国土交通委員会 第13号
- 発言数
- 152 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/05/26
会議録
○委員長(金子洋一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、中野正志君、田城郁君及び金子原二郎君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君、藤本祐司君及び渡邉美樹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省土地・建設産業局長谷脇暁君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子洋一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○渡辺猛之君 おはようございます。自由民主党の渡辺猛之でございます。 今日は、宅建業法の一部改正ということで、早速質問に入らせていただきますけれども、今週月曜日に厚生労働省が発表しました平成二十七年の人口動態調査では、合計特殊出生率が一・四六と二年ぶりの増加、出生数も五年ぶりに増加をしたということです。大変喜ばしい数字であると同時に、人口の自然減は二十八万四千七百七十二人と過去最大の減少幅となりました。改めて、日本が人口減少局面にあるのは変わりのない事実だという厳しい現実を突き付けられたものと思っています。 世帯数につきましても二〇二〇年には減少を始めると言われておりまして、このような社会情勢の変化を踏まえた住宅ストックの活用は、このほど改定されました新たな住生活基本計画でも示されておりますとおり、今後の住宅政策の基本的な流れになると承知をしております。 そこで、まず、今回の法案でテーマとなっております既存住宅の流通活性化、その前に、大前提として、住宅政策の在り方について一点お尋ねをしたいと思います。 国交省がストック重視の住宅政策を打ち出してからはや十年近くたつわけですけれども、正直なかなかうまく進んでいない側面があるのではないかと思います。住宅需要実態調査それから住生活総合調査でも、新築にはこだわらないという人が増えているというようなものがありますが、これ、どちらかというと都会に限ったものなのではないかなという感じがしているわけであります。 都会は土地の値段が高いわけでありますから、更地を買って家を建ててというようになりますと膨大な予算が必要になるわけでありますが、それなら、それだけ高いお金はちょっと出せないから中古でもいいかと、都会の人はこういう流れになることが想定をされるわけなんですけれども、地方に行きますと、土地と建物をダブルで購入をするということも都会に比べればそれほど高いハードルではないのかもしれません。家庭を持ったらいつか自分で自分の家を建てると、そういうDNAがまだまだ地方にはあるんじゃないかなということを思うわけであります。 日本全体あるいは業界全体で考えますと、既存住宅シフトというのはまだ一部の動きにすぎないのかなという率直な私は感想を持っているところであります。都市部とまた地方部での地域特性あるいは生活スタイルといった実態に即した、ある程度分けた政策を考えていく必要があるんではないかなと思うわけであります。 地元の建築屋さん、工務店さんのお話を伺っても、中古住宅のリフォームも魅力的な市場であることはあるんだけれども、やっぱりできれば新築をやりたいというような声が多いのも事実であります。住宅産業は一般的に裾野の広い産業と言われておりますが、内需の柱として、住宅の新築というのは多くの関連業者の収入源となっているわけであります。既存住宅に軸足を移すということは、こういう言い方が適切かどうか分かりませんけれども、新築着工の需要を食い潰すといいますか、工務店など関連産業の仕事を減らしてしまい、それはひいては地域経済への活力をそぐことになりはしないかと、この点を私はちょっと危惧をしているところであります。 既存住宅の流通拡大が新築着工への投資や地域経済、内需に及ぼす影響につきましてどのように考えて、また、地域の関連産業が既存住宅分野でも活躍できるようにどのような対策を取っておられるのか、まずちょっとこの点について住宅局長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 御指摘いただきましたとおり、都市や地方といった地域の特性に応じて住宅政策を進めるということは大変重要であるというふうに考えております。 現在、都市部、地方部を問わず世帯数が減少する中にあって、空き家が増加しているというのが大変大きな問題になっております。一方で、全国で耐震性のない住宅というのはまだ九百万戸あるというふうに推計しております。そうした意味では、やはり耐震性を向上させるという観点からきちんと建て替えを行う、そういたしますと特に空き家も増加をいたしませんので、そういう意味で、建て替えによる新築着工というのはまだまだ必要だというふうにまず考えているところでございます。 それから、御質問ございました新築とそれから既存住宅の関係でございます。 お話ございましたように、やはり住宅投資は我が国の内需の柱の一つでございますので、既存の住宅、新築住宅を合わせて、双方を通じて市場全体を活性化させることが何よりも重要だと思っております。例えば、既存住宅が多く市場に出回るようになりますと、若い方や子育て世代などが手の届く価格で住宅を取得できるようになると思います。また、既存住宅の価値が適切に評価をされるということになれば、住宅を売却して新しい住まいへ住み替えるということが促進されるというふうに考えております。 そういう意味で、質が確保されて多様な価格帯の魅力的な住宅が供給されるということになりますと、すごろくの上がりのように一生に一回住宅買って終わりということではなくて、ライフステージに応じた住み替えが行われる、あるいはライフスタイルを実現するために住み替えを行うといった新しい需要が喚起をされるというふうに考えております。そうしたことから、既存住宅の活性化は新築を含めて市場全体にプラスの効果をもたらすというふうに考えております。 住生活基本計画では、平成三十七年までの目標といたしまして、既存住宅の流通の市場規模を四兆から八兆円、それからリフォームの市場規模を七兆円から十二兆円というふうにすることを目標にしております。特に、地域の場におきましては、高齢者の方が一生ローンを掛けて取得された住宅が、今では二十年たったらゼロというような評価になってしまっておりますが、その持家の資産価値がきちんと評価をされ、あるいは維持向上されるということが実現できればいつでも換価できるということになりますので、老後の経済的な不安が解消されまして消費や投資の拡大にもつながるというふうに考えております。 また、御指摘いただきました地域の工務店、これ大変重要な役割を担っていただくことになると思っております。特に、建て替えや既存住宅市場活性化のためのリフォーム、これは、やはり地域のニーズをきめ細かく探っていただいて丁寧に対応していただくということが大切だと思います。その意味で地域の工務店の皆様の役割は大きいと思っております。 これまでも、耐震化あるいは長寿命化のリフォームへの助成、あるいは税制上の支援策、また地域の工務店の方々が省エネ等の技術力を向上させていただくような講習会への支援を行ってまいっておりますので、そういう施策を一層積極的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 今局長から御答弁をいただきましたように、特に地方部においては住宅産業というのは本当に裾野の広い産業でありまして、地域経済にとって大変大きな影響を与えていくということでございますので、既存住宅の活用と、それから引き続き地域経済、強い地域経済ができますようにしっかりと住宅関連産業の動きに注目をしていっていただきたいということをお願いをしたいと思います。 さて、冒頭にも申し上げましたが、既存住宅の流通を活発にしようという流れ、これ二〇〇六年の住生活基本法を契機に始まったところですけれども、既存住宅の流通シェアが欧米諸国では七割から九割程度あるのに比べまして、日本では二〇〇八年で一三・五%、二〇一一年に一代前の住生活基本計画策定を経て二〇一三年の数字で一四・七%、一三・五%から一四・七%とちょっと上がっただけなんですね。 思ったよりも進んでいないというのが率直なところではないかと思いますが、買手からいたしますと、良い中古住宅であるとかまた適正な価格が判別しにくいというのが現状にあるのかなということを思うわけであります。家というのは多くの人にとって人生最大の買物と言ってもいいんではないかと思いますが、そう考えますと、適正価格の判断をしにくい中古住宅にはなかなか手を出しにくいという側面もあるのかなということを思うわけであります。 加えて、今ほど答弁でも言っていただきましたけれども、日本では二十年を過ぎると建物の価値というのは評価をされなくなるわけでございますので、そうなりますと、きちんと維持管理をしていこうとどうせ売れないんだからという発想がもとにあるんではないかなということを思うわけでありますが、売れないと思うから物件情報も出してみようかというインセンティブも出てこないというような負の連鎖につながってしまっているのかなということを思うわけであります。 今回の宅建業法の改正では、既存住宅流通市場の活性化を図る、これが大きな柱とされているところでありますが、そのためには、やはり中古住宅の不安やまた不信というものを払拭する、そして情報を広く開示をするということがその第一歩になるのではないかと考えるところであります。 その根本となる建物状況調査、いわゆるインスペクションでありますが、この存在自体がまだ余り知られていないのではないかと思うわけでありますが、このインスペクションが広く普及をすれば、中古住宅に対する不安や不信はある程度解消されるのではないかと期待をされるところであります。 そのような観点から、インスペクションをこの宅建業法に位置付ける意義についてどのようにお考えなのか、大臣のお考えお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国が本格的な人口減少、少子高齢化を迎える中にありまして、既存住宅流通市場の活性化は、住宅ストックの有効活用、市場拡大による経済効果の発現、ライフステージに応じた住み替えの円滑化による豊かな住生活の実現等の観点から、重要な政策課題であります。 しかし、今委員御指摘いただいたように、我が国の既存住宅流通シェアは二〇一三年で一四・七%、欧米諸国と比べて極めて低い状況にございます。この背景には、既存住宅が個人間で売買されることが多く、買主は住宅の質に対する不安を抱えている一方で、売主に広く情報提供や瑕疵担保の責任を負わせることが困難であるといった課題がございます。このため、不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査、インスペクションの活用を促すことで、住宅の品質に関する正確な情報を消費者に提供し、既存住宅取引の不安を解消することが効果的と考えております。 こうしたことから、今般、宅地建物取引業法を改正をいたしまして、宅建業者に対し建物状況調査の結果について買主への説明を義務付けることなどによりまして、建物状況調査の普及を図るとともに、その結果を活用した瑕疵担保保険への加入を促進してまいりたいと考えております。
○渡辺猛之君 ただいま大臣から御答弁をいただきました。これがきちんと実現をして、既存住宅を安心して売買ができる市場が整うために、それにはやはり建物状況調査、いわゆるインスペクションが、誰もがこれは適正だなと、そう信用できる判断基準をさせることが重要ではないかと考えます。 そこで、まず、建物状況調査、どのような資格を持つ人が実施をすることを想定しているのか、そしてまた、特に地方においては空き家の増加が大変著しいという現状があるわけでありますけれども、どのくらいの調査需要を見込んでおられて、その調査をするのに十分な体制を確保するためにどのような方策を考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査を実施する者の詳細な要件は省令で規定をするということにしておりますけれども、調査が適正に実施されることを担保するために三つの点が必要であるというふうに考えております。 一点目は、建物の設計や調査に関する専門知識を有していることでございます。二つ目といたしまして、適正な業務遂行を担保するための指導監督などの仕組みが制度上確保されていることを考えております。三点目といたしまして、円滑に調査が行われるために必要な人員が確保されていること、これも重要であるというふうに考えてございます。このため、現時点では、このインスペクションを実施する者といたしまして、国家資格である建築士であって調査に関する一定の講習を修了した者とすることを想定をしてございます。 また、需要の方でございますけれども、これはいろいろな仮定が必要になりますけれども、いろんな仮定を置きましておおむね十年後の需要というものを試算をいたしますと、年間十万ないし二十万件程度の需要があるというふうに考えております。 現在、今回法律に位置付けをいたします建物状況調査を実施する者に求められる要件と同等の能力を有する者といたしまして、現時点で既存住宅売買瑕疵保険の加入時に必要な調査が実施できる建築士、こういう者が一万人ほどいらっしゃいます。さらに、各都道府県別に見てみましても、少なくとも数十人は各都道府県にいらっしゃるということでございまして、地方部におきましても必要な体制は確保できるものと考えております。 引き続き、今後の制度運用に当たりましては、建物状況調査が円滑に行われるように適切に対応していきたいと考えております。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 時間が迫っておりますので、通告、ちょっと一問飛ばさせていただきまして、谷脇局長にお尋ねをしたいと思うんですけれども、先ほど大臣の御答弁、そして今局長の御答弁いただきましたように、既存住宅の取引を活性化させるためには市場における資産価値が適正であると、これ、みんなが納得をして安心をできることが必要だと私も考えています。そもそも、インスペクションの実施率を上げることに加えて、そのインスペクションを適正に価格に反映をして、誰にでも分かりやすくする役割も重要だと思います。 既存住宅の資産価値の適正評価のためにどのような策を講じるおつもりか、今ほど御答弁の中にも出てきました宅建業者さんあるいは不動産鑑定士の皆さん方、そういう関連の皆様方への激励も含めて、少しお聞かせをいただきたいということを思います。
○政府参考人(谷脇暁君) 今御指摘ございましたように、既存住宅の流通促進のためには、住宅の市場価格が経年で一律に減少するという評価の在り方から、個々の住宅の使用価値を反映して、良質な既存住宅は適正に評価されるようにするということが重要であるというふうに考えております。このため、国土交通省では、平成二十六年三月に中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針を策定をしてございます。基礎、躯体につきましては個々の住宅の性能に応じた耐用年数を設定をするということ、さらに、適切な内外装、設備の補修などを行えば価値が回復、向上するという評価の考え方を示したところでございます。 このような考え方が市場に定着することが必要でございますので、昨年七月に、不動産鑑定士の皆さんの役割も非常に大きいわけでございますので、不動産鑑定士の皆さんが鑑定評価を行う際の留意点、こういうものを取りまとめて周知をしてございます。さらに、宅建業者の方の価格査定、これも非常に重要でございますので、宅建業者の方が用いる価格査定マニュアル、こういうものの改訂というものも行ったところでございます。 こういう不動産鑑定士あるいは宅建業者の実務への働きかけなどを通じまして、良質な住宅ストックが適正に評価される市場の整備を図ってまいりたいと考えております。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 住まいというのは人生の大半を過ごす非常に重要な生活の礎であります。安全で良質で安心できる住環境を実現すると、この観点を一番に考えていただいて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 宅建業法の改正案についての質問はここまでにいたしまして、最後に熊本地震について一点だけお尋ねをします。 改めまして、今回の地震でお亡くなりになられました皆様方に心から御冥福をお祈りを申し上げますとともに、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 私も被災された方からいろんなお声を聞かせていただいておりますが、今回の熊本地震、今までの地震と大きく違うのは、震度七を超える本震があったと、前震も震度七であったということ。そしてまた、これは地震の後皆さん言っておられたんですけれども、ずっと揺れておるということをおっしゃっているんですね。本当はもうすぐ復旧に向けて動き出したいんだけれども、もしかしたらまだ大きな余震が来るかもしれないという不安があるからなかなか復旧作業に手を出せなくて、結局自動車で避難を続けておられるという方がいらっしゃるということを伺っているところであります。 そして、被災地から聞こえてくるもう一つの不安の声は、これから梅雨の時期、そしてまた秋には台風のシーズンを迎えているので、地震で弱くなった地盤が梅雨のシーズンあるいは台風シーズンでまた新たな二次災害を引き起こすのではないかということを非常に心配をしておられておりました。 そこで、土砂災害を中心とする二次災害の発生が危惧されている中で、これ以上被害を拡大させないために国土交通省としてどのような対策を講じていかれるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(金尾健司君) 被災地では、地震により地盤が緩んでおりますので、土砂災害警戒情報の発表基準を引き下げて運用しておりまして、早めの避難を促すなどの警戒避難体制の強化を図っているところでございます。 また、今後の降雨に備え、国土交通省において、熊本県内の緊急度の高い危険箇所などの点検を実施し、応急的な対策や警戒が必要な箇所などを熊本県及び関係市町村へ説明の上、今後の対応について助言をしております。これらのうち特に緊急度の高い阿蘇大橋地区については、既に直轄砂防事業により斜面対策に着手をしております。 その他の崩壊のおそれがある箇所においても、亀裂の拡大を監視するための伸縮計などを既に設置したほか、住居に被害が及ぶ可能性のある箇所において熊本県が梅雨期に備えた応急工事を実施しております。さらに、立野川地区や高野台地区など八か所において、この度の地震で発生した不安定土砂や崩壊斜面に対し熊本県と大分県が砂防堰堤などを緊急的に整備するため、災害関連緊急砂防事業などを実施することといたしました。 今後とも、二次災害防止のため、熊本県などと相談しながら全力で支援してまいります。
○渡辺猛之君 しっかりと被災地に寄り添って対応していただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中山恭子君が委員を辞任され、その補欠として中野正志君が選任されました。 ─────────────
○増子輝彦君 おはようございます。民進党の増子輝彦でございます。 今日は、宅建業法改正についての質疑をさせていただきたいと思います。 今から十年ぐらい前までは、私の福島県の方でも新築をすることによって上棟式等にお呼ばれが随分ありましたが、最近はほとんどなくなってきたという、住宅の建設等についてもいろんな変化が出てきているのかなと。と同時に、経済対策や景気対策には、新築をどんどんどんどん増加させるということが大きな経済対策であったことは間違いありません。一つの住宅を建てればそこに三十数種類の業種が関わるということで、大変経済対策、景気対策には良かったわけですから、かつて国でも年間百二十万戸とか、非常に大きな住宅建設を促進してきたわけであります。 しかし、近年はなかなかこれもうまくいかないというような環境にあるし、と同時に、今度のこの宅建法改正においては、どこにその目的や理念があるのか、今、渡辺委員からもいろいろ質問がありましたけれども、私も、若干重なるところがあるかと思いますが、これらに沿って質問させていただきたいと思います。 まず、大臣、今回の宅建業法改正の理念、目的は何でしょうか。御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国が本格的な人口減少、少子高齢化を迎える中にありまして、既存住宅流通市場の活性化は、住宅ストックの有効活用、市場拡大による経済効果の発現、ライフステージに応じた住み替えの円滑化による豊かな住生活の実現等の観点から重要な政策課題でございます。 しかし、我が国の既存住宅の流通シェアは二〇一三年で一四・七%と、欧米諸国と比べますと極めて低い状況でございます。この背景には、既存住宅が個人間で売買されることが多く、買主は住宅の質に対する不安を抱えている一方で、売主に広く情報提供や瑕疵担保の責任を負わせることが困難であるといった課題がございます。このような課題に対応して、売主、買主が安心して取引ができる市場環境を整備するのが今回の法改正の目的でございます。 既存住宅取引の不安を解消する観点からは、不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査、インスペクションの活用を促すことで、住宅の品質に関する正確な情報を消費者に提供することが効果的でございます。このため、法改正では、宅建業者に対しまして建物状況調査の結果について買主への説明を義務付けることなどによりまして、建物状況調査の普及を図るとともに、その結果を活用した瑕疵担保保険への加入を促進してまいりたいと考えております。 また、近年、不動産取引に関連する制度等が専門化、高度化している中で、既存住宅流通市場の活性化を図るためにも、宅地建物取引業に従事する者の資質の向上や消費者利益の保護の一層の徹底を図ることが必要となっております。このため、宅建業者の団体に対しまして、従業者への体系的な研修を実施するよう努力義務を課すほか、営業保証金等による弁済の対象から宅建業者を除外をいたしまして、消費者の確実な救済が図られるようにしているところでございます。
○増子輝彦君 大臣、ありがとうございます。 これから質問する項目の幾つかは既にお答えをいただいたような気がしているんですが、それはそれとして、改めてお伺いしたいと思います。 今大臣の御答弁からもありましたとおり、我が国の既存住宅流通シェアは、極めて欧米諸国と比較しても低いということは明々白々であります。当然、良質な既存住宅をしっかりと安定して流通しなければいけないという時代に入ったことは間違いないわけであります。 実は、前国会で、私どもも議員立法で宅建業法改正をしようということで努力はいたしてまいりましたが、残念ながら、終盤国会、安保法の様々な問題が出まして、これが日の目を見ることがありませんでした。今回この宅建業法改正、すなわち既存住宅の流通をしっかりとしたものにしていこうということに併せて、実は我々がやろうとした議員立法によるこの改正というものがセットで行われることになりましたが、これはどのような観点からこのようにセットでこの法案を出されたのか、その御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 宅地建物取引業に従事する者の資質の向上や消費者利益の保護の一層の徹底を図ることを目的といたしまして、議員立法による宅建業法の改正案の国会への提出が検討されていたことは承知をしております。私も当時、政調会長という立場でそれに携わっていたところでございますが、一方では、国土交通省といたしましては、既存住宅の流通を促進するとともに買主等の利益の保護を図るために、宅建業者が専門家による建物状況調査の結果等の買主への説明を義務付ける等の措置を講ずる宅建業法の改正案をこの国会に提出すべく検討を進めておったところでございます。 議員立法として検討されておりました改正内容は国土交通省としても是非実現することが必要な内容でありまして、共に売主、買主が安心して取引ができる市場環境を整備するという法目的も一致することから、政府・与党内で調整の上、政府提案の法律案として一本化したということでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 今、全国に十二万二千を超える宅建業者の皆さんがおられるわけであります。今回の法案にもあるとおり、極めてこの宅建業法に関わる方々の責任というものが重くなってくるんだろうと思いますし、またその役割も問われてくるんだろうというふうに思っています。 そういう状況の中で、今日まで宅建業者でどのぐらいの行政処分を受けた業者がおられるのか、ここはこれから本当にゼロに近いものに持っていかなければならないわけですから、今までの宅建業者の中で行政処分を受けた業者というのはどのぐらいの数に上るのか、教えていただければ有り難いと思います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 平成二十二年度から平成二十六年度の五年間において行われました宅地建物取引業法に基づく監督処分の件数でございます。 一点目、指示処分につきましては三百四十四件、二点目、業務停止処分につきましては三百十一件、三点目、免許取消処分につきましては八百九十八件でございます。なお、この八百九十八件のうち六百二十二件につきましては、取消しの事由が事務所所在地の不確知、事務所所在地が分からないということを理由としての取消しということになってございます。 以上でございます。
○増子輝彦君 私の感覚からすれば、十二万二千を超える業者の皆さんの中で、ざっと見たところ千二百件ぐらいの行政処分を受けたという数ですよね。これ、多いのか少ないのか、ちょっと判断しかねますが、いずれにしても、今回の宅建業法改正によって、先ほど私からも申し上げたとおり、宅建業者の皆さんの責任や役割というのは非常に今まで以上に大きくなってくると思います。大臣からも再三御答弁があるとおり、やっぱりしっかりと、研修も含めながら、様々な観点から宅建業界が国民の財産を預かると、ある意味では、財産を預かるという立場からすれば、ここはしっかりとしていただかなければならないわけですので、できれば行政処分を受ける方々がもっともっと少なくなっていくことを私自身は期待をしたいと思っております。 そういう意味で、今回のこの研修等を含めて、様々な議員立法で我々がやろうとしたことについても大変重要な役割もあるわけでありますから、是非、今回のこの宅建業法改正によってより良質な宅建業者が増えていくことを願っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 質問幾つか用意しましたが、ほぼ大臣の御答弁の中にも既に何度もお話が、御答弁が出ておりますので、宅建業法改正についてはこれぐらいにさせていただきたいと思いますが、重ねて、どうぞ国交省としても良質な住宅が国民に提供されるように、ましてや八百二十万軒を超える空き家あるいは中古住宅があるわけですから、この国民の言わば財産と言っていいものをより良いものにして、流通がしっかりとできるように御期待を申し上げたいと思います。 次に、質問を変えます。 最近、私ども、国民の安全と安心というものが大分損なわれつつあるのかなと大変憂慮しているわけであります。東洋ゴムの問題、旭化成建材の問題、そして今回の三菱自動車、スズキ自動車等の問題、そして、実は先般もこの委員会で我が党の野田委員からも質問をしていただきましたが、東亜建設工業のいわゆる滑走路の問題であります。 これだけやはり安全、安心というものを重要視しなければいけない我が国の中において不祥事が続いているということ、一体どういうことなんだろうというふうに私自身も大変心配をいたしているわけであります。公共交通関係を含めて、やっぱり国民の皆さんの安全、安心がきちっと担保される体制を取っていかなければいけないと思っているんです。 そういう意味で、今回の東亜建設工業に見られるように、様々な今まで申し上げた事例が出てきているわけです。この国民の安全、安心の観点から、大変憂慮すべき事態と考えております。このことについて大臣がどのような御見解を持っているか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員から御指摘いただいたように、昨年来発生をしております東洋ゴム工業による免震材料等の不正事案や基礎ぐい工事問題、三菱自動車工業の燃費試験における不正行為、さらには東亜建設工業の施工不良問題につきましては、いずれも国民の信頼を裏切るものでありまして、断じて許されないことであるというふうに考えております。 これらの事案に対しましては、徹底した原因究明を行いまして再発防止策を図るとともに、法令に従い厳正に対処してまいりたいと、このように考えております。
○増子輝彦君 大臣、厳正に対処してまいりたいということ、当然のことだと思います。 もう一度お聞きいたしますが、こういう憂慮すべき事態がこれだけ連続して発生しているというこの原因はどこにあるとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年発生いたしました東洋ゴム工業の不正事案や基礎ぐい工事問題につきましては、既にそれぞれの事案ごとに有識者委員会を設置をいたしまして、原因究明や再発防止策の検討を行ってきたところでございます。その中で、事案が発生いたしました原因といたしましては、個人の規範遵守意識の問題に加えまして、不正を未然に防ぐことができなかった社内のチェック体制の不備などが有識者委員会から指摘をされているところでございます。 また、三菱自動車工業の燃費試験における不正行為、東亜建設工業の施工不良問題につきましては、これは何が原因かをしっかりと究明することが不可欠であると考えておりまして、今そういった検証をさせているところでございます。 今後、事業者からの報告や有識者委員会等における検討、検証等を通じまして、原因究明と再発防止に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 今大臣から御答弁がありましたとおり、個人の規範の問題とか、社内のチェック体制とか、様々なことが当然これは欠如しているということもあるんでしょう。しかし、第三者委員会に全ての原因究明を委ねて、その後どのような対策を取るかということが極めて私は欠如しているのではないだろうかというふうに心配をしているわけです。やはり、企業が責任を持って国民の安全、安心を構築していかなければいけない。それが連続してそれぞれの業種によって様々な事案が出てくるということ、これは大変憂慮すべき問題だと思っているんです。これがドミノのようにまたいろんなところから多分出てくる可能性も否定はできない。そのときにやっぱり社員の規範の欠如だとか、あるいはチェック体制が不備だとか、同じようなことが繰り返されてくるんだろうというような心配をしているわけです。 ここはやっぱり、特に公共事業的なものとして扱うならばなおのこと、悪い言葉かどうか知りませんが、ごまかしはいけない、これは。もう分かっていて、承知していてやっているということもこれ否定できない事実があるわけですから、ここの問題はやっぱり国交省としてもしっかりと、チェック体制のみだけではなくて、指導というもの、摘発すればいいんじゃないと思うんです、私は。やっぱり事前に徹底的な指導をしてそういう事案が起きないようにすることの方がむしろ大事なんだろうと思います。 よく私言うんですが、交通違反も、四十キロ制限のところを五十キロでみんな走っているわけです。これは、そういうことは本来は違反かもしれないけれども、やっぱりある程度車の流れに沿っていかなければ、四十キロという制限の中をオーバーしてしまうことは致し方がないんですが、そういうときに、例えば取り締まる警察官や様々な方々が摘発だけを目的ではいけない、指導するということがあってしかるべき、指導があって摘発だと思うんです。 ですから、指導という面が私は少し国交省を含めて様々な国の機関の中で欠如があるのではないかという心配もしておりますので、この辺の指導という体制をもう少ししっかりとしていただきたい。そのことによって、国民の安全、安心が守られるということになってくるのだろうと思います。この指導ということについて、大臣、通告はいたしていませんが、どのようにお考えか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員御指摘いただいたような指導ということも非常に重要な課題であると認識をしております。私どもとしましては、様々な機会を通じて関係業界にコンプライアンスの遵守ということをしっかりと指導してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 しっかりと指導をお願いしたいと思います。 そこで、東亜建設工業の問題について更にお尋ねをしたいと思いますが、今回の施工不良事案について、東亜建設工業に対して早急により詳細な報告を求めるべきだと、もちろん私ども考えておりますし、国交省も当然そのような体制にあるんだろうと思っています。今後のスケジュールの中で、どのようなスケジュールで東亜建設工業から詳細な報告を求めて、どのような方向にきちっと決着を付けるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大脇崇君) 今回の事案につきましては、五月の六日、東亜建設工業より、羽田空港のC滑走路の耐震化工事におきまして施工不良の報告がございました。これを受けまして、同社が施工しました空港の耐震化工事につきまして調査を指示しましたところ、新たに福岡空港二件、松山空港一件、羽田空港一件の施工不良が報告されたところでございます。このため、これらの工事につきまして、同社に対しまして事実関係の詳細、原因究明、それから補修計画などを報告するよう指示をいたしまして、二十三日に中間報告があったところでございます。 私ども国土交通省といたしましては、同社に対しまして更に詳細な報告を求め、今後設置をいたします有識者委員会におきまして今回の事案が発生した原因の究明等を早急に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○増子輝彦君 今回、滑走路の問題だけではなくて、港湾施設にも新たな事案が発生したというふうに出てきているわけですよね。 これはやはり、滑走路だけでなくて港湾ということになる。そうすると、同じような工事に関わる企業も場合によっては同じようなことがあるのかどうか、分かりませんよ、私も。しかし、最初は一本だけの滑走路が報告され、その上に更に調査をした結果、五本の滑走路が新たに出てきた、合計五本ですか、四本追加で五本出てきたということ。これ東亜建設工業だけじゃないと思います、この工事に関わっている全国の空港の滑走路の問題については。さらに、港湾も東亜建設工業が新たに出たと。港湾設備に関わる業者も、幅広くマリコン業者おられるわけですよね。そうすると、他企業にも同じような事案があるのではないかと大変心配をしているわけです。 結果的に、滑走路が今そういう状況であっても、事故が起きないからいいということではないんだと思うんです。これはやっぱり、税金でやっているわけですし、先ほどもちょっと言いましたけれども、言葉は悪いですが、ごまかしが通用するようなこと、事故さえ起きなければ、人命に何の問題がなければごまかしがまかり通るというような形が世の中で通って本当にいいんだろうかということを大変私は心配をしているわけです。 ですから、大変広大な実は滑走路あるいは港湾施設等がありますけれども、大臣、この際、多少時間は掛かるにしても、東亜建設工業の第三者委員会をつくって、早急にその内部調査を進めて報告をさせ改善をさせるということも当然のことでありますが、やはり全国の様々なこういったいわゆる陸海空含めて事案というものが発生しやしないかと。何か事故が起きたら手遅れということもあるわけです。ですから、ここは大変な実は仕事量にはなっていくのかもしれませんが、全国においてのこれまで行われた耐震化工事等を含めてしっかりと調査をしていくということも私は必要ではないのかと思っているんです。 やはり、安全性が担保されなければ、事故が起きてからでは遅いんです。人命が失われてからでは遅いんです。ですから、ここについては国交省としても、主管官庁としてしっかりとした調査をしながら、さらに未然にそういったものを防ぐという、私はやはり指導監督を含めて徹底してこの際やっていく必要があるのではないかというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省といたしましては、今回の東亜建設工業の施工不良事案を受けまして、まずは今回の事案で問題となりました薬液注入工法による耐震化工事等につきましては、東亜建設工業以外の者が施工した工事も含め、緊急に調査を進めてきたところでございます。その結果、これまでのところは、薬液注入工法の一つとして東亜建設工業が開発をしたバルーングラウト工法を用いて施工した三つの空港、羽田空港、松山空港、福岡空港において施工不良が判明をしたところでございます。ほかの建設会社につきましては、幸い施工不良は今のところ報告はされていないという状況でございます。 このため、今申し上げた三空港に係る工事につきましては、東亜建設工業に対しましてできるだけ速やかに補修計画案の策定、提出を指示したところでございます。また、東亜建設工業から適切に施工されたと報告のあったその他の耐震化工事につきましても、確実に施工されていることを確認するため、ボーリング調査を実施をさせることといたしたところでございます。 滑走路や港湾施設の耐震化は防災対策を進める上では大変重要な施策でありまして、今般の施工不良事案に関する原因の究明、再発防止策の検証、補修計画の妥当性につきまして、今後設置する有識者委員会において検討を進め、同様の問題が再発しないようにしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 大臣、是非ここは徹底的に、東亜建設工業はもとより、他企業も含めて、日本のインフラも大分老朽化しているところもありますから、新たな工事に入るにしても、しっかりと国民の安全、安心を守るということも含めて必要なことだと思っております。 今ちょうど広田委員ともいろいろ話をしていたんですが、熊本の今回の震災等についても、耐震化がきちっと進んでいるところはしっかりとした家が残っているという、隣、向かい、併せていろんな事例を災害特別委員会で視察をしてきたという話をちょっとお聞きしていたんです。 やっぱり安全、安心、何よりもこれからあらゆる分野で必要になってくると思いますので、大臣の強力な指導力の下、しっかりと国民の安全、安心を守っていく監督官庁として今後とも頑張っていただきたいと思います。 私の質問を終わります。ありがとうございます。
○藤本祐司君 民進党・新緑風会の藤本でございます。 今日は宅建業法の一部改正案なんですが、基本的な考え方として遊休不動産あるいは低稼働不動産の活性化という、そういう視点で少し質問をさせていただきたいと思います。十二問ほど用意したんですが、二十五分で十二問はとってもできませんので、ぎゅうっと絞り込んで三問ぐらいにしたいと思うんですが、幾つか質問させてもらいたいと思います。 まず、今回の法改正で、いわゆる既存住宅といいますか中古住宅の購入率といいますか、そのシェアが高まるということを期待されているというふうに理解をしています。成果目標としては現在のよりも十二年後に八兆円ということでほぼ倍の市場規模にしたいという、そういうことがあるんですが、そもそもちょっと教えていただきたいのは、市場規模がそこまで拡大をするという根拠といいますか、シナリオというのを教えていただきたいなと思っているんです。 というのは、そもそも新規物件を探している人と既存物件を探している人というのはニーズが全く多分違うんだろうと思っておりまして、新築物件を探している人に対して中古物件はここ安全ですよ、大丈夫ですよと言ったところで、そんなに市場規模が変わるものなのかなというところは若干疑問があるところでございますので、是非そこの、このようにしてインスペクションをやることによって質が高まって、質が分かりやすくなるんだけれども、それが、どうしてその市場規模がそこまで拡大をしていくとお考えになっているのか、ちょっとその辺りの理由を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今回の法改正による措置も含めました既存住宅流通の活性化の目標といたしまして、今委員御指摘いただいたように、既存住宅流通の市場の規模を四兆円から八兆円、これは平成三十七年時点ですが、に倍増することを掲げております。 この目標の達成に向けましては、ライフスタイルに応じて望ましい住宅に住み替えられるようにすることが必要と考えております。例えば、日本では生涯の持家購入回数が一・八回であるのに対しまして、アメリカでは二・八回となってございます。このように円滑な住み替えを促進するためには、住宅の品質に関する正確な情報を消費者に提供し、既存住宅取引の不安を解消するとともに、その住宅が資産として評価され、適正な価格で売却できるようにすることが必要でございます。 今回の宅建業法の改正を通じまして、建物状況調査の普及が図られることによりまして、これまで明らかでなかった住宅の質の客観的な把握やその住宅の状態を反映した価格の査定が可能となることから、既存住宅流通市場の活性化の目標達成に向けて大きな役割を果たすものと考えております。 なお、若干余談ではありますけど、昨年、私、国連の会議でニューヨークに出張した機会がございまして、現地の駐在の日本の企業の方とお話を聞きましたが、アメリカでは新築住宅より既存住宅の方が信頼性が高い。というのは、これは向こうのライフスタイルではありますけれども、住宅に対しては非常に手を入れる、きめ細かく日常的に修繕をしたりリフォームをしたり、非常に状態よく保つということがあって、住んだことのない新築よりも住んだことがある実績のある既存住宅の方が信頼性が高いというお話を聞いて、なるほどと思ったことがございます。 まだなかなかそういったところまで、日本の既存住宅の質が新築よりも信頼性が高まるというところまではなかなかまだ追い付かない状況でございますけれども、少しでもそういった状況に近づけまして、既存住宅の信頼性を高めるという施策によりまして住み替えを促していきたいと、こういうふうに考えてございます。
○藤本祐司君 ありがとうございます。 必要性は非常によく分かるんですが、今大臣おっしゃったように、文化といいますかその辺りの違いというのが大分あると思うので、そこをどう進めていくかというのが一つの課題になるんだろうと思いますし、私も、こういう既存住宅をいかに流通させるかというのは、ハード面ではもうリモデリングの技術であるとか選択肢は大変増えているし、集合住宅でも、それこそスケルトン・インフィルなどの構造ができるようになって間取りも変更できるようになっているということを考えると、これを経済効率性から考えると是非これは進めていってもらいたい施策だなというふうに思っております。 そして、低稼働住宅と関係するんですが、次の質問なんですが、民泊、これもいわゆる空き家対策、遊休不動産であるとか低稼働不動産を活用するという、そういうことが一つの目的なんだろうというふうに思うんですが、私の認識では、これはどちらかというと、エアビーアンドビーなんかがインターネットで仲介をして旅行者と短期で貸したい人とをマッチングさせたビジネスになっていて、昨年末の段階ではもう既に、昨年末ですから今はもっと増えていると思いますが、二万件を超える登録があったと。 そういうことで、既成事実が先行して、そのルール作りというのが後追いになって何とか追い付けというところで今進んでいるような気がしてならないんですが、そもそもこの民泊を進めていくという意義は何か、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 民泊につきましては、旅行先において地元の生活様式や地元の方々との交流を体験したい、あるいは食事は地域の飲食店に行き宿泊の提供だけ受けたいとか、そういういろいろ宿泊ニーズの多様化がある、そして、他方で空き家の有効活用等の観点もあります。そういう意味で、世界的に需要が高まっておりまして、我が国でも今先生御指摘のように実態として広がっているということでございます。 民泊を行政の把握可能な状況に置くとともに、安全面や衛生面、それから近隣住民とのトラブル防止が図られた上で健全な民泊が提供されるということは観光政策の観点からも望ましいというふうに考えております。そういうことで、今厚労省と共同で検討の場を設けて民泊のルールの在り方について検討を重ねてきているところでございます。
○藤本祐司君 旅行者の多様なニーズに対応するというお話があったんですが、宿泊者がニーズがいろいろあるというのはよく分かるんですけれども、じゃ、例えば古い、古いというか日本的な様式のところに泊まりたいというのは、ある意味、集合住宅的なものよりは、むしろ一戸建てであったり、あるいは最近であると古民家であるとかカヤぶきの家のところに住みたいという、そういうニーズであるならば、別に民泊というよりはきちっとした旅館業法の中で旅館をそういう形にしていくということもあり得ると思うんですが、それだけではやっぱりまだまだ足りないんだということの認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先ほども申し上げましたように、旅行者のニーズというのは非常に多様でございます。もちろん、旅館に泊まって旅館的なサービスを楽しみたいという旅行者の方も非常に多いわけでございますけれども、他方で、非常にシンプルに寝泊まりだけできればいいというような、そういう旅行者の方々もいらっしゃいます。それから、農家とかあるいは普通の日本の一般の住宅に一緒に泊まって日本の生活様式を楽しみたいという方もいらっしゃる。いろんな、多様なニーズがあるということだと思います。
○藤本祐司君 例えば農家に泊まるとすれば、ヨーロッパなんかはアグリツーリズムがかなりここは発展していて、そういったところ、農家だったところを改造して、そういう実際にきちっとした営業をしていくというようなこともあるだろうと思いますし、私なんかもヨーロッパに行くと、長期滞在をするようなときはアパートメントホテルの方が、自分で食事作ったり、キッチンが全部付いて食器も付いているし、洗濯機もあるようなところもあったりすると大変便利だなというのはあるんですけれども、先ほど長官がおっしゃったように、かなりいろんなハードルというか、考えないといけない課題というのはたくさんあるんだろうというふうに思いますので、そこの課題をきちっと克服していく必要性というのは恐らく皆さんも認識されていて、今後、秋にかけて民泊のサービスの在り方についてという検討会を開いていただくんだろうというふうに思います。 ちょっと旅館業法のことで、最近の新聞なんかでもよくあるんですが、旅館業法というか、違法というんですかね、許可をされていないまま違法で営業しているというところが幾つか見受けられる、かなり見受けられるということがよくあります。 少し話は違うんですけど、一九二〇年から三三年だったかと思いますが、アメリカに禁酒法というのがあって、とにかく禁酒法以前に一万五千軒だったバーが、実は禁酒法時代には三万二千に増えたという、アンダーグラウンドでいろいろなことをやるということで、当時、シカゴのアル・カポネの時代だというふうに聞いているんですけれども、増えた大半は無許可営業のバーだったと、潜りのバーだったということなんですが。 それと同じに考えてはいけないとは思うんですが、この間の京都市の調査なんかによると、民泊仲介サイトに登録している宿泊施設数が二千七百あって、そのうちの所在地が特定できる施設が半分以下、旅館業法の許可を受けていると確認できたのはたった七%という、そういう現状があるわけですね。つまり、残りの千八百五十ぐらいの施設というのは無許可営業の可能性があるんだという指摘もあるぐらいで、この無許可営業が判明したら、これいわゆる旅館業法違反になるわけなんですが、どういうような罰則というんですか、対応をされるんでしょうか。これは旅館業法ですから、多分厚生労働省だと思いますけど、教えていただきたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 まず現状でございますが、旅館業法に関する具体的な実態把握などは各都道府県の保健所が行っているところでございまして、平成二十七年四月から二十八年一月末までの状況では、保健所が把握した無許可営業の件数は九百九十四件というふうに報告されております。そのうち、無許可営業施設への指導の結果、営業許可を取得したものは三十五件、それから営業を取りやめたものは三百五十四件、その他指導継続中のものが三百二十五件となっておるところでございます。 現状においては、許可を得ていない違法な民泊が広がっておりまして、自治体においてもその把握のために御努力をいただいている状況でございます。このような状況を踏まえて、現在、民泊サービスのあり方に関する検討会の最終報告書を取りまとめる予定でございます。 それで、罰則でございますが、この場合には、旅館業法の許可を得ずに旅館業を経営した場合は営業許可の取消しや営業停止処分というものがまずございますが、これらに更に違反して旅館業を経営した場合には、六月以下の懲役又は三万円以下の罰金に処することとされております。
○藤本祐司君 若干、話を聞いたりすると、その程度の罰則だったらやるだけやってもうけてという方が得だというような、そういう意見もあるぐらいですので、そこのところは慎重に考えていただきたいというふうに思いますし、民泊の場合は、既存住宅の、先ほどの宅建業法の改正もそうなんですが、安全で安心な住環境を維持するということもやっぱり必要なんだと思うんですね。集合住宅なんかの場合、特にそうなんですが、むしろ住環境が悪化することによって不動産価値が下がるという、下がってしまうことによって流通が滞るということもあり得ると思いますので、そういったところもやはり慎重に考えて取り組んでいただきたいなというふうには思います。 ハードルが高いところがいっぱいあると思いますので、これは観光庁長官もお答えになっていますが、観光産業をどうやって発展させるかということの視点でやっていただきたいなというふうに私は個人的には思ってはおるんですが、ある特定の業種、業態だけがもうかるのではなく、日本の観光産業にとってこれが本当にプラスになるのかマイナスになるのか、マイナスになるのだったらどうやって克服するのかということを真剣に考えていただきたいというふうに私は思っております。 正直申し上げると、私は、旅館とかホテルとかで価格のみでお客さんを、価格競争といいますか、価格が安いということだけを売りにして商売しているというところとはかなり競合していくんだろうと思いますが、逆に、私はそれだけの理由で民泊に反対するつもりは正直ありません。 というのは、中長期的に見たら、ふだんやはりサービスをどうやって向上させていくのかとかおもてなしをしていくのか、いい料理を提供していくのかということがいわゆるプロの旅館でありホテルだというふうに思いますので、そのプロのホテル、旅館がただ部屋貸しをするところに市場を奪われるから駄目だと言っているのはちょっと情けない話だというふうに思っておりますので、むしろ、日本の観光産業の質を高めていくということであれば、価格のみを売りにしているところは逆に自然に淘汰されてしまう可能性はあるけれども、それを恐れていては多分日本の観光産業は質は向上していかないということを考えると、是非そういう既存の旅館、ホテルの経営者なんかもプロとして自覚をしてやっていただければ必ずしもマーケットを奪われることはないんだろうなというふうに思っておりますので、そういう指導なんかも監督なんかもしていただければというふうに思います。 残り十分ですが、済みません、私事で大変恐縮ですが、今回、増子筆頭理事と広田理事の計らいでこの委員会で最後の質問をさせてもらうことになりまして、大変感謝申し上げたいと思います。十二年間、六年間が国土交通委員会でした。最初の二年総務、そして四年が内閣で、今は内閣委員会の委員なんですが、今日はこのように差し替えでやらせていただいています。国土交通大臣政務官もやらせていただきましたし、国土交通委員長もやらせていただいて、そのときにも渡辺理事にも大変お世話になりまして、ありがとうございます。 特段観光については思い入れがあるので、半分参議院議員としての遺言だと思ってひとつ聞いていただきたいなというふうに思うんですが、観光立国を推進するというのは、これは非常にすばらしくて、最近、訪日外客が約一千九百七十四万ということでこれまでで最高だということがあって、世間的にも社会的にも観光というのはこれからの日本のリーディング産業の一つになるということを認めてもらえるようになってよかったなというふうに半分思っておりますが。 一つまず、二つあるんですが、一つは、訪日外客が約二千万人になったということでそんな喜んでいるような場合ではないんではないかなというふうに私は正直思っています。というのは、中身を見ると、結局、中国、台湾、韓国、香港、まあベストファイブまで入れるとアメリカ、これで恐らく八割弱なんですね。そうすると、ここがどこかがこけたらどうなるんだというところをやっぱり考えておかないといけないと思いますし、私の政務官時代、ビザの要件緩和を、要件緩和といいますか条件を緩和をしました。 当時、かなり反対意見も正直ありました。警察は、中国のビザの要件緩和をするといろんなトラブルが起きるとか国外逃亡する人たちがいるんじゃないかとか、いろんな意見でかなり警察は反対をしました。総務省は総務省で、実はビザを発給する中国の大使館や領事館の数を増やそうといって三から七にしたんですが、そのとき、定員枠が足りないからそんなのできないとか、いろんな話があったんですね。それで、苦肉の策として、警察に対しては、実は、じゃ二年間やってみましょうと、それで何か問題があったらそこでまた考えませんかみたいな話をしたり、公務員の定員のことについては、外務省は当時、今の岡田代表が外務大臣で、福山副大臣が骨を折っていただいて、いや、外務省の中で何とか回すからそれは大丈夫だよというふうに言っていただいて、最終的に、あの当時、中国のビザの要件を緩和をして今に至っているわけなんです。 ただ、私がそこを考えたことの中で言うのもあれなんですが、ビザが要件緩和したから訪日外客がぐっと増えたということはほぼあり得ないと思います。これは一つの方策で、一つのスムーズになったことだと思いますが、それが大きな原因ではなくて、結局、中国の経済が良くなった、外国に旅行する人たちの層が増えた、これが一つの原因というか大きな理由なんだと思うんですね。だから、さっき言いました、五か国に頼っていると、もし中国経済がこけたら、駄目になったらがたっと落ちるという可能性がありますので、ここはもっともっと日本の魅力を売りたいというのが、日本の伝統であり文化であり芸術であり、そういうものを売りたいというのであれば、それを理解をしてくれるのは、残念ながらまだ欧米の方がその辺の理解度というのか関心度が高いという結果もあるわけなので、もっとそちらの方に観光庁としては頭を、せっかく観光庁でき上がっているわけですので、もう十年を超えているわけなので、工夫をしていただきたいなと。 正直、今言った五か国は、黙っていても恐らく経済がそんなに落ち込まなければそのまま行くと思います。旅行というのは、一回体験するとまた行ってみようと思うというのが普通なんですね。旅行する人というのは、子供の頃に旅行した経験がある人は大人になっても旅行するし、という経験があるわけなので、一度そういうことを覚えると、昔は衣食住が先だと言っていたんですが、最近はそうでもなくて、そっちを抑えてでも旅行したいという人たちが増えてきているということを考えれば、恐らくこの五か国は、もう最近SNSなんかも発達していますので、大きな宣伝をしなくても、恐らく黙っていても来るだろうということで、知恵を使って工夫するのは、いかに欧米から来てもらえるようにするのかという、そういうところなんではないかなというふうに思っています。 それと、訪日外客がここまで増えたので、どうしても訪日外客、訪日外客と目が行きますが、日本の国内消費の八割は国内、日本人が日本国内を旅行するところでマーケットができ上がっています。ですから、人口が減ってはいるものの、二〇四二年までは高齢者の数は減りません。ですから、高齢者マーケットはある程度一定で保っていけるんでしょうけど、じゃ、若い人たち、二十代、三十代、四十代、まあ五十代ぐらいの人たちにどうやって旅行需要を拡大してもらうのか。一泊だったのを二泊、三泊、年に二回だったのを三回、四回してもらうのか、これが多分頭の使いどころなんだろうというふうに思っています。 ただ、その中には、制度を変えればできるものと長く時間が掛かることがあると思います。十年後の観光、日本の観光立国を考えたときに一番時間が掛かるのは多分人の育成、人材育成だと思うんですね。地方創生で石破大臣が国から一年か二年かで派遣をしてみたいなことを言っていますが、それだといっときの話になるので、地方でそういう人材をいかに育てていくかということが大変重要なのかなというふうには思います。その一つがやっぱりDMO、これはまだまだ足りないし、広域観光なんかをやってコーディネートしてブランディングしていく、そういう人たちを育てていくには多分時間が掛かります。時間が掛かるので、ここはもうすぐにでも取りかかって、十年後を見据えてやってもらいたいなということがあります。 あとは、やっぱり訪日外客に関係すると、通訳ガイド。この通訳ガイドに関してはいろんな議論があることは私も承知をしています。ただ、文法がきちんとできてすばらしく通訳できる人ではなくて、むしろ、その地域の伝統とか文化とか芸能とか芸術とかお祭りとか、そういうのを片言でもいいから伝えられる人、そういうことが本当はやっぱり重要なんではないかなというふうには思います。日本の英語教育が、文法ができないから駄目だと思って何にもしゃべれない人がいっぱいいる。英語を六年も七年もやってもしゃべれないのは結局正しい英語をしゃべろうと思うからだとかというのがよくあるわけですから、正しくなくてもいいけれども、高齢者あるいは女性の活躍という視点でも、英語のみならず、その地域の文化、伝統を語り継いで、あるいは伝えていける、そういう人材を育成するという意味での通訳ガイドというのは私は大変重要なんだろうと思います。 今の通訳はかなり資格試験が大変だと、だから、そういう人たちのマーケットを奪うんではないかという意見はあることは承知はしていますが、今の訪日外客が増えることを考えると、そんなことを言っているような場合ではないんじゃないかなというふうに思いますので、是非、人材育成、これは文科省との連携も必要なのかもしれませんが、正直、頭が固いところですので、あそこは、もっと柔軟にいろいろ、子供の頃からの観光教育だとか文化教育だとか、そういうものも含めて、是非、大臣、そして長官、あるいは観光庁で働く皆様方にも、そこのところは念頭に置いて、十年後の日本の観光立国をどうすべきだということを考えていただければというふうに思います。 ちょうど時間となりましたので、これで終わりにします。ありがとうございました。
○河野義博君 公明党の河野義博でございます。 本改正案でございますが、既存建物の流通促進のためインスペクションを導入する。また、不動産の買主の利益保護のために営業保証金、弁済業務保証金による弁済の対象から宅建業者を外す。また、一昨年の宅建業法改正におきまして宅地建物取引主任者が宅地建物取引士というふうになりました。不動産取引が高度化していく中で、しっかりと業者に対して、宅建士に対して研修を充実させることを努力義務とするということで、本法案の趣旨につきまして賛成でございます。 その上で、各論について質問をしていきたいというふうに思っております。 まず、建物状況調査、インスペクションですね、この活用によって既存物件のマーケットを拡大しようとしております。方針に間違いないと思っておりますけれども、このインスペクション、適正性というのをどのように確保していかれるのか、お聞かせください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査が適正に実施されることを担保するために、一点目といたしましては建物の設計調査に関する専門的知識を有している者が実施をするということ、二つ目といたしまして適正な業務遂行を担保するための指導監督などの仕組みが制度上確保されていること、三つ目といたしまして円滑に調査が行われるために必要な人員が確保されていること、この三つの要件が必要だというふうに考えております。 これらの要件を確保するための具体的な方策といたしまして、一点目の専門知識を有している者という点につきましては、国家資格でございます建築士であって、住宅の劣化事象や不具合に関する知識、調査の具体的方法、建物状況調査の報告書の作成方法などの講習を修了した者、これを省令で規定するということを想定をしております。加えて、知識、技術の維持向上を図るため、一定の年数ごとの更新制とするということも検討しておるところでございます。 二点目の指導監督等に関しましては、仮に不適正な調査が行われた場合には、講習団体による必要な指導あるいは除名の処分、さらにホームページ等における公表、さらに建築士法等に基づきます処分といったようなことの対応ということも考えておるところでございます。 三点目、人員の確保でございますけれども、これ、現在既存の保険の手続の関係で調査を実施できる者、建築士であって一定の講習を修了した者、これが約一万人いらっしゃいますので、これらの人たちの活用を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○河野義博君 建築士であって、かつ一定の講習を受けた方を想定されているということでありました。しっかりと適正性が確保されるように引き続きのお取組をお願いしたいと思います。 既存物件に関しましては、築年数だけでなくてメンテナンスとか省エネ性能、こういった点もしっかりと評価をして総合的に適正化を図るべきと考えておりますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員御指摘のとおり、既存住宅の流通促進のためには、住宅の市場価格が経年で一律に減少するという評価の在り方から、点検、補修といったメンテナンスや省エネ性能なども含め、個々の住宅の使用価値を反映し、良質な既存住宅は適正に評価されるようにすることが重要であります。このため、国土交通省では、平成二十六年三月に中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針を策定をいたしまして、基礎や躯体は個々の住宅の性能に応じた耐用年数を設定する、適切な内外装、設備の補修等を行えば価値が回復、向上するといった評価の考え方を示しております。 また、このような考え方が市場に定着するように、昨年七月には不動産鑑定士が鑑定評価を行う際の留意点を取りまとめたほか、宅建業者が用いる価格査定マニュアルの改訂を行っております。 このような取組を通じまして、良質な住宅ストックが適正に評価される市場の好循環を促してまいりたいと思っております。
○河野義博君 市場の好循環に取り組んでいただくという御答弁をいただきました。 好循環に欠かせないのは両輪だと思っておりまして、適正に値段が付いていくということ、もう一つ大切なのは、やっぱり融資が付く、銀行でローンが借りられるということが大事だと思っております。既存建物に対して流通を拡大していくためには融資環境の整備も欠かせないというふうに考えております。インスペクションしたらしっかりバリューが上がって、そこに融資が付かなきゃいけない、こういう環境整備やっていかなきゃいけないと思うんですけれども、金融庁、お越しいただいています、御答弁お願いします。
○政府参考人(古澤知之君) お答え申し上げます。 今先生から車の両輪との御指摘もございましたけれども、金融庁といたしましては、金融機関による金融仲介機能の発揮を促していくためにも、既存住宅の適切な評価、大事な問題であるというふうに認識してございます。国土交通省で開催されました中古住宅の流通促進・活用に関する研究会、中古住宅市場活性化ラウンドテーブル、こういった場にも我々として参画させていただいたところでございます。 ただいまございましたように、国土交通省における取組を後押しする観点から、金融庁といたしましても、各金融機関が既存住宅の評価に際し、中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針にも留意するよう、金融機関に対してその内容の周知に努めてまいりたいと存じます。
○河野義博君 様々な場面を通じて金融機関に働きかけというのは是非とも引き続きやっていただきたいというふうに思っております。 インスペクションの話に戻ります。 検査の対象は、構造上、主要な部分、又は雨水の浸入を防止する部分というふうになっているんですが、省エネとか音の環境、バリアフリー、また、地震が起きた直後でございます、耐震性能に関する情報というのも大変消費者にとっては必要な情報の一つと考えますけれども、消費者の購入意欲を既存住宅に向けるために、こうしたニーズにもしっかりと対応できる制度が必要ではないかと思いますけれども、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 既存住宅流通の活性化のためには、今御指摘がございました省エネあるいは音の環境、バリアフリー化あるいは耐震性能などの住宅そのものの性能の評価、あるいは新築時の住宅性能等の情報を蓄積、伝達するということも重要だというふうに考えております。 このため、一つの取組といたしまして、既存住宅性能評価につきまして、今年の四月に基準を見直しをいたしまして、消費者の関心の高い省エネに関する項目を追加するなど、消費者ニーズに応える工夫というものも行っているところでございます。 本法案では、既存住宅取引における消費者の不安の解消を主眼に、今御指摘がございました、基礎、柱、屋根等に生じた経年変化等の状況を調査するインスペクションについて規定をしたところでございますけれども、この位置付けは既存住宅についての調査の制度的な位置付けの第一歩というふうに考えてございます。今後、このインスペクションの普及などに併せまして、既存住宅性能評価等の制度の利用の拡大、こういうものも図っていかれるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
○河野義博君 第一歩という御答弁をいただきました。引き続きフォローしていただきたいと思います。 宅建業者がインスペクション調査結果を買主に説明する義務を負うということになっております、法案の中では。宅建業者ですから建築の専門家ではありません。専門知識がないままに買主に向けて説明を強いられるというのは過重な負担とならないかというのは、心配をしている点でございます。また、買主にとっても、適切な説明を受けられない可能性というのも指摘されているわけですが、この辺り、御見解をお聞かせください。
○政府参考人(谷脇暁君) 建物状況調査の結果の説明に当たりましては、今御指摘ございましたように、消費者が理解しやすいように宅建業者が適切に説明を行うということが重要でございます。 このため、国土交通省におきましては、ちょっとこれからの取組でございますけれども、既存住宅の取引時に用いる各種の書式の整備を行うことをまず一つ考えております。具体的には、建物状況調査の報告書のひな形というものを作成する、あるいは媒介契約書や重要事項説明書の標準書式の作成を行うということで、一つ、この形をつくるということを考えてございます。 また、宅建業者の皆さんが正確な情報を説明できるように従業者の皆さんへの研修を充実させるということも重要であると考えてございます。本法案には宅建業者団体による研修に関する規定を設けておりますけれども、この研修にインスペクションに関する内容も盛り込みまして、インスペクションに関する知識の定着を図るということも検討をしてございます。 加えて、今後の話でございますけれども、改正内容の説明会等を開催いたしまして、インスペクションについて周知を図るなど、業界団体とも連携をして、宅建業者が消費者に対して分かりやすい説明を、事業者の方も円滑に行えるように取り組んでまいりたいと考えております。
○河野義博君 私、二十年前に宅建受けまして、一応通りました。二十年前は重要事項説明ってそんなになかったんですけど、二十年たつともう山のようにありまして、業者の負担というのは非常に大きいんだろうなと思っております。丁寧な周知をされるということでしたので、引き続きフォローしていただきたいというふうに思います。 インスペクションをやったはいいんだけど、劣化事項を発見できずに後に判明した場合、こういった場合、説明責任とか消費者の救済措置についてどういうふうに考慮されているのか、教えてください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査の実施に当たりましては、基本的には不具合事象の見落としがないようにということが重要でございますので、先ほどもちょっと答弁いたしましたが、建物の設計、調査に関する専門知識を有している者であって調査に関する講習を受けた者が行うということを想定をしておりまして、建物状況調査の質、適正性の確保、先ほど申し上げましたようないろんな方法で徹底をしたいというふうにまず考えております。 そういうことを徹底いたしますけれども、建物状況調査を実施して引き渡した後に瑕疵が発見されるということも想定されるわけでございます。 二つの場合が想定されると思っておりますけれども、一つ目といたしましては、建物状況調査を実施する者の故意とか不注意ということで不具合事象が報告されなかった、こういう場合でございます。この場合には、調査の依頼者との契約に基づきまして建物状況調査を実施した者が損害賠償責任を負うということになろうかと思いますが、さらに、故意に不具合事象を報告しなかったというような場合には、建築士法等の法令に基づき処分の対象になるということになろうかと思います。 次に、想定される二つ目でございますけれども、建物状況調査自体は適切に実施されたんだけれども、引渡し後に瑕疵が発見されたと。全てのものが一〇〇%この調査で全部見抜けるということではございませんので、どうしてもそういうことがあり得るということでございますが、この点につきましては、調査をすることによりましてそういう範囲はぐぐっと狭まるわけでございますけれども、さらに、この建物状況調査と併せて既存住宅売買瑕疵保険にも加入することで保証が受けられると、消費者の救済が図られるということになろうかと思っております。 このため、瑕疵保険に加入しやすくなるように、建物状況調査の調査内容と瑕疵保険に加入するための現場検査、これの連動を図りまして、建物状況調査、インスペクションを実施している場合には簡易な手続で保険加入ができる仕組みとするというような方向で検討しているところでございます。
○河野義博君 インスペクション済みであれば瑕疵保険に入る際に書類審査のみでいけますよという、こういったことでしっかりと実効性を高めていくという御答弁をいただきました。 続きまして、一昨年の議員立法による法改正で宅地建物取引主任者が宅地建物取引士に変わりまして、私の免許は今未登録でございますが、私の免許も登録すれば、また僕の免許も士業になるわけでございますが。 地元の宅建業者さんの話聞いておりますと、士業になった、これは喜ばしいんだけれども、やっぱりその士業にふさわしい権能も、権限ももっと強化をしてはどうかというお声もあります。 例えば、地元では空き家対策の一環として、特定の不動産に対して、全部が全部とは言っていませんけれども、限定的に、固定資産税納税者の情報、こういった情報にもアクセスできるようにしてほしいという声があるんですけれども、どういうふうに対応していかれるおつもりか、お聞かせください。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 平成二十六年に実施をいたしました空き家の実態調査等によりますと、空き家が発生する要因の約六割は相続を契機としたものであるというようなことでございまして、空き家の発生と所有者の変更というのが同時に起こってしまっているという事象が非常に多いようなことが特徴になっております。したがいまして、空き家の活用を進めるためには、所有者の情報というものをやはりどう活用していくかということは非常に大きな課題だというふうに考えております。 御紹介いただきました空き家法の制定によりまして、税務部局が保有いたします所有者等の課税情報が空き家対策のために活用できるという道が開かれております。この措置は、課税情報は地方税法に基づきまして厳しい守秘義務が課されておりますが、特に空き家対策の重要性に鑑みまして、法律の施行のために必要な限度においてという要件と、あくまで行政内部での利用であるというこの二つの要件に限った形で特別に認められたということでなっております。したがいまして、この情報をそのまま第三者に提供できるというわけではございませんが、個人情報保護の観点も含めまして、どのような形であれば活用できるのかという点についてやはり検討していく必要があるというふうに考えております。そのため、今、関係省庁間での検討を開始しているところでございます。 一方、実務でございますけれども、京都市におきまして、今年度から、課税情報も一部活用しまして、空き家の所有者に活用を働きかけまして、活用についての同意と協力の意向が確認できた場合には、宅地建物取引士が登録しております空き家相談員という仕組み、これ京都市独自に持っているようでございますが、ここに情報を取り次ぐといったような、内部情報の具体的な活用につながるような取組を予定をされているところもあるようでございます。 私どもとしましては、こういった自治体におきます先進的な取組と連携をいたしながら、住生活基本計画でも空き家の所有者の情報の収集、開示方法の充実というものを目標として掲げておりますので、民間事業者と共同しながら、空き家活用の取組が進むように検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○河野義博君 省庁連携が必要な課題でございますし、また自治体、それから民間業者、様々な関係者との調整が、御苦労かと思いますが、しっかり検討していただきたいと思います。 最後に、簡潔に、民泊に関して対応状況をお伺いしたいと思います。 様々不安の声が上がっております。国交省としてはどういうふうに対応していかれるのか、観光庁、よろしくお願いします。
○政府参考人(田村明比古君) 民泊につきましては、実態が先行して、安全面や衛生面での懸念、あるいは近隣トラブル等の問題も生じております。したがいまして、厚労省と共同で検討の場を設けまして、民泊のルールの在り方について検討を重ねてきているところでございます。 その結果、現時点では、住宅提供者に対して、民泊を実施する場合に行政庁へ所在地等の届出を課すとともに、利用者の確認、必要最小限の衛生措置、それから近隣トラブル防止のための管理責任を課すというようなこと。それから、一方、住宅提供者が不在の民泊である場合には、これらの管理を行政庁に登録された管理者に委託することを必要とすると。さらに、行政庁による報告徴収、立入検査、違法民泊を提供した場合への罰則等を整備すると。こういったこと等を通じて民泊の適正な管理を確保して、住居専用地域も含めて民泊の提供を可能とする方向性で検討しているところでございます。また、既存のホテル、旅館との競争条件にも配慮して、日数制限等一定の要件を設けるということも検討されております。 このようなルール作りを通じて、民泊を行政の把握可能な状況に置くとともに、必要な場合に立入検査、業務の停止命令等を行える規定や罰則を設けることで、安全面、衛生面等の確保を図ることを考えております。 引き続き、今後の有識者検討会での議論を踏まえ、関係省庁と調整の上、本年六月中をめどに最終的な結論が得られるように検討を進めてまいりたいと考えております。
○河野義博君 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤本祐司君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君が選任されました。 ─────────────
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 本法案は、インスペクションの活用を促してチェックをする仕組みを設けて、既存住宅を長く安心して住み続けられるものとして取引するもので、賛成をいたします。 熊本地震でも建物の耐震性に大きな課題があったということも明らかになりました。今日は、これに関わって、リニア中央新幹線の地震対策について取り上げます。 質問の冒頭、大臣に確認しますけれども、このリニアの認可の条件はJR東海が全額自己負担をするということだったと思いますけれども、イエスかノーかだけで結構です。
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘のとおりでございます。
○辰巳孝太郎君 報道にありますとおり、今政府による金融支援を検討との報道があります。 大臣、これ、自己負担ということと矛盾するんじゃないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) リニア中央新幹線の整備促進のために何ができるかといったことにつきましては、財政投融資の活用も含めて、現在様々な観点から検討を行っているところでございますが、具体的な結論を得ているという状況ではございません。
○辰巳孝太郎君 繰り返しになりますけれども、認可の前提条件が全額自己負担ということですから、リスクを国が背負うということに財政投融資であってもなるわけで、私はもう前提条件が崩れたと言わなければならないと思います。 そして、リニアですね、これが安全なのかということであります。今日はこれを取り上げたいと思うんですが、公共交通機関として最も重要な命題、これが安全であります。事業化に当たっての大前提でもあったわけであります。 まず、今日は、資料にもお付けしましたけれども、このリニアの建設が予定されている路線、この品川—名古屋間で具体的にどの活断層帯を通過することになるのか、そしてその場合の地震発生確率と相対的評価というのを文科省に聞きたいと思います。
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。 今御指摘の活断層でございますけれども、七つの活断層帯と承知をしております。 この活断層帯につきましては、一つ目が糸魚川—静岡構造線断層帯の南部区間。これにつきましては、発生確率及び相対的な評価も申し上げますと、発生確率はほぼ〇から〇・一%で相対的な評価はやや高いというものでございます。また、次の曽根丘陵断層帯につきましては、一%で相対的評価はやや高い。木曽山脈西縁断層帯主部の南部区間につきましては、ほぼ〇から四%で相対的評価は高い。同じ断層帯の清内路峠断層帯については、地震発生確率は不明でございますが、相対的評価も表記なし。また、伊那谷断層帯主部及び阿寺断層帯主部の南部区間については、ほぼ〇%で相対的評価は表記がございません。そして、屏風山・恵那山断層帯及び猿投山断層帯の赤河断層帯につきましては、地震発生確率は不明で相対的評価は表記なしと評価しているところでございます。
○辰巳孝太郎君 ありがとうございました。 日本には約二千の活断層があると言われておりますけれども、その中でもマグニチュード七程度の地震を引き起こす可能性があるだろうという断層帯約百を抽出しているわけですけれども、そのうち七つもの断層帯を通過するというのがこのリニアであります。 この評価につきましても、例えば今回の熊本地震では、前震と言われているマグニチュード六・五の日奈久断層帯はこれは元々表記なしとされていたものでありますし、二回目の本震、これマグニチュードが七・三でしたけれども、布田川断層帯ですけれども、これはやや高いと、こういうふうに評価をされてきたものであります。そのほか、活断層研究会が編集した「日本の活断層」によれば、藤の木—愛川構造線、中央構造線、下伊那竜東断層、飯田—松川断層、立花断層にかかるというものでありまして、これらを合わせますと、断層ということでいえば三十を超えるということになろうかと思います。 それでは、一方で東海道新幹線どうなのかと、活断層どうなのかということを確認したいと思います。どうですか。
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。 先ほど、文部省に設置された推進本部から公表されております最新の資料によりますと、東海道新幹線と交差をしている主要活断層帯は九つございます。国府津—松田断層帯、北伊豆断層帯、富士川河口断層帯、屏風山・恵那山断層帯及び猿投山断層帯、柳ケ瀬・関ケ原断層帯、鈴鹿西縁断層帯、琵琶湖西岸断層帯、三方・花折断層帯、上町断層帯、以上でございます。
○辰巳孝太郎君 非常に多いわけですね。東海道新幹線だって、これリスクがあるということだと思うんですね。 じゃ、JR東海は、この活断層に対する対策、東海道新幹線、やっているんでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 東海道新幹線につきましては、JR東海におきまして、活断層帯と交差している丹那トンネル、それから東山トンネルの二つのトンネルにおきまして、ロックボルト、これはトンネルと地山を一体化してその効果を発揮するための支保部材でございますけれども、このロックボルトによる対策を実施していると承知しております。 それから、東海道新幹線全線におきまして活断層帯を含め大きな損害が予想される区間では、盛土区間におきましてシートパイル工法による強化、これは鋼矢板を埋め込むことによりまして盛土の崩壊を防ぐ工法でございますけれども、こういった強化や、橋桁がずれて落下することを防止する落橋防止等の対策が行われております。
○辰巳孝太郎君 活断層に対するリスクの評価というのはJR東海やっていますか。
○政府参考人(藤田耕三君) 東海道新幹線でありますか。 今申し上げたように、活断層帯等を含む部分については所要の対策を講じていると、こういうことでございます。
○辰巳孝太郎君 先ほど二つのトンネル、ロックボルトという話ありましたけれども、しかし、活断層というのは九つですよね。これまで聞いていたところによりますと、JR東海というのは、一般的な例えば耐震補強であるとかそういうものはやっていますけれども、しかし、断層のずれ、活断層直下型だとずれますね、これについてはどうですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 大きな損害が予想される区間においては強化等の対策を講じているというところでございます。
○辰巳孝太郎君 ちょっと明確じゃないんですね。 断層のずれ、どうですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 繰り返しになりますけれども、活断層帯を含めて大きな損害が予想される区間では所要の強化等の対策を行っているということでございます。
○辰巳孝太郎君 明確な答弁にならないんですね。つまり、JR東海というのは活断層のずれに対する対策というのは特段やっていないということなんですね。 リニアですけれども、リニアは地震に強いとこれまでJR東海は説明してきました。じゃ、具体的にどう地震に強いのか、その根拠を示していただけませんでしょうか。
○政府参考人(藤田耕三君) 超電導リニアの車両につきましては、在来型の鉄道とは基本的に異なっておりまして、U字型のガイドウエーに囲まれて走行いたします。このため、物理的に脱線しない構造になっております。それから、リニアモーターカー内の超電導磁石と地上に設置された浮上・案内コイルとの間で作用する強力な電磁力によりまして車両は常に軌道の中心に位置するように保持される性質があります。 こうしたことから、超電導リニアは地震に強いシステムと言うことができると思っております。
○辰巳孝太郎君 つまり、簡潔に言うと、脱線をしないということが在来、新幹線などと比べてリニアは優位性があるということでよろしいですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 今申し上げたとおり、脱線をしないということで地震に強いシステムだということであります。
○辰巳孝太郎君 これ、つまり、脱線しないということは、揺れに対しての優位性があるということであって、断層変位に対してもリニアは優位性があるのか。これ、答えていただきたい。
○政府参考人(藤田耕三君) 今申し上げたように、脱線をしない、あるいは常に軌道の中心に位置するという、こういう性格がありますので、断層変位により多少のずれが生じた場合でも在来型の鉄道よりも安全性は高いというふうに思っておりますが、構造物自体の強度については同等のものであるというふうに思っております。
○辰巳孝太郎君 ですから、今おっしゃったのは、あくまで揺れに対して脱線をしないという優位性であって、例えば直下型の地震でガイドウエーなりに亀裂が走ったと、ずれたということに対しては優位性はないんですよ。これまでも様々な審議会の中で揺れに対する評価はしているんです。だけれども、ずれに対してはしていないんですよ。 例えば、二〇〇五年、超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会によりますと、安全性能の評価について、リニアではU字型のガイドウエー内を走行するシステムであることから、基本的には風や地震に対して在来鉄道よりも安全であると考えられると、こうしているわけですね。中央新幹線小委員会だって、ずれの評価はしていないんですよ。これ、していませんね、ずれの評価は。
○政府参考人(藤田耕三君) 断層変位についての評価ということであると思いますけれども、交通政策審議会の中央新幹線小委員会におきましては、トンネルと断層が交差する際にはロックボルトの打ち込み本数を増やすとか、あるいは覆工の裏側にコンクリートを埋めて補強する、こういった対策について審議をされております。
○辰巳孝太郎君 だから、ロックボルトというのはトンネルの構造物でしょう。これ、ずれに対する対策になりますか。これでガイドウエーは守られますか。どうですか。
○政府参考人(藤田耕三君) 断層と交差する際の強化、補強のための対策というふうに認識をしております。
○辰巳孝太郎君 ですから、ガイドウエーが頑強だから、また、磁気コイルがあるので脱線はしないということを評価してきたわけですよ。だけれども、今、ロックボルトというのは、トンネルの構造物が大丈夫なのかという話ですね。それをそういう評価はしているんです。 だけれども、断層が変位した場合、直下型で、今日の資料にも付けていますけれども、三メーター、最大六メーターずれるところもあるんです。十センチの幅しかないわけでしょう。そういう評価はしているのかと、リスクの評価はしているのかということを聞いているんです。断層のずれ。
○政府参考人(藤田耕三君) 個別の断層のずれに対する評価という意味ではしておりません。
○辰巳孝太郎君 していないんですよ、していないんです。揺れに対する評価しかしていないんですね。 この間、二〇〇九年の技術評価委員会でも、超電導リニアの特性と考え方が示されて、それらへの対応方針が新幹線及び山梨実験線先行区間の経験に立脚して明確化されており、設定された条件に対応可能な技術や運営方法が確立していると結論付けているわけですよ。これだって、揺れに対する評価しかしていないんですよ。ずれの評価はしていないんだけれども、大丈夫なんだということをもう言っちゃっているわけですね。 とするならば、あれだけ活断層、横切るリニアの断層変位、これ、リスクの評価もせずにリニアは地震に強いシステムだと、こう説明してきたことに私は重大な瑕疵があると思いますよ。JR東海はこれまで丁寧な説明、丁寧な説明と言ってきたんですけれども、全く全然違うじゃないかと私は思うんですね。 直下型の地震が起きた場合は、ガイドウエーは破断します。破断箇所を通過すれば、列車はガイドウエーに直撃するか、その後トンネルの構造物に激突することが予想されます。リニアはすぐに止まれません、時速五百キロですから。ブレーキを掛けてから停止するまでの制動距離は新幹線の倍、六キロですから。これ、むしろ断層変位では地震被害のリスクが高いというのがリニアじゃないですか。どうですか、局長。
○政府参考人(藤田耕三君) 脱線をしにくいとか、あるいは常に中央部に保持される性格であると、こういった意味で地震には強いシステムだと考えております。
○辰巳孝太郎君 だから、それに限っているということなんですよ。あくまで揺れなんですよ。ずれじゃないんですよ。 大臣、これ、これまで、リニアの建設は東海地震など、南海トラフ、地震の対策のために二重化するんだということが目的で、地震に強いシステムだと楽観論を振りまいてきたわけですよ、JR東海は。それに国は追随して認可を出したわけですよ。 大臣、少なくとも工事をストップして、断層変位の評価をやり直すべきじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) 鉄道構造物の整備に当たりましては、従来、阪神・淡路大震災や中越地震、これらは活断層による直下型の地震でございましたが、こういった地震における被災状況等を踏まえて新たな対策を講じ、さらに、その効果を検証しながら地震対策に関する知見を深める取組を積み重ねてまいりました。それらの知見は、鉄道構造物の設計施工の際に用いられる鉄道構造物等設計標準・同解説に反映をされておりまして、リニアの工事に当たっても、JR東海は、これに基づき活断層部分を含め地震に対する安全対策を講じることとしております。 さらに、活断層と交差する箇所の具体的な構造については、先進ボーリングなどにより更なる地質の調査を行った上で、必要により専門家による検討委員会の助言を踏まえるなど、JR東海において慎重に検討がなされるものと承知をしております。 JR東海に対しましては、リニア中央新幹線が多くの活断層と交差することも踏まえまして、万全の地震対策を行うよう引き続き指導監督してまいりたいと存じます。
○辰巳孝太郎君 いや私は、調査はしているんですよ、だけど、今申し上げたのは新たな安全神話じゃないかと思いますね。 国を相手に事業認可の取消しを求める行政訴訟も起こされました。住民の納得もありません、活断層対策もまともに考えない、私は、こういうリニアの建設というのはやめるべきだということを申し上げて、質問といたします。終わります。
○室井邦彦君 おおさか維新の会の室井でございます。 この宅地建物取引業の業界団体の売上高というのを見てみますと約三十七兆円、全産業の二・六%、法人数が三十一万社、全産業の一一・三%、従業者数は百三十万人、全産業の二・八%、資産規模は二千四百兆、国内総生産が五十六兆円という、こういう業界であります。そして、ほとんどの方々がやはり自分の家を持ちたいということで大きな夢を持つ。また、それを可能とする商品を販売する業者の務め、責任というものは非常に重いものがあります。 この法案の狙いというのは、これだけの大きな市場を持っており、実績があり、さらに、この法案の一部改正によって中古住宅またリフォームが伸び代がございますので、これを更に拡大していくと、もっと大きな国に対する利益、こういう取引額が伸びると。 こう考えますと、非常に私も大きな期待をするところであり、また日本の経済の底支えをしているこの団体にやはりしっかりとした責任を持っていただきながら頑張っていただかなくちゃいけないということで、まず一つ目の質問は、この業界団体の研修についてでありますが、今申し上げましたように、今現在、この業界団体の登録者数は九十六万千四十二人というような数字が出ております。今申し上げましたように、宅地建物の安全な取引を果たすための責任は重大であり、さらに、中古住宅の円滑な流通に向けた関係者との連帯関係、こういう大きな役割があるわけであります。 そこで、平成二十六年度における団体による研修の受講者数は、全宅連、全日合わせて七千三十八名ということの数字が出ております。この数字をどのように捉えておられるのか、また、今後、業界団体による教育、取組をどのように強化をされようとしているのか、お答えをください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えをいたします。 今御指摘がございましたように、両団体による研修の受講者数、七千人から八千人程度というのが現状でございます。一方で、宅地建物取引士の知識、能力の維持向上というものは、購入者などの利益の保護、不動産流通市場の円滑化の観点から大変重要であるというふうに考えております。 一方で、宅建業者、全国に許可を受けている業者数でいいますと十二万業者存在をしてございます。中小事業者も多いということでございまして、個々の宅建業者の取組を促すだけではなかなか限界があるというふうに考えております。 そこで、宅建業者の団体がその組織力を生かして従業者に対して実効性のある研修を行うことが有効であるというふうに考えております。このような宅建業者の団体の取組を促進し、従業者に対する研修の充実を図るために、今回のこの法案の改正案の中で、宅建業者の団体に対する研修の実施に関する努力義務規定を設けるとともに、宅地建物取引業保証協会が宅建業者の団体に対する費用の助成を行うことができるという旨の規定を設けることといたしました。 国土交通省といたしましても、これらの措置を通じまして、研修回数、御指摘のございました受講者数の拡大、研修カリキュラムやテキストの充実、こういったことが図られるよう、業界団体と連携して取り組んでいきたいと考えております。
○室井邦彦君 是非積極的に、やはり売主、買主の信頼関係がしっかりと構築されないと、この業界というか、伸びることはないと思っておりますし、是非しっかりとした指導を行っていただきたいと、このように要望をしておきます。 続いて、インスペクションの活用でありますけれども、大臣にお答えいただけるようでありますけれども、既存建物取引時におけるインスペクションの活用、なぜこの法律に規定する必要があったのか。もちろん、いろいろと先生方の御質問も聞き、私も事情は多少分かっておるつもりでおりますけれども、法律に規定をする必要があったのか。また、その意図するところ、その効果ですね、どのような効果が考えられてこういう方向に進められたのか、重複する質問ではありますけれども、大臣、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国が本格的な人口減少、少子高齢化を迎える中、既存住宅流通市場の活性化は非常に重要な課題でございますが、我が国の既存住宅の流通シェアは二〇一三年一四・七%と、欧米諸国と比べて極めて低い状況です。ちなみに、直近の数字では、アメリカが八三・一%、イギリスが八八%、フランスが六八・四%、そういう状況に比べると我が国の既存住宅流通のシェアは極めて低い状況でございます。この背景には、既存住宅が個人間で売買されることが多く、買主側の住宅の質に対する不安を抱えている一方で、売主に広く情報提供や瑕疵担保の責任を負わせることが困難であるといった課題がございます。このため、不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査、インスペクションの活用を促すことによりまして、住宅の品質に関する正確な情報を消費者に提供し、既存住宅取引の不安を解消することが効果的であるというふうに考えております。 こうしたことから、今般、宅地建物取引業法を改正をいたしまして、宅建業者に対し建物状況調査の結果について買主への説明を義務付けることなどによりまして、建物状況調査の普及を図るとともに、その結果を活用した瑕疵担保保険への加入を促して既存住宅に関する不安を払拭をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○室井邦彦君 是非、トラブル未然防止のためにも、そしてまた我が国の中古住宅のリフォーム市場の拡大のためにも、どうかしっかりとした指導をお願いをしたいと思います。 続いての質問でありますが、物件を引き渡した後の問題でありますけれども、少し触れたいと思います。先ほども河野議員がこの質問をされておりましたので重複いたしますけれども、御理解をお願いをしたいと思います。 このインスペクションは目視を中心とする検査が基本になっていると聞いておりますが、物件の引渡し後に建物の欠陥が見付かるというケースもあるというふうに思います。そういうときに、買主側の、インスペクションの結果に対し、売主側からの提供された情報と異なる不具合が判明した場合の責任の範囲についてどのようなルールになっておるのか、お聞かせをください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査の実施に当たりましては、建物の状況に関して正確な情報を提供できるように、しっかりとした資格を持った人が講習等も受けましてこの調査を実施するということで適正性を担保していきたいと考えておるわけでございますけれども、今御指摘ございましたように、その調査を実施して引き渡した後に瑕疵が発見されるという場合も想定されるわけでございます。 想定される場合の一つ目といたしましては、調査を実施する者が故意、不注意によって不具合の事象が報告されなかった場合ということでございます。この場合には、調査を実施した者が損害賠償責任を負うということがあるわけでございまして、さらに、故意に不具合事象を報告しなかったというような場合には、建築士法等の法令に基づき処分の対象になるという、そういった担保措置を考えておるところでございます。 なお、インスペクション業者をあっせんする宅建業者につきましては、このインスペクションの内容について責任を負うわけではございませんけれども、例えば、不適切な調査を行っているインスペクション業者だということが分かっていながらあっせんをしたというようなことがありますれば、これは宅建業法に基づく処分等の対象になるのではないかというふうに考えております。 次に、想定される場面の二つ目でございますけれども、これは調査自体は適切に実施されたけれども引渡し後に瑕疵が発見されたという、しっかりやったんだけれども後でどうしてもそういうものがあったということでございます。この部分につきましては、調査によって瑕疵の発見される部分は非常に小さくなっているわけでございますので、そういうようなことも踏まえまして、この建物状況調査と併せて既存住宅売買瑕疵保険にも加入をいただくということで保証が受けられ、消費者の救済が図られるというふうに考えております。 以上でございます。
○室井邦彦君 よく分かりました。少しこのような懸念があって、これ売主側が全て責任を負わされるということでは不動産取引の安定や中古住宅の流通の促進の弊害になるのではないかなという、そういう心配もありますけれども、その点はしっかりと現場を見て指導していただければなというふうに思っております。よろしくお願いしたいと思います。 最後の質問になりますが、十二時二分までということでありますので、既存住宅の売買の瑕疵保険の加入について、平成二十六年は五%だったものが平成三十七年には二〇%にするという目標を定めておられるようでありますけれども、二〇%と言わず、更に高い目標を目指すべきだと、このように思っておりますが、この加入を拡大させる方向、そういう方向の考え方をされているというふうに認識しておりますけれども、今後、この方策についてどのような方針を取られているのか、お聞かせください。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 今御指摘ございましたように、二十七年のこの率は約五%でございまして、これを平成三十七年の時点で二〇%にするという目標を掲げておりますけれども、この目標につきましては、同じ平成三十七年に既存住宅流通の市場規模も二倍にするという目標を掲げてございます。ということは、率で五%から二〇%で四倍でございますけれども、その分母になります流通の市場自体を倍にしようということでございますので、実際にこの保険に入っていただく数といたしましては、四掛ける二ということで八倍の実数になるという、そういう目標設定でございます。 そういう意味では、私どもといたしましても、ある意味意欲的な目標を設定をしているというふうに考えているところでございます。現状が五%でございますので、そういう実情を踏まえれば、この有用な目標を掲げた上で既存保険の普及促進を図って消費者のニーズに応えていくことが適切ではないかというふうに考えております。 さらに、一層の既存保険加入の促進を図るという観点から、この既存保険の周知、認知度の向上でございますとか、あるいは消費者が利用しやすい商品の開発といったようなものにも取り組んでいきたいと考えております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。終わります。
○中野正志君 日本のこころの中野正志でございます。 あえて通告どおりに質問いたしてまいります。 今回の法改正案は、中古住宅を購入する際の専門家のチェック、いわゆる住宅診断、インスペクションを普及させるためのものと承知をいたしております。専門家によるチェックがあれば、消費者としては今以上に安心して中古住宅を購入できる。したがって、そうしたサービスの普及を促す今回の法改正は評価したいと思います。 とはいえ、中古住宅の欠陥、隠れたる瑕疵に対する責任を誰がどのように負うのか、買主の負担か、あるいは売主の負担か、どの程度の期間まで責任を認めるのかという問題はこれまでも議論が尽きないところではあります。 そこで、今回の法改正と中古住宅の瑕疵担保責任との関係がどのようなものであるか、まずは国交省にお伺いします。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えをいたします。 既存住宅の売買の原則でございますけれども、売主は、民法の規定によりまして、買主が隠れた瑕疵を知ったときから一年間瑕疵担保責任を負うと、これが民法の原則でございます。 しかしながら、実際の取引という面で見ますと、当事者間の特約により変更することが可能でございますので、責任期間を三か月間としたり、あるいはその瑕疵担保責任自体を免責とすると、そういうような取引も多く行われております。こういったことが買主の方から見ますと既存住宅の質に対する不安を招くという、そういったようなことにもなっておるわけでございます。 今回の法改正によりまして、この売主と買主の責任関係自体が変わるということではございませんけれども、建物状況調査を実施することによりまして、隠れた瑕疵の存在が非常に小さくなると、かなりの部分が調査で分かるということでございますので、建物の質が分かるという意味で買主の不安の払拭が図られて安心感を抱いていただけるという、そういう効果を期待をしております。 さらに、引き渡した後に瑕疵が発見されるという場合も残念ながら想定されるわけでございますけれども、この建物状況調査を実施して瑕疵の範囲を非常に小さくした上で既存の住宅売買瑕疵保険に加入をしていただく、そこは十分連動を図るということを考えておりますので、ここに入っていただければ保証によって消費者の救済がしっかりと図られるというふうに考えております。
○中野正志君 次に問題となるのは、診断の費用の問題であります。 報道によれば、業界の平均的な価格は、中古住宅の診断一件につき六万円から十万円とのことであります。この費用は基本的に売手の負担になり、販売価格に上乗せされることになります。不動産の購入は人がする買物の中で最も高いものと言われますが、そうはいっても六万円から十万円の負担増は決して微々たるものとは言えない。そこで、不動産取引の活性化こそが日本経済の下支えとなるという観点から、診断費用についての公的な補助制度が導入されてしかるべきだと考えますが、国交大臣、御所見、お伺いをいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 今般の宅建業法の改正は、不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査、インスペクションの活用を促すことで、売主、買主が安心して取引できる市場環境を整備しようとするものでありまして、建物状況調査の普及促進は重要な課題でございます。 御指摘のように、建物状況調査の費用は基本的には売主が負担をすることを前提としてございます。私的財産の質の評価のために要する費用に対し公的補助を行うことにつきましては慎重な検討が必要であると考えております。しかしながら、費用の負担が建物状況調査の促進を妨げることとならないような取組が必要であると考えております。 このため、建物状況調査の実施によりまして、既存住宅の価値が適正に評価されるような建物評価手法の改善であったり、あるいは、消費者への普及啓発や関係事業者間の連携を密にすることによりまして市場規模を拡大をすることによってこの建物状況調査のコストを低減をしていく、こういった取組を業界団体とも連携をしながら進めてまいりたいと考えております。
○中野正志君 不動産取引における安心の確保という観点からは、昨年来の旭化成建材が手掛けた横浜市内のマンションの傾斜問題は記憶に新しいところであります。建築許可あるいは施工段階でそうした不正が行われないようにするためには行政の側が厳しく監視する必要がありますけれども、人手が足りないというのではどうにもなりません。そこで、建築許可申請等の専門家である行政書士を活用するのはどうかと。行政書士はこの分野に精通している人がたくさんいらっしゃる、これを生かさない手はないわけでありますけれども、国交省の御所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 建築基準法におきましては、建築物の設計段階及び施工段階での適法性を確認をするため、建築確認及び中間検査、完了検査を実施し、建築物の安全性を確保しております。この建築確認及び中間検査、完了検査の業務につきましては、平成十年に建築基準法を改正をいたしまして、従来地方公共団体の建築指導部局が担っておりました業務を民間の確認検査機関においても行えるようにいたしまして、現在九割弱を民間機関が担っており、必要な施行体制が確保されている状況にございます。 建築確認等の審査業務を行うに当たりましては建築基準関連法令への適合性を判定する必要がございまして、一級建築士のうち判定に必要な知識及び経験を有する者として建築基準適合判定資格者検定に合格した者が担っているところでございます。 なお、審査に当たっての書類確認等の補助業務につきましては資格を持たずとも可能な部分もございますが、委員御指摘の行政書士の活用につきましては、現在、民間の指定確認検査機関側からはそういったニーズがあるとは聞いてはおらない状況でございます。行政書士は、これまでも建築確認等の申請の際に建築主に代わって申請図書をそろえ、申請行為を担っている場合もございます。今後も、引き続き円滑に建築確認が行われるよう、行政書士法に基づき適切に業務を行っていただければというふうに考えております。
○中野正志君 不動産取引における重要事項の説明は、現状、対面で行うこととされておりますが、国交省としては、現在、インターネットを使った不動産取引の解禁に向けて二百四十六社と実証実験を始めたと聞いております。これは法人間の取引と個人の賃貸借取引に限ってテレビ電話を利用した重要事項の説明を認めるというものだとのことでありますけれども、現在、この実験がどのような状態にあるのか、その進捗状況について、また、どのような問題が明らかになっているかについて、国交省としての考え方をお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 御指摘がございましたインターネットを活用した重要事項説明、IT重説というふうに呼んでおりますけれども、今お話ございました賃貸取引と法人間の売買取引を対象に平成二十七年八月末から社会実験を実施をしてございまして、トラブル発生状況等の検証を進めているというところでございます。この社会実験には二百四十六の事業者が参加をしておりますけれども、平成二十八年四月末までの実施件数は、賃貸取引が三百二十一件、法人間の売買取引が二件、合計三百二十三件となってございます。今年三月には検証のための検討会が設置、開催されておりまして、IT重説実施直後に説明を行った宅地建物取引士と説明を受けた相手方に対して行っているアンケート調査結果が報告をされております。 その中のいろいろな意見でございますけれども、ちょっと具体的に申し上げますと、聞き取り状況、説明の分かりやすさ等については問題なく実施できたとの回答が多数に上っております。二つ目といたしまして、説明を受けた相手方からは、来店が不要になるといった点を評価する声が多数に上ってございます。一方で、約三割のケースで音声、映像等の機器関係のトラブルが発生したといった、こういったような内容が報告されております。さらに、委員からは、肯定的な評価もあった一方で、先ほど申し上げましたように三百二十三件ということでございまして、実施件数とか実施事業数が少ないのではないかという御指摘もございました。 そこで、国土交通省といたしましては、更に実施事例の積み重ねを進めるために参加事業者の追加登録を行ったところでございます。今後は合計三百三社の登録事業者により社会実験を続ける予定でございます。 さらに、契約のときだけではございませんで、入居後のトラブル発生状況の把握のためのアンケート調査なども行いまして、検証検討会における検証を進めていく考えでございます。 以上でございます。
○中野正志君 重要事項の説明がネットで済むということになると、不動産取引自体がネットでのやり取りで完結するということになります。実際、ヤフーとソニー不動産は、昨年よりネット上で個人が不動産を売買できるサービスの提供を始めております。新しい形態の取引によって不動産業界が活発化するのであれば、ある意味納得するものであります。 しかし、今回の法改正が主眼とする住宅診断は、そもそも、中古住宅の売買をめぐって施工ミスがあったとか見えない床下が腐っているとかといったトラブルが後を絶たないからこそ導入を図られると考えております。 住宅取引のトラブルは、取引が大きいだけに当事者に多大の負担を与える、それゆえ重要事項の説明をフェース・ツー・フェース、対面に限ることで取引の信頼性をこれまで担保してきたのではないかと考えます。テレビ電話やネットを利用した不動産取引において取引の安全性、信頼の確保という観点をどう織り込むかという工夫が大切でありますが、この点について国交省の考え方をお伺いします。
○政府参考人(谷脇暁君) 不動産の取引におきまして、御指摘がございました取引の安全性、信頼性の確保は何よりも重要でございます。そういうことを前提にいたしまして、ITも活用しながら取引の効率化や合理化を図っていくということも必要だというふうに考えております。 現在実施中のこのIT重説の社会実験におきましては、まず、そのトラブルとなる可能性や影響が相対的に小さいと考えられます賃貸取引と法人間の売買取引を対象にするということでございますが、対面による重要事項説明と同等の説明が可能となるようにということでテレビ電話等を用いて行うということにしてございます。あわせて、事後的な検証が可能となるように、重要事項説明をしているときの録画とか録音ということも行うこととしております。 また、このIT重説の先ほどの検証検討会の中では、委員より、IT重説の実施を契機に不動産取引全体のIT化が進み、不動産の実物を確認しないで取引を行うことによるトラブルが増加するのではないかという、こういった懸念も示されておりまして、社会実験の効果、検証におきましては、こうした事例の発生状況など不動産取引自体への影響ということも検証を行うということにしているところでございます。
○中野正志君 ありがとうございます。終わります。
○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。 法案に関する質問の前に、熊本・大分大地震の住宅支援について伺います。 改めて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお困難な生活をされておられる被災者の皆さんに心からお見舞いを申し上げます。 社民党は、住まいは人権と考え、これまでも様々な提言、政策実現に取り組んでまいりました。 熊本県は、五月二十四日段階で、住宅の全壊八千四十七棟、半壊一万八千百棟と公表しておりまして、被災された皆さんへの応急的な住まいの確保は急務でございます。 まず内閣府に伺いますが、最新の仮設住宅の状況、必要見込み戸数と着工済み戸数、あわせて今後の見通しについて伺います。
○政府参考人(中村裕一郎君) 建設型の応急仮設住宅の状況ということでお答えをいたします。 現在、この仮設住宅の確保に向けて熊本県内十四の市町村におきまして二千二十八戸の建設を急ピッチで進めておりまして、これらは六月中旬以降に順次完成する予定となってございます。 全体として建設すべき仮設住宅の戸数につきましては、地元の自治体により判断されるということと考えておりますけれども、熊本県におきまして、これを見込むために必要となる被災者の方々の意向調査やその集計作業を行っているというふうに伺っております。
○吉田忠智君 それから、国交省及び内閣府に伺いますが、その他の応急的な住まいの確保についてどのように取り組んでいかれるのか、伺います。
○政府参考人(由木文彦君) 私の方から、公営住宅の取組等についてお答えを申し上げます。 公営住宅等につきましては、今般の地震の被害を受けまして、被災者の住宅を緊急に確保するという観点から、四月十八日に、国交省から全国の都道府県等に対しまして、被災者への一時的な住まいとして公営住宅等の空き住戸の提供への協力を要請しているところでございます。 現状でございますが、公営住宅等の空き住戸の提供につきましては、全国で一万一千百九十六戸を確保しているところでございます。このうち、五月の二十五日までにおきまして、熊本県内において入居決定したものが八百三十一戸、熊本県内を含めまして九州全体で入居決定したものが千三百六十一戸、これらを含めて全国で入居決定したものが千四百八十五戸となっております。 熊本県を中心に、引き続きできる限り迅速かつ丁寧に被災者の方々の御意向を確認しながらその住まいの確保に努めていくこととなると承知しておりますが、私どもとしましても引き続きしっかりと支援をしてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○政府参考人(中村裕一郎君) それでは、私の方からは、いわゆる借り上げ型の応急仮設住宅についてお答えをいたします。 こちらの仮設住宅につきましては、四月二十五日から熊本県の協力要請を受けた不動産の業界団体が無料電話相談窓口を開設しておりまして、被災者の申込みを受けて順次空き室を提供しております。五月二十三日現在において三千四百五十戸を提供してきたところでございます。 これらの方のうち応急仮設住宅の提供条件に合致する方、いわゆる原則として申し上げれば住宅が全壊となったということでございますけれども、こういう方につきましては、既に民間賃貸住宅に自ら契約して入居されている場合でありましても、契約を地方自治体と借主間のものに切り替えていわゆるみなし仮設住宅として扱うことが可能というふうにいたしておりますので、この三千四百五十戸のうちから順次切り替わっていくものと考えております。 内閣府といたしましても、熊本県や国交省と十分に連携を図りまして、被災者の方々が安定した住居に移行できるように必要な支援に努めてまいります。
○吉田忠智君 是非、被災者の皆さんの生活再建に向けて、特に住宅の確保について今後の特段の御尽力をお願いを申し上げたいと思います。 次に、宅建業法改正案について質問します。 本法案は、既存建物の流通を促進し、買主の保護を図るためにインスペクションの活用を促すもので、必要な改正であると考えております。現在、既存住宅を対象とするインスペクションは、目視等を中心とした非破壊による現況調査、破壊調査も含めた詳細な調査、リフォーム実施前後に実施される性能向上インスペクションの三種類に大別されます。 本法案で実施されるインスペクションの概要はどのようなものでしょうか。具体的内容はどこに規定されるのか、今回インスペクションが目視等を中心とした非破壊による現況調査となった背景、考え方はどのようなものか、伺います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 本法案におきまして重要事項説明等の対象とする建物状況調査でございますけれども、構造耐力上主要な部分として建物の基礎や壁など、もう一つは雨水の浸入を防止する部分として屋根や外壁などの重要な部位について経年変化等により生じたひび割れ、雨漏りなどの事象の状況の調査であり、調査を実施する知識及び能力のある者が行うものというふうに考えてございます。詳細の要件については省令で規定をするという予定でございます。 調査の実施方法でございますが、既存住宅の売買時の利用を前提としておりますので、目視、計測等を中心とした非破壊による検査による調査ということとして考えております。建物の重要な部位に関して調査を実施することで、既存住宅に関する基本的かつ重要な情報が買主に提供されるものというふうに考えております。 また、建物状況調査を実施するには消費者が費用を負担する必要がございますので、目視、計測等を中心とした非破壊による調査を行うことがその費用との兼ね合いも踏まえますと効果的だというふうに考えております。 なお、調査の内容につきましては、この建物状況調査の結果を活用して既存住宅売買瑕疵保険に加入ができるようにということを考えているわけでございますけれども、現在保険法人が実施している検査基準のレベルの調査というもの、これと今回規定しようとしております基準の内容というものも同等なものになるようにというようなことも考えているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 国交省の資料では、インスペクションについて、瑕疵の有無を判定するものではなく、瑕疵がないことを保証するものではないとありますが、大変分かりにくい説明であります。 インスペクションを行ったが瑕疵を発見できず、契約成立後に瑕疵が判明した場合の責任、買主の救済措置、保護はどのようなものになるのでしょうか。先ほど来も質問はありましたけれども、改めて伺います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査の実施に当たりましては、まずは不具合の事象の見落としがないようにということで、専門知識を有する者が講習を受けてしっかりと行うということを考えておるところでございます。そうした上でも、引き渡した後に瑕疵が発見される場合も想定されるということでございます。 想定される場合の一つ目といたしましては、調査を実施する者の故意や不注意により不具合事象が報告されないと、こういう場合でございますけれども、この場合には、調査の依頼者との契約に基づきまして建物状況調査を実施した者が損害賠償の責任を負うということがあるわけでございます。さらに、故意に不具合事象を報告しなかったというような場合には、建築士法等の法令に基づき処分の対象となるということでございます。 次に、想定される二つ目といたしまして、調査自体は適切に実施されているけれども引渡し後に瑕疵が発見された場合でございます。この点につきましては、建物状況調査によりまして瑕疵の範囲が非常に小さくなっているということも前提といたしまして、既存住宅売買瑕疵保険に加入することで保証が受けられることになり、消費者の救済が図られるというふうに考えてございます。 この点につきましては、瑕疵保険に加入しやすくなるように、建物状況調査の調査内容と瑕疵保険に加入するための現場検査の連動を図りまして、建物状況調査を実施している場合には簡易な手続で保険加入ができる仕組みとする方向で検討をしていきたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 先ほども答弁がありましたが、既存住宅売買瑕疵保険の加入、現行五%を二〇%に引き上げる、それを目指すということであります。 ただ、任意加入では特に個人間の売買で買主保護に欠けるおそれはないのか、既存住宅売買瑕疵保険の加入の私は義務化も検討すべきだと考えますが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 既存住宅売買瑕疵保険は、既存住宅の売主とともに買主も住宅の状況等を踏まえて加入するかしないかを判断することができる任意の保険商品でございます。 既存住宅市場におきましては、様々な住宅の取引がなされているという実態がございます。例えば、建築からまだ年数が浅くて十年間の新築の住宅瑕疵担保保険の保険期間内である、そういう物件が取引される場合もございます。また、購入後すぐに取壊し予定であったり、あるいは自分でDIYをされるというような取引を前提になされる場合もございます。そういったものについては、やはり既存の保険の加入を必要としない住宅であろうかというふうにも考えられるわけでございます。 したがいまして、委員御指摘のように既存の保険の加入を一律に義務付けるということは、こうした必要としない消費者にまで過剰な負担を強いることということになるため、これは慎重に検討する必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。 方向といたしましては、御指摘いただきましたように、既存保険の加入率、まだ五%程度でございますので、これをやはり引き上げるということで、まずは既存保険の加入促進を図ってまいりたいというふうに考えております。 そのための方策といたしまして、先ほど来、谷脇局長から御答弁申し上げておりますように、このインスペクションと保険に加入しやすくするための現場検査の連動を図りまして、具体的には、建物状況調査、インスペクションにおきまして不具合事象がなしというふうになった場合には、保険法人による現場検査を省略をいたしまして簡易に保険加入手続ができるように、そういう仕組みとなるように関係者と協議を進めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 売買対象の物件について、インスペクションの存否及び既存住宅売買瑕疵保険加入の存否について、買主が適切かつ十分に理解することが大変重要ではないかと考えております。 宅建業者から買主に対して十分な説明がなされるのでしょうか。その点について伺います。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 建物状況調査の結果等の説明に当たりましては、御指摘がございましたように、消費者が理解しやすいように宅建業者が適切に説明を行うことが重要であるというふうに考えております。 このため、国土交通省におきましては、既存住宅の取引時に用いる各種書式の整備を行うこととしております。具体的には、建物状況調査の報告書のひな形の作成、媒介契約書や重要事項説明書の標準書式の作成、こういったことを行うことを検討しております。 また、宅建業者が正確な情報を説明できるよう従業者への研修を充実させることも必要でございます。本法案には、宅建業者の団体による研修に関する規定を設けておりますが、この研修にインスペクションや既存住宅売買瑕疵保険に関する内容を盛り込みまして、これらの知識の定着を図るということも検討をしているところでございます。 加えて、改正内容の説明会等を開催し、インスペクション等について周知を図るなど、業界団体などとも連携し、宅建業者から買主に対してインスペクション等の情報が適切に説明されるように必要な環境整備を進めていきたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 最後の質問ですが、欧米では既に住宅市場の七割、八割が既存建物、中古住宅であります。EUでは、エネルギーパスと呼ばれる住宅の省エネ評価制度が義務化されています。ドイツにおいては、既存住宅のエネルギー消費性能表示についても省エネ政令などに大変詳細に規定されています。我が国においても住宅を含む建築物のエネルギー効率の向上は大きな課題であり、昨年成立をいたしました建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に基づき、建築物のエネルギー消費性能の表示が努力義務とされたところであります。 今回、インスペクションの促進に当たりまして、既存建物取引時の情報提供の充実が図られ、宅建業者の重要事項説明等に関する省令の改正が行われることになります。 この際、大臣に伺いますが、既存住宅の省エネ性能についても買主に分かりやすく説明するよう省令改正に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 既存建築物の省エネルギー性能の向上を図る上では、建築物の販売時等に省エネルギー性能に関する情報が提供され、性能の優れた建築物が評価され選択されるような環境を整備することが効果的であると考えております。このため、建築物省エネ法では、建築物の販売や賃貸を行う事業者に対する省エネルギー性能を表示する努力義務の規定を設け、消費者に対する情報提供を充実させることとしております。 一方で、宅建業法の重要事項説明は、違反すれば処分の対象となる法律上の義務であることから、アスベスト調査や耐震診断の内容といった建物の安全性に関わるものなどに限定する形で規定がされております。このため、既存住宅の取引時に省エネルギー性能について法律上の義務である重要事項説明に位置付けることは、現時点では慎重な検討が必要と考えております。 建築物省エネ法におけます省エネルギー性能の表示制度も活用をしながら、市場において省エネルギー性能の高い建築物が評価され選択されるような環境の整備を進めていきたいと考えております。
○吉田忠智君 是非前向きに検討くださいますようお願いをしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○行田邦子君 行田邦子です。よろしくお願いいたします。 この度の宅建法改正法案は、建物状況調査、インスペクションを促して、そしてまた、併せて既存住宅売買瑕疵保険の加入者を増やしていく、そのことによって売主、買主が安心して取引ができる市場環境を整備すると、もって既存住宅の流通促進の一助とするということでありまして、賛成であります。 しかしながら、これだけで、これをやっただけで既存住宅の流通が促進されるというわけではないと思っております。市場を構成する様々なプレーヤーに対して啓発や啓蒙やまた情報提供、そしてまた政策誘導など、あらゆる措置を総合的に講じていく必要があろうかと思っております。 その中で私が既存住宅の流通の促進のために必要だと、大切だと思うことの一つは、これは売主、消費者に対してのしっかりとした啓発啓蒙だと思っておりまして、自ら所有している建物、家が、しっかりと維持管理をし、そしてまた定期的にメンテナンス、リフォームをすればその価値が市場でも適切に認められるんだということを消費者、売主にも理解してもらうような、そのような啓発が必要だと思っております。 今の既存住宅市場におきましては、中古戸建て住宅の市場価値が一律に経年減価してしまって、築二十年から二十五年程度でゼロになるということであります。こうした現在の市場の慣行というのを改める必要があることが指摘をされています。そして、市場において個々の建物の価値が適切に評価されるよう、建物の性能や維持管理の状態、またリフォームを行っているかなど、家の持ち主が住宅履歴情報を蓄積し活用する仕組みを整備すべきだと考えておりますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 委員御指摘いただきましたように、既存住宅流通市場の活性化に向けまして既存住宅の価値が市場で適切に評価されるようにするためには、新築時及び増改築時の設計図書を始め、その性能や維持管理の記録などの住宅履歴情報が流通時に関係者間で共有できるようにすることが有効だと思っております。また、この住宅履歴情報を適切に活用することによりまして計画的な維持管理や合理的なリフォームが可能となることから、住宅ストックの質の維持向上という観点からも住宅履歴情報は重要であります。 このため、住宅所有者に対してその蓄積、活用の重要性について周知を図り、普及を進めるべきものと考えております。まずは、住宅履歴情報の蓄積が必要であることから、住宅性能評価機関などがその蓄積や提供を行う際の共通ルールを策定することなどによりまして、住宅所有者が安心して利用しやすい情報の蓄積を図ってきているところでございます。 これを前提にいたしまして、リフォームに関するガイドブックにおいて住宅履歴情報を保管することの重要性を記載し、住宅所有者に周知をすること、また、住宅の長寿命化リフォームに対する補助を行う際に、図面の作成や工事写真の記録、インスペクションの実施、住宅性能の評価を要件として求めること、こういったことによりましてリフォームの機会を捉えた住宅履歴情報の蓄積を進めているところでございます。
○行田邦子君 この住宅履歴情報なんですけれども、いえかるてという名称のものが、制度があるようですけれども、まだまだ十分に知られていない、また普及していないのではないかというふうに考えております。 そこで、住宅履歴情報をもっと既存住宅の流通の促進のために活用していくためには、私は、不動産取引の仲介において売主と宅建業者の間で行われる媒介契約締結時に住宅履歴情報の有無を確認するとか、また、重要事項説明時に住宅履歴情報内容を説明するよう制度化してはどうかと考えていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷脇暁君) 今回の改正におきまして、一点、重要事項説明で追加をしておる条文がございまして、三十五条の六号の二、ロという規定でございますけれども、これは重要事項説明の対象を規定しているところでございますが、その中に新しく、設計図書、点検記録その他の建物の建築及び維持保全の状況に関する書類で国土交通省令で定めるものの保存の状況について重要事項説明の対象にするということを考えてございます。 この説明の対象となる具体的な書類の内容につきましては、今後いろいろな部分でいろんな検討を重ねていきたいというふうに思っておりますけれども、点検記録その他のこういう書類で省令で定めるものの保存状況につきましては重要事項のときに説明をしていただくという、そういう方向になるということでございます。 以上でございます。
○行田邦子君 買主側がその物件、建物の状態を適切に判断できるような、そのような情報提供ができるような仕組みをこれからも更に取り組んでいただきたいと思います。 そして、次の質問は大臣に伺いたいと思うんですけれども、若干重複するかもしれませんが、お許しいただきたいと思います。 今私の質問にもありました媒介契約締結や重要事項説明、これは今、対面で行われるものとされていますけれども、私は、不動産流通を更に活発化させるための方策の一つとしてIT活用をするべきではないかと思っておりますが、その検討状況をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 重要事項説明におけるIT活用には、時間、コストの縮減等の効果が期待できる一方、消費者が説明を十分理解できず、トラブルが増加する等の懸念がございます。そのため、国土交通省におきましては、平成二十七年の八月から、賃貸取引と法人間の売買取引を対象にいたしまして、テレビ電話等を活用したIT重要事項説明、IT重説の社会実験を実施しているところでございます。 社会実験におきましては、平成二十八年四月までに約三百二十件のIT重説が実施をされまして、機器のトラブル等を除き大きなトラブルの報告等はないところでございますけれども、今後も、実施事例を積み重ねるとともに、入居後のトラブル発生状況も含め検証を進めることとしております。 今後、このような検証結果等を踏まえ、本格運用についての判断を適切に行っていきたいと考えております。
○行田邦子君 この度の社会実験におきましては、契約を全てオンラインで完結するということではなく、ITを一部活用する、そのための社会実験ということでありますけれども、是非、業務の適正な運営、また取引の公正の確保、そしてまた購入者利益の保護といったことから外れないように、その上でのITの活用の実証実験を進めていただきたいというふうに思っております。 そして、次の質問を用意しておりましたけれども、かなり質問が重なって、この質問は私で四人目になってしまいますのでちょっと省かせていただきますけれども、次の質問、一問省きまして五問目に行きたいと思います。 この法案で、第四十八条の第三項なんですけれども、宅建業者は事務所ごとに従業者名簿を備えなければならず、取引の関係者から要求があれば閲覧に供しなければならないと、このようにされています。そこで伺いたいんですけれども、なぜ従業者名簿の備えを義務としているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。 不動産取引におきましては複数の者が取引に関与することから、取引に関与した者と宅建業者の雇用関係が明らかでない場合に、仮にトラブルが発生した際にその責任の所在が不明確になるというおそれがございます。そのため、取引関係者の請求があった場合における従業者証明書の提示を義務付けるとともに、宅建業者の事務所ごとに従業者名簿の備付けを義務付けることで、誰が宅建業者と雇用関係のある従業者であるかを明らかにし、業務の運営の適正化や不動産取引の安定、円滑化を図っているという趣旨でございます。
○行田邦子君 このような従業者名簿の備えを義務付けられている業種というのはほかにあるのかなと考えてみたんですけれども、ぱっと思い浮かばないです。非常に特殊なのではないかなというふうに思っております。 これも古くからの規制であろうかと思いますけれども、やはり状況の変化やまた業界の変化、社会の変化に応じてこういった規制も定期的に見直すべきではないかなと思っていますし、その見直しの際には、当然のことながら、こういった従業者名簿の備えを義務付けするということが業務の適正な運営とか取引の公正の確保のためにどれだけ有効に機能しているのかどうかということも検証していくべきではないかなと、このように思っております。 そして、最後の質問をさせていただきたいと思います。この宅建法案の改正と少し関係があるんですけれども、前回も質問させていただいた続きなんですけれども、木造建築についてであります。 私の思いとしましては、国産材を使った木造建築物を増やしていくにはどうしたらよいのかということなんですけれども、木造建築の場合は耐火性、耐震性、また強度等の課題がありまして、中高層建築物のほとんどが、今、非木造となっています。建築物の木造化を推進するための一つの方策として、皆様のお手元にお配りをしておりますCLTの普及が有効と考えますけれども、これまでは個々の建築物ごとに国土交通大臣認定が必要であったり、また日本においてはパネル工法の設計法が確立されていないなどで非常に実績が少なかったわけです。 今般、CLT関連の告示が整備されたわけでありますけれども、その内容と、また今後のCLT普及のための取組についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 国土交通省では、今年の三月三十一日及び四月一日に、CLTを用いました建築物の一般的な設計方法等に関しまして、建築基準法に基づく告示を公布、施行いたしました。 これまでは、委員御指摘のとおり、個別の建築物ごとにその建築物に用いますCLT材料に応じまして精緻な構造計算を行っていただいて、大臣認定を受けるという必要がございました。国土交通省では、部材の実験や実大振動台実験などを行いまして、CLTの材料強度やCLT建築物が地震のときにどのように挙動するのか等につきまして調査を進めてまいりました。その結果を踏まえまして、今般、一般的な設計方法を策定し、告示したところであります。この設計方法に基づきまして構造計算等を行うことによりまして、大臣認定を個別に受けることなく建築確認で建築することが可能となったところでございます。 また、これまでは準耐火構造としなければならない共同住宅等につきまして、一般にCLTを使おうといたしました場合には石こうボード等によって覆っていただかなければならないということがございました。そうでないようにしようと思う場合には、建築物の壁とか床、あるいは屋根にそうした防火被覆がないCLTについての耐火実験をしていただきまして、これも大臣認定を取っていただくという必要がございました。この点につきましても、実験によりまして火災時のCLT部材の性能が確認をされましたので、例えば三階建てまでの共同住宅等につきましては、告示に基づいて定めました仕様としていただくことで、防火被覆なし、現しというふうに呼んでおりますけれども、この現しで建築物の壁あるいは床、屋根にCLTを用いることを可能としたところでございます。 今後でございますけれども、林野庁や、あるいはCLT協会等関係団体も組織をされておりますので、こういったところとも連携をいたしまして、まず今回出しましたCLTの告示の内容、それから告示に基づいて設計施工のマニュアルを来月早々に作ってまいりたいというふうに思っておりますが、そうした内容についての建築士等に対する実務者向けの講習会、こういったものを実施してまいりたいと思っております。 それから二つ目としまして、先般、建築研究所内にCLTを実際に使って建てました実大の実験棟を建築をいたしました。ここで今後、例えば室内の温熱環境でございますとか遮音性能でございますとか、そういった居住性能の検証や評価をしてまいりたいと思っております。 さらに、これまでもしてまいっておりますけれども、CLT等の先導的な技術を用いた木造建築物への助成等の支援も行ってまいりたいと思います。 こうした対応によりまして、引き続きCLTの普及に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。
○行田邦子君 終わります。
○委員長(金子洋一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(金子洋一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子洋一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(閣承認第二号)及び特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(閣承認第三号)の両件を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、同年十月十四日以降、北朝鮮船籍の全ての船舶に対する本邦の港への入港禁止を実施してきております。さらに、本年一月六日に北朝鮮が核実験を実施したこと及び本年二月七日に「人工衛星」と称する弾道ミサイルを発射したこと等を踏まえ、北朝鮮の動向や国際社会の対応ぶり等の諸般の事情を総合的に勘案し、我が国の平和及び安全を維持するために特に必要があると認め、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第三条第三項の規定に基づき、本年二月十九日の閣議において、平成二十九年四月十三日までの間、本年二月十九日以後に北朝鮮の港に寄港したことが我が国の法令に基づく手続等によって確認された第三国籍船舶に対し、本邦の港への入港を禁止することを決定いたしました。本件はこれに基づく入港禁止の実施について、同法第五条第一項の規定に基づき国会の承認を求めるものであります。 以上が、本件を提案する理由であります。 本件につき速やかに御承認いただきますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。 続いて、ただいま議題となりました特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、同年十月十四日以降、北朝鮮船籍の全ての船舶に対する本邦の港への入港禁止を実施しているほか、本年二月十九日以後に北朝鮮の港に寄港したことが我が国の法令に基づく手続等によって確認された第三国籍船舶に対し、本邦の港への入港を禁止しております。さらに、本年一月六日に北朝鮮が核実験を実施したこと及び本年二月七日に「人工衛星」と称する弾道ミサイルを発射したこと等を受けて本年三月二日(ニューヨーク時間)に国際連合安全保障理事会決議第二千二百七十号が採択されたこと等を踏まえ、北朝鮮の動向や国際社会の対応ぶり等の諸般の事情を総合的に勘案し、我が国の平和及び安全を維持するために特に必要があると認め、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第三条第三項の規定に基づき、本年四月一日の閣議において、平成二十九年四月十三日までの間、国際連合安全保障理事会の決定等に基づき凍結又はその他の関連する措置の対象とされた船舶であって、その国際海事機関船舶識別番号が明示されるものに対し、本邦の港への入港を禁止することを決定いたしました。本件はこれに基づく入港禁止の実施について、同法第五条第一項の規定に基づき国会の承認を求めるものであります。 以上が、本件を提案する理由であります。 本件につき速やかに御承認いただきますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(金子洋一君) 以上で両件の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより両件について質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより両件について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(閣承認第二号)の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(金子洋一君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(閣承認第三号)の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(金子洋一君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子洋一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子洋一君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国の大都市については、我が国経済の牽引役として世界の都市間競争に対応し、世界中から企業や人、投資等を呼び込むため、国際競争力や防災機能を一層強化する必要があります。 また、地方都市においては、人口減少や少子高齢化の進展に対応し、地方創生を実現するため、コンパクトでにぎわいのあるまちづくりを進める必要があります。 加えて、高度経済成長期に大量に供給され、老朽化が進んでいる住宅団地について、地域の拠点として再生を図ることが求められております。 このような趣旨から、この度この法律案を提出することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、都市の国際競争力と防災機能の強化を図る民間都市開発事業への支援を強化するため、民間都市再生事業計画の認定申請期限の延長、国際競争力強化に資する国際会議場施設等の整備に対する金融支援制度の創設、災害時においても一定の区域内にエネルギーを継続的に供給するための協定制度の創設等を行うこととしております。 第二に、コンパクトでにぎわいのあるまちづくりを進めるため、市街地再開発事業について、既存建築物を有効に活用するための個別利用区の創設、医療、福祉、商業施設等を誘導する特定用途誘導地区の施行区域への追加等を行うこととしております。また、官民連携により町のにぎわいを創出するため、低未利用の土地や建築物を市町村やまちづくり団体が有効に活用するための協定制度の創設、自転車駐車場や観光案内所等の設置に係る都市公園の占用許可特例の創設等を行うこととしております。 第三に、住宅団地の再生を図るため、共有土地において市街地再開発事業を行う際の組合員数の算定方法の見直しを行い、住宅団地の建て替えを進めることとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(金子洋一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十九分散会