内閣委員会 第6号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2016/03/29
会議録
○委員長(神本美恵子君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、滝沢求さん及び水岡俊一さんが委員を辞任され、その補欠として世耕弘成さん及び牧山ひろえさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府子ども・子育て本部統括官武川光夫さん外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○二之湯武史君 自民党の二之湯武史です。今日はよろしくお願いいたします。 まず、今回の法改正に伴って、企業が拠出金を拡大をして、そして最大五万人の保育の受皿を企業が主導して行っていくと、こういう内容になっているわけですけれども、これも含めて、これまで余りボリュームとして大きくなかったように思うのですが、企業のいわゆる保育における役割というのでしょうか、そういったものをまず大臣はどのようにお考えかということをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 保育の、あるいは教育の質の確保、向上ということに関しては、国や都道府県そして市町村、まずこれがそれぞれの役割に応じて図っていくということが中心でございます。 その上で、保育そのものに関しては、これまで企業の拠出というのは主としてはございません。ただ、病児保育等については一部企業の拠出金が出されて、それによって運営されていたと、こういうふうになっております。
○二之湯武史君 私は、少子化の問題、それに伴う人口減少というのは我が国が抱える国家としての最も大きな課題なのではないかなというふうに考えております。当然、人口が減るということは経済の規模も縮小するわけでございますし、それに伴って安全保障、様々な分野で日本の国力が衰退をしてしまうわけでございます。大げさに申し上げれば、この日本という国家の緩やかな衰退のトレンドをどこでしっかり食い止めるのかというぐらいの、この国家の命運を左右するような非常に大きな課題が私は少子化対策だというふうに思っております。 そんな中で、様々な少子化の原因が語られるわけですけれども、具体的な問題、晩婚化でありますとか、未婚率の上昇でありますとか、様々な問題がございますが、私はもう少し大きく捉えることにしておりまして、つまり、人間として生をうけて、そして、ほかの動物ではなくて万物の霊長としてこの世に生をうけて、非常に他の動物よりは次元の高い幸せといいますか、幸福といいますか、自己実現といいますか、そういったものができるのが我々ホモサピエンスのみなのではないかなというふうに考えている中で、この日本社会というのは、特に現代の日本社会というのはそういうものを非常に感じづらい世の中になっているのではないかなというふうに思っております。 先進国でも圧倒的に長い正社員の労働時間、統計だけ見ても正社員でいえば二千時間なわけですけれども、そこに表に表れてこないサービス残業等を含めると二千三百時間、四百時間に達すると、こういうことも言われているわけでございますし、いわゆる社会的なストレスといいますか、プレッシャーといいますか、そういったものも、これは子供、大人問わず非常に社会的同調圧力の強い社会だと思います。私もそれに非常に苦しんできましたけれども、個性的な人間が生きにくい社会だと思いますし、また、職場や様々なところで非常に、横並びといいますか人間関係のストレス、こんなこともあるのではないかなというふうに思っております。 特に、昨今言われます働き方といいますか、それを抽出した概念でいいますと、やはりワーク・ライフ・バランスといいますか、先ほど私が申し上げた非常に大きな問題意識から演繹する形で、人が人らしく生きられる、そういったワーク・ライフ・バランスというものを考える上で、私はやはり企業の役割って物すごい大きいんじゃないかなというふうに思っているんです。 今回は、拠出金を拡大するという形で企業がいわゆる事業所内保育所を整備していく、こういうことなんでございますけれども、もう少し大きな、先ほど申し上げた働き方の部分とかワーク・ライフ・バランスのような部分で、これはもう大臣の政治家としての考え方で結構ですから、そういった企業が現在の少子化問題に与えている影響でありますとか果たすべき役割というようなものを、もう一度お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、二之湯議員御指摘のように、そうした例えば長い労働時間あるいはストレス、そういった様々なことがある意味では少子化ということを生んでいるということにもつながっているんだろうというふうに思いますし、私ども、トータルとして、誰もがその力を発揮できる夢を持ち、そしてその希望をかなえるために、家庭やあるいは地域社会、そして働く場所においてもう一歩踏み出していけるということで、一億総活躍社会ということで今進めさせていただいておりますけれども、その中においても、先般、十一月に緊急対策を取りまとめさせていただきました。 その中に、強い経済、子育て支援、社会保障という三つの矢に加えて、民間に期待される取組ということでその中にも盛り込ませていただいておりまして、やはりそこで働くということにおいて、人生のかなりの時間働いている、また企業から見ればそうした方々を雇用しているということでありますから、当然その中での働き方、長時間労働ということもあります。あるいは、家庭と仕事の両立、育児や介護との両立、そういったことについても制度をつくっていって、企業がそういう形になったとしても、やはりそうしたことを取り得る、例えば育児休業を取り得る環境があるかないか、ムードがあるかないかということで随分実態が違ってきているわけでありますから、そういったことも含めて企業のそうした取組というのは非常に求められているわけでありますし、また同時に、そうしたことが企業にとってマイナスかといえば決してそういうことではなくて、より多様な、そしてより様々な意味で貢献が期待できる、そうした働く方々が引き続き継続して働いていけるという環境にもつながっていくわけでありますから、企業にとってもプラスである。 そういったことも含めて、我々、国としてやるべきことはしっかりやりながら、同時に、企業にもまず認識を共有化していただいて、その役割をしっかり果たしていただけるように努力をしていきたいと、こう思っております。
○二之湯武史君 今おっしゃっていただいたような方向性、つまり育児、保育、こういったものに企業が積極的に参画していくことがその企業の社会的評価を高める、それによって労働者のモチベーションも上がり、また企業の社会的評価も上がるという好循環をという話だと思うんですが、なかなか実際問題、経済界なり若しくはそういった企業なりがそういう捉え方をしているかというと、特に日本のですね、そういうものが私は率直に言って大変疑問に思っているところもございます。 今回の制度設計においてもいろんな紆余曲折があったと思いますし、やはり私は、今大臣がおっしゃったような、そういった企業の社会的評価と、そういった子供、広く言えば教育の在り方、関わり方がそういう好循環を生むような、そういった制度を更にしっかり検討をしていただきたいと思いますし、先ほど申し上げましたように、この問題が解決できなければ、やっぱり日本という国家が衰退のプロセスを止めることはできないわけですから、是非、新三本の矢ということでいいますと異次元の、これまでも少子化担当大臣は何人かおられましたし、それぞれ皆さん精いっぱい頑張って成果も出しておられるわけでございますけれども、残念ながらそういったトレンドが底打ちをしたとか、若しくは好転していったというような社会的な今、我々認識をまだ持てていないわけですから、この中で、加藤大臣のときに、異次元の取組によってあのときにそのプロセスが止めることができたなと、そんな私は形をしっかりとつくっていただきたいと思いますし、そういった理念を事あるごとに発信をしていただきたいなというふうに思っている次第でございます。 私も子供が三人実はおりまして、一番大きい子は二年生で、一番下の子はまだ一歳でございます。うちは妻が専業主婦でございますので、保育園の実はまだお世話にはなったことはないのでございますけれども、しかし、幼稚園、保育園問わず、就学前の幼児教育というものが非常にその重要性を高めているということは大臣もよく御存じのことかなと思います。 今、我が党でも幼児教育振興法という、これ議員立法で議論しているんですけど、私もそのメンバーとして議論に関わっておりまして、私は特に、その前文に、これだけ要は社会が多様化し、若しくはグローバル化し、それによって子供を取り巻く環境というものが非常に大きく変化したわけでございます。そんな中で、子供を取り巻く環境の変化に対応した形で幼児教育の環境というものがしっかり確保される、並びに、そうした幼児期の教育というものが一個の人間にとっての、要は人生においていかに決定的なものであるかと、こういった認識を私はもっと政府含めて国民的に共有をしなきゃいけないというふうに思っているんですが、大臣の幼児教育というものに対する考え方でありますとか認識でありますとか、そんなものがあれば是非お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話ございましたように、小さい頃のそうした教育、これは家庭での教育もあると思います。また、保育園あるいは幼稚園等でのそうした幼児教育というのもあると思いますけれども、そういったものが、子供さんがこれから社会人となっていくプロセスの中で大変大きな影響を及ぼすということはもうはっきりとしているところでありますし、また、アメリカの事例等では、そういうところでしっかりと教育を受けている子供さんは、将来、大人になってからやはり社会に対して貢献をしていく傾向が強いということも示されているわけでありまして、そういう意味において幼児期の教育というのをしっかり取り組んでいく。 そういう意味においても、政府においては、幼児教育の無償化、これは一瀉千里に行けるわけではありませんけれども、財源を確保しながら一つ一つ着実に実施していきたいと、こう思っております。
○二之湯武史君 今大臣が言及されたアメリカの調査というのは、恐らくペリー就学前研究という研究だと思います。これは四十年にもわたるいわゆる追跡調査でございまして、幼児期における幼児教育の有無若しくはその質を四十年間追跡したという調査でございます。それによりますと、生涯の収入でありますとか、若しくは犯罪率でありますとか、若しくは家庭を持つ率でありますとか、そういったものに非常に有意の影響があると、そういうような研究成果でございます。 そういうものを踏まえて、今、先ほど申し上げましたように議員立法の議論をしているわけですけれども、昨今の保育、今回も私も予算委員会の議論に参加させていただきましたけれども、やはりそのときそのときの世相を予算委員会というのはまさに反映するものでございまして、今年の議論はやはり格差でありますとか若しくは貧困、こういったテーマが非常に私は多かったような気がしますし、その中で、例えば無利子若しくは給付型の奨学金の問題でありますとか、幼児教育における、つまり保育園における様々な現金支給であるとか保育士の待遇改善、こういった質問は与野党問わず、毎日、連日そういった質問が飛び交ったと私は記憶をしております。 そんな中で、確かに目の前の非常に短期的な期間で結果を出さなきゃいけない、つまり待機児童をなくさなきゃいけないし、保育士の待遇を改善しなきゃいけない、それによって質量共に保育の受皿を拡大していかなきゃいけないと、こういう非常に短期的な、若しくは育児離職のような問題もございます。そういったものはやむを得ないし、それは当然全精力を掛けて解決をしていかなければいけないということは理解する一方で、先ほど申し上げたように、ともすれば、これは親なり大人の立場からの議論になっていないだろうかと。つまり、子供の視点から見たいわゆる幼児教育という考え方が私はやや弱かったのかなというふうに思っております。例えば、待機児童が何人だから何人の受皿をつくりましょうと、若しくは潜在的に待機児童がこれだけいるからこれだけの受皿をつくりましょうと、そういった量の議論に終始をしていたようなところが実感としてございます。 ですので、今大臣もおっしゃっていただいたんですけれども、幼児教育という観点で、待機児童並びに保育所の量的な整備とともに質的な部分、そういったものを改めて私はもう一度お聞かせいただきたいなと思うんですけれども。
○国務大臣(加藤勝信君) 幼児教育という意味においては、まず目の前に、今御指摘ありましたように、保育園への待機児童という問題があります。これに対して、我々もこの政権スタートして以来、それを問題として意識をし、そしてこれまで以上にスピードアップして受皿の拡充に努めてきたわけでありますが、それでもなお、まだ今日待機児童の問題というのはあるし、またさらに、そういったことがこの子ども・子育て支援新制度に入る中でより以上にいろいろな問題が出てきている。特に保育士の方々の待遇改善、これにはしっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思っております。 その上で、保育なり幼稚園なり幼児教育の質というものをどう考えていくのかというのは大変大事な議論だというふうに思っておりますし、また、そうした意味での質というものをどう担保していくのかということでこれまでも議論がなされ、そして質の評価をするような仕組みも一部は取り入れられているわけでありますけれども、さらにそういった面も含めてこれからしっかりと議論もさせていただきたいと思います。
○二之湯武史君 今申し上げた点、是非積極的にお願いいたします。 先ほど申し上げた議員立法で検討しております振興法の中にも、ナショナルセンター、幼児教育の様々なデータを一元的に管理をし、そして事例を集積し、蓄積し、そこで様々な分析を加え政策提言に生かしていくと、そういった機能も盛り込んでいるところでございますし、今大臣がおっしゃっていただいたような教育の質の評価、そしてそれを現場にいかに還元をしていくかと。それによって、先ほど申し上げたように、人間の人生において致命的に重要であると言われている幼児教育の質というものをやはりしっかりと確保ないし向上させていく、そういう仕組みが必要だろうというふうに思っております。 ともすれば、我々保守系の議員の中には、そういった幼児期若しくは本当に幼少期の、乳幼児においてはしっかり親が教育をしてというような、かつてそういった議論もございましたけれども、やはり、欧米の事例なんかを見ていますと、女性の社会進出が高い国ほど実は出生率が高くなっている、こういった事例を目の当たりにしますと、やはり我が国のそういった意識なり観念の文化のレベルからしっかり検討し直ししながら、かつ、そういった今申し上げたような新しい仕組みを導入することによって、まず女性の方が社会に出るときにも後の憂いなく、かつ、それが要は子預けというような実態になるのではなく、それがまさに教育そのものである、そして、その時期に行われる、施される教育がその後の人生において非常に重要な位置を占める、こういうふうな姿を、私はやはりこういった法案を契機に、また先ほど申し上げたような議員立法で進めているような法案の成立を契機に、是非一層進めていただきたいと。 先ほどから申し上げているように、これまでも様々な施策がなされ、そして様々なものが成果として上がっていると思います。しかし、我が国のこの少子化のトレンドを止めたと、出生率が反転したというようなエポックメーキングなところまではまだ私は行っていないと、これは率直に思うんですね。そこの是非きっかけを、この加藤大臣の間にもう異次元の取組をしていただくことによって、今申し上げたような状況を生み出していただくということを切に希望する次第でございますし、先ほど申し上げましたように、ともすれば量の議論に終始しているようなところに見えなくもない、若しくは誤解されなくもないところを、是非、事あるごとに質のこともしっかりと考えているんだということも折に触れて発信をしていただきたいなというふうに思っております。 最後に、先ほど申し上げた企業の事業所内保育というものが、欧米の国と比べて、例えば日本はいわゆる認可型保育園が二百万人、そしていわゆる事業所内保育が七万人と、つまり、地域で二百万人、職域で七万人というような今実態だということなんですが、これ事務方で結構ですが、欧米諸国においては地域と職域の役割分担というのはどんな形になっているのかなというふうな、もしデータがございましたら。
○政府参考人(武川光夫君) お答えいたします。 現在、私どもにおきましては、例えば主なOECD加盟諸国の就学前教育、保育の状況についてはOECD保育白書によって承知しておりますが、先生が今おっしゃいました役割分担については記載がございませんで、詳細は把握していないところでございます。
○二之湯武史君 可能であれば是非、そういったこれからの政策論議にも資するものだと思いますし、様々な文献も私も今回しっかり勉強したんですが、やはり、日本のように基本的には自治体、地域が責任を持っていわゆる保育機能を担っている場合が多いと思うんですけれども、やはりフランスのようにそういった職域が日本以上に充実しているような国もあるようでございますし、私は、これから社会のあらゆるステークホルダー、子供を囲むあらゆるステークホルダーが本当に最大限の努力をする、当然、家庭ももちろんですけれども、地域、企業、そして行政というようなところが今まで以上に力を出し合わないとこういったものはなかなか解決しないと思いますし、そういう政策議論に資するものもありますので、内閣府におかれましては、今申し上げたような地域、職域の国際的な比較みたいなものができたらまた是非お出しいただきたいなというふうに思います。 で、省庁にも保育施設があるということを私知りまして、国会では第二議員会館にキッズスクウェア永田町というのがあるようなんですけれども、定員が三十四名ですか、国交省が二十一名、文科省の中には常時が二十四名と、こういった規模の保育所があるということなんですけれども、まず隗より始めよですね、こういうところをまず量的にしっかり拡充をしていただいて、そして、企業においても、都内における事業所内保育所の一例があるんですが、網羅的に把握した調査もこれ余りないんですよね。いわゆる大企業と言われるようなところがこれだけ東京都心に本社オフィスを構えているのに、そういった例が非常に、もう本当に十ちょっとぐらいしかないというのは、これはいかがなものかなとも思いますし、そういった面も含めて、これから政策議論に資するようなしっかりデータの収集も含めて、内閣府には改めてお願いをしたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、先ほど申し上げました、子預けではなくてしっかりそれは子育てである、そしてこの時期の、特に日本のことわざでも三つ子の魂百までという言葉がございますように、幼児期の教育はその後の人生において決定的な影響を与えるというようなこともしっかり踏まえた上で、加藤大臣におかれましては、一億総活躍の姿を異次元の姿で是非形にしていただきたいなということを改めてお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(神本美恵子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山下芳生さんが委員を辞任され、その補欠として田村智子さんが選任されました。 ─────────────
○牧山ひろえ君 牧山ひろえです。 昨年、女性活躍推進法が成立し、今まで以上に女性の活躍が進むことが期待されています。そのために、母親も含めた女性が意欲と能力に応じて多様な働き方が選択できるように、そういった社会を目指すこと、そしてそのための制度を整備することが当然ながら必要となってまいります。 ですが、平成二十七年十月一日現在の待機児童は全国で、今日も新聞発表でありましたけれども、四万五千三百十五人にも上ります。子育て支援の側面からも、女性が活躍するための環境が整っているとはとても言い難い状況が今の状況だと思います。 本日は、こうした現状の解決の一助となることを期待しまして、子ども・子育て支援法の改正案の内容を中心に、子育てをめぐる課題について御質問させていただければと思います。よろしくお願いいたします。 さて、今回の改正では、拠出金率の引上げにより増額された事業主拠出金によって仕事・子育て両立支援事業を創設することが主な内容となっております。ですが、財政制度等審議会でも指摘されますように、今回の改正は、子育て支援の現物給付の負担を企業側だけに求めるというものなんですね。社会全体で子育てを支えるという観点から、本来は政府が税財源によって取り組むべきものである、そういった考え方もあると思うんですけれども、その点に関しまして、政府の御見解をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 特に保育の受皿を整備していくということにおきましては、子ども・子育て新支援制度が今年度の四月一日からスタートいたしまして、公費を財源とした市町村の積極的な取組を図ることにしておりますし、また、そういう中で、平成二十九年度までの整備量、これプラス部分ですね、二十五から二十九年度の五か年間で四十五・六万人分に達する見込みというふうに見ております。今後とも、国、都道府県、市町村主体となってこの問題には取り組んでいきたいというふうに思います。 他方、今御指摘ありましたように、待機児童が更に増加をしている、そして、これまでも相当なスピードで受皿を整備してきた上においてもなおかつ、先ほどお話がありました、昨年の十月でも四万五千人程度の待機児童が、しかもこれは狭義という意味でもいいんだろうと思いますが、おられるわけであります。そういう中で、今回は多様な就労形態に対応した保育サービスの拡大を支援するということで、今回の企業主導型の保育事業を今提案をさせていただいているわけであります。 これに、議論に当たっても経済界といろいろ議論をさせていただきました。先ほどの二之湯議員とも御議論ありました、やはり子育てということに関しては、もちろん一義的には父母、保護者が当たるわけでありますけれども、それ以外にも、地域社会や、あるいは企業や、様々な主体がそれぞれの役割にのっとって相互に協力して対応していかなきゃいけない。そういう意味においても、企業に対するこうした取組を私どもとしても議論をさせていただいた結果として、今回、先ほど申し上げた公費による市町村の取組を補完する形で、五十万必要なものに対して残り約五万人の受皿整備をこの仕組みによって対応していきたいと、こういうふうに考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 衆議院の質疑におきまして、企業主導型保育、これについては待機児童にカウントしないと答弁されているんですね。ところが、認可保育園の入所待ちをしながら認可外保育園に通っている児童、こういった児童は多いと思うんですけれども、これは待機児童にカウントされていたんですね。今回の企業主導型保育も同じく認可外なんですね。これが認可外であるにもかかわらず待機児童数にカウントされないんですね。このような取扱いを見ていますと、事業主拠出金、つまり企業の財布で待機児童は解消したと政府が主張するための制度設計ではないかとついつい思ってしまうんですけれども。 潜在的待機児童の問題にも通じますけれども、待機児童の概念を曖昧化するということは、問題の本質をも曖昧にすることにもつながるかと思うんです。仕事と子育ての両立支援という本質から、待機児童の概念を広く捉え直すべきだと考えます。 今回創設されます仕事・子育て両立支援事業は、もちろん推進すべき方向性ではあります。ですが、大企業勤務者だけが支援を受けやすい構造である一方で、保育全体の問題への対応が不十分なままという印象を私は受けるんですが、この子ども・子育て支援新制度においては、財源が企業などからの事業主拠出金なので、例えば保育士の処遇改善ですとか、例えば地域の保育所の整備には使えないという、そういった御説明だったんですね。子ども・子育て支援法第六十九条におきましては、法律上も使途が限定されるということなんです。一方で、この拠出金は、拠出者受益と直接的な関係性の薄い児童手当に使われています。ということは、保育士の処遇改善等に拠出金を振り向けることもできるということですよね。やる気と事業主側に対する説得次第では可能だということなんではないかなと思うんです。 今回の制度を検討する際に、このような試みあるいは努力はなされたんでしょうか。今回の支援は大企業が受益しやすい制度設計になっていますが、受益が困難な中小ですとか零細企業にとっては、地域保育サービスの底上げを図ってくれた方がよっぽど有り難いと普通考えると思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) そもそも、先ほど申し上げた、観念的には国、地方公共団体が中心となってこの問題に取り組むべきでありますけれども、それ以外にも様々な方々に御協力をいただくということで、これまでも企業からの拠出をいただいて、先ほど申し上げた病児保育とか放課後児童クラブ等については一部拠出金もいただいているわけであります。 そういう中で、今回の子ども・子育て支援新制度がスタートするときに、二十四年の三月、当時の少子化社会対策会議において、子ども・子育て新システムに関する基本制度についてという文書を決定をしておりまして、その中には、社会全体による費用負担を前提としつつ、公費で負担することが基本だということの整理をし、その上において、事業主拠出金については、拠出金水準は現行制度による事業主の負担をベースに設定するんだと、また事業主拠出金を充当する対象範囲は、今回の改正の前でありますけれども、児童手当と地域子ども・子育て支援事業、これは放課後児童クラブ、延長保育事業と病児・病後児保育事業、この三事業とするということで一応整理がなされているわけであります。今回、この議論をするに当たっても、やはりこうした過去の議論というのをやっぱり踏まえていかなければなりません。 そういったことを踏まえながら経済団体と協議をした中で、事業主拠出金の対象事業として、従業員の福利厚生という観点から、事業主団体からは限定的なものにしてほしいという議論があり、私どもとしても企業の協力も必要だということで、今回のこういう形での拠出金の利用につながったということでございまして、残念ながら、それ以上広く保育全体に充てるという考え方を取り入れるには至らなかったと、こういうことでございます。
○牧山ひろえ君 私が申し上げたいのは、本当のニーズとマッチした優先度の高い課題から効率的に処理していかないと、現在の子ども・子育てに関する問題解決は本質的にはできないんではないかと思うんですね。 平成二十七年賃金構造の基本統計調査、いわゆる賃金センサスによりますと、保育士の決まって支給する現金給与額、これは二十一万九千二百円だったんです。保育士は専門的知識もございますし、また技術もお持ちです。児童の保育などを担う非常に重要なお仕事だと思っております。そして、子供を預けている親からも非常に感謝される存在でもあります。にもかかわらず、その給与はほかの職種と比べて低水準だとあちこちで言われておりますし、実際にそうだと思っております。 このような保育士などの処遇の低さを反映して衆議院における修正が行われたと考えますが、改めて今回の修正の目的と期待される効果について、修正案提出者にお伺いいたします。
○衆議院議員(緒方林太郎君) 質問ありがとうございます。 これまでの子ども・子育て支援法の検討規定では、保育士等の処遇改善に資するための施策の在り方及び子ども・子育て支援に係る人材確保のための方策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされておりました。今回の衆議院における修正では、ここから「検討を加え、」そして「必要があると認めるとき」という文言を削りまして、検討規定ではなくて政府に対して直接の義務を課す規定に改めることといたしております。 具体的な措置の内容につきましては、今後検討されることになると思いますが、政府において今回の修正を踏まえた措置を講ずることが求められておりまして、保育士等の処遇改善及び子ども・子育て支援に係る人材確保のための所要の措置が適切に講じられるものと考えております。 以上です。
○牧山ひろえ君 どうもありがとうございます。 保育士等の処遇改善措置が法案に明記されたということは非常に大きな意義があると思います。ありがとうございました。 修正案提出者に対する質問は以上ですので、御退席いただいて結構でございます。本日はありがとうございました。
○委員長(神本美恵子君) 緒方林太郎さん、御退席いただいて結構です。
○牧山ひろえ君 今回、事業者拠出金の拠出金率を〇・一%引き上げることによって財源を捻出しているんですね。この〇・一%というのは、今回引き下げられることになっている雇用保険料率と同一なんです。事前の当局の御説明では、この両者は基本的には関係性はないけれども負担は変わらない、すなわち、トータルで見ると企業負担が増えない形でということも考慮に入れた、そういった趣旨の説明がなされております。 念のための確認なんですけれども、今後、雇用保険料率が引き上げられた場合でも事業主拠出金の拠出率引下げの議論に連動することはないという、こういった理解でよろしいんでしょうか。念のための確認でございます。
○副大臣(高鳥修一君) 牧山委員にお答えをいたします。 本法案における拠出金率の引上げでございますが、待機児童解消に向けた対応が喫緊の課題であるという中で、五万人の保育の受皿を確保する等のために必要な事業主拠出金率を算定をいたしまして決定をいたしたものでございます。 本法案における拠出金率の引上げは、雇用保険料率の引下げと政策的にリンクするものではないため、将来的な雇用保険料率の引上げが直接本制度に影響を及ぼすものではございません。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 子ども・子育ての財源は安定的なものであるということが御答弁によって明確になりました。ありがとうございます。 さて、政府は、アベノミクスの一億総活躍政策、新三本の矢の第二の矢、夢を紡ぐ子育て支援において、待機児童ゼロの実現をうたっております。その具体策として、平成二十九年度末までの保育の受皿整備の目標を十万人分上積みして、合計五十万人整備するというふうにされています。今回の仕事・子育て両立支援事業、企業主導型保育事業によります五万人の保育の受皿整備もその内数なわけでございます。 この五十万人の受皿整備によって、平成二十九年度末には、潜在的なものも含めてですけれども、潜在的なものも含め待機児童はゼロになるということでしょうか。衆議院の審議でも問われていますが、いまいちちょっと明確な御答弁が出てこないので、明確にお答えいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の、受皿の増加分を四十万人分から五十万人分に引き上げさせていただいているわけでありますけれども、これも就業率がやはり当初予想よりも上がってくる、就業率が上がりますと保育の利用率も上がってくる、そういったことを勘案して十万人プラスして五十万人というふうにしているところでございますが、ただ、その内訳であります四十五万六千という部分については、市町村からこうした整備が見込まれるということで出てきた数字でございます。それを調査するに当たっては、今御指摘がありましたように、それぞれの市町村においては、潜在的なそうした待機児童といった問題、あるいはその地域の今後の状況、そういったことを勘案してそうした数字をそれぞれ出されているものだと、こういうふうに認識をしております。
○牧山ひろえ君 やはり潜在的待機児童も明確に保育の対象として、一刻も早く潜在的待機児童も含めた実情の把握を行って、条件付ではない正確な待機児童ゼロ、これを目指していただきたいと思います。お願い申し上げます。 次の課題に行きたいと思います。 政府は、平成二十九年末までに、企業主導型保育事業によって最大五万人分の受皿を確保するとしています。現在、事業所内保育施設は約四千五百施設で七万人分となっています。資料を配付しましたので、それをちょっと御覧いただきたいと思います。 これによりますと、御覧になっても分かりますとおり、平成十年から十年掛けてやっと、ようやく二万人増えてきているという経緯なんですね。これを一挙にあと二年間でこの政策だけをもって五万人増やす、これは過去の経緯を見ても非常に高いハードルだと思うんですが、本当に現実性があるんでしょうか。実現の見通しについて御説明いただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、この企業主導型保育事業で、四十万人から五十万人に上積みしたうち、最大五万人程度の受皿の確保ということを想定をしているわけであります。 今回の企業主導型保育事業においては、週二日程度の就労など多様な就労形態に対応した保育サービスも対象とすること、複数企業における共同利用を可能とするなど柔軟な実施が可能であること、さらには地域の保育所等に入所するまでの間や延長保育、休日等の多様な保育を必要に応じて実施すること、中には地域枠等も設定できるということにしております。そういった特徴に加えまして、整備費、運営費などについては認可施設並みの高い助成が行われるということになっておりますので、そういった柔軟性とそして高い助成、こういったことを両方を考えますと、こうした五万人程度の保育ということにつながっていくのではないかと、こう考えております。
○牧山ひろえ君 いろいろな工夫はされていらっしゃると思うんですけれども、でも、そもそも企業を始めとする事業内保育はマイカー通勤を前提にしているという側面が大きいと思うんですね。子供を預けるための送迎の負担が少なく、会社の稼働日に合わせて利用できるのがこの事業所内保育の大きなメリットだと思うんですね。一方で、特に都市部なんかでは電車通勤が主流です。子供を抱えての通勤の負担を考えれば、社内保育所よりも自宅近くあるいは通勤途中の、駅前ですとか、そういったところでの施設を利用したいというニーズが高いんですね。つまり、事業所内保育所のモデルは地方型だと思うんです。 私自身の体験を申し上げますと、以前大きな会社に勤めていたんですけれども、そこで、私の子供が、二人目産まれたときは特に大変でしょうからと言われて、企業内保育所を私が第一号でつくってあげるから利用しますかと言われたんです。ちょっと一日考えさせてくださいと言って、最初は何かうれしいなと思ったんですけれども、よくよく考えてみましたら、私、子供を、赤ちゃんを二人おんぶにだっこして、そしていつものように自分が満員電車に乗って、乗り継ぎして乗り継ぎして、自分の家から駅も十分以上掛かりますし、駅から職場までまた十五分ぐらい掛かりますし、それを考えたら、荷物もありますし、満員電車ですし、子供は絶対押し潰されると思ったんです。そうしたら、やっぱり断らざるを得なかったんですね。非常に有り難いお話ではあったんですけれども、私と同じようにお答えする方が、多分ほとんどの電車通勤者だと思うんです。 もちろん、地方にも待機児童がいて、保育の受皿整備の必要があるのは言うまでもないと思うんですが、例えば工業団地、そういったところでの事業所内保育に適したケースも私も見たことがあります。ですが、国全体あるいは国民全体のニーズという視点に立って、必要性のギャップは生じていないか、そして政策の優先順位と規模感としてこれでいいのかという検証は絶対に必要だと思うんですね。 そこで御質問なんですが、今回の企業主導型保育事業によって最大五万人分の受皿を確保するとおっしゃっていますが、この五万人というのはどこから出てきた数字なんでしょうか。ちゃんとしたニーズ調査に基づいた数字なんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど御説明申し上げましたように、当初二十五年度から二十九年度で四十万人分の受皿をということで、待機児童解消加速化プランというのを出させていただきました。 そして、それを実施していく中で、やはりこのスピードよりも更にスピードアップしなきゃいけないということで、女性の就業率が上がり、そして保育所の利用率も上がっていく。その辺を見据えながら五十万人という数字を試算をさせていただき、他方で市町村等から、二十九年度末までに整備する予定のものといったことで取りまとめたところ、四十五万六千人分のプラスアルファ分が、増加分がございますので、五十万から四十五万六千を引いた五万、この五万人程度をこの企業主導型保育所によって対応していこうということで五万人分ということを申し上げているところでございます。
○牧山ひろえ君 引き算をすればそういう形になるというのは分かるんですけれども、本当の必要性、すなわちニーズ調査とは無縁ということにならないかなと私は心配しているんです。本来ならば、地域保育施設ではなく事業所内保育施設がこれだけ必要だというニーズ調査がまず出発点に来なくてはいけないんじゃないかなと思うんですね。そして、そのニーズ調査は、あっ、こういうのもあったらいいな、企業内保育、あっ、これもいいなという、そういう選択肢ではなくて、第一希望として是非企業内の保育所に預けたいかどうかという、そういった視点で厳密に調査をしないと、箱と枠だけつくっても意味がないと思うんですね。社会的な負担によって整備するわけですから、こういった視点が大事ではないかと思います。 事業所内保育所は、その特徴として、設置に当たり、市町村の関係なく企業の柔軟な取組に対応とされているんです。つまり、市町村の認可基準の適用がないわけです。種別としては基本的に無認可保育所になるわけですから、企業主導型の事業所内保育施設の設置や運営に関する基準は補助金交付要綱で定められています。要綱です。ですが、要綱で基準を定めた場合は法令基準とちょっと違います。大分違います。変更が簡単にできるという点です。そうだとすると、コスト負担を嫌がる企業も出てくるかと思うんですね。そうした場合、そういった企業の声を受けて、保育所の質を落とすような基準の緩和がされやすくなるのではないかと、そういったおそれがあると思うんです。 したがいまして、企業主導型の事業所内保育所を整備するに当たっては、ちゃんと法令で明確な基準を示して、そして保護者が安心して子供を預けられるような、そういった施設にする必要があると考えます。それに関する政府の見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 企業主導型の保育事業でございますが、児童福祉法に根拠を持つ認可外の保育施設でありまして、その実施に当たりましては児童福祉法の法体系の下で規制を受けるものでございます。 一方、企業主導型保育事業に係る補助金の支給等の基準については、認可外保育施設や現行の子ども・子育て支援新制度における事業所内保育事業、それから小規模保育事業を参考に一定の保育の質が担保されるように実施要綱で定める予定でございます。 このように、法令と実施要綱とを適切に組み合わせることによりまして保育の質の確保を図りまして、委員が御指摘をされましたように、保護者が安心して子供を預けられる企業主導型保育事業を進めてまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 衆議院での質疑で、政府側は企業主導型保育は質が確保されているので待機児童にカウントしない、こういった趣旨の答弁をされていたんですね。ならば、質の担保についても認可施設と同様にやはり法令で定めるべきではないかと思います。 今回新設される仕事・子育て両立支援事業は、従来と比較し手厚い支援が予定されていますが、企業の自己負担はそれでも残ります。ですので、制度設計どおりこの新制度を運用すると、本当に支援を必要としている中小企業よりも、手厚い福利厚生が可能な大企業あるいは大企業の従業員の方がより多くの支援を受ける傾向が出てくるのではないでしょうか。この点につきましても大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ございましたように、企業主導型保育事業の助成についてはほぼ認可保育所並みの水準ということを想定をしているところであります。 また、中小企業の従業員の方に対する対応ということでございましたけれども、複数事業主による共同設置も可能でありますので、そういう意味では、これまでの事業所内保育施設よりも中小企業にとっても設置のしやすいものになるのではないかなと。例えば、卸商業団地、工業団地における協同組合という形式が一つ考えられるわけであります。また、この企業内保育事業は、企業そのものが自分で開設しなくても、他社が設置をするこの企業主導型保育施設の定員の一部について、自分のところの従業員の方の利用を供するという形での利用枠契約を締結するといった形も想定をしているところでございます。 いずれにしても、国全体としてこうした受皿が拡大をしていくということになりますと、それぞれの企業の従業員の方々が認可保育所あるいはこうした事業内保育所等に入る機会が増えていくわけでありますから、企業あるいは社会全体としては当然メリットが生まれてくるのではないかなと、こういうふうに思います。
○牧山ひろえ君 中小企業は、大企業と比べて子育て支援に回せる資金は少ないにもかかわらず、従業員の多くが女性がいらっしゃる、そのように感じます。育児の負担がどうしても母親に偏る傾向にあるという現状も考え併せますと、中小企業の従業員が支援を受けやすくするサービスが必要ではないかと思います。 そのような受益の均衡のためにも、また大企業に比べて福利厚生が手薄とされる中小や零細企業、こういったところへの支援という意味合いからも、中小企業共同設立事例に対して補助金額の増額を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 企業主導型の保育事業におきましては、施設整備費の補助単価の設定に当たりまして認可保育所整備費を参考にいたしまして、また運営費につきましては子ども・子育て支援新制度の小規模保育事業所等と同等の水準に設定することを予定をいたしております。 したがいまして、従来の雇用保険事業における事業所内保育所の整備費の中小企業への助成率は三分の二であるのに対しまして、本事業では認可保育所並みの四分の三相当を予定をいたしております。相当程度充実した額となることから、更に中小企業に限定をいたしまして増額をするということは考えておりません。
○牧山ひろえ君 大手以外の中小零細企業勤務者でも恩恵に浴せる、そういうところまで浸透する支援がどうしても必要だと思うんですね。現実には、中小零細企業の勤務者ほど子育てがハンディになってしまっているのが現状でございます。実質的な公平という視点でも、やはり中小企業で働く人たちの子育ての負担を解消するということはもう少し優先度を上げて考えるべきだと思います。 また、今回の企業主導型保育の特徴としまして、複数企業での共同設置が可能という点が挙げられています。中小企業の場合は、一社で立ち上げるには、企業体力ですとかあるいは利用者数など、こういった問題がございます。中小企業同士が共同設立して保育所のサービスをシェアするというのは望ましい形式だと私は思います。 ただし、中小企業がそういうことを自主的にできるかどうかというのは疑問なんですね。自然に任せていては、実際に中小企業が自発的にこれを実現できるかと考えたときに、私は実現は非常に難しいのではないかと思います。企業の自主性に任せるばかりではなくて、行政としては、中小同士が共同設立するためのやはり行政側からの支援というものが必要だと思うので、それを積極的にやっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) 大変重要な御指摘をいただいたと思っております。 企業主導型の保育事業につきましては、複数企業による共同設置を可能とすることによりまして、中小企業でも事業所内保育施設が設置をしやすいこと、それから、先ほど委員も御指摘になられましたけれども、駅前やそれから社宅周辺に保育所を設置するなど、企業の創意工夫を生かした事業運営も可能であることといったメリットがございます。 こうしたメリットが実際の保育施設の設置運営に生かされるよう、事業の実施に当たりましては、単に受け身ではなくて、事業実施者への相談対応やコーディネート、それから広報、企業開拓等を積極的に実施することによりまして、中小企業での共同設置等も含め企業のニーズを踏まえた事業展開を支援していくこととしているところでございます。政府としてもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 政府の説明では、複数企業による共同設置を可能とすることで中小企業でも事業所内保育所を設置できる可能性が高まるとしています。それを実現するためには行政が動くことが重要です。是非後押しをする施策をお願いしたいと思います。 今回の企業主導型保育に関する支援は、非常に手厚いものとなっています。今回の企業主導型も種別としては認可外保育なんですが、整備費の支援措置は四分の三相当を補助金として交付することが想定されており、運営費に至っては認可施設と同等ということで、以前参考としていただいた資料には十分の十相当、つまり利用者負担相当分を除く全額の交付と記載されていました。むしろ認可施設を上回る手厚さだと思ったんですけれども、それに対して、例えば既存の事業所内保育は雇用保険事業に基づく助成措置を受けられる場合などを除いては原則として公的な支援はないのでどうしたものかなと思ったんですけれども、既に設置されている事業所内保育所が企業主導型保育事業による補助を受けるために企業主導型に切り替えることはできるんでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 今回の企業主導型保育事業でありますが、平成二十九年度末までに最大五万人程度の保育の受皿を新規に確保することを目的として実施するものであります。御指摘のような既設の保育施設につきましては、本事業の支援の対象とはしない方向で経済団体と調整を行ったところでございます。 ただし、既存の施設におきましても、定員を増員した場合の当該新規増員分、それから空き定員を活用した有効利用支援分、これは、例えばですけれども、他社の従業員のお子さんを新たに受け入れるとか、こういうことでございますが、こういう場合につきましては本事業の支援の対象とすることを考えております。
○牧山ひろえ君 現在、既存の事業所内保育に対しては、事業所内保育施設設置・運営等助成金、これによる助成が行われています。ただ、運営費の支給期間は十年という決まった期間となっているんですね。既設の事業所内保育所は定員を今おっしゃったように増やすか、地域型給付を受ける事業所内保育所に移行しなければ、十年以降はこの運営費の補助が受けられなくなるということになります。また、育児支援に積極的に取り組んでいる大手の化粧品メーカーでは、事業所内保育所を運営するために、調べましたら年間数千万円の費用が発生しているということでした。そうすると、運営する企業の負担は非常に実に大きいと思ったんですね。 今までの御説明をお伺いしておりますと、新設される企業主導型の事業所内保育所と比べて、子育て支援にこれまでに率先して取り組んできた既設の事業所内保育所が経営的に不利になってしまうのではないかと思うんですね。この問題に対する対策が必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) 委員の御指摘も重々ごもっともだとは思うんですけれども、今回の企業主導型の保育事業所は、ちょっと繰り返しになりますけれども、二十九年度末までに最大五万人程度の保育の受皿を新たに確保するということを目的として支援の対象としているところでございまして、まずは五万人の保育の受皿をしっかりと確保することに全力で努めてまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 それはそうとして、やはり志の高い企業ほど損をしてしまうという状況があるとしたら、やはり政策的に是正すべきだと思うんですね。是非御検討いただければと思います。 今回の改正では、従来事業費のみに限られていた病児保育への支出が整備費にも振り向けることが可能になるなど、病児保育への支援が拡大されています。私はこれまで、病児保育の施設整備を促進すべきと何度もいろんな委員会などでずっと取り上げてきたんですけれども、この度、ようやく病児保育施設整備費が子ども・子育ての支援整備交付金の新規対象となったということ、私も長年の主張が一部ようやく実現の方向に向かっていることで大変喜んでいるんですが、是非、今後ともよろしくお願いいたします。 さて、病児保育を担う保育士や看護師などは、病児を保育するという特殊性から専門的な知識が必要とされていますが、その処遇の水準は高いとは到底言えないと思うんですね。平成二十五年に行われた調査によりますと、病児保育を担う保育士の給与の平均は二十・四万円であり、一般保育士と同程度、また、看護師などは二十六・三万円であり、ほかの医療機関従事者より低額となっています。政府は、病児保育施設の整備を推進するとしていますが、このような処遇では人材が集まらない、それから施設を増やすことはできないのではないかと心配しております。 通常の保育士の確保も困難である現状を踏まえなければならないですし、また、より専門性や責任が求められる病児保育を担う保育士あるいは看護師などの処遇の改善が強く求められると考えておりますが、この点につきまして政府のお考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、病児保育はニーズの高いサービスでありまして、その一層の充実を図る必要があると認識をいたしております。そのため、子ども・子育て支援新制度の施行時におきまして病児対応型、それから病後児対応型における従事者の処遇改善が図られるように、基本分の補助単価を改善するなどの取組を行ったところでございます。 この取組に加えまして、平成二十八年度予算案におきましては、拠点施設において他の保育所の体調不良児を送迎し保育を行うための看護師の雇い上げ費等の補助に加えて、施設整備費に係る補助の仕組みを新たに盛り込んでいるところでありまして、このような取組を通じまして、病児保育の更なる拡充を図ってまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 今回の改正案は保育の質と量の充実につながる内容で、基本的には推進すべき方向と考えております。ですが、保育全体という視野からの優先度の策定や資源配分には、なお検討の余地が残ると思います。したがいまして、今回の改正内容が日本全体の保育の問題解決につながっているかという視点から、一定期間経過後に見直しを行うことを御提案申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○山本香苗君 引き続きまして、子ども・子育て支援法改正案につきまして質問させていただきたいと思いますが、先ほど来よりお話が出ておりますとおり、今回の企業主導型保育で、平成二十九年度末までに最大五万人分程度の保育の受入れ拡大というものを見込んでいるということでございますが、この整備の進捗をどう見込んでいらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(武川光夫君) お答えいたします。 現時点では、平成二十八年度で四万人分、平成二十九年度では一万人分、合わせて最大で五万人分の保育の受皿を追加整備することを見込んでおりまして、二十八年度予算案においては、そのような前提で所要額を確保しているところでございます。 さらに、二十九年度以降の各年度の整備量につきましては、前年度までの実績等を踏まえ、経済団体と協議しつつ、政府において各年度の予算編成で検討することといたしております。
○山本香苗君 では、法成立後に、この事業主の募集等のスケジュールというのはどう見込んでいらっしゃいますか。
○政府参考人(武川光夫君) お答えいたします。 法律が成立いたしました後には、企業主導型保育事業は新たな事業でありますことから、事業の実施に係るまず実施要綱を作るとともに、補助金の交付に関する交付要綱を作成する必要がございます。また、これに合わせましてこの要綱に基づき助成や相談等の業務を行う団体を政府が公募、決定することといたしております。そして、その後に当該団体が企業主導型保育事業の申請を事業者から受け付けることとなります。そして、交付決定となると考えております。 いずれにいたしましても、法施行後、速やかにこれらの作業を実施し、円滑に事業が実施できるような体制を整えてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 なかなか大変だなという感じなんですが、企業主導型保育というのは、従来の事業所内保育所と比べまして、はるかに企業が取り組みやすいわけです。設置に市町村の関与がないため取り組みやすいんですが、本当に企業に知られていないんです。どこに聞いたらいいかも分からないと、そういう状況でありますが、どう今後、これ周知、広報していくんでしょうか。誰がそれをするんでしょうか。窓口はどこになるんでしょうか。
○政府参考人(武川光夫君) お答えいたします。 確かに、おっしゃっていただいたように、本保育事業は、認可施設並みの高い助成を受けられるということもございますし、また複数事業主による共同設置ができる、またいろんな市町村の関与が少ないということで、これまで以上に事業所内保育施設が設置しやすいというメリットがございます。また、高い助成金というのも用意しております。こうした点について、企業へ積極的に周知、広報を行っていく必要があると思っております。 窓口といたしましては、まず私ども内閣府が、法施行後速やかに厚生労働省や経済団体とも連携しつつ、全国各地で説明会を開催したいと思っておりますし、また、場合によりましては地方公共団体にも御協力をいただきながら周知徹底を図りたいと思っております。
○山本香苗君 では、先ほどもちょっとお話出ておりましたけど、今回のこの企業主導型保育におきましては、既存の事業所内保育所というのは支援の対象としないということになっているわけですね。この既存の、既設といった場合に、例えば、一旦閉鎖していたところが新たに企業主導型保育を実施する場合は既存の保育所といった対象になるのかどうか、また、今まで一切公的な補助等を受けていない、そういう施設が今回これにトライしようとした場合に、これも既設とみなされてしまうのかどうか、ここ、企業にとって物すごく大きいところなんですが、はっきりしていただけますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御承知のように、この企業主導型保育事業は、平成二十九年度末までのまず五万人を増やしていく、その受皿ということで想定をしているわけでありまして、経済団体ともそういう前提で調整をし法制化したということなので、新規保育の受皿が拡充する場合、あと、先ほど、既設でいえば少し枠があるとか、そういった場合を除いて、新規が対象になっているというわけであります。 今御指摘のような場合については、今申し上げましたように、基本的には対象としない。ただ、ぎりぎり廃止をして、その後それを、本当に廃止をしてしばらくやらなくてということなのか、そのために廃止をするのか、その辺もあろうかと思うので、一義的にはよくその実態を見ながら対応しなければならないと思いますが、ただ、基本は、先ほど申し上げたように、あくまでも新たな五万人分の受皿づくりのための制度だということにのっとって対応していかなきゃならないだろうと、こう思っています。
○山本香苗君 今大臣おっしゃっていただいたとおり、既存施設であっても、空き定員を有効利用する場合だとか増員する場合は対象となるということなんですけど、ここの具体的な運用がどうなるのか。待機児童解消に向けて、この空き定員だとか増員分をフル活用するといっても、企業は地域の住民ニーズ分からないわけです。地域住民としてもどこに空きがあるか分からないと。こういったところのマッチングはどこがやるんでしょうか。
○政府参考人(武川光夫君) 既存の事業所内保育施設におきまして、設置企業の従業員の子供だけでは定員に達せず、一部に空きが生じている場合があると考えております。このような空き定員を活用する場合、一つは他の企業の方に開放するということもございますし、一つは地域に開放するという場合もございます。それらの活用方法につきましては、まず一つは、この新しくつくる団体というのがございますけれども、やはり、地域における存在でございますので、地元の自治体とその辺は連絡をよく取りながら、その空き枠があるとか、そういうことをやれるようにしていきたいと考えております。
○山本香苗君 それは公募団体が自治体とやるんですか。
○政府参考人(武川光夫君) 団体もございますし、個々の事業所が当該置かれている周辺の自治体に対してお知らせすることもあろうと思っております。
○山本香苗君 企業の方が都道府県に届けるというふうに伺っていたんですけれども。
○政府参考人(武川光夫君) 認可外保育施設でございますので、都道府県に設置のときは届けるんですが、空き定員が毎回生じている状況については、周辺の自治体等に知らせた方が効果があろうかと思っております。
○山本香苗君 済みません、ちょっとぐちゃぐちゃになっているんですが、要するに、空き定員数があるというのは都道府県に届けるという話じゃなくて、市町村。空き定員があるといった場合には、どういう形でその定員があるということを周知というか、マッチングをするのか。コーディネートをするのはどこになるんですか。団体が全部やるんですか、窓口として、企業側と市町村側と両方から、地域住民から。直接契約ですよね。そこの辺り、もう一度、済みません。
○政府参考人(武川光夫君) 届けるということは、設置のときに都道府県に届けるんですけれども、そういう空き枠があるというのは、情報提供として周辺の市町村にお知らせするというのもございますし、あるいはその団体が知らせる場合もあろうと思っております。
○山本香苗君 ここのコーディネートがしっかりしないと、結局、待機児童解消にこの企業主導型保育というものがフル活用できないわけでありますから、しっかりとここの部分を是非充実をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 今回、こういった手厚い形でできるわけですが、この公的補助が出る出ないって物すごく差が大きいんです、施設運営について。これ、利用料にも差が出てきます。結果として、保育士の処遇にも差が出てくるわけです。既設だから一律対象外とするのは私はいかがなものかとずっと思っていまして、例えばこの院内保育施設の場合、認可基準というものを満たしているんだけど、対象がどうしても病院等における看護師を中心とする医療従事者と限定せざるを得ないから認可外保育施設になっているわけです。基準はしっかり守っている、でも認可外として、利用者を限定せざるを得なかったから認可外になっちゃっている、そういうところってあるわけです。 こうしたところが一律既存施設として今回対象とならないとなった場合、こういう懸念があるんです。認可施設に保育士が流れてしまって、せっかく確保していた保育士がいなくなって、その院内保育所が閉鎖しなくちゃいけないというような声も実は上がっていまして、是非、今回は今回のことなんですけれども、状況をよく見ながら、この既存施設のことについても引き続き経済界としっかり話をしてもらいたいんです。加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まずその前に、空き枠の話でありますけれども、企業主導型保育所の場合には地域枠というのも設定できるようになっておりますから、まさにそういったものについて、基本的には認可については都道府県に届出をするわけですが、それ以外には市町村とつながらない建前になっているので、それではうまくいかないと思っていますので、ちょっとその辺はどういう形でやればいいのか、これから補助金要綱とかいろいろ作ってまいりますから、そこでよく検討させていただきたいと思います。 それから二点目の、今おっしゃる視点、あるいは先ほどのこういうケースはどうなんだろうかと、我々も中でいろいろ議論はさせていただきましたが、今回はあくまでも五万人分をつくるということで経済団体とぎりぎりの調整をしてやっと納得を受けたということでございますので、まずはこの五万人分について取り組んでいきたいと思っておりますが、ただ、御指摘の懸念があることは我々もしっかり念頭に置きながらこの実態をよく見ていきたいと、こう思っております。
○山本香苗君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 三月二十五日に我が党としても待機児童の解消を求める緊急提言をまとめまして、総理に直接お渡しをさせていただきました。昨日、緊急対策というのが出されて、今すぐできることということでございますので、その中には待遇改善のところは入っておりません。 今日も予算委員会でも、加藤大臣も総理も、ニッポン一億総活躍プランで具体的で実効性のある待遇改善策を示したいと御答弁なさっていましたけれども、もうちょっと具体的に、保育士の処遇の話だけじゃなくて、働きやすい環境整備というところも含めて、加藤大臣として、これプランまとめられるのは加藤大臣でいらっしゃいますから、もうちょっとこの待遇改善策をどう盛り込んでいくのか、勢い、勢いと言っちゃいけないんですけど、決意をしっかり言っていただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 公明党におかれても、短期間で三月二十五日に緊急提案を提出をしていただきました。そういったものも踏まえながら、先般、政府としての緊急対策を打ち出させていただいたわけでございます。 同時に、今お話がありました保育士の方々の待遇を改善していくということは、保育士の確保あるいは待機児童の解消という意味においても大変重要な我々はまだ残っている課題だと、こういうふうに認識をしておりまして、その問題についても、今お話がありましたニッポン一億総活躍プランの中で具体的で実効性のある待遇改善策を示していきたいと思っておりますが、このプランはそれだけではないわけであります。 元々、希望出生率一・八という流れの中で、また、保育士の方々の確保という視点においても待遇も非常に大きいポイントで、あるいは賃金というのは大変大きなポイントでありますが、それ以外にも、働きやすさとか、あるいはやはり誇りを持って、我々も直接保育士の方々からお話を聞かせていただきましたけれども、やはり誇りを持って働いていきたい、それに沿った対応、そういう意味においては、御党からも御指摘がございましたけれども、キャリアが上がっていく中でそれをどういうふうに評価してもらうのかなどなど、いろんな視点があるんだと思っております。 そういったことも含めて、このニッポン一億総活躍プランの中でしっかりと盛り込んでいきたいと、こう思っております。
○山本香苗君 それで、一つ提案、提案というか、待機児童の多い自治体からこんな声が上がってきました。若手保育士の確保、継続雇用の観点から、保育士の宿舎借り上げ支援事業における補助率の改善や補助基準額の引上げといった既存事業の拡充を図ってもらいたいと。また、潜在保育士を対象とした再就職準備金貸付事業というのをこの間、補正で新しくやりましたけれども、保育士養成施設新規卒業者等を対象に加えて、これ使途がかなり限定されているので、もうちょっと柔軟化してもらえないかと、こういう声も上がってきています。 というのは、養成施設出た後、半分ぐらいは保育士になりますけれども、半分ぐらい違うところ行っちゃうわけですよね。ここのところで何か若手に対しての、キャリアももちろん大事なんですが、若手に対する、若手が離職しないようにするようなことを考えてくれないかという声が上がっておりまして、恐らく今後、厚生労働大臣と待機児童が百人以上いる市区町村のトップの首長さんとの緊急対策会議でこういうことも出てくると思いますけれども、是非御検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉本明子君) お答え申し上げます。 ただいま御質問にございました保育士の、特に若手の方々の確保、就業継続の関係でございますが、この度、待機児童解消に向けたその受皿拡大、四十万人から五十万人にするに際しまして、保育士の確保、必要となる人材九万人ということで、いろいろな方策を補正予算それから本予算に盛り込ませていただいているところでございます。 今お話がございました再就職準備金、これにつきましては、一旦仕事を離れた潜在保育士の方々大勢おられるということなので、その方々が再び仕事に就いていただくということのために、保育士として二年間の勤務で返済を免除するといった仕組みで用意をしているもので、これについては新卒の保育士の方は対象にしておりません。 ただし、御案内のとおり、学生向けのものとしましては、就学中から貸し付けて、その一環として就職準備について上乗せしてお貸しするといったものも御用意しておりますので、それも御活用いただければというふうに考えております。
○山本香苗君 いや、もう既存のものは知っているんですよ。今後こういう検討をしてもらいたいという話なんです。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれ今具体的に、これを検討するとかしないとかということを我々想定しているわけではございません。ただ、先ほど申し上げたように、保育士の方々が新たに学校を出て保育の現場により入っていただける、あるいは引き続き継続をしていただける、そして一度保育士を辞められてももう一度戻ってきていただける、そういったためにどういったことをすればいいか、しっかり考えて対応を議論していきたいと思っております。
○山本香苗君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思いますが。 今回、病児保育普及促進事業というのがあるわけですけれども、今回創設される補助の対象となる送迎先の範囲というのはどうなるんでしょうか。お子さんたちを要するにピックアップする先の範囲はどうなるんでしょうか。
○政府参考人(吉本明子君) 御指摘の事業の対象の範囲でございますけれども、基本は認可保育所等に通っていらっしゃる児童を基本としたいというふうに考えておりますけれども、具体的にはその事業の実施主体であります市町村がその実情に応じまして御判断いただくということで、私どもとしましては、今般の企業主導型保育はそうですし、また地方単独で支援されているような保育事業につきましても対象となるようにしてまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 お願いします。 それで、企業主導型ベビーシッター事業においても、病児保育の利用も可能ですね。
○政府参考人(武川光夫君) 御質問の病児保育につきましても、今回の企業主導型ベビーシッターの派遣サービスが適用可能と考えております。
○山本香苗君 地方自治体における病児保育事業において訪問型というのがあるわけですけれども、二十三年からスタートしているはずですが、まだたった五か所しか実施をされておりません。現在、東京都北区などで、訪問型の病児保育を利用した場合に利用費用の一部を補助するという制度を実施しているんですけれども、形態としては同じなんですが、こうした形での訪問型病児保育という形態も、非施設型というか訪問型という形の中であってもいいのではないかと思うんですが、これが排除されている理由は何なんでしょうか。
○政府参考人(吉本明子君) 病児保育でございますが、幾つかの類型ごとにやっておりますけれども、今おっしゃったように、訪問型につきまして、含めてですね、市町村が実施主体ということで委託という形でやっているものもございます。 その実施に当たりましては、必要な保育士、看護師等の人員の配置、それから、やはり病気のお子さんだということで医療機関との連携、いざという緊急時の対応、それらについてきちんと検証を行って、報告をいただきつつ運営していただくというような仕組みが重要かというふうに考えておりまして、現在、市町村が主体で委託という形でやっております。 今の御提案でございますが、私ども、現時点の考え方としましては、今申し上げましたように、医師とか医療機関とのきちんとした連携の確保、それから緊急時の的確な対応の確保、そういった観点から市町村がしっかり関与していただくような形が望ましいのではないかということでやらせていただいているところでございます。
○山本香苗君 市町村も関与しているんですけどね。ちょっとこの事業については今年から北区も始めたというところでもありますので、また実施状況も踏まえて、是非、課題もあると思いますが、考えていただければと思います。 最後に、昨日の対策プランの中で緊急的な一時預かり事業の活用についてあったので、ちょっとそこをお伺いしたいと思うんですが、待機児童を緊急的に預かるために一時預かり事業を活用、拡充するということなんですが、具体的に、いつから、どう拡充強化するんでしょうか。
○政府参考人(吉本明子君) ただいまの一時預かり事業の受入れの弾力化につきましては、運用の改善ということで考えておりますので、内容を詰めて早急に自治体にお願いできるようにしていきたいというふうに考えているものでございます。 実際に既に実施していただいているわけですけれども、空きを活用していくということでございますけれども、必要があれば実施場所につきましては地域の余裕スペースなどを活用していただいて開始をしていただく、そのための補助も用意したいというふうに考えておりますし、また、今は不定期の御利用が基本でございますので、今回、定期の御利用ということになった場合には、その利用料が過大になりませんように、その部分については検討しながら実施していきたいというふうに考えています。
○山本香苗君 この一時預かり事業の、今おっしゃったのは地域拠点型、地域密着型だと思うんですけれども、一時預かり事業の中の居宅訪問型を活用するというふうに聞いているんですけれども、その場合というのは、今、現行制度というのは対象を限定されているんですけれども、この対象を緩和するということなんでしょうか。一人の保育士に対して保育できる児童数はどうなるのか、この辺りはどうなりますか。
○政府参考人(吉本明子君) 緊急対策で盛り込ませていただきましたのは、必ずしも訪問型だけではなくて、数の多い一般型も含めまして、ただいま申しましたような形であらゆる必要な資源を活用してやらせていただきたいというふうに思っているものであります。
○山本香苗君 いや、全てのことではあるんですけど、特出しして居宅訪問型と書いてありますので。現行制度では対象が限られているんです。そこのところを待機児童にも拡大するということでよろしいですね。
○政府参考人(吉本明子君) ただいまは障害児等に限定されている部分をそれ以外の方にも広げていくといったところでございます。
○山本香苗君 これは保育園の入園が決まるまでの一時的な利用ですから、ここに入っているからといってこれが待機児童にならないということはないと思うんですが、きちんと待機児童としてカウントしていただけるということでよろしいですね。
○政府参考人(吉本明子君) 緊急的な対応ということでございますので、おっしゃるように待機児童にカウントしていくということでございます。
○山本香苗君 時間が参りましたので、終わらせていただきます。
○委員長(神本美恵子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時三十分散会