厚生労働委員会 第16号
- 発言数
- 268 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2016/04/26
会議録
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、田村智子君、小西洋之君、川田龍平君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君、浜野喜史君、小野次郎君及び高橋克法君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 児童扶養手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。 御出席いただいております参考人は、政策研究大学院大学教授島崎謙治君、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長赤石千衣子君、一般財団法人全国母子寡婦福祉団体協議会理事長海野惠美子君及び子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば代表理事小河光治君でございます。 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず島崎参考人にお願いいたします。島崎参考人。
○参考人(島崎謙治君) 私は、政策研究大学院大学の島崎と申します。本日は、このような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 私は、社会保障政策の研究、教育に携わっておりますが、最近は医療政策の比重が大きくなっております。それにもかかわらず、本日、児童扶養手当法の改正法案の審議に当たりまして参考人としてお招きいただきましたのは、恐らく二つの理由があるというふうに思っております。一つは、平成二十五年五月に設置されましたひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会に委員として参画したことでございます。そしてもう一つは、平成十九年十月に養育費相談支援センターが開設されましたけれども、私はこのセンターが開設されて以来、今日に至るまでその運営委員として関わってまいりました。本日は、そのような立場から、一人親家庭をめぐる諸問題につきまして、お手元にお配りしておりますレジュメに沿いまして、日頃思っていることを申し述べさせていただきたいと存じます。 第一は、今般の児童扶養手当法の一部改正法案についてでございます。 今般の改正法案の主な内容は児童扶養手当の多子加算の増額でございますけれども、この点については、児童部会の専門委員会におきましても、参考人として参画された一人親家庭の支援団体の方々から加算額の引上げを求める意見が強く出されました。財源との兼ね合いがございますので、専門委員会の中間まとめではお手元のレジュメに記したような記述にとどまっておりますが、もとより今般の改正法案に異論があるわけではございません。というよりも、児童扶養手当の多子加算額は長らく据え置かれてきたわけでございますけれども、必要な財源を確保し、この度加算額の引上げにこぎ着けられましたことについて敬意を表したく存じます。 第二は、養育費の確保についてでございます。 この問題についてまず指摘をしておきたいことは、ほかの国、諸外国では協議離婚は一般的ではなく、特に有子離婚の場合は養育費の取決めについて裁判所若しくはこれに準ずる公的な機関が関与するのが通例だということでございます。私が承知しております限り、未成年の子供がいても届出だけで離婚を認めている国は日本以外にはございません。 これは、ちなみに、西欧諸国に限ったことではございません。例えば、韓国では協議離婚と裁判離婚が併存しておりますけれども、二〇〇七年の民法改正によりまして協議離婚制度が大幅に変わりました。具体的に申し上げますと、未成年の子がいる場合には三か月の熟慮期間を経ることが求められるとともに、養育費や面会交流等について取決めをしないと離婚できないというふうに改められたわけでございます。 誤解がないように申し上げますと、私は、だから日本の離婚法制も諸外国と同じようにすべきだという、そういう主張をするつもりはございません。これは、法あるいは法制度が社会実態や国民意識のどの程度先までリードするのかという問題と関わります。現状に引きずられ過ぎてはいけませんけれども、しっかり足固めをせずに理念だけ先行いたしますと、実効が伴わず上滑りしてしまうという問題を抱えます。 したがいまして、私は、平成二十四年に施行されました民法改正によって離婚届出書の様式に養育費及び面会交流の取決めの有無についてチェック欄が設けられたことを踏まえ、まず、その記載状況や当事者の意識等について十分な分析を行った上で、実務のフィージビリティーを含めまして実効性の高い方策を検討するというステップを踏むことが必要かつ現実的だと考えております。 けれども、同時に強調したいことは、養育費の支払の履行が現状で約二割にとどまっている実態を放置してよいと私は考えているわけではないことであります。その理由は、離婚したとしても子に対する扶養義務は非監護親も負っており、それが履行されない結果、私的な扶養義務を公的給付が代替することは許されないということもさることながら、養育費の支払は経済的にも精神的にも子供の養育や福祉にとって必要不可欠だからでございます。 子供は親の所有物ではなく、独立した人格です。離婚に至る事情は様々であることを承知の上で申し上げれば、離婚に当たって養育費をしっかり取り決め、その履行を行うことは子に対する親の責務であり、身勝手は許されないと思います。あらゆる機会を捉えてそのことの啓発を行うとともに、離婚に至る前からの相談支援の充実等を図ることが必要であると考えております。 第三は、面会交流の相談支援についてでございます。 先ほど申し上げましたとおり、養育費相談支援センターは平成十九年に開設されましたけれども、その相談内容の推移を見てみますと、設立当初は養育費の取決めの手続などに関する一般的な相談が多かったのでございます。しかし、最近は複雑な相談事例が増加しております。それに加えましてもう一つ特徴的なことは、平成二十四年度から面会交流が絡んだ相談事例が増えていることであります。これは明らかに平成二十四年に施行された民法改正の影響だというふうにも考えられます。 私は、面会交流を促進することに賛成です。ただし、面会交流につきましては、法律的にもまた実務の面でも詰めるべき点がまだ多く残されているように思います。 例えば、面会交流というのは一体誰の誰に対するいかなる性質の権利なのかといった点であります。これにつきましては、面会交流というのは子の監護のために適正な措置を求める権利であるという考え方が通説化しているというふうに思いますが、面会交流が子の利益、福祉のためのものであるとすれば、子供が双方の親のはざまで葛藤するという事態は何としても避けなければなりません。また、面会交流と養育費の支払は法的には別の問題であり交換条件ではないといっても、例えば養育費も払わないのに面会交流は認めたくないという感情が生じることもまた事実であります。 少なくとも言えることは、養育費は言わば無色透明な金銭の問題であるのに対しまして、面会交流は双方の親及び子供の三者が関わる継続的な人間関係をめぐる問題だということです。このため、養育費と面会交流とでは紛争の性格は相当異なりますし、必要となる相談支援の技術、スキルや子の葛藤の防止など配慮すべき事項なども大きく異なることに留意すべきだというふうに思っております。 いずれにせよ、面会交流の相談支援は片手間で行うことができるような性格の仕事ではございません。面会交流を進めるためには、その前提として、家庭裁判所と民間のADR機関との役割分担、専門的な相談支援者の確保、養成等につきまして本腰を入れた取組が必要不可欠であると考えております。 第四は、一人親家庭の相談支援体制の在り方についてでございます。 離婚の前後では、親権や財産分与、養育費や面会交流の取決めだけではなく、仕事や住まいの確保、子供の教育など数多くの課題を抱え、かつそれらを短期間に決定、処理することが迫られます。また、離婚や一人親家庭の問題は個別性が強く、親や子供が病気や障害を抱えている場合にはその対応が必要になりますし、いわゆるDV事案ではシェルター機能の確保など特別な配慮を要するケースが少なくありません。したがいまして、総合性、専門性、即時性の三つを兼ね備えた相談支援体制の構築が求められます。 しかし、残念ながら現実はそうなっておりません。例えば、平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、一人親家庭の相談ニーズは高く、相談相手がいると答えた者の比率も高いのでございますが、相談相手の内訳を見ると、親族や知人、隣人を挙げた方が多数を占めております。そして、相談相手として公的機関を挙げましたのは、母子世帯では二・四%、父子世帯でも三・六%と極めて少数にとどまっております。もちろん、中には明石市のように頑張っておられる自治体もありますので、全てがそうだということを申し上げるつもりはございませんが、厳しい言い方をすれば、公的機関は知られていないか頼りにされていないのでございます。関係者はこのことを真摯に受け止める必要があると私は思います。 それでは、どうすればよいのかということでありますが、まず、国だけではなく各自治体に一人親家庭の問題にもっと目を向けていただきたいと思っております。ここで私がなぜ各自治体と言っているのかといえば、児童扶養手当の支給事務は法定受託事務でございますが、一人親家庭の相談支援業務などは自治事務であります。自治体行政の中で一人親家庭の問題に対する政策のプライオリティーが高まらない限り、国が旗を振っても施策は空回りする結果に終わってしまいます。ただし同時に、自治体の予算、人員の制約が厳しいという現実も見据えなければなりません。また、子供の養育に関する相談ニーズがあるのは、何も離婚を考えておられる家庭や一人親家庭に限ったことではございません。例えば、障害を持ったお子さんをお持ちの方もおられますし、お子さんが引きこもりで悩んでいる家庭も少なくありません。 こうした点を踏まえれば、総合性、専門性、即時性を備えた子ども家庭支援センターを各市町村に置き、その中の一つとして一人親家庭の相談支援機能を位置付ける方が効果的、効率的だというふうに考えております。比喩的に言えば、八ケ岳の広い裾野、つまり一般施策がベースにあって、その峰の一つとして一人親家庭の相談支援機能、また別の峰の一つが障害児に関する相談支援機能、また、これもあくまで例示でございますけれども、また別の一つの峰が引きこもり児童に対する相談機能と、そういったイメージで捉えていただければよろしいかと存じます。 最後に、結論を述べ、締めくくりたいと存じます。 児童扶養手当は、経済的に厳しい状況にある一人親家庭にとりまして大切な給付であることは改めて申し上げるまでもございません。しかし、一人親家庭の生活の安定と自立を図るためには、就労支援、教育支援、住宅支援など様々な分野の支援が必要です。また、養育費や面会交流につきましては、行政と司法、裁判所との役割分担と連携を欠かすわけにまいりません。さらに、今申し上げましたように、国が努力するのは当然でありますが、あわせて、自治体におけるこの問題に対する政策の優先順位が高くならなければ施策の実効性は上がらないと思います。 率直に申し上げまして、一人親家庭の支援は最も難しい政策分野の一つだというふうに思います。しかし、難しいからといって手をこまねくことは許されません。難しいからこそ、未来を担う子供の福祉のために、関係者が手を携えて施策を前に進めていただくことを念願しております。 私の意見は以上のとおりでございます。御清聴どうもありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。 次に、赤石参考人にお願いいたします。赤石参考人。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。赤石でございます。 この度は、貴重な機会をつくっていただき、本当にありがとうございます。しんぐるまざあず・ふぉーらむの理事長をしております。私は、団体の運営とともに、各地、本当に都道府県半分ぐらいの自治体にお邪魔して講座や研修の講師をし、そこでいろいろなシングルマザーのお話を聞いております。 今日は、資料に沿ってお話ししたいと思います。 まず、しんぐるまざあず・ふぉーらむの活動についてです。当事者中心の、シングルマザーと子供の支援団体でございます。相談事業、交流事業、セミナー、そして子供支援としては、学習支援とともに昨年度初めて入学お祝い金事業をしました。これは、御寄附の中から二十六人のお子さんに入学準備金として三万円をお渡ししました。入学準備、制服代その他で非常にお金が掛かります。ですので、これを早めにお渡しして、入学の準備金に充てていただくということで安心していただくためのものでございます。 昨日、その一人のお母さんにお会いしました。うつ病がひどくて働けず、児童扶養手当と児童手当月額五万円余で暮らして、もう一年以上暮らしておられます。自死念慮、まあ自殺願望があったために、私たちが食料支援をずっと続けたことでだんだん元気になってこられ、お子さんの中学の入学の準備もできたわけなんですけれども、今もお子さんは、お母さんが死んでしまうのではないかと夜中に飛び起きてしまうというようなことを昨日語っておられました。今日この機会にお話ししてもいいですかということで御許可をいただいております。お母さんは部活動の費用が不安だと言っておりました。そして、お肉は何年も食べたことがないというふうにおっしゃっていました。納豆と卵だけで過ごしているということです。児童扶養手当という制度がどれだけ重要かということが分かると思います。 今日は、こういう一人親家庭の貧困というのはなぜ起こるのか、そしてまた二〇〇三年以来の母子家庭の支援策というのを振り返ってどう評価するのか、さらに残った児童扶養手当の問題、支給回数その他、そして最後に一人親支援策のちょっと細かい事例もお話ししたいと思います。 一人親家庭の現状というのは、二枚資料がございます。子供の貧困問題の中で一人親家庭の貧困、大変大きな問題となっておりますが、なぜ一人親家庭は貧困なのでしょうか。一人親家庭の親は福祉に依存し怠けて働いていないから貧困なのでしょうか。データが示すものは違います。日本の一人親、特にシングルマザーは世界でも類例を見ないほどよく働いている、にもかかわらず就労収入が少ない。このことをまずきちんと押さえていただきたいと思います。そしてさらに、それを補うだけの社会保障が届いていない。養育費も、島崎委員がおっしゃってくださったとおり、なかなか取得できていないということが根本的な問題でございます。 では、その中で何がこれまで政策で行われてきたのかということです。 ちょっと先に行きまして、「ひとり親家庭への支援施策の体系」というページを御覧いただきたいと思います。二〇〇三年以来、母子、まあ一人親になったんですけれども、施策は改革が行われて、子育て・生活支援、就業支援、養育費の確保支援、経済支援の四本柱で行われてきました。その中で、児童扶養手当は減額されてきたわけでございます。 では、その就業支援施策、十数年たっておりますが、どのように評価できるのでしょうか。効果が上がったと言えるのでしょうか。 労働政策研究・研修機構の周燕飛氏によりますと、この十数年行われてきた、主に母子世帯の母に対する就労支援については、高等職業訓練促進費、これは非正社員から正社員への就業移動に積極的な効果があったと評価しているものの、そのほかの自立支援教育訓練給付金制度、母子自立支援プログラム策定、母子家庭等就業・自立支援センターについては就業効果や賃金上昇効果は観察されなかったという報告を出しております。このことは重く受け止めた方がよろしいのではないかというふうに思っております。 周氏の報告によりますと、効果が上がらない理由としては、名前が変わり周知度が低い、見切り発車によって現場が混乱している、次の資料ですね、母子世帯のニーズがくみ上げられていない、事業の効果検証が行われていないということを挙げておられます。費用対効果、ここに何百億も投じているわけですから、検証が必要というふうに私は思います。一人親施策に、エビデンスに基づく施策にしていただきたいということがございます。 あと、就業支援ということを力を入れますと、どうしても長時間働くことになります。別の調査によりますと、一人親、母子世帯、父子世帯の不登校の出現率は有意に高い、父子世帯は特に一九%に上っております、経験率が。そういうことですので、働くということだけに力を入れるとお子さんが本当に健全に育つことが難しくなるという、このバランスの中で親はどちらに重きを置くのか、いつも揺れながら頑張っておられる、ここを理解していただきたいと思います。 続いて、児童扶養手当の今回の改正でございます。 第二子、第三子の加算額というのが最大一万円、最大六千円ということで改正案が出て、大変私どもは有り難く思っております。当事者の声を御紹介します。子供の人数が多ければその分お金も掛かります。今回の増額は本当に有り難い。子供が一人ずつ買ってあげられなかったワークブックを一人ずつに買ってあげます。少し食事におかずが増やせます。こういう声が聞こえてきます。この感謝の声を皆さんにお伝えしたいと思います。 では、次に残る問題として、児童扶養手当額の加算の推移ということから、私は、この加算というのが三十六年ぶりになったわけですけれども、どういったルールで今後改定が行われるのかということの基準というのが少し心配になりました。 児童扶養手当額の推移、これは、児童扶養手当、特別児童扶養手当の法令通達集からコピーしてきたものを四枚お付けしております。昭和三十六年の発足時、これは一人目と二人目の差が二対一だったんですね。八百円と四百円でございました。その後も割とそのような割合で推移していたんですが、昭和五十五年にそれがかなり離れた数字になっております。その後三十六年、第二子が上がらなかったわけなんですが、こういった制度のルールがないと、この次一体いつ額を決めるのかということがちょっと心配になりましたので、この四十年、もっとですね、五十年の資料を付けさせていただきました。是非御議論いただければと思っております。 その次に、支給回数の問題に行きたいと思います。 棒グラフの図を見ていただけますでしょうか。支給回数は今、児童扶養手当は四か月に一度、四月、八月、十二月の大体十一日頃に支給されることになっております。そうしますと、家計管理が困難であるということはもう本当に実態でもございます。 例えば三月ですね、入学・進学時期に困難が押し寄せます。制服代、体操服代で十万、十五万円掛かるわけです。そのときが一番お金がない。本当に卒業アルバム代も払えないので、もらえない。代引きで制服をいただく、なので、代金が払えないので制服が手に入らない。こういった御家庭のお話を聞きます。では、七月末から八月初めはどうでしょうか。夏休みになります。お子さんは給食がありません。この時期に御飯とふりかけだけで過ごしているような一人親もおります。 やはり電気代、それからガス代、携帯料金、こういったものは全て月払です。皆さんも、お給料が四か月に一度入れば非常に困難を伴うことは御想像できると思います。 是非、支給回数は毎月支給にしていただきたい。また、自治体で意欲を持って毎月支給に変えたいという自治体があるやに聞いておりますので、是非裁量に任せられるような仕組みをお願いしたいと思います。 また、児童扶養手当は、五年間支給後、半額に削減されることが条文で決まっております。現在は、一部支給停止適用除外届という複雑な届けを出しますと継続的に支給されます。しかし、この仕組みが理解されないために、三千人余の方が一部支給停止になっております。 是非、この方たちを、本当に要らないのか、あるいは法の理解が進んでいなくて手続できていないのか、ここを救う手続が必要だと思います。 続いて、児童扶養手当というのが相談にどう連携するのかということで、「相談窓口のワンストップ化の推進」という資料をお示ししております。 今回、自治体は一人親をどういう名簿を把握しているかというと、児童扶養手当受給者名簿を持っているわけですね。それで、そこに働きかけているんです。では、そこの相談連携をするというのは非常に効果が上がると思うので、今回こういうことをお示しいただけたのはよかったと思います。 しかし、気になるのは、次のページ行ってください、児童扶養手当受給者は百七万人です。そのほかの年金受給者、死別の方、障害年金の受給者、あるいは本人が所得制限を超えている方、また親族の所得制限が超えているために受けられないシングルマザー、シングルファーザーの方、別居中の方、また事実婚の疑いを掛けられている方はここから漏れます。 しかし、この方たちも職業訓練を受けたりいろいろな相談支援が必要だとしたら、どうやって情報を届けるのか、ここが必要になってきます。情報を届けるためにはホームページ等必要ですが、実際のところ、やっぱりまだちょっと努力不足かなと思います。 例えば、県の一人親施策を書いてあるページがございます。しかし、リンク先を見ると、委託先団体の新年会の日本舞踊の写真が出てくる、資料にお示ししておきました、これではいけないんですね。やっぱりきちんと施策が示されるようなリンクを貼っていただきたいと思います。 最後に、不正受給監視と社会的排除は表裏一体であるということを述べさせていただきたいと思います。 衆議院の審議でも、不正受給を監視するという言葉が何度も飛び交いました。児童扶養手当は事実婚の規定というのを持っておりまして、同居以外でも、訪問が頻繁であるとか仕送りがあるとか、こういう場合には事実婚であると認定して排除することになっております。 しかし、このために誤解をされてしまい、窓口が嫌になってしまう方、あるいは近所に通報されたということで御近所との敵対関係になってしまう方、本当にいろいろな方がいらっしゃいます。実際に事実婚であったとしても、そこからDVを受け虐待事例になって、死亡事故も起こっております。 ですので、私は、この事実婚の規定を甘くしてくださいとは申し上げません。適切に運用していいと思いますが、一方で、相談につながり続けられないとお子さんたちの社会的排除になってしまうんです。つまり、不正受給監視と社会的排除は表裏一体なんです。そのことを私どもは相談の中で非常に感じております。 そのほか、寡婦控除のみなし適用問題、日常生活支援事業についてお話ししたかったんですが、ちょっと時間がないのでまとめに入りますが、今既存の枠組みでも、一人親家庭の支援はきちんとやればもう少し効果が上がるものがございます。本当にやっぱり真剣に効果が上がるような施策を官民一体で進めていただけたら大変有り難いです。 以上です。
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。 次に、海野参考人にお願いいたします。海野参考人。
○参考人(海野惠美子君) 私ども、全国母子寡婦福祉団体協議会と申します。 今回は、全国ですので、熊本の方の災害が起きたときに、何をやらなければならないのか、焦る気持ちもありました。そして熊本県、大分県の会長さんと連絡取り、甚大な被害状況だということも聞いております。一日も早く皆さんの不安が少なくなることを心からお祈りしながらこの場にいさせていただいております。 改めて、本日は、将来子供をリードするであろう全ての子供たちがその生まれて育った環境に左右されない、またさせてはならないという思いが募るすばらしい会議に参考人としてお招きいただいたこと、これほど名誉なことはございません。誠にありがとうございます。 さて、児童扶養手当について、この度、第二子以降増額の見込みとなり、会員の皆様から次のような喜びの声を聞いております。 働きながら子供の精神面のフォローのできない中、児童扶養手当のアップにより心のゆとりができました。ありがとうございます。あと、物価が上がっている中、助かりました。子供が複数いるので助かります。お金がないので公立しか行かせられませんが、頑張ります。子供が三人いるので、念願がかなってうれしいです。貧困のため諦めることのないよう、これからも頑張っていきます。少し余裕ができて希望が持てました。将来を担う子供に明るい光が。親として創意工夫をして健全な育成をしようと思っておりますということです。 あと、この児童扶養手当は、我が全国母子寡婦福祉団体協議会が昭和三十六年十一月二十九日、請願運動の果て、この制度は一人親の生活を安定させるとともに、自立を促し、子供の福祉の増進を図ることを目的としております。昭和五十一年六月五日には支給対象年齢を十五歳から十八歳に引き上げていただきました。これらも私たち請願、一生懸命やってきた結果だと思います。困っている人の集まりですけれども、ここで少しでも成果が上げられたことは喜びと思っております。 ここで、少々私たちの会を紹介させていただきます。 昭和二十五年十一月二十九日、全国未亡人団体協議会として会を発足し、戦争未亡人である母親たちが帰らぬ人をしのびつつ子供の成長をたくましく願い、行動を起こした、初めて、偉大なる会だと思っております。昭和二十七年十一月、第一回全国福祉大会開催。この大会は現在も自立基盤事業の一環として続いております。昨年は六十五回となる福祉大会を開催いたしました。私たちは一人親の自立のため、しっかりとした請願、決議をみんなで確かめ合いました。 長年大会を続ける中、昨年、和歌山県の紳士からこのような一通のメールが届きました。母の十七回忌法要で、昔未亡人の集会で聞いていた歌を流したいと。その方は過ぎし母の思い出とこの会で歌っていた母を思い出されたそうです。きっとこの会に参加されているときのお母さんの顔が一番印象に残られたのでしょう。想像ですが、とても明るくて強いお母さんの顔だったのでしょう。それはとても貧困の連鎖という昨今の現状には程遠いと御推察いたしました。このように御立派な紳士と伺いました。 そして、私たちが事業をやるために、母の日のカーネーション造花事業、母たちが経済的打開策としての事業を始めました。母の日が参ります。母の日のカーネーションをみんなで売って、やっぱりお互いに自分で自分に御褒美みたいな形で私たちもカーネーションを付けました。 昭和三十九年七月一日、会の結成以来宿願であった母子福祉法が制定されました。五十一年六月五日、児童扶養手当支給年齢が十五歳から十八歳未満と拡大されました。 私たちは子育てと仕事の両立をしながら、みんなで声を掛け合い、泣き笑いし、大変でありますが、楽しく署名運動、請願運動を幾多に行ってまいりました。今後も、世の中の全ての人々が生まれ育った環境などに差別されることなく、みんなが幸せになるため、我が団体は今以上の活動をしてまいりたいと思っております。 また、母子寡婦福祉団体として、現在、多岐にわたり一人親家庭の支援をしております。その一つは、各都道府県、市におきまして、一人親の子供たちが将来の夢と希望を持てるため、学習ボランティア活動に取り組んでおります。震災に遭われた熊本県は、平成二十七年度、団体最多の七十七か所で学習ボランティアを取り組んでまいりました。今回の震災でそれがなくなることのないように願っております。今年度は日本全国たくさんの団体でその取組を拡大しております。唯一父子家庭が県の会長として活躍している長野県は、日本アルプスを抱えて過酷な立地条件の中、昨年からボランティア事業をスタート、今期は昨年の三倍の勢いで事業を展開すると聞いています。同会長は、経済的に塾に行きたくても行けず、習熟度に差が付いていることに具体的に教えると意気込みを感じさせています。このように、日本全国どの地域でも学習支援又は全国の居場所づくりに力を入れてまいりたいと思います。 平和で貧困の格差のない世の中を希望しております。我が団体は、六十五年の歴史を生かしつつ、未来の社会づくりに貢献したいと思っております。 昨年度は高等学校卒業程度認定試験合格支援の導入、今年度は高等職業訓練促進給付金事業の見直しをいただきまして、各地の団体の自立支援の相談員から喜びの声が上がっております。子供は親の背中を見て育ちます。母が時間と勝負の中、勉学に励む姿はとてもすばらしい結果を子供たちにもたらしてくれると思っております。 体験を毎年の各地区のブロックの大会、地区の大会、全国福祉大会で数多く発表をされてきました。今後も一人親自身が自立できる環境の整備をよろしくお願いいたします。 最後に、一人親家庭の今後の課題をお話ししたいと思います。 学習ボランティアを実施していない自治体もありますので、是非実施していただきたいと思っております。あと、就学の支援、養育費支給率も二〇%にとどまっておりますので、そこのところの改正案があればいいかと思います。あと、児童扶養手当が四か月に一度というのを、何とかせめて年金と同じように二か月に一度にしていただけないか、これが私たち、生活に困っている人たちの希望でございます。 ここで、一人の方のメールを紹介させていただきます。 私は、下の子が高校を卒業すると同時に離婚をしました。下の子が生まれて間もなく、家族を顧みない夫からの心の支えと経済面の支えがほとんどなくなりました。世間体を気にする親兄弟からの反対により、離婚を考えませんでした。そのことを起こす元気すら私自身ありませんでした。夫から放任される中、十八年にわたり一人で子育てをしました。この子は平成七年に生まれましたが、サツマイモのつるを炊いて食べさせたり、ツクシを摘んで卵とじをして食べさせていました。私が仕事に出ることをひどく夫から反対されていましたので、自分の体の不調くらいで病院には行けませんでした。具合の悪い私を看護してくれたのは長女でした。その長女は、一人、家を出て、働きながら五年間で幼稚園教諭の免許を取得しました。就職先でメンタル面障害を起こして、現在治療中です。離婚をする、そして様々な支援を知っていたら、子供、私も心理の不安から心身を病むことはなかったでしょう。児童扶養手当の増額、他人ではなく有り難いです。ありがとうございました。 あと、私どもが働いてきて感じたことは、私たちの時代はパートとかそういうことで何か所も働きながら生活してきました。そうすると、その方たちが国民年金だったもので、今では都会ではアパート代にもならない、これからどうして生きていくんだろうという方が増えてまいりました。是非、就業のためのいろんな施策、正規雇用、そういう形で働けるように、高度な技能と就業ができるような仕組みをつくっていただければ、みんな明るい生活ができるのではないかと感じております。 今回、いろいろなことでこういう形ができましたことは心から感謝申し上げております。 あと、私たちは全国大会を行っておりまして、全国で決議内容がございます。その決議内容は資料としてお出ししていますが、私どもが全国的に、全国大会、ブロック大会で申合せ事項として出しておりますので、その点はよろしくお願いしたいと思います。 まず、自立と経済的な支援、それと子供の育成、これが基本で、私たちは生きていかなければならない、子育てをしていかなければならない、将来を担わなければならないと、そういうことをしっかりと踏まえながらこれからも私どもの会を展開していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。 次に、小河参考人にお願いいたします。小河参考人。
○参考人(小河光治君) 子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば代表理事の小河でございます。このような機会をいただきまして、心からお礼を申し上げます。 私の八歳の誕生日に父が交通事故に遭いました。あさってであの日から四十三年になります。私自身も児童扶養手当を子供の頃受けていた当事者でした。八年間、父はその後、闘病の末、亡くなりまして、お金がなくて、一家心中しようと母が言った日のあの夜のことを今も忘れません。私は交通遺児ということで奨学金をいただきまして、それ以外の多くの遺児たちも支援を受けて今日まで来ておりまして、私もその一人であります。私自身は、大学を卒業しまして、あしなが育英会に就職をしまして、二十六年間勤めて、昨年三月退職をさせていただいて、子供の貧困に対して放っておけないという同志の方々とあすのばを昨年立ち上げさせていただきました。長くあしなが、あるいは今あすのばで出会ったたくさんの子供たち、それから親御さん、そういった方々のことを思いながらお話をさせていただきたいというふうに思います。 お手元の資料に沿ってお話をさせてください。 まず最初に、あすのばのことを少し御説明させていただきたいと思います。 昨年の六月十九日、これは子どもの貧困対策法が成立して満二年、その日に私ども、あすのばという団体を立ち上げさせていただきました。資料の一番初めにございます、子供の貧困をなくなる社会にするためにということで三つの事業をさせていただいています。一つは、子供の貧困はまだ見えない状況、これをいかに見えるようにして、調査研究をして、それに基づいた政策提言や法律改正などを進めていくということ。それから二点目には、全国各地で様々なNPOなどが子供を支える、そういった事業をされております。そういった方々を支えるという中間支援的な事業。それから三点目では、子供自身の自立に向けて物心両面で子供たちを支えていく事業をしております。 もう一つ、私どもの団体の特徴がございまして、今六人理事がおりまして、私も含めて大人の理事は三人で、あと三人が学生であって、当事者の学生たちも入っています。私たちの団体のモットーは子供がど真ん中、センターということで、子供たちの声を大切にしながらそれを進めていくというふうに事業を進めさせていただいております。 三枚目のところに移りまして、本当に今、皆様、参考人の方々からもお話がありましたように、今回の児童扶養手当の改正など、これ特に去年からこの一年間目覚ましく一人親を含めた子供の貧困対策が進んでおりますことを本当に有り難く思っています。先ほど申しましたように、そもそもは親を亡くしたあしながの学生たちが、子供の貧困率が発表された平成二十一年に子どもの貧困対策法を作ってくれという呼びかけの中から、この子どもの貧困対策法、議員立法で先生方、全ての国会議員の方に御賛同いただいてできたわけです。 それから、私も内閣府の子供の貧困対策の大綱を作るための検討会のメンバーをさせていただきましたが、二十六年の八月にはその大綱ができまして、そして、去年の春には首相官邸で安倍総理を始め労働界それから財界、マスコミ、様々な方々がお集まりになって、子供の未来応援国民運動がスタートをした。このときに安倍総理が一人親世帯に対する政策パッケージをつくられるということを公言されて、そして去年の十二月には、ここにありますひとり親家庭等の自立応援プロジェクトというのを発表していただいて、今回の児童扶養手当の改正につながっているということかと思います。 今も第二子以降のお話はございましたが、それだけではなくて、高校に通う、これは一人親だけではないですけれども、子供たちの学力を問わない給付金が第一子の方にも非常に今回大幅に増額されたとか、保育料も大幅に減免された。それから、高等職業訓練促進給付金というのも、例えば二年間が三年間に延びて、看護師の方が受けられるようになったりだとか、様々な面での今回充実をしているということを高く評価して、有り難く思っております。 しかしながら、更にもう一歩進めていただきたいということを今日述べさせていただきたいと思います。 既に今までお話がありましたように、一人親世帯に対してやはりこれ集中的に支援の必要性があるというふうに感じています。今、百四十六万世帯の一人親世帯で子供が二百三十万人ほどいるというふうに言われております。御存じのとおりに、一人親家庭の貧困率というのは五四・六%。OECD三十四か国の中で最悪の状況で、先ほどからお話があっているように、八割以上の方が働いている、つまり、いかに日本がワーキングプアであるかということはもうお分かりになっていらっしゃるかと思います。 今、貧困状態の一人親世帯、このうち約八十万世帯、百二十六万人の子供が貧困状況というふうに思われます。児童扶養手当は一人親の母子家庭だと七割以上ですね、父子家庭でも半分近くの方が受けていらっしゃるということから見ても、児童扶養手当が一人親世帯の命綱であるということはお分かりになられるのではないかというふうに思います。 その中でも、次のページに移りますが、母子世帯の経済的支援ということがやはり急がれているんだろうと思います。 これは、私ども、今年の春、小学校、中学校、それから中学を卒業するあるいは高校を卒業する方に入学・新生活応援給付金という制度をつくりまして、街頭募金などで学生たちが募金を集めまして、一人三万円から五万円の給付金を百九十七人の方にお渡しいたしました。こちらの応募には三百八十六人の方がありまして、一・九倍の倍率でした。本当にこの審査をするのはもう断腸の思いで、もう本当ボーダーのところにひしめき合っているというような状況だったんです。 そのあるお母さんの声を私も紹介したいと思います。母は、介護施設で調理を担当し、パート勤務をしています。パート収入と手当で三人の子供を育てているため、経済的に厳しく、教育費も食費も大変です。今回、二人の子供が入学するため、その準備費用が出せない状態ですというふうにあります。 この方は、お母さんの年収が七十五万円、税込みで七十五万円です。高二と高一と中一の三人の子供さんをお抱えになっていらっしゃる。公営住宅に住んで、二万五千円払っていらっしゃるんですね。 この方から、実は私どもに電話が掛かってきたんです。今回、この給付金を出すのに、住民票と非課税証明書を出してください、でもそのお金は後で立て替えますからということでお願いをしたんですが、三月二十二日までに出してくださいというふうにお願いをしたら、お母さんが、この住民票、これが、非課税証明書の発行手数料の六百円が何ともならないんです、二十五日の給料日まで待ってくださいというふうに電話を掛けてきてくださいました。この六百円のお金も何ともならないような大変な状況にいらっしゃるということが実際あるわけです。 一方で、東京都の場合は、児童扶養手当に上乗せして児童育成手当というのが月に一万三千五百円、お一人当たりのお子さんに出るわけですね。今回も、最終的に、ですから東京都のお子さんを持っていらっしゃる方というのは、やはりこれで少しでも大きな力になって、今回この給付金を受けられなかったというケースがあります。 あるいは、生活保護を受けていらっしゃる方も、これは生活保護は決して十分だということじゃないんですけど、いかに生活保護を受けられていないか、あるいは受けていないかという方が多いかというふうに思います。 しかしながら、どこの県もこの東京都のような施策をできるということはありませんので、どこに住んでいても同じような支援が受けられるということが大切なのではないかなと思います。 今回、二人以上のお子さんに対しては加算があったということなんですが、次のページに伺いますが、一人っ子の一人親世帯にもやはり支援が必要だということがこのグラフを見ていただければ分かるのではないかと思います。 今回、百六万人、二十六年度、児童扶養手当を受けていらっしゃるんですが、そのうち一人のお子さんというのが六割を占めているということです。そうしますと、百二十七万人の親子が今回の二人以上の加算ということには当てはまらない、光が当たらないというような状況になっていますので、こういったお子さんたちにも是非とも見捨てられていないというような支援が必要だろうというふうに思っています。 そういう中で、是非お願いしたいのが、結論から申しますと、この児童扶養手当の支給年齢の、子供の支給年齢の引上げということになってくるかと思います。それは、一人っ子のお子さんも含めた全てのお子さんに恩恵が当たるということです。 先ほどのお話がありましたように、一人親の子の大学進学率は四分の一以下で、これ、一般世帯と比べてみるといかに開きがあるかということも分かるかと思います。 私が勤めておりましたあしなが育英会でおととし調査した調査で、高校生に調査したんですが、就職を希望する理由を尋ねたところ、進学したいが経済的に無理というのが約三割で、進学したいけど家計を支えなきゃいけないという子が七%もいて、合計三六%にもなるわけですね。 今、大学の学費、生活費、国公立で年間百五十万、私立では二百万近く掛かるというふうに言われていますし、今、学生支援機構の奨学金などを含めて奨学金を受けていらっしゃる、半数以上の方が奨学金を受けているということです。希望すれば大学や専門学校への進学のチャンスをつくるためにも、この児童扶養手当の支給年齢を二十歳まで、せめて二十歳まで、できれば就学中全部していただけると有り難いんですが、上げていただくということは、進学を後押しするということにつながってくると思います。 続きまして、進学以外をする子供たちにもやはり多様な支援が必要だろうというふうに思っています。一人親世帯の就職率というのは三分の一になるわけですね。これも一般世帯のお子さんに対すると倍ぐらい就職をするということですし、離職率については、日本の今全ての方々を対象にしていますが、中卒の場合は三分の二、高卒の場合は四割が三年以内に離職をするという高い離職率です。 ですので、就職をするお子さんに対してもちゃんと確実に手に職が付くような、例えば更なる就労給付金などの支援だとか、中卒や高卒者への学び直し、就労支援、それから、フリーター、ニートの方々も含めた包括的な支援が必要になってくると思います。 最後にお話をしたいことなんですが、今しんどい一人親世帯に希望のある明日を感じてもらうために是非お願いをしたいと思います。 また、ある御家庭のお話を、最近聞いたお話をしたいと思います。幼い子供二人を抱えているシングルマザーの方のお話なんです。その方、がんを患っていらっしゃって、最近再発をしたということが分かりました、ステージ4なんですとおっしゃるんですね。この子たちを残して、もう本当に将来のことが心配だと涙を流しながらお話をされました。 私、あしなが育英会でも奨学課長ということで奨学金の審査をずっとしていたんですが、あしなが育英会って親を亡くした子供たちを支援しているんですけれども、最近増えているのが、元々離別の世帯の、母子世帯の方が働きづめ、いろんな事情で精神的にしんどくなって、精神疾患を患って障害認定を受けて働けないということで奨学金を受ける方が大変増えているんです。身も心もずたずたであるということが分かるかと思います。 子供も親もやっぱり大切にしているというメッセージを発信することというのはすごく大きなことがあると思います。今回のこの児童扶養手当の改正などで、私たちは見捨てられていないんだ、こんなに大切にされているんだということが届くだけで、お母さん方がもうちょっと頑張ってみようとか、自立の芽になっていくということはあるかと思います。 そういったことがとても重要であるということで、さらに、ワンストップサービス、本来のワンストップサービスだとか、こちらから出かけていくアウトリーチ型の訪問支援も必要ですし、例えば支援情報を確実に届けるという仕組みも必要かと思います。 また、実態把握では、今母子世帯等の調査、五年に一度行われております。ただ、これ五年に一度でいいのか、これはやっぱり三年に一度ぐらいの間隔でより実態をしっかり把握していくということもとても重要なことだというふうに思っています。 また、子供、これ選別的に、一人親世帯の選別的な施策というのももちろん大切なんですが、全ての子供たちに行き渡る、そういう普遍的な制度を充実させていくということが、子供たち、そういう子供たちの中にしっかり一人親世帯あるいは貧困世帯の子供たちも包含されていくというようなことにつながっていくというふうに思います。 私、ずっと長年子供たちと接してきて常に感じていることなんですけれども、その子が肌で感じている痛みに寄り添って温かく接してあげて、ちゃんと自立できるまで様々な制度を準備して、それを活用することで、将来大人になったときには、子供のときの負の体験をばねにして人の痛みが分かる、社会で生き生きと生きていける頼もしい大人になっていくと思います。是非御一緒に、こういった子供たち、しっかりと育んでいくことを御一緒させていただければと心から願っております。 今日はどうもありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。 本日は、四名の参考人の皆様、お忙しい中を御出席いただき、大変貴重な御意見を賜り、誠にありがとうございました。今回のこの法案の目的の一つは、私は子供の貧困対策の一助にもなるというふうに思っています。 子供のときの貧困というのは成長した後にも継続して影響を与え、そして、言われることですが、これは十五歳時の貧困から、限られた教育機会、そしてまた恵まれない職に就く、そのことが低所得につながり、そして低い生活水準という、いわゆる貧困の世代間連鎖があるという意見もございます。先ほど来いろいろお話しいただいたことがやはりこの貧困の世代間連鎖につながるのではないかという思いで胸がいっぱいになりました。 そこで、限られた時間ですので、島崎参考人、率直におっしゃっています、一人親家庭の支援というのは最も難しい政策分野の一つであるとおっしゃっています。もちろん、国だけではなく様々な関係する民間あるいは自治体が連携して施策を行うべきだと思いますが、財源の問題もありますが、国としてやはり一番何をなすべきか、優先順位もあるかと思いますが、それをお教えいただきたいと思います。 そして、あと赤石参考人、そして小河参考人に、先ほど申し上げた貧困の世代間連鎖についてでありますが、これを防ぐためにはもちろん多様な施策が必要かと思います。そして、皆様の御提言の中にもその解決策が含まれていたと思いますが、端的に、やはり優先順位を付けてこういうことが必要だということをお教えいただければと思います。
○参考人(島崎謙治君) 御質問にお答えしたいと思います。 国として何をなすべきかということでありますが、まず、国といいましても、行政と、それからもう一つは司法ということも、両面あると思いますが、まず前者について言いますと、先ほど申し上げましたように、一人親家庭の問題というのは非常に領域が広いわけですね。したがって、この問題は厚生労働省一つの問題ではなくて、当然のことながら、例えば先ほど小河さんからお話がありました教育の問題については文部科学省とも密接な連携を取らなきゃいけませんし、それから例えば住まいの問題であれば国土交通省とも密接な連携を取らなければなりません。そして、先ほどもちょっと御指摘申し上げましたとおり、この問題の根っこには我が国の離婚制度の問題が伏在しているわけでございますので、それとの関係も無視することはできないということになりますと、法務省、そして家裁を統括いたします最高裁との調整も必要になってまいります。 私が是非やっていただきたいなというふうに思っておりますのは、こうした体系をしっかりするとともに、何かそういう施策を並べるだけではなくて、実際に現場でどういうふうに使いやすくしていくかどうかということをやっぱり考えていくことが重要だというふうに思っております。 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、じゃ、各種の相談事務というのはどういう事務かというと、自治事務でございますよね。ということになりますと、国ができることというのは一方では限りがあるのも事実であります。そうした面では、国の責務と併せて、各自治体の特に首長さんに、この問題、特に子供の貧困対策という問題に対して施策のプライオリティーを是非上げていただきたい。非常にしんどいがゆえに、そのことを特に申し上げさせていただきたいと存じます。 ありがとうございました。
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。 まず、労働、働くところの改革というのがあってしかるべきだと思います。例えば、私がお話を聞いているシングルマザーの方は、大体最低賃金プラス三円とか五十円とか、そういったところで働いておられます。東京ですと九百十円、東北ですと七百円、こんな形です。ですので、そのパートの賃金が、契約社員の賃金でもですね、少しでも上がることがやっぱり就労収入を上げていくというふうに思います。 また、今、同一労働同一賃金というのがどうも一億総活躍の中で検討されているというふうに聞いておりますが、本当に同一価値労働、価値が入るものですが、同一価値労働同一賃金というのを実現しますと、今本当に一生懸命働いているのに正社員の半分以下の賃金で働いていらっしゃる、それで責任は重いというようなお母さんのお話を聞きますので、その点があると、七、八割にそこがなっていきますと、非常に上がるのではないかなというふうに思っております。 と同時に、申し上げたのは、エビデンスに基づく施策をやっていただきたい。検証して、何かきれいに並べてあるだけじゃなくて、それが本当に実効性が上がるのか。日常生活支援事業などもすごくアイデアはいいんですが、実際には役に立っていなくて、都道府県で十件以下の利用件数のところが十五都道府県という実態でございました。これでは届かないんですね。ですので、改善のことも書いてございますので、是非こういったことをもう少しきちんと検証していけたら就業支援にもなっていくんではないかというふうに思っております。 ありがとうございます。
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。 今お話あったとおり、私も、まずはやっぱりワーキングプアという状況をいかに脱却していくかということだと思います。 今回の高等職業訓練促進給付金というのも、これは例えば先ほど申しましたように、看護師の方が受けられるようになったり、一年の資格で取れるようになったりということは、かなりこれも大きな自立支援のものになっていると思うんですが、様々な状況があるかと思います。そういう方々は、やっぱり一番はちゃんと自分で、長時間トリプルワークとかするんじゃなくて、普通のお仕事をしてちゃんと稼げるようになるということがとてもやっぱり大切だと思います。その後押しを是非しっかりしていただくことが根本的な部分としては大切なのかなというふうに思います。 それから、やはり現金給付に対してはいろんな批判がありますが、例えば今回私どもの先ほどの給付金の話も、ある方からは、本当に、実は振り込みが三月の三十日になったんですけれども、まだ着きませんか、まだ着きませんかという声が実はひっきりなしにお電話掛かってきたんです。制服代、実はこの日までに納めなきゃいけないんですという声ですね。ですから、やっぱり現金というのは、使い方によっては本当にそのニーズに対して、今困っていらっしゃることに対してちゃんと使っていただくことができるというところとしてはすごく大きなところです。 先ほど東京都の例を挙げましたが、東京都の例えばこの育成金というのももう既に長いことやっておりますので、これがどのような、ほかの都道府県とどのような例えばメリットがあるのかとか、その辺なんかもしっかりとまた今後分析もしながら、こういったような制度も例えば広げていく。ただ、それも自治体任せにせずに、どこにいてもやはり同じようなものが受けられるということも大切かなというふうに思います。 あと、最後に一点は、やはり最後の、貧困の連鎖を断ち切るということは、お子さんがちゃんと社会で自立した生活ができるようにするための最後の支援ですね。ここは、大学に行きたい人、専門学校に行きたい人、あるいは職人になりたいとか、そういったような多様な子供たちに対してどのような制度的な支えができるか。私は、その中の一つ、特に一人親については、やはり就学中にも児童扶養手当があれば自分が稼がなくても安心して大学や専門学校に行けるという面でもとても大きな意味があると思いますので、是非今後も検討していただければ有り難いと思います。 以上です。
○石井みどり君 ありがとうございました。
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。 参考人の皆様、今日は貴重な御意見、ありがとうございます。 皆様にもお伺いしたいんですが、時間に限りがありますので、順次御質問をさせていただきたいというふうに思います。 島崎参考人の方から、まずお伺いしたいと思います。 一人親家庭への支援施策全般を考えたときに、様々な支援策というものがあって、今回の児童扶養手当に限らずですね、さらには例えば児童手当であったり就学援助であったり、これは一人親家庭に限らずいろんな子供の支援というものがあるという中で、先ほど赤石参考人もちょっと触れられましたけれども、本当にこれが効果的に機能をしているのかということ。もちろん内容の充実ということも目指していかなければなりませんけれども、今の既存の施策が本当にうまい具合にかみ合って支援の効果が出ているのかというところはやっぱりもう一度ちょっと考えてみないといけないなというふうにも思っておりまして、例えばスクラップ・アンド・ビルドじゃないけれども、分かりにくい中でしっかりとこれを、もっと単純化するじゃないけれども、直接的に投入できるようなとか。 実際、島崎参考人として、今のこの現状の、これも複雑化しているこの支援体系全体のことも含めて、もっとこうした方がいいんじゃないかというようなお考えがあればお伺いしたいと思います。
○参考人(島崎謙治君) どうも御質問ありがとうございました。 私、先ほど申し上げましたように、一人親家庭の問題というのは非常に、何というんでしょうか、平均値でなかなか語れなくて、個別性が強く多様だという問題があると思います。それぞれニーズが異なっているわけですね。そうすると、一方でメニューがあって、それをどうやってマッチングするかという、そういうことが必要になってくるわけです。言ってみれば、ニーズがあって、ここに引き出しがあって、ここのその引き出しの中にいろんなメニューがあって、そこからニーズに最もふさわしいものをどうやって組み合わせていくかどうかということが必要になるわけですね。 確かにおっしゃいますように、いろんなメニュー見てみますと、個々の施策がどんなふうになっているのか、それから要件が何なのか、一般の人が見てもよく分からないというような、そういうことがあると思います。私が思っておりますのは、そういうところを機動的に、つまり、個別のこれは、このメニューはこの要件だということを個別的に決めずに、それぞれのニーズに最もフィットするような組合せを柔軟に認めていくという方がむしろうまくいくんじゃないかというふうに私は思っております。 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、余り、例えば一人親家庭でありますとか引きこもりでありますとか障害児とか、そういう個別的な、選別的な施策ということではなくて、ある程度やっぱり一般的な施策の広い裾野の中に幾つかの個別施策を組み合わせていくという方が効率的、効果的だというふうに考えております。
○森本真治君 ありがとうございます。 ちょっと関連するようになりますけれども、赤石参考人の方も、先ほども就業支援事業の効果の検証というようなお話もいただきまして、実際に就業率自体は決して低くないというか、八〇%ぐらいですか、お母さんの就業率という中で。そうすると、やはり御説明いただいたように、ニーズとのミスマッチというか、本当に就業支援がお母さんのニーズと合っているのかというような部分とか、これもやっぱり中身の就業支援策についてしっかりと検証をしていかなければならないと思いますけれども。 ただ、先ほどもお話があったように、働き方の問題とか、そういうところの問題ということが非常にあってくると、この就業支援策をどのように実効性を高めていくかということがちょっとなかなか私もぴんとこないなというふうに思うんですね。 少し具体的に、もっとこういうふうにこの就業支援策、改善した方がいいんじゃないかとかというようなちょっと御提案があれば、是非お伺いしたいと思います。
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。 高等職業訓練促進費事業というのは、看護師とか介護福祉士とか保育士という学校に通う場合に生活費を援助しますよという制度でございます。これについては、本当に看護師になれますと児童扶養手当の所得制限を超えるぐらいの収入を得られるので、非常にここら辺のところの効果はありますよねということになっており、これを二年から三年に今回期間を延長したということは本当に有り難いなと思っております。 こういう、御努力して、もう実習とか大変です。朝は保育園が開く前から子供を置いていって、夜帰ってきてから実習記録を書く。非常に体力、気力、知力の要る、それを子育てしながらやるということです。ですので、ここにも子育て支援がないといけないわけです。それを一緒にプログラムすることでやっていける。 そのほかの支援、就業支援なんですが、やっぱりちょっと私、見ていて、なかなか効果が上がっていないなと。ただ、去年度から高校卒業資格認定試験の援助が始まりました。お母さんたち、いろんな方がいらっしゃる。かなり知的にも何とか頑張れる方と、高卒資格も持っていなくて非常に就労に結び付きにくい方。この十数年はこちらの上の方を支援していたと思うんですが、高卒資格を持っていない本当に困難を抱えている方の支援がやっと始まったところですので、ここにもう少し手厚くしていくということは必要です。ただ、その方たちはまず勉強したがっていらっしゃらない方も多いので、本当にじっくりと応援していかないとそこまで結び付かないということがあります。 もう一つは、それだけの仕事をするには子育ての支援をしなければいけないんですね。それが日常生活支援事業です。ところが、先ほど言いましたように、平成二十五年は利用人数が、利用件数十人以下が十五県であったというのをNHKの甲府放送局が放送しました。これでは機能していないわけですね。 今回、継続的な残業もいいですよというふうに改革してくださって、数値目標、KPIを一万件というふうにしてくださったのは大変有り難いんですが、しかし、やっぱり基礎自治体にこれを下ろして、先ほど島崎委員もおっしゃったように、ファミリーサポート事業というのが自治体にはあります。これと統合して減免措置を付けた方が小回りの利くいい施策になるのではないかというふうに思っております。 済みません、長くなりました。清瀬市では、千三百件これを利用しているそうです、ホームヘルパー事業。このニーズの多さが、KPI一万件では応じ切れません。もっとニーズは高いということは、基礎自治体にやれば分かってくるかと思います。 ありがとうございました。
○森本真治君 ありがとうございます。 小河参考人に進学支援のことについてちょっとお伺いをしたいと思いまして、先ほど今の取組についての一定の評価をされているという御発言もあったわけでございますけれども、そもそも我が国の、これは一人親家庭に育った子供に限らず、本当にこれ、OECDなんかの調査でも、授業料と学生支援の国際比較なんかでも、日本というのがもう本当に高授業料と低補助といういわゆる四分類の中で一番最低の部分に位置をされているという現状がある中で、本当にいろんな支援をしようということで頑張っている皆さんも多くいらっしゃるというのは十分理解はしておりますけれども、なかなかやっぱり、ここの根本的な部分について取組をしていかないと、やはり非常に解決ということも厳しいんではないかなという認識をずっと持っておるんですね。 今、奨学金なんかについてはいろいろと世論が大変盛り上がってきているということは認識しておりますけれども、授業料だけが免除になって、じゃ、東京なんかに学びに来る学生が生活なんか本当にできるのかというような、学業に専念できるのかというような我が国の実態があります。 ちょっと大きな話になるかもしれなくて大変恐縮ですけれども、やはり進学、我が国で学ぶという現状とか実態の部分についてのちょっと問題意識と、いろいろとまた今後に向けての提言というものも最後伺えればというふうに思います。
○委員長(三原じゅん子君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いをいたします。
○参考人(小河光治君) はい。 今奨学金の制度も議論されています。これ、奨学金には今有利子の奨学金、利子の付いている奨学金が実は大多数の方が受けていらっしゃる。そういう中で、今給付型の奨学金という議論がされていますが、これは学生支援機構の奨学金というのは、無利子の奨学金はちゃんと学力も伴わないといけないという基準があって、そうすると、貧しくて学力が伴わない子というのは有利子の奨学金しか受けられないという実態があるんですね。これに更に給付型奨学金をもしつくったときには、本当に勉強できる子だけが給付型の奨学金があって、実は、貧しくて、学力とそれから親の年収は完全に比例していますから、そういう子たちが実は全く救われないというような現状にもなっていくかと思います。 ですから、その辺のところをしっかりとまず議論をしていただくということが大切だと思いますし、私は、私立の大学とか専門学校も含めた授業料減免制度をもっとしっかりさせていくということが大切かなというふうに思います。これ、大学とか専門学校も努力してそういう減免制度をつくっているところもありますので、そこが、例えば国がマッチングをして、同じように授業料そのものを下げていくということに支援をしていただくことの方が効果があるのではないかと考えます。
○森本真治君 ありがとうございました。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 今日は、四人の参考人の皆様、大変貴重な御意見をいただきまして本当にありがとうございます。 私からは、まず、養育費の確保について、島崎参考人と、それから海野参考人にもお聞きしたいと思います。 島崎参考人から養育費の確保についてお話をいただいて、私も全くそのとおりだなと思うところが多くございました。養育費という言葉自体、まだ広く認識されているか、ましてや支払をしなきゃいけないというその認識自体なかなか国民の皆様には深まっていないのかもしれないなということも思っております。しかしながら、おっしゃっていただいたとおり、じゃ、その履行が約二割でとどまっていいのかというと、やはりそうではないだろうというふうに私も思います。 それで、まず段階を踏んで合意をしていただくように当事者間で促していくということも重要だと思うんですけれども、その合意がされても、やっぱり合意があっても履行されないと。いろんな資力の問題ですとか事情はあるにせよ、やはり、ある程度強制的に履行確保するとなると差押えの申立てもしなきゃいけないんですが、先ほど小河参考人のお話の中に、六百円の印紙代すらなかなか難しいという中で、そういう差押えの費用を掛けて、手間も掛けて履行を、強制的に差押えをしていくということを本当に一人親家庭の、例えば母子家庭のお母さんができるかというと、結構難しいなというふうに私も悩みを持っているところであります。 そうした観点から、島崎参考人は、今後実効性の高い方策を検討していくべきだとおっしゃっていらっしゃいました。これから検討していくということであろうと思いますけれども、こういった例えば方策というようなことをもしお考えになっていることがあれば是非教えていただきたいと思います。 海野参考人には、この養育費の履行の確保ということについて、事前にいただいた資料の中にございましたものですから、その点についてお考えになっていることを教えていただければと思います。
○参考人(島崎謙治君) 御質問ありがとうございます。 私は、ほかの国の制度ということについて必ずしも詳しく承知しているわけではありませんが、ほかの国の例とか見ますと、いわゆる国が強制徴収するような、そういうタイプの制度を取っているところが少なくありません。 ただ、この問題は、先ほど申し上げましたように、その前提として離婚法制が違うんですね。例えば、日本で仮にそういうような仕組みが導入できるかといいますと、まずその前提となっております債務が一義的に確定しません。それから、そもそもそれが債務名義化されていませんので、言ってみればそれを、子供の請求権を国が代理をして取得をして、それでその非監護親の方に請求、取立てに行くという、そういうことを法制的に仕組むのは、不可能じゃないかもしれませんけれども、かなり難しい面があるのは事実だろうと思います。そうした中で、法務省サイドの方でもいろんな取組をされているんだと思いますが、一方でそれなりの費用と時間が掛かるという問題もありまして、なかなか、一定の効果があったにせよ、十分な成果を収められていないかもしれません。 それからもう一つ申し上げたいことは、一度取り決めた後のその後の生活の事情によって、つまり養育費の減額ができないかとかという、そういう相談が結構最近増えてきているのが実情でございます。 直接的なお答えになっていないのかもしれませんが、一見迂遠のようかもしれませんけれども、今委員もおっしゃいましたとおり、つまり養育費を取決めをしない、あるいはそれを取り決めても履行しないということは、これは許されないんだということを、まずそれを言ってみれば社会通念化していくということが、迂遠のようかもしれませんけれども、まずそこがベースだろうというふうに思っております。 それから、併せて言えば、最初にきちんとしておきませんと、後々、じゃ事後的に請求するといっても、これはなかなか難しい問題がありますので、各種の相談につきましても、これ離婚の前からできる限りそういうことをやっていくとか、あるいは韓国では親教育なんという言葉がありますけれども、そういうようなことも検討していくことが必要なのかなと、そんなふうに思っております。
○参考人(海野惠美子君) 私も、三十年間二人の男の子を育ててまいりましたけれども、養育費の問題は私の場合は裁判で決まったんですけども、相手方が払う気ないということで、好きで別れたわけじゃないんだから絶対払わないと、そういうふうな形で、裁判離婚であっても払っていただけなかったという状況もあるんですね。 幾ら裁判で決めたから何したからって、絶対お金がないわけじゃなくても、払う気はないということで、私もフルタイムだったので、取りあえず何とか自分で二人の子供を育てていこうという意気込みがありましたので、それを当てにせずにやってきましたけど、今の皆さんの状況だとこれは無理だなという、正規雇用がほとんどなくなったんですね。それで、一人募集すると全国から履歴書が百通ぐらい来るような状況の中で就職していくわけだから、養育費がないと、とてもじゃないけれども、そういう正規雇用の中に入っていけないという状況もあります。 そして、要するに、男性側からすれば、税金も控除対象にしてあげれば払いやすいかなという皆さんの考えもあります。 あと、離婚届のところにもチェック欄はできたんですけれども、相談コーナーがない。まず、私も働いていて思うんですけれども、裁判所でも何でも、相談に行きたくてもお休みが取れないんですよね。一般の企業は大変なんです。もうノイローゼになるぐらいに一日休み取るためにはすごい考え込んでしまうというのが現状です。 だから、そういう中で養育費をきちっと整備していくには、もう離婚届出した時点で、そこのところでそのチェックがなければ相談コーナーでもつくっていただいて、こういうふうに動いた方がいいですよというアドバイスをいただければ、もう少しこの養育費の点は進んでいくんではないかなと少しは思っております。 でも、なかなかこの養育費の問題はお互いに感情的になっていますので、難しい問題だとは思っております。
○佐々木さやか君 残り時間が二分ですので、端的に、赤石参考人に、面会交流支援援助について、直接的な経済的な支援とはまた違う話なんですけれども、お考えのところがあれば教えていただけないでしょうか。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 面会交流は、私どもシングルマザーの相談を受けることが多いので、非常に苦慮されている方が多いです。面会交流が調停で月一回、月二回と決まったけれども、もう終わった途端に次の予定の話合いをしなければいけないが、元々パワハラがあった、非常に何かメールで、すごく、何だ、その日は都合が悪いのはおまえが都合が悪いようにさせているんだろうみたいなメールが来てしまうので、心理的にも非常に大変だというようなお話があります。ただ、やはりお子さんの権利ですので、何とかして実現の方向に行った方がいいと思います。 御提案としては、面会交流がしやすい場所、お子さんの遊び場で安全に遊べてというようなところを自治体が、明石市は何か天文台のところをやるということなんですが、そんなに行方不明になりにくいような場所を少し、ありますよという形でやっていくと、パパもお子さんと遊ぶのが正直ちょっと下手な方もいらっしゃいますので、そのパパたちも子供と遊ぶことをうまくやれるような、しかも安全な場所というのが、もう少し指定場所があったりするといいのかなと。もちろん、親教育プログラムもその次に必要かと思います。 ありがとうございます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 日本の子供たちが六人に一人が貧困状態で、特に一人親家庭の貧困率が五割を超えているということ、待ったなしの課題だと。今回、第二子以降の加算額増額で、これはもう関係団体も強く求めてきたことなので、私たちも賛成です。 そういう立場で今日は質問したいと思うんですが、まず最初に小河参考人にお聞きしたいんですけれども、政府案は第二子を最大で一万円、第三子以降を最大で六千円と。衆議院では、野党が共同提案で、これは第二子以降一人につき一万円という提案をいたしました。さらに、支給対象に二十歳未満の学生等も追加するということも盛り込みました。こういった方向性についてどういうふうにお考えか、お聞かせください。
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。 方向性としてはとても有り難いというふうに思います。ただ、やはりさっき言ったように、第二子、第三子のお子さん、大変なんですが、六割がその光から漏れてしまうという問題がある。ですから、そことのやはりバランスというのはあるのかなというふうに思います。本来であればやっぱりベースを上げていくというところもあるかと思いますが、なかなかこれ、財源の問題もあると思います。 最終的に、この二十歳延長に関しても、やはり最終ネックは財源なんだということもよく認識しておりますが、その辺りもちゃんとコンセンサスを取って、やはりその子たちが、先ほども申しましたように、最後はやっぱり、希望しても、是非自分は例えば大学に行きたいんだ、専門学校に行きたいんだ、本当に自分の近くに大学や専門学校がない子供たちは、もう小学校の高学年ぐらいのときから自分なんて進学なんて無理だともう諦めてしまうわけですよね。でも、これは行ける、どんな家庭でも希望すれば行けるんだという光が届くということのために、まず一人親世帯が、大変な一人親世帯がそこに大きな一歩を後押ししていただけるということはとても効果的なことだと思いますので、また是非、今後とも与野党の壁を越えて応援していただけると有り難いと思っております。
○小池晃君 ありがとうございます。 さらに、野党案では、これ赤石参考人にお伺いしたいんですけれども、年三回の支給を毎月支給という提案をさせていただいた。これ、自治体の判断でということも含めてあり得るというふうに私ども思っているんですけれども、こういう方向性について、先ほどそれは必要だというお話はあったんですが、改めてお聞かせください。
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。 児童扶養手当が四か月に一度の支給で、本当に家計管理が上手な方は、それを銀行に預けておいたままにして一月ごとに下ろしてやるということができます。しかし、本当にぎりぎりですので、どうしてもその掛かりが突発的なもので多く使ってしまう。そうすると、三か月目にはもうほとんどお金が残っていないというような状況になっているんですね。これは行動経済学という分野でも、貧困であればあるほど目先のことのニーズに対応して行動してしまう、ですので将来のことに取っておけない、しかも、一人親の貯蓄率、貯蓄金額を見ますと、非常に貯蓄がないという方が多いわけですので、そのぶれをカバーするだけの余裕がない、こういったことがもうある程度明らかになっております。 ですので、やはり毎月支給というのは非常に必要なことではないかというふうに思っています。本当にお母さんたちいろんな工夫をしているんですけれども、やっぱり月末になるとお金がないというようなことをお聞きします。そんなに費用は掛からない、振り込み手数料も掛からないという新聞記事もございましたので、御検討いただけたら、是非是非お願いしたいと思っております。
○小池晃君 これはもう本当に党派を超えてやるべき課題ではないかなというふうに思うんですけど、海野参考人は、この毎月支給という方向についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○参考人(海野惠美子君) 毎月可能であればそれはそれでいいんですけれども、せめて年金と同じように二か月に一遍はという希望が皆さんにはございます。
○小池晃君 ありがとうございます。 児童扶養手当そのものが抱えている問題、ちょっと赤石参考人に御意見をお聞きしたいんですけれども、二〇〇二年の見直しで収入に応じて逓減する、養育費の八割を所得とみなすと政令改正があって、所得制限の引下げもあって、かなり減額になっております。先ほどもお話があったように、八割が就労していて、非常にダブルワーク、トリプルワーク、身を粉にして皆さん働いておられるシングルマザーの方が多くいる中で、働けば働くほど手当が減額されるというこの仕組みについて、これは私は見直すべきだと思うんですが、この点、いかがでしょうか。
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。 今は年収百三十万円までが満額支給で四万二千三百三十円、それから三百六十五万円まで、所得制限ですね、逓減していくんですね。でも、総合収入は一応上がるようにはなっているんですが、では階段状がいいかということよりも、この百三十万円の満額支給のラインがやっぱり過酷かなというふうに思っています。最低賃金が低い地域では、やっぱりここを超えるのを怖がるお母さんたちがいらっしゃるんですね。もう百十万まで稼げばいいやみたいな形で、児童扶養手当も減らされてしまうからというふうに思って、非課税ラインですし、住民税の。それはまずい、就労抑制になってしまいますので、東京ぐらいですとそれ超えて働く方が当たり前なんですが、やっぱりこの満額ラインがもう少し上がると就労意欲にもつながるなというふうに思っています。 以前は百九十二万円だったんですね。そこまでとお願いしたいところですが、本当に御検討いただけたらと思います。
○小池晃君 ありがとうございます。 それと、五年の打切り、半減問題なんですけれども、赤石参考人にお聞きしたいんですが、五年たったら子供が進学する頃で、これは負担一層増えるのに削減と。先ほどあったように、支給停止適用除外届と何かややこしい仕組みで、しかもこれ、やむを得ず手続できなかったという方が三割いらっしゃると。先ほどやっぱりこの問題点も御指摘されたんですが、私はこれ、五年規定そのものを廃止すべきではないかというふうに考えるんですが、その点について御意見をお聞かせください。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 五年間で一部半額に削減ということは、今、手続上も前年あるいは前々年度の所得は出しておりますので、そこで就労しているということは分かります。ですので、現在就労している証明を出さないと一部支給停止適用除外になりませんよということになっているんですが、一年たてばまた分かりますので、これをやっている意味というのがかなり少なくなっているんではないかなというふうに思っております。 もし手続できない方がいたら、この方は実はより手厚く支援すべき方なのではないかというような観点で児童扶養手当の支給と相談を連携したらいいなというのが当事者サイドから見た意見です。 ありがとうございます。
○小池晃君 ありがとうございました。 最後、一言、不正受給問題、先ほど赤石参考人言われました。これはやっぱり、窓口が支援の窓口から審査の窓口になってしまうような危険もあるんじゃないかなと思うんです。 そもそも赤石参考人が書かれたものでは、これは憲法で両性の合意のみに基づいて婚姻というのは成立すると。個人の尊厳、両性の本質的平等に立脚して法律は制定されなければいけないということに反するのではないかという問題提起もされていますが、この点について何かコメントございますでしょうか。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 不正受給問題というのは、児童扶養手当あるいは世界中の母子世帯の給付に付き物のことでございます。どこで折り合いを付けるかということですが、これを監視を強めれば排除になる、このことを知っていかないといけない。窓口は本当に審査になっているんですが、でもやはり支援もしなきゃいけない。その現場で厳しくすればいいというものではないんですね。 憲法二十四条と事実婚の規定については書かせていただきました。私も憲法詳しくないのでどういう見解になるのか、やっぱり、あなた事実婚ですよねと言われて、いや、ただ交際しているだけですというふうに思っている方がいらっしゃるのではないかというふうに思いますので、是非議論していけたらというふうに思います。 ありがとうございます。
○小池晃君 ありがとうございました。終わります。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 本日は、四名の参考人の方々、大変お忙しいところ貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。 まず、島崎参考人の方からお伺いをさせていただきたいと思います。 島崎参考人の方に、最後結論のところで、多分時間がなかったからなかなかお話ができなかったのかなというふうに思っておるんですけれども、行政と司法、裁判所の役割分担と連携も重要ということでお話しいただいたんですけれども、役割分担というのは分かるんですが、行政と司法、裁判所の連携という意味では、もうちょっとこの辺のところをまず詳しくお聞かせいただければというふうに思います。
○参考人(島崎謙治君) 例えば、面会交流が比較的分かりやすい例かもしれませんけれども、先ほど申し上げましたように、面会交流で当事者が納得している場合はいいんですけれども、紛争に至った場合には、これ実際にはいろんな問題を抱えるわけです。感情の問題がありますし、それから、子供が親の間に挟まって葛藤を抱えるという、そういうことも、先ほどちょっと申し上げましたけれども、ございます。それから、DVに対するその防御をどうするかという問題もありますが、実を言うと、一方の当事者の話だけを聞けばいいのかとか、こういう問題もあるわけですね。 ただ、いずれにしましても、面会交流の根底として、基本的には家裁が重要な役割を果たしているわけでありますけれども、例えばそことその後の民間のADR機関も含めた、じゃ、どこまで司法の領域でやり、どこまでその後それをバックアップしていくのかというような、こういう役割分担、そして双方がお互い信頼関係を持っていきませんとなかなかうまくいかないというのが申し上げたかった趣旨でございます。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕 率直に申し上げますと、二〇一四年に施行されました民法改正の後、家裁の方は相当強くやっぱり面会交流を進めるという立場を取っているというふうに思っておりますが、非常に時間の制約もあって、一方では、必ずしも自分たちの言い分を聞いてくれなかったというふうな不満があるのも事実であります。その辺り、もうちょっとどうすべきなのかということをきっちり詰めていきませんと、この問題はなかなか、何というんでしょうか、机上の上だけでは進まない問題だということを感じていると、そういうことでございます。
○東徹君 ありがとうございます。大変難しい問題だというふうに思っています。 続きまして、赤石参考人と小河参考人の方からも何か御意見いただければと思っておりますけれども、先ほどからも話が出ております養育費の問題でありますけれども、養育費の支払の履行が二割にとどまっているということで、これを上げていく方策とかそういったことがあれば、何か御提案あればお話しいただければと思います。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 養育費ですね。よくあるケースは、取り決めたんだけれども不払であると。強制執行を掛けたいと思っても、相手がどこにいるか分からない、住所も分からなくなってしまった。そうすると、勤めている会社も分からない。こうすると、弁護士さんもなかなか難しいですねとおっしゃいます。何かつてをたどって勤務先分かりませんかみたいな、こんな話になってしまいます。ですので、ここを追える仕組み。 それから、財産開示制度はちょっとそのように聞いておりますが、この辺りで隠される方も自営業者さんなんかはありますので、その辺りの仕組みをもう少しつくることはできるのかなというふうに思っております。 以上です。
○参考人(小河光治君) まさに養育費の問題も、とてもこの一人親支援の中では大きな柱だというふうに私も認識をしています。 ただ、私が一方で考えるのは、常に何か、この子供の貧困の問題でもそうなんですけれども、誰の責任かみたいな、誰が悪いのかみたいな話になったときに、親が悪いだとかそういう話になりがちになってしまって、子供にとっては親をやっぱり選ぶことができない、仮にその親がいろんな問題があったとしても子供には選ぶことができないので、いろんな状況で、ちゃんと本来親の責任を果たすべきところはしっかり果たすんですが、あくまでもやっぱり子供を、どんなような状況であっても、仮に親に何らかの問題があるとしても子供本位で、じゃ、その子供たち、養育費がもらえない状況にある子供たちにも何らかのちゃんと支援が行き届くようなことも併せて考えていく必要もあるんだろうというふうに思っております。
○東徹君 ありがとうございます。 じゃ、赤石参考人の方にもう一つお伺いしたいと思います。 就業支援のことについて御説明がありました。就業支援のどこが問題なのかということもお話をいただきました。赤石参考人が就業支援、こういう就業支援があればいいんじゃないかというような本当に御提案があれば、是非お教えいただければと思います。同じく、小河参考人にもお聞かせいただければと思います。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 意欲のある方が資格を取ってスキルアップしていくという道と同時に、困難を抱えている方、中卒資格しかない方の支援というのを先ほど申し上げました。 あと、私は、生活保護を受けておられたりして今就労に結び付いていない方の支援というのが、実は少しは成果が上がるのではないかと思っております。私どもの事務所には就労準備支援ということで何名かの方に通っていただいております。その方がずっと生活保護を受け続けても、パート就労をする、作業所で少し賃金を得る、こういった道もあって、これはもうコストパフォーマンスとしてもすごくあるわけですよね。その分、収入としてあれしますと生活保護費は減ります。そのためではないですけれども、その方の自己肯定感も非常にアップいたします。 ですので、今就労に結び付いていない、うつ状態であるとか知的な問題があるとか、そういったママたちに少しじっくり支援があるといいのかなというふうに思っておりまして、私も、まあ本当にちょっとした事業しかやっておりませんので、もう少しこれがモデル事業としてやられるといいかなというふうに思っております。
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。 今、赤石さんがおっしゃられたところは、とても重要だと思います。 これ多分、就業支援にもかかわらずなんですけれども、やはり非常に孤立しているというか相談相手がなかったりとか、例えば就業支援についても、ちゃんと寄り添い型というかその人に合った支援というものがきっちりあるということもとても大切だと思うんですね。単にお金の支援だけではなくて、その方が何か、じゃ、仕事をやろうといったときに、ちゃんと伴走してくれるような仕組みというのもつくっていく、そういう一人一人に何か合うような支援ということも大切なのではないかなというふうに考えます。
○東徹君 ありがとうございます。時間ですので、終わらせていただきます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、四人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。 毎月児童扶養手当が支給されるようにとか、五年で一旦区切りを付けるとかいうようなことも私は変えるべきだと思っております。子供の貧困は、取りも直さず女性の貧困に原因を非常に持っていると思います。そもそも、というか、女の人が当たり前に働いて当たり前に子供を食べさせるだけの賃金を得ることが困難な社会というのを、一番これを変えるべきことだというふうに思っております。 赤石参考人にお聞きをいたします。 どうしたらいいのか。というか、パートの賃金が上がれば貧困率は下がるか。つまり、最低賃金をもっと上げるとかいろんなことがあると思いますが、この点についてどうお考えでしょうか。
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。 女性の活躍というようなことが言われております。そのときに思ったのは、シングルマザーは十分、十分活躍していると思ったので、そこに賃金が付いてくればいいなというふうに思っております。そのためには、最低賃金、少しずつ上がってきているんですけれども、夢のようですけれども、例えば千五百円とかになれば、多分かなりの貧困は解消されるのではないのかなというふうに思っております。あるいは、今パートで、でも、結構営業事務で責任ある仕事をしている方が、じゃ、その営業さんの正社員の方ともう少し賃金の格差が減ったら、ちょっと計測することはできないんですけれども、もっと貧困率は下がる。 就労の意欲は十分にあるので、そこに対する評価というのがきちんとあるといいなと思っております。 ありがとうございます。
○福島みずほ君 赤石さんの書かれた文章を読んで、ああ、そうだと思ったのは、かつては働いているシングルマザーが、例えば学校の給食だとか学校の事務職員だとか公務員として、正社員になって働くということもあったが、今は民間委託やそういうものでなかなか働く場所がないという指摘はそのとおりだと思いました。こういう点についてはどう思われますか。
○参考人(赤石千衣子君) 私、子育てしていたのは三十年ぐらい前からなんですが、そのくらいのときに、シングルマザーは四、五年たつと何か正職員に就けたなというふうに思っております。学校給食の調理員とか用務員さん、それから小さな工場とかを持っている工事会社とか、そういうところの経理事務とかは、経理はやっぱりちょっと信用できる中高年の女性の方がいいよねみたいに言われて採用されるというのがあったと思いますが、今そこが、海野委員もおっしゃったように、なかなかなくなってきてしまったという時代です。常に即戦力を求められ、きゅうきゅうとされている。しかも、非正規なんだけれどもかなり責任の重い仕事を任されているという状態になっております。ここで意欲のあるママたちをどう本当に評価していくのかというのが大切かなと思っています。
○福島みずほ君 小河参考人にお聞きをします。 二〇一五年七月二十九日、あすのばが子どもの貧困対策政策パッケージに関する提言を出していらっしゃいます。これは本当にそのとおりだというふうに思っておりまして、児童扶養手当ももちろん大事だけれども、例えば学校給食費も、今支給していない中学校でも全て完全給食、小中高やるのに四千五百六十八億円なんですね。確かにお金は掛かるけれども、学校給食費の無料化や、それから、私自身は、公立大学授業料と入学金全部ただにするのに三千三百十五億円、確かに多額ではあるけれども、もう少し子供に掛かる費用を将来へ、未来への投資としてもっとここにお金を掛けるべきだと思っております。いかがでしょうか。
○参考人(小河光治君) 先ほど私もお話しさせていただいたように、全ての子供たちに対して行き渡る制度というのは、しんどい状況の子供たちもちゃんと包含することができるんですね。ですので、今おっしゃられたとおりで、いかに普遍的な制度を充実させていくかということは、どこかで線を引かない。例えば、貧困世帯でも、貧困ラインよりも下の子には恩恵が当たるけど、生活保護のラインより下にはあるけどこの上は崖のようになってしまうというのがやっぱり一番大きな問題があるので、そういう意味では、確かに財源の問題はあるんですが、やはり子供たち全体に対する行き渡る制度を、今の給食の問題もそうですし、授業料だとか、いかに、これだけ私費負担が高等教育高いというようなものを変えていくということは、大きな意味ですごく大切だと思います。 ただ、今の、例えば大学について国公立大学だけを授業料を無償化するというのは、実は国公立行けないわけですよね、貧困世帯のお子さんは、今、なかなか国公立大学に行く学力がそもそも、自分が努力していないわけではなくて、そういう状況にないわけですから。そこだけ例えば無償化をするとかということではなくて、先ほど申しましたように、例えば私立大学とか私立の専門学校に対しても、ある大学では学力を問わなくて、意欲を見て授業料を半額免除するというような制度を持っていらっしゃる大学もあるんですね。こういうところを、例えば国が、じゃ、大学もそれだけ努力したんだったら、同じ枠を、百人の授業料減免の枠をもう百人国が後押ししますよというようなことで、例えば大学と国が一緒にマッチングして支援をするというようなことも広げていくというようなことが大切ではないかなとは思っております。
○福島みずほ君 給付型奨学金、返さなくてもよい奨学金の創設ということを国会で言ってきて、先日、総理も創設すると言ったわけです。例えば、二百八十一の自治体はこれをもう既に実施していて、例えば世田谷は五千万、税金それから寄附を入れて、そしてそれで基金をつくって、まず養護施設の子供から年間三十六万円、月三万円、大学、短大、専門学校に合格した子供から支給すると。もし、これ基金がきちっと集まったら、次には母子家庭の子供たちにこの給付型奨学金を支給するというふうなことを決めたわけですが、こういうことについていかがでしょうか。母子家庭の子供に、例えば、もちろん年収もありますが、給付型奨学金を支給する。どうでしょうか。
○委員長(三原じゅん子君) 小河参考人でよろしいですか。
○福島みずほ君 はい。
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。 先ほども少し申しましたけれども、やっぱり、確かに、まず一番今しんどい大変な状況にいる方に優先度を上げて給付型の奨学金をつくる、創設する。今のまさに児童養護施設にいらっしゃるお子さんだとか、そういったものというのは確かに必要かなと思いますが、それが、さっき言った、あるやはり一部の部分だけ、まあ一人親も、確かに一人親は大変なんですけれども、じゃ、一人親の人だけがそれを優遇されて、違う状況で貧困世帯のお子さんがそこでまた受けられないというのもどうかなというところがありますし、先ほど言ったように、今、日本の中で奨学金を受けていらっしゃる方、大多数の方が利子のある奨学金ですよね。こちらには、所得連動の返済型の奨学金制度も今議論されているんですが、こちらは実は無利子の奨学金にしか所得連動を入れないよという話に今なっていて、こっちを手を着けずに、一方で給付型のところだけ議論をしても非常にバランスが良くないものになるのではないかというのを心配しております。
○福島みずほ君 赤石参考人にお聞きします。 寡婦控除の拡大について一言お願いします。
○参考人(赤石千衣子君) 非婚の母には税制の寡婦控除が適用されないために、税金あるいは保育料など福祉サービスが高くなります。資料にもお示ししましたとおり、年収二百万円で二十万円の差が出るというようなぐらい大きな差になります。 今、自治体が寡婦控除のみなし適用を進めてくれています。本当に広がりを見せておりますが、是非、住む自治体によってサービスが違わないように、もう本当にこれは超党派でいろんな議員さんが進めてくださっているんですけれども、みなし適用を国としてまず進め、その次に税制の改善をしていただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。
○福島みずほ君 どうもありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。今日は本当に勉強になりました。ありがとうございます。 やっぱり個々の家庭によって事情が違うために、我々が全国一律でというような制度を定めたとしても、これは本当に無力なんだなということも今感じております。 そこで、私、どうしても、今回これを議論するに当たりまして、一人親家庭の支援、特に離婚後の養育費の問題というものは外せないと思っております。島崎参考人もおっしゃいましたように、養育費の支払の履行というものは約二割にとどまっている。しかし、本来であれば、国よりまず配偶者や元パートナーという方々が子供に対して責任を持たなければならない。他国では、共同親権ということで親権は外さないということがスタンダードになっておりますけれども、日本の場合はどちらかが親権を持つ、ほとんどの場合、母親です。そうなってくると、父親というのが親じゃなくなったんだというような錯覚を私は起こしているんではないのかなと、全然義務としては外れていないんですけれども。そういったところから少しずつ変えるべきなんではないかという思いでしたり、例えば海外なんかでは、今、元のパートナー、元の配偶者の皆様方が働いていないんであれば、母親だけではなく元の配偶者、パートナーに対しても、しっかり養育費が支払われるように就労支援を行ったりというきめ細やかな制度が組まれております。 そこで、まだまだ私はこの日本の制度の中でそういったきめ細やかさが足りないんではないかという思いを込めまして、島崎参考人、そして赤石参考人、そして海野参考人から、どういった仕組みをつくっていくことによって養育費の履行という率を上げることができるのか、もしアイデアがございましたら教えていただけますでしょうか。
○参考人(島崎謙治君) お尋ねいただきましてありがとうございます。 この問題、本当に、実はこの履行率が上がっているかというとなかなか上がっていない。それは、だからこそ根の深い問題で、なかなか一朝一夕の解決策がないというのが率直なところかもしれません。 ただ、そう申し上げますと身も蓋もありませんので、ちょっと幾つか私が思っていることを申し上げると、やはり何といっても最初の取決めをきちっとさせるということが重要なんですね。そういうことからいいますと、やっぱり二〇一四年に施行されました民法の法改正のあの取決め、チェックの中身というのは一体何なのかと。例えば、養育費を請求しないという、そういうことも取決めだと言われてしまいますと、先に進めないわけですよね。一体そこはどういう意識なのかというようなことをもうちょっと分析してみる必要があるんだろうと思います。 それから、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、事後的に、つまり離婚のときにはもう養育費は請求しないと言ったけれども、事後になって例えば生活費が掛かって請求をすることがあります。実際、養育費相談センターの相談事例でもかなりのウエートをこれは占めています。ただ、率直に申し上げると、最初にやっぱりきちっと取り決めておくことというのは極めて重要でありますので、そのことに関して言いますと、離婚の前からそういう、何といいましょうか、かぎ括弧付きの親教育みたいな、そういうことがやっぱり必要になってくるんだろうと思います。 それから、あわせて、そこまで行かないにしましても、事前の離婚にまつわるもろもろの相談につきましてもうちょっと柔軟に対応していく必要がある。例えば、子供の支援センターにおきましても、そこと例えば法テラスとを結ぶとかといって、そういう相談に早め早めに対応していく。一種の予防といいましょうか、そういうことが必要なのかなという気がいたします。 それからもう一つ、共同親権というふうな議論について、私、必ずしもこれ否定するつもりはありません。この点については様々な議論がされるべきだというふうに思っておりますけれども、一方で、共同親権の結果、子供の例えばいろんな生活がどういうふうになるのか。例えば、生活が言ってみれば切り刻まれるといいましょうか、分断されるおそれはないのかというようなことについても併せてやっぱり考えてみる必要があるんだろうと、そういうふうな感想を持ちます。
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。私は二点だけ。 養育費の算定表なんですが、二〇〇四年に提案されて今家裁ではかなり使われておりますが、あの算定表の基準というのが二〇〇四年のままでございますし、必要経費なども多く認め過ぎているのではないかという議論もございますので、毎年算定表の改定というのをして、収入に見合った額にしていくことが一つ必要かなというふうに思っております。 あと、マイナンバー制度が導入されまして、まだ分からないんですが、収入を追うとかそういう仕組みがもう少しこの養育費にも使われる可能性があるのか分からないんですが、検討することはあり得るのかなと。マイナンバーの問題も指摘されてはいるんですが、実施されているとしたらどうなのだろうというふうには思っております。 以上です。
○参考人(海野惠美子君) 離婚の問題はとても難しく、感情的になっている部分が大半なので、その感情的な部分に、中に入っていただける組織的なものがあるとか聞いていただける人があるとかというと、もうちょっとまろやかな決断ができるかなと思うんですけれども、離婚して決して子供が幸せになるとは思っていないんです。だから、できるだけ離婚しなくてもいくような方法をまず考えることが先決かなと常日頃思っているんですけれども、結局、低所得というのは夫婦体でもいっぱいあるんですね。 そうすると、じゃ、塾も行かせられない、何も行かせられない。じゃ、母子家庭だと受けられるよ、そっちの方がいいじゃないと若いお母さんが走っちゃう部分が、後でしまったと思う人もいるんですけれども、安易な考えの人も結構いるということも現実なんですね。だから、養育費のことも感情的にならずにできる方法をもう少し考えていくべきではないかなと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 小河参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。 やはり金銭というもので様々な支援をすることは簡単なんですけれど、簡単というか、もちろん財源があるので、いろいろ金額を決めて皆様方にお使いいただくことは可能なんですけれども、一番私怖いのが社会的孤立というものを生んでしまうことだと思っているんですね。おっしゃられるように、収入の制限があって、それ以上の皆様方には支給されないかもしれないけれども、その皆様方もやっぱり社会的孤立というような問題でもすごくお悩みの方が多いのではないかと思っております。 ですから、第三セクターの皆様方がきめ細やかな支援をしていただく。しかし、制度とまたそこが乖離してしまってもいけません。ですので、我々というのが、国としてどういうことが、じゃ、提案できるのか、お手伝いできるのか、市町村のような自治体がどのようなところで第三セクターの皆様方としっかりタッグを組んできめ細やかな支援というものが実際に現場の、若しくはお困りの皆様方に届くのか、何かいいアイデアがございましたら教えていただけますでしょうか。
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。 おっしゃられたとおりで、多分、一つ例を挙げると、例えば大学は無償、全て無償になりましたといって、みんな大学に行きますかというとそうではないわけですよね。どうせ僕なんかもう勉強する気もないよとか、まさに自尊心がなかったり自己肯定感がなかったり、それというのは、本当に今までつらい状況の中で、もうどうせ頑張ってもというふうに思ってしまう、そういう子供たちがたくさんいる。じゃ、そういう子供たちをどうしたらいいか。 今おっしゃられたとおりに、まさにそこはNPOだとか、いや、みんな、あなたは本当に一人じゃないんだよ、あなたのことを思っている子とかこれだけたくさんいるんだよということを実際、実体験でするということはすごく大きいと思います。今、全国で広がっている子供食堂とかあるいは学習支援、本当にひどい大変な状況にいる子が、例えば一生懸命勉強を見てあげるお兄ちゃん、お姉ちゃんがいる、自分のためにこんなに温かい食事をしてくれたおばちゃん、おじちゃんたちがいるということが、子供たちにとって大切にされているということをすごく実感できる、それはお母さんも含めてだと思うんですね。 とはいって、そればっかりでは駄目だ。じゃ、そこに対して、今何が困っているかという、マッチングするようなやはり制度もちゃんとあげていかなきゃいけない。何か精神的な支えがあれば頑張れるよだけでも駄目だと思うんですね。でも、そういう中から見えてくる。おっしゃったように、孤立している状況からいかにつながっていく、どこかにつながっていくことによって、例えば、この制度を使えますよとか、そういったようなこともあったり、あるいは、この制度使い勝手が悪いから、もうちょっとこういうふうに変えていったらより使えるようになるんじゃないかというような声もそこから生まれてくるのではないかなと。制度の面とそういう温かいまなざし的な支援というものが両方両輪になって前に進めていくということがこれから最も大切なことだというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、浜野喜史君、高橋克法君、小野次郎君及び小池晃君が委員を辞任され、その補欠として長浜博行君、中泉松司君、川田龍平君及び田村智子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 児童扶養手当法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長香取照幸君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 休憩前に引き続き、児童扶養手当法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○有村治子君 自由民主党の有村治子でございます。 冒頭、熊本・大分地震で被災された皆様、また今この瞬間も疲労や不安の中で余震にさいなまれていらっしゃる皆々様に心を込めてお見舞いを申し上げます。同時に、十四日の発災以降、すぐさま駆け付けていただいた医療関係者、あるいは水道などのインフラ復旧のために頑張ってくださっている厚生労働関係、自衛隊、警察、消防、海上保安庁など、本当に復旧や住民の安全の確保のために昼夜を問わず頑張って御貢献いただいている専門職の皆様に心を込めて敬意を申し上げたいと存じます。 それでは、本日の議題であります児童扶養手当の制度について、本題に入らせていただきます。 子供の貧困に目を向けるときに、一人親家庭、とりわけ母子家庭の困窮した状況がうかがえます。貧困が次の世代に連鎖しないようにするためには、子供を取り巻く経済状況をしっかりと安定させ、食事や医療や教育ニーズ、住居ニーズを満たすよう努めることは極めて大切なことだと思っております。 昭和三十六年に初めて制定されましたこの児童扶養手当の制度は、世相や社会経済状況の変化に応じてこれまで度々法改正が行われ、五十年以上続いてきました。制度の変遷によっていかなる社会正義を達成しようと努められてきたのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 答弁申し上げます。 児童扶養手当制度でございますが、この制度は、昭和三十六年、国民皆年金制度ができましたときに、死別の母子に対して支給されております母子福祉年金を補完する制度ということで発足をいたしました。その後、昭和六十年に年金制度の大改正が行われまして、母子福祉年金が拠出制の年金に切り替わりました。このときに、母子家庭の生活の安定と自立の促進を通じて児童の健全育成を図る福祉の制度ということで、言わば補完的な制度から本格的な福祉の制度ということで改正されたわけでございます。 その後、平成十四年に母子寡婦福祉法、児童扶養手当法の改正が行われまして、母子家庭に対する就業による自立を向けた支援を基本としながら、子育て・生活支援、学習支援等の総合的な支援を行うその一環としてこの制度が位置付けられたわけでございます。その後、累次の改正が行われまして、平成二十二年には手当の対象が父子家庭に拡大されました。二十六年には、それまで公的年金と児童扶養手当はどちらかを一つ選択するという形になっていたわけでございますが、公的年金の額との差額については児童扶養手当が一部支給されるという形で制度改正が行われてきたわけでございます。 このように、児童扶養手当制度につきましては順次の改正を行ってきているわけでございますが、今般、昨年十二月に、すくすくサポート・プロジェクトということで新たに総合的な一人親対策が策定されました。この中でも、就業による自立支援というものを基本にしながら、子育て・生活支援、学習支援など、総合的な取組を充実していくということで各般の取組を行ったわけでございますが、その一環として、今般お願いしております多子加算部分の拡充ということで、限られた財源の下で最大限の財政の配慮を行ったということでございます。 このように児童扶養手当制度、言わば一人親家庭の生活の安定と自立の促進という総合的な施策の一つの柱として児童の福祉の促進を図ってまいる、そういう制度として現在あるわけでございます。 以上でございます。
○有村治子君 一人親家庭の生活やお子さんの就学や就労を安定させるため、本当に支援を必要としている一人親世帯に手当が届くことは重要だと考えます。同時に、原資は国民からの大事な税金でございますから、不正受給を防止して、納税者からの信頼を保ち続けなければならないということもこれまた事実であろうかと思います。 例えば、今回の加算によって、児童扶養手当、母子家庭でお子さん三人の場合、支給額は月額五万八千円、年間で最大六十九万六千円となります。大きな金額です。言うまでもなく、国民の大事な税金でございますから、その信頼性を高めていただき続けなければなりません。 時々伺うことですけれども、この児童扶養手当を手にするためにペーパー離婚を行うということは時々耳にする話でございます。この手当の受給を目的とするペーパー離婚など不正受給というのは一体どのくらいあるものなのでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 私ども、不正受給といいますか、実際には手続的には過払いということになるわけでございますが、これにつきましては監査等を行っているわけでございますけれども、不正受給、今先生御指摘の例でいいますと、例えば離婚の実態がない、実際には結婚状態が続いているわけですが、住民票上、配偶者を削除したりするいわゆる偽装離婚のケースと、もう一つは、逆に離婚した後、別の異性の方と同居をするという形で事実婚になっている、生計維持がされている方がいらっしゃるのにその届出がないというケースになるわけでございます。 こういったケースにつきましては、市町村においても様々実態把握をして、過払い事務、過払いについての是正を行っているわけでございますが、私ども国のレベルで申しますと、児童扶養手当の支給を行っている自治体は九百三ございますが、そのうち平成二十六年度、百二十二の自治体につきまして指導監査を行いました。この結果、今申し上げましたような不正受給、事実婚のケースを含めまして過払い件数が四百九十九件と、このうちいわゆる事実婚等々、今申し上げましたようなケースで発見されたものが百五十七件でございます。
○有村治子君 今、香取局長も不正受給というか、手続的な過払いというふうにおっしゃいましたけれども、手続的な過払いというと本質を見誤るような感じがいたします。やはり確信犯でこれをやっていらっしゃる方もいらっしゃるわけですから、そのことに関してはしっかりと不正受給という認識で立ち向かっていただきたいというふうに思っております。 この不正受給というのはどのように捕捉されているのでしょうか。不正受給の防止に向けた取組をどのように進められているのか、併せてお答えください。
○政府参考人(香取照幸君) 今お話ありました不正受給、過誤払も含めてですが、例えば年金の受給で、年金との関係で手続が間に合っていなかったりするケースもございますので、いずれにしても、不正受給を含む過払いにつきましては、各自治体におきましてその把握と是正というものを行っております。 あわせて、国におきましても、先ほど申し上げましたように、各地方厚生局におきまして、児童扶養手当監査官という職種の者が配置されておりまして、こういった者たちが、道府県に関しましては原則三年に一回、市及び福祉事務所を設置している町村、特別区につきましてはおおむね六年に一回程度の頻度で、直接出向いて指導監査を行うことを通じて実態把握を行っております。 あと、不正受給の防止という観点では、現在でも各自治体は毎年八月に現況届を出していただいているわけでございますが、そのときに養育していらっしゃる子供の人数でありますとか、あるいは祖父母等との同居の有無等、そういった生活の実態を確認するということを行ってございます。この点については今後も更に徹底をするということを考えてございます。 さらに、新規の認定の場合、それから、いろんな情報があって受給資格に疑いがあるというようなケースにつきましては、直接現地調査を行うということで、これは市町村職員が出向く場合もありますし、民生委員等にお願いをして現地を確認するということもございますが、こういったことを通じまして、不正受給の防止あるいは発見ということに努めているところでございまして、今後ともこの点は厳正に取り扱ってまいりたいと考えております。
○有村治子君 心して不正受給はしっかり防止していただいて、納税者の皆さんとの信頼を引き続き維持していただきたいと思います。 ちょっと逆説的なんですが、同時に、一人親家庭の親御さんたちがこの調査によって萎縮、それでなくてもなかなか社会的なつながり、情報のつながりということが乏しい中で、つらい状況に置かれている方々が萎縮することのないように受給バランスを守っていただきたいと思いますので、引き続きこの適正な運営に努めていただきたいというふうに思います。 続いて、養育費の現状についてお伺いをさせていただきます。 子供の貧困がこれだけ社会的関心を呼び、多くの方々、当事者の皆さん、またそれを支援される方々、行政も与野党共に、そしてNPOの皆さんも、それぞれの立場で事態の改善に努める中で児童扶養手当の改善が図られることは大事なことだと思っております。公助である児童扶養手当をしっかりとするとともに、貧困率が五〇%を超えるとされる一人親家庭、なかんずく母子家庭でございますが、この子供の貧困を改善するには当事者の親としての責任ということも、自助努力ということも問われることになります。 せんだって佐々木委員からの御質問にもありましたけれども、まずお伺いします。離婚するカップルのうち事前に養育費の取決めをして別れる世帯の数及び割合はどのくらいでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 私ども、全国母子世帯等調査というのを行ってございます。この平成二十三年に行った調査によりますと、全国の母子家庭、父子家庭のうちで養育費の取決めを行っている世帯は、母子家庭では三七・七%、父子家庭では一七・五%ということになってございます。 あと、平成二十三年に民法改正がありまして、その後、離婚届の届出の様式等が変わりましたので、最直近の数字では、これは法務省さんからいただいた数字ですが、平成二十七年十月—十二月の期間で見ると、直近の離婚しているケースでは約六三%が養育費の取決めを行っていると伺っております。
○有村治子君 法務省さんの情報については後でお伺いしますが、先ほど局長が引用していただいたように、平成二十三年度の厚生労働省さんの調査によれば、母子世帯の養育費取決めをしているのは三七・七、四割に満たないわけです。そして、現在も養育費を受けている母親の割合というのは一九・七%、二割に満たない、実に五世帯に一世帯の割合でございます。 そこで、盛山法務副大臣にお伺いします。何でこんなに低いんでしょうか。
○副大臣(盛山正仁君) 我々、法務省として養育費の受給率が低い理由について十分な分析ができているわけではございませんですけど、その理由としては、離婚の際に養育費の取決めをすることの重要性について、国民に対する周知が十分でなかったということが挙げられるのではないかと思っております。 そこで、法務省では、平成二十三年に民法の一部を改正いたしました。その際、離婚の際に父母が協議で定めるべき事項として、子の監護に要する費用の分担などを明示し、これにより、協議離婚をするに際し、当事者間で養育費の分担等の取決めを促すことといたしております。また、この改正の趣旨を周知する方法として、協議離婚をしようとする際に必ず目にする離婚の届出書、この様式改正を行いました。届出書にこれらの事項の取決めの有無をチェックする欄を設け、平成二十四年四月一日からその使用を開始したところでございます。 これらの取組によって一定の成果が出ているものと認識しており、先ほど香取局長から御報告があったとおりでございますが、それが養育費の受給率の向上にもつながることを我々期待しているところです。
○有村治子君 真摯なお答えに感謝申し上げます。 同時に、民法の七百六十六条の改正をされて離婚届の表記も変わりましたけれども、それによっても、先ほど香取局長から御紹介がありましたように、養育費の取決めをしているというのは六〇%台にとどまっておりまして、ここはほぼほぼ頭打ちの状況でございまして、どんどん増えているという状況ではありません。そういう意味では、逆を返せば、まだいまだ四割の方々が取決めをせずに終わっている、離婚に至っているという状況であるという現実を共に受け止めさせていただきたいというふうに思います。 そこで、高鳥内閣府副大臣にお伺いさせていただきます。 私自身も子供の貧困を担当させていただく大臣として養育費のことが極めて大事だということで言い続けてきたんですけれども、それを大臣退任後もまた内閣府が引き続いていただいたことは大変有り難いと思っております。 平成二十七年十二月二十一日に子どもの貧困対策会議で策定されたすべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトにおいても、養育費の確保支援に関する記載が見受けられます。これによって今までとは何が違ってくるのでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 有村委員におかれましては、大臣御在職中に子供の貧困対策に熱心にお取組をいただいたと承知いたしております。 平成二十六年八月に策定をいたしました子供の貧困対策に関する大綱に基づきまして、養育費の確保に関する支援として、母子家庭等就業・自立センター、それから養育費相談支援センター等におきまして、従来から養育費に関する相談支援を行ってきたところでございます。 今後は、御指摘のプロジェクトにおきまして相談支援体制の強化等を行うこと、それから離婚届の用紙交付時に養育費に関する法的な知識を分かりやすく解説をしたパンフレット及び合意書のひな形を交付すること、それから財産開示制度等に係る所要の民事執行法の改正を検討すること等いたしておりまして、具体的な制度改正の検討にも踏み込んで、養育費の取決め、支払が促されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○有村治子君 改めてお伺いします。具体的な制度の改定、変更というのは何を指されているんでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 今も申し上げたんですが、財産開示制度に係る所要の民事執行法、これを改正をするということを検討しているということでございます。
○有村治子君 養育費の取決めを行ったにもかかわらず実際に支払がなされなかった場合には、どのような手段を取ることができますか。
○政府参考人(金子修君) お答え申し上げます。 当事者間で養育費の取決めがされたにもかかわらずその支払がされないという場合は、法的手段に訴えていくということになります。裁判所が関与して調停あるいは審判の手続を取っていただくということになろうかと思います。 裁判所が関与した上で養育費の取決めがされたにもかかわらずその後もその支払がされないという場合には、養育費の支払を求める者は、幾つかの方法がございますが、まず履行状況の調査を家庭裁判所にお願いし、履行がされていないということであれば履行の勧告を裁判所からしてもらうという制度がございます。これは任意の履行を求めるもので強制力がないのでございますが、その結果、裁判所の履行勧告の結果、一部でも支払われた場合の統計を見ますと、五割以上は何らかの回収がなされているということでございます。 さらに、養育費の分担が公正証書の形でされている、あるいは裁判所が関与して調停や審判において定められているという場合は、これを債務名義としまして、支払義務者の給料を差し押さえるなどの強制執行をするという手続を取ることができます。
○有村治子君 では、実際に差押えなどの強制執行が行われたのは何件で、強制執行の請求がなされたうちの何割ぐらいが執行されているのでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 全国の裁判所にされた強制執行の申立て件数、その全体につきましては最高裁判所の方で司法統計としてまとめられて公表されているのでございますけれども、請求債権ごとの統計はございませんで、したがいまして、委員御指摘のような養育費の回収のために強制執行の申立てがされた件数、さらには、そのうち実際に現実に差し押さえることができた件数につきましても承知していないところでございます。
○有村治子君 子供の貧困が与野党を問わずこれだけ高い国民的関心を反映した質疑になっている中で、そして、それぞれ省庁が頑張っていてくださる中で、離婚のとき養育費が定まらなくても強制執行ができますよというのは二口目、三口目には言われる言葉でございます。しかし、その実態がどのようになっているか把握していないというのは、この分野に光が当たっていないことの一つの証左ではなかろうかと考える次第でございます。 厚生労働省が平成二十三年に実施した母子世帯等調査結果報告によると、母子世帯の母親が養育費の取決めをしていない理由で最も多いのが、相手に支払う意思や能力がないと思ったというものです。相手に養育費を請求できるとは思わなかった、知らなかったという理由もあります。 では、法務省さん、お伺いします。 養育費を支払うことは、当事者の払いたい払いたくないという意思の問題なのでしょうか、あるいは、子供に対して親としての責任を果たす法的な責任を負う問題なのでしょうか。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 民法上、親は子に対して扶養義務を負っております。この点は離婚によって親権者にならなかった親についても同様でございまして、子に対して養育費を支払う法的義務がございます。 したがいまして、養育費の支払については、払いたい払いたくないといった当事者の意思に委ねられるべきものではなく、子に対する親の法的責任の問題であるというふうに認識しております。
○有村治子君 明確にお答えいただきました。 そのとおり、まさにこれは払いたい払いたくないという意思の問題ではなく、離婚後も親である、親としての責任を完遂しなければならないという法的責任であるというふうにおっしゃっていただきましたけれども、では、その大事な価値が国民の中に共有されているかといえば、ここを言い続けてくれる人が余りにも少なかったのではないかなというふうに思っております。 法的責任を負う問題である割には、言いにくいです、大事な同僚なので聞きにくいんですが、盛山副大臣、離婚する当事者の裁量に委ね過ぎではないでしょうか。
○副大臣(盛山正仁君) 養育費の分担についての取決めは、一次的には当事者間の協議で定めると、こういう御答弁をこれまでも申したところでございますけれども、当事者間の協議で養育費の取決めをすることができない場合、どのような手続を取ってよいか分からない方、あるいは養育費の分担について裁判所に申立てをすることにちゅうちょを覚えられる方もいらっしゃると思います。 そこで、法務省といたしましては、養育費の確保支援に関する施策の一つとして、当事者間の協議で養育費の取決めをすることができない場合に取り得る法的手段等について分かりやすく解説したパンフレット等を作成し、これを離婚届出書の様式を受け取りに来た際に一緒に当事者に交付することを予定しております。現在作成をしております。 養育費を継続的に支払い、経済的な面から子を支えることは、子の利益の観点から大変重要なことでありまして、法務省としても養育費の取決め及び支払が適切に行われるように、引き続き関係省庁と連携を密にして必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○有村治子君 真摯なお答え、ありがとうございます。 今回、法務省さんに調査を掛けたんですけれども、今副大臣がおっしゃっていただいた離婚届を取りに来るときにというお話ですけれども、全国の中の自治体によっては、ホームページから離婚届をダウンロードして、そこで書いて、それを郵送で送るというところも出てきているようでございます。そういう意味では、その接点というのは、当事者に対して、養育費のことが大事だとかあるいは強制執行ができるというようなことをアウトリーチして伝えるということがなかなか難しい、そういう時代にもなってきています。 改めて、盛山副大臣のリーダーシップに御期待申し上げたく、御報告をさせていただきます。資料の三を御覧になってくださいませ。 そもそも離婚される方が毎年二十二万組、そしてそこに、一人親家庭の中で育っていくお子さんが、それと同じぐらいの約二十二万人の未成年のお子さんがいます。 このぐらい影響力が大きいことですけれども、先ほど法務省がおっしゃった、養育費というのは法的義務を負う問題だというふうにおっしゃっていただいたにもかかわらず、なぜ養育費の取決めさえしていないのかというその理由を問うた厚生労働省さんの調査なのですが、相手に支払う意思や能力がないと思ったということが約半分の率直なコメントでございます。同時に、相手に養育費を請求できるとは思わなかった、養育費が請求できるということを知らなかったということですね。それから、真ん中の三つは、相手と関わりたくなかった、取決めの交渉をしたがまとまらなかった、取決めの交渉が煩わしいという、元の夫、元の妻の中での関係性が、そもそもコミュニケーションが破綻している中でそこまでの交渉に至らない、至るだけの信頼関係がないという状況でございます。 現実的に考えて、やはり感情のもつれた二人の中で、結婚が破綻しそうな二人に交渉を完結させることは極めて難しいという現実を、私たち日本は、国民は、そろそろこの現実に目を向けなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。 同時に、養育費というふうにいっても、離婚に際して引っ越しはしなきゃいけない、姓は変えなきゃいけない、転職もしなきゃいけない、子供の転校もしなきゃいけない、保険証も変えていかなきゃいけない、限られた中ですごく煩雑な新しいことをしなきゃいけないとき、養育費の知見がない中で、養育費なんて本当に定められるんだろうかということでございます。養育費をどう分担し合うか、親である男女が検討することもなく離別し、あるいは検討しても支払の合意に至らず、あるいは合意に至っても実際には振り込み支払われずという意味では、子供の教育費が行政的にも社会的にも不当に軽んじられて、実現へのハードルが極めて高過ぎるという状況ではないでしょうか。 塩崎厚生労働大臣、今までの答弁の往来を聞いていただいて、貧困率が高い一人親家庭のお子さんの経済的困窮を本気で解決していくにはここにメスを入れるべきだと考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来養育費の問題についてやり取りを聞かせていただきまして、特に子供の貧困あるいは一人親家庭の貧困問題の大きな解決すべき問題の一つがこの養育費だということが改めて浮き彫りになったというふうに思います。 主要各国の制度を見ましても、まず第一に、親権を誰が持つかということも、日本だけ単独親権で、韓国が選択的共同親権というのがありますが、あとは共同親権というところも、先ほど親としての法的責任という言葉がありましたが、こんなところにも一つあるのかなと思いますし、養育に関する取決めを定める義務というものが、今申し上げたアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、そして韓国と日本と比べてみると、ないのは日本だけということでもありますし、合意内容への裁判所の関与というのがないというのも実は日本だけと、こういうことであります。 離婚した一人親家庭の生活の安定と子供の健やかな成長のためには、やはり養育費の確保が重要だということは言うまでもないわけで、この重要性に関する当事者の意識がもちろん大事であるわけでありますけれども、当事者間での養育費の取決めを促すことが必要でもあると思っております。 しかし、これは言ってみればモラルスエージョンみたいなものでありますので、これに関しては、昨年の十二月のすくすくサポート・プロジェクトの中で、平成二十八年度から新たに地方自治体における弁護士による養育費確保のための相談の実施を支援するということ、それから、養育費に関する法的な知識を分かりやすく解説したパンフレットを先ほど作成中だという話がありましたが、養育費等の取決めをする際に使用する合意書のひな形とか、まあ普通の人は見たこともないままに離婚をされるということですから、これの作成などに今取り組んでいるわけでございまして、今申し上げたように、親としての法的責任を果たすということが子供の貧困、一人親家庭の貧困に大きな前進になるということを考えれば、これは離婚の在り方、それから協議離婚か裁判所命令か、いろいろあるようでございますが、こういうことも含め、養育費の法的な位置付け等々、やはり関係省庁と十分に連携をして解決をしていかなければいけないということを改めて思ったところでございます。
○有村治子君 ありがとうございます。 今、塩崎大臣がお答えいただきました関係省庁と連携してというのは、後で大臣とお二人の副大臣にどのように連携していただくのか、コメントを伺いたいというふうに思っておりますが、今、塩崎大臣がおっしゃっていただきました、各国は、じゃ、どうして子供の経済的な基盤を離婚後に安定させようとしているのか。今日も午前中に参考人としてお越しくださいました島崎謙治教授は、養育費確保の推進に関する制度的諸問題という報告書の中で、諸外国、とりわけ先進国で養育費の取決めがなくても離婚届が受理される国はまずないという趣旨の御指摘をされていらっしゃいますが、法務省さん、これは真実でしょうか。
○政府参考人(金子修君) 養育費の取決めがないまま離婚することができるのかできないかということにつきまして、全ての国について承知しているわけではないので、今の御指摘が一〇〇%真実かどうかという、これ判断しかねるところがあるものの、例えば英米独仏といった先進国におきましては、離婚をする際には原則として裁判所が関与するということになるため、養育費の分担につきましても裁判所における離婚手続の中で定められるということになるものと認識しています。
○有村治子君 これは通告しておりませんが、塩崎大臣、近年離婚届を実際に手にされたことはおありになりますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろんありません。
○有村治子君 ありません、そう思って、今日、参考資料に用意してまいりました。資料の一と資料の二を御覧になっていただきたいと思います。資料の一、これが離婚届で、平成二十四年の四月から、この右下のボックスですね、養育費、面会交流に関するチェックボックスが新たに付けられました。資料二は、それまでの離婚届でございます。 そこで、法務省さんにお伺いします。 平成二十四年、離婚届の様式が変更されたことに伴って社会的に何が変わりましたでしょうか。養育費の取決めをした割合に改善は見られたのでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 今御指摘のような、離婚届出書の様式改正に伴って新たにチェック欄が設けられたわけですが、この取決めをしているというところにチェックされたものの割合を見ますと、平成二十四年四月から最初の三か月の間は四九%が取決めをしているのところにチェックされておりました。その後、統計を取り続けていますが、その割合は上昇しまして、平成二十五年の一月から三月までの三か月間で六〇%を超えまして、その後はおおむね六一から六二%で推移しています。直近の取れている数字が平成二十七年十月から二十七年の十二月までの三か月間なのですが、これが六三%というふうになっております。 以上のとおり、この様式改正を行った後、養育費の取決めをした割合は上昇しておりまして、この取組に一定の効果があったものというようには考えております。 もちろん、引き続き、養育費につきましての法的な知識を分かりやすく解説したパンフレット、それから養育費の取決めをする際に使用する合意書のひな形を作成しまして、これを離婚届出書と一緒に当事者に交付することを予定しております。このような取組を通じて、更に取決めの重要性について周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
○有村治子君 最初、四九%とおっしゃいましたか。
○政府参考人(金子修君) 最初、平成二十四年四月からの三か月は四九%でした。
○有村治子君 法務省さんの御貢献に心を込めて敬意を申し上げたいと思います。同時に、さはさりながら、四九%から六〇%ちょっとで頭打ちということでは、恐らくこれから急激にこれだけでは上がるというふうには思えない状況でございます。 裏を返せば、六割は取決めをしたというところにチェック欄ですけれども、これ、ちょっと字がちっちゃいので見にくいかもしれませんけれども、未成年の子がいる場合は次のチェックの当てはまるものに印を付けてください。面会交流、取決めをしている、まだ決めていない。養育費の分担、取決めをしている、まだ決めていないということで、まだ決めていないというところにチェックをしてもこれが出せるわけでございます。そして、この右に括弧であるんですが、未成年の子がいる場合には、父母が離婚をするときは、面会交流や養育費の分担など子の監護に必要な事項についても父母の協議で定めることとされています。この場合には、子の利益を最も優先して考えなければならないこととされていますと書いてあるんですけれども、果たして果たして、離婚協議の中にいる、修羅場の中にいる男女がこの文章を見て、本当に養育費をするというのが親の責任なんだというところまで深読みすることができるだろうかということを考えると、民法改正からここまで歩んでいただいたことは大変感謝することですけれども、前進ですが十分ではないのではないでしょうか。これが、養育費が親の責務だということも書いていません。 そこで、塩崎大臣及び高鳥副大臣、盛山副大臣に是非御報告をさせていただきたいのですが、養育費ということを日本社会に定着させるために、先進国でもここまで子供の権利、経済的な安定ということに、離婚後の、まだまだ着手し切れていない日本にあって、ここの価値はやっぱり是非政府で検討していただきたいという価値を申し上げます。 離婚をした後も親であることには変わりがないことということを伝えていただきたい。そして、養育費について取決めをすることは、夫、妻という離婚当事者だけの問題ではなく、子供の福利、成長、食費や医療費や住居費や被服費等に直結する両親の法的責任であることを明確にしていただきたい。 そしてもう一つなんですが、養育費は親権を行う、親権を取った方ですね、親権を行う者が単独で負担するものではないこと、これもなかなか共有されていません。親権を取っちゃったら全部一人で養育費を背負わなきゃいけないんじゃないかという誤解もあります。逆に、親権を相手に渡したら自分は養育費から分担逃れることができるという誤解もございます。 あともう一つ、離婚後、時間を経るほどに養育費の取決めをすることが困難になっていく傾向がある。今決めることが大事なんだということのインセンティブを上げていただきたいと思います。 そして、養育費を負担することによって生計を共にしていない子との面会交流が実現しやすいという傾向にあること。生計を共にしない子が養育費の仕送りによってその親の存在を感じ、親子のきずなにつながりやすいこと。そういう親子、離婚しても親子であることには変わりないという前提の中で、家族の在り方、離婚しても家族の支援の在り方ということが自然にできるような土壌を日本でつくっていかなければならないのだと思います。 そして、この部分は当事者の家族の自助努力でございますけれども、その自助努力がしっかりと発揮できるような養育費の共有の国民的基盤なり支援というのは、これは行政と政治が行うことでございます。NPO法人などがフードバンクや子供の食堂やあるいは学習支援ということで子供の貧困を一生懸命支援してくださっていますけれども、養育費の受取を確実にする社会の取組をつくり上げるのは政府、行政にしかできないことでございます。 そこで、塩崎大臣、高鳥副大臣、盛山副大臣、厚生労働省は実行組織や現場を持っていらっしゃる、法務省としては離婚の手続を携えて民法を押さえていらっしゃる、内閣府は子供の貧困の総合調整をしていただくリーダーシップを取れるポジションにあります。それぞれ、ここのパンフレットを配りました、ホームページのサイトを、支援センターをつくりましたというのではなくて、今のこのような価値ということを聞いていただいて、どういう連携、あるいは本当に目に見える前進をしていただくのか、その意気込みをそれぞれお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この養育費に関する取決めを定める義務というのがどの時点でどう決まるのかというのを各国でも比べてみますと、離婚判決時に確定というのが欧米では多いようでございまして、韓国ではこれは離婚意思確認時に確定となっていますが、日本では今お配りをいただいた離婚届記載事項になっているだけで確定はしないというままでこういうことになっているということでありますので、幾つかやはり重要な、また長い歴史のある離婚の制度なども含めて、そしてまた親権の在り方、つまり別れたって親であることは何も変わらない、罪のない子供のためにはやはりちゃんと養育義務を果たすという、そういうこととかいろいろ複雑に絡まっているわけでありますけれども。 しかし、少なくとも、今回、児童福祉法の改正をさせていただきますが、御審議いただくことになりますが、やはり子供の立場を最優先に考えた養育費の制度としての実効ある支払がなされる仕組みというものはどうあるべきなのかということに関して、今申し上げたように離婚制度であったりいろいろ、やはりこれは法務省の問題であろうかと思いますが、そういう意味で連立方程式を解かなければいけないのかなと。実効のある制度としてはどこまでが国会でも合意可能なのかということを考えて大きく一歩を踏み出さないといけないのじゃないか、それでなければ、今回、児童虐待の問題を主な問題意識として児童福祉法改正やっていますけれども、そういう場合も結構一人親の中で起きていることもたくさんあります。そしてまた、親という意識のない親がやっているケースが多かったりするわけでございますので、そういう意味で、是非この問題は大きく一歩を踏み出せるように我々も連携して、政府としてもしっかりと検討しなければいけないんじゃないか、そんなふうに思います。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、この養育費取得の問題というのは、子供の貧困、あるいは子供の貧困によって生じる社会的な損失、これを削減するために大変重要な課題であると思いますし、また、今日いろいろ御指摘をお聞かせいただきまして、特に離婚した後も家族の在り方とか、あるいは子供の福利に大きく関わる重要な課題であると改めて認識をさせていただいております。 その上で、内閣府といたしましても、関係省庁と連携をいたしまして、例えば自治体における取組、この先進事例を横展開をしていくとか、あるいは、よく御存じと思いますけれども、支援情報を発信するポータルサイトがございますけれども、これを更に活用して積極的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。
○副大臣(盛山正仁君) 今、塩崎大臣そして高鳥副大臣からもお答えありましたけれども、内閣府、厚生労働省と我々連携を強めて、そして具体的な成果が上がるようにしていきたいと、そんなふうに思っております。 ただ、先ほど大臣の御答弁の中にもありましたとおり、日本の制度というのが裁判所での離婚というものを条件としていない、協議離婚というものができる。そういったところに対しても、いろいろ御懸念というんでしょうか、いろんな御要望、御意見があるのは我々も承知しております。 ただ、その点について申し上げますと、離婚の際に養育費の支払の分担、子の監護に関する事項が決められることが子の利益の観点から望ましいと我々も思っているわけなんでございますけれども、それを今の離婚の際に義務付けるということにつきましては、養育費の分担の取決めができない限り離婚が許されないということにもなりまして、離婚に消極的な当事者が離婚を引き延ばすために相手方が受け入れ難い不当な条件を提示し続けるなど濫用的に利用されるおそれもあります。そして、取決めの合意に時間を要し、長期間にわたって事実上の離婚状態が継続することによりかえって子の利益を害するおそれがある。こういったこともございまして、慎重な検討が必要であると思っております。 法制的に民法の改正を含めてどのようにしていくか、そういったことも含めましてこれから御議論を関係省庁と密接にさせていただきたい、そんなふうに思っています。
○有村治子君 それぞれ省庁の職責を担っていただいた上で、真摯な政治家としてのお顔も見せていただいたというふうに思っております。 同時に、私も子供の貧困ということを担当させていただいて、養育費、養育費、養育費ってそればかり言っていて、法務省さんもこれだけチェックボックス入れましたと言っていて、安穏としていた自分をある意味ですごく反省しておりまして、実際、今回の質問のことで私も生まれて初めて離婚届というのを見てみて、これじゃ養育費は、チェックボックスができたこと自体前進ですけど、これだけが全ての情報の中で、修羅場の二人が子供のことを考えて形の違う家庭像、親子像を守り続けるということは困難であろうということを、ある意味でフィールドワークをさせられて痛感をいたしました。 そういう意味で、もし今回の質問のことで、法務副大臣というナンバーツーが来ていただいて、子供の貧困というと厚労省と文科省と内閣府というのがほぼほぼセットになっていて、なかなか法務省さんが課長さんクラスの部分協議にしか入っていらっしゃらないような状況の中で、ハイレベルの政務三役が入っていただいて、子供の貧困を実際に変えていくために法務省さんの参画があればこれほど有り難いことはないというふうに思っておりまして、盛山副大臣のプレゼンスに感謝する次第でございます。 同時に、やはり養育費は、離婚をむやみに引き延ばすというコメントもありましたけれども、やっぱりお金は大事でございまして、午前中も、四百円、六百円のお金が払えなかったと、制服を新しく買ってあげる費用がなかなか新入学を迎えてもないという状況でございましたけれども、やはり児童扶養手当だけでは進まない中で、しかもお母さんの就業率は一人親家庭で多い中で、ダブルワークをしている、朝も晩も働き続けているという中で体を壊して、結局はどっちの仕事も行けなくなるというような、家族の破綻ということを招いているような複合的問題に直面をしている一人親家庭、なかんずく未成年の子供を持つ母子家庭ということを考えますと、やっぱりお金をしっかりと、自助努力と共助の努力ということが両方で子供の福利が守られるような体制を今まで以上にお取り組みいただきたいというふうに思います。 先ほど引用しました島崎教授の論文の中で、養育費の相談をした者の主な相談相手では、ちょっと古いんですが、二〇〇六年では親族が四五・九%、家庭裁判所が二五・五%、弁護士が一四・一%、それに対して県・市町村窓口と母子自立相談員というのは三・六%にとどまっているというふうに指摘をされています。 今、母子家庭等就業・自立支援センターでは養育費の相談も行っておいでですけれども、貧困に直面する母子家庭においては、経済的な貧困のみならず情報の貧困、地域とのつながりの貧困ということも同時に起こっている場合が多くあります。そういう意味では、ここにセンター置きますよ、パンフレットを置いておきますよというのも極めて大事なことだと思うんですけれども、そもそもどこに相談に行ったらいいのか分からないという方々がいる。やはり、一般的に申し上げれば、収入が安定している人ほど的確な情報に当たりやすいという傾向があります。収入がなかなか難しいほどデジタルなものも持ちにくいですし、的確な調査の方法、リサーチの方法ということも身に付きにくいという傾向がある中で、そういう修羅場の方々に養育費の相談ということができるアウトリーチをするためには、これから何をしていただけるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この問題については、有村前大臣が御在職中にも一緒にこの中身についての議論をスタートさせていたわけでございまして、この一人親家庭についていろんな支援策が既に今あるわけでありますが、なかなか実は当事者、つまり一人親のお母様が、どこでどんなことをやってどういう支援策があるのかがよく分からないというところから始まったような気がいたします。つまり、一人親家庭に今ある支援でも知られていないということで、孤独に闘っているという、貧困と闘っていたりいろいろなものと闘わざるを得ないということで孤独な闘いをするということになっていました。 すくすくサポートの中で十二月にまとめたときに、いろんな支援策に関する情報をやはり一元化して、例えばスマホで、どこの町へ行っても、住んでいらっしゃっても、その地域で得られるものが全部分かるとか、そういうようなことにひとつしようじゃないかということをやって、もちろんこちらからアウトリーチということが大事だという今のお話で、それはそうですけれども、まず情報からアウトリーチをして簡単に知っていただけるような仕掛けをつくって、ワンストップで見れてワンストップで相談できるという体制をつくるということが一つ大事ではないかということで、それに向けて制度を整えつつあるということでございます。 それから、もちろん市役所に行っても窓口がどこだかよく分からぬというのがないように、きちっとそういう窓口にたどり着けるようにしていくということが第一であり、また、役所に来なくてもこちらからまさにアウトリーチするという中で、この支援策についての御説明ができるようにするということも大事かなというふうに思っております。 養育費の確保については、いわゆる児童扶養手当の現況届の時期というのは八月でありますが、この時期に子育て、生活、あるいは就業、養育費の確保、一人親がいろんな問題を抱えておりますけれども、こういったことをまとめて相談できる集中相談体制をこの八月の時期に現況届のタイミングに合わせて支援をするということも検討をしているわけでございます。 それから、児童扶養手当の新規認定申請書の様式に新たに養育費の取決めの有無について記入欄を設けるというようなこともやっているわけでありますが、やはりアウトリーチという御質問でありますが、例えば生活困窮者自立支援制度が去年の四月からスタートしています。その相談窓口の担当者が一人親家庭向けの相談窓口とはまた別にあるものですから、この二つの窓口が共同して実施をしているところも全国にはあるわけであります。そうやってアウトリーチをしているわけでありますから、そういうことをやはり全国に、いわゆる良い例として各自治体に知っていただいて、こちらから出向くためにはこういう形で生活困窮者自立支援のスタッフとも一緒にやれるんだということも示すことが大事なのかなと。豊橋市でこれはやっているようでありますが、こういうようなこともあろうかというふうに思います。 養育費の確保支援も含めてこういった取組を更に広げていくことで、役所で待っているんじゃなくてこっちから出向いていく。あるいは、例えば民生委員辺りもやはりその橋渡し役もあり得るかなというふうに思っておりまして、あらゆる手を尽くして、できる限り気楽にアウトリーチし、そしてそちらからも役所の方に、あるいは政策にリーチができるようにするということが大事なのかなというふうに思います。
○有村治子君 ありがとうございます。 子供の貧困ということで、私自身もジーンズはいて子供食堂に行かせていただきました。それで、一人親家庭の中でのお子さんたちと話す機会をいただいたときに、十六歳の高校一年生の女の子が、どんなことに気を付けていけばいいというふうに私が聞きましたら、生活保護世帯に入れない層が一番つらいということを分かっていてというふうに言われました。返事をするすべを失って、本当にそうだなと。多分そのお子さんはそうだと思うんですけど、もらえる人はいいけど、もらえないぎりぎりのところで頑張っている層がいることを忘れないでというふうに言われました。 声なき声というか、サイレントマジョリティーというか、公助ということを利用しながらも頑張っている人たちを共に歩む、また、そうじゃないところで何とか努力しようと自助努力の中でやっていらっしゃる人たちの声を聞き届けるということも大事な政治、行政の仕組みだというふうに思っています。 もう一つは、NPO法人で子供の無料塾をしていらっしゃる方々に聞いたんですが、今の貧困は目に見えなくなっていると。スマホを平気でやっている、でも、それは仲間外れにされないために、その地域から、クラスでいじめに遭わないように、必死にお金がない中で通信費を払っている。だから、スマホを持っているからこの子は大丈夫だというふうなことは思わない方がいいというふうに、これも私もなるほどなというふうに教えられたわけですけれども。 見えない貧困という中で、これだけ多くの割合の人たちが母子家庭、父子家庭、一人親家庭で育っているということを考えたら、その層のために本当に何が良くなるのか、また日本の税金というのの貴重な使い方という意味でも、養育費のことは是非ちょっとでも前に前進をしていただいて、この児童扶養手当とともに、自助努力と公助の付与ということが富の分配という意味で正確になっていくことを心から念じて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 冒頭、私からも、一連の熊本を中心とする地震災害で、多くの方々、被災され、また大変困難な避難生活を余儀なくされていることに対しまして心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、私ども民進党としても、政府の取組、全力で応援をさせていただきながら、生活の再建、復旧復興に向けた取組、力を合わせてやっていきたいと思いますので、引き続きの御努力をお願いをしておきたいと思います。 あわせて、塩崎大臣、今先頭に立っていろいろと対応いただいていると思いますが、現地では、一部ノロウイルスによる感染ですとか、エコノミー症候群による健康被害ですとか、こういう事例が出てきております。厚生労働省としての本当に全力での対応を何としてもお願いしなければいけないと思いますし、ちょっと一部の報道で、特にやはり社会的に大変弱い立場にある方々、特に障害のある方々とか自閉症の子供たちが避難するなかなか場所がなくて、自前で避難されていて、支援が届かないと。食料がないにもかかわらず避難所に行けない、若しくは、食料をもらおうと思ってもなかなか列に、長い列に並んでくださいと言われて、でも長い列に並んでいられない方々なので食料がないと。こういった大変厳しい方々に対してなかなか支援が行き届いていなかったということで、厚生労働省としても対応いただくように自治体にも要請を掛けていただいたというふうに報道では伝えられております。 この点についても、是非是非、やはりこういう災害が起きますと本当に弱い立場にある方々が最も困難な状況に置かれてしまうということはもう大臣も重々御承知いただいていると思います。この点については、本当に大臣中心に、先頭にしっかりやっていただきたいと思いますので、そのことを要請させていただきたいと思いますが、もし一言お言葉があれば、大臣から決意をいただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 配慮深いお言葉をいただいて感謝申し上げたいと思います。 今日、益城町から東京に戻ってきたNGOの人から先ほど連絡があって聞きましたけれども、益城町の体育館にいまだ千四百人ぐらいの方がおられるということで、一つの体育館に千四百人というのは相当な数でありますから、いろんな問題が起こり得るわけであります。 ここは、当然、水の一番出ないところでもありますし、そういうようなことから始まって、今ノロウイルスの話もありました。何しろ健康を、肉体の健康も心の健康もやっぱり守って、そして、言ってみればモラールを高いままで何とか暮らしていただけるようにあらゆることに配慮しなければいけないということで、厚労省としても、現地の本部に医師も五名、そして女性の観点も大事だということで女性にも行ってもらっていますし、さらに、指定職でも女性に行ってもらおうということもあって、今それらが皆手分けして回りながら、県あるいはそれぞれの市町村と連携をしてニーズをしっかりと把握をして、弱い立場の人たちへの目配りも怠ることなくしっかりとやるように、そして、何しろ時間との闘いでもありますから、暮らせる環境を整えるために、特に今、水が実は熊本市も五百戸ぐらい、昨日の時点で五百戸残っているだけで、通水はしていますけれども実は出ないところがやっぱり一割ぐらい、出ないというか、出がほとんど悪いというところもあったり、それからその他の地域で、避難所でトイレが流れない、水が出ないからということで、ノロウイルスはやはりトイレがきちっと清潔にされなきゃいかぬということで、管理をしてくださる役場などの方々が一時間に一遍は完全な清掃をやって消毒をするということを繰り返し、他の避難所、つまり南阿蘇以外でもやっていただいておりまして、そういう意味で、あらゆる英知を皆さん方からも是非いただいて万全の構えでいきたいというふうに思っておりますので、よろしくまたお願いを申し上げたいというふうに思います。
○石橋通宏君 今、最後、大臣にも言っていただいたとおり、我々もいろんな現地からの御提言やら情報やら政府にもつないでいきたいと思いますので、力を合わせた対応を重ねてお願いをしておきたいと思います。 それでは、議題となっております児童扶養手当法の一部改正案についての質疑に入ってまいりたいと思います。 今日は、大臣自ら全部お答えいただけるというふうに回答をいただきましたので、大臣のみ登録をさせていただいております。大臣と、やはりこの問題についての現状認識含めたいろいろとしっかりとした議論、質疑させていただきたいと思いますので、その意味でよろしくお願いをしたいと思います。 まずは、大臣、この児童扶養手当の趣旨、目的ということについて改めて確認をしておきたいと思いますが、法第一条には、生活の安定と自立の促進というふうに書いてあります。大臣、この場合、生活の安定というのはどういうふうに定義をすべきなのか、大臣としての認識をまず簡潔にお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、生活の安定と自立の促進というのがキーワードであるわけでございますけれども、この児童扶養手当とは何ぞやということで、一人親家庭の生活に必要な費用の全てを賄うというわけでは私たちはなく、就業の支援とか、あるいは生活支援、学習支援その他の施策が一人親家庭に向けてもございますので、そういった他の施策と相まって、一人親家庭の生活の安定と自立の促進というものに寄与していくということが目的だということが基本的な認識だというふうに思っております。 したがって、児童扶養手当の金額のみをもって一人親家庭の生活の安定が実現する、あるいは自立の促進が実現するという目的がこの児童扶養手当だけで達成されるというか、そういうことはどうかということは判断すべきものではないと思っておりまして、就業支援、先ほど申し上げた総合的な他の施策と相まって、この目的である生活の安定と自立の促進を実現をしていくということをやるべきだろうというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、是非、質問に対して簡潔に答弁をいただければと思いますが。 繰り返し大臣言われます生活の安定というのはどういう状態を指すのかと、自立といったときにどういう状態を指すのか。私は今、額の話なんか全然更々していなくて、生活の安定といったときにどういう状態を生活の安定というのでしょうかという大臣の見解をお伺いしたかったんですが、お答えいただけませんでしたけれども。 じゃ、大臣、ちょっと違った聞き方をされますが、今日も午前中の参考人質疑で参考人の皆さんからも大変貴重な御意見なり現状認識を聞かせていただきましたけれども、大臣もよくよく御存じのとおり、日本では一人親家庭のもう圧倒的多数の方々はお仕事をされております。頑張って頑張って仕事をされております。にもかかわらず、貧困状態から抜け出せない、子供に食べ物さえ与えられないと、そういう現状について御報告をいただきました。 大臣、これは生活の安定されているんでしょうか。仕事をされている、でも貧困から抜け出せない、子供に食料すら与えられない。これ、生活の安定ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最終的には、この児童扶養手当についても所得に関係なく全額出る部分とそうじゃない部分があるように、やはりそれぞれの置かれた状況は違うんだろうと思います。 一方で、約八割がお勤めをされていながら、その半数以上がパート、アルバイトで、いわゆる非正規雇用の中で非常に所得が低いという方が多いということで、母子家庭の年間就労収入平均百八十一万円と、一人親家庭は経済的にも非常に厳しいわけでありまして、そういう意味で、今先生おっしゃった生活の安定という意味においては、なかなか安定をして子供を育てて、十分な時間と、言ってみれば、親としてなすべきことが十分なし得ないというケースが間々起きるのが今の一人親家庭の多くの現状ではないかというふうに考えております。
○石橋通宏君 結局、最後のところだけ答弁いただいたかなと思いますけれども、今回の法案が出てきたのも、大臣繰り返し、いや、扶養手当だけで生活の安定を図るんじゃないんだ、総合的なパッケージなんだと。それはそうでしょうよ。でも、その結果として、現在、現状、これだけ多くの方々が貧困状態から抜け出せていないという現実は、大臣、改めて見なきゃいけないわけです。だからこの児童扶養手当の今回提案をされているはずなので、そういう観点をしっかりちゃんと認識を合わせた上で各論の具体的な質疑をさせていただきたいので、冒頭その確認をさせていただいているわけです。 大臣、具体的な質疑に入っていきますけれども、改めて確認します。相対的貧困率の数字をよく我々、今全体で一六・一%、子供の貧困で一六・三%という数字を使いますけれども、改めて、大臣、一人親家庭で子供一人の場合、子供二人の場合、子供三人の場合、それぞれ貧困ラインの所得額、幾らになるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 相対的貧困率につきましては、全体の貧困線が百二十二万でありますが、相対的貧困となる世帯の所得を見ますと、二人世帯で百七十三万円、三人世帯で二百十一万円、四人世帯で二百四十四万円というふうになっていると思います。
○石橋通宏君 今大臣から御説明をいただいた数字で伺っておりますけれども、それでは、いわゆる相対的貧困ラインですね、二人世帯、三人世帯、四人世帯。一人親の御家庭でそれぞれこの貧困ライン以下でお過ごしの割合、これ、厚労省として把握されているでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 割合でございますが、国民生活基礎調査を基に算出した子供がいる一人世帯の相対的貧困率は、御案内のように、五四・六というのが平成二十四年時点の数字でございますけれども、現状でございますが、等価可処分所得で先ほど百二十二万円というのが貧困線だというのを申し上げました。 そこで、一人親家庭の子供がそれぞれ今二人世帯、三人世帯等々で何人いるのか、どのくらいの割合なのかということでございますけれども、これにつきましては数字としては把握をしておらないところでございます。
○石橋通宏君 把握していないという、事前に聞いたら把握していない。何で把握していないのかと、そういうことなんですが。これ、大臣、何で把握をされないんでしょうか。 というのは、結局、児童扶養手当、今日この後、額の問題、加算の妥当性の問題、幾つか聞いていくわけですけども、まずもって、こういういわゆる貧困ラインが出てきております。一人世帯、二人世帯、三人世帯、四人世帯それぞれで当然状況は違うわけです。特に我々が懸念しておりますのは、これ、当然やっぱり子供の数が増えていけばいくほどに貧困率は高まるのではないかと、一人親家庭の場合ですね。であれば、後ほど質疑する、議論に関わってくるわけですが、そういうことも含めて厚労省としては把握をされていないという理解でいいですか。いないんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私も、この質問をいただくということで聞いてみましたが、把握をしていないというのが答えでありましたので、残念ながら今その数字等々、御披露するわけにはいかないということでございます。
○石橋通宏君 大臣、把握すべきだと思われませんか。今回、これ質疑するに当たっていろいろ聞いたら、いや、知りません、いや、調べていません、いや、把握していませんと。余りに一人親の御家庭の実態、全体で五四・六、これは出てきますね。ただ、子供さんがお一人のところ、二人のところ、三人のところ、今回加算で、二人、三人、額が違う、何で違うのか、そういう議論をさせていただいているわけですね。だったら、ちゃんと今の現状を本当は把握しないといけないはずなんだけれども、いや、把握していないと。把握していないのにどういう根拠で提案されているのかよく分からないんですけれども。 大臣、これ、調査してしっかり把握すべきだというふうには思われませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、私は取ろうと思えば取れるんじゃないかということを言っておりまして、調べたいというふうに私は思っているのでいろいろ言っていますが、まあ私はそう思っています。
○石橋通宏君 大臣からは力強い言葉を、調べられると思うんです、はずなんです。ですから、大臣が指示をいただければ事務方の方ではしっかりやっていただけると思いますので、大臣、今お言葉をいただきましたので、是非すぐに指示を出していただければと思います。 私も、分かるはずだと思うんです。大臣、現況届、盛んに毎年八月に現況届でいろいろチェックが必要だと、それ、チェックされるわけですから、当然今の収入の状況をですね、どれだけの世帯で収入があるのか、お子さんが何人おられる、これ全部分かるはずなんです。出そうと思えば、きちんとチェックをした上で対応できるはずだと思うんです。 先ほど有村委員の質疑でも一部ありましたのでちょっと確認しますが、例えば、さっき大臣も総合的な支援でというふうに言われた。じゃ、現況届を確認された上で状況を見られた。今すぐ生活保護を受けられた方がいい御世帯というのは相当数あるはずなんです。 じゃ、どれだけ、大臣、実際に現況届をチェックされた上で、いや、すぐにまずは生活保護を受けられて生活の安定を図った方がいいということで生活保護につないで、実際に生活保護を受けていただいた、そういう事例は厚労省として把握されていますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 大変勉強になる論点だと思うんですが、ちょっと聞いていなかったものですから、事前通告いただいていなかったので調べておりませんが……(発言する者あり)はい。 いずれにしても、生活保護につなげる人をつないでいるのかどうかとか、そういうことについての現状どうだということでございますが、今のところはそれらについて調査を、統計としてまとめて分かっているわけではないということで、当然、市役所の窓口でやっていらっしゃる方々の中ではそういうことを言っていらっしゃる、お勧めをされる方はおられるんだろうと思いますけれども、部署が違うということもあって、そういうことがちゃんとできているかどうかについてはよく調べてみないと分からないということでございます。
○石橋通宏君 大臣、結局大臣が言っておられることとこの今の数字がないという現状がすごくギャップを感じるんです。 大臣、総体的に一人親世帯の生活の安定、自立というのを支えるんだと、政府にはいろいろなメニューがありますね、いろいろなパッケージがありますね、言われる。でも、本当に困窮状態にあってやはり生活保護を受けられた方がいいという方が生活保護にちゃんとつないでおられるのかどうか把握をされていませんということでは、じゃ、一体政府全体としての一人親家庭の生活の安定、どういう状況にあるのか分かっておられないじゃないですか。それでどうやって総体としてやっていますと言えるんですかね。これも併せて、先ほどもっとちゃんと調べなきゃ駄目だと大臣言っていただきましたので、これも是非併せて調べていただきたいと思うんです。 というのは、昨年末に政府が発表された子どもの安心と希望の実現プロジェクト、大臣、いいですか、大臣、昨年末に発表されたすべての子どもの安心と希望の実現プロジェクト、その中に、生活困窮者支援制度との連携というのは明言されているんです。でも、生活保護制度との連携というのは私が読んだ限り見当たらなかったんです。全てのパッケージで全てのいろんな施策を総合してと言われるのであれば、きちんと、本来もう生活保護を受けていただいて安定を図られた方がいい御家庭については、生活保護との連携をしっかりとされるべきだと思いますので、大臣、これはそういうことでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) ここで、すくすくサポート・プロジェクトの際に、この生活保護とのリンクについて触れずに困窮者支援の方とのリンクを書いているのは、児童扶養手当をもらっていらっしゃる方々は生活保護ではないという前提で考えられていたので、こういうふうにリンクされていないということになっているんだろうと思いますが、しかし、今お話しのように、現実そういう状態になりつつあるという方がおられるということは十分それは考えられることでもございますので、そういう視点はやっぱり持って接して、現況届も分析をすべきだというふうには思います。
○石橋通宏君 大臣、そのとおりなので、もちろん生活困窮者支援制度、その中で対応いただける御家庭状況であれば、その相談窓口につないでいただいて様々な施策を打っていただく。でも、やはりもう生活保護の受給をされた方がいいという判断があれば、それは是非つないでいただいて、まず生活の安定を図っていただくと。 大臣も重々御存じのとおり、一人親家庭でこれだけ貧困率が高い中で生活保護の受給というのは非常に低くとどまっていると。本来受けられるはずが、先ほど有村委員から一つ子供食堂でのお子さんのお話もありました。そこで受けられないところが一番つらいんだというような御発言もありましたけれども、やはりそういう状態で本当に子供たちが大変な状況になっている中で、よもやいわゆる水際作戦というようなことがまたぞろ今現場で起こっていないということを祈りたいと思いますので、そこは大臣からしっかりと制度をつないでいただくようにこれはお願いをしておきたい、今大臣から答弁をいただきましたので、それは是非指示をしっかり出していただきたいということを言っておきたいと思います。 その上で、大臣、今回の法案のメーンは多子加算のところの拡充ということですが、大臣、これ目標はどこに置かれて今回の提案をされているんでしょうか。この多子加算の拡充によって一人親家庭の貧困率というのはどれくらい改善をされるのだろうか。特に、お子さんを二人お持ちの御家庭、お子さんを三人お持ちの御家庭、それぞれ貧困率というのは、どれぐらいの御家庭が貧困状態から脱せられるという目標を立ててこれ提案されているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 相対的貧困率がどう変わるかというお尋ねでございますが、先ほどお触れをいただいているように、平成二十四年時点のこの五四・六%というのが一人親家庭の相対的貧困率であるわけでありますが、今回のこの児童扶養手当の多子加算、これを拡充によって一人親世帯の相対的貧困率がどう変化するのかということですけれども、貧困線の額が変わらないものとして前提を置いて機械的に試算をいたさせますと五四・六から五三・七、〇・九%ポイントの減少というふうに数値上はなっているところでございます。ただし、今申し上げたように、貧困線の額が変わらないということでこのように試算をしているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、目標はどこに置かれているんですか。一体、今回の改善施策、これを提案されるに当たって、どういう目標、政策効果を目指して、大臣、この提案をされているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、貧困の数値目標を設けるべきだということをよく御指摘をいただくわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、先生が今御指摘いただいている子供の貧困率あるいは一人親の貧困率、こういったものももちろん我々としては見つつ、他の様々な指標についても同時に見ていて、数値目標として何か設けているというわけではもちろんございませんが、それらをよく判断した上で今回の御提案を申し上げているということでございます。
○石橋通宏君 では、他の指標で改善の目標は何なんでしょう。他の指標と言われますけれども、今回、貧困率、いわゆる今の一人親の御家庭の状況で一番我々が貧困率を使って見ている、それをなぜ目標として設定をされないのか。 さらに、今もし他の指標も併せて見ているんですと言われるのであれば、今回の提案によって他の指標、何をどう改善する目標なのか、併せて答弁してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御案内のように、子供の貧困対策大綱で二十五の指標が定められておりますが、当然これらを、二十五ありますけれども、特にその一つ一つについて目標は何だと言われても、そういうことは特に設定しているわけではもちろんございませんが、やはりいろんなケースがあるわけでございますので、子供さんの就学状況やあるいは就職状況、それからその他の就学支援、あるいは学習支援等々、こういったことについてどういう状況になっているかということを併せて考慮した上で今回のことについても決めさせていただいたということでございます。
○石橋通宏君 具体的な政策目標というのがよく分からないですね。これによってどういう具体的な目標を設定されて、二十五ある指標、どれが今回のこの法案によってプラスの影響、効果が出るのか、その点が何か物すごく曖昧ですね。 大臣、あわせて、先ほど貧困状況についてもお子さんの数でどう違うのか把握されていないということでした。では、改めて、なぜこの多子加算のところで第二子と第三子、金額が違うんでしょうか。一体どういう根拠を持って第二子、第三子で金額が違うのか、これも改めてその合理的な説明を簡潔にお願いできますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一人親家庭の家計の支出は子供の数に伴って当然増えるわけでありますけれども、その増加額というのはやはり子供の数に伴ってそのまま倍数でいくわけではなくて、やはり逓減をするということだと思っています。 そういうことで、第二子の加算額について第三子以降の加算額よりも高い額で設定をしておりまして、この根拠は、国民生活基礎調査、平成二十六年度の調査を見てみますと、母子家庭の平均家計支出が子供一人の場合には十六万円、それに対して子供二人になりますと二万四千円増えて十八万四千円、子供が三人になった場合には更に九千円上乗せされて十九万三千円と。子供が四人以上の場合はなかなかちょっと調査がはっきりしませんが、今申し上げたように、言ってみれば子供関連の支出については今のような形で逓減をしているということでございます。
○石橋通宏君 衆議院の答弁でもこの数字を使われていましたけど、大臣、これ、ある意味で当然だと。これ、収入の状況というのはちゃんとコントロールしてこの統計数字というのは判断されているんでしょうか。一人親、二人親、三人親、家計収入が増えなければ当然支出は増えません。増やせません。子供が増えていても、当然収入が変わらなければ自動的にそれと伴って収入を倍々で増やせるわけはないので、この数字を出すときに家計の収入の違いというのを考慮された上でプラス二万四千円、プラス九千円という状況を分析をされて、そういう結論を導かれているんでしょうか。 単純に、まさかとは思いますが、この数字だけ見て、いや、子供増えても余り支出増えていないなというようなことを言われているんじゃないとは思いますが、家計の収入の状況もセットで見られてこれを分析をされたという理解でよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、改めて母子世帯の平均就労収入、働いて入ってくる収入を平成二十三年の全国母子世帯等調査で見ますと、こういうものを参考にして今回決めているわけでありますが、就労収入として、子供さんが一人の場合は十五万五千円ぐらいですね。二人のお子さんがおられる方を見ますと、これが十五万一千円ということで約四千円少ないわけであります。ところが、これが三人になりますと、十二万五千八百円、十二万六千円ぐらいということで更に減るということで、所得の状況というのは今先生御指摘のように三人になられた方が二人あるいは一人の方より厳しいという状況であるということはよく分かっているところでございまして、家計支出はその一方で増加をするわけでありますので、そういうことは踏まえた上で、今回の限られた財源の中で最大限のことをやるということでやっているところでございます。
○石橋通宏君 大臣、今御自身で答弁されておかしいなと思われていませんか。今まさに大臣が言われたとおり、やはり子供が増えていく、収入も今おっしゃられた状況で、当然支出だって増やさなければいけない。でも、何で多子加算、二人目、三人目変えるんですか、減額になるんですか。子供さんの数が増えた、でも、それでいろんな様々な絶対的に必要なものというのは、やっぱり支出は必要なんですよ。全く大臣、今、合理的な説明をいただいておりません。 この点、大臣、やっぱり多子加算、二人目、三人目、それ以降含めて同額にすべきだと思われませんか。大臣として、政治家として思われませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いただけるものは多い方がいいというのはもう当然だし、暮らしが厳しいだけにそういうことでありますけれども、まず第一に、第二子の加算額のみで第二子をとか、あるいは第三子の加算額のみで第三子を支援するという考え方では元々ないわけであって、これは元々の、今でいえば四万二千円のベースがあって、それに加えて幾らということで、その合わせた額で子供さんが二人以上の一人親家庭全体を支援するということでございまして、先ほど申し上げたとおり、同時にまた、この給付水準は一人親家庭の生活に必要な費用の全てを賄える、先ほど収入と支出のことを私申し上げましたけれども、ものではないけれども、一人親家庭に対する就業支援の取組や、今回、例えば保育園の場合には、一人親の世帯の場合、特に年収三百六十万未満の家庭についてはかなり、一人目が半額、二人目が全額免除というようなことでやっているわけでありますから、そういうようなものとの組合せでもって一人親の家庭の支援を行うということで、今回の児童扶養手当はそういったことで財源のやりくりを付けてこれだけ精いっぱいやったということでございます。
○石橋通宏君 大臣、保育のことを言われた。これは我々も歓迎したいと思います。ただ、じゃ、保育終わった後、小学校、中学校、高校、大学どうするんですか。総合的に考えて今の状況と言われるのであれば、それだけ持ってきて、いや大丈夫ですという話じゃないですね。 大臣、これ是非、我々は、第二子、第三子以降額が減額されるということについては到底理解できませんし、今大臣が御説明された、完全におかしな答弁でしかないと思います。これは、結局、きちんとしたデータ、状況が把握されていないということで問題が生じているということから考えれば、さっき大臣約束してくれました、もっとちゃんと調べなきゃ駄目だ、子供一人の場合、二人の場合、三人の場合を含めて。これをちゃんとやっていただければ、より本当に状況に応じた適切な政策対応がしていただけると思います。 この点は是非指摘しておきたいと思いますし、大臣、もう一つ、実は私自身も、今日午前中の参考人でも提言があったんですけれども、なぜ今回、第一子の額が変わらないんでしょうか。第一子の額、法定の額がずっと動いていない、物価上昇に応じて推移はしておりますが、これ実は平成六年ぐらいからほとんど変わっていませんね。お手元に資料としてお配りをしておきました。 資料の三で御覧をいただければ、手当額、全部支給の場合ですけれども、これ、遡ると平成六年ぐらいに四万一千百円になって以降、ほとんど変わっておりません。これ、大臣、第一子のこの部分、今大臣もこの部分が根幹なんだとおっしゃいましたけど、まさにその根幹の部分がこれだけ長期にわたってほとんど変わっていないと。この間、様々な学費の高騰ですとか支出の高騰、この物価上昇には表れない様々なポイントが出てきているはずなんです。だから貧困率というのが悪化してきているのではないか、そのことを考えれば、大臣、この第一子の基礎の額こそ変えるべきだったのではないかと思いますが、今回何で変えなかったんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) もう言うまでもなく、限られた財源の中でどういうことで子供の貧困の問題あるいは一人親家庭の問題に対応できるのかということで、年末のすくすくサポート・プロジェクトは様々なメニューを御用意させていただいてやっている。その中の一つが、この児童扶養手当という位置付けだというふうに思っています。 そういう中で、私どもはやはり子供が二人以上の場合の生活の困窮度、経費の増加などを踏まえて、ここにやっぱりきめ細かく支援を充当していくということが大事なのではないかということで、この限られた財源の下で最大限の拡充を図るということで、この多子加算部分について最大で倍増というふうにさせていただいたところでございます。
○石橋通宏君 説得力ないですけれども。 大臣、一人親家庭で児童扶養手当を受給されている御家庭の中で子供さん一人の家庭って何割か御存じなんですよね。──いや、御存じなかったら別に御存じないで。御存じなんですかという質問なので。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、余り自信がなかったものですから。六割ぐらいだったと思っております。
○石橋通宏君 六〇・一%ということで、把握をされておりますが。 つまり、大臣、今回の法案、この六〇%の、六割の一人親家庭には、一人っ子家庭でも貧困ライン以下の収入でおられる方はたくさんおられるはずなんですが、そこは、大臣、手を差し伸べない、手を差し伸べなくてもいいと、そういう判断でこの法案は出てきているということですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、今回、私どもの年末のプロジェクトで示しているのは、全ての子どもの安心とそれから希望の実現プロジェクトということで、トータルの意味で一人親家庭、多子世帯の自立支援をしようという中で、様々な学習支援とか生活支援、それから就労支援、社会全体での支援、あるいは住まいの支援、こういったことを併せて行うということで、そういう中で、児童扶養手当についても、先ほど申し上げたように多子加算部分を特に倍増をするということにしたということでございます。
○石橋通宏君 お子さん一人の六〇%の方々、今日、参考人の方々からも悲痛な訴えがありました。子供一人の家庭六〇%の皆さんにも是非是非、今本当に厳しい状況で、手を差し伸べていただければというお話がありました。大臣も聞いておられると思います。限られた財源限られた財源と繰り返し繰り返し大臣言いますけど、それは政府としての、政治としての意思ですよね。 同じ資料の三を見ていただいて、これ大臣御説明いただけると思うんですが、かつてピーク時からいって国費は半減近いですね。決定的に国費が削られています。平成十七年から十八年、半減以下に国費が削られています。大臣、これ何で国費削ったんですか。大臣、大臣、大臣、聞いておられますか。何でこれこんなに国費削ったんですか。その後、受給される方々の数は増え続けていますね。でも、国費は削られている。 やっぱりこの状況から考えれば、大臣、限られた予算、いや、予算限っているのは政府じゃないですか。それを少しでも戻していけば、今日議論させていただいているような様々な課題、もっと現場の皆さんの、当事者の方々に寄り添った政策、打てるんじゃないですか。大臣、どうでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国の支出額がなぜ減ったんだということでございますが、これは平成十八年度に国庫負担率を四分の三から三分の一に変えたわけでありますが、これは三位一体改革の中で、地方にできることは地方にということで、生活保護費及び児童扶養手当に関する関係者協議会、ここで平成十七年の十一月に政府・与党で三位一体改革について決めた中で国三分の一ということになったものでございまして、もちろん、ですから国の補助率が減った分、できた隙間についてはまた別途何らかの形で政策に充てているということでございます。
○石橋通宏君 その政策の妥当性の評価というのをどこまで厚労省として、今大臣、この間の経過を踏まえられた上でどういうふうに思っておられるのか。 特に、これも今日午前中の参考人から御指摘があったところですが、やっぱり二〇〇二年の制度改悪が非常に大きかったということで、これはいわゆる我々がいつも非難している小泉・竹中改革と言われた様々な切下げ、まあ三位一体改革も含めてですが、このときに特に所得制限の額を大幅に引き下げてしまったということ、これによってかえって貧困率が上がってしまったのではないかということを訴えられています。養育費の八割相当額を所得に算入ということもこのときにやられていますし、寡婦控除、寡婦特別加算の廃止ということも併せてやられております。 大臣、どうなんでしょう。この平成十四年、二〇〇二年の改正、いや、改悪、それから国庫負担の引下げ、これによって一人親家庭の貧困率は悪化したんじゃないですか。一人親家庭の状況が悪くなったのはこの二つの大改悪の影響じゃなかったですか。そうではないというなら、その評価はされたんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、先ほど来申し上げているように、一人親家庭の貧困率や子供の貧困率のことについてお触れをいただいておりますけれども、これは何度も申し上げましたように、現物給付については反映をされないとかそういうこともございますから、先ほど申し上げた保育園の今回の手だてなどは全く反映をされないで、こういった家庭の方々は負担は軽くなっているわけですから、そういう意味では必ずプラスですけれども、その指標には反映をされないということになりますから、冒頭申し上げたとおり、どれか一つの指標でもって判断をするということではなく、そもそもいろんな原因で現状に至っているということであると私は思っています。 それは、やはり非正規の報酬が少ないといったこと、あるいは就業機会がどう変化したのかとか、いろんなことが組み合わせて今の現状に至っていますので、だからこそ、年末のすくすくサポート・プロジェクトは様々な手だてを言ってみればワンパッケージでお示しをしているわけでありまして、そういう意味で、総合的な判断の下で総合的な対策をしていくということが重要なことでありますので、もちろんこの児童扶養手当についても多く出せれば出した方がそれはもちろんいいわけでありますけれども、やはりそれについても財源の制約というのは当然あるわけでありますので、責任を持ってやはり財源を確保しながら改善をしていくということをやっていかないといけないんだろうというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、全然お答えいただいていないですけど、私がお聞きしているのは、この二〇〇二年の、我々が言っている、これ改悪なのではないか、そして国庫負担引下げが大きく影響したのではないか、それがどう影響したのかちゃんと評価されたんですか、厚労省として、ということをお伺いしているんですが、答弁いただけないので私から言うと、していないわけです。していないんでしょう。(発言する者あり)いや、しているんですね。じゃ、しているならその検証結果出していただきたいと思いますが、しているんですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 数値的に示せるような検証をしているかどうかは私は聞いておりませんが、少なくともこの財源の変更などは支出とは関係のない話でもございますので、それは必ずしも当てはまらないということだというふうに思っております。 その他いろいろ、十四年の改革ですかね、おっしゃったのは、などについて、数値的なものが変更があった場合にどういう影響があったかということについては、どういうふうになっているか確認をしてみたいと思います。
○石橋通宏君 大臣、是非責任ある政治、過去の政策が一体何をもたらしたのか、成功したのか失敗したのか、良かったのか悪かったのか、何が起こったのか、そのやっぱり真摯な検証なくして正しい政策は打てないのではないかと思います。 今回、いろいろパッケージと言われている、確かに我々も前向きに評価をさせていただいている部分もありますけれども、ただ、やっぱり過去、一体何がこの状況をもたらせてしまったのか、つくってしまったのか、そのことは是非真摯に評価、反省をしていただいた上で適切な政策を打っていただけるように、今二〇〇二年の改革の中身については検証してみたいと言っていただきましたので、今までやっていなかったことが驚きですけれども、それは是非やっていただければと思います。 その上で、支払回数の問題についてお聞きをしていきたいと思います。 衆議院でも盛んに議論があったところですけれども、これも今日午前中の参考人から、もうとにかくやはり毎月払いにしてほしいという御意見、さらには、毎月払いがどうしてもできないのであればせめて隔月にしてほしいという御意見ございました。 大臣、なぜ毎月払いにできないんでしょうか。改めて、これも簡潔に答弁してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、年三回支払われておりまして、児童手当があと三回ということでございますが、何度もこれ申し上げて、衆議院でも御答弁申し上げてきたわけでありますけれども、やはり税金を使って支援策を打つということでありますから、間違ってはいけないということで確認を、少なくとも住民票ベースでの確認はどの市町村でもやっているということを聞いております。 そういうことで、この受給資格の認定をするときとか、手当の支払を行うときには、住民票で当然、例えば事実婚をされていないのかといったこと、あるいはお子さんの養育関係の受給資格がどうなっているのか、そういったことは住民票で分かることもたくさんございますので、そういったことを確認をした上でやらなきゃいけないということが一つ。それから、受給資格に疑いのある場合には、もちろん事実関係を十分に確認をしないといかぬということで職員が現地調査に出向かなきゃいけないということもございます。 しかし、仮に支給回数を増やして毎月お支払をするというようなことをやった場合に、私どもが自治体から聞いているところでは、調査の期間がかなり短縮をされるわけでありますので、十分なチェックができるかどうかということについて自信がないという話が私どもに伝わってきているわけで、それは前々から、民主党政権の際にもそういう御答弁をされている政務官がおられましたが、そういうようなことで過払いが、あるいは誤払いが発生することがないようにするためにも少し時間を取ってやるということで、私どもは今回も支払回数は変えないということにしているわけでございます。
○石橋通宏君 大臣、こういう聞き方をさせてください。一般論でいいですが、この法律の目的である、先ほど聞いた生活の安定、それから自立の促進、児童の福祉の増進、この観点でいったときに、大臣、毎月決まって支払われるべきだと思われませんか。その方が生活の安定に資すると思われませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 冒頭に御質問いただいたように、児童扶養手当とは何かということをお尋ねをいただきましたが、他の政策と相まって生活の安定と自立の促進を図るという御説明を申し上げました。まさにそのことでございまして、例えばお給料のように、賃金のように、月一回払うということが労働基準法で決まっているのとは少し趣が違うのではないかというふうに思っておりまして、そのような大きなやはり政策の中での児童扶養手当の位置付けではないかというふうに思いますので、私どもとしては、もちろんいろいろな御意見をいただいておりますから、何度も申し上げますように、今後はいろいろと検討をするということは回数を含めて申し上げてきているわけでございまして、これは附帯決議にも衆議院では付けていただいておりますので、最大限それは尊重するということで私たちも臨んでいくところでございます。
○石橋通宏君 労基法二十四条第二項の給与の毎月払い、一定期払い原則との趣の違いって何ですか。趣の違いというのがよく分かりません。生活の安定を図る上で、こういう毎月決まって払うべきだというふうにしております。では、児童扶養手当も同じじゃないでしょうか。 大臣、生活保護費は毎月払いですが、年六回ですか、年三回ですか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたとおり、この児童扶養手当とは何かという……(発言する者あり)
○委員長(三原じゅん子君) 委員長の指名によってお答えいただいております。 塩崎大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 賃金もそれから生活保護費も、基本的には生活のための収入の基本でありますから、中心でありますから、それで最低限、国民に保障されている最低限の生活を保障されるという憲法で認められた、定められた権利を享受をするというための生活保護であり、賃金もこれはもう生活そのものの主たる収入ということであります。 先ほど来申し上げているように、児童扶養手当については、他の政策とも相まって生活の安定と自立の促進を図るということを申し上げているので、これで全ての生活を賄うわけではないということを冒頭申し上げたとおりでございます。
○石橋通宏君 大臣、御存じのとおり、本当にこの児童扶養手当で命をつないでおられる御家庭が多数あるというのは大臣御存じですよね。御存じなんでしょう、大臣。相まってどうのこうのじゃなくて、今現実にこの児童扶養手当を受けて何とか命をつないでおられる方々がおられるんでしょう。それ、大臣、全然考えておられないんですか。これ当たり前でしょう、大臣。これ、本当に、予算がどうのこうの云々かんぬん言う前に、大臣の政治家としての思い、これ、やっぱり毎月きちんとお支払いした方がいいよ、それに向けてみんなで頑張ろうよと、本来大臣そう言うべきじゃないですか。大臣、さっき調査はすると言いました。これ、大臣、是非そういうふうにしようよと言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 民主党政権の政務官も、それは地方自治体の皆さん方がやっていけないということを明確に言っておられたのを私もよく記憶をしておりますけれども、衆議院の際に何度も答弁を最後の方でさせていただきましたけれども、支給回数を含め所要の改善措置を検討することというこの附帯決議を私は最大限尊重するということを申し上げているところでございまして、これは、地方公共団体における手当の支給実務の負担等を考慮しつつ、一人親家庭の利便性の向上及び家計の安定を図る観点から、支給回数を含め所要の改善措置を検討することということでございますので、同時にまた、一人親家庭の自立を促す観点から、一人親家庭の家計管理の支援を推進することということで、これはファイナンシャルプランナーの支援をするということは今回も申し上げているところでございますので、こういった附帯決議にあるとおり、このことについてはもう私の言葉でも御答弁申し上げたところでありますから、こういうことで今後も検討を引き続きしていくということでございます。
○石橋通宏君 検討していただくのは、それは是非しっかりやっていただきたいと思いますが。 コストの関係を盛んに言われていますが、大臣、じゃ、現三回払いというのを十二回にする、それで一体どれだけのコストが増加するのかというのは、これ、厚労省としては試算なり検証なりシミュレーションなりは出されているんですか。これ、イエス、ノーで答えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 自治体が一回当たりの支給に要している経費については把握はしてございません。機械的に、仮に支給回数を増やすという場合のことを、他の例えば人件費とかシステム改修費とか振り込み手数料などいろいろあろうかと思うので、ざっくり機械的に計算をすると数十億円程度の規模になるのではないかということが想定をされているところでございます。
○石橋通宏君 今回の加算のプラスで、システム改修費というのは幾ら掛かるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 機械的な試算でありますけれども、システム改修費で、九百三自治体、一つ平均百万円掛かったとして約九億円になるということですが、かなりざっくりした計算でございます。
○石橋通宏君 システム改修だけ考えれば、今回のに併せてやれば十分できる対応じゃないですか、大臣。今回、少なくとも、ざくっと言って九億円、十億円近く掛かる、それと併せてやられればシステムのところは十分に対応できたんじゃないでしょうか。 さらには、先ほど現況の確認云々かんぬん、これ、大臣、ちょっと一つ私もよく分からない。八月の現況届の確認のときに時間が掛かるのはそれなりに分かるんですが、毎回、年三回の定期払いのときにも八月の現況届と同じようなチェックをされて、同じだけのコストと労力と時間が掛かるんでしょうか。これ、ちょっと確認だけさせてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 現況届のときはよく分かるがということですが、毎月支給する場合ですね……(発言する者あり)もう一回質問、じゃ、していただけますか。
○石橋通宏君 しっかりお聞きいただければと思いますが、現況届のときには当然その前年度の収入、これが分かった上での現況届があって、それをチェックをされるということでしょう。でも、定期払いのとき、年三回、今定期払いされますね。大臣の答弁だと、どうも定期払いのときにも何かすごくチェックがあって時間が掛かってという、そういうニュアンスで伝わるので、八月の現況届のときに様々チェックで掛かる労力、時間、そしてコストと、三回のときの定期払いのときにも同じことをやられるんですかという質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) そういうことであれば、それは全然質が違うわけで、現況届はかなり細かなことを記入をしていただいて、出してきていただいて、それについて検証をしていくという作業が大変手間が掛かるということで、この現況届の季節は、お会いをするということも時間の掛かる要因でもございます。ただ、他のときにも、先ほど申し上げたように、この一人一人の住民票を確認をするということがあって、それぞれ家族構成がどうなっているのかということをもう一回見直すというようなことがあるということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 大臣、三回の定期払いのときに一人一人の住民票をチェックされると、全員の一人一人の住民票を一つ一つチェックされるんじゃないと理解しておりますが、事前レクのときにも確認をいたしましたけれども、これも今はシステム化されているので、その定期払いのときに住民票に何らかの変更があった方かどうかというのはすぐ分かるんです、リストとしてぽんと。であれば、変更があった方のみその変更がどういうものなのかということをチェックされれば済む話であって、それを三回から十二回にしたところで何らその手続については、むしろ負担が増えることはないという理解ですが、それでよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはやや水掛け論になりますけれども、自治体の御意見を私どもは聞いた上でこういうことを申し上げておるわけでありまして、住民票を確認をするということは多くのところでやって、全てでやっていると私は思っていますが、そういう理解をしておりますけれども、当然、変更があったところだけ見ればいいじゃないか、そのとおりでありますけれども、それについても変更が、変化があれば必ずそれは見ないといけない、チェックをしないといけない、裏を取らないといけないというのは当然のことだろうというふうに思います。
○石橋通宏君 いや、一つ一つに掛かる手間が、あたかも大臣は、八月の現況とそのほかの定期払いのときと同じだけ掛かる、時間が掛かる、だから十二回にできませんと言っておられるように聞こえるので、そうなんですかと確認をさせていただいている。いや、違うんです。八月の現況届のときにいろいろとチェックをしなければならない、そのときと、定期払いのときのチェックとは全然違うというのは、今大臣がお認めになったとおりなんです。 変更があったかどうかというのは、もうシステム上分かります。分かるので、変更があった方のみ、その状況について検討されればいいので、しかも、大臣、これ簡単な話なのでお分かりになると思いますが、定期払いのときだけやれば、その四か月分の変更が全部ぼんと出てくるわけです。そうですね。でも、毎月払いにすれば、それが毎月にならされるので、数は減るんです。つまり、自治体の労力も、十二月の定期払いのときに四か月分ばんと来るよりも、一か月ごとにならした方が自治体の側も適切な対応がむしろできるはずなんです。これは当たり前のことです。何でやらないのかが、むしろ、だから分からないんです。 一括でどんと来るので、数多い中でなかなかということであるのだとすれば、むしろ毎月ごとにならした方が自治体で適切なそれぞれの御家庭の状況に応じた対応をいただけるということを考えれば、むしろ十二回払いにされた方がいいんじゃないですか、大臣。これも併せて、大臣、指示した方がいいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げているように、さっきの附帯決議にあるように、支給回数を含めて今後どうあるべきかということは総合的に考えろというのがこの附帯決議でありました。 今は、地方自治体では、今の三回払いで事務も何もかも組んでいるわけでありますから、それについての自治体の言ってみればワークロードについての異論が変更についてあるということであることでございまして、それについていろいろ御議論があることはよく分かります。 ですから、それは、やれば簡単にできるじゃないかというのは簡単でございますけれども、現場の声として、そういうことではない、例えば随時新規の認定も申請が上がってくるわけでございますので、これをまた毎月支給にした際にどう入れ込んでいくかというのもございますし、そういうことについての時間も確保をしないといけないということを地方自治体の方は言っているわけでありまして、そういうことを総合判断して、今回は今までどおり三回払いでいくということにしたということでございます。
○石橋通宏君 自治体の声と言われますけれども、もう大臣、これもお聞きになっているとおり、できると言っておられる自治体もあるわけです。何で、できると言っておられる、それ、もしやるなら、工夫をすればできると言っておられる自治体、コストはそんな莫大に増えるわけではないと言っておられる自治体、そういう声もお聞きになっているのであれば、じゃ、どういうふうに本当に、これ、やれるところは、じゃ、是非寄り添ってやってくださいという方向にしないのかということがよく分からない。 せめて、やっぱりできるところをやっていただける自治体が本当に寄り添って、やっぱり毎月払いにした方がいいということは大臣も思われているわけですから、そこは是非やっていただけるように、全く思っていないんですね、大臣は思っていないと……(発言する者あり)思っているわけですから、そこは是非そういう方向で、自治体が工夫していただけるところはやっていただけるようにこれは指示をしていただきたいことを言っておきたいと思います。 時間なくなりましたので、ちょっと最後に確認だけしておきたいと思いますけれども、これも先ほど有村委員からの質問にもあったんですが、八月の現況届の審査、若しくは毎回の定期払いのときのチェック、これによって、先ほど過払いの件数があるということは報告を受けました。大臣、その中で意図的に、意図を持っていわゆる不正な受給をされていたケースというのは何件あるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 通告を受けていないので急で分かりませんが、意図的な、不正受給を招くような意図的な件数は何件かということであるとすれば、それは正確には把握をしておりません。
○石橋通宏君 時間が来ましたので終わりにしますけれども、厚労省では、いわゆる不正に意図を持って、いや、把握されていない、分からないというふうに言われているわけです。であれば、私たちはむしろ、意図的に不正受給不正受給ということを殊更に取り上げてこの問題やることは、かえって本来受給されるべき皆さんに萎縮効果を与えたり受給を控えられたりそういうケースが起きてしまうことを懸念しておりますので、これは是非安易にそういう言葉が走らないようにくれぐれもお願いをさせていただいて、質疑を終わりにしたいと思います。 ありがとうございます。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 今回の法改正、最も大きな改正点の一つが児童扶養手当の第二子加算、また第三子以降加算の増額であろうと思います。それぞれ三十六年ぶり、二十二年ぶりの引上げということでありますけれども、午前中の参考人質疑でも、この増額について大変によかったと、また、金額として多い少ない、それぞれの御家庭の事情あるかもしれませんけれども、加算がされたということで、そうした経済的に困難な一人親家庭に対してしっかりと考えてくれているんだと、そういうことが伝わるという意味でも大きなことではないかと、こういう指摘もあったかと思っております。 この今回の改正について、そこで、まず改めてですけれども、この改正の背景ともなります一人親家庭の経済状況、また子供の貧困についての認識、そして今回の改正の意義について、まず御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 一人親家庭は、子育てと生計、これ両方を一人で担わなくてはいけないということで、様々な困難を抱えている場合が多く見られます。ということで、今回は、子供が二人以上いらっしゃる場合は生活に必要な経費も増加するために特にきめ細やかな支援が必要ではないかと、このように考えて対応させていただきました。 また、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることがないようにすること、これも大切でありまして、子供の貧困対策に取り組むことは非常に重要であると、このようにも認識しております。 さらに、児童扶養手当の多子加算の増額につきましては、多くの自治体からも要望がございまして、そして関係者からの強い要望もありました。ということで今回こういう対応とさせていただいたわけでございます。 こうした状況を踏まえて、昨年の十二月にはすくすくサポート・プロジェクトを策定し、就業による自立に向けた支援を基本としつつ、子育て・生活支援、学習支援などの総合的な取組を充実する中で、児童扶養手当につきましては、限られた財源の中で精いっぱい多子加算増額、最大で倍増するということで、今回は最大限の拡充をさせていただいたということでございます。 これだけではもちろん十分ではございませんけれども、こういった政策を通じて一人親家庭の自立支援に全力で取り組んでいきたいと、このように考えております。
○佐々木さやか君 当事者の皆様からの長年にわたる御要望にお応えすることも、まだ不十分との御指摘もあるかもしれませんけれども、お応えすることができたのかなと、私自身もうれしい気持ちでおります。 今副大臣からもございましたとおり、一人親家庭の方というのは、子育てもしながら、また働きながら、働く中でもダブルワークをされたり、夜遅くまで働かれたり、そういった形で本当に様々な御負担がある中であります。そうした一人親家庭の支援、厚労省も一生懸命やっていただいていると思いますけれども、いろんな支援があるわけですね。そうした支援の中からどういうメニューが自分にとって合うんだろうかとか、考えていただくとか、相談窓口に行っていただくとか、そういったこともなかなか時間的、また精神的な余裕もないかもしれません。ですから、やはり一人親家庭の皆様への支援というのはきめ細かく、またワンストップでやっていただくということが非常に重要だと思います。 例えば、東京都の豊島区では、物理的にも福祉行政部門をワンフロアにしていて、子育て支援、一人親家庭支援もそうですけれども、生活保護ですとか児童虐待、こういった対応窓口が別のところであってもしっかり連携を取ると、それでたらい回しのようなことにならないようにしているそうであります。きめ細かな対応によって相談件数も増加をしてきたと。また、妊娠中から産前産後の切れ目ない支援を目的とする子育てインフォメーションコーナーというものがあるそうですが、これは土日も開いていて、必要があれば自立支援員などにつなぐと、こういう取組を工夫をしている自治体もあるわけであります。 今回、こうした自治体の一人親家庭の相談窓口、これをワンストップ化していただくということで推進を取り組んでいただくそうですけれども、具体的にはどのように進めていっていただくのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 窓口のワンストップ化でございますが、これは、今回のすくすくサポート・プロジェクトの中でも窓口のワンストップ化の推進というのを一つの柱に立ててございます。 御案内のように、子育て支援、生活支援、就労支援、経済支援、様々な施策を私ども用意しているわけでございますが、一人親の方の場合はそれぞれにそれぞれの課題を抱えているということで、言わば一様ではないということになりますので、それぞれの方に合った御支援を申し上げないといけないということになります。 まず一つは、これは大臣からも御答弁申し上げておりますけれども、児童扶養手当を受給をされている方につきましては、毎年八月に現況届を出していただきます。そのときに、言わば様々な御相談を集中的に受けることができるような、集中的な相談体制を用意をするということを考えてございます。これにつきましては、相談窓口に母子・父子自立支援員という方を配置しているわけでございますけれども、これに加えまして、就業の支援を専門に担当する者を併せて配置をするということで、相談の体制を強化したいと考えてございます。 それと、やはりこういう御時世ですので、あらかじめ情報をきちんと提供して、言わば情報がまず届いているという状態をつくりたいということで、今回、スマートフォン等でいろいろな支援の情報をポータルサイトを活用して情報提供いたしますとか、あるいは支援のナビといったものを用意する、あるいは、携帯メールなんかを使って双方向で、窓口に来ていただかなくても情報にアクセスができるようなこともするということで、そのような体制も講じたいと考えております。 もう一つは、今般、内閣府の御協力をいただきまして、一人親の窓口のロゴマークというのを作りまして、関係する窓口、あるいは市役所の掲示板、あるいは担当する職員にそういったバッジとかワッペンとかを付けていただくということで、自治体に行っても迷わずにアクセスができるような形を取りたいと思っております。多くの自治体は、障害ですとか母子の担当は通常一階に置いているところが多いので、そういった同じ一階のフロアの中でもあちこち回らなくてもいいようにということを考えたいと思っております。 いずれにしましても、寄り添い型の支援を行うということがとても重要だと思っておりますので、窓口に来た後、様々な、ハローワークでありますとか、あるいは住宅の関係、母子・婦人相談所等々、関係する施設にきちんとつないでいくということも含めて、一元的にワンストップで総合的に支援できるような体制を整備してまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 ロゴマーク、是非一人でも多くの方に知っていただければと思いますし、また、このワンストップ化、いろんな窓口との連携がしっかりと実質的に機能するように、是非ともお取組をお願いしたいと思います。 先ほど申し上げたように、母子家庭また父子家庭、一人親家庭の皆さんはほとんどが就労をされている。母子家庭の場合は八割が就労をしていらっしゃるわけですが、約半分がパートだったりアルバイトだったりと。ですので、非常に経済的にも厳しいと。そういう中で、この児童扶養手当というのは本当に命をつなぐ非常に重要なものであると思います。 この児童扶養手当の支給方法に関しましては、先ほども議論、支払回数についてございました。私も、やはり多くの現場の方、また当事者の方から、この支払回数、是非増やしてほしいというお声をいただくんですね。非常に状況も分かりますし、大臣もお話ししてくださったように、今後の検討課題としていただきたいというふうに思います。 また、この支払回数もそうなんですけれども、申請してから初回に支払われるまでに期間が空くという問題もあるわけですね。年に三回ですから、八月、十二月、四月と。例えば五月に離婚をすることになったという方については八月まで支払われないわけでありますので、そうした間に、生活費のために例えばカードローンを使用せざるを得ないとか、そういう高い利息の付くような借入れをしてしまって、その後の自立がかえって困難になってしまう、こんなことがないようにもしなければならないというふうに思います。 この初回までの支援というところについては、実は午前中の参考人質疑でいらっしゃった海野参考人が事前に配付した資料の中にも書いていただいていたんですけれども、そういうある意味つなぎまでの支援というものもしっかりやっていただきたいと思いますので、要望として述べさせていただきたいと思います。 それと同時に、そうした家計のやりくり、家計の管理、また低利での生活資金の貸付けですとか、そういった支援についてしっかり情報を提供をして、高利の利息の高い借入れをしたりしなくても済むように、そういう支援の充実も行っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほどワンストップ化の御説明を御答弁申し上げましたが、ワンストップ化するというののもう一つの大きな狙いは、できるだけ前広に御相談をいただけるようにしたいということでございまして、例えば、八月の現況届の際に児童扶養手当を受給されている方の御相談に応じるわけですが、言わば離婚した後の相談ということになりまして、実はもっと早い段階からいろいろな施策があるということを、何といいますか、準備をすると言うと語弊がありますが、早い段階から御相談申し上げるということが必要かということでそういうことを考えているわけでございます。 今般、一人親家庭の方々の家計管理ということで関しますと、今お話ありました母子寡婦の福祉資金の貸付金制度というのがございまして、一人親の方々に対しましては通常の生活資金より有利な形でこうした貸付金の用意がございます。こういったものも含めて、母子、父子の方々のための家計の管理、あるいは家計の支援ということで様々な御支援を申し上げると。このために、母子寡婦自立支援員というのが福祉事務所に配置されてございまして、ここは生活一般の御相談、あるいは今申し上げました母子父子寡婦福祉資金の貸付に関する相談等を行っております。 こういった方々に家計の管理ですとかそういったことについての御支援が申し上げられるような、ちょっとマニュアルのようなものを用意しまして、そういったものを使って丁寧に御相談申し上げる。あるいは、一人親の方に関しましては、家計管理の、何といいますか、御相談といいますか、ノウハウを提供するという意味で講習会のようなものを自治体でやっていただくと、そういったものを御支援申し上げるということも考えております。 ということで、児童扶養手当の申請時、あるいは申請の前の段階から、こういった離婚後あるいは一人親になった後の生活の支援、家計管理が行えるような支援をしてまいりたいと考えてございます。
○佐々木さやか君 今おっしゃっていただいたできるだけ早い段階での相談、また支援につなぐということ、非常に重要だと思います。是非よろしくお願いいたします。 児童扶養手当を受給している方が毎年八月に現況届を提出されるわけですが、そのときに集中相談期間として取り組んでいただくというお話もございました。非常に重要な機会だと思うんですけれども、この現況届の提出のために毎年八月に平日日中に行かなきゃいけないというのが、ほとんどの方がお仕事をしていらっしゃるわけです、そうした中で負担だという声も私聞かせていただくんですね。午前中の参考人質疑の中でも海野参考人が、そういう相談窓口があっても平日の日中行くというのは非常に難しい、本当に一日休みを取るだけでもすごく悩んで悩んでなかなか足を運べないということを切々とおっしゃっていたんですけれども、この現況届の提出というのは、いろいろと話を聞いていただいたりとか支援の情報をしていただいたりとか非常に重要な機会なんですけれども、そうしたところに行く負担というものも一方では考えていただきたいと。 そういったことから、例えばこの現況届の提出を夜間ですとか休日に可能にするように厚労省としても自治体に働きかけていただくとか、この一人親支援の窓口の充実のために取り組んでいただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 現況届の窓口業務につきましては、今先生御指摘のように、何と申しますか、なかなかちょっとジレンマがございまして、やはり、これを機会に窓口で御相談を差し上げるということで、そういう意味でいいますと、言わば現況届の受付というのは自治体側と受給者の方の重要な接点の一つということになります。その意味では、やはり自治体側の受付体制を整備して御相談申し上げるということになります。 他方、受給者の方からしますと、昼間仕事されておられるということでなかなか昼間は取れないということで、夜間、休日に届出を出してということができないかというお話になるわけでございまして、これはやはり自治体側の体制と、そういった提出する側の、お母さん方のあるいはお父さん方の御事情というものをどのように勘案するかということになろうかと思います。 幾つかの自治体では、あらかじめ連絡を取ってアポイントを取る形で、例えば休日に対応するというようなことをやっているところもあるというふうに伺っておりまして、これは自治体側の体制を整備しながら、できるだけそういった形で、両方にとっていいような形になる形で御相談申し上げる。 現況届は、必ずしも、何といいますか、不正受給等々を確認するための作業ということではございませんで、やはりその方に合った支援を申し上げるための接点ということになりますので、そういったお悩みや課題について相談できるような体制を一方で用意しながら、できるだけ利用者の方の時間に合わせたような対応ができるように、自治体側においても努力していただけるように私どもからも働きかけをしてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 是非よろしくお願いいたします。 それから、現況届の提出については、もう一点、この現況届のひな形、私も参考にいただいたんですけれども、忙しい中でいろいろと細かいことを調べて一生懸命書いていただかなきゃいけない、また、添付書類もたくさんあって非常に大変だと、ここを、例えばマイナンバー制度が始まるんだったらそれで簡素化されますかとか聞かれるんですね。 この現況届の際にいろいろとその方の状況を調べていただく、お話を聞いていただくためには、必要な書類もたくさんあるということは分かるんですけれども、他方で、経済的なことからいうと、住民票を一つ取る手数料の負担さえ非常に大変だという御家庭もあるのも事実ですし、簡素化できるところについては簡素化していただくということも必要なんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょう。
○政府参考人(香取照幸君) 今先生御指摘の点はまさにそのとおりだと私どもも考えてございまして、今の児童扶養手当法の規則でもいろんな書類の提出をお願いしているわけですけれども、自治体側が持っている公簿等で確認できるものは省略できるという形になってございます。 マイナンバーができますと、市町村の方でマイナンバーの活用に基づいて条例等様々な規定をしていただく、法律でも政令でも政省令でも規定があるわけですが、そうしますと、例えば税情報ですとかあるいは住民票ですとか、あるいは所得証明等、従来ですと税情報は別途取っていただいて御本人からということになるわけですが、そういったことがかなり自治体の中で連携できるようになりますので、マイナンバーが入りますとかなり書類等は軽減できるんじゃないかと思っておりまして、これは、できるだけ申請の負担を軽減するという意味でも、できるだけマイナンバー等も活用して、書類等はもうできるだけ簡素化をしていくということで取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 よろしくお願いします。 これは質問じゃなくて要望とだけ申し上げますけれども、この現況届のひな形も私、いただいて見たんですけど、正直言うと結構見にくいんですよね。行政の公的な書類特有の非常に難しい表現が使われていたりとか、余り一見すると読みたくない細かい書類になっています。 ですから、例えば表現なんかも、お子さんについて書くところがあるんですけど、対象児童の状況、同居別居の別とかすごく難しい表現、お子さんと同居、一緒に住んでいますか、住んでいませんかとか、そういう誰でも分かりやすいような表現に直していただくとか、ちょっと色を付けていただくとか、そういう工夫も、小さなことではありますけれども、大変な思いされながら頑張っていらっしゃる一人親家庭の皆さんにとってはうれしい心遣いなんじゃないかなと思いますので、是非検討していただければと思います。 それから、この児童扶養手当、非常に重要ですけれども、他方で、どうやって一人親家庭の方の就業、自立支援を進めていくかということも重要であります。それに関連して一点確認させていただきたいんですが、今回の改正に伴って、児童扶養手当、五年を超えると一部支給停止になるという、この適用除外として求職活動をしていることという項目があるわけですが、これについて、求職活動の回数について確認対象にしようということを考えていらっしゃるようですけれども、この趣旨について確認をさせてください。
○政府参考人(香取照幸君) この点は、求職活動しているということについて、ある程度客観的に確認できるような手だてをという御議論の中から出てきたものでございます。 現在、一部支給停止の適用除外となる事由のうち、求職活動等自立を図るために活動しているという事項につきましては、前年八月の現況届から現在までのこの一年の間に、ハローワーク等を一回でも訪問して求職活動中であるという旨の書類を自治体に提出すれば、ならないという仕掛けになってございます。 ここの自立を図るための活動をしているという事由に該当するかどうかというのを適正に確認するということで、その確認の際に求職活動の回数を確認するということで、基本的には直近一か月に二回以上の求職活動を行っているということがあれば、それをもって確認とするというような形にするということを現在検討してございます。
○佐々木さやか君 事前のレクでも説明をいただいたんですけれども、決して、求職活動を何回もやっていなければ一部支給停止しますよとかそういうことではなくて、そんなに厳しくしていくという趣旨ではなくて、少しでも自立のための支援につなげていくための趣旨の改正であるというふうに理解をしております。 この求職活動を積極的に行っていただく方向への改正なわけですけれども、他方で、求職活動したくてもいろいろな事情で、また、例えば小さいお子さんを抱えていてなかなか思うようにいかないということもあるかと思います。ですから、この自立支援、就業自立支援というのは、子育て支援、また生活の様々な面での支援というものとセットでやはりやっていっていただかなければならないと思います。 そこで、こうした求職活動などをしていただく上で、小さいお子さんがいる場合の支援、そういった充実はどのように取り組んでいかれるんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) まず、御案内のように、ハローワークではマザーズハローワークというのを用意してございまして、こちらは子育てルームあるいは子供をお預かりする、そういった機能を持ったホームということで、実際、先生方もよく視察に来ていただきますけれども、乳母車を押して、ベビーカーでお見えになるお母様方がたくさんいらっしゃいます。 それから、具体に会社の面接等の求職活動に行くという場合に、やはりお子さんをどうするかということが大変問題になります。これについては、言わば本体の保育のサービスの中で、一つは一時的に保育が困難になった方についてはスポット的にお子様をお預かりをするということで、一時預かりという事業を用意してございます。これは、保育所等で預かるものもありますし、いろんな子育て支援センター等で、拠点等でお預かりするものもありますけれども、こういった形で言わばスポット的にお子様をお預かりするという準備をしております。 それからもう一つ、ファミリー・サポート・センター事業というのがございまして、これはある程度、会員登録等をしてやるという形になりますのでちょっと手間は掛かりますが、そういったサポートをやりましょうという方と援助を受けたいという方が言わば相互に助け合うという形で、そういった調整事業というものを用意してございまして、こういったものを使いながら、そういったポイント、ポイントでお子様をお預かりするということを御支援申し上げるということをしております。 こういったものについては、子ども・子育てプラン等で整備量の目標も立てまして、できるだけ多くの方に利用できるようにということで我々も準備をしてございますので、こういったものを使いながら、就職活動、お子様のお預かり等で御支援申し上げてまいりたいと思っております。
○佐々木さやか君 そうしたサービスを是非広く使って実際にいただけるように私も取り組んでまいりたいと思います。 最後に、児童手当についてお聞きをしたいと思います。 今回の法律は児童扶養手当の法律ですけれども、児童手当ですね、離婚をしたいと片方の方が思って、その話合いをしている、でも、なかなかすんなりとはいかないということで、離婚の成立前なんだけれども別居をしていると。で、お子さんがいて、そのお子さんを例えば家から出たお母さんが連れていってお母さんとお子さん又はお父さんということで別居をされていると。 もしこういう場合には、児童手当については受給権は誰にあるんでしょうか。
○政府参考人(中島誠君) 児童手当についてのお尋ねでございます。 児童手当につきましては、法律上、児童を監護し、生計を同じくする父、母のうち、いずれか児童の生計を維持する程度の高い者に支給するというふうに法律上書かれているところでございます。 この児童手当法につきましては、平成二十三年に子ども手当の支給等に関する特別措置法というものが制定されまして、その際、離婚協議中などの理由により父母が別居しておられる場合には、児童と同居しているお父さん又はお母さんに対して手当を支給する旨が規定されているというところでございます。 その運用につきましては、調停期日呼出し状、まあ裁判離婚等の場合でございますけれども、又は調停離婚等の場合でございます、そうした司法関係の書類の写し等で離婚協議中であることを確認するなどによりまして当該父母は生計を同じくしていないというふうに考え、児童と現に同居しておられる方が支給要件に該当するんだという形で取り扱い、自治体に対して通知をさせていただいているというところでございます。
○佐々木さやか君 児童手当、これも二月、六月、十月に四か月分ずつ支払われることになっていまして、三歳未満のお子さんは一人一万五千円ですね、二人いらっしゃればその倍ということになるわけですけれども、四か月分ずつということになりますと、やはり相当程度、四万円とか五万円とか大きな金額になりますので、これがしっかりと、お子さんの養育のためのこれも費用として支給されるわけですから、しっかり実際にお子さんを養育している方に支給されるのが趣旨だと思うんですね。 問題としては、今説明をしていただいたように、別居をしている、私が申し上げた例だとお母さんの方に児童手当が支払われるべきなんですけれども別居をして別々に住んでいるお父さんの方に払われてしまうと、こういう場合に、離婚協議中ですから、お父さんがすんなりと応じてくれればいいんですけれども、なかなか支払を応じてくれない、児童手当を渡してくれないと、こういうトラブルになることというのも結構あるわけなんです。 確認をさせていただきたいんですが、先ほどは調停離婚になっている場合とか、そういった公的な書類で証明をする必要があるということでした。しかしながら、協議離婚が日本の場合はほとんどでありまして、調停とか弁護士のところに行くとかそういうところまで行く方は少ないわけですけれども、純粋なそういう協議離婚の場合には、どのような手続をすれば児童手当を実際に監護しているお母さんがもらえるようになっているんでしょうか。
○政府参考人(中島誠君) 離婚の成立前にお子さんを連れて御主人と別居しておられる場合について、それが協議離婚という場合につきましては、離婚協議中であることを証明する書類を提出していただくということが必要になってくると考えておるところでございます。 具体的な方法といたしましては、離婚協議中であることを証明する書類の一つとしては、離婚協議申入れに係ります内容証明郵便の謄本を提出していただくといったやり方、また、お母さんからの申立書とともに御主人からの離婚協議中である旨の申立ても併せて提出をしていただいて、市町村が御主人の方にその申立書の作成した事実について確認をさせていただいて進めていくと、そうした方法等を想定しておるところでございます。
○佐々木さやか君 ちょっと時間が参りましたのであれですが、その運用を改善していっていただきたいと思っておりますので、またの機会に申し上げたいと思います。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 法案の質問の前に熊本・大分地震の関係で一問お聞きします。 先週の水曜日、二十日の日ですね、神奈川県綾瀬市で、熊本からの避難者が保険証を持っていないことを理由に医療費十割負担を請求されるという事案が起きました。我が党の市議がこのことを知ってすぐに綾瀬市に問い合わせたところ、保険証の提示不要等の通知は神奈川県から来ていないと回答をしたそうです。県に問い合わせると、調査中で状況が分からないという状態。神奈川県は、二十二日朝になって、四月十五日付けの保険証の提示不要とする厚労省の事務連絡の周知を行ったといいます。しかし、薬剤師会未加入の薬剤師しかいない薬局では、今も全く周知されていないという指摘の声もあります。 今、公営住宅の無償提供を福岡県、宮崎県、鹿児島県が始めるとか、あるいは中国・四国地域や近畿の地域でも受入れ体制が進む、あるいは親類を頼って関東地域にも避難をされている方がいると、非常に広域での避難が既に始まっていると思います。 そこで、都道府県に、改めて自治体や保険医療機関、保険医療薬局に対して、皆さんがお出しになった通知ですね、保険証を提示しなくていいよ、それから医療費は徴収猶予できるよと、これをしっかり周知していただきたいということを一点お願いしたいのと、あわせて、報道でも今福祉避難所の設置が遅れているということが取り上げられています。障害のある方、介護を必要とする方など非常に状態の悪化が著しいと。今、見かねた介護保険施設が全国的な支援も受けて福祉避難所の開設に手を挙げようとその準備を進めているということもお聞きをしています。 そこで、自らの資源を提供して福祉避難所を開設したいと、こういうふうに手が挙がった場合に、是非、熊本県とも調整を行って、速やかにその指定が行われるようにしていただきたいというふうに思いますが、以上二点、御答弁をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 前回、先生から御指摘もございまして、改めてその日のうちにお約束どおり通知を出させていただきました。保険証なしで受診できることと、それから一部負担の猶予、熊本県内の全市町村の国民健康保険はこれを免除ということでございますし、それから後期高齢者医療制度も同じでございます。他のところは猶予ということで、七月末までそういう扱いをするということでございますが、今、神奈川で不都合があったと、こういうお話でございました。 私どもとしては、日本医師会を通じて各医療機関に通知を出していただくようにもお願いを当然しているわけでございますし、各都道府県にももちろん出しております。新聞報道等でも取り上げていただいておりますけれども、同時に今、先ほど御指摘もありましたが、チラシも医療機関向けとそれから被災者の皆様方へのチラシと両方御用意をしておるわけでございまして、改めて二十五日には全国の都道府県と日本医師会に周知をお願いをしたところでございます。 ほかに、ホームページとかツイッターとか、厚生労働省の使える広報手段は全て使ってこれを周知するようにしておりますので、引き続き努力をさせていただきたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 福祉避難所の件でございますが、既に、私も児童養護施設に当日、翌日だったでしょうか、電話をしましたら、もう自然発生的に地域の人たちが避難をしてきていると、児童養護施設に。多分、今の建物がまだちゃんとしている福祉施設についてそうなっていると思います。 したがって、福祉避難所についてお手を挙げていただいていること、大変有り難いことでありますが、それが指定をされているか否かにかかわらず、当然被災をされた要介護高齢者の介護施設等における柔軟な受入れなどについては、まず、これも定員オーバーでもペナルティーがあるわけではないということも通知をしておりますので、受け入れていただいた上で、法律でもってこれについてはちゃんと福祉避難所の指定前でも同じように扱うということになりますので、是非引き続き被災地のニーズに私どもも的確に対応した支援をしっかり行ってまいりたいというふうに思っております。
○田村智子君 是非迅速な対応が進むように、重ねてお願いをしておきます。 では、法案の質問に入ります。 先ほど、民進党、石橋委員の質問にもありましたが、児童扶養手当、これは二〇〇二年の改定というのがやはり私は大きな影響を与えたと思います。全部支給の所得制限を厳しくする、それから支給期間五年で支給額を半減すると。また、一部支給の方は所得に応じて十円刻みでその手当の額を削っていくと。ですから、働いて収入が増えても、その分手当が少しずつ減っていくから、全体としての収入の上昇になかなかつながらないと、こういうことが行われたんですね。 しかし、そのとき厚労省は、これは就労を自立支援ということで充実させていくんだと、就労支援による自立という方向に大きくかじを切ったというふうに言えるわけです。マザーズハローワークの設置とか母子家庭等就業・自立支援センターによる職業相談や紹介、こういうことが進められた。実際、ハローワークなどでの職業紹介の件数や就職件数というのは確かに増えています。しかし、やはり一方で、直近の数字を見ると、母子世帯の貧困率は五四・六%と。これ、やはり二〇〇〇年の初めからほとんど変化していません。それから、元々、全国母子世帯の調査を見ると、そもそもこの二〇〇二年の改定が行われる前から母子世帯の八割以上が就労していて、これもずっと横ばいで変わらないという事態なんですね。 そうすると、これは二〇〇二年の改定で児童扶養手当を切り詰めながら自立支援策を取った、これが全体として母子世帯の貧困状態を改善できたのかどうか、子供の福祉の向上に資するものになったのかどうか、これはやはり私も検証が必要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、我が国の一人親家庭は約八割が働いていらっしゃるということで、その半数がパート、アルバイトで不安定な就業形態にあって経済的にも様々な困難を抱えているということは事実であり、また正社員など安定的な就業に結び付かないといけないということで、引き続いてきめ細かな支援が必要であるということは認識をしているわけでございます。 平成十四年の改定についてお話がございましたが、確かに全部支給の額が上限額が引き下げられたということがありましたが、逆に一部支給の三百万円が三百六十五万になったということで、アッパーエンドの方も広げたということで、幅が広がったということもあったということは申し添えておきたいと思います。 いずれにしても、御指摘のように、総合的な支援ということで、特に就業、自立に結び付くようにということで、そもそもの児童扶養手当も自立というものがキーワードの一つであるわけでございますが、これが引き続き基本的にはやはり大事だろうということでございます。 そういう意味で、このすくすくサポート・プロジェクトの中で、今の児童扶養手当、この多子加算の部分についての増額をすると同時に、数々の支援窓口がなかなかワンストップ化されていないがゆえに支援にたどり着かないということが多々起きているようだということで、これのワンストップ化の推進とか、あるいは放課後児童クラブなどの終了後に学習支援などを行うことが可能な居場所づくりとか、一人親家庭等への保育料の軽減、これ先ほど申し上げました、こういうことで、現物給付と現金給付の双方を組み合わせて支援を総合的に行うというのが基本的な考え方だということは変わっていないと思っております。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕 しかし、そうはいいながら、貧困率などの数値も趨勢的に近年は上がっているところが見て取れるわけでありますので、引き続きこの一人親家庭の自立の促進に総合的に全力で取り組まなければならないというふうに考えております。
○田村智子君 これは資料もお配りしたので見ていただきたいんですけれども、現金給付のところが本当に年ごとに厳しくされていったわけですよ。所得制限がどんどん厳しくなる。一部支給の所得制限を二〇〇二年のときにちょっと上げたとおっしゃいますが、一部支給の額は二万数千円一部支給であったものをどんどん所得に応じて減らしていって、最低一万円まで切り下げたんですよね。今、九千九百九十円ですか。だから、決して一部支給も、所得制限上がって、それじゃ、何というか、収入に反映できたかというと、そうじゃないということも指摘しなければなりません。 実はこの問題、私、今年の予算委員会でも問題提起をし、先ほどの石橋委員の質問とかぶるところがあったんですけれども、本当に、現金給付を切り詰めながら支援策ということをやっても貧困対策にならないんじゃないかということを指摘をし続けました。そのときのやり取りの中でも、大臣は予算委員会のときに、やっぱり現物給付の部分というのがなかなか貧困率に表れないんだ、その現物給付の充実ということには努めてきたんだということを答弁されました。先ほどの石橋委員の質問の中でも保育料の軽減の問題というのを挙げたわけですね。 しかし、児童扶養手当の例えば全部支給対象の世帯は、所得税はゼロです。住民税非課税です。元々、国基準であっても保育料の負担はありません。となると、一体何が強化されたというふうに評価ができるんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 例えば、今回、保育料に関しましては、一人親世帯の方に関しましてはもう一人目から半額にするという措置を講じました。今回の措置は、児童扶養手当を受給されている方だけではなくて、一般的に一人親家庭全体に年収三百六十万の所得制限で手当てをするということになります。 そうしますと、今先生がおっしゃった住民税非課税の母子世帯は全体で約六〇%、六四%、住民税非課税の基準は一人親の場合にはおおむね二百万ぐらいになりますので、二百万で線を引きますとそれくらいの数字になります。父子家庭でいいますと二二%ということになりますので、今回の措置で一人親世帯の中でも母子世帯でも三割、父子世帯でも四割ぐらいの方は二百万を超えてこの三百六十万の中にはまりますので、そういった方々についてはやはり今回の措置、保育料軽減の措置は効果があると思っております。 それと、そもそも、今待機児童問題等々で保育所については様々な議論ございますけれども、多くの場合、多くの自治体では一人親世帯の方々についてはほぼ最優先で入所させていただいておりますので、そういった方々については、もちろん確認したわけではございませんけれども、多くの場合は保育所等についても優先的に入れているということになりますので、言わば現物給付のサービスである保育サービスの全体量の整備と、あるいはそういった中で優先的に入所するということを引き続ききちんとやっていくという形で現物給付についても御支援を申し上げるということで対応してまいっているところでございます。
○田村智子君 最も経済的に厳しいところにとっては現物給付の強化にはなっていないと。 それから、今保育サービスが充実して優先的に入れるというふうにおっしゃったんですけれども、この間、国会内で開かれている保育園落ちたの集会に行きますと、シングルマザーの方、結構いらっしゃるんですよ。非正規で働いているので点数が低くされてしまって落とされてしまった、入れなかった、仕事も辞めなきゃいけなかった、私は一体どうしたらいいんだという訴えを私も直接お聞きをしたわけです。だから、保育のサービスでの現物給付というのは、これは実感からは程遠いということを指摘しなければなりません。 それからもう一つ、現物給付で皆さんが触れられないのは、医療の問題は逆に触れないんですね。 実は、貧困世帯ほど子供の健康状態が良くない、虫歯が多いとかいうことを含めて、こういう報告いっぱいあります。例えば、横浜市や沖縄県の調査では、貧困、低所得世帯ほど経済的な理由で医療機関にかからなかったことがあるという割合、これ高いという結果です。やはりこれ、二割負担あるいは三割負担というのが貧困世帯ほど重いということが表れていると思います。 現在の医療保険制度の現物給付、これは貧困率に表れない。しかし、この自己負担の在り方は母子世帯にとって貧困の深刻化と健康悪化をもたらしているんじゃないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 医療保険制度におきましては、負担の公平性を確保する観点から、制度の持続性の確保の観点も併せまして、原則三割の自己負担をお願いをしております。ただし、家計に対する医療費の自己負担が過重なものにならないように高額療養費制度を設けておりまして、所得に応じてきめ細かく自己負担額を設定しているところでございます。 具体的には、二十七年の一月から、中低所得者、これは非課税から三百七十万円までの層のことでございますけれども、年収ベースで約四千万人の方を対象にして、自己負担限度額を八万百円から五万七千六百円に引き下げる等の見直しを行ったほか、長期にわたり高額療養費制度を利用する方々に対しては、直近十二か月間に三か月以上になった場合に、四回目から限度額を下げるという多数回該当というような制度も設けているところでございます。 したがって、医療保険制度におきまして、所得の低い方、より医療費の掛かる方につきましては、その負担を軽減した限度額を設定をしておりまして、窓口負担による健康状態の悪化を防止するという配慮を行っているところでございます。
○田村智子君 高額療養費に達するまでは何もないということなんですよね。 例えば、よくぜんそくとかアトピーとか、継続して治療しなければならないような子供ほど治療中断があって健康が悪化してしまうと、こういうことがいろんな県の調査の中でも明らかになってきているわけですよ。経済的格差がそのまま健康格差にまでなっていると。 それから、先ほどの大臣の答弁でも、学童保育終了後の居場所づくりということが、母子世帯、一人親世帯への支援策なんだと。しかし一方で、じゃ、学童保育そのもの、これ衆議院で我が党の堀内議員が、利用料の減免制度がないじゃないか、保育料のように応能負担になっていないじゃないか、保育園のようにやるべきじゃないのかということを質問いたしましたら、調査をしっかりという答弁にとどまったわけですね。 これ、民間の学童の利用料、多くのところで月一万円を超えています。困窮家庭など、施設の努力で利用料減免しているという場合もありますけれども、そうすると、その施設の収入減につながってしまうので非常に限界があるわけです。 やっぱり、居場所を必要とする低学年の子供、利用料が負担できずに退所させてしまっていいのかということですので、これは経済的理由から学童保育利用できない子供がいるということを大臣が是とされるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 放課後児童クラブについてのお尋ねでございますが、この利用料について、運営費の二分の一相当を保護者が御負担をいただくということが基本となって、市町村があとは設定をされている仕組みになっています。経済的に厳しい家庭について保護者の所得の状況に応じて減免措置を講ずることも市町村の判断によって可能ということになっています。 実際に、放課後児童クラブの事業内容につきまして、利用料の設定を含めて地域の実情等に応じて様々な創意工夫を図っていただく中で、減免措置についても、クラブ実施市町村、約千六百ありますけれども、約七割が実施をして減免措置を施していただいています。 こうした自治体では、経済的に厳しい方々にもできる限り利用していただきやすいように工夫をされているというふうに受け止めておるわけでございますが、これについては、減免措置を講ずることについて衆議院でもお尋ねがございました。 これが、一律に国で政策としてという御提案かというふうに思いましたが、放課後児童クラブの量の拡充を図りつつあって、質の向上も当然図りつつある現状でございまして、そこに更に減免措置をどう仕掛けていくのかということについては、先ほど申し上げたとおり、利用料自体が市町村が御判断を独自にされて、所得に応じて決めておられるところが増えているということでもございますが、しかし、いずれにしても、市町村が設定をしているこの利用料の体系に国がどう関与して仕組みをつくれるかということについては、なかなか一挙に一律にというわけにはまいらないのかなということで、だから、ここは先ほどお話をいただいたように、できる限りの情報を取って、どういうふうにやり得るのかということ、あるいはできるのかできないのか、そこは見てみないとよく分かりませんが、いずれにしても、低所得の方で利用ができないということは好ましいことじゃないので、解決をしないといけないというふうに思います。
○田村智子君 これ、国の施策としては、現金給付も現物給付も本当にまだまだお粗末だということを言わなければならないわけです。 先ほど、学童終わった後のというお話もありましたけれども、学童終わった後にまた預ける場所をつくってということをやるよりも、お母さん早く帰って子供と面と向かって接する時間を保証しようね、そのための現金給付を強めるという、こういうことの方が私は子供の福祉にもよほど資するというふうに思うわけです。 先ほど来あるとおり、是非一人目からのやはり児童扶養手当の増額が必要だと、このことを申し上げて、質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私は、今日、養育費政策に焦点を当てて質問をさせていただきたいと思います。 先ほど来、養育費のことにつきましては有村委員始め皆様方取り上げてくださっておりますけれども、実は先進国において養育費の確保というものは共通の問題であり、様々な国の施策として実行されているものがございます。法の立て付けが違うからと言うことは簡単なんですけれども、しかし海外の事例に倣いながら、日本でももし取り入れられる面があるんであれば、私は議論の余地があるんではないのかなと考えております。 そこで、資料一、準備をさせていただきました。各国の施策を並べている表でございます。例えば、日本、離婚後の親権は単独親権でございますけれども、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国に至って共同親権というものがしかれております。そして、子の養育に関する取決めを定める義務というものは、日本はございませんけれども、各国にはあるのが当たり前。裁判所の関与としても、日本にはないけれども、各国はあるのがこれは普通だよねという感覚で受け止められる。ということは、日本が本当に離婚後の養育費そして面談に関する法整備というものがガラパゴス化しているんではないかというような感覚も私はこれを見て受け止めたところでございます。 このような形で、日本の養育費の、家庭内で問題を解決しなさいよというふうに突き放されているように冷たく私には映りました。 二〇〇〇年代に入りまして、福祉政策の中で養育費の確保というものが入ってきました。しかし、行政の関わりというものは、家庭裁判所の利用手続を助言して、裁判所での解決を後押しする程度にまだまだとどまっております。養育費は自己責任で確保しなさいということにも映りかねません。しかし、先ほどからございましたように、当事者任せになってしまうと、泣き寝入りをしてしまうようなことだったり、子供の不利益にもつながってしまいます。 そこでお尋ねをしたいと思います。 離婚成立時、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業状況、そして非同居親の就労状況というものを把握していらっしゃいますでしょうか。厚生労働省、そして法務省よりお伺いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 離婚時の母子家庭、父子家庭の母、父の就業状況でございますが、これは五年ごとに行っております全国母子世帯調査において一応調査を行っております。 母子世帯について申し上げますと、これは平成二十三年、直近二十三年のデータですが、母子世帯になる前に就業していた方の割合は七三・七%、その後、母子世帯になった後の就業している方の割合は八〇・六%。父子世帯に関しましては、父子世帯になる前が九五・七、父子世帯になってから後が九一・三ということになってございます。 母子世帯のお父さん、それから父子世帯のお母さん、いわゆる非同居親に関しましては調査の対象になっておりませんので、別れた後の相手方については就労状況は把握してございません。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 法務省は、離婚の要件等を定める民法、あるいは離婚届の方式等について定める戸籍法等の関係法令、所管しておりますけれども、就労しているかどうかによって協議離婚ができたりできなかったりという関係にもなく、また、それによって離婚届の方式が変わるというわけでもないということで、就労状況を把握する立場にないと。そのため、そのような離婚成立時の親の就労状況は把握していないという現状でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 父子家庭そして母子家庭の父と母の就業の支援というものはたくさんの施策がございます。それは先ほど来様々御答弁でもいただいているとおりだと私も認識をいたしております。しかし、じゃ、その非同居親というものの就労状況はどうなのか、収入の状況がどうなのかということは一切把握をなされておりません。 実は、米国では、一九六〇年代半ば、公的扶助を受給する母子世帯が増加して財政負担が問題となったことから、父親からの養育費について関心が高まっておりました。この中で行われた施策といたしまして、低学歴や技術を持たない父親の不払というものが目立つようになったということが分かったために、養育費施策の一環で、父親向けの就業支援というものも始まっております。 やっぱり、公的介入によって親としての責任を果たさせるための様々な後押しも私、必要なのではないかと思いますけれども、大臣、御意見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 有村委員からの質問にもたくさんこの養育費の問題が出てまいりましたが、養育費の確保がなかなかできていないという実態がございまして、問題解決にここの解決が不可欠であるという認識を改めて今日深めさせていただいたところでございます。 離婚した相手に養育費を支払う能力がないと考えて養育費の取決めをしていない方もいるというのが分かっておりますけれども、そういうときには、能力があれば、もちろん弁護士などに相談をしながら確保するという手もあるでしょうが、今の御指摘は、子供と同居していない別れた親に対して就労支援、つまり稼得能力を上げて支払能力を高めるとか、養育費の、そういうことの努力をすべきではないかということであろうかと思います。 ケース・バイ・ケースでしょうけれども、そういうケースも十分あり得るので、相談窓口を同居していない親に対して行うことが養育費の確保の観点からも効果的と考えられる場合には、是非そうした支援を行うことを進めるような地方自治体への周知や働きかけを私の方からも検討したいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 是非前向きにお考えいただきたいと私からもお願いをさせていただきますし、多くのお母様方からお話も伺いましたけれども、やっぱり収入源がない相手からはどうしても取るわけにはいかない、だったら一緒に就労支援も行っていただいて収入を確保して、そして子供についても責任を持ってほしいという御意見がございました。 ところで、先ほどから親権の問題、私、何度か取り上げさせていただきながら参考人とも質疑をさせていただきましたけれども、離婚した際に日本で単独親権となってまいります。では、相手方に養育の義務を課せられないのか。先ほど有村委員からも質問ございましたけど、もう一度、金子審議官、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 委員御指摘のとおり、我が国では離婚後は単独親権制度が採用されておりまして、未成年の子を持つ父母が離婚した場合にはその一方が親権者となります。しかしながら、一方が親権者と定められた場合でも、親権者とならなかった方の親も子に対する扶養義務を負っていますので、養育費の支払義務を負っているということになります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この共同親権の議論というのは、アメリカで一九七〇年に起きました、離婚後も子育てに参加したいと願うお父さんたちの権利運動がきっかけでございました。その後、子供の権利の意識の浸透とともに、イギリス、そしてアメリカ、フランス、ドイツなどで導入されたものだということで私、調べてまいりました。 しかし、日本は、この単独親権によりまして、親権を取った親は親だけれども、親権を取らなかった親というのは、なかなか自分が義務を果たすべき人間なんだという意識の薄さに私、これつながって、まさに錯覚のようなものを起こしてしまう可能性もあるのではないかと思っておりますけれども、副大臣、御意見いただけますでしょうか。
○副大臣(盛山正仁君) これまでにも御答弁しているとおり、離婚後の親権者とならなかった親も子に対して養育費の支払義務その他、親子関係があることは何ら変わりないわけでございますので、そういったことについてある程度国民一般に周知されているのではないかとは思うんです。 しかしながら、法務省としまして、平成二十三年に民法の一部を改正しました。その中に、離婚の際に父母が協議で定めるべき事項として養育費の分担等を明示し、これにより協議離婚の際に当事者間で養育費分担の取決めがされるよう促すとともに、これらの事項を取り決める際には、子の利益を最も優先して考慮しなければならない旨規定上明確にしたところであります。 そして、この改正の趣旨を周知する方法として、これまでにもこの委員会で議論が出ましたとおり、離婚届出書の様式改正を行い、届出書に養育費の分担等の取決めの有無をチェックする欄を加え、そして平成二十四年四月から使用を開始しております。 今後、我々としましては、養育費や面会交流に関する法的な知識を分かりやすく解説したパンフレット、養育費等の取決めをする際に使用する合意書のひな形を作成しまして、これらの書類を離婚届出書の様式を受け取りに来た際に一緒に当事者に交付する取組をする予定でございますが、引き続き関係省庁とともに養育費の分担について取決めをすることの重要性について周知を図っていきたい、そんなふうに考えています。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も、この共同親権になったからといって魔法のように全部が解決するとは思いませんけれども、やはり親権を取らなかったということがどれだけ心の中で何か変化を起こす一つの大きな私はきっかけになっているのではないかというふうに思いますし、アカデミアからもそういう指摘を受けている論文、幾つも拝見をさせていただきました。 大臣、お伺いしたいんですけれども、このように離婚後子供が貧困にさらされないようにするためにも、親権というものが、私としては両者が持続して、別居親に対しても子育ての責任というものを自覚させるような何か一つ仕組みをつくっていかなければならないんじゃないかと思っております。この単独親権の今の日本の在り方、そして養育費の不払の関係について、大臣なりのお考えお持ちでいらっしゃいましたらちょっとお考えを、済みません、私にも教えていただけますでしょうか、お願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、先ほど有村委員に対しても少しお答えを申し上げましたけれども、今日お配りをいただいている資料にあるとおり、例えば子供の養育に関する取決めを定める義務は日本だけがなし、それから合意内容への裁判所の関与もなしということでありますが。 一方で、離婚の制度でいきますと、これは先ほど盛山副大臣からもお話あったように、協議離婚中心、日本でこれは八四%ぐらいが協議離婚と聞いております。しかし、裁判離婚のみのアメリカとかイギリスなんかとは違って、韓国では協議離婚もあると思いますが、しかし、養育費の取決めがなければ離婚できないというのが韓国のようでございます。したがって、ですから、これはまた盛山副大臣からもお話がありましたように、そういうことになるとかえって離婚できないで、もう難しい関係のままでいってしまうということもいかがなものかということもあって、連立方程式をやっぱり解かないといけないと私は思っておりますが。 しかし、いずれにしても、先ほどの、これは権利関係でありますから、やっぱり裁判所なりの公的機関の関与というものがないと難しいと思っていますし、この離婚制度をどうするのか、親権制度をどうするのか。実は、子供の権利というのは、前申し上げたように、日本の法律にはどこにも書いていなかった。今でも、これ、大事なのは、養育費は子供のためにどうするのかという問題であって、親権だけは民法に書いてあるけれども子供の権利はない中で、この養育費を子供のために取ってくる、確保するということをどういう仕掛けでより確実にするかということを考えなきゃいけないので、今回、児童福祉法の中に子供の権利、健全な養育を受ける権利を全ての子供は保障されるということを書いてございますので、それが成立した暁には、子供の権利という意味ではそれを一つのてこに、養育費の確保ということについても親に対して迫る一つの手段かなというふうに思いながら、しかし、なかなか協議離婚から裁判離婚に全部変えるというようなこともそう簡単ではないのでございますので、この離婚制度とも絡め、また養育費の徴収の在り方にも法律をどうかませていくかということも考えなければいけないのかなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、制度を決めるのは法務省であって、しかし、しっかりその手当てをするのは厚労省ということで、ここをしっかりタッグを組んでやっていただかないと本当の問題の解決にはならないと私は考えております。 御紹介させていただきたいのが、行政による関与のシステムでございます。例えば、韓国、女性家庭省の下、養育費履行管理院というものが設けられまして、養育費の相談と徴収というものを行っております。アメリカにおきましても、養育費庁の設置、各州に養育費事務所というものが設置されまして、公的な制度の中で養育費の確保に当たっているということを考えますと、私どもの日本という国におきましても、公的機関を関与すべき仕組みというものを導入する時期に来たのではないのかなと思いますが、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本的には今私申し上げたとおり、先生の御指摘のとおり、公的機関、なかんずく司法が関与する仕組みというものも考えなければなかなか難しいのかなというふうに思います。 そもそも養育をしなければいけない当人がその子供を貧困に追いやっているわけでありますから、その責任を果たすことが、先ほど来この児童扶養手当の引上げをもっとなぜしないんだという話がありますが、まずは責任のある人が払うのは当たり前であって、その離婚した相手の人が払うというのが大事だと私は思います。 したがって、ここは私も、この児童扶養手当の議論を国会でしながら、養育費を何とかしないと国家に余計な負担を掛ける人がたくさんいるんだなということをつくづく思っているわけでありますが、米国などにおいては、離婚する場合には裁判による必要があって、養育費についてもその裁判の判決時に確定をすると、離婚制度が我が国と異なっているということがまず第一点。 米国では、判決時に確定した養育費について、行政が直接子供と同居していない親の給与から天引きをする、そういう方法によって養育費の徴収を行っているものと承知をしておりまして、源泉徴収を含めた徴収制度や、それから多くの職員を備えた体制整備を整えるということが必要なのでございまして、協議により離婚が成立する我が国では、同様の制度を単純に導入するというのはそう簡単ではないということでございます。 いずれにしても、しかし、皆様方の英知も結集させていただきながら、何らかの形でこの養育費を、自らの人生の責任を果たすということをやっていただくことが財政の需要を高める以前にやらなきゃいけないことではないかと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 さらに、スウェーデンのようなところにおきまして、徴収するだけではなく、徴収できなかったときに立替払をするというような制度も確立がなされております。ドイツにおきましても、養育費立替払の手当というものも制度としてしっかりと確立し、そして、養育費が手に入らなかったとしても、政府がしっかりとその生活レベルを確保する、そういった後押しをしてくださっております。 このように、養育費補助手当というものを支払わせるなどの検討も私は行っていただきたいと思っておりますが、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) ドイツもアメリカと同様に、離婚する場合に裁判による必要があります。養育費についても裁判の判決時に確定をするということで、これまた離婚制度が少し日本とは違うと。こういう離婚制度の下で養育費が支払われない場合に、政府が子供と同居している親に立替払を行って、子供と同居していない親から政府に返済させる仕組みがあるというふうに聞いております。相当額の徴収不能額が発生をして、それを公費で負担することになる可能性があるということ、一つがこの懸念でございます。 それから、源泉徴収を含めた徴収制度が、先ほど申し上げたように、言ってみればスタッフをたくさん抱えた体制を構えないといけないということで、なかなか我が国において、協議離婚の国でこのようなことを同様にやるということはそう簡単ではないと思っております。 やっぱり大事なことは、養育費が裁判の過程で決まっているということが全ての、立替払をしても追っかけていくことができるという基になるので、その辺のところを解決をしなければいけないのかなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 以上で終わらせていただきます。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 本日は、児童扶養手当の改正についてということでありますけれども、本当に離婚などによる一人親世帯の増加というのはこれは大変深刻な問題なのかなというふうに思っておりまして、平成十三年度末が約七十六万人であったのが二十六年度末には約百六万人ということになっております。 子供の貧困という問題からも、今回の児童扶養手当の改正というのは大事だというふうに思っております。思っておりますけれども、一つは問題として、財源というものもこれもやっぱり考えていかなきゃならないというふうに思いますし、そしてまた養育費の問題、そしてまた不正受給の問題、そういったこともあるというふうに思います。 ちょっと順番を変えさせていただきまして、まず養育費の確保についてお伺いさせていただきたいと思います。 先ほども塩崎大臣の方から責任のある人が払うべきだという強いお言葉をいただきまして、本当にそうだというふうに思っております。これはちょっと前の週刊誌ですけれども、元国会議員だった人も、婚外子の子供ですけれども、子供に対しての養育費を減額を何か要求したとかというふうなちょっと記事が出ておりました。誰とは申しませんが、そういう事実もあるんだなというふうにちょっと思ったわけでありますが、現在非常に大事なポストに就いておられる方ですけれども、これは週刊誌ネタですので分かりませんが、そういうこともありました。 まず、養育費についてですけれども、一人親家庭における生活の安定とか子供の成長のために養育費が確保、非常に重要ということはもう言うまでもないことでありますけれども、まず現在の養育費の取決め率、それから受取率、これはもう何度も言われておりますが、あわせて、養育費の平均額についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) ちょっと今手元にないんですが、取決め率は約四〇%で、実際に受け取られる方が約二割、金額が、ちょっと済みません、今手元にないので、ちょっとお時間ください。──済みません、失礼しました。 受けている方の正確な数字ですが、受けている方が母子世帯で一九・七%、父子世帯で四・一%。受けている金額ですが、養育費を受けていると答えた世帯と過去に受けたことがあるとお答えになった世帯両方で、一世帯当たり平均しますと母子世帯で約四万三千四百八十二円と、父子世帯ということはお母様が払っていることになりますが、こちらが三万二千二百三十八円ということになってございます。
○東徹君 これは、母子世帯で四万三千円、父子世帯で三万二千円、月額ということでよろしいですね。はい、ありがとうございます。 やはり、そう思えば、今回の改正に当たっても、こういった金額が平均的にもらわれているということであれば、これがしっかりと多くの世帯というか子供たちに払われていないといけないということでありますけれども、母子家庭において養育費の受取率が一九・七%ということでありますけれども、取決めをしたにもかかわらず二〇%程度が受け取れていないという状況にあるわけですね。 先ほどもお話がありましたように、取決め率が三七・七%だったというふうに思うんですけれども、相手に督促してもなかなか払ってもらえない場合には、家庭裁判所に家事調停を申し立てて養育費を取決めをすることでこれは将来的な強制執行へ向けた手続を進めることが可能になるというふうに思っておりまして、こういったことは大事だというふうに思うんですが、そこで、この調停の利用状況と養育費確保における調停の活用についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(金子修君) 最高裁判所事務総局の方で取りまとめている司法統計から利用状況を御紹介します。 養育費に関する家事調停事件の新受件数を申し上げます。平成二十五年度が一万八千四百二件、平成二十六年度が一万八千十五件、平成二十七年度、これは速報値ということですが、一万八千二百八十三件となっておりまして、おおむね一万八千件前後で推移しています。 調停事件の終局理由別で見ますと、協議が調って調停が成立したということで終わったもの、これが順に、平成二十五年度が一万一千九百七十六件、平成二十六年度が一万一千三百三十七件、平成二十七年度が一万一千七百八十四件、二十七年度は速報値ということでございます。 今数字で御紹介しましたとおり、養育費の取決めに関して裁判所が関与した場合には相当の割合で合意に至っているということが言えると思います。今委員から御紹介ありましたとおり、養育費の支払が調停において合意されまして、それが調書に記載されますと、それに基づいて強制執行が可能になるということから、家事調停の利用の促進というのは子の利益の観点からも重要であろうというふうに捉えているところでございます。 法務省としては、この養育費の確保支援に関する施策の一つとして、家事調停の手続を含めた法的な手段等について分かりやすく解説したパンフレットを作成して、これを離婚届出書を受け取りに来た方に一緒に交付するというような取組を今検討しているところでございます。養育費の分担の取決め、それから、そのための裁判所の活用を適切にされるように関係機関とも連携してまいりたいというふうに思っています。
○東徹君 その調停手続、平成二十五年、二十六年、二十七年と一万八千件ということで増えていないわけですよね。一人親家庭というのは年々年々増えているはずにもかかわらず、一万八千件で推移しているということで増えていない。ここに問題点があるというふうに思っていて、今の御答弁では、有村委員のときにも答弁ありましたけれども、離婚のときにパンフレットを渡すということでありますけれども、離婚の届出を出すときにパンフレットを渡すだけでこれは本当に調停手続になっていくのかな。すごくここが何か役所チックな発想だなと本当に思うんですけれども、これはもうちょっと更に突っ込んだやり方をやっていかないと増えないんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 養育費の取決めの重要性とかあるいはその手続案内的なものは、今もパンフレットを作成したりしているのですが、結局ほとんどが協議離婚という中で、協議離婚をされる方に、ターゲットというんですか、特にそういう方に御利用していただくべきものが、その両者が今配付が分離しているということがありますので、もちろんこれで十分だとは思いませんが、そこをつなぐ方策も考えていきたいというのが第一歩として考えているということでございまして、もちろんそれで十分というふうにも思っていないわけでございます。
○東徹君 ちょっと今の答弁では、これは、安心してこれで増えていくなというふうにはこれは思えないわけでありまして、もうちょっとこれ、しっかりと調停手続も含めてこれがされていくような形の、もっと踏み込んだ形の施策というか対応を是非これお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(香取照幸君) これはなかなかちょっと申し上げるのは難しいんですが、先ほど一人親家庭の御支援ということで、できるだけ前広に様々な御相談に応じるということでワンストップサービスをということを申し上げました。今でも、母子・父子相談員は、養育費の問題でありますとかあるいはその確保の方策ですとか、そういうことの御相談申し上げているわけですけれども、恐らく現に離婚届を出すという段階に立ち至ってから御相談ということでは多分遅いということになるので、もっと早い段階から御相談やいろいろ情報提供するということになるんだと思います。そうなりますと、やはり全体的な意味で、一人親ないしはそれを、何といいますか、その前段階で御相談に前広に応じるということを自治体側でも努力をしないといけないと思うわけです。 ただ、何といいますか、離婚相談みたいな話になりますので、そこはちょっとなかなかやり方が難しいんですが、やはり、そういうことを考えた場合にどういうことを考えないといけないのか、あるいは、こういう情報がある、あるいはこういう手続があるということはやはり周知をするということは、私どもの方でもできることはやらなければならないかと思っております。
○東徹君 これ、さっきも答弁いただいていますけれども、実際やるのは市町村ですから、市町村に、じゃ、実際具体的にどういうふうな指示とかやっぱり取組をやっていってもらうようにするのかというところが非常に大事なので、そういう具体的な話が私はいただきたいなと思います。 じゃ、この政府のすべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトでもこの養育費の確保を進めるというふうにされておるわけですけれども、この調停のような司法手続のほかにどのような取組を行っていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 今ちょっと若干御答弁申し上げましたが、市町村窓口の方でワンストップサービスの中で、様々な、母子世帯に対する、一人親世帯に対する御相談を申し上げております。そういった中で、相談の一つの一環として、そういった一人親になった場合の生活支援あるいは就労支援、それから今の養育費のお話等々も含めて、一体的な御相談に応じられるような体制を用意すると、そのための相談員を窓口に置くということを行っております。 申し上げましたように、より確実に養育費についての取決めをするということになりますと、あらかじめそういったことを準備をしていただくということになりますので、市町村の窓口の中で、そういった前広の御相談の中で、言わば、何といいますか、離婚にといいますか、そういった一人親になっていくプロセスで必要な、何というか、法的な知識でありますとか準備について情報提供する、あるいは御相談に応じるということをしていくということになろうかと思います。
○東徹君 続きまして、児童手当についてお伺いしたいと思います。 児童手当、これ、平成二十八年度予算で給付総額二兆二千二百十六億円ですね、二兆二千二百十六億円と非常に大きな金額になっておりますけれども、この制度を実施することによる効果についてお示しいただきたいと思いますが、時間がありませんので、端的にお願いいたします。
○政府参考人(中島誠君) 児童手当制度の目的については、法律上二つのことが書かれてございます。一つは、家庭における生活の安定ということでございます。これにつきましては、所得保障政策の一環としての役割があるということで、家計の経済的負担の軽減でございます。もう一つが、次代の社会を担う児童の健やかな成長ということでございまして、これは児童福祉施策の一環として国や社会も児童の養育に対して支援を行っていくと、こういうことでございます。
○東徹君 この児童手当についてですけれども、これ、今回、併給調整というのはされておりません。関係をどう考えているのか、ちょっともう今回時間がないのでお聞きしませんが、この児童手当については、専業主婦、児童二人世帯で年収九百六十万円を基準に所得制限が設けられております。特例として、これを超える収入を得ている人にも一律月額五千円が支給されているんですね。 僕も、本当にこんなことがあっていいのかなと思ったんですけれども、僕は余りうちの家内が、家内というかうちの奥さんが管理している預金通帳は見ないんですが、この間ちょっと借りるあれがあって借りて見たら、これは国会議員になってから、昨年、平成二十七年なんですけれども、もらっているんですね。私も、非常にこれだけの高い給料をいただいておって、更にこれ児童手当をもらっているって、こんなことでは駄目だなと本当に思って、本当にもらっちゃいけないなと、こう思ったわけなんですけれども。 この特例部分の支給額と支給対象児童数についてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(中島誠君) 二十八年度予算におきまして、支給対象児童数は約百二十万人、総給付額は約七百二十億円でございます。
○東徹君 こういう年収の高い人であってももらっていると。一律で五千円これはもらっているわけなんですけれども、この金額が、特例部分ですね、特例部分の金額が七百二十億円もあるんですね。 今回、子供の貧困を防止するために、高額所得者に対して現在支払われている特例部分、こういったものをやっぱり廃止してこういった児童扶養手当の予算に回すとか、そういったことを是非考えるべきじゃないのかなと思うんですね。 今回の法改正によってどれだけのお金が掛かるかというと、国費で八十三・四億円、地方自治体で百六十六・八億円、事業費全体で今回二百五十・二億円のお金が要るわけですよね、お金が要るわけです。やっぱり、こういった金額、また本当に必要な人たちに出していくためにも、こういって国会議員がもらっているというのは本当に恥ずかしいなとちょっと思ったんですけれども、こういったところを是非見直すべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(中島誠君) お答え申し上げます。 この特例給付については経緯がございます。いわゆる平成二十三年八月の、当時民主党、それから自由民主党、公明党による三党合意でこういう特例給付も設けられているということでございます。そのときには、いわゆる特例給付の趣旨というのは、平成二十四年に児童手当法を改正する際に三党間の議論がなされまして、子ども手当を創設した際に年少扶養控除を廃止したということに伴いまして、中高所得層において子ども手当導入前に比べて児童手当に戻った場合に実質的な手取り額が減少するということに対してそれを緩和しようということで設けられたものでございます。 したがいまして、この児童手当法の改正法の附則でも、政府は、速やかに、子育て支援に係る財政上又は税制上の措置については、児童手当を支給することによる影響、そして、所得税、住民税に係る扶養控除の廃止による影響、それぞれを踏まえて、その在り方について検討を行い、そして、特例給付の在り方についても、その検討結果に基づいて必要な措置を講じるということが附則に明記されているところでございます。 したがいまして、特例給付の在り方につきましては、こうした経緯、こうした規定を踏まえて検討していく必要があると考えておるところでございます。
○東徹君 ここはちょっと、大臣、見直していくべきかなと思っていまして、私もこれは、今国会議員も二千万超えておるんですかね、歳費が。これ、文書通信交通滞在費とかいろいろ手当もあって、やっぱりそういった中で、更にこういった児童手当、現実に自分がもらっているということが分かって、これは非常にショックだったんですね。私自身ももらっているということもちょっと分からなかったんですけれども、塩崎大臣、是非見直しを考えるべきというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 所管は内閣府のようでございますけれども、例えば児童扶養手当の問題でも、先ほど来この限られた財源の中でということを申し上げているとおり、絶えずやはり日本の財政の厳しさをよく踏まえた上で、税金でありますから、何に使うかということを絶えず徹底的に見直すことは大事でありますし、そもそも財政に頼らないでできること、先ほどの養育費はその一つでありますが、制度をつくればできるかも分からないことをまずやって、いきなり税金を増やすようなことにならないようにしていくことが、やはりこれから少子高齢化の中でちゃんと持続性のある社会保障制度を守っていくために必要かなというふうに思います。
○東徹君 本当に財政状況厳しいわけでありまして、消費税、今度上げるのか上げないのかという議論になっているぐらい財政状況は厳しいというわけで、それはもう何のためかというと、社会保障のためということで、いつも言われているわけでして、そういった時代にあるということと、本当に必要なところにやっぱりお金を出さないといけないというふうに思いますので、是非この見直しをやっていただきたいと思います。 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 現在、基本額が四万二千三百三十円、第二子の加算額が五千円、第三子以降の加算額が一人につき三千円となっていますが、なぜこの額となっているのか、額の根拠は何ですか。
○政府参考人(香取照幸君) 児童扶養手当でございますが、本日午後の御質問でも御答弁申し上げましたが、元々は昭和三十六年に年金制度ができましたときに、母子福祉年金を補完する制度ということでつくられたものでございます。当時、母子福祉年金千円に対して八百円で始まったものでございます。本体額につきましては、この当時、今申し上げました母子福祉年金の水準との均衡で設定をいたしました。 その後、昭和六十一年に母子福祉年金が拠出制の年金に移行いたしまして、この段階で金額の設定の考え方が別々になりまして、その後は消費者物価、あるいは社会経済事情の変遷等、あとは、これは税財源ですので、税財源といった要素を含めまして、平成六年に四万一千円という水準がセットされまして、その後はその額の物価スライドで現在に至っております。 多子加算につきましては、昭和六十一年までは先ほどの母子福祉年金と同様の多子加算額で推移してまいりましたが、その後は本体額とのバランスあるいは財政状況を勘案してセットされております。具体的には、第二子につきましては昭和五十五年八月に当時の母子福祉年金の水準に準じて五千円に引き上げられて、この額が今回まで続いております。第三子につきましては平成六年、国家公務員の第三子以降の扶養手当の額にそろえて、それを踏まえて三千円に引き上げられて、その額が現在まで続いてきたものでございます。 今回は、様々答弁申し上げておりますように、一人親政策についての全体的な総合的な対策の一環として、限られた財源の下で最大限の引上げを図るということで、それぞれ最大倍額にするということで御提案を申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 政府は、世帯内の子供の数に応じた貧困率の調査を実施していますか。
○政府参考人(香取照幸君) 世帯内の子供の数に応じた貧困率の調査というものは行っていないと承知しております。 二十六年八月の子供の貧困対策に関する大綱におきましては、貧困に関して二十五の指標が挙げられてございます。この中の一つに、御議論のある相対的貧困率というのが掲げられております。 ただ、私どもとしましては、相対的貧困率というのは基本的にはフローの現金で見るものでございまして、資産の保有状況ですとか特に少子化対策には重要になります現物給付等々のサービスが反映されていないということになりますので、言わば相対的貧困率自身を細かく分析していくということのデータというのは、そういう意味でいえば必ずしも全体の状況を反映するものではありませんので、こういった様々な指標の、二十五指標をお示ししているわけですが、その中の一つとして子供全体の相対的貧困率というものを用いて全体の施策を考えていくということを考えているところでございます。
○福島みずほ君 でも、児童扶養手当の第一子、第二子、第三子、どうするかを考えるに当たって、やはり貧困率、世帯内の子供の数に応じた貧困率をきちっと調査をすべきだと思います。 首都大学東京の阿部彩さんの貧困統計ホームページによると、平成二十五年国民生活基礎調査を基に阿部さんが算出した子供の貧困率は、子供が一人の場合一七%、二人の場合は一三・六%、三人の場合は一九・七%、四人以上の場合は三三・五%と、二人の場合に比べて三人、四人以上の方が上昇しております。 子供が三人以上の一人親家庭を重点的に支援すべきと考えられ、第三子以降の加算額を更に上げるべきではないかと思います。少なくとも、厚生労働省は子供の数に応じた貧困率の調査を実施すべきだと考えております。 厚生労働省の平成二十五年国民生活基礎調査によれば、平成二十四年の子供の貧困率は一六・三%、六人に一人が貧困状態です。大人が一人と十七歳以下の子供のいる世帯の貧困率は五四・六%。基本額も含めた児童扶養手当額全体の引上げが必要ではないでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほどの貧困率のお話でございますが、世帯の子供の数ごとに見るかどうかということは別問題として、やはり子供の貧困の実態については把握、分析することは必要だと考えてございます。 そういうことで、二十七年度、昨年度から一人親家庭、それから児童養護施設におられるお子さんの生活状況の調査等進んでおりまして、今後、大綱で二十五の指標が示されているわけでございますので、関係府省とも相談しながら様々な貧困の把握についての調査は進めていくと、ここはやりたいと思っております。 一人親世帯の子供の数と家計支出の関係ですけれども、一般的に言って、世帯の数が増えていくことに伴う支出の増は基本的には逓減をしていくというのが通常でございます。児童扶養手当に関しましては、第一子目で四万二千三百三十円という金額をお支払いしていますが、実はこの水準は諸外国の児童手当、子ども手当等々と比較してもかなり高い水準でございます。そもそも生別母子に対する児童扶養手当のような特別な手当制度を持っている国は極めてまれでございまして、通常はいわゆる日本でいう子ども手当に対する一人親加算のような形になっております。その金額は通常一万円とか一万五千円とか、そういう水準でございますので、むしろ四万数千円という基本額の大きな額を乗せて、それに家計の支出状況に応じて加算をしていくということになりますので、個々の加算額ということよりは加算と本体額を合わせた全体の額で見ていただくという見方をしていただいた、というか、私どもそういう考え方でこの考え方は整理してございます。 ちなみに、国民生活基礎調査ですが、実は三子以降、四子、五子となってまいりますと、標本数が極めて少ないので、このデータから額を算出して議論をするというのはなかなか難しいかと思っております。例えば、このデータによりますと、子供が四人から五人になりますと家計支出の額が下がったりしていますので、これは母数が非常に少ないので、この数字だけでなかなか議論するのはちょっと難しいかなと思っております。
○福島みずほ君 いや、でも、今は子供の教育費は非常に掛かりますので、子供の数が増えれば、その分やはり負担が増えるというふうに思います。 この委員会の中でも、そして参考人質疑の中でも何度でも出てきた問題、毎月ちゃんと児童扶養手当を払うようにすべきではないか。これは、衆議院の附帯決議において、支給回数の見直しについて所要の改善措置を検討するというふうにも決議があります。関係者からの要望が強く、地方公共団体の事務の電算化が進み、効率も高まっています。 支給回数の部分を変更してくださるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、さっき繰り返し御答弁申し上げたとおりでありまして、結論的には、衆議院の附帯決議にございますとおり、地方公共団体の支給の業務を担っていらっしゃる現場の方々の負担をどう考えるのか、それから一人親家庭の利便性の向上と家計の安定、この観点をしっかりと見据えながら、支給回数を含めて所要の改善措置を検討しようということで、もちろん家計管理を自らやっていただくためのサポートもやっていくということでございまして、何度も申し上げますけれども、地方自治体の事務の実態を踏まえて今の三回ということになっておるわけでありますし、また税金を使うという限りはしっかりとした調査をやっていくということで、それとの兼ね合いをよく考えた上で、今申し上げたとおり検討課題として考えていかなければならないというふうに考えております。
○福島みずほ君 いや、納得いかないですよ。この三回というのは大昔の話から続いているわけで、もう毎月払ったって別に可能です。 政府は、五月に年金困窮者に三万円ずつ配る、事務費が二百七十五億円も掛けて一回こっきり払うんですよ。そんなばかなことをやっていて、児童扶養手当を、四か月置きをなぜ毎月にできないか。それは、困窮している、やはり貯蓄が少なければ目の前にちゃんとお金があることが重要だということの必然性が何か分かっていないと思います。 塩崎さん、厚生労働大臣になって、いいことを一つぐらいやってくださいよ、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) たくさんやってきたとは申し上げませんが、福島先生に褒められたこともあったような記憶がございますので、よく思い出していただきたいと思いますが。 まず第一に、だらしない、離婚の結果として養育費も払わない人たちがいることについても、これは裁判所にあるいは法務省だけに言ってみても駄目なので、これはやはり仕掛けをつくらないといけないということだと思います。先ほど来、質疑の中で、かなりいろいろな広範な問題を解決した上で子供のために養育費をきっちり確保するということもとても大事なことで、これをやることがまた財政的に余裕ができてくるわけでありますから、そういった点もよく御一緒に考えていただきたいと思います。
○福島みずほ君 確かに、あのビキニの件や様々な点でお世話になったことを思い出しましたが、今回も是非やってください。 というのは、養育費は養育費、児童扶養手当は児童扶養手当、両方ちゃんとやらなければならない。年収が、平均年間就労所得百八十一万円のお母さんは、やっぱり毎月払ってもらった方がいいんですよ。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは何度もお答えしたとおりでございまして、私一人の一存で決めるわけにいきませんので、衆議院の附帯決議を最大限尊重して、ここにあるとおり検討をしていきたいというふうに思いますし、地方公共団体の皆様方にもできるという人もいればできないという人もいるので、こういうことはしっかりと幅広く聞いた方がよろしいかというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、塩崎大臣は、GPIFで半分株につぎ込むぐらい剛腕をやったじゃないですか。だったら、これぐらいできるでしょう、というか、そのGPIFの方には反対ですが。これは、実はこういうところに切実な要求があるということで是非やっていただきたいというふうに思います。 ところで、子供の貧困率が右肩上がりとなっている原因について、政府はどのように分析していますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 相対的貧困率については、世帯ごとの可処分所得に基づいて算出をすることはもう先ほどの御説明のとおりでございますけれども、何度も言いますけれども、これ、いわゆる保育とか子供の学習支援とか居場所づくりとか、こういう現物サービスが反映をされない貧困率であるということ、そういうこともやっぱり留意はしないといけないと思っております。 子供の貧困率そのものは、長期的な傾向というか、最近の何年か、これ、まだ第二次安倍内閣になってからの数値は出ておりませんが、民主党政権までの数値でありますが、緩やかに上昇しているということはそのとおりでありますから、その傾向はやはりしっかり踏まえておかなければいけないというふうに思っています。 これについては、児童のいる世帯に占める母子世帯の割合が上昇していることも原因の一つだというふうに思います。平成十八年に七十一万世帯であった母子世帯は、平成二十四年に八十二万世帯になっていると。直近は、離婚は件数は減っておりますが、少し。しかし、これまでずっと一貫して増えていました。 それから、子供たちの未来が家庭の経済事情によって左右されるということはもちろんあってはならないわけでありますので、特に経済的にも様々な困難を抱えている一人親家庭にはきめ細かな支援が当然必要だということで、先ほど申し上げたとおり、すくすくサポート・プロジェクトの中で様々な手を打たさせていただいているわけでありまして、そういう意味で、一人親家庭の自立を促進をして、子供の貧困対策に全力で取り組まなければならないというふうに思っております。
○福島みずほ君 目標値を設定すべきではないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これも何度かお答えしておりますけれども、子供の将来が、確かに生まれ育った環境で左右されてしまうという貧困の連鎖が起きるのは良くないということは間違いないわけでありまして、貧困率の数値目標、これについては平成二十五年六月に成立した子どもの貧困対策の推進に関する法律の法案審議において活発な議論が行われたというふうに聞いております。 その際、相対的貧困率は資産の保有状況が反映をされず、現物サービスの充実等がその改善には反映されないということから、この子供の相対的貧困率を数値目標としない案が全会一致で可決をされたものと承知をしているところでございまして、子供の相対的貧困率について数値目標を定めるということは考えておらないということでございます。 このすくすくサポート・プロジェクトを広範に定めているわけでありますから、子供の相対的貧困率を始め子供の貧困に関する指標の改善は、当然、経済的に厳しい状況に置かれた一人親家庭の自立の支援に取り組むためにも、しっかりと全般的にやっぱり改善をさせていかなきゃいけないというふうに思います。
○福島みずほ君 出生率の努力目標値の設定には私は反対です。でも、子供の貧困率の目標値は設定をした上でこれが下がるように努力をすべきだというふうに思います。 本年一月二十一日の参議院決算委員会において、総理は、現在諸外国における子供の貧困に関する指標等について情報収集、調査研究を進めているところであり、できれば平成二十八年度中に新たな指標の開発に向けて一定の方向性を見出していきたいと考えている旨発言しています。 検討状況、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島誠君) 委員御指摘の諸外国における子供の貧困に関する指標等の調査研究につきましては、児童福祉の研究者の先生方のお力をお借りしながら、現在内閣府において最終的な取りまとめ作業をさせていただいているところでございます。 今後につきましては、子供の貧困対策に関する大綱に定めております二十五の指標の動向というものをしっかり注視するとともに、子供を取り巻く貧困の実態を把握する指標の在り方につきましては、この調査研究結果も踏まえつつ、更に有識者からの御意見もいただきながらしっかり検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○福島みずほ君 子供の貧困、とりわけ母子家庭の子供の貧困は、女性の、お母さんの貧困問題にほかなりません。年間平均就労所得は百八十一万でしかすぎません。当たり前に働いて当たり前に子供を食べさせるだけの賃金をこの日本の社会は得ることが極めて困難であると。その理由に、女性が非正規雇用が多いこと、最低賃金が低いこと、同一価値労働同一賃金でないことなどあると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 安倍総理も、明確に、これから三年の安倍内閣にとっての最大の挑戦は働き方改革だと言っておりまして、その具体的な第一歩は同一労働同一賃金に踏み込むということで、今、私ども厚生労働省にも同一労働同一賃金の検討会を設けて、ヨーロッパの法制を含めて今議論を鋭意進めていただいているところでございまして、女性が非正規でないと働けないという状況をどう打破するか、同時に、非正規であっても、今のような欧州に比べてはるかに低い賃金のままでいかないでよい制度はどうつくれるのかを含めて考えていかなければいけないというふうに考えております。
○福島みずほ君 政府の同一労働同一賃金に関しては、報道によれば、例えば七割から八割、正社員の、賃金を保障するというのが出ておりました。でも、これでは全く駄目ですよね。 丸子警報器事件は、一審の判決において、正社員とそれから非正規雇用が時間給で比較した場合、七割五分であったらこれは公序良俗に反して無効であるとして判決を出しました。これは、高裁判決において、八割以上の賃金でということで和解が成立をしております。七割か八割で同一労働同一賃金なんて絶対に言わせてはならないというふうに思っておりますし、そもそも児童扶養手当以前の問題として、女性の就労の確保、そして非正規雇用を増やさない、派遣法の改悪なんて論外だったということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(三原じゅん子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時十分散会