予算委員会 第13号
- 発言数
- 186 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2016/02/16
会議録
○竹下委員長 これより会議を開きます。 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官田中勝也君、総務省自治行政局選挙部長大泉淳一君、中小企業庁長官豊永厚志君、国土交通省海事局長坂下広朗君、防衛省大臣官房審議官笠原俊彦君、防衛省防衛政策局次長鈴木敦夫君、防衛省整備計画局長真部朗君、防衛省人事教育局長深山延暁君、防衛省地方協力局長中島明彦君、防衛装備庁装備政策部長堀地徹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○竹下委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大串博志君。
○大串(博)委員 おはようございます。民主党の大串博志でございます。 予算委員会審議、ここまで大変重要な課題が多々議論されております。軽減税率、憲法、安保、経済の問題もしかり、あるいは閣僚のいろいろな資質、さらにはやめられた閣僚の皆さんの資質、こういったことも含めて、極めて国政の重大事にわたることが議論されています。 委員長にお願い申し上げさせていただきたいと思いますけれども、これだけ国政の重要事が並んで立っている委員会でございますので、今後も充実した審議をきちんと行えるように、円満な委員会運営をぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。 聞くところによると、昨日は、財務金融委員会、この場でも古川委員から議論になりましたけれども、法案の軽減税率に関するところを分離すべきじゃないかということに対して、総理は分離しないとおっしゃった。この法案の出し方に関していろいろな議論もこれあり、財務金融委員会の理事懇の場では今非常に紛糾した状況であるというふうにも聞いております。 よもやこの予算委員会の場がそうなってはいけないと私は思いますので、ここで出てきた議論を踏まえて、ぜひ円満な十分な審議をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○竹下委員長 できるだけ円満に、そしてできるだけ議論を深めた議論をしっかりとやっていきたい、このように考えております。
○大串(博)委員 その上で一番大切なこと、今私が申し上げさせていただきたいと思うのは、きのうまで議論された中で、甘利前大臣の問題。これは、TPPという非常に重要な問題にかかわってこられた大臣であるがゆえに、本当にお金との関係で口ききをされるような方なのかという疑念を国民の前で払拭していただくという点からしても、極めて重要な問題だと思います。 昨日、私どもは、甘利大臣そしてその事務所が、いわゆる道路をつくる際に立ち退いて、移動して、少々補償交渉をしなければならない方々に口ききをしたのではないかということ、あるいはその口ききに甘利事務所が主導的に関与していたのではないかということが強く推認される資料を、夕方、音声データとともに提出させていただきました。 こういったこともこれあり、甘利大臣及びその秘書のこの委員会への参考人招致、さらには証人喚問ということで私たちはお願い申し上げました。これも理事会の協議事項としてかかっています。ぜひ、このことに関してもこの委員会で、重要事ですから、しっかり結論を出して、そして来ていただくということでお願い申し上げたいというふうに思います。 なぜなら、甘利大臣は記者会見でみずから、事務所は契約、補償交渉に絡んでいないとおっしゃりながらやめていかれました。それが国民の耳にも入っている。ところが、実際は補償交渉に事務所がどっぷり関与していたということを推認させる情報が出てきているわけです。ですから、ここは甘利大臣に語っていただかないと、これ以上議論が進まないというふうに私は思うんですね。ですから、ぜひこの場で、証人として来ていただくように、よろしくお願い申し上げたいと思います。 そこで、少し事実を整理しながら進めさせていただきたいと思います。 きのう、二十億ということを言っていただいた方がいいんだということを秘書さんが一色氏に言っている音声を開示させていただきましたけれども、その背景、この議事録を見てみると、米井進一さんと同じ権限をもらえてしかるべきじゃないかと言いましたよといった話を一色氏がやられている。これは二回ぐらい繰り返されています。 この二十億という話がどこから出てきたかというと、当該地において工事を進めたところ、産廃があることが確認された、これをどけるのに一つの論点があって、もともと千葉県が千葉県のお金で三十億かけてこれをどかしたという経緯がこれあり、これが米井さんとの絡みでありまして、であるがゆえに、その後、工事をしていく際にS社においても産廃の問題がひっかかるということになって、であれば同じような補償を求めていくのは当然じゃないかということで、この一色氏の話になっているというふうに思うんですね。その三十億に対して二十億という話が出てきていると私は思います。 この点に関してURに事実関係を確認したいと思いますけれども、千葉県が三十億というお金をかけて、もともとここにあった産廃に関して、これを処理するということを行ったという事実関係に関しては間違いないですね。
○上西参考人 お答え申し上げます。 数字が出ていることは間違いございません。
○大串(博)委員 そういうことでございます。 もともとここに産廃があった、それを処理するために千葉県が三十億というお金をかけて処理した。そういう前例があるから、まだ産廃がある、そこでS社は、そして一色さんはこれを何とか補償の場にのせていきたいということで、そこで二十億という話が出てきたということが認められるわけです。だから、これは、補償交渉の中に二十億という具体的なお金を出して甘利事務所が話をしていることに大きな問題点、そして絡んでいるんじゃないかという推認が働くわけですね。 さらに、私たちもいろいろ調べています。甘利事務所がどれだけこの案件に、深く交渉に関与していたかという件。 報道においては、清島秘書さん、もう一人、鈴木秘書さんという方がいらっしゃる。この鈴木秘書さんは、この交渉に当たって一色氏との間で、これがうまくいったらということでしょうね、レクサスを買ってくれということを言っていたということが報道上も出ています。 これに関して、私たちは資料を入手しました。これは、きのうもありましたけれども、いわゆる録音の資料です。後ほど公開していきたいと思いますけれども。 一色氏が言っています。あっ、そうだ、これでURの方がまとまっちゃうと思うんで、えっと、鈴木さんがレクサスでしたっけと一色氏が発言しています。さらに一色さんは言っています。カタログ、持ってきてもらわないと、持ってきてもらって御本人が全部オーダーしなきゃいけませんからね、こう言っています。清島秘書はそれに対して、一色さんがレクサス、何色がいいかって聞いているよって。それに対して、さらに一色さんは、いやいや、俺が決めるから黙っていろと言われちゃいそうですね、でかい方がいいですね、中途半端じゃ意味がない、こういうふうに呼応するような発言をされています。 レクサスの大きなもの、調べてみたら一千六百万するんですよ。 このような、ある意味利益をおねだりするかのごとく、それが成功報酬となるがごとく関与していたということも証拠として出てきております。 だからこそ、これだけ補償交渉に絡んでいる甘利事務所の真実をこの場で、甘利大臣の記者会見が正しかったかどうかということを検証するためにもこの場で、証人として来ていただかなければならないということを私たちは強く申し上げているわけでございます。 委員長、甘利前大臣の証人喚問及び秘書の証人喚問、ぜひ実現を、取り計らい方、よろしくお願い申し上げます。 いかがでしょうか。
○竹下委員長 きのうから協議もいたしておりますが、引き続き理事会で協議をいたします。
○大串(博)委員 ここまでいろいろな証拠が出てきているんですよ。 清島秘書が二十億ということを言葉として言っている。それは根も葉もないことではなくて、もともと千葉県が産廃をどけるのに三十億かかった、それを根拠にしながら二十億という極めてリアルな金額を述べている、そういうふうにURに提示してくださいということを一色氏に指南しているかのごとく。さらに、その清島氏と一緒に活動している鈴木氏は、成功報酬と言わんばかりに、レクサスを買ってくれというような話をしている。ここまで交渉に絡んでいて、その事実関係はいかがなものかということを検証していく必要があると思うんですね。 そして、甘利大臣がここに出てこられない理由は私はないと思うんです。 UR理事長にお尋ねします。 URは東京地検特捜部から今聴取を受けているという報道がありました。これに関して、私たちはヒアリングの中で、確かに受けておりますというふうにURから答弁を受けておりますけれども、その事実関係に間違いありませんね。
○上西参考人 間違いございません。
○大串(博)委員 間違いないんです。 東京地検特捜部に捜査があり得るという状況でも、こうやって国会で答弁をしてくださっているんです。なぜ甘利大臣が、仮にこれが捜査にかかわることだとしても、出てこられない理由は私はないというふうに思います。 これを確認しながら、さらに、きのう私たちが開示しました録音そしてこの資料、これは私たちもしっかり入手してまいりました。そして、きのうURの皆さんにも来ていただいて、一緒に聞いていただきました。そして、この声、音声が本人すなわち清島秘書のものであるかということを確認させていただきましたところ、中瀬総務部長、この方は清島秘書と何度もお会いになったことがある方であります、声が清島秘書のものですかということをお尋ねしたところ、そのように聞こえますというふうに肯定していただきました。 その事実関係に、UR理事長、間違いないですね。
○上西参考人 お答え申し上げます。 似ているというふうに感じたそうでありますが、確認はとれておりません。
○大串(博)委員 似ている、そのように聞こえるときのうおっしゃいました。 そこまで話が出てきているので、やはりこの情報をもとに、本当に事務所の関与がどれだけあったのかなかったのか、あったのじゃないか、このことに関する検証を行わせていただきたいというふうに思います。 さらにUR理事長にお尋ね申し上げます。 UR理事長は、この審議の中でも、甘利事務所からの口ききがなかったのかという問いに対して幾度かにわたって、補償額の増額を求められたり圧力を受けたという認識はございませんとか、あるいは補償内容に影響を受けたことはございませんというふうに答えていますけれども、これだけ甘利事務所が関与していることが明らかになってきている中で、本当にURとして、補償交渉の中身に対して甘利事務所から圧力とか口ききとか、それによって動かされるとか、そういったことが一切なかったのか。いま一度確認させていただきたいと思います。
○上西参考人 お答え申し上げます。 先般も御説明いたしましたけれども、既に契約済みの案件につきましては、当初、甘利事務所の方が突然URにお見えになって、十分間だけ内容証明郵便の取り扱いの確認をされただけでございまして、それ以降、一切、甘利事務所とは本件について話をしておりません。したがって、既に契約済みのものについては、甘利事務所の影響というのは一切ないというのは当然だということでございます。 それ以外、今交渉中の案件でございますけれども、これにつきましても、いろいろなことはおっしゃっておられますけれども、基本的に一切、圧力を感じたとか、これでもって補償金額を上げるということはなかったということでございます。
○大串(博)委員 理事長にお尋ね申し上げますけれども、一切なかったというふうに今言い切られました。一切なかったと言える根拠をお示しください。
○上西参考人 私どもからも、これ以上関与されない方がいいとか、先方からも、URに迷惑をおかけして申しわけないとかいう発言が出ておりまして、それを含めて、圧力を感じたとか補償金額を変えたということは一切ないということでございます。
○大串(博)委員 答えになっていないですね。 冒頭おっしゃった、これ以上関与されない方がいいと思いますよと言ったのはURじゃないですか。別に、秘書さんがそんなことを言っているわけじゃないじゃないですか。 だから、一切ないと言い切られる根拠はどこにありますかと。一切とおっしゃったんですからね。何もないとおっしゃったんですからね。一切ないと言える根拠を示してくださいと言っているんです。お願いします。
○上西参考人 お答え申し上げます。 これは当事者の感覚でございますけれども、当事者は感じていないと言っているわけですし、現に補償金額を変えたことはないわけでございますので、そういうふうに申し上げている次第でございます。 以上、お答え申し上げます。
○大串(博)委員 当事者が感じたことがないというふうに主観的におっしゃいました。 ただし、これだけ情況証拠として、秘書が二十億円という金額を言ったらどうですかと一色さんに言い、かつ、ある秘書は成功報酬かのごとく、レクサスをお願いしますよという話になっている。それだけじゃないんですね。かつ、十二回も甘利事務所がコンタクトをURとしている。この中で、URの担当者が一切圧力とは感じませんでしたというのは到底信じがたいんです。だから、一切なかったということをぜひ証明してほしいというふうに私は申し上げている。 その点からいいますと、本当に一切、甘利事務所の秘書さんが金額に関して、こうしたらどうですか、ああしたらどうですかということを言わなかったのかということを証明していただきたいと私は思っていて、実は私、そのための方策としてぜひ一つお願いしたいことが前々からあったんです。 二月一日にURさんが出されました過去十二回を含む甘利事務所とのやりとり、これは私は不思議だなと思ったんですけれども、甘利事務所の秘書さんの言葉までマスキングされているんですね。甘利事務所の秘書さんは第三者ですから、このマスキングは取ってもらうことによって、ああ、本当に甘利事務所の秘書さんは交渉に関与していなかったんだな、金額をああしろこうしろと言っていなかったんだなと、これで初めて証明できると思うんですよ。 UR理事長にお願いします。この交渉経緯の中で、甘利事務所秘書の言葉のマスキングを全部取っていただけませんか。お願いします。
○上西参考人 お答え申し上げます。 本件は補償交渉の中身に一部触れる部分があるということと、個人情報に関するものですので、マスキングをしているということであります。
○大串(博)委員 お尋ねしますけれども、甘利事務所の秘書さんは交渉に関与していたんですか。お答えください。
○上西参考人 お答え申し上げます。 同席をしていたということでございまして、これが交渉に参加していたのかしていないかということだと思いますけれども、そこにおられたということは事実でございます。
○大串(博)委員 今のは答弁になっていません。私は、十月五日の……(発言する者あり)そうそう、答えてください、補償交渉に関与していたのかどうか。その一点を答えてください。
○上西参考人 お答え申し上げます。 同席していたということを関与していたというふうに定義すれば、そのとおりであります。
○大串(博)委員 今ちょっと驚きましたけれども、つまり、URの認識としては、甘利事務所の秘書さんが交渉に関与していたという認識であるんですか。もう一度答弁してください。
○上西参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、同席していたことを関与というのであれば、そういうことだということを申し上げているわけでございます。
○大串(博)委員 甘利大臣は、補償交渉には甘利事務所は関与していないと明確に記者会見でおっしゃっていたんですよ。それが、今の理事長の言葉とはそごするじゃないですか、違うじゃないですか。だから、甘利大臣に、あるいは秘書さんにこの場に来ていただかなければならないですということを申し上げているんです。 さらに申し上げると、今、甘利事務所は同席していたということだとすると関与しているというふうにおっしゃいました。そうすると、例えば同席していたのは十月五日ですね。短い時間のミーティングに同席されています。十月九日は、秘書さんとURだけが会っていらっしゃる。私、この十月九日の面談録が非常に気になるんです。 というのは、この十月九日の面談録の中でくだんの、話題にもなりました、少し色をつけてでも地区外に出ていってもらう方がよいのではないかとか、金額のことに、率直な意見だが当該地から速やかに移転してもらった方がよいのではないかとか、秘書さんが交渉にかかわっていたかのごとき発言を実はされているんです。 ところが、一方で、この議事録の中で、秘書さんの発言がすっぽり黒塗りになっているところがあるんですよ。すっぽり黒塗りになっているところがある。ここで、私たちは、ひょっとしたら甘利大臣の事務所の秘書さんたちがもっとさらに踏み込んだ交渉に関与することを言っていたのではないかと推認しているわけです。 それに対して、今、理事長は、黒塗りを取れない理由として、交渉内容に一部かかわることがあるから黒塗りを取れないというふうにおっしゃいました。 ということは、この黒塗りに書かれている甘利大臣秘書が言ったと言われているところは、交渉内容にかかわることだという理解でよろしいですか。
○上西参考人 お答えいたします。 補償交渉の考え方についてお話をしたわけでございますけれども、詳細にわたっては、これは交渉そのものでございますので、公表を差し控えさせていただいているということでございます。
○大串(博)委員 いま一度確認申し上げます。 そうすると、秘書さんの発言が黒塗りになっている理由は、金額に関する補償交渉そのものなので開示できないということだと今おっしゃいましたけれども、そういうことで、いま一度確認をよろしいですか。
○上西参考人 これも前から申し上げているとおり、甘利事務所とは、補償の考え方及び同席の要請があったということでございます。補償の考え方を御説明しているということでございます。
○大串(博)委員 きのう、実は、URの皆さんから、補償交渉とはどういうものかということをお尋ねして、答えをいただきました。まずは補償交渉の考え方を相談するんだそうです。それから金額の話をするんだそうです。二段階だそうなんです。今の案件に関しては、補償の考え方を議論していたということなんです。すなわち、補償に関する考え方、そしてその後、金額、この二段階がセットになって補償交渉だというふうに言われました。 そういうことで理解に間違いないですね、理事長。
○上西参考人 お答えいたします。 そのとおりでございます。
○大串(博)委員 ということは、補償交渉そのものに秘書さんが絡んでいた、だから黒塗りを外せない、私はこれは重大な問題だと思いますよ。だからこそ、交渉には甘利事務所は関与していないと記者会見で言った甘利大臣に、どうなのかと、それはうその記者会見ではなかったんですかということを含めて、この場で説明してもらわなきゃならないじゃないですか。 ですから、委員長に、ぜひこのことをいま一度強く、甘利大臣の証人喚問をこの場でお願い申し上げさせていただきたいというふうに思います。 さらにUR理事長にお尋ね申し上げたいと思いますけれども、金額の交渉等々に関する圧力はなかったというふうに言われていましたけれども、あっせん利得処罰法においては、事実上の影響力を行使したらこの罪にかかるというふうに言われています。その事実上の影響力の行使の中には、行政庁に対し説明を要請する行為が挙げられますと。つまり、行政庁に対してこれを説明してあげてねというふうに言ったという行為も入るというふうに言われています。 URから出てきた議事録を見ると、特に十二月の十六日あるいは十二月の二十二日、秘書が言っています、面会を求めて。 その際には、これまで対応していただいた菅沼TLではなく、別の方、できれば上席の方に対応してもらえると助かる、菅沼TLはこれまで経緯をよく知っているだけに同席しない方がよい、これで十分、事務所の顔は立つのでよろしくお願いしたいということを十二月十六日に言っています。さらに、十二月二十二日、早々にI氏に連絡を入れて協議の場をセットしてほしい、協議の際には菅沼TL以外の方で対応をいただきたいと。繰り返し、これで顔が立つので場を持ってほしいということを言われているんです。 UR理事長にお尋ねします。このように、金額に関する圧力はなかったという認識だというふうにおっしゃっていらっしゃいますけれども、一方で、金額以外、すなわち行政庁に対して説明を要請する行為、そういった意味で要請を受けたということは事実ですね。理事長、お願いします。
○上西参考人 お答えいたします。 面会の要請を受けたことは事実でございまして、それに伴って面会をしたということでございます。
○大串(博)委員 今の質疑で、やはりあっせん利得処罰法に当たるような可能性がある行為だったということがよくわかりました。 繰り返しになりますが、今回の質疑を受けて、甘利大臣及び秘書の証人喚問をぜひよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 最後に一問だけ、日銀総裁にお尋ね申し上げさせていただきたいというふうに思います。 きょうの朝日新聞、六一%がマイナス金利に期待しないということだそうです。いわゆるアベノミクス第一の矢、金融政策の緩和は、非常に徹底した金融緩和の策を一発でとるがゆえに、国民の皆さんの期待値がインフレ期待に変わるということを目的としているというふうに説明されていました。ところが、マイナス金利に関しては六一%が期待しない。期待するは十数%です。 預金金利が下がってしまうかもしれない、銀行融資が伸びないかもしれない、こういった中でデフレマインドをさらに広げてしまう策ではないかと私は思いますが、日銀総裁の御認識を求めたいと思います。
○黒田参考人 今回のマイナス金利つき量的・質的金融緩和、これは、日本銀行が当座預金の金利を限界的にマイナスにするということによっていわゆるイールドカーブの起点を引き下げ、大量の国債買い入れと相まってイールドカーブ全体を引き下げるということを狙ったものであります。 実際にもイールドカーブ全体が下がっておりまして、その結果として、金融機関、銀行の住宅ローン、その他の貸出金利もかなり下がっております。 したがいまして、こういったことの効果が今後、実体経済や物価面にあらわれてくるというふうに考えております。
○大串(博)委員 これで終わりますけれども、私は、今のアベノミクス、安倍政権の経済政策、非常に疑問ありということを申し述べさせていただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○竹下委員長 これにて大串君の質疑は終了いたしました。 次に、奥野総一郎君。
○奥野(総)委員 民主党・維新・無所属クラブの奥野総一郎でございます。 きょうは、前回の私の質疑に引き続きまして、改めて放送の問題、高市大臣、そしてきょうは島尻大臣にもお越しをいただきました。議論していきたいというふうに思います。 私の問題意識を最初に申し上げておきますが、そもそも、個別の放送の番組に政権、権力は口を出すべきではないということであります。そして、解釈の余地を残す曖昧なペーパー、政府統一見解もそうですが、そうしたものが公表されることで、報道が萎縮をしてしまう、報道の自由が失われるんじゃないか、こういう強い懸念を持っております。 きょうは、まず、先日発表されました統一見解について質問をしていきたいと思います。 お手元に資料もお配りをしておりますが、これは、要すれば、一つ一つの番組を見ることで番組全体を見るんだ、だから一つの番組を見ることも必要だ、こういうことを言っているというふうに思います。 そこで問うてみたいんですが、この例示が挙がっています。例えば選挙の問題ですね。選挙期間中またはそれに近接する期間において、殊さらに特定の候補者や候補予定者のみを相当の時間にわたり取り上げる特別番組を放送した場合のように、選挙の公平性に明らかに支障を及ぼすと認められる場合には、たとえ一つの番組でも政治的公平性にひっかかる、こういうことを言っているんです。 例えば、例が適切かどうかですが、近々補選がある、例えば京都の補選で、我が党の泉健太候補の特別番組、頑張れ泉健太という番組をどこかの局が取り上げたとします。これ一つだけだったら、この見解だと明らかに違反になるんですが、同時に、例えば自民党、まだ誰が出るかわかりませんが、自民党の候補の特別番組もやる、同じ時間やるとした場合に、この判断、統一見解だと、一つ一つの番組が違反になるのか、それとも全体としてバランスがとれているのでどちらもおとがめなしなのか、どちらなんでしょうか。 〔委員長退席、関委員長代理着席〕
○高市国務大臣 統一見解について、具体的な事例を挙げてお話しになりました。 そのときに、番組全体を見て判断するという基本は変わらないということも統一見解で出させていただいたんですけれども、実際にそれが極端な事例に当たるのかどうかというのは、やはり番組を見て判断されるべきことだろうと思っております。 先般、統一見解を出させていただいたのは、去年の委員会で、私に対して、さらにわかりやすい説明を求める質問がありましたから、所管する総務大臣として、真摯に、よりわかりやすく、具体的にということでお答えをさせていただいたものでございます。 統一見解にありますように、全体を見るとしても、一つ一つの番組の集合体でございますので、そこはしっかりと見せていただくということでございます。 さらに、きのう、ちょっと事例として総理も挙げられました。過去に一つの番組だけであっても行政指導を受けたケースがあるということで、自民党政権のときでありましたけれども、山形テレビが、自民党の広報番組、非常に長い時間、自民党だけを取り上げる番組を行った。そしてまた、それと同様の企画がまたないということをもって、まず、それも放送事業者がお認めになった、十分な聞き取りをし、お認めになった上で判断をしたといった事例がございました。
○奥野(総)委員 いや、今のは全く答えていないんですね。 今の事例について言えば、山形の放送局の話、総理がおっしゃった話についても、実は民主党にも企画が持ち込まれていたんですね、調べると。民主党にも企画が持ち込まれた。自民党だけが乗って、自民党の広報番組が放送されたんですね。 これは、仮に、民主党が乗って両方報道されていたということもあり得たわけですよ。だから、決してない話じゃないんですね。 こういう解釈というのは疑義があっちゃいかぬのですよ。言論の自由、報道の自由に関することだから、疑義があっちゃいけない。疑義がないようにきちんと書き分けるのが統一見解であるべきはずなんですね。 疑義がないように、どっちなんですかとはっきり答えていただきたいと思います。
○高市国務大臣 今、例に挙げられた山形テレビの場合は、民主党から持ち込まれていたという企画について、それを放送するような話がまだ成り立っていなかったということでございます。 いずれにしましても、この判断というのは、そのときそのとき、事例、事実に照らして判断されるべきものだと思います。 これはあくまでも公正公平に、放送事業者が自律的に、放送法にのっとって、しっかりと番組の編集基準も定めておられます。それに従って放送番組を編集するということもなさっております。また、放送法にのっとって、それぞれの放送事業者が番組審議会もつくっておられます。 そういった御努力の上にあっても、なお明らかにこれは放送法上問題じゃないかといった事態が生じました場合に、いきなりということではなくて、しっかりと番組事業者からの報告もいただき、そして、番組事業者自身が放送法に触れるかもしれない状況があったことをお認めになり、そういった手順を踏んでしっかりと判断をしていくべき事柄だと思っておりますし、これまでもそのような手順を踏んでまいりました。
○奥野(総)委員 いや、全く今答えていないですよね。 山形テレビの話について言えば、そもそも、番組全体を見るという解釈のもとで、一つの番組についてこういう解釈が行われたわけですね。それ自体がまさに恣意的な解釈とも言えるわけですよ。 今回、また新たにこういう解釈を出す。今度は疑義がないようにきちんと書くべきだと思うんですが、今お答えになっていないんですね。もう一度聞きますが、どっちなんでしょう。
○高市国務大臣 個別具体的な事案においては、必要に応じて、放送事業者からの事実関係を踏まえた報告を踏まえて、放送法を所管する立場から、番組全体を見て必要な対応を判断するということになります。 これまで、放送事業者に対して、放送法第四条の政治的公平に違反したということで行政指導が行われたという事例はございません。 一方で、先ほどから委員も例に挙げてくださっておりますし、私も挙げましたが、一番組に対してのみであっても、第四条の規定との関係において、放送番組の編集上の重大な過失があったことについて行政指導が行われたことはあります。 これらの件は、結果として、放送番組が特定の党だけの広報と受け取られる可能性が高く、政治的に公平であることとの関係において、放送事業者自身が放送番組の適正な編集を図る上で配慮に欠けていたと認められ、その旨の報告が総務省にあり、過失や遺漏があったと認められた事案でございます。まずは放送事業者において、当然、放送法にのっとり、しっかりと自律的に放送法を遵守していただくということが必要でございます。 委員が今挙げられましたような事例、全く同じ時間帯また同じ時間数、全ての政党を取り上げたというようなことであれば、これは公平な報道だと考えられると思いますよ。
○奥野(総)委員 ということは、もう一度聞きますが、一つ一つの番組に問うのではなくて、公平に時間を配分していれば、特定の候補についての宣伝番組であっても政治的公平性は問わないと。例えば、補選でそれぞれの候補の特集番組を同じ時間ずつやった場合は政治的公平性は問わないというふうにこの統一見解を読むということなんですか、一体どこで読めるんですか。
○高市国務大臣 選挙になりますと、選挙の時期というのは、それぞれの放送事業者が選挙に重大な影響を与えないように、これは十分に配慮をして今でも放送をしていただいております。 例えば、両方の候補者を取り上げました、三人候補者がいらっしゃって、三人の候補者を、今委員がおっしゃったように、同じ時間取り上げられましたということであっても、極端な例ですけれども、本当に、片っ方の候補者のことは取り上げてはいるんだけれども、ずっとたたき続けているとか、片っ方の候補者はすばらしいと褒め上げるとか、そういった極端な事例になりますと、これはある程度公正な選挙を担保するという意味では疑義が出る可能性はございます。 しかしながら、現在、選挙に近接した期間ということであれば、過去になされた行政指導、行政指導というのはあくまでも、御承知のとおり、助言でありまた要請である、処分ではないものでございますけれども、そういった注意の喚起があったということはございます。
○奥野(総)委員 いろいろおっしゃっておられますけれども、さっぱりわからないんです。 この統一見解の中で一体どういうふうに読むんですかという話をしているんですが、どっちともとれるわけですよ。結局、大臣がおっしゃっているのは、どっちともとれるから総合的に判断しているんだということをぐるぐる言っておられるんだと思うんですが、だとしたら、こんな例示を挙げる必要はないんじゃないですか。わざわざ報道の萎縮を招くような例示を挙げる、混乱を招くようなこういった統一見解や回答状を出すべきじゃないと思うんですよ。 例えば、これまでも個別の報道への行政指導、これは自民党とおっしゃっていますが、同時に行われた行政指導がありました。大臣もブログで挙げておられますが、前年の十一月四日の、総選挙の五日前の当時のニュースステーションですか、菅内閣の閣僚名簿、まだ政権をとっていませんから、いわゆるシャドーキャビネットの閣僚名簿をニュースステーションで取り上げたという案件がありました。これについて、個別の事案について政治的公平性を問うて行政指導をしているんですね。自民党の山形の案件と同じ日に、たしか通知文書を出しているんです。 私から見ると、これは相打ち、ニュースステーションをやりたいがために自民党の方も取り上げているというふうにも、これは私の意見ですけれども、見えることをやっているわけですよ。 個別の報道について、しかもニュースの一部分を取り上げて行政指導をこれまでもしてきた例があるんですが、これは大臣もブログに書いているんですね。公平に、自民党じゃなくて、民主党にかかわる部分も書いてもらっているんですが、なぜ個別の案件についてやったんでしょうか。これは相当な時間繰り返し民主党のことをやったと言えるんでしょうか。 当時の資料を見ると、三十分にわたりと書いてあるんですが、報道番組の中で三十分というのは長いか短いか、いろいろあると思いますが、ほかのニュースもいろいろやっている中でこれを取り上げて、個別の案件について政治的に不公平だ、こういう行政指導をした経緯、どういう解釈で、これは全体を見てやっているのかどうか、改めて伺いたいと思います。
○高市国務大臣 この放送後でございますけれども、テレビ朝日の社長が定例会見において、結果として非があったと発言され、またテレビ朝日社長が、本件について配慮に欠けた構成があり、反省すべき点があったと発言され、社内処分も実施されました。また、総務省からは、テレビ朝日に対して事実関係の報告を要請いたしております。テレビ朝日から総務省に報告書が提出されています。 これは平成十五年十一月四日の放送で、行政指導がなされたのは翌年でございますけれども、これも先ほど私がお答えいたしましたとおり、やはりきちっとこれは、放送事業者自身が放送番組の適正な編集を図る上で配慮に欠けていたと認められ、報告が総務省にあり、過失や遺漏があったと認められた事案に当たると存じます。 〔関委員長代理退席、委員長着席〕
○奥野(総)委員 今おっしゃっているのは、番組全体は堅持しつつも、自分たちで認めたから、自民党の案件もそうでしたね、山形テレビ、自分たちで認めているから行政指導したんだ、そこが違うんだということのようなんですが、自分たちで認めるといって、それは、いろいろ調査があったり世論の非難があったり、政治の場で取り上げられたから認めざるを得なかったということですよね。 結局、だから、これまでも、全体と言いながら、大臣自身がブログに書いておられるように、個別の案件についても行政指導は行われてきてしまっているわけですよ。番組全体を見る、こういうたががはまっていて、一つ一つの番組についてもという注釈がない時点でこれだけのことが行われてきたわけですから、今回、統一見解、それからその前の大臣の文書、視聴者の会への回答、わざわざ、一つの番組について、こう例示をしてしまうということは、ますます恣意的な解釈を招くんじゃないですか。 問いたいのは、今この時点でこうした補充的な見解、統一見解は我々が求めてからでありますが、その前の視聴者の会へのペーパーですよね、国会の答弁もそうです、なぜ、わざわざ補充的な見解を公表したんでしょうか。 普通なら、ああいう質問状については、個別の事例についてはお答えできない、こうやって返すのが普通なんですよ。なぜ、踏み込んでわざわざ変えたのか。この間私が質問したときは、特段の事情変更はありますか、何かそういう事情があったんですかという問いに対しては、事情変更はない、全く事情変化はないと。では、なぜ、この時点でそういう紙を出したのか、伺いたいと思います。
○高市国務大臣 既に、昨年の委員会で私が答弁をした内容だからでございます。 私どものところにはたくさんのアンケートが参ります。報道各社からも参りますし、NPO団体だったり、さまざまな市民団体からもアンケートが参ります。国民の皆様の知る権利に応えるという責務を私たちも負っていると思いますし、私は、時間が許す限り、全然知らない団体であっても回答は返すようにします。時には、大きな報道機関からのアンケートであっても、きょうの夕方五時が締め切りだとか、あしたの朝が締め切りだとかいうことになると、もう間に合わなくて、おわびをすることもございます。 特に、委員が御指摘のアンケート、質問状に対してですけれども、既にもう国会答弁をしている内容でございますので、それをコピーして、文章を整えてお返しをしたということです。特にこの団体だからお返しをしたということではございません。
○奥野(総)委員 この公開質問状が出たのが十一月二十七日ですね。その前に、産経、読売、十一月十四日、十五日に視聴者の会の一面広告掲載が出ています。二月十三日もありましたけれども、産経、読売に広告掲載、岸井さんの問題についての広告掲載が出ている。そして、公開質問状が十一月二十七日であります。 大臣が答えたのが十二月の四日ですね。このころから岸井降板説がネットを調べると流れていまして、要するに、広告が出た直後の十一月二十五日には岸井降板報道が出ているわけです。そして、大臣の回答が十二月四日、正式の発表があったのが、これもネット情報なので正確かどうかはあれですけれども、一月十五日に正式に岸井さんの降板の発表が出ているわけですね。 ですから、こうした文書を出すことが、結果的に岸井降板の後押しをしたんじゃないかというふうにもとれるわけであります。 それから、大臣は、もう五月には言っている、こう言っているんですが、この四月十七日に、自民党情報通信戦略調査会があって、ここの場にNHKとテレ朝が呼ばれて、例のテレ朝問題、それからクローズアップ現代の問題について取り上げられた。後で触れますけれども、BPOからは、おかしい、こういうコメントも出ています。これが四月。そして、五月にはこういった答弁が行われている。 そして、六月ですか、きょうは島尻大臣にもお越しいただいていますが、資料の最後のページに書かれています。 国会図書館の全番組保存の話が、これはもとからあるんですよ、私も二〇一二年当時総務委員会にいましたけれども、その当時にあった話なんですね。全ての番組を録画して国会図書館にストックしようという。これ自体は別に珍しい話じゃなくて、フランスもやっている、外国でやっている話なんですが、ただ一つ違うのは、外国は、研究目的に限るということで、一般には公開していないんですね。 日本のこの仕組み、我が党もこれをやっている方がいるんですが、どうも誰でも見られるようにしようということになっているらしいんですね。私は、これが研究目的なら必要だと思いますが、誰でも見られるということになると、事後的に報道番組の検閲に使われるんじゃないか、チェックに使われるんじゃないか、こういう声も、この記事にあるように、「報道監視 メディアは警戒」と見出しが出ていますが、上がっています。 これについて、きょう島尻大臣にわざわざ来ていただいたのは、ここの解説と書いてあるところにかぎ括弧で、放送アーカイブ構想を議論した参議院自民党政策審議会で、ことし三月、去年三月ですね、「地元のメディアがかなり偏っていたりする。あの時あの問題をどう報道したかをサーベイするのは大事なこと」と述べ、アーカイブ構想に賛意を表明したと。毎日新聞の取材に、検閲や規制の意味で発言してはいないと釈明した。 ということは、こうした発言をされたということは認めておられるということなんですね。これは、議論は、一つ一つの番組を保存するというアーカイブ構想の中での議論で、要するにそれを使ってチェックをしていこうじゃないかというふうにとれるんですが、一体どういう趣旨でおっしゃったんでしょうか。 〔委員長退席、平沢委員長代理着席〕
○島尻国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。 御指摘の自民党の参議院の政策審議会の勉強会につきましては、これは平成二十七年の三月四日に行われたものであります。 なお、議事録が作成されておりませんで、詳細を確認することができない。その上で、私の記憶を呼び起こしてお答えをさせていただくならば、その勉強会の場では、国民のメディアリテラシー、情報を評価、識別する能力というふうに捉えていただければというふうに思いますけれども、このメディアリテラシー向上の重要性について触れられておりました。私も、多様な情報を伝える必要性ということについて発言したと記憶をしておりますけれども、その際に、私の地元の報道機関についても言及したのではないかというふうに思っています。 なので、あくまでメディアリテラシーの向上が重要であるという趣旨で発言したものでございまして、例えば特定の報道機関の状況を調べたりとかするためのアーカイブであるということを発言した記憶は一切ございません。
○奥野(総)委員 記憶にないというお決まりの答弁なんですが、メディアリテラシーというのは、とりようによっては視聴者の能力の向上が必要だというふうにもとれるんですね。まあ、これ以上言いませんが。 もう一点だけ。大臣は、報道機関というものは、個々の番組、個々のニュースについてその責任を負うべきだと思いますか。
○島尻国務大臣 その部分については、私がここでお答えをする立場にはないというふうに考えております。
○奥野(総)委員 時間がなくなってきたのでもうこれ以上言いませんが、要は、計画的に進んでいるんじゃないかと。党本部にまずメディアを呼び出して、そのときに、報道によれば、停波の発言も、最初、与党の幹部から出ているわけですよ。停波の発言というのは、実はそこが発端なんですね。停波の発言も出ている。そしてこういう報道が、アーカイブですよ、わざわざこんなところにメディアのチェックの話をする必要はないわけですよね。 ということは、意図的に解釈を変えて、一個一個の番組をチェックしていますよ、全部録画して見ていますよ、そして、政治的公平に問題があるとなれば、個別の番組でも行政指導を入れていきますよ、場合によっては停波もありますよと。 過去、やはり今言ったように、行政指導については例があるんですよね、個別の番組。ないと言いながら、あるわけですよ。この一連の流れは、物すごい萎縮効果を生んでいると思います。 だから、今、このタイミングでそういう文書も発表すべきではないし、今、統一見解も、明確に個別の事例には答えられないじゃないですか。やはり、伺うと、個別個別で判断しなきゃならないということなんですよ。わざわざ一つ一つの番組について取り上げる必要は全くないと思うんですね。大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 まず、メディアが萎縮しているとか、岸井キャスターの降板の話もされましたけれども、私は、私自身に対するここ一週間ぐらいの報道を見ていましても、決してメディアは萎縮されていないと思います。もう本当に、それぞれ報道に携わる方々が矜持を持って伝えるべきことを伝えておられる、そのように思っております。 そしてまた、統一見解の話ですけれども、あの内容は、私自身が、放送法を所管する総務大臣として、委員からの質問に答えて、昨年、委員会で答弁をしたものでございます。それに基づいて政府内で整理をしたということでございます。 放送番組全体を見るとしても、やはり一つ一つの番組の集合体であるというのは紛れもない事実であると考えております。
○奥野(総)委員 でも、結局、一つ一つの番組はチェックが入っているぞということを言っているわけですよね、今の発言は。そして、過去の行政指導の経緯とか、最近の政権の動向を見ると、やはりこれがキャスターの交代につながっているんじゃないかと私は感じます。 そして、もう時間がなくなってきたので最後に伺っていきたいんですが、BPOの見解ですね。例のクローズアップ現代の問題についてBPOが見解を出しています。 その中で、こういうふうに言っているんですね。「二〇一五年四月十七日、自由民主党情報通信戦略調査会が、NHKの幹部を呼び、「事情聴取」を行った。放送法四条一項三号の「報道は事実をまげないですること」との規定が理由とされた。」さらに、総務大臣が厳重注意を行ったということを言っています。 それに対して、放送法四条は、放送事業者がよるべき番組編集の基準を定めているが、放送番組に干渉、規律する権限を何ら定めていない。「委員会は民主主義社会の根幹である報道の自由の観点から、報道内容を萎縮させかねない、こうした政府および自民党の対応に強い危惧の念を持たざるを得ない。」と。これはまさに正論なんですよ。BPOはきちっとこうやって物を申しているわけです。 確かに、これまで、放送法四条について規範性を認めてきました。民主党政権のときもそこは認めてきたんですが、ただ、大臣はブログで、この規範性について改正したらどうかと。現行法は、要するに、政治的公平性について、「次の各号の定めるところによらなければならない。」としているものを、「次の各号の定めることに配慮するように努める。」こう改正したらどうですかと、わざわざ大臣はブログの中で御提案いただいているんですね。 これは非常にいいと思うんですよ。これをすれば努力義務になりますから、これをもとに行政指導もできなくなるし、これをもとに停波命令をすることはできなくなると思うんですね。 大臣が挙げているようなテロリストの問題、あるいは、選挙直前に特定の候補者を応援するような問題、それぞれ、テロリストの問題であれば行政指導なんかしている暇はないわけですから、これは公序良俗違反で一発でアウト、こういうふうにやってもいいと思うんですよ。それから、選挙の話は公職選挙法の中でやればいいと思うんですよね。わざわざ放送法の中で殊さらに取り上げてやる必要はないと思うんです。 私は、これは検討したいと思うんですよ。四条を努力規定にする。もう一度改正をしようと提案したいと思いますが、大臣もブログで賛同していただいているようですが、いかがですか。これを最後に。
○高市国務大臣 ブログで賛同したのではなくて、先般いただいた御質問が、まず四条の法規範性に対して疑問を呈するような御質問でありました。民主党政権のときにも、法規範性があると認めておられます。 また、私が電波法に触れたのも、奥野委員が、今後、電波法やそして放送法に基づく命令について、これから使わないとここで言っていただけますかと言うので、これは民主党政権のときも、放送法、電波法に基づく命令、これについては、四条に関しても、適用の可能性、これを答弁されているわけですよ。だから、それについて、私は、どんな極端なことが起きてもそれを使わないということはここでは言えないということを言ったわけです。 そして、放送法は、平成二十二年、民主党政権のときに大きな改正をされました。そのとき共産党は反対をされましたけれども、ほかの全部の会派が賛成して成立したわけです。 仮に、四条を努力規定にするべきだとか、それから、どんな極端なことが起きても命令を下さないとか、そういったことが正しいと思われるのであれば改正されればどうですかということを私は書かせていただきました。 政権にあられたときに、そういったことを必要だと思われたらやるべきだったんじゃないでしょうか。
○奥野(総)委員 我々はそんな恣意的な運用をしないんですよ。恣意的な運用をしないという前提で制度が成り立っているので、もし恣意的な運用をする政権が登場するとすれば、今まさにそうだと思うんですが、制度で縛るべき、だから放送法を改正すべきなんですよ。 民主党のときの答弁というのは、決して無条件で停波を認めているわけではありません。きちんと縛りをかけて、公益上重要な問題があるということに限ってと言っているわけです。 大臣は踏み込んで、わざわざ、一つの番組について、こういった例示を挙げたものについても停波はあり得ると言っているわけですから、明らかに違うということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○平沢委員長代理 これにて奥野君の質疑は終了いたしました。 次に、長島昭久君。
○長島(昭)委員 民主党の長島昭久です。 きょうは実は、給付型の奨学金制度の創設について馳文部科学大臣と、それから麻生財務大臣に御質問申し上げたいというふうに思っていたんですが、その前に、防衛大臣に、あるいは国土交通大臣にお見えをいただきまして、大変気になる制度の話を少し議論させていただきたいというふうに思っています。 それは、皆さんのお手元にお配りをさせていただいた一昨年の毎日新聞の記事をちょっと見ていただきたいんです。 これは要するに、自衛隊の海上輸送力の不足というものを民間の力で補っていこう、こういう発想のもとにつくられた制度なんですけれども、もう既に、試験的にといいますか、一年半前から、二隻の高速フェリーを使って訓練のための兵員の輸送あるいは資材、物資の輸送を行っておりまして、これをより制度化していこう、こういう話だと思うんですが、この新聞記事にあるように、それが、突き詰めていくと、平時はいいんですけれども、有事の際の兵員輸送に民間の船が使われる、あるいは民間の船員さんがそれに乗って運航させられる。民間船員も戦地へ、こういうことであります。 左下の図がわかりやすいと思うんですが、「高速フェリーの活用パターン」と書いてある。平時はチャーターで行くわけですけれども、これが一旦有事になりますと、今度は自衛隊の船に装いを変えてそのまま連れていかれる、こういう危惧の声が民間の船員の皆さんの間で上がっているというのは、もう防衛大臣にも、あるいは国土交通大臣のお耳にも入っていることだろうというふうに思います。 そのことは、二ページ目を見ていただきたいんですけれども、さきの大戦のトラウマというのが、やはり運輸業界、とりわけ海運業界には非常に深い爪跡となって残っている。 これをごらんいただいたらわかるように、戦時中に二千五百隻、徴用されて撃沈されているんですね。船員さんたちの犠牲者は六万人以上、死亡率四三%。これは陸海軍の兵士の死亡率の倍以上になっている。しかも、徴兵の場合は年齢制限がありますけれども、十四、五歳の少年が船員として徴用されて、十七歳以下の死者は約一万人。 これは、去年の安全保障法制の審議の際にも私申し上げましたけれども、当時のめちゃくちゃな戦争指導によって戦線が伸び切って、補給、兵たん、こういうことを無視して勢力を広げた結果、外地、前線で亡くなった兵士の約六割から七割が戦闘による死亡ではなくて餓死、病死、こういうことがあった。それを、民間を徴用いたしまして、民間の人たちも巻き込まれた、こういう苦い経験があるんですね。もう業界全体みんな、本当にこれはトラウマのように残っている。こういう中で、今回のような報道が立て続けに行われますと本当に皆さん、不安が広がっている、こういう状況です。 まず防衛大臣に伺いたいんですけれども、有事に民間船員が活用されるのではないか、こういう懸念が広がっている。この新聞報道について防衛省としてどのようにお応えになるかということ、こういった民間の船員の皆様の不安にどう応えるか、お答えをいただきたいと思います。
○中谷国務大臣 長島委員が御指摘のように、やはり、有事とか災害緊急事態において補給とか輸送手段、輸送路、これを確保するということは非常に大事なことでありまして、このことは既に防衛大綱、民主党時代の二二大綱、また現行の二五大綱の中にも、迅速かつ大規模な輸送・展開能力を確保、平素から民間輸送力との連携ということで記述をしておりまして、この民間船舶の運航・管理事業というのは、迅速かつ大規模な輸送能力を、民間の資金や能力を活用するPFI方式、これによりまして効率的に確保しようというものでございます。 具体的には、民間事業者から、二隻の船舶を維持管理し、訓練、災害派遣など平素における自衛隊の輸送に関しては当事業者が船舶を運航するものでありますが、防衛出動時の有事におきましては、自衛隊が民間事業者から船舶そのものの提供を受けて、自衛官が乗り込んで運航するということを想定いたしております。 このように、有事の際に船舶を民間船員によって運航するということは考えておらず、御指摘のような事実上の徴用に当たるものであるとは考えておりません。 〔平沢委員長代理退席、委員長着席〕
○長島(昭)委員 そもそも、自衛力、自衛隊の能力の不足を民間によって補うという発想そのものがいかがなものかという声は強いわけです。 私も防衛省におりまして、次のページに、今大臣もお触れになりましたけれども、二二大綱と二五大綱、これを両方併記させていただきましたけれども、当時から輸送力の問題というのは相当深刻に防衛省内でも受けとめられていた。 それにしても、まずは自衛隊の独力をもってここは補っていくというのが筋だというふうに思うんですけれども、防衛大臣、改めて、自衛隊の今の輸送力について、現状はどういう状況なのかということを国民の皆さんにわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
○中谷国務大臣 防衛省といたしましては、これまでも海上自衛隊におきまして、大型の「おおすみ」型の輸送艦三隻を整備するとともに、輸送能力を強化した「いずも」型の護衛艦DDHを整備するなど、自衛隊としての海上輸送力の確保に努めているところでございますが、これらの取り組みに加えて、自衛隊としての輸送力と連携して大規模輸送を効率的に実施するために、民間事業者の資金また知見を長期安定的に最大限活用するPFI方式の事業によりまして、海上における輸送能力を確保したいと考えているところでございます。
○長島(昭)委員 先ほど防衛大臣は、有事の際には民間の船員を使わないで自衛官で運航する、だから大丈夫だ、心配ない、こうおっしゃったんですけれども。 四ページ目、次のページをちょっと開いていただきたいと思います。 これは私が作図をしたんですが、政策目的は、今大臣が説明されたように、輸送力の確保、これをしなきゃいけない。それには船舶の問題。今、「おおすみ」の話がありました、三隻しかないと。これではさすがに、例えば北海道の兵員を南西諸島に一気に運んでいくには足りない。船舶が足りないという問題が一つある。それから、それを操る人員が足りない。こういう二つの観点がある。 海上自衛隊の輸送艦が限られている以上、民間の船舶を使う。これは、PFIで特別目的会社というのをつくって、そこに高速フェリーを運用させて、そこで自衛隊が利用する。 平時はいいんですよ。平時は、民間の船員さんに操船をしていただいて、それで運ぶ、これはこれでいいと思うんですが、さて、有事になったときに、まず船舶の方は、これは使うことになるんだろうと思うんですけれども、有事のときに本当に自衛官だけで人が足りるのかという問題が一つ大きな疑問としてあるんですね。 新聞報道によりますと、これは大臣に確認したいんですけれども、大型の民間船舶を運航するには、船舶職員法に基づく海技士の資格を持つ船員が必要だ。大型フェリーの運航に必要な国家資格を持つ民間人が予備自衛官であれば、これは有事に、訓練して招集してフェリーを運航させることができるんですが、この資格を持った海上自衛隊の予備自衛官は十人ぐらいしかいない、こういう報道があります。したがって、海上自衛隊のOBだけではそもそも、例えば今有事が起こった場合には運航することは困難だ、こういう指摘があるわけです。 予備自衛官というのは、申し上げるまでもなく、一年間、自衛隊員としての経験がある方だ。そういう人たちをかき集めても、民間の船を運航できるのはたった十人しかいない。こういう事実から、海員組合を初め民間の船員の皆さんたちは、結局自分たちが、足りないからといって、船ばかりではなくて船員も駆り出されることになるんじゃないか、こういう不安が広がっているんですが、防衛大臣、どうお応えになりますか。
○中谷国務大臣 現在、海技資格を保有する海上自衛隊の予備自衛官、これは少ないところでございます。 この運用につきましては、有事におきましては現職の自衛官をもって充てるところでございますが、それだけでは足りない場合におきましては、予備自衛官の活用、その場合も、基本的には退職した元自衛官、これが志願をして採用されるということを想定しております。 この海技資格の問題につきましては、今回のPFI事業によりまして、自衛隊における経験を生かし退職後に予備自衛官として本事業に従事をすることを今後、隊員が希望するということもあると考えておりまして、高い等級を含む海技資格を保有する退職自衛官から採用された予備自衛官がふえれば、当該の予備自衛官をもって本事業に使用される民間船舶を運航する要員を充実、充足することもできると考えているわけでございます。
○長島(昭)委員 今の説明は、海技士の資格を持ったOBの自衛官を活用するんだ、こういう説明ですけれども、大臣みずからお答えになったように、その人数は限られている。 これは、新聞報道では約十人というんですけれども、実数はどのぐらいになっていますか。
○深山政府参考人 お答えを申し上げます。 現在の海上自衛隊の予備自衛官で海技資格を保有している者は、先生がおっしゃったとおり、約十名でございます。
○長島(昭)委員 いやいや、新聞報道は約十名なんだけれども、防衛省では実数として何名と把握していますか。
○深山政府参考人 現時点で集計しておりますところでは八名でございます。
○長島(昭)委員 防衛省は、フェリーを一隻運航するのに必要な船員の数を何名と把握しているでしょうか。
○堀地政府参考人 お答え申し上げます。 この船を、フェリーを運航するのには、一号船舶で二十一名、それから二号船舶で二十名ほどを想定してございます。
○長島(昭)委員 ですから、八名では一隻も運航できない、運用できない、こういうことになるんですね。 それに対して、平成二十八年度予算案で、こういう制度を新たに海上自衛隊は考えているというわけですね。それが、予備自衛官補の制度の活用。 予備自衛官補というのは、既に平成十三年から運用されて、これは陸上自衛隊だけだったものを海上自衛隊にふやしていこうと。新聞によると、防衛省の担当の方の説明によれば、海上自衛隊初の予備自衛官補として、フェリー一隻を操船するのに必要な二十一人の採用ができるように来年度予算案に必要経費を計上していると。 この予備自衛官補なるものが、予備自衛官と違って、今民間の船員の皆さんが心配されているのは、予備自衛官というのは自衛隊で一年間勤務した経験のあるOBの方、これははっきりしているんです。予備自衛官補というのは、民間の方から、海技士の資格を持った方になっていただくようにしたい、こういうことですね。 ことし一月十日の毎日新聞三面の記事によると、「平時と有事、ともに同じ予備自衛官が操船することを考えている。そのためには民間船員に予備自衛官になってもらうことが必要」と。 さっきの大臣の御答弁と矛盾すると思うんですが、いかがでしょうか。
○中谷国務大臣 自衛隊において、護衛艦等を運航する場合には、自衛隊内の資格を保有していれば足りるわけでありまして、国家資格であります海技資格、これは必要ございません。 本事業におきまして、防衛出動時における有事においては、民間事業者から船舶そのものの提供は受けますが、これは自衛官が乗り込んで運用、運航することを想定しておりまして、その際、予備自衛官の活用も考えられるわけでありますが、基本的には、退職した元自衛官が志願して採用されるということも想定しております。 つまり、有事の際の艦船の運航等につきましては、現在、護衛艦を運航する場合の自衛隊の資格を保有していれば足りるということで、国家資格である海技資格、これは必要ないと認識しております。
○長島(昭)委員 これは問題は、もう一度またさっきの図に戻っていただきたいんですけれども、一つの懸念は、有事のときに民間の船員をそのまま直接乗せて戦地に赴くようにしむけられるんじゃないか、こういう不安ですね。これは今大臣がその不安にお答えになりました、そういうことはないと。 もう一つは、さっき申し上げたように、資格を持った予備自衛官が圧倒的に足りない、それを何とか補強するためにわざわざ予備自衛官補というものをつくって、そこに民間の方に志願をしていただくようにしよう、こういうふうに報道されているんですが、この予備自衛官補というものをどう使おうとされるか。もう一回、この点についてわかりやすく説明をしていただけますか。
○中谷国務大臣 有事の際でありまして、防衛出動時におきまして、民間の事業者から船舶そのものの提供を受けて、そして自衛官が乗り組んで運航することを想定しておりますので、民間船員による運航をすることは基本的に考えておりません。 また、予備自衛官補また予備自衛官は、あくまでも本人の意思に基づいて採用されるものでありまして、本事業の船員を含め、いかなる人に対しても強制をすることはなく、本事業の民間事業者に対しても船員の希望を尊重するように求めております。 したがいまして、本事業によって有事の際に民間船員が強制的に活用されるということは、いかなる場合においてもないということでございます。
○長島(昭)委員 大臣、そういうことはいかなる状況においてもないと再三にわたって強調されるんですけれども、有事の際には自衛官をもって充てるんだ、こうおっしゃるんですけれども、では、なぜ予備自衛官あるいは予備自衛官補という制度をわざわざつくるんですか。
○中谷国務大臣 基本的には、先ほど申したとおり、有事の際には自衛官が乗り組んで運用することを想定しておりますけれども、予備自衛官において、これは退職の自衛官でありますが、それなりの技術を有し、またそれなりの希望を持っておる者においても可能性としては排除しておらず、そういう要員において運用することもあり得るということでありますが、あくまでも予備自衛官というのは本人の希望によって志願をし、また国の訓練等も受けるものでございますので、強制的に乗船をさせるとか、そういうことは全く考えられないということでございます。
○長島(昭)委員 今の大臣の御答弁である程度明確になったと思うんですが、国交大臣、民間船舶の運航や船員行政を所管する大臣として、今るるやりとりさせていただきました船員の皆さんの不安に対してどうお応えになるかということがまず一点。 それから、民間の船員の方というのは、例えば、会社側から予備自衛官補になってもらえないかという働きかけがあった場合、一人、では私がやりましょう、こういう方がいた場合、二十人なら二十人、三十人なら三十人のチームで動くことになりますから、ほかの人が、自分はやりたくないとなかなか言いにくい雰囲気がつくられるんじゃないかということを船員の皆さんは非常に気にされているんですが、所管の大臣として、こういう半ば強制的に予備自衛官補になるようにしむけられるようなことがないようにどういう監督をされるか、明確にお答えいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 民間の船員が予備自衛官になることを強制されることがあってはならないことは当然のことでございます。 防衛省においては、予備自衛官を希望しないで本事業船舶の船員となった者については、その希望を尊重し、予備自衛官には採用しないということを入札の公告に明記されていらっしゃいます。したがいまして、民間船員が強要されて予備自衛官になるようなことはないと認識をしております。 国土交通省といたしましても、本事業の実施に当たってこのようなことが生じていないことを、事業者のみならず船員に対しても確認してまいりたいと存じます。
○長島(昭)委員 ありがとうございます。入札の際の規則の中に入っている、これはかなり明確だというふうに承知をいたしました。 防衛大臣、最後に、問題は、自衛官も人数がなかなか集まらない、そういう状況の中で、特に資格を持ったOBの海上自衛官、予備自衛官が少ない、この人員不足をどうするかという問題が結局この課題の一番のポイントだ、こういうふうに思うんですね。 自衛官の退職時に民間の海技資格を有している者の数が非常に限られているということは、現役のときからこういう海技士の資格を取るように、あるいは取れるように、ふだんからそういう制度的な保障、何度も何度もこの委員会で大臣がそういうことは絶対ありませんとおっしゃっても、制度的な保障がない限り、やはり船員の皆さんは不安が広がると思うんですね。この制度的な保障をするための仕組みづくりについて、大臣、どんなお考えをお持ちですか。
○中谷国務大臣 長島委員御指摘のように、資格を有している者は現在少ないわけでございますので、やはりこういった点におきましては、現職のうちに一級、二級も含めまして資格を有するように、勤務の中でそういうことも考えてやっていくべきではないかということで、今回、長島委員からの御指摘を踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
○長島(昭)委員 これは早期退職された自衛官にとっても、再就職先のあっせんにもなるんですね。ですから、やはり海技資格の取得のための職業訓練の制度というのを防衛省の中でしっかりつくっていくことは、これは両方に有益だと私は思っています。 そこで、国交大臣、たしか海上自衛官による海技資格の取得については特例措置があって、一般の方よりも、もちろん同じ船乗りですから、その経験を生かして、例えば筆記試験は免除するとかそういう仕組みがあると思うんです。今、OBの中では海技資格を持っている人はたった八人しかいないという話がありましたけれども、現役の中で、これまでに海技資格、一級から六級ありますけれども、いずれかを取得した海上自衛官は何人かいると思うんですが、どのぐらいいるか教えていただけますか。
○石井国務大臣 委員御指摘のとおり、民間船舶に乗船するために必要な海技資格を取得するためには、一定期間の乗船経験、海技士国家試験の受験及び消火、救命等の講習の受講が必要であります。 海上自衛官に対しましては、自衛隊内の乗船経験を必要な乗船経験として認めているほか、術科学校を卒業している自衛官については筆記試験及び講習の免除を可能としておりまして、速やかに海技資格の取得が可能となる運用を行っているところでございます。 こういった特例措置を受けた合計の人数については把握をしておりませんけれども、直近の五年間で申し上げれば、この制度を活用し百三十五名の海上自衛官が海技資格を取得されています。
○長島(昭)委員 これで最後にしますが、防衛大臣、これだけ潜在的に、民間の船舶を操れる自衛官が現職でいるんですね。ですから、こういう人たちをうまく組み合わせて、予備自衛官でも、平時から、あるいは有事になってもきちっと所要のフェリーを運航できるようなそういう人数を確保する、人員を確保できるような仕組みをきちんとつくり上げていけば、海員組合の皆さん、あるいは船員の皆さんの不安を、これは大臣が口で言うだけではなくて制度的に保障して払拭することができる、こういうふうに思いますので、その辺の努力をきちっとやっていただくことをお願いして、質問を終わりたいと思います。 文科大臣、済みません。また次回やらせていただきます。 ありがとうございました。
○竹下委員長 これにて長島君の質疑は終了いたしました。 次に、柿沢未途君。
○柿沢委員 柿沢未途でございます。よろしくお願いいたします。 まず、麻生財務大臣にお伺いをいたしたいと思います。 きのうの予算委員会の集中審議で、麻生大臣の答弁で、ちょっと私、驚かされる場面が二度ほどあったんです。 つまりは、古川元久議員が、いわゆる軽減税率の導入によっていろいろな混乱が起こるんじゃないかということを、パネルを出して実際に示しました。例えば、ファストフードのテークアウトで、持って帰れば家で食べるから八%で、店の中で食べればイートインで一〇%だ。テークアウトと言って買った人が仮に店内で食べ始めちゃった場合、お店の人がそれだと一〇%になりますよと言って追加的な二%を後から取るということは事実上できないんじゃないか、そのときに外に出ていってくれということもやはり言えないんじゃないか、こういう現場が混乱をする事例がどんどん起きてくるだろう、こういうふうに思うけれどもいかがですかということをお聞きされたわけであります。 それに対して麻生副総理、財務大臣が御答弁をされたのは、皆、今言われたようなお話をおもしろおかしくも省内で検討しました、これは混乱するぞという話もいろいろやった結果、今申し上げたように、間違いなくそのような混乱というのはある程度起きるであろうということは覚悟しないといけないと、あっさり認められたわけであります。 軽減税率の導入においてさまざまな混乱が生じるということを、導入する前からあらかじめ認めている。これは大変問題のある答弁だというふうに思います。そして、そうしたことをお認めになるのであれば、そうした混乱が起きないように万全の措置を講じるのがあらかじめ当たり前のことだと思います。 現実にそうなっていない、それを御指摘させていただいたら、混乱は生じますよということでは、国民としては、この軽減税率の導入は全く受け入れられないものになってしまうのではないでしょうか。ぜひ、この点についてまず御答弁をいただきたいと思います。 もう一つ加えて、さらにその後で、この軽減税率の導入による事務負担が多くなる、中小零細のお父ちゃん、お母ちゃんでやっているような店舗はインボイスなども将来導入される、これは事務負担も大変だろう、そのことによってやはり、地方の例えば小さなお店、こういうところがどんどんどんどん廃業に追い込まれる、地方創生どころか、本当にどんどんどんどん例えば免税事業者の小さなお店が潰れていく、こういうことが起こりかねないんじゃないですか、こういうこともお尋ねをされています。 これに対しても麻生副総理、財務大臣は率直に、そういった例が一つや二つあったとか、百あるとか千あるとか、いろいろ例が出てくると思いますよと。あっさり認めちゃったんですよ。いいですか、この軽減税率の導入で中小零細店舗が潰れるということを認められた、これは私は重大な答弁だ、このように思います。 かつて、昭和二十七年の十一月、当時の池田勇人通産大臣が国会で答弁をされて、中小企業の倒産、自殺はやむを得ない、こういう答弁をされたことをもって国会で大臣の不信任決議案が可決されて、二日後に辞任に追い込まれています。 軽減税率の導入で混乱は起きる、中小零細の潰れるケースが一つや二つ、百や千は起きる、こんなことを答弁されている。これは到底納得しがたい答弁だと思います。ぜひ撤回をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 なるほど、答弁の仕方をこれだけ曲解されると難しいなと思って、私はそう思いましたよ、正直なところ。間違いなく、私の申し上げた話は、そういったことにならないようにするためにという話を最初に前提として話をさせていただきました。 私どもとしては、いずれにしても、今回の話で、最初から完璧なものができるのは現実問題としては難しいという話は、最初からこれはずっと申し上げてきた話です。新しい政策を持ち込んできた場合は何らかの形でいろいろな問題が起きるのはよくある話なので、今回も、事業者の方々には複数の税率に対応するために新たな事務負担が生じますよ、政府としても事業者の準備をしっかりと支援していく必要があるということだということをまず申し上げて、その上で、御指摘のような軽減税率による事業者の混乱や過度の負担を容認しているということでは全くありませんよ。 いずれにしても、今般国会に提出をいたしました税制改正法案におきまして軽減税率の導入というものを掲げさせていただくに当たりましては、いわゆる混乱が生じないように万全の準備を進めるために、政府としては、必要な体制を準備するとともに、事業者の準備状況等を検証しつつ、軽減税率制度の円滑な導入及び運用に向けた必要な制度を行う旨明記もしてありますし、そういった意味で、事業者への対応を含めしっかり準備していくということで、時間も即座にということではありませんし、インボイスに関しましても時間がかかりますし、いろいろなことを掲げて対応させていただいておるということで、一件も潰れないとか混乱は全く生じないとかいうようなことは私は現実的ではないと申し上げて、極めて現実的な答弁をしたと思っております。
○柿沢委員 私に対してはそう胸を張って御答弁をされますけれども、聞いている国民の皆さんまた中小零細店舗の皆さんからすれば、まさに事務負担がふえて、税率も一〇%に基本的には上げられる、こういう状況の中で、このままいくと自分のお店が経営し続けられるかなという不安を感じているわけですよ。この不安を感じている皆さんに、相当の混乱がある程度出るのは仕方がない、中小零細店舗は潰れるというケースもあるだろう、こういうことをいわば堂々とお認めになられたわけですから、これは私は大変問題のある答弁だというふうに思います。 私は、撤回をするとかいうことをここでされるんだと思ったんですけれども、そういうことはされないということであるようでありますので、やはり軽減税率のもたらす問題点ということについてさらに議論を深めていかなければいけないなということを、私は国民の代表として感じさせていただきました。 次の質問に移らせていただきたいと思います。 この予算委員会でもこの国会においても、ことしは憲法改正に関する議論が安倍総理からも提起をされております。自民党は憲法改正草案をつくられたということで、国会の答弁でも安倍総理は、必ずしも一言一句ではないかもしれませんが、しかし、この自民党憲法改正草案をベースにして議論をしていこうということについて意向を示されているわけであります。 それで、私は、この自民党憲法改正草案をこうやって見通してみると、大変公権力が前に出てきていて、国民の公共の秩序に服する義務というようなことが多く書かれていて、きのうは集会、結社の自由についての言及や言論の自由についての言及がありましたけれども、国家権力色が非常に前に出た、そういう内容になっているように見受けられています。 これは私だけが言っているわけではなくて、最近の言動を見ていると安倍総理の応援団なのかなというふうに感じられるんですけれども、例えば橋下徹さん、この人も、自民党憲法改正草案については公権力を強く出し過ぎていて危険だというふうに言っています。こういうふうに広く、これは右派だ左派だということを除いても、自民党憲法改正草案、内容がどうなのか、こういう疑義が多方面から投げかけられている内容だというふうに思います。 そこで、麻生副総理にお伺いをしたいというふうに思います。自民党が立党六十周年ですかのタイミングでつくられた自民党憲法改正草案に対する評価をお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 自民党の憲法改正草案に対して、自由民主党ではなくて、政府の副総理、財務大臣として今聞いておられるんだと思いますので、政府としてお答えすることは差し控える、当然のことだと思います。この点は、総理も副総理も同じことだと思っておりますので。 その上で、一般論として申し上げれば、これは総理もおっしゃっておられたと思いますが、憲法改正につきましては、国民主権とかいわゆる基本的人権の尊重とか平和主義とかいろいろ、現行憲法の基本的な考え方は維持するというのは書いてありますので、その前提で必要な改正は行うべきものだと考えております。
○柿沢委員 今御答弁がありましたけれども、麻生副総理はかつて、副総理に御就任をされた後ですけれども、言ったとおりにお話をしますと、俺たちは憲法改正草案をつくったよ、べちゃべちゃべちゃべちゃ、いろいろな意見を何十時間もかけてつくり上げた、そういう思いが我々にはある、こういう御発言をされておられます。 それで、今、憲法改正の議論、特に自民党の例えば船田元先生とか、この問題に中心的にかかわられてきた皆さんの中では、いわゆる国家緊急事態条項、ここから議論を始めようということが提起をされています。 かつては、国家緊急事態条項と環境権、あと財政規律、この三本立てで議論を進めていこう、こういう話であったと私は理解をしていますけれども、環境権の問題が、特に御主張されていた公明党さんなどがヨーロッパの視察などを行った結果、なかなか難しいという議論になって、少し環境権が第一優先ということでなくなってきた部分があります。 そして、財政規律を憲法に盛り込むということについてもなかなかこれは困難という意見が強まって、結果として三つの中で国家緊急事態条項が前に出てきた。今、国家緊急事態条項をまず議論することが憲法改正の議論の入り口だ、こういうふうに憲法審査会などでは与党の皆さんはおっしゃっているような形になっています。 この国家緊急事態条項でありますけれども、私は、国家緊急事態条項の導入とリンケージして、非常に麻生副総理の気がかりな発言を思い出してしまうんです。それは、先ほどの、自民党憲法改正草案について何十時間も議論して決めたんだと言っておられるときと全く同じときに麻生副総理が御発言をされたお話であります。 つまりは、ナチス政権下のドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ、誰も気づかないで変わった、あの手口に学んだらどうかね、この話であります。 まずちょっとお伺いしたいんですけれども、そもそも、麻生副総理、ナチス憲法というのは何ですか。 〔委員長退席、平沢委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 今の御質問は、二十五年の七月二十九日の講演会で、国家基本問題研究会の月例会における私の発言についてのお尋ねですね。確認してありますね、それは。 私としては、憲法改正については、あのときも述べたと思いますが、落ちついて考えねばならぬという趣旨を述べております。 ワイマール憲法というものは、ナチスの中においていわゆる通常言われるものであって、憲法自体として、ワイマール憲法というものは、ワイマール共和国の時代につくり上げられた各種のことを総じてワイマール憲法というんだと思っております。
○柿沢委員 いや、ナチス憲法というのは何ですか。
○麻生国務大臣 ワイマール憲法というのはありますけれども、ナチス憲法というのは、通常、ワイマール憲法の後にいわゆるナチスの政権下でつくられた、いろいろな国家非常事態に合わせていわゆる憲法等々を無視してどんどんどんどんやっていくのを総じて通称してナチス憲法とよく言われる話であって、ナチス憲法という言葉自体が存在しているわけではありません。
○柿沢委員 通称してナチス憲法なんて呼んでいる人は誰もいませんよ。ナチス憲法なんてものは存在しないんです。 そもそも、もう一回言いますけれども、ナチス政権下のドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよと。ナチス憲法なんて存在しないじゃありませんか。全く事実誤認に基づいて憲法に関する発言をされていること自体が、私は信じがたいと思います。 そして、まずそのことを指摘した上で、国家緊急事態のお話をしましょう。 ワイマール憲法が換骨奪胎されて、ナチスがある意味ではほしいままに独裁政治をしいたという歴史の経過については、今、麻生副総理がお話をされました。そのときに、ナチス憲法なんてものはないんです、ワイマール憲法下においてそのことが行われていったわけです、どういうプロセスで行われていったか。 ワイマール憲法の四十八条に、公共の秩序回復、また基本的人権の一時停止を含む大統領の緊急命令権というのがここで規定をされていて、この公共の秩序回復、また基本的人権を一時停止できる、こういう大統領の緊急命令権に基づく大統領令に基づいてこのプロセスが進められていったわけです。 一九三三年にヒトラーが首相になって、二月二十七日にあの国会議事堂の放火事件が起きました。そのときに、まさにこの憲法四十八条に基づいて、人民と国家防衛のための緊急令、そしてドイツ民族への裏切りと国家反逆の策謀防止のための緊急令、この大統領令二つが公布をされて、これによって、法律に基づかなくても時の政権が身体の自由、言論、結社の自由を制限し、家宅捜索や押収を行うことができるようになった。そして数日間で、国会の放火事件を起こしたと決めつけられた共産党あるいは社民党の国会議員を含めた党員が合わせて五千人以上、逮捕、拘禁を数日のうちにされているんですよ。 そして、こうやって共産党や社民党の議員が国会から排除された結果として議決の過半数を確保するということができて、それによって本来議席もあり議決権のあるこの人たちを排除した形で、全権委任法という法律が国会で成立をした、それによってナチスのヒトラーの独裁は道が開かれていったわけです。 もとをただすと、これはまさに国家緊急権に基づく公共の秩序回復、こういうことを名目に法律によらず大統領令を出した、このことから全てが始まっているわけであります。 そして、この自民党の日本国憲法草案を見ますと、第九章「緊急事態」、第九十八条「内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。」内閣総理大臣は社会秩序の混乱のときに緊急事態の宣言を発することができる。九十八条で定められています。 そして、九十九条、緊急事態の宣言が発せられたときは、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができる、そして地方自治体の長に対する必要な指示を出すことができる、こういうふうに明記をされています。 まさにこの国家緊急事態の権限を拡大解釈すれば、公の秩序にかかわる問題として内閣総理大臣が法律と同等の効力を持つそうした政令を発することができるようになって、全く同じようなことが可能になるおそれがあるんじゃないですか。こうしたことをまさに私たちは危惧するものであって、はっきり言えば、こんな内容の憲法改正をするぐらいだったらやらない方がいいと思いますよ。 まさに、ナチスの手口に学ぶというのはこういうことなんじゃないですか。麻生副総理、御答弁ください。
○麻生国務大臣 おもしろいですな、見解が全く違いますので。 繰り返しになりますが、先ほども申し上げましたように、自民党の憲法改正草案の九十八条等々個々の内容について、今、私は政府としてここに座っておりますので、政府の立場として答えるということは差し控えさせていただきますということは、先ほども申し上げましたし、今も同様のことをまず最初に申し上げておきます。 その上で、一般論として申し上げれば、これも総理がおっしゃっておられましたけれども、大規模な災害が発生したような緊急時において国民の安全を守るため、国家そして国民みずからがどのような役割を果たすべきか、またそれを憲法にどのように位置づけるかについては極めて重く大切な課題だと考えており、総理ら所管大臣を差しおいて私が軽々に申し上げるのは差し控えるべきものだと考えております。 言うまでもなく、憲法改正というのは国民の理解が必要不可欠、当然のことです。引き続き、新しい時代にふさわしい憲法のあり方について、国民的な議論とそれに対する理解が深まることを大いに期待いたしたいと思っております。
○柿沢委員 ナチスの手口に学ぶ、学んだらどうかねと言ったその御自分の発言と、自民党憲法草案に書いてある国家緊急事態の条項の導入と、ナチスが現実に、緊急事態という建前、名目で大統領令を出して不当拘禁を行って全権委任法を通すことに成功した、独裁をしいた、そのプロセスはそっくりじゃありませんか。まさにそのような形で、このような文脈で、ナチスの手口に学んだらどうか、こういう御発言をされたのではないかと危惧、懸念をいたします。 次に、法務大臣に、法のもとの平等についてお伺いをいたします。 法のもとの平等については、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と書いています。そして、この法のもとの平等に基づいて今提起をされているのがいわゆる衆議院、参議院における一票の格差に関する累次の訴訟であり、また違憲状態判決が次々に出されているわけです。 この一票の格差に関する裁判を提起されている一人一票実現国民会議の升永英俊弁護士と私は何度も話してきましたが、これは、升永弁護士の立論が導入されてから、一票の格差について違憲判決が出ることが多くなったという経過があります。 平成二十五年の九月二日の選挙人名簿で比較をすると、宮城五区の選挙人数を一とすると、千葉四区は〇・五三、福岡二区は〇・五二、愛知十二区は〇・五一、そして東京一区は〇・四八ということになっているわけです。一票対〇・四八票、住んでいる地域が違うだけでこういう二倍の格差が開いている。宮城五区に住んでいる方は一人が一票を持っていて、東京一区の人は〇・四八票しか持っていない。住所地による差別が行われている、こういうことになるのではないか。 例えばこれが、男性が一票、女性が〇・四八票、こうだったらどうですか。例えば人種によって、この人種の方は一票だけれども、この人種の方は〇・四八票、こんなことをやったらどうですか。これは憲法が要請する法のもとの平等に確実に違反しているというふうに言われると思いますよ。住所地による一票対〇・四八票の差別は法のもとの平等に反しないというのは一体いかなることなのか、こういう立論で累次の違憲状態判決を引き出してきたわけです。 しかるに、この自民党の憲法草案に目を移すと、「選挙に関する事項」というのが書いてあって、「選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律で定める。この場合においては、各選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなければならない。」一票の格差が住所地によって生じることも構わないということをわざわざ書いているわけです。 いいですか。性別、人種、あるいは、自民党憲法草案に書いているけれども障害の有無、こういうことによって法のもとの平等を害してはならないということが書いてある一方で、住所地においては、一票、〇・四八票、こういう格差や差別を認めるということで、これで法のもとの平等は担保されていると言えるんでしょうか。 法務大臣、お伺いします。 〔平沢委員長代理退席、関委員長代理着席〕
○岩城国務大臣 お答えをいたします。 まず、法務省は、民事法制や刑事法制について所掌しておりますが、法律や法制度全般を所掌しているというわけではありません。また、憲法の一般的解釈を担当しているわけでもないことを御理解いただきたいと存じます。 そして、お尋ねは、政党である自民党が策定し提案しておられる草案に対するものでありまして、このことにつきましては国会を中心に政党間や憲法審査会の場などで御議論いただくべき事柄でありますので、政府の一員である私から御指摘の憲法改正草案について触れさせていただくことは差し控えさせていただきたいと存じます。 その上で、一票の格差という問題でありますが、公表されております自民党作成のQアンドAによりますと、この草案には「各選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなければならない」との規定が盛り込まれているところであります。これは、選挙区は単に人口のみによって決められるものではないことを明示したものとされていると承知しておりますが、いずれにいたしましても、この選挙区、選挙制度の問題は所管外でありますので、法務大臣としてお答えは差し控えさせていただきたいと存じます。 〔関委員長代理退席、委員長着席〕
○柿沢委員 法務大臣に憲法が要請する法のもとの平等ということに関して見解を伺いましたけれども、私の預かるものではない、こういう御答弁であります。 この自民党憲法改正草案が仮にこのままもし通ってしまうようなことがあれば、一票の格差の是正をしていこう、こういう内容について、まさに今の現状を追認するような内容になってしまいます。私は、まさにこれは法のもとの平等を担保していた憲法の条文とコンフリクトを起こすものでないかというふうに危惧をするものであります。 次の質問に移ります。 丸川環境大臣にお見えをいただいています。 この予算委員会でも、指定廃棄物の処分場の選定について、宮城県の村井知事からなぜ現地に来ないのかという苦言を呈されて、ちなみに、質問時間については次の方の了解をとっていますので、このまま続けさせていただきます。 一月に予算委員会で問われて、宮城県に現地に行かないんですかということを問われて、検討したいということは言われましたけれども、その後も恐らく行かれていないと思うんですね。一体この間どうしてそのまま、検討しますと言いながら現地に入られていないのか、首をかしげてしまいます。 丸川大臣、就任をされてからもう三カ月、四カ月経過しているわけですから、環境省として取り組んでいる最重要課題の一つのものである指定廃棄物の最終処分場の用地の選定について副大臣任せにしていることは、私は大変残念に思います。 加えて、原子力防災担当大臣として、福島第一原発事故の収束にも非常に重要な中心的な役割を果たされているわけです。この原発事故の収束に向けて今順調に進んでいるか、どう感じておられるか、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○丸川国務大臣 まず、宮城県についてでございます。 指定廃棄物について実測をさせていただいていることは先生もお聞きになっていらっしゃると思いますけれども、今現状、指定廃棄物がどの程度の線量があるのかということを我々はずっとこの間調査させていただいておりまして、その結果を今取りまとめさせていただいております。 これについて、今後、どのような形で御理解をいただき、また参考としていくのかということについて省内で議論させていただいて、県知事にきちんと御提示を申し上げるというプロセスが必要でございますので、この件について今まさに議論させていただいているところでございますので、私は、それを踏まえて必要な状況を判断してお伺いしたい、このように考えている次第でございます。 加えて、福島の事故の件でございます。 まず、オンサイトについては、経済産業省を中心に収束を図る努力を今東電とともにしていただいているということは御承知のとおりでございます。私の方は、環境大臣という立場では、除染という側面からまさに被災地の復旧復興に力を注いでいるところでございます。 今、除染がどのように進んでいるかということを申し上げますと、まず、除染については、国直轄の除染対象のうち、宅地は件数にしておよそ九割、そのほかの地目は面積にして六割以上について除染が終了しています。市町村が除染を行う地域も、半数の市町村で計画に基づく除染がおおむね完了しておりまして、平成二十八年度末に除染の完了を目指しておりますけれども、さらにこれが加速化されるように、適切にこれからも作業を進めてまいりたいと存じます。
○柿沢委員 前段の御答弁は、結局、宮城に足を運んでいないということに対する説明に全くなっていないと思います。結局、知事が求めても、そして国会で答弁しても、現地には行っていないということがずっと続いているわけであります。 それと、原子力防災担当大臣そして環境大臣でありますが、これは、いわゆる原子力緊急事態宣言に基づいて設置をされている原子力災害対策本部の、内閣総理大臣が本部長のもとの主要な副本部長メンバーとなっています。この原子力災害対策本部の事務局についても丸川大臣が所掌することになっています。 ちなみに、この原子力災害対策本部を丸川大臣が御就任された十月七日以降開いているかどうか、お伺いしたいと思います。
○丸川国務大臣 私がかかわるのは、特に原子力災害対策本部で解除をするときに、我々としては除染でここまで進みましたということをお伝え申し上げるわけですが、その解除の作業というのは前の大臣のときにしていただいております。
○柿沢委員 原子力災害対策本部の会議を丸川大臣就任後開いていますか。
○丸川国務大臣 開いておりません。
○柿沢委員 どういうことですか。
○丸川国務大臣 必要に応じて関係省庁と連携をとって開くものでございますので、まず、解除の前提が整ったところについては、御承知だと思いますけれども、二十ミリシーベルトを下回ること、それからインフラが整うこと、そして現地の自治体の皆様と協議をしていること、こうした関係省庁の情報を集めてきて初めて原子力災害対策本部を開いて、避難指示の解除という手続に入ってまいります。
○柿沢委員 指定廃棄物の問題も、御自分では、現地に足を運ぶということを、求められてもやっていない。そして、原子力災害対策本部。まさに原子力緊急事態がずっと五年間出されっ放しの状態なわけですけれども、この原子力災害対策本部の会合も丸川大臣就任後は一度も開かれていないということであります。 原子力緊急事態宣言が五年間出され続けているわけですけれども、これについても、はっきり言えば、内閣総理大臣、本部長が市町村を統率したり、住民に避難や移動、屋内退避、こういうことを命じることができる強い権限を与えているものです。そして、解除の条件が整えば解除しなければならないということが法律に明記をされています。 この原子力緊急事態宣言というものが解除される要件についてはどういう認識を持たれているか、お伺いしたいと思います。
○丸川国務大臣 原子力緊急事態を宣言した後に、内閣総理大臣は、原子力災害の拡大の防止を図るための応急の対策を実施する必要がなくなったと認めるときは、速やかに、原子力緊急事態の解除を行う旨及び次に掲げる事項の解除宣言をするものとするというふうになっております。
○柿沢委員 今はどうですか。
○丸川国務大臣 原子力緊急事態宣言というのは、基本的には、オンサイト、つまり原子力発電所の敷地内で今どういう状況にあるかということを基準に宣言をされるものでございまして、オンサイトについては、総理からもお話が以前あったところでございますけれども、コントロール下にあるという判断でございます。 一方で、コントロール下にはございますけれども緊急事態が起こり得る状況、つまり、私たち原子力防災の立場からしても、そこに燃料棒があるわけでございますので防災の体制も整えるという方針でやっておりますけれども、そのオンサイトの状況が避難指示を出す根拠でもございますので、これは引き続き、今二十ミリシーベルトをまだ上回っているところがございますので、緊急事態宣言のもとにあるという状況でございます。
○柿沢委員 原子力緊急事態宣言をいつ、どういう要件のもとに解除するのかということは残念ながら明確に決まっていない、こういう状況の中で五年間経過をしているというふうに思います。これが先ほどの国家緊急事態条項にかぶってくるんですよ。 つまり、これを緊急事態だというふうに宣言し、その状況を続けていくという権限は基本的に内閣総理大臣、内閣のもとにあるわけであって、その状況の中で強大な権限を内閣総理大臣に集中させて、そして必要だと考えた指示を出すことができる、法律と同一の効力を持つものを出すことができる、こういうことを仮に内閣総理大臣の判断で長期間継続することが認められるようなことになってしまえば、これは本当に大きな人権上の大問題になってしまうと思います。 最後に、UR、国交省に来ていただいていますので、お尋ねをさせていただきたいと思います。 甘利大臣の辞任の記者会見で、秘書は補償交渉にかかわっていない、こういうふうに明言をされておられたわけであります。しかし、二十億円と言ってくださいと一色氏に指南をし、そして色をつけたらどうかとURに伝えていた。補償交渉に同席どころか主導していた。URも、先ほどの答弁で関与を認めたわけであります。 甘利氏の会見ははっきり言えば虚偽説明だったということが明らかになってしまったと思います。男の美学、痩せ我慢どころか、うそをついて、その後は説明責任から逃げ回っている状態ではありませんか。これでは、証人喚問を要求させていただいておりますけれども、しっかりこの場で真実を語っていただく必要があると思います。 さて、そこで疑問に思うのは、甘利氏の会見は特捜出身の弁護士による第三者調査の結果だ、甘利氏は記者会見でそのように言っているわけです。弁護士に語った結果でありますと、何度も何度も語尾に繰り返されておりました。一体その弁護士は誰なのか、どんな調査をしたのか、幾ら尋ねても明らかにされておりません。私は、存在しない弁護士を仕立て上げて、甘利氏に都合のいい虚偽のストーリーをつくり上げた、いわばエア弁護士じゃないのか、こういう疑いを禁じ得ないわけであります。 現在、秘書の調査をやっているはずであります、この弁護士は。URに十二回、十四回も接触しているんですから、秘書の補償交渉への関与があるのかないのか確認をしようというならば、弁護士は必ずUR、国交省に事実確認の照会をすると思います。色をつけろと言ったのか、あるいは二十億の提示に言及されていたのかどうか、こういうことについて調査をするんだったら、弁護士はURや国交省に聞くはずであります。 さて、伺います。これまでの間に、UR、国交省にはこの甘利氏側の弁護士から調査のための照会を受けた事実があるかないか。国交省、URにお伺いをいたします。
○石井国務大臣 甘利議員事務所が調査依頼した弁護士がどなたかは承知をしておりませんけれども、それらしき弁護士も含め、甘利議員事務所関係者から国土交通省に対して照会はございません。
○上西参考人 お答え申し上げます。 甘利議員事務所が調査を依頼した弁護士がどなたかは存じませんが、それらしき弁護士を含め、甘利議員事務所関係者からURに対し照会はございません。
○柿沢委員 これは驚きましたよ。一月二十八日の辞任会見からもう三週間近くが経過をしています。この間、URにも国交省にも何の接触もない。 本当に弁護士が存在しているんですか。先ほど申し上げたように、これは、虚偽のストーリーをつくるために弁護士という名の信用をかりたエア弁護士の疑いを私は払拭できないと思いますよ。まともな調査をしているんですか。 そうでないと言うんだったら、こちらが要求しているんですから、弁護士の名前を示して、甘利氏の公表した調査結果の信憑性、そして今やっているという元秘書の調査について説明、報告をしていただかなければなりません。 委員長、理事会で協議をすることになっていますので、再度お願いをいたします。
○竹下委員長 理事会で協議をさせていただきます。
○柿沢委員 このことも含めて、甘利大臣の男の美学、痩せ我慢、この記者会見の信用性は全く揺らいで崩れかかっている、このことを申し上げさせていただいて、次の質問者に譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○竹下委員長 これにて柿沢君の質疑は終了いたしました。 次に、落合貴之君。
○落合委員 維新の党、落合貴之でございます。 民主・維新・無所属クラブの時間の範囲内で質問をさせていただきます。 まず、秘密保護法により会計検査院の検査が阻害されてしまうのではないかという問題、この問題を冒頭確認させていただきます。 憲法九十条には、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、」とあります。一方、秘密保護法は、秘密保護法第十条に基づく特定秘密の提供は、会計検査院を含む全ての相手方について、行政機関の長が我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときに限り行われるというふうに解釈が行われています。 二月九日、先週、私が質問をさせていただきました翌日、階委員がより詳しい質問をいたしました。その際、総理の答弁と岩城担当大臣の答弁にそごがあるのではということで、金曜日に統一見解が政府から提出されました。その統一見解を資料に添付させていただきました。 結論としては、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときという限定が具体的に適用され、その結果、特定秘密の提供が行われないことはおよそ考えられないとのことです。 法的に提供されないと定められているが、提供が行われないことはおよそ考えられないということですが、改めて伺います。 およそ考えられないとはいえ、統一見解に示されているとおり、制度上は適用されているわけであり、これは秘密保護法が憲法に規定された会計検査院の権限を縛ることになるのではないでしょうか。
○岩城国務大臣 お答えいたします。 政府は、憲法上の会計検査院の役割の重要性については十分認識しておりまして、会計検査院への秘密事項の提供に関する取り扱いについては、特定秘密保護法の施行により、従来と何らの変更が生ずるものではありません。 すなわち、会計検査院の検査に必要な資料の提供は、公益上特に必要と認められる業務を行う者への特定秘密の提供を定める法第十条第一項第一号を根拠として行われるところであります。我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときに限り提供されるという限定が法文上適用されることとなるものの、実際にこの規定により特定秘密の提供が行われないということは、実務上、およそ考えられません。 従来の取り扱いと何らの変更がないことについては、内閣官房において、一昨年十二月の法の施行前に法の逐条解説に関する資料において各行政機関に通知し、さらに、昨年末、改めて関係行政機関に徹底したところであります。また、二月四日に開催されました第三回内閣保全監視委員会において、私からも、関係省庁の事務次官や長官に対し、従来どおりの対応を求めたところであります。
○落合委員 大臣から、会計検査院の重要性は認識しています、変更は生じない、そして、運用上はおよそ考えられないと。全部主観的と捉えられる表現なんですが、法的に何を根拠におよそ考えられないと言っているんでしょうか。通知ですとか、そういったものをもとに言っているんでしょうか。法的にどのような根拠があるんでしょうか。
○岩城国務大臣 実務上は、これまでに、行政機関が秘密事項であることを理由として検査に必要な資料の提供、提出を拒否した事例はないと聞いております。 また、秘密事項について、会計検査院から検査上の必要があるとして求められた際には、これに応じて提出を行うという従来の取り扱いについて、特定秘密保護法の施行により何らの変更を加えるものでないことは、会計検査院とも確認されております。 さらに、会計検査の重要性に鑑み、会計検査に必要であるとして求められた資料が提供されないということがないよう、先ほど申し上げましたとおり、さまざまな対応を求めてきたところであります。 したがって、特定秘密保護法の施行により、特定秘密であることを理由として、検査上の必要があるとして求められた資料の提出がなされないということはございません。
○落合委員 大臣、私は法的根拠について伺いました。 大臣、法的根拠はあるんですか、ないんですか。(発言する者あり)
○竹下委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○竹下委員長 速記を起こしてください。 法務大臣岩城光英君。
○岩城国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、法第十条第一項第一号を根拠として行われるところでありますが、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときに限り提供されるという限定が法文上は適用されることとなるものの、実際にこの規定により特定秘密の提供が行われないということ、これは実務上およそ考えられません。
○落合委員 法的には適用されるというふうに、法的にはされているわけですね。ただ、運用上はおよそ考えられないというふうに大臣は答弁をされているわけです。法的には適用されているんですが、適用することは考えられないと大臣は言っているわけです。法的に適用されるのに、どうしてそれが適用されることが考えられないのか。どこに書いてあるんですか。
○岩城国務大臣 この特定秘密保護法の施行により、従来の取り扱いと変更がなされるものではないということを会計検査院と確認をしております。先ほど申し上げましたとおりでございます。
○落合委員 確認をしていることは何度も大臣からも伺いました。法的にはどこに書いてあるんでしょうか。書いてないということですね。
○岩城国務大臣 法的にはかかるわけでありますけれども、特定秘密であることを理由として、検査上の必要があるとして求められた資料の提出がなされないという問題は、従来と同じように生じないものと認識をしております。
○落合委員 大臣、法的根拠はないということですね。
○岩城国務大臣 一般的には適用対象となるものでありますが、具体的に適用されることが想定されないということであります。そのことは実務から明白であります。そして、従来と取り扱いを変えないと確認することによって、その点を確かなものとしております。
○落合委員 想定するしないは運用上の問題なわけです。もし大臣がほかの大臣にかわられたら、その大臣がどう判断するのか、それはわかりません。 これは先週、階委員も指摘しましたが、戦前、軍事上の機密漏えいを処罰する軍機保護法という法律があり、それゆえに当時の会計検査が制約を受け、軍事関係の予算が野放しになる一因となった、この反省を踏まえて憲法九十条があるわけでございます。 この今の法的に規定されていない状況では、同じ間違いを繰り返す可能性もゼロ%ではないのではないですか。大臣、どうですか。
○岩城国務大臣 政府といたしましては、憲法上の会計検査院の役割の重要性については十分認識しておりますので、内閣や担当大臣がかわったといたしましても、会計検査院には特定秘密が提供されるという取り扱いが変更されることは考えられません。
○落合委員 繰り返し伺っていますが、そのおよそ考えられないということの法的根拠というのはあるんでしょうか、ないんでしょうか。それを確認しないと、次に進むことができません。もうこれは三回目、三日目の質問です。法的根拠があるのかないのか、お答えください。
○岩城国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときに限り提供されるという限定、これは、法文上適用されることとなりますものの、実際にこの規定により特定秘密の提供が行われないということは、実務上、およそ考えられないということであります。
○落合委員 大臣、同じ質問になってしまうんですが、ということは、法的根拠がないということですね。法的根拠はあるのかないのか、一言でお答えいただければと先ほどから伺っています。あるんでしょうか、ないんでしょうか。
○岩城国務大臣 法律の条文をそのまま読めば、具体的な適用はないと言えます。
○落合委員 今の答弁をもう一度お願いします。
○岩城国務大臣 先ほどの答弁は、法律の条文を素直に読めば、具体的な適用はないと言えるということであります。 すなわち、今までもそのようなことはなかったし、当てはまる場面がないということでございます。
○落合委員 これは秘密保護法の欠陥の一つ、大きな欠陥ではないでしょうか。 こういった憲法上の問題も具体的に出てきてしまっているんですから、この部分、特に会計検査院の部分は改定するべきではないですか。どうでしょうか、大臣。
○岩城国務大臣 ただいまのおただしは、会計検査院を特定秘密保護法第十条第一項第一号の適用除外とすべきではないかということだと伺いました。 我が国の安全保障以外の公益上の必要により特定秘密が提供される場合について、特定秘密保護法第十条第一項第一号において「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき。」という要件が定められているのは、まさに我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものを的確に保護する、そういった本来の目的を損なう形で情報が提供されるようなことがないということを制度的に保障するための法律上のたてつけでありまして、会計検査院に対する提供をその適用の除外とすることは考えておりません。
○落合委員 会計検査院長、これで大丈夫なんでしょうか。検査に支障を来しませんか、来すおそれはありませんか。大丈夫なんでしょうか。
○河戸会計検査院長 政府統一見解によりますと、会計検査院の検査に必要な資料の提供を特定秘密保護法第十条第一項第一号に沿って検討する際に、「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき。」という同号の限定が具体的に適用され、その結果、特定秘密の提供が行われないことはおよそ考えられないとのことでございますので、検査に必要があるとして会計検査院が要求した場合には、各行政機関から特定秘密が適切に提供されると考えております。
○落合委員 検査院長の希望もかなり入っているでしょうが、やはりこれは戦前と同じような失敗を繰り返してはならない、そういった可能性を広げてはいけない、私はそのことを訴えさせていただきたいと思います。 この秘密保護法に続きまして、憲法九条の解釈変更の過程にまつわる質問を残り時間でさせていただきます。 新聞報道によると、集団的自衛権の行使容認に伴う憲法九条の解釈変更をめぐり、内閣法制局が、国会議員との協議について、法律で定める政官接触の記録、また意思決定の過程の記録を残していないことがわかったという報道がありますが、法制局長官、これはどうして文書を残さなかったんでしょうか。
○横畠政府特別補佐人 二つの御質問であったと思います。 一つは、平成二十六年七月一日の閣議決定に関して当局が行った業務に関する文書のことであろうかと思います。 その業務の中身につきましてはこれまでも答弁申し上げていますので、文書についてお答えしたいと思います。 業務に関して、文書的には、まず作成文書というのがございます。その作成文書といたしましては、内閣官房国家安全保障局から正式に送付を受けた当該閣議決定の案文について回答するに当たって決裁を行った際のいわゆる原議、決裁文書がございます。これは、内閣法制局設置法第三条第一号の所掌事務、意見事務と申しておりますけれども、この事務における意思決定の手続過程そのもの、当局の責任の所在を明らかにするものとして作成したものでございます。公文書管理法第五条の規定によって整理した上、同法第六条の規定に従ってこれを保存しております。 もう一つ、取得文書というのがございます。取得文書といたしましては、安保法制懇に関する資料及び当該閣議決定の案文のたたき台や概要を含む与党協議会に関する資料があります。これらは、意見事務を迅速かつ的確に行うためのいわば事前の段階の検討資料として内閣官房から取得したものであります。これらの文書につきましても、当該閣議決定に係る意見事務に関連する一連のものとして、公文書管理法第五条の規定によって整理をした上、同法第六条の規定に従って保存しているところでございます。 このように、平成二十六年七月一日の閣議決定に関して当局が行った意見事務に関して作成または取得した文書については、公文書管理法に従って適正に管理しているところでございます。 もう一つお尋ねがあったと思います。 報道に基づくお尋ねだと思いますけれども、国家公務員制度改革基本法第五条第三項は、いわゆる口ききと言われるような政の官に対する圧力等を排除する趣旨で、職員が国会議員と接触した場合において、記録の作成、保存その他の管理をすることについて規定し、この趣旨を踏まえ、平成二十四年の閣僚懇談会で申し合わせた「政・官の在り方」において、官は、国会議員またはその秘書から、個別の行政執行、不利益処分、補助金交付決定、許認可、契約等に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なるなどのため、施策の推進における公正中立性が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものについては、大臣等に報告し、報告を受けた大臣等は、内容の確認を行うなど、みずからの責任で適切に対処することとされているものと承知しております。 当局においても、一般的にでございますけれども、これらの定めに従って、政官の接触については適切に対処しているところでございます。
○落合委員 時間が来てしまいましたので、これは次回取り上げさせていただきたいと思います。 重要な法案の意思決定過程、そして、今回、秘密保護法のことも取り上げましたが、安倍内閣の目玉の法案、政策、かなり怪しいところがあると私は考えております。ぜひこれからも取り上げさせていただきます。 本日はどうもありがとうございました。
○竹下委員長 これにて落合君の質疑は終了いたしました。 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。 防衛省予算について質問いたします。 来年度予算案では、当初予算で初めて防衛費が五兆円を超えました。 まず初めに、思いやり予算について聞きます。 二〇〇〇年以降、削減傾向にあった思いやり予算が、前回の特別協定で横ばいとなり、来年度からの新しい特別協定では増加に転じることになりました。 改めて岸田外務大臣に確認しますけれども、地位協定は、第二十四条で、基地の提供のことを除けば、日本国に合衆国軍隊を維持することに伴う全ての経費は合衆国が負担する、こうなっていますよね。
○岸田国務大臣 御指摘のように、日米地位協定第二十四条の一に基づいて、同条二において日本が負担すべきものを除いて米国が負担することとなっております。 ただ一方で、特別協定というものがありますので、その米国が負担するもののうち、日米両国を取り巻く諸情勢に留意し、在日米軍の効果的な活動を確保するため、地位協定の特則である特別協定を締結して日本が負担する部分があります。 よって、全体の中で、二十四条の二において定められているものに加えて、この特別協定に定めているものを日本が負担し、それ以外を米側が負担する、このような仕組みになっております。
○宮本(徹)委員 その特別協定の今回の改定に当たって、財政審は建議でこう言っていたわけですね。在日米軍駐留経費負担を聖域視せず、減額を図るべきだと言っていました。理由として、一つは、思いやり予算が始まったときは円高、それとアメリカの財政が大変だった、だけれども今や円安で、アメリカの負担は軽くなっている、一方で日本の財政は大変厳しい状況にある。もう一つ言っていたのは、近年、米軍再編経費の日本の負担が急激に伸びている、こういうことを挙げていたわけです。 ところが、出てきた特別協定は、資料をお配りしておきましたけれども、二十年ぶりに、日本が給与を負担する米軍基地従業員の数をふやすものになりました。五百五十三人もふやした。二万三千百七十八人。過去最高の人数です。 日本側の出発点は、思いやり予算は減額するということだったと思うんですが、これはちゃんと削減するという主張をしたんですか、大臣。
○岸田国務大臣 我が国からは、御指摘の厳しい財政状況及び国民の理解を得られることが重要である、こういった観点から、主張すべきは主張しつつ協議を行いました。 そして、その結果として、例えば、在日米軍施設・区域で働く日本人労働者のうち、日本側が負担する人数について、福利厚生施設で働く労働者の上限数を現行特別協定の上限数からさらに削減する、あるいは労働者のさまざまな手当も削減する、あるいは光熱水料等の日本側負担割合も七二%から六一%に引き下げる、こうした努力をした次第であります。
○宮本(徹)委員 主張すべきことを主張したら、実質、増額が百三十三億円という結果になるはずがないんですよ。 それから、先ほど、福利厚生施設で働く労働者を減らしたとかという話がありました。資料の二ページ目を見ていただきたいんですけれども、これはどういう意味なのかと私もよくわからなくて、防衛省に資料をつくってもらいましたよ。 そうしたら、福利厚生の部分と装備維持に関する部分とを分けている意味というのは全くないというのが防衛省からの回答ですよ。給料を積算するときも、全部ひっくるめて平均給与を出して、全員分の給料を渡して、日本が負担するべきじゃない部分の差額が後から戻ってくるというそれだけの仕掛けで、何の意味もないことをやっているわけであります。 そして、財務省自身が財政審で何と言ってきたのかというので、次のページに載せておりますが、一番下のところ、労務費の見直しのところをごらんください。「駐留軍等労働者の基本給等は、本来、地位協定に基づいて米国が負担すべきものであり、労務費に係る負担については、廃止も含め縮小を図っていく必要があるのではないか。」と、廃止とか縮小ということを言ってきたわけですよ。こう言っていたにもかかわらず、何で日本が負担する人がふえるんですか。おかしいじゃないですか。
○岸田国務大臣 先ほど申し上げましたように、福利厚生施設で働く労働者については削減を行いました。一方で、今、現状の厳しい安全保障環境の中で、さまざまな装備の最新鋭化を図っていかなければなりません。こうした最新鋭の装備の維持整備に従事する労働者の人数を増加させる、こういったことも行われました。要は、金額はほぼ横ばいということでありますが、内容においてより精査し、そして質を高めた、こういった内容になっていると考えております。 現状の厳しい安全保障環境に対応するべく、金額におきましても削減努力は当然のことでありますが、質においてしっかりとした、現実に対応できる中身を用意する、こういった観点から協議を行い、結論を得た次第であります。
○宮本(徹)委員 この資料の二ページ目を、岸田さん、後でよく読んでおいてくださいよ。全く意味のない答弁をしているわけですよ。質なんて何にも変わっていないですよ。 それで、いろいろ言いますけれども、五百五十三人、今回負担がふえるということになったわけですけれども、一体なぜこれだけの人数がふえたのか。 今、装備の維持、点検に必要な人をふやすという話でしたけれども、今まで、仮に米軍基地の従業員はふえても、日本が負担する人をふやしてきたことは二十年間なかったわけですよ。そして、仮にそういう装備を維持する人が必要だとしても、それを新たに日本が負担するというのは全く別問題なわけですよね。 聞きますけれども、この五百五十三人ふやす具体的な積算根拠、どういう職種の人をどれだけ負担してほしいということをアメリカから話があったんですか。
○岸田国務大臣 まず、先ほど申し上げた福利厚生施設で働く労働者の削減、五百十五名となっています。一方で、装備の維持整備に従事する労働者、MLC労働者につきましては一千六十八人増加させることとし、結果として五百五十三人増加することとなりました。 そして、その内訳ですが、MLC労働者の重要性に鑑みて、横須賀及び佐世保の艦船修理廠における整備、修理等に係る要員約四百六十名、岩国及び横田において航空機の運用や契約、調達等の手続に係る要員に約三百八十名、そして、最新鋭の装備の配備に対応するため各軍の施設整備を担当する要員に約二百三十名ということで、合わせて日本側の上限負担数を一千六十八人引き上げる、こういった内容になっております。
○宮本(徹)委員 結局、そういう人たちは今働いているわけですよね。実際いるわけですけれども、なぜ日本側が負担するのをふやすのかという話はいまだに説明されないわけですよ。そういう人々の分を、その基地の人たちの負担を日本側はふやしますということを言われるわけですけれども、なぜ日本側がふやすんですか。結局、アメリカからふやせと言われたから、ふやしているだけなんじゃないんですか。
○岸田国務大臣 まず、日本側の負担、米国側の負担につきましては、冒頭の質問でありましたように、日米地位協定第二十四条及び特別協定によって、それぞれの負担が定められています。 その中にありまして、より厳しくなる安全保障環境に対応する最新鋭の装備を用意し、内容の充実に努めなければなりません。そういったことから、福利厚生に係る要員を削減し、そして最新鋭の装備に対応する要員をふやす、こういっためり張りをつけた対応を行ったわけであります。 これは、現実において、我が国の安全保障を守る上において、大変重要な取り組みであると考えます。そういった考え方に基づいて、米側とぎりぎりの協議を行い、今回の結論に至った次第であります。
○宮本(徹)委員 米側とぎりぎりの協議をやって、何で負担がふえるのかということを言っているんですよ。ぎりぎりの協議なんて全然やっていないということじゃないですか。 減らせということを言ってきたわけですよ。大体、基地従業員は全体で二万五千人ですよ、今。そのうち、今度の負担で、二万三千百七十八人と、九割以上を日本が持つということになるわけですよね。財政が厳しい中、減らせ減らせと財務省も言ってきたのに、実際、交渉したら、負担をふやしちゃう。今、一生懸命、福利厚生を減らしたということを言っているけれども、全くそんなことは意味がないということも防衛省の資料も示してやっているのに、また同じことばかり繰り返して、恥ずかしい答弁ですよ。異常な対米従属姿勢だと言わなければなりません。 もう一つ聞きます。 米軍への提供施設整備について、新たな特別協定の有効期間において、各年度二百六億円を下回らないこととすると。下回らないこととすると、大変変な合意をしております。上限を決めるならわかりますよ。二百六億円を下回らないものを提供しますというのは、普通の予算の組み方じゃないですよね。二百六億円掛けるこれから五年間ですから、一千三十億円ということになります。 一体、日米交渉の中で、何の施設がどれだけ必要で一千三十億円に五年間でなったのか、この積算根拠を示してください。
○中谷国務大臣 次期の特別協定の期間中の提供施設の整備につきましては、二百六億円を下限としつつ、具体的に言えば、管理棟、隊舎、家族住宅等の米軍の活動の基盤となる施設、そして第二に、汚水処理施設、防災施設等の環境関連及び安全対策施設等の米軍と地域社会との調和に資する施設、これを想定いたしております。 実際には、提供施設整備を行うに当たりまして、米側からの要望を受けまして、案件の採択基準を踏まえつつ、財政当局と相談の上、必要な経費を措置するといたしております。 なお、レクリエーション、娯楽施設等の福利厚生施設につきましては、その必要性を特に精査いたしまして、娯楽性、収益性が高いと認められる施設、例えばショッピングセンターとかスナック、バーの新規採択は引き続き控えるということにいたしております。
○宮本(徹)委員 結局、先ほどの中谷大臣の答弁でも、想定ということを言うだけでしょう。一体、一千三十億円、何をつくるんですかというのは、具体的には何にも決まっていない、これから案件を決めて探すということでしょう。それが何で、二百六億円という額だけが先に決まるんですか、一千三十億円という額が決まるんですか。こんなおかしい話はないんじゃないですか。結局、毎年毎年、二百六億円までは、米軍がつくってくれと言うものをつくりましょうと。これはアメリカの予算扱いじゃないですか。おかしいと思わないんですか、大臣。
○中谷国務大臣 協議におきましては、我が国の財政状況を主張しつつ、やはり安全保障環境が非常に厳しくなっている中で、米軍のプレゼンス、アメリカのリバランスなども勘案しまして、主張すべきところは主張いたしました。 負担額は、これまで提供施設整備が果たしてきた役割、今後五年間の提供施設のニーズ、そして労務費、光熱料費等も加えたHNS全体としての規模の妥当性、これを総合的に判断いたしまして決定したわけでございます。
○宮本(徹)委員 結局、総合的に判断して決めたということで、二百六億円掛ける五年間、一千三十億円、何の根拠もなく決めているということじゃないですか。 大体これは、資料を見ていただきたいんですけれども、財務省は財政審に出した資料で何と言っていたのか。「提供施設整備については、個々の施設整備の必要性等を踏まえて措置するものであり、あらかじめ負担総額を取り決めることは不適当」と。不適当と言っていたんですよ、あらかじめ負担総額を決めるのは。今回の合意は、財務省がまさに不適当と言うことを合意してきたということになるじゃありませんか。 麻生大臣にもお伺いしますけれども、五年間、一千三十億円、何をつくるのか、必要性を踏まえての措置だというのを何かチェックされたんですか。されていないですよね。
○麻生国務大臣 いわゆるホスト・ネーション・サポートと言われる思いやり予算につきましては、その根拠となります新しい特別協定、平成二十八年度から五年間、三十三年度までの締結に向けて、外務省、防衛省が米国と協議を行って、各経費の見直しを行いつつ、昨年末、十二月の十六日に意見の一致を見たものと承知をいたしております。 今御質問のあったところですが、現行の特別協定におきまして、労務費や光熱水料を削減した分を下限に上乗せすることになっていましたが、新しい協定においてはそのような規定が見直しされたことなどから、現行の下限と同額で、財務省としては了ということにしたと理解をいたしております。
○宮本(徹)委員 結局、麻生大臣からも、何をつくるのか、本来、必要性をチェックしなきゃいけないと言いながら、何もチェックしていない、今までの額を参考にして決めた、こういう話しか出てこないわけですよ。五年間、これから何をつくるのかわからないんですよ。そして、財務省が不適当だと言ってきた中身で合意をしてきたと。こんなままで予算は通せないじゃないですか。 委員長に求めますけれども、提供施設整備、五年間、これから一千三十億円、何をつくるのか、日本の予算の支出の話なんですから本委員会にこの積算根拠、何をつくるのか、出すべきだと思いますので、御検討を理事会でお願いします。
○竹下委員長 理事会で協議をさせていただきます。
○宮本(徹)委員 思いやり予算の初めの協定が結ばれたとき、当時は、円高だという異常な現実を踏まえての、暫定的、一時的、限定的な、特例的な措置、こういうふうに言っていたわけでありますよ。ところが、地位協定に反して、二十年ぶりにこれを増加させようとしております。特別協定は一時的な措置だと今まで言っておきながら、事実上、これを恒久化、永久化しようとしているというのが今回の合意なんじゃないかと厳しく指摘せざるを得ません。 世界的に見ても、日本が負担している米軍の駐留経費は突出しております。ドイツ、イタリアは米軍基地従業員の給与は負担していない。ところが日本はどうか。資料の次のページにつけておきましたけれども、バーテンダーやゴルフ場の整備員、スーパーやバーガー店の店員など、本来売り上げで給料が払えるものまで日本の税金で負担しているという状況になっています。水光熱費をほぼ全額負担しているのも日本だけということになっています。 麻生大臣、この思いやり予算の現状というのは、異常だと思われないんですか。
○麻生国務大臣 今、思いやり予算となっておりますが、根拠になります新たな協定というものの締結に向けて、いろいろ日米の経済財政状況、今言われたとおりでありますが、日本を取り巻く安全保障上の環境等々も踏まえねばなりません。 外務省、防衛省が米国の国務省、国防省等々と協議を行った結果、昨年末に意見の一致を見たところですが、今議論があっておりますように、在日米軍の運用というものを支えるために司令部等で働く人たち、いわゆる装備の維持とかまた整備等々する従業員を日本が負担するという一方で、今言われましたような娯楽施設で働く人は減らす。トータルで、プラスマイナス、五百五十三のプラスということになるなど、これは、できる限り、私どもとしては、国民の理解を得られるように、今の安全保障上の環境等々を考えた上で、二百六億円とはいえ、毎年度、単年度ごとに予算の査定をさせていただいているところです。
○宮本(徹)委員 財務省自身があれだけ意気込んで、財政審では、思いやり予算は異常だ異常だと、私が、共産党が質問で使えるような資料を財務省自身がつくって減額交渉を始めておきながら、アメリカからふやせと言われて増額しちゃう。財政が厳しい厳しいと言って、この間議論になっている給付制奨学金はかたくなに拒否しながら、思いやり予算はふやす。一体誰を思いやっているのか、思いやる相手が間違っていると言わざるを得ないです。 さらに、残された時間で、防衛費の問題についてもう一点ただしたいと思います。 この間、防衛費は大きく膨れ上がっております。アメリカ向けの予算、そして新しい戦争法に対応した予算も含めて膨れ上がっております。それで、後年度の負担も大きく膨れ上がっております。 麻生大臣にお伺いしますが、安倍政権の四年間で、防衛費の後年度負担の伸びはどれだけでしょうか、お答えください。
○麻生国務大臣 防衛予算におきます後年度負担は、二〇一二年度が三兆一千五百八十三億円、二〇一六年度が四兆六千五百三十七億円となっておりまして、二〇一二年度から一六年までの間の四年間の伸び率は四七%になっているものと承知をいたしております。 これは、その時点その時点で日本を取り巻く安全保障の環境等々の変化に適切に対応した結果であると考えておるというのが我々の見解であります。
○宮本(徹)委員 物すごい勢いでふえているわけですね、四七・三%。中期防は毎年毎年〇・八%の伸びだということを言っているわけですけれども、後年度負担という形で未来世代にどんどんどんどん、装備品購入、そして米軍向けのいろいろな施設をつくる借金のしわ寄せをどんどんどんどん送っていっているということになります。 そして、防衛省の予算自身も大きくふえております。 資料の一番最後のページを見ていただければというふうに思います。 二〇一四年度から二〇一八年度の中期防衛力整備計画では、おおむね二十三兆九千七百億円ということが決められております。私は本会議で、この間の防衛費の支出が中期防を上回っているじゃないかということを指摘しました。そうしたら、総理は指摘が当たらないという答弁をされまして、びっくりしましたよ。 そこで、防衛費のうち、米軍再編経費の地元軽減負担分などを除いた中期防対象経費だけを抜き出したのがこのグラフです。黒が中期防の毎年〇・八%の伸びです。そして、赤が当初予算、黄色が補正予算です。財務省などの資料に基づいてつくらせていただきました。 二〇一四年度予算から二〇一六年度の予算案までの三年で、中期防の想定から五千億円以上も上回っているというのが事実じゃないですか。このペースでいけば、中期防も大きく超えるのは明白だと私は思います。 中谷大臣、中期防を上回る勢いだという私の指摘が当たらないというんだったら、このグラフにありますように、二〇一七年度からは、このはてなのマークのように大きく減らすということですね。それとも、この中期防の二十三兆九千七百億というのは無視するということですか。あるいは、来年度は中期防の見直しの年ですけれども、まさか増額で見直しを考えているんじゃないでしょうね。 三択です。削るのか、無視するのか、それとも中期防の額自体を変えてしまうのか、どうされるんですか。お答えください。時間がないので、短く。
○中谷国務大臣 一般論として申し上げれば、中期防において想定した主要装備品の取得等については中期防の中で扱われるものと考えております。 その際、留意する事項として、中期防経費については平成二十五年度価格とされておりまして、その後の物価や為替の変動を反映されること、そして、中期防策定時には想定されなかった事情、例えば大規模災害で被害を受けた施設、装備の復旧、被災地での活動に関して消耗した装備品等の回復等が必要となる、そして、米軍の再編経費や政府専用機などの中期防に含まれていない経費があるということが留意されることでありますが、中期防で定められた所要経費の範囲内で防衛力の整備を行っていきたいと考えております。
○宮本(徹)委員 だから、聞いているのは三択ですよ。 これは、米軍再編経費の地元軽減負担分だって抜いていますよ。全部抜いていますよ。だって、補正予算、この間通したのは千九百六十六億でしょう。これは四百三億を引いているわけですよ。その前のだって引いていますよ。二千百十億だったでしょう、補正予算。全部、中期防対象経費で出していますよ、大臣。 守るというのだったら、二〇一七年から大幅に減額するということでいいですね。明言してください。
○中谷国務大臣 これは五年間でやっておりまして、中期防において想定した主要装備品の取得については中期防の中で扱われるものでありますけれども、ただ、大規模災害の被害の施設、装備の復旧、また消耗した装備品の回復なども必要になるということもあわせて考えておりますが、引き続き、中期防で定められた経費の範囲内で防衛力の整備を行っていく考えでございます。
○宮本(徹)委員 ということは、大幅に減額するということでいいですね。三択なんですよ。(発言する者あり)何を言っているんですか。三択でしょうが、このグラフを見たら。 この黄色いところには「そうりゅう」だとかF35だとかが入っていると、この間の補正予算の討論で私は指摘したでしょう。指摘しましたよね、中谷大臣、下の方を見ていたけれども、そのとき。指摘したわけですよ。そうすると、減らさない限り守れないんですよ。大幅に減らすと明言するか、無視するか、あるいは増額改定するのか、どれなのかと聞いているんですよ。答えてください。 委員長、ちゃんと答えるように言ってください。三択で答えてくれと言っているんですから。
○中谷国務大臣 お示しされたこの表の二〇一四の補正予算は、これは米軍再編経費と政府専用機は引いた金額ですね。(宮本(徹)委員「全部引いていますよ。だって、二千百十億だったでしょう、もともと二〇一四年の補正予算は」と呼ぶ)そのほかに、先ほど説明しましたが、災害が発生したり消耗品を復旧したりという場合で補正予算などを要求もいたしておりますが、いずれにしましても、引き続き、中期防で定められた所要経費、これの範囲内で防衛力の整備を行っていくという考えでございます。
○宮本(徹)委員 では、増額見直しは絶対しないと。中期防見直しの年です、二〇一六年。増額見直しは絶対しないと確約してください。
○中谷国務大臣 中期防の総額は二十三兆九千七百億円ですが、これには米軍再編とか政府専用機は入っておりません。 この経費の見積もりについては、平成二十五年度価格とされておりまして、その後の物価とか為替の変動も反映されるというようなことを勘案して今後実施をしていくということでございます。
○宮本(徹)委員 増額見直ししないならしないと言ってくださいと言って、しないとも答えないというのは、非常に異常ですよ。増額見直しもあり得るということですか。しないならしないと言ってくださいよ。
○中谷国務大臣 あくまでも二十五年価格で算定されておりまして、この中期防の二十三兆九千七百億、これの定められた所要の経費内で防衛力の整備を行っていくということでございます。
○宮本(徹)委員 増額見直しをするのかしないのかもはっきりさせずに、所要の範囲内でといったら、これは削減するしかないわけですよ。二十五年価格だ何だとかと言いますけれども、二十五年、為替レートだ何だとか、それをどう反映するかというのは、防衛省と財務省ですら見解は一致していないんですよ。それは御存じですよね。ですから、もう本当にいいかげんな答弁ばかりされていると思います。 中期防は軍拡なので、これ自体、私たちは絶対認めるわけにはいかないですけれども、増額見直しは許さない、そして中期防を超えることも許さない、このことを重ねて強く申し述べて、質問を終わります。
○竹下委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。 委員諸兄に申し上げます。 この後、決議を要することが発生いたしましたので、暫時、この席にとどまったままお待ちをいただきたいと思います。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○竹下委員長 速記を起こしてください。 —————————————
○竹下委員長 この際、公聴会の件についてお諮りいたします。 平成二十八年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、公聴会は来る二月二十四日とし、公述人の選定等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る十八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十二分散会