厚生労働委員会 第22号
- 発言数
- 384 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/05/24
会議録
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、荒木清寛君、柳澤光美君、田城郁君、長浜博行君、柘植芳文君、高橋克法君、大野泰正君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として長沢広明君、足立信也君、西村まさみ君、小西洋之君、古川俊治君、井原巧君、高階恵美子君及び武見敬三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に高階恵美子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 津田弥太郎です。 昨日の参考人質疑につきまして、今朝の朝刊で、ほとんどの朝刊で、各紙で、複数の紙面の第一面に岡部参考人のカラー写真が掲載されるなど、社会的に大変大きな関心を呼び、障害を持たれる当事者の思いが多くの方々に伝わったものと思います。衆議院でのいきさつを超えて参議院ではきちっとした参考人質疑ができたということについて良かったというふうに思っております。 さて、本日の議題であります障害者総合支援法、平成二十四年の六月に成立いたしました。私はそのとき、厚労省の担当政務官を務めておりました。 私が政務官に就任する以前に、既に障害者自立支援法の違憲訴訟の原告団の皆さんと政府との間で基本合意が結ばれており、また、障がい者制度改革推進会議の下に設置されました総合福祉部会、この場においていわゆる骨格提言が取りまとめられ、私が政務官に就任した時点で、総合福祉部会の皆さんが骨格提言の即時の立法化を厚労省に強く求める、そのような状況でございました。 大変厳しい荒波のようなところに私入らせていただきました。政務三役の日程は厚労省の事務方が割り振っていたわけですが、どういうわけか、総合福祉部会の皆さんとお会いさせていただくなどの厳しい役回りは、大臣でも副大臣でもなくてみんな私になっておりました。大変でございました。 与党の民主党内でも、新法制定に向けて障がい者ワーキングチームという組織が設置されましたが、これもほとんど私が厚労省の代表という形で与党からも厳しい指摘をいただいたわけでございます。この与党の障がい者ワーキングチームは、二十九回の会議を開いて、当初の厚労省案を複数回修正をして、国会に法案が提出をされ、野党でありました自民、公明両党の賛成もいただき、成立の運びとなったわけでございます。 その際、三年後の見直し規定を設けるということで持ち越しとなった内容も存在をしておりまして、その意味で、本日議題となる法案については、私も当事者の一人という意識を持ちつつこの場に立たさせていただいております。 さて、今回の法案につきましては、我が党においても関係団体からのヒアリングを行いました。多くの団体が一歩前進ということで法案の成立を求めていることは事実でありますが、一方で、骨格提言の実現ということでは、その多くを次回以降の改正に持ち越したことも確かであります。 そこで、大臣にお尋ねをしたいと思います。 骨格提言という形で我が国社会の言わば到達点は提示をされているわけですから、現政権としても、これを否定するのではなく、その実現に向けて今後も一歩一歩確実に前進をしていく、このことが大変重要だと私は思っております。これ、衆議院の委員会でも複数の議員から質問が行われておりますけれども、改めて参議院でも大臣に確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十二年、今お話のございました基本合意というのがなされて、訴訟の解決に向けて締結された基本合意であったわけでございますが、この合意の内容に基づいて、当時の障がい者制度改革推進会議、この総合福祉部会で骨格提言が平成二十三年八月三十日に取りまとめられたというふうに認識をしております。 その後、厚生労働省では、骨格提言に盛り込まれた各事項の内容も踏まえつつ、制度改正や報酬改定などを通じて、これまで段階的に必要な対応を進めてきたところでございます。 この基本合意と骨格提言は、障害のある方を始め当事者の皆様方の思いが込められた、そういうものであるという認識は私どもは変わらず持っているわけでございまして、こうした認識の下で、今後とも、今般の改正法案の施行状況等を踏まえつつ、当事者そしてまた関係団体、幅広く意見を丁寧に伺いながら、障害福祉制度について不断の検討を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 この基本合意と骨格提言の意義というのはもちろん今も失われていないわけであります。実現に向けた当事者の思いをしっかりと受け止めてまいりたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 今私がお尋ねした点につきましては、民主党政権当時、障がい者ワーキングチームの座長でありました中根康浩議員、事務局長でありました初鹿議員、さらに、私の前任の担当政務官で本当に苦労されました岡本議員などからも、五月十一日の衆議院厚生労働委員会で同様の発言が行われたところであります。この骨格提言に盛り込まれた当事者の思いというのは、今大臣もおっしゃいましたが、今回の改正案で間違っても終わりということにはなりません。 今回の法案におきましても、政府は、本法施行後三年を目途として、施行状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる、そのような見直し規定が用意をされておるわけであります。 私がここで強く指摘しておきたいのは、今回の法案が参議院でも可決されて成立し、その施行状況を一年、二年と見続けていく、あっという間に三年たってしまいます。 五月十日の衆議院の参考人質疑に総合福祉部会の部会長を務められた佐藤先生が出席をし、マル・ペケ表を資料として提出をされたようです。私の政務官時代も同様のマル・ペケ表を何度も頂戴をいたしました。あれを見ると、残念ながらほとんどの項目でずらっとペケが並んでいるわけであります。恐らく、今回の法案の成立後、その施行状況を見守っているようなことでは、財政面も含めて様々な制約がある中で、骨格提言に明記されたような抜本改革はこの先も実現困難となることは容易に想像が付くところであります。 私は、次回の法案見直しに当たっては、骨格提言に示された内容の中でこれだけは何としても成立させるんだという項目を今回の法案の成立後の早い段階でピックアップする、それを時間を掛けて関係各省庁との合意を得る努力を行っていく、そういう前へ前へと進む努力が必要だというふうに思うんですが、そうした今後の改革の手順につきまして藤井部長の答弁を求めます。
○政府参考人(藤井康弘君) 御案内のように、今般の総合支援法等の見直しにつきましては、これは障害者総合支援法の附則に設けられた検討規定に基づきまして検討してきたものでございます。 具体的には、今回におきましても、これ、一昨年の十二月から、施行状況の整理と並行いたしまして、有識者から構成されるワーキンググループにおいて見直しの検討に向けた論点整理を行った上で、昨年四月から審議会におきまして、計四十五団体からのヒアリングを含めまして、計十九回にわたって障害福祉制度全般につきまして丁寧に御議論をいただいたところでございます。 今後につきましては、まずはやはり、今回の障害者総合支援法等の見直しにつきまして成立をさせていただきますれば、その着実な施行に向けた準備等を進めるということがまず第一ではございますけれども、そうした中で、その制度の施行後の状況等を十分に踏まえつつ、私ども、不断の検討に向けましてしっかりと必要な取組を、先生御指摘のようなことも含めまして検討してまいりたいと考えております。
○津田弥太郎君 しっかりやっていただきたいと思います。 さて、私は長年、労働組合の役員を務めてきたということもあって、働くということに人一倍強いこだわりを持っております。働くということは、生活の糧を得るという経済的な側面のみならず、自らが社会に貢献をし、社会から必要とされているということを実感する、言わば生きがいにもつながるものであります。ですから、仮に雇用保険の失業等給付の給付率が一〇〇%となり支給期間も長期化すれば失業問題は解決をするというわけではありませんし、労働者の解雇の際に高額のお金を払えば経営者が自由に解雇していいかといえば、絶対にそのようなことにはならないのであります。 そういう私が国会議員としての活動において特に重視してきたのが各種のトライアル雇用という制度であります。これは以前にも薬師寺委員も御指摘をされておりました。これ、なかなか正規の無期雇用につながらない方々について、取りあえず試しに三か月程度働いてみる、そうすると、労働者の側も自分がその職に合っているかどうかというのが分かりますし、事業主もその方がうちの会社に合っているかどうかということが分かる。 ちょうど十年前の本委員会におきましても私はニート、フリーター対策を取り上げて、雇用・能力開発機構がセット型訓練という一種のトライアル雇用制度を行っておって、訓練修了後の就職率が何と九割。すごいんです。九割近かったことから、その促進を求めてまいりました。 障害者についても、一般企業へ就職する際にはこのトライアル雇用という制度が極めて大きな意味を持つわけでありまして、厚労省には既に障害者トライアル雇用奨励金という制度も存在しているんです。余り知られていないんですが、実はあるんです。 ところが、これ、奨励金、平成二十八年度の予算は前年度を大きく下回っているんです。とんでもないことだということで厚労省の事務方に確認をしましたところ、実はこの奨励金の利用状況が極めて低調で、前年度においても予算が余ってしまったという実態が分かりました。 そこで、この奨励金の利用状況が低調な理由について私の知り合いの関係者と意見交換を行ったところ、そもそもこうしたトライアル雇用の奨励金があるということが周知をされていない、そしてそれ以上に問題なのは、この奨励金は過去に財源が不足したため利用に当たって厳しい支給要件を課した時期があったのですが、現在は再びこの要件緩和がされているにもかかわらず、そのことがまだ伝わっていない、厳しいままという認識が続いているということでありました。 これ、厚労省でも同様の問題意識を有しておるわけでありまして、今年の四月一日付けでこの制度のリーフレットを作成し、支給要件を緩和したということについて触れていただいているというふうに認識をいたしております。 是非、今後の周知に当たって、支給要件の緩和に関し口頭でも確実に触れていただきたいと思いますし、さらに奨励金を利用した事業所の中で好事例というものがありましたら紙にして広めていただきたいというふうに考えておりますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お取上げをいただきました障害者トライアル雇用奨励金の制度でございますが、確かに執行率を見てみますと五割を切っているという状況が最近、昨年度まで続いているわけでございます。 重度の障害がある方などの就職が難しい障害の方々を試行的に雇用する、原則、今お話があったとおり三か月ということでありますが、この事業主に対して奨励金を支給するというこの制度は、平成二十四年の七月に既に障害のある方を雇用している事業主は対象外とする要件を設けたことがございました。これを二十六年の四月から要件を撤廃をしたわけでありますけれども、御指摘のとおり、一部事業主においては、まだ廃止をされていないんじゃないかと、こういう誤認をされている事案が散見をされているというふうに聞いています。 現に障害のある方を雇用している事業主も支給対象となることなどを記載したリーフレットを新たに作成をいたしまして、各都道府県労働局及びハローワークに対して周知を徹底するように今年の四月一日に指示をしたところでございます。 さらに、今後、制度の活用がより一層進むように、トライアル雇用奨励金を活用し障害者の継続雇用につながっている好事例を、今お話がありましたが、収集をしてしっかりと全国に周知をしていきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 本当にこれきちっとやっていただくとまた障害者の就業率が高まりますので、是非しっかりやっていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 障害者雇用について関連してお尋ねをしたいと思います。 ハローワークにおける障害者の職業紹介の現状を見ますと、直近の平成二十六年度の就職件数、新規求職者数はいずれも前年度から更に増加をし、特に就職件数については五年連続で過去最高を更新しております。大変私は喜ばしいことだと思っております。 一方で、こうした雇用の量の側面とは別に、雇用の質という側面では気になる点があります。例えば、ハローワークによる就職件数には就労支援A型の利用者も含まれているわけでありますが、このA型における平成二十六年度の一人当たりの平均賃金月額は六万六千四百十二円、ところが、平成十八年度のこの平均賃金月額十一万三千七十七円と比べて実は大変な減少をしているわけであります。平成十八年が十一万円、平成二十六年が六万六千円ですから、半分近く減少しているということであります。 私はA型を全否定するわけではありませんが、もっと長く働きたいという当事者の意向が全く反映されていない不適切な事業所が存在しているということもこれ事実であります。 こうしたA型の抱える問題点について衆議院の委員会審議において我が党の重徳議員が質問を行い、藤井部長が答弁をされております。その中で、藤井部長は、障害福祉サービスの指定基準の見直しも視野に入れて必要な措置を検討してまいりたいという発言をされておるわけですが、その具体的な内容について詳しく述べていただきたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘のとおり、この就労継続支援A型の事業所の中には、これは不適切な事業運営をしているところがございまして、その改善を図って就労の質を高めていくということは、大変これは重要な課題であると認識をしてございます。 私ども、昨年九月には、この不適切と考えられる就労継続支援A型の事例をまとめまして、適正な事業運営に向けた指導に関する通知を都道府県等に発出をいたしますとともに、全国会議等において事業所に対する指導監査の徹底をお願いをしてございます。 今後も、これ、A型の適切な事業運営が図られるように、都道府県等の現場の御意見も伺いながら、例えば、収益でもって利用者の最低賃金を払うということが可能なような事業内容であるのかどうか、それからまた、一定期間経過後に正当な理由がないのに利用者を退所させたりというようなことがないかどうかといったような観点をしっかりと踏まえまして、そういった観点をしっかり踏まえまして、障害福祉サービスの指定基準あるいは運営基準の見直しを含めた必要な措置を講じてまいりたいと考えております。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕
○津田弥太郎君 是非、このA型利用者の雇用の質、この質を高めるためにしっかり見直しを行っていただきたいと思います。 それから、そもそもハローワークにおける障害者の職業紹介の実績、これについても、企業に就職しているのか、それとも障害福祉サービスを利用しているのかといった区別、これ当然に行った上で今後の更なる施策の進展を図るべきだと私は考えるわけであります。 実は、厚労省でも昨年度の途中からは就職件数に関してA型かどうかの把握は行っていただいているということであります。間もなく公表される直近の平成二十七年度については仕方がないとは思いますが、一年後に公表される平成二十八年度のハローワークの就職件数については、A型の利用者の内訳を間違いなく公表する、そのことを、生田局長、約束してください。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘のハローワークにおきます障害者の職業紹介状況につきましては、前年度分の業務実績を集計して分析を行った上で毎年公表しておりまして、平成二十七年度分は今週中に発表予定でございます。 障害者の職業紹介状況につきましては、これまで、産業分類別だとかあるいは職業分類別の就職件数、割合は把握、公表しておりましたけれども、就労継続支援A型事業所への就職件数は把握をしておりませんでした。しかしながら、委員今御指摘ございましたように、就労継続支援A型事業所の数やその利用者数が近年増加傾向にあり、きめ細かく実績を、実態を把握して今後の政策立案に生かすために、昨年八月からハローワークの業務統計で就労継続支援A型事業所への就職件数の把握を始めたところでございます。 今の委員の御指摘も踏まえまして、平成二十八年度のハローワークにおける障害者の職業紹介状況を公表する際には、就労継続支援A型事業所への就職件数をその中に盛り込むことといたしたいと考えてございます。
○津田弥太郎君 しっかりやっていただきたいと思います。 次に、今回創設をされます都道府県の情報公表制度について大臣にお尋ねをしたいと思います。 この制度については、厚労省の障害者部会報告書において、利用者が個々のニーズに応じた良質なサービスを選択できるよう、介護保険や子ども・子育て支援制度を参考としつつ、サービス事業所の情報、例えば事業所の事業内容、職員体制、第三者評価の状況等、これらを公表する仕組みを設けるべきであるというふうにされておりまして、私は今回こうした制度が実現しますことを評価したいというふうに思います。その上で、具体的な情報公表の項目については今後の議論になると思われますから、私からここで要望させていただきたいと思います。 今回の情報公開はあくまでも利用者の選択に資するということが目的でありますので、事業所の事業内容に関しては、その訓練内容について、例えばパソコンの研修なのか、それとも清掃なのか、その他の軽作業なのか、具体的に公表をすべきだというふうに私は考えております。また、就労実現後の一定期間経過後における定着率、これも大変重要なポイントでございますが、これについても分母、分子を含めた数字を是非公表していただきたいと考えますが、これらについて大臣の見解を求めます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害のある方が適切な就労系の障害福祉サービスを自ら選ぶことができて、なおかつ自立を、地域で言ってみれば自立した生活を送れるようにするという、そのためには、障害のある方が、その家族などが適切な事業所を選択できるように、例えば、今御指摘がございましたけれども、事業所の作業の内容、訓練の内容、それから工賃、賃金の状況、それから一般就労への移行率とか、さらには、極めて大事だと思いますけれども、職場定着率などに関する情報を公表するということは極めて重要だというふうに私も思います。 また、公表の方法につきましても、障害のある方がアクセスしやすいようにきちっとした適切な情報がお届けできるような体制を組むということが重要ではないかというふうに思うわけで、今後、障害福祉サービスの情報公表の具体的な項目を検討してまいることになるわけでありますが、御指摘の今のようなポイントをしっかりと押さえてより良い仕組みにしていきたいというふうに思っております。
○津田弥太郎君 定着率についてもしっかりお願いしたいと思います。 さて、私は、今月十三日の本会議で、我が国に巣くう政商の問題を取り上げて、安倍総理に対して、産業競争力会議のメンバーを見直す、あるいは百歩譲って、自らの企業に直接関わる分野については議論に参加させるべきではないというふうに迫りました。当日は西田昌司さんのお名前を出させていただきましたが、西田先生お一人ではなく、恐らく与党の議員の皆さんの中で、とりわけ本委員会の中には私と同じ考えの方は多数いらっしゃるのではないかと信じております。そうですね。 しかし、当日の安倍総理の答弁はこのようなものでした。産業競争力会議の民間議員については、それぞれの所属する組織の立場を離れ、公共の利益のために同会議に参加していただくとともに、最終的な政策決定は内閣の責任で行っておりますから御指摘は当たりませんという答弁。実は、この答弁、昨年の夏の本会議で、国会議員同等の事実上の影響力を持つ産業競争力会議の民間議員については、国会議員と同等に資産公開を検討すべきである、そういう質問を安倍総理に行った際の答弁と一字一句違わぬものでありました。どこの官僚が作ったか知りませんが、血も涙もない。情けない。 これ、総理がおっしゃるように、産業競争力会議の民間議員がそれぞれの所属する組織の立場を離れて公共の利益のために参加しているならば、何で三木谷さんは薬のインターネット販売の全面解禁が実現しなかったならば委員を辞めるなんて言い出したんでしょうか。おかしいじゃない、皆さん。本当おかしい。これ、総理の答弁の方が明らかにおかしいんです。 本日の議題は障害者総合支援法でありますが、例えば障害者福祉で大もうけをしてやろう、そうした不届きなやからが政治の実権を握るようでは、障害者の皆さんとその御家族の方の暮らしは崩壊をしてしまいます。 大臣、これは事前に通告していませんが、ちょっと答弁するのは酷かもしれないとは思いつつも、私の最後の質問になるので、国会議員生活の、いい答弁をしてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども、いろいろな懇談会などをつくるときに注意をするのは、やはり組織代表とか団体代表とか、そういう代表の意見を言う方ではなくて、やはり個人としての見識に基づいた御意見を言っていただくということを重きを置いて選んでいるつもりでございます。 先ほどの産業競争力会議の民間議員の選任につきましては、これは厚生労働大臣の所管ではもちろんございませんので、内閣官房が行っておりますから、先ほど総理の答弁ということで御披露いただいたとおり、組織の立場を離れて公共の利益のために参加をしていただくということで選ばれているんだろうというふうには思いますが、最終的なやはり政策決定は、これは内閣で最後は行うということでありますので、それぞれ御参加いただく方々には、良識に基づいて、やはり組織代表ではない自らの見識を披露する形で貢献をしていただいて、それを受けて私どもは政策をつくっていくということをやるのが大変大事なことだろうと思いますので、今御指摘をいただいた津田先生の論点、御指摘の点につきましてはしっかりと踏まえつつ、施策をつくるために努力をしていかなければならないというふうに思うところでございます。
○津田弥太郎君 答弁しにくい答弁をありがとうございました。 今この場で私が最後の質問というか場になるわけですが、少し遺言らしいことを申し上げておきたいと思います。この参議院の厚生労働委員会の役割についてであります。 ほとんどの法案が先に衆議院で議論され各党の賛否も決められますから、参議院では、賛成法案にしろ反対法案にしろ、法案の問題点を掘り下げ、しっかりと対応策を講じることが私は求められていると思います。そのためには、可能な限り参考人質疑を行って、有識者や当事者の声を国会審議に反映させる。それから、議員立法についても、成立した場合には効力の上では閣法と区別なく権利義務が生じるので、衆議院の委員長提案の法案であっても参議院で最低限の質疑を行う。さらに、法案が成立した後についてはその運用は行政府に委ねられるので、その際に国権の最高機関が白紙委任をせずに立法府の意思を伝えるためには附帯決議が大変重要である。この三点は、この参議院の厚生労働委員会の命でもあるのではないかというふうに思います。 この国会最後、請願の取扱いがどうなるかはまだ決まっておりません。この請願もこの厚生労働委員会にとっては大変重要です。ほかの委員会と違って極めて数多くの請願が毎回寄せられているわけでありまして、この請願をしっかり採択できるものは採択していくということでもって、この参議院の厚生労働委員会の存在感を更に増していただくことを祈念申し上げまして、十二年間の、皆様方に大変お世話になったことの御礼を申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 今の津田大先輩の最後のお言葉を感動しながらお聞きをさせていただきまして、しっかりと私たち受け止めて、それを具現化できるようにこれから頑張っていかなければいけないなと皆さんと思いを共有をしておきたいと思いますし、私も、昨日の本委員会での参考人質疑、参考人の皆さんそれぞれから大変貴重な御意見、御提言をいただきましたし、とりわけ岡部参考人からは、私、本当においでいただけて、おいでいただいてよかったなと、意見陳述の方法含めて実際に我々も勉強させていただきましたし、やっぱり当事者の方から直接意見陳述をいただくということの重要性、必要性、改めて痛感をいたしました。 昨日も議論になりましたけれども、是非、より積極的に、我々が足を運んでも含めて、当事者の方々から様々御意見をいただきながら、しっかりとそれを政策につなげていく、そういう役割を、まさに今、津田委員が言われたとおり、参議院の役割としてしっかり果たしていくべく、みんなで力を合わせていければというふうに思っておりまして、改めてそのことも冒頭申し上げておきたいと思います。 さて、議題となっております総合支援法等改正案でございますけれども、これも津田委員が冒頭に触れられました、民主党政権時代の政府・与党の激烈な議論について、当時、津田委員が政府側におられまして、津田さんが触れられた党のワーキングチームで僕らは実は津田政務官を突き上げた側におりまして、我々も相当な思いで、合意内容、そして骨格提言との整合性という観点で、これでは約束が果たせないのではないかという観点で、当時、津田政務官にかなりの追及をさせていただいた、そういう経過もあります。 ですから、この今回の改正についても、我々も本当に思いを込めて質疑をさせていただくわけでありますけれども、その意味で、私からも、津田委員も触れられましたけれども、改めて塩崎大臣に、この基本合意の内容、それから骨格提言の内容と今回の法案ということについて少し御見解を伺いたいと思いますけれども、先ほど津田先生も触れられた、当事者の皆さんは、今回の法案についても残念ながら基本合意、骨格提言の内容とはおよそ懸け離れているという態度表明をされている団体が数多くあります。昨日の参考人でも触れられました。 大臣はどのように受け止めておられるでしょうか。もちろん、大臣、基本合意の内容、骨格提言の内容を熟知をされ、今回の法案提出されているんだと理解をしておりますけれども、その観点からいけば、今回の提案されている法案の内容、これ当事者の皆さんからおよそ懸け離れているという評価をいただいているわけですが、大臣もまだまだ到底、基本合意の内容、骨格提言の内容から照らし合わせれば不十分であるという理解でおられるのかどうか、その件について、大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) OECDの中でも日本が障害者施策に関してまだまだ努力が必要だという認識につきましては、私も深く認識をしているところでありますし、また、これまで様々な方々と、私は地元を中心に、いろいろな障害者の皆様方を取り囲む問題、そしてまた制度的ないろいろな困難について共に議論し、またそれを直す努力をしてきた者の一人でございます。 そういう意味で、この基本合意、そしてまた骨格提言、私も地元で常日頃からお聞きをしているような内容も入っているわけでございまして、そういう意味で、先ほど申し上げたとおり、当事者の皆様方の思いが込められたものだということについての認識は変わらないわけであります。 基本合意そのものは、先ほどもお話が出ておりましたが、訴訟の解決に向けて締結を平成二十二年にされたもので、この合意の内容に基づいて民主党政権下で、先ほど来、津田委員が大変御苦労をされて、石橋議員は突き上げられたそうでありますが、障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会、ここで骨格提言としてまとめられたということで、今日もこれ持ってまいりましたが、これが平成二十三年の八月だったと思います。 この骨格提言に基づいて二十四年の六月に障害者総合支援法、これもう、我々野党の側におりましたけれども、この議論は我々としても固唾をのんで、与野党の間でも議論をいただいたというふうに理解をしておりまして、私は当事者ではございませんでしたけれども、長く関わってきた者の一人として何とかうまくまとまってくれると有り難いなということで、総合支援法という形で出てきたということで、検討を要するものは段階的、計画的に検討を行うということで整理をされたと理解をその当時させていただきました。 今般の見直しは、もう言うまでもなく附則の検討規定、これに基づいて行っているわけでございますので、審議会において平成二十三年八月の骨格提言の内容を含めて制度全般にわたって御議論いただいたものだというふうに認識をしております。 その議論を踏まえて、今回の改正法案には、例えば、高齢の障害のある方の介護保険サービスの利用者負担を軽減する仕組み、これを新たに創設をする、あるいは入院中も重度訪問介護による支援を可能とすること、これ、昨日の参考人の質疑でも御議論いただいておりましたが、こういう内容も入っているわけでありますが、審議会の報告書には、法改正を必要としない内容としても、障害のある方の意思疎通の支援について、人材の養成とか専門性の向上を図ること、あるいは障害のある方が障害のある方を支援する、すなわちピアサポートを担う人材を育成することなど、幅広くこれは内容が含まれておって、今後更に実現に向けて取組を進めていく課題はもちろん残っているというふうに思っています。 今の点が一番のことだろうと思いますが、基本合意と骨格提言につきましては、障害のある方を始め当事者の皆様方の、先ほど申し上げているとおり、思いが込められたものであるということで、こうした認識の下で、今後とも、今般の改正法案の施行状況等を踏まえながら、障害福祉制度について更なる改善を図っていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、大変重要な質疑ですので、質問内容以外の羅列は是非おやめをいただいて、最後の、課題は残っているという認識、それをちゃんと述べていただければそれで終わったわけですから、是非実質的な実のある質疑をさせていただければと思いますが。 大臣、課題が残っているという表現をされましたけれども、課題が残りまくっているということと、中身によっては提言内容、合意内容と全く違うというのが当事者の皆さんからの御指摘です。そのことは、大臣、認識をされなければいけないと思いますが。 大臣、繰り返し、基本合意の内容、骨格提言、これ、障害者の皆さん、関係者の思いが込められたものという答弁を今もされましたけれども、ちょっと私は違うんじゃないかなと思いますが、大臣、これ、この基本合意の法的位置付けについて御説明をいただけませんか。思いが込められたものとさらっと言う話じゃないと思いますが、基本合意の法的位置付け、これについてちょっと改めて、大臣、認識を簡単に説明していただけません。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本合意の方の法的位置付けという御質問でよろしいでしょうか。 この基本合意は、先ほど申し上げたとおり、訴訟の解決に向けて締結されたものであって、その合意の内容につきましては、それに基づいて、当時の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会で骨格提言がまとめられるその基になった合意というふうに理解をしておりますが、その後、厚生労働省では、骨格提言に盛り込まれた各事項の内容を踏まえて、制度改正や報酬改定等を通じてこれまで段階的に必要な対応を進めてきたというふうに理解をしております。 それで、この実際の法的というか司法上の位置付けということにおきましては、この原告団、弁護団と当時の厚生労働省との基本合意文書というのがまずあって、和解条項として、裁判所の司法プロセスの中では、この中で、まあいろいろありますが、別紙平成二十二年一月七日付け基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をするというふうに書かれているというふうに認識をしております。 したがって、和解の中においての位置付けという意味においては、基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をするというふうに書かれているというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 昨日の参考人質疑で違憲訴訟全国弁護団の藤岡事務局長にもお越しをいただきました。 参考人の提出資料の中で、基本合意について、これは法務大臣の権限法に基づいて法務大臣が国を代表して訴訟上の和解調書にサインをして成立した和解条項であると、構成要素の一つであるということで、確定判決と同一の効力がある法的文書だというふうに述べられております。 重ねて、そういう理解でよろしいですね。確定判決と同一の効力を持つ法的文書であると、つまり国は縛られるという理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、正式な文書として残っている和解条項に、先ほど申し上げたとおり、別紙平成二十二年一月七日付け基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認するというふうに書かれておりますので、そういう位置付けのものだというふうに私どもは理解をしております。
○石橋通宏君 これは基本合意、つまり法的文書として調印をされた、国がそれはつまり縛られるものだと。それに基づいて骨格提言がされているわけですから、それも含めて、やはり国はそれをしっかりと縛られるものとして尊重し実現していかなければいけない、国の約束であるということを、これが違っちゃうとそもそもが違っちゃいますので、ここは今、現政府におかれましても基本として確認をしていかなければいけないと思います。 これはなぜ大事かといいますと、これ、大臣、先ほど来繰り返し述べられているとおり、まだまだなんだと、これから不断の見直しをしていかなければいけないんだというふうに大臣も答弁をされています。でも、その不断の見直しというのは、まさにこの基本合意、骨格提言、国の約束を実現することが目指すべき道筋であって、そのための不断の見直しで、そのための道を進んでいかなければいけないと。 つまり、目標は明確に基本合意であり骨格提言であるんだ、この認識をきちんと答弁していただかないと、不断の見直しをするといったって、実は目指すべき先が全然違っていたらそれは全く意味がないわけですから、大臣、そういう理解でよろしいですね。不断の見直しと繰り返し答弁されているその道筋の目標は、当然ながら基本合意であり骨格提言を実現することなんだ、そのために当事者団体の皆さんから今後も引き続き御意見提起もいただきながら、真摯にその道に向けて見直しを進めていくんだ、そういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 司法は、きちっとした文書で残されている和解条項として残っているわけでございます、司法プロセスは。これはもう何度も申し上げているとおりで、この基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をするという中で和解が行われているということでありますので、それ以上でも以下でもないというふうに思いますし、基本合意と骨格提言は、先ほど来申し上げているとおり、当事者の皆様方がしっかりと提言に向けて御議論をされたものだということでありますから、当然のことながらそういった方々の思いが込められた意見が入っているというふうに理解をしているわけでありますので、私どもは、基本合意と骨格提言の位置付けというものは、今申し上げたとおりの位置付けで和解条項に書かれているわけでありますので、これを踏まえて様々な新たな意見もこれから御意見として頂戴をするはずでございますから、そういうことも含めて更なる不断の見直しを行っていくということでございます。
○石橋通宏君 塩崎大臣、いつもそうですけど、そうやってはぐらかしの答弁して明確に言われないから皆さん信頼しないわけです。きちんと明確に端的に、障害者団体の皆さん、本当にこの質疑を見守っておられます。一体これからどういう見直しを、基本合意、骨格提言どうなるのかということを皆さん本当に懸念されているわけです。はっきりと、いや、それに向かって見直しをするんだと、不断の、そうおっしゃればそれでいいわけですから、なぜそれを言わないのか全く理解できません。はぐらかして、いや、あのときそう言わなかったと、理由をつくるためにはっきり言わないんじゃないか。これは無責任過ぎますよ。そのことは是非指摘しておきたいと思います。 明確に言われませんが、改めて、我々が、そして国がやるべきは、基本合意、骨格提言の実現に向けて、約束ですから、そして我々議会の立場でもしっかりとその実現に向けて不断の見直しをこれからもしていくんだということを改めて私はここで申し上げておきたいと思います。 その上で、次に具体的な事項に入ってまいりますけれども、まず重度訪問介護の訪問先の拡大施策について確認をしていきたいと思います。 この施策、昨日の参考人質疑でもございましたが、やはり多くの当事者の皆さんも歓迎されて積極的に評価をいただいているものです。ただ、ちょっと具体的なところで懸念点、心配な点が挙げられておりますので、私もそれをちょっと確認をしていきたいと思います。 まず、今回対象となる、この施策のですね、入院した際に引き続き訪問介護サービスが受けられるようになる対象者の問題ですが、最重度の障害者としながら、これを障害支援区分六の方に限定すると、そういう予定だと聞いております。なぜ区分で線引いちゃうんでしょうか。趣旨から考えれば、六という区分で線を引くべきものではないんじゃないでしょうか。明確な説明をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最重度の障害がある方々が入院をされている場合に、体位交換の際に御本人に合った姿勢というものを看護師にきちっとスムーズに伝えられないで苦痛を感じる方、昨日も岡部参考人の方からコミュニケーションの問題が出ておりましたが、そういったことを感じられる方々がおられると。それから、環境や生活習慣へのこだわりをスムーズに伝えることができずに、それに応じた支援を受けられないということで病院で不快な思いをしないといけないというようなことがあるケースが間々あり得るわけでありまして、こういったものに対応するために、今般の見直しによって入院中も御本人の状態などに熟知をされたヘルパーの支援を引き続き受けられるようにするというのが今回の変更の趣旨、新たな制度創設の趣旨であるわけでございます。 具体的な対象者について今お話を頂戴をいたしました。この障害支援区分六に該当をする人だけにとどめる理由は何だと、こういう御指摘でございますが、これは四肢の麻痺があって寝たきりの状態にある方、そして知的障害や精神障害によって行動上著しい困難を有する方など、支援の緊要度が特に高い方が利用するようにすることを予定をして、そういう目的でこの制度の創設をしようと、こういうことでございまして、重度の訪問介護利用者の中で、じゃ、その障害支援区分六の方というのはどのくらいおられるのかということを申し上げれば、約八千人、これは平成二十八年一月分の国保連のデータをひもといていきますと、八千二百十六人の方々が区分六でございまして、重度訪問介護利用者は一万二百七人、約八割ということでございますので、障害支援区分四そして五の方について入院中における支援のニーズがある場合に関しても、看護補助者の配置の充実や病院におけるケアの充実に向けた方策を今後検討するとともに、意思疎通支援事業、これについては、入院中においても利用可能なことを明確に御理解をいただくようにしていくということで支援の充実を四、五の方々についても図りながら、今回の制度については、障害支援区分六の方を対象とすると、こういう整理をさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、書かれた答弁書そのままお読みになるから質問していないことをずうっとお答えになるんだと思いますので、是非質問したことについて端的に答弁をいただきますよう重ねてお願いをしておきたいと思いますが。 今私がお伺いしているのは、今回の重度訪問介護の訪問先の拡大について六に限定されてしまう合理的な理由は何なのかということでお伺いをしているわけですが、まさに今回拡大をする、入院時にも継続的にサービスを受けられるようにする、なぜそれが必要なのかと大臣最初のところでお話をされました。 これ、例えば区分五の方で同様の問題に直面される方、このサービスが是非と思われている方おられるんじゃないでしょうか、全くおられないんですか。六で線引いてしまって五の方がこのサービスを受けられない、でもやっぱり五の方だって同様の支援が、もうそれないと大変だと言われる方おられるんじゃないでしょうか。これ、大臣、全くおられないという認識なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、きちっとした御本人のニーズやそれから意思というものが伝わらないがゆえに、きちっとした対応がなされないで御本人が苦痛を感じたり不安を覚えるというようなことがないようにするために新たに導入をしたところでございまして、今の障害支援区分四、五まで含めるということでありますと、微妙な間のケースがあるんじゃないかということでありますが、それはもちろんいろんなケースがあり得ることはそのとおりでありますけれども、様々なニーズが生じてきて看護師さんとの仕分もなかなか難しいということもございますので、まずはやはり最重度の障害支援区分六で導入をしてみるということで、もちろん、先ほど来申し上げているとおり、不断の見直しということはやろうということで我々も考えているところでありますから、当然、新たな制度を導入した際にそれがどういうことになるのかということはよく注意をしていかなければならないというふうに思っているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、今の答弁で大臣自らお認めになっているわけですね、いろんなケースがあり得ると。苦痛や不安を感じられると、それは当然、支援区分五と判定をされてしまっておられる方々でも同様の問題はやっぱり抱えるわけです。それは、個々の当事者の方々の状況に応じてやはり本来は判定されるべきで、六で一律に線を引いてここまでとやるべき施策、このまさに拡大をしていただく目的から鑑みてもそれは適切ではないはずなんです。 大臣、今、まずは六からだけれども、今後、五、四と個々の状況に応じてという答弁だったと思います。今回、五、四の方々についても一定の支援策を講じるというのは大臣答弁されていますが、是非、今回の訪問先の拡大について同様のサービス、これからニーズがある方がその支援を受けられるように、今後の更なる拡大も含めて今の答弁を踏まえて対応いただくように、これはお願いをしておきたいと思います。 その上で、今回、重度訪問介護を利用している方々に更に限定をされております。これも当事者の皆さんからは、重度訪問介護を今利用していない、例えば居宅介護などを利用しておられる方々もおられるんだと、支援区分六の方でも。とすれば、重度訪問介護を利用しているということを条件にするのもこれまた限定してしまって、本来ニーズがある方に適切なサービスが行かないということになってしまうという懸念が示されているわけですが、これ、なぜ重度訪問介護利用者に限定するんでしょうか。必要な方にサービスを提供すべきではないでしょうか。
○副大臣(竹内譲君) お答えを申し上げたいと思います。 今般の見直しにつきましては、最重度の障害がある方が入院される場合と。その趣旨は、入院前から重度訪問介護を利用している方につきまして、御本人の状態などを熟知したなじみのヘルパーさんにより入院中も引き続き重度訪問介護の支援を受けられるようにするというのが今回の趣旨でございます。そういう意味で、入院前に重度訪問介護を利用していない方につきましては、そのような状況にはまだないということで今回の対象とすることは考えていないということでございます。 居宅介護などを利用している方について、コミュニケーション等の支援を望まれる方もおられると思いますけれども、こうした方につきましては、既に述べておりますが、看護補助者の配置の充実や病院におけるケアの充実に向けた方策の検討や、それから意思疎通支援事業が入院中においても利用可能な旨を明確にすることによりまして、このようなニーズに対応できるように努めてまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 ちょっと分からないんですが、最重度の方、今回まさに趣旨として言われている最重度の方で重度訪問介護を利用されておられない方々、先ほど言ったように居宅介護などなどほかのサービスを利用されている方々というのはおられないんですか。そういう状況にないと繰り返し言われますけれども、そういうニーズがないということを断定されてしまっていいんですか。
○副大臣(竹内譲君) 入院前に重度訪問介護を利用していない方というのはいらっしゃると思うんですね、入院前に、いらっしゃると思います。入院前に重度訪問介護を利用していない方はいらっしゃるというふうに認識をしております。
○石橋通宏君 いや、いらっしゃるということをお認めになったわけですね。いらっしゃるのにもかかわらず、その方々は対象にされないと。 結局、これ、なじみのヘルパーさんと言われるけれども、結局、入院した際に、入院先の介護士さん、病院側、医療従事者の方からいろいろこれまではサービスを受けなければならなかったと、しかし、なかなかやっぱりその最重度の方々のニーズ、いろいろ支援の方法、これが医療従事者の方にはなかなか専門性がなくて分からないから、だから、これまでサービスを利用されていて慣れたヘルパーの方、これも一つの要素でしょう。ただ、入院されたときに結局医療従事者の皆さんでは極めて専門性の高いニーズが満たされないケースが多いから、だからその専門性を持ったヘルパーの方々に来ていただいて、そこでサービスが提供できるように、それによって安心を守るんだ、それが趣旨だとすれば、限定する必要ないじゃないですか、副大臣。
○副大臣(竹内譲君) 繰り返しになりますが、この熟知したなじみの方々に来ていただくということに今回意味があるというふうに思っておりまして、今委員が御指摘のようなケースは、繰り返しで恐縮でございますけれども、看護スタッフの配置の充実とか、その他病院におけるケアの充実、また意思疎通支援事業を入院中においても利用できますので、それをしっかりと明確にして対応してまいりたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 じゃ、副大臣、現場で医療従事者の方で重度の方々の支援、これが十分にできる専門性の方々が十分に配置をされているという理解なんですね。若しくは、これから十分に今すぐ配置ができるという理解で、副大臣、そういう答弁されているんですか。確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、竹内副大臣から申し上げたように、今回、基本は、やっぱり入院をしたときには、これは視覚障害者の皆さん方からも御要望を随分いただいて、ヘルパーさんを御一緒に入院をさせてもらって使いたいということがありましたが、今回の場合には、その御本人の状態を熟知しているなじみの方、ヘルパーの方に、この重度訪問介護を使っていて、なおかつ支援区分が六というところでお願いをするわけですけれども、基本はやはり医療機関の中で看護師ないしは看護助手の補助者の皆さん方にお願いをすると。 しかし、コミュニケーションがうまくいかないということについて、やはりこれ最重度の皆さん方には、今までのずっと、昨日も岡部参考人の方からお話が出ていましたが、昨日付いておられたコミュニケーション支援の方々はやはり極めて効率的な通訳をされるということもあって、そういうところをやはりここは開こうと、こういうことでお願いをしていこうということにしたわけでございまして、様々なニーズがあることは先ほど私が申し上げたとおりでありますから、取りあえず原則はやはり病院でちゃんと対応するということが基本でありながら、重度の方々でなおかつなじみの方においでをいただける方には、支援の区分の六の方について新たな制度を導入をして、まずこれでやってみようと、こういうことでございます。
○石橋通宏君 なかなか納得できませんが、最後のところで、まずはここでスタートをするという大臣答弁ですので、ここから必要な方々にしっかりと、今後拡大していくことも含めて、今そういう発言を答弁されたんだというふうに記録しておきたいと思います。 その上で、ちょっともう一点この関係で確認なんですが、大臣も今もちょっと触れられましたけれども、入院時の支援で可能になる支援内容について少しちょっと矛盾があるように感じるのでこれ確認なんですが、大臣も繰り返し答弁の中でも、これ今まで受けておられた、御本人の状態等を熟知したヘルパーの支援を引き続き受けられるようにすることなんだと。 改正法案の第五条第三項の修正を見ますと、内容を見ますと、これは今現行の条文に新たに省令で定める場所として加えられていると、つまりこれが入院先ということなんだろうと思いますけれども、つまり条文上は、それによってできるサービス、すべきサービスは何ら変更を加えられておりません。場所が加えられただけでありますから、これまで居宅とだけされていたものが新たに入院先という場所が加わるだけの話であって、条文自体のサービス内容は変更がないはずです。 ところが、今回の法案説明でいただいている資料、厚労省がお作りになった、この資料の中で、訪問先での支援内容という項目には情報伝達しか書かれていないんです。専門性ある方が医療従事者の方に介護方法を的確に伝達し、若しくは生活習慣、環境などを伝達し、これしか書かれていないんです。事前レクのときに担当の方にそれを確認したら、そうです、情報伝達ですというふうにおっしゃった。 これ、ちょっと明らかに矛盾しているんですが、法文の内容を見れば、いや、それは今までまさに受けられていた訪問介護のそれを入院先でも同様に受けられるようにするというふうにしか読めないんですけれども、担当官僚の説明は全然違う説明をされるわけですが、これ、大臣、どっちなんでしょうか。
○副大臣(竹内譲君) お答えを申し上げます。 入院中の重度の障害がある方に対しまして御本人の状態を熟知しているヘルパーが行う支援につきましてでございますが、これは病院との役割分担ということから、基本的に体位交換などの直接支援を含めることはしない予定でございます。ただし、より的確に情報伝達を行う観点から、例えばコミュニケーション支援の一環として、適切な体位交換の方法を看護スタッフに伝えるためにヘルパーが看護スタッフに体位交換の方法を示すといった、そういう支援の内容として考えられるわけでございます。 いずれにせよ、病院スタッフとの役割分担等につきましては、施行までの間に更に検討してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 そうすると、法文と整合性ないんじゃないですか。条文では支援サービスの内容は何ら限定されていません。今説明の中で、いや、病院との役割分担があるのでと、そんなことどこにも書いてないですね。 これ、当事者の皆さんを含めて、皆さんちゃんと御理解されているんでしょうか。皆さん、今まで受けておられたヘルパーの方からのサービスを入院した際にもそのまま受けられるものだというふうに理解をされているんじゃないでしょうか。だからこれを評価をされているんじゃないでしょうか。いや、実はできるのは情報伝達だけで、ヘルパーの方が今まで提供されていたサービスをそのまま受けられないというのは、これ理解全然違うんじゃないでしょうか。大臣、それ大丈夫ですか。本当にそういう理解ですか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的には、先ほど来申し上げているように、入院をされるわけですから福祉の世界から医療の世界に場所は移るわけであります。 したがって、今御指摘のような、在宅などでは体位交換などをやっているヘルパーの方が病院に行ったときになぜできないんだという今の御質問だろうと思いますが、医療の中ではこのような身体介護にわたる部分についてはやはり医療がちゃんと提供するというのが前提であるわけでありますので、その身体介護について、看護ないし看護助手、看護補助者が提供するということを前提に整理をするという役割分担を先ほど竹内副大臣の方から申し上げているわけでありますので、そういう前提でのコミュニケーションの支援ということをヘルパーの方にはお願いをして、これはやはり病院側としっかりと連携をして、その場でも本人の不都合がないようにするということが大事なんだろうというふうに思います。
○石橋通宏君 なかなか明確な答弁じゃないので、これ相当現場で混乱されるのではないかということを懸念を正直いたします。曖昧なままでこれやられちゃうと、現場でそれぞれの独自判断でできること、できないこと、またしても現場の皆さんに混乱を引き起こして、結局、当事者の方の不利益になってしまうということが懸念をされます。 具体的な内容をこれから議論するんだというさっき答弁されましたので、ここは是非、当事者の皆さんは、私は法文の規定からいったって、そういうふうに理解されていると思います。私も最初はそういうふうに理解しました。これまで受けていたヘルパーの方からのサービスを入院時も、大臣、もちろん医療サービスは医療従事者が提供されるわけですが、しかし、入院時はそこで様々引き続き生活を営まれるわけですから、必要なサービスを居宅だろうが入院時だろうが提供できるようにしようという趣旨から考えれば、やはりヘルパーの方が提供すべき、提供されるべきサービスというものが提供されなければ結局安心というものは守られない、つくられないということから考えると、ここ、しっかり対応していただかないと、繰り返しますが、現場に混乱を引き起こしてしまいます。 是非、大臣、重々お分かりだと思いますので、その点は本当に留意をされて混乱のないように中身の議論をしっかりしていただきたいというふうに思いますので、そのことをお願いをしておきます。 その上で、次の質問に行きたいと思いますが、いわゆる介護保険優先原則の問題について、今回は高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用というお題目で提案をされております。改めて、ちょっと簡潔にできればお願いしたいんですが、この介護保険優先原則の合理性、妥当性について説明をいただけないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の介護保険優先原則についてでございますけれども、障害福祉制度では、同行援護など介護保険サービスに相当するものがない障害福祉固有のサービスがあるほかに、対象者の年齢に制限がない一方で、介護保険制度では対象者は一定の年齢以上の者に限定されていると。この二つの制度の間には大きな違いがそこであるわけでございます。 一方で、両制度におきましては、それぞれの制度の対象者が尊厳を持って日常生活を営むことができるように支援を行うという目的、それからホームヘルプ等、そのサービスの内容や機能面で相当するサービスがあると、こういった点では実は共通する面もあるわけでありまして、この介護保険優先原則につきましては、あるサービスに公費負担の制度がある場合に、同様のサービスを国民が互いに支え合う、保険料を支払う、それによって賄われる社会保険制度で提供できるときは社会保険制度で提供されるサービスをまず御利用いただくという保険優先の考え方が現在の社会保障制度の基本的な考え方というふうになっているものでございまして、財政上の問題から生じるものではないというふうに考えております。 審議会で今回御議論いただいた際にも、障害福祉制度と介護保険制度の関係についていろんな御意見がございました。ございましたが、我が国の社会保障の基本からは、現行の介護保険優先原則には一定の合理性があるのではないかというふうにされたところでございまして、このため今回障害者総合支援法第七条の介護保険優先原則を見直すべきとは考えていないと。この下で生じている課題にこそ対応すべきものというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 先ほど議論した二〇一〇年の基本合意には、介護保険優先原則の廃止というのが明確に規定をされております、合意事項として。 今、大臣るる言われましたけれども、基本合意には廃止ということで明確に規定されております。この基本合意の実現に向けて見直しをしていくんだという先ほどの議論を踏まえれば、今回残念ながら見直しはされませんが、これからはその見直し、いわゆる廃止の実現に向けて不断の見直し議論をしていくという理解でよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの基本合意文書について、この骨格提言についての位置付けのお話もございましたけれども、この基本合意文書、ここにおきましては、障害者総合支援法を制定するに当たって原告団、弁護団から指摘された事項として、今お話にあった介護保険優先原則、第七条ですね、これを廃止をして、障害の特性を配慮した選択制などの導入を図ることというふうに書かれておりますが、この指摘事項を当然、先ほど申し上げたように、踏まえてしっかり検討を行うというふうにされているものだというふうに認識をしているわけでございまして、今回の審議会での御議論は、先ほど申し上げたとおり、検討の結果でも一定の合理性が、いわゆるこの社会保険制度を優先するという考え方についての理解が一定程度あったというふうに理解をしているわけでありますので、当然、ですから、先ほど来申し上げているように、この基本合意にせよ、骨格提言にせよ、こういう思いのこもった提言があった。そして、これからの議論にも、当然、これを踏まえて議論するということは当然のことでございますので、そういう問題意識は常に持って議論をしていくべきというふうに考えます。
○石橋通宏君 大臣、一定程度の理解と繰り返し言われていますが、その程度以外の大部分は理解をされていないはずです。反対の意見、廃止すべきという意見が多々あったというふうに理解をしておりますので、一定程度の理解をもっていいんだという正当化に使わないでいただきたいなというふうに思うわけですけれども。 これ、私も、やっぱり残念ながらこの優先原則、六十五歳になって急に優先原則を盾に負担を求められるということ。衆議院の厚労委員会の参考人質疑でも、大原参考人から、生活実態は何にも変わらない、六十五歳になったからといって何にも変わらないんだ、ところが六十五歳になった途端に負担を求められると、これ、障害者の生活に本当に大きく影響するんだという、そういう陳述をされております。そのとおりだと思います。 大臣、そのとおりだと思いませんか。当事者の立場に立って、六十五歳になって何ら変わらないのに急に負担を求められる。大臣の言葉で、大臣、そのとおり思いませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、五年間以上の利用をされてきた方々について、この介護保険の負担を軽減するということを導入したのは、やはりその連続性の問題について一定の配慮をするということを考えた上の今回の政策選択だというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 大臣、質問に答えてくださいね。六十五歳になって生活実態は何も変わらないと、にもかかわらず、急に負担を求められるということについての非合理性、お感じになりませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、ですから、その継続性をもってどう対処するかというときに、先ほど申し上げたように、五年以上お使いになってこられた方については免除をするということを今回、政策選択をしたということでございます。
○石橋通宏君 よっぽどお認めになるのが嫌なんですね。 これ、今回制度を導入されるということは、まさにそれが不合理だと思われているから軽減措置導入するんでしょう。大臣、そうやってちゃんと答弁されればいいじゃないですか。しないから、また不信、不安が渦巻いちゃうんですよ。何で答弁避けられるのか、よく分かりません。 分かりませんが、大臣、当事者の皆さんがやっぱり今本当に心配というか問題に直面されるのは、結局、今、この介護保険優先原則が、六十五歳になること、なったことをもって一律に線引きでこれまで受けていた障害者支援サービスを打ち切られるケースが結局現場からなくならないから、この優先原則、とにかく撤廃してくれというふうに言われているんじゃないですか。 厚生労働省、どこまで把握をされていますか。自治体が残念ながら運用上一律に線引いて、六十五歳になった方に、いや、これで打切りです、介護保険申請してくださいと介護保険の申請を強要するような事例が結局出てくるということについて、厚生労働省、どこまで把握をされていますか。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 平成二十七年二月に実施した調査におきましては、要介護認定等の申請勧奨に応じないまま六十五歳到達後も継続して障害福祉サービスの利用申請があった場合にどのように対応しているかにつきまして調査をいたしております。その結果ですが、六自治体におきまして障害福祉サービスの利用申請を却下するという回答がございました。そういう状況でございます。
○石橋通宏君 済みません、ちょっと副大臣、はっきりと答弁いただけませんか。よく分かりません。平成二十七年の二月に調査をされた結果、ちょっとその後がうにゃうにゃうにゃで分かりません。明確に答弁してください。
○副大臣(竹内譲君) 昨年二月に調査をしておりまして、六十五歳到達後に継続して障害福祉サービスの利用申請があった場合に、自治体の方で要介護認定等が申請できますからこの申請に応じてくださいとお勧めしたけれども、それをお断りになった場合、そういうケースで、自治体において障害福祉サービスの利用申請を却下したという自治体が、二百八十五の対象の自治体のうち六自治体あったという事実がございます。
○石橋通宏君 二百八十五という母数がちょっとよく分かりませんけれども、調査に回答になった自治体が二百八十五、全国千七百近くの自治体がある中でそういうことだったのかどうか、その辺も含めてその六という数字がどういう位置付けか分かりませんが。 大臣、事例としてはあることは厚生労働省としても確認をされている、把握をされている。これ、現場に通知をそのときにも出されたんじゃないんですか、改めて、そういう運用はやめるべしという、それでよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 通知を出したということはそのとおりでありますし、また改めて今回この法案が成立をした際には同様に注意喚起をする通知を出したいというふうに思います。
○石橋通宏君 改めて確認しておきますが、一律に線を引いて、当事者の方の状況、これを介護サービスが、同様のこれが可能であるかどうかということに加えて、その当事者の方々のいわゆる生活の状況も含めて個々のケースに応じてしっかりと現場で対応いただいた上での判断なんだと。つまり、一律に打ち切って介護保険の申請を強要する、これは違法なんだという理解でよろしいですね。それ、確認をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども申し上げたとおり、やはりニーズはそれぞればらばらでありますから、それをしっかり踏まえた上の対応をするということは極めてこの障害福祉にあっては大事だというふうに思っております。
○石橋通宏君 これも昨日藤岡参考人から提出いただいた資料の中で、平成十九年三月二十八日付けの課長通知、これが諸悪の根源という言い方をしていいのかどうか分かりませんが、この通知が現場で悪い形で運用されてしまっていると。この通知を盾に取って、もう六十五歳で一律打切り、介護の申請をとにかく促しなさいというふうに使われてしまっていて、現場の自治体によってはそういう運用をしてしまっていると。 これ、厚労省としてもそういう理解でおられるのであれば、この課長通知、撤廃していただくのがまず先決ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今十八年の通知をお取上げをいただきましたけれども、今回もいずれにしても混乱がないように整理をするための通知はしっかり出していかなければならないというふうに考えております。
○石橋通宏君 済みません、今御指摘を平成十八年、十九年、二〇〇七年ではないですか。三月二十八日付け課長通知が問題だと指摘をされ、済みません、ちょっとそれは確認をいただきたいと思いますが。 これ、だから新たな通知を出す、まずは、今御指摘をされている、現場で残念ながら誤った形で運用されているのであれば、まずその課長通知、打ち切っていただいて、新たにきちんとした通知を出し直すと、そういう理解でいいですね。これ、部長でもいいです。
○政府参考人(藤井康弘君) 先生御指摘の通知は、恐らく平成十九年の三月二十八日のものではないかというふうに私ども認識をいたしますけれども、このときはまさにこういう通知を出してございますが、先ほど大臣から答弁を申し上げましたように、また今回の改正に合わせまして同趣旨のことをきっちりと改めて伝えるための通知を更に出してまいりたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 それは是非、現場で誤った運用、混乱の原因となるようなものではなくて、しっかりとこの趣旨、個々の皆さんの状況に応じて現場の自治体で正しい判断をしていただくと、それが原則なんだということをしっかりとお分かりいただけるように、通知を出し直して運用できるように、これは是非、塩崎大臣、指導力を発揮していただきたいと思います。 その上で、今回の軽減措置についてですが、これなぜ一旦負担を求めるんでしょうか。償還という形を取られておりますけれども、これやっぱり当事者の方からしてみれば、まさに先ほど議論しましたとおり、状況変わっていない、でも負担を求められる、今回の措置で対象になれば軽減措置があるんだけれども、しかし一旦負担を求められると。でも、負担できない方々はどうするんですか。 これ全く、その皆さんの、当事者の方々の状況を把握された対応なのか、非常に不信感を持ちますが、これなぜ一旦負担を求めるんですか。
○副大臣(竹内譲君) 恐らく御指摘は代理受領の方法を取るべきではないかという御趣旨だというふうに理解いたしましたけれども、代理受領方式とした場合に、現状ではこの両制度の大掛かりなシステム改修等が必要となることがございます。現行の高額障害福祉サービス等給付費の仕組みを活用させていただきまして、代理受領方式、繰り返しになりますが、代理受領方式の場合は確かに便利ではございますけれども、両制度の大掛かりなシステム改修等、様々な改修のコスト等が掛かるものですから、一旦支払っていただいて後でお返しするということにしております。 今後、利用者の負担を少しでも軽減すべく、申請手続の簡略化等につきまして必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 今、具体的な施策のことを言われましたけど、そもそもなぜ負担を求めなければならないのでしょうかということについてお伺いした。 対応策はいろいろあろうかと思います。やっぱり現場の当事者の方々の状況を考えれば、一割であろうが負担を求めることでその負担ができない状況にある方々、そういう方々がやっぱりむしろ圧倒的だということを考えれば、一旦であっても負担を求めること自体の問題ということは改めて指摘をしておきたいと思いますし、施策は様々いろいろな手段はあろうかと思います。是非、これによって結局その負担ができない、だからというような状況にならないようにちゃんとした対応を、これは今副大臣答弁されたことも含めて、具体的な施策、対応いただくことはお願いしておきたいと思います。 私の持ち時間が来てしまいまして、いろいろ、まだまだ積み残してしまいましたけれども、最後に一点だけ、大臣、これちょっと通告の中でどこまで用意をされていたか分かりませんが、津田委員も先ほど就労の問題について、特にA型の問題について指摘をされました。これ、積み残しの課題なんですね。福祉的就労の在り方、A型、B型、特に津田委員からA型の賃金水準が大幅に低下をしているという指摘もありました。B型の工賃の状況、大臣御存じかと思いますけれども、B型の工賃、非常に低水準で固定化してしまっております。 この福祉的就労A型、B型、そして現在の雇用制度、雇用率を含めた対応ということも含めて、やっぱり全体にこれからの障害者の皆さんの雇用の在り方、これしっかりと検討してより良いものにつくっていかなければいけないと、私の決意も込めて申し上げておりますけれども、権利条約批准をしたわけでありますけれども、その中でやはりインクルーシブなディーセントな雇用、障害者であろうが健常者であろうがということも含めて、やはりみんなが働く場所、居場所、出番がということで我々やっていかなければいけないということだと思います。 その意味で、大臣、是非、簡潔で結構です、今後の障害者の皆さんの雇用の在り方、福祉的就労も含めて、しっかりとした検討をしていく、その決意について一言お願いをして、終わりたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害をお持ちの方が働く際に、A型、B型、就労移行支援あるいは一般就労、様々あろうかと思いますけど、やはり大事なことは、それぞれの方の適性、希望、家庭の置かれた状況あるいは能力等々に応じて自らが希望するところを選べるという条件をどう整えるのかということが大事なんだろうというふうに思います。 そういう意味では、報酬の面で先ほどB型の話が出ましたが、これについても様々な工夫をしていかなければいけないと思っておりますので、そういった自らが希望される働き方ができる環境を整備をしていくことに更に努力をしていかなければならないというふうに思います。
○石橋通宏君 終わります。
○川田龍平君 川田龍平です。会派を代表して質問させていただきます。 まず、この障害者権利条約の第十九条について、障害者は慈善や治療の客体から障害のない人と平等な権利の主体へパラダイム転換するという条約の基礎となる条項であると考えますが、厚労省の見解をまず大臣に伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害者権利条約第十九条についてのお尋ねでございますが、障害のある方が障害のない方と同様に居住地の選択の機会があって地域社会で生活する平等の権利があることなどについて定めているというのがこの十九条だというふうに理解をしております。 平成二十五年四月に施行されました障害者総合支援法におきまして、新たに基本理念として、社会参加の機会が確保されること、これがまず第一と。二番目に、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保されて、地域社会において他の人々と共生をすることなどが盛り込まれていると思います。これらは、障害福祉施策を推進していく上で基本となる大事な考え方であるというふうに思っております。
○川田龍平君 それでは次に、基本合意と骨格提言について、先ほどからもこれ質疑ありましたけれども、この計画的、段階的に実現すべきことに関して、今年の二月に滋賀で行われましたアメニティーフォーラムでの社会保障審議会障害者部会委員の菊池早稲田大学法学部教授による、民主党の政権での基本合意というものはもはや無効であるというようなことを発言したそうですが、これについて大臣の御感想を求めます。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、先ほども御答弁繰り返し申し上げているとおりで、基本合意は訴訟の解決に向けて締結されたもので、この合意の内容に基づいてできたのがこの骨格提言というふうに理解をしております。この後、骨格提言に盛り込まれた各事項の内容を踏まえて、厚生労働省で制度改正あるいは報酬改定などを通じて、これまで段階的に必要な対応を進めてきたというふうに思います。 ですから、基本合意と骨格提言は、障害のある方を始め当事者の皆様方の思いが込められているということは繰り返し申し上げてきているわけで、そういう認識を私たちもしながら、それを踏まえた上で、この意義は今も基本合意にせよ骨格提言にせよ失われてはいないと、そして、実現に向けた当事者の思いをしっかりと受け止めて、不断の制度改正をしていかなければならないと、こう考えております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 是非、この基本合意をしっかりと、これを受けてやっぱり引き続き取り組んでいただきたいと思います。 この障害者部会と内閣府の政策委員会には、現在いずれも知的障害の当事者の方が委員になっておりません。昨日お呼びしたALSの方同様に、知的障害の当事者というのは、コミュニケーションにも時間が掛かるからヒアリングの対象になっても委員としては不適当と考えているのでしょうか。これ、厚労省、内閣府、それぞれに伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害者施策を進めるに当たっては、障害のある当事者の御意見を聞くということは極めて大事だというふうに私も思います。 社会保障審議会の障害者部会では、精神障害の当事者御本人については現在も委員として一名お願いをしております。しかし、知的障害者の当事者御本人については実績はまだございませんで、その思いを適切に代弁できる方として全国手をつなぐ育成会連合会から御参加をいただいているということでございます。 知的障害者御本人を委員とすることについては、適任者の選任、あるいは御本人の意思や表現されたいことなどをどういった方法でしっかりと受け止めていくのがよいのか、課題を整理をしていく必要があるというふうに考えておりまして、いずれにしても、今後とも、当事者の皆様方の御意見を丁寧に伺いながら、障害者施策の推進、そしてまた改善を行っていかなければならないというふうに思います。
○政府参考人(中島誠君) 障害者政策委員会につきましても、今、塩崎大臣の方から御答弁されたとおりの考え方でございます。 これまでも、知的、精神の障害をお持ちの御本人の方、委員に御就任いただいた事例もございます。 いずれにせよ、障害当事者の方の御意見をしっかり聞いて施策進めていくということが重要でございます。そういう中で、人選につきましては総合的な検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○川田龍平君 この厚労省の障害者部会には精神の方の当事者も入っていますが、内閣府の方は現在精神も入っておりません。是非この政策委員会、八月にも改選されると聞いておりますので、是非この精神の方、知的の方の当事者を委員として入れていただけるように強く要望いたします。 次に、この配付資料の一を御覧ください。 これは、今般の改正に伴う法案成立後の政省令等による検討事項を私の事務所で整理したものです。網掛けにした部分は、軽減措置、重度訪問介護、六十五歳問題、自立生活援助、就労定着支援などの対象者や対象期間で、これまでも国会審議で意見が多く出た部分です。 政省令等の検討に当たっては、是非国会審議をしっかりと反映していただきたいと要望いたしますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) この資料でお示しをいただきましたとおり、今回の法案の中には下位法令に詳細を委ねておる内容が含まれております。 当然のことではございますが、国会における法案審議の中で御指摘をいただきました様々なことにつきまして、これ法案が成立した場合には、施行におきまして御指摘を十分勘案しながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この配付資料、大きい方のA3の方の資料を御覧いただけますでしょうか。 障害福祉サービスにどれだけの地域差があるか、一目瞭然です。この地域格差をどのように解消していくつもりか。とりわけ重度障害者等包括支援について、この目標値をどのように考えているのでしょうか。また、この表にも記載されていない地域生活支援事業の地域差、とりわけコミュニケーション支援についての実態把握と解消策について伺います。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害福祉サービスにおける各地域のサービス量につきましては、これは自治体が三年ごとに定めております障害福祉計画におきまして、地域のニーズ調査を行いまして各サービスの必要量を見込んだ上で計画的に整備を行っていただいておりますけれども、サービスによりましては、例えば地域移行支援ですとか地域定着支援ですとか、創設後間もないというようなこともございまして整備が十分進んでいないサービスもございまして、現時点ではまだその整備を進める過程、途中にあるものというふうに認識をしてございます。 委員御指摘の重度障害者等包括支援につきましては、これは、御案内のように、常時の介護を要して意思疎通を図ることに著しい支障がある方のうち、まさにALSの方々、それから筋ジスの罹患者の方々など、四肢の麻痺あるいは寝たきりの状態にあるなど最重度の障害のある方に対しまして、これは居宅介護か重度訪問介護、それから生活介護等をその利用される方のニーズに応じて柔軟に提供できるという、そういうサービスでございます。 これは、第四期の障害福祉計画におきましては、全国で必要とされる訪問系のサービスを全体として保障すべく、この重度障害者等包括支援を含めた訪問系サービス全般の利用者や利用時間につきまして目標値を定めたところでございまして、これも引き続きこの目標達成に向けて努力をしてまいりたいと考えております。 それからまた、意思疎通支援につきましてお尋ねがございました。 障害のある方への意思疎通支援につきましては、これは手話通訳等の意思疎通支援を行う者の養成、派遣、設置を障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業の市町村、都道府県それぞれの必須事業として位置付けておりまして、実施をしてございます。 この意思疎通支援の目標値につきまして、昨年末に取りまとめられました今回の見直しに関する審議会の報告書におきまして、視覚・聴覚障害者はもちろんでございますが、盲聾者の方々、また失語症の方々など、障害種別ごとの特性とかあるいはニーズに配慮したきめ細かな見直しを行うべきだという、そういう基本的考え方の下で、各自治体における計画的な人材養成、あるいは提供すべきサービス量の目標設定等について御提言をいただいております。 こうした提言を踏まえまして、意思疎通支援の充実に向けた具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 次に、社会保障審議会障害者部会報告において、就労移行や障害児通所支援により実施されるのは通勤通学に関する訓練とされていますが、これは期間が限定されるものでしょうか。一定期間の訓練を経ても、何らかの機能障害により通勤や通学介護が継続して必要な場合、訓練期間終了後は就労や就学を断念しなければならないということでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害のある方々が通勤通学をお一人でできるようにするための訓練も、これ支援として有用であるというふうに私ども考えております。 今回の審議会におきましても、障害のある方が一般企業に就労するための訓練を提供しております就労移行支援、あるいは障害のある子供たちに食事や排せつなどの日常生活の基本動作の習得などを支援する障害児の通所支援におきまして、通勤通学に関する訓練、例えば経路の確認ですとかあるいは公共交通機関の乗車方法などの訓練でございますが、こういったことを行うこととして、必要に応じて報酬で評価すべきだといったことが指摘をされてございます。 今後、この指摘あるいは関係者の意見も改めて踏まえながら、就労移行支援あるいは障害児通所支援における通勤通学に関する訓練の実施、評価について検討してまいりますけれども、やはり訓練でございますので、一定の期間を定めて目標を立てて効果的に実施すべきものではないかというふうに私ども考えております。 なお、この訓練によりましても、これなかなか個別の状況等によりましてお一人でこなしていくということが難しい場合等の支援の在り方につきましては、企業や学校の合理的配慮の観点も含めまして、これは今後更に検討していくべき課題であるというふうに認識をしております。
○川田龍平君 また、この報告には教育政策や労働政策との連携を総合的に進めていくべきともあります。具体的なこの検討の方針、計画、体制はどのように考えているんでしょうか。 とりわけ、通学支援について、障害児、障害者の教育権の保障と関係して喫緊の課題であることから、教育行政とも共同しモデル事業を実施すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 今般の審議会の報告書におきましては、通勤通学時の移動支援につきましては、これは福祉政策のみならず関係省庁とも連携し、事業者、教育機関、公共交通機関等による合理的配慮の対応、教育政策や労働政策との連携、地方公共団体、これは福祉部局、教育委員会等でございますが、地方公共団体における取組等を総合的に進めていくべきであるとされてございます。 私ども厚生労働省におきましては、こうした指摘も踏まえまして、関係部局や文部科学省と連携方策等協議の場を具体的に設けまして、そこで今継続して議論をしているところでございます。 この御提案の通学支援に係るモデル事業など具体的な方策、具体的にどういうふうに進めていくかという、そういった方策の在り方も含めまして、今後ともこれ幅広く検討を進めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 次に、地域移行について、この入所施設の待機者が現実には多くいて、入所者、入院する人が減らない中、安心な地域生活を保障する資源の拡充について抜本的なこれ取組が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 入所施設待機者という意味では、いわゆる施設入所支援の利用者数でございますけれども、これにつきましては地域によって様々な状況にあるというふうに承知をしております。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 厚生労働省といたしましては、地域において安心して生活できるようにするということがやはり何よりも重要だというふうに考えておりまして、地域での生活における様々なニーズに対応するために、障害のある方の地域生活を支援する多様な機能を持った拠点、これ地域生活支援拠点というふうに申しておりますが、この整備につきまして、現在、第四期の障害福祉計画におきまして、各市町村又は各圏域に少なくとも一つ整備をするということにしてございます。これを踏まえまして、平成二十七年度には、この地域生活支援拠点等を通じて、地域生活を支援する機能を地域の中で構築していくためのモデル事業を実施をしたところでございます。 今後、このモデル事業の成果も踏まえまして、地域生活支援拠点の整備の在り方の検討を進めますとともに、また、関係者等の御意見をお伺いしながら、第五期の障害福祉計画におきまして、また必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 骨格提言には、障害者が地域生活を営む上で必要な社会資源を計画的に整備するため、地域基盤整備十か年戦略の策定が提言されていますが、これに類した取組を行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害福祉サービスの提供に当たりましては、利用者のニーズあるいは事業所の整備状況など、これは地域において様々でございますので、それぞれの自治体におきまして、地域の実情に応じて必要な提供体制の確保を図っていただくことがこれ必要だと考えております。 この骨格提言の中の地域基盤整備十か年戦略は、国としての数値目標を設定するような、そういう仕組みでございますけれども、これに類するものとしては、やはり私どもの、各自治体の障害福祉計画策定に当たりましての国の基本指針がございます。この基本指針におきましては、まさに達成すべき成果目標を定めますとともに、各自治体がニーズを把握するための調査に基づきまして確保すべき障害福祉サービス等の量を見込んで、その進捗状況について分析及び評価を行うことを定めてございます。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕 こうした取組を通じまして、国としても各自治体における必要な体制の整備、確保に努めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 是非、計画をしっかり作っていただきたいと思います。 次に、施設入所者数の四%削減の目標にグループホームは入らないということの確認と、グループホームは今後増やすつもりがあるのかどうか、それとも減らすつもりなのでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 第四期の障害福祉計画、これは現行、平成二十七年度から二十九年度まででございますが、これに関する国の指針におきまして、地域移行に向けた目標といたしまして、平成二十九年度末までに平成二十五年度末時点の施設入所者数から四%以上を削減するということになってございますけれども、この中にはグループホームの利用者は含まれておりません。 グループホームはむしろこれは障害のある方の住まいとして重要な役割を担ってございまして、現在約十万人が利用されていますけれども、依然そのニーズは大きい状況にあると認識をしております。このグループホーム等の障害福祉サービスにつきましては、自治体の障害福祉計画に基づきまして計画的な整備に取り組んでおるところでございまして、今般の審議会で示された方向性も踏まえた見直しを行いながら、必要な方が適切に利用できるよう、必要な体制整備をしっかり推進してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この地域移行に欠かせないパーソナルアシスタンス制度に関して、重度訪問介護の対象となる障害者の更なる拡大について伺います。
○政府参考人(藤井康弘君) 重度訪問介護は、最重度の障害のある方に対しまして、比較的長期間、長時間にわたり、日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援とともに、食事や排せつ等の身体介護、調理や洗濯等の家事援助、コミュニケーション支援や外出時における移動の介護を、総合的、非常に長い期間、長いスパンでもって、あるいは身体介護とか家事援助で申しますとある意味断続的に行っていくような、そういうサービスでございます。 委員御指摘の点につきましては、平成二十六年四月から、重度訪問介護の対象者を四肢の麻痺があり寝たきりの状態の最重度の身体障害のある方に加えまして最重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難のある方に拡大をしたわけでございますが、まだそれが二十六年四月でございましたので、その施行状況についても注視をする必要があると考えておりますし、また、審議会におきましても、今回、今般の見直しにおきまして重度訪問介護の対象者そのものを拡大するというような、そういう御指摘もございませんでしたので、今回の見直しには盛り込んでおりません。 ただ、一方で、今回の見直しにおきましては、限られた財源の中ではございますけれども、必要な支援が十分行き渡るようにするために、重度訪問介護の対象となっていない方々につきまして、まずはこれ、常時介護を要する者であるか否かにかかわらず、地域での暮らしが可能な障害者等が安心して地域生活を開始、継続できるよう、地域生活を支援する拠点、先ほど申し上げました地域生活支援拠点の整備促進、あるいはアパート等での独り暮らしを支援するためのいわゆる自立生活援助の創設、これらによりまして地域生活の支援を更に充実をすることとしております。 前回の改正によるこの重度訪問介護の対象者を拡大したことの効果や今回見直す各種の施策の施行状況も踏まえまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この意思疎通支援に関して、手話言語法の制定の必要性について、これ、全国各地の議会意見書に加えて、ヨーロッパでは七から八か国の国、それから昨年末に韓国でも制定の動きもありました。そういった意味でこの厚労省の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お触れになられました手話言語法につきまして、障害福祉施策のみならず、教育とかあるいは司法手続とか政治参加、放送など、幅広い施策において手話を習得した職員の配置を求めるなどの施策の総合的な推進を図ることを目的とするものだということで提案をされて、私の地元でも関係団体から随分熱い要望をいただいたりしております。 手話通訳などの意思疎通支援を行う者の養成、派遣、設置を地域生活支援事業の都道府県と市町村の必須事業として位置付けて実施をし、意思疎通支援の充実を図ってきているところでございますが、聴覚に障害のある方に対する手話通訳等の支援は、社会参加の機会を確保するとともに、地域社会の共生を実現するものとして重要であると考えておりまして、引き続き意思疎通支援の在り方を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。よろしくお願いします。手話を是非よろしくお願いします。 先日、ヨーロッパ議員団の方が訪問されて、参議院の予算委員会でも紹介されておられましたけれども、あの議員団の中にハンガリーから来られたコーシャさんという方、手話の方です、そういう方がヨーロッパの議会にはおりまして、日本にも来日して、四回来日されています。是非、こういった議会でもそうですし、そういった社会の中にやっぱり手話を言語として位置付けていくということを是非実現していただきたいと思いますし、していきたいと思っています。 これ、ヨーロッパでも二十年掛かって、ハンガリーでも四年掛かったというようなことを言っていました。やっぱり是非日本で、各全国で、大臣もおっしゃったように、もう全国の自治体で意見書として上がって、鳥取では条例もできていますし、是非これは国内法として整備を進めていただきたいと思います。 私、コーシャさんとこの間会ったときに話して、もう二年で作りたいと言ってしまいました。私、任期の三年の間には是非何としてもこの手話言語法を作りたいなと思っていますので、よろしくお願いいたします。 昨年、障害児の保護者の付添いについて全国調査をしましたが、今年度も実施をするのでしょうか。実態調査を毎年継続することで合理的配慮が促されて、付き添う保護者が減少すると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(浅田和伸君) 小中学校における障害のある児童生徒の保護者等の付添いについては、四月から施行された障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律において示された合理的配慮の提供の一つの論点となると考えられることから、昨年度実態調査を実施したところでございます。 文科省では、従来から医療的ケアを行う看護師等の配置に必要な経費を特別支援学校について補助してきたところですが、この調査結果も踏まえて、平成二十八年度からはこれを新たに小中学校にも拡大するとともに、予算積算上の人数も大幅に拡充したところでございます。 今後、この実態調査の結果を引き続き教育委員会等に周知して取組を促してまいります。また、今後の調査の実施につきましては、来年度以降も、毎年ではありませんが、数年に一度調査を実施する方向で検討したいと考えております。
○川田龍平君 医療・福祉資格における共通基礎課程創設の議論が始まるようですが、その際、障害福祉従事者の専門性向上と人材確保についてはどのように確保されるのでしょうか。短時間でお願いします。
○政府参考人(藤井康弘君) 今後の医療・福祉ニーズの増大に対応する観点から、先生御指摘の多様なキャリアパスの構築等を通じた人材の有効活用を行うという趣旨で、これは、厚生労働省におきましては、医療、福祉の資格に共通の基礎課程を創設するということを検討してございます。 一方で、障害福祉の現場におきましては、障害のある方のサービス利用のニーズに対しまして個々の障害特性を踏まえた対応が必要となるというところがございますので、これは障害福祉従事者の専門性の向上を図るということもこれまた重要な課題だと認識をしてございます。 したがいまして、この共通基礎課程の創設の検討につきましては、資格ごとの専門課程との二階建ての養成課程へ再編するということを検討するとされていることもございますので、障害福祉従事者の専門性が損なわれるようなことにならないように、これは十分留意した上で検討を進めていきたいと考えております。
○川田龍平君 最後に、次期報酬改定の考え方について、プラス改定を目指すつもりがあるのでしょうか。安定財源確保の方策と、障害施策予算がこれOECD諸国三十四か国中の二十八位という現状について、これをいつまでに何位にということを目指すつもりなのか、これ部長でしたけれども、大臣、最後ですので、いつまでに何位を目指すのか、是非明確な目標をしっかり大臣として答弁いただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、OECDの中でもたしかまだ二十八位で、これ平成二十三年でございますけれども、ということで、何位とは言えないまでも、やはりこれは先進国としていかがなものかと、まあOECDはみんな先進国ではありますが、サミットをやるような国としてふさわしい順番を目指して頑張っていかなきゃいけないというふうに思っております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 是非、そういった意識でこの障害者の施策について、まずもって、もう更に進めていただきますように心からお願いをして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○木村義雄君 御声援ありがとうございます。参議院自民党の木村義雄です。 まず第一に、所得保障の件についてお尋ねをいたします。 所得保障に関しましては、障害者自立支援法の制定時からもう一番の課題になったわけでありますけれども、これをひもときますと、昭和六十年の障害基礎年金の制度化以来、目立った改正とか充実は行われていないと、こういうことで今日に至っているところであります。 そして、常にこの所得保障の充実に関しては議論になってきたところでありますが、要するに高齢になって、高齢者の財布というのは二つあるわけですね、年金と貯蓄が。この頃はマイナス金利で貯蓄の利息が付かないというので大変困っているところもあるんですけれども、障害者の場合にはずっと低所得で来ておりますから、この貯蓄の方がほとんどないということになると、やっぱり障害年金が非常にある意味で大変重要なわけであります。 そこで、今言ったようなことなので、これでは障害者の方々も非常に不安が多い、特に障害者を抱えた親の方々が、自分たちがいなくなった後どうなるんだろうというような不安もあるので、特に障害年金制度、障害者の年金制度、これは今後もっともっとしっかりと取り組んで改善をしていくべきだと、こう思いますけれども、とかしき副大臣にその所信をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 先生おっしゃいますように、障害のある方の収入の確保、これはとても重要なことでございまして、特に最近は障害者の親の方々の高齢化がだんだん目立ってきておりまして、障害者の自立、今後どうなるのかと、こういった不安を抱えていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますので、収入の確保というのがとても重要になってきていると考えております。 この収入の確保の方策としましては、これまでも障害年金や特別障害者手当等の支給、あと障害福祉サービスによる一般就労への移行支援やハローワークにおける職業紹介、そして障害者就労施設への発注の促進や工賃向上などに取り組ませていただいております。ということで、障害者の雇用者数も十二年連続でずっと伸びてきておりまして、平成二十七年は過去最高というふうになっております。 あと就労の話ですけれども、就労系障害福祉サービスから一般就労への移行、これも、平成十五年の場合は千二百八十八人でしたけれども、平成二十五年は一万一人ということで、七・八倍に増えてきてはおります。ということで、少しずつ取り組んできておりますけれども、まだ十分とは言えない状況ではあります。 ということと、あと年金に関しましては、消費税一〇%の引上げのときに障害者基礎年金受給者を対象に、過去の納付実績にかかわらず、月五千円、年六万円ですね、障害一級の方には月六千二百五十円、これは年七万五千円を年金と同時にお支払するという年金生活者支援給付金制度を創設するものとしておりまして、障害者の生活の安定に資するものと考えておりますが、これは一〇%にならないと実現できないということでもあります。 ということで、今後とも就労支援の充実に努め、障害者の収入の確保、これに総合的に厚労省としても取り組んでいきたいと、このように考えております。
○木村義雄君 就労支援等は一生懸命皆さん方取り組んできていただいて少しずつ改善しているんですけれども、所得保障における年金の方はむしろ後退ぎみなものですから、やっぱりここはしっかりと改善をしていっていただきたいと思います。 次に、重度訪問介護の点について御質問をさせていただきます。 この度、重度訪問介護で、入院中の重度訪問介護の利用者については配慮が行き届くようになってきたんですけれども、これは平成三十年からだと、こういうことなので、私はこれを、せっかく決まったので、次の介護報酬まで待っていられないわけでありますので、予算措置等でもって前倒しを是非していただきたいと、こう思えてならないところでございます。 それからもう一点、重度訪問介護等につきましては、今人口が三万以下の小規模自治体等においては少し配慮されているところなんですけれども、この三万以下の小規模市を例えば五万まで格上げするとか、また中身についても更なる充実を図るとか、この辺の取組について障害保健福祉部長にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) お答え申し上げます。 まず、入院中の重度訪問介護でございますが、これは最重度の障害がある方々が入院される場合に、例えば体位交換の際に御本人に合った姿勢を看護師にスムーズに伝えられずに苦痛を感じる方々や、また環境や生活習慣へのこだわりをスムーズに伝えられずに、それに応じた支援がなされないことによりまして強い不安を感じるような方々がおられるとの指摘に対応するために、今般の改正法案によりまして、入院中も御本人の状態等を熟知した重度訪問介護のヘルパーの支援を引き続き受けられるようにしてまいるものでございます。 この改正につきましては、病院の中での具体的なサービス内容や医療関係者との役割分担を整理をして、また現場関係者等へ周知することが必要でございますし、また市町村や現場での準備の時間も一定程度要するものでございます。 ただ、一方で、重度訪問介護の利用者が入院された場合の対応につきまして、審議会におきましては、この法改正で盛り込んでおります入院中も医療機関で重度訪問介護により一定の支援を受けられるように見直しを行うべきであるということとともに、あわせて、意思疎通支援事業が入院中においても引き続き適切に利用されるように周知を図るべきであるというふうにもされてございます。 この意思疎通支援事業のより積極的な活用につきましては、入院中においても利用可能な旨を各自治体に改めて周知をいたします通知の発出を予定しておりますけれども、この対応は法律改正を要するものではございませんので、今後早急に積極的な活用を促していくということをやっていきたいと思っております。また、その際には、重度訪問介護を利用している方もその対象になるということをまたしっかりと明記したいと考えております。 それから、先生御指摘をいただきましたもう一点でございます。小規模自治体に配慮した財政支援といたしまして、これまでは訪問系サービスの支給額、重度訪問介護も含めてでございますが、いわゆる国庫負担基準を超過している市町村に対しまして地域生活支援事業による助成を行うということ、これに加えまして、それでもなお国庫負担基準を超過する小規模の市町村に対しまして、重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援事業という、そういう事業で助成を行うということ、さらに、国庫負担基準につきまして、先般の平成二十七年の報酬改定におきまして、重度障害者の割合が一定以上である市町村に対しまして、その市町村全体の国庫負担基準総額の五%かさ上げを行うということに取り組んできたところでございます。 またさらに、今般の審議会の取りまとめにおきましては、この国庫負担基準につきまして、財源の確保にも留意しつつ、重度障害者が多いこと等により訪問系サービスの支給額が国庫負担基準を超過せざるを得ない小規模な市町村により配慮をした方策を講じるべきであるというふうにもされてございまして、今後とも、財源の確保にも留意しつつではございますけれども、必要な取組をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○木村義雄君 再度確認なんですけれども、三十年のときよりも予算措置で前倒しをしてくれるのかどうか、もう少しはっきりとした話をしていただきたいのと、それから、意思疎通支援事業といっても非常に範囲が狭いので、これは拡大解釈してもっと広げられるようなことの中身を考えておられるのかどうか、それから、さっき小規模市町村の話も、これは今三万なんだけど五万に広げてくれるのかどうか、ちょっとその辺もう一回、更にもっとはっきりした分かりやすい答弁をお願いします。
○政府参考人(藤井康弘君) まず、重度訪問介護の今回の改正の内容でございますけれども、なかなかこれ、様々な施行準備の関係もございますので、この法改正に盛り込んだ措置自体につきましては、これはやはりどうしても三十年四月までの準備期間が必要となってまいりますけれども、先ほど申し上げました意思疎通支援事業による対応につきましては、これはできるだけ早い段階で手を打ってまいりたいというふうに考えております。その際、現在の意思疎通支援事業でどこまでできて、さらに何ができて現行でできないのかということをまたしっかり検証しながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 また、財政支援のところで、国庫負担基準につきましては、まだちょっと、申し訳ございません、そこの具体的に何をどこまでというところはやはり予算額との関係もございますので、今後具体的にまた検討してまいりたいというふうに考えております。
○木村義雄君 厚生労働省の検討という言葉はやらないということと同義だというような話もありますので、そういうことがないように是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、重度の障害者の高齢者ですね、それから精神障害者も、健康なうちはいいんですけれども、だんだんだんだん年取ってくる。それで、もうそのときに親が亡くなっているとかなんとかということになると、いわゆるついの住みか、これをどうするのかというのは、非常に今は、特に障害者あるいは重度、特に精神障害者を抱えた親御さんなんかが大変心配をしているところなんですね。 ところが、特別養護老人ホームに行こうとすれば、そういうところが入れるとは建前ではなっているんですが、実際には全然入れてもらえていないと、こういうことなので、やっぱり重度の障害者の高齢者あるいは精神障害者の本当のついの住みか、この点に関しては新たな類型の施設入所等も建設すべきだと、このように思えてならないんですが、この辺についての見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘のように、障害者支援施設等で生活をされていた高齢の障害のある方が特養に移ろうとされる場合に、その個々人の状況にもよりますんですが、特養では必ずしも障害者に対応するためのノウハウがなくて適切な対応が期待できない等、その利用に当たっての課題が指摘をされているということは私どもも承知をしております。 これも委員まさに御指摘のとおりでございますが、障害のある方が望む地域生活の実現とともに、近年、障害のある方につきましても高齢化が進んでおりまして、高齢の重度障害のある方あるいは精神障害のある方の住まいの確保もこれは大変重要な課題でございます。 こうしたことがございまして、障害のある方が地域において家庭的な雰囲気の下で共同生活を行う住まいでございますグループホームにつきまして、今回の障害者総合支援法施行三年後の見直しの一環といたしまして、これ障害者部会の報告書に示されております見直しの中で、重度の障害のある方にグループホームとして対応することができる体制や支援について検討すべきだということになってございます。 これは障害福祉施策といたしましても、このような形で高齢の重度障害のある方等が御安心して生活できるようにするための住まいの確保について取り組んでまいりたいと考えております。
○木村義雄君 いや、これは前々から言っているんですけれども、なかなかカタツムリの歩みのごとく進んでいないんで、是非早急に取り組んでいい中身を作っていっていただきたいと、こう思えてなりません。 次に、二点申し上げますが、この点はさっきの所得保障と同じで、障害者自立支援法を作ったときに大変問題になった話として昼夜分離とそれから日割計算の問題があるんですね。これ、法律的には、よくよく読むとがちがちになっていないんですけれども、これを今運用上では非常に厳格に運用して、やっぱり現場が大変収入減によって苦労しているという話もあるので、もう少し、法律で決して厳しく規制していないのに運用でもって厳しく規制されているのはいかがなものかと思うんですが、この点に関してはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘の昼夜分離につきましては、これ自立支援法の制定時に導入をされたものでございますが、入所施設の中で完結をする生活の在り方を見直しまして、障害のある方御本人の状況やニーズに応じた適切な日中活動の支援を受けて、地域社会と自然に交わりながら生活できるように地域生活への移行を進めていくということを目的として導入をされたものでございます。 日中活動サービスにおける原則の日数につきましても、これ、昼夜分離と併せて日払い方式が導入されたことに伴いまして一定の定め方をしてございますけれども、こうしたことが、昼夜分離の考え方、それから日割りの考え方同様、障害者自立支援法以来の施策の方向性として定められているところでございます。
○木村義雄君 日払いの方なんですけど、定員を超過しても構わないよと、こういった柔軟に取り組んでいただけるというような話もあるんですが、これ一遍定員を超過すると、その定員超過分に対してちゃんと人員配置基準をしろとか、そういう、後で抜け目なく厳しい、まあ言ってみれば、おまけが付くようなことになっておりましたり、例えば欠席したからその分はちゃんと報酬上配慮してくれるといっても、戻ってくるというか配慮してくれる金額は一割ぐらいで、しかも月に四回ぐらいしか認められないということなんで、配慮しつつといってもスズメの涙みたいなものですね。 だから、こういう点は今後しっかりともう少し施設の継続性に関しての配慮をしていかないと、やっぱり大変厳しいことになってくるんじゃないかと、特に障害者の特性に合った取組をしてほしいと、このように思えてならないところであります。 そこで、次に行きますが、この昼夜分離ともちょっと関係をするんですけれども、施設整備費用を非常に何か過剰に要求するようなケースがあるんですな。それで、無駄な施設整備費用を削減するためにも、利用者の特性に合わせた現実的でかつ合理的な人員配置や配置基準をするべきなんですけれども、地方においては何か過度な施設整備を条例で要求したり、あるいは指導で要求したりするケースがあるんですが、この辺は厚生労働省としてどういう見解を持って、野方図に都道府県、地方に、地方の自治だといって任せているところが、あるいはほっときっ放しにしているところがあるのじゃないかと思うんですが、その辺はどういうふうにお考えですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害福祉サービスの指定基準を始めといたしまして国が定めております施設の基準につきましては、平成二十一年十二月に閣議決定をされております地方分権改革推進計画に基づきまして、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決めることができるようにすべきだという、そういった考え方から、可能な限り都道府県が条例で定めることができることとしているというふうに認識をしてございます。 したがいまして、いわゆる上乗せや横出しの条例につきましても、都道府県が、例えばグループホームであればこのグループホームといった施策の趣旨を踏まえつつ、地域の実情に合わせて柔軟に定めることが可能な仕組みとなってございます。また、指導等の運用につきましても、同様に都道府県が地域の実情に合わせて行うことが可能でございます。 このように、法律で定めます例えばグループホームならグループホームの定義に沿わないような条例やあるいは運用ではない限り、都道府県は地域の実情に合わせて柔軟に実施することが可能な仕組みではございます。 ただ、そういった仕組みではございますけれども、やはり、どう申しましょうか、過度な取扱いといいますか、行き過ぎた取扱いであるというふうに私どもが見ても考えられるものにつきましては、これは全国会議においてその旨あるいはその内容を周知をするなど、これは適切に実施されるように取り組んでまいりたいと考えております。
○木村義雄君 この辺が都道府県や地域において余りにもばらばらなんですな、格差があり過ぎるんですな。 例えば、現行の障害者福祉サービスにおいて、昼夜分離の制度の下、日中サービス事業所、通所施設とグループホームとを別な敷地とするよう上乗せ条例や指導が現在行われているんですよ。ある県では、その敷地の境界線を深さ二センチ、幅三十センチ程度の排水溝を設置したら別な敷地としてみなされていると。こういうような言ってみれば境界線をつくらせているんですが。 ところが、ある県では、敷地間に、まず建物の間に、例えばグループホームが二つあって、十床のグループホームと十床のグループが、一応登記簿上ではちゃんと区画があるんですけれども、その敷地間に建物をまず一個入れろと、何か建物建てろと。それから、そのグループホームのところはフェンスで囲えと、しかもそのフェンスも二メーター以上のフェンスだと、人が乗り越えられないようなフェンスにしろと。私、その写真を見せてもらったら、何かとても、グループホームというよりかはどこかの収容所じゃないかと。これが行政指導で行われているというのが現実にあるんですよ。現実にあるんですよ。 だから、これは、政府としてそんな極端な現状が行われているのを、これは事業者側にとったって負担ですし、入っている人たちにとっても、金網で囲まれている生活を毎日余儀なくされると。 それで、もっと何か、今度は事業所との間に、自分で持っていた土地を市に寄附して市道にしろと。それで、その市道も通るのに何か制限があって、外の県道の方を通らなきゃいけないと。そうすると、今度は、障害者に交通渋滞が激しいその県道を通らないと事業所の方に行けないとか、そういうばかげた規制があって、それを指導して、やらないと許可しないぞというようなことでやっているわけですな。 これ、障害者にとっても、特に知的障害者、精神障害者にとっても、こういうのに対しては、これはこのままそういうのをやらせておくということは、あるいは行政指導とか何かを行うということは、これは差別だと。それを地方分権だということで逃げられたら困っちゃうので、これは障害者差別解消法にも抵触してくるんじゃないかというような中身になっているわけでありまして、この点は、まず厚生労働省の方にお伺いしますけれども、不合理なのは解消するといったって本当に解消させているのかどうか、もしこのまま続けられるようだったら、例えば何らかのペナルティーを科すのかどうか、その点、お聞かせいただきたいと思いますが。
○政府参考人(藤井康弘君) 個別のこれは案件でございますので、私ども、また十分にその個別の状況を確認をさせていただきました上で、やはりこれ先ほど申し上げたとおりでございますけれども、過度な取扱いである、行き過ぎた取扱いであるというふうに考えられるものでございますれば、私ども、そういったことを全国会議等におきましてしっかりと周知をするなど、適切な実施に向けてできることをやっていきたいというふうに考えております。
○木村義雄君 これはやっぱりさっき言った閣議決定、地方分権改革推進計画の閣議決定なんですね。法律じゃないんですよ、閣議決定なんですよ。それを条例が受けて条例を制定したと。しかし、その条例の中身でも恐らくここまでやれなんてことは書いていないと思うんですな。だから、どんどんどんどん現場の行政が拡大解釈しちゃって、ある意味で越権行為をしているんじゃないかと、こういうふうに考えてならない次第でございますけど。 今日は、総務省の方から参考人として審議官にお越しいただいておりますが、審議官、これ、こんなことまで条例や指導は授権されているの。例えば、利用者のためにとってもう少しこういう面積を広げたり、こういうサービスを追加したり、利用者のためになるとか、そういう観点からの条例や何かにおける上乗せ、横出しはある意味であってもいいと思うんですよ。しかし、事業者に対して過度な負担を強い、また入っている方々にもこれは精神的にも更なる圧迫を与えるような、こういう条例による行政指導や何かが行われている現状をあなた方はどのように、いや、地方自治だからそのまま見過ごすのかどうか、その辺、ちょっとお聞かせいただきたいんですが。
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。 いわゆる上乗せ条例ですとか、そうしたことにつきましては、地方分権の改革によりまして義務付け・枠付けを見直す過程で制定の自由度が高まってきているということは事実だろうと理解をしております。ただ、それは地方公共団体の自主的な自己の判断と責任において定めておりますので、まずは地方公共団体がその内容について説明責任をしっかり果たすべきということは当然だと思っておりますが、必要に応じて見直しを検討することも必要だと思っております。 一方で、地方自治法の原則といたしましては、第十四条第一項の規定によりまして、地方公共団体が法令に違反しない限りにおいて地域における事務等に関して条例を制定することができるというふうにされております。こうした業務の執行に当たりまして法令に違反することはできないわけでありまして、この点につきまして、法令に違反するか否かにつきましては、それぞれの個別法令と条例との関係になってまいります。個別法令を所管する各省庁のそれぞれの個別の事業についての解釈によるものというふうに考えております。
○木村義雄君 平成二十五年の一月に最高裁判例で、要するに立法過程において議論されなかったものを勝手に省令とか何かでは認めても、これは違法だというような判決があるんですね。これはもっともっとある意味で都道府県、市町村にもそういうことが言えるわけでありまして、障害者が生活する場に二メーターのフェンスを置いて、何か閉じ込めるような、あるいは交通を阻害するようなことを指導して、それが合法かと言えるのかというと……
○委員長(三原じゅん子君) そろそろ時間でございます。
○木村義雄君 私は大いに疑問に思うので、その点はしっかりと是正をしていただきたいと、こう思います。 以上です。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 障害者総合支援法の施行三年後の見直しに向けました当事者の皆さん、また御家族の皆さんの期待というものは、非常に高いものというふうに感じております。昨日は、岡部参考人を始めといたしまして関係者の方々からも大変貴重な御意見を伺いました。我が党といたしましても、当事者を始め様々な御意見をお聞きをいたしまして、昨年の十二月には見直しに向けた提言も提出をさせていただいたところでございます。 今回提出をされましたこの改正法案には、こうした当事者の皆さんの期待の声というものはどのように反映をされているのか、まずお聞きしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) 今般の見直しにつきましては、障害者総合支援法の附則に設けられた検討規定に基づいて検討してきたものでございまして、審議会において、昨年四月から、計四十五団体からのヒアリングを含め、計十九回にわたり障害福祉制度全般について丁寧に御議論をいただいたところでございます。 その議論を踏まえて、今回の改正法案には、例えば高齢の障害のある方の介護保険サービスの利用者負担を軽減する仕組みを創設すること、また入院中も重度訪問介護による支援を可能とすることなど、障害のある方を始め当事者の皆様から御指摘いただきました課題に対応するための内容を盛り込んでいるところでございます。 また、審議会の報告書には、法律改正を必要としない内容として、例えば障害のある方の意思疎通の支援について人材の養成や専門性の向上を図ること、障害のある方が障害のある方を支援する、すなわちピアサポートを担う人材を育成することなど、多岐にわたる内容が盛り込まれておりまして、今後実現に向けた取組を進めていくところでございます。 今後とも、障害のある方を始め関係者の皆様の声を受け止めつつ、今般の改正法案の施行状況等も踏まえながら、障害福祉制度について不断の検討を行ってまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 次に、障害児支援について質問させていただきます。 障害のあるお子さんやその家族の状況、またニーズというものは様々でありまして、その状況に応じた適切な支援を提供していくということが重要であると思います。非常に重度の障害があるために外出が困難な障害児については、特にきめ細やかな対応が必要になると考えておりますけれども、今回の改正法案では、こうした障害児に対する支援としてはどのように提供されることになるんでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害のあるお子さんへの支援につきましては、重度の障害があるために外出が著しく困難なお子さんなどにもきめ細かく対応していく必要があるというふうに考えております。 今般の改正におきましては、重度心身障害児などの重度の障害のあるお子さんであって、感染症にかかるリスクが高いことなどにより障害児通所支援を受けるために外出をすることが著しく困難なお子さんにつきまして、御自宅において発達支援を受けられるようにするために、新たなサービスといたしまして居宅訪問型児童発達支援を創設をすることとしてございます。 今般の改正によりまして、障害のある子供たちの多様なニーズにより的確に対応できるように取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 医療技術が進歩する中で、人工呼吸器や胃瘻などを使用して、日常的にたんの吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする障害児、いわゆる医療的ケア児が増加をしております。こうした医療的ケア児が在宅生活を継続しようとしていく場合に、障害児に関する制度の中でその位置付けが明確ではないということから必要なサービスを受けにくいなどの負担があると、こういった指摘がございました。 今回の制度改正で児童福祉法の中に明確に位置付けられたということは大変意義深いことだと思っておりますが、制度改正を踏まえた今後の取組について伺いたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) 今般の改正におきましては、医療的ケアが必要な障害のあるお子さんやその御家族を地域でしっかりと支えられるようにするため、医療、保健、福祉等の関係者の連携体制を構築することを自治体の努力義務とすることといたしております。 厚生労働省といたしましては、まずは、モデル事業や研究事業を活用し、医療や福祉など各分野の関係者が現場でどのように連携しているかの実態について調査研究を進めてまいりたいと考えております。 また、地方自治体におきまして、医療的ケアが必要な障害のあるお子様やその御家族が地域で安心した生活を送ることができる支援体制づくりが進むように、この調査研究の結果も踏まえて、全国会議を通じた好事例の提供を行うなど、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 よろしくお願いをいたします。 障害児支援を拡充していく中で、サービスの質の確保を図るということも重要であると思います。放課後等デイサービスについて、事業者が行政処分を受けたという報道が最近ございました。例えば、利用実態がないのに報酬を受け取ったりですとか必要な職員を配置していなかったりと、こういった不正が相次いでいたということであります。 こうした質の確保の問題がございます障害児支援、特に近年増加している放課後等デイサービスの質の確保、向上に向けてどのような取組を進めていくんでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘の放課後等デイサービスにつきましては、今般の見直しに係る審議会の議論におきましても、例えば、事業所で長時間ビデオを見せているだけとか、あるいは発達支援の技術が十分ではない事業所が軽度の障害児だけを集めている、そういった事例とか、そういった障害児本人にとって適切な支援が行われていないケースがございまして、これは、制度面、運用面の見直しを行うべきだというふうな指摘がされております。 こうした指摘を踏まえまして、まず、私ども、本年三月には、放課後等デイサービス等の障害児通所支援の質の向上等を図るために、都道府県、市町村に対しまして、まず、放課後等デイサービスのガイドラインでございますが、これを事業者に対して周知徹底をするということ、またその一方で、障害児本人の発達に必要な支援を適切に提供するという観点から、支給決定日数の目安を示しまして、支給の要否とかあるいは支給量を適切にきっちりと判断して決定をしていただくということ、こういったことを内容とする通知を発出をしております。 この通知の運用の状況を確認しながら、引き続き、この放課後等デイサービスの質の向上に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 次に、自立生活援助についてお聞きをしたいと思います。これは今回新しく創設をされるということであります。障害者が地域で独り暮らしをすることを支援をするということですけれども、障害を持っていても希望すれば地域の中で生活をしていくことができると、そうしたことを支えるサービスとして意義のあるものであると思っております。 今回法律で創設されるわけでありますけれども、横浜市では、障害者自立生活アシスタント事業といいまして、今回創設されるサービスと同様の内容が独自の事業として実施をされております。障害者が地域で自立した生活を送ることができるように、日常生活についての相談、助言、また情報提供、コミュニケーション支援、こういったことを総合的に行っております。 例えば、金銭管理ですとか、それから買物、洗濯などの生活面、それから医療、病院に行って受診をする、また服薬をきちんと管理をする、そうした健康管理面、こういったことについては、少しサポートをしてさしあげて練習をしていただければ御自分でできるようになると。こういう、御家族の要望などもあって横浜市では平成十三年度から開始をして今に至っているというふうに聞いております。これは、本人に代わって家事を行ってさしあげるとかそういうことではなくて、あくまで自分で生活をすることができるように、自立できるようにと、こういうサポートの事業であります。 今回の法改正で創設される自立生活援助というものは、今申し上げたようなものと同様のものであるというふうに理解をしておりますけれども、昨日の参考人質疑でもちょっと私の方から申し上げたんですが、横浜市の場合は、この自立生活アシスタント事業を始める前に、それ以前から地域で生活をする障害者の皆さんを支えるセンターとかそうしたものが各区にあると、こういう状態にありました。ですので、そこが受皿になるということになったわけであります。また、事業者の皆さんがこうしたサービスを請け負って行うためにその経営にも配慮する予算というふうに独自でしておりましたので、余り事業の担い手に困るということはなかったそうでありますが、これから新しく法改正の下で各自治体が行っていくということになった場合には、やはり担い手の確保ということが問題になるのではないかと思っております。 こういったところも今後の検討ということもあるかもしれませんけれども、厚労省ではどのようにサポートをしていくつもりなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 御指摘のように、こうした新しい事業を立ち上げる場合に、その担い手の確保というのはこれは大変重要な課題でございます。 この自立生活援助の指定を受ける主体につきましては、自立生活援助で提供するサービスに比較的近いグループホームですとか、居宅介護ですとか、あるいは地域定着支援を現在行っているような事業者のほか、また、まさに委員御指摘の横浜市の自立生活アシスタント事業のように、自立生活援助と非常に近い取組を行ってきていただいている事業者の皆様方が主に参入をしてきていただけるのではないかというふうに考えているところでございます。 ただ、やはり具体的な参入ということになりますと、私ども、指定基準あるいは報酬の仕組みを、自立生活援助、適切に提供できるものとなるように具体的に定めていかなければいけないというふうに考えますし、したがいまして、まずは関係者の意見を踏まえまして次期報酬改定に向けてということになりますけれども、具体的に指定基準なりあるいは報酬の仕組みについて検討をいたしますとともに、また、こうしたサービスの内容につきまして、自立生活援助を担っていただけるのではないかというふうに考えられる類型の事業者の皆様方に私どもとしても周知をしっかりとしてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 こうしたサービスというのに、二十四時間、場合によっては対応しなければならなくて、携帯の連絡先を利用者の方にお伝えをして何かあったら電話をしていただくとか、ですので、そうした総合的な包括的なサポートになってくる。 ですので、御自宅に何回伺ったから幾らとか、なかなかその報酬の仕組みというのもそうしたサービスの事業の実態に合ったようなものにしていかなければならないと思いますので、是非とも今後の検討におきましては現場の意見もしっかりと聞いていただいて、いいものにしていっていただきたいと思います。 次に、就労支援についてお聞きをしますけれども、今回の法案には、福祉から一般就労に移行した障害者の就労定着を支援するサービスが盛り込まれております。障害者、障害をお持ちの方がそれぞれの適性に応じて能力を十分に発揮できるようにするためには、一般就労への移行、また定着のより一層の強化というものが重要であります。また同時に、一般就労への移行が困難な場合のことを考えますと、工賃の向上に向けての取組も一層強化していく必要があるのではないかと思っております。 そこで、この工賃の向上に向けてどのような対応を講じていくのか、お聞きをします。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 一般就労への移行が困難な方は就労継続支援を利用されておられまして、こうした方々が自立した生活を送るために就労継続支援における工賃、賃金の向上を図ることは重要であると考えております。 このため、特に平均工賃が低い就労継続支援B型事業所につきましては、工賃向上のために、まず最初に、平成二十七年度報酬改定におきまして目標工賃を達成した場合の加算措置の充実、二つ目に、事業所の経営改善や商品開発を促進するための支援、また三つ目に、障害者優先調達推進法を踏まえた共同受注窓口の立ち上げ支援や全国版の共同受注窓口サイトの開設などを行っているところでございます。 引き続き、就労継続支援B型事業所における工賃向上のための支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 障害者の活躍ということが私は一億総活躍の中でも重要な一つのポイントではないかと思っております。障害をお持ちの方も自分らしく自分の能力を生かして地域で活躍をしていただく、そのためのサポートを考えていかなければならないと思いますけれども、障害者の就労を促進をしていくためには、支援の充実と併せて働く場の確保というものも重要だと思います。 近年、例えば農業につきまして、農業従事者の高齢化、また耕作放棄地の増加など農業は様々な課題を抱えているわけでありますけれども、そうした課題を抱える一方、こうした農業に、障害を持つ方が農業の場で働いていただく、こうしたことで、障害者の就労機会確保を進める取組として農業と福祉の連携、いわゆる農福連携が注目を集めております。自然の中で作業をすることによって精神の安定ということにも効果があったりですとか、また、中には、先ほど工賃の向上の質問をさせていただきましたけれども、そうした工賃の向上に成功したという例も出ているというふうに聞いております。 ですので、こうした農福連携、いろいろな課題の解決にも資するものではないかと思いますので是非進めていっていただきたいと思いますけれども、厚労省ではどのような取組を進めていかれるんでしょうか。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 農業分野での障害者の就労を支援することは、障害者の働く場や収入の拡大につながるとともに、農業分野が抱える担い手不足等の課題解消にもつながるものでございまして、福祉分野と農業分野が連携する農福連携は双方に大変メリットがあるものと考えております。 このため厚生労働省では、障害者就労施設における農業の取組を支援するために、農業に関するノウハウがない障害者就労施設に対し農業の専門家を派遣することにより、農業技術に係る助言、指導や、農産物の生産、加工、販売までを行う六次産業化に向けた支援、さらにまた農業に取り組む障害者就労施設によるマルシェ、市場の開催などを行う都道府県を支援しているところでございます。二十七府県が農福連携の補助金を申請しているところでもございます。私も、私の地元の京都府などを始めとして現場をいろいろと拝見をさせていただきまして、その効果が非常に高いということを実感をしてきたところでございます。 厚生労働省といたしましても、農林水産省とも今後連携をしながら、このような取組を通じて農福連携を一層推進してまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 私、以前質問で取り上げたかなと記憶しているんですけれども、最近では水産業との連携ということも取り組んでいる例もあるようであります。そうしたことも含めて農福連携また水福連携という取組を厚労省も力を入れていっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 障害をお持ちの方への支援という中で、コミュニケーションについての支援というものも重要ではないかと思います。情報コミュニケーションの円滑化を図るなどソフト面でのバリアフリーの推進、このことも重要だと思っております。当事者の方々の声も踏まえつつ意思疎通支援の充実、これに向けて是非取り組んでいただきたいと思いますけれども、厚労省としては今後どのような対策を講じていくおつもりでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害のある方々へのいわゆる意思疎通支援につきましては、手話通訳等の意思疎通支援を行う者の養成、派遣、設置といったところが、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業の市町村及び都道府県の必須事業として位置付けられておりまして、実施をしてきておるところでございます。 そうした中で、昨年末に取りまとめられました今回の三年目の見直しに係ります審議会の報告書におきましては、この意思疎通支援につきまして、視覚障害者、聴覚障害者はもちろんでございますが、盲聾者の方々あるいは失語症の方々など障害種別ごとの特性やニーズに配慮したきめ細かな見直しを行うべきだという基本的な考え方の下に、各自治体における計画的な人材養成、また提供すべきサービス量の目標設定等につきまして御提言をいただいております。 こうした提言を踏まえまして、私ども今後この意思疎通支援の充実に向けた検討を更に進めてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 コミュニケーションというところでは、昨日岡部参考人のお話の中でもありましたと思いますし、参考人としての陳述の場でも、優れた能力を持った方々に手伝っていただいて、そうした支援を受けながら陳述をしていただいたわけでありますけれども、そうした高度な能力を持った方々の育成も重要ですし、一方でいろいろな技術が、科学技術、そういったことを活用しての支援というものも、支援機器の開発、そういったことも進めていくことが重要ではないかと思っております。 例えば、近年技術革新の著しいロボット技術、こういったことを最新の技術を活用した自立支援機器の実用化を促進していくことが重要であると思いますけれども、厚労省ではどのような取組を進めているんでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) これも委員御指摘のように、障害者の自立あるいは社会参加を促進するために、障害者のニーズを踏まえました自立支援機器の実用的な製品化支援あるいは技術支援が大変重要な課題となってございます。 私ども厚生労働省におきましては、従来より福祉用具ニーズ情報収集・提供システムといったものを運用しておりまして、利用者たる障害のある方々のニーズを開発者につないでいくというようなこともやってまいりましたけれども、これと併せまして、障害のある方々が利用しやすい機器を製品化して普及を図っていく、この障害者自立支援機器等開発促進事業によりまして、これは平成二十二年度からでございますが、開発企業への助成も実施をしてきているところでございます。 また、これも御指摘のとおりでございますが、最新技術の活用もこれは大変重要な課題でございますので、今年度、平成二十八年度からは、開発分野の対象項目にロボット技術を活用した障害者向け支援機器といったような項目をこれは新たに加えたところでございます。 今後とも、こうしたロボット技術あるいはICTなど新しい技術も活用しながら、障害のある方々が使いやすい自立支援機器の開発支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 いろいろな技術があっても、それを実際に実用化をして、また更に使いやすいものとして普及をしていくというところにもまだ課題があるかと思います。そうしたことも含めて取組の促進をお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として三木亨君が選任されました。 ─────────────
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 昨日の参考人質疑ですけれども、藤岡参考人はこう言っているんですね。基本合意は、政権や政治の変動に左右されず、国政において履行されるべき法的文書、新たな障害者福祉法制の制定は、障害者の基本的人権を保障し、その行使を支援する法律に転換すること、権利条約を実施するために骨格提言を法制度化することだと、こうおっしゃっているんですが、今回そういうふうになっていないというふうに言わざるを得ないわけです。 まず冒頭、先ほど午前中も議論あったんですけれども、大臣は、基本合意文書とそれに基づく骨格提言は障害者と関係者の思いが込められたものであるというふうに繰り返しているんですが、思いじゃないでしょう、これ。これ、国とそれから障害者自立支援訴訟団の約束ですよね。しかも、これは違憲立法審査に関する訴訟なわけですから、国には司法上の和解を遵守する義務がある極めて重い約束じゃないですか。 大臣、これは単に関係者の思いではない。国のやっぱり重い約束なんだと、これ、あれこれ言わずにもうイエスかノーかで、約束ですとはっきり認めてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、平成二十二年に基本合意に達して、それに基づいて骨格提言というのはできましたが、その合意の後に和解条項というのが裁判所の関与の下で成立をしているわけでありまして、その中で、さっき申し上げたとおり、平成二十二年一月七日付け基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をすると、こういうふうになっております。 したがって、今の、当事者の皆さんの思いではないんだというお話でございますけれども、やはりこれは、基本合意と骨格提言は、障害者の方を始めとする当事者の、関係した方々のやっぱり思いが込められたものであるということは何も変わっていないわけでありますし、またこの今約束ということでございますけれども、これは当時の厚生労働省と原告団、弁護団との間で合意に至った文書だというふうに理解をしているところでございます。
○小池晃君 いや、だから、当時合意したなら約束でしょう。国が、だって、それで取り下げたんですよ、訴訟を。だから国が約束したことでしょう。それはイエスかノーかで、がたがた言わないでもうはっきり認めてくださいよ、これ。だって実際合意だって認めているんだから、約束なんですとはっきり言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは約束という言葉は出てこない合意の文書でございますので、そういう意味で思いをしっかりと受け止めた上で法改正をやっているということでございます。
○小池晃君 要するに、一方の側の思いだけではないでしょう、これは当事者と国の間で合意した中身でしょうと、それを私は約束という言葉で言っているんです。もう、ちょっとさっき合意と言ったからいいと思うんだけど、そういう意味では合意ですよね。お互いの思いで、これは一方の思いだけではないと。国と当事者との、両者の合意であるということで、確認です、もうイエスかノーかではっきり言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたとおり、基本合意というのは、厚生労働省と原告団、弁護団との間の合意に至った文書だということは先ほど来申し上げているとおりでございます。
○小池晃君 そういうのを約束というんですよ、普通は。素直に認めてほしいんです。 それで、この基本合意文書、骨格提言というのは、ここに含まれた中身は、これは実現すべき課題であるという認識でいいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは何度も申し上げているとおり、骨格提言、その前の基本合意の文書、これにつきましては当然内容を踏まえて制度改正あるいは報酬改定というものをやっていかなければならないということだというふうに思います。今日まで段階的に必要な対応を進めてきたということを先ほど来申し上げているとおりでございます。
○小池晃君 いや、内容を踏まえてとかそういう言い方じゃなくて、段階的であったとしても、これは実現をすべき中身であると、この基本合意と骨格提言に盛られた中身は実現すべき課題であると。それは、段階だとか計画だとかあったとしても、実現すべき課題なんだと、そういうことでいいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当時、厚生労働省、これは民主党政権、長妻大臣でございますけれども、と、この原告団、弁護団との間で真摯なお話合いが行われて、そこでできた合意文書ということでありますから、当然これをしっかりと踏まえて制度改正を考え、また報酬改定も考えるということを申し上げているとおりでございます。
○小池晃君 だから、その踏まえてやるという言い方がこれはちょっとはっきりしないわけですよ。ここに盛られた中身は実現すべき課題なんですね。だって合意したんだから、そうでしょう。私、むちゃなこと言っていませんよ。普通の日本語の素直な解釈をすればそういうことになるじゃないですか。だから、実現すべき課題ですというふうに言っていただければみんな安心するわけですよ。そう言ってくださいよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは何度も申し上げているとおりでございまして、これは骨格提言、そしてまたその前の基本合意文書を踏まえた上で、当然この制度改正をやっていくと申し上げているわけでありますから、この中に書いてあることを十分認識をした上で制度改正を行うということでございます。
○小池晃君 認識して制度改正するとか、踏まえて改正するとか、何でそういう回りくどい言い方するんですか。だって、それを認識して目指してそれで改正するんだったら、それを実現を目指すわけでしょう。だから実現目指すんだ、目指しているんだと、目指すべき、これは実現をすべき課題なんだというふうに言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生も御案内のとおりでありますけれども、この基本合意文書の中身をよく見ますと、厚生労働省はということがありまして、上記に示した本訴訟における原告らから指摘をされた障害者自立支援法の問題点を踏まえて次の事項についてといって云々かんぬん書いてありまして、しっかり検討を行い、対応していくと、こういうことでありますから、合意文書の中でこういった様々な問題点をしっかりと検討して対応をしていくということが合意文書になっているわけでありますので、そのことはしっかりと踏まえて検討をして直していくと、こういうことだというふうに理解しております。
○小池晃君 正面から認めていただけないんですね。これがやっぱり根本にあるんですよ、擦れ違いの。やはりこの法案の問題点の根本に私はあると思う。ここのところをはっきりさせておかないと、私、どんどんどんどんこのずれが広がっていったら、いずれまた大変なことになると思いますよ。またやっぱりあの自立支援法のときのように大きな怒りが湧き起こるということになりますよ、こんなことをしていたら。私は、ここは本当に真摯に向き合うべきだと思う。きちっと約束をして、訴訟まで取り下げたんだ、その思いに応えるというのは必要なんですよ。 ちょっと、ここに掛かっていると先に進めないんで、これがやっぱり僕は大問題だということをまず指摘をしたいと思います。 その上で、基本的な考え方を確認したいんですが、基本合意文書には障害福祉政策というのはどうあるべきかが書かれています。障害福祉政策の充実は、憲法等に基づく障害者の基本的人権の行使を支援するものであるということを基本とするというふうにはっきり書いてあるわけですね。 これ、やっぱり大事なことなんです、これは。要するに、障害者施策というのは、人として生きていくための基本的人権を保障する欠くべからざる中身なんですよ。だから、衆議院の参考人質疑でも佐藤久夫特任教授も、表現の自由、移動や居住の自由などは基本的人権として、どんな状況があっても、お金がないので我慢してくださいとは言えない性質のものだと、こう言っているわけですね。これ、極めて私は重いと思うんです。 ところが、今、様々な部会の議論、あるいは今回の法案質疑の中でも、ほかの制度との公平性あるいは国民理解の必要性というような言葉が何度も出てくる。介護保険は、今どんどんどんどん自己負担を増やすような、あるいは供給サービスを制約するような中身が出てきている。 人間らしく生きていくために必要な基本的人権である以上、やっぱりこれはほかの制度がどうのこうのというんじゃなくて、やっぱりお金がないから受けられない、財源がないから提供できない、そんなことは許されないと。私は、障害者の福祉施策というのはそういう性格を持っているということをまず施策の根本に据えなければ、私はこれ解決しないと思うんです。 その考え方、大臣、基本的にやっぱり障害者施策というのは基本的人権を保障するためにこれ絶対的に必要な課題なんだという認識ありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十四年にできた障害者総合支援法、これは先ほどの骨格提言を踏まえて作られたものでありますが、障害者基本法の目的規定なども踏まえて、新たに基本理念の規定というものが第一条の二で設けられて、障害者総合支援法に基づく支援というのは、全ての国民がひとしく基本的人権を享有する個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するために、社会参加の機会の確保と地域社会における人々との共生が妨げられないこと、それから日常生活又は社会生活を営む上で障壁となる一切のものの除去に資すること、こういったことを旨として行わなければならないと明確に書いてあるわけであります。 したがって、障害者福祉政策というのは、やはりこの推進に当たっては、こうした今申し上げたような基本理念、第一条の二に書いてあるようなことをしっかりと踏まえることが大事だということが重要だと私どもも思っています。 それで、他制度との公平性というお話をされたかと思いますが、当然、障害福祉サービスなどの利用者負担については審議会においてもいろんな議論がされて、その結果、障害者総合支援法の趣旨、あるいはこれまでの利用者負担の見直しの経緯とか、他制度の利用者負担とのバランスなどを踏まえて引き続き検討すべきと、こういうふうにされたところであるわけでありますが、こうした審議会における議論とか、あるいは障害福祉制度も我が国の社会保障制度の全体の中の一部であることを踏まえると、その在り方については他制度との公平性を踏まえるということも必要であるということは否定し難い考慮事項ではないかというふうに考えているところでございますが、いずれにしても、先ほど申し上げたとおり、基本的人権を享有する個人として尊重されるべきものが障害者施策ということだと思います。
○小池晃君 私は、基本的人権を守るための制度というのであれば、そして他制度との公平性ということであれば、やはり他制度を障害福祉制度のレベルに近づける努力こそすべきなんですよ。それが日本の社会保障制度を全体として改善し改革していく道だと思うんですよ。それを、他制度をどんどんどんどん自己負担を増やすような形にして、それに障害者施策を公平性だといって合わせていく、これでは基本的人権は守れませんよ。私は、そこは根本的に転換すべきだというふうに申し上げたいと思うんです。 その上で、基本合意で第一の約束は応益負担の廃止です。しかし、利用料無料の対象は市町村民税非課税の世帯にとどまっているのが現状であります。この利用料とか自立支援医療等の経過的特例措置、これは政令によって定めるということで今回は触れられておりません。今後の検討課題だというふうに部会でもなっています。 部長に聞きますが、基本合意に従えば、ここで言っているこういった問題の検討というのは、これは利用料の無料化の対象の拡大に向けた、そういう方向での検討以外あり得ないと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 先ほど来議論になってございますが、この障害者総合支援法が制定されるとともに、その利用者負担につきましては、厚生労働省と障害者自立支援法の違憲訴訟原告団、弁護団との基本合意におきまして、自立支援法廃止までの間、応益負担制度の速やかな廃止のために、低所得者について利用者負担を無料とする措置を講ずることとされております。また、この基本合意やいわゆる骨格提言等も経まして、現在、低所得者の利用者負担は無料となったものでございます。 一方、この障害者自立支援法の創設時に激変緩和措置として経過措置が幾つか設けられておりますけれども、これら累次の延長の結果、平成三十年三月三十一日までの措置となっているところでございます。この点につきまして、今回の審議会の報告書におきまして、これらの経過措置の見直しにつきましては時限的な措置であること、施行後十年を経過すること、平成二十二年度より障害福祉サービスの低所得者の利用者負担が無料となっていること、他制度とのバランスや公平性等を踏まえまして検討すべきというふうにされるところでございまして、今後必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。
○小池晃君 ちょっと今のでは全く納得できないですね。これ、明確な方向性、全く示されていないと思うんですね。重大な問題です、これ。この重大な問題を私はやはり一片の政令ということでやることは許されないんじゃないかというふうに思う。 大臣、やっぱりこの利用料、自立支援医療等の経過的特例措置に関する問題は、これは当然国会で議論すべきものであると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 利用者負担に関する規定ということで、一般的にはその利用者負担の限度額とか対象の要件とか、こういったことについての基本的な考え方を法律に規定をすると、その具体的内容については政令等で定めるというのが通常のやり方ではないかというふうに思いますが、介護保険法とかあるいは国民健康保険法も同様に利用者負担の限度額の基本的な考え方を法律で定めて、具体的な内容については政令で定めるという形になっていまして、障害者総合支援法についても同様という扱いにしているところでございます。 御指摘の利用者負担に関する経過措置についても現在政令で規定をしておるところでございますけれども、その見直しを行う場合には、当然様々の御意見をしっかりと聞いて議論することが必要であるというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 私、国会でと言ったんですけど。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国会こそ様々な意見が集約されているところだというふうに理解をしております。
○小池晃君 これは、きちっと議論しなきゃ駄目ですよ、これは。重大な問題だと思います。 その上で、今日も大分話題になっていますが、入院時のヘルパー利用の問題です。 これは、昨日の参考人でこの問題、大問題になっているわけですね。岡部さんもおっしゃっているんですが、こうおっしゃっているんですね。入院時はその患者の介護に慣れたヘルパーの付添いができないことが多く、個別性に即した適切なケアが受けられないことなどにより体力を消耗し、かえって体調を崩すことがありますということで、これを期待をされているわけです。 ところが、今日議論あったように、これはヘルパーの利用の中身は、そのニーズを的確に医療従事者に伝達する等の支援というふうに言われているわけですね。この等には直接支援はこれは含まれているのかいないのか、これ、よく分からないわけですね。 私は、やっぱりもちろん病院の医療行為との峻別がありますから、一律に、全部できるとか、そういうふうにはできないと思いますよ、当然。ただ、やっぱりいろんなケースがあるじゃないですか。一切触っちゃいけない、何か看護師さんに指示するだけだというんじゃなくて、やっぱりここはこうしてこういうふうにやるというのを見せるとか、いろんなことがあり得ると思うんですね。 何か一律の基準って作れないと思いますが、私は、実際に、岡部さんたちのように期待されているのは、恐らく本当に慣れたヘルパーさんにやってもらいたいという思いだと思うんですよ。ところが、今のままだとそうならない可能性が、午前中も指摘されたけど、あるわけですね。ここをどう解決するのかという、これ、非常に大事な問題ではないかなと。やってみたけれども期待していたのと違うじゃないかということになりかねないわけですね。 やっぱりこの運用に当たって、障害者の立場に立った配慮というのが、この制度が入ることに期待されている方に対して、やっぱりその立場に、その思いに即した対応が必要だと思うんですが、そこはどうですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 入院中の重度の障害がある方々に対しまして御本人の状態等を熟知をしているヘルパーが行う支援でございますけれども、これ、病院のスタッフとの役割分担から申しますと、やはり基本的には体位交換などのいわゆる直接支援を含めるということはなかなか役割分担として難しいというふうに考えておりますが、これまだ今後の検討ではございますが、例えばコミュニケーション支援の一環として、適切な体位交換の方法を看護スタッフにお伝えをするためにヘルパーが看護スタッフと一緒に体位交換をするとか、そういったことも現場では、まさに現場感覚で考えればあり得るわけでございまして、そういったことも頭に置きながら、今後、その役割分担、どんなふうな形にするかというのを具体的に検討してまいりたいと考えております。
○小池晃君 ここ、大事な問題だと思います。 それから、支援区分六に限定している問題、これ大臣もいろんなケースがあり得るんだと、苦痛を受けるようなことがあってはならないというような趣旨のことを先ほど答えられたと思うんですが、やっぱりこれも障害者の立場に立って支援できる仕組みをこれから運用あるいは実際の省令の中で検討すべきだと思うんですが。 一点、もう一つ確認したい、聞きたいのは、岡部さんが昨日おっしゃっているんですけれども、地方によっては、これは実際には重度訪問介護ではなくて居宅介護を利用しているケースが多いんだというふうにおっしゃっているわけですね。実際そうだと思うんです。それで、対象要件を満たしていても、社会資源が乏しいことで重度訪問介護を受けられない方も実態としては多くいるわけですね。 やはり一律に障害程度区分六の重度訪問介護利用者というふうに限定しちゃうと問題あるんじゃないかと。ここは、これから要件、後日政省令で決めるということではあるけれども、その政省令で決めるに当たっては、地域格差なんかも踏まえて利用者の対象拡大を図っていく努力をすべきではないかと思うんですが、そこはどうですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘の点、午前中も議論があったわけでございますけれども、今回の措置につきましては、これ、元々は医療機関の中での身体介護的な支援でございますので、元々はやはり医療機関の中のスタッフ、例えば看護補助者の配置の充実とか病院におけるケアの充実に向けた方策を検討すべきではないか、あるいは、障害福祉の世界でいえば意思疎通支援事業によって、これは入院中においても利用可能なわけですから、それを明確にするというような対応で進めるべきではないかというような、そういう考え方でこれまでずっとやってきて、なかなかしかし、それで利用者の皆様方のニーズになかなか対応できなかったと。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 そこで、さはさりながら、やっぱり重度の、本当に最重度の方々につきましては、やはりヘルパーを入れるべきではないか。そのヘルパーを入れるに当たりましても、これも委員御案内のように、重度訪問介護のヘルパーと申しますのは、これは最重度の障害のある方々に対しまして、本人の状態等を熟知し、比較的長時間にわたりまして日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守りの支援も併せまして、身体介護あるいは家事援助、それから岡部さんにも二人付いていらっしゃいますけれども、コミュニケーション支援等を総合的に提供するサービスでございます。まさにこういう場合のヘルパーさんが入院中も病院に入って支援をしていただくということが、これ、今回の措置、法改正のまさにこうした目的というふうに考えてございます。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕
○小池晃君 聞いたことを答えていないじゃないですか。 だから、それ、やっぱりそういった障害者の立場に立って、大臣、もう大きな政治的な話はいいですよ。岡部さんは、賛成です、法案成立を期待しますとおっしゃりながら、やっぱりいろんな思いを昨日もおっしゃっているんですよ。やっぱり負担の問題も言われていたし、実際に受けられないんじゃないか、こういう制度できても、そういう現実があるんだということをおっしゃっているんですよ。やっぱりこういう思いに応える必要あるんじゃないですか。 せめて、ここは前進したという部分であれば、やっぱり現場で苦しんでおられる障害者の皆さんの思いに応えるような対応を、具体的にはいいですよ、何かいろいろとぐちゃぐちゃ言うから。もうやっぱり考え方として、そういう立場で政省令をこれから作るわけでしょう、実際の運用にも当たるわけでしょう、そのときにやっぱりそういう実際の障害者の皆さんの思いに応える、実態に応える、そういう形でやりますというふうに決意を聞かせてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはもう何度も申し上げておりますけれども、やはりニーズはそれぞれいろいろ個人個人で千差万別だろうと思いましたので、そういうことはしっかりと踏まえた上で、まずは今回こういう形の制度を創設をするわけでありますから、その執行状況なども踏まえた上で、寄り添った形で運用を図っていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 寄り添う形の運用を見守りたいと思います。 介護保険優先原則について聞きます。 これは、具体的には、これまで厚労省は、個々人の心身状況を考慮して介護サービスを一律に優先しない等々言ってきたわけですね。 ちょっと部長に聞きますが、その個々人の心身状況を考慮して介護サービスを優先するかどうかというのを決めるのは、これは市町村だと思います。自治事務である以上、その決定に係る責任もやはり自治体、市町村に及ぶという理解でよろしいですか。
○政府参考人(藤井康弘君) この介護保険優先原則の下で介護保険サービスを利用するかどうかは、介護保険サービスにより適切な支援が受けられるかどうかについて、個々の障害者のサービス利用に係る具体的内容を聞き取りにより把握した上で、市町村が責任を持って判断をするものでございます。
○小池晃君 では、その責任は市町村に及ぶという理解ですね。
○政府参考人(藤井康弘君) おっしゃるとおりでございます。
○小池晃君 千葉市の天海正克さんは、これ、介護保険を申請せずに、六十五歳を過ぎて引き続き障害福祉サービスを利用したいと市に相談したと。そうしたら、市は、介護保険と障害福祉サービスの具体的な違いを文書で提出せよと。一割負担が違うんだと言ったら、市は具体性がないといって、機械的に六十五歳の誕生日の翌月には障害福祉サービスを打ち切っています。市は法律に沿ってやっているというふうに主張しているんですね、国のせいだ、法律のせいだと言っている。こういうケースはほかにもありますので、これは私、大問題として引き続き取り上げていきたいというふうに思います。 その上で、この介護保険の優先原則なんですが、これ、障害者福祉制度は、利用者の、約九割無料です。介護保険は、これは応益負担、一割負担です。介護保険の方が明らかに不利益ですよね。 このように、利用者にとってより不利益をもたらすような制度を優先する規定というのは、ほかの社会保障制度にありますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘の、不利益をもたらす制度を優先する規定であるかどうか、何をもって不利益とするかというのもなかなか難しいところがございますが、少なくとも異なる制度間でいわゆる相当する給付がある場合の調整規定を設けている例といたしましては、例えば介護保険法との給付調整の規定を設けております老人福祉法、それから健康保険法との給付調整の規定を設けております児童福祉法といったようなものがございます。
○小池晃君 いや、だから、これ、だって明らかに、九割無料の制度と一割負担の介護保険比べれば介護保険の方が不利益じゃないですか。そっちを優先するような仕組みというのはあるのかと、私、これ事前に厚労省に聞きましたけど、具体的にはお示しいただけませんでした。 大臣、やっぱり利用者にとってより不利益をもたらす制度が優先される、すなわち介護保険優先原則、やっぱりこれは廃止にするしかないですよ。これ、基本合意でも介護保険優先原則は廃止するというふうに書いてあるじゃないですか。やっぱり、総合支援法七条及び施行令から介護保険優先原則は除外する、又は障害福祉を優先する、こういうふうにすべきじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来議論が行われておりますけれども、あるサービスが公費負担の制度で提供できる場合に、つまり税金で賄うということですね、同様のサービスを国民がお互いに支え合うための保険料を支払う、いわゆる社会保険方式、これで提供できるときには、社会保険制度で提供されるサービスをまず御利用いただくという保険優先の考え方というのは先ほど午前中にも私から御説明申し上げたとおりで、これが今の社会保障制度の原則であるということであります。 ただ、先ほど来お話が出ていますように、六十五歳という年齢に到達したという理由だけで利用者負担が増加してしまうという事態を解消するために今回の新たな制度を設けているわけでありまして、この介護保険優先原則につきましては、今回のこの改正法案を提案するに当たっての審議会での審議でも様々な意見がございまして、我が国としては、社会保障の基本から、まずは保険優先の考え方ということは原則守っていくということで、この仕組みには一定の先ほど申し上げたように合理性があるのではないかというのがこの審議会での結論であったというふうに受け止めております。
○小池晃君 だから最初の話に戻っちゃうんですよ。 だって、基本合意は介護保険優先原則を廃止するとなっているんですよ。廃止するという基本合意を踏まえて検討して、何で合理性があるとなるんですか。おかしいじゃないですか。廃止するという基本合意を踏まえて検討した結果が、存続すると。廃止するという基本合意に基づいて、それを踏まえて検討したけれども、廃止まで至らなかったけれどもここまで来たというのは分かりますよ。全く真逆の結論になっているじゃないですか。だから納得できないんですよ。だから、今、障害者の皆さんは約束が違うじゃないかと声を上げているわけですよ。私は、こういうやり方は許されないと思いますよ。 大臣、いかがですか。これ、基本合意に明らかに反しているじゃないですか。
○委員長(三原じゅん子君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお答えをお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) はい。 そういう意味では、先ほど申し上げたように、基本合意については、確かに、介護保険優先原則を廃止をし、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることと、こういうふうになっているわけでありますが、この基本合意そのものについては、先ほど申し上げたとおり、和解条項での位置付けはこの合意をしたことを確認をするということになっていて、我々は、しっかりとこの基本合意を踏まえながら今回の法案を提出し、ですから、先ほど申し上げたように、六十五歳という年齢に到達したというだけで利用負担が増加してもらうと、こういう事態を解消するために、利用者負担を軽減をして、一割をゼロにするという法改正をして御審議を賜っていると、こういうことでございます。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 昨日、参考人質疑が行われまして、大変貴重な意見を聞くことができたというふうに思っております。その参考人の意見陳述の中で、まず最初に、日本ALS協会の副会長の岡部さんからありましたお話の中で一点取り上げさせていただきたいと思います。 当初、意見陳述というのが配られておりまして、それを見たときにはなかったんですが、当日御意見を言われた中でありましたのであえてお聞きさせていただきました。それは、岡部参考人が言っておられたたんの吸引や経管栄養自体についてでありますけれども、この辺は研修を受けた介護職の方でも可能なんですけれども、経管栄養を行う際の機器の交換となると、これはもう介護職では行うことができず、看護師さんが行うことになって、昨日の話では、看護師さんが来られるのを待たなきゃいけないというような話がありました。このような状況についてまずお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 経管栄養でございますが、これは医行為でございまして、従前から、介護職員が行う場合は、やむを得ず必要な措置、実質的違法性阻却という形で行われていたわけでございますが、やはり介護職員が事故を起こした場合の責任の所在など、介護職員にとりましても法的に不安定なものであるとの指摘があったわけでございます。 このため、介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会におきまして、法制度の在り方等について検討がなされ、経管栄養の実施のために必要な知識などを身に付けた介護職員等は一定の条件の下にこれを行うことができることとし、その範囲でございますけれども、これまで運用により許容されてきた範囲を基本とするとされたわけでございます。したがいまして、今のような形になっているということでございます。 これを踏まえまして、平成二十三年の社会福祉士及び介護福祉士法の改正によりまして、一定の研修を受けた介護職員が経管栄養を業務として行うことが可能になりました。具体的には、これに関して申し上げますと、経管栄養チューブと栄養点滴チューブの接続、そして接続後の栄養剤の注入、注入終了後に接続を外す行為、これは介護職員が実施することが可能となっているわけでございますけれども、議員御指摘の経管栄養チューブそのものの交換、それから経管栄養チューブを使用した投薬、これにつきましては介護職員が行うことはできないものとされております。 ただ、こうした行為を行う場合には、これは介護福祉士・社会福祉士法に基づきまして都道府県知事の登録を受ける必要がございまして、この登録基準の要件の中に、医師、看護師その他の医療関係者との連携が確保されているものとして厚生労働省令で定める基準に適合していることが求められておりまして、要は、そういう医療職との連携が確保されている、これが登録事業者の要件となっているところでございます。
○東徹君 昨日のお話の中では、やはりそこは介護職の方でも一定の研修を受けてきちっとすればそういった接続の交換の業務ができるというふうにすべきだというふうに考えますが、そこを改正していくおつもりはないんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど検討会の存在についてちょっと言及させていただきましたが、この検討会の報告におきましては、将来的な拡大の可能性も視野に入れてとしながら、やはりその際には関係者を含めた議論を経て判断することが必要であるとされているところでございます。 したがいまして、こうした状況を踏まえながら、また現在の施行状況、これを把握しながら、今後の検討課題として受け止めさせていただきたいと思っております。
○東徹君 待っておられる方がたくさんおられるんだろうというふうにも思いますので、是非検討を早く進めていただきたいというふうに思います。 そのようなケースというのがほかにもあるんですかというふうにお聞きしましたら、たくさんあるというふうなことを言われたわけですけれども、厚生労働省として、ほかどういったケースを、要望なりなんなり受けているのかどうか分かりませんが、把握されているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 要望という形で具体的な把握というのが必ずしも十分ではないと思いますが、先ほど申し上げましたように、例えば経管栄養チューブを使用した投薬、これは現在できないわけでございまして、これは一つの候補になるかなと思います。
○東徹君 昨日もその投薬のことについてはおっしゃっていただきましたので、じゃ、ほかはないということでよろしいんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 必ずしも現在の時点で全てを把握している状況にございませんので、その辺はまたおいおいに意見を聞かせていただければと思っております。
○東徹君 続きまして、昨日の参考人質疑におきまして、三鷹市長の清原市長でしたけれども、清原参考人の方から、地域包括支援センターのようなものが必要だというふうな意見がありました。 私も、地域包括支援センターというのは本当に地域で大変重要な役割を果たしているというふうに思っております。非常に困難なケースにおきましても、医療職であったり介護職であったり社会福祉士さんがそこにはおって、利用者の人のニーズを把握して、そしてケアプランを作成していって、そういったことをやっておりますが、高齢になって初めて障害を持つ方もいれば、生まれながらにして障害を持つ方などもおられます。 障害者といっても様々な方がおられるわけですけれども、厚生労働省の調査、平成二十三年生活のしづらさなどに関する調査によりますと、障害者手帳の所持者数の推計値で、六十五歳以上の方が二百八十五万七千人おられます。全体五百五万四千人の約五六・五%を占めておるわけですけれども、もはや、障害者福祉制度と介護保険福祉制度ですけれども、これはなかなか切り離して考えていくというところも非常に難しくなってきているだろうというふうに思います。このことについて、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害者の高齢化ということが進んでいる中での今二つの制度の関連性についてお尋ねがあったと思いますが、御指摘のとおりに障害のある方の高齢化というのが進んでおりますので、高齢の障害のある方が適切な支援を受けられるようにするためには、介護保険制度とそれから障害福祉制度との連携というものが重要になってきているわけであります。 このため、今般の見直しでは、高齢の障害のある方、この方々の介護保険サービスの円滑な利用を促進するために、障害福祉サービス事業所が介護保険事業所になりやすくする仕組み、あるいは介護保険サービスの利用者負担を軽減をする、償還をする、こういう見直しを行うこととしたわけでございます。このほかにも、両制度の円滑な利用のために、介護保険のケアマネと障害福祉のケアマネ、この両者の円滑な連携をどう図っていくべきなのかということについても更に今後検討をしていくこととしているわけでございます。 いずれにしても、高齢化が進む中で、障害者施策、そして高齢者の施策の連携というものが極めて重要になってきているということであろうかと思います。
○東徹君 ここは非常に大きな課題だというふうに思うんですね。高齢になって障害を持った人、元々障害を持っていて高齢になった方、ここをどう考えていくのか。また、地域包括支援センターのような、ああいった相談機関といいますか、そういったところというのは今は介護保険制度の中でしかあれはないわけですから、じゃ、障害者の方は、ああいった相談はあそこへは行くことができないのかとか、そういう話になってきてしまうわけですけれども、そこは本当に大きな課題だと思います。 今、塩崎大臣の方から話が出ましたけれども、ケアマネ、介護支援専門員ですけれども、介護保険制度のケアマネジャー、介護支援専門員は御存じのように資格試験がございまして、恐らく三〇パーちょっと超えるぐらいだろうと思うんですけれども、の合格者でやっていると思います。これは都道府県がやる制度で国家試験ではありませんけれども。介護保険の方では、やっぱりそういった質の高いケアマネジャーを養成していっているというところが一方でありますけれども、障害者の方はこれは資格がないわけでありまして、この障害者の方は全くそういった資格試験もないと。 私も、これは障害者、いろんなニーズもあって、医療も必要だし、介護も必要だし、本当にいろんな制度を使っていかないといけないというふうに思いますので、これはもう非常に質の高いやっぱりノウハウというか援助が必要だと思うんですけれども、そういう中で、これはやはり、資格制度が一方であって、資格制度がない、この辺についてどのように考えていかれるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害福祉制度の方で申しますと、いわゆるケアプランにつきましては、これ、平成二十七年度から全ての利用者につきまして作成が義務付けられたところでございまして、まずはこれ、全ての障害福祉サービスの利用者にこのケアプランなるものが行き渡りますように、一定の実務経験年数、それから研修の受講といったところを相談支援専門員の要件として言わば人材の確保を図ってきたところでございます。 ただ、今後は、やはりこの相談支援の質の向上が、委員もまさしく御指摘のとおりでございまして、質の向上が本当に重要な課題となってきておりまして、昨年の三年目の見直しに係る審議会における指摘も幾つかございまして、これらを踏まえまして、研修制度の見直し、それから相談支援専門員の中でも指導的な役割を担う主任相談支援専門員、名称は仮称でございますが、こういった制度の創設、また地域の相談支援体制の充実に向けた方策といったような検討を関係団体や有識者から御意見を伺いながら進めているところでございまして、この検討結果を踏まえまして今後必要な対応を講じてまいりたいと考えております。
○東徹君 非常に、ここもそうなんですけれども、介護福祉士の資格を取るときも、障害者福祉についても、障害についてもいろいろとカリキュラムの中でありますし、そして、ケアマネ、介護支援専門員も、これもやっぱり障害のことについて一定知識として必要なわけでありまして、この辺の資格がばらばらにあってどうなのかなというところもやっぱり考えられます。六十五歳以上になって障害を持った方、じゃ、どっちの資格の持った方がやるんですかというふうなこともあるかもしれません。ですから、やっぱりここも大きなこれからの課題なのかなというふうに思いますので、是非検討をしていっていただきたいし、我々も是非考えていきたいというふうに思います。 続きまして、放課後等デイサービスについてお伺いしたいと思います。 先ほど佐々木委員の方からも話がありましたが、障害のある子供を放課後や長期休暇中に預かる放課後デイサービスですけれども、これニーズが高くて非常にどんどんと数が増えてきておりまして、一月平均の利用者数も、平成二十四年度が五万三千五百九十人だったんですけれども、平成二十六年度では八万八千三百六十人と大幅にこれが伸びてきております。 一方で、利用実態のないのに報酬を受け取ったり、必要な職員を配置していなかったりという不正が相次いでおりまして、今年、平成二十八年二月時点で十六自治体で二十の事業者が指定取消しなどの行政処分を受けております。また、これ、大阪の事例で非常に恥ずかしいんですけれども、大阪市の事業者が実際に行っていないサービスの報酬を不正に受領したとして、平成二十六年四月に指定を取り消されて、約七千百二十万円の返還を求められたというふうになっております。 このような放課後等デイサービスに関する不正によって行政処分が行われた件数、それから自治体から返還請求された金額及び実際に返還された金額についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 私どもの方で調査を行いました結果、平成二十四年度から平成二十七年度までで十八自治体において行政処分を行っておりまして、その間の指定取消しが二十件、それから効力の一時停止が九件、それから返還の請求金額が約二億円といったような報告がございました。ただ、実際に返還された金額につきましては、まだ現在調査中でございます。
○東徹君 是非、実際に返還された金額を調査をしていただきたいと思います。二億円って大きな金額ですから、これ、税金使ってやっているわけですから、二億円をほったらかしていたら駄目ですよ、これは。しっかりと二億円が返還されていたかどうか、返還されていないんだったらしっかりと返還してもらうように、是非これを努力していただきたいと思います。 この不正をなくすために、先ほど話がありましたけれども、ガイドラインとかそういうことではなかなかこういった問題は防ぐことができないんじゃないかというふうに思うんですけれども、更に厳しくこういった不正が行われないような取組をしていくべきというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来取り上げていただいておりますこの放課後等デイサービス、このところ事業所の数が急増しているという中で、事業所の適切な運営とともにこの支援の質の向上、これが課題になっているわけであります。 本年三月には、質の向上そして支援の適正化を推進するために通知を発出をいたしました、まず。また、不正請求の発見あるいは事業所の適切な運営の確保のためには、自治体による適切な監督指導、指導監査の実施が重要だと考えております。全国会議などで全国から集まっていただいたときに、実地指導の頻度が低調であること等についてこちらから指摘をいたしまして、適切な対応を行うよう求めたところでございます。 このほか、現在、不正請求の事例の詳細、これを収集、分析をしておりまして、その結果を今後自治体による事業所の指導とかあるいは行政処分に当たって活用できるように、指導監査の際に確認すべき事項などについて具体的に地方自治体の方に示していきたいというふうに考えておるところでございます。
○東徹君 しっかりと、こういった数が急激に増えてきておりますので、不正が行われないようにしっかりとした仕組みを考えていただきたいと思います。 ちょっと時間がなくなってきましたので、質問の順番を入れ替えさせていただきまして、グループホームについてお伺いいたします。 グループホームなんですけれども、昨年の、六十七歳の管理者が施設に入居していた知的障害のある二十代の女性にわいせつな行為をして逮捕されるという、入居者に対する職員等からの虐待が後を絶たないという状況があります。 障害者に対する虐待については、障害者虐待防止法が平成二十四年十月に施行されて、虐待に関する通報制度もこれは実施されております。ただ、通報制度といってもどこまで本当に通報されているのかどうか、隠れた数字がたくさんあるんじゃないかというふうに思っておりますけれども、まず、法の施行から三年半が経過しておりますけれども、施設の職員等による障害者への虐待について、通報件数と、通報を受けて虐待の事実が確認できた市町村が対応した件数についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 障害者福祉施設従事者等による障害者虐待の最新の状況は、平成二十六年度におきまして、市町村等への相談・通報件数は千七百四十六件、このうち虐待の事実が確認できた件数は三百十一件でございます。
○東徹君 これ、私も一回聞いたことがございまして、グループホームで職員がお酒を飲んでいるというふうなことを聞いたことがあったりとか、そして、そこの利用している施設の女性が妊娠をしたとか、そういったことがありました。 これ、対応件数三百十一件ですけれども、性的虐待はどれぐらいあるのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) 四十二件でございます。
○東徹君 こういったこともあるわけでして、本当に、これは通報があってこうやって分かったということだと思うんですけれども、グループホーム、なかなか外から目にさらされないということもあって、非常に閉鎖された空間でもありますし、何せなかなか、やっぱりそういったことに対して反抗というかできない人たちもおられると思いますので、こういったことをやっぱり是非防いでいかなきゃならないというふうに思いますけれども、その対応について今後どのようにお考えになられるのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) 委員の御指摘はごもっともでございますので、御指摘のような施設従事者などによる虐待を防止するために、障害者虐待防止法に基づく虐待を発見してからの通報義務の徹底を図ることに加えまして、施設における組織的な点検や自治体による指導監督の強化など、全国の関係者が日々の取組をしっかりと進めていくことが必要であると考えております。 このため、厚生労働省では、まず最初に、障害者本人に対して虐待があった場合の対応を分かりやすく伝えるパンフレットを活用し研修を行う、それから女性障害者に対する性的虐待の防止を図るため、可能な限り同性介助の体制を整えるなど配慮をすること、それから自治体職員の調査技術の向上や虐待防止に重点を置いた指導監査を行うことなどを研修やマニュアル等を通じて周知徹底をしておるところでございまして、今後とも虐待防止に向けた全国の取組をしっかり支援してまいりたいと考えております。
○東徹君 性的虐待も、三百十一件のうち一一・四%が性的虐待があるということでありますから、これは本当に深刻な問題だというふうに思います。こういったグループホームに対する指導監督というか、これ、市町村の仕事なのかもしれませんが、こういったことをどうやっていくのか、是非検討をしていっていただきたいというふうに思います。 今回の法案で自立生活援助というものが創設されましたけれども、先ほどもこの話が出ておりましたが、自立生活援助ですけれども、この自立生活援助に携わるサービスの提供者、どういう人が想定されるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 自立生活援助につきましては、施設や病院を退所あるいは退院をしてアパート等での独り暮らしを希望しても、知的障害や精神障害により生活力等が十分ではないために実際には独り暮らしを選択できないような、そういった方を対象として支援者が定期又は随時に障害のある方の自宅を訪問し、生活状況の確認などの支援を行うサービスでございます。指定を受ける事業者につきましては、こういったサービスに比較的近いグループホームあるいは居宅介護あるいは地域定着支援を行っているような事業者が主に参入をされるのではないかというふうに考えております。 この自立生活援助において支援を担う方々の基準等の具体的内容につきましては、これらの利用者の障害の特性に応じて適切な支援を行うことができるように今後検討してまいりたいと考えております。
○東徹君 グループホームもなかなか今入ろうと思っても、これは私、大阪市内の話ですけれども、一回探したことがあったんですけれども、なかなかグループホームも簡単に入ることができないんですよね。かなり時間掛けて、待って入れたということがあったんですが。 今回、地域の方へ、元々入所施設だったところから地域へということでグループホームというのができて、今度グループホームができたら今度また逆にもっと地域の方へというふうなことになってきているわけですけれども。 先ほどの話じゃないんですけれども、やっぱり在宅で生活していくとなると、これまた大変ないろんな課題が出てくるんだと思うんですね。やっぱりそうなってくると、先ほどの、余計に、地域包括支援センターみたいなああいったところとか、それでまたそれなりの資格というか持った人、問題解決ができる知識というか経験というか、やっぱりそういった方が必要になってくるわけですけれども、この点についてはそういったことを想定されているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 自立生活援助につきましても、委員御指摘のように、支援を行う者の質の確保というのは大変重要な課題だと思っております。 ただ、これ、身体介護とかあるいは医療的ケアといった直接的な支援を行うということは想定をしてございませんので、従事者の要件として一律に資格ですとかあるいは一律に研修を求めるとか、そういったことは必ずしも必要とは考えておりませんけれども、いずれにしましても、支援者の基準等のサービスの具体的内容につきましては、利用者の障害の特性に応じまして適切な支援を行うことができるように今後しっかりと検討してまいりたいと考えております。
○東徹君 そうしましたら、障害者施設を主たる業務とする社会福祉法人についてお伺いさせていただきます。 障害者施設を主たる業務とする社会福祉法人、千八十七法人について、平均経常利益率ですけれども、これは日経新聞の記事からちょっと見たんですが、平均経常利益率が七・一%と。保育を主たる業務とするものなどほかの類型に比べると最も高くて、経常利益率が一〇%を超える社会福祉法人、三百五十二法人あるということなんですね。税金を原資に投入している補助金が障害者のために適切に用いられていないのではないかなというふうに思ったりもいたします。 このような社会福祉法人の利益率などの経営状況について厚生労働省として調査を行ったことがあるのかどうか、行ったのであればどのような結果なのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 社会福祉法人も含めました障害福祉サービス施設等の経営実態につきましては、これは三年に一回、報酬改定の前年の障害福祉サービス等経営実態調査におきまして、当該施設等の収支差率等の実態を把握しております。直近の平成二十六年、前回の報酬改定の前年になりますが、二十六年の調査結果によりますれば、一事業所当たりの年間の収支差は約三百二十万円、収支差率は九・六%となってございます。
○東徹君 中に聞くと、追加料金を徴収しているというふうなところも聞いております。こういった障害福祉サービス等の情報公表制度の創設が今回含まれておりますけれども、これに付随して情報公表制度の対象にこういった料金のことも入れてはどうかというふうに思いますが、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害福祉サービス等を提供する事業者が大幅に増加している中で、障害のある方やあるいはその御家族の方が個々のニーズに応じて良質なサービスを選択できるようにすること、また、事業者によるサービスの質の向上が図られるということが重要でございまして、したがいまして、今回の法案の中に情報公表制度を盛り込んでございますけれども、この追加料金、御指摘の追加料金等の情報につきましても、利用者のサービス選択にとって有用な面もあると考えられます。報告事項等の詳細につきましては、今後制度施行までの間に検討していくことになってまいりますけれども、御指摘の点も踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
○東徹君 ぎりぎりになってしまいましたが、これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今般の障害者総合支援法改正案は、障害者自立支援法訴訟における基本合意を踏襲していますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今朝ほど来、この問題については何度か御答弁申し上げてまいりましたけれども、基本合意は訴訟の解決に向けて締結されたもので、この合意の内容に基づいて当時の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会で骨格提言がまとめられたというふうに理解をしております。その後、厚生労働省で骨格提言に盛り込まれた各事項の内容も踏まえつつ、制度改正や報酬改定等を通じてこれまで段階的に必要な対応を進めてきたところでございまして、基本合意と骨格提言は、何度も申し上げておりますけれども、障害のある方々を始め当事者の皆様方の思いが込められたものであるというふうに認識をしておりまして、その認識には変わりはございません。 こうした認識の下で、今後とも、今般の改正法案の施行状況等を踏まえながら、当事者や関係団体の意見を丁寧に伺いながら、障害福祉制度について検討を行っていきたいと思っております。
○福島みずほ君 いや、真っ正面から答えてください。 合意、契約は守らなければならない。基本合意は守らなければならない。これを今回のまさに障害者総合支援法改正案は基本合意を踏襲しているか。思いが込められているというようなことを聞いているのではありません。合意は踏襲されていますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 我が国は三権分立で成り立っている国でありまして、この基本合意は政府と原告団、弁護団との間の基本合意でございました。それを踏まえて和解条項が司法の場でできておりまして、基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をするという形になっているのが和解条項でございます。そういう意味で、先ほど申し上げたとおりの認識をお示しを申し上げたということでございます。
○福島みずほ君 踏襲しているということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 正式な司法の場における和解条項は、繰り返して恐縮でございますが、基本合意文書のとおりの合意をしたことを確認をするというふうに記されているところでございます。
○福島みずほ君 済みません、すごくシンプルな問いを聞いているんです。基本合意を踏襲しているか。答えは踏襲している、踏襲していない、どちらかですよね。踏襲しているということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本合意を踏まえて様々な制度改正をやっているということでございます。
○福島みずほ君 踏襲しているということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本合意を踏まえて制度改正を行っているということでございます。
○福島みずほ君 政府の約束は守らなければなりません。踏襲しなければならない。 上記基本合意第三項四において、介護保険優先原則、障害者自立支援法第七条を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることとあります。今般の障害者総合支援法改正案においてこの項目は履行されていますか。介護保険優先主義が残存しているのではないですか。よみがえる障害者自立支援法案ではないんですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 委員御指摘の基本合意文書におきましては、障害者総合支援法を制定するに当たり原告団、弁護団からの論点として指摘された事項の一つとして、介護保険優先原則、障害者自立支援法第七条を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることというような項目がございました。この指摘事項も踏まえて、私どもこれまで検討してきているものと認識をしております。 今般の審議会におきましても、選択制も含めまして、障害福祉制度と介護保険制度の関係につきまして検討を重ねて、様々な御意見があったわけでございますけれども、この取りまとめにおきましては、我が国の社会保障の基本からは、現行の介護保険優先原則には一定の合理性があるとされたものでございます。
○福島みずほ君 そうすると、合理性があるから合意は守らなくていいということを今答弁されたということでよろしいですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 繰り返しになりますけれども、この基本合意文書におきましては、障害者総合支援法を制定するに当たりまして原告団、弁護団から論点として指摘された事項の一つとして、この介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることということがございます。私どもは、こうした指摘事項も踏まえて検討をしてきたものと認識をしております。
○福島みずほ君 近代契約の原則は、契約は守らなければならない、基本合意は守らなければならない。基本合意は、まさに介護保険優先原則を廃止しと、介護保険優先原則は廃止されていますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 私ども、基本合意文書におきましては、障害者総合支援法を制定するに当たり原告団、弁護団から論点として指摘された事項の一つとして、この介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることということが記されているものと理解をしてございます。
○福島みずほ君 基本合意ということは、政府が合意したんじゃないですか。
○政府参考人(藤井康弘君) まさに基本合意文書の一部として、そうした項目も含めて、何項目かございますけれども、それらを論点として指摘された事項の一つとして私ども認識をしております。
○福島みずほ君 政府が介護保険優先主義を廃止するとやって、廃止されていないじゃないですか。基本合意は守られていないということでよろしいですか。
○政府参考人(藤井康弘君) この基本合意文書上は、障害者総合支援法を制定するに当たり、原告団、弁護団から論点として指摘された事項の一つとして、この介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図ることという項目があるものと認識をしております。 したがいまして、私ども、この指摘事項としての項目を踏まえまして検討をしてきているところでございます。
○福島みずほ君 もう合意したわけでしょう。介護保険優先主義は、介護保険優先原則は廃止するということに政府は合意したということでよろしいですか。合意していないんですか、合意したんですか。
○政府参考人(藤井康弘君) この基本合意文書上、大きな三番目の項目として「新法制定に当たっての論点」という項目がございまして、ここで「原告団・弁護団からは、利用者負担のあり方等に関して、以下の指摘がされた。」というふうに規定をされてございます。 この中の、六まである中の④の項目が、先ほど来申し上げております「介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入をはかること。」となってございますので、私ども、まさに論点として以下の指摘がされたというふうに理解をしております。
○福島みずほ君 その論点に関して合意してサインしたんだったら、その論点を理解したということじゃないですか。 介護保険優先主義を廃止するといいながらしかし残っているということは、よみがえる障害者自立支援法案であって、合意を踏みにじったわけでしょう。今、合意を踏みにじりつつある、踏みにじった、合意を守っていないということに論理的にはなりますよね。 それで、昨日、参考人の藤岡さんがこのように供述をされました。六十五歳になった途端に障害福祉課長から、あなたはもう六十五歳ですから自動的に介護保険に移行しますので、障害福祉サービスのホームヘルプサービスは誕生日の翌日から打ち切りますというような通知があちこちで出ているという現実があるんですね。これはひどくないですか。合意違反ですよね。
○政府参考人(藤井康弘君) この基本合意上、またこれ繰り返しになりますけれども、まさに新法制定に当たっての論点として幾つか挙げられておる原告団、弁護団からの指摘事項として先ほどの介護保険優先原則云々の項目があることは何回か申し上げたとおりでございます。 先ほど委員がおっしゃった自治体による個々の対応につきましては、これも本日も何回か議論に出てまいりましたけれども、私ども、何がしか一律の対応を求めておるわけでも何でもございませんで、やはり個々の障害のある方々のニーズをしっかり把握をして、市町村として判断をするということをこれまでも申し上げてきております。
○福島みずほ君 この事態、どう厚生労働省思われます。六十五歳の誕生日の翌日から、あなた障害者福祉サービス使えませんよ、介護保険に行ってください、言われ続けている。どうですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 個別の、個々のケースにつきましては、やはりそれぞれのケースをよくお聞きしてみないとなかなか判断ができませんけれども、いずれにしましても、私ども、高齢になったときに介護保険サービスにより適切な支援が受けられるかどうかは、市町村において利用者の個別の状況についてきっちりと把握をした上で判断をしていただくということであるというふうに考えております。 したがいまして、市町村が介護保険サービスにより適切な支援が受けられないと判断する場合につきましては、引き続き障害福祉サービスを受けることも、これ可能となっております。
○福島みずほ君 いや、もう詐欺じゃないですか。合意で介護保険優先主義は廃止するといって、それが項目にあったら、私だってその弁護士だったら、これを合意すれば相手はそれを尊重すると思いますよ。合意したと思いますよ。だけれども、何か合意したのかしていないのかよく分からないような、紙には書いてあった、でも合意でしょう。それが指摘されていてサインしたら、それは合意じゃないですか。にもかかわらず、現実は、六十五歳の誕生日の次の日からあなたは障害者福祉サービスは使えません、介護保険サービスしかできませんと言われている現実がある。 これ、厚労省が介護保険優先主義というふうにやっていることのまさに弊害じゃないですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 制度といたしましては、これ、まさに何回か申し上げているとおり、この基本合意文書にございますように、論点として原告弁護団から指摘をされた事項につきまして、私ども、今回の三年目の見直しにおきましても論点として審議会でも議論をしてきたというような、そういう経緯でございます。 ただ、個々のケースにつきましては、これも繰り返しになりますけれども、私どもも、先ほど申し上げましたように、やはりこれ、介護保険サービス、六十五歳になられて介護保険サービスで適切な支援が受けられるかどうかというのは、これはもう個々の利用者の個別の状況を把握した上で適切に判断をするべきだというふうに考えておりますので、もしそうした格好になっておらないということであれば、これは私どももまた、これまでも通知等で周知をしてきておるつもりではございますけれども、更にそこを徹底をしなければならないと考えるところでございます。
○福島みずほ君 障害者福祉サービスを受けていた人が、六十五歳の誕生日が来た途端に受けられない、介護保険に行ってくださいと言われる。介護保険は制度がまた全然違いますよね。今回、若干の軽減があるが、結局六十五歳になった途端に、障害者自立支援法、よみがえる障害者自立支援法、応益負担におまえは行けというふうに言われるわけですよ。これは、障害者自立支援法案と闘ってきて、基本合意をつくって新たにやりましょうといったことを厚労省自ら踏みにじっているじゃないですか。 国会請願署名において、本法案が衆議院を通過した五月十二日、まだ通っておりません、翌日以降、衆議院請願課は請願署名の受付を拒否しています。理由は、この法案が六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくなるものであり、六十歳以降も障害福祉サービスの利用を可能にすることを求める請願は受け付けられない、衆議院請願課というものです。 参議院は受け付けていますが、衆議院は、法案がまだ参議院で議論中というか、まだ成立もしていないけれども、この法案は六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくなるものである。今議論しているこの法案は、六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくなることを全面的に決定しているものなんですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 今般の見直しは、現行の介護保険優先原則の下で、高齢の障害のある方が介護保険サービスに移行する際に利用者負担が増加をする、それによって生活や家計の見直しが大きく求められるといったようなこと等によりまして、介護保険サービス、これ円滑に利用できないという課題に対応しようとするものでございます。 すなわち、今般の見直しは、障害福祉制度と介護保険制度という二つの別の制度があるということを前提といたしまして、六十五歳以上の障害のある方の介護保険サービスの円滑な利用促進を図るものでございまして、決して六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくするというものではございません。 これ、繰り返しですが、介護保険に移行するかどうかは、今回の見直しも含めまして、介護保険により適切な支援が受けられるかどうかについて、市町村において利用者の個別の状況を把握した上で御判断をいただくものでございます。その際、市町村が介護保険により適切な支援が受けられないと判断する場合には、引き続き障害福祉サービスを受けることも可能となってございます。 今般の見直しの施行に当たりましては、制度の適切な運用がなされますように、市町村に見直しの趣旨につきまして、これは改めて周知徹底をしてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 法案の審議中のまだ成立もしていない段階で請願を受け付けない。なぜならば、この法案は六十五歳以降は障害福祉サービスが受けられない、六十五歳以降も障害福祉サービスの利用を可能にすることを求める請願は受け付けられない。衆議院の請願課に確認しました。びっくりしました。まだ法案成立していない、参議院で議論も始まっていないのに、何で請願が受け付けられないのか。参議院は受け付けてくれました。 でも、これが更に、びっくりぽんというか、驚くべきことは、六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくなるからなんですよ。なるほどというか、なるほど、じゃ、この法案は六十五歳になると障害者福祉サービスを受けられないものというふうに衆議院請願課は考えているわけですね。ということは、やっぱりそういう法案なんですね。
○政府参考人(藤井康弘君) いえ、先ほど御答弁申し上げましたとおり、そういった法案では決してございませんで、決してこれは六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくするような、そういった法案ではございません。
○福島みずほ君 いや、違いますよ。現に介護保険優先原則によって、地方では、昨日参考人も言いましたけれども、あなたは六十五歳の誕生日以降、障害者福祉サービスを受けられません。つまり、六十五歳を境に真っ暗けになっちゃうわけですよ。応益負担ですよ。 そして、この法案が審議中に、はっきりと、六十五歳以降も障害福祉サービスの利用を可能にすることを求める請願はもう受け付けられないんですよ。百歩譲って、並行、ダブルで使えますよならまだちょっとは分かる。しかし、六十五歳以降は障害者福祉サービスを可能にすることを求める請願受け付けられない。つまり、本法案は、六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくなることを全面的に決定するものではないですか。だから問題だと言っているんです。 こんな法案通したら、将来、介護保険との統合で、六十五歳になった途端に障害を持っている人たちは今までのサービスを受けられなくなるんですよ。六十五歳が本当にもう最悪の誕生日になっちゃうじゃないですか。こんなのおかしいですよ。
○政府参考人(藤井康弘君) 繰り返しになりますけれども、今般の見直しは、あくまでこれ、障害福祉制度と介護保険制度という二つの別の制度があるということを前提といたしまして、六十五歳以上の障害のある方の介護保険サービスの円滑な利用促進を図るものでございまして、六十五歳以上になると障害福祉サービスを利用できなくするといったようなものではございません。
○福島みずほ君 じゃ、なぜ衆議院の請願課はそう言って受け付けないんですか。実はこの法案がそういう法案だからじゃないんですか。実はそういう法案なんですよ、隠しているだけで。だって、今だって六十五歳になったら介護保険行けと言われていて、そして今はもう請願受け付けられないんですよ。ここは参議院で、参議院は受け付けているからまだよかったと思いますが、でも、衆議院の方が何かもしかしたら本心を言っているのかもしれないんですよ。 とんでもない法案じゃないですか。おかしいですよ、幾つもの意味でおかしいですよ。介護保険統合論じゃないですか。障害のある人は年取っちゃいけないんですか。六十五歳になったら介護保険しか利用できないんですか。ダブルでもないんですよ。おかしいですよ。 今般の障害者総合支援法改正案は骨格提言を踏襲していますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 御答弁申し上げます。 今回の、先ほど大臣からもございましたが、基本合意は訴訟の解決に向けて締結されたものでございまして、この合意の内容に基づきまして、当時の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会で骨格提言がまとめられております。その後、厚生労働省では、この骨格提言に盛り込まれた各事項の内容も踏まえつつ、制度改正や報酬改定等を通じまして、これまで段階的に必要な対応を進めてきております。 したがいまして、この骨格提言は、基本合意もそうでございますが、大臣が御答弁申し上げたとおりでございまして、障害のある方を始め当事者の皆様の思いが込められたものであるというふうな認識は変わりませんし、こうした認識の下で、今後とも、今般の改正法案の施行状況等を踏まえつつ、また当事者や関係団体の意見を丁寧に伺いながら、障害福祉制度の見直しにつきましてまた不断の検討を行ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 今般の障害者総合支援法改正案は骨格提言は踏襲している旨今答弁されましたが、骨格提言は障害者の定義として、障害者基本法に規定する障害者をいうとしています。障害者総合支援法と障害者基本法において障害者の定義は同一ということでよろしいですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害者の定義につきましては、障害者基本法におきましては、これ、先生御案内のように第二条に、身体障害、知的障害、精神障害、これは発達障害も含みますが、その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいうと規定をされております。 ただ、一方、障害者総合支援法におきましては、これ第四条になりますが、身体障害者福祉法第四条に規定する身体障害者、知的障害者福祉法にいう知的障害者のうち十八歳以上である者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五条に規定する精神障害者のうち十八歳以上である者並びに治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者であって十八歳以上であるものをいうと規定をされております。
○福島みずほ君 骨格提言は、障害者の定義として、障害者基本法に規定する障害者をいうとしていますが、今答弁されたとおり、障害者総合支援法と障害者基本法において障害者の定義が違う。これは、まさに骨格提言に反していませんか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害者総合支援法は、サービス給付法という性質を有しておりますので、やはり制度の対象となる方の範囲が客観的に明確になるように障害者の範囲を定めているものでございます。
○福島みずほ君 骨格提言は、障害者の定義として、障害者基本法に規定する障害者をいうとしているにもかかわらず、今の答弁のように、障害者総合支援法と障害者基本法における障害者の定義が違うということは、骨格提言を踏襲してはいない、骨格提言とは違うというふうに強く申し上げます。 基本合意第二項二には、国、厚生労働省は、障害者自立支援法を、立法過程において十分な実態調査の実施や、障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行するとともに、応益負担、定率負担の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らを始めとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえ、今後の施策の立案、実施に当たるとあります。 今後、利用料の負担の在り方などについて検討する場合には、必ず障害者当事者や障害者団体と真摯に話し合うということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 今後、まさに利用者負担の関係も含めましてですけれども、大臣からも何回も御答弁申し上げておりますように、今後、不断の検討を行っていくに当たりましては、関係団体の意見をしっかり十分に聴きながら進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 長期間、これは五年間と言われていますが、障害者福祉サービスを受けていないと、六十五歳後、低所得であっても介護保険サービスの軽減は受けられません。例えば、六十二歳で発症した場合、六十五歳になって介護保険サービスを受ける場合に軽減措置を受けられません。 五年の障害福祉サービス期間がない限り、軽減措置なく介護保険サービスへの移行を事実上強制するものであり、介護保険優先主義が残存しているのではないですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 今回の法案に盛り込んでおります軽減措置でございますが、高齢の障害のある方による介護保険サービスの円滑な利用を促進するために、これまで長らく障害福祉サービスを利用してこられた障害のある方が六十五歳になって介護保険サービスを利用する場合にその負担を軽減するものでございます。 一方、障害がなく障害福祉サービスを利用してこなかった一般の高齢者の方々が介護保険サービスを使う場合は、介護保険法により原則一割の利用者負担をしていただくことになりますので、今般の軽減措置の対象となる方との間で同じサービスを利用しつつも負担額が異なることとなってまいります。 こうした一般の高齢者の方々との公平性に鑑みれば、全ての障害者を対象とするということではなくて、障害福祉サービスを長らく利用しており、介護保険サービスの利用者負担の発生の影響が大きいと考えられる方といたしまして、障害福祉サービスを五年間以上利用していた方を対象とするといったような要件を設けることを考えているものでございます。 障害福祉サービスの利用が五年未満の方々が介護保険に移行するかどうかというところは、介護保険により適切な支援が受けられるかどうかということにつきまして、先ほども申し上げましたように市町村において利用者の個別の状況を把握した上で御判断をいただくものでございます。 その際、市町村が介護保険により適切な支援が受けられないと判断する場合は、引き続き障害福祉サービスを受けることも当然可能となってまいります。
○福島みずほ君 今、様々な自治体で、六十五歳になったら障害者福祉サービスを受けられませんよと言われている現状から見ると、六十二歳で発症して軽減措置を受けられないとなった場合に、適切な対応が果たしてされるだろうかというふうに思います。 それから、実は障害者福祉サービスの行方ということも大事ですが、介護保険が改悪され、要支援一、二の通所と訪問サービスが地域包括支援センターに移行になり、そして要介護三以上でなければ特養老人ホームに入れない、年収二百八十万以上だと一割負担が二割になりました。さらに、今介護保険のことについて審議会で議論中で、介護保険の要介護一、二ももしかして外れるんじゃないかという、そういう疑いすら持っています。来年介護保険改悪法が国会に出てくるんじゃないか。 何が言いたいか。障害者福祉サービスもなかなか本当に受けられなくなるが、六十五歳から介護保険で行けと言われた、その行った先の介護保険もずんずん沈んでいくというか、極めて使い勝手が悪いサービスというか保険というものになっていって、障害のある人たちにとって、じゃ、障害者福祉サービスを受けられない、でも介護保険に行ったら十分受けられるならまだいいけれども、そうでなくなるんじゃないかということを強く思い、これは問題だと思います。年齢によって差が出てくるのもまたおかしいと思います。 障害児保育の実態、障害児の親たちがどのような困難を感じ、どのような要望を持っているかについて厚労省はどう把握しているか、また、現状把握のための具体的スケジュールを教えてください。
○政府参考人(香取照幸君) お答え申し上げます。 前回のこの委員会の御質問の中で、保育園における障害児のお子さんの受入れ状況について御質問いただきまして、これにつきましては毎年把握をしている旨、御答弁を申し上げたところでございます。 今後、実態調査をというお話がございまして、私どもでも現在検討しておりますという御答弁申し上げましたけれども、この点に関しましては、昨年度、子ども・子育て支援制度ができましたので、今年度、調査研究の中で障害者の受入れの問題についても把握してまいりたいと思っておりますけれども、まず一つは、新制度の中で療育支援加算というものを用意いたしましたので、これが一体、実際どのように取り組まれているか、それと、障害児保育につきましては加配をしているわけでございますけれども、各自治体でこれにつきましてどのような財政面を含めて措置を講じているか、それからまた、現実にどの程度の保育士の加配が行われているかと、そういうことを総合いたしまして、障害児の保育ニーズについてどこまで現場の保育所が対応できているかといったことについて把握をしてまいりたいと思っております。 また、これは障害児保育の現状につきまして、過去、平成十九年度でございますけれども、調査研究をしてございまして、そのときに実際に障害のあるお子さんをお持ちの保護者の方々に様々な形で御意見を伺ったわけでございますけれども、一つは、なかなか集団保育を受けさせることが難しいお子さんもいらっしゃるということで、障害の態様に合わせた保育がきちんと受けられるかどうかといったこと、あるいは障害児への対応についての専門性ということで職員の資質についての御要望、あるいは専門機関との連携、あるいは医療機関との連携についての御懸念といったようなものがあったということもございますので、実態把握の過程では、こういったことも頭に置きながら、実態をきちんと把握して適切な施策につなげてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小西洋之君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君及び三宅伸吾君が選任されました。 ─────────────
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私は、津田先生に続きまして、就労に徹底的にこだわって今日は質問させていただきます。よろしくお願い申し上げます。 労働施策とそして福祉施策の一体的な展開というものが今回の中でも議論をされようといたしております。例えばOECD諸国におきましても最近の動向として、雇用そして就業上何ができないかという視点から何ができるのかという視点へと政策転換が各国でも起こっているんです。何ができるのかという評価に基づいて、それを対象として明確にサポートが重視される、それによって雇用が急激に広がっているというこの現状の中、じゃ、日本はどうなのか。 今回、まずは大臣に御答弁いただきたいんですけれども、障害者の雇用を促進する施策、目的は何なのでしょう。そして、ゴールはどこに設定していらっしゃるでしょうか。お願いをいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害者雇用の政策というのは、まず障害のある方の就職を通じた社会参加、障害があろうとも社会に参加ができるということ、ひいては障害のある方の自立をした職業生活、つまり所得を得られるということの実現を図ることを目的としているというふうに理解をしております。これは障害者雇用促進法の第一条にも定められていることであって、障害のある方の雇用者数は十二年連続で過去最高を更新をしておりますが、障害者雇用は着実に進展をしている一方で、精神障害のある方などの職場定着は引き続いて困難があるということで、雇入れ後の職場定着支援も重要な課題だというふうに思っています。 こうしたことから、障害のある方の就職から職場定着まで切れ目のない支援を行うということが政策的に大事だという認識の下で、企業においても、あるいは雇用する側の、障害のある方々の特性に応じた指導方法や、短時間勤務など労働時間の工夫といった取組が重要であるということから、そうした企業の取組を私どもとしては政策の目的としても促していかなければならないというふうに考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、今回の改正で就労定着に向けた支援を行うサービスというものが創設されております。その経緯について、藤井部長、教えていただけますか。
○政府参考人(藤井康弘君) お答え申し上げます。 障害のある方々は、その方の状況等によりまして、様々な経路から就労を目指していらっしゃいますけれども、いずれの場合も障害者就業・生活支援センターが職場定着の支援を実施をしております。こうした中で、ハローワークでの求人に応募して就職される方で職場への定着に課題がある方には、就職前からハローワークと障害者就業・生活支援センターがチームを結成をして就職から職場定着まで一貫した支援を実施をしております。 その一方で、就労移行支援等福祉サービスを経て就職される方につきましても同様に支援をしてきていただいておりますけれども、この就労系のサービスが定着をして、このルートで就職される方も増加をし、その定着支援をより効果的に行うことが今般求められているというふうに認識をしております。 従来は、福祉サービスを経て就職される方は、定着支援を受けるためには就職後から新たにセンターとの信頼関係を構築しなければならなかったわけですけれども、これをより効果的、効率的な支援とするために、就労定着支援を今回創設をいたしまして、就職後も就労につないだ、なじみのある福祉サービス事業者等によるアフターフォローを受けることを可能として、自身が抱える問題をより安心して相談できるようにしたものでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、藤井部長、そんなに定着率というのが悪いんでしょうか。障害者の全体の定着率について教えていただけますか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 定着率そのものを悉皆的に調査したものはございませんけれども、例えばでございますが、平成二十六年度に私どもジョブコーチというものを支援してございますけど、このジョブコーチが支援いたしました対象者の支援終了後の六か月の職場定着率でございますと、例えば八八・一%、これは母数は五千人から六千人程度でございます。 それから、今、藤井部長の方から紹介がありました障害者就業・生活支援センターにおいて支援されました対象者の就職後六か月後の職場定着率でございますが、これも平成二十六年度の実績で一万人から二万人程度でございますが、これが八三・九%、それから、ハローワークを中心といたしましたチーム支援で就職後一年の職場定着率、これ平成二十四年度に実施したもの、サンプル調査八千人程度でございますけど、この職場定着率が七七・八%、こういった状況でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 なので、全体的な定着率というのは調査もないんですよね、数値も。やっぱりこういうところから私は反省をしていただきたいと思っているんです。 定着率も分からない、どうやったらいいんだという中で大臣に質問させていただきたいんですけれども、資料一に準備をいたしております。 今、様々な施設が出てまいりました。ハローワークという言葉でしたり、障害者就業・生活支援センターという言葉でしたり、福祉型の作業所という様々な言葉が出てくるんですけれども、やはりこのような実態で、この下の表を見ていただきましたら、例えば四九・一%ハローワークと連携していますよ、障害者就業・生活支援センターとは約四五%ぐらい連携していますねという数値が見て取れる、私もそういう説明を受けました。でも、もっとその上を見ていただきたいんです。こういう関係機関を利用し、また協力を求めたことがある事業所は全体の一三%にすぎない、余り連携をしていないじゃないですかということなんですよ。 しっかりと連携をし、そして定着をするに当たってサポートを充実させていく、まずは連携をして、こういうところがあるぞ、こういうサポートが受けられるんだぞということを周知徹底すべきだと思いますが、大臣、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この平成二十五年度の障害者雇用実態調査で、雇用継続、職場定着やそれから職場復帰においてこれらの関係機関を利用したり又は協力を求めたことのある事業所というのは、今お話がございましたが、全体の一割前後ということです。これは、障害のある方を雇用していない事業所も含めた全体の有効回答数に占める割合であるため、これをどう評価するかというところは御意見のあるところでありまして、関係機関からの支援を受けなくても障害のある方を雇用していく上で適切な配慮などができている事業所もある一方で、ハローワークを経由せずに障害者を雇用した事業所や、中小企業などでは支援機関からの支援が受けられることを知らない事業所も一定程度あるのではないかというふうに考えられます。 障害のある方の職場定着等について、支援が必要な事業所が支援機関についての情報を得られるように、中小企業を中心に今後ハローワーク職員が事業所にむしろ出向いて行う訪問指導、それから企業の方が求人申込みなどでハローワークに来所される際に積極的な周知や助言等を行うこととして、企業が必要な支援機関が結び付けられるようにこれは更に努力をしないといけないというふうに思うところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 定着率も全体的には分かりませんけれども、私どもとしては、しっかりとこういう法律ができたからには定着に向かってどんどん数値を伸ばしてほしいとも考えております。 それに当たりまして、実は資料二に、こちら準備させていただきましたけれども、障害者を五人以上雇用するような事業所では障害者職業生活相談員というものを選任しなければならないとなっております。その役割と選任状況について、部長、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のとおり、障害者を五人以上雇用する事業所に対しましては、障害者雇用促進法第七十九条の規定によりまして、当該事業所において雇用する労働者の職業生活に関する相談及び指導を行う職業生活相談員を選任することを義務付けております。この相談員の具体的な役割でございますけれども、まず適職の選定、職業能力の開発、向上等職務内容に関すること、それから障害に応じた施設設備の改善等作業環境の整備に関すること、労働条件や職場の人間関係などの職場生活に関することなどについて、障害者から相談を受け指導を行うことにより、障害者の職業生活の充実を図ることでございます。 なお、この設置については、五人以上の障害者を雇用いたします、逆に割り戻しますと一つの事業所に二百五十人以上という大きな事業所でございます。例えばこれ、工場単位でも二百五十人以上の工場ということが対象になるわけでございます。例えて申し上げますと、企業の人事部あるいは人事課の障害担当というような位置付けでございまして、私どものハローワークの窓口になるものと思っております。 選任状況につきましては人数の取りまとめ等は行ってございませんけれども、事業所におきましてこの相談員を選任した際には氏名などにつきましてハローワークに個別に御提出をいただいているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 こういう方たちが企業の中にいらっしゃっていただくことによって定着につながるじゃないですか。でも、実際に数値も把握していないという、こういう現状なんですよ。だって選任しなきゃいけないんですよね、でも選任しているかどうかも分からない。私は、これ大変残念なことだと思います。結局、制度があってもそれが利用されなかったり知られなかったりそれが守られなかったり、こういうことによって定着率が上がっていかないのであれば、私たちがまた制度をつくっても同じですよね。しっかりと、そこは地に足付いた政策として私はいただきたいと願っております。 では次に、広畑部長、もう一問、ちょっと前後いたしますけれども、お伺いしたいと思います。 企業が障害者を採用する経緯について調査していらっしゃいますでしょうか、お願いを申し上げます。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 特にそれぞれの企業が障害者雇用を行う際の経緯とか理由について調査を実施しておりませんけれども、ハローワークにおきまして日常的に求人の受理や雇用率の達成指導などを行っております。こうした中で、企業の規模や経営者の障害者雇用に対する考え方などによって様々であると認識をしております。 例えば、具体的な経緯や理由といたしましては、一つ目には、例えば法定雇用率を達成し、障害者雇用納付金の納付を避けるためであるとか、あるいは今言われておりますCSR、企業の社会的責任を果たすためであるとか、あるいは障害者が就労する職場の見学や実習の受入れを行ったことによりまして障害者雇用に対して前向きになったと、あるいは障害者の活用によって人手不足を解消したいと、こういったことがあると考えております。 いずれにいたしましても、ハローワークにおきまして障害者雇用についての理解を促すとともに、企業の障害者に関する採用ニーズを把握した上で必要な指導と支援を行ってまいります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これ、東京都の産業労働局が調査をいたしております。企業の社会的責任を果たすことができる、これが六〇%です。障害者雇用の法定雇用率を遵守する、五三%です。必要な能力を持った人を確保できるから、残念なことに三五%です。 本来であれば、この三番目の必要な能力を持った方が確保できるというこの数字をもっともっと上げていかなければならないんですね。結局、企業からしてみると、法定雇用率というものを一方で押し付けられ、それを埋めるために障害者の皆様方を雇用しなければならない。 じゃ、その一方で、障害者の皆様方、離職経験者の前職の離職理由見ましても、個人的理由が六〇%以上です。賃金、労働条件に不満であったというのがそのうちの三二%。職場の雰囲気、人間関係が合わなかったんだという方が三〇%。 やはり私は、こういう中にハラスメントというものも隠されているのではないかということを危惧いたしております。職場における障害者を取り巻くハラスメント、実態を調査してくださっておりますでしょうか、山越局長、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(山越敬一君) 障害者に対します職場のいじめ、嫌がらせでございますけれども、これは障害者虐待防止法の使用者による障害者虐待に含まれるものと考えております。こうした観点から御答弁申し上げますと、平成二十六年度におきまして障害者虐待が認められた事業所が二百九十九事業場、労働者数で延べ四百九十二人について都道府県労働局が指導等を行っております。 このうち、障害者雇用促進法に基づく助言、指導を行ったものが四十九件ございまして、そのうちの多くの事案が、暴言を吐くとかあるいは暴力を振るうなどのいじめ、嫌がらせに関する事例でございました。また、同じく内数でございますけれども、男女雇用機会均等法に基づく助言、指導を行いました事案が八件ございまして、この八件はいずれもセクシュアルハラスメントの事案でございました。さらに、これも内数でございますが、個別労働紛争解決促進法に基づく助言、指導等を行った事案が六件ございまして、このうち五件がいじめ、嫌がらせに関する事案でございました。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 それは、氷山の一角の数字だと私は思っております。私も産業医として、障害者雇用の皆様方、年に何十人と面談をさせていただきますけれども、やはり必ず出てくるんですね。しかし、誰にも言えない、どこに相談したらいいんだというところで、私が先ほど御紹介いたしました障害者職業生活相談員のような方々というものが会社の中でしっかりと障害者の皆様方を守ってくださる存在として、私はもっともっと専門性が高い人材育成が大切なのではないかと思いますが、政務官、いかがでいらっしゃいますか。御意見を下さい。
○大臣政務官(三ッ林裕巳君) お答えいたします。 障害者職業生活相談員について、事業所において障害者の特性に十分配慮した雇用管理が行われることにより、障害者の能力が最大限に発揮され、障害者の職業生活の充実が図られるようにするための重要な役割を担っていることから、資格認定講習の修了者など一定の資格を有する方を選任することとしております。また、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構におきましては、企業におけるジョブコーチ、職場適応援助者の養成研修を無料で実施しておりまして、職場適応等に課題を抱える社員に対する専門的な支援を自ら行うことができる人材の育成に取り組んでいるところであります。障害者職業生活相談員も当該研修を受講することが可能であります。 さらに、企業におきましては、ジョブコーチとして一年以上の実務経験を有しており、経験の浅い職場適応援助者への支援のノウハウの伝達、指導、障害者雇用全般のマネジメントを行うことが予定されている者に対して支援スキル向上研修を実施し、より専門性の高い人材を育成しているところであります。 企業におきましては、障害者の雇用継続や職場定着を図るためには、障害者職業生活相談員やジョブコーチを始めとした企業内の専門的な人材の果たす役割が重要であるため、今後とも企業の積極的な取組を支援してまいりたい、このように考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 先ほどから私、紹介しておりますように、障害者本人と企業の双方に大きな溝があるからこそやっぱり定着ができないと、こういう状況でございます。 そこで、広畑部長、二問まとめて教えてください。法定雇用率の算出根拠、そして未達成の企業の割合というものの変移についてでございます。よろしくお願いします。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 まず、法定雇用率でございますが、常用労働者と、働く意思と能力はあるけれども働いていない、まあ失業者の方でございますけれども、それを分母といたしまして、一方、分子として、今度は障害者、現在は身体障害者と知的障害者でございますけれども、常用労働者と同じように働く意思と能力はあるけれども失業されている方、この総数を計算いたしまして、現在、民間企業において二・〇%と規定されております。この制度でございますけれども、現状では失業者であっても、働く意欲を持つ者である以上、この比率に応じまして政策的に障害者を失業者のままにするのではなくて、企業に雇用してもらうことを義務付けているものでございます。 それから、法定雇用率の未達成の企業の割合でございます。ちょっと細かくなりますけれども、雇用義務がございます五十人以上で申し上げますと、五十人から百人未満でございますけれども、五五・三%、百人から三百人未満でございますと四九・八%、三百人から五百人でいきますと五六%、五百人から一千人で五五・四%、一千人以上の規模では四五%でございますが、これは前年に比較しまして少しずつではございますけれども未達成企業の割合は減っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 結局、じわじわと上がってきているけど、それほど急激には上がってこないんですよね。これ何十年やっているんだと私は言いたいんですけれども、やはり無理な就職というものの危険性を昨日も参考人の方も口にしていらっしゃいました。 やっぱり、B型の工賃が低水準で推移をして、法定雇用率もなかなか上がってこない。そのうちに、私は、結局法定雇用率を上げなければならないということだけを目標としてしまうと、本当にその目的と手段というものがひっくり返ってしまうのではないか、そういうことによって多くの障害者の皆様方が逆に心的な障害を受けたという方も私は接してまいりましたので、これではいけない。であれば、一定の水準以上達することができたら、ドイツ、フランスのように障害者就労施設へ発注分の一定割合というものを障害者の雇用数に算定するというようなことも今後考えていかなければならないのではないかと思いますが、大臣、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生が御指摘になられた考え方は、今後やはり働き方改革というのを安倍内閣として正面から取り組もうと、こういうことでやっているわけでありますので、それと深く関わるところもあるのかなというふうに思っています。 これまでの考え方の整理をあえて申し上げれば、障害者雇用率の制度というのは、社会連帯の理念に基づいて、全ての事業主に障害のある方を自ら雇用する責任を果たすように雇用を義務付けているものでありまして、障害者就労施設への発注を増やすことも当然重要であって、我々はハート購入法、優先調達法を議員立法で通しているわけで、その際にも私、最初に作ったときにこの問題は随分議論しました。 御指摘のように、障害者就労施設への発注分の一定割合を障害者雇用促進法に基づき雇用しなければならない人数としてカウントすることについて、企業が障害のある方の雇用を減らすおそれがあって慎重に検討すべき問題という整理をするわけでありますが、このとき、このハート購入法を最初に作ったときにも、これを最初から入れ込むかどうかということは正直いろいろ議論をして取りあえず見送ったところでありまして、それはあくまでも取りあえずということで、障害のある方の雇用ということですけれども、さあ果たしてそれが本当に目的なのかどうかということも含めて、働き方改革との関係で社会参加の在り方とか自立をした障害者の生活、あるいは職業生活と呼んでいいのかどうか、そういうことの実現の観点から、これから企業にも、まずは雇用でありますけれども、しかし、それ以外のことについても今後は考えていかなきゃならないのかなというふうに私は思っております。
○薬師寺みちよ君 新たな課題として、今後も厚労省、取り上げていただきたいと私も願っております。 済みません、ちょっと時間がございませんので、飛ばさせていただきます。 藤井部長、このような障害者雇用における産業医の役割を簡単に教えていただけますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害者の就労定着も含めまして、就労支援を行うに当たりましては、これ、企業内外の関係者が連絡調整等を行いまして、適切な支援につなげていくということが重要だというふうに考えております。 産業医の方々を企業が選任をして、障害のある方を含めて職場の労働者の健康管理等を行う役割を担っていらっしゃる中で、この障害者雇用促進法に基づく合理的配慮指針におきまして、採用後の障害者に対して事業主が対応すべきと考えられる措置として示されております出退勤時刻、休暇、休憩に関し、通院、体調に配慮すること等の就業上の措置につきまして、これの具体的実施に当たりましては企業の実情に応じまして医学的見地から意見具申等の役割を担っていただくものと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私もそうでございますけれども、やっぱり通訳のような役割なんですよね。ですから、様々な診断書であったり、様々な認定が下りてくる、でも、それをどうやって職場に生かしていけばいいんだということが職場の皆様方は素人です。ですから、そういったプロがどこかでかんでいくことがとても大切です。特に身近にそういう方々がいらっしゃるのであれば、そういう方を、役目を果たしてほしい。 大臣、今、産業医の在り方検討会というものがあって、疾病管理というものも産業医の役割として課すべきじゃないかというような議論も今後起こってくるかと思います。産業医の認定に当たりましても、就労支援について研修内容にも私は盛り込むべきだと思いますが、二問続けてお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 結論的にはそのとおりだと思っております。 産業医の役割について、今お話に出たように、産業医制度の在り方に関する検討会において関係者の参画を得まして検討を進めております。 その中で、議員御指摘の障害のある方の就労についても、多様化する労働者の健康管理、健康確保対策の課題の一つとして指摘がもう既にあるわけでありまして、検討会において障害のある方の就労支援における産業医の役割についても検討を行ってまいりたいと思いますし、そのためには産業医の能力担保というか、それもなければ機能しないのではないかなというふうに思っておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。是非今後の展開を私も楽しみにいたしております。よろしくお願い申し上げます。 ところで、厚労省では、がんというものに注目して、治療と職業生活の両立支援というものを進めるために、事業所における治療と職業生活の両立支援するためのガイドラインというものを出しております。資料四にも付けておりますけれども、この中で、例えば勤務状況を主治医に提供するというようなところで、様々、医療機関と職場と結ぶような内容がこの中には盛り込まれております。 つい最近出たものでございますけれども、障害者の雇用に対してもこのようなガイドラインというものが存在しますでしょうか。広畑部長、お願いいたします。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 雇用の場面におきまして、障害特性に関する理解やあるいは配慮の方法について御指摘のような様式集をまとめたガイドラインは今のところ作成しておりません。 ただ、事業主向けに、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構におきまして、企業が障害者雇用を進めるに当たりまして留意すべき基本的な理解や意識、障害者との接し方等を分かりやすく確認するチェックリストや、障害別に雇用上の問題点の解消のためのノウハウ等を紹介するマニュアルを作成しておりますほか、厚生労働省におきましても、本年四月に施行されました雇用分野におけます障害者差別禁止、合理的配慮の提供義務に関するQアンドA、周知用のリーフレット、合理的配慮の事例集等を作成をしております。 今後とも、これらを活用しまして、事業主に対して雇用の場面における障害特性に対する理解や配慮の方法等について周知を図って、障害者の雇用促進に努めてまいります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 結局、切れ切れで出してしまって、全くそれがつながっていないんですね。どういう支援があって、どういうものが必要なのか。じゃ、医療機関や様々な治療機関と結ぶためにはどういうフォームが適切ですよ、やはりこういうものをまとめて示すような、私、これはすごく治療と職業生活の両立のためのガイドライン、よくできていると思いますので、是非そういうものを横の展開をしていただくということを、私も大臣にもお願いをしたいと思っております。 最後に、大臣、一問お願いしたいんですけれども、障害者の職業能力というものは皆様方様々持っていらっしゃいます。ところで、デンマークでしたりフランスでございましたら、医療そして福祉の専門家と労働市場の専門家が協力して、その能力がどのくらいあるのかという評価をしたり、能力がどのくらいこの分野については低いのかという評価をした上で、就労と生活の支援策から成る総合的なリハビリテーションの体制というものを構築し、そして職場に送り出す、一緒にそれで歩んでいくという体制を取っているわけです。 日本はまだまだここまで行き着いていないと私は思っておりますが、大臣、更にこういった体制というものを構築していくおつもりございますでしょうか。私はとても大事なことだと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 障害のある方の職業を通じた社会参加、これを実現するために、地域障害者職業センターの専門カウンセラーが本人との面談を通じて職業適性を把握する職業評価、今お話がありましたが、や、あるいは就職に必要な習慣等を身に付けるための準備支援、それから、こうした職業評価に基づいてハローワークが行う職業紹介あるいは職業指導、さらには、就職後の障害者就業・生活支援センターによる障害のある方の就業上の悩みや日常生活の課題に関する相談支援、こういったことなどの支援が総合的に実施をされるということが、今フランスとヨーロッパの話がございましたが、確かにそういうことは極めて大事なことだというふうに思います。 これらの取組の連携の鍵となりますハローワークにおいて、これらの関係機関とチームを組んで、就職から職場定着まで一貫した支援を行うチーム支援を実施をしているところでございまして、今後とも、これらの関係機関との一層の連携体制の強化を図って、障害のある方一人一人に合った就職前の職業評価から就職後の定着まで総合的な支援が行われるようにしなければなりませんし、ハローワークの方もそういった面で人材をしっかりと育成をして、そういう総合的な取組ができる人材をきちんと配置をする中で、今先生がおっしゃったようなことができるようにしていかなければならないのかなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 時間が来ましたので終わります。是非、その横軸をしっかり通していただきますよう再度お願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、障害者総合支援法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 法案に反対する第一の理由は、本法案が本来求められている基本合意、骨格提言に基づく改正ではないからです。 本改正案は、附則三条に定められた見直し規定に基づくものとして提出されました。その経緯からすれば、基本合意と骨格提言の実現に向け、残された課題を解決するものでなければなりません。 しかし、附則三条に掲げた項目についてほとんどまともな前進はなく、骨格提言が掲げた諸課題は積み残されたままです。一方で、応益負担の条項はそのまま引き継ぎ、配偶者や障害者の保護者の収入により負担が課せられる仕組みも残しています。支援から漏れる谷間の障害についても未解決、支給決定の在り方、報酬支払方式、国庫負担基準の廃止などの課題も棚上げされています。 反対理由の第二は、本改正案が介護保険優先原則を何ら変えるものでなく、一層その原則を固定化するものと言わざるを得ないからです。 介護保険優先原則により、六十五歳になった途端、半強制的に介護保険に移行させられ、無料だった低所得者が一割負担となり、必要なサービスの打切り、縮小が行われる。障害の状態は全く変わらないのですから、何の合理性もありません。だから、基本合意でも廃止を約束していたのです。 政府は、負担軽減の仕組みがあると言いますが、様々な条件を課して対象者を限定しています。また、独自のルールで支給を制限する自治体も存在しており、障害者の命と暮らしを脅かしています。このような事態を招いた介護保険優先原則は廃止し、障害の特性に配慮した選択制とすべきであります。 本改正には、病院内での重度訪問介護利用や自立生活援助など、当事者の要望が部分的には反映されています。しかし、様々な要件を設けてその対象を絞り込むなどの問題もあります。自立生活援助はグループホームの軽度者外しと抱き合わせになりかねず、これらをもって賛成することはできません。 基本合意は、障害者自立支援法違憲訴訟を始めとする障害者の命懸けの闘いで勝ち取ったものです。骨格提言こそ制度改革の羅針盤であり、政権が替わろうとも守り続けていかねばならないものです。今こそ、基本合意、骨格提言と障害者権利条約に立ち返り、障害者の人間としての尊厳が守られ、基本的人権が尊重される真の制度改革に踏み込むべきです。このことを指摘して、私の反対討論を終わります。
○福島みずほ君 福島みずほです。 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律案について反対の討論をいたします。 反対の理由は、本案が二〇一〇年に障害者自立支援法違憲訴訟原告団、弁護団と国、厚労省が締結した基本合意文書を遵守しておらず、また、二〇一一年に障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会がまとめた障害者総合福祉法(仮称)を創設するための骨格提言を反映する内容となっていないからです。 さらには、日本政府が二〇一四年に批准した障害者権利条約にのっとった見直しとも言えません。具体的には、制度の谷間が解消されていないこと、家族の収入に依拠する利用者負担制度が維持されていること、障害程度区分制度の廃止など支給決定の見直しがされていないこと、自立支援医療の低所得者無償化がほごにされていることなどが挙げられます。 特に、本案により介護保険優先原則が徹底されることは問題です。障害福祉サービスを受けていた障害者が六十五歳を境に介護保険へ移行され、無料だった利用料が一割負担となり、サービスの内容も縮小される問題について、各地で障害当事者から異議申立ての声が上がっています。本案は低所得者の利用料軽減の仕組みを新設していますが、厳しい条件が設けられ、対象は限られています。障害者の生活の水準や質が引き下がることがないよう、障害の特性等に応じて選択制の導入を図るべきです。 また、政府は、自立生活援助を新たに設け、これにより、空いた施設やグループホームで重度や高齢の障害者を受け入れる方針であり、軽度や若い障害者が施設やグループホームから追い出されかねない懸念があります。本案には、障害当事者らが求めてきた入院中の重度障害者への付添い介助や重度障害児への居宅訪問型支援の新設など前進面があります。しかしながら、厚生労働省が想定している対象、運用は極めて狭く、個別の必要に応じた拡大が望まれます。 最後に、日本の障害福祉施策は、基本合意、障がい者制度改革推進会議の議論、骨格提言、そして障害者権利条約を道しるべとして構築していくべきであることを改めて強調し、私の討論といたします。
○委員長(三原じゅん子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、おおさか維新の会、社会民主党・護憲連合及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、障害者の介護保険サービス利用に伴う利用者負担の軽減措置については、その施行状況を踏まえつつ、障害者が制度の谷間に落ちないために、その在り方について必要な見直しを検討するとともに、軽減措置の実施に当たっては、一時払いへの対応が困難な低所得者への配慮措置を講ずること。また、障害福祉制度と介護保険制度の趣旨を尊重し、障害者が高齢になってもニーズに即した必要なサービスを円滑に受けられることが重要との観点から、介護保険優先原則の在り方については、障害者の介護保険サービス利用の実態を踏まえつつ、引き続き検討すること。 二、入院中における医療機関での重度訪問介護については、制度の施行状況を踏まえ、個々の障害者の支援のニーズにも配慮しつつ、対象者の拡大等も含め、その利用の在り方について検討すること。また、障害者が入院中に安心して適切な医療を受けることができるよう、看護補助者の配置の充実等、病院におけるケアの充実に向けた方策を検討すること。 三、自立生活援助については、親元等からの一人暮らしを含む、一人暮らしを希望する障害者が個別の必要性に応じて利用できるようにするとともに、関係機関との緊密な連携の下、他の支援策とのつながりなど個々の障害者の特性に応じた適時適切な支援が行われるような仕組みとすること。また、既に一人暮らしをしている障害者も対象にすることを検討すること。 四、障害者が自立した生活を実現することができるよう、就労移行支援や就労継続支援について、適切なジョブマッチングを図るための仕組みを講じ、一般就労への移行促進、退職から再就職に向けた支援、工賃及び賃金の引上げに向けた取組をより一層促進すること。また、就労定着支援の実施に当たっては、労働施策との連携を十分に図るとともに、事業所や家族との連絡調整等を緊密に行いつつ、個々の障害者の実態に即した適切な支援が実施されるよう指導を徹底すること。 五、障害者の雇用継続・職場定着において、関係機関を利用したり、協力を求めたりしたことのある事業所の割合を高めるよう、事業所を含めた関係機関同士の連携をより図るための施策について、障害者を中心とした視点から検討を加えること。 六、障害者が事業所において欠くべからざる存在となることが期待されており、そのために重要な役割を担っているジョブコーチや障害者職業生活相談員の質の向上が求められることから、より専門性の高い人材の養成・研修について検討すること。 七、障害者が持つ障害の程度は個人によって異なるため、就労を支援する上では主治医や産業医等の産業保健スタッフの役割が重要であることに鑑み、障害者の主治医及び産業保健スタッフに対する障害者雇用に関する研修について必要な検討を行うこと。 八、通勤・通学を含む移動支援については、障害者等の社会参加の促進や地域での自立した生活を支える上で重要であるとの認識の下、教育施策や労働施策と連携するとともに、個別給付化を含め検討すること。あわせて、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の施行状況等を勘案しつつ、モデル事業を実施するなど利用者のニーズに応じたきめ細かな支援の充実策を検討し、必要な措置を講ずること。 九、障害支援区分の認定を含めた支給決定については、支援を必要とする障害者本人の意向を尊重することが重要との観点から、利用者の意向や状況等をより適切に反映するための支給決定の在り方について、引き続き検討を行い、必要な措置を講ずること。あわせて、障害支援区分の課題を把握した上で必要な改善策を早急に講ずること。 十、障害者の意思決定の選択に必要な情報へのアクセスや選択内容の伝達が適切になされるよう、意思決定に必要な支援の在り方について、引き続き検討し、必要な措置を講ずること。また、「親亡き後」への備えを含め、成年後見制度の適切な利用を促進するための取組を推進すること。 十一、精神障害者の地域移行や地域定着の推進に向けて、医療保護入院の在り方、地域移行を促進するための措置の在り方、退院等に関する精神障害者の意思決定、意思表明支援の在り方等について早急に検討し、必要な措置を講ずること。また、相談支援、アウトリーチ支援、ピアサポートの活用等の取組をより一層推進すること。 十二、障害児福祉計画の策定に当たっては、保育所、幼稚園等における障害児の受入れ状況や障害福祉計画との整合性に留意しつつ十分な量を確保するとともに、質の向上も含めた総合的な支援が計画的に行われるよう配慮すること。 十三、障害者等の家族を支援するため、専門家等による相談・助言体制の拡充及びレスパイトケア等の支援策の充実を図ること。また、障害児のきょうだい等が孤立することのないよう、心のケアも含めた支援策の充実を図ること。 十四、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の対象疾病については、医学や医療の進歩、指定難病に関する検討状況等を踏まえ、更なる拡充を図るなど、障害福祉サービスを必要とする者が十分なサービスを受けることができるよう、引き続き、必要な措置を講ずること。 十五、平成三十年度に予定されている障害福祉サービス等報酬改定に当たっては、安定財源を確保しつつ障害福祉従事者の賃金を含めた処遇改善、キャリアパスの確立、労働環境改善、人材の参入及び定着、専門性向上等による人材の質の確保等に十分に配慮して検討すること。 十六、災害発生時において障害者等が安全にかつ安心して避難することができるよう、個々の障害の特性に対応した福祉避難所の拡充及び専門的知識を有する人材の確保、養成を図ること。また、福祉避難所が十分に機能するよう、福祉避難所の周知に努めるとともに、日常からの避難訓練の実施、避難することが困難な障害者等の把握及びその支援方法等について早急に検討すること。さらに、障害者が一般避難所を利用できるよう施設の整備等に努めるとともに、災害で入院した重度障害者等へのヘルパーの付添い、災害時に閉所を余儀なくされた障害福祉事業所に対する支援などの緊急措置を、関係法令にあらかじめ明記することを検討すること。 十七、施行後三年の見直しの議論に当たっては、障害者の権利に関する条約の理念に基づき、障害種別を踏まえた当事者の参画を十分に確保すること。また、同条約に基づき、障害者が障害のない者と平等に地域社会で生活する権利を有することを前提としつつ、社会的入院等を解消し、地域移行を促進するためのプログラムを策定し、その計画的な推進のための施策を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(三原じゅん子君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 全会一致と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(三原じゅん子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、一般社団法人日本発達障害ネットワーク副理事長・NPO法人エッジ会長・厚生労働省社会保障審議会障害者部会委員藤堂栄子君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 自由民主党の島村大でございます。 さて、発達障害者支援法が平成十七年四月に施行されてから今年で十一年が経過しました。その間に国民に対する発達障害の認知度も広がり、様々な障害法制にも反映されてきたところでございます。 一方で、発達障害という言葉は大分知っていただいていますが、ただ、どういうものかということはなかなか理解が進んでいない現状もあると思います。保育園や幼稚園において、子供の発達障害について保護者ではなくて保育士の先生や幼稚園の先生が気付くことも多いと聞いております。せっかくこの保育士の先生や幼稚園の先生が気付いたにもかかわらず、そこから保護者の理解を得て行政の支援に結び付けることが難しいということもよく聞いております。 保護者に対して、発達障害者等の情報提供から子供への支援の在り方について丁寧な説明を通じた理解をいただくことが重要であると思います。保育所、幼稚園の現場のみで対応は厳しく、また発達障害支援センター始めとして民間の関係部門との連携をしながら行っていくことが重要であると思います。 発達障害を持った子供の保護者には、理解を得る方法やサポートが重要となるかと考えますが、どういうことが政策が必要であるかということを今日いらっしゃっていただいています藤堂参考人にお伺いさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○参考人(藤堂栄子君) 御質問ありがとうございます。 小さい子供を抱えた保護者は、本当にこの子が何かあるのかないのか分からないまま非常に不安な気持ちを抱えているというふうに理解しております。そこに若い保育士さんとかから、おたくのお子さん、そうかもしれないというふうに言われても、なかなかうまく受け入れることができないということが聞かれています。私自身もそうでした。二十歳そこそこの子供のいない保育士さんに、おたくのお子さん、その頃は発達障害という言葉もございませんでしたので、おかしい、普通じゃない、障害があるんじゃないかというふうに言われるというのは非常に不本意であって、なかなか受け入れることができないという現状がありました。今でもそれほど変わっていないということがあると思います。 反対に、おっしゃったように、八七%の方が発達障害という言葉は知っている状態になっていますけれども、現状を知らないというのが一つある。それから、きちんと対応して育った良い例というのがなかなかうまく外に日本では出てきていないということもあって、それを受け入れるということが親には難しいのだろうと思っています。 なので、幾つか方法はあると思いますけれども、一つは、より一層の啓発というのが大事であろうと思います。それは、小さいときに見付かって、それに対していい専門家の方たちが適切な支援をして、そして保護者同士で知恵を出し合って、大丈夫という気持ちを持った上で、うまく育った、大人になった発達障害の人たちの話もきちんと分かっていくと受け入れやすくなるんだろうなということが思われます。 それから、説明する人ですけれども、実際に当たっている保育士さんとかが言うと後の関係性が悪くなる可能性がありますので、先ほどおっしゃった発達支援センターなどの専門家たちが出向いたときにでも、怖いことではない、将来がないわけではない、法律もそろってきているし私たちが支えるから一緒に頑張りましょうというエールを踏まえつつ、明るい未来というか、きちんとしたその人らしく輝ける未来があるということを伝えていっていただけると親も受け入れやすいのではないかと思います。
○島村大君 ありがとうございます。 今お話聞いてもそうですが、やはり我々も、発達障害の方々は、その方を見てなかなか外見からは分からないと、そういう難しさをやはり抱えている問題が大きいと思いますので、是非ともこの法案を進めさせていただきたいと思っております。 今回の改正では、国及び地方公共団体に発達障害児のいじめ防止等のための対策に推進が義務付けられております。発達障害は先ほどお話ししたように見た目では分からない障害であり、周りの理解がなければクラスでいじめられたり、浮いた存在、また、からかわれたり不登校、引きこもりになる子供も多いと聞いております。学校の先生のみならず、やはり周りの生徒さん、児童の方々も発達障害に対する理解を深めることが大変重要だと思われております。 この今回の発達障害者支援法の改正案に盛り込まれましたように、可能な限り発達障害児が発達障害児でない児童とともに教育を受けられるよう配慮が必要であると私もこれは大変思っております。 そこで、藤堂参考人にお聞きしたいんですが、発達障害児のお子さんが発達障害児でない児童とともに教育を受けられる、また、いじめとかからかわれないようにするためにはどのようにしたらいいかということを教えていただきたいと思います。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 いじめとかからかいというのは、小さい子供たちの場合はほとんど自分たちがそう考えてやっているのではなく、周りの大人とか上の兄弟からの影響というのが考えられるのではないかと思います。本当に子供たちだけで遊ばせていると、自分のできることはやってあげる、その代わりこの子こんなすごいことができるんだぞということを認め合っている場面も多く見られるんですね。 もう一つ、いじめをする側の心にも羨ましいという気持ちがあったりするのが私がいろいろな小学校とか見て回ると感じられる部分でもあります。そういういじめている子の方も何かあるんじゃないかと。羨ましいという気持ちを持つということは、自分も構ってほしいとか、そういうことがあるのではないかというところまで考える必要が一つあるかなと思います。 その上で、発達障害の子供たちがからかわれたりいじめられたりするということは、例えば暗黙のルールというのがあるわけですけれども、そういうことが分からない。又は、私の子供なんかは、どこどこで遊ぼうねと言ったそのどこどこの場所を、タコ公園で会おうねと言っていたのをイカ公園だと思って探しまくっていたとか、コミュニケーションがうまく取れないがゆえに意思疎通がうまくいかなくて、あいつおかしいとか、誘っても来ないからもう呼ぶのをやめようとか、みんなで一緒に同じ作業をしなくちゃいけないときに違うことをやっているということで、変だから省こうということで始まることも多いというふうに思っています。 なので、そこら辺のところを、そこにいる大人がまずいじめを促進しないということ、まず大人の方たちがきちんと発達障害のことを理解するということから始めていただくのが第一歩だと思います。 その上で、うまくいっている場合を考えると、クラス全体、通級とかに通っている時間帯にほかのクラスの子供たちを集めて、一人一人に自分の不得意なことは何って聞くそうなんですね。そうすると、誰でも何かある。僕、走るのは得意だけどボールを扱うのは下手だとか。そうしたときに、今通級に通っている彼は例えば読み書きがつらいんだとか、社会性、友達に頼むのが下手なんだよということをお話しして、そうしたとき自分だったらどうしてほしいかなというようなことを話して、じゃ、そうしてほしいと思ったことを誰かやってくれたらうれしいよねというようなことを言える教師とか大人をまず育てていくということが大事なのかなと思います。
○島村大君 ありがとうございます。 発達障害の本質は様々な調節機能の不十分さであり、自ら調節できないことだということを、これをやはり我々大人がきちんとまずは理解しなくちゃいけないということを今日の参考人のお話からもよく分かりましたので、そこをしっかりとやっていきたいと思います。 本当にありがとうございました。
○川田龍平君 会派を代表して質問させていただきます。 来年にも予定されているICD11への改訂という国際的動向を踏まえ、発達障害の定義の見直しをどのように進めていくつもりでしょうか。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 現行の発達障害者支援法の発達障害の定義につきましては、脳機能の障害である自閉症、アスペルガー症候群などが規定をされておるわけでございますけれども、これはWHOが定めた国際疾病分類に沿って規定をされております。 現在、WHOにおいては、現行の疾病分類でありますICD10を見直して新たにICD11とするための検討が行われていると承知をしておりまして、今後、我が国においても、その検討の状況や国内の関係団体や学会などの意見を踏まえて発達障害の定義についても議論されることとなるというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 発達障害の定義の見直しに当たっては、別表を作る案が考えられますが、藤堂参考人は、その場合、全ての発達障害名を網羅して記載すべきと考えているのか、それとも重立った障害名のみを記載すべきとお考えでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) 御質問ありがとうございます。 私が主宰しておりますNPOは、ディスレクシアという今法律には載っていない名前を使っております。トゥレットですとか吃音ですとか、今話題になっている発達障害で法律に名前が載っていない部分も随分あるということは分かってきていることなんですね。ただ、法律に載っていないとそれだけで存在しないというふうに思われてしまうことがございますので、できる限り載せてほしいなと思っております。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕 ただしというのがございまして、一つだけの障害という方は少ない、重複している場合が多い。そして、今まだきちんと診断できる医者が非常に少ない中で、一つの名前が付いてしまうと自閉症と付いてしまうと読み書きが困難であってもそれは見過ごされてしまうという怖さもありますので、できましたらそれに準ずる状態像というものも入れていただけたら有り難いなと感じております。
○川田龍平君 私も、発達障害の議連の役員として発達障害の問題に関わるようになったのは、トゥレット症候群の方の家族の支援者の方がいて、それで、この定義を見直すに当たっては、このトゥレットですとかなかなか知られていない発達障害のことをやっぱり是非多くの人に理解していただきたい。その上で、やっぱり法律の条文に是非それを書き込んでほしいということで、そういう依頼を受けて、本当にこれは何とかしなければいけないなと思ってこの見直しにずっと取り組んできたんですが、国際的な動向も踏まえということになってきていますので、またこれを、国際的な動向が動いたら是非この見直しのことをやっぱり進めていただきたいと思っております。 例えば、運動障害であるチックですけれども、これも今も情緒障害のような理解をされており、発達障害の専門書にもそういった内容が記載されていたり、小学校の通級指導では、チックの子供が情緒障害のクラスに編制されてしまうといったことが起きています。このような専門家による誤解が生じないよう、適切なカテゴリーも含めた表記を検討を是非していただきたいと思います。 また、教育現場において発達障害に対する無理解から生じるいじめ等を防止するために、まずは教育関係の指導者側が発達障害の子供をどう捉えて、ほかの子供への説明を含めどうケア、配慮していくかについての理解を十分に深めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(浅田和伸君) おっしゃるとおりで、発達障害などの子供に関する教育については、教職員一人一人が発達障害などについての正しい理解を持って、子供たちが出すサインに気付き、つまずきや困難などの状況を理解した上で、その子供あるいはほかの子供たちへの適切な指導を行うことが重要です。したがって、全ての教員が発達障害を含む特別支援教育に係る一定の専門性を有することが不可欠でありまして、文部科学省としても、全ての教員の特別支援教育に関する知識、技能の向上を図ることが必要と考えております。 このため、文部科学省として、各教育委員会に対し、教員の特別支援教育に関する専門性向上に資する研修の充実を求めるとともに、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所において、各都道府県の指導的立場に立つ教員を対象とする研修を行い、また、現職教員に対する発達障害についての高度で専門的な知識を習得するためのプログラムの開発を大学等において行っております。 さらに、平成十六年度に作成した発達障害に係る教育支援体制ガイドラインというのがありますが、これを改訂するために、現在、各教育委員会や学校に意見を求めているところでございまして、その結果を踏まえて、今年度中をめどに見直しを行うこととしております。 今後とも、発達障害等に関する教職員の理解の促進、専門性の向上に努めていきたいと思います。
○川田龍平君 これ、通告していないんですけども、文科省にお聞きしたいんですが、今、特に就学前の相談において、通級指導のところで、特にお母さんたちが今大変責任を感じているのは、子供が普通の学級に行けるかどうかというところで、入学前にお母さんたちは、普通学級ではない方にしてしまった場合に、この後子供が普通学級に行けなくなってしまうのではないかということで普通学級に先に入れてしまうというところで、そこのお母さんたちは非常に、子供たちがこれから未来にちゃんと……(発言する者あり)両親、両親ですね、両親が先に進むときに未来に希望を持てるようにちゃんと通級指導ができるかどうかということを是非徹底していただきたいと思いますが、文科省、いかがでしょうか。
○政府参考人(浅田和伸君) 実際に、この就学前の就学指導とか、それから入学後の対応においても、以前に比べると相当、発達障害を含めて障害を持った子供たちに対する教育については学校現場の理解もかなり広まってきたとは思っていますし、御本人あるいは保護者の御意向もよく聞いた上で、どういう方法、どういう道が一番その子にとっていいのかということを随分話をしながらそれぞれ判断していると私も理解しています。 当然ながら、通級も含めて、我々としては全ての子供たちに、その子のために、その子の現在及び未来にとってどういうことが一番いいのかということをみんなで考えながら判断していく、学校においては、そのための例えば体制の充実とか専門性の向上とか、そういったことに努めていくのは当然のことだと思っています。
○川田龍平君 この発達障害の治療において、児童に対して副作用が強く、成長にも影響を及ぼしかねない向精神薬の投薬が、適応外処方や併用処方といった形で過剰に行われないよう関係者に普及啓発を行うべきではないかと考えます。また、発達障害の診断についても、早期発見とレッテル貼りとの批判のある過剰診断とのバランスをどのように考えるかについて、厚労省の見解を伺います。
○政府参考人(藤井康弘君) 発達障害は、これ通常、低年齢で発現をする脳機能の障害でございまして、投薬に限らず医学的な治療によって治るというものではないと認識をしております。したがいまして、医療機関におきましては、基本的にはまず適切な診断を行い、個々の特性に沿ったカウンセリング等を中心とした対応を行っておりますけれども、発達障害に伴って生じやすい強いこだわりですとか、あるいは多動ですとか、そういった症状が重篤な場合には、対症療法として投薬することがございます。 厚生労働省といたしましては、やはり適切な知識を持って投薬をしていただくために、発達障害の特性を踏まえた適切な薬物治療を推進するために、これは平成二十六年度からの厚生労働科学研究でございますが、発達障害を含む児童思春期精神疾患の薬物療法に関するガイドラインの作成を進めておるところでございます。 また、投薬が必要となるような重篤な症状となる前から早期に発達障害の可能性に気付いて支援を始めるためには、適切な診断に基づきこれを開始することも重要でございますので、平成二十八年度にはかかりつけ医の対応力を向上をするための都道府県の研修事業を実施をしておりまして、今後とも適切な早期発見と早期対応に力を尽くしてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 また是非見直ししっかりやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 発達障害を持っているお子さんに対する支援というのは、できるだけ早く発見をして適切な支援につなげていくことが重要だと思いますけれども、先ほども議論がありましたとおり、発達障害があるということを受け入れることに抵抗感のある親御さんも少なくないと思います。 先ほど、藤堂参考人から、例えば保育士さんではなくて専門家の方からいろいろな情報を提供する、また、啓発について更に進めていく、こうした御意見もあったところでありますけれども、こういったことも含めて、発達障害のあるお子さんの親御さんへの支援、しっかりと寄り添った支援を行っていただきたいと思いますけれども、まずこの点について、厚労省の取組状況を副大臣にお伺いします。
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。 発達障害のあるお子様の親御さんへの支援につきましては、厚生労働省としても大変重要と認識をいたしておりまして、都道府県や市町村による家族支援の取組を行っているところでございます。 具体的には、まず、親が適切な対応ができるように知識や方法を学ぶペアレントトレーニング、それから親の認知を肯定的に修正するためのペアレントプログラムの実施、さらにまた、発達障害児の子育て経験のある方に支援者となっていただくペアレントメンターの養成などを地域生活支援事業の補助対象といたしまして、その取組の推進を図っているところでございます。 また、都道府県及び政令市に設置されている発達障害者支援センターにおきましても、家族からの相談支援を実施するとともに、各地域における相談支援を担う人材を養成するための研修も実施しているところでございます。 今後とも、これらの取組を通して、家族支援の推進に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 是非、きめ細かな支援が行えるように努力をしていただきたいと思います。 次に、藤堂参考人にお聞きしたいと思います。 今回の法改正で、我が国の発達障害をお持ちの方への支援、前進、改善をすると思っておりますけれども、この発達障害に関する支援については諸外国から学ぶべきこともあるのではないかと思っております。我が国では、現在、外国から様々な分野の人材を受け入れております。国際競争力の向上という観点から、例えば外国人の研究者、優れた技術を持っている方、こうした方々の受入れを積極的にするようにしているんですけれども、こうした外国人の子女が発達障害を抱えている場合に、それに対するサポートが不十分ではないかと、こういう問題が指摘をされていて、そうしたことから、教育の観点とかそうしたことを心配して日本に来るのをちゅうちょするという場合もあるというふうに聞いております。 他方で、欧米などでは、言語また文化の違いがある外国人の発達障害を持っている子供たちへのサポートということについても進んでいる、整備されているというふうにも聞いているんですが、こういった点について、是非参考人の御意見をお聞かせいただければと思います。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 おっしゃるとおり、私のところにも外国籍の家族から、我が子がディスレクシアなんだけれども、発達障害があるんだけれども、どこに相談に行ったらいいのか、どういうふうにしたら学校から支援を求められるのかというような相談を本当毎日のように受けます。最たるものは、アメリカ大使館の公使のお子さんがディスレクシアであるということが分かりました。今回、私たちの活動にもすごく力を入れたいというふうにおっしゃってくださっていますけれども、外交官であればきちんと道があると思いますけれども、技術者とか研究者という形で、又は民間の社員として来た方たちというのは、一か所、麻布にありますTELLというところがあるんですね、そちらの方で相談を受け付けたり、検査を英語でしてもらうということが可能なんですけれども、大変価格が高いという状態があります。 今度、日本の発達支援センターとかに行ったとしても、そういうところでは英語では検査はできません。もちろん日本語はしゃべれない状態という状態がありまして、大変困っていて、上海のインターナショナルスクールに子供たちは行っていて、お父さんが週末帰るというようなことがあるのは聞いております。 是非、日本でも、発達支援センターの中でもコアとなるところには英語でもきちんと検査ができて、対応方法をその国の言語で説明できるような方がいるような状態はつくっていただきたいなと思っていますというのが一つですね。 もう一つの御質問というのが、諸外国に学ぶことということでございました。 一つの例だけ申し上げます。シンガポールというのが多文化共生国家として非常にモデルとなっていると思います。五百万人の人口に対して十四か所、ディスレクシアセンターというのがございます。これ、ディスレクシアだけなんですね。自閉症センターはまた別にあるんです。それぞれのセンターに作業療法士さんだとか言語療法士さん、それから第二言語としての英語をディスレクシアに教える専門家というのがいます。大体そういうのがショッピングセンターの真ん中にあるんですね。だから、連れていって、保護者はその間、図書館にいるもよし、お茶を飲むのもよしということでレスパイトにもなるというような仕組みになっております。それから、子供たちが通うにしても、特別なところに行くというよりも、ちょっと帰り道に一時間見てもらうということができるような仕組みができております。 多文化共生ってとても大変なことで、日本にとってはすごい課題があると思いますけれども、そういうところで外国語としての日本語をきちんと、ディスレクシア又は自閉症の方にとってのコミュニケーションの取り方とか、そういうものを教えてあげられる、又は保護者の相談に乗れる機関というのは大事になってくるだろうと思います。
○佐々木さやか君 貴重なお話をありがとうございました。 多文化共生、また障害のあるなしにかかわらずの社会参加、社会生活というところについて今後も取り組んでいかなければならないと思います。大変ありがとうございました。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 LD、ADHD、アスペルガー症候群、ディスレクシア等で、発達障害を持つ方が抱えている困難、問題は見逃されやすいと。やはり周囲の理解、適切なサポートが不足しているという現状があると思います。 そういう中でも最初に聞きたいのは、発達障害者支援センターの現状なんですが、今日は資料をお配りしておりますけれども、発達障害者と家族が豊かな地域生活を送れるよう、関係機関と連携して地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら相談、指導、助言を行っていると。しかし、これ、全国で八十七か所です。複数ある県もあるんですけれども、二十七県は一か所なんですね。 これ、東京は世田谷一か所だけで、二〇一四年の数字で、相談支援・発達支援の相談が二千四百三件、相談支援・就労支援が三百三十二件、これ一か所でやっているというわけです。関係者の話では、もうほとんど電話が通じない、四十回掛けても通じなかったというような話も直接お聞きしているんですが、これは発達障害を早期に発見して発達支援を行う上ではやはり必要な施設だと思いますし、やっぱり身近で必要な支援を受けることができるように、大臣、これはもうちょっとセンター増やすべきじゃないでしょうか。どうお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のように、東京に一か所しかないというのは少し驚くところでございまして、この発達障害者支援センター、これ、今もお話あったとおり、発達障害者の支援を総合的に行う地域拠点ということでつくられているわけでありますけれども、当事者あるいはその家族の相談に応じて適切な指導、助言を行う、学校などの関係機関等に対して発達障害について普及啓発、関係機関等の職員に対する研修を行うと、こういうことになっているわけでありますので、今回の改正法案では、都道府県は、発達障害支援センターに、地域の身近な場所で支援が受けられるよう配慮する旨の規定というのが設けられているというふうに理解しております。 厚労省としても、地域生活支援事業の活用などを通じて、発達障害者支援センターの設置を含めて、地域における発達障害者の支援体制の整備を推進してまいりたいというふうに思っているところでございます。
○小池晃君 是非、この法改正をきっかけに更にこれ進めていただきたいと思うんですが、関連して、発達障害者支援法の改正で、発達障害者を支援する地域協議会の設置を新設するというふうにしているわけですね。これも都道府県、指定都市が想定されているわけですが、やはり身近で必要な支援ということでいうと、都道府県、指定都市ということではまだまだではないかなと。この地域協議会の設置についても、その要件等についてはこれは十分に今後運用の中で拡大していく必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正法案において新たに設けられる発達障害者支援地域協議会、今御指摘をいただきましたが、これは地域の発達障害者の支援体制に関する課題につきまして情報共有をして、そして地域の体制整備について医療、保健、福祉、教育及び労働等の有識者が集まって協議をするというものでございます。 このような協議の場の設置、運営につきましては、現在も障害者総合支援法の地域生活支援事業、これを活用して推進しているところでございますけれども、今後は未設置の自治体について、七つあるわけでございますが、設置を推進をする、設置している自治体については支援体制の整備に向けた検討を更に進めるように促すということが重要だと思っております。 厚生労働省としては、体制整備の遅れている自治体に厚生労働省職員や専門家が赴いて直接助言をすることとしておりまして、これらの取組を通じて身近な場所における支援にもつながるように努めてまいりたいと思います。
○小池晃君 就労支援についてもお聞きします。 発達障害児者が地域でより良く生活、暮らしていくためには就労支援は非常に重要です。厚労省としても、特別支援学校などの就職について施策をもって支援を行っているというふうに聞いております。 昨年、我が党の田村智子議員が文教科学委員会で高校での特別支援教育の体制整備の充実について求めて、文部科学大臣も更に進めていくと答弁しておりますが、現在、発達障害のある子供たちは特別支援学校等ではなくて地域の高校へ進学する場合が少なくないと聞いております。必要な手だてが行き届いていないという現状があるというんですね。 学習、活動、生活圏内の身近な場所で就労支援を含めた必要な支援が受けられるように、文部科学省の特別支援教育コーディネーターなどとも連携をして、特別支援学校等以外の地域の高校でも、このような現状に鑑み、きめの細かい身近で必要な就労支援ができるように検討すべきではないかと思うんですが、この点、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この発達障害のある方々につきまして、障害特性によってコミュニケーションとかあるいは社会性に関する課題があるわけでございますけれども、就職に当たって専門的な支援が必要となる方もおられるので、普通高校に通う方についても特別支援学校に通う場合と同様に、ハローワークの障害専門の相談窓口において卒業段階での就職の支援を実施をしているところでございます。 より効果的な就労支援を実施するためには、発達障害のある方が在籍をされている普通高校、ここで把握をしている障害特性などの情報を共有することなどが重要であろうというふうに思います。今後、文科省ともしっかりと相談もしながら、ハローワークと普通高校が発達障害のある方の就労支援を協力をしながら行うことができるように連携を推進してまいりたいと思います。
○小池晃君 是非進めていただきたいというふうに思います。 岡山県倉敷市内の障害児者の保護者でつくるNPO法人ペアレント・サポートすてっぷというところがございます。これは発達障害だけではないんですが、保護者が気軽にくつろげる場所をつくって、自らの育児経験を基に悩み事などの相談にも応じているそうです。利用された発達障害のお子さんをお持ちの女性は、ここでは構えずに悩みを打ち明けることができる、気持ちが楽になったと。このペアレント・サポートすてっぷの安藤理事長は、子供の発達に不安を抱えながら懸命に頑張る保護者を同じ立場から応援したい、ここで肩の荷を下ろし元気になって帰ってほしいというふうにおっしゃっています。ここはカフェを置いたり、それ以外にもグループ相談の茶話会活動、それから子育てハンドブック「ひとりじゃないよ」というのを作ったり、保護者同士で交流して悩みを解消できるような保護者支援をやっているというんですね。 発達障害児者に対して直接支援する団体には補助や支援があるんですが、このような保護者に対する支援を行う団体に対する支援がないというふうに聞いております。 藤堂参考人にお伺いしたいんですけど、やはり親御さんは悩みや困難を抱えておられるというふうに思うんです。こういう保護者支援の団体というのは非常に重要な役割を果たしていると思うので、こういう団体に対しても国や自治体の支援が必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 そういう取組は本当に大事な取組だと思います。孤独になりやすい保護者というのは多いですし、悩みを打ち明けるにも、分かっていただけない方に話してもしようがないということがございますので、先輩のお母さんたちに勇気付けてもらったり話を聞いてもらうというのはとても大事だと思います。 多分、国が補助金とか出してしまうと、かえって私自身の経験からいうと息苦しくなって自由が利かないなという気持ちがございます。すごく事務手続が大変になって、必要でない仕事をしなくてはいけなくなってしまうということがあるかなと思っています。 私たちが考える活動で必要なものというのは、やっぱり活動拠点、使いやすい活動拠点というのを無償で提供してくれるとか、そういうことはすごく大事だなと思います。だから、支援の仕方というのがいろいろあると思いますけれども、国としてはそういうこと大事だねと後押し、で、自治体それぞれの地域性というのがあると思いますので、どういう形で支援をするのがいいのかというのを親の会又は保護者の方たちと話し合っていただくといいなと思います。 もう一つ、JDDネットでは、それぞれの例えば言語療法士だとか作業療法士、親の会、お医者様とか教育に関わっている方、いろんな方が集まっております。そして、地域でもそういう活動をしておりますので、そういう活動をエリア会員となってやっていただければ、そういう専門家たちの話も心置きなく呼んでお話を地域のこととしてできますので、地域の活性化にもつながるのではないかと思います。
○小池晃君 大臣、聞いていただいたので、保護者支援も国の事業で、場所の提供とかいろいろ具体的な提案もありましたので、是非進めていただきたいというふうに思います。要望にとどめます。 終わります。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 まず最初に、今回の法改正で発達障害者の定義が変わります。今回、「発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受ける者」と、このような変更があるわけですけれども、この発達障害とされる方の変更によって範囲とか数、この点についてどのように変わるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 現行の発達障害者支援法の発達障害の定義につきましては、脳機能の障害でございます自閉症、アスペルガー症候群等が規定をされておりまして、その人数につきましては、例えば発達障害のある方のうち治療を必要とする方で医療機関に通院又は入院した発達障害者の数、これは年間約十九・五万人と推計されております。 今回の改正では、発達障害者は脳機能の障害によりコミュニケーションや注意力等に困難さを有するにもかかわらず、社会からは当人の努力や人間性の問題であるなどという偏見を持たれるなど、社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受ける状況にあるため、今般の改正法案では、この発達障害者の定義に「社会的障壁」という、こういった言葉を追加をするものと承知をしております。 ただ、このような改正が行われましても、支援やあるいは配慮を必要とする発達障害者の範囲は、これは実質的には同様であるというふうに私ども考えております。
○東徹君 範囲とか数は変わらないということですね。はい、分かりました。 先ほど小池委員の方からも出たんですが、発達障害者支援センター、これ、全国八十七か所と先ほどお聞きしましたけれども、そもそもそのセンターの職員の平均の人数ですけれども、職員の、何か四名程度しかいないというふうなことも聞いております。それでもって、都道府県と政令市の方に一か所ずつあるという状況で、先ほど大臣の方からも、できるだけ地域に身近なところでというふうな話がありました。本当にそうだと思います。 であるならば、どの程度こういった整備を進めていくのかどうか、ちょっと具体的に検討していることがあれば答えていただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 成人期の発達障害の支援について、都道府県あるいは政令市に設置をされております発達障害者支援センター、これが専門的な相談を担う一方で、ハローワークやそれから障害者就業・生活支援センター、さらに障害福祉サービスの事務所が就労や地域で生活を送る上での相談支援を行っているわけでございます。 今後は、今回の改正で都道府県と指定都市に置かれます発達障害者支援地域協議会、今回の改正案では都道府県及び指定都市に置くことができるという形になっておりますが、において、様々な機関や事業所による相談や支援の連携を一層推進すること、身近なところで支援が受けられるよう発達障害支援センターの設置について地域の実情に応じて検討することが重要だというふうに考えているところでございます。 先ほど、東京に一個しかなかったというセンターの話がありましたが、都道府県の中を見てみても大体一個というのが多くて、私の地元も一個で、それも最大の都市である松山市じゃないところにあったりするので、これはいかがなものかというふうに思うわけでございまして、やっぱり身近なところにあるべきだというふうに思います。 厚労省としては、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業、これを活用してその取組を支援するとともに、各自治体を訪問をして、地域における有効な体制整備に向けた丁寧な説明や助言を行って、各自治体の体制づくりを支援しなければならないというふうに考えております。
○東徹君 確かに、財源は必要になってきますけれども、ちょっと数がやっぱり余りにも少ないのかなというふうな思いがあります。 発達障害において、早期発見、早期支援は非常に大事だというふうに思います。そのために、医療機関において適切に診療が行われていくことというのは大事だと思うんですが、現在、発達障害の専門医とされる方、全国にどの程度いるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) 発達障害の専門医制度というのは現時点ではこれはございませんけれども、発達障害者の医療に関する主な学会の認定医といたしましては、日本児童青年精神医学会の認定医が二百六十九名、それから日本小児精神神経学会の認定医が二百九十三名となっております。
○東徹君 非常に専門医が少ないという状況の中で、適切な診察を行うために、地域の医療機関と拠点病院が連携できる体制をつくる子どもの心の診療ネットワーク事業というのがありますけれども、この事業を実施しているのは全国で十九か所ということになっておりますが、これについて進めていくための対策についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。 今お話しのありました子どもの心の診療ネットワーク事業でございますが、平成二十年度から私ども実施してございます。これは、都道府県が指定します拠点病院を中核といたしまして、地域の医療機関に対する助言、専門の医師の派遣、保健所、児童相談所、学校等、子供と接点を持っておられる職員の方に対する研修といったものを通じまして、今お話しの発達障害の方も含めまして、地域の子供における子供の心の問題について対応するというものでございます。 御指摘のとおり、この事業、現在十九都府県でしか実施されておりません。その理由につきましてですが、二十三年度にこの事業につきまして自治体にちょっと調査を行いましたが、行っていない自治体の御意見を承りますと、一つは子供の心の問題が非常に幅の広い分野に関わる、医療の部局、福祉の部局、ヘルスの部局、それから教育委員会、現場でいいますと児童相談所、学校、保健所等々ということになりまして、なかなか自治体内の調整が難しいというお答え、もう一つは拠点病院となる専門医療機関の選定がなかなか難しいということで、専門医療機関が少ないというような御回答でした。総じて、やはり事業の趣旨とか必要性についてまだ必ずしも十分御理解がいただけていないのではないかということが感じられるところでございます。 子供の心の診療の問題は、実は今般の震災でも現場で子供の心のケアの問題というのは出ておりまして、やはり発達障害や心の問題を抱えているお子さんについては、何かああいった事件がありますと表へ出てまいりますが、やはり早い段階から必要な支援を受けられるような体制をつくるということが非常に重要だということを改めて私ども感じたところでございまして、この事業をできるだけ多くの県で実施いただけますように、今先ほど、いろいろ県の方で問題だといったようなところに対するサポートも含めまして、未実施の道府県に対しましては事業の必要性等について周知をいたしまして、私ども予算では一応財源は用意してございますので、実施に向けて積極的に働きかけを進めてまいりたいと思っております。
○東徹君 時間ですので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 私の友人、知人にもディスレクシアの人がいて、とても得意なことと少し苦手なことが分かっていればとてもチャーミングでとても魅力的で付き合いやすい。あるいは、女性たちと話していると、夫が実は発達障害であることが分かった、いつもどうしてコミュニケーションがうまく取れないんだろう、むかつくとか思っていると、実はある種の癖というか、そうだ、夫は発達障害だったんだというので、むしろそれが分かればコミュニケーションが取れるという話など、私の周りにも本当にそういう話がたくさんあります。 だとすれば、やっぱり早く分かるというか、この人はこういう人だというか、ああ、なるほどというのが分かれば本当に付き合えるわけですし、その点で、藤堂参考人、一つはどういうふうなことの配慮が必要なのかということなどについて、漠然としていますが、発達障害を持っている人はどのようなことが困って、どのような支援、配慮を求めているのか、あるいは周りはどういうことに気が付いたらいいのか、教えてください。
○参考人(藤堂栄子君) 二時間ほどいただけますでしょうか。とても深い話なので一言で言うのは大変難しいんですけれども、まず、一番の困り感というのは、見た目分からないということ、次に、自分が分かっていないということです。ほかの人と自分がどう違うのかということを知らないまま育ってきますので、周りから変だとかと言われてとても疎外感を感じたりするということがございます。 もう一つは、目立たないことですけれども、本人が一番困るのは感覚の異常なんですね。例えば、ここで私の声が戻ってきます、マイクの声が戻ってくるのが邪魔して先に進むことがすごくつらいんですね、今ここの議場の中でも。そういうことって、みんなそういうふうに聞こえているのをみんな我慢しているんだというふうに思っていたりするわけなんですけれども、気圧が変わっただけでも体調が悪くなるとか、蛍光灯の明かりでくらくらしてしまうとか、いろいろな理由で感覚の異常で体調が悪くなってしまう方が多いけれども、見た目分からないのでわがままだとか、変なときに声を出してしまうとかパニックになってしまうということがつらいというふうに本人たちは言っています。とても疲れやすいというのも本人たちが言うつらさなんですね。 じゃ、どうしたらいいのかということで、子供の段階はちょっとおいておいて、先ほど大人のお話だったと思うので、大人についてお話しさせていただきますと、まずは、本当は育つ段階の中できちんと自分のことを理解できるような支援というのをしていただくのが一番だと思います。その理解の中に、できないことを理解するだけではなく、できること、自分はこれが得意なんだ、これは分かっているんだということ、それの表現方法はこういうふうにすれば大丈夫だという自信を持たせてあげるというのが一番だと思います。 そして、もう一つは、ヘルプサインが出せるという形にしてあげるということだと思います。私も、東京都が出しておりますヘルプマークというのを持ち歩いております。今朝、銀行でいっぱい自分の名前と住所と書かなくてはいけなかったんですけれども、それを見せてから対応してもらうと、どこに何を入れたらいいかというのを一つ一つおっしゃってくださったんですね。それだけで判こだらけの、訂正印だらけの書類でなく済むわけなんですけれども、それを言わないでいると、見た目とても健康で、話させるとこんなに話しますので、この人問題ないだろうと思って、はい、このとおり書いてくださいといって渡されるわけです。そのとおり書こうとすると、その銀行の名前の下に太郎とか書いてありまして、自分の名前のところにそのまま書いてしまったりするわけですね。 そういうことで、自分は何ができない、どういうときに困るのかということが分かっているとヘルプが出せるということだと思います。そのときに、じゃ、どうしたらいいですかと聞いてあげていただければいいなと思うんですね。その人、人なんですね、障害ではなくて一人の人として見てあげてほしいというのが一番です。それから、その人なりの輝き方というのを担保してあげてほしいというのが二つ目です。
○福島みずほ君 発達障害を診断する医療機関は足りているとお思いでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 先ほど御説明もありましたけれども、専門医はいるけれども非常に少ないです。ですから、診てほしいといっても一年待ちというような状態があって、その一年間の間にひどいことが起きていくという状態があると思っております。 もう一つは、専門医だけではなく普通のかかりつけ医ですとか校医の先生方がきちんと、もしかしたらこれは発達障害なのかもしれないということに気が付いていただけるような知識を持っていただけるよう、誰でもが知っている、教師だけではなく誰でもが知っているという状態になってほしいと思っています。
○福島みずほ君 先ほど川田委員からもありましたが、過剰投薬だとか向精神薬が子供たちに使われてしまうという話なども聞くことがあるんですが、この点についてどう思われるでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) きちんとした訓練を受けた専門の先生方はそういうことをなさらないということを自信持って言えます。 まずは、きちんとカウンセリングをして、きちんとした対応をして、その上でなおかつ、障害特性ゆえにじっとしていられない、またそれが本人を苦しめている場合もあるわけですね。そういう場合には投与をするということが大事であると思いますけれども、実際にどういう形になっているかというところまでは私は関知していない状態です。
○福島みずほ君 今回の発達障害支援法の改正について、どのように評価をされていらっしゃるでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 本当に大変有り難い改正だというふうに考えております。十年たって見直しということでしたけれども、私たちのヒアリングも非常によくしていただいて、内容としても、こちらに幾つか変わった部分ございますけれども、まず切れ目のない支援をというところが一つの特徴だと思っております。これまでは、ここまでは何とか所で、そうすると、もうその情報が上に上がらないまままた一から始めなくてはいけないという状態だったのが、切れ目がないということ。 それから、それは縦軸ですけれども、横軸で連携を取るという言葉が幾つも出てきております。学校と福祉、放課後になると違う対応をされてしまうと子供はとても分からなくなってしまって、かえって状態が悪くなるということが見られていました。 それから、社会的障壁による困難さということが出てきました。これもすごく大事で、私自身、医者にかかっても障害とは認められないと思いますけれども、社会的な障壁はいっぱい感じております。そういうところを合理的な配慮という形できちんとカバーしていっていただきたいと思っております。 それから、もう一つ大事なのが、性別、年齢というところが入ったことで女性の問題が入ったことです。これまで発達障害というと男性モデルが大体中心だったんですね。だけれども、女性特有の大変さというのが取り上げられたということはすごく大事なことだと思います。 あとは、情報の提供、保護者の話とか、網羅的に私どもが是非入れていただきたいと思っていたことが入っているということで有り難いと思っています。 ありがとうございます。
○福島みずほ君 質問を終わります。ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 まず、藤堂さんにお伺いさせていただきたいんですけれども、いろいろ制度ができてくると、いろんな資格だとかいろんなセンターというものが乱立しがちでございます。しかし、私は、今あるものを上手に利用するといったようなことも重要な施策だと思っております。主治医以外にも、例えば学校現場では先ほども挙げていただきましたような学校医、そして養護教諭、スクールカウンセラーなどがおります。職場には、産業医、保健師などいわゆる専門職の皆様方いらっしゃるんですけど、なかなか役割を果たしてくださっていないという現状がございます。 もし、そのスタッフに望むことというもの等ございましたら、教えていただけますでしょうか。
○参考人(藤堂栄子君) ありがとうございます。 私も日々感じていることでございます。本当に、いろんな方、いろんな職種又はいろんな名前、コーディネーターだとか付いていくんだけれども、本当にそれだけの人材が要るんであろうかということは感じております。本当に、もうその場にいる方たちにもっと深く理解していただくということから始めるのも大事なことだなと思っております。 例えば、産業医などの方たちは、うつになってから何かするのではなく、実際に入った時点で、こういうふうに働けばこの人はスムーズにこの社会の中に入っていける、又はチームをうまく組むことによってこの社会又は会社に対して十分に力を発揮できるんだということが分かるような方、又は分かるように研修をしていただきたいというふうに感じております。
○薬師寺みちよ君 貴重な御意見、ありがとうございました。 ということで、次に審議官に質問させていただきたいんですけれども、今もございましたように、学校保健という立場で主治医と連絡を取りながら子供たちが学習できる環境というものを整備する、これは大変必要な施策だと思っております。学校医、養護教諭、スクールカウンセラーの職務としてしっかり位置付けていただきたいんですが、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 先生御指摘のように、学校医は、健康相談や保健指導、健康診断、疾病の予防処置及び学校における保健管理に関する専門的事項に関する指導に従事するというふうにされているところでございます。また、養護教諭が児童の養護をつかさどる職として位置付けられておるほか、スクールカウンセラーというものが配置を進められておりまして、臨床心理の専門家として児童生徒の悩みや不安を受け止め、相談に当たるということとされているところでございます。 こうした学校の教職員がしっかりと連携を取り、また地域の主治医や保健所等の地域の医療機関との連携を図りながら、子供が安心して学習できる環境を提供することが極めて重要というふうに認識をしておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 医療現場と学校の現場というのがしっかり連携いただいているのかということを、藤井部長、そして藤原審議官、一言ずつで構いませんのでお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 厚生労働省といたしましては、これまでも地域生活支援事業を活用いたしまして、多職種から構成された検討委員会の設置、運営を促しまして、医療、福祉、そして教育などの地域における関係機関ごとの連携を推進をしてまいっております。 また、発達障害を含めまして、児童思春期における専門的な心のケアへの対応能力を向上する観点から、やはり教育、福祉、医療などの業務従事者を対象として研修も実施をしてきております。 今回の改正法案におきましては、地域における体制整備を検討する組織といたしまして発達障害者支援地域協議会が位置付けられたところでございますので、今後とも、医療、福祉と教育の連携についてもしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 文部科学省といたしましては、これまでも全国の教育委員会の指導主事や養護教諭を始め教職員を対象とした会議や研修会等において、養護教諭その他教職員相互の連携や、保護者、主治医、学校医、地域の関係機関等との連携を図るよう働きかけており、今後ともこうした充実を図ってまいりたいと考えておるところでございますけれども、昨今、子供たちの心身の健康問題の多様化という状況があるわけでございまして、より一層組織的な対応が必要になってきているというふうに認識をしておるところでございまして、先生の御指摘も踏まえ、こうした関係者間の連携を更に進められるよう指導してまいりたいと存じております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 やはり学校現場でのどういう変化があるのか、学校現場でどう診断をしていくのかということがすごく重要なんですよ。お母様方が心配なさっているのは、ただちょっと会ったドクターが、ぱっと診てこうじゃないですかと言われること、大変これ心配なんですよね。ですから、先ほどもございましたような適切な診断の重要性、そして過剰投与の危険性というのもそういうスタッフが絡むことによって抑えることができるし、適切な診断にもつながる。しっかりとこれは認識をしていただきたいと私は考えております。 同様に、産業保健の現場というものでも、まず企業と主治医を結ぶ大切な役割として産業医そして保健スタッフという者がおります。もう先ほども御答弁いただきましたけれども、大臣、しっかりと現場にもう一度御指導いただけるようお願いできますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、産業医に関する検討会で、今議員御指摘のような障害のある方の就労についても多様化する労働者の健康確保の対策の課題の一つとして指摘をいただいているわけでございまして、検討会において障害のある方の就労支援において産業医の役割、これをしっかり検討を行っていきたいと思います。 障害のある方で通院をしており主治医がおられる方については、事業場における治療と職業生活の両立支援ガイドライン、この対象となるわけで、ガイドラインにおいては、業務により疾病が悪化することのないように、配置転換等の就業する上で配慮すべき事項について主治医からの意見を聴取する仕組みを示していただいております。引き続き、ガイドラインの普及啓発について産業保健総合支援センターなどと協力しながら行ってまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 皆様方にも資料をお配りいたしておりますけれども、全ての学校、学級に、発達障害を抱えた、障害があるお子様たちが在籍する可能性があるということを文科省も打ち出しているわけです。学校、職場におけるこの保健スタッフの役割、疾病、障害の管理というものが更に重要性を増してくる、国としても明確にその方針を打ち出すべきだと私は考えています。 実は、私も発達障害だというふうに大人になって診断された方を今産業医として受け持っておりますけど、職場からの要求は、ミスを犯すからトレーニングをしてくれと。笑えますでしょう、それが症状にもかかわらず。やっぱりそういうことを職場は要求してくる。トレーニングを行わないんだったらこの人はお給料を下げますよと、そういうふうな形で、全くミスマッチが起こってくることによってこの方々は結局働けなくなってしまう。 だからこそ、その場にいる専門家が中に入って通訳をするということがすごく重要なことが私も自分の肌感として持っておりますので、是非この明確な方針というものを、厚生労働大臣そして堂故政務官、一言ずつでも結構でございますので、御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、産業医がこういった障害を持っていらっしゃる方の就労についてのサポートがしっかりできるようにということで、いろいろな障害のある方の就労に関して業務の実態に合わせて指導ができるようにということで、短時間の勤務とかあるいは必要な就業上の措置が講じられることが重要だということで、そうなると産業医の能力担保というのがやっぱり大事でありますので、医学的知見を基に産業医が担うべき役割というものがこれからは更にソフィスティケートされた形で徹底をされるということが大事なんだろうと。 そういう意味で、研修等々の中身についてもこの検討会の中でもよく議論していただきたいと思っておりますし、先ほど申し上げた両立支援のガイドライン、これもしっかりやっていただかなきゃなりませんし、普及をしていくためには産業医の皆様方や主治医の皆さん方の御理解というのも深めないといけないというふうに思いますので、それについても徹底してまいりたいというふうに思います。
○大臣政務官(堂故茂君) 疾病や発達障害のある児童生徒等に対して学校において適切に対応するために、養護教諭、学校医やスクールカウンセラーなど役割や専門性を異にする教職員等が総合的に関わるとともに、主治医等の医療関係者や福祉関係者など地域の関係機関との連携が図られることが大変大事だと思います。 文部科学省においては、養護教諭その他の職員相互の連携による保健指導や、地域の医療機関等と連携した健康相談等を新たに位置付けることなどを内容とする学校保健改正法を行っております。 同改正法の施行通知において、こうした保健指導や健康相談について、特定の教職員に限らず、養護教諭、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、担当教諭など関係教職員による積極的な参画が求められることを通知発出しておるところでございますが、引き続き養護教諭の研修会等の場で主治医との連携を視野に入れた子供や保護者への基本的な対応方法を取り扱うなど地域の医療機関等との関係をもっと大切にするよう促進してまいりたいと思います。
○委員長(三原じゅん子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 次に、発達障害者支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長渡辺博道君から趣旨説明を聴取いたします。渡辺博道君。
○衆議院議員(渡辺博道君) ただいま議題となりました発達障害者支援法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 平成十七年に発達障害者支援法が施行されてから十年が経過しました。この間、発達障害者に対する支援は着実に進展し、発達障害に対する国民の理解も広がってきました。一方、法施行から十年が経過し、発達障害者を支える現場からは様々な要望が寄せられており、乳幼児期から高齢期まで切れ目のない、よりきめ細かな支援が求められています。 また、我が国においては、障害者基本法の改正などの法整備を行い、平成二十六年に国連障害者権利条約を批准するなど、共生社会の実現に向けた新たな取組が進められています。 本案は、こうした状況に鑑み、発達障害者の支援の一層の充実を図るため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、法律の目的に、切れ目なく発達障害者の支援を行うことが特に重要であること及び障害者基本法の基本的な理念にのっとり、発達障害者が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるようにすることを明示するとともに、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを規定すること。 第二に、発達障害者の定義を、発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるものとすること。 第三に、基本理念を新たに設け、発達障害者の支援は、社会参加の機会が確保されること及び地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに社会的障壁の除去に資することを旨とするとともに、個々の発達障害者の性別、年齢、障害の状態及び生活の実態に応じて、関係機関等の緊密な連携の下に、意思決定の支援に配慮しつつ、切れ目なく行われなければならないことを規定すること。 第四に、国及び地方公共団体の責務に、発達障害者等からの各種の相談に対し、個々の発達障害者の特性に配慮しつつ総合的に応ずることができるようにするため、関係機関等の有機的連携の下に必要な相談体制の整備を行うことを追加すること。 第五に、発達障害者の支援のための施策について、発達障害者の教育、就労、地域における生活等に関する支援、権利利益の擁護、司法手続における配慮、発達障害者の家族等の支援等を強化すること。 第六に、都道府県は、発達障害者支援センター等の業務を行うに当たっては、地域の実情を踏まえつつ、発達障害者等が可能な限りその身近な場所において必要な支援を受けられるよう適切な配慮をするものとすること。 第七に、都道府県は、地域の実情に応じた発達障害者の支援体制の整備について協議を行う発達障害者支援地域協議会を置くことができるものとすること。 第八に、国民に対する普及啓発、専門的知識を有する人材の確保等及び調査研究の推進に関し、規定を整備すること。 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(三原じゅん子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 発達障害者支援法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、佐々木君から発言を求められておりますので、これを許します。佐々木さやか君。
○佐々木さやか君 私は、ただいま可決されました発達障害者支援法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、おおさか維新の会、社会民主党・護憲連合及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 発達障害者支援法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、発達障害と診断された者及びその家族が適切な支援を受けることができるよう、ペアレントメンター等による心のケアも含めた相談・助言体制構築の支援を強化すること。その際、個々の障害の特性や家庭状況に対応できるよう、夜間等の相談・助言体制の構築についても留意すること。 二、小児の高次脳機能障害を含む発達障害の特性が広く国民に理解されるよう、適正な診断や投薬の重要性も含め、発達障害についての情報を分かりやすく周知すること。特に、教育の場において発達障害に対する無理解から生じるいじめ等を防止するには、まずは教職員が発達障害に対する理解を深めることが肝要であることから、研修等により教職員の専門性を高めた上で、早い段階から発達障害に対する理解を深めるための教育を徹底すること。 三、発達障害者の就労機会の確保及び職場定着のためには、個々の障害の特性に配慮した良好な就労環境の構築が重要であることに鑑み、職場におけるハラスメント予防のための取組やジョブコーチ等を活用した相談・助言体制の一層の充実を図ること。 四、発達障害者が持つ障害の程度は個人によって異なるため、就労及び就学を支援する上では主治医や産業医等の産業保健スタッフ及び学校医等の学校保健スタッフの役割が重要であることに鑑み、これらの関係者が相互に連携を図りながら協力できる体制を整備するとともに、産業保健スタッフ及び学校保健スタッフが受ける発達障害者の雇用や就学に関する研修について必要な検討を行うこと。 五、地方公共団体により障害者手帳の取扱いの状況が異なること及び発達障害者の多くが障害者手帳を所持していないこと等の実情に鑑み、障害者手帳について在り方を検討すること。 六、個々の発達障害の原因究明及び診断、発達支援の方法等に関する調査研究を加速・深化させるとともに、発達障害に関する症例を広く把握することにより、不足している分野における調査研究に重点的に取り組むこと。また、これら調査研究の成果や国際的動向等も踏まえ、常に施策の見直しに努めること。その際、発達障害の定義の見直しにも留意すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(三原じゅん子君) ただいま佐々木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 全会一致と認めます。よって、佐々木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(三原じゅん子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 次に、児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました児童福祉法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 児童虐待については、子供の命が失われる痛ましい事件が後を絶たないなど、深刻な状況が続いています。最も愛されるべき親から虐待を受けることは悲しむべきことであり、子供の命と権利、そしてその未来を社会全体で守らなければなりません。子供や家庭をめぐる問題が多様化、複雑化する中、新たな子供家庭福祉を構築することが喫緊の課題となっています。 こうした状況を踏まえ、全ての子供が健全に育成されるよう、児童虐待について発生予防から自立支援までの一連の対策の更なる強化等を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、児童福祉法の理念の明確化であります。全ての子供には、適切な養育を受け、健全に育つ権利があり、その自立が保障されるべきという理念を法律に明確に位置付けるとともに、市町村、都道府県、国の役割と責任を明確化することとしています。 第二に、児童虐待の発生予防であります。市町村は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行うよう、母子健康包括支援センターの設置に努めることとしています。 第三に、児童虐待発生時の迅速、的確な対応であります。市町村は、子供や家庭への支援を行う拠点の整備に努めることとしています。また、児童相談所に児童心理司等の専門職を置くとともに、弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うこととし、政令で定める特別区は、児童相談所を設置することとしています。 第四に、虐待を受けた子供の自立支援であります。養子縁組及び里親の相談支援を都道府県の業務に位置付けるとともに、就学中の二十二歳の年度末までの者を自立援助ホームの対象とすることとしています。 この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十九年四月一日としています。政府は、この法律の施行後速やかに、特別養子縁組の利用促進の在り方及び要保護児童の保護措置に係る裁判所の関与の在り方について検討し、必要な措置を講ずるとともに、この法律の施行後五年を目途として、中核市及び特別区が児童相談所を設置できるよう、必要な支援を行うこととしています。 以上がこの法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(三原じゅん子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 児童福祉法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十六日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十分散会