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190回国会参議院2016/03/08

環境委員会 第1号

発言数
21
登壇者
8
会派数
1
開催日
2016/03/08

会議録

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  議事に先立ち、一言御挨拶を申し上げます。  去る一月四日の本会議におきまして環境委員長に選任されました磯崎仁彦でございます。  公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じますので、委員の皆様方の御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 委員の異動について御報告いたします。  去る一月八日までに、中泉松司君、柘植芳文君、井原巧君、石上俊雄君、尾立源幸君、江田五月君、上月良祐君、高橋克法君、水岡俊一君、山谷えり子君、中川雅治君、吉川ゆうみ君及び川田龍平君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君、小坂憲次君、芝博一君、櫻井充君、直嶋正行君、島尻安伊子君、松山政司君、水野賢一君、滝沢求君、林芳正君、森まさこ君、山口和之君及び私、磯崎仁彦が選任されました。     ─────────────

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に高野光二郎君、滝沢求君及び水野賢一君を指名いたします。     ─────────────

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、環境及び公害問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。  まず、環境行政等の基本施策について、丸川国務大臣から所信を聴取いたします。丸川国務大臣。

丸川珠代自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(丸川珠代君) 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の丸川珠代でございます。  第百九十回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。  まず、東日本大震災からの復旧復興について申し上げます。  今年の三月で東日本大震災から丸五年が経過します。平成二十八年度以降の復興・創生期間において、被災地の自立につながるよう、引き続き福島の復興は最優先の課題と認識し、取り組んでいかねばなりません。除染、中間貯蔵施設の整備や、指定廃棄物の処理といった課題に取り組むに当たっては、何よりも被災地の皆様の思いに寄り添いながら、環境省の総力を挙げ、誠心誠意取り組んでまいります。  除染は、福島の復興にとって極めて重要です。国直轄で行う面的除染については、十一市町村のうち六市町村では既に終了し、一村においては宅地部分が終了したところです。平成二十八年度末を目標とする完了に向け、全力で取り組んでまいります。市町村等が行う除染についても、同時期を目標とした除染の完了に向け、更に加速化されるよう適切な支援を行ってまいります。  福島の除染と復興を進めるために必要不可欠な中間貯蔵施設については、現在、地権者の皆様への丁寧な御説明を進めるとともに、除去土壌等のパイロット輸送を実施しているところです。施設整備に必要な用地の取得については、昨年十一月に公表した地権者説明の加速化プランに基づき、人員体制の更なる拡充など、加速化を図っているところです。引き続き、地権者を始めとした地元の皆様への丁寧な御説明を行い、御理解をいただきながら、本年二月十九日に公表した平成二十八年度を中心とした中間貯蔵施設事業の方針に沿って、用地取得を加速化し、段階的に施設の整備を進め、除去土壌等の継続的な搬入に向けて全力を尽くしてまいります。  指定廃棄物については、発生した各県内で処理するという方針の下、安全な処理に向けた調整を進めます。福島県では、安全、安心の確保に万全を期して、減容化事業や既存の管理型処分場を活用した埋立処分事業等を進めてまいります。また、福島県外においても、災害等に備えた長期にわたる管理を確実なものとするため、地元の御理解が得られるよう、誠意を尽くしつつ、丁寧な説明に努めてまいります。  また、原発事故による放射線に係る住民の健康管理については、甲状腺検査等の福島県の県民健康調査への支援、疾病の発生動向の把握、地域のニーズに合ったリスクコミュニケーション事業の推進等の取組を適切に進めてまいります。  さらに、三陸復興国立公園やみちのく潮風トレイルなどの豊かな自然を活用したグリーン復興を進めます。  次に、低炭素社会の構築について申し上げます。  昨年は、年末にパリで開催されたCOP21で、我が国がかねてより求めてきた、全ての国が参加する公平で実効的な新たな国際枠組みであるパリ協定が採択されました。本協定で位置付けられた二度目標の達成に向け、今年は世界が新たなスタートを切る年となります。我が国も協定の署名、締結に向けた準備を進め、協定の着実な実施を図っていく必要があります。  我が国は、昨年七月に、温室効果ガスを二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%、二〇〇五年度比で二五・四%削減するとの目標を柱とする約束草案を決定しました。その先には二〇五〇年に八〇%削減するとの長期目標があります。約束草案とパリ協定を踏まえ、本年の春までに、地球温暖化対策計画を策定し、着実に実施していきます。  国内では、特に業務、家庭の分野で大幅な削減を行う必要があります。このため、地球温暖化対策税の税収も活用しながら、徹底した省エネルギーと自然や地元に配慮した再生可能エネルギーの最大限の導入のための技術革新と実証、実用化、地域における再エネ、省エネの推進、電力業界全体の実効ある取組の確保、環境金融や国民運動等により、社会システムやライフスタイルの変革を含めて取り組んでいきます。  そして、こうした中、国民各界各層の行動変革を引き出す啓発等の強化を図るため、今国会に地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正法案を提出します。  国際的には、署名が十六か国に達した二国間クレジット制度を一層推進し、優れた低炭素技術による世界全体の排出削減に向けて、リーダーシップを発揮してまいります。  さらに、昨年十一月に我が国として初めて策定した気候変動の影響への適応計画を着実に実施し、排出削減と適応を車の両輪として取り組みます。  次に、循環型社会の実現について申し上げます。  高濃度PCB廃棄物については、その処理期限内に一日でも早く安全かつ確実にその処理を完了するため、今国会にポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を提出しました。  廃棄物処理施設の更新等については、広域化、集約化及び災害対応拠点機能の強化を図りつつ支援を進めます。あわせて、浄化槽についても普及を進めます。  また、本年一月に発覚した産業廃棄物処理業者による食品廃棄物の不正転売事案に対し再発防止に取り組むとともに、産業廃棄物処理業の一層の適正化、高度化を推進してまいります。  さらに、昨年のG7サミットでは資源効率性が取り上げられ、国際的に注目が高まる中、世界をリードするような新たな循環基本計画の検討や先進的な3Rの取組を進めてまいります。  次に、人と自然が共生する社会の実現について申し上げます。  私たちの暮らしは、森、里、川、海の恵みに支えられています。この自然の恵みを将来にわたって享受できるよう、豊かで美しい自然を基礎とした地域づくりを国民とともに進めてまいります。  鳥獣の管理を抜本的に強化した改正鳥獣法等に基づき、鹿やイノシシの生息頭数の半減を目指します。また、種の保存法に基づく希少種の指定や保護増殖事業の推進、侵略的な外来種の防除事業の推進、魅力ある国立公園づくりなどに取り組むことにより、生物多様性保全を進めてまいります。さらに、美しい景観や温泉地といった地域の自然資源を積極的に活用し、地域の活力を高めてまいります。  次に、環境省の原点である国民の健康と良好な環境の確保などについて申し上げます。  PM二・五による大気汚染については、国民に対する的確な情報提供の実施に努めるとともに、科学的知見の充実を図りつつ、排出抑制対策を推進します。あわせて、中国を始めとするアジア各国と大気汚染対策に関する協力を推進します。  また、琵琶湖の保全及び再生に関する法律及び改正された瀬戸内海環境保全特別措置法の着実な実施とともに、世界的課題でもある海洋ごみ対策、化学物質のライフサイクル全体を通じた環境リスクの低減などに取り組みます。  水銀対策については、水銀に関する水俣条約の締結を踏まえて、水銀による環境の汚染の防止に関する法律等の着実な実施、途上国の水銀対策の支援等を通じて世界の水銀対策をリードしていきます。  さらに、水俣病を始めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済については、引き続き真摯に取り組みます。  環境の保全に関する研究及び技術開発の効率的、効果的な推進に向け、競争的資金である環境研究総合推進費の配分業務等を独立行政法人に行わせるため、今国会に独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案を提出しました。  本年は、日本がG7サミット議長国となっており、関係閣僚会合としてG7富山環境大臣会合を富山県富山市で五月に開催します。パリ協定や昨年九月の国連サミットで採択された持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダも踏まえ、本会合で主要国のリーダーたちと未来を論じ、二十一世紀にふさわしい環境政策を世界へ広げる絶好の機会とします。また、日中韓三か国環境大臣会合についても、静岡県静岡市で四月に開催します。参加各国や関係自治体等と連携し、環境政策を前進させる大きな一歩となるよう全力を尽くします。  最後に、原子力防災等について申し上げます。  万が一の原子力発電所の事故に対応するため、内閣府特命担当大臣として原子力防災に取り組みます。原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画策定への支援、要配慮者への対応や計画具体化のための防災資機材の整備への財政支援など、きめ細かな取組を行っていきます。  原子力災害に対する備えに終わりや完璧はありません。訓練結果の評価等も踏まえ、継続的に対策内容の充実強化に努めてまいります。  また、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣としてしっかりとサポートします。  以上、環境大臣として、また、原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。  磯崎委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 次に、平成二十八年度環境省予算及び環境保全経費の概要について説明を聴取いたします。平口環境副大臣。

平口洋自由民主党環境副大臣

○副大臣(平口洋君) 環境副大臣に就任いたしました平口洋でございます。  主に地球温暖化、水・大気環境、自然環境を担当いたします。  丸川大臣の下、精いっぱい取り組む所存でございます。特に、低炭素社会や自然共生社会の実現に力を入れてまいります。  磯崎委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。  それでは、平成二十八年度環境省所管予算及び環境保全経費についての説明をいたします。  まず、一般会計予算では総額三千二百三十二億円余を計上しております。  以下、その主要施策について御説明申し上げます。  第一に、地球環境保全対策については、昨年七月に決定した我が国の約束草案、年末のCOP21において採択されたパリ協定等を踏まえ、地球温暖化対策等を着実に進めてまいります。そのために必要な経費として一千三百九十八億円余を計上しております。  第二に、廃棄物・リサイクル対策については、廃棄物処理施設や浄化槽の整備、循環産業の育成や国際展開の支援、リデュース、リユース、リサイクルのいわゆる3Rの取組の推進、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として四百八十九億円余を計上しております。  第三に、自然環境の保全対策については、鳥獣保護管理の強化、希少種保護や外来生物対策など国内における生物多様性保全の推進、国立公園や世界自然遺産などの優れた自然環境の保護と適正な利用の推進などに必要な経費として百三十五億円余を計上しております。  第四に、総合的な環境政策の推進については、環境、経済、社会が相互に高め合う社会経済の仕組みを構築するべく、事業活動や金融のグリーン化、環境教育施策の推進、実効ある環境影響評価の推進などに必要な経費として三十四億円余を計上しております。  第五に、公害健康被害対策等については、水俣病対策、公害健康被害補償制度や石綿健康被害救済制度の適正かつ円滑な実施、化学物質対策の着実な推進などに必要な経費として二百六十七億円余を計上しております。  第六に、大気、水、土壌環境等の保全対策については、微小粒子状物質、いわゆるPM二・五などの大気環境保全対策、漂流・漂着・海底ごみ対策、環境技術の海外展開などの推進に必要な経費として五十七億円余を計上しております。  第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発については、地球環境の保全、廃棄物の適正処理等に関する調査研究、技術開発の推進などに必要な経費として九十七億円余を計上しております。  第八に、国民のニーズ、地域の実情に応じた環境政策を展開するため、地方環境事務所における経費として五十七億円余を計上しております。  第九に、原子力安全の確保については、原子力規制委員会が行う原子力安全規制対策の推進に必要な経費として四百十二億円余を計上しております。  次に、特別会計予算について御説明申し上げます。  まず、エネルギー対策特別会計予算では総額二千三十一億円余を計上しております。  以下、その内訳について御説明申し上げます。  第一に、地球温暖化対策については、業務・家庭部門を中心とした地域における省エネ及び再エネの導入促進、技術の革新と実証及び実用化、環境金融や国民運動の推進、優れた低炭素技術の海外展開などに必要な経費として、エネルギー需給勘定に一般会計から一千三百六十八億円の繰入れを行い、総額として一千五百六十四億円余を計上しております。  第二に、原子力安全規制対策については、原子力安全規制の更なる高度化及び原子力規制委員会の専門能力の強化等を図るために必要な経費として、電源開発促進勘定に一般会計から三百十八億円の繰入れを行い、総額として四百六十六億円余を計上しております。  次に、東日本大震災復興特別会計予算では、放射性物質に汚染された土壌等の除染や中間貯蔵施設の整備、廃棄物の処理等の推進などに必要な経費として、復興庁所管予算に総額九千百九十億円余を計上しております。  以上が平成二十八年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。  最後に、各府省の平成二十八年度環境保全経費の概要について御説明申し上げます。  政府全体の環境政策の効果的な実施を目的として取りまとめております環境保全経費については、平成二十八年度におけるその総額として二兆一千三百三十七億円を計上しております。  これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために五千五百四十一億円、生物多様性の保全及び持続可能な利用のために一千四百五十億円、物質循環の確保と循環型社会の構築のために九百七十五億円、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために八百九十四億円、大気環境の保全のために一千八百八十六億円、包括的な化学物質対策の確立と推進のために四十九億円、放射性物質による環境汚染の防止のために九千二百八十六億円、各種施策の基盤となる施策等のために一千二百五十六億円をそれぞれ計上しております。  以上、平成二十八年度の環境省所管の予算及び各府省の環境保全経費の概要について御説明申し上げました。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) この際、井上環境副大臣、白石環境大臣政務官及び鬼木環境大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。井上環境副大臣。

井上信治自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井上信治君) 環境副大臣及び原子力防災を担当する内閣府副大臣に再任されました井上信治でございます。  主に震災復興、廃棄物・リサイクル、原子力防災を担当いたします。  丸川大臣を支え、力を尽くしてまいります。特に、除染の推進、中間貯蔵施設の整備、指定廃棄物の処理といった課題に正面から向き合い、責任を持って取り組んでまいります。  磯崎委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 白石環境大臣政務官。

白石徹自由民主党環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(白石徹君) 環境大臣政務官及び原子力防災を担当します内閣府大臣政務官に就任いたしました白石徹でございます。  主に震災復興並びに廃棄物・リサイクル、そして原子力防災を担当してまいります。  井上副大臣とともに丸川大臣を精いっぱい支えてまいりたいと思っておりますので、磯崎委員長、また理事、委員の皆様方に何とぞ御指導を賜りますように、よろしくお願いいたします。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 鬼木環境大臣政務官。

鬼木誠自由民主党環境大臣政務官

○大臣政務官(鬼木誠君) 環境大臣政務官に就任いたしました鬼木誠でございます。  主に地球温暖化、水・大気環境、自然環境を担当いたします。  平口副大臣とともに丸川大臣をしっかり支えてまいります。  磯崎委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。富越公害等調整委員会委員長。

富越和厚公害等調整委員会委員長

○政府特別補佐人(富越和厚君) 公害等調整委員会等が平成二十七年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  まず、公害紛争の処理に関する業務についてでございます。  第一に、平成二十七年に当委員会に係属した公害紛争事件は、合計六十六件でございます。  主な事件といたしましては、申請人らの家屋の損傷及び健康被害が工場から排出されるガスにより生じたとして損害賠償及び因果関係の判断を求めた大東市における工場からの排出物質に係る大気汚染等による財産被害等責任裁定申請事件及び同原因裁定申請事件、申請人らに生じた健康被害が建設工事において土地を掘削した際に発生、拡散させた何らかの化学物質によるものであるとの判断を求めた江東区における建設工事からの土壌汚染による健康被害原因裁定申請事件、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める水俣病損害賠償調停申請事件などがございます。  また、平成二十七年中に終結した事件といたしましては、申請人らに生じた健康被害が産業廃棄物処理施設から排出された化学物質によるものであるとの判断を求めた野田市における廃棄物処理施設からの大気汚染等による健康被害原因裁定申請事件、近隣ビルの解体・新築工事による振動等のため申請人所有のビルに沈下、傾斜等の被害が生じたとして損害賠償を求めた中央区におけるビル工事による地盤沈下被害責任裁定申請事件など二十七件でございます。  以上のほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に症状の変化が生じたとして慰藉料額等の変更を求める申請が三件係属し、うち二件について手続が終了しております。  当委員会では、公害紛争の迅速、適正な解決に向け、多様化、複雑化する公害紛争への着実な対応と公害紛争処理制度の利用の促進を図ってまいりました。  具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにする事件調査の充実を図ること、国民や関係機関に本制度を積極的に周知することなどに努めてまいりました。今後もこうした取組を一層進めてまいります。  第二に、平成二十七年に都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件は八十三件でございます。公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は四十三件でございます。  第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情につきまして、平成二十六年度の実態を調査いたしました。  公害苦情の総件数は、前年度から減少して、約七万五千件となっております。  これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭など、いわゆる典型七公害に関する苦情は約五万二千件、それ以外の苦情は約二万三千件となっております。  当委員会といたしましては、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体との情報交換などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。  続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。  鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者は、一般公益や他の産業との調整を図るため、当委員会に不服の裁定を申請できるものとされております。  平成二十七年に当委員会に係属した事件は、福岡県筑紫郡那珂川町地内の岩石採取計画不認可処分に対する取消裁定申請事件の一件でございます。  第二に、土地収用法に基づく意見の申出等に関する業務についてでございます。  土地収用法に基づく不服申立てに対して国土交通大臣が裁決を行おうとする場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。  平成二十七年に当委員会に係属した土地収用法等に基づく意見の照会は二十八件であり、そのうち、同年中に処理した事案は十件でございます。  以上が平成二十七年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。  続きまして、公害等調整委員会における平成二十八年度歳出予算要求額について御説明申し上げます。  当委員会の歳出予算要求額は五億五千万円でございます。要求に当たっては、厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速、適正な解決に資するよう、第一に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、現地で審問期日等を開催する経費として千二百万円、第二に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千二百万円をそれぞれ計上しております。  以上が公害等調整委員会における平成二十八年度歳出予算要求額の概要でございます。  公害等調整委員会といたしましては、今後ともこれらの業務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞ、どうぞよろしくお願い申し上げます。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 次に、原子力規制委員会の業務について説明を聴取いたします。田中原子力規制委員会委員長。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。  参議院環境委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。  原子力規制委員会は、原子力利用に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。  まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。  東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定された新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請が出されております。このうち、九州電力川内原子力発電所一号炉、二号炉及び関西電力高浜発電所三号炉について使用前検査に合格したと認め、また、高浜発電所四号炉について使用前検査を厳正かつ適切に実施するとともに、四国電力伊方発電所三号炉に対して設置変更許可を行うなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。  日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉「もんじゅ」については、これまでの保守管理等の不備に係る種々の問題を踏まえ、昨年十一月、原子力規制委員会設置法の規定に基づき、文部科学大臣に対し、機構に代わって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること等について勧告を行いました。  第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。  原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の早期かつ安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から積極的な監視、指導を行うとともに、周辺地域のモニタリングに取り組んでおります。  東京電力福島第一原子力発電所においては、事故発生から約五年を迎え、様々なトラブルに緊急的に対応していた事態対処型の状態から、現在は、廃棄物の管理や廃炉に向けた対策全般について計画を一つ一つ十分に検討し、着実に対策を進めることのできる計画的対処の状態に移行したと認識しています。このような認識を踏まえ、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを改定し、完了した措置と引き続き対策が必要な措置を明示いたしました。  第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。  原子力規制委員会では、原子力災害対策特別措置法に基づき平成二十四年に策定した原子力災害対策指針の充実に努めており、昨年四月には東京電力福島第一原子力発電所に係る原子力災害対策等を、同年八月には原子力災害時医療体制等を同指針に位置付けたところです。また、地方放射線モニタリング対策官事務所における人員の増強等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。  最後に、組織体制及び運営の継続的改善について申し上げます。  原子力規制委員会の組織体制及び運営の継続的改善のため、本年一月、国際原子力機関、IAEAが実施している総合規制評価サービス、IRRSを受け入れました。原子力規制委員会は、IRRSミッションにおけるレビューアーとの議論を通じて課題として認識したもの及び自己評価の過程で浮き彫りになった改善すべき事項について、IRRSミッションの最終報告書の提示を待たずに、課題解決に向けた取組の検討を開始しています。  以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。  我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会では、与えられた職責を踏まえ、真の安全文化を構築し、原子力利用の安全が確実に担保されるよう今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。

磯崎仁彦自由民主党

○委員長(磯崎仁彦君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十九分散会

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