財政金融委員会 第12号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/05/12
会議録
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高橋克法君、阿達雅志君、田城郁君、柳田稔君、礒崎哲史君及び堀内恒夫君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君、岡田直樹君、白眞勲君、前川清成君、櫻井充君及び伊達忠一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官土生栄二君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、同副総裁岩田規久男君、同政策委員会審議委員櫻井眞君、同理事雨宮正佳君、同理事櫛田誠希君及び同理事武田知久君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 財政及び金融等に関する調査のうち、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件を議題といたします。 日本銀行から説明を聴取いたします。黒田日本銀行総裁。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行は、毎年六月と十二月に通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出しております。本日、我が国経済の動向と日本銀行の金融政策運営について詳しく御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。 まず、この度、熊本地震によって犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。 日本銀行は、熊本支店を中心に現金の供給など決済インフラの維持に努めております。また、先月末の金融政策決定会合では、熊本地震の被災地の金融機関を対象に、復旧復興に向けた資金需要への対応を支援するため、総額三千億円の被災地金融機関支援オペの導入を決定しました。この措置が、被災地の復旧復興を後押しすることを期待しています。 次に、我が国の経済金融情勢について御説明申し上げます。 我が国の経済は、新興国経済の減速の影響などから輸出、生産面に鈍さが見られるものの、企業・家計部門共に所得から支出への前向きの循環メカニズムが作用する下で、基調としては緩やかな回復を続けています。先行きについては、当面、輸出、生産面に鈍さが残ると見られますが、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、新興国経済が減速した状態から脱していくことなどを背景に、緩やかに増加すると見られます。このため、我が国経済は、基調として緩やかに拡大していくと考えられます。 物価面を見ますと、生鮮食品を除く消費者物価の前年比はゼロ%程度となっています。もっとも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、三十か月連続でプラスを続け、最近では一%を上回る水準で推移するなど、物価の基調は着実に改善しています。先行き、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面ゼロ%程度で推移すると見られますが、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の上昇を背景に物価の基調は着実に高まり、物価安定の目標である二%に向けて上昇率を高めていくと考えています。原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提に立てば、二%程度に達する時期は、二〇一七年度中になると予想しています。 次に、金融政策運営について御説明申し上げます。 日本銀行は、一月の金融政策決定会合においてマイナス金利付き量的・質的金融緩和を導入しました。本年入り後、原油価格の一段の下落に加え、中国を始めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場は世界的に不安定な動きとなりました。こうした状況の下で、企業コンフィデンスの改善や人々のデフレマインドの転換が遅延し、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大していました。マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入は、こうしたリスクの顕在化を未然に防ぎ、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するために行ったものです。 マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入によって、国債のイールドカーブは大幅に低下しており、これを受けて貸出しの基準となる金利や住宅ローン金利もはっきりと低下するなど、金利面では政策効果は既に現れています。今後、その効果は、実体経済や物価面にも着実に波及していくものと考えています。 もっとも、金融政策の効果の波及にはある程度時間が必要であるほか、現状では、国際金融市場において新興国や資源国の経済の先行きに関する不透明感などから不安定な動きが続いている下で、前向きな変化が現れにくい状況にあります。このため、先月末の金融政策決定会合では、政策効果の浸透度合いを見極めていくことが適当であると判断し、現行の政策運営の方針を維持しました。 もとより、世界経済の不透明感が強く、金融市場の不安定な動きが続く下で、我が国の経済、物価の下振れリスクは引き続き大きいと考えています。今後、毎回の金融政策決定会合において、経済、物価のリスク要因を点検し、物価安定の目標の実現のために必要と判断した場合には、ちゅうちょなく、量、質、金利の三つの次元で追加的な金融緩和措置を講じます。 日本銀行としては、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の下で、二%の物価安定の目標の早期実現を図ってまいります。 ありがとうございました。
○委員長(大家敏志君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○愛知治郎君 おはようございます。自民党の愛知治郎でございます。 まず、冒頭でありますけれども、この度の熊本地震によってお亡くなりになられた皆様方に心から御冥福を申し上げますとともに、被災された皆様方に一日も早い復旧復興を成し遂げられるように、またお見舞いを申し上げる次第であります。 我々も、東日本大震災で全国から本当に多くの皆様方の御支援をいただいた、そのことを忘れておりません。こういうとき、大変なときこそ力を合わせてこういった問題を乗り切っていかなければいけないと、そう考えております。 また、黒田総裁におかれましては、被災地に対する支援、先ほどおっしゃってくださいました。しっかりと取り組んでいただきますようによろしくお願いを申し上げます。 時間も限られておりますので早速質問に移りたいのですが、今日は黒田総裁と議論をさせていただきたかったんですが、その前に一問だけ財務省に質問をさせていただきたいと思います。パナマ文書についてであります。 日本は、この分野に関して、これまでBEPSを始めとして国際的な議論をリードしてまいりました。ただ、正直なところ、各国の足並み、まだまだ積極的にやらないところもあったと思うんですけれども、今回パナマ文書という事件が起きましたが、ある意味でいうと大変なチャンスであるとも思います。徹底的にやってほしいと期待をしているところであります。 特に、基本的にはこういった問題は適法だと主張されている方々は大勢いらっしゃるんですけれども、適法ならば全部公開してほしいというふうに私は思います。なかなかそれは、しっかりと最終的に全て公開というのはハードルは高いかもしれないですけれども、少なくとも税務当局はその情報をしっかりと把握できるような体制をつくるというのは大事だと思います。 その上で、来週末に仙台でG7財務大臣会合が行われますが、日本が議長国としてこの問題について議論をリードすべきだと考えますが、見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(中西祐介君) 愛知治郎先生にお答え申し上げます。 御指摘のいわゆるパナマ文書に関連した国際的な課税逃れ、これが事実であるとするならば、課税の公平性を損ない、納税者の信頼を揺るがす大きな問題であるというふうに考えておるところでございます。 先生御指摘のとおり、こうした国際的な課税逃れを未然に防止するためには、国際的な協調の下で各国が対策を実施をしていくということとともに、税務当局間での情報交換、これを充実させることが御指摘のとおり重要だろうというふうに考えております。 こうした観点から、これまでも国際的な連携を取ってきておりまして、このG20での議論を受けまして、麻生財務大臣も答弁をさせていただいておりますけれども、二〇一二年に、浅川議長を中心としてOECDの租税委員会の中でこのBEPSプロジェクトによって多国籍企業の租税回避を防止するための対策が講じられてきております。 海外の金融機関を通じた脱税への対処については、非居住者に係る金融口座情報を各国税務当局間で自動的に交換するための国際基準、これも策定をされたところでございまして、先日、ワシントンで行われたG20の財務大臣・中央銀行総裁会議において、このいわゆるパナマ文書に関連し、課税逃れや不正資金の流れの対抗策について議論が行われたところでございます。 このG20が推進したBEPSや非居住者の金融口座の自動的情報交換をより多くの国が着実に実施をすることの重要性が確認されたところでございまして、日本といたしましては、この国際的な課税、租税回避あるいは脱税の防止に積極的に取り組むということと同時に、来週、五月の十九日から愛知先生の御地元で開催をされます、仙台で開催されるこのG7の財務大臣・中央銀行総裁会合の場において、議長国としてこの分野においての国際的な議論をリードしていきたいと考えておるところであります。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 大変期待しておりますので、頑張っていただきたいというふうに思います。 では、早速、今日の本題であります金利について議論をさせていただきたいと思います。 金融庁に参考までに現状についてお伺いをしたかったんですが、私がこの世界に入ったのは二〇〇一年なんですけれども、それ以降、家計の金融資産はどのように推移してきたのか、簡単に説明いただきたいと思います。
○政府参考人(小野尚君) お答え申し上げます。 二〇〇一年末に千三百八十八兆円であった家計金融資産は、二〇〇六年末には千六百十兆円まで増加いたしました。しかし、その後、リーマン・ショック及びそれに続く世界的な不況の影響で一旦減少しましたものの、二〇一三年以降再び大きく増加に転じまして、二〇一五年末には千七百四十一兆円に達しているところでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 余りにもすごい数字なのでぴんとこないんですが、ちなみに、この間の家計の金融資産の増加、随分増えていると思うんですけれども、三百五十兆円程度ですか、これは何が寄与していると考えておられますか。
○政府参考人(小野尚君) 御指摘ございましたように、全体では三百五十三兆円、二〇〇一年から二〇一五年まで増えておりますが、現預金が七百七十一兆円から九百二兆円、株式、投信が百二十三兆円から二百六十五兆円、年金、保険は三百七十八兆円から五百十兆円となっておりまして、伸び率で見ますと、株式、投信が一一五%と倍以上増加しておりまして、これまでの貯蓄から投資への取組につきましても一定の成果があったと言えるのではないかと考えているところでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 お取組、成果として出ているのは喜ばしい限りではありますが、一点、私自身がまた驚いたのが現預金についてなんですが、これは伸び率は一七%ということでありますけれども、現在九百兆円もあるんですね、現預金が。この間、二〇〇一年以降、預金金利がほぼゼロで推移してきた中で、現預金がこれだけ、多いのもすごいんですけれども、増加をしてきた、これはどういった理由だと考えておられますか。
○政府参考人(小野尚君) 愛知先生御指摘のとおり、家計が保有する現預金は、預金金利が低位に推移してきた中におきましても安定的に増加を続けております。この背景につきましてはいろいろな要因が考えられるところでございまして、確たることは申し上げることはできませんが、例えば、団塊の世代の方の退職に伴い家計に多額の退職金が流入しましたことや、相続に伴う資産の現金化が進んだ可能性などが指摘されているところでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 確かにそのとおりだと思いますが、細かくしっかりと分析をしなくてはいけないなと思いますので、それは今後の議論に譲りたいと思います。 ここで、皆さんにこの現預金についてのお話をしたかったんですが、資料を見ていただきたいと思います。なかなか変わった資料、こういう資料を私も使うことは初めてなのですが、「殿、利息でござる!」という、これ映画の話なんですが、今週末に封切られる映画なんですけれども、実は、これは私の地元宮城県の大和町吉岡という場所においての実話を基にした映画であります。 実際に起こったことというのは、大和町吉岡という宿場町があるんですが、以前、そのときの事情なんですが、今でいうと交付金、交付税交付金のような補助金ですね、これがある事情によって吉岡には一切払われなくなった、もらえなくなった状況にありました。そこで、町がもう滅びる寸前まで大変困窮をしまして、何とかしなくちゃいけないというときに、町の有志が力を合わせてお金を出し合って、それを伊達の殿様、この映画では羽生結弦選手がやっているんですけれども、この殿様にお金を貸し付けて、当時ですと、当時の多分標準なんでしょうけれども、年率一割、一〇%程度の利息をいただいて、それを町の皆さんに配って活用してその危機的な状況を乗り越えたという歴史、実話に基づく映画だそうですけれども。 なかなか面白いなと思ったんですが、今日議論したかったのは九百兆のその預金ですね。今は利息というものがほとんど付いていない状況なんですけれども、利息というのはこれだけ活用方法が昔からあるんだなというのが一つ。それと、昔、どなたか、イギリスのリーダーだったかが言ったんですけれども、日本はこれだけゼロ金利で推移して利息が付かない状況の中で、よく高齢の方々が暴動を起こさないななんて話をしていたんですけれども、高齢者の皆さんの収入って限られているんですよね。年金収入か、あと預貯金を持っていればその利息というのが大変重要な収入になると思います。 消費動向、個人消費をどうにかして活性化させていかなければいけないんですが、個人消費の動向を見ると、六十五歳以上の方々は可処分所得のほとんどを消費に回すというデータも出ております。そう考えてみますと、例えば九百兆円に数%の金利が付いたら相当な収入になると思いますし、その多くが消費に回るとなると、これは経済にも随分プラスになるんじゃないかと思います。 私自身もここの委員会で随分議論させていただきました。こっち側でも、そちら側にいたときもあるし、またこっちに戻ってきてずっと同じことを言っているんですが、例えば一千万円の貯金があって三%の預金金利が付いたとしたら三十万円ですね。五十万、百万使うのは人間の心理だと思います。それが一切付かないと十万円を使うというのもためらわれてしまう。今どういう状況になっているかというと、私の支援者の方々も大勢いるんですが、結構貯金持っているんですね。預貯金あるんですけれども、結局、生活は年金の範囲でしかしない、老後が不安だから使えないという方が非常に多いんですね。そういった意味でも、利息活用を考えるのもこれは一つプラスの面で大いに議論されるべきだと思います。 また、ちょっと違う話なんですが、以前私、財団法人を運営することがありまして、回していって、公益法人なんですが、やっていたんですけれども、金利が付かなくなってしまいましたので、利息が得られなかったので収入がなくなっちゃったんですね。営利法人ではないですから、商売するわけにもいかず、結局清算をすることにしました。運営ができなくなったんですね。そういったところは山ほどあると思うんです。 今回、なぜこのような問題を取り上げさせていただいたかというと、利息、これは大いに大いに活用できる範囲だと思いますので、是非プラスの面にもしっかりと着目をして、これからまた議論をしていかなければいけないというふうに思います。 改めて総裁に伺います。この点についてプラスの効果、多分認識をされていると思います。今のマイナス金利については、デフレ脱却のためにあらゆる手段を講じるということで、それは頑張っていると思いますし、是非積極的にいろんな政策、取り組んでいただきたい、それは評価したいと思いますが、ただ一方で、それも認識されていると思いますけれども、余り長期にわたるとこれは負の面が出てきてしまいますので、可及的速やかに大胆な政策を行い、そして可及的速やかに正常な状態というか、先ほどの利息についても健全な状態に戻していかなければいけない、そういうふうに考えておりますが、総裁の見解を伺いたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のとおり、金利、この収入というものは貯蓄者にとって一つの重要な収入であることは事実でありまして、それが金融緩和の中で金利が低下し、利息の収入が減少してきたということが消費に一定の影響を与えてきたということは事実だと思います。 他方で、委員御指摘のとおり、デフレから脱却し、持続的な安定的な成長経路に乗せるということがやはり何よりも必要なことであり、そのために日本銀行としてもできるだけ早期に二%の物価安定目標を実現するべく量的・質的金融緩和を進めてまいりましたし、この一月の金融政策決定会合においてマイナス金利付き量的・質的金融緩和というものを導入して、早期達成に全力を挙げているわけでございます。 非常な低金利が長く続くということはいろいろな問題を引き起こす可能性があるということはそのとおりでありますが、他方で、デフレから脱却できなければ、結局のところ、もちろん金利も上がりませんし所得も増えないということになりますので、ここは低金利の様々な影響を考慮しつつも、できるだけ早期に二%の物価安定の目標を達成すべく、今後とも引き続き全力を挙げてまいりたいというふうに考えております。
○愛知治郎君 改めて頑張っていただきたいと思います。 鶏が先か卵が先かという話がありますけれども、我々の経験のしたことのない経済状態でもありますので、だからこそ異次元の緩和というものを大胆にやられたと思いますけれども、これからも一つの政策に固執することなく、あらゆる可能性、あらゆる角度から検討して柔軟に対応していってほしいと思います。正解は一つではありませんので、そして絶対全てが正しく一〇〇%の結果をもたらさなければならないというわけでもないと思います。試行錯誤の上でいろんな面にチャレンジしていってほしいと思います。 今日はもっともっと議論をしたかったんですけれども、時間が限られてしまいましたので今日はこの辺で終わらせていただきたいと思いますが、改めて、総裁、今後とも頑張っていただきたい、そのことを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君が選任されました。 ─────────────
○櫻井充君 おはようございます。民進党・新緑風会の櫻井充です。 ちょっと通告になかったんですが、この報告書の概要説明の中のところで、大体通告している内容と同じようなことなのかもしれないので、まず黒田総裁に質問させていただきたいと思いますが。 二ページ目のところに、物価安定目標である二%に向けて上昇率を高めていくと考えていますと、これは目標を定められているからこれはこれでいいんですが、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提に立てばと、そう書かれています。 しかし、私は、総裁が日銀の総裁の候補として名前が挙がって、あれは議運の委員会で質問させていただいたときに、三つのルートがあるんだという説明をしていたかと思います。三つのルートで物価を上昇させていくと。一番は何かというと、デフレ期待を脱却させて、要するにこれから物価が上がっていくんだから個人消費について喚起していくんだと、これが一番物価上昇の原点だというお話だったわけですよ。二つ目は、企業がですね、企業が金利が下がることによって更なる設備投資を行っていくこと、企業活動が活性化されて物価が上がっていくと。これは私は真っ当な意見だとは思いますが、しかし本当に気に働きかけて消費が増えるのかどうかについては、あの当時、私は相当懐疑的でございました。 問題は何かというと、副作用である円安に誘導されて輸入物価が上がってくることによって物価上昇をさせていく、もう今やこの副作用の三つ目しかないと言わんがばかりのような内容になっていますよ。そうすると、真っ当な形で物価を上昇させるのではなくて、いわゆる円安に誘導した副作用によってのみ、もうこれはここにしか頼りにならないんだという言い方をしているということは、はっきり申し上げて方向が間違っているんじゃないですか。 今のやり方そのものが根本的に間違っていると私は思いますけど、この点についていかがですか。
○参考人(黒田東彦君) この二%の物価安定目標に向けて上昇率を高めていくということは、冒頭で申し上げましたとおり、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率を背景にして物価の基調が着実に高まっていき、物価安定の目標である二%に向けて上昇率を高めていくというふうに考えていると、これは政策委員会でも議論して、展望レポートでもお示ししている考え方でございます。それに加えまして、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇をしていくとの前提に立てば、二%程度に達する時期は二〇一七年度中になると予想しているという、これも政策委員会で議論して、展望レポートで示したところでございます。 原油価格が一昨年の夏以来七〇%を超える下落がありまして、それが生鮮食品を除く消費者物価の上昇率を引き下げて、現状ゼロ%程度で推移していることは事実でありますけれども、展望レポートでもお示ししたとおり、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくと、これは特別に日本銀行としての見通しを立てているというよりも、原油価格、先物価格の動向を踏まえてこのような前提を立てて、二%程度に達する時期について予想をしているわけでございます。 展望レポートの中では、御指摘のその為替レートについて特別に大きな記述はしておりません。
○櫻井充君 済みませんが、答弁、もっと短くしていただけないですか。 私が聞いているのは、方向は間違っていないのかと聞いているんです。これについてどうお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 方向は間違っておりません。
○櫻井充君 じゃ、改めて、二%の物価目標という方向は間違っていないと、仮にそこは百歩譲ったとしても、今のやり方そのものは間違っているとはお考えじゃないんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 考えておりません。
○櫻井充君 それでは、じゃ、もう一度お伺いしておきますが、なぜそうすると目標は達成できないんでしょうか。目標が達成できていないということは、やり方がどこかで誤っている、最初の想定とは違っていることが起こっているからこそ、今のようになっていないんじゃないですか。 私は、一番申し上げておきたいのは、気に働きかけるというところが、ちょっといいですか、総裁、聞いてくださいよ、ちゃんと。気に働きかけるというところが根本的に間違っていたんじゃないですかと私は思っているんですよ。 どうして皆さんが物を買っていくのかどうか、デフレ期待がなくなった時点で。それは、例えば大型の物を買う場合には、来年、物が下がると思っていたら買わないかもしれない。例えばテレビとか車とか、そうかもしれません。典型的な例を申し上げれば、消費税が導入されるときには駆け込み需要というのが起こってくるので、物価が上がると思えばそれはみんな買うんですよ。ですが、日常生活品はこれから物価がどんどんどんどん上がっていきますということになったら、皆さんは無駄な支出を抑えようとしてくる。これ実際、総務省の統計はそうなっているんですよ。 ですから、物価が上がってくると、これは日銀の国民生活調査の中で国民の皆さんがそう感じていらっしゃって、ですから、この先は物価が上昇するであろうという、もう皆さんはそう感じているんですよ。だけど、消費は上がってこないということは、それは、気に働きかけるんだという、そこの考え方そのものが根本的に間違っていたということじゃないんですか。
○参考人(黒田東彦君) この点につきましては、物価の上昇率を決めるものは何かというものについては、政策委員会でも長く議論しておりますし、様々なエコノミストの議論もございますけれども、やはり基本的に、予想物価上昇率と足下の需給ギャップ、この二つが非常に大きく影響する。もちろん、原油価格の動きであるとか為替の動きであるとかいうことも影響することは間違いないんですけれども、中長期的に見た物価動向を決めるものというのは、やはり予想物価上昇率と需給ギャップであろうと。そういったものに両者に働きかけていくという形で金融政策が物価に対して影響を与えていくということでございます。
○櫻井充君 結局、需給の方が僕は強いと思うんですよ。例えば、被災地で、これで説明になるかどうか分かりませんが、例えば生コンなんかは一立米七千円で取引されていたわけです、震災前は。だけど、公共事業が増えて生コンの需要が増えて、今は宮城県で一万五千円前後で取引されているんです。 ですから、需要が高まれば物の値段が上がってくるというのは、これは経済原理として当たり前のことだと思っているんですよ。つまり、消費が喚起されないから、だからこそ物価が上がってこないということに尽きるんだと思っているんです。 それは、ここは総裁と私の考え方の根本的な違いだと思いますが、繰り返しになりますが、物価が上昇してくるということになれば庶民は買い控えするんですよ。だから消費が落ちると、私はそう思います。そこが、庶民の気持ちが総裁は分かっていないから誤っている政策をこのまま正しいと言い続けられているんじゃないかと思いますが、改めてお伺いしておきます。総裁は、このままの政策でいいとお考えなんですね。
○参考人(黒田東彦君) 現在の政策は、金融政策決定会合において十分な議論を行って決定してきておるものでございます。私自身、現在の政策が適切なものであるというふうに考えております。
○櫻井充君 政策決定会合のメンバーそのものが果たしていいメンバーなのかどうかという議論はあると思いますよ、はっきり申し上げておきますが。 今回の方だって、学歴詐称問題が取り上げられるような、しかも、後で白さんが取り上げますが、修士論文だってまともな修士論文じゃないようなものを書かれているような方がメンバーに入っていること自体、僕はおかしな話だと思っていますし、私は白川総裁や山口副総裁の時代の日銀の政策の方がはるかに正しいと思っています。私は政策決定会合の場に出させていただきました、財務副大臣として。ですが、あの当時の議論の方がよほど現実を捉えていると思っているんです。 現実を捉えていない例を一例だけ申し上げておきたいと思いますが、日銀は、中小企業においても賃上げの動きが広がっていると、そういうふうに、これは日本銀行の方、政策決定会合の中の意見の中でこういうのがありますと、そうなっているんですが、どうしてこの中小企業において賃上げの動きが広がっているという、そういう評価になるんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) この点は様々な議論が行われまして、展望レポートでもそのようにお示ししておりますけれども、量的・質的金融緩和の導入以降、先ほども申し上げたとおり、物価の基調が改善して、最近ではプラス一%を上回る水準まで来ております。 特に、賃金につきましては、一昨年、約二十年ぶりにベースアップが復活いたしまして、今年も三年連続でベースアップが実現する見込みであると。ただ、大企業のベースアップの率は昨年よりも若干低下しているようでございます。他方で、中小企業において賃上げの動きが広がっているということは事実であるというふうに思っております。
○櫻井充君 そこが根本的に間違っているんですよ。 日本銀行が調査されている中小企業の定義、それから、何社調査されていますか。
○参考人(黒田東彦君) いわゆる日銀の短観では、一万社程度を調査の対象にしております。
○櫻井充君 正確に申し上げておきますと、日本銀行で調査されているのは五千七百五十一社、それで資本金二千万以上です。この資本金二千万以上で五千七百何社しか調査しておりません。 日本には中小企業って何社あるか、総裁、御存じでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、日本銀行の短観では一万社強を調査の対象にしておりますけれども、そのうち、いわゆる中小企業としては五千七百社程度が対象になっております。 足下で中小企業が何社あるかは、手元にデータを持っておりません。
○櫻井充君 手元にないと答えられない程度の認識なんですよ。三百八十万社あります。 三百八十万社のうちの僅か五千何百社、しかも資本金二千万以上のところをピックアップしてきて、どうして中小企業全体のような意見が言えるんですか。ここが根本的に間違っているんですよ。 中小零細企業が多くを占めている中で、サラリーマンの皆さんの七〇%が中小企業で働いているんですよ。そうすると、そういうある特定のところだけ調べて、それで賃金が上がっているとか良くなっているとか、そういう話しかしないから、政策が間違っているんですよ。この点について、いかがお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げた中小企業五千七百社は一定の基準でサンプルしているわけでございまして、それがいわゆる日銀の短観における中小企業の代表的なものであるというふうに思っております。ただ、御指摘のように、個人企業であるとかあるいは資本金の小さなところは、日本銀行の短観はカバーしておりません。 他方で、様々な賃金統計あるいは春闘での動向が、使用者側である経団連であるとかあるいは組合側である連合等が様々な中間報告を出しておりますけれども、それらを見ましても、昨年よりも大企業のベアが小幅になっていることは事実ですけれども、他方で、中小企業に幅広く賃上げが波及しているという状況はうかがわれるのではないかというふうに思っております。
○櫻井充君 別に大企業のことを聞いていませんで、中小企業に対する認識、ですから、総裁は正の部分だけ見てそれで判断されているから正しいとおっしゃっているんですよ。 この副作用によって輸入物価などが上がって、給料が上がらない中で、それから年金の支給額が増えない中で、生活している方々にとってみれば生活は苦しくなっているんですよ。だから、一部の輸出業界の人たち、大企業などを見て、良くなった良くなったという話をされているところ自体が間違っているんじゃないですかと申し上げているんです。 先ほど、答弁の中で、えっと思いましたが、本当に日本銀行は中小企業のことを見ているんですか。一部のところをピックアップしているだけの話であって、全体像はきちんとは見れていないんじゃないですか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げておりますとおり、日銀の短観というものは、中堅企業、中小企業、特に中小企業について五千七百社程度をサンプルで抽出して調査をしているわけでございます。 先ほど来申し上げているとおり、個人企業であるとか非常に小さな企業については日本銀行が直接調査していることはございませんが、賃金につきましても様々な統計が出ておりまして、そういったものを見る限り、中小企業に昨年よりもより賃上げが波及しているという事実はうかがえるのではないかというふうに申し上げております。 なお、企業の業況判断あるいは収益状況などは、少なくとも日本銀行の短観の調査での中小企業を見ますと、かなり大幅に改善しているということは事実でございます。
○櫻井充君 これは、本当に多くの中小企業者の方々の前でそういう発言をしていただきたいなと思いますね。 資本金二千万以上で、例えば今個人、零細のことを指されましたが、別に一千万以上の企業だってあるわけであって、そういうところは全然その対象の中に入っていないんですから。 それで、私、何でこんなことを言っているのかというと、個人消費は決して伸びていないんです。総務省の統計上はそうなっているんですよ。 ところが、日本銀行はその家計調査に対して、記入負担が重いから比較的時間に余裕のある専業主婦の世帯や高齢者世帯にサンプルが偏っている可能性がある等も指摘されていますといって、総務省の家計調査そのもの自体のサンプルの取り方がおかしいんじゃないかと、ここでクレーム付けているんですよ。自分たちのサンプルの取り方がめちゃくちゃなくせに、人様の取り方がおかしいなんと言ってくる私は権利というかそんなのないと思うんですが、こういうことを言われて、総務省、どう感じますか。
○副大臣(土屋正忠君) 家計調査は、家計収支の実態を明らかにすることを目的として、世帯側から消費の実態を詳細に把握する調査であります。毎月行っております。 家計調査については様々な御指摘があることは承知をいたしておりますが、例えば世帯主の年齢分布について二〇一〇年の国勢調査と比較すると、六十歳以上の高齢者は、家計調査では四五・四%、国勢調査では四四・五%と、家計調査の方が一・〇ポイント多くなっております。また、三十歳未満の若年層は、家計調査では二・三%、国勢調査では三・七%と、家計調査の方が一・四ポイント少ないなどの若干の差があるわけであります。 今御質問のありました中には、経済財政諮問会議の背景もあるかとも思いますが、世帯主の年齢分布を補正して推計した消費支出の結果をこの四月から参考値として提出を開始したところであります。 いずれにせよ、結果の推定方法の工夫や調査へのICTの活用などによる回答しやすさの向上など、統計の精度向上につきましては引き続き努力をしていきたいと、このように考えております。
○櫻井充君 こういうふうにきちんとした形でやっている調査に難癖を付けて、自分たちがやっていることについては反省もせずと。だから、間違った方向だけずっと続いているんだと、私はそう思いますね。 個人消費、伸びていないじゃないですか。二月の総務省の統計は伸びていますよ、対前年比ですから。なぜかというと、うるう年だったからです。ですから、去年より増えるのは当たり前の話なんです。 ですが、ここの中でもう一つよく言われているのは、季節的な要因なんだと。確かに婦人用のコートなどの売上げなどは落ちてはいますが、一方で、世帯主の小遣いとか、それから仕送りとか月謝とか、それから葬儀費用とか、季節と全く関係ないものが相当減っているんです。 いいですか、総裁、こうやって庶民は必要でないものを、必要でないというか、日常生活で米とかパンとか、この消費は減らしていませんよ。涙ぐましい努力をしているのは、カップラーメン物すごく増やしていますからね。こうやって安いもので何とか生活をしていこうと。一方で、生活に必要のないものというと世帯主の皆さんに本当に気の毒だと思いますが、そういうものを減らしてですよ、減らして生活に対応しているんですよ。こういう実態をちゃんと知らないと、済みませんが、方向そのものを間違うんじゃないかと、私はそう思いますね。 もう一つ、まあしようがない、幾ら言ったって水掛け論になるんでしょうから、このまま行って、後、これだけ国債を抱えて本当に大丈夫なんですか。国債というのは、このまま、これだけの借金を多額に抱えていて、これからずっとマネタリーベースで上げていくんだろうと思いますが、これだけのものを、国債を抱えて日本銀行としてきちんとやっていけるんですか。
○参考人(黒田東彦君) 量的・質的金融緩和、二〇一三年に導入して以来実施しているわけでございます。当然、日本銀行の財務に影響を与えるということはそのとおりでありますけれども、やはり日本銀行の責務である物価の安定のために必要な政策であると考えております。したがいまして、財務の健全性に留意しつつ、必要な政策として行っているということでございます。 なお、御案内のとおり、日本銀行ではマイナス金利付き量的・質的金融緩和に伴う収益の振れを平準化する観点から、収益が上振れする局面で一部を積み立てて、将来下振れする局面で取り崩すことができるように、昨年、引当金制度を拡充するなど財務の健全性の確保に努めているわけでございます。
○櫻井充君 これ、日本銀行がどこかの段階で今の金融緩和政策を方向転換しなきゃいけなくなると思うんです。そうすると、国債の買手というのは本当に市場であると思われますか。どこがこの後日本銀行が抱えている国債を買ってくれるんだと、そう思っていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 国債につきましては、当然政府が国債管理政策という形で様々な工夫をしておられることは承知をいたしております。日本銀行が足下のマイナス金利付き量的・質的金融緩和の下で年間約八十兆円相当のものを市中から買い入れているわけですが、委員御指摘のとおり、将来二%の物価安定目標が実現し、それが安定的に推移するというふうになれば、当然出口ということになってまいります。 その出口の戦略あるいは手法につきましては、そのときの最も適切な方法で行っていくということに尽きると思いますので、具体的な出口についての議論は時期尚早だと思いますけれども、市中に国債を消化する力がないということはないというふうに考えております。あくまでも価格との関係であろうというふうに思っております。
○櫻井充君 何でこんなことを申し上げているのかというと、もういいかげんこうやって金融緩和続けることを私はやめた方がいいと思っているんですよ。なぜかというと、効果ないんですから。これだけ当座預金積み増しましたよ。確かに貸出しの量は若干増えているんですが、貸出しの量が増えている、傾きはですよ、あの当時の白川総裁、それから山口副総裁の時代と実は何も変わっていないんです。ですから、リーマン・ショックの後、それから東日本大震災の後、景気が回復してきている基調に乗っかって増えてきているだけの話であって、当座預金を積み増ししたからといってですよ、当座預金を積み増ししたからといって、その後貸出しが増えているわけでも何でもないんです。今まで何回かこういうことは繰り返されてきました。ですが、このことによって、済みませんが、貸出しが大幅に増えたということはないんですよ。 大体、今の貸出金利ってもう本当に最低レベルですよ。何でこれだけ金利を下げてもみんな借りないのかといったら、借り手がいないからですよ。金利が高いから借りないんじゃなくて、借り手がいないだけの話ですよ。景気が悪いからそうなっているだけの話であって。だから、こういうことをやって国債大量に抱え込んで、この後どなたが総裁やられるのか分かりませんが、黒田総裁の尻拭いやる人、僕は大変だと思いますよ。大体、中央銀行の信頼だってそのうちなくしますよ、こんなことをやっていたら。 私は、あの当時、政調会長を務めさせていただいていて、最終的には賛成の投票をしたことについて本当に後悔していますよ。政府の方からも何とか賛成してくれということを言われました、正直申し上げて。アジア開発銀行の総裁はもうその時点で辞められていて、アジア開発銀行を辞めて日本銀行の総裁として立候補されるということになっていたので、恥ずかしい思いをさせたくないと思って、私は、済みませんが……(発言する者あり)笑っている場面じゃないからね。本当にひどい。本当に反省していますよ、後悔していますよ。私は、早くに黒田総裁を辞めさせることが日本の国益につながっていくことなんだなと、今日はもう本当に確信いたしました。これからずっと戦わせていただきます、根本的に間違っていますからね。 まず、じゃ、中小企業についてもう一度だけ聞いておきたいと思いますが、資本金二千万以上の調査はこのままで適正だとお考えなんですか。それとも、中小企業の定義を、これは中小企業庁などと合わせて一千万以上にするのかどうか、この点について質問しておきたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) まず、今の統計の点につきましては、様々な議論を経て現在の基準でサンプリングをし、その結果、中小企業としてはほとんど、九九%ぐらいの回答を得ているわけですけれども、その基準につきましては、当然適宜見直していくということは必要であると思っております。ただ、今の時点でこの二千万円というのを変えるという考えはございません。
○櫻井充君 要するに、実体社会のことを多分このまま理解されないまま私はめちゃくちゃな政策をずっと続けていかれるんだろうなと、そう思います。 その上で、今回、政策審議委員のメンバーが替わりました。黒田総裁の方針と今まで違っている意見を言っている方がお辞めになって、黒田総裁と同じ方向性の方が入りました。こうやって政策決定会合でやってきているんだ、みんなで合議してやっているんだという話ですが、自分の意見の都合のいい人たちだけを集めてきているので、そこの決定会合そのものの意味があるのかどうか、私は非常に難しいんじゃないかと、そう感じています。 それで、櫻井政策審議委員の方にちょっとお伺いしておきたいと思いますが、この経歴の問題で今随分追及されておりますけど、これ、日銀のホームページに載る際に御自身で確認されているんでしょうか。
○参考人(櫻井眞君) 現時点で詳細を改めて確認しているところでございます。 実際にそのホームページに載りました中で、実際に在籍した大学だとかあるいは従事していない職務というものに関しては記載されていないというものは一切ございません。その意味でいえば、記載のとおりということになると思います。 あと、現在確認中でございますので、その作業を進めておるということであります。
○櫻井充君 そういうことを聞いていないんですよ。ホームページに載せるときに事務方があなたのところに来て、ちゃんとこれでいいですかとチェックをしていますよね。その上で、これで結構ですといってホームページに載せたんじゃないんですか。
○参考人(櫻井眞君) 全ての項目に関して、かなり古いことがたくさん入っていたものですから、必ずしもエビデンスは確認取れていないというものがございましたので、そこを今確認を、作業を進めておるというのが今の段階でございます。
○櫻井充君 確認しているはずですよ。私は何人かの日銀の関係者に聞きましたから。こうやって、虚偽の答弁をすることですよ、これは。日本銀行でホームページに上げる際に本人の確認を取らないことはないと何人かの方から言われています、私は。今のもうそでしょう。今のも虚偽の答弁じゃないですか。ホームページに載る際に、だってホームページに載っているのは幾つかしかないじゃないですか。このことについて確認もせずに、じゃ事務方が載せたんですか。ちょっと後ろ。(発言する者あり)
○参考人(櫻井眞君) 現在改めて確認中でございますので、その作業を進めております。したがって、それが分かりましてからまた改めて、改めるということをしたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(大家敏志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(大家敏志君) 速記を起こしてください。 櫻井審議委員。
○参考人(櫻井眞君) 確認はいたしました、ホームページの方。その代わり、その記憶が曖昧であったということでございます。
○櫻井充君 自分がやったことに対して責任ちゃんと取ってくださいよ。そんな、逃げているんじゃないんですか。後で白さんがやりますけど、学位論文もひどいものだ。そうやって、こんなひどい人がですよ、審議委員をやっていって、それで政策決定会合をするんですか。ひどい話ですね。自分のやったことすら責任を取れないような人が、国民のこれ経済活動から本当に生命をちゃんと守っていける役割を果たせるのかといったら、とても果たせないんじゃないだろうかと私は思いますね。 黒田総裁の先ほどの、笑いながら聞いておられますけれど、我々どのぐらい悩みながらあなたのことを決定したのかということも知らないで、もう少しちゃんと真摯に総裁という役割を果たしていただきたいと、そのことだけ申し伝えて、それからもう一点は、とにかく早く黒田さんがお辞めにならない限り日本の経済は良くならないということは今日確信しましたので、とにかく退陣を求めてこれから戦っていきたいと、そう思います。 どうもありがとうございました。
○白眞勲君 民進党の白眞勲でございます。 櫻井さん、ちょっと、もう少し今の答弁とかは、非常に整合性が取れない答弁をされると我々も混乱するし、後ろには国民の皆さんもいらっしゃるわけなんですね。もう少しこれは誠実に答弁をいただきたいなというふうに思いますね。 まず、ちょっとこれする前に私も黒田総裁に聞きたいことがあるので、それを先にやってから、残りちょっと櫻井さんにやらさせていただきたいなと思っているんですけれども。 まず、黒田総裁にお聞きします。総裁は元々、二〇一三年の四月に、物価目標二%、達成期間二年、マネタリーベースを二倍を柱とする量的・質的金融緩和を実施すると説明しました。しかしながら、御承知のように、日本銀行は今年四月に物価安定目標を更に更に先延ばしをして、二〇一七年度中としました。 ここでお聞きしますが、黒田総裁の任期は二〇一八年の四月、ということは、二〇一七年度中の物価安定目標ということは、結局、黒田総裁の任期までには達成するということでよろしゅうございますね。
○参考人(黒田東彦君) 現在の見通しはそのとおりでございます。
○白眞勲君 そうすると、元々二年間の物価安定目標で、国債では一年五十兆円ですから二年で百兆円、最近では一年で八十兆円のペースで爆買いをしているということになると、このままのペースでいうと、黒田総裁がお辞めになる時期になると、ざっと言えば、これレクしていないんですけど、日銀どなたでも結構です、合計幾らぐらいの数字が予測されますか、国債では。この程度のことはお答えできると思うんです。事務方で結構でございますから、お答えいただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(大家敏志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(大家敏志君) 速記を起こしてください。
○参考人(黒田東彦君) 今年の三月末の長期国債の保有残高が三百兆円ぐらいでございます。現在のマイナス金利付き量的・質的金融緩和の下では、年間八十兆円この残高を増やすということで政策を進めております。 ただ、具体的にいつの時点でその出口を議論し、どういう形で量的・質的金融緩和を続けていくかということについては、やはりその時点での判断でございますので、単純にこの三百兆円に八十兆円掛ける二年分というふうなものを足すというのは、そういう見通しを示しているということではございません。
○白眞勲君 ということは、これから年間八十兆円ペースを少し下げる可能性もあるということですね、今のお答えというのは。
○参考人(黒田東彦君) これは、出口戦略の場合に、米国でもそうですし我が国でもそうだと思いますが、バランスシートをどういうふうに処理していくかという問題と金利をどのように正常化していくかという二つの次元があるわけでございます。いずれにつきましても、二%の物価安定目標を達成して安定的に推移できるようになった、そういう見通しができた場合には、当然、出口論が議論になってまいりますので、そこで議論すべきことであって、今から今年と来年と八十兆円必ず増えていくというふうに決めることができないというだけでありまして、今の政策がそのままずっと続いていけば毎年八十兆円ずつ増えていくということはそのとおりでありますけれども、具体的に二年度先の量的・質的金融緩和の動向について今から決め打ちするということはできないということでございます。
○白眞勲君 私、別に、出口論はこれから聞こうかなと思ったので、先にお話しいただいたのはそれはそれでいいんですけど、要はその二年間のことと、それは目標は、もしかしたらそれは、私はあり得ないと思うけど、来年に急に二%になる可能性もあるからということなのかもしれないけれども、しかしながら、その今おっしゃった中で具体的な出口戦略はないということをおっしゃったわけですよね。これから、そのときそのときで状況によって決めるんでしょうということなんですが。 ただ、何というんですか、やっぱり御自身のお辞めになる時点でその二%ということになった場合には、御自身の責任としての道筋ぐらいは、やっぱりこれやっておかないといけないんじゃないのかなと僕は思うんですよ。御自身がおやりになり始めたんだもの、これ。そうでしょう。ですから、どうなんでしょうか、これ、辞めたから後は知りませんよというわけにいかないと思うんですよ、これ。後はよろしくね、後はよしなに、そうはいかないと思うんです、これは。ですから、そういったものについて、黒田総裁、どうでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) これは、金融政策というものは、政策委員会の特定のメンバーの任期で決まるものではございませんので、私から何か、今御指摘のようなことについて、任期中に量的・質的金融緩和の出口をきちっと決めていきますとか、そういうふうに申し上げることは適切でないと思います。あくまでも、金融政策でございますので、金融経済の動向を踏まえて、二%の物価安定目標が達成され、あるいはそれが安定的に維持されるという状況になるかならないかに従って金融政策を決めていくということになろうと思います。
○白眞勲君 今日の、これレクはしていないんですけれども、黒田総裁、通貨及び金融の調節に関する報告書について、熊本地震の対応が一番最初に書かれておるわけなんですが、この中で、被災地の金融機関を対象に、復旧復興に向けた資金需要への対応を支援するため、総額三千億円の被災地金融機関支援オペの導入を決定いたしましたということなんですね。 もちろん、融資をしたりしていたり、一生懸命協力してくるということはいいことだと思うんですけれども、私、話聞いていると、お金を貸すといってもなかなか借金はこれ以上増やしたくないんだという経営者も結構被災地にはいらっしゃると。ですから、そういう中で、今はそういう、何と言うんですか、融資というのではなくて、もう補助金というような形ということの方がより経済には影響を及ぼすのではないのかなと私は思うんですけれども、その辺について総裁としてはどうでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) その点は、言わば財政政策の問題でございますので、私から何か申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、御指摘のような財政的な支援措置が仮に行われれば有効であるということはそのとおりだと思います。ただ、それはあくまでも政府、国会がお決めになることでございます。
○白眞勲君 次に、岩田副総裁にお聞きいたします。 副総裁は、就任前に議院運営委員会で、物価上昇二%を二年で達成できなければ、最高の責任の取り方としては辞職をすることだとおっしゃったわけですよね。でも、結果は御存じのような状況ですよね。そこで、当会派の前川委員から、これについては一年前の四月二十三日にこの件で質問をした折には、岩田副総裁、現在の原油価格、これほど想定を上回るもので、急激に半年の間に下がるということであれば、各国も同じようなことが起きているから説明責任を果たしているとお話しになったんです。 さっぱり私これ読んでいて分からないんですけど、つまり、原油価格を考慮しても、現在のところでも二%どころかやっと一%ですよ。ところが、この原油価格だけでは説明責任を果たしていることにはならないと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○参考人(岩田規久男君) 前に国会でお話ししたときには、二つの要因を挙げたと思います。一つは消費増税の影響です。 消費増税の、増税される前、直前、増税された月ですね、二〇一三年四月は一・五%まで実は消費者物価は上昇しております。私たちが始めたときにはマイナス〇・五ですから、既に二%ポイント上がっているわけでありまして、その調子でいけば、実は、一三年のそのペースですね、その物価上昇率は。二〇一三年ですね、いいですね、一三年の、いや、一四年、一四年四月は……(発言する者あり)一三年の七月ですね、夏頃にはもう既に、つまり二年もたたないうちに物価は二%達成したという勢いだったんであります。ところが、それが消費増税で消費が冷え込んでしまって、それが今でも続いております、一つは。それから、それに加えて、今言ったエネルギー価格が暴落したというわけです。 物価を考える場合は、そのようなことが影響があるということはあるんですけれども、物価を考える場合には、それによって需給ギャップがどう開き、予想インフレ率がどうなったかがマクロ的には重要でありまして、原油価格が何か一%下がったから、単純に一%だけが原油価格のせいだというふうにはできない。原油価格によって人々の予想物価上昇率はどう変わるとか、需給ギャップはどう変わるかといったこともマクロ的には含めないと、その本当の影響は分からないということでございます。
○白眞勲君 いや、消費税というのは、これは民主党時代からもう三%上げると、そうですね、上げるということ決まっていたわけでして、それは織り込み済みの上で二%がということは、これ当然、当たり前だと私思うんですね。ですから、ちょっと今のお話というのはよく分からないんですけれども。ちょっとこれまた行きたいと思います、これから先にもお話ししたいんですけれども。 ちょっとこれでもう一回、黒田総裁にお聞きしたいんですね。 黒田バズーカというのを、黒田総裁、聞いたことありますか。その黒田バズーカと言われているこのようなサプライズ的なやり方というのは、私は、金融政策としてはありかもしれないけれども、逆に中央銀行がやるとすれば非常にこれは決断が必要だと思うんですけれども、黒田総裁はバズーカと言われることについて御自身どう思われています。
○参考人(黒田東彦君) そういう報道が最初に外国から出て、我が国でもそういう報道をされる方がおられることは存じておりますけれども、私自身は別にそのバズーカとかそういったことを意図しているわけでもありませんし、日本銀行の金融政策はそういうものではないと。あくまでも二%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するという観点から、二〇一三年の四月に量的・質的金融緩和を導入し、二〇一四年の十月にこれを拡大し、そして今年、二〇一六年の一月にマイナス金利付き量的・質的金融緩和というものを導入したということであるというふうに考えております。
○白眞勲君 じゃ、やっぱり迷惑だということでよろしいんでしょうかね。
○参考人(黒田東彦君) 迷惑とは申し上げませんけれども、私自身は特に適切な形容詞だとは思っておりません。
○白眞勲君 次の金融政策決定会合は六月に開かれるわけですよね。今回、四月追加緩和をしないことに対する株価の乱高下、だから次は参議院選挙もあるから次はやるぞという意見も散見されます。 日経新聞によりますと、こう書いてあるんですね。これまで経験則によると、経済・物価情勢の展望、これ展望リポートが公表される七月会合での緩和が本命だが、政権との距離感でいえば参議院選挙の前の六月緩和もあり得るとの報道もあります。また、前回の株価の乱高下が起きたようなこともあってはならない。そのためには、市場との対話を今以上にするのと同時に、緩和をすること、するにしてもしないにしても、それなりに国民が納得できる内容でなければ私はならないと思うんですね。それにもまして、当然、日銀としては選挙なんか意識するわけがないということは、説明しても国民がそう取らなければ、結局、日銀は独立だといっても政府とぐるになっているんじゃないかと疑いを持たれるとしたら、これ日銀の信用にも傷が付くわけですよね。 その辺、黒田総裁、どういうふうに思われますか。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のように、日本銀行は一九九八年以来施行されている日本銀行法によって政府からの独立を保障されているわけでありまして、そういった意味で御指摘のような報道は当たらないと思っておりますけれども、委員の御意見のように、市場あるいは国民とのコミュニケーションという点については今後一層努力してまいりたいと思っております。
○白眞勲君 それでは、櫻井審議委員にお聞きいたしたいと思います。 お手元に資料をお配りしたと思います。その一ページの資料は、これ国会同意人事の資料として内閣総務官室が作成したものでありますが、この表の略歴、審議会委員等の兼職の下に主な著書というのがありますよね。お手元あると思うんです。そこの二冊の横っちょに他って書いてあるんですね。見えますね、他って。ありますよね。あります。じゃ、そのほかにどのような本を書いたんですか。
○参考人(櫻井眞君) 委員にお答え申し上げます。 ほか幾つかの短い著作というのがありますけれども、全部載っけるわけにもいきませんので……(発言する者あり)著書です。例えば中国経済に関する小さな本であるとか、そういうものが幾つかあります。それからあと、英文の本等がございます。
○白眞勲君 大変恐縮ですが、それをこちらの委員会に提出させていただくことは可能でしょうか。
○参考人(櫻井眞君) もちろん、手元にございますので、是非させていただきたいと思います。
○白眞勲君 内閣総務官室にお聞きしますけれども、この二ページ目の資料は、私がこの十日の、これは衆議院の方での質問をベースに新たに作成したものなんですね。これ、大分これと違うんだけれども、これは、内閣総務官室、どうなんですか。今、こんな感じでいいのかな。これで合っているのか。合っているのかというのはなんだけど。この間違ったところをいろいろとちょっと赤字で指摘してみたんですけれども、こんな感じなんでしょうかね。これちょっとお答えください。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明させていただきます。 先生御配付いただきました一枚目の資料は、御指摘のとおり、私どもで作成をいたしまして、国会同意人事の審査に資するために衆参の議運理事会に提出をさせていただいたものでございます。 それから二ページ目の方は、先生の方でお作りいただいたものでございますけれども、基本的には一昨日の衆議院の委員会の質疑における政府側の答弁等を基に赤字等を入れられたものだというふうに承知をいたしております。 先ほども櫻井先生から御答弁ありましたとおり、現在、略歴については日銀等と連携しながら精査をしているという状況でございます。
○白眞勲君 いや、精査をするのは、これ国会に提出する前に精査をする必要があるんですよ。指摘を受けてから精査を今始めておりますというのは、非常に私は不誠実だと思いますね。 それと、これちょっと、もちろん私だって履歴書を書くときに昭和と西暦を間違えたりとか、一年間違えちゃったとか、三月、四月というのはあり得るけど、余りにもこれ、どうですか、委員の皆さん、これ見てどうですか。ちょっとこれひど過ぎると私は思うんですね。 これはちょっと櫻井委員にお聞きします。 この資料を見ると、平成四年の六月、これ平成五年の四月の間違いみたいなんですけれども、三井海上投資顧問の取締役で平成十年六月までやっていらっしゃるというんですけど、同じ時期に、これ日本銀行のホームページで見ると、三井海上基礎研究所国際金融研究センター所長もされているということで、これは御兼務されていたんですね。
○参考人(櫻井眞君) これはもう先生御指摘のとおり兼務をしておりました。
○白眞勲君 この前、これは内閣総務官室にお聞きしたいんですけど、これ先日の衆議院の質疑においては、櫻井委員は、日本銀行の方は御自身が申告したものに基づいてできていると、しかし、国会に提出された資料は初めて見たと、おととい、十日に御答弁されているんですね。これ、内閣総務官室においては、櫻井眞氏から提出された資料に基づいて作成したと、そういうふうに御答弁されているわけなんですね。 これ、ちょっと内閣総務官室にお聞きします。その作成に関わるときに、提出された資料と、この、何ですか、国会同意人事のために提出された資料というのは一致していたんですか、していないんですか。それはすぐ分かるでしょう。
○政府参考人(土生栄二君) 国会同意人事に係る資料の作成プロセスでございますけれども、先日答弁いたしましたとおり、櫻井先生から御提出をいただきました資料に基づきまして、略歴という形で転記をするという形で作成をしているものでございます。したがいまして、一部記載をしなかった事項もあるわけでございますけれども、記載した事項につきましては、御提出いただいた資料を私どもとしては正確に記載をするということでございます。 そういう中で、議運理事会の方からは徹底した情報管理を求められているところでございまして、私ども、短期間で非常に限られた人数で作業をしているということでございますので、転記については正確性を期しておりますけれども、改めて事前に御本人にお見せするといったようなことはしておらないということでございます。
○白眞勲君 ただ、櫻井さんにちょっとお聞きしたいんですが、これ、櫻井さんが御提出した資料に基づいて内閣の方で作っているわけですよ。ということは、櫻井さんの提出した資料が間違えているということなんですか、櫻井さん、これ。
○参考人(櫻井眞君) お答えいたします。 個別の件に関しましては、現在もう一度確認中でございますので、確認作業が進み次第……(発言する者あり)確認し、作業が進み次第、訂正したいと思っております。
○委員長(大家敏志君) ちょっとよろしいですか。静かにしなさい、答弁中だろうが。(発言する者あり)静かにしなさい。白眞勲君、議論を続けてください。ちゃんと答弁した。座りなさい、あなたは。座りなさい。座りなさい。座りなさい。大久保さん、座りなさい。今答弁した。僕が仕切る、ここは。そんな話じゃない。今答弁された。白さん、どうぞ続けてください。そこでまた僕が判断しますから、どうぞ座ってください。座ってください。どうぞ続けてください。
○白眞勲君 じゃ、もう一回お聞きします。 今精査中とおっしゃいました。でも、国会同意人事というのは、御存じのように、もう十分お分かりですよね、これ大変な重要な人事案件です。日本国民全員が関係していく、金利に対してとか、これからのいわゆる金融政策に対して、日銀が行うことに対する非常に重要なものに対して、精査中というのはこれは非常に私は不誠実だと思いますが、もう一度お答えください。
○参考人(櫻井眞君) 先生にお答えいたします。 私自身が作って提出して、そこをセレクトしていただいたんだと思いますので、私は、その間のことは、事情は分かりませんので、本来であればコメントを差し控えた方がいいのかと思います。しかし、個別の案件に関して誤記があったことは事実でございますので、それを今精査中ということでございます。(発言する者あり)
○委員長(大家敏志君) 速記を止めてください。 〔午前十一時十九分速記中止〕 〔午前十一時四十一分速記開始〕
○委員長(大家敏志君) 速記を起こしてください。 暫時休憩いたします。 午前十一時四十一分休憩 ─────・───── 午前十一時五十二分開会
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 この際、黒田総裁に申し上げます。 答弁に際しましては、質疑者の趣旨を踏まえ、簡潔かつ明瞭に行うように注意を申し上げたいというふうに思います。 また、本件に関しての調査結果を速やかに理事会に報告するように要請をさせていただきます。 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査のうち、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 櫻井眞さん、審議委員、ちょっと私、お聞きしたいんですけど、今これだけ委員会が止まっています。休憩しました。これ大変なことなんですね。これは多くの、やはり我々委員のみならず、多くの皆様がいろいろなスケジュールを調整してやっているということで、この責任というのはこれ櫻井さんに私はあると思いますよ、御答弁の。それについて、櫻井さんとしてはどういうふうにお考えですか。その責任について、感じることありますか。
○参考人(櫻井眞君) 先生にお答えいたします。 この委員会において、これまで様々な御指摘をいただきました。大変深く、真摯に反省をしたいというふうに思っておりますので、今後、先ほど申されたような確認作業を鋭意進めて提出をさせていただきたいというふうに思っております。
○白眞勲君 この遅らせたことに対しても是非これは反省していただきたいというふうに思うんですけれども。 私、別に、この資料を見て揚げ足取りするつもりはないんですけれども、それにしても年号を間違え過ぎませんか、これ。 御存じのように、審議委員というのは、日本国の金融政策を決めるたった六人しかいない重要なポジションですよね。ですから、だから国会の本会議にまでかけられて承認されているわけで、その基礎的なデータにこれだけの誤りがあるというのは極めて私は問題だと思います。これ前代未聞だと思います。 ですから、これ、やっぱり特に年号だって、いつやったのかというのも、そのときの経済情勢によっては、例えばリーマン・ショック、ブラックマンデー、やったのかやらないのか、そのときにどういう仕事をされていたのかということもやっぱり大きなこの検討材料の一つだと思うんですね。 ちょっと委員長にお願いしたいと思います。是非これ理事会において、今おっしゃいましたように、この事実関係のみならず、この人事承認案件ですね、国会の、今回の、について、もう一度検討していただくということを、これを理事会でお諮りいただきたいと思います。
○委員長(大家敏志君) ただいまの件につきましては、理事会において協議することといたします。
○白眞勲君 そして、次に、櫻井委員は修士論文は提出したが、四ページの論文だったとのことでした。ちょっと僕、論文としては余りにも、ページ数が四ページというのは驚きなんですね。 それで、文科省にお聞きいたしたいと思います。 東京大学の当時の大学院の修士の学位を与える審査基準、審査体制について御説明ください。原稿用紙四枚、字数にして千二百字ちょっととの報道がありますけれども、これ、東大大学院の経済学研究科のホームページ見ると、論文内容の要旨を二千字程度と書いてあるんですよ。要旨で二千字とあるのに千二百字って、これ本文が千二百字ですよ。ちょっとこれは私、話にならないと思うんですけれども、この辺りどうなっているんですか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 修士論文につきましては、各大学が定めます規定に基づきまして、責任を持って審査を行う必要があるというふうに認識しております。 その上に立って、お尋ねの櫻井眞氏が在学していた当時の東京大学経済学研究科におけます修士論文の具体的な審査基準、審査体制について東京大学に確認いたしましたけれども、四十年以上経過しているということもございまして、その当時の基準については残念ながら把握できなかったところでございます。 さらに、修士論文の審査の方法や基準につきましては、学位授与権を有します各大学の責任において主体的に判断すべきものでございまして、今回の事例につきましても、当時の東京大学経済学研究科における判断の結果と認識しております。 なお、東京大学出版会が一九八七年に刊行いたしました東京大学百年史によりますと、櫻井眞氏が修士の学位を授与された当時の大学経済学研究科では、いわゆる東京大学紛争の事後処理的な局面が続いておりまして、現在のような修士論文審査を行うことは困難だったとされているところでございます。
○白眞勲君 現在のような修士論文審査は困難だったけど、学位は授与しているということなんですね、だから。 ちょっとこれは、櫻井さん、大変恐縮でございますが、当委員会にその論文を提出していただきたいと思うんですけれども、あるいは文部科学省として提出していただきたいと思うんですけれども、両方、いかがですか。
○参考人(櫻井眞君) 現時点で、私、東大紛争のときでございまして、手元にないというのが現状でございます。これは東大の方に問い合わせて、その本文が取れれば御提出したいというふうに思います。
○政府参考人(義本博司君) 文科省においても東大の方に確認しておりまして、確認させていただきたいと存じます。
○白眞勲君 日本銀行にお聞きしたいと思います。 これ、五月十日の衆議院財務金融委員会で、岩田副総裁と櫻井審議委員の日本銀行のホームページに記載されている学歴についてちょっとお聞きしたいと思うんですけど、その折、御本人は、博士号を取得していないにもかかわらず博士課程修了という表記をしているのはこれまでの慣行ですと説明が日本銀行はされているんですね。 これ、見る人は、修了と書いてあったら、これは当然、博士号を取得したものだと外部からは思われるのはこれは当たり前だと思うんですよ。これって問題だと思いませんか。日本銀行、お答えください。
○参考人(武田知久君) 日本銀行では、公表している役員の履歴につきましては、表記の統一なども図りつつ、本人の申告に基づいて主要な経歴を記載しております。 こうした下で、学歴につきましては、本人が博士号を取得している場合にPhDないし経済学博士取得などと明示する一方、いわゆる単位取得退学を含めて博士課程修了と表記しているのは慣行による取扱いでありまして、明文のルールを定めているものではございません。 なお、こうした表記は、少なくとも人文社会系を中心に、博士号を取得する人がまだ非常に少ない時代におきましては社会一般でも比較的広く行われていたものと理解しております。 以上でございます。
○白眞勲君 櫻井さんにお聞きします。 これは単位取得退学ということで、これ満期退学ですか。どうですか、その辺は。
○参考人(櫻井眞君) 五年在籍いたしましたので、満期退学ということになります。(発言する者あり)五年在学いたしましたので、満期退学ということになります。退学であることは変わりありません。
○白眞勲君 これ、ちょっと一回また精査を我々もしますけれども、日本銀行さん、修了と書いたら、これは日本銀行の慣行でございますというのはちょっと私はおかしいと思う。 それから、英文で見たらコンプリートになっていました。コンプリートということは、PhDがコンプリートだということになったら、普通はこれは学位を取得したというふうに我々一般の人間は見るものなんですよ。あなた方が、幾らそれは修了だと言っても、それは慣行でやっていると言っても、それはおかしいんじゃないんですかということなんですね。 あと、昭和四十七年に、修士を取って、昭和五十年度ですよね……
○委員長(大家敏志君) 質疑をおまとめください。
○白眞勲君 はい。 五十一年の三月ということだと、これ四年になりますけれども、これでいいんですか。 じゃ、まず櫻井さん、お願いいたします。
○委員長(大家敏志君) 時間を超過しておりますので、簡潔に願います。
○参考人(櫻井眞君) 御質問は、あれでしょうか、修士を取ったときと……(発言する者あり)五年間ということになりますけれども。
○白眞勲君 じゃ、それちょっと精査してちゃんとください。 それから最後に、これまとめますけれども、日本銀行さん、これは問題ですよ、非常に。修了と書いているのは、ホームページで。それはおかしいというふうに思いますけれども、その辺について、総裁、おかしいと思いませんか。最後にそれをお聞きをして終わりにします。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行が公表している櫻井審議委員の履歴につきましては、経歴詐称に当たるものがあったとは考えておりませんが、いずれにせよ、今回様々な御指摘をいただいたことを真摯に受け止め、どのような表記が適切であるか検討してまいりたいというふうに考えております。
○白眞勲君 終わります。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 黒田総裁にお聞きしたいと思います。 世界経済の現状についての認識ということでございます。四月のG20の声明におきましては、金融市場は、二月の上海会合以来、年初来の下落幅がほとんど回復、成長は引き続き緩やかでばらつきがあります、金融市場の変動、一次産品輸出国が直面する課題及び低いインフレ率を背景に世界経済の下方リスクや不確実性が残る、そういうように声明でまとめられております。また、六月二十三日にイギリスで国民投票が行われます。EU離脱となる可能性もありまして、世界経済の環境を複雑にしているのは事実だろうと思います。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 しかし、現在の世界経済について私自身が、例えばGDP、IMFが出している名目や実質のGDP、あるいは世界の株価の時価総額等を見ますと、正直申しまして、リーマン・ショックとの比較でありますと、そのGDPや時価総額等を見ると、当時の三分の一ぐらいではないかというふうに数字上見られるんですね。したがって、これはどう見るかということをお聞きするんですけれども、現在の世界経済については、今日の御報告にもありましたように、様々なリスクはあるというものの、果たして予見できないリスクがあってリーマン・ショックに逆戻りしかねない状況と判断されているのか、そのリスクの度合いについてどの程度見ておられるのかをお聞きしたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 委員御指摘のとおり、世界経済は緩やかな成長が続いております。特に、新興国を中心に減速はしておりますけれども、欧米等は比較的しっかりとした回復を続けているということであります。 御指摘のように、IMFの見通しあるいはG20の最近のコミュニケなどでも緩やかな成長が続いているということは認めておるわけでございます。ただ、下振れリスクという点につきましては、実は日本銀行の展望レポートでもかなりあるというふうに見ております。 その要因といたしましては、新興国や資源国に関する不透明感、それから米国経済の動向やその下での金融政策運営、それが国際金融資本市場に及ぼす影響、あるいは委員御指摘のブレグジットの問題もあるかもしれませんが、それより前に議論されておりましたグレグジットというか、ギリシャの債務問題の展開その他、やはり下方リスクというものが大きいのではないかというふうに考えております。 ただ、現時点でリーマン・ショックに逆戻りしかねない状況、そういう大きなリスクがあるというふうには見ておりません。ただ、下振れリスクがあるということは私どもも認めております。
○西田実仁君 原油価格についてですけれども、原油価格の底入れによりまして物価のマイナス要因が解消ないし減少すると、今後、物価が徐々に上昇すると、こういうふうに見ておられるようでありますけれども、しかし、原油下落の影響というのは幾つかステージというか段階があって、原油下落の最終製品価格への転嫁が進んで、最終財価格そのものの下落は広がっているのが現状ではないかというふうに思うんですね。現に、この最終財価格、昨年の春以降下落しておりまして、本年二月現在でも三十一の分類中九分類で底入れしているにすぎないという状況であります。このGDPギャップがまだ存在している以上、性急な物価上昇は消費にかえってマイナスになるのではないかという見方もあります。 デフレマインドから消費性向が低下している現状を鑑みますと、原油低価格時代での新価格体系への誘導こそが景気回復の早道ではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○参考人(黒田東彦君) 日本経済が持続的な成長を実現するためには、何としてもデフレから脱却して、二%の物価安定の目標を早期に実現することが必要であると考えております。デフレの下で、価格の下落が企業の売上げあるいは収益の減少につながって、その結果、賃金が更に抑制されて消費が低迷する、そして更なる価格の下落につながるという悪循環がデフレの下では起こりますので、そうした状況を打破するためには、やはりデフレマインドの抜本的な転換、物価が緩やかに上昇する状況をつくり出すことが必要であるというふうに考えております。 御指摘の原油価格につきましては、確かに足下、少し底入れをしております。これは、パリのIEA自体も、原油価格は底入れしたのではないかと言っております。ただ、その後、これがかつてのような水準まで上昇していくというふうには見ていないようでありまして、原油価格につきましては、引き続き、特に供給側のいろいろな要因が重なっておりますので、どのように動くのかというのはまだまだ不確実性があると思いますけれども、基本的には原油価格が緩やかに上昇していくという、これは市場もそう見ておりますし、IEAなどもそう見ているようですけれども、そういった前提の下では物価上昇率も緩やかに高まっていくのではないかというふうに考えております。
○西田実仁君 欧州中央銀行、ECBは、三月の十日の日に、貸出条件付長期資金供給オペ2、いわゆるTLTRO2の導入を決定しております。ベンチマークを上回った貸出増加額に対して最大マイナス〇・四%の金利を付与すると、こういう決定であります。 ここに至るまでの間に、当然TLTROで超低金利による長期の資金供給オペ、七回ほど行っておりまして、計四千二百六十億ユーロを供給をして、その結果、金融機関の貸出額というのは、二〇一四年の九月から増加に転じ、同年十二月には前年同期比プラスになっております。こうしたオペの期限が本年六月に切れるものですから、この2をスタートして、期間四年、最大でマイナス〇・四の金利で長期資金を供給すると、こういう決定ですね。 これについての評価をちょっとお聞きしたいと思っているんですが、私自身は、こうしたことを参考にして日銀貸付金にマイナス金利を付与するというふうになれば、融資拡大効果が期待されるのではないかというふうに思っております。 今日、お手元にお配りしました長・短期プライムレートの推移を見ていただくと一目瞭然ですけれども、ゼロ金利が再開しました二〇〇八年の十二月以降、中小企業金融の基準であります短期プライムレートというのは、今日に至るまで一・四七五%で横ばいが続いております。それに対しまして、大企業向けの融資の基準であります長期プライムレート、これは二・二五から国債利回りの下落に伴いまして現在〇・九五%になっているわけでございます。 そういう意味でも、この短期プライムレートを引き下げる余地を銀行につくり出すためにも、例えば、こうした日銀貸付金、今、成長基盤強化とかあるいは貸出増加を支援する資金供給と合わせると三十一兆円余りありますけれども、こうした日銀貸付金に、これは低利で貸出ししているわけでありますけれども、マイナス金利を付与して、そして中小企業向けの短期プライムレートを引き下げる余地を銀行に与えて、そして中小企業向け融資を増やしていくと、こういう道筋もECBの今回の決定を参考に考えてはいかがか、それをやるにはどういう課題があるのか、これを最後、総裁にお聞きしたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のように、日本銀行は、金融機関の貸出増加に向けた取組を支援するという観点から、貸出増加支援オペと成長基盤支援オペを実施をしております。これらについては、本年一月のマイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入と併せて、その適用金利をプラス〇・一%からゼロ%、無利息に引き下げたところであります。 さらに、今年三月には、金融機関の貸出増加に向けた取組を一層支援するために、今申し上げたような貸出支援基金及び被災地金融機関支援オペの残高を増加させた金融機関については、当該金融機関が保有する日銀当座預金について、増加額の二倍までの金額についてマイナス金利の適用の対象外としたわけでございます。これは、金融機関が、貸出支援であれ、あるいは成長基盤強化支援であれ、さらには東日本大震災あるいは熊本地震の被災地金融機関支援オペにつきましても同様でありますけれども、日本銀行からの資金供給ファシリティーを活用して、貸出しを積極的に行う上で強いインセンティブになるというふうに考えております。 なお、ECBの政策につきましては、委員御指摘のとおり、大変大胆というかユニークな政策であるということは事実であります。そして、その下で、ECBがデフレから脱却し、二%程度の物価安定目標に向けて大変な努力をしているということは高く評価をしております。 ただ、我が国においてそういった方策を取るかどうかということは、これはあくまでも、毎回の金融政策決定会合において、経済、物価のリスク要因を点検して、その上で物価安定の目標の実現のために必要と判断した場合にちゅうちょなく量、質、金利の三次元で追加的な金融緩和措置を講ずるということは一貫して申し上げておりますけれども、具体的な手段につきましては、やはり何が最も適切な手段かということはその時点で決定会合において議論されるものであるというふうに考えております。
○西田実仁君 終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 うちは元々、黒田総裁の就任には反対でございましたし、反対しておいて良かったなというふうに思っております。異次元緩和については、もう最初からといいますか、始める前からといいますか、問題点を指摘してまいりましたし、お辞めになるべきだということも再三、予算委員会も含めて指摘してきたところでございます。 中身はもう先ほど櫻井さんから厳しく追及があった点、国民にとっては結局何だったのかと、このアベノミクスの中心である異次元緩和が。それは株持っている人とか一部の人には良かったかも分からないけれども、今や世論調査でも、この日銀の異次元緩和も含めて、もう期待していないという国民が増えて、当初は七割ぐらい期待している人がいましたけれども、今やもう半分以下と、期待しないとわざわざ言う人がもう六割超えているというふうになっている事態であります。 もう一つ、日銀の大量の国債購入についても、その危険性について最初から指摘をしてまいりました。要するに、案の定、今、日本国債のおかしな信頼が生まれていて、国債を銀行を含めて投資家が買うのは、どんなことがあっても日本銀行に転売できる、利ざやを稼げるというのがあって買い続けられていると。明らかにこの日銀の国債の大量購入によって国債の信用バブルが起きているということは間違いないと思います。 したがって、逆に言うと、日銀がこの大量の国債購入から手を引き始める、撤退し始めたときにこの国債の信用バブルが崩壊していくのは間違いない、それについてどうするんだということを再三、この委員会でも三年間、藤巻先生も含めて議論してきても一切お答えにならないと。時期尚早だと、そういうことに答えるのはということで、大変、何といいますか、国会における日銀の審議が非常に中身のないものといいますか、答弁がひどいものですから、そういう日銀報告審議が続いてきたんじゃないかと改めて指摘していきたいと思います。聞いてもまた同じことだと思うので、今日は違う角度で申し上げたいと思いますけれど。 今までの総裁に比べて、黒田総裁の国会対応、今日もやっぱりいろいろ対応良くないなと思って聞いておりましたし、大変不誠実な答弁が続いている、今申し上げたこと、同じことを繰り返すのも含めて。もう一つは、この国会審議、国会での黒田さんの答弁が、むしろ今国会審議そのものが黒田政策に利用されていると、利用されてきたという点を指摘したいというふうに思います。 去年の二月ですか、この委員会で、中央銀行はサプライズを狙うべきではないということを指摘いたしました。それは、おととしの十月三十一日に出たあの追加の金融緩和の話ですね。あれがサプライズと言われていましたけれども、その三日前にこの委員会で、日銀の異次元緩和政策は所期の効果を発揮しておりますし、順調に推移しておりますと言われた三日後にあの追加金融緩和を打ち出したということを指摘して、サプライズを狙った、国会でしかるべき答弁をされるべきであったということを申し上げたわけですね。株が下がり始めたのがそれで持ち直したわけですよね。そういうやり方がいかがなものかということをFRBの方向転換も含めて指摘したにもかかわらず、またまた同じようなサプライズをやられたということです。 ちなみに言っておきますと、FRBはFRBの量的緩和の第三弾のときに曖昧なことを言って市場を混乱させたというようなことがあって、その後、対話を重視すると、マーケットとのですね、という方向に転換をしたわけでありますし、欧米の中央銀行も、金融政策で不必要な混乱あるいは投機的ないろんな動き、招かないために予見性を高めようと、むしろ。中央銀行が何をやろうとしているかをちょっと早く伝えようという方向になっているわけでありまして、中央銀行がサプライズ狙いやるなんということは、もう欧米の中央銀行じゃ考えられないと。これ、裏を返すとオオカミ少年みたいになっちゃいますからね。そういうことをやるべきじゃないということが今の世界の中央銀行の流れなわけであります。そんなことをやると、もう中央銀行の信頼性とか権威に関わるわけですよね。 例えば、マイナス金利について言っても、欧州中央銀行は、マイナス金利導入の四か月前にロイターのユーロ圏サミットがありましたけど、そこで自らマイナス金利政策を真剣に検討しているということをわざわざコメントしているんです。やる可能性があるということをコメントしているわけですね。サプライズにならないように配慮をしているわけですね。 ところが、日本はどうかというと、黒田さんは、またまたこれでもサプライズやっちゃったわけですよね。これ民進党の大久保さんが予算委員会で指摘されておりますけれど、一月二十一日の決算委員会でマイナス金利は考えていませんと言っておきながら、二十九日にマイナス金利を決定するということですよね。結果的に、またサプライズ狙いというふうに思われても仕方がないようなことをやられたわけであります。しかも、国会の場を使ってやったと言われても仕方がないんですね、結果的に言えば。 こういうサプライズ効果を狙うことそのものが問題だと思いますけれど、国会答弁と全く違うことをやり続けるというのは、一体国会審議を何と思っていらっしゃるのか、お聞きしたいというふうに思います。いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行の金融政策運営につきましては、従来から、二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで量的・質的金融緩和を継続するとともに、経済・物価情勢についてリスク要因を点検し、物価安定の目標の早期実現のために必要であればちゅうちょなく調整を行うという方針を繰り返し申し上げてきております。その上で、具体的な政策決定につきましては、金融政策決定会合において、その時々の経済、物価の情勢判断、あるいはリスク要因についての委員の間での議論というものを加えて決定をしているということでございます。 量的・質的金融緩和の導入以降の緩和策は、こうした枠組みの下で決定、公表したものであり、何かサプライズを狙ったというものではありません。
○大門実紀史君 前回のときの最初のサプライズはいかがなものかというときに、黒田さんは、御指摘の意味は分かりますので、そうならないようにということもおっしゃっていたにもかかわらず、このマイナス金利でいえば、大久保さんが予算委員会で指摘されているのを見れば、もう国会答弁の翌日にはマイナス金利の検討を事務方に指示されているということですね。 余りにも、それは何か月かタイムラグがあれば国会で言ったことと違う方向が出ることもあると思うんですけれども、最初の八十兆に増やしたときの追加の金融緩和のときも、三日前の国会答弁と違うことを言うと、やると。マイナス金利についても、僅か一日、二日で違うことをやると。これは、今おっしゃったような、いろいろみんなで検討してちゅうちょなくやる、そんな一般論じゃなくて、明らかに、国会には方向性すら言わないと。国会で言わないということは、結構それ信頼されますからね。国会でやらないと言ったんでしょうと、それはみんなマーケットはそう思いますからね。国会で言ったことは非常に大きいんですよ、言ったことは。 それは、変わるということについて、僅か一日や二日で変わるということについて何も感じられないということですか。国会審議、何だと思っているんですか。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の点につきましては、今年の一月二十一日の参議院の決算委員会におきまして御質問があった際に、マイナス金利につきましては、プロズ・アンド・コンズ、いろいろな意見はあると思いますけれども、現時点ではマイナス金利ということを具体的に考えていることはございませんと、それはそのとおりであります。 ただ、その後、ダボス会議に私、出席するために日本を離れたわけでございまして、その際スタッフに、経済動向を踏まえて、特に市場が非常に荒れているところでございますので、帰国した後に仮に追加的な緩和を行うとしたらどのようなオプションがあるか検討しておいてほしいというふうに事務方に言ってまいりました。そして、月末に向けてダボスから帰ってきまして、金融政策決定会合が具体的に行われて、そこで二つのオプションが示されまして、一つは量的・質的金融緩和そのものを二〇一四年十月のときと同様に拡大するというオプションと、量的・質的金融緩和の方はそのままでマイナス金利を導入するという二つのオプションが示されて、委員会で相当議論してマイナス金利付き量的・質的金融緩和を導入したわけでございます。
○委員長(大家敏志君) 総裁、簡潔な答弁をお願いします。
○大門実紀史君 本当に不誠実ですよ、答弁が。聞いてもいないことを長々、周りのことを。 私が申し上げているのは、そういう結果的にサプライズになっていることについて国会審議についていかが思われているのかということを聞いているわけでね。いいんですか、国会で何言おうと、いろいろあったら関係ないんですか、国会の答弁というのは。何でも許されるんでしょう、その後何かあったとかいろいろ理由付ければ。そうじゃないでしょう、国会の答弁というのは。長いこといろんな総裁と議論してきましたけれど、こんな不誠実な、国会の場を利用してサプライズやるような総裁は初めてですよ。 結局、これ何でそんなことになるかというと、この日銀の異次元緩和政策そのものがやっぱり異常だからですよ。もう曲芸のような、サーカスのような、そんな異常な、異様な政策をやるから為替・株式市場のマーケットが、投機筋が動くわけですよ。もうそれがずっとやっているものだから催促相場になっちゃって、何か変わったことを言ってくれ、何か売買のネタを出してくれと、そんなことを応えようとしているし、安倍内閣そのものが株価を非常に気にする内閣だと。それに日本銀行が、大の中央銀行が一緒になってそういうことを気にするからそういうサプライズと。織り込まれちゃったら、全て読まれちゃったら、株価動かす、為替相場を動かすというのは、今投機筋が中心ですからね、できないわけですから、だからサプライズをするというようなことになっているわけですね。だから、日銀の政策は異常だから、おかしいからサプライズ狙いをせざるを得ないというようなことに陥っているということを自覚されるべきだというふうに思います。 少なくとも国会審議との関係では、今後こういう、結果的に、後になってサプライズだと指摘されるようなことはないようにしてもらいたいんですけれども、総裁、いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 国会に対しましても、市場あるいは国民に対しましても、その時点その時点で考えておることは正直に申し上げております。ただ、金融政策はあくまでも金融政策決定会合において、その時点で得られる最新の経済データその他を踏まえて委員の中で議論をして決定されるものでありますので、決定会合の前に私から政策変更を示唆するとか、そういうことは適切でないというふうに考えております。
○大門実紀史君 お分かりですよね、欧州の中央銀行、FRBが。あそこだってみんな会議やって決めますよ。全然違うことを言っておいて全然違う方向を出すということはないようにみんな気を付けているんですよ、世界の中央銀行は。そのことを申し上げているわけですね。手続の話をしているわけじゃないですよ、手続の話を。どうしてそういうことお分かりにならないのかな。 国会審議が、日銀報告に対する質疑がこれだけ中身のないものになってきているのは、本当に今の黒田日銀の非常に責任が大きいということを自覚してほしいということを申し上げて、時間になったので質問を終わります。 以上です。
○藤巻健史君 おおさか維新の会の藤巻です。よろしくお願いします。 日銀は、二〇一七年度中に消費者物価指数が二%達成できるというふうに予想されていますけれども、これが、二%が安定的になれば当然マイナス金利政策から脱却しなくちゃいけないと思うんですけれども、どういう方法でマイナス金利政策から脱却するのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) このマイナス金利付き量的・質的金融緩和の出口に当たっては、当然、金利水準の調整、それから拡大した日本銀行のバランスシートの扱いなどが課題になるわけでございます。そのための具体的な手段としては、例えば保有国債の償還や各種の資金吸収オペレーションのほか、いわゆる補完当座預金制度の適用金利、付利金利の引上げなどが考えられます。 もっとも、こうした手段の中で実際にどれを用いるのか、またどのような順序で出口を進めるのかは、やはりその時々の経済・物価情勢、市場の状況などによって変わり得るというふうに思います。委員御指摘のマイナス金利というのは、この付利金利が、当座預金の一部にマイナス〇・一%という金利が掛かっているわけですので、出口ということになればその引上げということが当然議論になると思います。
○藤巻健史君 いや、まさに御回答のとおりで、マイナス金利政策の出口というのは当座預金に金利をチャージしているものをチャージしなくなる、これがマイナス金利政策の出口、誰が考えたってそれしかないわけで、聞けばすぐお答えいただいたんですが、じゃ、量的緩和の方について、今まで毎回毎回時期尚早とおっしゃっているわけですよ。マイナス金利政策の出口はすぐ時期尚早とおっしゃらないでお答えできるのにもかかわらず、量的緩和の出口がきちんとどういう方法がある、今日多少おっしゃっていらっしゃいましたけれども、言えなかったのはどうしてかなと私は思うんですよね。 マイナス金利政策の出口と同様、量的金融政策の出口というのは簡単に言えるはずだったんですが、ちょっともう一回、どういう方法があるのかきちんと教えていただければと思います。
○参考人(黒田東彦君) 先ほどお答えいたしましたとおり、拡大した日本銀行のバランスシートの扱いというものが当然出口に当たって議論になるわけでありまして、具体的には、例えば保有国債の償還あるいは各種の資金吸収オペレーションなどが考えられると思いますが、米国の例を見ましても、現時点では拡大したバランスシートをまだそのままにしておりまして、償還された部分については再投資をするということをしておられるようですけれども、いずれ、このバランスシートの扱いについてどのような対応をするかというのは私どもも関心を持っておりますし、日本銀行が出口に際して、今申し上げたようなバランスシートの扱いについて具体的に経済・物価情勢や市場の状況などを踏まえて議論をし、決定していくことになるというふうに思います。
○藤巻健史君 いや、今までの時期尚早という回答から比べると随分進歩されたなというふうに思うんですけれども、今の方法の一つに保有国債の償還並びに売却というお言葉がありました。これは、異次元の量的・質的緩和の一番の問題は、長期国債を買っちゃった、要するに量よりは質の方なんですよね。白川総裁のときには二年から三年ぐらいまで、私が現役のときには短期債しか、成長通貨の供給ということを別にすれば長期債は買っていなかったと思うんですが、そういう長期債を買ったということによって満期待ちができなくなった、バランスシートを縮めるための満期待ちができなくなったというのが一番の問題だと思います。 ですから、当然のことながら、保有国債を市中に売却するといっても、そういうときというのは景気が過熱してきて引締めをするときです。要するに、日銀が国債価格を下げたい、金利を上げたいということですから、国債価格を下げたいときに誰が買うんだと。要するに、買えば翌日下がる、また、となっちゃうわけですから、誰も買手はいないはずなんですよね。誰に買わせるかということを是非教えていただきたいんですが、それを聞いていると時間がなくなっちゃうので。 次に、関連質問なんですけれども、私は昔から、どうしても量的緩和をしたいならば、日本国債の代わりに米国債を買えと申し上げていたんですね、ずっと。米国債を買っているならば出口があるわけですよ。要するに、日本銀行が金利を上げたい、値段を下げたいのは円の金利ですから、米国債というのは、そんなときじゃなくて、関係なく、売りたいといえば買手はたくさんいるわけです、例えば中国政府とかいろんな人が買うわけで。ですから、もうどうしても量的緩和をやりたいのであるならば、米国債を買って、その代わり金を日銀の当座預金、円で当座預金に振り込めばよかったわけで、そうすれば量的緩和というのは続くし、一番いいのはドル高円安になるんですよね。これこそまさに、最初の方の問題は、櫻井委員が最初に、国債誰が買ってくれますか、日銀が購入するのをやめたら誰が買ってくれますかという質問に対する回答でもあるわけです。ドル国債だったら、ほかの国が幾らでも買ってくれるわけですよ。それで量的緩和もできるわけですから、出口がある。 そして、一番重要なのは、やはり円安ドル高になっていくということで、円安ドル高になれば、これも櫻井委員が質問しておりましたけれども、景気対策のためには需要を増やせばいい、需要を増やすということは海外の需要を全部取り込むことですからね、日本のものも。ですから、そういう意味でいうと、円安ドル高というのは景気も良くするし、消費者物価指数も上げるということで、極めて効果的であると。 だからこそ、また今、日本国債が、元々やっちゃいけなかったと思いますけど、買う量が減ってきている。でも、米国債は幾らでもあるわけで、なぜ米国債を買うというオペレーションをしないのか、その辺についてお聞きしたいと思いますけど。
○参考人(黒田東彦君) 為替の経済に対する影響については御指摘のような面があることは事実だと思いますけれども、現在の日本銀行法の上では、外国為替相場の安定を目的とする外国為替の売買というのは、これは国の事務の取扱いをする者として言わば委託されて行っているものでございます。したがいまして、そうした委員御指摘のような為替相場に影響を与えようというような外国為替の売買というのは、法律上、財務大臣が一元的に所管をされているというふうに理解をしております。
○藤巻健史君 そうなんですよね。実は二十年ぐらい前から私は日銀さんに、日銀アカウントで国債を買う、そうすれば日銀も介入できるじゃないかというふうに申し上げていたんですけれども、今の為替の介入権というのは国にしかないと。日銀は為替介入については単なる手足でしかないわけですから、頭として、そして日銀のアカウントで為替介入に相当する国債介入による量的緩和ということをやればいいんではないかと私は思っていますし、もし本当にそれが国益、円安ドル高にして景気が良くなるということであるならば、日銀さん自身がどこかに通じて法律を改正すればいいだけの話だと思うんですよね。 国益の方がよっぽど重要であって、日銀さんが本当にそれで円安になると思えば、私は絶対になると思っていますけれども、それはやっぱり法律改正をどこかにお願いしていくというのが筋であって、それこそ国益のためにやって、円国債を買って異次元の量的緩和、今後考え得る副作用ということを考えると、もっとその時点で法律改正を働きかけていくべきだったと思うし、今でも要請していくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 法律の問題につきましては、あくまでも政府と国会でお決めになることであるというふうに理解をしております。 なお、為替につきましては、御承知のようにG7あるいはG20などの合意が示されておりまして、為替相場の乱高下とか経済のファンダメンタルズに合わない動きというのは経済にはマイナスであるということは指摘する一方で、為替の問題については国際的に協調していくということになっておりますので、仮に委員御指摘のような議論が成り立つとしても、いずれにせよ、日本が輸出を増やすために円安政策を取るというようなことは、恐らくですけれども、財務省としても国際的な合意の下では難しいというふうに思います。 いずれにせよ、為替はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましいわけですので、確かに乱高下したり、急速な変化とか、あるいはファンダメンタルズに合わないような為替レートというのは望ましくないということは、これは国際的にも合意されているというふうに思います。
○藤巻健史君 いや、私が提案したのは別に介入でもなくて、量的緩和をするための手段として米国債を買っていくというだけであって、別に外国から介入と言われる筋合いはないと思います。 それと、やはり、為替は安定が必要だとおっしゃいますけれども、高値安定しちゃったから日本経済が低位安定しちゃったんじゃないでしょうかね。私は、二十年間日本のGDPが全く伸びていない、三十年間でも一・五倍にしか伸びていない、名目、それはまさに為替のレベルが違うからだったと私は思っています。 かつ、G20という話が出ましたので申し上げますと、二月のG20では、やっぱり競争的通貨切下げをしないというふうな声明が出たと思いますけれども、要はみんな自国通貨が安い方が景気がいいと思っているからこそそういう競争をしちゃうわけで、まさにそれこそこういう景気が悪いときは通貨を切り下げた方がいいということだろうと私は思っております。 本当はもうちょっと議論したいんですけど、時間がないのでもう一つだけお聞きしたいんですけれども、そもそも金利が低くてこれから上がるときというのは、短期運用、長期調達というのがこれはマーケットの原則なわけで、これから景気が良くなるということであるならば、当然長期の調達をするわけです。 ですから、国が、財務省が長期国債を大量に発行しているというのはこれは理屈に合っているんですが、それをどんどんどんどん日銀が買って当座預金を増やすということになれば、これはまさに、一生懸命国が債務の長期化を図っているのにもかかわらず、日銀と財務省を統合しちゃうと、それを短期化しちゃうと。要するに、日銀が、せっかく財務省の長期化に対する適切なる行為を短期化しちゃうということにつながって、日銀は財務省の努力を無にするようなオペレーションをしているんじゃないかというふうにも見えるんですが、いかがでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のように、現在の金融政策というものはあくまでも二%の物価安定の目標を早期に実現するという目的のために行っているわけでございます。マイナス金利付き量的・質的金融緩和の下で、国債のイールドカーブ全体が低下しております、短期から長期まで低下しておりますが、こういった形で金利全般により強い下押し圧力を加えるということを通じて経済にプラスの影響が出るということを目的としております。 そこで、現在、非常に低金利環境になっているわけですけれども、そうした下で財政政策あるいは国債管理政策を具体的にどのように運営するかということは、やはり政府や国会において適切に判断されるものではないかというふうに考えております。
○藤巻健史君 時間がないので次の質問には入りませんけれども、イールドカーブをフラット化した、要するに金利水準を全体的に引き下げたということがよかったよというような御発言だったんですけれども、もうこれ質問じゃなくてコメントだけですけれども、このイールドカーブをフラット化して下げちゃったがゆえに、今のゆうちょ銀行を始めとする中小金融機関の経営が大変になってくる、今後さらにマイナス金利政策を取れなくなった原因だと思うんですね。最初からマイナス金利政策を取っていれば、イールドカーブ立っていますから、そのままぐっとどんどんどんどんマイナス金利を深掘りできたんですけれども、イールドカーブがフラットになっちゃったおかげで、もうマイナス金利政策をなかなかやりにくいという段階に来ているのではないかなと私は思っています。 何はともあれ、量的緩和というのは間違えた政策だったと私は思っております。 時間がありませんので、終わります。
○中山恭子君 日本のこころの中山恭子でございます。 私自身は、黒田総裁は、直近のデータを分析して最も適切な見通しをつくった、二%の物価目標は十分達成できると述べていらっしゃいました。 私自身は、黒田総裁そして日銀は、これまで非常に真剣に、そして適切にデフレ脱却のための政策を取ってこられたと考えております。通貨量にしても、何年か前の時期にはほとんど増加することなく、外国、アメリカや中国、その他の国々の通貨量の急激な増大に対して、日本はその政策が取られませんでした。今回、通貨量に対しても相当大胆にというよりは元に戻すというような政策であったと考えておりますので、大変頑張ってくださっていると思っております。 あの長期間続いた暗いデフレの時期を考えますと、その後、何とか少し明るさの見える経済に今なりつつあると考えておりますので、そういった意味で、日銀の政策、今の段階の政策は間違っていないと思っております。ただ、いろんな状況の中で、デフレに再び戻りそうな心配があるということは確かであろうと考えておりまして、それに対しては、日銀の金融政策だけでは対応し切らないところが大いにあるだろうと考えております。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 黒田総裁は財政政策についてはコメントされないとは思いますけれども、先ほど午前中の委員のお話にもありました、現在、民間の需要がない、これが大きな原因であると考えますと、私自身はそこに対して財政出動というのが大きなテーマになってくると考えております。しかも、公共施設の老朽化があり、また、今震災等がある中で安全な国づくりをするということは政府にとって大きな命題であると考えておりまして、そういった意味で、IMFが言っておりますように、またG20でも言われておりますように、今こそ公共事業を徹底して長期間、しかも相当の金額を付けて行っていく、これが必要な時期にあると考えております。 まず、その前に、今日、潜在成長率のグラフを皆様の前に配付しております。ただ、これ大変読みづらいグラフになっておりますので一応説明だけ申し上げますと、この左側の八三年からのグラフでございますけれども、この当時、非常に高い潜在成長率を日本は持っておりました。そして、この黄色っぽい、一番上に並んでおりますのが就業者数でございます。九九年くらいからは、もうこれがマイナスになってしまいました。さらに、真ん中にあるちょっと青っぽいところが資本ストックでございまして、これは例のリーマン・ショック、二〇〇八年を過ぎた後、二〇〇九年頃からこの資本ストックすらマイナスに変わりました。そして、八七年頃からマイナスになっております緑っぽいところが労働時間でございます。このグラフを見まして幾つか考えられるところでございます。紫色がTFP、これは全要素生産性でございますので、これがしっかりと大きなポイントを持っていないといけないということだと言えると思っておりますが。 このグラフを見ながら、日銀は毎回潜在成長率について前年比と寄与度を出しておりますけれども、今回の日銀の経済・物価情勢展望の中で、日銀自身が潜在成長率をゼロ%台前半と見ているということが示されております。ただ、その注の中で、「わが国の潜在成長率を、一定の手法で推計すると、このところ「〇%台前半」と計算されるが、見通し期間の終盤にかけて徐々に上昇していくと見込まれる。」と述べております。 終盤にかけて徐々に上昇していくと見込まれているということでございますけれども、黒田総裁はこの潜在成長率をどのように見ていらっしゃるのか、また終盤にかけて徐々に上昇していくということであればどの辺りに注意を向けていらっしゃるのか、質疑通告してあるかどうかちょっと心配なんですけれども、その点について黒田総裁のお考えを伺えたらと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のとおり、我が国の潜在成長率を見ますと、八〇年代の四%程度から、九〇年代の後半に入りますと一%台ということだったわけですが、御指摘のような二〇〇八年のリーマン・ショック後、二〇〇九年以降、更にそれが低下してゼロ%台前半というふうになっているわけであります。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕 その動向につきましても委員の御指摘のとおりでありまして、それから今後の二〇二〇年にかけての潜在成長率がどうなっていくかという見通しでありますけれども、一つには、設備投資がリーマン・ショック後非常に低迷して、減価償却の方が大きかったために資本の貢献がマイナスになっていたわけですが、これがプラスになってきていると。さらに、設備投資の企業の計画はかなりしっかりしているということでありますので、設備投資の資本ストックの貢献が少しずつプラスが増えていくという可能性があるというふうに思っております。 二番目には、確かに人口が減少し、労働力人口が減っておりますけれども、最近の女性あるいは高齢者の労働参加率、就業率が上がってきておりまして、労働投入がずっとマイナスになってはいますけれども、そのマイナス幅がだんだん縮んできておりますので、これもプラスになるかどうかは分かりませんが、少なくともマイナス幅が縮んでいくということで潜在成長率を引き上げていく要素になり得ると思います。 ただ、三番目の全要素生産率が実は一番重要でありまして、これがリーマン・ショック前まではまだ一%程度あったわけですけれども、これもこのところ低下してきておりますので、ここを引き上げるということが私は一番重要であると。その点では、いわゆる規制緩和であるとかその他の成長戦略、そして今御指摘のインフラの質を上げていくというか、インフラの改善をしていくということも恐らくこの潜在成長率にプラスになるのではないかと思います。 それでも、しかし政府が意図しております二%程度の実質成長を持続的に達成するというためにはまだまだ相当な努力が必要であろうというふうに思っております。
○中山恭子君 ありがとうございます。 この潜在成長率を高めていくための政策というのはやはりしっかりと取っていく必要があろうかと思いますし、労働時間がマイナスになってしまっているということでございますから、やはり女性がしっかり働けるように、又は高齢者も何らかの形で働くことができるように、また、私は、例えば定年制などももう一度しっかり考えて、定年というものをなくしてしまって、できることであればなくす形で、高齢者も、お給料はもちろん減るにしても働くチャンスが出てくるということは大事であろうと思っておりますし、また派遣から正規雇用の労働者を増やしていくということも成長率を高めていくことができるだろうと思っております。ですから、ある意味では政府としてあらゆる形の、いろんな種類の政策を取っていく必要があると考えております。 ただ、やはり、何とか二〇一三年以降、一四年くらいから戻してきておりまして、今やっと〇・二%までになっているということでございますので、現在の政策を遂行し、また政府側でしっかりとした成長戦略を取るということは大事であろうと考えているところでございます。 財務省の問題かと思いますけれども、安倍総理が各国を今訪問なさって、そのそれぞれの方々に財政出動の提案をしていらっしゃいます。今回のサミットで財政出動ということをテーマになさるのであろうと考えておりますが、この点について是非進めていただきたいと思っておりますが、どのように財務省としてはお考えなのでしょうか。
○大臣政務官(中西祐介君) 中山恭子先生にお答えを申し上げます。 総理は、この度、欧州歴訪においてどのような意図を持ってどのような会談をされたかということについては、我々財務省としてコメントする立場にないということをまず申し上げたいと思っておりますが、その上で、委員御指摘の機動的な財政出動については、二月に開催されました上海のG20財務大臣・中央銀行総裁会議におきまして、経済成長、雇用創出及び信認を強化するため機動的に財政政策を実施するということの合意がなされたところでございます。さらに、先日ワシントンで開催されましたG20におきましても再確認をされたところでございまして、これはまさにアベノミクス三本の矢と同じものでございまして、日本もこれまでも取り組んできたところであります。 これから、安倍内閣発足直後に編成をした十兆円を超える平成二十四年度の補正予算、さらには過去最大規模の平成二十八年度の当初予算、その中で、公共事業分野におきまして十二・一兆円分、この九月までの上半期において一割程度の契約を前倒しするということで今取り組まさせていただいているところでございまして、引き続き機動的な財政出動を行ってまいるところであります。 今後、世界経済の持続的、あるいは力強い成長への道筋を示すという観点から、国際的な政策の協調はもうこれは不可避だというふうに考えておりまして、今後、G7の仙台の財務大臣・中銀総裁会合、そして伊勢志摩サミットも控えておりますので、こうした中で力強いメッセージを発揮できますように、日本を中心として、政府としても引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○中山恭子君 各国の協調というのはもちろん必要であろうと思いますが、日本の公共事業の予算というのが余りにも小さ過ぎる。多分、今年度も平成二年度とほぼ同じ額しか予算措置されていないというような状況でございますので、補正につきましても、熊本の復旧復興というのはもちろんでございますけれども、その問題以外に、日本の財政政策として公共事業費をもう倍増するくらいで構わないと、もっとあってもいいような、借金をしてでも、それこそ日銀に基金をつくるとか、日銀からの借入れをするとかして、公共事業を徹底した形で、全国ベースで、しかも長期にわたった計画を立てた上で進めていく必要があると考えております。これがない限り、日銀だけにデフレ脱却を頼むという、金融政策だけではやり切らないことだと思いますので、財務省としてそこはしっかりとした公共事業、いろんなことがありますので、それぞれの省とも相談しながら、あらゆるすべを使って全国の災害対策、安全、しかも美しい町づくり、快適な生活を次の世代ができるための事業を思い切った形で進めていただきたいと考えているところでございます。 是非お願いして、もう一個、例えば公共事業の前払とか単価を上げるとか賃金を上げるとか、そこも是非お考えいただきたいと思います。 ありがとうございます。
○平野達男君 平野達男でございます。 冒頭、質問通告していない質問になりますけれども、先ほど同僚議員の質問の中に、量的・質的金融緩和の導入、二〇一三年四月から始まるわけでありますが、副総裁が、なぜ二年間で達成できていないのかという質問に対する答弁の中で、消費増税の話をされておりました。日銀総裁は、黒田総裁は、二〇一三年の四月の導入の際には八%の消費税の導入というのは織り込み済みであるという答弁をされています。これはどちらが本当なんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行として、いわゆる展望レポートで経済見通しを向こう三年間、足下の年度と次年度と次の年度というのを示しておりますけれども、その際には当然、税制改正等で政府、国会で決まっていることは前提にして見通しをつくっているということはそのとおりでございます。 ただ、結果的に見て、二〇一四年四月の三%の消費税引上げというものが、その前の駆け込みが予想以上に大きくて、その後の駆け込みの反動もより大きく長く続いたということは見通しの誤りであったというふうに考えております。
○平野達男君 先ほどの副総裁の答弁とちょっとニュアンスが違うんですよね。今の総裁の答弁なら私は理解します。当初の想定の中ではそれを入れていたけれども、結果的には予想以上にその影響が大きかったという答弁ならばまだいいんですが、先ほどの副総裁のお話の中では、どうも消費増税が、もう途中でそういうものが入ってきたし、私らの予想よりも範囲を超えるという、何か別次元の話でちょっと答弁されているという、そういう印象を受けました。 これは非常に大事な話だと思いますね。こういうところについては、総裁と副総裁の、日銀の委員の皆さん、各事務局の皆さん方もおられますけれども、そのところのすり合わせはきちっとやられておいた方がいいと思いますよ。聞いている限りにおいては、予測しないことをやっているみたいな話にもちょっと取りかねないような答弁だったので、これは総裁の方と副総裁の方の中ではよくすり合わせをやられていった方がいいと思います。 そして、お手元に今日は二枚の資料を用意させていただきました。一つは異次元政策の推移ということで、これは参考までにちょっと見ていただきたいんですけれども、もう一枚は、展望レポート等での二%達成時期についての記述ということでありまして、これをずっと追ってみました。 二〇一三年の四月四日、これは導入段階でありますけれども、「二年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する。」と言っています。「できるだけ早期に実現する。」なんです。そして、それがだんだんだんだん時期がずれて、その「実現する。」が「可能性が高い。」に変わります。そして、また更に時期がずれて「予想される。」なんです。 一方で、こういう政策を導入して、そしてマイナス金利まで導入していますね。政策を強化したにもかかわらず、日銀の当初言った強いコミットメントがどんどんどんどん弱っているんですよね。例えば細切れにこういうものを出して、なおかつ展望レポートも見通しがこういうふうに、私の言葉で言えばちょっと後退しているように見えてしまうんですけれども、こういう政策になったというのについては、日銀が今取ろうとしている政策というのは、私に言わせれば、当初はこれはかなり効果ある政策だというふうな位置付けだから実現すると言うことができたと思いますけれども、予想されるというのは、まずやってみようという政策に変わっているというふうにも取れちゃうんです。ここは、総裁、どのように御説明されますか、これ。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の展望レポート等での二%の達成時期についての記述というのは、それぞれの時期において、政策を前提として最善の見通しの下にこのように書いてきたわけでございます。 そうした中で、確かに、特に二〇一五年四月、十月、今年の一月、そして今年の四月と、少しずつですけれども二%の達成時期が後ろ倒しになっております。その最大の理由がやはり原油価格の二〇一四年の夏からの大幅な下落でありまして、あくまでも、この可能性が高いあるいは予想されると言っている場合にも、やはり原油価格の動向によって実際に二%程度に達する時期が左右されますので、原油価格の先物を参照しながら、原油価格の一定の前提を置いてそういう予測をしているということをはっきりと示したということでございます。 その上で、確かに、原油価格いかんにかかわらず、いついつまでに必ず達成すると言う方が強いコミットメントであることは事実でありますけれども、実際問題として、これだけ原油価格が下がり、日本のみならず先進国ほとんど全てでインフレ率がほとんどゼロになっておりまして、そういったことを考えますと、やはり強いコミットメントが必要だということは事実でありまして、できるだけ早期に実現するというコミットメントは続いておるわけですけれども、実際に二%程度になる時期についてはこういった予測になっているということを御理解いただきたいと思います。
○平野達男君 私は、議論を単純に捉え過ぎているかもしれませんが、日銀総裁、今総裁の答弁を聞いている限りにおいては、原油価格、実は原油価格だけじゃないとは思うんですけれども、まず原油価格の下落を主に議論されておりますが、その一方で、日銀総裁はいろんな政策、まだ例えば金利の深掘りとか何かいろんな手段があるとおっしゃっているわけです。原油価格が下落ということについての予想困難性という中において、じゃ原油価格の下落に沿って、何というんですか、これからの日銀政策というのを、政策決定等をやっていくということになるんでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 現に、実は二〇一四年の十月に量的・質的金融緩和を拡大したわけですけれども、そのときの主たる理由は、原油価格が大幅に下落し、しかも市場の見通し等でも更に下落していくという見通しがあったわけでございます。その下で、予想インフレ率その他に大きな影響を与える可能性がある、そういうリスクがあるということで量的・質的金融緩和を拡大したわけであります。 そういう意味では、原油価格の動向が、特に小幅な動きとか、あるいは上がったものが下がる、下がったものが上がるというようなものであれば経済、物価にそれほど大きな影響はないかもしれませんが、今回のように、二〇一四年の夏以降七〇%以上下落するというような大幅な下落については、やはりそれに対応して金融政策も行う。それは原油価格に対応したというよりも、原油価格がそれほど落ちていくということによって予想物価上昇率とかあるいは実際の物価上昇率に非常に大きなマイナスの影響を与えるリスクがあるということで対応したわけです。 今後とも、原油価格が大幅に変動し、それが経済や物価に大きな影響を与えるというリスクがある場合には、当然金融政策でも対応するということになると思います。
○平野達男君 先ほどのちょっと質問にもう一回立ち返らせていただきますけれども、実現から、可能性が高い、そして予想される、そして、だけど政策は片っ方で強化をしている、その政策を強化しながら日銀のコミットメントは自信をなくしている、自信というか、強いコミットメントからかなり下がった表現になっているということについてのその理由についてのお答えはちょっとなかったような気がするんですけれども、もう一度そこをお答えしていただけるでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 二%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するというコミットメントは全く変わっておりません。そのために必要な金融緩和措置はちゅうちょなく実施するというコミットメントも変わっておりません。 したがいまして、今後とも二%の物価安定目標の実現のために必要になれば、量、質、金利の三つの次元でちゅうちょなく金融緩和を行うという姿勢に変わりはありません。
○平野達男君 ですから、私がお聞きしたかったのは、二%の目標達成というのは大目標ですから、それはそのとおりだと思います。しかし、その時期をめぐっての表現が、実現するから、可能性だと、そして予想だということに、そのように、メッセージ、コミュニケーションが大事だと言っていますけれども、コミュニケーションのために発する言葉がやや、ややじゃない、かなり後退しているわけです。これはどういうふうに説明されるかということをちょっとお聞きしたつもりなんですけれども。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、二〇一五年の四月、十月、今年の一月、四月と二%の達成時期が後ずれしているわけでございますけれども、特に前三回は、原油価格が次々に下がっていく、市場の予想よりも更に下がっていくという中で、原油価格という日本がほとんど影響を与えられない外部的な要因で、しかもそれが大きく物価の見通しに影響するということから、こういったことになっているわけでございます。 なお、今回の四月の実現時期の後ずれは、もちろん背後に原油価格の問題もあるわけですが、より大きく新興国の減速、そして市場の混乱ということの影響があって成長率が下振れしたということが主としてこの四月二十八日の後ずれの理由であったというふうに思います。
○平野達男君 先ほど言いましたように、三段階で政策が強化しています。政策強化しているから、当初の政策よりは強化されたわけです。だけど、実現目標についてはどんどん後退して、その実現の時期についても予想という言葉に変わっていると。そして、市場とのコミュニケーションが大事だというふうに総裁おっしゃいました。そのとおりだと思います。でも、そこに対しての説明というか、こういう表現に変わっているということに対しても、今回の、先ほどの冒頭の日銀総裁の説明についても、なぜ一七年度前半から二〇一七年度中に変わるかという、このペーパーの説明にもないんですね。もっとそこは丁寧な説明をやっぱり心掛けるべきだと思います。 そして、それからもう一つは、こうやって小刻みに変えていくということが市場にどういう影響を与えるのかというのは、日銀政策決定会合の中で議論されてみたらどうですか。これが、例えば市場の要するに様々な企業経営者であるとか投資家であるとか、我々も含めて、こういう形でどんどんどんどん変わっていきますと、日銀の言っていることの、総裁、日銀の発出する言葉に力がなくなっていくんですよね。ここをどのようにやったら展開できるのか、こういったことも、これは本当に真摯に議論される一つのテーマではないかというふうに思います。 それから、あと最後にもう一つ。中山議員からもちょっと質問がございましたけれども、日銀の政策だけでは限界があるというのであれば、やはり政府に言うべきことはしっかり言うべきだというふうに思います。 ちょっと時間になりましたのでここで終わらせていただきますけれども、いずれ、入ったけれども抜け切る、一回入った政策をなかなか大きく変更するというのは難しいと、だから次から次へといろんな政策を繰り出すんだというような状況には入っていないということを是非とも念じて、この政策がとにかく早く成果を出すということを私ももう今は願うしかないです。 そのことを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(大家敏志君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後一時十七分休憩 ─────・───── 午後一時三十五分開会
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、中西健治君、山谷えり子君及び岩城光英君が委員を辞任され、その補欠として柘植芳文君、井原巧君及び島田三郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 情報通信技術の急速な進展等、最近における金融を取り巻く環境の変化に対応し、金融機能の強化を図ることが喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、金融グループにおける経営管理を実効的なものとするため、銀行持ち株会社等が果たすべき機能を明確化することといたしております。 第二に、金融グループの効率的な業務運営と金融仲介機能の強化を図るため、グループ内の共通・重複業務の集約等を容易化することといたしております。 第三に、金融機関と金融関連IT企業等との一層の連携の強化を可能とするため、銀行及び銀行持ち株会社による金融関連IT企業等への出資の容易化等を図ることといたしております。 第四に、仮想通貨について、G7サミット等の国際的な要請も踏まえ、マネーロンダリング・テロ資金対策及び利用者保護のための法制度を整備することといたしております。 その他、関連する規定の整備等を行うことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
○委員長(大家敏志君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十八分散会