意を表したいと思いますけれども、いつまでに実現するという期限のない目標は、やはり私は空手形と一緒ではないかと思うんですね。 安倍内閣は、二〇一五年度補正予算案で、所得の低い年金受給者の方を対象とした一人三万円の臨時給付金を参議院選挙の前に給付することになっています。この総額は三千九百億円となっております。また、戦後史上最悪の経済愚策とも言われている軽減税率、この財源が一兆円と言われております。子育て支援の三千億というのは、政権に断固たる決意さえあれば確保できる金額だと思うんですね。それをしないということは、安倍政権の消極的な意思表示としか思えないんです。保育士不足は政府の優先順位の誤りが招いている側面もあると思いますよ。 ちなみに、日本の教育予算は先進国で最低のレベルです。そして、教育費用に関する自己負担率もOECD諸国の中で比較しても就学前教育費で三倍なんですね。先進国中最高レベルとなっているんです。本腰を入れて取り組もうと思ったら、保育や教育などの子育て関係予算は三党合意の一兆円でも不十分ではないでしょうか。まず第一に、課題となり続けている三千億円の財源確保の早期実現を私は図るべきだと思います。 政府は、待機児童解消加速化プランに基づきまして、平成二十九年度末までの保育の受皿拡大の目標を四十万人から五十万人分に上積みしております。そして、待機児童の解消を図ると言っております。特に平成二十五年度そして二十六年度は緊急集中取組期間と位置付けられております。約二十一・九万人分の受皿が拡大されました。それにもかかわらず、平成二十七年四月の待機児童の数は前年と比べて千七百九十六人増、二万三千百六十七人となっているんですね。五年ぶりに増加しているんです。これは、入所を諦めていた保護者らの潜在的な保育需要が掘り起こされたことが要因とも言われておりますし、待機児童対策の推進に当たっては、この潜在的な保育需要を正確に把握する、このことが必要だと私は考えております。 お配りした二枚目の資料にもありますとおり、政府では、厚生労働省が平成二十年八月に新待機児童ゼロ作戦に基づくニーズ調査、これを実施し、潜在的な保育需要を八十五万人程度と推計されました。その後、平成二十年に実施されたものと比較可能な同種の調査や実態把握は実際に行われているんでしょうか、大臣。あっ、副大臣。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 今御指摘のありました平成二十年の八月に行いました新待機児童ゼロ作戦に基づくニーズの調査、これは厚生労働省が行わせていただいたのは、これは事実でございます。ただ、この資料のところでございますように、使いたい方が八十五万人という形で入っておりますが、この八十五万人という数字は、実は朝日新聞が独自に行って積み上げていった数字でございまして、これは厚生労働省から発表された数字ではございません。 ということで、じゃ、今厚生労働省はどういう形で積み上げているかといいますと、保育の受皿確保につきましては、待機児童解消加速化プランに基づいて取り組んでおりますけれども、その目標値である四十万人は、加速化プランの制定時におきまして市町村による潜在ニーズの把握を積み上げていって、それで目標設定をさせていただいております。ということで、現時点での見通しでは、約四十五万六千人分の保育の受皿を確保する見込みとなっております。 ということで、昨年の十一月の一億総活躍実現に向けての緊急に実施すべき対策では、女性の就業が更に進むことを念頭に考えまして加速化プランを策定させていただきまして、平成二十九年度末までに目標設定を上積みさせていただいて、これを四十万から五十万人というふうにさせていただきました。 ということで、平成二十七年度の四月の子ども・子育て新制度のスタートに先立ち、自治体が保育等のニーズ量を把握するための調査の開発を目的としたサンプル調査は今は実施はしておりません。ということで、各自治体の状況を把握するだけではなくて、やっぱりこれは自治体によって状況がちょっと異なりますので、平成二十年度のこの調査を比較分析を行う、同じようにしてやっていくというのは困難であるというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 要は、国として潜在的な保育需要の定期的な調査は行っていないということだということが分かりました。 時系列で比較可能な客観的数値の把握が全ての対策の基本だと思うんですね。待機児童の解消は、家庭と仕事の両立支援を目的としています。ですが、現在の政府による待機児童の把握は除外を重ねていて、本当に公的保育サービスを必要としている人を数えていないという側面もあります。家庭と仕事の両立支援という目的から考えますと、希望の保育園に入れない潜在的な保育需要の正確な把握が必要だと思うんです。ですので、潜在的保育需要に関する定期的な調査を実施すべきではないかと思います。 時間となりましたので、終わりにさせていただきます。
○風間直樹君 よろしくお願いします。 加藤大臣、今日は幼稚園、保育園の問題、質問しますが、今日用意した九問は、実は全て幼稚園、保育園、施設の経営者から直接いただいた質問でございます。この幼稚園あるいは保育園から認定こども園に移行した施設の経営者の皆さんが、経営ができない、成り立たない、苦しいと、こういう声が例のブログの件以来、随分寄せられているんです。 私もこの問題は専門ではありませんが、いろいろ直接お聞きしましたところ、どうもこれ制度設計に大きな問題があるんじゃないかという問題意識に至りましたので、今日は直接経営者の皆さんからいただいた質問をお答えいただきたいと思います。九問で二十五分ですので、時間内に御答弁いただければ有り難いと思います。 まず、子ども・子育て支援新制度、これ、そもそも大規模園に不利な公定価格の単価設定がされているんじゃないだろうかと、こういう声が上がっています。子供を多く引き受け、職員の配置に多くの人員割かなければならない大規模園ほど実は低い単価が設定されていると。例えば、百分の三の地域区分で園の規模が九十一から百五人の場合、基本単価は二万四千四百六十円。一方、百八十一人から二百十人では二万一千三百九十円、一三%の減額です。さらに、三百一人以上では一万九千九百八十円、一九%もの減額。多くの子供を受け入れている大規模園に対する単価を改善して、入園させる園児を絞る小規模化を防ぐべきだと思うんですが、御所見を伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、公定価格の単価そのものは、もう委員御承知のところだと思いますけれども、子供一人当たりの単価として設定され、今その数字をお述べになられたというふうに思います。その設定に当たっては、大規模園についてはスケールメリットが働く、あるいは固定費等、人数が増えることによってその変動費がありますから、固定費部分は当然割る分母が増えれば小さくなるということになるわけでありまして、規模に応じて設定をしております。 例えば、施設長の人件費ということであれば、これは施設の規模にかかわらず一名でありますから、当然定員規模の多い施設がより低い単価設定になるわけでありまして、このように、公定価格で評価する経費の中には子供の数により変動しない固定経費がございますので、大規模園は結果において小規模園に対して一人当たりの、子供一人で割った単価設定は低くなるということでありますけれども、そのことをもって大規模園に不利な公定価格の単価設定がなされているわけではないというふうに認識をさせていただいております。 また、そういうことで、規模が大きい方がいいか小さい方がいいか、これはそれぞれ御判断があるわけでありますし、またその地域の情勢もあると思いますから、そうした様々な情勢を踏まえた上で適切な規模のそうした保育園が実施されていくということが、保育園なり認定こども園が運営されていくということが大変望ましいというふうに思います。
○風間直樹君 大臣今おっしゃった政府の見解、認識ですね、私も事前のこれ調査の段階で事務方にも聞いたんですが、事務方も大臣と同じ認識です。ところが、経営者の皆さんは全く違うんですよ、苦しいと。自分たちもできるだけ地域の子供たちを受け入れたいんだけれども、そうすると自分の施設は経営基盤が崩れていく、だからできないんだ、何とかしてほしいと、こういう声が上がっているんです。 私は、ここに至っては、やはり政府としてそういう経営者の声をいま一度聞いていただいて、その上で経営の実態を改めて確認していただく必要があると思うんです。大臣、その必要性、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今までそういう形で進めさせていただき、また平成二十七年度のスタート段階、また二十八年度においても所要の見直し等も行わせていただいていることはもう委員御承知のとおりだというふうに思います。したがって、その中で我々は実施をしていくという立場だと思います。 ただ、一度決めたものは変えないかということではないわけで、不断の見直しをしていく必要は当然あろうというふうに思っております。
○風間直樹君 加藤大臣にしてはちょっと硬直的な御答弁だと思うんですよね。私、加藤大臣の御答弁、この委員会で毎回拝見していまして、非常に感服をしております。 大臣、どうも政府としてのこの取組姿勢が固いんじゃないでしょうか。これだけ社会問題化している案件です。ということは、やはり多くのお母さん方が子供を預けることができずに仕事にも出れないから何とかしてほしいという切実な要望を持っていらっしゃる。ならば、これまでの政府の制度、あるいは見解、認識、それはそれで結構です、御努力されていると思います。ところが、実際現場ではそれとは違う声が出てきているわけですから、保護者の方からも経営者からも。ここはもう一回調査をして、政府の現認識に現実との違いがないかを確認すべきじゃないんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 正直言って、今保育園等々も含めて、経営実態調査というのは具体的に行われているわけではございません。 そういう中で、それぞれのこれまでの流れを含めて、今言ったのは総括的なという意味でありますけれども、行われているわけではありませんけれども、これまでの保育園あるいは幼稚園、そしてこの新制度がスタートする前のこども園のそれぞれの流れ、これを踏まえながら、子ども・子育て会議等の議論を踏まえて今の姿ができ上がっているというふうに認識をしているわけであります。 また、まさにおっしゃるように、これまでの認定こども園から例えば移行する場合に、園長さんが二人いたのが一人になるのは大変だというような御意見もあって、スタート時においては当面暫定的に二人ということも取らせていただいているということで、またそういう御指摘があれば、やっぱりそれを踏まえながら必要な見直しは行っていきたいというふうに思います。
○風間直樹君 今されていないとおっしゃるその経営実態調査、これ加藤大臣の御発意で政府としてされてはいかがでしょうか。加藤大臣ほどの能力があって御経験がある方の発意であれば、私は政府が動くと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) こども園ということだけではなくて、今公定価格についての議論、これは処遇改善を含む議論もございます。そういったことを、これから処遇改善等も実施をしていくということになれば、それが具体的にどう反映をしていくのかということも含めていろいろと我々もフォローアップしていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、委員の御提案も含めて検討はさせていただきたいと思います。
○風間直樹君 今日この質疑を終えた後、また私、地元で経営者の皆さんの声も聞きますが、当然経営者の皆さんは今日の御答弁も聞いた上で実態とこう違うぞという意見をおっしゃると思います。 この問題の議論は、当然この内閣委員会だけでは終わりませんので、私、予算委員会の委員でもありますから、後日また予算委員会で引き続きやることもございますので、よろしくお願いします。 次の質問ですが、同じく加藤大臣に、この最後に予定していた質問を先にします。 二号認定児と一号認定児の単価の違いです。この両者の単価は低く設定されておりまして、その格差が大きいと言われています。この格差によって、一号認定児の多い幼稚園から移行した認定こども園で大変大きな影響が出ている。よって、適正な単価設定に改善すべきであると思うんですけれども、御見解いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 議論はやや重複するところはあろうかと思いますけれども、公定価格の単価設定に当たっては、人件費、事業費、管理費それぞれを、特に教育、保育を提供するために必要な標準的な経費を積み上げて、それによって積算をしているわけであります。 一号認定と二号認定で基本分単価が異なっているのは、これ、一つは一号と二号と定員区分が若干ずれているというようなところもございますけれども、基本分単価に含まれている費用が異なっているわけでありまして、特に二号認定の基本分単価には調理員二名、これは調理員が必要になってまいりますから調理員二名の人件費、あるいは保育士が休憩時間を確保するために加配される休憩保育士の一名分の人件費、さらには保育標準時間認定子供が利用する場合には常勤保育士一名及び非常勤保育士の人件費、こういったものがこの二号認定の場合の単価には含まれているということで先ほど御指摘のような差が生じていると、こういうふうに認識をしております。
○風間直樹君 次の質問です。これは厚生労働省かと思いますが、保育士の処遇改善についてお尋ねをします。 保育士の長時間労働や膨大な事務量、これは政府も認識されていると思うんですけれども、こういった保育所を取り巻く労働環境の整備も同時に重要な課題です。東京都保育士実態調査によりますと、現在保育士として働いている人のうち、退職意向を示している方の約五二%が仕事量が多いことをその理由として挙げられ、また約三七%が労働時間が長いことを挙げています。 よって、仕事量や労働時間の見直しを図っていくことが大事だと思いますが、政府はどのような対策を講じるお考えでしょうか。
○副大臣(とかしきなおみ君) 保育士の職場の勤務環境を良くしていくこと、これがとても保育士の皆さんの職場環境を維持していく上で重要であると、このように認識しております。ということで、それがまたひいては保育人材の確保にもつながっていくというふうに考えております。 ということで、平成二十七年度の補正予算や二十八年度の当初予算におきまして、保育現場の厳しい勤務環境の改善のために予算を割きまして、今回は保育補助者の雇い上げの支援やICTの活用による業務の効率化、これに取り組んでいこうというふうに考えております。 また、三月に厚労省から発表いたしました緊急対策におきましても、多様な働き方を可能とするようにということで短時間正社員制度の活用の推進をしていただいたり、保育士の土曜日、日曜日の出勤をできる限り減らしていくことができるように、保育の利用が少ない場合における土曜日の共同保育の推進に取り組むというふうにさせていただいております。ということで、これらの取組を自治体に対して速やかに実施できるようにということで、背中をしっかり押していきたいなというふうに考えております。 ということで、就業促進や離職防止も含めて、保育人材確保に向けて総合的に取り組んでいくことが必要であると、このように考えております。
○風間直樹君 教諭免許の問題をお尋ねします。 幼保連携型の認定こども園で必要とされている保育教諭、幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を求められているわけですけれども、幼稚園の教諭免許状は十年ごとの更新が必要です。日々多くの子供への対応や膨大な事務に先生方は追われているわけでありまして、これは大きな負担です。そのため、幼稚園教諭免許状の更新制度の廃止について要望する声が強く出されていますけれども、検討する必要があるんじゃないでしょうか。
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。 幼保連携型の認定こども園でございますけれども、満三歳以上の子供に対する教育、同時に保育を必要とする子供に対する保育を一体的に行う制度でありまして、学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一施設でありまして、そこで行われる教育についても幼稚園同様の教育を行うことが求められております。 このため、幼保連携型認定こども園の保育教諭は、教育と保育の双方を担うことができる資質を備える必要がございまして、保育士資格とともに幼稚園教諭普通免許状も有することが求められていることから教員免許更新制度の対象となっており、保育教諭の資質、能力の向上のためにも引き続き免許更新制を継続していく必要があるというふうに考えております。 先ほど二之湯委員からも幼児教育の質の話がありましたが、当然、量、ニーズに応えていくことも大変重要なことでありますけれども、日々変化する社会環境の中でしっかりとした質を担保していく、これは大変重要であると思っておりまして、一方、勤務状況の中で、なかなか集中して週末や夏休み等に免許講習を受けられないというケースも当然出てくるというふうに考えております。このため、通信、放送、インターネット等を利用した講習を開設するなどの取組を更に進めまして、保育教諭を始めとする先生方が教員免許講習をより一層受講しやすくなるように工夫してまいりたいと思います。 ちなみに、私も政治家の傍ら生涯教師であろうと思っておりまして、現在、教員免許更新、インターネットで申し込みまして受講を進めているところでございます。
○風間直樹君 二年間で三十時間以上の講習が必要になるんですね。 経営者の皆さんに伺いますと、これだけ多くの負担を課せられると我々が幼保連携型の施設に移行するインセンティブがないんですよと。だから、都心でも免許の返上ということが起こっているわけです。この点のバランスについて、やはり政府として改善を検討していただきたいと思います。 次に移ります。 施設の老朽化の問題なんですけれども、保育所の発展・向上に関する調査研究報告書、平成二十二年、日本保育協会によりますと、約五五%の自治体が保育施設に関する課題として老朽化した園舎の建て替え問題を挙げています。私、地元が新潟県の上越市というところですが、木造園舎の約八割が耐用年数を超えています。この課題、国が支援する必要あるかと思うんですが、御認識いかがでしょうか。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 耐震基準におきましては、改正が行われた昭和五十六年以前に建てられた保育園は全国で一万一千百九棟、全体の四〇・一%でございます。これらを含めて老朽化した保育園の改築等を含めていくことは大変重要であると、このように考えております。 厚生労働省では、従来から、民間の保育園の老朽化などに対応するために、保育所等整備交付金により改修や耐震化などの施設設備に対する必要な支援を行わせていただいております。 具体的にはどんなことをしているかといいますと、老朽化に対応するために施設の構造に応じた経過年数等を踏まえた改築、あと、老朽化に伴う大規模修繕や地震防災上の崩壊等の危険性のある建物の耐震化、こういったことに対する大規模な修繕等に必要な整備を支援させていただいております。 また、公立の方は、平成十八年度の一般財源化以降地方財政措置が講じられておりまして、その整備に当たりましては、各自治体において地域の実情に応じて対応いただいているところであります。 ということで、引き続き、保育園の維持管理に対しましては支援を行いまして、保育園の安全性をきっちりと担保した整備を行っていきたいと、このように考えております。
○風間直樹君 加藤大臣、幼保連携型のこども園に移行するインセンティブの問題、施設の面積基準や園長の資格要件など、かなり高いんですね。設置者はこの基準を満たす努力しているんですけれども、公定価格は他の認定こども園と同一です。ですからインセンティブがないという声が出てくると。 このこども園を普及させるのであれば連携型とすることのインセンティブが大事だと思うんですけれども、どんな認識を持っていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども政府側からの答弁ございましたけれども、幼保連携型認定こども園は、認定こども園法の改正によって、学校と児童福祉施設としての法的な位置付けを持つ単一の施設ということであります。 この新たな幼保連携型認定こども園の質を確保し向上させる観点から、幼稚園と保育所の基準、これを見比べながら、内容が異なる事項については幼稚園か保育園のどちらか高い基準を引き継ぐということで基準の設定をさせていただいております。また、国が示している幼保連携型認定こども園の基準と幼保連携型認定こども園以外の認定こども園の基準においては、大体おおむね同等の要件を求めているところであります。 しかし一方で、大規模の私立幼稚園がこの認定こども園に移行するに当たって、収入面での不安、事務負担の増大ということがいろいろと指摘をされました。そして、それを踏まえて、この子ども・子育て新支援制度をスタートする二十七年度においては、いわゆるチーム保育加配加算を創設する、あるいは施設長の人件費に係る経過措置等を入れさせていただき、さらに二十八年度においても、チーム保育加配加算を、更にその加配可能な人数を増やしていく、あるいは非常勤事務職員及び非常勤講師を加配する加算の創設等の見直しを行っているところであります。 認定こども園に移行することについて、どういった形で移行するかも含めて、これは地域それぞれのニーズや事業者のお考えということで御判断されるということでありますけれども、移行を希望する園に関しては、円滑に移行ができるような必要な措置を今後ともしっかりと講じていきたいというふうに思います。
○風間直樹君 こういう声がありまして、この問題、認定こども園の類型の中で最も設置基準が高い、運用面での基準も突出して高い幼保連携型、しかし、他の類型と基本単価費は同じ、ゼロ歳から二歳、そして三歳から五歳の単価設定も合算されて、未満児保育の運用費用が割り落とされたと。どうも、やはり経営実態調査をされていないので、現場の声が政府に届いていないという感を新たにいたします。 次の質問ですが、園長さんの話なんですけれども、これ、こども園では非常に事務量が膨大ですので対応課題も多いんですね。一人の園長だけでは管理し切れないという声が上がっています。一定規模以上の認定こども園では、新制度の施行から五年間の経過措置としている園長、施設長二人分の加算、これ継続する必要があるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 子ども・子育て新支援制度における認定こども園においては、財政措置を施設型給付に一本化する、あるいは認定こども園の園長の人件費を公定価格の基本分単価に一人分と、これが原則になっております。ただ、経過措置として、今委員御指摘のような対応が五年間に限って行われているということでございます。 これはあくまでも経過措置ということでありますし、また、他の施設との整合性の観点ということも配慮しなければいけないというふうに思っておりまして、したがって、認定こども園についても本来は園長は一人であるということ、それにのっとって対応していくということになろうと思います。
○風間直樹君 大臣の今の御答弁のままですと、こういう声が上がっているんです。小規模園では対応可能かもしれないけど、大規模園では難しいです、一定の規模以上からは二人制を認めるよう検討してほしいと。是非御検討いただきたいと思います。 続いて、認定こども園における利用者負担額の問題なんですが、一号児の負担額、国が定めた一律の限度を基準に市町村が定めると。このため、同一県内でも自治体ごとに利用者負担額が異なります。そこから、子育て世代がより安い利用者負担額の自治体に流出するという問題も懸念されています。この地域区分に利用者負担額の上限を連動されるといった措置も必要なんじゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 子ども・子育て支援新制度は、特に市町村が実施主体であります。そして、市町村において子ども・子育て会議を設置をしていただいて、地域の実情に応じた子ども・子育て支援について、幅広い関係者の方々にも参画をしていただいて政策を決め、そして実施をしていくと、こういう仕組みを取っているわけであります。 今お話がありました各市町村における利用者負担の水準についても、こうしたプロセスを経て、各地域の実情を踏まえて決定されているところであります。利用者負担を含めた子ども・子育て支援制度の在り方が各地域の実情に応じて決定される仕組みは、子育て世帯のニーズに即した支援の展開をしていくという意味においても非常にコアな、重要なポイントだというふうに思います。 そうした意味で、結果として利用者負担の水準が、今お話がありましたように地域で、あるいは隣町の間で差が発生しているということは実態としてあろうというふうに思いますけれども、それはそれぞれの地域の中で御判断をされた、そうした判断の結果でありまして、それを我々は尊重していくべきものと、こういうふうに考えております。
○風間直樹君 大臣、最後ですけれども、どうでしょう、今日この議論をさせていただいて、政府としてこの経営実態の調査をやはりやる必要があるんじゃないでしょうかね。でないと、認定こども園へ移行するインセンティブがないという声が経営者から出ているわけですから、私は、政府がこのままの現状で経営者の実態を調査をされないということであれば、ブログ問題で大きくクローズアップされた保護者の悲痛な叫びというのは今後解消される可能性が低いと思います。 この経営者の実態調査について、大臣の、やるかやらないか、いま一度御答弁をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) この件も含めて、様々に政策を展開するときは、やっぱり実態、ファクトというものをしっかり捉えて、それに対して適切に施策を運用していくということが非常に必要だというふうに思います。 そういう意味で、先ほど申し上げた、包括的に、こども園のみならず保育園等も含めて、そうした資料が手元にないというのは私は必ずしもいい状況にはないというふうに考えておりますので、どういう形でやるのかということについてはいろいろな方の御意見を聞いていかなければならないだろうというふうに思っておりますけれども、やはりファクトに、ファクツ、現実に即応した施策を展開していく、こういう観点に立ってしっかりと対応していきたいと思います。
○風間直樹君 次の委員会でその確認をさせていただきますので、是非取組をお願いします。 ありがとうございました。
○山本香苗君 本日で四月十四日に熊本で発生いたしました地震よりちょうど二週間となります。改めまして、お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 今回の熊本地震におけます、まず最初に、男女共同参画局の取組状況をお伺いします。
○政府参考人(武川恵子君) お答えいたします。 災害対応におきましては、男性と女性のニーズの違いや子育て家庭のニーズに配慮することが重要であると考えております。このため、発災翌日の十五日に、熊本県と熊本市に対しまして、避難所の開設や運営の管理、物資の供給、衛生、保健、生活環境の整備におきまして、特に女性や子供、子育て家庭に配慮すべき事項につきまして通知書を出しております。そして、適切な措置を講じていただくとともに、民間団体等との連携にも留意されるように要請をしたところでございます。この発出しました通知文につきましては、熊本県災害対策本部におきまして配付され、また説明がされた上で被災市町村に周知をされたというふうに承知をしております。 引き続き、熊本県、熊本市、そして男女共同参画センター、また現地で被災地支援を行っておられます民間団体等と連携して、女性などの視点に配慮した災害対応がなされるように支援してまいりたいと思います。
○山本香苗君 男女局から職員の派遣はしておられますか。
○政府参考人(武川恵子君) 現在のところは行っておりませんけれども、近々派遣したいと思っております。
○山本香苗君 要するに、通知出してチェックリストをやって適切に対応しろって、私は、これは不十分だと思うんですね。しっかりと男女局からも人を派遣して、民間団体などの力を借りて、被災地においてチェックリストに沿った運用がなされるように是非支援をしていただきたいと思うんですが、加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 議員の問題意識のように、女性や子供、子育て家庭のニーズにやっぱり災害対応の中にもしっかりと配慮していく、対応していく、また被災自治体を支援をしていくということは非常に大事だと思います。 熊本県では、一昨日の二十六日から、男女共同参画センター、また男女共同参画担当者が避難所を巡回をし、既に、今説明がありましたが、内閣府から発出した通知やチェックシートに基づいて、女性や子育て家庭のニーズへの配慮がなされているかチェックをしていただくということになっているわけでありますけれども、内閣府においても明日職員を派遣をして、そうした熊本県の避難所巡回に同行して、女性や子供の家庭のニーズを実際に、じかに把握をし、必要な助言を行わせていただきたいと、こう思っております。
○山本香苗君 大臣、ちょっと通告していないんですが、是非御検討いただきたいんですけれども、今、女性だとか子供の支援のためにNPOなどの民間団体がもう続々現地に入っていっております。でも、個々に活動しているんですね。核になるところがないんですよ。そのために、現地の方からは、民間団体などと行政、すなわち県と市と、そうしたところがうまく情報を共有して協力していくような場をつくってもらいたいと。県も市も今手いっぱいで、私は、今御説明ありましたけど、本来そういうセンターの人たちというのは司令塔であって、動かしていく方にならなきゃいけないのに、現場を回っているんですよ、へとへとになっているんですよ。情報を上げようとしても上げられないと、片方でNPOは独自にやっていると。 ここをやはり国が、せっかくあしたから出していただけるということでございますので、是非音頭を取っていただいて、そういう場を早急にちょっと取っていただきたい。そうしますと、現地だけじゃなくて被災地の外から支援をしようとしているところも、どこが核か分からないからどういう支援をしていいか分からないと。物はいっぱいいっぱいたまっているんですよ。この状況は早く解消したいと思いますので、是非国から音頭を取っていただいて、県の男女センター、市の男女センター、あと市町村のところも、関係者も含めて、こういう場を早急にちょっと立ち上げていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 私も必ず現地の状況を把握しているわけではありませんし、ただ、今いろいろな方々が復興復旧に向けてあるいは支援をしていこうということで入っておられる、そうした皆さん方と地元の自治体とどういう連携が成っているのか、その一つの分野としては、今女性や子育てをされている家庭への支援というのも入ってくるんだろうと思っております。 よく防災担当の河野大臣とも連携を取りながら、その辺に対してしっかりと意識を持って対応させていただきたいと思いますし、また今回、職員が、派遣をして、実際に現地を見て帰ってまいりますので、その職員の見てきたことをしっかりと聞いた上で必要な措置をとっていきたいと、こう思っております。
○山本香苗君 余り時間を掛けることではないと思うんですね。早めに立ち上げていただきたいと思います。 こういった避難が長期化していきますと、必ず炊き出し、今も地域のボランティアの方々が炊き出ししているんですけれども、炊き出しというのは被災したボランティアの女性任せになりがちになるんです。現在、熊本でもそういう形ですけれども、東日本大震災においては、こういったことが女性任せにならないように緊急雇用創出事業を使って調理スタッフを雇うといったことも実施されて、実際、避難者の栄養管理だとか食事の衛生管理といったことにも大きな成果を上げたわけでございます。 こうした取組というものが必要となってくると思いますので、補正という話もありますが、こういうこともできるような形に是非していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 平成二十五年五月に策定させていただいた男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針では、東日本大震災の経験を踏まえて、避難所における自治的な組織において、食事作りなどの特定の活動が片方の性に偏るなど、性別や年齢等による役割が固定化されることがないようにすることなどを示しております。今回の熊本地震においても、本指針を活用した適切な対応を講じるよう被災自治体には要請をしているところであります。 今御指摘ありましたように、東日本大震災、宮城県の山元町というところで実際そういう、女性の就労機会の確保ということも含めながら、ボランティアで炊き出しなどを行う被災女性の負担を軽減するために国の支援、震災等緊急雇用対策事業という、これを活用して食事提供を行う専属スタッフを雇用した事例がありまして、これも取組指針の事例集に載せさせていただいております。この事業そのものはもう既に終了しているということでございます。 今後、そうした各省において様々な支援策が講じていく、あるいは補正予算も展開していくということでありますけれども、いずれにしても、熊本のそうした被災、そして今、それから立ち上がっていこうとしているその実態踏まえながら、必要な対応を考えていきたいと思います。
○山本香苗君 是非ともそうしたことができるように、ただ指針を示すだけじゃなくて、できる仕組みをつくっていただきたいと思っております。 今日は総務大臣政務官お越しいただきましたけれども、罹災証明が発行できないという自治体がございます。東日本大震災でも同様のことがございました。 例えば、福島県の須賀川市というところは市庁舎が使えなくなりまして、その際に、阪神・淡路大震災の際に開発されたJ—LISで今無償提供しております被災者支援システム、この導入をJ—LISの被災者支援全国センターから行っていただいたんです。その結果、罹災証明はもちろんのことですが、その他義援金の支給などでも効果を十分に発揮したわけです。 今回も東日本大震災と同様に、是非ともこのJ—LISの被災者支援システム全国センターから人を派遣していただいて、そして被災者支援システムの導入支援を直ちに行っていただきたいと思いますが、お願いいたします。
○大臣政務官(輿水恵一君) お答えを申し上げます。 委員御指摘の被災者支援システムにつきましては、阪神・淡路大震災の際に西宮市が開発をし、その後、J—LIS、地方公共団体情報システム機構が管理を引き継ぎ、被災者支援システム全国サポートセンターを設置する等により導入の支援を行ってきたところでございます。 このシステムは、自治体が行う罹災証明の発行等の業務の実施を円滑にできることもあり、総務省といたしましても、従前より、被災地のみならず全国にこのシステムの活用に関して周知を図ってきたところでございます。二〇二八年四月二十七日現在で、本システム導入に必要なインストールキーの発行を受けた自治体は全国で九百八団体であると聞いているところでございます。 今回の熊本地震における罹災証明につきましては、現在、被災地において調査計画の策定や体制の構築など住家被害認定調査の実施に向けた準備が行われており、この調査を経て罹災証明の発行が行われることになると聞いているところでございます。熊本地震発災後に被災者支援システム全国サポートセンターにお問合せをいただいた被災自治体に対しましては、求めに応じましてJ—LISが既にインストールキーを発行しております。そして、ベンダーによる支援体制を整備する等、導入支援を行ったところでございます。 いずれにいたしましても、被災地における様々な被災者支援の動向や被災自治体の意向等を踏まえまして総務省といたしまして適切に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(神本美恵子君) 輿水政務官。
○大臣政務官(輿水恵一君) 済みません、一点。 平成二十八年、二〇二八年と読み間違えまして、平成二十八年の間違いでございました。よろしくお願いいたします。
○山本香苗君 今、住家の被害認定が進められているんですね、ここ、一斉にやっているんですけれども、このシステムを導入していれば、そこに被害認定を入れれば被災者台帳ができるんです。そうすれば、被災者の方は何度も何度も、例えば義援金だ、支援金だ、減免だとか、申請しなくて済むんですよ、これ一発でいけるわけなんです。そうしますと、被災者のためにとってもいいし、この後、被災者支援の業務、膨大になる分が圧縮できるわけなんです。 求めに応じてとか言っている場合じゃないんですよ。しっかりとこれを、この仕組みを知らないわけですから、是非説明していただいて、人も派遣するからと、もう丸抱えで導入するぐらいのことをやっていただきたいということをお願いするために今日政務官来ていただいているので、答弁をお願いします。
○大臣政務官(輿水恵一君) まさに、この被災者支援システムでございますが、委員御指摘のとおり、様々な、例えば避難所の入退所情報とかあるいは緊急物資の円滑な供給、さらには仮設住宅の入退居情報なども、これ全てこういった機能を踏まえておりまして、その必要性また機能、効果というのは十分承知をしておりまして、まさに地元の被災自治体の意向も踏まえまして、しっかりと連携を取りながらできるだけ普及できるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
○山本香苗君 意向確認を是非してください。そのときに、こういうものがあるんですときちっとアピールしてください。 総務省として、今まで、二〇〇九年の一月十七日のときにこのソフトを全国の自治体に無償で配付もしているんです。ですから、ただ単に自治事務だからと引いているんじゃなくて、しっかり、こういう非常時ですから、そういうことをやりますからという形で是非やっていただきたいと思いますので、重ねて伺いませんが、やっていただけることだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 今日は高鳥副大臣にお越しいただいているので、ちょっと順番変えて質問させていただきたいと思いますが、総務省において平成二十五年度から地域運営組織について調査研究を行っていただいておりますけれども、この内容と、またこれどう進めていかれますか、今後。
○政府参考人(原田淳志君) お答えいたします。 総務省では、平成二十五年度から、この地域住民が主体となって暮らしを支える活動に取り組む組織、これを地域運営組織と呼んでおりまして、小田切明治大学教授を座長とする研究会を設置しまして、実態調査等々を含めまして調査研究を行っております。 具体的には、その現状把握を行ったところ、組織の形成や持続的な運営に当たっては、人材の確保や育成、また安定的な財源の確保などが課題となっていることが明らかになっておりますので、これまでの間、委員会の方からは、そのような先進事例の体系的な整理、また人材の確保、育成のための方策、また地方自治体の財政的、人的支援の方策について御提言をいただいておりますし、二十八年度においても同様でございます。 総務省としましては、このような地方公共団体に対しまして、こうした調査結果の成果の周知を行って横の展開を進めていくとともに、本年三月には、まち・ひと、しごと創生本部に地域の課題解決のための地域運営組織に関する有識者会議、これが設置されておりますので、ここへも協力するとともに、関係省庁とも連携をしながら、この地域住民の方々が主体となる地域課題解決のための取組につきまして、しっかりと支援していくために頑張ってまいりたいと思っております。
○山本香苗君 今おっしゃっていただいた地域運営組織という仕組みというのは、この少子高齢化社会を迎える中で住民主体の課題解決を図るわけで、非常に効果的な取組だと思っておりますし、その必要性も高まっていると思います。 しかしながら、そのほとんどが任意団体となっておりまして、法人格がないと。そのために、例えば契約行為というのが代表者個人の契約になってしまうようなケースも多々あって大変な状況でございますし、また公共的な活動であるにもかかわらず税制上の優遇措置も受けられない、そういった課題が様々あるわけです。 今、原田審議官から御紹介いただいた調査研究報告書において、この法人格というのを既存の制度の中でいろいろ比較をしていっているわけですけれども、その中でNPO法人が最もなじみやすい法人格というふうにされているんですが、他方で、NPO法人では入会制限ができないから他地域からの入会を拒めず、地縁の区域に構成員が限定されるためなじまないといった御意見もあります。 そこでお伺いしたいんですが、NPO法二条で、「社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと。」とされておりますけれども、会員の資格を地域住民に限定するということは不当な条件に当たるんでしょうか。例えば、何とか市何々町という形に、居住する者といった制限を掛けることは可能なんでしょうか。
○政府参考人(浜田省司君) 御質問いただきましたNPO法の第二条でございますが、この趣旨は、NPO法人が不特定多数の利益の増進を目的とするということがございますので、この資格といたしましても、一般の人が誰でも加入できるようにするというのが基本だという考え方に基づくものでございます。 しかしながら、社員の資格を特定の地域の住民に限りますことが事業内容などとの関係から見て合理的なものであれば、この不当な条件には当たらず許容される場合もあるというふうに思っております。 どのような制限であれば、例えば広さですとか人口規模ですとか、不当な条件となるかならないかにつきましては一律に決まるものではございませんで、この限定の仕方と事業内容との相関関係で、事務に当たっております都道府県又は政令指定都市、我々は所轄庁と申しておりますが、こちらの方で御判断をいただくということだと思っております。 御質問ございましたように、会員の資格を最小行政単位であります市区町村よりも狭い区域の在住者に実質的に限るということも、事業内容等の関係から合理的なものであれば、通常は不当な条件には当たらず可能であるというふうに考えております。
○山本香苗君 可能だと言うんですけど、QアンドA見ますと、何々町の住民以外の者が社員として加入することを一切拒否するのであれば、事業内容によっては不当な条件とならざるを得ないでしょうと書いてあるんです。これ、どういう意味ですか。
○政府参考人(浜田省司君) このQアンドAの趣旨でございますが、二つポイントがございまして、一つは団体運営の閉鎖性あるいは排他性というような問題でございます。会員の資格の地域を極めて狭く限定した上で、それ以外の者を一人たりとも入れないというような厳格な地域制限を、資格制限を設けますと、実質的にこれが共益的、親睦会的な団体になるのではないかと、不特定多数の利益を追求する団体とは言えなくなるのではないかということがございまして、そういう場合には不当な条件に該当する可能性があるということを一つは申し上げたいという内容でございます。 もう一つは、事業内容との関係での合理性があるかどうかということでございまして、例えて申しますと、活動区域は市町村を越えて市内全域とかあるいは県内全域とか、こういう広い地域を設定されているにもかかわらず会員資格を極めて狭い区域にすると、こういうことになりますと、事業内容と会員資格制限の間に合理的な関係がないというような場合にはこの不当な条件に該当してしまう可能性が高いのではないかと、こういう趣旨を申し上げているところでございます。
○山本香苗君 常時活動に参加できることの制限を設けるということで、事実上会員を地域住民に制限することは不当な条件に当たりますか。
○政府参考人(浜田省司君) 個別の事案の判断は申請された案件全体の実態に照らして所轄庁で御判断をいただくと、都道府県、政令市で御判断いただくということでございますが、一般論として申し上げますと、御質問がありましたように、地域の課題解決に取り組む団体が、当該活動に理解があり、かつ常時活動に参加できる者に会員の資格を限定とするという形を取りまして会員資格を市町村の区域よりも狭い地域の住民に実質的に限定するということは、一般的には許容されるというふうに考えております。
○山本香苗君 要するに、地域運営組織は現行のNPO法人で十分できるということですか。
○政府参考人(浜田省司君) 実質的な形で限定するということはできるというふうに思っております。
○山本香苗君 そこで、高鳥副大臣にお伺いしたいわけなんですけれども、今のやり取り聞いていただいていたように、できるというんですよ。なんですけれども、NPO法人など既存の制度ではできないといって二百近い自治体の方々がネットワークをつくられて、そして新たな法人格を求める要望書というのを政府に提出されているんですね。その中には高鳥副大臣の御地元の十日町市も入っています。 そういう状況なんですが、何でこうしたことが起きるのかと、もういろいろ考えてみたんですね。そうしたら、大体二つぐらい理由があるだろうと。 一つは、やっぱり聞いていて、不当な条件に当たるかどうかという基準がよく分からないと、曖昧なんです。ここは是非明確にしていただいて、こういう地域運営組織、これでできるんだということを明確にしていただきたいと思うんですね。 二つ目は、周知がなされていないということなんです。ちょっとレクのときにお伺いしましたら、自治体等に対してこういうものを文書をもって周知したことありますかと言ったら、ないそうなんですね。 是非、この二点はすぐできる話ですし、今日は子ども・子育てという話ですけれども、私は、子ども・子育てといったときに、決して保育士だけが担い手であるとは思わないんです。地域の皆さん方も担い手になるわけで、こうした地域運営組織といったところがしっかりとできるような体制、これは特に厳しいところなんですよね、都市部というよりも、そういったところでやっていただいているものですから、早くこういうことでできるんだよとやってあげた方がいいと思いますので、是非この二点、早急に高鳥副大臣のリーダーシップで解決をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) 山本委員にお答えをさせていただきます。 今政府参考人の方から具体的なお話はさせていただきましたけれども、最終的な判断、これはその認証事務を行う所轄庁、都道府県あるいは政令指定都市が個別の事例に応じて判断をするということでありますが、委員御指摘の基準、これが曖昧であると。それから、周知は、自治体の方にこれQアンドAは送っているということでありますけれども、まだまだ徹底が足りないという御指摘でございます。 御指摘を踏まえまして、こういった事例が分かりやすくなるように前向きに検討してまいりたいと思いますし、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○山本香苗君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 子ども・子育ての関係で、今地域の話とちょっとリンクいたしますけれども、地域の実情に即した質を担保した多様な保育を増やしていくためには、この間の参考人質疑のときにも大日向先生からお話ありましたけど、子育て支援員の制度というのはやっぱり重要だと思うんです。この子育て支援員の取組状況というのを教えてください。
○政府参考人(吉本明子君) 子ども・子育て新制度のスタートに合わせまして、子育て支援制度、スタートしたところでございます。 今年度におきましては、これは、予算上の交付決定の状況でございますが、延べ二百五十五の自治体におきまして延べ約二万四千人の方が受講されたというふうになっております。実績につきましては、これからできる限り速やかに取りまとめてまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 聞いて回りますと、研修自体実施していない都道府県も結構あるんですね。全ての都道府県で実施するように是非厚生労働省から働きかけをしていただきたいと思います。 また、質の担保という観点からフォローアップとか現任研修の実施というのが大事なんですけど、実施している都道府県はたった今二つしかないと伺っております。実施要綱においても実施が望ましいと記載されているだけなんですね。本来は実施が望ましいじゃなくて実施しなきゃいけないというものだと私は思いますので、是非着実に実施していくように厚生労働省として働きかけをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉本明子君) この研修につきましては都道府県又は市町村も行うことができるということになっておりますけれども、やはり中心的な役割は都道府県で是非とも担っていただきたいというふうに考えておりまして、都道府県の担当者会議におきましても、この子育て支援員の研修の実施、また今御指摘のございましたフォローアップ研修、現任研修、これにつきましては、その一環としてそれを実施した場合の財政支援もございますので、そのことも含めまして積極的な実施を働きかけているところでございます。今後とも働きかけてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございました。終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 三月、四月と、東京、大阪の認可外保育施設で死亡事故が連続いたしました。厚労省、それぞれの事故の概要を簡潔に説明してください。
○政府参考人(吉本明子君) 東京都と大阪市の保育施設におきまして死亡事故が起こったことは誠に残念だというふうに考えております。 この二件は、認可外保育施設におきまして、いずれも午睡中に起きたというふうに報告を受けているところでございます。東京都の死亡事故につきましては、発見時、顔は横向きでうつ伏せ寝の状態であったと、また、大阪市の死亡事故につきましては、発見時の状況は不明だというふうに報告を受けているところでございます。
○山下芳生君 四月十二日、NHKが、うつ伏せ寝の一歳児、企業設置の保育施設で死亡と、東京の死亡事故を詳しく報道いたしました。 亡くなった男の子の母親は、育児休業を終え、仕事に復帰する今年三月に向けて自宅近くにある六か所の認可保育所に申し込みましたけれども、全て入れませんでした。仕方なく、勤務先の会社が契約する東京都中央区の認可外保育施設キッズスクウェア日本橋室町に子供を預けることを決めたといいます。七つの企業が共同で従業員のために設けた事業所内保育施設、これがキッズスクウェア日本橋室町であります。母親はただ一人の子供を失い、毎日遺影に向かって話しかけているそうで、骨つぼを抱くと本当に小さくて軽くて、いなくなったんだと感じますが、まだとても受け止められませんと話しておられました。 加藤大臣、安心して子供を託したはずの保育施設で子供が亡くなる、こんなことはあってはならないと思いますが、大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) こうした事故で子供さんを亡くされた方々、特に御両親の心痛を思うと言葉もないということでございます。 教育・保育施設等は、まず第一に子供たちが安心して過ごすことができる、あるいは保育所でいえば安心して預けていただける、そういう環境でなければならない、事故で子供の命が奪われることはあってはならない、こういうふうに考えておりまして、そうした事故が二度と起きないようにしっかりと対処していくというのは当然の責務だというふうに思います。
○山下芳生君 厚生労働省に伺いますが、東京の事案はうつ伏せ寝の状態だったということがはっきりしております。うつ伏せ寝について国としてどのような指導を行ってきましたか。
○政府参考人(吉本明子君) うつ伏せ寝につきましては、保育所における保育の内容等について厚生労働省が定めました保育所保育指針、この解説におきまして、うつ伏せ寝にして放置することは避けなくてはならないこと、また、うつ伏せにする際には子供のそばを離れないようにし、離れる場合にはあおむけにするか他の保育士等が見守るようにすることとしているところでございます。あわせまして、認可外の保育施設指導監督基準におきましても、乳児を寝かせる場合にはあおむけに寝かせることとされており、うつ伏せ寝に関しては注意喚起をしているところでございます。 また、さらに、本年の三月に重大事故の予防、事故発生時の対応に関するガイドラインを作成したところでございまして、その中におきましては、医学的な理由で医師からうつ伏せ寝が勧められている場合以外は、乳児の顔が見えるあおむけに寝かせることが重要であること、何よりも一人にしないこと、寝かせ方に配慮を行うこと、安全な睡眠環境を整えることは、窒息や誤飲、けがなどの事故を未然に防ぐことにつながることについて定めて、施設、事業者等に対して周知を行っているところでございます。
○山下芳生君 周知を行っているということでしたが、残念ながらそうなっていないんですね。 東京の事故について、私たちは母親から直接話を伺いました。母親は、東京以外の首都圏から子供と一緒に電車に乗って都心のキッズスクウェアに子供を預けていました。二月中旬から慣らし保育を始めたわけですが、一か月もたたない三月十一日午後二時過ぎにお迎えに行ったところ、息子の状態が良くないと言われて駆け寄ると、顔の形や色も変わり、目はうつろだったと言います。誰も救命救急の蘇生措置をしておらず、母親本人自身が人工呼吸をしましたが、その後、救急車で運ばれた病院で死亡が確認されたということであります。 母親がキッズスクウェアの職員にその日の子供の様子を聞いたところ、十時四十五分に昼食を食べた後、十一時二十五分頃からうつ伏せで寝かし付けが行われ、十一時四十五分には眠ったとされています。寝付きが良くないということで、ほかの子供が寝ている午睡室とは別の部屋で一人で寝かされていたと言います。寝かし付けた職員は保育士の資格を持たない非常勤の職員で、一月に一日程度しかこの施設には来ない、たまたま事故の当日と前日に臨時的に来ていた方であります。園長からうつ伏せで背中をさするようにとこの非常勤の一か月に一、二回しか来ない人が指示されて、こういうことになった。また、この方は、寝かし付けた後、子供が一人で寝ている部屋の窓の掃除などをしたそうですが、掃除中は子供が寝ている方向とは別の方向に向いて作業していて子供を見てはいなかった。掃除が終了した後、別の作業をするために子供のいる部屋を離れた。作業中は子供が見えない場所で作業が行われていたということであります。 異変に気付くまでの二時間半近くの間、ほかの職員も含め、顔や呼吸を確認する等はされておりません。そして、十四時過ぎに、起きてこないので見に行った職員が名前を呼んだけれども反応がなく、手は冷たくなっていたと。人工呼吸などの蘇生努力をしたのは、たまたま早めにお迎えに来た母親だったということであります。これが母親から直接私どもが聞いた事実関係であります。 その上で三点、厚労省に聞きます。 一つは、国の保育指針では、乳幼児のうつ伏せ寝は窒息などの突然死の危険性があるとして避けなければならないと明記されております。事情があってうつ伏せ寝にする場合は、職員がそばに付いて呼吸の確認をするよう求められています。それから、うつ伏せ寝でなくても睡眠中は小まめにチェックすることになっておりますし、東京都は睡眠中十分ごとに状況をチェックして、それを表に記入することとしております。ところが、こうしたことがキッズスクウェアでは全く守られていなかった、これはなぜか。これが一点です。それから二つ目、無資格者が一人で寝かし付けに当たり、他に有資格者はいないということは許されるのか。それから三点目、職員がいない部屋で子供が一人で寝かされるということは許されるのか。 以上、お答えください。
○政府参考人(吉本明子君) お答え申し上げます。 まず、一点目でございますけれども、今ほども御説明ございましたように、指針等におきましては、一定の期間、乳児の観察をきめ細かくするといったことを定めているところでございまして、今回の事案につきましては、その一定の時間における乳児の観察がきちんとなされていなかったといった報告を受けているところでございます。そういう意味では、私どもが示している基準を踏まえた適切な対応がなされていなかったのではないかというふうに考えられるところでございます。 また、寝かし付けを行うことにつきましてですが、これは保育士資格を有するかそうでないかを問わず、今ほど申し上げましたその保育指針等を踏まえて適切に行われるべきだというふうに考えているところでございます。 そしてまた、子供のそばを離れる場合につきましては、きちんと他の保育士等がきめ細かくチェックをするといったことについてもガイドラインで記載しているところでございまして、そうしたことがきめ細かくなされていなかったというふうに考えられるところでございます。
○山下芳生君 なぜそんなことになったのかということはお答えがありませんでした、守られていなかったんだろうということでありましたが。 キッズスクウェアの運営主体は株式会社アルファコーポレーション。都内に、認可保育所、認証保育所、認可外保育施設合わせて十二か所運営しています。驚いたのは、代表の坂本秀美氏が内閣府の子ども・子育て会議のメンバーでもあるということであります。 加藤大臣に伺いますが、こうした企業が経営する保育施設で、国や都の基準や指針が守られず子供の命が失われたことをどうお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 坂本秀美さんは、平成二十七年四月九日より子ども・子育て会議の専門委員に御就任をいただいているところでございます。 先ほど申し上げましたように、こうした保育所でのこうした事故、特に死亡事故というのは、預けた親御さんにとっても本当に思い、余るところがあるというふうに思います。 現在、子ども・子育て会議の委員を選定するに当たりましては、全国保育サービス協会から御推薦をいただくという形でこの方にお願いをしたという経緯がございますので、現在、全国保育サービス協会において対応を御検討いただいているというのが今の状況でございます。
○山下芳生君 どこであれ、あってはならないんですがね。ましてや、この子ども・子育て会議のメンバーだった方の企業で起こっちゃったということですよね。重く受け止める必要があります。 アルファコーポレーションのホームページを見ますと、キッズスクウェアは、保育所、託児所のコーナーで紹介されております。この日本橋室町のキッズスクウェアの園長と言われている人はまだ若く、二十六、七歳だったと思いますが、通信教育で資格を取っておられて、本人も、入社まで保育経験ゼロで教科書の知識しかなかったとホームページで自己紹介されています。その方が入社後一年三か月で園長となられたわけです。預かっている子供の数は、ゼロ歳児四人、一歳児十一人、二歳児四人、三歳児二人、四歳児一人の合計二十二人。それに対して、このマネジメントもしているこの園長さんと、それから保育士の有資格者がほかに三人いらっしゃいますが、この三人の保育経験は四年、一年、一年であります。極めて短いわけですね。あとは資格を持たない方が非常勤で二人。そのうちの一人は、先ほど言ったように、月に一回来るか来ないかという方であります。 これでも認可外の指導基準は満たしていると、一応、ということになっているんです。なっているんですけれども、私はこの事例を見ると、子供の発達を保障するために必要とされている専門的知識を持つ有資格者、それと保育現場での経験、これが圧倒的に不足している、その中で今回の死亡事故が発生していると。これはやはり因果関係、認めざるを得ないんではないかなと感じました。 加藤大臣、こうした認可外保育施設の実態、放置していいんでしょうか、改善の必要を感じませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 認可外保育所の指導監督基準の御議論だというふうに思いますけれども、認可外保育施設における保育をしっかり確保するという観点から様々な議論、検討を経て今の基準というものが定められているというふうに承知をしております。 ただ、いずれにしても子供を預かる施設であります。保育士の資格があろうとなかろうと安全確保に最優先で取り組んでいただく、そして保育の質をしっかりと確保するように努めていただくということは当然のことだというふうに思いますし、また、そうした形で運営が行われていくように我々としてもしっかりと対応させていただきたいと思います。
○山下芳生君 今、加藤大臣、保育士の資格があろうとなかろうと安全にはしっかり取り組む必要があるとお答えになりましたが、果たしてその認識でいいのかということであります。 資料に、厚労省がこの間の保育施設での死亡事故件数をまとめたものを配付いたしました。平成十六年から平成二十七年まで毎年十数人、保育施設で子供が亡くなっております。これは一人でもあってはならないことですが、起こり続けております。認可と認可外を比べますと、預かっている子供の数は圧倒的に認可の方が多いです。二百四十万人です、認可は。認可外は約二十万人です。にもかかわらず、死亡事故件数は認可外の方が多いということが分かります。平成二十七年で見ますと、認可が二件、認可外が十件であります。 先日、当委員会の参考人質疑で京都華頂大学の藤井伸生教授が、認可外と認可で死亡事故の比率は子供一人当たりに直すと認可外が六十倍高いと告発をされ、その大きな違いは、保育士の有資格者の比率が認可外は認可の三分の一でよいとされていることがあると指摘をされました。ここはやはり無視できないんじゃないか。 有資格者であれ無資格者であれ安全に配慮しなければならないと大臣おっしゃいますが、やはり有資格者は、子供の成長、発達、危険性、リスクについてもしっかり専門的知識を、もう二年間保育専門学院で訓練受けて、教育受けて、実習もして身に付けておられます。そういう方がやはり三分の一でいいんだというふうになっている認可外でこういうことが起こっているのではないかというのが、これは藤井教授の御指摘ですが、加藤大臣、この御指摘、これは真剣に受け止める必要があるのではないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 当該保育園でこの三分の一に対して幾らだったか、済みません、ちょっと私は承知していないのであれですけれども、いずれにしろ、三分の一は上回っているんだろうというふうに思います。 したがって、何といいますか、三分の一云々という議論ではなくて、やはり、むしろ先ほど申し上げた保育士の方であろうとなかろうと、そうした仕事に従事をされるということであれば、やはりしっかりとしたそうした点における配慮がなされるように対応していくということがまず一番に大事なんではないかと。そして、そういうことによって、こうした痛ましい事故が二度と起きないように対応していく必要があるんだろうと思います。
○山下芳生君 極めて残念な御答弁ですよ。いいんでしょうか。 今、私、具体的に子供が亡くなったことの経過と事例をお話ししました。保育の経験が資格者であっても四年とか、あるいは一年数か月で園長になった方で担われていた。そして、その園長がうつ伏せ寝で寝かしなさいという指示をして、全く月に一、二回しか来ない非常勤の方がそのとおりやって、目を離して亡くなったんですよ。この教訓を生かしてこそ政治じゃないですか。この教訓を生かすのが国会じゃないですか。私は、今の答弁、極めて残念だということを申し上げたいと思います。 保育士は子守役じゃありません。子供の成長と発達を保障する専門性が求められる仕事であります。保育士の配置基準、この資格を逆に緩めようとしているのが先ほど御質問があった今の政府の緊急対策ですから、あるいはまた、この四月からも、朝と夕方は最低二人の保育士のうち一人は資格外でもいいというふうにまたこれも緩められておりますから、これは逆行だということを指摘しておきたいと思います。 それから、認可施設でも死亡事故はゼロではありません。先ほどの表を見ていただいたら分かるように、毎年数件起こっております。これもゆゆしき問題だと言わなければなりません。 私は最近、株式会社が運営している認可保育所で働いていた保育士の皆さんから話を伺いました。ちょっと生の声、紹介したいと思います。 Aさん。ある株式会社経営の認可保育所、この保育所は、ゼロ歳児から五歳児まで約七十人見ている保育所ですが、Aさんは二歳児八名を二人で見ていました。二人ですから、一人当たり三人の基準は満たしているんですが、この子供さんのうち一人はダウン症で歩けない。ですから、加配がされずに実質このダウン症の子供さんを一人が掛かり切りで見ることになって、七人の二歳児を一人で見ることになっていたということであります。 二時間残業が初めからシフトに組まれていると。要するに人が足らないと。毎日本部から手伝いにヘルパー、アシストが来ると。子供たちは、ですから落ち着かないと。保護者からも苦情が毎日のように来て、保育士が足らないのではないかと親から見ても分かると。 ですから、四月、五月でもうせっかく入った職員が辞めていくと。この方も辞めたそうですが、同期のうち六人辞めちゃって、残っているのは一人、二人しかいないと。職員会議もできない、引継ぎもできない、持ち上がりの先生もいない。要するに、担任だった先生がみんな辞めちゃうので、その担任の子供たちがどんな状況だったのかを次に担任する人が聞くことができないということが起こっている。あるいは、一歳と二歳の子供を合同にしないと職員が不足して保育できないということで狭い部屋で一緒にやっているけれども、やっぱり発達段階が違うので大変危ないということでありました。 この方は、ここで仕事をしても自分のためにならないということで辞められたそうですが、この企業が毎年都内で二園から三園、新しい保育所をどんどん増やしているということでありました。 それから、別のBさん。別の株式会社経営で百二十二名の子供を預かっているマンモス認可園ですが、四月一日の最初から十時間労働で、初日から残業してくれということになって驚いたそうですけれども、職員の入れ替わりがここでも激しくて、園長が大変怖い方だそうで、プラス激務で精神的に参って突然次の日から来なくなる保育士が相次ぐと。信頼できる主任さんと思っていた人も突然来なくなったということで、辞める職員が多いとその分しわ寄せが当然残っている方に来ます。しかし、月の残業は五時間までとしか認められない。もう行事、生活発表とか運動会とかありますし、見た目を気にする園長さんだったようで非常に飾り付けに凝られたようで、これも残業の要因になっていたそうですが、五時間で切るなんというのは労働基準法違反だと言わなければなりません。職員が入れ替わって子供が落ち着かずに、怒ってばかり自分もいるので、そういう毎日の自分に嫌になってきたと。 この方は三歳児を持っていたそうですけれども、三歳児の中にお一人障害を持った子がいて、遠足に連れていってあげたいなと思っていたんだけれども、上の方とおっしゃっていましたけれども、本部の方から連れていくなと、もし何かあったら困るからということで、連れていくことができなかった。しかし、その上の方、本部の人というのはその子供の実態を見ているわけじゃない。保育士の専門的な目で見て、ちゃんとサポートすれば遠足にだって行けるはずだと思っていたのに、それが認められずに、それを親に言うときのつらさ、親はそれを聞かされたときに泣いていたということで、この方もこのままだと子供が嫌いになるということで辞められたということであります。 私も聞きながら、これ全部認可園ですから基準満たしているわけですが、しかしこういうことが起こっている。大臣、こういう株式会社経営の認可園における実態、どう感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘のあった園においては、今のお話を聞くと、特に残業もしっかり払われていないというのは、これはもう論外だろうというふうに思いますし、また、そうした状況が、かえって残っておられる保育士の方々に更に過重な労働になり、ストレスになり、まさに悪い循環になってしまっていると。そのことは、働く方のみならず、そこに預けられておられる子供さんにとっても決してプラスにはなっていないんだろうなと、こういうふうには受け止めさせていただきました。 ただ、株式会社がやっている保育園が全部がそうだというのは、必ずしもそうも言い難いんだろうと思います。それぞれの園で、誰が主体でやっていようが、今のような事態がないようにしていかなければならない。 また、制度としてどうしても保育士の方の定着という問題がいろいろ御議論されるわけでありますけれども、今御議論させていただいた処遇改善に加えて、やはり様々な形で安心して働き得る環境、これをしっかりつくっていくということは我々としては取り組んでいかなければならないと、こう思っております。
○山下芳生君 今大事なことを大臣おっしゃったと思います。要するに、保育士の待遇が悪くなることは子供にしわ寄せになっていくという問題であります。こういう保育施設が私は急増しているというふうに話を伺って感じました。 株式会社が経営する認可保育施設は、平成十九年、百十八でした。それが平成二十七年、九百二十七へ八百増えております。同じ時期に社会福祉法人だとか公立保育所だとか、全部合わせた保育施設が二万二千八百四十八から二万三千五百三十七へ七百増えていますから、同じ時期に八百、株式会社の経営する認可保育所が増えているというのはかなりの増え方というか、物すごい増え方なんですね。東京都の認証保育所がそれとは別にありますが、六百七十のうち四百六十、七割が株式会社経営になっている。ですから、株式会社の保育施設がどんどん増えているということだと思います。 私も、株式会社経営の保育施設が全て悪いとは思いません。しかし、利益第一主義で、子供の安全、成長と発達や保育士の働きがいは二の次、三の次にされている施設が増えていることはゆゆしき問題だと思います。 そこで一つ提案がありますが、事業所に対して保育士の定着率を公表させるということが大事ではないかと。これは、赤ちゃんの急死を考える会の活動を支えている寺町東子さん、弁護士、社会福祉士の方ですが、四月三日に提案された安全を切り捨てない待機児解消策の中にこの提案をされております。保育士の定着率を向上させる工夫を各事業者に競わせることを誘引する目的で、法人ごと、園ごとの保育士定着率を、全体、一—二年目、三—五年目、六—十年目、十年目超などの区分で公表させてくださいということであります。 私は、これはなるほどなと思いました。私も話伺っていて、大体もう子供にしわ寄せが行っているような株式会社方式の保育園で共通しているのは、保育士がどんどん辞めていって定着しないということであります。ですから、全部株式会社が悪いとは言いません。しかし、保育士が何年ぐらい勤めている人が何人ぐらいいるんだろうかということを公表することによって、社会的に、こういう定着がなく子供にしわ寄せが行っているもうけ第一主義に走っているような保育所は社会から監視され、子供が預けられにくくなるということで淘汰されていくということをやってはどうかというのがずっと子供の急死を一緒に考えてきた弁護士さんからの提案ですが、これ検討の余地あると思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 保育所について保護者がまず適切に選択できるというその状況をつくっていく、また保育所の努力が保護者から適切に評価されているようにしていく、これ大変重要だというふうに思います。 子ども・子育て支援法においても、保育所等が提供する保育に関する情報を都道府県知事に報告をする。その情報の中には、施設等において、保育、教育に従事する従業者に関する事項として、従業者の勤務形態、労働時間、従業者一人当たりの小学校就学前子供の数等、あるいは、従業者の教育、保育の業務に従事した経験年数などが含まれておりまして、報告を受けた都道府県知事は当該情報を公表するという仕組みになっております。先ほど定着率というお話がありましたが、今、経験年数というのはそういった形で公表事項の一つになっております。 ただ、残念ながら、全ての本来は都道府県で公表することになっているんですが、制度がスタートしたのが昨年度からということで、まだ十分にそうした入力が行われていないということもありましてまだ一部にとどまっておりますけれども、まずは全ての都道府県においてこれは公表しなきゃならないと書いてありますから、しっかり公表が行われるように取り組んでいきたい。そういったことを通じて、やはり外からしっかりとその実態が見えるようにしていくということは、保育所においてしっかりとした経営が行われていくための一つの手段だろうと、こういうふうに思います。
○山下芳生君 経験年数も大事なんですけれども、幾ら経験がある人が来ても定着しないというのは問題なんです。その点の公表をという御提案ですが、検討する必要はありませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今は、これまでの様々な議論を通じてそういった内容について今申し上げたようなことについて公表させていただき、それをまず公表していこうという仕組みをまず動かしていくという状況であります。それをまずしっかりやる中で、その上でどういった情報が更に必要なのかどうかも含めて議論をしていかなければいけないと思います。
○山下芳生君 極めて消極的だなと言わざるを得ません。もう命が奪われている。現場に寄り添った方々からの専門的な御提案なんですね。これ真剣に受け止めるべきだと私は思いました。 死亡事故の検証を国がしっかり責任を持って直接行うことだということもありますが、もうそれは時間がありませんので割愛したいと思います。 最後に、やはりこの亡くなった子供のお母さんから、昨日、遺族の気持ちをお伝えさせていただきますということでメールいただきましたので、紹介して終わりたいと思います。 企業主導型保育は、営利事業である性質上、利益を出してこそ成り立つのであり、利益を出すために必要となる効率性は保育の質の担保と正反対だと思います。子育てをする母親に余裕がないと子供に対して寛容に愛情を注ぐことができないように、まして複数の子供を一手に見なければいけない保育士たちは、余裕がなければ、愛情を注ぐことは言うに及ばず、最低限のこと、すなわち、けがを予防したり、窒息しないように食事をさせたり、安全に昼寝をさせることすらできません。幾ら規則や指針を作り安全を掲げても、子供は泣き、動き回り、触れ合いを求めるもので、現場の保育士たちが余裕を持って保育に当たれなければ実効性に乏しく、実効性の乏しいものを保育士たちに課すのは酷です。そして、犠牲になるのは、しゃべれない、自由に動けない子供たちです。どうか子供を犠牲にしないでくださいと、こう述べられていました。 最低基準の緩和による詰め込みではなくて、私は、むしろ最低基準を引き上げる、そして保育士の専門性を磨き、子供の命と発達を保障することこそ政治の責任だということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(神本美恵子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(神本美恵子君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石田昌宏さん及び大沼みずほさんが委員を辞任され、その補欠として宮本周司さん及び山下雄平さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査のうち、子ども・子育て支援等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○江口克彦君 おおさか維新の会の江口克彦でございます。 ずっと何回も何回も申し上げています。大臣にも申し上げておりますけれども、少子化というのは、私は国難だというふうに思っているんですね。ですから、国難ということを考えたら、何よりもかによりもこの少子化対策ということに対して取り組んでいかなければならないと。そういう意味で、子育てという分野における課題は官民挙げて取り組んでいかなければならないことではないかというふうに思っているわけです。 株式会社が言ってみれば保育園に、保育所か、参入する、子育ての分野に参入するということで、それで様々な事件が起こっている、あるいはまた認定外で事件が起こっているとかというようないろいろな問題はあるかもしれませんけれども、株式会社の子育て分野への参入ということが悪であるというふうに決め付けるのは、私はよろしくないんじゃないかというふうに思っているんです。 要するに、株式会社でも、ブラック企業というようなところもありますし、またいい企業もあるわけですよ。大変社員を優遇して、福祉も充実して一生懸命やっている経営者の人たち、企業もあるわけでありますから、株式会社は悪というふうに決め付けるんじゃなくて、そうなってくると、株式会社は悪ということになってくると、じゃ、民は悪かと、官は善なのかと。民間は悪で、公立、官立は善なのかと。 これ、今、株式会社参入というものが始まって、認定保育園とか認定外保育園とかいろいろ出てきていますけれども、やがて、そうでないいわゆる公立の、認定内の子供分野におきましても私は問題が出てくるというふうに思うんですよ。事件が起こってくる可能性はあると思うんですね。それを考えてみると、繰り返しますけれども、民は悪で官は善という発想は是非やめなければいけないということだけじゃなくて、この少子化のときに官も民も力を合わせるということが私は必要ではないかというふうに思っているんです。 そのためには、官も民も、保育園、保育所、子育てのそういった施設の安全第一ということについての、そういうことへの取組というか、それを最優先に取り組んでいくというか、そういうことをやっていかなきゃいけないのと同時に、問題が起こったときに厳罰主義に徹しないと駄目だというふうに思うんですね。果たして、事件が起こったあの二つの保育所、これからどうなるのか分かりませんけど、一人でも子供の命が奪われる、あるいはまた問題が発生した場合には即逮捕と、刑事事件になっていくかもしれませんけど、刑事事件にするんだというぐらいの、そういう私は厳罰主義というものを取っていかなければならないというふうに思っているんですね。 ところで、どうしてこういう問題が起こってくるかというと、またこれからも、公立でも、保育園、保育所でもこういうものが起こってくるだろうというふうに私が申し上げるのは、やっぱり保育士の給料が余りにも低過ぎるんですよ。六千円プラスするとか四千円プラスするとかといったって、物をつくるんじゃないんですよ、人を、子供をつくり上げていくわけです。そのお手伝いをする人は、物をつくる人よりも給料が多くないとおかしいんですよ。物をつくるんじゃない、命をつくっているわけですから、命に携わっているわけですから、私は、保育士の方々の給料をいかに上げていくかということをやっぱり取り組まないといけないというふうに思うんです。給料を上げたら、そうしたらすごく立派な人が、保育士が出てくるという。全員、一〇〇%そうなるかというと、それはまた人間ですから、その可能性も私は断言はできませんけれども、今よりもはるかに質の高い保育士が生まれてくるというか出てくるというか、施設に従事してくるわけですよ、と私は思うんですね。 そういう意味で、私はメーカーというところ関係していましたので、そこで、私は余りこういうところで申し上げたくないんですけど、私の付いていた、二十三年間付いていた松下幸之助が、この松下電器は物をつくるんじゃない、人をつくるところだというふうに言ったぐらいなんですよ。そういうことを考えると、やっぱり保育士の給料は、私、二倍あってもいいんじゃないか、少なくとも大企業並みの給料を渡すべきではないかというふうに思っているんですね。そうすれば、いい人が、いい保育士が相対的に集まってくるんじゃないかと思いますよ。大企業になぜ人が集まるかといったら、中小企業より給料が高いからですよね。 そういうようなことを考えたら、これも何回も申し上げますけど、大企業にやっぱり保育士の資格を持った人を毎年五人なら五人、十人なら十人雇用するという、そういう義務を、社員として採用すると。社員として採用して、そうしたら五年間なら五年間、十年間なら十年間、各保育所に派遣するというようなことをやる。 そうすると、二つのチェックができるというか、責任が出てくるわけですね。それは、その保育士なり保育所の、保育園の責任と同時に、派遣した企業の責任も出てくるわけですよ。そうすると、企業もいいかげんな人を採用していいかげんな保育士を外に出せませんからね。そういうようなことをやっていくということによって、これは私は是非制度化してほしいというふうに思うんですね。 前も申し上げましたけど、障害者基本法ですかね、あれで二%でしたかね、採用ということが義務付けられてやっているわけで、それと、それ同じことですよ。だから、そんなに企業としても難しいことはないどころか、これも前回も言いましたけど、スポーツ選手は言ってみればPRになるということで、人事本部に籍を置かせたまま朝からお昼過ぎまで仕事やらせて、あとは夜まで練習、スポーツをやっているわけですからね。それでも、やっぱりそれが終わったら戻ってきて、年功序列じゃないですよ、階段上っていっているわけですよ。それで最後に専務になったり常務になったりしている人はいっぱいいるわけですから、だから、そういうようなことをやっていかなきゃ、それ。 それと、何でも国だ国だ、地方自治体だ地方自治体だと言っている。それは、そのことを言えば言うほど税金が増えるということを考えておかなきゃいけないというふうに思いますよね。税金を抑えるためにはどうしたらいいかということになってくると、それは、一つはそういうふうに民間を活用するということを考えなきゃいけないということですね。もう一つは、公務員改革あるいはまた行政改革を徹底的にして、要するに無駄を省いていく、あるいはまた仕事の迅速化を図っていって、そしてそのコストというものを、国家経営コストというものをいかに抑えていくか。その国家経営コストというものを、余ったものというか出たものを保育士の給料に回していくという、そういうことを考えないと、本当に個々の問題をとやかくわあわあ言っていたってしようがないと思うんですよ。 大事なことは、保育士の給料、これ一点に懸けないといけないというふうに私は思うんですけれども、そういう意味で是非私は加藤大臣に、何としても保育士の方々、ついでに申し上げれば介護士の方々の、これは余りにもひど過ぎますよ、ひど過ぎる。 今年の就職、六月から始まるんでしょうけど、ここで今話題になっているのは初任給五十万円ですよ。初任給五十万円といったら、もう雲霞のごとく学生たちが集まっているわけですよね。それはもうその会社、より取り見取りですよ、その後、五十万から伸びないかもしれませんけどね。それはどうするのか、私はその会社知りませんけど、それが今話題になっているわけですよ。 それと同じことなんですよ。いい保育士を集めるということが大事、そして、そのいい保育士には物をつくる人以上の年収、給料を与えるというか、そういうシステムをつくっていかなきゃいけない。 民間を利用するというお考えありますか。そういうふうな私の提案に賛同していただけるならば、検討していただくという余地はあるんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 江口委員の提案、前も御提案をいただいたというふうに記憶をさせていただいております。 少子化対策あるいは子育てに対して、もちろん国も当然国としての責務を果たしていく、地方公共団体にもその役割を担っていただくと。のみならず、民間の方々にも、今おっしゃった企業も含めて様々な方々の力がなければ、この子育て、そして少子化対策というのは進んでいかないというふうに私も認識をしているところでございます。 そういう意味で、先般も企業の皆さん方からの拠出をいただいた企業主導型保育園という形で、企業の方々からも、更に加えて病児保育の拡大あるいはベビーシッターと、こういったことに対して企業から拠出をいただくということで企業側の御協力もお願いをしたところでございます。 また、処遇の改善ということに対しては、やはり先ほどからこの委員会で御議論ありますけれども、安全に子供たちを預かり、そして我が国の未来を担う子供たちが健全に健やかに育っていける、こういう環境をつくっていくという意味においても、それに直接携わる保育士の方々あるいは幼稚園の先生方のその影響力というのは非常に大きいわけでありますから、そうした方々が安心して快適に職務に従事をしていただける環境をしっかりつくっていかなければならないというふうに思います。 そういう意味でも、我々として、政権においても、保育士の方の処遇改善ということで先般総理からも御指示をいただきました。加えて、働く中において、例えば休みが取れるとか、そういった対応も含めて総合的に対応していく必要があるんじゃないかなというふうに思います。 方向としては先生とそれほど変わっていないと思いますが、ただ、先生おっしゃるその具体的な方法に関してにわかに検討という状況にはなかなか、幾つか問題があるのではないかなという感じがいたしておりますけれども、ただ、いずれにしても、この問題を進めるに当たっては、民間の、特に企業の方からも幅広い御協力がいただいていけるように取り組んでいく必要はあると、こういうふうに思います。
○江口克彦君 にわかに取り組むことができないということについては、そのお言葉を返すようですけれども、国難という意識が、私は、大臣ないと思うんですよ。本当にこれ、この五年間で九十七万人人口が減っているわけですよね。もう二〇六〇年かな、五〇年かな、二千七百万人がごそっと減ってしまうわけですよ。これ、どんどんどんどん国力が低下していくというのは、もう当然大臣は感じておられるというよりも、安倍総理は危機感を持っておられると思いますよ、一・八という。一・八でも人口は減っていくわけですからね。 そういうようなことからすると、にわかに検討しないとかできないとか様子を見るということではなくて、やっぱり即刻、経団連にも行くなりあるいはまた経済同友会に行かれるなりしてそういうことを訴えるというか、そういうことが私は必要ではないだろうか。 どうも政府の方々は財界に弱いんじゃないかというふうに私は思うんですね。もっと経団連とかあるいはまた経済同友会だとか、あるいはまた日本商工会議所とか、いっぱいあるわけですよ。そういうところにそういうシステムを取ってほしいと、あるいはまた取ってくれなければ、場合によっては法律を議員立法でも作ってもいいのかもしれないですけれども、うちは人数が足りませんのでね、自民党さんか民進党さんにお願いしないといけないのかもしれませんけれども、本当にこのことは、私はこの年になって本当に危機感を痛切に感じているんですよね。 ですから、企業にお願いしているところですとか、そうじゃなくて、もっと加藤大臣、少子化が国難だという意識を持っていただいて、そして子ども・子育てのことに関してのもっと強い認識を持っていただく、危機感を持っていただくということを是非お願いをしたいというふうに思います。 もう一度申し上げておきますけれども、保育士、介護士の方々の給料を少なくとも平均より、全労働者というか全ビジネスマンの平均の少なくとも一〇%多く渡るようなそういうシステムを、だから予算を増やすんじゃなくて、行政改革をするなり公務員改革をするなりしてお金をつくり出すか、それからもう一つは民間企業にそういうシステムを導入させるか、そういうことをやらないと、これは無残ですよ。保育士の人たちかわいそうですよ、介護士の人たちかわいそうだと私は思いますよね。だから、もうここは是非その方向で考えていただきたいというふうに申し上げておきます。 そういう意味で、もう一つは、平成十二年に地方自治体と社会福祉法人に限定された設置主体の制限が撤廃されて以降、株式会社やNPO法人、学校法人などもいわゆる保育所を設置できるようになったわけですよね。社会福祉法人は五二・六%と半数以上を占めているんですけど、株式会社株式会社って言われていますけど、有限会社、株式会社、この割合は僅か三・九%なんです。民間が進出しているというのは僅か三・九%しかないんですよね。 そういう意味では、社会福祉法人、株式会社では同じ保育所事業を行っていても税制上の扱いが違うわけですよ。そうですよね、大臣。社会福祉法人の場合は法人税、住民税、事業税は原則非課税、こういうことになっているわけですね。だけれども、株式会社の場合は課税されるわけですよ。もうけないといけないという御指摘があった、そのとおりだと思いますよ、私も。これ税金払わなきゃいけないわけですからね。税金払わなくてもいいということであるならば、利益を上げなくてもいいというか、そこまで窮屈にやらなくてもいいということになるわけでありますけれども、こうした競争条件の不平等が参入率の違いになって表れているし、それから、労働条件というか保育士の人たちの労働状態の差というものも出てくるのではないかというふうに思っているわけでありますけれども。 そういう意味で、経営主体間で異なる税制上の措置を私は見直すべきではないかというふうに思うんですね。保育の事業については官民問わず無税にするというか、社会福祉法人並みにするとかというようなことをしていく、いわゆる株式会社とそれから社会福祉法人とのイコールフッティングという必要性が私はあるんじゃないかというふうに思うんです。 それ是非考えていただきたいと思うんですけれども、お答えいただく前に、もう時間がありませんので、最後、またくどいようですけど申し上げておきますけど、保育士の人と介護士の人の給料を上げる方向で是非取り組んでくださいね。で、先ほどの質問でお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありました保育士の方あるいは介護職の方々の処遇改善、これにはしっかりと取り組ませていただきたい、またその内容を、この五月に取りまとめさせていただきますニッポン一億総活躍プランの中において具体的に実効性のあるものを盛り込んでいきたいというふうに思っております。 それから、今お話がありました株式会社と社会福祉法人が税制上異なる取扱いになっているというのは、社会福祉法人が行う保育サービス事業などは収益事業に該当しない、したがって法人課税、法人税等は非課税扱いとなっているわけであります。ただ、社会福祉法人と株式会社の税制上の措置等々については、保育所事業にとどまらず、広く社会福祉法人と株式会社というものをどう捉え、広い意味でのイコールフッティングをどうしていくのかという議論の中で扱われていくものだというふうに承知をしております。 先般、社会福祉法の一部改正をする法律がこの国会で成立をいたしました。こうした成立をした後の動向も見据えながら、しっかりと我々、その動向を我々としてはしっかり注視をしてまいりたいというふうに思っております。
○江口克彦君 どうもありがとうございました。
○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎です。 子ども・子育て支援法等についてお聞きいたします。 平成二十六年八月二十九日閣議決定、子供の貧困対策に関する大綱には、「いわゆる貧困の連鎖によって、子供たちの将来が閉ざされることは決してあってはならない。」、「子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る子供の貧困対策は極めて重要である。」、このようにあります。 加藤大臣、安倍政権の現在の政策、お変わりはございませんでしょうか、変更ありませんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お読みをいただきました部分を含めて、子供の貧困対策に関する大綱、第二次安倍政権の下、平成二十六年八月に決定をさせていただいたものでありまして、当然、それをしっかりと踏まえさせていただいて、貧困の連鎖によって、あるいは子供の生まれた環境によって子供たちの将来が閉ざされることがないように、この大綱に基づき子供の貧困対策を総合的に推進していきたいと、こう思っております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 生活保護家庭の子供たちに対する政府見解についてお聞きします。 二〇一五年九月三日、本委員会、厚労政務官が答弁された。高校の卒業された後は、その高校への就学を通じて得られた技能や知識を生かして就労をすべきものでございまして、大学進学後の保護を受けながらの就学というのは認めていないというのが現状でございます、したがいまして、御指摘の大学の受験料や入学金の収入認定除外については、今申し上げたような生活保護の原則も踏まえつつ、生活保護を受給されていない方との均衡も考慮をする必要があるということがございますので、慎重な検討が必要だというふうに考えているところでございます。 厚労副大臣、ありがとうございます、来ていただいて。この政務官の発言内容は変更ありますか。あるかないかでお答えいただけると助かります。ありがとうございます。
○副大臣(竹内譲君) 今委員御指摘の生活保護を受けながら大学に就学することは認めておりませんで、大学の受験料や入学金につきまして奨学金の収入認定除外の対象となっていないという方針は変わっておりません。
○山本太郎君 ありがとうございます。政府は、生活保護世帯の子供たちの大学進学を今も認めていない、そのスタンスは今も変わらないと確認いたしました。 先日の子育てに関する参考人質疑でもこの件に関して質問いたしました。参考人の大日向雅美さん、とかく子育て支援といいますと、乳幼児期にどうしても焦点が当たりがちなんですが、実は高等教育の方が親、家庭の負担が大きいという現実がございます、したがいまして、高等教育に社会的支援が必要だということは私も同感でございます、このようにお答えくださいました。 加藤大臣、安倍内閣は、生活保護家庭の子供たちは、高校を卒業したら、その高校への就学を通じて得られた技能や知識を生かして就労すべきものである、大学や専門学校などへは進学せず働くべきである、こういうスタンスなんですよね。貧困家庭に生まれ育った子供には、大学で学ぶチャンスも教育を受けて収入の良い仕事に就くチャンスもない、貧困から脱出できる機会を国が与えない、こういう話なんですね。 加藤大臣、生活保護家庭にも大学進学の道をこれから開いていくという必要あると思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、生活保護という対象にするかしないかということと、それから、高校を卒業された方が経済的には厳しい状況の中で大学進学をどういう形で我々が応援をしていくのかというのは、少し切り分けて議論した方がいいんではないかなというふうに思います。 そういう意味で、べきであるというのは、その持てる力を発揮をしていただくという意味において、生活保護の適用という意味においてはそういう考え方を取っておられるんであって、生活保護で育った方はもう高校以上行っちゃいけないんだということを我々は言っているわけではありません。したがって、高校卒業後において、その方が、例えば大学の授業料免除、あるいは今我々やらせていただいております無利子の奨学金等々も活用しながら、そして高校時代においてもいろいろ稼得をされてきたもの、そういったものも活用していただきながら大学進学の道、今は全世帯に比べて大学に進学している割合というのは半分以下でありますけれども、それをしっかりと引き上げていけるように我々としても努力をしていきたいと、こう思います。
○山本太郎君 これ、切り分けて考えられないんですよ。要は、どういう家で育ったかということによって、その先、人生どうなるかというのが大きく変わるわけだから、そこに注目して、子供の貧困をなくそうという考え方の下にいろんなことが今進められているわけですよね。 大臣おっしゃいましたけれども、現実を知っていただきたいんです。奨学金の給付、利息の枠広げているんだから、そこを利用すればいいじゃないのというお話も恐らくされたと思うんです、後半戦で。奨学金、たとえ借りられたとしても、入学金払えないんですよ。文科省ホームページによると、平成二十六年度、入学金は国立で二十八万二千円、私立平均で二十六万一千八十九円。このほかにも初年度費用いろいろ掛かりますよね。例えば授業料、これ必要ですよ。国立は五十三万五千八百円、私立は平均八十六万四千三百八十四円。さらに、私立は施設設備費とかも要るんですよね、平均で十八万六千百七十一円掛かる。保護家庭にそんな大金ありますかって、これ切り分けて考えるって無理ですよって。バックアップしなきゃならないんですよ。入試に至るまでの学習塾などにも通う余裕、もちろんございません、それが保護家庭ですから。そういう状態を見て人々の善意が集まるんですね、共助が生まれる。でも、国はそこを邪魔するんです。 先ほどの厚労政務官の発言、政府の生活保護家庭の子供に対する考え方の後段の部分なんですけれども、御指摘の大学の受験料や入学金の収入認定除外については、今申し上げたような生活保護の原則も踏まえつつ、生活保護を受給されていない方との均衡も考慮をする必要があるということがございますので、慎重な検討が必要だというふうに考えているところでございますと。 国が生活保護世帯の大学進学を認めていないんですから、事実上。こういう非情なスタンスを崩さないから、民間の心ある方々が生活保護の大学進学希望者に対して給付型の奨学金を出してくださっているんですよ。これ、国がやらないことをやってくださっているんです。 しかし、その奨学金や自分で働いたアルバイト代、受験料や入学金に使うと収入と認定されてしまう、生活保護費を減額されるんですよ。これ理不尽極まりないじゃないですか。そんな扱いあるのかって。これ、だって、国がやらないことをやってくださっているんです。これちょっと理不尽じゃないかなと思うんですけれども、加藤大臣、この部分も改めていく必要というのをお感じにならないですか。加藤大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと私も担当じゃないので今のおっしゃった事実確認ができないので、ちょっとまず事実確認をしていただいた上で答弁させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(神本美恵子君) 指名を受けてから発言してください。
○副大臣(竹内譲君) さきの橋本政務官の答弁がございまして、そこには受験料等、受験料と大学入学料ということが指摘をされておりましたので、これは奨学金に対することであるということでございまして、奨学金につきましては、先ほども申し上げましたように、現在のところ、大学の受験料や入学金について奨学金の収入認定除外の対象とは今のところはなっていないということでございます。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御説明ありましたように、生活保護世帯の子供さんが大学に進学することを踏まえた制度の運用見直しについては、厚生労働省が所管をされ、また生活保護の原則に留意しつつ、生活保護世帯の子供たちの自立を助長していくという観点なども踏まえて対応していただいているものというふうに考えております。 ただ一方で、先ほど申し上げましたように、子供の貧困対策を進めていく立場、また一億総活躍社会の実現を進めていく立場として、生活保護世帯の子供たちであったとしても、未来を切り開いていけるような機会や環境をつくっていくということは当然必要だというふうに思っております。 したがって、そうした経済的に厳しい環境にある子供さん方に対する、先ほど申し上げました授業料の免除、あるいは無利子の奨学金の適用等々含めて、そうした進学がし得る環境の整備に努めさせていただきたいと、こう思っております。
○山本太郎君 ちょっと話がこんがらがったかなと思うんですけれども、給付型の奨学金、一般の方々が出してくださった給付型の奨学金であったりとかバイトをしてそのお金を使いますというときに、学業に関すること、その先、例えば大学の受験をするときに使いますとかということに関しては収入認定されますよね、これ。収入認定されるということで橋本さんもそのときにも了解を取っていますし、そのフルの発言をもって確認もしていますよね。それだけじゃなく、昨日もレクも受けています。 この質問を初めて加藤大臣にするわけじゃなく、以前にもさせていただいています。確認取るまでもない。要は、生活保護家庭の子供たちがそのような状況にあるときには収入認定されてしまうから、そうすれば元々の保護額が減額されてしまうというこの非情な状況を変えてくださいというお話をされていたんですけれども、ごめんなさいね、細かい確認は後ほどしていただきたいです、こちら、裏を取ってからお話をしているので。 先ほどの橋本政務官の時代に、慎重な検討が必要だとおっしゃったんですね、発言された。夏が来れば、この質問をしてから一年がたつんですよ。慎重な検討の結果はもう出ましたよね。どんな感じになっていますか。
○副大臣(竹内譲君) ちょっと整理をさせていただきたいと思います。 そもそものこの生活保護制度は、まず原則でございますが、利用できる資産、能力、その他あらゆるものを活用することを前提として行われておりますので、生活保護世帯の子供の自立を支援するために奨学金の使途を確認して、高等学校の修学旅行費や私立高校の授業料などに充てる場合については収入認定から除外することといたしております。一方で、高校卒業後は、高校への就学を通じて得られた技能や知識を生かして就労すべきという基本的な考え方がございますので、保護を受けながらの大学の就学は認めておりません。 こうした生活保護の原則や生活保護を受給されていない方との均衡を図る観点から、先ほどの奨学金につきましては、大学入学料や受験料に充てる場合の収入認定除外というのは今のところ認めていないということをまず申し上げておきたいと思います。 その上で、生活保護制度におきまして、最低生活を保障しながらどこまで収入認定から除外するかにつきまして、生活保護の先ほど申し上げた原則に留意しつつ、生活保護世帯の子供たちの自立を助長するという観点なども踏まえまして、今後も適切に検討してまいりたいということでございます。 以上でございます。
○山本太郎君 何の確認なんですか。もうこれ、頭で確認できていることをもう一度繰り返しただけですよね。間にももう一度確認されましたよね。これ、質問時間削ろうとしていませんか。勘弁してくださいよ、時間限られているんですから。伝えなきゃいけないこといっぱいあるんですよ。 余りにもひどい仕打ちなんですよ。お聞きになりましたよね、今、加藤大臣、もう一度お話を。収入認定除外ということはしていないという話なんです。収入認定除外はされないということなんですよね。まだ理解されていませんか。 とにかく、この余りにもひどい仕打ちを変えていただきたいんですよ。生活保護家庭、大学進学は事実上諦めろというメッセージにもなっているんじゃないかって、これ。国がやらないことを民間の方がやっていただいている、若しくは、本人が一生懸命バイトをして、そのお金をこれからの進学のために使ったりとかということに対して、それは収入として認められちゃうという現実があるんですということなんですよ。 これ、ちょっと余りにもひどいですよね。どうやって道開いていくんですかって。収入がある程度あるような家に生まれないと、大学進学、事実上難しいじゃないですかって。奨学金受けたとしても、その後どうやって生活回していけばいいのって。生活保護受けながらの大学進学、勉強することは無理なんですよ、事実上、これがある限り、ここを認めていただけない限り。誰も彼もそうしろという話じゃないんですよ。少なくとも、大学に行けるような学力を持っていたりとか、そのために一生懸命頑張っている人たちが今除外されようとしているこの現実を、余りにも非情じゃないかって。この部分変えていきませんかという御相談なんですよ。是非そこに光を当てていただきたいんだということを申しているんです。 この収入認定除外にすることを、給付型奨学金やバイト代などを大学進学のための模擬試験、受験料、入学時に必要な入学金、初年度授業料などに充てる場合、収入認定除外にしますということを考えていくという必要性というのはお感じになられないですか。ごめんなさい、随分時間が削られちゃったので、手短にお答えいただけると助かります。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど整理をさせていただいたというのは、基本的に生活保護の世帯の中におりながら大学進学ということは前提としていないということでありますから、それに係るようなものは今おっしゃるように基本的に収入の認定除外としても認められない、そういう原則になっているんだろうというふうに思います。 ただ、その上で、先ほど申し上げましたように、切り分けるといって申し上げたのは、生活保護という形からは離れながらも、授業料の免除を受けながら、あるいは無利子奨学金を受けながら対応していく、そういった道をつくっていく、そういった中で大学を進学できるような環境も整えさせていただきたいと、こういうふうに思っております。
○山本太郎君 先ほど、最初に言われた大学進学は認めていないという事実に関しての確認というよりも、その内容の確認は私が冒頭でさせていただいたとおりですから。聞いていただけていなかったんだったら確認する必要あるでしょうけれど、前回にもそのお話をさせていただきましたから。 二〇一五年十二月三日、日経新聞の記事です。日本財団の子供の貧困の社会的損失推計レポートについて。貧困家庭の子供を支援せずに格差を放置すると、現在十五歳の子供の一学年だけでも、社会が被る経済的損失、約二兆九千億円に達する、政府には約一兆一千億円の財政負担が生じる。これ、それプラスということですよね、なくなる部分、なくなるというか、手に入らない上に、その上掛かるんだという話ですよね。推計は、貧困対策を必要としている対象を、十五歳の子供約百二十万人のうち生活保護受給世帯と一人親家庭、児童養護施設にいる約十八万人としたわけです。 国などが高校進学率と中退率を全国平均並みに改善させて大学進学率も上げる支援をした場合と支援しなかった場合を比較されたんですって。子供が六十四歳までに得られる所得額の差を算定。支援をした場合、六十四歳までの所得が約二十五兆五千億、支援がない場合約二十二兆六千億にとどまる。進学を促して収入の良い仕事に就くチャンスを広げないと、社会は差額の約二兆九千億円失うんです、けちって。貧困の中にある子供に手を差し伸べなきゃ、チャンスを与えなきゃ二兆九千億失う。それだけじゃない、その先の社会保障費、これ差し引いた差額、より国の負担が一兆一千億増えるという話なんですよね。生活保護家庭の大学進学を支援することはコストではないんですよ、先行投資なんです。 大至急二つの改善が必要。一つ目、先ほどから言っているとおり、給付型奨学金、バイト代等を、学校に係る、進学に係るような事柄に使うことは収入認定除外していただくこと。そして二つ目、生活保護家庭の大学進学者に対して生活保護費給付できないですか。していただきたいんです。せめて生活扶助費支給することをお願いしたい。 先ほど言われました、大臣が、生活保護家庭から大学進学する場合は二つのパターンが考えられる。一つ、家を出る。でも家賃高い。これ無理なんです。B、家を出ずに世帯分離する。元々の家には住めるけれども世帯分離、大学生の分の生活保護費は打ち切る。大学生の生活費や学費は奨学金やバイトで自分で何とかしなきゃいけない。これ、勉強どころか一日中バイトしなきゃ回らないんですよね。だから、生活費の一部だけでも国に支えていただきたい。 生活保護を受けながらの大学進学は認められていない現状は存じ上げております。でも、生活費を一部でも援助することで未来のこの国が変わっていく、そういう話なんですよね。せめて生活扶助費だけは支給してくださいと。都市部で考えてみましょうよ。一級地の一の場合、例えば三人世帯、十九歳の大学生の生活費を支給することで増える保護費は僅か四万円程度。厚労大臣、先頭に立ってやっていただきたいんですよね。また長い答えを返されたら困るので、ここは質問しません。 加藤大臣、是非、今A、Bと言いましたけれども、その部分を話し合っていただきたい、厚労大臣と話し合っていただきたい。民間の善意に頼るなとは言いませんよ。でも、貧困のループから子供たちを抜け出させるのは国の責任じゃないですか。それが王道じゃないですか。話合いに巨額の予算は必要ありません。是非話合いをしていただきたい。 一昨日、開催されましたよね、一億総活躍国民会議。菊池桃子さんもメンバーです。議長は安倍総理で、毎回出席されておられる加藤大臣は議長代理で会議取り仕切っておられる、関係閣僚も出られる、塩崎厚生大臣も出られている。是非、この会議でこの問題、塩崎大臣とともに検討していただけませんか。検討していただけますか、いただけませんか。加藤大臣、失礼します、加藤大臣、もう時間がないんですよ。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げておりますように、生活保護は生活保護としてのいろんな考え方にのっとって運用がなされているということだというふうに思います。 今委員御指摘のように、いろんな経済事情の中で、やはり大学に入る力があって、しかし経済的な理由で大学に行けない、こういったことに対しては、先ほども申し上げましたけれども、授業料の免除とか、あるいは無利子の奨学金とか、あるいは今給付付き奨学金もどうするかと議論はあるわけでありますけれども、そういった形で対応していく。 こういう、私は二つと申し上げましたけれども、そういった形でこの問題には対処していくべきではないだろうかと、こういうふうに考えております。
○山本太郎君 ということは、この問題に関しては目をそらすということですね、しかも、検討もしていただけないと、この一億総活躍の会議では。非常に残念です。この国の未来、持続可能な社会をつくるためには、この部分は避けては通れない部分です。是非話合いを、せめて厚労大臣とは話合いをしてください。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(神本美恵子君) まだ時間あります。
○山本太郎君 あるんですか。あっ、済みません、失礼しました。ああ、すごいびっくりした。いつもほら、質問時間短いじゃないですか。今回は民進党さんから五分、いや五分じゃない、延長させていただいたんですよ。ああ、よかった。もう焦ってね、今。すごい、まだ八分半もあるっていうね。済みません、失礼いたしました。 じゃ、ゆっくり聞いていきたいと思います。 加藤大臣、気を取り直して、もう一度よろしくお願いいたします。 是非……(発言する者あり)ちょっと待ってください、もう大丈夫ですから。是非加藤大臣、一億総活躍会議で検討していくという方向を考えていただきたい。その前に是非厚労大臣ともお話をしてくださいませんか。 一応今こういうシステムがあるんだということなんですけれども、そのシステムでは行き詰まっていると、そして苦しんでいる人たちがたくさんいる、子供たちの夢が絶たれてしまっている、そんな状況なんです。一億総活躍、子育て、そして女性活躍、いろんな分野に関して大臣が横断的に大臣という立場立たれていると。ならば大臣、是非厚生労働大臣ともう一度この生活保護世帯のこの部分に関して話合いしてくださいませんか。いかがでしょうか。
○委員長(神本美恵子君) では、まず竹内厚労副大臣。
○副大臣(竹内譲君) 済みません。事実関係だけ少し申し添えておきたいと思います。 現段階では、高校生のアルバイト収入を大学入学料に充てた場合には、就労体験による本人の自立へとつながることを評価して、収入として認定しないこととしております。そのことだけ申し上げておきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども申し上げましたけれども、そうした生活保護の世帯におられる方を含めて、様々な経済状況を抱えておられて、進学する力はありながら経済的な事情で進学をできない方々、そういった方々も大学教育を積んでいただき、その方の人生を切り開いていただく、またそういう中で、先ほどお話がありました社会的にも多くの貢献をしていただく、そういう道を開いていくことは我々も大事だと、またそれを是非進めていきたいというふうに思っております。 ただ、委員御議論の前提になっております生活保護をそれに活用していくのか、違う形でいくのか、そこは議論があるところだと思っておりますし、今、生活保護は、竹内副大臣からもお話がありましたように、それはそれとしての考え方にのって対応しているわけでありますから、そこに委員御指摘のような形を入れるのはなかなか難しいんではないかな。しかし同時に、そうした進学ができる環境をどうつくっていくのか、それに対しては我々もいろいろと更に議論を進めていきたいと、こういうふうに思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 議論を進めていただけるということは、それは厚労大臣とも話合いを、こういう問題があるということを、でも、少なくともこういう問題があるんだと、それによって経済的損失が将来生まれる可能性があると、その可能性を探るまず第一歩を、話合いを始める、まず検討をしていただくということは可能ではないんですか、これは。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから度重ねて同じことを言って恐縮ですが、生活保護という仕組みは、それはそれとして一つの考え方にのっとった運用と制度があるわけであります。そこに今委員おっしゃったような形で入れ込むのは、私は非常に難しいんだろうと思っております。 しかしながら、様々な環境にある子供さん方が、その能力を持って大学を進学する力がある、そういった子供さんをどうやって我々として応援をしていくのか、それはしっかりと取り組んでいかなければならないだろうと。 したがって、その生活保護とこの話を結び付けるのには非常に難しさがある。しかし、大学進学に対する様々な形での応援は我々として検討していかなきゃならないと、こういうふうに考えております。
○山本太郎君 この生活保護以外の部分で生活を支援するという枠組みがほぼないですよね、この国には。セーフティーネットとして実際に回っているのはこの生活保護以外に何かありますかって。 だから、現状あるシステムを使って、その運用と制度を使ってやっていくということはもちろんのことなんですけれども、でも、その幅を広げていく、運用を変えるとか制度を変えていくということももちろん検討されていくということが普通なのではないのかなと思うんですよ。何が何でもこれしか駄目だということであるならば、世の中変えていけないわけですよね、全てのことに関して。運用と制度がこれで決まっているけれども、時代とマッチしているか、社会的状況とマッチしているかということを勘案しながらそれを変えていくということが政治のやることなのかなって。僕は、ごめんなさい、まだ浅いのでよく分かっていないのかもしれないけれども、是非そうしていただきたいと。 新たに若い学生さんたちやこれから大学に行こうとする人たちに対して、新制度設立というところまでには時間が掛かるだろうし、手続も大変だろうと。ならば、今あるこの制度でそのようなことができないか。せめて生活扶助費、都市部の一級地の一というところでも、生活保護世帯で一人増えたとしても四万円程度、その四万円という部分を一部生活費として支給するだけでどれだけの子供たちが高等教育を受けられて、そして将来社会に出て納税として返していっていただくとかというような、先ほどの日本財団のお話にもありましたけれども、そのような本当に持続可能な、この国の国益にかなうようなことをやっていただきたいんですよね。 先ほど、二之湯委員の質疑に対しまして、教育、子育ては未来への投資だということはまさにそのとおりだとおっしゃったということですよね。もちろん、そのことは保育のことを考えて言われていたのかもしれないけれども、教育ということならば、高等教育も含めて全て長いスパンで、長期的な目線で見ていただかないと持続可能な社会はつくっていけないのかなと思うんですよね。是非厚生労働大臣とこの部分に関してもお話をしていただきたいんです。 先に行きます。 安倍政権になってから一〇%も引き下げられました、生活保護の支給基準額。子育てをする生活保護家庭、ただでさえぎりぎりです。その中から更に生活費を削らなきゃいけない、苦しいですね。 配付資料一ページ目、厚労省がホームページで公開している資料。安倍政権が始まった平成二十五年度より、生活保護基準の見直しと称して引下げが始まった。その結果、生活保護の生活扶助基準は、多人数世帯ほど基準額は大きく削られ、都市部の夫婦子一人世帯、引下げ前と比べたら月一万六千円減額。都市部の夫婦子二人、月二万もの減額。 さらに、家賃まで引き下げられると。住宅扶助の基準額引下げなんです。全国で一番引下げの影響を受ける地域は埼玉県二級地。この場合、三人から五人世帯は月六千円の家賃引下げ。たった六千円、何をオーバーなことを言っているんだと思われるかもしれない。でも、この六千円が削られてしまったら、今の住まいでは家賃が合わない、住み続けることが難しくなる可能性も出てくる。より安い物件がある地域への移動、今まで住み慣れた場所から離れる必要もあるかもしれない。子供たちの学校どうなりますかね。せっかく築いてきた人間関係も疎遠になる、保護世帯が孤立することを生み出すことになるんです。電車、バスで知り合いに会いに行きゃいいじゃないか、そう思うかもしれない。でも、その交通費さえ捻出が難しいのが保護世帯。 これ、埼玉県で見てみますと、夫婦子二人の世帯では、埼玉県二級地で月二万六千円、年間で三十一万二千円減額です。これ、一〇%削られて、子供の健全な発育、担保できるんですかね。子育て、教育に回す余裕なんてありますかね。 どんな経済状況の中においてもみんなに同じようなチャンスがある社会をつくっていくことが私たちの使命、貧困な状況の中においてチャンスが摘まれていく、希望が持てないという状況はなくしていかなければならない。これ、アメリカ大統領候補者、バーニー・サンダースの言葉ではありません、全て安倍総理のお言葉です。 この生活扶助の一〇%引下げに対して裁判が行われているんですよね。だけど、ここに判検交流というものが出てきた。要は、国側の代理人として、金沢地裁にいた人が国側の代理人として検察庁の側に立つことになった。生活保護の問題にずっと取り組んでいたのに、もう一度金沢地裁に赴任したら、またその生活保護関連の裁判に出るようになったと。国側の代理人で生活保護をブロックしようという考えの人たちが、次は地裁に立ってその生活保護の部分をジャッジするということになっていたんですよね。この件に関して、法務省、いかがお考えですかね。
○委員長(神本美恵子君) 時間ですので、答弁簡潔にお願いします。
○大臣政務官(田所嘉徳君) はい。 そもそも法曹は、法という客観的な規律に従って活動するものであり、裁判官、検察官、弁護士のいずれの立場においても、その立場に応じて職責を全うするところに特色があります。裁判官の職にあった者を訟務検事に任命するなどの法曹間の人材交流は、その特色から、裁判の公正中立性を害するものではなく、国民の期待と信頼に応え得る多様で豊かな知識経験等を備えた法曹を育成、確保するために意義あるものというふうに考えているわけでございます。 その上に立って、国側の訴訟代理人を務めた裁判官出身者が裁判官として復帰した後に担当する事件については裁判所において判断される事項でございまして、法務省として答える立場にはないのでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 もう時間ですからね。民主党政権時代にこの交流をやめようという話なんです……
○委員長(神本美恵子君) 時間が過ぎております、まとめてください。時間過ぎています。
○山本太郎君 はい、分かりました。 じゃ、この続きはまた次回ということで、判検交流を廃止すべきだということで、今日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(神本美恵子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(神本美恵子君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。島尻内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(島尻安伊子君) ただいま議題となりました特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 産業構造及び国際的な競争条件の変化、急速な少子高齢化の進展その他の経済社会情勢の変化に対応して、産業競争力を強化するとともに、国民が豊かで安心して暮らすことができる社会を実現するためには我が国の科学技術の水準の著しい向上を図ることが重要となっております。 この法律案は、このような観点から、特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するため、政府による基本方針の策定、中長期目標等に関する特例その他の特別の措置等について定めることにより、世界最高水準の研究開発の成果の創出並びにその普及及び活用の促進を図り、もって国民経済の発展及び国民生活の向上に寄与することを目的とするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、国立研究開発法人のうち、研究開発等の実績及び体制を総合的に勘案して世界最高水準の研究開発の成果の創出が相当程度見込まれるものとして、物質・材料研究機構、理化学研究所、産業技術総合研究所を特定国立研究開発法人として定めます。 第二に、政府は、特定国立研究開発法人による研究開発等を促進するための基本的な方針を定めなければならないものとし、内閣総理大臣は、総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴いて、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとします。 第三に、特定国立研究開発法人の長の解任に関する特例、中長期目標等に関する特例、役職員の報酬、給与等の特例等を設けるとともに、科学技術に関する内外の情勢に著しい変化が生じた場合において、主務大臣が必要であると認めるときは、特定国立研究開発法人に対し、必要な措置をとることを求めることができるものとします。 第四に、政府は、独立行政法人通則法及び個別法の運用に当たっては、特定国立研究開発法人による研究開発等の特性に常に配慮しなければならないものとします。 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律は、一部の規定を除き、平成二十八年十月一日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(神本美恵子君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員中根一幸さんから説明を聴取いたします。中根一幸さん。
○衆議院議員(中根一幸君) ただいま議題となりました特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案の衆議院における修正部分につきまして、御説明を申し上げます。 第一に、特定国立研究開発法人の研究者等の給与その他の処遇については、優秀な人材の確保並びに若年の研究者等の育成及び活躍の推進に配慮して行うものとすることとしております。 第二に、政府は、この法律の施行後適当な時期において、この法律の施行の状況を勘案し、特定国立研究開発法人の範囲を含め、関連する制度の在り方について検討し、その結果に基づいて、所要の法改正を含む全般的な検討を加え、必要な措置を講ずるものとすることとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(神本美恵子君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時一分散会