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190回国会参議院2016/03/31

財政金融委員会 第9号

発言数
286
登壇者
25
会派数
6
開催日
2016/03/31

会議録

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、中泉松司君、紙智子君及び大野泰正君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君、大門実紀史君及び伊達忠一君が選任されました。     ─────────────

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省主計局次長美並義人君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁黒田東彦君及び同理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 おはようございます。民進党の白眞勲でございます。  まず、復興についてお聞きしたいと思います。  政府は、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保ということで今回の法改正を進めるようですが、ここで重要なことは、実際帰れなくなった被災者の皆さんが早くふるさとに帰れるように、あるいは、今もう本当に五年という月日がたってしまった中で、今の生活のままでいいんだよという方もいらっしゃると思います。でも、やっぱりそういう方々も含めて、ふるさとが帰れるような形になっているんだという施策を講じなければならないことだとも私は思っているんですね。  そのためには、やはり産業を新たに興す必要性も感じられるわけですが、ただ、そこでのポイントとなるのが、特に福島の場合で考えた場合には、働く人がそこに帰ってこれるかということについて、やはりその辺り、ちょっと環境省にお聞きしたいと思います。年間二十ミリシーベルトが帰れるかどうかの分かれ道だというふうにも聞いておるんですが、この二十ミリシーベルトという数値に対して、普通に考えると逆に不安だと思っていらっしゃる方もいらっしゃると思う。それに対しては私も十分理解できるんですよね、そういう不安だと思う気持ちに対してですね。  まず、環境省として、それに対する住民の不安感の払拭に対してどう対応しているのか、あるいはこれからどう対応していくのか、その辺をお聞かせください。

白石徹自由民主党環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(白石徹君) 白委員の御質問にお答えさせていただきます。  委員おっしゃるとおり、除染等により年間二十ミリシーベルトを下回ってもなお線量への不安を感じている住民の方々もいらっしゃることは承知しております。また、環境省では、まず除染の効果などに関する情報を住民の皆様にしっかりお伝えしていくことが重要だと考えております。このために、除染後の個々のお宅や地域全体の空間線量について、住民の方々に直接又は住民説明会や自治体が設置する有識者委員会などの場において丁寧に説明をさせていただいているところであります。  また、除染の効果が維持されているかどうかを確認するのも重要でありまして、それも、除染後おおむね半年から一年後に事後モニタリングを実施しておるところでございます。その結果、再汚染等により除染の効果が維持されていないと認められた場所については、合理性や実施可能性を判断した上で、フォローアップ除染を実施しているところでございます。  さらに、役場の一部をお借りするなどして環境省が相談窓口を設置して、住民の皆様からの御心配の声に対して対応しているところであります。  それに加えて、放射線に関する科学的知見や関係府省庁の取組などを集約した資料を作成して毎年度更新するとともに、そうした資料を活用して保健医療福祉関係者や教育関係者の方に対して研修会や地域ニーズを踏まえた住民参加の意見交換会などを取り組んでいるところでございます。  環境省といたしましても、引き続き住民の皆様の御不安を払拭するために取組を続けてまいりますので、どうぞよろしくお願いします。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 白石政務官、もうちょっと短く答えていただきたいんですね。文書を読むのはいいんだけれども、何かもっと、何というのかな、まとめていただければ有り難いなというふうに思うんですよね。  そういう中で、今幾つかのポイントが私は指摘されたと思うんです。一つは、丁寧に説明をしていくということ、そして、除染の効果が維持されているかどうかのチェックも欠かさずやりたい、そしてもう一つは、除染の効果が出ていないところに対してもフォローアップで除染をしていかなければいけないんだと、私はこの大きく三つのポイントがあったような気がします。  今、最後の部分、つまり幾ら除染をしても実際にそれほど線量が期待したほど下がらない場合も多いと聞いているんですけれども、その辺りは何でなんでしょうか。そして、どうしてそういうふうになるんでしょうか。その辺り、いかがでしょうか。

早水輝好環境大臣官房審議官

○政府参考人(早水輝好君) お答えします。  除染の場合は、一定の技術がございますので技術的限界がございまして、何度も同じ方法でやっても、何度やっても下がらないということがございます。ただ、除染自身の効果というのは一定の効果がございまして、例えば今手元に数字ございますけれども、田村市の例でございますが、宅地で除染前の平均値が〇・六七マイクロシーベルト・パー・アワーですけれども、除染後にはこれが三七%減の〇・四二マイクロシーベルト・パー・アワーになりまして、更に事後モニタリング一回目、二回目と重ねていくと、これは時間的変化もございまして、〇・二七、二八という数字、五七%減ということで下がってまいりますので、除染の効果と時間的な推移ということで、除染は一定の効果は上げているというふうに理解をしております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 私の質問に答えていないんですね。つまり、今の話だと、除染をすれば必ず効果があるんだと、だから除染と言うんだろうけれどもね。でも、除染ということの作業をしたとしても余り下がらないケースもあるということを聞いていて、それについてどういうふうになっているんだということを私聞いているんですね。  数値的なことをおっしゃるのも結構だけれども、もっとポイントをつかんでお話しをいただきたいというふうに思います。

白石徹自由民主党環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(白石徹君) できるだけ早口でお答えさせていただきます。  委員おっしゃるとおり、その場所によって除染の効果が現れにくいところ、それはあります。その地形によってもそうでございますし、また、フォローアップ除染の対象になるところが、例えば雨どいの下とか溝とか、いわゆる最初の除染の効果が余り効果として現れにくい地域もありますし、また、家の近くののり面等、これについても除染の効果がなかなか現れにくいところもございますし、そういうところを再除染するかどうかについては地元の皆様方とよく話し合って、それで進めていくようにしております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 今まさに白石さんおっしゃったように、そこの部分ですよ、ポイントは。やってもやってもなかなか下がらないよねという部分を考えた際に、そういったことを考えたらやっぱり戻れないという人も出てくると、これは普通考えて当たり前と僕は思うんですね。ですから、そういった場合はどういうふうに考えていらっしゃるんですか。

早水輝好環境大臣官房審議官

○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。  フォローアップ除染につきましては、一回で終了ということはございませんので、今政務官から御説明したように、下がらないところがありましたら一度フォローアップ除染を行いまして、更にその結果を御説明してもう一度測って、二度目の除染、フォローアップ除染をする場合もございますので、そういった形でよく住民の方の御意見を聞きながら、また測定、再測定を行いながら進めていきたいと考えております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 結局、そういう答えしか私はできないような気がするんですけれども。  そうしますと、やはり産業を興したりなんなりして何とか帰っていただけるような環境も整えていきたいという中で、肝腎の住むところが、あるいは職場の周辺でそういったところがあると、なかなかやはりこれは戻りにくい部分が出てくるのではないんだろうかと、これは容易に僕は想像できるし、それは私、本当に理解できると思うんですね。そういったものについてやっぱり私は考えなきゃいけない。  そういう中で、経済産業省にお聞きいたしますが、産業を興すとしている、それは分かります。どうやって、今のように帰りにくいまだ状況がある中でどういう施策をしようとしているのか、それについて経産省としてお答えください。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) お答えいたします。  福島の復興は、経済産業省が担うべき最も重要な課題でございます。浜通りの再生のために、働く場所の確保に向けて、外からの新たな立地、企業立地を促すとともに、被災事業者の事業、なりわいの再建に向けて取り組む必要があると考えております。  このため、二十八年度予算におきまして、十二市町村の避難指示区域等での企業立地を促進するために、自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金を創設をいたしまして、三百二十億円を計上をいたしました。また、地元からの期待が強いイノベーション・コースト構想を具体化すべく、ロボットテストフィールドやロボット技術等の共同利用施設の整備等のために百四十三億円の予算を盛り込みました。加えて、被災事業者の事業再開等へ向けて、昨年八月に創設をいたしました官民合同チームが個別訪問を行っておりまして、そこで得られた生の声を踏まえて、官民合同チームの専門家による相談体制の強化、中小企業の設備投資などへの支援、人材確保のためのマッチングなど、二十七年度予算及び二十八年度予算で総額二百四十一億円を計上したところでございます。  これらの事業の実施等が福島の本格復興再生につながるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。  以上です。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 いや、私はお値段を聞いているんじゃなくて、私が聞いているのは、今聞いていたと思うんですけれども、まだまだ除染が、うまくいっていないと言っちゃなんですけれども、なかなかはかどっていないという部分があるわけですよね。そのはかどっていない中で、帰りにくい人たちがいる中で、帰りたくても帰れない、あるいは帰れる環境が整っていない中でどのような経産省としての施策を考えているのかということを聞いているんですけれども、その辺はどうなんですか。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) 今御意見をいただきました。  経産省といたしましては、様々な状況があります、ありますけれども、我々の省庁としてしっかりやるべきところは、私も何度も現地に足を運ばせていただいて、これから帰ろうと考えている方やなかなか帰れないという方、それぞれのお立場でいろいろ意見を聞いてきておりますけれども、そういう方々の判断を後押しできるような、まず働く場がしっかりとまた再開ができる、また商店も再開をしている、こういうところをしっかりと力を入れることによって帰還を促していきたいと。  除染云々に関しては、お答えは差し控えるべきだと私は思います、私の立場では。  以上です。

白石徹自由民主党環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(白石徹君) 先ほど白委員から、除染が余り進んでいないという御意見がありました。  いわゆる除染、第一回目の終了が二十八年度、それでも、二十ミリシーベルト以下を目指してやっている中でも、同じ地域で十五もあれば五もあるわけですよ。そして、五の地域の人の話を聞くと、十五の地域の人は不安に思う、そういうような状況もよくあるわけです。逆に、家の裏山がいわゆるのり面で、そののり面を除染してしまうと崩落の危険性がある、それについてどうするかということもやはり打合せをしていかなければならない。  そういう部分はありますけれども、一回目の除染で、大体データでいえば、一回目の除染から二回目、三回目やっても数値的には変わらないというデータが出ています。そういう中で、一回目の除染で一度モニタリングをして、その中でいわゆる現地のインフラ整備の具合も鑑みて住民説明会を行っていくというふうにしています。  よろしくお願いします。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 一生懸命やっているなということはよく分かるんですけれども、今、経産省の方から話を聞くと、除染については自分の範疇ではないというおっしゃり方をされました。やっぱりそこは、もちろんそうなんだけど、経産省としての考えはこうですということを言うための立場だと思いますが、それにしても、住民にとってみたら経産省、環境省、関係ないんですから。ですから、そこはやっぱり、今だって席が一番離れたところに座っているわけですよ、お互いに。やっぱり、そういったところからして連携取れているのかなというのは、私は一番重要なところはそこだと思っているんですよ。  そういう部分をやっぱりしっかりと、一緒にその辺に座っていればいいんですよ、それで、そういったところについて、こういった機会を通じて、やっぱりそうだよねって話し合っていただくということが一番私は重要だと思うんですね。  そういう中で、予算は付けましたと。でも、ここはもちろん財政金融委員会です。そういう中で、予算は付けましたと、だけれども、私、非常に今の話って、イノベーション何とか百四十三億円だって、具体的な数字というのはよく、もちろんそれは積み上げてあるんだろうけれども、何か大ざっぱな数字なような気がしているんですよね。つまり、なぜかといったら、どれぐらい人が帰ってくるかがまだ分からない。分からない中で、どうやってお金が幾ら掛かるのかというのが積算できるのかという部分について私は聞きたいんですけれども、それについて経産省としてどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) お答え申し上げます。  例えば、イノベーション・コースト構想、これは浜通り全体で取り組んでいく事業でございまして、それぞれの場所でこういう事業を行っていくという積み上げでやっております。  また、この自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金につきましては、これまで様々な企業にきめ細かくヒアリングを行っておりまして、そういうところからしっかりと積み上げてきた数字でございます。  以上です。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 ですから、私が申し上げているのは、その積み上げた数字はいいんですよ。もちろん積み上げた数字が出てきているんだと思うんですけれども、要は人がまだそれほど戻ってきていないわけですよ。戻ってきていない中でその器をつくって、さあ戻ってきなさいといっても、普通だったらそれでいいんですよ、それだったらまだまし。ただ、今回の場合は、除染が済んでいないから、戻りたくたって、あるいは数値がこんな状況じゃ、とてもじゃないけど私は帰りたくても帰れないという人もいらっしゃるわけですから、その辺りとの絡みをどういうふうにしているんですかということを私は聞いているんです。  もう一回お答えください。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) 若干議論がかみ合っていないかなというふうに思いますが、私たちは少なくともこれはある意味ではしっかりと政府内で役割分担をしながら取り組まさせていただいております。  我が経済産業省としてしっかりと全力を挙げて取り組む事業として、まず生活インフラ、病院であるとかコンビニであるとか、そういうものがしっかりと再開ができていないとなかなか帰って生活をするというのは難しいということになりますから、そういうことをやらせていただく。それともう一つは、しっかりと事業体として、事業所として再開をしていなければ戻っても働く場がないわけですから、そういうものの再開に全力を尽くしているということでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 私の質問に答えていただきたいと思うんですね。若干かみ合っていないと。かみ合っていませんよ、本当にかみ合っていません。  私が申し上げているのは、人が戻れるような環境がないのにコンビニを造れるんですかということなんです、簡単に言えば。そういうところに対してどういうスタンスでどういう施策を講じていくべきかということを考えてもらいたいということなんですけれども、その辺についてどうなんですか。もう一回お答えください。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) どなたに質問しますか。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 経産省。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) 私たちとして、それは、もちろん政府ですから、委員御指摘のように、線量、除染の問題、これは環境省が取り組んでいただいている問題であります。その中でいろいろと、なかなか帰りたくても帰れないという現状については今環境省の政務官からお話があったと思います。  ただ、解除をされているところもたくさん今出てきているわけで、順次これからも増えていきます。そういうところのいきなり事業を再開をしてくださいといってもなかなか再開できませんから、再開するためには人が必要なんですか、店舗の改修が必要なんですか、こういうことを今きめ細かく聞かせていただいて、帰還をしてもらえる環境、先ほども言いましたけれども、例えば商店であるとか病院であるとか又は事業所、こういうものの再開と同時並行にこれ進んでいかないと、こちらは何もない、ただ、除染が済みましたのでお帰りくださいと、こういう話ではないんだろうと私たちは認識をしているということでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 余り長話をしているとどんどん時間ばかりたっていっちゃうんだけれども、やはり私思うんですけれども、何というんですか、今おっしゃっている、要は、除染、箱物で幾ら今予算を、積み上げた予算でございますというんですけれども、じゃ除染をしている場所におけるお金なんですか、これは。除染ができている人たちが、こちらの方で、分かりました、ここに住んでも大丈夫なんですね、分かりましたといったところでこの予算を付けたのかどうか、その辺はどうなんですか。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) どちらに。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 経産省です。

星野剛士自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(星野剛士君) これは、地域を全体、例えば今十二市町村とお話をさせていただいていますけれども、その一部では帰還をもう進めているところもありますし、これから帰還が始まるところもあります。それを地域全体として捉えて、これらの立地補助金であるとか様々な予算は計上をさせていただいているということでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、地域全体としては決めましたと。しかし、個々の件については、逆に言えばまだまだなかなか難しい部分もあるなと思います。この件の議論については、もうこれ以上やっていくとこれで何か終わっちゃうのでこの辺りでやめますけれども。  私は、そういう中で、公正取引委員会、今日来ていらっしゃると思いますが、震災復旧に関して高速道路の復旧工事の入札で談合があったとして捜査が入ったということについて、少しこの事件について分かっていることをお話しいただきたいと思います。

山田昭典公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(山田昭典君) お答えいたします。  東日本大震災に係ります災害復旧事業の関係でございますけれども、東日本高速道路株式会社東北支社が発注します東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札談合事件につきまして公正取引委員会が犯則調査を行いました結果、独占禁止法に違反する犯罪があったと判断いたしまして、本年二月二十九日に道路の工事事業を営みます事業者十社、それから犯罪の当時に十社に所属しておりました従業員十一名を検事総長に告発いたしました。  また、同じく東日本道路株式会社の関東支社が発注する東日本大震災に係る舗装災害復旧工事につきましても入札談合が行われていたのではないかという疑いがありましたことから、本年三月二十四日に立入検査をするなど、現在調査を進めているところでございます。  以上でございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 今、公正取引委員会から犯罪という言葉が何回も出ました。私も、新聞見ますと、業者によるとということで、原材料費が高く高値で受注したかったということで、結局、高値落札の出来レースが起きていたということ、このように、最初に枠を決めて幾らだ、内容はこれから詰めるというような、震災復興という大義に隠れて業者が結託して不正を働く、そして、被災者の足下で営業を続けながら業者は自らの利益を優先していたことにならないのか、そういうふうに思えるんですけれども。  そこで、国土交通省にお聞きします。これ本当にけしからぬ話だと思うんですね。このようなことをなくすためにどのような施策を講じようとしていらっしゃいますか。

青木由行国土交通省道路局次長

○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。  今、公正取引委員会の方からお話がございましたように、今般、東日本大震災の舗装復旧工事におきまして、舗装会社、それからその従業員が独禁法違反の疑いで刑事告発、起訴されましたということは誠に遺憾なことだというふうに認識をしてございます。  本案件、公正取引委員会が告発をし、東京地検が起訴した案件ということで、国土交通省としては、その裁判を見守る立場ということではございます。ただ、私どもといたしましても、公取の刑事告発を受けまして、告発を受けた十社に対しまして、三月七日に指名停止の措置要領に従いまして指名停止措置、それから建設業法に基づく勧告を行ってございます。  なお、発注機関でありますNEXCO東日本に聞き取りもいたしまして、このケースでは、談合情報が寄せられたときにNEXCO東日本の方で入札参加者から事情聴取、業者からの誓約書の提出、公取への連絡等を行ったというふうには私どもとして聞き取りで承知をしているところでございます。  いずれにいたしましても、国土交通省といたしましても、この入札談合の不正行為というのは、これはもうあってはならないということであるというふうな認識でございまして、引き続きこういった不正行為については厳正に対処してまいりたい、このように考えております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 国交省さん、ちゃんとレクしているから、ちゃんと答えていただきたいんですね。現状を聞いているんじゃないんですよ。今後どのように施策を考えるべきかということを私聞いているんですよ。ですから、そのようなことをなくすためにどのような施策を講じるべきかというのが私の質問なんですね。これからどのように施策を講じるかを聞いているんですね。それについてはどうなんですか。もう一回お答えください。

青木由行国土交通省道路局次長

○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。  まず、NEXCO東日本ということで申し上げますと、先ほど言いましたように、談合情報を受けたときにいろいろ対応したわけでありますけれども、こういった情報が寄せられた場合にどういった対応をすべきであるかということについて必要な検討を行っているところでありますので、国土交通省としても、その適正な対応が行われるようにしっかりと指導してまいりたいと思います。  それから、入札契約制度につきましても、これは、品確法など、しっかりと発注者として適切な発注をやるというルールも強化をしてございますので、これまでも震災復興の事業が不正などがなく、かつ円滑にできるような方策というものを講じてきておりますけれども、引き続き現地の状況などを見極めながらしっかり対応させていただきたい、このように思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 今までも談合というのはもう本当に年に何度も何度も新聞紙上、マスコミで、にぎわせているわけですね。だから、今、国交省さんからしっかり対応していきたいという言葉もきっと何度も聞いているんです。やっぱりそこはもっと気合を入れてやっていただきたいなと。もうこれ以上あれしてもしようがないのでこの辺りにしますけれども。  ちょっと財務大臣にお聞きしたいと思います。  今の議論ずっと聞いていただいたと思うんですけれども、やはり除染の関係で、まだ人がどれぐらい戻ってこれるか、そういったことが分からない中で、金額についても一応予算は措置はしたけれどもというところの話も聞いた。そういうことで、何か私は少し大ざっぱだったんじゃないのかな、そういうふうにも思えるわけなんですね。  私は、財政のあるべき姿からすれば、やっぱり若干程遠いのではないか。さらには、復興にかこつけた談合までも行われてしまう。私、まず大体でもいいから、やっぱり少し、幾ら、これぐらいだということはもう少し精査をしながら予算を見積もらせて、それで、幾ら足りない、だからこれぐらい復興債が必要ですよということによってこの法案についての国民の理解というのはもっと高まるのではないんだろうか、そういうふうに思えるんですけれども、その辺、財務大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 初めてこの種のことが起きておりますので、仮に何ミリシーベルトになりまして大丈夫ですということになって、帰りますかね。これは、現地に私も何回か行ったことがありますので、私の妹も相馬に嫁いでいましたので、よくその事情、かなり詳しい方だと思いますが。  現実問題として、下がったから安全だと言われても帰るかどうか分からぬという人もいれば、別にそんなもの、飛行機に一回乗りゃ似たようなものじゃねえかというようなことを言ってさっさと帰った人もいますし、これは人によってえらく違いますので、これは役所として均一にというほど人の気持ちは均一じゃありませんので、対応としては、甚だ予算の立て方としては物すごい難しいというのははっきりしていると思っております。  ただ、私どもの立場としては、もしみんな帰ったときに予算が足りませんでしたというふうなことになりますと、これは何のためかというと本末転倒になりかねませんので、そこに被害に遭われた住民優先ということになりますと、きちんとした予算をある程度持っておかないと、足りなかったということになった場合のことは考えておかないかぬというのは、基本的にはそう思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 まさに足りないでしたじゃ済まされないよねということで、多分今回の法律なんかも出てきているのではないかというふうには私も思えるわけなんですけれども。  そういう中で、私は、復興関係の予算というのは、東日本大震災復興特別会計ということで、今回もう一つの公債特例というのは基本的にまた違う、いわゆる通帳が違うわけですよね。復興債関係でもこれだけの課題があるんだったら、やっぱりこれ一つにしてしっかりと議論を、もう時間だって私もっともっとやりたいんですよ、この復興債についてですね。ところが、まだまだ足りない。この二つの法律にまとめた理由は何なんでしょうか。これは別に参考人で結構でございますので、お答えください。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 復興財源の確保というのは、一般会計の財源の確保にこれは大きな影響を与えるのはもう御存じのとおりなので、これらは極めて密接に関連をいたしております。平成三十二年度にかけまして復興と財政健全化を同時に推進していくという必要がありますというのはもう御存じのとおりでございます。これがまず第一点。  また、この二つの法改正はいずれも財政法の第四条ということの特例となるいわゆる公債の発行の根拠というものを設けるための改正という点でも共通点があろうと存じますので、このため政府としては二つの法律を一つの法律案として出させていただいたという背景であります。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 この辺りでもういいので、環境省さん、公正取引委員会、国土交通省さん、いていただいても結構ですけれども、御退室していただいても結構でございます。どうぞ。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 答弁の終わられました方は退席いただいて結構でございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 それでは、これは財務省の主計局さんの方でお答えいただければ結構ですけれども、今、財務大臣から、二つの法律が互いに密接に関係しているんだということをお話ししていただいたんですけど、私思うんですけど、やっぱり国の会計とは、みんなそれぞれ会計関係については密接に関係しているんじゃないかなとも思えるんですね。  ここでちょっとお聞きしたいんですけど、参考人で結構ですが、逆に一般会計と密接に関係のしていない国の会計というのはあるんでしょうか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  一般会計と関係していない特別会計というのはほとんどないかと思いますけれども、まさに一般会計とこの復興特別会計は密接に関係しているということは申し上げられます。  それは、復興の財源として、復興債は、つなぎのための復興債でございますけれども、復興債の財源といたしましては、復興のための特別にお願いした税、それから国有財産収入等ございますけれども、税外収入等は一般会計からの繰入れによっております。したがいまして、復興特会の財源として一般会計が繰り入れられるという意味で密接に関係しているということは言えようかと思います。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 論理をすり替えないでいただきたいんです。私は、密接に関係しているということは分かっていますよ。そうじゃないんですよ。私が聞いているのは、国の会計の中に一般会計と密接に関係していない国の会計というのはあるんですかと聞いているんですよ。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 通告いただいておりませんでしたので……(発言する者あり)密接に関係しているかどうかという点では特別会計と一般会計とであれば会計として関係はございますけれども、今申し上げましたように、一般会計から財源を繰り入れるという意味で特別会計は密接に関係していると申し上げたところでございます。(発言する者あり)

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 速記を起こしてください。  白委員、今答弁されましたけれども、内容についてもう一度御質問いただければというふうに思いますが。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 通告していないって、あなた、財務省さんがこれ通告していないと答えられないんですか。お答えください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  一般会計と特別会計の関係で申し上げれば、国の財政という点で関係を有しているのは事実でございます。しかし、特別会計の中には、財源として特別会計固有の財源を持っているものもあれば、一般会計からの繰入れを財源としているものもございます。そういう意味で、復興特会は一般会計からの財源を繰り入れるという意味で密接に関係しているということを申し上げたわけでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 私は何度も聞いているじゃありませんか。密接に関係していない国の会計があるのかどうか。イエスかノーかだけじゃありませんか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  密接に関係するかどうかという基準は、特別会計の歳入として一般会計からの繰入れがあるかどうかというのが一つの基準だと思います。そういう意味でいえば、一般会計からの繰入れがない特別会計がございまして、それは先生お尋ねの、密接に関係していないということは言えようかと思います。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 答えられるんならちゃんと答えてください、と思うんですよね。  もう一つ聞きます。二つの法律ですよね、復興債とこっちの特例公債。どちらかの条文がもう一つの条文に影響しているんですか、これ。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) まず、一括法にできるかどうかといったときに、一般的に基準が二つございます。それが、一つは、法案の趣旨、目的が一つかどうかということでございます。もう一つは、法案の条項が相互に関連して一つの体系を形づくっているかどうかでございます。  一つ目の点について申し上げますと、復興財源の確保それから一般会計の財源の確保というものは、平成三十二年度にかけて同時に推進していくという意味において、法案の趣旨、目的が一つと認められると考えております。  それから、条項の関連でございますけれども、そもそも復興債につきましても特例公債につきましても財政法四条の特例である公債になります。したがいまして、これを今後五年間、発行根拠を設けるための条項の改正がございますので、条項が相互に関連しているというふうに考えております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 いや、私が言うのは条項じゃありません、条文です。条文の中に、二つの法律の、関係し合っているんですかと聞いているんです、私は。  もう一つ、私、一生懸命財務省さんがお答えくださっているのは有り難いんだけれども、そもそもそれだったら最初に復興債やってちゃんと通してから、そしてもう一つのをやったって今の論理ではいいんじゃないかと思いますよ、私。同時にやる必要がないじゃないですか。最初に復興債だけ一生懸命やる。これ決めてからもう一つの特例公債やればいいじゃないですか、公債特例か、それをやればいいじゃありませんか。全然論理が理解できないんですよ、私は。  もう一回聞きますよ。この二つの法律の条文がもう一つの条文に影響しているんですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 先ほど条項と申し上げましたけれども、条項というのは条文という意味でございますので、特例公債もそれから復興債も財政法四条の特例でございます。  したがいまして、その特例を定めるという条文が両方に出てくるわけでございますけれども、そういう意味で密接に関連しているというふうに考えてございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 いや、だから、私が言っているのは、二つの条文が密接に絡み合っているというのは、こっちを変えないとこっちが変わるんですというなら分かるんです、私は。分かりますか、言っていること。条文の一つが、どっちかの法律のどっちかの条文がもう一つの条文に影響を及ぼしているのかどうかなんですよ。  今、次長さんがおっしゃっているのは、二つの条文が同じところから来ているから影響するんじゃなくて、相互に影響し合っている条文があるんですかと聞いているんですよ。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 先ほど申し上げましたように、政府として二つの法律の改正を一括法にできる基準というのが従来からございます。その基準につきましては、繰り返しになりますけれども、一つが、法案の趣旨、目的が一つであること、二つ目が、内容的に法案の条項が相互に関連して一つの体系を形づくっているということでございます。  関連という意味でございますけれども、そういう意味で申し上げれば、財政法四条の特例であるということで相互の条項が関連しているというふうに考えたところでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 物すごく苦しい答弁と私は聞こえるんです。こじつけっぽく聞こえます。やっぱりそういう、何か私のような者にもちゃんと理解できるような話をしていただかねばならないというふうに思うんですね。  もう一つ聞きます。何で単年度じゃなくて五年なんですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) まず、現行の特例公債法でございますけれども、二〇一二年十一月の議員修正で、二〇一五年度プライマリーバランス赤字半減目標を踏まえて、発行期間が二〇一二年度から二〇一五年度までの四年間となったものでございます。  今回の特例公債法の改正案につきましては、少なくとも二〇二〇年度までの間は引き続き特例公債を発行せざるを得ないと見込まれる中で、現行法の枠組みを引き継ぎまして、二〇二〇年度の今度の目標、プライマリーバランス黒字化目標に向けて財政健全化に取り組んでいくことを踏まえ、引き続き安定的な財政運営を確保する観点から、特例公債の発行を二〇二〇年度までの五年間にすることとしたものでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 それでは一年にしたっていいじゃないですか、別に。五等分していけばいいんですから。そうやってやった方が、よっぽど国会の審議を経た上でやった方が私はいいと思いますよ。  ここで、大久保委員にお聞きいたします。  政府案と違って、我々の出した法案というのは平成二十八年度に限って特例公債の発行を定めている点です。このようにした趣旨はいかがなんでしょうか。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 これまでの議論でございましたように、財政法四条は特例公債、いわゆる赤字国債の発行を認めておりません。会計年度の一般会計予算の編成に当たりましては、歳入歳出を均衡させるように努力して、なお財源が不足する場合にのみ特例公債を発行するということになっています。  財政民主主義、財政国会中心主義の趣旨に照らして、予算で定める発行規模のみならず、法律による発行根拠の付与自体についても、個々の会計年度に財政事情を踏まえながら国会に提出して、この法律を提出するのが筋だと考えております。  以上のこともございまして、私どもは単年度で特例公債の発行を認める法律を出しております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 非常にクリアなんですよね。財務省さん、今聞いていてどう思われました。財務省さん、違うでしょう、あなたの考え方は。お答えください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 確かに、先ほど申し上げました現行の特例法までの間は、財政法四条の特例として、毎年度、特例公債発行法を単年度で出させていただいたのは事実でございます。しかし、四年前に、安定的な財政運営の観点、それからプライマリーバランスの赤字の半減目標が二〇一五年度にあるということを踏まえて現行法ができたわけでございます。  今回の改正案は、まさにこの現行法の枠組みを引き継ぎまして、新たな二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化目標に向けて五年間の特例公債の発行をお願いしたいという趣旨でございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 今、大久保委員、財務省さんは、現行の枠組みを引き継いでいるからだというお答えでした。これ、私はちょっと違うんじゃないかなというふうに思うんですけれども。現行法では確かにそうだ、特例公債の発行を認めてきたけれども、今回、単年度にもう一回しようじゃないかという、その理由というのは一体何なんですか。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 非常にいい質問だと思います。政府自身は極めていいとこ取りであります。  置かれている現状が全く違っておりまして、当時はねじれ国会でありまして、さらに、この法律はたしか十一月近くまでずれ込んでいました。国民の生活の安定を考えた場合に、どうしてもこの法律を通さないといけないということで、苦渋の選択で四年間一括した法案を作って提出したわけであります。さらには、当時は自民党、公明党さんと一緒に三党合意の枠組みがありまして、財政再建をしっかりすると、こういった枠組みがありましたので、むやみに赤字公債を発行するといったことはしないということで、状況は全く違っています。  最後になりますが、やはり市場による規律もございました。今でしたら、新規国債の発行の二倍の八十兆円も日銀が買っているということですから、国債市場による規律もなくなっていると、こういう状況で五年間一括で赤字国債を発行するというのは極めて危険だと思います。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 財務省さん、ずっと聞いていらっしゃっていて、どう思われました。今、ねじれ、生まれていません。それで、当時はもう本当に追い詰められた中での苦渋の選択だったとおっしゃっていますね。それ、全然今、苦渋でもない。今日、三月三十一日ですよね。  そういう中で、様々な理由があるけど、財務省さん、それでもやりたい理由は何ですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  五年間としている理由につきましては、現行の目標、プライマリーバランス黒字化目標が二〇二〇年度に設定されておりまして、それに向けて財政の健全化を進めると。しかしながら、二〇二〇年度までやはり特例公債の発行はせざるを得ないという中で五年間という期間をお願いしているところでございます。  ちなみに、特例公債の発行の問題について、やはり一番問題になるのは財政規律の問題かと思います。今、現行の特例公債法、複数年度になっておりますけれども、この下でも財政健全化を着実に進めておりまして、二〇一五年度プライマリーバランス赤字半減目標は達成する見通しであり、この期間、特例公債の発行枠も毎年度減らしてきているところでございます。  そういう考え方の下で、今回も財政規律を緩めることなく財政健全化に向けて進めるという考えの下に五年間の特例公債発行をお願いしているというところでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 いや、ですから財政規律をしっかり進めるためにも一年間ずつちゃんとチェックした方がいいに決まっているじゃありませんか。そういう論理展開になりますよ、普通だったら。おかしいですよ、今の論理でいえば。私が聞いていても変だなと思うんですよ。だから、やっぱりその辺、だったら一年にするべきじゃないですか。何で五年にしたんですか。財政規律を進めるんだったらきちっと一年一年やった方がいいじゃないですか。  もう一回お答えください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  現行の複数年度を認めていただいた特例公債法の下でも、財政規律をきちっと守り、財政健全化を着実に進めてきているところでございます。この実績を基に、今後も五年間の、計画に定められたプライマリーバランス黒字化目標に向けて財政健全化を進めるという考えの下に五年間の発行をお願いしているところでございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 同じような答えばっかりするのはしようがないのかもしれないんだけど、前回はいろいろな大変な状況だったから、まあ取りあえず四年間やりましょうということだったんです。でも、今回は毎回戻さなきゃいかぬわけじゃありませんか。そういうふうに私は思うんですね。  そういう中で、尾立委員にお聞きいたします。  今までいろいろな議論を聞かれていたと思いますが、政府案はいわゆる復興財源確保法の改正と合わせて一つの法案に束ねているのに対して、我々は特例公債の発行についてだけを定める法案を提案しているわけですよね。  改めてお聞きいたします。どうしてこういうような形にしたんでしょうか、また、政府案についてどういうふうに思われますか。

尾立源幸民進党・新緑風会

○尾立源幸君 まず、政府案の評価から申し上げますと、白眞勲委員がこうやって御質問されているように、非常に毎年、単年度にすると厳しい質疑をやらなきゃいけなくて、政府にとっては嫌なんですよね。こういうお願いが厳しい、嫌だということもあって、この際五年間でやってしまえというのが本音だと思います。  そういう意味で、本来、復興財源の歳入歳出については一般会計とは区分して特別会計によって経理されており、復興事業の規模、内容、また財源調達をどうするかは財政的には一般会計の財源に充てる特例公債の発行とは本来全く別物であります。したがって、特例公債の発行根拠の付与というのとこの復興財源確保法の見直しをセットで提案する必然性は全くないということであります。  加えて、この政府案のように一括して法案を束ねてしまうと、我々国会議員の表決権というものが侵されるという意味でも適当ではないと思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 全く私もそのとおりだと思いますね。それは美並さんも嫌でしょうと思いますよ。こういったところに引っ張り出されては何かいろいろああでもないこうでもないと言われて、やるんだったらこれ五年に一回にしてくれりゃ自分の任期期間中一回やるかどうかになっちゃうからよっぽどその方がいいだろうなと。でも、嫌なのかもしれないけど、やっぱりそこはしっかりと私たちと議論をすることによって生まれてくるものも私はあるというふうに思って、理解いただきたいというふうに思うんですね。  もう一つ尾立議員に聞きたいと思いますが、私は、復興債と特例公債に違いがあることからしてもやはり適当ではないと思うんですよ、私、二つにまとめたというのは、二つを一つにしたというのは。これ、発議者どう思われますか。

尾立源幸民進党・新緑風会

○尾立源幸君 政府は、この復興債と特例公債の両者について、五年間の発行根拠を設けたことを共通点としてセットで議論をするということを理由の一つに挙げておりますけれども、本来特例公債というのは一般会計予算の歳入歳出の差額をこれ補うものであるのに対して、復興債は震災復興に要する費用を補うためのもので特別会計できちんとこれ経理をされております。さらに、復興債はそのほとんどが、大宗が公共事業に充てられるという意味でも違いまして、多くの点で建設国債に似ているという特徴があります。また、復興債の償還財源については、復興特別税や東京メトロの株式の処分益というものが充てられることなど、特有の仕組みもあります。  このように、両者は発行の目的、性格、償還財源を異にしておりますので、復興債について複数年度の発行根拠を設けるからといって、特例公債についても同じように複数年度の発行根拠を設けることが許されるものでないと思っております。  以上の点から、これをセットでするということは許されないと改めて思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 私は本当にそう思うんですね。相互に関連し合っているとかいっても、条文だって何だか別に、その両方がどうしてもという話じゃないはずなんですね。  そういう中で、もう一つ、今財務省の方でポイントとされたのが政府の策定されたプライマリーバランスの黒字化目標であるわけで、政府はベースラインケースではなくて経済再生ケースということで作成しているとのことですが、これ今でも経済再生ケースでうまく数字乗っていないじゃありませんか。これ、できるんでしょうか。財務省、お答えください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 現行の中長期試算において、二〇二〇年度にまだその歳出、プライマリーバランスについて赤字になっているのは事実でございます。一方で、経済・財政再生計画においては黒字化を達成するという目標を閣議決定いたしております。  これに向けて成長戦略を着実に実施することで引き続き経済再生に取り組むとともに、経済財政計画で示された歳出における目安に沿って、また、経済・財政再生計画に定められた具体的な改革工程表に基づく歳出改革を実行いたしまして、さらに、二〇一八年度時点でその進捗状況を評価し、必要な場合には歳出歳入の追加的対応を検討することで二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化を実現する方針でございます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 いや、何かこれから頑張りますみたいなことを言っているような感じでして、今の状況でももう何かうまくいっていないんじゃないんですかということを言っているんですね。  そういう中で、これ軽減税率導入した場合に、当然、歳入に影響を及ぼすことになりますが、そういった場合に一兆円の歳入不足というのが予測されていると言われています。〇・四兆円は総合合算制度の見送りで確保する、じゃ残りはどうだということで、公債をどんどん発行してしまうことになりませんか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 軽減税率制度の導入に当たりましては、先般成立させていただきました二十八年度税制改正法において、財政健全化目標を堅持するとともに、社会保障と税の一体改革の原点に立って安定的な恒久財源を確保するとの観点から、平成二十八年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずること等が規定されております。  したがいまして、今後、財源について、歳出歳入両面にわたってしっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 答えてくれていないんですよね。結局、だって、どこかにお金があるわけじゃありませんから、何かしなきゃいけないねといったら、やはり公債という話になって、当然選択肢の一つとして考えられるわけなんじゃないかなと私は思います。  そこで、これ議論していくと、ちょうど大久保先生の時間帯ちょっといただくような形で、しばらくまだ白眞勲やらさせてもらいますので御理解いただきたいと思うんですが、そういう中で、機械的な計算で、ちょっとこれ財務省にお聞きします。社会保障制度は現状のまま、日本国民の生活水準も変えないものとして、つまり為替水準などの全ての経済状況が現状のままと仮定して、どれぐらいのこれは財源を確保して消費税を上げなければならないというふうに財務省は試算しているんでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは今いろいろ限定というか前提が付いていますので、いわゆる新規発行の新発債で賄う予定の歳入というのを全て消費税で確保するということを考えているわけではないということをまず最初に申し上げておきます。  その上で、平成二十八年度において歳入歳出の均衡のために必要な三十四兆四千億円を一%当たり二・七兆円で機械的に割り算をいたしますと、消費税約一三%分相当ということになろうと存じます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 そうすると、ちょっと確認ですけど、今大体、これから一〇%へ上げますよねという話になりますと、それプラス一三%が必要ということでよろしゅうございますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今のは八に一三という計算でいきませんと計算が合わなくなりますので、二一%ということになろうと思います。八に今のを足しますと二一%ということになります。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 これは今年ということだと思うんですけれども、十年後とか二十年後、これは財務省さんにレクで聞いているんですけれども、十年、二十年後はどういうふうになるでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今の御質問ですけれども、ちょっと数十年後ぐらいの話ですので適切な試算がされているわけではありませんが、内閣府の中長期計算の経済再生ケースに基づいて、平成三十六年度、二〇二四年度において歳入歳出の均衡に必要とされる金額は五十六兆三千億というものを、八%の軽減税率導入後の一%当たりの消費税が約二・二兆円、先ほどは二・七兆円ですけれども、これは二・二兆円で機械的に割り算をすると消費税率約二五%分相当ということになろうかと存じますので、これをいわゆる中長期試算に盛り込まれております一〇%に合わせますと、二五%を足すと消費税率は三五%ということになろうと存じます。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、今のお話というのは、二〇二四年度ですと、もちろんいろんな前提条件はあるんだけれども、三五%の可能性もあるということになるわけですね。もちろん、ヨーロッパでは二五%の消費税も取っているところもあるやに聞いています。  財務大臣にお聞きしますけれども、これから少子高齢化とか今の日本経済の現状を考えると、やはり消費税をこれからもっと上げざるを得ないようなことに、そういうふうになっていくんではないんだろうかと。そうはいったって、国民の方は冗談じゃないよねという話になっていくわけですよね。その辺りのバランスというのかな、その辺の必要性というのは財務省としてはどのように訴えていくべきだと思いますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 人口構成が少子高齢化になっていくという傾向は避け難い、当分の間でありますけれども避け難いという前提に立って考えておかないかぬと思いますが、ただし、この財政均衡に必要な所要額というのを全て消費税で確保するかというのは考えているわけではありません。やはり財政の健全化というものを併せて考えなきゃいけませんし、経済の再生というものと併せて歳入歳出というのの両面から取り組んでいくことを目指していかないと、消費税だけに頼るというのは極めて異例なことだと思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 そういう中で、やっぱり国民の理解をもっともっと、国の財政という観点から、やはり理解を深めていただくための努力というのも私は必要なんではないんだろうかというふうに思うんですね。その辺りについての財務大臣としての御認識はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 元々、今回の消費税の導入は、いわゆる税と社会保障の一体改革ということでこれは三党合意をされたという、元々の背景というのは何だったかということが忘れられてよく議論をされますけれども、私どもとしては、基本的には今の現下の財政が極めて厳しい状況が一つ、加えて少子高齢化に伴います生産年齢人口の減少等々が二つ、国際環境、いろんなものも関わってくるとは存じますけれども、いろんなものを考えて、私どもとしては国債の発行というものを、他国と違って我が国の場合は自国通貨で経済を賄っておりますので、ほかのヨーロッパ諸国とはちょっと、外債でやっているわけではありませんので、そういった意味ではかなり違っておるとは思いますけれども。  いずれにしても、我々としては、借入金というものに見合うだけの大きな個人金融資産もあり、いわゆる対外資産も純資産もありますし、いろんなものも確かにありますけれども、私どもとしては、財政というものは常に均衡なりある程度は安心感を与えるものでないと、これは他国からの信用を失いかねぬということになりますし、国民の自国の国債に対する信用というものも併せて考えないけませんので、財政の健全化というのは極めて重要な問題だと、私どもそう思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 まさにおっしゃるとおりだと思うんですけれども、そういう中で、私、ずっと麻生大臣には聞かないでほとんど財務省さんにお答えいただいたのは、ずっと聞いてもらいたいなと思ってやったわけなんですね。いろいろな御判断が頭の中であったと思うんですけど、御存じの、同じ派閥の大先輩で、なおかつ麻生大臣が初当選したときの総理大臣であった大平大臣が昭和五十一年当時このように答弁されています。私どもといたしましては、公債特例ですね、毎年毎年こういう特例公債論議というものは真剣な国会の論議を経て、そして緊張した財政運営に資するということが行政府の在り方として正しいんだと答弁されているんですね。  私も、これまさに真っ当な考え方だと思うんですね。そういう中では、麻生大臣、今までの議論を聞いていてどういうふうにお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 特例公債に関する大平、時の大蔵大臣、総理大臣だったかの大臣の見解についてのお尋ねでしたけれども、将来世代への責任というものを果たしていくために、これは我々としても財政健全化というものを進めて、いわゆる財政法の規定の特例であります特例公債の抑制に努めるというのは極めて重要だと、これは当然のことだと思っております。  実際、第二次安倍内閣以降、特例公債の発行額は毎年減少させてきましたし、新規国債でいけば約十兆円弱のものが減少させてくるのに、できておると思っております。  現行の特例公債法では、もうこれいわゆる財政規律が、大平先生が言われましたように、財政規律が緩まないように特例公債の発行というものを抑止するという努力規定が設けられておりますのは御存じのとおりで、今般の改正案におきましてもこの規定は維持してまいりたいと思っておりますので、私どもは引き続き、特例公債というのは少なくともプライマリーバランスがゼロになるまで、二〇二〇年を目標にしておりますけれども、その二〇年までの間、この特例公債を発行せざるを得ないという状況にあろうと思っておりますので、私どもとしてはそれまでの間、財政規律が緩んで簡単にというような話にならないような努力はし続けていかねばならぬものだと思っております。

白眞勲民進党・新緑風会

○白眞勲君 終わります。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 民進党・新緑風会の大塚でございます。よろしくお願いいたします。  今、白さんの質疑を聞いていていろいろ思うところございました。場内で大きな声でやじって恐縮でございましたけれども、やはりやじるときはやじらなければならないことがございますので、御容赦いただきたいと思います。  美並さん、いろいろお立場は分かりますけれども、私が先ほど申し上げたかったことは理解いただけますか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 理解いたしております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 繰り返し野党の非力だといろんな委員会で言い続けているので若干じくじたる思いもございますけれども、本当に緩んでいると思いますよ。政権のお立場で内閣にお入りになっている皆さんのみならず、まさか天下の財務省主計局次長ともあろう者がああいう発言をするとは、私の国会議員生活十五年の中で初めてでした。財務省は大変優秀な人材、責任感のある人材がたくさん集まっているというふうに私は思っておりますし、ある意味敬意を表しているつもりでございますので、美並さんがしっかりお仕事しておられるのも重々承知をしておりますので、政権の雰囲気に流されることなく、霞が関の皆さんはきちっと仕事をしていただきたいというふうに思います。  もちろん、国会の質疑において本当に細かい数字を突然聞かれれば、これは通告がないからお答えできない、通告してくださいというのは、これはよく分かります。しかし、今更過去のことを申し上げませんけれども、自民党の皆様方が野党だったときはどうであったかということをよく胸に手を当ててお考えいただきたいわけですが、だから我々は同じことをするなどということは申し上げません。さりながら、仮に通告のない数字を聞かれても、ある程度の流れの中で聞かれたものは、事前に聞かれてはいなかったけど、そこをすらすら答えるところに答弁者のだいご味があるわけでありまして、そうすると、質問している方も、いや、この閣僚やこの政府参考人はなかなかすごいなといって、更に一目も二目も置くようになるわけであります。いわんや、数字を聞かれたわけでもない、法案についての基本的な考え方を聞かれたときに、官僚のお立場の方が通告をされていないのでお答えできませんという答弁をするようでは、これは財政の問題もこの先心配ですよ、本当に。  是非、財務大臣、副総理には、その辺しっかりたがを締めていただきたい。これは、別に安倍政権安泰であるためにたがを締めてくださいとか、そんなことを申し上げているわけじゃないんです。日本国のためにたがをしっかり締めていただきたいと思いますが、副総理として一言コメントをいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる税金を預かる者の立場としては当然のことでありまして、基本的に今後ともきちんとした対応をしてまいりたいと考えております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 それでは、本論に入らせていただきますけれども、たまたまいいやり取りを聞かせていただいたので、この法案の二条の定義のところに少し触れさせていただきたいと思います。  委員会が始まったところで、少し関心が湧いたので、文書課長経由で数字をお願いしておきました。  つまり、二条の二号にプライマリーバランスの定義が書いてあるんですが、このプライマリーバランスの合計額からは、東日本大震災からの復興のための施策に必要な経費及びその財源に充てられる収入その他の財政の健全性を検証するに当たり当該合計額から除くことが適当と認められる経費及び収入に係る金額を除くと書いてあるので、この除いている金額は幾らですかということを、一時間前で恐縮でしたけれども、お願いをしました。これ、幾らになりますでしょうか。

茶谷栄治財務省主計局次長

○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  内閣府中長期試算によりますと、二〇一六年度の国、地方のプライマリーバランスについて、復旧復興対策の経費及び財源の金額を除いたベースではマイナス十五兆円の赤字、含んだベースではマイナス十六兆円の赤字となっており、計算すれば、復旧復興に係る経費で一兆円程度の赤字、これを除いた形になっております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 それとの関連で、美並さん、先ほどのやり取りの中で、東日本大震災の復興に関わって発行する国債は財政法四条の特例国債と一緒だというふうにお答えになったように私には聞こえたんですけれども、そういう理解でよろしいですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 財政法四条ではいわゆる建設公債だけが定められておりますので、復興債につきましても、財政法四条の特例という意味では、いわゆる特例公債と同じでございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 もう一回確認ですけれども、財政法四条の特例、つまり建設国債だということを今言っておられるわけですね。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 財政法四条では、政府は借入れをすることはできない、ただし、いわゆる建設公債は認めるというのが財政法四条そのものでございます。  したがって、政府がこの建設公債以外の公債を発行する場合には、財政法四条の特例としての法律措置が必要になります。そういう意味で、復興債もいわゆる特例公債も財政法四条の特例という意味で同じでございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 ということは、復興のために必要な財源でも、国債見合いのものは建設国債として財源を調達していて、それ以外は特例公債として調達をしているという、こういう理解ですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 復興事業につきましては復興特別会計で行っておりまして、復興特別会計が発行する復興債は全て財政法四条の特例を当てております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 つまり、そうすると、復興債はここで言う財政法四条の建設国債とは全く別だということですね。ということは、この復興に関わる事業で必要な経費、税収で賄われている分以外を除くと、これは復興債及び赤字国債だけであるという理解でいいですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) まず、復興特別会計のスキームとして、復興に要する事業費について復興財源を確保して歳出歳入を長期間にわたってバランスさせると、そういう考え方に立っております。しかしながら、復興の関係の特別税等は入ってくるのが遅くなります。毎年度毎年度なので遅くなります。したがいまして、単年度で見ると歳出と歳入がバランスしないときがございます。それを埋めるための国債が復興債でございます。  したがいまして、復興債というのはいわゆる歳出と歳入のギャップを埋めるつなぎになりますので、建設公債でもありませんし特例公債でもありません。それから、復興特会においては復興債しか出しておりませんので、委員がおっしゃったような特例公債や建設公債を復興特会で出しているということはございません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 ということになると、先ほどの白さんの質疑、私も興味深く聞いていたんですけれども、私も同じことを聞こうと思っていたんですよ、なぜ東日本復興のこの財源調達の話と特例公債のこの話を一本の法律にして出す必要があるのかと。これは通告の中にも入れておきましたけれども。  そうすると、今のお話ですと、復興債というのは、復興債の中には建設国債的性質を持ったものもあれば特例公債的性質を持ったものも両方含まれているという理解でいいですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  通常、建設公債、これは公共事業等に充てる費用でございます。それから特例公債、これは赤字国債と呼ばれているように、公共事業等以外の支出の財源として充てるものでございます。これらはいずれも、それそのものが財源として発行しているものでございます。復興債はそれとは違いまして、それとは少し性質を異にしておりまして、財源としては復興の特別税、復興特会の復興事業に係る財源としては復興の特別税それから政府保有株の売却収入等が充てられて、長い期間において歳出と歳入がバランスしております。それをいわゆるつなぐための、だから財源でなくて、つなぐための国債が復興債でございます。  それから、ちなみに一般会計との関連で申し上げますと、今、復興債の財源として私は具体的に特別税それから政府保有株の売却収入と申し上げましたが、復興の財源はそれだけではございませんで、例えば決算の剰余金を踏まえた一般財源繰入れ、これも財源になっております。  したがいまして、復興特別会計において一般会計とは別個に財源が調達できるというわけではなくて、一般会計からの繰入れがあり、密接に関連しているということを先ほど申し上げた次第でございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 しかし、今回の法案のこの東日本大震災に関わる部分は、復興債の発行を可能にすることを求める条文なわけですから、そうすると、復興債は論理的につなぎであって将来は税収で全部担保されるわけですから、特例公債でも建設公債的性質でもない、つまり復興事業の中にはインフラを造る建設事業もあればそれ以外の事業もあるわけですから、その財源をもし税収以外で調達しようとすれば建設国債か特例公債しかないんですが、基本的に税収で将来全部カバーされるという、均衡しているという前提で進んでいるわけであって、それをつなぎとして復興債で発行するということであれば、特例公債とは何の関係もないじゃないですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 復興特会の財源としては、まずは税金、復興の特別税、それから国有財産の売却収入、それ以外に一般会計からの繰入れというのがございます。これは、前年度の決算剰余金あるいは歳出削減によって一般会計において財源をつくって復興特会に繰り入れると、これが復興事業の財源になっております。したがいまして、仮にでございますけれども、復興特別税収や政府保有株式の売却収入がしっかり確保できない場合には、一般会計からの繰入れを増やすことによって復興財源の不足を補わざるを得ないという体系になっております。  したがいまして、そういう場合には一般会計において追加的に財源を確保することが必要になるということで、相互に密接に関連するというふうに考えたわけでございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 だから、それは先々、一般会計との関係も出てくるかもしれないという論理を今おっしゃったわけですけれども、それは先々の話であって、別に今回この二つの事案を一本の法律で絶対に一緒に審議しなければならないという合理的根拠にはならないですよね。  考え方は、委員の皆さんや今日御参加いただいている答弁者の皆様方、それぞれにいろんなお考えがあると思いますので、これをこれ以上ぎりぎり詰めるつもりはありませんけど、美並さん、こういう質疑をするから意味があるのであって、これ通告を受けていないからお答えできませんと言ったら格好悪いでしょう。今のやり取りしているから、財務大臣も、ああ、あの美並君はすごいなといって頭に残るわけですよ。頼みますよ、財務省の皆さん。  こういうことを申し上げるのはなぜかというと、今日は日銀総裁にも来ていただいておりまして、日銀ともこの間ずっと議論させていただいていますけれども、やっぱり今の財政政策、金融政策の運営を見ていると、先々、本当に日本の財政というのは大丈夫だろうかという一抹の不安を感じるからこういう議論をさせていただいているわけであります。  だから、財務大臣にお伺いしたいんですが、今回この特例公債の発行期限を五年間にしてこういう法案を出そうというのは、事務方から、大臣、こうしたらいかがでしょうかという御提言があって大臣がそれを認めたのか、それとも大臣の方から、政権の意思としてこれは五年でいけといって御指示になられたのか、どっちでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これはどっちとも言えぬと思いますね。基本的には、これまでの民主党政権のときにできました四年の現行法というのがありましたときの考え方がちょうど今年度で切れることになりますので、私どもとしては、二〇二〇年度までは特例公債というのは発行し続けざるを得ない、まあ今のプライマリーバランス状態を見てもそうですし。  おかげさまで、この三年間いろいろ努力させていただきました結果、一応、二〇一五年度までのプライマリーバランスの半減目標というのは達成できましたし、特例公債というか新規国債の発行も十兆円ほど減額させていただく等々、当初よりは我々なりにそれなりの目的は達成しつつあるとは思っておりますので、引き続きこの状況を維持し続けるというのは、現行法に基づいてやらせていただくという発想につきましては、私ども、基本的にそう思っておりましたし、私どもとしては、今回のこの流れに沿ってやっていこうというので、この件に関しましては、双方とも同じ、意見が全然違っていたということではなくて、ほとんど考えていることが似たようなことだったと記憶をいたします。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 そうであるとすれば、またここで心配を申し上げざるを得ないんですけれども。  先ほど白さんも言っておられましたけれども、今の国会の状況を見れば、別に特例公債法を毎年通すことはそれほど難しいことでもないわけですし、事務方と大臣が双方同じことを考えていたと聞いてしまうと、それは、財務省、事務方に一言申し上げなきゃいけないのは、仮に大臣がそうおっしゃっても、財政健全化は我が国にとって重要なので、そういう法律を通していただければ有り難いけれども、財政を守る立場の財務省としては、ここは毎年法律を通す努力をしっかりいたしますので、特例公債法は単年度限りのものとさせてくださいと、震災からもう五年たって、あの直後のときとはちょっと状況が違うので、ここは、大臣、できれば特例公債法は一年ごとにやるという従来のやり方に戻してくださいというのが本来の財務省の私は在り方ではないかというふうに個人的に思っているんですが、美並さん、大臣がおっしゃったように、これは事務方もそうするべきだというふうに思っていたと、そういうふうに双方同じことを考えていたという大臣の御答弁でよろしいですか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) まさに大臣がおっしゃったとおりでございます。  事務方としましても、やはり現行法があるので、その枠組みを踏まえて物事を考えて、黒字化目標があり、経済財政計画があるということを踏まえて五年間にしたいと考えたところでございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 バックベンチでは財務省の今後を担う若い方々も聞いていらっしゃるので、財務省のレーゾンデートルは何なのかということをよくそれぞれでお考えいただきたいというふうに思います。  その上で、これで事実上、通告した三番とか四番はもう終わっていますので、ちょっと五番の質問聞かせていただきます。  復興財源確保法第七十四条における東日本大震災復興特別会計から国債整理基金特別会計への繰入れの際の繰入率はどうなっていますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御質問のありました、いわゆる今般の改正案において追加をさせていただきます第七十四条の第二項に基づいて、復興特会からいわゆる国債整理基金特会に繰り入れるいわゆる割引料、利払い費の額というものにつきましては、前年度の期首残高という実績をベースに算出をすることといたしております。いわゆる割引債で発行した場合につきましては、割引料分、利付債でいうところの利払いに相当すると思いますけれども、復興特会から国債整理基金の繰入れに入れるということを規定しているんですが、これまで復興特会において割引債を発行した実績はありませんので、そういった意味では当然前年度の当期首残高も存在しておりませんことから、平成二十八年度予算においては割引料は計上していないというのが実態であります。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 二十八年度以前はいかがですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 存在していないと思います。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 じゃ、今後も、まあ今後の話は聞いてもなかなかお答えになりにくいかもしれませんが、一定の繰入率で計上するということではなく実績をベースにやっていくというお考えでよろしいですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) そのとおりです。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 繰入率がもし、国債費の例えば予算積算金利などと連動しているかなというふうに思ってちょっと聞いたわけでございますけれども、国債費の予算積算金利はどのように算定をしているでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 国債費の利払い費の積算に用いる金利ということだと思いますが、これにつきましては、将来の金利動向というのをこれは正確に見通すことはちょっと難しいという上に、国債の利払い財源ということが万が一にも不足するということがないように、これは十分に予算を考えるときに予算に計上を行うという考え方に基づいて設定をさせていただいております。  具体的には、過去の一定期間、平均金利、最近でしたら平成二十八年度は直近三年間の平均金利〇・五%でありますので、これに、金利が過去に急上昇したという例は平成十年、平成十五年等々は一・一%急上昇しておりますので、こういったものなどを参考に決定をさせていただいておりまして、平成二十八年度は一・六%とさせていただいております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 今大臣がおっしゃった平成十年、平成十五年というのは運用部ショックとバリュー・アット・リスク・ショックがあった年の急騰の水準を念頭に置いて、それに市場実勢足して今年は一・六ということをおっしゃっていただいたんですが、実は、前回の質疑のときにも若干これにつながる質疑をさせていただきました。去年までは三年間一・八、その予算積算金利はですね。それ以前の二十四年までは、平成十四年からずっと二・〇%。この間、低金利政策をずっと続けているわけでありまして、この一・六%の積算によって、国債費として今年度予算で幾ら計上しておられますか。

茶谷栄治財務省主計局次長

○政府参考人(茶谷栄治君) 二十八年度予算では、国債費全体では二十三兆六千百二十一億円でございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 そのうち利払いは十兆ぐらいですか。

茶谷栄治財務省主計局次長

○政府参考人(茶谷栄治君) 利子及び割引料で九兆八千六百八十七億円でございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 つまり、国債費で九兆八千、まあ十兆にしましょうかね。それは積算金利一・六でやっているわけでありますが、バッファーとして過去の、つまり非常に例外的な運用部ショックとバリュー・アット・リスクがあったときの一・一%を乗せて計算するからそうなるんであって、もしこれが市場実勢〇・五プラス〇・三ぐらいでいいと考えたら〇・八で、半分にするともうここで国債費で五兆円予算が浮いてくるわけですよね。  ちょっとその予算積算金利の一・六というのは高過ぎると思いませんか。これは大臣にお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは考え方がいろいろあるんだと思うんです。これは前に似たような質問、まあ御同様の質問というか、ちょっと角度が違っていましたけれども、質問をいただいたと思うんですが、これは将来の金利動向というのは正確に見通すことができない以上、これは一・六%の金利が全く正しいと申し上げるつもりは、それほどうぬぼれているつもりはありません。  しかし、今後とも足下と同じ金利状態が続くということは全く断言できませんし、国債の利払い財源というのが万が一にも不足するということのような事態というのは、これ断固避けねばなりませんので、十分な予算計上を行うということで無駄な予算執行が行われているというわけではないということだと思っておりますので、いわゆる保守的に金利を設定するということは、これは大切なことなんであって、不適切なものだと考えているわけではありません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 今日資料を一枚お配りさせていただいているんですが、グラフではない方の表の方を御覧いただきたいんですが、これは前回ここで質疑させていただいたときに、財務省の予算の委嘱審査の関係で政府系金融機関のことを議論させていただきました。そのときに、その政府系金融機関の歳入は一体どのくらいの貸出金利を想定して計上しているのかということをお伺いしたんですが、その場では十分にお答えいただけなかったので理事会でお諮りいただいて、事務方がしっかりこれは仕事をしていただいて出てきた表でございます。  これを見ると、例えば日本政策金融公庫は、二十八年度までで現に貸付けが残っている部分については、これはもう実績ですから、加重平均か何かをして一・五九%という数字を出したんですが、来期については一・八五%という数字を設定しているわけですね。これは下の、どのようにこの金利を計算している、想定しているかということの考え方が書いてありまして、これは財投貸付金に係る予算積算金利と関係しているわけですが、財投貸付金に係る予算積算金利というのは、先ほど私がお伺いした国債費の予算積算金利と関係がありますね、大臣。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) あります。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 だからこそ、一・六がベースになっているから新規分一・八五なわけですよ、一・八五なわけです。  日銀総裁にお伺いしたいんですけれども、日本政策金融公庫は、まさしく中小零細事業者のために業務をして、日本経済を元気にしたいということで頑張っていると思っているんですけれども、マイナス金利政策まで採用して金融政策面で日本経済にカンフルを打とうとしている日本銀行のお立場として、この日本政策金融公庫の新規分の一・八五%という金利については、少し高過ぎるという印象をお持ちになりませんか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 私、この日本政策金融公庫の金利体系がどうなっているかというのを存じておりませんのでよく分かりませんが、御指摘のように、市場の金利は非常に低下しております。例えば、十年物の国債の利回りで見ますと相当大幅に低下をいたしておりまして、市場金利は全体として低下しているということは事実でありまして、そういったことが様々な金利体系におのずと影響していくとは思っておりますけれども、こういう政策金融機関がそれぞれの年度予算においてどういう金利を設定するかというのは、やはりそれぞれの政策あるいはそれぞれの政策金融機関の判断ということもあるのかなというふうに思います。ただ、委員の感じはよく理解いたします。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 そこで、日銀総裁にお伺いしたいのは、総裁が御就任以来、低金利政策を続けて強化してきたんですが、政策目標金利の引下げ幅及びそれに伴って市場金利の実勢がどのくらい低下したかということについての数字を教えていただきたいと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 私が総裁に就任して最初に開催しました二〇一三年四月の金融政策決定会合におきまして、日本銀行はいわゆる量的・質的金融緩和を導入いたしまして、金融市場調節の操作目標を無担保コールレート、オーバーナイト物からマネタリーベースに変更いたしました。このため、この間におけるいわゆる政策金利の推移ということを申し上げることはできませんが、その上で申し上げますと、金融機関が保有する日本銀行当座預金に付される、適用される付利ですね、付利金利につきましては、二〇一三年三月時点ではプラス〇・一%であったわけですけれども、マイナス金利付き量的・質的金融緩和導入によりましてマイナス〇・一%に引き下げましたので、低下幅は〇・二%ポイントということになります。  また、市場金利にはいろんなものがございますが、代表的な長期金利の指標である十年物国債の利回りについて見ますと、二〇一三年三月の平均値はプラス〇・六一%でありましたけれども、今年の三月、昨日時点までのレートではマイナス〇・〇六%となっておりますので、低下幅は〇・六七%ポイントになると思います。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  政策金利、ベンチマークを何で見るかによって評価は様々ですが、今の総裁の御説明ですと、政策金利的な引下げ幅よりも長期金利の市場実勢の方がかなり大きく下がっているということですね。  あわせて、金融庁にもおいでいただいているんですが、その間の民間金融機関の約定平均金利の動きについて御説明いただきたいと思います。金融庁に作ってもらった資料は皆さんのお手元の資料のグラフとして付いておりますので、簡単に傾向だけ御説明ください。

遠藤俊英金融庁監督局長

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。  先生お示しいただきましたグラフでございますけれども、左側の銀行の約定平均金利、短期でございます。二〇一二年平均は一・〇四%、これ、真ん中の青いグラフ、国内銀行全体を表しておりますけれども、二〇一二年平均で一・〇四%であったものが二〇一六年二月末時点で〇・七六%に低下しております。  それから、右側の長期の約定平均金利でございますけれども、二〇一二年平均一・四七%でありましたのが二〇一六年二月末時点で一・〇八%に低下しております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 これを見ると、先ほどの日銀総裁の長期金利の低下幅の御説明で、マイナス〇・六七%長期金利は下がったというふうに考えると、銀行の約定平均金利はそれに比べると半分ぐらい、長期でいうと半分ぐらいの低下幅、それから短期については、これは短期なので単純な比較はできないかもしれませんが、やはり〇・三ぐらいですから半分ぐらいの低下幅というふうになっているんですね。  だから、マイナス金利政策まで採用し、量的緩和のために国債を日銀自身が、総裁自身が異次元というような表現で表されるような大量の買入れをして、かつ今回の特例公債のこの法案のような財政規律の動きを見ると、いろいろ心配な面はあるんですが、そこまでしてでも日本経済を少しアクセルを踏んで元気にしたいということで日銀はやっているわけですが、その一方で、金融機関の約定平均金利の低下幅はその半分、市場の長期金利の動きの半分ぐらいであると。  それであるにもかかわらず、というか、半分は下がったと、にもかかわらず、今度は政府系金融機関に目をやると、国債費の予算の積算金利の一・六に引っ張られる形で、何と日本政策金融公庫は、本年度、これから新規に貸す金利が一・八五というのは、この短期の〇・七六に比べればその二倍以上だし、長期の足下の約定平均金利の一・〇八に比べてもかなり高いと。こういう構造は、政府系金融機関の在り方として、財務大臣、整合的だというふうにお考えになりますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 日本銀行が公表しておられます統計によりますと、今年の一月の民間金融機関というものの一年以上の貸出約定平均金利というのは、地銀が約一・〇、信用金庫が一・七二となっておるようであります。  他方、日本政策金融公庫におきましては、これは調達金利、これは財投金利なんですけれども、財投金利に事務コストと信用コスト等々を上乗せしますので、収支相償を満たします金利を水準金利として設定をしておりますので、平成二十八年の貸付期間十年以内の基準というものを見ますと、中小企業向け業務が約一・三〇、国民一般向け業務が一・八五となっておるのが実態であります。  したがいまして、実際の貸付けにおきましては、政策的に特に必要性の高いと考えられる事業者、例えば子育て、介護事業者等々などに対しましては、これは民業圧迫となることは避けねばなりませんので、その点を留意しつつ、財政措置によりまして基準金利から引き下げた特別利率というのを適用させていただいておりまして、その利率は現時点において、中小企業者向け業務が〇・四%から〇・九%、国民一般向け業務が〇・九五から一・四五ぐらいとなっておるのが現実でありまして、御指摘の点は私どもよく分かっているところでありますけど、これは民間との間の、民業圧迫等々、いろいろ金が今余って貸し付ける先がないのを政府が全部取っているじゃないかと言われることだけは避けておかなきゃいかぬというのが私どもの抱えているもう一点の配慮すべき点だと思っております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 人によって考え方は様々ですから、私が申し上げていることが正しいとかそういうことを申し上げるつもりはないんですけれども。    〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕  今日のこの法案の審議あるいは前回の予算の委嘱審査からの流れで私が申し上げたいのは、一つは財政規律の面で非常に不安な問題を抱えている、これは日銀の金融政策も連動していますけれども。もう一つは、そこまでしてでも景気を良くしたいといってやっているにもかかわらず、アクセル踏みながらギアをトップからサードかセカンドに落とすような、エンジンブレーキを掛けるようなことを政府系金融機関の金利の設定行動としてやっていると。しかし、それは結局は予算の、国債費の計上の際の積算金利と連動しているということを考えると、整合的に物事を進めようと思えば、日銀がここまでの異常な政策をやってでも金利を下げていることとの整合性を維持しようとすれば、やはり財政の方についてももう少し工夫の余地があるんではないかということを申し上げたくて、先週からこの議論をさせていただいています。  さて、残された時間、私としては、やはり日銀はもうここまで金融政策を異常な状態にしているのは、早く何らかの正常化に向けた努力をした方がいいんではないかというふうに思っていますので、その観点から、今後の国会の議論、秋の臨時国会以降も含めて、そのためにちょっと改めて日銀総裁にお伺いしておきたいことがあります。  デフレとデフレスパイラルの定義を明確にここで再定義してください。過去におっしゃっていたことともし違うのであれば、変えましたというふうに言っていただいても結構ですから、今後は今日定義していただくその内容に照らして議論をしていきたいというふうに思っていますので、改めてデフレとデフレスパイラルの定義をお答えいただきたいと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) デフレの定義は、いろいろなものがあり得ますけれども、一般的には物価が持続的に下落する状態を指すというふうに思います。  デフレスパイラルということの定義についても、論者によっていろいろ異なるとは思われますけれども、多くの場合、物価下落が景気悪化をもたらし、その景気悪化が一段と物価下落をもたらすといったスパイラル的というか、悪循環というものが生じている状況を指すのではないかと思います。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 ということは、デフレとおっしゃったときにはCPI等の物価の数字だけのことを言っておられて、デフレスパイラルと言ったときにはその物価の動きと実体経済が連動している状態のことをおっしゃっているということでいいですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) そのとおりでありますけれども、あくまでもスパイラルというからには恐らく物価下落がどんどん悪化していくと。先ほど申し上げたように、物価が下落し景気が悪くなり、景気が悪くなったことから更に物価が下落するといったようなことを指しているのではないかと思います。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 もう一つ、明確にお伺いをしたいと思いますのは、デフレ脱却の判断基準ですね。何か総理は、もうもはやデフレではないと言ってみたり、日銀は、いや、デフレ脱却のためにとまだ時々おっしゃっているような気もするんですけれども、ここがはっきりしないと、いつまでこの異常な金融政策を続けて国債を大量に買い続けて、今回の法案では、発行する方も五年間、国会の議決を経ずに発行できるようにしてしまうと、特例公債をですね。  非常に先行きが不安なので、日銀総裁にお伺いします。デフレ脱却の判断基準を明確に定義してください。    〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) この点については、デフレの定義はいろいろあり得ますので、デフレ脱却の定義についてもいろんなものがあり得るとは思いますけれども、政府においては、明確にデフレ脱却ということを、物価が持続的に下落する状況、これがデフレですけれども、それを脱して再びそうした状況に戻る見込みがないことというふうに定義をしておられまして、現状、物価が持続的に下落する状況ではありませんのでデフレの状況でないと。ただ、再びそうした状況に戻る見込みがないというところまで行っていないので、恐らくデフレ脱却にはまだ至っていないという言い方をされているんだと思います。  いずれにせよ、その判断につきましては、足下の物価の状況に加えまして、物価の基調とかその他を総合的に考慮して判断する必要があるということを政府も言われております。  日本銀行といたしましては、従来から物価安定の目標として消費者物価の前年比上昇率二%というものを掲げておりまして、日本銀行としてはこの物価安定の目標の早期実現を目指して、これを安定的に持続するために必要な時点までマイナス金利付き量的・質的金融緩和を継続する方針でございます。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、総裁、政府の今定義はとおっしゃったんですが、政府の定義は、総裁の説明によれば、物価が持続的にもう下落していない状態及び元に戻ることがない、この二つの条件を満たさないといけない、これがデフレ脱却の基準だというふうに総裁は御説明になったんですが、日銀はどうですか、同じでいいんですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 政策委員会で特にデフレやデフレ脱却の定義をしてはおりません。  ただ、デフレにつきましては恐らく、エコノミストも含めて、一般的に物価が持続的に下落する状況というのをデフレといっていると思います。デフレ脱却となりますと、いろいろな議論があるとは思いますけれども、先ほど申し上げたのはもちろん政府が明確に述べておられることでございます。  日本銀行としては、デフレ脱却云々という政府の方針というのはもちろん重要だと思っておりますけれども、私どもの金融政策につきましては、二〇一三年の一月から一貫して二%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続できるようにするということを物価安定の目標として掲げております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 一見、整合的に御答弁しておられるように聞こえるんです、総裁は御答弁上手なので。だけど、もう一回、私なりに整理させてもらいますよ。  総裁の今の御答弁では、政府のデフレ脱却の定義は物価がもう持続的に下落していない及びまた元に戻ることのない、この二つの条件を満たすことというふうにおっしゃいました。今、もう持続的に下落していませんからね。第一の条件はもうクリアしているんです。  第二の条件、また戻ることがないのか。これは分かりません、先行きの話なので。また戻ることがないというのは、どういうことを確認できたらまた戻ることがないと言えるのか。あるいは、十年先、二十年先はまたそれはデフレになるかもしれませんので、どのぐらいの期間戻ることがないということを確信できれば第二の条件を満たせるのか、ここについては何かお考えありますか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) この点につきましては、先ほど申し上げたように、日本銀行の政策委員会としてデフレ脱却について特定の定義をしておりませんので、私から何か断定的なことは申し上げかねますけれども、基本的に政府がそういう考えでおられるということは承知しております。  他方で、私どもの金融政策として物価の安定というものを掲げておるわけですが、それは二〇一三年の一月以来、一貫して二%の物価安定目標の実現、早期実現を目指して、これを安定的に持続するために必要な時点までマイナス金利付き量的・質的金融緩和、かつては量的・質的金融緩和でございましたが、これを継続するという方針でございます。その点に変わりはありません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、私がなぜ今のところをお伺いしたかというと、どのくらいの期間戻らないということが確信できればデフレ脱却と考えるかという日銀自身の考えを整理しておかないと、日銀は二%になるまでやり続けると言っているわけですから、政府がデフレ脱却、もうもはやこれは安倍政権の間はデフレに、マイナスのCPIに戻ることはないなというふうに安倍政権自身が確信したとしても、日銀はそこの自分たちの考えを整理しておかないと、二%に到達していないので今の政策をずっと続けるということを主張するという、政府はデフレ脱却を認定し、しかし、政府が認定しているにもかかわらず日銀は今の政策を続けるという、こういう矛盾が生じる、論理的にはですよ、生じる可能性があるからお伺いしているんです。  それとの関連で確認をしておきたいんですが、国債関連資料というのを去年の二月から日銀と財務省に協力していただいて各委員に配っていただいています。これ見ますと、マネタリーベースの対名目GDP比は、前回も申し上げましたが、総裁が就任されたときには三〇%ぐらいだったのが今七二%になっています。日本銀行の総資産の対名目GDP比率は、総裁就任時は三五%ぐらいだったのがもう今八一%になっています。前回、財務大臣に、財務大臣としてこれは一体どのくらいまで容認できるものかという趣旨のことをお伺いしたところ、それは日銀がお決めになることだからという御答弁でした。更に過去に遡ると、同じことを総裁にお伺いしたときに、総裁は、上限はない、どこまででもやるというふうにおっしゃったんですね。  改めて、今申し上げたように、今の定義のまま、日銀自身がデフレ脱却の定義を明確にしないままだと、政府はデフレ脱却的状況を認定しながら、日銀は二%に達成していないのでどこまででも緩和を続けるという状態が生じるかもしれないので、だからもう一回お伺いします。  総裁は、金融政策緩和の手段は幾らでもあるという御答弁をここでもされました。そして、マネタリーベースと総資産の対GDP比は上限はない、どこまででもやるとおっしゃいました。そのお考え、つまり手段は無限であって、そして日銀の総資産やマネタリーベースの膨張についても上限は特に設けていないという理解でよろしいですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 日本銀行の金融政策につきましては、従来から申し上げておりますとおり、二%の物価安定目標の早期実現を目指して、これを安定的に持続するために必要な時点まで緩和政策を続けるという方針を一貫して申し上げております。  また、現在、日本銀行のそうした金融緩和政策、現時点ではいわゆるマイナス金利付き量的・質的金融緩和でございますが、これについて何か量的な限界であるとかあるいは乗り越えられないものが、数字があるということはございません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 きっちり御答弁いただかないと、前、御答弁いただいたことが変更になったというふうにも聞こえますので、もう一回端的にお伺いします。  総裁は、金融緩和の手段については無限にバリエーションがあって、そして日銀の緩和の程度を判断する材料であるマネタリーベースや日銀総資産の対名目GDP比は特に上限は定めていないのでどこまででも膨らませるというふうにおっしゃったわけですが、そこは変わっていないんですね。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 委員の言い方と私の言い方とが違っている面があるかもしれませんが、私の考え方は全く変わっておりません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 分かりました。分かりましたというのは、アグリーという意味ではありませんよ。おっしゃりたいことは理解できましたが、大変に危険な状況だというふうに私は思います。  そこで、前回、日銀が今大量に国債を買っている状態は、事実上、国債が中央銀行還流型の政府紙幣になっているのではないかということをここで申し上げました。  改めて、日銀総裁の方にお伺いします。政府紙幣の定義をここでしておいてください。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 一般的には、政府紙幣というものは、中央銀行ではなく政府が独自に発行する紙幣を指すというふうに理解されていると思います。こうした意味での政府紙幣に当てはまる過去の事例としては、御案内のとおり、明治初期において日本銀行が設立される以前に発行された太政官札などがあると。また、海外にも幾つか例があるようですが、現在は我が国にはございません。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 今日るる御発言いただいた内容を精査して、今後の日銀の金融政策の在り方、財政規律との関係についての議論は更にさせていただきたいと思います。  最後に、もう一度今回の法案に戻らせていただきますが、財務大臣にお伺いします。  今回の法案、特例公債を五年間国会の議決なしで発行できるようになるということは、財政民主主義の観点からどういう問題があるというふうにお感じになりますか、ちょっと抽象的な質問で恐縮ですが。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 抽象的と自覚しておられた上で聞いておられるので、私の方も答えが抽象的にならざるを得ぬということはあらかじめお断りを申し上げておきますが、基本的に私どもは、国債を仮に五年間というこの特例公債法が、前回四年間というのと同様に、今回五年間という話が法案として成立しました後も、少なくとも毎年予算を編成するに当たっては、各年度、予算編成をさせていただくたびに議会において、衆参において予算審議がなされると。そこの中において公債の発行額というのが決められますし、これは、この三年間見ましても、毎年減らしてまいりましたけれども、そういったことも、予算審議の上をもってこれをきちんとさせていただいておりますので、財政民主主義という点に関してはきちんとそれを踏まえたものだと思っております。

大塚耕平民進党・新緑風会

○大塚耕平君 最後に、この発言で終わらせていただきますけれども、そもそも特例公債、赤字国債は、先人の御発言はさっき白さんが御紹介くださいましたけれども、相当じくじたる思いで特例公債発行に踏み切らざるを得なくなって、その後も、財政健全化を考えたら抑制的に対応しようということで今日に至っているわけです。  しかし、これを五年間議決なしで発行できるようにすると、我々参議院議員は任期六年だから一回はまた是非を議論できますよ。しかし、衆議院の皆さんは、予算の優先権を持っている衆議院議員の皆さんは、任期を満了までお務めになっても四年間ですから、国権の最高機関である国会の、しかも衆議院の、議決について優先権を持っている衆議院議員の皆さんが、予算を成立させる上で必要な特例公債についての議決を結局一回もできずに国会を去っていく方がいるということですよ。こういう発想を法律に盛り込んでしまうということが、これが安倍さんの立憲主義や憲法に対する思いとどうしてもダブって見えてしまうんですね。これは、実は五年という期間の設定は、私は財政民主主義あるいは国会との関係において大問題だと思います。  今回は、今日もし法律が通っちゃうとしても、賢明な与党の皆様方には、この期間設定については党内でよく御議論いただいて、必要があれば、来年度以降、これ短くしたっていいわけですから、そういう方向で是非御議論いただきたいと思いますし、財務省も、事務方も同じ思いだったというふうに冒頭おっしゃいましたけれども、そうだとしたらもう財務省に財政健全化を語る資格はないので、よく来年以降御議論いただいて、修正すべきは修正していただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 民進党の大久保勉です。  今日は質問時間が大幅に短縮されていますので、早速入りたいと思います。  特例公債法で五年間赤字国債が発行できることになります。二〇二〇年、プライマリーバランスが達成されたときに、新規国債発行金額と借換国債発行金額、それぞれ幾らになりますか。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答えいたします。  二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標を達成した場合の試算というのは行っておりません。  その上で申し上げますけれども、内閣府で行っている中長期試算の経済再生ケースでは二〇二〇年度ございまして、このときの新規国債発行額は四十兆円程度と見込まれます。それから、借換国債の方でございますけれども、二〇一六年度、今年度の国債発行計画における借換債の発行予定額は百十兆円程度でございます。  それぞれ性質の異なるものですけれども、単純に足し上げますと、新規国債と借換債の発行額の合計は百五十兆円程度になるのではないかと考えております。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 百五十兆円の発行をしないといけないというのが二〇二〇年の状況です。  資料の一を御覧ください。実は、国債の市場、どういうふうになっているかといいましたら、もう日本銀行が三二%の国債を買っています。銀行は四二%から二七%と大きく減ってきています。ですから、日銀が国債を買わなくなったらもう誰も買えないという状況も想定できますので、日本銀行に質問したいと思います。  これまでの議論において、僅か金利が〇・八%上昇した場合、日銀の広義の自己資金であります引当金、含み益も含んだ広義の自己資本十五・五兆円が飛んでしまうということが明らかになりました。日銀の方は、いやいや、国債に関しては償却原価法だからすぐには影響しないということを言っていますが、私はおかしいんじゃないかと思いますから、まず質問したいと思います。  日本銀行に質問しますが、日本銀行の国債保有金額と運用利回りは幾らでしょうか。質問します。

雨宮正佳日本銀行理事

○参考人(雨宮正佳君) 直近の決算期は二〇一五年の上半期でございますので、この期末、すなわち昨年九月末の数字を申し上げますと、私どもの国債保有残高は三百十兆円、国債運用利回りは〇・四三六%でございます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 資料の四を御覧ください。つまり、運用利回りが〇・四三ということでしたら、調達コストがそれ以上になったら逆ざやということなんです。  実は、銀行券ルールというのがありました。つまり、銀行券というのは金利はゼロと、様々なコストがありますが、それを無視したとしてゼロ。ですから、そこの分はいいとして、それ以外のことは市場から若しくは日銀の預け金から調達しないといけないと。その分で大きく逆ざやになる可能性があります。  そこで質問したいのは、日銀発行残高を超えた国債保有金額は幾らですか。もし、将来、利上げ局面で日銀預金金利等の日銀にとっての調達コストが二%の逆ざやが発生した場合、損失は幾らになりますか。質問します。

雨宮正佳日本銀行理事

○参考人(雨宮正佳君) 足下、直近の三月二十日の数字でございますけれども、これは先生の資料にもありますとおり、私どもの保有国債残高が三百五十二・九兆円、発行銀行券残高が九十五・二兆円ということでございますので、その差額、銀行券発行残高を除いた国債保有残高は二百五十八兆円ということでございますので、これに二%ということを掛けますと五・二兆円ということになるわけでございます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 ここで危惧しますのは、今、毎年八十兆円国債を購入すると。実際、国債の利回りはゼロ%ですから、運用利回りがゼロ%のものが一年間で八十兆、二年間で百六十兆増えます。さらに、二%逆ざやになった場合には、これで三・二兆逆ざやになります。ですから、合計をしましたら九兆円超です。日銀の狭義の自己資本というのは五兆円以下です。ですから、日銀が債務超過になる可能性もあるわけです。  もっと重要なことは、これは一年で終わりません。毎年毎年逆ざやが続きますから、毎年五兆円、次の年も五兆円ということで、累積して損失が増えると。こういった状況で、日本銀行の経営危機はないのか、そしてそのことが日本の経済にとってどういう影響があるかと、こういった観点が極めて重要です。  そこで、財務大臣に質問したいと思いますが、恐らく債務超過でしたら日本銀行に対して国が何らかの資本手当てをするということだと思いますが、政府による日本銀行への出資を行う場合、現行の日銀法で可能ですか。質問します。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 日銀の資本金なんだと思いますが、日銀法において「政府及び政府以外の者からの出資による一億円とする。」とされておりますのは御存じのとおりで、この規定に基づいて日銀の資本金は現在一億円となっておりますので、したがって、現行の日銀法におきましては政府による日銀への追加出資はできないということになろうかと存じます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 過去の、旧日銀法でしたら、もし日銀の財務がマイナスの場合には国の手当てができるという条項がありましたが、新日銀法はそれが除かれています。そういう状況で、どういう形で債務超過になった場合に措置するのかと。もちろん、債務超過で問題ないといった考え方もあります。  そこで質問したいんですが、G7の中央銀行においてこれまで債務超過になった銀行はありますか。ただ、一点だけ。中央銀行においては為替介入をしているところがあります。為替介入によるロスというのは除きます。

迫田英典財務省理財局長

○政府参考人(迫田英典君) 各国中央銀行のホームページで決算等が公表されておりますので、可能な範囲で確認を行いました。  アメリカ、イギリス、それからECB、カナダについては、このホームページでの公表数字を見る限り、債務超過ということはないようでございます。ただ、かなり遡りますが、西ドイツの中央銀行におきまして、一九七一年から七九年の間の七か年間、この数字を見ますと実質的な債務超過とも見れる、そういう数字が公表されております。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 私は限定をしました。つまり、これはどういう理由ですか。ブンデスバンク自身はマルクの為替介入をしています。ですから、その結果、一時的に為替における損失が発生して債務超過になったんじゃないですか。

迫田英典財務省理財局長

○政府参考人(迫田英典君) 必ずしも十分な分析までしておりませんけれども、西ドイツ中銀の先ほどの実質的な債務超過というのは、一つの原因として、マルク高の進行による為替差損というものが影響しているというふうに見られております。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 まさにそうじゃないですか。ですから、今回の要因というのは、日本銀行の国内要因によって損失ができるということでかなり深刻なものです。  実は、二〇〇三年に植田審議委員が、日銀の審議委員が日本ファイナンス学会で中央銀行と債務超過の問題を議論しています。なかなか優れたものなんですが、それを見ますと、やはり債務超過になった場合には様々な金融政策上の問題点が発生するといったことが議論されております。例えば、金融が二%のインフレは達成しました、更にインフレが起きて、金融引締めをしないといけないと。ところが、金融引締めをしたら公定歩合等を上げ、準備預金を上げないといけないということで、日銀の逆ざやが増えてしまって更に日銀の経営がおかしくなるからちゅうちょしてしまう、その結果ハイパーインフレになると、こういったこともあり得ると思います。  そういったこともあり得ますので、こちら最後の質問にしたいんですが、チェコ、イスラエル、チリにおいて中央銀行が債務超過となっておりますが、そのときインフレ率は何%でありましたか、また民間銀行の影響はどのようなものでしたか、質問したいと思います。

雨宮正佳日本銀行理事

○参考人(雨宮正佳君) 御指摘のとおり、御指摘のありました三つの中銀、チェコ、イスラエル、チリは現在においても債務超過が残っているわけでございますけれども、これらの中央銀行が債務超過となったときの各国のインフレ率でございますが、チェコが一九九九年に二・一%、イスラエルが二〇〇〇年に一・一%、チリが一九九八年に五・一%ということでございました。  これらの国はやはり保有外貨資産の評価損で債務超過となったようでございますけれども、基本的には中央銀行に対する信認はこの間維持されておりまして、物価や金融システムの安定という面でこれによって大きな問題が生じているわけではないというふうに承知してございます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 このケースというのは全ていわゆる為替による損なんです。つまり、外貨を持っていた、ところが国内要因で、つまり国債を多量に買ってその結果逆ざやで債務超過になったというケースは、このチェコ、イスラエル、チリにおいてあり得ますか。

雨宮正佳日本銀行理事

○参考人(雨宮正佳君) 詳しい原因まで今直ちに、手元に資料ございませんけれども、例えばベネズエラとかフィリピンですとか、やはり先ほど先生が御指摘のような要因で中央銀行が債務超過にならない、あるいは財務に対する配慮を前提に引締めができなかったということを理由にインフレが高進したという例はあるようでございます。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 こちらに関しましては、今後、日銀報告若しくは一般質疑で議論を深めたいと思います。  これで私の質問は終わります。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、大門実紀史君、岩城光英君及び山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君、高野光二郎君及び吉川ゆうみ君が選任されました。     ─────────────

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 休憩前に引き続き、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  政府・与党は、特例公債の発行額は毎年減少している、アベノミクスの成果だというふうにおっしゃっているんですが、ちょっと確認しますけど、二〇一三年の新規国債発行額と二〇一六年度の発行額及び二〇一三年度と二〇一六年度の消費税収を述べてください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) まず、新規国債発行額でございますけれども、二〇一三年度の決算で四十兆八千五百九億円でございます。二〇一六年度予算は三十四兆四千三百二十億円でございます。  消費税収につきまして、国税分でございますけれども、二〇一三年度決算において十兆八千二百九十三億円でございます。二〇一六年度予算においては十七兆千八百五十億円になります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 国債発行額が六・五兆円減り、消費税収が六・四兆円増えているわけで、消費税増税で赤字国債発行を抑制しているだけで、アベノミクスによる効果でも何でもないんじゃないかなというふうにこの数字を見て思うわけですが、膨大な財政赤字を抱えながら、低金利で赤字国債発行できるのが異次元金融緩和のおかげであって、ある意味では一番政府がこの恩恵を受けているんではないかと思うんですが、ちょっとそのことについて伺いたいと思います。  日銀のマイナス金利政策がその様相を一層強めております。マイナス金利以降、政府が行う国債の発行のための競争入札で、政府は利息を払うのではなくて、むしろ実質マイナス金利で落札価格決まっていますから、政府に利益が生じているとの報道がございます。日経新聞が、十年以下の国債は需要の高まりで発行金利がマイナスになっており、借金をする側の国にもうけが生じる逆転現象が起きているというふうに報道していて、その超過収入が三月中旬までの累計で少なくとも五百五十億円に上ったとされています。  実態はどうなのかちょっとお聞きしたいんですが、最近の新規利付国債の競争入札で、償還まで保有していると損失が発生する実質マイナス金利の利回りで金融機関が落札しているのか、二月と三月に行われた五年債の入札で超過収入がどれだけ生じているのか、平均価格と平均利回り含めてお答えいただきたいと思います。

迫田英典財務省理財局長

○政府参考人(迫田英典君) お答えをいたします。  委員御指摘の超過収入額につきまして、国債入札における払込金額から発行額それから支払予定利子の総額を差し引いたものとして計算をいたしますと、今年の二月に入札をいたしました五年債では百六十八億円、三月に入札をいたしました五年債では百九十三億円という計算になるわけでございます。  また、二月入札におけるただいまの募入平均価格、これは百一円十六銭、募入平均利回りはマイナスの〇・一三八%。三月入札におきます募入平均価格は百一円二十二銭、募入平均利回りはマイナスの〇・一四二%でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 金融機関がマイナス利回り、つまり最後まで持っていれば損するような価格で国債を落札するのは、やはり日本銀行がそれより高く必ず買ってくれるというふうに確信しているからだと思うんですね。  日銀は、一方で、毎年、年間八十兆円分の国債保有残高を増やすと、年間百十兆円購入すると、爆買いをしているわけであります。マイナス金利の導入によって、金融機関が日銀に国債を売却せず、少しでも利子の付く国債を保有し続けるのではないかという、そういう懸念を高める。だから、日銀のQアンドAでも、マイナス金利の説明資料で、この疑念に対して、マイナス金利分だけ買入れ価格が上昇することで釣り合うので、買入れは可能だと考えられるというふうに言っていますね。  つまり、これは要するに、金融機関はマイナスの利回りで新規国債購入しても、日銀に売却することで確実に利ざやを稼ぐことができると。当たり前かもしれませんが、こういう行動を織り込み済みで、想定内でやっておられるということで、総裁、よろしいんでしょうか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) このマイナス金利付き量的・質的金融緩和というものは、実質金利を一層低下させることを通じて、企業や家計の経済活動を刺激して、企業収益の改善あるいは雇用、所得の増加を伴いながら物価上昇率が高まっていくという経済の好循環をつくり出すことを目的としております。  日本銀行がマイナス金利とともに大規模な長期国債の買入れを行う下で、御指摘のように国債金利は大幅に低下をしております。こうした国債金利の低下を受けて、貸出しの基準となる金利や住宅ローンの金利もはっきりと低下をしております。そうした意味で、国債の発行金利の低下はマイナス金利付き量的・質的金融緩和の波及メカニズムの一環として想定しているものでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 報道では、外国人も値上がり目的で国債を買っているというようなこともあって、やっぱりちょっと通常のトレードと違うようなことが起こってきていることは間違いないんじゃないかなと。  一方で、日銀がマイナス金利政策実施されてから新規発行の国債のうちどれくらい保有しているかということで、資料の一枚目には、この間の購入割合出していただきましたけれども、二月下旬に発行した五年債、既に八割強日銀が購入しているわけです。十年債については公表されておりませんけれども、三月発行で、既に相当割合で購入しているんじゃないだろうかと。  それから、次のページは、本会議で我が党の議員が質問した二〇一五年度の利付国債、利付債の発行額の八割相当額を市場から日銀が購入しているというふうに財務大臣がお答えになっているわけですね。これはやっぱりどう考えたって、財政法第五条が禁ずる財政ファイナンスと見られても仕方がないんじゃないだろうかというふうに思うんです。  黒田総裁も麻生大臣も、日銀は金融政策のために国債の保有残高を増やしているのだから財政ファイナンスではないというふうに繰り返すわけですけど、先日公表された一月二十九日の政策決定会合での議事要旨によりますと、ある審議委員が、日本銀行のみが最終的な国債の買手となり、市場から財政ファイナンスとみなされるおそれがあることへの懸念を示しているというふうにあるんですね。日銀の審議委員ですらそういう疑念を持つ、こういう状態で、今後もこんなふうに国債保有残高を増やし続けて、市場はそれでも財政ファイナンスとはみなさないと。何か根拠があるんですか、総裁。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 先ほども申し上げましたとおり、日本銀行が金利の低下を促しているのはあくまでも二%の物価安定の目標の早期実現を図るという金融政策の目的でありまして、財政ファイナンスではないと考えております。  なお、日本銀行の国債買入れ、これは金融機関を相手方として市場において実施しているものでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、財政ファイナンスかどうかを判断するのは、当事者である日銀じゃないんです、マーケットじゃないですか。  マーケットがみなしたらどうなるかということを、総裁は二〇一三年四月の講演でこういうふうに言っています。内外の投資家から、一たび財政ファイナンスと受け取られれば、国債市場は不安定化し、長期金利が実態から乖離して上昇する可能性があります。これは、金融政策の効果を減殺するだけではなく、金融システムや経済全体に悪影響を及ぼしかねませんと。真っ当なことおっしゃっているじゃないですか。  結局、今のような状態、日銀の審議委員ですよ、審議委員の方が財政ファイナンスと受け取られる懸念があると言っているようなときに、何で市場はそういうふうに思わない、当事者が幾ら言ったって市場なんだから。そこは何か根拠があるのか、ちゃんとその説明してほしいんです。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 現時点でそういった市場の動きがあるとは思っておりません。  そもそも、先ほど来申し上げておりますように、日本銀行の金融政策、このマイナス金利付き量的・質的金融緩和というものはあくまでも二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するために行っているものでありまして、財政ファイナンスと誤解されるおそれはないと思っておりますけれども、その点はもちろん、常に私どもの説明として十分マーケットの人たちにも理解していただけるように心掛けてまいりたいと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、もう大臣、私が言ったように、これは当事者の判断じゃないわけですよ、やっぱり市場の判断なわけですよ。今まで大丈夫だったからとか今そうなっていませんという、そういうことじゃなくて、やっぱり日銀の審議委員ですらこういう疑問を呈するような状況の中で、市場関係者がそういうふうにみなすという可能性は大いにあるじゃないですか。その危険性、危機意識を大臣は持っていないんですか。今のような答弁で日銀はいるんですけど、そういう認識で、これは財政当局の大問題になるわけで、何の懸念も大臣もお持ちでないんですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 日銀による財政ファイナンスではないかというのは、この話がスタートした最初からある話でありまして、今に始まった話ではありません。まず、第一番にそれだけは頭に入れておいていただかぬといかぬのであって、この三年間、基本的によく言われていたことであります。  しかし、私どもの答弁はずっと一貫しておりまして、二%の物価安定目標の実現という金融政策の目的なんですということをいわゆるモスクワのG20で申し上げてこの方、G20等々の会合においてこの種の指摘を受けたことはありません。また、日銀の自らの判断で行っているものでありますので、これは我々が財政ファイナンスをしているという指摘が、私どもの立場としてこの話をしているのではないかということを考えているわけでは全くありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、前から言われていたことは私も知っていますけど、審議委員の中からもこういう声が出てきているという状況の中で、いまだに危機意識を持っていないのはどういうことかというふうに言っているわけですよ。既に発行済長期国債の三割を日銀が持ち、現在いわゆる物価目標達成時期の二〇一六年後半には四割、黒田さんの任期満了時には約五割、こういうリスクを高めるような金融政策は私は転換すべきだということを改めて言いたいというふうに思います。  医療機関の消費税負担の問題について次に聞きたいと思うんですが、これ消費税の八%の増税で医療機関にも深刻な影響が広がっています。これはもう言わずもがなですが、保険診療は非課税です。ですから、患者さんから消費税は求めません。しかし、医療機関は、医薬品や医療機器を買ったり設備投資をする場合には消費税を負担している。これら仕入れに掛かった消費税は控除されないから、少なくとも税の世界では、これは持ち出しというか身銭を切っているという状況になっているわけですね。しかし、政府は、これは診療報酬で措置するというふうに言ってきた。  私、今日午前中、厚生労働委員会でこれを質問して、診療報酬で措置したと言うけれども、消費税の導入時、あるいは五パーに増税時、それぞれ上げた点数が今やもう半分ぐらいになって、あるいは点数項目そのものがなくなったものがいっぱいあって、消費税対応分は行方不明になっているんじゃないか、そういう実態ではないかというふうに聞いたらば、厚労省もそういう実態があると認めたわけです。  さらに、設備投資の問題がある。これはCTとかMRIなどを購入した、あるいは建物の改修など大規模設備投資をやった場合には、これは医療機関は高額な消費税を負担するけれども、これは回収は長期にわたるわけであります。  お配りしている資料の三枚目にあるのは、これは日本医師会の作成したものですけれども、今回の税率八%への増税で医療機関が支払っている消費税は診療収入全体の三・六四%だと。そのうち、医薬品、材料に係る消費税一・九六%は診療報酬で補填されても、その他の費用、設備投資の部分は補填できていないという、そういう日医の主張ですが、日本医師会は五%から八%まではきちんと補填されているというかなり奥ゆかしいことをおっしゃっていて、私はその分もちゃんと補填されていないんじゃないかと思うんですが、日医は五%の分までのところで補填されていないということを問題にされています。  いずれにしても、この日医の試算では、年間二千五百六十億円もの持ち出しがあるというふうに言っているわけですね。これは、中医協の分科会でも、設備投資については診療報酬で対応できないということが支払側も含めた一致です。  大臣、これは大きな話として認識を聞きたいんだけど、やっぱり診療報酬ではカバーし切れない、持ち出しが発生しているという事実を認めていただきたいんですが。これはもうそういう事実は明らかにあると思うんですが。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これはもうよく御存じのように、診療報酬に仕入れ税額相当分の上乗せを行って、実質的に医療機関の負担とならないように手当てする、これは基本的にこの体制というか体系でこれまでずっと来たんだと思いますが。消費税の引上げ時において診療報酬に仕入れ税額相当分の上乗せを行うだけでなく、それ以外の毎回の診療報酬改定においてこれは医療機関等々の仕入れ税額分も含めた費用の状況など経営状況全体を把握して改定率を決定をしてきたというのがこれまでの経緯だと思っておりますので、このことから、消費税に引上げ時の改定率だけを見て補填不足と言うのは適切ではないと、基本的にそう思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 じゃ、日本医師会のこの二千五百六十億補填不足であるということは事実でないと言うんですか。そんなことないでしょう。  これは、日医だけじゃないわけです。いろんなところがこういう問題点指摘しているわけです。例えば国立大学附属病院ですが、これは国立大学の学部長病院長会議がまとめて、八%に引き上げられた二〇一四年に初めて、これは大学法人移行後初めて国立大学病院赤字になっているんです。赤字額八十四億円、そのうち五十四億円は消費税増税の影響だというふうにまとめています。それから、日本私立医科大学協会、ここの調査結果では、私立医科大学病院が負担する控除対象外消費税、いわゆる持ち出し分は、これは六百二億円、一大学当たり二十億円ですね。それで、診療報酬による補填を差し引いても総額百八十二億円です。一大学当たり六億円が持ち出しになっているという、そういう実態がある。恐らく大臣もそういった実態はお聞きになっているというふうに思うんですね。厚労省がまとめた中医協の調査結果でも、特定機能病院、ここは一施設当たり四百五十四万円、こども病院は四百五十一万円損税だという結果が出ているわけですよ。  だから、大臣、考え方はともかく、実際に、特にやっぱり設備投資をかなり大規模にやっているような病院であればあるほど、やはりいわゆる持ち出しの超過になっているという事実は事実としてあるでしょうと。だから来年度に向けて検討すると言っているんだから。そういう事実があるということを、大臣、認めてくださいよ。それは事実の問題ですから。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 病院経営していますのでよく分かっております、まず大前提として。知らないように言われると、よく知った上で答弁しているんだから。頭に入れておいてください、それだけは。  医療関係団体から、特に高額な投資を行っている場合の消費税負担が大きいという指摘は、これは前からあるんです、今に始まった話ではありません。しかし、これは、医療機関の消費税負担につきましては、毎回の診療報酬改定によって、大きな医療機関も含めて、全体として補填しているものと考えておりますので、医療に係る税制の在り方については、御指摘のありましたとおり、与党の税制改正大綱におきまして、実態の正確な把握を行いつつ、医療保険制度における手当ての在り方を検討とされておりまして、今関係者の意見も踏まえて総合的に結論を得ようということとされておりますので、与党の方針を踏まえて引き続き補填をしてもらいたいと思っておりますが、補填の状況にばらつきがあるんですよ。ここのところをどうかせないかぬということです。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、だから、ばらつきがあるということは補填がかなりできていない、特に、飯塚麻生病院はどうか知りませんけれども、高度機能の病院中心にやっぱりばらつきと言うんだったら、そういったところは補填できていないという事実はあるわけでしょう。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 繰り返しになって恐縮ですけれども、総合的に検討し、結論を得るという、これは与党税制調査会の結論であります。その方向、流れを見て我々としては判断させていただきたいと存じます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、でも来年ですよ。実態調べると言うけど、実態は出ているんですよ、これいろんなところが出してきているわけですよ。中医協だってかなりこの間突っ込んで検討して、これ数字出ているんですよ。だから、もう決断するときでしょう。  やっぱり私は、実態を見るとこれは放置できない。だって、これだけ、例えば私立医大病院でいうと一大学当たり六億円が持ち出しになっている。こんなことをやっていたら、医療機能止まってしまいますよ、一〇%なんかにしたら、ここで。  実際に、私立医大協会は存亡の危機だというふうにおっしゃっている。私立医大なんかは都市部に病院、本院があるけれども、分院なんかは結構医療過疎地域に置かれたりしているわけですよ。もうよく分かっているんだという顔をしていらっしゃるけれども、医師派遣だってかなり大きな役割を果たしているわけですよね。そういったところがもう本当に止まってしまったら大変なことになるじゃないですか。やっぱり、こういった問題についてきちっと向き合うべきだと思うんですね。  そもそも、医療機関が行う保険診療は非課税となっている理由は何ですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 消費税において、いわゆる社会政策的配慮が必要な分野につきましては非課税ということで、教育とか社会福祉事業とか医療のほかにもありますけれども、非課税とされております。  医療につきましては、これは総じて、欧州諸国等々におきましては原則として付加価値税が非課税とされているものと承知しておりますので、そういった上でこういう配慮がなされたんだと理解しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 消費税を導入したときの自民党社会部会の見解、これはこう書いてあるんですね。医療は所得の大小にかかわらず生命を守るために選択の余地なく支出をせざるを得ないもの、医療は低所得者でも生きていくために支出をせざるを得ないものであり、医療に課税する影響は低所得者ほど大きく、逆進性という批判を受けると、こうかなり真っ当なことを言っているわけですよ。だから政策的配慮で非課税にしたと。  こういうことのはずなのに、結局、この間の対応は診療報酬で補填するというやり方だから、大臣、やっぱりこの政策的配慮で負担にならないように、特に低所得者に配慮してと言いながら、その非課税の部分について損税になった部分は診療報酬で手当てするとなったら、結局、窓口負担であるとか保険料であるとか国民負担になっていくじゃないですか。これは当初の政策的配慮と矛盾するんじゃないですか、こういうやり方。いつまでもいつまでもこんなやり方でやっていいのかということが今大問題になっているじゃないですか。そこをどう答えるんですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる仕入れ税額相当だけを取り出せば、今言われたように、診療報酬という形で皆さんに負担をいただいているというのはこれ事実です。  しかしながら、一面だけを見るとそうなりますが、医療を非課税ということにしておることによって、少なくとも医師、看護師の人件費などの部分、医療コストのおよそ半分以上になりますけど、これについては消費税負担が生じておりません。  仮に仕入れ税額相当分を税負担で手当てするとしても、その税負担は何らかの形で国民の負担にならざるを得ないということなんだと思いますので、いろんなことを併せて真の国民負担ということを考えなきゃいかぬのじゃないですかね。

小池晃日本共産党

○小池晃君 その分税金だから結局国民負担だと、そういう議論を始めたらもう何の議論もできないですよ。  やっぱり私は、こういうやり方は限界があると。それは実際、中医協の会長も、率直に言って、個別の医療機関が負担した消費税を患者個人が支払う診療報酬で還元するのは不可能だ、中医協の外で決着付けてほしい、話付けてほしいと、こう言っているわけですね。  中医協の会長言っているように、やっぱり個別の医療機関が負担した消費税を全国一律点数の診療報酬でカバーするのは、これは無理があるでしょう。私はそう思いますよ。どうですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど御答弁を申し上げたとおりだと思いますけれども、消費税の税制の在り方については与党税制大綱において、先ほど申し上げたとおりに、関係者の意見を踏まえて総合的に検討し、結論を得るということにされておりますので、今言われたような御指摘等々をいろいろ、昨年もこれやられたところですけれども、診療報酬の改定のときにもこの話は十分にさせていただいておりますので、そういった意味では、これを踏まえて、実態に合わせて、配分等々に問題があるというのであればこれをきちんとということを今やられているところだと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 その与党税制改正大綱の平成二十九年度税制改正に対し、総合的に検討し、結論を得る。その検討内容、どうなっているんですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今検討しているということは、目下検討している最中ですから、結論が出ているわけないと思いますが。

小池晃日本共産党

○小池晃君 もう、だって、二年も三年も前ならともかく、来年の話じゃないですか。影も形も見えないじゃないですか。こんなのは駄目なんじゃないですか。もっと踏み込んで何らかのものを出す時期なんじゃないですか。  EU諸国の付加価値税でも、公的医療非課税だと先ほどありました。しかし、医薬品や医療機器にはゼロ税率、軽減税率が適用されて、医療機関が仕入れで負担した付加価値税は還付されていますよ。  財務省に聞きますけど、仮に日本で消費税率を現行の八%としたまま保険診療にゼロ税率適用した場合は、税収にはどれだけ影響出ますか。

佐藤慎一財務省主税局長

○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。  今の先生のお尋ねは、社会保険診療を消費税の課税にまずした上で、その適用税率をゼロとすると、こういう制度を仮定するということでございまして、それが消費税収にどういう影響を与えるかということでございます。  ゼロ税率でございますので、したがいまして売上税額はゼロということになります。それで、課税になりますので仕入れ税額控除ができるということですので、その部分がゼロから引き算できますので、還付という形で生じてまいります。その部分が減収額という形で生じてくるという構造になってございます。  具体的には、平成二十七年度の国民医療費の推計値を基にいたしまして医療関係機関の課税仕入れの割合というものを乗じまして、それの百八分の八ということで八%相当分と、こういう計算をいたしますと、機械計算で一・六兆円の消費税収の減という形になるということは試算としてできると思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 重ねてお聞きしますが、消費税の還付額、八%増税実施された二〇一四年度に、国と地方を合わせてどれだけ還付されていますか。

星野次彦国税庁次長

○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。  二〇一四年度分、平成二十六年度分の消費税及び地方消費税の還付税額でございますが、国税分が約三・六兆円、地方税分が約一兆円で、合計約四・六兆円でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 消費税の還付金、今数字ありました四兆六千億円ということなんですが、その大半は、これはいわゆる輸出大企業の戻し税という理解でよろしいですね。何割とは言わないけど、かなりの部分はそういうことですね。

星野次彦国税庁次長

○政府参考人(星野次彦君) 実は、この還付額の内訳自体は把握しておりませんので、大宗がこれかどうかということは、そこははっきりはしておりません。  ただ、先生おっしゃるとおり、輸出企業に係る還付税額が含まれているということは確かでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、含まれているというか、実態としてはほとんどかなりの部分がそうですよ。  輸出大企業には四兆円を超える還付があるわけですね。それはもう、そちらはそういう、世界がそうなっているからとかいろんな理屈はあるんだと思うんですが、一方で、国民の命、健康を守る医療は還付がないということでいいのかということは、これ消費税の制度できたとき以来、一貫してこれやっぱりおかしいんじゃないかという声はあるわけですね。医療界から二十年来、この保険医療のゼロ税率という要望も出ていますよ。  麻生大臣、ちょっと通告していないけど、ゼロ税率ということをやっぱり要望が出ているということは理解されていますか、保険医療のゼロ税率が要望として出ていると。これはどう受け止めていらっしゃいますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる要望が出ているということで、課税としてゼロ税率を適用して還付というのを認めることについては、これはもう我々、前々からの話ですから知らないわけではありませんけれども、今国税庁の方から話がありましたように、多額の減収を招くことになりますので、医療を含みます社会保障のための必要な財源確保をどうやってやるんだと。その分の税、四兆だ、五兆だという話になるのかもしれませんが、どれくらいの額かよく分かりませんけれども、それをどうするのかという話が一点。  七割の医療機関が消費税の免税事業者となっております。これらの医療機関が課税事業者となるわけですから、そうなりますと、消費税の申告のための記帳等の事務が発生することは、もう医者からこれだけは勘弁しろとよく言われますので、これまた別の話です。  その上で、更に消費税申告のための記帳ができるというんであれば、これは小規模医療機関の事務負担に配慮して、所得税、法人税において概算で経費を計算することを認めている現行の特例制度を継続するという必要性があるのかという話にもなりますので、種々の課題があるので、もうこれはよく医療業界と話したり、個別の中小の病院やっておられる方からよく話を聞くところでもありますので。  いずれにいたしましても、この医療の税制とか課税の在り方につきましては、これは与党税制改正大綱というものの中で方針というのは今後いろいろ示されていくんだと思いますけど、その議論を踏まえつつ、引き続き検討してまいりたいと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 軽減税率をやるときは、いろんな実務的な問題を一気に乗り越えるようなことをやるわけじゃないですか。  やっぱり、私はいろんな問題があることはもちろん承知していますよ、いろんな乗り越えなきゃいけない課題いっぱいあることは。だけど、本筋はやっぱりこれだというふうに私は思っています。だから、税収が失われるというけれども、輸出大企業の戻し税では四兆円超える還付しているんじゃないですか。何で医療だけそこは税収だということで拒絶されるのか。私はこれはもう納得いかない。これはこれ以上やっても多分議論にならないと思うんですが。  一方で、日本医師会が、三月二十三日に医業税制検討委員会が取りまとめた答申では、各医療機関が設備投資などを行い、消費税負担額が診療報酬による上乗せ相当額、これは二・八九%相当だと思うんですが、これを上回った場合に、その超過額を還付するという提案もされています。これについてどうこうと私、大臣にお伺いしませんが、私は、いずれにしても、医療機関が損税をかぶった場合に、それはやっぱり税の世界の中で還付するという考え方でこの問題は解決するしかないんじゃないかというふうに思うんですけど。そういう方向で是非検討していただきたいと。(発言する者あり)与党税調の大幹部の方が何かいろいろとおっしゃっているけど、やっぱりそういう方向で是非これは検討していただきたい、検討すべきではないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今の御指摘ですけれども、還付という話なんですけれども、消費税の負担というものにつきましては、これは毎回、診療報酬の改定において、これは経営状況全体を把握して改定率というものを決定しているのでして、全体としては補填されている、全体としては。補填の仕方に問題がある、配分の仕方に問題があることは確かですよ、それだから問題になっているんですから。しかし、全体としてはということになっておりますので。こうした中で、御指摘のように、診療報酬による上乗せを維持しながら、個々の医療機関に損税が生じた場合に還付する仕組みを導入すれば、これは全体としては過大な手当てを行うということにならざるを得ませんからね。  そうすると、社会保障の財源となっております消費税収が減収を招くことになりますので、そういった意味では、医療を非課税としたまま還付を認める仕組み等々につきましては、これは、課税売上げについて還付を認めるという消費税の基本的な仕組みとはこれは全く相入れませんし、免税事業者が医療機関極めて多いですから、そういった意味では、還付額の確定のために納税申告と同様の事務負担が生じるという先ほど申し上げたとおりの問題がありますので。重ねて申し上げますけれども、与党税制大綱はこういったことを全部知っていますので、そういったことを考えて議論が今されているんだと理解しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 駄目だ、駄目だ、これは駄目だ、これは駄目だ、これは駄目だ、これは駄目だって、どうやって解決するんですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 与党の中の税制の中でいろいろ御検討になるので、あちらの方に聞いていただいた方がよほど正しいと思いますけれども、今この場でお答えできるのは今申し上げたとおりの範囲です。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、これは今に始まった話じゃなくて、消費税導入したときからずっと課題になっているわけで、それ先送りしてきたのはやっぱり政府・与党の責任ですよ、これ。一方で消費税の増税だけどんどん進めながら、この問題に対して答えを出さずに今日まで来た。本当に、もう夏休みの宿題が八月三十一日になってできていないような、そんなものじゃないですか。与党税調だって、これやっぱり遅いですよ、対応が。やっぱり私は、こういう重大問題、これもし今のままで一〇%なんかにしたらば、本当に大変な事態、医療崩壊を招くということになりますから。  こういう手当てもしないで一〇%に増税するなどということは断じて許されないというふうに思いますので、この問題はもう責任を持って答えを出して、与党税調も含めて答えを出していただきたいということを申し上げて、ちょっと早いですけど、終わります。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) それでは、暫時休憩いたします。    午後一時三十四分休憩      ─────・─────    午後一時四十二分開会

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 おおさか維新の会、藤巻です。  まず、ちょっと、ゆうちょ銀行についてお聞きしたいんですが、最初にそもそも論をお聞きしたいと思います。  私、長い間金融界におりましたけれども、私の認識というのは、銀行というのは自分よりリスクのあるところに融資をする、預金を集めてそれを自分より倒産確率の高いところに融資するものだという認識がありました。すなわち、今、資料一にお書きしましたけれども、個人は倒産リスクが分からない、だから銀行に預けて、銀行が審査をして貸出しをする、これが金融の役割、銀行の役割だと思っていたんですが、ゆうちょ銀行、昔は八八%国債に投資していたという、今だと四五%国債に投資しているわけですが、国債の方は国のリスクですから、自分よりリスクの低いところに投資しているわけですね。今の財政状況を見て、国の方がリスクが高いといえばそれはそうなっちゃうんですけれども、一般的に言えば国債の方がリスクが低い。そこに投資するということは、ゆうちょ銀行というのは、銀行という名前を付けていながら金融機能を果たしていないんではないかというふうに思うんですが、これは遠藤局長ですか、お願いしたいと思います。

遠藤俊英金融庁監督局長

○政府参考人(遠藤俊英君) 藤巻先生のおっしゃられていることは、ゆうちょ銀行が金融機関としてきちっとリスクテークをしていないんじゃないのかということだと考えておりますけれども、ゆうちょ銀行は平成二十七年四月に中期経営計画というのを出しております。ここにおいては、一つの大きな柱として、資金運用、リスク管理の高度化ということをうたっております。この内容は、運用体制の強化とかリスク管理の高度化を図りながら、国内、国外の多様な資産に分散投資することで安定的な利益の確保を目指しているというものだと承知しております。  実際に、こういった中期経営計画出しまして、その実績でございますけれども、この一年間見てみましても、平成二十七年三月末と平成二十七年十二月末で対比いたしますと、国債の運用残高は百七兆円から八十四兆円に縮減しております。  他方、社債、外国証券等による収益確保、これを目的とした、彼らはサテライトポートフォリオというふうに呼んでおりますけれども、このサテライトポートフォリオに関しては四十八兆円から六十兆円に増加しております。また、外国証券の運用残高も三十三兆円から四十四兆円に増加しておりますし、さらに、新たな投資領域としてREIT、不動産投資信託でありますとか地域活性化ファンドへの出資、これは銀行法上の承認事項にはなりますけれども、こういった出資を検討しているというふうに認識しております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 これは法律でもまだ融資ができないのであれですけれども、まだまだゆうちょ銀行というのは本来の金融業務をしていないということだけは認識していただきたいと思っております。  それで、マイナス金利政策が導入された後、金融株がかなり下落しました。それに伴って株式市場全体が下落したわけですけれども、それは金融機関の経営についての懸念が株式市場で出たということなんですが、特にゆうちょ銀行、これは三月十二日の日経新聞に、企業や個人向けに融資をできないゆうちょ銀行は約二百兆円の運用を国債などに頼っている、このため三大メガバンクなどに比べて収益環境は厳しいと、こう論じているわけですね。  それはもっともなことでありまして、資料二、見ていただくと分かるように、今、遠藤局長からもちょっとお話ありましたけれども、総資産のうちの約四五%が国債、前は八八%国債だったわけですけれども、それが十年債までがマイナス金利になってしまった。この外国証券、投資信託とあります、これも内容は分かりませんけれども、今後の話、もしこれ裸で買っているなら別ですけれども、まさかそんなに為替リスク取っていると思いませんから、為替ヘッジをしているとなると、やっぱりこれもマイナス金利に今後なっていっちゃうんじゃないかと思うんですね。    〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕  ということは、今は確かに含み益があるのでこれ売っていけば利益が出るんですけど、それ一回売っちゃった後ですけれども、そうすると、この状態が続くと、持っている資産の方はマイナス金利運用、そして預かった預金の方も、黒田日銀総裁とか安倍首相がおっしゃっているようにマイナスにならないというのであるならば、預金も金利を払わなくちゃいけない、運用で金利を払わなくちゃいけないので、預金でも金利を払わなくちゃいけないとなると、確かに日経新聞の言うようにかなり厳しい状況に将来的になっていくんではないかなというふうに思うわけですね。それを反映してかどうかは知りませんけれども、株価も公募、上場したときよりも落ちているわけですね。  こういう事態のときに、先日も新聞報道ありましたけれども、預け金を、今一千万円の限度を一千三百万円に上げると、こういう話が出ていたわけです。普通だったら、私が民間の金融機関のトップであれば、こういう運用がマイナスになっているときだったら、なるべく預金を集めるな、ゼロの期間長いんだからと。市場から短期資金を取ればマイナスになるということで、預金をなるべく集めるなというにもかかわらず、今ゆうちょ銀行は預金を増やそうとしている。これ、ただでさえ経営環境厳しくなるだろうと思うときに、預入額をこんな増やしちゃって大丈夫なのかどうか、やはり遠藤局長にお聞きしたいと思います。

遠藤俊英金融庁監督局長

○政府参考人(遠藤俊英君) 藤巻先生御指摘のゆうちょ銀行の限度額でございますけれども、これ昨年十二月に郵政民営化委員会の所見、これが取りまとめられましたけれども、この所見に基づきまして引き上げたものでございます。この所見においては、ゆうちょ銀行の限度額に関しては、郵政民営化法の趣旨も踏まえて、最も重視すべき観点は利用者の利便性確保だということで、この利用者の利便性確保というその趣旨に大きな重きを置いて今回のこの引上げを決めたということでございました。  ただし、ゆうちょ銀行の資産規模の拡大というのは、これは御指摘にありましたように、先ほど私、中期経営計画ということを申しましたけれども、中期経営計画の大きな柱である運用戦略の高度化にとってはこのゆうちょ銀行の資産規模の拡大は大きな制約要因になります。収益性や財務の健全性の観点からも望ましくないというふうに思います。したがって、限度額の引上げ後においても、ゆうちょ銀行は資金調達量を適切に制御していくことが重要であるというふうに認識しております。  ゆうちょ銀行においては、先ほど申し上げた中期経営計画にのっとりまして、運用体制の強化、リスク管理の高度化を図りながら、国内、国外の多様な資産に分散投資することで安定的な利益の確保を目指しているものと承知しております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 利用者の利便性を図るということで預金額を増やしていっても、ただでさえ苦しくなるだろうと思われる経営状況がもっと苦しくなって、まあこれはないだろうとは思いますけれども、倒産でもしたら大変なことになっちゃいますので、その辺は十分考えていただきたいし、本当に利便性ばかり考えて預金額を引き上げていいのかなと私は思っております。  次に、日銀総裁、黒田総裁にお聞きしたいんですけれども、これ一回、前にもお聞きしたんですけれども、異次元の量的・質的緩和、これは大体皆さん量的の方ばかり気にしていますけど、質的緩和もあったわけで、それまで大体三年ぐらいの国債を、十年国債、三十年国債、四十年もかな、買い始めたわけですね。それによって、当然のことながらイールドカーブがフラット化していった。要するに、三十年、十年を買っているから、その辺は値段は上がる、金利は下がるということで、イールドカーブ極めてフラット化したわけです。  これで、その後、そういうことになると、まさにゆうちょ銀行が苦しくなったわけです。元々イールドカーブが立っていれば、多少下がったところでゆうちょ銀行も十分な利益が今後とも出たと思うんですけれども、イールドカーブがフラット化した状況、そしてかつマイナス金利を導入したおかげで、ゆうちょ銀行の経営、かなり厳しくなったと思うんですけれども、それについて日銀総裁として自責の念は感じていないんでしょうか、お聞きいたします。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) このマイナス金利付き量的・質的金融緩和というものは、実質金利を一層低下させることを通じて企業や家計の経済活動を刺激して、二%の物価安定の目標を早期に実現するというために導入したものでございます。実際、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入以降、短期、長期の国債利回りは大幅に低下しておりまして、今後、その効果は実体経済や物価にも着実に波及していくと考えられます。  御指摘のようなイールドカーブ全体の低下あるいはフラット化というものが、利ざやの縮小を通じてゆうちょ銀行を含む金融機関の収益に影響を及ぼすということは事実でございますけれども、もっと長い目で見ますと、やはり金融機関の経営環境を好転させるためにも、一日も早く二%の物価安定の目標を達成するということがやはり二十年間も続いている低金利環境から脱却する道ではないかというふうに考えております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 金融機関の経営環境を回復というふうにおっしゃいましたけれども、これもこの前申し上げたと思いますけれども、一九七〇年代のアメリカのSアンドL危機は、イールドカーブを立てるということによって経営危機を脱したということがあります。経営環境のことのみを言うのであれば、まさにイールドカーブは立てるべきだと私は思っております。    〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕  続いて、日銀総裁にお聞きしたいんですけれども、やっぱり財政規律というのは極めて私は重要だと思うんですが、財政をきちんと監督していく、財政規律を監督していくのは、私はマーケットとあと政治だと思うんですね、まあ政治というのは後で申し上げますけれども。  この特例公債法案もそうなんですけれども、まずはマーケットが財政規律を監督していくというのも一つの大きい市場の役目だと思うんですが、どういうことかというと、例えば政治家が橋を造れ、道路を造れといって財政出動を要求する、そうすると、当然のことながら資金需要があって国債発行が増える、当然金利は上がっていくということで、国債市場の方がマーケットに向かって、政治家さんよ、あなた、橋とか道路を造れということで景気浮揚を言っているけれども、長期金利も上がってしまうんだよ、でもいいんですね、これは景気押し下げ要因ですよ、どちらがいいんですかということで、財政出動と、それからしない方がいい、長期金利の上げとどちらがいいんですかということで、市場がおのずと無制限なる財政出動をチェックしてくれるはずなんです。これが一つの市場の大きな役割だと思うんですけれども。  今、日銀が、小池委員が先ほど質問にありましたように、国債を爆買いしているわけです。レベルとか利益とかそういうことと関係ない日銀、要するに市場原理の働かない日銀が国債市場で発行額の八割を買っているということで、まさにエフィシェントなマーケットではなくなってしまっている。どんどんどんどん買い上がる。買い上がるから長期金利、幾ら国債を発行しても値段は、利回りは低いままだということで、まさに日銀が国債の財政規律監督機能を奪っていると私は思ってしまうんですけれども、いかがでしょうか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 日本銀行がこの金融緩和を行う中で大規模な長期国債の買入れを行っているわけですけれども、これはあくまでも二%の物価安定の目標の早期実現を図るという金融政策上の目的のためでありまして、財政をサポートするためではもちろんありません。  その上で、我が国では長きにわたってデフレが続いたことを踏まえますと、日本銀行としては、市場機能への影響も含め、金融緩和がもたらす様々な影響について目配りしつつも、物価安定の目標の実現に向けてこのマイナス金利付き量的・質的金融緩和をしっかりと遂行していくということが何よりも重要ではないかというふうに考えております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 それは、デフレを脱却するというのも非常に重要な要因なんですけれども、逆に言うと、市場のチェック機能、日銀が市場のチェック機能を奪ったおかげで財政赤字が天文学的に上がって、いずれ物すごいハイパーインフレになるということになれば、今日はいいかもしれないけどあしたはとんでもないということで、果たしてそれがいいかどうかというのは分からないし、それは私は歴史が証明するのかなと、今の異次元量的緩和の成果、若しくは、やってよかったかというのは歴史が証明するのかなというふうに思っています。  今、財政規律を守るのは市場という話をしましたけれども、次に財務大臣にお聞きしたいんですが、じゃ、政治的にはどうやって財政規律を守っていこうと先人たちは考えたのか、その辺をお聞かせいただければと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じのように、日本国憲法八十三条で、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」、そうしております上で、財政法におきまして、財政規律を確保する観点を含め財政処理の基本原則を規定をしておりますのは御存じのとおりであります。  具体的には、第四条第一項で、国の歳出は租税等をもって賄うべきという原則や、公共事業等の財源についてのみ建設公債の発行が認められること、第五条では、公債の日銀引受けを原則として禁止すること、また第六条第一項では、毎会計年度の純剰余金の二分の一以上の額を公債等の償還に充てることなどの規定が設けられておるところであります。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 今大臣は財政法第四条から言われましたけれども、当然、財政法第四条で均衡財政をうたっているわけでありながら、今議題になっています特別法で特例公債を発行しているわけですけれども、特別法は一般法を破るということでありますから、日本はまさにその均衡財政をうたった財政法を無視していると、完璧に無視しているのではないかと思います。すなわち、先ほど申しましたように、市場は財政規律を監督できない、そして財政法第四条でも特例公債法案ということで財政規律を守ることはできないというふうに思っております。  かつ、その次におっしゃられた財政法五条ですけれども、日銀引受けの禁止ですね。先ほども小池委員が質問していらっしゃいましたけれども、日銀総裁にお聞きしたいんですが、財政法第五条、日銀引受け禁止、先人がこれを作った理由は何だと考えるか、そして今、先ほども議論ありましたけれども、異次元の量的緩和というのは、引受け禁止、第五条違反だとは思わないのかどうか、お聞かせいただければと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 御指摘の財政法五条では、原則として日本銀行の国債引受けが禁じられております。これは、戦前の日本銀行による国債引受けが、財政膨張あるいは通貨の増発につながって激しいインフレを招いたという歴史の教訓を踏まえて定められたものであると認識をいたしております。  繰り返しになりますけれども、現在、日本銀行がマイナス金利付き量的・質的金融緩和の下で大規模な長期国債の買入れを行っておりますのは、あくまでも二%の物価安定の目標を早期実現するためという金融政策上の目的のためでありまして、財政をサポートするためではありません。  また、日本銀行が現在行っている国債買入れは、金融機関を相手方として市場において実施しているものでございます。このため、こうした国債買入れは国債の直接引受けには当たらないというふうに考えておりまして、財政法五条に反するものではないというふうに考えております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 総裁がおっしゃったように、財政法第五条というのは、先人が激しいインフレを防ぐために作った条項なわけですね。  先ほど申しましたように、何度も申しましたように、日銀が市場の監督機能を破り、そして財政法四条、そして財政法五条を実質無視するようになったということは、まさに激しいインフレを防ぐ手段を市場も政治的にも失ったということではないかと私は思います。だからこそ、本来であれば財政法は、特例法案というのは毎年毎年チェックするべきだったのではないかなというふうに考えます。  それで、今、総裁のお話でありましたけれども、一つ感じたのは、先ほど私は、日本国債を買うよりは米国債を買えばいいんじゃないかと、買っていればよかったじゃないかとこの前の予算委員会で質問いたしましたけれども、米国債を買っていれば、先ほど来、小池委員のように、財政ファイナンスじゃないかなんて言われっこないわけですよ、別にアメリカの財政をファイナンスしているなんというわけないんですから。ですから、米国債を買っていれば、まさに財政ファイナンスかどうかということもなかったのではないかなというふうに思いました。  もう一つ、やはり目的であろうと何であろうと、財政ファイナンスか否かというのは事実で言うわけで、今確かに日銀は発行市場、市場を通じてワンタッチさせていますけど、まさにそれはサッカーでいう間接フリーキックか直接フリーキックかの差であって、ゴールはゴールなんですよ。また別の言い方をすれば、例えば失火ならば火事と言って、これは放火だから火事じゃないと言っているようなものであって、火事は火事なのであってね。  この目的とか原因とか、そういうことで財政ファイナンスかどうかというのはこれは決めるわけじゃなくて、これはまさに国の資金調達を助けているんですから財政ファイナンスですよ。これは、もし日銀がいなくなれば、まさに国のポケットは半分空になっちゃうんですから、これはまさに財政ファイナンスだと思います。それはもうマーケットはいずれ気が付いて、ちょっと大変なことになるんじゃないかなと私は懸念しております。  次に、日銀総裁にもうちょっとお聞きしたいんですが、発行銀行券ルールというのは何か、そして今どうなっているかということをお聞きしたいと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、従来というか、かつてですが、日本銀行は長期国債の買入れによって成長通貨を供給するという考え方がございまして、銀行券の伸びにほぼ見合うように長期国債の買入れをこれはずっと行ってまいりました。  そうした下で二〇〇一年三月に量的緩和を導入したわけですが、その期に、それまでのこのような考え方を踏襲しつつ、国債買入れにより保有する長期国債の残高の上限を銀行券発行残高とするいわゆる銀行券ルールというものを導入いたしました。その後、二〇一三年四月の量的・質的金融緩和の導入時にイールドカーブ全体の金利低下を促す観点から大規模な長期国債の買入れを行うということにしましたので、銀行券ルールについては一時停止することとしたわけでございます。  その際、量的・質的金融緩和の下での長期国債の買入れはあくまでも金融政策目的で行うものであり、財政ファイナンスでないことを明示しておりますし、また、政府においても、二〇一三年一月の共同声明におきまして、日本銀行との連携強化に当たり、財政運営に対する信頼を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進するとされていることも踏まえております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 発行銀行券ルールもそもそも財政規律を規範する方法の一つだったと私は思うんです。要は、市場はもう財政規律をチェックできなくなってしまった、これ日銀のせいだと私は思いますけれども。昔は郵貯とか、ゆうちょ銀行とかいろいろありましたけれども、今は日銀のせいかと思いますけれども、市場は財政規律をチェックできない、財政法四条、財政法五条は骨抜きになった、そして発行銀行券ルールも一時中止だということで、まさに財政規律を監督する手段も何もなくなったなと私は非常に危惧しております。  ここでちょっと、もう総裁はお引き取りいただいて結構でございます。どうもありがとうございました。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 御退席をされて結構でございます。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 そういう状況になりますと、今残っているのは、先ほど大臣がおっしゃったように、財政規律を律する方法というのは何が残っているかというと、二〇二〇年にプライマリーバランスを黒字化するというお約束というか、努力目標のみなんですよね。その目標が達成できるかというと、先ほど来話題になっている内閣府の試算によりますと、一月発表のやつだったかな、二〇二〇年でも六・五兆円、二一年で四兆円、二二年で二・五兆円、二三年で〇・六兆円となって、二四年になってやっとプライマリーバランスが黒字化するわけです。  もっと現実的なベースラインケースになると、二〇一八年がボトムで十一・五兆円で、二〇二〇年十二・四、二一年十二・八兆円、全てマイナスですね。二二年十三・七兆円、二三年十四・五兆円、二四年十五兆円と、逆にまた拡散していっちゃうわけですよ。  じゃ、何のためにプライマリーバランス一生懸命努力しているのと。プライマリーバランスというのは、一応、プライマリーバランスが達成した後はドーマーの定理で累積赤字が減っていくだろうという話だろうと思うんですけれども、この内閣府の資料を見ても、長期金利の方が名目成長率よりも高い予想をしているわけで、第一歩にも行かない上に、その後また拡散していっちゃうと。この目標を、こういう数字を見せられて、二〇二〇年までにプライマリーバランスが達成させるから何とかしてくれ、それで財政規律を律するなんて言われても極めて不信感を覚えてしまうんですが、その辺についてのエクスキューズはあるでしょうか、大臣、お願いします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) プライマリーバランスのいわゆる黒字化目標だけでは財政規律としては不十分、基本的にはそういうお考え方というか、問題意識なんだと思いますけれども、このプライマリーバランスを目標とした、いわゆる指標とした財政運営の下で、経済再生と財政の健全性と両立をこれまで私ども三年間取り組んできた結果、御存じのように、まず達成は不可能と大きく言われておりました二十七年度のプライマリーバランスの半減化目標をほぼ達成できるという見込みまで来ました。これは当初の予想とは全く違ったと思いますけれども、これを達成できることになったというのは事実だろうと思います。  また、平成二十八年度の予算でも、新規国債発行額は、少なくとも平成二十四年の四十四兆円が二十八年度予算で三十四兆円ということになります。約十兆円減額ということになっておりますんで、それなりの実績を上げてきておるんだと思っております。  二〇年度のプライマリーバランスの黒字化の達成目標に向けては、これはもう言われますとおりに、私どもとしては、経済・財政再生計画において、これは一般歳出の水準等について一応の目安というものを設定をさせていただくと同時に、私どもとしては、社会保障を始め各分野において約八十項目にわたりまして改革項目というのを挙げておりまして、実施かつ検討時期を的確にした改革工程表も併せて策定をするなど、それぞれ目標達成に向けて具体的かつ実効的な規律というものを設定をさせていただいております。  加えて、五年後の話でもありますので、その手前の二〇一八年度におきましては、目標の達成に向けた進捗状況というものをこれは評価をしておきませんと、後になって追い付かないということになりかねませんから、歳出歳入の追加的な対応も併せて検討することとしておりますので、私どもとしては、今言われましたように、六・五兆円の差がある等々いろんな多くの問題抱えているのは重々承知をしておりますが、私どもは更に努力をしてプライマリーバランスの黒字化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 次の質問は財務大臣でも美並次長でもよろしいんですけれども、資料三に二〇一〇年のトロント・サミット宣言がありまして、ここからプライマリーバランスの話が出てきたんでしょうけど、下に傍線が引いてあるところ、「先進国は、二〇一三年までに少なくとも赤字を半減させ、二〇一六年までに政府債務の対GDP比を安定化又は低下させる財政計画にコミットした。日本の状況を認識し、我々は、成長戦略とともに最近発表された日本政府の財政健全化計画を歓迎する。」と書いてあるんですけど、先進国と、あと日本と、なぜこういうふうに、先進国で一つにまとめないでなぜ日本と先進国が分かれたのか、この辺の事情を御説明いただければと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、二〇一〇年度のトロント・サミットの首脳宣言の中で、財政健全化計画につきましては各国の状況に即して策定するという大前提が置かれております。  日本についていえば、いわゆる二〇〇八年、二〇〇九年の金融危機が発生する以前から私どもは構造的に債務が累増しておりましたので、他の主要国と比べて債務残高が突出して高いという状況等々はよく各国理解しておりましたので、そういった事情を踏まえて計画を説明して各国の理解を得られたものだと、私はそのように理解をいたしております。  いずれにしても、これは国際的にコミットしている目標でありまして、この計画に基づいて、我々としてはプライマリーバランスの黒字化に一層取り組んでまいりたいと考えております。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 要するに、この時点で日本の財政状況というのは、ほかの欧米諸国に比べて約五周ぐらい遅れたということですよね。ほかの先進国の目標では到底日本は達成できっこないから、そこで、しようがないのでプライマリーバランスという非常に緩やかな五周遅れの目標を設定したということだろうと私は思っています。  二〇二〇年にプライマリーバランスが達成できないと、ほかの国に比べて二十周遅れぐらいに、十周遅れぐらいになっちゃうんじゃないでしょうか。お答えいただければと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 何を基準で五周遅れで、何が基準で二十周遅れだか、その基準のスタンダードがよく分かりませんのでお答えのしようがないんですが、少なくとも、このサインをされた各国の中で、今の状況で、フランス始め、この目標から追い付いていない国は幾つかあろうかと存じます。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 いや、目標自身が、これフランスが追い付いていないとおっしゃいましても、少なくとも政府債務の対GDP比を安定化又は低減させる若しくは赤字を半減させるということであって、それについてできていないという話であって、日本はもうかなり遅れている。日本なんか、これやると言ったらもう全然お話にならなかったわけですよね。ということで、フランスが遅れているのと比べられるのはちょっとどうかなと私は思っております。  何はともあれ、アメリカとか欧米に比べて財政事情はかなり悪いということをやっぱり認めなくちゃいけない、そういうことをまだ国民に浸透させていないんじゃないかと。特に、プライマリーバランスという言葉を使って、何かプライマリーバランスが達成すると財政再建になったかのごとくに皆さん思っている人が非常に多いと私は思うんですね。  ですから、プライマリーバランスというのは、黒字化というのは、もう本当に第一歩の一歩ですから、そういうことをもうちょっときちんと知らしめて、そうしなかったら、こんなに財政が悪いということ、プライマリーバランスが二〇二〇年に達成するの、じゃ大したことないねという話になって、どんどんどんどん歳出が増えていっちゃうわけですよ。ですから、私は、やっぱりプライマリーバランスというのは、達成したところで財政再建でもなくて、ほかの国だったらプライマリーバランスというのは達成なんていうのはお話にもならないような状況であって、いかに日本の財政が悪いかということをもっともっとマスコミにも国民にも知らしめて、緊張感を持たないと、この国もたないと私は思うんですよね。  ですから、余りプライマリーバランスを強調して、じゃない方がいいんじゃないかと。もっと、財政が悪いという現実を、見たくないでしょうけど、見せることが必要じゃないかなと私は思うんですが、これちょっと質問通告しておりませんけれども、大臣、どう思われますでしょう。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) プライマリーバランスと聞いて、今は基礎的財政収支という言葉は結構通じるようになりましたけど、最初これ見て、プライベートブランドと間違えた人はいっぱいいますし、ポケベルですかって聞いた人もいっぱいいる、そういう時代だったでしょうが。御記憶ありますでしょう、これ最初に出たときに。私もPBって何の略か分かりませんでしたから。基礎的財政収支って何で言わないんだって聞いたら、いや、PBって言うんですとみんな言うから何となくそういうことになっただけのことで。私はそれを、基礎的財政収支のことですということを、これはBEPSの略と違ってそんなに長ったらしい略も要りませんし、何で基礎的財政収支と言わなかったのか、今でも私、理由、背景をよく知りません。  知りませんけど、今は少なくともこういった意味で、財政収支って、毎年三十兆だ、四十兆だという金を新規国債発行せざるを得ないほど財政がきついと。しかも、少子高齢化等々に伴って人口問題という大きな問題を私ども抱えておりますんで、こういった点を考えますと、極めて大きな問題があるというのは、これはかなり浸透してきた話だと思っておりますし、おかげさまでそれに併せて、少なくとも財政支出等々についても青天井みたいな話がなくなってきていろんな形で随分と財政の歳出の方は抑えられるという形になってきたので、少しずつではありますけれども確実に浸透してきているとは思いますけれども、一層そういった気持ちを引締めをもって臨んでいかねばならぬというのははっきりしております。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 時間を過ぎておりますが。

藤巻健史おおさか維新の会

○藤巻健史君 大臣のお言葉非常にあれなので、是非もっともっと浸透させて、もっと緊張感を持って予算を組んで、財政問題に取り組んでいただきたいと思います。  以上です。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。  今日、改めて、今回成立しました来年度予算について全貌を見ておきたいと思っております。  お手元に配付してあります資料、財務省が作成したパンフレット、日本の財政関係資料から抜粋したものです。もう見慣れた図でございますというか、昨年度のものとほとんど変わっておりません。  この円グラフ、平成二十八年度予算歳出を見ますと、一般会計歳出のうち社会保障関係費が三十一兆九千七百三十八億円、三三・一%を占めています。国債費を除いた基礎的財政収支対象経費における社会保障関係費の割合は、四三・七%に達しています。さらに、基礎的財政収支対象経費から地方交付税交付金等を除いた一般歳出における社会保障関係費の割合は、何と五五・三%、半分を超えております。  以前、大臣が、昔の戦費の割合と同じだとおっしゃられたことがありました。昔、軍事費、今、社会保障費という状況になっております。  一般会計歳出の中で国債費、社会保障費、地方交付税交付金を除いた金額、すなわち一般的な政策経費に使える金額、これは二十五兆八千五百四十八億円で、一般会計歳出総額の二六・七%、僅か四分の一強しかありません。基礎的財政収支対象経費の中で見ても三五・四%しかない状況となっております。本当に長い、言いづらいですね。先ほどのお話ではありませんが、どうしてもPBと言いたくなってしまいます。  この中で、資料二のグラフと併せて考えてみますと、一般会計で見ても深刻な状況でしたけれども、一般会計と特別会計の主要経費別純計で見てみますと、純計総額二百四十四・六兆円のうち、一般的な政策経費は僅か三十・八兆円、一二・六%しかありません。社会保障関係費が八十六・四兆円で三五・三%を占めているのに比べますと、この一般的な政策経費が余りにも少な過ぎると見ています。ただ、これが真実の歳出の姿です。  財政健全化に当たって大きな課題となっておりますのが膨張を続ける社会保障関係費であることは論をまちません。この事実を直視して対応を真剣に検討する必要がございます。財務大臣の御認識をお伺いいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは二十八年度の予算に関しまして総じてこういう傾向があろうとは思いますけれども、一般会計の歳出総額九十七兆円でありますけれども、今言われましたように、社会保障関係費、国債及び地方交付税等の交付金等々、三つの経費を合計いたしますと約七十一兆円ということになりますので、全体の七割以上を占めているというのはもう実態であろうと存じます。  こうした状況の中で、政策経費につきましては、今、予算の配分の自由度が失われているのではないかという御指摘なんだと思いますけど、全く否定できないところ、事実だと思っております。  したがいまして、政府といたしましては、経済再生を進めながら社会保障関係費の伸びの抑制を努める等、歳出歳入両面から財政の健全化に取り組んでいくとともに、御指摘のありました公共事業、また教育等々につきましては、これは効果の高い政策というものに重点的に配分する、効率的に予算を手当てするということに配慮していかないと、これは国の経営というか、国の運営としては極めて難しい問題をずっと長期的に抱えるということになろうと思いますので、このバランスの状況、状態をより健全なものにしていくという努力は最も必要な、我々としてやらねばならぬことだとは思っております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 大臣がそのように御認識していただいているということは大変有り難いことだと思っております。  まず、やはり根本的な、抜本的な社会保障制度の在り方の変更が必要であろうと考えております。この点につきましては、厚生労働省はもちろんですけれども、そこに任せるだけではなく、関係省庁も含めて財務省が率先して検討する必要があると考えております。  今日は、民進党の先生方からも私は財務省にエールが送られたのであると考えておりまして、これまでどおり何十年も同じ規模の中で競う、ただただ、何というんでしょう、受け継いだことをそのままやっているということが何十年か、平成元年頃からずっと続いてきてしまっているというのが、予算の編成に当たってもっともっと裁量的に、又は新しい法律が必要であれば、社会保障に関して、保障制度そのものの仕組みを変えるというくらいのお考えで進めていただいてよろしいんだろうと思っております。  社会保障費に充てるのが一般消費税でいいのか、又は所得税や相続税で充てた方がいいのか、いろんなことが可能性としては出てくると思っております。定年制についても考える必要が出てくることだと思っておりますので、そういった中で、思い切った形で全省庁をリードして、それこそ財務大臣のまた下にチームをつくって、財政の在り方ということを徹底して、やり直すと言うとおかしいでしょうか、新しい形の動きをつくり出していただきたいと思っております。  もう今シーリング的な発想は限界に来ていると考えておりますので、先ほど大臣が重点的な又は効率的な予算編成が必要だとおっしゃいました、まさに今それをやらなければならないことであろうと考えております。  このことについて、もし、財務大臣、御感想があればお願いいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、随分、人口構成というのが非常に大きなファクターとして一つ。もう一つは、やっぱりデフレーションというもの、正確には資産のデフレーション。だから動産、不動産、このデフレーションというものが長きにわたって続いたということで、結果として、我々として、今社会保障関係費というのは歳出全体の約三分の一、特例公債発行の主な原因となっておりますのはこれが大きな理由だと思っておりますんで、今後とも、高齢化に伴いましてこの保障の伸びというものが見込まれておりますんで、こういったものの改定とか改正というか制度の構築というのは、これは不可欠な課題になっているんだと、私どももそう思っております。  したがいまして、骨太二〇一五というのを踏まえまして、私どもの制度改革の項目を含めた改革工程表を昨年策定したところなんですけれども、いわゆる例えば医療費の中には、ジェネリックと言われる後発医薬品に関しましては、一番開発しておりますアメリカでそれは九〇%ぐらい行っていると思いますが、日本は四〇%ぐらいだったんです、三年前は四〇%ぐらいだったと思いますんで、こういったものの、私どもとしては、ジェネリックにするだけで大分価格が変わりますんで、効き目は全く同じというのがはっきりしておるというようなものなんであれば、そういったものを引き下げるとか、大型の門前薬局に対する調剤報酬の引下げといったものを今度やらせていただきましたけれども。  いずれにいたしましても、これまであったものをそのまま、昨日の次は今日、今日の次はあしたみたいな形ではとてもできないということははっきりしておると思いますんで、いろんな意味で大きな改革というものをやっていかねばならぬだろうと、そう思っております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 是非、根本から見直してリードしていただきたいと思っております。  資料三は社会保障関係費の増加と税収の減少になっておりますが、平成二年度のものとそれから平成二十八年度を比べたものでございます。  ここで、赤い色の社会保障のところが、平成二年度では十一・六兆円、これが平成二十八年度では三十二・〇兆円まで膨らんでおります。そして、国債費も膨らんでおります。ほかのものは、一般的な政策に使われる費用というのは、予算というのは、平成二年度と二十八年度、ほとんど同じくらいしか使えていないということをここから見ることができます。数字の面でいえば、社会保障が伸びた分、さらに一番下の特例公債と比べてみますと、この社会保障費がほぼ特例国債で賄われているということを見て取ることができます。  こういった中で、やはり政府として、今周りの環境、社会環境、国の国土の環境というものが相当変化してきているわけでございますから、やはりこの社会保障費をほぼ特例公債で賄っているという状態を何とか変えていくこと、さらに一般的な政策経費を増加させていくことということが必要だろうと思っております。  先ほど大臣からも御指摘がありましたけれども、やはり公共事業費を拡大していくということは非常に今要求されていることであると考えております。  資料四に公共事業費の動きのグラフがあります。平成二十八年度の公共事業関係費は、五兆九千七百三十七億円、約六兆円でございます。そして、対前年度とほぼ同じということでございますけれども、当初予算と補正予算との違いはありますけれども、平成元年以来最低の金額でございます。  また、次、資料の五でございますが、これを見ますと、一般政府の総固定資本形成、対GDP比の推移では、日本は今ほぼフランスと同じ程度の額しか使っておりません。政府の発表では、一般政府の総固定資本形成は先進国の中で非常に高いと説明してきましたけれども、フランスと同程度。以前大臣もおっしゃっていらっしゃいましたが、日本は台風や地震と非常に災害が多い国土であるので、欧米とは単純に比較すべきではありません。欧米諸国の平均より日本の方が高い水準にあるというのは誤解を招くと考えております。  予算委員会でも申し上げましたけれども、公共事業は、まさに国が責任を持って進めなければならない事業です。これまで相当長期にわたって公共事業がおろそかにされてきた。ある意味では国の怠慢であるとも言えます。  老朽化した橋、トンネル、港、道路、上下水道など、全国のこのようなインフラを系統立てて、長期的な整備計画を立て、安全な国づくりを早急に進めることが喫緊の課題であると考えますが、大臣の御感触はいかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 公共事業につきましては、この頂戴した資料の資料四にも出ていますけれども、平成十年、これは一番高かったときですけれども、このときに比べまして一貫してその後は減り続けてきたんだと思っておりますが、前年度に比べて当初で増えたのはこれは平成二十一年度、これは麻生内閣のときだけ増えているので、あとは一貫してずっと公共事業減り続けたというのがこれは間違いない事実です、これは、この数字。  結果として、公共事業というのは悪みたいなイメージというのが長く植え付けられましたので、これは地方等おられる方々にとってはかなりな問題だと私は思っておりましたけれども、基本的にはその流れというので、いろんな意味で公共事業というのは不必要という意見が圧倒的な時代だったんだと思っておりますが。  コンクリートから人へとかいろんなスローガンもえらい受けた時代もあったようですから、そういった意味では、トンネルが崩落して、補修工事が手抜きだったために天井が崩落して通行中の車両で死人が出たというあの事件、極めて痛ましい事件だったと思いますが、公共事業というもののメンテナンスが手が抜けばああなるというのは、一九八〇年代のアメリカが崩壊するアメリカと言われたあの時代とほぼ同様の状況というのが起きてきているんだと、私どもはそう思っております。  したがいまして、こういったようなものは、補給とか補修とかメンテナンスとかいうことがまず基本で、今、日本中に県市町村道で十六万七千ぐらい橋があると思いますけれども、その十六万七千の橋のうち危険渡るなが〇・四%とかいう数字が国土交通省が持っている数字だと思いますが、こういったような状況というのはやっぱり日本としてはこれは大変な問題なんであって、地震、台風、最近は津波、ハリケーン、突風、今まで余り聞かなかったような竜巻まで随分と自然災害の宝庫みたいな形で、日本という国、昔からそういうところで我々は頑張ってきたんだと思いますが、それがかなり頻度が増えてきて、最近はいろんな形で、河川も一時間五十ミリが多分一級河川の条件だったと思いますが、今、一時間百四ミリとか百五ミリとかいうような雨が降るような状況が最近この七、八年、十年ぐらいの間に起きてきておりますので、そういった状況に合わせて橋、河川等々直すといったらそれは膨大な金が掛かりますので、そういったようなことが起きたときに備えていろんな形で対応を考えないかぬと、いろんなことがよく言われている国土強靱化というものの背景なんだと思いますが、いずれにしても、こういったものに金が掛かることは事実でもありますので、そういったものをいかに効率よくやっていくかというものは公共事業の枠の中でもいろいろ、道路とか河川とかいうものの比率等々含めましていろんなことを考えないかぬという時代になりつつあると、私どももそう思っております。  加えて、やっぱりその公共事業をやった結果、生産性が上がるとかいわゆるコストが下がるとか、そういった意味では、道路がつながっていないためにいわゆるミッシングリンクと言われるようなものは生産性なり輸送コスト等々が非常にマイナスに作用いたしますので、そういったところの道路等々につきましては全然別の発想で考え直していかないと、優先的にやっていかないかぬのが一点。  ただ、それやりますと大都市に集中せざるを得なくなりますので、そうすると、これまで山陰の方には高速道路は一つもありませんし、安倍総理の言葉を借りれば、あそこに竹下、安倍、森、青木等々が極めて政治家としては公平だったから自分のところには高速道路を引かなかったんじゃないかとか、非常に都合のいいような答弁を予算委員会でしておられた記憶がありますけど、現実として山陰には高速道路がありませんから、そういった意味では、いろんな意味で山陰が発達しない、発展しない大きなマイナス要因になっていると。地方というものを考えるんだったら、そういったところを、いろんなことを考えないと、少なくとも、そういったところに人に行ってもらうとか人に移ってもらうといっても、そういったものがきちんとしていないと人は行きません。  それがはっきりしていると思いますので、いろんな意味で考えなきゃいかぬ時代になっているんだと理解しております。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 ありがとうございます。  公共事業と一口で言いましても、その中身、効果、いろんな問題が膨らんできますので、これも一つの省、また財務省は予算で全省庁絡んでおりますので、この点につきましても財務省の中でしっかりと、やはり予算と直結する問題でございますので、大いに議論をしていただきたいと考えております。私たちの子孫に安全で美しい国土、公共施設を残し、次世代の人々が快適に生活できるようにしておくことが、これは私どもに課せられた一つの使命と言ってよろしいと考えております。  そういった意味では、老朽化した公共施設を復旧させるというだけではなくて、質の高いインフラ整備、新しい技術をふんだんに使ってつくっておく、つくっていくというのが今必要とされているものであろうと考えております。美しい日本をつくるということでもあり、快適な生活を送れるようにするということにもなりますし、また、それは日本の資産の増加になります。また、海外の人々も、災害が多い国であるけれども、生活は安全なんだということで安心して日本を訪れることでしょうから、訪問客も増えてくるであろうと考えております。  先ほど大臣もおっしゃられましたが、全国的なインフラ整備の公共事業を展開するということが一つポイントであると考えております。地方、地域に徹底したインフラ整備を行う、そしてその地域の業者を使う、地域の人々の労働力を使うということも大事であろうと思っております。  また、単価についても、財務省の方で単価の引上げ、賃金の引上げということを徹底して考えていただければ人材不足ということも解消できる可能性が出てくると思いますし、そのことでそれぞれの地域の経済の活性化につながってくると考えております。また、これは細かい話ですけれども、国、地方からの支払を前倒しして、契約の時点で前払をできるようにしておく、これは法改正が必要かもしれませんが、そういったことも地方の業者が引き受けやすくなるということで経済の活性化にもつながると思いますので、そういった工夫もしていただきたいと考えております。  また、長期計画、例の五年計画というのがなくなってしまいましたが、こういった事柄については、五年計画、十年計画というものをやはり立案していただけたらと考えております。業者が安心して人材を雇い、育て、機械や設備に投資できる環境の整備を図ることが大切であると考えております。  そのためには、老朽化対策、修復だけではなくて、新しい共同溝を敷設するということも、多くの町々に共同溝を敷設するということは極めて有効な事業であると考えております。  以前、東日本の復興に当たりまして、例えばですけれども、地盤が沈下してしまった地域がございました。地盤が沈下したということは国の国土が失われたということでもありますので、その点については国が責任を持ってその地盤を造るということを考えてはいかがでしょうかという提案をしたことがございます。  例えば、海の近く、漁業者の方が多いところでございますが、高台に移転するのではなくて、元々あったその土地に、一階高い、一、二階くらいのものは津波が来ても通っていけるように空洞にした上で、二階か三階というんでしょうか、そこから上にその地域の人々が住んでいた場を造る、高層化してですね。  ですから、例えばその地域の本町という町があれば、その町を二階に造ってしまう、面積に合わせてですね。又は、学校施設があったのであれば、その学校施設を二階なり何かに造る。そうすると、それぞれの町の人々が一緒にまたそこに住める。保健所とかそういった施設も、それからお店も、その大きな高層のビルの中に全て入るということができます。  例えばですけれども、もちろんそのときの住民の方々の了解も必要ですが、地盤が沈下してしまったような場合にはそのくらいのアイデアを国として提案し、検討してみるというような努力をしてみてもよろしいだろうと思っております。  また、少なくとも、東日本の復興に当たっては、それぞれの町に共同溝をこれは国の責任で敷設するというようなことも考えていく必要があると考えていました。  これは質問通告しておりませんが、こういった新しいアイデアなどを取り入れて町をつくっていくということについて、御感想はいかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 中山先生、多分、一番問題は、そこに誰が住むかです。かつての方は、そこにおられた方は、まずそこに戻ってくるかどうか分からぬ、それが一つです。それから、戻ってきた方々は、それを建てたところに住むといった場合は、高齢者ほど元の家、元の場所、元の環境を要求される、若い人は新しい町というものに適応できるだけの若さがあろうと思いますが、なかなかそこが難しいんだと思っております。  かつて、私は、炭鉱で似たようなことが起きましたので、地盤沈下した炭鉱を元に戻すというのをずっとやらされましたので、そういった意味で、同じようなことになったかといえばなかなかならなかったというのが自分の実体験もありますので、そういった意味からいきますと、今の話は首長さんのリーダーシップに極めて大きくよっているところがありますので、その首長さんがしっかりしてきちっとまとめると早くまとまるんですけれども、なかなかさようなわけにいかなくて、それは皆さんの御意見を聞いてなんていったって、皆さんの意見がまとまることはほぼありませんから。  そういった意味では、これはなかなか金があってもできる話ではないのであって簡単な話ではないなと、自分の炭鉱閉山の後のことを考えますとつくづくそう思いますので、是非そういった意味では、地域によって事情が違うなということだけは実感としてそう思います。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 おっしゃるとおり、大変難しい問題だと思いますが、震災の後、地方からのアイデアがないと何もしないというような動きがございました。そうではなくて、やはり国も責任があるわけでございますから、国としてもいろんな提案をし、全てがそうなる必要はないわけでございまして、例えば一か所でもそういうことをやってみようというところがあるのであれば、モデルとしてそういったことで公共事業の一つとして地盤をつくっていくというようなことまで国が責任を持って支援していく必要があるのではないかと思ったりしておりました。例えばの話でございますので、そういった意味でいろんなアイデアを出し合って、公共事業について、国を美しい国につくっていくということを是非進めていただきたいと思っております。  このときいつも問題になるのが財源の問題でございます。先日の委員会で岡田副大臣からいろいろな御意見やお考えをお話しいただきました。確かに難しいことがあると思っております。特会の剰余金や積立金、又は金利低下による国債の、先ほども御質問の中にありましたが、利払い費残高というのはもうごく少なくて済むのであろうと思っております。また、政府保有株式の売却などについてもお答えいただきました。ただ、検討しておく必要があると考えております。  さらに、やはりしっかりした計画を組んだ上でこの財源を工夫する、不可能なことではないと考えておりまして、建設国債で全てを賄うことができるのか、又は政府紙幣の発行が必要になるのか、又は無利子公債、又は日銀が引き受ける国債、さらには日銀に基金を設定するとか、いろんな考え方をそれぞれ検討した上でこの公共事業の計画を作って、長期そして全国ベースの公共事業の実施の計画を作り、さらに財源をどうするかについてもいろんな知恵を出して考えていく必要があると思っております。  戦後の日本、もっと前からでしょうか、明治時代から日本は政府紙幣を発行したり、海外からユダヤ系の方々、世銀などから大きな借金をして日本の国土をつくってきております。全てそれが次の経済発展につながり、返済できているということでございます。IMFも、以前日本の公共事業は無駄であると言ったことについて反省しているとはっきり言っておりますし、また、公共事業の費用は元が取れるとIMF側からも言ってきているわけでございますから、その点について更なる御検討をいただきたいと考えますが、この点についてはいかがでしょうか、岡田副大臣からお願いします。

岡田直樹自由民主党財務副大臣

○副大臣(岡田直樹君) 中山先生から前回もこの公共事業のお話を承りまして、被災地も含む地方にも目を向けた日本全体の国づくりのために何をなすべきかと、そのことについては我々も深く感じるところがございまして、財務省といたしましては、日本の成長力を高める分野などに重点化、効率化を図っていく、めり張りを付けるということだと思いますけれども、これは国土交通省ともしっかりと協議をしていきたいと思っております。  幾つかのお尋ねがございまして、特会積立金を活用できないかというお話につきましては、これは外国為替相場の変動などに備える外為特会、あるいは保険料を原資として将来の年金給付の財源とする年金特会、これが大きなものがございますけれども、それぞれに固有の目的がございまして、ほかの目的に使う財源とはなかなかなり得ないということを申し上げざるを得ません。  また、政府保有株式の売却につきましては、各々の政策目的や個別の事情等に基づき、まずは主務官庁においてそれぞれの特殊会社の株式保有の必要性等について判断を行ってもらう必要がございます。その政府保有株式の処分を担うのは財務省でございますけれども、それぞれの会社に係る主務官庁の政策判断を踏まえた上で、売却が可能となった段階で、株式市場の動向や会社の経営、財務状況等を勘案しながら適切に売却を進めていくことになるものと考えております。  また、国債の利払い費について先ほどもお話がございましたけれども、実勢金利が予算積算金利を下回って推移したことによりまして、確かに二十七年度補正予算においては、編成時点までの状況を踏まえて、一・三兆円を不用として減額をいたしました。一方で、今後決算までの間に更にどの程度の不用が生じるかについては、現時点では確たることを申し上げられない状況であります。  いずれにせよ、多額の赤字国債を発行して毎年度の歳入を賄っていることを踏まえれば、利払い費については、結果として不用が生じることがあったとしても、あらかじめ何らかの歳出の財源として期待すべき性格のものではないのかなというふうに思っております。  時間も大分迫っておるようでございますけれども、長期的なビジョンを持って……

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 簡潔にお願いいたします。

岡田直樹自由民主党財務副大臣

○副大臣(岡田直樹君) 財務省が長期計画を立ててというお話について、また今後お時間のあるときに、また先生ともしっかり御議論をさせていただきたいと存じます。  なかなか課題も本当に多いわけでございますけれども、先生の問題意識を踏まえて……

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 簡潔にお願いいたします。  中山恭子君、おまとめください。

中山恭子日本のこころを大切にする党

○中山恭子君 ありがとうございました。是非頑張ってください。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 平野達男でございます。  今日は、特例公債の発行を中心に何点か質問をさせていただきたいというふうに思います。  予算ということにつきましては、これは歳入と歳出予算がセットになるということはもう言うまでもないことでありまして、歳出歳入ということについても一応の見積りをするということで予算書に計上するわけでありますけれども、同じ見積りでも歳出予算と歳入予算では全く性格が違うということです。歳出については、その限度の範囲で政府に国会の議決をもって歳出権の付与を与えるということでありますし、歳入につきましては、その見積りというのはその見積りの額を徴収しなければならないという、そういう権限を、権限というか義務を与えているわけでもない、あくまでも見積りは見積りということなんですが。  大事なことは、歳出権を付与する以上は財源もしっかりしておかなくちゃならないということは当然のことだろうと思いますし、様々な経緯があって、今国会は今日採決されるようですけれども、この財源法に関する法律、既に所得税法については採決しておりますけれども、特例公債法、それから東日本大震災の公債法についても採決されたというのは、その意味においてはよかったというふうに思います。  そこで、麻生大臣に基本的なところをちょっとお伺いしますけれども、かつて塩川元大臣がおっしゃっていましたけれども、予算というのは入るを量りて出るを制するなんだ、出るを制する、これが基本なんだということで、当時、新規国債発行三十兆というたがをはめて、それで予算を組むんだということをおっしゃっておりましたけれども、実際にそのようにやられたわけですね。  麻生大臣の基本的なお考え方としては、やっぱり入るを量りて出るを制すということではないかと思うんですが、そこに対しての見解を簡単で結構でございますから、お伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 財政に関しましては、入るを量りて出るを制すという考え方があることはよく承知をしております。ただし、日本の財政は、御存じのように毎年毎年歳入のうち約三十兆から四十兆円ぐらいのものが国債に依存しておりますので、税収の範囲内に歳出を抑制するとはとても言えない大変厳しい状況にありますのはもう御存じのとおりです。  しかし、だからといって出るを量りて入るを制する、入るを決めるというような状態に今あるかといえば、それは必要な歳出を賄う税収を決めろというような状況にも至っていないと思っております。加えて、少子高齢化によりましていわゆる勤労世代が減少いたしますし、それに合わせまして社会保障費が今後とも激増していくという可能性も極めて大きいと思っておりますので、いわゆる持続可能な財政構造にしていかなければならないということが我々に与えられた大きな課題であろうと思います。  したがいまして、経済再生と財政健全化、どちらかでもありません、両方を成立させて、まずは、国債費を除きます政策的経費はいわゆる基礎的財政収支と言われますプライマリーバランスで賄うというのをまずは目的として、私どもとしてはそれを達成するべく今取り組んでまいりたいと考えておりますけれども、それすらなかなか今の状況では極めて厳しい状況にもありますんですが、これで諦めるわけにはいきませんので、そういったものを、目標を持ち続けていかねばならぬと思っております。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 入るを量りて出るを制すというのは、今の言葉で言えば要するに財政均衡が重要ですよということなんだろうと思います。だから、もう原則はやっぱり入るを量りて出るを制すということだと思いますし、ただ現実は税収よりもはるかに上回る歳出予算を組んでいるわけですからなかなかそうはいかないという現実性があるというのもそのとおりだろうと思います。  そこで、この点は何回か当財政金融委員会でも、また予算委員会でも質問させていただいたんですけれども、やはり所得税法とか税源とか財源を確保する法律というのは、本来審議は予算の歳出予算よりも先にやっておくのがやっぱり私は筋ではないかというふうに思うんですが、その点に関して、簡単で結構ですから、現実はそうはいかないということになるんだろうと思いますが、そこはどうなんでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 間違いなくおっしゃるとおりが基本なんだと思いますが、税法というのはいわゆる歳入予算の基礎中の基礎になりますので、毎年予算編成と並行的に税制改正の内容を取りまとめさせていただいておりますが、税法の法案作成というのは極めて膨大なものでありますので、国会における充実した御審議につながるよう、これは政府としては、税制改正というものの大綱の閣議決定後、これは閣議決定されますので、その後できるだけ早く国会へ提出させていただいているところではあります。  これはもう極めて大きな事務作業でありますので、そういったもので、役所としては休日返上でいろいろやらせていただいておりますけれども、既に最大限努力をしておりますところではありますけれども、是非今後とも、今言われましたように、御理解いただけるよう引き続きしっかり努力してこういったものが先に出てきちんとやれるような、物理的な問題もありますものですからなかなか難しいのが現状です。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 この問題は、憲法上のちょっと矛盾というか、矛盾と言うと言い過ぎかもしれませんけれども、予算そのものについてはもう衆議院優越ということなんですけれども、財源法を含む法律については衆参対等でありますから、衆議院と参議院がねじれた場合には、衆議院で反対した法案を、今の中では党議拘束掛かりますから、参議院で賛成するわけにはいきませんから、そうすると、本来予算は歳入と歳出とがセットでなくちゃなりませんけれども、そこにずれが起こる可能性が出てくるという意味で、そこの部分のところを回避するという意味合いもあるんだろうと思いますが、実際にこういうところでずれが起こったというか起こりかかったことも過去にあるわけですね、このことについてはまた後でちょっとお話をいたしますが。  特例公債なんですけれども、先ほど、今日の午前中からの議論も聞いていましたけれども、五年というのは、何で五年なのかというのは、幾ら聞いてもやっぱり説明が、ちょっと根拠がないなということですね。それで、確かに前は四年間というのをやったんですよ。四年間ということでやったんですが、これは当時の民主党と公明党さんと自民党さんの三党の修正でやったんですよ。国会が出したんです、これは。今回は赤字特例公債のやつ、五年間を政府が出しているんですね。  赤字特例公債については四条でいろいろ書いてありますが、もう御案内のとおり四条にはいろいろ書いていますけれども、もう一つ、建設国債について大事なことが書いてあるんです。建設国債は毎年出してもいいんだけれども、範囲については、毎年範囲を予算書に明示して、毎年ですよ、国会の議決を経なさいというのがあるんです。  だから、予算総則の分厚い本ありますけれども、この第七条には、三ページから四ページにわたって、公債というのは、建設国債の範囲というのはこれですよというのを詳細に書くんです。書いて、これ皆さん賛成しましたから、反対した人もいますけれども、賛成するというのは、それで国会として建設国債についての範囲については毎年度ここで同意しましたよとやるんです。  ところが、本来、特例公債をですよ、特例公債を五年間でやってもいいですよ、国会の議決も経ないでいいですよと、まだ国会が出すならいいですけれども、財政当局が出すということについては、これは姿勢の問題として私は根本的にちょっとおかしいんじゃないかと思います。これは、片一方でこれだけの毎年度予算の総則を組んで出しているわけですから、今年もこの予算総則の中で建設公債については、本来認められている予算、建設国債についての財源の範囲を特定して出している。そういう流れの中でやっているという意味においては、やっぱりこの今回の五年ということについてはちょっといかがなものかというふうに思いますよ。  それで、ちょっと話が変わりますけれども、予算総則の中に、第六条第二項に、ここには発行していい公債の額をここで限度額を明示するわけですね、明示しなさいというふうにこれは財政法の中にも規定されていますから。その中の第六条第二項に、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(仮称)、今回審議している話だと思うんですけれども、規定により平成二十八年度において公債を発行することができる限度額は約二十八兆と、正確には数字きちっと書いていますが、二十八兆とすると書いています。もしこの法案が否決されたりこの法案の成立が大きくずれ込んだときはどうされるんですか、一般的な考え方として。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 予算総則の規定は、今、平野先生おっしゃられましたように、特例公債法、仮称の規定に基づき発行できるということを前提にしておりますので、この法律が成立しない間は特例公債の発行による歳入を見込むことはできないということになります。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 済みません、もう一回お願いします。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 続けてどうぞ。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) 元々、予算総則の規定では、特例公債法の、仮称ではありますけれども、規定に基づき、二十八・三兆円を限度額として特例公債を発行できるということになっております。  したがいまして、この特例公債法そのものが成立していない場合には、特例公債を発行することもできませんし、その歳入をもって執行に充てることもできないということになります。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 その一方で、だから、予算は衆議院優越ですから、例えば、要するに参議院の方で特例公債法の議決を非常に延ばすとかという状況になると、歳入予算と歳出予算の中に大きなずれが出てくるということであります。元々、そんなことは多分国会はやらないだろうというふうに想定しているんだろうと思います。    〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕  ところが、ここからは、今日、資料用意しましたけれども、一枚目、ちょっと見ていただきたいんですけれども、過去には幾つかおかしなことが起こったわけですね。  一番最初に出てきたのは、これは、参議院選挙で当時の民主党、私は当時民主党でしたけれども、民主党が勝ちまして、久しぶりにというか、衆参のねじれが起きたときであります。それが第百六十九回でありまして、このときに議論になったのがガソリンの暫定税率をどうするかということだったですね。それで、暫定税率、ガソリン値下げ隊ということで当時の民主党頑張ったりしたんですが、最終的にはこれは一か月遅れて成立するわけです。それはなぜできたかといいますと、衆議院は自民党さんがまだ三分の二の議決を持っていましたから、六十日ルールをもって再議決をしたということであります。ただ、このときに、形とすれば、本来であれば歳入予算と歳出予算というのはセットでなくちゃなりませんでしたけれども、一か月のずれができたということですね。このときに、私は大賛成したんですけれども、民主党にいながら、伊吹先生が本会議で大変いい演説されたんです。それが二枚目の資料です。  二枚目の資料に、これは衆議院の会議録の平成二十年一月二十一日です。国務大臣の演説に対する伊吹文明君の質疑ということでありますが、その下に、後でこれちょっと時間があれば見ていただきたいと思うんですけれども、傍線引いたところだけ読みます。「新年度に歳入法案の議了がずれ込んだことは一度もないのであります。」、それは確かに今までなかったようです。「つまり、歳入がないのに空の歳出権限を与えるという愚かな意志決定を、野党を含めて国会がしたことはなかったということであります。」と。そして、次に行きますと、「予算の重要な構成要素である歳入法案を新年度まで成立させないとの主張は、予算が年度内に成立したとすると、新年度に入っても収入のない歳出予算を議決したという、国会史上初めての致命的なミスを立法府が犯すことになるのであります。」と言っています。本当にいいことを言ったと思いました。  ところが、これと全く逆のことがその後起こるわけです。一枚目のまた表に戻っていただきたいんですけれども、百七十七国会、このときはもう民主党政権でした。逆に今度はまたねじれ現象が起きて、参議院は自公さんの方が優位だったわけです。    〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕  ここで何が起こったかといいますと、特例公債、これいろいろ経緯がございましたけれども、八月二十六日まで採決延びちゃったわけです。だけど、最終的にはこれはいろんな協議を踏まえて通過をさせていますが、このブランクの中に、歳出予算を認めておきながら歳入予算を認めないという、そういうブランクが出てきたという、伊吹先生の言葉を借りれば致命的ミスということになるんですが、致命的といいながら国会は生きていますから致命的じゃなかったんですけれども、そういうことになるかと思います。  それからもう一つは、百八十一国会。これはすごかったですね、十一月まで延びましたから。これは、このときでもって、先ほど言いましたように、この局面を打開するときに、当時の民主党、それから自民党さんと公明党さん三党で、四年間という一つの妥結ですよ。特例として出しましょうということで赤字国債特例法の四年間というのは出てきたということですよね。  それで、麻生大臣、財務大臣として、意地悪な質問になるということを覚悟しながらお聞きしますけれども、こういう特例法案の採決がこんなに延びたということはどういうふうに思われますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、当時の与野党でいろいろな議論があったんだと想像して、ちょっとそのとき担当者じゃありませんでしたので細目を知っているわけじゃありませんけれども、これは政府として、今の立場として、国会の在り方の話になりますので、これは党の、各党主張がいろいろおありになったんだろうし、民主党は民主党なりの言い分等々、皆それぞれおありになったと思いますので、これについてちょっとコメントをすることは差し控えさせていただきますので、ちょっと私、今、自民党のあれで言う立場にありませんので、どこか一杯飲みにでも連れていっていただいたら別に話しますけど、今のこの立場はそういう立場じゃありませんので、ちょっとコメント差し控えさせていただきますが。  いわゆる特例公債法について申し上げさせていただければ、これは、特例公債の発行には立法措置が必要だというのはもうはっきりしておりますので、このいわゆる特例公債法というのは、現状では財政運営上不可欠ということになっておりますので、こうした意味では、本来、特例公債法案を政争の具にするというようなことになっていたのかもしれませんし、当時どんな駆け引きがあったかよく細目ちょっと存じ上げておらぬので、余計なことを申し上げる立場にありませんけど、いわゆる特例公債法というのは、この今の状況というのは極めて厳しい状況にありますので、これを政争の具にすることだけは断固避けなきゃいかぬなと思って、伊吹さんの説に私も賛成です。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 本当にこれは参議院の在り方にも関わってくる話だと思います。  二院制と政党制との一つの、何というんでしょうかね、矛盾という言葉は余り使いたくないんですけれども、整合しない部分が今のところまだあるということで、ちょっと冒頭申し上げましたけれども、政党制の方にしたら党議拘束掛けますから、予算に反対したら特例公債にも反対するということが衆議院で起こるわけです。  ところが、ねじれが起きてしまいますと、それと同じことを参議院でやってしまいますと大変なことになるということで、反対もできないから採決の延長を、こうやって延ばすということだったんだろうと思いますが、こういうことについては参議院の在り方の基本的な根本に関わると思いますので、たまたま私は平成二十年の頃、ちょうど民主党が参議院で多数を取った頃、参議院の力というのはやっぱり強過ぎるんじゃないか、やっぱり参議院の在り方の中でもうちょっと権限については抑制的にやった方がいいんじゃないかという議論を参議院の中でちょっとやっていたときに伊吹さんの話が出てきて、ああ、これはもう大変すばらしいことだなというふうに思って賛同した思いがありまして、今日は、ひっくり返してみて、ちょっと紹介させていただきましたけれども。  そういうことがあったということで、今回この特例公債法の審議に合わせて、こういうことはやっぱり参議院、良識の府なのか何なのか分かりませんけれども、予算をとにかく歳出予算として一応衆議院の優越認めているわけですから、そことセットとして歳入予算のところをどうするかということについては、特例公債等については私は簡単に反対すべきではないというふうに思うし、それから採決についても期限内にやるというのがやっぱり筋ではないかなというふうに思いますので、そのことはちょっと今回の法案の審議とは直接関係しませんけれども、是非皆さんで検討していただくことも大事ではないかなというふうに思います。  それに含めて、もう一回戻りますけれども、四年間の問題は、四年間延長したというのは、繰り返しになりますけれども、国会の修正でなされたんです。財政法四条の趣旨は、財政当局としては堅持するということがやっぱり原則じゃないでしょうかね。  五年間ということについて、改めてお聞きしますけど、なぜ五年間か、もう一回説明してみてください。

美並義人財務省主計局次長

○政府参考人(美並義人君) お答え申し上げます。  まず、二〇二〇年度にプライマリーバランス黒字化を達成したとしても、依然として特例公債の発行は必要であると見込まれるという状況であるという下、今回の特例公債法の改正案は、今議員修正で行われた現行法、四年間ということにはなるわけでございますけれども、四年間の複数年度を定めておるという現行の枠組みを、繰り返しになりますけれども、やっぱり引き継いだというのが基本になります。その上で、具体的にどうするかということにつきましては、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標、これを不退転の決意で達成するということで五年間、二〇二〇年度まで五年間とすることとしたものでございます。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 プライマリーバランス、何年度でしたっけ、二〇二〇年度越えたって赤字国債はなくなるかどうか分からないでしょう、やっとプライマリーバランスが要するにそこで回復したとしても赤字国債があるんだから。だから、そのときに、じゃ、その後どうするんですか、また延長するんですかということですよ。  そもそも、もう釈迦に説法になりますけれども、赤字国債が一番出されたときは国会は物すごい大騒ぎになったわけでしょう。そして、そもそも赤字国債を出したときは、償還というのは期限が来たらそれで予算の措置をして償還していたわけです。ところが、だんだんだんだんたまってきたから、昭和五十九年ぐらいから六十年償還ルールになりました。六十年償還ルールになるということは、要するに建設国債と実質的に変わらなくなっちゃったわけです、扱いが、そうですね。だけど、単年度ごとというのは残してきたんです。  今回、政府が五年間を出したというのは、特例公債についてのどんどんどんどんどんどん後退の歴史じゃないですか。片っ方で財政の健全化はやっぱり図らないかぬと言っている、プライマリーバランスのあれについてはやっぱりこれ達成しなくちゃならないと言っている。言っていることと今回法律でやっているということは逆ですよね、私に言わせれば。やっぱり私、けしからぬと思いますよ、考え方として。  だから、そこの点については、しっかりこれはやっぱりもう一度考え直せといったって、ここまで法律出ちゃっているからもうどうしようもないですけどね。これは財政当局の姿勢の問題としてよく考えていただかなくちゃならないというふうに思いますし、今回、民進党さん始め、単年度の法律出したというのはいいことだと思いますよ、そのとおりだと思いますよ。あのときは、政治の妥協の問題として四年で出していたから。そこが切れたら元のルールに戻すというのが今回の、今回というか、本来の在り方ではないかなというふうに思います。  麻生大臣にちょっと見解をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは先ほど美並の方から申し上げましたように、我々は基本的な考え方として、前回の法律というか法案をそのまま引き継いだ形で二〇一五年のいわゆるプライマリーバランス半減目標というのを達成し、基本的に、財政としては私ども当初予定より新規国債発行も減らしましたし、いろんな形で歳出にいろいろ制限を加えた上で私どもとしては半減目標を達成をさせていただいております。  したがいまして、私どもは基礎的財政収支をゼロにしていきたいと、まずは。その目標の達成のためにはということで今回、引き続き、私どもとしては今までどおり財政規律をきちっと守りながらやっていこうということでもありましたので、私どもは今までの法律の延長としてこういった形で今回提出させていただき、二〇二〇年度には基礎的財政収支をゼロにするという目標を持っておりましたので、それに合わせて二〇二〇年度とさせていただいたのが背景であります。

平野達男新党改革・無所属の会

○平野達男君 こんなことを今言ってもあれですけれども、国会の予算審議というのは、何かいろんな教科書風に言えば、租税負担者の代表として国会議員として来ているわけですね。租税を負担しているから、それをどうやって使うかをチェックして、それで歳出権限を与えるというのが本来の筋だったはずなんですが。ところが、その租税負担の範囲を超えて特例公債をやって、作っているということについては、そもそもそのこと自体が異常だということの意識だけはやっぱり持つというのが、まあ皆さん持っておられると思うけど、基本中の基本ですし、繰り返しますけれども、これを、もう大変申し訳ないんですけど、行政当局が五年で出してきたというのはけしからぬと思いますよ、私は本当にこれは。様々な事情で政治が決断するというのなら話は別ですけど。  それから、あえてもう一つ言えば、これだけ、八月、十一月まで引きずった当時の野党さん、今の与党さんがこういう法案に賛成するというのもおかしいのではないかということだけは心の中に入れて、言葉には出さないということにしておきます。  それで、今日は、本当は時間があれば復興予算のこともちょっといろいろお聞きしたかったんですが、中途半端になりますので、通告も申し上げておりませんので、私の言いたいことをちょっと早口で言っちゃいましたから、ここで終わらせていただきますけれども、事務局はもうちょっとしっかりしてもらいたいということだけ重ね重ね、口幅ったいようですけれども言わせていただいて、質問を終わらせていただきます、時間になりましたので。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

礒崎哲史民進党・新緑風会

○礒崎哲史君 民進党・新緑風会の礒崎哲史です。  会派を代表しまして、政府提出の東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に反対の立場から、一方、さきに民主党と生活の党で共同提出をいたしました平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案に賛成の立場から討論を行います。  閣法への反対の最大の理由は、本日も再三にわたって質疑が繰り返されてきましたけれども、今回のこの復興債の発行に関わる法律案と赤字国債の発行に関わる法律案とを束ねて提出をしてきたことであります。復興債の発行に関わる法律案は十年間の復興計画を引き続き進めるためのものであり、反対するような法案ではありません。そうした法案と特例公債法改正案の趣旨は全く別物であり、両法案は本来別々に審議されてしかるべきものであります。  本年二月十二日の我が会派の吉川沙織議員の束ね法案に関する質問主意書に対する答弁書には、「政府は、従来から、二つ以上の法律の改正を提案しようとする場合においては、一般に、法案に盛られた政策が統一的なものであり、その結果として法案の趣旨・目的が一つであると認められるとき、あるいは内容的に法案の条項が相互に関連して一つの体系を形作っていると認められるときは、一つの改正法案として提案することができると考えている。」と書かれています。今回の議題の束ね法案は、この政府答弁からすれば到底認められないことは明らかであります。それを、復興債に関わる法案には反対できないということをいいことに、抱き合わせで赤字国債を五年間も自動的に発行しようとする法案を出してくるということは、政府・与党による国会審議の軽視そのものだというふうに考えます。  本来、財政法四条においていわゆる赤字国債の発行は原則的に禁止されており、だからこそ、毎年特例公債の発行においては慎重な審議が国会にて行われてきました。平成二十四年秋になっても特例公債法案が通らない状況が続いた中、平成二十七年度までの四年間の発行を認めたのは、あくまで例外であったことは現与党の皆さんも認められるはずであります。  財政再建の見通しも立たず、その前提となる経済成長も思うように進んでおらず、また消費税の再引上げを更に先延ばしするかもしれないというのが現状、そうした中で、本法案の下に日銀が年間八十兆円もの国債を購入するということは、これは財政ファイナンスというふうにしか見えません。そのように市場に受け取られる危険性も極めて高いというふうに考えます。そのような状況下、今後五年間、国会審議もなしに赤字国債を発行しようとする選択肢が果たして妥当なものでしょうか。  賢明な委員の皆様におかれましては、是非特例公債の発行を一年ごとに慎重に審議する我々の案に御賛同いただくようお願いを申し上げまして、私の討論を終わります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の復興財源確保法及び特例公債法の一部を改正する法律案について反対の立場から討論を行います。  反対理由の第一は、本法案が憲法と財政法が求める財政民主主義と財政規律を幾重にも踏みにじるものだからです。  憲法八十六条は予算の単年度主義を規定し、財政法第四条は赤字国債の発行を禁じています。従来、特例公債法案は、赤字国債の発行が必要な年に両院での議決が必要な法律案として政府から提出をされ、審議をしてきました。財政規律を保つために、その最低限の措置として単年度に限定をしてきたのです。  ところが、本法案は、今後の五会計年度にもわたり赤字国債の発行を政府の裁量に委ねるものです。今後五年の間には、参議院選挙が二度行われ、衆議院議員の解散・総選挙も見込まれます。五年の間に政権がどうなるのか、院の構成がどのように変化するのか、誰も予測できません。政府が国会の審議権を奪うに等しいものであり、断じて認められません。  日本銀行による国債引受けを禁じた財政法第五条を逸脱する事態も重大です。  二〇一五年度に発行した新規利付国債総額の八割相当額を日本銀行は買い入れています。日本銀行が長期国債を年間八十兆円の規模で買い入れる異次元金融緩和を進めれば、財政法が禁じる日銀引受けとみなされるおそれがあると日銀の審議委員までが指摘する事態となっています。  反対理由の第二は、公債特例法案と一体である二〇一六年度予算の問題です。  二〇一六年度予算では、歳入不足を補うために三十四兆四千三百二十億円の公債発行を計画しています。にもかかわらず、過去最高の収益を上げる大企業に対して法人実効税率を二〇%台へ引き下げるなど、担税力に応じた税制の抜本改革に全く踏み込んでいません。  また、消費税一〇%増税を来年四月に実施することを前提にしています。三年間で五%の連続増税となり、国民一人当たり年間八万一千円もの負担増を押し付ける消費税増税は、国民生活と日本経済に大打撃を与えるものです。  歳出面でも、過去最高の五兆円を超える軍事費、大規模公共事業の復活など、無駄な予算で財政赤字を後押しする内容となっています。  このような大企業優先、国民負担増の予算を支えるための赤字国債発行には反対であることを申し述べ、討論とします。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。  次に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。

大久保勉民進党・新緑風会

○大久保勉君 私は、ただいま可決されました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 本法律案の成立により、平成二十八年度から平成三十二年度までの間、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債の発行が可能となることに鑑み、将来世代に負担を先送りする特例公債の発行に当たっては、財政規律の維持に留意し、野放図な発行を厳に慎み、発行額の抑制に努めることにより、子や孫の世代に対する責任を果たすよう財政運営を行うこと。また、平成三十三年度以降は、財政法第四条の原則に基づき、適切な措置を講ずること。  一 日本国憲法で予算の単年度主義を定める意義に鑑み、財政規律の維持、特例公債発行額の抑制は、財政民主主義に基づく国会の責務であり、権能であることを踏まえ、再考の府である参議院として、平成二十八年度から平成三十二年度までの特例公債の発行に対する抑止力を十分に発揮できるよう、政府は、財政規律維持の観点から必要な説明責任を十分に果たすこと。  一 政府は、国及び地方公共団体のプライマリーバランスを平成三十二年度までに黒字化する目標の実現に向けて万全を尽くすため、中長期の財政健全化への道筋について、法制化を含め検討すること。  一 大量の国債発行が継続している現状に鑑み、国債価格の長期的な安定化に向けて注視するとともに、財政の健全化と投資家の多様化に向けて一層の努力を行うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえ配意してまいります。

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大家敏志自由民主党

○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十二分散会

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