財政金融委員会 第14号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/05/24
会議録
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、藤田幸久君、中泉松司君、石田昌宏君、岩城光英君及び山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、中西健治君、柘植芳文君、滝沢求君及び石井正弘君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に長峯誠君を指名いたします。 なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長池田唯一君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事雨宮正佳君及び公益財団法人日本オリンピック委員会会長竹田恆和君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中西健治君 中西健治です。 今日は銀行法の改正ということでありますけれども、その質問に入る前に二つばかり大きな、大枠な話をさせていただきたいと思います。大臣の所見もお伺いしたいというふうに思います。 骨太の方針二〇一六というものが先週発表になっておりました。これは素案というものが発表になっておりましたけれども、昨年と同様に、経済の好循環、これがうたわれているわけでありますが、昨年、中長期の発展に向けた重点課題というふうにされていたのに対して、今年は、成長と分配の好循環の実現と、分配という文字が明示されているというのが去年と今年の大きな違いではないかというふうに思います。冒頭に、結婚・出産・子育ての希望、働く希望、学ぶ希望の実現と、こうしたものが掲げられております。 折しも、今日の新聞によりますと、出生率が二十一年ぶりの高さになった、一・四六になったというような話もありました。あと、最近では、大学を卒業した新卒の就職率が九七・三%と、これも史上最高というものを記録したということのようであります。 こうしたことも含めて考えますと、やはりアベノミクスというもの、三年半ぐらいたちましたけれども、これまで成長成長ということをやってきましたが、この成長の果実というものを社会保障にやはりしっかりと分配していこうということを明示しているというのがこの骨太の方針二〇一六ということかというふうに思いますが、ここら辺の意義について財務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の骨太の素案の中には、成長と分配の好循環の実現という言葉が、今、中西先生御指摘のとおりにキーワードとして盛り込まれたというように感じますが、この概念は経済成長の成果というものを国、国民全体に行き渡らせるとともに、そうした分配面の取組の強化というものは、この日本のいわゆる経済の成長力を更に拡大させるといった好循環というものを意味しておるというふうに御理解いただければと思います。 これまでも経済再生に取り組む中で、安倍内閣としては、格差がいわゆる固定化しないようにという分配面から、雇用環境の改善、それから社会保障と税の見直しというのを行ってきたところです。 例えば、雇用環境につきましては、結果として、有効求人倍率は二十四年ぶりの高水準ということになっておりますし、最低賃金も三年連続で大幅に引き上げられてきておりますし、春闘でもベアという言葉が定着しつつあり、ベアが三年連続で企業で実現する見込みとなるなど、確実に改善をしてきていると思いますが、社会保障とか税制におきましても、あの消費税引上げによる増収分を活用した、所得の低い方々に対する国民健康保険料の軽減、また給与所得の最高税率の引上げ、四〇から四五、それから金融所得分離課税の軽減税率が今まで一〇%だったものを二〇%になどというのを行ってきております。 引き続き、こうしたものができるような好循環というものの実現に向けて、分配面も含め、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○中西健治君 今回の骨太の方針素案では、働き方の改革というのが最大のチャレンジと、こういうふうに書かれております。私自身も、この日本の社会の活性化ということのためには、多様な働き方を認めるですとか長時間労働の是正をしていくということも大変重要なことだというふうに思っていますし、今度、同一労働同一賃金を目指すということになっていますが、これはよく正規と非正規の待遇の差をなくしていくという文脈で言われることも多いかと思いますが、私自身は、職に対する考え方、これをやはり日本人が考えなきゃいけないということなんじゃないかと思うんです。 よく新卒で就職というもの、一括で採用されますが、あれ、就社ということをよく言われます。職に就くというよりも会社に入るという意味合いが非常に強いということじゃないかと思いますが、そうすると、これ一回こっきりのチャンスということになりがちだということでありますので、私は、この同一労働同一賃金というのは、日本人の、いや、若しくは日本の会社の職に対する考え方、これをやはり変えていくということを迫っていくものなのではないかと、そこに大きな意味があるというふうに私自身は思っています。 あと、G7のコミュニケについてお伺いしたいと思います。 G7のコミュニケでは、各国が自国の状況を踏まえつつ財政金融政策を実行することで成長を促進することで合意したということのようであります。この数年間、日本のGDPの推移を見てみますと一進一退という部分が結構多いんじゃないかと思うんですが、これ中身を見ると、政府支出の寄与度というのが二〇一三年度は非常に大きくて、それを支えているという部分がありましたけれども、それからはそこの政府支出の寄与度というのが余りないということになっております。 今回、補正予算が、震災のための補正予算、成立しました。それから、本予算の方も前倒しで執行するということをやっています。そうすると、今年のちょっと後半、失速ということが想定され得るということなんじゃないかと思いますが、このG7のコミュニケというのは、そうならないようにしっかりと政府が機動的に財政出動もし得るということを確認されているものである、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) あのG7の中においては、総理がこの五月の初めのうちに主にヨーロッパ諸国を回っておられて、財政というお話をされておられますが、御存じのように、中西先生、ドイツは財政というものに関しましては、これは憲法だか財政法で決められて出動ができないというルールになっていますので、これなかなか簡単な話じゃありませんし、フランス、イタリア、いずれもやるべき体制になってきておるんですが、イギリスは、それよりもっとブレグジット、イギリスがヨーロッパ連合から出ていくという、こっちの話の方に頭が一番で、財政どころの騒ぎじゃないという話で、これは各国いろいろ話が違っているんですが、基本として一つはっきりしていることは、皆、金はある、需要がないんだと、日本が言っている主張のとおりで需要がないんだと。 その需要を喚起するためには、何といったって、需要は大きく分けて三つ、個人消費、いわゆる民間設備投資、それで政府支出ですが、その二つが止まっていますので、政府支出というものをやらないかぬと。日本は九十七兆という今度の予算というのは史上で一番大きな予算を組んでおりますし、今言われましたように前倒しで執行するということになりますと、前半で八割を目指してやりますので、八割の前倒しをやるというのは、リーマン・ブラザーズのあの騒ぎの後、麻生内閣でやった八割以外は八割をやった記憶はありませんので、大体多くて七割と言われたものが八割やりますので、その分だけ後半空きが出てくるということはもう間違いないと思いますので、その点はどうするかにつきましては、これは今後の経済指標やら何やら見ながらそういったものは柔軟にやっていくということを我々はきちんと伝えておりますので。 それに対して、各国それぞれ事情がありますので、その事情に合わせて皆こういった経済を持続的に成長させようとするためには構造改革をやらないかぬというのが一つあるんですが、中国のように構造改革なんて百年河清を待つような話じゃないかといっていろいろ批判が出ているところですけれども、ここはまずは取り急ぎ財政を出動させない限りは中国はハードランディングしかねないということを指摘を皆しておりますので、各国いろいろ対応は違うとは思いますが、少なくとも、ハードランディングさせることなく経済を活性化をさせるためにどうするかということに関しまして、引き続き努力をするということに関しまして皆一致しておりますし、その最大の要は需要というところでも一致していると思っております。
○中西健治君 続きまして、銀行の保険の販売についてお伺いしたいというふうに思います。 週末の新聞にも保険の販売手数料の開示について報道がされていました。現在は、銀行はほとんどの保険商品の販売は可能ということになっておりまして、窓口で多くの商品が取り扱われております。そして、私自身もこの手数料の問題というのをちょっと随分前から強い関心を持っていましたので、そこについて聞いていきたいと思います。 まず、話を混乱させないために整理をしようかと思いますけれども、生命保険は二つに大きく分類されます。一つが一般的な保障性の保険や安全な貯蓄性保険、もう一つが特定保険契約と、この二つでありますけれども、この特定保険契約には変額保険ですとか外貨建ての保険などが含まれて、金融商品取引法の対象となっております。 まずお伺いしたいと思います。この金融商品取引法の適用対象に特定保険契約がなっている理由はどういうことでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、保険業法では、保険契約のうち金利、通貨の価格等の変動により元本割れのリスクがあるものとして内閣府令で定めるものについて特定保険契約と定義しておりまして、この特定保険契約については金融商品取引法の規定を準用する形でリスク情報等を記載した書面の事前交付などの義務等を適用しているところでございます。そして、御指摘のとおり、内閣府令では、変額保険契約、変額年金保険契約、解約返戻金変動型保険契約、そして外貨建て保険契約といったものを特定保険契約として規定させていただいております。 この規制の趣旨でございますが、特定保険契約におきましては、金利や為替の変動により契約者が受け取ることができる保険金等の額が大きく変動し元本割れのリスクがあることから、投資性の強い商品として金融商品取引法と同様の規制の対象とすることが適切であるという考えに基づいて立法されたものだというふうに理解をしております。
○中西健治君 元本割れの危険がある、リスクがあるというものだということでありますけれども、ではこの特定保険契約が生命保険会社の販売する保険全体に占める割合と銀行の窓販に占める割合、それぞれ数字を示していただけますか。
○政府参考人(三井秀範君) 現在、金融庁におきまして、フィデューシャリーデューティーの浸透、実践ということから、保険商品の金融機関、銀行とかの窓口販売の状況についてモニタリングをさせていただいておりまして、先生の御指摘の特定保険契約というものが金融機関窓販チャネルを通して販売した保険契約全体に占める割合というもので申し上げますと、近年では八割近くになっております。 また、別の切り口で申し上げますと、こうした保険会社が販売しました特定保険契約のうち金融機関窓口販売チャネルで販売された割合、こういうふうに見ても八割を超える水準ということになってございます。
○中西健治君 特定保険契約、八割を占めている、リスクの高い商品が八割を窓販で占めているというのは、これは何らかのインセンティブが銀行側にあるから販売するということなんだろうというふうに思わざるを得ないわけでありますけれども、それは当然、手数料が稼げるから、手数料が高いからということなんじゃないかと思いますが、この特定保険契約と、それから一般の保障性契約の販売手数料というのは、それぞれおおよそどれぐらいかというのを教えていただけますか。
○政府参考人(三井秀範君) 今申し上げましたモニタリングの状況を申し上げますと、銀行、証券会社の窓口販売におけます特定保険契約の販売手数料の水準ですが、円貨建ての商品ですと、こればらつきがありまして、一%ないし六%。外貨建て商品、これはほぼ全て特定保険契約になるかと思いますが、四%から九%程度の間に分布しておりまして、幅はありますけれども、こういった状況になってございます。 一概に比較し難いところもありますけれども、総じてこういったことで、特定保険契約とか外貨建てのものについては、例えば商品性が複雑であるなどの背景があって手数料が高めに設定されている状況ではないかというふうに見ております。
○中西健治君 一般のものについてはちょっと今答えの方は省略されたようでありますが、私が聞きたかったのはどちらかというとこの特定保険契約の方ですから、円貨建てで一パーから六パーの手数料、外貨建てだったら四パーから九パーの手数料ということです。これ、一千万円の保険を買ったと思ったら、平均五%だとしたら、その次の日には九百五十万円分しか保険がないということと同じになってしまうということであります。これ、五%という保険の手数料というのは極めて高いということなんじゃないかというふうに思います。 金融庁の方は、これはもう投資信託と同じような商品なんだから、銀行側に対して開示をするように、手数料の開示をするようにということを要請しているというふうに私は理解しておりますが、それはもう至極真っ当なことではないかというふうに思います。ところが、まだこれについて四の五の言うところがあってもめているということになっているというのでは、これはちょっと大変困ったことなんじゃないかなと私自身は思います。 今、フィデューシャリーデューティーという言葉がありましたけれども、やはり顧客との極めて高い信頼関係を保っていくというのが金融機関のあるべき姿ということなんじゃないかと思いますが、この手数料の開示、フィデューシャリーデューティー、こうしたことについて金融担当大臣の御所見をいただけないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) フィデューシャリーデューティー、他人の信頼を得るためには、それを請け負っている人が一定の責任を自分も取らないかぬ。略して、略してというか、英語で今フィデューシャリーデューティーとこの業界じゃ使っている単語なんですけれども、余りふだん使われる言葉ではありませんけれども。 この特定保険契約を含めていわゆるリスク性の商品の販売に当たっては、今言われたデューティーが課せられるという観点から、情報開示とか十分な説明を通じてやらぬとこれは商品の販売が行われていかないと。これは信用問題に関わってくるので非常に重要なものなんだと、私どもはそう思っております。 したがって、こうした取組は、規制などで一律に最低限の対応を義務付けるという手法よりも、それよりも、各金融機関がその趣旨とか必要性を十分に理解した上でいろいろ取組を行っていく方がより効果的なんじゃないんですかと、金融機関は皆これ競争していますので。 いずれにしても、こういった意味では、顧客本位の業務というものの運営をするという観点からこれは幅広く議論をされていかないかぬものなんだと思っておりますけど、いずれにしても、この点につきましてはこれ開示していくということにしないと、何となく差も大きい、まあ各会社によって差が大きくても別におかしくありませんけれども、自分できちんと調べられた上で、こっちは九%、こっちは四%といろいろ差がありますので、そういったものを調べていかれるのはいいことなんだと思っておりますが、いずれにしても、この点に関して、これ見せないとかいう話じゃなくて、開いた上での話にした方が、よりお客から見た方、お客って、顧客の方から見た場合は信頼が厚くなりますし、信頼、信用も上がるという観点から、この点は今後検討していきたいと思っております。
○中西健治君 是非開示の方向で進めていただきたいというふうに思います。 今回の銀行法改正について一つお伺いしたいと思います。 今回の改正は、昨年十二月にまとめられました金融グループを巡る制度のあり方に関するワーキング・グループ報告がベースになっているというふうに理解しております。報告では、持ち株会社は、株主としての権限はあるけれども、子会社の取締役に具体的に指揮命令する権限がない、これでは経営管理の充実が難しい、こういう問題意識から、持ち株会社が子銀行に対して指揮命令を行い得ることを制度的に担保する必要性、これが指摘されていたかというふうに思います。 今回の改正ではこの点が制度的に担保されるまでには至っていないということだろうというふうに思いますが、今回そういう結論に至った背景と今後の方向性についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、金融審議会のワーキンググループにおけます金融グループの経営管理の在り方をめぐる議論におきましては、会社法に基づく株主権の行使とは別に、持ち株会社が子銀行に対して具体的な指揮命令を行い得ることを法制度的にも担保する必要はないかといったことが論点の一つと掲げられ議論がされたところであります。 この点につきましては、ワーキンググループの議論では、持ち株会社とその傘下の子銀行とではやはり法人格が別個に、異にするものであるということ、それから、そうした中で子銀行にもその持ち株会社以外の少数株主ですとか債権者が存在すると、し得るということ、こうしたことを踏まえると、先ほど申し上げたような規律を設けることが例えば会社法の体系全体との間で整合性を確保できるのか等の問題に十分留意する必要があるのではないかということが指摘されまして、この点についてはなお幅広く検討を深めていくことが適当と判断されたところであります。 この点につきましては、関係する省庁ともよく相談をしながら、引き続き検討を深めてまいりたいと考えているところでございます。
○中西健治君 是非、会社法も含めて検討していただきたいと思います。 それでは、私の質問はここら辺で終わります。ありがとうございました。
○大久保勉君 民進党の大久保勉です。 まず、大臣に、週末に行われましたG7財務大臣会議に関して質問したいと思います。 為替相場安定の重要性と通貨安競争の回避で一致したという報道であります。しかし、日米で不協和音が報道されております。具体的に申し上げますと、これまで大臣は、二日間で五円振れるなど、ここ数週間秩序立った動きとは言えないと麻生大臣は発言されております。それに対しましてルー米国財務長官の、為替相場に関して無秩序と呼ぶ上での基準は高いものだと発言されております。これは不協和音に聞こえますが、大臣の御所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 他国の発言について正確に趣旨が分かりかねますので、個別にコメントすることはまず基本的に差し控えさせていただきます。 その上で、為替の話ですけれども、私の見解から申し上げれば、二日間で五円上がったり下がったりするというのは、やっぱり相場の方向としては一方的に偏っているのではないかということを思っていることは確かですけれども、少なくとも、これは各国から見たら、それはいろいろ意見が違うものが出てくるのは当然なのであって、アメリカにしてみれば、日本が七十円から百二十円までに少なくともこんなに上がっているのは、これは俺たち黙っていたじゃないかという話にもなるでしょうし、こっちから言わせれば、二百四十円だった円がプラザ合意が終わって一年間で百二十円ですから、これが急激な変動じゃなくて何だということになりますので。 こういったような話は両方で言い合っても余り意味がありませんし、これをあおっているのは新聞ですし、それの尻馬に乗っかってくる人は世の中にいっぱいおられますので、さらに、両国間の間が不協和音を呈しているかのごとき演出されるのは迷惑な話ですから、少なくともそういった意味では、私どもとしては、両国間の財務官僚の間で、又は財務大臣の次官クラスの間で、財務官レベルでこういった話を密にしていこうじゃないかということで両方で、この種の話は余り発言をすることが結果として更にまたあおっていくということ、増幅していくということは避けたいと思っております。
○大久保勉君 よく分かりました。 五月十日に大臣に対して質問し、そのときは為替は百六円台で、場合によってはもっと円高に行こうと。このときに大臣は、しっかりと必要があらば適切な措置をすると、こういったことも言われています。やはり財務大臣というのは極めて言葉が重くて、さらに国益にも非常に重要な役割ですから、その意味で非常に適切な発言をされていると思います。 その意味で、質問通告は直接はやっておりませんが、米国為替報告書監視リストに日本が入っておりますが、入っていたとしても適切な措置、介入を含むことはでき得るという解釈でよろしいんでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 私の発言、こういうのは口先介入というやつの極みみたいなものなんでしょうけれども。 百六円だったものが、一時百五円まで下がっておりましたものが今は百九円ぐらいになっているので、大体それぐらいのところで落ち着いておけばいいとかなんとか言うと、またそれで話が、この話がすぐニュースに出るという、今そういう時代ですから、その種の形に関しましても極めて発言は控えめに言っておかないかぬところだと思っておりますが。 いずれにしても、こういったようなものに関して、日米に限りませんけれども、ヨーロッパもドルに対してユーロが高くなり過ぎると、いろいろ不満が皆ありますので、それらの国々がちゃんとG7というようなところでよく会合をするのは大事だと同時に、日に日に変わります件に関しては、もう夜中電話が掛かってきたり、いろいろ財務官、審議官クラスのところでしょっちゅう電話なんかやって、かなり綿密な連絡は昔に比べたらはるかに取れるようになってきていると思っておりますので、そういった意味においては、G7が結束しているということに関しましては間違いないと思っておりますし、既に合意をしておりますので、日本としては急激ないわゆる円の切下げというのを継続的にやるというつもりは全くありませんから、そういった意味では、競争力のために為替レートというものを更に引き下げようという意図もないということもはっきりみんなに伝えているところではあります。
○大久保勉君 続きまして、銀行法に関して質問したいと思いますが、この銀行法の改正の大きな目玉の一つとしましては、フィンテック、ファイナンシャルテクノロジー、ここをしっかりと取り込んでいこうという改正になっております。 例えば、象徴的なものとしましては、ビットコイン等の仮想通貨をしっかりと枠組みに入れるということで、これに関して金融庁の参考人に質問したいと思いますが、実は平成二十六年二月二十五日に私はビットコインに関する質問主意書を出しまして、それに対して、三月七日、政府から回答をいただきました。このときの内容もしっかりと今回の銀行法改正に織り込まれていると思いますが。 そこで質問したいのは、質問主意書回答と銀行法成立後、変わった点はありますか、質問します。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 仮想通貨につきまして、平成二十六年に先生から質問主意書をいただきまして、これに対しまして、政府からは、仮想通貨を明確に位置付ける法律は存在しないと承知している旨、それから、関係省庁で連携を図りつつ情報収集に取り組んでいるところであり、実態を把握した上で、必要があれば対応を検討していく旨を回答させていただき、その後、情報収集や実態把握に努めてきたところでございます。 こうした中で、仮想通貨につきましては、一つはテロ資金に利用されているのではないかとの指摘もあり、昨年六月のG7サミットにおきまして、マネロン・テロ資金供与対策の観点からのルール整備の必要性が示されたところであります。また、国内におきましても、一昨年、当時世界最大規模の仮想通貨と法定通貨の交換業者が破綻をいたしましたが、そこで顧客の資金等を横領した容疑により代表者が逮捕され、更に加えて、以前から債務超過に陥っていたということが明らかになってきたというところでございます。 こうした状況を踏まえまして、仮想通貨と法定通貨の交換業者につきまして、一つは、マネロン・テロ資金供与規制を導入し、不正利用の防止という国際的な要請に対応する、それからもう一つ、利用者保護の観点からの規制を通じて利用者の信頼を確保する、こうした環境整備が重要であると考え、今般法案を提出させていただいたということでございます。
○大久保勉君 次に、具体的な点としまして、例えばビットコイン等の仮想通貨を銀行法における銀行業者が販売、投資、勧誘できるのか、また、金商法によります金融商品取引業者、具体的には証券会社であったり投資顧問会社等が扱うことができるか、質問します。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 一般論で申し上げますと、御指摘の仮想通貨の販売、投資、勧誘等の業務が法令で銀行に認められております業務に該当するかどうかという点は、その業務につきまして、その銀行の固有業務との機能的な親近性やリスクの同質性があるかどうか、それから、その業務規模が銀行の固有業務に比して過大ではないかなどの観点から業務の態様に応じて判断されていくべきものであると考えております。 また、金融商品取引業者のうち、御指摘の第一種金商業者あるいは投資運用業者という者については、法令に定められた一定の業務以外の業務を行う場合には当局から個別に承認を受けることが必要とされておりますが、その承認に当たりましては、業務が公益に反すると認められないかどうか、あるいはリスク管理の観点から問題がないかなどの観点から判断していくことになると考えております。 いずれにしましても、こういう判断に当たりましては、今回の法案に基づく法的枠組みの整備等を通じて、仮想通貨が銀行や金融商品取引業者が取り扱うことがふさわしい社会的な信頼等を有する決済手段として定着していくかどうかといったことも十分見極めながら判断していく必要があると考えているところでございます。
○大久保勉君 次の問題としては、仮想通貨、ビットコイン等の仮想通貨が信頼が得られるということは重要ですが、それと同時に、大きなハードルとしましては消費税の問題があります。例えば、仮想通貨を買った場合に八%消費税を払うということでしたら通貨としては使いづらいということで、ここに関して大臣に質問したいと思います。 ビットコインを居住者の個人が取引業者から購入する場合は、取引業者は販売価格に消費税を上乗せして消費税を徴求するという理解でいいのか、さらに、この銀行法が通った後は、ビットコインの消費税免除を是非今年の税制改正で検討していただきたいんですが、御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) このビットコイン、いわゆる仮想通貨については、現行の消費税法上はこれは課税の対象となります。 取引業者が受渡しします収受の対価の額にはこれは消費税に相当する額が含まれることになるんですが、御指摘のこのビットコインの消費税免除の検討については、例えば、国際的に見ますと、いろいろな非課税とされている国は、例えばEUなどというのは非課税とされております一方、カナダ、オーストラリア、シンガポール等々は、これは課税とされております。 消費税の取扱いは、これはビットコインに関しては様々なんだと思いますが、いわゆる非課税であります支払手段としては小切手とか法定通貨などいろいろな比較がされるんだとは思いますが、これらと同様の性格を有すると言えるかと、このビットコインというものが。また、仮に同様の性格を有するものとしても、非課税とすべき仮想通貨であるのか否かというようなことをどう区別するのかといったことを検討する必要があるという問題意識は持っております。 したがって、この仮想通貨の消費税法の取扱いにつきましては、今申し上げましたように、国際的ないわゆる課税上の取扱いの状況、いわゆる他国の状況とか他の非課税品目との比較というものも考えて、この仮想通貨、いわゆるビットコインの取引の実態等々を踏まえながら今後検討させていただきますので、今の段階で、イエスともノーとも今の段階でお答えするという段階にはございません。
○大久保勉君 よく整理された説明だったんですが、大臣の力で、是非、非課税の方向で議論をしてもらえたら助かります。お願いです。 続きまして、フィンテックとして更に最近流行しようとしていますのが、AI、人工知能を使った運用です。具体的にはロボットアドバイザーというものでありますが、例えば米国におきましては、二〇一六年段階で約二百のロボットアドバイザーを利用した資産運用会社が約四・一兆円の資金を運用しております。日本におけるロボットアドバイザーを利用する運用会社は何件で、どのくらい運用しているのか、参考人に質問します。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 ロボアドバイザーの定義は必ずしも一律ではないと認識しておりますけれども、現在、ロボアドバイザーという名前で行われているビジネスの実態は、資産運用会社がプログラムしたコンピューターシステムにより、個々の投資家のリスク許容度などに応じた分散投資のポートフォリオを提案し、当該提案に基づき個別金融商品の取引を行うものという形で理解しております。 そうしたサービスを提供している投資運用会社は現在三社でございます。その運用資産総額は合計で約二十四億円になっております。
○大久保勉君 アメリカにおいては約四・一兆円、日本は二十四億円、これだけ差が付いているから、しっかりと、大臣がよく言われますが、金融処分庁から金融業を押し上げる金融庁になっているということで、是非しっかりとこういった新しい産業を応援するという立場で金融行政をつくってほしいと思います。 ここで、金商法上はロボアドバイザーは適法であると分かりました。恐らく、投資一任勘定で受けて、それで運用をすると。ただ、人間が運用するのと根本的に違う問題が幾つかありますから、そのリスクに関する認識を政府参考人に聞きたいんです。 具体的には、プログラムの解析など、ロボットアドバイザーの活用に由来するリスク分析が必要です。そうしたIT由来の課題に対して、実際金融庁は検査できるのか、若しくはどのような指導をするのかということです。具体的に、コンピューターのアルゴリズムというのがありまして、その中を解析しないとリスクが分からなかったり、最近はコンピューター同士が学習していく、ディープラーニングという部分もあります。ですから、人間が分からないところで運用していて何らかの運用の失敗で大きなロスが出た場合、どういうふうに対処するか、ここに関して金融庁に質問します。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 ロボアドバイザーに限らず、金融とITの融合が進む中で、ITに関する知見に基づいて我々監督検査を行っていかなければならないというふうに考えております。 ITに関連して課題は刻一刻と変化してきております。これまでも、システムということでは大手金融機関のシステム統合でありますとか、サイバーセキュリティーに対応できる人材など、その時々で必要な人材の確保を努め、適切な対応を行うための体制整備をしてまいりました。フィンテックに関しまして、今後ますます活用が広がっていくことが見込まれることから、こうした変化に対応できるような必要な体制構築、知識、ノウハウの蓄積に努めてまいりたいと思います。 委員からプログラムの解析のことについて御指摘がございました。金融商品取引法上、業者に対する登録義務が課されておりますけれども、商品に対する認可等の規制はございません。したがって、一つ一つのプログラムを分析しているわけではございません。しかし、投資者保護上の懸念が認められる場合には踏み込んだ検証を行うなど、リスクベースで監督検査、対応を行っていく必要があるというふうに考えております。
○大久保勉君 続きまして、大臣に質問したいと思いますが、フィンテックでブロックチェーンという技術もこれからどんどん広がっていくと思います。こういったブロックチェーンやロボットアドバイザーの例に見られますように、金融庁でもITの技術革新を先取りして日本の金融界も巻き込んで制度面も含めた必要な環境整備をつくっていくことが必要と考えておりますが、是非大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) フィンテック、ファイナンシャルテクノロジーということに関しまして、これは間違いなく、まあAI、AIってアーティフィシャルインテリジェンスですか、人工知能等々の優遇というのは、これは間違いなくそういった方向に動いてくることは、私は、趨勢としてはそういう流れになります。とにかく碁でも将棋でも全部コンピューターが勝つ時代に間違いなく来ていますから。もう倫理観も今、今のロボットって、どれくらい御存じか知りませんけど、何か悪いことをしようといったら、それは悪いことです、やめてくださいってロボットが答えますから。今はそういう時代になっています。それぐらいまでもう技術が進んでいますので。世界のこの種のコンピューターというのは、多分日本が席巻する時代がもうしばらくすると来ますけれども、従来見られなかったような新しい金融のサービス情報というものを提供できるようなことになりますので、そういったものになり得るということを認識して我々としてはこの経済とか金融の発展につなげていくというのが重要だと考えております。 まず、この法案に盛り込まれた措置の実施を通じまして、金融機関とIT機関との連携強化を可能にするといったまず環境の整備を進めることが重要だと考えているんですが、ITの進展が金融という世界に及ぼす影響については、これはもう幅広く知見を活用しながら先取りをしていってやっていかないかぬなと思っているんですが、今般、フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議というのを設置して、IT分野の専門家も交えた議論を開始をいたしたところでもあります。 こうした有識者会議におけます議論も踏まえまして、利用者保護とか不正防止とかいった観点にもこれ留意しておかぬとえらいことになりますので、利用者利便の向上とか日本の金融業界の国際競争力の向上につなげていくというような制度面も含めた必要な環境整備というものを、このITとかフィンテックとかいうものを使って引き続き取り組んでいかねばならぬものだと思っております。
○大久保勉君 では、続きまして、フィンテック若しくはITにおける負の面に関してどのような備えがあるかという点で質問したいと思います。 具体的には国際間の資金のやり取り、その中枢システムがSWIFT、国際銀行間通信協会が行っております。これはオープンシステムではなくて銀行同士がクローズドなシステムになっています。ですから、ここは安全だと言われていましたが、最近はハッカーが侵入して、例えばバングラデシュの銀行にハッカーが侵入して約九十億円が盗まれたという事件が発生しています。これが今年の二月。五月に入りましてシステムそのものにハッキングがされようとしていると、こういった状況があります。 送金システムは最も弱いところに入ってきてそこから壊れてしまうという可能性がありますから、場合によっては日本の金融機関、中央銀行であったり地域金融機関がITに関して弱い部分があったら、そこから穴が空いて世界的な送金システムが壊れてしまうと、こういうふうになったら大変です。日本の責任になります。 こういった観点から、金融庁はどのような検査対策を行っているか、質問します。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、サイバーセキュリティー、大変重要な問題だと思っておりまして、モニタリングに当たりまして、昨年七月以来、金融機関と建設的な対話をこの件で行うと同時に、まさに弱いところから穴が空かないように一斉的な把握、あるいは金融機関同士の情報共有の枠組みというものの実効性を向上させる必要があるとか、業界横断的な演習を継続的にやっていく必要があると、こういう観点でモニタリングをしてまいりまして、こうした観点から出た結果を金融機関向けの勉強会、ワークショップなども開催して、こういったものを、下位業態というんでしょうか、小さい金融機関の方にも参加いただいてこれを均てんしていくと、こういう今取組をまさにしているところでございますし、今後更にこれを強化していかなければならないと思っております。 このインフラとして金融庁内にも検査の局面でIT、サイバーに詳しい人材が必要だと思いまして、外部からもそういった人間を来ていただいて、金融庁の国家公務員としてそういった知見をいただいて、私どもの検査官の能力向上にも資していくということを今やっているところでございます。 先生御指摘のとおり、この点についてはますますしっかり取り組んでいかなければいけないというふうに思っております。
○大久保勉君 続きまして、銀行の本業に係るゆゆしき問題に関して質問したいと思います。これはもう大臣に質問したいんですが、いわゆる日銀のマイナス金利の問題です。 やはり、銀行の本業は金を貸し出し、預金を集めて金を貸すと、この総資金利ざやが急激に減ってきています。三月決算でも三菱UFJでしたら一千億の減収と言われていますし、大手六行中四行が減収になっています。まだマイナス金利が採用されて二か月ちょっとでこれだけの影響です。じゃ、一年間の影響だったら相当厳しいと思います。来年の三月決算は相当厳しいものになると思います。 そういった観点から質問しますが、もし銀行がこのまま収益が悪化しリスク負担能力が低下した場合、リスクの高い中小零細企業に貸出しができなくなってしまう、で、日本全国金詰まりになってしまうと、こういったリスクがありますが、この点に対してどういうふうに対処すべきか、また大臣の御所見をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) マイナス金利、今言われましたように約二か月ということですけど、それを受けた金利の動向というのは、金融機関の収益に与える影響につきましては、これは一概に申し上げることは困難というのはお分かりのところだと存じますが、一般的に申し上げて、貸出金利などの利息収入が低下とか運用手段の減少などの影響が出る傍ら、これは資金調達コストが低下するわけですから、保有国債などの評価益が発生するという影響が出るなど、これは両面考えられるんだと思っております。 日本銀行においても、このマイナス金利政策によって金融機関へのいわゆる収益というものの影響について、四月の金融システムレポートなんかを見ますと、これは、間違いなく金利低下に伴う利ざや縮小により当面下押し圧力を強める方向に作用するが、ポートフォリオ・リバランスが経済物価情勢の改善に結び付けば収益力の回復にもつながるというように分析しているものと、私どもはそう承知をいたしております。 こうした中で、金融機関等は経済とか市場動向を踏まえて取引先の企業とか顧客のニーズに合わせたいわゆる経営を行っていくんだと思いますが、その結果として自らの利益も確保するという好循環を実現していくと、これは経営者の腕だと思いますけれども、そこが肝腎なところだと思っております。 具体的には、各金融機関において足下の充実した財政基盤、今は間違いなく他国に比べて日本の銀行というのはかなり足下は充実している財務基盤だと思いますので、担保とか保証に依存する融資体制と、よく私が申し上げる話ですけれども、この取引先の企業の事業性の評価等々に基づいた融資とか本業支援などを促進すると同時に、顧客の安定的な資産形成というものを促進するために、先ほど中西先生の話で言いましたように、質の高い金融商品とかサービスを提供するといった取組が行われていくようにしていかなきゃならぬところだと期待をいたしております。 金融庁といたしましても、金融機関がこうした取組をやって、質の高いいわゆる金融屋としての仲介機能というものを十分に発揮するように引き続き促していかねばならぬというのは、この金融育成庁に与えられている大きな仕事だと思っております。
○大久保勉君 大臣の答弁はいつもよく分かるんですが、今回はちょっと駄目ですね。金融育成庁としては認識が間違っています。 例えば、資金調達コストが低下するということを言っていますが、こんな答弁、書かしちゃ駄目ですよ。というのは、今何が起こっているかといったら、もう預金金利ゼロですから、更にマイナス金利にしたとしても、マイナス〇・一、マイナス〇・二、場合によってはマイナス一%にしたとしても、預金金利はゼロ%フロアになっていますから、銀行の調達コストは下がっていないんです。だから、この認識をしておかないと、どんなに長い答弁を出しても駄目です。大臣にこういった発言をさせるというのは、職員の皆さん、認識が間違っています。 ここは、是非、日銀がマイナス金利をやめるのか、もしやめない、やめれない状況があるんだったら、マイナスの預金金利にするのか口座管理手数料を取っていくのか、こういったことをやらないと一年後は大変な状況にあるという指摘だけしたいと思います。 続きまして、資料を配っておりますが、堂故文科大臣政務官に質問したいと思います。これは前回の質問の続きで、ちょっと歯切れが悪かったので、もう一回、再質問したいと思いますが、日経新聞の五月八日一面、全小中高に無線LAN、電子教科書を配付するということで報道されています。 ところが、問題は何かといいましたら、二〇二〇年までに全ての小中高にデジタル教科書を配付するという報道がありますが、ちゃんとクラス全員がWiFiにアクセスする環境をつくらない限りは、せっかくタブレットを全員に配付したとしても宝の持ち腐れになってしまいます。ですから、そういったソフトの問題もしっかりやる決意があるか、このことに関して質問したいと思います。
○大臣政務官(堂故茂君) お答えします。 デジタル教科書については、現在、文部科学省において、その教育効果及びそれを踏まえた制度的な位置付けや費用負担の在り方等について検討を行っているところであります。平成二十八年度いっぱいにその方向を出したいと思っておりますが、そういう状況であります。 そのことを申し上げた上で、デジタル教科書の普及拡大だけでなく、電子黒板やタブレットパソコンを有効に活用しつつ、個々の子供の理解度に応じた丁寧な教育や課題解決力の育成を実現する観点からも、先生御指摘のようにネットワーク環境整備は重要と考えています。 ネットワーク環境の整備については、現在、地方財政措置の前提である第二期教育振興基本計画においても、普通教室における無線LAN整備率一〇〇%などの目標が掲げられているところでありますが、その整備状況については地域間格差があるのは現実でございます。このため、総務省とも連携した無線LAN整備促進等について提言がなされているところでありまして、関係省庁とも連携しつつ、目標の達成に向け、学校における整備の加速化について努めてまいりたいと思います。
○大久保勉君 ありがとうございます。 ITに関しましては、やはり役所の縦割りを排してしっかりと連携することが必要でありますから、ここはやはり政治家としまして、大臣政務官の力の発揮しどころですから、是非頑張ってもらいたいと思います。 続きまして、日本銀行に質問したいと思います。 ETFの爆買いというのがブルームバーグで報道されておりますが、実は今八・八兆円のETFを日本銀行が買っています。その結果、日経平均企業の九割で日本銀行が実質的な大株主になっているということです。このことに対する日本銀行の認識をお尋ねしたいと思います。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおり、時価ベースで見ました日本銀行のETFの保有残高、二〇一六年三月末現在で八・八兆円でございますので、相応の規模になっているということは事実でございます。 ただし、ETFを構成する株式の議決権は、これはETFを組成した投資信託委託会社がスチュワードシップ・コードの下で信託銀行を通じて行使するということになっております。したがいまして、御指摘の海外メディアの報道が議決権を行使するという観点からの大株主という意味であれば、この表現は当たっていないのではないかというふうに考えております。
○大久保勉君 ここに関しても議論したいのは相当ありますが、ETFの場合はほとんど議決権に関しては調査していませんから非常に甘いという指摘があります。これは指摘するだけです。 次に、より本質的な議論をしたいと思います。これは資料の二を御覧ください。 今、どういう状況かといいましたら、日本銀行は八・八兆円のETFを持っておりますが、買入れ対象ETF、十三・九兆のうち何と六三%を日銀が持っているということです。こういう状況というのは普通ですかということです。もし、このETFを売ろうとした場合に、半分以上も日銀が持っていましたら誰が買うんですか。これは国債の売却よりももっと深刻な問題です。国債でしたら、五年債だったら五年間ずっと持っていたら償還されます。十年債だったら十年後に償還されます。ETFは未来永劫ずっと持ち続けないといけないと。こういうことを行っているということです。 こういったことに対して、日銀はどうしてリスク管理をしているのか。また、これは一旦決めたら、短期決戦でETFを買ったらいいんですが、もう三年間続けて買っています。これから四年、五年だらだら買っていく。さらには、ETFを買い増した場合に、ほとんど日銀がETFを買っていると、誰も売ろうとしても買手がいない、こういう状況に陥ることはないですか、質問します。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 御質問は、私どものETFのリスク管理の観点と、いずれその出口における取扱いという、こういう二点かと存じますけれども、まず、リスク管理という点から申し上げますと、私ども、個別の銘柄につきましては、取得時から大きく減価した場合には減損処理により評価替えを行っております。また、総額ですね、全体の保有の総額に対しまして時価総額が帳簿価額の総額を下回る場合には、その差額に対して引当金を計上するということで財務の健全性の確保を図っているというところでございます。 それから二つ目の、いずれ将来どうするんだと、こういう御質問でございますけれども、ETFの今後の取扱いは、いずれにせよその時々の情勢を踏まえて判断するものでありますが、仮に売却を行う場合であっても、市場に不測の影響が生じず、日本銀行の損失を回避できるような注意深い制度設計を行うということは当然であるというふうに考えておりますし、この点、ETFを買入れを開始しましたときの政策委員会の決定、基本要領におきましても三つ条件を決定しておりまして、一つは市場等の情勢を勘案した適切な対価によること、二つ目が市場等に攪乱的な影響を与えることを極力回避すること、三つ目が損失発生を極力回避することといった方針を明らかにしておりますので、こうした方針に基づきまして注意深く制度設計を行うべきものというふうに考えております。
○大久保勉君 いや、非常に楽観的です。会計上の損失を発生するとか、そういったことで済むんだったらリーマン証券は破綻しませんでした。重要なのは流動性です。 ですから、本当に売ることができるかということです。日経二二五に連動しているからいつでも売れると言ったとしましても、そのときの証券会社若しくは相手の買取り価格は実際の理論値の三%、四%下になると、こういった状況で本当に適切な運用と言えるかということです。ここは国民の財産ですからしっかりと考えてもらいたいと思います。 こういった指摘の上で、買入れ対象ETFにおける日銀保有比率の上限の基準を設けるべきと私は考えています。現在は六三%です。今と同じ状況をずっと続けていきましたら、一年後、二年後は恐らく八〇%、九〇%になってしまいます。ETFのほとんどを日銀が持っています、こういう状況でしたらもう逃げようとしても逃げることはできないですよね。こういったリスクを冒そうとしていますから、これは警告に近い質問です。いかがですか。
○参考人(雨宮正佳君) まず、ETFはその性格上一つの投信でありますので、運用の対象となる株式が存在すれば新規に組成することが可能な大きなマーケットなわけでございます。ある意味では株式購入のための一つのドアのようなものでありまして、ドアはある大きさでありますけど、その向こうには非常に大きな部屋があるわけでございます。 具体的には、例えばTOPIXに連動するETFで申し上げますと、東証一部上場株式、これはその全体を運用の対象とするものでありますけれども、この東証一部の時価総額は五百兆円程度ということでございますので、こうした点を踏まえますと、ETF市場における日本銀行のプレゼンスが大き過ぎるということはないというふうに考えてございますが、いずれにせよ、いずれ将来の扱いについては、先生の御指摘も踏まえ、注意深く制度設計を行うべきということは申し上げるまでもないというふうに考えております。
○大久保勉君 認識が間違っています。 つまり、もし一兆円のETFを今マーケットへ売ろうとしたら誰が買いますか。証券会社はそれをポジションに持つ、このことはドッド・フランクで禁止されています。ぱらぱら分解しようとしましても相当時間が掛かります。ですから、日経二二五、現物の市場は大きいかもしれませんが、ETFを売却しようとしてもなかなか時間が掛かって売れない、こういう状況になります。そのときに実際の理論値に対して数%も低いところで売らざるを得ない、こういうような運用をしてもいいかということです。また、日銀自らが市場の波乱要因になってしまうと。 ですから、入口としては非常にいい商品です。でも、出口が難しいからそこは慎重にやってほしいんです。ここは、短期決戦でETFを買うことに関しては私どもは賛成ですが、もうそろそろ限界に近づいているということは認識しないと、日銀が大変危険な状況に陥っていると。日銀が危険ということは、日本国、日本の経済にも影響を与えると。こういった認識はありますか。
○参考人(雨宮正佳君) 御指摘のとおり、例えば満期償還という手段のある国債と違いますので、出口における制度設計は極めて慎重に対応する必要があるというふうには考えてございます。 ただし、先生御指摘の点、例えば、先ほど申し上げました基本要領におきましても、市場等に攪乱的な影響を与えることを回避する、損失発生を回避するという方針がございます。その下で、例えばどういう期間でどういう売り方をすべきかどうかといったことは慎重に制度設計を考えてまいりたいというふうに考えております。
○大久保勉君 最後になりますが、雨宮理事はこういったことはしっかりと理解されていると思います。非常に悩ましいのは、政治的に二%のインフレターゲットがあるからやらざるを得ないと。国債を買っても、もうこれ以上はなかなか買えないという状況になりました。マイナス金利といっても評判が悪いと。じゃ、ETFを買おうかといっても、ETFもそろそろ限界が来ていると。こういう状況で、いろいろ知恵を絞られているということに関しては敬意を表したいと思いますが、やはり手段がいっぱいあるというよりも、もう手段が限られてきていますから、そろそろ、こういうリスクを冒して二%インフレを達成する必要があるか、場合によってはもう〇%から二%の幅でいいんじゃないか、こういった大方針、方向転換ができるのはやはり有能な幹部ですから、是非このことを考えてほしいというお願いをして、私の質問を終わります。
○尾立源幸君 おはようございます。民進党の尾立でございます。 今日は銀行法等の改正案が中心でありますが、その前に、今日はJOCの竹田会長にお出ましをいただいております。まず、お時間があるということですので、今回話題になっておりますブラック・タイディング関連で少しお話をさせていただきたいと思います。 まず、竹田会長におかれましては、東京オリンピック・パラリンピック御招致に本当に御尽力をされたことに心から敬意を表したいと思いますし、また、スポーツ振興にも大変身を挺して、身を粉にして御尽力されていることに心から敬意を表したいと思います。 ただ、その上で、やはり気持ちよくこのオリンピックを我々も迎えたいと思いますので、転ばぬ先のつえというか、少しお聞きをしておいた方がいいと思いますので、質問させていただきたいと思います。 まず、これなぜ今日お呼びしたかというと、一つは、シンガポールという国が、今話題になっておりますいわゆる俗に言うタックスヘイブンの一つの国であります。こういった国の税制がこういったコンサル料の授受に使われて、ある意味税が不当に回避されるような形で流れていないのかということもあって、この委員会でお聞きをしたいというのがその肝であります。 そこで、まず、今回、ブラック・タイディング社以外に、国際的な招致事業費という中に外部のコンサルタントの方に支払われた事実はあるのか、あるとすれば何件で総額幾らぐらいなのか、お聞きをしたいと思います。
○参考人(竹田恆和君) 今の御質問にお答えいたしますが、まず、ほかにも契約はございました。そして、十ぐらいの契約があったと事務局から聞いておりますが、その内容に関しては守秘義務がございますのでお答えすることはできないと思いますので、御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)総額も、今ここでは把握しておりません。確認しなければ分からないと思いますし、それを全てお伝えできるかどうか、守秘義務の関係上。このJOCの調査チームができますので、そこでそういったものがどこまで公開できるのか、検証した上でお伝えすることがあるのかなというふうには思います。
○尾立源幸君 それとまた別の観点から先ほどのタックスヘイブン国への支払ということでお聞きしたいと思うんですけれども、二〇%を一応下回る税率のところを軽課税国というふうに我々は呼んでおります。シンガポールは一七%ですのでその一つになるわけなんですけれども、今このブラック・タイディング社以外でこういった軽課税国に対しての支払、法人、個人問わず支出はあるのか、また、あるとすれば何件で幾らなのか、同じ質問をさせていただきたいと思います。
○参考人(竹田恆和君) 契約の内容になりますので、守秘義務がございます。ここで開示することはできないというふうに思っております。
○尾立源幸君 軽課税国に対するものがあるのかないのかもお答えいただけないということでしょうか。
○参考人(竹田恆和君) 現在私は承知しておりませんが、その件に関しては確認してお答えできるかと思います。
○尾立源幸君 じゃ、委員長にお願いしたいんですけれども、今、竹田会長の方から、未確認の部分、また答えられるものは答えられるというお答えがありましたので、是非委員会の方に提出をお願いしたいと思います。
○委員長(大家敏志君) 後刻理事会において協議いたします。
○尾立源幸君 では、次に国税庁にお伺いしたいと思います。 シンガポールにおいて、今回のブラック・タイディングというのを見ますと、ソールプロプリエーターということで、個人事業主の一つの形態というふうに理解ができるんですけれども、こういった個人事業主的な事業者が海外で業務を行って収益を得た場合、これはシンガポールでは課税の対象になるのかどうか。フォーリン・ソースド・サービス・インカムというような表記になるのかと思いますけれども、その点について国税庁からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。 先生のお尋ねは、シンガポールの税制におきまして、個人事業主のような方に対して海外から一定の収入、所得が移転した場合の課税関係と、こういうことかと思います。 シンガポール、私ども全部承知しているわけではございませんけれども、一応私どもの承知している範囲で申し上げますと、仮にシンガポールにおきまして個人事業主が海外、この場合は恐らく日本ということになりますけれども、コンサルティングの料金を直接受け取ったというような場合につきましては、シンガポールの税法上はそのコンサルタント料というのが国内源泉所得になるのか、国外源泉所得になるのかということを判定しなければなりませんが、それはその役務の提供地がどこにあるかによるということになります。 本件の場合、コンサルタントのサービスを受けた者の所在地ということになりますので、日本が役務の提供地ということになりますので、シンガポールの税制上の扱いとしては国外源泉所得に当たるということになります。シンガポールの所得税法は、国外源泉所得につきましては、その方の国籍の有無にかかわらず非課税という扱いになっていると承知してございます。
○尾立源幸君 簡単に言うと、こういうスキームでやれば法人税ゼロでお金の受渡しができるということなんですよね、今ある限りで分かると。ですので、先ほど申し上げましたように、これが税制上認められていることなので、それは合法であるとは私も思っておりますけれども、今、パナマ文書といったようなことで非常に様々な節税テクニックを使っての租税回避ということも言われております。こういったことについても、当委員会、後ほどまた質問させていただきますが、抜本的な対策を打っていかなきゃいけないということをまず申し上げたいと思います。 それと、もう一点、竹田会長にお聞きしたいんですが、決裁は、この支払の、御自身で決裁をされたと御自身でおっしゃっています。そのときに、決裁書類ですから、いろんな説明資料がありますよね。こういう会社だとか、こういう人だとか、実績だとか、そういうのがあって当然だと思うんですけれども、まず、そういう資料がある中で決裁をされたという理解でよろしいでしょうか。
○参考人(竹田恆和君) お答え申し上げます。 この件に関しましては、事務局に多くのコンサルから申込みがあったと聞いています。その中から事務局が精査して、そして株式会社電通さんにその会社の内容、そういったものを確認して、そしていわゆるコンサルタントとして値する会社であるという情報をいただいて、私のところに最終的に決裁を求めに上がってきました。その中では、会社の内容あるいはどういう事業をしていたかということが報告されています。 ペーパーカンパニーというようなことを言われておりますが、ペーパーカンパニーというのはどういう定義か私も分かりませんけれども、いわゆるこの会社は、二〇一五年世界陸上北京大会の招致コンサルタント、マーケティング、あるいは二〇〇八年の北京オリンピック、ホスピタリティーのサポート、あるいは博鰲アジアフォーラムの開催サポート、二〇一二年のイスタンブール世界室内陸上競技大会等に関わり、業務を実際行っていたという報告を受けておりますので、そういったことで、この会社の実績、そういったものを、あるいはその会社のパンフレット、そういうものも確認しまして、そしてこの会社が招致をする上で必要だという事務局の判断がありましたので、私はそれに決裁してサインをいたしました。
○尾立源幸君 分かりました。 それでは、その中の資料に、このブラック・タイディング社のタン・トン・ハンさんと、この例えば国際陸連のコンサルタントのパパマッサタ・ディアクさんだとか、その方のお父さんがIOC委員のラミン・ディアクさんだというような相関図みたいなのはこれ御覧になりましたですか。あったですか。
○参考人(竹田恆和君) お答え申し上げます。 相関図というものは私は見ておりませんが、ラミン・ディアク氏はIOC委員でありますし、私もよく存じ上げておりました。そして、この契約いたしましたBT社に関しては、報告を受けてから私はその存在を知りましたし、ただ、IAAFとの業務が、いろいろ業務が行われていたと聞いておりますので、そういう面識はお互いにあったと思いますが、それ以上の関係があるということは承知しておりませんでした。
○尾立源幸君 決裁してから報告を受けたというのはちょっとどういう意味か、もう一度お聞きしたいと思います。
○参考人(竹田恆和君) 決裁してから報告を受けたということではなくて、私の言い方が悪かったかもしれませんけれども、その報告を受けて、その会社がどういう会社であるかということは承知して、その上で決裁したということであります。
○尾立源幸君 分かりました。 今、内部で、第三者委員会でいろいろと調査をされているということで、またそれを待ちたいと思います。今日はここまでにさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。御退席ください。
○委員長(大家敏志君) 竹田JOC会長は御退席いただいて結構でございます。
○尾立源幸君 それでは、銀行法等の改正案について質疑をさせていただきたいと思います。 今回、フィンテックに対応するため、銀行が金融関連のIT会社に出資する際の条件を金融庁の認可を前提に緩和すると、五%を超えても、持ち株会社では一五%を超えてもと、出資することが可能になったわけでありますが、これは、私どもとしましては、金融は社会の基礎的なインフラであり、また我が国の金融業界が世界でしっかりと戦っていただくためにも、また利用者に利便性がもたらせるという意味でも、是非これは進めていただきたいということで評価をしております。その前提で質問させていただきたいと思います。 また、もう一つの改正の目玉が、先ほど来あります仮想通貨への対応であります。これは、大久保議員が二年前からいろいろ問題意識を持って質問主意書等で政府にも質疑をしてきたことであります。 ちょっとお時間をいただきたいんですが、大久保議員は今回で御勇退というふうに決断をされているということであります。長年同僚として十二年間この委員会で本当に大活躍をしていただいたことにまず感謝を申し上げたいと思います。 また、大久保議員といえば公開会社法、代名詞のようになっておりますが、野党時代、与党時代を通じて会社法の改正に御尽力をされて、とりわけ日本の企業のコーポレートガバナンスが大事なんだということを一貫して強く主張をされてこられました。そういう意味で、これも実現できたのも大久保議員の御尽力の私はたまものだと思っております。 そういう意味で、日本国のために、また参議院財政委員会のために大変な御尽力をいただいたことに私から一言お礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。 さて、質問に戻らせていただきたいと思います。 仮想通貨の規制について、これは、マネロン・テロ資金対策や利用者保護のためのルール設定ということで今回提案されております。私からも消費税の扱いについて質問をさせていただきたいと思います。 先ほど大臣からもお答えがございましたが、G7の中でもいろいろだということでありました。ただ、いただいた資料ですと、オーストラリアは今後税制上の扱いをもう一回見直すかもしれない、検討するというふうなことも表明されております。 ということで、私からも、やはりこの仮想通貨というものが、実際に海外から安く手に入れようと思えば入るわけですし、また、消費税を国内で課した場合に、またさらに物を買ったときに二重課税という問題もありますので、是非この仮想通貨については非課税にしていくべきだと、いただきたいと、そのように思っております。 改めて麻生大臣に、今後の検討の御意思も含めて確認を取らせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど大久保先生にお答え申し上げた話で全てです。重ねて申し上げた方がよろしいですか。もう一回読むことになると思いますが。 ビットコインと言われるようなものに関して、基本的には、この仮想通貨の譲渡に係る消費税ということに関してはどういったような国が課税をされているかといえば、カナダとかシンガポールとかオーストラリアというところは課税、EUでありますドイツ、フランス、イタリア等々が非課税、あとはどこでしたかな、アメリカのニューヨークだったかな、どこかが非課税なんだと記憶をいたしますけれども、そういった非課税の国がありますので、今後、これがどういった形で発展をしていくのか、仮想通貨というものが更に発展をしていくのか。この間、マウントゴックスみたいに倒産してえらい迷惑を被った人が渋谷周辺にいっぱいおられたという話も御存じのとおりなので、そういったようなことを考えますと、こういった話でイメージがまず悪いのは間違いありませんので、そういった意味では、これきちんとしたものをやっていかないと信用としてはなかなか定着しにくいという感じがありますので、他国の情勢等々を踏まえた上で判断をさせていただきたいと存じます。
○尾立源幸君 是非引き続き検討をよろしくお願いしたいと思います。 それでは、次はパナマ文書関連ということで、税の公平性の観点から伺いたいと思います。 今回、パナマ政府とは情報交換の協定をされるということをお聞きしました。一歩前進かと思います。 私も、この課題が出たときに政府に質問主意書を出させていただいて、脱税の温床になっていないのかどうか調べるべきじゃないかということをお聞きをいたしました。OECDによる試算では、タックスヘイブンなどを利用した節税策で全世界で年間十二兆から二十九兆円の法人税収が失われているとも言われております。即座に違法ではないんでしょうけれども、そういった状況にあります。 今回、パナマ文書では二十一万社を超えるリストが出てきたわけでありますが、諸外国では蜂の巣をつついたようにてんやわんやになっております。我が国もやっぱりこれを機会に、今リスト化されている社についてもしっかり調べるべきであると私は思っておるんですが、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆるこのパナマペーパーというものに関して国際的な課税逃れが事実であるとするなら、これは課税の公平性というものを考えてみれば、これは公平性を損なうことでもありますし、納税者の信頼というものを揺るがす非常に大きな問題と、これははっきりしているんだと思います。 先週末、仙台で議長を務めましたけれども、G7の蔵相・中央銀行総裁会議においても、このパナマ文書に関して、G20の議論も踏まえまして、あるいはBEPSのプロジェクトにおける対策、それから非居住者の金融口座情報の自動的情報交換というようなものをその国、間ではこちらから要請しなくても出すといったような形のものを、自動情報交換というのをより多くの国がやろうということで確認をされたところでありますので、私どもとしては、これは法律ができたんですが、問題は法律が執行されるかどうかという方がよほど問題なのであって、その執行されるに当たっては、OECD、四十何か国ですけれども、こういった加盟している国に対して、この六月に日本で執行をやるに当たっての会議を開きますということで世界百何十か国に案内を出しましたところ、OECDの中で四十何か国来るのはともかくとして、そのほかにも、合わせて百国近くが参加をすると言ってきておりますので、これは非常にやる気があるということなんだと思うんですが。 問題は、きちんとした課税当局があらゆるあれをやって、まずこの情報交換を、出てこない限りはどうにもなりませんから、そういった意味では、問題のある取引が認められれば税務調査に入れるんですが、その基の情報が出てこない限り話になりませんので、そういった意味ではきちんとそのような情報が出るような形にさせるというのがまずは第一歩ということで、私どもとしては、きちんとこの問題を対応するべく、日本が提唱してこれを始めたのが三年前の五月ですから、その意味に合わせましてもきちんとこれをやらせていただかなきゃいかぬと思いますが、一つだけはっきりしていることは、この五月の二十日、日本が世界で最初にパナマと直接文書を、いわゆる租税情報の交換協定というのをきちんとサインが終わっておりますというのは、日本が最初にやれたというのは、他国に対して、うちもやったからほかもやってもらおうという話が言える立場になったというのは一つの前進かとは思っております。
○尾立源幸君 麻生大臣もこの問題には非常に関心をお持ちで、前向きに頑張っていただいている、とりわけパナマとの協定に御尽力されたことには敬意を表したいと思います。 その上で、今おっしゃったように、情報交換といってもいろいろな体制の問題で、特に相手国の問題で、必要なときに必要な情報が出てくるのかどうかということが非常に疑わしいこともあります。 そこで、国税庁にお聞きしたいんですが、現在の情報交換制度の現状と課題というものを少しお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 経済取引のグローバル化に対応いたしまして、適正、公平な課税を実現していくためには、納税者の海外における活動に係る情報を収集していくことが極めて重要だと考えております。 外国税務当局との間の情報交換につきましては、G20における議論も踏まえまして、海外の金融機関を通じた租税や租税回避に対処するために、平成二十六年に、OECDにおいて、非居住者に係る金融口座情報を各国税務当局間で自動的に交換するための国際基準が策定されております。現在、オフショア金融センターを含む百一か国・地域が、平成三十年までにこの国際基準に従って自動的情報交換を開始することを表明しているところでございます。 国税庁といたしましても、共通報告基準に基づきますこの自動的情報交換に対応するということで、平成二十九年、暦年分の口座情報について平成三十年四月末までに金融機関から報告を受けて、同年九月末までに外国税務当局への初回の提供を開始する予定にしておりまして、既に平成二十七年度の税制改正におきまして金融機関から報告を求めるための法令を整備していただいておりますので、現在、国税庁におきまして、システム開発の準備ですとか金融機関等に対する説明会の開催、その他制度の広報、周知のための作業等々、鋭意進めているところでございます。 今後、経済取引のグローバル化に対して、各国の税務当局と連携してこうした自動的情報交換を着実に実施することが重要であると認識しておりまして、海外取引に関する資料情報と併せて積極的に活用してまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 お願いします。 また、今回は、法人のみならず個人の問題も出てきております。この個人の海外資産の把握ということについてお聞きしたいと思います。 現在では、法改正もあって、五千万円を超える海外資産を有している人については財産調書の提出が義務付けられております。こういったものも活用されていると思いますが、また、このほかに、現金を持ち出すときについては百万円を超える場合、また銀行口座による送金では三千万円を超える場合に報告義務があるということになっていますが、私、これでは不十分だと思っております。 例えば、対象をタックスヘイブンに限ってで私いいと思っておるんですけれども、タックスヘイブンを使える方というのは日本国民の中で一%も恐らくいない、〇・〇何ぼの世界じゃないかなと思うんですけれども、そういう意味で、こういう方々に関しては、金額を問わず、株の取得や資金の移動についても報告義務を課す制度を私は導入すべきだと思っております。相手から情報を教えてもらうというだけでなくて、こっちからきちっと事前に情報を持っておくということも私は大事かと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十四年の税制改正で、今言われましたように、国外の財産調書制度で、今御指摘のありましたように、合計額五千万というのを超える居住者が国外財産の明細、価額等々を提出するということとされておりますのは御存じのとおりであります。 この財産調書は、これストック情報ですから、これを前年分と当年分の調書に記載された国外財産の明細を比較すれば、自動的に法人等々への出資などのフローの情報についても一定程度は、これはもう当然のこととして把握ができるということは可能だと思っております。 いずれにしても、このタックスヘイブンを利用した租税回避に対する国民の関心が高まってきておるのは誠にいいことなので、三年前にこれ言ったときは誰も話を聞いてくれませんでしたし、BEPSなんて言ったって、何ですなんて言われて全然、ベップっておたくの別府ですかと言われましたので、あれは大分県でうちは福岡県ですと言ったら、国会議員ですよ、相手は。その程度の意識だったんだから。それがこれだけ変わったというのはひとえにあのパナマ文書のおかげなのであって、パナマ文書はこのBEPSをやるには極めて追い風になったというのは国際社会の常識になっています、今は。 そういった意味では、私どもは、委員御指摘になりましたようなこの負担の点などという、納税者の負担というのを踏まえて、これは今後しっかり検討していくことになろうと思いますが、まずはこの情報開示からしていただくというところからスタートしないと、最初から一〇〇%を求めてこの種のことはいいことありません。
○尾立源幸君 大臣もBEPSで面白いお話をされたので、私も少し御披露したいと思います。パナマといえばパナマ運河であります。これは格差を縮小するために造ったものですが、今回のパナマ文書は格差を拡大するためのものですので、是非そういうことがないように取組を真摯にお進めをいただきたいと思います。 それでは最後に、ちょっとフライングぎみになりますが、今後審議される予定であります、衆議院でも可決されました酒税法等改正案について取り上げたいと思います。 この法案が提出された背景は、平成二十六年の衆参の委員会で請願が採択をされたことにございます。これは、皆さん方の今日お手元に配付をさせていただいております。 そこで、趣旨についてはもう申し上げませんが、まず厚生労働省と警察庁に、未成年の飲酒問題についてどのように考え対策を行っているのか、質問をさせていただきたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 未成年者のアルコールの飲酒の件でございますけれども、未成年は臓器の機能が未完成でございますのでアルコールの分解能力がやはり低いということで、成年に比べまして、ですからアルコールの影響を非常に受けやすいということでございます。 ですから、厚生労働省といたしましては、平成二十五年から開始させていただいております第二次健康日本21に基づきまして、国民の健康づくりの運動を実施させていただいております。さらに、その中で、平成三十四年までに未成年の飲酒をなくす、ゼロにするということですけれども、これを目標として掲げさせていただいております。そして、それを受けまして、厚生労働省では、厚生労働科学研究で実態調査を実施するとともに、ウエブサイトやアルコール対策担当者講習会、これは自治体の職員に対してやっているんですけれども、こういったことを通じまして、飲酒に関する正しい知識と未成年者の飲酒防止の普及啓発活動をさせていただいております。 これも少し効果が出てきておりまして、過去三十日間に一回飲酒したことのある割合なんですが、中学三年生男子が、平成二十二年の場合は一〇・五%、これが平成二十六年になりますと七・二%、同じく中三の女子ですけれども、平成二十二年は一一・七%、平成二十六年になりますと五・二%と半減をしているというところであります。ただ、まだゼロには至っておりませんので、今後も未成年者の飲酒をなくすことを目指して、アルコールの健康の影響なども捉えつつ普及啓発活動にこれからも取り組んでいきたいと、このように考えております。
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。 未成年者の飲酒につきましては、その健全育成を阻害し、非行の前兆ともなり得る不良行為であることから、適切な防止対策を講ずることが必要であるというふうに認識をしております。 警察では、未成年者飲酒禁止法に基づきまして、未成年者が飲酒することを知りながら未成年者に酒類を販売した営業者等に対しまして取締りを行ってきておりまして、平成二十七年においては百三十一件を検挙しているところでございます。また、飲酒をしている不良行為少年の補導を推進しておりまして、平成二十七年においては一万一千六百八十一人の補導を行っているところでございます。 さらに、未成年者に対しましては、学校と連携した非行防止教室等において飲酒による心身の悪影響を説明し、未成年者の飲酒防止のための教育、啓発を行ってきているところでございます。
○尾立源幸君 両省におかれましては、是非、大人にとっては節度あるお酒というのは楽しいものなんですけれども、成長期の未成年の方々への飲酒防止にはしっかり取り組んでいただきたいと思っております。 次に、価格について議論をさせていただきたいと思います。酒類の販売に当たっては、公正取引委員会の独占禁止法と国税庁の酒類に関する公正な取引のための指針の二つがございます。 まず、公取に伺いたいと思います。不当廉売に係る注意件数と分野別の内容をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(山田昭典君) お答えいたします。 公正取引委員会におきましては、不当廉売事案につきまして、違反とは言えない場合でありましても、独占禁止法違反につながるおそれが見られる場合には、違反行為の未然防止を図る観点から、ただいま御指摘ありましたように、当事者に対して注意を行って、迅速に処理することとしております。 不当廉売に係ります注意の件数と主な分野別の内訳でございますが、平成二十七年度におきましては全体で八百四十一件の注意を行っております。その内訳は、多い順に申し上げますと、酒類に関するものが四百九十件、石油製品に関するものが三百四十一件、家電製品に関するものが三件、その他が七件となっております。
○尾立源幸君 酒類については、この注意件数全体の六割を超える規模であります。そして、この傾向というのはずっと毎年同じなんです。それゆえにこの特殊性がよく分かるわけであります。また、複数回注意を受ける事業者もいると聞いておりますので、しっかり、これは公取、取り組んでいただきたいと思います。 次に、国税庁にお伺いしたいと思います。 酒類の取引状況等実態調査の実施状況をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 国税庁では、毎年度、酒類に関する公正な取引を確保するため、酒類の小売業者、卸売業者、製造業者に対しまして、取引状況等実態調査を実施しているところでございます。これは、平成十八年に酒類に関する公正な取引のための指針を国税庁として定めておりますが、この指針に則していない取引等に対しまして、大きく四つのルールに分けて改善指導等を行っているものでございます。 直近、平成二十六事務年度、二十六年七月から二十七年の六月の一年度におきましては、千四百五十八場に対して調査を実施いたしまして、このうち千四百四十一場について改善指導を行ったところでございます。さらに、この中で独占禁止法の規定に違反する事実があると考えられる十六件の取引につきましては、公正取引委員会に対して報告を行っているところでございます。
○尾立源幸君 ちょっと追加質問なんですけれども、合理的な価格の設定をしていないと認められたものというのがあります。その中の一つに、総販売原価を下回る価格での販売、仕入価格、製造原価を下回る価格での販売、これについては件数はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 先生から御指摘がありました、合理的な価格の設定をしていないと認められたもののうち、総販売原価を下回る価格での販売が認められたものにつきましては千四百一場、仕入価格、製造原価を下回る価格での販売が認められたものが三百九十二場で、合計といたしましては千四百四十一場ということになってございます。
○尾立源幸君 私は、企業の努力というのは、事業者の努力というのはしっかり認めなきゃいけないと思っております。ただ、仕入原価を下回るような販売というのは、逆に私は市場の健全な発展の観点や、また酒税の適切な徴収確保の観点からは私は許されるものでないと思っております。 改めて、事業者の方の経営努力でコストダウンをされることというのは、これは私は当然のことでありますし、それが消費者の利益につながるということで、当たり前ですが、行き過ぎた今申し上げましたような価格での販売というのは、これは私はしっかりと規制をしていかなきゃいけない。これは、価格の面であり、もっと言うと、簡単に安く、あってはならないですが、未成年の方に手に入るような環境も私はつくっていっちゃいけないと思っています。そういう二つの面からしっかりこれは私は規制をしていかなきゃいけないものだと思っております。 そういう意味で、麻生大臣に最後にお聞きをしたいと思います。 今回は議員立法という形での提案になっておりますけれども、麻生大臣もお酒は随分たしなまれると思いますが、今申し上げましたようなある一定のやっぱり価格に対する制限というのが私はあっていいと思っておるんですけれども、大臣の御所見と御感想をお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、議員立法で出されておりますのは、五月の十二日に衆議院の財金で通ったんだと思って、今は、参議院で今審議中、これはあした、あさって上げられるんですか。(発言する者あり)あさってですか、上げられる。 いずれにしても、これはまだ審議中ですので何とも申し上げられませんけれども、今後、参議院において審議が成立するということになったときには、これは財務省としては適切に対応していくということになるんですが、いずれにしても、この酒類について過度な価格競争の防止が本来の目的だったと、私は記憶ではそういうことだと思いますので、そこが一番ないと。 これは、昔、まあ昔といったって余り昔の話ししてもしゃあないけど、これが行き過ぎて、アルコールの中にメチルだエチルだ、いろんな危ない話になったというもとのもとに含まれましたし、戦後は密造酒含めていろいろ、で、あの法律ができたという経緯もありますので、そういった意味では、一方的に、アメリカ人みたいに単純に全面禁止したらどうなったかといったら、これはまた一九二〇年代ではっきりしていますし、そういった意味では、こういったようなものというのはきちんとした適切な法律というのが大事なんだと思っております。
○尾立源幸君 分かりました。 今後の予定でありますが、次の委員会で議論をされるということであります。 改めて、この請願の中身というのは私は当を得ていると思っています。概略を申し上げますと、酒類は致酔性、習慣性を有し、かつ、担税物資である特殊性を有しております、酒類の過度な価格競争は大量飲酒などの社会的問題を招く、さらに、清涼飲料水に近い価格の酒類は、未成年者の飲酒問題につながり、治安の悪化や深刻な家庭内問題などの要因ともなるということを我々請願を採択をしておりますので、是非、これを実現するために我々議員一同、成立をさせていきたいと思います。そのことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 まず初めに、熊本地震によります中小企業の事業再建につきましてお聞きしたいと思います。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 先日も、熊本で事業をされている中小企業の社長さんとお話をする機会がございましたけれども、いまだに大変に厳しい生活を余儀なくされているわけでありまして、一刻も早く日常が取り戻せるようにしていく努力を我々も最大限しなければならないと思っております。同時に、熊本県内には多くの中小企業がおありということで、五万三千社以上あるんでしょうか、この一連の地震による損害は少なくとも一千六百億円に上ると、こういうふうにも言われております。 熊本商工会議所による訪問調査を拝見しましたけれども、建物の建て替えや修理が必要とされる中小企業は六三%、機械や備品の損傷等についても五五%あるということであります。地域経済活性化支援機構、REVICは、地域金融機関等と連携をして、被災された事業者の事業再建を支援すべく、熊本事務所を既に開設をされているというふうに承知しております。 この熊本地震によりまして被災されました中小企業の現状及び今後の支援策についてお聞きしたいと思います。 特に、REVICによります地域金融機関との連携というのは、今後具体的にどのように進めていかれるのか。また、その際、金融庁が所管をされております、私も議員立法で野党時代に関わりましたけれども、東日本の事業者再生支援機構、二重ローンの解消のための支援機構でありますけれども、ここでは既に東北三県を中心とした特に資本金一億円未満の小さな企業の事業再建ということについて地域金融機関と連携して大変ノウハウを積んでいるわけでありますので、そうした東日本事業者再生支援機構で培ったノウハウ等が今回の熊本地震に対する中小企業の事業再建ということについてどう生かされていくのか、また生かそうとしているのか、こうしたことを大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 金融庁におきましては、四月の十五日の、熊本県内の関係金融機関等に対しまして、いわゆる融資の迅速化とか既存融資に係る返済猶予等々、災害の影響を受けている主に中小企業者への便宜というものを考慮した的確な措置を講ずるよう要請したところであります。 御指摘のREVIC、いわゆるリージョナルエコノミー何とかの略でしたかな、地域経済活性化支援機構でしたか、このコーポレーションというかREVICにおいて、事業再生とか地域活性化を支援する様々な機能というのを活用して、地域の金融機関と連携して被災事業者の事業再建とかまた復旧復興に向けた取組を支援するということにしておりまして、その一環として、この五月の十日に熊本事務所を、地域経済活性化支援機構の熊本支部というのをスタート、事務所を開設したと承知をいたしております。 また、今、西田先生御指摘のありましたとおり、東日本大震災事業者再生支援機構というものや被災地の地域銀行の様々な経験やノウハウというのは、これは極めて貴重なものでありますので、この機構において、東日本大震災を経験した各機構とかまた銀行に今人が戻っていますから、その人たちを貸せと、その人たちを出してくれということで、元気がいいから若い人だけ来られても対応のやり方も全然違っちゃいますので、経験者を出してくれという話で、人的支援を受ける予定であるというように伺っておるところであります。 いずれにしても、金融庁としては、金融機関が取引先企業との間のいわゆる何が今必要なのか、融資の支援なのか、それとも手形のジャンプって、延滞するという、そういったような話を把握していわゆるきめ細かい対応は行うというのが大事なのであって、一律にというより個別に聞かないと全然事情が中小によっては違いますからという指示をいたしておるところであります。
○西田実仁君 是非そうしたきめ細かい対応をお願いをしたいと思います。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕 フィンテックの意義と課題についてお聞きしたいと思います。 フィンテックということにつきましては、一般的に申し上げますと、アメリカにおきましては、クラウドファンディングを除きましてその振興策に余り目立った動きはないのではないかというふうに承知をしております。一方、イギリスにおきましては、大変国家の強いイニシアチブによりましてこのフィンテックを振興しているというふうに思います。 しからば、日本のフィンテックに対するスタンスというのはどのようにあるのか、基本的な認識をお聞きしたいと思います。イギリスの事例等を参考にして、日本においてはやはりフィンテックを振興していこうということが今回の法改正の趣旨と考えてよろしいのかどうか、まずそこをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) このファイナンシャルテクノロジーということについて、今くっつけてフィンテックという言葉が広まりつつありますけれども、これは利用者保護とか不正の防止という観点というのをよく考えておかないかぬところなんですが、これは日本の今後の経済とか金融とかいうものの発展を考えるときに避けて通れぬと。このファイナンシャルテクノロジーの進歩というのはこれは物すごく、我々にとって避けて通れないし、かつこのテクノロジーに関しては日本の方がはるかに進んでおると、技術的なものでは。 問題は、それをいかにして利用するかというところでありまして、それに対して、いわゆる役所の方の規制があるからできないとかいう話をよく銀行は言うんですけど、本当にあるかといったらなかったりするものですから、御自分たちの都合で言われるのはよくある話なので、銀行の言う話をそのままうのみにするわけにもいきませんので、我々としてはこれはよく調べた上できちんとしたことをやっていかないかぬと思いますので。この法案というのは、そうした観点から、各金融機関に、事業者の個々の経営判断というものを前提とした上で、日本の金融機関として、いわゆるIT企業というんですか、そういった企業等が機動的に連携していく上で、制度面で五%とかいろいろあるからという話がありましたので、そういったものを取り除くなどの観点から必要な法整備を図るということがこの趣旨であります。 元はといえば、なぜ五%になったかといえば、そのまたずっと前の二十世紀の話ですけれども、あのときの銀行というものが明らかにというあの話から、これは行き過ぎということから、銀行に対してのいろいろな不信感からこういったものが入ってきたんだと記憶しますけれども、いわゆる海外展開というものも視野に入れたものになっているんだと思っておりますので、フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議というのを設置いたしまして、海外の優れた事例、今イギリスの例を引かれましたけれども、議論を進めておりますほか、民間事業者のいわゆる相談等を一元的に対応する窓口としてフィンテックのサポートデスクというものを金融庁の内部に設置をさせていただいて、事業者が抱える課題の把握などに活用するという取組などを進めておるところであります。 いずれにしても、この技術革新が進んでいきますと、金融の分野においてもいわゆるサービスというものに関しましてもいろんなことができるようになりますけれども、利用者の便宜が向上されると同時に、これはそれがきちんとうまくいけば日本の経済とか金融とかいうものの発展にもつながっていくように我々としては環境整備をすると同時に、これが、相手が全然分からぬ人たちがいっぱいいらっしゃるはずですから、それをうまく悪用されたりなんかすることというものを同時に気を付けておかないかぬところだと思っております。
○西田実仁君 このフィンテックの本質というのは、今ある既存の金融システムにいかに創造的破壊というか、ディスラプトということでしょうけれども、ディスラプティブイノベーションへの挑戦を起こすかということだろうというふうに思います。 しかし、どちらかというと、日本においてフィンテックが語られる視点というものは、既存の金融業者、特に銀行の方から語られることが非常に多いと。こうした既存の銀行によるフィンテックへの出資を促すということと、フィンテックに既存の金融システムをディスラプトしていくという、創造的破壊を促していくということとは似ているけれども違うのではないか、というか、むしろベクトルは逆なんじゃないかというような気もしないわけでもないんですけれども、この辺はどのようなお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう将来に物すごく大きな影響を及ぼし得るものだと思っておりますし、多分私どもの生きている間に銀行というのはほとんど支店というものが多分なくなってきて、ATMといわゆるスマホが一台あればほとんど事が足りる、それぐらい技術が進むだろうと今言われているんですけれども、これは非常に大きな影響を及ぼし得るものなのであって、金融機関が担ってきておりました業務が全く新しいプレーヤー、新しい人たちによって提供されていくという、いわゆる構造的な大変化が起こり得るものだということも私どもとしては認識をいたしております。 したがいまして、金融グループから金融関連IT企業への出資を容易化する、簡単にするという措置を盛り込んでおりますが、これは既存の金融業の傘下にフィンテックを置くんだというようなそんなつまらない趣旨の話ではなくて、金融機関とITときちんと連携強化を可能にすることによって、いわゆる利用される方々の利便の高い金融サービスというものの提供が図られるようにするようにいたしたいと思っております。 また、金融機関のみならず、多様な方々が必要としておられるものに応じて機動的に連携をしながらイノベーションを進めるということで、今言われましたように、ディスラプティブイノベーションというような表現も使われていますけれども、技術の進歩によってこれまでと全く違ったものが出てくるんだと思っておりますので、少なくともそろばんができなきゃ銀行員が務まらなかったものが、今ボタンさえ押せば銀行員が務まるようになったと、あれどころの騒ぎじゃないような大きな変化が出てくるんだと、私どもはそう思っておりますので、我々としては、その環境整備というものに引き続き取り組んでいかねばならぬと思っております。
○西田実仁君 一応確認でありますけれども、このフィンテックなどによる金融関連IT業務等について、今回の法案では限定列挙をするということは取らず、行政の裁量で認可ができるような、そういう立て付けにしております。これは当然、フィンテック等で生じる急速な進展に迅速に対応するにはこの方がいいという御判断だろうと思います。また、認可に際しまして、財務の健全性とか、銀行本体へのリスク波及の程度等が勘案されれば、銀行等による無制限の出資というものがなくて、制限されてリスクを高めることもないと、こういう趣旨だろうというふうには理解をしております。 銀行による金融関連IT業務等に関する出資の規制緩和について、審査、認可という行政のプロセスは、むしろ、でも逆に、規制の透明性が下がって、何よりもディスラプティブイノベーションが大きくなりはしないかという議論もあろうかと思いますけれども、これについてはどのような御見解でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 西田先生の御指摘の点は、これは金融業界というかグループからいわゆる金融関連IT企業への出資を容易にするというような規制の緩和というときには、いわゆる当局による認可を条件とすることの必要性についてということになろうかと思いますけれども。 御指摘の規制の緩和というのは、ちょっと先ほども申し上げましたけれども、金融業界とIT業界というか企業との連携強化を可能にすることによって利用者利便の高い金融サービスというものの提供が図られるようにすることが目的でありますので、少し違っているんだと思いますが、他方、金融グループがいわゆるそうした業務を担うということに対する、本業たる銀行への悪影響を与えないかという点を考えておくことも重要なんだと、これは銀行からはよく言う話ですけれども、いろんな点を十分に確認できるよう認可の枠組みを設けることはいたしております。 ただし、認可に際しましては、これはいわゆる、さっきのようにディスラプティブな話にならないように、イノベーションの阻害要因とならないように透明な運用を努めていくというのは、これはもうこの種の話が起きるときに一番大事なところでもあろうかと思いますので、御指摘のとおりだと思いますので、その点については十分に留意して事を進めてまいりたいと考えております。
○西田実仁君 この法改正後に予定されております大まかな認可基準、認可のプロセス、またいつ頃それが公表されるのかについてお聞きしたいと思います。 今大臣からお話がありましたように、規制の透明性とかあるいは裁量性の排除など懸念する課題をクリアするためにも、そこは是非しっかりしていただきたいと思います。ここを金融庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 金融関連IT企業等に対します出資の認可に際しましては、各金融機関からの申請を受けて、具体的な業務に即してその可否を判断していくことになるかと存じます。 その際の基準ということでございますが、一つは銀行業との親近性の程度に留意する必要があると考えていますが、あわせて他業禁止の趣旨等にも照らして判断していく必要があると。こうしたことから、例えば金融グループの財務の健全性に悪影響を与えないか、それから銀行本体へのリスク波及の程度が高くないと見込まれるかどうか、あるいは銀行の優越的地位の濫用ですとか利益相反の弊害のおそれがないかどうか、それから出資というものがグループの金融サービスの向上に資する適正なものと見込まれるかどうかといったことを確認することが必要になるものと考えております。こうした点につきましては、施行に当たって策定されます内閣府令等で明確化することを考えていきたいと思っております。 なお、その基準策定、公表のタイミングについての御質問でございますが、この法律では法律の施行日は一年以内の政令で定める日とされておるところでございます。今後の基準の策定には相応の作業が必要になるとも考えておりますが、可能な限り早期に公表できるように作業を急ぎたいと考えております。
○西田実仁君 最後に、プリペイドカード利用についての苦情処理体制をお聞きしたいと思います。 プリペイドカード発行者の苦情処理体制の整備に関しまして、当該義務違反に対する直接の罰則が今回の法律では設けられていないのはなぜか、また、被害防止のために、業界としての例えば指針の策定などにより相談・苦情処理体制の強化や悪質な加盟店とは契約しないなど実効性を高めていく必要があるのではないかということについて、最後お聞きしたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) まず、この法律案におきまして直接の罰則が設けられていない趣旨についてお答えを申し上げたいと思います。 プリペイドカード発行業者の業務の運営に関しましては、プリペイドカード利用者を害する事実があると認められる場合には、プリペイドカード発行業者に対して業務改善を命ずることができるとされております。また、こうした業務改善命令に違反した場合には、その段階で罰則を科し、あるいは登録を取り消すといったことができることとされております。 したがいまして、苦情処理体制の整備義務違反自体に対して直接の罰則規定は設けられておりませんが、こうした規定に基づく監督権限等を通じまして、プリペイドカード発行者に対する適切な苦情処理体制の確保を図っていくということが可能かと考えているところでございます。
○政府参考人(遠藤俊英君) 引き続きまして、苦情処理体制の整備に関して付け加えてお答えさせていただきたいと思います。 プリペイドカード発行者に対する苦情処理体制の整備に関しましては、金融庁の事務ガイドライン、これは平成二十二年に作成、公表いたしました。この事務ガイドラインにおきまして、利用者等からの苦情相談体制の整備などを監督上の着眼点として規定しております。あわせて、加盟店契約の締結、これに関しましても、このガイドラインで監督上の着眼点として、プリペイドカード発行者において契約相手方の業務が公序良俗に照らして問題がないかを確認しているかということについて規定しております。 さらに、日本資金決済業協会、この日本資金決済業協会というのはプリペイドカード発行者等の自主規制機関でございますけれども、この日本資金決済業協会における自主規制規則、これも平成二十二年に作成、公表しておりますが、ここにおいても先ほどの監督のガイドラインと並行した形で、協会員の苦情処理体制の整備、加盟店管理について規定しているところでございます。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、今回の法改正を踏まえまして、自主規制機関と連携しつつ、プリペイドカードの利用者保護の観点から発行者の苦情処理体制の整備、加盟店管理が更に徹底されるように今後とも適切な監督に努めてまいりたいというふうに考えております。
○西田実仁君 終わります。
○委員長(大家敏志君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、中川雅治君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 休憩前に引き続き、情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大門実紀史君 大門でございます。 今回の法案で、銀行の持ち株会社のグループの中の業務の効率化あるいは経営の効率化ということがあるわけですけれども、これが地方銀行の再編統合を促進するのではないかという意見が、それは、それに資するものだという賛成の意味と、まずいんじゃないかという両方の意味があるわけですけれども、いずれにせよ、地方銀行の再編を促進してしまうんじゃないかと、促進するんじゃないかという意見があるわけであります。 遠藤監督局長は、審議官のときに、東日本大震災の被災地の金融機関、地域金融機関をよく回られて、よく指導されて、いろいろ相談に乗りながら地域金融機関の果たすべき役割をいろいろ指導されて、私も御一緒したことありますけれど、本当によく頑張られた方で、だからこそ地域金融機関の大切さをよくお分かりだと思うんですけれど、今の地方銀行が統合再編されていくこの流れ、あるいは地方銀行、第二地銀も含めてですけど、が今どこに向かっているのかという議論なしにそういう統合再編の流れを促進していいのかというふうに一つ思うことがあるわけです。 被災地でも、信金とか信用組合と違って第二地銀とか地銀は割と被災者にも冷たい対応が多かったですし、それ以外の地域の地方銀行は、地方銀行という名前がもうどうなのかなと思うような戦略を立ててあらぬ方向に向かっているというケースがかなり実際にお話を伺っても聞かれたりするわけであります。 例えば、大体、地方どころか、アジア戦略を海外展開、アジア戦略を大体どの地銀グループも掲げております。例えば、山口県にあります山口フィナンシャルグループというのは、これは山口銀行とか幾つかの地銀が一緒になったグループでありますけれども、一番はアジア戦略と、IT戦略、アジア戦略というのがメーンで、あとは証券投資をどの地銀もやっておりますけれども、もう一つ紹介しますと、フィデアホールディングス、これは荘内銀行と北都銀行、山形、東北のですね、なんかもアジア戦略ということを掲げておりまして、今の地方銀行というのは、昔と違って、地方経済のためにいろいろ考えて展開するのではなくて、一つは証券投資とアジアの成長力を取り込みたいという海外展開、アジア戦略が中心になっているというふうなことが共通してきているというふうに思うんですけれども、まず基本的な話として伺いたいのは、こういう地方銀行の今の在り方、方向性ですよね、これ、遠藤局長は、あるいは金融庁の方針としては、金融庁の見解としてはどういうふうに考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門先生、今御指摘の地域金融機関どこに向かうべきかということでございますけれども、我々、地域金融機関といろいろ議論しておりますのは、担保、保証に依存しない、それから、担保、保証があるからそこに融資するのではなくて、その企業の事業性というものを金融機関が目利き力を発揮してきちっと評価してそこに融資を付けると。それによってその地域の特に中核的な企業というものを後押しすることになりますし、それは、地域の経済の活性化あるいは地方創生というものに資するものだと。そういった地域の経済の活性化あるいは地方創生の中で地域の金融機関というのは非常に大きな役割を負うべきだということを彼らと議論しているところでございます。 アジア戦略のお話がございましたけれども、私が理解する限りにおいて、そういった地域の金融機関がアジア戦略を展開しようとしているのは、あくまで地域の、自分たちの顧客企業がアジアに出ていくときにそのサポートをアジアにおいても継続的に行うために自分たちの地方をアジアの方に拡大する、あるいは、アジアの地場の金融機関と提携して地域の企業のサポートを継続するということが主な目的で展開しているというふうに理解しております。
○大門実紀史君 そうならばまだいい方ですけれども、そうじゃないですよね。 ここに各地銀の海外提携戦略ありますけれども、地元企業が出ていくときに支援するじゃなくて、もう直接向こうのいろんな金融機関と提携する、協定結ぶと。それが、日本から、例えば東北の企業が出ていくときの支援じゃなくて、もっと、何といいますか、投資とか全体の協定が多いんですよね。したがって、遠藤さん言われるとおりならばまだ地方銀行らしいんですけれども、そうなっていないものですから指摘をさせていただいて、本来の在り方と違う方向に行っているんじゃないかなというふうに思います。 地方銀行が今そういう在り方なのに統合していくと、あるいはグループを、合併はなかなかいろいろあるので、グループ化していくというこの流れは、さらに何を目指しているのかと。もちろん、今地方経済大変ですから、なかなか地元の顧客相手にだけではしんどいというのがあって海外等いろいろ考えるんでしょうけれども、そうすると、地方銀行って何なのかということを先ほど言ったように問われるわけですね。 それが、更にグループ化していって、業務の効率化、まあグループはいいですよね、それで、効率化あるいは資金の調達も含めて。グループに入っていない、地域で一生懸命頑張ろうと、地域で役割を果たそうという地方銀行が、そのグループが、そういうふうにいろいろ今度の法改正で効率化図っていいよというふうになると、グループに入っていない地方銀行との格差が生まれてきて、地方で役割を果たそうという地銀、まだ幾つかあります。そういうところが乗り遅れるといいますか、自分たちの独自の地域に貢献するような戦略が立てにくくなって、そういうグループに入らざるを得ない流れになって、結局先ほど申し上げた、地銀としてはあらぬ方向の戦略に乗らざるを得ないというふうになってくると。地方の金融機関の在り方が本当に問われてくるのではないかというふうに思っているんですよね。 それを目的の法改正じゃないとは思うんですけれど、そういうことを促進してしまう重大な懸念があるということで問題点を指摘してきているところでありますけれど、金融庁として、今、地銀が合併する、あるいはグループ化するということをこれは金融庁として今指導されている、その方向がいいよということで指導されているという関係なんでしょうか。その辺、ちょっとお聞かせください。
○政府参考人(遠藤俊英君) 金融機関、地域金融機関が統合すべきだという形で、そういう方向で指導しているということはございません。 我々が地域金融機関といろいろ議論しているのは、その地域において地域金融機関がどういう役割を果たすのか、先ほど申しましたように、具体的には担保、保証に依存せずに自分たちのまさに顧客企業というものの力を、事業性をきちっと評価して、それを評価の上で融資をするような、そういったビジネスをやってほしいということを言っております。 そういった体制をつくるために、自分たちだけではやっぱり力が弱いということであれば、その経営判断として統合するという選択肢を選ぶ場合もありますし、いや、そういう統合なんかしなくても、あるいは業務提携でいろいろな協力、自分たちのパートナーとして評価できるような金融機関と業務提携をするんだという、そういう選択肢もございますし、あるいは、もっと自分たちが、狭い地域、自分たちの限られた地域においてもっとお客さんと深い付き合いをすることによってその地域の深掘りを行うことができるんだと、自分たち単独でやっていくんだという判断をして非常にすばらしい金融ビジネスというものを展開しているような地域金融機関もございますので、そこは金融機関の経営判断だというふうに思っておりますし、我々は、金融機関がどういう経営判断をしてどういった形で地域に向き合おうとしているのかということについて常に協議をしているところでございます。
○大門実紀史君 そういう地方銀行や金融機関あるんですよね、一生懸命地域のために。そういうところが、グループ内がいろいろやれるというところのこの法改正の影響をどう受けていくのか、心配の声も上がっていたりするんですよね。そこはちょっといろいろ丁寧に考えていただきたいなと思っております。 もう一つは、金融IT企業への出資の問題ですけれども、これは今でもファンドを通じて金融機関というのはIT関連企業に出資をしております。今度はこういう出資の関係法令、関係するところを変えて、これは直接、どういうんですか、出資というよりも業務提携とかふだんから一緒にやっていこうということなのかも分かりませんけれども、出資そのものは今の方が大胆にいろいろやっております。 ちょっと、せっかく昨日も決算委員会で取り上げさせていただいて、麻生大臣とはもう議論をさせていただきましたけれども、タックスヘイブンの問題ですね。昨日は報道ステーションでもかなり取り上げてくれたみたいですけれども、私見ていないんですけれど、麻生さんと私のやり取りを報道ステーションでやってくれたみたいで、このチャリタブルトラストですね、これも紹介してくれたということであります。 実は、この仕組みを一番使っているのはメガバンク、日本の金融機関であります。三井住友はタックスヘイブンに十六の子会社、みずほは四十一の子会社をつくっております。この仕組みは実は一番使っているのは金融機関であって、IT企業に対する出資もこの仕組みでやっているということなんですね。 したがって、ちょっと関連するので、金融庁の今日は遠藤監督局長のお考えをちょっと聞いておきたいと思うんですけれども、この仕組みは、要するに左の方は通常の仕組みでありまして、海外にペーパーカンパニー、子会社をつくったからといって、そこで上がった利益は日本のタックスヘイブン税制で本国の利益と合算されて税金が掛けられると、そう簡単に逃さないぞというようなことが通常なんですけれども、それを逃れるために右の方のチャリタブルトラスト、慈善信託という仕組みをつくって税を逃れるという形をやっているわけであります。 どういう仕組みかというと、日本の親会社が持っている子会社の株を信託会社に信託しちゃうんですね。それを慈善団体に信託宣言をすると、子会社が株を持っていない状態、つまり日本の親会社と子会社の資本関係が遮断されると。したがって、この子会社のところで幾らもうかっても日本の親会社の利益に合算されて税金を掛けられることはないというような仕組みであります。 実はこれ、金融機関にいろいろヒアリングを最初したときに、なぜおたくはケイマンに子会社をつくっているのと聞いたら、倒産回避と、倒産リスクをなくすためと。簡単に言いますと、これを金融機関に置き換えますと、何をやっているかというと、子会社というのはSPCです。特別目的会社ですね。そこで投資をやるわけですけれども、金融機関の子会社が投資をやるわけですね。金融機関は投資家からお金を集めて自分の子会社でやるということなんですけれども、金融機関に聞いたときには、メガバンクに聞いたときは、倒産回避をするため、つまり、子会社がいろいろ危ない金融商品に、マネーゲームをやるわけですよね。もうかっているときはいいんですけど、大損してしまうと、その損が日本の親会社に、あのリーマン・ショックの何とか証券みたいにですね、ああいういかがわしいもので手を出して大損したときに、親会社に損失が来ますと親会社が倒産するリスクが生じますので、その倒産リスクを遮断するためにケイマンに子会社をつくっているんだということを説明していたんですね。それしか説明しなかったんですよ。おかしいなと、それだけだったら別に日本だって今そういうことをやれますから、なぜケイマンなのかといっても全然言わないですね。調べて調べて分かったのは、この仕組みを使っていると。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 これは、もちろん倒産を回避する、遮断されますから、倒産を回避するといえばそのとおりなんですけど、表裏一体で課税も逃れられるという仕組みなんですね。倒産回避と課税逃れが一石二鳥でやれる仕組みで、一つの面しか私には説明しなかったわけであります。 これを日本の金融機関は、聞いてもらって分かると思いますけど、金融庁の紹介でメガバンクの方とお会いしましたけれども、みんなこれ、倒産回避のスキームを使っていますというのは実はこれだったわけであります。 したがって、何が申し上げたいかといいますと、今、タックスヘイブンが大変問題になっております。国税庁は追いかけようとしています。財務当局も追いかけようとしています。そのときに、金融庁の監督下にある金融機関が好き放題に、全部が課税逃れやっていると言いませんけど、全部がやっていると言いませんが、物によっては、ファンドによっては、当然ファンドに出資する人は利益の最大化プラス税の最小化ということを求めますから、当然このスキームの中でそういう金融機関が関与した課税逃れのファンドがないとは言えないと思うんですよね。 そういう点では、金融庁の監督下にあるそういう金融機関は、今これだけ問題になっているタックスヘイブンの、しかもこういう仕組みを持っているわけだから、くれぐれもそういうことに手を出すなといいますか、ないようにということはちゃんと、今こういう時期でありますのでお伝えになるべきだと思いますが、遠藤さん、いかがですか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門委員御指摘のように、このチャリタブルトラストというものがどういう目的で使われているのかということに関しては、これはきちっと金融機関と議論をしながら、その活用の在り方、現状を我々は把握しなければいけないなというふうに思っております。 一部の金融機関で、確かに大門委員御指摘のようにチャリタブルトラストといった手法を用いているといったことを聞いております。我々が現時点において理解している限りにおいては、これは企業の課税逃れということよりも、やっぱり企業の資金調達目的だというふうに理解しております。 具体的には何かと申しますと、大門委員がお配りいただきましたこの慈善信託の仕組みの右側の部分でございますけれども、この図においては、日本の投資家がケイマンのペーパーカンパニーをつくっております。我々が理解しておりますのは、これはあくまでも金融機関が金融機関の関与の下にこのペーパーカンパニーをつくり、これ、左側に投資対象とございますけれども、投資対象ということではなくて、金融機関の顧客企業の例えば売掛債権、この売掛債権をこのペーパーカンパニーが購入するということでございます。それを原資としてコマーシャルペーパー等を発行して、それに投資家が投資するというような仕組みでございます。 倒産隔離は、まさにその売掛債権を売却した企業の倒産というものを隔離するためにこのチャリタブルトラストという仕組みを使っているというふうに我々は理解しておりますけれども、実際にこれがどういうふうに今後活用されるのかということに関しては、引き続き監督検査を通じてモニタリングしていきたいなというふうに考えております。
○大門実紀史君 その辺までは、私にも最初、これを使っていると言いませんでしたけど、説明したのはそこまでなんですね。 ところが、国税庁を含めていろいろ関係者の話を聞きますと、それだけではないというところがありまして、今、遠藤さんが言われたスキームはありますけれど、もう直接ファンドという場合もあるんですね。企業の売掛債権を、そのままじゃなくて、証券化するんじゃなくて、ファンドに投資というのに使う場合もあるんですね。主にそのときに、さっき申し上げた税の最小化というのはもう要求されますから、こういうスキームを何らかの形で活用するのかなと思うわけですね。 したがって、申し上げたいのは、やっぱりもっと踏み込んで調べてみる必要があるだろうということと、是非、国税当局と金融庁が連携を取ってもらって、そういうことがなければいいわけですから、連携取ってもらって、こういう税の不公平、安倍総理もおっしゃっていましたけれど、正直者が馬鹿を見るようなことがあってはならないとおっしゃっていましたけれども、そういう課税逃れを防ぐために金融庁と国税当局がもう連携して頑張ってもらいたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○藤巻健史君 おおさか維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 今回の法改正でビットコインに対してかなりの規制が出てくるわけですけれども、確かにマネーロンダリングとかその辺に関してはいいのかもしれませんけれども、一方、財務省がビットコインにお墨付きを与えたという認識が国民に広がってしまうのではないかなという危惧があるんですよね。現状では、マウントゴックス社の問題で国民の間では何となくビットコインに手を出しにくい雰囲気がせっかくあるのに、お墨付きを与えることによってビットコインを広めてしまうのではないかなという危惧があります。 確かに、ハイエクのザ・ディナショナリゼーション・オブ・マネーという、要するに貨幣の脱国営化論みたいなものがあって、貨幣は別に中央銀行とかである必要はないという議論もあるんですけど、そうすると中央銀行不要論につながるわけですが、私は、やっぱり通貨というのは、プリペイドカードとかそれからポイントカードみたいに特定の店で使えるのはいいんですけれども、不特定の店、相手に決済機能として使える通貨が法定通貨以外にどんどん大きくなるというのは問題かなというふうにも思うんですね。 その観点から、今回の規制が逆にそういう法定通貨以外の通貨を国民の間で推奨するような結果にならないかということを危惧しておりますが、その辺について、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 法案の中で、不正利用の防止というこれは国際的な要請というのがありますので、ビットコインの交換業者の、破綻したという例の渋谷のマウントゴックスの話ですけれども、ああいうのを踏まえて、いわゆるマネロンとかテロ資金の供与対策規制という、そういった利用者保護の観点から法的枠組みの整備をするものであります。 この法案では、これは仮想通貨というものは支払とか決済手段としての機能を事実有していますから、間違いなくこれで支払をやっている人はおるわけですから、一定の規制を設けるということであります。他方、この仮想通貨を通貨や公的な支払とか決済手段として認定したというわけではありませんで、また、大体六百以上種類存在すると言われておりますこの仮想通貨に対してお墨付きを与えるものでもないというのはもう重ねて申し上げる必要もないと思います。 また、御指摘のありましたとおり、利用者がこの仮想通貨の特性を理解した上で利用していただかぬといかぬのであって、法案では、仮想通貨の交換業者に対して、仮想通貨は法定通貨ではありませんよ、また価値が購入代価を下回るおそれはもちろんありますよ、また電子的に記録されておりますのでこれは消失するおそれというものはありますよなど、その特性というものがありますので、利用者に説明する義務というものを課してありますので、これをしておいていただかないと、だまされたとかいってこっちに持ってこられても甚だ迷惑な話なので、リスクは自分で取った上でやっていただきますよということを最初に言っておく必要があろうかと思っております。
○藤巻健史君 短期的には確かに規制で一生懸命利用者保護をしなくちゃいけないと思うんですけれども、やっぱり仮想通貨が大きくなるというのはかなり危険があるのかなと私は思っておりまして、通貨を発行するときというのは、やっぱり通貨発行益、シニョリッジがあるわけですね。日銀でいえば、資産と負債の間の金利差が国の利益になりますし、中央銀行の利益になりますし、基軸通貨みたいなドルですと、あれは、大体ドルは還流していきませんから元本自身がかなり通貨発行益として計上されるわけで、ビットコインも非常にドルみたいな基軸通貨的な要素ありますから、発行者にかなり利益が出るんじゃないかなと私は思ってしまうんですね、これははっきりしないんですけれども。そうじゃないと仮想通貨を造る人のモチベーションがよく分からないと。 どこの国にも、どの機関にも、どの個人にも通貨発行益がないと断言できるのかということを財務省の方にお聞きしたいんですけれども、そういうビットコインが、仮想通貨ができることによって、少なくとも国がエンジョイしている通貨発行益というのは減っちゃうわけですよね。そういうデメリットがあるかと思うんですが、財務省はどういうふうにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(迫田英典君) お答えをいたします。 いわゆる通貨発行益とは何かというようなことになるわけでございますけれども、これは時代によって、あるいは国によって若干定義も異なるようでございますけれども、一般には日本銀行券の発行によって日本銀行に生じる利益を称するわけでありまして、このように捉えますと、通貨発行益は、日本銀行券の流通量、それから日本銀行が銀行券発行の見合いとして保有する資産である国債の金利、こういったものに左右をされるわけであります。 このうち、日本銀行券の流通量について見ますと、電子マネーあるいはクレジットカードといった現金以外の決済手段の普及によって減少するのではないかという指摘もあるわけでございますけれども、最近のデータを見る限り、むしろ日本銀行券の流通量は近年逆に増加をしているわけでありまして、言ってみれば、日本銀行券の流通量については様々な要因によって変動し得るという部分があるんだろうと思っております。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕 したがいまして、今御議論があるところのいわゆる仮想通貨の普及によって通貨の流通量がどのように影響を受けるかということについても現時点で必ずしも明確にお答えすることはできないわけでありますけれども、いずれにしても、通貨発行益の把握、あるいは通貨の円滑な供給といった観点から、今後ともよく注視をしてまいりたいと考えております。
○藤巻健史君 通貨発行量を考える場合、発行銀行券だけじゃなくて当座預金も含めるべきかなと私は思っているんですけれども、まあそれは別の議論なのであれですけれども。確かに、今現在でいえばそんなに通貨発行益が侵害されるということはないと思いますけれども、やっぱり長い目で見て通貨発行益が侵害されるというのは一つ大きい問題かなと思います。 もう一つ、ちょっと次は日銀の雨宮理事にお聞きしたいんですけど、今は伝統的金融政策をやっていて通貨量のコントロールって余り関係ないと思うんですけど、私が金融界現役だった頃は、やっぱり長期国債を買うというのは成長通貨分しか買っていなかったわけで、要するに回収する必要のない分しか長期国債買っていなかったと思うんですけれども、今じゃぶじゃぶに買っちゃっていますから余り関係ないと言われればあれなんですけれども。少なくとも伝統的金融政策においては通貨供給量、私が現役の頃はマネタリーベース四十兆円ぐらいあったんですけど、金融政策の上では通貨量をコントロールするというのは極めて重要な要因だと思っているんですけれども。 今後、伝統的金融政策に戻らないというなら話は別ですけど、戻るのであれば通貨供給量というのは非常に重要だと思うんですけれども、こういうビットコインが出回ってしまった場合、金融政策ってうまくいくんでしょうか、それをちょっと一応お聞きしておきたいなと思います。今現在でいえばそんなに大したことないですけれども、将来的に、そのまま放っておいて法定通貨を凌駕するような時代になれば極めて大きい問題になるかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) 委員御指摘のビットコインなどの仮想通貨につきましては、BIS、国際決済銀行ですとかIMF、あるいは私どもも含め、各国中央銀行で研究を進めております。 御質問の仮想通貨の普及あるいは発行が金融政策の遂行に与える影響につきまして、例えばBISの決済・市場インフラ委員会というところが報告書を出しておりまして、ここは、将来ビットコインの発行あるいは仮想通貨の発行が増えた場合の影響として二つの点がポイントになるというふうに指摘してございます。一つは、既存の通貨が仮想通貨にどの程度代替されるか、どの程度置き換わっていくかという量の問題と、もう一つは、既存の通貨と仮想通貨との、ここでは関連性と言っていますけれども、要するに二つの通貨の間に交換レート、為替レートのようなものが成立するのかどうか、あるいはそれが安定するかどうかといった既存通貨との間の関連性、この二つの度合いに依存すると、こういうふうに指摘されております。 逆に言いますと、仮想通貨の利用が大幅に増加し、既存の通貨の代替が進行し、かつ既存通貨と仮想通貨との交換や裁定がうまくいかないというような場合には金融政策の遂行が難しくなるおそれがあると、こういうことだろうと思いますが、ただ、目下のところは、先ほど先生からも御指摘ございましたけれども、仮想通貨の決済への利用は現在のところ限定的でありますので、これが金融システムですとか金融政策の波及メカニズムに影響を及ぼす可能性は近い将来においては極めて低いと考えておりますけれども、更に先の動向については引き続き注視し、研究を進めていきたいというふうに考えております。
○藤巻健史君 次は、財務大臣とやっぱり日銀の雨宮理事にお聞きしたいんですけれども、非常に個人的な意見で過激なのかなと思ってしまうんですけれども、法定通貨以外は禁止と。さっきも申し上げましたように、プリペイドカードとかポイントカードは別ですよ、要するに、特定の店しか使えない。ですけど、普遍的に使える支払決済通貨というのは法定通貨のみに限るというようなことは過激なのかどうかをまず大臣にお聞きしたいのと、逆に言うと、もしビットコインが交換のコストが安いからという理由で使われているのであるならば、逆に日本銀行が電子紙幣を発行したらばいいのかなという気もしてしまうんですが、その辺についてはどういうコメントがあるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる法定通貨以外の決済手段というものを不特定の人が使うということを禁止すると、そういう話ですね、簡単に言えば。 利用者の利便性とか経済効率性というところから、これは当事者間の自由意思を尊重するということが望ましいということになるんだと思いますけれども、いわゆる適切な判断で利用者の保護とか取引の安全確保というものが可能であることなどから、全面的な禁止をするよりはバランスの取れた規制ということを考えるべきなんじゃないかと思っていますけど、今言われたように、そっちの量の方が増え過ぎて、国の、日本銀行券の発行量よりもマウントゴックスの方が大きいというような話になるとどうなるかというところが、仮定の問題なのでちょっとお答えいたしかねますけれども。 電子マネーの発行につきましては、これは当たり前の話ですけど、いわゆる国の発行しております、これは政府が発行しているのではなくて日本銀行が発行しているのであって、あれは政府ではない、日本銀行券と書いてありますので日本銀行が発行しているんですが、それを電子で発行することについては、電子機器持たない人どうするんですかねと当たり前のことをすぐ思い付きますけれども、電子紙幣による弁済を拒むことができなくなるというようなことになりますとまた話は込み入りますので、なかなか課題が多いだろうなとは思います。
○参考人(雨宮正佳君) 中央銀行自身が電子マネーあるいは仮想通貨のようなものを発行する可能性につきましては、最近、海外の中央銀行でも、一種の研究というにはまだ早いと思いますけれども、問題意識は持たれ始めておりまして、ちょっとどこか今覚えていませんけれども、中央銀行の総裁か副総裁の講演でそうした可能性に言及した例もございます。 ただ、ただいま大臣からもお話ございましたけれども、一般的に様々な乗り越えるべき、解決すべき課題は多いということと、この後、何といっても、この仮想通貨につきましては、技術的にどういう進展が行われていくのかまだ見極め難いという点もございますので、当面は、まずはこの電子通貨あるいは仮想通貨が決済システムですとか金融システムに与える影響を見極めていくと、そういう段階にあるかというふうに存じております。
○藤巻健史君 次は、国税庁次長にお聞きしたいんですけれども、支払手段としてビットコインが使われていくというのは、一つにはコストが安いということもあるかと思うんですけど、もう一つはやはり匿名性じゃないかと思うんですよね。要するに、ばれないということで。もし匿名性がゆえに支払に使われているんだとすると、パナマ文書よりもよっぽど脱税に使われやすい、脱税の温床になるんじゃないかという懸念があるんですけど、税務当局としてはその辺をどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 現行におきましても、仮想通貨交換業者には税法上の帳簿等の保存義務が課されておりまして、その取引に関して記録を保存することとなっております。また、今般の法律では、仮想通貨交換業者について、犯罪による収益の移転防止に関する法律の特定事業者に追加されて、顧客等の取引時確認や取引記録等の保存を行うことになるものと承知をしております。 国税当局におきましては、必要に応じて、税務調査等においてこのような交換業者が保存している記録から仮想通貨の取引に係る情報の把握を行うことができると考えております。したがいまして、匿名性の有利さを利用した租税回避取引が仮想通貨により増えるとは必ずしも言えないのではないかと考えております。 いずれにいたしましても、国税当局としては、あらゆる機会を通じて課税上有効な情報の収集を図るとともに、課税上問題のある取引が認められれば税務調査を行うなど、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
○藤巻健史君 マネーロンダリングに使われるということは、やっぱり匿名性があるんだろうと思うので、是非税金の方はしっかりやっていただきたいと思っております。 あと、FATFのガイダンスによれば、これ、交換業者も別に登録か免許ということになっているかと思うんですけれども、なぜ今回は免許制にしなかったのか、ちょっと弱いかなという気がするんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 登録制なのか免許制なのかということは、各国の法制全体との整合性などを勘案しながら検討していく必要があると思っておりますが、一般に我が国で免許と申しますと、法令による一定の行為の一般的禁止を公の機関が特定の場合に解除するという意味を持っていて、免許を受けた者をある程度独占的地位に置く性質を有するものと理解されていると思います。 他方、登録と申しますのは、一定の法律事実又は法律関係を行政庁等に備える特定の帳簿に記載するということで、一般には免許を付与する場合の方が登録のような場合よりも裁量が広く認められていると解されているかと考えております。 こうした基本的な法制の考え方に即して、金融関連法令、法律では、顧客から資金を預かりリスク資産を含め運用を行う例えば銀行とか保険会社等については免許制が取られている。一方で、有価証券の売買、媒介、取次ぎなど、主として顧客から資金を預かるというようなことはありますが、運用を行うということのない金融商品取引業者ですとか受け入れた資金を顧客の指図に基づいて他者に移転させる資金移動業者、こういった者については現在の金融関連法の中で登録制とされているところでございます。 そうした中で、今回の仮想通貨交換業者につきましては、顧客から預かった財産を事業者の財産と分別して管理する義務が課されているなど、事業者において顧客の資産を自由に運用するというものではないということでありまして、こうしたことを踏まえまして、他の金融事業者との整合性等も勘案し、登録制ということで法律案を策定させていただいたということでございます。
○藤巻健史君 分別管理があっても、法律破っちゃって破産してなくなっちゃうと元も子もないので、ちょっと登録制でいいのかなという気がします。 最後の質問、簡単にお願いできればと思いますけれども。 データがないのではっきりしたことは言えないんですけど、ビットコインを買っている人というのは、支払手段というよりは、どちらかというと値上がり益を狙っている投機みたいな感じじゃないかなと私は想像しちゃうんですけど、そうなるとパチンコと同じじゃないかなと思ってしまうんですが、現状では使用目的、どういうふうに分析されているでしょうか、金融庁、お願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) 御指摘がございましたように、仮想通貨の売買は様々な場面で行われていて、その目的とか数量などは必ずしも公的な統計などでつまびらかにされているというものではございませんので、どのような目的の売買が多いかというのは必ずしも明らかになっていないということかと思います。ただ、御指摘のとおり、仮想通貨は、物品等の購入の際の代価の弁済などの支払決済手段として使用することを目的とした売買のほかに、投資目的での売買というものもあるであろうとは承知をしております。 そうした中で、今回は、こうした仮想通貨が事実として決済手段として使われているということに鑑みて、マネロン・テロ資金供与規制とか、利用者保護の観点からの法的枠組みを整備させていただこうとするものでございまして、仮想通貨に関する規制の在り方については、今後の取引の推移等を十分踏まえながら継続的に検討していく必要があるというふうに考えておるところでございます。
○藤巻健史君 終わります。
○中山恭子君 日本のこころ、中山恭子でございます。 まず、この法律とは違いますけれども、昨年五月二十六日の財政金融委員会で、監査法人の監督機関で構成する国際フォーラムの常設事務局を東京に誘致してはいかがかという質問をいたしました。今年四月十九日から二十一日にかけて開催されたこのフォーラムの会合におきまして、常設事務局の東京設置が決定いたしております。関係者の皆様の御努力に敬意を表したいと思っております。 アジア企業への投資の増加ということが見込まれる中で、アジア企業の会計監査に関する信頼性向上というものが非常に重要になってくると考えております。このフォーラム、IFIARには中国、インドなどがまだ未加入ということを聞いておりますけれども、今回の決定を受けて日本がこのフォーラムにおいてどのような役割を果たしていくことになるのか、お話しいただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) BEPSより更に広がっていない名前だと思いますけれども、IFIARと言うんですけど、インターナショナル・フォーラム・オブ、何だったっけな、オーディット・レギュレーションだと思いますけれども、監査監督機関国際フォーラム、通称IFIARという、監査法人の国際的なフォーラムの常設の事務局という、東京へ設置される。 これいろいろと争ったんですけれども、国際組織の常設の本部事務局としては初めての事例ということになるんだと理解をしておりますが、この誘致によって、これ当然のこととして日本の国際的な金融という業界におけるプレゼンスが、存在感が上がってくるということになるんだとは思いますけれども、日本の国際金融のセンターとしての地位も必然的に上がってくるし、そういったものにも貢献するんだと考えておりますんですが、この監査当局からの事務的な知識や経験を共有するということは、これは大きな目的でありまして、こうした取組は、日本国内を含めて日本市場というものの透明性とか信頼性とかいうものを高めるということにも資するんだろうと思っております。 いずれにいたしましても、事務局、ホストとなります国としては、IFIARにおけます議論というのをこれまで以上に積極的に取り組んでいくと同時に、我々としては、こういったものが東京に設置された以上は、これをきっちり育てていかないかぬと思っております。
○中山恭子君 是非しっかりと活動していただきたいと思っております。 今回のフィンテックの関係ですけれども、たくさんもう質問が出ております。ITを活用する画期的な金融サービスが台頭している、仮想通貨が広がっていくという、この変化を目の当たりにしているということは非常に興味深い、語弊があるかもしれませんが、興味深い、今私たちはそこにいると考えております。 先ほどの、銀行の支店がなくなってATMだけになるかもしれないというような状況なども想像しますと、この大きな変化に対してどのように利用者の保護を確保していくのか。 一つ、先ほど藤巻委員から、登録制になったということは私は一つの前進だと思っておりますけれども、この登録制になったことで、登録してきたときにそれは駄目ということも言えると考えてよろしいのでしょうか。それと、利用者の利便性向上と取引の安全性を両立させていくためにどのような対応を考えていらっしゃるのか、お知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) 登録の申請があったときには、今回の法律案の六十三条の五に列挙されておりますが、例えば、過去に登録を取り消されて五年を経過しない法人ですとか、その他列挙されておりますが、そうした事由に該当した場合は登録の拒否をしなければならないと規定させていただいているところでございますので、そういうものに従いまして欠格事由があるものについては登録を拒否するということになると考えております。
○中山恭子君 やはり大きな危険性もはらんでいる動きでございますので、是非、利便とともに利用者の保護に対して力を入れていただきたいと思っております。 この金融システムが日進月歩と言っていいような進み方をしております中で、これに政府側がしっかり対応していくためには、やはり人、人材の確保が非常に重要になってくると考えております。金融庁としても必要な定員を確保して、優秀な人材をつくっていくための研修とか確保をする必要があると考えますが、この点についてはいかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回のこの法改正で、これはいわゆるファイナンシャルテクノロジーというものが非常に大きく展開を広がっていきますので、これは当然のこととして、進展には同時に環境の変化というものをもたらしますので、そろばんがパソコンに代わったどころの騒ぎじゃないような話になりますので、そういった意味では、制度面の手当てを含めてやっていかないかぬということで、金融庁といたしましてはこの法案に盛り込まれた措置を実施していく必要があると。そのためには、やっぱり検査とか監督とか、そういったものにつきましても、これは金融庁、地方になりますと財務局になりますので、財務局を含めまして、整備、強化というのに努めていかねばならぬと思っております。 また、同時に、専門人材の確保とか職員の専門性の向上というのも併せて考えておきませんと、国内大学院のIT関連の課程とか、またIT企業内との官民の交流とか、それからサイバーのセキュリティーという話が非常に大きなものになってくると思っておりますので、そういったところへの派遣とか研修とか、また外部からの専門人材の登用とかいったもので、これは従来の、単に交換で、人を財務省から金融庁へとか民間銀行へとか、そういった話と全然違った種類の人材育成というのを考えないかぬということになろうかと思っております。
○中山恭子君 今、財務局も一緒になって仕事、活動するというお話がありました。こういった制度ですとか仮想通貨の危険性、役割、いろんなことをやはり地域の人々、地域の金融関係者に対してしっかりと説明をしていくということも重要なことであると理解をしています。やはり一般の方が理解を深めていない限り、こういった新しい制度が定着していくことというのは難しいと考えております。 財務局自身、余りそういったことを言わないというか、主張するグループでもないものですから、この点につきましては、しっかりと財務局に対して、人員の確保ですとかそのノウハウを身に付けた人材を養成していくということを進めていかないといけないであろうと考えております。 ちょっと話がそれますが、先日、九州熊本の地震のありました地域に伺いました。前回の予算委員会、公務員宿舎につきましても二百戸用意してありますというようなお話がありましたが、まだ具体的にどなたが入るかというようなことまでは決まっていないようでございます。九州財務局職員が国有財産関係につきましても本当に懸命に動いているという様子を見てまいりました。この金融面での新しい状況に対して対応していくための人員確保とともに、国有財産関係につきましても職員の確保が必要であろうと考えておりますが、この点についていかがでございましょうか。
○副大臣(岡田直樹君) ただいま中山先生から御指摘のありました熊本地震の際の熊本にございます九州財務局の働きでありますけれども、地方合同庁舎へ避難者を最大約千人収容させていただいて、また、被災者の応急的な住まいの確保のための国家公務員宿舎等の提供については、先ほど先生からまだ決まっていないというお話もございましたけれども、二百六十六戸を提供いたしまして、現在までに百五十六戸決まったという報告を受けております。 それから、被災自治体への職員派遣も延べ四百八十二人になっておりまして、公共土木施設等の災害復旧事業を円滑に進めるために、国土交通省でありますとか農林水産省でありますとか、そうした主務省の現地査定の際には財務局が立会、立会いと書いて立会でありますけれども、査定立会を行いまして、工法や事業費が経済的になっているかなどの確認を行っているところでもございます。 今般の地震についてもさようでございますし、こうした財務局の体制、またその使命というものは非常に重大なものがあると存じますので、中山先生の人員とか体制の整備についての御指摘、誠に有り難い御質問をいただいたと思っております。
○中山恭子君 財務局の定員というのが旧大蔵省の定員削減を一手に引き受けて非常に大幅な削減をこれまでされてきたという歴史もございまして、ただ、余り派手ではありませんけれども、それぞれの地域の財務局、財務事務所が行っております事業というのは、そこの地域に対して非常に、役割としては目立たないけれども重要な役割を行っていると言い切れると考えております。今の国有財産、それから今回の地震でも、市の庁舎とか町役場の庁舎が潰れてしまっているというような中で、この点につきましても財務局が支援していると考えております。 そういった意味で、また今の金融問題ですけれども、地方の金融に関してしっかりと地域の方々と連携して動いていくことができるのはその地方の財務局の職員たちでございますので、この職員の方々の人材を、また能力を高めていく能力確保と、それから数が今はもう本当に足りなくなっていると思いますので、その点に対してしっかりと面倒を見ていただきたいと思っております。今、各局から、他の局からの支援があるということも非常に助かっているというお話も聞いてまいりました。 先日、こういった全国財務局の地域連携事例集というのが出されておりました。二十七年度のものでございますけれども、これを見ますと、本当に多種多様の事業に取り組んでいることが分かりまして、大変面白い仕事をしているというふうに受け止めました。財務局を結合点といいますか、地域のハブとして恒常的、互恵的な地域全体の意見交換の場をつくっていくといったこと、それから、地域の方々のいろんな不都合な面を聞き取ったり、細かな形で、経済支援又は金融が中心になろうと思いますが、そういったことがたくさん書かれておりまして、二十七年度だけでもこれだけございます。ここには先日の熊本の地震については全く触れられていないわけですけれども、そういった意味で、財務省の中でも余り振り返られていないかもしれませんが、是非各地の財務局に対して目を掛けていただきたいと思っております。お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の地震が起きたその日に、二時間後には、九州財務局は御存じのように熊本にありますので、ここは完全開放、千人からの人がそこに避難しておりますなんということを知っている人は国会議員はほとんどいませんから、それは宣伝しないからであろうとは思いますが、熊本の人なら誰でも知っています。 これは、なかなか気の利いたのが財務支局長にいたということだと、感謝せないかぬところだと思って、私どもも対応としては正しかったと思っていますし、こういったのは、とっさの判断がその場で非常時にできるという、これは資質の問題だろうとは思いますけれども、今回の熊本の例でいえばそういった例もございますので、いずれにいたしましても地域の連携事業というのは今後とも大事にしていきたいと思っております。
○中山恭子君 是非、御配慮よろしくお願い申し上げます。 もう一問できるでしょうか。G7、仙台で行われた中で、今回、八割、予算前倒しするというお話がございました。日本としては財政出動というのが今非常に重要な意味を持つと考えておりますので、他国との連携があることは望ましいと思いますが、日本としてしっかりと財政出動をしていただきたいと考えております。 その中で、例えば日銀の中に百兆円規模の基金をつくるといったようなことも考えていってよろしいだろうと思っておりますが、基金の話はまたいずれ後でゆっくりお伺いするとしても、財政出動についてしっかりと日本としては進めていくということについてだけでも大臣のお考えをお話しいただけたらと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、最初の八割の話でありますけれども、これ基本的には、今年度予算九十六兆七千億のうち公共事業関係部門を、通常、大体年度前半に六割というところを、普通、ちょっとというときに七割。八割ということをやりましたのは、麻生内閣で一回、今回が二回と思いますので、二回しかやったことありませんけれども、これやりますと、年度後半に公共事業というものの仕事がなくなるという事態が出てくることは十分に考えられますので、そのときに合わせて新たな財政をということになるんだということも頭に入れておかないかぬのだろうと思っております。 日銀の話でありますけれども、これは二%の物価目標という金融政策の目的で日銀の自らの判断で行っておられるもので、これは財政ファイナンスではありませんのでという点がまず第一であろうと思いますが、御提案の仕様については、これはちょっと詳細は分かりかねますけれども、結果的には、政府が日銀の機能を利用して財源調整を行うということになるんだと考えられますけれども、これは日銀の独立性への影響とか財政ファイナンスのそしりを受けるということの懸念がありますので、ちょっとなかなか難しいだろうなとは思っております。 これまでも、時々、経済状況を踏まえて必要に応じて機動的に行ってきたところではありますけれども、これまで見ましたところ、企業収益というものを見ますと、これは間違いなく史上空前でもありますし、有効求人倍率なんというのが一・三とか、都道府県別でいって沖縄県の〇・九九以外は全部一を超えておりますので、そういった意味におきましては、現時点において追加的な財政出動を直ちにせねばならぬというような必要があると考えておるわけではありませんけれども、いずれにいたしましても、予算の執行を前倒しにする等、なるべく今回の予算が早く国民の手に行き渡るようにということを考えて運営をしてまいりたいと考えております。
○中山恭子君 ありがとうございました。
○平野達男君 平野達男でございます。 今回の法律改正は、これは随分大きな内容を含んでいるなというふうに私は受け止めました。まず、その一点目は、金融グループに関して様々な改正を行って、業務のやり方等々を大きく変えることができるようになってきたということでありまして、その一つに持ち株会社、今までは持ち株会社だけだったんですけれども、グループ全体の経営方針を決めて資金の運用の方法とかそういったものの方針を決められるようにした、要するにヘッドクオーターみたいなものですね、そういうものを付与していると。 それから、あと、グループ内の、特定の銀行間の資金の融通。これは、私が十何年ぐらい前に初めて財政金融委員会に入ったときに、アームズ・レングス・ルールとかそんなものを議論しているときに、ここは厳格にやらなくちゃならないよという議論をやって導入した議論なんですが、今回はそれを緩めるということですね。 それから、あと、共通の仕事については共通な枠組みでやれるようにしようという、コストダウンを図るということ。 それから、もう一つ大きいのは、金融関連IT会社への出資、これはグループ会社としても、特定の銀行としても五%の出資ルール、これもまたさっき言ったように、十年前につくった他業禁止というルール、財政金融委員会で随分議論したことを覚えていますが、これについて撤廃をすると。しかも、これ上限なしですね。 だから、今の、一つの金融というコングロ何というんでしたっけ、横文字で、要するに、集合体に非常に権限を与えると同時に、今度はITと連携しますから巨大な複合体ができる可能性も出てくるということであります。 先ほど大門先生からちょっと指摘がありましたけれども、これは信用金庫とか農協とかは、もうそれも全部入っていますから、それはやろうと思ったらできるということになるんですが、例えばITに五%以上、一〇%、二〇%の出資するといったって、それは地方の地銀なんかはそんなものはできないだろうと思うんですね。これが一つの金融再編の方を大きくやっぱり促すことになっていくのではないかと。 その背景にあるのは、後で出てくるところの情報化ということなんだろうと思いますが、この辺のことについての大臣としての見通しというか、まあこれは大きな法律改正だと思いますけれども、これはセットとすれば、世の中がそれだけもう大きく変わってきている、しかも急速に変わってきているということとのセットだろうと思うんですが、その動きの、これからの方向性と併せてどういうことになっていくのかということについての御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、もう全体の流れとしては人口減少、これは地銀で食えない、人口が減り過ぎてとても単体じゃもちませんということになってきている地域があるというのはもう現実問題です。 僕は岩手にちょっと詳しくありませんので、私、九州の方は分かりますけれども、今度、福岡銀行と例えば長崎の銀行等々が合併しますので、多分これが実質としては、始まって以来、横浜銀行を超えますかね、これ。多分資金量では横浜銀行を超えるほど大きくなるものができ上がるということになります、今度。始まって以来ですよね、横浜銀行を超えるんですから。それで、横浜銀行もまたいろいろなことをやっておられますので、いろいろなそういったことが出てくる可能性があるというものまで出てきた。 それは、みんな食うために必死なんだと思いますけれども、ただ、先ほど大門先生が言われたように、そのときに地銀どうするんだという話が、その地銀の本来の役割を忘れていることになりはせぬかという御懸念というのは、これは間違いなく正しいんですが、これは、大門先生、真面目な話、まあどこか、時間がおありのときに広島に行かれるといいと思いますけど、広島に広島信組というのがありますよ。 この広島信組に行かれると、多分信組としては僕は日本一だと思いますけれども、すさまじい信用組合があります。これはもう絶対自分一人でやりますというので、圧倒的な信頼、まああの人の下でだけは働きたくないなと思うぐらいよく働く人なもので、あんな人が上司にいたら最悪だなと思いながらいつも見るんですけれども、よく働くおじさんですけれども。間違いなく広島信組というものをあれまでして、日本一にしたんだと思いますけれども、これは間違いなく広島でばっとそれだけでやっているんですけど、大したものがありまして。 これ、多分、会社によってというより会社の経営者によって随分変わってくるだろうなと思いますので、これは、地銀というのは今一番地方で、電力会社がこういうことになりましたので、今地元で一番でかい面しているのは間違いなく、地銀の総裁とか頭取とかいうのが一番でかい面しているのは間違いないと、多分京都でも同じようなものだと思いますが。そういうことになりますので、ここは潰れっこないし何とかなるしということが多いんだと思いますが、この人たちがやっぱり地元で根を張って一番そこに、転勤もほとんど県内でしか転勤しないんですから、その人たちが一番、目は利いているはずなんですから、その人たちがちゃんといろいろシーズ、シーズって、種を拾い上げて育てていくということをやらないかぬのだと思っているんですが。 全体として、先生言われましたように、今度の合併によって、やりたくてもできなかったITと組んで何とかとか、こういった分散してということが、幾つかの銀行が組むとそれができることになる、そういった会社と組めばもっと仕事がやりやすくなるというので、持ち株会社というか、まあグループを利用して、シナジー効果とかいろんな表現ありますけど、そういったもので重複しております作業部分を一つにするとかコンピューターをとか、いろんなやり方が今後とも考えられると思いますので、資金の融通とかいろんなものも含めまして、私どもとしては仲介機能というものが一番大事なんだと思っておるんですが、そういった機能強化に資するということになっていくことを我々としては期待をしていますし、そっちの方向で促していかねばならぬものだと考えております。
○平野達男君 特に、IT関連会社に出資を大きく認めるということは、本当に、このITの技術の進歩があるというだけではなくて、私もアマゾンなんかは随分最近は利用して、本屋にも行って、本屋で立ち読みして、わざわざ帰ってきてアマゾンで注文するみたいなことをやったりするんですけど、ネットモールという言葉があって、もう様々な商品が売り買いできます。オークションもやっていますし。 考えてみますと、あれで誰がどれだけの、国民が何を欲しているかというのが分かるし、どの会社がどれだけのものを売っているかというのも全部分かってしまいます。だから、分かってしまうから、この会社はこれだけ要するに伸びるじゃないかということも、多分、ネットを扱っているヤフーとかグーグルとかなんでしょうが、やろうと思ったらできる。だから、彼らが金融に乗り出しているということがあるんだということを金融の当局の人から聞いて、さもありなんと思いました。 つまり、もうデータを全部持っていますから、ビッグデータの時代、全部情報を持っていて、その中で、この会社は伸びる、この品目は伸びるということについての情報をいち早くつかむことができる。だから、今回、ITが関連の会社を銀行に、そこに付けたというのは、銀行もこれから融資するときに、この会社が伸びるか伸びないかというのは、目利きというだけじゃなくて、情報でもってやるということがやっぱりあるんだろうというふうなことは思いました。 この情報と銀行というもの、それから金融というのは、これはどういう形で進んでいくのかというちょっと抽象的な質問なんですけれども、これは、こういうITをうんと進める人によると、もう爆発的に、とにかく金融だけじゃなくてあらゆる面で進んでいくと言う人もいますけれども、どうもこの金融の世界、これからどうなるのかということについて、麻生大臣、簡単でいいですから、あと私は二問ぐらいちょっとどうしても聞きたいことがありますので、ここの答えをちょっといただけますか。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっとこれだけでかい話を短くというのはとても無理があるんですけれども、間違いなく、ITの会社で、今、多分もうしばらくすると、グリーン五〇〇、世界で省エネのコンピューターのランキング、ファイブハンドレッド、毎年六月に出てくるんですけど、多分一番から五番まで日本が席巻します。間違いなくそういう時代に、もう来月、再来月、遅れて一年でそれ出ますので、そういった機械に関して最大に関心を持っているのは間違いなくアマゾン・ドット・コム、そういった人たちとファンド、銀行じゃありません、ファンド。この人たちが、この機械を日本が独占しますから恐ろしいことになるなと、それはちょっと頭が回ればそれが分かるはずなので、そういったようなものが出てくるということに関して最大の関心を持っているのはその人たちとファンドです。銀行はその点は何となくちょっといまいちですけど。 という時代なので、それが何を意味するかといえば、先ほど言われましたが、情報が全てその中に入ってきて、情報の処理能力が「京」の十ペタとかいうような、来年になったら百ペタ行きますというようなものが出てくるとなると、それはちょっと想像私らの超えるようなものが起こり得る可能性って、同時にそれは日本が握れる可能性も出てくる、両方出てくるんだと思っております。
○平野達男君 その情報なんですけれども、この間、もう将棋はとっくに負けてしまいましたけれども、囲碁についても、韓国の世界ナンバーワンかナンバーツーか知りませんけれども、五戦やって一勝四敗という結果が出ました。将棋と囲碁とでは、私は囲碁はやったことがないからちょっとよく分からないんですけれども、次の手の持つその可能性はもう桁が違うぐらい可能性が出てきますから、それをどのように、確率でやるんでしょうけれども、それを計算するということについては相当のやっぱり計算をしなくちゃならないということなんですが、それでも人間に勝ってしまったと。 今、人工知能、AIを介して株もやっているというふうに聞きました。恐らく株はいろんな要素で変化するんだろうと思います。あらゆることをアルゴリズムを使ってどういう形でデータ化するかは私も分かりませんけれども、とにかくいろんなデータをどんどんどんどん入れて、極端に言えば森羅万象を全部入れてしまうぐらいの、そんなことをやっちゃうと、株式市場って一体これどうなるんだろうかという感じがあります。 短期のものもあれば長期で見たりするんでしょうけれども、もう本当にAI同士で株の何か上げたり下げたりとかみたいなことになったりするのかなというようなことも危惧、危惧というか、そういう世界って一体どういう世界なんだろうかなというふうに思いますが、ちょっと、株式だけじゃなくて、こういうことがほかのところでも進む可能性が今出てきているわけですね。 特に株式市場については、これどんな影響が出てくるというふうに思われますか。これも簡単で結構ですから。
○大臣政務官(牧島かれん君) 平野先生から御指摘ございましたとおり、顧客利便の向上をもたらすという面もある一方で、技術の進展が市場、取引所を取り巻く環境に与える影響は大変重要なものがあると思いますので、金融庁としても十分な問題意識を持ってその動向を注視してまいりたいと考えております。 また、AIが具体的にどのように市場分野において、例えば現在人間が行っている判断とか行動を代替するかというようなことについては現時点では予見することは容易ではないので、引き続き注視してまいりたいと考えております。
○平野達男君 今から十年後か何年後か分かりませんけれども、デフレ脱却についてはどうすればいいかといって巨大な何かビッグデータ作って計算してみたら、答えは、今、日銀と全く違っている答えが出てくる可能性もあるかもしれませんね。そうならないことをちょっと願いますけれども、いずれそれぐらい、とにかく今進んでいるということだと思います。 余談ですけれども、人間の頭の脳というのは、これは電気信号と化学物質のやり取りでいろいろ頭の計算とか何かやるんですが、秒速百メートルなんだそうです。ところが、今のパソコンは秒速何万キロだそうです、その信号のやり取りは。だから、将来的には光速に近くなるかもしれないです。光速といったら三十万キロメートルですから、一つの計算を人間の能力の三百万倍のスピードでできるという、理屈上はそうなってくる。だから、もうとんでもない量の計算を瞬時にできるということで、少なくとも単純な数値データを集めて計算をして予測するということについてはかなりこれはすごい可能性があるし、裏を返せば相当怖い状況にもなってくるんだろうというふうに思います。これは、先般のダボスでも第四次産業革命で是か非かということも含めてかなりの議論になったようですけれども、是非とも、財務省も金融庁の方も、国会の方もそうですけれども、この行く末についてはちょっとよくよく見ていく必要があるのではないかというふうに私自身も思っています。 そして、最後はビットコインですけれども、最後というか、もう一つの質問はビットコインですが、先ほど同僚議員からも質問がございましたけれども、これは本当によく分かりませんですね。仮想通貨なんて言っていますけれども、中央銀行が要らない。それで紙幣もない。だから、真ん中がないわけですね。真ん中がないんだけれども、何か信用だけで、これは価値があるよという思い込みがあって成り立っているという、関係性だけで成り立っているということでありまして、だから、実体があってないようで、だけど価値は認められているから普通のお金に交換しようと思ったらできるということの仕組みなんだろうと思いますが。 私もちょっとしか勉強していませんからあれなんですけど、最大のメリットは匿名性と先ほどのお話にありましたけれども送金手数料の格安さであって、特に後者は、今送金の手数料がすごい高いですから、後者のメリットは非常に大きいのではないかというふうにも言われている、まさに。 このビットコインにつきましては、これもまた、最後は私、今日は抽象的な質問しかしないんですけれども、増えてくるという前提でやっぱり考えないかぬと思いますが、そのときに、今回、取りあえず現金取引するという、何かパチンコの景品交換所みたいな感じのところなんですけど、そういうところにいろんな規制をやるということから始めていますが、増えてくるという前提でこれからどういうことを見ていかなくちゃならないのかということについてのお考えを、規制という立場からちょっと聞かせていただければというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは正直申し上げて、今流れとして増えていくであろうと思っております国と、ちょっと待てという国と多分分かれているんだと思います。 アメリカはニューヨーク以外駄目とか、ヨーロッパでも分かれていますので、いろんな意味で、ちょっと正直、それに消費税掛ける掛けないの話で大分違うんですけれども、間違いなく決済システムのサービスとしてはこれは新しいイノベーションだと思った方がいいんだと、私自身はそう思いますね、流れとしては。 それで、銀行というのは大体手数料取り過ぎですから、とにかく金利で全然もうからないから手数料で稼ごうというような話で、とにかくちょっと送ったら、銀行、金利が付かないから、下ろしただけで、下ろした途端に手間賃の方が掛かって、そっちの方が安くなったなんて笑えないような話があるぐらいですから。 そういった意味では、決済システムとしては結構出てくるんだと思いますが、同時に、これはやっぱり仮想通貨というもの自体の仕組みというのは、これはちょっと、安全性に関するリスクというのは、これはみんながどういう具合に考えるかといったら、人間は意外と保守的ですから、大丈夫かという話になりますとなかなか時間が掛かるんだと思いますので、そういった意味では、価格変動に伴いますリスクなんというのも付いて回りますから、そんな簡単にはなかなか普及しないだろうなという感じはしないでもありませんけれども、何となく今はちょっとスロットマシンのコインみたいな感じにしか思えていない人がいっぱいいらっしゃいますし、ですから、流れとしては、僕は決済のシステムとしては普及してくるかなという感じがしないわけではありません。 ただ、それ以上は今の段階では、ちょっと想像の域を超えますので、来年になるともう少し流れが見えてくるのかもしれませんけど、今の段階で申し上げられるのはこの程度です。
○平野達男君 ちなみに、私はビットコインを使うつもりはないし、近づくつもりもありません。近づこうといったって、仮想通貨ですから、どこに近づけばいいかというのも分からないんですが、まあそういうことであります。 最後になりますけれども、話は全然変わりますが、消費税につきましては、私はもう是非予定どおりやっていただきたいという思い、これはもう前から全然変わっておりませんけれども、やっていただきたいと思いますし、今やらなければ、今多分景気がひょっとしたらピークかもしれませんから、この辺り、先送りすればするほど上げる環境は悪くなる可能性もあるという中で、二〇一九年がぎりぎりだなんということを言っている人もいますけれども、この先の状況は今の世界的な状況から見ればかなり厳しくなるということも考えなくちゃならないということでありまして、財政出動をやられるということの背景には、景気の下支えをするということと併せて、やっぱり消費税やるとインパクトがありますから、そこに対しての緩衝、激変緩和みたいな措置もあるんだというふうに私は捉えていますということを申し上げまして、特に御答弁は、政局的な話にもなっていますので、御答弁はちょっと求めませんので、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(大家敏志君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 反対の討論を行います。 銀行あるいは銀行持ち株会社による事業会社への出資制限を緩和する目的は、金融・IT関連企業に出資できるようにすることにあります。これは、金融・IT関連企業の青田買いを進めたいという銀行業界の要求に基づくものだという指摘もあります。いずれにせよ、IT企業からの要求ではありません。銀行と金融・IT関連企業の水平的関係に基づくオープンイノベーションを進めるべきであります。 また、本法案では、銀行持ち株会社のグループ内の業務の効率化などを進めるとしています。このことにより、金融グループに参加する銀行とそれ以外の銀行の格差が広がり、地方経済に対する貢献度などとは関係なく、地方銀行の再編統合が促進される懸念があります。 以上のことから反対をいたします。
○委員長(大家敏志君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。
○大久保勉君 私は、ただいま可決されました情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 平成二十八年熊本地震の被災地において、今後の復旧・復興や被災者の生活・事業の再建に向けた資金需要に対して、民間金融機関による迅速かつ弾力的な対応を可能とするため、各種の金融上の措置を通じた特段の配慮を払うこと。 一 金融と情報通信技術を融合させるいわゆるフィンテックが急速に進展し、金融サービス業の今後の在り方に大きな影響を及ぼすことが見込まれる中で、我が国金融サービス業におけるイノベーションの促進に向けた取組を支援する観点から、情報通信技術等に精通した人材の内部育成を図るとともに、外部の有識者の積極的な採用及び活用等を通じて専門性の高い人材の確保を図るなど、金融行政当局の体制強化を進めること。 一 日本銀行によるマイナス金利の導入等を背景に金融機関の経営環境が厳しさを増す中、地域金融機関が積極的に資金供給を行い、地域経済や地場の産業・企業の発展に貢献するという役割を十全に発揮できるよう、担保・保証に必要以上に依存せず、事業性評価に基づく融資を促進するなど、地域密着型金融への取組を更に推進すること。 一 本法に基づく制度の運用に当たっては、金融システムの健全性を維持し、金融仲介機能が適切に発揮されるように配意しつつ、金融機関等に対する検査及び監督の充実を図ること。 その際、中小・地域金融機関等の検査及び監督を主に担当する財務局も含め、優秀な人材の確保と職員の専門性の向上を図るとともに、必要な定員の確保、高度な専門的知識を要する職務に従事する職員の処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 全会一致と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、麻生内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえて配意してまいります。
○委員長(大家敏志君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十九分散会