政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2016/01/27
会議録
○委員長(前田武志君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、和田政宗君、行田邦子君、柴田巧君、吉良よし子君、武見敬三君及び芝博一君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君、豊田俊郎君、辰巳孝太郎君、石田昌宏君、井上義行君及び相原久美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(前田武志君) この際、高市総務大臣、土屋総務副大臣及び森屋総務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 総務大臣の高市早苗でございます。 これからも公正かつ明るい選挙の実現に向けて、副大臣、大臣政務官、職員共々力いっぱい働いてまいりますので、前田委員長を始め理事、委員の先生方の格別の御指導をお願い申し上げます。
○委員長(前田武志君) 土屋総務副大臣。
○副大臣(土屋正忠君) 総務副大臣を拝命いたしました土屋正忠でございます。 高市大臣を補佐し、全力を尽くしてまいりますので、前田委員長を始め理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(前田武志君) 森屋総務大臣政務官。
○大臣政務官(森屋宏君) この度、総務大臣政務官を拝命をいたしました森屋宏でございます。 土屋副大臣とともに高市大臣を補佐し、全力を尽くしてまいります。前田委員長を始め理事、委員の各位、皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(前田武志君) 公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長山本公一君から趣旨説明を聴取いたします。山本公一君。
○衆議院議員(山本公一君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 現在、選挙人名簿に登録されるためには、選挙人名簿の登録基準日において、現住所地に三か月以上居住していることが必要とされております。登録基準日との関係で、ある市町村に三か月以上居住していても、登録基準日の直前に転居した者が新住所地において選挙人名簿に登録されないうちに国政選挙があるようなケースがあります。そのようなケースでは、国政選挙の選挙権を有しているにもかかわらず、選挙人名簿に登録されていないため、実際に投票をすることができないこととなっております。 本案は、このように、国政選挙の選挙権を有しているにもかかわらず選挙人名簿に登録されないために国政選挙の投票をすることができない者が投票することができるようにするために、選挙人名簿の登録制度を改める等の改正を行おうとするものであります。 本案の主な内容は、選挙人名簿の登録について、現行法上登録されることとなる者のほか、市町村の区域内から住所を移した年齢満十八年以上の日本国民のうち、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日から引き続き三か月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されていた者であって、登録市町村等の区域内に住所を有しなくなった日後四か月を経過しないものについても行うことといたしております。 また、同一都道府県の区域内の他の市町村の区域内に住所を移した一定の者が当該都道府県の議会の議員及び長の選挙権を有するものとみなすことといたしております。 なお、本案は、選挙権年齢を十八歳以上へ引き下げることとする公職選挙法等の一部を改正する法律の施行の日から施行するものとし、選挙人名簿の登録については施行日後初めてその期日を公示される衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙に係る選挙時登録から適用することといたしております。 以上が本案の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(前田武志君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。 選挙権年齢が引き下げられ、新たに選挙権を得た若者が名簿登録されないために投票できないという事態を避けるためにも、本改正は非常に重要であると認識しております。本改正によって、今年の夏行われます参議院選挙において、このような若者を含めてどの程度の人数が投票可能となるのか、教えてください。 また、今回の改正によって解消を目指している投票権の空白の問題は、実は選挙権年齢の引下げ前から生じていたんですね。このように、選挙権を持っていながら、元の住所あるいは新しい住所、いずれでも投票できない事例は今までの国政選挙でどの程度生じていたんでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 まず、十八歳選挙権によりまして、有権者数はおおよそ約二百四十万人増加するということとなっております。また、本年の参議院選挙に、選挙時登録の基準日において、本法案によって変えられた結果、三か月の住所要件を満たさない者の数についてどのぐらいいるかということにつきましては、どの程度の人がいつ住所移転を行うのかなど不確定な要素があるから、なかなか推計することは難しいということでございます。 ただ、一定の仮定に基づきまして、新たに有権者となる十八歳、十九歳の者のうち、選挙時登録の日が六月末として置いた場合に、その前の三か月に他の市区町村に転出する者の概数を平成二十六年の住民基本台帳人口移動報告というものから推計いたしますと、大体七万人になるのではないかと思われます。これは、先ほど申しました新有権者の約三%に当たります。 また、過去の国政選挙においてもこのようなことがあったということでございますので、選挙権を有しながら新旧いずれの住所地でも投票できなかった事例についてでございますけれども、個々人ごとの二十歳になる日と、それから定時登録の基準日、また、その時期に国政選挙等があったかどうかというようなことがいろいろ重なってまいります。また、住所移転の日を、行った日との関係など様々な要素を個別に確認しなければならず、事後的な把握や試算はなかなか難しいということでございます。 ただ、同様に、六月末の選挙時登録前三か月に他市町村に転出する者につきまして、今回の制度の改正により、選挙時登録において旧住所地で選挙人名簿に登録されることとなって、一定の仮定に基づき概数を推計いたしますと、約一万人となって、一%以下というようなことになるんではないかと考えられます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 現状では投票できない人々がおよそ七万人も投票できるということが今回の改正の意義だと思います。ただ、過去の国政選挙における投票権の空白の問題に関しましては、選挙事務を監視をする主務官庁として、総務省は、選挙権がありながら投票できないという状況の発生についてもう少しセンシティブになっていただきたいなと思います。 選挙権年齢の引下げを受けて、選挙制度を所管する総務省を始め各選挙管理委員会には、若者の政治参加の重要性、それから選挙権行使の意義などについて更なる周知・啓発活動が大事だと思います。それだけではなくて、参議院選挙が今年の夏に迫る中で、選挙権行使の具体的な方法についてやはり周知の徹底が必要だと思います。 今回の改正が実現すれば、新住所地に引っ越ししてきてから、その期間が三か月未満であったとしても旧住所地で投票できることとなります。選挙権年齢の引下げだけではなくて、今回の改正内容についても周知を行うことがやはり重要だと思います。そうでないと、改正の意味がないと思うんですね。やっぱり周知が一番大事だと思います。 今回の改正内容につきまして具体的にどのような方法で周知活動を行うこととするのか、政府の方針などをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 改正法が成立した場合には国民に対しまして周知を図る必要がございまして、特に就職や進学により市町村の区域外へ住所を移すということとなる高校生などに対しまして制度の周知を行っていくことは非常に重要だと私どもも認識しております。 また、その前提として、住民基本台帳法では、市町村の区域外に住所を移す者につきましては転出届、それから新たに市町村の区域内に住所を定めるということとなりましたときは転入届を届け出なければならないということとなっております。 総務省としましては、これまでも引っ越しの際の住民票の移動については文部科学省に対して高校において周知していただきたいということで依頼をしておりますとともに、今年度、新たな有権者のために作りました副教材におきましても同様に記載しております。また、今回、国政選挙等につきまして市町村の区域外へ転出しても投票が可能となるような本改正の趣旨を踏まえまして、この改正内容も併せて文部科学省を通じて各学校に周知をお願いしていきたいと考えております。 また、参議院選挙時に啓発を積極的に行うほか、各選挙管理委員会や明推協など関係機関と連携しまして、あらゆる機会を通じて本法案の改正の内容を周知してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 今、各学校にという御答弁でしたけれども、特に高校を卒業した後、引っ越しをする方が多いですから、特に高校での周知・啓蒙活動がこの場合は重要ではないかと思います。是非、手段を尽くして、真の意味での周知徹底を図っていただければと思います。 今回の改正で投票が可能になる人々へは、例えば次の参議院選挙の際に投票所入場券の送り方はどのように行われるんでしょうか。旧住所の市町村の選挙管理委員会から住民票の移転先に郵送がなされるというイメージでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 転居等によりまして住所を移した方で旧住所地の選挙人名簿に登録されている方に対して今までどのような取扱いを行っているかということを、前回の衆議院総選挙につきまして全国の市区町村の選管を対象に調査を行いました。この結果、九五%以上の市区町村の選管におきまして、新住所地に投票所入場券を送付すること、あるいは転出の際に旧住所地において投票できますよという旨を説明するなどの対応をしていたところでございました。 今回の改正により新たに登録されることとなる有権者が出てまいりますけれども、この方々に対しましても、今まで四か月間名簿にそのまま登録されていた人への扱いと同様の扱いで周知していくものと考えております。したがいまして、先ほどのとおり、入場券などが発送されるということでございます。 総務省としても、引き続き、制度の適切な運用、それを各選管に要請をしてまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 今回の改正の対象となる若者の中には、遠方へ進学する、あるいは就職する人も少なくないと思います。例えば、沖縄県の出身の若者が北海道の大学に進学した場合、選挙のためにわざわざ帰省することは現実的ではないと思うんですね。 そこで、旧住所地で投票が可能となることを周知するだけではなくて、郵送による不在者投票によって帰省することなく投票が可能であること、このことも周知すべきだと考えますが、この点に関しましては当局の認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大泉淳一君) 先ほど、九五%以上の市区町村選管において、転出していった方々でまだその名簿の期限内にある方についてお知らせをしているということを申し上げましたけれども、この中で、新住所地において不在者投票を行うことができるということにつきましても、投票所入場券を発行しているところは投票入場券に、あるいはそのお知らせについてはお知らせに書いてお知らせしているところでございますし、また不在者投票用紙の請求書も、その入場券あるいはお知らせのときに添付するなどの工夫も行っていると承知しております。 今後とも、新たな有権者が、登録される有権者が出てまいりますが、同様の方法で周知をしていきたいと考えております。
○牧山ひろえ君 是非、遠方から、遠隔からの不在者投票が可能だということについても併せて分かりやすい説明を行っていただければと思います。 また、不在者投票の投票用紙については、名簿登録地の市町村の選挙管理委員会には直接あるいは郵送などをもって請求することとされているんですが、ということは、先ほど申し上げた例の沖縄出身の学生さんは、北海道から投票のためにわざわざ帰省しないわけですから、郵便などで不在者投票の用紙を請求するという手間があるわけですね。 ですが、多くの若者はスマートフォンですとかパソコンを使っています。そんな中で、若者に不在者投票制度を活用してもらって、ひいては投票率を向上させる、こうした観点からも、不在者投票用紙等の請求手続のオンライン化、これ、オンライン化を是非進めていただきたいと考えておりますが、この点につきましてはいかがでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、公職選挙法施行令の第五十条によりまして、不在者投票の投票用紙等の請求につきましては、直接又は郵便等をもって登録地の市町村の選挙管理委員会に請求するということにされております。 それで、オンライン化でございますが、総務省に設置いたしました投票環境の向上方策等に関する研究会というものがございまして、これで中間報告を出しております。この中では、時間短縮のメリットを享受することができる、また、従来は手間と時間が掛かるとして、そもそも不在者投票を行わなかったというような有権者が有効な投票機会を確保できる可能性があるというような、中間報告で述べられているところでございます。 この中間報告を受けまして、総務省といたしましては、現在、仮にオンラインシステムを構築する場合の費用、あるいはセキュリティーリスクなどどのぐらいあるのかということにつきまして、システム事業者の協力を得ながら今調査研究を行っているところでございます。オンライン請求の実現につきましては、不在者投票の実情等、あるいはこの調査研究の結果などを踏まえまして、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 是非、オンライン化、検討していただければと思います。 選挙権を有しながら投票できない問題は、今回の改正で全て解消されたわけではありません。例えば、今回の法改正でも、短期間に転居を繰り返す人については選挙人名簿に登録されず、結果として、転居前の自治体でも国政選挙の投票権が得られないんですよね。 この問題は訴訟にもなっております。その中で言われているのは、一応の合理性があると判断しつつも、この三か月の制度ですけれども、必要で事実上不可欠なものと言えるかに疑問がないわけではない、疑問がなくはないと指摘されています。実際、昔は定住が当然でしたけれども、今は非正規雇用も増えて住所が不安定化している傾向がございます。また、経済活動の多様化によって短期間に転居を繰り返す方も少なくないんですね。 そもそも、選挙人名簿の住所三か月要件は、特定の候補者を当選させるための意図的な転居を排除するために設けられた経緯がございます。特に、地方議員ですとか首長の選挙権については、それぞれの選挙の時期がずれているという理由で、この三か月要件の必要性は理解できるんですけれども、国政選挙、例えば、特に参議院の全国比例区選挙に当たってはこの規制は必要不可欠とは言えないんではないかという意見もございます。これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) 先生の御指摘の点を踏まえますと、国政選挙、特に参議院比例代表選挙などにつきまして、他の選挙とは別の選挙人名簿を調製、作成するということになるのではないかと考えられます。 ただ、現在の住所三か月要件に基づきます現行の名簿制度につきましては、多数の選挙人によって行われる各種の選挙を混乱なく適正に、そして効率的に執行するというためには、国政選挙、地方選挙を通じて一の名簿とするいわゆる永久選挙人名簿というものを採用しておりまして、これが実務的なものも踏まえて適切であると考えられております。また、選挙人名簿の正確性を期すためには、直ちに登録ということではなくて、事実確認等に一定の期間を有するということ、また地方選挙におきましては、選挙権の取得要件に住所要件三か月というふうになっていることなどの理由に基づきまして現行の制度が採用されているものというふうに考えております。 選挙人名簿につきましては、選挙事務の適正かつ効率的な執行、先ほど申しましたとおり、そのような適正かつ効率的な執行、あるいは選挙人名簿の正確性の確保というものもまたおろそかにできないということでございますので、この制度は今合理性を持っているのではないかと考えているところでございます。なお、過去の裁判例におきましても、この仕組みについては一応の合理性があると判示されているものがあると承知しております。
○牧山ひろえ君 時間となりましたので、終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 本法案によって、選挙権を有しているにもかかわらず、選挙人名簿に記載されないために選挙権を行使できなかった有権者が新たに行使できるようになると。憲法上の権利である選挙権を行使できるよう投票権を保障するものであり、賛成であります。 そこで、なぜこのような、選挙権がありながら投票をできないという事態が生まれているのかと。衆議院の質疑で我が党の議員が指摘していましたように、公職選挙法では、地方の場合は三か月の居住要件がありますが、一方、国政選挙ではこの要件は規定をされていない。にもかかわらず、選挙人名簿を住民登録に連動させて国政選挙と地方選挙を同一の名簿にしているために、国政選挙でも三か月の居住要件が満たされるまで選挙権がありながら投票ができないと、こういう事態が起きております。 その上で、衆議院で我が党は、国政選挙においては、住民票がある市町村に長期不在であっても、国内、海外を問わず投票機会を保障することが必要ではないかという提起をいたしまして、そのための全党の協議も呼びかけました。提案者からは、不断の努力でより良い制度環境を整えてまいりたい、様々な工夫を重ねてまいりたいという答弁があったわけでありますが、この立場を改めて確認をしたいと思います。
○衆議院議員(逢沢一郎君) 今回の公選法改正、お願いをいたしておるわけでありますが、成立をさせていただきますと、一歩、今委員御指摘の環境が整うということは御理解がいただけようかというふうに思います。 いよいよ今年の夏、参議院選挙から十八歳選挙権、スタートをいたします。選挙権を有する我が国の国民の方が、日本国内のどこにおられても、また、こういう時代でございますから、日本人は世界中で活躍、仕事をしておられる、あるいは留学等もあるでしょう、世界のどこにおられても選挙権を行使をすることができる、衆議院選挙、参議院選挙、国政選挙に一票を投ずることができる、ぎりぎりの努力でその環境の整備に更に努めていくということ、本当に大切なことというふうに思います。 もちろん、現行でもいわゆる選挙人名簿に登録をされております市町村以外の市町村における不在者投票制度がございますけれども、更に利便性を高める工夫の余地がないかどうか、そういうことについても真摯に向き合わなくてはならぬというふうに思います。 また、在外におきましては在外選挙制度というものがございます。ただ、これを調べてみますと、ちょっと大ざっぱな数字で恐縮でございますが、平成二十六年、海外におられます日本人の数、約百二十万人の方でありますが、国政選挙に参画をしていただくためには登録をしていただかなくてはならない。じゃ、どのくらいの方が登録をしておられるかということを調べてみますと、約十一万人程度。在外には百二十万おられる、登録をしておられるのは十一万程度。この百二十万の中には恐らく未成年の方も含まれているんだろうと思いますが、それにしても登録者数そのものが大変少のうございます。登録をしておられても、実際に選挙に一票を投ぜられる方、大使館に出向かれる、あるいは郵便投票、手段がございますけれども、直近を調べてみますと、大体二〇%程度の投票率でございます。 せっかくの投票権が在外においてはこういった実態にあるということをしっかりと我々踏まえて、もっと利便性を高めることができないかどうか、選挙でございますから、やはり大切なことは、厳正であること、公正であること、間違いがあってはならぬわけでありますが、いわゆるITの時代、例えば導入が今されつつございますマイナンバー、マイナンバー制度等も上手に活用する余地はないかどうか、本人確認あるいは名簿の整理、そういうところにこういった新しい仕組みを生かす、例えばのことでございますが、そういうことにもしっかりと向き合い、選挙制度をより良いものに導いていく努力を重ねてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○井上哲士君 例えば、選挙公報もネット掲載によってどこにいても見られるようにする工夫とか、これまでも様々やってきたわけでありまして、より本当に多くの皆さんがきちっと選挙権を行使できるような条件整備を、これは本当に党派を超えてやる必要があると思っております。 同様の問題が都道府県知事、道府県議の場合もありまして、道府県の選挙の選挙権を有する者で同一の都道府県内で転居をした場合に、転居先で三か月以上の住所を有しなくても例外的に当該都道府県の選挙の選挙権を引き続き有すると、こういうことがありますが、二回以上の転居をした場合には投票できなく、選挙権を失うという事態も残ります。 この点について、総務省の投票環境の向上方策等に関する研究会でも検討されておりまして、中間報告では、市町村を単位として二回以上住所を移した場合にも都道府県選挙の選挙権を認めることとすることが適当であると、こういう中間報告になっておりますが、総務省としてはこれを受けてどのような検討をされたんでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) 御指摘のとおり、私どもの設置しております投票環境の向上方策等に関する研究会におきまして昨年三月に中間報告を取りまとめまして、同一都道府県内の住所移転について二回以上移した場合においても選挙権を失わないこととすることが適当であるというふうな中間報告となっております。 この内容につきましては、この項目につきましては、住基ネットとの調整、あるいは今発行しております引き続き住所を有する旨の証明書などがございます。こういうようなものとの調整をどうするかということを検討しておりまして、御指摘のこの項目も含めまして、実現可能なものから順次実行していきたいというふうには考えております。
○井上哲士君 この中間報告では、住基台帳のネットワーク化によって、住所を移しても都道府県の区域内に住所を有し続けていることの確認が可能だということで改善を求めているわけですね。 こういうことを考えますと、先ほども指摘がありましたけど、国政選挙でも、特に衆議院比例選挙でのブロック内での転居であるとか参議院比例区での転居について、支持者を転居させるという不正防止の点からも特段問題はないわけですから、様々な工夫が私は考えられるんじゃないかと、改めて検討を呼びかけたいと思います。 提案者に、この法案によって救済される具体的なケースに関連してお聞きしますが、三月に十八歳になる者が四月に転居して七月の参議院選挙の選挙時登録に間に合わないケースにおいて、本法案で、旧住所地の選挙人名簿に登録されて旧住所地で投票が可能になるということでありますが、これ、転居先が外国の場合はどうなるのか、その際に、外国に転居した者の投票の手続というのは一体どうなるんでしょうか。
○衆議院議員(中野洋昌君) 委員から御質問のありました十八歳になって外国に転居をされるケース、恐らく典型的には留学をされるケースとか、そういった場合どうなるか、手続もどうなるか、二つ御質問をいただいたと思っております。 本法律案では、旧住所地の市町村に三か月以上居住していた年齢満十八歳以上の日本国民であって、登録基準日の直前に転出をして四か月を経過しない者、この方について旧住所地において選挙人名簿の登録を行うと、これがこの法律の仕組みでございます。これにつきましては、転居先が国内に転居した場合であっても、あるいは外国に転居した場合であっても、これは変わるところはないという仕組みになっております。 したがいまして、お尋ねのように、旧住所地に三か月以上居住をしていた、十八歳になった、そして外国に転出をした、こういうケースであっても、転出先が国内である方と同様でございまして、旧住所地において選挙人名簿に登録をされるということになります。その投票の手続は、選挙人名簿に登録をされた後に国外へ転出をした方も同じ手続でございます。 じゃ、具体的にどういう手続になるかというふうに申しますと、先ほど答弁の中でもありましたように、海外では在外の選挙というものもございます。この在外選挙人名簿に登録をされればこちらで投票ということになろうかと思いますけれども、これに登録をされるまで、すなわち転出から四か月の間はどうするかといいますと、実際は一時帰国をした際に、旧住所地において投票日当日の投票若しくは期日前投票をする、あるいは旧住所地以外の市町村において不在者投票の制度を利用して投票をする、具体的にはこのような手続になってこようかと思います。
○井上哲士君 いずれにしても、一旦帰国するということが必要になってくるということになるんだと思うんですね。できるだけやっぱり投票権が行使できるような方策が更に必要かなと思っております。 周知徹底の問題についても更にお聞きいたします。 先ほど、旧住所地の選管から転出をした有権者に対して投票所の入場券の送付などが九割以上で行われていると、こういう答弁がありました。この業務というのは、地方の選管としてはどういう位置付けになっているんでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 公職選挙法で申しますと、その第六条第一項におきまして、各選挙管理委員会は、選挙に際しては投票方法、選挙違反その他選挙に関し必要と認める事項を選挙人に周知させなければならないという条文がございまして、これに基づいていると考えられます。 また、同法、公職選挙法の施行令の第三十一条第一項におきましては、市町村の選挙管理委員会は、特別の事情がない限り、選挙期日の公示又は告示の日以後できるだけ速やかに投票所入場券を交付するように努めなければならないというふうにされているところでございます。投票所入場券等につきましては、努めなければならないということですので、義務付けではないんでございますが、転出した選挙人の投票機会の確保をすることは非常に重要だと思っておりますので、そういうふうに私どもは考えております。
○井上哲士君 まさに周知徹底は非常に重要なことでありますし、特に今回、新たに選挙権を持つ今年の高校卒業生については、初めてのことでありまして、非常に大事だと思うんです。 総務省と文科省が協力して、「私たちが拓く日本の未来」という、言わば選挙のいろんな問題についての有権者教育のための冊子が作られて、既に全ての高校生に配付をされております。これは、基本はやっぱり有権者教育ということが中心なので、投票と選挙運動についてのQアンドAというのが参考ということになってはおるんですね。ただ、この中では、速やかな住民票の移動が強調され、転入後三か月たたないと新しい住所地で選挙人名簿に登録されないということが書かれております。それから、不在者投票のやり方も書かれているんですけれども、旧住所地で登録されていればそこで投票は可能だということは書いていないわけですし、今回の法改正の場合も反映をしていないということになっております。 ですから、そういう転入、転出をする高校生に対して、旧住所地でできるんだよということは、きちっと独自の徹底が必要だと思うんですね。この冊子には書いていないわけでありますが、やはり高校において、卒業する三年生にそのことをきちっと徹底をするということが必要だと思います。口頭ではなかなか難しい話ですから、例えば協力して何らかの冊子、冊子とまではいかなくても、ものを作るとかを含めて必要かと思います。高校での徹底ということを先ほど言われましたけど、具体的にはどういうようなことを考えているのか。 あわせて、大学において新入生に徹底することも必要と思いますが、あわせて、どのようなことをお考えか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(大泉淳一君) 御指摘のとおり、これまで、住所を移動したとき、住民基本台帳法に従いまして転出届、転入届を出していただくということを周知してまいったところでございます。今回この法案が成立するということになりますと、その部分が新しい制度としてできてまいりますので、国政選挙等について市町村の区域外へ転出しても投票が可能となるというものにつきまして、改正の趣旨を踏まえましてこの内容を文科省を通じまして各学校に周知啓発を行うとともに、各選挙管理委員会や明推協などの関係機関等を通じまして、私どももあらゆる機会を通じて周知を図ってまいりたいと考えております。 また、大学生につきましては、同様に、入学に際してのオリエンテーションあるいは構内掲示などが考えられるのではないかと考えられますので、周知してもらうなど、文科省と協力をしまして各大学の協力をお願いしてまいりたいと考えております。 いずれにしましても、総務省として、このような新たな有権者につきまして、あらゆる機会を通じて制度の周知を図ってまいりたいと考えております。
○井上哲士君 時間ですので、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 公職選挙法の一部を改正する法律案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(前田武志君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前田武志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十九分散会