行政監視委員会 第1号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2016/04/04
会議録
○委員長(礒崎陽輔君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 議事に先立ちまして、一言御挨拶申し上げます。 去る一月四日の本会議におきまして行政監視委員長に選任されました礒崎陽輔でございます。 委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りまして、公正かつ円満な運営に努め、職責を全うしたいと存じますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) 委員の異動について御報告いたします。 去る一日までに、清水貴之君、佐々木さやか君、山田修路君、難波奨二君、小林正夫君、津田弥太郎君、藤本祐司君、藤末健三君、有田芳生君、行田邦子君、和田政宗君、福岡資麿君、松下新平君、石井浩郎君、島田三郎君、松村祥史君、中西祐介君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君、榛葉賀津也君、足立信也君、丸山和也君、北村経夫君、山本博司君、堀内恒夫君、相原久美子君、水岡俊一君、真山勇一君、新妻秀規君、斎藤嘉隆君、大塚耕平君、島村大君、三木亨君、大沼みずほ君、井上義行君及び私、礒崎陽輔が選任されました。 また、本日、滝沢求君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(礒崎陽輔君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に渡邉美樹君、真山勇一君及び牧山ひろえ君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(礒崎陽輔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(礒崎陽輔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 行政評価等プログラムに関する件、政策評価の現状等に関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 本委員会におかれましては、総務省の行政評価機能を活用いただきつつ、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を精力的に行われていることに深く敬意を表する次第であります。 それでは、昨年六月八日の本委員会における御報告以降に公表した案件について御説明いたします。 初めに、行政評価等プログラムにつきましては、平成二十八年度以降の調査テーマを含め、行政評価局の当面の業務運営方針を定めたものであり、本年三月に決定の上、公表いたしました。 このプログラムには、クールジャパンの推進や介護施策など平成二十八年度に新たに実施する計十一の調査テーマのほかに、政策評価審議会の知見を生かした政策評価の質の向上、地域密着型メディアを通じた行政相談の広報の推進などを盛り込んでおります。 このプログラムに基づき、全国ネットワークを活用して行政上の課題解決を図ってまいります。 次に、「平成二十六年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」につきましては、昨年六月十二日に国会に提出したものです。平成二十六年度においては、各府省で計二千四百三十二件の政策評価が実施されており、その結果を踏まえた改善、見直しなど、政策への反映が行われております。 次に、行政評価局が行った調査の結果につきましては、「食育の推進に関する政策評価」、「災害時に必要な物資の備蓄に関する行政評価・監視」など九件となっており、それぞれ関係府省に勧告等を行っております。 以上、最近の公表案件につきまして概要を御説明いたしました。私といたしましては、国民に信頼される質の高い行政の実現に向け、行政評価機能を更に発揮していくことが重要と考えております。また、私どもの活動が本委員会における調査に一層資するよう、今後とも真摯に取り組んでまいる所存でございます。 引き続き、詳細につきまして行政評価局長から説明させます。
○委員長(礒崎陽輔君) 次に、補足説明を聴取いたします。新井行政評価局長。
○政府参考人(新井豊君) それでは、行政評価等プログラムなどについて詳細を御説明いたします。 初めに、行政評価等プログラムについて御説明いたします。 お手元の資料の一ページから二ページを御覧ください。 行政評価局が行う調査につきましては、平成二十八年度においては、クールジャパンの推進、介護施策などの調査を全国規模で実施してまいります。また、過去の勧告の効果把握のためのフォローアップを適時的確に実施することで、勧告の実効性の確保に努めてまいります。 政策評価の推進につきましては、政策評価審議会の知見を活用しながら、評価の質の更なる向上を図るため、政策評価の改善方策の検討を進めてまいります。 また、各府省が行う租税特別措置等及び公共事業に係る政策評価について、重点化を図りつつ点検を行うことにより、政策評価の客観性の確保、質の向上等に取り組んでまいります。 行政相談につきましては、行政相談委員との協働、地域密着型メディアを通じた広報活動、国際協力の推進などに取り組んでまいります。 次に、「平成二十六年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告」について御説明いたします。 資料の三ページから四ページを御覧ください。 平成二十六年度において、各府省で計二千四百三十二件の政策評価が実施されており、そのうち、公共事業の評価の結果、二省で計六事業の休止又は中止につながるなど、政策評価結果を踏まえた政策の改善、見直しが行われています。 総務省としては、政策評価の標準化、重点化の取組を推進するとともに、「消費者取引に関する政策評価」について勧告を行いました。また、租税特別措置等、規制、公共事業及び目標管理型の政策評価が適切に実施されているかどうかの点検に取り組みました。 次に、行政評価局が行った調査につきまして、前回の御報告後に行いました九件の勧告等について御説明いたします。 資料の五ページを御覧ください。 昨年十月に公表した「食育の推進に関する政策評価」につきましては、食育の推進に関する政策について、総体としてどの程度効果を上げているかなどの総合的な観点から、食育推進計画の策定状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、食育に係る目標の達成状況について、進展が大きくないことを明らかにするとともに、都道府県の目標設定への支援や食育に関する施策の効果の把握などについて意見を付して通知いたしました。 六ページを御覧ください。 昨年七月に公表した「災害時に必要な物資の備蓄に関する行政評価・監視」につきましては、災害時における国の業務継続性の確保等を図る観点から、各府省における非常時優先業務等の実施に必要な物資の備蓄状況、帰宅困難者の受入れ対策の実施状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、食料、飲料水等の計画的な備蓄、帰宅困難者への対応方針の明確化などを勧告いたしました。 七ページを御覧ください。 昨年八月に公表した「グローバル人材育成に資する海外子女・帰国子女等教育に関する実態調査」につきましては、海外子女等の教育環境の整備拡充を図る観点から、海外子女等に対する教育の実施状況を調査いたしました。 その結果に基づき、政府援助が非承認となっている教育施設の解消に向けた方針の策定、グローバル人材育成強化に係る具体の目標、取組、工程の策定などを勧告いたしました。 八ページを御覧ください。 昨年九月に公表した「再生可能エネルギーの固定価格買取制度の運営に関する実態調査」につきましては、制度の運営に関する実態を明らかにする観点から、発電設備の認定状況、電力会社への接続状況、固定価格買取り制度に係る収支状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、発電設備の認定の適正化、電力会社への接続に要する費用の透明性の確保、買取りに必要な財源の不足に伴う借入れによる電気使用者の負担増加の抑制などを勧告いたしました。 九ページを御覧ください。 昨年十一月に公表した「家畜伝染病対策に関する行政評価・監視」につきましては、家畜伝染病の発生予防対策及び蔓延防止対策の一層の推進を図る観点から、家畜伝染病対策の実施状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、衛生管理基準を遵守していない畜産農家に対する指導の徹底や、初動防疫対応のための実効性のある動員計画の作成などを勧告いたしました。 十ページを御覧ください。 昨年十一月に公表した「社会資本の維持管理及び更新に関する行政評価・監視」につきましては、鉄道施設の長寿命化対策を推進し、鉄道輸送における安全な運行を確保する観点から、長寿命化計画の策定状況、鉄道施設の維持管理状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、長寿命化計画の策定に必要な情報の提供、鉄道施設の定期検査及び補修の確実な実施の指導などを勧告いたしました。 十一ページを御覧ください。 本年一月に公表した「世界文化遺産の保存・管理等に関する実態調査」につきましては、世界文化遺産の持続的な保存、管理及び活用を進める観点から、各種取組の実施状況を調査いたしました。 その結果、世界文化遺産の保存、管理等はおおむね良好に実施されていましたが、その一部については、落書きによる文化財の毀損や、景観を阻害する無許可の工作物の設置などの不適切な実態が見られたことから、適切な保存、管理等の推進に向けた取組の実施を勧告いたしました。 十二ページを御覧ください。 本年二月に公表した「職業能力開発の効果的な実施に関する行政評価・監視」につきましては、職業訓練の効果的な実施を図る観点から、職業訓練の設定、実施の状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、地域の求人ニーズや就職率の高い訓練分野に重点を置いた周知、誘導等の積極的な実施、託児サービス付き訓練や短時間訓練について、ニーズの把握、導入の検討などを勧告いたしました。 十三ページを御覧ください。 本年三月に公表した「一般廃棄物処理施設の整備・維持管理に関する行政評価・監視」につきましては、処理施設の効果的、効率的な整備、維持管理の促進を図る観点から、ごみ処理の広域化、焼却施設の集約化の取組状況、処理施設の維持管理の実施状況等を調査いたしました。 その結果に基づき、長寿命化計画に沿った施設の維持管理の指導、今後の広域化、集約化の考え方等の提示などを勧告いたしました。 御説明は以上でございます。本委員会の御審議に行政評価機能が一層資するよう今後とも取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
○委員長(礒崎陽輔君) 以上で説明の聴取は終わりました。 行政の活動状況に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○渡邉美樹君 自由民主党の渡邉美樹でございます。 私は、今から三十二年前に起業し、経営者として三十年間を過ごした後、国会議員とならせていただきました。私が思うのは、企業経営も政治も行政も、組織マネジメントの視点から見れば、その基本と原則は全て共通しているということです。このようなことを言いますと、企業経営と行政は違うとお叱りを受けることがありますが、しかし私はそのように思います。 著名な経営学者ピーター・ドラッカー氏は、著書「マネジメント」において次のように述べております。マネジメントは企業だけのものではない、マネジメントは、企業、政府機関、大学、研究所、病院、軍など、全ての組織の機関であり、マネジメントなしに組織はあり得ない、マネジメントは、成果に対する責任に由来する客観的な機能であり、その基本と原則は共通するものである、マネジメントの基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻すると述べております。行政もまた成果に対する責任を有する組織でありまして、そこにはマネジメントが必要不可欠であることは間違いのない事実だと思います。 さて、安倍首相は、アベノミクス新三本の矢の第一の矢として、希望を生み出す強い経済、GDP六百兆円を掲げられました。私も経済界出身の政治家として、GDP六百兆円を何としても実現させなければならないと思っております。本日は、このGDP六百兆円を達成するために行政のマネジメントはどうあるべきかという視点で御質問をさせていただきたいというふうに思います。 マネジメントの要諦は、経営生活三十年の中で学んだことは、ミッションとビジョンと戦略であります。つまり、どんな思いでどんな目標を持って、そしてそれをどんな方法で行うのかということであります。ミッションは、使命、存在意義のことでありますが、ここで各省庁の使命や存在意義を問うつもりはありません。ミッションに基づき設定されたビジョンは、目指すべきゴールや目標のことであります。ビジョンを策定する上で大切なことは、達成度が判定可能な具体的な数値目標であること、そしていつまでにということが明確になっていることであります。 安倍首相の二〇二〇年くらいまでにGDP六百兆円というのも一つの大きなビジョンだと思います。このビジョンを実現するために、各省庁がそれをブレークダウンしたビジョン、目標を持っていなければ、その大きな目標は達成できないと考えます。 そこで、まず質問させていただきます。 経済産業省及び中小企業庁にお伺いします。 二〇二〇年にGDP六百兆円を実現するために、経済産業省及び中小企業庁ではビジョンというものをお持ちなんでしょうか。もしそれがあったら教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(北村経夫君) お答えいたします。 経済産業省といたしましては、この今御指摘のありました名目GDP六百兆円の達成に向けて、アベノミクスの第一の矢でございます希望を生み出す強い経済の実現に向け全力で尽くしてまいりたい、このように考えております。 その上でお答えいたします。 その実現に向けて何が必要かでありますけれども、委員御承知のとおり、企業は過去最高の収益を上げたわけでございます。これをいかに活用するかが大事かというふうに考えております。 三つまずポイントを申し上げますけれども、一つは、この企業収益を、賃上げを通じた消費の拡大、そして未来投資による生産性革命の実現にいかに結び付けていくかというのが大事だろうというふうに考えております。そして、三つ目でございますけれども、中小企業が賃上げしやすくなるための取引条件の改善に取り組んでいくことが重要であると考えております。 まず、一つ目の賃上げでございますけれども、これは、経産大臣を先頭に、省を挙げて五百を超える業界団体に対してお願いをしているところでございます。そして、春闘の結果につきましては適切な形でフォローアップ調査をしてまいります。 そして、未来投資による生産性革命でございますけれども、そのためには、一つは、人工知能、ロボットの研究開発の加速、そして産業保安、インフラなどの各分野における実証を通じまして、IoTを活用した社会システムへの転換を推進する事業など、これは平成二十八年度当初予算に盛り込んでいるところでございます。さらに、今国会におきましては、中小企業の生産性向上を支援する法案を提出いたしました。この枠組みを中心にいたしまして、固定資産税の軽減措置を含め生産性向上を図ってまいりたい、支援してまいりたいというふうに考えております。 加えまして、取引条件の改善に向けましては、これまで産業界に対する要請、そして下請代金法に基づく立入検査を行ってきたところでございます。直近の大規模な調査の結果を踏まえまして、取引適正化について大企業からのヒアリングを行うなど、今後必要な対策を講じてまいります。 経産省といたしましては、このような施策を通じまして、戦後最大となる名目六百兆円を達成するために、そのために貢献していく、これが大きな使命であると考えている次第でございます。
○渡邉美樹君 大きな戦略方針という意味ではよく理解させていただきました。しかし、私が質問させていただいたのは、六百兆円を実現するために経済産業省が何をやって、その結果何兆円になるんだという具体的な数字の落とし込みであって、残念ながら今のではお答えになっていないというふうに申し上げたいと思います。 そこで、日本再興戦略というものがあるわけでありますが、ここには百三十六のKPI、つまりキー・パフォーマンス・インジケーターというものが設定されております。経済産業絡みでお話をさせていただくと、このKPI、主なものに三つございます。 まず一つは、開業率が廃業率を上回る状態にして、開業率と廃業率がアメリカ、イギリス並み、つまり一〇%台になることを目指すと、これが一つであります。二つ目は、二〇二〇年までに黒字中小企業・小規模事業者を七十万社から百四十万社、つまり倍増させるということと、三番目は、今後五年間で新たに一万社の海外展開を実現するということであります。これらはビジョン、目標であるとも言えますが、ほかにも知的財産、科学技術イノベーション、エネルギー、国際展開など様々なKPIが設定されているわけであります。 ちなみに、まず質問させていただきたいのは、この百三十六のKPIというのはGDP六百兆円というものが前提に作られているのでしょうか、それともお題目として掲げられているものでしょうか、教えてください。
○政府参考人(広瀬直君) お答え申し上げます。 百三十六のKPIでございますけれども、昨年六月までの累次の日本再興戦略におきまして経済成長を目指していく観点から設定したものでございますけれども、GDP六百兆円の達成とリンクしているものとは必ずしもなってございません。
○渡邉美樹君 というのは、そのような質問をしたのはなぜかと申しますと、安倍首相がアベノミクス新三本の矢を表明されたのが昨年の九月でございまして、このGDP六百兆円という新たなビジョンが発表されるよりも実はその前にこのKPIが設定されていたということであります。 本当にこのKPIというものに、GDP六百兆円というものを前提に作られたのであればそれがもちろん具体的なKPIになるわけでありますが、もしそうでないのであるならば、このKPIは新たに速やかに見直して、六百兆円に向かう新たな戦略を策定するべきだと思うのですが、それについては各省庁はいかがお考えでしょうか。その見直しについては考えていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(広瀬直君) 日本再興戦略におけるKPIにつきましては、平成二十八年一月二十五日の産業競争力会議において決定されました成長戦略の進化のための今後の検討方針、これにおきまして、累次の成長戦略で設定したKPIについては、アベノミクス第二ステージを展開する観点から全てのKPIの妥当性等を再評価し、必要な整理を行うとされているところでございます。 委員御指摘がありましたGDP六百兆円の実現という観点も含めまして、KPIについて必要な再評価と整理のための検討を進めまして年央の成長戦略の取りまとめに反映してまいりたいと、こう考えております。
○渡邉美樹君 さて、スピードが大切だと言わせていただきましたが、企業が株式公開、つまり上場するときに必要な要件が正確な月次決算というものでございます。 上場企業は、毎月の締め日から遅くとも七営業日以内に月次決算をまとめて、予算と実績の差異を毎月比較、確認しております。月次決算の結果は毎月二度から三度開かれる経営会議で共有され、予実差異の原因を検証し、目標未達の場合にはリカバリーのために施策を速やかに打ち出すというのが企業が行っているPDCAでございます。マネジメントの要諦の一つは、これをスピーディーに行うことであります。よって、KPIも月次で評価されるべきものであるというのは企業の考え方であります。 政治においていかがということの質問でございますが、例えばこの開業率、廃業率のKPI、黒字企業のKPI、それから海外展開一万社のKPIについて、どのぐらいのスパンでその達成度を確認されているのか、そのPDCAはどのぐらいのスピードで回っているのかというのを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(豊永厚志君) お答え申し上げます。 委員御指摘の三つのKPIにつきましては、秋頃に開かれます産業競争力会議と一、二月頃に国会報告される報告書の年二回の機会に進捗状況の確認を行っておりますが、指標そのものについては統計情報を基に算出してございます。 それぞれの算出頻度について申し上げますと、開業率と廃業率につきましては、毎年十一月、厚生労働省が公表しております雇用保険事業年報を基に中小企業庁で算定しております。次に、黒字中小企業数につきましては、毎年三月、国税庁が公表している会社標本調査に基づきまして中小企業庁で算定してございます。海外展開企業数につきましては、経済産業省が公表している工業統計及び総務省が公表している経済センサスを基に中小企業庁で算定し、合算してございます。 いずれも全国的かつ膨大な数の企業を対象とした統計データから算出しているため、年一回よりも多い頻度での確認は難しいところであると考えておりますけれども、今後、基本となる統計の活用を維持しつつも、より早いタイミングでの把握ができないか、また他の手法を用いてより短いタームで把握なり推計ができないか、検討してまいりたいと考えております。
○渡邉美樹君 私の手元資料であるものは、二〇一五年の六月までの資料しか実は手に入らなくて、例えば開業率、廃業率でいうならば、一〇%を一つの目標としているわけですが、四・八の開業率、廃業率四・〇。それから、黒字企業でいうならば、七十万社から百四十万社ということですが、今、手元資料にあるところでは八十万社。そして、今後五年間で一万社の海外展開ということについては、この情報は手に入らなかったという状況でございます。 本来、KPIというものに関して言うならば、一万社にするならば、たしか二〇一七年と最初に目標を掲げられたと思うんですが、二〇一七年に一万社にするならば、今との差が、六十か月であったらその差の会社数を例えば六十で割りまして、毎月毎月何社増えなければ一万社にはならないということで、毎月そのKPI、目標を確認していくのが通常のマネジメントでありまして、掲げたけれどもやっぱりできませんでした、やっぱりできませんでしたというのは、これはマネジメントとは言えないと、そのように私は感じております。 KPIというものは、目標に対して、これは一里塚的なものですから、KPIは目標ではありませんので、最終的に達成するためにその目安となるのがKPIですから、そういう面からいえば、KPIというのは細かければ細かいほどいいわけでありまして、実際、一年に一回の結果確認ではKPIと呼べるようなものではないというふうに思います。 できれば四半期ごと、せめて四半期ごとのKPIを設定し、そしてそれを追いかけていくべきだと思いますが、先ほどの三点に関していかがお考えか、教えていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(豊永厚志君) 委員の御指摘、御質問は先ほどの三点についてということなので、私の方からお答えさせていただきます。 繰り返しになって大変に恐縮でございます。基となっております統計データでございますけれども、その実施の頻度につきましては、年一回よりも多い実施は難しいと考えてございますけれども、基本となりますその統計の活用は維持しつつも、より早いタイミングで把握できる手法はないか、また他の手法を用いることでより短いタームで把握なり推計するようなスキーム、手法がないか、検討してまいりたいと考えてございます。
○委員長(礒崎陽輔君) 広瀬次長、ありますか。
○政府参考人(広瀬直君) 開業率の話以外のKPI全体でございますけれども、KPIの進捗につきましてはできる限り小まめに把握をいたしまして、成長戦略の各施策の改善につなげていくということが成長戦略の着実な実行に向けて重要なことであるというふうに認識をしております。 そうした観点から、例年秋頃の産業競争力会議と、それから一、二月頃に公開、報告をさせていただいております産業競争力強化のための重点施策等に関する報告書、この二回の機会におきまして、各KPIの進捗状況を把握、評価して公表しているところでございます。 そうした百三十六あるKPIにおきましては、一年に一回しか結果が出ない調査統計を使用しておりまして、直近のデータが一年以上前のものが少なくないのも事実ではございます。他方で、一年に一回というよりも高い頻度でKPIの進捗状況について確認することができる指標もございますので、今後どのようにKPIレビューの方策を改善していくことができるのか、検討してまいりたいと考えております。
○渡邉美樹君 では、次の質問をさせていただきます。これも決して責めているというわけではなくて、企業経営をやってきましてこれはおかしいだろうということについて、素朴な質問だと思って受け取っていただきたいと、そのように思います。 次の質問なんですが、開業率と廃業率のKPI、黒字企業数のKPI、海外展開一万社のKPIなんですが、本当にこれらを達成することがGDP六百兆円につながっていくと、私もそう思っております。 ただ、その達成の責任者というのはどなたなんでしょうか。また、その責任者は、KPIの達成状況に応じた人事考課とか、つまり企業であるならば当たり前の、達成できれば昇格や昇給、未達であるならば降格や減給といった人事があるのでしょうか。つまり、責任を誰も取らないのであれば、結果として何の結果が出なくても仕方ないじゃないかということになっているんではなかろうかというふうに思うわけであります。 ドラッカー氏は、組織がイノベーションに成功するための三つの条件として、第一に変化を脅威でなく機会と見ること、第二に、これが大事なんですが、コミットしてくれる力のある責任者を探すこと、そして第三に戦略を持つことと述べております。 現在、我が国の行政では、それぞれのKPIに対して、これは全てのKPIでございますが、誰がコミットしているのか責任者が全く分からず、責任の所在が曖昧になっております。結果としてこのKPIが達成できていない理由なんではないかと思うわけですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(豊永厚志君) 委員御指摘の三つのKPIにつきましては、毎年国会報告しております産業競争力強化のための重点施策等に関する報告書、この中におきまして、いずれも経済産業省が担当省庁と規定されてございます。また、目標達成のための個別施策は主に中小企業庁が担当になっておりまして、中小企業庁長官、私、長官以下中小企業庁の職員がそれらに対して責任感を持って実行しているところでございます。 KPIの達成状況については、そのことだけで直接人事考課に影響を与えることとはなってございませんけれども、中小企業庁におきましても、私を始め職員全員につきまして、国家公務員法に基づき能力・実績主義の人事評価が行われておりまして、評価期間中の業績に応じた評価が反映されることとなってございます。そして、その結果は昇任、昇給、勤勉手当、人材育成等と様々な側面で活用されることとなってございます。
○政府参考人(広瀬直君) 再興戦略のKPI全体について御説明します。 日本再興戦略におきまして設定した百三十六のKPIでございますけれども、それぞれについて担当省庁を定めておりまして、今、中小企業庁長官からありましたように、産業競争力強化のための重点施策に関する報告書などにおきましてどこの省庁なのかを明らかにしているところでございます。 また、KPIを着実に達成していくために、産業競争力会議の下に設けております実行実現点検会合におきまして、KPIレビューとして成果が十分に上がっていないものにつきましては検証、評価をし、なぜうまくいかなかったのか、目標を達成するために追加的に行うべき施策は何かなどの議論を行っているところでございます。 今後とも、日本経済の更なる成長の実現に向けまして、こうしたPDCAサイクルをしっかりと回してまいりたいと、こう考えております。
○渡邉美樹君 済みません、質問通告になかったんですが、今のお答えを聞いていて聞きたくなったことがあったので、質問させてください。 それは何かというと、KPIは百三十六がございますが、皆さんは、その百三十六のものをやりなさいと言われたら、それに対して何か意見を言うことはできるんでしょうか。つまり、一般の企業であれば、いや、これはやりますと、その代わりこのような条件を付けてくださいとかいう形にしなければ、もしその再興戦略においてそれこそできないことを一つ掲げたとしたら、皆さんはそれを止めることはできるんでしょうか。豊永長官から聞かせてください。
○政府参考人(豊永厚志君) そのお答えは全体に関わりますので、私がお答えしていいのかどうか分かりませんし、実際のKPIも私の着任以前に決められましたので、今申し上げてもいいかどうかという議論があると思いますけれども、これは、全力を挙げて努めてみて、その過程でいろいろな状況の変化があり得るんだと考えます。そうした状況を踏まえまして、こうした努力を重ねたけれども、こういった事情によって、想定外とは申し上げません、やむを得ざる事情によって達成できないことになりましたということを正直に申し上げることは私は許されてしかるべきではないかと考えてございます。
○渡邉美樹君 いや、というのは、先ほどの例えば廃業率、開業率に関して言っても、黒字企業に関して言っても、一万社の海外展開についても多分ほぼ無理だと思いますので、それは無理だということで、今皆さん、どういう心境の中で仕事をされているのかというのをちょっとお聞きしたいなと思ったわけでございまして、別の質問に入らせていただきます。 行政事業レビューについて質問いたします。 五年間で新たに一万社の海外展開を実現するためには、当然企業の海外展開を支援する政策が必要でございます。そのためには、例えば平成二十六年度は中小企業庁において中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業を行っております。この事業に関しては、平成二十七年度に行政事業レビューが行われております。この行政事業レビューの議事録を読ませていただいたところ、非常に興味深い内容でございました。外部有識者である方々から非常に厳しい評価が出されております。 ゆっくり読ませていただきますが、官民の役割分担を見直すべきではないか、補助金を出す事業でなくても、そもそもジェトロ本来の事業ではないのか、中小企業基盤整備機構とジェトロで役割が重複しているのではないか、中小企業整備機構とジェトロ、それぞれのパンフレットを見るとどっちに相談していいか分からないじゃないか、二十億円の予算のうち本来の目的に使われたのはせいぜい五億円程度じゃないですか、これまでやってきたこと自体大部分同じなのにまた新たに一万社という目標が達成できるわけがない、何がどれだけ効果があるのか、どこに重点を置くのか、そういう考え方をせずに全体としてこうなりましたという非常にアバウトな考え方で組み立てられている、イベントばかりではなく別の手法でマーケティング調査にもっと力を入れるべきではないか、目標は本来件数目標ではなく、費用対効果の観点でいえば、成功した案件の総売上げのターゲットマーケットのシェア、収益率などを目標にするべきではないか、ジェトロの本来的機能やリソースの見直しが必要ではないかと、この中におきまして、レビューの中で非常に厳しい意見がたくさん出ておりました。実際、私も本当にしっかりと読ませていただいた中で、本当にもっともな意見が多いなと、そして外部のこの評価の方々、非常に経営が分かっていらっしゃる方が参加されているんだなというふうに思いました。 しかし、最後の表決で、現状どおり一名、事業内容の一部改善三名、事業の抜本的な改善二名、そのまま推進せよ二名ということで、現状肯定が三名、そして改善は五名にもかかわらず、多数決で事業内容の一部改善となっておりまして、本来、これらの内容を見ると抜本的な改善をするべきだという結論になると思うのですが、そうなっていなかったということで、非常にすばらしい意見が通らない現状というものをこの中に見させていただきました。 そこで、質問でございます。本件の最終的な行政事業レビューシートを拝見させていただきますと、国費投入の必要性、事業の効率性、事業の有効性の視点から全部で十二項目ありますが、十一項目が丸と評価されており、残りの一つも三角と評価されております。最終的にバツと評価された項目は一つもありませんでした。また、改善の方向性は中小機構とジェトロの一層の連携を図ると書いてあり、非常に言ってしまうと曖昧な、そして外部有識者の評価としましては事業内容の一部改善に努めることという、これも具体的ではない記載がされており、外部有識者から出た貴重な意見は、議事録には残っているものの、行政事業レビューシートには一切反映されていないという状況でございました。 結論から申し上げて、これでは改善しないと言っているのに等しいと、私はこのレビューを残念ながら拝見させていただきました。外部有識者の意見というのは実際にどの程度反映されるのでしょうか。もうこれで最終的な結論で、もうこれで終わってしまうんでしょうか。元々外部有識者のそれぞれの意見というのは、採用不採用、これはもう要らないと、これは採用するというのは一体どなたがどういうように決めていらっしゃるんでしょうか。それを教えていただきたいというように思います。
○政府参考人(豊永厚志君) お答え申し上げます。 昨年の六月の十一日に行われました行政事業レビュー、いわゆる公開プロセスにおきまして、中小企業・小規模事業者の海外展開戦略支援事業について、委員の御指摘のような議論が行われました。まさに、そこの場におきましては、お話にありましたような外部有識者の方々から多くの御意見をいただいたところでございます。 最終的な委員の方々の意見の取りまとめコメント、これについては紙ベースでそこで整理されてございますけれども、三つの御指摘、民間コンサルによりサポートできる部分については民間に委ねるなど官民の役割分担を明確化すべき、二つ目、施策間に重複がないか見直し重複排除に努めるべきこと、三つ目、地域中小企業にとってニーズのある事業が実施されるよう、商談後の成約状況をチェックするなど事業スキームを工夫すべきといった御指摘をいただいてございます。 これらを踏まえまして、中小企業庁において速やかに見直しを行いました。すなわち、具体的には、官民の役割分担につきましては、個別企業からの依頼に基づいてジェトロが実施していた海外の委託先候補事業の財務調査事業を廃止いたしました。二つ目に、支援機関の重複排除につきましては、ジェトロでの補助事業を廃止いたしまして、商品買入れのためのバイヤー招聘事業を中小機構に一元化いたしました。三つ目に、効率的な事業執行につきましては、中小機構から海外事業展開の策定支援を受けた中小企業に対してその後のフォローアップを行い、各支援機関に情報提供をするといったことを行うことといたしました。 これらの見直し結果は、昨年九月の平成二十八年度概算要求に反映させるとともに、九月にレビューシートにおいて公表を行ったところでございます。 なお、外部有識者の意見の採否や集約についてのお尋ねがございました。 本件につきましては、公開プロセスにおける各セッションの取りまとめ役を行っていただいた方がおられますけれども、その方が会議の最後に集約される形でお決めになられたと承知してございます。 固有名詞がございますけれども、お入り用でしょうか。
○渡邉美樹君 お願いします。
○政府参考人(豊永厚志君) 中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業の場合におきましては、太陽有限責任監査法人梶川代表社員・会長が座長となってお取りまとめをなさったと承知してございます。
○渡邉美樹君 じゃ、そうしますと、もう一回確認させていただきますが、これだけ、簡単に言えば現状肯定三人、改善が五人しようよと言っているにもかかわらず、その内容としてはほとんど、じゃ、現状肯定でいきましょうというのは、その取りまとめをされる方が決められるということですか。
○政府参考人(豊永厚志君) 委員の御指摘のとおりかと承知します。
○渡邉美樹君 はい、分かりました。 そして、先ほどの海外展開戦略支援事業についての行政事業レビューの委員の指摘内容というものは、実際この当該事業の評価にとどまるものだけではなく、その目標の設定の仕方とか、又はジェトロの本来業務やリソースの見直し、また中小企業への支援機関の重複の見直しなど、中小企業政策全般に関わる本質的な問題を指摘されているわけです。 その委員が言われたことに対して、それがほかのところにも非常に有効な意見であった場合には、それは誰かが吸い上げるような仕組みというのはあるんでしょうか、それとも、その中の会議だから、いいことを言ったとしてもそれはもう終わりという形になるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(豊永厚志君) 委員の御指摘のとおり、ある事業の行政レビューでいただいた御指摘を他の事業にも反映させるということは極めて大事な課題だと考えてございます。 今の御質問に的確に答えて、そうした制度、スキームがあるかというと、今のところはないと申し上げるのが答えかと思いますけれども、私の今行っている仕事のこれまでの経験から申し上げますと、そういった御指摘については他のところでも極力反映した方がいいというふうに職員は考えるのが多いかと思います。 ただ、実際に、それがそのまま当てはまるケースもあるし当てはまらないケースもあろうかと思っております。そういう意味では、端的に御指摘をいただいたものを中心に、そこにお応えするということが多いかと思います。 そういった例を、ここに手元にございますけれども、例えば効率的な目標設定という御指摘は、一昨年の行政事業レビューで商店街支援事業についていただきました。また、政策効果を高めるといった御指摘については、昨年の秋の創業・第二創業補助事業についての御指摘をいただきました。それらのことにつきましては的確にお応えしたところでございますけれども、冒頭申し上げましたように、同様の指摘をほかでも常に念頭に置きながら施策に取り組むのが責務だと考えてございます。
○渡邉美樹君 では次に、最後の質問になります。中小企業について御質問させていただきたいというふうに思います。 GDP六百兆円を本気で達成していこうと思うならば、やはり九九%を超える中小企業、そして雇用も七〇%を超える中小企業が元気でなければならないというふうに私は考えております。中小企業は、残念ながら、しかし、一九八六年の五百三十三万社から三百八十五万社に減っているわけであります。そして、中小企業一社当たり平均売上げも一九八〇年に比べ半減をしているわけであります。 つまり、簡単に申し上げれば、中小企業は長期にわたって完全に衰退していると。これまで多くの様々な中小企業支援政策が実行されてきましたが、この衰退の流れを止めるには至っていないと。もっと言うならば、今のまま同じことを続けていけば更に衰退していく、中小企業支援政策自体が今までは失敗であったというようなことの証明だというふうに思います。中小企業を元気にするためには、中小企業支援組織の最大のパフォーマンスを発揮させること、これが大事だというふうに思っております。 先ほどの行政事業レビューの事例で委員が指摘されていましたとおり、私は、中小企業支援機関の重複、つまり重なっているということが大きな問題だと考えております。KPIに設定されている開業率を高めるにしろ、黒字中小企業や海外展開企業を増やすにしろ、創業希望者や中小企業・小規模事業者を支援する組織が必要です。支援組織としては、現在、ゆっくり読ませていただきます、いかにたくさんあるか。都道府県や市町村の産業振興部門、関係省庁とその出先機関、中小企業基盤整備機構、ジェトロ、よろず支援拠点、認定支援機関、創業ワンストップ支援体制、中小企業再生支援協議会、事業引継ぎセンター、中小企業支援センター、商工会議所、商工会など、非常に多岐にわたっているわけであります。そして、それらは必ずしも役割分担が明確になっているわけではありません。例えば先ほど列挙した支援組織の中で中小企業の海外展開支援を行っている支援組織は多数あるわけであります。 このような支援組織の多さが、先ほども申し上げましたとおり、責任の所在を不明確にしているという問題にもつながっており、結果として、事業予算の重複、人件費の重複、人材の重複、どこに相談してよいか分からない中小企業側の混乱、そしてそれによる機会ロス、様々なロスを生んでいると私は実際現場で感じておりました。 ドラッカー氏は、組織について次のように述べております。組織は明快でなければならない、組織マニュアルの助けなしでは自らの所属や行くべきところ、あるいは自らの位置が分からない組織構造は、無用の摩擦、時間の浪費、論争や不満、意思決定の遅れをもたらします、そのような組織構造は、成果を上げるどころか障害となります、そして、組織構造の経済性は明快さと密接な関係にあると、このように述べております。 今の中小企業支援組織、支援体制は明らかに明快ではありません。結果として経済的にも非効率になっていると考えます。 私は現在、クールジャパンのプロジェクトにも関わっておりますが、地方でヒアリングを重ねておりますが、市役所も商工会も観光物産協会も企業も、誰もクールジャパン政策を知らないというような現状に向き合っております。これは、政策の周知が足りないという問題だけではなく、組織体制が複雑で責任が不明確であるがゆえに生じている問題だと、そのように感じております。 そこで質問です。個別の事業だけではなく、中小企業支援体制の全体について行政評価を実施したことがあるでしょうか。ある場合は、どのような結果だったか、教えてください。
○政府参考人(新井豊君) 御指摘の中小企業の支援施策に関しましては、総務省行政評価局で平成十六年一月に、中小企業者が行う経営革新に対する支援、創業支援などの施策について、都道府県と政府系中小企業金融機関、中小企業支援センターなどの関係機関との連携強化、情報の共有化といった関係施策の的確な実施について、産業活動活性化に関する行政評価・監視に基づく勧告を経済産業大臣など関係大臣に対して行っているところでございます。
○渡邉美樹君 また、各支援機関の公的資金の投入額とか得られた成果ですとか、そして機能や人員の重複の有無等について、これ、行政評価をこれからでもいいですから実施するべきだと思うんですが、これについてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(新井豊君) ただいまも申し上げましたとおり、平成十六年一月の勧告でもそれに似たような内容が出ておるところでございますが、その後、御指摘のような中小企業支援体制の全体を対象とした行政評価・監視というものを行っていないところでございまして、委員御指摘の趣旨も踏まえまして、関係施策の実施状況を注視し、調査実施の必要について検討してまいりたいと思います。
○渡邉美樹君 平成十六年からずっと中小企業は減り続けていますから、ずっと売上げが落ちていますから、平成十六年でそこで調査をしてそれで終わりではなく、本当に今こそこの中小企業支援体制の実態というものを実際評価していただいて、本当にこんなにもたくさんの支援体制があっていいのか、そして、実際それらに入っている補助金含めて有効に使われているのか、もっと言うならば、本当に六百兆円にそれをやることによってなるのかということを是非評価していただきたいというふうに思っております。 次の質問に入らせていただきます。 日本経済は今まさに正念場を迎えていると感じております。GDP六百兆円を達成するために、従来の延長線上に解はないと思っております。従来の組織、体制を是として新たな事業や新たな組織を追加していっても、組織が肥大化するだけで費用対効果が悪化するだけだと考えております。 これは私の経営者としての経験でございますが、GDP六百兆円を本気で目指すならば、現状肯定ではなく現状否定の勇気を持って中小企業支援体制を抜本的に私は見直すべきだと考えております。このことについて、是非、北村政務官、そのお考えを教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(北村経夫君) 御指名いただきまして、ありがとうございました。 経営者として三十年間現場におられました渡邉委員の御指摘、御認識は大変重いものであるというふうに受け止めている次第でございます。その上でお答えいたします。 中小企業・小規模事業者が抱える経営上の様々な課題について漏れなく受け止めまして、適切な解決策を指南する体制を構築することは極めて重要であると、同じように認識しているところでございます。このため、一昨年六月、よろず支援拠点を設置いたしました。さらに、海外展開など、より専門性が求められる案件につきましては、このよろず支援拠点を起点に、ジェトロなどにつなぐ連携体制を強化しているところでございます。 一方、身近な相談窓口といたしまして各地に根付いている商工会、商工会議所には、記帳指導、税務指導に加えまして、売上げ拡大に向けた一歩踏み込んだ支援が期待されているところでございます。こうした取組を経営発達支援計画として取りまとめた商工会、商工会議所を認定し、重点的に支援してまいりたいと思っております。 今後とも、適切な支援策を事業者に提案できますよう、相談員向けの全国研修会などを充実させつつ、今申し上げましたよろず支援拠点、商工会、商工会議所の機能向上と相互の連携を深めまして中小企業支援体制の強化を図っていきたいと、そのように考えております。
○渡邉美樹君 ありがとうございます。 ここに、手元に二十七年度の行政事業レビューシート、ワンストップ総合支援事業に対して、その改善点と、国として全国統一的に支援体制を整備する必要があると、このような一つの結論がこのシートでは出ております。今政務官おっしゃったように、是非、中小企業が本当に使い勝手がいい、中小企業に本当に寄り添った組織というものをもう一度見直していただきたいなというふうに思います。よろずではできないというふうに今、現状、現場に行けば分かりますので、是非政務官も現場に行って見ていただきたいというふうに思います。 最後の質問をさせていただきます。地方創生の視点から質問させていただきます。 繰り返しますが、私は、GDP六百兆円の実現、地方創生のためには中小企業支援の体制を抜本的に見直す必要があると感じております。でなければ六百兆円の実現はできないと実際現場で感じております。しかし、いきなり全国の体制を見直すとなると、最初は多くの混乱が起こることも予想され、リスクもあります。 そこで、まずどこかの市町村でゼロベースで中小企業支援体制のモデルをつくり、運営しながらブラッシュアップし、その成功モデルを全国の各地域、実際に横展開するステップで進めるのがよいと考えておりますが、このことにつきまして、牧島政務官、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○大臣政務官(牧島かれん君) 地方創生の観点からお答えさせていただきます。 昨年末に閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一五改訂版では、名目六百兆円の実現に向けて、ローカル・アベノミクスの更なる推進を図るとともに、コンパクトシティーや小さな拠点の形成により地域の稼ぐ力を高めるとされているところです。 こうした観点から、昨年より地域しごと創生会議を開催しておりますが、この会議は東京だけではなくて各地域で開催しています。さらに、官民協働などの先駆的な要素が含まれる地域のモデル的な取組事例を発表いただいて、その普及に向けた議論を行っています。例えば、金沢で開催した会合では、産官学金がコンソーシアムを形成して、地域の航空機関連中小部品メーカーに対して共同試験設備の整備や人材育成支援を行うことを通じ、これまで大企業でなければ難しかったような海外メーカーからの直接受注獲得を中小企業連合によって目指すといった取組の紹介がありました。 会議から得られた示唆については、今月中に予定されています中間取りまとめに盛り込むとともに、地方創生加速化交付金や地方創生推進交付金の活用を自治体に促しながら、こうした取組の先駆性をより一層強化し、ほかの自治体へしっかりと横展開してまいりたいと思います。 御指摘ありがとうございます。
○渡邉美樹君 時間ですので終わります。 どうもありがとうございました。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。 国会は、立法府として法律を策定するとともに、行政監視委員会によって、成立した法律や予算がその目的に沿ってきちんと遂行されているのか、あるいは担当する公務員が正しく効率的に業務を遂行しているのか、これらを監視そしてチェックする役割と責務を担っています。今回は大きく二つの分野について御質問させていただければと思います。 去る一月十五日、長野県軽井沢町において、東京から斑尾高原に向かっていた貸切りバスが反対車線を越え、道路脇に転落し、そして十五名がお亡くなりになり、二十六名が負傷されるという大変痛ましく重大な事故が発生してしまいました。二度とこのような悲惨な事故を起こさないように、徹底的な再発防止策を早急に講じる必要があると思います。 今般の事故後、国土交通省は、有識者から成る軽井沢スキーバス事故対策検討委員会を設置しています。この委員会では、再発防止について検討を重ね、三月二十九日に速やかに実施する施策について中間整理をまとめました。中間整理の概要は、お配りした資料を御覧ください。同委員会には、日本バス協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会など関係団体も加わっていることもあり、適切な内容ではないかと評価しております。 今回の事故が明らかにした問題点は多岐にわたりますけれども、私が特に問題意識を持った点について御質問させていただければと思います。 今回の事故におきまして、バスの運行会社は法律で定められた下限価格を大きく下回った価格で受注しておりました。道路運送法では一回の運行でも下限額未満となることを禁じられているにもかかわらずです。下限割れした受注はこの業者に限ったことではなく、業界で横行しております。その根本的な原因として、規制緩和による過当競争で業者が多いため、依頼者からの安くしてくれといった要望に応えなければならないということがございます。安ければ数をこなさなければならず、その結果、運転手の負担が増え、安全な運行が妨げられる。まさに悪循環、負の連鎖です。 この問題は今に始まったことではありません。旅行会社とバス運行会社との間で各地方運輸局が設定する最低額を下回る契約が横行し、安全対策費用を削るケースが相次いだため、一四年四月から最低額を引き上げた経緯がございます。 この問題に関し、今回の中間整理では、まず、旅行会社と貸切りバス会社が取り交わす契約書の様式に運賃や料金の上限そして下限額を追加することとする、それから契約書などの取引時に手数料などの額や率に関する書面を取り交わすこと、そして三番目に運賃や料金に関する通報窓口を国土交通省内に設置すること、こういったことが盛り込まれているんですね。 先ほども申し上げましたように、この問題に関しては、今までも各種の対策が講じられながらいまだ解決に至っていないという、そういった経緯がございます。果たしてこの対策でバス運行料金の下限割れの問題が解決するのでしょうか、所管省庁としての見込みをお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(宮内秀樹君) お答えをいたします。 牧山先生お話しのとおり、このような深刻な事故はもう起こしてはいけないと、こういう強い思いで国土交通省といたしましてもこの対策について今まさに鋭意検討を行っているところでございます。 この貸切りバスの運賃・料金制度は、平成二十六年の四月につくられたものでございますけれども、人件費や車両更新などの安全運行に必要なコストを適正に運賃や料金に反映した制度というふうに認識をいたしておりまして、安全運行の確保のためには、貸切りバス事業者による適正な運賃・料金収受が徹底されることが極めて重要であるというふうに考えております。 先生御指摘のように、中間整理におきまして、今回、特に運賃・料金の上限・下限額の明記ということで、どのような金額で実際に取引されたのかということがしっかりと書面上分かるように、提出の際には義務化したいというふうに思っておりますし、手数料等、キックバック、これも問題になっておりますので、この辺のところの確認がしっかり行えるように、また下限割れ運賃等の通報窓口の設置ということで、これは特にその違反を起こしている当事者ということではなくて、業界の方々がちゃんと監視体制ができるというようなことでこれらの通報窓口の設置の効果が出るんじゃないかというふうに思っております。それらの対策を今年の夏までに実行に移してまいりたいというふうに思っております。 また、特に旅行業者への行政処分等の強化ということも含めた対策をしっかりと検討し、徹底を図り、貸切りバスの下限割れ運賃の防止を徹底してまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 このような料金の規制は、抜け駆けしての受注を許すと名ばかりのものになってきてしまうと思うんですね。所管官庁として、結果まで視野に入れたフォローアップの実施を是非お願いしたいと思います。 例えば、通報窓口の設置はそれなりに有効だと思うんですけれども、中小零細業者までそういったことが周知されているかどうか、もし周知されていなければ全く意味がないと思うんですね。運用面でも実効性を高めていく試みがやはり重要だと思います。もちろん政府からの指導も重要ですけれども、安全で信頼できるバス運行会社が市場からそして消費者から選ばれる、そして選ばれやすくする仕組みの構築も重要だと思います。悪貨が良貨を駆逐するではなく、賢い消費者によるいい選別、いい淘汰、そういったことが起こりやすくすることが大事だと思うんですね。 この消費者が安全なバス運行会社を選ぶための仕組みについては中間整理でも触れられております。各種の施策のうち、速やかに講じるべき事項としての一節で、利用者への情報提供としてパンフレットなどに貸切りバスを運行する会社の名前を掲載すること、これが挙げられているんですね。基本的に適切な方向性とは思うんですけれども、肝腎なのは、一般の利用者がこのバス事業者名で信頼すべき業者か不安要素が大きい業者か、これを判別しやすくなっているかどうかということです。 国交省が、この件に対する緊急対策として、先月には、ウエブサイトで公表している貸切りバス事業者の処分歴の更新頻度を増加させています。また、より手軽な閲覧に向けてスマートフォン用サイトも開設されております。 ただ、このような事業者名から安全評価へのアクセス、このアクセスは極力分かりやすくかつ多くの角度から可能とするべきだと思うんです。国交省の取組は減点法、すなわち選んではいけない業者という情報なんですけれども、加点法、選ぶべき安全な業者、こういった情報も併せて提供することが必要ではないかと思うんです。 その意味で有用なのが、バスの事業者団体による貸切りバス事業者の安全性評価を認定する貸切バス事業者安全性評価認定制度、こういったものがあるんですが、この制度はバス会社の安全への取組を三段階で評価していまして、この制度認定を取得している会社は、法令意識が高い、そして一定の評価ができるとされているんですね。セーフティバスというシンボルマークも規定されています。 ただし、残念ながら、認定取得企業が依然として少ないということなので、国交省としてもこの制度の普及、それから活用の拡大を後押しすべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(宮内秀樹君) お答えをいたします。 この貸切バス事業者安全性評価認定制度、いわゆるセーフティバスということで、このセーフティバスの制度は、平成二十三年から公益社団法人の日本バス協会が業界として独自に行っている制度でございます。この認定を受けた貸切りバス事業者については、その都度プレス発表を行うとともに、日本バス協会及び国土交通省のホームページ上でも公開をしているところでございます。 認定事業者に与えられるセーフティバスマークの表示等を通じまして、安全に対する取組状況が優良であることを利用者や旅行業者に周知すると、その結果、安全性の高い貸切りバス事業者が選択されやすくなると、こういうことの取組をしっかりやっていくということが、もちろん役所からもそうでございますけれども、業界団体とともにこの優良な企業経営をやっているということがはっきりと利用者に分かる、あるいは旅行業者に分かるということが社会にどんどんと広まっていって徹底するということが大切なのではないかなというふうに思っておるところでございます。 この制度の普及及び活用につきましては、前向きにこれからも取り組んでいきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 安全意識の高い良質なバス事業者が安全を売りにしやすくする、そういったこと、そしてそのための環境整備がやはり重要だと感じております。 そのように、安全を選びやすくすると、例えば若い人がバスツアーに行こうとするときに、自分たちだけでバスツアーを選ぼうとするとどうしても値段第一で選んでしまう、そういった特に学生さんは結構多いと思うんですね。ですが、親の立場としては、一万円余計に出してあげるから安全なツアーを選びなさいと、そういったことを言う親がほとんどだと思いますので、そのような要望に応えやすい仕組みが必要だと思います。 このような取組も含めて、バス事業者の団体は、会員企業に対し、新しい通達を周知したり、あるいは委員会などで教育の場を設けるなどしているんです。ですが、新規の参入業者などからは、逆に、そういった取組について、その安全指導が煩わしいですとか、そういう声があるんですね。全国で約四千五百あるバス業者のうち、組織率は約半分にすぎないそうです。 事業者団体による自主的な安全に関する取組は非常に重要で、煩わしいと避けさせるべきではないと思います。むしろ、このような自主的な安全対策を行っているバス事業者団体への加入の促進を行うことがバス運行事業全体の安全性の底上げにつながるのではないでしょうか。 それに対する認識と、もし御賛同いただける場合には加入促進のための具体策について御所見をいただければと思います。
○大臣政務官(宮内秀樹君) お答えをいたします。 日本バス協会におきまして自主的な安全対策を一層強化していただくことが、貸切りバス事業、ひいてはバス事業全体の安全性と信頼性の向上につながるというふうに考えております。委員の御指摘のとおり私どもも考えておるところでございます。 しかしながら、お話のように、日本バス協会への加入率は平成二十七年三月時点で約四九%ということでありまして、なかなか全てのバス事業者がバス協会に参加できていないという状況でございますので、この加入の促進については引き続き積極的に検討していきたいというふうに思っておりますし、中間整理におきましても指摘をされているところでございます。 加入を促進する新たな方策について今検討を行っているところでございますけれども、一方、民間団体への加入について国がどこまで民間企業に関与できるのかというような御意見もありまして、そういうことも踏まえて、どうやってこれから新たな加入促進の方法があるのかということを考えたいというふうに思っております。 それと、もう一つ御指摘の点でございますけれども、やっぱり大手の企業の方々がバス協会の中心メンバーになっておりまして、なかなか中小企業の声が反映できていないというのが現実にあるというふうに思っておりますので、このバスを踏まえての安全性を徹底する観点から新しい枠組みをつくるということについて協議をしてまいりたいというふうに思っております。 今後、検討委員会での更なる議論を踏まえまして、前向きに取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 業界の自主的な取組を後押しするような、そうした政策を何とぞよろしくお願いしたいと思います。 バス事業に関しては、二〇〇〇年二月、許可制から認可制へ規制緩和がなされたため、新規参入が急増しました。そして、貸切りバス運行会社は現在全国に約四千五百社もございます。急増したバス運行の安全を担保する監査体制の充実が急務ですけれども、現状は、監査官の人数も限られておりまして、一年に監査できるのはバス事業者の五分の一程度、抜き打ち監査を行った件数は事業者数の一割程度にとどまっているそうです。言わば、監査が全く追い付いていないというのが現状です。 この監査のリソース不足という課題に関して、中間整理の今後具体化を図るべき事項として、監査における民間団体などの活用が記載されています。この監査における民間団体等の活用につきまして、もちろん正式には今後の検討課題となるでしょうけれども、今現在、所管官庁として、活用する民間団体のイメージ、そしてその他細目についてのお考えを是非お示しいただければと思います。
○大臣政務官(宮内秀樹君) お答えをいたします。 監査体制を強化するということはしっかりと取り組んでいかなければいけないという認識に立っております。事業参入後の安全確保につきましてのチェックを強化する上で、民間団体等の活用は有効な方策というふうに認識をいたしております。 中間整理におきましても、今後具体化を図るべき事項といたしまして、民間団体等の活用により監査事務を補完する仕組みの構築が盛り込まれているところでございます。また、道路運送法によりまして、国土交通相は、輸送の安全確保や法令遵守に関する指導等を行う民間の機関を適正化事業実施機関として指定することができるということになっておりまして、トラック事業におきましてはもう既にそのような事業を行っているところでございます。 その詳細につきまして、これからどのような体制をつくるかにつきましては現在未定でございまして、今後、国の監査と民間団体との役割分担をどうするかとか、民間団体等の要員や財源の確保を含めて、この検討委員会で更なる議論を踏まえまして前向きに検討してまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 監査が行き届かない状況ですと、やはり罰則を強化しても効果は薄いと思うんですね。実効性のある対策と一刻も早い推進をよろしくお願いしたいと思います。 この監査が追い付かないという問題も、究極的に言えば、貸切りバス運行会社が多過ぎる、すなわち過当競争状態というところに行き着きます。繰り返しになりますけれども、ツアーバスなどの民間貸切りバス事業については、二〇〇〇年二月に施行の改正道路運送法による規制緩和が行われています。市場原理を通じた活性化を図る目的で、事業を免許制から認可制に、運賃も認可制から届出制になっています。その結果、新規参入業者が大幅に増え、現在の事業者数は改正前の実に二倍近くになっているんですね。 その副作用として、やはり競争が激しくなっております。そして、料金水準も下落しました。提供料金を安くするために事業者はコストの削減を進めて、運転手の賃金は下げられました。なり手不足を招き、運転手の労働時間は長時間化し、そして高齢化も進んでおります。軽井沢の事故でハンドルを握っていたのは、大型の運転は苦手と言っておられた六十五歳の方でした。そして、先ほども申し上げましたように、増え過ぎた事業者数に対して監査も追い付いていないのが現状でございます。これらの負の連鎖の根本的な原因の一つに、規制緩和の行き過ぎ、行き過ぎた過当競争があると私は考えています。 政府は、今の貸切りバス業界が適正な競争レベルにあると御認識でしょうか。
○政府参考人(宮城直樹君) お答えをいたします。 先生御指摘のとおり、このバスの免許でございますが、いわゆる緩和されまして許可制ということになりまして、非常に事業者数増えたということでございます。現在の状況が適切かどうかということでございますが、これはいろいろな評価があるかと思います。一方では、緩和ということによりましてサービスが多様化し、あるいは料金が安くなると。一方で、影の部分がございます。ただ、この影の部分につきましては、この緩和をしたときにそのようなことがあってよいという認識でやっていたわけではないかと思います。 ですので、我々といたしましては、現在の制度の中でどのような形で安全をより確保していけるかということについて努力してまいりたいと、このように考えてございます。
○牧山ひろえ君 四年前、群馬県の関越道で七人が死亡するバス事故が起きました。国交省は事故が起きるたびに対策を講じますし、それはそれで必要な対策だとは、間違いないんですけれども、今回の事故を防止することはできませんでした。根本的な対策として、業界の構造の改善まで踏み込んだ抜本的な対策が必要ではないかと思うんですね。 私は、命とか安全を守るためには必要な規制もあると以前から主張しております。バスやトラック、そしてタクシーなどの自動車運送業全般に関しては行き過ぎた規制緩和の状態にあり、早急な見直しがどうしても必要だと思います。次の事故が起きる前に是非とも御検討いただければと思います。 貸切りバスの安全確保対策に関連し、総務省は、平成十六年に自動車運送事業における事故防止対策に関する行政評価・監視の調査結果に基づき、事故の再発防止対策の徹底、運行管理などの徹底などを勧告しております。また、平成二十二年には、貸切バスの安全確保対策に関する行政評価・監視の調査結果に基づき、貸切りバスの安全対策全般について勧告しています。これら勧告に対して国交省が講じた改善措置について、総務省はフォローアップを実施されているんですけれども、結果として今回のような痛ましい事故が発生しているんですね。 総務省の勧告内容が不完全だったのか、国交省の改善措置が不十分だったのか、どちらなんでしょうか、総務大臣の御認識をお示しいただければと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 貸切りバスの安全確保対策には、今委員がおっしゃったとおり、平成二十二年九月にまず勧告を実施しております。このときに、交代運転者の配置基準の見直しですとか届出運賃の収受実態の把握などを勧告いたしております。この勧告の後に、この勧告措置状況のフォローアップを平成二十三年五月、二十四年八月に実施しまして、この勧告内容に対して、国土交通省からは、事業者に指導を実施したという回答を得ました。 しかし、その後も貸切りバスによる事故は発生しております。例えば、一回目のフォローアップを行いました後に、先ほど委員がおっしゃいました二十四年四月二十九日に関越自動車道におきまして高速ツアーバスの重大事故が発生しております。総務省としては、やはりこういう事態を受けて、安全確保対策に関する取組を注視していたんですけれども、その中で、今年一月に軽井沢のスキーバス事故が発生したということは、つまり法令遵守が徹底されていなかったということと考えられます。誠に残念であります。 今、国交省におかれまして、早急に実施すべきこと、そしてまた、今後引き続き検討すべきことも含めてしっかりと議論を進めていただいていることは承知しておりますけれども、総務省としては、まず今年度に貸切バスの安全確保対策に関する行政評価・監視を実施いたしまして、より実効性のある勧告を行ってまいります。まだ全く不十分な状態であったと承知をいたしております。
○牧山ひろえ君 フォローアップを受けて今年度調査テーマとして再度設定したとのことですので、総務省の勧告を受けての国交省の改善が不十分という御認識かと思います。 ですが、平成二十六年四月に決定された平成二十六年度行政評価等プログラムでは、平成二十六年度に本調査に着手する調査テーマとして、バス事業も含めた自動車運送事業における事故防止対策に関する行政評価・監視が示されていました。ところが、この行政評価・監視の調査結果は公表されていないんですね。 調査を進める中で何らかの事情で調査を見送ったということかと思われますが、平成二十二年の調査以降も、関越道高速バスツアー事故など重大な事故が発生しております。それに鑑みれば、行政評価局としても調査を行うことで行政としてバス事業の安全確保対策が十分なものであったか検証を行って施策の改善につなげていく、施策のPDCAサイクルを回していくことに大きな意義があったのではないかと思われます。 そこで、平成二十六年度に貸切りバスを含む自動車運送事業における事故防止対策に関する行政評価・監視を実施しなかった理由を総務大臣にお伺いしたいと思います。大臣、お願いします。済みません、大臣、お願いします。
○政府参考人(新井豊君) 御指摘の評価・監視でございますが、貸切りバスに限りませず自動車事業全体につきましての安全対策について調査をする予定で、二十六年度の行政評価・監視テーマに掲げていたものでございます。 これに関しましては、特に自動車に関する運輸安全マネジメントを国交省がどのようにやっているかということを調査しようと考えておったところでございます。しかしながら、実際に運輸安全マネジメントについては、その当時においてまさに国土交通省において検討の途上にあり、その内容がまだ動いているという段階もございましたので、平成二十六年における調査を見送ったところでございます。
○牧山ひろえ君 本当は大臣にお答えいただきたかったんですけれども。 結果論になりますが、今回の事故を考えますと、二十六年のまさにその段階でやるべき調査だったのではないかという印象を持ちます。その段階で何らかの改善、チェックが行われていればと思ってしまいます。 平成二十八年度以降の行政評価局調査テーマ、また、当面の業務運営方針を示す平成二十八年度行政評価等プログラムが三月二十九日に決定されました。平成二十八年度に本調査に着手する調査テーマとして、貸切バス等の安全確保対策に関する行政評価・監視が位置付けられております。 貸切りバスの安全対策につきましては、現在、軽井沢スキーバス事故を受け国交省でも安全確保対策の向上を図るべく努力をされている中ではありますけれども、政府内の第三者的な立場から、行政評価局には客観的に調査分析を行って事故の再発防止につなげていただきたいと思います。是非お願いします。 さて、マイナンバー制度に関連する医療分野のシステム設計などの企画開発業務をめぐって、厚生労働省の室長補佐であった中安元補佐が都内の情報関連会社に便宜を図った見返りに現金その他の賄賂を受け取っていたとされる問題について質問したいと思います。 もちろん、元補佐の行為の悪質性もさることながら、この事件で浮き彫りになったのは厚労省の勤務状況管理、そして労務管理のずさんさだと思います。 周知の話ですけれども、中安室長補佐が職場に出勤していたのは週に半分以下とされています。ところが、昨年は合計で二百二十八日分出勤簿に押印がなされ、平日で休暇扱いだったのは十四日間だけだったんですね。昨年はほぼ毎日出勤していたことになっているんです。講演で確実に出勤していなかった十日間も職場に来ていたということになっております。 人事院の規定では、国家公務員は職場に出勤すると、原則として本人が出勤簿に印鑑を押すことになっています。ところが、室長補佐が在籍する情報政策担当参事官室では、庶務担当が職員約四十人分の印鑑を預かって、そして休暇届などがなければ職場に来なくても押印していたといいます。厚労省自体も適正な労務管理ではなかったと認めており、出退勤や勤務状況の管理を徹底するように、昨年十月十五日付けで官房長名の通知を省内に出されているんですよね。庶務担当が職員の約四十人分の印鑑を預かっていたということですと、中安元補佐の個人的な行為というよりも、その課だけではなくて厚労省全体の組織風土なのではないかと思ってしまいます。 そこで、まずは厚労省にお伺いしたいと思います。 出勤簿の記録と実態のずれは中安元補佐以外の厚労省職員に生じてはいませんでしたでしょうか。当然調査はなされているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 大変残念な事案が発生をいたしまして、私どもとしても大変申し訳なく思っております。 まず第一に、マイナンバーと関連しているかのような御表現がございましたけれども、必ずしもこのマイナンバーとは関係ない事案で収賄事件を起こしたというのが実態でございます。そのことだけちょっと申し上げておきたいと思います。 まず第一に、この中安本人は、職員の供述などをいろいろ踏まえてみますと、平成二十六年以前については外勤、外で働いている時間は一定程度はあったけれども勤務実態自体がなかったとまでは認められなかったわけでありますけれども、おっしゃるように、昨年、二十七年につきましては、平成二十六年以前の期間とは異なって中安元補佐が不在にしている時間がかなり多かった、しかしながらそれが出勤扱いになっていたと、こういう問題が発生をしていたわけでございます。 今般の事案を受けまして、私を本部長といたします厚生労働省監察本部、ここで外部の弁護士とか公認会計士さん、こういった方々が主導で調査を行いました。その結果、出勤簿等の管理については本人以外の者が押印している事例が認められるということが、省内でも統一的な運用がなされていなかったということが明らかになりました。 人事院のルールにのっとった処理をしていなかったわけでありますから、これはそのルールにのっとって処理を行うように徹底をしたわけでございます。具体的には、今回の事案を受けて、毎朝あるいは出勤定刻までに出勤簿に自ら押印をすることを改めて徹底をすると、そして勤務時間中に外勤をする場合にはその旨を上司に報告をすると、こういったことなど、職員の出退勤及び勤務状況の管理ルールの周知を図っていきたいと思います。 それと、今後のこととして、監察本部の検証を受けて、監察本部に外部専門員も参加をいたします査察チームを常設をいたしました。これによって、再発防止策をつくったわけでありますけれども、再発防止策の実施状況等を定期的にチェックをする仕組みやあるいは法令遵守等の取組状況を事前予告なく捜査をする仕組みとするなどの仕組みをつくりまして、このようなことで適切な勤務管理が行われるように徹底をしなければならないと、このように考えて、反省を込めて徹底をしていこうと思っておるところでございます。
○牧山ひろえ君 今大臣はマイナンバーとは関係ないというふうにおっしゃっていましたけれども、私は関係あると思います。 厚労省は日本の労務管理の元締なのに、全く管理になっていないです。同じ課の職員などについては特に勤務状況の確認が必要だと思います。また、これだけの事件を教訓にした改善事項ですので、これから抜き打ち検査をされるということでしたら、どこかの段階でその結果を公表いただきたいと思います。 では、このような出勤記録を本人以外の人が押印したというルール違反は、ほかの省庁、つまり国家公務員全般ではなかったんでしょうか。今回の件を契機に確認はされたんでしょうか。そして、仮に全省庁の職員を対象とした調査をしていない場合、確認や調査をするべきだと。このような問題の司令塔になるのはどこの部署ということになっているんでしょうか。以上、両点について明確にお答えいただければと思います。
○政府参考人(古屋浩明君) 端緒となりましたその出勤簿に関しましては人事院の所管ということでございます。 この出勤簿につきましては、給与を適切に支給するために作成するというものでございまして、先ほど御指摘のございましたとおり、職員が定時までに出勤したことを証明するために自ら出勤簿に押印等を行うことということにされているところでございます。 当然、各府省は給与法、人事院規則等に基づいて、出勤簿等の管理を含め、給与を適切に支給することとされておるところでございまして、帳簿等の記載内容に疑義があれば、各府省の担当者の実情説明を求めるなどして現在も確認するということはしているところでございます。
○牧山ひろえ君 先ほど大臣はマイナンバーに関係ない話だというふうにおっしゃっていましたけれども、中安元補佐は業務時間中に何度もマイナンバー制度に関する講演を行っています。ですが、これらは適正な手続を踏まずに行われ、しかも元補佐は報酬まで受け取っています。国家公務員の勤務状況に関連して、このような不適切な事案がほかの省庁含めて、ほかにも発生していないかについても確認する必要があるんではないでしょうか。 そもそも論を申し上げたいと思うんですが、出勤簿に勤怠管理をするときに押印で行うということ自体が一般的な民間企業の方法と懸け離れているのではないか、そういった批判が多くの方々から来ております。なぜ、民間企業のようなタイムカードを採用せずに国家公務員の場合は本人押印という方式で採用しているんでしょうか。そして、この際、中央省庁の公務員の勤怠管理の方法を根本から見直すことも検討すべきかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 勤務時間の管理につきましては、人事院によって示されております方法によって各府省において適切に行っていただくということが必要でございます。 御指摘のこの勤務時間管理の在り方についてでありますけれども、より有効であり、また効率的な方法がないかどうか、形式的な面も勘案しながら、また民間の事例等も参考にしながら、人事院、各府省と連携しつつ検討してまいりたいと、このように考えております。
○牧山ひろえ君 私が申し上げたいのは、勤怠管理の方法を変えなければいけないということではないんですね。このような不祥事が起こり、その原因の一つとして現状の押印による勤怠管理の方法について問題提起がなされている以上、少なくとも検討はすべきではないかということを申し上げたいんです。何らかの理由があるので現状維持でこのままにするべきなのか、あるいは、それとも問題意識に従って別の方法へ変換を模索するべきなのか。それさえも行われていないということはちょっと怠慢なんではないかなと思ってしまいます。 中安元補佐は、外部で盛んにマイナンバー制度への対応を含めた情報技術活用等について講演を行って、そして報酬を得ていました。国家公務員は、謝礼を受けた場合、上司への報告義務がございます。そしてまた、公務で往復百キロを超える場所に行く際には旅行命令というものを上司から受け取る必要があると思います。今回、中安元補佐はこのような手続を適正に履行していませんでした。 そこで、最後の質問ですが、中安元補佐以外で、このような講演の実施や兼職、報酬受領に関する不適切な手続事例がないかを今回点検されていますでしょうか。厚労省の取組と、そして厚労省以外の全中央官庁について、それぞれお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) お答えする前に、先ほどのマイナンバーと中安事案との関係でございますけれども、収賄で立件をされた平成二十三年度の事業、これ自体は医療機関等の間での医療情報のやり取りをする際の政策手法を提案をするという業務を請け負わせたということでございますので、医療情報はマイナンバーの対象ではございませんので、これ自体がマイナンバーとは関係がないということを申し上げているわけでございます。 今の中安以外の兼業とか講演等による不適切な事案がないかということでございますけれども、先ほど申し上げた監察本部で調査を徹底的にいたしました。その結果、無許可で休暇を取得の上で自治体が行う医療相談事業に月一回半日間携わるということによって報酬を得ていた者が一名おりました。それから、中安以外に一名の職員が金銭の貸付けを受けたり飲食費用のツケ回しを行っていたということも明らかになった事案がございました。これらの職員については、それぞれ戒告、そして懲戒免職という厳しい処分を既に行ったところでございます。 先ほど、監察本部の、これからの再発防止策をつくったというふうに申し上げましたけれども、この検証を踏まえて、兼業については報酬の有無にかかわらず全て許可制にするということにいたしました。それから、講演の依頼を受ける場合には課室長の判断を仰ぐ、さらに、報酬の受取の有無を含めて法令遵守に関する自主点検を定期的に実施をするなどの再発防止策を実施をしているわけでございます。これらの取組を通じて職員の法令遵守の徹底を図り、今回のような事案が二度と起きないように徹底していかなければならないというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 時間となりましたので終わります。 ─────────────
○委員長(礒崎陽輔君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、井上義行君が委員を辞任され、その補欠として渡辺猛之君が選任されました。 ─────────────
○真山勇一君 民進党・新緑風会の真山勇一です。よろしくお願いします。 私、マイナンバー制度についての質問をまずさせていただきたいというふうに思います。 一枚のカードで国民のためのサービスが便利になりますよという触れ込みでこのマイナンバー制度、本格的に運用が始まりました。一月からということなので、これは三か月がたったところですね。 ところが、ここへ来ていろいろなことがちょっと出てきたと言われております。一つはシステム障害、これが出てきて、何かカードがうまく発行できないというような状況も出てきているというふうに聞いております。今、マイナンバー、システム障害以外にも何か障害が、障害というか問題があるのかなという話も今出ましたけれども、私はこのシステム障害の話をちょっとお伺いしたいというふうに思っています。 私、ちょっと問題だと今思っているのは、先月の三十一日に、私、総務省の方をお呼びしてお話伺ったんですよね。そのときは、申請するときにうまくカードが動かなくなってしまった、固まってしまうということなんですね。それで、カードの申請ができない、せっかく申請に来た人がそのまま帰ることになる。本当にせっかく足を運んだのに市役所とか区役所の窓口から帰らなけりゃならないという話を聞いて、それが今起きているんです、鋭意その原因を究明して、なるべく早く解明しますというお答えだったんです。 そうしたら、実はその後、四月三日、日曜日の、これ私の手元に今あるんですが、読売新聞朝刊に、マイナンバーカード交付時に使用不能になってしまうという、つまり、カードに埋め込まれてあるチップが何か不正アクセスがあったということで使用不能になってしまう、もうカードが駄目になっちゃうということが起きているということが伝えられたんです。私、これ分かっていればこの資料もきちっと請求したりするはずだったんですけれども、先日伺ったとき、この話出ていなかったんですね。本当に三十一日の時点では総務省はこういうことをつかんでいなかったのかなと、私、今本当にちょっと疑惑を持って感じています。その辺も含めて、明快な答弁を大臣も含めていただきたいというふうに思うんです。 まず、その問題に入る前に、データとして最新の、マイナンバーカード、現在一番新しい申請そして交付の状況、これをまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(稲山博司君) お答えいたします。 マイナンバーカードの申請、交付状況でございます。 三月三十日時点で申し上げたいと思いますが、地方公共団体情報システム機構、J—LISと申しますが、これに対しまして約九百五十三万件の申請がなされております。そのうち、約九百二万件がJ—LISから各市区町村に発送済みという状況でございます。また、市区町村から申請された方に交付済みとなっておりますのは、同じく三月三十日時点で約二百二十二万枚となっている状況でございます。
○真山勇一君 九百五十三万件の申請があって、そのうち地方公共団体で交付した数が二百二十二万枚。どのぐらいになるんですかね、約二割ぐらいということになるんでしょうか。 ただ、二割というと、スタートしたばかりでこのぐらいかなという気もするんですが、マイナンバーカードというのは、国民、それこそお年寄りから赤ちゃんまで、一人に一枚ですよね。ということは、一億二千八百万枚出すわけですよね。そうですよね、間違っていないですね。そうしたら、その中でのこの交付した数、二百二十二万枚というのはどのぐらい、計算すれば分かるんですが、どのぐらいということになるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 済みません、マイナンバーカードをお受け取りいただく対象は外国人の方も含まれますので、ちょっと今すぐに計算をすることができなくて申し訳ございません。
○真山勇一君 私は外国人は含まれないよという言い方したつもりはありません、お年寄りから赤ちゃんまでという、もうとにかく全員、日本にいる人にということなので。 それで、計算すればいいんですけれども、私が思うには、一億二千八百万枚プラス何人かいるということなんですが、二百二十二万枚しか、逆に言うと二百二十二万枚しか、まだ三か月たってカードが出ていないという逆な言い方もできると思うんですね。 高市大臣、今、このマイナンバーの発行状況、交付状況などを全般的に見てどういう評価を下されますか。
○国務大臣(高市早苗君) マイナンバーカードの申請数につきましては、もう既に、住基カードの有効給付枚数が約七百十万枚でしたから、申請していただいている方がマイナンバーカードで約九百五十三万件でございますので、非常に順調に推移していると思います。 ただ、実際に申請された方に交付済みとなっているのが約二百二十二万枚ですから、住民の皆様への交付に一定の期間が掛かっているということは確かでございます。 これはやはり、市区町村でカードをJ—LISから受領してから、カード券面の破損、印刷ミスなどの確認や公的個人認証機能の確認、あとカード受取に関する住民の方々へのお知らせの発送などの事務処理がございます。また、窓口が混雑するのを緩和するために交付通知書の送付を段階的に行っておられる市区町村もありますし、申請者の方の御都合によって御来庁まで時間を要するということもあります。そして、冒頭に委員がおっしゃいましたとおり、J—LISのカード管理システムに接続しづらい状況が発生したことも、やはり結果として交付に至るまで時間を要していると思っております。 ただ、一月から二月にかけて七回発生したカード管理システムの不具合の際も、一定時間、一部の自治体についてカード交付などの業務に影響がございましたので、今後、総務省としましても、J—LISと市区町村、それから関係事業者の調整をしっかりとフォローしてまいります。
○真山勇一君 やっぱり今、大臣にお言葉を返すようですけど、遅れていると思うんですよ。だって、総務省が多分こうおっしゃっていたと思うんですよ、目標は三月末で一千万枚発行するぞと、何かそういうことをおっしゃって、それから予算措置もしたというふうに伺っているんですよね。 これはあくまでも目標ですから、そういうことで、そこまで行くかどうかということなんですが、余りにもちょっと交付している枚数が二百十万枚ということじゃ、二百二十二万枚ですか、少ないなというふうに、そういうふうに思うんです。やっぱりそれは、何というんですかね、できると思ったらいろいろな障害が出てきたということがあると思います、窓口が混むということもあります、年度末で。 それで、システム障害とか、それから、私はやっぱりちょっと事実関係確かめたいんですが、私が伺ったとき、三月三十一日のときは、登録のときに暗証番号や何かが読めなくなっちゃってシステムの画面が固まるという、そういうことがあって、そういうシステム障害がある。そんなに大きなことじゃないから、これはとにかく原因究明できるということをおっしゃっていたんですけれども、日曜日の朝、新聞見たら、僕びっくりしましたよ。全然そのとき伺っていない話が出てきて、そうじゃなくて、そういうことが起きると、それを原因にしてシステムが不正アクセスだという判断をしてカードのチップ自体が不能、駄目になってしまうという、これ大変な障害ですよね。かなり大きなことだと思うんですよ。 これを、三月三十一日の時点で私が伺ったときにはつかんでいなかったんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 実は私も委員と同じように、日曜日の朝刊を見まして大臣秘書官に連絡をしました。課の方で把握を、まだ報告を受けていなかったようで、そこからヒアリングをいたしました。 ただ、この新聞記事中に、暗証番号登録時にシステム障害が起こると、このシステム障害を不正アクセスと誤認し、ICチップは自らデータを壊してしまうというふうにあるのは、これは事実の誤認でございます。 実際に起きていたことをヒアリングしますと、市区町村がJ—LISからマイナンバーカードを受領して申請者本人にカードの交付を行う際に、暗証番号の設定が必要になります。この処理を行う際に、市町村の統合端末から市町村のCS、つまりコミュニケーションサーバーに過度に通信が集中しますと、回線がつながりにくくなって、市町村CSに情報が到達する前に情報処理を中断するというケースがあるようです。 この場合、カードのICチップにおいては情報更新が正常に行われるんですが、J—LISのカード管理システム、データベースにその情報が反映されないということが起き得ます。この場合、市町村の統合端末上にエラーの表示が出てしまいます。繰り返しですが、その市町村、結局、ICチップでは情報更新は正常に行われていると、ここのところはお伝えしておきます。 こういったケースで、市区町村自身で再設定が不可能となりますので、J—LISで速やかにカードを再発行した上で、再度市区町村にカードを発送するという対応を取っております。でも、結局住民の方にまたお運びいただかなきゃいけないというのは確かでございます。この事案に対応するためにJ—LISでシステム改修を実施しまして、今週にも横浜市で新システムの下での運用を開始する予定でありますので、この結果を踏まえて、全国でも同様の対応が取れるよう対策を講じてまいりますということで御承知をくださいませ。
○真山勇一君 こういうコンピューターシステムの専門家の話によると、こんなに、一月から始まって三月、三か月もこういうシステム障害が長引いているのはやっぱりこれ普通じゃないと、これは初期不良などというそんな問題じゃないよということを指摘しているわけですね。やっぱりその辺、カードだって、どのぐらい発行しなくちゃいけないかとか、いつ頃までに発行しなくちゃいけないとかというようなことは、ある程度めどを立ててやっていらっしゃるわけですから、やっぱりこれ、僕は無理があったと思うんですよ、いろんなこと。 だって、去年の年末もそうでしょう、何日までに必ず着きますと、そんなこと誇大広告ですよ、言っておいて着かなかった。まあいろんな事情がありました。年末でほかの郵便物、お歳暮と重なったとかそういうことあったと思うんですけれども、でも、そういうことも踏まえて、このマイナンバーカードというのは、もうこれから日本の行政のシステムの中にきちっと動くように進められればいいんでしょう。そんなに、一か月、二か月急いでやらなくたって私はいいことだと思うんです。 だから、そんなに急ぎで、いつまでにやりますよとか、いつまでにならなければ駄目ですよとか、いつ頃までにポイントカードになりますよとか、そういうことよりも、行政サービスを確実に進めていくということの方が私は大事なことじゃないかなというふうに、そんなふうに思うんです。 今回のこのシステム障害でやっぱり一番迷惑している人は、現場の、申請に行った住民の方たちですよ。忙しいときに、私の友人も言っていました、行ったらとにかく混んでいて、予約はしているけれども、もしシステム障害に遭ったら三十分、四十分待たされて、しかも、固まったまま動かないということになったら一旦お引取りいただいて、そして、自治体の方はしようがないから書留で後で送りますということをやるという、本当手間が掛かっちゃうんですね。 今、年末、年度末、それでこれから年度初めですよね。私も私の住んでいる自治体の窓口行きました。もう大混雑ですよ。そういう中でこういう業務をやっているわけですね。だから、むしろこういう時期は少しぐらいそういうことを避けて、しばらくたってからやるというぐらいだっていいと思うんですね。 私は、何もマイナンバーカードをそんなに、一日も早く発行しますよ、一日も早くマイナンバーカードを取ってくださいということじゃなくてもいいと思うんですが、どうも今の政府のやり方見ていると、そういうような感じを受けてならないと思うんです。私は、新しい行政のサービスシステムとしてきちっと普及していくということの方が大事だと思います。そのためにはシステムもきちっとつくっていくという、まずそこが行政の基本じゃないかなという気がしております。 これは要望として申し上げて、もうちょっと細かくお伺いしたいんですが、時間が五十五分までなので、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。 皆さんにお配りした資料をちょっと見ていただきたいんですが、実はこれは私が法務委員会で質問をしてきた議事録でございます。去年の四月から六月にかけて、実は離婚した夫あるいは妻が子供を連れ去る、引き離すという問題が起きていて、そのときに、地方自治体の窓口で、住所非開示といって、どこにいるのかということの住所を尋ねても絶対に見せないという、そういうことが起きていて、例えば、お父さんあるいはお母さんが自分の子供、一体どこに行っちゃった、会いたいという思いで自治体の窓口へ行っても、いや、相手の方から住所非開示の届出が出ているので住所は教えることできませんと言われてしまう。そうなると途方に暮れてしまうわけですね。会いたいという思いは募るけれども、子供はどこにいるのか分からない。何とか子供に会いたい。 その理由は、連れ去られた理由はいろいろあると思うんですね。多いのがやっぱりDVということなんです。私は、DV防止法、これ大事なことだと思います。大きな事件になる可能性があるので、これはやっぱり慎重にやっていかなくちゃいけないと思うんですが、私がちょっと問題だと思うのは、何か月後かにこの住所非開示、何とかなりませんかといっても、ならないんですね。そういう今のシステムになっている。 今回、行政不服審査法というのが改正されて、もう少しその辺を柔軟に対応する、その住所非開示を決めた当局が何とかしてくれという申出を審査するのではなくて、新たな審理員という仕組みをつくって、第三者機関というふうに言われていますね、この方が住所非開示が本当によかったのかどうかということを検討してくれるということなんですね。このシステムがこの四月一日から始まりました。 これで、例えばこうした、もちろんこれ行政不服審査ですからいろんな、何というんですか、クレームとか文句とか、いろいろあるわけですね、税の問題だとか。ただ、この住所非開示に関しては、この審理員のシステムでいうと実際に機能するかどうか、まずこの辺のことをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(上村進君) お答えいたします。 委員今御指摘いただきましたように、この四月一日から施行されました改正行政不服審査法でございますが、この行政不服審査の審理、裁決の公正性を高めるために、審査庁に所属する職員ではございますけれども、その当該処分に関与していない者などその除斥事由に該当しない者でございますけれども、こういう方を審理員として指名をいたしまして、この審理員が審査請求の内容について審理を行うと、こういう仕組みにしたところでございます。 この審理員でございますけれども、審査請求人や処分庁の主張の聴取、それから審理に必要な証拠書類の提出の要求、こうした審理手続を審理員自らの名において行いまして、その結果を審査庁がすべき裁決についての意見書と、こういう形としてまとめまして審査庁に提出すると、こういうことを役割としてございます。 なお、この手続は原則書面審査で行われますけれども、審査請求人の申立てがあった場合には、相当な事情がない限りは審査請求人は口頭意見陳述、これを行うことができるとされております。 なお、個別の案件につきましてどういう調査を行うかにつきましては、それぞれの処分の根拠法令また事案の内容に応じて審理員が判断されることになると思っております。 以上でございます。
○委員長(礒崎陽輔君) 真山君、まとめてください。
○真山勇一君 はい。 時間がなくなりましたので、まとめさせていただきます。 新しい、本当に五十年ぶりのこの行政不服審査法の改正ということなので、やっぱりこれがどうやってその不服を申し立てた人に公平、公正に、そして分かりやすく、使いやすくできるかどうかということですね。それはこれからだと思いますので、是非また機会があれば質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○新妻秀規君 まず、昨年の本委員会による政策評価制度に関する決議を受けてのこれまでの政府の取組について伺いたいと思います。 まず、政策に反映する政策評価の決議内容の反映について伺います。 昨年の七月六日、本委員会の全会派が政策評価に関する八項目から成る決議、政策評価制度に関する決議を提案をしまして、七月八日、参議院本会議において採択されました。高市総務大臣は、決議を受けて、政策評価制度の実効性を高めるなど、国民の行政への信頼向上に努力する旨所信を述べていらっしゃいます。 八項目から成るこの決議の一番目は、政策評価結果を政策に反映せよという内容です。この委員会として、形式的な評価のための評価ではなく、役に立つ評価、これを政府に求めています。この決議の一番目のポイントを分かりやすく言い換えて示しますとこうなります。政策評価の結果を政策に十分反映せよ、そのために、まず、事後評価においては適切な目標設定と達成手段を事前に示し、数値や明確な根拠に基づく評価をせよ、そして事前評価においては、政策の効果と政策費用について的確な把握をせよ、そして政策効果の把握のために影響要因の踏み込んだ分析をせよ、こういう内容となっております。 この決議から九か月余りがたちました。事前評価、そして事後評価、影響要因の分析において決議の要望が実行されたのかどうか、そしてどのようにしてこの政策評価の結果が政策に反映されてきたのか、具体例とともにお示しいただければと思います。
○政府参考人(新井豊君) 政策評価の結果を受けて政策に十分反映させるためには、決議にございますとおり、適切な目標設定や達成手段の事前の明示、明確な根拠に基づく評価の実施、政策の効果と費用の的確な把握、踏み込んだ分析の実施、こういったことが重要であると認識しております。このため、決議を受けまして、総務省といたしましては、政策評価を、主体である各府省に対しまして、決議を踏まえた適切な対応を要請したところでございます。 決議を踏まえた評価の公表は主に本年夏以降となりますので、今まで公表された具体例の中からそれぞれの点について事例を申し上げたいと思います。 まず、適切な目標設定につきましては、矯正施設における収容環境の維持及び適切な処遇の実施といった評価におきまして、刑務所再入所者に占めます無職者の増加傾向を踏まえまして、刑事施設における職業訓練の充実度、こういったものを測定指標にしたことがございます。 また、明確な根拠に基づく評価ということにつきましては、観光立国の推進に係る評価におきまして、観光立国推進基本計画の基本目標から当該施策に合致する測定指標を設定したほか、補足的に他の統計も利用したことが挙げられます。 また、政策効果と費用の把握につきましては、福井鉄道の福武線交通結節機能向上事業に係る評価におきまして、将来の人口減少を考慮した事業予測を行ったものがございます。 また、踏み込んだ分析につきましては、国土の位置・形状を定めるための調査及び地理空間情報の整備・活用に係る評価におきまして、利用者数の増加要因の分析を行いますとともに目標を変更したと、こういったものが見られるところでございます。 また、政策評価結果、どのように政策に反映されたかということでございますが、平成二十六年におきまして事前評価を実施した計八百六十七件につきまして、政策評価を踏まえまして、法令改正、税制改正要望、事業の採択、予算概算要求等を実施したところでございます。 具体的には、避難のために患者の介助が必要な診療所、病院につきまして、政策評価の結果、延べ面積にかかわらずスプリンクラーの設置を義務付けたというものがございます。また、政策評価の結果、未着手、未了であった事業のうち計六事業を休止又は廃止しました。例えば、利根川上流ダム群再編事業につきまして、政策評価の結果、当該事業を実施しなくても河川整備計画に定める目標の達成が可能であるということで当該事業を中止したことがございます。 なお、財務省によりますれば、政策評価の結果の平成二十七年度予算への活用額は三百五億円とされているところでございます。
○新妻秀規君 本委員会そして我が院の決議を受けて好事例が既に出始めているということは評価したいと思います。この夏からが本番だという御発言でございましたので、しっかり関係府省と連携を取って、この決議の内容が徹底されるように、引き続き総務省にはお取組をお願いをしたいと思います。 次に、総合評価制度の決議の内容の反映についてお伺いをしたいと思います。 この八項目から成る決議の四番目の項目は総合評価制度でございます。 配付資料の一を御覧ください。 この配付資料の赤枠に示されるとおり、この総合評価方式というものは、施策、事務事業を含む政策の決定から一定期間経過した後を中心に、特定のテーマについて、政策効果がどのように現れているかを様々な角度から掘り下げて分析することによって問題点を把握しその原因を検討するというもので、問題点の解決に役立つ多様な情報が提供されることで政策の見直しや改善が期待されるというふうにあります。 この委員会からの決議では次のように政府に対して求めています。すなわち、政策評価方式のうち、大きな政策の評価に用いられ、制度改善や政策の大幅見直しへの活用が期待されている総合評価方式は重要であると、しかし、現状は十分活用しておらず、一層の活用が必要だと、今後、評価手法の開発や外部シンクタンクの活用等を検討すべき、このように決議では求めています。なぜかというと、昨年の段階では少なくとも総合評価方式が十分に活用していないと本委員会が認識しているからであります。 この決議を受け、政府として、評価手法の開発、外部シンクタンクの活用などの改善方策の検討、そして活用の具体的な取組、そして総合評価をどのように推進しているのか、御答弁をお願いをしたいと思います。
○政府参考人(新井豊君) 総合評価の一層の活用につきましても、決議を受けまして、総務省から、政策評価を行う主体である各府省に対しまして決議を踏まえた適切な対応を要請してきたところでございます。 政策評価を行うに当たりましては、各府省が政策の特性等に応じて適切な評価の方式、例えば事業評価方式、実績評価方式、総合評価方式でございますが、これを用いることとされておりまして、平成二十七年度におきましては十二件の総合評価が公表されたところでございます。また、現時点で、今後少なくとも三十八件の総合評価が行われるものと承知しております。 総務省といたしましても、決議の趣旨を踏まえまして、総合評価の実施について引き続き各府省に働きかけてまいりたいと存じます。
○新妻秀規君 この調査の、今、十二件、三十八件という数は今御提示いただいたんですけれども、トータルで何件のうちの十二件、三十八件なのかお示しいただければと思います。
○政府参考人(新井豊君) 大体年度で二千件ほどの評価を行っておりますが、そのうちで二十七年度であれば十二件の総合評価が公表されたというものでございます。
○新妻秀規君 やはりまだ少ないんじゃないかなと思うんですね。もちろん、この総合評価がふさわしくないような、そういう事業もあるかもしれませんけれども、活用を我が院として求めているわけです。なので、この点については引き続き関係府省と連絡を取ってこの総合評価方式の活用を促していただきたいと思います。 次に、最後に大臣に、役に立つ評価に取り組む大臣の決意について伺います。 昨年秋の内閣改造をもって一億総活躍社会という新機軸が打ち出されまして、また新三本の矢の政策の柱が打ち立てられました。その実現のためにも、高市総務大臣には、昨年の決議を踏まえて、今後とも政策に反映する役に立つ評価に着実に取り組んでいただきたいと思うのですが、大臣の御決意をお願いをいたします。
○国務大臣(高市早苗君) 政策評価の目的というのは、その評価することそのものではございません。やはり評価の結果を適切に政策に反映していく、それから政策の改善、見直しを行うということにございますので、委員がおっしゃっていただいた役に立つ政策評価とすることが非常に大事だと考えております。 今、総務省におきましては、政策評価審議会が今年の二月に政策評価の改善方策の検討結果というものを出していただきましたことを踏まえまして、各府省に対してエビデンスに基づくPDCAの徹底ということなどを求めております。各府省の政策評価の質の向上、それから政策へのより一層の反映というものが図られるように取り組んでまいります。 それから、行政評価局が行う調査につきましても、やはり内閣の重要政策を踏まえたテーマというものをしっかりと取り上げて、的確な勧告を行うように努めてまいります。
○新妻秀規君 今の大臣の前向きな御答弁のとおり、着実に進めていただければと思います。 次に、職業訓練の在り方についてお伺いをしたいと思います。 私、二月の末に愛知県のある町におきまして、ある壮年から市民相談を受けました。この壮年には高校三年生の娘さんがいらっしゃいまして、卒業したら介護職を目指したいということで、ハローワーク主催の介護分野の職業訓練に申し込んだと。ただ、待てど暮らせど連絡は来ず、しびれを切らせてハローワークに連絡をしたところ、申込みをした講座は受講希望者が定足数に達せず中止になっちゃったということだったそうなんです。壮年は、私に対してこうおっしゃいました。せめて娘に、受講希望者に中止の連絡くらい流せないのかと、また、もし近隣のハローワークで同様な講座があるんだったら情報提供をしてくれないのかと、このように怒りを押し殺しながら要望されていました。私はやっぱり改善の必要が本当あるなと強く感じました。 この公的職業訓練については、総務省が厚生労働省に対し、二か月前、この二月二日、勧告を発出しています。先ほど政府から配付がありましたこの行政評価等プログラム等の概要についてという、右上に「資料」と四角で囲っているこの資料の十二ページ目です。これがまさにその勧告そのものです。 まず、この公共職業安定所における開講前中止の訓練申込者に対する支援の徹底についてお伺いをしたいと思います。 この資料にありますとおり、この資料では、中ほどよりちょっと下、二に当たるところなんですけれども、総務省は、訓練コースが開講前に中止をされて希望のコースを受講できない申込者に対して安定所における早期の就職の実現に向けた取組が不十分だとして、受講申込者に対する公共職業安定所の支援の徹底を厚生労働省に求めています。 まず、この調査の結果判明した是正を必要とする事例と、またその一方にある好事例について総務省に伺いたいと思います。 公共職業安定所における開講前中止の訓練申込者に対する支援の徹底について、何でこれを問題点として挙げたのでしょうか。これをまず教えてください。そして、勧告の概要とともに、問題と考えた具体的な事例及び積極的な支援の好事例についてもお示しください。
○政府参考人(新井豊君) 御指摘の行政評価・監視でございますが、成長が見込まれる分野の人材育成と雇用のセーフティーネットの強化に向けまして、職業訓練の効果的な実施を図る観点から、職業訓練の設定、実施の状況等を調査し、厚生労働省に対して本年二月に改善を勧告したものでございます。 求職者の就職可能性を高める観点から、公共職業安定所におきましては、求職者に職業訓練の受講をあっせんするとともに、当該訓練の受講から修了後の就職まで、本人の状況を的確に把握し、個々人の状況に応じた就職支援を行うこととされておるところでございます。 ところで、今回、開講前に中止となった訓練の受講申込者に対する安定所の就職支援の状況について三十三の安定所を調査いたしましたところ、就職支援のための安定所への来所を勧奨しておらず、受講申込者が自発的に来所したときのみの対応にとどまっておるものが三安定所など、安定所における取組が不十分な例が見られました。一方、個別の事例で申し上げますと、枚方の安定所とか河内長野の安定所におきましては、開講前中止となった訓練の受講申込者全員に対しまして、訓練中止が決定した翌日に電話連絡を行いまして、類似の訓練コースを紹介し、他の訓練への振替希望に対応するなど、積極的な支援を行っている例が見られたものでございます。 こうした状況を踏まえまして、厚生労働省に対しまして、訓練が開講前に中止となった場合の対応といたしましては、求職者の就職可能性を高める観点から、受講申込者に対して、できる限り早期に他の訓練が受講できるよう、中止が決定した直後に安定所から電話連絡するなど、安定所における就職支援の取組の徹底を勧告したところでございます。
○新妻秀規君 今の総務省の調査結果から、問題となる事例がある一方で、枚方とか河内長野では積極的な勧奨を行っておりまして成果を上げているということが分かりました。 厚労省に伺うんですけれども、この総務省の調査によれば、ハローワークごとに区々の対応になっているんじゃないかなと思うわけです。まず、何でそのようになっているのか、厚労省さんとしてはどのように原因分析をされているか、伺いたいと思います。また、総務省からは先ほどのように積極的な支援の例が示されましたが、改善策の一つとして近隣地域で実施される同種訓練の勧奨も含まれるのかどうか。さらに、この勧告を受けてまだ二か月余りでありますが、早急な対応が必要なんだろうと考えます。勧告を受けてどのように取り組んでいくのか。 この三点、まとめて答弁をお願いします。
○政府参考人(苧谷秀信君) お答え申し上げます。 雇用失業情勢が着実に改善している中で、求職者の方々が早期の就職を優先するという状況から、定員を充足できずに訓練コースの開講が中止になるケースが生じておりますけれども、中止コースの受講申込者に対しまして速やかに職業相談を実施することはハローワークの対応として重要なことと認識してございます。今回の調査結果におきまして、全国斉一の取扱いができていなかったことにつきましては、厚生労働省として厳しく受け止めているところでございます。 今回の勧告の内容を真摯に受け止め、中止コースの全ての受講申込者に対する電話連絡等による積極的な支援を徹底するように指示したところでありますけれども、議員御指摘のような事案が今後も生じないように、取組状況を厚生労働省と都道府県労働局が継続的に確認してまいりたいと考えてございます。 また、今後、全国会議におきまして勧告で紹介された好事例等の全国展開を進める等、求職者のニーズに沿ったきめ細かい対応に取り組んでまいりたいと考えております。その際に、近隣地域の訓練情報の提供など、個々の求職者の実情に合った支援、これが各ハローワークで継続的に実施されるよう徹底を図ってまいります。
○新妻秀規君 是非とも、このような指摘を受けて真摯に取り組んでいただきたいと思います。 済みません、総務省、厚労省、一問ずつ飛ばしまして、この勧告について、今回、部分的にこの開講前中止の訓練申込者に対する支援の徹底についてのみ取り上げたわけですけれども、この厚生労働省の行う職業訓練は、一億総活躍社会、また我が党としてもこれまで一貫して主張してきた一人一人が大切にされる社会の実現のためにも極めて重要な意味を持っていると思います。 今回の勧告を真摯に受け止めまして、半年後、一年半後のフォローアップに向け、今回取り上げた項目のみならず、総務省からの勧告の全ての項目について改善を取っていただきたいと思いますが、厚生労働省、いかがでしょうか。
○政府参考人(苧谷秀信君) 議員御指摘のとおり、こうした勧告を真摯に受け止めまして日々制度の運用の改善につなげていくことは、行政の取組として非常に重要であると認識しております。 一億総活躍社会の実現に向けた取組といたしまして、個々の求職者のニーズに合った職業訓練機会の提供等を推進するため、今回の勧告に速やかに対応するとともに、継続した取組を徹底してまいりたいと考えてございます。
○新妻秀規君 今前向きな御答弁をいただきましたので、またこの点については継続的に取り上げていきたいと思います。 続きまして、ため池の防災について伺いたいと思います。 資料の二を御覧ください。これがため池の老朽化の分かりやすい図です。堤防が沈んでいったり、あとはひび割れが堤防に生じたり、また水の通り道ができたり、パイピングというところですね、あと空洞が生じたり、浸食、内側が浸食されたり、また取水管が破損をしたり、このような老朽化が心配をされているところです。 ため池の約七〇%は江戸時代以前に造られておりまして、地震や豪雨で崩れる危険性も抱えております。東日本の大震災では、福島県の須賀川市でため池の藤沼湖が決壊をして土石流が発生、八名が亡くなりました。この惨事を経て農水省は、平成二十五年、全国の自治体にため池の一斉点検を求めたと承知をしております。 まず、農水省に伺います。全国のため池の点検の進捗状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(末松広行君) お答えいたします。 地震や豪雨によりため池が被災し、甚大な被害も生じていることから、平成二十五年度より、下流に住宅や公共施設などが存在する防災重点ため池など約十一万か所のため池を対象に一斉点検を実施しております。 このうち、平成二十六年度までに八万一千百七十一か所のため池の点検を完了し、その結果、詳細な調査を要するものは一万七十七か所あり、その中で、防災重点ため池については九千二百十一か所の点検を完了し、その結果、詳細な調査を要するものは二千九百十六か所という状況でございます。 残るため池については平成二十七年度に引き続き実施しており、今後、都道府県からの報告を基に最終結果を取りまとめて公表する予定でございます。
○新妻秀規君 今この点検が進んでいるという状況は理解をいたしました。今後詳細な調査を必要とするため池数は、平成二十七年度の七月段階では、今御答弁があったとおり一万か所余りと理解をいたしました。 配付資料の三を御覧ください。ここに予算の概要が示されておりますが、二十七年度予算がおよそ二百八十億円、そして二十八年度予算が五百八億円とあります。予算は拡充しているようですけれども、詳細な検査の実施状況について示していただけますでしょうか。また、今後どのようなスケジュールで作業を進めていくのか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(末松広行君) 一斉点検により詳細な調査を要すると判断されたため池のうち、下流に住宅や公共施設などが存在する防災重点ため池については、平成三十二年度完了を目途として現在都道府県等が計画的に調査を進めているところでございます。この調査の結果を受け、必要に応じて整備工事を実施するとともに、ソフト対策としてハザードマップの作成、周知等を推進することとしてございます。 このため、農林水産省といたしましては、先ほど先生御指摘ありましたため池対策を含む農村地域の防災・減災対策の予算額について、平成二十八年度においては対前年度比一八一%の五百八億円、これに平成二十七年度補正予算を加えると合計五百四十八億円を確保したところでございまして、今後ともハードとソフトを適切に組み合わせた対策の一層の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 我々も予算の確保について応援をしていきたいと思っております。 最後に、関西大学の教授の小林晃氏は、時間も費用も掛かるこの耐震工事だけに頼るのは限界があるとして、地域が一体となった取組を提唱しています。つまりソフト対策でございますけれども、今も御答弁がありました、まず一番目に、自治体はハザードマップを作り、これを積極的に公表する。二つ目、ため池の管理者は台風接近時などに水を抜いて水位を下げるなど管理の工夫で危険性を減らす。 こういう具体的な提案は、ため池周辺地域の安全確保に有益と考えます。自治体のハザードマップ作成やため池管理者の水抜き対応について、農水省としてどのように取組を支援し、促していくのか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(末松広行君) 先生おっしゃるとおり、ため池周辺の安全確保の対策のためには、ハード対策のみならず、ハザードマップの作成、周知や、事前の水位低下などきめ細かな管理運用を含むソフト対策が極めて重要であると考えております。 このため、平成二十八年度予算において、ハザードマップの作成等のソフト対策が継続的に実施できるよう、定額助成制度を延長いたしました。また、都道府県等に対しては、梅雨期及び台風期を中心に必要に応じてため池の水位を事前に低下させること、また点検の頻度を増やすなどため池の監視を強化すること、さらに情報連絡体制の整備などの措置を講ずるよう周知しているところでございます。 特に、下流に住宅や公共施設などが存在する防災重点ため池については、ソフト対策の進捗状況を毎年度フォローアップしているところでございまして、今後とも適切な進捗管理に努めてまいりたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 今おっしゃった情報の周知徹底は本当に非常に重要だと思います。最前線の水利組合とかできちんとそうした農水省さんの取組をちゃんと理解をして、実際にアクションを起こせるようにきめの細かい対応をお願いをしたいと思います。豪雨も激甚化しておりまして、本当に人の命が懸かっている事業なので、積極的な、そして着実な取組をお願いをいたしまして、私の質問とさせていただきます。 以上です。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 私は、看護師の労働環境の改善についてまず質問したいと思います。 昨年七月の当委員会で、厚生労働省が看護職員の労働実態調査を行ったことがないということを明らかにいたしまして、実施すべきだというふうに求めました。塩崎大臣は、看護職員について、入院医療とか救急医療への対応など心身の緊張を伴う労働、あるいは夜勤、交代制勤務といった厳しい労働環境にあると、こういう認識を示されて、厚生労働省として夜勤あるいは労働実態を調査する方向で検討したいと述べられました。 その後、調査を実施したと聞いているわけですが、その結果について大臣の見解はいかがか、確認をさせてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 倉林先生からの御指摘もいただいて、厚生労働省として、平成二十六年に改正をされました医療法に基づき、医療分野で働く方々の勤務環境の改善に我々としても取り組んできたわけでありますけれども、その一層の推進方策を検討する際の資料とするために、今回の病院の勤務環境に関するアンケート調査というものをやらせていただきました。 調査は、昨年の七月から八月にかけて、全国の病院とそこに勤務をされるお医者さん、そして看護師さん、こういった方々を対象として、有効回答としては、病院から五百四十八、医師の方からは九百七十八、看護師の方からは千二百四十七、回答を頂戴をいたしました。 この結果を見ますと、看護師の方につきましては、三交代制勤務が約三七%、二交代制勤務が約六〇%となっておりまして、二交代制の方で一回当たりの勤務が十六時間を超えるケースが約六割に上っていると、こういうことでございます。それから、夜勤一回当たりの勤務が長時間にわたっているということも判明をいたしました。 医療分野で働く方々が厳しい勤務環境にあることを改めてこのアンケート調査の結果から読み取ることができるというふうに思っているところでございます。
○倉林明子君 私、この調査結果について、今厳しいということを改めて認識したということで、重要だと思って聞いたわけですけれども、実際よく見てみますと、回答者の四人に一人が管理職という回答の中身になっているんですね。十万を超えるような実態調査を行っている医労連の調査と比べてみましても、私は、桁が違う少なさになっているんじゃないか、実態調査としてはやっぱり極めて不十分だという指摘をまずしておかないといけないというふうに思うんです。 そこで、それでも、今御紹介もあったとおり、今回の実態調査で改めて見えてきた部分があるというふうに思っておりまして、三交代勤務の二倍の拘束時間になるのが二交代勤務ということになるわけで、それが調査では何と六〇%を超えていたと。多くの夜勤の現場の働く方が二交代になっているという特徴がよく出ていたというふうに思うわけです。 その上で、この回数が非常に問題だと思っておりまして、夜勤の回数が月平均四・六回という数字になっているんですね。これ、三交代に換算しますと月九・二回ということになるわけで、平均でも月八日以内を定めた看護師確保法の基本指針を超えているということになっているわけです。実際の月総夜勤時間数でも七十二時間を超えると。 私、深刻なやっぱり労働実態、極めて厳しい実態というのが改善していないということがこの調査結果からも明らかだというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のとおり、看護師の皆さん方は引き続き厳しい環境にあって、このような勤務環境を改善をするために、都道府県の医療勤務環境改善支援センターなどにおきまして、子育てなどのライフイベントに応じて夜勤を免除できる制度、こういったことを導入をしているわけでございます。それから、休憩スペースを確保するなどの好事例を周知をして、それに倣ってもらいたいということでやっているわけでございます。 それから、平成二十八年度の診療報酬の改定におきましては、一部の看護師に夜勤負担が偏らないように夜間の看護職員の配置などに関する評価を行うとともに、それから、看護職員の夜間の勤務負担軽減に資する取組として、例えば勤務終了時間と勤務開始時間の間を十一時間以上空ける、インターバルを空けるということ、それから夜勤の連続回数を二回以下とする、それから業務量の把握、部署間支援を行うといったことを診療報酬上評価をするということとしておりまして、こうした取扱いによって看護師さんの勤務環境の改善に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 私、現場の過酷な労働実態というのは、離職を加速するという事態、起こっているわけで、基本的に現状、変わっていないというふうに思っているんですね。看護師不足の悪循環というのをどうやって断ち切っていくのか。やっぱり労働環境の改善しかないというふうに思うんですが、今、いろいろ評価もやったと、診療報酬上の評価もやったということなんだけれども、診療報酬の大きな見直しもあって、逆に看護体制が脆弱化せざるを得ないというところが出てきているというところもしっかり見ないと駄目だと思うんですね。 その上で、今、センターの取組についても紹介ありました。しかし、この医療勤務環境改善支援センターというのは助言や好事例の紹介というところになるわけで、やっぱり病院収入そのものが診療報酬で枠が決まっているということになるわけですから、幾ら病院の主体的な取組を支援しても私は限界があることははっきりしていると思うわけです。 そこで、改めて、この看護師の労働実態調査を取り組んでいただいたという点は評価をした上で、不十分な点も指摘した上で、厚生労働省として、今回の結果も踏まえて引き続き看護実態調査を継続していただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、看護師さんの現場の御苦労はかなり厳しいものがあるということを再確認をしたアンケート調査結果だったと思うんですね。医療分野で働く方々のこの厳しい勤務環境の改善に向けて効果的な対策を立案するためには、まずはやっぱり実態がどうなっているのかということを調べなきゃいかぬということで、先生の御指摘もあり、調査をやったわけであります。 これは、少なくとも今年度、二十八年度、これについてはもう予算も確保してございますのでアンケート調査を引き続き行うということにしたいと思いますし、今後とも、今申し上げた医療勤務環境改善支援センター、十分じゃないと、こういうお話がありましたが、しかし、ここも調査をやるので、ここの調査もやはり見て、より現場に近いところから見てどうなのかということもよく我々は見ていきたいと思っております。 したがって、二年連続私どもやりますし、それからこのセンターが今年度で全都道府県に配置をされるということになりますから、ここの調査というものも我々よく中身を見て、その上でよりきめ細かな実態の把握に努めていくということで、どういうふうな調査を誰がやるのがいいのかということも含めてよく検討を深めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○倉林明子君 昨年、私の質問に対して、看護体制の弱体化があってはならないと、これ大臣の発言というのは非常に重いと思うんですね。そういうことに本当に実際つながっていくような調査として、引き続き、御意見も申し上げたいと思いますので、改善方に取り組んでいただきたいと思います。 次に、お医者さんの教育というか、研修制度について質問したいと思います。 資料にも付けさせていただきましたが、二〇一七年の四月から研修医制度が新たに変えるということで動いております。この赤枠で囲った新たな専門医の養成という、臨床研修後の三年以上掛けてやるというここの部分の問題であります。 全ての医師の研修制度を来年度から変えようということなんですけれども、そもそもこの新たな専門医の認定制度を変えるという目的は何だったんでしょうか。確認させてください。
○政府参考人(神田裕二君) 新しい専門医制度の目的という御質問でございますけれども、専門医につきましては、従来のものですと、各学会が独自の方針で制度を設けて運用してきたことから、資格が乱立して認定基準が統一されておらず、専門医の質が担保されていないのではないか、また国民にとって分かりやすい仕組みになっていないのではないかなどの指摘があったところであります。 そこで、国民の視点に立った上で、医師の質の一層の向上と医師の偏在是正を図ることを目的として、一般社団法人日本専門医機構、関係学会、病院等と連携して新たな専門医の仕組みの導入を目指すこととしたものでございます。
○倉林明子君 国民に分かりやすいように専門医制度をしていくということについて大きな異論出ないと思うんですね。ところが、新たな研修制度を開始、来年に控えた今年二月の社会保障審議会医療部会、ここで複数の委員が制度の実施延期を求める意見を表明したということで報道でも伝わってきております。 そこで、その具体的な意見の中身を御紹介いただきたい。日本医療法人協会会長及び全国自治体病院協議会会長、日本精神科病院協会の会長、それぞれどうおっしゃっているでしょうか。端的にお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 二月十八日に開催されました社会保障審議会医療部会で様々な御意見をいただいたところであります。 今先生御指摘の三つの団体の長の方々から、まず専門医研修の基幹施設となる大病院にしか医師が回ってこなくなるのではないか、それから症例数が少ない中小病院に研修に来る医師は例えば三か月で交代するなど安定した医療が提供できなくなるのではないか、それから、私どもの方から各都道府県に協議会を設置して調整をしてほしいということをお願いしているわけでございますけれども、協議会による調整は機能していないのではないかなど、地域医療提供体制の確保を懸念する意見があったところでございます。 それを受けまして、厚生労働省としては、医療部会の下に専門委員会を設置いたしまして、日本専門医機構が認定する専門医養成プログラムの地域医療への影響等を検証、調整することとしたところでございます。
○倉林明子君 二月十七日には医師会の会長も発言されていて、現状のまま改革を進めると地域医療の現場に大きな混乱をもたらすと懸念を表明されております。地域包括ケアシステム、この構築にも阻害要因になるということで、開始延期も視野に入れて対応と、こういう発言されているというのは重大だと思うんですね。 厚生労働省が先ほど紹介あったように専門委員会で検討していくということで、初回の委員会が三月の二十五日に開かれたということで聞いております。 ところが、ここで示された進捗状況、十九の研修領域あるんだけれども、三つが示され、そのうち外科の領域見てみたらどうかというと、二次医療圏の中で、三百四十四あるわけですけれども、研修施設ない、こういう医療機関は十四だと、また産婦人科、これは三百四十四の二次医療圏中四十八の医療圏でゼロだと、こういう実態が明らかになっております。 私、先ほど来、日本のそれぞれの病院を代表するような会長さんたち、まして医師会長が懸念していることがこのままだったら現実になるんじゃないかと思うんですね。二〇一七年度の新制度の開始というのは極めて困難じゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この厚生労働省の社会保障審議会の中にあります専門委員会でございますけれども、第一回目の会合で日本専門医機構から養成プログラムの審査状況等に関する報告をいただいたわけでありますけれども、その上で都道府県と日本専門医機構による研修プログラムの調整方針などについて議論を行ったわけでございます。 今お話しのような懸念が、今局長から答弁申し上げたように、何人かの委員から出てきたわけでございますけれども、厚生労働省としては、まずはこの日本専門医機構によります審査と都道府県の協議会による調整によって必要な改善が行われて、その結果の検証を行うということで、予定どおり養成プログラムが開始できる環境が整うように専門委員会で議論をするとともに、必要な調整を私どもとしてもやっていきたいと考えているところでございます。 このプログラムをどう作っていくのかということによって、研修医の皆さん方がどういう医療機関をどういう形でどのくらいの期間回っていくのかということをどう組み合わせるかということで何とかうまくこの研修の目的も達成できるようにできれば、地域包括ケアシステムの構築のためにもプラスになるようにできないかということを考えていきたいと思います。
○倉林明子君 いや、もうそれはなかなか大変なんですよ。京都も五つの二次医療圏があります。その二次医療圏の中で具体的に研修プログラムが、検討が始まっていくと、もうこれはえらいことやということでたくさんの声が今上がり始めているんですね。 五つの二次医療圏の中で十九の領域全て基幹病院となれるというのは大学病院一つだけです。その上、京都北部、丹後医療圏は基幹病院はゼロです。さらに、この丹後医療圏を含む北部三つの医療圏、ここには救急研修ができる基幹病院というのはありません。つまり、研修ができない施設そして地域、ここには研修期間のお医者さんって来ないことになるわけですよ。若手医師が地域から消えるということに対する懸念が広がっているんです。 医師不足ということが今でも大変な問題です。これ更に加速する、こういうことになるんじゃないかという懸念、私は当然だと思います。医療提供体制、地域の医療提供体制も全国の医療提供体制も一体誰がこの確保に責任を負うんだという声が出ているんですね。私は、国こそ、厚生労働省こそこの提供体制に責任を負うべきだと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国としては、やはり良質かつ適切な医療が全国津々浦々に提供されるということが大事であって、その基本的な方針を定めるということが厚生労働省の仕事だろうと思います。 都道府県が行う医療供給体制の確保のための取組を地域医療介護総合確保基金などによってこれまでも支援をしてきているわけでありますが、都道府県は、国が定める方針に即して、かつ地域の実情を踏まえて医療計画とかその一部としての地域医療構想をこれから策定していただくわけでありますので、各地域における医療供給体制を確保するための施策を企画立案、実行していただくわけであります。 国、都道府県がこうしたそれぞれの役割を担って、良質かつ適切な医療が効率的に提供をされるという体制を全国できちっと確保しなければならないというふうに思っているところでございますので、引き続き努力をさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 もう地域の医療崩壊というようなことが実際に起こって、本当に何とかそれ立て直そうって頑張ってきたんですよ。そこが今のままではもっと崩壊につながってしまう、この危機感を国がしっかり共有して提供体制に責任を持つと、そのことをはっきり果たしていただきたいと強く求めて、終わります。
○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。 子宮頸がんワクチンについて質問いたします。 先週の水曜日、三月三十日、子宮頸がんワクチンの重篤な副反応に苦しんでいる少女たち、国と製薬会社を相手に、今後、損害賠償請求の訴訟を提起するという記者会見がございました。ワクチンを接種するまでは健康で明るい学校生活を送り、輝かしい未来を夢見ていた少女たちが、ワクチン接種後に突然の強い痛み、けいれん、記憶障害、歩行困難などに襲われ、車椅子になったり、つえがないと歩けなくなったり、そればかりでなく、簡単な計算もできなくなったり、突然記憶を失ったり、親の顔も思い出せなくなったり、学校に通うどころではなくなりました。将来さえも描けない悲惨な状態に陥ってしまっていると。 今からちょうど三年前、二〇一三年の四月一日から改正予防接種法によって子宮頸がんワクチンは法定接種になった。すなわち、自治体には接種義務、対象者には努力義務、こうなったわけですよね。その更に三年前の二〇一〇年十一月から、厚生労働省のワクチン接種緊急事業による公費助成で、これまでに約三百三十八万人の少女たちがワクチン接種を受けてきた。しかし、二〇一三年六月十四日、法定接種となってから僅か二か月余りで、この子宮頸がんワクチンは勧奨中止、すなわち積極的には勧めないということになりました。 塩崎厚生労働大臣にお伺いいたします。 厚生労働省が現在、子宮頸がんワクチンを勧奨中止にしている理由は何なのか、明確に御説明ください。
○国務大臣(塩崎恭久君) HPVワクチンの接種後に起きた症状、これは接種との因果関係が必ずしも明らかではないいわゆる有害事象ではございますけれども、長期に苦しんでいる方々がいらっしゃるということは、これ非常に心を私どもも痛めているところでありまして、私も四名の接種を受けられた子供さんにお会いをさせていただきました。こうした方々に寄り添って支援を行うということが何よりも重要だというふうに考えております。 HPVワクチンにつきましては、平成二十五年四月から定期接種化されたわけでありますけれども、副反応が疑われる症状としては、いわゆるアナフィラキシー、ギラン・バレー症候群などが想定をされていましたけれども、予想外の広範な慢性の疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状が接種後に見られたという報告が、平成二十五年六月の段階で三百三十八万人のうち三十八例ございました。このため、平成二十五年六月の副反応検討部会での議論を踏まえまして、この症状の発生頻度などがより明らかになり、医療機関や国民に適切に情報提供できるまでの間、一時的に定期接種の積極的な勧奨を差し控えるべきと判断をしたところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 子宮頸がんワクチンの法定接種、これが衆議院本会議で採決されたのは二〇一三年三月二十二日でした。塩崎大臣、当時、この法案の採決には賛成されましたか、反対されましたか。賛成した、反対した、事実関係だけ短めにお答えいただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 賛成したと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 別にこれ、賛成した大臣をつるし上げようという意図は全くございません。ただ確認だけです。 この法案の採決に反対した国会議員というのが、当時ですね、衆参七百二十二人中たった一人でした、一人。私が言いたいのは、人間完璧じゃないんだって。当然ですよね。間違うこともあるって、これ当たり前です。これ、政治家も同じですよね。政治の決定によって被害が生まれた可能性が少しでもあると考えるなら、全力で被害者の救済を行うんだという強い気概、誠意を持っていただきたい、それだけのことなんです。特に法定接種に賛成した七百十七名の方々、そして四名の棄権した方々、国会議員の先輩方には被害者救済に全力を尽くしていただきたい。 厚生労働省に伺います。 子宮頸がんワクチンにはどのような副反応があるのか、先ほど大臣、一部お答えくださいました。本当、端的にお願いいたします。サーバリックスとガーダシルの添付文書の内容と、昨年九月十七日、厚労省の副反応追跡調査の結果から簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 HPVワクチンの添付文書には、副反応と疑われる重篤な症状としてアナフィラキシー、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、血小板減少性紫斑病などが記載されております。 また、医療機関及び製造業者、販売業者から報告された副反応疑い報告のうち重篤な症状として多かったものは失神、発熱等でございました。 また、二十六年十一月までにHPVワクチン接種後の副反応疑いのあった二千五百八十四人の方のその後の状況を私ども厚生労働省で追跡調査をしたところ、様々な部位の痛み、だるさ、運動障害が見られた方が、調査時点でまだ未回復という方が百八十六人いらっしゃるという結果でございました。
○山本太郎君 ありがとうございます。 予防接種法では医療機関に副反応の報告を求めているんだと。製薬企業からの副反応報告は改正薬事法六十八条の十で義務付けていると。とにかく、厚労省、そういうところから情報を得て追跡調査をしているんですよね。しているといっても、製造販売業者と一部の医療機関から報告を受けたものですから、特に加害者側とも言える販売製造業者から詳細な報告があるとはなかなか思えない。 大臣に短くお答えいただきたいんです。もっと踏み込んだ追跡調査、本当はやるべき本ワクチン接種者全員に対する追跡調査、これ、やる気がありますか、ありませんか。現在、副反応で人生を奪われた被害少女に対する救済、何よりも優先して行う気がありますか、ありませんか。この二点について大臣のお気持ち、あるのかないのか、お聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、先ほど調査をしたということを申し上げましたが、これにつきましては、平成二十六年十一月までにHPVワクチン接種後の副反応疑いの報告があったのが、先ほど数字が出ましたが、二千五百八十四名おられて、それを追跡調査をしたわけでございます。その結果、昨年の九月時点でなお様々な症状に苦しんでいる方が百八十六名おられるということを先ほど申し上げたとおりでありまして、全体では三百三十八万人の方々がお受けになったわけであります。 この二千五百八十四人のうちの約六分の一に当たる四百四十二人の現状しか厚生労働省は把握していないという一部報道がございましたけれども、二千五百八十四人全員について可能な限りの状況確認を行っております。この結果、病院が変わって、転居したりという理由で追跡不能だったのが八百四十五名おられましたけれども、それを除けば千七百三十九名全員について症状が回復したかどうかの確認をいたしたところでございまして、今回の調査をまずこれを基本として、なおかつ私どもは今疫学調査をやらせていただいているところでございまして、この疫学調査につきましては、海外と異なって、日本ではワクチン接種後に生じたとされる症状と同様の症状が、あるいは疾患が接種していない状態でどのくらい生じているのかについての疫学的データが実は不十分なんですね。これがございまして、今回、HPVワクチン接種後に生じたとされる多様な症状に関する疫学調査を実施をしなければならないということで、もう既にこれには着手をして、今鋭意調査をしているところでございます。私どもとしては、昨年九月に、これは従来からの救済制度の基本的な考え方にのっとって速やかに救済に係る審査を再開をいたしております。 医療については、先ほど申し上げたように、これはもう今まで県に一つぐらいしかなかった協力医療機関に加えて、協力医療機関と連携をして患者の方々への相談、診療を積極的に行う医療機関に対象を拡大をいたしました。つまり、寄り添う医療について充実を図るということをやっておりますし、さらに、大事なことは、今まで学校に行っていらっしゃる方々がほとんど学校でのお世話が十分行き届いていなかった、あるいは医療との連携ができていなかったということがございました。そういうことで、昨年の十一月に、患者、保護者からの学校や医療など多様な相談に対応するための都道府県の衛生部門と教育部門の相談窓口を設置するということもやってきたところでございまして。 私どもとしては、治療法を開発をする、これに関しては、この間、研究班での現時点での治療成果を情報提供するために行った三月十六日の中間的な成果発表会というのがありましたが、その発表がややミスリーディングでありまして、脳障害を起こした患者の八割が同型の遺伝子を持っていた旨の報道が一部なされましたが、この発表については研究途上のものであって、HPVワクチンと脳の症状との因果関係を解明したものではないということであります。 したがって、今何よりも私どもとして大事なのは、この疫学調査を我が国できちっとしたことを初めてやるということをやることが大事であって、この後に、この研究の成果、そしてまた、更なる科学的知見の収集を行った上で、科学的な観点から総合的、合理的な判断をしていくべきであろうというふうに考えております。
○山本太郎君 なるほど。疫学調査まだされていないんだ、それをもっと深めていく必要があるんだと。そして、因果関係、その先ですよね、疫学調査の先にあるんですもんね、因果関係をはっきりさせるまでには時間が掛かるんだということを大臣今おっしゃったわけですよね。そういう認識でよろしいですか。よろしいか、よろしくないかだけお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 時間が掛かることはそのとおりでありますし、なおかつ大事なことは、その間の治療をちゃんとやっていく、寄り添う医療が十分ではなかったということを私どもも認めながらそれを体制を整えているということでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。本当にたっぷりと時間を使っていただいて、厚生労働省のスタンスというものをお知らせいただきました。 子宮頸がんワクチン、サーバリックスの日本での承認が二〇〇九年十月、その直後、二〇一〇年二月二十六日、当時、塩崎大臣は、自民党本部で設立総会が開かれた自民党のワクチン政策に関する議員連盟、すなわち自民党ワクチン議連の幹事長でございました。二〇一〇年四月二十四日には、「子宮頸がんワクチンに公費助成を」というタイトルで「やすひさの独り言」というメールマガジンを発行されています。そこには、一回の原価が一万二千円のワクチンを三回接種すればよいと、ワンクール平均五万円前後だから、必要予算は約二百億円程度で済むと書かれてあります。 子宮頸がんワクチンの自民党の推進議員連盟の幹事長さんが、現在、直接権限のある厚生労働大臣になられたわけですよね。まさか、塩崎大臣、この子宮頸がんワクチン、何としても大臣在任中に勧奨を再開しようということを考えられているわけじゃないですよね。
○国務大臣(塩崎恭久君) ワクチン行政はやはり科学で判断をしていかなければならないというふうに思います。したがって、先ほど申し上げたように、日本ではインフラも十分整っていないこの疫学調査を初めてやるということをまずやり、それに加えてその他の科学的知見を収集をして、その上で科学的な観点に基づいて総合的な判断をしていかなければならないと、初めから何か答えがあるということではないということでございます。
○山本太郎君 ありがとうございました。 少しちょっとうがった物の見方というか、してしまった部分もあるかもしれません。失礼しました。しっかりと、しっかりと治験を積み重ねた上でその判断をしたいと、答えがあるわけじゃないんだ、先に、ということをいただきました。 ワクチンと一言で言いましても、いろんな種類がございます。その中で、子宮頸がんワクチン、副反応被害、ほかのワクチンと比べて群を抜いて多いです。平成二十五年五月十六日、副反応検討部会の資料によると、インフルエンザワクチンの副反応、百万接種当たり六・四人、Hibワクチン、百万接種当たり五十九・二人、子宮頸がんワクチン、ガーダシルの場合は百万接種当たり百五十五・七人、子宮頸がんワクチン、サーバリックスの場合、百万接種当たり二百四十五・一人。私は、この子宮頸がんワクチンの問題、TPPの問題に直結していると思うんですよね、非常に危険だと思っています。 内閣官房TPP政府対策本部にお伺いします。 TPP協定発効した場合、子宮頸がんワクチンの製造販売会社であるイギリスのグラクソ・スミスクライン、アメリカのメルク、日本政府の勧奨中止に対して、TPP協定の中のISDS条項、すなわち投資家対国家の紛争条項を使って日本政府に損害賠償請求することが可能になると以前説明を受けました。それでよろしいですか。よろしいか、よろしくないかだけお答えください。
○政府参考人(澁谷和久君) ISDSで訴えることができるのは、TPP協定に締約国が違反したと投資家が判断する場合でございます。特定の医薬品について勧奨する又はしないということに関して、TPP協定に明示の規定は存在しておりませんので、仮にISDS条項で訴えられたとしても、訴えが認められることは考えにくいと思っております。
○山本太郎君 非常に小さなお声でお答えいただいたというところは、余り自信がないのか、若しくは何かを隠されているのかなとうがった見方をしてしまうんですよね。 TPPとその肝であるISDSに対して、非常に認識が甘いんじゃないかというふうに考えてしまうんですよ。要はやめさせよう、要は我が国の国民にとって、健康にとって良くないと、こちらにはしっかりとしたそういう言い分がある。けれども、ISDSで訴えられた場合、その因果関係をはっきりと立証させなきゃいけないんですよ。因果関係立証できるようになるまで時間が掛かるでしょう。原因がはっきりと科学的に示せるまでには時間が掛かるじゃないですか。 先ほど、塩崎大臣自身がお認めになりました。時間が掛かる、そのとおりだと、それを立証するまでの間にも被害が広がると。原因がはっきりと科学的に示せるまでには時間が掛かる、でも、立証するまでの間にも被害が広がって救済が遅れる可能性があることを鑑みて、予防原則に立った判断を下しますよと、国はワクチン接種をやめますということがこの先難しくなるんじゃないですか。たとえそれがこちらにとっては正当な目的であったとしても、厳密な立証がされていなければ、因果関係はっきりと立証できていなかったら、ISDSでやられるんじゃないですか。 今、手挙げなくていいですよ、そんなの。だって答え持っているわけないじゃないですか。附属文書を、全部テキスト合わせて六千ページ読まれたかもしれないけれども、その間の交渉過程読んだんですか。四年間みんなにばらさないという、四年間のその交渉過程を読んでいるんですか。曖昧としたものの内容の中にも、こういう危険性があるということが見えるけれども、その交渉過程が読めていなかったら分かるはずないじゃないですか。言い訳しても無理なんです。危険性を言っているんです。勧奨中止の期間を遡って、得られたであろう過去の利益に対する損害賠償請求とワクチン再開突き付けられること、おそれ、かなり大きいですよ。常に立証責任が付きまとうのがTPPですよね。 塩崎大臣、恐らくグラクソとかメルクとか、世界中で勧奨中止になっているのは日本だけだぞと、WHO、世界保健機構、再三にわたって日本政府にも勧奨再開勧告していますよね。日本政府の措置は不当だと主張し出すと思うんです。 皆さんのお手元の資料にもお配りしてあります。パネルにしてあります。こちらです。(資料提示) 集団的自衛権の行使、原発再稼働、TPP、特定秘密保護法、防衛装備移転三原則、掃海艇のホルムズ海峡への派遣、シーレーン防衛、自衛隊と米軍の全面協力、PKOの法的権限拡大など、あらゆることを日本に要求して、安倍内閣はそのまま完全コピーしたと言われる、その全てを受け入れて実現してしまったと言われることで有名なあのアーミテージ・ナイ・レポート、これ発表したCSIS、戦略国際問題研究所、二〇一四年と一五年の二年連続でこの子宮頸がんワクチンについて日本政府に勧奨再開を求めるレポートを出していますよね。 お配りした資料の中にあります。二〇一五年版のCSISレポート、結論には、日本政府の効力の乏しい措置やトップレベルでの政治リーダーシップの欠如、更に多くのワクチン反対派関係者の活発な活動を加速させるだけである、先鋭化するこの問題は社会的、政治的要因に根差しており、解決には現政権の首脳陣による政治リーダーシップが不可欠であるとまで書いてあると。しかも、この二〇一五年のレポート、下を見ていただくと、御丁寧にも子宮頸がんワクチンを製造するメルクのサポートで作られたと書いてあると。いかにこのシンクタンク、CSIS、大企業側に立った存在かがよく分かると。 塩崎大臣、このような状況で、メルクとかグラクソとか、ISDS条項で数百億にも上るような損害賠償を請求されたとしたら、日本政府はどのような対応をなされますか。短めにお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 恐らく、いきなりそういうことが直接行われることはなくて、先ほどの例えばTPPの中のISDS条項で訴えられるとか、そういう形で起こり得るということを想定をされているのかなというふうに思うわけでありますけれども。 先ほど話がありましたように、TPP協定では、各国の健康などの公共の福祉に係る正当な目的のための合理的な規制を行うということについては全く妨げているわけではないわけですね。妨げられないわけであります。それから、内国民待遇などの投資章の一部の規定に適合しない措置を将来採用したとしても協定違反とならない分野を附属書の二の表に記載をしておって、我が国は社会事業サービスを包括的に留保しているわけでありますから、その対象にHPVワクチンの積極的勧奨の中止などの対応も含まれているわけであります。今回の措置については、専門家の意見を聞いた上で私どもが決めているわけでありますので、これはTPP協定によって損害賠償を求められたりとかいう心配は私どもはないというふうに考えています。 仮に今回の措置に対してISDS手続による仲裁が提起をされるようなことをするところがあるとしても、これらの点を踏まえて私どもとしては適切に対応をしていくだけだろうというふうに思います。
○委員長(礒崎陽輔君) 山本君、時間が来ております。
○山本太郎君 はい。 上訴手続もできない、そのような状況に追い込まれていくと。何よりも、TPPも問題ですけれども、この被害少女たちに対しての救済、一刻も早く、そして多く、そして三百万人を超えるような人たちに対しての追跡調査、是非責任を取ってやっていただきたいです。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(礒崎陽輔君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二分散会