財政金融委員会 第8号
- 発言数
- 127 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2016/03/29
会議録
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、井上哲士君及び岩城光英君が委員を辞任され、その補欠として中川雅治君及び大門実紀史君が選任されました。 また、本日、大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として紙智子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○尾立源幸君 民進党・新緑風会の尾立源幸でございます。 所得税法改正案に反対の立場から討論を行います。 まず、軽減税率についてです。 これは絶対に認めることができません。軽減税率を導入することで税収不足が生じ、トータルの税収を確保するためにはヨーロッパのように標準税率を高く設定しなければなりませんし、中小企業にとって事務手続が非常に煩雑になるという問題点もあります。さらに、対象品目の線引きも困難で、新たな利権を生じさせるおそれが大いにあります。 また、軽減税率の恩典は、所得が三百万円未満の方々には一千百億円しか及ばないのに、所得が一千万円以上の方々には一千四百億円もの恩典があるのです。これでは、逆進性対策ではなく、金持ち優遇と言わざるを得ません。 しかも、一兆円もの財源を確保する必要がありますが、この財源もきちんと手当てされていません。こんな制度は導入すべきでなく、私たちが主張するように、消費税の払戻しである給付付き税額控除の導入を勧めます。 次に、法人税率の引下げですが、これも実施するべきではありません。 安倍政権による企業向けの政策減税の規模は一兆二千億円にも上っており、しかも、そのうち大企業の減税額は七千三百六十五億円にも上ります。企業にこれだけ恩典を与えた結果、実際に給与が大幅に増えればよいですが、現時点で、春闘の結果を見ても、安倍総理がもう少し期待していたと述べるなど、十分な賃上げが行われていません。何に使われているのか。内部留保としてため込まれているのです。その額は、三年間で八十兆円以上増加しています。結局、これ以上法人税を下げても国民の財布は暖かくならず、企業がお金をため込むだけなのです。 そして、私たちが提案しているように、企業向けの政策減税である租税特別措置については、国民の理解、納得を得る必要があることから、その利用状況をより明らかにする必要があると考えますが、その手当てもなされておらず、この点についても問題があると考えます。 本来であれば、格差是正及び経済成長のために、自動車取得税の廃止や自動車重量税の特例税率の廃止など個人所得課税の改革、資産課税改革の実施、医療、介護等の控除対象外消費税問題に係る措置の検討、実施を行うべきです。 本法案には、これまで述べたように非常に多くの問題点があるため、私たちは反対いたします。
○紙智子君 日本共産党を代表して、所得税法等改正案に対し、反対の討論を行います。 反対理由の第一は、消費税の軽減税率の導入とともに、その前提である消費税一〇%の増税に反対だからです。消費税は逆進性を持った最悪の大衆課税です。応能負担の原則を壊し、格差拡大を進める消費税一〇%への増税には断固反対の立場です。 政府は、八%への増税により家計消費が予想以上に落ち込み、景気を冷やしていることを認めました。失政の責任を認めるとともに、来年四月の消費税率引上げはきっぱり中止すべきです。軽減税率は導入によっても逆進性が緩和されることはなく、低所得者対策とはなっていません。 さらに、インボイスの導入は、零細な中小企業や農林漁業者に膨大な実務負担を課すとともに、インボイスを発行できない免税事業者を取引からの排除へと追い込むものです。 さらに、与党幹部の発言からも、軽減税率導入が税率一〇%から更に大幅に引き上げていくための条件づくりだということも明らかになりました。 反対理由の第二は、安倍政権の進める法人税改革が、経団連の要求を丸のみし、大企業優遇を一層拡大するものだからです。 本案は、法人実効税率を二〇%台に引き下げる一方、財源確保のため課税ベースを拡大するとしています。しかし、最大の租税特別措置である研究開発税制に対しては、大幅縮減を求める政府税調の意見さえ無視し、減税の恩恵が大企業に集中する状況には手が付けられていません。 その一方、地方税の法人事業税の外形標準課税を拡大し、赤字や業績悪化で苦しむ多数の中堅企業に増税を押し付けました。課税の応能負担原則に反するだけでなく、賃金の引下げ、地域経済への大きなダメージとなるものです。 法人実効税率の引下げは、アジア並みの二五%を目指す経団連の意向に沿ったものです。安倍総理は、他国への影響はないと言いました。しかし、韓国では、安倍政権の法人税率引下げが競争上の圧力となって影響を与えている事実も明らかになりました。 日本は、実効税率引下げをきっぱりと止め、減税競争を防ぐアジアとの協力、協調の道に進むべきです。 改正法案には東日本大震災復興支援関連の税制など賛成する内容もありますが、総合的に判断し、反対とします。 以上、反対討論といたします。
○中山恭子君 日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。 所得税法等の一部を改正する法律案に反対の立場から討論します。 本法案に対しましては、消費税法以外の部分については賛成でございます。消費税法案に関しましては反対であり、残念ですが、本法案は一括法であるため、本法案に反対いたします。 その理由を申し述べます。 まず、迅速に処理する必要のある平成二十八年三月三十一日の日切れ法案と法人税改革等には賛成いたします。しかし、本法案に含まれる消費税増税法案と軽減税率制度の導入は、平成二十九年四月一日から適用されるものであり、また、消費税の引上げは日本経済全体に大きな影響を与えるものであることから、更に十分な議論を尽くす必要があると考えます。したがって、消費税法案及び軽減税率制度の導入については別の法律案として提案すべきものと考えます。 我が党は、昨年十一月四日に、今、増税に耐えられるほど日本経済は回復していないのは明らかである、消費税増税が既定路線とされ、それが国民の消費マインドに不安を与え、消費を抑え付けている、したがって、二〇一七年四月の消費税増税延期を早々に宣言し、国民に安心感を与え、消費マインドの冷え込みから脱却すべきであるとの経済の現状を踏まえた緊急提言を出しました。 その後、昨年十—十二月期のGDPの成長率を見ても、実質マイナス〇・三%、名目マイナス〇・二%と低迷しており、三月の月例経済報告でも国内景気の判断を引き下げています。 このように、今日の日本経済は、昨年我が党が緊急提言を提出したときに比べても更に低迷しており、デフレに逆戻りの可能性すらあります。現在の経済情勢を鑑みれば、平成二十九年四月一日からの消費税引上げは凍結すべきと考えます。 さらに、軽減税率導入に反対します。 軽減税率は、低所得者対策と言われていますが、低所得者のための所得再配分政策としては極めて効率が悪いものであり、高所得者ほど恩恵を被る制度であることは明白です。さらに、今回の提案では一兆円の減収となり、消費税増税を減殺しています。複数税率導入については、一般的に反対いたします。 なお、付言すれば、財務省は、財政再建を目的とするのではなく、日本経済全体を活性化し、調和の取れた社会を構築することを目指して政策を企画立案すべきであると考えます。 以上で反対討論を終わります。
○委員長(大家敏志君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 所得税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。
○大久保勉君 私は、ただいま可決されました所得税法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本のこころを大切にする党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 所得税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 税制の公平性等を確保するため、租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書を踏まえ、適用実績の把握と効果の検証を十分に行うとともに、効果が不明確なもの等は縮減・廃止するなど、租税特別措置の徹底した見直しを推進すること。 一 法人税に関する議論を活発化させる観点から、今回の法人税改革も踏まえた実質的な法人税負担率の状況を明らかにするなど、大企業の納税実態の透明性の向上に努めること。 一 車体課税については、車が地方での生活に欠かせないものとなっていることやユーザー負担の状況も踏まえ、税制抜本改革法第七条の趣旨等に沿って、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減及びグリーン化の観点から見直しを推進すること。 一 本邦企業の活発なM&Aや企業再編などの事業活動に対して税制の一層の透明性を確保するため、米国型プライベートレタールーリング(事前照会制度)なども参考としつつ、実務に即した事前相談の充実に努めること。 一 海外における日系企業の移転価格税制等の税制上のトラブルに対処するため、大使館等における支援体制の充実を図るとともに、相互協議の円滑な処理に資するよう、体制強化を行うこと。 一 高水準で推移する申告件数及び滞納税額、経済取引の国際化・広域化・高度情報化による調査・徴収事務等の複雑・困難化に加え、税制改正による税制の複雑化、社会保障・税一体改革に伴う税制改正への対応などによる事務量の増大に鑑み、適正かつ公平な課税及び徴収の実現を図り、国の財政基盤である税の歳入を確保するため、国税職員の定員確保、職務の困難性・特殊性を適正に評価した給与水準の確保など処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえ配意してまいりたく存じます。
○委員長(大家敏志君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省関税局長佐川宣寿君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本郵政株式会社常務執行役稲澤徹君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○尾立源幸君 改めまして、民進党・新緑風会の尾立源幸でございます。 この関税定率法等の一部改正案については賛成の立場でございますので、リラックスして質疑をさせていただければと思います。 まず、昨年の関税法改正で危険ドラッグが輸入してはならない貨物に指定をされました。これについて、昨年も質問いたしましたが、今年は実際に改正された後の影響について伺いたいと思います。 二十七年の不正薬物の摘発状況、特に指定薬物の摘発状況を紹介をしたいと思います。皆さんの資料にお配りをさせていただいているとおりでございます。総件数は千八百九十六件で、二十六年の三百九十件と比べて四・九倍、うち指定薬物が千四百六十二件と全体の八割を占めております。 大変増えているということでありますが、水際で多くの不正薬物を摘発をしてくださった税関の現場の皆さんには心から敬意を表したいと思いますし、その上で指摘したいというのは、この摘発に加えて犯則調査まで税関の職員の皆さんが行っておりますので、摘発件数が増えた以上、相当負荷が現場に掛かっていると思います。 この点について、当局としてどう捉え、改善をする予定なのか、財務大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十七年度の関税法改正におきまして、指定薬物を関税法上の輸入してはならない貨物に追加をしております。これによりまして、指定薬物の密輸入に関税法上の重い罰則を適用することが可能となっております。したがいまして、税関における不正薬物の摘発件数が二十六年度の一千六十三件から二十七年一千八百九十六件と、御指摘のとおり七八%も増加をしております。薬物の分析、犯則調査などに係る業務量も当然のこととして増大しているわけです。 これまで、税関におきまして、水際におきます不正薬物の的確な取締りのため、必要な職員の増員や予算の手当てをしてきたところでありますが、今後とも、限られた定員事情の下で効率化を図りつつ、不正薬物の摘発に必要な体制整備を適切に進めてまいりたいと思っております。 今一千八百九十六と申し上げましたけれども、指定薬物の摘発件数はそのうちの一千四百六十二件であります。
○尾立源幸君 非常に増えておるということであります。 さらに、この違法物品の水際でのせき止めとともに、税収確保というか徴収についても少しお伺いをしたいと思います。 税関での関税等の収納額はどのように推移しているんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 税関での関税等の収納額の推移でございますが、税関における平成二十六年度、昨事務年度の関税の収納額、約一・一兆円でございます。その関税あるいは消費税等を含めた税関における租税収入全体の収納額、約八・九兆円となっておりまして、過去五年間、関税等を含めまして、租税収入、毎年増加している状況にございます。
○尾立源幸君 改めて、貴重な税収確保のために奮闘いただいていることに感謝したいと思いますし、また、大型のある意味脱税事件なども摘発されているようであります。 さらに、今般では、消費税との関連で、お聞きするところによると、金地金の密輸事件が増加していると聞いておりますが、この金地金の密輸事件の概要と当局の取組について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 金地金の密輸事件でございますが、摘発件数は平成二十六年は百二十件、去年、平成二十七年が四百六十三件と増加をしてございます。このような密輸事犯を取り締まるために、税関におきましては、まず主な密輸犯の出発地等の情報を活用しまして、金地金の密輸リスクの高い旅客を事前に選定してございます。さらに、金属探知機等の検査機器を活用しまして、厳重な検査も実施しているところでございます。 いずれにしましても、税関におきまして、金地金の密輸防止のため引き続き厳重な検査を実施してまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 よろしくお願いしたいと思います。 次、政府観光局の発表によりますと、二十七年の訪日外国人観光客は前年比四七・一%増の一千九百七十三万七千四百人と、既に東京オリンピック時の目標であった二千万人を達成しております。政府は三千万人を目標とするそうでありますが、その前に確認したいことがございます。 まず、二千万人の目標が発表されたときに、当局としては、この来日外国人増に備えて税関職員の数を平成二十七年度から五年間で五百五十人から七百人増やす必要があると、そういう試算を出しておられました。しかし、実際に増員したのは三百七十五人と聞いておりますが、まず、これでよろしいでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 今御指摘のとおりでございまして、二〇二〇年二千万人という訪日外国人旅行者の政府目標がございましたので、平成二十七年度から、税関としましては計画的な体制整備ということで御指摘の人数を増やそうというふうに考えておりまして、現在までのところ三百七十五人の増員を確保しているところでございます。
○尾立源幸君 そうすると、五百五十人から七百人の目標だったところが、ある意味、三百七十五人ですから、六掛け、七掛けというような感じなんですね。 それで、そういう意味で、必要だとしていた試算よりも随分私は少ない人数しか増員されておらず、現場で働く人たちの負荷が、またこれも大変な状況にあると容易に想像が付くわけでありますが、内閣人事局、今日来ていただいていると思います、いつも御苦労をいただいておる中ではありますが、この状態についてどう考えているのか、お聞かせください。
○政府参考人(若生俊彦君) お答えいたします。 厳しい財政事情の下で、政府全体の定員については、国家公務員全体で大幅な純減とするなど厳しく抑制をしてございます。一方で、真に必要な部分につきましては、できる限り既存定員の適正配置、これにより対処するということで、様々な制約条件の下で必要な定員措置を行ってきているところでございます。 そのような中で、内閣人事局としましては、いわゆるCIQの体制整備につきましては、内閣の重要政策に関わるものとしまして、機動的、弾力的に対応してきているところでございます。 御指摘の税関の定員につきましては、観光立国の実現及び国民の安全、安心の確保のための税関業務の重要性に鑑みまして、近年、毎年度の定員増に加え累次の緊急増員を行うなど、最大限の措置を行ってきているところでございます。 いずれにせよ、引き続き、厳しい定員事情の下ではありますけれども、今後とも要求内容をよく精査させていただきまして、必要な体制整備が図られるように適切に対応してまいりたいと、かように考えております。
○尾立源幸君 これは、若生さんに常々申し上げているんですけれども、平時じゃないんですよね。これ、政府がこういう目標を立てて、通常の定員管理とは私これ随分異なった枠外の話になってきていると思いますので、是非そこは、まあ補正等々臨時で頑張っていただいている部分はあると思うんですけれども、余りにも予定より低いということは過重労働を強いるということに現場になりますので、改めてここはもう一度決意を、いや、これはもう国家として、国として取り組んでいるプロジェクトなので扱いは別なんだということを一言述べていただけますか。
○政府参考人(若生俊彦君) 先ほど委員御指摘のように、財務省において計画的な体制整備ということで試算を作成されていると、その状況は私どももよく承知しておりますし、内容も聞かせていただいております。一方で、業務の一層の効率化、これも当然お願いしているということで、厳しい財政状況の下でできる限り増員措置をとらせていただいたということでございます。 定員の再配置、限られた財源の中で、全体として抑制する中で、できるだけ必要なところに定員措置ができるように、めり張りある定員配置、これにこれから努めてまいりたいというふうに思っております。
○尾立源幸君 是非、めり張りある定員配置をお願いをしたいと思います。 特に、大都市空港というのは今大変なことになっております。余り現場に行かれないからお分かりにならないでしょうが、私は地元が関西空港ありますのでよく参りますが、入国者数一つ取っても、平成二十五年は二百三十二万人であったのが二十七年には五百万人と、二倍になっているわけであります。ちなみに、今年の二月だけ見ますと、入国外国人旅客の数というのは成田空港を抜いて関空が最も多かったそうであります。(発言する者あり)ええ、そうなんです。 入国者が二倍になっているけれども、関空の税関職員数はどの程度増員されたのかお聞きしたいと思いますし、関空に限らず、入国者の約七割が集中する大都市空港に重点的に人員を配備するべきと思いますが、いかがでしょうか、財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 各空港におきます定員配置につきましては、これはちょっと取締り上の観点もありますので、この空港は手薄とかこの空港はそうじゃないというものが分かるのはいかがなものかと思いますので、ちょっとこの点をお答えすることは差し控えさせていただきますけれども。 訪日外国人の利用者の利用が近年急激に増大しておりますのは関空です。これはもうはっきりしております。したがいまして、大規模空港等には重点的な人員配置をやっていかねばならぬというところだと思っておりますので、限られた定員事情もありますが、更なる外国人旅行者が増加をしてくることが予想されますので、それに対応していかないかぬと思っておるんですけれども。 同時に、尾立先生、例えば福岡のところは、佐賀、こんなところが国際空港になるはずがなかったんです。それが、いきなり板付満杯、もう全然入れない、したがってみんなチャーター便は全部佐賀に降りるんです。佐賀には税関ありませんから、そうすると、どうしているかといえば、それを、板付空港から人をその着くときだけ移動させる、またこっちへ戻すと、物すごいことになってきて、過重労働というのは大都市空港だけじゃありません。それが実態です。
○尾立源幸君 いい、同じ共通認識ができて良かったと思います。大都市並びに地方も大変だということでありますので、改めて麻生大臣におかれましては、担当大臣としてしっかり、これまでも取り組んでいただいておりますが、なお一層この点は、もう国家プロジェクトとして、これこそ国を挙げて是非定員の確保をお願いしたいと思います。そのことを、改めて決意を大臣からいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、人員等々確かに問題はありますけれども、これは二〇二〇年のオリンピックを控えましてやっぱり治安がいいというのは最大のおもてなし、はっきりしていると思っておりますので、しっかり対応してまいりたいと思います。
○尾立源幸君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 次は、同じく、外国人の方が来られたり我々が出かけるときに利用する空港の航空保安の問題について質問をしたいと思います。 この委員会でも、私、以前も質問させていただいておりますが、まず、一つ良かったのは、二十八年度予算ではボディースキャナーの導入促進のために新しく国が費用を負担することになりました。このボディースキャナーの導入については、二十二年に実証実験を行っておりまして、そのときは、プライバシーの問題と費用負担、これ非常に高額だということもあって、その観点で結果として導入されませんでしたが、今回は国の負担ということで導入が決まりました。 今回は何が当時と違うのか、また費用負担の在り方を変えた狙いなどについて、国交省からお聞かせください。
○大臣政務官(津島淳君) 尾立源幸委員にお答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十二年に国土交通省において、七月から九月にかけて成田空港でボディースキャナーの実証実験を行い、空港の保安検査でボディースキャナーを使用できるようにいたしました。それは五年前のことでございますが、その当時のボディースキャナーについては、委員の御指摘にございました、画像が検査機器として鮮明過ぎるがゆえにプライバシー保護の面で課題があったということ、それから機器の価格が高額であったこと、そういったことなどから航空会社において導入が進まなかったものと考えております。 一方で、今般導入する先進的なボディースキャナーは、技術の向上によりプライバシー保護とそれから検査目的の達成、その両立が図られているという点が特徴でございまして、そういった観点で、テロ対策等を進める上で、整備費用について、二十八年度予算で国の費用負担を新たに導入することにより着実な整備を目指しているところでございます。
○尾立源幸君 今回、導入費用についても、またプライバシーの面でもその課題がクリアできて、航空会社の負担をなくして導入されたことは評価できると思っております。今後も是非、財政当局とも調整をしながら、様々な工夫をしながら安全のために頑張っていただきたいということをお願いをしたいと思います。 ただ、今回のボディースキャナー以外にも、今までどおりの検査機器や保安検査を行う際の人が要りますので、そういう費用負担の在り方について改めて問題提起を行いたいと思います。 我が国では、利用者が負担する保安料と空港管理者の負担とともに航空会社が経費を負担をしております。これまでの国の説明では、航空会社の負担分は実際には利用者が負担しているという言い方をしてこられました。 しかし、必ずしもそうではないと私は思っております。というのは、航空会社は、航空券の販売からだけの利益で成り立っておるのではなくて、商社のように他のセグメントからの利益もあって今経営をしております。そういう意味で、一部とはいえ、利用者でない航空会社に負担をさせていることの私は是非を検討する必要があるんだと思っております。 現在、そんな中でも、それぞれの航空事業者はきちんと責任持ってやっていただいていると信じておりますが、やはりそうはいっても、根本的な問題として、この安全、テロ対策経費の多寡が民間企業の経営判断に私は委ねられていて本当にいいのかという、そういう基本的な疑問を持っております。 民間企業に委ねる以上、必要な財源が安定的に確保できるかという懸念があります。以前、大きな航空会社が経営危機に陥ったわけですから、そういうときには費用負担ができないということにもなりかねません。実際、あったわけですよね、そういうことが。 改めて、国土交通省にこの考え方について質問をしたいと思います。
○大臣政務官(津島淳君) お答え申し上げます。 空港の保安検査については、民間企業の経営判断に委ねているものではなく、航空会社に課せられた重要な責務と考えております。具体的には、国が基準を定め、事前に審査を行うとともに、その後の実施状況を監査により確認をし、航空会社の対応に不足があれば厳しく指導監督しております。 国土交通省といたしましては、今後も航空のテロ対策強化が求められている中、航空保安対策が適切に実施されるよう万全を期してまいります。
○尾立源幸君 いや、私が言っているのは、航空事業者の責務ということなんですけど、その利益の源泉は、航空券の販売でなくていろんな商社機能が発せられる中での、今非常に経営は多角化しております、そういう利益まで使ってやっているんですよということについてどうなんですかという質問なんです。 改めて、その在り方についてお答えをお願いします。
○大臣政務官(津島淳君) 航空会社の経営上、利益の獲得源泉が多様であるという委員の御指摘をいただいたところでございますが、それを踏まえた上でも、やはり民間企業としての航空会社、一方で公共交通を担う航空会社という中で、責務として課せられたもの、重要なものは安全確保、その中で、空港の保安検査というものがその中に位置付けられると、そのように私は考えております。
○尾立源幸君 私は費用負担の在り方について聞いておりまして、原則論じゃなくて、例えば今回ボディースキャナーは全額国の負担でやるようになったわけでしょう。そういうことについてもそういう方法ができたわけだから、それ以外の検査機器や保安検査を行う際の費用なども負担の在り方をもう一歩進めてはどうですかということも聞いているわけであります。
○大臣政務官(津島淳君) お答え申し上げます。 今御指摘をいただいたところについてでございますが、今般の国際情勢、国際テロの脅威が高まる中で、航空保安対策の強化を速やかに進めることがやはり喫緊の課題であるとなっております。 ですから、国土交通省としては、先進的なボディースキャナーを二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックまでに国内の主要空港に導入する必要があると考え、従来のハイジャック対策のみならず、国際テロ対策として検査機器の導入を着実に推進する観点から、国の費用負担を新たに導入をいたしたところでございます。 その内容については、国と空港管理者が導入に係る経費を二分の一ずつ負担するという、そういうことにしたところでございます。
○尾立源幸君 じゃ、今後はそういう目的のために国の負担で順次拡大をしていくということでいいんですか。
○大臣政務官(津島淳君) 繰り返しになる部分もございますが、テロ対策、喫緊の課題として二〇二〇年、その前のラグビーのワールドカップということもございますが、それを進める上で、有効な手だてとしてボディースキャナーの導入をまず進めていこうと、そのように考えているところでございます。
○尾立源幸君 具体的に、例えば先ほど大臣とのお話にあった佐賀空港なんかにもこういう負担の在り方で、やり方で入るんですかと。ボディースキャナーが無理ならば、従来のものを国の負担でやるんですかということを聞いておるんです。
○大臣政務官(津島淳君) 繰り返しになって恐縮ですが、ボディースキャナーについては今申し上げているところでございます。それ以外の部分について、例えば地方管理空港の保安費用については、今後どのような対策が必要かという部分も含めて検討してまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 最初からそれを言っていただければそういう話になっていたんですけどね、まあいいです。 次、じゃ、一方、警察庁の方にもちょっとお聞きしたいと思います。 今、テロの脅威が高まる中、この今現状で大丈夫なのか、改めて警察庁にもお聞きしたいと思います。
○政府参考人(沖田芳樹君) 最近の厳しい国際テロ情勢につきましては御案内のとおりでございますが、警察では、テロを未然に防止するためテロ関連情報の収集、分析、関係機関と連携した水際対策、関係施設等の警戒警備を実施しているところでございます。 そして、航空保安の分野に関して言えば、こうした対策に加えまして、空港管理者や航空会社等と緊密に連携いたしまして、保安検査場等に所要の警察官を配置するなど空港における警戒警備を徹底しているほか、ハイジャックを防止するため、民間航空機に警察官を搭乗させる、いわゆるスカイマーシャル制度を実施するなどの取組を進めているところでございます。 引き続き、空港管理者等と緊密に連携いたしまして、所要の体制を確立して警戒警備を徹底し、テロの未然防止に万全を期してまいる所存でございます。
○尾立源幸君 今いろいろとやり取りをさせていただきましたが、空港での安全確保ということについては、国、空港管理者、航空会社など、警察も含めて様々なプレーヤーがおるわけでありますが、やはり私は、ここは国がしっかり、テロの危険性が高まる中で、役割を今まで以上に担うべきであると、そのように思っております。 そういう意味で、私たちは、ハイジャック防止、テロ防止という観点からも、国の役割を強化する、航空機のハイジャック等の防止措置に係る体制の強化のための施策の推進に関する法律案というのを近く国会に出させていただこうと思っております。国民の命を守るためにも、他の党の皆様にも是非御賛同をいただきたいと思っております。 改めて、今日また安保法も施行されたということですし、この前も申し上げましたように、ISILからは名指しで日本は有志連合の一員でテロの標的であるというふうに言われておりますので、その件も含めて、国の安全管理のために、副総理としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 近年、中近東はシリアとかチュニジアとか、邦人のテロによる犠牲という案件が発生をしておりますので、それに関連してISILが日本を標的ということで名指しをしております中、昨年十一月でしたか、パリでテロが発生をしておりますし、ついこの間はベルギーのブラッセルでも連続テロが発生するなど、テロの情勢というのは昔とは全然違ったものになってきている、厳しい状況にあると思っております。 そういった中で、今年は五月のサミットに関連して十地区でサミットが、十大臣の会合がそれぞれ開かれることになっておりますし、もちろんパラリンピック、オリンピック、ワールドカップ、いろいろ控えておりますので、これは一層テロの対策を強化していくという必要があろうと思っておりますので、この強化策として、今言われたようなものプラス事前にパッセンジャーリストとか先にもらうという、まだヨーロッパで交渉中ですけれども、パッセンジャーリストを先に渡せという話で、そこから洗えることになりますので、情報収集、分析やらせてくださいと。 それから、水際対策の強化は今申し上げたとおりですが、いわゆる重要施設並びにソフトターゲットなどのいわゆる警戒警備というものの強化というのを取り組んでいかないとなかなか簡単にはいかぬ話で、急激に増えてくる可能性がありますので、今、尾立先生御指摘のありました航空保安の確保というのも極めて重要な課題であろうと、私どももそう認識しております。 財務省におきましても、いわゆる乗客予約記録という、これPNRというんですけれども、これ電子的に取得する、全部各航空会社に電子的に出力させるというので、情報センターというものを七月に設置しておりますので、これの分析、活用を行っておるところであります。パッセンジャーズ・ネーム・レコードというのは、大体問題のある客というのは世界中分かっておるわけですから、そのリストが、載っているか載っていないかというのをあらかじめ知らせてもらえばそれを重点的に、スキャナーでも何でもそれだけ重点的にといろいろなことをやれますので、そういった強化の具体策につきまして、国土交通省からの説明があっておりましたけれども、政府としては一丸となって国際テロ対策というものの強化にも取り組んでいかねばならぬと思っております。
○尾立源幸君 是非、これは与野党超えて取り組む課題であると思います。 三ページ目に、我々が今用意しておる航空保安法、仮称でありますが、この概要が書いてございます。ここで注目すべきことは、やっぱり航空保安の必要な体制を整備する一義的な責任は国にあるということをしっかり明確にするものでありますので、是非これはまた俎上に上げていただいて、成立に向けて皆さんの御協力をいただきたいということをお願いをしたいと思います。 それでは次に、がらっと話は変わりますが、不動産登記のことに少しお話を移したいと思います。 実は、私も調べておりましたら、かつての大蔵省というのは、土地や家屋に対して適正に課税、徴収するために、土地台帳と家屋台帳に係る事務を所管をしていたそうであります。実際には税務署でやっておられたんでしょうけれども、その税務署の指示で土地や建物の調査、測量や登記に関わっていた調査員というのが土地家屋調査士制度の前身であると聞いております。その後、税制改正によって土地や家屋に課される税が国税から地方税になって、大蔵省から法務省に所管が移った経緯があるということであるそうでございます。 さて、そこで四ページ目であります、資料の。その土地家屋調査士や土地や建物の登記について、まず大きな問題があります。それは、不動産登記法十四条では、「登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。」と、こう定められているんですが、実は地図が備えられていない地域がまだまだたくさんあります。とりわけ京都や大阪というところは非常にこれが遅れておるわけなんですけれども、この地図は、私は何といっても不動産取引の本当に大事な最も基本となる資料だ、情報だと思っておりまして、これが整備されていないことで、例えば境界や面積の確定の時間や費用が掛かって円滑な土地取引の阻害要因となっております。 例えば、地元の大阪法務局管内では、そもそも備え付けられている地図の枚数が五万三千枚余りと、他の地域に比べて大変少なくなっています。地図作成については主に国土交通省によるものと法務省による地図作成作業がありますが、どちらでもこれは構わないんですけれども、不動産取引の円滑化のためには一日も早くこの地図をしっかりと私は整備をしていかなければならないと思っております。 そこで、法務省、国土交通省にこれまでの取組と今後の方針についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(盛山正仁君) 委員御指摘のとおりでございまして、登記所備付け地図は登記された土地の区画を明確にするものであり、これによって現地における各土地の筆界を特定するものであります。現状においては、このような地図の整備が必ずしも十分ではないことから、法務省では登記所備付け地図の整備に努めているところでございます。 これまでも平成地籍整備の方針ということで進めているところでありますが、今年度、平成二十七年度からは、登記所備付け地図の整備の更なる推進を図るため、従来からの登記所備付け地図作成作業を拡大して実施するとともに、大都市など、その作業が遅れている地域や東日本大震災の被災地においても新たに登記所備付け地図作成作業を実施しているところです。 今後も、引き続き、登記所備付け地図の整備を推進してまいります。
○大臣政務官(津島淳君) お答え申し上げます。 地籍調査については、委員御指摘のとおり、市町村等が主な実施主体となって一筆ごとの土地の境界や面積等を調査し、地籍図や地籍簿を作成するものでございます。 地籍調査において作成された地籍図が登記所に送付されることで、不動産登記法における十四条一項地図として登記所に備え付けられます。この地籍調査は平成二十二年に閣議決定された第六次の十箇年計画に基づいて進められておりますが、平成二十七年三月末時点の地籍調査の全国の進捗率は五一%にとどまっております。また、各地域によってもその差があるということも認識しております。今後、更に促進を図っていくことが必要であるという基本的な認識に立っております。 このため、近年、厳しい財政事情ではございますが、国土交通省としては、引き続き市町村等への財政支援を行うとともに、国直轄の基本調査により地籍調査の円滑な実施を支援するなど、地籍調査の更なる促進に努めてまいります。 以上です。
○尾立源幸君 是非、両省におかれてはしっかり進めていただきたいと思います。 それでは、また話ががらっと変わりますが、医療機関の消費税の問題についてお聞きをしたいと思います。 現在の医療機関や介護施設の控除対象外消費税についてお聞きしたいと思いますが、私たちは衆議院に格差是正等税制措置法案というのを提出させていただいたんですが、その中で、医療、介護の控除対象外消費税への対応について検討し、施策を実施すべきと、このように明記をしております。診療報酬の中に云々という話は前からあるんですけれども、それを超えてということであります。 また、それだけでなく、我々は対案提出の準備を今党内で進めております。我々は、消費税法上は非課税取引のままにしつつ、医療機関等の仕入れ税額の負担を解消するために、医療機関等の申請に基づき控除対象外消費税額相当額の給付金を支給する制度を創設すべきということで今準備に入っておりますが、この問題は消費税導入以来ずっと指摘されている課題であります。そろそろ抜本的に私は解決するために取組をすべきと考えますが、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはまず消費税一般的なところから、まずは、これは売上げに掛かる消費税額、いわゆる売上げというものの税額から仕入れに掛かる消費税額、いわゆる仕入れ税額を引いて、それを、差額を納税することによって課税の累積を排除するという仕組みがこれまず基本であります。 他方、売上げが非課税、医療の場合なんかそうですが、そもそも控除されるべき売上税額というのは存在しませんから、当然のこととして仕入れ税額は控除できないということになる、こうした形になっておりますので、控除の対象とならない仕入れ税額につきましては、これはサービス価格に転嫁していただくということが基本的な原則であろうと思っております。 この中にあって、医療の場合は、非課税である社会保険診療については、これまでも診療報酬に仕入れ税額相当分の上乗せを行って、実質的に医療機関の負担とならないようにこれまで手当てしてきたというのがこれまでのやり方。これはいろいろ意見があったんですよ、御存じのように。しかし、これまではこれでやらせてきていただいております。 その上で、昨年末に取りまとめられました与党税制改正大綱において、医療に係る税制の在り方については、実態の正確な把握を行いつつ、医療保険制度における手当ての在り方の検討等と併せて、関係者の意見を踏まえて総合的に検討し、結論を得るとされておりますので、今後、医療の課税に係ります在り方、課税の在り方、こういったものにつきましては今からいろいろ引き続き議論をさせていただいていかないかぬところだと思いますので。 なかんずく、町医者ぐらいでも購入する医療機器が高くなっているんですよ。昔と違って、CTだなんだ、いろんなものが入ってきましたので。そういったものをやっていますので、病院経営者やっておりますのでよう分かりますので、これは物すごい勢いで税金が掛かります。それのところをどうするかというのは、サービスでそれを補えますかといえば、それはなかなか問題なことになってきているんじゃないのかなというところが実態、私の見た感じです。
○尾立源幸君 大臣、本当によく、さすが現状認識されていらっしゃいますように、建物だとか高額の医療機器というのが以前とは比べ物にならないほどの高額になってきておりますので、それが、その消費税がある意味還付されないというか、元が取れないということになりかねませんので、是非この問題は、これも与野党を超えて検討させていただきたいと思っております。 それでは、またがらっと変わりますが、先日の予算委員会で私は介護人材の不足の問題を取り上げさせていただきました。 そこで、特に外国人の方で、留学してこられて介護福祉士などの資格を取って日本で介護の仕事に従事したいという方も結構、相当いらっしゃいますが、現在、その資格がないということで泣く泣くお帰りにならなきゃいけないということになっております。今、この法案は法務省の方で審議をされるか、される予定なんだと思いますが、是非これは早く成立させていただきたいと思いますが、もう一つ、特区で外国人の方を使った家事支援特区というのが認められることになっております。 この家事支援、外国人受入れ特区というものの狙い、進捗、今後の見通しについてお聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(福岡資麿君) 委員御指摘のとおり、外国人家事支援人材の活用につきましては、昨年の九月に施行されました改正国家戦略特区法に位置付けられております。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 狙いにつきましては、一つは、就労意欲がありながら重い家事の負担により社会での活躍が困難であった女性の活躍を推進できるというところが一つ。二つ目には、日本人と外国人の両方から人材を確保することにより、利用者の選択肢の幅を広げ、多様なニーズに応えることができるというところが二点目。三点目は、そういった女性の力を最大限発揮していただくことによって中長期的な経済成長につながると。こういった効果があろうかというふうに思っております。 この制度につきましては、神奈川県及び大阪市の全域で実施するという予定になっておりまして、神奈川県におきましては昨日三月二十八日に国、地方におけます協議会を立ち上げさせていただいておりまして、この協議会で外国人材を受け入れようとする企業が政令等で定める要件に適合しているかどうかの確認申請の受付を開始させていただいたところでございます。 大阪でも六月を目途にということで事業を開始する予定とさせていただいているところでございます。
○尾立源幸君 家事支援ということで限られた分野になってくるとは思うんですけれども、具体的には、例えばお買物をしたり、掃除なり、これはベビーシッター的なものも入るんですかね。あと、これはちょっと分かりませんが、例えば御老人がいらっしゃった場合に、例えばですよ、車椅子に乗せてあげるとか、そういうところまで私は許されるのかどうか分からないんですけれども、その辺り、ちょっと厚労省にお聞きしたいんです。 今回の家事支援の中身というのは、基本的に介護における生活援助と重なることが多いと聞いております。厚労省としてはこの家事支援特区制度と介護保険との関係についてどのように整理、考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(太田房江君) お答え申し上げます。 国家戦略特区における家事支援外国人受入れ事業の趣旨については、今、福岡副大臣から御説明のあったとおりでございます。特区の区域内において、今ちょっと御指摘ございましたけれども、お帰りにならなきゃいけないというような御指摘もございましたけれども、外国人の方が炊事、洗濯、掃除、買物等の家事支援を行うということでありますけれども、一方、介護保険の方、こちらの方は高齢者の自立支援や介護の重度化防止という観点から一定の生活援助を行いますが、その主体は介護福祉士等一定の資格を有する訪問介護員がこれを行います。そしてまた、要介護高齢者の身体介護に付随して行うものか、要介護高齢者が独り暮らしである等の場合に行うということになっております。 確かに、御指摘のように、高齢者の方の手助けをするというところが重なってくる場面もあるかと思います。例えば、コンメンタールを拝見いたしますと、国家戦略特区の方は、家事支援において、日常生活を支援するという範囲で多少車椅子を押したり、ちょっと付き添ったりというようなところについては多少重なるところはあるかもしれませんけれども、今申し上げたように、サービス提供の主体、趣旨が異なっておりますので、それぞれの制度の趣旨に沿って適切にお使いになる方々に御活用いただきたいと、高齢者の方々に、あるいは家族の方々に御判断をいただいて活用していただくというのがよろしいのではないかと考えております。
○尾立源幸君 重なるところが当然出てくるんでしょうけれども、これは、介護の家事支援の部分をこの特区的ないわゆる家事支援で置き換えていこうという発想なんですか。それとも、両方並立的に走らせるというか、やろうとされているのか、その方向性がどっちなのか、ちょっとお聞きしたいんですね。特区で成功すれば、これ自費になりますよね、ある意味ね、保険は使えないわけですから。だから、介護保険で家事支援というのはどんどんやめていって、自費の部分をどんどん拡充していこうという発想なんでしょうか。その辺りの整理はされているんでしょうか。
○大臣政務官(太田房江君) 先ほど申し上げましたけれども、コンメンタールの方で、介護について一定の日常生活における例えば付添いですとか手伝い、あるいは通常の家事支援活動の中に含まれるようなものは重なっておりますけれども、多くの部分は重複していないところもございます。 ですから、それぞれの事業の特徴をつかんでいただいて活用していただくということでございまして、決して特区事業が成功したらそちらに置き換えるというものではなく、介護保険は国の責任としてしっかりとサービス提供を果たしてまいると、こういうことだと思います。
○尾立源幸君 分かりました。基本的には介護保険は介護保険でやっていくということであると理解しました。 それでは、次は奨学金の問題で、これも予算委員会でも何度も取り上げられておりますが、やはり我が国でも本当の意味の奨学金、ローンじゃない給付型奨学金というのもこれはつくっていかなきゃいけないんだろうと思っております。予算のこともありますが、つくるべきだと私も思っております。それができなくても、少なくとも有利子型ではなく無利子型というものももっと私は拡充していくべきであると思っております。 例えば、二十六年度に元奨学生から受け取った利息というのはどのぐらいあるのか、改めてお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(堂故茂君) 御答弁申し上げます。 意欲と能力のある学生が経済的理由により進学等を断念することがないよう、経済的負担の軽減に引き続き取り組んでいくことが重要であると思っています。 日本学生支援機構の大学奨学金等事業については、平成二十八年度予算案においても、有利子から無利子への流れを加速するため、無利子奨学金の貸与人員を一万四千人増員することとしています。このように、今、通告では、金額いただいておりませんでしたが、前提となる答弁をちょっとさせていただいておりまして申し訳ありませんが、また、奨学金の月額返済についても、所得連動返還型奨学金制度を今度二十九年度から採用することを計画して目指しております。このような制度を着実にしながらも、今後、給付型についてもしっかりと検討していきたいと思っています。 返金額については、利息が四百八億円となっています。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○尾立源幸君 これも財源ありきの話ではあるんですけれども、この前予算委員会で申し上げましたように、少し各省庁が一%我慢すれば五千七百億円という財源が出てくるわけです。今こそ、こういう若い人たちや将来のある人たちに対してもしっかりした私は予算措置をすべきであると思っております。 なかなか麻生大臣はそうだねとは言っていただけないと思いますが、やっぱりこの国の未来を担う若い人たちが今しっかり活力持って元気に頑張ってもらうことというのは私大事だと思っております。そういう意味で、麻生大臣、この四百億ぐらい何とかなりませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) 予算委員会に出ておられたので予算委員会でもお答えしたと思いますが、いわゆる一般大学を卒業されますと生涯賃金というのが増える。そうすると、当然収入が増える。大学に行けなかった、高校から働き始めた人、中学出て働き始めた人たちが納めている税金でそれ賄うわけですから、それは公平ですかねという点は、これは考えておかないかぬ大事なところだと思っております。 また、日本の高等教育の学位取得というのは、何も大学に限らず高専とか短大とかいろいろありますので、そういったものは、もういずれも高等教育の全体見ますと、これは間違いなく学位、大学に入るまでじゃなくて卒業してきちっと学位取得まで行っているパーセントからいきますと、これは日本は世界のトップレベルにありますので、OECDの平均を上回っておりますので、そういった中で費用対効果をどう考えるかということなんだと思っておりますので、財政当局、私どもいわゆる税金をお預かりする立場からいきますと、低所得世帯の学生に対して今十四万四千円というのを対象に授業料減免を行っております。 加えて、今四十七万人に支給されております無利子の奨学金というのがありますが、これは二十年返済でもありまして、返済負担は相当軽減をされておると、二十年ですから。それで、卒業後の所得が三百万円以下の収入しかないとかいう人でしたら、それは返還は無期限で延長ができるという、猶予されているということにもなっておりますし、いろんな意味で、相当な部分、昔と違って負担軽減が進んでいる、図られてきていると思っておりますので、これらの対象者をこの平成二十八年度からかなり拡張をさせていただいて、四十六万が今四十七万、もうちょい四十七万五千だか四千だかまで増やしたと思っておりますので、そういった形になっておりますので。 さらに、平成二十九年度からは、卒業後の所得によって返済額が変わり得るということで、所得連動返還型奨学金というのを導入すべく、今補正予算においてもこのシステム改修等々の対応を進めているところであります。 いずれにしても、こういった制度を着実に利用していくことによって、将来の世代へのツケ回しというものをできるだけ小さく抑えつつ、低所得者への配慮も十分に行っていくということが最も重要だろうと思っておりますので、御指摘の点は我々も十分に踏まえて対応してまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 一点だけ。方向性についてはよく分かりましたが、税の公平性、使い道の公平性という意味で御指摘をいただきましたが、それを言うなら、例えば、今回の三世代同居と言いつつ同居は条件になっていない、トイレやキッチンを二つずつ造ればいいというような、それこそ公平なのかなと思います。 そういう意味で、これは是非政治の決断で、若い人たちに、高校を出た人たちに対しても必要なのかも分かりません、そういうことも含めてこの奨学金の問題はしっかり政府としても取り組んでいただきたいと思います。 最後に、これまたがらっと変わって、ドローンの話を少しさせていただきたいと思います。 ドローンというのは、今後、災害救助や自然環境のリサーチ、物流など、様々な分野での活用可能性を秘めた非常に今後が楽しみな技術であるということであります。ある方の本を読みますと、アイフォンが出たときには、結構、日本のジャーナリストも含めて、こんなものは普及しないだろうと言っていた人たちが実は多かったんです。それがあっという間にもう世界はこれに変わってしまいました。ドローンについても、まだまだ皆さん方も、どうなんですかね、おもちゃのようなものの延長線に思われているのかもしれないんですが、これがインターネットと接続されると非常な活用分野が広がるということで、あと十年したら恐らく世界は変わっているんだろうと思います。 そういう意味で、我が国も、経産省の方で実証実験を熊本県において実施されていると聞いております。ただ、残念なことにドローンじゃないみたいなんですね。プロペラ、ヘリコプター型のを何か使われているそうで、ちょっとその辺の狙いがずれているんじゃないかと思いますけれども、経産省、この実証実験の狙いを教えてください。
○大臣政務官(星野剛士君) お答え申し上げます。 経済産業省では、平成二十七年度補正予算一・二億円を活用して、準天頂衛星による高精度測位を活用した無人航空機物流の実証実験を実施しているところでございます。本事業は、人口減少、少子高齢化等の社会課題の解決のため、準天頂衛星を活用した離島などへの比較的長距離の無人航空機物流の実現に向けて、必要な機器、システムの開発及び飛行データの収集を行うものでございます。 二〇一八年の準天頂衛星四機体制によります本格サービスの開始に向けて、準天頂衛星を活用した無人航空機物流を実現するため、本事業を通じて、速やかに技術的、制度的な課題を洗い出していく考えでございます。その上で、関係省庁と連携しつつ、所要の研究開発や制度改革に取り組んでまいりたいと思います。 以上です。
○尾立源幸君 準天頂衛星を利用した航空機というのは、航空機はどんな航空機なんですか。そこをちょっと聞きたいんですが。
○大臣政務官(星野剛士君) お答え申し上げます。 先ほど委員、ドローンというお言葉も使いました。一般的に、プロペラが四つとか五つ付いていて回っているもの、そして空を動くもの、総称してドローンといっていまして、明確な定義が今決まっているわけではありませんけれども、今回のものはヘリコプター型のものです。これはなぜかといいますと、現時点での技術力ですと、どうしても飛行距離に制限があります。制限がありますから、現時点ではヘリコプター型と言っていいと思うんですが、そういうものを使って空をしっかりと飛ぶことができるのかどうかということを今実証実験をさせていただいているということです。 以上です。
○尾立源幸君 今、技術革新は日進月歩で、ドッグイヤーというのがありましたが、今はダブルドッグイヤーというぐらい非常に進んでいるんですね。経産省はそれに大分乗り遅れていますので、是非これはドローン型のものでやった方がいいと思いますよ、そのヘリコプターみたいな古いのじゃなくてね。それは御進言をさせていただきたいと思います。 その上で、スイス・ポストでは実際に郵便配達にドローンをもう活用し始めております。山岳地帯だということもあったり、また点在する住居人の方に配達をされているんですけれども、日本郵政ではこのドローンを活用する予定はあるのかどうか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(稲澤徹君) お答えいたします。 先生おっしゃいましたように、スイス・ポストでは、昨年の七月、緊急物資ですとか、あと過疎地への医薬品の配送といったようなものに着目をされて、ドローンでできるかどうかというテストを始められたというふうに承知をしております。 で、私どもということなんだろうと思うんですけれども、弊社において現在具体的な導入計画といったものはございませんが、荷物等の配送手段としてどういう利用ができるのかということについては、いろんな実証実験というのをいろんなところでこれから開始されるというふうにも承知をしていますので、そういうものを見ながら今後検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○尾立源幸君 最後に、ドローンというのは本当、物流そのものが大きく変わっていく可能性がある技術だと思っておりますが、ただ残念なことに、技術の面でも日本はちょっと遅れておりまして、三大国はアメリカと中国とフランスということで、日本の技術を持ってすればこの分野に私はどんどん入っていけるんだと思います。 そういう意味で、経産省、ちょっと、旧式のものをやるんじゃなくて、最新式のもので実験をやっていただくことこそが、これ税金のまた無駄遣いと言われますので、そう言われないように、また仕分に掛からないようにやっていただきたいと思います。 そういう意味でエールを送って、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 関税定率法等の一部改正案について質問いたします。 法改正では、給食に使用される脱脂粉乳に対する関税減税措置の対象に義務教育学校を追加することになっています。つまり、義務教育学校でも無税の脱脂粉乳の使用が認められるということになります。バランスの良い食事や栄養素を取ることは子供の発達にとっては欠かせませんから、地元で取れた新鮮な野菜や御飯やパンなどを食べさせたいということで、学校給食に地産地消をという動きが活発になっております。 二〇一四年の脱脂粉乳の国内生産は約十二万トンということです。給食用輸入脱脂粉乳の無税枠が七千トンありますけれども、実際の需要は七百九十二トンと僅かです。それで、もっと国産の脱脂粉乳を使いたいと希望したときに、この供給体制あるいは供給量というのは整っているのでしょうか、まず農水省にお聞きいたします。
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。 脱脂粉乳につきましては、学校給食においてパンの原料等に使用されているところでございますが、学校給食用の輸入脱脂粉乳につきましては、ウルグアイ・ラウンド農業合意に基づきまして無税の関税割当てを行っているところでございます。 今先生がおっしゃられましたように、学校給食において国産脱脂粉乳を利用するためには輸入品との価格差を考慮する必要がございますが、平成二十六年度におきまして、学校給食用の輸入量が千八百トンであるのに対しまして、我が国におきます生産量が十二万一千トンとなっております。このため、仮に学校給食において国産の脱脂粉乳の量が増加しても十分な対応が可能だと、こういうふうに考えているところでございます。
○紙智子君 第二次食育推進基本計画、文科省の、ありますけれども、この中で、学校給食における国産の食材を使用する割合を平成二十七年度までに八〇%以上とすることを目的に掲げているわけです。ですから、脱脂粉乳についても輸入は極力抑えて国産に置き換えるということが必要だと。 今、あるんだというふうに言われたんですけれども、実際上はバター、脱脂粉乳の供給量は不足して、追加輸入ということもやられているわけです。ですから、やっぱり国産の脱脂粉乳を増産するという必要があるんだろうと思います。 それで、国産の脱脂粉乳が不足するというのは、これは根本的に言えば、生産する家族農業が減っているという問題があると思うんですね。私の地元は北海道なんですけれども、北海道で見ますと、酪農家が毎年二百戸も離農する事態になっているわけです。ですから、生産基盤そのものが縮小しているということがあると。国民の皆さんは、安全な食料は是非日本の大地からというふうに期待しているわけです。 食料を支えているのは家族農業ということですけれども、いつも私も生産現場に行きますと言われることは、規模拡大路線や大規模な法人には支援があるけれども、我々のような家族農業を応援する施策は一つもないんだということが言われるわけですね。家族経営が実感できるような財政的な支援あるいは制度の拡充など、是非財務省としても考えていただきたいなと思うんですけれども、これについて、麻生大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 酪農について、国内の生産基盤そのものを強化していくのは極めて大事でありまして、家族農業、俺の妹もそういうところでやっていますからよく知っております。それが離農せざるを得ないという状態になるぐらいのことも、私も妹が嫁いでおりましたのでよく分かるところなんですが。 いずれにいたしましても、二十七年度の補正予算と二十八年度の予算、この二年の予算において、いわゆる畜産のクラスター事業というので、あれ六百億ぐらい付いたと思いますが、搾乳ロボットなどの導入によって労働負担の軽減とかコスト削減の取組を支援ということにさせていただいております。また、経営安定支援のため加工原料乳の生産者への補給金というのを交付するといった政策を家族経営の酪農家も含めて広く手当てをさせていただいているところだと存じます。 いずれにいたしましても、今後は生産基盤の強化というものにつきましては、これは家族経営も含めてしっかりと取り組んでいかねばならぬところだと思っております。
○紙智子君 今、大臣の認識として、やっぱり家族経営が大事だということで、そこも含めてしっかりやらなきゃいけないということを言われたので、是非予算的にもそこのところを御配慮いただきたいなというふうに思います。 次になんですけれども、先ほど所得税法は採決をされ採択をされましたけれども、農家にとって重大な影響を与える軽減税率とインボイスについてお聞きしたいと思います。 実は私、先日、農林水産委員会で、消費税率一〇%増税に伴う軽減税率と二〇二一年度から導入しようとしているインボイス制度に対して、これ農家に恩恵があるんでしょうかという質問をしたんです。そうしたら、農林水産省の答弁で、農業の観点では議論しておりませんというふうに答えが返ってきました。大臣、そういうことなんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) インボイス制度の導入後ということで、いわゆる農業の場合、免税事業者の方が多いと思われますから、免税事業者の仕入れに対しましては仕入れ税額控除ができないということになりますので、いわゆる免税事業者との取引で、免税事業者が排除されるのではないか、取引から、いわゆる課税事業者と免税事業者とを分けて、排除される、インボイスが出せないからということなんだという、そういう懸念の声があるということはよく承知しておりますが。 農家の場合は、これは大体、通常ですと、小さな農家ですと農協を通じて生産物を販売するというのが一般的だと思いますが、農協はどの農家が生産したものかというのは全く区別することはなくて、農産物をまとめて販売しておられますので、そういうことを踏まえますと、農協が発行いたしますいわゆる請求書等、いわゆるインボイスですけれども、これの保存があれば、いわゆる買手、それを買う人の側から見ますと、これは仕入れ税額控除ができるということにいたしておるところであります。 さらに、申し上げさせていただければ、免税事業者への影響はこれは様々だと思いますが、納入先の事業者がいわゆる簡易課税を適用している場合には、この納入先業者にはインボイスなしでいわゆる仕入れ税額控除ができますので、免税事業者が取引を排除されるということはありません。例えば農業でしたら、地場のレストランとか、何でしょうね、小規模のスーパーとかいろいろあろうかと思いますけれども、そういった地元の農家から仕入れる場合などは今申し上げた例に当たるかなとは思いますけれども、そういったことで排除されるということは通常考えられないと思っております。 また、免税事業者が課税選択というのを行う場合があろうかと思いますが、これは、簡易課税の利用によって事務負担というのはかなり軽減されるということも、これは十分に可能と思います。 免税事業者に対して、こうした事情も、私のところにもいろいろ質問をいただくことがよくありますので、課税事業者への転換の方がいいんですかとかやらない方がいいんですかと言うから、それは相手をよく見ろと。どこに売っているのかもまず我々には分からぬからという話をして、是非そういった意味ではしっかりと準備できるようにすることが大事なのであって、我々といたしましては、インボイス制度の導入から、まず最初に四年間という準備期間があろうかと思いますので、その先、インボイス制度の導入から更に六年間は免税事業者からの仕入れについては一定の仕入れ税額控除を認めるということにしておりますので、この間、そういう心配をされる事業者の方々への対応、説明というものをしっかり掛けてやっていかねばと思っております。
○紙智子君 これから聞こうかなと思うところも含めて今返答いただいているんですけれども、要は、いろいろ質問もされる、それからいろんなケースが考えられるということでは、十分まだ整っていない部分もたくさんあるんだというふうに思うんですね。解決できないままやってしまっているということでいえば、私はやっぱりちょっと拙速にこの軽減税率導入を決めたんじゃないのかなというふうに思うんですよね。 それで、実は農林水産委員会のやり取りを日本農業新聞が書いたわけです。書いて、この軽減税率とインボイスというのが農業の現場で大変大きな不安とそれから混乱を引き起こしているということでもあるし、だから関心もすごい高まっているということなんですけれども。 一つは、来年四月から消費税率が八%から一〇%に二%増税になるということになると、価格に転嫁できないために農家の手取りが減るという問題があると。飼料や肥料やこん包するための材料や、それから水道光熱費や、仕入れに掛かる消費税率が今までの八%から一〇%に上がるということですよね。 加えて言えば、現在円安が進んでいるということで、飼料を始め農業に必要な資材の多くが外国からの輸入ということなので、農家の生産コストというのは高くなって、急騰してきているわけです。一方では、農家は販売価格を自分で決められないということがあるので、出荷の方でいえば、飼料用のお米とか観賞用の花とかは一〇%だと、それから飲食料品は八%だと。仕入れに掛かった消費税の増税分を価格に転嫁できる保証がないということで、農家の手取りを減少させることになるというのが一つ大きな問題としてはあるわけです。 それからもう一つは、インボイスを発行できない農家、大臣も今言われたんですけれども、インボイスを発行できない農家というのは商品取引から排除される可能性があると。それで、農業者のうちの九割を占める農家、百五十五万戸が消費税の免税事業者なんですよね。別に好きこのんで免税業者になっているわけではなくて、農業でもうけを上げるというのは、そもそも大変な、簡単なことではないわけです。頑張っても一千万以上の売上げが得られないというのが実情だということですよね。 そこで、例えばスーパーなどの小売業者や食品製造会社やレストランなどの外食産業、道の駅、直売所などが消費税の仕入れ税額控除を行いたいけれども、免税事業者はインボイスが発行されないということになるので、インボイスを発行する課税業者に取引を変えようということになると。つまり、免税事業者が商品取引から排除される可能性もあるということで、そういった問題が今現場では、どうするんだということになっているわけです。 この辺のところは大臣もお認めになるということでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 消費税の引上げによって、免税事業者である農家については、仕入れ税額が増える、先ほど言われました一〇%等々になった場合は、その増加分は、先ほど申しました、一番最初の基本中の基本ですけれども、消費税の仕組み上、これは価格に転嫁していくというのはこれは基本です。これは価格、できるとかできないとかいう話じゃなくて、するのが基本。これははっきりいたしておると思っております。 したがいまして、中小業者、零細業者と言うべきか、そういった事業者の方々がそういったものを円滑かつ的確に転嫁できるように転嫁対策特別措置法という法律まで作っておりますので、これはしっかり転嫁対策に取り組んで我々もまいりたいと思いますけれども、今おっしゃられたようなことごとに関しましては、スーパーというのは、大きなスーパーであれば間違いなく農協を通していると思いますので、そういったところだと今の問題は解決できるはずですし、小さな、一軒だけでやっているスーパーとかレストランとかいうことですと、今先ほど申し上げた例で対応できると存じます。
○紙智子君 農水委員会でも、JAを通せば大体大丈夫だと言うんだけれども、大体JAを通さないところも結構あるんですよ。例えば三割ぐらいあると考えたら、大体戸数にすると四十数万戸ぐらいの農家はそこに入らないことになると、非常に大きな影響を受けるということがあるんですね。 最後にちょっともう一点お聞きしたいのは、税の三原則ということで、公平、中立、簡素というのがありますけれども、このことは財務省のホームページにも載っているわけですけれども、この中で、簡素というところの意味するところはどういうことなのかなというふうに思って、ちょっと時間がもうそろそろなので続けて言いますけれども、軽減税率が導入されることによって取引に複数の税率が持ち込まれるわけです。先ほど、米農家の話であれば、食用の米は税率八%、飼料米であると税率一〇%。経理が複雑になる、煩雑になるということがあります。仕入れと出荷、出荷だけでも税率が異なるので、インボイスが入るとますますこの事務負担が増大すると。 このことというのは、税の三原則が求める簡素に反するんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○委員長(大家敏志君) 簡潔に答弁を。
○国務大臣(麻生太郎君) 簡潔。これは簡潔はほとんど無理です。改めてまた御答弁申し上げます、とても時間がないんでしょうから、これちょっと簡単にはいきませんですから。こういう御質問をされるときは、あらかじめ時間のある最初のうちに質問していただくとお答えしやすいと思いましたが。
○紙智子君 いずれにしても、非常に複雑になるということでは……
○委員長(大家敏志君) おまとめください。
○紙智子君 こういう軽減税率とインボイスはやるべきじゃないということを申し上げて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、伊達忠一君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君が選任されました。 ─────────────
○藤巻健史君 おおさか維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 先ほど所得税法等の一部を改正する法律案が賛成多数ということで委員会を通過しましたけれども、当然この中の議論では軽減税率が一番大きいトピックだったかと思います。 その軽減税率と関税の関係についてちょっとお尋ねをしたいんですが。軽減税率を導入する理由というのは、低所得者対策だという話だったと思います。ところが、一方、関税の方でお話しすると、例えば小麦、大体消費のうちの一三%が国内産、そして八七%は外国産小麦なんですけれども、その一三%の国内産小麦を守るために、べらぼうに高い関税とマークアップと呼ばれる事実上の関税が課されているわけですね。 ですから、当然のことながら、消費者は極めて高いパンとうどんなんかを食べているわけです。また、お米に関しても五千億円の税金を使って減反をさせているわけですから、当然消費者は物すごく高いお米を食べているわけです。その消費者、軽減税率で二%軽減されたところで、そもそも関税によってべらぼうに高いパン、うどん、お米食べさせられているわけですよね。 ですから、軽減税率を導入するよりは関税を廃止した方がよっぽど低所得者対策にはなるんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) よく御存じだと思いますが、一つの政策手段で全ての政策課題が実現できるはずはありません。様々な政策課題には様々な政策手段がある、様々な税制があると、そういった対応をせざるを得ないのが現実ではないかと思っております。 したがいまして、消費税の軽減税率制度というのは、これは消費税というものの本来持っております逆進性の緩和を図るということと、買物の都度、痛税感の緩和というのを実感していただけるようにするために、導入するためです。 一方、関税の方は、これは一般に国内産業の保護の観点から輸入品に対して課せられる税金でありまして、これによって、いわゆる特定の産業におきます雇用の確保とか、また関連産業の保護とかいう意味で、国民の生活の安定につながることを期待しているものだと思っております。 したがいまして、軽減税率と関税というものは、これは目的としております政策課題が全く異なっておりますので、軽減税率制度を導入したからといって関税を引き下げなければならないというものではないのではないかと考えております。
○藤巻健史君 いや、政策をばらばらに考えずに、消費者にとって何が得かと、有利であるかということを考えていただきたいんですけど、関税を全くなくして軽減税率はなしという方が、若しくはこれだけ高い関税を残して軽減税率を導入するのと、どちらが日本の消費者にとって有利であるかということを総合的に計算はできるんじゃないかと思うんですけれども、それで判断すればいいのではないかなと私は思います。 消費税をなくすと確かに生産者の部分で一番困る生産者も出るんですが、例えばバター、次の質問バターにしますけれども、バターであれば、高い付加価値のあるチーズを作るとか、それからそこに職を変わるための補助金を出すなりして、それの方が国の財政にとってもいいのではないかと思うんですが、ばらばらに考えていたら最適な政策のコンビネーションができないのではないかなと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) それほど基本的にばらばらというような感じは私どもいたしませんし、今、私どもも、これまでも関税というものでいろんな形で産業というものをかなりな部分を保護してここまでやってきてそれなりの成功を収めたと思っておりますし、消費税は消費税なりに私どもとしては本来の目的はかなり達していると思っております。
○藤巻健史君 ちょっと関連しますけれども、まず農水省にお聞きしたいんですが、一昨年、バター、かなり供給不足というか、なかなかスーパーでも買えないという話になりましたけれども、去年、今年と、特に今年はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。 一昨年、平成二十六年におきましては、平成二十五年の猛暑の影響あるいは乳牛の頭数が減少していること、こういったことを背景に生乳生産量が減少し、バターの生産量、在庫量が減少いたしました。また、供給不安、背景といたしまして、家庭用バターの購入量が増加しましたことからスーパー等のバターが品薄となるといった事態が生じたところでございます。 このような中で、昨年、二十七年でございますが、三年ぶりに生乳生産量が前年を上回りますとともに、生産者団体や乳業メーカーによるバターの増産の取組、あるいはバターの追加輸入、こういった措置によりまして、年末におきまして、一昨年のようなバター不足といった事態は回避できたものと考えております。 農畜産業振興機構の調査におきましても、店頭におけるバターの販売状況、最需要期である昨年十二月以降、ほとんど欠品が見られないとの結果が出ているところでございます。 今後とも、国内におきますバターの需要に応えるために、生乳生産基盤の強化に努めますとともに、必要に応じ適時適切な輸入を実施するなど、バターの安定供給に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○藤巻健史君 量に関しては今年よろしいのかもしれないんですが、そもそも、ニュージーランド製の方が日本の製品より三分の一の価格でバターを本来であれば買えると。ニュージーランドから関税なくして入ってくれば三分の一の値段でバターが買えるというときに、高い関税を今まで課して国内産業を守っていたんでしょうけれども、低所得者層を含め三倍の値段を払っていたわけです。 先ほど財務大臣が逆進性の関係でとおっしゃいましたけれども、別に逆進性は消費税だからではなくて、別に安く買えるものを高く買っていれば、それは物すごい逆進性があるわけですから同じ話であって、まさにこれも余りにも生産者寄りの政策であって、消費者のことを考えれば、当然軽減税率なんか必要ないですよ、関税をなくすと、それでよろしいんじゃないかと思うんですが、関税自身が余りにも生産者寄りの制度ではないかと思います。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほども申し上げましたけれども、関税というのは国内の産業を保護する機能と財政収入というのをもたらす機能と、両方あります。財政収入も忘れていただいては困るところです。 したがいまして、先進国においては国内産業を保護する手段としての性格が極めて強いということも、これは事実だろうと思っております。しかしながら、関税収入の場合は何らかの形で国民に還元されるものであるということでして、関税率の設定に当たりましては、安価な輸入品を求める消費者等の声にも配慮していることなどから、消費者の視点というものを軽視しているとかいうような指摘は、これは当たらぬと思っております。
○藤巻健史君 日本は確かに消費者の力が弱いということもありまして、高いものを食べさせられているという認識はなかなかないんではないかなと。これ、アメリカだったら物すごい消費者目線で物事が決まっていくのになと私はいつも思っております。 農水省にまたお聞きしたいんですけど、農水省のホームページを見ていますと国家貿易品という言葉が出てくるんですけれども、国家貿易品の定義は何か、お聞きしたいと思います。これは、日本にこれなければ日本人が飢え死にしちゃうとか、必要なものなのか、それとも、国産の値段が非常に高くて海外との価格ギャップがあるというものを国家貿易品というのか、その辺について定義をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(大杉武博君) お答え申し上げます。 国家貿易品目の定義についてでございますが、これはWTO協定上の国家貿易企業が輸入を行う品目を意味しております。我が国におきましては、米、麦類、指定乳製品等について国家貿易の仕組みにより輸入を行っているところでございます。
○藤巻健史君 国家がなぜ輸入するのかというのがよく分からぬですけれどもね。私の感覚的には、値段が国内と海外の差が大きいということで関与してくるんじゃないかなという気はいたしますけれども。 何はともあれ、これで終わりにしますけれども、どうも日本というのは生産者目線が強過ぎる。生産者の方は票になるんですし、消費者というのは日本においてほとんど票になりませんから、どうしてもやっぱり生産者に目が向いているのではないかなと。もうちょっと消費者のことを考えて、その辺を考えて税制、税率等を決めるべきではないかなという感想を申し上げて、終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○中山恭子君 日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。 先週、三月二十二日、EU本部のあるブリュッセルにおいて多数の死傷者が生じるテロ事件が発生いたしました。五月二十六、二十七日に開催される伊勢志摩サミットを前に、テロにつながる麻薬、拳銃等への水際対策が一層重要となり、空港、港においてテロ・治安維持対策の最前線を担う税関の役割は極めて大きいと考えています。 テロ、大量破壊兵器の取締りに対して、税関ではどのような対策を取っているのでしょうか、財務省に伺います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今委員おっしゃいましたように、税関を取り巻く環境は大変厳しくなっております。まずは、二〇一五年、昨年の訪日外国人旅行者が二千万近くに達しておるという状況もございます。それから、昨年の指定薬物、覚醒剤等を合わせた不正薬物全体の摘発件数は約千九百件と、前年の一・八倍に増加しているということもございます。それから、委員もおっしゃいましたように、まさに昨今の国際のテロ情勢、大変厳しいものがございます。 このため、税関の役割、大変重要だと思っておりまして、まずは定員の方でございますが、今御審議いただいております二十八年度予算案におきましては、増員と合理化減合わせまして五十三人の純増というものを確保しているところでございます。さらに、機器の方ですが、エックス線の検査装置、あるいはTDSといった不正薬物・爆発物探知装置、埠頭監視カメラ等々、取締り検査機器につきましては、二十七年度の補正予算において七億円、二十八年度の予算案におきましても百二十一億円と、対前年度九%増ということを計上しているところでございます。 今後とも、限られた定員、予算事情の下で、効率化を図りながら、税関の体制整備、適切に進めてまいりたいと考えてございます。
○中山恭子君 定員等いろいろまだまだ足りていないところがあろうかと思いますが、テロ、それから大量破壊兵器対策としては、さらに通常の税関業務だけではなく、例えば各国との税関相互支援協定などが結ばれているかと考えております。こういったことについても人員の確保が必要になってくるんだろうと思っております。 今お答えいただきましたように、資料を配付してありますけれども、外国人訪日者が大幅に増加しています。二〇一五年で既に二千万人近い旅客者といいましょうか、海外からの人々が日本に入ってきております。今もおっしゃられましたように、二十七年度、二十八年度は、これは麻生大臣に私どもは感謝しなければいけないと思いますが、資料にありますように、税関の職員は二十六年度まで大幅に減らされてきております。二十七年、二十八年でやっと増加しておりますけれども、税関をめぐる状況は大きく変わっていることもありまして、税関職員の数がまだまだ足りていないと考えております。 例えば、麻薬や覚醒剤などについて、旅客が持ってくる以外に、貨物として大量に入ってくるケースが増加しているのではないかと考えております。貨物の検査を強化するための監視部門、さらには審理部門等の増員や、取締り検査機器等の更なる整備が必要であろう、そういったものの体制強化が必要であると考えておりますが、今の税関の体制で追い付いているのでしょうか、財務省にお伺いいたします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 定員の中でも、とりわけ今御指摘のありましたのは審理部門のお話、それから海上貨物のお話がございました。審理部門と申しますのは、密輸等の関税関係法令に関する犯則調査を行う部門でございますが、おっしゃるとおり、審理部門の業務量につきましては、昨年の関税法改正で指定薬物を関税法上の輸入してはならない貨物に追加したこと、あるいは金地金の密輸が近年大変急増しているということもございまして、非常に審理部門、業務多忙になってございます。したがいまして、平成二十八年度の予算におきましては、審理部門につきましても増員を予定しているところでございます。 今後とも、限られた定員事情の下で、犯則調査に支障が生じないように適切に配慮してまいりたいと思います。 それから、委員御指摘のもう一点、海上貨物でございますが、確かに統計を見ますと、近年、海上貨物からの不正薬物の摘発件数あるいは押収量が大変増大してございます。不正薬物の密輸の経路として海上貨物、海上貨物の場合、大量に密輸ができるということもございますので、この厳格な取締り、極めて重要であるというふうに私ども認識をしておるところでございます。 税関としましては、国内外の関係機関との情報交換の活用による有効な事前情報の入手、あるいは麻薬探知犬、エックス線検査装置等の機器の有効活用、あるいは警察、海上保安庁などの関係機関との合同取締りの実施などによりまして、不正薬物の国内流入阻止のための厳格な水際取締りを実施しているところでございますが、先ほどの犯則部門と同様に、二十八年度におきましては、海上検査部門の増員も予定しているところでございます。 海上貨物の厳格な検査のために引き続き適切な配置に努めてまいりたいと考えてございます。
○中山恭子君 非常に皆さん真面目でいらして、与えられた数の中で何とかしようと努力している様子をうかがうことができますけれども、今年はサミットもありますし、さらに、二〇二〇年にはオリンピックが開かれるわけでございますから、どういう体制を取ったら治安を守れるのかということから体制をきちんと取っていただきたいと、そんなふうに思っております。 覚醒剤等の押収量が毎年五百キロ以上あるという中で、最近、野球選手を始めとして覚醒剤に侵されているという状況があちらこちらから聞こえてまいります。覚醒剤を使用している人々が増加しているのではないかとうかがうことができるわけでございますし、覚醒剤等の末端価格が上昇していないと聞いております。日本国内には十分な流通量があるとしか思えません。 また、麻薬等だけではなく、拳銃等についても国内における数量が増加していると考えられます。実は、平成元年の頃、暴力団が団員一人一丁という拳銃について目標を立てて、非常に激しい動きをしていたということがございますが、一人一丁をもう超えている可能性があり、抑えることができなかったのではないかと私自身は反省しているところでございますけれども、麻薬や覚醒剤、拳銃などは日本で生産していないものでございますから、国内にその量が増えているとしたら、空、海から入っているということになります。ということは、今の税関の状況だけでは抑え切れていないということを意味しているとも言えますので、更に税関職員を各地に配置して、地方空港、地方の港も含めて配置して、治安を維持するための体制を取る必要があると考えております。 サミットを控え、先ほど麻生大臣おっしゃいました、治安の良さが最大のおもてなしであるということを考えれば、国際テロを未然に防ぎ、国内の安全を確保することが今強く求められていると思います。大臣の御所見はいかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 税関業務を取り巻きます環境、これは今の指定薬物、麻薬とかコカインとかいろいろありますけれども、こういった密輸事件が間違いなく増加をしております。 それから、同時に、訪日される外国人、これはビザの緩和とかいろんなものがあったせいもありますけれども、これが激増しておるということが言えると思いますが、八百万が三年間したら一千九百万ですから、かなりな数増えておるということだと思っております。 また、国際的に見て、テロというものが、ISIL等々いろいろ中近東に限らずヨーロッパに広まっておりますので、非常に厳しい状況にあると思っておりますので、こういった状況に対応いたしますために、私どもも、先ほど申し上げましたように、この国の場合は治安の良さというのが極めて大きな国の持っております特徴だろうと、まあ島国ということもあるんでしょうけれども、そういった意味ではかなりぬきんでて治安がいいというのはもうはっきりしている、特に先進国の中では際立っていると私ども思っておりますが。 そういった中において、きちんと税関という、水際できちんと対応する。麻取とかいろんなものがありますけれども、麻薬取締官に限らずいろいろな、武器の輸入とか拳銃の輸入とか、そういったものを含めまして、税関におきましては極めて大事な職務があろうかと思いますので、平成二十七年度には七十六人の緊急増員をしております。また、平成二十八年度のこの予算案では五十三人の純増ということで、合計百二十九人の純増を確保しておりますので、いわゆる三桁増というのは二十年ぶりぐらいだと思っておりますので、そういった意味で、私どもとしては、これに仕事の困難性も考えますので、これは処遇というものを考えておかぬと、人数さえ増やせばいいというものじゃないんで、そういった意味では必要な級別定数の確保等々にも努めてきておるところでして、いずれにいたしましても、税関の体制整備と職員の処遇改善というものを併せて進めてまいりたいと考えております。
○中山恭子君 今回、輸出入申告官署が自由化されたということでございまして、これは質問ではありませんが、地方の業者にとっても非常に便利になりますし、こういったことを進めていただくということは大変有り難いことで、これからも、決まったことではなくて、日本の中の動きを見て新しい形を取っていっていただきたいと思っております。 最後に一つ、税関の女性職員について。 昨年もお伺いしております、女性が数も増え活躍しているというふうに伺っておりますけれども、財務省の中でも女性が活躍しているということも、先日、大臣からもお伺いいたしました。 税関職員も増加しておりますが、訪日する人々の半数は女性でございます。女性でなければ対応できないという事案も随分と多いことでございますので、そういったことについて女性職員の価値を改めて見直していただいて、更に言えば、女性特有の感性というのがありまして、ああいう人と人の対応のときには女性がその能力を大いに発揮するという可能性も期待できるわけでございます。 女性が十分に、二十四時間の職場ではございますけれども、その力を発揮できるようにお考えいただけたら有り難いと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 現在、税関の職員数約一千七百人、昨年の七月段階ですけれども一千七百人おりますけれども、全職員に占める女性の割合、約二〇%であります。十年前が一六%でありますので四%増加したということだと思います。加えて、新規に採用しております女性職員は、この直近の三年間では約三〇%ということになってきております。 税関の女性の管理職につきましても同様に、平成十七年の七月では三・八%ですが、今は八%となってきておりまして、これも着実に増加してきていると思いますので、税関におきましては、いわゆる深夜の当直業務とか、いろいろ不正薬物の犯罪に対して女性等々も当然かんできていますので、そういった意味では女性職員を配置することなどで男性職員同様にいろんな部門で活躍をしておられるというのは事実であります。 こうした中で、いわゆる育児とかいろいろな問題があるのはどこでも同じなんですけれども、そういった時間的に制約がある職員でも活躍しやすい職場ということで、男性職員の育児休暇取得率の目標値を設けるなどして職員全体の育児休業、休暇の取得を促進すると同時に、育児休業取得者が安心していわゆる職場に復帰ができるということを考えておかぬと、後の研修等々をきちんとやることによって直ちに、新しい機械が使えなくなるとかいうことになりますので、そういった取組も実施しておりますので。 いずれにいたしましても、今後とも税関において安心して女性職員が活躍できるような取組を進めてまいりたいと考えております。
○中山恭子君 ありがとうございました。
○平野達男君 平野達男でございます。 一昨年でしたか、東京税関の仕事の内容を財政金融委員会で派遣で見させていただきましたし、私のお隣には中山恭子委員がおられまして、日頃から税関の仕事の重要性そしてまた大変さということについてはいろいろ教えをいただいておりますので、私も冒頭、税関の職員のこれからの体制の強化ということについて質問をさせていただきたいというふうに思います。 先ほど尾立委員からも様々な質問がございましたけれども、まず税関は、もう収納額ということで税の徴収もありますし、それから危険ドラッグの問題、麻薬の問題、それから銃刀法の問題、様々いろんな仕事をされておるんですけれども、この間ちょっと税関の職員の方々からいろいろお話ししたときに、今日の質問で出ていましたけれども、税関の収納額が大体九兆円で、二十六年度で一五・四%の税収があったというのは私はちょっと驚きでした。そのかなりの部分が消費税ということでありましたけれども、これからこの消費税の部分が、予定どおり一〇%ということになりますと、ますますこの部分は増えていくということが想定されるんですが。 その一方で、やっぱりそこから逃れようとするいろんな工夫も出てきて、今日の質問の中にも出てきましたけれども、腹のところに何か金を巻いて、多分出国するときは、体の中に巻くとぴんと引っかかってしまいますから、かばんか何かに入れておいて、飛行機の中のトイレに入って腹に巻くんでしょうけれども、それをなかなか見付けるの大変らしいですね。私は、様子見て、雰囲気を見て、この人ちょっと挙動が不審だということで、あなた、ちょっと検査させてくださいということで見付かるということなんですが。 そういった部分での御苦労もあるかと思いますし、また、この間は、いわゆる裏ポークと言われるやつですね、一時相当騒がれましてなくなったはずなんですけれども、まだかなりの額が出てきているということで、またその税金逃れをすることに対しての目も光らせなくちゃならないということだと思います。 その一方で、これから、先ほど来お話がありますけれども、外国人観光客はたくさん来る、それから貿易量も増える。今回も、営業秘密侵害品の追加とかといって新しい業務も入ってきたりして、かなりやっぱり税関の仕事というのは、内容、それから質というか量とも増えていくという意味で、まさにこれは現業部門ですから、ここの部分はなかなか、何というんでしょうか、機械化できるものでもないですし、全体的に人というのはやっぱり必要なのではないかなというふうに、これは本当に掛け値なしにそう思います。 一方で、定数管理の問題もありますけれども、ここは、財務大臣、是非この定数の確保についてはしっかりとした対応を取ることを私からもお願いを申し上げますし、一言それについて触れていただければ有り難いと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、すごく昔に比べて、電子商取引になってみたり、金が昔と違って一オンス千二、三百ドルになりましたかね、そういった意味では、金の地金のもうけがでかいということでもあるんでしょうけれども、いろいろな、覚醒剤だけでなくて、金の地金含めて、そういったものがかなり頻繁に行われる。昔、金の地金というような話は余り日本にはなかった話だったんですけれども、最近増えてきていると思っております。 そういった意味で、発見するって、そんな簡単に麻薬犬が金の地金を発見できるわけじゃありませんので、やっぱり人間の持っておりますいわゆるこれまでの長い間の勘とか、挙動不審とかいうので、おっというので、そういったものに頼らざるを得ない部分というのは多々ありますので、私どもとしては、いわゆるシニアな、経験を積んだ税関職員の必要性というのは大変大事なので、これを長き時間掛けて育てていかぬといかぬということの観点でいかないと、簡単に配置転換なんというような対象の職業じゃありませんので、職場じゃないと思っておりますので、そういった点を考えて対応させていきたいと思っております。
○平野達男君 これも税関の職員にお聞きした話なんですけれども、これ金の例でお話をいただいたんですけれども、見付かっても犯罪にならないんだそうですね、税金をとにかく納めればいいということですから。これは一種のギャンブルみたいな形で、だったらやってみようかみたいなことで、とにかくうまく逃れれば消費税は逃れる、見付かったらその分払えばいいという、ここの部分は何らかの工夫があってもいいのではないかなというふうにちょっと思いましたけれども、答弁は結構です。 あと、税関の職員、この間、現場見たときに非常に記憶しているのは、そういったものの流れ見るだけではなくて、船乗りが要するに降りてきたときにどういう行動をするかまで遠隔操作のカメラで監視しなくちゃならないというぐらい様々な分野にわたるということですから、是非そういった面も含めて、体制の強化の方は私からもお願いをしたいというふうに思います。 そして、各論に入りまして、細かい話ですけれども、バイオエタノールの話について、これは私はずっと農産物をとにかくエタノールにやるのはけしからぬという論陣を張っておるものですから、その観点から今日も若干お話をさせていただきたいんですが。 バイオエタノールについては大きなものが二つあって、ブラジルなんかはサトウキビで、アメリカはトウモロコシが主体だと思います。サトウキビは、これは糖分が非常に高いものですから、比較的エタノールやってもエネルギー効率も悪くはないというふうには言われています。一方で、トウモロコシについては、これは一旦糖に変えてそれをエタノールにするという意味で、プロセスがちょっと違ってきます。なおかつ、木をエタノールに変えるには更にプロセスが複雑になっちゃって投入のエネルギーの方がかなり大きくなるんじゃないかと思いますが、今日はその話をするつもりはありません。 今回、一〇%下げるということで、これは輸入目標があるからということなんですけれども、私は、バイオエタノールそのものについては、多分これはアメリカがトウモロコシかなり使ってバイオエタノール生産していますが、アメリカというのは元々トウモロコシには輸出補助金をつくってやっているところですから、その補助金をバイオエタノールの生産に回して、そして、トウモロコシの価格が上がれば、トウモロコシの価格自体に対する輸出補助金が少なくなるという意味で、大体、これチャラみたいな感じですからね。アメリカがトウモロコシの生産して売ろうが、売ってバイオエタノールに補助金回してバイオエタノールやろうが余り関係なくて、むしろ生産量全体のパイの拡大には非常にいいんじゃないかという、そういう戦略をちょっと取っているような感じはするんですけれども、いずれ一〇%下げるということは、これはそもそもどういう目的なのかということをちょっとお聞かせ願えますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおりでございまして、この法律がございます。地球温暖化対策、それからエネルギー源多様化という観点から、経産省所管のエネルギー供給構造高度化法でバイオエタノールの利用目標が設定されておりまして、具体的には平成二十九年度までに五十万キロリットルということで、石油精製企業頑張っておりまして、毎年、各年度の利用目標を達成してきているところでございます。 ところが、二十六年度をもちまして国内のバイオエタノールの製造事業が終わってしまったものですから、この利用目標を達成していくためにはやはり輸入を拡大していく必要があるということが一点、それから、バイオエタノールの普及促進を図るためにはバイオガソリンの製造コストを通常のガソリンと同じ水準にするという観点からも関税率を引き下げるということでございます。 ただ、今後、国内生産が再開される可能性があるということで研究も続けているようでございますので、暫定的に無税とするというのが今回の趣旨でございます。
○平野達男君 今のお話ちょっと聞いていますと、国内的に非常に難しくなっていて、北海道ではまさにこれもう製造を中止しました。だから、将来的に輸入するからという前提で一〇%下げるというのは、余り考え方としてはちょっと聞いたことがない措置ですよね。 ここは、背景としてもう一つあるのは、繰り返しになりますけれども、トウモロコシをとにかくエタノールにやるということに日本は余り協力する必要もないし、それで結局トウモロコシ価格が上がって困るのは日本の畜産農家も困りますから。中川昭一さんが農林大臣のときに、アメリカに行くときに是非一言言ってくれと、先生、トウモロコシをエタノールに作るなんていうのはけしからぬと一言言ってくれというふうにちょっと要望したことがありますけれども、麻生大臣も機会がありましたら、是非、トウモロコシを無理してエタノールなんかに作らないでくださいと、そちらの方が世界的に見たらかなりハッピーになりますということは一言言っていただければ有り難いというふうに思います。 あと、租税回避の話をちょっと質問したかったんですけれども、中途半端になりますから、次回に譲りたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(大家敏志君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 暫時休憩いたします。 午後三時十一分休憩 ─────・───── 午後三時十八分開会
○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 関税定率法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。
○大久保勉君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本のこころを大切にする党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和のとれた対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 一 日本企業から大型の技術流出事案が相次ぐ中、営業秘密を保護し我が国産業の国際競争力を強化する観点から、経済産業省等の関係省庁との連携及び情報共有を強化しつつ、一層厳格な水際取締りを行うこと。 一 最近におけるグローバル化の進展等に伴い、税関業務が増大し、複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図り、また、覚醒剤等不正薬物・銃器を始めとした社会悪物品等の国内持込みの阻止など水際におけるテロ・治安維持対策の遂行により、国民の安心・安全を確保するため、取締検査機器等の整備に努めるとともに、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の定員の確保、処遇改善、機構の充実及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 全会一致と認めます。よって、大久保勉君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生太郎財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいります。
○委員長(大家敏志君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(大家敏志君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(大家敏志君) 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府及び発議者から順次趣旨説明を聴取いたします。 まず、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案について、麻生太郎財務大臣から趣旨説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明させていただきます。 政府は、東日本大震災からの復興のために実施する施策に必要な財源を確保するため、復興債の発行期間を平成三十二年度まで延長する等の措置を講ずることとするとともに、最近における国の財政収支が著しく不均衡な状況にあることに鑑み、平成二十八年度から平成三十二年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、これらの年度における公債発行の特例措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして、御説明を申し上げます。 第一に、復興債の発行期間を平成三十二年度までの五年間延長するとともに、財政投融資特別会計投資勘定から国債整理基金特別会計への繰入金及び日本郵政株式会社株式処分収入を復興債の償還費用に充てる等の規定を整備することといたしております。 第二に、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標や経済・財政再生計画を踏まえ、平成二十八年度から平成三十二年度までの五年間、各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行できるようにする等の規定を整備することといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) 次に、平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案について、発議者大久保勉君から趣旨説明を聴取いたします。大久保勉君。
○大久保勉君 私は、民主党・新緑風会及び生活の党と山本太郎となかまたちの発議者を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成二十八年度における公債の発行の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 政府は、去る一月二十二日に、いわゆる復興財源確保法及び特例公債法の一部改正案を国会に提出いたしました。これにより、赤字国債発行のための特例公債法と復興債発行を規定する復興財源確保法を一本の法律案で改正しようとしています。このような束ね法案は国会の審議権を形骸化し、議会制民主主義を崩壊させるものであります。さらに、賛否の表明も分けることができず、国会議員の表決権を侵害するものであります。 さらに政府は、自ら提出した法律案に基づき、平成二十八年度から平成三十二年度までの間、新たな立法措置を講ずることなく赤字国債を発行しようとしています。憲法で予算の単年度主義を定める意義を踏まえれば、将来世代に負担を先送りする赤字国債の発行については、根拠法を毎年度策定した上で国会の議決を求めることが本筋であります。今後五年もの間、予算の議決のみをもって赤字国債の発行ができるようでは、赤字国債の増発に対して国会が十分に政府を監視することができません。 平成二十四年度から平成二十七年度までの赤字国債発行を規定した現行法は、いわゆるねじれ国会の下で、国民生活への多大なる影響を当面回避するため、やむを得ず導入した措置であります。他方、現在の衆参両院は与党が過半数の議席を握っており、平成二十四年当時とは状況が全く異なっています。このような状況下において、本筋をねじ曲げて、五年間も赤字国債の発行を認めることは到底、承認できません。 本法律案は、こうした政府提出の法律案の問題点を解消しつつ、適切な財政運営に資するため、平成二十八年度における公債の発行の特例に関する措置を定めるものであります。 以上が本法律案の提案の理由及びその概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十分散会