厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 313 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2016/03/24
会議録
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、高階恵美子君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。 また、本日、仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長生田正之君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。 議題となりました法律案につきまして、まず質疑をさせていただきたいと思いますが、今日は我が党の森本議員とさせていただきますので、私の方は、まず雇用保険法改正案関連について幾つかお聞きをしていきたいと思います。 まず、大臣、今回の改正に当たりまして、私、給付水準の引上げの必要性、それから国庫負担の在り方等についてお聞きをしていきたいというふうに思います。 今回は、保険料率の〇・八%への引下げということが提起をされていて、雇用保険財政云々ということでこの提案があるわけですけれども、そもそも、御存じのとおり二〇〇〇年、それから二〇〇三年の法改正で、当時、雇用保険財政が非常に危機的な状況にあったということを踏まえて、この給付水準、給付日数や給付率、これの改正、引下げが行われているという状況が今も続いております。 現在、積立金が六兆円積み上がっているということを考えて、今回、だから〇・八%ということもあるわけだと思いますが、であれば、本来は、過去これ引き下げた、その水準にやはり一回戻すことが大前提、先決なのではないかというふうに思うわけですが、なぜ今回お戻しにならないのかということを、まず大臣から明確に合理的な御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、雇用保険のいわゆる基本手当、これにつきまして、給付水準、元に戻せと、こういう御指摘をいただきました。 基本手当は、失業中の言ってみれば生活の安定を図るということがまず第一点、そして、再就職を促進するということ、これが第二点の目的だというふうに思います。失業者が再就職活動を円滑に行うことができるようなセーフティーネットとして雇用保険の仕組みが機能しているというふうに考えるべきかなと思いますけれども、基本手当の給付水準につきましては、今お話がございましたように、平成十二年、平成十五年、二度改正がございまして、その際にいろいろ手だてを打ったわけでございますけれども、それを前の水準に戻すべきという御意見を今頂戴をいたしまして、これ、実は労政審でも議論がなされたというふうに理解をしております。 制度改正前後で基本手当の受給者の支給終了までの就職率などを見ますと、これは余り大きな変化がございませんで、現在も大体同じようなレベルでございます。再就職の率を見ますと、五四・九というのが平成二十四年で、十二年度は四九・五、十六年度が四九・八ということで、あと大体四〇%台の後半を行って、二十二年以降、大体五〇%を超えているということでございます。 そういうことから、失業者の再就職活動のためのセーフティーネットとしての基本手当の機能は低下をしていないのではないかと。したがって、ここは直ちに見直しをするという結論には至らないで、引き続き検討するということが労政審での議論の結論であったというふうに理解しております。 また、基本手当の額が高くなり過ぎたり、また給付日数が長過ぎるというようなことになりますと、早期再就職のインセンティブが弱くなって、再就職の促進を図るという本来の雇用保険の制度の目的からすると適当ではないのではないかというようなことであります。 いずれにしても、基本手当の水準の在り方については引き続き検討するということになっているわけでございますので、私どもとしても、引き続き検討はしていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、ちょっと確認しますが、じゃ、二〇〇〇年、二〇〇三年に給付水準を引下げをお願いをした、法改正をした。そのときは、雇用保険財政が非常に逼迫をしていた、危機的な状況にあった。だから、済みません、お願いをさせてくださいということでこの引下げをお願いしたのではないかと。そうじゃないんですか。まずそのことを確認させてください。そのときは雇用保険財政を前提に引下げをしたのではなかったんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 財政も相対的に逼迫をしていたということもそうでございますけれども、やはり中身についても、例えば平成十二年改正は、改正前は離職理由を問わずに最大三百日という保険料の支払を行っていたのに対して、改正後は自己都合離職者などは最大百八十日にすると。しかし、むしろ逆に、倒産、解雇等による離職者は最大三百三十日にするということで、三百日から更に延ばすという、言わばめり張りを付けたということ。十五年の改正の場合には、今度、自己都合離職者の給付日数を、これを三十日分短縮をするということで、いずれもやはり雇用政策上の効果も考えた上でやったということでありますが、財政的にも考えなきゃいけないということはあったことは御指摘のとおりかというふうに思います。
○石橋通宏君 資料の二に、この間の雇用保険財政の推移を資料としてお付けしておりますが、これを見ていただければ一目瞭然。その当時、引下げの必要があった、これは雇用保険財政がここまで枯渇をしていた。ですから、労使にお願いをしてそういう措置をとっていただいた。その後、財政も安定的になってきた。ということであれば、当時、労使の皆さんにお願いをして引下げをした、それをやはり元の水準に戻して、雇用の安定化に最善の努力を尽くしていただくということが本来は筋なのではないかと。勝手に都合のいいことを大臣るる言われていますが、そうではなく、この労使の本当に雇用の安定に資するという雇用保険の本来趣旨から考えれば、まずは元々の状況に戻すということを政府の責任としてやられることが第一なのではないかということは指摘をさせていただきたいと思います。 大臣、確認ですが、これ、今回いただいた資料でお付けをしておりますけれども、二〇〇〇年以前の状況に戻すと幾ら財政措置が必要になりますか。額だけお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 戻した場合ですか。
○石橋通宏君 はい。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の基本手当を元に戻した場合ですね。その場合は、年間の支出増加額は、雇用情勢が回復基調にあった平成二十六年度の実績、これに基づいて粗い試算を行いますと約三千六百億円程度と、今回の保険料率の引下げによる支出は、これは三千四百億円の収入減ということに今回なるわけでありますが、引下げよりも支出は大きくなるということが見込まれるわけでございます。
○石橋通宏君 今大臣、説明もいただきましたが、今回、〇・八%への引下げで約三千四百億円、労使それぞれ千七百億円セーブされるということですが、これ二〇〇〇年以前に戻すと三千五百六十四億円という試算をあらあらでいただいております。つまりは、財政的には十分可能なんです。法律今回変えて引き下げなくても、その分を二〇〇〇年以前に戻すということは財政的には可能なんですね。可能なのになぜやらないのかということを改めてこれ問わなきゃいけないわけです。 大臣、じゃ本則に、元々の二〇〇〇年に戻したときに、国庫負担はどれだけ増えるでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 元に戻したときの国庫負担の増加額でございますけれども、現在の国庫負担率、四分の一掛ける百分の五十五で計算いたしますと、四百九十億でございます。それから、仮に本則に戻しまして四分の一原則どおりだといたしますと、八百九十一億でございます。
○石橋通宏君 資料の三でちょっと修正がありまして、失礼いたしましたが、資料としてこれも厚労省に今回要求して出していただいた。国庫負担を二〇〇〇年以前に戻すと四百九十億円影響があると。さらには、大臣もよく御存じのとおり、国庫負担も、本則二五%、これ平成十九年度から暫定措置として一三・七五%に減額をされております。暫定措置ですね。これが今も続いている。暫定措置も元々の本則に戻すと八百九十一億円国庫負担に影響が出るということのようです。 大臣、暫定措置、これいつまで暫定措置続けるんですか。
○委員長(三原じゅん子君) 参考人、お答えになりますか。
○石橋通宏君 大臣お願いします。これ、暫定措置の話ですから。
○委員長(三原じゅん子君) まず、生田安定局長から御答弁お願いします。
○政府参考人(生田正之君) 恐縮でございます。 現在の国庫負担の暫定措置につきましては、先ほど申しましたように、四分の一に百分の五十五を掛けるという暫定措置でございます。これにつきましては、雇用保険法の改正の際に、附則の中でこれを原則どおり戻すべきであるというふうな条文が付いてございます。これにつきまして財政上の措置を講ずることを前提ということではございますけれども、そういう措置が付いてございまして、それを前提に私どもとしては行動しないといけないというふうには思っております。 ただ、これにつきましては、昨年末に経済財政諮問会議の中で、経済・財政再生計画の改革工程表がございまして、積立金やあるいは雇用保険料の水準、あるいは経済雇用情勢の動向、あるいは雇用保険法附則第十五条の規定、あるいは国庫が果たすべき役割等を勘案して、二〇一八年度末までに関係審議会等において検討して結論を得て、その検討の結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうにされてございます。 先ほど申しましたような法律の条文がございますけれども、今申しましたような考え方に基づきまして検討いたします。なお、この場合の関係審議会は労働政策審議会でございまして、労働政策審議会で議論するということでございます。
○石橋通宏君 大臣、私は、暫定措置というのは暫定であって、前回一度暫定措置をやっていただいたときは九年後に暫定措置戻っているんです。今回の十九年度からいけば、来年度、二十八年度が九年目に当たりますので、もう暫定措置はとっとと取っ払っていただく時期に来ているのではないかと思います。 大臣、暫定措置だから早く取っ払ってください。大臣としての決意も確認させてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、生田局長からも御答弁申し上げましたけれども、二つ雇用保険法の附則があって、この十五条には、「附則第十三条に規定する国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとする。」というのが、これ全会一致で通った法改正のときの条文、附則であるわけでありますから、これは国会の御意思としても、戻すということは国会で御意思をいただいているわけでございます。 一方で、さっきお話し申し上げたとおり、経済財政諮問会議で決められました改革工程表において幾つかのやはり要素を見ながらやるということでありますが、その中にこの附則第十五条というものをしっかりと入れ込んで、私どもとしてはこれを、やはり国としては失業という結果をもたらす経済政策に責任を負っている、まあ全体とは言わないまでも、やっぱり国も負っているがゆえにこの国庫負担の原則があるわけでありますから、これを戻すという国会の意思を踏まえて私どもも考えていかなきゃいけないと。ただ、それだけでいくわけではないということが、政府としてはこういう形で私ども取り組んでいるところでございます。
○石橋通宏君 結局、大臣、厚労省としてはこれ努力をいただいていると理解をしたいですが、結局財務省がうんと言わないという、そういうことでしょう。国庫負担を増やせない、だから労使のお金にずっと手突っ込んで、本来は国が責任持ってやるべき雇用政策ですよ、様々。にもかかわらず、もう雇用保険財政、いっぱい積立金もあるから、そこをどんどんどんどん施策の充実、国庫負担が掛からないところばっかり突っ込んで充実をされている。これはおかしいですよ。 これだけ安倍政権として、いや、雇用政策大事だ、大事だと言っているのであれば、ちゃんと国庫負担、国の一般会計から出してください。そのことは、大臣、厚労大臣としての責任として財務省と闘って、国庫負担ちゃんと戻せと、国の財政からもちゃんと雇用を責任持ってやれということは、闘っていただくことをお願いをしておきたいと思います。 その上で、じゃ、以前の水準に戻せないという、国庫負担も増やせない、そういうことであれば、今やっていただいている様々な拡充策、これについては今後もしっかりと継続をしていただくことが重要なのではないかなと思っていますが、今様々、特に三つ、個別延長給付、それから雇い止め等により離職した者の所定給付日数の拡充、常用就職支度手当の支給対象範囲の拡大、この三つについて、平成二十八年度末までという暫定措置、暫定措置でこれやっていただいているわけですが、この制度のこれまでの運用状況、それから特に実効性、この三つの施策について、その政策的な実効性、どう評価をされているか、端的にお答えいただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の三つの措置につきまして、暫定措置ですね、これについてお話をいただいて、これ二十八年度末までの暫定じゃないかと、こういうことでございました。これ、平成二十一年のリーマン・ショック時の大変な厳しい雇用情勢の中で導入をされて、二十八年度末までということで来ているわけでございます。 これにつきましては、今回労政審でも随分御議論いただきました。本来の基本手当の給付日数内に就職できなかった方のセーフティーネットなどとして機能してきたという御意見もございました。一方で、暫定措置については、その認められた期間のみの措置とするのがやはり原則じゃないかと、こういう御意見もあって、措置とすることが原則であるとの意見があってですよ、それで審議会の報告書では引き続き今後の在り方について検討すべきということで、労使なかなか意見が一致することができなかったと、こういうことでございます。 そういうことで、今後引き続きこれは労働政策審議会で検討をしなければならないというふうに思っておりまして、私どもとしても真摯にこれを検討しなければいけないというふうに考えております。
○石橋通宏君 先ほどの暫定と今回の暫定と、まあ都合のいい形の暫定の評価ですが、資料を今回出していただきましたけれども、この三つの措置とも、確かに一つ目、二つ目の措置については、給付、人員数は少し減ってきています。ただ、それでも一定の方々の雇用の安定を、本当に大きな役割を果たしていただいているこの三つの制度だと思います。 であれば、しっかりとした今後も継続的にこれ恒久化していただく、それによって多くのやっぱり厳しい状況にある方々の支援ができるという政策効果をしっかり考えていただくのであれば、大臣として、厚労省としては、やはり是非これ恒久化するということで今後検討していただきたいと思いますので、今ほど大臣、検討するというふうに言っていただきましたから、これしっかりと、労働者のために資する方向でしっかり検討していただければと思いますので、そのことをお願いしておきたいと思います。 次に、マルチジョブホルダーとそれから二十時間未満の労働者に対する適用拡大という観点で少し確認をしておきたいと思います。 大臣、現在、二十時間で線を引かれているわけですね、雇用保険の適用。二十時間未満の労働者、つまり適用の対象になっていない方々、今どれぐらいおられるでしょうか。加えて、その中でぎりぎり足りていない方々、十五時間以上働いて、でも二十時間未満なので対象になっていない方々、どれぐらいの割合おられるのか、教えてください。
○政府参考人(生田正之君) まず、二十時間未満で十五時間以上二十時間未満の方につきましては百九十三万人でございます。それから、二十時間未満というだけでしたら四百三十八万人でございます。
○石橋通宏君 大臣、どうでしょう。今二十時間で線を引かれておりますけれども、二十時間未満の方々、でも十五時間以上とか働いておられて、本来我々は全ての雇用労働者、雇用保険適用対象にすべきではないかと思っているわけです。何で二十時間で線を引いて、それ以下の方々は切るのかと。本当に政府が雇用の安定ということを第一義に考えていただくのであれば、これ、もうこの基準取っ払うべきなのではないかと思います。せめて段階的に、二十時間から十五、十、引き下げていくことは必要なのではないかと思いますが、大臣、御見解をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のような複数のお仕事……
○石橋通宏君 いや、違う。今のは複数じゃないです。僕、複数のことは聞いていませんよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) いやいやいや、ちょっと待って、最後まで聞いてくださいよ。だから、一人で二十……
○委員長(三原じゅん子君) 委員長が指名してから発言してください。 大臣、どうぞ。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二十時間で何で切るんだというお話だということはよく分かった上で言っている話でありますから、余り焦らないようにしていただいて、そういうことであれば、私としては、今申し上げたかったのは、いろいろな雇用形態あるいは働き方というものが、今も既にありますし、これからも更に多分いろいろな形でバラエティーが増してくるんだろうというふうに思います。 その際に、二十時間で切るかどうかということと、やはりそれだけじゃなくて、複数のマルチでもって仕事やっていらっしゃる方も出てくる中にあって、取りあえず一人で二十時間というバーをどう考えるのかということは、これからやはり新しい時代の中でよく考えていかなきゃいけないことだと私は個人的に思っているということを申し上げたかったのでございます。
○石橋通宏君 結局、答えていただいたのかどうか分かりませんが。 マルチの話はまだ聞いていないんですね。二十時間で今線を引いていると。それに対して、残念ながら適用対象にならない方々、それでも十五時間以上働いている方々もたくさんおられるわけです。 であれば、雇用保険本来の目的考えれば、そこでもう線引くのやめて、段階的でもいいですから、十五時間、十時間、これ適用対象拡大していくべきなのではないかと。大臣、今それは個人的にはそう思うと答弁していただいたということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 適用基準については、いろいろこれまでの議論があって拡大をしてきたということを理解をしております。 民主党政権下の平成二十二年の雇用保険法改正においても、労政審における議論を踏まえて、週の所定労働時間の要件は維持をしながら、それまで六か月以上としてきた雇用見込み要件を三十一日以上に緩和をしたというようなことも大胆に行われてきたわけでありますが、今回の制度見直しをするに当たって労政審において適用基準の在り方について議論がございましたけれども、その際にも、短時間就労でも生計を維持している人はやっぱりおられるわけで、二十時間で線引きをすることが本当にいいのかどうかという御意見が一方でありました。 また逆に、現在の週二十時間の適用要件というのは、これまでの議論を経て一定の線引きを行っているものであって、やっぱりこれはなかなかそう簡単には変えられないんじゃないかという意見があって、適用基準を、まあこれは結局意見の一致が見られなかったということで、今こういう形で雇用保険の適用の在り方については引き続きの検討課題となっているわけでありますが、私は、さっき申し上げたとおり、これからいろいろやっぱり考えていかなきゃいけないんじゃないかということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 大臣、労政審の議論を紹介してくれというのはお聞きしていないので、大臣としてどう思っておられますか、厚労相として。その意思を確認、最後のところだけ。大臣としては、厚生労働大臣としては問題だと思っている、引下げ、適用拡大するべきだと思っているというふうに今最後のところでは言っていただいたんだと思いましたので、そこは大臣しっかりと──違うんですね、そう思っていないんですね、じゃ。そう思っていないならそう思っていないですと。大臣、そこを僕は聞いているわけです。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、どこまでの働いている人たちがこの保険に入るのかという、プールに入るかという問題でありますから、それに対して支給をどうするのかということもあるので、いろんな御意見があるんだろうなというふうには思いますが、ただ一方で、間違いないことは、働き方はこれからどんどん多様化をしてくる中で、やはりこの雇用の安定というか生活の安定のことを考えてみると、今のままでいいかどうかということはやっぱり考えないといけないんじゃないかと言っているので、これを下げろということを結論付けて言っているわけではないということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 じゃ、下げる必要もないというふうにお考えなのかどうか分かりませんが、大臣、大臣としての、本当に今の現状これでいいのかというのは考えていると。であれば、二十時間で線を引いて、多くの方々が数百万人規模で対象になっていない、そのことについて本当に寄り添って考えていただくのであれば、いや、私としては深刻に考えている、拡大はやっぱりすべきではない、それぐらいの意思は示すべきだと思いますよ。 それがないということは、やっぱり余り考えていないんだなと言わざるを得ないので、そのことは、大臣、いや、笑っている場合じゃないですよ、大臣、本当に。これ、深刻な状況な方がたくさんおられるわけです、大臣。何にやついているんですか。そういう態度でおられるから、本当に大臣考えていただいているんですかとあちこちで指摘をされるわけです。聞いておられますよ、多くの労働者の皆さんが、大臣。 それで、この問題をこれだけ取り上げるのも、大臣、聞かないけど先ほどちょっと触れていただきました、マルチジョブホルダーの問題もあるわけです。二十時間未満で適用になっていない、でも結局生計を立てるために複数お仕事を掛け持ちをされている方々がおられる。本業、副業どちらも二十時間未満で、合わせればすごく仕事をしていただいているのに、結局雇用保険の対象になっていない、そういう方々もおられるわけです。 大臣、これ実態をつかまれているでしょうか。適用対象になっていない、でも副業されている、合計すれば二十時間以上で本来適用になるべきだ、そういう方々は今どれぐらい実態おられるんですか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 複数の仕事を掛け持たれていて、一つだと二十時間にならないけれども合計で二十時間以上になる人につきましては、就業構造基本統計調査、平成二十四年のもので推計いたしますと二十九万人でございます。
○石橋通宏君 大臣、このマルチジョブホルダーの皆さんに対してはどうでしょう、適用を拡大すべきだとお思いになりませんか。これ、具体的に早急にきちんと検討していただいて、やっぱりマルチでやられている方については早急に対応すべきだということで発言いただけませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の複数の雇用関係を持つ労働者でありますマルチジョブホルダー、これにつきましては、雇用保険の取扱いを見直すべきとの意見があることはよく承知をしているわけでございますが、仮にそれぞれの雇用関係における労働時間を合算をして保険適用をする場合には、事業主がその労働者の他の事業主の下での労働時間を把握することは大変困難だということ、それから、仮に適用をするとしても、一部の職のみ失業した場合について給付を行うべきかなど、何をもっていわゆる失業というふうに判断をするかということが、なかなかこれ難しいわけでございます。 二十九万人、今、この就業構造基本調査ではいるということが分かっているわけでございますけれども、このマルチジョブホルダーの皆様方への雇用保険をどうするか、適用問題については今回の法改正で御審議をいただいた労政審の雇用保険部会の報告、ここでは、適用に当たっての労働時間の把握方法や失業の判断といった課題が引き続き存在することも踏まえて、諸外国の状況を含めて適切に実態の把握を行って、技術的な論点を考慮した上で雇用保険の適用の在り方と併せ引き続き議論をしていくべきとなっております。 こうした審議会の報告を踏まえて、私どももまずは諸外国の実態をよく見てまいりたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 諸外国の状態をよく見てということは、これまで何にも研究されてこなかったのかどうか分かりませんが、これから研究されるんですね。 既にこの問題についてはかねがね労働団体の皆さん等々から御指摘があって、ずっと要請があったというふうに理解をしております。それにもかかわらず何もしてこなかった。 三月十一日の経済財政諮問会議で、民間議員の方から、積極的に副業を促進すべきという提言がされたと聞いております。厚労省に対して、積極的な副業推進に向けて、まさにこの雇用保険の適用拡大についてきちんと調査検討すべきだということを要請するというふうに経済財政諮問会議で出ております。 まさか、これまで労働団体からずっとこれやるべきだといって指摘をされてきて調査も研究もせずにほっておいたのを、経済財政諮問会議の民間議員から指摘されたらはいはいとやるんじゃないでしょうね。塩崎大臣、そういうことですか。 いや、これは早急に、今やっぱり現状、複数のジョブ掛け持ちをされて懸命に生計を立てられている方々は大勢おられるわけです。であれば、もっととっくに真摯に調査研究をされて早急に対応して雇用の安定真っ先に図るべき、そういう事案ですよ、これ。にもかかわらず放置しておいた。これからやります、これじゃ余りに寄り添った反応と言えないんじゃないでしょうか。 大臣、答弁があれば。
○国務大臣(塩崎恭久君) 全く何もしていなかったかのお話でございますけれども、そんなことはないわけであって、ただ本格的にこれを深く、海外のケースはどうなっているのかということを更に調べようということを申し上げているわけで、今まで何もやっていなかったということでは決してないわけであります。 先ほど申し上げているように、私も、こういうケースは幾らでも出てくるわけでありますから当然考えなきゃいけないということを申し上げているわけでございますので、今御指摘のようなことは当たらないというふうに考えております。
○石橋通宏君 一方では本格的な調査をこれまでやってこなかったことは認められたわけで、いいかげんな調査なのかどうか分かりませんが、それじゃ大臣、大臣の責任、厚労省としての責任を果たしてきたことになりませんよ。 ただ、本格的な調査をするというのは約束をいただきましたので、これは早急に本格的な調査をしていただいて、民間議員に言われたからやるのではなくて、これまで労使団体からそういう議論があったことを踏まえて、そして、今それが必要な方が現におられることを踏まえて、ちゃんと早急に調査して研究して対応いただくことを、改めて、約束どおりにやっていただくことをお願いしておきたいと思います。 その上で、非正規の高齢者の方の雇用安定についてちょっと一つだけ確認をしておきたいと思います。 今回、六十五歳超えの方の雇用保険適用ということで提案をいただいておりますが、これについては施策としてそういう施策も必要なんだろうなというふうにも思います。一方で、今緊急の課題として本当は必要なのは、全ての高齢者の方の六十五歳までの雇用確保というのをきちんとやっていただくこと、これ、雇用安定法の改正のときに、我々の民主党政権のときにやらせていただいて、六十歳超え、年金と雇用の接続、全ての希望される方、これを義務化するんだということで改正させていただきました。ただ、非正規の方々は適用対象外になっているわけですね。なので、非正規の方々の雇用安定措置というのは、これ果たされていないわけです。 今やっぱり大事なのは、全ての高齢者の方々、年金受給開始まで、そして、これ六十五歳になるわけですから、六十五歳まで安定的に働いていただける雇用確保、これをまずやることが最優先の課題だと思うわけですが、大臣、この点についての見解と具体的な決意をお願いできるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、有期で働いていらっしゃる方々で六十を迎えて、今六十五までは手を挙げていただいたら雇用が確保されることになっているわけでありますけれども、できる限りこれ、安定した雇用で働き続けるということが安心をしながら生きるということにつながるというふうに思いますので、それを支援するということは大事だというふうに思っております。 これは、総理もそのようなことをもう繰り返し申し上げているわけでございまして、このため、この平成二十八年度予算案でも、五十歳以上でかつ定年年齢未満の有期雇用労働者を無期雇用に転換をして、定年制や六十五歳までの雇用確保措置の対象とする事業主を支援する助成金を創設をいたすこととしているわけでございます。 さらに、有期雇用労働者を含めて、離職をされた高齢者については、ハローワークの高齢者向けの相談窓口というのを設けて、本人の御希望をしっかりと踏まえてきめ細かく就職支援を実施するということにしております。さらに、こうした取組によって、高齢の有期雇用労働者についても本人の御希望をこれは十分踏まえて、無期雇用への転換というものを促進をするなどによって、安心して働き続けることができるように支援をしてまいりたいと考えています。 なお、例えば六十歳前後から有期雇用で働いている方々を六十五歳まで継続して雇用することを企業の義務とするといった仕組みを設けることについては、事業主の負担のみならず、高齢者の雇入れをかえって抑制をしないかなどという御意見もあるわけでありまして、これについては、義務化をするかどうかということについては少ししっかり議論をしていかないといけないのかなというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 今答弁いただいた中にありましたけれども、助成措置を講じていただく、その拡充をしっかりしていただく、これは是非強力にやっていただいて、できるだけ多くの、非正規という形でも高齢者の方々、安定的に働いていただけるような対応をしていただきたいと思いますし、最後のところでお触れいただいた、ただ本来は、やっぱり高齢者雇用安定法の下で正規の方々しか対象になっていないという法制度上の措置、これも本来議論してしっかり対応していくことが大事だと思います。これも是非、併せて検討していただくということで、今後の検討課題としての取組はお願いをしておきたいと思います。 続いて、今大変大きな問題となって、我々も追及をさせていただいておりますが、労働移動支援助成金について確認をしていきたいと思いますが、先日、大臣所信質疑で我が党の津田委員、津田理事がこの問題取り上げておられまして、そのときに津田委員も御指摘をいただきましたが、塩崎大臣、我々はもう起こるべくして起こったなと、もうこうなるだろうと思っていたことが起こったという、それに尽きると思っています。 大臣は御覧いただけなかったかもしれません。二年前の予算委員会並びにこの委員会で、私、当時の田村大臣に、絶対こうなるから駄目だ、これだけ、立法事実もない、そして欠陥だらけの制度で何が三百億円だ、絶対にリストラ支援になるから、絶対に人材ビジネス会社うはうは支援になるから駄目だと指摘をしたのに、田村大臣、当時、絶対にそうならないようにします、いや、これは労働者のための施策なんですと非常に力強く約束をしていただきました。全く守られません。 昨年の四月、塩崎大臣も、忘れられているかもしれませんが、この委員会で、私、塩崎大臣に対しても質問させていただきました。そうなっていませんか、リストラ勧奨に使われていませんかと。塩崎大臣も答弁をされています。追い出し部屋のようなものには使わせないので大丈夫だと、昨年四月七日、この委員会で大臣、答弁をされています。 大臣、うそでしたね。田村大臣の二年前の約束も、昨年四月七日の塩崎大臣の答弁もうそだったですね。厚生労働省としては、何の対応も適切にされずに、結局やっぱり、今回の王子ホールディングス、テンプスタッフ、まさにこういう問題、助成金の完全な悪用が実態として行われてきた。残念でなりませんし、私たちは厚生労働省の責任を大きく追及したいと思います。不作為、大臣が答弁で約束したことが全く守られていなかったということ。 幾つか、塩崎大臣、確認していきたいと思います。 二年前に田村大臣に、私は、なぜ三百億円に増額するのか、立法事実は何か──ちょっと、後ろにいる人、何しているの、質問しているんだから、ちゃんと。立法事実は何なのかと。じゃ、本当に、離職前と離職後と、成熟産業から成長産業へ、よりいい仕事に活躍するために就いていただく、その実態を調べられているんですねと言われたら、全く調べておりませんと。調べていないのに何が三百億円だ。そしたら、当時、田村大臣は、いや、これは必ず効果を検証していきますと、付加価値の低いところから付加価値の高いところに移動する。 検証されたんでしょうか。検証されたのだとすれば、その事実を本委員会に提出をしていただきたいと思いますが、大臣、提出いただけるでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 石橋議員が平成二十六年三月二十七日に当委員会で、政策評価につきまして十分把握していないんじゃないかというふうな趣旨の御質問をされまして、それを踏まえまして、私どもとしては、現在は再就職率だとか、あるいは離職期間ですとか、あるいは移動前後の産業、職業、賃金、雇用形態などを把握しておりまして、そのデータは提出できるということでございます。
○石橋通宏君 それ、全部詳細に出してください。賃金とか雇用形態とか全て、本当に離職前と離職後と、この制度が労働者のためにきちんと本来目的で使われているのかどうか。 これ、出してくれと言っても、僕が、出していただいていないので、出せるということだったら何で今まで出てこなかったかよく分かりませんが、出せるのであれば委員会に出していただきたいと思います。委員長、お取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(三原じゅん子君) 後刻理事会で協議いたします。
○石橋通宏君 それをしっかり出していただいた上で、本当にそういう目的に使われているのか、その中には今回のケースも含まれているんだろうなというふうに、いろいろなケースが含まれているんだろうなと思いますので、それ、検証をしっかりと本委員会としても引き続きさせていただきたいと思います。 その上で、今回のケースもそうですが、当時指摘させていただいた、何で人材ビジネス会社に委託した時点で十万円払われるのかと。これ、結局悪用されますよと。本来であれば、ちゃんと再就職が成功する、そしてその再就職が、今申し上げたように、成熟産業から成長産業へ、つまり付加価値のより高いところに本当に再就職できたのか、それを検証した上で補助金、助成金が支払われるべきではないかというふうに指摘をさせていただいたわけです。 残念ながら、この制度が悪用されて、十万円まんまとせしめて、大した再就職もできない、再就職の中身もないかもしれない、それでも十万円せしめることができる。 大臣、これ、どうなんでしょう。やはりこの十万円支払ってしまうことの悪用、これ、十万円支払うのは、やっぱり政策効果を考えれば、きちんと成功してから、きちんとそれが本当にいい再就職であった場合にのみ支給すべき制度に変えるべきではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私が知っている限りでは、まず最初に、これ、中小企業で始めました。途中で大企業に拡大をした。これについてはいろいろな議論があることも分かっておりますし、私もこれはよく考えなきゃいけないなと思っておりますが。 その際に、やはり最初にこういう形で、自らが自分の会社から働く人を出すだけで何もしないということでは困るので、移動するときの支援をしようということでありましたから、言ってみれば、中小企業が自ら就職先を探すことがなかなか難しいということになれば外部に委託をする、そのインセンティブとして十万円を最初に支払うということを導入したというふうに、つまりインセンティブとしてこの制度を使って労働移動をバックアップするというためのものだというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 大臣、そんなこと聞いていませんよ。 これ、大臣、制度御存じなんですよね。これ、再就職支援奨励金の方は、支援委託時に十万円払われることが問題じゃないんですかというふうにお話をしているわけです。最初に委託した段階で十万円支給されて、再就職が実現したときにまた追加で支払われるという、そういう制度。 これを二年前に、これじゃ駄目だ、絶対にビジネス会社と結託をして悪用されるから、だから本当にきちんといい再就職が実現したときだけ支払われる制度にすべきだと言ったのに、そうしないから結局今回のようなことが起こるわけです。このことを聞いているんですよ、大臣。答弁書間違われましたか。 十万円、これ変えるべきだと、大臣、そう思われませんか、その制度変更を是非やっていただきたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私が申し上げたのは、なぜ十万円を先に払うのかという理由を、さっきインセンティブとして導入したんだということを申し上げたわけであって、御質問に答えているわけでございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、答えられていないし、それがインセンティブ、それがインセンティブって、誰のインセンティブですか。人材ビジネス会社がもうかるためのインセンティブですか。そういう制度設計です。だから、それを二年前に指摘した。 大臣、結局そういうふうになっちゃったわけですよ。そのことについての反省が全然ないじゃないですか。結局、制度的な欠陥が今回のような事例を結局招いてしまったことを考えれば、やっぱりこのインセンティブが誰のためのインセンティブなのかということについては、これはやっぱり制度の欠陥ということをお認めになって、これはやっぱり駄目だということを考えるべきだと思いますが、今の大臣の答弁は、いや、そんなことはないので、思いもいたしませんという答弁なのかと思って、非常に残念ですし、やっぱりこの制度のそもそもの目的が全く労働者のためではなかったことを今大臣は答弁でお認めになってしまったというふうに思わざるを得ません。 大企業云々言われました。このことも二年前に指摘をしました。何で大企業を含めるのか、大企業は自らの責任としてしっかりと、これ、本来は雇用継続に最大の努力をしなければいけない、でも、本当に真に必要な経済的な理由で、残念ながら雇用の継続ができない、そのときにというときに、でも、大企業は自分でその責任を果たしてほしい。中小零細企業についてそもそもこの制度があったわけです。大企業を含めたら、残念ながら大企業のリストラ支援に使われますよと指摘をしたら、結局そうなっちゃったでしょう、大臣。 この二年間、制度、大した額は実は使われていないわけですが、この間の制度の利用、中小企業と大企業とどちらがこの制度を使われていますか。金額的にどちらが大きいですか、お答えください。
○政府参考人(生田正之君) 直近の年度で申しますと、大企業の方が多いです。
○石橋通宏君 大臣、大企業の方が積極的に使われているわけです。結局こういうことになるよということを申し上げた。大企業がリストラ支援で人材ビジネス会社と結託をしてこういうことをしますよと言ったら、案の定、そうです。平成二十七年度、これまでの統計でいけば、大企業の方が積極的に使われているわけです。大企業支援金になっちゃっているんです。 大臣、どう思われますか。これ、大企業を対象から外すべきじゃないですか。本来の、中小零細企業、そこに対する支援をきちんとしていただく、本来目的でしていただく、そういう方向で検討していただくということで約束してください、大臣、どうぞ。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、私が大臣になる前にもう既にできていた制度でございますが、これはもう何度も申し上げておりますが、今回の事案で明らかにこの制度の趣旨と合わない使い方をしているということがあるということはもう何度も認めて、私も問題だということを申し上げてきているわけでありまして、それがゆえに、スキーム自体をどうあるべきなのか、元々の労働移動を支援をするということについては全く問題のない政策目的でありますから、立法事実がないと、これは立法ではありませんけれども、政策の目的は全く問題はないというふうに思っていますが、どう仕組むかということに関しては私も私なりの考えもございますし、どういうところが問題なのかということはもう一回全部見直せということを事務方に言っています。 さっき私も申し上げたように、大企業に拡大をしたということの是非ということについて、先ほど、労使の拠出によってできている雇用保険のお金の使い道ということに関しては、出している人たちの意見は当然拠出者の御意見ということで、御意見としてそれは聞かなければいけないことだろうと思いますが、どうするかは、やっぱりこれは政策でありますから、その使い方についてよく考えて、政策目的に合った使い方をしなきゃいけないということは私は私なりに考えているところでございます。 したがって、この大企業についての是非についてもよく検討しろということも既に事務方には言っているところでございますが、一つ、これはもうこれもまた何度も言っているんですけれども、再就職支援会社をもうけさせるためにやっているわけではなくて、むしろ、ほっておいたら市場にぽんと放り投げられてしまう働く人たちが路頭に迷うようなことがあってはならないと。ですから、できる限り隙間なく失業なき労働移動ができるようにすることが目的でありますので、そういう目的に合った仕組みとしてどういう制度の改善のやり方があるのかということはしっかりと考えていかなきゃいけないと思っております。
○石橋通宏君 大臣、全部見直せという指示を出されたということですから、それは抜本的な見直しするということで受け止めさせていただきました。 ただ、大臣、指摘しておきたいと思いますけど、結局、今回のような事案が当事者の方々からの告発も含めて表に出てきてようやく発覚したこと自体が問題なのではないですか。二年前に、ちゃんと政策効果も含めて検証をしますということは、当時もう既に二年前に言われていた。繰り返しますが、昨年の四月、塩崎大臣もこの場で発言をされた、約束をしていただいた。にもかかわらず、それが適切にやっておられなかったがために本来目的外で使われてしまっていた。それを考えれば、大臣、これは厚労省の責任は重たいですよ、やっぱり。これまでの責任、本当に。そのことを考えて、この二年間、残念ながら厚労省として役割を果たせなかった、厚労大臣もリーダーシップ取れなかった、そのことは真摯に反省をいただいて、全面見直し、しっかりやっていただく前提で、我々もこれ中身しっかりと追及を引き続きしていきたいと思いますので、全面見直し、早急にしていただけるようにお願いをしておきたいというふうに思います。 それでは最後に、求職者支援制度もやりたいと思いましたが、一部育介法の関係でお聞きをして、質問を終わりにして森本議員につなげたいと思いますけれども、育児・介護休業法関連で一つお伺いしておきたいんです。 今回の提案で介護休業の法定日数、分割取得制度、分割取得を可能にするということが提案をされております。しかし、今回すごく残念。これ、なぜかなと思うのが、九十三日間の日数の延長をされなかったこと。なぜ九十三日間の延長をされなかったんでしょうか、塩崎大臣。もし政府の目標を高らかに介護離職ゼロということを掲げておられるのであれば、この九十三日間の日数の延長こそ今回やられるべきではなかったんでしょうか。なぜ九十三日間の延長をしなかったんですか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) この九十三日をなぜ延ばさなかったのかという御質問でございますが、介護休業は、介護が必要な家族がいる労働者が就業を継続をするために、少なくとも介護に関する長期方針を決めるまでの間、家族で、当面休業することができるようにするということが必要だということで、家族介護の必要性と事業主の雇用管理等の負担、これを考慮して、対象家族一人につき九十三日の範囲内で要介護状態に至るごとに介護休業が認められるというのがこれまでの制度であったわけであります。 介護休業の期間については、平成七年に介護休業の制度がスタートいたしましたが、例えば脳血管疾患とかアルツハイマー、老衰、こういった介護が必要となる原因が様々ありますけれども、三か月程度の介護休業期間があれば家族が冷静に判断をしてその対応を考えることができると考えられることがまず第一点。既に介護休業制度が導入されていた民間の事業所において、実際に今介護休業を取得した者の大部分が、七八%ぐらいですが、これが三か月以内に復帰をされているということを考慮して九十三日という日にちが設定をされたわけでございます。 直近の調査では、家族介護を経験をした働く人たちが、介護のために一週間を超えて連続して休んだ日数というのは二週間以内が七五%となっていまして、比較的短期の休業をしてまた職場に戻られるというケースが多いと聞いています。また、介護を経験した方の取得回数、これは三回までが約九割と、こういうことで、今回の改正案はこれらのことを踏まえて労政審で御議論をいただいた結果、事業主の雇用管理の負担、これも考慮に入れて、今回の改正案では法律上の最低基準としての通算九十三日は変えずに分割の回数を三回までというふうにしたわけでございます。 育児・介護休業法では、法律上の最低基準を定めた上で、個々の働く方々によっては期間とか回数とかこれが足りないという場合も当然もちろんあるわけでありますから、第二十四条において、事業主は、個々の介護を必要とする期間、回数などに配慮をした必要な措置を講ずるように努力義務として努めなければならないというふうになっておりまして、法律の水準を上回る柔軟な制度の導入について、各企業での積極的な取組を促していかなければならないというふうに思っております。 いずれにしても、今申し上げたようなことで、九十三日という日にちは変えずに、今回分割の三回というのを新たに導入するということになりました。
○石橋通宏君 大臣、答弁書読まれていますけれども、大臣自身、それで介護離職ゼロを実現できると思っておられるんですか。今の御説明聞くと、介護離職ゼロなんて結局看板掲げただけでやる気なかったんだなと思わざるを得ません。 大臣、要介護の方をお世話しておられる労働者の方で介護施設入所まで九十三日以上掛かっておられる方々はどれぐらい割合おられますか。厚労省として調査されているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今そういう資料は持ち合わせておりません。
○石橋通宏君 お手元の資料五に、連合の方で調査をされた資料ということで、参考までにお付けをしておりますが、私ども、厚労省の方ではこのような調査されていないというふうにお伺いしております。 しかし、連合の方で調査をされた実態ですと、九十三日間以上の期間、施設に入居できないという方々は三五・五%、一年以上掛かっておられる方も二二・二%という調査結果が出ておられます。 塩崎大臣、これ見てどう思われますか。これだけ多くの方々が介護施設入所を希望されている、でも入所できない、九十三日間じゃ到底足らない、一年以上も掛かる。これで介護離職ゼロ、九十三日間延ばさずに介護離職ゼロ実現できるんですか、塩崎大臣。そのことをお伺いして、大臣、これ見てどう思われるか、答弁お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) こういうケースがあり得るということは私もよく理解をしているつもりでございます。 その問題と、この介護休業をどう期間として設定をするのかということは少し異なる次元の問題でございますので、これで全部を解決をするということでいくわけではないんだろうと思います。最大限の配慮をして、先ほど申し上げたような理由で九十三日で三回の分割をすることでいくと。ただし、それでは十分ではないだろうという方々がおられるということはよく分かっているわけでありますからこそ、先ほど申し上げたような努力目標として企業には考えていただくということで、それをやるとともに、もちろん、受皿をどうするのか、そのサービスをちゃんと用意をするということが大事でありますし、調査をよく見てみると、ちょっと今日は手元にありませんが、もちろん施設が足りないということも、一割、二割の方々がそういうことを指摘をされておりますけれども、同時に、圧倒的に多いのはやっぱり働き方で、雇用慣行としてなかなかそれが許されないという、休みづらいとか、それはいわゆるこの九十三日以上休むとかいうことではなくて、もう少し幅のあるいろいろな休み方とか、介護のための残業をしないとか、そういうことについての御理解がないということで、そういうことを踏まえて今回のこの育児・介護休業法を御提起を申し上げているということでございます。
○石橋通宏君 今の大臣答弁聞かれても、多くの方々はがっかりされたと思います。結局やっぱりその程度の話なのかと。現場で頑張れ、企業に頑張ってほしい、それでどうやって介護離職ゼロ、政府目標として高らかに掲げられているのか。全く看板倒れですね。相当多くの皆さんがっかりされていると思います。 先ほど、二週間以内で職場に多くが戻られている。長く取りたくても取れないんでしょう、実態として、もっと必要なんだけれども、職場の環境や理解がない、取りたくても取れない、もっと長く休みたくても休めない。そういう実態に寄り添っているんですか、大臣は。全く考えていないじゃないですか。 そのことを追及させていただいて、引き続き森本議員からしっかり追及させていただきますので、バトンタッチをして、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○森本真治君 民主党・新緑風会の森本真治でございます。石橋委員に続いて質問をさせていただきます。 最後、石橋委員からボールが投げられましたので、私は、仕事と介護、そしてまた育児の両立支援制度を中心に質問をさせていただきたいと思いますけれども、冒頭ちょっと申し上げたいのは、厚労省さん、毎度毎度なんですけれども、これだけ重要な法案が一括して束ねられてしまっているので、いつも審議もなかなか十分我々としても納得いくような時間が確保してもらえていないというところが正直あります。今日も幾つかの論点ありますけれども、先ほど申しました部分に絞ってせざるを得ないということについては大変残念に思うところでございます。 先ほど大臣御答弁をされて、今回の法案で十分ではないところがあるみたいな趣旨の今発言をされましたけれども、今回の法案、自信を持って介護離職ゼロに向かって進んでいくんだという、そのような思いで提案をされているということではないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げますけれども、これが全てで、あとは何もなく介護離職ゼロを達成しようということを言っているわけではないということを申し上げているわけでございます。
○森本真治君 全てではもちろんないですよ。それは前回の法案の中でも、介護の人材確保のこととかも、当然供給側の体制もしっかりつくっていこうというようなことも我々としてもしっかり議論もさせていただいております。 ただ、今回の法案で着実に前に進むんだということを自信を持って今回提案していないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは当然しております。
○森本真治君 介護休業制度の、これちょっと局長さんで結構でございますけれども、取得の今の実績等、データちょっとお示ししていただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) 二十四年度の就業構造基本調査によりますと、介護を行っている雇用者のうち介護休業を取得した人の割合は三・二%、介護休業を取得した方は二・三%でございます。
○森本真治君 本当、一桁、しかも、これもう限りなくゼロ%に近いような取得率ですね。制度はあっても全くこれが機能していないというような実態ですね。 大臣、今回の制度改正において、この取得率、どのぐらい上昇すると見込んでいらっしゃいますか。
○政府参考人(香取照幸君) 今回の様々な、これ分割取得等々も含めた措置によりまして、先ほどの数字、先ほどパーセントで申し上げましたが、介護休業給付の方の受給者の数がございまして、二十六年度実績が約九千六百人ということでございます。 今回、給付率の引上げも行います。それから分割取得も行います。それから、全体として高齢者の数が増えるということもありますので自然増もあると。あるいは、今回、御指摘もありましたように周知徹底を図らなければいけないということで、そういったことも行いますので、全体として二〇二〇年ぐらいまでの間に現在よりもおおむね五万人から六万人程度、支給人員といいますか利用する方が増加するということを一応想定をしております。
○森本真治君 介護離職ゼロに向かって着実に進んでいるのかどうか、本当に疑問に思わざるを得ないような見通しだというふうにも思いますね。 先ほど大臣が石橋委員への答弁に対して、九十三日間の、この日数の据え置いた説明の中で、介護休業を取得をした方の七八%が三か月以内に復帰をされたという答弁をされましたね。ただ、実際今、じゃ、この取得をされた方のパーセンテージ、先ほど局長お話をされましたけれども、この僅か数%のデータの中での三か月以内という今の設定ですね。本当にこれ妥当ですか。
○政府参考人(香取照幸君) 日数の……(発言する者あり)申し訳ありません。 これ、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたが、介護は基本的には介護保険制度というものを私ども用意しておりまして、言わばまさに介護保険制度をつくったときの御議論にもありますように、社会的に介護を支えるということで、様々な介護サービスを利用しながら御家族、介護を続けるということを前提にしております。 その意味では、言わば直接、要介護者の方を休業してずっと介護し続けるということを前提で介護休業制度を組むというよりは、介護保険制度を使いながら仕事と介護の両立を図っていくという形で介護休業制度を使うということが前提ですので、日数を延ばすということが、そういう意味でいいますと全ての解決策ではないというのは先ほど大臣から御答弁を申し上げたとおりですので、その前提で介護を使うということのための介護休業は、その利用のための、何といいますか、合わせ技で介護をしていくための手段ということになります。 その意味で、今回のように、できるだけ休暇を使いながら、介護保険を使いながらしていくためのやり方として、取得の柔軟化もいたしましたし、あと選択的措置義務という形で労働の方で調整をしながら、介護サービスを利用しながらできるだけ長く介護と就労の両立をしていただくという形で施策を講じるということで今回は御提案申し上げているということでございます。
○森本真治君 先ほどの大臣の答弁でも、この九十三日間という意味は、今後の介護のいわゆる長期方針をどのように組み立てていくかという期間に充てるんだという趣旨だと、局長も今そのような趣旨をされましたね。実際、それはそれで私は否定をしませんよ。 じゃ、今この介護サービス、これまでの長い、長いというか、制度が始まって以降の歴史の中で、例えばこれ施設から在宅でしっかりとサービスを受けてもらうような体制をつくっていきましょうというような話もありましたね。 それで、これは民間の調査の数字で、ちょっと今日配付資料していないんですけれども、例えば認知症の方がいらっしゃる御家族でございますけれども、施設にその方が入っていなくて在宅の方で生活をされているときに、介護を担わなければならない方、例えば仕事をしながら、働きながらそれを担わなければならない方というのの仕事をしながら介護をできる時間というのの調査が、これは明治安田生命福祉研究所の調査ですけれども、平日では仕事をしながら介護に充てられる時間というのが二時間だというようなデータがあります。御存じかとも思いますけれども。一方で、じゃ現実問題として、認知症の方を介護する平均時間というのも出ておりまして、これはその限界の二時間を超えた二・九時間という数字ももう出ているんですよね。 そうすると、じゃ、そのような方というのは、もうこれは介護離職なり、就業は継続できないということで、もう介護離職ゼロという目標からは外れてしまうような方だというふうに思いますけれども。先ほど局長も答弁されましたけど、当然介護サービスを利用しながらというようなことは今後やるとしても、そのような方についてはどのように今後介護離職ゼロに向けて対応していかなければならないかということについて、御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 介護離職ゼロの推進のためには、先ほど来御答弁申し上げているとおり、介護基盤の整備というのが必要になります。 委員からも御指摘ございましたとおり、家族の介護とそれから介護保険によるサービス、これをうまく使いながら、在宅ないしは場合によっては施設の利用を含めて介護の支援を利用するということになろうと思います。そのために、今般の緊急的な整備の中で、例えば約十二万人分の介護基盤の整備を進めるということも取り組むという方針を立てているわけでございます。 そういう意味で、働きながら介護を行うということができるような仕組みというのも非常に重要なことで、働いている方に対して適切な情報を提供しながら、その方が一人で思い悩むことなく介護のサービスも利用しながら継続して勤務ができる、こういうことを達成していくことが重要だと考えているところでございます。
○森本真治君 しっかりと情報を提供する中で、介護サービス、効率的にというか効果的に組合せをしていただいて活用してもらうことに取り組む、そして、そのための介護サービス基盤、しっかりと整えていかなければならない、それと今回の制度などが、これで合わせ技だというふうな説明は分かりますよ、ただ、その中身の部分などについてまだまだ、今回、だから本当に自信を持って大臣が提案されたのですかというような部分の中でいろいろ、例えば労政審などの中で落としどころを見付けて、今回の法にベストではないけれども提案をしたんだというようなことであっては、今後、介護離職ゼロ、労政審を否定しているという話ではありませんので誤解のないようにしていただきたいんですが、やはり介護離職ゼロに向かって本当に決意というものが全然伝わってこないと言わざるを得ない。今後、やはりこれは状況をしっかりと把握をする中で、第二の手、第三の手というものも順次やはりこれは取っていかなければいけない、そのことも私は指摘をさせていただきたいというふうに思います。 先ほど局長から、情報をしっかりとという話がございました。これ、すごくやっぱり私も課題として持っているんですね。これ、議員の皆さんもそうだと思いますけれども、私が地元の皆さんからいろんな様々な御相談を受けるときに一番これまでも多いのは、保育所に入れないから何とかしてほしいという相談と、家族が介護になったんだけれどもどうすればいいのかという相談が議員のところに来るわけですよ。分からなくて、皆さんどこに相談していいのか。 つまり、多くの国民の皆さんが実際にそのような状況に置かれたときにどうしていいのか全く分からない。行政の方は地域包括センターとかいろいろあるんだけれども、全くそれが伝わっていないというところがありますね。情報提供をしっかりしていかなければならないというふうに御答弁されましたけれども、具体的にやはりこれを機にもっともっと国民の皆さんにこの介護についての理解ということは更に進めていく必要があります。その辺りについてのお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 御指摘のように、介護サービスの利用に当たりまして情報の提供が重要だということでございまして、地域の身近な相談窓口でございます地域包括支援センターや、ケアプランを作成するいわゆるケアマネジャーの果たす役割というのは極めて重要だと考えているところでございます。 このため、働く家族の方々に対しまして適切に情報が伝わるように、地域包括支援センター、企業、医療保険者などが活用いただけるように、介護保険制度に加えまして、介護休業制度などの内容を盛り込んだ家族に向けたパンフレットを今月中を目途に作成しているところでございます。 また、介護をしながら働く家族が相談がしやすい体制を整えるということも重要でございますので、市町村の窓口や地域包括支援センターが交代で土日や祝日の開所、つまりオフィスを開けるということを行うなど、地域の相談体制を充実するようそれぞれの市町村の皆様に依頼するなどの取組を行っているところでございます。 さらに、一層適切な家族支援が行えるようにケアマネジャーの養成にも大きな意味があると思っておりまして、平成二十八年度から養成カリキュラムに、働きながら介護をする家族に関する視点を盛り込むというようなこととしているところでございます。 これらの取組を進めることによりまして、働きながら介護を行う家族の支援にしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○森本真治君 本当に私の地元でも、地域包括センターの職員さんとか、すごい努力されています。いろんな地域の行事にも本当に一生懸命参加をされて、いろんなPRをされたりとか、どんどん地域に入っていかれる方というのは、本当に私は頭が下がる思いなんですね。 ただ、その努力もむなしく実態としてなかなかやはり国民の皆さんに理解がされていないという部分については、これはやはりもう一度、今御答弁いただきましたけれども、厚労省としてもしっかりとまた効果的な知恵を出していきながらPRをしていくということ、このことについても努力をしていただきたいというふうに思います。 それと、もう一つなんですけれども、先ほど香取局長が、今度の制度改正で更に五万人ですか、利用を見込んでいると。これ全体として何%になるのか、ちょっと私も今分かりませんけれども、いみじくもそのような現状ですね。本当にこれが加速をされていっている人数なのかどうか、私分かりませんけれども。 とすると、この制度が変わった後も引き続きこの介護休業制度等を利用しない方というのは、実際に介護を担っている方でも多く存在しているというような、そういう現実にやはりぶつかってしまわざるを得ないのかなというふうに思います。例えば、この休業制度を使わずに、通常の有休などを使って引き続き介護を担うという方も、これは多くまた存在し続けるのかなということが予測をされますね。これは育児についても同様だというふうに思います。 そこで、これは、この制度を利用するしないにかかわらず、育児や介護に直面をしている方に対するやはりいろんな支援というかフォローということはしっかりとやっていく必要もあろうかなというふうに思います。 それで、今回の制度改正では、家族を介護する労働者に関して、介護休業制度又は週若しくは月の所定労働時間の短縮等の措置を通じて、この制度を通じて配慮するということですよね、必要な措置を講ずる努力、義務ということになっておりますけれども。この制度の措置、この措置を通じなくても、やはり全体のそういう育児、介護に関わる皆さんに対する配慮ということは必要だというふうに思うんですけれども、その辺りについてしっかりと規定をするべきだと思いますけれども、お考え、これ、では大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、育児それから介護両方についてお話がございました。特に、困っていらっしゃる方々に対してどういう対応ができるのかということをいただきましたけれども、いずれにしても、今回のこの育児・介護休業法において、育児休業、介護休業等の取得を理由とする事業主による不利益取扱いが禁止をされているなど、基本的に育児・介護休業法に定められた制度の利用が確実にできるようにすることで仕事と家庭の両立ができるようにすることを目指していくわけでございますが、今回の改正において、育児休業、介護休業等の取得等を理由とする上司、同僚による嫌がらせ等の防止措置義務を創設するなど、法律上に定められた制度の利用がしやすくなるような見直しを行っておりまして、こういうことを通じて制度の利用を促進をしてまいりたいと思っておりますが、事業主が、先ほど来お話が出ておりますけれども、育児・介護休業法の要請を上回る対応として、労働者に対して休業、休暇を事実上認めたり、残業しないことを認めている場合には、事業主がそれを理由に不利益取扱いをすることは育児・介護休業法の趣旨に照らして望ましくないというふうに考えておって、その趣旨について引き続き周知を図っていかなければならないというふうに思っております。 いずれにしても、この育児・介護休業法に定められている制度を利用していない人についてのお話が先ほどございましたけれども、この不利益取扱いの禁止などの休業法上の事業主の義務を拡大することは今回の労政審の建議に盛り込まれておらず、社会的コンセンサスが得られているとは言えないと。労働者がどういうような行為をしたら、どのようなことを行えば、あるいは行わなければ、法の最低基準を満たしていることになるのか、一律の基準を設けることはなかなか難しいということなどがあるのではないかというふうに課題として思っているわけで、こういった点についても更なる議論が必要になるのではないかというふうに思っているところでございます。
○森本真治君 覚悟が全く見えませんね。 例えば、男女雇用機会均等法、妊娠、出産については、これ、当然制度の利用を前提ということではなくて、妊娠、出産ということで健康管理に関する措置等の規定を設けられている。社会的なコンセンサスが今得られていないというふうにおっしゃいましたけれども、大臣、今の答弁で本当に大丈夫ですか。もう一度、答弁考え直す気はありませんか。自信を持って今の答弁でいいのかどうか、もう一度お答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、均等法の話もありましたが、育児・介護休業法において、育児休業の取得などを理由とする不利益な取扱いの禁止を定めているわけでありますけれども、例えば育児・介護休業法に定められた制度を先ほど申し上げたように利用していない方に対してまで不利益取扱いの禁止に類するような配慮義務を設けたり、先ほど申し上げた男女雇用機会均等法の規定と同様の規定を設けること、つまり、それは妊娠、出産に関する規定について、事業主は女性労働者が母子保健法の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならないといったことを規定されているわけでございますけれども、こういった規定と同様の規定を設けることについて、先ほど申し上げたとおり、この労政審の建議には盛り込まれておらないということで、社会的コンセンサスがそこまで得られているということはなかなか言えないと。 労働者がどのような行為をした場合にどうしたことを行うべきか、あるいは行わなければ法の最低基準を満たしたことになるのか、一律の基準を設けるというのはなかなか難しいということをさっき申し上げたところでございまして、こういった点については更に議論を重ねていかなければならないというふうに思います。 いずれにしても、今回の育児・介護休業法の中での休業の取得などを理由とする上司、同僚による嫌がらせ等の防止措置義務を創設するというのは新たに今回マタハラ対策としてやるわけでございますので、法律上に定められた制度の利用がしやすくなるような見直しを行っているところでございます。
○森本真治君 すごく何か人ごとの、他人事のような、本当に安倍政権で、介護離職、一億総活躍を目指すんだという意気込みが、本当に今の大臣の答弁からは全く響かない。今回の法改正の賛否については会派の方針には従うつもりではおりますけれども、だけど、やっぱり私は、本当にその思いとやっているこの中身、どこまでこれが、よし、期待しようというふうに私自身が到底思えない、そのような法案だということを私は言わざるを得ない。全部を否定しませんよ、この中身について。もう本当に残念でしようがない先ほどの答弁であったというふうに思います。 ちょっと時間の方が少ないので、有期契約労働者の育休取得の要件について先に、これ、ちょっと確認だけさせていただきたいというふうに思います。 これ、衆議院の方の厚労委員会で我が党の西村智奈美委員や郡委員が確認をされているんですが、ちょっと議事録読ませていただいたんですが、少し分かりづらいなというふうに思いましたので、答弁、再確認をさせていただきたいと思います。 育休の取得の要件ですね。この中で、今回、一歳六か月までの間に更新されないことが明らかである者を除くというふうに規定があるんですけれども、この契約満了が明らかではないという場合、これは原則としては要件を満たされるという、言っている意味が分かりますかね、逆に解せば、そういう理解でよろしいのかどうかをまず確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 書きぶりが、ちょっとこれ、法律の条文なので分かりにくいんですが、今先生お話しになりましたように、端的に申し上げますと、育児休業の取得を申し出た時点で、一年あるいは一年六か月休業期間あるわけですけれども、その期間中に有期の契約が一応満了するという方がいらっしゃると。その場合に、その時点でもう更新はしませんということがあらかじめ明らかである場合、つまり、あらかじめもう更新はしませんと言っている、あるいは三回なら三回で、その三回の期限切るのでもうそこで終わる、つまり育休明けの時点で契約がもう切れているということが明らかであるという方は取れませんが、それ以外の方は、申出時点で、グレーの方も含めて、つまり更新されないということが明らかでなければ取得することができますというのが今回の改正の考え方でございます。
○森本真治君 分かりました。 その中で、これ、ちょっとそのままもう読ませていただきますけれども、西村委員が三つのケースについてこれは要件を満たすのかということで質問をされています。 一つは、過去、契約更新の実績があったり同種の労働者が契約を更新して働いている場合、これは契約が満了することが明らかでないということに当たるのかということですね。二つ目が、業務の基本的な性質が臨時的、一時的でない場合には契約満了が明らかでないとこれも判断していいのかということですね。それともう一つが、恒常的に必要な職務であっても臨時というふうに雇用管理区分をやっていまして、ただ結果として長期に契約をし続けるということになっているということ、これも契約満了が明らかではないということかという確認をしているんですけれども、ちょっとこれについて明確にもう一度答弁をしていただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 答弁し直せということなものですから。 御指摘の例ですね、郡議員に対して私が示したものだということだったと思いますが、御指摘の例は、いずれもそのような有期契約労働者が育児休業の取得要件を満たすということは一概には言えないというふうに考えております。したがって、御指摘の例について、今後つくられる指針に育児休業が取得できることを書き込むと答弁をしたものではないわけでございます。 有期契約労働者の方が育児休業の取得要件に該当するか否かの判断基準や具体的な事例などについては、この改正法の成立後、労政審において御議論をいただいて決めていただくというふうに考えているところでございます。
○森本真治君 ちょっと、もっと分からなくなってしまったんですけど。局長、じゃ説明。
○政府参考人(香取照幸君) 今の事例は、基本的な考え方は先ほど申し上げたとおりなんですが、個別事例でいった場合に、今先生が御指摘のようなケースは、御当人の雇用契約がどういう規定の仕方になっているかということによって、ある意味、本人がそこを、何といいますか、期待することが合理的かどうか、いわゆるグレーのところの判断がきちんとできるかどうかということとちょっと関わりますので、むしろ、もうちょっと細かく個別の例に即したような指針なりなんなりをきちんと作っていくということが必要なので、アプリオリに全員そういう場合は取れますと無条件に言ってしまうということはちょっと無責任になりますので、そこは個別にきちんと見させていただいて、もうちょっと詳細な具体的な指針なり事例を指針できちんと書いて、現場が混乱しないようにするということを申し上げた、私どもとして大臣に御答弁していただいた趣旨で、考え方としては、先ほど申し上げたように、一年半の以内に契約が終わるということがもう明らかでない方については取れますというのは、これは基本的な法律改正の考え方でございますので、今のお話のような個別に当てはめるときに、より細かい基準を作るときにケース・バイ・ケースをどのように書くかということはできるだけ指針で細かく書かせていただきますという、そういう趣旨の御答弁でございます。
○森本真治君 それぞれ個別に実態に即して判断をしていかなければいけないだろうということで、ただ、そのときに、じゃ、その判断をするやっぱり基準というものがある程度しっかり分かっていないといけないので、現場の方でも、労使共に、それはしっかりと今後労政審で議論をして、指針の中で明確にそれはさせていただくということでよろしいですね。そこをちょっとしっかりと確認をしたいというふうに思います。
○政府参考人(香取照幸君) はい、そのような考え方で議論させていただきたいと思っております。
○森本真治君 分かりました。 それでは、ちょっとテーマを変えて、ハラスメントの問題について取り上げさせていただきたいと思います。 特に今回、マタハラの防止措置が新たに加わるということでございますけれども、これは昨年、私の地元の広島でも大きな裁判というのもあって司法の判断も出ているというようなこともあって、非常に今大きな問題かなというふうに思いますけれども。 厚労省としては、今この被害の実態、マタハラの実態など、現状どのような状況があるのかという現状認識お持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) マタハラに関してでございますが、昨年ちょっと調査を実施してございまして、これによりますと、職場で妊娠、出産等を経験した勤労者の方のうち、解雇、降格といったいわゆる不利益取扱いあるいは嫌がらせを受けましたということで御報告いただいた労働者の割合が約二一・四%ということでございます。調べていきますと、事業主のみならず、同僚あるいは上司といった方々から嫌がらせを受けるということもかなり多いということを報告を受けております。 それからもう一つは、事業主サイドで、職場環境ということで、妊娠、出産、育児休業等を理由とした不利益取扱いにつきまして様々な防止策を講じているという企業の方の方が、実は出産後の働いている状況、就労継続する状況が長いということが判明したところでございます。 こういったことも踏まえまして、今般、制度改正では、事業主の不利益取扱いということに加えまして、上司、同僚からの嫌がらせによって就労継続が困難になるということがないように、言わば良好な職場環境を維持するという意味で、事業主に防止措置を義務付けるということが必要であろうということで法律改正をお願いするということにしたところでございます。
○森本真治君 今御答弁で、防止措置ということを今後制度的にしていきたいんだというお話であります。 それで、このマタハラの問題で、今回いろんな対応は、これまでのいわゆるセクハラの措置を参考にして、今後いろんな防止措置などについても議論がされるというふうにも理解をしておるんですけれども、例えばセクハラの防止措置、これまででも課題となっていたのは、被害に遭った方が例えばメンタルヘルスなどを害されて職場に行くことができなくなった場合などですね、このための復帰についてのいわゆる権利が担保されていないというようなこともいろいろと指摘をされております。 特に今回、マタハラの場合は、やっぱり妊婦さんなどということで精神的に特にダメージが大きくなってしまうということについては特にやはり十分に配慮をしていく必要もあろうかというふうに思いまして、しっかりとこの健康を害されることに関してのやっぱり補償であるとか、また職場に復帰をするという、防止だけではなくてその後のしっかりとした権利の保障というところについても担保していく、それを制度的にしていく必要があろうかというふうに思うんですけれども、それについてのお考えをお伺いします。
○政府参考人(香取照幸君) マタハラもセクハラもそうですが、様々な職場における不利益取扱いにつきましては、法律で明確に禁止をするということを行っております。違反事例が出た場合には、もちろん最終的には雇用契約の問題になりますので裁判等ということになるわけですけれども、その前段階として、私ども労働局均等室におきまして個別の相談に応じる、あるいは事業主に対する指導を行う、場合によってはあっせんも行うという形で、個別の事案に応じて労働局において必要な調整といいますか事業主に対する指導、あるいは被害を受けた方に関する支援というものを行ってまいるということで、これは今回までも、今までも行っておりますし、今後も、この四月以降、労働局の体制も強化いたしまして、新しい雇用環境・均等室ですか、という新しい名前の組織もつくりますので、そこで一体的にこういった問題の解決に当たってまいりたいと思っております。
○森本真治君 労働局の方でいろんなそういう新たな体制をつくられるという今の御答弁もございました。しっかりとこれが機能していくように取組していただきたいと思いますけれども、例えば今、このハラスメントの対応ということについても様々な、そういうハラスメントですね、先ほどから出ていますセクハラであったりマタハラであったりパワハラであったりと。例えば被害に遭った方が、じゃ、どこに行けばいいのかというようなとき、今、労働局はこれを一元化ということでやるということですけれども、職場なんかも含めて、そういう中でもしっかりとそういう体制をつくっていくということは非常に重要だと思います。 やっぱりこれ、行政としてもその辺りの後押しもしていく必要はあろうかなというふうに思いまして、行政で先行してまずやるということですから、それがより身近な職場などでできていく環境づくりをしていただきたいと思いますけれども、お考えをお伺いします。
○政府参考人(香取照幸君) 上司、同僚の嫌がらせの話で私どもがいろいろ相談を受けますと、やはり一つ多いのは、何といいますか、雇用主といいますか事業主さんの意識がどうかということがかなり影響するということになりますので、トップの方に対する働きかけということで、これは事業主の方に対する様々な研修ですとか働きかけ、あるいはいろんなシンポジウム等も含めて事業主の方の意識を変えていただくという努力をまずするということ。 もう一つは、当然この種の話は企業では人事担当部局が対応することになりますが、同様に、人事担当部局にそういった事案についてきちんと対応できる人をきちんと置いていただくと。かつまた、その人事担当の方に制度なりあるいはそういった私どもの考え方の趣旨を徹底するということで、これはやはり同様に研修会を開きましたり様々な広報活動を通じて人事担当の部局の方に理解いただく、あるいはそういったところできちんと担当を置いていただくということを、これもやはり労働局を通じて各企業に御指導申し上げる、あるいは場合によっては勧告をするということで対応していきたいと考えております。
○森本真治君 終わります。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。 昨日、通告をしておったんですけれども、時間の関係で質問ができませんでしたので、一問、ちょっと今回の法案とは違いますが、お許しをいただきたいと思います。政府関係機関の移転についてであります。 三月二十二日、一昨日ですか、まち・ひと・しごと創生本部において、国立健康・栄養研究所が大阪に全面移転の方針が示されました。私は、これは当然といえば当然なのかなというふうに思っておりました。 国立健康・栄養研究所というのは、一昨年の国会で医薬基盤研究所法というのが改正をされまして、昨年、平成二十七年四月に医薬基盤研究所と統合された一つの法人になったわけですね。国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所というちょっと長い機関になったわけですけれども、事業所自体は統合はしておらず、今回の移転でも、医薬基盤研究所とは別の場所に新しく建物が造られるというふうなことになったというふうに聞いております。 平成二十六年五月の厚生労働委員会でも指摘させていただきましたが、医薬基盤研究所からは創薬支援事業という一番のメーンのものが別の独立行政法人の方に移管されておりまして、一つの法人として医薬基盤研究所と健康・栄養研究所が統合したわけですから、事業所も一つにすべきじゃないのかなというふうに思うんですね。結構たくさんの独立行政法人がこの間一つに統合されましたけれども、場所は、建物はそれぞれ別々ということで、看板だけが一つになって物は別々ですよというふうな状況が多々あるかと思います。 今回も、移転するんだったら一つにした方がいいんじゃないですかと、そういうふうに思ったわけですが、その点について御見解を、これは大臣の御見解をいただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、松井知事とも二月の十二日にお会いをいたしました。大臣室においでをいただきました。その際にも、前向きに検討するということはお伝えを申し上げたわけでありますけれども、大阪府からの、健都、いわゆる北大阪健康医療都市、ここへの移転を、この国立健康・栄養研究所について提案をいただいておるわけでございまして、移転に向けて引き続きこの詳細や地元の受入れ体制の課題、こういったことについて大阪府それから研究所と調整が今後も必要なわけでありますが、大阪、そしてまた日本全体の成長に寄与するものとなるように、この研究所の本部が彩都にございますが、これとの関係も含めて、具体的にどのように移転をするのか、二十八年度中に成案を得られるように調整を精力的に進めてまいりたいというふうに思っております。
○東徹君 私も、この名前が国立健康・栄養研究所というところ、以前視察に行きました。多分皆さん方も行かれたことがあるかと思いますけれども、体育館があって、プールがあって、今どきこんな研究、こうやって国の独立行政法人がやらないといけないのかなと。民間にできること、民間でなくても例えば国立大学でもこういった研究ってできるんじゃないのかなというふうにも思っておりまして、施設見ていただければ分かるかと思いますので、どういうものを造っていくのか分かりませんが、そこはよく慎重に御検討をいただきたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕 続きまして、今回の雇用保険に関係することについて質問をさせていただきたいと思います。 雇用保険財政における国庫負担の在り方についてでありますけれども、雇用情勢が改善したことによって、平成二十六年度末の失業給付に係る積立金残高、これが六兆二千五百八十六億円ということになっておりまして、過去最高水準というわけであります。 雇用保険では、失業等給付の一定割合、国庫が負担する仕組みでありまして、平成二十七年度予算では一千五百二十三億円になっておるわけなんですね。雇用情勢が改善しても、国庫負担で積立金が増加していくという状況にあるわけであります。今、国の財政状況が非常に厳しいわけでありますから、この国庫負担、廃止してはいかがかと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 雇用保険の国庫負担は、失業が、政府の経済政策とか雇用政策と関係が深く、政府もその責任の一端を担うべきと、このように考えております。 国庫負担の当面の在り方については、昨年末に経済財政諮問会議において取りまとめられました経済・財政再生計画の改革工程表におきまして、積立金や雇用保険料の水準、経済雇用情勢の動向、そして一方で、雇用保険法附則第十五条の規定、こちらは先ほどもお話しさせていただきましたけれども、雇用保険の国庫負担につきましては、引き続き検討を行い、できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で附則十三条に規定する国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとする、これ全会一致で可決していただいたものでございますけれども、これと、あと次が、国庫が果たすべき役割等を勘案いたしまして、二〇一八年度の末まで、関係審議会等において検討し結論を得るということで、検討の結果に基づいて必要な措置を講ずるとされておりますので、この方針に基づきまして検討してまいりたいと、このように考えております。
○東徹君 だから、その検討の在り方を私は質問させていただいておりまして、大臣、これ本当に今大変じゃないですか、この国の財政のことを考えればですよ。また、経済のこともやっぱり考えていかないといけないし、今、安倍内閣では来年から消費税を八%から一〇%に上げますよということを言っているわけですよね。これ、もう僕も何回も言っているんですけれども、じゃ八%から一〇%になぜ上げるのかというと、日本の冠たる社会保障制度を次の世代につないでいくためだと、もう一つはやっぱり国の財政というものをしっかりとやっていかないといけないという説明をいつもされているわけじゃないですか。 〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕 我々は、今の経済情勢を考えれば八%から一〇%に今上げるべきではないですよ、これはもう延期すべきじゃないですかということを申し上げておるわけでして、ただ、やっぱりそうなると、またこれ財政的に非常にどうなのかという問題もあるということで、いつもこれ議論になっているわけですよね。 この委員会でもそうなんですけれども、保育士を確保するためにはこれは財源が必要だと、保育士の質、保育士さんの賃金だって上げていかないといけない、そうなればやっぱりこれもお金が掛かる。また、子供の貧困対策とかいうと、これも教育についてもっともっとお金を掛けていけ、これもう常に財源がありませんとかいって、財源の確保が必要ですというふうな答弁がいつも出てくるわけじゃないですか。 やっぱりどこかで財源を見出していかないと問題を解決できないわけでありまして、ましてや高齢者がどんどんどんどんとこれから更に増えていくのは間違いないわけでありまして、じゃ、介護保険の金額もどうなるんですか、医療保険の金額もどうなるんですか、年金は一体どうなるんですかと、こういった深刻な問題があるわけじゃないですか。これはもう本当に、これからの将来、五年、十年、十五年、大変大きな問題なわけでありまして、そういうことを考えれば、この一千五百二十三億円、今国庫負担しているわけですけれども、私はこれ廃止すべきだというふうに思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来の民主党の議員の先生方との議論をお聞きをいただいたと思うわけでありまして、一方で必ず元に戻せという決意を述べよと激しく言われるわけで、これが言ってみれば私どもの議論をする際に配慮をして総合的に判断をしなきゃいけない状況だろうと思いますので、先ほど申し上げたとおりの改革工程表において触れるべきことについて触れてあるように、その中にはやはり真逆のことも入っているわけであります。 したがって、それらを総合して判断をしていくというのが我々の責任だというふうに思っておりますので、あらゆる方々のお考えを踏まえた上で答えを出していかなきゃいけませんし、先生おっしゃるように、国のあるべき財政の姿も当然それは共に考えていかなきゃいけないことでございますので、この改革工程表に書いてあるような方針にのっとって検討をしていくということが、先生のお考えも踏まえての結論を出していくということになるんだろうというふうに思います。
○東徹君 これまで一定の政府もきちんと役割をこれは果たしてきたわけでありますし、今、積立金残高が六兆二千五百八十六億円あるわけですよね。これが過去最高水準になって、繰り返しになりますけれども、またこれが国庫負担でまだ積立金が増加していくと、こういう傾向になっておるわけですね。 じゃ、廃止と言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、それだったらしばらく延期したらどうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 繰り返して恐縮でございますけれども、先ほども答弁申し上げたように、これ全会一致で平成二十三年に成立をいたしました雇用保険法の改正法の附則の第十五条というのもあって、これはむしろ、今暫定措置になっているものを廃止しろというのが、国会の意思としてこれを廃止するように求めているわけでありまして、一方で、先ほどお話がありましたように、積立金や雇用保険料の水準というものを考えろというのは今まさに先生がおっしゃった問題であって、様々、ですから、申し上げたとおりの諸要素を考えた上で結論を得ていかなければならないというふうに思っておりますので、先ほどの、積み上がっているのが六兆円余りということでございますが、これはリーマン・ショックのときには四千億ぐらいまで下がってしまったという事実もございますので、そういうことに備える意味でありますけれども、今回いろいろ考えた末に保険料を下げると……(発言する者あり)ごめんなさい、平成十四年ぐらいが一番の最低で四千億ということでございますので、そういうようなことも含めて、あらゆることを考えた上で決めていかないといけないというふうに考えております。
○東徹君 消費税引上げを我々は延期をせよと言っている以上は何らかのやっぱり財源の確保もしていかなければならないということで提案をさせていただいているということで、是非御理解をいただきたいと思います。 もう一つ、求職者支援制度についてお伺いをいたします。 特定求職者を対象とする求職者支援制度についてでありますけれども、雇用保険の失業給付を受けられない人を対象としているのに雇用保険が財源というふうにされているのはなぜなのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この求職者支援制度は、今先生が御指摘のように、雇用保険の対象になっていない方々の対策でございまして、制度の利用によって安定した就職を促進することで雇用保険財政に資することなどを踏まえて、雇用保険の附帯事業として位置付けて、原則、雇用保険と国庫が半分ずつ、二分の一ずつ負担をする制度として創設をされてきておるわけでございます。 この財源負担の在り方についても、今回の法改正を御審議いただいた労政審、この報告書では、厳しい財政状況等を踏まえると、当面この位置付けを継続することはやむを得ないが、政府は引き続き一般財源確保の努力を行っていくべきであるというふうにされておりまして、私どもとしては、こうした報告を踏まえて、引き続き求職者支援制度について対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。 この支援制度の終了者の約半分は追って雇用保険の世界に入ってくる方々だということも一つの考慮材料だというふうに理解をしているところでございます。
○東徹君 一方では、厳しい財政状況を考えるとということで、財政状況を考えてこの雇用保険が財源となっているというところがあるわけじゃないですか。さっきの僕の質問とちょっと関連するんですけれどもね。一方では、厳しい財政状況だから、本当は一般財源なんだけれども厳しい財政状況だからということでこの雇用保険を財源にしておるということだと思うんですね。 時間がなくなってきますので次の質問に移らせていただきますけれども、求職者支援制度とこれは似た制度であります短期集中特別訓練事業、この間からこればかり言っているんですけれども、様々な事業に使われてきたのが緊急人材育成・就職支援基金であります。 短期集中特別訓練事業について、入札をやり直す前の当初の予算案では、奨励金、給付金、委託金、協会事務費など、これはJAVADAに関する事務費ですけれども、それぞれ当初幾ら見込んでいたのか、当初の見積りをお伺いしたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 平成二十五年度の第一次補正予算におきまして、短期集中特別訓練事業におきましては、対象人数三万二千四百人に対して百四十八億六千万円を計上しておりまして、その内訳を御説明させていただきますと、訓練実施機関に対する奨励金が七十七億八千万円、受講者に対する給付金四十九億九千万円、訓練認定等に係る委託金が二十億円、中央職業能力開発協会の運営事務費ということで一億円を見込んでおりました。 そして、これ、訓練認定等に係る委託費二十億円のこの内訳をもうちょっと詳しく御説明させていただきますと、職業訓練認定業務が十四億九千万円、そしてキャリア形成相談業務が五億一千万円ということでございます。
○東徹君 だから、これ、大臣にこの間調査してくださいということでお願いしているんですけれども、この訓練認定機関に対する委託費、これが非常に理解できないわけですね。この間も言いましたけれども、今回対象者の人数は十分の一ぐらいになっておるわけですよ。十分の一になっていて、最初はこれ二十億、十分の一になったのにもかかわらず今回の金額では十億。これは非常に金額合わないんです。 だから、これ、当初JEEDがやっていたら、JEEDのところに二十億が行っていたことになるわけですよね、そういうことになるわけですよね──はい。なので、ちょっとここは大臣、しっかり調査をしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 続きまして、次の質問でありますが、この基金なんですけれども、平成二十一年度補正予算で設置されて以降、今年度、平成二十七年度末までに一兆百三十三億円が基金に積まれてきたわけでありますけれども、そのうち五三%程度に当たる約五千四百三十億円を国庫に返納しております。この基金の事業の終了時期は平成三十五年度末というふうにされておりますけれども、平成二十六年度には基金事業の新規申請の受付を終了しておりまして、特に平成二十五年度以降は使用見込みのない金額が国庫に返納されているわけであります。 無駄に基金を使うよりかは国庫に返納する方が当然これはよろしいわけでありまして、ただ、なぜこのような多額の国庫返納が生じてしまうのか、当初の事業の見通しが甘かったんじゃないですかという思いなんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 御指摘の緊急人材育成・就職支援基金は、合計で五千四百二十九億円国庫に返納させていただいております。返納のうち最も多いのは、平成二十一年度に基金の事業の実施期間を、これ三年だった予定を二年に短縮させていただいたためでございます。そのために三千五百三十四億円を返納させていただきました。ちょうどこの間に政権交代等もございまして、政策のウエートの掛け方とかが当時の政権の方針によって変更されたというのも影響の一つの要因としては考えられると思います。
○東徹君 ということは、前の政権の見通しが甘かったということですか。違うんですか。
○副大臣(とかしきなおみ君) そうではなくて、三年の予定だったんですけど、これを二年に短縮してしまったということなので、それでお金が浮いた分を返納させていただいたということでございます。
○東徹君 この基金は、次の質問でありますけれども、事業費のほかに管理費等として平成二十六年度には八億七千二百万円が支払われておりまして、平成二十七年度は六億一千八百万円の支払額を見込まれているわけなんですね。この管理費というのは何なのか、是非お聞きしたいんですけど。
○副大臣(とかしきなおみ君) 御説明させていただきます。 まず、今御指摘にありました平成二十六年度の決算で、管理費は八億七千二百万円、そして平成二十七年度の予算では六億一千八百万円でございます。 内訳を御説明させていただきますと、平成二十六年の中は、委託費ということで六億九千九百万円、そして人件費等ということで一億七千三百万円になります。平成二十七年度の予算では、六億一千八百万円の合計の中で、委託費が三億九千四百万円、そして人件費等が二億二千四百万円と、このようになります。
○東徹君 数字を言っていただいていますけれども、問題意識を持って考えていただいていますか。にこにこ元気に言っていただくのはいいんですけれども、やっぱり問題意識を持って、こっちは問題意識を持ってこれ聞いておるわけですから、ちょっと問題意識持っていただきたいなというふうに思うんですけれども。 もうこれ、時間ありませんので最後の質問になるかもしれませんけれども、この基金を設置している中央職業能力開発協会、JAVADAの人件費などに毎年数億円のこれ税金が使われているんですね。JAVADAには厚生労働省始め国家公務員のOB三名が、非常勤職含む、役員として天下っておるわけですけれども、結局こういったJAVADAに言ってみれば運営補助金を出しているだけなんじゃないんですかと思うんですが、厚生労働大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この緊急人材育成・就職支援基金事業という、これが中央職業能力開発協会にお金を回すためにやっているんじゃないかと、こういうお話だと思います。 この基金事業は、職業訓練や再就職支援それから生活支援を総合的に実施することを目的として、その造成先につきましては、国と密接な連携を図りつつ全国一律の基準に従って事業を実施できること、それから職業能力開発支援に関するノウハウとか実績を持っていること、法律に根拠を有して、その事業運営に関して厚生労働大臣の直接の処分権限が及んで基金の適切な管理を期することができることなどから、中央職業能力開発協会が最もふさわしいということで今日までやってきているということでございます。 この協会の役員には、お話があったように、厚生労働省のOBが就任をしておりますけれども、OBの役員就任についてはこの協会において手続がございまして、役人のOBを採用する場合には公募をしろということであります。それで、平成二十七年七月に公募を行って、候補者のこれまでの経歴などと照らして、法に基づく総会で選任されたということがプロセスでございます。 なお、厚生労働省OBを含む役員の人件費については基金等の国費は充当されていないということになっておりまして、こうしたことから、同協会にお金を落とすために基金事業を実施しているということではないという理解でございます。
○東徹君 いろいろと答弁いただいていますけれども、私も、これ財政状況厳しい、消費税は延期すべきだと、そういった中で、やっぱり財源は、もうちょっとお金を大切に使っていかないといけないんじゃないんですかという意味で御質問させていただいていますので、是非よろしくお願いいたします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 午後一時五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時九分休憩 ─────・───── 午後一時五分開会
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、馬場成志君が委員を辞任され、その補欠として高階恵美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 休憩前に引き続き、雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 自民党の島村大でございます。 午後一番、トップバッターとして、大臣が残念ながらいませんが、大臣がいない間しっかりと御質問をさせていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。 現在の社会変化に合わせて雇用を全般的に見ますと、ライフステージによって個人、社会とともにまだ解決しなければいけない課題は多々あると思っております。女性が輝く社会を目指し、女性が輝くことができる環境整備を進めていかなければならないということも、今共通認識を持っているところだと思います。また、超少子化社会で、我が国において、今まで以上に出産しやすい、また子育てのしやすい環境整備も待ったなしの状況でございます。また、親御さん等の介護で介護と向き合わなければならなくなったときに、しっかりと仕事を続けていけるような体制整備も進めていかなければならないと思っております。 このようなことを考えますと、今回の雇用保険等の一部改正に関しましては、全部とは言いませんが、少しずつ雇用、仕事に関して解決に向けて一歩前進する法案だと思っておりますので、是非とも進めていただきたいと思っております。ただ、まだまだ問題点もあると思いますので、そこを少し御質問させていただきたいと思います。 まずは、この法案に入る前に、今、例えばこのネット中継とか見ていただいている方で、育児休業とか介護休業とか介護保険とか、いわゆる国民の方々が本当にどこまで知っているかと。先ほど、午前中いろんな委員の先生方もお話ありましたように、PR不足もあるのではないかと。もちろん、PR不足もあると思うんですが、私はもっとこの介護それから育児に関して、教育ですよね、学校教育も私は必要じゃないかと。今もやっていると思うんですが、更にこの教育に関しても進めるべきではないかと思っております。この辺に関しましては、今日は文科省を呼んでいるわけではないので、そこは皆様方に御理解していただければいいと思いますが、この教育に関しても含めて質問させていただきたいと思っています。 そもそも論ですが、今回の育児休業給付及び介護休業給付の算定の基礎となる賃金、これ、どのように計算されるのか、まずこれを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 育児休業や介護休業給付の算定の基礎となる賃金日額につきましては、原則として休業の開始前六か月間の賃金の総額を百六十で割った額といたしております。この賃金につきましては、臨時に支払われる賃金ですとか、あるいは三か月を超える期間ごとに支払われる賃金、例えばボーナスなどにつきましては含まれません。各種手当や残業代などは含めて計算することになりますが──済みません、割る数字を間違って言ったようでございまして、休業の開始前六か月間の賃金総額を百八十で割った額でございます。
○島村大君 ありがとうございます。 ちょっともう一度確認したいんですけど、いわゆる世間で言う基本給、それから何とか手当、残業代、交通費、それを日割りで計算する方法で、ボーナスは入らない、そういう考えでよろしいんですよね。
○政府参考人(生田正之君) 恐縮でございます。 今委員おっしゃいましたように、残業代だとか各種手当などは入りまして、それを割るということでございます。ボーナスは入らないということでございます。
○島村大君 ありがとうございます。 やはり、日々お仕事をしていただいている方はこういう細かいこともしっかりと理解していただいて、どこまで自分たちのいわゆる給付が入るかということもしっかりと、これは広報的にやはりPRをしていただきたい観点なので、まず確認をさせていただきました。 次に、育児休業の給付率が今最高で六七%だと言われておりますが、この根拠について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 育児休業給付につきましては、平成二十六年の雇用保険法の改正におきまして、特に男性の育児休業の取得を促進するために、健康保険の出産手当金の水準、これにつきましては、産前産後休業期間に会社を休んでその間に給与の支払を受けなかった場合に、一日につきまして被保険者の標準報酬日額の三分の二に相当する額を支給するとされてございますけれども、この三分の二という額を踏まえまして、育児休業開始時から最初の六か月間の間につきまして六七%に引き上げたところでございます。 なお、この育児休業給付の給付率につきましては、雇用保険制度でより深刻な保険事故、失業が一番深刻だというふうに私ども考えてございますが、その失業の場合の基本手当の給付率、これは最大八〇%でございますけれども、それにも留意しながら設定しているものでございます。
○島村大君 ありがとうございます。 育児休業に関しましても最高で六七%、今お話ありましたように約三分の二、三分の二は給付をさせていただくということが理解していただけると思います。 次に、今回改正が行われますと、介護休業給付に関しましても育児休業の今の六七%に並ぶと聞いておりますが、これは一つこれでよろしいかということと、もう一つは、この介護休業給付についての、先ほどからお話、午前中も本当にありましたこのPR、今現在どのようにされているかということを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 家族の介護や看護を理由とする離転職者が年間十万人いらっしゃるという中で、介護休業期間中の所得保障というものが雇用継続に一定の効果があるというふうに私ども考えてございます。そのために、今年の八月一日から介護休業給付の給付率を育児休業給付の給付率と同様に六七%に引き上げるということにいたしております。 議員御指摘になりましたように、今般の給付の拡充も含めまして、事業主の方やあるいは働く方々に介護休業給付の一層の周知をする必要があると思っておりますし、必要な方がそれを踏まえて介護休業給付を受けるようにしていく必要があると思っております。具体的には、パンフレットなどは作っておるわけですけれども、そういうものも配付いたしますが、今回新しい工夫といたしまして、地域包括支援センターとそれから都道府県の労働局が一緒になって事業主の方にこういった給付についても周知していくようなこと、あるいはケアマネジャーの方にも御協力いただいて、ケアマネジャーを通じました働く方々への周知などもやりまして、介護休業給付が一層活用されて介護休業の普及が進めばというふうに考えてございます。
○島村大君 ありがとうございます。 今の答え、答弁で皆様方が、ああ、そうか、こんなにやっているのかと思っていただけたかどうかなんですけれども。 正直言いまして、今厚労省さんもこういう立派な企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアルとか、いわゆるマニュアル的なもの、またPRのものはたくさんいいものが私もできていると思うんですよ。ただ、これがどこまで本当に国民に浸透しているかというのがまだまだだと思うんですね。一番は、私も診療室を二十五年前からやっているんですけれども、育児休業もそうですし、介護休業もそうなんですけれども、一番これ問題点は、使用者側の問題点というのも今回大分改善されると思うんですけれども、ただ、やはりスタッフ同士ですよね。スタッフ同士のどうしてもこれが、例えば育児休業でこの方は産後、保育所に預けているから、その時間帯はお仕事ができる、でも保育所に間に合うように早く帰らなくちゃいけない。そうすると、それ以外のスタッフが、結局、その残されたスタッフで残りの時間を勤務しなくちゃいけない。じゃ、残業とか遅い時間を、育児休業の方は認められるけど、それ以外の方でみんなでやらなくちゃいけないということになるわけですね。 そうすると、スタッフの間で、いわゆるお仕事をしていただいている方々が、本当にみんなが、今回も書いてありますけど、この中に、介護もそうですけど、意見統一なり、やはりみんなで助け合おうねという気持ちが本当にあるのかどうかという、そういう根本的なところも、大企業はそれはシステム的にできるかもしれません、でも、中小、小企業また商店街、小さいクリニックなんかはなかなか難しいというのが現実的な状況なわけですね。 ですから、先ほど私がなぜ教育だと言ったのは、やはりお仕事をしてから、じゃ、育児の大切さを理解してもらう、また介護に対しても理解してもらうといってもやっぱりこれは遅いと思うんですよね。ですから、そこを是非とも、縦割りと言われていますけど、縦割りじゃなく横串を刺して、教育に関しましても皆様方からやっぱり発信していただきたいなと。これは、私の、今の現場にいる一人としては痛切に感じているところでございます。 今は、育児休業・介護休業給付について、休業しても給付がしっかりありますよということを、労働者の皆さんにあるということをお話しさせていただいたんですけど、次からはちょっと、じゃ視点を変えまして、中小企業の、今お話ししましたように、両立支援の助成金、雇用保険二事業の助成金に関して、一応中小企業という言葉がありますから、もちろん中小、小さい会社も入るわけですけど、これが個人商店や我々みたいな小さい個人診療所なども対象となるかお聞きしたいんですけど。 なぜこんなことを聞くかといいますと、例えば、今回の四月からの税制改正で、中小企業が機械設備等をしますと固定資産税が五〇%引き下げられることになりました。この中小企業の定義が、これがどこまで入っているかといいますと、もちろん商店街まで入っているんですけど、これは、済みません、私の立場もあれなんですけど、クリニックは入っていないんですよ、駄目なんですよ、これは入っていない。 ですから、中小企業といっても、それぞれの省庁のいわゆる根拠がそれぞれ違うわけです。ですから、今回の厚労省としての中小企業はどのような根拠で中小企業としてうたっているか、教えていただきたいと思うんです。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 雇用保険二事業により実施している助成金の中には、中小企業両立支援助成金など中小企業のみを対象として支給されるものがございます。この定義につきましては、雇用保険法施行規則の百二条の三第二号というところにございまして、内容的には中小企業基本法第二条と同じ意味でございます。 例えばですけれども、小売業につきましては、資本金等の額が五千万円以下又は常時雇用する労働者数が五十人以下、医療業等につきましては、資本金等の額が三億円以下、常時雇用する労働者が三百人以下となります。 そして、常時雇用する労働者数の下限はございませんので、常時雇用する労働者が一人でもいらっしゃれば、個人商店やあるいは個人の診療所につきましても、業種に限定なく、中小企業両立支援助成金など雇用保険の二事業の助成金の対象になります。
○島村大君 ありがとうございます。 ということは、一人でも従業員の方を雇っていれば雇用保険の対象になるわけですから、そういう法人じゃなくても個人商店でもよろしいということでいいんですよね、確認させてください。
○政府参考人(生田正之君) 雇用保険二事業の助成金の対象につきましては、法人以外に個人商店、個人事業主の方で問題ないということで今までも運用してございまして、そういうことで対応させていただきます。
○島村大君 分かりました。 では、今御回答ありましたように、商店街のお店の方々も、一人でも従業員の方がいらっしゃれば全ての方がこの助成金を受けられるということですよね。ありがとうございます。 次に、今回の改正案で有期契約の労働者の方が、育児休業の取得要件を見直しており、これにより、有期契約の労働者でも育児休業が取りやすくなると考えられていると言われております。労働者には育児休業給付がありますが、企業への支援ですね、いわゆる、今までは労働者に対してのどういう支援があるかということをお聞きさせていただきましたが、企業ですね、使用者側の企業に関してどのような助成があるかを、またその実績ですね、どういうふうな実績があるかを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 今回の改正で、今お話がありましたように、有期労働者の方に対して育児休業の取得が取りやすくするということで、先ほど午前中の質疑でも御答弁申し上げましたが、制度改正をいたしております。 そうしますと、これは審議会の議論でも、中小企業には、従業員の方はそういった形でなるわけですが、事業主側の負担の問題があるだろうということで御議論がございました。私どもは、各企業において育児休業の取得した方がいる場合その代替要員を確保するということで、これに関する助成を行う、負担軽減を行うということで、特に中小企業を対象といたしまして、先ほど名前が出ましたが、中小企業両立支援助成金というのがございまして、その中で代替要員の確保についての助成を行う代替要員確保コースというのがございます。これは平成二十七年度の実績でございます、これは二十八年一月末までの時点でございますが、四百七十五件の実績がございます。なお、この制度につきましては、一件三十万円ということでございますが、二十八年度予算からこれを五十万円に増額をするということで、増額を予定してございます。 また、育児休業の取得の後の職場復帰に関しましても、育休復帰支援プラン、このようなものを策定していただいて、労働者に対して支援をしていただいた企業に対しましては、中小企業両立支援助成金育休復帰支援プランコースということでやはり助成金を用意してございます。こちらにつきましては、同じく二十八年一月末現在で実績は三百八十二件ということになってございます。こちらにつきましては、支給対象者を今度は拡大いたしまして、無期の方一人、期間雇用者一人の計二人を対象にいたしまして、それぞれ支援の対象として助成金をお配りするということにいたしております。
○島村大君 ありがとうございます。 確認ですが、この中小企業両立支援助成金の元になっているのは、これ労使折半じゃなくて事業主のみが負担していただいているという考えでよろしいですよね。
○政府参考人(生田正之君) 雇用保険の二事業の助成金につきましては、雇用保険二事業の財源が、事業主の方に保険料を御負担をいただいている、千分の今は三・五なんですけれども、四月一日から三・〇に変わりますが、その御負担いただいている保険料から拠出してございます。ですから、事業主の保険料から出ているということでございます。
○島村大君 ありがとうございます。 そして、この代替要員確保ですと、いわゆる、じゃ、育児休業者がいらっしゃって、育児休業を取得している間はその代替の方が来ていただいて、その育児休業の方がちゃんと復帰したらその事業主に対して一人当たり三十万円、今まで三十万円でしたが五十万円にするということですよね。 ということは、育児休業の間だけ、もちろんそこは有期の社員さんになると思いますが、そういう方が、ちょうどそれがいればもちろんいいですよ、うまく。じゃ、うちが育児休業を取る方がいます、誰かいませんかということで、その間だけどうか来てくださいと。その間にうまく来ていただければいいですけど、そうは、済みません、世の中うまくいかないのが常だというのが私の考えているというか、経験しているところなんですけど。 そうしますと、もう一つは、この代替要員確保コースで、例えば代わりの者がいなくて現在いる従業員の方々だけでこれをどうにかその仕事を、皆さん仕事量を少しカバーしながらやったと。先ほどのいわゆるみんなでやりましょうということの考え方で、その期間、育児休業ですから、ある程度期間は決まっているわけですから、その期間内は現在の従業員の方々でやっていただいて、育児休業を取った方が戻ってきていただいたと。そういう場合に、いわゆる代替要員は確保できなかった、そういう場合はある程度想定していますか、していませんか、どうですか。要するに、代替要員が確保できなかった場合でもこの代替要員確保コースでこういう助成金が出るかどうかというのを想定しているかどうかというのはどうでしょうか、これが現実だと思うんですけど。
○政府参考人(香取照幸君) この助成金の考え方は、一つは、代替要員を確保して人を入れる、その後、取得した方が原職に復帰をすると。基本的には、雇用保険ですので、育休を取った後きちんと復帰ができるようにと、それを手当てするために助成金を出すということになりますので、例えば、その間代替要員の確保なしで対応できた、それで当該休暇を取った方が復帰をしてくるという場合には、そういう意味でいいますと、その分の負担のコストが掛かっていないことになりますので、助成金の対象ということではないんだろうと思います。 今お話のあった人の確保の話ですが、それは恐らく担当局長がまた御答弁申し上げると思いますが、それはハローワークその他で求人を出していただいて、そういった中で、職業紹介の中で人の募集という形で御支援申し上げるということになろうかと思います。
○島村大君 今の答弁どおりだと思うんですね。 ただ、私、何が言いたいかというと、もちろん代替の要員が確保できればそれが一番ベストなんですけど、現実的にはできる確率が低い方が私は多いと思うんですね。そのときに、先ほどからお話ししていますように、現在今いるスタッフだけで、どういうことをスタッフから言ってくるかといいますと、分かりました、代替要員がいないのであれば我々で頑張りますという、そういう会社もあるわけですよ。そういうときに、そういう会社に対して私は少し、代替要員のお金が掛からなかったから、じゃ助成しませんよというよりは、そういう今いる社員たちに少しでも何かやはりそれは御褒美をあげられるようなシステムがあれば私は逆にいいんじゃないかと思っているんですよ。 そうしないと、これ、なかなか育児休暇を取りづらいわけですよ。やっぱり、自分が育児休暇を取るとどうなるかというのは中小企業のスタッフはみんな分かっているわけですから、そのように少しこれを、代替要員確保コースと書いてありますから、もちろんいなくちゃいけないのは分かるんですけど、もう少し何か今後そこを広げていただきたいなというのが、今日、大臣いないので、私は言わせていただきましたので、よろしくお願いします。 それから次に、先ほどもお話ありましたように、助成措置について、もっと企業にも、今お話ししましたように、企業側もいわゆる助成金があるということを知らない企業がたくさんあると思いますし、そういうことに含めてこれPRを強化することはどのように考えているか、御質問させていただきたいと思います。
○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。 委員御指摘のとおり、今回二十八年度予算で、今回は多くの企業に利用していただこうということで、支給額や支援対象を拡充する内容を両立支援等の助成金では対応させていただくこととなっております。これは多く知っていただかないと全く意味のない制度になってしまいますので、このためにはちょっとPRにも力を入れていこうということで、都道府県の労働局を通じまして経団連や企業に先ほどのパンフレットを配付したり、ホームページでの掲載を行うといった周知に努めております。 さらに、これに加えて、育児休業の取得率の低い業種、これをちゃんとピックアップして、あとは人材が不足している業種、こういったところを重点的に周知を行うなど、効果的な周知方法については少し新しい挑戦をしていきたいなというふうに考えております。 より一層周知に努めまして、この制度を多くの企業に活用していただけるよう頑張っていきたいと思います。
○島村大君 ありがとうございます。 もちろん、今副大臣が言っていただいたことを進めていただきたいんですけど、もう一つ、いわゆる中小企業の事業主の方々が一番やっぱり税制のこととか経営に関しまして話し合っているのは、多分税理士さんとかそういう方々が多いと思うんですよね。ですから、例えばその一つは、税理士さんに、税理士さんの協会もありますからそういうところにお願いするとか、もう一つは、少し商店街よりちょっと大きめのお店ですと社労士さんが入っているとかありますから、やっぱり社労士さんのところに周知徹底していただくとか、やっぱりその辺も含めてPRを是非とも、いわゆる使用者と、介護なり育児休業、休暇を取る御本人と、またその会社とか店のスタッフが全員が分かっていないとこれはうまくいかないと思いますので、そこは三者にうまくPRできるように是非ともお願いしたいと思います。 時間も大分過ぎているので、ちょっと次に行かせていただきます。 次は、介護休暇や子供の看護休暇について、今回の改正では、年五日を半日単位でも取得できるようになりました。年五日間取れるというのか、その必要があれば今年五日間取れるわけですけど、今、先ほどからお話ししていますように、小規模とか商店街のお店ですと、労働者の方々からいえば、それは当たり前だというかもしれないですが、一年間三百六十五日としますと、今普通大体週休二日のところも大分多いかなと。週休二日がお休みあると。祝日があると。また、有給が今十日から二十日間取れるわけですよね、取れないところもあると言われていますけど、それを抜いても、例えば年末年始でお店をやっているところもあれば、お店自体がお休みになると、そこもお休みになるわけですね。そうしますと、年間大体三百六十五日中合計しますと百二十五日以上、多い方で百四十日間ぐらいはお休みになるんですよ。そうすると、月に三十一日とか三十日でもいいんですけど、二十日間、これ使用者側の言い方で申し訳ないんですけど、二十日間働かない場合も多々出てくるわけです。 そうしますと、要するに、中小企業、お店としましては、従業員の方々に、やはりせめて、申し訳ない言い方ですけど、月に二十日間ぐらいは働いていただかないとなかなか経営として成り立たないという考え方も、まあ、皆さんもう御存じだと思いますけど、あるわけですね。そうすると、じゃ、この介護休暇、看護休暇、必要だというのは分かるんですけど、年五日をどう取るかということに関しましても、使用者側から見れば非常に大きなウエートになるというふうに私は思っております。 ですから、いわゆる介護休暇とかお子さんの看護休暇を取得した場合に、どういうふうな賃金の扱いになるとか、使用者側と労働者側の考えで今賃金の扱いはどうなるかをまず教えていただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 介護休暇、看護休暇、今お話ありましたように年五日、今回の改正で半日単位ということにいたしますけれども、これはいわゆる年次有給休暇の外側の特別な休暇ということになりますので、労働者側が労務を提供しない日数ということになります。したがいまして、これはいわゆるノーワーク・ノーペイという原則に従いますので、基本的に事業主は賃金を支払う義務はないということで、お休みは、何といいますか、差し上げますが、賃金は払わないと。もちろん、これは就業規則等で払うということを労使でお取り決めになれば払うことになりますが、法律上はこれは賃金を支払う義務のない休暇ということになります。
○島村大君 ありがとうございます。そのようになっているんですよね。 ただ、ちょっと与党なんでこの辺でやめさせていただきたいんですけど、最後に結局何が今日言いたいかといいますと、労働者、いわゆる従業員の方々の、従業員の環境づくりですよね。そこがどうしても今のお考えだけだと、使用者とその休業とか休暇を取る方々の考え方というのはすごく今回この助成で大分私はいいと思うんですけど、まあ言葉は悪いんですけど、その取っていない従業員の方々がどうしてもそのしわ寄せが来てしまうという感覚が、この法案ですと、私は大分まだあるんじゃないかと思いますので、是非とも、今後の通知とかそういうことで少しでも和らぐことができるんであれば、私は和らげていただきたいことを切にお願いしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 大臣がまだいらっしゃいませんので、質問の順番をちょっと変えさせていただきます。 午前中から介護休業等のお話随分出ておりますが、私も介護に関しましては自分のライフワークの一つでありますので、介護休業を中心に御質問をさせていただきたいと思っております。 安倍政権は一億総活躍社会を掲げておりますが、今回の雇用保険法の改正案の内容は、少しでも一億総活躍社会になるように、この理念に沿ったものだとは思っております。しかし、この改正法が理念だけで終わる、あるいは制度だけで終わるのでは意味がありません。実際に社会の中で法が生きてこなければ意味がありませんので、そういう意味でも幾つか御質問をさせていただきたいと思います。 現在、アベノミクスによる景気回復が目指されていますが、人手不足も大きな課題となっております。その一方で、介護離職者は年間約十万人にも上るとも言われています。さらに、昨年、一昨年の本委員会でも御質問をさせていただきました隠れ介護の問題であります。二年前の時点でも、ある調査では、推計でありますが、実に一千三百万人にも及ぶのではないかという試算もございました。労働力人口の減少を抑制し、景気回復を目指すためには、この介護離職をいかに防いでいくか、減らすかということが大変重要だと思っております。 さらに、国民一人一人にとっても、介護離職後、むしろ負担が増したという実感が出たという調査結果もございます。一億総活躍社会を目指すのであれば、介護離職防止というのは喫緊の国家的課題であるというふうに思っております。 以前、本委員会で御質問した際に、平成二十六年度より企業における仕事と介護の両立モデルの導入が始まったというふうに御答弁いただきましたが、実証試験の結果はどのようになっておりますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) ありがとうございます。 今御質問いただきましたが、企業の介護離職の予防ということで、仕事と介護の両立を進めるためということで、平成二十五年度からその具体的な取組内容というものをお示しする介護離職を予防するための両立支援対応モデルを策定いたしまして、二十六年度に約半年掛けまして百社の企業を対象にこのモデルを導入する実証実験を行ったところでございます。今御質問のあったとおりでございます。 この実証実験の結果でございますが、各社において、一つは、従業員の仕事と介護の両立に関する実態の把握、それから取組の効果測定、これを社内アンケートの形で実施をいたしました。それともう一つ、介護に直面する前の従業員への支援ということで、言わば事前の様々な情報伝達等々の支援ということで、社内研修あるいはリーフレットの配付、それから各企業におきます介護休業の制度設計の見直しの検討をしていただいたところでございます。 実証実験の結果ですが、社内研修あるいはリーフレット等の配付によりまして、様々仕事と介護の両立のための情報提供を行う、これはかなり効果がございまして、事前にそういった情報を提供しますと、実際に介護に直面した後も仕事を継続をできると、つまり、こういった支援があるということが分かることで継続が可能だというふうに認識していただける方々の割合がかなり増えるということで、やはり、実際介護に直面したときに何が起こるかということが分からないことによる不安というものが非常に大きくて、それがこういった取組によって改善されるということが明らかになってございます。 私どもといたしましては、こういった結果を踏まえまして、やはりこういった予防のための両立支援のモデルというものを各企業に実践をしていただくと、そのために活用できるような具体的なマニュアルというものを作成いたしまして、各企業にお届けいたしまして、その取組を働きかけを進めていると、今そういう段階でございます。
○石井みどり君 労働政策研究・研修機構の仕事と介護の両立に関する調査におきまして、介護のために仕事を休む労働者は少なくないが、介護休業を長い期間取得するより、短い期間の休暇、休業で両立を図る割合が高いという結果が出ております。介護休業の分割に関する調査において、勤務先の制度として休業期間を分割できた場合、就業継続率が六・二%上昇したという調査結果もございます。 今回、そういう意味では、この法改正で少しは改善をできるのではないか、使いにくいと言われていた介護休業制度等が少しは改善されたというふうに思いますが、この法律の意義を少し御説明いただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) ありがとうございます。 今回の改正では、お話ありましたように、介護休業九十三日間、これを分割取得できるということにしたわけでございますが、この分割取得に関しましては、午前中の答弁でも申し上げましたが、実際には一週間を超えて連続して休む日数が二週間以内の方が七五%ということで、比較的短期の休業で復帰する方が多いので、今までの制度ですと、休業の申出をすると、そこから九十三日間で、その先は取得ができないということになりますので、介護期間の長期化あるいは介護保険を使いながらの介護と仕事の両立ということを考えますと、分割して柔軟に取得することができるようになるというのは一つこれは前進なのではないかと思います。 それと、別の調査ですが、介護期間、休業して介護する期間が長期化しますと、やはり離職に至るケースが多い、一年を超えるとかなりの方が離職をしてしまうということなので、休業期間が長くなるということ自体が実は、何といいますか、両立にはマイナスに働くので、その意味ではできるだけ短く分割をするということの方が効果があるということだと思っております。 それからもう一つ、今回、いわゆる選択的措置義務というものにつきまして大幅な改革をいたしております。 従来は、この九十三日の範囲内で企業は休業の代わりの措置を提供するということになってございまして、その具体的内容は、週又は月単位で所定労働時間の短縮措置を講ずる、いわゆる短時間勤務を認める、あるいはフレックスタイム制を導入する、あるいは始業あるいは終業の時間の繰下げ、繰上げ、要するに時差出勤ですね、あるいは様々な経済的な助成を含めた助成を行うと、こういったものをどれか一つ選択的に行うと。 従来は、この九十三日の範囲内でしか行わないということだったんですが、今回は、申出から三年間この期間を延ばして、その間に二回以上利用できるということにいたしました。つまり、労働時間や働き方の方を調整することで、それと併せて介護を、公的介護サービスを利用しながら休業するという形にいたしまして、言わば、単に休むか休まないかだけではなくて、労働時間を柔軟に調整する、これを九十三日とは別に、別建てで利用することができるようにするという改正をいたしました。 この二つをもちまして、介護と公的な介護サービスを利用しながら働き続けることができるような措置を講ずるということにいたしたいということで、今回の改正は、その意味では、仕事と介護を両立していくということを目指す従業員の方々にとっては、私どもとしては支援になるような制度改正をお願いできているのではないかというふうに考えております。
○石井みどり君 介護休業の取得は、現在、要介護状態に至るごとに一回となっておりますが、これ、実際の職場で具体的にはどのように判定が行われるんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 要介護状態であることの判断でございますが、現在の取扱いは、基本的には労働者御本人がそういう状態の要介護の方を介護することになったということをお申出をいただくということになっておりますので、その意味では御本人の申出ということになります。 具体的に、要介護状態の判断基準につきましては私ども通達でお示しをしておりまして、その通達の内容に沿って御本人が自己申告でやるということになってございます。企業によっては何がしかの証明書類の提出というのを要求するという場合もありますが、これは法律上は義務付けられておりませんので、企業の側の取扱いということになります。 実際には、医師の診断書ですとかあるいは要介護認定ですとか、そういったものを求めるという企業もございます。申し上げましたように、これは求める場合もございますけれども、仮にそれなしで自己申告だけでいった場合でも法律上は介護休業の取得をすることはできますので、その意味では自己申告というのが今の取扱いでございます。
○石井みどり君 先ほどこの法改正の意義を御説明いただいたわけでありますが、介護休業が本来は年次有給休暇と同じような取りやすさがある、自由度で取得できることが私は望ましいのではないかというふうに思っています。 後の御質問で申し上げますが、育児休業と介護休業は私は本質的に全く違うと思っています。介護休業を取得しやすくするためには、今までいろいろ御説明がありましたが、現在のこの利用率、先ほど午前中も数字が御説明ございました、介護休業の取得は三・二%、休暇は二・三%という実態がございます。 そして、それに引き換え、これ五年ごとですので、直近は平成二十四年のデータですが、総務省の就業構造基本調査、これ一昨年もお聞きしたんですが、今介護をしていると思われる雇用者は約二百四十万人であると。そして、介護休業等の制度、全てひっくるめて利用者が三十七万八千人という非常に低調というか低い実態がございますので、この介護休業制度をひっくるめて、これをもっと取得をしていただくためにどうすればいいというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 今先生御指摘ありましたように、介護をしている雇用者の方は約二百四十万人いらっしゃるということで、介護休業、介護休暇、それと先ほど申し上げました選択的措置義務、こういったものも含めて、介護休業制度の中で様々措置している制度を御利用された方、全部ひっくるめて三十八万人ということなので、パーセントでいうと一五・七%ということで、育児休業等と比較すると非常に取得率が低いわけでございます。 今回の改正で、例えば分割取得、今申し上げました分割取得ですとか、あるいは要介護状態の基準につきましてもいろいろ議論がございますのでちょっと見直しをすることも考えてございますし、先ほど御答弁申し上げましたように休業給付の引上げも行うといったようなことで、できるだけ利用しやすいようにということで私ども制度改正いたしますが、他方で、やはりこれは、何といいますか、職場が取りやすいかどうかという問題に最後はなりますので、やはり事業主の方がどういうふうに理解していただくかと。 あるいは、午前中も御答弁申し上げましたが、実際に相談をする場合には人事当局に御相談をすることになりますので、人事当局が理解があるかどうかと。更に言えば、従業員、事業主のそういった姿勢が職場の雰囲気に影響してまいりますので、上司、同僚がこういうことはお互いあることなのでというふうに思っていただけるかどうかと、それも含めてやっぱり職場の環境を改善するということが非常に重要ではないかと。 その意味では、労働局中心に、一方できちんと法律の最低基準を守っていただくといったような指導、勧告と併せて、やはり制度内容の周知徹底でありますとか、機会を捉まえて介護問題についての理解を深めていただく、そういった企業側の経営姿勢の中にそういうものを反映していただくということを粘り強くやってまいるということが必要かと思っております。 午前中も答弁申し上げましたが、今回、労働局の体制も強化いたしますので、そういった中で更に一層事業主に対する働きかけを強めてまいりたいというふうに思っております。
○石井みどり君 介護の現場では、かなり要介護状態も変化をしてまいります。そして、高齢者ですから基礎疾患も持っていて、身体状況も増悪を繰り返したりするという状況がございます。そして、それに伴ってケアマネジャーといろいろ打合せしたり、あるいは介護サービス事業者との打合せがあったり、それから、在宅で介護する場合、いろいろな介護機器の設置で、進んでいる在介センター辺りはPTも派遣をしてくださって、どういうふうに介護機器を設置したらいいかとか、そういうような打合せ等が結構あるんですね。その際は、やっぱり家族が立ち会いませんと、そのところがなかなかうまくいかない。そうなると、介護休暇でありますが、時間単位での休暇を取るという方が非常に有利であったり、現実に合っているということが多いのが実情であります。 こういうニーズに即しますと、今回、半日単位で介護休暇を取ることはできるわけですが、一歩前進というか半歩前進だとは思いますが、しかし、時間単位で介護休暇を取ることができるように私はなったらいいと思っていますが、ただ、これに関しては多分労政審の雇用均等分科会でも議論になったんだと思いますが、特に細切れで社員が休んでしまうと業務管理が非常に難しくなるということで企業側から懸念があるんだという、そういう配慮もあって半日単位ということになったのかなとも思いますが、しかし、今申し上げたように半歩前進ではありますが、介護の現場からいくと、もう少し時間単位、年次有給休暇もこれ全ての企業が時間単位で取れるわけではありませんが、時間単位で年次有給休暇が取得できる企業も、一六・二%という低い率ではありますが、あるわけですね。そういう方向に行けないものだろうかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 介護休暇の時間単位取得の問題につきましては、今まさに先生御指摘のとおりの議論が労政審でありまして、やはり私どもは介護保険制度を所管しておりますので、ケアマネジャーさん、あるいはOT、PTさん、在宅の様々なサービスを提供するに当たって家族との調整の場面というのは様々ございます。その意味で、時間単位で取得するというやり方が欲しいという声があるというのは十分承知しておりますし、労政審でも労働側の委員からは、もうちょっと更に柔軟な取り方をという御議論は当然ございました。 ただ、ここはやはり、まさに今先生お話しのとおりで、労働法規ですので最低基準ということになります。そうしますと、全ての業種、全ての企業でひとしくこれは守っていただくということになりますので、そうなりますと、業種でありますとか職場の働き方、シフト勤務だったり交代勤務だったりいろんなケースがございますので、事業主側としては、そういった職場の労働管理あるいは雇用管理の観点からなかなか対応できない、中小企業の場合なんかは対応できないという御議論があって、どうだろうかということで、ぎりぎり最後調整をして、では半日単位まではやりましょうということで、最低基準で半日単位ということになったところでございます。 この点につきましては、労働法規はまず最低基準を決め、その上で、様々な労使合意で現場現場で上乗せをするということができるという仕掛けになってございますので、お話のあった時間単位の介護取得につきましては、その意味でいいますと努力義務、あるいは労使の話合いでもって現場現場でやっていただくという、言わば最低基準ではなくて、何といいますか、できるところからやっていただくということで、言わば上乗せで各企業さんあるいは労使の合意の中でやっていただくという形で対応しようということで、最低基準の半日の取得というものを、これをまず確実にやっていただくと。その上で、様々な労使の御努力あるいは私どものいろんな調整の上で自主的な取組が広がっていって、さらにそういったことが一般的にどこの企業でも対応できるという状態になればその次のステップを考えるということで対応してまいりたいと思っております。
○石井みどり君 労働政策をお決めになるお立場としてはそういう御答弁しかできないんだろうと思いますが、しかし、本当に介護の現場からいくと、だから使い勝手が悪いということは非常に私も実感をいたしましたので、半歩前進だと思いますが、更にもっと活用されるような方向に行っていただきたいと思っています。 先ほど、介護のための所定労働時間の短縮措置とかあるいは所定外労働の免除というようなお話もございましたが、この所定外労働の制限制度、残業の免除というような制度を新設されるわけでありますが、これで少しは日本の企業の長時間労働という企業風土が改善されればいいと思っておりますが、その一方で、これも多分労政審の分科会で出たんだと思いますが、企業の中、特に中小企業の、先ほどの御答弁でもありましたが、事業の運営が妨げられるのではないかという懸念があったというふうに聞いております。じゃ、この制度が本当に利活用されるために、先ほど来るる御説明はございますが、どのように具体的にどう進めていかれるのか、お教えください。
○政府参考人(香取照幸君) 今先生御指摘ありましたが、今回の制度改正では、介護休業の分割あるいは選択的措置義務の拡大と併せまして、要介護状態の家族を持ってこの介護休業制度を利用したいという申出をしてからその対象の家族が亡くなるまでの間、最後まで所定外労働については免除するという、こういう制度を入れることになります。これはかなり大きい制度改正になります。 使用者側からは、これは、非常に制度改正は大きい拡充になるので、中小企業の負担はかなり問題になるのでいかがなものかという議論は実際にはございました。ございましたが、やはり様々御議論する中で、最終的には、じゃ、これについてはやりましょうということで同意をいただいたところでございます。その意味では、せっかく入った制度ですので、確実にこれが運用されるようにということを私どもも中小企業も含めてされますようにということで努力したいと思っております。 一つは、やはり、先ほど申し上げましたように、これは事業主側の理解というのが非常に大きいので、社内研修でありますとかあるいは人事担当者に対する研修、あるいは従業員も含めたリーフレットの配付等々、とにかくこの制度の周知徹底を図っていただくと。あるいは、先ほどちょっとお話ししましたが、介護休業の取得でありますとか、その後の円滑な職場復帰につきまして企業側で様々な努力をしていただくといったようなことがされた場合に、特に中小企業に対しましては一定の助成を行うということで、助成措置を用意いたしまして取り組んでいただこうかというふうに思っております。 先ほどからの御議論でも、まだまだ十分ではないのではないかという御指摘を受けておりますが、私どもとしてはこういった取組を中小企業に対する支援を進める中で御理解いただいて、この制度が円滑に施行できるようにということで努力してまいりたいと思っております。
○石井みどり君 先ほどの御答弁の中でもございましたが、介護休業給付の話でありますが、現行の四〇%から今回の改正で六七%に引き上げられるということでありますが、少しでもこの介護休業制度の利用が増えればいいと思いますが、今回のこういった改正によってどれぐらい、先ほど来申し上げている介護休業制度等、これの効果が出るか、政策的にも経済的にもでありますが、どのように試算をされておられるのか、お教えいただけますか。なければ結構ですが。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 今回の改正につきましては、御指摘の介護休業給付の給付率の引上げに加えまして、給付の対象になります介護休業につきまして三回まで分割して取得できるようになるということになります。 このような制度改正によりまして、今後、介護休業の分割取得が進みますと、短期間の休業の方から介護休業給付の申請が増加するというふうに考えられます。それから、給付率の引上げによりまして、従来は経済的な理由で介護休業が取れなかったという方につきましても新たに介護休業が取れるようになるというふうに期待されますので、介護休業給付自体の受給者の大幅な増加が見込まれるというふうに考えてございます。今回の介護休業給付の給付率の引上げですとかあるいは育児・介護休業法の改正によりまして、仕事と介護の両立ができる環境整備が図られて、介護を行う労働者の雇用継続に資するものと考えてございます。 給付自体の試算はしておるんですけれども、全体の効果につきましては、恐縮でございますが、試算がございません。
○石井みどり君 大臣がお戻りになられましたので、肝の質問に参りたいと思っております。 先ほど少し、介護休業と育児休業は本質的に違うと申し上げましたが、役割が私は全く異なるというふうに思っています。仕事と育児の両立支援と同様の考え方でこの介護との両立支援を考えますと、逆に仕事と介護との両立を阻害しかねないというふうに思っています。 育児休業というのは、その休業を取得した社員の方が実際に育児を担うということでありますが、私は、介護休業の役割は、休業を取得してその社員の方が直接的に介護を担うのではない、むしろ要介護の方々がどういうサービスが必要なのか、そしてどんなサービスが受けられるのか、そして直接社員本人が介護を就業時間内にするのではなく、介護が継続できるためのその準備とかマネジメントをするためだというふうに思っております。 そして、育児との違いは、介護は突然に起こることも多いんですね。何の準備もないまま、情報もないまま、先ほど来のモデルケースの百社でやったという調査のところでもありましたが、そういう情報もないまま、いきなり介護の、本当に目の前に突き付けられてしまうという、そういう現実がございますので、やはりこの休業制度をうまく利用するというのは、実際に自分が介護を担うためではなく、ありとあらゆるサービス、インフォーマルからフォーマルサービス、そして地域における介護のありとあらゆるサービスをフル動員をして、そして自分が働きながら介護を両立させるためのものが私は介護休業だろうというふうに思っています。 そのことを理解した上で支援策を考えないと隠れ介護の減少にはつながらないというふうに思っておりますが、この点、どういうふうにお考えでしょうか。これは大臣にお聞きしましょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今衆議院の方から回ってきたものですから、少しキャッチアップするのに時間が掛かるかも分かりませんが。 今、介護休業と育児休業では本質的に違うんだと、こういうお話をいただきました。恐らく自らの御経験も踏まえてこのことをおっしゃったんだろうと思いますけれども、私どもとしては、育児休業と介護休業の違いについては、まず育児については、扶養の状況などから労働者が自ら育児をしているか事業主が把握ができる、それから育児休業は、働く人がその子を養育するために行う休業であって、働く人がその子と同居をして監護することを前提とする休業であるということでございます。 一方で、今介護についてお話がございました。介護については、元々、先ほどのお話のように突然やってくるというところもございますし、また、その介護をしていることを職場でなかなか言い出しにくいというのが今までの現状であって、だからこそ、この取得率も非常に低かった。また、育児と異なって、介護をしていることが外見的にもよく分からないという、他の人たちから見れば分かりづらいということで、働く人が介護をしているかについて事業主が把握ができずに、また理解も深まらなかったということがあったのではないかと思います。 育児と異なって、介護はいつまで続くか、その介護自体が、分からないために、介護休業は自ら働く人が介護に専念するために利用することを想定しているものではないということを何度か申し上げてまいっておりますけれども、家族を支える体制、システムを構築するために一定期間御利用していただくということを考えた上での休業ではないかというふうに捉えているわけでございます。 介護期にどのように介護保険サービスを利用するか、どのような働き方をするかについては、要介護者の状態とか介護者本人、あるいはどういう家族とどういう構成でおられるのか、それぞれが何をされているのかなど、かなり広範な要素を考えていかなければいけないというふうに思います。 今回の仕事と介護の両立支援制度の見直しでは、こうした様々なニーズにできる限り対応できるようにということで、制度を働く人が柔軟に利用することを可能にするということを目指したわけで、九十三日だけじゃ足りないという話も出ましたが、今回いろんな形で、休暇の五日の取得単位を、これを半日単位にするとか、あるいは選択的措置義務というものも九十三日とはまた別にするといったようなことも含めて様々やってまいっておるわけでございます、短時間の勤務制度などについてでございまして、そういうこともやってきております。 それから、介護終了までの残業免除制度というのも新たに行いました。これは、全てそれぞれ一人一人、多分介護休業を取ろうとされる方にとっては異なる状況の中で異なる判断が行われることがほとんどであるので、余り一律に言えるような話ではないのではないかというふうに思っているところでございます。
○石井みどり君 今九十三日あるわけですけれども、介護は先が見えない、何年続くか分からないということがあります。そうすると、その間全て休業できるか、これはもう不可能だと思います。 ですから、私は、今申し上げたように、やはりありとあらゆるサービス、介護保険ももちろんそうです、フォーマルサービスもそうです、それからインフォーマルサービス、それからもう親戚から使える人は何でも使って、そして、今あるこういう企業の支援制度、そういうものもフル活用して、自分がやっぱり働きながら介護ができるというふうにしないと、離職して介護に専念するとそれこそ介護うつになったり追い詰められ、本当に負担も大きくなるので、これは誰にとっても私はプラスはないというふうに思っています。 経団連の二〇一六年版の経営労働政策特別委員会報告によりますと、仕事と介護の両立支援には、介護を行う従業員のプライバシーに十分配慮した上で、企業による情報収集と適切な支援が必要であるとされています。国として、このような企業による介護を行う労働者、従業員への取組に対して、企業に対してどのように支援をお考えでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 介護保険制度を創設するときにも、実はやはり離職によって企業側が労働力を損失すると。特に要介護者は六十代、今ですと七十代、八十代の方になりますので、企業にしてみますと四十代、五十代の中堅の方が突然ということになりますので、結構ダメージが大きいということで、介護保険をつくるときも、介護保険制度の創設に最終的に経団連含め御賛成いただいた一つの背景は、この労働力の問題であったというふうに認識しております。 経団連御自身も、今お話ありましたように、一六年の労働政策の委員会の中で、やはり両立支援という観点で従業員に対する支援が必要だということを御自身がおっしゃっておられますし、私どもも同じような考え方で、従業員の介護の状況というものを事業主がきちんと把握をしていくということが非常に重要ですし、そういったことが企業が持っている様々な支援施策、あるいは国が持っている施策があらかじめ従業員の方々に情報として渡っている、あらかじめそれが分かっているということが突然来た介護に対応できるときの一つの、何といいますか、防波堤になっているというように考えてございます。 この点に関しまして、冒頭の御質問でいただいた仕事と介護の両立支援モデルというものを私ども策定いたしております。この中では、あらかじめ様々な情報を用意をして従業員に提供する、これ非常に重要であるということ、それから従業員の様々な介護の問題を抱えている問題、お話ありましたように、実際に介護をしていても介護休業を取らない、あるいは有給休暇などを使ってやっておられるという方もいて、実は介護休業の制度を利用しないというのはなぜかという質問の中で多かったのは、知らないというのと、自分の会社にその制度がないというのと、有給でやりくりしているという答えがかなり多かったと。前二者は、制度はあるのに理解されない、あるいは会社がそういう制度を持っているのに知らないということになりますので、これはやはり普及ということになりますし、有給で対応しているというのは、なかなか言い出せないといいますか、そういうことがあるんだと思っています。 その意味で、企業側がやっぱり従業員の実態把握といったものをきちんと行う、これはプライバシーの問題があるのでなかなか難しいのですが、そういった取組をしていただくということが必要かと思っております。そういったことは先ほどの両立支援対応モデルの中でも御指摘申し上げているところなので、こういったものを普及していくということを通じて企業の取組を御支援してまいりたいというふうに思っております。
○石井みどり君 今の御答弁の中で、年次有給休暇を利用しているという、これ確かにそういうデータもあるんですが、ただ、先ほどもちょっと申し上げたんですが、この年次有給休暇の取得率が実は四七・六%、そして取得日数は八・八日という状況であります。年次有給休暇すら十分取れていない、そして時間単位で有給休暇が取れるというところもまた少ない、この辺も併せて企業側を指導されないと、隠れ介護の問題は解決をしないというふうに思っています。 今の御答弁の中にもありましたが、勤務先に相談ができない、あるいは、もちろん介護休暇あるいは介護休業も取りにくい、そして介護をしているということが知れると人事考課にも影響が出るというようなことで、なかなか隠れ介護というのが、隠れですから顕在化しないということがありますが、今まで御答弁いただいたようなことがこの隠れ介護を防ぐための方策だろうと思うんですが。 さっき半歩前進というふうに申し上げました。今回、この法案の附則十四条にまた五年後の法施行状況の検討条項が入っておりますので、これ、やはり決して大きな前進ではない、半歩前進。しかし、我が国には介護保険制度もありますので、社会で支える、介護は社会で支えるという理念の下に導入された介護保険でありますので、少なくとも将来的には更に今ある課題がもっと改善される必要があると思いますが、この介護問題の取組に対しての抱負を、これは大臣にお聞きした方がいいでしょうか。
○副大臣(とかしきなおみ君) 先ほどから委員御指摘のとおり、この介護の問題、隠れ介護の問題だけではなくて、この介護の問題はどんどん大きくなってまいります。家族の介護を理由とする離職者の方も年間今十万人でございますけれども、高齢社会がどんどん進んでまいりますので、これから介護をしながら働く人の数は増大するということはもうこれは容易に想像できるわけであります。 また、先ほどから議論になっておりますように、介護の状況というのも人それぞれによってどんどん変わってまいりますし、状況も刻々と変わるということで、非常に対応するのが難しいのが介護の悩ましいところであります。介護によって離職することがないように、安心して働き続けられるようにすること、これはもうとても大切なことだと思っております。 ということで、今回の法改正によりまして、仕事と介護の両立支援制度、大幅な拡充を行ってきたところではありますけれども、これで私たちも完璧に対応しているとはとても思っておりませんし、これで満足することなく、やはり、労働者が離職せずに働き続けられるような制度とするにはどうしたらいいのか、法施行後の状況もしっかりと捉えて絶えず検討を行わなければならないなと、このように考えております。 あと、この介護保険の附則十四条にあります施行後五年を経過した場合の制度の見直し、これに係る検討規定も踏まえまして、今後、介護を行う労働者の状況や介護サービスに関する制度の動向も踏まえまして不断の見直しをしていこうということで、日進月歩、これは制度を改変していくことを前提に、状況をしっかりと捉えて対応していきたいと、このように考えております。
○石井みどり君 最後に、これ法案とは離れるんですが、昨日も武見委員が御質問されました自殺対策で一問ちょっと御質問したいと思っております。 一昨日、衝撃的なニュースが報道されました。両親から虐待を受けて、相模原市の児童相談所に保護を求めたにもかかわらず児相が保護措置をとらなかったために、中学二年の男子生徒が自殺を図って今年の二月に死亡していたということを、一昨日、児相が公表いたしました。この死は防げた死だと私は思っています。 昨日、自殺対策のお話も出ましたので、私も、何を申し上げたいかというと、もう時間がありませんので端的に申し上げますと、幾ら法律を改正しても、地域やあるいは学校の現場で血の通った適切な措置、対応がなされませんと法律が生きてきません。我が国の自殺者数はここ数年減少してきておりますが、問題は、私は若年者の自殺だと思っています。特に、児童生徒の自殺は一義的には文科省が扱われるんだと思いますが、私は決して文科省だけに任せてはいけないと思っています。 厚生労働省も、四月からは厚生労働省の中に自殺対策推進本部が設置されるわけでありますので、是非、厚生労働省も当事者意識を持っていただいて、関係省庁と連携や調整をしながら、都道府県、市町村の指導に当たっていただきたい。 そして、地域社会との連携の中で、関係する多様な機関や職種とともに有効な対策を講ずるべきだと思っておりますが、厚生労働省、まさに各省庁と連携しながら、そして、児童生徒のことは文科省のことだよというのではなく、まさに自らが取り組むんだという、そういう自覚や意識がおありかどうかお聞きをして、質問を終わりたいと思います。大臣、お願いします。
○委員長(三原じゅん子君) では、細かいことはまず藤井部長で、最後に大臣で。
○政府参考人(藤井康弘君) 児童生徒を始めといたします子供たちがいつでも不安や悩みを打ち明けられるような環境を整えまして、必要に応じて心のケアや精神保健医療を提供するなど、適切な保護や支援につなげていくことは大変重要な課題であると私どもも認識をしてございます。 先般成立をいたしました自殺対策基本法の一部を改正する法律によりまして、本年四月からは自殺対策計画を全ての市町村で作成をすることになってまいりまして、また改組した地域自殺対策推進センターを市町村の計画作成への支援機能を追加したものに強化することとしてございますけれども、この新たな市町村の計画では、地域の実情に応じまして、子供たちのことも十分に意識をして、子供たちを対象にした施策もしっかりと計画の中に盛り込まれるように必要な助言を行う体制を確保してまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(塩崎恭久君) この問題は、もちろん自殺ということではございますけれども、むしろ児童相談所が知っていながらこの自殺を防げず、そしてこのような結果に至ったということが、むしろこのケースは当たっているのかなというふうに思います。 もうじき、児童福祉法の改正法案を国会に提出に向けて今努力をしておりますが、今回、児童福祉法の改正をする際に幾つか大きなことを考えたわけでございますが、その一つは、国、都道府県、市町村、この役割と責任の定義と、それから分担を再定義をして、そして明確化をしていこうということにしたことが大きなところでございました。 今、要保護児童対策協議会というのがあって、そこはメンバーが必ずしも法定しているわけではないのでいろんなケースがありますけれども、つまり、これはネットワークということでやっていますが、やはり学校と児童相談所とそして医療機関などとの連携が非常にばらばらで地域任せになってきた、そういうこともあって、今回のケースは学校もよく分かっていた、児相も分かっていた、にもかかわらずこういうことになったというのは、やはりいろいろ連携がうまくいかなかったということと、児相自体のやはり手いっぱいであったということも問題があり、そしてまた専門性に欠けていて自殺につながるかも分からないということを見抜けなかったという専門性の欠如も大きな問題ではないか。児童精神医学を学んだ方が児相の現場におられるというのは、まずなかなかないケースでありまして、本来はそういったところまで専門性というものを上げながらいかなければいけないと思っています。 今、児童虐待の件数というのがありますが、あれは児童虐待対応件数であって、今回のように対応できずに親任せにして、結果としてこのような悲劇の結果を招くということがしばしばあるので、私どもはそれらを克服するためにも資するような改正を児童福祉法の改正でやっていきたいと思います。 いずれにしても、これは独り学校の問題でももちろんないし、児相だけでももちろんないし、都道府県、今回の場合は県ですけれども、それから市、学校、あらゆる関係者がやっぱりもっともっと緊密に連携をしていかなければいけませんし、その際の中心は恐らく今回のケースは児童相談所がなるべきだったのかなというふうに思っております。
○石井みどり君 終わります。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 今回の改正法案、様々重要な改正が盛り込まれております。まず、雇用保険に関してお聞きしたいと思います。 雇用保険といいますのは、失業した場合などに必要な給付を行うことで労働者の生活、雇用の安定を図る、それとともに再就職のための支援を行う、こうした働く者のセーフティーネットとしての意味を持つ制度であると思います。 現行の制度では、この雇用保険の対象としては、六十五歳に達した後に雇用される者というものは適用除外とされております。六十五歳になる前から引き続き雇用されている方などは、一定の要件の下で、通常の雇用保険よりも限定された給付ですけれども、対象になりますけれども、基本的には六十五歳よりも上の方はならないと、こういう制度でございました。 しかしながら、今回はこれを改めて、六十五歳以上でも雇用保険の対象とするというものであります。教育訓練給付金ですとか、育児休業給付、介護休業給付金の支給対象ともなるというふうに理解をしておりますけれども、まずは六十五歳以上の者も雇用保険の適用対象とするとした今回の改正の意義、目的について確認をしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 本来、雇用保険制度は、労働者の勤労権保障のセーフティーネットということで、年齢にかかわらず一定の条件で働く労働者の方にはひとしく適用されるべきだというふうに考えてございます。 ただ、昭和五十九年に雇用保険法の改正がございましたけれども、その際には、六十五歳以上の高齢者につきましては労働生活から引退する方だということで、そういう方が大半であるということを理由に、六十五歳以降で新たに雇用される方につきましては雇用保険の適用除外というふうにしたところでございます。 ただ、環境は非常に変わってまいりまして、現在の六十五歳以上の雇用の状況などを見ますと、例えば二十七年のデータで、雇用されている方、三百六十万人、六十五歳以上でいらっしゃいます。雇用者数ですとか、あるいは新規の求職者数、あるいは就職件数など、この十年間で二、三倍に増えるといったようなことになってございまして、もちろん昭和五十九年当時と比べれば大きく変化しているということでございます。 いわゆる団塊の世代の方々が既に六十五歳を超えておられるという中で、六十五歳以上で働くことを希望されている方、今仕事に就かれていないけれども働く希望を持たれている方は、平成二十四年の就業構造基本統計調査で見ますと二百七万人いらっしゃいますけれども、そういう方々の希望を実現することができるようにするためにも、こういった方々へのセーフティーネットをきちんと整備しないといけないということかと思います。 意欲ある高齢者が年齢に関わりなく活躍することができる社会をつくる、生涯現役社会の実現に向けまして取り組んでまいりたいと考えてございます。
○佐々木さやか君 今御説明をいただきましたように、状況がかなり変わってきていると、六十五歳を過ぎてもお元気で、まだまだ働きたいと思っていらっしゃる方も多くなっている中で、先ほどもありましたけれども、一億総活躍社会に資する改正であるというふうに思っております。 雇用保険法には、求職者給付の支給を受ける者は、誠実かつ熱心に求職活動を行い、職業に就くように努めなければならないと、こう規定をされております。要するに、モラルハザードの防止ということが問題になってくるわけですけれども、この点に関連しまして、今回の法改正で設けられる高年齢求職者給付金、この給付金の前提として失業認定を行うわけですが、この失業認定について、雇用保険部会報告では、取扱いを従来より厳格にするということを提言をしております。 そこで、この提言の下で厚労省も見直しを検討しているというふうに聞いておりますけれども、厳格化によって給付金を申請しようと思う方の事務手続が増えたり過剰に負担が重くなるようなことがないように配慮をしていただきたいと思いますが、失業認定の見直しというのはどのように行われる予定なんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 今回の高齢者への雇用保険の適用拡大につきましては、失業中の高齢者の方の生活の安定と、それから併せて再就職の促進に資することが大事であるというふうに考えてございます。 六十五歳以降の雇用保険の被保険者の方が離職された際に支給される高年齢求職者給付金の失業認定につきましては、現在は、ほかの年齢の離職者の失業認定とは違って、具体的な求職活動を記載する取扱いにはなってございません。この取扱いに関しましては、今委員御指摘のように、昨年十二月の労働政策審議会の雇用保険部会報告でも、失業認定の取扱いの見直しをすべきであるというふうにされてございます。 現在、これを受けまして、失業の認定に当たって具体的な求職活動の内容ですとかあるいは活動日、あるいは応募事業所などの申告を求めることなどを想定しておりまして、これによりまして、これまで以上に正確な認定を行いつつ適切な職業紹介に結び付けるというふうにしたいと思っておりますが、この際にやっぱり職業紹介をきちんと組み合わせるということが重要だというふうに考えてございます。 六十五歳以上の方がハローワークに来られた場合に、二十八年度から六十五歳以上の再就職支援を重点的に行います相談窓口でございます生涯現役支援窓口を設けまして、六十五歳以上をターゲットとした求人開拓などもやって、より積極的に就職相談、職業紹介を行うことを考えてございます。 このような取組を今回の雇用保険の適用拡大と併せまして実施することによりまして、失業中の高齢者の方の生活の安定や再就職の促進に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○佐々木さやか君 雇用保険ですから、次に再就職をするということが前提というか、その方向で支援をしていただくのが適切かと思います。 他方で、先ほども申し上げたように、六十五歳以上の方には、何というか、いろいろな求職活動についてのニーズですとか事情もおありになりますので、十分そうした配慮もお願いをしたいと思います。 人口が減少していくと、社会を支える担い手も少なくなっていくという中で、元気な六十五歳以上の方々に希望すれば働きやすいという環境を整えていくことは重要なことだと思います。企業側にとっても、知識もまた経験も豊富なこういう六十五歳以上の方々が活躍してくれるということは十分メリットがあるのではないかと思います。 とはいいながら、企業の側としては、高齢の方が働いてくださる、そうなると、まず体力的な問題、また健康管理のこと、様々配慮も必要になってくると思います。六十五歳以上の方の恐らく多くが中小企業にお勤めになることが多いんじゃないかということも考えますと、企業の側に財政的な余裕が余りないという場合もございますので、特に健康管理制度、こうしたことがしっかりと行われるように、事業者に対しても何らかの助成を行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のように、高齢者は他の年齢層の方と比較いたしまして健康を害するリスクが高まるため、高齢者を雇用する企業にとって健康面での配慮等の負担が大きいものと認識しております。この点につきましては、昨年十二月に取りまとめられました労政審の建議におきましても、高齢者向けに健康管理制度等を導入した事業主等高年齢者の雇用確保に積極的に取り組む企業に対する支援が必要であるとされたところでございます。 このため、平成二十八年度予算案におきましては、高齢者の作業を容易にするための機械設備の導入や定年の引上げに係る助成を行っております、現在ございます高年齢者雇用安定助成金のメニューに新たに高齢者向けの健康管理制度の導入を追加いたしました。制度導入に当たってのコンサルタントへの相談等に要した費用の三分の二を助成することとしております。こうした取組によりまして、高齢者雇用に積極的に取り組む企業を応援してまいります。
○佐々木さやか君 せっかくそのような改正を進めていくわけですので、成立した際には周知活動にも力を入れていただきたいと思います。 次に、再就職手当の改正、これも今回盛り込まれております。 再就職手当の引上げについては、これまでも数回にわたって行われてまいりました。平成二十一年の改正の際には、支給残日数三分の一以上の場合には四〇%、三分の二以上の場合には五〇%ということになりましたけれども、平成二十三年の改正では、それぞれの場合に一〇%ずつ上乗せをして五〇%、そして六〇%に引き上げられました。今回は更にこれを一〇%ずつ上乗せをして六〇%、七〇%となるというふうに理解をしております。 こうした過去の引上げによります早期の再就職を促進する効果についてはどのような効果があったというふうに分析をしているんでしょうか。そして、今回の更なる引上げについて、その効果はどのようにあると見ているんでしょうか。お聞きしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) 再就職手当につきましては、基本手当の給付日数を一定以上残して再就職された場合に給付を行うということによりまして、受給者の方の早期再就職を支援し、促すものでございます。 委員御指摘のように、平成二十一年と二十三年に再就職手当の改正をしてございます。二十一年の改正では、改正前と改正後で再就職手当の受給者の比率が一五・八%から一七・三%に上がりました。それから、二十三年の改正では同じく一八・六%から二一・二%に上がってございます。今回の改正につきましても、同様の趣旨の改正でございますので、一定程度の比率が上がるというふうに考えてございます。 こういうふうに再就職手当の受給者の比率が上がることによりまして早期再就職が促されるということでございますので、まず、労働者の生活の早期安定が図られるといったようなメリットですとか、あるいは失業者の労働市場への早期復帰によりまして労働者のスキルの低下が防止されるというふうなメリット、あるいは社会全体で労働力が有効活用されるというふうなメリットがございまして、社会経済全体に非常にいい影響があるのではないかというふうに考えてございます。
○佐々木さやか君 もちろん、この再就職手当の引上げだけによって早期の就職が実現できるわけではありませんし、昨日、私は難病を抱えながら働く方の支援についても質問させていただきました。いろんな制度を併せていかないといけないわけですけれども、今御説明がありましたように、数字の上でも効果が見て取れるということで、今回の引上げによって更に早めに就職活動をしていただいて、いい再就職先を見付けていただくということの効果が出てくることを期待したいというふうに思います。 それから、広域求職活動費というものがございますが、これは広域にわたって、広範囲の地域にわたる求職活動を行う場合に交通費などを支給する制度でございますが、実は余り支給の実績が多くない、活用されていない状況にあったというふうに思います。 この広域求職活動費を今回改めて求職活動支援費というものになると聞いております。この求職活動支援費、新しいものの中にはメニューが幾つかありまして、これまでのような広範囲の地域にわたる求職活動の費用もありますけれども、その他求職活動を容易にするための役務の利用のための費用も支給をされると聞きました。この役務の利用というのは何を想定をしているのでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 求職活動を容易にするための役務につきましては、受給者の方が求職活動を行う際におきます保育所における保育や一時預かり、あるいはベビーシッター、あるいは病後児保育の利用や、あるいは短期の資格講習といったようなことを定めるということを想定をいたしております。その具体的な対象範囲につきましては、今後、公労使の三者から成ります労働政策審議会において検討するということにいたしております。また、この給付率やあるいは上限額などの要件につきましても、まず求職活動する方の負担を十分に軽減するということにはもちろん配慮しないといけないわけですけれども、一方で、モラルハザードを防止しつつ早期再就職を図るという観点も必要でございまして、こういった観点から労働政策審議会で議論をするということにいたしております。 いずれにいたしましても、雇用保険受給者の負担軽減を図り、再就職を一層促進できるような仕組みになるように様々な工夫を凝らしていきたいというふうに考えてございます。
○佐々木さやか君 今ありましたように、子供の一時預かり、このサービスも利用できるようにしていただける予定だということで、非常に大事ではないかなと思います。 今日の委員会の中、若しくはこれまでもいろいろと問題になっていますけれども、小さいお子さんを抱えながら求職活動をする、そういう女性の皆さんを中心にやはり子供を預け先がなくて困ると、こういう声は大きいわけでございまして、これまで余り活用されていなかった広域求職活動費、これをそういう子供一時預かりですとかニーズがかなり高いであろうと思われるものに改正をするということで、非常にいい改正ではないかなというふうに思っております。 詳細についてはこれから検討していただくところということでありますけれども、是非使いやすい制度にしていただければと思います。一時預かり、また病後児保育とかベビーシッターの利用ができるとか、是非メニューもいろいろそろえていただいて、また雇用保険の適用対象となる求職中の方が余り要件を厳しくしないで広く利用していただけるようにお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、今後も健康寿命の延伸によって健康で働ける高齢者の方が増えていくことが予想されますけれども、今まで質問をさせていただいたのは企業で働く方と。他方で、いろんな形があると思います。企業で働くということではないけれども、地域で活躍の場を持ちたい、活躍したい、働きたい、活動したいという方もいらっしゃると思います。 こうした観点から、今回は、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正、これも盛り込まれておりまして、その中で、シルバー人材センターについても改正が行われることになっております。 このシルバー人材センターの対象となるのは、臨時的かつ短期的な就業、また軽易な業務ということが要件になっているわけですが、これが一部緩和されるということになっております。この要件は、福祉的な生きがい就労という考え方からきているわけでございますけれども、今回の改正でより長く働くことができるということになるわけですが、こうした福祉的な生きがい就労の機会の提供という趣旨との関係、これを確認をさせていただくとともに、他方で、民業圧迫とか現役世代の方の就労の機会に影響を与えるということを防ぐ必要もあるわけですけれども、こうしたことはどのような形になっているんでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のとおり、シルバー人材センターの取り扱う業務は、現行におきましては、おおむね月十日程度又は週二十時間程度までの就業に限定をされております。 今回の改正案は、都道府県知事が市町村ごとに指定する業種及び職種について、派遣で就業する場合とセンターが職業紹介を行う場合に限って週四十時間までの就業を可能とするものでございます。これは、人手不足に悩む地域におきまして、シルバー人材センターの会員のうち、こうした長めの時間の就労を特に希望する方を活用したいという地方自治体や企業からの要望を受けて行うものでございます。このため、最低賃金や労働基準法が適用される派遣と職業紹介に限って緩和するものでございます。このため、生きがいとしての臨時的、短期的又は軽易な就業を希望する多くの会員のニーズに応えるというシルバー人材センターの原則についてはこれまでと変わらないものと思っております。 また、今御指摘の、いわゆる民業圧迫の懸念につきましては、まず、競合し得る派遣事業者等の利益を不当に害することがないと認められる場合に限って行うこと。二つ目は、他の労働者の就業機会に著しい影響を及ぼさないこと。三つ目といたしましては、あらかじめ地域の代表者であるとか労働を代表する方であるとか、こうした関係者への意見聴取を行うこと。四つ目といたしましては、問題が生じた場合にはこの緩和を取りやめること等の仕組みを設けております。事業者の事業活動を妨げることのないよう措置することとしております。これらの仕組みによりまして、より適切に対応してまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 民業圧迫というような懸念もないようにということでございました。 人手不足分野において、より高齢者の方が活躍していただきやすいようにというお話がありましたけれども、今、現役を引退したシニア世代の方が地域の子育て支援で活躍するという例が増えてきております。女性だけではなくて、例えば元会社員だったという男性の方も結構多くいらっしゃって、これまでの仕事の経験を直接生かすというわけではありませんけれども、子育ての支援について研修を受けていただいて支援に携わっていくと。これによって、御自身の生きがい、社会参加にもつながっていきますし、また地域の子育て支援のニーズということにも応えていくことができるということで、双方が助かる、そういう取組だと思います。 御存じのとおり、保育士さんですとかそうした人手の確保が難しい分野でございますし、こういった地域の課題の解決のためにも、是非、元気でまたやる気を持っていただいている高齢者の方々に活躍していただきたいと思います。 今回の法改正、こうした現役世代を支える分野ですとか人手不足分野などにおける高齢者の活躍を後押ししていくことにつながるのではないかと思うけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 今回の就業時間の緩和によりまして、例えば今委員御指摘の育児分野におきましては、まず園児の早朝の受入れや夕方の引渡しなどの補助業務への従事や、また、資格を有するシルバーの会員であれば、保育士の欠勤や延長保育の申込み状況などによりまして、保育士をサポートする人員が不足する場合への対応も可能となります。こういったことで、人手不足で悩む保育施設はもとより、利用する現役世代に対しても一定の支援効果が期待できるものと考えてございます。 今後も、人手不足の解消や現役世代の下支えへのニーズに応えるため、シルバー人材センターにはこうした積極的な支援を行っていただきたいと考えております。
○佐々木さやか君 次に、介護休業についてお聞きしたいと思います。 高齢者の方の活躍の一方で、介護を必要とする方もこれから確実に増えていくわけでございます。それに伴って、介護の問題に直面する働き盛りの世代の方が介護離職をしてしまうという問題があるわけでありますけれども、この点については先ほども何回か議論になりましたが、既にある介護休業、介護休暇の制度は利用率が非常に低いわけですね。でも、別にニーズがないとかそういうことではなくて、御存じのとおり介護離職は年十万人ということで、非常に問題だと思います。 政府は、介護離職ゼロを大きく掲げているわけですけれども、まず、そもそもその原因についてどう捉えているのか、そして、今回の改正でどう改善されるというふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度かお答え申し上げた部分も繰り返すことになるかも分かりませんが、高齢化が恐らく世界最速のスピードで進んでいく、そして、介護保険はできて十数年たって、高齢化が更に進む中でこれをどう持続可能にしていくかということもあります。そういう中で、どんどん女性も高齢者も働かれるということもあって、この高齢化が進む中で仕事と介護を両立できる環境整備というのが極めて大事な問題だということで、今回、介護離職ゼロという言葉の下であらゆる社会保障について整備をし直そうということでやっているわけでございます。 介護を機に仕事を辞めた理由についてのアンケート調査というのがあって、これは、時間の融通が利かないこととか、あるいは労働時間が長いなど仕事と介護の両立が難しい職場だったということや、それから、自分の意思で介護に専念したいという、いろんなケースがあるわけでございますが、今回私どもとしてやらなければいけないことは、やっぱり総合的にあらゆる手を尽くしていくということが大事なんだろうというふうに思います。 今回、この御審議をいただいている法律の中でかなりカバーをする部分はありますけれども、それ以外にも、当然サービスを整備し直すということ、四十万から五十万人というようなこととか、いろいろ総合的にやっていかなきゃいけないと思っております。 介護期にどのように介護保険サービスを利用するのか、あるいはどういう働き方をするのか、それぞれ置かれた立場によって違う。要介護者の状態、介護者本人、それから家族がどういう人たちがおられるのか、様々なニーズがあるということで、様々なニーズにできる限り対応できるようにメニューをそろえるということを心掛けて、今回の、今日御審議をいただいている法律の中にも入れ込んでいるわけでございます。 仕事と介護の両立支援制度を柔軟に利用できるようにするということが大事だということで、まずはその休業について、介護については通算九十三日の範囲内、これは九十三日は今までどおりでありますけれども、三回まで分割をして取得できる。それから、介護休暇の方も、どうも使い勝手が悪かったということで半日単位で取れるようにしよう。それから、介護のための短時間勤務制度、あるいは柔軟な働き方の制度を講じる事業主の選択的措置義務の期間については、この九十三日の外で三年間できるということで新たに組み直すということにいたしました。それから、介護終了までの残業免除制度の創設というものも新たに加えているわけでございまして、介護サービスなどを十分に活用するとともに、これらの制度を柔軟に組み合わせるとともに、介護離職を防止、そして仕事と介護の両立が進むように、あらゆる立場の方々ができる限り柔軟に使えるようにしてまいりたいというふうに思います。
○佐々木さやか君 今回の改正は、介護休業、また介護休暇、取得しやすくするものであります。分割で取得ができる、また介護休業給付も引き上げられるということでありますので、また短時間勤務とか残業の制限など様々盛り込んでいただいております。ですから、私もこれは介護離職ゼロに向けて一歩前進の法案であると思います。 しかし、今日も何度か議論になっておりますけれども、これだけで実現するわけではありませんので、その前提となる、地域における介護のサービス、これをしっかりと確保ができるように引き続き努めていただく、力を入れていただくということがやはり重要ではないかと思います。この点についてコメントを、質問通告させていただいていますかね、済みません。
○政府参考人(香取照幸君) 介護離職ゼロに向けて様々な取組を総合的に進めていかなければならないということは、これはただいま大臣が御答弁申し上げたとおりでございます。 この点は、まず第一は、今大臣からもありましたように、やはり必要な介護サービス基盤というものを整備していくというのがまずあるのだろうと思います。施設・在宅サービス、二〇二〇年代初頭までに約五十万人の整備をするということが今私ども政府で掲げている目標でございますし、あわせて、サービスを支える介護人材の養成確保、待遇改善も進めてまいりたいと考えております。 今回の法律改正は、言わば介護離職ゼロを雇用の側、労働施策の側から支えるということで、介護休業制度の見直しというものを進めていくというものでございます。中身は今大臣からも御答弁申し上げましたし、私も何度もお答え申し上げていますように、介護休業の分割取得、選択的措置義務の拡大によります所定労働時間の短縮措置、あるいは所定外労働の免除の創設、そして介護休業給付の引上げというものでございます。 あわせて、やはり働き方全体の改革というものが恐らく重要でございまして、長時間労働の是正、あるいはフレックスタイムの導入等々、柔軟な働き方の推進といった働き方改革、こういったものを総合的に進めることによって、不本意な離職、介護離職をなくしていくということで進めてまいりたいと考えているところでございます。
○佐々木さやか君 次に、育児休業についてでございますけれども、育児休業、女性は多くの方が取得するようになってきていると思います。しかしながら、正規雇用に比べると非正規の方の方が取りにくい、パート、派遣労働者の場合に育児休業を利用して就業を継続した割合が低いなどといった問題があります。そこで、今回の改正では、有期契約労働者の方も、育児休業、また介護休業もですが、取りやすくするために要件の見直しなども行われております。女性の活躍を後押しするものではないかと思っております。 そして、育児休業については、社会的養護の観点からも改正がなされます。望まない妊娠ですとか、また虐待その他の事情で実の親の下で育つことができない子供たちが家庭的な環境で育つことができるように、里親委託の推進や養子縁組の活用を進めていくべきだと考えます。そういった観点から、今回は特別養子縁組の試験的な養育期間にある場合にも育児休業の対象とされることになります。 特別養子縁組といいますのは、民法上六歳未満とされておりますけれども、ゼロ歳、一歳の子供が対象になることも多くありますし、生まれてすぐに家庭的な環境で養育されるという、いわゆる赤ちゃん養子縁組の取組がこれによって後押しされていくのではないかと思います。虐待で亡くなる命を一人でも少なくするという観点からも重要な改正であります。 今回拡大される対象として、先ほども申し上げた特別養子縁組の監護期間中の子のほか、これに準ずる者というものも加わっておりますけれども、確認として、これに準ずる者というのは具体的にどういうものを想定しているんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 育児休業の対象となる子でございますが、基本的に現行法上、法律上の親子関係にあるものということで、実子及び養子ということになってございます。 今回の制度改正で、今先生御指摘がありましたように、特別養子縁組の監護期間中の子、それから養子縁組里親に委託されている子、これに加えまして、その他これらに準ずる者として厚生労働省令で定める者について、厚生労働省令で定めるところにより委託されている者というのを追加をするということでございます。 この三番目の、その他これらに準ずる者というものでございますが、これにつきましては、児童相談所におきまして特別養子縁組を含めて養子縁組を希望する里親に児童を委託すると。この段階で実親等の同意が得られなかったということで、何といいますか、暫定的にといいますか、取りあえず養育里親という形で児童を養育委託をしている者を含めるということを考えてございます。 このケースは、このというのは三番目のその他のケースですが、本来であれば養子縁組里親あるいは特別養子縁組里親というような形になるべきところなんですが、児童の実親等の同意が得られないということで、言わばペンディングのような形で養育里親に預けられているという方ということになります。したがいまして、前二者と同様に永続的な親子関係を形成することを目指して子の養育に携わっているということになりますので、その意味において法律上の親子関係に準ずる関係があると言える関係にあるというふうに認められることから、こういった方々につきましては育児休業等の対象である親子に準ずる者として対象に加えるということを考えているところでございます。
○佐々木さやか君 確認なんですけれども、その準ずる者というのは、看護休暇の対象にもなるんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 結論からいうと、なります。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 今回の改正は、育児に関する制度について法律上の子の範囲が何かというものを拡大するということになりますので、法律上は、その他準ずる者につきましても法律上の子ということになります。 したがいまして、これらの方々につきましても、育児休業のみならず子の看護休暇、あるいは残業の免除制度、短時間勤務等々、法律に定められております様々な施策が適用されるということになります。
○佐々木さやか君 この特別養子縁組の試験的な養育期間にある場合に育児休業が取れないと、こういう声は現場の皆様から多くいただいていたところであります。ここが改正されるということで、よかったなというふうに思っております。 最後に、マタハラ防止ということで、今回改正に盛り込まれている点についてお聞きをしたいと思います。 この点も、先日、私の方から取り上げて質問をさせていただきましたが、このマタハラについての実態調査、行っていただきました。かなり多くの方が経験をされておりますし、また重大な事案も多くあるというふうに思います。 今回の改正によって、マタハラ防止対策、前進するものと期待をしたいと思いますけれども、その実態調査で同時に行われたセクハラの調査を見ますと、セクハラについては既に今回の改正と同様の雇用主に対する義務付け、必要な雇用管理上の措置をとる義務付けというものがもう既になされているわけですけれども、にもかかわらず、セクハラ対策取ってない企業が四〇%現状もまだあるということで、今回マタハラについて同様の雇用管理上の必要な措置を義務付けるわけですが、これが、改正はいいんですけれども、しっかりとやはり現場でやっていただく、実効性のあるものとして機能していただくことが重要だと思います。 そこで、成立後どのように法律を執行していくのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 今回の法律改正におきまして義務付けられますマタハラ防止措置でございますけれども、既に法律で義務付けられております先生今御指摘のありましたセクハラ防止同様、男女雇用機会均等法によりまして全ての事業主において実施が求められるということになります。 今御指摘ありましたように、四割程度の事業主でまだ十分な防止措置が講じられていないと。規模別に見ますと、千人以上の企業は一〇〇%、百人以上で九二%ですが、九十九人以下では五五%ということで、中小企業の取組がなかなか進んでいないという状況でございます。 この防止措置につきましては、もう今御指摘ありましたように、法律上義務付けられているということになりますので、実施がされていない事業主に対しましては都道府県労働局において指導、勧告というものをきちんとやっていくと。最終的には、勧告に従っていただけない企業につきましては企業名公表という措置が講じられることになってございますので、こういったものも活用しながら、引き続き法の履行の確保に努めてまいりたいと思っております。 二十八年度予算におきまして、これもせんだって御答弁申し上げましたが、全国マタハラ未然防止対策事業というものを予算案で盛り込んでおります。この中で、事業主あるいは人事担当者向けの説明会等々集中的な広報を行っていきたいと思っております。特に中小企業につきましては、取組が遅れているということもありますので、重点的な対応をしていきたいというふうに思っております。 先ほども御答弁申し上げましたが、この手の、この手のというか、こういう事案は、事業主の方の御理解といいますか、事業主の物の考え方がかなり影響しますので、特に中小企業は多分そういう傾向が強いということは容易に想定されますので、事業主の方を中心に御理解が賜れるよう積極的な取組をしてまいりたいと思っております。 さらに、本年四月からは労働局の組織改組を行いますので、新しい組織であります雇用環境・均等部・均等室におきまして、マタハラ、セクハラ含めたハラスメント全体について、一体的な相談対応、指導、勧告、あるいは個別の紛争援助といったものについて一体的に進めてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 先日も、派遣労働者の方が厚労省の実態調査によると非常にマタハラの被害に遭っている割合が高いということで、是非派遣労働者の方に対策の力を入れていただきたいというふうにお願いを申し上げましたけれども、今回の改正ではどのように改善されるのでしょうか。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕
○政府参考人(香取照幸君) これもせんだって御答弁申し上げたかと思いますが、御指摘のとおり、労働政策研究・研修機構の調査結果によりますと、妊娠等を理由とする不利益取扱い等々、いわゆるマタハラ、セクハラを経験した労働者の割合は、通常の直用の労働者に比べまして派遣労働者は倍近い四五・三%という数字が出てございます。 今回の改正では、派遣労働者の職場環境の整備ということで、上司、同僚からの嫌がらせを防止する措置、これにつきましては派遣先にも同様に義務付けるということにいたします。それから、育児・介護休業法に基づきます育児休業等の取得等を理由とする不利益取扱いの禁止、これにつきましては、派遣元の事業主さんだけではなくて派遣先にも適用するということで、派遣元、派遣先両方にこの禁止措置を掛けるということにしたいと思っております。 やはり、妊娠、出産、子育てをしながら働くということをきちんと環境整備していくということは、女性の活躍ひいては一億総活躍を進めていく中では非常にこれは大きなテーマだというふうに我々考えてございまして、この防止措置を通じましてマタハラの起こりにくい職場環境の実現というものをきちんと進めてまいると。このことを通じて、全ての女性労働者の方が就業継続できるような、そういう環境を整備してまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 マタハラを防止していただきたいわけですけれども、やむなく離職という形になった場合に、雇用保険の受給をすることになる方が多いと思います。その場合に、雇用保険の基本手当の支給については離職理由などによって区別がされるわけですけれども、倒産、解雇などの理由によって離職した特定受給資格者に該当しますと、所定給付日数が手厚くなることになります。 マタハラによる離職の場合に、この特定受給資格者に該当するのかどうかといいますと、現在はいろいろと、こういう場合こういう場合というものがあるわけですが、例えば給料が一定程度支払われないとか、労働条件が著しく異なるとか、またパワハラのようなことを受けたとかいろいろありますが、この中にマタハラによる離職というものがなかなかすぐに当てはまらない場合が多いのではないかと、こういう疑問がございます。 この特定受給資格者に認定する趣旨、再就職の準備をする余裕がなく離職を余儀なくされたと、これはマタハラによる離職の場合も該当するわけですので、この点は是非改善をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘のように、現在、妊娠、出産等を理由とする事業主による不利益取扱いによって離職した場合につきましては、特定受給資格者の基準に該当しないということになってございます。 ただ、この点につきましては、昨年の十二月の労働政策審議会での取りまとめの中で、男女雇用機会均等法で禁止されている妊娠、出産等を理由として解雇その他不利益な取扱いが事業主に見られた場合につきましては、特定受給資格者として整理すべく基準の見直しを行うべきというふうにされてございまして、我々としては、この報告を踏まえまして、今後、業務取扱要領に規定されてございます現行の運用基準を見直すこととしたいと考えてございます。 それから、今回の男女雇用機会均等法等の改正で、新たにマタハラにつきまして様々な規定が設けられてございます。特に、事業主に必要な防止措置が義務付けられるということで、上司、同僚によるいわゆるマタハラによって離職した場合につきましてどうするのかという議論もございます。 これにつきましては、特定受給資格者となるかどうかにつきまして、今後、公労使三者で構成されます労働政策審議会で議論したいと思いますが、その際には、防止措置義務につきまして指針がこれから決められると思うんですけれども、その指針の内容も十分踏まえて検討を進めていきたいというふうに考えてございます。
○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。 それから、マタハラを受けてやむなく離職をすることになってしまったという方にはマザーズハローワークを使っていただくことができるわけです。しかしながら、雇用保険の受給の手続がマザーズハローワークでは現状できないということは先日指摘をさせていただきました。 先ほど申し上げたように、今回の改正で求職活動支援費というものが設けられて、子供の一時預かりなども費用が支給される予定だと聞きました。これをいただくのにも、恐らくハローワークの手続が必要なんじゃないかなと思うんですね、詳細は今後決めることだということですけれども。ですので、やはりこれも是非マザーズハローワークでできるようにしていただきたいと思います。 わざわざ別の場所のハローワークに行かなくてもいいようにという点では、離島の居住者が雇用保険の失業給付の手続で本土まで行かなければならないという問題がありました。以前、我が党の長沢委員が委員会で指摘をして、テレビ会議システムの活用で改善されることになったんですけれども、こういう改善の例も過去にあるわけでありますので、マザーズハローワークについても、わざわざほかのハローワークに行かなくても手続ができるように是非改善していただくように進めていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 マザーズハローワークにおきます雇用保険の各種受給手続の実施につきましては、以前から委員から御指摘をいただいてございますけれども、その実施に向けまして、各地域の現場のニーズ把握を来月四月に実施することといたしております。 雇用保険受給手続を実施する場合の実施方法につきましては、まずは求職者とハローワーク職員の対面で手続をするというのを原則というふうに考えてございますけれども、現場のニーズも踏まえまして、どのような対応が可能か、よく検討していきたいと考えてございます。
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 残り時間が僅かになりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。
○川田龍平君 維新の党と名のれるのもあと三日になりました川田龍平です。今日はよろしくお願いいたします。 まず、昨日の質疑で、武見委員から国際保健に関する質疑で、WHO総会の方に大臣行くというような、行きたいというようなこともおっしゃっていましたけれども、ILO総会も、その話もしていました。 ILO総会、毎年六月に行われておりまして、大体その時期は国会が開かれていて、大臣は、実は日本だけ大臣が出席していないということだそうですので、これ是非大臣として出席していただきたいんですが、これ、ただ単に国会が開かれていたから大臣が行けないというだけではなくて、やはり日本はこの基本条約八条約のうち二条約を批准していないという立場で、なかなか堂々とは行けないのではないかと思うんですね。 これ是非、TPPの条文の中にもこれは書かれていますけれども、やっぱりILO条約をまず批准してからILO総会に行ったらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国それぞれでございまして、私どもはILOにはそれなりの貢献をし続けてきておりまして、決して、批准をしていないところが部分的にあるといえども、それはそれとして国の考えを堂々と述べればいいわけでありますので、行けない理由はないというふうに思いますし、昨年の五月に私は連休を利用してILOには行って、事務局長とも実にいい意見交換をさせていただいてまいりましたので、国会のお許しをいただければ是非行きたいというふうに思っているところでございます。
○川田龍平君 是非、条約の方を批准してから行っていただきたいなと思います。 これ本当に基本的な条約ですので、これをやっぱり批准していない国というのは世界でも少ないんですね。数少ない批准していない国の一つで、ましてや、やっぱり是非こういった条約、して当然だと僕は思うんですけれども、石橋委員もずっと働いていたということで、本当にこのILOのことについては私も議連に入ってやっていますが、是非日本が堂々と、この雇用の問題でしっかり胸を張ってILO総会に大臣がそういう発言していただきたいと思いますので、是非TPPの前にこのILO条約を批准していただきたいと思います。 質問に入ります。 法案の質問に入る前に、実は、労働移動支援助成金のうちの再就職支援奨励金、いわゆるリストラ助成金、リストラ強要助成金問題について伺います。制度の概要は、配付資料の一ページ目の左下を御覧ください。 この制度は、企業がリストラする労働者の再就職支援業務を民間人材ビジネス会社に委託した場合に、委託費の一部を国が助成する制度です。つまり、人材ビジネス会社にしてみれば、一人でも多くリストラさせて再就職支援を行えばもうかる仕組みとなっております。 今回、製紙会社大手の王子ホールディングスに対して、人材ビジネス会社大手のテンプホールディングスの子会社が積極的に退職勧奨の方法を提案し、退職者をつくり出して出向させ、自らの再就職先を探させていたことが大きな問題となっています。先ほど石橋委員も質問しました。 厚労省の調査で、既に多くの人材ビジネス会社が同様のリストラの提案、助言を行っている実態が明らかになっていますが、この再発防止策について伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この再就職支援会社の実態と再発防止策がどうかと、こういうことだと思いますが、実態調査につきましては、再就職支援会社が再就職支援と併せて提供しているサービスなどの実態を把握するために厚生労働省が調査をいたしました。 その結果、企業に対してコンサルティングを行ったり、労働者に対して再就職支援の概要や足下の労働市場の説明などを行ったりすることはあっても、再就職支援会社自らが企業に対して退職勧奨の実施を提案したり、それから企業の労働者に対して直接退職勧奨を行うというようなことはなかったとの回答がございました。 再発防止でありますけれども、厚生労働省としては、再就職支援会社はリストラにより離職を余儀なくされる方々の円滑な再就職を支援することが使命でありますから、積極的に退職者をつくり出すようなことはその趣旨に反すると考えております。 そういうことから、再就職支援を行う職業紹介事業者、これについては、平成二十八年の三月十四日に、企業の労働者に対してその自由な意思決定を妨げるような退職強要を実施をしたりすることは許されない、そして、企業に対して積極的に退職勧奨の実施を提案したりすることも適切ではないということの通知を職業紹介事業者の団体に対して発出をいたしました。 今後、これらの内容の周知徹底を図るとともに、不適切な行為を把握した場合には適切に指導をしてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 日本労働弁護団のホットラインには、リストラを強要された多くの労働者からの相談が寄せられています。その中に、来月四月一日から人材ビジネス会社へ出向し再就職先を探すように言われているケースがありますが、このケースに対して厚労省が検討している通知、既に出している通知、要件の厳格化というのは効果があるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 出向させられるという話でありますが、この職業紹介事業者の団体に対する通知に加えて、労働者保護を使命とする私ども厚労省としては、企業の適切な労務管理を促すために啓発指導に用いているパンフレットに、参照すべき、今のようなものに参考になる裁判例を新たに追加をいたしまして、これを平成二十八年三月二十三日に通達をしたところでございまして、今後このパンフレットを広く周知をすることとなると思います。 こうしたパンフレットを活用して、企業に対する啓発指導も併せてしっかりと対応してまいりたいと思っているところでございます。
○川田龍平君 そのパンフレットでは大して効果がないのではないかと。今国会で騒がれているから今のところはちょっとおとなしくしておこうと、国会が終わったらまたこれ再開するのではないかと思われるんですが、やっぱりこれしっかり見直した方がいいと。先ほど全面的に見直すということも言われていましたが、是非見直した方がいいと思います。 大臣、これ、助成金受給のこういった有無にかかわらず、そもそもこの人材ビジネス会社が退職者をつくり出すような提案、助言というのをやること、これ法律で禁止すべきではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げているように、自由な意思決定を妨げるような、そういう形での強要をするということは、これは民法上もそれから労働関係法でもやはりそれは好ましいことではない、適切ではないわけでございますので、少なくとも、しかしそれは民民の労働契約でありますので、私どもがどういう形のものを好ましくないかということは啓発指導を通じて伝えていくということが基本で、最終的にはいろんなケースがあり得ますから、その一つ一つのケースについてはやはり民事の問題として最終的には司法の場で争われるということになるんだろうというふうに思います。
○川田龍平君 これ、警察の民事不介入でも一緒なんですけれども、民民が対等じゃないんですよね。そこで、やっぱりしっかり守るべきものは守らなきゃいけないと思うんですが、配付資料の二ページを是非御覧ください。これ一目瞭然ですが、二〇一四年度から大企業に対して対象を拡大して、予算額が急増して、実際に大企業の利用が増えています。 大企業をこの助成金の対象から外すべきではないでしょうか。今、参議院で来年度予算案の審議中ですが、早速来年度から見直すべきではないかと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 労働移動支援助成金について、支給対象から大企業を外すべきという御指摘でございます。 リストラによって離職を余儀なくされる方への再就職支援の必要性は、離職元の企業規模に関わりません。このため、リーマン・ショックを受けまして雇用保険二事業の収支が厳しかった平成二十三年度から平成二十六年二月までを除きまして、中小企業だけでなく、同様に雇用保険二事業の保険料を拠出している大企業につきましても支給対象としているところでございます。 労働移動支援助成金の支給に当たりましては、これまでも、制度の趣旨に反するような運用がなされないよう、再就職援助計画の作成において労働組合の同意を得ること、再就職支援会社が直接退職勧奨等を行っていないことを確認すること等の仕組みを設けているところでございます。 今回の一連の事案を受けまして、平成二十八年度の事業から、再就職支援会社に再就職支援サービスを委託する企業が同じ再就職支援会社から退職コンサルティングを受けていた場合に不支給とする、この助成金の支給申請書に事業主から退職強要を受けていないことの確認の欄を設け、退職強要を受けていた場合に不支給とする、本人確認ができるように住所、連絡先を設けるなど、要件の厳格化を図ることとしております。 まずは、今回の要件の厳格化を踏まえまして、本来の目的に沿った運用がなされているのかどうかを把握いたしまして、大臣の御指示も踏まえまして、制度の全体の課題、問題点を整理した上で、大企業の取扱いも含めまして、不適切な事例があれば、年度途中であっても要件の見直しを検討してまいります。
○川田龍平君 是非見直していただきたいと思います。早急にやっていただきたいと思います。 これは、成長産業の中で労働力需要の伸びが高い分野、あるいは労働条件が高い分野とは具体的にどのような産業職種のことを言っているんでしょうか。この助成事業の成果として、そのような労働移動が実際に行われているということを本当に把握しているのでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 労働移動支援助成金は、経済環境や産業構造の大きな変化に対応していくために、成熟産業から成長産業への失業なき労働移動を促進することが重要であることから、平成二十五年度に閣議決定されました日本再興戦略に基づいて拡充をされます。 この事業の成果といたしましては、実際に行われた労働移動につきましては、移動元の企業は約九割が製造業でございましたが、移動先企業におきましてはそれが約六割に低下するとともに、移動先について、医療、福祉を含むサービス業が約二割、卸売・小売業が約一割となるなど、移動の前後で増加していることから、全体として見れば、この助成金は経済のサービス化の流れに沿った労働移動に役立っているものと考えてございます。 なお、成長産業につきましては単純に産業分類から特定することは困難であり、労働力需要の伸びが高い分野へ労働者を円滑に移動させていくこととして捉えることが適切であると考えております。 また、労働力需要の伸びが高い分野につきましては、例えば情報通信、介護、看護、保育、飲食などの分野が相当するものと考えられますが、その一方で、これらの分野につきましては、必ずしも労働条件が高いとは言えないという面もございます。 今後、施策を推進するに当たりましては、収益力や生産性が高く、賃金が多く払える企業を増やして、いわゆる労働条件の良い分野へ労働移動を進めていくことが重要であると考えております。産業構造転換に向けた政府全体の施策の推進と相まって、雇用の質が高まる方向での労働移動を推進してまいります。
○川田龍平君 それでは、調査ではこの再就職後の給与水準というのは上がっていますか、下がっていますか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 平均で申し上げますと、ざくっと七五%というような調査結果になってございます。
○川田龍平君 大幅に下がっているわけですね。 これ、日本再興戦略で誰の発言に基づいているんですか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 誰と言われると、ちょっと特定が難しゅうございますが、政府全体の意思決定と承知してございます。
○川田龍平君 もう皆さんから声上がっていますけれども、竹中さんですよ。これ、パソナの会長ですね。本当にこういうことで、そもそも成長産業の労働条件、給与水準が成熟産業より高いのであれば、国が助成しなくたって労働者は自然に移動していくはずなんですよ。 この助成金の政策評価について伺いますが、この評価指標を資料提出を要求したところ、送り出し企業の満足度が評価指標と聞いて、本当にびっくりいたしました。この助成金はリストラ企業のためでしかなく、リストラされた労働者の全く役に立っていないのではないでしょうか。リストラされた労働者の満足度こそ政策評価の指標として把握すべきでないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 労働移動支援助成金は、リストラによって離職を余儀なくされた方の早期の再就職を支援することを目的とする制度でございます。 現在、今委員御指摘ございましたように、この助成金の政策評価を行う際の指標といたしましては、一つ、早期就職者の割合、本助成金の対象者のうち三か月以内に就職した者の割合、もう一つは、受給した事業主の満足度を指標として目標値を定め、事業の評価を行っております。 今後は、例えば助成金の政策評価をより的確に行うため、離職率、離職から再就職までの期間や労働移動前後の業種などについて評価を行うことも考えております。また、労働者の再就職の状況におきまして、労働移動前後の雇用の質の観点で、例えば移動前後の雇用形態や賃金などの点から評価することも考えられます。 委員御指摘の点も含めまして、どのような政策評価が適当であるかにつきましては、今後よく検討してまいります。
○川田龍平君 国民の税金をこういうリストラを強要するようなための助成金に使われているというのは、やっぱり本当に許せないことだと思います。 では、法案について伺います。 今回の法案は、この趣旨や目的、施行時期の異なる六つの法案の改正案を一つにまとめたものです。これ、厚労省は、二年前にも十九本もの法案をまとめた医療と介護の一括改正法案を強引に押し通した前科があります。失業給付に係る保険料率の見直しという法案の一部の施行時期が迫っていることを理由に年度内の窮屈な審議日程を国会に求めるやり方は、本来しっかりと時間を取って審議すべき育児や介護休業の在り方などの課題の議論をおろそかにしてしまっています。 この六法案を一括して審議するものではなく別々に審議すべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正法案は、就業を希望する高齢者そしてまた女性に対しまして、その希望に応じた就業の促進とかあるいは離職防止のための環境整備を行うという一つの趣旨、目的の改正項目を言わば一括で改正をするということにしたものでございます。 この改正法案は、高齢者あるいは女性などの就業の促進や離職防止を図るための環境整備を通じて喫緊の課題でございます人口減少局面における労働力の確保を図るものでございまして、成立した場合には速やかに施行してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜って、速やかに御審議を賜ると有り難いと思っております。
○川田龍平君 やっぱり、これも臨時国会を開かなかった弊害だと思います。しっかり議論すべきことを議論させないような国会運営というのは問題だと、これは与党にもお伝えしたいと思います。 次に、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部改正案に関して伺います。 今回、高齢者のニーズを踏まえた多様な就業機会を確保する観点から、シルバー人材センターの取り扱う業務の要件を緩和するに当たり、若者の雇用を奪っていることが明らかになれば要件緩和に係る指定を取り消すとしていますが、若者の雇用を奪ったのかどうか、どのように見極めるんでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 シルバー人材センターの要件緩和につきましては、まず法律におきまして、一つ、都道府県知事が、高年齢退職者の就業機会の確保に寄与することが見込まれ、二つ目といたしまして、厚生労働省令で定める基準に適合すると認められる場合に、三つ目といたしまして、対象となる市町村ごとに業種、職種を指定することにより可能とすることとしております。 あわせて、同じく法律におきまして、要件緩和を行おうとする地域の事業者や労働者を代表する方の意見を聴取する仕組みを設けております。この厚生労働省令で定める基準といたしましては、要件緩和により他の労働者の就業機会等に著しい影響を与えることがないと認められること等を定めることを予定しております。 委員御指摘のこの基準に該当するか否かの判断に当たりましては、要件緩和を行おうとする職業の緩和しようとする地域の求人、求職の動向等の具体的な指標を用いて判断するよう都道府県宛てに通知する予定でございます。なお、都道府県知事は、これらの具体的な指標を基に若者の雇用への影響等を総合的に判断することとしておりますけれども、関係者の意見聴取手続においてそうした懸念が示された場合には、慎重に判断するものと考えてございます。あわせて、今御指摘のように、法律におきまして、この基準に適合しなくなったときは、知事は指定を取り消す仕組みを設けております。
○川田龍平君 これ、伺いますと、指標がハローワーク単位だということだとすると、市町村単位での影響というのは見極められないのではないでしょうか。よく検討していただきたいと思います。 次に、今回の法案の目的の一つである育児と仕事の両立に関して幾つか伺います。 放課後児童クラブ及び放課後子供教室において、発達障害児の受入れの実態と、今後更に受入れを進めていくための来年度の具体的目標はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 御下問の放課後児童クラブでございますが、放課後児童クラブにおきましては、療育手帳あるいは身体障害者手帳を所持している児童に限らず、これらの児童と同等の障害を有しているお子様につきましても可能な限り障害児の受入れを進めておるところでございます。その意味では、多様な障害の方々を受け入れておりますので、統計上、発達障害児だけを区別した受入れの実績というのは把握してございません。 受入れの状況ですが、障害児の受入れを行っているクラブは年々確実に増加しております。平成二十七年の五月現在で、二万二千六百八クラブのうち約五四%、一万二千百六十六クラブにおきまして三万三百五十二名の障害児の受入れを行ってございます。 障害児を受け入れるに当たりましては、個々の障害の程度に応じた適切な対応が必要だということで、障害児を一人受け入れています放課後児童クラブにつきまして、専門的知識を有する職員を配置するための必要な補助を行っております。加えて、二十七年度からは、消費税財源を用いまして、五名以上の障害児を受け入れている場合には、更にもう一名専門的知識等を有する職員の配置をするということで、上乗せの経費の補助を行っております。 こういった形を通じまして、引き続き放課後児童クラブの利用を希望する障害児がクラブを適正に利用できますように支援してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 文科省、いかがですか。
○政府参考人(徳田正一君) 放課後子供教室についてお答えします。 文部科学省では、放課後等に全ての子供を対象として多様な体験や学習活動の機会を提供する放課後子供教室を推進しており、従来から発達障害を含む特別な支援を必要とする子供も対象としております。例えば東京都武蔵野市では、特別支援学級に在籍する障害のある児童が放課後子供教室の体験活動等に参加して障害のない児童や生徒と交流するなどの事例もあります。このような場合に、従来の教育活動サポーターに加えまして、平成二十七年度から新たに障害のある児童に対して活動サポート、見守りを行う特別支援サポーターの配置についても補助対象としたところであり、約七百人が配置されております。 文部科学省といたしましては、引き続き地方自治体に対して特別支援サポーターの制度やその活用事例の周知を行うことなどにより、特別支援を必要とする子供たちが放課後子供教室で学ぶことができるよう努めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 是非、これ、インクルーシブ教育の観点からも、放課後児童クラブについては、障害種別の受入れ実績を把握した上で、現状の五三・八%からこれをいつまでに六割とか七割に引き上げるといった具体的な目標値を設定すべきだというふうに考えます。そして、放課後子供教室に至っては、この資料四枚目にありますけれども、左の真ん中の特別支援サポーター、これは一万四千か所にこの特別支援サポーターが僅か七百人、全国で七百人しかいないと。できたばかりの制度ですけれども、七百人しかいないということで、これ発達障害の議連でも尾辻さんが怒っていましたけれども、七百人だということですが、とても受け入れているとは言えないと思います。 この特別支援サポーターの人数をいつまでに、これ十倍増ぐらいしないと、目標値を定めないと、いつまでたっても受入れが進まないと思いますので、是非これ文科省の方でも検討をよろしくお願いします。 次に、認可外居宅訪問型保育事業、これいわゆるベビーシッターのことなんですが、この実態把握と質の確保の方策について伺います。 二年前の不幸な事件を受けて来月から届出が義務付けられるとのことですが、無届けがはびこらないようにどのような方策を考えているのでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 認可外の居宅訪問型保育事業、ベビーシッターでございますが、昨年の十二月、児童福祉法の施行規則の一部を改正いたしまして、本年四月から、原則として、一日に保育する乳幼児の数が一名以上の認可外保育施設及び認可外の訪問型保育事業、今のベビーシッター含めてですが、これにつきましては全て都道府県等に事業開始の届出を行わなければならないということとしたところでございます。 この改正は、今御指摘のありました一昨年三月の事件、事案を受けて、有識者による専門委員会を開催いたしまして御議論いただきましてこのような取扱いとしたところでございます。 現在、これによりまして届出が進んでおります。それに伴いまして、毎年、運営状況の報告というものもしていただくということになりましたので、事業主の所在地、数等について把握が進むものと考えております。 以上です。
○川田龍平君 ちょっと長くなってしまって、せっかく健康局長と医政局長来ていただいたのに質問できなくなってしまったんですが。 ちょっと短く終わりますが、これ、ベビーシッターの制度をやっぱりこれ、私は主張しているように、是非公的なベビーシッター制度というものをしっかりつくって、ベビーシッターを整備することによって、もっと利用しやすい、これ本当に全国のお母さんたちの声を聞きますと、ベビーシッターをもっと安く、そして安心して預けられる、そういうベビーシッター制度のようなものを公的にやってもらうということが一番大事なんじゃないかと僕は思っています。それがやっぱり本当に子育てしている人たちにとってのニーズだと思いますので、是非そういったこともしっかりやっていただきたいと思います。 済みません、質問時間来てしまったので、医政局長、健康局長、申し訳ありません。また次回よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 これは以前も介護休業法の改正法案に基づいて質問しましたし、今日も質問が出ていてダブるんですが、私自身の問題関心なので、やっぱりあえてまた質問させてください。 介護休業について、九十三日ということ、まあ三か月ということだと思うんですが、この日にち妥当なのか。もう少しやっぱりこれ延長すべきでないか、いかがでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) この点はせんだっても御答弁申し上げましたが、基本的に介護に関しては介護保険制度、公的なサービスを利用する、介護の社会化ということを目指してつくった制度でございますので、こういった制度において介護を行う、言わば介護者が、労働者の方が直接自ら介護を行うことを前提とした制度にするということではないのであろうということで考えてございます。 その意味では、介護保険制度を利用しながら、これを使いながら両立支援を図っていくということを前提に考えるということですので、そういう意味では、期間を長くするということよりはできるだけ使いやすくする、あるいは労働時間の調整等選択的措置義務と併せまして、全体として、介護保険制度を利用しながらできるだけ長く折り合いを付けながら就労を続けていただくという形にするというのが恐らく基本的な考え方であろうということでございます。 九十三日につきましては、実際に介護を経験した労働者の方がどういう休業の仕方をしているかという意味では、二週間以内という方が七五%、あるいは回数が三回までという方が九〇%ということでございますので、基本的には、事業主側の雇用管理の負担ということも含めまして、法律上定める、全ての企業に義務付ける介護休業の在り方としては、現行どおり九十三日で、分割を三回、これを当該被介護者、要介護者の方が亡くなるまで、介護が終了するまでの間に取ることができるという形にいたしたところでございます。
○福島みずほ君 今、使い勝手がいいようにと香取局長は答弁されましたが、使い勝手がいいようにだとしたら、三回限りというのはやめるべきではないですか。 というのは、子供は何歳になって大きくなるというのは分かりますが、介護は、私自身も母が介護保険のお世話になっていたりしているので分かるんですが、物すごく長生きしてほしいけれど、多分三回目使い切るときって物すごく勇気が要ると思うんですよ。これからだってもっともっともっと必要になることがあるかもしれない。九十三日あるのであれば、それをフルに本人がどう分割して使うか、裁量にかなり任せたらどうですか。
○政府参考人(香取照幸君) そういう御意見、当然あろうかと思いますが、休業に関しては、今度は事業主側がその従業員の雇用の管理をする、あるいはそれに合わせて様々なシフトの変更でありますとかそういったことも行わなければならないということになりますので、事業主側の負担といいますか、事業主側の雇用管理の負担もある程度考えなければいけないということです。申し上げたように、労働法規ですので、定めますと全ての事業主が必ずこれは守らなければならない基準ということになりますので、そういう意味では、中小企業も含めて全体としてどこまで対応していただけるかということも考えた上で今回の規定を作ったところでございます。 したがいまして、対応できる企業におきましては様々な形で上乗せを行うということについては、労使合意あるいは事業主の配慮等によって行うことができるということになりますので、そこはむしろ努力義務、あるいは私どもの指導の中でそういった柔軟な制度については各企業で取り組んでいただくということで、それを促してまいるということになろうかと思います。
○福島みずほ君 ただ、局長は、これは介護をするのではなくて、例えば介護に必要な、例えば施設にどこか頼むとか、どこかリハビリテーション施設を確保するとか、そのためだから、九十三日でいいんだとおっしゃったじゃないですか。私、事業主は三回が五回になったからといってそんな大した負担じゃないじゃないですか。大した負担じゃないですよ。 これ、全部九十三回取るっていったらちょっと大変かもしれないけれど、そんな大した負担じゃないですよ。介護離職ゼロというには三回はけちけちし過ぎていませんか。
○政府参考人(香取照幸君) やはり、これは実際にどのくらいの負担になるかというのは、実際に負担する人の御見解というのもございますので、やはりこれは事業主側と、これはかなり時間を掛けて審議会でも議論させていただきましたので、最低基準としては三回ということになりました。 あわせて、実は休業するしないということだけではなくて、やはり例えば在宅で介護を続ける場合には、その労働時間、働き方の方を調整することによって在宅のサービスを利用しながら介護を続ける、仕事を続けるという意味で、今回、選択的措置義務ということで労働時間を様々に調整することができる措置を事業主側に義務付ける、こちらも九十三日の枠を外して三年間の間に取れるということにする、あるいは所定外労働の免除につきましては介護が終了するまで労働免除が申請ができるという形で、そういった様々な施策も組み合わせて両立支援ができるようにということで、全体として配慮をするような制度改正をさせていただいたということでございます。
○福島みずほ君 実は、やっぱり最も納得できないのはこの三回限りなんですよ。これ、四回になったら大変なんですか。 介護っていつまで必要か分からないので、三回目取っちゃったら、あと日数がかなり残ってももう、例えば極端に言えば取れなくなるわけじゃないですか。例えば、近場だけじゃないんですよ。所定時間内の労働でできるんじゃなくて、遠隔地に親がいるかもしれない、飛行機に乗って帰って何日間か見なくちゃいけない、兄弟間で相談しなくちゃいけないなんて山ほどあるわけですよ。だとしたら、これ三回目使うときって物すごく勇気が要りますよ。だって、もう使えなくなるわけですから。 これは、九十三日認めるのであれば、私はこれ無制限じゃなくても、せめて五回とか八回とか十回以内とかしてもそれはいいと思いますよ。だって、一回に三十日取るということは多分ないんですよ。やっぱり親の面倒だから、一週間地元に帰るとかということであれば、この三回というのは全くこの法律改正の中では納得がいきません。これで介護離職ゼロなんておかしいですよ。もっと柔軟に取れたら介護離職ゼロに近づくかもしれないけれど、三回だったら介護離職ゼロは実現しませんと思います。 次に、有期契約労働者の育児休業取得についてお聞きをいたします。 これについても、これは衆議院でも相当議論があったところですが、一歳六か月までの間に更新されないことが明らかであるものを除くについて判断する場合には、明らかであるものを除くとあるのだから、原則として契約満了が明らかではないと判断されるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) これも度々御答弁申し上げておりますが、今回の趣旨は有期契約労働者の方でも育児休業はきちんと取れるようにという考え方ですので、お話のありますように、休業期間中である一年六か月の間に雇用契約が終了する、あるいはその間に到来する有期契約の終了日について更新されないということが明らかである、つまり育児休業明けの段階で雇用契約が終了しているということが明らかでない方については育児休業の取得の申請ができるという、そういう制度改正でございます。
○福島みずほ君 契約期間が三か月などの短期間で、かつ契約を更新しないなどの文言が契約書にあった場合のみ。過去、契約更新の実績があったり、同種の労働者が契約を更新して働いている場合、要件を満たす、あるいは業務の基本的な性質が臨時的、一時的でない場合には要件を満たすなど、育児休業が取得可能かどうか、実態に即して判断されるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほど申し上げました基本的な考え方に沿って、今後、法律の成立の後、指針等で御指導申し上げるわけでございますが、もちろん個別のケースによっていろんなケースがありますので、こういう場合必ず、ざっくりくくってオーケーとかオーケーでないという書き方はできませんが、御指摘のように、今申し上げましたように、それぞれの実態なり契約の内容に即して、今申し上げましたように、雇用契約が一年六か月の中で終了することが明らかでないというものについてはできるということで指針等は策定して、御指導してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 いや、もうちょっと厳密なんですよ。つまり、例えば私の働き方が三か月置きだとしても、もう契約更新が結構されている、あるいは過去も契約更新をしてもらっている、あるいは基本的な性質が臨時的、一時的でない場合で要件を満たすと。つまり、私が、あなたは三か月ごとの更新だから、あなたの一年半後だと、それはあなた満たさないですよなんという言い方が現場で起きないという理解でよいかということです。
○政府参考人(香取照幸君) 今の御質問だと、更新を何回まで行うかということが明らかでないということになりますか。もしそうであれば、申請時点において一年六か月以内に雇用契約が終了することが明らかでないことになりますので、取れるということになろうかと思いますが、例えば、契約上、二回まで、あるいは三回までと書いてあると、だけど、周りの人は四回やってもらっているんだけど、私は明確に書いてあるということになりますと、申請時点で当該個人に関して言いますと契約が終了していることが明らかだということになりますので、結局、それはそれぞれのケースにおいてその人がどういう雇用契約で関係を結んでいるか。その中で、今申し上げたように、その一年六か月以内の雇用終了が明らかであるかどうかということを判断すると。その意味では、それぞれの雇用実態に合わせて判断するということになろうかと思います。
○福島みずほ君 じゃ、これは、この法案が仮に成立した場合の指針をつくるということでしょうか。あるいは、それが明らかでないことが極めて限定的、明らかであるものを除くという場合に、明らかというのは極めて限定されるということでよろしいんですよね。 つまり、私が三か月の期間であっても、実際上は更新されている、周りも更新されている、ですから、あなたは次回はもう更新しませんよという、不更新条項がどうかというのはこの委員会でも随分議論してきましたが、でも、そういう場合でない限りは明らかではないから、仮に私の契約期間が三か月であったとしても、まさにこの育児休業は取れるという理解でよろしいんですよね。
○政府参考人(香取照幸君) 個別のケースについて一〇〇%どうこうというのはちょっと今この段階では申し上げられませんが、もう一度、申し上げますように、例えば短期間であった場合でも、例えばその間ずっと契約が続いていると、事実上続いているというようなケースもありますし、それから当該労働者、その過去の自分がどういうふうに更新してきたかということ、一種期待権が形成されている場合もありますので、そういったものに基づいて判断するということですし、考え方としては、できるだけ育児休業を取りやすくする、取っていただくということが制度の基本の考え方ですので、その意味では、客観的にそういった状況をきちんと判断して、できるだけ取りやすいようにやっていただくということになろうかと思います。(発言する者あり)
○福島みずほ君 そうなんですね。 なぜこういう議論をするかというと、派遣であれ有期契約であれ、なかなか育児休業なんて取れないよという世界だったので、今回の改正でそういう人たちも取れる、取れるんだと。仮に私の契約が三か月ごととなっていたとしても、一体、一年半後にあなた雇われているかどうか分からないじゃないと言われても、でも私、契約更新されてきたし、一年半後に必ず首になることが、更新されないことが私は明らかでなければ、育児休業取れるんですよね。
○政府参考人(香取照幸君) 今のケース、ちょっと余り無前提には言えませんが、今のケースですと、一年半の間に雇用契約を、あなたはもうやめます、辞めてもらいますということが申請時点で明らかでないケースということになります、と思います、今の先生の例だと。とすれば、それは取れるということになろうかと思います。
○福島みずほ君 大臣と副大臣がうんうんと言っているので、これは取れると。あなたはこの一年半の間に契約更新されないということが明らかでない限り取れるということでこの委員会で確認して、また、重要なことは、経営者、中小企業の皆さんや大企業でもなかなか、あなた契約三か月なのに何で育児休業取れるのみたいな、現場で誤解が生じないように、今局長が答弁し、大臣と副大臣がうんうんと言ってくれたように、明らかでない場合というもののこの解釈に関してしっかり周知徹底していただきたい。どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) みずほ先生が、福島先生がそこまで確認をしたくなるということは、多分、国民全般もなかなか分かりづらいかも分からないという気がするんですね。 この三つの要件のうちの一つを削って、これは雇用継続の見込みがあることというのを落として、それで一年六か月までの間に更新されないことが明らかでないものは皆さん大丈夫ですよと、こう言っているわけで、そういうことで、ひょっとすると雇用主側も今までのような発想でもってやるかも分からないということも十分考えられますから、同一労働同一賃金を実現しようと言っている私どもがやっぱりそこにはよく配慮をして、今までとは全然違うよということをはっきり広報していかないといけない、周知徹底をしていかないといけないし、ですから、そういうパンフレットだ、インターネットだ、ホームページだ、そういうことももちろんでありますけれども、事業主に対しても就業規則などで定めろというような、定めていただくように指導する、あるいはそういう指導を強化するというようなことをしっかりやって、今のような御質問が出ないようにしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。
○福島みずほ君 有期契約の女性たちが、男性も、きちっと育児休業が取れる、結果が出るように是非よろしくお願いします。 次に、シルバー人材派遣についてお聞きします。 低賃金で劣悪な労働条件の雇用が拡大しかねないのではないかという点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。 今般の改正によりますシルバー人材センターの就業時間の要件緩和は、会員でございます高齢者の方々の適切な保護の観点から、シルバー人材センターが行う業務のうち、請負により高齢者に就業機会を提供する場合については要件緩和の対象とせずに、最低賃金や労働基準法などが適用され労働者としての保護が及ぶ派遣と職業紹介が行う場合のみを対象としてございます。 また、シルバー人材センターの就業時間の要件緩和に当たりましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、都道府県知事は、その地域で働く方の就業機会や労働条件に悪影響を与えることがないことを具体的な指標を用いて判断することとし、指定に当たってはあらかじめ要件緩和を行おうとする地域の事業者や労働者を代表する方の意見を聴取しなければならないこと、さらに、委員ただいま御指摘いただいたような事態が生じた場合には都道府県知事は指定を取り消すこととするなど、地域の労働市場への影響に配慮した仕組みを設けているところでございます。 こうした仕組みを有効に機能させまして、要件緩和を実施した都道府県と私どもと十分な連携を図りながら、御懸念のようなことが起きることのないよう、シルバー人材センターの適切な業務運営を確保してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 次に、高齢者の雇用保険適用について、給付が一回限りの一時金であることは問題ではないでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 六十五歳以上の求職者につきましては、これまで培ってこられた人間関係だとかあるいはスキルを活用して再就職される方も多く、就業希望ですとかあるいは就職に至る経路も非常に多様でございます。例えば、数か月先の就職を条件に知人から就職先を紹介されるような方も多くいらっしゃいまして、一律にハローワークに四週間に一回来所していただいて応募事業所の報告を求めるようなシステム、一般的な基本手当は全部そういう仕組みになっておるわけですけれども、それが必ずしも有効とは言えないのではないかということでございます。 このような事情につきましては、昭和五十九年に高年齢求職者給付金という一時金制度をつくったわけですけれども、それほどその当時とこういうふうな仕事探しの方法については変わっていないという中で、一時金として支給することによりまして本人が自由に求職活動を行うことができるような仕組みにして、その上で年金と併給するという仕組みが適当であるというふうに考えてございます。この考え方につきましては、昨年の十二月に取りまとめられました労働政策審議会の雇用保険部会でも同じような考え方が取られているところでございます。 なお、六十五歳以上の方がハローワークに来られた場合につきましては、二十八年度から六十五歳以上の再就職支援を重点的に行うための生涯現役支援窓口というのをつくりまして、積極的に職業相談、職業紹介などを行っていきたいと考えてございます。
○福島みずほ君 一時金のメリット、デメリットというのはあると思うんですね、割と雇用保険が早く払えるとか、認定が緩くなるとか。しかし、雇用保険はそもそも失業中、生活を支え、次の雇用に結び付けるという役割があるので、一回限りの一時金はその趣旨に反しないでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 繰り返しになりますけれども、昨年十二月に取りまとめられました労働政策審議会の雇用保険部会報告の考え方を踏まえまして、六十五歳以降に離職された場合につきましては、他の年齢層と比べまして求職活動が多様であるということなどから、一時金として高年齢求職者給付金を支給するということにいたしております。 そして、その水準の設定につきましては、まず、基本手当につきましては年金と併給調整されるわけですけれども、年金と併給調整はしないということで、それがまずございます。それから、受給のために必要な被保険者期間、資格になる期間が一律六か月ということでございまして、一般の方は一年が原則ですけれども、そういった形になっているということ。あるいは、一時金として一度に全額支給されまして、定期的な失業認定が不要であるといったような様々な要素を勘案いたしまして、最大五十日分の給付ということで整理をされたところでございます。 こういうふうな基本手当と違う給付ではございますけれども、高年齢者の求職活動の実態などに合った給付内容となっていると私ども考えてございまして、この給付によりまして、高年齢者の方の生活の安定あるいは再就職の促進を図ってまいりたいと考えてございます。
○福島みずほ君 次に、保育園の問題についてお聞きをいたします。 今日、財務省に来ていただいておりますが、保育園、特養老人ホーム、福祉施設に対する国有地の貸与、売却についての実績を教えてください。
○政府参考人(中尾睦君) 国有財産についての御質問にお答え申し上げます。 社会福祉分野につきましては、これまでも優先的売却や定期借地権による貸付けを通じ、国有地の活用を積極的に進めてきたところでございます。 平成二十二年度から平成二十六年度末までの社会福祉分野における国有地の分野ごとの活用実績でございますが、一つ目に、保育施設として売却三十件、定期借地二十七件。二つ目に、特別養護老人ホーム等介護施設として売却二十件、定期借地十一件。三つ目に、その他社会福祉施設として売却二十二件、定期借地六件となっているところでございます。
○福島みずほ君 この間、売却や、それから保育園の場合は定期借地権を付与してというのがあって、是非ここは頑張っていただきたいと思います。 私は、少子化担当大臣のときに、国有地をとにかく貸与してもらおうと、都会にもう土地がないし、自治体は高い土地を買うお金がなかなかありませんから、国有地を貸与してもらう、第一号が世田谷、第二号が横浜でした。これはやっぱりそういうふうに国有地を貸与してもらいたい。 それで、さっき、だから、売却の方が多くて二十七が貸与ということなんですが、賃料、定期借地権なんですが、これ少し安くしてもらえないでしょうか。
○政府参考人(中尾睦君) 委員お触れいただきましたように、定期借地権を活用した貸付けは平成二十二年度から開始した制度でございます。委員御承知のとおり、厳しい財政事情の下で、国民共有の共有財産でございますから、時価による対応を基本とさせてきていただいております。 そういう中で、保育所につきましては、平成二十五年四月に取りまとめられました待機児童解消加速化プランを踏まえ、これまでに介護施設の二倍近い件数の国有地を提供してきておるところでございます。 今後とも、保育所も含めまして、必要な社会福祉施設の整備に国有地が有効に活用されるよう、積極的に対応してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ママやパパたちは無認可よりもやっぱり、まあ私は自分の子供は無認可だったので、とってもいいところは山のようにあることはもちろん知っていますが、しかし認可に入れたい。その方が安いということもありますし。となると、やはりその土地がないんですね、正直、大都会は土地がない、空いている土地ががばっとあるわけではないので、それはもう財務省に頼るしかないと。 時価というのは分かるんですが、私は、この御時世に、もちろん貴重な国有財産だけれども、定期借地権を安くしたとしても国民は怒り狂ったりしないと思うんですよ。いかがでしょうか。
○政府参考人(中尾睦君) 繰り返しになりますけれども、保育につきましては、待機児童解消加速化プランに基づきまして、廃止宿舎跡地等の情報を早期に地方公共団体に提供いたしますなど、積極的に地方公共団体と連携しながら待機児童の解消に向けても寄与してまいっておるところでございます。(発言する者あり)基本的に、時価による対応を基本としながら対応させてきていただいておるところでございます。
○福島みずほ君 もう保活ママから涙の出るようなメールを山のようにもらって、この方は、十六園見た、でも、認可が全て落ちて認証も駄目だったと。でも、学校の先生で、仕事が復帰できないと退職するしかないという感じだったんですが、ようやく無認可で見付かったというメールが来ました。 財務省、これ財務省にかなり頼るしかないんですよ。だって、認可の保育園建てるのに自治体土地がないんですもの。これはまけてくださいよ。どうですか。
○委員長(三原じゅん子君) 中尾次長、時間が来ておりますので。
○政府参考人(中尾睦君) 待機児童の解消に向けました取組につきましては、今後も広範な検討がなされるものと承知しております。 そういう中で、ここについてはいかなる対応が適切か、適切に検討してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 よろしくお願いします。 時間ですので、終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 いつも質問を作り過ぎて早口になってしまいますので、今日はゆっくり大臣と会話をしながら議論をしてまいりたいと思います。 皆様方のお手元にも資料をお配りをいたしております。私も議員になりまして三年、いろいろな法案に接してまいりまして、女性が働きやすい、そしてしっかりと自分の能力を生かしやすいような法律、そして制度というものがいっぱいつくられているんだなということは実感をいたしております。しかし、なかなか、それが現場のママさんたち、そして現場で働いている女性たちの間には、満足度が低いんじゃないかというような、どうしてこんなに乖離があるんだろうということを日々日々考えておりました。 私も産業医として様々な職場でそういう女性の悩みを引き受けておりますと、一つ、法律と、そして企業の中の橋渡しをする、そういう役目を担ってくださる方がこれ本気で企業の中を改革しようと思ってもらわないと、どんなに法律があったとしても、どんなに補助金出したとしても全く現状は変わらない、私はそういうふうに認識をいたしました。 そこで、法律そして様々な制度と企業をつなぐ役割の皆様方がどのくらい今企業にいらっしゃるのか、私も調べてみました。私がお話をするよりも、香取局長にもお伺いしたいんですけれども、職業家庭両立推進者という方いらっしゃいます。これは、今回改正にもなります育児・介護休業法、皆様方も御覧になったことがあるかと思います。それから、機会均等推進責任者という方がいらっしゃいます。これは、男女雇用均等、しっかりと、女性が差別を受けることなく職場で対等に働ける、能力を発揮できるような職場環境を改善しようという方。そして、短時間雇用管理者、これは女性が多いパートタイムでしっかりとその管理が行われているかどうかということをチェックする方々です。 それぞれ今、どのくらいの企業でこういう方々が選任をされているのか、まずは一番上の職業家庭両立推進者について、局長、教えていただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) 育児・介護休業法に基づきます職業家庭両立推進者でございますが、これは企業単位で選任をするということになっております。 二十八年三月二十三日現在、届出企業数は七万四千六百九十でございます。ちなみに、二十六年度の総務省さんの経済センサス基礎調査によりますと、個人事業主を含みます企業等数の総数は四百九万八千二百八十四ということになりますので、これをベースにしますと一・八%の企業にいらっしゃるということになります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では次に、機会均等推進責任者、そして短時間雇用管理者についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 男女雇用機会均等法に基づきます機会均等推進責任者、こちらは従業員三十人以上の事業所単位で選任ということになってございまして、選任事業所数八万七千六百三十、同様に総務省さんの経済センサスによりますと、従業員三十人以上の事業所数は三十二万三千七百二十九ということになりますので、同様に計算しますと二七・一%の事業所にいらっしゃると。 パートタイム労働法に基づきます短時間雇用管理者、こちらは常時十人以上のパートタイム労働者を雇用する事業所単位ということで、これは届出事業所数八万八百二十七、同様に経済センサスによりますと、従業者数十人以上の事業所数は百二十万四千七百三十ということになりますので、割合は六・七%ということになります。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私、この数字を聞いて愕然といたしました。今まで、局長、これを調べたことはないんでしょうか。今までこれを調べて、何か対策を打たれたことがないんでしょうか。教えてください。
○政府参考人(香取照幸君) もちろん、私どもの方では設置していただくように御指導申し上げておりますところでございますけれども、ちょっと残念ながら今のような数字が実態でございます。
○薬師寺みちよ君 これ、制度としてすごく私いいと思って、応援したいと思っていたんですね。実は、私が産業医に行っている企業も、これ努力義務だから別にこんなものいいんだよねということでほったらかしになっている状況だと伺いました。しかし、今回もいろいろ制度ができておりますけれども、結局こうやって企業が旗振り役になる人を選任もしないということは、中に浸透しないんです。先ほど島村委員もおっしゃいましたけれども、いかに広報していくのか、周知徹底していくのか、これすごく大事な問題ですよね。 本当にこのままでいいのかどうなのかということを私自身不思議に思いまして、いろいろホームページも調べてみましたら、各県のこれ労務局からもいろいろ、選任したらしっかり届出出してくださいねという広報は出ておりますけれども、それ以上のものは何も私見付けることはできませんでした。 機会均等推進責任者についても三〇%にも満たない、短時間雇用管理者についても六・七%の企業さんしか選任をしていない。これで制度をつくった意味があると言えるのか、私はここで問題提起をさせていただきたいと思います。本気でこれ取り組もうとするんだったら、女性が輝く社会を目指すんだったら、こういうところから一歩一歩努力を続けて、多くの企業さんでこういった中で旗振り役をする方々というものを選任して、そして、しっかりと今までの制度、そしてこれからつくる制度というものを周知徹底する必要があるんじゃないんでしょうか。 大臣、教えてください。大臣はこの数字を御存じでいらっしゃいましたでしょうか。そして、これを改善するために何か指示なさいましたか。本当にこの方々というものが企業の中でしっかりと役割を果たすこと、重要ではないんでしょうか。私は、このままでは、何を制度としてつくったとしても、企業として実効性はかなり低いものになると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 正直言って、私も初めて数字を今日見てびっくりしたというのが正直なところでございまして、これは長年、昨日、今日できた法律ではないわけで、その中に書いてあるわけでありますので、我々政権担当をする者はひとしくこれ責任を感じないといけないというふうに思いますし、魂の入っていない法律をそのままにしているということではないかというふうに思いますので、改めて今日のこの御質問の中でえぐり出していただいたことについてよく考えていかなきゃいけない、対処していかなきゃいけないなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、魂を入れるためにはどうしたらいいんでしょう。 私、これを、いろいろな労働局のものを見ておりましたら、最新情報やセミナーの案内をお送りします、登録していただいたらそういう方々に直接情報を伝えますということまで書いてあるんですよね。でも、それでも登録していただけないということは、そんなにこれメリットがないんでしょうか。私、登録をしてこういう最新情報というものを送ってもらったり、セミナーとしていろんなものを享受するということ、大変この女性活躍する社会について意味があることだと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 事務方に聞きますと、東京の本省では、確かにそういうお付き合いが少ない企業に対してこの問題について話し合うということが少ないようでありますけれども、地方の労働局の方では、割合、企業とこの話をしているようであります。 しかし、この数字だということは、やはり双方とも、法律を執行する側のこちら側も、それから受ける側の企業の皆さん方も、問題意識をもっと高く持たないといけないということを意味しているんではないかなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この数値が上がっていかなければ、本当に私、これからどういう制度ができたんだということも中小の皆様方はなかなか学ぶ機会もございませんので、その情報さえも企業の側でも仕入れることができないということにもなりかねません。 ですから、これ今努力義務でございます。これ、なぜやっぱり努力義務になったのかな、本当にこれは一定の従業員の皆様以上であれば義務化するぐらい大切な役割だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 義務化するかどうかはまたいろいろ議論があろうかと思いますけれども、思いとしてはそういうことにしないとなかなかこれ社会の変化は起きないかも分からないということを思わせるような、そういう遅々たる歩みであることは間違いないというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これはお願いでございます。私もいろんな今職場を回っておりまして、やっぱり女性が働きにくい、それはなぜなのかというのが、なかなか声が政府側に届かない。いろんな意味におきまして、やっぱりこういった企業の中を改善していこう、変えていこうという風を起こしてくださる方が中にいらっしゃらないからこそいつまでたっても古い風土が、社風が残ってしまって、自分一人が声を上げたとしてもそれが通用しなかったり、もうしっかりと声を上げてようやく伸びたら、これは男性から逆差別だというふうにたたかれてしまったり、そういうものを一つ一つやっぱり現場で声を拾いながら、そんなことはない、こんな制度もあるし、これからこういうふうに企業というものも変わっていかなければならないんだということを声を発していただける方々ですよね。 ですから、しっかりと大臣もこの数字、二%にも満たないようなこの職業と家庭の両立推進者の数字はもう心していただいて、これから新たな制度をつくるときもそうです、いつも私申し上げておりますように、本当に上っ面にならないように、その本質はどこにあるのか、なぜこれだけ制度をつくってもみんなが満足できないのかということをしっかりエビデンスを取って、そこから制度化してほしいとお願いをしたいと思っております。 もう是非是非これは皆様方にも知っていただきたい数字でしたので、今日はしっかり取り上げさせていただきました。これから私どもがしっかり議論をしていく上におきましてもとても大切な役割だと思いますので、是非お願いをしたいと、再度再度お願いでございます。 では、次の話題に移らせていただきます。 今日は、もう一つ大切なことを一緒に考えさせていただきたいんですけれども、実は今回、法案、私見ておりましても、不妊という言葉がどこにも書き込まれていなかったんですね。あら、これで本当にいいのかしらと思っていろいろ調べてみました。資料二を御覧いただきたいと思います。 これは、皆様方もう見慣れていらっしゃるかと思いますけれども、いつものM字カーブと言われているものでございます。平成七年に三十歳から三十四歳がM字のボトムでございましたけれども、平成二十三年に三十五歳から三十九歳がボトムで、大体五歳ぐらいは引き上がっているということが分かってきております。 晩婚化が進むにつれまして、このボトムの年齢というものが徐々に高年齢の方にスライドをしてきております。この低下する理由として新たに見えてきた理由が、まさに不妊治療の問題なんです。その不妊治療につきまして、不妊と労働の関係性について厚労省も調査をしていらっしゃるかなと思って私もいろいろ調べましたけれども、なかなか資料が出てこない。そこで、NPO、Fineの資料を皆様方に御提示をさせていただきたいと思います。資料三でございます。 これは、不妊症の患者様を支援するNPO団体が、二〇一四年五月十五日から二〇一五年一月五日、仕事と治療の両立に関するアンケートを実施した結果でございます。これは大体二千人ぐらいの方々がお答えになっていらっしゃるんですけれども、今やこの不妊症、不妊治療、大変今悩んでいらっしゃるカップルの皆様方多いという現実がこの中にもあぶり出されてくるかと思いますけれども、約六組に一組のカップルがこの不妊症で悩んでいる、だから本当にこれポピュラーな問題でございます。 このFineの中でも見えてまいりましたのが、仕事と治療の両立が難しいと感じたことがありますという方が九二%です。六組に一組が悩んでいる、そしてその治療を受けていらっしゃる方のうちの九二%も悩んでいらっしゃる。それも難しい。 そして、その四割以上に当たる方々が、実は退職、転職、休職、異動など、勤務状況が変わったというふうに回答をしていらっしゃいます。その理由としては、通院回数が多い、体力的に負担が多い、職場で協力や支援を得にくい。 職場に不妊治療をサポートする制度があると答えたのは六%の方々だけでした。不妊治療をサポートする制度にそれでも満足していますかということですけれども、そのうちの五三%はいいえと答えていらっしゃいます。サポート制度がない企業にお勤めの皆様方、七七%の皆様方が何らかのサポートが欲しいというふうにも回答していらっしゃいます。 ここには、辞めるに辞められない事情も見え隠れしているのが治療費の問題です。夫婦の収入でこの治療費というものを賄う、若しくは今までためた預貯金で賄っていらっしゃる方がほとんどなんです。子供を持つために、不妊治療を受けるために正社員辞めるわけにもいかない。だけれども、正社員やりながら不妊治療をするのは大変なんだと。 治療期間も見ていただきたいと思います。半数以上の皆様方が二年以上この治療を受けていらっしゃる。長期にわたるんですね。 これは、少子高齢化の日本において大変重要な問題だと私は考えております。特に厚労省におきましても不妊治療におきまして様々な助成などをいただいておりますけれども、やっぱり現実、これなんです。 不妊治療を、じゃ、行っている人数というものも厚労省に尋ねましたら、今、現状は把握していないという回答でございました。それで、不妊退職の皆様方の人数はどうですかと聞きましても、これも把握をしていない。じゃ、不妊治療をサポートする制度を設けている企業はどのくらいあるんですかと聞いても、調べていない。こういう状況で本当にいいんでしょうか。多くの女性がこれから悩む問題にもなってまいりますし、現在もう既に悩んでいらっしゃいます。もっともっとこれ、厚労省、本気でこの問題に取り組むべきではないんでしょうか。 これは、我々が責任持ってしっかりと前進させていかなければならない問題だと私は国会議員の一人として思っております。不妊治療を行っている人数というものを把握し、そして、まずどういうサポートを行っている企業がどのくらいあるのか、そして不妊退職、どのくらいの人数があるのかということを、大臣、まず調査研究すべきではないでしょうか。御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 不妊で悩んでいらっしゃる方々が、先ほどのお話の中にも出てまいりましたが、子供さんを希望されるカップルの一〇%から一五%ぐらいは悩んでいらっしゃると。私も地元で不妊治療を集中的にやっていらっしゃる産婦人科の先生とよくお話をしますし、よくお邪魔をしますが、本当に意外な人たちが身近なところで悩んでいらっしゃるということがいろいろ分かってまいりました。 国民の意識について、生殖補助医療に関して、平成十四年、これ法律を出そうと厚生労働省がしたときに、厚生労働科学研究で不妊治療を行っている患者さんの数について四十六万六千九百人という推計を出したのが平成十四年でございますから、もう十四年前ということで相当古い。その後の意識をどうフォローしているのかということになりますと、今御指摘をいただいたとおりであります。 今後どうするのかということでありますが、今回、御案内のように、初回の治療の助成を倍にするとか、男性を初めてちゃんと対象として支援をするということで、十五万円上乗せをするということを政策として打ち立てているわけでございますけれども、今お話しのように、不妊治療で悩んでいらっしゃる方々の人数を含めて、生殖補助医療に関するデータを調べる、集めるということをきっちりやっていかなければならないと私も思うところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 不妊治療と労働の関係性については、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、私も周りでいろいろ不妊で苦労されているカップルの女性にいろいろお話を聞く機会が時々あって、やはりなかなか職場でまず言い出しにくい、どうしても半休とか一日休み取らないといけないときに、なかなかそれを正面からはできないということでありまして、これはやはり働くこととの調和をどう図っていくかということは、プライバシーの問題でなかなかおっしゃりたくないという御本人の考え方もあろうと思いますので、どういうふうにするのが一番いいのかということをやっぱり考えていかないといけないのかな、それをどう制度化できるのか、そういうことはやっぱりこれからしっかり、生殖補助医療を強化しようと我々しているわけでありますから、同時にやっていくべきだと思っています。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 まさにこれ、少子高齢化に対しても大変有意義な政策だと私は思うんです。これをしっかり進めていただく。ですから、なぜ今まで調べていただけなかったのかということの方が不思議でなりません。これだけ多くの方々が不妊に悩み、そして仕事の両立に悩んでいるということが分かっていながら放置していたという、やっぱり十年間以上放置していたと、これ罪が深いと思います。ですから、これから、遅くはございませんので、しっかり調査研究を行っていただきまして、前進をお願いしたいと思います。 特に、大臣がおっしゃいましたように、これはかなりプライバシーの問題も含まれまして、職場でこれを言っていいのか、言うことによってかなり偏見を生んでしまうようなものもあるんじゃないかと大変御心配の声も上がっております。私も、厚生労働省が各職場に対しまして不妊治療に対する理解を深めるリーフレットを配付していらっしゃるので、それも拝見をいたしました。しかし、それだけではまだまだ足りない現状であったり、どういったものが、今現状、企業としてそういった不妊治療なされている、政策ではなく個々人そして若しくは企業企業で工夫なさっていらっしゃるのかという、そういう調査研究も是非お願いをしたいと思います。 特に雇用上の措置を考えるときに、職場における治療、出産に関する言動に起因する問題ということの、今回もこの法案の中に盛り込まれておりますけれども、ガイドラインでやっぱり妊娠、出産だけではなく不妊治療というような言葉なんかも織り込みながら、より職場の方に理解を求めていただくための制度であったり、若しくは、新たにこの不妊治療というものを更に職場に理解を求めるために、リーフレットを配るだけではなく施策としてお願いをしたいんですけれども、大臣、もう一度御答弁をいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、なかなかプライバシーに関わることで、自らおっしゃりにくいというようなこともある中で、これどうするかということでございますが、このガイドラインで不妊治療に関するものについても明記をすべきということでございますが、今回の法改正では、事業主に義務付けられているいわゆるマタハラの防止、上司、同僚による嫌がらせ防止措置の対象となる言動とか防止措置の内容についてこの法律の中に入れ込んで、省令、指針で具体的な内容を定めていくわけでございますけれども、不妊治療を理由とする嫌がらせなどの言動を今回の防止措置の対象にすることについては審議会で議論をしていないと思います。 また、社会的コンセンサスがまだまだ得られていないというところもあって、指針においてこの不妊治療について、それに関する言動もマタハラ防止措置の対象とするというのは現時点では難しいのかなというふうに考えているわけでございますが、一方で、仕事と不妊治療が両立できる職場環境の整備というのは当然必要な問題であり、またこれも重要であるわけでありますけれども、厚労省において、働きながら不妊治療を受ける従業員に対する事業主の理解を促進するための事業主リーフレットを作成をしている、そしてまた全国の労働局やホームページで周知を行っているところでございますけれども、まずはこれをやるにしても、それは当然にしても、これだけで十分なのかどうかということは、やはりよく考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 時間が参りましたのでこれで終わりますが、ハラスメントがあってはこれは大変なことになってしまいますので、審議会で審議をしていなくても、しっかりとその制度を考えていただきたいということをお願いしまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 東芝の大リストラ問題、聞きます。 昨年の十一月に東芝首脳による不正経理の発覚後、東京青梅事業所の閉鎖、本社管理部門一千人の削減、大分工場の譲渡、全国各地でリストラが示され、今日は資料でお配りしておりますけれども、十八日には一万四千人、二〇一四年以降でいうと四万人に及ぶリストラ案が公表されております。 厚労省にお聞きしますが、少なくともこれは大量雇用変動届、再就職援助計画、提出しなければいけないケースだと思いますが、出されていますか。
○政府参考人(生田正之君) 東芝の事業再編計画につきましては、昨年末に同社からマスコミに公表されたということで承知をいたしております。 一つの事業所におきまして一か月以内に三十人以上の離職者が発生する場合に作成する必要があります再就職援助計画等が同社から提出されているかどうかにつきましては、個別の企業による行政に対する報告に関することでございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○小池晃君 こういうことをちゃんと言わないと僕駄目だと思うんですね。だって、明らかに三十人という話じゃないんだから、これは。やっぱりこういったことははっきり、東芝自身が発表しているんだから、言うべきですよ。 厚労省は、二〇一三年に、大量離職者が発生する際の指導、援助業務等について、通知を改定しております。この通知では、大量離職の場合の対応について迅速に講ずるべき措置として、雇用維持の努力や再就職援助計画の指導に加えて、こういうふうに書いてある。雇用調整の規模が大きく、地域経済に対する影響の程度が甚大である場合には、必要に応じて労働局長を本部長とし、地方公共団体から成る対策本部を設置する。 これは明らかに、この東芝のリストラは地域経済に重大な影響を与えます。ところが、事業所のある東京でも大分でも雇用対策本部が立ち上げられているとは聞いておりません。どうなっているんですか。
○政府参考人(生田正之君) 大量離職者の発生に係る対応につきましては、今、委員御指摘がございましたように、平成二十五年の三月二十七日付けで、大量離職者が発生する際の指導、援助業務等についての改定をいたしております。 現在、大量離職者発生前後の情報収集をいたしておりまして、今御指摘ございました東京労働局、大分労働局も含めまして、関係労働局におきまして離職予定者の状況を収集しまして全容把握に努めているところでございます。 御指摘の雇用調整事案についての関係労働局における雇用対策本部の設置に関しましては、今後地域経済、雇用への影響が懸念される雇用調整が見込まれる場合につきましては、関係労働局におきまして雇用対策本部の設置も含めまして必要な対応を、この場合には迅速に行ってまいりたいと考えてございます。
○小池晃君 見込まれる場合って、見込まれるに決まっているんですよ、これ。 沖縄では、百三十七人規模のコールセンターの閉鎖で、公表した翌日に沖縄労働局は雇用対策本部を立ち上げているんですよ。 大臣、これ一万四千人という規模ですよ。これ、通知には、労働行政の迅速で的確な対応が期待されるとなっているんですけど、大臣、今の対応が迅速で的確な対応ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 個別の企業のことでありますので、なかなかコメントしづらいところがあるわけでございますが、一般論として、企業において事業再編等を進めている中で、厚生労働省本省で雇用対策本部を立ち上げるという情報は当該企業の経営状況に予断を与える可能性があるということで御理解をいただきたいというふうに思っております。 御指摘の雇用調整事案につきましては、関係労働局において現在情報収集を進めているわけでございますが、対象労働者の雇用の安定を図るために迅速かつ的確な支援を行うことが重要ということを認識をしているわけでございまして、本省に雇用対策本部を立ち上げるか否かは、当該案件が全国展開を図っている企業の大型倒産や、それに準ずる非常に大きなリストラ事案であるかによって判断をすることになるわけでございますけれども、情報収集の結果を踏まえて、関係機関と連携をして求人開拓や就職面接会の開催など必要な対策を必要なときには速やかに行ってまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 通知に迅速で的確な対応と書いたのは厚労省なんですよ。 厚労省本省に設置すべしという質問はこの次の質問なので、まだ私、質問していないんですけれども、それをできないって。もう腰引けまくっているじゃないですか。 これ、こういう大量に失業者が出ることがもう誰だって分かっている事案で、こんな対応でいいんですかと聞いているんです。大臣、だから、この地方労働局、いまだに対策本部を出していないのは、これは的確なんですか、迅速なんですか。 ちょっと、大臣答えてよ。いいよ、もう、局長は。どうせ同じことしか言わないんだから。
○政府参考人(生田正之君) 申し訳ございません。 非常に一生懸命情報収集をいたしておりまして、それを踏まえまして迅速に対応したいと考えてございます。
○小池晃君 私、これじゃ駄目だと思う。だって、これだけ本当、大問題になっているのに。今まで、だって、百三十七人規模で沖縄は即日立ち上げていると。東芝だから腰が引けているんですか。そういう対応じゃ駄目ですよ。私はそういうふうに思います。 これ、直ちにやっぱり地方労働局で対策本部を立ち上げるべきだし、本省にも、これ全国規模ですから、世界的企業ですから、本省にちゃんと東芝の対策本部を立ち上げるべきだということを申し上げておきたいと思います。 労働移動支援助成金と退職強要の問題、先ほども、今日も午前中も議論があったようですが、私も聞きたいと思うんですけれども、大臣は衆議院で、労働者が個別に同意して出向して転籍支援を受けるのなら問題ないが、人事権を濫用して出向させて再就職先を探させるのは不適当だというふうに答弁しています。それはもう本当にそのとおりだと思うんです。私も繰り返し、追い出し部屋の問題や退職強要の問題、これただしてまいりましたけれども、今日は、日本雇用創出機構、この問題を取り上げたい。 これはパソナです。パソナグループです。大企業の中高年を対象にする転職支援会社ですが、ソニー、キヤノンなど大企業約七十社が株主、賛助会員になって、中高年労働者の人材ブリッジバンクとして出向者を受け入れております。これ、二〇一二年に富士電機の子会社の労働者が、会社とこの日本雇用創出機構を相手に裁判を起こしました。この労働者はどんなふうにされたかというと、機構に出向して君の転職先を見付けてほしいというふうに指示されて、これは本人は事実上の退職強要だと拒否したんだけれども、無理やり行かされたと。仕事は、転職先探しとハローワークに通うことだったというんですね。出向一人当たりの費用は月五万円で、再就職の成功報酬は六十万円だったそうであります。労働者は、これ富士電機子会社とは和解しましたが、日本雇用創出機構を相手に今最高裁に上告中です。 この日本雇用創出機構というのはいろいろなところで問題が起こっていて、シャープの関連企業アルバックから五十人余りの出向を受け入れたことが、これは神奈川の地労委で問題になっています。これはどういうケースかというと、連日求人先の訪問を課して結果を報告させるという過酷なノルマですね。労働組合は、これ地労委に訴えました。地労委のあっせんの下で、労使協定で機構から元の職場に戻ることはできました。このケースも成功報酬は六十万円だったというふうにいうんですね。追い出し部屋を外に出しているわけですよ。辞めさせ出向なんですね。こうした大企業のリストラのためのシステムがつくられている、そこに助成金が行っているわけですよ。これ、いいんですかって話。 大臣、大臣はこういうケースは不適当だ、不適切だというふうに繰り返してこられた。これ、適切でないですよね、このやり方。はっきり認めてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどから申し上げているように、個別の企業に関することについては、まず答えはなかなかストレートには申し上げられないわけでありますけれども、労働者保護を使命とする我々厚生労働省として、今のような出向を命ずるということで、自分の仕事を探すとか、いろんな形のパターンがあるようでありますけれども、少なくとも働く方々が安心して働ける環境を整備する観点から見れば、人事権を濫用して出向をしろとか、あるいは自分の再就職先を探せとか、自らの道を自ら探せというようなことを命ずるというのは、やはりこれはもう不適切というふうに言わざるを得ないということでありまして、何度も申し上げているように、これは、私どもとしては、啓発指導に使っている、あるいは啓発に使っているパンフレットの中に、そのような形での人事権を濫用して自由な意思決定を妨げるような命令を出すということは不適切だということを明確に書いて、それでもって啓発指導をしようというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 富士電機の子会社の裁判の弁護士さん、こう言っています。拒否できない出向を強いられて、意に反する扱いを受けて、熱心でないとされると不利益扱いをされ、真面目にやれば自分を退職に追い込む、もう自発的意思を装って退職に追い込む巧妙な手口だと。本当にそうだと思うんです、これ。 先ほども言ったけれども、この転職支援に労働移動支援助成金が出ているんじゃないですか。今もこの日本雇用創出機構というのは中高年労働者の出向を受け入れているんですよ。 大臣、人事権を濫用した出向になっているとすれば、その助成金は不適切ですよ。これ、調査すべきです。この日本雇用創出機構への調査をすべきじゃないですか。大臣、これ、大臣じゃなきゃ言えないんだから、大臣、調査してください、これ。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、もう既にこの調査をして、呼んだケースがございましたが、同様のケースであれば当然それは私どもとしてもしっかり聞いてみたいというふうに思います。
○小池晃君 これは徹底的に調べるべきですよ、こういうやり方。 今大臣は、パンフレット出しましたというお話があった。私は、昨日、ちゃんとしたのを出してくださいと質問通告したら、そのときはまだ出していなかった。何か昨日の夜出したというんです。ちゃんと教えてくれればいいのに、さっき分かったから、さっき慌てて取り寄せて見てみたけどね。 これ、ちょっと駄目だと思います、私、これでは。私は、昨日、通告のときに、もしこれから通達なり出すんであれば、裁判例の判示だけじゃ駄目だ、例示だけじゃ駄目だと。やっぱり、どういうケースが人事権の濫用に当たるのかをちゃんと分かるようなものを出してくださいと言ったのに、結局出されてきたのは、今までの過去の裁判例が出ているだけじゃないですか、これでは。それで、最終的にはやっぱり業務指示が適切かどうかを司法の場で判断されるんだみたいな、そんなことを書かれていて。大臣は衆議院でいいことを言っているんですよ、これ、違法なのか否かは最終的には司法において判断されるが、労働者保護を使命とする厚生労働省として、これを手をこまねいて見ているわけにはいきませんと。ここまで言っているんだから、もっとはっきりしたものを出せばいいじゃないですか。 しかも、これ事業者にしか出していないんだけど、私、労働者にもちゃんと出すべきだと思う。どういうケースが大臣がおっしゃるような不適切なケースに当たるのかをちゃんと判断できるような通達を出すべきだし、労働者だってそれを見れば分かるものを出すべきなんですよ、みんな泣き寝入りしているんだから。結局、裁判に訴えなきゃいけないということにしちゃいけないでしょう、やっぱり。大臣おっしゃっているように、厚生労働行政として手をこまねいて見ているわけにいかないんだから。明確にやっぱりメッセージ出すべきですというふうに思うんですが、大臣、政治家としてこれ、後ろからいろいろあれこれ言われたことを答えないでいいから、政治家として言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 政治家としてもう既に衆議院で申し上げましたが、同じことであって、我々の使命、厚生労働省の使命はやはり労働者保護というのが使命でありますから、それに反するようなことはやはり指導すべきときは指導をするし、直接権限がないときは啓発指導をするというのが当然のことでありまして、今回一連のことについても、今回のケースはリストラをする企業側と、それから再就職支援をするということであった企業も双方それぞれ呼んで事情を聞き、そして更に啓発指導を行っているということでございます。
○小池晃君 何だかすっきりしないんだけど。 やっぱり、もっと明確なメッセージを、こういうやり方は駄目ですよと。本人ちゃんと同意していないことを、文書で残しているケースでも裁判で負けているケースあるんですよ。これ本当にひどいと思います、私。 だから、私、これ本人が同意しないことが明確であれば、転職探しを指示する命令、業務指示は、どんな形態であろうとこれは無効だというメッセージを出すべきだと思うんですよ。重ねて訴える、そういうメッセージ必要だと思いませんか、本人が同意していないことが明確であればですよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) 小池先生、よく分かっておっしゃっているんだろうと思いますけれども、我が国はやはり法治国家でありますから、民民の話は最終的には司法で決められることです。ケース・バイ・ケースでいろいろあるわけでありますから、それはそこで我々がパターン化してこれは駄目とかいいとか言うのはなかなか難しい。 ただ、先ほど来申し上げているように、労働契約法にも明確に書いてあるように、会社が権利を濫用したというようなことを明らかにする形での言ってみれば人事命令をするのは、これはいけないということは明確にしていかなければいけないわけでありまして、裁判の中でも、自由な意思決定を妨げられる状況であった中で御苦労された方については、やはりこれはいけないということが言われているわけでありますので、そういうことを明確に判例を示すという中で判断をしていただくということで、もちろん企業側だけではなくて一般の皆さん方、働いていらっしゃる方々にも分かるようにする努力は我々もした方がいいというふうに思います。
○小池晃君 そういうパンフレットを作ってください、これだけ問題になっているんだから。やっぱりちゃんと分かるものを作っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 雇用保険制度本体について聞きますが、資料の二枚目にありますが、これは受給期間と受給の状況でありますけれども、これを見ますと、受給期間内に就職できた受給者というのは、直近の数字でいうと二二・八%です。それから、待期期間、給付制限中の就職者を含めると三六・一%になります。つまり、残りの六四%は給付が終わっても再就職できていません。 二〇一二年の受給開始決定件数に対して再就職できないのは六四%だとすると、実数では何人になるでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 平成二十四年度に受給資格決定された方百八十万人をベースといたしまして、平成二十七年五月末時点での就職状況調査を基に推計いたしますと、約百十五万人になります。
○小池晃君 非常に大量の人が受給期間を過ぎても再就職できていないわけですね。受給期間、一か月から一年でようやく再就職できた人が二九・七%、一年を超えても再就職できない人は三四・三%なんです。 これ、局長に聞きますけれども、受給期間が終わっても再就職できていないという実態について調査されましたか。
○政府参考人(生田正之君) 受給期間を終えて就職できていないという事実につきましては、もうこういうデータを見れば分かるわけですけれども、生活実態などにつきましては詳細な調査をしたということはございません。
○小池晃君 受給期間中に再就職できた人と受給終了後に再就職できた人の賃金比較すると、どういう傾向になっているでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 平成二十六年度で受給資格決定を受けた方につきまして、平成二十七年五月末時点までに再就職した方の再就職時賃金について調査をいたしていますけれども、受給中に再就職した方の平均再就職時賃金日額は六千五百四十七円でございまして、それから、支給終了後に再就職した方の平均再就職時賃金日額は五千六百八十四円でございまして、就職時期が早いほど再就職時賃金が高いという傾向にございます。
○小池晃君 大臣は衆議院で、早期再就職の促進については、就職時期が早いほど再就職時の賃金が高くなるという傾向が見られ、低所得、不安定な仕事への就職というような傾向は確認できませんと言っているんですが、これを見ると、受給中と受給後を比べると受給後の方が低くなっているわけですよ。 もちろん、早期再就職は望ましいけれども、実態でいうと、希望する労働条件の就職先が見付からないまま給付が終わってしまって、やむなく低い賃金になっているということが実態としてあるわけですよ。 大臣、今、受給終了後の再就職の生活実態、余り調査されていないというわけですね。私はこれちゃんと調べるべきだと思う、どういう状態にあるのか。それがちゃんと把握されなければ今の給付日数、給付金額が適切なものかどうか分からないじゃないですか。私は、この実態から見れば、給付日数の延長と生活保障に見合った日額の引上げは急務だと思うんですね。 午前中の質疑で、期間終了時の就職率に大きな変化がないからという、そういう答弁あったようですけど、元々就職率が低過ぎるんですよ、これはやっぱり実態として。そのことを踏まえた対応が必要だと。本当にこれでは失業手当や雇用保険という名にふさわしいような給付になっていないんじゃないかと私は思うので、そこを正面から検討すべきじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 就職率が低過ぎるかどうかということについてはどういう評価をするかの問題だろうと思いますけれども、しかし一方で、今先生御指摘のように、どういうことで就職がかなっていないかということをしっかりと把握をすることは大事なことだと思います。 なおかつ、いわゆる基本手当の在り方とか、それから、どういう再就職の支援をすることが有効なのかというようなことを考えるに当たって、今御指摘のような実態把握のための調査は検討していきたいというふうに思います。
○小池晃君 実態把握の上、やっぱり抜本的な引上げに踏み切るべきだというふうに思います。 ちょっと飛ばして、マルチジョブホルダーの問題を聞きますが、これ午前中にも質問があったようでありますが、本業も副業も雇用者といういわゆるマルチジョブホルダーがどれだけいて、複数の事業所の労働時間が二十時間超える人のうち雇用保険未加入者の人数、これ、もう一度になるかもしれませんが、お示しください。
○政府参考人(生田正之君) 複数の雇用関係を持ちますマルチジョブホルダーのうち本業も副業も雇用されているという方につきましては、平成二十四年の就業構造基本調査によりますと百五万人でございます。このうち、雇用保険に加入していない方の数を試算いたしますと、二十九万人程度が雇用保険の適用がない方であると考えられます。
○小池晃君 二十九万人の方というのは、大臣、これは雇用保険加入の要件をクリアしていながら、ある意味では国の怠慢でこれは不当に排除されていることになるわけですよ。 大臣、今回もこれ引き続き検討、これでいいんですか。やっぱり一歩踏み込んだ対応をしなければいけないのではないか。二十九万人もの人に権利が保障されていないという実態をこのまま放置したら行政の不作為ということになりますよ、これ。どうなんですか、これ直ちにやっぱり踏み込むべきじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いろいろ御議論があって労政審で結論が出なかったということで、労使の間の話合いがそこまでに来て、そこでこの報告におきまして、諸外国の状況を含めて適切に実態の把握を行って、技術的な論点を考慮した上で、雇用保険の適用の在り方と併せて引き続き議論をしていくべきという整理になっているわけでありまして、同一労働同一賃金でも、海外の事例をよく見ながら、日本の雇用慣行に留意をしながら、日本で導入するとすればどうするかということでありますので、もう一々何が問題かということは言いませんけれども、やはりそういうところをしっかり調べた上でどういうふうなことがあり得るかを考えていくべきだというふうに思います。
○小池晃君 海外と言うけど、こんな不安定雇用が広がっている、マルチジョブホルダーがこれだけいるなんという国はないわけですよ。これは日本のやっぱり本当に深刻な実態ですよ。それつくってきたのは、雇用の規制緩和で、労働法制の規制緩和でこういう実態をつくってきたんだから。やっぱり……(発言する者あり)それ違うって、そうでしょう、だって非正規雇用増えているじゃないですか、安倍政権の下でも増えているんですよ。違わないよ。 やっぱり、そういったことに対して、私は根本的にそれは間違っていると思うけど、せめて、そういった事態の中で、本来権利を持っている人が保障されないようなことについてはすぐに手を打つ、これ当然のことではないかと言っているんですね。労政審、労政審って、こういうときだけ労政審で逃げておいて、肝腎なときは労政審でちゃんと議論しないで全部通しちゃうというようなやり方は駄目だと。これは本当に踏み込むべきだと。 ちょっと、今日やれなかったこともあるので、また引き続きやりたいと思いますが、これで終わらせていただきます。
○委員長(三原じゅん子君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、明二十五日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十分散会