経済産業委員会 第8号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2016/04/28
会議録
○委員長(小見山幸治君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 この度の熊本県熊本地方等を震源とする地震により甚大な被害がもたらされ、尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。 犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。 ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。 御起立願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(小見山幸治君) 黙祷を終わります。御着席願います。 ─────────────
○委員長(小見山幸治君) 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、中泉松司君及び長峯誠君が委員を辞任され、その補欠として松村祥史君及び丸川珠代君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小見山幸治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官菅久修一君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小見山幸治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小見山幸治君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○安井美沙子君 民進党・新緑風会の安井美沙子でございます。今日はよろしくお願いいたします。 今般の熊本地震では、多くの犠牲者の方が出、また建物の損壊など多くの被害も出ているわけですけれども、企業も様々な被害を被り、事業の継続、再開に困難を感じている経営者の方もさぞ多いことと思います。トヨタが被災地における部品の生産、調達ができなくなったことから生産を停止したということは報道されておりますけれども、現地の中小・小規模企業の被災状況と企業活動への影響についての見立てを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(豊永厚志君) お答え申し上げます。 私ども中小企業庁では、熊本県に二十三か所、大分県に二十一か所の特別相談窓口を設定してございます。その相談件数が既に二千三百件に及んでございます。また、関係中小企業団体に現場の声を私どもにお伝えいただくようにお願いもしてございます。あわせて、現地に中小企業庁の次長以下四人を常駐させておりまして、今週中は別途管理職を四人、現地九州に派遣して、情報収集に努めてございます。 その上で、集約して申し上げますと、工場やお店や事業場、こういったところが、商店街も含みますけれども、損壊しているという被害がまず一つのパターンだと思います。もう一つは、今委員の御指摘にありましたけれども、取引先の被災や営業停止によりまして事業活動が停止している、いわゆるサプライチェーンの影響を受けている事業者もいらっしゃると。それから、これは熊本県に限らないでもう少し広範な範囲に及んでおりますけれども、観光客の予約キャンセルが続いておりまして、ゴールデンウイークを前に控えて非常に心配だという声がかなり九州中に広がっているような感じもいたします。 いずれにしましても、先ほど申し上げましたような体制をしいている中で、今後とも現地の被災状況また私ども政府に対する要請に細かく対応できるように努めてまいりたいと考えております。
○安井美沙子君 是非よろしくお願いいたします。 とにかく今は迅速な対応が求められます。中企庁が早速に支援策ガイドブックというものをまとめたことは私は大変評価をしているのですけれども、これが必要な人に行き渡らないと、そして役立てていただかないと意味がないわけですが、現時点での支援はどこに重点を置いており、この支援のメニューはどのように周知しているのか、お答えください。
○政府参考人(豊永厚志君) 現時点、これまでに講じた施策は、言及いただきましたガイドブックにもかなり詳しく載せておりますけれども、まずは発災直後から特別相談窓口、被災された方々のいろんな御質問に答える、相談に答える体制をつくるということに加えまして、政府系金融機関を通じて特別な金利での貸付け、それから民間金融機関からお借りになる方々に対する保証といった体制を当面の資金繰りとして講じてございます。また、激甚災害の指定がございました。これも熊本県、指定されておりますけれども、これに伴いまして、保証の枠の拡大、それから貸付金利の更なる深掘りという措置を講じたところでございます。こういった資金繰りがこれまでの大きな内容の一つでございます。 もう一つはサプライチェーンに絡むわけでございますけれども、下請関係の中小事業者に親企業が十分な配慮をすることとかを大臣の名の下に通達をかなり出してございますし、下請かけこみ寺、これは全国に及びますので、四十八か所に特別相談窓口を講じて全国のサプライチェーンの影響を心配する方々の声に答えてございます。 また、細かいことでございますけれども、既に借りている借金の返済を猶予するように金融庁共々通達を出したり、それから既に公募している六件の公募中の補助金がございますけれども、これについては、熊本県の方々についてはうんとその募集期間を延ばしたりもしてございます。 こういったことを講じておりますけれども、これらはガイドブックで周知しておりますけれども、まだこれは、印刷部数で三千部程度刷って現地に送っておりますが、現地でも刷り増してもたかが数千部であります。 加えて、最近の大きな特徴としてネットでの情報提供というのは重要だと考えておりまして、支援サイトのミラサポ以外にもツイッターとかホームページを通じて情報提供に努めておりますけれども、ミラサポでいえばこれまで六千回ほど、ホームページで七千回ほどのヒットをいただいておりますし、ツイッターでいきますと、これは数え方にもよるんですが十八万件のツイートをいただいているような印象を持っております。
○安井美沙子君 非常にいい手段をいろいろ講じていただいていると思いますけれども、私たちもそういったせっかくの支援メニューを周知することに協力をできればさせていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 今度、五月に第二弾といいますか、今のこの急遽の応急策に続いて政府が補正予算を通じた中小・小規模企業の支援というのをすると思うわけですけれども、今のところまだ被害額の想定というのはちょっと時期尚早かもしれませんけれども、もし大体のその被害額というのが分かればそれと、それに応じたどのぐらいの補正予算がどういった内容で中小・小規模企業に出すことになっているのか、その辺の今の予定をお知らせください。
○政府参考人(豊永厚志君) 被害額についての精緻なお問合せがありましたので、そこのところだけ私から先にお答えさせていただきます。 精緻な把握は困難であるということではございますけれども、今度、激甚災害法の指定の際に、現地熊本県、関係市町村と協議して、一千億以上の被害が、損壊、被災事業者その他で復旧に要する、そういう被害が生じていると見込まれるということをしたことはございますが、更に被害は拡大するおそれもありますし、熊本県以外のところでもそういった被害は生じておりますので、現時点では全体は把握できてはおりません。
○国務大臣(林幹雄君) 委員長からもございましたけれども、今回の熊本地方の地震でお亡くなりになりました方々に対して心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、また、被災された方々、負傷された方々に対しましても心からお見舞いを申し上げます。 補正予算についてお尋ねがございました。 補正予算では、総理からの指示に基づきまして、被災地の当面の復旧に万全を期するというために、まず、住居の確保、生活再建支援金の支給など、被災者支援に要する経費を計上する、もう一点は、今後の復旧を迅速に進めていくために、熊本地震復旧等予備費を創設するということになるというふうに承知をしているところでございます。 私といたしましては、中小企業の復旧対策を中心に、影響を受けた中小企業の支援に万全を期してまいりたいと考えています。 このため、まずは、今中小企業庁長官から話がありましたように、職員を派遣をいたしまして、現状と支援のニーズの把握に全力を挙げているところでございます。加えて、先日、二十五日に開催いたしました熊本地方地震災害総合中小企業対策本部協議会において、私から直接、中小企業団体四団体あるいは政府系金融機関などの支援機関に対しまして、現地の企業の被害状況や支援ニーズの早急な収集を要請したところでございます。 具体的な支援策の内容については、こうした現地の中小企業の声を踏まえて早急に検討してまいりたいというふうに考えております。
○安井美沙子君 大臣おっしゃるように、現地の声を反映した内容にしていただきたいと思います。 東日本大震災のときには民主党政権でグループ補助金というものを創設しましたが、これがかなり長期にわたって、長期といってもまだ五、六年ですけれども、非常に役立っている、使い勝手がいいというふうに聞いております。熊本には熊本の実情に合った形があると思いますので、その辺をよく考慮いただければというふうに心から願っております。 それでは次に、核燃料サイクルについてお伺いをいたします。 間もなく連休後に法案審議が待っておりますので、いろいろ細かい話はそちらに譲りたいと思いますけれども、私、以前、フィンランドのオンカロに視察に行きましたときに、話を聞いて最も印象に残りましたのが、最終処分場のキャパ、容量を確保しない限り新しい原発を造ってはいけないということになっているということでした。フィンランドというのは、エネルギー政策にしても国家安全保障にしても教育にしても、非常に政策が確固たる長期ビジョンに基づいているという印象がありまして、学ぶことが多いというふうに常々思っております。 翻って日本では、最終処分場を確保する前に原発を五十四基も造ってしまいまして、この重い宿題、負債を後世に押し付けるわけにはいかない、どうしても現役世代で最終処分の道筋を付けなくてはいけないというふうに考えております。 政府は、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律で使用済核燃料の全量再処理を前提としています。その一方で、二〇一四年のエネルギー基本計画においては、将来世代が最良の処分方法を選択できるよう、可逆性、回収可能性を担保し、直接処分など代替処分オプションに関する調査研究を推進するとしています。 フィンランドでは、直接処分を前提としていますけれども、やはり可逆性、回収可能性を担保しているとのことで、その意味はと申しますと、将来世代がより技術的に優れた処分方法を見付けたときに、一旦直接処分で埋めたものを掘り出して、改めてその新しい技術でもって処分をする、こういうことができるように備えているという、こういう意味の可逆性でございます。 昨日の本会議での政府の答弁によれば、日本の場合は、全量再処理を前提にしつつ可逆性を担保するために直接処分の研究をするということだったのですけれども、これはどういう意味なのかなというふうにあのとき疑問がちょっと残りました。 といいますのは、将来どんなに技術が進歩しても、既に再処理したもの、地中に埋まったものを掘り出して直接処分をするということは論理的にあり得ないわけでして、つまり、考え得る可逆性、回収可能性の担保というのは、再処理が立ち行かなくなることを今から想定して、埋める前に直接処分に切り替える、つまり再処理をせずに直接処分にするのだと、こういう余地を残すということにほかならないというふうにしか思えないのですが、こういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) まず、最終処分場がない中で再稼働を進めるべきでないという指摘がなされていることは承知しているところでございます。 また一方で、最終処分場の確保につきましては、諸外国でも大変苦労をしながら時間を掛けて取り組んでいるのが実情でございまして、処分場を決めてから原発を動かすという形じゃなくて、原発を使いながら処分場の確保に地道に取り組んでいるというのが現実であるわけでございます。 我が国は、高レベル放射性廃棄物の量の減少、放射能レベルの低減、資源の有効活用などの観点から、エネルギー基本計画で閣議決定したとおり、自治体や国際社会の理解を得つつ、核燃料サイクルを推進する方針としているところでございます。 加えて、将来の政策の選択肢について様々な側面から検討すること、調査研究により新たな知見を得ていくこと、これは政策を進める上で重要な取組であるというふうに考えます。こうした観点から、直接処分についても調査研究を進めているところでございます。
○安井美沙子君 余りはっきりとは答弁してくださらなかったんですけれども、私は、大臣の答弁の裏には私が推測したことが言外に言われているのだというふうに解釈をせざるを得ませんでした。 先に行きます。 今般の法案で、再処理に関しては、事業者の経営状況の悪化を懸念して拠出金制度を創設することにしているわけですけれども、海外のプルトニウムについては、事業者の経営状況悪化によってMOX燃料に加工するための資金が確保できなくなることを想定しておりませんで、昨日も大臣は答弁で、民民で対処可能として法案の対象外としたというふうに答弁されています。 事業者の経営状況悪化は、なぜ国内の再処理には影響し、海外分には影響しないんでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 再処理等拠出金法案は、原子力事業者の経営状態にかかわらず、再処理等に必要な資金を安定的に確保して、MOX燃料加工を含む一連の事業を全体として着実かつ効率的に進めることを目的としておるところでございます。 他方で、御指摘のプルトニウムについては、昨日の本会議における直嶋議員からの御質問にお答えしたとおり、現状、海外におけるMOX燃料加工事業においては、拠出金単価の算定の前提となる事業に要する費用の総額の特定が困難であることから、今回の拠出金制度にはなじまないというふうに判断をして、対象から除外することといたしました。 一般論として、電力自由化が進展する中で事業者の経営状態が悪化するという不確実性に備えて再処理等に必要な資金を確保する必要がありますが、海外で保管されているプルトニウムについては、既に一連のプロセスの大部分を占める再処理の工程は完了しているということから、将来の不確実性に備える必要性は相対的に低いというふうに考えているところでございます。
○安井美沙子君 一歩踏み込んだ答弁をいただきました。 不確実性は相対的には低いとはいえ、ないとはもちろん断言できないわけですので、この辺についても法案審議の中でもまた深めていきたいと思いますし、この課題は法案が成立しても消えるわけではございませんので、しっかり責任を持って考えていただきたいと思います。 それでは、急にまた話題が変わりますが、商店街支援についてお伺いをいたします。 資料をお配りさせていただいております。この写真の方のページを御覧いただきたいんですけれども、この写真は、私の地元愛知県一宮市の本町通商店街でございます。 御覧いただければ分かりますように、シャッター通りとなっております。七夕まつりなど一時的ににぎわうことはあるのですけれども、平時は全く閑散としております。この商店街の奥にかすかに神社が見えると思うんですけれども、この神社、下の、真清田神社でございます。要は、この真清田神社というのは、尾張一宮という、一宮という地名はそこからきているわけですけれども、尾張の国の一宮という大変由緒のある神社でございまして、全国から神社ファンの方がいらっしゃるわけですね。ですから、私などは、そういった方々がこの向かい側の本町通商店街に来て、いろいろお買物をついでに楽しんでいただいてお金をたくさん落としていただければいいのになと常々思っているわけです。そして、そのいらっしゃる方も、わざわざ一宮に来るわけですから、お買物の楽しみが増えればまた観光としてもにぎわうということをいつも願っているわけです。しかし、この商店街に立ち寄る方はほとんどいませんし、非常に残念です。伊勢神宮のおかげ横丁のようなああいうものになれば、また地方再生、創生ということになるんだがなというふうに思っています。 一体、この商店街は、じゃ、どうしてこういう状況になってしまったのかということなんですけれども、裏面を御覧ください。これまでに経産省がいろいろ実施してきた補助金の交付を十分受けているということが見ていただけると思います。 実際にこういった補助金を受けるということも実は大変なことでございまして、自己負担分がございますし、大概三分の一ですね、ありますし、それから商店街の関係者の合意を取り付けて申請手続をするということに至るには、やはり往々にして高齢化した商店街でそれを担う事務能力、そして支援がないとこれはできないわけでございますので、これをやってきているという、私は熱意と能力には、非常に評価をしているわけですけれども、これらの補助金をもってしても一宮本町商店街は活性化していないという残念な実情があります。 そこで、経産省の商店街支援を十分に受けている商店街がこうであるのだから、一体、経産省の商店街支援というのはどうなっているのだろうという疑問、問題意識を持って今日は質問させていただきます。 近年、行政事業レビュー等での指摘を受けて商店街予算が大幅に削減されたと聞いておりますけれども、大幅削減に至った理由は何でしょうか。
○政府参考人(豊永厚志君) 御指摘のように、商店街の補助金は減少傾向にございます。長く見れば五年前の予算の約半分になってございますし、二年前と比べても七割、三割減の形になっております。 これは、ここ五年ほどの間にいろんな御指摘をいただく機会もございまして、効果の検証をすべし、また対象事業についてもより効果的なものであるべきだと。誤解を恐れずに申し上げれば、ハード物を単純に造るのではなくて、代替者がそこに来て、役立つような機能を発揮するものに重点化すべきだというような御指摘をいただいたことを受けて、そうした過程でもって予算の重点化が図られてきた結果が先ほど申し上げたような数字の変化になっていると承知してございます。
○安井美沙子君 ハード事業が削減されたというふうに理解しているんですけれども、ハード事業がソフト事業に比べて費用対効果が低いと結論付けた根拠はどこにあるのでしょうか。
○政府参考人(豊永厚志君) 実は、ハード事業をやめてソフト事業に特化すべきだという明確なルールがあるわけではございません。また、ソフト事業と私どもが申し上げている中にも、いわゆる単純なといいますか比較的イベントというものに属するものと、子育て世代とか高齢者の方々がいらっしゃる間にサービスを提供するようなものも含まれることもありますので、そういう意味では一概にハードかソフトと言えませんけれども、シンボリックによく言われていますのは、従来、比較的アーケードの整備というものが多かったイメージから、最近は子育ての方々とか高齢者の方々が立ち寄られる、若しくはいろんなお買物をしている間にサービスを提供する、そういった機能を持った、半分ハードが入りますけれども、機能にシフトしつつある、またそのことが時代のニーズに合っているのではないかという御指摘をいただいてきてはございます。
○安井美沙子君 指摘を受けてそういうふうにシフトしているというふうに理解しますけれども、厳密に費用対効果ということを定量的に測定したわけではないのかなというふうに思います。 それでは、今実際のそれぞれの補助金を交付するにおいて、あと採択事業の効果を測定する指標として、売上高の増加あるいは歩行者通行量の増加というもの、この測定を徹底しているそうなんですけれども、これまでの累次にわたる支援の総額に対して、個々のではなくて全国の商店街の売上高、通行量にどの程度の効果が出たのでしょうか。
○政府参考人(豊永厚志君) お答え申し上げます。 これは例を限った方が示しやすいので、二十四年度に補助をした事業についてお答えさせていただきます。 二十四年度に補助をした事業が百十二ございますけれども、まず指標として大きく二つ私どもは掲げてございます。一つは歩行者通行量が増加するかしないか、したかどうか、もう一つは売上高が増加するか、したかということに、大きく二つ目標を設定してございます。 それで、今申し上げました二十四年度の百十二の事業について見ますと、一年後、すなわち二十四年度に補助をしたものが二十五年度を経て三月末までにどういう効果があったかということでこの二つの指標を見ますと、歩行者通行量が増加したということが、七三%の補助対象事業者から効果があったという回答がございますし、売上高が増加したということにつきましては、五九・八%の事業者から増加したという回答がございます。 実際の増加量でございますけれども、これは大きなマクロで答えますと、全事業を対象に歩行者通行量が三・六%増えたと。これは全国で、また延べでございますけれども、約四万人に相当します。また、売上高につきましては一・八%平均で増加してございます。これは全国で約三百三十億円の売上げの増加ということになってございます。 二年後について見ますと、今のは一年後の数字でございますけれども、二年後にしますと少しずつ実は落ちてございまして、歩行者通行量が増加したが六六%、売上高が増加したが五八%となってございまして、歩行者通行量の増加率は五・二%、売上高の増加率は〇・四%ということで、一年目より少し落ちていますが、まだプラスの方が多いという実績になってございます。
○安井美沙子君 その効果の測定のときに、あるいはその報告書の提出のときに、売上高や歩行者の通行量が増加したかどうかというのはちょっと分かりにくいというふうに私は思います。というのは、増加も〇・一%なのか、それとも二〇%なのか、これが一緒くたになって増加したというふうに判定されるのは、やっぱり政策評価としてはおかしいんじゃないかというふうに思います。 先ほど、全国の評価として、それぞれ売上高と歩行者がどのぐらい増えたかということをおっしゃっていただきましたけれども、やはりそういった提示の仕方、それぞれの商店街に対してもそういった報告のさせ方をしているのかもしれませんけれども、中企庁のレポートでは必ず増加したが何%という表示の仕方をしてありますが、これは非常にミスリーディングですので、もう少し厳密に、例えば何%増加したのは何%とか、そういった仕方をしていただいた方が政策評価はしやすいかと思います。 平成二十四年度から二十七年度当初予算における支援事業では、全国一万三千の商店街に対して、申請件数が約、各補助金に対して百件から二百件と、申請件数一%から二%と、極端に少ない印象があります。応募率が低い理由をどのように分析していらっしゃいますか。
○政府参考人(豊永厚志君) 全国の商店街、一万二千とも一万三千とも、確かにございます。これは商店街という定義で、総務省の調査に、三十戸だったと思います、三十戸以上の商店が比較的近接している場合を商店街と称するという統計的なものでございまして、それが一体的な商業組合を形成しているかどうかというのとはまた違うという御理解の下にお話しさせていただきますと、この一万三千のうち、共同でこの補助金に申請をしてきた数という意味では二%になってございます。これは、補助の要件に合致するかどうか、また自己負担として三分の一を出す余裕があるかどうか、またそのことについて組合なら組合の賛同を過半数という形で得られるかどうかというようなプロセスの中で絞り込まれてきてこの結果に至っているものと考えてございます。また、これは推測でしかございませんけれども、予算の伸びも、伸びといいますか減少傾向にあることも多少影響しているのかもしれません。 以上であります。
○安井美沙子君 様々な理由があるかと思いますけれども、私も同じような推測をしています。 いずれにしても、応募率が低いということはやはり事業の設計に何か問題があるということで、全体の予算は削減されて無駄をなくしてきたというふうには考えるわけですけれども、それにしても、効果がないもの、あるいは応募が少ないものを続けていてもしようがない、むしろ私は予算を増やしてでも効果のある事業をしていただきたいというふうに思うんです。 ハードを削減、いわゆるハード、ソフトの区別も単純ではないというふうにおっしゃいましたけれども、いわゆるアーケードとかのハードはやめて予算の削減はしてきたと、これは第一歩だと思います。そして、第二歩として、今度は時代の趨勢に合ったハードとソフトが合わさったものに変えてきたという第二弾があったわけですけれども、これをやってもまだ応募率が少なく、そしてまた、売上高や歩行者通行量、激増するわけではない、こういう事態を受けて、またそろそろ三段階目に入ってもいいのではないかというふうに思っております。 さて、こういった状況で今予算が削減されている、そして一つ一つの補助金の規模が小さくなってきますと、一回補助金を受けて、それでもって商店街が劇的に活性化するということはなかなか想定しにくいです。そうなりますと、商店街の支援において他省庁との事業の連携をすべきではないかというふうに私は考えています。 例えば、内閣府の中心市街地活性化事業との連携をもう少ししてはいかがかと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 中心市街地活性化を、全体を視野に広げて取り組むことは個々の商店街の活性化にも有効と考えます。そのためには、商店街のみならず、地方自治体や住民など地域関係者が目標や方向性を共有して、一体となって取り組むことが大事だろうというふうに思います。 例えば金沢では、商店街が免税手続カウンターを設置する一方、まちづくり会社が中心市街地を回遊するバスを運行し、外国人観光客の商店街の誘致に成功した例もございます。 そして、先生御指摘の、いわゆる日本版CCRCのことを取り上げているんでしょうか。(発言する者あり)そうですか、はい。
○安井美沙子君 次は、その内閣府の日本版CCRC構想と商店街支援のドッキングというか連携についてお聞きしようと思っておりました。 商店街、幾らいろんなにぎわいの仕掛けをしても、必要がなければ行かないわけですよね。CCRC構想というのは、やはり生涯活躍の町、それから介護、医療の機能なども含めてということなので、結局、高齢化社会で必要なものがそこに集まるのではないかというふうに想定するわけです。そうすると、商店街にその機能を埋め込むことで自然と人が集まるのではないか、そんなことを考えましたものですから、先般、地方創生の方で成立をしたばかりのCCRC構想と連携というのはいかがかと思いまして、質問させていただきます。
○国務大臣(林幹雄君) 安井先生御指摘の日本版CCRCは、中高年者が希望に応じて地方や町中に移り住み、コミュニティーづくりを進めていく取組というふうに承知をしているところでございます。これによって、地方の商店街におきまして中高年者による人の流れが生まれたり、商店街での買物が行われる可能性があるわけでございます。 現在、経産省では商店街がNPO法人等と連携して行う高齢者・子育て支援サービスの提供等に対して支援を行っているところでございまして、その中には、愛媛県四国中央市の川之江栄町商店街においてNPO法人が空き店舗に子育て支援・高齢者コミュニティー施設を設けたという例などがございます。 日本版CCRCなどの施策と連携しつつ、商店街の活性化を後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○安井美沙子君 もう一つは、先般この委員会で成立させました中小企業経営強化法でございます。これ、サービス業の生産性を高めることを目的としております。小売はまさにサービス業でありますけれども、空き店舗が埋まらない理由としてアンケートの結果で店舗の老朽化というのを挙げる方が多いわけですけれども、これを改修する場合に所定の手続を踏めば設備投資減税や金融支援を受けられるんでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 中小企業等経営強化法案は、我が国が業種ごとに生産性向上の優良事例を指針の形で分かりやすく示して、中小企業・小規模事業者の生産性向上を促すものでございまして、小売業についても指針を作成をいたします。本法案の認定を受けることにより固定資産税の軽減や金融支援などを受けることができますし、店舗の活性化に資するものと考えております。また、共同申請を柔軟に受け付ける、あるいは申請負担を軽減するなど、小規模事業者を含めた商店街を構成する店舗に幅広く法案を活用していただくことを考えているところでございます。 こうした取組によりまして、本法案が商店街の活性化に貢献できるよう取り組んでまいりたいと思います。
○安井美沙子君 今三つほどほかの事業との連携について聞かせていただいたわけですけれども、いずれも私は可能性が大いにあると思います。是非、商店街支援という単独で進むのではなく、こういったこともこれから積極的にお願いをしたいと思います。 最後に、この商店街についてですけれども、シャッター通り化をしている、衰退をしている原因、構造的な原因として、高齢化や設備の老朽化、近隣への大規模店出店などがあります。こういうものを解決しなければ商店街を活性化するのはとどのつまり難しいわけですけれども、こういった厳然たる厳しい事実に対しての大臣の認識と、取り組む上でのビジョンをお聞かせください。
○国務大臣(林幹雄君) これまた安井先生御指摘の構造的な課題に対応するためには、地域商店街活性化法に基づいて策定されました基本方針にあるように、地域住民のニーズを適確に捉えた取組を進めることが必要だろうというふうに考えておりまして、例えば長野県佐久市の岩村田本町商店街では、長野新幹線の開通によりまして、駅近傍への大型商業施設、イオンですけれども、この立地などによりまして顧客が離れてしまっておりました。この流れを変えるべく、病院や学校などが商店街の近隣に立地していることを踏まえて学習塾あるいは託児所などを開設するなど、地域住民のニーズに根差した密着型の商店街活動を実施したその結果、空き店舗数が減少するなど成果を上げているというふうに聞いております。 こうした商店街の取組に加えまして、経産省では、さきに述べたように、中心市街地活性化、あるいは店舗の生産性向上を図る経営力強化法などの施策を講じているところでございまして、これらを連携させまして、地域住民のニーズに正面から向き合って構造的な課題の解決に取り組む商店街を支援してまいりたいというふうに考えております。
○安井美沙子君 今日の議論の中で出てきた論点、これから具体的な政策に落としていっていただきたいと思います。ただ連携するというだけでは抽象的ですので、実際の連携をして新たな商店街支援をしていただくことを心からお願いをいたします。商店街、非常に地方創生にとって大事だと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 最後の時間を使いまして、全くまた違うテーマに移りたいと思います。毛皮の品質表示の問題です。 少し前まで毛皮というのは高級品のイメージでしたけれども、今ではふだん使いの衣類や雑貨などにも気軽に使われています。例えばコートの襟にファーが付いていたり、女性のバッグや手袋などにファーがあしらわれていることは珍しくありません。 家庭用品品質表示法に基づく表示規程には、革又は合成皮革は指定されているんですが、毛皮はありません。それはなぜかというと、毛皮は一般消費者が通常生活の用に供する繊維製品又は雑貨工業品には当たらないとの判断によるものだと質問主意書に対する答弁書でお答えをいただいております。これ、時代が変わったので、ちょっと時代に合わせて変えていくべきではないかというのが私の問題提起なわけですけれども。 指定がないわけですから、表示規程がないわけですから、せめてということで経産省と業界団体で定めた自主的な任意の規定ではどういうことが定められており、どのくらい遵守されているのでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 毛皮素材の表示につきましては、毛皮のなめしや縫製、卸売、小売など約五十社が加盟する一般社団法人日本毛皮協会におきまして、昭和五十五年、ちょっと古いんですけれども、同協会会員が対象とする毛皮素材の品名表示に関する規定を自主的に定めたものと承知しております。この規定の策定、運用につきましては経産省は関わってはおりません。 具体的に商品に表示すべき項目として、ミンクなどの種類、あるいは染色などの加工処理名、そしてまた使用部位の名前などが定められておりまして、この自主規定は会員のみを対象としたものではありますけれども、会員だけではなく、関連業界も含め、セミナーなどを通じた積極的な周知活動が行われているというふうに聞いているところでございます。
○安井美沙子君 毛皮の表示が義務付けられていない、この自主規制だけになりますと、要は知らないで毛皮製品を購入、使用してしまう可能性があるわけですね。動物愛護の観点から毛皮を回避している人でさえ、皮肉なことに、動物好きだからこそ、ふわふわした襟やバッグがかわいいなといって本物だと知らずに使ってしまうこともあるわけです。今はフェイクファーの技術が向上しているものですから、リアルファーとの区別が付きにくくなっているということがあります。私も毛皮の購入、使用をしたくないので、その物の臭いを嗅いで確認したり、あるいは店員さんに聞くわけですけれども、店員さんもこれがリアルかフェイクか分からないことがあるんですね。 こういった現状がありますし、法律が制定された昭和三十七年とは時代が変わっておりまして、最初に申し上げたように、毛皮が必ずしも高級品でない、あるいは気軽に一部に使われているということがありますものですから、この家庭用品品質表示法に基づく表示規程の革又は合成皮革というものに毛皮を加えるべきだと思っております。 この見解について、政府参考人と大臣、両方、答弁をお願いいたします。
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。 消費者庁におきましては、平成二十六年に規制改革実施計画、閣議決定されておりますが、これに基づきまして、これまで、事業者団体等に対するアンケート調査また意見交換などを通じまして家庭用品品質表示法による規制に関する要望を把握しまして一般消費者のニーズを踏まえつつ、指定品目や表示内容の見直しについて検討を行ってきたところでございます。この検討過程におきましては毛皮につきましては表示を義務付けるべきとする意見が見られなかったということもございまして、現時点におきましては、この家庭用品品質表示法の規制の対象にするとの検討は行っていないという状況でございます。 今後、毛皮を規制の対象とするかどうか、またどのような事項を規定するのかという判断をするに当たりましては、品質表示に関する一般消費者のニーズでありますとか毛皮に関する表示の実態、これを把握するとともに、さらに専門的、技術的観点から表示内容の実現可能性なども検討していく必要があるものと考えております。
○国務大臣(林幹雄君) 家庭用品品質表示法において対象とする品目については、消費者庁においてその趣旨にのっとり適切に判断されるべきものでございまして、経産省としてはお答えする立場にはないものというふうに考えております。 ただ、消費者庁におきまして検討がなされる場合におきましては、経産省としても必要な情報提供を行ってまいりたいというふうに考えます。
○安井美沙子君 消費者庁の方に重ねてお伺いします。 業界団体である日本毛皮協会も、消費者に適切に表示することが公正な競争にかなうとの立場で毛皮の表示義務に賛成しているんです。先ほどの答弁ですと、そういった協会の側の意向は全然反映しておりませんでしたけれども、協会自らが表示義務に賛成しているということも踏まえ、また海外の表示の法規制なども捉まえて、更に御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げました検討の過程の中では委員御指摘のようなお話はまだ伺っておりませんでしたけれども、今後そのような団体からの御意見などございましたら、必要に応じ、先ほど申しましたような観点で検討を進めていくことになろうかと考えております。
○安井美沙子君 後段の質問にお答えいただいていないんですけれども。海外の法規制はどうなっているか、それについてどう思われているかということです。
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。 平成二十二年度に消費者庁が行った調査によりますと、アメリカにおきましては、毛皮製品表示法によりまして、動物の毛皮又はその一部であって、毛、羊毛又は毛皮繊維を有するものが規制の対象とされておりまして、毛皮に用いられた動物名、また製品に用いられた毛皮の原産国名などが表示事項とされております。
○安井美沙子君 そういったことを踏まえて、なぜ海外ではそういうことが当たり前になっているのに日本では検討すらしていないのか、その辺についてはどう思われますか。
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。 委員からも既にお話ありましたとおり、家庭用品品質表示法は、一般消費者が通常生活の用に供する繊維製品又は雑貨工業品、まあ毛皮ですと繊維製品、雑貨工業品というふうになろうかと思いますが、そういうものが対象ということでございまして、これまでは毛皮については高級かつ嗜好的な製品ということで対象になっていなかったということでございます。 今後、先ほど委員御指摘のような団体からの御意見などがございましたら、必要に応じて更に検討していくことになろうかと考えております。
○安井美沙子君 団体からの意見のみならず世界の趨勢あるいは消費の現場を見て、今後も調査、進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 今般の熊本地震につきましては、お亡くなりになりました方々に改めてお悔やみの言葉を述べたいと思いますし、また、今なお不自由な避難生活をされている方々、また被災された方々に心よりお見舞い申し上げたいと思います。 今回は、住宅だけじゃなくていわゆる工場も被災をしたわけでございますけれども、報道にありますように、自動車部品工場が被災をしてそして全国の車体組立てが休止をするという事態もございまして、いわゆるサプライチェーンの問題でございます。これにつきまして、ほかの電子部品工場も被災をしているわけでございますけれども、その後の影響、また回復の状況について今どうなっているのか。 また、今ほど同僚議員からも、いわゆる被災された事業者に対する相談窓口については、既に熊本、大分で二千三百件と先ほど答弁もありましたが、全国的にもどれぐらいの相談が来ているのかにつきましてまず答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(豊永厚志君) 委員の御質問が私が答える範囲に収まっているのかどうか分かりませんが、私の方で知り得ているところで申し上げたいと思います。 先ほどの答弁でも答えましたけれども、現在、特別相談窓口を熊本、大分、それから実はこれの窓口に関わる全国団体、東京に多くあると思いますが、全国団体にも置いておりますし、それから下請関係については、北海道から沖縄までのサプライチェーンもカバーするように全国四十七都道府県をカバーした四十八か所ということで相談体制をしいているところでございます。 加えて、現地にも常駐の職員を含めて行かせておりますが、その上で、被災状況ということであれば、サプライチェーン以外にも、当然直接被災を受けた事業者の方々、また観光のようにインバウンドなり国内の方々から大変なキャンセルをいただいている、苦しいという声も聞いています。 このサプライチェーンにつきましては、そこに工場のある主な親事業者、被害を受けている若しくは被害を受けている企業と取引のある事業者というのはかなり判明してございますので、現在、経済産業省全体の中で見れば担当課がございまして、その担当課の方でその被害の状況、また被害を受けた操業の可否、操業を停止するならばその期間ということを調査しているところでございます。私どもは、その一環として、中小企業にどういう影響があるのかということについて、その調査検討に参画させていただいているところでございます。 全国の相談についてのお話ございましたけれども、この趣旨がサプライチェーンということであれば、下請かけこみ寺での相談件数ですけれども、これについてはまだ二十件弱の程度に収まってございますが、現地においてほかの、例えば商工会議所、また政府系金融機関における相談状況を見ますと、仕入先や納入先の被災、入荷の遅延等々についての相談が約全体の一割程度ございます。すなわち、ある時点での一割でございますので、今、二千三百件のうち一割と申し上げるのが適当かどうか分かりませんけれども、私どもはかなりの数字でそうした方々の心配が手元に届いているというふうに理解してございます。
○浜田昌良君 直接被害だけじゃなくて間接被害につきましても相談が来ているという状況だと思います。 今ほどございましたように、ある部品工場から部品が止まって全国の組立て工場が止まると。そうすると、ほかの県の部品工場さんが、自社は別に他県なので影響はないんだけれども、納入が遅れてしまうと、親企業の状況によって。そして、結果として、その組立て工場が受領拒否をして、よって支払が遅れてしまうじゃないかと、こういう御心配もあったわけですが、これにつきましては、公正取引委員会のQアンドAを見ますと、いわゆる下請企業に責任がある場合を除いて、既に発注があった部品の納品については親企業が受領拒否を行うことは下請法上問題があるということは明確になっているわけでございますので、この辺の周知徹底をまたしていただくことによってそういう不安が広がるのが止まるのかなと思っておりますし、また、支援という面では、セーフティーネット保証四号、これは災害関連保証でありますけれども、これについては、直接被害だけじゃなくて間接被害、つまり納入先が被害を受けることによって自社が影響を受けるという場合もこれは使えるわけでございますし、かつ、これも制度上は前年同期比二〇%減という、基準が三か月間続かないといけないわけでありますけれども、それが見込まれるというような状況は、被害があれば、もう現時点で見込まれる場合もありますので、こういうことについても、その三か月待つことなく臨機応変にやっていただくことを是非周知徹底を大臣のリーダーシップでお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 浜田委員御指摘の下請取引対策あるいはセーフティーネット保証四号につきましては、支援策をまとめたガイドブックに掲載いたしまして現地でお配りをしているわけでございますが、中小企業支援サイトのミラサポにも掲載するなど周知普及を今徹底しているところでございます。 四月二十五日に、下請取引対策につきましては、八百六十四の業界団体に対しまして留意点を注意喚起いたしまして、地震の影響を受けた下請事業者との取引関係の継続や優先的な発注を要請したところでございます。こうした周知を受けまして、全国四十八か所の下請かけこみ寺に設置しました特別相談窓口にいろいろ相談が寄せられているところでございます。 また、セーフティーネット保証四号につきましては、熊本県だけでなく、二十六日からは大分県においても発動しておりまして、被災された事業者と取引関係があることによって影響を受けている県内の事業者にも適用され、また被害の認定に当たっても柔軟な対応を取るということになっているわけでございます。この内容につきましては、熊本、大分両県の信用保証協会及び民間金融機関を通じた周知を行っているところでございます。 引き続き、被災されました中小企業の方々に必要な情報提供を行い、また支援に万全を期してまいりたいと考えています。
○浜田昌良君 被災されました中小企業に対しましては、当面は支払猶予であったりとか、また、今ございましたように金融面ですね、政府系金融機関の融資だったり保証というものが中心になっているわけでございますが、その時期を越えて、これから事業再開といいますか、復旧をされるとなってきますと、先ほどもございましたように、金融制度だけじゃなくてやはり補助制度が欲しいなという声が上がってくるのは事実だと思うんですね。これについてはいろいろとこれから検討されていくんだと思うんですが、今すぐできることもあることはあるんですね。 というのは、現行の本年度予算の補助事業の応募期間を長くしていただくとか、熊本枠をつくっておいていただくというようなことがしていただければ、より有り難いわけですね。 既に経産省の方で検討していただきまして、いわゆる持続化補助金という、小規模企業の方々、五十万なり百万、これ商店のいわゆる改装をしたりとか商品棚を替えたりするために使いやすい補助金でありますけど、これについては実は締切りが五月十三日だったわけでございますけど、これについては延期をしていただくということをしていただきましたし、また、中小企業の省エネ補助金、これについては一億程度の上限までありますけど、これについても期限が四月二十二日だったものも、これも延期をしていただいたりして、一歩一歩していただいて、できることからしていただく、安心感を持っていただくと。 あわせて、さらに、既に終わっているものにつきましても、今後補正予算の検討もありますので、是非それをもう一度、例えばものづくり補助金というのがあったわけですが、これはもう既に四月十三日に締め切られておりまして、震災の前の日ではありますけども、こういうものについても一千万なり三千万の補助金が三分の二あったわけでございまして、そういうものの熊本枠的につくっていただければ非常に地元の方々が立ち上がりやすくなるのかなと。 さらに、先ほど商店街の補助金の話もありました。今ほどハード関係が小さくなっているという話もありますが、実際、融資だけで二重ローンを抱えるのも大変な面もありますので、そういうものを検討いただきたいと思っておりますし、かつ、いろんな上限についても熊本枠的に、例えば持続化補助金というのは、あれ五十万円でありますけど、雇用が増えたり輸出促進をする場合には百万円になったりという、枠がアップするという制度になっていたと思いますけれども、被災された方については枠をちょっと上げるとか、そういう検討を、既存予算の検討だけじゃなくて、今後補正予算が検討される中で、是非、林大臣のリーダーシップで御検討いただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 十九日から中小企業庁の次長を常駐させて中小企業の被害状況や現場の声を伺っているわけでありますし、政府、被災者生活支援チームとの連携の下で、先日、私を本部長とする総合中小企業対策本部を設置したところでございます。 いろんな声を踏まえまして、二十二日に、持続化補助金など現在公募中の補助金については熊本県内の事業者の公募期間延長を決定したところでございます。 御指摘の補助金の熊本枠増設も含めまして、どのような支援が必要なのか、あるいはまた現場の声を踏まえて、今後検討してまいりたいというふうに考えております。引き続き、被災中小企業に寄り添いまして、適切な支援策を講じて復旧支援に全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。
○浜田昌良君 是非、いろんな現場の声を受けていただいて、現場の事業者の方々が立ち上がれるように手厚い支援をお願いしたいと思います。 続きまして、地方版政労使会議について話を移りたいと思います。 この件につきましては、三月七日の予算委員会でも林大臣に要請させていただいたところでございますけれども、実は、昨年の都道府県別地方版政労使会議、四十七都道府県全部開かれたんですが、どうしても厚生労働省の地方労働局が中心だったものですから、地方経済産業局の出席状況を聞きますと四十七都道府県で出席したのが二十二という半分を下回っていたという状況もございますので、これについては是非、経産省も積極的に対応していただきたいなと思っています。 ちなみに、この前の三月七日の予算委員会で塩崎厚労大臣からは、今後は政労使会議に金融機関の参加を得て生産性向上にも取り組むという話があったわけですね。これについてはかなり経産省と連携が必要となってくるんですが、どのように取り組んでいくのか、今年の開催の見込みも含めて、まず答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) 地方版政労使会議でございますけれども、昨年、公明党からの御提案をいただきまして、私ども、各労働局から都道府県や労使団体にも働きかけを行いまして、御指摘がございましたように、これまでに全ての都道府県において開催することができたところでございます。その中では、例えば働き方改革についての共同宣言の採択を行うなどの成果も上がってきております。こうしたことも踏まえまして、今年度も更なる取組を目指していきたいというふうに考えております。 具体的には、今御指摘がございましたように、三月七日の参議院予算委員会におきまして厚生労働大臣からも御答弁申し上げたとおり、地域の金融機関にも会議への参加を呼びかけまして、その目利き機能を生かして地域の企業の生産性向上に向けた提案や議論をいただけるよう、現在、関係の部署と調整を進めているところでございます。こうした取組を通じまして地方版政労使会議が地域における経済の好循環でございますとか労働条件の向上といった実を上げますように、厚生労働省といたしまして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 今ほどございましたように、地域の金融機関に目利き機能あるので参加していただくという話もあったんですが、そういう意味では、金融と同時に、経産省のいろんな助成メニューも生産性向上には重要でございますので、経産省にはよろず支援拠点が四十七都道府県にあるわけでございますので、そういうものとも連携していただいて、是非、この地方版政労使会議、経産大臣のリーダーシップで積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 今御指摘ありましたよろず支援拠点において大手製造業のOBやら中小企業診断士などの相談員が生産性向上についても助言を行っているところでございまして、そういった意味では、成功例を地域で広く普及させることは大変有効だと思っておりますし、厚労省と協力してこのよろず支援拠点の取組事例を支援策と併せて地方版政労使会議に情報提供していきたいと思っておりますし、また、この地方版政労使会議を主催する都道府県あるいは労働局からよろず拠点に参画の依頼があれば、積極的に対応するというように促していきたいと思っています。
○浜田昌良君 よろしくお願いしたいと思います。 あわせて、今般、中小企業庁中心になっていただきまして下請取引の実態調査、詳しくやっていただきました。これについては、調査のための調査に終わることなく、これをいかに取引の改善につなげていくかが重要でございまして、そういう意味では、中央の方でいろいろと対応するだけじゃなくて、四十七都道府県別にきめ細かな情報提供の場があるわけでございますので、ここで今回の下請取引の調査結果なんかも報告していただいて、より草の根から下請取引の改善、これも進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 昨年の十二月から産業界に対する大規模な調査を行いまして、三月に結果を取りまとめまして公表したところでございます。この結果については、今後、地方版政労使会議で報告してまいりたいと思います。さらに、関係業界へ周知するほか、年間五百回程度開催しております取引適正化の講習会などにおいても調査結果を報告してまいりたいと思います。 加えて、今、浜田委員及び公明党の提言を踏まえまして、取引上の問題点を分かりやすくまとめた事例集を作成いたしまして、大企業、中小企業双方に周知徹底をしていくつもりでございます。 この会議を含めまして、関係業界団体の会合なども活用いたしまして、草の根から中小企業・小規模事業者の取引条件の改善に取り組んでまいりたいと思います。
○浜田昌良君 安倍総理は成長と分配の好循環をつくり上げるとおっしゃいまして、そういう意味で、大企業中心の経済の果実というものをいかに中小企業に分配をしていくかという意味では、この下請取引を改善していくことがひいては日本経済にとってプラスであると、物づくりにとっても、大企業の裾野がより強くなっていくんだというそういう企業風土をつくっていくのが重要だと思うんですね。そういう意味では、ともすると大企業は毎年毎年何%カットみたいなコストカットばっかりを言うわけじゃなくて、ある程度下請を育てていくという企業風土、これをいかにつくるかというのは今後の日本の物づくりを強化する上でも重要だと思っています。 そういう意味で、そういうことに熱心に取り組んでいる企業、大企業を顕彰していく、そういうことも重要だと思いますが、これについて、大臣の今までの取組、今後の取組について御質問させていただきまして、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(林幹雄君) 取引条件の改善につきましては、毎年約二十万社の親事業者に対する適正取引の要請あるいはまた五百回以上の講習会を行うなど、望ましい取引慣行の普及に取り組んでいるところでございます。特に毎年十一月は下請取引適正化推進月間と位置付けまして、シンポジウムや集中的な講習会を開催するなどして普及啓発を強化しているわけでございます。 御指摘の顕彰に類似する取組として、このシンポジウムの中で取引適正化に積極的な事業者を紹介しているわけでございますし、平成二十七年度には全国八会場、約千名の参加者に対しまして延べ六社から適正取引化の体制や活動の優れた事例を発表していただいたところでございます。 今後とも、取引条件改善に向けた企業風土の定着に向けまして、様々な方策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 原子力規制委員会は、四十年超えの原発で初めて高浜原発の一、二号機が新規制基準に適合するということを決定いたしました。熊本地震が続いているという下で、老朽原発の運転、二十年延長合格ということで大変不安が広がっているのは事実だと思います。周辺の自治体の首長からも慎重な対応をしてほしいという声が上がっているのも当然のことかと思います。 そもそも、東電福島原発事故を受けての法改正ということで、四十年運転の期間制限、これ導入したという経過があるわけです。この高浜原発一号機、二号機、いずれも四十年を超えているわけで、原則からいえば廃炉の対象じゃないのかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(櫻田道夫君) お答え申し上げます。 原子炉等規制法の第四十三条の三の三十二第一項におきましては、発電用原子炉を運転することができる期間が四十年と定められております。また、同じ条文の第二項におきまして、その期間について、原子力規制委員会の認可を受けて、一回に限り延長することができるという規定がございます。 この運転開始後四十年を経過する原子力発電所につきまして、運転期間を延長するかどうか、この申請を行うかどうかというのはこれはもう事業者の判断でございますけれども、高浜発電所一、二号機につきましては、平成二十七年の三月十七日付けで申請が出されております。これは新規制基準適合性に係る申請でございます。さらに、同年の四月三十日付けで運転期間の延長の申請というものを出されております。こういった申請について許認可に係る処分を行う、そのために必要な審査を行うというのは、これは原子力規制委員会の役割でございます。 ということがございまして、原子力規制委員会としては、審査を行った結果、先ほど委員からお話ございましたように、新規制基準適合性に関して本年四月二十日付けで設置変更許可を行ったところでございます。ただし、運転期間の延長認可の申請につきましてはまだ現在審査中でございます。申請内容が基準に適合しているかどうか厳正に確認している最中ということでございます。
○倉林明子君 そういうことでいろいろ手続も残っているので、実際の廃炉になるかどうかということの期限でいえば七月七日になるということだと思うんですね。 その上で、四十年前といえばどんな時代だったかと。パソコンもなけりゃ携帯電話なんていうのもほとんどないという時代でして、この間の技術進化というのは本当に著しいものがあったと思うし、そういう意味でいうと原発も私は例外ではないというふうに思うわけです。 古い原発ということで様々な論点がございました。その中で、ケーブル問題、可燃性だということで、それも長さが千三百キロに及ぶということですから、新幹線で東京から鹿児島までぐらいの距離になるというんですから、これをどうやって燃えにくいケーブルに替えるのかということが一つ挙がっていたかと思います。 そこで、現時点で燃えにくいケーブルに一体どれだけ替えることになったのか、そしてその工事はいつまでに完了するのか、部長、どうぞ端的にお願いしたいと思います。
○政府参考人(櫻田道夫君) お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、この高浜発電所一、二号機の中で、難燃化、燃えにくくする工事が必要なケーブルというのが約千三百キロございます。そのうち約六割を難燃ケーブルに取り替えるという計画であるというふうに承知してございます。残りの約四割につきましては、防火シートで覆う等の対策を講じることによって難燃ケーブルと同等以上の難燃性能を確保する、こういうことを確認しているところでございます。 この工事にどのくらいの期間が掛かるかということでございますが、これは、ケーブルの工事そのものについてではございませんけれども、火災防護対策を含めた発電所全体の工事の竣工時期というのが申請に書かれてございまして、事業者の申請によりますと、平成三十一年十月を工事の竣工時期とするという計画が示されてございます。
○倉林明子君 難燃ケーブルに限ったことではないけれども、全体として工事の完了の見通しということで示されているのは二〇一九年ということになりますか、十月になるんだということです。 つまり、工事計画の認可でいうと、計画ですから、計画でいうと、これが今年七月七日までに出ないと駄目だと。廃炉にするかどうかの期限になるんだけれども。そこまででよしと。つまり、対策工事そのものは期限まで完了しないでもいいんだということだったと思うんですね。 そこで、四十年前ということでもう一度振り返ってみると、建物の耐震基準ってどうだったかと。新耐震基準、一九八一年、これ導入されてもいなかった時代となります。 そこで、耐震性についても確認したいと思うんですけれども、蒸気発生器、ここなどが、一次冷却設備ですけれども、どの程度の揺れに耐えられるのかということで、これは実証実験必要だと。当然だと思います。本体の実証実験もするんだということで伺っておりますが、その実証実験の実施時期はいつになるのか、そして、これは時期をお答えいただきたいのと、その実験の結果がどうなるかということですね、耐震性に問題があるという場合はどんな措置がとられるのか、いかがですか。
○政府参考人(櫻田道夫君) お答えいたします。 今委員から実証実験というお話がございましたけれども、これはちょっと手続がございまして、今御指摘のありました蒸気発生器を含めて耐震性を確認するために必要な設計になっているのかと。これについては今、工事計画の認可の段階で、設計についての妥当性を審査します。これもまだ審査中ということでございます。したがいまして、その後の時期については、なかなか見通しを申し上げるということは難しいということは御理解いただければと思います。 そして、今の考え方でございますけれども、設計の妥当性を認可した上で、実際にその設備工事が終わって、今度は検査になります、使用前検査という段階になります。この検査の段階で、実際の設備について試験を行って、設計のときに確認した条件に満足しているかということを確認すると、こういうことでございます。 もし仮に、これから認可をして、検査を行った段階で、その結果が満足できないということになった場合についてのお尋ねもございましたが、そのような場合には、これはそのままでは使用前検査に合格しないということになろうかと考えます。
○倉林明子君 工事計画が認可された後、実証実験が駄目だった場合、使用前検査、合格しないということだったんだけれども、前提にした工事認可、これ自身を取消しするということはあり得るんですか。つまり、廃炉にするのかどうかですよ。
○政府参考人(櫻田道夫君) 使用前検査と工事計画というのは、先ほど申し上げましたように、工事計画は設計の妥当性を見る、使用前検査は実際に設備を見るということでございます。 使用前検査で不合格になったら工事計画を取り消すということには必ずしも直結をすることではないと考えてございます。
○倉林明子君 つまり、実証実験して駄目だって廃炉にしない、要は、規制委員会が了とするまで工事計画を出し直して、もう一回やり直すということが可能になるということだと思うんですよ。 結局、取消しにはならないということですか。
○政府参考人(櫻田道夫君) またこれ仮定の話なので、現在、工事認可していませんので、この件についてお答えするのはなかなか難しいんですけれども、一般的に事業者が安全性の向上をするという観点から設計の見直しを行うということはありますし、そのための工事をするために工事計画の審査が必要だということになれば申請してくることになると思います。そのような場合には、ちゃんと審査をするということになろうかと考えます。
○倉林明子君 要は、廃炉の期限ということで、四十年延長のこの期限というのが一体どうなるのかということと関わってくる問題だと思うんですね。結局工事認可オーケーだったら、その後は期限が結局なし崩しになるんじゃないかという懸念があるので確認をさせていただいているわけなんです。私、こういう形で、結局、四十年運転原則、骨抜きにするというようなことは絶対許されないと思います。 そこで、国交省にも来ていただいています。確認をしたいと思うんです。建物の耐震についての一般論で伺います。 耐震、免震、これ、建物のダメージや揺れに対するどんな違いがあるのか、いかがですか。
○政府参考人(杉藤崇君) お答え申し上げます。 耐震建築物とは、一般的に申し上げて、建築物の上部構造の構造躯体の強度あるいは粘り強さを高めることによって地震力に耐えるように構造設計された建築物のことでございます。耐震建築物には、鉄筋コンクリート造の耐震壁のように、主に構造躯体の強度で地震力に抵抗をする強度型の建築物と、鉄骨造の柱やはりによる骨組み加工など、主に構造躯体の粘り強さで地震力に抵抗する靱性型、強靱の靱という字を書きます、靱性型の建物に分類されると思います。 一方、免震建築物といいますのは、建築物の基礎と一階との間などに免震ゴムなどの免震装置を配置をいたしまして、これによって地盤から建築物の上部構造に伝わる地震力を小さくするように構造設計された建築物のことです。 個々の建築物における地震時のダメージや揺れは、これは地震の周期や建築物の構造設計の内容、目標によって異なります。仮に上部構造を同じ構造躯体とした場合には、単位周期が卓越する地震動に対しては、耐震建築物よりも免震建築物の方が地震時のダメージや揺れは小さくなる傾向にありますけれども、一般的に耐震建築物は免震建築物に比べて上部構造の構造躯体の強度や粘り強さを高めることから、どちらの構造の方が地震時のダメージや揺れが大きいのかということにつきましては、これは設計目標とする地震力のレベル等に依存するのであって、一概に申し上げることはできません。
○倉林明子君 この間、様々な大地震を経験する中で、公共建築物、とりわけ官公庁などは免震構造へ建物、更に地震に強くするためにということで、建て替えも進めてきたと。つまり、揺れない構造にすべきだということで、免震構造への転換、進められてきたと思うんですね。できるだけ素人にも分かりやすい説明をお願いしたんですけど、余計分からない説明だったのは非常に残念だと思います。 そこで、耐震性で、高浜に戻りますけれども、重大事故の対応施設である緊急時対策所、これがどうなっているかということです。規模や求められる機能というのは改めて確認しません。端的に、高浜三、四号機との関係について御説明いただきたい。
○政府参考人(櫻田道夫君) 高浜三、四号機との関係ということでございますけれども、今回設置変更許可を行ったものは、一号機から四号機、全ての号機が運転するという前提でございます。したがいまして、緊急時対策所につきましても、この一号機から四号機全ての対策を一どきに行える、そういう設計として確認をしてございます。
○倉林明子君 新たな緊急時対策所というのは、一、二号機が動かないことを前提にして三、四号機が認可された経過がありますので、これは確認ですけれども、新たな今回の緊急時対策所の完成がなければ、高浜三、四号機については稼働しない、よろしいですか。
○政府参考人(櫻田道夫君) お答えいたします。 そうではございません。 高浜三、四号機につきましては、現時点において既に緊急時対策所がございます。そして、今申し上げた一、二号機が運転するまでには緊急時対策所を造る、新しいものを造るということになります。したがいまして、それができるまでの間は、現在存在する緊急時対策所で高浜三、四号機の運転をすることについては問題ございません。
○倉林明子君 そこで、資料を見ていただきたいと思うんですけれども、一枚目は今回の一から四号機で出されました高浜の緊急時対策所の設置の図面でございます。緊急時対策所はブルーで囲っておりまして、その斜め左下に免震事務棟ということになっています。 これ、二枚目を見ていただきたいんですけれども、ここには島根原子力発電所の免震重要棟のもう既に工事が完成したもののホームページから転載したものでございます。これについては、黄色でラインを引いたところを見ていただきたいんですけれども、今後、国による適合性確認審査や検査を受けた後、緊急時対策所として使用しますと。大きな違いは何か。つまり、免震棟の建物の中にこの緊急時対策所があるかないかなんです。わざわざ何でこれ別になっているのかということを非常に問題だと思っているんですね。 私は、緊急時対策所が免震棟の中にあってこそ新しい新規制基準の要求水準が満たされるんじゃないかと思うんです。安全基準について後退があってはならないと考えますけれども、最後、委員長、それから大臣に伺って、終わります。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 緊急時対策所は、その機能を求めているのであって、それが耐震構造か免震構造かということについては私どもはそこはきちっと審査の中で評価していきます。 それで、島根の方の免震棟ですけれども、これは最近になりまして基準地震動が上がりまして、免震棟がこのままでは使えないということで、別途耐震構造の緊急時対策所を造るというふうに変更するということの申請というか打診が来ています。まだ変更申請までは出てきていませんけれども、そういうことが出ています。 ですから、大きな地震動を仮定した場合にはなかなか免震棟で全てそういったものを賄うというか対処するというのが難しいということの中で耐震構造という選択がされているというふうに理解していますので、私どもとしてはきちっと我々の審査基準に基づいて評価していきたいと思っています。
○国務大臣(林幹雄君) 緊急時対策所につきましては、原子力規制委員会は、免震でも耐震でも性能基準を満たしたものであればよいというふうにしているというふうに承知をしているところでございます。各事業者は緊急時対策所についてその性能基準を満たすよう取り組んでいるものと認識しておりまして、原子力規制委員会によって厳格な審査が行われることを期待いたします。 その上で、各事業者が一度表明した方針についてそれを変更する場合には、周辺住民を始めとする関係者に対しまして丁寧に説明することが大切だというふうに考えているところでございまして、経産省としても電力会社に対し丁寧な説明を促していきたいと考えております。
○倉林明子君 終わります。
○清水貴之君 おおさか維新の会の清水と申します。よろしくお願いいたします。 私は、エコカー、電気自動車や水素で動く燃料自動車の普及についてお聞きしたいと思います。 先日、経済産業省の方で、今後、二〇年時点でどれぐらいの普及目標としていくのか、若しくは三〇年時点でどれぐらい普及することを目指していくのか、こういった目標が発表されたと承知をしています。 発表の内容そのものについては新聞などにも出ておりますし承知をしているんですけれども、それに向けて、どのように目標達成に向けて今後戦略的に進めていくのか、まずはその戦略面をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) この間普及の目標を立てまして、具体的には二つの戦略で考えております。 一つには、車両価格でございます。車両価格の低減を図るということであります。現在、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、それから燃料電池自動車、この普及のためには車両価格の低減が重要でありまして、このため、車両購入者を対象にいたしまして車両価格の一部を補助をして、早期需要をつくり出し、量産効果の発現を促していくというのが一つの柱でございます。 また、もう一つの柱は、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車の普及に不可欠なインフラの整備でございます。充電器ですとか水素ステーションといったインフラの整備を支援をして、普及に向けた環境整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 その今後の目標に対してということで、私、地元で移動用に使っている車が、プラグインハイブリッドの車に乗っております。この経産委員会に来る前、去年まで環境委員会にいたということもありまして、自分で実際にどういった車なのか体験をしてみたいなということでプラグインハイブリッドを使っております。非常にいいところもたくさんありますし、一方でこういったところをもっと改善してくれたら普及に対してプラスになるんじゃないかと感じるところも、もう一年半ぐらい使っておりますので、二年ぐらいかな、使っておりますので、思うところも多々ありまして、その辺りを踏まえて質問させていただきたいと思うんですけれども。 まずは、コストの面なんですね。プラグインハイブリッドですから、ガソリンでも動きますし、電気でも動きます。環境のことを考えたら電気で充電してということがいいと思うんですが、恐らく、一般の家庭で、自宅で充電ができてそれほど遠出をしない方にとっては、しかも、夜間電力、安い電力などを使って充電する方にとっては、一回の充電で走れる距離が私の車でしたら五十キロですので、非常にメリットが大きいんじゃないかというふうに思うんですけれども。 一方で、今は集合住宅、マンションなどに住んでいらっしゃる方も多いです。私も事務所でも自宅でも充電はできる環境にはないので、外で充電を必然的にすることになります。そうすると、まず充電費用が掛かるわけですね。 今いろいろ問題の、私は三菱の車ですので、三菱の販売店で充電をすると大体一回充電して百五十円、これで五十キロぐらい走るわけです。これは非常にコスト面でメリットがあるんですが。 ほかのところ、高速道路とかコンビニとか、今ショッピングモールとか様々な場所に置かれていますが、これで充電をすると、大体三十分充電して満タンになるんですけれども、三百六十円。これ、計算すると大体リッターで十六キロぐらい走ることになります。ほかの自動車メーカー、これは日産などで充電をするともっと高いお金が掛かりまして、三十分で四百五十円ぐらい掛かるわけですね。そうすると、大体リッター十二キロぐらいになって、プラス月会費など、これ年会費とか掛かってきますので。 そうしますと、ガソリンだけで走っても、細かい話で大変恐縮なんですが、私の車というのは大体十三キロぐらい走りますので、三菱で充電をしたら非常に、自分のところで充電したらメリットはあるんですが、ほかで充電をするとガソリンの方が、今ガソリン価格安いですから、もう安くなってしまうんですね。 としますと、わざわざ充電をしに行って、三十分待って、ガソリンより高いお金を払って、しかも走行距離も短くてとなるとなかなか、正直なところ今ほとんど電気として私の事務所の車は使っておりませんで、もうガソリンだけで走っている状況なんです。大変もったいないなと。いい車だなと思います、環境にも優しいんですけれども。この辺改善していただかないと、聞かれた場合に、ああ、いいよ、非常にコスト面でもいいし環境にも優しいしってなかなかこれは使っている実感から言えないなというふうに思っておりまして、この辺のコストの面でも何かしら対策などを打つべきではないかと考えているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、充電の仕組みについて、委員重々御承知のこととは存じますけれども、現在、充電カードというのを発行する仕組みになっております。これは、一枚の充電カードで設置主体の違う多数の充電器を利用できるように、平成二十六年の五月に日本充電サービス合同会社というのを立ち上げまして、そういう充電のカードの共通化を図っておるというところでございます。現在、公共用の充電器が約二万基あるわけでありますけれども、そのうちの一万三千基についてはこの共通の充電カードで利用可能になっております。 このカードを発行する主体でありますけれども、自動車メーカーもありますし、自動車メーカー以外の主体もございます。 自動車メーカーが発行する場合には、自社の電気自動車の所有者とか使用者に限定して発行するというケースが一般的であるというふうに承知をしております。これは、自社の電気自動車の販売促進ということの目的も兼ねたものだというふうに理解をしております。 これ以外に、対象者を限定しない複数のカードがございます。我々は、こういう複数の発行主体がお互いしのぎを削って競争することによって、充電に掛かるコストというのは低い方に低い方にというふうになることを期待をしておりまして、結果として競争を通じてユーザーの利便性が向上することを期待をしておるわけでございます。 他方で、現在の、先ほど三菱自動車というふうにおっしゃいましたけれども、三菱自動車の設置した充電器以外のところで充電をされた場合の価格であります。これも幾つかのプランがあって、それによって値段は違うようでありますけれども、高いものでいっても一キロワットアワー充電するのに掛かるお金が大体二十円弱ぐらいではないかなというふうに考えております。現在、東京電力の深夜電力が二十・七八円でございますので、それに大体匹敵するような価格で充電できるということではないかなというふうに思います。 ちなみに、ガソリンの自動車と電気自動車との比較をちょっとさせていただきますと、これは、例えば同じ千キロ走った場合のコストということで比較をさせていただきますと、ある電気自動車について、一キロワットアワー当たり大体九キロメートルちょっと走るという車でございますけれども、これを先ほど申し上げた深夜電力で充電をいたしますと二千二百円余りになります、千キロ走るのに掛かる電気代二千二百円余り。充電と放電のロスがあり得るじゃないかという御指摘もあろうかと思いますので、保守的に見て五%ぐらいのロスを見込んでも二千四百円弱ということでございます。 他方で、ガソリン車の同じ車格の車はリッター十八キロメートル走るという車でございます。直近の東京におけるレギュラーガソリンの価格が百二十・五円でありますので、これで計算しますと、千キロ走るのに掛かるコストは六千七百円程度ということでありまして、先ほどの価格に比べて三倍近く高いということでありまして、そういうことを前提としますと、まだ一般的に電気自動車のランニングコストはガソリン車に対して優位があるのではないかというふうに考えております。
○清水貴之君 今、深夜電力というやっぱり単語が何回も出てきまして、それはそうだと思う、一番安い電気を使って充電をしてというのはそうだと思います。でも、それは使用者のなかなか実感とは合っていないというふうに私は使っている側からすると感じるんですね。 さっきも申しましたけれども、家で毎日のように充電できる、夜中に充電できる方は非常にそれでいいと思いますが、充電器を使うという方、充電設備に行かなきゃいけないという方にとっては、深夜電力というのは、それはデータの一番低いところだけを、電気料金が安いところだけを使ったデータになりますから、それこそデータの公平な私は使い方ではないと思いますね、電気料金というのは深夜だけではもちろん充電ができないわけですから。その辺り、実際乗っていて、コストは僕は、私の車はそれほど小さい車じゃないですけれども、ガソリンより電気の方が高いコストが掛かるというのは、これはもう感じておりますので、ちょっと確認をしていただきたいなというふうに思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 先ほど深夜電力で計算して申し上げましたけれども、東京電力の従量電灯Bという料金体系、これ一般の家庭の電気料金の第三段階の価格が二十九・九三円でございます、一キロワットアワー当たり。これで計算いたしますと先ほどの充放電のロスを入れても三千四百円弱ということで、ガソリンの同じ車格の車でいきますと六千七百円でありますので、それでもまだ二倍ぐらいの違いがあるというふうに考えております。 それで、各社の充電カードの単価でありますけれども、急速充電と普通充電で相当キロワットアワー当たりのコストが違うという特徴がございます。例えば、三菱自動車の系統のカードで一般の、つまり三菱自動車以外の方が設置をされた充電器で急速充電をした場合の一番高い価格が一分当たり十五円なんですけれども、これで充電をしていただきますとキロワットアワー当たり大体二十円弱ということになりますので、そういうことで考えますと、先ほどの第三段階で見ても、ガソリン車に比べるとまだ半分ぐらいの、二分の一ぐらいのコストだということからしますと、結果的にガソリン車に対して電気自動車のランニングコストの方が優位があるということは変わらないということではないかなというふうに考えております。 ただ他方で、電気自動車の充電の際に大体一分幾らという課金をされるわけでございます。一分幾らという課金なので、これでどれだけ充電できたかというところがなかなか直ちに結び付かないというところもございます。他方で、キロワットアワー当たり幾らというような形で課金をしようとすると充電器に全部電気メーターを付けなきゃいけないということがあるんでありますけれども、ちょっとその辺分かりにくいなというような声もどうもあるようでありますので、その辺りを何か改善ができるのかどうかというのは一つの課題ではないかなというふうに考えております。
○清水貴之君 コストの話だとちょっと細かい話になっていますので。 制度についても、今おっしゃったとおり、本当にいろんな充電の設備とか設備の場所があって、それによって価格も違っていたりして、非常にややこしい、複雑なんですね。制度も変わっていまして、私が最初入ったときというのは、カード月会費千円だったか何か払えばもう充電し放題ということでしたので、非常にこれはコスト的にメリットがあるなと思ったんですが、急遽、前触れなく制度が変わりまして、今はおっしゃったとおり一分幾らとかいう課金制度になっているわけですね。 そうすると、コストのこともそうですけれども、急に制度ってこんなに変わったら、今までの約束といいますか、思ったのと違うじゃないかというふうにもこれは感じるわけで、この辺の制度面の複雑さというのに関してもっと私はすっきりするべきじゃないかと思っているんですが、これはいかがですか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) これは、まさに複数のカードを発行する主体の方々が、どういうカードを発行すると一番お客様に受け入れてもらえるかという観点からいろいろと知恵を出し、工夫をされているということだと思います。もし複雑であるということがマイナスだということであれば、むしろ単純な料金体系のカードを発行することでカードの切替えをしてもらうということも可能になるわけでありますし、先ほど申し上げたように、自動車の販売のためにカードの発行をしているケースが多いことを考えると、そういう分かりやすいカードの方が自社の電気自動車の販売促進になるということであればそういうことにもなっていくのかなということを思っておりまして、いずれにしても、マーケットの中でちゃんと競争を通じてより良いものになっていただきたいというふうに考えておるところでございます。
○清水貴之君 今の話で一つよく分からないのが、かなりこれ税金も入って補助金も入っているわけですね。充電器の設置にも補助金が恐らく付くし、車の購入にも付くと思います。 経産省として、これは車を普及をさせていきたいのか、それとも、各民間企業に任せて、民間企業が充電器を設置して、それを利潤のためにやることによって普及をさせようとしているのか。その辺が、どういう目的でやっているかというのが私は見えないなというのが非常にこれは強く感じるんですね。普及をさせたいと、環境自動車をもっともっと普及させるんだというんだったら、その辺の制度はすっきりして、経産省主体で、税金も入れているわけですから、統一してやったらいいと思うんですが、民間のやることですからというんでしたら、それはそれでまたこうやって複雑になっていきますし、この辺りのそもそもの考え方お聞きして、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 基本的に、こういう電気自動車などを普及をしていきたいという考え方に揺るぎはございません。その上で、マーケットにおいていろんな民間の経営主体がしのぎを削ることでより良いものができるのではないかという考え方の下にやっていただいているところでありますけれども、委員御指摘のように、もしカードの料金体系が複雑であることが電気自動車の普及にとってマイナスだということであれば、それは普及を図るという観点ではよろしくありませんので、考えていかなきゃいけない、そういうことだろうと思います。
○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○松田公太君 日本を元気にする会・無所属会の松田公太です。 日本の各省庁では様々なベンチャー政策が行われておりますね。今国会、本委員会でもNEDOに関する審議が行われましたが、NEDOでも、研究開発型ベンチャー事業化支援や新エネルギーベンチャー技術革新事業を始めいろいろな取組がなされているところでございます。しかし、我が国のベンチャー企業の増加率は、残念ながら喜べる状況ではありません。 大臣も、アメリカ・バブソン大学またロンドン大学で行われておりますGEMという取組、これはグローバル・アントレプレナーシップ・モニターというんですが、この調査を御存じだというふうに思います。正確な起業活動の実態把握や起業の国への経済に及ぼす影響把握、こういったものを目指して立ち上げられたプロジェクトチームなんですけれども、このGEMが発表しておりますTEA、トータル・アントレプレナーシップ・アクティビティーというものがあるんですね。これは各国の起業活動率を示すものなんですが、この直近の調査では、加盟国といいますか、これに参加している国々七十か国のうち日本は何と六十九位ということで、先進国の中で本当に最下位になってしまっているんですね。これは、本当に日本の起業家精神といいますか起業家意識が非常に低いということを表しているんだというふうに思います。 また、経産省でこれ調査の依頼もされておりますけれども、VEC、ベンチャーエンタープライズセンターというところがありますが、ここが出しているデータを見ても、やはり同じような、起業活動が非常に日本は低いんだなということを言わざるを得ません。 日本では、ベンチャー企業が増えるという機運、これが全く高まっていないというふうに日頃私も感じるんですけれども、林大臣は、このTEAという数値の低さを受けてどのような感想をお持ちなのか、また日本のベンチャーを増やすには何が欠けていて、どうしたらいいか、何が必要だと思われるか、お答えいただければと思います。
○国務大臣(林幹雄君) ベンチャーに関しては、松田先生もう実践しているところでしょうから、私からということよりもですね。 御指摘がありました起業活動指数ということにつきましては、アメリカの一三・八%と比較して日本は三・八%という大変低い数字でございます。 ベンチャー企業が我が国において育ちにくいという背景としては、一つは起業家精神が低調であるとか、それから金融でありますけれども、銀行融資が中心であって、リスクマネー供給が不足をいたしまして、GDP比でいきますとアメリカの七分の一、韓国の二分の一にとどまっているというような状況でございます。また、一度事業に失敗すると全てを失ってしまうという取引慣行がまだ日本にはございます。こういったような多岐にわたる課題が存在しているというふうに考えております。 開業率、廃業率や起業活動指数の目標を達成するためには、まず起業家教育というんですか、そういったものとか、あるいは日本ベンチャー大賞の創設などを通じて社会の意識改革が必要だろうというふうに思っていますし、またベンチャー支援のための税制あるいは創業促進のための補助金などによる資金面での支援、それから経営者保証に関するガイドラインの周知普及など、これらを通じてベンチャーの創出に全力で取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○松田公太君 今大臣がもろもろおっしゃっていただいたこと、全て当てはまると私も思っております。間接金融、これが中心になってしまっている点であったり、また、全てを失ってしまうと、日本の起業家は、失敗すればという点、これは民法の改正等も含めていろいろ改善をしていかなくてはいけないというふうに私も思っています。また、教育の問題、もろもろあります。今日は十五分しかありませんので一つ一つ細かい話を私はする予定はないんですけれども。 このTEAという数字に着目しているわけですが、これ、昨年、日本で発表されました日本再興戦略ありますね、この改訂二〇一五、これにおいて、日本の現状の三・八%という数字を十年掛けて七・六%にしようという倍増計画が行われたわけですけれども、これは私はいい数値目標だというふうには思っているんですね。 しかし、これ毎回お聞きしてしまって恐縮なんですけれども、非常に不思議なのは、なぜ、このTEA倍増計画、これを打ち出すことができるのであれば、開廃業率、これは一〇%という目標を安倍総理が立てられたわけですけれども、これがいつまでたってもその期限目標が設定できないのかなというところなんです。 そこでお伺いしたいんですが、なぜ、TEAは設定できるのに、開廃業率一〇%、これが設定できないのかということなんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(保坂伸君) お答え申し上げます。 開業率一〇%という目標の達成には、政府の施策だけではなく、前提としまして社会の起業に対する意識の改革も必要とされるため、あらかじめ期限を決めてございません。 その一方で、起業者のみならず起業予定者も含めた割合である今御指摘の起業活動指数につきましては、開業率向上のために最低限必要な起業の意識を示す指標でございまして、施策との関連や効果を評価しやすいなどの理由もございまして、まずはこれを補助指標として期限を設定しているものでございます。具体的には、施策効果が浸透する期間を考慮いたしまして、今後十年間で倍増させるという年限を設定しているものでございます。
○松田公太君 十分御存じのことだと思いますので私が説明するまでもありませんが、TEAというのは、やはり起業家精神、これから起業しようという方々であったり、起業してから三・五年たっている方々、そういった方々の増加率だと思うんですけれども。私余り変わらないような気がするんですね、その開業率。状況といいますか、それを醸し出すといいますか環境といいますか、教育を例えば変えていってベンチャー起業家を増やしていきましょうとか、若しくは全体的な経済、景気の状況、これを見て開業を志す人たちが増えるかとか。ですから、余り今の御説明ではちょっと理解ができないんです。一緒じゃないかなというふうに思いますよ。 そもそも、TEAがどのくらい伸びれば開業率がどのくらい伸びる、多分そういったことをお考えで設定されているんでしょうけれども、そこの相関性をどう見ていらっしゃるんでしょうか、経産省では。
○政府参考人(保坂伸君) お答え申し上げます。 必ずしも相関性をこういうものであるというふうに把握しているわけではございませんけれども、開業率一〇%という目標の達成につきましては、社会全体の意識改革を必要といたしまして、政府の施策だけではなくて様々な要因の影響も受ける長期的な目標であるため、あらかじめ期限を決めていないということでございます。
○松田公太君 多分堂々巡りになっちゃうと思いますが、TEAを伸ばすに当たっても政府の施策だけじゃ無理だと思いますよ、これは。やっぱり全体的な流れを変えていかないと、これは私、無理だろうというふうに思うんですよね。 いずれにせよ、その相関性を私は持ってやはりそういうTEAの目標をつくられたんだというふうに思っていたんですが、そうじゃないということでよろしいんですね。
○政府参考人(保坂伸君) まず、社会の起業に対する意識の改革が一番最初に必要だということでTEAを使って最初の目標を設定したものでございまして、そこから次の開業につながっていくというふうに考えておる次第でございます。
○松田公太君 いずれにせよ、日本の未来というのは、かねてから申し上げていますとおり、とにかくベンチャー企業、これが増えていかないと私は絶対駄目だと思うんですね、経済の新陳代謝が行われないというふうに思っていますので。やはりTEAで目標を設定できたんであれば、私は、その開業率、これうがった見方をしますと、開業率、開廃業率の方が明確な数字として出てくるので、ちょっと設定しづらいのかなと。 TEAというのは、大変恐縮ですけれども、どのようなアンケート調査を取るのか、どのような書き方にするかによってまたこの変動幅がちょっと大きいのかなというふうに思う部分もありますので、そういったことを考えてまずTEAというところを設定されたのかなというふうに思ってしまいますので、何度もこれ繰り返し申し上げているんですけれども、全てやはり目標がないと、期限がないと、そこに向かっての様々な施策というのは全く実現性を持たないと思いますので、是非、開廃業率に関しても、一〇%難しいと今感じていらっしゃるんでしたら私は下げてもいいと思いますので、その期限を設定していただきたく思います。 それでは次に進みますが、今般、三菱自動車の燃費データの不正、これが明るみに出たわけですけれども、最近自動車を購入した方、今も清水委員からもお話がありましたが、またその検討をされたことがある方であれば、燃費はどの自動車を購入するかに当たって非常に大きなファクターなんですね。自動車選びをサポートするようなサイトが今非常に多いんですけれども、必ずJC〇八モードの燃費、これを一目で分かるようにしているようなグラフ、そういったものも設定されているぐらいなんですけれども、三菱の今回の不正によってだまされてしまった消費者への金銭的補填や日産への補償、また工場の生産停止によるサプライへの影響など、本当に大きな問題が出てきてしまっていると思います。 燃費性能は燃費基準を満たした車を購入した場合に受けられるエコカー減税と密接に関わっているということでありまして、省庁がしっかりとお墨付きを与える極めて公共性が高いものだというふうに思うんですね。ところが、実態は、国の施設で行う走行試験のデータにメーカーが届け出た走行抵抗値というデータをこれを掛け合わせて単純に算出するという、非常に、私から言わせていただきますと、いいかげんな方法だったなというふうに思うわけです。 今回明らかになった不正は、国交省の審査で燃費性能を決める際、算出の基となる基礎データをメーカー任せにしていたということなんですけれども、国交省はこれを見直す方針だというふうには聞いておりますけれども、性能や品質が税金と結び付いている製品というものは車以外にも多々ありまして、そちらも問題がないかということを、私は仕組みをチェックする今回機会なんだろうというふうに思っております。 例えば平成二十八年度の経済産業省の予算で五百十五億円もの予算が計上されておりますエネルギー使用合理化等事業者支援補助金ですけれども、これは設備システムの置き換えにより省エネ化を行う際に必要となる費用を、これを補助をするものなんですね。そのトップランナー制度、この対象機器を導入する場合はその基準を満たす製品でなければならないとされているわけですが、このトップランナー基準、これが各製品が満たしているかどうかということは、それを経産省の方でしっかり審査をされているのでしょうか。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 御指摘のとおり、二十八年度からエネルギー使用合理化等事業者支援補助金、いわゆる省エネ補助金ですけれども、トップランナー制度の対象機器の場合にはトップランナー基準を満たす製品を補助対象としております。 このトップランナー制度でございますけれども、これは省エネ法に基づく仕組みでございまして、対象機器がトップランナー基準を達成しているか否かについては、機器を製造又は輸入する事業者が同じくこの法律に基づきます告示で定められた測定方法に従ってエネルギー消費効率の測定を行い、事業者自らが確認を行っているものでございます。 他方、国でございますけれども、これは、製造、輸入事業者に対して、個別の機器ごとに定めた目標年度におきまして当該事業者が出荷した製品のエネルギー消費効率と出荷台数の加重平均値について報告を求めまして、事業者ごとにトップランナー基準を達成しているかどうかを確認しているということでございます。 一方、この省エネ補助金の運用におきましてですが、これは補助事業を実施した後、一年後に省エネルギーの実績が報告されることになっておりまして、計画値に対してそれが未達の場合には支払済みの補助金の返還となる場合もあるというところでございます。 以上でございます。
○松田公太君 確認ですけれども、一つ一つの機器に関してそのチェックをしっかり行っているということでよろしいんですね、その検査をして。
○政府参考人(吉野恭司君) 補助金の運用に当たりましては、個々の補助案件ごとに個々の事業者から、申し上げましたとおり、一年後に報告を求め、その結果として当初の計画値が満たされていない場合にはその内容に応じて返還を求めることもあり得るということでございます。
○松田公太君 燃費といいますか消費電力の状況なんかを一年間しっかりと検査した結果、それを満たしていないという場合においては返還を求めるということなんですが、それでは、まず最初にお墨付きをある意味与えてしまって後から返還ということは、三菱で今回起きてしまったようなことがやっぱり起きる可能性があるということでよろしいですよね。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 その点に関しましては、この補助制度とそれから省エネ法に基づくトップランナー制度をこれは両方重ね合わせる形で運用してございます。基本的に、個々の製品に関しましては申し上げましたトップランナー制度の下で事業者が確認を行い、また国の方も目標年度における報告を求めて確認をしている、こういう制度の下で、その基準に従った製品を対象にした補助制度として運用しているということでございます。
○松田公太君 当たり前のことなんですけれども、性能や品質の表示が不正されてしまっている、そのような製品の購入を促すために税金が使われるようなことがあってはならないわけです。政策目標をその場合は達成できなくなりますし、例えば省エネのですね。また、国民、消費者の信頼が害されるということにもなりますので。 今日は、最後にお願いなんですけれども、元々質問で行おうと思っていたんですが、各製品の性能、品質、これによって減税措置を認めている、補助金を出しているというもののうち、経産省所管のものが現在幾つあるのか、また政府全体としてしっかり審査しているものはどのくらいあるのかということを一つ一つお聞きしようと思っていたんですが、なかなかちょっとその数字を出すのに時間が掛かるというふうにお聞きしましたので、昨日ですね、本日は資料要求ということにとどめたいと思いますが、是非後日、私の事務所まで資料を持ってきていただきたいんですが、お願いできますでしょうか。
○政府参考人(丸山進君) お答えいたします。 御指摘の一定の性能、品質を満たした場合に補助金を与えているものというものにつきましては、今御指摘のありましたようなエネルギー使用合理化等事業者支援補助金などがございますが、正確な事業数、精査をいたしまして御報告をさせていただきたいと思っております。
○松田公太君 以上で終わります。ありがとうございました。
○和田政宗君 日本の和田政宗です。 まず、九州電力川内原発周辺のモニタリングポストの設置状況をめぐる朝日新聞による三月の一連の記事についてお聞きしたいというふうに思います。 私はジャーナリズム出身ですけれども、この記事を読んだときに、あれっ、これは果たして事実の全てを捉えた記事なのかなというふうに疑問に思いました。原子力規制委員会はこの報道について誤解が生じるおそれがあるとしておりますけれども、報道のどの部分が問題だと考えているのか、お答えください。
○政府参考人(片山啓君) お答え申し上げます。 緊急時モニタリング体制の整備に当たりましては、自然放射線のレベルからの変化の把握、あるいは防護措置の判断に用いる二十マイクロシーベルト・パー・アワー、あるいは五百マイクロシーベルト・パー・アワーといった幅広い空間線量率を測定できる体制になっていることが必要になります。具体的には、低線量用の測定器と高線量用の測定器を組み合わせて地域の実情に応じてしっかり配置を行い、そして各測定器と防護措置の実施区域を対応させる、このことによってUPZの全域で防護措置の判断が可能となる体制を取ることが必要だというふうに考えております。 朝日新聞の報道におきましては、高線量用の測定器と低線量用の測定器の比率に着目をして、半分の測定器が高線量域が測れないといったような報道になっていたかと思います。そういう意味で、我々は組み合わせてしっかり測れる体制が大事だというふうに考えておりまして、その点で誤解が生じるおそれがあるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、原子力規制委員会といたしましては、鹿児島県におきましては住民避難の判断を行うのに必要かつ十分な性能を持った線量計が適切に配置されていると認識をしております。
○和田政宗君 このような記事が出るに当たりまして、原子力規制委員会はどのような取材を受けたのでしょうか。
○政府参考人(片山啓君) お答え申し上げます。 朝日新聞の記者による当該記事に関する取材は、規制庁の課長に対しまして、対面取材が一回、その後、補足的な電話取材が複数回あったというふうに承知をしております。
○和田政宗君 では、記事が出て以降、原子力規制委員会は朝日新聞にどのような対応を取り、現在はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(荻野徹君) 御指摘は、三月十四日付けと三月十七日付けで朝日新聞に掲載されたモニタリングポストの設置に関する報道かと存じます。これらにつきましては、読者に誤解を生ずるおそれがあるということでございますので、三月十五日付け、それから三月十七日付けで、原子力規制委員会のホームページにおきまして、事実関係、それから原子力規制委員会としての見解を公表いたしているところでございます。
○和田政宗君 その後、取材についての何か対応、具体的なものとしてはどういったものがあるんでしょうか。
○政府参考人(荻野徹君) まず、国民の皆様に対しましては、ただいま申し上げたような形で誤解を解くための措置を講じたところでございます。その後、三月十八日でございますけれども、朝日新聞社の責任者に対して原子力規制庁の実務担当者から、誤解を招きかねない十四日の記事、十五日の社説等につきまして明確に修正がなされていないといったことから、こういった事実関係につきまして、口頭でございますが、厳重に抗議をしたということでございます。
○和田政宗君 新聞には独自の編集権があるわけですけれども、ジャーナリズム精神とは何かということを考えましたときに、事実を恣意的に捉えるのではなく、事実をありのままに伝えた上で論評を加えることであるはずだというふうに思います。難しい問題で読者に誤解を与える可能性があれば、より詳細に、丁寧に、正確な報道を行うというのがジャーナリズム精神の根幹であるわけです。 原子力規制委員会の田中委員長、今回の一連の報道についてはどのように考えていますでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のように、私もジャーナリズムにはそうあってほしいということを切に願っております。 今回の場合には、事実として、先ほど審議官の方から御説明申し上げましたけれども、きちっと測れるようになっている、避難に必要な体制は十分整えていると。その判断をするのは基本的に私がしなきゃいけないので、そういうことについてもし心配があれば、そういうことについて当然私の方から指示するわけですけれども。そういう状況にないものを、元々測れないのを分かっているから二種類の測定器を一緒にして全体をカバーできるようにしているものを、半分測れない、高い方は測れない、だから避難指示もできないというふうなことになりますと、周辺の自治体とか住民の方に必要のない、意味のない不安をもたらすことになります。 そういったことにおいて、私は、私自身もマスコミにはそれなりの気概を持って是非住民に対してもきちっとした報道をしていただきたいという期待もありましたので、少し、当時はかなりきつい言い方として私の方からも委員会で抗議をしましたし、その後も事務方の方でいろいろ、先ほど次長の方からありましたような対応を取らせていただいたという経緯であります。
○和田政宗君 ありがとうございます。 では次に、熊本地震に関連しまして、BCP、事業継続計画についてお聞きをしていきたいというふうに思います。 BCPにつきまして、まず、五年前の東日本大震災から得られた教訓は何か、お答え願います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 東日本大震災の際には、震災から一か月を経過した段階でも復旧を完了した企業は約六割にとどまっておりました。これは、自社よりも上流の調達先が被災をして、結果として原材料や部品の調達が滞ったこと、それを代替する調達先が見付からなかったこと、こういうことがございます。 その後、内閣府において専門家による検討会を行った結果、教訓として大きく三つ申し上げたいと思います。 一点目は、自社や取引先の企業だけでなく、サプライチェーン全体において関係企業を把握して代替調達先の検討を行う必要があることであります。二つ目は、経営者自身が責任を持って、従業員や取引企業などのステークホルダーとの間で事業継続のための取組が日常的に行われるようにしておく必要があることであります。三点目は、BCPや災害対策を策定するだけではなくて、訓練等を行って実効性を検証する必要があること。こうした点が教訓として得られた点でございます。
○和田政宗君 私、当時取材者でありまして、そういった企業のBCPについても取材をいたしましたし、政治家になってからも当時の状況がどうであったのかということは聞いておりますけれども、これは、策定していた企業はやはり初動が早かったという純然たる事実があるというふうに思いますので、策定率をしっかりと上げていくということがまず重要だというふうに思っております。 そして、大企業は資金力があるわけでありますので、あとはその策定率を上げるということ、そして、いかに訓練をしていくことが重要であろうかというふうに思いますけれども、中小企業を考えてみた場合に、その経営体力、経営規模からもBCPの策定に当たって様々な困難というものもあるわけでございます。 東日本大震災以降、中小企業によるBCPの策定についてどのような働きかけを行い、どのような相談に乗ってきたのか、お答えを願います。
○政府参考人(豊永厚志君) お答え申し上げます。 中小企業庁の大震災以降の取組、三点ございます。 第一点でございますけれども、十八年度に策定しました中小企業BCP策定運用指針、これを改訂しました。二十四年のことでございます。入門編ということも設けて、初めてBCPを策定する方にも分かりやすくするという観点からの工夫をいたしました。 二つ目でありますけれども、二十七年度に入りまして、中小企業団体の協力も得まして、講習会、ワークショップを二十一回開かせていただいておりまして、とりわけワークショップにおきましては千九百社の方々に実際にBCPを策定するという体験をしていただきました。 三点目でございますけれども、日本政策金融公庫に新たな融資制度を設けておりまして、低利融資を行っているところでございます。 こうした取組の成果といたしまして、大震災前に五%と思われる中小企業のBCP策定パーセンテージでありますけれども、これが現在は一五%に伸びているというふうに考えておりますし、日本政策金融公庫の融資も順調に伸びていると認識してございます。
○和田政宗君 これはしっかりとした知見を持った方が丁寧に中小企業の相談に乗るというような形で進めていけば、私は中小企業の策定率というものは更に上がっていくというふうに思っております。一五%といいますと、私はまだまだ少ないというふうに感じております。 中小企業庁を始めとする方々が努力をしているということは地元の中小企業からも聞いているわけでございますけれども、より積極的な、より綿密な相談に乗っていただければというふうに思います。 そこで、熊本地震についてお聞きをいたしますけれども、この地震において企業のBCPはどのように作用したと分析しているでしょうか。まだ動いている段階でありますので、そこまでというようなこともあろうかと思いますけれども、改善しなくてはならない課題、こういったものが見えていれば、それをお答え願いますようお願いいたします。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 熊本地震が四月十四日に発災いたしまして、現在復旧に向けて全力で昼夜を問わず懸命な作業が続いている状況でございます。そういう途中の状況でございますので、現時点における我々の見方ということで申し上げさせていただきたいと思います。 いろいろと過去の教訓に鑑みた対応がなされていた結果、東日本大震災のときよりも短い時間で工場の再開や事業活動の継続につなげられつつあるのではないかというふうに考えております。 その背景といたしましては、一つにはサプライチェーン全体における関係企業の把握が五年前よりもはるかに進んでいたということであります。それから、平時からの事業継続能力強化に向けた取組の蓄積、実効性の検証といった各社の日頃の取組がなされていたということがございます。また、生産に時間が掛かる半導体のような部品については一定程度在庫を用意しておられるということ、こうしたことが現在の状況の背景にあるというふうに見ております。 他方で、今回の熊本地震の経験を通じて明らかになりつつある論点でございますけれども、例えば、今回は一回や二回の地震ではなくて、余震が非常に長い時間続いておるわけであります。こうした長期間の余震によって復旧作業に着手できない、こういった場合を想定した対応策がもっともっと必要なのではないかということが一つであります。また、どうしてもいろんな事情で特定の部品を一か所で集中して生産をせざるを得ない場合がございます。そういう場合についてのリスクの再検証と対策の充実が必要ではないか。こうした論点が見えてきておるところでございまして、今後の課題として更に詳細に研究することが必要だというふうに考えております。
○和田政宗君 日本の産業の基盤というものは物づくりであるわけでありますから、いかに早く事業を再開するかということが国の経済に与える影響も少なくすることができるというふうに私は思っております。 BCPの今後の在り方について林大臣はどのように考えているのか、お答え願います。
○国務大臣(林幹雄君) 地震などに伴うサプライチェーンの影響を最小化するというそういう観点から、事業を継続するための対策として、企業があらかじめBCPを策定してこれを実行するための体制を整備することは重要であるというふうに認識はしております。既に、政府全体の取組として、平成二十五年に内閣府におきまして事業継続ガイドラインを策定しております。 しかしながら、今回の熊本地震を経まして、長期間の余震が続いた場合の想定など、BCPの内容の一層の充実が必要だし、また平時からの訓練が必要だろうと。また、中小企業におけるBCPの策定率を上げることということが取組として求められるというふうに認識をしているところでございまして、経産省としても内閣府と連携して、熊本地震での教訓もしっかりと引き出した上で、BCPの内容の充実あるいは訓練の徹底、そして中小企業の策定率の上昇に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○和田政宗君 新潟県中越地震、中越沖地震の被災をきっかけにこのBCPの意識というのは高まってきている、そこからの蓄積があるというふうに思いますので、この熊本地震、災害復旧もちろんのことでありますけれども、こういった知見を加えていただいて、より強固な日本経済をつくっていただけるように我々も努力したいというふうに思いますし、政府の努力もお願いしたいというふうに思います。 以上で終わります。
○荒井広幸君 改革の荒井です。 今、和田政宗議員が大変いいおまとめをされたというふうに思います。私もほとんどそれに関係していた内容でしたので、既に事前に答えを聞かせていただいたという形になりますので、重複を避けさせていただきたいと思いますが、お見舞いを申し上げますとともに、この熊本地震災害につきましてやれるだけのことをやるということで、補正予算も、大臣、これは組むということになってくるんだと思うんですね。 そこで、大体質問が重複で和田さんがやっていただきましたという形になりましたので、五月に編成される補正予算、どういう形になるのかなと注目しております。幹事長会談では、予備費のようにどんと積まれて、それで必要に応じて使っていくというやり方でも困りますよ、ある程度こういう用途に使いますということは出してくださいというようなことを例えば民進党側からも出されたり、同じような趣旨、これを出した政党もございました。しかし、また、現在進行中なのである程度しか出せない、多少大ざっぱですが予備費的に積んでいく面もやむを得ないというような谷垣幹事長からのそうした趣旨もあったわけですが、先ほど来からお聞きしますと、まだ進行中ではありますが、大まかに見えてきたものもあろうと思います。 大臣にお尋ねいたしますが、五月に編成される補正予算の経済産業省としての、予備費的な意味合いでなくて少し具体的な対応策、予算の額みたいなものまで踏み込めますかどうか、現段階ですからやむを得ないところですが、大臣の御検討をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(林幹雄君) 今、中小企業庁の次長を始め現地に派遣をしていろいろと調査をして事情を掌握しているところでございまして、まだ数字の積み重ねができておりませんけれども、中小企業を中心にしっかりとその対応策を立てられればというふうに思っております。 補正予算につきましては、先ほども申し上げたところでありますけれども、総理からの指示に基づきまして、被災地の当面の復旧に万全を期すということから、まず、住居の確保、生活再建支援金の支給など、被災者支援に要する経費を計上するということと、今後の復旧を迅速に進めていくために、熊本地震復旧等予備費を創設するというふうになるというふうに承知をしているところでございまして、中小企業の復旧対策を中心に、影響を受けた中小企業の支援に万全を期してまいりたいというふうに考えておりますし、私からは、二十五日に開催いたしました熊本地方地震災害総合中小企業対策本部協議会におきまして、中小企業団体四団体やあるいは政府系金融機関などに対して、被害の実態や支援のニーズの早急な収集を要請したところでございまして、この支援策の内容につきましては、こういう声を踏まえて早急に検討してまいりたいというふうに考えております。
○荒井広幸君 そこで、大臣、提案なんですが、これは安倍総理に各党が提案をいたした中のものなんですけれども、一つは、岩手、宮城、福島でも有効だったので、先生方、御地元の先生もいらっしゃいますが、グループ補助金というのは結構効くんじゃないでしょうか、グループ補助金。 それからもう一つは、与野党で力を合わせてつくりました、新たに、先ほどのBCPもありましたが、もう一回機械を例えば購入するとか工場を補修したり造るとなると、今までも借金をして購入したり建てていた場合には二重ローンになるわけですよ。この二重ローンを取るという意味で、資金繰り支援としては二重ローン対策の経験が、もう法律も作って、あるわけです。これらをやっぱり周知するというんでしょうか、その周知するというのもかなりの、何というんでしょう、対策かなというふうに思って御提案を申し上げたいと思います。 それからもう一つは、風評被害なんですね。今から風評被害対策をしないといけないだろうというふうに思います。その風評被害対策をするというときに、先ほども、随分復旧してきたと、過去の教訓を踏まえて、それはBCP等々で業務継続の計画実行したり、自分たちも関連企業を把握したり、いろんなことをやって代替するところも用意していたということもあったということで、結構早めに立ち上がれるんじゃないかという期待感も示されましたけれども、中小企業とか農家とか旅館が、あるいはその地域ですね、例えば温泉街というようなその地域全体の復旧も含めて、これぐらい進んでいますよというのを市町村が、個人の事業とか農家とか中小企業、サービス業の人たちに、もう彼らも一生懸命ですから、大変ですから、代わって総合的に発信してやるというのも有効ではないかというふうに思います。ここまでこういうふうに来ているぞというそういうことを、自治体等が復興状況を逐次お知らせをしてあげると。本来はそれぞれの企業が取り組むことでもありますが、なかなか余裕がないと思いますので、そうしたことは経験に照らして有効ではないかと御提案を申し上げる次第です。 それから、これは大臣、やっぱり閣議で御提案をいただく一つだと思うんですが、地震保険なんですね。地震保険というのは民の負担力を超えるところを国が再保険するという官民共同の保険なんですが、阪神・淡路ではフェニックスという保険をつくっているんですけど、もう喉元過ぎてきたらば入る人も少なくなってということなんですが、掛金とそれからどれぐらいの補償をもらえるかという意味においてはまだまだ工夫する余地があるので、私は民に任せるところは任せていいんですが、これだけ災害が多い日本ですと、地震保険というのは分母が広ければ広いほど掛金は少なくて済むわけですよね。医療、介護、年金と同じように、四つ目には地震を含めた防災保険というのを考えてみなくてはならないんじゃないかなというふうに考えております。これは経産省の側でも考えていただくことは非常に有意義だと思いますので、是非御検討をいただきたいと思っております。 それから、これは財務省の方も多少工夫するということで、財務省の方も地震保険に関するプロジェクトチームなどでいろいろな報告はありますが、私はちょっと弱いと思います。国民総保険、皆保険制度にしてもいいのではないかというぐらいの考えを持っておるんです。 それから、これは経済産業省に関わるところですが、東日本大震災でも、今日いらっしゃる各党委員の先生方の御協力もいただいて、単に復旧じゃなくて次世代型にしていこうといって頑張っているわけですね。 期せずして、昨日、経産省が発表したのは、人工知能、AI、IoTあるいはロボットによる自動化などで人間に職場が置き換わった場合に、第四次産業革命です、大臣が昨日発表したわけですが。 二〇三〇年には雇用は今より七百三十五万人減るというふうに書いているわけですね。加えて、過去二十年間の産業ごとの消長、消える伸びる、この傾向を踏まえて試算をすると、今言ったように雇用は七百三十五万人減ってくるというわけなんです。海外にも仕事を奪われていくということもあるということなんですね。これは放置したシナリオ。 変革シナリオと呼んでいるようですけど、変革、私から言えば次世代型シナリオによれば、経産省が言っているのは百六十一万人の雇用減で済むというんです。それは人材育成や成長分野に労働力移動するという、今までの言われ尽くしたことですから。 これをどうするかが問題なんですから、ただ単に、いわゆる先ほど来から言うBCPの考え方にもあるんですが、単に継続していく、復旧、操業を再稼働するというだけじゃなくて、もう一つやっぱり上乗せしてやる、手をつないでもう一つ先の次世代型にも投資できるように、金融含めて、経済産業省の方の様々な助成措置含めて支援というものも知らせると同時に、まだ不十分なところがありますので、そういったところに御工夫をいただきたいと思っております。結構、昨日の発表でございましたから、ただ単に事業を継続するだけじゃなくて、ここまでこういうふうになったんなら、もう一段多機能の機械を買ってもう一つ部品作るということだってあり得るわけですから、そういうことを積極的に支援していただきたいと大臣にお願いします。 それから、災害救助船です。これも内閣府が調査を始めて、遅々として進みません。災害時多目的船です。 大体五百、一千ぐらいのベッド、船には、客室になるんですね。そして、エプロンの上というんですか、甲板の上にはコンテナを置いて、そのコンテナの中に手術室とか、必要なものを。今研究しているんですが、遅々として進まないですよ、これ。もうこんなの当たり前に必要ですね。 ところが、平時にランニングコストがあるからどうするかなんと言っているんですけど、もう日本に平時ありません、どこかでは起きるんだから。そして、東南アジアにもまた援助に行けるということですから、災害時多目的船というのを、是非これを必要として用意していただきたいと思うんです。 これは私は沖縄がいいというふうなことを前回も申し上げておりますが、沖縄に負担掛けるばかりじゃなくて、沖縄の皆さんにも日本全体を今度助けてもらえるという、そういう意気込みもつくれるんじゃないかというふうに思っております。 最後になりますけれども、与野党の防災・減災対策合同会議というのを設置して、今回もそうですけど、もう実質委員会やらなくたって補正予算に協力すると各党言ったわけですね。災害になればそうなるんですから、平時から与野党で防災・減災対策協議会をつくって足りないところを埋め、さらにやることを詰めていく、これを平時から設置するべきだと。 そして、首都機能移転、内閣機能の移転を併せてやっておきませんと。参議院は決めたんです、参議院は報告書を出しているんです。それ以来もう全部うるかされてしまっているんです。万が一直下型が来たらば、全く機能しないんじゃないでしょうか。首都機能移転も法律上生きております。内閣機能を含めて、政府機能を含めて、これらもこの合同会議で協議をしたらどうかと、こういったことも申し上げているような次第でございます。 あとは、皆さんにいつも、また始まったと言われますが、安全・安心ポイントというのをもう十年間申し上げておりますので、是非大臣にもお目通しをいただきまして、ヘルメット、三千円から八千円掛かります。その一割、三百円か五百円、六百円を付ける、それで今度またホイッスルを買うとか、懐中電灯の電池を買うというようなことにつないでいって、個人の備えの体制もつくる。これは耐震構造の審査などにも応用できます。シェルターにも応用できます。 大臣に御見解聞きたいところですが、時間になりましたので、言いっ放しですが、御検討願いますことをお願いして、終わります。
○委員長(小見山幸治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小見山幸治君) 原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。林経済産業大臣。
○国務大臣(林幹雄君) 原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 我が国は、エネルギー基本計画に基づき、使用済燃料の再処理やプルサーマル等の核燃料サイクルを推進することを基本的方針としているところです。 他方で、本年四月に電気事業の小売全面自由化が開始されるなど、電力システム改革が進行し、また原発依存度が低減していく中で、再処理等の事業に必要な資金が安定的に確保されないといった事態が生じ、使用済燃料の再処理等が滞ることも否定できません。 こうした新たな事業環境においても、使用済燃料の再処理等が着実かつ効率的に実施される仕組みを整備するべく、本法律案を提出した次第です。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、現行の積立金制度を廃止し、発電時に再処理等に必要な資金を拠出金として納付することを原子力事業者に対して義務付ける拠出金制度を創設します。その際、MOX燃料加工等、再処理工程と不可分な関連事業の実施に要する費用も拠出金として納付させることとします。 第二に、再処理等事業を着実かつ効率的に行うための主体として、認可法人に関する制度を創設します。認可法人は、使用済燃料の再処理等の実施に関する計画の策定、拠出金単価の決定、拠出金の収納、使用済燃料の再処理等の実施を行います。解散については別に法律で定めることとして、自由な解散に歯止めが掛かることとします。 第三に、必要な資金を安定的に確保するのみならず、効率的に事業を実施する観点から、認可法人の運営に関し、有識者を含む運営委員会において意思決定を行うとともに、実施計画の策定を経済産業大臣の認可制とするなど、国が一定の関与を行うこととします。 以上が本法律案の提案理由及びその要旨でありますが、この法律案につきましては衆議院において修正が行われたところでございます。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(小見山幸治君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員伴野豊君から説明を聴取いたします。伴野豊君。
○衆議院議員(伴野豊君) ただいま議題となりました原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の趣旨は、附則第十六条において、改正後の新法の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるための年限を、この法律の施行後五年を経過した場合から、この法律の施行後三年を経過した場合に改めることであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小見山幸治君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会