消費者問題に関する特別委員会 第5号
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- 開催日
- 2016/04/28
会議録
○江崎委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案及び消費者契約法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官河合潔君、消費者庁次長川口康裕君及び消費者庁審議官井内正敏君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○江崎委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。初めに、梅村さえこさん。
○梅村委員 おはようございます。日本共産党の梅村さえこです。 まず、特商法の改正案についてお伺いしたいと思います。 悪質業者の規制強化と実効性についてですが、少し質問の順番が前後するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 事前のレクで、二〇一四年度の全国の消費生活センターなどに寄せられた消費生活相談の九十四万四千件のうち、実に、特定商取引関連の相談は五割以上に当たること、また、六十五歳以上の高齢者被害が全体の生活相談件数の約三〇%近くを占め、平均契約購入金額も百六十五万九千円で、全年齢平均よりも約四十四万円も被害額が大きいことを伺ってまいりました。しかし、特商法に基づく具体的な行政処分は九十五件、また検挙件数も百五十五件と聞きました。 これまで各方面でさまざま一生懸命に取り組んでいただいてきているわけですけれども、多額の被害に遭っても泣き寝入りしている方がまだ相当数おられるということだと思います。 そこで、多くの消費者、国民、相談員、市民団体、地方公共団体の皆さんの強い声の中で今回の改正の運びになってきたわけですが、この二つの改正、またその実効性が本当に待たれていると感じております。 そこで伺いますが、特に被害者が高齢者の場合の立件の難しさはどこにあるのか、お伺いしたいと思います。
○河合政府参考人 お答えいたします。 平成二十七年中に検挙した事件におきましては、被害の詳細が判明している被害者に占める高齢者、六十五歳以上の割合は、約六五%となってございます。 また、事件化に当たりましては、被害状況を明確に説明できる被害者に係る事実について立件をしておりますが、高齢により被害状況の記憶が明確でない方の場合には、別の被害者を探すようなケースもございます。 いずれにいたしましても、警察といたしましては、刑事事件として取り上げるべき事案については厳正に対処しているところであります。
○梅村委員 御高齢だということで、なかなか御自分で説明できない、御家族などに聞かないとわからない、また、その方にわからない場合はほかの方の同じような事例を探していらっしゃるということで、被害の救済にも一層力が要るところだというふうに思います。それだけで独特の難しさがあるわけで、やはり地方の、全国の消費者行政の強化、また、地域の、始まろうとしておりますけれども、高齢者の見守りネットなど、地域の力をつけていくということもこの点では大事かというふうに思います。 同時に、やはり決定的なことは、悪質業者をなくしていく、また被害を未然に防いでいくことだというふうに思います。二〇一四年度だけでも特商法に基づく行政処分は九十五件で、社名を変えて違反を繰り返した行政処分も八件あるということを聞いております。 それだけに、今回の改正案について、業務停止命令を受けた事業者の役員等が新たに別の法人で同種の事業を行うことの禁止、業務停止命令の期間の延長、行政調査に関する権限の強化、刑事罰の強化が盛り込まれたことは大変重要で、特にこの看板かけかえを禁止する法は、建設業法とこの改正案のみだとも伺いました。大変重要だというふうに思います。 そこで、確認したいと思います。今回の看板のかけかえ対策、抜け道などはないと考えますでしょうか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 今回の特定商取引法改正で導入します業務禁止命令についてでございますけれども、本法案において役員という規定をしておりますけれども、こちらは法人の業務の執行または監督を行う者を意味して規制いたしております。形式的に当該法人の取締役や従業員等でない者であったとしても、実質的に取締役等と同等以上の支配力を有していると認められる者につきましては、本法案に規定する役員に該当するということとしております。 仮に、業務禁止命令を受けた者が、命令を受けた後に親族等を取締役等にして、いわば名義を借りることによって新たな法人を設立し、みずからはこれに対して支配力を行使する場合や、ペーパーカンパニーのように、もともと存在はしていたが活動実績のなかった法人を利用しまして新たに業務を開始する場合も、本法案で導入します業務禁止命令違反となり、罰則の対象となることとしております。 消費者庁としましては、この業務禁止命令の制度を適切に運用することによりまして、現在生じている業務停止命令の潜脱の問題等につきまして適切に対処することができるというふうに考えております。
○梅村委員 事前のレクでも、抜け道はないようにつくってきているという御答弁でありました。今もそういう御答弁だったというふうに思います。 同時に、ペーパーカンパニーの問題、また、建設業法においては事前の許可制をとっていますので、従業員も含めた名簿などがしっかりとある程度管理されていると思いますけれども、なかなかこの業界は、裏といいますか、いろいろ名前を変えてきているということで、そもそも、最初の専門調査会では、従業員の名簿の備えつけ義務などについても意見が上がっていたのではないかなというふうに思いますので、そういうことも含めて、しっかりとこれが実施されるように要望しておきたいというふうに思います。 そして、悪質業者に対しては、今回の改正で警察の役回りも一層大事になっていくかと思いますけれども、いわゆる調査に当たっては、その専門性、高齢者の悪徳商法にひっかかってしまう手法などについても、より皆さんの専門性が求められると思います。 この点ではいかがでしょうか。
○河合政府参考人 お答えいたします。 先ほどもお答えいたしましたように、間違いなく消費者被害を高齢者から聞ける人を実際に探してということではございますし、また、高齢者とお話のしやすい警察職員を配置して対応するということなどを工夫してやっていきたいと思います。
○梅村委員 ぜひ御努力をお願いしたいと思います。 そして、この悪質事業者に対する規制の問題は、この被害をなくす上で大変大事な問題ですので、大臣にも、この点、イニシアをどう発揮されるか、お願いしたいと思います。
○河野国務大臣 今回、法改正をしていただきましたならば、消費者庁といたしまして、しっかりこの法律を運用し、悪質業者が再びそうしたことを繰り返さないように、しっかり法令の適用をしてまいりたいと思っておりますし、また、国家公安委員長としても、しっかり警察を指導してまいりたいと思います。
○梅村委員 ありがとうございます。 ただ、きのうもいろいろ質疑がありましたが、地方の消費者行政については、なかなか、十分な人員の確保も含めて予算については要望が上がっていたかというふうに思います。 二〇〇八年度の補正では百五十億円の地方消費者行政活性化基金だったのが、昨年度の地方消費者行政推進交付金は、当初と補正を合わせて五十億円などになっております。ぜひ、体制も含めて、救済できるような予算措置も今後求めていきたいと思います。 また、悪質業者には、いわゆる名簿屋から過去の消費者被害者、サラ金利用者、高齢者などの名簿を入手し、それが、同じ人が繰り返し被害に遭うという二次被害を大きくしているという状況もあると思います。これは個人情報保護法の分野だとも思いますけれども、悪質で重大な消費者被害を減らす大きなツールだと思いますので、ぜひ今後、検討もお願いしたいというふうに思います。 さて、未然防止として、勧誘規制問題について伺っていきたいと思います。 今回、消費者団体から、消費者が要請していない訪問販売、電話勧誘への規制強化の要望が出されておりましたけれども、自主規制の強化となりました。しかし、専門調査会の資料でも、特商法の違反行為により処分、処罰を受けているのは、ほとんどが、特商法に基づく自主規制団体である日本訪問販売協会や日本通信販売協会の会員となっていない業者だと明記してあります。 自主規制団体に属さない事業者への対応はどのようになっていくのでしょうか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、自主規制機関につきましてはしっかりと対応しているということで、消費者庁としましては、さらにしっかりとしたものをということで促していきたいという努力はしたいと思っております。 自主規制機関に属さない一般的な事業者の方につきましても、例えば、全国の消費生活センター等で相談を受けている方がいますけれども、その中で事業者の方とやりとりをすることがございます。そういうところでもしっかりとコンプライアンス等をしていただいて、問題を起こさないようにということをしっかりと伝えていただければと思いますし、消費者庁としましても、そういうようなことにつきまして促していきたいというふうに考えております。
○梅村委員 そういう御努力をやっていただきつつ、事前に声がたくさん上がっていたこの勧誘規制問題については、やはり自主規制だけでは限界があるのではないかと思っております。 金融商品取引法における先物取引といった業法では、不招請勧誘の禁止が行われております。消費者被害を減らすために、こういった入り口の規制があると思います。また、こうしたもとで被害が実際にも減ってきているというふうに事前のレクでも伺いました。 しかし、昨年、政令改正で規制を弱めるという重大なことが行われたというふうに思います。この改正については消費者庁自身はどのように認識されているのか、お伺いしたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 昨年行われ、六月から施行されました商品先物取引の不招請勧誘規制の見直しでございますが、これは、経産省令及び農林水産省令の改正によって行われたものでございますけれども、その内容を、改正に至る前には消費者庁が両省と十分協議をして、その結果を踏まえて決定されたものでございます。 考え方でございますけれども、緩和はしておるわけでございますけれども、取引において損失が生じても生活に支障が及ばないという観点から、重層的な顧客保護の仕組みを盛り込んだところでございます。 例えば、特に保護の必要の高い層、六十五歳以上の高齢者、年金生活者などは勧誘対象外とするとか、一定の収入や資産がある者に対象を限るとか、あるいはルール違反があった場合には顧客の損失を事業者につけかえるといったことをしたところでございます。また、規制の見直しに合わせまして、主務省による全外務員の研修の実施、日本商品先物取引協会による自主規制の強化などを行っていただいております。 それで、評価でございますが、現時点で不招請勧誘規制の見直し内容に関係する消費者被害の相談は、消費生活センター等には寄せられていないということでございまして、消費者保護の観点で問題が生じているとは考えておりません。ただ、引き続き状況を注視していきたいというふうに考えております。
○梅村委員 去年の審議の中では、大変厳しい御意見を上げられていたのではないかなというふうに思います。そして、特に、法改正ではなく政令改正でやるという手続上の問題や消費者の位置づけの問題についても、大変厳しい御意見があったかと思いますので、そのときと比べるとかなり変わっていらっしゃるのかなというような印象も受けましたけれども、やはり引き続き注視をしていくということでもあります。 そして、この審議の中では、その前の規制改革計画に基づいて、経済の活性化を目的に行われるという計画でもあったかというふうに思います。 そういった点を考えますと、市民団体の皆さんからこの点での危惧が大きく出てきておりますし、規制改革計画に基づき経済の活性化を優先するというのではなく、やはり消費者の安全を優先してこれからも議論をしていっていただけたらというふうに思います。 さて、最後になりますけれども、若者層の被害についても質問していきたいというふうに思います。 今、街頭やSNSで、モデルにならないかと本来の目的を告げずに勧誘し、アダルトビデオに出演させる手口があります。私も、この間、現場に行き、いろいろとお話を聞かせていただいてまいりました。 国際NGOヒューマンライツ・ナウがこうした被害実例を報告書としてまとめております。グラビアモデルとしてスカウトをする、また、密室などで取り囲んで説得をする、テレビ出演と虚偽の説明を行う、AV撮影で大勢の前で実際に性的行為を何度もさせられる、そして、断ろうとすると、多額の違約金や経費と称して金銭を請求し、断れないようにする、こういった事例であります。私も、このお話を聞いて、本当に胸が痛む思いがいたしました。 これに関する相談は、消費生活センターにもたくさん寄せられていると伺っております。しかし、救済を求めてくるまでに至るのは氷山の一角で、実際は泣き寝入りをしているケースが多くあり、中には自死にまで至ってしまったケースもあります。重大な問題で、さまざまな要素があると思いますが、やはり何といっても、初期段階で食いとめられないかというふうに強く思った次第であります。 そこで伺いますが、声をかけられる女子高校生たちは、情報を余り持っていません。明らかに情報量の格差があります。そういう点でいいますと、消費者契約法で言う消費者と業者の関係にあると言えるのではないか、この分野での救済の対象にすべきではないか、ならないのか、このことを強く思いますが、いかがでしょうか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 お尋ねのような事案につきましては、女性の方の尊厳を踏みにじるようなものであって、あってはならないということを認識しております。 この点につきまして、契約に着目いたしまして見ますと、消費者契約法は、消費者と事業者との間で締結される消費者契約に適用される法律でありまして、消費者契約法におきましては、消費者とは、事業としてまたは事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く個人とされており、反復継続的に同種の行為が行われるようなときは、事業としてまたは事業のための契約ということになりまして、消費者には該当しないということになります。 こうした点を踏まえますと、例えば、声をかけられた女性の方が単発でビデオに出演する契約を締結するような事例については、消費者契約法の適用があり得ると考えております。
○梅村委員 繰り返しがなければあり得る。本当はもっと救済していただきたいんですけれども、現行法の中でもやはり救済が十分できるということですので、ぜひこれは入り口で、徹底的に女子高校生の皆さん、若年層の皆さんの性的被害をなくしていただくために、全力を挙げていただきたいというふうに思います。 そして、実際には、東京の方で、特定商取引法の対象となって指導及び処分を行っているとも聞きましたが、この事例についても御説明いただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 特定商取引法の方では、仕事を提供するので収入が得られるなどと誘引いたしまして、仕事に必要であるとして、商品を販売したり、役務を提供する等をして金銭負担を負わせる取引、これを業務提供誘引販売取引として規制対象としております。 東京都の事例でございますが、読者モデルを募集などをするということで声をかけて若い女性を呼び出しまして、十万円の事務所登録契約をさせていた芸能事務所に対しまして、この特定商取引法の業務提供誘引販売に該当するとした上で、不実告知、断定的判断等の不適切な取引行為を認定し、結果的に六カ月の業務停止命令を行ったという事例がございます。これは昨年の三月の処分でございます。
○梅村委員 特定商取引法の方でも、業務提供誘引販売の事例などで対応、処分をしている例があるということですので、消費者庁としても若者たちを救う手だてというのはいろいろ考えれば私はたくさんあるのではないかなというふうに思います。 最後に、大臣に伺います。 この問題では、他の委員会でも私たち共産党の議員が質問をさせていただき、イニシアチブを発揮していただけるというような御答弁もあったかというふうに聞いております。 今質問させていただいたように、消費者庁分野、消費者契約法や特商法ももっと救済ができないものか、できないのであれば、ぜひ法改正もして救済してほしいというふうに私も思いますし、支援団体の方からも強い要望が出ているところです。 事前のレクでも、いろいろ使えるところがないかについては意見交換をさせていただきましたが、残念ながら、今、若年層の被害を救済する包括的な法制度はありません。しかし、消費者庁としてはいろいろできることもあるのではないかというふうに思います。 ぜひ、大臣、多方面の大臣もされているということもありますし、政府として知恵と力を、この点では力を尽くしていただきたいと思いますが、消費者庁としてはいかがでしょうか。
○河野国務大臣 アダルトビデオに強制的に出演させられるなんということはあってはならないことでございますので、消費者庁、国家公安委員会、手を携えてしっかりやってまいりたい。これは大きな問題だと思っておりますので、断固この問題については厳正に取り組んでいきたいと思っております。
○梅村委員 それで、被害があったときだけではなくて、そもそも、若い皆さんが消費者としての権利を知らずに社会に出ていっているということも問題としてあると思います。不実告知であれば取り消せる、こういうことも知らずに、泣き寝入りをして、どんどん被害に遭っている。 消費者教育も行き届かせて、そして、できれば学校で、周知できるような印刷物の提供や、また授業の中で権利としてあるんだよということを若い方々に知らせていっていただく、これについては今すぐできることもあろうかと思いますので、この点もぜひ強く希望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○江崎委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。 冒頭、熊本、大分地方を中心とした九州大地震に見舞われ被災された方々に心よりのお見舞いを申し上げたいと思います。 さて、河野大臣も、防災担当としてこの間ずっと被災地の方にも入っていただいているというふうに思います。 ただ、震災につけ込んだ悪質商法といいますか、そういうものが実は報告されておりまして、例えば、資料を配付させていただいておりますが、一枚目をごらんいただいてよろしいでしょうか。 これは、震災に乗じた悪質メールが子供にということで、地震速報ということで携帯にメールが入る、それをクリックするとなぜだかアダルトサイトに飛ぶ、そして、ありがとう、一万円払ってねと出てくる、こんなひどいことが今起こっているということなんですね。許しがたい。 そして、一枚めくっていただけますでしょうか。 二枚目は、実は東日本大震災のときにもあったんですけれども、北海道産のカニを半額で買わないか、売上金は被災地に、一部を義援金に充てます、こうしたことで、勧誘がある。 あるいは、今も実は熊本地方であるんですけれども、応急処置をしなければならないということで、被災された方々に工事業者が申し出、実際はブルーシートを屋根にかけただけで法外な料金を請求するとか、まだ補助金が出るかどうかわからないような段階から、補助金が出るからリフォームしなさいというふうに勧誘をする。 こうしたことが実は起こっているということなんですね。本当に許しがたいというふうに思うんです。 それで、このように国民生活センターがいろいろ震災直後から情報提供していただいているんですが、同時に、日本消費経済新聞によりますと、今、熊本地震で十市町村の相談窓口がストップをしている。例えば、阿蘇市だとか、あるいは益城町の相談窓口もそうなんですね。やはりこうした震災につけ込んだ悪質商法の相談窓口が一日も早く再開することが大切だと思うんですが、河野大臣の所見をお伺いさせてください。
○河野国務大臣 今現在、十一の市町村で実はセンターの機能がストップをしております。これは、建物が被害を受けている、あるいは、被災者の支援のために人手をやりくりして、なかなかセンターの機能が果たせていないという現実がございますので、熊本県と連携をいたしまして、消費者ホットライン一八八に寄せられたものにつきましては、熊本県の消費生活センターにおいてまずこの十一市町村分は対応をするということにさせていただいております。 また、土曜日、日曜日、あるいは祝日、消費者ホットラインに寄せられたものにつきましては、国民生活センターで対応をさせていただこうと思っております。 また、本日から、国民生活センターにおきまして、熊本地震消費者トラブル一一〇番というフリーダイヤルを始めまして、〇一二〇—七九三四—四八、略称「なくそうよ、心配」、ちょっと無理があるかなという気もしないでもございませんが、こういうものもスタートいたしまして、沖縄を除く九州地域全域をこれでカバーしてまいりたいと思っております。 一刻も早い消費生活センターの再開を目指しますが、その間は、こうした体制をしっかり組んでいきたいと思います。
○清水委員 ぜひお願いしたいと思います。最新の情報では十市町村というふうに私は伺っておりましたので、また精査して対応していただけたらと思います。 さて、特商法について一問お伺いいたします。 看板かけかえ事例というのがまだまだなくならないんですよね。実は私は大阪なんですけれども、大阪で悪質な消火器メーカーというのがありまして、ユウキニッショーという消火器会社が訪問販売して、交換しないとだめだとか、あるいは一般家庭にも消火器を設置することが義務づけられた、こうした不実告知をして購入させる、あるいは、このままだと爆発しますとか、迷惑勧誘というんでしょうか、こうしたことをして、実は、大阪府から業務停止命令九カ月を受けたんですが、その後、株式会社ヨツバ117、名前を変えて、本社の住所は一緒なんですよ、同じような行為を行っていた。これも六カ月の業務停止命令、行政処分されたということなんですよね。 このように、行政処分を行っても、別法人をすぐに設立して、間もなく営業開始をする。これは本当に、高齢者やあるいは少し認知を患っている方々も含めて大きな被害をもたらしているんです。今回、業務停止期間が一年から最長二年に延びるということなんですが、もっと厳しい処分や、あるいはこうした被害をなくすための取り組みが今回の特商法改正によってどう位置づけられているのか、御説明をお願いいたします。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、近年、業務停止命令を受けた事業者が処分後に新たに法人を設立する等によりまして処分の潜脱を図る事案が問題となっております。 このため、本法案におきましては、業務停止命令の潜脱を防ぐ観点から、事業者に業務停止命令を行うのにあわせて、当該事業者の役員等に対しまして、類似の業務を行う法人の立ち上げ等を禁止する業務禁止命令を行うことができるということといたしております。 業務禁止命令を受けました役員等が、命令に違反して類似の業務を行う他の法人において当該業務を担当する役員となった場合には、刑事罰の対象となり、その個人に対しましては、三年以下の懲役もしくは三百万円以下の罰金、またはそれらの両方が科されるということになります。 また、他の法人につきましても、その個人が当該法人の業務に関して業務禁止命令違反行為を行った場合には、その法人に対しましても三億円以下の罰金が科されることになります。 こういった制度もしっかり活用しながら、今後も特定商取引法の厳正な執行に努めてまいりたいと考えております。
○清水委員 ぜひ、実行力を持って厳しく取り締まり、処分をしていただくようお願いを申し上げます。 さて、次は、消契法についてお伺いしたいと思います。 資料の三枚目をごらんいただけますでしょうか。これはフェイスブックの広告なんです。「人数限定で、この次世代ツールを無料で提供します。限定なのでダウンロードはお早めに!」「一日一回のワンタッチでお小遣い稼ぎ」。画面には、スマホと一万円札が何枚でしょうか、いかにももうかりそうな写真があるわけなんですね。こうした広告が果たして勧誘に入るかどうかということについてお伺いしたいんです。 といいますのは、例えば、このパソコンはウイルスに侵されている、このウイルスソフトを購入しないとパソコンが壊れてしまうというような広告はよく出てくるんですよね。ところが、実際は、本当に必要なのかどうかということは、たどってみないとわからない。 こうしたことが、いわゆる現行法第四条の、勧誘に際しというところですよね、取り消しができるというところ、ここに当てはまるかどうかということについて、事務方で結構です、お答えいただけますでしょうか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 このような場合に、特定の個人に宛てられて送られたものということで、特定ということであれば、こちらは勧誘に当たるということでございますけれども、一般的に、インターネット上の広告によって消費者が契約を締結した場合に消費者契約法が適用されるのかは、問題となったその広告が消費者契約法上の勧誘に含まれることが前提となります。 現在の消費者契約法逐条解説では、勧誘につきまして、消費者の契約締結の意思の形成に影響を与える程度の勧め方であって、不特定多数向けのものは勧誘に含まれないこととしております。 この解釈による限り、インターネット上の広告は一般的には不特定多数向けのものと想定されるため、消費者契約法上の勧誘には含まれず、消費者契約法の適用は困難と考えられます。 他方で、勧誘要件に関する裁判例は、勧誘に不特定の者に向けた働きかけが含まれることを前提としたと考えられる裁判例と、不特定の者に向けた働きかけが含まれない旨を示したと考えられる裁判例の双方が今ございます。 インターネット広告は多種多様でありまして、具体的にいかなる働きかけが消費者契約法上の勧誘に含まれるかは最終的には裁判所の判断に委ねられまして、必ずしもインターネット広告全てが勧誘に含まれないわけではないというふうに考えております。
○清水委員 不特定多数は含まれないというふうにおっしゃるんですけれども、個人のスマホやパソコンにこうした広告が出てくるわけですから、パソコンやスマホの前では一対一なわけですよ。これが不特定多数だということで逃れるということでは、本当の意味で消費者被害は防げないんじゃないかなというふうに思うんですね。 もう一つお伺いします。これは同じく現行法四条の第三項なんですけれども、困惑類型についてです。 いわゆる不退去型とか監禁型、買うまで帰してもらえないとか、あるいは購入してもらうまで帰ってくれない、これは取り消し事由になるわけですけれども、例えば、あなたの先祖は呪われている、このつぼを買わないとたたられると精神的な威迫を受けて購入させられた場合、これもやはり困惑を生むということで、取り消しの事由になるのではないか。 また、あるいは、結婚詐欺といいますか、婚活で知り合った男性から、将来一緒に住むためにマンションを購入しようよと。ローン契約したんだけれども、その後音信不通になるという、つけ込み型ですよね。 こういう威迫型だとかつけ込み型、こういうのもやはり取り消し事由に当てはめるべきだというふうに思うんですが、端的にお答えください。時間が余りありません。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 今の問題につきましては、消費者委員会の答申におきまして、威迫による勧誘は、引き続き裁判例や消費生活相談事例を収集、分析して検討を行うべきとされております。また、デート商法のような、合理的な判断をすることができない事情につけ込まれる事例で、過量な内容の消費者契約以外の類型につきましても、今回手当てしたもの以外の類型につきましても、さらに事例の収集、分析を重ね、明確かつ客観的な要件をもって類型化することについて引き続き検討を行うべきというふうにされております。 今後、消費者委員会の審議が行われた場合には、消費者庁としましても、審議に対し必要な協力をしてまいりたいと考えております。
○清水委員 現在は当てはまらないということなんですけれども、類型化するに足り得るたくさんの被害情報は寄せられているわけですから、今後の検討課題にぜひしていただきたいと思うんですね。 短い時間でありましたけれども、私がきょう提起させていただいたのは、インターネット上の広告の問題、それから困惑類型の拡大の問題、そしてデート商法等のつけ込み型、あるいは、イラク・ディナールを買いませんか、購入して、高く買い戻しますよというのを第三者を使ってやる劇場型といいますか第三者型といいますか、こうしたことが今回の法改正では残念ながら当てはまらないということなんですね。 今、今後の審議にもぜひ協力していただくということなんですが、最後に、河野大臣、消費者契約法専門調査会の報告書でも、こうした積み残しの課題については、鋭意しっかりと検討していくべしという答申が出ておりますけれども、ぜひ今後努力していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○河野国務大臣 今お話をいただきましたインターネットを通じた勧誘ですとか威迫の問題ですとか、幾つか論点が積み残されたものにつきましては、消費者委員会も認識をしておりまして、できるだけ早く次の答申をするということになっておりますので、消費者庁、消費者委員会、しっかり意見交換をしながら、なるべく早く次の答申につなげてまいりたいと思っております。 ありがとうございます。
○清水委員 消費者契約の入り口が特商法ですよね、ここでしっかり取り締まる。そして、出口のところで、消契約法で消費者を保護する。これはやはり一体のものであります。 今回の法改正については、前進面も見られますが、きょう提起させていただいたように、全部救済するということができておりませんので、よりよいものにしていただきますよう、不招請勧誘の問題等もございますので、ぜひ、皆さんと論議して、よりよいものにしていきたいという決意を申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○江崎委員長 次に、丸山穂高君。
○丸山委員 おおさか維新の会の丸山穂高でございます。 私で最後のバッターでございます。残り三十分間、よろしくお願いを申し上げます。 大臣、さっきの熊本の電話、ちょっとわかりにくいかなというふうに率直に感じたので、またそれも後でお伺いはしたいんですけれども、まず最初に、法案ですので、細かいところを詰めていきたいと思います。 今回、大量の健康食品とか化粧品を高齢者の方々とかに売りつけるような、多く、大量に売りつける過量販売に対する対策について盛り込まれていると思います。この規制、訪問販売については既に導入されておりますけれども、今回、電話勧誘販売に規制を導入するということですが、この趣旨と概要をまずお伺いしたいと思います。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 大量の健康食品や化粧品を高齢者に売りつけるといった過量販売につきまして、訪問販売に関する相談件数は、平成二十年度の千九百二件から、平成二十六年度には約三三%減の千二百六十二件と減少傾向にございます。これは、平成二十年改正の際に、訪問販売における過量販売について規制を導入しまして、日常生活において通常必要とされる分量を著しく超える商品の売買契約等について、消費者は申し込みの撤回または契約の解除を行うことができることとしたことが有効に作用した結果であると考えております。 一方、電話勧誘販売の過量販売に関する相談件数につきましては、相談件数が、平成二十年度の二百四十六件から、平成二十六年度には三百六十件と増加傾向にあり、また、平成二十六年度の契約者年代の割合を見ますと、七十歳代以上が七八%と、高齢者を中心にトラブルが発生しているところでございます。 このことから、今般の改正案におきまして、訪問販売と同様に、電話勧誘販売における過量販売につきましても行政処分の対象とするとともに、申し込みの撤回または解除を行うことができるように措置したものでございます。
○丸山委員 この過量であるかどうかの判断というのは、もちろん消費者の方も気になるところですし、もっといけば事業者の方が一番、契約を阻害されないかどうかというところは気になるところだと思います。 そういった意味で、きのうもそうですし、きょうは具体にはなかったけれども、きのうは特に、どういったものが過量に当たるのかという御質疑、いろいろあったと思うんですけれども、それを聞いていて、恐らく賞味期限内に使用できないぐらいの大量の化粧品だとか健康食品を売りつけるというのは当たるんだろうというふうに理解したんですが、これは当たるということでいいのか。 そして、ちょっと質疑をきのう聞いていて思ったんですけれども、例えば、お祭りのときの話があったんです。私、地元が関西国際空港のある大阪でございまして、海外から、アジアから爆買いという形で買いに来られている方が結構いらっしゃるんですね。大阪も、市内の繁華街とかを見ていますと、結構、薬屋さんとかドラッグストアが、最近、中国語は対応できますとかいって、買われる方も大量に買って帰られるみたいな、結構景気いいんですみたいなことを薬屋さんとかもおっしゃっているんですね。 そういったいわゆる爆買いみたいなものがこれに含まれるのかなというのは聞いていて思ったんですけれども、そのあたりをお答えいただけますか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 まず、特商法と消費者契約法に分けて御答弁させていただきたいと思います。 特定商取引法においては、通常必要とされる分量を著しく超える商品の販売等を過量販売解除権の対象としております。これは、商品等の性質、機能や消費者の世帯構成人数等の個別の事情に鑑み、個別の消費者にとって社会通念上必要とされる通常量を著しく超えた取引が行われている場合を対象とするものとして規定したものでございます。 そのため、通常必要とされる分量を著しく超えるかどうかは個別の事情ごとに判断されるものではありますけれども、一般に、賞味期限内に使用できないほどの大量の健康食品を売りつけたり、一人では使い切れないほど大量の化粧品を売りつけたりする場合、これに当たる可能性が高いというふうに考えております。 また、消費者契約法に関してでございますが、契約の目的となるものの分量等が当該消費者にとっての通常の分量等を著しく超える場合に過量となります。過量性につきましては、消費者契約の目的となるものの内容、その取引条件、事業者が勧誘をする際の消費者の生活の状況及びこれについての当該消費者の認識を総合的に考慮して判断されるものと考えております。 御指摘の事例につきまして、まず、大量の健康食品や化粧品を売りつける事例につきましては、消費者の世帯構成人数その他の生活の状況等に照らしまして、賞味期限や使用期限に消費し切れないほどの分量があるものであれば過量であると考えられると思います。 また、訪日外国人の爆買いの事例でございますけれども、通常、あえて大量の買い物をするために訪日していると考えられますので、そのような生活の状況に照らしますと、過量ではないと言える場合が多いと考えております。
○丸山委員 非常にわかりやすく、ありがとうございます。 今回、この過量な内容の消費者契約を取り消せるということですけれども、ちょっとデマーケーションのお話、特商法と消費者契約法のお話をされましたけれども、これはつまり、重ねて設けているところに対する必要性についてどういうふうに考えられて、そしてデマーケーションはどうされているのか、いま一度伺えますか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、特定商取引法においては、過量販売の解除等についての規定、現在でも訪問販売にありますし、今度、電話勧誘販売にもその規律を入れるとしております。 しかしながら、消費者にとって不要なものを大量に購入させる、こういうような被害につきましては、訪問販売や電話勧誘販売といった特定の取引類型だけではなくて、例えば、みずから店舗に来訪した消費者との取引でも発生しております。そこで、消費者と事業者との間の契約に広く適用される消費者契約法におきまして、このような被害に対応する規定を設ける必要があると考えた次第でございます。
○丸山委員 少し時間があるので、細かい事例、幾つか聞いていきたいんですけれども、例えば、高齢者の方はひとり暮らしの方が多いと思うんですけれども、その高齢者に対して店舗で大量の例えば着物みたいなものを売りつける、こういった場合はどういうふうに捉えればいいのか、今回の改正法案の規定を踏まえて、ちょっとわかりやすく説明いただけますか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 消費者契約法第四条第四項における過量性の判断に当たりましては、消費者契約の目的となるものの内容、その取引条件、事業者がその締結について勧誘をする際の消費者の生活の状況、及び生活の状況についての当該消費者の認識が総合的に考慮されることになります。 御指摘の事例では、例えば、当該消費者がひとり暮らしであり、ふだんは着物を身につけることがほとんどなく、一時的に着物が必要となる事情もないような場合には、当該消費者にとって過量であると考えられます。そのため、事業者が過量性を認識した上で勧誘をし、それによって当該消費者が契約締結の意思表示をした場合には、消費者はその意思表示を取り消すことができると考えております。
○丸山委員 現場で商取引するときに、判断が非常に難しい事例も出てくるかなというのが正直な印象です。 例えば着物の例だと、お話の中で、その方が日常的に着物を買っているかどうかという話があったかどうかとか、事前に常連だったか初めてだったかとか、恐らくその場その場のケースで生じるようないろいろな場合が出てくるんだろうなと、今、聞いて思います。国民の皆さんは、もっと恐らくわかりにくいというふうにお感じになっていると思います。 そういった意味で、行政側はしっかりわかりやすく説明していかなければいけないというふうに思うんですけれども、もう一つ、細かいところなんですが、法律なのでちょっと伺っていきたいんです。 先ほど共産党さんの委員から、行政から補助金が出るというような、震災のリフォームの詐欺の話がございました。例えば、リフォームの勧誘なんか、床下にシロアリがいて家が倒壊するみたいなことを、虚偽の事実を告げて契約させるみたいな話もよく聞きますけれども、今回、重要事項の範囲が拡大されていると思うんですが、これはどのような事例が取り消しの対象になるのか、またちょっと事例、わかりにくいので、恐縮なんですが、ここで、法案審議ということで、お伺いしたいと思います。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 現行の消費者契約法においては、消費者契約の目的となるものに関しない事項について不実告知があったとしても取り消すことができませんが、このような不実告知をしたことによる消費者被害が生じているというのは、そのとおりでございます。 そこで、このような消費者被害におきましても、不実告知による取り消しができるようにするとの観点から、重要事項の範囲を拡大することとし、当該消費者契約の目的となるものが当該消費者の生命、身体、財産その他の重要な利益についての損害または危険を回避するために通常必要であると判断される事情を規定したものでございます。 お尋ねの取り消しの対象となる事例としまして複数挙げますと、例えば、真実に反して、溝が大きくすり減って、このまま走ると危ない、タイヤ交換が必要と言われて新しいタイヤを購入した事例、あるいは、真実に反しまして、パソコンがウイルスに感染しており、情報がインターネット上に流出するおそれがあると言われウイルスを駆除するソフトを購入した事例、また、真実に反しまして、このままだと二、三年後には必ず肌がぼろぼろになると言われ化粧品を購入した事例などがこういった事例と考えております。
○丸山委員 具体的に事例を挙げていただきましたが、もう本当に、聞き始めると切りがないぐらい、こういう場合はどうなんだ、こういう場合はどうなんですかというのが出てくるのが正直なところだと思います。 そういった意味で、どういったものが今回の法改正によって対象になってくるのかというのを、非常に丁寧に丁寧に説明を、国民の皆さんにもそして事業者の皆さんにもしていかなければいけないというふうに思います。 その点、政府の見解を伺いたいんですけれども、これは、例えばホームページだとかチラシもそうです。今、私は財務金融委員会がもともと、常任委員会はそうなんですけれども、軽減税率の議論で、軽減税率も非常にわかりにくいということで、今財務省は必死になってホームページだとかパンフレットとかで、どういうものがなりますよみたいなのを解説しているんですけれども、この二法案もまさしくそういった地道な丁寧な説明が必要になるというふうに考えます。 特に、消費者の安全や商取引の安定のためという形でもちろんやっていらっしゃるんですけれども、法律上の紋切り型の言葉ではなくて、先ほど来お話しいただいたような具体的な例を挙げるような事例集みたいな形で、わかりやすく、消費者にとっても取引される事業者の方にとってもわかりやすい形でやられるのが望ましいと思いますが、これはどういうふうにお考えでやられるのかどうか、お願いします。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 まずは、今御指摘のように、非常にわかりやすい事例集あるいはパンフレットをつくりましたり、あるいは逐条解説においてもできるだけ工夫をしていくことと考えております。さらには、説明会の開催等により、事業者、消費者に対して改正法の内容を適切に周知していくようなことも大事だと思っております。また、消費者にとって身近な存在である全国各地の消費生活センター等の相談員に対しましても、しっかりと研修の場とかを使いまして進めていくということが必要と思っております。 周知の方法としては今のようなものでございますけれども、その他、相談の場で、一八八といったもので消費生活センターにつながったときには、相談員の方からも詳しく、利用していただけるように努力していくことが大事だというふうに考えております。
○丸山委員 それは、その具体的な事例という形を挙げてということでよろしいんですか。
○井内政府参考人 お答え申し上げます。 具体的な事例を挙げて、先ほど御指摘いただきましたような事例集等を策定していくということが重要と考えております。
○丸山委員 しっかりやっていただきたいと思います。 大臣、これは、わかりやすさというのは非常に大事だと思うんです。さっきの熊本の電話相談室、非常に大事なことだと思うんですが、お聞きしていてもわかりにくいですし、大臣自身も少し苦笑されながら御答弁されていましたけれども、熊本の話もフォローいただいても構いませんが、こういった、わかりやすいようにアピールしていくということに関して、大臣はどういうふうにお考えになっていますか。
○河野国務大臣 この法律の改正は消費者を守るための法改正でございますから、まず消費者の皆様に御理解をいただかなければ法改正をした意味がありませんので、そこは丁寧に、説明会を開いたり、ホームページをつくったり、いろいろなことをやって周知徹底はしっかりやらせていただきたいというふうに思っております。 先ほどの熊本の番号はちょっとわかりにくいなと私も思っておりまして、一生懸命みんなで考えて、最初の四桁の七九三四を「なくそうよ」、最後の二桁の四八を「心配」。うちの秘書官に「なくそうよ、心配」で番号を書いてくれと言ったら、当たった人が誰もいませんで、困ったなと思っております。 一八八ですとこれは有料になってしまうものですから、フリーダイヤルということで、〇一二〇—七九三四—四八というフリーダイヤルをつくらせていただきまして、沖縄以外の九州からこのフリーダイヤルにかけていただければ、土日それからゴールデンウイーク中の祝日を含む十時—四時はしっかり対応したいと思っておりますので、「なくそうよ、心配」がいいかどうかは別として、この七九三四—四八をしっかり周知してやってまいりたいと思っておりますし、それがわからなくなったら、一八八にかけていただければ、しっかり対応できるような体制はとってございます。
○丸山委員 試みとしては非常にすばらしいことだと思います。有償の一八八と比べて無償のものをやりたいということでございますが、確かに「なくそうよ」の特に「そう」の三のところが多分想像できないですね。そういった意味でちょっと無理があるかな。 ただ、かけられる方は、例えば、インターネットでごらんになって、もしくは被災地でビラをごらんになるとかパンフレットをごらんになるという形でおかけになると思います。この語呂でかける方というのは多分余りいないとは思うんですが、しかし、わかりやすさというのは大事でございますので、知恵を絞っていただいている方もいらっしゃる中で非常に恐縮ではありますけれども、しっかりとやっていただきたいというふうに思います。 そういった意味で、わかりやすさという点で、これは法令上、細かいんですけれども、少しお伺いしたいんですが、今回、要は消費者の利益を守っていく、要は被害に遭わないようにしていくというのが非常に大事な観点で、今回の法の趣旨だと思うんですけれども、一方で、事業者側の方からしても、その取引が、安定した取引ができるか、安定性を阻害されないかというのが非常に気になるところでございます。それは経済の活性化のために非常に大事な点ですけれども、その双方の歩み寄りの中で、今回の条文一つ一つも含めてできたんだという理解をしております。 一方で、これは法令から次に政省令に落ちて、そしてさらにはいわゆるコンメンタール、逐条解説という形で、私も役所にいましたけれども、文章の意味づけをつくっていくことで非常に現場では意味が変わってくるというのが法体系の制度でございます。 そういった意味で、法案の細かい解釈、逐条解説について、どういうふうにこれを策定されていくかというのは非常に大事な観点で、そういう意味で、消費者はもちろん、消費者庁として消費者の御意見は聞いていただきたい、そしてさらには事業者側の御意見も十分に踏まえた上で、これも丁寧に説明も必要ですし、何よりコンメンタールを丁寧につくり上げる必要があると思うんですけれども、これはどのようにお考えになりますでしょうか。
○河野国務大臣 これはきっと委員の方が専門家なんだと思うんですけれども、消費者にわかりやすいものをつくるというのは当然のことでございますが、やはり事業者の意見もしっかりと聞いて、事業者がわかりやすい、事業者が取引の安定をきちんと確保することができるということも大事な要素だと思いますので、消費者側、事業者側、両方の御意見をきっちり伺って、わかりやすい逐条解説をつくってまいりたいと思います。
○丸山委員 非常に明確にお答えいただきまして、ありがとうございます。 その意味で、もう一つ、事業者側ではなくて、次は消費者側のことについてお伺いしたいんですけれども、先ほど来お電話の話もありましたけれども、逆に、被害に遭ってから相談する体制をしっかり整えてほしいというのがまず一つなんです。そもそも被害に遭わないように消費者の方にも賢くなっていただく、こんな詐欺みたいなものがあるから気をつけてくださいねというものを含めて、知っていただく、啓蒙活動、啓発活動、これは非常に、そもそも予防するという点で大事だと思うんです。これに対して、今消費者庁でどういった取り組みをなされているのかどうか、これをまずお伺いできますか。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 消費者被害を防止するためには、消費者自身が、対応力があって、被害に遭わないということも非常に重要なことでございます。そのためには、必要な情報をそれぞれ消費者の特性に応じてわかりやすく届けるということが極めて重要だと思っております。 最初に、まず何をどのように届けるのかということでございますが、さまざまな教材をいろいろなところでつくって、それを届ける努力をされています。それを集める。それをほかの方が使えるようにするということ。それから、あるいは教材や講座等、届け方についてもいろいろな工夫がされています。そうしたものもしっかり整理をして、ほかの方々が使えるようにするということを狙った努力をしております。これを消費者教育ポータルサイトというふうにつくっておりまして、やはり受け手によって、高齢者なのか若者なのか、あるいはどういう分野なのかということがありますので、そういうライフステージや重点領域に応じた取り組み、検索ができるように努力をしております。 それから、もう一つ重要なこととして、やはりお年寄りを対象にする場合、ダイレクトに教材を渡しても伝わりません。ですから、直接情報を届けるのではなくて、信頼できる人にフェース・ツー・フェースでわかりやすく伝えてもらうということが大事だと思います。 このためには担い手を拡大していくということが大事だと思いまして、その担い手を拡大することをターゲットにして、見守りにはどういうことが大事なのかとか、お年寄りはどういう特性があるのかということ自体、見守りをする人を拡大するための教材というのも開発しております。これはDVDにして、あるいは政府広報で、テレビ、ビデオで見ることができるようにする、そういう二つの大きな取り組みをしているところでございます。
○丸山委員 ポータルサイトもDVDもぜひやっていただきたいですし、DVDなんかは映像を見られるところがあると思うんです。 一方で、恐らくこういう被害に遭われる方の中、特に高齢者の方の中では、余りこういった、テクノロジーといったら変ですけれども、携帯だとか、スマホは最近すごく大きくて見やすいのもあるんですけれども、うちの両親なんかもスマホは簡単にかけられるものをやっていますが、でも、恐らくそんなに難しい検索まではなかなかできないタイプの両親なんです。 そういう方も多いと思うので、ポータルサイトやDVDも大事、やっていただきたいんですけれども、一方で、例えばビラなんかを町会とか長生会で集っていらっしゃるところで配るとか、そういった地道なものが実はこういった、特に高齢者の方の詐欺や消費者問題の被害を食いとめる点では非常に私は大事だというふうに思うんですけれども、それはどう思われるのかどうか、ひとつお願いします。
○川口政府参考人 全く委員御指摘のとおりでございまして、私、先ほど申し上げたことは、先ほどのような教材を直接お年寄りに渡す、見てくださいというのではなくて、周りにいる人、消費者問題の専門家でない、あるいは福祉の専門家とか近所の方とか町内会の方とか、そういう見守りをする人を拡大して、その人が届けるための教材ということでございます。そういう担い手の拡大をするためのDVDでありますので、お年寄りが直接見てくださいというわけではございません。 それから、先ほど清水委員から配付された資料の中にも、見守り新鮮情報ということで、震災に便乗した悪質商法というページがございましたけれども、例えば、委員御指摘のように、そういう直接持っていけるような教材、紙、そういうものもあわせて開発をし、活用を促していくということでございます。
○丸山委員 ぜひやってください。 特に今回、法改正、きょう採決までいきますけれども、これが施行された折には、さらにそういった機会を拡大させていくという理解でよろしいでしょうか。
○川口政府参考人 この法案の改正を契機といたしまして、さらに教材を充実し、また啓発の担い手も拡大をしという努力をしていきたいというふうに思っております。
○丸山委員 そろそろ時間もなくなってきました。 最後、大臣にお伺いしたいと思います。 もう法案質疑も私で最後で、これが最後の質問にしたいというふうに思うんですけれども、今回、法改正で進むところあり、しかし、ほかの委員の指摘もありましたが、まだまだ足らないんじゃないか、議論が必要だというお声があるところもあります。 そういった意味でも、この消費者特の委員会としても、大臣の役目としても非常に大事な部分、これからも続いていくというふうに思うんですけれども、被害が広がらないようにしていくために、そして消費者の方の利益を守っていく。一方で、取引の安定性も経済活性化のためには必要で、事業者の商取引の安定も守っていく。そういった全体的な話を含めまして、大臣、最後に意気込みをお伺いしまして、私の質疑を終わりたいと思います。
○河野国務大臣 日本のGDPの約六割は個人消費でございまして、この個人消費の部分が活性化されるということは、日本経済にとっても大変重要なことでございます。 個人消費が活性化されるためには、やはり消費者が被害に遭うというようなことがあっては消費の萎縮につながりかねないわけでございますから、日本経済の未来を考えても、この消費者問題というのは極めて重要だと思っておりますので、今回の法改正で積み残された論点を含め、さらに消費者行政が前に進むようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○丸山委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○江崎委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○江崎委員長 これより両案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、内閣提出、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○江崎委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、井坂信彦君外四名から、自由民主党、民進党・無所属クラブ、公明党、日本共産党及びおおさか維新の会の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。井坂信彦君。
○井坂委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 「特定権利」制度の導入の趣旨が、脱法行為や消費者被害の後追いを防ぐことにある点を踏まえ、特定商取引に関する法律における「役務の提供」と「権利の販売」の概念を明確化し、規制のすき間が生じないよう措置すること。その後もなお規制のすき間が生ずる事態が認められるときは、速やかに、商品、役務、権利という三分類の枠組みを撤廃することも含めた見直しを検討すること。 二 悪質事業者に対する法執行強化と行政処分に伴う消費者利益の保護を実効性あるものとするため、国及び都道府県の執行体制の強化に向けた連携等の措置を講ずるとともに、悪質事業者の違法収益のはく奪に向けた制度的検討を引き続き行うこと。 三 高齢者等に対する訪問販売及び電話勧誘販売による被害の未然防止が喫緊の課題であることに鑑み、法執行の強化等の対策を推進するとともに、事業者による自主規制の強化を促すこと。また、引き続き高齢者等の被害が多発した場合には、勧誘規制の強化についての検討を行うこと。 四 インターネット取引に係る消費者被害が大きく増加している現状に鑑み、通信販売において虚偽の広告を誤認して契約締結に至った場合の救済措置の在り方を含め、実効的な被害の未然防止及び救済措置について検討を行うこと。 五 特定商取引に係る消費者被害の未然防止及び救済を効果的に推進するため、本法の施行状況及び消費者被害の発生状況を踏まえ、新たな消費者被害の発生が認められる場合には、本法の施行後五年を待たず、適時適切に見直しを行うこと。 六 地方公共団体における消費者被害の未然防止及び救済に向けた取組を推進し、相談情報を特定商取引に関する法律の執行及び制度の見直しに活用するためには、消費生活センター等の相談体制の質的向上及び地方消費者行政と民間関係者との連携の推進が重要であることに鑑み、地方消費者行政推進交付金の継続を含む財政支援並びに消費生活相談員及び担当職員の研修機会の提供を国の責任において措置すること。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。 ありがとうございます。(拍手)
○江崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江崎委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。河野国務大臣。
○河野国務大臣 ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。 —————————————
○江崎委員長 次に、内閣提出、消費者契約法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○江崎委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、井坂信彦君外四名から、自由民主党、民進党・無所属クラブ、公明党、日本共産党及びおおさか維新の会の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。井坂信彦君。
○井坂委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 消費者契約法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 本改正の内容を始めとする消費者契約法の内容について、消費者委員会消費者契約法専門調査会報告書が解釈の明確化等を図るべきとした点も併せて、消費者、事業者、各種の裁判外紛争処理機関、都道府県及び市区町村における消費者行政担当者等に十分周知すること。 二 情報通信技術の発達や高齢化の進展を始めとした社会経済状況の変化に鑑み、消費者委員会消費者契約法専門調査会において今後の検討課題とされた、「勧誘」要件の在り方、不利益事実の不告知、困惑類型の追加、「平均的な損害の額」の立証責任、条項使用者不利の原則、不当条項の類型の追加その他の事項につき、引き続き、消費者契約に係る裁判例や消費生活相談事例等の更なる調査・分析、検討を行い、その結果を踏まえ、本法成立後三年以内に必要な措置を講ずること。 三 消費者契約法の定める民事ルールによる消費者被害の防止及び救済の実効性を確保するため、適格消費者団体による差止請求権の拡充及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の円滑な施行と実効的な運用並びにこれらの制度の担い手である適格消費者団体及び特定適格消費者団体に対する財政面及び全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO—NET)の配備等の情報面における支援、その他適切な施策を実施すること。 四 消費者被害の迅速かつ適切な解決を図る観点から、国民生活センター、都道府県及び市区町村における消費生活相談・あっせん体制を充実・強化するため、消費者行政担当者及び消費生活相談員に対する十分な研修体制の構築、消費生活相談員の処遇の改善等による人材の確保、その他必要な施策を実施すること。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。 ありがとうございます。(拍手)
○江崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江崎委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。河野国務大臣。
○河野国務大臣 ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。 —————————————
○江崎委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○江崎委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時十四分散会