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190回国会参議院2016/05/02

決算委員会 第9号

発言数
216
登壇者
38
会派数
7
開催日
2016/05/02

会議録

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る四月二十八日までに、大門実紀史君、矢倉克夫君、三宅伸吾君、宮本周司君及び安井美沙子君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君、滝波宏文君、新妻秀規君、川田龍平君及び辰巳孝太郎君が選任されました。  また、本日、平木大作君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君が選任されました。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に新妻秀規君を指名いたします。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。  会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成二十八年四月二十五日に「原子力災害対策に係る施設等の整備等の状況について」の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。  検査しましたところ、二か所目の代替オフサイトセンターの設置が完了していないオフサイトセンターがあったり、一時退避施設等の放射線防護対策事業において炭素繊維フィルターの密封包装を開封して設置していて、必要な性能保持期間が短くなるおそれがあるのに対策を講じていなかった施設があったり、周辺対策交付金により購入された放射線測定器が放射線に関する知識の普及啓発に活用されていなかったりしているなどの状況が見受けられました。  検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、内閣府は、一部遅延が見られる代替オフサイトセンターの整備等について立地道県等と連携して速やかに必要な措置を講ずること、間接補助事業者に対して設備の特性を踏まえた一時退避施設等の維持管理の方法について十分把握するよう周知を行うこと、立地道県及び隣接府県に対して、周辺対策交付金により購入した放射線測定器を普及啓発のために活用するとともに、緊急時にも活用することができることを周知して、その有効活用を図ることなどに留意して立地道県等が行う原子力災害対策に係る施設等の整備等に対する財政支援等の支援を実施する必要があると考えております。  会計検査院としては、今後とも原子力災害対策に係る施設等の整備等の状況について引き続き注視していくこととしております。  これをもって報告書の概要の説明を終わります。

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 以上で説明の聴取は終わりました。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 平成二十六年度決算外二件を議題といたします。  本日は、文部科学省及び厚生労働省の決算について審査を行います。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

有村治子自由民主党

○有村治子君 自由民主党の有村治子です。おはようございます。  熊本・大分地震から三週間近く、二週間半がたちました。現在も疲労や不安の中で余震にさいなまれながら過ごしていらっしゃる皆様に心を込めてお見舞いを申し上げたいと思います。同時に、四月十四日の発災以降、人命救助や復旧に向けて昼夜問わず御貢献いただいている自衛隊や警察、消防、海上保安庁など、専門性を生かしての御尽力に心を込めて敬意を申し上げたいと存じます。  今日、審査の対象となります厚生労働省、文部科学省及びそれぞれの関係各機関からもたくさんの専門職の方々が被災地に赴いて、人命救助や避難所運営、児童生徒のケアなど、公益のために日々汗を流されています。応援に入ってくださっている皆様自身も疲労のピークを迎えていらっしゃる頃であろうというふうに思います。  そこで、まず塩崎厚生労働大臣にお伺いします。復旧のために厚生労働分野において活動されている皆様、発災直後からドクターやナースの皆様、また、断水した中で水道復旧のためにこの瞬間も御尽力されていらっしゃる方々、ノロウイルス、エコノミー症候群という現在被災地で起こっていることごとのために活躍していらっしゃる保健師の皆さんなど、マスコミには載ってこない御貢献がたくさん大臣の耳には届いていることかと思います。  そういう方々の、表にはなかなか見えないけれども欠かざる御尽力ということを御紹介の上で、厚生労働分野のトップとして、彼らに、彼女たちにねぎらいの言葉と激励の言葉をいただきたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) まず、今回の熊本地方を中心とする地震でお亡くなりになられた方々に対して心から御冥福を申し上げ、また、今なお大変な避難生活をされている方々を含めた被災をされた方々に対してお見舞いを申し上げたいと思います。  昨日、馳大臣もそうでありますが、一日被災地を回ってまいりました。昨日は私は、南阿蘇村を最初に、あと福祉施設あるいは水道の復旧現場、そしてまた熊本日赤病院などを回ってまいりました。私自身は、被災者の置かれた厳しい状況と、その中で一生懸命支援に当たっておられる大勢の専門職を含めた様々なバックグラウンドの方々、自治体の方々、ボランティアの方々、本当に多様な方々が自らの意思で来ていただいているということをつぶさに拝見をさせていただきました。これらの方々の活躍というのは被災地の復旧に本当に大きな力になっているわけでありまして、改めて敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。  厚労省としても、もちろんこれまで以上にまた力を込めて支援をしなきゃいけないと思っておりますが、今お話がありました専門職の方々の貢献でありますけれども、まさに保健あるいは医療、水、福祉等々、専門分野を抱えている私どもの関係する分野においてはとりわけ専門職の皆様方の活躍が必要でありまして、それは必要不可欠というふうに思っております。  厚生労働省においては、地方自治体あるいは専門職の団体にお願いをしまして、職員の派遣を要請をしてまいりました。既に医師、薬剤師、保健師、それから歯科医師、様々な、福祉関係の方々もそうでありますが、たくさん入っておられましたし、水道の復旧を担う技術職員も全国から来ていただいております。専門職、そしてボランティアの方が被災地で支援を当たっているわけでございますので、私どもも、実は厚生労働省から今三十二名の現地への派遣をしておりますけれども、そのうち医系技官が六名、土木系技官、すなわち水道でありますが、これ四名、それから看護系技官が一名、薬系、薬剤師の技官が二名、こういった専門職の皆様方に行っていただいております。  他の福祉人材も、関係自治体あるいは関係団体との連携の下で、今もう現場がいっぱいいっぱいになっているので、全国から応援をしていただくために今マッチングを厚生労働省もやっていますが、やはりこういったところでも専門的な人たちにしっかり行っていただきたいと思います。  改めて感謝申し上げ、そして、引き続いてこれからもしっかり御貢献をいただくように専門職の皆様方にお願いを申し上げたいと、こう思っております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 ありがとうございます。  やはり、厚生労働大臣、トップ自らが現場に行っていただくということが厚生労働関係で頑張っていらっしゃる方々の何よりもの励みの一つになるというふうに思いますので、現地に赴いていただいたことに改めて有り難いなというふうに思います。  馳文科大臣にお伺いします。復旧のために避難所運営など文部科学分野において活動されていらっしゃる皆様にねぎらい、あるいはマスコミには載ってこない御貢献の御紹介をいただいて、激励のお言葉をいただきたいと思います。  特に、今回は避難所になっているところが学校教育施設、小学校、中学校というところが多うございますので、新学期が始まって、さあ学校の運営をどうするかということと、やはり今日寝床がないというふうなところで本当に疲労に達していらっしゃる住民の方々の寝床を安定させなきゃいけないという両方のジレンマの中で頑張っていらっしゃる現場の方々が何を感じ、どのようにしているのか、そのねぎらいのお言葉をいただけたら有り難いと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) おはようございます。  昨日、私も塩崎大臣とともに一日視察に行ってまいりました。  まず、地震により犠牲になられた方々また被災された皆さんにお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。文科省は関係省庁挙げて全力で復旧復興に力を尽くしてまいります。  まず、具体的に、これまで現地対策本部及び市町村に審議官を始めとした延べ六名のリエゾンを派遣し、学校施設の当面の使用可否を調査するため、応急危険度判定士を中心に延べ二十一名の職員を派遣しております。また、熊本城を始めとする文化財の被害状況の把握などを行うために、延べ十一名の文化財調査官などを熊本県及び大分県に派遣をしております。  昨日は私は、熊本市立の小学校、それから熊本大学、そして大学附属の中学校、そして私学で東海大学の熊本キャンパスの方に行って被害状況を把握をし、要望を承ってまいりました。  小学校の件を一件報告したいと思いますが、発災翌日に教職員でまず児童生徒の安否確認をし、明けて月曜日にももう一度再確認をし、そのことを最優先にしながら、教育委員会からの、また市からの要請もありまして、教職員は全て学校の避難場所としての学校管理のために、自らが被災しているにもかかわらず、避難所の運営に携わっておられるということでありました。とりわけ、おトイレが大変煩雑というか大変な状況になりますので、プールの水などを活用しながら、ルールを作って、そして避難所となってどうしても気持ちも塞ぎ込みがちでありますが、一番トイレの問題に衛生上も管理が求められますので、教職員が班をつくって交互にトイレ管理をしっかりしながら、まず安心して生活をすることのできる環境づくりということで取り組んでおられるということを伺いました。  また、連休明けの五月十日頃にも学校を再開したいという要望を持っておられまして、今現在は子供たちは家に住めない状況もありますので親戚のところなどに避難をしておられる状況でもありました。そういう子供たちも帰ってきて学校で生活することができるようにということのまず準備段階として、通学路の安全の確認、学校施設の安全確認、またそれまでに避難所で生活されている被災者が本当に次の生活の場所に移ることができるのかどうかという確認、できない場合には避難所と学校教育の現場が同居することになりますのでそのための配慮、それから、発災からもう二週間以上過ぎておりますが、この間の授業の遅れ、このことを配慮をし学習支援をどうするか。様々な課題を踏まえながら懸命に対処しておられる姿に私も大変感銘を受けました。  このことも踏まえて、教職員には感謝を申し上げたいと思いますし、また現場の声を吸い上げるためにも、文科省から派遣している職員には頑張っていただいておりますが、引き続き努力をしていただきたいと思っております。  以上です。

有村治子自由民主党

○有村治子君 馳大臣、ありがとうございました。  今大臣からも御言及ありましたトイレについてですが、トイレは誰もが毎日使うもので、トイレから逃げ切れる人は誰もいません。公共のトイレを快適にする政策に私自身取り組んでまいりました。特に、大きな災害に際して、救命の後すぐさま直面するのが食事の確保であり、排せつの問題であります。  東日本大震災で、数時間後には食事の確保が、おにぎりなど緊急のが来たけれども、安定的な仮設トイレが三週間届かなかったという地域もあります。また、仮設トイレが何十台も並んでも、くみ取り、バキュームカーの手配が東日本大震災ではできなくて、全部がいっぱいになってしまって何十台の仮設トイレがどれも使えなかったということも五年前の日本で起こった現実でございました。今回、熊本・大分に際しても、毎日の報道の中でもやはりトイレの窮状がクローズアップされています。  内閣防災担当にお伺いします。熊本・大分地震など大規模災害において蓄積されたトイレに関する知見をお伺いしたいと思います。トイレに関し日頃から防災行政で努めておられることがあれば、お伝えください。

中村裕一郎内閣府政策統括官付参事官

○政府参考人(中村裕一郎君) お答えいたします。  内閣府では、避難所におけるトイレの在り方に関しまして、平成二十七年六月に決定された女性活躍のための重点方針二〇一五を踏まえまして、暮らしの質向上検討会での検討を引き継ぐ形で、同年の七月に避難所の確保と質の向上に関する検討会を設置いたしまして検討を進めてまいりました。  この検討会を本年三月まで開催いたしまして、その検討結果を踏まえ、避難所におけるトイレの確保、管理についてのガイドラインをまとめる作業を進めておりましたところ今般の熊本地震が発生をいたしまして、急遽予定を前倒しいたしまして、四月十七日、これ日曜日でございましたけれども、ウエブサイトに掲載する形で公表をいたしました。  このガイドラインにおきましては、今御指摘のようなトイレの重要性ですとか管理の仕方といったようなこともさることながら、特に防災上の観点からということで、平時からの備えが重要ということを強調いたしまして、市町村の関係部局による協力体制の構築ですとか、災害時の状況を想定したトイレの確保のための計画作りといったものを推進すべきということといたしております。  今回は地震が先に起こってしまったということでございまして、状況を網羅的に把握できるに至っていない面もございますが、個別にお伺いするところでは、確保や管理にかなり苦慮をされているというようなことを伺っております。これに対しては個別に国の方でもトイレを調達してお送りする等の取組もいたしておりますが、今後の対応として、このガイドラインをしっかり周知していく必要があるだろうというふうに考えております。  今般の地震の、熊本県におけるトイレの確保の状況ですとかその他の実情を更に把握に努めた上で検証も行いまして、今申し上げたガイドラインの内容を含めた周知をしっかりやってまいりたいと、このように考えております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 トイレの行政、政策を引き継いでいただいたことは大変有り難いと思いますが、今のお話を聞いて、緊急にインターネットに掲載しましたと。修羅場にある人たちがインターネットを見てトイレの使い方をさて勉強してくれるだろうかということを考えると、今の御発言で本当に避難所のトイレが良くなるというふうにはなかなか感じられません。具体的なことを一つ二つ三つ言っていただける方がよっぽど被災地にとってプラスになるのではないかと思います。プレゼンテーションの方法もいま一度練度の高いものにしていただきたいと思います。  具体的に申し上げます。男女、トイレはやはり別々にしていただきたい。特に、断水で水洗トイレの水が使えなくなったとき、女性は生理があります、その生理によって鮮血になってそれが水で流れないと思うと、次、男の人が入ってきたら、男の人も女の人もすごくばつの悪い思いをしまして精神的にもへこむということがあります。やはり、それでなくてもプレッシャーを覚えている避難所にあって、男性、女性と明確に分かれる、男性だって大をしますから、やっぱり分かれるということがどれだけのQOL、避難所のQOLにつながるかということをしていただいたら、イの一番に男女別トイレを設ける。  それから、授乳室。安心して、子供泣いちゃうわけで、子供がいるから、ちっちゃい子供がいるから避難所に入りたくない、迷惑掛かるからというふうに、そういう遠慮をしているお父さん、お母さんがいっぱいいるわけです。大丈夫だよ、子供コーナーがあるよ、そこでちゃんとおっぱいもあげられるよ、人の目を気にしなくてもいいよということを明確にデーワンからやっていただくというのがよっぽど役に立つことだというふうに思います。  また、トイレに近いところに、避難所で、体育館で何十人も寝ていらっしゃる。そこで、足の悪い人たちには、高齢者の方々は比較的トイレに近いところに段ボールの枠を設けていただけるとか、そういうノウハウが必ずあるはずでございますので、そういう蓄積をイの一番で伝えていただけるような内閣府防災担当であっていただきたいと思います。  馳文科大臣にお伺いいたします。熊本・大分地震等において、トイレに関して把握された文部科学部門の知見をお伺いいたします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であるとともに、地域のコミュニティー施設や災害発生時の避難所として、高齢者も含めた地域の方々に広く活用される場でもあります。これまでも、災害に強い学校施設の在り方について取りまとめ、トイレ対策の重要性についても周知してまいりました。  一方、今般の熊本地震におきましても、身近で重要な避難所として地域の方々に活用されておりますが、発災直後は断水に伴いトイレが使用できなかったり、水道復旧後も和式のトイレが大半を占める学校では高齢者の方などが苦労されていると現地の職員からも報告を受けております。  したがって、学校が避難所として被災者の生活の場であるということを前提に置いて、日頃からやはり万が一の場合のトイレ対策をしておかなければいけないということを改めて感じましたし、私が昨日訪問した小学校においても、教職員はとにかくトイレ対策をしっかりすることが最重要であるという認識を持って活動をしておられました。

有村治子自由民主党

○有村治子君 馳大臣おっしゃっていただきましたとおり、災害に際し学校の体育館が避難所となることが非常に全国的に多うございます。ふだんは元気な子供たちが跳びはねている体育館にこそ、いざのときに備えてトイレの整備、とりわけ洋式のトイレを造っておかなければならないというのが知見でございます。  実は、平成十六年に起きました新潟県中越地震で私が現場に行きましたときに、やはり小学校、中学校の避難所になったところで、大体元気な子が跳びはねるので、和式トイレが二つ、三つしかないというのが体育館のトイレの相場でございました。膝が悪い高齢者がみんなトイレに困ったということで、元気な子が跳びはねる体育館にこそ洋式トイレだというふうに気が付いて、それから私はトイレの行政について関心を持つようになりました。  是非、今回も熊本一区選出の代議士が毎日言っているのが、小中学校、避難所のトイレをやっぱり洋式にしておかなきゃいけない、じゃないと高齢者が使えないということを毎日のように、叫びのようにおっしゃっています。そういう意味では、学校の避難所体制ということを是非整えていただきたいと思います。  先ほどは災害時を想定しての質問でしたが、平時においても学校のトイレは多くの課題がございます。学校のトイレについて伺います。  学校のトイレというと、いじめやかつてのリンチの現場になったり、男の児童生徒が立ってする小の方ではなくて個室に入ると、例えば一日中うんち君というふうに言われてからかわれたり、それが嫌で朝食を食べなかったりとか、あるいは排せつを我慢したりというようなことで、児童生徒にとっては良いイメージで捉えられていないという場面もあります。また、新年度が始まりましたが、自宅ではマンションなど洋式トイレしか使ったことのない新一年生の児童が、小学校に入学して和式トイレを怖がって、下校するまでトイレに行くのを我慢する、あるいは朝食を食べてこないという事例まで聞こえてまいります。  学校のトイレにはどのような特徴があり、またいかなる改善がなされ、その中で何が課題として残っているのか、馳大臣にお伺いいたします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 文部科学省では、平成二十三年度に学校のトイレ改善の取組事例集を取りまとめて、トイレ発、明るく元気な学校づくりとして、良い取組をまず発信をしております。その中では、ハード面、それから維持管理の在り方、そして教育面においての取組を一体的にお示しをいたしております。このハード面が一番重要なポイントであると思っておりまして、改修工事の実施ということで取り組んできております。ところが、実はこれまでは学校施設に関しましては耐震化を最優先で取り組んでまいりましたので、いわゆる老朽化対策であったり学校のトイレの改修であったり空調設備あるいは給食施設の改善などは残念ながら後回しになってきたというのが現実であります。  そのためには、これまでも復興特会などを活用して進めてまいりましたが、それも平成二十七年度で終わりましたので、ここからがきっちりと財源を確保して全国の公立小中学校のトイレをやはり改善していくことが必要だと考えております。その中でも、やはり和式が大半を占めておりますのでこれを洋式に替えていくとか、ベンチや対面式の手洗いの設置とか、荷物置場やプライバシー性の高い個室ブースの設置、あるいは洗浄便座を設置した多機能トイレの設置など、いざというときに高齢者もお使いいただくことができるような配慮を踏まえた上で、まさしく一億総活躍社会実現のためにも、トイレ改修も含めた公立学校施設の教育環境の改善に取り組んでいく必要があると考えております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 トイレは、地方間格差、また施設間格差が激しい場所でございます。最も光が当たらないのが学校トイレだと言われてきました。そこに光を当てていただく馳大臣の御活躍を心から念じております。  次に、今、馳大臣から御紹介いただきました一億総活躍ということで、全員が参加できる社会をつくっていくという意味でも、二〇二〇年オリパラに向けてその機運を高めていくことは極めて大事だと思います。  オリンピック・パラリンピックに向けてのトイレ整備について遠藤オリパラ担当大臣に伺います。  高齢社会になり、和式トイレの使用が困難であるということもあり、公共トイレでも洋式の設置や交換が非常に多くなりました。誰にとっても使いやすいことが全員参加型のユニバーサル社会、ユニバーサルデザインの根本思想であろうかというふうに思います。  世界的に見ても競争力のある日本の高機能トイレでも、まだまだ課題があります。例えば、視覚障害の方々にとってはボタンの位置がどこにあるのか分からない、どこの面にあるのか、どこの高さにあるのかも分からない、また外国の方々にとってはボタンが多過ぎて使用方法が分からないといった声も寄せられています。インバウンドにこれだけ力を入れている日本社会でございますから、日本人以外も当然トイレは使われるわけでございますので、もう少しトイレがフレンドリーであってもいいかなと思います。  また、パラリンピックに向けて機運が高まればいいことです、有り難いことですが、場所によっては車椅子で個室に入る際にドアが狭くて入れないということ、あるいは段差があって、数センチの段差でも車椅子の方々には行く手を阻まれることになってしまいます。また、オストメート、人工肛門の方々への配慮も必要になってきます。そして、今大変な話題になっていますLGBTでございますが、体は女性だけれども心は男性、体は男性だけれども心は女性という方がどっちのトイレに入ったらいいのか、入った途端に何か変な目で見られるというような偏見に困っているというところは誰でもトイレが非常に有り難いというような声もございます。  オリンピック・パラリンピック開催に向けて、トイレ行政については何に留意されて進めていかれるのか、お聞かせいただきたいと思います。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。  二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たっては、委員御指摘のように、ユニバーサルデザイン化されたトイレの整備は大変重要だと考えております。  競技会場やアクセス経路におけるトイレについては、国際パラリンピック委員会、IPCでありますが、IPCの承認を受けた東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインにおいて、障害当事者等関係者の御意見を踏まえつつ、誰もが使いやすいトイレの設置数や寸法等の要件を定めることとしております。今後、関係者と連携して、基準に沿った整備が行われるようしっかり取り組んでまいります。  また、トイレの整備だけではなくて、トイレの使い方についても課題があると認識しており、本年二月に立ち上げたユニバーサルデザイン二〇二〇関係府省庁連絡会議においては、障害当事者等関係者の御意見を踏まえつつ、多目的トイレの利用マナーの向上についても現在検討を行っております。二〇二〇年東京大会を契機として、全国において訪日外国人を含め障害の有無にかかわらず全ての人がトイレで困ることのないよう関係者とともに取り組んでまいります。  また、トイレだけではなくて、町づくり全体のユニバーサルデザイン化やいわゆる心のバリアフリーを推進することで、障害の有無を超えた多様性のある社会を実現し、二〇二〇年東京大会の最大のレガシーの一つとしてまいります。

有村治子自由民主党

○有村治子君 ありがとうございます。  トイレというのは誰もが使うものですが、政治的、社会的になかなか光が当たらないところでございます。ですから、オリパラで、世界最高のユニバーサルデザイン、ユニバーサル社会を実現するのは日本のトイレを見てくれと、これを見てくれたら日本のコンセプトが分かるんだというぐらいの自負を持ってリーダーシップを取っていただければ大変有り難いと存じます。  ちなみに、男女同数で大きなイベントをしますと、男性は大体お手洗いを使うのに四十秒台で済むんですが、女性は九十秒掛かりますので、男女同数ですと、カップルが一緒に行っても、音楽会などで女性のトイレだけが列を組んでいる、受験生もそういう傾向があるんですけれども、そういう意味では、男女同数のトイレをするというのが男女平等ではなくて、一緒に行ったカップルが一緒に出てくるような、そういう動線をつくっていくというような未来型の思考も、北海道の美術館や音楽館でやっているところもあるんですけれども、そういう先進的な取組もお考えいただけたら有り難いと思います。  最後に、保育行政についてお伺いをさせていただきます。  待機児童解消に向けて政府も五十万人の受皿を拡大していただいて、子ども・子育て支援新制度に移行していただいた後も精いっぱいやっておられることにまずもって敬意を表します。  と同時に、まだまだ待機児童がいらっしゃるということで、この度、待機児童解消に向けて緊急対策として、小規模保育所の定員枠を一二〇%まで拡大するという措置がとられました。十九人の定員のところを一二〇%まで拡大して、最大二十二人まで増やすという措置でございます。涙ぐましい御努力に敬意を申し上げます。  と同時に、しかし、これでは一か所について最大三名の保育児童が受け入れられるということで、受皿を増やすに当たっては、元々定員枠が多い認可保育園で定員を増やす方が近道で安全ではないだろうかというふうに思います。小規模保育で百か所増やしていただいても、何とか増えるのはせいぜい三百名でございますので、それよりは、しっかりとした認可保育園で十人単位、二十人単位の定員を増やしていく方が安定的な運営ができると私は考えます。  これを保育園の先生方に申し上げると、定員が増えると子供たちが増える、また、なかなか、親御さんのクレームも増える、そして、そもそも一人当たりの単価が低くなるので定員は増やしたくないんだという率直な声が聞こえてまいります。園児一人当たりの単価は定員が十人増えるごとに下がっていくという現行の仕組みでは、定員を増やそうというインセンティブにはならないのではないかというふうに思います。  保育、教育の質を確保しながら子供の居場所を確保するため、例えば五年や十年というふうに年限を区切って定員枠を緊急に拡大する保育園の公定価格を改善し、政策誘導として定員増に協力していただく仕組みをつくるのも一つの考え方であるというふうに私は思いますが、大臣の御所見を伺いたいと存じます。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 子ども・子育て支援新制度におきます公定価格でございますけれども、これは規模のメリットが働く要素を考慮いたしまして、定員規模が大きくなるにつれて一人当たりの単価が小さくなるように設定しているということであります。ただし、地域の保育ニーズに応えるために利用定員を超過をして受け入れるというケースは当然あるわけでありまして、そういった場合に元々の利用定員の規模に従った一人当たりの単価が支払われるという、そういう仕組みになっております。  この取扱いについては、現在、二年連続して利用定員の一二〇%、二割増し、を超えて入園をさせた場合に三年目から公定価格が減額をされるという、そういう仕組みになっているわけでございますけれども、今回の緊急対策では、既存の保育園等で積極的な児童の受入れをお願いするために、この期間を二年から五年に延長するということで、多くの子供たちを受け入れてほしいということでございます。  また、四月の十八日に厚生労働省で待機児童解消に向けた緊急対策会議というのをやりまして、待機児童が百人以上多いところで積極的に対策に取り組んでおられる首長の皆さん方にお集まりをいただきました。首長、二十八の市区町の長、それから合計では五十九の市区町の皆さん方においでをいただきましたけれども、貴重な御意見をたくさんいただきました。とともに、今回の緊急対策の積極的な活用等について私からも直接お願いを申し上げたわけでありまして、今申し上げたような追加的な措置の活用を促していくことも含めて、保育の実施主体であります市区町村と密に連携をして待機児童の解消に向けて取り組まなければならないというふうに思っておりまして、緊急的な対策をしっかりと打ちながら、一日も早く待機児童の解消に向けて努力をしたいと、こう思っております。

有村治子自由民主党

○有村治子君 定員を一二〇%増加して、そこの一人当たりの単価というのを下げないというのを五年にというのは、プロの間では画期的なことだというふうに思います。そこに踏み込んでいただいた厚生労働省に感謝を申し上げる次第でございます。  時間の関係でコメントだけにさせていただくことになろうかと思いますけれども、今回の匿名ブログ、保育園落ちた日本死ねと、日本死ねという言葉は、私は、到底私自身は受け入れられる言葉ではないですけれども、やはり一つの日本の現状ということを明らかにした本当に悲痛なお母さんたちの叫びであったことは違いないというふうに思います。  各自治体が保育の実施義務を負いますけれども、各自治体が保育園入園の際に考慮する優先基準の原則についてしっかりと説明責任を果たしているのかどうか。やはり、そこに町会議員さんの関与がないと駄目だとか、あるいは区議のお薦めがないと駄目だとか、まことしやかにそういうことが言われる中で、やはり自治体とともに公平性、納得性を上げていくために、政府がしっかりとアカウンタビリティー、各自治体が説明責任を負っていただくような、そういう指導を引き続き強めていただいて、保育の関係における納得性やあるいは公共性ということがより多くの国民に伝わるように引き続き御活躍いただきたいというふうに思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。     ─────────────

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、田村智子君が委員を辞任され、その補欠として井上哲士君が選任されました。     ─────────────

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 自由民主党、吉川ゆうみでございます。  私からも、まずもって、今回の震災によりお亡くなりになられました多くの方々に心より御冥福を申し上げますとともに、今なお被災されていらっしゃる方々、おけがをされた方々に衷心よりお見舞いを申し上げたいというふうに思います。  本日は、参議院決算委員会で質問をさせていただく機会をいただきまして、誠にありがとうございます。一年前のこの決算委員会でも、私はちょうど産休明けでございまして、塩崎厚生労働大臣始め皆様に主に厚生労働分野での御質問をさせていただきました。昨年から今日まで、厚生労働分野、様々な変化があり、進化があったというふうに思っております。昨年に引き続き、塩崎大臣始め皆様にこの一年の変化も含めてお伺いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず初めに、社会保障制度の全体の給付と負担のバランスについて、今後の大きな方向性、大枠について塩崎大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  大臣もよく御存じのとおりでございますけれども、高齢化率、我が国ではもう二六%まで上昇しています。他方で、社会保障費の主な支え手である現役世代、この人口は減少をし続けている。既に人口減少局面に入っているところでございますけれども、今後は更に人口減少あるいは少子高齢化が進展し、団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年問題、そこでは一八%、二割が七十五歳以上になってしまう、我が国の人口構成が大きく変わるということがもう言われて久しいかと思います。  こうした高齢化の進展の中で、年金、医療など社会保障費は増加をし続け、現在百十七兆円まで膨らんでいるという中で、今後も少子高齢化、どんどん膨らんでいくと思っております。この社会保障の給付と負担のバランスについて我々は絶えず議論をし、国民的な理解を得て政策を進めていかなければいけないというふうに強く思っております。  これまで社会保障はどちらかというと高齢者の方々中心であるというふうに言われてまいりましたが、子ども・子育て支援あるいは若者の貧困問題への対応など、これからは現役世代への支援ということも重要になってくるというふうに考えます。もちろん、現代の豊かな我が国日本を支えてくださった高齢世代の方々に本当に心からの敬意を払い、そして安心した老後を過ごしていただけるような、そのような社会保障の充実というのはもちろん必要でございますし、現役世代への給付が少ないといっても、まずは自ら自立して働くことができる人たちは頑張っていくと、これが基本でないといけないというふうに考えております。  私は、自民党の財政再建に関する特命委員会、その中で二〇二〇年以降の経済財政構想小委員会のメンバーに加えていただきまして、安心して未来に進んでいける社会の実現を目指し、自立を基本に共助、公助を組み合わせた持続可能な安心の基盤を再構築していく必要があるという認識の下、橘委員長、そして小泉進次郎事務局長の下、検討を行っております。  これからは、年齢にかかわらず、支援が必要な方々にはしっかりと給付をしていく、そして負担ができる方には相応の負担をお願いすることを同時に進めていかなければならないというふうに考えますが、今後のあるべき姿について、改めて塩崎大臣から、バランスをどうお考えになられるかということをお伺いできればと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、吉川委員御指摘のように、日本は人口問題にまさに直面をし、今、安倍内閣はこれを正面から受け止めて対応しようというふうに取り組んでいるところでございます。  人口が減り、そして労働人口も減り、さらに高齢化が進み、そして出生率も芳しくないと、こういう四つの要素が全部厳しいという先進国というのは日本だけだというふうに思います。だからこそ、一億総活躍社会づくりといって、全世代の方々にとってやはり住みやすい日本をどうつくっていくのか、とりわけ人口が一億でとどまるということをまず宣言をしながら、その中で子育て支援、そして介護を含めた社会保障全体の再構築、そしてそのためにも経済をどう立て直していくのか、これが一億総活躍社会づくりの大枠の構えだと思っております。  我が国は、当然のことながら、国民皆保険、皆年金の誇るべき制度があるわけでありますから、その社会保障制度をしっかりと持続可能なものとして次世代につないでいくということが大事であり、そのために、一人親家庭の増加など社会保障を取り巻く環境は大きく変化しています。したがって、現役世代への支援も充実させることが必要であって、私ども、平成二十八年度からは児童扶養手当の多子加算額の拡充、あるいは多子世帯、一人親世帯等の保育料の軽減の強化など、子ども・子育て支援も充実をしっかりとしているわけであります。  これからは、年齢で区別をする社会保障ではなくて、やはり必要な方にはしっかりと給付が行く、そして負担能力に応じた負担をするということで、全世代型の社会保障を構築するということが大事なんだろうというふうに思います。そのような基本的な考え方に基づいて世代間の給付と負担の公平を図り、そして持続可能な社会保障制度を確立をしていくという姿勢で臨みたいと思っているところでございます。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  まさに大臣からも、全世代的な社会保障ということで、年齢に関わりなく様々な条件あるいは状況に応じた負担あるいは給付のバランスということで御答弁をいただきまして、私も本当にそのとおりだと思いますし、是非ともその形で進めていっていただければなというふうに思います。  この後は、この思いを軸にして、我が国の抱える課題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  まずは、先ほど有村先生からもございましたけれども、保育士の問題でございます。私は、保育士の処遇改善についてお伺いをさせていただきたいと思います。  我が党は、平成二十四年末、安倍政権発足して以来、保育サービスの拡充には本当に力を注いできたというふうに思っております。保育の受皿、これは平成二十五年度には七万人以上、そして二十六年には十四・六万人、二十七年には十一・七万人の拡充をしてきているということで、これはかつてないハイスピードでの整備であるというふうに思っております。また、秋の一億総活躍の緊急対策、先ほども大臣からございましたけれども、この中では保育の受皿の整備目標四十万から五十万へ十万人のアップということで、我が党として保育サービスの拡充に全力を傾けているところだというふうに認識をいたしております。  そこで、今後の更なる拡充の方向性についてでございますけれども、まさに保育受皿のためには保育士さんが必要であり、その中で処遇の改善、年収換算で三百二十三万円というところ、全平均四百八十九万円に比べてまだまだ処遇改善が必要な保育士さんの処遇でございますけれども、それも一つの理由として、全産業平均の平均勤続年数が十二年であるところ、保育士さんは七・六年というふうに、やはり短いことの理由には一つは処遇というもの、あるいは責任の重さであるとか仕事と給料が見合っていないというところがあるというふうに考えておりますし、厚労省さんのアンケート結果でもそのような形で出ているのではないかなというふうに思います。  私も、娘がゼロ歳児クラスから、今一歳児ですけれども、預かっていただいておりますが、少しけがをしただけで、もう保育士さん、園長先生始め皆様、これぐらいは気にしないでくださいというようなことでも、本当に申し訳ありませんと謝罪をされて、本当に命を預かるという大変な職業の中で、また重労働の中で処遇というのはこれはもっともっと上げていかないといけないところだろうなということを実感しているところでございます。  先月の二十六日に安倍総理が、一億総活躍国民会議において、保育士さんや介護の方々の処遇改善をしていきますよというお話をいただきまして、保育士さんも平均月六千円、そして更にスキルを上げた方々は女性の平均の年収と遜色ないような形にしていくというお話をいただいて、本当にこれは有り難い提言であるというふうに思っておりますが、このような形で処遇改善を更にしていっていただくために厚生労働省さんとしてはどのような考えで、またどのような意欲的な計画をお持ちか、是非とも厚生労働大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど出ました、保育士さんがなかなか長くお勤めをいただけないということでありますけれども、退職をする理由というのをアンケートで見ますと、給与水準の低さというのがまずやっぱり出てくるんですが、業務の負担の重さというのも同時に挙げられて、待機児童の解消に向けて保育の受皿の整備を進める中でやはりまずは賃金の引上げを考える、それから実現する。それから、資質向上、キャリアパス形成支援、つまり、なかなかどういうことをきちっとできるようになればどういうふうな処遇になるのかといったようなキャリアパスがはっきりしないという職場でもあるわけですね。そして、業務負担軽減、生産性向上、つまり、これがまさに業務負担の重さにつながっているということを解決する施策としてやるべきだということで、言ってみれば総合的なやっぱり人材確保策をやらなければならないということだと思います。  このため、これまではまず公務員の給与改定に準拠した改善として平成二十六年度に二%、二十七年度は一・九%の改善を行いました。さらに、二十七年度に消費税財源を活用した処遇改善等加算として三%分、この相当の改善を行うということをやってまいりました。  保育人材の確保のためには、処遇改善と多様な人材の育成、高齢者等の活用、あるいは生産性の向上を通じた労働負担の軽減、やりがいを持って安心、快適に働ける環境の整備といった総合的な対策が必要であるので、ニッポン一億総活躍プランに盛り込む予定にしておりますが、安定財源を確保しながら二十九年度から実行していこうと思っております。  このうち、今御指摘の処遇改善については、まず消費税引上げ時の三党合意がございましたが、その際に約束をしていた処遇改善の完全実施となる二%相当、この約六千円分の引上げを行うわけでありますが、それに加えて、キャリアアップの仕組みを、先ほど申し上げたようなことをきっちり構築をして、保育士として技能、経験を積んだ職員についても、特にリーダー的な職員と呼ぶような方、これについては、全産業の女性労働者との差が月額四万円程度あることも踏まえて、賃金差がなくなるように、まずは追加的な処遇改善を行っていくことが求められているということで、そういう想定の下で今作業をしているところでございます。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  まさに本当に子供が好きで保育士さんを目指される方が、重労働、あるいは賃金と労働の見合いがないということで諦めざるを得ないというようなことがないよう、まさに言っていただいたように、希望を持って働いていくことができるような手だてを考えてくださっているということで、本当に期待を申し上げたいというふうに思います。まさに本当に女性活躍のためには保育の受皿というところで有り難いなと思いますし、心からお願いをいたします。  次に、政府は、朝や夕など子供たちが少ない時間帯に保育士配置の特例を四月から実行をしていただいているかと思います。例えば、保育士さんは最低二人以上必要だというところを、児童が少数である時間帯においては、保育士一名と保育士以外の都道府県知事が必要と認める者一名の合計二名の配置を可能とするというものでございます。三月二十五日に我が党が安倍総理に提出した待機児童対策に関する緊急提言にも盛り込まれたものであり、保育の担い手確保に有効であるというふうに考えております。提言にはこのほかにも、保育所に入所できるようになるまでの間、一時預かり事業を利用するなども盛り込まれております。  この提言を踏まえて、様々な自治体の実情を踏まえた待機児童対策という観点から、自治体への規制緩和の要請なども考えられますけれども、とかしき副大臣の御見解をお伺いできればと思います。

とかしきなおみ自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。  委員御指摘のとおり、それぞれの自治体に合わせた規制緩和というのがとてもこれからは大切になってまいります。今回の緊急対策では、国の定める人員配置や面積の基準を上回った上で、例えば小規模保育事業について、定員の十九名を超えた受入れを推進するなど、規制の弾力化を伴う措置を盛り込ませていただいております。  保育の実施自治体は市区町村でありますので、国の定めた複数のメニューの中からそれぞれの自治体に合った取組をできるだけ多く実施していただけるように国としても要請していきたいと、このように考えております。  先月の四月の十八日に、待機児童解消に向けた緊急対策会議、これ自治体の首長の皆さんに集まっていただきまして、塩崎大臣の方から、それぞれの実態にそぐった形の取組を是非お願いしたいというふうにさせていただきました。ということで、各自治体が積極的にいろんな待機児童の対策に取り組めるように、またその内容が充実できるように、国としてもしっかりと支援をさせていただきたいと思っております。  今委員お話しいただきましたように、待機児童を解消する方法として、職員配置基準などを弾力的に流用できるだけではなく、このほかにも、特に都心部が待機児童が多いわけでございますから、その都心部では賃借形態による保育が多いことを踏まえまして、平成二十八年度の予算におきまして、賃貸物件を活用した保育園の賃料を加算し、実勢に見合うように大幅に上積みさせていただきましたし、緊急的に一時預かり事業を定期利用する場合には保育料の配慮を行うなど、緊急対策でも支援を強化させていただいております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  まずは受皿確保というところで、女性が保育園の問題で働くことができないというようなことを起こさないためには様々な柔軟な措置も必要だと思っておりまして、今副大臣お話しいただいたような措置は本当に有り難いなと思いますし、是非ともまずは安全ということを確保、第一にしながら進めていただければなというふうに思います。  続いて、介護職員の処遇改善についてお伺いをさせていただきたいと思います。  介護の処遇改善につきましては、これまでの間多くの取組を行っていただき、着実に成果を上げてきたというふうに思っております。直近の平成二十七年度介護報酬改定におきましても月額一万二千円相当の処遇改善加算の拡充を行っていただき、先日公表された調査結果では加算額以上の賃金引上げが実施されたという旨を伺っております。また、先ほどの総理の一億総活躍国民会議の中でも、キャリアアップの仕組みをつくられた介護事業者さんには税や保険料を投入し、対人サービス業の平均給与の賃金差をなくすということも考えているということでございまして、有り難いなと思う次第でございます。  少子高齢化が進む中において、しかしながら、将来にわたって介護人材を確保していくためには、引き続きの介護職員さんたちの処遇改善を図っていただくことに加えて、利用者に対するケアにもっと集中していただくと、そのような取組も必要なのではないかなというふうに思います。長きにわたって介護の職員の方々が介護の仕事を続けられるよう、業務負担の軽減、これもまさに保育士さんたちと同じような状況でございますけれども、図ることも必要不可欠であると考えます。  今回の介護報酬改定の中で各種加算の拡充が行われたと申しましたけれども、全国的にはこのような予想以上の申請であったというふうに理解をしておりますが、実は個別に見ていくと、実際には加算されるような業務を行っているにもかかわらず、小規模の運営であり、日々の業務に本当に髪を振り乱しながら経営者の方々あるいは職員の方々が取り組んでいるという実情の中で、申請をうまくすることができず加算がされずに、最終的に介護報酬が大幅に下がり、せっかく加算されるような仕事をしているのに経営が苦しくなってしまったというような事例も多々聞かれます。  そこで、塩崎大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。介護人材の確保のためには職員さんの処遇改善あるいは業務負担の軽減が重要だと思いますけれども、今後どのような形で進めていかれるか、御見解をお伺いできればと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、吉川委員の方からおまとめをいただいたとおりで今までのところ来ているわけでございまして、一万二千円相当の処遇改善加算、これは前回の報酬改定で導入しまして、これは平均一万三千円程度の賃金引上げが、約七割の事業所が取得をしてそういう結果になっていると、去年の九月時点でございますけれども、ということで、今御指摘のとおり順調に進んではいるということでございます。より多くの事業所にしっかり活用してもらいたいと思っておりますけれども。  一億総活躍プランの中で、先ほど御指摘をいただいたとおり、やはりキャリアアップの仕組みというのがなかなか確立をしていないということで、それがまた一つ、介護職がなかなか長続きしない原因の一つになっているかも分からないということで、そこはしっかりやっていこうと思っておりますが、何よりもやはり介護の仕事としての魅力というものをどう増していくかと、これがなければ続いて働こうと思われるわけがないのであって、そのために様々な、一つはだから先ほどの処遇改善であり、もう一つはやっぱり負荷を軽くするということで、よりやりがいを感じられる職場に変えていくということに我々は総力を挙げていこうというふうに思っております。  既に二十七年度補正予算、今年度の予算で介護ロボットとかICTを活用した生産性向上についての取組はやっておりますけれども、私ども懇談会を一月に設置をいたしました。どういうものかというと、介護の生産性の向上等を図って介護の仕事をより魅力のあるものにしていこうということで、業務プロセスの改善を図る経営者とかICTの専門家、先進的な取組を行う介護事業者などをメンバーとする懇談会の中で、先進的な現場の実践も参考にしながら議論を行ってまいりました。これ、今大体議論が一巡をしたところなので、これを踏まえて、介護職員の業務負担軽減に関する、そしてまた生産性向上に資する手だてをしっかり考えていくことで、本来誇りを持って、自信を持ってやっていただくこの介護のお仕事にふさわしい仕事としての魅力を付けていこうということで頑張っていきたいと思っております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  保育士さんもそうでございますけれども、介護士さんも、本当に思いを持ってその職に就かれている方々が誇りを持ってもっと頑張っていこうと思えるような仕組みを、本当に限られた財源の中ではありますけれども、仕組みでもってつくっていこうという大臣のお話、是非ともその部分を進めていただきたい、そして誇りを持って働いていただける、そのような世の中にしていただきたいというふうに切にお願いをいたします。  次に、医療的ケアが必要な障害児の支援についてお伺いをさせていただきたいと思います。  医療の進歩により周産期の問題に早期に適切な医療処置を行うことが可能となり、例えば低体重で出産した場合であっても多くの命を救えるようになってまいりました。一方で、重症心身障害児を含め、人工呼吸器の装着やたんの吸引など、日常的に医療的ケアが必要な障害児が増加しているということも聞いております。  私の地元三重県の方からも、生の声として、療育センターの定員が完全にオーバーしており、就学前のお子さんが入れない事態が発生していると。療育センターの拡充や新設を図れる体制を構築していただきたいという切実な御要望をよくお受けをいたしております。  昨年の決算委員会においても、三重県にあるきらら学園の例を挙げさせていただきまして、医療的ケアが必要な重症心身障害児や家族へのレスパイトについて大臣にお伺いをさせていただき、平成二十七年度の障害福祉サービス等報酬改定において支援の方、充実をしていただくというような御回答をいただきました。  少しずつではありますけれども、この医療的ケアが必要な障害児に対する支援というものは確実に広がっている、そして進んでいるというふうには思っております。ただ一方で、この医療的ケアが必要な障害児に対する支援が、在宅医療と福祉サービスなどとの連携がまだうまくいっていない部分があるのではないかなと思いますし、そのような指摘もございます。  そこで、また大臣、恐縮でございますけれども、お伺いをいたします。重症心身障害児など医療的ケアが必要な障害児とその御家族が在宅でも安心した生活を送るための更なる支援の拡充が必要だと思いますが、どのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、医療が必要とされる重症心身障害児などの方々が増えているということはそのとおりであって、自民党の中でもそのようなPTが野田聖子代議士の下で取りまとめを行って、提言を私どもも頂戴をいたしましたが、極めて重要な問題を御指摘いただいたと思います。  二十八年度から、重症心身障害児等の医療的ケアが必要なお子さんなどの在宅での生活支援、このためにそういったお子さんの発達を支援する方々を養成をするということ、それから、短期間お預かりをする施設である医療型短期入所事業所、ショートステイですね、を新規に開設する場合の施設職員に対する研修を障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業のメニューに追加をいたすことといたしました。  二十八年度の診療報酬改定におきましても、医療型の短期入所事業所における医療的ケアが必要な重症心身障害児のお子さんの受入れを促進するために、入所中の医療処置等が診療報酬の対象となることを明確化をいたしました。  さらに、今国会において提出をしております障害者総合支援法等の改正法案におきまして、医療的ケアが必要な障害のあるお子さんやその御家族を、病院や入所施設だけではなくて、地域でもしっかりと支えられるようにすると。そのために、保健、医療、福祉などの関係者の連携体制を構築することを、地方公共団体の努力義務ということを法律の中に明記をしたところでございます。  そのほか、医療の必要な障害を持った方々の情報を全国どこでもちゃんと見れることによって、適切な医療が全国どこでも提供できるようにするというようなことについても御要望もいただいておりまして、そういったことも今省内で検討しているところでございます。  今後とも、重症心身障害児などの医療的ケアが必要なお子さんに対する支援はしっかりと充実をしていかなきゃならないというふうに思っております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  本当にこれから社会的に立場の弱い方々が、いわゆる社会保障の給付と負担のバランスの中でしっかりと、自分たちは見捨てられていないんだ、守ってもらえるんだということを思って安心して暮らしていける、そして更に頑張れるような、そのような仕組みづくりを是非とも更に進めていっていただきたいなというふうに思います。ありがとうございます。  また、この医療的ケアが必要な児童への今度は教育について、学校教育の中で、馳大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。  特別支援学校だけではなく、地元の学校の通常学級や特別支援学級においても医療的ケアが必要な子供が増加傾向にあると伺っておりまして、子供が安心して学校に通学するためには、医療的ケアを必要とする児童を支援するための介助員、支援員、看護師さんなどの配置の環境整備がまだまだ必要であるというふうに考えます。  文科省さんといたしましても、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築、そしてそのための特別支援教育の推進を御検討していただいているところでありますし、それを受ける形で、地方でも特別支援教育支援員の配置ができるような希望をさせていただいております。実際、三重県の鈴鹿市など地元の行政や保護者などから、そのようなところへ手厚い配慮、あるいは支援員さんや看護師さんなどの環境整備を切望する声が非常に多くございます。馳文部科学大臣のその点についての御見解を是非ともお伺いをさせていただければと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 公立学校において医療的ケアを必要とする児童生徒は、平成二十七年度の調査結果によりますと、特別支援学校では八千百四十三人、公立小中学校では八百三十九人となっており、増加傾向にあります。このような子供たちに対して教育の充実を図るための環境整備は重要であると考えております。  文科省としては、医療的ケアを行う看護師の配置に必要な経費を特別支援学校について補助してきたところでありますが、平成二十八年度からはこれを小中学校にも拡大し、予算積算上の人数を三百二十九名から一千人に拡充したところであります。また、障害のある幼児、児童、生徒の学校生活上の介助や学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員の配置に必要な経費についても、配置実績を踏まえて所要の地方交付税措置が例年計上されております。平成二十八年度では、対前年度約三千人増の四万六千八百人の予算措置をしております。  今後とも、医療的ケアや介助等を必要とする児童生徒に対する看護師や特別支援教育支援員の配置など、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築に努めてまいります。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 是非ともよろしくお願いいたします。  終わります。ありがとうございました。

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十六年度決算外二件を議題とし、文部科学省及び厚生労働省の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 自民党の橋本聖子でございます。  本日、久しぶりに決算委員会での質問をいただきまして、誠にありがとうございます。  オリンピックについてを中心にお話をさせていただきますが、その前に、まずもって、この度の熊本、大分を中心とした九州地域における災害において多くの犠牲者を出してしまいました。お亡くなりになられた皆様方に心からの御冥福と、そして今もなお援助を待ち、そしてさらに、復興に向けて御努力をしていただいております皆様方にお見舞いとそして敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。  五年前になりますけれども、東日本大震災が発生をいたしました。そのときに、私自身が直接的に携わる、特にスポーツ諸団体は大変な大きな迷い、生じました。それは、やはりあの状況を見る中で本当に今スポーツをしていいんだろうか、こんなことをしているべきではないんではないかというようなことが起こりまして、そして、次のちょうど年がロンドンのオリンピックだったわけですけれども、このままでロンドンに行くという状況は大変難しいんではないかというようなことも正直ありました。ですが、一人一人が、何ができるか分からない、その中でも頑張っていこうということで被災地に足を向けていく中で、私たちはやはりスポーツで日本を元気にしなければいけないんだということを思い付き、そして行動に出た結果が大変すばらしい結果をもたらしてくれたというふうに感じました。  その中で、昨今、スポーツ団体の不祥事が相次いでいる、そのことを受けまして、最近、特にアスリート委員会というのを発足をさせまして、それぞれのNF、各競技団体が、アスリートが自ら不祥事に対して、あるいはあらゆる問題について社会貢献をするべきときにどのような状況を日頃からしていったらいいのかということを話し合う、言わばそういう機関をJOCあるいは体育協会から、これはもちろん文科省、スポーツ庁からの命令もいただいてのことでありますけれども、各NFでアスリート委員会を設置をしておりました。  その関係もあって、日頃から選手たちが自分たちが今やるべきことは何かということの中で、今、熊本を中心とした九州における災害に対していち早く大会等での募金活動、あるいはこのゴールデンウイークには選手個々に現地に行ってスポーツ施設の状況や、あるいは被災に見舞われてしまったアスリートたちの援助、これを自ら自分たちの手でしっかりと貢献をしていかなければいけないということで立ち上がっているような状況であります。  せっかくそういうふうな状況を導いていただいた方がいる中で、バドミントンの闇賭博であったり、先日はスノーボード選手の大麻吸引の問題等が起こってしまいまして、JOCの強化本部長という立場で、行動規範を遵守してしっかりとした人間力豊かなスポーツアスリートでなければいけないということをテーマにしてきたわけですけれども、それが最終的にはなされていなかったということに大変大きな反省をしながら、そして責任を重く受け止めながら、これから直接的にアスリート個々にもしっかりとした行動規範、そして教育のシステムの改革をして、より尊敬され、そしてメダルというものに向かっていく中で、そのメダルの価値を高めていくことができる人間力豊かなアスリートをつくり上げていこうと。それがこの国の二〇二〇年につながっていく教育の一環でもあり、そして国に対しての、スポーツという、すばらしいと思っていただいている皆様方への、私たちはしっかりとした教育をしていく中で信頼回復に努めていかなければいけないというふうに思っておりますので、また、その点につきましても、両大臣におかれましては、是非オリンピック委員会等について御指導、御鞭撻をいただきますように心からお願いを申し上げたいと思います。  まず、心からおわびを申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。  それでは、質問に入らせていただきたいというふうに思います。  まず、スポーツ基本法について、本当の基本的なことからお尋ねをしたいというふうに思います。  ちょうど四年八か月前になりますけれども、スポーツ立国を目指して、スポーツ戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進するためにスポーツ基本法が議員立法によって制定、施行されました。第三条と四条、国、地方公共団体はスポーツに関する施策を策定し実施する責務を有すると定め、八条では、政府はスポーツに関する施策を実施するために必要な法制上、財政上、そして税制上の措置その他の措置を講じなければならないと定めていただきました。  これによってスポーツ界も、やはり国の責務ということを明確にしていただいたことによって、スポーツ界もやはり国からの助成をいただく、それにはしっかりとした説明責任、結果責任を果たしていかなければいけないという責任感の下で強化対策もさせていただいてまいりましたけれども、政府としては、この四年八か月の間でどのような施策を策定し、そして実施に向けてこられたのか、まず、文部大臣にお伺いしたいというふうに思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、二〇二〇年のオリパラ東京大会を招致するに当たって復興オリンピックという位置付けを高く掲げております。したがって、東日本大震災の被災地に向けてもそうですが、今般の熊本を中心とする震災の被災地に向けてスポーツ界挙げてやっぱり復興に向けての取組をお願いしたいと思いますし、目前に控えておりますリオデジャネイロのオリンピック・パラリンピックの大会に向けましても、代表となった選手諸君には熊本の被災地に対して強い思いを向けながら大会に臨んでいただき、大会が終わった後も被災地を訪問していただくように、そして勇気付けていただくことをお願いしたいと思っております。  また、相次ぐスポーツ界の不祥事に際しましては大変遺憾な状況であるということを申し上げると同時に、我が国はスポーツには教育的な側面も高く価値観として評価しているところでありますので、改めて、選手ばかりではなく、指導者、また各団体の幹部も含めて、心を引き締めて、このスポーツに対する取組を見直していただきたいと思っています。まさしく、私も申し上げましたが、メダルよりも大切なものがあります。そのことを忘れないで取り組んでいただきたいと思います。  さて、スポーツ基本法が成立し、自来およそ五年間、どうやって政府として取り組んできたかというお尋ねであります。  例えば、トップアスリートの活動拠点であるナショナルトレーニングセンターのパラリンピック競技との共同利用化を含む機能強化をしております。さらに、スポーツ振興の観点から行う障害者スポーツに関する事業を平成二十六年度に厚労省から移管し、スポーツ振興の一体的な推進を図っております。また、二〇二〇年までに百か国一千万人以上を対象にスポーツの価値を広げていくスポーツ・フォー・トゥモローの事業を展開しているところであります。昨年十月にはスポーツ庁を創設し、社会においてスポーツが果たす多面的な役割の重要性に鑑み、国際競技力の向上はもとより、スポーツを通じた健康増進、地域や経済の活性化、国際貢献などについて関係省庁と一体となって総合的に推進しているところであります。  今般、スポーツ審議会において次期スポーツ基本計画の検討を開始したところであり、二〇二〇年オリパラ東京大会以降も見据え、誰もがスポーツを楽しむ環境を整えるとともに、日本から世界へと多様なスポーツの価値を広げてまいりたいと思っております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  特に、東京オリンピック・パラリンピックが決定をいたしましたときが追い風となって、こういった問題がどんどん解決をしていただくようになりました。今まで、ナショナルトレーニングセンター、これももっともっと拡充をしていただかなければいけないわけですけれども、特にパラリンピックの選手のためのそういった施設というのは諸外国に比べて大変な遅れがありました。その中で、少しずつ拡充をしていただいているということ、これも有り難く思っております。  また、スポーツ・トゥモローですけれども、これはやはり日本にしかできないことであるというふうに私は思っておりますので、日本から発信することによって、よりスポーツというものは平和活動だということを、これはオリンピック・パラリンピックの理念でもありますので、そういったことを国を挙げて是非バックアップをしていただければというふうに思っております。  スポーツ基本法十二条に制定されているところなんですけれども、スポーツ施設の整備に関してお尋ねをしたいというふうに思います。  日本再興戦略に盛り込まれた、これは平成の二十五年六月ですけれども、待機児童解消加速化プラン、これを、国有地を活用した保育所整備ということに基づいて、例えば廃止宿舎跡地などの国有地情報を積極的に提供させ、そして継続的なフォローアップを行って待機児童の解消に向けた取組に大きく貢献をされてきたということ、これは非常に有り難い取組であったというふうに、これからもその拡充に期待をしているところなんですけれども、一方、財務省が公表しております平成二十六年度末の国有財産の現在の額を見ると、普通財産の土地のうち未利用の国有地約五千億円が計上されておりまして、これは長期間にわたって未利用になっていて、そして、さらには都市部の財産も含まれていると承知しているんですけれども、これは、スポーツは人と人を結び、地域と地域を結ぶ、そしてこれから健康長寿社会を築いていくためには、地域社会においてスポーツの施設というものに是非有効活用していただくというようなことができないのかどうか。  これについて、文科大臣、そして財務省からもお考えをお聞かせいただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 未利用国有地、結構いい場所に持っているんですね。そして、スポーツが地域活性化に資するということを考えると、やっぱり公共交通機関の近くにあるような未利用国有地は有効に活用できる可能性を秘めているということをまず申し上げたいと思います。  そこで、御指摘の未利用国有地については、身近なスポーツ施設の整備を行っている地方公共団体が、用地確保に当たって財務省に相談するなど、未利用国有地の処分のルールに基づいてスポーツ施設の整備に活用することは、スポーツ施設の整備を推進する方法の一つとして有力な方法として考えられます。  スポーツ庁としては、地方公共団体からのニーズを踏まえて対応していきますし、また、学校施設環境改善交付金やスポーツ振興くじ助成金により、引き続き地域のスポーツ施設の整備を支援してまいりたいと思います。

中尾睦財務省理財局次長

○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。  未利用国有地につきましては、現下の厳しい財政事情や復興財源確保の必要性等を踏まえ、従来から、国として保有する必要のないものは売却し、財政収入の確保に取り組んでおります。他方、未利用国有地は国民共有の貴重な財産であることに鑑み、公用、公共用を優先するとの考え方に基づき、地域や社会のニーズに対応した有効活用にも取り組んでいるところでございます。  委員御指摘のスポーツ施設整備のための未利用国有地の活用につきましては、これまでも、地方公共団体において広く住民が利用するスポーツ施設を整備するに当たり、国有地を適切に提供してきておるところでございます。  財務省といたしましては、今後とも、地元地方公共団体の御要望を伺いながら国有地の有効活用に努めてまいりたいと考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  やはり、地方公共団体がその部分においてしっかりと連携を取っていかなければいけないということは十分承知しているんですけれども、是非財務省からも、またあるいは文科省からも、そういったやりやすい方向に働きかける、促していただけるというような指導も同時に行っていただければ有り難いなというふうに思いますので、今後とも御指導よろしくお願いをしたいというふうに思います。  一九九〇年代後半から、スポーツ施設整備、運営の効率を高めるために、PFIですとかあるいは指定管理者制度、寄附などの様々な形で、公的な部分だけではなくて民間からの活力も、しっかりと助成をしてもらわなければいけないということで税制改正もされてきました。特に税制優遇という面においては、制度改正も少しずつなされてきているんですけれども、なかなか日本はまだ寄附文化が醸成されていないといいますか、その部分がありますけれども、税制に対しての優遇措置というのも今後考えていただきたいと思いますけれども、そのことも含めて大臣から、税制優遇に対してなんですけれども、日本がなかなかそういった文化にまだ、アメリカとは程遠い文化がありますけれども、その点について御指導いただければと思いますが。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 今までは、こういった財源の確保等については超党派のスポーツ議連を通じて様々な提案をいただいて実現してきた経緯もありますので、スポーツ議員連盟の動向も踏まえて対応したいと思います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  次に、アクションそしてレガシープランの意義と広報活動について遠藤大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  二〇二〇年、東京で行われるこのスポーツの大会は、二〇二〇年以降の日本の姿を表していくことがまずは必要ではないかなというふうに思っております。スポーツと健康をまず一つの柱、そして街づくり・持続可能性、そして文化・教育、経済・テクノロジー、復興・オールジャパン・世界への発信、この五本柱を各ステークホルダーが一丸となって包括的にアクションを進めていくというプランを策定をしていくということでありますけれども、今後、オリパラ大臣として、アクションとレガシーという考えの意義と広報活動、これをまずお聞かせいただきたいと思います。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えする前に、先ほど、こうした震災のときにスポーツかと、あるいは震災のときにオリンピックかという話がありました。私たちも大変大事にしなきゃならない観点だと思いますが、しかし同時に、あの大震災のときに室伏選手や多くのオリンピック・パラリンピックの選手が被災地へ赴いて、そして子供たちに勇気を与え、元気を与えてくれたと。それぞれの持ち味があるんだろうと思っております。そうしたスポーツの持つ力を生かして、そして震災の復興に当たっていく、また、復興オリンピックとして、そうしたつながりをしっかり持って、まさに日本人として日本国みんなが力を合わせて復旧に当たっていく、こんなオリンピック・パラリンピックにしなきゃならない、そんな覚悟を持って臨みたいと思っております。  さて、先ほど委員から指摘ありました。私、常々申し上げておるんですが、大会の成功の条件はまず何よりも安心、安全な運営をすること、そして同時に、二つ目はメダルをしっかり取ること、そして三つ目は大会後に様々な分野での次世代に誇れる遺産、いわゆるレガシーを残すこと、大きく言えばこの三つにあると思っております。  昨年十一月に閣議決定をしましたオリパラ基本方針においても、基本的な考え方の中で次世代に誇れるレガシーの創出と世界への発信を掲げ、地域の活性化等を推進するホストタウンや文化を通じた機運醸成、ユニバーサルデザイン、心のバリアフリーの取組などを進めております。  今年一月に組織委員会にて取りまとめられましたアクション&レガシープラン中間報告については、委員御指摘のように、今、政府、東京都、経済界等関係団体のレガシー創出に向けた取組とその方向性をまとめたものと承知をしております。政府としましても、引き続き、組織委員会や東京都等と緊密に連携しながら、レガシー創出の取組を加速するとともに、世界に向けて発信をしていきたいと思っております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。やはり、何といっても安心と安全の大会でなければいけないというふうに思います。それがやはり一番信頼性の高いのはこの我が国日本ではないかというふうに思いますので、しっかりとサポートをお願いをしたいというふうに思います。  政府、東京都、経済界、JOC、JPC、これだけでもたくさんの組織があります中で横串を入れていくということは、遠藤大臣、大変なお仕事だというふうに思いますけれども、このことに関して、やはり成功の鍵はこの横串をどのようにしっかりと刺していくかということになっていくと思いますので、是非お願いをしたいと思います。  一点、私自身、選手としてオリンピックに七回出場しました。実は、一回目、二回目ぐらいのオリンピックは、オリンピックというものは何が何だか分からないような状況で参加をしたというのが実体験であります。その後、五回大会、全部で七回、そしてサポート役として四回大会に行きました。役員として団長や副団長を務めさせていただいて、今度のリオが選手団長を務めさせていただく予定でありまして、全てで十五回のオリンピックに携わったということになるわけなんですけれども……(発言する者あり)いえ、これは全然すごくはないんです。  実は、何を申し上げたいかといいますと、やるのと見るのと支えるのとでは全くオリンピックというものが違って見えるということなんです。大事なことは、やる側の、支える側の方たちが、これからオリンピックがリオであります、その後に平昌オリンピックがあります、国際大会がたくさんある。そして、当然、その前に、オリンピックの前にワールドカップラグビー、これを大成功させなければいけない。これは、その大会に赴いて、その組織委員会の中に入って、そして勉強をしていただく、実体験をしていただくことが二〇二〇年に向かっての大きな鍵だと私は思いますので、多少の予算は掛かるかもしれませんけれども、二〇二〇年に向けての成功は人を送り込むことだというふうにも思いますので、是非それをしていただきたいというふうに併せてお願いをしたいというふうに思います。  まさにリオに向けてでありますけれども、これから選手代表に向けて取り組んでいくことというのは、当然日頃から馳大臣に御指導いただいているわけですけれども、もう一度、トレーニングセンターの拡充のお話がございましたけれども、今後、冬の大会ももちろんあります。二〇二〇年に向けて、リオということの先を見据えた中で、これからどういったアクションプランというものを文科省としてお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、昨年度から実施しております競技力向上事業においては、平成二十八年度予算において八十七億円を計上し、選手強化費の充実を図るとともに、各競技におけるKPIの達成状況の評価を通じてPDCAサイクルを強化することによって、更に戦略性を持った選手強化に取り組んでいるところであります。  また、ハイパフォーマンスサポート事業では、リオ大会においてメダル獲得が期待される競技をターゲットとして、アスリート支援や研究開発においてスポーツ医科学、情報などを活用しながら、多方面から専門的かつ高度な支援を実施しております。  さらに、トップレベル競技者の強化活動拠点であるナショナルトレーニングセンターについては、二〇二〇年東京大会に向けた利用者の増加やオリンピック競技、パラリンピック競技の更なる共同利用を見据えて拡充に向けた取組を進めております。  本年四月からは、国立スポーツ科学センターやNTCを有する西が丘地区にある機能を一層連携し、競技力向上機能を更に強化するとともに、JSCやJOC、JPCの共同体制を構築するためにハイパフォーマンスセンターを設置したところであります。このハイパフォーマンスセンターについては、ジャパンハイパフォーマンススポーツセンターという名称に位置付けをした上で、やはり多くの公的資金を使うことになりますので、きちんと評価も専門的にしながら、さはさりながらもより一層の強化を伸び伸びと行うことができるような、そういう強力な体制をつくって、国内外にそのジャパンハイパフォーマンススポーツセンターの位置付けを示した上で、同時に、効率的に強化費を活用していただきたいと思っております。更なる文科省としての支援をお約束をしたいと思います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  やはり血税ですから、その部分を選手の育成の部分において拡充していただくというのは大変有り難く、その中で私たちはしっかりとその責務を負わなければいけないというふうにも思っています。  ただ、一方でなんですけれども、例えば韓国の国立スポーツ学校、体育学校であったり、あるいはフランスのINSEP、あるいはロシアのスポーツ体育学校、国立、こういった施設を見ますと、とてもかなわないなというのも実感としてあります。やはりそういった整備をしていただくことがより選手の士気を高めパフォーマンスを高めていくことにもなりますので、より一層の拡充のスピード感を持ってやっていただければ有り難いというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  外務省にお伺いをしたいというふうに思います。  昨年の十二月に、外務省の皆様方の御協力もいただきながら、各競技団体の現場のコーチや監督、スタッフを連れてリオデジャネイロ、最終の視察に行ってサポートセンター等の施設を決めてまいりましたけれども、治安の悪化、ジカ熱、あるいはリオ、サンパウロでの反政府運動ですとか汚染問題や整備の遅れ、こういったことが指摘をされました。  この点について、外務省としての近々の取組をまず今日、教えていただければと思います。

能化正樹外務省領事局長

○政府参考人(能化正樹君) お答え申し上げます。  海外における邦人の安全確保は政府の重要な責務であり、リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックのために現地を訪問する日本選手団や日本人観光客等のための安全対策は非常に重要であると認識しております。  現在、リオデジャネイロにつきましては、外務省から危険情報及び感染症危険情報のレベル一、十分注意してくださいというものを発出し、またスポット情報も発出して、一般治安の悪化やジカウイルス感染症に関し、現地の状況等を詳細に説明しつつ、注意喚起を行っております。  また、オリンピック・パラリンピックに向けた安全の手引などを作成し、関係団体や旅行会社等に配布しておりますほか、在リオデジャネイロ総領事館にて特設ホームページを開設し、現地での防犯対策等、具体的な注意事項について積極的に発信を行っております。  日本オリンピック委員会や日本パラリンピック委員会主催のセミナーにおきましては、外務省職員による安全対策講義も実施いたしました。さらに、ブラジル政府に対しても、四月十三日に開催された日ブラジル領事当局間協議を始めといたしまして、様々な機会を通じて邦人の安全対策について随時協力申入れを行っております。  引き続き、外務省海外旅行登録、たびレジへの登録の呼びかけを含めまして、海外安全情報の適時適切な発出を始めとする情報発信の強化等を通じて邦人の安全対策に万全を期してまいる所存であります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  外務省が中心となってそういったパンフレット等を作成していただいているということですが、各省庁横断的に情報を取り合いながらまとめていただければというふうに思います。  感染症を研究する方から御指導いただいた中では、例えばジカ熱は、特に男性は自覚症状がないというお話でありました。精子にその感染症が潜伏するということでもありました。その期間ですとかそういったことも含めて、安全対策のために呼びかけをしていかなければいけないというふうにも思っておりますので、そういった視点からも是非お願いをしたいというふうに思います。  ドーピングについてお伺いをしたいというふうに思います。  テニスプレーヤーのシャラポワ選手であったり、あるいはロシアの陸上であったりということで、こういったことが今横行しているような状況であります。WADAの取組というもの、そしてJADAの役割というものをもっと強化していく必要があるのではないかというふうにも思っております。  その中で、スポーツドクターに限らず全ての医師にドーピングについて学んでほしいというふうに思いますが、今医学教育のモデル・コア・カリキュラムにおきましては薬物、毒物について学ぶようになっていますけれども、広く国民を薬物から守るためにこれをカリキュラムに盛り込んでほしいというスポーツドクターからの要望も受けているんですけれども、文科省としてどのようにお考えでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 医学教育においては、卒業までに学生が身に付けておくべき必須の能力の到達目標を提示した医学教育モデル・コア・カリキュラムの中で、的確な薬物療法を行うための基本的な考え方を学ぶことが盛り込まれております。  ドーピングについては、スポーツ医学に関する教育の中で、幾つかの医学部において、例えばスポーツと医学の科目を設け、ドーピングの問題点について指摘できるといった行動目標を掲げた教育が実施されていると承知しております。  文科省としては、アンチドーピングに関する教育の充実について医学部長会議などにおいて周知してきているところでありますが、今後も引き続き要請してまいりたいと思います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  今、中学生がオリンピック、パラリンピックに出場する時代になりました。これから中体連、高体連、インカレ、こういったところにもやはりドーピングコントロールというものを義務付けるような状況になる可能性も私は高くなってくると思いますので、文科省からのそういった御指導をお願いをしたいと思います。  私が初めに世界大会でドーピングを経験したのが十六歳でした。もう三十何年前ですが、大変な緊張をしたのがまず覚えています。まず、採尿カップを渡されます。そして、ドーピングコントロール室の中のトイレが設置されていまして、その中に入る。最初は実はドアがありました。それが二年後、ドアが取られました。私は当然だと思いました。それはなぜか。毎年毎年不正が行われているのを、今、三十何年前だから言えますけれども、不思議な思いと同時に、こんなことをされていたのでは絶対に日本人は勝てないなというのが最初の印象でありました。なぜドアが取られたのか。それは、ドアがあって中で採尿をする、人の尿を持っていっているからなんですね。  最初に十六歳で同じくジュニアで出た、旧東欧諸国です、国威発揚という観点からスポーツをやっていた国であります。次の年、その女性選手、ぱっと見ますと喉仏が出ていました。そして、毛がすごい毛深い。次の年、お尻の位置がとても高い。これはもちろん女性ですけれども、ドーピングコントロールによって筋肉増強剤が打たれていたという実態でした。その選手は大変な活躍をされ、メダルも取りました。ですが、そのアスリートが終わった後、大変な状況に陥っております。  そういったことをやはり考えていくときに、スポーツというもの、そして薬物とドーピングというもの、これは絶対的に撲滅しなければいけない、一つの教育だと私は思います。そういったことも含めて強化対策というものを国を挙げてやらない限り、二〇二〇年のオリンピックを成功させる信頼性に結び付いていかないというふうに思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。  最後、時間がなくなりました。実はここの部分を一番聞きたかったんですが、チーム医療。  JOC、オリンピック委員会は、チーム医療を施させていただいて、けがをしない、病気をしない体をつくり上げて、徹底した予防医療、予防医学をやっております。これをやはり、全部の皆さんにということにはならないと思うんですけれども、こういったやはりチーム医療というものを国として地域の医療と組むことによってどれだけの医療費の削減につながっていくかということを考えたときに、すばらしい効果があるのではないかなというふうに思います。  座っている姿を見ても、どこがこれから悪くなるだろう、今どこが悪いだろうかということも調査研究をしていまして、選手たちには、座り方一つで全て、足を組む方も、どこかにひずみがあるから足を組むのであってというところのメカニズムまで迫って、選手指導で予防医療、予防医学をやっておりますけれども、そういった包括的な医療のシステム、これからどのように厚生労働省としてはスポーツとそして医療というものを取組を連携させていくことができるかという、そういった政策がもしあればお聞かせいただきたいと思います。ほんのちょっとの時間しかありませんので、簡潔で是非お願いします。

竹内譲公明党厚生労働副大臣

○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。  先生御承知のとおりでございまして、チーム医療の意義や重要性についてはよく御存じのとおりでございます。  看護師等の特定行為研修制度が昨年十月に施行されておりまして、看護師につきましては、指定研修機関に対する設備整備や運営に要する費用や、看護師が就労を継続しながら研修を受講できる環境を整えるためのe—ラーニング体制の構築に要する費用などに対する財政支援を行いまして、環境整備を行っているところでございます。  今後とも、関係団体からの要望を踏まえまして、各医療従事者間の業務範囲の見直しなどチーム医療の推進方策について引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。  以上です。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 よろしくお願いします。ありがとうございました。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 それでは、民進党・新緑風会を代表して質問をさせていただきますが、昨日、私も熊本に行ってまいりまして、益城町、先生方が当日にお入りになられたお話も聞かせていただきましたけれども、お亡くなりになられた方、そして被災された方は大変つらい思いで、これからまた避難が長くなりますと、いろんな意味でいろんなケアが必要になると思いますし、当然、政府やいろんな行政の皆さんも疲労こんぱいしてくるでしょうから、是非そこら辺のケアも我々できることをしっかり考えていかなければならないなというのが実感でございましたので、今後とも力を合わせて一緒にさせていただきたいというふうに思います。  それでは、質問に入らせていただきますが、「もんじゅ」、まず、それと川内原発について御質問をさせていただきます。  二十六年度決算ということでございますので、平成二十六年度に係る「もんじゅ」に対するいろんな予算があったと思うんですけれども、それの決算額を参考に教えていただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 「もんじゅ」に係る平成二十六年度の決算額については、運転維持費が百八十二億円であります。また、そのほかに「もんじゅ」に関連する経費として、固定資産税十二億円及び人件費約三十億円を支出しております。なお、人件費は原子力機構の全職員数に占める「もんじゅ」の職員数の割合から案分した概算の金額となります。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 結論からいうと、もう「もんじゅ」については無理に研究開発を継続するべきではないというふうに私個人は思うんですが、大臣の見解は。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) エネルギー基本計画においては核燃料サイクル政策の推進を定めておりまして、「もんじゅ」は核燃料サイクルに関する研究開発において重要な施設であります。  今回の原子力規制委員会からの勧告も安全規制の観点からなされたものであり、「もんじゅ」そのものを廃炉にすべきとの指摘ではないと理解しております。文科省としては、勧告を発出される状況に至ったことを重く受け止め、これまでの課題の総括、「もんじゅ」の在り方の検討、具体的な運営主体の検討という三段階で検討を進めることといたしました。  昨年十二月に私の下に有識者による「もんじゅ」の在り方に関する検討会を設け、委員にはこれまで「もんじゅ」の現地を視察いただきつつ、七回にわたる会議で大変精力的に議論をいただいております。現在は取りまとめに向けて議論を深めているところであります。この検討会での議論を踏まえ、可能な限り速やかに課題を解決できるよう前面に立って対応を進めてまいります。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 今日はお忙しいというか、連休の谷間に規制委員会の田中委員長にもおいでをいただいておりますので、委員長、今、勧告を出された、その勧告の根拠と狙いについて簡潔にお答えをいただきたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 勧告は、これまで度重なる保安規定違反ということについて、二年余り、ずっと是正措置を求めてきました。その間、文部科学省に対しても二度ほど指導していただくようお願いしてまいりました。しかし、そういったことの効果が見られないということで、今後その運転を継続するということを前提に立つならば、それなりの技術的力量を持った組織でなければ安全の上で私ども安心できないということで勧告に至ったものでございます。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 今勧告された運営主体がそれだけの力量と能力がないとこれだけの長い期間いつも言われて、反省がないのか、学習能力がないのか、非常に問題があるということなんですね。  学習能力がないといえば、東日本大震災、福島第一原発で、今回、熊本、大分と。じゃ、川内原発についてということで、私も昨日熊本へ行ってちょっとふといろいろ整理をしていましたときに、田中委員長にちょっと通告していないんですけれども簡単な質問ですから答えられると思うんですが、川内原発の発電用原子炉設置変更許可申請書というのが出ましたね。これ見ますと、補正前は、緊急時対策所、設置場所、免震重要棟内、設置に伴う工事の計画は別紙四のとおりであるというのが、補正後、重大事故等に対処するために必要な施設他の設置に伴う工事の計画は別紙四のとおりであるというふうに補正されたと。  中身についてはもう言いませんが、もし最初の申請のときに、免震重要棟というような言葉が入っていない、重大事故等に対処するために必要な施設他の設置というようなことで申請がなされていたら、国民世論とか、それとか原子力規制委員会の中で議論するその議論の俎上にも上がらなかったと私自身は思うんですが、規制委員会田中委員長の見解があればお願いいたします。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) これまでも何度かお答え申し上げているんですが、私どもが求めているのは、緊急時にしかるべき対処できるいわゆる緊急時対策所です。それがどういう構造を持つべきか、免震構造か耐震構造かということについては私どもはそこまでは求めておりません。  免震重要棟イコール緊急時対策所というのは、福島第一原子力発電所のときに免震重要棟というのが非常にその大きな役割を果たしたということで免震構造ということになったんですが、その後、私どもが、福島第一原子力発電所の免震重要棟は、放射線遮蔽とか放射能の防護、吸入を防止するというような施設対応が十分でありませんでした。それに対して、緊急時対策所はそういったことも求めておりまして、かなり遮蔽等の構造物が大きくなってきて免震構造ではなかなか難しいというような話も出てきて、事業者の方から耐震設計にしたいという補正申請が出てきているというふうに理解しております。  いずれにしても、私どもは、中身がきちっと緊急時対策所としての機能を果たせるかどうかということについては厳正に審査してまいる所存であります。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 この変更基準の中で指摘をされている部分を一つだけ言うと、もし事故が起こったときに、そこで働く人たちがその施設の中だけで十分対応できない状況にあるというようなことも指摘をされているようでありますので、その件についてはしっかり規制委員会で確認をしていただいて、今動いているからそのままでいいと起こらない前提でやるようなことは避けていただいて、しっかりと検討していただき、もし免震重要棟ということで、ああ、それは国民の理解も得やすいし全体的な原発の流れだから取りあえずはそれで出しておいて、それで、いろいろ後から考えたら費用も時間も掛かるから、ああ、耐震だなと、こういうことでいいんだみたいなことがまかり通るようであれば、それは原子力規制委員会がその原発を再稼働させるための根拠になるような、そういう前提というか根本が崩れるんだということだけを指摘させていただいておきます。  また引き続きやりますので、次の質問に移ります。  今回、二十六年度の決算において、これ理科教育設備整備費の補助金についてお聞きするんですけれども、二十六年度の決算と二十七年度の執行額及び平成二十八年度の今年の予算と、この理科振興予算というのは、市町村や各自治体から申請があって、それに対して執行する予算ですから、今年度の応募額というか市町村の需要がどれぐらいあるのかという、その額を教えてください。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) お答え申し上げます。  まず、平成二十六年度につきましては、予算について二十・八億円を措置いたしまして、決算額としては十六・五億円の執行となりました。それから、お尋ねの平成二十七年度につきましては、予算が二十・八億円の措置、そして執行ということにつきましては、現時点で交付決定額ということになりますが、十七・二億円の交付決定でございます。加えまして、平成二十八年度予算につきましては十七・八億円を措置いたしまして、現時点でほぼ同額の十七・八億円の応募となっております。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 今お聞きになって分かるように、二十六年、二十七年は付けた予算よりも交付額が少なかったと。だから、これ財務省的に言わせれば、こんな必要ないやつは切れよと、で、今年は十七・八億と。そうしたら既に応募された金額が十七・八億って、もう予算満額になっていると。こんなことはなかなかあり得ない。これは予算が低いのかどうなのかと。  予算が低いのかじゃなくて、これは、ずっと私例年見ていますけれども、それぞれ文科省が一生懸命実は努力をした成果であるというのは私自身も知っております。例えばどういうようなことをやっていたかというと、申請に当たって参考になるようなQアンドAを市町村にお配りしたり、教育委員会や公聴会でそういう周知をしたり、追加募集で第三次募集とか、それからそれが終わった後に随時申請していいですよと、それすごい努力した。それは何かというと、子供たちのやっぱり理科に対するそういう興味、これはほとんど理科の実験とかそういうものに使う教材のお金なんですよね。だから、そういうものであるからこそ、それで半分国が出して半分地方が出すという、二分の一補助ですから、例えば顕微鏡を一個買おうかなと思ったら、その分、半分は絶対出してくれるわけですから、だから、非常にそういう意味では子供たち、学校にとってもいい予算なので、そういうことで一生懸命努力をした経緯があって、十七・八億、今回いただいていると。  何が言いたいかというと、当然今もうそれで追加は受け付けませんよなんというと困るわけですから、だから、これを、大臣にちょっと私聞きたいのは、要は、今後の流れで、当然補正とかいう話をするのは早いに決まっていますが、もう既に当初予算分が応募額来ているんですから、当然これはいろんな機会で財務省と交渉し、来年度ぐんと上げるか、当然今年度からはそういった補正でも対応する要望をしていくとか、ちょっとそういう考えがあるのかどうかをお聞かせください。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 今の段階から補正について申し上げるべきではありませんが、非常に我々文科省としても取組を進めてきた結果、今まで以上に執行状況も上がっておりますので、また、その重要性については委員御指摘のとおり理解をしておりますので、改めて、まず平成二十九年度予算の獲得に向けて財務省と前向きに交渉できるように取り組んでいきたいと思います。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 大臣、頑張ってくださいね。  それでは次に行きますが、広域通信制高校の件について質問をさせていただきます。  皆さんも御存じのように、広域通信制という高校、ちょっとマスコミで話題になりましたね、ウィッツという学園でしたけれども。そういった報道によって、すごく通信制の学校が非常に何か真面目にやっていないんじゃないのと思っているような人がいて、私自身も教育に携わる人間として、真面目にやっている通信、真面目に通っている子供たちに非常に迷惑な話だなというのがあります。  まさにその通信制の高校の実態把握をしっかりすべきだと。その根拠は何かというと、国は就学支援金払っていますからね。そういう就学支援金を払っている、そういったしっかりした通信教育の確立をしていくべきだというふうに思っておりますので、そこの点について、まず通信制の今、状況把握どういうふうにしているのかということと、あわせて、一部の広域通信制高校について不適切な学校運営や教育指導が行われた問題を踏まえて、広域通信制高校への信頼の確保とその質の向上に向けて、今後国としてどのように取り組んでいくのか、併せてお答えください。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 文科省では、ウィッツ青山学園高校の事案を契機として、昨年末、広域通信制高校に関する緊急タスクフォースを立ち上げて改善方策等について検討を進め、三月三十日、広域通信制高校に関する集中改革プログラムを取りまとめたところであります。  このプログラムでは、広域通信制高校の質の確保、向上に向けた対策として、一、高校通信教育の質確保、向上のためのガイドラインの策定、二、ガイドライン策定後の約二年間を広域通信制高校の質向上に向けた集中点検期間と位置付けて、サポート校も含めた徹底した実態把握、点検調査の実施、三、全国的に展開する広域通信制高校への指導、監督、評価の仕組みの検討、四、国、所轄庁、各学校における情報公開の積極的な推進等に取り組むこととしております。  このため、文科省としては、まずは高校通信教育に関する専門家会議を設置して、全国的な実態調査の内容、方法やガイドラインについて検討を進めることとしております。広域通信制高校への信頼を確保すべく、速やかに取り組みます。  また、お尋ねの質の確保、向上に向けた取組についてでありますけれども、一部の学校において不適切な事例も見られるところでありますが、一方で、不登校や中途退学経験者等への学び直しの機会提供などで重要な役割を果たしていると考えております。  文科省としては、広域通信制高校に関する集中改革プログラムに示した取組を着実に実施し、その成果を積極的に発信していくことにより、広域通信制高校への信頼の確保、その質の向上にしっかりと取り組んでまいります。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。  今大臣から御答弁いただいた、今日資料をちょっとお配りしましたけれども、この集中改革プログラムに基づく広域通信制高校における質の確保と向上方策の全体像、これを御説明いただいたわけですが、これ、しっかりやっていただきたいということ。そして、個々の実態調査をしたら、あといろんな事案がある。それはどういうことかというと、ウィッツのように就学支援金を組織的にだまし取るようなところもあれば、カリキュラムによってちょっと子供たちが、まあ不登校の子もいたりとかするので、スクーリングとかがうまく実施できなかったりする事情もあったりすると。それは今高校の校長の裁量でそれぞれ補習したりとかいろんな部分でカバーをされているので、それはそれでその多様なところは認めてあげるということは絶対必要だと。  それと、もう一つ大事なことは、これ、新しい学びのスタイルとして、例えば一年間留学したいと、普通高校へ行っていると実は留学して帰ってきたら一年間留年したような形になっちゃって、四年行かなきゃならないと。ところが、通信を二年行って、高校二年で例えば一年間外国に行きたいと。そうしたら、それは通信に転校して、そしてそこで、外国で学びながらその通信で一年間単位を取ることで卒業できるという新しい学びもあるんです。  だから、ここのところは是非、文科省、発信の仕方としては、不登校だとかそういう子たちの対応をするのが、サポートしている通信制高校ではないんだと、これからのグローバル社会に向けて新しい人材をしっかりと育てていく、そういう一つの新たな学び方であるんだという認識をもっと発信をすると、子供たちがどんどん留学とか行くのに後ろ押しをするような仕組みとして活用できるんだということを是非頭に入れておいていただいて対応してもらいたいと、これは要望しておきます。  ちょっと時間がないので、次行きます。  スポーツ庁、このスポーツ庁ができたのは平成二十七年十月一日でありますけれども、スポーツ庁ができる前、スポーツ関連予算がどれぐらいだったのか、当然スポーツ庁ができてからこれはまた予算がぐんと増えたのか、ちょっとそこら辺のところを教えていただきたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 平成二十六年度のスポーツ関連予算額は二百五十五億円であります。また、スポーツ庁が創設されて初めての予算となる平成二十八年度のスポーツ関連予算額は三百二十四億円であります。厳しい財政状況の中、対前年度三十四億円増、スポーツ庁創設前の平成二十六年度予算額に対しては六十九億円増となっております。  平成二十八年度予算の主なものとしては、二〇二〇年東京オリパラ大会に向けた選手強化活動を始め、スポーツによる健康増進、スポーツによる地域社会の活性化、子供の体力向上などのスポーツ振興に係る経費を充実したところであります。  スポーツ庁においては、引き続き、スポーツ施策の総合的な推進に取り組んでまいりたいと思います。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。  ちょっとまとめて聞きますが、スポーツというのは、精神的充実や楽しさや喜びをもたらすのみならず、健康増進、医療費削減の観点からも重要だと、これはもう厚労省、厚労大臣も是非、そういう認識あると思うので、人生においてスポーツを続けていくといった生涯にわたるスポーツを推進していくことというのはすごい大事なことだと。  一つ例を挙げると、都心にあるテニスコートというのは固定資産税の影響を受けてどんどん減少しているんですね。このためにスポーツ庁、新たにスポーツ庁が発足したわけですから、厚労省や総務省といろんな連携をして、こういう都会にあるスポーツ施設、さっき財務省に、国の遊休施設とおっしゃっていましたけど、そうじゃなくて、民間にあるものを、なくしていくんじゃなくて、これ財務省ともいろんな協議の中で予算引っ張ったりこっぱったりするのもあるけれど、民間活力うまく使っていくということは大事ですから、そういう意味で、厚労省や総務省と連携をしてこういった問題を解決するという、そういうスポーツ庁がひとつ役をやるのも大事なことだというふうに思っていますので、その件についてどうかということ。  それと次に、外部人材の活用ということで、とにかく民間スポーツと学校の連携によってスポーツ振興、しっかりこれをやってもらうということは絶対大事だと。  私は前から言っているんですけれども、地方教育行政六十年ぶりに変えて、総合教育会議の中で、地域でそういう、学校の先生がクラブの顧問を全部やるんじゃなくて、地域人材を活用してそういったクラブの顧問をやってもらい、そういう底上げを図るというのは大事なことだと、だから是非そういうのをやってほしいというふうに言って声を出しているんですけれども、なかなか進んでいかないんですが、こういうところの議論がどうなっているかを併せてお聞かせください。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず最初の点でありますが、これは厚労省と連携して、やはりガイドラインを作って進めていくことが重要だと考えております。平成二十七年度予算でも、スポーツを通じた健康長寿社会の創生、また新規予算では、スポーツ医科学等を活用した健康増進プロジェクトと、こういうふうにございますので、やっぱり両省連携をしながら、ガイドラインを作って、生涯スポーツを推進する、そのためには、やっぱり関係省庁もそうですが、地域においても、例えば施設として学校や民間や、先ほど申し上げたように未利用施設の活用を進めていくことができるようにする、同時に、スポーツ関係者と福祉医療関係者、また介護に関する関係者が連携をする、こういったことが重要だと考えております。  二点目でありますが、今現在、昨年、地教行法改正されて総合教育会議が設置をされて、この場においても外部人材の活用を始めとした民間スポーツと学校との連携が話し合われております。  ちょっと紹介しますと、静岡県では、平成二十七年九月十七日、第三回の総合教育会議において、議題として「社会総がかりの教育に向けた地域の人材の活用(人材バンク)」において、部活動等における外部人材の活用について議論をしておられます。スポーツ関係者を総合教育会議の意見聴取者とした地方自治体であって、鳥取県では鳥取県のスポーツ少年団の副本部長、青森県野辺地町では町のスポーツ推進委員、山梨県の上野原市ではスポーツ推進審議会の会長、奈良県の生駒市ではスポーツ推進審議会の会長と、こういう形で各地域において特色ある教育施策について総合教育会議を活用していただいております。  文科省としても、地方公共団体に対して新しい教育委員会制度の御趣旨を理解いただくとともに、この総合教育会議で教育の大綱を決めることができるようになっておりますので、有効に活用していただきたいと思っています。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。  それで、そこから先、地域で外部人材を使ってスポーツのいろんな人を使おうと、使うという言い方はあれですね、活用しようと。そうするときに、金が掛かるんですよ。それで、結局、ただでやってくださいよとかボランティアでやってくださいよなんて言うから続かない。だから、そこにお金が必要だと。だから、totoのお金はそういうのに使いなさいと。今日、くしくも東京オリンピックの競技場に対するそういった法案改正ありましたけれども、本来、元々五%を上げるぐらいのそのお金があったんだったら、その五%はこういう地域人材のところに活用するお金にやればいいわけですよ。  私は前も言いましたが、文教科学委員会で、このtotoのお金を全て我々国民のスポーツ振興に充てていくというように、今後そういう形でやるべきだと。総務省、まあ財務省とかいろんなところの兼ね合いで、全部一回上納してそれを配るとかいうんだったら、最初からぽんとやると。もしそれができないんだったら、いただいたtotoのお金とプラスして、ちゃんとスポーツ振興のために出していくということが明快に分かるようなそういう仕組みにすれば、さっき橋本先生もおっしゃった、大臣もおっしゃっているその寄附の気持ち、そういう醸成がつながっていくんだということも含め、そして、野球賭博とかなんとか言われているけれども、ああいうのも全部totoに含めていって、そして賭博性のないように、野球BIGやればいいじゃないですか。そうしたらもっと広がりますよ。  だから、そういうことを、今回のいろんなマイナスイメージを逆転して、そしてそういう賭博性のないところからこのtotoを広げていって、そしてやっていくいいチャンスなんですから、大臣、そこのところの見解をひとつがつんとお願いしますよ。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、このスポーツ振興投票制度につきましては、超党派のスポーツ議連で、共産党の方にももちろん議論に参加をしていただいて、当然、当然と言っちゃいけないですけどね、最後は共産党の皆さんには反対をいただいておりますけれども、議論には加わっていただいて、スポーツ振興予算の確保についての必要性ということについてはまず御理解をいただいているのは、これはまあ事実であります。  その上で、実は最初は勝敗を予想できる予想系のくじでスタートいたしましたが、なかなか売上げが伸びず、これ実は当時の遠藤副大臣の発案の下でBIG、非予想系を導入し、非常に売上げを今現在一千百億円まで伸ばすことができるようになりまして、実はこのうち非予想系のBIGの売上げの方が約九割を占めているという事実もあります。  このスポーツ振興投票制度はスポーツ振興のための国民による小口寄附金という位置付けでありますので、改めてこのことを御理解いただいた上で制度の厳格な運営をしていかなければいけないと思っています。  その上で、この制度をスタートさせるに当たっては、財務当局もそうですが、総務省を始め関係各省にもやはり御理解をいただいてスタートをさせたという経緯がありますし、その使い道についても、青少年の健全育成やスポーツ振興に限って、また環境保護等も含めて一応限定してお使いいただいているということも踏まえて制度設計をしてきているということを御理解いただきたいと思います。  対象競技の拡大については、これもまたスポーツ議連で議論をされているところではありますが、ただ、野球に関しましては、今般の野球賭博の事案等もございまして、まず日本野球機構自体が極めて今ナーバスな状況になっておりますので、ここはやはり丁寧に物事を進めていく必要があると考えております。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 スポーツ議連が相当何か役割を果たしそうなので、私も今度スポーツ議連に入れていただいてしっかり議論をさせていただきたいというふうに思いました。  それで、今度、九日の日も私はちょっと質問に立たせてもらうので、高大接続はそこでじっくりやらせていただこうと思いますので、ちょっと専門学校の方に行かせていただきます。  二十六年度予算の専修学校の予算、そしてその中身の概要とまた効果ですね。二十六年度のやつを踏まえて、当然今度二十八年度予算における専修学校の関係予算を組んでいらっしゃると思うんですけれども、そこら辺のところの概要を教えてください。

有松育子文部科学省生涯学習政策局長

○政府参考人(有松育子君) お答え申し上げます。  文部科学省といたしましては、専修学校の専門的な職業人を育成するという重要な役割に鑑みまして、平成二十六年度における専修学校関係予算といたしましては、一般会計で三十億五千万円を計上をいたしました。このほかに、東日本大震災復興特別会計に八億円を計上していたところでございます。  中身でございます。具体的には、教育機関と産業界が連携をいたしまして、成長分野等において中核的な役割を担う専門人材を育成するための教育プログラムの開発を行います成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進という事業に十七億円、また、平成二十六年度から新たに始まりました職業実践専門課程の認定制度等を通じまして専修学校全体の質保証、向上を図るための職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進事業に一億八千万円、さらに、専修学校の教育基盤の整備や学校施設の防災機能の強化を目的といたしました補助として十一億円を計上をいたしました。こうした平成二十六年度予算のうち、専修学校関係の委託費及び補助金の執行率はおよそ九割となっております。  こうした事業を通じまして、社会人が職業に必要な能力や知識を高める機会の充実に向けまして、IT分野や観光分野などを始めとして社会人が学びやすい教育プログラムを開発し、講座を実施をいたしました。この中では、延べ九十一機関で約一万八千人が実証講座を受講をしております。  また、専修学校の質の保証、向上に向けては、学校評価に関する手引の作成ですとか、第三者評価の実現に向けた先進的取組を実施することによりまして体系的な学校評価の推進を図りますとともに、学校施設の防災機能の強化として私立専修学校の耐震化の促進などを行ったところでございます。  続きまして、平成二十八年度予算でございますけれども、二十八年度予算におきましては三十五億二千万円を計上しているところでございます。  この中では、先ほど御説明申し上げました専修学校と産業界が協働して中核的な専門人材を養成する教育プログラムの開発、これは引き続き実施いたしますが、それとともに、新たに平成二十八年度から、専修学校におきまして学習と実践を組み合わせて行う効果的な教育手法を開発をいたしまして、学校と産業界の双方のガイドラインとして作成をし共有していくための専修学校版デュアル教育推進事業を新たに実施をいたします。また、二十七年度から実施しておりますが、専門学校生に対する経済的な支援策につきまして総合的な検討を進めるための実証研究事業などを盛り込んでおるところでございます。  以上でございます。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 予算は当然どんどん増やしていただきたいし、中身が問題でありますが、是非皆さんに御理解をいただきたいと思うのは、アカデミックラインとプロフェッショナルラインと言っている。日本の教育は今まで学力向上、学力向上といって、何か成績がいいとか大学へ行けばいいんだみたいな間違えた私はイメージをどんどん発信してきたと。やはりそれぞれみんな多様、共生という中でいくと、私は剣山型社会と言っている。剣山というのはみんな高さが一緒ですよねと、花挿す剣山。それにいろんな花が植わって、社会に見えるきれいな生け花を作っているように、社会のこの根底にあるのは人材なんですよ。そうすると、その人材は、お医者さんであろうがいろんな職人さんであろうが、みんな一緒なんですよ。そのことを何か間違えて発信しているから、いかにも大学行かなきゃいけないというふうに間違えるんだと。  だから、私は何が言いたいかというと、職人さんというのはすばらしいんだよと、この技術。だから、日本の伝統文化を支える職人さんたちがしっかりと輝くような、そういうことをこの専門学校を通じて発信してほしいという意味で、このプロフェッショナルラインとアカデミックラインとかいうふうに何か分かりにくい複線化を言うのではなくて、職業教育という言葉を今最近使っていますが、職業教育の中でも、専門学校で学ぶ職業教育にも二つあるというんですよ。それは何かというと、職業技能、要は職業技能ですよね、職人の方の手先の技。だから、コンピューターで図面を描く人がいたら、それを形にする人がいて、そして今回そのまたそういったロボットをあの原発の中で動かす技術が要る、ドローンもそうです。  だから、全てそういう技能が大事なんだということで、是非ここでお願いしたいのは、職業教育というところで終わらせないで、職業技能教育という言葉をしっかりみんなに周知をしていくというか、みんなが、ああ、職業技能教育を受けてプロフェッショナルになったんだねと。そうすると、手に職を持った人たちもそういった地位が高くなるんじゃないかと。国民がみんな見て、ああ、すばらしいねと、この人は東大出て職業技能のプロなんだねみたいなね。だから、そういうイメージを持っていくことはすごく大事だというふうに思っておりますので、これは是非そういうことをやってもらいたいという要望と。  今回、私は、ああ、いいなと思ったのは、これからの専修学校教育の振興のあり方検討会議というのをつくってやるんだと。これが今度十三日ぐらいからあるというのを教えてもらったので、是非そういう人たちとの議論の中で、大臣、そういった技能教育、職業技能教育ってすごい大事なんですよと、文科省として、国としてそういうことをしっかりバックアップしますよというようなことを大臣から押していただくと議論がどんどんいい方向に進むと思うんですが、その見解をどうぞ。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 重要な指摘だと思いますし、中教審でも議論をしておって、三月に中間報告を出させていただいたところであります。  私も新たな職業技能教育機関という位置付けの場合に気を付けることが幾つかあると思うんですが、本当にその専門的な職業教育をした場合の単位の認定の在り方と、その方が国内だけでなく国内外においてその資格がどのように評価をされるものか、もちろんその学校としての評価の在り方、こういったところをやはり注視しておかないと、理念だけが先走るのではなく、やはり学校制度としての位置付けを、特に高等教育機関として、社会はそこを出た人に対する信頼を持ってもらうわけでありますから、そこら辺はちょっときっちりと詰めた上で、理念的には大島委員のおっしゃるとおりだと思いますので、これは丁寧に進めさせていただきたいと思います。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。是非、大臣、しっかりそういう形をつくっていただいて、それがどんどん定着していくようにしていただきたいというふうに思います。  それでは、次に行きます。  文化庁の決算の関係について。  文化財の活用に関する決算額と文化財の観光への活用の取組、今、外国からどんどんいろんな人が来ていますけれども、やはりこの文化財をいかに活用するかということが大切だと思いますので、そこら辺のところを文化庁、観光庁の方からお願いいたします。

中岡司文化庁次長

○政府参考人(中岡司君) お答えいたします。  文化庁におきましては、地域の伝統芸能、伝統行事、美術館、歴史博物館、史跡、建造物等の公開、活用を通じまして、観光振興、地域活性化を図る取組への支援を行っておりまして、平成二十六年度決算額は六十五億円でございます。  文化財は観光立国を実現するために極めて重要な資源であるという考え方の下、この度、文化財活用・理解促進戦略プログラム二〇二〇を策定したところでございます。具体的には、日本遺産を始めといたします地域の文化資源の一体的活用、国内外に向けた分かりやすい解説の充実、多言語化、また、適切な周期による修理や、次の修理までも文化財を美しく保つ美装化、さらに、文化財を開催場所として活用した文化イベントの積極的開催など、文化プログラムを始めとする文化芸術との連携等の取組を進めまして、文化財を中核とする観光拠点を全国二百拠点程度整備することといたしております。  今後、観光庁を始めといたします関係省庁と連携いたしまして、当該プログラムを着実に実施をし、文化財の観光資源としての活用を図ってまいりたいと存じます。

田村明比古観光庁長官

○政府参考人(田村明比古君) 我が国には、文化、自然、食等々、全国津々浦々に魅力的な観光資源が存在をしておりまして、また、観光というのは裾野が広くて波及効果の大きな産業であるということもございます。今後、我が国の基幹産業として、また地方創生の柱となる産業として更に発展させていく必要があるというふうに考えております。  このような認識の下、政府におきましては、観光先進国の実現に向けまして、政府一丸、官民を挙げて、常に先手を打って政策を推進すべく、去る三月三十日に、明日の日本を支える観光ビジョンを策定いたしました。このビジョンにおきましては、観光資源の魅力を極め地方創生の礎にするということ、それから観光産業を革新して国際競争力を高めて我が国の基幹産業にすること、それから全ての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境にというこの三つの視点を柱に、今後取り組むべき改革というのを盛り込んだのでございますけれども、そのうち、第一の柱である観光資源に関しましては、今先生御指摘のとおり、文化財の利活用ということ、それから、そのほかにも国立公園の活用型の空間への転換、あるいは農山漁村の滞在型、体験型の観光振興、あるいは伝統工芸品の消費拡大、こういった政策が盛り込まれているところでございます。  観光庁といたしましては、文化庁を始め関係省庁とも連携をして、全国各地における取組を支援し、これらの資源を活用した質の高い観光立国の実現を目指してまいりたいと考えております。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 長官、ありがとうございます、御協力いただいて。ちょっと時間が押していますので。  ストレスなく外国の人が旅行してもらいたいという、今その一言がありましたけど、私、温泉へ行って、タトゥーの問題なんですね。これ、文化の違いで、日本の方が入れている通称紋紋というようなのとそのタトゥーとは全然違うんだというのが分かっている人と分かっていない人がいますので、私、ここが非常に問題があると思って、ここの取組がどういうふうにされているのかというのを是非教えてください。

田村明比古観光庁長官

○政府参考人(田村明比古君) 御質問の点につきましては、去る六月に、観光庁で、実態を把握すべく、全国のホテル、旅館約三千八百施設に対しまして、入れ墨をしている方への対応に関する調査を実施いたしました。その結果、入れ墨がある方に対する入浴について、お断りをしている施設というのが五六%ぐらいあります。お断りをしていない施設というのは三一%。それから条件付、これは例えばシール等で隠すとかそういうことで許可している施設が約一三%いるということになっております。  この結果を踏まえまして、今先生もおっしゃいましたように、文化、慣習の違いというのはなかなか一律の基準を設けるというのは難しいというふうに考えておりますけれども、厚生労働省、警察庁とも相談をいたしまして、施設側に対しましては、入れ墨をしている外国人旅行者の入浴に関するいろいろな対応事例というのをお示しすることによりまして、またあわせて、外国人旅行者には、日本では入れ墨に対する受け止め方というのは外国と少し違うところがあるという情報提供をするということで、できるだけトラブルを少なくするような、そういう対応をすることといたしました。  この周知というのは、施設側に対しましては観光庁から業界団体通じて周知をしておりますし、同様の周知というのは警察庁や厚生労働省から全国の警察や保健所に対しても行われているところでございます。それから、外国人旅行者に対しましては旅行会社やそれから政府観光局のホームページ等で示しているところでございますけれども、いずれにしましても、日本人と外国人との間の摩擦をできるだけ少なくして、両者がお互いの立場を理解し得るような環境というのを情報提供等を通じてつくってまいりたいと考えております。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。  私も、沖縄の人が結婚したら何か入れる人もいるらしいというのを沖縄の人に聞いて、男の人が、やっぱり沖縄の人が、渦巻みたいなのを入れていたので、勇気を出して、ちょっと済みませんがと聞いたら、いや、自分は沖縄でと言って、だから、そういう沖縄にも文化があるんだなというのも感じたのでちょっと質問させていただきました。是非、外国の人とみんなが仲よくなれるようにしていただきたいというふうに思います。  それでは、最後の質問になりますが、GPIFの行っている国民年金及び厚生年金積立金の運用成績について、毎年六月末に決算して、通常七月上旬に公表と伺っておりますけれども、六月末に決算されるものを七月末公表とする理由は何かということで、簡潔に答弁をお願いいたしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、これGPIF法で、各年度の運用状況は六月末までに完成をすることとされている決算を経て業務概況書を作成するということになっております。  その中身については、御案内かも分かりませんが、業務概況書では、積立金運用というのは長期的な観点から評価をすべきことから、国民の皆様方に積立金運用を正確に御理解いただけるように、例えば運用の結果が年金財政に与える影響を示すため、年金財政上必要な運用利回りとの比較をきちっと見せると、それから、資産ごとの運用環境とか資産クラスごとの収益が市場平均の収益に対してどうなっていたのかということについての分析、それから、市場平均収益からのばらつきがどうなっているのかとか、保有債券の格付の変更状況あるいはそれへの対応など、GPIFにおけるリスク管理をどういうふうにやってきたのか、そういったことを年間の運用状況に関する様々な分析の結果、参考となる情報を併せてお示しをしております。  こうした分析などに時間を要することから、業務概況書の公表日については、GPIFが毎年度策定をいたします年度計画、この中で例年七月末までと明記をした上で準備状況に応じて具体的な日程を決定をしてきたところでございまして、今年、今回から、今まで年度については七月末まで、それから四半期ごとの運用状況については八月の末、十一月の末、二月の末というふうになっておりましたけれども、GDPと同じように、日にちが確定をしていないといろいろ、それに近づくといろんなうわさが出て不安定になるものですから、今回から七月二十九日に年度については御報告をすると、それから、四半期についても八月二十六日、十一月二十五日、三月三日ということで、もう一年間の公表日を確定をして、あらぬ推測を招かないようにするということでやっているということでございます。

大島九州男民進党・新緑風会

○大島九州男君 ありがとうございます。  あらぬ推測というよりも、年金保険料が上がり、そして去年からそういう運用を変えというときでありましたから、そういった株がどんどん上がっていって利益が出ていたりとか運用益が上がっているときだったら選挙前にばあっと発表して、それで、今は厳しいから何かずらしているんじゃないかというふうに言われるので、七月二十九日というと、毎年というより、選挙のときは、七月十日とか、それが選挙だと言われていますから、六月末とかそれぐらいに発表するように決めておいた方がいいのかなと個人的には思いますが、それについてはいろいろ議論もあるところでしょうから、是非、国民が自分たちの年金が本当に何か株とかでなくなっちゃうんだというような不安にならないようにしていただいて、やっぱり安定した運用を心掛けていただきたいというのが切なる国民の願いだと思いますので、それを要望して、終わります。  ありがとうございました。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 民進党・新緑風会の川田龍平です。会派を代表して質問させていただきます。  冒頭、パナマ文書に関して伺います。  世界のタックスヘイブンにある金融資産は三千兆円とも言われ、グローバル企業の課税逃れで失われる世界の税収は年間三十兆円との推計もあり、税制の公平公正といった観点からこれは看過できないと思います。  今回のいわゆるこのパナマ文書について、他国と協調しつつ、日本人の資産隠しや課税逃れを政府として調査し、支払うべき税金を支払わせるべきではないでしょうか。また、BEPS行動計画の実施だけでなく、OECD、国連、IMF、世銀が一体となった租税回避に向けた世界的な統一ルール策定に取り組む動きにおいても、国際会議の場でリーダーシップを発揮すべきではないでしょうか。

岡田直樹自由民主党財務副大臣

○副大臣(岡田直樹君) お答えを申し上げます。  ただいま川田先生御指摘のいわゆるパナマ文書に日本人が含まれているという報道があることは承知しておりますが、まだその具体的な内容につきましては明確にはなっておりません。  個別の納税者に関する事項についてはお答えを控えるということになっておりますけれども、やはり、一般論として申し上げれば、課税当局というものは当然に、あらゆる機会を通じて情報収集を図るとともに、問題のある取引が認められれば税務調査を行う、こうした適正、公平な課税の実現に努めるべきであるし、そのように努めているというふうに承知をいたしております。  特に多国籍企業による租税の回避につきましては、国税庁は、主要な国税局に国際課税の専門担当部署を設置するなど調査体制の整備を図っておりまして、海外取引を重点的に調査しているところでございます。  先生御指摘のとおり、パナマ文書に関する報道があることを国税庁としても関心を持って見ており、ただいま申し上げたとおり、課税上の問題があるようなことが認められればしっかり対応を行っていくべきものと考えております。  続きまして、BEPSのお話があり、また、BEPSのみならず、国際会議などを通じて日本として取組を主導すべきではないかというお尋ねでございました。  大企業や富裕層による課税逃れというものは、課税の公平性を損ない、納税者の信頼を揺るがす大きな問題であると考えております。  国際的な租税回避や脱税の防止について、これまでも国際的な連携を図りまして、G20での議論を受けてBEPSプロジェクトによって多国籍企業の租税回避を防止するための対策を講じ、また、これと同時並行で、海外の金融機関を通じた脱税への対処については、非居住者に係る金融口座情報を各国税務当局間で自動的に交換をする、逐一呼びかけがなくても自動的に交換するための国際基準というものも策定をしておるところであります。  先日、四月十四、十五日に行われたG20財務大臣・中央銀行総裁会議においても、いわゆるパナマ文書に関連しましても、課税逃れや不正資金の流れへの対抗策についての議論が行われました。G20が推進してきたBEPSや、先ほど申し上げた金融口座の自動的情報交換をより多くの国が着実に実施することの重要性が確認をされたところであります。  日本は今年のG7の議長国でもありますので、また、六月末には京都市でOECDの租税委員会を開催する予定であります。財務省の浅川財務官が議長でもありますし、こうした機会も生かして国際的な租税回避や脱税の防止に積極的に取り組むとともに、国際的な議論をリードしてまいりたいと思います。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 このパナマ文書に関しては、連休明け、五月十日にも公開されるということですので、是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。あわせて、この国際的な取組を通じて是非しっかりとした税収の確保を行っていただきたいというふうに思っています。  それでは、次に文科省に質問いたします。  現在、給付型奨学金の創設が非常に大きな政策課題となっておりますが、政府の姿勢は非常に消極的です。卒業後に返済負担が重くのしかかる我が国の奨学金制度は非常に問題があり、特に給付型奨学金を速やかに導入すべきと考えます。  国民がイメージしている給付型奨学金というのは、在学中に渡し切りの形で給付される奨学金だと思いますが、しかしながら、四月五日の記者会見で馳大臣が、事後的に返還免除とする制度を検討するとのことですが、大臣の考える給付型奨学金とは一体何なのでしょうか。また、返還免除型と給付型の違いは何なのか、端的にお示しをください。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 四月五日の記者会見において私から、最初から奨学金を給付するよりも、大学での学業の状況などを考慮した上で返還を免除するという方法の方が理屈に合っているのではないかと、こういう意見を述べました。  また、給付型奨学金とは、必ず返す必要がある貸与型奨学金といわゆる対になるものであります。返還免除型は、一旦貸与し、一定の条件を満たした場合に返還を免除するものであります。実質的な給付的支援の在り方の一つと考えられます。その際、返還免除されることがある程度予見可能であることが必要であると考えております。  いずれにせよ、給付型奨学金については、財源の確保や給付の在り方など、導入に向けて更なる検討が必要であると考えております。このため、四月八日に、義家副大臣をトップとする奨学金制度の改善・充実に向けたプロジェクトチームを文科省内に設置し、奨学金制度全体の充実改善に向けて検討を進めているところであります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 これは是非、給付型奨学金でも一年ごとに給付するなど、やっぱりしっかりと、渡し切りという形でも同じようなことができるのではないかと思っています。  また、OECDは、各国の授業料と学生支援制度について、OECDインディケータ二〇一五年版、これ昨年の十二月に日本語にも訳されておりますけれども、ここによると、各国の授業料と学生支援制度について四類型に分類されています。一番目が、授業料が低額で支援も手厚い国、二番目が、授業料は高額だが支援が整備されている国、三番目に、授業料が高額で支援も未整備の国、四番目に、授業料は低額だが支援が未整備の国の四つに分けられています。残念ながら我が国では、チリや韓国とともに、この三番目の授業料が高額で支援も未整備の国というところに分類されています。  これ、大臣、いかがお考えでしょうか。授業料が低くて学生支援も手厚い国という分類に入れるように努力すべきではないかと考えますが、馳大臣の考えをお伺いします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 教育費負担軽減のための方策については、各国様々な制度があり、一概に比較することは困難であります。しかし、限られた財源の中で学生を幅広く支援し、その経済的負担軽減を図ることは極めて重要であります。  こうした状況の中で、文科省としては、大学の授業料減免や奨学金の充実などによって教育費負担軽減のための教育予算の確保に努めているところであります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 是非これしっかりと取り組んでいただきたいと思っています。若い人たちが特に経済的理由によって大学進学の機会を奪われることがないように、日本でも授業料が低く学生支援も手厚い国というのを是非目指していただきたいと思います。  この給付型奨学金の導入とともに、国立大学法人の運営費交付金や私学助成を拡大して、欧州などと比較して非常に高い我が国の大学授業料を引下げを図るべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 国立大学の授業料については、最近の十年間は値上げしておりません。さらに、平成二十八年度は、国立大学法人運営費交付金を対前年度同額とし、授業料標準額の引上げも行わないことといたしました。また、授業料減免についても対象者を二千人増員することとしております。  私立大学の授業料については、設置者である学校法人の責任において定めるものでありますが、国としては、平成二十八年度は、私立大学等経常費補助を対前年度同額とし、授業料減免について対象者を三千人増員することとしております。  御指摘の大学の授業料の引下げについては、必要な財源の確保そして受益者負担の在り方などから、慎重な検討が必要であると考えております。一方、文科省としては、引き続き基盤的経費の確保に努めるとともに、大学等奨学金事業や授業料減免の充実に今後ともしっかりと取り組み、大学段階における教育費負担の軽減に努めてまいります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 受益者負担とおっしゃいますけれども、これ本当に日本国全体のことに関わってくる教育だと思いますので、是非しっかりと大臣に取り組んでいただきたいと思います。本当に大臣を応援する気持ちで言っておりますので、官房長官に個人的な考えを述べたにすぎないとか言われないように、本当に政府として一丸となってやっぱり取り組んでいただけるように是非整備を進めていただきたいと思います。  次に、この四月から障害者差別解消法が施行されました。これまで中学校までしかなかった通級指導を高校にも導入することを文科省は先日決定いたしましたが、その報告書では、通級指導を受けないことによる自尊感情の低下が導入の必要な理由として殊更に強調されており、集団から離れて通級指導を受けることによる自尊感情の低下には配慮さえすればよいとしています。  個人の主観であるこの自尊感情がどちらにより低下するかはそれぞれであって、報告書の考え方というのは、これはバランスを欠くのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 現在、小中学校段階では、通常の学級、通級による指導、特別支援学級といった連続性のある多様な学びの場が整備されている一方で、中学校卒業後の進学先は、主として高等学校の通常の学級か特別支援学校高等部に限られております。このため、一人一人の教育的ニーズに対応した適切な支援及び必要な指導を提供する観点から、本年三月の協力者会議の報告書において、高校における通級による指導の制度化が必要とされているところであります。あわせて、中学校で通級による指導が受けられず困難を抱え続けていたり、自尊感情の低下等の二次的な課題を抱える生徒にも適切な指導及び必要な支援が行われなければならないと指摘されております。  報告では、自分の学級を離れて指導を受けることによる自尊感情の低下に配慮すべきことが指摘されておりまして、制度化に当たっては、一、他の生徒も含めた通級による指導への理解の醸成、二、他の生徒が教室を移動する選択教科・科目の授業と同じ時間帯での通級による指導の時間の設定、三、他校通級の活用等により、集団から離れることの心理的抵抗を減らすなど具体的な生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な形態で運用することを促してまいりたいと思います。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 是非、この通級指導を導入する前に、普通学級での複数の教員の配置ですとか障害生徒の支援のためのセンター等の設置、また介助員の充実や合理的配慮が保障された教材の作成や運営など、また普通学級で障害のある生徒が十分に学べるための環境整備や、特別支援学校高等部との交流に加えて、全ての教職員、普通学級の生徒が、障害のある生徒と障害のない生徒が共に支え合うことへの理解を深めるための取組が必要ではないでしょうか。いかがでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 具体的に申し上げます。  インクルーシブ教育システムを推進するための補助事業、学習上の支援機器等の教材の研究開発、特別支援教育支援員の配置のための地方財政措置、これが今実施されております。  また、平成二十八年四月から、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所にインクルーシブ教育システム推進センターを設置し、障害の状態や特性等に応じた教材、支援機器等活用の様々な取組の情報を公開する、学校における合理的配慮の実践事例を公開する、その上で、高等学校学習指導要領において障害のある生徒等との交流及び共同学習の機会を設けることを規定し、そのための取組を推進すると、こうしているところであります。  高校における特別支援教育の推進に当たっては、学校全体で全ての教職員や生徒、保護者の障害者に対する理解や特別支援教育への理解の促進に努めることが必要であると考えておりますので、こういう基本的な考え方の下に進めてまいります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 是非、そうした具体的な取組、進めていただきたいと思います。これらが十分になされないと、通級指導が導入されると障害に対する対応がそこに集中してしまって、学校や学級全体で取組をする機会を奪ってしまって、個別対応だけで問題を収束させるという事態になってしまうことをとても心配をしています。  これまでの障害者理解のための交流及び共同学習というのは、他校との交流がほとんどで、障害者をよそ者と、外部として固定するだけで、内輪の仲間として受け入れる理解を深める効果を余り生んでいないのではないでしょうか。

小松親次郎文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(小松親次郎君) これまで、交流学習、共同学習等につきましては様々な試みが行われております。  これらにつきましては、国立特別支援教育総合研究所などでそのモデル事業の成果報告等を行っておりますが、この中には自校の中での様々な一緒の学習の発展、あるいは他校ともどのようにしてより一緒にやっていけるかというような好事例がいろいろございます。  こうしたものを踏まえまして、交流共同学習のよいところが生かされますように取り組んでいく必要があると思っております。  文部科学省の基本的な考え方といたしましては、もとより障害の有無にかかわらず誰もが相互に人格、個性を尊重し合える共生社会のための学習活動、教育活動ということでございますので、そうした形でしっかり取り組んでまいりたいと考えます。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 私も生まれながらというか、血友病で、幼稚園のときにサッカーをやっていて足首を負傷して、それで障害を持って、自分も学校、普通学級に通っていましたけれども、同じクラスには知的障害の子も言語障害の子も、それから、上の学年でしたけれども車椅子の子もいました。本当にそういう当たり前に普通に学級にいるというこのインクルーシブ教育を通して障害者に対する考え方というのはやっぱり醸成されていくものが強いと思いますので、是非しっかりとインクルーシブ教育の中で、学級の中でできるようなものをやっていただければと、そのための整備をしっかり行っていただきたいと思っています。  この通級指導を受けたいか受けたくないかというような本人の意思確認の機会はどのように確保するんでしょうか。個別の対応ではなく、仕組みをつくるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 本年三月の協力者会議の報告では、通級による指導の目的や内容等について生徒や保護者に説明することを前提とした上で、生徒の行動場面の観察や、生徒、保護者からの希望により対象者となる生徒が挙がってきた場合、校内委員会における検討を経て、必要に応じて教育委員会の助言を得つつ最終的な対象者を決定することが適当であると、そういう旨の記載がなされております。  その上で、通級による指導の開始の最終的な判断については、生徒や保護者と継続的に話し合う機会を十分に持ち、可能な限りその意向を尊重しつつ合意形成を図る必要があるとされています。また、合意形成に至らなかった場合においては、学校と生徒や保護者で継続的に対話を続けていく必要があるとされております。  文科省としては、報告の内容を踏まえつつ、制度開始までの間、都道府県教育委員会等の関係者の意見を十分に聞きながら、本人への意思の確認を含め、通級による指導の対象となる生徒の決定のためのプロセスを検討し、学校や教育委員会等に示してまいりたいと思います。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 次に、東京オリンピック・パラリンピックの全体費用について伺います。  招致時の見積りが七千三百億円に対して、昨年七月、森組織委員会会長が二兆円と発言をされました。昨年十月には都知事が三兆円と発言する一方で、遠藤大臣は四月二十日の衆議院の文部科学委員会でも現時点での概算額を示しませんでした。国民の不信が募っています。  費用負担の見直しを行うに当たっては、その前提となる全体費用の総額について数字や費目を国民にはっきりと示した上で、誰が何を幾ら負担するかについては、無駄な費用の削減等も含めた大会計画の見直しと一体的に国民参加で議論すべきです。一体的に議論すべきと考えます。  全体費用が当初の見込みから膨張しそうとのことですが、その要因は何でしょうか。招致時の試算が適切なものではなかったということでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。  東京都及び組織委員会によりますと、IOCに対して二〇一三年一月に提出した立候補ファイルの時点の数字は、過去の国際競技大会の実績を踏まえて概算で計上したものであり、一つ一つ洗い出しを行う必要があると聞いております。そのため、大会組織委員会では、業務の洗い出し及び大会開催経費の見直しについて、今年の夏頃にはIOCと調整できるよう作業を進めていると聞いております。  大会組織委員会が赤字に陥らないようにするため、政府としては大会組織委員会のコスト抑制の取組についてしっかり促してまいります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 この組織委員会が資金不足に陥った場合、まず都が補填し、補填し切れなかった場合政府が補填するという原則はどの程度厳格なものと認識されているんでしょうか。今後の費用負担に関する協議においても、まずはこの原則にのっとり、都にきちんとした負担を求めていくつもりでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えいたします。  大会開催経費に関係して、大会組織委員会が赤字になった場合の対応については、先ほどの二〇一三年一月にIOCに提出した立候補ファイルでは、大会組織委員会は、二〇二〇年東京大会を確実に実施できるよう東京都及び国と協議をする、その上で、万が一、大会組織委員会が資金不足に陥った場合は東京都が補填することを保証する、東京都が補填し切れなかった場合には、最終的に日本国政府が国内の関係法令に従い補填するとされております。  このうち、日本国政府が国内の関係法令に従い補填するの意味は、組織委員会の赤字の補填を東京都が行った結果、東京都の財政状況が悪化し、いわゆる東京都が財政再建団体に陥るなどした場合には、地方財政制度に基づき東京都への財政支援を行うこととなるため、その結果、組織委員会の赤字を国が間接的に補填することになるという趣旨であります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 これ、今後、組織委員会、都との連携、調整の下で可能な限り全体費用の抑制に努めていくとともに、国費による負担については、国民の理解が得られるためには適正な範囲で行うべきと考えますが、担当大臣、どのように取り組んでいくつもりでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 御指摘のように、全体費用の抑制のために、これまでも東京オリンピック・パラリンピック調整会議など様々な場において、大会組織委員会、東京都を始めとする関係者と意思の疎通を図ってきたところでありますが、可能な限りコスト抑制に努めていく所存であります。  国の負担する経費については、昨年十一月に閣議決定したいわゆるオリパラ基本方針において「施策に要するコストをできる限り抑制する」としており、この点を踏まえしっかり取り組んでまいります。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 最後に、バリアフリーの整備について伺います。  新国立競技場や有明アリーナなど新設の会場整備だけでなく、日本武道館など既存の会場改修についても、国際的なバリアフリー整備基準に基づき作成している東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを遵守し、バリアフリー整備を進めるということでよろしいでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 新設会場だけではなくて、既存会場についても東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインに沿ってバリアフリー整備を進めていくことは、委員御指摘のとおり当然だと思っております。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 とりわけ日本武道館については、常設の車椅子用席がなく多機能トイレが少ないなど改修のニーズが高いわけですが、コンサートなどでも多くの国民が利用する日本のシンボル的な施設です。是非、ガイドラインを遵守して改修していただくようによろしくお願いいたします。  競技施設や交通機関の整備、ボランティアの育成など、東京二〇二〇オリパラに向けた様々な検討の場においては積極的に障害当事者を検討会の構成員として参加させていくべきと考えますが、大臣の見解を求めます。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 先ほどの質問でまだ答弁をしなきゃならないことがありましたので先に申し上げますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たっては、競技会場やそのアクセス経路におけるユニバーサルデザインや接遇方法について、国際パラリンピック委員会の承認を受けた東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインに沿って整備、実施されることとなります。このため、現在、組織委員会や東京都とともに障害者団体等の意見を伺いながら、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの作成を進めております。  構造物の設計に影響する項目については、整備に時間を要することから、先行して本年一月に暫定基準としてIPCより承認を受けたところでありまして、障害当事者等関係者の意見を踏まえつつ、現在、組織委員会において会場の設置管理者と協議をして、既存施設において仮設対応を含めて会場整備の在り方を検討をしております。  政府としては、今後、各競技会場へのアクセシビリティーの確保に向けて、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインに沿った競技会場やそのアクセス経路の整備が行われるよう、関係者と連携し、しっかり取り組んでまいります。  今お話ありましたように、積極的に障害当事者を検討会の構成員としてというお話がございました。二〇二〇年東京大会の競技会場やそのアクセス経路のユニバーサルデザイン化や大会スタッフ等のいわゆる心のバリアフリーに向けて、障害当事者の御意見を踏まえつつ取り組むことは極めて重要だと認識をしております。これまでも多くの障害当事者の方に御参画をいただき、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの検討を行ってまいりました。  今後、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインに沿って、各会場の整備やボランティア等による人的対応について、委員の御指摘を踏まえて、組織委員会において、政府や東京都と連携し、障害当事者等関係者の意見を踏まえつつ検討していくこととしております。

川田龍平民進党・新緑風会

○川田龍平君 この新国立競技場では、障害団体等を構成員としたユニバーサルデザインワークショップというのが開催されて、大変すばらしい取組と評価しています。設計から完成までこういった障害当事者が参画する取組を是非恒常化していただきたいと思います。  エレベーターについても、質問は終わりますが、車椅子だけでなく、エレベーターは高齢者やベビーカーも利用しますので、計り知れない時間が掛かるんではないかと、アクセスルートが決まっていないことによってですね、当事者団体も大変心配しています。是非、組織委員会に対して、関係機関との早急な調整を進めるよう、大臣からも必要な支援と助言をお願いいたします。  質問を終わります。ありがとうございました。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 冒頭、熊本地震で犠牲になられた方々に心からお悔やみを申し上げ、また、被災地の皆様にお見舞いを申し上げます。  本日は、学校施設の維持管理について質問をさせていただきます。  学校施設の老朽化、大変な問題です。お手元の資料を御覧ください。  この資料の一の左上の写真に示すように、生徒が寄りかかったところ手すりが落下、またその右隣、雨漏りによって天井の木製つり部材が腐食して落下、更にその右、四十センチのコンクリートが教室まで落下、このようにいろんな事故も生じております。  また、この中ほどの棒グラフを御覧ください。建築後二十五年たって改修を要するものがピンク色の部分なんですけれども、これが保有面積の七割にも上っています。極めて老朽化、深刻な状況です。  また、一番下の円グラフ、三つ並んでいますが、それを御覧ください。この赤いところが築二十五年以上経過した学校施設なんですけれども、平成七年から二十七年、昨年までの二十年間で一気にこのピンクの色が増えている。今、保有面積の約七割が老朽化している、こういうように非常に深刻な状況にございます。  この中ほどの経年別の保有面積のグラフ、棒グラフに戻るんですけれども、現在、学校の施設は建築後大体四十五年程度で建て替えられています。この建て替えを迎える建築後四十五年たった建物の数、この点々々で示されているところが、左側が現在の築四十五年、その右側に十五年後の築四十五年、この挟まれているピンクのところが、これ、これから対応していかなくちゃいけない部分になるわけですよね。一気にまさに波がやってくるわけなんです。  こうした中、会計検査院は、二十六年度の決算検査報告において、学校施設の維持管理について文科省に対し問題点を指摘をしております。  これは、検査院は、二十府県六百十六の市町村が管理をしている公立小中学校一万二千五百三十七校から抽出をした八千四百八校について検査を行いました。この検査結果から以下の五点を検査院は指摘をしております。  まず最初に、一番目、建築基準法上法的な義務があるのに建築点検をしていない、これは四十五市町村、市町村のうち一三・三%で、六百九十四校、学校の一三・一%に上ります。  二つ目、建築点検はやったんだけれども要是正事項を改善していない、要はほったらかし、これが、延べ件数が二万二千件弱なんですけれども、トータルの件数は八〇%にも上ります。このうち三年以上ほったらかし、これが一万件余りで、約四割弱なんです。  三番目、消防点検を行ったんだけれども、要是正事項がほったらかし、これが延べ件数で一万八千件弱、これが大体三七%です。このうち三年以上ほったらかしが六千七百件弱、一四%弱。  四番目、施設の劣化に関する情報について一元管理をするのが望ましいんだけれども一元管理していない、これが、要是正事項が長期にほったらかしの四百七市町村のうち、ほとんどに当たる三百八十一市町村。ちなみに、一元管理をしているのは僅か二十六市町、六・三%のみと。  最後、五番目、建築基準法上法的な義務がなく建築点検をしていない、これが二百八十市町村中百七十二市町村、つまり六割強、学校の件数でいうと千八百校余り、六割弱という大変な状況になっているわけなんです。  この指摘は、実は本年一月二十一日の参議院の決算委員会でも自民党の上野通子先生が取り上げております。馳大臣自ら、この指摘、検査院の指摘のとおりで誠に遺憾だと、指摘を受けて、昨年の十月に通知を発出をし、点検と早期是正について周知徹底、また、放置されていた事項の是正状況のフォローアップ、今年度末をめどに、その時点の今年度末ですね、だから今年三月三十一日をめどに維持管理の手法と事例等を示した手引の作成等を行うとの答弁がありました。ちなみに、この手引につきましては、この三月三十一日発行したと承知をしております。    〔委員長退席、理事石井正弘君着席〕  この前提の上で、まず、この検査院の指摘の一番目から三番目について伺いたいと思います。建築点検の義務が果たされていない、及び建築・消防点検の後、要是正事項はほったらかしという指摘についての受け止めとフォローアップについて伺います。  建築点検の義務がある市町村でその法的義務が果たされていないということは、つまり違法状態ということなんです。これは文科省、大変に重たく受け止めてほしいとまず思います。この検査報告及び会計検査院の聞き取りによれば、その原因は三点。一つ目に、財政状況が厳しい、二つ目、建築点検を実施する必要性の認識が欠けている、三点目、文科省から建築点検の義務がある市町村への周知が不十分、この三点です。  ちなみに、要是正事項が放置されている点について、この検査報告及び会計検査院の聞き取りによれば、原因は四点。一つは、財政状況が厳しい、二つ目に、要是正事項を早期に是正する必要性の理解が不十分、三点目、要是正事項に関わる劣化等の情報の一元管理及び適切に優先順位を付けて計画的に是正を進めていくことの重要性についての理解が不十分、そして四点目、文科省から市町村に対しての是正の必要性の周知が不十分、こうした指摘があります。  これらの指摘について、どのように文科省として受け止めているか。検査院からの指摘を受け、今フォローアップの最中だと思いますが、現時点での状況はどうでしょうか。大臣、お願いします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 全国の公立小中学校は、約三万校ございます。この状況を踏まえて政府も、一億総活躍社会において、学校は教育の場であるとともに、地域においての生涯学習とか生涯スポーツの拠点であり、また、一旦有事あれば災害の場合の避難場所、避難所として位置付けておるわけでありますから、会計検査院からこういう指摘を受けたことはまさしく遺憾なことであり、残念であり、大臣として大変申し訳なく思っております。  そこで、文科省では、会計検査院からの指摘を踏まえて、公立学校の設置者に対し、昨年十月、改めて維持管理における点検や早期是正の必要性等の周知と点検実施を要請するための通知を発出しましたし、今年三月、維持管理の手法や事例等を示した手引の作成、周知を行ったところであります。また、是正されていないと指摘された事項のその後の是正状況についてはフォローアップを行い、現在、集計、分析を行っているところであります。  今後とも、こういった取組を通じて児童生徒の安全や良好な教育環境の確保に努めるとともに、非常災害時における地域の避難所としても対応できるように学校施設の適切な維持管理、そのための予算の確保に向けて取り組んでまいりたいと思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今、調査結果の集計、分析中ということなんですけれども、是非とも有効な手が打てるような緻密な分析をお願いをしたいと思います。  次に行きます。  建築基準法上、法的な義務がなくて建築点検を未実施の学校のフォローについて伺います。    〔理事石井正弘君退席、委員長着席〕  点検の義務のない市町村、学校について、建築点検を実施していないのは、市町村、学校共に約六割に上っているという恐ろしい状況にあります。検査院の指摘を受けて、文科省は昨年十月の先ほど大臣がおっしゃった通知において、有資格者による専門的な点検を教育委員会に依頼をしておりますが、依頼だけでは十分ではなくて、これについてはやはり生徒と市民の安全のために各教育委員会に必ず実施させなければいけないんじゃないかというふうに考えます。  今後、どのようにして点検の実施をフォローするのかについて、御答弁をお願いします、大臣。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 文科省としては、建築点検の義務付けがない公立学校についても、点検の実施状況について調査を行うことにより建築点検の実施を促してまいりたいと思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも確実なフォローアップをお願いします。  次に、国交省に伺います。  現行の建築基準法では、学校の維持管理のために建築点検の義務があるのは、まず第一番目として建築主事を置く市町村、二つ目に建築主事を置かない市町村で都道府県知事が指定する学校施設を管理する市町村となっておりまして、それ以外での市町村では点検の義務がないと承知をしております。まず、なぜこのようになっているのか、理由を教えてほしいと思います。  また、建築点検の義務がない市町村では、そこに住む子供たち、また、災害発生時には市民が危険にさらされることになります。住む場所によって危険か安全かが分かれてしまうというのは、これはおかしいと思うんです。なので、法定点検の義務付けを少なくとも検討することはあっていいんじゃないかなと思うんですけれども、国交省、いかがでしょうか。

杉藤崇国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(杉藤崇君) お答え申し上げます。  建築基準法におきましては、既存建築物の適法性を確保し続けるため、特定の用途や規模を有する建築物を対象とした定期的な点検等を義務付けることといたしております。民間建築物や建築主事を置いていない市町村が所有する建築物の場合には、内部に専門の技術職員がいないことが前提となりますので、都道府県などの特定行政庁が地域の実情に応じて指定した建築物を点検対象とするという制度にされてございます。  一方で、建築主事を置く市町村が所有する建築物の場合には、内部における専門の技術職員が行う自主点検によりまして建築物の適法性を確認することができるため、幅広く学校などに対する点検義務を課していると。現行制度の理由としては、このようなことになってございます。  現行でも、多くの都道府県におきまして地域の実情に応じた規模を定めまして学校を指定してございまして、結果として、建築主事を置いていない市町村が所有する学校であっても点検が行われている場合もございます。  このような状況を踏まえまして、地域の実情に応じた適切な点検が行われるよう、都道府県などの特定行政庁に対してこの制度の趣旨の周知に努めてまいりたいと考えてございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 やはり何というんですか、今からその状況が変わるというふうな御答弁じゃなかったなというふうに今受け止めていまして、この件についてはまた引き続き取り上げていきたいと思っております。  次に、是正状況の公表と悉皆調査の必要性について、大臣に伺います。  検査院の平成二十六年度決算検査報告では以下の三点が公表されています。まず一番目、建築点検が適切に実施されなかった市町村名、二つ目、建築点検、消防点検における要是正事項が放っておかれた市町村名、三点目、建築点検の義務がない市町村で教育委員会による点検が実施されなかった市町村名、この三点が公表されております。ここに住まわれている住民の方は大変に不安に思っていると思います。なので、市民の安心のために、時期を決めて是正状況の公表をすべきと強く求めたいと思いますが、どうでしょうか。  また、今回の調査、これは会計検査院が選んだ八千四百八校についてのものでありまして、全体じゃありません。一方で、この所見がある自治体、また学校の数はかなりの高い割合に上っています。なので、悉皆調査、全ての学校について調査をする必要を強く感じます。全国で公立の小中学校、先ほど大臣がおっしゃったとおり三万校以上ありますけれども、今回検査を実施した以外の約二万四千校について悉皆調査が必要かと思いますが、大臣の御所見、お願いします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 決算検査において公表された市町村については、現在、フォローアップ調査の集計、分析を行っているところであります。その分析結果を踏まえ、維持管理の徹底に向けた要請を再度学校設置者に行った上で、改めて点検、是正状況の調査を実施し、その結果については来年度を目途に公表します。  また、維持管理を徹底させるためには、まずは建築点検の確実な実施が必要であることから、今後、会計検査院が調査を行わなかった公立小中学校も含めて建築点検の実施状況について悉皆調査を行い、この調査を通じて建築点検の実施を促してまいりたいと思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是正状況の公表、また悉皆調査について、大臣から今力強い御答弁を大変にありがとうございます。是非とも実施の方、お願いをしたいと思います。  続きまして、他の学校群への対応について、これも大臣にお伺いします。  資料の二を御覧ください。これは、公立小中学校以外にもこの老朽化、大変な問題だぞということを示しているグラフなんですけれども、済みません、これ凡例が入っていないんですけれども、ピンクが三十年以上、黄色は二十年から二十九年、水色が二十年未満となっていまして、公立小中学校のみならず、左下、公立高等学校、右上、公立幼稚園、右下、公立特別支援学校でも同じような状況だということが分かると思います。  次、資料三を御覧ください。これは国立大学法人の様子ですけれども、このうち、グリーンのところはいいんです、問題は真っ赤っかのところと一部改修済みの黄色のところ、これ合わせると保有面積の三〇%が老朽施設だぞということになります。  資料四、これは高等専門学校です。これは、改修を要する老朽施設が全体の四〇%弱に上ると。この上の赤く囲んでいるところが問題のところです。  こういうふうに、ほかの学校でも今回対象を絞って行った公立小中学校での指摘、当てはまるんじゃないかなというのが多分自然な考えだと思うんですけれども、これについてどのように対応するんでしょうか。大臣、お願いします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 国立学校などについても公立小中学校と同様に施設の維持管理を適切に行っていくことは重要であります。昨年十月に大学などの設置者に対しても建築点検の確実な実施を依頼しているところであります。  今後、国立学校などについても建築点検の実施状況を調査するとともに、点検の実施及び是正が必要とされた事項の是正について促してまいりたいと思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも今大臣がおっしゃったことを確実にフォローしていただきたいと思います。  次に、施設の劣化に関わる情報の一元管理について伺います。先ほど冒頭申し上げた会計検査院の指摘の四番目の項目です。  情報の一元管理がほとんど進んでいないという現状です。文科省が手引を三月三十一日発出しまして、その中で一元管理について事例紹介をしていると承知をしておりますけれども、今後、どのようにして教育現場での一元化をフォローしていくのか、これは文科省参考人の方、御答弁お願いします。

山下治文部科学大臣官房文教施設企画部長

○政府参考人(山下治君) お答え申し上げます。  学校施設の老朽化が年々増加する中、計画的な維持管理を進めていくためには、学校施設の劣化状況を調査するとともに、地方公共団体において域内の学校以外の公共施設の劣化状況と併せまして、これらを一元的に管理することも有効であると認識してございます。  このため、学校施設の劣化状況の一元的な管理についても、今後予定している建築点検の実施状況の調査に合わせまして取組状況を調査するとともに、その公表等を通じて一元化の取組を促してまいりたいと考えてございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今御答弁があったように、強制力が働くようにしっかり促していただきたいと思います。  次に、保育園への対応についてお伺いをします。これは厚労省に伺います。幼稚園については先ほど大臣から御答弁がありましたが、保育園は厚労省所管なので、厚労省に伺います。  今回、調査の対象となりました公立小中学校と同様な事態に保育園もなっているんじゃないかなというふうに懸念をしているんですけれども、施設の維持管理について、保育園、どのようになっているのか、厚労省、お願いします。

三ッ林裕巳自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(三ッ林裕巳君) お答えいたします。  平成二十六年十月一日時点の保育園の耐震化の状況の調査結果におきましては、二万七千七百三十三棟の保育園のうち、耐震性のある保育園の数は全体の八三・三%に当たる二万三千百棟となっております。この二万三千百棟の内訳につきましては、昭和五十七年以降に建築された棟数が一万六千六百二十四棟、昭和五十六年以前に建築されたもののうち、耐震診断の結果、耐震改修が不要と判断された棟数が三千四百五十八棟、耐震改修が必要と判断されたもののうち既に改修を行ったもの又は改修中のものの棟数が三千十八棟となっております。  厚生労働省では、従来から民間の保育園の老朽化などに対応するため、改修など保育園の整備に必要な支援を行っており、引き続き保育園の維持管理に対する支援を行い、できる限り速やかに保育園の耐震化を進めてまいりたい、そのように考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 耐震化について伺っているのではなくて、建築点検とか消防点検が適切に実施されているかということについて伺いたかったんですけれども、この件は改めて別途、また問うていこうと思います。  続きまして、厚労省三ッ林政務官に、今回検査院が行ったような調査を是非ともしていただきたいんですけれども、これについてはどうでしょうか。

三ッ林裕巳自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(三ッ林裕巳君) お答えいたします。  厚労省といたしましては、保育園の維持管理を通じた支援をしていきたいと考えております。その上で、調査も必要であればこれからも行うこととしたいと考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも前向きな検討をお願いしたいと思います。  続きまして、地方公共団体における域内施設の一体的な整備について伺います。  先ほどの文科省の報告書、以下のように指摘をしております。すなわち、「現状を把握するに当たっては、今後、少子化が更に進み、既存ストックの有効活用や複合化・共用化等を図っていくことを考慮に入れると、地域における他の公共施設の劣化状況や利用状況等も含めて、総合的に把握することも有効である。」、このような指摘、要望です。  まず、総務省に伺います。  この要望は大変もっともなものだなというふうに考えております。今後の町づくりを見越して、学校のみならず地域における公民館、社会福祉施設、体育館など、既存の公共ストックの劣化状況、利用状況を総合的に把握すべきと考えますが、総務省としてこの指摘をどのように受け止めて、どう対応していくのか、お願いいたします。

森屋宏自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(森屋宏君) お答え申し上げます。  地方公共団体におきましては、先ほど来、先生御指摘ございますように、過去に建築をされました公共施設等がこれから大量に更新時期を迎えてまいります。その一方で、これも御存じのとおりに、地方財政は依然として大変厳しい状況にあるのも事実でございます。また、人口減少等によりまして今後の公共施設等の利用の需要が変化をしていくことが見込まれるほか、市町村合併を行いました団体の中には合併後の施設全体の最適化を図る必要が生じている地域も見られるところでございます。  こうした現状を踏まえまして、各地方公共団体におきましては、早急に公共施設等の全体の状況を把握をいたしまして、長期的視野に立って公共施設等の総合的かつ計画的な管理を行うことが重要であるというふうに考えております。  総務省といたしましては、平成二十六年四月に各地方団体に対しまして公共施設等総合管理計画の策定を要請をしたところでございまして、現在、平成二十八年度末までにこの策定に向けて各地方団体が取り組んでいただいているところであります。さらに、公共施設の集約化・複合化事業を対象といたしました公共施設最適化事業債や、また公共施設の転用事業に係る地方活性化事業債等を設けまして、公共施設等総合管理計画の実行につきましても後押しをしてまいりたいというふうに考えております。  今後も、地方公共団体における公共ストックの総合的なマネジメントは大変重要な課題でありまして、総務省といたしましても、引き続きしっかりと支援をしてまいりたいと、このように考えております。  以上でございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今の御答弁のあった取組を着実に推進していただきたいというふうに要望いたします。  続きましては、教育委員会の取組について文科省に伺います。  地方公共団体の各教育委員会、この取組と連携をして学校の老朽化対策を進めていくべきと思いますが、文科省としてどのようにこの取組を進めていくのか、御答弁をお願いします。

山下治文部科学大臣官房文教施設企画部長

○政府参考人(山下治君) お答え申し上げます。  近年、学校施設の老朽化が深刻な状況となっておりまして、市町村の財政状況も厳しいということから、公共施設全体の老朽化対策が盛り込まれた公共施設等総合管理計画に沿って合理的に学校施設の老朽化対策が進められることが必要不可欠であるというふうに認識してございます。  文部科学省では、昨年三月に教育委員会を含む学校設置者に対しまして、公共施設等総合管理計画も踏まえ、公立学校施設等について、平成三十二年度までにインフラ長寿命化計画に基づく個別施設計画を策定するよう要請してございます。  今後も、教育委員会に対しまして、学校施設の老朽化対策についても公共施設等総合管理計画と連携して取り組むよう指導してまいりたいと考えてございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今の御答弁があった指導を徹底していただきたいと思います。  次に、防災拠点としての整備の必要性について伺いたいと思います。  学校施設の九割が地域の防災拠点に指定をされております。今回の熊本地震でも多くの学校が避難所の役割を果たしております。まず、内閣府にお伺いをしたいのが、会計検査院の指摘で明らかになったこのような五つの指摘、状況を認識していらっしゃったかどうか。  次に、資料の五を御覧ください。体育館の床面にコンクリ片が落下して刺さっている、こんな写真です。資料の六、これは体育館のブレースと言われる部材が垂れ下がっちゃっている状況ですよね。記事の中には、ボルトが寝ているときにおっこってきたぞという、そういうような状況も掲載されております。今回の熊本地震で避難所になっている学校施設の被災状況が極めて深刻であることが分かると思います。  防災の司令塔として、学校施設始め防災拠点の安全性が確保されるように関係省庁、自治体への指導を徹底すべきと考えるんですが、どのように取り組んでいかれるか、松本副大臣、お願いします。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(松本文明君) 先生お尋ねの会計検査院の指摘でありますが、これは文部科学大臣宛てになされたものでありますから、それぞれ具体的な箇所や具体的な状況について承知をしているものではありません。がしかし、公立小中学校の老朽化、大変重要な課題であると強く認識をいたしております。  先生御指摘のとおり、今般の熊本地震においても多くの学校施設が住民等の方々の避難所として役割を果たしているように、防災上の拠点としてとりわけ重要な施設と認識をしております。一方で、熊本市の教育委員会によりますと、市内学校施設への応急危険度判定の結果、危険、要注意とされたものが数百棟にも及んでおり、その安全性の確保は喫緊の課題となっております。  これまで内閣府では、防災基本計画において学校施設を始めとする公共施設について、建築物の安全化、老朽化した施設の維持管理等について各機関が必要な措置を講じる旨定めているところでありますが、その取組を促してきたところであります。  引き続いて、これを踏まえ、地域防災計画の作成及び実施等の地方公共団体の取組によって老朽化に関する状況が改善をし、学校施設等の安全性が確保されるように、関係省庁と連携して必要な助言などを行ってまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 内閣府、防災の司令塔なので、今、副大臣がおっしゃったような取組を本当に責任を持って推進をしていただけるようお願いをいたします。  最後に、学校老朽化対策に取り組む大臣の決意をお伺いをしたいと思います。  公立の学校施設については、今まで見てきましたように、老朽化は非常に深刻になってきておりまして、待ったなしの課題だと思います。生徒はもちろんのこと、いざ災害というときには防災拠点として地域住民の方の命を守るという、そういう施設です。この度の熊本地震でも浮き彫りになった、そういうことだと思います。  改めて馳大臣には、今後、先ほど申し上げた悉皆調査も含めて是正を着実にフォローをして、長寿命化改修を取り入れて、工事のピークをできるだけ平準化をして、維持管理を含め必要な予算をしっかり確保して対策を計画的に推進をしていただきたいと思いますが、最後に大臣の御決意をお願いをいたします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 公立学校施設については、近年、老朽化が大きな課題となっております。改築同等の教育環境を確保できる長寿命化改修の導入などによりまして工事費を抑えるとともに、事業費の平準化を図りつつ、計画的に老朽化対策を進める必要があります。  このため、平成二十五年三月には学校施設の老朽化対策について通知し、地方公共団体において施設の長寿命化等、老朽化対策に計画的、効率的に取り組むよう要請しております。また、長寿命化改修を含めた公立学校等施設整備に係る予算として、平成二十七年度補正予算で三百八十八億円、平成二十八年度予算で七百九億円の合わせて約一千百億円の予算を確保したところであります。  今後とも、委員御指摘のように、地方の声にも十分耳を傾けながら、長寿命化改修や適切な維持管理の促進など、公立学校施設の老朽化対策を計画的に進められるように予算確保も含めてしっかりと取り組んでまいります。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 大臣が今おっしゃった予算の確保又は要請のフォローアップ、是非とも着実に取組を進めていただけるようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。  三月二十八日の予算委員会に引き続きまして、コンビニフランチャイズの問題を取り上げます。  今、コンビニの店舗数は全国で五万五千にも上りました。売上げは十兆円を超えたということになっております。今、コンビニ業界がどれだけもうけているのかということで資料を付けさせていただきました。  一枚目と二枚目にあるんですが、一枚目が、コンビニ大手三社であります。注目すべきは売上げに対する経常利益、純利益の高さであります。  それぞれ非常に高い利益を上げているわけですが、二枚目には、好調だと言われている小売業などの売上げに対する経常利益、純利益を挙げさせていただいております。例えば、いわゆるユニクロですね、売上げに対する経常利益は一一・三%、純利益は五・六%。ドン・キホーテ見てみますと、昨年、二〇一五年の六月期でありますが、これは経常利益は五・九、純利益は三・四ですね。マツモトキヨシでありますが、これもそれぞれ四・一%、二・四%と。  一枚目へ戻って、コンビニですね、とりわけこのセブンイレブン、対売上高、経常利益三一・六%、純利益が一八・六%。コンビニの中でも群を抜いているというのが分かると思います。  経産副大臣、まずお尋ねしますが、なぜこれほどまでのコンビニの高収益構造、これ、どこにあるとお考えですか。

鈴木淳司自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(鈴木淳司君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、コンビニエンスストアの大手三社によりますと、人口減少の進展等の影響を受けて小売業全体の売上げが伸び悩む中で、直近の決算におきましては過去最高水準の売上げ、営業利益を達成しているものと承知いたしております。  その主な要因としましては、消費者のニーズをきめ細かく分析した自社商品の開発、女性やシニア層といった新たな顧客を視野に入れた品ぞろえ、あるいは宅配など新たなサービスの実施など、様々な創意工夫によりまして消費者の求める商品やサービスをいち早く提供していることにあると考えております。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 それだけでこれだけの利益が上がるとは到底考えられないわけです。  コンビニというのは小売なんですね。製造業であれば仕入れた材料に付加価値を上乗せして売るわけですよ。しかし、小売というのは基本的に仕入れたものをそのまま売るわけですから、なぜここまでの収益が上がるのかと。やはりここには店舗のオーナーや働く労働者の犠牲があるんじゃないか、彼らが置かれている労働環境が極めて深刻になっている、この認識が私は今とても重要だと思っているんですね。  そんな中、経産省はこのコンビニの経済・社会的役割についての調査を行っておりますけれども、どういうものですか、紹介してください。

住田孝之経済産業大臣官房商務流通保安審議官

○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘の件でございますけれども、これは二年前に私どもの方でコンビニエンスストアあるいはその加盟店の皆様、そうしたところからいろいろとお話を伺って、一昨年まとめさせていただいたものでございます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 この中で、加盟店のヒアリングも二〇一五年の一月五日と十五日に行われておりますね。ここで出された店舗のオーナーからの意見を少し紹介いただけますか。

住田孝之経済産業大臣官房商務流通保安審議官

○政府参考人(住田孝之君) 今御指摘の点でございますけれども、様々な御意見を頂戴をいたしました。  まずその前に、この研究会におきましては、コンビニエンスストアが果たすべき役割としてどのようなものがあるかというようなことを第一に議論させていただいたわけでございますけれども、まず、経済的な面でも非常に大きな意味があるということで、フランチャイズでございますから地域の雇用への貢献、あるいは人材の育成といった面の貢献もございますし、地産地消の推進などにも取り組んでおられるわけでございます。さらに、社会的な面では、地域の一員として防犯活動に協力をしていらっしゃると。あるいは、東日本大震災のときにも実施したような仮設店舗とか移動販売車といった防災対応をされておられる。それから、物流の効率化、温暖化対策、食品ロス対策などを通じた環境負荷の低減といったものが挙げられるわけでございます。  そこで、この研究会の際に、全国の加盟店のオーナーさんを対象といたしまして、ただいま御指摘のようにアンケート調査を行ったりヒアリングを実施をさせていただいたりしながら、現場の御意見を伺ってまいったわけでございます。  本部と加盟店との関係につきましては、加盟店の皆様、大変満足していらっしゃるという方が二一%ほどございまして、おおむね満足だという方が四八%ぐらいいらっしゃいまして、全体で約七割の加盟店がフランチャイズへの加盟に満足をしておられると。さらに、中途で解約をされる率というのがここ数年間でいいますと大体一%から三%ぐらいということになってございまして、全産業で見た場合の廃業率、これ大体六%台でございますけれども、こちらと比較いたしましても非常に低い水準になっているということで、全体として見れば、多くの加盟店が本部との関係あるいは事業運営といったところで大きな問題を抱えているというわけではないのではないかということが明らかになりました。  他方、ただいま御指摘のように、一部の加盟店の方々から、本部との関係を含めて様々な面での満足できない点というのがあるというふうな結果も出ておるわけでございます。例えば、独自の仕入れや見切り販売をする際の問題でございますとか、あるいは本部の様々な支援についてももっとやってくれないかといったような御意見があったことは事実でございます。  とりわけ、やはり都市部あるいは学生といったところを中心に採用が難しいという点が一つ。それから、本部の方からも言われて、御自身としてもやりたい地域貢献につきましても、オーナーさんとしてはやりたいんだけれども、やはり人手不足という中で、アルバイトの方々に深夜の防犯あるいは駆け込みの対応を担っていただくことができるのかどうか、こういった不安があるという御意見もございました。さらには、本部と加盟店との間での会計のやり方、いわゆるコンビニ会計といったようなことが言われておりますけれども、これが分かりにくいと。場合によっては、加盟店契約を結ぶ際に全ての内容に十分納得したわけではなかったんだよと、こういったような不満の声というのもいただいておるところでございます。  経済産業省といたしましては、こうした本部に対する心配あるいは不満を含めまして、本部と加盟店とが率直な意思疎通を図るということが両者の健全かつ持続的な発展にとって非常に有意義なことなのではないかというふうに考えている次第でございます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 長々答弁いただきましたが、今、会計の問題をおっしゃっていただきましたね。コンビニ会計、これにどのような問題があるのかということなんです。これ、資料の三枚目に付けさせていただきました。  いわゆるコンビニ会計は、ロイヤリティーということで本部に納めるわけなんですが、これ、粗利分配方式というものを取っております。この粗利の定義がコンビニ会計と一般では違っております。一般的には、売上げからその原価を引いたもの、これが粗利ということになるんですが、コンビニの場合は、廃棄をする例えばお弁当、おにぎり、また万引きされた分、これは仕入れの原価には含まないという方式を取っているんですね。  分かりやすくするためにこの資料を見ていただきたいんですが、例えば、販売価格百円のおにぎりを十個仕入れたと、一つの仕入れ単価が七十円でロイヤリティーのチャージ率が六割の場合を考えてみますと、十個のうちおにぎりが八個売れて二つ廃棄にする場合、一般の会計ですと、売上げは百円掛ける八個ですから八百円です。それに掛かった売上原価、仕入れ経費ですね、これは七十円の十個ですから七百円です。残ったものというのは百円なんですね。これを六割と四割で、六割本部がチャージとして、ロイヤリティーとして取ると、六十円、四十円ということになるわけです。  ところが、コンビニ会計、これ見ていただきたい。売上げ八個、八百円です。ところが、売上商品原価というのがあるんですが、これが、廃棄をされた分の七十円掛ける二個分というのは仕入れ原価に含まないという計算をするんですね。そうしますと、売上総利益は二百四十円という計算になって、ここから六割本部が取っていくということになるわけです。百四十四円取るわけなんですよ。  しかし、考えていただきたい。二個は廃棄していますから、あくまでお店に残っているお金というのは百円しかないんですよ、百円なんです。ところが、コンビニ会計でやりますと、この売上総利益が膨らむわけですよ、二百四十円に。そして、分配をされるということになるんですね。これがコンビニ会計ということになるわけなんですよ。つまり、この営業費、七十円掛ける二、百四十円は加盟店が負担をするということになりまして、これ、結局マイナス四十四円なんですよ。加盟店は赤字になるということなんですね。  そうしますと、やはり加盟店、オーナーさんとしては、廃棄をできるだけ出さないために見切り販売、値下げをしてやるということを考えるわけであります。一番下の部分、見切り販売をした場合、例えば百円のおにぎりを五十円で売った場合というのはどうなるかというのを見ていただきますと、ここにあるとおり、売上総利益はこれ二百円ということになるわけですね。そこから六割が本部が取っていく、残るのが八十円と、こういうことになるわけであります。ですから、この見切り販売というのは店舗オーナーにとって極めて経済的な問題になっているということであります。  にもかかわらず、本部はいろんな理由を付けてこの見切り販売の妨害を行ってきたし、しかも、この説明を怠ってきたわけであります。とうとう二〇〇九年の六月には、公正取引委員会が、この見切り販売を妨害したとしてセブンイレブン・ジャパン本社に対して排除命令を出しました。  公取、この排除した内容を紹介してください。

山田昭典公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(山田昭典君) お答えいたします。  お尋ねのセブンイレブン・ジャパンに対する件でございますけれども、公正取引委員会が認定いたしましたのは、取引上の地位が加盟者に対して優越しているセブンイレブン・ジャパンが、加盟店で廃棄された商品の原価相当額の全額が加盟者の負担となる仕組みの下で、デイリー商品、すなわち、品質が劣化しやすい食品又は飲料であって、原則として毎日店舗に納品されるものに係る見切り販売を行おうとし、又は行っている加盟者に対しまして、見切り販売の取りやめを余儀なくさせ、もって、加盟者が自らの合理的な経営判断に基づいて廃棄に係るデイリー商品の原価相当額の負担を軽減する機会を失わせていたということでございます。  この行為に対しまして、公正取引委員会は、優越的地位の濫用に該当し、独占禁止法の規定に違反するものとしまして、平成二十一年六月二十二日、セブンイレブン・ジャパンに対し、その行為を取りやめ、その旨を加盟者に周知すること、その後、同様の行為を行わないこと、加盟者との取引に関する独占禁止法の遵守についての行動指針を改定するために必要な措置を講じることなどを命令しております。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 そうですね。当然、見切り販売の妨害、許されないと。この問題は裁判でも闘われまして、二〇一四年には最高裁がセブンイレブン・ジャパンの上告を棄却したため、見切り販売の妨害で、本部は、訴えていた加盟店に対して一千百四十万円を支払えという高裁判決が確定をいたしました。  ところが、現実には、この見切り販売の妨害というのは今なお行われているということをオーナーさんから聞いております。例えば、このセブンイレブンなんですが、nanacoボーナスポイントというのがあるんですね。我々消費者が買ったときにポイントが付くという、そういうシステムがあるんですが、あるオーナーさんによりますと、見切り販売で値下げしたお弁当、おにぎりなどを購入された場合は、このボーナスポイントは付与されないことになっていると。つまり、差別をしているということなんですね。  公取、改めて伺いますが、こういう差別は見切り販売の制限ということになるんじゃないですか。

山田昭典公正取引委員会事務総局審査局長

○政府参考人(山田昭典君) 個別の点でございますので、いろいろな事情がございますので、この場ではお答えを申し上げるのは差し控えさせていただきたいと存じます。  フランチャイズチェーンなどにおきまして、加盟者に対して優越的地位にある本部が、加盟店が行います見切り販売を制限する、あるいはその他のサービスに対していろいろな制限を設けるということがありました場合に、それが正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えるものだということでございますれば、優越的地位の濫用として独占禁止法上問題になることはあるというふうには考えます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 これは店舗のオーナーに様々な手続を経させて見切り販売させないということもやっておりますし、システムマニュアルというものがありますが、その中では一時間前までは見切り販売するなと。しかし、店舗のオーナーさんからすれば、見切り販売一時間前というのはもうほとんど売れないわけですよ。そういう規制といいますか、足かせをさせて見切りを事実上制限させているというのが実態であります。  経産省の検討会の報告書では、本部がこの廃棄ロス分の原価相当額を一部負担するという動きがあり、こうした取組が更に進むことが望ましいと結論付けているわけでありますが、これは、本部自身がやはりコンビニ会計に問題があるんだということを経産省も含めて認めたということではないですか。これは、オーナーに負担を強いる不公正な会計、これが本部に莫大な利益をもたらしているという認識は経産省、ありますか。

鈴木淳司自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(鈴木淳司君) フランチャイズの契約は本部と加盟店で締結される民間事業者間の契約でありまして、廃棄ロスの負担の在り方も含めて、その内容につきましては当事者同士で決定されるべきものと考えております。  一方、本部と加盟店が共存共栄を目指していく過程におきましては、コンビニを取り巻く環境変化に合わせて適時適切に契約の内容を見直していくことも重要でありましょう。本部による廃棄ロスの一部負担につきましても、加盟店からの要望を踏まえつつ、食品廃棄物に対する社会的な問題意識の高まり等を受けながら、各社が独自に判断された結果だろうと考えております。  本部と加盟店の率直な意見交換を通じてこうした契約内容の見直しが行われることは、業界の持続的な発展のために重要な取組であると考えております。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 率直な意見交換といいましても、契約更新のことがありますから、実質オーナーさんは本部に物が言えない状況になっているんですね。  廃棄ロスというのは年間で五百万円とも言われております。これ全てオーナーさんの負担になっているわけであります。その分余計なロイヤリティーを払わされているということになっているわけですが、しかし、そういうことはなかなか契約前には分かりません。  改めて公取に聞きますが、公取はフランチャイズガイドラインというのを出しておりますね。その中で、加盟希望者に開示することが望ましい事項として予想売上げ又は予想収益を挙げていましたけれども、二〇〇二年以降、これは別に開示しなくてもいいよということで除外をされておりました。  私、改めて感じるのは、加盟を希望される方に予想売上げを示すだけではなかなか不十分な情報だと思うんです。やはり最終的な所得、これが一体、平均的にはどれぐらいになるのかというものをきちんとオーナーさん、なろうとする方に示すということをするべきだと思いますけど、ガイドライン変えていただけませんか。

原敏弘公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長

○政府参考人(原敏弘君) 委員御指摘のとおり、平成十四年改正前の「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」におきましては、加盟後の予想売上げ、予想収益に関する事項は開示が十分に実施されることが望まれる事項としておりました。  しかしながら、将来の売上げ又は収益の額は、経済環境ですとか、このガイドラインというのはコンビニだけではなくていろいろな業態のフランチャイズシステムにも適用されるということでございますので、業態に応じてもいろいろな将来の額について不確定な要素も様々でございます。こういうようなことから、合理的な根拠のない誤った情報、誤った予想売上げ又は予想収益の額が開示されることが少なくございませんでした。  このため、平成十四年改正におきましては、こういった予想売上げ又は予想収益の額については全てのフランチャイズシステムについて一律に開示をするということは適当ではなく、予想売上げ又は予想収益の額が開示される場合には、類似した環境にある既存店舗の実績等、根拠のある事実、合理的な算定方法に基づく必要があり、またそれらの根拠、算定方法等を加盟希望者に示す必要がある旨をガイドラインに明確にいたしたところでございます。  こうした経緯を踏まえると、将来不確定な事項等につきましてフランチャイズ本部に対して一律に提示を義務付けるということは適当ではないと考えております。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 それはおかしいですね。小売なんですから、売上げが決まれば大体人件費だって、仕入れ額だってほとんど変わらないんですから、最終的にどれぐらいの所得になるのかということを示さない限り、オーナーの収入が一千八百万、年間で、と言われたって、最終的に手元に残る所得が幾らになるのか大体平均で分からなければ、これはやっぱりオーナーさんにとっては不利益な情報でしかない、十分な情報ではないと言わなければなりません。  今、コンビニの人手不足ということが、経産省でも示していると思うんですが、これ、いろんな人件費を上げられるほどオーナーさんがもうかっていませんから、時給だってなかなか上げられないわけですね。報告書の中でも出店の加速というのがありまして、小売業界の中で人の奪い合いがあるということも書かれております。にもかかわらず、二十四時間営業を守らなきゃいけないのがコンビニなんですね。  コンビニ業界で一時閉店します、人がいないのでと、そういうコンビニ、私、全然見たことありません。見たことないと思うんですよ。じゃ、夜間、特に深夜帯、人が集まらない場合は誰が働いているのかといえば、オーナーさんなんですよ。コンビニ経営は夫婦でされている方が多いわけです。夜、夫が働いて、昼は妻が働くという擦れ違いの生活をしているというのが、これもう一つや二つのケースではありません。そして長時間労働になるわけですね。二十四時間、深夜帯は人が集まりにくい、だから人件費は高いために赤字になる、だけれども閉められないということになるわけです。  一方で、経産省は、このコンビニに様々な社会的、経済的な役割を担わせようとしているわけでありますが、私は、やっぱりここでコンビニの健全な発展のためにも、もう二十四時間営業、これを前提に考えるべきじゃないんじゃないかというふうに考えますけど、どうですか。

住田孝之経済産業大臣官房商務流通保安審議官

○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘のとおり、近年の少子高齢化の進展に伴って生産年齢人口が減少している、あるいはアベノミクスの効果で有効求人倍率が非常に高くなっているということで、多くの業種で従業員の確保が困難になっているということだと思います。特に、パートタイムの有効求人倍率は非常に全体と比べても高うございますので、コンビニエンスストアの人手不足というのはこうした労働市場全体の動向の影響も受けているというふうに思われます。  他方、今御指摘のございましたような二十四時間営業ということでございますけれども、これは確かに今おっしゃられたような点がある反面、例えば自治体の方々への同じ研究会の際のアンケートによりますと、この二十四時間営業というのを非常に高く評価をしておられるというところが六割ぐらいいらっしゃいます。あるいは地域の住民の方からも、この二十四時間営業に対する評価というのは七割ぐらいの方が非常に高く評価をしていらっしゃるというような状況もございます。こういった点から見ますと、コンビニエンスストアに対して、特に防犯といったような面での役割を期待をするという声もあろうかと思います。  そういったことで、二十四時間営業自体が業界の健全かつ持続的な発展の観点から問題であるということには必ずしもならないのではないかというふうに考えてございますし、また、本部におきましても、加盟店の人材確保に対する支援でございますとか、あるいはオーナーの方が冠婚葬祭あるいは疾病といったことで一時的に店舗を運営できないような場合における人員の派遣といった支援を行っておられるというふうに理解をしておるところでございます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 自治体からの要望と言いますけど、コンビニオーナーさんたちは別に公務員じゃないんです、公務員じゃないんですよ。  あと、ヘルパー制度ということをおっしゃいましたね、冠婚葬祭のときには本部の職員が代行してくれると。私、セブンイレブンの資料見ましたけれども、冠婚葬祭でも二週間前に申請せいとなっているんですよ。しかし、どうやって冠婚葬祭二週間前にヘルパー制度を申請できますか。結局、使えない制度になっているということなんですね。  様々な業務の代行を強いられている、これが今のコンビニですよ。税金、保険料、公共料金、ATM、郵便物、小荷物、あらゆるサービスを提供するまでになっております。レジが忙しい中で公共料金の収受を行って、間違ってお金を受け取らなかったということになっても、結局、店の負担ですよね。それも高校生がそういう同じレジの中で公共料金、税金、国民年金と、あと、お菓子のお金を一緒にやっているということですよ。これから個人情報、マイナンバーもこれはやっていくことになるわけですね。  私、コンビニの社会的役割というんだったら、やはり店舗オーナーさん、これ本当に長時間労働です。労働時間、所得の実態、これ経産省、把握すべきだと思います。どうですか。

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 簡潔に。

住田孝之経済産業大臣官房商務流通保安審議官

○政府参考人(住田孝之君) はい。  コンビニエンスストアが、今御指摘のとおり経済的、社会的役割を果たしていくというためには、本部と加盟店の共存共栄というのが最も大事なことだというふうに思います。このためには、本部が、加盟店のオーナーの労働時間などの実態を把握するということとともに、加盟店に過大な負担が掛かることで、事業の存続でございますとか、あるいは法令遵守といったことに支障がないようにするために、適切に配慮することが期待をされているというふうに考えております。  経産省といたしましては、かねてからコンビニエンスストアの本部に対しまして、業界の健全かつ持続的な発展に向けまして、加盟店との共存共栄のために必要な対応を講ずるということを要請をしてきているところでございまして、今後ともそうした取組が着実に行われるように働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 全く答えていないですね。これ労働時間、所得の実態、把握すべきだと思いますよ、本当に。  今見てきたように、コンビニの実態というのは、主に店舗オーナーの犠牲の下にあることは明白だと思うんです。一経営者としての裁量は非常に乏しく、実態は名ばかりオーナーであります。  この間、店舗のオーナーさんたちが労働環境の改善、十分な情報開示を求めて労働組合もつくって本部との交渉を求める動きが強まってまいりました。セブンイレブンは団体交渉、これを拒否したわけでありますが、二〇一四年、岡山労働委員会は、オーナーさんたちを労働組合法上の労働者ときちんと判断をして、全部救済の命令を出しました。オーナーさんの労働者性が明白に認定をされたというわけであります。  もう一つ私は取り上げたいのは、本部は、オーナーさんたちが雇っているアルバイトたちの給料の支払も、本部は、オーナーにはさせずに、自ら行っているわけであります。直接支払をさせていないんですね、給料の。厚労省、これも問題じゃないですか。大臣。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 個別の事案につきましてはお答えを差し控えたいと思いますが、労働基準法の第二十四条におきまして、使用者が支払う賃金というのは働く方に直接支払わなければならないということとされておりまして、労働基準監督署による監督指導におきまして賃金の支払方法についても確認をしておりまして、その結果、法違反の事実が確認された場合にはその是正を指導しているところでございまして、引き続き全ての働く方の労働条件の確保に取り組んでいかなければならないと思っております。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 労働基準法二十四条は直接支払が原則になっているんですね。これは、中間に業者などが入って中間搾取、ピンはねをさせないために直接支払というのが規定をされているわけでありますけれども、それをセブンイレブンなどはしていないということであります。直接支払をオーナーさんからさせていないと。これは二十四条違反の疑いがあるということであります。この手続については店舗オーナーさんの裁量はありません。ですから、本部の責任というのは重大であります。  ここから分かるとおり、結局、セブンイレブンなどの本部が、店舗オーナーさんを独立した事業者と見るのではなくて、事実上の直営店として支配をしているということの私は証左だと思うんですね。契約では独立した事業者なんです。しかし実態は労働者。ここでもう明らかだと思うんです。  問題は、店舗オーナーさんたちは実質的な労働者なのに、それを保護する法律がないということなんですよ。独特の会計で本部に搾取され、見切り販売も契約更新があるのでできない。本部によるドミナント戦略で近くに店舗を出されることにも文句は言えずに、やむを得ない事情で中途解約しても高額な違約金を請求されるなど、問題は多いわけです。また、本部などが大量に仕入れている物品のリベートは幾らで、それはオーナーにどれほど還元されているのか分からない。ブラックボックスです。  国もコンビニの社会的役割というんだったら、店舗オーナーさんたちの権利保護のためにフランチャイズ法が必要じゃないですか。どうですか。

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 時間が参っておりますので、簡潔にお願いいたします。

鈴木淳司自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(鈴木淳司君) はい。  先ほど来答弁しておりますように、現在、本部と加盟店との関係は総じて良好であると考えておりますが、経済産業省としましても、引き続き、本部が関係法令やガイドラインを遵守しつつ加盟店を支援することによりまして、お互いが共存共栄し、健全かつ持続的に発展することが望ましいと考えております。  それで、我々としましては、引き続き、業界の健全かつ持続的な発展に向けて、加盟店との共存共栄のために必要な対策を講ずることを要請しておりますが、今後とも、そうした取組を着実に行いますように働きかけてまいりたいと思います。  以上でございます。

辰巳孝太郎日本共産党

○辰巳孝太郎君 引き続き取り上げていきたいと思います。  終わります。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 おおさか維新の会の清水と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  まずは、PMDA、独立行政法人医薬品医療機器総合機構についてお聞きしたいと思います。  このPMDAの関西支部というのが二〇一三年に設置をされました。その関西支部が、これまで東京でしかできなかった製薬会社などが行う治験の相談というのをテレビ会議、テレビ電話などを通じて関西でもできるように、この四月から制度を変えたということです。  それはそれで関西の製薬業界からしたら大変有り難いことであると思うんですけれども、ただ、そこには費用が掛かると。システムの保守などで年間三千万円ほど掛かるということで、結局、それをそれぞれの相談をする製薬会社に負担をしてもらおうということになったわけです。でも、それでは製薬会社の負担が余りにも大き過ぎるということで、大阪府が手数料を肩代わりする必要があるとして新年度予算を組みまして、今大阪府が代わりにお金を出すというような仕組みになっています。これに対して、大阪の松井知事なんですけれども、二月に塩崎大臣のところを訪れて、何とかならないかという要望をしたというふうに聞いております。  このまず要望についてなんですが、大臣、行き過ぎた要望と思われるでしょうか、それとも妥当な要望だというふうに感じられたでしょうか。いかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) これは、PMDA関西支部というのが平成二十五年の十月に設置をされておりますけれども、二十六年の十月に大阪府の方から薬事に関する全ての相談を関西支部でできるようにということで要望いただいて、PMDAにおいて、大阪府とそれから業界団体との合意の下で、高度なテレビ会議システムの導入によって本年六月からの実現に向けて準備をしていると、こういうことに今なっているわけであります。  今の合意の中での今回の御要望が出てきていて、その実現に伴って、特に発生するランニングコストについて実費相当として利用者に御負担をいただくという形に今なっています。その額は関係者間で協議の上で、現在想定をしている相談件数百六件をベースにしまして、一回当たり二十八万円というふうに想定をされているわけであります。  これが妥当かどうかということでありますが、取りあえず、御要望いただく中で、関係者間の合意の中でこの手数料というのが決まっているというのが現状であるわけでありますから、御要望が出てきているということについては、しかしその合意をされた当事者から御要望が出てきているという、ややちょっと、何というか、今までの合意とは少し違う形での御要望が新たに出てきていると、こういうことだろうと思うんです。  世界の、例えばFDAとかヨーロッパのケースを調べてみますと、EMAというのがロンドンにありまして、EUの方々はロンドンに出向いてこれを相談をするという格好になっているようであります。アメリカもワシントンDCの郊外にあるFDAに行っているようでありまして、そういう意味で、手数料については、まずは、その利用実績がどういうふうになるのか、必要に応じて関係者間でその見直しの検討が行われるということで、これまでの合意の延長線でいけばそういうことになるんだろうと思いますから、取りあえず、六月の機能拡充に向けてしっかりやって、そこからどうなるのかということを考えなきゃいけないんだろうと思いますが、この辺も戦略的な発想というのもあり得るのかなとは思いますが、今までの合意の中で取りあえずスタートするという中にあって、今後どうするのかということは考えていかなきゃいけないのかなというふうに思います。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 今、合意とおっしゃっていますけど、もちろん合意があるんですね。でも、これは、もちろん合意をしなければこれが進まないわけで、もうやるやらないでいったらやった方がいいので、合意はしています。これは松井知事にも話を聞きました。合意はしましたけれども、でも費用負担の面でいうとこれはまた別の話であって、ここに関しては何とか、これは東京の企業だったら費用がその分掛からないわけですね。大阪の企業がやると、その分実費負担ということで、余分な二十何万円というお金が掛かってしまうわけです。ここに不公平感が生じるんじゃないかということで費用の要望を出させていただいているんだというふうに思います。  加えて、やはり地方創生というのを今政府は一生懸命進めていらっしゃる中で、東京だったら費用が掛からない、これは別に松井知事が我々おおさか維新の代表だからこれ言っているわけではありませんで、これ福岡でも札幌でも名古屋でもどこでもいいと思うんですけれども、むしろ地方の企業、ベンチャー企業、製薬会社も大きな企業だったらいいですけれども、ベンチャー企業もたくさんあります、そういった企業が、さあ治験の相談をしようかというときに、わざわざ東京まで行かなければいけない。でも、その地域地域でできるようになったと。でも費用負担が東京に行くのと変わらないぐらい掛かってしまう、若しくはなおさら掛かってしまうんでは、これでは地方創生につながらないと思うんですね。  地方で新しい企業を起こそうとか新しい産業を興そうというときに、むしろ逆に、地方だからこそ費用負担を軽減してあげるとか、そういった流れに持っていくべきではないかなと私は思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 初めてお聞きになる方々は二十八万ってめちゃくちゃ高いなと、そういう感覚だろうと思いますが、そもそも相談をするときの今までの手数料そのものが幾ら掛かっているのかというのを申し上げますと、一件について百万とか、まあ十万単位ぐらいのももちろんないことはありませんけれども、四百万とか六百万とか、そのくらいに掛かっているのが相談費用でございます。その上に二十八万ということです。  これをどう考えるのかというのは、先ほど申し上げたとおり、いろいろあろうというふうに私も思いますが、ただ、世界の常識は今どうなっているのかというと、FDAの場合にはどんなベンチャーであろうと西海岸からでもワシントンまで出向いてきて、それでFDA、郊外のメリーランドですかね、に行く。それから、EMAの場合にはロンドンまで来て相談しているという格好になっているわけです。  ただ、さっき戦略的と申し上げたのは、日本がこれから医薬品産業で打ち勝っていこうということでイノベーションで勝負をするという国になるんだったらばどういうふうに考えるのかというのはまたあり得るんじゃないかということを申し上げているわけであります。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 今言っていただいたとおり、確かに前例はそうなのかもしれませんし、コストでいうと、それは東京まで行く人件費考えたら二十八万円というのはむしろ安いのかもしれませんけれども、おっしゃったとおり、戦略的な部分で是非考えていただきたいなというふうに思っております。  大臣、改めてどうですか。前向きにこの辺りは是非考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 私も余り深くこのことにずっと携わって考えてきたわけではないので、余り無責任なことは申し上げられませんが、今ITの時代であって、テレビ電話などが、審議会でも、あるいは懇談会みたいなものを大臣の下につくっても、実は今は、欠席をされる方には是非スカイプで参加をしてくれと言って、やっているわけであります。  この時代でありますから、その会議室をつくるとかなんとか、そういうことのコストはあるので、それが今二十八万になっていますが、新しい時代にはいろんなことがあり得るんじゃないかなというふうに思っておりますので、余りこだわりなく私は考えていきたいというふうに思っております。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。  続いて、水道料金についてお聞きをしたいと思います。  水道料金が、今、人口減少というのもあって、地方へ行けば行くほど様々な費用負担が発生していて、まず値段が上がっていますね。この二十年で大体二割以上、水道料金というのは上がっています。地域間の格差というのも大きくなっていまして、最大だと大体もう十倍ぐらいの格差が生じているということなんですね。  まず、この水道料金の上昇、若しくはこの地域間格差についての大臣、認識お聞かせいただけますでしょうか。

福田祐典厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  水道事業は水道料金収入によります独立採算が原則とされておりまして、水道料金は水道事業者ごとに設定されておりますけれども、各水道事業者の、今先生御指摘のように、置かれた地理的条件などによりまして経営規模や浄水処理に掛かりますコストが異なるため、一律なものとなっていないということを承知してございます。  水道料金の平準化には経営基盤の強化策のために推進しております水道事業の広域化が有効と考えておりまして、厚生労働省では、平成二十八年度予算においても、生活基盤施設耐震化等交付金のメニューといたしまして広域化に資する施設整備を追加するなどの取組を行っているところでございます。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 取り組んでいるということで、これも先ほどの話と同じように、地方創生、地方でどんどん産業を興そうとか、地方にむしろ人口を移そう、住んでもらう人を増やそうというときに、その日々の生活コストが高くなってしまっているというのは、これもまたなかなかその流れに逆行しているなというふうに思います。  もう一点、老朽化の問題、水道管のですね、これも大変大きな問題だと思います。耐用年数四十年を過ぎた水道管の割合というのは、全国平均でも一二%ぐらいになっているということですね。その管の破損などの事故も年間二万件、三万件発生しているということです。これについては、これもまたお金の掛かることなので、各事業体、自治体に任せていると相当な負担になると思うんですね。この対策についてはどう考えているでしょうか。

福田祐典厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  水道は国民の生活や社会を支える重要なインフラでございまして、水道施設の適切な更新を図っていくことは極めて重要と考えております。  水道事業者の財政が厳しい中、水道施設の計画的な更新を図るためには、それぞれの水道事業におきまして更新の必要時期と費用を把握し財政確保の方策を講じながら計画的に更新を行う、いわゆるアセットマネジメントが有効であると考えております。また、施設の更新に当たりまして、地域の実情に応じた形で耐震化を進めることが重要であると考えております。  このため、厚生労働省では、アセットマネジメントに関しては、水道事業者に対して円滑に取り組むことができますようにするための手引や簡易支援ツールの提供などを行うとともに、耐震化に関しましては、水道事業者が地域の実情に応じて水道施設の耐震化を進めることができますよう交付金を交付しているところでございます。  引き続き、技術的、財政的支援などを通じまして、水道事業者の水道施設の老朽化対策を支援してまいりたいと考えております。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 是非大臣にもお聞きしたいんですけれども、この水道事業の統合は、香川県などでは二〇一八年にも事業一元化ということで非常にうまくいっているところもあれば、やはり水道料金とか、あとは財務状況、それぞれ違いがあるためになかなか統合しようとしてもうまくいかないところもたくさんあるんですね。  でも、やはり地域の大きな大きなこれは地方自治体の負担になっている、さらには住民の方の大きな負担にもなっているので、この制度づくりとか、お金の面もそうですけれども、仕組みづくりもそうです、ある程度、もう基本は地方だと思うんですけれども、国がリーダーシップを発揮して進めていく必要もあるんじゃないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 現在、高度経済成長期に整備をいたしました水道施設が老朽化をしているということで、これらの施設の改修、耐震化が急務となっているわけです。  今回、昨日も熊本で、ここは一〇〇%地下水で水道を賄っておりますが、最も太い百三十五センチという、これが破裂しちゃったというか、穴が空いてしまって、そのほかにもたくさんの管路が漏水をしているという中にあって、おととい、やっと一〇〇%通水ができるようになりましたが、まだまだ部分的にはマンション含めていろんなことがあり得るということで、その際に熊本市長さんや水道事業の責任者から、やはり老朽化対策というものをしっかりやってほしいということを承りました。  全国の水道事業者の約八割は給水人口が十万人未満の小規模な事業者となっておりまして、これらの事業者の中には、安定した事業運営を継続していくための経営面、人材面での基盤が脆弱な小さなところが多いと。老朽化への対策に対応できる体制の強化がやはり体力的にも必要だということだと思います。その有効な対策手段の一つが、今お話があった水道事業の広域化であって、これまでも厚生労働省では、広域化の検討の手引とか事例集の提供をすること、あるいは浄水場を一つにまとめるといった水道施設の整備への財政支援によって水道事業の広域化を支援をしてまいりました。現在、厚生科学審議会生活環境水道部会というのがございますが、そこで水道事業の基盤強化に向けた具体的な方策等についての議論を行っています。  厚生労働省としては、専門委員会での議論を踏まえて、広域化が更に推進されるように検討を進めてまいりたいと思いますが、何分にもしかし老朽化は広域化するだけではうまくいきませんので、体力が付くということはそれ自体大事なことでありますけれども、これを国が支援をするというのは、水道施設整備費というのがありますけれども、これ実は民主党政権の前は約一千億あったものが、民主党政権の中で三百十七億まで、三分の一にされてしまいまして、その後、補正などで戻してきておりますけれども、一旦減ったものを元に戻すまでにはなかなかでございまして、まだ、一千億だったものが今六百二十億という、補正込みで、というのが二十八年度の予算案でございまして、こういうような形で、やはり老朽化対策の予算がないと広域化をせっかくしたとしてもなかなかうまくいかないということで、それについて皆さん方の御理解もいただければ今回のような地震のときの被害も少なくて済むということになるのではないかというふうに思います。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 どうもありがとうございました。  最後に、先ほど川田委員からもありましたが、オリンピックに関してお聞きしたいと思います。  最初に挙げていたJSCの問題についてちょっと飛ばさせていただきまして、済みません、オリンピックの予算などについてなんですけれども、これまでもオリンピックに関連しては、新国立競技場の問題とエンブレムの問題や聖火台の問題、いろいろとやっぱり迷走してしまって、国民の皆さんに不安とか心配を与えてしまっている点が多々出てきているかと思います。加えて、オリンピックの予算についてもなかなかはっきりしないとなると、国民の皆さんからしたらもう一体どうなっているんだという思いが大変強いんだと思います。  結局、このオリンピックの情報がうまく公開されず総額も分からないまま、これ結局、国民負担、若しくは東京の都民の皆さんの負担になるわけですから、誰かがどこかできっちり、これ責任者が私はしっかり定まっていないのが問題の根本にあるんじゃないかなと思うんですけれども、一体、まず最終的なこのオリンピックの予算に関する責任者というのは、これは誰になるんでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 東京大会における開催経費のうち、国及び東京都が負担する経費につきましては、それぞれの責任の下、必要な予算措置を行い、国会あるいは都議会の審議を経て支出されるということになります。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 それもまたばらばらで、それぞれが膨らんで、結局押し付け合ってということになりかねないんじゃないかなと思います。  例えば、二〇一二年のロンドン大会ですけれども、イギリス政府はその大会の五年前に、二〇〇七年に、一兆五千八百億円の公的資金を投じると発表し、翌年には下院や監査局が予算のチェックを実施しました。使途の内訳ですとか推移、これは定期的に公表されました。最終的には六百億円余ったということなんですね。  ですから、ちゃんと責任者決めて、定期的にちゃんと国民の皆さんにも示して明らかにしていく必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 先ほど国と東京と申し上げましたが、大会組織委員会においては、必要な収入をスポンサーシップで獲得をして、自己の責任の下調達をし、賄うことを原則としております。  今委員お尋ねのように、ロンドンにおきましてはODAという組織をつくって、そして公開をされたということでありますが、今組織委員会としては、東京大会、二〇一三年の一月に立候補ファイルを出しました。そして、それに基づいて今精査をしていて、そして東京大会に必要な業務の全ての洗い出しを今行う作業をしております。先ほども申し上げましたが、今年の夏頃にはIOCと調整できるよう作業を進めておりますし、当然そのときには公開をして、そしてまた皆さん方からの御意見をしっかり承っていきたいと思っております。

清水貴之おおさか維新の会

○清水貴之君 一時的な公開ではなく、定期的にやっぱり公開してチェックしていくシステムが必要ではないかというふうに感じております。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。よろしくお願いいたします。  まずは熊本地震について質問させていただきたいんですが、同じ轍を踏まないということで、今日午前中にもアリモリ委員の方からトイレの問題……(発言する者あり)済みません、ちょっとオリンピックが入っていたものですから。有村委員の方からトイレの問題が出ていましたけれども、東日本大震災の際には、トイレの問題で水分を取らないと。水分を取らない、面倒だから取らないと。床から立ち上がるのが大変な高齢者の場合ですね、そうやっている間に、床で寝ている時間が長くなればなるほど体が痛いと。低水分、低体力、低活動、低栄養、これがそろってくると活動量はどんどん減って気力もどんどん減っていくことになります。  熊本地震の避難所における高齢者の健康問題について、医療救護班、いわゆるDMAT、その後のリハビリテーション等々のJRAT等が帰った後、長期的フォローが必要だと思います。同じ轍を踏まない、そう考えたときに厚労省としてどのように対応していくのか、お伺いしたいと思います。

三浦公嗣厚生労働省老健局長

○政府参考人(三浦公嗣君) 避難所における生活不活発病などについての御質問いただきました。  避難生活が長期化する高齢者につきましては、特に心身機能の低下が起こりやすく、いわゆる生活不活発病などにより要介護状態に陥るおそれがあることから、できるだけ体を動かすなど介護予防の取組を積極的に行っていくことが重要でございます。  生活不活発病の予防のためには、体を動かすことによりまして心身機能の低下を防ぐよう、その旨を被災県に対しまして情報提供するとともに、御紹介ございましたJRAT、大規模災害リハビリテーション支援関係団体協議会などの専門職団体と連携した理学療法士や作業療法士などによる運動指導や、被災地の保健師と熊本県外からの保健師チームによる健康管理活動などを通じて生活不活発病の予防活動を行っているところでございます。さらに、ポスターやパンフレットを配布するなど住民の方々への周知に努めているところでございます。  医療救護班や県外保健師チームなどが撤退した後においても、避難所でのリハビリテーション専門職などによる、できるだけ活動的な生活を送っていただくための指導や助言を被災地の保健師などと共同して行っていくことが必要であると考えております。そのため、地域リハビリテーション活動支援事業などを活用し、避難者の生活不活発病発病予防に資する介護予防の取組を被災自治体が継続して進めていけるよう、専門職団体などと緊密に連携して取り組んでまいりたいと考えております。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 東日本大震災の際も同じようなことで取組が行われたんですけれども、結果的には要介護状態が悪化したり、あるいは関連死が広がったり、あるいは孤独死も含まれたり、そういうことを考えていくと、同じことでは難しいというところがあります。  幸い、熊本県は地域リハビリテーションが非常に進んでいる県でございます。例えば、くまモンノートというものがあって、病院から退院して地域の中で生活するまでに自分が何をすべきかというものを作っておったり、地域連携パスというもので、病院から地域の中でどういう生活をするんだということを目標にしてリハビリテーションと医療が一体的に行われている。その面はこれからのモデルになるのではないかなと思われますので、熊本につきましては是非とも全力を尽くして同じ轍を踏まないようにしていただきたいなと思います。関係団体、専門職の力を借りて、是非元気な熊本に早い時期に復活させていただきたいと思います。  ちなみに、子供のボランティアがおったり、被災地ではどういう現象が東日本では起きていたかというと、支援する側と支援される側と二つに分かれて、支援される側の人たちは大体受け身になってしまうんです。同じような体力レベルと同じような元気さを持っているんだけれども、支援する側の人、それから支援される側の人、二つに区別されてしまう。同じなんですよ。  だから、みんなが支援する側に入る、例えば日本版CCRC、高齢者が活躍できる場所がある、子供たちが活躍できる場所がある、みんなが一体的に復興復旧に向かっていくというその体制を是非つくっていただきたいと思います。そうすれば、活動的な生活は必ずできると思いますし、集中してその方々に対応できると思います。よろしくお願いします。  続きまして、オリパラ関連についてお伺いしたいと思います。  個人的にはオリパラではなくパラオリ、パラリンピックを先に、その後オリンピックで盛り上げて、しっかり終わった後の祭りじゃないようにしていただきたいなと思うんですけれども、なかなかそれができるかどうか分かりませんが。  先ほど橋本聖子さんが質問に立たれておりましたけれども、国民の全員が橋本さんの姿を見て感動して、涙を流した人も勇気が湧いた人も、自分も、ゴールにたどり着いたときに倒れ込んだ姿というのはいまだに脳裏に焼き付いています。頑張れる力をいつもありがとうございます。  そういった中で、ちょっとこれは話それるんですけれども、水泳の北島さんがオリンピックに行けませんでした。これ、よく考えてみると、予選、準決勝で派遣記録は破っているんですね。これで世界記録を出したとしても、行けないルールなんですね。本当にこのルールが正しいのか、ほかのスポーツと比べてやっぱり考えるべきだと自分は思うんです。  自分も水泳をやっていて、多分、随分昔なので覚えていないんですけれども、東北大会で標準記録を突破すれば決勝じゃなくても行けたような自分は気はしているんですけれども、ちょっと間違いだったらあれなんですが。オリンピックの決勝で一位、二位の人が標準突破しなければ、準決勝あるいは予選の中で突破した人に行ってもらうというようなシステムをつくるとか、ずばっと切っちゃうのもいいのかもしれませんけれども、スポーツというのはそういうものじゃないだろうというふうに思います。もし彼がオリンピック、きれいに引退されましたけれども、オリンピックに出たら物すごい盛り上がりがやはり、橋本聖子さんの時代と同じように今の若い人たちに元気や勇気を与えてくれたのかなと思うと、すごい残念です。まあ勝負の世界はしようがないのかもしれませんけれども。  大臣は、東京オリンピック大会について、追加種目である野球、ソフトボールの一次リーグを是非福島県でと働きかけておりますけれども、福島県に誘致する意義についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) お答えします。  今回の大会の大きな目的の一つは復興五輪であり、東日本大震災の被災地が復興しつつある姿を世界に発信することだと考えております。二〇一九年のラグビーワールドカップは被災地の一つであります岩手県の釜石市で開催されますし、そしてサッカーの予選は宮城県で開催される予定です。  そういう観点からも、追加種目の試合の開催を福島で行うことは、元気な福島の姿を世界に発信し、風評被害を払拭する絶好の機会になると考えております。私自身も、昨年八月に、大臣就任後最初の視察先として福島県を訪れ、内堀知事と意見交換をさせていただきました。  もとより、追加種目の競技会場については、大会組織委員会がIOC及び各競技の国際競技連盟と調整を行い、IOCの承認を得て決定されるものでありますが、復興五輪が実現されるよう、政府としても被災地での開催に向けて全力で取組を続けてまいりたいと思っております。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 ありがとうございます。  組織委員会やIOCに要望を出したということですけれども、可能性についてお伺いしたいと思います。

遠藤利明自由民主党国務大臣

○国務大臣(遠藤利明君) 追加種目の競技会場は、本年八月のIOC総会で追加種目が正式に決定した後、できるだけ速やかに決定される方針であると承知をしております。  委員からもお話があったとおり、私としましても、昨年九月に追加提案する五競技が決定直後に大会組織委員会の森会長にも是非被災地を含む地方での開催を要望させていただきましたが、昨年秋、ロンドンでIOCのバッハ会長あるいはコーツ調整委員長にお会いしました際にも是非、今年の一月にもコーツ委員長お見えになりましたので、直接お願いをさせていただきました。  先ほど申し上げましたとおり、競技会場は最終的にはIOCの承認によって決定されるものでありますから、その見通しについて予断を持って申し上げることはなかなか難しいんですが、いずれにせよ、復興五輪の実現に向けて、今後も機会を捉え、関係者への要請を行っていく考えであります。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 オリンピックやパラリンピックで選手が挑戦する姿、それはいろんな人たちに影響を及ぼしていくと思います。  福島県においてその予選なりなんなり開けるように是非お願いしたいと思います。是非お願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  ただ、先ほど学校の部活の話がありましたけれども、アスリート至上主義ではちょっといけなくて、土日も潰して、夕方もへろへろになるまでやって帰ってくると、趣味活動でやりたい人たちはどうするんだといったときに、同じ部活の中で活動していれば、どうしてもやらざるを得ないと。選択肢が広がるように、地域スポーツ等々の広がりもやっぱり重要だと思いますので、この機会に趣味活動からアスリートまでいろんな人が元気になれるように是非お願いしたいと思います。  そこで、次にケアマネジャーの中立公正について伺いたいと思います。会計検査院が実施した介護保険制度に関する検査のうち、ケアマネジメントの公正中立を確保する施策の一つとされている特定事業所集中減算について、調査結果の概要について伺いたいと思います。

岡村肇会計検査院事務総局第二局長

○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。  会計検査院は、介護保険制度の実施状況につきまして、参議院から会計検査の要請を受けて検査を行い、その結果を本年三月に報告しております。  御質問いただきました特定事業所集中減算について検査いたしましたところ、集中割合が七〇%超九〇%以下となっている支援事業所が最も多くなっておりましたり、また一部の支援事業所において、特定事業所集中減算の適用を受けないようにするために集中割合の調整を行っているなどしておりまして、特定事業所集中減算は、ケアマネジメントの公正中立を確保するという所期の目的から見て必ずしも合理的で有効な施策であるとは考えられない状況となっていたものでございます。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 ありがとうございます。  合理的じゃないだろうという所見もあったと思います。  五番目を飛ばさせていただいて、六番目に入りたいと思います。  厚生労働省が、当初、特定事業所集中減算の仕組みについて導入した狙いと、ケアマネ中立公正を確保する観点からこの間行ってきた改善策について伺いたいと思います。

三浦公嗣厚生労働省老健局長

○政府参考人(三浦公嗣君) 特定事業所集中減算は、ケアマネジメントの公正性、中立性を高め、利用者の選択やその心身などの状況に応じ地域の多様なサービスを適切に提供するという観点から平成十八年度の介護報酬改定において導入されたものでございます。  現行の報酬では、具体的には、いわゆるケアマネ事業所が作成するケアプランにおきまして、利用するサービス事業所が特定の事業所に集中している割合が八割、八〇%を超える場合にケアプランの介護報酬を減算する仕組みとなっております。  このような介護報酬による取組に加えまして、ケアマネジメントの公正中立性を確保する施策といたしまして、平成二十年度からケアプランの内容をチェックするケアプラン点検、平成二十四年度から個別のケース検討などを行う地域ケア会議などが市町村によって行われております。  これらの取組を通じて、特定の事業者とケアマネジャーとの間のみならず、多様な専門職種の視点を盛り込んだケアプランとなるような取組が行われているところでございます。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 いつもそういう回答をいただくんですけれども、末端まで広がるまで相当の時間が掛かるのと、ケアマネジャーの勉強会の中でニーズ把握をどうやってやるんだといったところをやるんですが、結果的に、ケアマネジメントが始まると、できないところのあてがいサービスが出てきて、できないところイコール課題、ニーズということになってしまうと。  質の問題ってすごい大事なところなんですね。質を高めることによって大きく変わってくると思うのですけれども、検査院の指摘を受けて厚労省としてどのように制度を改善していくのか、塩崎大臣にお伺いしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) ケアマネジメントの公正性そして中立性を高めていくために、厚労省としてもかねてから、先ほど少し御説明申し上げておきましたが、ケアプランに位置付けた介護サービスが正当な理由なく特定の法人が提供するものに集中している場合に、その居宅介護支援事業所が作成するケアプランの介護報酬を減算をするというこの特定事業所集中減算の導入をして、市町村におけるケアプランの点検も力を入れてまいっているわけでありますが。  今回、会計検査院から、特定事業所集中減算について、必ずしも合理的で有効な施策ではないというふうに指摘をされ、一部の支援事業所においては集中割合の調整を行うなどの弊害も生じさせている要因となっているんじゃないかと、それから、ケアマネジメントの公正中立性を確保するための合理的で有効な施策の在り方等について、特定事業所集中減算の見直しも含めて十分に検討すること、こういう指摘だったわけでありますが、厚生労働省としては、今、社会保障審議会介護保険部会で次期介護保険制度の改正に向けて議論をしていますが、大事なことは、やはり市町村の保険者としての機能をどう抜本的に強化をしていくかということも議論を今いただいております。  やはりケアマネジメントをどう公正中立にやっていただくかというのは、最終的にはやはり保険者としてその中立性、公正性をどう確保していくのかという保険者としての責任が果たされていなければならないというふうに考えておりまして、この公正性、中立性を確保するための市町村の保険者としての役割についても十分検討を行わなければならないと思っておりまして、そういう中で特定事業所集中減算の見直しもしっかりと議論をしていただきたいと考えているところでございます。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 ありがとうございます。  公正性、中立性というのは、均等に割るわけではなくて、この人にとって最も必要なサービスを最小限で提供するということなんですね。だから、全く一〇〇%自前のサービスでもこれは構わないことなんです。あるいは、そのことによって自立が可能であれば、その方がいいわけなんです。と考えていったときに、この人のニーズにとって最も効果的にどういうサービスを組み合わせること、これはもうお医者さんでいえば処方箋と同じ話になってくるわけなんで、これを中立でやりなさいといって、こっちに分けてこっちに分けてというのは意味のないことなんですね。だけど、今の構図だとなかなか難しいと。  自分は、ケアマネの独立性を確保する、そして質の高い人たちが独立できると、その人たちに頼むことによって、これだけの費用によってこれだけの効果が出せるといった社会をつくることが世界への見本になると思っているんです。この確保を重要と考えるんですけれども、独立性とか等々が大事だと思うんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生おっしゃるとおり、一人一人ニーズが違って、大事なことは、より介護度が低くなっていくように努力をするということが一番理想的なことでありまして、なおかつそれがコスト的にも持続可能であると。つまり、保険料に跳ねないような形で、なおかつ御本人には一番ベストな介護が行われるということが一番大事なんだろうというふうに思います。  そういうことになれば、利用者本位に基づくケアマネジメントのためにやはりケアマネジャーの業務の独立性というのがなければいけないわけで、その独立性を確保するためにケアプランが、いろんな専門職の目に触れるようにして第三者の確認を経るという中でその作成プロセスを透明化し、なおかつ保険者の視点から、今先生がおっしゃったような質、介護の質とコストと両方をちゃんと適正化をし、それを実現をさせていくということが大事なんだろうと。  そういう中で、やっぱり改めて確認をしなきゃいけないのは、保険者としての機能をきちっと果たしてもらうということだろうと思うので、先ほど申し上げたとおり、今、介護保険部会でこの保険者機能の抜本的な強化策を含めて、ケアマネジメントの公正性、中立性、独立性、これらについて議論をしていただいているということでございます。

山口和之日本を元気にする会・無所属会

○山口和之君 ありがとうございました。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  この決算委員会は、昨年の六月に会計検査院に対して、介護保険の財政状況と介護サービス等の実施状況等に関して検査要請を行いました。その結果、今年の三月に検査報告書が提出をされたわけですけれども、私は、地域医療介護推進法の成立に伴って、市町村の財源や取り組む姿勢、あるいはまた地域の基盤等によって介護サービスの地域間格差が広がりかねないという感じがしますし、さらに、一部で介護保険の利用者負担増が起こって、必要なサービスの利用を手控えて要介護が上がってしまう、そういう可能性や危険性というものもあるのではないか、こんなふうに考えてまいりました。  今後、サービスを必要とする人がしっかりとサービスを受けることができる体制づくりというのが介護保険制度の信頼を高めるために必要だ、こう思いますが、そのためにも、在宅高齢者の介護について市町村が本格的な実態調査を行って、利用者、家族あるいは事業者など現場の声を聞いて、国民が納得できる在宅介護の方向というものを設計すべきなんだろうと思うんですね。  そのために今回の報告が生かされるべきでしょうし、その観点から、まず検査院に検査の着眼点や結果に基づく所見の要点を簡単にお伺いをしたいと思います。

岡村肇会計検査院事務総局第二局長

○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。  会計検査院は、介護保険制度の実施状況に関しまして、保険者における保険料基準額の設定の状況はどのようになっているか、居宅サービス、施設サービス及び地域密着型サービスの実施状況はどのようになっているか、ケアマネジメントの実施状況はどのようになっているかなどの点に着眼して検査をいたしました。  検査をいたしましたところ、市町村において地域密着型サービスの利用状況等の把握が十分であるとは言えない状況となっておりましたり、特定事業所集中減算が必ずしも合理的で有効な施策であるとは考えられない状況となっていたりするなどしておりました。  会計検査院の所見といたしましては、検査結果等を踏まえまして、地域密着型サービス事業所の利用状況等の一層の把握に努めること、ケアマネジメントの公正中立を確保するための施策の在り方等について十分に検討することなどが必要であるとしているものでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それじゃ、大臣、こうした検査院の検査結果を受けて、厚労省としては今後の施策にどのように生かしていくお考えか、お伺いしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) まず、会計検査院からの指摘については真摯に受け止めなければならないというふうに考えております。  まず、この御指摘につきまして、今お話がありましたとおり、地域密着型サービスについて十分な情報収集等を行っていないためにその必要性を判断できずに、サービスの利用状況等の把握も十分でない市町村が見受けられた。それから、市町村において必要性の有無の判断や利用状況等の把握に努めることや、国においてもサービスの特性や利便性を保険者に対しても一層の周知等を行うべしと、こういうことがございました。  それから、居宅介護支援における特定事業所集中減算、これについて、ケアマネジメントの公正中立を確保する観点からは必ずしも合理的で有効な施策ではないということが、その見直しを含めて指摘をされたところでございますが、まず、地域密着型サービスについては、定期巡回・随時対応型の訪問介護看護などの地域密着型サービスについて、地域包括ケアシステムの中核的な役割を担うサービスでございまして、市町村が保険者としてその適切な確保に取り組むことが重要であると私どもは考えております。  厚生労働省としても、都道府県の担当者が集まる会議等において、市町村がサービスに対するニーズも含めた利用状況の一層の把握等に努めるよう要請をしっかりとするとともに、地域密着型サービスの普及が進んでいる地域の事例を周知すること等によって、市町村が保険者としての機能を発揮をしながら、先ほど御説明申し上げましたが、保険者としての機能をしっかり発揮してサービスの普及につなげることができるように支援をしていかなければならないと考えております。  また、特定事業所集中減算につきましては、現在、社会保障審議会介護保険部会で、次期介護保険制度改正に向けて市町村の保険者機能の抜本的強化策等について御議論を賜っておりますが、その中で、ケアマネジメントの公正中立そして独立性を確保するための方策について十分な検討を行ってまいりたいと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 私は、今回の報告では介護職員の確保問題について注目をいたしました。  報告書によると、介護職員の不足によって定員利用となっていない介護老人福祉施設が五保険者の管内で五施設、介護老人保健施設が二保険者の管内で二施設、地域密着型介護老人福祉施設が四保険者の管内で六施設、グループホームは二保険者の管内で二事業所、合計すると十一保険者の管内で十五施設が職員不足を理由に定員利用となっていないということでありました。  厚生労働省の今後の見通しでは、二〇二五年度では、介護人材の需要見込みは二百五十三万人に対して供給見込みが二百十五万二千人、需給ギャップが三十七万七千人、こういうことになるわけでして、国、都道府県が各種施策によって人材確保に今努めていることは承知をいたしておりますけれども、例えば、処遇改善として施設の予算を加算することによって月額一万二千円相当の賃金改善を図るというのもその一つだろうと思う。しかし、実際に一万二千円上がるかどうかという問題は、これは職員全体にそういう意味で上がるかどうか。そうならないわけですね。例えば、看護師やあるいは調理師、この加算金が使えないわけでありますから、そうすると、この賃金改善資金というのは一部事業者が負担しなきゃならぬということになってくる、こういう格好になるわけでありますから、そういう意味では単純にはいかないということでしょう。  元々、社会保険、社会福祉、介護事業における常勤労働者の給与は産業平均と比較して約八万円低い、こういう格好になっているわけですが、待機児童の解消の問題でもそうですけれども、ハードの問題もさることながら、この人材確保が大きな課題ですね。施設があっても人がいない、この問題をどのように解決していくおつもりなのか。ここのところの見通し、大臣の方からお伺いしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘のように、二〇二五年、平成三十七年には約三十七・七万人の介護人材不足が予想されているわけでございまして、政府としては、ただいま一億総活躍社会の実現のために介護離職ゼロを掲げて、人材の確保についても処遇改善を図るとともに、介護人材の呼び戻し、それから介護の生産性の向上、言ってみれば介護の魅力を向上することによって最大限の人材確保を図っていくということで、様々な施策を既に打っているわけでございます。  例えば、奨学金制度の拡充、それから再就職準備金貸付制度の創設、それから介護施設などにおける職員のための保育施設の開設支援といったこともやってきておりますし、また介護ロボットの活用の一層の推進、それからICTを活用して生産性を向上する、そしてペーパーレスをなるべく進めて過度な負担をなくすことによって、我々今、業務量の半減というか、ペーパー、文書量の半減ということを言っておりますが、そういうことを今組んでいるわけでございます。  一億総活躍国民会議の総理からの発言でも、介護人材の処遇改善についてはキャリアアップの仕組みを構築をして、つまりちゃんとした賃金テーブルをつくるというようなことを含めてキャリアアップの仕組みを構築をして、競合他産業との賃金差がなくなるように、今後、更に処遇改善を行うということを今考えてプランを作成中でございます。  いずれにしても、介護の生産性の向上を図ることによって介護の仕事をより魅力あるものにするため、これは、今御指摘のように、介護福祉士だけではなくてその他の介護の現場で働いていらっしゃる皆様方にとっても、生産性の向上を図っていくということは、魅力的な仕事にすることによる、言ってみれば人材確保の手だてにもなるわけでありますので、これについてはしっかりと今懇談会で議論をしていただいて、一月から今取りまとめをしつつありますけれども、先進的な動きを全国で展開していただこうというふうに考えておりまして、そういったことも相まって人材確保が進むように更に努力をしてまいりたいと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 待機児童の解消問題でもそうなんですが、どうも定員を増やせばいいという安易な発想が厚労省の中にはあるように思いまして、今も大臣言われましたけれども、人材をしっかり確保する、その人材を育成を図っていく、こういう努力というのがやはり何といっても一番大事なんだろうと思うので、そういう観点をしっかりと持って対応いただくように要請をしておきたいと思います。  次に、「もんじゅ」の問題に、馳大臣中心にお伺いをしたいと思います。  本委員会は五年前、二〇〇九年度決算、これ是認をしなかったんですね、この決算委員会では。その際、政府に対して全会一致の警告決議の中で、「福島第一原子力発電所の事故を踏まえたエネルギー政策の見直しに当たって、積極的な情報開示を行いつつ、もんじゅの在り方についても十分に検討すべきである。」という指摘を行いました。しかし、政府はその後、何ら具体的な対応をされてこなかった、こういうふうに見えてしようがありません。  一方、原子力規制委員会は、昨年十一月に文科省に対して「もんじゅ」に関して勧告を行って、日本原子力研究開発機構に代わり「もんじゅ」の出力運転を行う能力のある者を選定すること、それが困難な場合は「もんじゅ」という発電用原子炉施設の在り方を抜本的に見直すことを求められました。  この勧告に至った最大の要因、そして「もんじゅ」の廃炉を求めなかった理由について、田中委員長からお伺いをしたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 「もんじゅ」につきましては、平成二十四年に多数の保守管理機器等の不備に係る諸問題が発生し、その後の定期保守検査においても度々そういった不備が発見されました。その都度、原子力研究開発機構に対しては規制上の措置を講ずるとともに、研究開発機構の主務省であります文部科学省に対しても適切な指導監督を行うよう二度にわたり要請しましたが、現在に至るもまだ十分な改善は見られていないという状況にありました。  こうした状況を踏まえ、原子力規制委員会としては、原子力研究開発機構が「もんじゅ」の出力運転を安全に行う主体として必要な資質を有していないと考えるに至ったため、安全確保の観点から文部科学大臣に対して勧告を行うに至ったものであります。勧告の内容については今先生の方からお話しになりましたので省略しますが、廃炉についての言及がありました。  私どもとしては、「もんじゅ」が有する安全上のリスクを減少するということを求めております。そのための方法としてはいろいろ考えられると思いますが、その対応については文部科学省の責任において検討されるべきものと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今ありましたように、この勧告の中には、「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有する者を具体的に特定することが困難であるならば、「もんじゅ」が有する安全上のリスクを明確に減少させるよう、「もんじゅ」という発電用原子炉施設の在り方を抜本的に見直すこととあるわけですが、これは廃炉も選択肢のうちに入るという意味ですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほどもお答え申し上げましたが、リスクの減少の方法については様々なことが考えられます。施設を廃止するか否かも含めて、勧告への対応については文部科学省の責任において検討されるべきものと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そこで、文科大臣にお伺いしますが、規制委員会からおおむね半年をめどに勧告への対応を求められているわけですね。そもそも文科省は、機構に対して適切な監督を行うよう規制委員会から求められてきたけれども、今もお話がありました、機構の活動に実質的な改善は認められずに、文科省のこれまでの対応は結果的に功を奏していないと指摘されるなど、事実上監督責任が問われてきたわけですね。  そういう文科省に機構に代わる組織を選定する資格があるのかちょっと疑問ですが、勧告への対応というのは現在どうなさっているのか、お伺いをしたいと思います。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) 文科省としては、「もんじゅ」について勧告を受ける状況に至ったことを大変重大なことと受け止めております。これまでの課題の総括、「もんじゅ」の在り方の検討、具体的な運営主体の検討という三段階で検討を進めることといたしました。  昨年十二月には、私の下に有識者による「もんじゅ」の在り方に関する検討会を設け、委員にはこれまで「もんじゅ」の現地を視察いただきつつ、七回にわたる会議で大変精力的に議論をいただいておりまして、現在は取りまとめに向けて議論を深めているところであります。  文科省としては、検討会での議論を踏まえ、可能な限り速やかに課題が解決されるように、前面に立って対応を進めてまいりたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 少し観点を変えてお伺いをしていきます。  先日の当委員会で、河野行革担当大臣に昨年の十四の原発関連事業のレビューについてお聞きをしたんですが、四つが文科省の所管、こういうことと思いますが、その中で、ほとんど使用されていない核燃料運搬船の維持費等について年間十二億円も掛かっていると機構が批判をされているわけですね。事業レビューにおけるこのような批判をどのように受け止めをされているのか、あるいは対応されているのか。  また、報道では、自民党行革推進本部PTの調べでは、機構の発注業務で関連企業、団体だけが入札に応じた七百十九件の平均入札率が九九・〇七%だったということでありまして、余りにもずさんではないのか、こう自民党部会の中でも指摘をされていますが、これについてはどのように対応するおつもりなのか、この二点をお伺いをします。

馳浩自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(馳浩君) まず、基本的にいずれの指摘についても真摯に対応すべきと考えております。そこで、行政事業レビューにおける指摘を踏まえて具体的に申し上げます。  開栄丸については、維持管理経費を最低限に絞り込み、平成二十八年度予算に約六億円を減額して計上するとともに、平成二十八年二月二十四日に、原子力機構から原燃輸送に対し使用の終了に係る通知を行いました。RETFについては、利活用検討に係る予算約二・一億円の平成二十八年度予算への計上を見送りました。電源立地地域対策交付金等については、交付規則を文科省ホームページにて公開するとともに、成果指標の見直しを開始したところであります。  また、落札率の問題等、自民党の行革本部の行政事業レビューで指摘をされた件についてでありますが、報告書においては、原子力機構の契約に関して、高落札率や特定少数の事業者以外の者が競争入札に参加していない旨を指摘されております。これを受けて、同機構において、電子入札の完全導入や、公告期間の延長といった契約に関する改革や役職員の再就職制限の強化などを行ったところであります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 時間が参りますから、最後はもう私が一方的に物を申し上げるしかないんですが、そもそも、この「もんじゅ」そのものは七〇年代、建設の計画からいえば三百五十億円ぐらいということから始まったんですが、既に二〇一五年まで「もんじゅ」につぎ込まれた事業費は一兆二百二十五億円、これに、先ほども話がありましたけれども、昨年度の事業費などを合わせますと、これは一年間に二百二十億円余り、こういう格好で一キロワットも発電をされていない、大変壮大な浪費だと言わざるを得ないのではないか。何の役にも立っていない「もんじゅ」を維持し続けて、こういう格好で何の意味があるのか。先進国の中でも日本の教育予算はGDP比において最下位クラスになっている。文科省がこれを担当していること自体も何となく違和感を感じるわけですが、直ちにやっぱり廃炉を決断をして、この予算をむしろ教育に回すべきじゃないのか、こう言いたいと思います。  いずれにしても、事業用でないものですから止まっておっても赤字も何も出ない、単に毎年毎年予算が付いてくる、こんなばかな、無駄なことを本気でやっぱりやめることも含めて、馳大臣の決断を強く求めて、今日のところは質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

小泉昭男自由民主党

○委員長(小泉昭男君) 他に発言もないようでございますので、文部科学省及び厚生労働省の決算についての審査はこの程度といたします。  次回は来る九日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十八分散会

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