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190回国会参議院2016/05/24

外交防衛委員会 第19号

発言数
89
登壇者
18
会派数
7
開催日
2016/05/24

会議録

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、高橋克法君、新妻秀規君、大塚耕平君、長峯誠君及び古賀友一郎君が委員を辞任され、その補欠として宇都隆史君、中曽根弘文君、杉久武君、浜野喜史君及び大沼みずほさんが選任されました。     ─────────────

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に荒木清寛君を指名いたします。     ─────────────

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房審議官佐藤達夫君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とチリ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とインド共和国政府との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  三件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

北澤俊美民進党・新緑風会

○北澤俊美君 民進党・新緑風会の北澤俊美でございます。  久方ぶりの委員会質問でありますので、なかなかうまくいくかどうか分かりませんが、両大臣におかれましてはよろしくお願いをいたします。  まず最初に、安倍総理の私は立法府の長であるという発言について、昨日の決算委員会でどうやら間違っていたようなことを言ったようでありますが、ただこれ、最近立て続けに言ったんじゃなくて、第一次安倍内閣のときも簗瀬議員の質問に対して同じことを言っておるわけですね。  私は、間違いでしたという話は通用しないと思うんですね。何か、行政府も立法府も全部含めて私は日本国の一番偉い人だと勘違いしている。国会対応なんか見ていても、平気で議場整理に関わるようなことを言ってみたり、あるいは、自分からそういうことを言っておきながら今度は自分からぶつぶつ言ったりやじを飛ばしたり、傲慢な態度が出ている。そういうものがあそこに現れたのではないかなというような気がしております。  この間、我が党の山尾志桜里議員に対して、議会運営のことを少し勉強したらどうですかと、こう言ったんですね。それはそのとおり総理にお返ししたいと思うんですよ。あれは、何か勘違いして、隣の家へ行って、隣の家の子供たちや奥さんたちみんな前に並べてお説教しているようなものですよ。それで、はっと気が付いて、自分の家でなかったので慌てて済みませんと言ったような話で。まあ少し時代は違いますけど、昔クレージーキャッツというギャグ集団があって、言いたいことを言って、最後に、あっ、済みませんと言って爆笑を得ていた、そんな感じがしてなりませんが。  これ、度々あったので、本来ならば総理補佐官あるいは官邸のスタッフが注意をするべきところですが、それができなかったのならば、閣僚懇で誰か勇気を持って発言したというような事実はありますか。私は、両大臣はこの安倍内閣の中で数少ない良識の持ち主だと大いに期待をしておるわけでありますが、そんな経緯はありませんでしたか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の総理の発言については、昨日、総理自身が言い間違えたというふうに発言をされておりますし、御指摘のような、閣僚懇等で誰かが指摘したというようなことは記憶にはございません。  具体的なこの発言について何か申し上げる立場には私はありませんが、一般論として申し上げるならば、やはり権力というものは謙虚に行使しなければならない、やはり丁寧な説明が求められる、こうした姿勢は大変重要であると認識をいたします。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 内閣総理大臣というのは行政府の長でございまして、総理からも答弁がありましたけれども、行政府の長としてお答えしておりますが、もしかしたら言い間違えたかもしれませんと答弁をされているものと承知をしております。  私も、答弁のときに時々言い間違いをいたしておりますが、言い間違えたのではないかと思っております。

北澤俊美民進党・新緑風会

○北澤俊美君 自分の体験を誇らしく言うつもりは全くないんですが、私も、鳩山内閣、菅内閣で閣僚をしておりましたが、特に菅総理はいら菅という別名もあるように、とかく人を怒ったりするので、そういうときは私は平気で注意を促しておりました。御両所、是非またそういう意味で、この国のために勇気を持って御発言をいただきたいと思います。  さて、限られた時間でありますので先へ進みますが、昨年の安保法制の審議をした特別委員会のことを少し振り返ってみたいと思いますが。  民主国家において、私は議会制民主主義は極めて重要な制度であると。これは皆さん方も同じことだというふうに思いますが、しかし一方で、極めて脆弱な面もあります。法的には、憲法と国会法、それから参議院規則というものがあるわけでありますが、しかし、運営上の大半は、参議院の本会議あるいは委員会の先例録、これは議運が決定したものでありますが、大半はこれに従って運営されておるわけであります。したがいまして、国民から選ばれた各議員が自律して、その誇りと責任を自覚して行動しなければ、議会は非常にもろいものになります。  例えば、今回の特別委員会の決定や会議録末尾の補足掲載、これは福山議員が丁寧に再三にわたって指摘をしてきておりますが、これは今までに前例のない悪例中の悪例であります。これがもし前例となれば、まさに議会の自殺行為であります。私は、更に議院運営委員会でしっかり協議をして、最低限でも前例としないというような決着を付けるべきではないかなと。  議会の権能が失われて形骸化した場合にどういう結末をたどるかということは昭和の歴史の中ではっきりいたしております。議会が形骸化して、軍部がこれを抑えて、独裁的な政権運営をした結果、三百万人にも及ぶ国民が命を落とすという悲惨な歴史を我々は間近に見てきたわけでありますから、この点についてはしっかり議会が自覚をするべきだというふうに私は思っております。  さて、今年の正月早々、芥川作家の池澤夏樹さんが現在の政治を見るというコラムを書かれました。そこに、安倍政権を、傲慢でコントロールが利かない暴走状態である、言葉に責任の裏付けがなく、論点をすり替える今の状態は言葉の墓場であると、こんなふうに痛烈に批判をしておりました。  現在の安倍政治については、私は強権的かつ極めて危険であると思っております。あたかも理想実現を大義のように言い繕っておりますが、実態は、数を背景に国民の多様な意見には耳を貸さない、自説にこだわる度量の小さな政治ではないかというふうに思っております。  その中で、お二人の大臣は、先ほど申し上げましたように、私らにとっては非常に常識的で期待の持てる政治家であるというふうに感じております。それだけに、先ほどお話のありましたように、あえて総理に直言をしないというようなこともお聞きしましたが、極めてつらいお立場だろうなと、余計なことでありますが御同情を申し上げる次第であります。  さて、世界の歴史を振り返ったときに、どういうことが政治の世界から見えるかというと、私は、理想の追求が正義の追求と同一視されたときに間違いが始まるんだと。理想の追求が正義ならばそれに反対する勢力は悪となるわけでありまして、したがって悪を排除する行為が正当化されるわけであります。理想の追求であるはずの革命運動には反対派に対する容赦のない弾圧や粛清が伴う歴史の現実があります。例えて言えば、十字軍の遠征、あるいはフランス革命のギロチン台の処刑、ロシア革命におけるスターリンの粛清、あるいはカンボジアのポル・ポト政権の大量虐殺、中国の文化大革命、数えたら限りがない、そういう歴史があります。  政治の世界でそれをどう乗り越えるのかということになるわけでありますが、私は、理想主義と現実主義は対立概念ではないという基本的な考え方を持っております。社会を改善するには理想主義と現実主義は車の両輪であるべきである。理想主義者が理想の多元性を自覚をし謙虚になり、現実主義者が現実の惰性を認識して未来に希望を持てば、両者は対立ではなく相互補完になります。  政治の究極は、私は啓蒙と寛容の精神だというふうに思っております。政治の世界には永遠の敵もいなければ永遠の友もない、ただただ国民に対する奉仕が基本である。これは、ほぼ四十年政治の世界で歩いてきた私のある種の諦観であるように自ら思っておるわけであります。  そこで、今更言っても仕方のないことだということではありますが、安保法制は、一国会だけでなくて、平成十五年成立のいわゆる有事法制のように三国会を掛けて与野党合意の下で共同修正案が可決されたあの経験に学ぶべきであったというふうに思っております。これだけの国家の態様が変わるものを一国会で強引に通したということは我が国憲政史上の一つの汚点ではないかというふうに、辛いことを申し上げますが、両大臣はどんな御感想をお持ちでございましょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、お話を聞いておりまして、理想と現実は対立するものではないというお話、私もそのとおりだと思います。我々議員たるもの、絶えずこのはざまの中で苦悩し努力をしている、これが現実ではないか、このように思います。  そして、平和安全法制についてどう考えているのかという話がありました。もちろん、一国会でこの処理をする、時間を限定して議論をする、こうした国会での取扱いについては、これは国会、議会において御判断されることであり、行政の立場から、今日出席している私から何か申し上げることは控えたいと思いますが、昨年の平和安全法制は、国民の命や暮らしを守るために政治として具体的にどう対応しなければならないのか、どこまで必要とするのか、こういった議論を行うと。一方で、この平和憲法との関係において我々はどこまで現実の対応が許されるのかという議論が行われ、この二つの議論を両立させるためにはどうしたらいいのか、こうした重要な議論が行われたと認識をしております。  こうした構図の議論は、かつて我々の先輩たちも度々苦悩し、努力をしてきたこの構図の課題であると思っています。自衛隊の創設のときも、安保の改正のときも、あるいはPKOの法案の議論のときも同じ構図の中で苦悩し、議論をし、結果を得てきた。昨年も、同じ構図の中で重要な議論を行ったものであると認識をしております。  引き続き、しっかりとこの議論の意味を国民の皆様方にも説明をしていきたいと考えています。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 平和安全法制というのは、我が国の国民の命を守り、そして平和な暮らしを守るために必要な法律であると認識しております。  北澤大臣におかれましても、防衛大臣として七百二十日在任をされました。この間も国際的な国防大臣との協議、これ十三か国、そして三十三回にわたる会談を経て、その後も二二防衛大綱、また日米間の協議も行われて、それがガイドラインの変更にもつながっているわけでございますが、やはり現時点において我が国の平和と安全を守るということにつきましては、その前の法律においてやはり改正なり変更が必要でございまして、これは随時ずっと政府間で協議をしてまいったそれの修正点でございます。  特に、この五年間において我が国をめぐる安全保障情勢、急激に変わってまいっておりまして、私といたしましては、現在の、その前の法律では対応できないような部分を前回の平和安全法制の修正また制定によって補完をされたものでありまして、議論を衆参行いましたし、またそれぞれの院の委員の皆様から御指摘もいただきました。  しかし、私といたしましては、説明すべき点は説明をさせていただきましたし、また成立後も諸外国の国々で説明をさせていただきますが、ほとんどの国がそれに対して理解、また了解をいただいて国際社会として防衛協力もやっていくということでございますので、そういった議論の成果ですね、成立をした法律であると認識しております。

北澤俊美民進党・新緑風会

○北澤俊美君 私が求めているのはそういうことではなくて、国の形、特に安保法制のような我が国の安全保障をどうするかというようなことは議会の中でしっかり熟議をして、先ほど申し上げたような十五年の有事法制のように与野党が修正協議をして成立すると。そのことによって国民が安心感を持ち、さらには、もう一つ極めて重要なことは、その任務に当たる自衛隊員が、国政の大方の同意を得てできた法律に基づいて自分たちは行動をするということに大きな誇りを持って、そしてしっかりとした任務遂行をすると、こういうことではないかというふうに思っております。  ちょっと時間を少し頂戴をしてもう少しさせていただきたいのですが、私は専守防衛の定義ということに大変こだわりを持っております。専守防衛の考え方は、さきの大戦において我が国が犯した過ちを反省し、日本が二度と軍事大国にならないという意思表示を世界とりわけアジア諸国に対して示したものでありまして、今日の我が国を取り巻く世界情勢及び安全保障環境を考えたとき、これまで我が国が戦後にわたり貫いてきた専守防衛の考え方を今後も維持すべきだというふうに私は考えております。周辺諸国に対し、日本が二度と戦争を起こさないのだという強いメッセージが専守防衛という考え方そのものだというふうに思います。  一方、安倍内閣は、いいかげんな説明で専守防衛の方針も定義もいささかも変えていないと強弁しております。お二人の大臣もそれを議会の中で補完をしております。しかし、実際のところ、その実質的な意味をなし崩しに変容させてしまっているのでありまして、このことが周辺各国の不信感を招くものではないかと私は非常に危惧をいたしておるところであります。  先ほど私の大臣時代のこともお話をいただきましたが、私もゲーツ長官と八回にわたって会談をいたしております。集団的自衛権について、彼から私に要請のあったことは一度もありません。  安倍総理は、この法案が成立してから、いかにも誇りげに、太平洋のハリスさんでしたかな、長官の言葉を引用して、アメリカが高く評価しているようなことを言いましたが、これとんでもない大間違いなんですね。本来、一国の総理が相手国の評価をどう見るかということは相手国の大統領あるいは政治家がどう評価しているかということであって、実戦配備されたところの司令官がこう言っているからなんということを日本国の政策の評価にするなんということはとんでもない。多分、誰かがそのことは指摘したんだろうと思いますが、ぴたっと止まりましたね。ぴたっと止まった。ぴたっと止まったことが、今私が申し上げていることの意味だというふうに思うのであります。  さて、そこで、改めて専守防衛の定義の相手から武力攻撃を受けたときがどういうときのことか考えてみたいと思います。  従来は、相手から武力攻撃を受けたときとは、我が国が攻撃を受けたときとされてきた。すなわち、日本自身が攻撃を受けたのであるから、それは直ちに日本の存立が脅かされることになり、専守防衛の考え方に基づいて自衛権を発動することになるというふうに理解をされてきました。  しかしながら、安倍政権では、相手から武力攻撃を受けたときに他国が武力攻撃を受けたときが含まれるようになったわけであります、今回。その一方で、安倍政権がいささかも変えていないという専守防衛の定義の中には、日本の存立が脅かされる場合について何ら具体的には規定されていない。ただ単純に、相手から武力攻撃を受けたときと書かれているのであります。  昨年七月三十日、安保特別委員会で広田議員が、専守防衛の定義と存立事態とは相入れないと丁寧に粘り強く質問をしておりました。御両所も答弁を繰り返しておりました。皆さん方から見ればしつこいと思われたと思いますが、安全保障環境の変化による政策判断か法律論かということをしつこく聞いて、最終的に総理は、四十七年の政府見解は法律論であるというふうに認められたわけであります。したがって、安倍政権の進めている限定的集団的自衛権行使は専守防衛の枠を超えていることになるわけであります。  そうすると、誰が攻撃を受けたか、その対象に重要な変化があったのであれば、そのことを専守防衛の定義にきちんと書き込むことが本来の筋道であります。我が国の存立が脅かされる事態かどうかには触れられず、ただ相手から他国が武力攻撃を受けたときに防衛力を行使することが専守防衛と言えるのだろうかと。  これ、この議論を、私、もう一度議事録を読んでみてはっきり分かった。これは私の推論であります。もしこれを書き込めば憲法違反の指摘を受けることに、そういうおそれがあるからあえてこれを入れなかった。邪推と言われれば私はそうではないと申し上げますけれども、あの議論を聞いていると、なかなか考えてこのことを書かなかったんだなというふうに思っております。今回の集団的自衛権行使を可能にしたこの法律は、私は間違いなく日本の国を大きく変えたと。言われるように、専守防衛に全く変わりはありませんということは、まあ言葉が悪いが、うそっぱちであります。  そこで、お手元にカキツバタ、アヤメ、ハナショウブの花を、これ季節だから皆さんに配ったわけではないのでありまして、私は先々週、東海道線の新幹線に乗りましたら、あそこの雑誌の中にちょうど時期でありますからショウブのことが書かれておりました。いずれがアヤメかカキツバタという言葉がありますが、分かっているようで意外に分かっていない。  私はこれを専守防衛に例えて今日はお話をしようと思ったんですが、カキツバタはまさに専守防衛なんです。カキツバタは、周辺の葉が囲んでいるように、葉よりも上へ出ないで花を咲かせているんです。まさに専守防衛の象徴であります。隣のアヤメは、少し花が葉よりもちょこっと出ているんですね。限定的集団的自衛権行使。これが更に進むとハナショウブになって、葉ははるか下にあって、ぐいと花が大きく出ております。これを称して、地球の裏側まで米軍と一緒に行くのかと、こう指摘されているところであります。  私の勝手な説明でありますが、私はこれを見て、ああ、今、日本の国で議論されているのは、カキツバタがいつの間にやらハナショウブになっていくんだなと、こういうふうに感じてこれを皆さんにお示しをしたわけでありますが。  どうか御両所、私も四十年という話をしましたが、東京でサラリーマンをしていて、突然家庭の事情で長野へ帰らなきゃいけなくなって、政治の世界へ入るように勧められて、一年半ほど小坂善太郎先生の秘書を東京でさせていただきました。そのとき、小坂善太郎先生は皆さんと同じ宏池会であります。宏池会、前尾繁三郎先生の総裁選のお手伝いもしました。そこで大平先生の姿も見ました。宮澤喜一先生はその当時はまだお若い方でありましたけれども、総理のときにも私はお話をする機会が得ました。この集団は日本のある意味知性だというふうに言われてきましたが、私は当選してからは経世会へ所属をしましたが、経世会から言わせれば、あの連中は言っているだけで何もしないというふうによく言われておりました。国会で様々なことが起きますと、大概その処理をするのはその人たちであったように思います。  しかし、触れさせていただいた、ただいま申し上げたような人たちのあの政治姿勢は、私に感銘を与えてくれました。当時はまだ本当に政治がダイナミズムでありました。高度経済成長という背景があったからかもしれませんが、私は、勉強ですから、しょっちゅう用もないのにこの院内に来て、佐藤総理が本会議場へ入る姿、あるいは、その後から田中角栄幹事長がたくさんの役人や新聞記者を従えて、それこそ疾風怒濤のような雰囲気でオーラを発しながら歩いている姿を見て、国政というものを吸収して田舎へ帰った思い出があります。  今日、この参議院で二十四年間務めさせていただいて、今私は、政治が劣化していると、議会が劣化しているということを痛切に感じております。これは我々自身が自覚しなければならないことではありますけれども、私は、将来にわたって議会が法制度の下で独立してきちんと政権と対峙し、そしてただすべきところはただしていくという、そういう姿をしっかり、これは与党の皆さん方にもお願いをしなければならぬところでありますが、そういうことを感じている次第でありまして、以上、申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

福山哲郎民進党・新緑風会

○福山哲郎君 おはようございます。福山哲郎でございます。よろしくお願いいたします。  今、北澤元防衛大臣のお話を承りました。私も、初当選のときに国対の副委員長で行くと、北澤先生が国対委員長であられまして、北澤学校にまず入学をして鍛えられて、甚だ至らなかったわけですが、昨年の安保法案の審議では、特別委員会で北澤筆頭理事、私が次席という形でやらせていただきました。その折も本当に御指導いただきましたし、政権のときには防衛大臣と官房副長官という形で、原発事故の対応、そして各国との対応等についても御指導いただきました。  今お話を承りまして、北澤先生の後を受けていく世代として、議会の劣化ということについては我々自身も反省をしながら、与野党共にそのことについて努力をしていくということを肝に銘じてやっていきたいと考えさせていただきました。北澤先生には、心から、長年の我が国に対する御貢献に、そして議会に対する御貢献に、心から感謝と敬意を表したいと思います。  時間がもう余りありませんので、まず、今日の審議でありますドイツ、チリ、インドの租税関連条約については、賛成ということをまず述べさせていただきたいと思います。  一方で、沖縄で非常に残念で痛ましい、強い憤りを覚える事件が起きてしまいました。本当に、報道が進むにつれて、もう怒りを通り越してもう何とも言えぬ気持ちになる、そんな事件でございます。そのたびに、再発防止、綱紀粛正という話に事件が起こるたびになりますけれども、本当に実効性を伴うのかどうかについては、沖縄県民の皆さんの不信感と怒りはまさに頂点に達しているんだと思います。  我々、実は政権のときに、日米の地位協定の新たな枠組みの合意ということで、若干の公務中の犯罪についての地位協定の改定をさせていただく努力をいたしました。また、その後、二〇一二年には、やはり事件が起こりましたので、日本に滞在する全アメリカ兵の皆さんに対する夜間外出禁止令や再教育等についての対応もさせていただきましたが、あれらのことがどれほどの効果があったのかと考えると、内心じくじたる思いでいっぱいでございます。  今日、先ほども沖縄県連の我が党の花城代表ともお話をさせていただきました。  まず、防衛大臣、外務大臣にお伺いしたいと思います。  沖縄県民の皆さんの思いは、やっぱりこの再発防止策とか綱紀粛正が、一体どの程度我が国がきちっとアメリカに伝えて、実効性がある対策が講じられているかについて不信感があると。この綱紀粛正や再発防止について、沖縄の声もアメリカに伝える機会を是非政府との関係で場をつくっていただきたいと。それは昨日、翁長知事が言われたオバマ大統領に話合いをする場を持っていただきたいとはまた別の観点で、この綱紀粛正と再発防止という観点に関して沖縄の声を直接伝えて交渉できる、そしてそこに外務省や防衛省が一緒に入るような場が欲しいという声がありますが、このことに対して、両大臣なのか、外務大臣なのか、どちらでも結構ですが、まずお答えください。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず冒頭ちょっと一言だけお許しをいただきたいと思いますが、まず、北澤先生のこの二十四年間にわたる議会人としての御貢献に心から敬意を表し申し上げたいと思います。  あの昨年の平和安全法制は、国民の命や暮らしを守るために重要な議論であったと私は認識しておりますが、ただ、この議会の劣化等、先ほど貴重な御指摘をいただきました。このお言葉をしっかり重く受け止めて、未来に向けて引き続き努力をしていきたいと考えます。  そして、その上で、今、福山委員の方からの御質問についてお答えをさせていただきます。  まず、今回の事件は、米軍属によります卑劣な行為による残忍極まりない凶悪な事件であり、極めて遺憾であります。そして、米国に対しましては、まずは強く抗議を行い、そして今、この捜査が進んでいるこの事件に全面的に協力を求める、そして、米軍人、米軍属の綱紀粛正を求める、そして効果的なこの再発防止策をしっかりと示すことを求める、こういったことを米国側に求めたわけでありますが、是非、まずは米国の努力が重要でありますが、こうした再発防止等につきましては、政府としましてもしっかりとした対応が求められます。是非政府としましてもしっかりと努力をしなければならない、このように認識をしております。  そして、この今回の事件について、具体的にどう沖縄の皆様方に説明し、そしてどう対応していくかということですが、一つ考えなければいけないのは、今回の事件は米軍属による事件であります。こうした事件に対して具体的にどう対応するのか、効果的な対応はどうあるべきなのか、こういった観点からしっかりとした説明あるいは対応を考えていかなければならない、こういった点はひとつしっかりと念頭に置いておかなければならない、このように考えております。

福山哲郎民進党・新緑風会

○福山哲郎君 余りはっきりとした明言はいただけなかったのは残念ですが、防衛大臣は告別式にも参列されましたので、多くの皆様の悲しみの場にいらっしゃったと思います。また、カーター国防長官とも電話で会談をされたと聞いております。  そのことも踏まえて、この再発防止策等々についての協議の場でしっかり沖縄の皆さんの声を入れて協議をするような場をつくっていただきたいという声について防衛大臣の所見をお伺いしたいことと、国防長官とどのような話をされたのか、お答えいただけますでしょうか。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 土曜日に告別式が行われました。私は、やはり今回の事件で犠牲になられた被害者に対しまして心から御冥福を申し上げますと同時に、御親族の皆様、そして沖縄県の皆様方に大変申し訳ないという気持ちをお伝えをし、また心から哀悼の意を表したわけでございます。あの葬儀に出まして、やはり二度とこのようなことが起こらないように、しっかり政府としても対応しなければならないということを肝に銘じました。  その日の夜でありますが、アメリカのカーター国防長官と電話で会談をいたしましたけれども、今回の事件につきまして、極めてこれは残忍で凶悪で決してあってはならない、言語道断の出来事であると強く遺憾の意を表し、抗議をいたしました。そして、この再発防止につきましても具体的に、そして効果のあることを講じていただくように、これは米国として取り組むべきことであるということを申入れをいたしました。  カーター長官の方から、今回の事件については大変痛ましく、そして米国としても大変重く受け止めているということで、亡くなられた被害者と御遺族に心から深い謝罪の意、これを表明をしまして、今回の事件に、捜査に全面的に協力するとともに、二度とこのような事件が起こらないように、米軍人軍属に対する事件、事故の再発防止に向けてできることは全て行う旨の発言がございました。  沖縄に参りました折に、ニコルソン四軍調整官と面会をいたしまして、具体的に米軍人軍属を含む対応を早急にまとめて実施をしていただきたいと。これについては、沖縄の防衛局長ともしっかりと協議をして、そして日本側もしっかり対応するように沖縄防衛局長にも命じました。この点につきまして早急に日米間で協議をいたしまして、こういった点の再発防止について見解をまとめて、それが徹底されるように今後努めてまいりたいと思っております。

福山哲郎民進党・新緑風会

○福山哲郎君 もう時間だと思いますが、今のお話は理解はします。しかし、その政府間のやり取りについては沖縄県民の皆さんに今不信感が高まっています。だからこそ、沖縄がその再発防止策にどれほどきちっとコミットできるかということについて求める声がたくさんあります。その一番大きな問題提起が、オバマ大統領が訪問される際に県知事との会談を申し入れたのが昨日の安倍総理との会談だと思います。  是非、外務大臣、防衛大臣におかれましては、政府として一歩踏み込んだ形で沖縄県民の皆さんの思いを受け止めるような御対応をやっていただきますことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 沖縄県うるま市の女性会社員の死体遺棄事件は米軍属による卑劣で極めて残忍な事件であり、強い憤りを覚えます。御遺族の悲しみ、また沖縄県民の心情を思うと言葉も出ないわけであります。私も米国政府に対しまして強く抗議をいたします。また、警察、検察当局においては、徹底した捜査で真相究明をするとともに、また法に基づく厳正な処罰を求めるもの、このように確信をしております。  そこで、まず外務省に事実関係を確認をしておきます。  米軍人軍属による犯罪が繰り返され、日米地位協定の抜本的な改定を求める県民の声が高まり、翁長県知事もこれを求めております。そこで、事実関係として、日米地位協定が今回の事件の捜査に何らかの支障となっているのかどうか確認をいたします。

森健良外務省北米局長

○政府参考人(森健良君) お答えいたします。  本件は、本年四月二十八日夜から翌二十九日未明にかけて発生した事件でございますが、五月十九日に沖縄県警が被疑者を逮捕するに至ったと。同日夜の沖縄県警による記者会見において、本件につきまして日米地位協定が捜査の障害となったようなことはないという説明があったと承知しております。  また、本件は米軍属による公務外の犯罪でございまして、我が国が第一次裁判権を有しております。そして、本件では、日本国の当局が既に身柄を拘束しており、今後の手続が日米地位協定によって滞ることは想定されないところでございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 逮捕された被疑者は米軍属の身分を持ちます。この米軍属というのはどういう身分なのか、そしてこの被疑者の男が沖縄への滞在が認められているのは日米地位協定が根拠となって滞在が認められている、このことには間違いありませんか。

森健良外務省北米局長

○政府参考人(森健良君) 米軍の軍属につきましては、地位協定に規定がございまして、御指摘のとおり、被疑者はこの地位協定上の軍属の身分を享受しております。そして、日米地位協定は、米国がそのような軍属を我が国へ入れることを認めております。  したがいまして、被疑者はこのような地位協定の規定に従って軍属として沖縄に滞在していたというふうに承知しております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 そうしますと、被疑者は日米地位協定に基づいて、この条約上の根拠に基づいて滞在しているわけでありますから、今回の犯罪が日米地位協定に関係がない、このようには言えないことは間違いないわけですが、確認を求めます。

森健良外務省北米局長

○政府参考人(森健良君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、本件につきましては、これまで日米地位協定が捜査の障害となったことはないと承知しておりますし、今後もその手続が地位協定によって滞ることは想定されません。  一方、今御答弁申し上げましたとおり、被疑者は日米地位協定上の軍属の身分を享受し、そうした軍属として沖縄に滞在していたと、このことを踏まえまして、政府としては、米国政府、在日米軍に対しまして厳重な抗議を行い、そして再発防止策の速やかな策定をしっかりと求めているというところでございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 外務大臣にお尋ねいたします。  こうした法的な関係からしましても、日米地位協定を改定すべしという意見が今回の事件を通して更に高まっていることは私は理解ができるわけであります。政府としても、こうした声はきちんと受け止めて、地位協定の在り方をこの際真摯に検討すべきである、このように考えますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回の事件につきましては、米側に強く抗議することと併せて、捜査への協力、綱紀粛正、そして再発防止、こうした点を求めています。まずは、米側のこうした取組をしっかり求めていくことが重要であると認識をしております。  その上で申し上げるならば、この日米地位協定については様々な意見がある、これは承知をしておりますが、政府としては、手当てすべき事項の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組によって不断の改善を図ってきた次第であります。  引き続き、こうした個々の問題において目に見える改善を一つ一つ積み上げていく、こうしたことによって日米地位協定のあるべき姿を追求していく、こうした姿勢は重要であると認識をしております。こうした取組を続けることによって、国民の、そして沖縄県民の皆様方の理解を得ていきたいと考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 外務大臣、防衛大臣にそれぞれお尋ねいたします。  それぞれのお立場で、捜査への米側の全面的な協力と米軍人軍属による犯罪の実効性のある再犯防止対策を米国に対してしっかりと求めていただきたい。両大臣におきましては、これまでも、先ほどの答弁で、取られてきたわけでありますけれども、一層毅然とした対応を取られたいと考えます。見解をお尋ねします。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 私の方から事件が発生しまして具体的に行ったことにつきましては、まず、逮捕された当日の深夜にドーラン在日米軍司令官と直接面談しました。二十一日におきましては、沖縄に参りましてニコルソン四軍調整官と直接面談をいたしました。二十一日の夜は、カーター国防長官と電話会談を実施し、今回の事件について極めて強い遺憾の意を伝え、強く抗議をし、米側が御遺族の心情に寄り添った心のこもった対応を行っていくということ、そして、米軍人軍属の綱紀粛正と事件、事故の再発防止の徹底、これを強く求めました。  防衛省といたしましては、米軍関係者による事件、事故の防止にはまず米側の努力が重要であると考えておりますが、私から沖縄の防衛局長に対して、米軍人のみならず米軍属による事件、事故の再発防止について米側のニコルソン四軍調整官と議論を行うように指示をしました。これに対してニコルソン四軍調整官からは、協力する回答があり、また、カーター国防長官に対してもニコルソン四軍調整官による取組をバックアップしてもらうように要請をし、カーター国防長官からは、将来このような事件を防止するためにできることは全て行うとの発言がございました。  防衛省といたしましては、関係機関と協力をしながら速やかに米側との議論を行いまして、米側において実効的かつ説得力のある再発防止策が取られるように努力を努めてまいりたいと考えております。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども答弁いたしましたが、今回の事件を受けて米側に強く抗議することと併せて、捜査への協力、そして綱紀粛正、そして再発防止、これを強く求めております。  まずは米側の努力が重要であると考えていますが、その際に、今回の事件、米軍属による卑劣な行為によって引き起こされた大変残忍な凶悪な事件であります。米軍属の事件の防止という観点から、米側としっかり話していく、この点は大変重要なことではないかと思っております。  いずれにしましても、今後米側としっかりと話し合うことによって米側から納得のいく説明をしっかり受け、そして県民の皆様方にもしっかり説明責任を果たしていかなければならない、このように考えます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 私は、防衛大臣に対する質疑は終わりましたので、委員長のお計らいで、結構です。

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 次に、G7伊勢志摩サミットが迫っておりますが、SDGsの推進について、何回も取り上げてきましたが、お尋ねします。  我が国は、このサミットにおきまして議長国としてSDGsの重要性を強く訴え、その実施を加速、強化するメッセージをしっかり出せるよう、外務大臣には更なる努力を要請をいたします。決意をお尋ねします。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) SDGsですが、昨年九月、採択をされています。よって、今回のG7伊勢志摩サミットは、SDGsが採択された後初めて開催されるG7サミットということになります。伊勢志摩サミットにおいては、国際社会で特別な責任を持つG7として、SDGs実施に向けた国際社会の取組の重要性を強調していく必要があると考えています。  このG7の開催に先立って、先日SDGs推進本部を設置いたしました。そして、その中で、中東地域の安定化、国際保健政策、女性の活躍推進に関する具体的な貢献策、こうしたものを打ち出したことは、我が国が議長国としてSDGs実施に率先して取り組む姿勢をG7を通じて国際社会に示すものであると考えています。  是非、議長国として、G7が最大限実施に取り組むとの力強いメッセージを発信する、このことによって国際社会全体の実施を促進するべく、リーダーシップ、発揮していきたいと考えます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 ドイツとの租税協定について一問お尋ねいたします。  本協定はOECDにおける様々な議論の成果が反映をされております。そこで、この協定が今後我が国が締結する租税条約の一つのモデルというか標準形となっていくのかどうか。そしてまた、本協定には特典制限条項、この特典の享受の濫用を防止をするそういう条項も設けられておりますけれども、こうした条項を設けた意義、必要性についてお尋ねをいたします。

武藤容治自由民主党外務副大臣

○副大臣(武藤容治君) 日独租税協定について私からお答えさせていただきます。  租税条約を締結するに当たりましては、二国間の健全な投資、経済交流を促進する観点から、二重課税を防止するために、所得が生じる国、いわゆる源泉地国ですが、その課税権を制限するとともに、租税条約上の特典が適格な者によってのみ享受されるようにすることが大事だ、重要であるというふうに認識をしております。  この点に関して、今先生からお話ございました日独租税協定についてですけれども、租税条約を締結する際の国際標準とされておりますOECDモデル租税条約よりも源泉地国の限度税率を引き下げるとともに、租税条約上の特典の享受を一定の要件を満たす適格者等に限定する特典制限条項を規定することなど、二国間の健全な投資、経済交流の促進という目的を最大限追求した内容となっていると言えます。  個々の租税条約の具体的な規定内容は相手国との交渉によって決まるものでありますけれども、今後の租税条約交渉においても、OECDでの議論を踏まえつつも、できるだけ二国間の健全な投資、経済交流の促進に資する内容になるように交渉してまいりたいと思います。  そして、租税条約の目的でございますが、二国間の健全な投資、経済交流を促進することであるところでありまして、例えば営業実態のないようなペーパーカンパニーなど不当に租税条約上の特典を享受することを目的とするものに対しても特典を認めることは適当ではないというふうに思います。そのため、租税条約の濫用を防止する観点から、日独租税協定においては、原則として、租税条約の特典付与を一定の要件を満たす適格者に限定する特典制限条項を設けております。  個々の租税条約の具体的規定内容は相手国との交渉によって先ほど申しましたとおり決まるものでありますけれども、今後の租税条約交渉においても、できるだけ条約上の特典が濫用されないような規定を設けるべく交渉してまいりたいと思っております。  以上です。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 チリとの租税協定についても一問お尋ねします。  この協定締結につきましては、二〇一四年に行われたチリ側の税制改正が影響しているとも聞きます。そこで、そのチリ側の、チリでの税制改正によって我が国企業に何らかの不利益があるのか、また、本条約締結によってそうした不利益が解消できるのか、説明を求めます。

高瀬寧外務省中南米局長

○政府参考人(高瀬寧君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、チリでは二〇一四年に税制改革が行われておりまして、法人税を始めとする諸税が改正されております。この改正により、チリとの間で租税条約が発効している国の居住者かそうでないかによりまして、二〇一七年、来年以降、チリ法人から受け取る配当に対する実効税率に約二倍以上の差が生じることになっております。ただし、二〇一六年中に租税条約が署名された国の居住者が受け取る配当への課税につきましては、当面の間、租税条約が発効済みの国の居住者と同様に扱うという過渡的措置がとられております。  日本とチリとの間の租税条約は本年一月に署名済みでございますので、現時点で配当に対する課税において日本企業が不利な扱いを受けるということはございません。しかしながら、日・チリ租税条約の対象は配当に限られるものではございませんで、投資所得に対する源泉地国課税の範囲を縮減するものでございます。  近年、我が国企業のチリへの進出が進む中で、これらの日本企業が租税条約の発効に寄せる期待は極めて高うございます。可能な限り早期の締結が必要かと思っております。  以上でございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  沖縄で女性が遺体で発見をされ、そして米軍属が逮捕された事件、改めて心からの怒り、そして御家族へのお悔やみを申し上げたいと思います。  先週金曜日の拉致特で岸田大臣に、これは基地あるがゆえの事件であり、地位協定の抜本改定、そして基地撤去こそが最大の再発防止策だということを申し上げました。改めてそのことを申し上げておきたいと思います。  その上で、ドイツ、チリ、インドとの租税条約でありますが、租税条約は、二重課税の回避及び脱税、租税回避行為の防止のためとして、二〇〇三年の日米租税条約以降、各国と結ばれてまいりました。一方、今国際的に大きな問題になっているのが二重非課税という問題です。パナマ文書が明らかにした大企業や大資産家の租税回避、税金逃れが国際的に大きな怒りになっております。    〔委員長退席、理事塚田一郎君着席〕  まず、国税庁にお聞きします。  国際的なネットワーク、タックス・ジャスティス・ネットワークによれば、タックスヘイブンに隠された世界の富は二〇一〇年末でも推定二十一から三十二兆ドル、一ドル百十円で換算しますと二千三百十兆円から三千五百二十兆円という莫大なものとなります。OECDは多国籍企業による税逃れだけで税収が年一千億ドルから二千四百億ドル失われていると推計をしておりますが、政府は日本の企業による税逃れで我が国の税収がどの程度失われていると推計をされているのでしょうか。

中村信行国税庁調査査察部長

○政府参考人(中村信行君) お答えいたします。  OECDは、国際的な租税回避問題に対処するため、いわゆるBEPSプロジェクトを取りまとめておきまして、その中で、御指摘のように、国際的な租税回避による法人税の失われた税収の規模を世界全体で一千億ドルから二千四百億ドルと推計しております。しかし、OECDは、この推計を示す際に、この推計の基礎となるデータや試算方法、それらについては課題が多く残されており、実態を反映した結果を示すためには更なる検討が必要と結論付けております。このような状況でございますので、基本的にデータ等の制約があり、日本についてはそのような推計は行っておりません。  いずれにいたしましても、国際的な租税回避に対しましては、国税庁といたしまして、調査体制の整備を図る、海外取引に係る資料などを活用する、租税条約等に基づく情報交換を積極的に実施する、必要があると認められる場合には税務調査を行うなどにより、適切に対処してまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 もちろんOECDの推計も一定の制約を持ったものでありますが、だからこそ幅は広くなっております。    〔理事塚田一郎君退席、委員長着席〕  しかし、私は、そういうような形でやれば、日本としても推計は可能だと思うんですね。社会保障のために消費税増税が必要だと言うけれども、こういう課税逃れをきちっと捕捉をすれば庶民への増税など必要ないという声が今大きく広がっていますが、そういうことが一層明確になるのが都合が悪いということなのかなと思わざるを得ないわけですね。  外務大臣にお聞きしますが、国外に逃げることができない国民にはしっかりと課税をされる、一方で、大企業、大資産家が国内の税制で優遇をされて、更にタックスヘイブンで利用して税金逃れをしている、このことに非常に大きな憤りの声が上がっておりますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘のように、大企業あるいは富裕層の課税逃れが横行するということ、これは税の公平性の観点から大きな問題であると認識をいたします。  国際的な課税逃れに対処するためには、国際的な協調の下で各国が対策を実施するとともに、税務当局間での情報交換を充実させていく、こうした点が重要であると認識をしております。G20あるいはOECD等の場においてBEPSプロジェクトや金融口座の情報交換など国際的な連携を取ってきており、日本としても積極的に議論に参加しているところであります。  いよいよG7伊勢志摩サミットも近づいてまいりました。こういった機会も活用しながら、是非、各国による関係機関の決定、勧告及び提言の確実な実施を働きかけるなどリーダーシップを発揮していかなければならない、このように認識をしております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 タックスヘイブンの闇を解くには、情報交換は欠かせないと思います。昨日もパナマと情報交換の協定に合意をしたというふうに言われておりますが、ただ、現行の情報交換協定が果たしてどれだけ実効性を発揮しているのかということの検証が要ると思うんですね。  ケイマン諸島とは二〇一一年の十一月に情報交換協定が発効しております。にもかかわらず、ケイマンへの直接投資残高、それから証券投資残高の合計を比較しますと、二〇一二年は約五十五兆円余りでありましたけど、二〇一五年は約六十五兆円でありまして、むしろ十兆円増加をしているんですね。  租税回避の対策にケイマンとのこの情報交換協定はどれだけの実効性を発揮をしているんでしょうか。

中村信行国税庁調査査察部長

○政府参考人(中村信行君) お答えいたします。  ケイマンとの間では、平成二十三年に情報交換協定が発効しておりまして、情報交換を行っております。  いわゆるオフショア金融センターと呼ばれる国・地域におきましては、実態のないペーパーカンパニーを容易に設立することが可能でありまして、このペーパーカンパニーとの間で不透明な資金のやり取りが行われることがあります。このため、そうした国との間で情報交換を行う際に、一般論といたしまして、ペーパーカンパニーの実態を把握するため、出資者情報、役員情報、取引のある金融機関の情報などについての情報提供を相手当局に依頼し入手することが考えられます。  国税庁といたしましては、今後とも、外国税務当局との間で租税条約等に基づく情報交換を積極的に実施し、国際的租税回避の防止と適正な課税の実現を図ってまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、ケイマンとの情報交換がどれだけの実効性があるかとお聞きしたんですが、全くそのことには今お答えがなかったんですね。  元財務省の主計官や金融監督庁の国際担当参事官も務めてこの問題に詳しい、現在弁護士をされている志賀櫻氏が、二〇一三年に岩波新書で「タックス・ヘイブン—逃げていく税金」という、その中でこの情報交換協定について書いております。  それによりますと、タックスヘイブンの国は十二か国以上と租税情報の交換協定を結べばブラックリストから外すという十二か国ルールがある、だからそれらの国は日本と協定を結んでいる、しかしそれだけの話であって、実効性には多くの疑問が残るということを書いているんですね。タックスヘイブン当局が交換するに足る情報を持っておらず、そもそも持とうとしていないと。だから、これは形ばかりのもので絵に描いた餅にすぎないとまで述べられておりますけれども、こういう指摘はどう受け止められますか。

中村信行国税庁調査査察部長

○政府参考人(中村信行君) お答え申し上げます。  ケイマンそのものとの情報交換のことにつきましては、相手当局との関係もございまして、具体的なことを申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じております。  しかしながら、先ほど申したように、一般論として、ペーパーカンパニーの実態把握のために今後とも外国税務当局との間での情報交換については取り組んでまいりたいと思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 先ほどの本の中では、タックスヘイブンの専門家の間ではこういう協定の実効性については懐疑的論調が多いというふうにも書かれておりまして、もちろん情報の交換は欠かすことができませんので、実効性のあるものにするということを重ねて強く求めたいと思います。  その上で、今回は、この間、租税回避は国際的な大問題になって、先ほど来ありますように、OECDでBEPSの報告が出されました。最終報告は二〇一五年の十月に出されております。この報告は、グローバル企業は、払うべきところ、価値が創造されるところで税金を払うべきとの観点から国際課税原則を再構築すると、こうしております。そして、これに基づいたポストBEPSとして、各国で必要な法整備及び租税条約の改定作業、各国の実施状況のモニタリングが挙げられております。  ところが、この三条約とも、源泉地国における限度税率の更なる引下げとか配当、利子、使用料に対する源泉地国での課税を更に軽減又は免除と、こういう中身になっているんですね。ですから、BEPSの報告が言っている価値が創造される場所、つまり源泉地国で税金を支払うべきだという考え方とこの三条約の方向というのは私は逆行していると思うんですけれども、外務大臣、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、租税条約は、二国間の健全な投資、経済交流の促進を目的とするものであり、配当、利子等の投資所得については限度税率を設定するなど、二重課税防止の観点から源泉地国の課税権を制限しています。その一方で、近年、多国籍企業等が租税条約の規定を濫用することによって、実質的には事業活動を行っているにもかかわらずその活動の場所で租税を納めない、あるいはどこにも租税を納めない、いわゆる二重非課税の問題が顕在している、これが現実であります。  このような多国籍企業による租税回避に対処するため、BEPSプロジェクトでは国際課税ルール全体を見直して、そのうち事業利得への課税については、価値が創造された場所において課税を行うという考え方に基づいてルールの再構築を進めています。  こうした検討の背景には、事業活動から生じた利得、これについては実際に事業活動が行われる源泉地国の課税権を認める、一方、投資所得については居住地国において課税するという原則を採用することによって、二重課税もあるいは二重非課税も生じさせずに適切に課税権を配分する、こういった理念が存在すると考えられます。  御審議いただいている租税条約のうち、BEPSプロジェクトの勧告が公表された後に実質合意に至った日・チリ租税条約においては、事業利得に関連して、まさに同プロジェクトのこうした考え方に沿った規定が設けられております。  今後の租税条約交渉においても、投資所得については源泉地国の課税権を制限することで二重課税を防止しつつ、BEPSプロジェクトの実施を通じて二重非課税を防止することによって、二国間の健全な投資、経済交流を促進していきたいと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 配当、利子だけではなくて、源泉地国における限度税率の更なる引下げというのが私は盛り込まれていると思うんですね。  これ、このBEPS報告をまとめたOECDの租税委員会議長の浅川氏、今の財務官でありますが、二〇一三年九月三日の日経新聞でもっとはっきり述べられております。実は二年前にもこれを紹介をしたことがありますが、浅川氏は日経でこう言いました。  「企業の進出先で課税拡大」という見出しで、これまでの国際課税ルールは企業や個人が実際に利益を上げた国、源泉地国での課税を抑え、本社などがある居住地国で広く課税することを認める方向で進んできた、企業の進出を促し、資本の流れや人的交流を加速する狙いだったと。ふと気付くと、二つの問題が出てきたと。一つは源泉地国にも居住地国にも税金が落ちない二重非課税の問題。国境を越える電子商取引が広がり、企業の経済活動に応じた税金を掛けられない事態も目立ち始めたと。こういう問題を踏まえて国際的なルールが見直されていると、こういうふうに言われているわけですね。  そうしますと、今ありましたように、源泉地国課税を抑えるというこれまでの国際課税のルールを見直すということからいえば、やはり今回の租税条約に盛り込まれた方向は私は逆行していると思うんですね。  昨日の決算委員会でも、安倍総理、我が党議員が、稼いだところでちゃんと税金を納めて、その国に納めて、社会貢献もするということが必要だと言いますと、おっしゃるとおりだと、企業は存在する以上、その地域の様々なサービスを受けていて、それは税金で供給されていると、こういうことも言われたことからいいますと、源泉地国課税をむしろ強化するということが必要かと思いますが、最後、答弁をいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように様々な議論があることは承知しておりますが、政府としましては、先ほど申し上げました事業活動から生じた利得、これについては源泉地課税権を認める、投資所得については居住地国において課税する、二重課税も二重非課税も生じさせず適切に課税権を配分する、こうした考え方に基づいて対応を考えていきたいと考えます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 終わります。

浜田和幸おおさか維新の会

○浜田和幸君 おおさか維新の浜田和幸です。  昨日、インドのスリハリコタで再生利用の例のロケットの打ち上げ、成功をしたというのが大きなニュースで流れてきています。我が国との間でインドは、特に戦略的なグローバルパートナーシップ、首相同士の間の緊密な関係もあって、これからますますこの租税条約改定によって両国間の通商経済関係が、また人事の往来というんでしょうか、特にインドの若年層に対する雇用の確保という点でもこの協定の意味は大きいと思います。  そういう観点で、日本とインドは特別な戦略的グローバルパートナーシップに向けた東京宣言もこれは二〇一四年公表しているわけでありますけれども、そういう中で、これから日本とインドが特に力を入れて投資を促進するべきそういう分野、既に日本企業は千三百社近く進出しているわけで経済関係は日に日に拡大していると思うんですけれども、政府としてインドとの関係を重視する観点で、昨日のロケット打ち上げの成功もありますし、インドの場合ですと、日本のスズキ自動車が現地で一〇〇%インド人によるインドの部品を使ったバレーノの生産、これがもう今年から日本にも輸出されているわけですよね。  ですから、技術的な面では、日本とインドとの間の相当ポテンシャルは高いと思うんですけれども、今、日本とインドの関係を考えたときに、宇宙開発ですとか、あるいはスマートコミュニティーづくり、モディ首相がとても力を入れてやっておられますよね。スマートコミュニティーにおいては鉄道ですとかバス路線ですとか、そういう日本が持っている技術でインドに協力できる、そういう分野もとても可能性は高いと思うんですが、そういうインドが求めている、そういう日本に対する期待の中で一体どういう方向性を今、政府としては考えているのか、また、企業の方からどういうような意向を受けてインドとの関係を更に一層発展させようとしておられるのか。  まず岸田外務大臣、インドとの重要性を踏まえた上で、このグローバルパートナーシップの中身、どこに協調する考えをお持ちなのか、その点についてまずお聞かせいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) モディ首相は、このアクトイースト政策を掲げて、アジア太平洋地域における具体的協力を推進する積極的外交を展開しています。そのような中で、日印両国は互いの協力関係を重視し、昨年十二月、安倍総理訪印時には、日印新時代の道しるべとなる共同声明、日印ヴィジョン二〇二五を発出し、普遍的価値と戦略的利益を共有する日本とインドがアジアや世界の平和と繁栄を共に牽引していくことで合意をしました。具体的な取組としましては、新幹線システムの導入、原子力の平和利用協定の原則合意、防衛協力、人の交流、こうした幅広い分野で関係を一層強化していく、こういったことで合意をいたしました。  それ以外にも、両国間に広がるフロンティア、政治、安全保障から経済、インフラ、農業、医療、人的交流、こういった分野に至るまで果てしなく広がっていると考えております。  その中で一つ、委員の方からスマートシティー構想について御指摘がありました。インドのスマートシティー構想は、インフラの提供、満足できる質の生活、クリーンで持続可能な環境、スマートな解決策を基本要素としており、日本企業の質や信頼性が高く、環境負荷が低く、そして経済性にも優れた技術、これはインドのスマートシティー推進に大いに貢献し得る、このようにも考えております。

浜田和幸おおさか維新の会

○浜田和幸君 今大臣御指摘のこのスマートシティー構想を是非進めていただきたいと思いますし、そういう流れの中で、今外務省が欧米とか中心にジャパン・ハウス、日本の文化、日本の技術を紹介できるそういうショーケース、これを広げていく、そういう政策を進めておられますけれども、アジアにおけるジャパン・ハウス、まだ構想が固まっていませんけれども、インドなんか一番、そういう意味で、人口も多いし、検討に値すると思うんですけれども、インドに対する日本文化の紹介の拠点としてのジャパン・ハウス、お考えいただくことは可能でしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) ジャパン・ハウスにつきましては、戦略的な候補という観点から、今、世界三か国において候補地を選定し、取組を進めています。国際的な情報社会も大きく変化をし、膨大な情報量、あるいは情報伝達手段も多様化している、そして個人一人一人が情報の発信元にもなり得る、こうした状況の変化等も念頭に、ジャパン・ハウスのあるべき姿を今検討し、具体化しているところであります。  アジアにおいて、そしてインドにおいてこのジャパン・ハウスの展開の可能性はないか、こういった御質問でありますが、まずは新しい取組として今取組を進めているこの三か所をしっかりと具体化していきたいと考えています。それ以後につきましては、この現実の効果等もしっかり勘案しながら次の候補地を考えていく、こうした段階を踏んだ取組が重要であると考えます。

浜田和幸おおさか維新の会

○浜田和幸君 是非、日本のクールジャパン戦略、積極的な日本ファンを増やすという意味ではとても効果があると思いますし、二〇二〇年のオリンピックの機会に、今二千万人を四千万人まで増やそうということを政府も掲げているわけですから、そういった意味でも海外における日本に対する関心を高めていく、しかも中国を抜いてインドは明らかに世界最大の人口を持つ国になることはもう目に見えているわけですから、そういったインドにおいて日本の存在を、企業は千三百社進出し、技術移転も進んでいますが、多くのインドの人たちにもっともっと日常的に日本の魅力、日本のすばらしさを理解してもらうということは大事な外交の武器になると思いますので、是非前向きに御検討をお願いしたいと思います。  それで、やっぱり人口が多いということは若い人たちの雇用の場を確保するということがとても大事ですよね。雇用の場が得られなければ社会不安につながり、それがテロにつながり、様々な問題を起こすわけでありまして、そのインドの若年層に対する雇用の機会を提供するという観点で、今、日本が、先ほどスズキの話をしましたけれども、日本企業はいろいろと進出はしているんですけれども、もう少し戦略的にインドの雇用の場、あるいはその学ぶ場というものをつくるべきだと思うんですけれども、政府としてのお考えはいかがでしょう。

梨田和也外務省アジア大洋州局南部アジア部長

○政府参考人(梨田和也君) お答え申し上げます。  元々、日本は産業人材育成イニシアチブというイニシアチブの下、インドに限らずアジア各国に対する人材育成に力を入れているところでございます。  昨年の安倍総理訪印におきましては、インドから日本に来る若者の数を五倍に増やそうというイニシアチブを合意しました。現在、その取組に向けてインドと協議しているところでございます。留学生に限らず、いろいろ技能実習生など、更に人数を大きく増加させていきたいと考えているところでございます。

浜田和幸おおさか維新の会

○浜田和幸君 是非留学生や技能実習生そして観光客の受入れということを進めていただきたいと思います。  先日、インドとイランとの間で戦略的なパートナーシップの話も進みました。その中で、組織犯罪あるいはテロ、様々な分野で協力できる、イランが国際社会に再びカムバックするという流れを受け止めてインドもかなりイランとの関係を強化しようとしているわけですから、日本とすればもっともっとインドを取り込むという戦略が必要ではないかと思います。  次に、チリが来年、日本との間の国交樹立百二十周年。もうとてもチリにおける日本の存在、また我々日本人もチリ産のワイン、これはもうフランスよりたくさん輸入して、とても値段も手頃だし、レスベラトロールも多いし、美容にもいいということで、とてもそのチリ産のワインが人気ですよね。また、サーモンだってノルウェーを超えてチリ産のサーモンがとても日本で評価が高いです。これも、元々チリの人はサーモンなんか食べていなかったのに、日本がODAで協力をして養殖でチリの一大産業に育ててきたわけですよね。そういった意味で日本とチリというのはとっても深い関係があります。  来年の百二十周年に向けてどのような祝賀行事というんでしょうかね、一層チリとの関係を強めるために、今回の租税条約もその一つだと思いますけれども、どのような方針を今チリとの関係強化に向けて考えておられるのか、考えをお聞かせください。

山田美樹自由民主党外務大臣政務官

○大臣政務官(山田美樹君) お答え申し上げます。  御指摘の、日本とチリの間では二〇〇七年に日・チリ経済連携協定が発効いたしましたが、チリは銅を始めとする鉱物資源の重要な供給国であります。また、今御指摘のとおり、近年、ワインやサーモンでも我が国への最大の輸出国として我が国国民の食生活にとって身近な国となるなど、我が国にとって重要な経済パートナーであります。また、チリは日本と同じ地震国であって、津波の脅威も共通しております。我が国とチリはこの分野でも協力をしております。  二〇一七年、日・チリ外交関係樹立百二十周年に当たるところ、様々なレベルで両国の相互理解を深める好機であると考えております。人的交流や文化交流を通じて国民レベルでも双方向に関心が高まるよう、官民がよく連携しつつ準備を進めてまいりたいと思います。

浜田和幸おおさか維新の会

○浜田和幸君 是非官民連携、具体的なもう準備に入っておられると思うんですけれども、両国間で一層信頼関係が深まるように、また先ほどはサーモンとワインの話をしましたけれども、レモンとかそういう農業の分野でもとても両国が一層協力できる分野も大きいと思いますので、防災、地震とか津波、あるいは文化、経済、あらゆる面で南米との間のやっぱり大事なパートナーということで、是非一層のチリとの関係強化に努めていただきたいと思います。  その期待を表明して、私の質問、終わりたいと思います。ありがとうございました。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる、元気があれば人を驚かせることもできるということで、今日は日本とインド、ドイツ、チリの租税条約についての質問をさせてもらいますが、その前に、インド人もびっくりというコマーシャルを御存じの方はいますかね。カレーのコマーシャルでしたが、それよりも、よく私もインドには何回か行きまして、皆さんが、最近目方が増えて減量したいんですけど何かいい方法はないですかねと。そうですか、インドにはすばらしい水があるんですよ、それを飲めば一日か二日で三キロ、五キロは間違いないです。へえ、是非飲みたいですね、教えてくださいと言うので、ガンジスの神の水を飲めば必ず間違いなく痩せますよということで。  インドというと、大変、私が子供の頃、力道山時代ですが、来日したダラ・シンという有名な選手がいたんですが、その選手はその後、映画俳優になり、そして最後、政治家に。本当に国民的英雄で、ダラ・シンといえばインド人は誰でも知っているという。三年ぐらい前にもう亡くなられましたが。それで、一回お会いしたいという、何回か連絡を取ったんですが。そして、その息子さんも今映画俳優なんですかね、結構インドでも有名な格闘家になっています。  インドがパキスタンとバングラデシュ、当時イギリスによって分断されていくわけですが、そこの国際紛争がいつも絶えなかったという。私も、この委員会でも何回か申し上げたとおり、平和のメッセージということで、その紛争が起きていたところが非常に今平和的にお互いにデモンストレーションをやって、ドアが開いて、そこで、是非、日本が平和を訴えるのであれば、そこのインドとパキスタンを巻き込んだ格闘イベントをやろうということで計画をしておりますが、なかなか実現ができません。  そういう中で、現在のインドの国内の治安状況と、また邦人がインド渡航する際に注意すべきこと、先ほど浜田先生からも幾つか出たとおり、より良い関係になっていけばいいと思いますが、その辺について分かりやすく教えていただきたいと思います。

梨田和也外務省アジア大洋州局南部アジア部長

○政府参考人(梨田和也君) お答え申し上げます。  インドは、着実な経済発展を遂げており、社会情勢は全体的に安定しておりますけれども、多民族、多宗教など複雑な国内事情もあって、イスラム過激派、少数民族過激派なども存在してテロが発生しております。また、過去にはインドの大都市においてイスラム過激派によると見られる連続爆破テロなどが発生し、多くの市民が死傷する事件が発生しております。  インド、パキスタン国境地域におきましては、デリーなどの大都市と同レベルの危険情報であるレベル一、十分注意してくださいという危険情報を発出しております。また、パンジャブ州などの国境地域では、今年一月の空軍基地襲撃事件、あるいは昨年七月の警察署襲撃事件などテロが頻発しており、インドに渡航する日本人、とりわけインド、パキスタン国境地域、パンジャブ州へ渡航する方々は、危険を避けるために、外務省が発行している海外安全情報を参照するなど最新情報を入手して、十分注意していただきたいと考える次第でございます。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 ありがとうございます。  次に、ドイツの邦人環境ということで、これも、私が七八年にヨーロッパ遠征を行いましたときに、各都市、本当に一か月半巡業をしたことがあります。その中で本当に印象に残っている、この件も前にお話ししたとおりですが、デュッセルドルフに行ったら、もう私も体がぼろぼろで、朝、翌日の巡業地に行かなきゃいけなかったんですが、日本人学校の先生、校長先生が訪ねてきて、何とか学校を訪問してくださいと言うので学校に行きました。本当に子供たちが他国で頑張っている姿と、日本と、何だっけな、平和を結ぶデュッセルドルフという校歌を歌ってもらって涙したことがありますが。そういう中で、本当に単身赴任だけでなく家族同伴というビジネスマンが多いと聞いています。例えば、本当に、ロサンゼルスあるいはブラジルの日本人町とか、それほどではないんですが、デュッセルドルフも日本人の集まりのところがあります。  あれからもうちょうど四十周年がたっていますが、今現在、日本人の子供たちが、その後海外に出ていく人が少なくなったとも聞いておりますが、今何人ぐらいその学校に通って、また金銭的な支援とか、その辺の交流を併せて聞かせてください。

能化正樹外務省領事局長

○政府参考人(能化正樹君) お答え申し上げます。  デュッセルドルフの日本人学校でございますが、一九七一年四月に設置されたものでございまして、平成二十七年四月十五日現在で小学部、中学部合わせ五百十九名の日本人生徒が学んでおります。  また、金銭的支援というお話がございましたけれども、外務省におきましては、義務教育年齢相当の子女が国内に近い教育を可能な限り安価に受けられるようということで支援をしておりまして、平成二十七年度におきましては、デュッセルドルフ日本人学校から要望のありました現地採用教員給与に対する支援といたしまして約千三百四十五万円、それから安全対策費に対する支援として約三百七万円の援助を行っております。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 次に、戦争心理ということでお聞きいたしますけど、先日、脳外科の先生と人間の殺人心理についてという話をさせてもらいまして、人間は同類を殺すことに強烈な抵抗感を持った生き物で、人間社会の秩序を保たれているのは同類を殺したくないという人間の心理の働きであるそうです。「戦争における「人殺し」の心理学」という本を是非読んでくださいということで、一応ネットで引いたんで、まだ読んではいませんけど、第二次大戦時、アメリカ兵の調査で、実際に敵に向けて発砲した兵は一五%から二〇%しかいなかったそうです。人間は戦争という状況下でも深層心理が働き、人として人を殺すことができないという結果なのではないでしょうか。  私個人は、この調査結果に人間の尊さというものを感じましたが、視点を変えて見ると、どうでしょう、もし私が戦争中で参謀の立場だとすれば、自国の兵隊のうち二〇%しか鉄砲を撃たないわけですから、戦況に大きく影響が生じます。  戦争のない世の中になることが大前提ですが、その深層心理という部分で、私もリングの上で本当に殺し合いの試合が何回かあり、そのときにそんな余裕もありませんから、自分が勝つために、その辺がこの想定外の事態に備えることも現実的には必要なのだと思います。  防衛省にお聞きします。自衛隊員の訓練、人を殺傷するということは心理面での教育、どのようにされているのか、可能な範囲でお答えください。

深山延暁防衛省人事教育局長

○政府参考人(深山延暁君) ただいまの先生の御質問の趣旨は、やや間接的な受け止め方かもしれませんが、困難な任務にどうやって立ち向かうのかという御趣旨と承りました。  現在の自衛隊は志願制ですので、自衛隊にはそもそも国を守りたいという志を持った人が志願して入隊をいたすところでございます。隊員となった者は、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」と宣誓を行います。  また、隊員となった後においても、日々厳しい訓練を重ねて知識や技能を磨き、自衛官としての練度を向上させるだけでなく、我が国の平和と独立を守るという自衛隊の使命、そしてその使命を果たすために隊員が果たさなければならない役割、個々の隊員の責務と重要性などの教育がなされております。  自衛隊が国民の生命、財産を守り抜くために、国際法、国内法に従って各種の事態に対応できるようにしっかりと引き続き教育を行ってまいりたいと考えてございます。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 一番本当はそこの部分というのは、人間が生きていく上で、自衛隊の議論もいろいろありました、安保法制の問題も、しかし、その辺がこれからやはり自衛隊という大きな任務、そしてその責任と同時に、先ほど申し上げた想定外、想定外がない方がいいんですが、そういうことで、また是非いろいろ、心理の部分、あるいは強い、あるいは精神力を持った、国を守る自衛隊であってほしいと思います。  それでは次に、環境問題についてお伺いしますが、二酸化炭素の大量排出による地球温暖化が世界で認識されています。地球温暖化による自然環境の影響は様々な指摘をされていますが、最近は大変、地震もそうだし、津波含めて、自然災害が多発しています。  中でも、地球、北極の氷の溶解による海水面の上昇により、海抜が低い島嶼国は国家存亡の危機に直面していると聞いています。五十年後には国土の五〇%が水没してしまうというキリバス政府は、フィジー領の島を一つ購入し将来的に国民を移住させるという計画を立てているそうです。こういった決断ができる国もありますが、貧しくて他国の領土を買えない国はどのようにすればいいのか。ツバルやマーシャル諸島、水没の危機にさらされています。パラオもよく行きますが、あの辺も行くたびにそういう話をさせてもらっておりますが、本当に地球の温暖化ということは誰にも止められないことですが、二酸化炭素の排出量とかいろいろ国連でもやられております。  まず、先日のパリ協定が合意しましたが、今後の島嶼国にどのような支援や対処ができるのか、具体的に説明をしてください。

山田美樹自由民主党外務大臣政務官

○大臣政務官(山田美樹君) お答え申し上げます。  我が国は、昨年のCOP21首脳会合において、安倍総理から、二〇二〇年に官民合わせて年間約一兆三千億円の気候変動分野における途上国支援を実施することを表明することなど、気候変動対策に係る途上国支援についてはこれまでも積極的に対応をしてきているところでございます。  委員御指摘のとおり、とりわけ気候変動による悪影響を受けやすい小島嶼国、脆弱国に対する支援は極めて重要であり、COP21において採択されたパリ協定においても、島嶼国支援に当たって、小島嶼開発途上国の優先度や必要性を考慮に入れるべきだとされております。  この点、我が国はこれまでもこれら小島嶼国による気候変動への対応を具体的に支援する様々な事業を実施してきております。例えば、浜辺の整備を始めとする沿岸域管理ですとか災害早期警報システムの強化などに取り組んでいるほか、今後は太平洋気候変動センターを整備して、太平洋島嶼国全体の気候変動対策に取り組む人材育成を支援することを検討しているところでございます。  今後とも、これらの取組を着実に実施することによって、我が国による島嶼国への支援を維持強化してまいります。同時に、パリ協定を踏まえて、世界全体での温室効果ガス削減に向けて各国と連携して対応をしてまいります。

アントニオ猪木日本を元気にする会・無所属会

○アントニオ猪木君 パラオにイノキアイランドという島がありますが、そこもブロックを掛けて止めている。そこだけは水位が守られているんですが、ほかの島はどんどん水位が上がってきているというそういう状況で、また、是非その辺の世界的な情報を聞いたときにまた質問をさせていただきます。  ありがとうございました。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。  今回の日本とドイツ、そしてチリ、インドとの租税に関する日本国との議定書の締結については賛成を表明し、質問に入ります。  まず、沖縄で起きた元米海兵隊員、そして米軍属による女性遺体遺棄事件についてお伺いをしたいと思います。  五月十九日、先月末から行方不明になっていた島袋里奈さんが遺体で発見され、元海兵隊員で軍属の男性が容疑者として逮捕されました。この痛ましい現実に直面し、何を言うべきなのか、怒りが痛みを伴って沸き上がるのを抑えることができません。今回の事件発覚からこれまでの経緯に関しましては先ほどの質問の中で答弁がございましたので、通告の二番目から参りたいと思います。質問したいと思います。  沖縄では、二か月前の三月の十三日にも那覇市内のホテルで日本人女性を米軍人が強姦するという凶悪な犯罪が起こったばかりです。三月十七日の委員会におきまして、外務大臣、防衛大臣共に、実効的な再発防止策が取られるよう米軍に働きかけを行うと答弁しています。  政府として、いつ、どのような働きかけを行ったのか、また、それは、米軍については、それに応えてどのような実効的な再発防止策を取ったのか、日付と内容を具体的にお伺いいたします。中谷防衛大臣、お願いいたします。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) 三月十七日以降の防衛省の対応でありますが、その後、三月の二十六日に、私、沖縄を訪問をいたしました。その際に、在沖米軍四軍調整官に対して再発防止の徹底を強く求めました。これに対しまして、米側から、今回の事件の発生について非常に重く受け止めており、再発防止に努めていく旨の発言があったところであります。  また、四月の十九日、外務省沖縄事務所におきまして、第二十四回米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム、CWTが開催をされました。この会議におきましては、米側から三月の事件については極めて遺憾である旨の発言がありました。その上で、リバティー制度について、三月の事件を受けた新たなものを導入をした措置といたしまして、まず第一に、在沖米軍は原則として全ての米軍人への牧港補給地区以南の地域で外泊禁止、及び第二に、性的暴力の防止に関する追加研修を実施しているとの説明がありました。  米軍人等による事件、事故の防止につきまして継続的な取組が必要であると認識しておりまして、今後とも事件、事故の防止に向けて米側にしっかりと求めてまいりたいと考えております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 ただいまの答弁を伺いましても、リバティー制度において全くこのことは機能していない、その結果が今回の事件にもつながっているかと思います。  今回の殺害、この事件、容疑者は基地の中ではなく、基地の外で家族と一緒に住んでおり、犯行当時飲酒していたかどうかは不明であります。被害者が家を出たのが午後八時頃、これはリバティー制度に触れる時間帯ではなく、米軍人も外出し、飲酒が許されている時間帯です。  つまり、今回の事件はリバティー制度では防ぎ切れなかった事件。このリバティー制度以外に、政府として米国に働きかける実効的な再発防止策を持っていらっしゃいますか、伺います。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) まず、再発防止につきましては、米側の努力が第一でありますが、やはり米軍に対して隊員教育、また綱紀粛正を図るということで防止に努めるように申し入れたところであります。  具体的には、米軍人・軍属による事件・事故防止のための協力ワーキング・チームという場を通じて、日本側から米国に対して事件、事故の防止等について働きかけをしております。また、在沖米軍人軍属及びその家族を対象に沖縄理解増進セミナー、これが開かれておりまして、沖縄の歴史、文化について米軍関係者の理解を増進するための取組を行っております。  リバティー制度も取り組まれておりましたが、リバティー制度は在日米軍が自主的措置として設けた勤務時間外の行動の指針で、米軍人のみを対象としておりますが、今般、沖縄県で起こった事件については米軍属によるものとされているために、被疑者についてはリバティー制度の対象ではなかったと承知をしておりまして、今般、軍属によって極めて残忍、凶悪な事件が起こったことに当たりまして、今後は、軍人のみならず軍属による事件、事故の再発防止策、これを強化をしなければならないと思っております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 今の御答弁、先ほどの答弁もそうなんですけれども、そうやって再発防止策、本当にこれは効果があるんですかとお伺いしたんです。米軍に働きかけるだけでなく、県民の安全な生活を脅かし続けているこの状況について、本当に心から、この再発防止策が何の役にも立っていないということを強く申し上げたいと思います。  今回の事件は、公務外の犯罪で沖縄県警が逮捕している、いわゆる日米地位協定における刑事裁判権の問題を生じておりませんが、仮に容疑者の身柄が在日米軍にあった場合、起訴前の身柄の引渡しが行われていたかどうかはとても疑問であります。  日米地位協定は、米軍人軍属に特権意識を持たせ、事件を起こしても最後は米軍が守ってくれると思わせる内容です。そして、そのことが犯罪に対するハードルを下げ、米軍による犯罪が後を絶たない一因ではないでしょうか。  これを防止するには、米国政府は、米軍人軍属が今回このような日本人に危害を及ぼす犯罪を起こした場合、米国は一切面倒を見ない、日本の国内法によって裁かれ刑に服することになるとのこのメッセージを強く発する必要があると思いますが、日米地位協定の内容を抜本的に改定する必要があると先ほど岸田大臣はおっしゃいましたが、政府が米国にこの改定をどのように働きかけるのでしょうか。岸田外務大臣にお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回の事件につきましては、犯罪を犯した米軍属、これは、この身柄は日本側にあり、そして、この捜査について米側に全面的な協力を求めなければなりませんし、綱紀粛正、再発防止、しっかり求めていかなければならない、このように考えます。  そして、日米地位協定との関係におきましては様々な議論がある、これは承知しておりますが、政府としては、手当てをすべきこの事項の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を検討しなければならないと考えます。そのために不断の改善を行ってきました。  今後とも目に見える改善を積み重ねていかなければならないと考えますが、その中で今回の事件に関して申し上げるならば、軍属の事件の防止という観点から米側としっかりと話し合っていかなければならないと考えます。そういった観点から、是非米側から具体的な努力を引き出すべく努力をしていきたいと考えます。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 米軍属では確かにありますけれども、元は米軍の軍人として海兵隊の構成員の一員であります。同じように地位協定があり守られている米軍属でありますので、先ほども申し上げましたように、きちんと政府が米国に対してメッセージを強く発していただきたい。  今回、ケネディ大使が沖縄を訪問する予定があるということが新聞に紹介されておりましたけれども、それは実現するんでしょうか、岸田大臣にお伺いいたします。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 報道は承知をしておりますが、米国側が具体的にどのような日程で訪問を考えているのか、これにつきましては、米側の取組でありますので、日本から何か申し上げることは控えなければならないと思います。  いずれにしましても、まだ米国側から正式な具体的な日時については何も言及はないと承知をしております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 昨日の安倍首相と翁長知事の対談の中で翁長知事は、オバマ大統領と直接会って話がしたいというふうに要望しております。米軍を率いる米国の大統領として、今回の事件を含め、この沖縄への数々の米軍基地から派生する被害に対して大統領から何の言葉もないというのは納得できません。  沖縄で二〇〇〇年にサミットが開かれましたときに、クリントン米大統領は森首相に対して、会談の中で米兵による相次ぐ事件に謝罪をし、キャンプ瑞慶覧に一万五千人の米軍人軍属とその家族を集めて良き隣人たれと訓示をしています。  今回のこのサミットでオバマ大統領がせっかく日本においでになるわけですし、こういう状況の中で、是非会談の中で沖縄のことを強く総理大臣から申し入れ、できましたら是非オバマ大統領と翁長知事を会談をさせていただきたい、そのように思いますが、岸田大臣、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回の事件、誠に深刻な、そして重大な事件であり、日本政府としましても、首脳を始め様々なレベルで米国側にしっかりと申入れを行い、働きかけを行っていかなければならないと考えます。  ただ、日米首脳会談あるいはオバマ大統領の訪日の日程等については、ぎりぎりまで調整が行われている段階であります。まだ最終的に確定してはいないと考えております。  その上で一般論として申し上げるならば、この外交・安全保障の議論というのは政府対政府で行うものであると認識をいたします。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 戦後七十一年、数え切れないほどたくさんの県民がこの基地があるゆえに犠牲になってまいりました。今回このような事件が起こったことに対して、私もお葬式には参列をいたしました。ティアラを髪に飾ってピンクのドレスを身にまとっていた島袋里奈さんの笑顔が目に焼き付いています。里奈さんのお父さん、こう語っています。  一人娘の里奈は私たち夫婦にとってかけがえのない宝物でした。これは親のひいき目かもしれませんが、素直で明るく、いい子に育ったと思っています。たくさんの友達にも恵まれ、好きな人と心を通わせ、今が一番楽しい時期だったのに、このような形で人生を終えるはずではありませんでした。今となっては娘の身に一体何が起こったのか、本人に直接話を聞くことも、にこっと笑ったあの表情を見ることもできません。今はいつ癒えるのかも分からない悲しみとやり場のない憤りで胸が張り裂けんばかりに痛んでいます。娘に私たちの言葉が届くのであれば、怖い思いをしたね、後のことは心配しないで安らかに、そう伝えたいと思いますというふうにおっしゃっています。  このような一人の命を失って、県民のこの思いが届かないというのは一体何なのでしょうか。  中谷防衛大臣にお伺いします。このことを踏まえて、米軍の基地があるがゆえに、そして過重な基地負担があるがゆえに発生するこの事件や事故、それを無視して、改めて、普天間の米軍基地、辺野古への新基地建設、続行するつもりですか。御所見をお伺いいたします。

中谷元自由民主党防衛大臣

○国務大臣(中谷元君) このような事件はもう二度とあってはならない、そして極めて残忍で凶悪な事件でありまして、沖縄においてこのような事件が起きたこと、極めて遺憾であり、強い怒りを覚えております。  沖縄の基地につきましては、これは日米安全保障条約に基づく在日米軍の基地でございまして、特に日本周辺の安全保障、近年、特に南西地域における安全保障状況が厳しくなってきておりまして、このような日米同盟の役割、機能等におきましては、我が国の安全保障上必要であると認識をいたしております。  しかしながら、過度に米軍基地が沖縄に所在することにつきましては、沖縄の基地の負担の軽減ということで、政府も認識をいたしまして取り組んでいるわけであります。その中で、特に普天間飛行場、これも危険性の除去ということで取り組んでいるわけでありまして、一日も早くこの普天間基地の危険性の除去を実現するということは、国と県とも同じ思いでございまして、現在、国と県との間によって成立をいたしました和解条項、これに従って協議を含めて手続を進めているところでございまして、和解状況に基づいて誠実に対応してまいりたいと。そして、この協議を通じて、沖縄の皆様方に政府の取組を説明させていただきながら、御理解を得られるように引き続き粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 今の答弁には納得できません。今後このような事件を起こさないためにも、政府としてなすべきことは沖縄からの全米軍基地撤去だということを強く申し上げ、私の質問を終わります。

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党を代表して、日本・ドイツ租税協定、日本・チリ租税条約、日本・インド租税条約改正議定書、いずれにも反対の討論を行います。  三つの条約等は、源泉地国における限度税率の更なる引下げや、源泉地国が課税できる内容の範囲の更なる限定などを盛り込んでおります。この条約等により、日本の大企業とその海外子会社は、当該国内の外資優遇税制のメリットを十二分に受けつつ、投資に対する源泉地国課税が劇的に軽くされるなど、税制優遇措置を二重三重に享受することが可能になります。  海外進出した多国籍企業が源泉地国においてもうけに応じて税負担をするのは当然であり、その強化が求められているときに、これに逆行するものと言わなければなりません。  日本経団連は、かねてより、租税条約について、投資所得に係る源泉地国課税を軽減することは、海外からの資金還流及び国内における再投資という好循環の実現に資するなどと、投資に係る税コスト低下を要求してきました。  この租税条約は、こうした要求に沿って国際課税分野における日本の大企業優遇税制を国内外で更に拡大強化するものにほかならず、容認できません。  また、いわゆるパナマ文書等によって多くの多国籍大企業や資産家の税金逃れが明らかになりました。一方で、庶民には負担増や社会保障削減が押し付けられており、憤りが広がっております。  国際的な税逃れへのより実行力のある国際的ルール、そして国内税制の強化を強く求めて、討論といたします。

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とチリ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とインド共和国政府との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、三件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤正久自由民主党

○委員長(佐藤正久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時七分散会

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